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とある荒野の一方通行 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :1 :2010/12/19(日) 16:18:42.07 ID:J1CNIQDO
ワイルドアームズ×一方通行で何となく書きたくなった

オ○ニー文垂れ流してもいいよねッ!?

2ndED後のファルガイアで剣の聖女と一方さんがいちゃつく話なんや
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
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アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
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2 :1 [sage]:2010/12/19(日) 16:20:35.68 ID:J1CNIQDO
遥かな昔、ファルガイア全土を焔で焼き尽くさんと猛り狂った魔神がいた


その圧倒的な力の前には最新鋭の兵器も、失われし古代の禁術も、人で有らざる者達が操りし機械人形も、星の護りを司りし神々の力もまるで春のそよ風の如し
3 :1 [sage]:2010/12/19(日) 16:22:45.57 ID:J1CNIQDO
全て呑み込まれ、燃やし尽くされ、蹂躙され、そしてそれらは新たに人々の絶望と恐怖に変わり、更に魔神の力を膨れ上がらせて行った..

もはや人類の、星に生きる者達の希望は何処にも無いと、消えてしまったと誰もがそう思った


――― 一人の聖女が立ち上がる迄は―――
4 :1 [sage]:2010/12/19(日) 16:41:52.17 ID:J1CNIQDO
荘厳な雰囲気を漂わせる神殿、いやこの場合は遺跡と言った方が正しいだろう

大理石の床に少年が一人倒れ臥していた

いや、この場合倒れていたというのは正しくない、少年は何時もの様に自宅のベッドで惰眠を貪っていただけなのだから

そして其処に近づく獣が一匹と女性が一人
5 :1 [sage]:2010/12/19(日) 16:59:38.43 ID:J1CNIQDO
ツンツン ツンツン

??「ルシエド-この子起きないよどうする?」
ルシエドと呼ばれた獣は心底面倒臭そうに女性に返答を返す
ルシエド「俺が知るか、というか 何故此処に我等以外の存在が居るんだ...まさかまた余計なちょっかいをしたのでは有るまいな..?



アナスタシア」
6 :1 [sage]:2010/12/19(日) 17:07:58.19 ID:J1CNIQDO
アナスタシア「...エヘッ」
アナスタシアと呼ばれた青髪の女性は全く悪びれることなく悪戯がバレた子供の様に舌を出して見せた

ルシエド「...一体何のつもりだアナスタシア まさか只の暇潰しで喚んだとか云うのではないだろうな?」

アナスタシア「...えっ?駄目? ...ちょっとウソウソ! そんな眼で睨まなくてもいいじゃないの..
ルシエドも気付いてるでしょ?」
7 :1 [sage]:2010/12/19(日) 17:34:11.59 ID:J1CNIQDO
アナスタシア「確かにロ-ドブレイザ-はアシュレ-君やARMSの皆、そして世界中の人々が一つになることで、想いを束ねることで完全に消滅したわ。だけどロ-ドブレイザ-と共にアシュレ-君達が倒したあの異世界からの侵略者「カイバ-ベルト」がこの星に残した傷痕は...」

次第にアナスタシアの表情が暗く沈む

侵食異世界獣カイバ-ベルト

異世界から来たりてファルガイアの中枢に巣食い、全てを喰らい尽くそうとした存在
「概念存在」と呼ばれるそれは物理的な攻撃はもちろんの事、魔翌力やその他、ありとあらゆる力を全く受け付けず、逆に自らは世界の全てを一滴残らず吸い尽くす

正に世界が吸い付くされようとした刹那、 ARMS司令官であるア-ヴィング兄弟がその身を触媒にして概念存在であるカイバ-ベルトを封じ込め、犠牲に為ることでようやく打ち倒す事が出来たのだ
8 :1 [sage]:2010/12/19(日) 17:49:08.50 ID:J1CNIQDO
頭に浮かぶ「犠牲」という二文字の言葉にアナスタシアの顔に嫌悪感が浮かぶ
かつて自分がそう祭り上げられたようにあの兄妹は「犠牲」に為ることで「英雄」になろうとしたのだ

??「ン.....う-ン...」

ルシエド「アナスタシア、話は後だ、コイツの目が覚めるようだぞ」
9 :1 [sage]:2010/12/19(日) 18:20:52.66 ID:J1CNIQDO
...全く訳がわかんねェ...
目が覚めると其処は異世界でしたってかァ?
とにかく俺は自宅のベッドで寝てた筈がかってェ石畳の上で目が覚めた

??「おっはよ〜〜〜!
よ〜〜〜〜やく起きたかね少年よッ!!
その歳でねぼすけは良くないぞッ?」

...誰だこのババア

??「...いいから早くコイツを元の世界に送り返せアナスタシア わざわざ厄介事に異世界の者を巻き込む事はあるまい?」

...何で犬コロが人語を喋ってやがるんだ?

「駄目よルシエド この事態を解決するにはこの子の力が絶対必要なんだからッ!!」

「...ますます訳が分からん コイツに何をさせる気だ? それならばあいつらにやらせればいいではないか」

「ん〜〜今回はあの子達じゃ駄目なのよ...まあ正直言うとちょっと私の趣味も入ってたりして...グフフフ」

「...下らん」

「あっ! ちょっと待ちなさいよルシエドッ...も〜!」

...そうかこれは夢なンだなくッだらねェ...
さッさと寝直して...

「...もうルシエドったらつれないんだから....まあいいや先にこの子に説明を...あっこら二度寝するな少年!  ちょっと!起きなさい! 〜〜〜!〜〜〜〜!」

あ〜うるせェ、夢だ、これは夢だ、夢、夢、夢」
10 :1 [sage]:2010/12/19(日) 18:23:00.78 ID:J1CNIQDO
とりあえず今日は此処まで。
駄文書くの楽しいなァ
誤字脱字は見逃してつかあさい
では
11 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/19(日) 18:30:55.58 ID:A2txuIg0
>>1
ワイルドアームズ知らんけど支援
あと、一方通行の口調で「っ」は「ッ」にしないよ
ちょっと気になったので。偉そうにスマン
12 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/19(日) 20:59:47.77 ID:TkPYj.A0
俺もワイルドアームズ知らないけど支援する
13 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/20(月) 00:23:03.21 ID:nCes3b2o
ワイルドアームズも一方さんも大好きな俺得スレ発見

この一方さんは時系列どのあたりだろう?
14 :1 [sage]:2010/12/20(月) 03:16:58.62 ID:2oqtZgDO
まさかの支援ありがとうございます。
夜勤が終わったら頑張るっす
>>13 一方さんの時系列は次で明らかにする予定です
一応矛盾が出ない様に考えてますけど作者は致命的に頭がレベル0なので余り突っ込まないで頂けると有難いです
15 :1 [sage]:2010/12/20(月) 15:42:57.84 ID:2oqtZgDO
>>11さん
わざわざ指摘ありがとうございます。以後気を付けます



焔の魔神ロードブレイザーが人々の絶望と恐怖を糧に更なる災厄を撒き散らす存在ならば剣の聖女が欲望の守護獣ルシエドから賜りし聖剣アガートラームはその対極に位置する存在である

人々の希望と生きようとする意志の力を一つに束ね、ぶつける事で星の守りを司どりし神々をも一蹴するロードブレイザーの肉を割き、骨を砕き、魂を消滅させうる程の力を発揮する事が出来る

見渡す限り一面焦土と化した世界で僅かに生き残った人々は歓喜し、明日への希望を抱き、聖女を崇拝した
これであの忌まわしき魔神を打ち倒す事が出来ると、世界は救われると...



――――だが其処までだった―――
16 :1 [sage]:2010/12/20(月) 15:44:53.06 ID:2oqtZgDO
白髪少年「あーーあーーー
すいませン 長々とお電波なお話聞かせていただいてる所悪りィんですけど俺二度寝したいんでお家に帰らせて頂けると大変有難いンですが駄目ですかねェェェ!?」

白髪、赤目、真っ白な肌。
世の中で中々見ることが出来ないであろう奇特な組み合わせを一纏めにし、更に学園都市第一位の称号を与えられた少年の名は「一方通行」
その世界では知る人ぞ知る超有名人である



その世界では



アナスタシア「....人の話は最後まで聞くようにって学校で習わなかったかしら? もう少しで終わるから我慢して頂戴 そ〜んなだから若白髪なのよー?
フフッ」

腰まで届く青髪、見事な迄に整った顔立ち、ともすれば軽薄に見える態度の中に微かに見栄隠れする貴族の面影

彼女の名は「アナスタシア・ルン・ヴァレリア」
またの名を「剣の聖女」
その世界では知らぬ者のない有名人である



その世界では
17 :1 [sage]:2010/12/20(月) 15:46:40.31 ID:2oqtZgDO
「」ブチッ

元々一方通行はお世辞にも余り温厚な性格とは言えない。
それが寝ている間に訳のわからない場所に拉致され無理矢理起こされた挙げ句、訳のわからない電波話を長々と喋りまくる見知らぬ女性と同じく訳のわからない喋る犬だか狼だかに囲まれて居たのだ
むしろ今までキレずにいられたのが奇跡に近い


「..よおォォく分かったぜェ..
お前らがバラバラのグチャグチャのミンチになって死にてェのは十二分に理解できた..今お望みどォりにして差し上げますからねェェェ!!」
18 :1 [sage]:2010/12/20(月) 15:48:33.33 ID:2oqtZgDO
―――そっと首筋のチョーカーに触れる―――

それはたった一人のために英雄(ヒーロー)になろうとしたクソッタレな悪党の背負った枷。


瞬間、一方通行が消えたかと見紛う程の速度でアナスタシアの眼前に拳を振りかぶりながら出現するッ!

