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上条「ベルン国王ゼフィール……お前のそのふざけた幻想をぶち壊す!」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:19:39.62 ID:RhOC2ziK0

上条「…う……ん」ハッ

上条「……何故に草原?それにあれは“城”だよな?」

上条「こ……ここはどこでせうか?」

上条「確か家に着いてから寝ようと……うーん、ダメだ思い出せない」

上条「とりあえず人を――」



子分「ボス!連中城にこもったようですぜ」

ダマス「フン、かつてはリキア一の騎士と謳われたフェレ侯エリウッドも病にゃ勝てねえってか?」

子分「へへへ……ん?誰だてめえは!?」

上条「」
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:20:41.58 ID:RhOC2ziK0
上条「え、えっと……ははっ」

ダマス「ちっ、こうなったら――っと、待てよ?」ニヤニヤ

子分「殺っちまいますか?」

ダマス「いんや、こいつを使えば……ふひひっ、俺様いいこと思い付いちゃったもんねー!」

子分「えっ?」

上条「えっ?」



ダマス「フェレ侯エリウッドに告ぐ!この哀れな市民の命がどうなってもいいのかー!」

上条「タスケテクダサ-イ!」



エリウッド「くっ、卑怯な……」

リリーナ「おじさま……私、戦います!」

エリ「馬鹿を言ってはいけない、お前にもしものこt」

リリ「リリーナ、行きまーす!」

エリ「ちょ」
3 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:21:16.87 ID:RhOC2ziK0
上条「分かった、きっとこれは夢なんだ!だったらこいつらなんか……」

ダマス「何をぶつぶつ言ってやがる!今すぐ死nモルスァ!」バキッ

子分「ボ、ボス!」

ダマス「……き、効いたぜぇ今のパンチィ」

上条「お前今「モルスァ」って」

ダマス「俺様に一発決めるとは……どうやらてめえをなめていたようだなぁ」

上条「いや「モルスァ」って」

ダマス「〜〜っ、望み通り殺してやる!」



<サンダーストーム!



上条「……雷?」

ダマ子『へ?』
4 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:22:33.15 ID:RhOC2ziK0
リリ「ふぅ。山賊撃沈、と」

リリ「あっ!そういえば市民の方まで巻き添いに……ど、どうしよう」

上条「こ……リな……かー!?」

リリ「この声は?」

上条「この雷はビリビリなのかー!?」

リリ「な、何故一市民である彼は無事なの?」

リリ「確か直撃のはずだったけど……もしかして当たらなかったのかな?」

リリ「……ビリビリ?」



ランス「ロイ様!賊どもが城を取り囲みry」

アレン「なっ、なんだと!」

ロイ「さあ、行こうみんな!父上達を救出するんだ!」
5 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:23:13.25 ID:RhOC2ziK0
上条「よくも……って、あれ?さっきの雷は貴女様のものでせうか?」

リリ「ええ、まあ」

リリ「私も質問してもいいかしら?」

上条「何なりと」

リリ「サンダーストームは山賊だけに当たったの?」

上条「サンダ?……ああ、上条さんは魔法を無効化することが出来るのですよ」

リリ(あの高位遠距離魔法を無効に?……市民じゃないとしたら、やっぱり――)

リリ「んーと、カミジョーですか……それがあなたの名前?」

上条「はい、上条当麻です」

リリ「私はリリーナ。オスティア侯s」

ロイ「父上!リリーナ!」

リリ「……」
6 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:23:58.64 ID:RhOC2ziK0
リリ「あら、ロイじゃない」

ロイ「リリーナ!!……無事でよかった」


リリ「あ、それでねトウマさん。私はオスティア侯爵n」

ロイ「リ、リリーナ!父上の姿が見えないけど父上は無事か!?」

リリ「……多分奥にいるわよ」クイッ

ロイ「?ありがとう!」タッタッ



リリ「ごめんなさいね?彼落ち着きがなくて」ハァ

上条「いえいえ、でもよかったのですか?」

リリ「たかが山賊如きであんなに狼狽えなくても……ねえ?」

上条(“たかが”山賊なのか……)ガクブル
7 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:24:55.69 ID:RhOC2ziK0

上条「それにしてもリリーナさんの魔法は強いですね」

リリ「あら、お世辞かしら?」

上条「まさか!だって一回の攻撃で山賊が瀕死状態ですよ。しかも複数……」

リリ「私の先生の教えが良いのもそうだけど、やっぱり持ち前の才能かな?」

上条「さ、さすがです……」

リリ「トウマさんのクラスは何になるの?」

上条「うっ……上条さんは無能力者ですが」

リリ「?」

上条「あ、一応“幻想殺し”という技なら有して……」

リリ「ごめんなさい、聞き方が悪かったわ。武器は何を使うのかしら?」

上条「……右腕?」

リリ「はい?」

リリ「つまり……素手ということ?」

上条「まあ」
8 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:25:28.04 ID:RhOC2ziK0
リリ(素手で戦えるということは、屈強な戦士か傭兵かしら……)

上条「あ、だったら見てみます?」

リリ「え?」

上条「幻想殺し」キリッ

リリ「そ、そうね。お願いしてもいいかしら?」

上条「じゃあ、どんな魔法でもいいので俺に向けて打ってくれませんか?」

リリ(どうしよう……サンダーストームは貴重品だから使いたくないし、人に対しては威力が強すぎるエルファイアーしか所持s)

上条「あ、遠慮しなくていいですよ。こう、バーン!と」

リリ「エルファイアー!」ゴオッ



シュワン



上条「……ふぅ」

リリ「――え、あれ?」

上条「これが“幻想殺し”……どうでしたか」キリッ

リリ(魔法を消せるならクラスは魔法使い?でも暗唱すらしてなかったし……)

リリ「も、もう一回!」ゴオッ

上条「ちょ、まっ」



シュワン



リリ「な、な、何で!?どうして!?」

上条「ふふ……この右腕がある限り、上条さんは無敵ですの!」バッ

リリ「」
9 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:26:16.97 ID:RhOC2ziK0
リリ「あ、あの!もしよかったらその幻想殺しについて詳しく」

ロイ「リリーナ、父上が呼んでるよ」

リリ「…………チッ」

ロイ「えっ?」

リリ「それじゃあトウマさん、後ほどよろしくお願いしますね」

上条「は、はい」



ロイ「申し遅れたけど、僕はロイ」

上条「あ、上条当麻です」

ロイ「ではトウマ、先程は僕達の戦いに巻き込んでしまって申し訳なかった」

上条「いえいえ、いつもの事ですから」

ロイ(それほど戦いに慣れている、ということか)ゴクッ

ロイ「とにかくトウマに怪我がなくて良かったよ」

上条「……心配かけました。それじゃ上条さんは退散でも」

ロイ「あ、ちょっといいかな?」

上条「何でせうか?」

ロイ「実は……」
10 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:26:47.65 ID:RhOC2ziK0
ロイ「――というわけで、僕達の仲間になって」

上条「……今何と?」

ロイ「ん?僕達の仲間に」

上条「その前」

ロイ「父上が病気で僕が代わりに」

上条「もうちょい前」

ロイ「?このエレブ大陸には」

上条「そうそこ……エレブ大陸?」

上条「なら、イギリスとかロシアとか日本とかは?」

ロイ「――いや、その地名は初耳だな。もしかしてトウマはこの世界の人じゃないのか?」

上条「そうなのですよ……あ、学園都市はさすがに聞いたこと……?」

ロイ「それも知らないな」

上条「待った待った……ここ何処?」

ロイ「エレブ大陸リキア地方」

上条(つまり、ここは自分が住んでる世界じゃなくて……全くの異世界)



上条「不幸だあああああああああああ!!」
11 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:29:07.83 ID:RhOC2ziK0
ロイ「でも君のような異世界の人なら知ってるよ」

上条「何ですと!」

ロイ「僕の母上なんだけどね、母上は“竜の門”の向こうの異大陸……つまり異世界の人なんだ」

上条「竜の門……?」

ロイ「僕も詳しくは分からないけど、巨大な空間転送装置らしい」

上条「つまり……上条さんはもしかしたら元の世界に戻れるかもしれない、と?」

ロイ「実際に母上が体験者なんだから、可能性は無きにしもあらずじゃないかな?」

上条「いやっほう!!」



ロイ「あ、でも門は封印されたって話も聞いたような」

上条「」
12 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:30:19.03 ID:RhOC2ziK0



エリ「さっそくだがロイ、わざわざフェレに呼び戻した理y」

ロイ「父上に代わり、フェレの軍を率いてリキア同盟軍に参加するためですね?」

エリ「うむ。知っての通り東の大国ベルンg」

ロイ「そこで父上に相談があります」

エリ「まだ留学途中のお前を呼び戻すのは忍びなかっt」

ロイ「彼を――トウマを仲間に加えたいのですが」

エリ「ロイ……人の話は最後まで聞けとあれほd」

リリ「私もロイと一緒に行きます!」

エリ「……は?」

リリ「そして私の魔法で少しでもロイの力になれば」

ボールス「リリーナ様……オスティアでは主のいない今、民は不安な毎日を送っています」

エリ「おい、それ俺のセリフ」

ボー「だからこそリリーナ様には果たすべき義務があるのです!」

リリ「じゃあその義務はボールスに任せる!」

ボー「えっ?」

エリ「えっ?」



リリ「ちなみにオスティア侯爵実娘の命令だから、拒否したらどうなるか……分かるわよね?」フフッ

ボー「」ガタガタ
13 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:31:02.47 ID:RhOC2ziK0
エリ「おっほん!……さてロイ、まずはベルンとの国境で手配済みの傭兵団と合流」

ロイ「父上、トウマ参入の件がまだ」

エリ「いいよ、仲間に入れてあげなよ。年老いた俺より役に立つからさ。それと何でも父上父上ってお前はファザk」

ロイ「おめでとうトウマ!これでトウマの世界に帰れるきっかけが見つかるといいのだけど……」

上条「もう本当に何から何まですみません。そしてありがとうございます」

ロイ「いいんだ。そしてこれからはよろしく頼む」

上条「こちらこそよろしくお願いします」



エリ「あ、ついでにマリナスにも行ってもらおう。気は小さいが物知r」

ロイ「結構です父上」キッパリ

マリナス「」

エリ「……それは何故だ?」

ロイ「気の小さい役立たずなどは我が軍には必要ありません」

マリ「役立た……そりゃあね、わしは攻撃すら出来ない足手まといですが、荷物の整理なんかちょちょいのちょいで」ボソッ



エリ「ほ、本当によいのか?お前が夢にまで見た輸送隊じゃいか?それに装備品とか嵩張らずに済むんだぞ?」

ロイ「父上の厚意はありがたく受け取ります」

エリマリ『じゃあ……!』
ロイ「しかし僕は父上が現役の時に活躍した彼“ら”には無理をして欲しくはありません」

エリ「お前という奴は何と思いやりがある……ふっ、さすが我が息子だな。そうと決まれば彼“ら”には引退をしてもらおう」



マリナス「」無職

マーカス「」無職
14 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:33:42.55 ID:RhOC2ziK0
ロイ「皆、準備は出来たかい?」

<デキタヨー

ロイ「では父上、行ってきます」

エリ「大丈夫だロイ、お前ならやれる!フェレ家を継ぐものとして見事戦ってこい!」

ロイ「はい!」



ロイ「ん?トウマは武器を使わないのかい?よかったらこちらで何か用意するけど」

上条「上条さんにはこの右腕が」ハッ

上条(そういえば魔法使いは全体的に少ないって言ってたな)

上条(そうなると護身用の武器が必要か……)

上条「何が用意出来ますでせうか?」

ロイ「うーん、剣・槍・斧・弓かな?魔道書はリリーナに貸してもらわないと無いけど」

上条「剣、出来れば短剣の方がありがたいです」

ロイ「短剣は無いな……あ、ほそみの剣ならあるよ」

上条「是非それで」



トウマは剣士に転職した!



ロイ「それじゃあそろそろ出発しよう」

<イエッサー!



   〜第1章 完〜
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 23:37:57.77 ID:hUimxPDyo
>>1
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 23:40:01.38 ID:YqhpLGOqo


ディーク、ルトガー、上条さんの誰がデュランダルを使うのかが問題だ
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/13(木) 23:43:48.38 ID:0I33DoEJ0
まさかの封印の剣
クラリーネとか常盤台チックだな
18 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/13(木) 23:55:56.54 ID:m6DRoMgDO
とりあえず1章終わりました。

以下の二つは初期設定です。


・ロイの母:>>11からも分かる通りニニアン。

・リリーナの母:性格と喋り方からリン。


ただ、ゲームの方のリリーナは雰囲気的にフロリーナっぽいですがそこは悪しからず……



ではある程度書き溜めたら投下していきます。
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 01:30:02.29 ID:ZZRLfkEc0
上条さんがデュランダル持ったら鉄の大剣になっちゃう気がする
20 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 09:14:11.07 ID:A7oADa0DO
上条「ほっ……はっ!」ブンッブンッ

ロイ(休憩中も鍛練とはさすがだな。僕も見習わないと)

上条「うーん……やっぱり神裂が持ってるような刀の方が良かったか?」

上条「でも右腕がすぐ使えるようにしとかないといけないし……」



リリ「ロイ、確かこの辺りよ」

ロイ「雇ったという傭兵団と合流する場所?」

リリ「うん……でも姿が見えないわね」

ロイ「場所が違うとか?」

リリ「そんなはずは……あら?向こうから人が」


上条「あれは…………!?」



エレン「はぁ……はぁ……」

上条「インデックスーーー!!」ガシッ

エレン「きゃっ!?」ビクッ

上条「俺だよ、上条さんだよー……うう、会いたかったよー」スリスリ

エレン「え?え?ちょっ、は、離して下さい!」

上条「……あ、あれ?インデックスじゃ……ない?」


ロイ「その……いきなり見知らぬ人に抱き着くのは」

リリ「まじないわー」

上条「ソンナハズジャ」
21 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 09:48:38.27 ID:emy3ljcDO
エレン「あ、あの……リキアの方……ですね?」

ロイ「ええ、僕はこのフェレ領領主の息子ロイです。」

リリ「まあ一応、私があのオスティア領領主の娘リリーナですが何か?」フフン

エレン「ああ……!神様!あなたの導きに感謝します!!」

エレン「実は私の女主人が城主ルードの落とし穴にはまってしまい捕まってしまったのです」

上条「……ちょっと待て、何かおかしい」

エレン「ですから、どうか女主人を助けてくれまs」



兵士1「いたぞ!あそこだ!!」

兵士2「何があっても女は取り戻せ!!生死は問わぬとのお達しだ!」



エレン「ああ……誰か私をお守り下さい」ウルウル



ランス「ロイ様、ここは私めに」スッ

アレン「ロイ様、私は誰よりも役に立ちます」スッ

ウォルト「ロイ様、誰よりも親しく乳兄弟である私にお任せを」スッ

上条「ロイ様、一人っ子は姉という存在に憧れるものですよ」スッ

ロイ「まあ待て皆、ここは軍のリーダーである僕が」スッ



<エイルカリバー!



兵士『ひでぶっ』
22 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 10:29:45.68 ID:cxd5hRdDO
リリ「……あんたらやる気あるの?」キッ

皆『』コクコク

リリ「はあ……でも向こうから仕掛けてきたんだから、受けて立つのは仕方ないわよね?」

皆(どちらかと言えば貴女様の不意打ちが先のような……)

リリ「は?」

ロイ「よ、よし!ベルン国境の城を目指して攻め上がるぞ!!」



上条「シスター!あなたは安全な所へ……」

エレン「いえ、私もお連れ下さい。勿論戦うことは出来ますが、回復なんかも出来たりします」

ロイ(マリナスの何百倍も役に立ちそうだ)

上条「戦うシスターさんですか……でも上条さんには回復魔法は使えないので気をつけて下さい」

エレン(『使えない』?……何故なのかしら)

上条「それと絶対に無理はしないで下さい」キリッ

エレン「――は、はい!」ドキッ
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/14(金) 11:00:27.73 ID:jGzPYrrv0
まさかの封印の剣に興奮を隠しきれないwwww
いいぞもっとやれ!
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 11:10:09.50 ID:kf3KiT2Io
封印の剣てGBAか
トラキアまでしかやってないからキャラがわからんなww
25 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 11:26:07.33 ID:o2b2fKTDO

ディーク「この辺りのはずなんだが……シャニー」

シャニー「ほいさ」

ディ「近くにフェレの軍がいないか見てきてくれ」

シャ「はーい」バサッバサッ



ロイ「ん?何だあれは」

リリ「どうやらペガサスナイトのようね……上空からの敵襲かしら?」

ロイ「戦闘準備ー!」



シャ「んー……っと、あれかな?」

シャ「でも1、2……7人しかいないけど、本当にあれが軍なの?」

シャ「もう少し下に降りてみよ」



ロイ「リリーナ、エイルカリバーを少し右の方に」

リリ「え?あ、はい――エイルカリバー!」ヒュン



<ヒャアッ!



ロイ(白……だな)ゴクッ

上条(白……でしたね)ゴクッ

リリ「っ、サンダー!!」ピカッ



シャ「たいちょー、西の方にそれらしき一団発見!」

シャ「でも何だか(仲間内で)小競り合いしてるみたいだよ」

ディ「何っ、もう始まってるのか!急ぐぞ!」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 11:29:19.10 ID:hKrSxL0mo
シャニーが出てきたから元気でた
今日も頑張る
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 12:14:43.17 ID:aujnbaFZo
フラグ建築士とフラグ建築士が交差するとき、物語は始まる───!
28 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 12:28:10.83 ID:r/E9KQ1DO

ディ「フェレ家のロイってのはあんたのことか?」

ロイ「あ……あなたは……?」

ディ(何故黒焦げ?)

ディ「お、俺はディーク。マリナスってじいさんから」

ロイ「マリナス……か」

ディ(よく見りゃじいさんって顔の奴はいねえな)

ロイ「マリナスはいない……正確にはいなくなったよ」

ディ「……!そいつは悪いことを聞いちまった、すまねえ」

ディ(それほど道中での戦いが激しかったってことなのか)

ロイ「あ、もしかしてあなたが傭兵団のリーダーですか?」

ディ「傭兵団ってほど大袈裟なモンじゃねえがな」

ロイ「いえ、僕達にとっては心強い味方です」

ディ「じゃ、とっとと済ませちまおうぜ」



上条「この動物は何なのかと上条さんは興奮を隠しきれません!」

シャ「この子はペガサスでね、アクセラレータっていう名前だよ!」

上条「へえ……え?」

シャ「ねー、アクセラレータ?」

アク「ヒヒーン!」

上条(何か惨めな気分になってきた……)
29 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 13:34:43.18 ID:3V9x61fDO



ルード「やっとツキが転がり込んできたのに……くそうっ」

ロイ「……あいつがボスなのか?」

リリ「哀れな奴ね」

上条(俺と同じ不幸体質なのかも)



ロイ「はぁっ!」ブンッ

ルード「ひいっ!」サッ

ロイ「う……何かやりにくいな」

上条「ではここは上条さんにお任せを」

ロイ「え、でも」

上条「……お前のその幻想を――ぶちk」ガキンッ



ほそみの剣がこわれた。▼


上条「」

ロイ「くっ、アーマーナイトは守備力が高い……ここはリリーn」



<パージ!



ルード「ぐっ……欲をかくと……ロクなことに……ならんな……」バタッ

ロイ「えっ?」

リリ「えっ?」

上条「」
30 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 14:00:11.32 ID:yLxn6CCDO

エレン「ひ、姫さま!!」

ギネヴィア「エレン!よかった、無事だったのですね」

エレン「姫さまこそ!確か地下牢に閉じ込め……いえ、その前に先程の魔法は“パージ”ですよね?」

ギネ「ええ。やっぱりディヴァインの方が良かったかしら?」

エレン「どちらにしてもそれらは私の魔道書なのですが……あ、地下牢はどのようにして脱出を?」

ギネ「魔法でどーん!と」

エレン「」



ギネ「あなたがエレンの恩人ですのね。失礼ですがお名前は……」

ロイ「フェレ侯エリウッドの息子のr」

リリ「オスティア侯ヘクトルの娘のリリーナです」

ロイ(リリーナ、軍のリーダーは僕なんだから)

リリ(あら、敵に襲われかけていたエレンを守ったのは果たして誰だったかしらね)

ロイ(うぐぐ……)



ギネ「そちらのあなたは?」

上条「あ、か、上条当麻です」

上条(綺麗な人だなぁ、しかも年上っぽいし……)

ギネ「ありがとうございました」ニコッ

上条「……」ドキッ
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 14:00:37.08 ID:iZv2dgLn0
パージ!?
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 14:09:21.51 ID:vhNe1ys10
これはなんかとのクロスなのか?
33 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 14:42:31.28 ID:cDvNdeYDO
ギネ「ロイ様にリリーナ様、それにトウマ様ですね……申し遅れましたが、私は」

エレン「あ、それは……」

ギネ「いいのよエレン」



ギネ「私はギネヴィアと申します」

ロイ「ギネヴィア!?まさか!」

リリ条(誰?)

ロイ「だって、それはベルン王の妹……」

リリ「な、何ですって!よくもしゃあしゃあと私達の前に……」



ギネ「――あら、よく見たら貴女魔法使いじゃありませんか?」

リリ「な、何よ!私とやろうっての?」

ギネ「いえ……ふふっ、あらあら」

リリ「うぅ……い、いいわ!トウマ!」

上条「は、はいっ」

リリ「ベルン王妹のギネヴィアさん、今からあなたにはこの人を倒してもらいます」

上条「」

ギネ「あら、そんな簡単なことでよろしいのかしら?」

リリ「倒せたら仲間にしてあげる……ただし、魔法だけでね!」

上条「……成る程」ホッ

上条「か、かかってこい!」
34 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 15:22:19.64 ID:GJ+89eKDO
ギネ「ライトニング!」シュンッ



上条「……はは、それが光魔法ですか」ナニソレコワイ

ギネ「!?……何故」

上条「幻想殺し」キリッ

ギネ(狙いは正確だし威力もそこそこのはず……それなのに無傷なんて)

リリ「あら、それで終わりかしら?とんだ興醒めね」

ギネ「仕方ないわね……いいわ、本気を見せてあげる」ゴソゴソ

リリ「?」

エレン「ちょ、えぇ!?待って下さい姫さま!!まさかそれは今も王都アクレイアの聖女の塔に封印されている“はず”の、エリミーヌ教の秘宝――」



ギネ「聖女エリミーヌの御加護のもと、秘められし天命の力を我が魔法と成せ……煌めけ、至高の光『アーリアル』!」カッ

上条「」



ギネ「これでどうかしら?」

上条「さ、さすがに死ぬかと思った……」

ギネ「……う、嘘……お兄様でさえ怪我じゃ済まなかったというのに」

ロイ「おい」
35 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 16:20:41.81 ID:VaF8FWuDO

ギネ「というわけで、和解の道を……戦争を早く終わらせる方法を探りたいのです」

ロイ「分かりました……とにかくあなたをリキア同盟軍までお連れしましょう」

リリ「はぁ!?ちょっと、話が違うじゃない!だってトウマは――」

上条「オナカスイタ」バタッ

リリ「え」



ギネ「ありがとうございます!」

ロイ「いえ、僕はたとえ小さな可能性でも、戦争を避ける道があるのならかけてみたいと思います」

ギネ「ロイ様……」

ギネ「あ、改めてよろしくお願いしますね、リリーナさ・ま?」

リリ「うぅー!」



ギネ(それにしてもトウマ様の能力……あれは何だったのかしら?)

ギネ(もっと詳しく知りたいですわ)



   〜第2章 完〜
36 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 18:00:43.53 ID:+3sAlrVDO
ギネヴィア参入とか2章時点で神将器出したりなどと好き放題やらせていただいてます。

ちなみに姫さまのクラスは賢者なのですが、光魔法使えます。

本作を9周したらTMで使えるようになるので見てみて下さい。


3章は夜の空いた時間に投下します。
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 18:35:56.85 ID:qMqOgo1N0
乙。
ギネヴィアは9週目をハードじゃないと駄目じゃなかったっけ
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 19:02:56.42 ID:zWyBfwVDO
俺のリリーナ様はこんな性格だったっけ?
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 19:08:37.94 ID:CkAvwgmRo

封印の剣とはなんという俺得スレ
とあるなんちゃらは知らないけど
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 20:20:58.74 ID:TpUncO+eo

上条「魔封じの者」っぽいな
41 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 20:49:46.66 ID:lCeGv76DO

上条「――それで、この右腕のおかげで上条さんは魔法を無効化することができるのですよ」

ギネ「素晴らしい能力ですわね!」

上条「あ、えーと、そんなまじまじと見られると恥ずかしいのですが……」

エレン「そうですよ姫さま。一応敵国国王の妹なのですから、もっと緊張感を持っていただかかないと……」



タッタッタッ



伝令「伝令!リキア同盟軍がベルン三竜将と呼ばれるベルンきっての勇将のうちの二人、ブルーニャ将軍とナーシェン将軍率いる軍に強襲され、全滅に近い敗北を喫しました!」

ロイ「分かりやすく三行で」

伝令「リキア同盟軍
   強襲
   敗北」

ロイ「そのブルーニャ将軍っていうのは?」

伝令「美人
   長髪
   おっぱい」



ロイ「野郎共、戦闘準備!」

<オーッ!
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 21:00:42.57 ID:P/4+CUVDo
上条さんにバサークとか簡単に消してもらえるな
43 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 21:41:23.50 ID:tpaAVdTDO

ロイ「ここがアラフェン城か」

リリ(お父様……)

チャド「あんたらリキア同盟軍なんだろ?だったらいい情報があるぜ――」



ロイ「ヘクトル様が生きているというのは本当か!?」

チャド「ああ、間違いない。ベルンの兵士が城の中に連れt」

ギネ「ロイ様、すみません兄が……まさかこんなに早くリキアに攻め込むなんて……私はどうすれば」

ロイ「――至高の光」を

ギネ「?」

ロイ「アーリアルを撃ち込んでやって下さい」ニコッ

ギネ「はいっ!」ニコッ



ロイ「トウマ、どうやらここは一番の修羅場になりそうだ」

上条「……」

ロイ「だから無理に戦えとは言わない、何処か安全な場所に」

上条「おやおや、学園都市最強の超能力者を倒した上条さんに逃げろと申すのでせうか」

ロイ「……しかし」

上条「確かに俺はこの世界、この戦争には全く関係無いかもしれない」

上条「でも目の前にいるロイやリリーナ、ギネヴィアのように困っている人達は放ってはおけないのですよ」

上条「だから――俺は俺なりに戦う」

ロイ「トウマ……」ドキッ
44 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 22:28:41.09 ID:GZ3mSHdDO
ロイ「敵はベルン国王ゼフィールと三竜将の二人。彼等はまだこの城の中にいるようだ」

ロイ「僕らはまだオスティア侯を失うわけにはいかない」

ロイ「だから今はヘクトル様救出g」


エレン「大変ですロイ様!姫さまがリリーナさんとシャニーさんを連れて城内に入ってしまいました!」

ロイ「」

上条「はは……では上条さんも行くとしますか」タッ

ロイ「――皆、行くぞ!」



リリ「ファイアー!」ボウッ

兵士「あべしっ」

ギネ「ライトニング!」シュンッ

兵士「たわばっ」

シャ「ちょ、あたしの出番無いじゃん……」

兵士「お……鬼だー!!鬼が出たぞー!!うわー!!」



ゼフィール「ナーシェン……何やら外が騒がしいようだが?」

ナーシェン「敵の残党が騒いでいるのでしょう。なに、取るに足りない」

兵士「大変です陛下!」バンッ

ゼフ「どうした?」

兵士「鬼が……城内にて鬼が暴れています!!」

ゼフ「は?」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 22:53:10.82 ID:dQL0loKAO
>>19
そう考えるとデビルアクスは上条さんに最適じゃないかと思った。
熟練度すぐ上がるし
46 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 23:09:16.17 ID:OYJNpj4DO

<エルファイアー!
<ディヴァイン!

<ニ、ニゲロー!

上条「ま、まさに修羅場――いや、地獄絵図そのものだな」

上条「もしかしたらこのまま戦わなくていいのかも……」



リリ「もう、何でこの扉開かないのよ!いくら攻撃してもびくともしないし……」

ギネ「結界でも張ってあるのかしら?」

シャ「うー、槍の物理攻撃でも無理だよ……何とかして消せないのかな?」

リリギネ「消す?……はっ!」

上条『この右腕のおかげで魔法を無効化することが――』

リリギネ「ふふふ……」



上条「ん?おーい、さっきから何やってるんだよ」

リリギネ「キター!」

上条「え?」

ギネ「トウマ様、早速ですが右腕であの扉破壊してくれませんか?」

上条「は?いや、俺そんな攻撃翌力無いし……」

リリ「殴るだけでいいから、早く!」

上条「お、お任せを」ブンッ



ピシッ……パァン!



イドゥン「……あ……」

ゼフ「どうかしたか?」

イド「……私の結界が……破られました……」

ゼフ「」

イド「……扉も……破壊されます……」

ゼフ「そ、総員、すぐ戦闘に備えよ!」

イド(……まさか……私の結界が……)
47 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/14(金) 23:50:25.40 ID:V4P1WxODO

上条「こ、これでいいでせうか……」

ギネ「はい、何かが消えるのを感じました」

リリ「上出来ってことね!」

シャ(……あれ、何であたしここに居るんだっけ)

リリ「じゃあ扉壊すわよー……エルf」

ギネ「ディヴァイン!」シュンッ

リリ「……なっ」



バキバキッ!



ギネ「そこまでです、お兄様!」バンッ

ゼフ「何事かと思ったら……お前が鬼の正体か?ふっ、笑わせる」

ギネ「聖女エリミーヌのry」

ゼフ「どう見ても魔女の間違い――待て、その魔道書はまさか」

ギネ「至高の光『アーリアル』!」カッ

ゼフ「」



エレン「ロ、ロイ様……今あの部屋で爆発音が……」

ロイ「くそっ、間に合ってくれ!」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 00:26:45.22 ID:ZffO1rneo
>>45
むしろ100%自分に帰ってきそうな気が……
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 01:28:52.94 ID:ansEONwRo
>>48
その効果も打ち消せるはずって事じゃないの?
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 01:41:17.53 ID:cKp+rfFv0
あの高威力も呪いのおまけかもしんねぇけどなー
51 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/15(土) 06:22:42.17 ID:ahZfDaYDO
ずっと兄妹のターン☆


ギネ「ふぅ……念の為にもう一回だけ撃っておこうかな?」

ゼフ「ぐっ……さすがは神将器、威力は計り知れないな」ヨロッ

ゼフ「だが――温い」

ギネ「!」

ギネ(きっとエッケザックスで防いたんだわ)

ゼフ「我が妹ギネヴィアよ……わしが“兄だから”とて手加減を」

ギネ「あらやだ、私は息の根を止めるつもりでやっていますよ……お・に・い・さ・ま?」フフッ

ゼフ(だ、だからギネヴィアの相手はしたくないんだ)ゾクッ



イド「……陛下……『竜』たちを使いましょうか?」

ゼフ「あ、ああ、そうだな。そういえば居るんだったな」

ゼフ(だが待てよ?神将器には竜特効が付いてるし……)

ゼフ(くっ、こんな時に先日ギネヴィアから受けた傷が)ズキッ

イド「……陛下?」

ゼフ「イドゥン、『竜』は今回はいい。我々はベルンへ戻るとしよう」

イド「……はい……陛下がそう仰るのなら」

ゼフ「さて、リキア同盟軍の残党はブルーニャとナーシェンに任せたぞ」

ブルナー「なっ」

ゼフ「さらば」
52 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/15(土) 12:13:12.86 ID:i6xLsRTDO
すみません。今日は忙しいので続きは夕方になってしまいます……
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 12:37:47.98 ID:paI2IbyDO
>>40
幸運も0っぽいしな
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 15:00:08.75 ID:ATPqyd6j0
ブルーにゃはともかくナーシェンはタヒんだな
55 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/15(土) 17:37:09.19 ID:YjOSWbkDO
ブル「さ、さーて……それじゃあ私はサカ平原にでも」

ナー「お、おいっ!何でそうなるんだよっ!」

ブル「はぁ!?リキア攻略を任されたのは貴方でしょうが!」

ナー「だ、だが陛下はお前の名前も言ったじゃないか、え!?」

ブル「そ、それは……でもね!私はあなたよりやることがあるのよ!!」

ナー「私だってナバタの里にも行かないといけないんだ!」

ブルナー「ギャーギャー!」



ギネ「呆れた……」

リリ「三竜将(笑)」

上条(よし、今の内に……!)



