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魔術士「目が覚めたら魔女が…」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:18:58.13 ID:434XuAg0
チュンチュン...

魔術士「…朝か」

魔術士「ふあぁー」

魔術士「あいたた…昨日飲みすぎたせいか頭が…」ガシッ

魔術士「ん?」

魔女「…すぅ」zzz

魔術士「」
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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2 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:19:27.26 ID:434XuAg0
魔術士「いやいやいや、ないない。流石に夢だ」

魔女「すやすや」zzz

魔術士(なんで!?なにがあったんだ!?)

魔女「ん…」ガシッ

魔術士(っ!!やわらかいものがあぁぁ!!)

魔術士(これはこんにゃくゼリーこんにゃくゼリーこんにゃくゼリー!クールになるんだ!)

魔術士(よし、一旦落ち着いて状況を整理しよう)

3 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:19:59.33 ID:434XuAg0
魔術士(ここはいつもの宿屋の部屋だ)

魔術士(それと何故か魔女が下着姿で俺の腕を抱き枕にしている)

魔女「すぅすぅ」ギュッ

魔術士(っ!…昨日は剣士と女侍と魔女の4人で飲んでて…)

魔術士(…駄目だ。途中から記憶がない)

魔術士(現時点での情報をまとめると…部屋に二人きり、下着姿、抱き枕、泥酔)

魔術士「あれ?アウトじゃね?」
4 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:20:45.19 ID:434XuAg0
魔術士(いや、流石に酔っててもそんなことするわけないよね)

魔術士(まぁ勘違いだろうから後で剣士たちに確認しよう)

コンコン...ガチャ

魔術士「あ」

剣士「よう!おは…よ…」

女侍「さっさと起き…」

魔術士「お、おはよ…」

剣士「……」

女侍「……」

魔術士「……」

剣士「さくばんは おたのしみでしたね」

女侍「…」ニコッ

ガチャ

魔術士「ちょっと待ってええぇえええぇええ!!」
5 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:21:18.68 ID:434XuAg0
魔術士「誤解なんだ!俺は何もしてない!」

剣士「いや、だってその状況は…」

女侍「ヘタレだと思ってたけど意外とやるのね」

魔術士「起きたらこんな感じだっただけで俺は何も…」

魔女「…んー?騒がしいですよぉ?」パチリ

魔術士「あ」

魔女「おはようございます…ふぁー…え?」

魔女「え!?え!?なんで私こんな格好…っ///」

魔術士「お、おはよー」

魔女「きゃああああああああああああああ///」

バチンッ
6 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:23:08.10 ID:434XuAg0
部屋の外

魔術士「痛い…」ヒリヒリ

剣士「ハハ!襲ったりするからだよ」

魔術士「襲ってない!」

剣士「犯人はみんなそう言います」

魔術士「犯人ってなんだよ、おい」

剣士「まぁまぁ、ホントは酔った勢いでそんなことする奴だなんて思ってないぜ?」

魔術士「ありがと…けど何も覚えてないから不安だよ」

剣士「昨日は魔術士かなり酔ってたからなー」

魔術士「うーん」

剣士「酔ってフラフラだったお前を介抱するって部屋に連れて行ったの魔女だし」

魔術士「え?そうなんだ」

剣士「ああ。だからそっから先は知らないんだ」

魔術士「はぁ…気まずいな…」

剣士「まぁどんまいだな!ハッハッハ!」

7 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/03(金) 16:24:14.18 ID:434XuAg0
部屋

魔女「うぅー///」

女侍「あっはっはっは!!」

魔女「笑わないでくださいっ///」

女侍「魔術士がいることも忘れて寝ちゃったって言われてもね、アハハ!」

女侍「しかも下着だったからパジャマに着替える途中で寝たんでしょ?」

魔女「はい…っけど!私もそんなにお酒強くないんですから仕方ないじゃないですか!」

女侍「はいはい、けど今度からは気をつけるのよ?いくらあのヘタレでもそんな格好じゃおそわれちゃうよ?」ニヤニヤ

魔女「もうっ!からかわないでください!」

女侍「あはは!わかったから早く支度してきなよー」ノシ

魔女「うー///」

魔女(昨日は…)
8 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/03(金) 16:25:24.75 ID:434XuAg0
〜昨夜〜


魔術士「うー、酔ったぁ」フラフラ

魔女「大丈夫ですか?もうすぐで部屋なので我慢してくださいね?」

魔術士「うん、魔女いつもありがとぉー…うえぇ」フラフラ

魔女「ふぁ?い、いえいえ!気にしないでくださいね///(魔術士さん///)」

ガチャ

魔女「魔術士さんつきましたよ!早くベッドに」

魔術士「ん?ありが…と…」zzz

魔女「あれ?もう寝ちゃった」

魔女(うわぁ寝顔かわいいなー///)

魔女「……」

魔女(ちょっとだけなら…いいよね?)

9 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/03(金) 16:27:38.92 ID:434XuAg0
ガサゴソ

魔女(下着は脱がなくてもいいかな?)

魔術士「zzz」

魔女(『魔女』は肌から他人の魔翌力を受け取ることができる)ギュッ

魔術士「んん…」zzz

魔女「んっ…ふぁ…あっ(魔術士さんの魔翌力が入ってくるっ///)」

魔術士「はぁ…すぅ…」zzz

魔女「くっ…うぅ///」

魔女(魔翌力の吸収ってなんでこんなにも気持ちいいんだろう///)
10 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:28:30.80 ID:434XuAg0
魔女「あっ…あん…もっとぉ///」ギュゥゥ

魔女「くぅんっ…あ、あっ…ふぁぁあぁあっ!!」ビクビク

魔女「はぁ…はぁ…い、一気に吸いすぎちゃったぁ…///」トロント

魔女(こんなに魔翌力貰って魔術士さん大丈夫かな?)

魔女(あ、やばっ、気持ちよくなったら眠く…)

魔女「zzz」ギュッ
魔術士「zzz」すやすや

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

魔女(こんなこと誰にも言えない///)
11 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:35:20.39 ID:434XuAg0
こんなクソスレ需要ないかもだけど衝動的に立てました

まったりぼちぼち書いてこうかと思いましたので暇を持て余したときに見てくれると嬉しいです。

全然書き溜めしてないですがお手柔らかにお願いします
12 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:38:05.85 ID:434XuAg0
依頼案内所『アローワーク』

剣士「さて、今日はどんな依頼にする?」

女侍「最近は猫探しとかそんなのばっかりだったから久しぶりに体動かしたいわね」

魔術士「二日酔いだからキツそうなのはやめてよ…」

魔女「これなんてどうです?『世界中から7つの玉を集めてくる』とか楽しそうじゃないですか?」

女侍「だから探したりとかそーいうのはナシ。あたしは暴れた後に飲むお酒が楽しみなのよ」

魔術士「お酒の話はしないで…気持ち悪い…」

剣士「お?ちょうどいい依頼があるぜ?」ピラ

魔女「なになに?…『農村に近づく魔物の撃退』ですか」

女侍「よし!これに決定!すぐ行くわよ!」

剣士「慌てすぎだろ!…まぁすぐ近くの村だし昼前目指して行こうか」

魔術士「おー…」ノ
13 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:40:25.86 ID:434XuAg0
テクテクテク

女侍「いやー、近くでいい依頼あってよかったわ」

魔女「ほんとですね!うまくいけば日暮前に宿へ戻れるかもしれないですし」

剣士「最低でも野宿じゃないのは助かるよな」

女侍「今夜はおいしい1杯にありつけそうでよっ!かっ!た〜♪」スキップスキップ

魔術士「…毎日毎日楽しそうだね」

剣士「あれ?もう酒の話でも大丈夫なのか?」

魔術士「うん、ちょっと楽になってきたよ」

魔女「そのまま戦闘になってたら大変でしたね」
14 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:42:36.40 ID:434XuAg0
女侍「なら今夜もみんなで乾杯できそうね!」

魔術士「…ちょっとはお酒控えたら?そのうち痛い目見るよ」

女侍「あたしは誰かさんたちみたいに裸になったりはしないわよ〜」

魔女「女侍さんっ///」

魔術士「……(あぁ…しばらくお酒関連の話題は避けよう…)」

剣士「ほら、もう村が見えてきたぜ」

テクテクテク
15 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:44:28.46 ID:434XuAg0
農村

魔女「到着です!」

剣士「この辺の魔物っていうとスライムとかかな?」

魔術士「たぶんそうだね。あんまり強い魔物が出るって話は聞かないし」

女侍「で?誰を八つ裂きにしたらいいんだっけ?村長?」

魔女「ええっ!?」

剣士「なんで依頼主を八つ裂きにするんだよ!」

魔術士「はぁ…とりあえず村長さんに詳しい話を聞きに行こうか」
16 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:48:52.06 ID:434XuAg0
村民「あのー、旅の方ですよね?どうかなさいましたか?」

魔術士「どうも、村長さんからの依頼を受けた者ですが、村長さんの家はどちらですか?」

村民「アンニートの方でしたか。村長の家はあそこですよ」ユビサシ

魔女「ありがとうございますっ!」

テクテク

女侍「雑魚しかでないような依頼だったら村民も狩っていいってボーナスステージあるかな?」ワクワク

剣士「あるわけねぇだろ!物騒な考え方やめれ!」
17 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 16:51:04.25 ID:434XuAg0
村長の家

魔女「お邪魔します!」

魔術士「こんにちは、依頼を受けたアンニートの者ですが…」

村長「おお、これはわざわざすまんのぅ」

剣士「こっちもこれが仕事なんだし気にしなくていいぜ」

女侍「さっそくだけど依頼の話を聞かせて頂戴」

村長「うむ。最近村の東にある森で巨大なスライムをよく見かけると言うんじゃ」

剣士「巨大なスライム…」

魔女「大陸でもないのに聞いたことないですね…」

村長「こんな小さな村じゃ強い魔物と戦える者もおらんのじゃ…皆様、どうかよろしくお願いします」ペコリ

女侍「まかせなさいっ♪」

剣士(強そうな獲物でご機嫌だな…)

18 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/03(金) 17:02:26.85 ID:434XuAg0
とりあえずここまでです

全然書き溜めてなくてすいませんっ

罵倒中傷なんでも受け付けてます!

また書き溜めたらきまs
19 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/03(金) 17:09:10.37 ID:wy9P7cAO
製作に立てるならもうちょっとマシなの書けるようになってからにしろよ…
20 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/03(金) 17:49:50.24 ID:d0sOTn2o
支援!待ってる
21 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/04(土) 06:59:53.19 ID:giPCFWgo
つか、アンニートってなに?
22 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/04(土) 08:54:18.30 ID:djY0GUDO
まぁゆっくりやろうぜ
23 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 14:32:27.83 ID:k2L2IMs0
>>19
すいません…少しでもマシになるよう精進します。。
あと、傲慢だとは思うけど……ダメなところ、気持ち悪いところ、吐き気がするところをご指摘してくださるとありがたいです!

>>20
支援ありがとうございます!超絶遅筆なんでモンハンでもして待っててくださいっ!

>>21
そういえば説明とか何も入れてないですね……すいません
昔vipで アンニート「働かなかったら負けだと思ってる」 とかってレス見かけたので、働く人的な意味だと勝手に思ってます
ノンニートやノットニートのほうがわかりやすかったかもってか昨日はsagaも入れ忘れてるしめちゃくちゃですね…うわああぁ

>>22
ss書く練習がてら立てたスレですしのらりくらりとやっていきたいと思います!


こんなオナニーを見てくれている人がいてくれることに感謝!!
誰かひとりでも見てくれている限りやっていきます!
24 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 14:38:07.46 ID:k2L2IMs0
村から東の森 入口

剣士「よし、とりあえずは探索からだな」

魔術士「そうだね。この森は小さいし、あまり魔物もいないみたいだからすぐ見つかると思うよ」

魔女「それにしても巨大なスライムって王族系ですかね?」

魔術士「うーん、スライム系の上位種族がこんなところにいるとは思えないけどなー…」

剣士「もしそうだとしても勝てないわけじゃないんだから用心すれば大丈夫さ」

女侍「そうそう、落ち着いて対処すればこの辺りに敵はいないわよ」
25 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 14:41:19.84 ID:k2L2IMs0
剣士「で、今回の作戦は?」

女侍「んー?…よーしっ!作戦を発表するわよ!」

女侍「剣士は魔女と魔術士の前で危険が及ばないように無駄なく倒すこと!」

剣士「うす!」

女侍「魔女は後ろでじっくり集中!頃合いを見ていつもより大きいので一気に決めるわよ!」

魔女「はいっ!」

女侍「魔術士は牽制と補助!一応、森を出るまでいつでも回復呪文使えるように準備しといて」

魔術士「了解」

女侍「あたしは『ガンガンいこうぜ!』よ♪」

剣士「ホントにいつも通りだな」

魔術士「相変わらず暴れたいだけだね」

女侍「さぁ、行くわよ!」

魔女「はいっ!」

ザッザッザッ
26 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 14:54:52.84 ID:k2L2IMs0
森の中

ザッザッザ

剣士「明るいうちにやっちまおうぜ」

魔術士「そうだね。魔女さん何か感じる?」

魔女「うーん…何も感じないです…女侍さんはどうですか?」

女侍「気配ならいっぱいあるけど小さすぎて獣か魔物かわかんないわね」

魔術士「なら、もうちょっと奥まで進んでみようか」

テクテクテクテク

魔女「なんだかこのあたりは開けてますね」

女侍「ホント、木々があんまり生えてないわ」

ガサガサ

剣士「ん?何か来るぞ!」
27 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 15:01:31.43 ID:k2L2IMs0
ピョンピョンピョン

スライムが三匹現れた!

女侍「…物足りないわね」

魔術士「戦闘能力は最弱とはいえ無駄なダメージは避けてくださいね!」

魔女「魔法使いますか?」

剣士「いや、もったいないから休んでな」

女侍「そそ、剣士とあたしで充分よ!」

剣士「おりゃ!」ザシュ!

女侍「しっ!」ザンッ!

スライムが2匹倒れた!

魔術士「残りの一匹が後退してますよ!」

ピョンピョン

スライム「わー」

剣士「なんだ?妙に騒いでるな…」
28 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 15:04:17.25 ID:k2L2IMs0
スライム「わー」

次々にスライムが現れた

魔女「え!?」

剣士「鳴き声で仲間を呼んでるんだ!」

女侍「早めに全滅させるわよ!」

スライム「わー」

ピョンピョン

魔術士「待って!!このまま依頼のスライムが出るまで粘ろう!」

女侍「なるほど…一気に終わらせる…のねっ」バシュバシュ

剣士「とりゃ!…けど出てくるのか?」ザクッ

魔術士「スライム程度なら増えてもさして脅威じゃないんだし…この程度の森で騒ぎが大きくなればいずれ来ると思う!」
29 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 15:11:11.28 ID:k2L2IMs0
スライム「わー」

ピョンピョン

女侍「ならそんな感じで行くわよ!魔女は物理障壁張って待機!剣士はこのまま現状維持!魔術士は魔弾で魔女を護衛しつつ全体見て指示出して!」

剣士「あいよっと!」ドゴッッ

魔女「了解です!気をつけてください!」ブオオン

魔術士「わかりました!あまり前に出過ぎないでね!」


スライム「わー」

ピョンピョン


女侍「おらああ!」ザクゥゥ

剣士「ハァッ!…それにしてもこいつら何匹いるんだよ!」バスッ
30 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 15:20:41.33 ID:k2L2IMs0
魔女「魔術士さん魔力はまだ大丈夫ですか!?」ブォォン

魔術士「大丈夫です!」ドンドンッ

スライム「きゅうぅ」ボカン

女侍「へばった奴は明日から奴隷にするからねっ!」

スライム「わー」

ピョンピョン

魔女「剣士さん左の4匹お願いします!」

剣士「はいよ!!」ズバァ

女侍「ほら!もっとペースあげて盛り上げてくよ!」シュババ

スライム「わー」

ピョンピョン
31 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 15:28:51.99 ID:k2L2IMs0
魔術士「いい具合です!このまま……!?」

スライム「わー」

ピョンピョン

スライム「わー」

ピョンピョンピョンピョンピョン

魔術士「え?」

スライムたち「「「「「わー」」」」」

ピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョン

魔女「増えすぎです…っ」

剣士「おいおい、いくらなんでも……」

女侍「限度ってもんがあるでしょうがっ!!」
32 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 15:40:18.59 ID:k2L2IMs0
魔術士「二人ともこっちまで下がって!一斉にかかられたらいくらスライムとはいえ潰されます!」

女侍「…っ」タッ

剣士「クソッ」バッ

スライムたち「わー」

ピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョンピョン

スライムたちが重なり合っていく

剣士「…なんだ?」

魔術士「迂闊に手を出すのは危なそうですね…」

女侍「同じ色がくっついてんだから消えたりしないかしら?」

魔女「何わけわかんないこといってるんですかっ!」
33 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/04(土) 15:53:18.36 ID:k2L2IMs0
今日書けた分はこれだけ

朝7時に仕事が終わったんで、そのあとずっと書こうと思ってたのに爆睡してしまったです……

戦闘シーンとか書いたことなかったんでチャレンジしてみたんですが…読み返すと酷い出来w
よければ誰か教えてほしいです

続きはまた明日以降にゆっくりまったり書いていきます
34 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/04(土) 16:18:53.88 ID:0vAXuqgo
とりあえず書いてみればいいよ。
量がないと楽しめるものも楽しめない。

35 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/04(土) 22:16:27.80 ID:mfQFVkso
ひとまず裸待機でいいですか
36 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/06(月) 12:07:34.70 ID:4y6/pkDO
乙です。
更新ありがとう。
マイペースでも良いから書き続けて貰えたら有り難いです。
37 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/06(月) 18:34:46.33 ID:v94IQ1oo
魔術士ってあるからてっきりオーフェンSSかと…
38 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2010/12/06(月) 21:50:40.06 ID:9yaxwh.o
待ってるさ
39 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 22:30:02.40 ID:xkGEoWw0
>>34
わかりました!できるだけ書いていきます!


>>35
もしかしたら、えろ方向へは行かないかもしれないのでくつ下だけ履いていてくださいぃww


>>36
ありがとうございます!
細々と続けていきたいと思っております


>>37
魔術士オーフェンは見たことがなかったんですけどおもしろそうですねww


>>38
待っていてくれる方がいることに感謝!

では続き書いていきます
40 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 22:35:30.59 ID:xkGEoWw0
ピタピタピタ…

プニョプニョプニョ

数多くのスライムたちが結合し、1匹の大きなスライムに…

スライム(大)「おわー!」ドスン

魔術士「おそらく、これがターゲットだね…」

剣士「だな…しかしスライムにあんな特性があるとは」

魔女「人間くらい大きなスライムは初めてですね…」

女侍「どうせなら触手でも生えせば便利だったのに…あんな丸っこい形状での行動は読みやすいわ!魔術士!指示出して!」

魔術士「はい!」
41 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 22:38:57.06 ID:xkGEoWw0
魔術士「剣士は左から、女侍さんは右から回り込んで叩いて!」

剣士「はいよ!」

女侍「おーけー♪」

魔術士「正面は俺が止めます!魔女さんは相手が止まったら全力の雷系魔法を上から!」

魔女「わかりました!」


スライム(大)「ぶおー!!」バッ

スライム(大)はその大きな体浮かせ、女侍に体当たりを仕掛けた!

ズシンッッ!!

女侍「遅い!」ヒュンっ

これを難なく避けた女侍は、手に持つ刀でスライム(大)の横っ面を斬る!

ズバッ!
42 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 22:42:15.25 ID:xkGEoWw0
スライム(大)「っ…!」

さらに、斬られ怯んだスライムの左側に剣士が駆け込んだ

剣士「こっちもくらえッ!」

ザシュッ!

左右を斬られたスライムへ向けて魔術士は手を向け…

魔術士「今だ!当たれー!」

その掌から魔力で作られた発光する球体が飛び出す!

キューーン

着弾

ドォオン

女侍「スライムが止まった!魔女!!」
43 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 22:47:08.65 ID:xkGEoWw0
魔女「いきます!!」

魔女が杖を振ると空から大きな雷がスライムへと走る

バリバリバリガシャァアアアアン!!


剣士「うおぉ…こりゃまたデカいな」

魔術士「うわっ…スライムが灰になちゃったね…」

女侍「お見事!頑張った魔女ちゃんはお姉さんが頭なでなでしてあげる〜♪」ナデナデ

魔女「えへへ///ありがとっ」
44 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 22:49:57.26 ID:xkGEoWw0
魔術士「これで依頼は完了だね」

剣士「なんかあっさり終わったなー」

魔女「まぁ早く終わってよかったじゃないですか」

剣士「おう!この時間ならいつもの宿まで戻れそうだな!」

魔女「野宿じゃなさそうでよかったですね」

魔術士「そうだね、もう春とはいえ日が落ちると結構寒いし」

剣士「ちょっと前までいつも野宿だったけどな」

女侍「野宿だったのもあんたのせいじゃない」

剣士「は?なんで?」

女侍「運送依頼なのに依頼品ぶっ壊したり、戦闘で必要以上に建造物ぶっ壊したり、酔った勢いで宿ぶっ壊したり……」

剣士「全部てめぇがやったことじゃねぇか!! 人のせいにしてんじゃねーぞ!!!」
45 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 22:52:23.57 ID:xkGEoWw0
魔術士「そうだよ、何も弁償しなくていいって素晴らしいよね」

女侍「……ぶっちゃけまだ暴れたりないんだけど」

魔術士「また借金増やす気?」ジロ

魔女「もう靴もローブも杖も廃品同然のガラクタ使ってるんですから新しいの欲しいです」ジロ

剣士「前衛なのに防具が旅人の服オンリーなんだけど」ジロ

女侍「わかったわかったわよ!今日は我慢するから!」

魔術士「…必要以上に何も壊してないからあっさり終わった気がするのかもね」

剣士「そうだな、絶対そのせいだ」
46 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 22:54:56.52 ID:xkGEoWw0
女侍「けど、そろそろ借金も完済しそうなくらいお金貯まったんじゃない?」

魔女「そんな貯まってましたっけ?」

魔術士「今やっと港の船着き場を破壊した分を払い終えたくらいだよ…」ズーン

女侍「?あたし船着き場なんて壊したっけ?」

剣士「いや、思い切りぶっ壊してたぞ…」

魔女「あれは酷かったですね…」

女侍「え?まじで?」

魔女「覚えてないんですか?この前べろんべろんに酔ったとき『あたしも肉体強化魔術くらい使えるわよぉ!』って言い出して…」

女侍「あー!あたしが見事な魔術を披露したときね!」ピコーン

魔術士「見事?…あぁ、あんな雑な術式に全魔力でやっちゃたもんだから暴走して綺麗に爆発しましたから見事といえば見事ですね」
47 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 22:59:11.66 ID:xkGEoWw0
女侍「そ、そうだっけ?あはは…」

魔女「もうっ…これからは気をつけてくださいよ!」

女侍「あはは!あれから魔術士にちゃんとした使い方習ったから大丈夫よ!」

剣士「そうなのか?さっきも全然使ってなかったみたいだったけど?」

魔術士「一応、実戦で使えるようにはなったけど魔力効率絶望的だから5分ももたないじゃんか…また今度教えるよ」

魔女「そのときは私もお手伝いしますね!」

女侍「はいはいよろしくおねがいしますーっと。」

魔術士「はぁ…早くおぼえてね」

女侍「それより船着き場の弁償が終わったんなら完済までもうちょっとじゃない?」

魔女「たしかあの船着き場が一番高かったんですよね?ならあと少しかもしれないですね!」
48 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 23:01:14.11 ID:xkGEoWw0
剣士「金の管理は魔術士にまかせきりだったけど…あとどのくらいで全部完済するんだ?」

魔術士「今のままならあと2年はかかるね……」ズーン...