「こンのクッソ電波ババアアァアア!!とっととお家に帰らせてくださいよォォォォ!!」
19 :1 [sage]:2010/12/20(月) 15:50:32.49 ID:2oqtZgDO
だが次の瞬間、一方通行の表情が驚愕に歪んだ

「なンだと?」

電波女の眼面に拳がめり込むと思われた刹那、一方通行の視界から姿が消え、同時に背筋に冷たい物が伝う

「偉い人は言いました。当たらなければどうということは無いと、そして...





だ れ が バ バ アですって!?」
20 :1 [sage]:2010/12/20(月) 15:55:45.66 ID:2oqtZgDO
後に側で見ていた魔狼は語る

「あんなにキレたあいつを見るのは久々だったな
よっぽど年増よわばりされたのが気にくわなかったらしい
...ん? どんなに怒ろうが一方通行の反射膜で攻撃は通らないだろうだと?

ああ、そんな物もあった気がするがアイツには関係無かったな
確か二、三回ほど弾かれた後だったか、急に拳があのモヤシ小僧に刺さり出してだな、
小僧が何をしたのか問うとアイツは、アナスタシアは...満面の笑みでこう言った


  「二重の極み」

まったく訳が分からん

そう言えば大分前に異世界のアニメだか何だかをやけに熱心に見ていたがそれが関係あるのかも知れんな

まあ後はボコボコだったな

お前呼び出した本来の目的忘れてるだろうと、俺が止めなかったからそのまま殺りかねん勢いだった
21 :1 [sage]:2010/12/20(月) 15:59:37.91 ID:2oqtZgDO
一方通行「」チ-ン

アナスタシア「...安心しろ、手加減はしておいた...ってね☆ 人をババアよわばりした罰でござるよ

...何よルシエドその目は....

ま...まあ丁度いいからそのまま聞いててね

えーと何処まで話したっけ?」




―――だが其処までだった―――

聖女の剣は魔神を完全に消滅させる事は出来なかった。

人々は確かにたった一人で神々をも滅ばす程の力を持つ魔神と互角に戦う聖女の存在に希望を、明日への生きる意思を抱いたが、魔神の力の源となりし負の感情を、絶望を、恐怖を、完全に捨て去る事が出来なかったのだ
故に魔神は不死身。



七日七晩の死闘の末、聖女は魔神と共に光の中に消えた



――――大地に深く突き立ったアガートラームを残して――――

22 :1 [sage]:2010/12/20(月) 16:04:40.79 ID:2oqtZgDO
とりあえず今日はここまで
書いてて思ったけど遅筆にも程があるぜ俺...

突っ込まれる前に補足しておくとネットワークがつながってないのに何故一方さんが演算出来るかですが
今、一方さんとアナスタシアがいる所が記憶の遺跡といういわゆる精神世界の中だからです

ゲームだとちょっとHなお姉さんに会えるのはここだけッッ!!
詳しくはググった方が早いかもです

では
23 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/21(火) 10:16:11.85 ID:xhhv3vIo
二重の極みで反射ぬけれんの……・?

24 :1 [sage]:2010/12/22(水) 14:02:08.79 ID:DrQCYUDO
>>23 木原神拳の別verみたいな感じで考えてたんですが(反射される瞬間にまったく同じ攻撃を加える事で相殺して突破みたいな)
かなり無理がありましたぬww

まあ基本的に勢いで書いてるのであまり細かく突っ込まないでくだしあ><
25 :1 :2010/12/22(水) 14:03:55.65 ID:DrQCYUDO
―――英雄になんて、なりたくなかったッ!!―――
―――こんなの、只の体のいい犠牲じゃない―――――








――――私はただ、生きたかっただけなのに....―――――
26 :1 [sage]:2010/12/22(水) 14:05:40.72 ID:DrQCYUDO
――――――――――――


アナスタシア「....とまあ何だかんだあってアシュレー君の中に復活したロードブレイザーは世界中の人々が心を一つにすることで今度こそ完全に消滅しました、と
ここ迄で質問あるかしら?」

一方通行「・・・ちっと省略しすぎじゃねェか?
んで? ここが地球じゃなくてファルガイア?
とかいう異世界なのはまァなんとか理解した
俺の能力が使える理由もまァ精神世界だか何だか良く分かンねェがとりあえず置いとく

で、だ 結局その魔神だかはババ...じゃねェ、おねェさんが封印して復活したのも皆でボコッてお仕舞いだったんだろ? わざわざ俺をお呼び出しして下さった理由はなんなんですかァ?
まさかとは思うが暇潰しとかふざけた事ほざいたらババ...じゃねェ、
おねェさんの髪の毛引っこ抜いちゃいますよォ?」


アナスタシア「・・・・・」ニコッ
27 :1 [sage]:2010/12/22(水) 14:09:00.28 ID:DrQCYUDO
一方通行「まったく全然これぽっちも可愛らしくないンですけどォ?
...オーケー分かった
ぶち殺し確定だクソがァ!!」

カチッ! シネクソババア! アマイ!..クズリュウセン! ウギャ-!!


一方通行「そ・・ンなバ・・カな...反射が発生しねェ・・だと?」


アナスタシア「覇王色の覇気って知ってるかしら?」
ドン!!

アナスタシア「(実際はこの世界にいる限り一方ちゃんの能力は私が自由に制御出来るんだけどねー )まあ、それは置いといて...
今回一方ちゃんにやってもらいたいのは...まあ見てもらった方が早いわね

ババーン!!
28 :1 [sage]:2010/12/22(水) 14:27:27.75 ID:DrQCYUDO
突如目の前に巨大なスクリーンが現れる



―――そこに映し出された物は―――



一方通行「・・・・ンだよこりゃあよ・・・」

映し出されたのは侵食異世界獣の遺した世界に刻まれた余りにも大きく痛々しい爪痕
大地は力を失い、海は黒く濁り、辛うじて力を取り戻したかに見える空も良く良く見るとくすんでいるのが分かる

アナスタシア「とまあこんな感じでこ〜んな大変な事になっちゃった訳。
そしてこれも...」
29 :1 [sage]:2010/12/22(水) 14:52:46.58 ID:DrQCYUDO
映像が切り替わり映し出されたのは先程までの荒野とまるきり共通項の見えない近未来的な街並


一方通行「・・・おい、どっかでみた事あンぞここ

つーかここ学園都市じゃねェか!?」

アナスタシア「一方ちゃん大正解!
...そう、カイバ-ベルトが遺した傷は目に見える物だけでは無かったの」

スクリーンの映像がぐにゃぐにゃと歪む

一方通行には学園都市とファルガイアが重なって見えた気がした

アナスタシア「気がした。じゃないわよ? 実際重なりかけてるもの

...つ ま り 今回一方ちゃんにやってもらいたいのは」

一方通行「その馴れ馴れしい呼び方止めやがれクソバ...おねェさんよォ...

あ〜分かった。
つまりだ、重なりかけた二つの世界を元に戻せと






出来るかクソがァ!!」
30 :1 [sage]:2010/12/22(水) 15:04:43.82 ID:DrQCYUDO
アナスタシア「え〜〜〜駄目?
じゃあいっちゃんが良いの?それともアクセラちゃん?


まさか...あっちゃんとか...!!キャッ><」
一方通行「・・・・(ウゼェ....果てしなくウゼェ...)」

アナスタシア「ま、まあそれは置いといて、出来る出来ないじゃなくてやってもらわなきゃ困るのよ
ていうか放って置くと世界が消滅しちゃうわよ? 間違いなくね
良いのかな〜〜 チラッ」
31 :1 [sage]:2010/12/22(水) 15:22:40.13 ID:DrQCYUDO
一方通行「・・・関係ねェなァ世界がどうなろうとよォ
つーかそっちの世界でその異世界獣とかいうの倒した奴等に任せりゃいいじゃねェか。何で俺なんだよ?」

アナスタシア「簡単にいうと貴方があっちの世界で唯一この事態に対抗出来る力を持っているから...かしら」

一方通行「ハァ?
幾ら俺でもくっつきかけた世界同士をひっぺかす何て芸当は無理だぞ?」
32 :1 [sage]:2010/12/22(水) 15:45:19.63 ID:DrQCYUDO
アナスタシア「いいえ貴方なら出来るわ。 貴方の心に燃える欲望の力...ルシエドが言っていたわよ? 私やアシュレー君に匹敵、もしかしたら上回るかも知れないってね」

一方通行「....」

アナスタシア「守りたいんでしょ?」

一方通行「ピクッ」

アナスタシア「打ち止「お前に何がわかンだよ」

一方通行「...俺はな、何百、何千人も笑いながらブチ殺したクソっタレの最低最悪の悪党だ。今更英雄(ヒ-ロ-)になる資格なんてねェんだよ。
そんなのはどっかの正義のヒーローさんに頼めや
なンなら一人紹介してやンよ。
アイツならンな幻想簡単にブッ壊してくれるだろうよ


だけどな、ンなクソみてェな俺でもアイツは笑ってくれたンだ。アイツの姉妹を何千と殺した俺にだぜ?
だから決めたンだよ...

アイツを絶対守る
それ以外は何もいらねェってな

もしアイツが笑って生きてけねェ、そんな「現実」があンならよォ....