イド「……陛下……早く」

ゼフ「け、怪我が完治してないのにこの鎧姿……遅くて当然だろう」

イド「……!……誰か来ます」

ゼフ「む……そうやってわしを走らせる気か?」

イド(……『竜』達に戦闘の用意をさせないと)

ゼフ「何、三竜将相手なら追い付かれる心配h」

上条「おい待てよ」

ゼフ「」ビクゥッ
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 18:05:16.19 ID:GSINx/yno
ゼフィールへたれじゃねえかww
57 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/15(土) 18:34:42.00 ID:WXN5H7iDO
上条「お前がこの戦争の元凶なのか?」

ゼフ「――だとしたらどうすると言うのだ」

上条「倒す」

ゼフ「わしに追い付けたことは褒めてやろう……だが、貴様のような非力の小僧に一体何が出来る?」

上条「……」

ゼフ「この大陸はわしが支配せねばならぬ……世界を「解放」するためにな」

上条「「解放」?」

ゼフ「死にゆく貴様には関係の無い話だ」フッ

ゼフ「イドゥン」

イド「……はい」パンッ



竜<ガアアアアァ!!

上条「」

上条(な、何だよあれ……あんなの相手にしたら)

ゼフ「さらばだ、名も知らぬ少年よ。最期は楽に消えるがよい」ザッ

上条「くそっ……!」

竜<ガァッ!

上条「火炎放射!?」

上条「幻想――ダ、ダメだ……威力が強すぎて打ち消せn」



…ン…ル!
58 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/15(土) 19:05:06.99 ID:WXN5H7iDO
―5分前―


ブル「もうっっっ頭にきた!サンダー!!」ピカッ

ナー「危なっ」



ピシッ……ガラガラ



ナー「あ、あーあー……壁を破壊したこと陛下にチクってやろうかなー」

ブル「あんたが避けるからでしょう!?」

ナー「私に喰らえと!?」



リリ「いつまで続くのかしら……いい加減うざったいんですけど」

ギネ(あら?壁の向こうに誰か……)



ブル「次はファイアーでも……」

ナー「そっちがその気ならこっちだって!!」ブンッ



スカッ



ブル「やーい、何処投げてるんですかー?」

ナー「うるさいよっ、この年増!」

ブル「あ?」

ナー「あ」

ブル「ふふっ……いいわ、次は絶対に外さないから。覚悟しなさい」

ナー「わ、私が悪かったよ!だから……な?」



ブル「凍てつく大地に舞い上がる細氷のように美しく……吹雪け、『フィンブル』!」
59 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/15(土) 21:35:54.19 ID:3p1mTUkDO



上条「…………はっ」キョロキョロ

上条「何故に俺は無事で……?」

上条「そうだ!竜は――」




<エルファイアー!

竜<グァ…!



リリ「大丈夫トウマ!?」

上条「あ、あぁまぁ何とか」

リリ「何か大きな音がしたから見に来てみたけど……さすがに驚いたわ」

上条「そういえば何で上条さんは無事なんですかね?」

ギネ「ブルーニャ将軍の魔法が竜の炎を打ち消したの」

上条「」

ギネ「運が良かったのかしら」

上条(まさか俺に限って「運が良い」なんてそんなことは決して)



ナー「ア、アインっ!お前こんな所で何油売っているんだよ!」

竜<……


シュウン


アイン「スマナカッタ」

ギリ条「!!?」

ナー「ほら、帰るぞ」

アイン「ギョイ」

ブル「おいこら逃げんな」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/15(土) 23:42:04.11 ID:9LzMnjRyo
封印の剣のボスは弱い
援軍は辛いが
61 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 00:04:48.81 ID:59H8ebcDO
ナー「くっ……分かったよ!」

ブル「じゃあ私はお先に」

ナー「……ス、スレーター、この城は任せる」

スレーター「そ、そんな殺生な!第一、私一人では」

ナー「くれぐれも足元を掬われないように……八つ裂きにしてしまうよ?」

スレ「」



上条「さっき……り、竜が人に」

リリ「そ、そういう種族なのかしら……?」

ギネ「その前に今の私達じゃ、あんな奴相手にしても勝ち目は無いわよ?」


リリ(トウマが相手の時は遠慮なく神将器使ってたじゃない)

上条(あのアー何とかじゃダメなのか?)



ロイ「皆!無事かっ!?」

スレ「く……ま、負けはせんぞ!も、もし負けたr」

ロイ「うるさいっ!」ザンッ

スレ「そ、そんな理不尽なぁ……」バタッ
62 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 00:40:45.03 ID:JMGWX7aDO



上条「――ってな事がありまして」

ロイ「そうか……僕が着くまでにそんな事があったのか」


ギネ「あれは竜でもあり、人間でした……お兄様は一体何をしようと」

リリ「…………あ、お父様は?」

ロイ「」ハッ



ヘクトル「ロイか……」

ロイ「ヘクトル様!!その傷は……何て酷い……!」

ロイ「すぐに手当てを!僕の肩に捕まって下さい」

ヘク「よいのだ……わしはもう長くない……」

リリ「そうやってお父様は言い訳してるのではないですか?出来ないこと、無理だって諦めてるのではないのですか?駄目、駄目、諦めちゃ駄目よ!出来る、出来る、お父様は絶対に出来るんだから!」

ヘク(我が娘ながら暑苦しいな……)



ヘク「だが迂闊であった……まさかベルンが竜を復活させているとは……」

上条「り、竜!?じゃあやっぱりあれは変わった人間とかじゃなくて……」

ギネ「正真正銘の『竜』ってことになるわね」

ヘク(まさかの対戦済みかよ)
63 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 00:57:23.64 ID:glSgID3DO
ロイ「と、とりあえず回復をしないと……誰かライブを!」

エレン「は、はい!――ライb」

ヘク「それは無理だ……どうやらわしは『暗黒の巫女』に呪いをかけられたようなのだ……」

ヘク「“聖女の杖”でもない限りわしは助からない……」



リリ「トウマ」パチン

上条「はっ……失礼」パンッ

ヘク「痛っ!……え、何当たり前のように人の顔面殴って」

リリ「エレン」パチン

エレン「了解しました……リライブ!」パァッ

ヘク「は?」



ヘク「……何か怪我が治ったんですけど」キョトン

リリ「トウマはね、触れた魔法は全て無効にすることが出来るのよ。だから呪いとかもすぐに」

ヘク「だったらわざわざ顔面殴る必要無くね?なあおい我が愛しの娘リリーナよ」

ロイ「ああ良かった……ヘクトル様が元気になられて!」

ヘク「お前も分かってたなら止めろよ」
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 01:01:27.71 ID:ZLlTZNRbo
上条さんチートすぎるだろww
65 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 01:20:52.21 ID:Otkg8SFDO

ヘク「まあ、いくら助かったとは言え完治まではいかなかったし……では、ロイよ」

ロイ「はい」

ヘク「わしに代わってオスティアに残る軍を指揮してほしい」

ロイ「はーい」

ヘク「……」

ヘク「あ、あとオスティアには竜に通用する武器もあってだな」

上条「……!」

ロイ「へえ」

ヘク「我が娘リリーナにはもう教えt」

ロイ「リリーナ!ちょっと聞きたい事が……」



ヘク「……何でわしが助かった途端、急に態度を変えるのかね」

上条「んー……それはロイにとってヘクトル様がお父さんみたいな存在だからじゃないのでせうか?」

ヘク「お、お義父さん!?」

上条「ああ見えても内心は凄く喜んでると思いますよ」

ヘク「なっ!……ロイ、まだ娘はやらんぞ!!」



ルゥ「あ、あの……僕も一緒に戦わせて下さい!そこにいるちんけな盗賊よりも役に立つはずです!」

チャド「」

ロイ「採用。見た所魔法使いのようだけど、師匠達に失礼の無いように」

ルゥ「は、はい!ありがとうございます!」



   〜第3章 完〜
66 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 01:51:13.36 ID:W2/bdahDO
ここまでご覧いただきましてありがとうございます。

アインが出てきたりヘクトルが助かったり……もう目茶苦茶な展開です。

4章以降は今日の昼過ぎからの投下となります。



以下はボツ会話。





ヘク「“聖女の杖”でもない限りわしは」

エレン「あ」

ギネ「あらエレン、どうかした?」

エレン「いえ、あの……こ、これってその聖女の杖じゃないですか?」

ロイ「」

ヘク「……何故君が」

エレン「え、えっとぉ……えへへ」テレッ

ギネ「まあいいわ、貸しなさい」

エレン「い、嫌です!私だってたまには」

ギネ「そう……聖女エリミーヌのry」

エレン「!!!ひ、姫さま、冗談ですよ!?」スッ



ギネ「では……」ゴクッ

ギネ「父なる天と母なる大地よ、今こそその力を貸したまへ……『聖女の杖』!」パァァン



リリ「どうっ、お父様?」

ヘク「――あ。何か元気出てきたぞっと」

リリ「リアクション薄っ」
スレ「……あ、あれ。ここは?僕は何か悪いことをしていたような……うぅ、思い出そうとすると心が痛むよ」

リリ「敵味方無差別で回復は勿論、邪悪な心の浄化機能付きとは……さすが聖女エリミーヌの杖ね」

67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 02:51:15.78 ID:ZLlTZNRbo
杖でなくて良かったなww
68 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 11:57:10.09 ID:W3uRqcNDO
ふと思い付いたどうでもいい話。



イドゥン「……あなたは……○○という名前」

○○「ワカッタ」

イド「……次……あなたは」

イド(……顎がしゃくれてるから)

イド「……アインという名前」

アイン「アイーン、ワカッタ」

イド「……違うわ……あなたはアインよ」

アイン「アイーン、マチガッテルカ?」

イド「……」フフッ



ソフィーヤと区別がしにくそう……
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 14:42:09.18 ID:ZLlTZNRbo
イドゥンさんはこの時点では笑ったりしないんじゃないかな
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/16(日) 15:02:08.98 ID:Gw5OMVOC0
>>69
でも結構可愛いんじゃね?
71 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 15:48:23.46 ID:W3uRqcNDO

ナー「……」ムフッ

エリック「これはこれはナーシェン閣下」

ナー「!何だエリック卿か……ベルンへの帰順何より」

エリッ「古い盟約などに囚われていては我らの未来h」

ナー「それはそうと例の土産は何処に?」

エリッ「フフフ……世間知らずな娘でしてな」

ナー「ふむ」

エリッ「軍務中の兄に会わせてやろうと言えば簡単に我らの手に落ちました」

ナー「よし、今すぐ連れて来い」



クラリーネ「ここは?お兄様――クレインお兄様はどこ?」

ナー「ようこそクラリーネ殿。私はナーシェン、ベルン三竜将の一人だ」

ナー「私が『お兄様』の代わりにたっぷりと可愛がってあげるよ……クックックッ」

クラ「……クスッ」

ナー「?何が可笑しいのだ?クラリーネ殿」

エリッ「……フハッ」

ナー「お前まで笑うなよっ!」
72 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 16:40:00.49 ID:jw2MvHcDO
クラ「お兄様の代わり?あなたが?」

クラ「ご自分のお姿、鏡でご覧なさいな」

クラ「その服、その髪型、その言葉遣い……」

クラ「何から何まで全てが「下品」じゃありませんか」

ナー「げ、げ、下品!私が下品!?」

クラ「あなたなんかお兄様と比べたら、お月様とスッポン……いえ、ミジンコ以下ですわよ!」

ナー「」

クラ「あ、そもそも私の視界に入らないで下さる?」

クラ「それと私と同じ場所にいられること自体光栄に思いなさいよ」

クラ「第一あなたは」

ナー「お、おのれっ、許さん、許さんっ!!」

ナー「エリック卿、この小娘を牢に放り込んでおけっ!私が帰ったらたっぷりいたぶってやるっ!」

エリッ「了解しました」

エリッ(逃げたな)



ロイ「このラウス領はリキア諸侯の一人、エリック卿が治めてるんだ」

上条「ほほう」

リリ「へー、昔お父様に殺されかけた“あの”?」
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 18:53:00.84 ID:etV4VDXAO
ペロッ…
この味は、オレ得スレだ!
74 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 19:10:47.76 ID:Wz/K2VCDO



上条「……へえ、何でまたそんな事が」

リリ「さあ?そこまでは詳しくは知らないんだけどね」

ギネ「……あら、誰かこちらに来ますわ」



兵士「フェレ家のロイだな?」

ロイ「そうだけど……僕に何か用か?」

兵士「ラウス領主エリック様の命により、お前の命をいただく!」

ロイ「なっ……!?」

兵士「覚ごふぅっ」ドサッ

上条「――よいしょっと。大丈夫か?」

ロイ「あ、ああ。トウマのおかげで助かったよ、ありがとう」

上条「いえいえ、上条さんは当然の……っ」ズキッ

ロイ「?まさか怪我でも!?」

上条「ご、ご心配なく。この通りぴんぴんしてますよ」

上条(殴っただけで肩を脱臼するとか……不幸だ)



ロイ「――それにしても先程の言葉が気になるな」

ギネ「『エリック様の命により』とか言ってましたわね」

ロイ「む……どちらにせよ今回の敵は、本来味方であるはずのエリック卿だ。戦いにくいかもしれないが」

リリ「せっかくだから20年前の二の舞にしてやろうかしら?」

ロイ「いやいや、リリーナ関係無いじゃん」
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 20:20:42.77 ID:kSABUJz90
上条さん貧弱すぎwwwwwwwwww
76 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 20:41:34.82 ID:QKG1TAkDO



ルトガー「……おい」

クラ「誰っ!」

ルト「この城の傭兵だ。エリック卿がお前に話があるらしいから出ろ」

クラ「嫌です!どうしてあんな下品な男達と」

ルト「……いいから出てこい」グイッ

クラ「ちょっと離しない、この無礼者っ!」

ルト「話はすぐ済む」

クラ「いーやーでーすーわー!」

ルト「……兄に会わせてやる」

クラ「!本当ですの!?」

ルト「ああ、だから出てこ」

クラ「さ、何をしていますの?早くお兄様の元へ案内して下さらないかしら?」

ルト「……」



クラ「ちょっと!一体何処まで行くつもりなのですの!?」

ルト「この先の木陰に馬を一頭繋いである。それに乗って早く逃げろ」

クラ「そ、それでお兄様は!?」

ルト「嘘だ。お前もしかしてこんな感じであんな奴に捕まったのか?」

クラ「なっ……!?」カアッ

ルト「まあいい……とにかくお前は早くここを去れ」

クラ「ど、どうして?どうして助けてくれるのです?」

ルト「ベルンには恨みがある……ただそれだけだ」

クラ「ではお言葉に甘えさせていただきますわ」タッ



クラ「って、ここは――戦場の真ん中ではありませんのーっ!!」
77 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 21:04:59.72 ID:Z32PN0VDO

上条「はあっ!」ズキッ

上条(うう……やっぱり剣を振る度に痛むな)

上条(でも皆には心配かけたくないし――俺には回復の杖が使えないという)

上条(そもそも脱臼如きでライブ使って下さい!とかさすがに馬鹿げてるよな)



ギネ「あのトウマ様」

上条「うひゃおぅ!……な、何だ、姫さまじゃないですか。上条さんに何か用でせうか?」

ギネ「いえ、あの……ロイ様を助けた時に肩を痛めましたよね?」

上条「!……や、やだなぁ。まさか人を殴っただけで肩を脱臼するとかそんな事」

ギネ「脱臼ですか」

上条「あ」

ギネ「トウマ様はその……自分の為に戦っているのではなくて、他人の為に自らを犠牲にしながら戦っているように感じます」

上条「う……」



ギネ「ライブが使えないので、一応これを渡しておきますね」

上条(これは……湿布?脱臼に湿布なんて聞いたこと無いけど)

上条「あ、ありがとな」

ギネ「いえ、では頑張って下さいね」ニコッ

上条(ああ見えて結構天然なのかも……)



スコーラン「へへへ……隙あり!」

上条「!――甘いっ!」ブンッ

スコーラン「げはっ」

上条「あ、脱臼治ったわ」
78 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 21:35:18.42 ID:GSQxmhfDO

上条「〜〜〜♪」

クラ「ちょっとそこのあなた!」

上条「あ、上条さんのことですか?」

クラ「他に誰がいますの?あなたがこの軍のリーダーかしら?」

上条「まさか」

クラ「まあ、この際誰でもいいですわ……あなた、私を護衛しなさい」

上条「え?」

クラ「聞こえませんでしたの?私を護衛しなさいと」

上条(もしかして俺……頼られてるのか?)

クラ「ちょっと、人の話聞いてますの?」

上条「はい!貴女を全力でお守りします」

クラ「な」



クラ「あ、え、ええと……私はクラリーネ。杖を使えますから怪我をした方を助けるくらいは……」

上条「上条当麻です。どうかよろしく」キリッ

クラ「あ、こちらこ……」ドキッ

クラ「ふ、ふんっ!馴れ合いはしないですのっ!」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 21:57:55.26 ID:dBkm7j0Yo
フラグ建築士はこれだから困る
クラリーネは俺のもんだってば
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:00:28.45 ID:ZLlTZNRbo
クラりんはル゙ドガーの嫁
81 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 22:43:50.93 ID:dv2FYcADO



ルト「……は!」ブンッ

クラ「あっ!」

上条「わっ、とっと」

ルト「!」

ルト(完璧な不意打ちのつもりだったが、まさかあの一撃を躱すとは――こいつ何者だ?)

クラ(あの身のこなし――やはり只者じゃありませんのね)

上条(戦闘中に石に躓くとか――どんだけ俺はついてないんだよ)


クラ「あっ!あなたは……」

ルト「何だ、まだいたのか」

クラ「「まだ」ですって!?私に嘘を付いた上に戦場の真ん中に放り出しておいてよくそんなことが言えますわね!」

クラ「一つ間違えれば酷い目に会ったのですわよ!」

ルト「酷い目に会わなくて幸運だったな。それだけか?」

クラ(この方という人は……!!)
82 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 23:08:06.52 ID:uqTw4pzDO
上条「お前達知り合いなのか?」

ルト「誰が」

クラ「こんな方と!」

上条「は、はは……」



クラ「大体あなたはベルンに恨みがあったのではありませんの?」

クラ「それなのにベルンに敵対する私達に剣を向けるだなんて……」

ルト「ちょっと待て、本当かそれは?この軍はベルンと敵対しているのか!?」

クラ「え、ええ……そうですよねトウマ?」

上条「ああ。お前は何を勘違いしてるのか知らないが、確かにその通りだ」

ルト「……よし、分かった」

クラ条「え?」

ルト「お前達と共に戦ってやる」

クラ「な、何故あなたはそんな上から目線なのですの!?」

上条「ま、まあまあ」
83 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/16(日) 23:27:06.26 ID:wlHD7v+DO

ロイ(久々の出番だ――僕のレイピアが疼いている……!)

ロイ「エリックっ!!」

エリッ「フェレ侯エリウッドの嫡男ロイよ!ここが貴様の墓場となるがよい!」

ロイ「くっ……何故だ!僕達の盟約はそんなものなのか!?」

エリッ「はっ、カビの生えた盟約に縛られる愚か者め!世の道理を教えてやろう!」

ロイ(最早話し合いの余地は無いか)

ロイ(だったら――戦うしかない……!)

ロイ「はああぁっ!!」



<サンダーストーム!



エリッ「がっ……!?」

リリ「20年越しの鬱憤……確かに晴らさせて貰ったわよ」フフンッ

エリッ「ふはは……愚かな。強者に逆らうお前達に、どの道未来など無いのだ……」



ロイ「あああああああああああああああああああああああ!!!!」ダンダンッ
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 23:30:40.99 ID:GbjaoiJno
リリーナはサンダーストームどんだけ持ってんだよwwwwww
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 23:32:08.20 ID:xDQ2rg1DO
ロイwwwwwwwwwwww
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 23:34:42.87 ID:TWjp/kTAO
まあロイは転職までかなりかかるからここで働かせると真の空気になるだろうしね
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 23:43:10.15 ID:/5r7b1kzo
ほかのgbafeやるとロイの役立たずっぷりがよくわかる
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 00:08:18.90 ID:pnCg8+Loo
アイクといいマルスといいジグルドといい、主人公は無双と相場が決まっているのにロイときたら……
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 00:09:43.80 ID:hBeEfrVAo
エリウッドも無双しないし、家系じゃね?
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 00:12:51.94 ID:WttaqrM1o
封印の剣手に入れてからだからな、ロイは

ってかアイクとシグルドはわかるが、マルスが無双?>>88
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 00:15:50.86 ID:PkNpkuAAO
増援の海賊は
いい経験値だったなぁ
92 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 00:17:41.61 ID:v6aDy8MDO

シャ「ロイ様ー!ラウスの人達の抵抗が……って、ありゃりゃ」

ロイ「……」グスッ

リリ「ほーら、男の子なんだからいつまでもぐずぐずしないの!」

ギネ(彼女、ロイ様に対して容赦無いわね……)

リリ「いいじゃん!ロイの余計な手間が省けたんだから」

リリ「それに、そんなに泣く程盟友を倒したく無かったのでしょ?」

ロイ「…………っ!」

ギネ(ああ……どんどんロイ様が追い詰められていく)



ロイ「――ふぅ」ヒック

ギネ「ロイ様……大丈夫ですか?」

ロイ「エリック卿がまさかベルンに寝返ってるなんて……」キリッ

ロイ「リキア同盟は結束の固い一枚岩だと思っていたのに」

ロイ「ベルンめ、なんて汚いことを!」

ギネ「は?」

ロイ「あ、いえ、その」

ギネ「……ごめんなさい」

ロイ「すみません、ギネヴィア姫のお気持ちを考えもせずに……」

ギネ「いいえ……当然ですわ――兄が間違っているからですので」

ロイ「ゼフィール王が?」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 00:44:54.54 ID:59Wpynuxo
>>89
無双はできないが、足もない剣しか使えない貧弱ロイよりは役に立つ
94 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 00:46:40.42 ID:+rVGWzrDO
ギネ「人の争いに竜を復活させ巻き込むだなんて……」

ギネ「それが兄の言う世界の「解放」ならば、私はそれを止めたいです」

上条「ま、待った!その「解放」ってのは前に本人から聞いたぞ」

ロイ「」イツノマニ…



上条「確か俺の時は、世界征服=世界の「解放」みたいなこと言ってたな」

ギネ「ですが、兄は単純に世界の征服を考えるような人ではありません」

ギネ「きっと何か、余程の理由があるのです」

上条「ふむ」

ギネ「でも……だからといって戦争を起こし、罪も無い命を奪っていいことには……!」



ロイ「よし――聞いたか皆!」

ギネ「ロイ様……?」

ロイ「彼女は……ギネヴィア姫は確かにベルンの人間だが、兄の所為で人が傷付くのを悲しみ、その兄を止めようと必死になっている!」

ロイ「僕達が――リキア同盟軍が彼女に力を貸してあげようじゃないか!」

<オーッ!!



ロイ(決まった――)

リリ「じゃあ急いでオスティアに行かなくちゃね」

ロイ「ああ。だが、とりあえず今日はここで休もう」

上条「……いやあの、皆やる気出して進軍してるけど」

ロイ「おいっ!?」



   〜第4章 完〜
95 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 08:46:44.47 ID:6fzYz7yDO
雪のため電車が遅れているので、その間に5章を書き進めます。

皆様も外出の際はお気を付け下さい。
96 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 08:49:19.14 ID:YE8Amg/DO

上条「うへぇ……いつまでこの坂は続くのでせうか……」

クラ「あら、殿方がだらしのないですこと」

クラ「ご覧なさいロイ様のお姿を」

ロイ「……」ザッザッ

クラ「誰よりも早く先へ行っているではありませんの」

上条「さすがは俺達のリーダー……というかクラリーネは馬に乗ってるから疲れないじゃん」

クラ「そ、それとこれとは話が別でしてよっ!」

ロイ(……漏らしちゃダメだ漏らしちゃダメだ漏らしちゃダメだ)



村人「おお!!あなたがフェレ家のロイ様ですな」

ロイ「」コク

村人「実は山賊達を退治してほしいのです!」

ロイ「そ、その前に……」

村人「食事ですな?山道を遥々ご苦労様で」

ロイ「トイレ貸して下さいっ!!」

村人「へ?」
97 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 09:19:50.86 ID:sGntTsaDO
ロイ「――それで山賊というのは?」

村人「峠の古城が山賊共の根城になっておりまして……」

ロイ「守備の兵はいないのですか?」

村人「……リキア同盟が負けたと聞くなり、散り散りに逃げてしまいましたわい」

ロイ「……」

村人「残されたわしらは毎日毎日、山賊に怯えながら暮らしております」



ギネ「ごめんなさい」

ロイ「ひ、姫!?悪いのはベルンに勝てなかったリキア同盟であって……」

クラ「ごめんなさい」

ロイ「ク、クラリーネ!?何故貴女まで……」

クラ「トイレを我慢しているとは知らず、ロイ様に尊敬の念を抱いてしまいましたわ」

ロイ「い、いや別に……それは謝らなくても」

上条「ごめんなさい」

ロイ「ト、トウマ!?どうして君まで」

上条「戦争が起こったのも何から何まで不幸体質である上条さんの所為です」

ロイ「ゼ、ゼフィール!トウマじゃなくてゼフィールが悪いんだよ!?」

ギネ「兄の代わりにごめんなさい」

ロイ「ああもう!!」
98 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 10:15:05.69 ID:PxL+sJSDO
村人「他に頼れる者もおらんのですじゃ……どうかわしらを助けて下され!!」

ロイ「勿r」

リリ「ごめんなさいね?私達先を急いでいるので」

ロイ「え、ちょ」

リリ「だって散々山道を歩かされた後に戦闘とかどうかしてるわよ……」

ロイ「じ、じゃあリリーナは休んでていいから……」



ギネ「あらあらオスティアの方は貧弱な者ですのね」

リリ「は?」

ギネ「別に貴女がいなくても何の支障も無いからどうぞごゆっくりしてて下さいね?」

リリ「そういうお姫さまもはっきり言って戦闘の“邪魔”みたいなー?」

ギネ「あら、現に“邪魔”なのは駄々をこねてる貴女ではないかしら?」

リリ「誰がいつ何処で何時何分何秒に駄々をこねたんですかー?」

リリ「それに先程のは疲れている人もいたから休憩を勧めただけであって、戦わないなんて一言も言ってないんですけどー?」

ギネ「あらあら口だけでは達者ですこと。それを日常生活に生かせてないのが貴女の欠点ですわね」



ロイ「おい誰か二人を止めてくれ」

上条(……女の子怖い)ガクブル
99 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 11:20:01.11 ID:qnCPMacDO

山賊「俺たちゃ山賊、世界で一番強い〜♪」

山賊「へへっ、今日も宝を奪いに来たぞー!」



ロイ「――はっ。み、皆っ!早くトウマの近くに集まるんだ!!」

上条「え?え?上条さん何かしましたでs」

ロイ「来るぞ……!」



山賊「うへへ……そこのお嬢ちゃん達、おじさんとイイコトしない?」

リリ「そもそも“姫さま”って呼ばれて調子に乗ってないかしら?」

ギネ「そんなに呼んで欲しいのなら呼んで差し上げますわよ?ひ・め・さ・ま?」

山賊「おいっ!俺を無視するとはいい度胸じゃねえか!こうなったら無理矢r」



ギネ「あらあらまあまあ、命知らずという馬鹿はこういう奴のことかしら?」

リリ「ちょうどいいわ、どっちの魔法の方が強いか勝負するわよ?」

ギネ「貴女にしてはいい提案ですこと。真剣勝負なら神将器は使わないでおくわ」

リリ「自らハンデ背負ったみたいだけど果たして大丈夫かしら?」

ギネ「そうやって余裕ぶっていられるのは今の内よ?」



リリ「サンダーストーム×5!!」

ギネ「パージ×5!!」

山賊「」



上条「……世界の終わりを見ているようだ」

ロイ「……味方に死傷者が出なければいいが」
100 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 12:00:05.09 ID:2MDXnSSDO

ドリー「俺の一撃を喰らって――いや、一撃を浴びての方がいいか?」

山賊「た、大変ですお頭っ!」

ドリー「おおちょうどいい所に。決め台詞を決めたいんだけど何かいいの無い?」

山賊「そんなことよりあれ!空のあれ!!」

ドリー「ああ?……な、何だありゃあ」

山賊「ひ、ひいっ!こっちに落ちてきます!!」

ドリー「やべっ……お、おい逃げるz」ビリィッ

山賊「あ」

ドリー「ぐぇっ……!嫌だ……まだ死にたかねえ……」バタッ

山賊「お頭ーーーっ!?」



村人「お蔭様でわしらは助かりました。ロイ様、本当にありがとうございました」

ロイ「いや、は、はは……お礼は彼女らに、ね?」

リリギネ「ふんっ」



ロイ「ん?君達は……?」

サウル「ロイ様初めてお目にかかります。私はエリミーヌ教団のサウルと申します」

ロイ「エリミーヌ教団?」

ギネ「!!?」

ギネ(アーリアルでも取り戻しに来たのかしら……)
101 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 15:37:57.21 ID:G1DG9SsDO
サウル「そして……おお!貴女がギネヴィア姫ですね!?噂に違わず、いやお美しい!」

ギネ「……?」

サウル「さて、ギネヴィア姫……とりあえず神将器『至高の光【アーリアル】』を、我らエリミーヌ教団の元へお返し下さい」

ギネ「……嫌ですわ」

サウル「何故です?でないと貴女はいつまでもお尋ね者として」

ギネ「何回か使いました。後悔はしてないです」

サウル「え」

ギネ「あら、蝿が……聖女ryアーリアル!」ピカァッ



サウル「」

ギネ「あらやだ、これでまた使用回数が減ってしまいましたわ」

サウル「……い、今までのように姫がお持ち下さって結構です」ニコッ

ギネ「ありがとうございます」ニコッ



サウル「で、では……「ファイアーエムブレム」の所在を知りたいのですがお持ちですね?」

ギネ「!!どうしてその事を……」

サウル「聞きたいのはこちらです。何故です?何故「ファイアーエムブレム」を?」

ギネ「……兄を止める為です」スッ

サウル「……それが封印の神殿から持ち出された物ですね」



上条(あれがファイアーエムブレム……)

上条(な、何だ?右腕がやけに――)
102 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 16:21:26.69 ID:lW/eoCSDO
ギネ「ファイアーエムブレムは竜封じの剣を目覚めさせるカギ……」

ギネ「ただ兄は、ファイアーエムブレムが他人の手に渡る事を恐れているようでした」

サウル「成る程……敵の手に渡ったかもしれないと思わせることで、国王に他国への侵略をやめさせようとお考えだったのですね」

ギネ「はい。でも戦いは起きてしまいました……」



上条「戦争になった今、ギネヴィア自身はどうするんだ?」

ロイ「僕達は勿論戦争を止める為に戦う。しかし姫は」

ギネ「私はまだ……和解の道を諦めてはおりません」

ロイ「和解――しかし現状ではかなり難しいのでは?」

ギネ「それでも私に出来る事があれば、それに対して一生懸命取り組みます」

ロイ「そうですか……では僕達も出来る限りのことをしましょう」

上条「上条さんも尽力しますよ――和解の道がうまく行くといいですね」

ギネ「皆さん……ありがとうございます!」



ドロシー「あれ、私の出番が……」

サウル「残念ながら貴女は需要が無さそうなので、会話はここだけです」

ドロ「そんな……ただのエロい煩悩の塊である神父様はどうなのですか?」

サウル「ぼ、煩悩の塊……私はいいのです。“そういう展開”を待っている者がいるのですから」



   〜第5章 完〜
103 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 18:36:01.37 ID:QOFfY50DO
ドロシー好きな人ごめんなさい…

6章は20時〜になると思います。
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 18:51:28.23 ID:WttaqrM1o

まぁ、ディークとかチャドルゥとかもう出てこなさそうな雰囲気だしなww
ってかロットワードでてねえしww
105 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 21:00:38.52 ID:bREjFshDO
上条「ふぅ〜。やっと今夜はゆっくり寝れる……」

リリ「どうかしら?あのオルンおじ様の側近だという男……何か胡散臭いのよね」

ロイ「ワグナーの事か。確かに奴は怪しいな……」

リリ「でしょ?だって何から何まで我が物顔で取り仕切っていたし」

上条「でもそれは病気がどうこうって……」

リリ「そもそも、身内同然の私ですら面会拒絶ってどうかしてるわよ」

上条「た、確かに」



シャ「ロイ様っ、大変だよ!」

ロイ「どうしたのシャニー」

シャ「今さっきまで外を飛んでたんだけど、館の周りをたくさんの兵士がうろついてたの」

ロイ「まさか……」

シャ「これってもしかして――あたし達、見張られてるんじゃないのかな?」
106 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 21:21:10.59 ID:WOgJuV0DO

ワグナー「ロ、ロイ様っ!?一体どちらへ……今から館の奥にご案内を」

ロイ「急ぎの用が出来ました。申し訳ありませんが、失礼させていただきます」

ワグ「そ、そんな……フェレ侯のご子息をおもてなしもせず」

リリ「おい、私は?」クイッ

ワグ「も、勿論ですとも、オスティア侯リリーナ嬢も是非」

ロイ「あなたに非が無いことは僕と」リリ「私が」

ロイ「直接オルン殿に申し上げます。ご挨拶もしたいのでお部屋まで案内して下さい」

ワグ「ですから主は病でお会い出来ないと……」



リリ「さてさて、一体いつまで白を切るつもりのかしら?この引きこもり根暗“闇”魔道士様は」

ワグ「い、一体何のことで……」

ロイ「ならばこのまま失礼します」

ワグ「……どうあっても?」

ロイ「…………」

ワグ「ならば死んで頂こう!皆の者、こやつらを全て討ち果たせっ!」



リリ「はっ、上等じゃねえか!」

ロイ「イメージ崩れるからそれだけはやめて」
107 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 21:40:14.71 ID:JyZxNHBDO
すみません、順番間違えました……



>>105の続き



キャス「へぇ、いい勘してるじゃない」

ロイ「誰だっ!」

キャス「どうも〜」

ロイ「君は……?」

キャス「あたしのことはいいじゃない」

キャス「それよりさっき広間盗み聞きしたんだけど、あんた達騙し討ちにされるみたいよ?」

リリ「オルンおじ様はそんな方じゃないわよ!」

キャス「ああ、その人あの変な闇魔道士に殺されちゃったみたいだね」

ロイ「何だって!?」

上条(闇魔道士……俺活躍の予感!)