女侍「……は?」ポカーン

魔女「2年!?そんなにあるんですか!?」

剣士「何でそんなにあるんだ!?」

魔術士「まだ南の町の風車と宿屋一軒を破壊した賠償と港の宿屋三軒、食事処二軒を破壊した賠償…全部で1200万ゴールド分残ってるからね…」

剣士「え?それ払い終わるまでこんなオンボロ装備のままなのか?」

魔術士「うん」
49 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 23:06:59.64 ID:xkGEoWw0
魔女「だから私たちずっとこんな武器だったんですね…端っこのほうに小さく初心者用って書いてありますし」

魔術士「それはいらなくなって捨てられてたやつだからね」リサイクルリサイクル

剣士「俺の剣も女侍の刀もうまく斬らないと斬れないからほとんど鈍器だぜ?」

魔術士「研いだら斬れるはずさ」トオイメ

女侍「なら宿なんてとらずに野宿したほうがいいんじゃない?あとお酒とかも自重してさ」

魔術士「そんな生活で毎日仕事できる?」

女侍「まぁ…たぶん…きっと…」

魔術士「ホントのこと言って?」

女侍「夜逃げするか借金チャラにするよう脅す」
50 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 23:16:43.00 ID:xkGEoWw0
魔術士「だから武器は廃品ギリギリ、防具はほぼ無しの状況で依頼こなしてるんだよ…」

剣士「一気にどかーんと大金が舞い込む依頼とかないのか?」

魔女「そんな依頼だと国からの依頼かお金持ちからの依頼だけですよ」

女侍「ならその国か金持ちからの依頼を受ければいいんじゃないの?」

魔術士「……この装備で?」

剣士「なんてこった…」

女侍「報酬のいい依頼を受けるためにはいい装備がいる…けどいい装備を揃えるには金が足りない…金を稼ぐには報酬のいい依頼をこなさなくちゃならない」

魔女「果てしないですね…」
51 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/07(火) 23:21:17.76 ID:xkGEoWw0
今日はここまでです!
こんな駄文を読んでくれていることに感謝!

これからもまったりと続けていきます!
では
52 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/07(火) 23:27:27.52 ID:WkpabQko
53 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/08(水) 16:12:35.33 ID:hxZWGoDO
乙です。
懐事情がリアルで大好きになりました。長編期待してます。
54 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/08(水) 22:06:48.79 ID:2aFlXl.0
>>52
>>53
ありがとうございますっ!

長編…まぁのんびりとポチポチ書いていきますww
55 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/09(木) 19:36:45.85 ID:KPzm55Yo
見てるよ
56 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/13(月) 19:23:47.43 ID:TGiwSZMo
この赤貧っぷりイイ‼
乙なんだぜ
ちゃんと定期的に投下しろください
57 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 12:44:14.26 ID:K6xFLlk0
こんにちは1です

>>55
ありがとうございます!そう言ってもらえると元気が出ます!

>>56
本当にマイペースすぎてすいません…
今週は夜勤なので日中に寝過ぎなければ書いていけます!

では少しずつ続きを書いていきます!
58 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/14(火) 13:37:39.99 ID:bsJvdMAO
とりあえずメ欄にsagaと書こうか
59 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 13:39:44.05 ID:K6xFLlk0
剣士「まぁ、借金や装備についてはおいおい考えよう…」

魔女「今はひたすら依頼をこなさなきゃですね!」

女侍「そうね!なら張り切ってこなさなきゃ!」

魔術士「…張り切りすぎてまた壊しすぎたら借金が増えるのも忘れないでね?」

女侍「わ、わかってるわよ!」

剣士「ほら、行くぞー!」

魔女「はいっ」


テクテクテクテク
60 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 13:43:20.46 ID:K6xFLlk0
>>58
最初のほうはホントにめんぼくないです。。



女侍「大きい…スーパー…メガ…スライムメガ…メガスライム…うん!メガスライムね♪」

魔術士「何ぶつぶつ言ってんの?」

女侍「さっきのスライムの名前よ?やっぱり普通のスライムと区別しなくちゃね」

剣士「それにしても安易な名前つけたな。もうちょっとひねったらどうだ?」

魔女「そうですか?わかりやすくていいと思いますけど」

魔術士「ギガスライムとかまでいそうで嫌だね…」

女侍「ペタスライムとか出ないかしら?」

魔女「絶対に会いたくないですよ…」
61 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 13:44:49.93 ID:K6xFLlk0
魔術士「そういえば、どこにいるスライムも合体できるのかな?」

女侍「みんながみんな合体できるなら今までしてこなかったことが不思議だし特別なんじゃない?」

剣士「あの尋常じゃない数のスライムが揃って初めてできることかもしんないぜ?」

魔女「もしそうなら旅にでてすぐ負けちゃうかもしんないですしね」

魔術士「それもそうだね、今だったからよかった」

女侍「だけどもうちょっと歯ごたえのある獲物来ないっかな〜♪」

剣士「もうお前ひとりで魔王とかそのへんに挑んでこいよ」

女侍「あっはっは!それもいいかもね!」

魔術士「バカなこと言ってないで早く行くよ」


テクテクテク
62 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 13:46:56.40 ID:K6xFLlk0
村長の家

魔女「村長さーん!今帰りましたよー!」

魔術士「お邪魔します」

村長「おー、おかえりおかえり。 どうじゃった?」

剣士「きっちり討伐完了したぜ」

村長「そうかそうか!そいつはよかった!…ちょっと待っとっての!」ニコニコ

タッタッタ

魔女「ふふっ、村長さん嬉しそうでしたね!」

魔術士「うん!あんなに喜ばれるとやりがいあるよね!」

タッタッタ
63 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 13:48:27.19 ID:K6xFLlk0
村長「報酬じゃ」スッ

女侍「ありがとね♪」ガシッ

魔女「ありがとうございます!」

村長「ふぉっふぉっふぉ、感謝するのはこっちじゃよ。報酬もちょっと増しといたからの」

魔術士「ホントですか!?いやー、ありがとうございます!!」

村長「思ったよりずっと早く終わったからのぅ、また何かあったらお主たちに頼むことにするぞい」

剣士「おう!いつでも依頼は受け付けてるからよ!」

魔術士「それでは、お邪魔しました!」ノシ

ガチャ…パタン
64 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 13:50:07.61 ID:K6xFLlk0
港への道

テクテクテク

女侍「さぁ、早く帰って祝勝会しなきゃね♪」ランラン

剣士「俺はとりあえず飯が食いたいぞー」グー

魔女「私は甘いものが食べたいです…」グー

魔術士「お腹減ったねー」グー

女侍「あれ?魔術士ちゃんお酒は自重とかって言わないの?」

魔術士「いやー、久しぶりにちゃんとした戦闘だったからそれもいいかなーって思って」

剣士「お?やっぱりそうこなくちゃ盛り上がんないぜ!」

女侍「言ったからには朝まで付き合いなさいよ!」

魔女「なら今日もいっぱい飲も〜!」

一同「おー!」ノノノ
65 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 13:52:14.08 ID:K6xFLlk0
テクテクテク

港町の食事処

カランカラン

店員「いらっしゃいませ」ペコリ

剣士「よしっ!食おうぜ!」

魔女「お腹すきましたー」

女侍「おっさっけ〜♪おっさっけ〜♪」ルンルン

剣士「先に飯食おうぜ!」グー

魔女「そうですねっ」グー

女侍「乾杯が先に決まってんでしょ!」ウガー

剣士「飯が揃ってから乾杯だろ!」

女侍「食事は酒に始まり酒に終わるって名言知らないの?」

剣士「知らねぇよ!どこのアル中の発言だよ!」
66 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 13:55:27.63 ID:K6xFLlk0
魔女「まぁまぁ、どっちでもいいですから早く注文しましょうよ…」グー

魔術士「はぁ…とりあえず先にお酒注文しよっか」

女侍「さっすが魔術士ちゃん!今夜はあたしを好きにする権利とあたしと朝まで飲む義務を与えるわ!」ビシ

魔術士「それだとただ単に朝まで飲むだけじゃんか…」

剣士「……」フルフル

魔女「?剣士さんどうしたんですか?」

剣士「魔術士は味方だと思ってたのに…グス」

魔術士「それはお酒はすぐ来るし、お酒が来るまでに注文決めたほうが…ね?」

女侍「ホントはあたしのためだってのに恥ずかしがらなくてもいいゾ☆」キラッ

魔術士「何この人もう酔ってんの?」
67 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 13:57:30.12 ID:K6xFLlk0
魔女「もうそろそろ注文しましょうよ、店員さーん!」スイマセーン

店員「はい、ご注文は?」ニコ

女侍「とりあえず酒4人分大至急」

店員「はい、わかりました」ペコリ、タッタッタ

剣士「おい、やばいぞ!ここの飯結構うまそうだ」ダラダラ

魔術士「涎たれすぎだよ…ん?このグラタンおいしそうだなー」

魔女「ロールキャベツおいしそう…」ジー

女侍「あははっ、そんなに凝視してないで早く頼んじゃいなよ」ナデナデ

魔女「うんっ(女侍さんってお姉ちゃんみたいだなー///)」コクリコクリ
68 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 13:59:59.14 ID:K6xFLlk0
魔女「あ、あの女侍さん?」

女侍「なーに?」

魔女「私ちょっとオムライスとロールキャベツ食べたいんですけど…食べきれなかったら手伝ってくれますか?」ウルウル

女侍「あははっ!わかったわよ、好きなだけ注文しなさい!(かわいい妹みたいね♪)」

魔術士「(なんか姉妹みたいだなー)」

剣士「(できれば全メニュー食したいところだが、俺の今の空腹具合からしておそらく味わえるのは5品程度…
   俺が今もっとも食べたい5品を店員が来るまでの十数秒で選ぶのは至難の業だ…だが、しかし!俺なら
   できる!そうだ!俺ならやれるはずだ!とりあえずメインとなる肉料理の選定に…)」ブツブツ

女侍「……(さすがのあたしもシラフでこのバカに突っ込めないわね…)」

店員「お酒をお持ちしました」コト
69 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 14:06:39.74 ID:K6xFLlk0
剣士「(なんだと!?早すぎるっ!まだ一品もきまってないぞ!?)」ガックリ

魔術士「(剣士がこの世の終わりみたいな顔してるけど突っ込んじゃダメなんだろうな…)」

女侍「やーん///おっさっけー♪」ランラン

魔女「注文も聞いてもらっていいですか?」

店員「はい、どうぞ」ニコ

魔術士「ならグラタンと、このサラダで」

女侍「あたしは枝豆と軟骨から揚げとイカとチーズで」

魔女「つまみばっかりですね…私はオムライスとロールキャベツをお願します」

剣士「あ、えーと俺は…うーん…店員さんのお、おすすめで!」シドロモドロ

店員「おすすめ、ですか……うーん、それならこちらのハンバーグ〜スライム風〜ですかね?」ニコ

剣士「(スライム風?)じゃあそれで頼む!」

店員「かしこまりました」ニコ
70 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 14:09:29.96 ID:K6xFLlk0
魔術士「…できた店員だね」

魔女「そうですね、ずっと笑顔でしたし」

女侍「このバカの意味わかんないきょどり具合にも動揺してなかったからね」ジロ

剣士「ばっ、だって急だったんだから仕方ないだろ///」

魔術士「そう意味じゃありませんよ」

魔術士「ハンバーグ〜スライム風〜は…この店で一番高いメニューなんです」

女侍&剣士「な、なんだってー!」

剣士「ま、まさか…おすすめと言いつつ店のことを考えてやがったのか…」

女侍「それもあたしたちにまったくそれを感じさせないあの営業スマイル…」

魔術士「そう、僕たちは最初から騙されていたんだよ…あの店員の爽やかさに…」

魔女「もうっ!みんなでふざけないでください!」



71 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/14(火) 14:12:45.48 ID:K6xFLlk0
とりあえずここまで書けました!
相変わらずのマイペースで申し訳ありません。。
のほほんとこういった場面書いてると長くなって困ります…

それではまたポチポチ書いてきますノシ
72 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/14(火) 14:13:19.44 ID:rzD2Qoko
乙んぽ
73 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/14(火) 14:22:13.04 ID:GfziMIDO
乙です。
サクサクと更新感謝です。自分も今週は夜勤です。
74 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/14(火) 22:40:17.36 ID:XfQWmAgo
>>60
テラスライム「わたしを忘れないで」
75 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/14(火) 22:43:20.90 ID:vWjvrVQo
何?寺スライムだぁ〜?ワッハッハ
76 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 16:43:20.97 ID:h0eUeik0
>>72
ありんぽ!

>>73
ありがとうございます!
夜勤は眠いでしょうが頑張ってくださいっ!

>>74
なんかディスガイアの魔法みたいになりそうですねww

>>75
破ァー!とか言い出しそうなスライムwww
77 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 17:40:01.81 ID:h0eUeik0
すいません>>1です

続きです
78 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 17:42:02.91 ID:h0eUeik0
女侍「それじゃ、料理はまだみたいだけど乾杯だけでもしよっか?」ウズウズ

剣士「早く酒飲みたいだけじゃん…」

魔女「まぁ、先に乾杯しちゃいますかっ」

魔術士「そうだね、せっかくだし」

女侍「なら、今日は魔術士ちゃんが音頭とろうか」

剣士「二日酔いの中よく頑張ったよな」

魔女「お疲れ様ですっ」

魔術士「みんなが頑張ってくれたおかげでたいして何もしてないけどね、あはは」

剣士「明日は酒残すなよ?」

魔術士「…善処するよ」

女侍「ほら、さっさとしよーよ」ウズウズ

魔術士「はいはい、みんな今日もお疲れさま!それじゃあ…」

一同「かんぱーい!!!」チーン
79 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 17:43:16.47 ID:h0eUeik0
女侍「ゴクゴクゴク…ぷっはぁああ!おいっしいいいいいい!!」イッキ

剣士「仕事終わりの一杯は格別だよな!」

魔女「ふはぁ…このお酒おいしいですねっ」

魔術士「ホントだね、なんていう銘柄なんだろ?あとで聞いてみよっか!」

魔女「はいっ!」ニコッ

魔術士「!!(うわ、かわいい///)」

魔女「?どうしました?」

魔術士「い、いや、なんでもないよ///」
80 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 17:44:21.53 ID:h0eUeik0
剣士「あらやだ、女侍さん見ました?今の」ジー

女侍「見ましたわよ剣士さん、ホントやーねー」ジー

魔術士「な、なんだよっ!」

剣士&女侍「「べっつにー」」ニヤニヤ

魔術士「うざっ!今度後ろから魔法弾ブチ込まれたいの?」

女侍「貧弱ヘタレ魔術士ちゃんの魔法弾なんてダメージあるのかにゃー?」

剣士「前衛に喧嘩売るなんていい度胸してるじゃねぇか」

魔術士「ブチ…いつまでも後衛が補助しかできないなんて思わないことだね」ブオォォン
81 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 17:50:28.75 ID:h0eUeik0
女侍「やんの?激しくね☆」チャキ

剣士「二対一でもそんなこと言えんのか?」チャキ

魔女「あの…みなさん?」

魔女「もうご飯が来ますし…あの…」ゴニョゴニョ

魔術士・女侍・剣士「「「うるさいな、ちょっと引っ込んでろよ」」」

魔女「はい?…引っ込んでろ?」フルフル

女侍「ほら、さっさと表へ… 魔女「みなさん」

剣士「ん?だから引っ込んで…!?」ゾクッ

ゴゴゴゴゴゴゴ

魔女「あの………もうご飯来るんですから静かにしててくれますか?ニコリ」ゴゴゴゴゴ

魔術士・女侍・剣士「「「はい…ごめんなさい」」」
82 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 17:51:54.72 ID:h0eUeik0
魔女「わかればいいんですっ」

魔術士「(え、なに?超怖かったんだけど?)」ヒソヒソ
女侍「(あの子の怒ったとこ久しぶりに見たわね…)」ヒソヒソ
剣士「(たぶんホントにこの店気にいったんだろうなー)」ヒソヒソ

魔女「まったく…もう喧嘩しちゃだめですよ?」

魔術士・女侍・剣士「「「はい」」」

・・・・・・・・・・・
83 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 17:53:41.25 ID:h0eUeik0
店員「お料理をお持ちしました」コトコト

魔女「うわあ、おいしそー!」パァア

剣士「めちゃくちゃうまそうだな!」グー

魔術士「いい匂いだね」クンクン

女侍「枝豆うまー」ポリポリ

女侍「あ、お酒おかわり!」

店員「かしこまりました」ニコ

女侍「あとみんなちょっとわけてね☆」
84 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 17:55:19.24 ID:h0eUeik0
魔術士「はいはい。ていうか相変わらずご飯来る前に飲み過ぎじゃない?」

魔女「はい、ロールキャベツです!」アーン

女侍「パク…うん、おいしー♪ …そんな飲んでないわよ、まだ6杯目だし」

剣士「飲み過ぎだっての…つかスライム風…」ボヨーン

魔女「あはは、スライムの形してるんですね」

魔術士「昼間のこと考えたら食べづらいね」ハハ

女侍「ゴクゴク…ぷはあ!けど意外とおいしいかもよ?他の料理もみんなおいしいんだし」テンインサーン.オカワリー
85 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 17:56:22.67 ID:h0eUeik0
剣士「いざ…パクリ…モグモグ…ん!!うまい!!」

魔術士「ホントに?一口ちょうだい…パクリ…おぉ!おいしい!」

魔女「本当におすすめだったみたいですね♪」

女侍「チッ…」

剣士「なんで舌打ちすんだよ!」

魔術士「ははは!」

魔女「あはは!」

・・・・・・・・・・
86 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 17:58:28.08 ID:h0eUeik0
剣士「ふー、食った食った!」ポンポン

魔術士「おいしかったねー」フキフキ

女侍「お酒もおいひいしね〜♪」

魔女「また来ましょうねっ」

魔術士「うん!」

剣士「女侍ちょっと酔いすぎ…」

魔術士「じゃあ、そろそろ宿へ戻ろうか」

女侍「おー」ノ

店員「ありがとうございます、またお越ししてくださいね」ニコ


ガチャ カランカラン
87 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 18:00:20.97 ID:h0eUeik0
港町 宿屋への道

魔術士「いやーホントにおいしかったね!」

剣士「そうだよなー、次の依頼終わったらまた行こうか」

女侍「そんなことより結構飲み食いしてたけどお金大丈夫だったのー?」

魔女「そういえば値段聞いてませんでしたね、いくらだったんですか?」

魔術士「んー、意外と安かったよ?それに村長さんから結構もらえたしね」

剣士「今回の報酬はいくらくらいだったんだ?」

魔術士「23万ゴールドってとこかな?」

魔女「そんなにもらえたんですか!?」

女侍「さっすが村長♪もっと絞ればよかったかしらね?」

魔術士「ぶっそうだよ…」
88 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 18:03:15.49 ID:h0eUeik0
剣士「毎日こんな依頼があればいいんだけどなー」

魔女「こんな小さな島だと討伐依頼なんてあんまりないですからねぇ」

女侍「ちょっと大陸とかに行ってみよっか?いい加減コツコツ稼ぐのもアホらしいし」

剣士「うーん、もうちょっと装備整えてからのほうがいいんじゃないか?」

魔術士「まぁ、今回の報酬で少し装備整えて大陸へって手もあるけど…無理はしたくないかなぁ」

魔女「いい報酬の依頼ほど危険なものも多いですからね…」

女侍「あたしたちなら大丈夫だと思うけどなー」フラフラ

剣士「そんな酔っ払いに言われてもなー」ハハハ

魔女「ちょっとそこの公園で休みますか」

魔術士「そうだね、ちょっと休もうか」

女侍「さんせー」ノ

トコトコトコ
89 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/15(水) 18:11:30.79 ID:h0eUeik0
とりあえず今日はここまで!
相変わらず10レス前後が限界ですね…ww
もうちょっとがんばります!


明日か明後日にまた来ますですノシ
90 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 20:23:48.70 ID:.QWnN6DO
91 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 23:22:15.70 ID:6ZkP/sDO
乙です。
展開が楽しみです。
92 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/15(水) 23:49:38.74 ID:uw2qbaIo
93 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 12:45:32.09 ID:YhQ9QEw0
どうも、こんにちは>>1です
今日は寒いです…仕事だったので気づきませんでしたが明け方に雪が降ってたらしいですね。。
パソコンをポチポチする手がかじかむので今日はゆっくり…とか言わずに書いていきます
コタツで温めながら書いていきますです
94 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 12:48:59.80 ID:YhQ9QEw0
>>90
>>92
ありがとうございまっ!