そんなふざけた「幻想」...俺がブチ壊してやらァ!!」
33 :1 [sage]:2010/12/22(水) 15:47:47.08 ID:DrQCYUDO
今日はここまで。

携帯だと長文打つのツカレル
34 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/22(水) 19:43:17.44 ID:LPeJL5c0
お疲れさまです
いやー、続きが楽しみだ!
35 :1 [sage]:2010/12/23(木) 15:14:40.72 ID:oTxxxoDO
やっとこさ導入部が終わった...
投下します。例によって少量ですが
36 :1 :2010/12/23(木) 15:15:54.80 ID:oTxxxoDO
――――約束よ、どうか見守っていてあげて....英雄の末裔にされてしまうだろう私の子孫達を――――


数千年後、ファルガイアのどこか、名も無き古城



???「ふわあ〜〜〜あ.. 平和になったのは大変良い事じゃが退屈じゃのう...」

星ひとつない漆黒の夜空を見上げながら少女が独りごちる。
肩で揃えられた金髪、透き通るような白い肌、 そして特筆すべきはその唇から覗く突き出た犬歯。
彼女は人という種ではない。
彼女の一族の名は【ノーブルレッド―高貴なる紅―

遥かな昔より人と世界を見守りし悠久の時を生きる不死の一族
しかし今はもう世界に彼女只一人しか残されていない。
37 :1 :2010/12/23(木) 15:17:22.95 ID:oTxxxoDO
かつて焔の災厄が世界を焼き尽くさんとした時、彼女の一族は鋼の機械人形(ゴーレム)とその人の域を遥かに越えた魔翌力で果敢に立ち向かった。
しかし焔の災厄の力は彼らの予想を遥かに上回る恐るべき物だった。

忌まわしき災厄の焔に焼かれた者は肉体だけではなくその魂をも焼き付くされたのだ。
幾らノーブルレッドが不死に限りなく近い存在で有っても魂を焼かれては甦る事は叶わない

戦いが終わった時かの一族で生き残ったのはまだ幼かった彼女只一人だけだった。





――――...分かった。じゃが約束せいアナスタシア。いつか必ず戻ってくると


わらわはその時が来るまでこの世界を、人という種を見守り続けよう。――――
38 :1 [sage]:2010/12/23(木) 15:19:42.25 ID:oTxxxoDO
sage忘れた


???「トニーの奴も最近はめっきり来なくなったしのう、生意気にも彼女でも出来おったのか...

ん?」

視線を空から大地に戻すと動く物体が視界に入ってきた 動く物体の形状は獣や魔獣などではなく――――
「侵入者か! ....しかし珍しいのぅこんな僻地に迷いこむとは...

フフフ..まあ良い退屈しのぎじゃ、行くぞアカ!アオ!」
39 :1 [sage]:2010/12/23(木) 15:54:09.92 ID:oTxxxoDO
一方通行は名も知らぬ城の中を歩いていた。ぶつくさ文句を垂れながら。



後ろに魔狼が一匹付いて来ているのにはまだ気付いていない。
まあ魔狼は姿を自由に消す事が出来るので当然といえば当然だが。


「あのババア...マジで一回シメる。ぜってェシメる。なァにが貴方なら出来る。だ調子の良いことほざきやがって
大体...おわっ!? ンだァ!?」
40 :1 [sage]:2010/12/23(木) 16:19:05.73 ID:oTxxxoDO
前方から高速で飛んで来た物体をギリギリで交わし...たと思った瞬間後頭部に衝撃が走る。

ガツン!!

飛んで来た物体は二つ。前方からの攻撃に気をとられている内にもう一つが後ろから仕掛ける

単純、故に読みにくい一手

「〜〜〜ッてェ.... 誰だこらァ! 出て来やがれ!!」

???「ふむ、人様に名前を聞くときはまず自分から名乗るのが礼儀だろう少年。
まあ良いわ、その耳穴をかっぽじってよ〜く聞いておけ

我が名は!!
マリアベル・アーミティッジ!!
偉大なるノーブルレッドの最後の生き残りにして究極最大最高美少女じゃ!
フフフ...どうじゃ驚いたじゃろう?恐ろしいじゃろう?
今なら土下座をして非礼を詫びれば不法侵入を許してやらんことも....
ってコラ!何処へ行こうとしておる話はまだ終わっておらんぞッ〜〜〜!!」
41 :1 [sage]:2010/12/23(木) 16:35:26.52 ID:oTxxxoDO
来た道を引き返そうとした一方通行の足が止まる。

一方通行「...オイ、お前今マリアベルって言ったか?」

まさかとは思うがこの少女があのババ..アナスタシアが第一に会うように言った奴なのか? いやしかし...
ガツン!!

一方通行「〜〜〜いってェ!! ブチ殺されてェかババア!」
マリアベル「だ〜〜〜れがババアじゃ誰が!!
我はまだ○万とんで○千歳のピッチピチギャルじゃ!!
おぬし人様に対する態度がなっておらぬのう...

...っとまあそれは置いといてやろう
おぬし我の名を何処で聞いたのじゃ?」
42 :1 [sage]:2010/12/23(木) 16:57:40.28 ID:oTxxxoDO
んにゃあああミスった...
マリアベルの一人称を我→わらわに修正します orz



カクカクシカジカナンチャラカンチャラ

―――――――

マリアベル「・・・成る程、大体は理解したわ。
よもやそんな事態になっておったとはのぅ...てっきり全て解決したと思っておったのじゃがのう...
それならば確かにわらわの一族の遺したロストテクノロジーが必要じゃの。
安心せい、わらわが力を貸すからにはたちどころに解決して見せようぞッ!」

一方通行「なら話は早ェな。早速その...ってオイ、何しやがるババア!」

言いかけた言葉を遮ってマリアベルが俺の腕を掴む。

ひっぺがそうとして、止めた。
手が、震えていたから。
一方通行「...オイババアどうし...!」
43 :1 [sage]:2010/12/23(木) 17:19:54.94 ID:oTxxxoDO
女のマジ泣きする所なンざそうそう見る機会はあるもんじゃねェ。
俺もまだ二回した見た事ねェしな
一回目は打ち止めが病院で目を覚ました俺を見て泣いた時。
そしてもう一回は____


一方通行「...オイ、ちったァ落ち着いたか?」

マリアベル「...すまん、恥ずかしい所を見せてしもうたのう」

一方通行「チッ...全くだぜ、お陰で服がビッチョビチョじゃねェか」

マリアベル「...アナスタシアが..彼奴が元気じゃと分かったらつい堪えきれなんだわ...」

ルシエド?「.....」

一方通行「ハッ...あのババアが凹んでる所なンざ小指の先程も想像できねェがなァ」

マリアベル「フフッ そうか、そうじゃのう...元気なら良いわ。
さて、では見に行こうかの、わらわのご先祖が遺したロストテクノロジーをな」

一方通行「...あァ」
44 :1 [sage]:2010/12/23(木) 17:29:10.48 ID:oTxxxoDO
ドゥン!!

一方通行「!! なんだァ?」

マリアベル「抜かったわ!! おぬし以外にも侵入者がおったようじゃのう」

ルシエド?「.....」

マリアベル「ロストテクノロジーの所に急ぐぞよ!!
おそらく侵入者の狙いもそれじゃろう!!
...え〜〜〜っと名前は何じゃおぬし!!」

一方通行「チッ...一方通行だ。」

マリアベル「ずいぶん変わった名じゃのう。 まあよいわ、行くぞ、『一方通行』」

一方通行「....あァ」
45 :1 [sage]:2010/12/23(木) 17:30:58.07 ID:oTxxxoDO
とりあえずここまで。
46 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/23(木) 18:14:51.50 ID:/qeI5sMo
チョーカーの充電とかどうすんだろう……
47 :1 [sage]:2010/12/23(木) 18:24:03.19 ID:oTxxxoDO
>>46 支援ありがとうございます!
やっぱり突っ込まれましたねー
そこが一応次の話の焦点になる予定です
48 :1 [sage]:2010/12/24(金) 02:28:10.81 ID:uLFXwcDO
夜勤休憩中に今まで出てきたキャラ紹介でも
かな〜り1の偏見まじりまくりなので注意

【アナスタシア・ルン・ヴァレリア】

数千年前に焔の災厄に立ち向かった聖女。

英雄としてアガートラームを手に取る迄は貴族の娘として至って平凡な生活を送っていた

マリアベルとは災厄の前からのお友達
WA3の中に出てくる「空色の冒険」でその様子が少し覗けます

彼女が選ばれた理由は生に対する欲望の強さが並外れていたかららしい。

ゲーム内では記憶の遺跡でアシュレーの前に登場する。
その時の会話から巷ではちょっとHなお姉さんとしても有名?

七日間の死闘の末ロードブレイザーを完全に消滅させられない事を悟り、自らを犠牲にしてアガートラームに封印した
49 :1 [sage]:2010/12/24(金) 02:40:52.75 ID:uLFXwcDO
【マリアベル・アーミティッジ】


不老不死の一族ノーブルレッドの唯一の生き残り

ババア口調 ロリ ヴァンパイア(厳密には違うらしい。)
いわゆる合法ロリである。○原ざまあww


不老不死、といっても何千年かに一回くらい歳をとるらしい

ゲームでは隠しキャラとして最後にARMSに加わります。

モンスターから技を吸収することで様々なレッドパワーが使えたりする。面倒だけどとっても強力 マリアベルが居れば隠しボスも楽勝だったりする。

ちなみに歌声はジャ○アンらしい
50 :1 :2010/12/26(日) 20:54:42.26 ID:2GlRm2DO
少量だけど投下。
51 :1 [sage]:2010/12/26(日) 20:55:35.13 ID:2GlRm2DO
城の地下へと続く廊下を二人は走る

バッテリーはしばらくは問題無いだろう。
問題があるならその後
この世界でチョーカーの充電が出来ないこと、こればかりは自分ではどうしようもない

まあ最優先事項はロストテクノロジーの確保だ。
そして確かめておかなければいけない事がもう一つ。


一方通行「おいマリアベルさンよォ、あんた戦えるのかよ? 先に言っとくが俺はアンタ守りながら戦うだけの余裕はねェぞ?」

マリアベル「わらわをノーブルレッドと知ってよくもまあそんな質問が出来るのう。 というかおぬしも男ならわらわを守ってやるという気概くらいは見せてもよいと思うがの。」
52 :1 [sage]:2010/12/26(日) 20:57:38.57 ID:2GlRm2DO
一方通行「チッ...そういう意味で言ったンじゃねェ。 今の俺は時間制限付きなんだよ」

詳しく説明している時間が無いので要点だけかいつまんで説明する。 ある少女を庇って半身不随になった事。 チョーカーとその少女の補助でそれを補って辛うじて動けている事。 普通に生活する分には48時間は持つが能力を使うと30分しか持たない事。

マリアベル「...ふうむ。 その首輪に電気を溜めておぬしの彼女に補助して貰うことで補っておるとな...