キャス「で、あんた達を土産にベルンの王様に仕えるんだってさ」

リリ「へぇ〜……土産にされるのは果たしてどちらでしょうね?」フフフッ

キャス「ま、まあ信じる信じないは勝手だから。それじゃ、ばーい」



上条「待った!」グイッ

キャス「なっ!ちょ、痛いって!」

上条「あ、ごめん……えと、その闇魔道士とやらについて詳しく教えて下さい!」

キャス「……はぁ。あたしだってそんなに詳しく知らないんだけど――ミィルっていう魔法使うらしいから」

上条「ミィル……そうか、ありがとう」キリッ

上条「あ、そういえば名前」

キャス「し、知らないわよっ」タッ



キャス「な、何なのよあいつ……あんな強引にされたって、あ、あたしは別に……」



そして>>106
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 21:45:06.43 ID:JC6q3emDO
俺のリリーナが……
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/17(月) 21:51:47.60 ID:53AMfI2m0
キャスがここで仲間になりそうな雰囲気だな…
110 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 21:59:11.58 ID:KZZYOGjDO
ロイ「くっ!やっぱりそうか!!」

ロイ「皆、僕に続いてくr」

ワグ「私はまだ去ってないぞ!喰らえっ、ミィル!」ブウン

ロイ「しまっ」

上条「……今だ!」バッ


シュウン…


上条「闇魔法ミィル……見破ったぜ!」キリッ

ワグ「ば、馬鹿なっ!」

リリ「エルファイアー!」

ワグ「くっ、一時撤退だ!」シュンッ

   テレポート
リリ「瞬間移動――ふ、ふふふ……いいわ。あいつだけは絶対に許さない」

上条(……あいつ終わったな)



ロイ「僕は左の通路を行くから、トウマは右を!」

上条「了解っす――あ、広間へ続く通路の戦力ダウンとかの心配は……?」



リリ「消し飛べ」ヴンッ

ギネ「失せなさい」ヴンッ



ロイ「ふ、二人だけで十分じゃないかな?僕達が行っても却って邪魔になるだけかと……」

上条「……極限の無双状態中ですか」
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 22:02:16.26 ID:hBeEfrVAo
瞬間移動すんなwwwwww
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 22:18:03.60 ID:2MDXnSSDO
ワグナー「ですの」
113 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 22:42:01.22 ID:ts3JA7HDO



上条「ふ〜んふんふんふ〜んふん♪」ブツッ

上条「げっ、こんな時に靴紐が……不幸だ」

キャス「おっ、やってるやってる!さて、この隙に頂けるものは」

上条「あ」

キャス「あ……ヤバイっ!」

上条「ちょい待ち」グイッ

キャス「ちょ、ちょっと何すんのよ。腕離してよ、痛いじゃない!」

上条「あ、す、すみません……つい癖で」

キャス「あんたねぇ、か弱き乙女の細い腕を癖で傷付ける気?」

上条「だって逃げようとするから」

キャス「そ、それは……その」

上条「それよりどうしてまたここに?さっき立ち去ったはずじゃ……」

キャス「いや、まあ、その、いろいろあってさ……ハハッ」

上条「こんな戦場に、ですか?」

キャス「戦場だからいろいろあるんじゃ……おっと」



上条「?……あ、一つ頼み事があるのですが」

キャス「はぁ!?あたしはあんたの敵かもしれないでしょ?そんな軽々しく」

上条「敵のボスの情報を教えてくれる敵なんて聞いたことないのですが」

キャス「……それもそうね……で?頼み事ってのは?」

上条「……靴紐を」

キャス「へ?靴紐?」

上条「即席でいいので……靴紐を編んでくれませんでせうか?」

キャス「そんな事でいいならやってあげるけど」

上条「あ、ありがとう!」ニコッ

キャス(……何であたしは……はぁ)
114 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 22:58:17.10 ID:F87RVshDO

キャス「んで、こうして……と」アミアミ

キャス「――はい、所々雑だけどそこは気にしないでね」

上条「お、おお……!ありがとうっ!マジでありがとうっ!!」ブンブンッ

キャス「だ、だから痛いってば!……もうっ」

上条「ああ、そうだ忘れてた!俺は上条当麻と申します」ニコッ

キャス「そ、そう……トウマ、ね」

上条「貴女様は?」

キャス「…………キャスよ」

上条「キャスかー。可愛い名前だな」ナデナデ

キャス「〜〜〜っ!な、何すっ……」

上条「まあまあ、靴紐のお礼として」ナデナデ

キャス「……」ハァ



上条「さて、と……それじゃあ上条さんは行くとしますか」

キャス「あ……あんたはこれからどうするのよ」

上条「――ワグナーを倒す」

キャス「そう……あ、じゃあこれあげる」チャラ

上条「鍵?一体何処の……」

キャス「それがあればこの屋敷にある全ての扉が開けれるわよ」

上条「え!?な、何でそんな貴重な物を?」

キャス「さーてね。そんじゃあたしも行くわ、バーイ!」

上条「あ……おう、またな!」



キャス(『また』……か)フフッ



サウル「あ」

エレン「どうかしましたか神父様?」

サウル「何故か突然、それも無性に腹が立ってきました」

エレン「……精神科に診て貰ったら如何ですか?」
115 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/17(月) 23:48:56.18 ID:YE8Amg/DO

上条「ここは?――と」ガチャ

上条「お、宝箱見っけ!……でも宝箱開ける鍵は貰えなかったしなぁ……諦めるか」

上条「次は何かな――と」ガチャ



スー「誰?」

上条(まさかの人!?)ビクッ

上条「ど、どうしてここに女の子が……」

スー「?館の者ではない?」

上条「俺は上条当麻。貴女様は……?」

スー「私はスー。外の「音」は、あなたのせい?」

上条「音?……あ、もしかして戦いの音かな?」

スー(何で分かったのかしら)

上条「上条さん達は訳あって館の人達と戦ってるんですよ」

スー「そう。なら私はあなたの味方――この館の者は私にとっても敵だから」

上条「それはどういう……」

スー「今は弓を貸して。私、役に立てると思う」

上条「弓……生憎上条さんの手持ちには」ハッ



ウォルト「はっ!」ヒュンッ

上条「あの、ウォルトさん。よかったら弓貸してくれませんか?」

ウォ「トウマは見た所剣士のようだけど……まあいいよ」ホイ

上条「ありがとうございますー」



上条「スーさん。はい」ドウゾ

スー「あ、わざわざありがとう」

上条「いえいえ、では頑張って下さい!」



スー(オルン様とは違う優しさ……何だか温かいわね)



サウル「む」

エレン「またですか?」

サウル「ああ、とりあえず凄く羨ましい気分になってしまった」クソッ

エレン「……レストの杖じゃ治らないかしら?」
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 23:53:51.95 ID:hBeEfrVAo
もうスリープ掛けちゃえよwwwwww
117 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/18(火) 07:25:00.20 ID:uxTUyhlDO
おはようございます。

とりあえず6章完結まで進めます。
118 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/18(火) 07:28:48.20 ID:uxTUyhlDO

ロイ「ワグナー!貴様だけは許さないっ!!」バンッ

ワグ「ちっ、使えない部下共だ……仕方あるまい」

ワグ「我が魔道、その身で味わって頂こうか!」

ロイ「いつまでも減らず口を」


ヒュンッ

ブスッ


ワグ「くっ!」

ロイ「え」

ワグ「なっ、何故矢が……!?一体何処から」

ロイ(ウォルトなのか?僕を邪魔するのはウォルトなのかっ!?)



上条「おぉ……結構距離あるけど、よく当たるもんだな」ハー

スー「風を読んでるの」

上条「風……流石ですね。上条さんには到底無理な事ですよ」

上条「それをやってのけるスーさんは――とても素晴らしい方だと思います」

スー「いえ、そんなことは……」

上条「それではこの調子で奴を倒しちゃいましょうか」ニコッ

スー「は、はい」



ロイ「やめてくれウォルトオオォ!!僕はまだ……僕はまだボスを一人しか倒してないんだよおおぉ!!」ブンッブンッ

ワグ「何だ、奴がいきなり発狂し始め――はっ、まさかバサークの使い手がこの近くに……!?」


ドスッ


ワグ「あ、心臓命中」バタッ
119 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/18(火) 07:57:14.97 ID:CVHnCaLDO

上条「やりましたね!」

スー「トウマのおかげ、ありがとう」

ロイリリ「……」ムスッ



上条「――へぇ……スーはその“サカ平原”の部族長の孫娘なんだ」

スー「じじはサカ一の強者。皆「灰色の狼」と呼んでるわ」

ルトガー「……「灰色の狼」なら聞いた事がある」

スー「あなたはサカの民?」

ルト「ああ……ブルガル出身だ」

スー「そう、無事でよかった」

ルト「!……無事なわけないっ」タッ

上条「お、おい!」

スー(ブルガルも攻められたと聞いてたのに……悪いことをしてしまったわ)



ロイ「サカ平原はずっと東だけど……何でわざわざリキアまで?」

スー「ベルンが攻めて来たから……しかも逃げる途中、裏切り者がいた」

ロイ「……」

スー「私は何とか血路を開いてこの地に逃れたわ」

リリ「その時はまだオルンおじ様は生きてたの?」

スー「ええ。ここの領主トリア侯オルン様は親切に私を匿って下さったのだけれど……」

リリ「ワグナーに殺されてしまわれた……と」

スー「そう。暗殺後はこの屋敷を乗っ取って、私も閉じ込められたわ」

上条「だからあんな部屋にいたのか……」
120 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/18(火) 08:46:45.91 ID:z9979b8DO
スー「あなた達はベルンと戦ってるの?」

リリ「ええ。私達の所にもベルンが攻めて来たからね」

スー「なら私も共に戦わせて。じじ達を助けたいし、オルン様の敵も討ちたい」

ロイ「僕達はサカ平原とは逆方向のオスティアへ向かってるけど……それでもいいのかな?」

スー「構わないわ。例え何処にいても母なる大地が無くなるわけでもなく、父なる天が消えるわけでもないから」

上条(……カッコイイな)



使者「も、申し上げますっ!!オスティアが内乱状態の模様です!!何でもベルンに降伏する一派が反乱を起こしたとか……」

リリ「ちっ、私がいないからって調子こきやがって……ふふっ、一人残さず破滅させてやるわ」

ロイ「お、落ちついてリリーナ!!それと早く喋り方直して、ね!?」

リリ「――あ、そうそう。ボールスは何をやっていたのかしら?」

使者「どうやら捕虜になっておられるとか……」

リリ「いい気味だこと」フフッ



使者「現在反乱軍がオスティアの城を占領し、ボールス様と城を取り戻そうとする勢力と激しい戦いを繰り返しているようです!」

ロイ「……ごめん、短く三行で」

使者「反乱軍
   城を占領
   戦争」

ロイ「なんてこった!」
121 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/18(火) 09:41:38.34 ID:NRrQle5DO
リリ「この際ボールスはどうでもいいけど……私の城だけは取り戻さないと!」

上条(“私の”……?)

リリ「特に私の部屋を荒らすような不届き者がいるようなら、私が焼き尽くしてあげるわ」

ロイ「!!みっ、皆今すぐオスティアへ急ぐぞ!」

ロイ(こんな所でストレス発散とかされたら――)






サウル「おやおや、シリアスな雰囲気の中ここへ来る人がいるとは」

サウル「あ、私ですか?……いえ、決してギネヴィア姫の着替え姿を覗こうとは考えてませんよ、ええ」

サウル「しかしあなたがどうしてもと言うなら――桃源郷へお連れ致しましょう」

サウル「ちなみに姫はいつもエレンという付き人と一緒にいます」

サウル「彼女にはどいて貰いましょう…………おや?」

ウォルト「スーさん何処かな?」キョロキョロ

サウル「――せいっ」ドスッ
ウォ「」



サウル「あ、エレンさん。あちらに怪我をしている人がいましたよ」

エレン「あら?神父様って回復の杖使えませんでしたか?」

サウル「生憎私は使い切ってしまって手持ちには……」

エレン「そうなのですか……では、私が行ってきますね」

サウル「お手数おかけします」



サウル「お待たせしました。それではお見せしましょう」

サウル「……」スッ



<アーリアル!



サウル「Oh……ごふっ」



   〜第6章 完〜
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/18(火) 10:21:16.12 ID:VkZQdWHSo
上条さんhpと魔防MAX他並以下って感じか、運は0
ただし無制限に支援会話できる
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/18(火) 10:39:55.89 ID:y/Vl0SBAO
>>122
誰とAにすれば綺麗に終わるんだ?
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/18(火) 20:06:30.43 ID:48zj8KcTo
リリーナ、ヘクトルの血が濃くなってきてないかwwwwww
125 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/18(火) 21:04:32.58 ID:rTYjOKNDO
こんばんは。

22時頃から7章に入ります。



そして顔出し程度だったディークさんに出番を。



上条「あの」

ディ「ん?どうしたんだ?」

上条「上半身裸ですけど……守備力とか大丈夫なんですかね?」

ディ「攻撃が当たらなけりゃ問題ねえだろ?」

上条「寒くないんですか?」

ディ「んなもん気合いだ、気合い」

上条「だからあんなに強いんですか……成る程」

ディ「何なら試してみるか?」

上条「え」



上条「お、お前らのその幻想を」

山賊「ぎゃははっ、何だあのガリガリの奴」

山賊「一番弱そうだな」

山賊「それじゃあいつから潰すか」

上条「ちょま」



上条「……うぅ」ボロッ

ディ「その……悪かったよ」
126 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 01:35:09.80 ID:2Jb2EXvDO
何故かエラーばかりでここへ来ることが出来ませんでした……

今から再開します。






上条「へえ……ここがオスティアですか」

リリ「ええ――あと、どうやらお父様の部下だったレイガンスとデビアスが首謀者らしいわ」

ロイ「その二人は何者なんだ?何故こんなことを……」

リリ「ああ、あいつらは……狐と狸よ」

ロイ(……動物?)

上条「そいつらがこのオスティアをベルンに売ろうとしてるのか……許せないな」

リリ「全くよ!……はぁ、ボールスなんかに任せるんじゃなかったわ」

ロイ(もしリリーナがオスティアの留守を任されていたら、今頃ベルンは――)ガクブル

リリ「捻り潰していたわね」

ロイ「」



ロイ「あ、シャニー!敵反乱部隊に参加してるのはどのくらいの兵だった?」

シャ「うーん……見た感じだけでもかなりの数じゃないかな?街のあちこちに人の姿があったし……」

リリ「そう。お父様に受けた恩も忘れてあんな奴に付いたのね」

シャ「で、でもね!良い知らせもあるよ!」

ロイ「良い知らせ?」

シャ「お義兄……じゃなくて、イリア傭兵騎士団の人達が反乱軍を攻撃する、だって!」

リリ「――あ、そういえばお父様がそんな契約をしてたみたいよ?」

ロイ(何という幸運!)


ブツン


上条「げっ、今度は反対側の靴紐が……不幸だ」

ロイ(トウマ……君という人は本当に)
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 01:42:49.46 ID:o+OEnqmro
上条さんはテリーマンなのか?
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 01:43:54.71 ID:LxK7YNWco
ここは毎月第2第3火曜あたりに落ちるから
129 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 07:21:45.12 ID:LghYK4jDO
ロイ「でも、もしもの時は――エトルリア王国が動いてくれるかもしれません」

ギネ「エトルリア!?……出来るのですか?」

ロイ「エトルリア王国の『魔道軍将』であるセシリアさんは、僕がオスティアに留学していた時に駐留武官としてここにいらしたんです」

リリ「ちなみに私の魔法の先生でもあるのよ」

上条(弟子のリリーナがこの魔翌力なら、先生とやらは一体……)

ロイ「だから、あの人なら力になってくれると思います」



クラ「本当にロイ様の言う通りなのですの?」

上条「クラリーネ?」

クラ「これは私が一エトルリア貴族として思っていることのですが……」

上条「え」

クラ「今はリキアに協力するより、自国を守ることしか考えてないのではないかしら?」

リリ「……それもそうね。こんな小さな国を助けてる間に攻められた、なんて馬鹿げた事があったら――」

リリ「それこそまさにベルンの思う壷よ」



上条「……は、話についていけないんですが」

ロイ「ベルンが敵国で、エトルリアが中立国ってこと」

上条「いやいや、その前にクラリーネが貴族ってことに驚きだし……何しろエトルリアって初耳なんですよ」

ロイ「……そういえばそうだったね」
130 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 08:00:22.17 ID:wI/zO3mDO

ロイ「クラリーネの言い分は否定出来ないが……それでもリキア自体の存続の危機なんだ」

ロイ「先への不安で二の足を踏み全てを失うよりも、本当に大切なものを守るために――」

ロイ「少しでも可能性がある所にかけるべきだろう」

リリ「ロイ……何よ、リーダーっぽいこと言っちゃって」

ロイ「一応僕がリーダーだからね!?」



ロイ「では僕がセシリア将軍に宛てて手紙を書くから――アレン!ランス!」

アレラン「はっ!」

ロイ「それを大至急エトルリアに届けてくれ!」

アレラン「えっ」

ロイ「だからそれを」

アレン「……戦力不足になったり」

ランス「……機動力の低下とかは」

ロイ「いやだって“あの二人”がいれば」



リリ「あ、サンダーストームが無くなりそう……」

ギネ「じゃあ大人しくお留守番でもしてたらどうですか?」

リリ「は?別に他の魔道書があるから戦えるわよ」

ギネ「しかも今回の敵の中にはオスティアの兵士もいるんでしょ?情けをかけるようなら」

リリ「お父様を裏切った馬鹿共にはキツイお仕置きをしますけど何か?」

ギネ「口だけなら何とでも言えますわよ?」



ロイ「……ね?」

アレラン「……了解です」



リリ「さぁ皆!オスティアを取り戻すわよ!」

ロイ「おー!……って、それ僕の台詞なんだけど」
131 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 08:52:06.52 ID:48G7cwoDO



市民「――ずっと前に名も知らない男が倒れててさ、これは助けてやったお礼にくれた剣だよ」

上条「ほほう……で、何故俺に?」

市民「これはどうせ大した物じゃないから、遠慮無く持って行きなよ」

上条「で、ではお言葉に甘えて……」



キルソードを手に入れた。▼



上条「むっ!何となく必殺技とかが使えそうな気が」

上条「うーん……『秘剣上条流!』とか」

兵士「待て、そこのお前!」

上条「!」ビクッ

上条(て、敵かっ!?……もしかして今の独り言も)

兵士「『秘剣上条流』だったか?ちょっと俺に見せてみろよ」ニヤニヤ

上条「……く、くっそ〜」

上条(あいつは竜騎士(ドラゴンナイト)……リーチが違いすぎるし、槍相手じゃいろいろと剣は不利だ。何かいい手は)

兵士「そうだな……攻めてきたリキア同盟軍の奴らにでも試してみろよ」

上条「……へ?」

兵士「お前オスティア兵だろ?俺はベルン兵だから命令には従ってもらうぞ」

上条(もしかしてこいつ、俺がリキア同盟軍の人間だって気付いてないのか?)

上条(だったら――)
132 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 10:11:59.82 ID:FgyLU0UDO
上条「あ、あんな所にリキア同盟軍のリーダーが」

ロイ「はあっ!」ブンッ

重歩兵「貧弱なり」キンッ

ロイ「」



兵士「ほう、あいつがロイか……も、もし倒したら俺は三竜将の一人に」ゴクッ

上条(今だ!)

上条「『秘剣上条流……不意打ち』!」ザシュッ

兵士「なっ……!?お前……」



上条「またつまらぬものを」

リリ「……何やってんの?」

上条「あ、み、見てくださいよ!この竜騎士、上条さんが」

リリ「?ああ、他の竜騎士なら――既に瞬殺済みよ」

上条「」

ギネ「あらあら、私の手柄を横取りするつもりかしら?」

リリ「はあ?あんたの魔法は隣の兵士に当たってたじゃない」

ギネ「それはあなたのことではないかしら?実際私の魔法に押し負けてたことだし」

リリ「じゃあ今ここで試してみますかー?果たしてどっちの方が弱いのか」

ギネ「望む所ですわ」



上条「ちょっ!す、ストップ!!」

リリ「何よ?――あ、じゃあトウマ、あなた測定してよ」

上条「え」

ギネ「成る程ね……ではトウマ様。判定は正確に、そして贔屓無しでお願いします」

上条「俺そんな能力無いんだけど」



ゼロット「あれは……一般人が襲われてる!?トレック、助けに行くぞ!!」

トレック「へぇい」
133 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 12:42:54.22 ID:8ZaYDmWDO

リリ「エルファイアー」

上条「うわっ!」

リリ「あ、ちょっとー!避けてちゃ強さなんて分かんないでしょ?」

上条「む、無理っ!右腕以外に当たったら俺死にますんで!!」

リリ「だからさっきみたいに真ん中に撃ってるじゃん」

上条「……思いっ切り顔面に飛んで来たんですけど」

ギネ「ではノーコンな方は退いていて下さいな」

リリ「まだ私がやってるんで邪魔しないでくれません?」

ギネ「私が……一撃で決めます」

上条「ひ、姫さま!どうかご乱心を抑えて」

ギネ「あら、心外ですわトウマ様」

上条「ご、ごめんなさい……」

ギネ「私は至って――ディヴァイン」

上条「前言撤回っ!」



上条「はぁはぁ…………ひ、引き分けで」

リリ「それは」
ギネ「ダメですわ」

上条「えぇ……じゃあ敵を多く倒した方d」

リリ「サンダー!――ふぅ、まずは2人っと」

ギネ「ライトニング!――こちらは3人ですわね」

リリギネ「」キッ



上条「うわー……こりゃすぐ城門まで行けそうだな」
134 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 13:09:56.42 ID:6tQt7QYDO
続きは夜になります。


あと、9章後の展開が……うーん。

北へ行けば、踊り子ララムさんと戦う乙女エキドナさんが仲間になります

完璧な上条さんハーレム√です。


……まあ、北でいいのかな。
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 13:12:36.25 ID:ewezyVZ/o
おk、夜まで待ってるわ
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 18:38:10.54 ID:o+OEnqmro
おつ
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 19:41:44.18 ID:aE1p4ku10
>>134
安価だ
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 20:23:25.40 ID:fOB8Lwzio
ここじゃ安価は取りやすすぎるだろ
139 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 20:37:57.99 ID:js2Qqk/DO
再開します!





デビアス「そろそろ南から援軍が着く頃だな」

デビ「ククク……リキア同盟軍の驚く顔が目に浮かぶわ」



シャ「た、大変だよロイ様っ!後ろから増援が」

ロイ「くそっ!……ディーク、ルトガー!二人で何とか食い止めてくれ!!」



ディ「――だとよ相棒。じゃあとっとと片付けるか」

ルト「……お前の相棒になった覚えは無い」

ディ「気にすんなって。同じ剣使い同士仲良くしようぜ」

増援1「いたぞ、あそこだっ!」

増援2「城へ行かせてたまるかっ!」

ディ「はっ、早速お出ましかよ」

ルト「……遅れるなよ」

ディ「いいねえ、こういう共闘ってのも」



<エイルカリバー!
<ディヴァイン!



増援1「がはっ……」

増援2「強ぇ……」

ディルト「」



リリ「ちょっといいかしら?」

ディ「あ、ああ」

ギネ「今のは風と光、どちらの魔法で倒れましたか?」

ディ「……よく見てねえから何とも」

ルト「……強いて言うなら光だった」

ギネ「ほらほらっ!やっぱり私の方が強いということでいいかしら?」ニヤニヤ

リリ「うぅ、これで2人差……ま、まだ負けないわよ!」



増援3「第2陣、出撃します!」

増援4「第1陣の奴らは何処に……」ハッ

リリギネ「あらあらふふふ」ニヤリ

増援34「」オワタ



ディ「……一応ロイに報告しないとな」

ルト「……増援消滅と」
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 20:43:10.44 ID:ewezyVZ/o
これ他の奴ら経験値はいらないだろwwwwwwww
141 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 21:10:38.37 ID:gWrnoF0DO
兵士「デ、デビアス様!」

デビ「どうした?もしかして増援部隊がリキア同盟軍でも倒したのか?」

兵士「い、いえ……南から来た増援が消え去ったという報告が」

デビ「……は?そ、そういう冗談とか要らないからマジで」

兵士「それと、我が軍はほぼ全滅状態……残る兵士はごく僅かとの報告も」

デビ「おいおいおいおい」



リリ「ふふっ、何だか楽しくなってきたわ」ヴンッ

ギネ「もうそろそろボスに行きませんこと?」ヴンッ

増援5「俺達の方すら見てないのに……」

増援6「しかも会話しながら……」

リリ「相手はデビアスとかいう屑なのよ?私達が行ったらすぐ終わっちゃうわよ」ヴンッ

ギネ「それもそうね」ヴンッ

増援7「何人集まっても勝てる気が……」

増援8「あの二人を倒すとか無理ゲー……」



ロイ「よ、よし!今の内に一気に攻め込むぞ!」
142 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 22:06:48.99 ID:7icHYzyDO

上条「やれやれ、これでようやくボスに辿り」ドンッ

フィル「あっ、す、すみません!」

上条「あ、ああ」

フィル「考え事をしてて前を見てなかったもので……怪我とかはされてないですか?」

上条「だ、大丈夫です!こっちこそよそ見してたから……俺が悪かったです」

フィル「い、いえいえ!ぶつかったのは私の方からなので……すみません」

上条「いやいやいや!避けてくれるだろうと思っていた上条さんが悪いのですよ」


フィル「……くすっ」

上条「……ははっ、これじゃあお互い謝り続けちゃいますね」

フィル「ですね……あ、申し遅れました。私はフィルです」

上条「フィル――素敵な名前じゃないですか」ニコッ

フィル「え、な、えぇっ!?」

上条「俺は上条当麻。また何処かで会えるといいですね」

フィル「は、はいっ」

上条「では」タッ

フィル「あ……」



フィル(私の名前は『素敵な名前』ですか……男の人にそう言われたのは初めてでした)

フィル(トウマさん……また会えるような気がします)






デビ「くっ……こ、ここは通さぬぞ!」

ロイ(相手はアーマーナイト……レイピア装備である僕の時代が来たぞ!)

ロイ「反逆者デビアスよ、お前に今日を生きる資格は無い――」

ロイ「せいやっ!」ザンッ

デビ「ぐっ……レイガンス様……この者達は、強い……」



ロイ「っしゃあああああああ!!久々に活躍したぞおおおおおお!!」
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 22:08:29.61 ID:ewezyVZ/o
むしろ初じゃね?
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 22:21:43.65 ID:dv4Pgaco0
>>61
ここで一回ボス倒してない?
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 22:24:18.68 ID:ewezyVZ/o
ほんとだ、忘れてたわ
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 22:35:49.71 ID:cdLbZUzvo
ノア殿(の存在価値)はフラグ男に喰われたかwwww
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 22:37:17.19 ID:o+OEnqmro
ノア殿南無
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 22:40:40.50 ID:bnBgRsADO
ノア(ww)
149 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 23:09:09.59 ID:Fr/B8jQDO
上条「お、おめでとうです……あ、この剣要ります?」

ロイ「キルソードだね!!今の僕なら」



武器レベルが足りません。▼



ロイ「え、いや……もう一回」



武器レベルがry▼



ロイ「これは……トウマが使いなよ」スッ

上条「えっ、もしかして熟練度が低いと装備」

ロイ「皆まで言うな!……いや、言ってはいけない」



リリ「これで街の方は大丈夫でしょう……次はオスティア城ね」フゥ

ロイ(……い、一応ボールスのことも)

上条「あ、そういえばリリーナは竜に通用する武器について何か知らないのでせうか?」

リリ「『神将器』のことかしら?」

上条「あれ、確か神将器って……」

ギネ「そうよ。一応“これ”も神将器だけど――本来は『八神将』が使った特別な武器だから」

上条「入手するのは困難、と」

上条(じゃあ何でギネヴィアは持って……?)

リリ「でもこのオスティアにもあるわよ?その『神将器』とやらが」

上条「!何処に」

リリ「でもまずは城の奪還が優先事項だから……ね?」

上条「了解でありますっ!」
150 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/19(水) 23:14:27.81 ID:z3szUouDO






ノア「……はっ」

ノア「――あれ?何で俺こんな所に……確か闘技場でフィルさんと別れて」ギチ

ノア(縄で縛られてる……!?)



サウル「お目覚めですか?ノア殿」

ノア「あ、あんたは確か、同盟軍にいた神父……」

サウル「そうです。そして貴方は戦いが起きようとしているのにも関わらず、闘技場で若い女性と密会などと……断じて許し難い行為です」

ノア「な、何でそのことを……」

サウル「そのような訳で、貴方にはここで懺悔をしていただきます」

ノア「ちょ、ちょっと待った!俺はただ世間知らずな彼女にいろいろ教えていただけで」

サウル「おやおや、『いろいろ』ときましたか」

サウル「……私も彼女に『イロイロ』教えて差し上げたかったですよ」

ノア(こいつ……目がヤバイぞ)



サウル「では懺悔時間は終了です。以後、貴方の出番はありません」

ノア「は、はぁ!?俺がいないとこの後フィルさんは仲間に」

サウル「ご心配無く。こちらには“フラグメーカー”がいますので」

ノア「フラグ……メーカー?」

サウル「それではご機嫌よう」

ノア「待っ」



   〜第7章 完〜
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 23:18:48.32 ID:ewezyVZ/o
ノア…
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 23:37:52.11 ID:dv4Pgaco0
サウル「新世界の神に私はなる」
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 00:20:24.29 ID:7EnQgPcJo
サウル意外と活躍してるなww
154 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/20(木) 08:59:09.69 ID:4qe2YpRDO
相変わらずチート組は敵を一掃することしかしてませんが、今回はサウルさん大活躍な章でもありました!