>>91
ありがとうございます!
楽しみなんて言ってもらえるなんてててっ
けど特に何も考えてませんができる限り面白くなるようがんばります!
95 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:21:05.43 ID:YhQ9QEw0
公園

剣士「ふぅ」トスン

魔術士「夜も遅いと静かでいいね」ペタ

魔女「そうですねー」トコ

女侍「…あたしは意外といけると思ってるわよー」フラフラ・・・ドスン

魔術士「なにが?」

女侍「大陸に行ってもって話よ」

剣士「まだ言ってんのか?そんなに強いやつと戦いたいのかよ」

女侍「違う…いや、違わないけどさ」

女侍「あたしたちなら大丈夫よ」
96 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:23:33.83 ID:YhQ9QEw0
魔女「なんでそんな言い切れるんですか?」

魔術士「この前大陸行ったときは依頼を受けさせてすらもらえなかったじゃないか」

剣士「門前払いだったんだぜ?」ガクッ

女侍「それはあたしたちの格好見て言ってたんでしょ?」

魔術士「まぁたぶんそうだろうけどさ…みんなボロボロの初心者装備だし」

女侍「それに2か月前にあった殲滅依頼で狩っちゃったからこの島に強い魔物なんてほとんどいないし…」

魔女「平和になりましたよねー」ノホホーン

女侍「けど、金になる依頼もないじゃない」
97 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:26:55.61 ID:YhQ9QEw0
剣士「だからコツコツ貯めていくんだろ」

魔術士「そうそう、ある程度貯まって装備を新調しなきゃ死んじゃうよ」

女侍「ぶっちゃけこのままで大丈夫でしょ♪」ルン

魔女「いったいどこからそんな自信が来るんですか…」ジー

女侍「んー…あたしと剣士は普通だけどさ、あんたたちふたりは特別よ」

魔術士「なにがですか?」

女侍「ちょっと長くなるけど…。本来なら30歳を超え、魔術を極めた『魔術師』が『魔法使い』になって
   使えるようになるのが魔法よ。それ以外で魔法を使えるのは『魔法使い』が魔力を込めて書いた『魔導書』を持つ者だけ。
   なのに魔女は魔導書もなしに魔法を使える…正直、勇者でもない限りありえないわ」

魔女「そんなこと言われても使えるものは使えるんですもん…」ウルウル

女侍「あら、褒めてんのよ♪これは魔女だけの能力なんだから泣かないで」ヨシヨシナデナデ

魔女「…うんっ」エヘヘ
98 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:28:55.87 ID:YhQ9QEw0
剣士「そういえばそうだな、全然気にしてなかったが珍しいのか」ポカーン

魔術士「そういうとこは剣士らしいね、ははは」

剣士「笑うんじゃねぇ!」ビシ

女侍「そういうあんたも特別じゃない、魔術士」

魔術士「別に普通だよー」

魔女「魔法弾…ですか?」

女侍「あったり、さすが魔女ちゃん♪いつも魔術士のヘタレがびゅんびゅん飛ばしてる赤いスイカみたいなやつよ」

魔女「えへへ///」テレテレ

魔術士「ごめん、確かに赤く光るスイカくらいの大きさの玉だけど。せめて魔弾とか魔法弾って言ってくんない?」

剣士「あー、そういえばあんなスイカを使ってる奴みたことないな」
99 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:32:38.41 ID:YhQ9QEw0
魔術士「あの…だから…」

女侍「そうよ、本来なら魔術は補助に特化してるはずなのよね。肉体強化とか回復呪文とかみたいにね。
   まぁ攻撃用の魔術もあるにはあるけど…自然の力を魔力で増幅するって感じのやつがほとんどだし。
   スイカみたいに魔力固めてそれを飛ばすなんて魔術、聞いたこともないわよ」

剣士「うーん…そういえば魔術と魔法ってどう違うんだ?」

魔女「簡単にですが、魔術は先ほど女侍さんが言ってたように補助が中心です。攻撃魔術もあまりなく、
   まぁ中には強力な攻撃魔術も存在しますが…よほどの熟練者でなければ使いこなせませんね。
   魔法は攻撃に特化していますが、私のよく使っている対物理障壁などの補助魔法も豊富です。そして魔力を込めれば
   込めただけ効果が上がります。でも、魔術は魔力を込めてもはある程度までしか効果が上がりません。そこが大きな違いですかね」

剣士「そうか!なるほど…魔法のほうがつよいんだな」ピコーン

女侍「ホントにわかってんの?まぁ細かい違いはいっぱいあるけどそこが一番大きな違いね」

剣士「ん?なら魔術士のスイカってどうなんだ?魔力を込めれば込めるほどデカいスイカになるじゃねぇか?」

魔術士「デカくなってもスイカなんだね…」ガクッ
100 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:36:52.66 ID:YhQ9QEw0
女侍「そこよ。あれは魔術とは言えないの。けど魔法とも何か違う感じだし…どうなの魔術士?」

魔術士「…そんなのよくわかんないよ。子供の頃に読んだ本に載ってたキャラが使ってたのマネしたらできたんだもん」

女侍「そんなガキの頃から本好きなの?」

魔女「そういえば魔術士さんって読書好きですよね」

剣士「仕事のない日はよく図書館に引きこもってるしな」ハハハ

魔術士「人の趣味を笑わないで欲しい」ムスー

女侍「まぁ、そんなあんたら二人、特に魔女の魔法はあたしたちの切り札ってわけよ」

剣士「いつもいいとこ持ってくしな」

魔女「ええ?そんな私なんか///」

魔術士「だけど今日みたいに大きなのばっかり連発してたら魔力切れになっちゃうから気を付けてね」

魔女「はいっ」
101 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:38:57.33 ID:YhQ9QEw0

女侍「ねー、だから魔術士ちゃん大陸行こうよー」オネガイー

魔術士「ダメ!ちゃんとした装備買えるようになるまで我慢!」メッ

剣士「けどちょっとどこまでいけるか興味はあるよな」

魔女「剣士さんまでそんなこと言って」

女侍「魔女ちゃんだってせっかく魔法使えるんだから使ったほうがお得じゃない?」

魔女「お得とかないです!」

魔術士「ほらほら、二人ともあんまり魔女を困らせないであげなよ」

魔女「(魔術士さん///)」キュン

剣士「おいおい、またですよ女侍さん?」アーヤダヤダ

女侍「あたしたちのことは全然心配しないってのにねー?」ヘタレノクセニー

魔術士「二人はほっといても心配ないぐらいたくましいじゃない」
102 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:41:17.34 ID:YhQ9QEw0
女侍「女の子に向かって逞しいなんてよく言えるわね?」ピキ

魔術士「女…の子?」ゴリラノ?

女侍「ああ!?こんなか弱い乙女相手に何ほざいてんのかなー?」ピキピキ

剣士「え?か弱いとかギャグだよな?」

女侍「うっさいわよ!脳筋バカは黙ってな!」ビキビキ

剣士「誰が脳筋バカだってんだこらァ!」ウガー

魔術士「バカ同士騒いでるのはいいけどもう夜も遅いんだからちょっと静かにしてね?」

女侍&剣士「「スイカは黙ってろよ」」

魔術士「」ブチッ

魔術士「だからスイカじゃないって言ってんだろォォオオオオオオオオオ!!!」ブゥゥン
103 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:45:11.30 ID:YhQ9QEw0
女侍「半裸の魔女に手も出さなかったヘタレのくせにいきがってんじゃないわよ!!」チャキ

魔女「女侍さん!///」

剣士「まぁ俺はもし女侍が全裸で横にいても襲わない自信はあるぜ?だって貧にゅゴガンッぐはぁっ!

女侍「その粗末なモノ切り落としてやろうか!?」ビキビキ

剣士「俺のを見たこともないくせにほざくじゃねぇかアル中!」ブチブチ

魔女「みなさんいつもいつもくだらないことで喧嘩ばっかりしないでください!」

女侍「酔った勢いでヘタレに迫ったくせにノコノコ逃げてきた処女は黙っててくださぁい」

魔女「女侍さんもそんな汚い言葉ばっかり使ってると売れ残りますよ?」ビキビキ

剣士「…半裸の女が横にいたくせに何もしなかったとかお前ってイン…ボカンぐはあ!

魔術士「ん?なんか言った?」ニコニコ

剣士「上等だコラァアアアア!!ちょっと砂場の方行こうじゃねぇか!!!!」ウメテヤンヨ

魔術士「タイマンで後衛が前衛に劣るなんて常識を覆してあげるよ!!!」クチノナカジャリジャリニシテヤンヨ

タッタッタ
104 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:46:38.05 ID:YhQ9QEw0
女侍「(つかホントに早くしないと魔術士ちゃん貰っちゃうよ?)」ヒソヒソ

魔女「えぇ!?」

女侍「半裸の魔女ちゃんが前にいて手も出さなかったってことはあたしの方が好みなんじゃないかにゃん?」ニヤニヤ

魔女「そんな…魔術士さんは…グスッ」ウルウル

女侍「(魔女かわいいなー♪もっといじめちゃおっかにゃん♪)」ニヤニヤ

女侍「ねぇ、貰っていーい?☆」ニヤニヤ

魔女「だめえええええええええええええ」ピカッ


ドオオオオオオオオン
105 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:53:43.53 ID:YhQ9QEw0
剣士「スイカごときで俺にダメージを与えられると思ってんのか!?」ヒュンヒュン

魔術士「そんなこと言いながらさっきからよけてばかりじゃないか!」ブウゥン

剣士「タイミングを計ってんだよバカ野郎!」サッサ

魔術士「攻めれませんごめんなさいって言えば許してあげるよ?」ボンボン

剣士「あぁ!?いい度胸してんじゃねぇか!いくぞオラァ!!」バッ

ドオオオオオオオオン

魔術士「なんだ!?」サッ

剣士「敵か!?」ダッ

魔術士「魔女さんたちのいたとこだよ!急ごう!」

剣士「ああ!」

タッタッタ
106 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 13:56:46.46 ID:YhQ9QEw0
タッタッタ

魔術士「魔女さーん!!女侍さーん!」

剣士「チッ…なんだってんだよ!」

魔女「魔術士さん…」フルフル

魔術士「魔女さん…」

魔女「魔術士さぁん!!」ダキッ

魔術士「!?どうしたの!?敵襲!?」

魔女「違うの…グスッ…女侍さんがからかうから…」フルフル

魔女「魔法使っちゃって…公園の噴水とかベンチとかトイレとかが…」

魔術士「どうなったの?」

魔女「跡形もなく…」ギュ

魔術士「」


剣士「あ、俺はあっちにいる女侍のとこ行ってくるわ」ニゲルガカチ
107 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 14:01:58.99 ID:YhQ9QEw0

女侍「いたた…」ムク

剣士「お前何したの?めちゃくちゃなんだけど…」

女侍「いやー、魔女ちゃんが可愛すぎてからかいすぎちゃった☆」テヘッ

剣士「なにやってんだよ!!また弁償じゃねぇか!!」

女侍「今回はあたしは少しも破壊していませんー」シレー

剣士「原因はお前だけどな」

女侍「あっはっは!やっぱり周りの建造物が壊れてると気分いいわね♪」ランラン

剣士「ふざけんな!人間の発想じゃねぇぞ!」ビシ
108 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 14:04:45.69 ID:YhQ9QEw0
女侍「こんだけ壊れてんならもうちょっと壊してもいいわよね?てかいいよね、そうよ!いいに決まってるわ!!」ピコーン

剣士「は?お前何言って…

女侍「『肉体強化魔術』発動」ブーン

剣士「へ?」

女侍「この町に来たときからあの塔邪魔だと思ってたのよね♪それに今なら斬撃を飛ばせる気がするわっ♪」ルンルン

剣士「バカなこと言ってないでやめろ…灯台なんて壊した日にゃ追いだされ…

女侍「飛ッべえええええええええええッ!!!!!!あたしの斬撃ィィィィィィィッ!!!!!!」ズバァッ!

ズワァアアン……ドシャアアア!!

剣士「」

女侍「いよっしゃあああ!ドストラァァイク!!いやー、あの塔、綺麗に吹っ飛んだわね♪」ランラン

剣士「」

女侍「そういえばさー、あの塔ってなんの?」

剣士「」
109 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 14:09:33.74 ID:YhQ9QEw0
魔術士「(剣士のやつ逃げたな…)」

魔女「ホントにごめんっ…なさい…グスッ」ポロポロ

魔術士「あ…気にしないでいいよ」ギュッ

魔女「わっ///」ギュー

魔術士「今回は僕たちもふざけすぎてたし、それに泣くほど後悔してる魔女さんを怒るなんて僕にはできないよ」ニコッ

魔女「魔術士さぁん…///」ギュウ

魔術士「やってしまったことは戻らないんだから、後悔するよりまた繰り返さないよう気をつけて元気に生きていこうよ」

魔女「はいっ…(やっぱり魔術士さん…///)」

魔術士「また依頼こなして頑張ろうね」ナデナデ
110 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 14:12:22.00 ID:YhQ9QEw0
魔女「あ…///(やばいよぅ…こんなことされたら我慢できな…)」ギュウウン

魔術士「え?(魔力が…)」

魔女「あの、魔術士さんに…くっ…言わなきゃなんないことがぁ…あるんです…んっ///」

魔術士「くっ…(なんで魔力が減って?いや、魔女さんの魔力が増えてる…!?)」

魔女「私は…はぁっ…魔術士さんのことが…///」

魔術士「んっ…(え?もしかしt 女侍「飛ッべえええええええええええッ!!!!!!あたしの斬撃ィィィィィィィッ!!!!!!」ズバァッ!

ズワァアアン……ドシャアアア!!

魔女「!?」ビクッ
魔術士「!?」ビクッ

魔女「…へ?灯台が…」ボーゼン

魔術士「」

111 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 14:15:56.05 ID:YhQ9QEw0

女侍「ねーねーってば」

剣士「あぁ…終わった…幸せなこの島での暮らしが今終わった…」ズーン

魔女「女侍さーん!剣士さーん!」

女侍「!魔女ちゃんに魔術士!おーい!」ノシ フリフリ

タッタッタ

魔術士「はぁはぁ…何があったんですか?」

剣士「えーと…」

魔術士「まさか、灯台壊したのって女侍さんじゃないよね?なんか叫んでたけど…」ジロ

女侍「ピュー♪」

剣士「このバカが……」ガックシ

魔術士「やっぱりか……」ガクッorz

魔女「女侍さん…」ガーン
112 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 14:19:14.81 ID:YhQ9QEw0
女侍「なによ!みんなして……え?そんなにダメだった?」

魔術士「ダメに決まってんでしょ!こんな時間だから人はいないでしょうがここの一番大切な建物ですよ!」クワッ

剣士「しばらくは夜間の運行は停止だろうな…」

魔女「ていうか、どうやって壊したんですか?こんなに離れてるのに…」

女侍「いやー、ついにあたしも月牙天しょむぐまぐ… 魔術士「女侍は黙ってて」テデクチフサグ

魔術士「剣士、お願い」

剣士「いや、いきなりこのバカが今なら斬撃を飛ばせるとか、あの塔邪魔だとか言い出して…」

剣士「止めようとしたけどこんな感じに…」ズーン

魔術士「あぁ…完全に僕らのせいになるね…」ガーン
113 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 14:23:56.44 ID:YhQ9QEw0
女侍「ま、まぁ!また少しずつ返して行けばいいじゃないっ!」

魔女「魔術士さん、欠航になった分の損害やら修繕費やらでどれくらいになりそうですか?」

魔術士「よくて10年タダ働きくらいだね…」

剣士「oh...」

女侍「まぁあたしは強い奴と戦えればそれで…」

魔女「船乗りとして働くに決まってるじゃないですかっ!」

女侍「ええ!?そんなクソつまんない生活絶対嫌よ!?」ヤダヤダ

剣士「だったらこんなことしてんじゃねぇええええええええ!!!」

魔術士「いい加減後先考えて行動してよ!」

魔女「最低10年…おばさんって呼ばれるまで解放されないんですか…グスン」モウオヨメニイケナイ
114 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 14:29:51.06 ID:YhQ9QEw0
女侍「いやー、めんごめんご」テヘッ

剣士「魔術士、とりあえずこのバカには制裁が必要だな」チャキ

魔術士「そうだね剣士、手伝うよ」ブーン

女侍「制裁?ちょっと建物の一つや二つぶっ壊れるのは自然の摂理なのよ?」

剣士「てめぇがぶっ壊したくせに勝手に壊れたみたいに言ってんじゃねぇよ!!」

魔術士「いい加減にしてね、もういい年なんだから」ババァダババァー

女侍「こっちが黙ってれば好き勝手言ってくれるわねっ…」フルフル

魔術士「全然黙ってないですよ?更年期障害ですか?」オマエババァー

女侍「あたしはまだ23でババアじゃねええええよコラアアアアアアア!!!!!!」チャキ

剣士「素直に俺らに従いやがれクソババアアアアアアアアアアアア!!!!」ガン

魔術士「あなたのせいでええええええええ!!!」ヒュンヒュン


ヒューンボカンガンゴンガンゴンゴン
115 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 14:32:59.16 ID:YhQ9QEw0

魔女「あぁ…ホントにどうしよ…」

???「あのーすいません」

魔女「はい?」

保安官「どうも、保安官です」ペコ

魔女「あ!保安官さん!いつもご苦労様ですっ!」ペコリ

保安官「いやー、あんたらはいつもいつもやってくれますね」ビキビキ

魔女「」

保安官「あの灯台とこの公園がぐちゃぐちゃになってることについてご同行願いたいんですが?」ビキビキ

魔女「はい…」

コラー!ミナサンケンカハヤメテクダサイ!!
ドカァアァァァン!
ウワッマホウツカッテキヤガッタ!? アブナイカラヤメロ!!………

第一話 完
116 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/16(木) 14:41:03.57 ID:YhQ9QEw0
今日はここまでです、相変わらず拙い文章と日本語ですみません…ら抜き言葉や変換ミスは脳内補完おねがいしますです


いやー、後先考えずに書きたいこと書いてたらこんな感じになってしまいました。。
この後の展開どうしよ……

まぁ、なんだかんだ一段落できたことに安堵!読んでくださる皆様に感謝!
もしかしたら次の投下は初っ端から迷走するかもですが、どうか暖かい目で見守ってくださいです

ではノシ
117 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/16(木) 15:45:13.14 ID:elonmxMo
乙ちゅっちゅ
118 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/16(木) 18:00:37.85 ID:t5/XtgSO

おもろい
119 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/16(木) 22:48:04.14 ID:vkQSqh2P
流石にこんなんでパーティー続けていけないだろ・・・
120 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/16(木) 23:03:24.78 ID:yvUnIADO
オツムの緩いパーティーが、しっちゃかめっちゃか
借金、返済出来ないべ
121 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします :2010/12/17(金) 01:26:07.03 ID:8x4ZO.AO
>>117
ありちゅっちゅ///

>>118
やばいです嬉しくて仕事頑張れそうです
ありがとうございます!

>>119
>>120
ギャグで流してカレーかおでんでも食う話書こうとしていたところでした。。

ちゃんと処理できるように考えてみます!
無理だったら多少強引でもギャグで流しますすいません……
122 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/21(火) 17:05:13.30 ID:tUXxdcDO
1はどうした
123 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/22(水) 23:50:48.56 ID:KkL1YPYo
>>122
早漏すぎんだろ
124 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/27(月) 20:58:02.61 ID:SDa3yoDO
もう流石に来て欲しいかも
125 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/29(水) 14:55:06.18 ID:4R9Z1pg0
>>122
>>123
>>124

誠に申し訳ありませんっ!
ちょっとばたばたしてました。。

即興で見直しも満足にできないですが書いていきます!
は?なんだこの展開?みたいなことを思ったり」したらすいませんんn

では↓
126 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/29(水) 14:55:49.00 ID:4R9Z1pg0
一同「「「「すいませんでした」」」」ドゲザ

保安官「本当になんてことをしてくれたんだ!」

町長「お前らはいつもいつも!だからお前らみたいな屑の集まるアンニートは嫌いなんだ!」

剣士「……」

保安官「ここは小さな島だ、だから国軍などは動いてくれん」

魔女「……」

保安官「そんなところでもどんな依頼をこなす何でも屋が貴様らアンニートの仕事じゃなかったのか?」

町長「世界各地のアンニートの評判は聞いている。人々のために奔走する善人もいれば、お前らのようにただ暴れまわりたい
   やからも多いみたいだな」

女侍「……」

町長「こんなことなら初めから傭兵でも雇っとくんだったわ!」

一同「「「「本当にすいませんでした」」」」
127 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/29(水) 15:04:19.93 ID:4R9Z1pg0
保安官「……それで町長、こいつらの処分は?」

町長「それについてはアンニート協会に連絡してある。そろそろこいつらの責任者が来るはずなんだが」

剣士「うげっ……あいつ来るのか」


コンコンガチャ


???「失礼します」

保安官「お久しぶりですな」

町長「わざわざすまないネクタイ殿」

ネクタイ「今回も大変申し訳ありませんでした」ペコリ

保安官「いつも大変ですね」
128 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/29(水) 15:06:01.43 ID:4R9Z1pg0
ネクタイ「いえ、それで町長、今回のことについてコイツらにどのような処罰をお考えで?」

町長「うむ、今までは大目に見ていたが今回の件でもうコイツらには心底呆れた」

魔術士「……っ」ズキ

町長「安く見積もってもこの港町でタダ働き15年くらいですかな」

女侍「」

剣士(さようなら俺の青春)ズーン

魔女(おばさんになってもお嫁にいけるのかな?)ウルウル

ネクタイ「やはりそれくらいが妥当ですか……」

保安官「15年……町長、それはさすがに」
129 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/29(水) 15:08:57.71 ID:4R9Z1pg0
町長「ん?何かな保安官くん」

保安官「いくらなんでもこんな若い子たちに15年は多すぎるのではないですか?」

魔女「え?」

ネクタイ「……」

町長「は?君は何を言っとるんだね?こいつらのせいで一番迷惑がかかったのは君だろう?」

保安官「それもそうですが、どうせ灯台などの修繕費は協会が全て持ってくれるんですよね?」

ネクタイ「はい、修繕費などは全て我々協会が肩代わりし、それをこいつらが少しずつ協会に返していくかたちですね」

保安官「なら別にこいつらは借金を返し続ける生活を送るわけですし、後悔も反省も今以上にするでしょう。
    15年も若い子らを縛っておくのはやりすぎでは?」

剣士「保安官……」
130 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/29(水) 15:10:26.92 ID:4R9Z1pg0
町長「しかし、それでは示しがつかん。はっきり言ってこいつらを恨むものも少なからずいるわけだしな」

ネクタイ「それならば町長殿、島外追放でどうですか?」

町長「島外追放?」

ネクタイ「この島からコイツらを追い出すんです。それならばこの島に迷惑をかけることはなくなるでしょう?」

町長「バカな、この島にいるアンニートで戦闘向きなのはこいつらだけであろう。こいつらを追い出したところで来るのは
   新人……安心してこの島をまかせられんわ!」

ネクタイ「それならばご安心を。代わりには熟練の魔法使いにまかせます」

保安官「魔法使い!?」

町長「それは本当か!?」ガタッ

ネクタイ「はい、ちょうどいい人材がいますので。それと灯台についてはその魔法使いが今夜中に直す手筈になっております」

魔術士「え?今夜中に?」
131 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/29(水) 15:14:46.52 ID:4R9Z1pg0
町長「そんなことが可能なのか?」

ネクタイ「今夜『時戻し』を行います」

魔女「『時戻し』!?そんな大魔法誰が使うんですか?」

魔術士(時戻し……指定したものの時間を戻す魔法。そんな大魔法をひとりで行使できるのなんて5人もいないはずなのに)

ネクタイ「理事長だ」

女侍「は?」

剣士「へ?」

町長「なんと!それならば理事長様がこの島に常駐してくださるのか!?」

ネクタイ「高齢なので1日1件くらいしかこなせませんが、同時に新人の教育も行っていくそうです」
132 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/29(水) 15:15:40.99 ID:4R9Z1pg0
保安官「それならばこいつらを追放した方がよさそうですな町長」

町長「うむ、そういうことならこいつらは島外追放ということにする」

魔術士「はぁ、よかった……」

剣士「何とか首の皮一枚つながったな」

魔女「また仕事できるんですねっ」

女侍「ありがとう、保安官」

保安官「気にするな、いくらお前らでもまだまだ若いんだ。無茶するなよ」

魔女「本当にありがとうございますっ」
133 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/29(水) 15:16:26.62 ID:4R9Z1pg0
ネクタイ「さて、それじゃあお前らは宿で待ってろ。俺は町長と少し今後についての話がある」

魔術士「了解しました。それじゃみんな、お礼を」

一同「「「「ありがとうございます!」」」」

町長「理事長様が来るなら問題はない、貴様らはさっさとこの島から出ていけ」シッシ

保安官「達者でな」

ネクタイ「ほら、早く行け」

魔術士「はい!」

ガチャ...バタン
134 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [saga]:2010/12/29(水) 15:29:19.30 ID:4R9Z1pg0
とりあえずここまで!
gdgdですいませんん。。

この辺はあんまりボケれないのでさっさと書いてカレーを食べる話を書きたいです
またぽちぽちしてきますノシ
135 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/29(水) 15:40:11.58 ID:2ssLKESO
乙 待ってるよ
136 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/29(水) 16:27:02.86 ID:NCxSQWgP
年末だし忙しいのは仕方ない
頑張れ
137 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/29(水) 21:09:34.50 ID:ntaxrIDO
期待してるからな
頑張ってくれよ?
138 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/30(木) 09:56:18.46 ID:77WqAOAo
固体液体期待
139 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/03(月) 16:52:26.48 ID:IOUZwC.0
あけましておめでとうございますっ!!

今年も細々とまったり書いていこうかと思いますのでどうかよろしくおねがいします!!