それならばわらわが何とかしてやれるかもしれんぞよ?」

一方通行「誰が彼女だ誰が!!
....アイツはそンなンじゃねェ。
まァ今はそれは置いといて、だ。
何とかなるってェのは嘘じゃねェだろうなマリアベルさんよォ..」

マリアベル「おぬし...わらわを誰じゃと思うておる。人の子と違うてノーブルレッドは嘘などつかんわい。

...まあそれは後回しじゃ。着いたぞい」
53 :1 [sage]:2010/12/26(日) 21:00:14.68 ID:2GlRm2DO
地下へと続く埃まみれの螺旋段は大人数の物と思われる足跡で踏み荒らされていた。


一方通行「...俺ァまどろっこしいのは嫌ェな性分でなァ。ちょっと近道すンぜマリアベルさンよォ。」

カチッ ガシッ

カチッは勿論一方通行がチョーカーのスイッチを入れた音である。 ではガシッとはなンの音でしょうかァ?



―――――――――正解は
54 :1 [sage]:2010/12/26(日) 21:02:28.82 ID:2GlRm2DO
マリアベル「お、おおおおぬしいきなり何をッ!! と言うかこれはい、いわゆるお姫様抱っこではないのかッ? ま、まさかわらわの余りの美貌と迸るフェロモンに我を忘れおったのかってうひゃあああッッ!
飛び降りッ!?」

一方通行「ヒャッハァ!!喋ってっと舌噛むぜェ!!」

ヒューン....

落ちていく、墜ちていく、真っ逆さまに、真っ直ぐに。



そして盛大に埃と衝撃音を撒き散らして二人は螺旋階段の終わり、最下層に着地した。


―――――――――――
55 :1 [sage]:2010/12/26(日) 21:05:34.99 ID:2GlRm2DO
武装兵士A「な、なんだあ!?」

武装兵士B「バカなッ! この城は我ら以外誰も居らぬはずではッ!?」

武装兵士C「お前ら慌てるな!! ひとまずトニー隊長に連絡しろッ!」

武装兵士D「それよりもこいつを確実に確保するのが先だッ!! その為には...この邪魔者を排除するッ!!
許可は隊長に貰ってある。
...いくぞお前らッッ!! 」


一方通行「ヒャハハハ!
オレが邪魔者と来やがったか。
...邪魔がどっちか思い知らせてやンよ三下共がァ!!」

マリアベル「トニー...じゃと!?
まさか...いや...しかし...でなければ此処まで早くこの場所に辿り着ける筈が....


...ええい、考えるのは後じゃ!!
いくぞ『一方通行』!!」

一方通行「誰に物言ってンだァ! テメエこそ遅れンなよォォォ!!」
56 :1 [sage]:2010/12/26(日) 21:29:16.16 ID:2GlRm2DO
決着は一瞬だった。そして始まりも。

武装兵士多数「....」

一方通行「けっ、たわいもねェ。ちったァ根性あるかと思ったンだがなァ。」

マリアベル「フム、中々やるではないか一方通行。まあわらわにはち〜〜っとばかし及ばぬがの。

っといかん、大切な事を忘れておったわ。


おいおぬし! トニー隊長とはどんな奴じゃ!!
どんな外見をしておるッ!!
さっさと答えぬとさっきの百倍の電流をお見舞いしてしまう事になるが...どうするかの?」

武装兵士「ヒイッ!! 分かった!! 話す、話すから命だけは...」


パンッ!!
57 :1 [sage]:2010/12/26(日) 21:33:59.93 ID:2GlRm2DO
武装兵士「あっ...隊...長....な....んで....」



???「そんな事を聞く意味は無いよ、マリアベル」


嘘であって欲しかった。
目の前の光景を信じたくなかった。
じゃが...奴は間違いなくわらわの知っておるアイツじゃった。

マリアベル「....トニー....やはりおぬしか...」
58 :1 [sage]:2010/12/26(日) 21:50:44.23 ID:2GlRm2DO
トニー「..ごめんなマリアベル。 色々と話したい事が山程あるんだけど....俺にはマリアベルの後ろの『それ』がどうしても必要なんだ。

・・・・持っていかせて貰うッ!


閃光弾【フォトスフィア】発射ッッ!」

一方・マリアベル「(チッ!)くっ!! しまったッ!!」

ルシエド?(・・・・)

閃光が収まった時そこには何もなかった。武装兵士の死体も、トニーとか言う奴等の頭も




ロストテクノロジーも
59 :1 [sage]:2010/12/26(日) 21:51:45.81 ID:2GlRm2DO
今日は此処まで。

60 :以下、三日目金曜東Rブロック59Aがお送りします [sage]:2010/12/26(日) 22:27:32.20 ID:hO6v/5go

一方さんチョーカーon状態なら反射もついてるだろうから強度な光とかもへっちゃらじゃね?
61 :1 [sage]:2010/12/29(水) 00:23:22.47 ID:l4aUhwDO
>>60 /(^o^)\

何とか辻褄合わせますです
62 :1 [sage]:2010/12/30(木) 01:23:59.73 ID:Udhz9cDO
年末に立てるんじゃなかったと今更ながら後悔。

投下します
63 :1 :2010/12/30(木) 01:25:57.71 ID:Udhz9cDO
ちょっと前の俺なら何の迷いも躊躇いも無く飛び掛かって行けただろう。
閃光弾なンざ要は只の目眩ましだ。ンなもん反射がonになってりゃ効きゃあしねエ

あのトニーとかいう奴がマリアベルの知り合いだと知っていても

そいつの銃の頭がマリアベルに向いていたとしてもだ

ちょっと前の俺なら関係無かった、大事なのは目的であって他人の関係や命じゃねェ。




―――以前の俺なら
64 :1 [sage]:2010/12/30(木) 01:28:11.88 ID:Udhz9cDO
――マリアベルの実験室―――


マリアベルに首輪を改造してもらいながらお互いの事、お互いの世界の事を情報交換した。

この星の神様にあたるらしい守護獣の話、魔法だか魔翌力だかの蘊蓄、特にノーブルレッドが如何に優れた種族であったかは念入りに聞かされた。


マリアベルも学園都市の話は興味が有るようで全部終わったら遊びに行きたいのうなんて言い出しやがった。
やめてくれ、頼むから。


ンでもあのトニーとかいうガキの話を切り出した途端表情が変わった。
なんでも以前は良く遊びに来ていた、あんな事をする奴ではなかった、と

気休めの言葉を口にしようとして、止めた。

そんなのは自分の柄じゃねェし目の前の奴はそんなもの必要としちゃいねェからだ


――作業が終わったようだ。
65 :1 [sage]:2010/12/30(木) 01:30:57.74 ID:Udhz9cDO
マリアベル「・・・フム、こんな所じゃろ。 どうじゃ着け心地は?」


一方通行「...悪くはねェなァ」

カクン! そんな擬音がピッタリくるようなリアクションでマリアベルは椅子からズッコケそうになった

マリアベル「それだけか! もうちょっと何か無いのかおぬしは...
こんな素敵な改造を無料でして下さったマリアベル様に一生涯の忠誠を誓いたいとか言ってみたらどうじゃ?」

一方通行「安心しろ、天地がひっくり返ってもねェよ。
だがまあ、充電が満タンになってやがるのはありがてェな。
こいつを首輪に付けたせいなのか?」

マリアベル「ほほほ、何簡単な仕組みじゃよ。
今おぬしの首輪に新しく組み込んだそれはクレストカプセルと言うての、魔翌力を持たぬ者でも予めそのカプセルに魔法を入れておく事で一回限りじゃがその魔法が使えるようになるのじゃよ。」

この上ない程うざ...上機嫌でマリアベルさンはお話を続ける
66 :1 [sage]:2010/12/30(木) 01:33:22.00 ID:Udhz9cDO
「そしてそしてそしてッ!!
今回おぬしに作ってやったのはそれだけではないぞい!
【起動】せよッッ!」

マリアベルの言葉と同時に【それ】は空中に飛び上がった

一方通行「おォ...!
コイツはマリアベルさンの上に浮いてるのと同じ奴かァ?」

マリアベル「おぬし見かけによらず中々賢いの。
そうじゃ、コイツはわらわが長年掛けて開発した精神感応型超小型ゴーレムじゃ。
これはおぬしの精神とシンクロして動く仕組みでの、

コイツが居ればおぬしの体に流れる首輪の電流を最適に調整してくれ...あっ...」
67 :1 [sage]:2010/12/30(木) 01:37:44.08 ID:Udhz9cDO
そこまで喋った所でマリアベルは何かに気が付いたようだ。
数秒遅れてオレもそれに気が付いた。
むしろ何故今まで気がつかなかったのかがおかしかった
このゴーレムが出来るまで何故ネットワークの補助無しで俺が動いていられたのか...

一方通行「..どういうこった...」



まさにその瞬間じゃった。
閃光が部屋を埋め尽くした。
忘れはせぬ、あの時と同じ青い閃光、災厄と共に消えたあやつが最期に放った光。
68 :1 [sage]:2010/12/30(木) 01:40:14.77 ID:Udhz9cDO
光が止んだときあやつは...あの時と全く変わらず同じ歳、同じ雰囲気であやつは立っておった

マリアベル「ア..アナスタ...シア」




ただ一つ違うとすれば、頭。
何の冗談か生えておった。







犬耳が
69 :1 [sage]:2010/12/30(木) 01:43:50.35 ID:Udhz9cDO
一方通行「ババア!?
テメエなンでここに出てきやがった!!
テメエは死んでンじゃなかったのかよ?」


マリアベル「え...あ...アナスタシア...? 本当にアナスタシアなのかッ?」

アナスタシア「○千年ぶりね...こっちに戻って来たのは。
....久しぶりねマリアベル。
ちょっと大きくなった?