それでは物語の一つの山場である8章に少しだけ入ります。
155 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/20(木) 09:02:43.83 ID:mZPsq8vDO

アストール「……リキア同盟のロイ将軍だな?」

ロイ「そ、そんな将軍って程じゃないけど……確かに僕がロイです」テレッ

アス「俺はあんたらの味方だから安心しな」



リリ「あら、アストールさんじゃない」

アス「!……おや姫様ですかい。これはまあ何と言う奇遇なことで」

リリ「一体どうしたの?」

アス「いやね、オスティア侯の命令で各地を情報収集にまわってたんだが……」

アス「戻って来てみればなんと、レイガンスとデビアスの野郎共が反乱なんか起こしてるじゃないか」

リリ「――それであなたも戦いに参加を?」

アス「勿論戦いにも参加するが、オスティア侯から城にある宝の死守の命じられていてさ」

リリ「密偵というのは大変な職業ね」

アス「特に『我が愛しの娘リリーナ・成長記録1〜9』だけは何としても!と注文がありまして」

リリ「……私が先に見付けたら処分してもいいかしら?」

アス「さ、さあ……でもまあ『奪われました』と報告するしか」

リリ「ありがとう」ニコッ



ロイ(この男……リリーナの性格の悪さを熟知しているのか?)

リリ「ロイ」

ロイ「なっ、何かな?」ギクッ

リリ「見付けても中見ないでね?」

ロイ「い、嫌だなぁ。真っ先にリリーナに知らせるよ」

リリ「もし見てしまったら――そのくだらない物と一緒に燃やしてあげるわよ?」

ロイ「は、はは……」

ロイ(宝箱には近付かないでおこう)
156 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/20(木) 09:34:31.55 ID:Sg7+sJnDO

アス「そうそう……ボールスさんは城の中央にある小部屋に、裏切り者のレイガンスは奥の玉座で踏ん反り返ってるぜ」

ロイ「じゃあボールスから先に」

リリ「は?」

ロイ「じ、城内制圧が最優先だ!皆、行くぞっ!!」



ギネ「あの、ロイ様……実は先程の戦いで魔道書を全て使ってしまいましたの」

リリ「あ、そういえば私も」

ロイ「え」

ギネ「だから――トウマ様」

上条「な、何でせうか?」

リリ「敵から魔道書を奪ってきてくれない?」

上条「」

ギネ「これでも私、理魔法も使えますので」ニコッ

リリ「その間、私達は休んでるわ」ニコッ

ギネ「でもあまりにも遅いと――」

リリ「二人で反乱起こしちゃうぞ?」



上条「書よこせやあああああああ!!」ダッダッ

魔道士「ひっ!な、何か突っ込んで来た!?」

兵士「お、おい早く魔法を」

魔道士「それが何故か打ち消されて……がはっ」

上条「早く……ええいっ、いいからその手を離せええええ!!」グイッ

魔道士「だ、誰が離すもんかっ!」グイッ

上条「俺達の、生死が掛かって」バッ

魔道士「あ」

上条「奪ったどー!!」
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 09:53:34.70 ID:tLVQG0pDO
新訳が凱旋一方さんと新生アイテムの話だからマジ楽しみ
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 10:07:54.38 ID:t9HYaQDS0
魔道士から書奪うとか鬼畜wwwwww
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 12:49:25.72 ID:RljH1mxDO
>>157は誤爆です。すまん
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 19:23:41.57 ID:wDqxyzPSo
魔導書失った敵兵相手に、ようやくロイの仕事ができるじゃないか
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 19:28:53.37 ID:pUAfHR8m0
なにこれ面白いwwww
そして封印の剣がやりたくなってきた
162 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/20(木) 19:40:54.03 ID:xXhUomEDO
お待たせしました。

キャス可愛いよキャス、ということで4、5レスくらいそっちの話になります。





キャス「へへへ、予想通りまたやってるよ」

キャス「全く偉い人達ってのはバカだね……そんなに戦争ばっかして何が面白いだろう」

キャス「ま、いいや。せっかくだから頂けるものは頂きましょう!」

キャス(……とか言ってみたものの、本当はリキア同盟軍が攻めてきたから――なんて言えないよね)

キャス(べ、別にあたしはー?トウマとかどうでもいい……はず。ど、どうせ変な期待なんかしても何も起きるはずないのよ……)



上条「うるあぁっ!!」バッ

魔道士「なっ、何なんだよこいつは……新手の盗賊か!?」

上条「へへっ!さーてこれで、ひーふーみー……6冊か」

上条「そろそろ切り上げて姫様達の元に戻りますか――っと?」



キャス「な、何すんのよ!?離しなさいっ」

兵士「貴様盗賊だなっ!……レイガンス様は宝を奪われないようにとの仰せだ」

キャス「だから何!?まだあたしは何も盗っちゃいないわよ!」

兵士「この嘘つきが!盗賊ってのはそんなに宝が大事なのか?」

キャス(……あーあ、ほら言わんこっちゃない。やっぱり盗賊ってだけで嫌われるのよ)

兵士「なんなら今この場で――」ブンッ

キャス(はい、あたしの人生終わり……)ギュッ
163 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/20(木) 20:33:32.72 ID:JQmxRynDO



ガキンッ



上条「……おい、その剣を離せよ」

兵士「何だお前は!……そうか、この盗賊の仲間だな?」

上条「そうだ。だからその娘から離れろよ」

兵士「はっ、英雄気取りが……まずはお前から地獄に送ってやる!」

上条「やれやれ……」




スタン




上条「――居合切り」






兵士「……、……っ!」ドサ

上条「ふうっ。け、結構緊張するな……」

キャス(……強い)



上条「大丈夫か?怪我とかしてないか?」

キャス「あ、う、うん」

上条「そうかそうか。とにかくキャスが無事で良かっですよ」ナデナデ

キャス「……っ!」



キャス「そ、それにしてもあたし達って不思議とよく会うよねぇ」

上条「そういえばそうだなー」

キャス「あの、それで……何であたしなんかを助けてくれたの?」

上条「困っている人を助けるのに理由なんているのか?」

キャス「で、でもあたしは……盗賊なんだよ?貴族達の宝を盗む……」

上条「へえ、そいつは凄いな。ルパン三世も顔負けってか?」ハハッ

キャス「な、何言ってんのよ!盗賊って言ったらただの悪者というイメージしか」

上条「別にキャスは悪者ってわけじゃ無いんだよな?盗賊やってるのは何か訳があって――」

上条「まあ、それに関して余分な詮索はしないでおきますが」

キャス(……何でもお見通しってわけね)
164 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/20(木) 21:49:19.01 ID:u3LAiBGDO

キャス「盗賊になった理由――それを話してあげる」

上条「あ、無理に話さなくてもいいですよ?人には隠し事の一つや二つ」

キャス「いいの。あなたには知って欲しいから……」

上条「で、ではお願いします」



キャス「実はあたし、農村に住む普通の女の子だったのよ」

キャス「でもね……あたしの村は『ベルンが攻めてくるから作戦上必要だから』って、土地の領主様に焼き払われたの」

上条「なっ!?そんなことがあっていいわけ」

キャス「うん――それまでも食べていくのがやっとだったのに、家も畑も失って……皆バラバラになって……」

キャス「だからあたしは戦争が嫌い。土地の人達から奪った物でぬくぬくと生きている貴族達が嫌い……!」

上条「そうか……辛い思いをしたんだな」

キャス「……うん……うぅっ……」



上条「――家族はまだいるのか?」

キャス「う、うん。たまに顔を見に行ったりするけど」

上条「そか。なら良かったよ」

キャス「でも……」

上条「それじゃあ上条さんも大胆カミングアウトー」

キャス「?」
165 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/20(木) 22:27:06.10 ID:n8jbpLuDO



上条「俺はこの世界の人間じゃないし、知り合いなんてのも勿論いない――正真正銘の“孤独な人”なのですよ」

キャス「え……」

上条「目が覚めたらこの世界に居てですね。いきなり戦いに巻き込まれるわ、突然雷を撃たれるわで……それはもう大変でした」

キャス「……そ、壮絶な始まり方ね」

上条「もしかしたら元の世界には帰れないんじゃ?とか――最初の頃はそんな恐怖に怯えてたけど」

キャス「けど?」



上条「仲間が出来たし、戦友も出来た。自分が戦う理由もある……もう一人じゃない」

キャス「……」

上条「まあ、キャスが味わった悔しさや苦しさの方が何倍も辛いだろうし」

上条「『何言ってんだこの電波野郎は』とか『早く己の世界にでも帰れ』とでも思っていたら、それはそれでいいんですがね」

キャス「そんなこと……思うわけないじゃない」

上条「それはそれは光栄です」ニコッ

キャス「っ」

キャス(成る程、この気持ちが――)

キャス「……あのね、トウマ。あたし、」



サウル「えー、トウマ殿ー。そろそろ戻らないと内紛戦争勃発の危機ですがー」

キャス条「!」
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 22:57:47.45 ID:dsG6hoqu0
 おいサウル、おい!!
オ・シ・オ・キ・カ・ク・テ・イ・ネ☆

 上条当麻争奪紛争なんかも始まりそうで怖いwwwwww
167 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/20(木) 23:01:31.86 ID:YtzbspSDO
上条「げっ!すっかり忘れてた!!」

キャス(な、内紛って……何?)

上条「じ、じゃあそういうことだから!またなキャス!」

キャス「え、あ、あたしも……その、一緒に!」



サウル「……失礼ですが彼はもういませんよ?」

キャス「!?あ、あなた誰?トウマの仲間?さっきの聞いてた!?」

サウル「質問が多いようですが……とりあえず私は先程来たばかりなので、お二人が何を話していたのかはご存知無いです」

キャス「は、はぁ……良かった」

サウル「――本当に良かったのですか?」

キャス「え?それってどういう」

サウル「それは私の役目ではなくて、貴女自身で気付いて下さい」

キャス「ちょっ、待ってよ」



サウル「ああ、それと今後の貴女についてですが――」

サウル「トウマ殿がいる私達リキア同盟軍に加入するのも選択肢の一つではないでしょうか」

キャス「それは……分かってるけど」

サウル「やることがあるならそちらから優先して頂いても勿論構いませんよ?」

サウル「――決定するのは、全て貴女です」



キャス「そうね……じゃあ少し寄り道してくるから」

サウル「ご賢明な判断で何よりです……では、トウマ殿に伝言などはありますか?」

キャス「あ、うーん……次会った時に直接言うから特に無いかな」

サウル「了解です。それでは道中お気を付けて」

キャス「はい!ありがとうございました」ペコ



サウル「私だってやる時はやりますよ」
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 23:05:44.05 ID:dsG6hoqu0
 ごめんサウル……さっきは悪く言って済まなかったよ……
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 23:08:37.39 ID:MTMtLFbbo
サウルは容姿が整ってる女性なら誰でもいいのだ
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/20(木) 23:34:52.10 ID:pUAfHR8m0
>>169
ニイメちゃんはダメですか!
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 02:09:21.32 ID:w9sAQ97Ho
>>169
しかしサウルドロシーの支援会話は最高だ
172 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 08:56:13.85 ID:E91pDuSDO
上条「か、上条当麻、只今帰還致しましたっ!」

ギネ「あらご苦労様」

リリ「6冊も集めるとはなかなかやるわね。褒めて遣わそう」

上条「は、ははぁっ!勿体無きお言葉、ありがたく頂戴致します」

ギネ「――さて、それでは」スクッ

リリ「――行くとしますか」スクッ

上条(とうとう殺戮破壊兵器が始動してしまった……最早誰にも止められない!)



オージェ「あれ?バースさん、行き止まりになっています」

バース「大丈夫だ、この壁にはヒビが入っている。何度か攻撃してみろ」

ウェンディ「兄上は……何処にいるのでs」


<ファイアー!

ガラガラ…


バース「」

オー「」

リリ「ちっ、ここもハズレかぁ」

ウェン「り、リリーナ様っ!?」

リリ「んー?……あら、あなた達は」

バース「……お、お久しぶりでございます」

ウェン「ひ、姫様が無事で何よりです」

オー「か、感動的な再会ですね」

リリ(……誰だったかしら)
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 09:23:24.96 ID:PAp9rEQto
この二人は杖なんて使う気ないんだろうな
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 10:30:40.16 ID:7sHVNOim0
部下なのに忘れられとるwwww
175 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 13:08:23.65 ID:j5nbTpPDO

ロイ(よ、よっしゃ……僕が一番乗りだ)


タッタッ


ロイ「――レイガンス!オスティア城を返して貰うぞ!!」

レイガンス「忌ま忌ましい同盟の死にぞこない共……来るがいい、残らず叩き切ってくれるわ!」

ロイ「はっ、僕のレイピアの前に平伏すが」キンッ



レイピアがこわれた。▼



ロイ「」

ロイ(どどどどうしよう……特効付きなのに弾かれたんですけど。そして折れたんですけど!)

レイガ「……何と脆弱な剣よ」

ロイ「だ、黙れ!僕はまだ本気を」

レイガ「次はこちらの――番だ」ヒュン

ロイ「っ!?」



ドッ



ロイ「ぐっ……」

レイガ「哀れな姿だな!まさか槍が伸びるとは思わなかっただろう?」

ロイ(くそっ、右足が……動け、動いてくれっ)

レイガ「終わりだ、フェレ侯ロイ」

ロイ「……僕はまだ負ける訳には……!」






上条「はい、油断禁物ってね――ルトガーは左足、ディークは右足を!」

ルト「……ああ」ザンッ

ディ「はいよっと」ザンッ

レイガ「なっ、いつの間に!?」

上条「頭がら空きですよっと!!」ブンッ

レイガ「ぐぉっ……!?」



上条「――トライアングルアタックってね」キリッ

ロイ「一人傭兵なんですが」
176 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 14:33:18.23 ID:MyaWIGUDO
レイガ「なめた真似を……吹き飛べ!」ヒュン

ロイ「あれは!……危ないトウマ!」

上条「おやおや、これは防ぎようが――」ニヤリ



上条「ルゥ、ウォルト!」

ルゥ「フ、ファイアー!」

ウォ「そこだっ」

レイガ「がはっ……!」

ロイ(!味方に出す命令の的確さとジェネラル相手にこの強さ、……トウマ、君は一体――)

レイガ「くそ……ば、馬鹿め!呆けてる場合か!」ヒュン

ロイ「え?あ」

上条「あれま」



シャ「――おっとっと、危ない危ない。ギリセーフッ!」バサッ

ロイ「シ、シャニー!?」

クラ「さあ、ライブをかけますわよ」

エレン「分かりました!」



レイガ「お、おのれ……!貴様何者だっ!」

上条「いやいや、上条さんは名乗る程の者ではないので」

レイガ「カミジョー?……そうか、お前があの」

上条「いやおい待て、どのカミジョーだよ」
177 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 14:45:34.11 ID:5IfjULbDO



ズウンッ



上条「お、どうやらお別れの時間のようです」

レイガ「何を言うかと思ったら……わしはまだ死んでおらんぞ!」

上条「いえ、決着はつきました」

レイガ「だからわしは」



ズンッ



リリ「はぁいこんにちは、反逆軍のボス・レイガンス様」

ギネ「お会い出来て光栄ですわ」

レイガ「リリーナ様……ちっ、しくじりおったか」

リリ「早速だけど何か遺す言葉は?」

レイガ「……時代が変わるのですよ。わしはそれに従うだけだ」

レイガ「それを読み取れなかった愚かなヘクトル様とは違う!」ヒュン

ギネ「サンダー」

レイガ「っ……わ、わしの槍が粉々に……!?」

リリ「さすがの私でも、お父様の悪口言われたら我慢出来ないわ」



リリ「――塵と化せ」

リリギネ「エルファイアー」

レイガ「……!!!」
178 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 18:47:04.91 ID:GfEUkLODO
お待たせしました。8章完結までいきます。





上条「はぁ……ようやく終わった」

ロイ「トウマが来てくれなかったら今頃僕は……本当にありがとう」

上条「いえいえ、上条さんは『仲間を助ける』という当然のことをしたまでですよ」

上条「それに、俺一人の力だけじゃなかったですし」

ロイ「……そうだね。僕はどうかしてたよ」

上条「何でも一人で抱え込まないで、たまには俺らも頼って下さいな」

ロイ「うん、そうするよ」



ロイ「……それにしてもトウマは」

レイガ「……くそ、共め゛ぇ……誰か殺して……や゛る……!」ブンッ

上条「なっ、あいつまだ生きて――」ハッ

クラ「え、あ……きゃあっ!」

上条「……くそっ!」バッ






ドスッ






上条「――――――あ……?」



ギネ「あいつ……っ!?アーリアルッ!!」

レイガ「がはっ……へっ、ざまあ……みろ……」

上条「……っ……か……」ドサ



ロイ「トウ……マ……?」
179 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 18:58:34.66 ID:TA98WsVDO

ロイ(どうして槍が刺さった?どうして血があんなに出てる?どうしてトウマは)

ロイ「――はっ!だ、誰か早く回復をっ!!」

エレン「で、でも!槍が刺さってて傷口を塞ぐことが……!」

ロイ「だったら!!」

リリ「無理に抜いてはダメよロイ!傷口が広がってしまうわよ!?」

ロイ「じゃあどうしたらいいんだ……!!」



上条(……はは、さすがは不幸体質。全然ついてないや)

クラ「な、何で私を庇って……そ、そんなの嫌ですわっ!目を開けなさいトウマっ!!」

上条(でもまあ、クラリーネが無事で良かった……かな)






??『あーらら。ここは俺の出番かなっと』

上条『――はい?あなた誰ですか?というかここ何処?』

??『俺?俺は――ローラン』

上条『ろーらん?』

ローラン『え、知らない?八神将の一人の』

上条『ああ、そういえばロイが言ってたような……



上条『あ、待った』

ロー『はいどうぞ。まあ、君が何を言いたいか分かる気がするけど』

上条『亡霊ですか?』

ロー『正解。ちなみに君も現在進行形で死にかけてるよ?』

上条『ええまあ』

ロー『亡霊仲間になっちゃいな!』グッ

上条(全然嬉しくない……)
180 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 19:11:36.59 ID:yMRO5CWDO
ロー『まあ、冗談はさておき』

上条『……それで、そんな大英雄様が俺に何の用で?』

ロー『君さー、今のままだと死んじゃうけどいいの?』

上条『勿論嫌ですよ!でも俺は助からないみたいじゃないですか……』

ロー『あーあ。こんな凄い素質を持った剣士を亡くすなんて勿体ないなー』

上条『はい?幻想殺ししか使えない俺が?』

ロー『驚いたな……もしかして自覚無いのかい?』

上条『俺なんかよりも、ディークとかルトガーの方が』

ロー『あーそれでさ、もしよかったらデュランダルの後継者になってくれない?』

上条(スルーか)



上条『デュランダル……神将器か何かで?』

ロー『そそ。【烈火の剣】デュランダル』

上条『願ってもない話なんですが……亡霊になりかけてる俺にどう使えと?』

ロー『大丈夫大丈夫。俺の試練をクリア出来たら生き返らせてあげるから』

上条『……は?』

ロー『その試練とは――』






スー「……声が聞こえる」

ロイ「ほ、本当かスー!?」

スー「『この体を借りる』……?」

ロイ「それは一体どういう意味――」

リリ「ロイ!ト、トウマが……」

ギネ「刺さってた槍だけ残して……消えたわ」

ロイ「え……えぇっ!?」



ボールス「騒ぎが収まった……城内の戦いが終わったのか?――というか誰か助けに来て下さい」



   〜第8章 完〜
181 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 19:21:52.88 ID:aKTkdt+DO
ここまでご覧頂きありがとうございます。

ローランの喋り方が原作と違うのですが、そこはまあ寛大な心で無視してください。

8章外伝は本日21時頃から投下します!
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 20:04:43.07 ID:1fwbYL/j0
 乙乙!!!
原作知らないけど公式サイトの設定見ながら
楽しく読ませてもらってます!
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 20:12:37.67 ID:5duYtpUDO
リリーナさんがアレな時点で原作うんぬんは今更な訳で。
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 21:42:29.16 ID:IbB5zPS6o
ボールスカワイソスww
185 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 22:00:33.15 ID:b142xQ8DO
8章外伝始めます!





ロー『――ここの火山の麓にいる敵を一人で制圧し、デュランダルを奪還すること』

上条『すみません、よく理解出来ません』

ロー『要は一人でクリアしろってことね』

上条『うん、まずそこが無理』

上条『そもそも肉体が無いし、この状態からだと武器を持って無いんですけど』

ロー『肉体なら――はいよ』ドサ

上条『ちょっ、俺の体!……もう少し丁寧に扱って欲しいのですが』

ロー『ごめんごめん……あ、そうそう。槍が刺さってたみたいだから傷口はそのままだよ』

上条『え』

ロー『ちなみにここで受けた傷なんかは当然君の体に残るし、デュランダルを取り戻せなかった場合は死にます』

上条『何と』

ロー『更に後継者になれなかった場合も死にます』

上条『おい、絶望せざるを得ない言葉が出て来たぞ』

ロー『じゃあ期待してるから頑張って』スッ



上条「待っ……って痛っ!!」

上条(うはー……マジで体に穴が空いたままスタートかよ……)

ロー『あ』

上条「うわっ、びっく……っつ〜!」

ロー『何か君本当に危なそうだから、傷薬渡しておくよ』

上条「傷口に響くから最初に渡しておいてくれ……」

ロー『それじゃ先に玉座で待ってるからー』スッ

上条「だから待っ――はぁ。さてさて、生きる為にもやるしかないか!」
186 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 23:10:49.46 ID:rYXRcaBDO
山賊「お、お頭!侵入者が現れました!」

ヘニング「何だと!数はどのくらいだ?」

山賊「それが……一人です」

ヘニ「はぁ?何でまたこんな所に一人で……まあいい、丁重に“もて成し”てやれ!」

山賊「へい、分かりやした!」



上条「ぜぇ……はぁ……歩くだけでもキツイ」

ロー『おいおーい!』

上条「おわっ……き、傷口開くって……」

ロー『待ってても暇なだけだから、本当に強いかどうか見極めさせてもらうよ』

上条「どうぞ勝手に……でも、邪魔だけはしないでくれよ」

ロー『はいよ――あ、敵』

上条「え?何処に」

ロー『前だよ、前』

上条「前?……って、あんたが邪魔で見えないんだよ!」ブンッ

ロー『おっと失敬』

上条(くそっ、こいつの所為で余計に体力が……)



魔道士「ファイアー!」

上条「幻想殺し――からのっ」ザンッ

ロー(ほう、魔法を打ち消す“幻想殺し”……こいつは凄いな)

上条「いつつ……ふぅ」

ロー(まあ、ボスまでに力尽きないといいけど)

上条「……それにしても暑いな」

ロー『マグマの谷ですから』

上条「あんたは暑くないのか?」

ロー『幽霊、亡霊などは暑さなんか効きません。勿論どんな寒さにも堪えれます』

上条「そりゃそうか」

ロー『さあ、無駄口叩いてる暇があったら先に進もうぜ!』

上条「……ちょっとくらい休ませてくれよ」
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 23:18:48.11 ID:2WDBKSujo
クラスチェンジしてない+レベルアップ目的で行くとちょっとボスが辛いよね
まあ、鉄縛りデフォでやってるせいもあるけど
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 23:32:03.54 ID:EpJ2bMhAO
封印にもデュランダルあるの?
てか上条さんあれ片手で持てるのか?
189 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/21(金) 23:55:45.85 ID:HNLluilDO
上条(あー……何か頭がぼーっとしてきたな)フラッ

ロー『お、おい!そっちは崖だぞ』

上条「えっ、あっ、落ち、るっ」

山賊1「ははっ、そのまま落っちま……え?」ガシッ

上条「よいしょー」グイッ

山賊1「う、うわああぁっ……」

上条「危ない危ないっと」

山賊2「おい、安心するのはまだ早いぞ!」ブンッ

上条「はぁ――――居合切り」スタン

山賊2「な……早ぇ……」

ロー(やはり見込んだ通りの腕前だな……)



ロー『なあ、新しい必殺技とか覚えたくない?』

上条「……いきなり何なんですか」

ロー『いやあ、君程の腕前があれば習得出来ると思うんだけど』

上条「うーん……ちなみにどんなのですかね?」

ロー『こう、剣の切っ先をぐるんって回して斬るんだけど……あ、名前は燕返し』

上条「すげー分かりづらいんだけど」

ロー『そこは実践で体感してみようぜ!』

上条(一々苛っとくる言い方だな……)



戦士「ふんっ」

上条「遅い!――はっ」ブンッ

上条(確か剣先を回すんだったっけ?)

上条「――燕返しっ!」ザシュッ

戦士「がはっ……こいつ強ぇ……」



ロー『な?強いだろ?』

上条「何か違う気が……切っ先は回すんじゃなくて、振り下ろした方向と逆の方向に戻すんじゃないのか?」

上条「こう――ブンッ、ブンッみたいに」

ロー『あー、そんな気がしてきた』

上条(この野郎……)
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/22(土) 00:10:46.40 ID:Rkr5c3nr0
 ローランwwwwwwテキトーだなwwwwww
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/22(土) 15:09:55.46 ID:nmpwXj72o
最後はやっぱりソードマスターのアレを習得するんだろうか
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/22(土) 16:09:32.18 ID:HwmiUI8ho
feはいつ新作でるんだろうね、GBA三作DS0
193 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/22(土) 19:48:19.66 ID:O6mov/MDO
遅くなりましたが再開します。







上条「……玉座はまだ……ですか」

ロー『いやー、君って本当に強いじゃん』

上条「まあ……な」

ロー『おや、そろそろ限界ってとこかな?』

上条「はっ……誰がこんな所でくたばりますかよ」

ロー『でも傷口が開きかかってるようだし、膝は震えてるけど?』

上条「俺には待ってくれている仲間がいるんだよ……一人で勝手に[ピーーー]るかっての」

ロー『ふっ、いいねぇそういうの』

上条「お前にも仲間がいたんだろ?」

ロー『ああ、何せ“八神将”だからな。テュルバンとかアトスとか――とにかくいろんな仲間がいたよ』

上条「……そうか。なら余計頑張らないとな」

ロー『へぇ。“新生八神将”でも作る気でいるのか?』

上条「それを決めるのはリーダー次第ですよ」

ロー(……いいリーダーを持ったな)



ヘニ「やれやれ……んなとこまで何の用だ?」

上条「――お?あいつがボスか?」

ロー『そのようだな……だがいいのか?相手は上級職の勇者だぞ』

上条「物は試し、だろ?」

ヘニ「まあ、来ちまった以上は……帰せねえよなっ」ブンッ

上条「俺もあんたを倒さないと生きたまま帰れないんで、そこんとこよろしくっ」ブンッ

ヘニ「おっと、血の気が多い奴は嫌いじゃないぜ」キンッ

ロー(……実際はどんどん血の気が無くなってきてるんだけどね)
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/22(土) 20:02:47.72 ID:Rkr5c3nr0
 上条さんガンバレ!!!!
195 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/22(土) 20:37:36.20 ID:O6mov/MDO
[ピーーー]が残念なので>>193の修正版。





上条「……玉座はまだ……ですか」

ロー『いやー、君って本当に強いじゃん』

上条「まあ……な」

ロー『おや、そろそろ限界ってとこかな?』

上条「はっ……誰がこんな所でくたばりますかよ」

ロー『でも傷口が開きかかってるようだし、膝は震えてるけど?』

上条「俺には待ってくれている仲間がいるんだよ……一人で勝手に力尽きるかっての」

ロー『ふっ、いいねぇそういうの』

上条「お前にも仲間がいたんだろ?」

ロー『ああ、何せ“八神将”だからな。テュルバンとかアトスとか――とにかくいろんな仲間がいたよ』

上条「……そうか。なら余計頑張らないとな」

ロー『へぇ。“新生八神将”でも作る気でいるのか?』

上条「それを決めるのはリーダー次第ですよ」

ロー(……いいリーダーを持ったな)



ヘニ「やれやれ……んなとこまで何の用だ?」

上条「――お?あいつがボスか?」

ロー『そのようだな……だがいいのか?相手は上級職の勇者だぞ』

上条「物は試し、だろ?」

ヘニ「まあ、来ちまった以上は……帰せねえよなっ」ブンッ

上条「俺もあんたを倒さないと生きたまま帰れないんで、そこんとこよろしくっ」ブンッ

ヘニ「おっと、血の気が多い奴は嫌いじゃないぜ」キンッ

ロー(……実際はどんどん血の気が無くなってきてるんだけどね)
196 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/22(土) 20:40:16.83 ID:O6mov/MDO

上条「――居合」スッ

ヘニ「甘いな」ガッ

上条「と見せかけて燕返し!」

ヘニ「ぐっ……や、やっぱりか……」

ロー『おお、今のは凄いな』

上条「…………もう無理」ドサ

ロー『いやいや。もう目の前にあるんだから踏ん張ろうよ』

上条「……何かもう体に力が入らないっていうか」

ロー『やれやれ……でもまあ、試練に合格したんだしいいか』

上条「合格か……良かった」ホッ



ロー『そしてこれが――』

上条「【烈火の剣】デュランダル……」

ロー『見た目は普通の剣なんだけどね』

上条「いやあの、十分カッコイイんですが」

ロー『それに結構大きいから両手じゃないと持てないよ』

上条「え」

ロー『え、て君。もしかして片手だけで持とうとしてたのかい?』

上条「だってそりゃ……まあ」
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/22(土) 21:13:48.37 ID:44D2lL8Eo
こういうファンタジー物をここでやるならメール欄に[saga]は必須

魔力→魔翌力
死ね→[ピーーー]
198 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/22(土) 21:28:50.13 ID:O6mov/MDO
>>129とか
魔翌力になってる……

>>197
ありがとう!