レスや続きは明日を予定しております
遅筆ですいません。。

それでは出来ればまた明日にノシ
140 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/03(月) 17:19:30.95 ID:5.nMXIDO
>>139今年もおもしろい続き楽しみにしてるぞ
141 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:02:05.73 ID:J0dEcgI0
こんにちは、>>1ですっ

>>135
お待たせしました!ただいま!!

>>136
年末はばたばたしますよね。。
今年こそ年越し蕎麦を食べいものです

>>137
期待に応えられるよう頑張ります!

>>138
ありがとうございます!昇華ァ!(?)

>>140
今年もよろしくお願いしますっす!

自分で書いてて迷走してる感出まくりですがとりあえず投下してみます。。
続き↓
142 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:04:50.20 ID:J0dEcgI0
宿


剣士「はぁ、なんか妙に疲れたな」ドス

女侍「ホントそうね。あのときは一気に酔い覚めたわ」コシヲトントン

魔女「でもよかったですねー」

魔術士「そうだね まさか理事長が代わりだなんて驚きだよ」

剣士「あのクソジジイのことだ、どうせ気まぐれだろ」

女侍「なんにせよ助かった」

魔術士「本当に今回もダメかと思ったよ……」

剣士「そうだな……」

女侍「……」

女侍「あのさ」
143 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:05:51.24 ID:J0dEcgI0
魔術士「ん?」

魔女「……」

剣士「なんだ?」

女侍「ごめん……さすがにやりすぎた」

魔術士「え」

剣士「女侍が謝った…だと…」

魔女「私もやっちゃったんですから謝らないで下さい、ね?」

女侍「魔女……」

剣士「ま、まぁ済んだことなんだしいいよ」アセアセ

魔術士「さっきはああだこうだ言ってたけど、俺らも一緒に騒いだりしてたから誰も責められないよ」
144 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:11:28.85 ID:J0dEcgI0
女侍「今までのことも含めて謝ってんのよ」

魔女「今まで…」

女侍「今回以外にもお酒に酔ってやりすぎたことはいっぱいあるからね」

剣士「女侍…」

魔女「それなら私も何回か魔法が暴発しちゃったことありますし一緒ですよっ」

魔術士「みんななにかしらお酒での失敗はあるんだけら次から気をつけようよ」

剣士「そうだな」

・・・・・・・・・・・・・
145 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:14:36.07 ID:J0dEcgI0
>>144
やっちまったぜやっほい。。

魔術士「みんななにかしらお酒での失敗はあるんだけら次から気をつけようよ」
                       ↓
魔術士「みんななにかしらお酒での失敗はあるんだから次から気をつけようよ」


・・・・・・・・・・・・・・・・


魔女「けどこれからはどうするんです?」

魔術士「担当する場所が決まるまでは本部付きになるんじゃないかな?」

女侍「またどっかの離島とかに飛ばされないといいわね」

剣士「俺らがよく飛ばされるのはお前のせいだけどな」

女侍「さっきの流れがあったのになんでそんなこと言うの?」

剣士「お前酒についてしか謝ってないじゃねぇか!」

女侍「くっバレたか」

魔術士「まぁ依頼中にやりすぎるのは謝る気ないんでしょ?」

女侍「当たり前じゃない!仕事上仕方のない破壊ってことで大して怒られないしね」

魔女「そこに住んでた人や自然に対しては悪く思わないんですか?」

女侍「うっ……わかったわよ。善処してみますー」
146 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:16:13.77 ID:J0dEcgI0
魔術士「まぁ周りに気をつかって死んだり大怪我したりするのもバカバカしいから極端なのはダメだよ?」

女侍「うむ!正当防衛になるよう暴れるね!」

剣士「ダメそうだな」

魔女「ですね」

女侍「それで?次の担当場所の話だっけ?」

魔術士「うん、ここみたいに忙しくないところならいいんだけどね」

魔女「週休5日がいいです」ハーイ

剣士「それだと借金返済できねえよ」

魔女「あぅ」
147 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:17:09.35 ID:J0dEcgI0
女侍「週休3日で出稼ぎに3日行きたいわね」

魔術士「休みないじゃんか……」

女侍「いらなくない?ずっと戦いっぱなしとかワンダフルじゃん☆」

剣士「一週間まるまるペット探しになったらどうすんだよ」

女侍「え?そういう雑用は魔術士ちゃんの仕事じゃない」アッケラカン

魔術士「雑用じゃねーよ」ビシ

魔女「働きすぎはよくないですよね」

剣士「ほどほどが一番だよなー」

魔術士「そうだねー」

 
コンコン...ガチャ
148 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:18:24.64 ID:J0dEcgI0
ネクタイ「いよう」

魔術士「あ、今回はありがとうございました!」ペコ

魔女「本当にどうもです!」ペコリ

ネクタイ「いや、もう過ぎたことはいい 反省もしてるみたいだしな」

女侍「え?何この優しいネクタイ?偽物じゃね?」

剣士「いや、でもこんな趣味の悪いネクタイしてる奴なんて上司以外見たことないぞ?」

ネクタイ「そっちの二人は相変わらず俺のこと嫌いみたいだな…ちょっと感動したってのに」

女侍「嫌いみたいじゃなくて大嫌いですー」ネー

剣士「だってすぐ殴るんですものー」ネー
149 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:20:39.86 ID:J0dEcgI0
魔術士「まぁまぁ、それより感動って?」

ネクタイ「いや、ちょっとな それより過剰防衛もダメだからなお前ら」

魔女「え?聞いてたんですか?」

ネクタイ「ぬわ!しまった!」

女侍「盗み聞きする上司とかマジきもい」ドンビキ

剣士「普段偉ぶってお偉いさんのご機嫌取りだってのにきもい」ドンビキ

魔術士「『いや、ちょっとな』とかってはぐらかそうとしてるとこがきもい」ドンビキ

ネクタイ「くぅ!お前らみんな敵なのか!?いつも庇ってやってんだろ!」ウガー

魔女「そうですよみなさん!盗み聞きしても上司は上司なんですからちゃんとしないと!」

ネクタイ「やっぱり俺の味方は魔女ちゃんだけだよ」ニコッ

魔女「あ、ごめんなさい……変態さんはもうちょっと離れてもらっていいですか?」アセアセ

ネクタイ「え?こっちも敵?ねえ、なんで俺ってこんな扱いなの?」
150 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:22:19.66 ID:J0dEcgI0
女侍「あたしらは褒めて伸びる子だって散々言ってるのに怒ってばっかりだからじゃない?」

剣士「ネクタイがきもいからじゃね?」

魔女「変態さんが上司とかちょっと……」

ネクタイ「お前ら俺のこと嫌いなだけじゃねぇか」

魔術士「はぁ、冗談はこの辺にしてちゃんとしようよ」

剣士.女侍.魔女「「「はーい」」」

ネクタイ「お前ら……まぁいい。それで今回のことについてはさっき町長の家で話した通りだ 
     理事長が灯台の修復とお前らの後任で来る新人の教育をしつつ依頼もこなす お前らは島外追放」

魔術士「はい……」

魔女「農村の村長さんや昨日のお店にもう行けないのは残念ですね……」ズーン

ネクタイ「そのことだが、武器を港に預けることが条件で再入港してもいいそうだ」

女侍「は?」

剣士「あれだけやっておいてなんでだよ?」
151 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:24:17.11 ID:J0dEcgI0
ネクタイ「今までお前らのおかげで助かった人たちや保安官が観光目的の入港ぐらい許してやれって町長に
     つめかけたらしい…そのこともあって今回はお前らを怒る気が起きないんだよ」

魔女「みなさん…」ウルウル

女侍「保安官、ほんとにいい奴ね」

ネクタイ「まぁお前らがもうちょっとましになってからってのが条件だがな」

剣士「次の場所でも頑張らないとな!」

魔術士「うん!」

ネクタイ「あーそのことなんだが……」

女侍「どこ行かされんの?」

魔女「とりあえず本部ですか?」

ネクタイ「フリーになってもらう予定だ」

剣士「フリー?俺らが?」
152 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:26:05.89 ID:J0dEcgI0
魔術士「……」

ネクタイ「俺もよくは知らん。理事長からのご命令でな」

剣士「ホントに何考えてんだあのジジイ」

魔女「フリーってことは自由に旅して依頼していいんですよね?」

ネクタイ「そうなるな……まぁもう少ししたら理事長がお見えになるからその時聞けばいいさ」

理事長「いや、もうおるよ」チョコン

剣士「うわぁあああああああああああ」バッ

女侍「ビックリすんでしょうがあ!!」クワッ

理事長「いやーすまんすまん」フォッフォ

魔術士(瞬間転移術を使って来てたのか)

魔女「お久しぶりですね!」
153 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:29:11.46 ID:J0dEcgI0
ネクタイ「理事長、それでは話は聞いていたのですか?」

理事長「うむ フリーにする理由じゃろ?」

魔術士「はい」

理事長「お主らを一か所に留めておくと借金が増え続けそうなのでの」コマッタモンジャ

女侍「嘘つくなよクソジジイ。旅して各地、それこそ王都で暴れるかもしんないわよ?」ジロ

理事長「ふぉっふぉ、怖いのう……まぁ自由とまではいかんがある程度自由に働けるんじゃぞ?嬉しいじゃろ?」カラッカラ

魔術士「ある程度……それは完全自由選択でなく優先的に本部からの指示で依頼を受けるということですか?」

理事長「……やはり魔術士は優秀じゃの」

ネクタイ「優先依頼とはどんなものですか?」
154 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:31:40.68 ID:J0dEcgI0
理事長「殲滅戦・防衛戦・前線調査・特殊調査などじゃな」

女侍「……あたしらに死ねっての?」ギロ

魔術士「やっぱりか……」

ネクタイ「理事長それは無理です!」

魔女(あれ?皆さん怒ってる?暴れられそうな依頼ばかりなのに)

剣士「なぁ、なんで死ぬんだ?」

魔術士「殲滅戦・防衛戦は国軍との協力作戦がほとんどなんだ 参加するアンニートはフリーの強者か、死にたがりの離反者、
    金に困った旅人、もしくは傭兵たちだね……」

剣士「前線調査ってのは?」

女侍「大規模戦闘前に敵軍の戦力調査とか陣形確認をしてくるっていう見つかったら即囲まれて死ぬような役目よ」
155 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:33:41.11 ID:J0dEcgI0
魔女「…特殊調査はなんですか?」

ネクタイ「遺跡や廃墟等の調査で、調査を依頼されたアンニートや傭兵が帰って来なくなった場所の調査だ」

魔術士「明らかに危険な場所の調査ってわけだね」

剣士「なんで俺たちみたいな功績も実力もないパーティがそんなことするんだ?」

女侍「死んでほしいってことでしょ」

理事長「そうわめくな 何も死ねとは言っておらん」

ネクタイ「ですが、さすがにこいつ等ではとても……」

理事長「うーむ、参加するかどうか自由な依頼がほとんどじゃろうし、どうしても参加しろ
    なんて依頼は数か月に一度くらいじゃろう」

魔女「それなら危険そうな依頼を全部しないでホントにフリーにしていていいんですか?」

女侍(いくらなんでも話が良すぎる…何考えてんのよ?)
156 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:39:45.43 ID:J0dEcgI0
理事長「うむ!ただし、これからお主らに一件の依頼をこなしてもらう。それを達成できたらほぼフリーじゃな!」

魔術士「……その依頼は?」

理事長「大陸北西の拠点防衛じゃ」

魔術士(くそっ)

魔女「え」

女侍「クソジジイが」

剣士「それで死ななきゃフリーなんだろ?ならやってやろうじゃねぇか!」

理事長「詳しくはネクタイに話しておく お主らはもう休め」

魔術士「そうさせてもらいます。では」ペコ

女侍「もしあたし以外の誰かが死んであたしが生き残ったらあんたのことブチ殺すからね」ギロ

魔女「おやすみなさい」ペコ

理事長「ふぉっふぉ!おやすみ」


ガチャ...バタン
157 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [saga]:2011/01/04(火) 15:50:16.46 ID:J0dEcgI0
今回はここまでです!

ああ……どんどん迷走していっておる。。
けどこのまま突っ走るのもありかなーって思い始めてきたなう

明日からまた仕事が始まると思うと気が重いですが、またぽちぽちして来ますです

それではノシ
158 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 18:33:02.23 ID:ZywscADO
がんばれー
159 :あはっぴぃにゅうにゃぁ2011! [sage]:2011/01/04(火) 23:57:56.60 ID:fzRMWkAo
理事長とか悪いみたいになってるけど
主人公パーティがクソ過ぎるだけな気がする
160 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 18:32:21.57 ID:d0NNHvUo
この道はどこに続いているのか気になるなwwwwww
161 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/05(水) 23:51:15.04 ID:nlNkGUIo
>>160
行けばわかるさ
162 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/06(木) 13:49:45.68 ID:e8X5JPU0
おはようございます、>>1です


>>158
ありがとうございます!

>>159
もういっそ屑のまま……


>>160
>>161
ここが分かれ道だと思っております

・このパーティがクズで、他もクソばかりの世界にしてしまうか……
・このパーティがクズで、他はまともな人もたくさんな世界にするか……

もうアンニート=ニートのなり上がりの設定で書き溜めて来てますが……やばい、どうしようww
163 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/06(木) 18:28:59.57 ID:hf6d4uco
>>1が完結まで書ききれる方、
つまり楽しい方で書いて下さい
短編長編問わず完結が観たい作品だ
以上、乙
164 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 13:53:25.11 ID:OWG4x1A0
>>163
おk
とりあえず後先考えずノリで突っ走る

ちょっと続き書き溜めた後投下します
165 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 18:09:40.08 ID:EnY0va.o
>>1よ、よく言った
見届けるから完結まで走っていただきたい
166 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:14:29.55 ID:OWG4x1A0
ネクタイ「理事長!いくらなんでも酷すぎます!」

理事長「そうは言ってもあやつらの借金もずいぶん貯まってきたしのう」

ネクタイ「それはそうですがっ!アイツらの借金ぐらい私が肩代わりしますよ!」

理事長「ふぉっふぉ!相変わらず君は部下に甘いのぅ」

ネクタイ「そりゃそうですよ!私にとっては息子のようなものなんですから!」

理事長「そういえば剣士は孤児じゃったなー 君が拾ってきたときは誰との隠し子かと思ったわい」

ネクタイ「ふざけないでください!」

理事長「しかしの、正直そろそろ限界じゃと思うんじゃよ」

ネクタイ「……何がですか?」

理事長「ワシらアンニート協会が、じゃ」

ネクタイ「……」
167 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:16:46.06 ID:OWG4x1A0
理事長「初めは政府からの命令で仕方なく始めた、ニートの強制社会進出を目的とした小さな何でも屋集団じゃったが……」

理事長「大きくなりすぎた……君もわかるじゃろ?」

ネクタイ「言うことを聞かない連中が多すぎることですか?」

理事長「そうじゃ  毎日毎日苦情請求書苦情請求書……」

理事長「やはりニートはどこまで行ってもニートなのかもしれん」ヤレヤレ

理事長「ひきこもりや根暗、コミュ障、ヒステリック、世間知らず、孤児、etc.……」

理事長「いかんせん、社員がそんなのばかりではとても……」

ネクタイ「しかし、自分から変わろうと志願した者や、まともと呼べる者もいるじゃないですか」

理事長「それはごく一部じゃ、女侍たちのように変人が集まったパーティの方が圧倒的に多いのが現状」

ネクタイ「……」

理事長「正直、規則の改変なども視野に入れておる」

ネクタイ「……それでアイツらをフリーに?」

理事長「うむ、基本的に常駐型の勤務体制では差が出過ぎる」
168 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:19:45.68 ID:OWG4x1A0
ネクタイ「確かに、評判がいい地域と悪い地域ではかなりの差がありますね……しかし、それも私のような上司が
     しっかりと教育をすれば……

理事長「ハッキリ言って全員の面倒を見るなどとうの昔に限界じゃった」

ネクタイ「……っ」

理事長「君だってたくさんの部下を持つ身じゃ、どれだけ言っても言うことを聞かん連中がおるかわかるじゃろ?
    特に戦闘担当なんぞほぼ全員が好き勝手やっておる  じゃから戦闘担当はフリーが基本、常駐は少数に
    しようと思っとる」

ネクタイ「……」

理事長「そろそろ甘えさせる時期は終わったのかもしれぬ。君なら、割り切ることができるじゃろ?」

ネクタイ「はい、これでも社会人ですから……」

理事長「世の中は厳しい。甘えを捨て、アンニートたちに『働く』ということがどういうことかをわからせねば」

ネクタイ「ですが、その方法が危険度の高い依頼への優先派遣なんてやりすぎです!」

理事長「……」
169 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:21:39.50 ID:OWG4x1A0
ネクタイ「いくらダメ人間でも少し人の道を踏み外しかけているだけです!  その子らにあんな依頼をまかせるのは
     死ねと言っているなようなものですよ!? 理事長は自分に都合のいい人材以外は切り捨てるつもりですか!?」

理事長「ネクタイよ、言うことを聞かない者をいつまでも庇っていて何になる? そのせいで他の優秀な者や
    協会全体を圧迫している者を庇って利はあるか? 情に流され、大局を見失っては元も子もないぞよ」

ネクタイ「……くっ」

理事長「勘違いするな 別に本当に死んで欲しいからというわけではないよ  どちらかと言えば使えない者が
    いらないのではなく、使える者がもっと必要なんじゃ?」

ネクタイ「?どう違うのですか?」

理事長「国軍と魔物との大規模戦闘に入り、生き残るくらいの実力を持った者が欲しい」

ネクタイ「そんな戦闘に特化した者など限られて……まさかそれでアイツらを? 
     しかし、アイツらの実力では拠点防衛なんて到底無理ですよ」

理事長「君はあの子らを過小評価しすぎておらんか? あの子らは強いし、もっと強くなるぞ?」

ネクタイ「切り捨てるのではなく、成長と更生をさせるというわけですか?」
170 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:23:30.44 ID:OWG4x1A0
理事長「うむ、もちろん、切り捨てることも必要じゃ じゃが、本当に更生できなかった者や成長余地のない者だけじゃ。 
    そういう者たちは町の清掃員や農業協会に回すだけで、別に死ねとまで考えておらんよ」

ネクタイ「その更生方法が防衛戦などの依頼ですか……やはり納得はできません」

理事長「多少の荒療治でないとあやつらは更生などせん  死者もそれなりに出るじゃろう……
    しかし、今は少しでも実力のある者が必要じゃ」

ネクタイ「なぜこんなにも急に?」

理事長「魔物との大規模戦闘の件数が増えておる。 魔物どもの動きが何故か活発になってきてな……
    正直、各国の軍だけでは凌ぎきれんかもしれん……
    これに関しては協会ではなく、人類にとっての問題じゃ」

ネクタイ「……全員が死ぬ可能性のあることをしてまで急がなければならないのですか?」

理事長「生きるか死ぬかのギリギリの状況でなければ大きな成果は得られぬ  だが、あくまで『ギリギリ』じゃよ。
    逃げたければ逃げられるようなレベル……逃げても構わん。まぁ別の仕事を割り当てることになるがのぅ
    それに急ぐわけでもなく、その実力に合ったギリギリの状況が偶然今あっただけじゃよ
    もしなければ半年でも一年でも待ったわい」

ネクタイ「はぁ……私が心配するようなことは全て考えておられるみたいですね」

理事長「ふぉっふぉ!  これでも魔法使いじゃからのう!安心せい!」
171 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:25:22.51 ID:OWG4x1A0
ネクタイ「はい……理事長がそう言うなら信じてみますよ、ただ、女侍たちに逃げてもいいことだけは伝えても
     よろしいですか?」

理事長「君はやっぱり甘いのう……まぁよい、伝えて来るがいい」

ネクタイ「というかそれほど考えておられたならなぜ先ほどはあのように恨まれるような態度をとったのですか?」

理事長「上に立つものは非情なぐらいがちょうどよい 情も甘えも無くすためにはな……
    それに『お前らの成長に期待してる』なんて言ったらあいつら調子に乗るじゃろ?」

ネクタイ「あー、まぁたぶんそうですね」ヤレヤレ

理事長「そういうことじゃ あー、あと君に頼みたい新人がおるんじゃけど」

ネクタイ「はいはい…わかりましたよ」

理事長「ふぉっふぉ!それじゃあそろそろ灯台を直しに行くかのぅ」

ネクタイ「お願します」ペコリ

理事長「ふぉっふぉっふぉ」


ガチャ...バタン
172 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:26:19.95 ID:OWG4x1A0
―――――――――

宿の屋上


魔女「…はぁ」

カツカツカツ

魔術士「やぁ」

魔女「魔術士さん」

魔術士「こんなところでどうしたの?」

魔女「これからあたしたちどうなるのかなーって」

魔術士「そうだね……」

魔女「危険な依頼なんですよね……」

魔術士「うん」
173 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:29:10.16 ID:OWG4x1A0
魔女「私たちがですよ!?」

魔術士「……」

魔女「こんな装備でっ!経験もそんなにないですしっ!失敗ばっかりの私たちがですよ!?」

魔術士「……」

魔女「もしっ!もしっ!誰か死んじゃったらどうするんですかっ!?」ウルウル

魔術士「大丈夫とは言えないけどさ、魔女さんたちは全力で誰も死なせないよ」ナデナデ

魔女「ひぐっ…うっ……あぅ」ポロポロ

魔術士「どうしようもなかったら逃げてもいいんじゃないかな?」

魔女「グス……けど逃げたりしたら怒られますよ?」

魔術士「死ぬよりマシじゃない?それに、俺たちなら逃げなくてもなんとかなる気がするし」

魔女「ホントですか?」

魔術士「ホントだよ 成功すればフリーなんだからなんとしても成功させないとね」ニコッ
174 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:30:36.76 ID:OWG4x1A0
魔女「はいっ!……けどなんかたまに魔術士さんって適当になりますよね」ウフフ

魔術士「え?そうかな?」

魔女「そうですよー 今のとこだって『俺が君を守る(キリッ』くらい言ってくれてもいいんじゃないですか?」ニケラ

魔術士「そんなこと言えないよ」アセアセ

魔女「女の子にとっては憧れみたいなものですよっ」

魔術士「そんなこと言ってるとこ女侍や剣士に聞かれたら死ぬほどからかわれるんだろうなー」トホホ

魔女「あはは!そうですねっ」

魔術士「けど適当っていうか本当に今回はなんとかなる気がするんだよなー」

魔女「なんでですか?」

魔術士「なんでかはわかんないんだけどね」
175 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:31:28.39 ID:OWG4x1A0
魔女「あははっ! やっぱり適当ですね、でも今回は信じてあげますよっ」ニコッ

魔術士「あはは、ありがとう」

魔女「信じないとやってられませんからね」フムゥ

魔術士「そうだね……まぁ頑張ろう!!」ノ

魔女「おー!!」ノ

176 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:33:02.21 ID:OWG4x1A0
宿の部屋


剣士「はぁ……」

女侍「さっきからため息多いのよバカ」

剣士「ため息もつきたくなるだろ?」ハァ

女侍「そりゃそうだけどさー」ムスー

剣士「そんな魔王軍との戦いの最前線に行って俺らに何ができるんだ?」

女侍「あたしたちにやろうと思ってできることなんてほとんどないわよ」

剣士「だろ?なら……

女侍「けどやらなきゃなんないことはひとつだけよ」

剣士「……なんだよ?」
177 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:35:39.27 ID:OWG4x1A0
女侍「決まってるでしょ? あたしたちのパーティで前衛の仕事は後衛の魔女たちに危険が及ばないように敵を殲滅するだけ」