まあ見ての通り正真正銘私本人よ。

ただしルシエドの身体を借りてるんだけどね〜(半強制的に)
お陰で見てよこの耳。
力入れるとピコピコ動くのよ〜〜
どうマリアベル可愛くな〜い?

まあそれはともかく一方君、後でお し お き 確 定 ね」


マリアベル「...わ..わらわが、どれ程この時を...待って...おったと....」

アナスタシア「マリアベル....」
70 :1 [sage]:2010/12/30(木) 01:49:24.61 ID:Udhz9cDO
とりあえず此処まで。
全く話が進まない件について
年内に起承転結の転までは行きたい...
71 :1 [sage]:2011/01/07(金) 12:05:07.74 ID:WeOVogDO
一応生存報告

近日中にまとめて投下できそうな気配
72 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/07(金) 17:26:51.05 ID:WJmlW2Eo
うるせえいいから投下しる
73 :1 [sage]:2011/01/08(土) 22:12:42.70 ID:v.ubBUDO
はいすみません投下します。
ネットワークネタ入ります。苦手な人注意で

74 :1 [sage]:2011/01/08(土) 22:15:08.61 ID:v.ubBUDO
学園都市

とあるマンションの一室

打ち止め「たたたた大変大変大変あの人からの信号が突然消えたってミサカはミサカは大混乱!!」



1: (緊急)一方通行の生体反応が消えた件part10(速報)(586)

2: セロリは犠牲になったのだ...(208)

3:14510号の自殺実況ヲチスレ(799)

4:上条派大勝利wwwwwwww
セロリ脂肪m9(^p^wwwwwwww(974)
75 :1 [sage]:2011/01/08(土) 22:19:43.27 ID:v.ubBUDO
以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska20001

みんな大変!!あの人の生体反応が消えたのってミサカはミサカはミサカは過去ログを見ながらみんなが何か知ってないか尋ねてみる!

以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska13333

こんちわっす糞ガ..上位個体様
一方通行さんの信号がネットワークから切断されてる件ですね?

以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska14510

嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ嘘だ
76 :1 [sage]:2011/01/08(土) 22:22:12.32 ID:v.ubBUDO
以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska12441

上でバグってる奴は放っといて運営様にも原因分からないんすか?



以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska20001

うん、何かいきなり断線した感じで接続が切れちゃったのってミサカはミサカはミサカはあの人に何かあったんじゃないかって大心配!!

以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska10150

えっと...言いにくいんすけどそれ一方さん死んdあbbbbbbbb


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska20001

そんな事ないもん! あの人がし、死んじゃうなんてあり得ないってミサカはミサカは大憤慨!!
77 :1 [sage]:2011/01/08(土) 23:04:38.81 ID:v.ubBUDO
以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska14510

嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ嫌だ


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska20000

そうだそうだ! まだセロリたんのこくまろおにんにんみるく飲んでないのに勝手に死ぬなんて許さないお!!

以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska13211

お前は死んでていいよ^^
スネークはまだか?


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska17600

こちらスネーク、一方通行のマンションに潜入完了した。
これから部屋への侵入を開始する。ちなみに灯りは消えている模様。


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska10200

スネークキタ―(゚∀゚)――!!

超期待age
78 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:21:21.11 ID:v.UcVQDO
以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska17600

潜入完了。 一方通行の姿は確認出来なかった。
部屋が荒れていないことから戦闘は無かった模様。


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska20000

ハァハァ パンティは? セロリたんの脱ぎたておパンティはあったの!? セロリたんの脱ぎたてパンテあbbbbbbbなんかいつもより激しbbbbbbbちょwwガチでsi


――20000号がログアウトしました


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska20001


ふぅ、変態さんは放っといて17600号、何か手がかりになりそうな物は見つかったかな? ってミサカはミサカはドキドキしながら尋ねてみる
79 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:25:45.11 ID:v.UcVQDO
以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska17600


こちらスネーク、特に変わった点は見つけられ無かったが一つだけ

ソファーの側にあるコーヒーにまだ少し温もりが残っているな



以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska10032

つまり・・・どういう事だってばよ?
80 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:28:50.81 ID:v.UcVQDO
以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska14889

つまりだ、部屋が荒れた後が全くと言って良いほど無い、にも関わらず一方通行の信号が消えている。
コーヒーがまだ冷めていない程の時間で、だ

となれば真っ先に考えられるのは空間操作系の能力者によって電波が圏外になる場所まで転移させられた可能性が一番高いって事だな。



以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska13333

そこに気が付くとは・・・流石14889号さんだ・・・・


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska15214

一方通行ェ....
しかしネットワークの電波が届かない場所って何処かあるか? 漏れには全く思い付かん...
81 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:39:25.17 ID:v.UcVQDO
以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska10103

宇宙...とか?


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska16881

いやそれは無理だろwwwwww
そんな事が出来る能力者ならとっくにLv5認定受けてるだろjk


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska17600

まあそうだな、 だがこの状況から考えられる手段がそれくらいしか無いのも事実だ。

とりあえず、此処から離脱するぞ。

現場報告を終わ...
いや待て、ベッドの脇に石が落ちている...


!! これは...


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska13744

どうしたスネーク!?
応答しろ!

スネーーク!


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska13333

スネーーーク!!
82 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:42:02.60 ID:v.UcVQDO
以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska17600

済まない報告が遅れた。

うむ、俄には信じられないがこの石から極々微かに首輪から発する電波が感知出来るな。


とりあえずこの石は私が調べて見よう。


今度こそ撤収する。

以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska13333

スネーク超乙。

じゃあ一体一方さんは何処へ...



以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska20001

17600号お疲れ様。
なんか難しくて良くわかんなかったけどつまりあの人は生きてるんだね良かった〜〜ってミサカはミサカは一

あっ、ヨミカワが呼んでるから一旦落ちるね。

何か新情報入ったらすぐ教えてね!!」
83 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:44:34.89 ID:v.UcVQDO
黄泉川「ど、どうしたじゃん打ち止め。泣きそうな顔してたと思ったらいきなり笑顔になったりして。」


打ち止め「あのねあのね、あの人がいきなり死んだと思ったらやっぱり生きてたのってミサカはミサカは自分でも何言ってるかよく分かんない!!」


黄泉川「あ、ああ...私も何が何だか分かんないじゃん...けどまあ、とにかく一方通行が無事なのは伝わったじゃん」

打ち止め「うん、でも行方不明なのは変わって無かったり...」


黄泉川「でもアタシからはそんなに打ち止めが心配してないように見えるじゃん?」


打ち止め「うん! だって約束したんだもんってミサカはミサカはあの人との秘密を思い出してほっこりしてみるの」


黄泉川「そっかそっか。 まあアタシも出来る限り知り合いに当たって見てやるよ。」

打ち止め「わ〜い! ありがとうヨミカワ!! 」
84 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:47:18.50 ID:v.UcVQDO
腰に抱き付いてくる打ち止めの頭をワシワシと撫で回しながら黄泉川は考える。

黄泉川(一方通行...早く帰ってくるじゃん。
こんなにアンタの事を想ってくれてる打ち止め放っといて何処に消えたじゃんよ...)

85 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:50:53.98 ID:v.UcVQDO
学園都市――窓の無いビル

男性の様でも、女性の様でも老人でも子供の様にも見える何か――それは最早生きてるのか死んでいるのかすら曖昧な何か――が巨大な試験管の中に逆さに浮いている。
彼の名は【アレイスター・クロウリー】

世界最高峰の魔術師と名高い彼でも今回の事態は予想だにしていなかったらしい。
僅かに焦りの色が伺える。
といっても針の先にも満たない程の極々小さな物だが。
86 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:53:19.15 ID:v.UcVQDO
アレイスター「我々の住む世界とは世界の成り立ちからして全く異なる異世界――そしてそちらとこちらを引き寄せている何か、か」

そしてつい先程入った第一位が突如消息不明になったという情報。

その二つの事柄を重ねて考えるのは早計かもしれない。




だが勘が告げている。世界最強の魔術師の勘が。
87 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:55:50.65 ID:v.UcVQDO
とりあえずの策として土御門に世界同士を引き寄せていると思われる「何か」の捜査と一方通行の捜索、最優先事項として幻想殺しの護衛に当たる様に伝え、再び黙考に入る。



アレイスター「何かを見落としている・・・?


この私が・・・?」


試験管の中に満たされた液体がコポリと音を立てた。
88 :1 [sage]:2011/01/09(日) 00:57:32.95 ID:v.UcVQDO
土御門は歩く。

ぶつくさ文句を溢しながらだらだら歩く。
文句の内容は勿論先程アレイスターから受けた指令についてである。


一つだけでも文句を言いたくなるような内容なのにそれが三つ同時とくればそれはもうプッツン来ちゃうのも当然かもしれない。


土御門「アレイスターの糞野郎...!絶対俺の事を何でも屋か何かとでも思ってやがるぜよ」
89 :1 [sage]:2011/01/09(日) 01:03:17.50 ID:v.UcVQDO
文句を言いながらもとりあえずの対応策を思い付き、即座に実行に移す。

幻想殺しの護衛――神崎火織に頼む事でとりあえず完了。
電話越しに聞こえる声が何故か嬉しそうだったのは気のせいだろう。


一方通行の捜索――海原と結標に丸投げする事でとりあえず様子見。

アレイスター直々の命令だと言ったら意外にあっさりうんと言った。
それだけあの二人も学習したという事だろう。
アイツに逆らう事がどれだけ愚かな事なのかを。

問題は三つ目―――




土御門「...ふむ、他に手も思い付かないしアイツの所に寄ってみるか」
90 :1 [sage]:2011/01/09(日) 01:08:56.36 ID:v.UcVQDO
   おまけ

5:一方通行が何処に消えたか考えるスレッド

以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska11036

一方通行さんはツンデレ幼女に呼び出されて戦ってるよ!