ロー『あ、少し昔話をするよ』

上条「……どうぞ」

ロー『人竜戦役の後――このオスティア戻ってきた時にさ、デュランダルを天高くかざしたんだ』

上条「何でわざわざ」

ロー『いやー、下々の人達にに見せ付ける為かな?』

上条「そうか……とりあえずあんたを英雄として尊敬してる全人類に謝れ」



ロー『そしたら戦いに荒れた大地や様変わりした自然が全て元に戻ったんだ』

上条「そ、それくらいの力がこの剣に……?」

ロー『千年――正確には980年という年月、誰も使わなかったから……』

ロー『本来とは比べ物にならないくらい弱いよ』

上条「はい?」

ロー『そんな中、エル?……あ、エリウッドっていう奴は見事に使いこなしていたよ』

上条(!ロイの親父さんか)

ロー『今の奥さんを斬っちゃうとか酷いこともしてたけどね』

上条「」

ロー『まあ、どう使うかは君次第だよ?残りの使用も限られてるようだし』



上条「ところで……重大重要な質問があるのですが」

ロー『何かな?』

上条「幻想殺しが使える右手で持っても大丈夫なのでせうか?」

ロー『…………アディオス!』

上条「お、おいっ!逃げんな!!」
199 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/22(土) 22:57:23.02 ID:O6mov/MDO



ロー『そいつは困ったなー……せっかくの特性が消され兼ねん』

上条「じゃあどうしたら」

ロー『――要は右手で本体を触らなければいいんだな?』

ロー『だったら、左手で剣を持って右手は沿える感じで』

上条「こうか?――はっ!」フォン



上条「…………成る程ね。この上無く剣が振りにくいわ」

ロー『だったらもう左腕だけを鍛えることだな!』

上条「それだと左だけマッチョさんになっちゃうじゃないですか」

ロー『使える分まだマシな方だろ?そして使う時はこう叫ぶんだ!』

ロー『「また暴れ出しやがった……し、静まれ……俺の左腕……っ!【烈火の剣】デュランダル!!」』

上条「うわぁ……敵に引かれる確率高いし、周囲からの視線が痛そうだから絶対言いたくない」

ロー『ごちゃごちゃと喧しい奴だな……ほら、目的の神将器取ったならさっさと仲間の元に戻れよ』

上条「くそっ……というか、いつ俺が後継者だって分かったんだ?」

ロー『デュランダルを持てたから』

上条「へ?もしかして普通の人は持つことすら出来ないの?」

ロー『そそ。素質の無い人はあまりの重たさに腰を抜かして動けなくなるらしい』

上条(なんつー危険な物を渡してんだ……)
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/23(日) 00:37:32.48 ID:XloDygPbo
エリンギはあれで使いこなせていたのか……?ww
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/23(日) 01:31:50.11 ID:fXcPspuZo
あれ、もともとリンの剣のはずだったくらいだからな
202 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/23(日) 15:14:37.72 ID:kkvgMqHDO
ロー『それじゃあそろそろ仲間の元に帰してあげよう』

上条「……いろいろありがとな」

ロー『まあ、世界を救った英雄に出来ないことは無いみたいな?』

上条(こんな性格じゃなければ尊敬したんだが)

ロー『あ、そうだ。最後に君の名前を聞いてもいい?』

上条「凄い今更だな…………上条当麻ですよ」



ロー『――この世界の未来は君に託したよ、トウマ』






リリ「はぁ……」

ギネ「あら貴女が溜め息をつくなんて珍しいわね」

リリ「だって……トウマがいないと、この軍の頼りなさったら見るに堪えないわよ」

ギネ「……確かにそうですわね」

リリ「もしこの状況でベルンと戦ったら勝てる気がしないですもの」

ロイ(あんたら二人が居れば負ける気がしないんだが)



ロイ「それにしてもトウマは一体何処に……」

シャ「突然空から降ってきたりするかも」

ロイ「まさかそんn」

上条「げふっ」ドサッ

ロイ「」

上条「血が……足りぬ……」

ロイ「だっ、誰でもいいからライブ使える人!回復急いで!!」
203 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/23(日) 20:10:55.85 ID:kkvgMqHDO

上条「――という訳で、この【烈火の剣】デュランダルを入手しました」

リリ「デュランダルの取り出し方はローラン直系の者しか知らないはずだけど、本人なら知ってて当然……と」

リリ「確かに辻褄は合うわね」

上条「まあ、そこは信じてもらえなくてもいいので……とりあえず皆さんに心配かけました」

リリ「で、でも私は無事に帰ってくるって信じてたわよ」

ギネ「全くもう……ほら、クラリーネをご覧なさい。あの泣きすぎて真っ赤になった目を」

クラ「なっ……!?こ、これは目にゴミが入っただけですのっ!」

エレン「あれ?そういえば姫さまも落ち着きが無かったような……」

ギネ「あ、あれは違うわよ――と、とにかく!これで貴方がどれくらい私達を心配させてたかが分かったでしょう?」

上条「いやもう本当にすみませんでした。そしてごめんなさい」



リリ「ねぇ、ちょっとその剣貸してくれないかしら?」

上条「あ、どうぞ――っと待っt」

リリ「……へえ〜、結構重いのね」

上条「え」

上条(……自分以外に持てる人がいたんですけど)



サウル(私も同じように姿を消せば、あんな風に女性陣から心配を……)グッ
204 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/23(日) 22:18:46.78 ID:kkvgMqHDO

ロイ「さて……トウマの傷も癒えてないだろうから休息でも」

上条「あ、ありがたいでs」

兵士「た、大変です!オスティア城外にベルンの竜騎士団が!」

上条「……」

ロイ「な、何っ!?」

ロイ(セシリアさんは間に合わ無かったのか……!)



ナー「クックックッ……ロイと言うのはお前か?」

ロイ「そうだけど?」

クラ「――あら、誰かと思えば“下品”ではありませんの」

リリ「あ、そういえば前に見たことあるわねー……確か三竜将(笑)の方でしたっけ?」

ギネ「髪型は相変わらず、と。あんなの人に晒してて恥ずかしくないのかしら?」

ナー「お、お前らっ!全部聞こえてるよっ!!」



ナー「……さ、さあ大人しく、このオスティアを渡して貰おうか」

ロイ「冗談じゃない!誰がお前達なんかに……!!」

ナー「ほう。ならそのボロボロの戦力で私達と戦うか?」



リリ「はあ?髪を越えて脳まで可笑しくなっちゃったのかしら?」

ギネ「何しろ――このアーリアルと」

上条「――デュランダルがある限り」

リリ「私達は負けないわよっ!」

ナー「くっ……!」
205 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 00:05:54.89 ID:bfWyrjaDO

パーシバル「そこまでだ!」

ナー「な!?……い、一体何故エトルリア王国の部隊が……」

パー「私はエトルリア王国騎士軍将パーシバル」

パー「先日、魔道軍将セシリアを通してオスティアから我が国に保護要請がなされた」

ロイ(アレンとランスは何とか間に合ったのか……それにしても姿が見当たらないな)キョロキョロ



パー「したがってオスティアは今よりエトルリア王国の保護下に入る」

ナー「な、何ぃ……」

リリ「何ですって!?――異議ありっ!」

セシリア「ダメよリリーナ、これは決定事項なの」

リリ「むぅ……」

ナー「き、貴様は……」

セシ「私はエトルリア王国魔道軍将セシリア」

セシ「このオスティアにはゆかりがあるのよ。だからあなたの好きにはさせないわ」

ナー「ぐっ……おのれ……おのれっ!」



上条「おやおや、先程までの威勢は」

ギネ「何処に消えたのかしら?」

ナー「き、貴様らは特に何もして無いだろっ!?」

ギネ条「……神将器」チラッ

ナー「――くそ、引き上げるぞっ!」バサッ

パー(逃げたな)

セシ(逃げたわね)
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 00:28:43.89 ID:oiTA7L2zo
魔乳軍将キター
207 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 10:40:05.12 ID:bfWyrjaDO
パー「リキア同盟のロイ将軍か?」

ロイ「は、はい!エトルリアの助力が無ければ今頃オスティアは……本当にありがとうございました」

リリ(私達でも何とか出来たのじゃないかしら?)

ロイ(ま、まあまあ……)

パー「礼を言うならば、難色を示す国王に無理矢r」

セシ「無理矢――何かしら?」

パー「……食い下がった魔道軍将に言うがいい」

ロイ「こ、国王に逆らったのですか?」

パー「そうだ、命知らずだろう?」

上条(これがあのリリーナの師匠……何か納得)



パー「さて軍将二人までもが国を長く空けるわけにもいかない……セシリア!後は任せるぞ」

セシ「はい、お任せを」

パー「それと――ふむ、君が烈火の剣の使い手か?」

上条「い、一応そんな感じです」

パー「ほう……これからの活躍を楽しみにしているぞ」

上条「え、それってどういう」

パー「ではまた何処かで」

上条「……はぁ」
208 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 11:14:25.25 ID:bfWyrjaDO

セシ「少し疲れが見えるけど、とりあえず元気そうねロイ」

ロイ「セシリアさん!お久しぶりです」

セシ「でも間に合って良かったわ」

ロイ「すみません、無理をしていただいたみたいで……」

セシ「いいえ、違うわよ。オスティア保護要請はエトルリアにとっても利のある話だったの」

ロイ「利……ですか?」



リリ「どうせオスティアを我が物顔で治める気でいるんじゃないのかしら?」

セシ「あらリリーナ、酷いことを言うのね」

リリ「だって……」

セシ「せっかく久しぶりに会えたと言うのに……そういえば魔道のウデは上達してる?」

リリ「す、少しくらいは」

セシ「そう……リリーナには魔道について天が与えた素質があるわ」

リリ「天が、与えた……?」

セシ「努力すれば誰も敵わない魔道士になれるわよ」

リリ「は、はい!頑張りますっ」

ロイ(あれで“少し”……今後、理魔法の神将器なんて物を使ったりしたら)

上条(世界が……滅ぶ)ゾクッ



セシ「――要は、他国を攻めているベルンの勢力拡大を防ぐ為なのよ」

ロイ「エトルリアは攻め込まれたわけではないから、直接手出しが出来ない……ということですね?」

セシ「そういうこと。だからお礼はいらないわ」

ロイ「分かりました。どうぞ奥で軍の皆に会って下さい」

セシ「フフ……しばらく見ない間に随分逞しくなったのね」



  〜第8章外伝 完〜
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 11:28:34.75 ID:0vRDpn0Po
珍しくリリーナが謙虚だ
210 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/24(月) 11:34:12.91 ID:bfWyrjaDO
途中からgdgdな展開な上に最後もはしょりました、すみません。

でも闇の巫女や竜幼女が出るまではめげません、頑張ります。
211 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/24(月) 11:40:42.44 ID:bfWyrjaDO
>>210
ナバタの巫女と暗黒の巫女の間違いです……
212 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 11:44:49.62 ID:bfWyrjaDO
>211
暗闇の巫女ェ……



ついでに9章スタート!





上条「――西方三島の賊討伐?」

ロイ「ああ。エトルリア本国からそう要請があったんだ」

上条「新リキア同盟軍の初陣が地方遠征ですか……」

リリ「そう、そこ。何で私達がわざわざ西方の島々に出向かなきゃいけないの?」

ロイ「何でって……島の人々を苦しめる賊を討伐しろ、しか聞いてないけど」

リリ「だってそこはエトルリア総督府の管理下にあるんじゃないの?」



セシ「今回の件は私の力及ばず……ごめんなさい」

リリ「!や、やだなぁ、誰もセシリアさんが悪いなんて言ってないわ」

上条「そ、そうですよ!それに上条さんは丁寧な治療までしていただいたので、頑張るまでですよ」

セシ「でも今回のリキアへの仕打ちは、エトルリア王宮内でも不満の声が上がっているわ」

ロイ「今回の「賊」討伐の要請は国王が決められたのでは?」

セシ「いいえ。宰相ロアーツが西方三島総督のアルカルドと結んで、勝手に話を進めていたの」

上条「“勝手”にって……そんなこと許されるはず」

セシ「ええ、貴方の言い分は尤もだわ。こんなことになるなら私自ら……!」

ロイ「と、とにかく無事任務を果たせばリキアに戻れるのですし、そんなに気になさらないで下さい」
213 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 12:30:37.16 ID:bfWyrjaDO
セシ「その間、リキア同盟とギネヴィア殿下のことは任せておいてね」

ロイ「はい、お願いします」

ギネ「ロイ様……私もご一緒することは適いませんの?」

ロイ「この島での戦いは強行軍となり何が起こるか分かりません」

ギネ「でも!」

上条「俺達といるより、セシリアさんの元にいる方が安全ってことですよ」

セシ「エトルリア魔道軍将の名にかけて、決して悪いようには致しません」

ギネ「……分かりました。無理を言ってすみませんでした」



ギネ「それからトウマ様」

上条「ん?上条さんに何か用でございますか?」

ギネ「どうか無事に帰って来て下さいね?」

上条「も、勿論ですとも。一緒に行けないのは残念ですが」

ギネ「……はい」

上条「――また元気な姿を貴女の元まで見せに行きますよ」ニコッ

ギネ「っ!……い、いつまでも待っていますわ」



サウル(これで2人目確定、と)

サウル(早く何とかしなければ、私のフラグまでもが折られてしまう……か)
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 13:38:34.32 ID:B6nx0rCx0
お前に立つフラグは無ェ!
215 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 14:06:15.24 ID:bfWyrjaDO
ロイ「それにしても霧が濃くて敵の位置が……」

上条「あ、シャニー。あまり高く飛んでると弓兵に狙われて危ないですよ」

シャ「う、うん!ありがとー」

サウル「……」ギリッ

エレン「ロイ様、トーチの杖を使いましょうか?」

ロイ「ああ、助かるよ」



サウル「……それではトウマ殿を先頭にしたらどうでしょうか?」

上条「へ?」

サウル「いくらトーチの杖で周囲が幾分かは見えるようになっても、いつ敵の攻撃を受けるのかまでは分かりません」

サウル「ましてやそれが魔法による攻撃だったら、我々の被害は最小限では済まないでしょう」

ロイ「……確かにサウルの言う通りだが、トウマにとっては危険な仕事じゃないのか?」

サウル「そうかもしれませんが……彼はリキア同盟軍一、二を争う剣の使い手です」

サウル「今は彼の力を信じてあげては如何ですか?」

上条「サウル、お前いい奴だなぁ……よし、ここは上条さんに先頭を任せて下さいっ!」



サウル(――計画通り)ニヤリ

サウル(ここらの敵は毒の武器を持っているとの情報です)

サウル(さすがのトウマ殿でも毒には勝てないでしょう)フフッ
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 14:21:00.78 ID:YzfvAcMlo
裏切り者がいるぞー
217 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 15:40:49.11 ID:bfWyrjaDO
上条(今の俺なら無双状態になれそうだ)

??「む、何奴っ!?」

上条「おっと、早速敵さんのお出まし――か?」

フィル「あ、あなたは……!」

上条「おお、いつぞやの」

フィル「確かトウマさん……でしたよね?」

上条「上条さんのことを覚えていてくれて光栄ですよ、フィル」

フィル「!……そ、それでどうしてこんな所まで?」

上条「実はこの土地にいる賊を討伐に――」ハッ



キンッ



上条「っと危ない……い、一体上条さんが何をしたって」


フィル「トウマさんっ!私はあなたを見損ないましたっ!」

上条「え?」

フィル「確かにまた会いたいと思っていましたが……よりによって海賊に手を貸すとはっ!」

上条「海賊?」

フィル「隠しても無駄ですっ!海賊と一緒になって島の人達を襲うなんて、何と嘆かわしい……」

上条「――ちょっといいかな?何か凄い誤解をしているようだけど」

フィル「誤解ですって!?この期に及んで何を……」

上条「島の人達を救おうとしているのは上条さん達ですよ」

上条「――スコットとかいう海賊の親玉を倒して」

フィル「へ?……スコット殿が海賊の親玉?」
218 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 16:31:23.55 ID:bfWyrjaDO

上条「嘘だと思うならそこの――」ブンッ

海賊「ひっ!」

上条「海賊に聞いてみるかい?」

海賊「ちっ、バレちゃしょうがねえ……親分に報告だ!」

フィル「あ、待てっ!」

上条「まあ、ここは任せて下さいな」

フィル「え」



上条「――――はい、偵察ご苦労様」スタン

海賊「……つ……間に……」ドサ

フィル(あ、あれは伯父上も使っていた技……何故彼が――!?)



上条「はぁ……フィルは奴らを疑わなかったのか?」

フィル「え、は、はい。親切にしてくれたもので……」

上条「でも恐ろしげな男だって聞いたけど?」

フィル「ですが、母上は『人を外見で判断してはいけない』と」

上条「それはまあ、そうだけども」



フィル「そ、それで私はこれからどうすれば……」

上条「知らないとは言え海賊に手を貸していたんですし」

フィル「うぅっ……」

上条「よしよし、だったら俺達と一緒に戦うかい?」

フィル「えっ?よ、よろしいのですか?」

上条「何かダメな理由でも?」

フィル「わ、私みたいな人がトウマさんと一緒に戦うなんて」

上条「――十分魅力的じゃないですか」ニコッ

フィル「!」

上条「それじゃあ霧が濃いんで足元に気をつけて下さいよ」

フィル「は、はぃ……」フラッ

上条「あ――おっと」ダキッ

フィル「!!?す、すみませんっ、すぐに退きますっ」



サウル(『トウマも歩けばフラグに当たる』……まさにこのことですね)ギリッ
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 16:32:32.81 ID:YzfvAcMlo
バアトルさん、娘さんがたぶらかされてますよ
カレルさん、姪が旗男の毒牙にかかっちゃいますよ
220 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 19:33:51.03 ID:bfWyrjaDO
上条「さて、気を引き締めて」

スー「――危ないトウマ!」

上条「え?」



ヒュンッ



上条「っ!……矢か!?」

スー「あ、頬から血が……」

上条「あれま。でもスーのおかげで掠っただけで済んだよ。ありがとな」

スー「いいの……とにかく無事で良かったわ」ホッ

上条「ん?」

スー「……な、何でもない」



上条「――そこにいるのは誰ですかっと!」ブンッ

シン「……っ」

スー「シン?」

シン「スー様!」

スー「どうしてここに?」
シン「スー様を探していました」

スー「私を?……では部族はどうなったのです?」

シン「残念ながらベルンの前に……敗れました」

スー「……そう」

シン「……」

スー「でも、シン。先程の方は私の命の恩人なの」

シン「ですが、私は族長よりスー様をお守りせよと命を……」

スー「いいから謝りなさい」

シン「……とんだ無礼をお許し下さい」

上条「い、いやいや!とんでもないです」



スー「ならお前も共に戦ってくれますか?」

シン「分かりました」

スー「ありがとう」

上条(まるで棒読みのような会話だな)

上条(……それにしてもスーって怒ると結構怖いのか)



サウル(おかしいですね……彼は不幸体質のはずでは?)

サウル(……何か手を打たねば)
221 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 22:05:46.23 ID:bfWyrjaDO



リリ「あら、こんな所に村が」

上条「誰かいるのかな?……すみませーん」

村人「お客さんですか?……でもここにいるのは女と子供だけです」

村人「働き手は皆、北の鉱山に連れて行かれました」

リリ「な、何でそんなことが……」

上条「……北の鉱山では何を?」

村人「眠ることも許されず、そこで死ぬまで働かされるのです……」

リリ「――そんなことエトルリア総督府の人が許すはず」

村人「現に脱走してきた私の兄は老人のように痩せこけていて、その日の内に息を引き取りました……」

上条「……っ」ギリッ

村人「なので私達は……この島を出ることにします」



リリ「ねえ、もしかして……」

上条「ああ……そう考えるのが普通だよな」

リリ「はあ……偉い人っていうのは、ほんと頭がどうかしてるわよっ!」

上条「……何が『島の人々を苦しめる賊を討伐しろ』、だ」

上条「苦しめてるのは――お前達だろ……!」



スコット「この霧を抜けてきやがったか……だがな、もうボロボロだろ?」

リリ条「……」

スコ「俺が止めを刺しt」

上条「お前らの所為で」

リリ「島の人達が苦しんでるのよ!」

スコ「」ドサ

リリ条「ふんっ」
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 23:00:49.15 ID:oiTA7L2zo
これで上条さん元の世界に帰っちゃったら
たぶらかされた女達が可哀想過ぎるなww
223 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/24(月) 23:59:25.20 ID:bfWyrjaDO

ロイ「……敵は待ち伏せをしていたようだった」

リリ「なら結論は一つでしょ?」

上条「エトルリアと「賊」は」

ロイ「っ!?待った、僕はその結論に賛成出来ない」

リリ「じゃあどうして私達が来ることを知ってたみたいなの?」

上条「それに俺達は村の人から聞いたんだよ」



上条「――北の鉱山で多くの人達が死ぬまで働かされてるって!」

ロイ「なっ!?そ、そんなことが、あるわけ……」

リリ「別にロイがどう思おうがいいわよ」

リリ「でもね――その現実から目を反らした所で、果たして何になるというのかしら?」

ロイ「……」

上条「この軍の進む方向はロイが決めることだが、それでも俺は北へ行く」

ロイ「そ、そんな!」

上条「引き止めるつもりでいるなら、この軍を抜けてまででも行くよ」

リリ「勿論私も行くわ。これ以上苦しむ人を増やしたくないですもの」

リリ「……それでもあなたはエトルリアとの国交を選ぶのかしら?」






ロイ「――北へ向かおう」

リリ条「!」

ロイ「国がどうこうより、今は目の前で苦しんでいる人達の救出が先だ!」

上条「……それでこそ」

リリ「私達のリーダーね」



サウル(おや?何故か私が悪者みたいな空気に……)

サウル(それでもまだ私は諦めませんよ?――フラグブレイカーの名にかけて)



   〜第9章 完〜
224 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/25(火) 01:05:55.45 ID:tihZSj8DO
幻想殺し VS 旗壊し による戦いが今――。

……なんてことはないです。


そして予告通り北ルートでしたが、12章外伝には行きたいと思っています。


それではおやすみなさい。
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 04:05:12.96 ID:4rDI5uJJo

ロイもいいところでちゃんとリーダーしてるな

サウルの活躍には期待しているww
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/25(火) 18:52:06.93 ID:GyOJJFk+0
なにこれ面白過ぎるんですけど
227 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/25(火) 19:18:58.12 ID:tihZSj8DO
お待たせしました。

10章を始めます。
228 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/25(火) 19:20:42.08 ID:tihZSj8DO
リリ「だ・か・ら!何でエブラクム鉱山への通行の許可が下りないのよ!?」

上条「俺達はただ通るだけなんだ。それとも通らせたくない特別な理由でも?」

兵士「そ、そう言われましても、城主のノード様にお聞きしないないと……」

リリ「じゃあさっさと聞いてきなさいっ!」

兵士「り、了解です……」タッタッ

上条「――そりゃあ通したくないよな?強制労働をさせてることがバレるんですから」

ロイ「ここで僕達に時間を掛けさせて足止めをするつもりなのか?」

リリ「足止めなんて関係無いわ。いざとなったら強行突破あるのみよ」



シャ「あっ!城から兵が出て来たよ!」

ロイ「それはさっきの兵士?」

シャ「ううん……でも狙いは私達みたい」

リリ「――あら、話し合う手間が省けて良かったわ」

上条「そもそも最初から話し合う気なんて無いんじゃ?」

リリ「よく分かってるじゃない」グッ

ロイ「……よし、まずはここの人々を解放するぞ!」
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 20:21:02.23 ID:D1hgl4p4o
サウルって幸運伸びないよな
230 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/25(火) 20:26:47.01 ID:tihZSj8DO
西ルートにしかいないメアリとミュウを出してみたり!





メアリ「ロット!ワード!帰ってきたのね?」

ワード「姉ちゃん、元気そうで何よりだよ」

ロット「ああ、でも仕事の最中で立ち寄っただけだ」



ミュウ「あ!あんちゃんとワードだぁ」

ロット「いい子にしてたか?」

ワード「ったく……久しぶりに会ったと思ったら、俺だけ呼び捨てかよ」

メアリ「ふふっ、やっぱり相変わらずね」



ディ「……前は世話になったな」

メアリ「ディークさん!?すみません弟達が迷惑を掛けて……」

ワード「いやいや、何勝手に決めてんのさ」

ディ「あんたの介抱が無かったら今頃俺は――」

メアリ「あんな大怪我をした人を放っておけるわけないでしょう?それにもう済んだ事ですし」

ミュウ「う〜ん……でぃーくさんはワードお兄ちゃんのお兄ちゃんなの?」

ロット(ワードのお兄ちゃん、つまりメアリの……?)

メアリ「こ、こら、ミュウ!ディークさんに失礼でしょ?」

ディ「ははっ、確かにおじちゃんよりお兄ちゃんの方がいいねぇ」

メアリ「も、もうっ!ディークさんまで……」



ワード(義兄貴……)
231 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/25(火) 21:12:26.75 ID:tihZSj8DO
ギース「ん?俺に何か用か?」

ロイ「いえ、何で一人で城の兵と戦っているのかなぁと思いまして」

ギース「あの城には俺の部下共の仇がいるんだ」

ロイ「仇ですか……じゃあ一緒に戦いませんか?」

ギース「いいのか?」

ロイ「慣れない土地で苦戦していた所なので……」

ギース「ありがとな」



リリ「……?」

ゴンザレス「な、なんだお前……お、おれ敵だぞ!」

リリ「あらごめんなさい、化け物かと思ってしまったわ」

ゴン「」

上条「ちょ、初対面の人に何てこと言ってるんですか!」

ゴン「……や、山沿いの村の住民、逃がせ」

リリ「逃げてきたところを狙って食べようっての?」

ゴン「……っ」

上条「リ、リリーナさん!?あの人泣きそうなんでこれくらいに……」

ゴン「命令、絶対だ。おれ、逆らえない」

リリ「そんなの知ったこっちゃないわよ」



リリ「……でも敵ならさっさと倒さないとね――サン」

上条「ストップストーップ!彼、心折れそう、分かる?」

ゴン「……オレはこわくない!」

リリ「ほら、会話すら成り立ってないじゃない。トウマ、あなた責任持って山にでも帰しておきなさいよ」



上条「……一緒に来るか?」

ゴン「お前いいやつ」グスッ
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 21:52:41.24 ID:D1hgl4p4o
リリーナヒドスwwwwww
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 22:02:44.50 ID:4rDI5uJJo
このリリーナはガレット殺しそうww
234 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/25(火) 22:03:21.29 ID:tihZSj8DO

ノード「くくっ、来おったか。いただくぞ……お前の生気を!」

上条「……ん?あいつ魔道士なのか?」

リリ「どうやら闇魔法を使うようね」

上条「ははーん」ニヤリ

ノード「な、何を悠長に構えているのだ!……リザイア!」

上条「幻想殺し」

ノード「ば……馬鹿な……」

上条「あ、そうそう。一つ聞きたいんだけど」



上条「――島の人を無理矢理鉱山で働かせているのはお前か?」グイッ

ノード「ふ、ふんっ!そんなのわしが答えるとでも」

上条「……だそうですよ?」

リリ「あーらら。正直に答えたら生かしてあげようと思っていたんだけどなー」

ノード「!?い、言いますから、どうか命だけはっ」

リリ「残念。もう手遅れなの――――エルファイアー」

ノード「っ…………焼……る……」



上条「やっぱ元凶は鉱山にいるんでせうか?」

リリ「そうかもね……あ、総督府というのはどうかしら?」

上条「十分に考えられると思いますね」

リリ「――とりあえずこの城の中にも人がいないか確かめてみましょう」
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 22:08:33.79 ID:a3uf6ADAO
魔法系のボスは…(´;ω;`)ブワッ
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 22:11:27.69 ID:4rDI5uJJo
この調子だとブルにゃんが涙目になる
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 22:31:56.11 ID:bwif1MJso
つ、杖ポコを導入すれば…
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 22:37:45.92 ID:D1hgl4p4o
烈火の剣持てるリリーナは力いくらあるんだろ
239 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/25(火) 22:44:18.50 ID:tihZSj8DO



上条「誰かいませんかー?」

リリ「……あら?こんな所に牢屋があるわ」

ララム「だ、誰っ?城の兵?」

リリ「な、何で女の子が閉じ込められて……トウマ、あの格子を壊してくれないかしら?」

上条「お任せを」ブンッ



バキッ



ララム「!?」

上条「あ、別に俺達は城の兵とかじゃなくて」

ララム「あなたがロイ様?「賊」討伐にやって来たっていう……」


上条「いやいや違いますよ。ちなみに自分は上条当麻と申」

ララム「トウマ様お願い!あたしの仲間を……仲間を助けて!」ダキッ

上条「わっ!」

リリ「ちょっ、トウマから離れなさいよ!」

上条「と、とにかく落ち着いて……それで、貴女様の仲間というのは?」

ララム「あたしはララム。この島のレジスタンスの一人なの」

リリ「「賊」と戦って島の人々の生活を守っている組織の?」

ララム「うん……ううん」

上条「違うの?」

ララム「あたし達の本当の敵は――」



ララム「「賊」を保護して、それを隠れみのにしているエトルリアから来た領主達よ!」

上条「!……やっぱりか」

リリ「それも『保護』ときたわ……どれだけ腐ってるのよ」
240 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/26(水) 00:10:35.07 ID:KtMl5EWDO
ララム「ここの領主達は島の皆を無理矢理鉱山へ連れて行って、そこで死ぬまで働かせるの!!」

ララム「怪我をしても病気になっても絶対に休ませてくれないって……」

リリ「――やるべき事がはっきりと見えてきたわね」

上条「とりあえず鉱山にいる領主とやらを消して……」

リリ「仕上げに総督府を潰す、と」

ララム「で、でも早く知らせないと皆が……!エキドナさんが……!!」

上条「!何があったんですか?」

ララム「本当は北のエブラクム鉱山に行って、そこの人達を助ける予定だったのに――」



ララム「計画がばれちゃったみたいなのっ!そこの村の人、凄く怯えてたから……」

リリ「問い詰められて、つい喋ってしまったということ?」

ララム「う、うん……」

上条「だったらすぐに向かおう!レジスタンスと働かされている人達を助ける為に」

ララム「ホント!?嬉しいっ!」ダキッ

上条「ちょ、ちょっとララムさんっ」

ララム「ありがとうトウマ様!」

上条「……はぁ」

リリ「何にやけてるのよ」キッ

上条「い、いや、別に上条さんはそんな……」

ララム「何かこの人怖いです〜」

リリ「ええいっ、いいから二人共離れなさいっ!」
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 00:15:30.69 ID:Mk5TaY8Qo
ロイは・・・
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 00:48:06.12 ID:zrYBHsGCo
貴様っ……今まで何人のフラグを横取りしてきたっ……!!
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/26(水) 03:53:16.34 ID:LNeAszfl0
唯一の救いは敵ボスのほとんどが男ってことだなww
244 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/26(水) 07:58:55.08 ID:KtMl5EWDO
ララム「あ、そうだ――トウマ様、これ使って!」

上条「この剣は?」

ララム「あたし達のリーダー、エキドナさんの剣を預かってたの」

上条「勝手に使うとまずいんじゃ?」

ララム「レジスタンスを助けてくれるんだから、トウマ様が使ってもエキドナさんは怒らないと思うわ」

上条「そうですか……それじゃあ遠慮無く」

ララム「あ、ちなみに『ドラゴンキラー』って言うんだけど――」

上条「ドラゴンキラー!?」

ララム「わっ、びっくりしたぁ」

上条(神将器とは別の竜に効く武器があるのか……)

ララム「どうしたの?そんなまじまじと見て」ズイッ

上条「か、顔近いですよっ!?」

ララム「トウマ様可愛い〜」

リリ「あなたいい加減にしなさいよー!」グイッ



ロイ「トウマ、リリーナ!無事なの……か?」

ララム「何するんですかー!乱暴な人は嫌われちゃいますよ?……トウマ様からとか」

リリ「なっ……わ、私は別にトウマなんて」

上条「と、とにかく二人共落ち着いて!ね?」

ロイ(……凄い場面に出くわしてしまったな)



サウル(ふふっ……あの小娘を上手く使えば、他の女人とのフラグを――)

サウル(私の勝ちですよ、トウマ殿!!)



   〜第10章 完〜
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/01/26(水) 11:23:14.91 ID:z8/GtUfG0
 サウルwwwwww意気込んでますなあwwww
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 12:23:29.68 ID:sVCwSLbko
これは…サウルも惚れちゃうフラグ!
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 12:44:10.02 ID:i6B5SDAY0
>>243
シグーネ、ブルーニャ、イドゥンの3人しかいないな
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 19:19:36.15 ID:1JEAGIVd0
勝ち宣言は敗北フラグだと何度言ったら!
249 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/26(水) 21:51:55.36 ID:KtMl5EWDO
11章、行きまーす!