剣士「……」

女侍「今回もそれは変わらないわ。大規模戦闘で魔法の使える魔女と回復呪文を使える魔術士の重要性、わかるでしょ?」

剣士「ああ」

女侍「あたしとあんたの仕事はどんな時でも同じよ、あいつらを守り抜く、どんなことがあってもね」

剣士「なんだ、結局いつも通りってわけか」

女侍「そうよ、バカなんだから変に迷ってんじゃないわよ」

剣士「バカは余計なんだよ」

女侍「あはは、バカにバカって言って何が悪いのよ?」ニヤ

剣士「ったく……けどさ、ひとつ聞いていいか?」
178 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:38:02.28 ID:OWG4x1A0
女侍「なによ?」

剣士「魔術士たちは絶対守り抜く……けどこの装備で俺らは生き残れんのか?」

女侍「……」←防具:サラシ・巫女服っぽいもの

剣士「……」←防具:旅人の服

女侍「アァン!?なんだやんのかコラァ!?」グワッ

剣士「なんで逆ギレ!?」ビクッ

女侍「デカいのや斬撃は一撃ももらわなきゃなんとかなんだろうが!」ゼンブヨケロッ

剣士「いや、結構キツイぞ、それ」ムリダッテ

女侍「紙一重で躱して一太刀で敵を切り捨てる、そんな侍に、あたしはなりたい」

剣士「いきなり願望語ってんじゃねぇよ!」ビシッ
179 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:39:25.01 ID:OWG4x1A0
女侍「まぁなんとかなるでしょ」

剣士「はぁ……やっぱり怪我ぐらいは覚悟しなきゃ死んじまうか」

女侍「そうよ、命だけはなんとしても守り抜くよ」

剣士「はいはい、お前もな」

女侍「心配されなくても全力で暴れてやるわよ!」

剣士「そうだな……よし、俺もいっちょ派手に暴れてやりますか!」

女侍「その意気よ!最後になっても後悔しないように!味方からも恐れられるぐらい大暴れしてやりましょ!!」ノ

剣士「おー!!」ノ
180 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:40:23.42 ID:OWG4x1A0
宿の屋上


魔女「そろそろ寝ますか?」

魔術士「そうだね、戻ろうか?」

魔女「はい!」

テクテク

ピィィィィン

魔女「!?」ビクン

魔術士「え!?」ドクン

魔女「すごい魔力ですよ!?」

魔術士「あっちの方から……」
181 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:43:08.21 ID:OWG4x1A0
魔女「灯台があったところですね」

魔術士「てことは理事長か」


シュウウウウウウウウン


魔女「わぁ……なんて綺麗な魔法陣」

魔術士「時戻しを使うんだね」

魔女「すごい……これが時間に干渉する式であっちが巻き戻す為の式、あれは空間指定用の式かな?」ワクワク

魔術士「え?魔女さんわかるの?」

魔女「少しだけですけど///」エヘヘ

魔術士「へー、魔法は専門外だから全然わかんないや」チンプンカンプン

魔女「三重になった魔法陣なんて初めて見ましたよ」スゴイー
182 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:44:50.09 ID:OWG4x1A0

ゴゴゴゴゴゴゴゴ


魔女「わぁー」

魔術士「戻っていく……」

魔女「すごい!あれだけバラバラだったのにもう元通りだなんて!」ピョンピョン

魔術士「やっぱり理事長はすごい魔法使いなんだね」

魔女「そうですね、私もいつかあれだけの大魔法を行使したいです」シュバッ

魔術士「あはは、いつか使えるようになるさ」

魔女「まだまだ全然魔力が足りませんけどね」テヘッ

魔術士「そういえば魔力ってどうやったら増えるの?休んだら回復はするけど限界値が増えたりしないよね?」
183 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:45:39.26 ID:OWG4x1A0
魔女「精神力にも大きく左右されますけど、限界値を上げる方法はいくつかあるそうですよ」

魔術士「初めの頃よりは増えてるのはわかるけどもっと増やせないかなー」

魔女「精神、つまり心を鍛えるってどうするんですかねー」

魔術士「今度誰かに聞いてみよっか」

魔女「そうですね」

魔術士「そろそろ戻ろうか?」

魔女「はいっ」

テクテクテク
184 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:47:51.53 ID:OWG4x1A0
……………………………


翌朝  島の港町


ネクタイ「おら!さっさと行くぞバカども!」

魔術士「はいはい、それで?どの船に乗るんですか?」

魔女「ねむいです」コクリコクリ

ネクタイ「あれだ」ユビサシ

女侍「もっと豪華なヤツじゃないの?」エー

剣士「ビンボーだな協会」ケチンボ

ネクタイ「お前らはなんでそんなに厚かましいんだよ」ハァ

魔女「船とか久しぶりですねっ」

魔術士「そうだね! ちょっと回ってこようか」

魔女「はいっ!」
185 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:51:24.03 ID:OWG4x1A0

タッタッタ イガイトヒロイデス! ソンナニハシルトアブナイヨッ!
ワーワー


女侍「あの子たちも割り切れたみたいね」ワカイワネー

剣士「ああ、魔術士はともかく魔女は落ち込んでると思ってたんだがな」

女侍「魔術士ちゃんがうまくやったんでしょ? ヘタレなのにやるときはやるんだから」

ネクタイ「お前らも見ないうちに成長してんだな……」ジーン

剣士「何当たり前なこと言ってんだ?」

女侍「あたしたちのことガキだと思ってたの?」

ネクタイ「ふっ、子供扱いしてたのかもな」

女侍「上司のくせに一番不安がってるなんてダサいわよ」

剣士「ちげぇねー」
186 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:52:28.77 ID:OWG4x1A0
ネクタイ「すまないな、ほらお前らも探検でもして来いよ」シッシ

剣士「探検って歳でもねーよ、ちょっと珈琲でも飲みに行こうぜ」

女侍「あら?お酒じゃないの?」

剣士「酒は依頼達成まで我慢しないか? きっと次飲んだときは死ぬほどうまいぜ?」ニヤリ

女侍「それいいわね! 乗ったっ!」ニヤッ

剣士「おし! 魔術士たちも腹減ったら来るだろうし、それまでお茶してるか」

女侍「おー! けどお茶とか似合わないよ?」クスクス

剣士「うっせぇな///……ほら、早く行くぞ!」

女侍「はいはい」


テクテクテク

187 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/07(金) 23:53:48.56 ID:OWG4x1A0
ネクタイ(アイツらも成長してるんだな……)

ネクタイ(理事長の言う通りなのかもしれん)

ネクタイ(だが、拠点防衛戦なんて初めてのはずだ)

ネクタイ(いくらなんでも全員無傷で終えるわけがない)

ネクタイ(まったく……理事長は心の底で何考えてるのかわからないし、大丈夫なのかどうでもいいのか区別がつかん)

ネクタイ(まぁ俺にできることなんて信じて待っててやるくらいか)

ネクタイ(……)

ネクタイ「それにしてもあいつら……」

ネクタイ「まさかあの装備のまま行かないよな?」

ネクタイ「ふっ……まさか、な」フゥ

ネーネーアノヒトヒトリデナニイッテルノ?
ミチャイケマセン!

ネクタイ「……」
188 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/08(土) 00:02:22.38 ID:6dSg6660
本日はここまでです!
遅くなってすみませんでしたっ


>>165
ありがとうございます!ぜひ見届けてください!
けど、ノリで書いてたらこんなんなっちゃった///
すみません反省はしてますが後悔はしてないです。。


さて、今回も少し多めに投下しちゃったのでまたぽちぽち書き溜めねばなりませぬ
僕は一日10レス前後を投下の目安にしていますが……やっぱり少なすぎですかね?
まぁこれ以上ペースアップできない遅筆なんですが。。

すいませんっ!もうちょっとましな内容で早く書けるよう頑張ってみます!

それではまたノシ
189 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/08(土) 00:05:34.93 ID:6dSg6660
おお、IDに6がいっぱいだ……

すいませんそれが言いたかっただけですwwwwww
ちょっとテンション上がっちゃって書きこんじゃいましたww

失礼しました。。
190 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 00:08:55.26 ID:bWd9z5Ao
乙IDすげぇ
191 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 00:22:04.17 ID:J4X7xADO
超乙
192 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 00:26:17.52 ID:HVVFGMAO
蝶乙です

IDがヤバいww魂とられそう
193 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 09:36:31.82 ID:GafwK72o
乙乙
話が進み過ぎてwktkなんだぜ
1日10レス前後を毎日ってのはけっこう凄いことだぞ
無理しなくていいから継続を念頭にな
いつも見てるから///
194 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/08(土) 18:09:15.19 ID:6dSg6660
>>190
>>191
超ありがとうございます!

>>192
オーメンみたいですよねww不吉wwwww

>>193
ありがとうございます///

けど毎日は無理でございます……
仕事が夜勤週なら三日に1度程度、日勤週なら週に1度来れるか来れないかですね。。
うちに祝日なんて素晴らしい文化はありませんし、土日はぶらぶらしてますので……
遅筆すぎてすみませんんんっ


そしてついに僕も狩猟生活デビューの時が来てしまいました……
売り切れ続出で入手できなかった『もんすたーはんたーぽーたぶる3』をゲットしてしまいました……!!






まぁPSP持ってないから出来ないんですけどねwwww
今日は投下できないかもですが、とりあえずぽちぽちしてきますですノシ
195 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/08(土) 20:50:22.51 ID:5GILS2DO
何故買ったし
おもしろいスレ見つけたから一気に読んだがこいつら駄目人間過ぎるなwww
196 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:05:59.47 ID:jL5HsjcK0
どうも>>1です!
誕生日だからケーキ買ったけどお酒飲みながら食べたら戻しちゃって部屋が大惨事です……orz


>>195
PSPが売り切れだったんですよ……今も売り切れのままでした。。

駄目人間が好きです(キリッ


それでは続き投下します

197 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:18:43.48 ID:jL5HsjcK0
お昼 〜船内の食事処〜


剣士「うまいっ!」ガツガツ

魔術士「相変わらず、すごい食べっぷりだね」モグモグ

女侍「もっと綺麗に食事できないの?あ、サラダうまうま」シャキシャキ

魔女「元気でいいじゃないですか」パクパク

剣士「ふぅっ!食った食った! それで?これからはどうするんだ?」

魔術士「ごちそう様 えーと、この船はあと少しで北西の港に着くみたいだね」フキフキ

魔女「依頼っていつでしたっけ?」

女侍「たしか明後日だったわね」

魔術士「そうだね、北西の港町についたら依頼の砦まではすぐだから依頼内容を詳しく聞こうか」

魔女「そんなに近いんですか?」
198 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:19:44.44 ID:jL5HsjcK0
女侍「拠点に合わせて造られた港だしね」

剣士「北西と言えば結構激しい戦闘が繰り返されてるんだよな?」

魔術士「うん、魔物も西に行けば行くほど強くなるからね」

魔女「なんで西の魔物の方が強いんですか?」

女侍「いろんな説があるけど詳しくはわかってないわね」

魔術士「お日様が沈む場所だからとか、西にいる魔王が活発的だとか、黒バッタの王様がいるとか」

剣士「黒バッタは置いといて……いろいろあるんだな。どれがホントなのやら」ヤレヤレ

魔女「東とかは平和なんですか?」

女侍「まぁこっち側わね」

剣士「こっち側?」
199 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:21:34.00 ID:jL5HsjcK0
魔術士「そういえば女侍は東の出身だったね」

女侍「そうよ、あたしのいた国……日の出国は王国から魔族の国を超えたところにある島国よ」

魔女「え?魔物たちの棲み処を超えなくちゃならないんですか?」

女侍「うん、魔物も西に劣らないくらい強いんだけど……王国側にはなぜか攻めないから西が強いってことになってるのよ」

剣士「そんな強い魔物や魔族に攻められてお前の国は大丈夫なのかよ?」

女侍「日の出国は負けないわよ」

魔術士「王国と全く違う文化体系らしいよね、独自の技術や軍隊は質なら王国を凌ぐとか」

魔女「そんなになんですか」

女侍「そ! それにあたしたちは他の心配なんてしてる暇ないでしょ?」

剣士「そうだな! 港についたら詳しい話を聞いて作戦考えっか!」

魔術士「うんっ!」
200 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:23:03.03 ID:jL5HsjcK0
北西の港


魔女「着いたー!」ピョンピョン

女侍「こらこら、はしゃがないの」メッ

剣士「……なんか殺伐としてるな」ヒソヒソ

魔術士「依頼は明後日からだけど、小規模な戦闘は常に続いてるらしいからね」ヒソヒソ

ネクタイ「おいお前ら!」

女侍「ん?」クル

ネクタイ「気をつけろよ! そんで絶対死ぬな! 逃げたきゃ逃げていいぞ!!」

剣士「ハッ!逃げる? まかせとけよ!」

魔女「やれるだけやります!」

女侍「帰ったらフリーになって暴れまわってやるから!」

魔術士「生きて帰ったら借金チャラにしてくださいね!」
201 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:23:41.06 ID:jL5HsjcK0
ネクタイ「ふんっ! その調子で頑張ってこいよ!」ノシ

魔女「ネクタイさんもデスクワーク頑張ってくださいねー」ノシ

剣士「あとネクタイの趣味が悪いの直せよ」ノシ

魔術士「また今度本部であいましょうね」ノシ

女侍「今度は土産にお酒用意してろよー」ノシ


…………………………………


魔術士「よし、それなら拠点に行こうか」

魔女「はいっ」


テクテクテク
202 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:25:13.39 ID:jL5HsjcK0
北西の拠点

女侍「ここが拠点ね」

剣士「デカい外壁だな……」

魔術士「すいません、アンニートの者ですが依頼を受けて来ました」

衛兵「ん?ああ、とりあえず入ってくれ。 2階に参謀長がいるので詳しい話はそこで」

剣士「おう、ありがとさん!」

魔女「なんか簡単に入れるんですね」

女侍「拠点は結界が張ってあるからね、アンニート証明があれば特にチェックはされないのよ」

テクテク
203 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:26:16.02 ID:jL5HsjcK0
指令室


コンコン

参謀長「どうぞ」

ガチャ


魔術士「お邪魔します、依頼を受けたアンニートの者です」ペコ

参謀長「ああ、理事長殿から話は聞いているよ」

参謀長「とりあえずこちらに座ってくれ」スッ

魔女「どうもです」スト

魔術士「さっそくですが、依頼の詳細についてのお話を聞かせていただけますか?」

参謀長「うん、今回はどういった作戦かは聞いたかな?」

女侍「まだ何も聞いてないわ」
204 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:28:20.16 ID:jL5HsjcK0
参謀長「今回はこの拠点より西にある魔物の巣の破壊とそこに棲みつく魔物の殲滅が目的なんだ」

剣士「え?防衛じゃないのか?」

魔術士「俺たちアンニートの依頼は殲滅や防衛に分かれるけど、実際は同時に行ってて手薄な方の救援みたいな意味合い
    が強いんだよ  ほら、攻めてる間は拠点の守りが手薄になるでしょ?」

剣士「なるほど、俺らは殲滅が終わるまでここを守り抜けばいいのか」ポン

参謀長「そうだね  殲滅は数時間で終わると思うからその間ここを頼むよ」

女侍「敵の規模は?」

参謀長「おそらくそんなに多くはないと思うよ 君たちはフリーで各地を旅してきたんだろ?なら問題はないはずさ」

魔女「えーと、はい」

参謀長「それと、こちらの防衛部隊は拠点の守備兵と君たちみたいなアンニートや旅人だね」

剣士「旅人たちも雇ったのか」
205 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:29:32.20 ID:jL5HsjcK0
参謀長「一応ね  あと防衛班は拠点参謀くんの指揮下に入るからそのつもりでね」

女侍「りょーかい」

魔術士「この辺りはどんな魔物が生息しているんですか?」

参謀長「ここらには妖霊系や軍隊アリ、鳥人系、あと少ないけど獣系の魔物たちがいるね」

魔女「あまり戦ったことのない魔物たちですね……」

参謀長「ん?珍しいね ここは西側とはいえ平原地帯だからそこまで珍しい魔物はいないんだけどね」

女侍「変な奴らの相手ばっかだったのよ それで?気をつけた方がいいやつらはいるの?」

参謀長「数が多くなければ大したことはないよ  ただ……」

剣士「なんだ?」

参謀長「獣系でも魔虎族や魔猿族には注意してくれ」
206 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:30:41.00 ID:jL5HsjcK0
魔術士「魔虎族なんて出るんですか!?」

参謀長「もちろん魔虎族の中でも弱い方だけどね……たまに目撃されているんだよ」

剣士「虎なんて出ないことを祈るぜ……」

魔女「速そうですし、噛まれたら痛そうですもんね……」ブルブル

魔術士「いや、痛いじゃすまないと思うよ?」

女侍「というか今回の魔物の棲み処殲滅ってどんな魔物が対象なのよ」

参謀長「あれ?説明してなかったっけ?」ハハ

女侍「してないわよ……」ヤレヤレ

剣士「さっききいた生息魔物から考えると魔猿あたりか?」

参謀長「いや、魔猿は群れから離れたヤツが数匹いるだけみたいだからわざわざ狩りに出るほどじゃないんだ」

魔女「じゃあ、どの魔物なんですか?」

参謀長「アリだよ」
207 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:32:06.80 ID:jL5HsjcK0
魔術士「え?アリを殲滅するためにわざわざ?」

女侍「アリなんてほっとけばいいでしょ」

剣士「つか棲み処の破壊ってアリの巣壊すだけじゃねーか」

参謀長「アリどもを甘く見てはいけないよ  群がられるとやっかいだしね 
    それに今回その巣にいるアリは推定1000匹だよ」

魔女「1000匹もいるんですか!?」

女侍「うげ、気持ちわるっ」

魔術士「確かにその数のアリに攻められる前に潰した方がよさそうですね……」

参謀長「そういうことさ  それで?これくらいでいいかな? そろそろ明日の討伐隊の連携の最終確認の時間なんだ」

魔女「はい、大丈夫です! ありがとうございました!」

参謀長「作戦は明朝に行われる、部屋は用意してあるから今日はそこで休んでるといい」

魔術士「ありがとうございます」ペコリ

女侍「それじゃあ失礼するわね」スク


ガチャ...バタン
208 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:33:16.08 ID:jL5HsjcK0
拠点内 客室


剣士「へー、意外といい部屋なんだな」ジロジロ

魔術士「一応客室だしね」

魔女「けど四人で一部屋なんですね」

女侍「あら、魔術士ちゃんとふたりきりがよかった?」

魔女「えぇ!?ちょ……女侍さんっ///」カァァ

剣士「まぁ最後になるかもしんない夜だしな」

魔術士「……最後、か」

女侍「辛気臭いのよバカども」

魔女「そうですよー 元気出さないとっ」

剣士「魔女にまで慰められちゃ終わりだな」ハハッ

魔術士「そうだね、元気出していこっか」ニコ

女侍「バカどもはそのぐらいがちょうどいいわよ」フフッ

魔女「あははっ!」
209 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:35:12.05 ID:jL5HsjcK0
剣士「よし! 明日に向けていろいろ話したいこともあるし、久しぶりに語らおうではないか!」

魔女「おー!」ノ

女侍「いいけどそのきもい喋り方は今すぐやめてネッ☆」

魔術士「いいけど何話すの?」

剣士「そりゃいろいろあるだろ、今までのことやこれからのこととか」

女侍「今までのこと、ねぇ……」

魔女「私たちがパーティを組んでからもうずいぶん経ちますね」

魔術士「今もだけど、初めは喧嘩ばっかりだったね」アハハ

剣士「なんで俺がこんなダメ人間みたいなやつらと組まなきゃなんないんだってずっと考えてたなー」

女侍「そりゃこっちのセリフよ」
210 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:38:41.75 ID:jL5HsjcK0
魔術士「普通はまともな人がひとりくらいはいるもんなんだけどね」

魔女「私たちのパーティでまともなのって誰なんですか?」

剣士「俺だ」
女侍「あたしよ」
魔術士「俺だね」

魔女「……私たちってなんでパーティ組んでるんですかねー」トオイメ

剣士「おい、あいつめんどうだからってスルーしやがったぞ」

女侍「魔女ちゃんもあたしたちのノリに慣れてきたってことじゃない」

魔術士「自然と馴染んじゃった自分が憎いよ……」

剣士「それもひとつの成長ってやつだな、うんうん」

魔術士「成長……うん、俺たちもずいぶんいい方向に変わってきてるよね」

女侍「まぁ初めて顔合わせたときはみんな酷いもんだったからね」
211 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:40:07.18 ID:jL5HsjcK0
魔女「女侍さんは怖かったです……」ブルブル

剣士「破壊衝動の塊みたいな危険人物だったからな」ハハハ

魔術士「今もほとんど変わってないけどね、ただ俺らが対象から外れただけで」

女侍「気をつけるわよ……そういう剣士はアンニートってなに?国軍って何?なんて言い出す
   クソバカの世間知らずだったわね」

剣士「俺はネクタイに拾われてからずっと剣の修行ばっかりだったからなー」

魔女「それにしても無知すぎですよ」アハハ

魔術士「そういえば魔女さんも孤児だったよね?」

魔女「はい、私は孤児院出身です」

女侍「で、孤児院の半分吹っ飛ばして協会送りになったんだっけ?」

魔女「うぅ……だってあの時は魔法使えるなんて知らなかったんですから仕方ないですよっ!
   それに壊れたのは三分の一くらいです!」

剣士「ははは! それもまた災難だったなー」
212 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:43:48.40 ID:jL5HsjcK0
魔女「初めはこんな力なければいいと思ってましたけど、この力のおかげでみなさんと会えたんですから
   今は感謝してますよ」

女侍「泣かせること言ってくれるわね、ちょっと嬉しかったからなでなでしてあげるよー☆」ナデナデ

魔女「えへへ///」テレテレ

剣士「(微笑ましいな)……魔術士はひきこもりだったよな?」

魔術士「うん、お日様とか外が大嫌いだったね」キッパリ

女侍「暗っ」

魔女「なんでそんなことになっちゃったんですか?」

魔術士「まぁ本が好きで本を読めたらそれでよかったというか本以外に
    興味がなかったというかむしろイジメられてたというか……」

剣士「お前もなかなかだな……」

女侍「やーい、いじめられっこー」ヤイノヤイノ

魔術士「しね」
213 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:45:42.80 ID:jL5HsjcK0
魔女「ま、まぁまぁ……それにしても考えてみればこんな私たちが今回みたいな
   依頼をまかせられるまでに成長したんですよねー」

魔術士「いや、今回のはまかせられたというよりむしろ罰ゲーム的な意味合いが強いと思うよ……」

剣士「魔女が現実逃避の魔法を発動したみたいだな」ハハ

女侍「……けど、あんたたちもよくあたしなんかについて来てるわよね」

魔術士「うん?」

魔女「なんでですか?」

女侍「だってそうじゃない? 自分で言うのもあれだけど、こんな借金生産機のトラブルメーカーと組んでても
   いいことないでしょ? なんでパーティ解消とかされないのかなーって思ってさ」

剣士「え? パーティって解消できるの?」マジデ?

魔女「そんなシステム知りませんでした……」

女侍「はぁ!? なら一回組んだらずっとそのままだと思ってたの!?」

剣士「うん」

魔女「はい」
214 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:50:07.82 ID:jL5HsjcK0
女侍「はぁ……やっぱりあんたらはバカなのね けど魔術士ちゃんは知ってたでしょ?」

魔術士「うん、知ってたね」

剣士「お前なんでいつもそんなこと知ってんの?」ズルクネ?