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska10032

セロリの使い魔wwwwwwwwww

以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska16881

バロスwwwwwwwwwwwwwwww
91 :1 [sage]:2011/01/09(日) 01:12:03.85 ID:v.UcVQDO
今回はここまで。
92 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/09(日) 02:09:39.22 ID:L4MUYqQo

セロリの使い魔で氏んだwwwwwwww
93 :1 [sage]:2011/01/10(月) 10:02:01.79 ID:/Ul1qE5DO
次辺りにぼくがかいたおりじなるのミサカ妹出そうと思ってたんだけど他の人が書いてる作品に出てる番号と被ってるのよね



まあ良いよね書いても!
そんな見てる人居ないしね!(多分)


94 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/11(火) 03:58:15.91 ID:BGoZl6j0o
うるせえいいからさっさと書け
95 :1 :2011/01/11(火) 17:34:15.59 ID:NE1n/l6DO
ごめんね投下遅くてゴメンね
投下するからね


あ、基本的にこの板はsage必須じゃなかったよね?
まあsageますけどね
96 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:35:14.28 ID:NE1n/l6DO
――何故私達は死ななければならなかったのか


ただLV5がLV6に進化する可能性が『有る』と云うだけで私達は生み出され、殺される事を強制された。


私達は殺された。


轢死 溺死 圧死 焼死 銃殺 撲殺 刺殺 窒息死 その他諸々。

体内の血液を逆流させられて死んだ子もいた。


生きたまま内蔵を引きずりり出されて死んで行った子もいる。
97 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:36:38.60 ID:NE1n/l6DO
私達は様々な方法で殺された。その方が効率が良いという理由でだ。


私達は殺された。


殺されながらその情報を共有した。

痛みという情報。恐怖という情報。死という情報。
憎しみ、悲しみ、絶望
憎しみ、哀しみ、絶望
憎しみ、怒り、絶望
98 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:37:55.75 ID:NE1n/l6DO
いつか研究所のテレビで見たような正義の英雄(ヒーロー)はついに私達の前には現れなかった。


いや、現れたのかも知れない。

私達が死んだ後に。きっとそれはそれは格好良く立ち向かって行ったんだろうなあ。


そしてヒーローは決め台詞と共にその拳であの第一位を打ち破ったに違いない。
99 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:39:13.16 ID:NE1n/l6DO
私達はこの世界を憎む。


私達を生んだこの世界を


私達を殺したこの世界を。


英雄をくれなかったこの世界を。



――――私達は
100 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:40:55.84 ID:NE1n/l6DO
場面戻ってファルガイア


はいこちらファルガイアの一方通行ですゥ。

ロリババアと青髪暴力(犬耳)ババアが○千年ぶりの奇跡の再会してから30分ちょっと経過しましたァ。


しっかしまあ話がなげェ...!女ってェのは皆してどうしてこう話がなげェんでしょうねェ...

最初は俺も空気を読んで黙っていてやったンだがそろそろ限界ですゥ。
101 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:44:09.67 ID:NE1n/l6DO
一方通行「・・・・チッ....おいババア共、感動の御対面(笑)はそのくらいにしてよォ、とっととあの糞共追いかけンぞ。まだそんな遠くにゃ行ってねェだろ。」


マリアベル「何じゃおぬしは。少しは空気を読むスキルを身に付けたらどうじゃ?
せっかくの○千年ぶりの再会に水を差しおってからに。
アナスタシア...おぬしももう少しマシな奴を連れてこんかい」


アナスタシア「酷いワン!マリアベルは私の趣味が悪いって言いたいのかワン?
確かに一方ちゃんは空気読めないしもやし(笑)だし若白髪(笑)だしロリコン(失笑)だけどきっと根は良い子なんだワン!!」
102 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:45:56.31 ID:NE1n/l6DO
一方通行「こンのババア共がァ...今なンかクソ舐めた台詞が聞こえたンですけどォ?

てゆうかあの糞共に持ってかれた『アレ』がねェとどうにもならねェだろうが。
なのにテメエら何でそんな落ち着いていやがンだよ

年食い過ぎてお脳まで老けちまったんですかァ!?
痴呆ですかァ!?
あとアナスタシア、テメエはそのアホみてェな語尾止めろや キメエから」


マリアベル「...のう、一方通行よ。
ネズミはおぬしの世界にもおるかの?」


一方通行「...居たら何だってンだ?
ババアテメエ...まさか本当に痴呆が発症しちゃったンですかァ?」
103 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:47:52.06 ID:NE1n/l6DO
アナスタシア「ああ、成る程ね。私分かっちゃった♪」


マリアベル「おお、流石はアナスタシアじゃ。伊達に長年わらわの親友をやっておらんのう。それに比べてどっかのもやし小僧ときたら...顔芸()」


我慢だ...我慢しろ俺...!!
be cool! cool! cool! cooool!!

一方通行「すいませ〜ン ボクの頭じゃあババアの痴呆脳には付いて行けなかったみたいですゥ。 答えを教えて頂いてもヨロシイでしょうかァ!?(クソババア!!)」
104 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:49:08.49 ID:NE1n/l6DO
マリアベル「...何か引っ掛かるがまあよかろう。今日のわらわは機嫌が良いからの

――つまりじゃ、チーズを盗んだネズミをその場で叩いても一匹退治できるだけじゃ。
が、巣穴まで戻らせて叩けば一網打尽に出来る、まあそういう事じゃ。」


一方通行「....ハッ、成る程なァ。伊達に歳は食ってねェなマリアベルさンよォ」
ガツン!! イッテェナニシヤガンダババア!!

ヒトコトヨケイジャオヌシハ...

トニーのお馬鹿め、背は伸びても肝心の中身がスカスカじゃわい

マリアベルはそう言って笑った。


一瞬違う表情が見えた気がしたがまァ気のせいにしといてやる事にした。
105 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:50:51.05 ID:NE1n/l6DO
マリアベル「という訳じゃ。あの阿呆が本拠地に戻るまでまだ少し時間があるじゃろ。
その間に一方通行。おぬしの世界、そしておぬし自身の事をもっと詳しく聞かせてもらうぞい。

どんな無茶をやらかしてそんな身体になったか興味があるでな。
あと科学とやらもじゃ。久々に研究心が疼くのう」

一方通行「.....あァ、分かった。教えてやらァ。俺が何をやってきたか全部な。 」


アナスタシア「じゃあお姉さんは空気読んで暫く席を外すわね。
一方君頑張るんだワン!」

色々と突っ込むのが面倒なのでシカトする事にした。


――さァて何処から話そうか
106 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:52:42.41 ID:NE1n/l6DO
学園都市駅前

駅前ではストリートミュージシャンやストリートダンサーが自らをアピールしている
募金箱を片手に寄付を呼び掛ける者、ティッシュ配り、駅地下街の特売品を求めて走る者。

その中でも端の端。その更に隅の方でそれは異質な存在感を放っていた。

場違いにも思える大行列、その先頭を見ると占いとだけ書かれたシンプルな看板が目に入る。
107 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:54:20.89 ID:NE1n/l6DO
それは巷で話題の100%当たると評判の謎の美少女占い師を求めて作られた大行列である。



土御門「おおいたいた、よっオーメンちゃん」

ミサカ10666「レラレラレラ.....おや、これは久々の来訪ですねとミサカは師匠に挨拶します」


土御門「その師匠ってのはこっ恥ずかしいから止めて欲しいぜよ...」


ミサカ10666「レラレラレラ.....ミサカに日本式の占いを教えてくださったのは貴方です
ですから感謝の気持ちを込めてミサカは師匠と呼ばせて頂いているのです。

ですが師匠が止めろと言うなら止めましょう。
しかしそれならば今度から貴方の事を何と呼べばよろしいでしょうかとミサカは聞いてみます。」
108 :1 [sage]:2011/01/11(火) 17:58:11.48 ID:NE1n/l6DO
土御門「土御門で充分ぜよ。普通でいい普通で。
まあツッチーとか呼んでくれるならそれでも良いけどニャー」


ミサカ10666「・・・ではツッチー。今日はどの様なご用件で此処へ?」


土御門「本当に呼ぶか普通...(相変わらず良く分からん子ぜよ..。)
まあ良いか今日此処に来たのはな...


―――――――――

ミサカ10666「レラレラレラ.....成る程、ネットワークが騒がしかったのはそういう事でしたか...とミサカは納得しました」

土御門「まあそういう訳だ。
早速だが頼むぞ」


ミサカ10666「承りましたツッチー。
...行きます」
109 :1 [sage]:2011/01/11(火) 18:00:57.14 ID:NE1n/l6DO
ミサカの周囲に魔翌力が満ちる。

それらは徐々にミサカの前に置かれた和紙に吸い込まれてゆく、と同時にジワジワと和紙に染みが浮かび上がる。

それは段々と形を成して。

魔翌力の全てが和紙に吸い込まれて幾分かが過ぎ、浮かび上がった物

それは...