上条「レジスタンスの隠れ家はこの町の中に?」

ララム「うん……でも既に領主の手が廻っているかもしれないの」

リリ「それにしてもとんでもない奴ねー、そのオロとかいう領主は」

エレン「はい。司祭というのは本来、神の教えを説き、民の苦しみを救うべき者です」

エレン「それなのに、救うどころか逆に苦しめるなんて――同じ神に仕える者として許せませんっ!」

上条(あの可憐なエレンさんがお怒りになるとは……愚かなオロだな)ナンツッテ

リリ「ファイアー」ボウッ

上条「熱っ!?……え?あの、上条さん何か失礼な事でも」

リリ「そういうわけじゃないんだけどね。何故か私の“下らないセンサー”が反応したのよ」

上条「そ、そうですか」



ロイ「本当はセシリアさんの返事を待つべきなんだろうけど……」

シャ「た、大変だよーっ!城から出て来た兵士が村を襲ってるって!」

ロイ(くそっ……セシリアさんからの指示を待っていては間に合わないか)

ララム「ど、どうしようっ!?早くしないと皆が……」



ロイ「自分勝手かもしれないが、僕は村の人々を助けたい」

ロイ「たとえそれでエトルリアとの関係を悪くしたとしても……」

ロイ「自国の安全だけを考えるなら、ここにいる領主達と同じだ!」

上条「――それではリーダーさん、ご指示の程を」



ロイ「戦おう!リキアに胸を張って帰るために!」

<オーッ!!
250 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/26(水) 22:44:24.96 ID:KtMl5EWDO

上条「はっ!……せいっ!」ザザンッ

兵士「ぐえっ……」ドサッ

上条「ふぅ――大丈夫か?」

少女「あ……ありがとう、知らないお兄ちゃんっ」

上条「よしよし、無事で何よりですよ」ナデナデ

少女「あの人達、エキドナさんを探しているの」

上条「エキドナ?……あ、確かレジスタンスのリーダーの」

少女「うん。エキドナさんはこの先の赤い屋根のお家にいるから、お兄ちゃん助けてあげて!」

上条「任されました」ニコッ

少女「えっと……お兄ちゃんがいない間、あたしはどうしたらいいの?」

上条「うーん……じゃあ何処かに隠れ――」ハッ



弓兵1「レジスタンス風情がっ!」ヒュン

弓兵2「オロ様の命令だ、死ねっ!」ヒュン

上条「二人っ!?……くそっ」ガバッ

少女「え?……お兄……ちゃん?」



ブスッ



上条「……ははっ……結構、痛いな……」

上条(よりによって右腕に刺さるとは……不幸過ぎだろ)

弓兵1「くくくっ、利き腕が使えなくなっちまったみたいだな」

弓兵2「あとはじっくりと……?」

上条「――――左でも剣振れますけど?」スタン

弓兵「……な……っ」ドサッ
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 23:10:55.15 ID:d35ADItFo
こんだけ剣使いこなすために壁殴りまくったり闘技場行きまくったりしたんだろうな
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 23:16:22.65 ID:TF+3yE87o
きっとディークさんに鍛えてもらったんだよ
253 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/26(水) 23:26:42.88 ID:KtMl5EWDO

兵士1「エキドナに告ぐ!この家の周りは全て取り囲んだ!」

兵士2「隠れていることは村の者の密告で分かっている!」

兵士3「最早逃げることは出来ない、武器を捨てて出て来い!」



ガチャ



エキドナ「……」

兵士1「レジスタンスの首領、エキドナだな!?」

村人「すまねえエキドナさん!家族が人質に取られちまって……」

エキ「分かってる。ここはいいから早く家族の元へ行ってあげな」



兵士2「……大人しく降伏すれば司祭オロ様のお慈悲があるかもしれんぞ」

エキ「はっ!生憎と諦めは悪」

兵士3「ぐはっ……」ドサッ

上条「はぁっ……ふうっ、次っ!」

兵士1「な、何者だ!?」

上条「何者でもない、です、よっ!」ブンッ

兵士1「くっ、おのれっ!」ブンッ

上条「――ちっ、やっぱ慣れてない左だと戦い辛いな」キンッ

上条(それに右腕の痛みが増してきたし……一気に決めるか)ズキッ

兵士1「まだまだっ!」

兵士2「くらえっ!」



上条「――――っ、やれやれっと」ドサッ

兵士12「」

エキ(3人をあっという間に……ただの剣士ってわけじゃなさそうだね)
254 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/27(木) 00:03:45.31 ID:ziMGL14DO
エキ「あんた、相当強いんだね」

上条「そ、それほどでも……ないですよ」サスサス

エキ「!その右腕はどうしたんだい?」

上条「ちょっと矢が……」

エキ「ちょっとって、あんたねえ……あ、手当てをするから家に入ってな」

上条「いや、上条さんは休んでる暇なんて」

エキ「あ?」

上条「うわぁい、ふかふかソファーだぁ!」ボフッ

エキ「ったく、そこで大人しくしてなよ」

上条「……」コクコク



クレイン「僕はエトルリアの将軍クレイン。西方三島総督アルカルド殿の命令だ、覚悟してもらおう」

ディ「へえ、クレイン将軍……か。随分立派になっちまったな」

クレ「ま、まさか――ディークなのか!?」

ディ「……驚いたな、覚えているとは思わなかった」

クレ「でも残念だよディーク……まさか貴方達リキア同盟軍が「賊」と通じて、悪事を働いているとはっ!」

ディ「はあ?何の冗談だよそりゃ」

クレ「惚けても無」

ディ「俺達は配下に村を襲わせてるような酷い領主と戦ってるんだぞ?」

クレ「なっ!?」

ディ「それなのにお前はその領主の味方をしようってのか?ん?」

クレ「……アルカルド殿には馬鹿にされたものだな。僕の目は本物の「賊」がどちらであるか、分からない程は雲っていないのに」



ディ「――じゃあ」

クレ「うん、僕をリキア同盟軍に同行させてもらえないだろうか?」

ディ「いいと思うぜ、クレインぼっちゃん」

クレ「今年で19なんだから「ぼっちゃん」は止めて欲しいな」



ロイ(あれ……ひょっとして僕、ボスまで出番無いみたいな?)
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/01/27(木) 00:05:05.13 ID:8Ulu/QAq0
 上条さんマジ強し……
もとの世界に戻ったとしても無双フラグだな
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/27(木) 00:28:15.78 ID:JWUn5xXAO
>>251
闘技場で魔導師系が来るまで出たり入ったりしてる姿を想像してしまった
257 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/27(木) 00:39:25.98 ID:ziMGL14DO
シャ「やあっ!」ブンッ

兵士「がっ……」ドサッ

シャ「ふふんっ!あたしにかかればこんな奴らr」

ティト「こんな奴ら――何かしら?」

シャ「お、お姉ちゃん!?」

ティト「久しぶりね、シャニー」

シャ「どうして?お姉ちゃん、どうしてここにいるの」

ティト「……エトルリアのクレイン将軍と契約を結んだからよ」

ティト「シャニー、あなたも傭兵としてリキア同盟軍に?」

シャ「うん」

ティト「そう……ならば答えは一つね」



ティト「――槍を構えなさい、シャニー」ブンッ

シャ「そんな……やだよぉ。あたし、お姉ちゃんと戦いたくないっ!」

ティト「『傭兵として一度交わした契約は、決して裏切らない』……これが何か分かるわよね?」

シャ「……イリア騎士の『誓い』」

ティト「そう。それを守る為には、たとえ親兄弟が敵に廻っても戦う――そう誓ったはずよ?」

シャ「で、でも……」

ティト「それでも!……それでも私達は戦わなくちゃいけないのよ」

シャ「……お姉ちゃん……」



ディ「――はいそこまで。戦わなくていぞ、シャニー」

シャ「たいちょー!?な、何で」

クレ「ティト、我々はリキア同盟軍に味方して戦う」

ティト「!……了解しました」

クレ「理由は聞かないのか?」

ティト「……私はクレイン将軍を信じてますから」



シャ「……お姉ちゃん?」

ティト「良かった……本当に良かった……」

シャ「これからは一緒だよ。ずっとずっと一緒だよ、お姉ちゃん……」

ティト「うんっ!」



サウル「おや、微かに百合のニオイが」

エレン「え?百合の花なんて何処にも……」

サウル「でも、これはこれで……ふふっ」ニヤニヤ

エレン「十分に気持ち悪いですよ?……顔が」
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/27(木) 09:12:15.21 ID:6SceVmoN0
ロイ出番無いのかwwww
259 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/27(木) 22:01:59.41 ID:ziMGL14DO
遅くなりました。再開します。





上条「――とまあ、リキア同盟軍は「賊」と戦ってまして」

エキ「リキア……そりゃあまた遠い所からご苦労だね」

上条「そういえばさっき女の子を助け」



ララム「トウマ様っ!右腕を怪我をしたって聞いたけど」バンッ

少女「お兄ちゃん大丈夫っ?」

エキ「おや、ララムじゃないか。それにあいつんとこの子まで……無事だったんだね」

ララム「そ、それでね、トウマ様がこの子を庇って」オロオロ

エキ「そいつなら今治療中だよ」グッ

上条「いたたたたっ!」

ララム「あ……エキドナさん力入れすぎー!いいからあたしに任して」グイッ

上条「痛いっ!?……も、もしかしてわざとやってませんか?」

エキララ「まさか」

上条(だ、誰か助けて!!)



エキ「――で、あたし達と一緒に戦ってくれるのかい?」

上条「……」

ララム「うん!あたしも助けて貰ったの」

エキ「なら共に戦うよ、構わないだろう?」

上条「……はっ」

ララム「本当?エキドナさんが仲間になってくれたら、皆大喜びだよっ!」

エキ「そうと決まればこうしちゃいられないね、行こうトウマ」

上条「え?いや、待っ……話が勝手に進んでるのですが」
260 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/27(木) 22:15:30.88 ID:ziMGL14DO

フィル「あ、トウマさん!一体どちらに……って、その包帯はっ!?」

上条「……拷問を受けてました」グスッ

フィル「なっ……何て酷いことを」

フィル(トウマさん程の実力でも――う、うん。ここは私がついていてあげないと)



リリ「ちょっ、その右腕どうしたのよ」

上条「……おかげさまで幻想殺しが使えません」グスッ

リリ「う、嘘でしょ?今回のボスは光魔法を使うのよ!」

リリ(こういう時は――わ、私が守ってあげないとね)



クラ「な、何ですのそのお怪我はっ!?」

上条「……矢が刺さりました」グスッ

クラ「い、今すぐライブをっ!」

クラ(トウマでさえこんな怪我を――し、仕方ありませんわね、私が付き人になって差し上げますわ)



サウル「がああぁっ!」ブンッ

兵士4「げはっ!?」ドサッ

兵士5「な、何なんだよこの神父……」

兵士6「突然杖で殴りかかってきやがった……」

サウル「ふうぅ……ふうぅ!」キッ

兵士「マジ怖ぇよ……」
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/27(木) 22:36:27.94 ID:QLQaalEAO
サウルwwwww
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/27(木) 22:57:16.31 ID:LzVcqjkl0
なんという俺得SS
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/27(木) 23:03:02.34 ID:BX3u6mGBo
サウルはテリウスの住民なのか
264 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/27(木) 23:15:14.08 ID:ziMGL14DO



ロイ「偽善者オロ、島の人達を解放してもらうぞ!」

オロ「くくくっ……この私に逆らうことは神に逆らうも同じです」

ロイ「皆が受けた苦しみを思い知れ!!」ブンッ

オロ「神罰を受けなさい!ディヴァイン!!」

ロイ「ちっ――トウマ!幻想殺しを」

上条「あ、今使えないんですよ」

ロイ「え」



カッ



オロ「……神の裁きは如何でしたか?」

ロイ「……まだ……まだ」ヨロッ

オロ「では次で最後にしましょう――ディヴァ」




上条「はあっ!」ザンッ

オロ「ぐっ!……わ、私の腕が……」

上条「何が神だ……お前は一体、どれだけの人達を!!」

エキ「――ありがとうトウマ。でも無理はいけないよ」

上条「……はぁ、それじゃあとはエキドナに任」



<ライトニング!



オロ「がっ……!」

エレン「あなたは……神に仕える身でありながらっ!」

オロ「……だから何だと言うのです……「神」という言葉は便利なものですよ」

エレン「許せない――不敬者には神の鉄槌を、ディヴァイン」カッ

オロ「ふ、ふははっ!そんな弱々しい攻撃、私には」

ロイ「……僕はまだ、倒れてはいない!」ドスッ

オロ「なっ……ぐふっ」
265 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/27(木) 23:45:00.74 ID:ziMGL14DO

エルフィン「私はエルフィン。レジスタンスの参謀役を務めております」

ロイ「リキア同盟軍のr」

リリ「リリーナです」

ロイ(……あの)

リリ(攻撃喰らったんでしょ?だったら休んでなさいよ)

ロイ(あ、ありがとう)



エル「この村を救っていただき、ありがとうございます」

リリ「まあ、当然のことをしたまでよ」

エル「当然?この戦いであなたの軍は、エトルリアに対する「謀反」を起こしたことになったのですよ。そのことを考えなかった訳では無いのでしょう?それにリキア同盟軍への「賊討伐」要請……おかしいとは思われませんでしたか?これはあくまでも私の仮説、そう思ってお聞き下さい。あなた方に「賊討伐」を要請した黒幕は、宰相ロアーツと西方三島総督アルカルド――この二人は何故あなた方をこのような西の果て……大陸から離れた場所に追いやる必要があったのでしょう。あなた方がリキアにいるとマズイことでもあったのでしょうか?それとももっと別な理由が?しかも彼らはエトルリア重臣の中でも、実はベルンと結んでいるとの噂も……」

リリ「………………で、つまり?」

エル「お国の危機かもしれませんよ?この島のことなど放って戻られるべきでは?」

リリ「――だそうよロイ」

ロイ(エルフィンの話全然聞いてないなぁ)ハァ
266 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/28(金) 00:03:02.72 ID:5C6+VSsDO
ロイ「……僕h」

上条「俺達は戻らない」

ロイ(トウマ……とうとう君まで僕の役目を)

エル「――トウマ様がそう判断されたのは何故ですか?もしかしたらベルン王国は、この機会にリキアを狙っているのかもしれませんよ?」

上条「……今、何が正しいことなのか判断するのはとても難しいじゃないですか」

上条「こういう時は、目の前に出された情報を鵜呑みにするのが一番危険なことでは?」

リリ「確かにリキアのことは心配ね……でもリキアにはお父様やエリウッドおじ様、それにセシリアさんがいるわ」

上条「だけどここには俺達しかいない。このまま見捨てて帰るのなら、今までやってきたことが水の泡ですよ」



エル「成る程――トウマ様並びにリリーナ様、あなた達を試した非礼をどうかお許し下さい」

上条「へ?試すって何を?」

リリ「!あなたまさか」

エル「いえ、偽りは申しておりません……ですが、あなた方が飛び付きそうな解答を話にちらつかせました」

上条(実際リキアは故郷でもないし、上条さん的には目の前のことで精一杯なんですがね)

エル「しかしお二人はご自分を見失わなかった……どうか私を臣下の一人にお加え下さい」

リリ「ええ、いいわよ」

ロイ「ち、ちょっと、リーダーに確認とか」

リリ「いいですかエキドナさん?」

エキ「え?あ、ああ。いいんじゃないかな」

ロイ(……泣きたくなってきた)
267 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/28(金) 00:35:49.09 ID:5C6+VSsDO
上条「それじゃあこの西方を救う為に、上条さん達は何をすれば?」

エル「ジュトーに向かうべきかと。そこにあるエトルリアが置いた総督府を叩かなければ……西方三島全体の民を助けることが出来ません」

ロイ「分かった、行こう!ジュトーのエトルリア総督府へ」

エキ「西方の民を助ける為に、そして本当の敵と戦うために……!」



村人「お、あんたがトウマ様か?」

上条「上条さんに何か用でも?」

村人「ああ、俺は――」

少女「お兄ちゃんっ♪」ギュッ

村人「この子の父親なんだよ。それでよかったらこれ、助けてくれたお礼に」

上条「い、いやいや、悪いですよ」

村人「怪我をしてまで娘を守ってくれたんだろ?受け取って貰わないとこっちの気が済まないんだよ」

少女「いいから貰ってよお兄ちゃん!」ブンブン

上条「あ、それではお言葉に甘えて……」



英雄の証を手に入れた。▼



少女「本当にありがとうっ!」

上条「それじゃあ元気でな」ナデナデ

少女「また会いに来てねー!」バイバイ

上条(『また』……ねえ)



サウル「くっくっくっ……」ゴガッ

兵士25「うぁ゙っ……み、右脚がぁ……」ドサッ

兵士26「お、おい!しっかり」

サウル「せいっ、はあっ!」ドカカッ

兵士26「馬鹿……な……」ドサッ

兵士「ひっ!?ぜ、全軍撤退っ!!」

サウル「逃がしませんよ?」ニタァ

兵士「ぎゃああああぁ…………」



   〜第11章 完〜
268 : ◆p5XEhDSgKg :2011/01/28(金) 00:48:46.07 ID:5C6+VSsDO
本日はここまでです。

そしてサウルの方向性が行方不明状態……鈍器を振り回す神父って何ぞや。

それでは12章をお楽しみに!
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/01/28(金) 00:54:23.13 ID:m6taShEB0
 乙です!!
サウルwwww 上条さんフラグ乱立してますよ回収どうすんですか上条さんwwww
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sega]:2011/01/28(金) 01:04:56.24 ID:owy0pUi20
サウルさん仕事してください><
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 02:14:03.41 ID:ahDoOUSso
サウルさんはノンケでも喰っちまいそうなイメージがあるのは俺だけでいい
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 07:59:09.55 ID:wCBIv89DO
サウルがアンデルセンみたいになってるなww
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 09:14:20.65 ID:/4Nvya0R0
最終的にサウルは上条さんとくっつく・・・性的な意味で
274 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/28(金) 15:25:28.77 ID:5C6+VSsDO
改行が多い関係で2回に分けます。



【英雄の証のその後】



上条「どうしようかなこれ」

上条(上条さんに使うのに早い気が……やっぱりここはディークかルトガーに)ウーン

フィル「……」テクテク

上条「あ、フィル!ちょうどいい所に」

フィル「?何ですかトウマさん」

上条「よかったらこれいらないかな?」

フィル「これは……英雄の証じゃないですか!?」

上条「いやあ、貰ったのはいいんだけど上条さんにはまだ早いみたいで」

フィル「な、何でそのような貴重な物を私に……はっ!」

フィル(ま、まさか『これをあげるから俺と――』なんて……)キャー

上条「これをあげるから俺と――」

フィル「!!?」

フィル(ど、どうしよう、まだ心の準備が……お、落ち着くのよ私っ!)ドキドキ



上条「剣の修行をしてくれませんか?」

フィル「喜ん……え?」

上条「ほら、上条さん最近まで右腕怪我してたじゃないですか」

フィル「え、ええ」

上条「それで剣の腕が鈍ってないか心配で……だから付き合ってもらえないかなー、と思って」

フィル「つ、付き合う!?」ドキッ

上条「修行に」

フィル「あ……わ、私で良かったら」ショボン

上条「ありがとうな」ニコッ

フィル(この笑顔が見れただけでもいいかなぁ)ニヘラ
275 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/28(金) 15:26:22.07 ID:5C6+VSsDO
上条「あ、そうそう。一つ聞きたいことが」

フィル「!!?」

フィル(も、もしかして『フィルは好きな人とかいるのか?』とか……)カアッ



上条「ルトガーから聞いたんだけど、それ使うとスリット付きのを履くようになるのですか?」キリッ

フィル「いませ……は?」

上条「何かサカの衣装だとそうだって……あ、いや別に興味があるとかそういうんじゃ」

フィル「……見たいですか?だったら見せてあげても」

上条「へ?」

フィル「――なーんて冗談ですよ。どんなのかはお楽しみです」フフッ

上条「そ、そうですか……でも楽しみにしてるよ」

フィル「!…………馬鹿」



サウル「……っ!」バキッ

ウォ「ああっ!僕の弓が……」

サウル「おや、私としたことがつい」

ウォ(“つい”で人の弓をへし折るとか……)
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 16:14:22.01 ID:QLmgYzbP0
すげー今更だけど封印の剣に興味持ったからやろうと思ったけどゲームボーイアドバンスかよ・・・
リメイクないかな・・・・・
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 17:55:46.16 ID:UL9XXePC0
>>276
DSliteならアドバンスもできるから
買え
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 18:04:35.02 ID:/reTUUNDO
>>260
この時のサウルが何故かドーピングコンソメスープ使用後で再生された
279 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/28(金) 22:20:36.93 ID:5C6+VSsDO
お待たせしました。12章始めます。




ロイ「ここを落とせば島の人を……そしてリキアに帰れるんだ」

エル「ですが、城に入る前に少し町でおかしな噂を耳にしました」

ロイ「噂?」

エル「城には『人ならぬ人がいる』らしい、と」

上条「!?」

エル「どうやら伝説に謳われし『竜』に変わるとか……」

上条(間違いなく“あいつ”だ――今度は倒す!)

ロイ「そうか……とにかく用心して進もう!」

上条「あ、じゃあ上条さんは裏から行きますんで」

ロイ「いいけど、危険だから誰か連れて行かないと」

上条「いやいや、偵察に行くだけなんで一人でいいですよ」

ロイ「トウマがそう言うなら……それじゃあ気を付けて!」

上条「ロイ達もな!」



衛兵1「そっちは異常無いか?」

衛兵2「ああ。だが表にリキア同盟軍が現れたそうだ」

衛兵1「いよいよか……引き続き気を引き締めて」

上条「――はっ」ドスッ

衛兵1「……な」

衛兵2「ん?どうした」

上条「――ふっ」ドスッ

衛兵2「……く」



上条「ふぅ……この調子なら見付からずに行けそうだな」パンパンッ
280 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/28(金) 22:51:19.73 ID:5C6+VSsDO
キャス「は〜るばる来まし〜た西の果ての島ぁ〜」

キャス「豊かな鉱山、苦しめられる人々、そしてそこを支配する総督府」

キャス「……ってくれば、これはもうお宝があるサインよ」

キャス「それでは、大盗賊キャス様の最後のショーの始まり始まり〜」

キャス(――うん、これで盗みは最後にする。これ以上お母さんには心配かけたくないし……)

キャス(トウマと一緒に戦うために、盗賊はやめにするの)

キャス「……まずはこの部屋から」ガチャ



フレアー「おお、来たかアインよ」

アイン「ヨバレタト聞イタ」

フレ「私はナーシェン閣下にリキア同盟軍のことを報告しに行く。お前はその間、攻めてくる連中から城を守れ」

アイン「……ワカッタ」



キャス「この部屋から」ガチャ

フレ「むっ、誰かいるのかっ!」

キャス「あ、やば」

フレ「鼠がちょろちょろと……アイン!燃やしてしまえ!」


ミシミシッ!


アイン「……燃エヨ」ググッ


バキッ!


キャス「な……何で……竜が……」ガタガタ


アイン「ガアッ!!」ゴオッ

キャス「火!?よ、避けないと」

キャス(あ、足が動かないっ!?……助けてよ、トウマ――!!)
281 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/28(金) 23:49:54.82 ID:5C6+VSsDO

上条「この部屋が怪しいけど……むむ、鍵が閉まってるな」

上条「――仕方ない、屋根に登って上から入るか」ヨジヨジ

衛兵「あれは?……貴様、そこで何をやってる!?」

上条「げっ、見付かっちまった」

衛兵「弓兵!あの侵入者を射殺せっ!」

上条「ぜえ、はあっ……ようやく登っ」


ミシミシッ!


上条「ミシミシ?……な、何やら聞こえてはいけない音が」


バキッ!


上条「え……うわあああぁ!」






アイン「……」

上条「竜!?……ビンゴッ!」

アイン「ガアッ!!」ゴオッ

上条「い、いきなり火炎――って、あれはキャス!?」ハッ

キャス「よ、避けないと」ガクガク

上条「まさかあいつ、足が竦んで……」


上条(間に合ってくれよ……っ!)スッ



上条「また暴れ出しやがった――じゃなくて、その力を示せ!【烈火の剣】デュランダル!!」ブンッ

アイン「……ガ?」

フレ「どうしたアインよ」


スタッ


上条「上条当麻、只今参上っ!」

キャス「トウ……マ?」

上条「お待たせしました、お嬢様――とか言ってみたり」

キャス「トウマっ!」ダキッ

上条「キ、キャスさん?竜目の前にしてそれは」オロオロ

キャス「もう会えないかと思った……死んじゃうかと思った……!」グスッ

上条「……よしよし」
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 23:54:14.23 ID:YeYmewfbo
颯爽登場!
283 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/29(土) 00:30:57.13 ID:zugn+byDO
フレ(あの竜の炎を消した?……まさか。あんな小僧に出来るはずがない)

フレ「もう一度だアイン、二人共焼き殺してしまえ!」

アイン「ガアァッ!!」

上条「やれやれ……それじゃあキャス、一旦離れて」

キャス「……一人は嫌」ギュッ

上条「え?い、いや、その気持ちは十分理解出来ますが、今は離れてもらわないと戦えないというか」

キャス「……じゃあ手を繋いだまま」

上条「うーん……ちょっと待って」

上条(右手繋ぐ→幻想殺し使えない、左手繋ぐ→デュランダル持てない)

上条「……あれ?どっちが」


ゴオッ


上条「」

フレ「くっくっ……よくやったアインよ!それでは残りの奴らも任せたぞ」バサッ

アイン「ワカッタ」






上条「――――よいしょっと」スタッ

キャス「……ありがとう。これで助けてもらうのは2回目かぁ」

上条「まだあいつを倒してないから、お礼はその後に受け取るよ」

キャス「で、でも……相手は竜なんだよっ!?それにあんな炎が当たったらトウマだって無事じゃ」

上条「大丈夫大丈夫!」

キャス(はぁ……どうやら止めても無駄のようね)

キャス「じゃあ……絶対に生きて帰って来てねっ!」

上条「おうっ!」タッタッ

キャス「……信じて待ってるから」
284 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/29(土) 16:49:54.10 ID:zugn+byDO
12章完結まで一気に行きます!







上条「さてと、強気で来たのはいいけど……」

兵士1「アイン様は我々がお守りします!」ザッ

アイン「……」

兵士2「敵はあの剣士一人だ!すぐに終わらせるぞ!」

上条(何で増えてるんですか)ハァ

アイン「……燃エヨ」

兵士「掛かれっ!」

上条「さて――竜退治にでも行きますか」ギンッ



エル「ロイ様凶報です。あの部屋に竜がいるそうです」

ロイ「いよいよ竜か……でも皆で力を合わせて戦えば」

エル「い、いえ、凶報というのは……」



エル「多数の敵兵と竜を相手に、一人で戦っている剣士がいるとのことです」

ロイ「一人の、剣士……」

リリ「あー、間違いなくトウマね」

ロイ「……何でたった一人で」

リリ「さあ?どうせ誰かを守る為に戦ってるんじゃないの?」

ロイ「くっ……みん」

リリ「分かってるわよ、もう戦う準備は出来てるわ」

ロイ「よしっ、急いで加勢しに行くんだ!!」



サウル(ふふっ、ははっ……これでトウマ殿とお別れですね)

サウル(大丈夫ですよ?貴方が亡くなった後、“彼女達の面倒”は私が見ますから)ニヤリ

サウル(これで私の理想が現実に……!)
285 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/29(土) 16:51:50.59 ID:zugn+byDO
上条「……うらぁっ!」ザンッ

兵士13「な、何なんだよ……」

兵士14「化け物かよ……」

上条(いくら何でも数が多過ぎる……このままじゃ竜に辿り着く前に体力が)ゼエッ

衛兵「間もなく竜騎士の増援が来るとのことです!」

上条「っ!?」

アイン「オワリダ」

上条「――へっ、生憎生きて帰るって約束しちまったんでね」

アイン「……」

上条「お前を倒すまでは死n」

キャス「……――!」

上条「え」



竜騎士1「小娘、命が惜しかったらそこを退け」

キャス「こ、ここは通さないんだから……」スッ

竜騎士2「はっ、命知らずな馬鹿がいたもんだ」

キャス「馬鹿じゃないもん……あたしだって力になりたいのっ!」ブンッ

竜騎士3「おー怖い怖い……だったら力の差を見せて――」

上条「せいっ」ブンッ

竜騎士3「やるんばぅっ」ドスッ



竜騎士1「お、おいっ!剣が飛んで来たぞ!?」

竜騎士2「む……貴様か!」

上条「――――ご名答」スタン

竜騎士12「……なっ」



上条「ち、ちょっとキャス!?危ないから隠れてないと」

キャス「あ、あたしも戦う……トウマが傷付くのを黙って見ていたくないっ!」

上条「……ダメだと言ったら?」

キャス「言わせない」

上条「はぁ……参りました」

キャス「じ、じゃあ」

上条「――その代わり無茶しない、怪我しないこと!」

キャス「はいっ!」

上条(多勢に無勢だけど……頑張りますか)ハァ
286 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/29(土) 16:52:55.47 ID:zugn+byDO



上条「ふっ!」キンッ

アイン「……?」

上条「あちゃー、やっぱり神将器じゃないと駄目ですか」

キャス「トウマ!こっちは片付いたよ」タッ

上条「おお、結構強いんだな」

キャス「えへへ」

上条「……それじゃこっちも終わりにしますか」スッ

アイン「ガッ!!」ゴオッ

上条「おらっ!」ブンッ

アイン「……!?」



上条「今だ――はあっ!!」ザンッ

アイン「グアアアアアッ!!」

上条「……やったのか?」

キャス「な、何か様子がおかしいわよ……」

アイン「ガアッ!!」ズンッ

キャス「……へ?」

上条「馬鹿、避けろっ!」ドンッ

キャス「あっ」



上条「ぐ…………っ!」

上条(潰……れる……!?)ミシッ

アイン「グアァッ!」ゴオッ

上条「こんな時に……火を吐きやがりますか……」

キャス「トウマっ!!」

上条(今回ばかりは無理だな……奇跡でも起きない限り)



??『奇跡を起こしてやろうか?』
287 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/29(土) 16:54:03.72 ID:zugn+byDO

上条『お、お前は……どうして』

ロー『やっほー』

上条『あ、こんにちは――じゃなくて!何でここに、というか炎が目の前まで』

ロー『うん、だから力貸してあげようか?』

上条『いやあの、ありがたいけど……現在生きるか死ぬかの瀬戸際なのであまり時間が』

ロー『ちょっと体借りるね』

上条『あ、はい――って、人の話聞けよっ!!』



上条(よいしょ――さて、久々の戦場だな)ミシッ

上条(……現状が最悪なんでゆっくりしていられないんだけど)

キャス「トウマっ!!」

上条(あーあー、こんな可愛い子泣かして……まあ待ってて下さいな)



上条「その名の如く炎を纏い、真の姿に目覚めよ!【烈火の剣】デュランダル!」



アイン「――!!」ズバッ

上条「はい、右足いただきました」

アイン「グウウゥッ……!」

上条「あらら、まだやる気ですか?今の俺は無敵ですよー?」

アイン「ガアアアッ!!」

上条「聞き分けの悪い子には……お仕置きが必要だね」



上条「乱れ咲け、烈火の刃!!」ザンッ

アイン「……ナ……ニ……」

兵士「あ、あのアイン様が……もう終わりだ」ガクガク
288 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/29(土) 16:55:19.24 ID:zugn+byDO



ロー『あー……疲れた』

上条『何この人、超強いんですけど』

ロー『ふぅ、俺の剣技はどうだったかな?まあ、久しぶりにやってみたから威力は今一なんだけど』

上条『弟子にして下さい師匠』キリッ

ロー『ははっ、君本当に面白いね!ついでだからテュルバンの所にも案内するよ』

上条『え?あ、あの、皆に心配掛けちゃうんで』

ロー『レッツゴー!』

上条『ちょ、おいっ!』



ロイ「トウマ!」バンッ

リリ「敵が全滅!?……な、何があったって言うのよ」

キャス「あ……あ……」

エル「ロイ様、どうやら生存者のようです」

ロイ「大丈夫か!?一体何が起きたと」

キャス「……トウマが……」

ロイ「!?そういえば彼は何処に」

キャス「目の前で……消えたの」

ロイ「」

リリ「……前にも同じようなことがあったわね」

エル「怪奇現象か何かですか?」



サウル(来た来た来たっ!!私の時代がっ!!)

サウル(ふふ……傷心中の女性は甘い言葉に弱いのですよ?)