魔術士「いや、協会規則にも書いてあるじゃないか……」

剣士「あんな分厚い文字ばっかりの本読むのお前ぐらいだぞ」

女侍「で、なんで解消しなかったのよ? 資金管理もまかせられてたあんたならすぐ解消しそうなもんだけど……」

魔術士「いやー、初めはこんなパーティ絶対抜けてやるって思ってたんだけどね」

魔女「え?」
215 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:50:44.09 ID:jL5HsjcK0
魔術士「初めはね けど依頼をしたり、一緒に飲みに行ったりしてるうちに抜けたいなんて考えなくなったんだよね、
    いつの間にか気に入っちゃったみたい」ハハハ

女侍「魔術士ちゃん……」

剣士「ははは! ならこれからも一緒だな!」

魔女「ずっと一緒ですね!」

魔術士「うんっ! そのために……」

女侍「明日は死んでも誰も死なずに成功させるわよ!」

剣士「おー!!」ノ

216 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [saga]:2011/01/11(火) 21:58:14.66 ID:jL5HsjcK0
今日はここまでです!

いやー、戦闘シーン書けないって初めの方にわかったのに懲りずに戦闘に入りそうですね……

書き溜め分はあと300行分ほどあるんですが、一段落するところまで書ききってしまってから投下したいと思います。

ここからは地の文多めになりそうですが大丈夫ですかね?

次はの投下は早くても来週になると思います!
それではまたノシ
217 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 22:35:42.22 ID:LnPULQ8IO
>>1様ハッピーバースデー♪
218 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 01:02:20.35 ID:YUrcF10U0
>>216
乙ー
書き溜め300行とかすごいな
来週まで期待して待ってるわ
219 :真・スレッドムーバー :移転
この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/13(木) 23:00:07.76 ID:uzoKIFNjo
てs
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 00:50:29.42 ID:pb2D/1gr0
移転したんですねwwww
ちょっと混乱したwwwwww

あんまり人いないスレだけどみなさんわかるかな?

レスなどは来週しますっ

それと!
移転申請してくださった方、本当にありがとうございます!!!!!!!!!
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 00:51:51.79 ID:yJMAXgwd0
移転したと聞いて探しにきた
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/19(水) 16:15:41.25 ID:IqA9ssye0
こんにちは、>>1です


>>217
ありがとうございます///


>>218
台本形式だと行数ばかりかさむんですよねwwww


>>222
ありがとうございます!
またのんびりやってきます!


それでは投下していきます。
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/19(水) 16:17:58.67 ID:IqA9ssye0
深夜 拠点前


ザワザワ…
   ザワザワ…

剣士「なんでこんな早い時間から集まったんだ?」ネムー

魔女「ねむいです……」コックリコックリ

魔術士「依頼の確認や指揮官さんの指示も聞かなきゃなんないからね」

女侍「まぁ、変な指示出したりしたらどさくさにまぎれて八つ裂きだけどねっ☆」キラッ

剣士「……やっぱコイツだめじゃね?」

魔術士「まぁ、もし暴走しそうなら本気で止めようか」ハァァ

225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:19:33.21 ID:IqA9ssye0
拠点参謀「よくぞ集まってくれた!」

拠点参謀「私は今回防衛組の指揮をまかされた拠点参謀という者だ」

拠点参謀「えー、それではさっそく今回の我々の任務について確認する!」

拠点参謀「討伐軍がこの拠点を出発した隙に狡賢い魔物どもはここを攻める気であるだろう!」

拠点参謀「そこで諸君にはこの拠点を守ってほしい!」

拠点参謀「いつもの戦闘よりいくらか規模の大きい戦闘になると思う」

拠点参謀「アンニートたちも雇ったのでこちらの戦力は十分だ!」

拠点参謀「あと一時間で日の出だ、日の出と共に討伐軍が出陣」

拠点参謀「我らは討伐軍が出陣してから任務開始を開始する!」

拠点参謀「それまでここで待機していてくれ、以上!」

226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:21:14.41 ID:IqA9ssye0
剣士「えらく簡単な説明だったな」

魔術士「軍は前の晩にみっちり作戦会議をしていたみたいだしね」

女侍「あたしらはとりあえず守ればいいのよ」

魔女「でも守りの兵が全員固まっちゃってて大丈夫なんですか?」

魔術士「入るときも言ったけど拠点の結界は相当強力なんだ けど、中で結界を維持してる結界師を倒されちゃったら
    結界は消えるからね」

剣士「だからこの拠点の入口に集まってるのか」

女侍「そうよ」

魔女「けど鳥人系の魔物も出るんですよね?空から拠点に入られないんですか?」

女侍「その辺は拠点の防壁の上にいる弓兵たちがなんとかしてくれるでしょ」

剣士「アバウトだな……」

魔術士「鳥人族なんて拠点に入られてもすぐ倒せるしね」
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:22:03.21 ID:IqA9ssye0
女侍「竜族クラスの上位魔物でもない限りは大丈夫よ きっと鳥人族どもも入口のあたしらにかかってくるわよ」

剣士「まぁわかりやすくていいな」

???「すまん、ちょっといいか?」

魔女「はい?」

???「お前らもアンニートだよな?」

魔術士「そうですが、あなたたちは?」

格闘家「俺は格闘家だ、こっちがピエロ、そっちがボクサーだ」

ピエロ「ピエロだ」

ボクサー「ボクサーだ」シュッシュ

剣士「俺は剣士、こっちが魔術士」

魔術士「魔術士です」

女侍「んで、あたしが女侍」

魔女「私は魔女といいます」
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:23:28.17 ID:IqA9ssye0
魔術士「それで、どうかなされましたか?」

格闘家「俺らもアンニートなんだが、お前らもフリーにする条件がこの依頼だとか言われたのか?」

剣士「そうだが、お前らもか?」

ピエロ「ああ、なんで俺らみたいなのがこんなところにってのが正直な気持ちだな」

魔女「私たちもですよ……けどなんで私たちもそうだってわかったんですか?」

ボクサー「そんな装備でこんなとこにいる奴なんざ普通じゃないからな」

女侍「なるほどね」

格闘家「流石にその装備じゃ今回は厳しいだろうに……」

魔術士「それもそうだけど、俺たちはお金もないからね」アハハ

剣士「まぁ気合でなんとかなるかなーっと」ハハハ
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:24:21.04 ID:IqA9ssye0
ボクサー「気合って……ともかくその装備じゃ生き残れんかもしれんぞ」

ピエロ「俺たちが前のこの辺りで戦うからあっちの一番奥で守備兵や俺らの取りこぼしとやるようにしなよ」

魔女「え、でもそれじゃ格闘家さんたちが……」

格闘家「見たところ俺たちが一番レベルが高そうだしそういう役目は俺らにまかせな」

女侍(ま、確かに装備はかなりしっかりしたものね)

魔術士「正直ありがたい提案だけど、あなたたちを犠牲にするわけにはいきませんよ」

剣士「そういうことだから心配は無用だぜ?」

ピエロ「お前ら……死ぬなよ?」

女侍「そっくりそのままお返しするわ」リボンモツケヨウカ?

ボクサー「俺らはこれでも弱くはないんだぜ?」イラネ

魔女「お気遣いありがとうございました!」ペコリ

格闘家「いやいや気にしないでくれ、おせっかいだった」
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:24:46.25 ID:IqA9ssye0
魔術士「そうだ、どうせ時間もあるんだし、格闘家さんたちの今までの話でも聞かせてよ」

ボクサー「お?いいぜ? あれはいつだっけなー……亀田っていうボクサーに喧嘩売られちゃって……

魔女「あははっ!」

ピエロ「はははは!」

ワイワイガヤガヤ


……………………
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:25:18.90 ID:IqA9ssye0
1時間後


討伐軍「出陣だー!」

ワーワー ウオオオオオ
ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド

魔女「凄いいっぱいいましたね」

女侍「そりゃ600匹以上もいるんじゃ仕方ないわよ」

剣士「俺らは待機ってわけか……来るかな?」

魔術士「どうだろうね……全く来ないってこともないだろうけど」

232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:27:09.56 ID:IqA9ssye0
それから1時間後


剣士「……来なくね?」

魔術士「そうだね……気配もないし、見渡す限り魔物の影はないね」

女侍「やっべ、このまま討伐軍帰ってきたらあたしらの大勝利じゃね?」

魔女「そんなにうまくいくといいんですけどねー」アハハ
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:29:07.34 ID:IqA9ssye0
さらに30分後 



女侍「!!」ガタッ

魔女「!?」ビクン

剣士「どうした?」

魔女「来ます!!」

女侍「北の方角から鳥人族の大群と……あれは妖霊族もいるわね……」

北の空には鳥人族が列をなして飛んでいた。鳥人族から少し遅れて、地上には妖霊族が浮遊している。

ピエロ「よく見えるな……」

女侍「鳥人族も妖霊族もかなりの数いるわ!」

魔術士「すいません!拠点参謀に連絡してくださいっ!」

守備兵「は、はい!」タッタッタ
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:31:20.24 ID:IqA9ssye0
剣士「鳥人族は2種類いるみたいだな」メヲコラシ

女侍「ホークマンとガーゴイルよ 羽に嘴と角がある人型魔物……あの気持ち悪い感じ大っ嫌いなのよね」

格闘家「アイツらはほとんど肉弾戦しかしてこない! 近づいて一匹ずつ倒して行けよ!」

魔術士「ガーゴイルは剣を持っているので注意してくださいね」

魔女「はいっ!妖霊族は?」

ボクサー「あれはゴーストだな」

剣士「なんでコートみたいなの被ってんだ?」

女侍「魂がコート被ったみたいな魔物だからゴーストって名前なのよ」

剣士「え?コート関係なくね?」

女侍「うっさいわね! 斬ったら消えるってことだけわかってればいいでしょっ!」
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:31:48.81 ID:IqA9ssye0
魔術士「ゴーストの戦闘力は低いです ガーゴイルを最優先で倒してください!」

魔女「はい!」

格闘家「俺らと他のアンニートたちはこのままここで迎え撃つ! 遠距離攻撃ができるお前らは
    門前で守備兵と協力して戦闘してくれ!」

女侍「わかったわ! 気をつけなさいよ!」テッテッテ

ピエロ「そっちもな!」

ボクサー「やるぜぇぇぇ!」バッ

…………
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:34:08.07 ID:IqA9ssye0
女侍「ゴーストの6割くらいは前にいる格闘家たちが引き付けてくれるはずだわ」

剣士「俺たちは鳥人どもか……距離は?」

魔女「あと500メートルくらいですね……」ジー

女侍「よし!今回の作戦もいつも通り、剣士は魔女と魔術士を守れ、あたしは前で……
魔術士「いや、ダメだ」

魔術士「今回は固まって戦うよ」

剣士「そうだな……今回は固まった方がいい」

魔女「いくら女侍さんでも、いきなり上から飛んでくるホークマンたちの突進をよけ続けられますか?」

女侍「そのくらいなんてこともないわよ!」

魔術士「できるかもしれないけど……無理に避けるより俺と魔女が援護しながら地上の敵に集中したほうがいい」

剣士「そういうこった,お前もここで戦え」トントン

女侍「はぁ……わかったわよ」シンパイショウナンダカラ
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:35:50.16 ID:IqA9ssye0
魔術士「剣士と女侍は地上の敵を殲滅して!俺と魔女は二人の援護をしつつ飛んでるのをやるから!」

魔女「はい!『対物理障壁』展開します!」ブゥゥゥン

剣士「よし、いっちょやりますか!」カチャ

女侍「怪我すんなよクソども!」チャキ

魔術士「来ます!」




>>1「ここから地の文祭りになります。。」
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:38:03.10 ID:IqA9ssye0

――――――――――――――――――――

バサッバサッバサ...

魔物の群れはもう目前まで迫っていた。
拠点門より少し前に格闘家などのアンニートたち。門の前には守備兵。
その間に魔術士たちがいる。

空を飛ぶホークマンとガーゴイルは格闘家たちの上を素通りし、直接拠点内部への侵入を試みた。
しかし……


拠点参謀「撃てーーっ!!」


バシュバシュバシュッ


ホークマン「ギィヤェエェエェェ」


拠点の外壁上で待機していた弓兵たちからの一斉射撃により先行していた鳥人は地に落ちた。

239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:38:52.63 ID:IqA9ssye0
魔術士「魔女さん、俺たちも!」ドンッ

魔女「はいっ!」バチバチィィン!

弓兵「まだまだ打ち続けろ―!!」バシュ

戸惑っていた鳥人に魔術士の魔法弾と無数の矢、そして、魔女が放った雷が襲いかかる。

ドォォン!ドシュシュ!バリバリバリ!

ホークマン「ギェエエエケェエエ!」ドサ


ホークマンは矢や魔法などの遠距離攻撃を防ぐ術を持たない。回避するしかないのだ。
だが、回避するには近づきすぎた。



ドシュドシュドシュ...ドォン!
...ドサドサドサ
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:39:24.53 ID:IqA9ssye0
剣士「落ちた奴の中にまだ生きてるヤツがいるぞ!とどめを!」

女侍「言われなくたって!」ザシュ!

守備兵「うおおおお!」ザンッ

地に落ちたホークマンは剣士や守備兵たちによって狩られてゆく。
次々と地に落ちるホークマン。しかし、鳥人族はホークマンだけではなかった。

キィン!

ホークマンへと迫る矢をガーゴイルが剣で叩き落とした。


ガーゴイル「弓とは小癪な……引け!低空や地から襲い掛かれ!」

拠点参謀「逃がすな!ここで可能な限り落とすんだ!」

キィンキィン!

バサバサバサ
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:40:01.31 ID:IqA9ssye0
ホークマンの3分の1ほどは生き残り、ガーゴイルの誘導によって拠点から距離を取る。

……ガーゴイルはホークマンと容姿が似ている。細かい部分の違いはあれど、
ホークマンに剣を持たせればガーゴイルに早変わり、と言ってもいいほどだ。
けれど、ホークマンが剣を持っただけと侮ることはできない。
同じ鳥人族でもガーゴイルは魔物としてホークマンの一つ上のランクに位置している。

女侍「鳥どもは突撃してくるみたいよ!魔女と魔術士!しっかり援護頼むわよ!」

魔女「はい!」ブゥゥゥン

剣士「おい、ゴーストどもも来たぞ!」

魔術士(空からは鳥人、地上にはゴーストの大群……やっぱり俺たちの実力じゃ無傷は厳しいな……)
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:40:58.57 ID:IqA9ssye0
魔術士(どうする……せめてゴーストの数が減れば……方法はないこともないけど……やっぱり鳥人族の指揮を執ってる
    ガーゴイルたちは邪魔だな。ホークマンだけなら簡単に駆逐できる。。。)

魔術士(ん?ならゴーストには誰が指示を出しているんだ?ガーゴイルたちとの連携も取れていないし……
    ゴーストのような本能のまま動く魔物が従うのは自分よりも上位の魔物だけ)

魔術士(ガーゴイルも一応は上位だけどその素振りはない……ならどこかに命令した魔物がいるのか?それに……

女侍「魔術士ちゃん?」

魔術士「ん?」

女侍「何考えてんの?」

女侍「まぁ大体わかるけどね……正直ちょっとキツイよね」

魔女「……」
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:43:03.06 ID:IqA9ssye0
………………………………


鳥人族の半分ほどは地上に降りて、ゴーストとともに襲い掛かってきている。
残りの鳥人族は空中で体制を立て直し、女侍たちや守備兵たちに突進を繰り出した。

ホークマン「ヒィィィハァァァアァァァア」ビュンッ

守備兵「ぐわっ!」ドゴン!

ホークマンの突進を受けた守備兵が吹き飛び……

守備兵「くそっ……ん?」

ゴースト「huuuuuuu」アーン

守備兵「は、おい、やめろ来るなあうぇsrddtyyvrぅjhbd」

ガブガブガブ...クチャクチャ

ゴーストに食われ死んだ。

………………………………
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:43:47.43 ID:IqA9ssye0
ゴースト「uuuuuuuuwaaaaaaaaaaa」ユラユラ

格闘家「オラァ!」ドゴッ

ボクサー「シュッシュ!」ゴコドコ

その頃、前方ではゴーストの大群が格闘家たちに襲い掛かっていた。
格闘家やボクサーの拳がゴーストの腹部(?)に入り、周りを巻き込みながら吹き飛ぶ。

ピエロ「本日は私の華麗な玉乗りをご覧ください!」ゴロゴロ

ピエロはどこからか大きな玉を取り出してゴーストを轢き潰す。

ゴースト「gyaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa!!」

ブチブチブチッ

剣士「うわぁ……」

魔女「あれは嫌な戦い方ですね……」タラー
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:46:21.78 ID:IqA9ssye0
女侍「けどアイツらかなり引き付けてんじゃない」

魔術士(今のうちに空中にいるやっかいな鳥人どもを始末したい……)

女侍「魔術士!!」

魔術士「……ん?え、なに?」ビクッ

女侍「さっきから考えすぎなのよ!多少無理させてもいいから早くコイツらブチ壊す命令出しなさいよ!」

魔術士「女侍…………うん、わかった!今からちょっと無理します!」

剣士「こっちは初めから無理するつもりなんだよ!」

魔女「なんでも言ってくださいね!従いますよ!」

女侍「さっさと言いな!もうアイツらも引き付けきれないわよ?」

魔術士「空中にいる鳥人族を掃討します!魔女さん、あの数を全部落とすくらいの魔法使えますか?」

魔女「何匹か逃すかもしれませんが大丈夫です!その代わり時間がかかりますよ?」
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:48:03.46 ID:IqA9ssye0
女侍「その間、死ぬ気で守るのがあたしらの仕事なのよ!」

剣士「おうよ!」

魔術士「魔女さんに近付かせないように斬ってくださいね!!」

女侍「はいよ!」ダッ


女侍は返事と同時に迫っていたゴーストの下へ飛び出し、逆袈裟に斬りつけた。

ザンッ!

ゴースト「waaaaaa.......」シュウウゥゥ

斬られたゴーストは傷口から光を放ちながら消えた。
ゴーストが生物かどうかは分かってはいないが斬れば消える。
女侍と剣士にとってそれだけわかれば十分だった。
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:49:41.43 ID:IqA9ssye0
剣士「俺も負けるかよ!」ダッ

剣士も女侍の後に続き駆け出し、力任せにゴースト2匹を上下に分断する。

魔術士「魔女さん!今のうちに!」

魔女「はい!数分で完了します!」ブゥゥゥン

女侍「まだまだイッくわよ!」アハハハ!

剣士「どんどん来いよ!」ハッハア!

女侍と剣士は止まらない。魔女に近付く敵は全て斬る。
ゴーストの体が分断され、ホークマンの腕や羽を斬り飛ばし、首を刎ねる。
どちらかがガーゴイルと鍔競り合いになれば、どちらかが後ろからガーゴイルを斬り伏せる。
どちらかが攻撃を受け体制を崩せば、どちらかがカバーするように魔物を刻んでいく。

しかし、押し寄せる大群相手に無傷ではいかない。
二人の体には小さな傷が増えていった。
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:51:37.66 ID:IqA9ssye0
剣士「チッ……!」バッ

女侍「クソッ……!」シュンッ

まだ大きな傷負っていない。しかし、徐々に二人は引き離されていく。

女侍「まだなの!?」ザンッ

ゴーストを斬り飛ばしながら女侍が叫ぶ。

魔女「あと少しです!お願いします!」

ブゥゥゥゥゥン...

魔女の後ろには薄紅色に輝く魔法陣が浮かんでいた。
8割ほど完成されているが……まだ足りない。

魔術士「女侍さん危ない!」

ガーゴイル「ギュラアアァァッァアア!」

ガンッ

女侍「ぐっ……!」グラ
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:53:41.59 ID:IqA9ssye0
魔術士の叫びでなんとかガーゴイルの飛び蹴りを刀で受けるも衝撃までは殺しきれなかった。
腕が痺れ、体制を崩す。
それを空中で見ていたガーゴイルはぐらついた女侍を串刺しにしようと急降下した。

剣士「女侍、上だ!」(くそっ間に合わねぇ!!)

ガーゴイル「人間がァぁぁ!シネェェェェ!!!!」

女侍(やばっ……!くっ!)

女侍は回避が間に合わないことを判断する。防御しようにも蹴りを受け痺れている腕で防げる攻撃ではない。

女侍(魔女たちは死んでも守るって決めてたのにここまでなの?)

ガーゴイルがゆっくりと自分に向かっているのを瞳に映しながら女侍は思考した。
自身の判断、思考能力の高さが今は恨めしい。
不可避の一撃を前に半ば諦めている自分が嫌いだ。
周りの景色がスローに見えるあたり自分の脳は死を悟ったのだろうか?
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:54:54.66 ID:IqA9ssye0
ふざけるな。まだやれるはず。諦めかけている自分の冷静な部分に反論する。
そんな時、女侍の耳は聞き慣れた音を拾う。

ブゥゥゥゥゥゥゥン

その音を聞いてから景色は通常のスピードに戻った。
視界の端にも見慣れた赤く発光する球体が映る。

ヒュゥン...ドォォン!

魔術士の放つ魔法弾によって女侍に迫るガーゴイルは四散した。

女侍(アイツも守る対象だったのに守られてりゃ世話ないわね……ふふっ)

魔術士「今のうちに一度こっちまで引いてください!」

女侍「魔術士ちゃん!さんきゅ!」バッ

剣士「俺もそっちに行く!」バッ

ガーゴイル「逃がすなッ!かかれ!」

魔術士「させるかぁ!!」ブゥゥン
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:56:05.10 ID:IqA9ssye0
女侍を守るように魔術士の手から無数の魔法弾が放たれ、近付く魔物たちを消し飛ばす。

タッタッタ

女侍「ありがと♪」

魔術士「どういたしまして!それよりも……」

剣士「ああ」

女侍、剣士が魔女と魔術士のいる場所まで辿り着く。
しかし、上空にはホークマンとガーゴイルが集結し、一斉に襲い掛かろうとしていた。

女侍「……ふぅ、あの数は捌けないわね……魔女ッ!!」

魔女「はい!………いきます!!」カッ


魔女の背後に描かれた魔法陣が輝きを増し、杖が振られる。
杖の先から空の魔物集団の中心へ向けて2mほどの大きさの火球が飛び出した。
それと同時にガーゴイルたちは一斉に魔女たちへ向け降下を開始。
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:56:50.89 ID:IqA9ssye0
女侍「え?ちっさくね?ノロくね?」

魔術士「……あれでいいんだよ」


大した攻撃ではない。魔物たちはそう思ったのだろう。
小さく、速度も遅い……特に身構えずに空を降りる。
火球が魔物たちに近付き、回避された瞬間…………轟音が響いた。

ドォォォォォォォォォンン!!
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:58:41.82 ID:IqA9ssye0
火球は一瞬で空の魔物たち全てを覆うほどまでに拡大した。
拡大、というよりは爆発したと表現した方がいいかもしれない。
瞬きの間に襲いかかる数千度の炎……ホークマンたちに回避できるはずもない。

守備兵「おぉ!」

剣士「……すげぇ」

拠点参謀「なんだあれは!?」

ホークマンとガーゴイルたちは爆発の衝撃で体を引き裂かれ、炎に焼かれ、
空の集団の全てが消えた。
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 16:59:55.05 ID:IqA9ssye0
魔女「はぁ……っ」グラッ

魔術士「大丈夫!?」ガシッ

魔女「大丈夫…です…それよりも地上のゴーストたちはまだ……」ハァハァ

魔術士(魔力の殆どを使った反動か……早く休まないと)

魔術士「剣士、女侍!魔女さんはもう戦えない!拠点まで下がるからそれまでここを頼む!」

女侍「おーけー!ここらに残るゴーストたちだけならあたしら二人で十分こと足りるわ!
   前の方もあいつらならなんとかなるでしょ!」

剣士「行くぞ!!」バッ

女侍と剣士は残るゴーストたちを駆逐するべく駆けて行った。


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:00:40.37 ID:IqA9ssye0
ドォォォォォォォォォンン!!