ミサカ10666 土御門「こ...ここはまさか...!!」
110 :1 [sage]:2011/01/11(火) 18:03:29.72 ID:NE1n/l6DO
ボクの作ったミサカ妹

ミサカ10666号

通称オーメンミサカ。

普段あまりネットワークには参加しない子。

たまにネットワーク上で占いスレを立ててたりする。

他のミサカ達には軽い電波っ子扱いされてたりする。

魔術やオカルトが大好きでかなり詳しいらしい。
日本式の魔術や占いは土御門に教えてもらった。

まさかの土御門ラブ?
111 :1 [sage]:2011/01/11(火) 18:06:12.49 ID:NE1n/l6DO
今日はここまでやねん。
書き込んでから気付いたけど日本語おかしいとこ多数...
大体の粗筋は出来てるのに話が進まないもどかしさよ...
112 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 09:34:35.60 ID:Dh2Nrl/Mo
乙、ミサカオーメンとは考えたな…

プロットができてても文章にするのができないってのはよくある事だ、ゆっくりでもいいから投下してくれ
113 :VIPにかわりましてGEPPERがお送りします [sage]:2011/01/12(水) 11:16:04.84 ID:7KvAr6Jeo
能力者が魔術使ったらおおむね死ぬぞおい
114 :1 [sage]:2011/01/13(木) 02:12:55.04 ID:fA5nb8rDO
>>112 全ては最初に調子こいて地の文なんか入れたせいだと猛省しております

>>113 ワスレテタ〇(^o^)〇

よ〜しパパ得意の後付けしちゃうぞ
115 :真・スレッドムーバー :移転
この度この板に移転することになりますた。よろしくおながいします。ニヤリ・・・( ̄ー ̄)
116 :1 [sage]:2011/01/14(金) 15:48:42.71 ID:gNr6ST9DO
少しだけど投下
117 :1 [sage]:2011/01/14(金) 15:49:21.97 ID:gNr6ST9DO
そこは世界に忘れられたカタコンベ【共同墓地】


ミサカ10666「やはり...まさかとは思いましたがここはあの実験で死亡したミサカ達の廃棄場...ですね、とミサカは...グフッ!! ゲホゲホ!」

ミサカの口から泡混じりの濁血が溢れる。


土御門「ッ...おい! 大丈夫か!!
お前は他の個体と違って能力LVが低いから魔術の反動は殆ど無い筈じゃ無かったのか!?」


ミサカ10666「...はい、確かにミサカは他の個体と比べるとかなり能力は低いです。ネットワークに接続するのがやっと...劣化個体(レディオノイズ)のさらに劣化、脆弱個体(フラジールノイズ)といった所でしょうか、とミサカは少し自分を卑下します。」
118 :1 [sage]:2011/01/14(金) 15:51:05.80 ID:Y5v16YvDO
土御門「止めろ。お前はお前だろう?
誰の劣化でも無いさ。
しかし...だったら何故だ? たかが物探しの術ごときで何故そんなに反動が....!!
そうか....そういう事か...」


視線の先に映るは染みが浮かび上がった和紙。

否、それはもう染みとは言えない。


絶望と憎しみに染まった黒が白を覆いつくしてしまっていた。
119 :1 [sage]:2011/01/14(金) 15:52:24.18 ID:/FZsRubDO
黒は二人に語りかける


【私達を覗くな、私達に触れるな、近付くな。】と


パン!!


一拍置いて和紙が弾ける。

そしてそれは黒き煤と化して床に舞った。
120 :1 [sage]:2011/01/14(金) 15:53:55.25 ID:loNsNJtDO
ミサカ10666「ええ、そういう事です。 迂闊にこの娘達の中に踏み込むとこうなる、と。」


土御門「成る程。これは思ったより厄介な事態になってきたぜよ...」


本来なら一方通行の行方も占ってもらおうと思っていたのだがこれ以上は10666号の体が持たないだろう。またその内に訪問する旨を伝え、土御門は対策を考えながら何処かへと消えた。



ミサカ10666「...ふふ、お前はお前、誰の劣化でも無い...か。
そんなだからミサカは貴方の事が...
っとといけない、ネットワークに接続し..ない...と...」
121 :1 [sage]:2011/01/14(金) 15:56:15.73 ID:SaWvabkDO
――――再びファルガイア、ノーブルレッド城


テーブルの上で精神感応型デバイス アカとアオがちょこちょこと動き回ってカップに紅茶を注ぐ。

それをぐいと一口飲んで一息吐くとマリアベルは持論を述べる。


マリアベル「成る程の。大体カラクリが掴めてきたわ。
そちらの世界でいう科学、そしておぬしの使う超能力とやらはこちらの世界では禁忌の術にあたる物理魔導【インダストリアルソーサー】に非常に近い物のようじゃの。」

一方通行「ンだそりゃあ? マリアベルさンがさっき使ってたのと違いはあんのかよ? 」

マリアベル「ダンチじゃダンチ。良く聞いておくが良いぞ。
わらわが操りしは高貴なるノーブルレッドの一族にのみ与えられた力
【レッドパワー】というての、魔獣やら魔物やらが使う術をコピー、改良して自在に放つ事が出来るのじゃ。」



一方通行「...それで?」
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/01/14(金) 15:57:40.45 ID:DlZ3/4GDO
マリアベル「お、おぬしは...まあ良いわ。 続けるぞ?」
   物理魔導

一般的にファルガイアで魔法といえば魔符(クレストグラフ)にあらかじめ魔法を込めておき戦闘時に発動させて戦うクレストソーサー、星を守りしガーディアンの力を借りて術を使うガーディアンロア、自らの魔力を変換させて放つ魔獣や魔物が使う物が挙げられる。

だが物理魔導は魔力という概念的な力を使うそれらとは根本的に異なり、物理的なアプローチから魔術を発動させるいわば禁忌の術である。

分かりやすくいえば例えば火を点けるのに酸素と水素を燃やして作るか魔力を変換して熱運動を起こして作るかの違いである。
123 :1 [sage]:2011/01/14(金) 15:59:31.22 ID:ENYUy2XDO
マリアベル「どうじゃ?分かりやすかったじゃろ?」
一方通行「...本当すンませン。話がなげェ。」

ズテッ!!

分かりやすいズッコケ方でマリアベルは椅子からずり落ちた。

マリアベル「おぬしは一回 わらわの英才教育が必要なようじゃの!」

一方通行「前置きがなげェんだよ! 何が言いたいか要点だけ言やァ済む話だろうが!!」
124 :1 [sage]:2011/01/14(金) 16:00:50.33 ID:/FZsRubDO
マリアベル「全くせっかちな奴め。

つまりじゃ。おぬしの世界とわらわのファルガイアはある意味で非常に近い存在かも知れんと云うことじゃよ。」


一方通行「はいィ? ついにボケが本格的に進行して来ましたかァ!?
少なくとも俺の世界にゃァ魔獣だか魔物だかは居ませんが!?」


マリアベル「そういう事じゃないわい!
世界を構成している概念的な物じゃ!!」
125 :1 [sage]:2011/01/14(金) 16:02:23.05 ID:GvqvimrDO
そうで無くては異世界同士が引き付け合うなどという異常事態は起こらない、とマリアベルは言った。

但し引き付け合いが始まるには何らかのきっかけが必要らしいが。


ピピピピピピ!!

一方通行「ンだァ?またネズミが入って来たのか!?」

マリアベル「...いや、これは『アレ』にわらわが付けた機能での、つまりじゃ、ネズミが巣穴に帰ったという事じゃよ。」


一方通行「なるほどなァ、じゃあいっちょ潰しに行こうじゃねェか
ネズミ捕りに掛かったお馬鹿なネズミさンをよォ。」

マリアベル「じゃの。
一方通行や、アナスタシアを呼んで来てくれんかの。
その間にわらわは準備をしておくでの。」
126 :1 [sage]:2011/01/14(金) 16:03:35.73 ID:GvqvimrDO
ここまで。
もうちょっと頑張れよ俺。
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 17:08:44.87 ID:TEaxe88DO
うにゃあああああ!!
劣化個体って何だよ....
劣化電波と脆弱電波に修正しますです....
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 17:30:12.41 ID:mAmuwNO4o
落ち着けよ
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 17:35:24.94 ID:n0Pj1EQ1o
無粋かもしれないけどレディオノイズなら当て字は欠陥電気ですよ
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/14(金) 17:40:11.65 ID:uQHu0OuDO
すいません落ち着きました

吊ってきます

131 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:26:48.04 ID:l/1DWhvDO
蘇生しました
投下します
132 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:27:37.14 ID:l/1DWhvDO
ノーブルレッド城屋上


季節は晩秋、少し肌寒く感じる風に乱れる髪を時折手で弄くりながらアナスタシアは考えていた。


かつて剣を手に取りロードブレイザーと相対したあの時、アナスタシアの回りの人々はアナスタシアを英雄に仕立てあげる事で自らの命を守ろうとした。



共に戦うと言ってくれる者など皆無。

魔神に立ち向かってくれたのはルシエドとマリアベルだけ。

挙げ句の果てにはアナスタシアが魔神を完全に討ち滅ぼせ無いと分かるや否や、口にこそ出さなかったが犠牲に、生け贄になれと、そう言わんばかりのあからさまな態度を取る者もいた。
133 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:28:58.70 ID:R/sCBBADO
今更責めるつもりは無い。

みんな怖かったのだ。星を守る神獣すら歯牙にも掛けず葬り去るあの化け物が


立ち向かった所で何が出来るのか、何が出来たのか。


だがそれでも。それでもだ。
一言で良い、たった一言。
あの化け物に恐怖しない、絶望しないと口に出してくれれば、人々の負の感情を糧にして強大な力を奮うロードブレイザーを弱らせる事が出来たかも知れない、あるいはアシュレー君の様に完全に討ち滅ぼす事も、もしかしたら...出来たかも知れない。
134 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:30:21.30 ID:CgyX30UDO
【Time already though it doesn't return】

過ぎた時間は戻ってこない。

私をけしかけたあの人達はもうとっくにこの世界には居ない。

私が好きだった人も。
私の家族も。
もう誰も居ない。


なのに、何故。

ならば何故私はこの世界に戻って来た。

一方通行君とマリアベルに任せて見ているだけでも良かった。

私が再びファルガイアに戻って来る理由なんて、



―――――ああ、そうか私は
135 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:31:38.21 ID:HyiTk5bDO
一方通行「...よォ、ンな所にいたかよアナスタシアさン。
ネズミがよォ、皆一辺に罠に掛かってくれたンでこれからお仕置きにいくンだとさ。

てェ訳でマリアベルの所に....