サウル(まずは一人目、いただきます)グッ
289 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/29(土) 16:56:27.91 ID:zugn+byDO






レイ「……何処だよここは」ギチッ

レイ「!……いつの間に縛られて」

サウル「おはようございますレイさん」

レイ「お前はリキア同盟軍にいた神父!?ま、まさかこれは」

サウル「そうです。私の仕業ですよ」ククッ

レイ「……俺をどうするつもりだ?」

サウル「いえ特に何もしませんよ……ただ」

レイ「ただ?俺はお前に何もしてないだろ!」



サウル「私は“見える”のですよ。紫の長い髪の女の子にちょっかいを出し、仲良くしようとする貴方の姿が!」キッ

レイ(変な妄想を見ちまう何かの病気だろこれ)

サウル「だからここに拘束しました」

レイ「はぁ?何ふざけたこと言って」

サウル「お黙りなさい!」

レイ「!」ビクッ

サウル「私は許せないのです……貴方みたいな餓鬼が可愛いらしい女の子といちゃつくのがっ!」

レイ(……馬鹿かこいつは)

サウル「馬鹿で結構。ですから貴方には消えていただきます」

レイ「読心術まで使えるのか」

サウル「神父の特権です」

レイ「くそがっ!絶対復讐してやるからな!!」

サウル「生きて出られたら、ですけどね……ふふっ」

レイ「ふ、ふざけんな!」

サウル「それではさようなら」



   〜第12章 完〜
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/01/29(土) 17:25:20.62 ID:bkMNAXXR0
 絨毯爆撃キターーーー!!
しっかし、サウルさん歪みねえなwwww
291 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/29(土) 20:00:41.32 ID:zugn+byDO
バアトルさん忘れてました……。

ちなみに時間系列は12章前です。



【英雄の証のその後のその後】



フィル「〜♪」

フィル(楽しみにしてるよ、かぁ……)ニヘラ

バアトル「おおフィル、探したぞ」

フィル「ち、父上!どうしてここに?――まさか」ハッ

バア「いや、わしはお前を連れ戻しに来たわけではないのだ。それどころかお前の手伝いをしようと思ってな」

フィル「手伝い……ですか?」

バア「うむ、剣の修行を」

フィル「だっ、ダメです!私はトウマさんと約束しているので!」

バア「トウマ?誰だそいつは!?」

フィル「あ……えっと」

バア「許さんぞっ!見つけ出して一発殴ってやる!」

フィル「父上っ!?」

バア「トウマーーー!!」

フィル「ま、待って下さい!」



上条「へっくし!」

上条(誰かが上条さんの噂でも……)ヘヘッ

フィル「――あっ、トウマさんっ!!」

上条「ん?どうしたのフィル」

フィル「は、話は後でしますから、とりあえず逃げ」

バア「トウ……むっ!フィルよ、そいつは誰だ」

フィル「い、いや、この方は」

上条「俺は上条当麻です」ニコッ

フィル(あぁ……終わった)

バア「む、むう……トウマとやら、娘とはどういった付き合いを?」

フィル「!?な、何聞いてるんですか父上!」



上条「どういったも何も、(剣を)交えた仲ですよ」
292 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/29(土) 20:01:08.38 ID:zugn+byDO

バア「フィルと……交えた……仲」ガーン

フィル「『剣を』ですっ!!」

上条「とにかく彼女は優しくて良い人ですよ」

フィル「も、もうっ!トウマさんったら……」

バア(……うむ、この男なら娘を任せられそうだな)



バア「トウマ殿、どうか娘のことをよろしく頼む!それと……幸せにしてやってくれ」グスッ

フィル「なっ!?わ、私達はそういうんじゃ」

上条「はいっ!こんな上条さんでよければ!」

フィル「わーっ!?誤解です、誤解ですぅっ!!」
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/29(土) 23:02:15.47 ID:pcs6Z4yr0
面白いなwwwwww
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/30(日) 11:31:44.16 ID:nrUMxA/F0
続きに期待
295 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/30(日) 15:05:28.42 ID:Izj6Zn1DO
12章外伝始めます!





ロー『はい到着』

上条「えと……ここ何処?」

ロー『ジュトーの近くの古い洞窟』

上条「何があるんで」

ロー『おーい、テュルバンいるー?』

上条(駄目だこいつ……早くなんとかしないと)



テュルバン『呼んだか?』ズンッ

上条「」

ロー『おー、久しぶり!相変わらずでかいな』

テュ『お前は相変わらず小さいな』

ロー『やかましい』

テュ『……んで、そっちの奴は?』

ロー『こいつは俺の後継者だよ』

テュ『へえ』ズイッ

上条(ひ、捻り潰される……)ガクブル



ロー『――とまあそんな感じで、【天雷の斧】アルマーズを貸して欲しいってさ』

上条「い、いやいや!?上条さんそんなこと言ってないというか、自分剣士なんで斧使えないし!」

テュ『よし……それなら俺の二つの試練の内、一つを受けてもらうぞ』

上条「あーもう何でこうなるんですか……」

テュ『一つは、この洞窟に侵入した山賊を全滅すること』

上条(またかよ……なら残りでいいや)

テュ『そしてもう一つは……あの大きな岩を素手で割ってもら』

上条「山賊共出て来いやああああぁっ!!」ダッダッ
296 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/30(日) 16:15:38.26 ID:Izj6Zn1DO



上条「――あの、さっきのどうやってやったのですか?」

ロー『さっき?……ああ、テュルバンの呼び出し方なら、こう大きな声で』

上条「違うから!……デュランダルから炎出してたやつだなんけど」

ロー『んーそうだね、君がソードマスターになったら教えてあげるよ』

上条「そうですか……」



ロー『あ。後ろに敵が』

上条「――そこっ」ブンッ

テュ『……む?』

上条「」

ロー『何だよー、テュルバンかよー』

テュ『(ローラン、)お前わざとだよな?』

上条「うわぁ!?ごめんなさいごめんなさいぃ!!」タッ

テュ『ちょ』



上条「ひいっ……はあっ……」ドンッ

ゲレロ「おふぅ」ドサッ

上条「す、すみません!大丈夫です……か」

ゲレロ「あがぁ……」ピクッ

上条「……死んでる」

山賊1「ア、アニキ!?」

山賊2「てめえ!俺達のボスに何しやがる!!」

上条「いやいや、俺はただぶつかっただけで」

山賊3「んな火曜サスペンス的なことがあるか!」

山賊4「殺っちまえ野郎共!」

上条(ローランの馬鹿野郎……っ!)
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/30(日) 19:21:12.88 ID:Jya+KJQTo
上条さん勇者じゃないんだ
298 :名無し :2011/01/30(日) 20:07:39.37 ID:qAZMOdRz0
剣士だからねー ソードマスターだね
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/30(日) 21:10:00.54 ID:Jya+KJQTo
にあわねぇ
300 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/30(日) 21:52:44.74 ID:Izj6Zn1DO



上条「ふぅ――これでおしまいっと」スタッ

山賊「一人で……全員倒しやがった……」ドサッ

テュ『……あと一人残っているぞ』

剣士「……」スッ

上条「おっと、まだ居やがっ」

剣士「乱れ咲け、鋼の刃!!」ブンッ

上条「」

剣士「あれ?おっかしいなー」

上条「お、お前まさか……ローランなのか?」ツー

ロー「はい正解!誰だか知らないけど、勝手に体を借りたのさ」

上条「意味不明なんですけどっ!?何故上条さんに攻撃を」

テュ『ふむ、どうやら敵のようだな』

上条「あんた分かってて言ってるんですよね!?だったら止めて」

ロー「さあ、覚悟は出来たかい?」

上条「……くそう、こうなったらやってやるっ!」

上条(何でこう俺ばっか……不幸だ)



ロー「一斬刀閃」ズバッ

上条「……何その無駄にカッコイイ名前は!」キンッ

ロー「おお、よく止めたね!……やっぱ強い人と刃を交えるのは楽しいなー」

テュ『……俺も参加していいか?』

上条「それだけは勘弁して下さいお願いします」

ロー「そうだぞテュルバン、これは俺の獲物なんだから――ねっ!」シュンッ

上条「うわっ……あ、危な」

ロー「ほらほら、避けてばっかじゃ意味無いよー」

上条(もう嫌だ……早く帰りたい)
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/01/31(月) 20:51:00.97 ID:VTF7G6YR0
 ローランwwwwww
続きが楽しみだ
302 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/31(月) 21:56:33.20 ID:fqUg4P8DO
お待たせしました。何とか12章外伝完結まで行きたいと思います。







上条「――――居合」

ロー「踏み込みが甘いよ」ガンッ

上条「ぐっ……」

ロー「居合切りっていうのは――こう」スタッ

上条「……っ!?」ズバッ

テュ『おい、やり過ぎだぞローラン』

ロー「もうちょっと骨があってもよかったんだけど……ここまでかな」

上条(何ですかこの差は……こんな奴に上条さんが勝てるわけないですよ)

ロー「テュルバン、アルマーズは貸さなくていいよ」

テュ『……しかしだな』

ロー「こんなんじゃ皆の足引っ張るだけだよ。もう戦うのやめたら?」



上条「……俺はまだ、戦える……」グッ

ロー「何故君は戦うの?神将器が欲しいから?」

上条「……」

ロー「それとも、ただ俺が倒したいだけ?」

上条「……かもな」

ロー「へえ」

上条「正直……こんな痛い思いをするくらいなら、最初から戦わなければよかったと思ってますよ」

ロー「じゃあこのまま帰るかい?」

上条「――俺はあんたを倒すまで諦めない」

ロー(ようやく良い目付きになったか……全く世話の焼ける後継者だこと)ハァ



テュ『よし……少年、これを使ってみろ』

上条「日本刀?」

テュ『“倭刀”だ。幾分かは使いやすいだろう』

上条「いいのか?ローランの奴を倒しちまうかも」

テュ『「倒すかも」じゃない――ここで「倒す」のだ、若き剣士よ』

上条「……おう」
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/31(月) 22:01:00.48 ID:YUcQP4zbo
この時代の倭刀は強いからな
304 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/31(月) 22:33:16.85 ID:fqUg4P8DO
ロー「これまた珍しい刀を持ってるね。テュルバンに貰ったの?」

上条「倭刀だそうで……行くぞ」

ロー「オッケー、いつでもいいよ」

上条「――はっ」ブンッ

ロー「っとっと、力任せは感心しないね」

上条「それは……どうかなっ!」パシッ

ロー(っ!いつの間に剣を持ち替えて)

上条「せいっ」ズバッ

剣士「ぐあっ……!?何で俺は斬られて……」ドサッ



上条「やっ」

ロー『いやー、さすがに今のは危なかった』

上条「た……っておいこら」

ロー『油断していたな――うん、合格だよ』

上条「『うん、合格だよ』じゃないから!テュルバンさんも何か言ってやって下さ」

テュ『うん、合格だよ』

上条「……お前ら……」イラッ



テュ『――これが【天雷の斧】アルマーズだ』

上条「すごく……大きいです……」

ロー『そりゃあテュルバンは“狂戦士”だからね』

テュ『――ところでお前の軍に斧使いはいるか?』

上条「いないこともないけど……使用上の注意とかがあったり?」

テュ『そいつに伝えておいてくれ――「大切に扱ってくれ」と』

上条(へへっ、何だよこいつ……厳ついわりには結構優しい所が)

テュ『そして「ぞんざいに使ったら壊しに行く」と……よろしく頼んだぞ』

上条(……い、一体何を壊す気で)ガクガク
305 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/01/31(月) 23:11:26.03 ID:fqUg4P8DO



上条「お世話になりましたぁ」ペコッ

ロー『また来いよ』

上条「誰が来ますか……って何であんたが答えてるんだよ」

テュ『また来いよ』

上条「はぁ……保証は出来ませんが」



ロー『――そうだ、帰る前にお土産を渡しておくよ』

上条「ん?何ですかこの小さな箱は」

ロー『開けてからのお楽しみ……あ、今開けたら駄目だよ』

上条「怪しさ満点ですね、ありがとうございます」

ロー『いやいや、それほどでも』

上条「……もう帰して下さい」

ロー『はいよ。じゃあ目を瞑って』

上条(また皆に責められるんだろうなぁ……)ハァ

テュ『――頑張れよ』

上条「!……ありがとう」シュン



ロー『やれやれ、次は何処で会うかねー』

テュ『……昔のハルトムートみたいな少年だったな』

ロー『あのしぶとさとか、剣の使い方とか?』

テュ『それもあるが……一番は雰囲気だな』

ロー『……狂戦士であろう者が“雰囲気”を語るのか。そりゃ「竜」も目覚め』

テュ『ふんっ』ボコォッ!

ロー『あ……や、やだな、冗談だよ』
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/31(月) 23:16:57.28 ID:6NHvACA60
八神将仲良しだなwwwwww
エリミーヌたんに期待!
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 01:25:29.98 ID:wfrO6Joio
>>306
既にアーリアルはギネヴィアがゲフンゲフン
308 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/01(火) 14:42:16.89 ID:QkLHxEsDO
寝てしまいました……それでは一気に行きます!
309 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/01(火) 14:48:56.70 ID:QkLHxEsDO



上条「よっと」スタッ

上条(さて、皆に謝らないと……というかここは何処で)

キャス「あ」

上条「ん?……あ」

キャス「……」

上条「えっと」

キャス「……っ!」タッ

上条「ま、待ってく」グイッ

キャス「い、痛いって……」

上条「いやー、その……ほら、癖でね」ハハッ

キャス「……あたしの気持ちも知らないで」

上条「ふぅ――上条当麻、只今生きて帰って参りました」スッ

キャス「……馬鹿っ」

上条「ただいま」

キャス「――おかえりなさいっ!」ダキッ

上条「や、あの、だからそういうのは……お?」


ドサッ


キャス「あ……」

上条「……だ、大丈夫か?」

キャス「……うん」

上条(やばいって当たってるって……へ、平常心を保つんだ、俺!)フーッ

キャス(トウマがこんなに近くに……)ドキドキ



上条「そ、そうそう!突然ですがこんなの貰ったんだけどいりまするですか?」アセアセ

キャス「何その箱?」

上条「開けてみないと分からない、とか云々」

キャス「これは……私にくれるの?」

上条「あ、いらなかったらいいんですよ。誰か他の人に」

キャス「絶対にいるっ!トウマのプレゼントなら何でも貰うよ」

上条「そ、そうですか……ありがとうございます」

キャス「……さ、さて、何が入ってるかな〜と」ガサッ


導きの指輪を手に入れた。▼


キャス「」

上条「」
310 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/01(火) 14:53:13.48 ID:QkLHxEsDO
ロー『あっ!しまったなー』

テュ『どうした?まだ何か渡す物でもあったのか?』

ロー『トウマに「俺の子孫に渡すように」っていうのを伝え忘れたよ』

テュ『……大丈夫じゃないのか?』

ロー『そだねー、まあいっか』






キャス「え、ええっ!?ゆ、指輪ってつまりえっと……もしかしてこれって」

上条(ローランんんっ!?何と言う物を俺に渡してくれたんですか!わ、渡してしまう上条さんも上条さんなんですが……というか何故指輪!?)

キャス(落ち着け、落ち着くのよあたしっ……これは間違いなく指輪!安物とかじゃなくてちゃんとした本物の指輪!そしてそれを男の人であるトウマから貰いました、今さっき、いい雰囲気の中で)

上条(絶対誤解されたよなぁ……どうしようどうしよう)ダラダラ

キャス(そこから導き出される結論は……?)



キャス「ね、ねぇトウマ?やっぱりこれって、告h……じゃなくてプロp」



サウル「キャス、少しお話が――と」フラッ

キャ条「!!」バッ

サウル「おやぁ?トウマ殿ではありませんか。生きていらしたのですね」

上条「お、お蔭様で」

サウル「そうですか………………チッ」

キャス「そ、それで?あたしに話って何?」

サウル「ああ、そうでしたね……ロイ様から入隊の許可が下りましたよ」

キャス「本当っ!?」

上条「入隊の許可?そもそも入隊って何処に」

キャス「トウマがいるリキア同盟軍によ」

上条「……はい?」
311 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/01(火) 14:55:18.49 ID:QkLHxEsDO
ロー『あっ!しまったなー』

テュ『どうした?まだ何か渡す物でもあったのか?』

ロー『トウマに「俺の子孫に渡すように」っていうのを伝え忘れたよ』

テュ『……大丈夫じゃないのか?』

ロー『そだねー、まあいっか』






キャス「え、ええっ!?ゆ、指輪ってつまりえっと……もしかしてこれって」

上条(ローランんんっ!?何と言う物を俺に渡してくれたんですか!わ、渡してしまう上条さんも上条さんなんですが……というか何故指輪!?)

キャス(落ち着け、落ち着くのよあたしっ……これは間違いなく指輪!安物とかじゃなくてちゃんとした本物の指輪!そしてそれを男の人であるトウマから貰いました、今さっき、いい雰囲気の中で)

上条(絶対誤解されたよなぁ……どうしようどうしよう)ダラダラ

キャス(そこから導き出される結論は……?)



キャス「ね、ねぇトウマ?やっぱりこれって、告h……じゃなくてプロp」



サウル「キャス、少しお話が――と」フラッ

キャ条「!!」バッ

サウル「おやぁ?トウマ殿ではありませんか。生きていらしたのですね」

上条「お、お蔭様で」

サウル「そうですか………………チッ」

キャス「そ、それで?あたしに話って何?」

サウル「ああ、そうでしたね……ロイ様から入隊の許可が下りましたよ」

キャス「本当っ!?」

上条「入隊の許可?そもそも入隊って何処に」

キャス「トウマがいるリキア同盟軍によ」

上条「……はい?」
312 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/01(火) 14:57:28.83 ID:QkLHxEsDO
連投orz



キャス「――ということなの」

上条「成る程……確かに安全と言えば安全ですが、何故」

キャス「だって…………一緒にいられr」

サウル「おっほん!……トウマ殿、ロイ様に報告をしなくてよいのですか?」

上条「しまった!じゃあキャス、またあとで!」

キャス「ちょっと待っ……ああもうっ」



サウル(まさかプレゼント作戦で来るとは……くそっ、やられたっ!)ガンッ






上条「ただいま帰りまs」

リリ「エルファイアー」ゴオッ

上条「うわっ……や、やだなぁリリーナさん、俺は上条さんですよ」

リリ「ええ、分かってるわ――私達の前から二度も何も言わずに消えて、心配をかけた人だってことも」キッ

上条(これは……相当怒ってらっしゃるな)

ロイ「……トウマ」ゴホッ

上条「ロイ!ど、どうしたんだよその火傷」

ロイ「“あれ”にやられた……」ガクッ

上条「ゲームオーバー!?」



兵士「たっ、大変ですっ!!今エトルリア王国から」バンッ

上条「大変なのはこっち!エレンさん、回復を!」

エレン「は、はいっ」

兵士「あ、お取り込み中のところすみませんでした……」
313 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/01(火) 15:00:36.10 ID:QkLHxEsDO
ロイ「……それで、エトルリア王国がどうしたの?」

兵士「王都アクレイアでクーデターが起こったそうです!クーデターの首謀者は宰相ロアーツ、西方三島総督アルカルド――」

兵士「この両名を中心に組織されたクーデター派はまずモルドレッド国王を捕らえた後、ベルン王国と共に世界を二分すると宣言しています!」

エル「なっ!?」

ロイ「セシリアさ……いや、セシリア将軍はご無事なのか!?」

上条「そういえば……ギネヴィアも一緒にいるんだったよな?」

ロイ「しまった……」



兵士「詳しいことは分かりませんが……」

リリ「は?あんた何の為にここまで来たのよ」

兵士「あ、『エトルリア三軍将』も分かれてしまいました!」

兵士「セシリア魔道軍将は事前に情報を得て王都を脱出、現在は大陸の西の端“ミスル半島”へ向かっておられるとのことです」

エル「ダグラ……残りの軍将は?」

兵士「国王陛下を盾にとられ、クーデター派についているとか」

ロイ「とにかくセシリアさんと連絡を取らないと……ミスル半島へ急ぐぞっ!」



キャス「……まだかな」ソワソワ

上条「――キャス!」

キャス「な、何っ?」

上条「ミスル半島に行くことになったんだ!すぐ準備を」

キャス「あの!……こ、この指輪は」

上条「あげるよ、キャスなら似合うと思うから」

キャス「……あ、ありがとう」カァ



サウル(『似合うと思うから』……ふっ、笑わせてくれますね)

サウル(あの男には“失う悲しみ”というものをじっくり味合わせてやりたいですよ)ギリッ

上条「っ……?」ゾクッ



  〜第12章外伝 完〜
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 16:42:46.78 ID:wfrO6Joio

予想以上にサウルの活躍が面白いww
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/02/01(火) 16:44:31.04 ID:HeaJtAGT0
 感情さんのフラグ体質ここに極まれり、か
にしてもサウルマジ怖いんすけど……
316 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/01(火) 17:53:47.08 ID:QkLHxEsDO
【アルマーズのその後】



上条「はぁ……はぁ……」

上条(神将器を2つも持って歩くとか……結構キツイな……早いところ誰かに預けないと)ゼエッ

上条(何処かに斧使いは……)キョロキョロ



ワード「兄……義兄貴!」

ディ「おい、お前何でわざわざ言い換えた」ゴンッ

ロット「いろいろと事情があるんですよ」

上条「……あの、ちょっといいですか?」

ディ「ん?お、トウマか。どうしたんだ?」

上条「あなた達の中で、この神将器【天雷の斧】アルマーズを使える方はいないですかね?」

ディ「!……ほう、そいつが――」

ワード「へっ、力強さなら誰にも負けない俺にかかれば」ズシッ

上条「あ」

ワード「ぐぇっ……腰が抜けた」ドサッ

ディ「お、おい!」

上条(“あの仕様”はこれにもあるのか!?)



ロット「ったく、これだからワードは……力だけじゃなくて器用さも必要」ズシッ

ロット「……すまねぇ兄貴」ドサッ

ディ「馬鹿かお前らは……悪い、こいつら運ぶから俺は後でいいか?」

上条「あ、はい」

上条(いやもう勇者のディークでいいような……)
317 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/01(火) 18:03:08.41 ID:QkLHxEsDO
リリ「あら、その手に持っているのは何かしら?」

上条「ああ、これは神将器のアルマーズですよ」

リリ「へぇ……これが昔お父様が使っていた斧なのね」

上条「……使っていた?」

リリ「そうよ、20年くらい前に――あ、持ってみてもいいかしら?」

上条「いや、どうやらこれを持つと腰を抜か」

リリ「ふーん……やっぱりデュランダルよりは重いのね」ヒョイッ

上条「」

リリ「確かお父様は――こう使っていたかしら?」ブンッ

上条「ひっ……あ、危ないって!」

リリ「あ、ごめんなさい」

上条(な、何でそんなに軽々と……魔道士じゃなかったら天下統一も容易いんじゃ?)



ディ「悪い、待たせたな」

リリ「これはディークが使うのかしら?」

ディ「いや、他に使う人がいなかったら使わせてもらおうかと」

リリ「ふーん……はい」

ディ「おっと――ほう、筋トレにいいかもな」

上条(感心する所が違うだろディーク――何に使うじゃなくて、何故あの少女がアルマーズを持てたか……だろ)
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 20:42:27.19 ID:6UDBhGvgo
リリーナ聖戦のエンペラー仕様だろこれwwwwww
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 20:59:11.88 ID:axDm30RDO
リリーナ
力26
魔翌力30
防18
魔防18
技25
速さ25
幸運25

斧S
剣S
理S
杖E
といったところか?
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 21:46:55.21 ID:hrY+PUoEo
杖Sじゃね?殴る的な意味で
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 22:20:39.41 ID:MBQZveA7P
ロイのステータス吸収してるな
322 :名無し :2011/02/02(水) 01:26:26.57 ID:3iiO/3Es0
それじゃ 上条さんは幸運は0か・・・でも奇襲とか不意打ちとかいろいろ回避してるからな〜

意外に高いかも
323 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/03(木) 19:29:41.91 ID:6fBvT0oDO
一日空いてしまいましたが、13章を始めます。





セシ「エイルカリバー!」

ギネ「ディヴァイン!」

兵士1「この威力……」

兵士2「いと強し……」ドサッ

セシ「……あの、姫自ら戦いにならなくても」

ギネ「ただ見ているだけではつまらないですから」ニコッ

セシ「そうですか……」

ギネ「それより早く“あの”準備を!」パンパン

衛兵「イエッサー!」



ナー「ええいっ、まだ城は落とせないのか!」

フレ「セ、セシリア将軍率いる敵の抵抗が予想以上に強く……」

ナー「あの生意気な女か……またしても私の邪魔を!」

ゼフ「――てこずっているようだな、ナーシェン」ズンッ

イド「……」

ナー「こ、これは陛下……いつこちらに」

ゼフ「先程着いたばかりだが……ふむ、どうやらエトルリアの将軍が頑張っているようだな」

ナー「はっ……早急に攻略致しますので」

ゼフ「よい、わし自らがその者の相手をしてくれる」

イド「……陛下御自らが戦われなくとも」

ゼフ「構わぬ、よい座興だ」



ロイ「状況は?」

エル「まだ城は落とされていないようです」

リリ「まあ、ギネヴィアがいれば落ちることはないわよ」

上条「……神将器を持っているからですか?」

リリ「それもあるけど――ああ見えて彼女は策士なのよ」フフッ

上条「?」
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/03(木) 19:39:55.84 ID:5EiDNgWjo
返り討ちになるぞwwwwww
325 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/03(木) 20:34:24.48 ID:6fBvT0oDO
ゼフ「ほう、貴様が『魔道軍将』セシリアっ」


ドスンッ


イド「」

セシ「」

ギネ「あははっ、まんまと引っ掛かりましたわねえ――お兄様?」

セシ(……準備というのは落とし穴のことだったのね)

ゼフ「そ……その声はギネヴィアか……」ググッ

ギネ「ベルン国王であろう御方が何と無様なお姿ですこと」

ゼフ「昔から……お前という奴は……」

ギネ「世界平和の為です、安らかにお眠り下さい」

ゼフ「……何を」



ギネ「――聖女エリミーヌの御加護のもと、秘められし天命の力を我が魔法と成せ……」

ゼフ「むっ……い、いかん」

イド「陛下、ここはお任せを」スッ

ギネ「煌めけ、【至高の光】」

イド「……全ての魔法を無に帰せ、『魔封じの結界』」ヴンッ

ギネ「アーリアル!」


シュウン


ギネ「……?」

セシ「エイルカリバー!」


シュウン


セシ「……??」



ゼフ「よくやったイドゥンよ……」

ナー「い、今の内に……フレアー!」

フレ「はっ!」

ナーフレ「せーのっ!!」グイッ

ゼフ「いたたたたっ!腕もげるっ!」
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/03(木) 21:08:24.90 ID:X7eoopJGo
鎧重そうだなゼフィールwwww
327 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/03(木) 21:14:09.68 ID:6fBvT0oDO



ゼフ「――貴様の戦いぶりに免じて、わし自ら相手をしてくれよう」スッ

セシ「……あの」

ギネ「泥だらけですわよ」フフッ

ゼフ「ぬ、ぬぅん!」ズバッ

セシ「っ!……つ、強すぎる……」ドサッ



ゼフ「気を失ったか……フン、たわいのない」

ギネ「八つ当たりとか落ちぶれたものね」

ゼフ「ギネヴィアか。ひ、久しいな」

ギネ「話を逸らさないでくれません?」

ゼフ「む……だがな」

ギネ「平和に過ごしている人々を戦争に巻き込んでまで……その為に罪の無い人達がどれほど犠牲になっていると思っているのですかっ!」

ゼフ「変化に犠牲h」

ギネ「そもそも何なんですかあの女性は!?お兄様はちゃんと年齢というものを弁えていただかないと」

ゼフ「イドゥンはわしの」

ギネ「『わしの』何ですか?いい加減にしないと怒りますよ」



ゼフ「くっ……ナーシェン!この軍にギネヴィアの親衛隊長がいたな」

ナー「はっ、ミレディと申す騎士です」

ゼフ「その者に命じてギネヴィアをベルン本国へと送り返せ」

ギネ「はあ?まだ話は終わってないわよ。それとも勝ち目が無いと見て逃げるのかしら?」

ゼフ「ふっ……ならばわしと戦うと申すのか」

ギネ「望む所ですわ――そうだイドゥンさん、この変な結界を解いて下さらない?」

イド「分かりましt」

ゼフ「止めだ。至急ベルンへ帰れ」
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/04(金) 01:07:37.50 ID:r43V5TQh0
 ゼフィール君、そこで逃げるのはいただけないよ……
イドゥンはある意味幻想殺しみたいなものも使えるのか
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/04(金) 10:59:41.85 ID:KYypjQ2do
回転王…
330 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/04(金) 20:44:06.63 ID:xnVkh6fDO
ゼフ「それとファイアーエムブレムは封印の神殿に、神将器は元の場所に戻しておくように」

ナー「はっ」

ギネ「はぁ?何ふざけたこと言って」

ゼフ「早く行けっ!」シッシッ

ギネ「なっ……覚えておきなさいよっ!」

ゼフ「アーリアルの無いお前なんざ怖くないっ!」

ギネ「あったら怖いのですかー?臆病お兄様ー?」

ゼフ「ち、違うわっ!」

ギネ「だいたいお兄様は昔から」

ゼフ「ほ、ほう?だったらわしが小さい頃お前にあげた子狐はどうしたの言うのだ?」

ギネ「ああ、あれですか?お夕飯にちょっと……」フフッ

ゼフ「え」

ギネ「“美味”でしたよ?」クスッ

ゼフ「は、薄情者っ!鬼畜っ!外道っ!」

ギネ「嘘ですけどね。本当は可哀相だったので山に帰しました」

ゼフ「な、何てことを……せっかくわしが苦労して」

ギネ「生類憐れみの令というのをご存知ですか?」

ゼフ「知らんっ!」

ギネ「狐はイヌ科なので、お兄様は必然的に死刑です。異論は認められません」

ゼフ「」ガクブル

ナー(この兄妹喧嘩はある意味恐ろしいな……)
331 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/04(金) 21:38:44.66 ID:xnVkh6fDO

ロイ「城が落ちたというのは本当なのか?」

エル「……どうやらそのようです」

ロイ「ま、まさかセシリアさんは……」

上条「諦めるのはまだだろ?可能性があるならそっちにかけないと、な」

ロイ「トウマ……う、うん、そうだよな」

上条「それじゃあ上条さんは北上して上から攻める」

ロイ「分かった、僕達は南から行く――誰か一緒に来てくれっ!」



リリ「ここは私が!」

エレン「いえ、私が!」

シャ「私が!」

クラ「私が!」

ロイ(皆……ああ、やっぱり主人公はモテるんだなぁ)


……


ティト「私が!」

キャス「あたしが!」

エキ「何だい皆、やる気があるじゃないの……だったらあたしも」


<ドウゾドウゾ


エキ「」

ロイ「助かるよみんn」

フィル「さあトウマさん、早く行きましょう」グイッ

キャス「ほら、行くよっ!」グイッ

上条「あ、あれ?ロイと行くんじゃ……」

リリ「いいから、いいからっ!」グイッ



エキ「よ、よろしくな」

ロイ「……うん」グスッ
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/04(金) 21:48:17.36 ID:dyNuXOVT0
エキドナさん・・・
333 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/04(金) 22:43:05.16 ID:xnVkh6fDO

上条「……あのー」

リリ「待ってよ……歩くの早いわよトウマ……」ハァッ

上条「んなこと言ったって、早く行かないと」


<トウマサマー!