格闘家「なんだ!?」

ピエロ「炎!?」

ボクサー「空の魔物たちが消えたぞ!!」シュッシュ

アンニートA「これで残るはゴーストどもだけだ!」

アンニートB「一気に片づけるぞー!!」

格闘家「もう少しで討伐軍も帰ってくるハズだ!やるぞ!」

ピエロ「おう!」ゴロゴロブチブチ

ボクサー「あいよ!」シュッシュ

ウオオオオオオオオオオオオオオ!!!

・・・・・・・・・・・・・・
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:01:53.25 ID:IqA9ssye0
拠点門前


タッタッタ

門兵「ん?」

魔術士「アンニートです!この子を拠点内で休ませてもらえませんか!?」

門兵「……」チラッ

魔女「はぁはぁ」

門兵「わかった。お前たちの部屋まで連れて行くが治療は兵たちが終わった後にする。それでもいいか?」

魔術士「!?……いえ、それでもいいです。よろしくお願いします!」ペコ

門兵「了解した」

魔女「魔術士さん……ごめんなさい…気を付けてください……」

魔術士「うん、ゆっくり休んでね?それじゃ!」


タッタッタ
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:03:28.06 ID:IqA9ssye0
女侍「ハァッ!」ザシュッ!

剣士「オラァ!」ガンッ!

ゴースト「ギャアァァァアアァアアア」シュウウゥ...

女侍「……ふぃー、どうやらここらの敵はみんな倒したみたいね」

剣士「そうだな……なんとかなったか」

女侍「……あら、格闘家たちも終わったみたいね」

剣士「アンニートたちもだいぶ減ってるが格闘家のパーティは全員無事みたいだな」

魔術士「剣士ー!女侍ー!」タッタッタ

女侍「遅いのよ」

剣士「もう終わっちまったぜ?」
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:04:49.52 ID:IqA9ssye0
魔術士「ホント!?さすがだね!」

女侍「当たり前でしょ!それより魔女は大丈夫なの?」

魔術士「うん、今日はもう戦えないだろうけど休めば問題はないと思うよ」

剣士「よかったな。これでみんな生き残れたってことだな」

女侍「そうね……」

魔術士「うん」

…………………………………………
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:07:05.13 ID:IqA9ssye0
拠点外壁上


拠点兵「参謀!魔物どもの掃討は終わったようです!」

拠点参謀「了解だ。周囲の警戒を怠るなよ」

拠点兵「はい!」

拠点参謀「それにしても……さっきのあの炎はなんだったのだ?」

拠点兵「報告によりますとあれはアンニートの一人が使った技らしいですね」

拠点参謀「ふむ。アンニートがあんな技を持つのは危険だな……その者は今どこにいる?」

拠点兵「今は自室で休んでいるとのことです」

拠点参謀「休んでいるだとッ!?この戦時に我ら国軍をおいて休んでいるというのか!?」

拠点兵「は、はい!なんでも負傷してもう戦えないそうです!」
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:09:01.32 ID:IqA9ssye0
拠点参謀「そんなこと知らんわ!!今すぐ戦場に放り出せッ!!」

拠点兵「は、はい!今すぐに!!」タッタッタ



拠点参謀「……おい、弓兵!」

弓兵「はい、なんでしょうか?」

拠点参謀「さっき話していたアンニートが来たら撃ち殺せ」

弓兵「……よろしいのですか?」

拠点参謀「構わん。アンニートどもなんぞゴミだ。あんな技を持つ者を放っておけない」

弓兵「それもそうですが……了解しました」

…………………………………………
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:10:14.01 ID:IqA9ssye0
門前


女侍「ねぇ、何か変じゃないかしら?何かまだ終わった気がしないのよね」

魔術士「……」

剣士「は?一回死にかけといて何言ってんだ?」

魔術士「……俺も、そう思う。ゴーストたちは誰の指示で動いていたのかわかんないしね」

女侍「そうね……」

剣士「え?ゴーストって本能で生きてんじゃないの?」

女侍「本能で生きてるヤツらがあんな大群でここに向かってくると思う?おかしいでしょ」

剣士「それもそうだが……ガーゴイルに言われてきたんじゃないのか?」

魔術士「ガーゴイルはホークマンにしか指示を出してないみたいだったよ。鳥人族と妖霊族はこの拠点までは一緒だったのに
    ここに来てからは好き勝手動いてたしね」
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:15:30.83 ID:IqA9ssye0
剣士「なら誰かがこの拠点まで行って暴れてこいなんて指示を出したってのか?」

女侍「そういうことになるわね」

剣士「誰が出したんだよ?」

女侍「それがわかんないからこうやって考えてんじゃない!バカ!」ウガー

剣士「ぐぅ……」ショボン

魔術士「だけどもうそろそろ討伐軍の方も作戦が終了した頃合いだろうし、このまま何も起きないかもしれないよ」

女侍「そうね、このまま…………!?」バッ

剣士「どうした!?」

女侍「さっきまでは無かった魔物の気配がいくつか増えてる……ちょっと離れてるけど」

魔術士「どこですか?」

女侍「前方の格闘家たちよりももう少し前ね」
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:17:09.10 ID:IqA9ssye0
剣士「そうか?俺は感じなかったが……」

女侍「すごく小さいの。けど弱いんじゃなくて押し殺してる感じ。こんなところまで気づけなかったなんて」ウカツ

魔術士「……見えますか?」

女侍「うんうん、見えないわ。もう近いのに」ジー

剣士「ホントにいるのか?この平原だ、もう見えてもおかしくないぜ?」

女侍「いる、絶対いるわ。感覚を集中すればいるってことはわかるんだけど……なんで?」

魔術士「とりあえず格闘家さんたちに注意しなきゃ……格闘家さーん!!」

264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:18:01.08 ID:IqA9ssye0
少し前方


カクトウカサーン!!

格闘家「うん?魔術士か? なんだー!?」

ソノチカクニマモノガイルミタイナンデキヲツケテクダサイネー!

格闘家「まだいる?まぁいい。 おー!わかったぞー!!」ノシ

ピエロ「まだこの辺にいるってか?」

ボクサー「そうらしいが何もいないぞ」

格闘家「……気配はあるか?」

ピエロ「え?ちょっと待って…………!?真下だッ!!!」バッ

格闘家「はァ!?」

ピエロ「離れろ!!」
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:19:06.15 ID:IqA9ssye0
ボクサー「くっ!」バッ

格闘家「ちっ!!」バッ

ゴゴゴゴゴゴ...バカァン!!

瞬間、前方の格闘家たちが立っているあたりの地面が陥没する。


アンニートたち「え!?……うわあああああぁぁぁぁぁ」ガラガラ

格闘家たちは何とか躱すが他のアンニートたちは避けられずに地面にできた穴の中へ落ちて行った。

266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:19:33.48 ID:IqA9ssye0
門近く


女侍「!!何よ!?」

剣士「なんだってんだ!」

魔術士「早く行くよ!!」

守備兵たち「俺たちも行くぞ!!」


ダッダッダ
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:20:11.43 ID:IqA9ssye0
拠点内 魔術士たちの部屋


魔女「……!?」

魔女「この気配は!?」

魔女「はぁはぁ……行かなきゃ……くっ」

トテトテトテ
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:21:34.93 ID:IqA9ssye0
少し前方


キンキンッ!
     ザクッ!
ギャアアアアアアアアアアアアアア!!
       ウワアァアァアァアアア!!
ガキンッ!! グワアアアァ!


格闘家「……くっ」

ボクサー「……」ゴクリ

穴の底から響くアンニートたちの悲鳴と金属同士がぶつかるような甲高い音。格闘家たちに緊張が走る……。
何が起こっているかわからない状況だが先ほどと比べれば格段に気配は大きくなっている。


……悲鳴と耳障りな音が止んだ。倒したのか、それとも……全員死んだか。
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:23:04.47 ID:IqA9ssye0

バッ!!スクッ...ガシャガシャガシャ


格闘家「なっ!?」

ピエロ「アイアンアントに……サーベルタイガー!?」

ボクサー「アリが掘った穴を通ってきたってのかよ!」

格闘家たちの前に現れたのは数匹のアイアンアントとサーベルタイガーだった。
アイアンアントは文字通り体が鉄でできているアリ。
サーベルタイガーは長い牙を持つ魔虎族。
そのどちらも血まみれであったが、恐らくは先ほど落ちたアンニートたちのものだろう。

サーベルタイガー「グルウウゥゥゥ」
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:24:50.44 ID:IqA9ssye0
格闘家「コイツは攻撃力が高い!気をつけろよ!!」

ボクサー「こっちに向かってる魔術士たちと合流するまで回避に専念しよう!」

ピエロ「おう!一度下がる!」バッ


ピエロは大きく後ろへ飛んだ。
だが、ピエロが下がると同時にサーベルタイガーも飛び出す。

サーベルタイガー「ガゥルオ!!」シュンッ

ピエロ「なっ!?」

魔虎族は速い。
その脚力は一瞬で体をトップスピードに持っていく。
ピエロはまだ空中だがサーベルタイガーとの距離はもう、ほとんどない。

格闘家「ピエロー!!」
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:26:45.82 ID:IqA9ssye0
魔虎族の特徴はスピードだけではない。むしろ、スピードよりも注意すべきは攻撃力だ。
あの長い牙に噛みつかれれば噛まれた部分は噛み千切られるだろう。体のどこを噛まれても致命傷になりかねない。
大きな体躯による体当たりも大きな破壊力を持っている。


ボクサー「避けろー!!」


無理だ、自分は今空中。後ろに向かってゆっくりと落ちていっているんだ。
なのにすぐ目の前の虎はもう口を大きく開けて……
あれ?そういえばなんでこんなに周りがゆっくr……ガブリ


格闘家「あ、ああ、ああああああああああああああああああああああああああああ」

ボクサー「ピエローーーー!」

サーベルタイガーの口からはピエロの下半身がはみ出ている。
つまり、上半身は口の中。

ガリッ!グチャ...ガブガブ...クチャクチャ

ボトボト
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:28:19.63 ID:IqA9ssye0
サーベルタイガーの口からはピエロだった肉や血が零れ落ちる。

格闘家「ちっくしょーーー!!!」バッ

ボクサー「おい!やめろ!!」

ボクサーの制止を無視し、激昂した格闘家が飛び出してサーベルタイガーに接近する。

格闘家「オラァアアア!!」

格闘家が拳を繰り出すも、そこにサーベルタイガーはいなかった。
サーベルタイガーは大きく横に回避しており、ジッと格闘家を見つめている。

格闘家「まだまだああ!!」

サーベルタイガーを追うように格闘家も飛び出す。
だがもうすでにサーベルタイガーは飛び掛かれるよう体勢を整えていた。

サーベルタイガー「ゴルルルルルゥ!!」

タンッ
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:30:16.34 ID:IqA9ssye0
サーベルタイガーは格闘家へと飛び掛かった。
対する格闘家は自身が一番信用する右拳でのカウンターを狙う。


格闘家(あの牙よりも早く!あの口に吸いこまれる前に!この拳をあのクソ虎の鼻っ面に叩き込んでやる!!)


格闘家にもはや帰る気はない。
一撃で倒せる相手ではないと知りつつも、一撃のために命を捨てる覚悟で挑む。
長年一緒にいた仲間を殺されたのだ。
一矢報いなければ、もし、生き残ったとしても自分は後悔する。前を向いて生きていけなくなる。
昔のような屑に成り下がる。そんなことになってまで生きたくはないのが格闘家という男であった。





だが……

残酷にも一矢報いることすら叶わなかった。
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:32:36.15 ID:IqA9ssye0
サーベルタイガーは格闘家に噛みつこうとせず、前足を振るったのだ。
牙よりは短いとはいえ、普通の人間を殺すには十分すぎる爪。
格闘家よりもずっとリーチの長い前足。
もちろん格闘家の拳よりも先に爪は届き……格闘家の胸を引き裂いた。


格闘家「ぐぅわあああああああああああああああああ!!」ブシュゥゥゥッ!

ボクサー「格闘家アアアアアアアア!!!」


格闘家の胸から大量の血が飛び散り、格闘家は地を転がる。
まだ死んではいない。が、引き裂かれた胸の傷は深い。
格闘家の目から光が消えるのは時間の問題だろう。


…………………………
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 17:35:10.32 ID:IqA9ssye0
拠点内


テクテクテク

魔女「はぁ……」

魔女(大きな気配が一つに小さな気配が10ほど……さっきまでいた魔物のものじゃない)

魔女(みなさんが危ない……けど、走ったりはまだできないかな……)

拠点衛兵1「おい!ここにいたぞ!!」

魔女「はい?」

拠点衛兵2「さっきの炎はお前だな?」

魔女「え……はい、そうですけど」コクン

拠点衛兵1「よし、今から仲間の下に行こうとしていたんだよな?」

魔女「はい」コクン

拠点衛兵2「なら話は早い。俺たちが門前までは連れて行ってやる」

魔女「ホントですか!?ありがとうございます!!」

拠点衛兵1「行くぞ!」

……………………………………
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:04:16.49 ID:IqA9ssye0
ボクサー(確か魔術士は回復呪文を使えたハズ!なんとかサーベルタイガーを避けて今すぐ格闘家を抱えて下がれば!!)

ボクサーはまだ生きている仲間を救おうと思案する。
しかし、サーベルタイガーの動きに集中し、格闘家の容体を心配するあまり、ボクサ−はこの場に
サーベルタイガー以外にも敵がいることを忘れてしまっていた。

ガシャン...ガシャン

ボクサー「ん?……!?」

ボクサーのすぐ後ろから金属音がした。
振り向くボクサーの瞳には立ち上がり、無数の足を振るうアイアンアントが映る。

ボクサー「うわああああ!!」シュッ

驚愕。一瞬ボクサーの体が固まる。

だがボクサーもこれまで格闘家たちとそれなりに戦闘をこなしてきている。
ボクサーの放った右ストレートは的確にアイアンアントの顔面へと向け走った。

ガンッ!

ボクサー「!?がぁああっ!?ぐっ…はぁ!」ヨロ
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:06:22.73 ID:IqA9ssye0
ボクサーの右ストレートはアイアンアントの顔面を捉えた。
しかし、アイアンアントはその名の通り、アイアン、つまりは鉄で出来ている。
ボクサーは新人、素人と呼ばれない程度のキャリアを持ってはいるが、拳で鉄を砕けるほどの実力はなかった。

ボクサー(ぐっ!拳が砕けた……!だが今は逃げねば……)

痛みに揺れる体。だが拳が砕けたとはいえ、近付いていたアイアンアントもその衝撃で下がったので、今なら逃げることができる。

ボクサー(逃げる?……いや、格闘家も連れて行かねば…)クルッ

格闘家の方に向きなおるボクサーが見たのは銀色。
格闘家の体を覆うように蠢くアイアンアントだった。

ボクサー「うわあああああああああああああ格闘家あああああああっぁぁあ」

グチュグチュガチャガチャ

格闘家の体はアイアンアントの鋭く尖った足によって切り刻まれる。
辺りには血や肉片が飛び散っていた。
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:08:00.05 ID:IqA9ssye0
ボクサー「貴様ら……よくも、よくもおおおおおおおお!!!」


グルル...

え?


背後から聞こえる低い鳴き声。
あれほど気をつけていたのに……

ボクサー「くそっ……」

ゴシャ!

ボクサーはサーベルタイガーが振り下ろした前足に潰された。
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:08:52.37 ID:IqA9ssye0
もし、ボクサーや格闘家が素直に逃げることを選択したなら逃げきれていたかもしれない。

なぜ全滅したか、それは仲間を見捨てられなかったからだろう。
格闘家たちはキャリアの多くないアンニートの中では珍しいタイプだった。
屑ばかりのアンニートの中で無傷の自分と死にかけの仲間を天秤にかけ、仲間を取るものは殆どいない。
人としては王道。真っ直ぐこの上ない道を歩いていた。
曲がりくねった道を行く屑を人の道に戻すのが目的のアンニート協会としては誇るべき心をもつパーティだった。

だが、魔物相手に人の道が真っ直ぐだろうが曲がっていようが関係なかった。




…………………………………
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:09:53.92 ID:IqA9ssye0
時間は少し戻って……門前―――魔術士たち


ゴゴゴゴゴゴ...バカァン!!


魔術士「地面が!!」

女侍「たぶんアリどもね……」

剣士「ちっ!やっかいだな!」

拠点参謀「聞こえるか守備兵!!」

魔術士「ん?」

拠点参謀「これより正面の門を閉める!!急ぎ戻って来い!!!」

剣士「はぁ!?何言ってんだあのおっさん!?」
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:12:15.35 ID:IqA9ssye0
拠点参謀「それとアンニート諸君!君たちはこのまま依頼続行してくれ!!」

女侍「あのおっさん……あたしらだけで時間稼いで討伐軍が帰ってくるまで閉じこもってるつもりね」

剣士「は!?なら俺たちも一緒にいさせろよ!」

魔術士「俺たちがみんな死ねば誰にもお金を払わなくていいからね。
    それに、数は少ないみたいとはいえ、門を閉めても討伐軍が帰ってくるまでに破られるかもわかんないし」

剣士「だから俺らが頑張れってことかよ、くそ!」ドカッ

剣士は力任せに地面を殴りつける。

拠点参謀「あー、君らの仲間も今そこに向かわせる!もうそろそろ討伐軍が帰ってくるはずなので出来る限り時間
     を稼ぐように!!以上だ!!!」

魔術士「え?」

女侍「仲間?」

剣士「まさか……」
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:13:29.32 ID:IqA9ssye0
門が開き、守備兵たちは我先にと拠点内へと帰っていく。
そのあと、拠点衛兵二人に連れられた魔女が外へと出され、拠点衛兵が中に戻ったのを確認して門は再び閉められた。


その時、前方では、サーベルタイガーとアイアンアントたちが穴から飛び出てきたところだった。

バッ!!スクッ...ガシャガシャガシャ


魔女「みなさん!大丈夫ですか!?」ヨロ

魔術士「魔女さん……」

女侍「……魔女、逃げな」

魔女「え?」

剣士「そうだな」

魔術士「拠点横を通り過ぎれば結界の範囲内だから魔物は入って来れないんだ。急いで港まで向かって」

魔女「え?え?なんでですか!?私も一緒に戦いますよ!!」

女侍「あれが見える?」
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:14:11.95 ID:IqA9ssye0
魔女「え?……!!サーベルタイガーとアイアンアント、ですか……」

剣士「アイツらを放っておいたら拠点なんてすぐ落ちる」

魔術士「最低限の足止めはしなきゃなんないんだ」

女侍「あんな奴らの相手しながらあんたを守る余裕なんてないのよ」


魔女を除く三人は冷静に判断した。
あの魔物の相手をしながら魔女を守り抜くのは不可能だと。


…………………………………………
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:15:17.01 ID:IqA9ssye0
拠点外壁上


拠点兵「参謀!サーベルタイガーとアイアンアントが出ました!!」

拠点参謀「何だと!?……ふんっ!どうせそろそろ討伐軍が帰ってくる。心配はないだろう」

拠点兵「そうですか?しかし、あの人数のアンニートたちだけでサーベルタイガーを倒せるとは思えませんが……」

拠点参謀「別に狩る必要はない。時間を稼げればそれでよいのだ。全員死んでも、な」

弓兵「……ならわざわざ自分が撃つ必要はなさそうですね」

拠点参謀「そうだな。……逃げようとしたらなんとしても戦うよう威嚇射撃しろ」

弓兵「はっ!!」

…………………………………………
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:17:32.61 ID:IqA9ssye0
残酷ではあるが、最善の判断を下した三人に魔女は気持ちで反論する。


門近く


魔女「けど!ならみなさんも一緒に!やばくなったら逃げるって言ってたじゃないですか!!」

女侍「逃げてもサーベルタイガー相手じゃ追いつかれるわ」

魔術士「10分ともたずに結界師は殺され、俺たちも港に着く前に殺される」

剣士「だったらここで足止めして、討伐軍にアイツらの処理を任せた方が勝算があるってもんだぜ?」

魔女「…………けどけどっ!もしっ!みなさん死んじゃったらどうするんですかっ!?」ウルル

剣士「俺たちが死ぬ?」

女侍「猫とアリ相手に?」

魔術士「大丈夫だから心配しないで早く行きなよ」ナデナデ

魔女「ううぅ……絶対港まで来てくださいね!絶対ですよ!!」

女侍「はいよ」

剣士「わかってるっての」

魔術士「それじゃあね」

魔女「はいっ……」テクテク
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:18:14.86 ID:IqA9ssye0
女侍「行くわよ、ん?ピエロは死んじゃったみたいね……」

剣士「格闘家の野郎ブチ切れてやがんな……」

魔術士「急ごうか!!」


ダッ


魔術士たちが駆け出そうとした時、後ろから悲鳴と何かが倒れる音が聞こえた。


キャッ! ドサッ...


魔術士「魔女さん!?」

女侍「魔女!!」

剣士「なんだよ!?」
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:19:56.72 ID:IqA9ssye0
急いで回れ右し、魔女の下に駆け出す三人。
見たところ怪我をしたり、魔物に襲われたようではなかった。
何かに驚いて尻餅をついたらしい。


魔術士「どうしたの魔女さ……!?」


魔術士たちは駆け寄り、魔女の目の前に刺さった矢を見る。


魔女「……え?なんでですか?なんで私……味方に撃たれたんですか……?」ブルブル

剣士「なんで矢が?」

女侍「……」キッ

何が起こったかわからない、そんな風に混乱する剣士と魔女。
女侍と魔術士は拠点の外壁を睨んでいた。
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:21:08.15 ID:IqA9ssye0
拠点参謀「えー、一言言っておくが……敵前逃亡などするクズは許さん!」

女侍「……」

拠点参謀「ここが落ちれば何千何万の人々が危険に晒されることとなるのだ!!」

魔術士「……」

拠点参謀「お前らは依頼を引き受けた!ならば!最後まで依頼を全うしろ!!」

剣士「……」

拠点参謀「以上だ!!早く行け!!!次逃げようとすれば当てる!!!」
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:23:02.36 ID:IqA9ssye0
魔女「……そんなの酷すぎますよ!!」

魔術士「魔女さん、もういいよ」

魔女「けど!」

女侍「これがここのルールらしいからね」

剣士「そうらしいな。なら俺らは依頼達成するまではそのルールを守らなくちゃな」

魔女「……みなさん?………勝てるんですか?」

魔術士「勝てなくてもいいよ」

女侍「そうよ、もう正直全力で暴れたいわ」

剣士「そうだな、死のうが生きようが俺らがいつもやることは一つだけだしな」

魔女「…………ふふっ、私もみなさんに最後まで付き合いますよっ」

女侍「よし!なら行くよ!」

剣士「よっしゃああああああ!!」
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:25:21.60 ID:IqA9ssye0

ダッ!!


女侍たちは駆け出す。勝てるかもわからない敵に向かって。
自分たちが我が儘に生きてきたツケが回ってきたと悟ったのだろうか?
いや、ただ単純に暴れたかった。

自分たちが戦えと言われたのならば仕方ないと割り切れたかもしれない。

しかし、魔女は別だ。
普段の魔女ならば……どうということはない。
魔女は魔法を行使でき、恐らくこの防衛班の中でも一番強い。

だが、今の魔女は先ほど鳥人族を掃討する際に魔力を使い果たしている。
魔力のない魔女が戦場で、しかも己のパーティよりも強者にあたって生き残れるわけがない。
それなのにアイツは、魔女を戦場に連れ出した。避難しようとしたところに矢を放ってきた。

それを魔術士たちが許せるか?
いいや、許せるわけがない。

みな一様に怒っていた。
仲間に矢を放ったアイツらに、強き魔物に、理不尽な世の中に、そして、従うしかない無力な自分に。

勝てる負ける生きる死ぬ。
そんなことよりも、この胸のうちでのた打ち回る『怒り』という感情を暴力に変換したかった。
自分たちは屑だ。だから周りなど気にせず暴れてやる。
そんなアンニート“らしい”心を持つ女侍たちの瞳には、サーベルタイガーにボクサーが潰されるところが映った。

………………………………………………
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:26:22.48 ID:IqA9ssye0
タッタッタ


女侍たちは魔物たちから少し離れた地点で立ち止まる。
幸い、魔物は今格闘家たちの死体を咀嚼中でこちらに気を向けていない。

女侍「アイツらやられちゃってんじゃない」

剣士「いい奴らだったんだがな……」

魔女「格闘家さんたち……」

魔術士「魔女さん、無理なら見ないようにね?」

魔女「いえ、大丈夫です!」

女侍(強い子になったわね)フフッ

初めは魔物の血を見て気を失うような少女がよくここまで成長したものだ。
実の妹のように魔女を可愛がってきた女侍は目を細める。
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:27:11.05 ID:IqA9ssye0
女侍「魔術士!作戦は!?」

魔術士「そうだね、まず、魔女さんは俺の後ろで待機……

魔女「嫌です!」キッパリ

剣士「へ?」

魔女のあまりに堂々とした拒絶に三人は固まった。
さらに魔女は続ける。

魔女「これでも仲間なんですから私も戦います!」

女侍「よく言ったわね魔女ちゃん!ほら、魔術士しっかり考えなよ!4人全員でやるわよ!」

4人全員。
魔法の使えない魔女を含めて戦闘することに不安はあるが、今は皆一緒である方がうまくいく気がする。
ふとそんなことを思った魔術士はいつも通り各自に指示を出す。
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:28:18.36 ID:IqA9ssye0
魔術士「……うん!なら魔女さんは俺の近くで指示と敵の動きの警戒、
    他に敵が来ないかも注意して探っといてください!」

魔女「はい!」

魔術士「それと魔女さん、今見えているアリで全部ですよね?」

魔女「え、ちょっと待ってください…………はい!あれで全部です!」

魔術士「よし、とりあえず女侍は灯台壊したアレ、今使える?」

女侍「アレ?全然いけるわよ」

魔術士「なら今死体に群がってるアリと虎に向けて放ってください!虎は避けられるかもしれないけど、
    アリどもはできる限りそれで倒したいです」

女侍「おーけー♪今すぐイクわよっ!……『肉体強化魔術』発動」ブゥゥゥン

女侍の体を淡い光が覆う。『肉体強化魔術』、自身の身体能力を向上させる魔術ではあるが……女侍自身が細かい魔力操作を
苦手としているため、効果時間は短く、たまに失敗して爆発する。

294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:29:10.18 ID:IqA9ssye0
剣士「けど死体も一緒にしちまっていいのか?」

魔術士「そんなめんどうなことは後から考えようよ。俺らが死体になってなきゃね」ニッ


そう言い魔術士は悪戯に微笑む。
冗談を言える状況でないのだが、自然と口から出てきたらしい。
剣士もつられて笑う。

剣士「そうだな」ハハッ

しかし、魔術士は考える。
何時間か前まで一緒に笑っていた者が死んだというのになぜここまで落ち着いているのだろう。
まぁすぐに答えは出た。

自分たちが大切なのは自分たちだけ。

生きるか死ぬかの状況で他人を気にする余裕はない。
それをしてもいいのは強者だけだ。
自分たちは弱く、そして酷く自分勝手だ。
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:30:45.40 ID:IqA9ssye0
格闘家が自分たちに後ろで安全に戦えというようなことや、軍人のように国民のために頑張るなんてことはできない。
自分は自分のために。我が身と憎たらしくも嫌えない心地よい仲間のために。
まだ自分たち以外を心配するほどの、心配してもいいほどの実力はない。

だがそれの何が悪い?
人の道から外れている?
それがどうした自分はアンニートだ。好き勝手する迷惑集団の一員なんだ。
大人になるのはこの戦いが終わってからでもいいではないか。
今は大切な仲間を守るために、仲間に矢を向けられた怒りに、素直に身をまかせてもいいだろう?


女侍「うっし、かますわよ!!」ダッ

女侍「たあぁあぁあああぁあ!!!!」


女侍は掛け声とともに横一文字に刀を振るう。
魔術によって強化された身体で繰り出す全力の一撃。
なぜ斬撃が飛ぶのか?なぜ元の刀よりも巨大な斬撃になるのか?
細かいことはわからない。
ただひとつ、的確に描写をするための一言を記そう。



女侍の放った攻撃は某死神漫画の主人公の技のひとつ、月牙天○にそっくりだった、と。
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:32:56.05 ID:IqA9ssye0

サーベルタイガー「グルゥ!?」バッ

アイアンアント「!?」

ドガァァァァン!

女侍の放った斬撃は魔物たちのいる場所に飛び込んだ。
サーベルタイガーは直前に大きく飛び退ったために命中はしなかったが、アイアンアントたちには命中した。
鉄で出来ているアイアンアントだが、女侍の斬撃により粉々に飛び散る。


剣士「よっしゃあ!!アリどもは全部命中だぜ!!」

女侍「やっぱり虎にはよけられちゃったわね」ブゥゥン...シュン

女侍は笑い、肉体強化魔術を解く。

魔術士「成功です!魔女さん、サーベルタイガー以外に気配はありますか!?」

魔女「いえ、あとは虎さんだけです!」
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:33:44.81 ID:IqA9ssye0
サーベルタイガー「グゥゥルルルルゥッ!!」

剣士「あれ?なんか怒ってね?」

女侍「アリの中に恋人でもいたんじゃない?どうやってヤルのかしらね」ケラケラ

魔術士「ふざけるのもそこまでですよ!ここからは正攻法しかありません!」

魔術士「……もう言わなくても大丈夫だよね?」

剣士「おうよ!」チャキ

女侍「はいよ!」

魔術士「行くよ!」
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:34:37.44 ID:IqA9ssye0
サーベルタイガー「ガァアァァァァァァァアァアァアアア!!」バッ

サーベルタイガーは女侍に向かって一直線に飛び出した。

女侍「やっぱりあたし狙いかい」サッ

女侍は読んでいたように避けるが、距離を取ろうとはせず、むしろ近付く。

サーベルタイガー「グルルルルルアァァァ!!」ブン

女侍に狙いを絞っているサーベルタイガーは目の前にいる女侍に前足を繰り出す。

女侍「ふふんっ」サッ

女侍はこれも身を屈め、回避に成功する。
サーベルタイガーの攻撃はまだまだ続く。右前足と左前足を交互に繰り出し、時折、尾による薙ぎ払いを
混ぜながら、女侍を葬らんと暴れまわった。

しかし、これをことごとく女侍は回避する。
屈み、半身になり、飛び、避け続けるも……互いの距離は変わらない。
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:37:47.27 ID:IqA9ssye0
魔女「綺麗……」


魔女がつぶやき、女侍に見惚れる。
避け続ける女侍は舞っているかの如く美しかった。
赤と白の和服にポニーテールにした長い黒髪。正直、戦場に出てくる恰好ではない。
しかし、普段の下劣な言動と破壊的な性格が治れば見るものみな惚れることだろう……治ればだが。


女侍は回避に徹していた。
当たればよくても骨の1本や2本、簡単に叩き折れる。
もちろん、頭や胴体にもらえば致命傷は確実。
だが、そんな暴風のような攻撃にさらされても距離を取るという選択肢はない。

サーベルタイガーを相手に一番やっかいなのは飛び掛かってくる速さだ。
直線的な軌道ながらあの速さで何度も突撃されればいずれ捕まるのは目に見えている。
ならばどうするか、それは飛び掛かるまでもない距離にいること。
前足や尾による攻撃は読み易い。
カウンターのように足や尾を斬ることもできるが、一撃を入れた隙に、残る足か尾によって女侍も一撃をもらうだろう。
こちらは部分的なダメージしか与えられないのに相手はほぼ全ての攻撃が一撃必殺。
そのため、女侍も攻撃できずに回避しかできない状況にあった。

しかし、もしこれが女侍1人対サーベルタイガー1匹の戦いであったなら女侍は堪えきれずに一撃を放っていただろう。
万に一つも勝つことはなくとも攻撃する、女侍はそういう性分だ。
だが、今は女侍ひとりではない。避け続けるのが今の自分の役目。
攻撃は他の仲間がやってくれると信じて女侍は舞う。
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:41:21.82 ID:IqA9ssye0
サーベルタイガーの後ろで隙を窺う剣士は考える。
恐らく自分の一撃ではあの魔物に致命傷を与えることは不可能だと。
では自分たちの誰ならば可能か。
答えは一瞬で出る。

女侍と魔女だ。

全魔力で肉体を強化した女侍の一撃か、魔女の全魔力を使うような大規模魔法。

だが、今女侍はサーベルタイガーに狙われ囮役になっているし、女侍が自身の残る魔力全てで肉体強化魔術を使うには
相当な集中力とそれなりの時間を必要とする。
それに、魔女に魔力は残っていない。

ではどうする?
残った魔術士と自分はどうすればこの化け物に勝てる?

剣士(簡単だな……あのとき魔術士は正攻法と言った。なら俺はいつも通りやるだけだ!)バッ

女侍に右前足で襲い掛かる隙に剣士は駆け出した。
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:42:25.05 ID:IqA9ssye0
剣士(俺がやるべきことは二つ!!ひとつは危険の排除だ!!!)

剣士はその手に持つ剣に力を込める。
狙いはひとつ。サーベルタイガーの尾だ。

剣士「おりゃああああああああっ!!!」

ズバッン!!

サーベルタイガー「グギャァァアアアァァ!!」

サーベルタイガーは大きく叫ぶ。
剣士によって自身の尾が切り落とされたのだ。
付け根の辺りから斬られた尾は地面にボトリと落ち、断面からは血が噴き出す。
剣士はすぐにその場を離れ、突撃に備える。

サーベルタイガー「グゥルルルルゥアアアアアア!!」クルッ

サーベルタイガーは目の前の女侍を放っておき、剣士の方へと向きを変える。
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:43:18.63 ID:IqA9ssye0
剣士(やっぱりこっちに来るか……俺は女侍みたいに近距離で避け続けるなんて器用な真似はできない。
   十分回避できる距離で突撃を避けるくらいだ。それまでにアイツらがなんとかしてくれなきゃ……死ぬかな?)

サーベルタイガー「グォォォォォオン!!」バッ

サーベルタイガーは切れた尾を気にせず剣士へと突撃する。

剣士「ハッ」バッ

剣士はこれを地面を転がり避け、大きく距離を取ろうとする。
が、

剣士(おいおいマジかよ、体勢整えんの早すぎだろッ!)

転がり終え、サーベルタイガーに向き直った剣士の目には既に突撃体勢に入っていたサーベルタイガーであった。

サーベルタイガー「ガァアアァァアアォオオオ!!」バッ
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:44:51.52 ID:IqA9ssye0
剣士(くっ、避けらんね……囮役も俺のやることのひとつだが満足にできなかったみたいだな………


ドカンッ!!

衝突を覚悟した剣士だったが、目の前に迫ったサーベルタイガーに赤く光る光球が命中する。

サーベルタイガー「グゥゥゥゥン」

魔術士「剣士!今のうちに!」

剣士「おう!」バッ

ドドドドドドドン

魔術士の放った魔法弾はサーベルタイガーへと次々と押し寄せる。
しかし、所詮は連射性を重視した小型の魔法弾。
レベルの低い魔物なら仕留めることもできるほど命中しているが、サーベルタイガーは少しうざったそうにしているだけだ。

魔術士(やはりこの程度じゃダメージを与えるまでにならないか……けどあとちょっと時間を稼がないと……)

魔術士はひたすら魔法弾を放つ。
ダメージはないとわかっていてもやめるわけにはいかないのだ。
攻撃をやめればコイツは間違いなくすぐさま飛び掛かってくるだろう。
自分のすぐ横には魔女がいるのだ。
一度の突撃で二人一緒にお陀仏になりかねない。


それに、あと少しで準備が整う。
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:46:57.38 ID:IqA9ssye0
女侍「魔術士!おーけーよ!」ブゥゥゥン


女侍の声が響く。
そこには、全魔力で肉体強化魔術を行使した女侍がいた。


魔術士「遅いよ!俺たちは一旦離れます!」バッ

魔女「やっちゃってくださいね!」バッ

女侍「まっかせなさいっ☆」

サーベルタイガー「グゥゥゥルルルルルルアアア!!!」バッ

魔術士たちが待っていたこと、それは女侍が『肉体強化魔術』を使い、もう一度全力で斬撃を放てるまで。
魔女と女侍しか倒せない敵相手に、魔女は戦闘不能、女侍が囮で、剣士と魔術士しか攻められない。
ならば剣士と魔術士が囮になり、女侍が全力で戦えるまで待つことでそれは可能になる。

女侍「行くわよデカ猫」バッ
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:47:42.06 ID:IqA9ssye0
女侍は駆け出した。
今の肉体強化された自分なら突撃も含め、サーベルタイガーの全ての攻撃を避けることができる。
だが、また接近する。
今度は近距離から、自身の最大の一撃を当てるために。

女侍「ずっと避け続けてストレス溜まってんだから発散させなさいよ?」

サーベルタイガー「グォォォォォン!!」

サーベルタイガーは近付く女侍に向け左の前足を大きく振るう。
対する女侍は鞘に納めた刀を抜き、身を屈めてさらに近付く。

女侍「ハッ!ノロいんだよッ!!」

女侍は自身の上を前足が通過した瞬間、身体ごと刀を前足に向かって振り上げた。

女侍「おッらああああああああッ!!!!!」

ザンッ!!
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:48:22.37 ID:IqA9ssye0
サーベルタイガーの左前足が宙を舞った。
自身の体の一部が切り落とされたことにより、サーベルタイガーは悲鳴のように甲高く啼く。

魔女「やったっ!!」

だが、女侍はまだ止まらない。

振り上げた刀を返し、サーベルタイガーの大きく開いた顎へと走らせる。

女侍「まだまだぁぁぁああぁぁあぁぁっっ!!!!」

振り下ろされた刀はサーベルタイガーの下顎を斬り落とし、切っ先は右前足を中程まで切断した。

女侍「魔術士!!右足と顔面に一発ずつお願いッ!!」

魔術士「わかってる!!」ブゥゥゥン
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:49:25.29 ID:IqA9ssye0
女侍が魔術士に指示を出しながらサーベルタイガーの左後ろ脚へと向かう。
魔術師は予めいつでも魔法弾をだせるように残る全魔力を半分ずつ魔法弾2発分の準備をしていた。
1発は女侍の援護のため。
もう1発は、女侍が特に何もダメージを与えらずにやられたときのため。
ダメージのないサーベルタイガーに自身の魔法弾では手傷を負わせる程度……狩るには程遠い。
女侍がやられればこちらに勝ち目は無くなる。
その時は拠点の外壁にいる拠点参謀にブチかましてやろうと準備していたものだった。

魔術士(無駄になったな……まぁいいけどっ!!)

魔術士の手から通常よりも大きな魔法弾が2発放たれる。

剣士「デカいッ!」

魔法弾は女侍の指示通りに右前脚と顔面へと着弾した。
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:50:49.98 ID:IqA9ssye0
ドドォォォォォン!!!!


爆発音とともにサーベルタイガーから右前脚と顔面の下半分が消し飛んだ。
両前足を失ったサーベルタイガーは力なく頭を垂れるように地面へと沈……まなかった。


女侍「ひゃっっっっはああぁぁあああぁああぁあぁっっ!!!!!!!!」


側面に回り込んだ女侍がサーベルタイガーの腹下から刀を振り上げたのだ。
強化された膂力によって上半身と下半身が永遠にさよならバイバイ。


魔術士「終わった……」

魔女「狩ったんですね……」

剣士「ああ、俺たちの勝ちだ」









だが、それでもまだ女侍は止まらなかった。
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:51:20.76 ID:IqA9ssye0
女侍「最後の大仕上げがまだだってのよッ!!!」ガッ

サーベルタイガーの上半身を拠点方向へと蹴りあげる。
テンションの上がりきった女侍は嗤った。

魔女「え?まさか……」

剣士「やる気だなあの野郎……」

魔術士「けど今回は止める気が起きないね……」ニヤ

剣士「そうだな」ハハッ
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:52:36.83 ID:IqA9ssye0
高く蹴り上げられたサーベルタイガーの上半身。
それは重力によって落ちてくる。
その時……


女侍「いっけぇぇぇえぇぇえぇえええっ!!!!」


死んだアンニートたちへの弔い。
避け続け、溜まりに溜まったストレス。
強者を打倒した喜び。
借金だらけの生活への不満。
そして、味方であったのに仲間へと矢を撃ったことへの怒り。

いろいろな感情を込めに込め、女侍は力いっぱい刀を横一文字に走らせた。

持ち得る最大限の魔力で行った『肉体強化』により、先ほどよりも一回り大きな斬撃が
サーベルタイガーの上半身に向かって放たれた。





そして、サーベルタイガーの上半身を消し飛ばしてなお、威力を弱めない斬撃は拠点の外壁へと飛び込んだ。


ドガアアアッァアァアアァン!!!


魔物による攻撃でもなく、人間による憂さ晴らしの一撃によって外壁上部は吹き飛んだ。
……拠点兵や弓兵、拠点参謀も一緒に。
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:53:25.78 ID:IqA9ssye0
魔女「はわぁ……」ポカーン

剣士「……おい、ありゃ死んだんじゃねーか?」

魔術士「外壁は吹き飛んだけど、人に対しては結界で威力は減殺されてるし、
    結界内に吹き飛んだなら大丈夫じゃない?」

剣士「そういや結界があったんだな。はぁ……よかった」

魔女「けど結界がなかったら間違いなく全員死んでましたよ……」

魔術士「本人はわかってたのかな……」チラ

女侍「あっはっはっはっはっは!すっっっきりしたわっ♪」ランランッ

噴き散る大量の血と零れ落ちた五臓六腑。
アイアンアントの砕けた頭や足。
恐らくはアンニートたちであった肉片。

辺り一面グロテスクなものに染められている場所で女侍は嗤う。

その光景の可笑しさから三人はつられて笑った。

312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:54:01.66 ID:IqA9ssye0


依頼:討伐軍帰還までの北西拠点防衛
依頼主:王国国軍



【依頼達成】




……………………………………
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/19(水) 18:57:55.44 ID:IqA9ssye0
やっちまいました。。
文字大杉、文法無視、後先考えない展開……

やっべー、マジどうしようとか言ってる場合じゃなくもう仕事に行かなくては/(^o^)\

こんな読みにくいオナニー晒してすみませんっ
とりあえず時間もないので今日はここまでです!

それではまた後日ノシ
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 19:04:58.21 ID:4qdLYgdZo
おつかれ!
分量も内容も文句ないぜ!
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 00:02:51.56 ID:R9NEVNfAO
>>313

ユー思うまま書いちゃいなよ
ご都合主義ってのも嫌いじゃないずら
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 00:45:06.28 ID:49cK9feoo
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 01:08:44.95 ID:CIV3ip9IO
さよならバイバイワロタwwww
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 18:38:09.57 ID:b5t7bTdIO
うほっ、すっっっげえオモロ!!!
拠点参謀のせいで魔術士パーティーの好感度UP
完結まで楽しい方で書いてって言った甲斐があるよ
完結まで走りやがれください
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/22(土) 01:11:43.88 ID:u1mwvwjIO
楽しいのう
楽しいのう
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/22(土) 03:52:43.53 ID:KqZUpqwDO
一気に読んだけど、最初にあった魔女の魔翌力吸収使えばある程度は魔女も使えたんじゃね?と思った
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/22(土) 06:16:14.41 ID:J18SmINDO
話してないかもしれんし、そして肌のどれくらいか知らんけど接触も条件みたいだし恥ずかしいんじゃね。絶頂してたし
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/22(土) 19:01:40.56 ID:yZUGI4TAO
魔翌力
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/23(日) 15:29:49.67 ID:+b1ooADDO
魔翌翌翌力
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/24(月) 17:51:49.90 ID:ao7VMIBDO
移転してから見つからなかったけどようやく見つけた!

>>1乙 面白ければなんでもおk
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 18:10:10.76 ID:TrXTtjxIO
ああ、続きにwktk
拠点への斬撃はスッキリしたよ
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/24(月) 23:56:54.37 ID:C/dpWPSU0
>>314
そう言ってもらえると嬉しいです!

>>315
ご都合主義じゃないの書きたかったから考えてみたけど、とんでもない勢いでキャラが死んでいきました……

>>316
ありがとうございます!

>>317
真面目なとこにぶち込んだので心配でしたがよかったですww

>>318
ありがとうございますっ!
ぶっちゃけそろそろ〆たいんだけどラストが全然思い浮かばないんですよね。。

>>319
楽しんで頂けたなら幸いですww

>>320
>>321
その辺りの設定を完全に忘れていた俺がいる/(^o^)\

まぁきっと恥ずかしかったんですよ、そうですよ!

>>324
移転で結構迷った人いるみたいですね……
他のスレでもちらほらと

>>325
やりすぎって言われなくて歓喜!


今週は昼勤の上に残業も多いので、続きはもう少しかかりそうです……すみません('A`)
それではもう少しぽちぽちと書いてきますですノシ
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 10:50:27.02 ID:hL1YGXFIO
舞ってる
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 22:49:33.04 ID:VAIEznxv0
今読み終わった
うおおお面白れえ
続きwktk
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 23:35:24.26 ID:+F6Rx4rIO
同じくwktk
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 22:03:01.83 ID:moSh1Ar00
読み返したけどやっぱ面白いな
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/08(火) 12:05:08.13 ID:UILbX8kM0
そろそろ更新が欲しいところ
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/13(日) 08:57:20.79 ID:03vjKadDO
そろそろ書いてくれてもいいんじゃなイカ
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 16:17:28.75 ID:Qs8Jqw2DO
マダー
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/19(土) 14:20:35.14 ID:cbstlbSDO
>>1はもうこないのか…
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/23(水) 07:58:03.87 ID:HrcHquSZ0
生存報告だけでもして欲しいな
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/27(日) 08:26:33.43 ID:3lIfKG2DO
こうやって途中で投げるのが一番むかつく
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 08:08:52.70 ID:njcpJOyDO
来ないなー
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県) :2011/04/14(木) 15:45:06.19 ID:byNq6Xqf0
定期的に来てる俺
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/30(土) 17:39:50.73 ID:LE//LeKXo
同じく定期的にチェックしとる
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