上条「ん?一体何処から……」キョロキョロ



ギネ「トウマ様ーーーっ!」

上条「上?……な、げっ!?」

リリ「疲労の所為かしら……ギネヴィアみたいな人が落ちてくる幻が」

ミレディ「そこの方っ!ギネヴィア様を受け止めてっ!!」

上条「わ、わわっ!んな無茶な」

ミレ「つべこべ言わず早くっ!」

上条「な、何で上条さん……がっ――」バッ


ドサッ


上条「ぐ………ま、間に合った……」

ギネ「ただいまですっ、トウマ様!」

上条「お、おかえり」



ミレ「ギネヴィア様っ!ご、ご無事で――」

上条「あの……そろそろ離れていただかないと」

ギネ「あら、久しぶりの再会ですので――もっと」スッ

上条「な、ちょっ」

ミレ「貴様っ!ギネヴィア様に触れるとは……何ということを!!」

上条「え?何それ酷い!」
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/04(金) 22:54:27.00 ID:cZD+eqtn0
理不尽なww
335 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/04(金) 23:50:14.03 ID:xnVkh6fDO



ミレ「私はギネヴィア様の護衛隊長であるミレディと申します。先程は大変失礼なことを……」

上条「あ、いや、その……全然気にしてないですから」ハハッ

ギネ「駄目ですよミレディ。こういう時はちゃんと“身体”を使って謝罪しないと」

ミレ「は?いや私には……」

ギネ「……そう」

ミレ「し、しかし、これもギネヴィア様のご命令とあらばっ!」ヌギ

上条「い、いいです!そんなことしなくていいですっ!」ブンブンッ



ギネ「むー、つまらないですわねぇ」

リリ「貴女ねえ……その傲慢な態度というか人に迷惑な性格は直らなかったのかしら?」

ギネ「あら、どちら様ですか?生憎私は青い髪の生意気な女の人など存じませんが?」

リリ「な、生意気……いいわ、覚えてないのなら無理矢理思い出させてあげるわよっ!」ヴンッ

ギネ「相変わらず短気で凶暴な人ですこと……今日こそ上下関係をはっきりしようじゃありませんかっ!」ヴンッ

上条(もう嫌だこの二人……そしてリリーナは連れて来るんじゃなかった)
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/05(土) 00:04:13.41 ID:ziCr1ESFo
ロイはエキドナさんだけしかついてきていないような描写だが
実際はモブ以下になった男ユニットが大勢着いてきているんだろうなww
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/05(土) 00:06:41.25 ID:MDekgVjCP
かろうじでモブになっていなくて、神将器もってるディークさんがいるから戦力的には問題ない
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/05(土) 00:08:46.58 ID:UHpWF0Mu0
 しかしまあ上条さんフラグ建てすぎて大変だなあ……ww
誰かロイについてやってくれよ……
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/05(土) 00:15:05.87 ID:UH447nMP0
>>338
ワード「俺が」
ロット「俺g」
ガルシア「俺」
ルゥ「ぼ、ぼくが」
340 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/05(土) 01:18:15.79 ID:60ZvzH3DO
上条「やれやれ……それじゃ、行きまs」

スー「――危ない!」ドンッ

上条「ぐふぅ!?」ドサッ

クラ「ト、トウマ!?今すぐ回復を」

上条(何故俺は……馬に蹴られて……)ピクピク

フィル「!……何か、飛んでくるっ」


ドスッ


キャス「これは……矢かな?それにしても大きいわね」

ギネ「何処かにシューターでもいるのかしら?」

リリ「シューター……シャニー、ティト!少し高度下げておいて」

シャ「ほいほいー」バサッ

ティ「了解です」バサッ



パー「どうだった?」

弓兵「はっ、残念ながら目標には当たりませんでした」

パー「しかし解せんな……何故こんな戦場に女性ばかり連れた剣士が現れたというのだ」

弓兵「さあ……あ、もう一発撃っておきましょうか?」

パー「うむ、そうだな。次は外さないように」

弓兵「承知しましたっ!」



スー「また来るわ――やあっ」ドンッ

上条「がはっ……!?」ドサッ


ドスッ


ララム「――あっちからね!あたし先に見てくるっ!」

上条(上条さんは……スーに何か悪いことを……したのでせうか?)ガクッ
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/05(土) 01:48:15.15 ID:ziCr1ESFo
>>339
ガルシアは時代どころか世界がちげーだろww
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/07(月) 21:35:47.85 ID:7vs+g7sAO
面白いよ〜
343 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/08(火) 22:50:32.17 ID:ZArOUTrDO
忙しくて止まっていました……続きをどうぞ!
344 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/08(火) 22:52:28.87 ID:ZArOUTrDO



ララム「むぅ、あたしのトウマ様を狙う奴は一体誰なのよっ!」タッタッ

ララム「でもあたしが犠牲になってトウマ様が助かるなら……ララム幸せっ!」

ララム「さあ、何処からでもかかってきなさいよー!あたし達の愛は不滅なんだからっ!」

ララム(って……はぁ……さっきから一人で何言ってるんだろ)

ララム「確かこの辺りから――」



兵士「お呼びでしょうかパーシバル殿」

パー「ここから兵を引く」

兵士「えっ、よろしいのd」

ララム「あ〜!パーシバル様ですよね〜!?よかったぁ、探してたんですよ〜。あたしは」

パー「?……退くぞ」タッ

ララム「わっ、ちょっと待って!馬を止めて話を聞いてよっ」

パー「……何者だ?」

ララム「ショック……何度かお会いしてるはずなのに!」

パー「そういえば……ダグラス殿の館で見掛けたような気がするが」

ララム「そう!それそれ!な〜んだ、やっぱり知ってるじゃない!」

パー「そこでお会いしたのはもう少し普通の少女だった」

ララム「何?それってどういう意味よっ!?」

パー「……はぁ」



上条「……はっ」パチッ

スー「あ、目を覚ました。おはよう」

上条「ひっ!?ご、ごめんなさいもうしません反省してます許して下さいぃっ!!」ダッダッ

スー「ちょ、ちょっと」
345 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/08(火) 23:30:24.23 ID:ZArOUTrDO
ララム「ま、いいや――それよりもっ!あたしララム!ミルディン王子のお使いで来たのよ」

パー「ミルディン王子……だと?……馬鹿なことを言うな!王子は1年前に事故で亡くなっている」

ララム「ふっふっふっ……じゃーん!この紋章が目に入らぬかー!」

パー「!!それは……王子の……!」

ララム「ふっ、恐れ入ったようね。じゃこの手紙m」

パー「まさか王子は貴様に(殺されたというのか)!?」

ララム「へ?……あ、そうそうっ!(助けたのは)あたしだよ〜」

パー「許さんっ!!」ブンッ

ララム「え、な――」




バキッ




上条「ぜぇ、はぁ……間一髪間に合っ――というか『騎士軍将』であろうお方g」


キルソードが壊れた。▼


上条「」

パー「貴様も(暗殺を企んだ)仲間なのか!?」

上条「ま、まあ仲間と言えば仲間ですが……」

パー「よくも……よくも王子をっ!!」

上条「な、何なんだよ!俺が何をしたって」ギンッ


はがねの剣が壊れた。▼


上条「何でこういう時に限って……不幸だあああ!!」
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/09(水) 00:57:23.43 ID:OBY/2Gmb0
 待ってましたよ!!
347 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/09(水) 22:34:41.63 ID:yl4a+eJDO
ララム「や、やめてよっ!これ以上あたしの為に争うのは……誰も望んでなんか」

上条「そもそもあんたは俺達の味方じゃ」

パー「惚けるな!お前達はミルディン王子を」

上条「ミルディン?エルフィンじゃないのか?」

パー「エル……フィン?」

ララム「……分かったわ。それでも戦うならあたしを斬って!」

上条「ララム、さっきの手紙を」

ララム「うん――あたしは大丈夫だから、ね?」

上条「いや、全然大丈夫そうに見えないのですが」



パー「…………確かに……王子の筆跡だ」

ララム「でしょ〜?それなのに何よっ!か弱き乙女にいきなり斬り掛かってきて」

パー「そうか……生きておられたのか……ならば最早迷うことなどない!」

ララム「とりあえず謝罪よ、謝罪っ!」

パー「王子がリキア同盟と共におられるなら、私の取るべき道もただ一つだ」

ララム「ちょっと!人の話を」

上条「あー、えーっと……ややこしくなる前に退散しませう」ガシッ

ララム「きゃっ!……あ!これが愛の逃避行というやつなのねっ」

上条(早くこの状態異常を回復させないと……!)
348 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/09(水) 23:06:14.28 ID:yl4a+eJDO



パー「ところで――トウマはどうして女ばかりを連れてるんだ?」

上条「はは……何故なんでしょう」ハァ

パー「もしかしてリキア同盟軍の新しいリーダーになったのか?」

上条「い、いやいやいやっ!ロイ達男衆は南から攻めるそうです……はい」

パー「そうか……私はてっきり一夫多妻を楽しんでいるのかと」

上条「な、ないないないっ!それに上条さんはまだ結婚なんて」

パー「ははっ、何も隠すことはないぞ。現にギネヴィア姫はな、ああ見えてにじy」


<エイルカリバー!エルファイアー!!


パー「がはっ……我が人生に……悔いは無い……」ドサッ

上条「」

ギネ「――あら、ごめんなさいね?手が滑ってみたいで」ニコッ

上条「て、手が滑ったのなら、仕方ないですよ」ニコッ

ギネ「あ、そうそう。トウマ様はこれ以上詮索しちゃ――だ・め・だ・ぞ・?」

上条(……最初にして最終通告ですね、分かります)ガクガク






ロイ「もっと掛かって来いやあああぁっ!!」ブンブン

ディ「お、おい、リーダーさんよ……少しは落ち着けって」

ロイ「ああ、今のままじゃダメだ……誰よりも強くならないと、皆に頼られるくらい強くならないと!!」

エル「……お言葉ですがロイ様、冷静にならないと正確な判断というものが」

ロイ「はっ、敵発見!!」ダッダッ

ウォ「ちょっ、ぼ、僕ですって!」

エキ「……やれやれだねえ」ハァ
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/09(水) 23:14:50.18 ID:OBY/2Gmb0
 ギネヴィア怖いww
相変わらず上条さんは鈍いな〜
350 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/09(水) 23:39:53.92 ID:yl4a+eJDO



ロイ「うらあああぁっ!!」ダッダッ

フレ「ナーシェン様!南から奴らが現れました!リ、リキア同盟軍です!!」

ナー「リキア同盟軍だと?フレアー!奴らはジュトーの総督府で始末したのではなかったのか!」

フレ「はい!……い、いえ、『竜』を置いて参りましたのでまさか……生き延びt」



上条「鬱だ……消え去りたい」トボトボ

ナーフレ「げっ!?あ、あいつは……!」

ナー「ん?……何だお前、あいつを知ってるのか?」

フレ「あの時、確かにアインの炎を――ま、まさかっ!?」

上条「二酸化炭素を吸って酸素を吐き出したい……」

ナー(何だ……今にでも死にそうじゃないか)



上条「あ、無事だったんだなロイ」

ロイ「トウマ……っ!」ギリッ

フレ「――や、奴ら合流しました!」

ナー「し、仕方がない……フレアーよ!お前はここに残れ」

フレ「えっ、ちょ待っ」

ナー「倒せとは言わん、出来る限り兵力を削っておくのだ」

フレ「ナーシェン閣下!わ、私を捨て石にするおつもりですかっ!」

ナー「捨て石?お前なんぞ捨て駒で十分だ!」

フレ(あれ?……石から駒に昇格してる!)グッ
351 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/10(木) 00:19:22.73 ID:zk9PHcKDO
上条「あ、あの二人は!」

ロイ「よしっ、敵将発見っ!!」

上条「へ?」

ロイ「ちょっとその剣借りるよっ!」

上条「あっ、それはドラゴンキラーだけど……」

ロイ「あいつらを倒して城を制圧してやるっ!!」

上条(……うわぁ、やる気満々だな)



ナー「ちっ、あの剣は――じゃあここは頼んだよ、クックックッ……」

フレ「し、しかし……」

ナー「それとも今ここで私の手によって処刑されたいのか?」

フレ「わ、分かりました……」

ナー「さらばっ!」ハッハッ

フレ(あの野郎……自分だけ逃げやがって)



ロイ「ふっふっ――風を纏え、【約束された勝利の剣】エクス」

上条「ちょ、ちょっと待った!そんなオプションは付いてないはず……てかそもそも名前違うし!」

フレ「く、くそっ……だが!私とてベルンの竜騎士、意地を見s」

ロイ「どっせいっ!!」ブォンッ

上条「卑怯っ!そんでもって掛け声カッコ悪っ!」

フレ「馬鹿め……それは残像だ」ヴンッ

上条「そしてこいつは予想以上に強っ!」
352 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/10(木) 22:54:43.37 ID:zk9PHcKDO
お待たせしました、13章完結まで一気に行きます!
353 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/10(木) 22:56:19.16 ID:zk9PHcKDO
ロイ「くっそがあぁっ!」ブンッ

フレ「物分かりの悪い奴だ……それは残像だと言っておろう」ヴン

ロイ「くっ――我が魂に共鳴を!【約束された」

上条「だから名前が違うって!……やっぱり返して下さい」

ロイ「あ」

上条「こうなったら俺が代わりに」スッ

フレ「何度やっても同じだ。私は一太刀も浴びぬ」

上条(……この雰囲気はやりづらいなぁ)ハァ



上条「――――ふっ」スタン

フレ「――――はっ」バサ



キンッ




上条「あの……何で竜に乗ったままその技が使えるんですか?」

フレ「逆に貴君に問おう。何故生身の人間がそのように速く移動出来るのだ?」

上条「何故って……というかその喋り方止めろ」

フレ「ならばこいつは――――どうだ」スッ

上条「くっ……!」



フレ「……ふむ」スタッ

上条「痛っ……」ズキッ

フレ「なかなかしぶとい奴だ……だが、次で終わりにしよう!」

上条「……やるしかないな」

フレ「いざ――――参る!」ヒュン
354 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/10(木) 22:57:38.16 ID:zk9PHcKDO
リリ「はい、ストーーーップ!!」

フレ「む……邪魔をするというのならまずは貴様から――」ヒュン

上条「に、逃げr」

リリ「サンダー」カッ



フレ「馬鹿……め、そいつは本体だ……」ガハッ

上条「なにそれこわい」

リリ「全くトウマは……一人で先に行っちゃわないでよね」

上条「す、すみません」

リリ「大体何で」

フレ「……どうやら甘く見ていたようだ……ならば本気で行かせてもらうっ!」ヒュン

上条「くっ、リリーナは上条さんの後ろに――」

ギネ「ディヴァイン」カッ



フレ「お……覚えておけ、私以上の将はいくらでもいる……」

上条(何でまた当たって……?)

ギネ「あら、それは『私は最弱ですよ』宣言かしら?」

リリ「まあ、負け犬の遠吠えってとこね」

フレ「……大陸最強たるベルン軍は、貴様らを生かしてはおかぬ……」ドサッ

リリ「大陸最強(笑)」

ギネ「他の人に任せるつもりね……よくまあそんな性格で竜騎士になれましたわね」

上条「いや、あの、いびるのもほどほどにって言いたい所なのですが……何故に攻撃が当たるのでせうか?」

リリ「うーん……第6感?」

ギネ「私の場合は……フィーリングかしら?」

上条(……なんということでしょう)

ロイ(……畜生)
355 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/10(木) 22:59:02.19 ID:zk9PHcKDO



上条「セシリアさーん!何処ですかー!」タッタッ

上条「……はぁ……やっぱり走り回ると疲れるなぁ」

上条(そもそも何で上条さんが一人で捜索に……)ハァ



ギネ『ほら、女の子二人だけだと危ないでしょ?』ニコッ

上条(その“女の子二人”が揃えばベルン王国でさえ滅びるって……)

リリ『魔道士とかがいたら危ないでしょ?』ニコッ

上条(遭遇したらしたで瞬殺するでしょうに……)

リリギネ『ね?だからお願い〜』ニコッ

上条(でもあの笑顔には逆らえないわけで……これだから男という生き物は)



上条「この際誰でもいいのでいませんかー!いたら返事を」

??「誰……?」

上条「えっ?誰?何処?」

??「奥の牢屋……」

上条(何でこんな消え入りそうな声で……)

??「だけど……鍵が必要……」

上条「分かりましたー!今行きますー!」

上条(ははっ、まさか幽霊とか?)



??「ここです……」

上条「よし――せいっ!」バキンッ

セシ「!?……あら、あなたは」

上条「上条当麻、救出に参りましたっ!」ビシッ

セシ「ありがとう――そういえばロイは?」

上条「えーっと、何故か城外で落ち込んでたような」

セシ「そ、そう……」
356 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/10(木) 23:01:27.53 ID:zk9PHcKDO
セシ「私はこの少女に傷の手当てをしてもらったの」

上条「へえ」

ソフィーヤ「私はソフィーヤと……言います……『ナバタの里』の……巫女です……」

上条「初めまして、上条当麻と申します」ニコッ

ソフ「っ……」フイッ

上条「?」

セシ「実は彼女ね――あなた達が来ることを予言したわ。そういえば詳しい話を聞かせてくれると……」



ソフ「はい……私達の里は……東のナバタ砂漠に……あります……私達はそこで……出来るだけ……外と交わらないようにしてきました……」

上条「そ、そうですか」

セシ(相変わらず沈黙が多いわね……)

上条(か、感じろ!漢のインスピレーションで言いたいことを汲み取るんだっ!)

ソフ「でも……ベルン王国が……私達のことを知って……」

上条「里に攻撃を?」

ソフ「はい……私は逃げ遅れてしまって……」

上条「だからここの牢屋に――でもベルンはどうしてソフィーヤの里を?」

ソフ「分かりません……でも、もしかしたら……私達の里に住む『竜』のことを知って……」

上条「『竜』!?」
357 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/10(木) 23:04:01.78 ID:zk9PHcKDO
ソフ「はい……私達の里は遠い昔……『竜』と『人』が手をたずさえて……作られたものなのです……」

セシ「」

上条「……そんなものが」

ソフ「……トウマ様お願いです……私達の里を……助けて下さい……」

上条「勿r」

セシ「あ、ちょ、ちょっと待って!……え、『竜』と『人』が?共存?」

ソフ「はい……」

セシ「だって伝承の話では……!」

ソフ「……」



上条「ま、まあまあ……いずれにせよ彼女の里がベルンに襲われているのは事実なんですし」

セシ「……で、でも」

上条「だったら助けに向かいませう。それにセシリアさんはソフィーヤに助けて貰ったのでは?」

セシ「それは……まあ、そうだけども」

上条「だったら異論は無いですよね?――ということだソフィーヤ」ニコッ

ソフ「……あ、ありがとうございます」

上条「それでもしよかったらだけど、『ナバタの里』や『竜』についていろいろ聞かせてもらえないかな?」

ソフ「……私の知っていることなら……喜んで……」





サウル「……ご機嫌よう」

サウル「久々の出番なのに私に関しては何の進展もありません」

サウル「それに比べてあのフラグ乱立野郎なトウマ殿は……!」

サウル「――が、しかし!ナバタ砂漠は流砂が有名だとお聞きしました」

サウル「……今度こそ彼には消えて頂きましょう……くっくっくっ」

ソフ(あの神父様から……何やら悍ましい気配が……)



   〜第13章 完〜
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/10(木) 23:07:30.48 ID:Qvm1ao9ho
レイはどうなった
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/10(木) 23:48:03.00 ID:nhVC6UJQ0
>>289
レイは帰らぬ人と・・・くっ!
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/11(金) 00:48:29.61 ID:ThsVcuzZ0
359 てか放置されたんだけどねww結構サウルのせいで・・・・・いろいろ惜しい人を失ってる
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/11(金) 00:54:17.26 ID:FmQUo4IAo
サウルには是非がんばってほしい
ってかロイが闇堕ちしそうだなww
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/11(金) 04:12:07.65 ID:uPpJNiJW0
 ロイ頑張ってくれ!!
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/11(金) 07:44:08.54 ID:nQbkzFUl0
頑張れ、ロイ!リーダーは君だ!
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/11(金) 16:29:26.43 ID:EFaIWFGt0
ロイリーダー・・・ロイリーター・・・ロリータ・・・
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/11(金) 23:34:16.73 ID:ThsVcuzZ0
サウルが流砂に巻き込まれてあぼーん期待してます
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/13(日) 17:31:04.21 ID:nns6c1it0
おもしれーわ
367 :363 :2011/02/13(日) 19:50:34.34 ID:l1SfpZE40
>>#64
368 :363 :2011/02/13(日) 19:51:12.82 ID:l1SfpZE40
>>364
その発想はなかった
369 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/14(月) 23:54:25.03 ID:hPUjDWtDO
先週から今週にかけて更新が滞っています…すみません

それでは14章始めます!
370 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/14(月) 23:58:11.80 ID:hPUjDWtDO
上条「――それにしてもすごい砂嵐ですね」

ソフ「はい……この砂嵐が私達の里を……外からずっと……守ってくれたのです……」

上条「ほほう……もしかして何かの仕掛けがあったり?」

ソフ「仕掛け……と言いますか……実は……」

リリ「……ねえ、その喋り方何とかならないの?すっごい苛つくんだけど」

ソフ「え……あ……」

ロイ「ま、まあまあ。そういうリリーナだって昔はあんな風」

リリ「あなたには聞いてないわよ、大人しく引っ込んでなさい」

ロイ「…………はい」シュン

セシ(何て打たれ弱いリーダーなのかしら……)ハァ



上条「で、でも上条さんは良いと思うけどな〜!」

ソフ「……トウマ様……」

上条「というかその人見知りっぽい性格にその喋り方のコンボは何とも言い難いですよ!」

ロイ(そんな持論を展開してもリリーナは)

リリ「……そうなの?だったら仕方ないかなぁ」

ロイ「何でっ!?」
371 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/15(火) 00:08:05.45 ID:DvajfvyDO



リリ「あ、これで理・光・闇魔法のトライアングルアタックが出来るわね」

ギネ「そういえばそうですわね。『美少女魔道士トライアングルアタック』とかどうかしら?」

リリ「――はい?……あのー、年齢的に一人だけ“少女”じゃない人がいるんですが」

ソフ「……!」

ギネ「あ、あら?それは誰のことかしら?」

リリ「お父様の話によると、確か20年前」

ソフ「っ……あ、あの……」



ギネ「ざ、残念ながら私は20年前の時点ではまだ生まれていませんけど?」

上条「じゃあギネヴィアって結構若いんだな」

ギネ「ま、まあそういうことになりま」

リリ「ところがどっこい!ベルン国王ゼフィールの妹君ギネヴィア……実はにじゅ」

ギネ「お、おほほほ!……リリーナさん、ちょっとお話がっ」グイッ

リリ「ちょ、離しなさいよっ!」

上条「にじゅ……?」

ソフ(……これで……良かった?)



ロイ「そ、それでどちらに向いて進めばいいのかな?」

ソフ「このまま……北東へ……たd」

ロイ「よし、今度こそボスは僕が倒すぞっ!」ザッザッ

ソフ「……あの、トウマ様……足元に気をつけて……下さい」

上条「?……分かった」
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 04:58:44.15 ID:B/lBE1yXo
待ってましたっ!
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/17(木) 00:16:32.76 ID:oU4tt+Ce0
まだかやー
374 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/17(木) 19:32:42.97 ID:/voYoyzDO
続き!





上条「さ、さすが砂漠……思うように前へ進めないな」

ソフ「トウマ様……このマント貸しましょうか?……」

上条「あ、お構いな――うっ、目に砂が……目が、目がぁ!」フラフラ

ソフ「あ……足元に何か……」

上条「げふっ」ドサッ

ソフ「だ、大丈夫ですか?……」

上条「いたた……い、一体何が」


ブーツを手に入れた▼


上条「……履けと?」

サウル(くっくっくっ……その中には猛毒を持つ蠍が入っていますよ)

サウル(さあ、これで貴方は)



ソフ「その靴から……不吉な感じがします……トウマ様……気を付けて下さい……」

上条「そっか、なら捨てよう」

ソフ「よろしいのですか?……」

上条「上条さんはソフィーヤを信じてますから」ニコッ

ソフ「……っ」

上条「それではお礼に何か」

ソフ「あ……す、少し向こうに……行ってます……」タッ

上条「……迷惑だったかな?」



サウル「くそっ、くそおっ!!」ダンダン

サウル(上手く行くと思いましたが……あの小娘は厄介ですね)

サウル(ですが今はいません……“やる”なら今のようです)

サウル(次こそは必ず……!)グッ
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/17(木) 20:11:55.53 ID:wNVj4i610
サウル外道すぎるwwwwwwww移動距離アイテムに仕込むってどんだけwwwwwwwwww
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 20:18:27.23 ID:jALauJJf0
 サウル何してるし……
上条さんの不幸察知力をなめるなよ!!
377 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/17(木) 20:29:15.54 ID:/voYoyzDO



上条「んー……ソフィーヤなかなか帰って来ないな――って、あれはクラリーネ?」

クラ「うぅ……」

上条「あの、どうしたんですか?」

クラ「あら、トウマではないですの……実は馬に乗ってる所為か皆より遅れてしまって……」

上条「馬から降りるというのは?」

クラ「疲れてしまいますわ……」

上条「ご尤もな意見で――なら上条さんが」

クラ「お姫様抱っこ」ボソッ

上条「……え?」

クラ「わ、私をお姫様抱っこで運びなさいっ!こ、これは命令ですのっ!」

上条「いやあの、一応ここは戦場ですし、いつ敵が襲ってくるか分からな」

クラ「……嫌ですの?」ウルウル

上条「べ、別に嫌っていうわけじゃ」

クラ「気を遣わなくてよいのですよトウマ……どうせ私は役に立たないのですし……そして砂漠を渡るならず者達に」グスッ



上条「あー何故か上条さん、突然お姫様抱っこをしたくなってきました!」

クラ「……?」

上条「た、他意は無いですよ?ただ目の前で困っているお嬢様を放っておけないというか」

クラ「ふふっ……じゃあお言葉に甘えて」スッ

上条「ちょっ、まだ心の準備とかが」

クラ「えいっ」

上条「よっ……と」

クラ「……」

上条「……」

上条(お、落ち着け俺……よし、今から両腕にある神経を全て違う場所に移動させよう)
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/17(木) 20:56:16.01 ID:NFlHfTAt0
んなことしたら腕上がらなくなるぞwwwwww
379 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/17(木) 21:14:03.10 ID:/voYoyzDO
クラ「そ、その……私は重くないですか?」

上条「全然。むしろ思っていたより軽」

クラ「……トウマは私をどれ程の重さだと思っていたのですか?」ググッ

上条「く、首が絞まる……!」

サウル(ちっ、堂々とイチャイチャしおって……ですがこれでトウマ殿は両手が使えなくなりました)

サウル(あとは私の力量ですかね)フフッ

サウル(楽に逝けるよう、一撃で仕留めてあげますよ)ニヤリ



上条「そういえば……だ、大丈夫ですか?」ザッザッ

クラ「何がですの?」

上条「座り心地というか居心地というか……悪かったなら下ろしますが」

クラ「い、いえっ!むしろ」


ヒュンヒュンッ


上条「むっ――今から右手離すのでしっかり掴まっていて下さい」

クラ「え?は、はい」グッ

上条「……そこっ」キンッ


ドスッ


クラ「な、何ですのそれは!?」

上条「これは――」


ぎんの大剣を手に入れた▼


上条「敵か!?……ちょっと前を見てくるっ!」ストッ

クラ「あ……」

クラ(はぁ、せっかくの幸せな時間が)



上条「そこにいるのは何者だっ!」

サウル「何者とは失礼で……ト、トウマ殿?」

上条「何だサウルか……この付近で敵を見掛けなかったか?」

サウル「あ、そ、そういえばあちらに誰かが走って行きましたよ」

上条「そうか、ありがとう!」タッタッ

サウル(何故だ……何故奴は生きている!?確かに私が投げた剣は狙い通りに……)

サウル(まさか――やはり一筋縄ではいかないようですね)ククッ

サウル(トウマ殿がその気なら私だって本気を出しますよ?)
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 21:19:33.94 ID:83iksFfQ0
ぎんの大剣を投げる程の力があるのかwwwwww
381 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/17(木) 21:37:27.83 ID:/voYoyzDO
サウル「さて、次の手は――ん?あれは……」

サウル(ふむ……“彼等”なら上手くやってくれそうですね)



ローズ「さっき砂漠の奥へ向かって人が通ったよね、マギー」

マギー「うん通ったよ、ローズ」

ローズ「この奥に隠れた里があるってのは本当みたいだね、マギー」

マギー「そうだね、ローズ」
ローズ「でも砂嵐の中で迷子になるのはゴメンだよね、マギー」

マギー「そうなったら帰れないもんね、ローズ」



サウル「――もし、そこのお方達」

ローズ「うわぁ、こんな所に神父様がいたよ、マギー」

マギー「本当だ、僕達に何か用かな、ローズ」

サウル「実は私、この先にある里へ行こうと思っていましたが……『とある剣士』によって地図を奪われてしまったのです」

ローズ「里への地図だって、マギー」

マギー「その『とある剣士』を倒せば、里へ迷わずに行けるのかな、ローズ」

サウル「地図と一緒に財宝も全て奪われてしまいましたが……『とある剣士』を倒して戴ければあなた達に全て差し上げますよ」

ローズ「ざ、財宝だって、マギー」

マギー「こ、こうなったらやるしかないよね、ローズ」

サウル「『とある剣士』はここから東に向かった先にいると思います……どうか倒して下さい、お願いします」

ローズ「じゃあ行こう、マギー」

マギー「うん行こう、ローズ」

サウル(……グッドラック……)
382 : ◆p5XEhDSgKg [saga]:2011/02/17(木) 22:09:26.14 ID:/voYoyzDO



上条「う……敵も見失ったけど帰り道も見失った……」

上条「確かこっちから来た気がするけど……」ザッザッ

ローズ「お、あの人が『とある剣士』かな、マギー」

マギー「多分『とある剣士』だよ、ローズ」

上条「だ、誰だお前達は!」

ローズ「ローズです」

マギー「マギーです」

ローマギ「二人合わせて、ローズマギーです」バンッ

上条「……」

ローズ「何でローズマリーじゃないのかって顔してるよ、マギー」

マギー「そんなこと言われても困るよ、ローズ」



上条「と、とりあえずお前達は敵のようだな」

ローズ「地図を渡してくれたら命だけは助けてあげるというのはどうかな、マギー」

マギー「でも財宝はどうするんだい、ローズ」

上条「地図?財宝?……何の話をしてるんだ?」

ローズ「どうやら『とある剣士』は白を切るつもりだよ、マギー」

マギー「だったら『とある剣士』を倒すしかないよね、ローズ」

上条(はぁ……何で今日はこうも不幸続きで――厄日か何かですか?)
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 11:17:25.98 ID:jKatC6de0
上条さんガンバ!!
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 12:26:14.54 ID:AmI2ja/SO
>>379

つまりこうか





 ↓サウル
_〇ノミ<そぉい!    |_____
/ −−−−−−−−|=|−−−−−>
/ ̄\         | ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 16:47:12.56 ID:KUYwup8t0
384 なんて無茶な・・・・ でもサウル帰る場所なくなるんじゃね?このままじゃ
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 17:30:32.15 ID:XOF+0iJD0
ばれたら上条ハーレム陣(仮)が黙ってないだろうな
フルボッコですめばいいが………………
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 19:46:04.40 ID:KUYwup8t0
方法があるなら 女性陣がローズとマギーを亡き者にするか サウルが毒矢でも当てるかのどっちかだなサウルの生きる道は
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/19(土) 01:22:39.41 ID:RT/vkUDw0
>>サウルが毒矢
もし持っててもさきに上条に使いそうなきが………
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/19(土) 10:35:15.61 ID:P6Hn1zIB0
 そして上条さんは驚異的な中の人の力で回復……サウル涙目
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/22(火) 22:45:57.86 ID:o4B2lgMF0
そして更新がなくて 我々涙目
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/26(土) 23:49:50.83 ID:mFNdwEf80
 待ってますよ!!
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/03(木) 00:00:29.25 ID:ELOXhaHa0
まだかの
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/03(木) 05:49:14.27 ID:UvCFtyAi0
支援
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/06(日) 00:26:44.22 ID:w7eVuDLu0
支援
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 00:09:33.09 ID:apu94A5L0
FEやりたくなってきた
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 00:12:48.71 ID:nKkFGTpk0
奇遇だな、俺もだ
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 08:28:48.95 ID:y6gIGdSRo
しかし新作はでない
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 13:16:24.83 ID:AgYoMQSyo
もうすぐ1ヶ月だな
399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 13:48:30.27 ID:QasN2gWDO
久しぶりに封印烈火するか…データ飛んでないといいな
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 16:32:54.94 ID:CMH9njxs0
>>1キターーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 18:04:27.86 ID:p4Plj/OW0
>>1は地震大丈夫だったんだろうか
402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/12(土) 18:34:17.74 ID:lO2UzLLAO
いろいろ心配で胃が痛い…
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/21(月) 00:09:11.60 ID:+omG5otS0
無事もどってきておくれ
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 00:10:18.90 ID:kZvZBLM/0
あれ、>>399>>1じゃないのか……?
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2011/03/31(木) 17:03:27.51 ID:w8z75cvAo
追いついた
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/15(日) 21:44:20.04 ID:IX1+fMqSO
>>1大丈夫か?
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