おい、もしかして泣いてやがンのか?」


アナスタシア「.....ごめん、少し、少しだけで良いの。
胸...貸して貰っていいかな..?」


一方通行「.....チッ、好きにしろや。」




――――――――ねえ一方君。それでも私はこの世界が大好きなんだ。




――――そォかよ。
136 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:33:14.34 ID:JsW6OSqDO
ノーブルレッド城中庭



マリアベル「遅いぞぬしら!」

一方通行「悪ィ。アナスタシアさンがピィピィ泣きわm
バゴッ!!

〜〜〜ってェ!!何しやがるコラァ!!」

マリアベル「?」

アナスタシア「アハハ...何でも無いのよ何でも!!
さあ早く行きましょう!!
・・・時間は戻って来ないんだからね」


一方通行「(こンのクソババア...いつか絶対ブチ[ピーーー]!! 身体中の皮剥いで塩塗り込ンでヒィヒィ言わせて[ピーーー]!)

すいませンマリアベルさン。二つ程質問がありますがよろしいでしょうかァ?」
137 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:34:39.60 ID:tPUP2eNDO
マリアベル「なんじゃこんな時に?
まあ良いわ、言うてみい
手短にの」

一方通行「一つはテメェのそのふざけた格好だ。
ンだその着ぐるみはよォ。
遊園地にでも行く気かってンだよ

もう一つはな、どうやってネズミさン達の所まで行くのかって事だよ
・・・まさか徒歩とか言わねェよなァ?」


マリアベル「ほっほ、なんじゃそんな事かい。
この格好はの、日の光からわらわの柔肌を守るための装備じゃよ。

わらわの様なか弱き乙女の必需品じゃの。」

一方通行「(もの凄く突っ込みてェ部分が有ったがここは我慢だ...) もう一つは?」
138 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:36:43.11 ID:CMnn5pZDO
マリアベル「それも無用な心配じゃの。
まあ其処で見ておるが良いわ」


マリアベル「10年の時を越え、今再び我が前に現れよッ!!


ロンバルディアッッ!!」

ズズン!!

天空より現れたそれは鋼の龍。
まるでファンタジー世界から抜け出て来たようなそれは、しかしそれは確かに生きていた。

一方通行の肌にビリビリと『それ』が放つプレッシャーが伝わる。


一方通行「・・・やっべ、何コイツカッケェ・・!」

マリアベル「ぬしも男の子じゃの。
ほれほれ、見惚れとる暇なんぞ無いぞよ?
とっとと乗り込まんかい」

――――
139 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:38:06.19 ID:+qMLLmBDO
なんやかんやで乗り込んで


アナスタシア「で、行き先は何処なのよマリアベル」

マリアベル「おお、まだ話しておらんかったの。
行き先はギルドグラード。
一方通行、ぬしに分かりやすく説明するならば工業都市という奴じゃの。」


一方通行「ふゥん。まァどうでもいいから早く」

ズズン!!

一方通行「っておいコラ!
発進するときは一言ぐれェ言えやババア!!」


オイコラババア...

ババア..


140 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:39:35.96 ID:guem8AgDO
以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska17600

こちらスネーク。
例の石の解析が終了した。


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska13544

キタ-!! 結果wktk

以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska14510

早く!一方さんは無事なの!? 無事だよね!?


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska17600

14510号落ち着け。
解析したのはあくまでこの石で一方通行の消息は分からんぞ?


結論から言うとだ。
この石の構成物質は地球上には存在しない。
そしてもう一つ。
この石はどうやら電波を吸収しやすい性質も持っているようだ。

一応一通りの解析は終わった
が、これは私の勘だが、まだ何か有りそうな気がするんでな。もう少し調べてみようと思う。

以上だ、報告を終了する
141 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:41:53.59 ID:ayuCPqVDO
以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska16334

地球上に存在しない...だと? これはマジでセロリの使い魔が始まってたりするのか?ww


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska14510

ンだよ一方通行さんの消息はわかンねェままかよ使えねェnあbbbbbbbbbb

以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska20001

頑張ってくれた人に文句言っちゃ駄目でしょってミサカはミサカはメッしてみる。

それより大変だよ! 10666号の個体反応がかなり弱々しくなってるってミサカはミサカは


以下、名無しに代わりましてミサカがお送りします ID:Miska10666

そのミサカです。
上位個体がログインしていて良かった...
すいません緊急報告です、とミサカは



―――――



その頃の上条さん

インテリア「とうま〜〜〜!!」

ガブッ

上条「イテテテ、不幸だー!!
ん?電話?
神崎からか...」
142 :1 [sage]:2011/01/16(日) 10:43:08.08 ID:85y1FVSDO
おわりんこ。
吊ってきます
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 11:17:26.53 ID:9cncC68zo
おつかれんこ
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/01/18(火) 05:59:39.42 ID:46la2BIDO
バトル描写って思ったよりずっと難しいね

ちびっと投下

145 :1 [sage]:2011/01/18(火) 06:01:46.65 ID:RovOpbBDO
工業都市ギルドグラード
とある研究所


研究者1「解析はまだか!」

研究者2「すいません...幾重にも強固なプロテクトがかかっていて作業は難航しています」

トニー「・・・・マリアベル・・」

まさかこんな事になるとはここに来た当初には考えもしなかった

十二分に分かっている。
自分が何をしたのか。
これから何をしようとしているのか。

もう二度とマリアベルには会えないだろう。

だが、それでも、やらなければいけない。

やらなければ...アイツを助けられない


バゴーン!!
146 :1 [sage]:2011/01/18(火) 06:03:06.20 ID:8QOu9JHDO
凄まじい衝撃、そして耳障りな警報が鳴り響く。

研究者1 「何だ、何が起きた!?」

研究者2「し...進入者です!!上空から突入してきた様で...うわあッ!!」
二度目の衝撃。

研究者が一人、崩れた壁の下敷きになった。




一方通行「すンませ〜ンネズミの皆さんお食事中失礼しますゥ。
どぶネズミ退治に来ましたァ!!」

コイツはマリアベルの横にいた見知らぬ男か。

アナスタシア「もう〜マリアベルも滅茶苦茶何だから...服がホコリまみれになっちゃったじゃない....」

コイツも知らない顔。だが何処かで見た気がする....何処かで...

この二人が居るという事は...

マリアベル「まあそう言うでないアナスタシア。
わらわはなるべく陽の光に当たりたくないのじゃよ。例えコイツを被っていてもの。」


トニー「マリアベル...」
147 :1 [sage]:2011/01/18(火) 06:04:39.18 ID:H1F8D0rDO
マリアベル「わらわの名を気安く呼ぶでないわ!
おぬしはもう友達でも知り合いでもない、只のこ狡い泥棒ネズミじゃい!!
持っていった物は返して貰うぞい。」


そうだ、何を躊躇している、何をためらっている。
もう決めた筈だ。
全てを捨ててでもアイツを取り戻すと。

もう...迷わないッ!!

トニー「取り乱すなお前らッッ!!
敵はたったの三人だ!
教えた通りにやれば問題ない筈だッ!!」



トニーの一喝で急襲に浮き足だっていた警備兵達に冷静さが戻る。
148 :1 [sage]:2011/01/18(火) 06:05:48.70 ID:jxlDptaDO
一方通行「いいねェいいねェ。ちょっとは抵抗してくれねェと面白くねェからなァ!!
いくぞオラァ!!」 カチッ

一方通行が足元の瓦礫を蹴りつける、それだけで瓦礫は鋼の弾丸に変貌する!!

警備兵「うわあぁあ!!」
バンッ!

側にいた仲間が弾丸に吹き飛ばされ、反射的に一人が引き金を引いた。
それを合図に他の警備兵も一斉掃射を開始する。

ズバババババ!!





一方通行「ざ〜ンね〜ンでしたァ...ってなァ!」
149 :1 [sage]:2011/01/18(火) 06:07:25.62 ID:LQT3cw7DO
何が起こったというのか。
弾丸を放った側がその弾丸に貫かれ倒れている。

これはまるで...

トニー「反射...か」

一方通行「...へェ、これだけで見切るたァちったァ頭が働くじゃねェか。
ネズミの癖によォ」

トニー(警備兵の持っている装備の銃弾は効かない...ならば)

トニー「お前ら!!残りの二人をやれッ!
・・・こいつは俺が相手をする」


一方通行「ハッ、上等だァ、ちったあ根性見せろよボスネズミ君よォ!!」
150 :1 [sage]:2011/01/18(火) 06:08:35.30 ID:Wou0+yeDO
アナスタシア「あ〜あ〜、一方君たら分かりやすいくらいテンション上がっちゃって....」

ガシャン

何処からか取り出した大剣を構えアナスタシアも戦闘体勢に入る

アナスタシア「・・・まあいっか。
久々に私も暴れちゃうかな〜!?
マリアベル、援護よろしくッ!!」

マリアベル「ふふん、任せておけいッ!!
約○千年ぶりかのぬしの勇姿、見せてもらうぞいッ!」
151 :1 [sage]:2011/01/18(火) 06:11:29.72 ID:LQT3cw7DO
トニー「はああああッ!!」
ガキィン!!

ギィン!

チュイ-ン!!

銃剣による斬撃。刺突から横凪ぎの一撃、斬撃と見せかけての銃撃。銃撃の勢いを利用しての突き。
さながら蝶が舞うように、一気呵成に畳み掛けるその一連の動きは美しくすらあった。

だが...

ガキィン!!

一方通行「効かねェってンだろうがァ!!」

一方通行が腕を降り下ろす。たったそれだけの動きで真空の刃が生まれ、目標へと殺到する。

トニー「クッ...」

辛うじて横っ飛びに転がって避けたものの、肩に浅く裂傷が走った。


一方通行「オイオイどォしたよボスネズミくゥン。もォ仕舞いかァ?」
152 :1 [sage]:2011/01/18(火) 06:13:17.29 ID:XhoKRCdDO
一方通行は余裕の挑発をぶつける。

当然だ。只の銃ごときでは反射が発動している自分にはかすり傷を付ける事すらできまい。

だが何か引っ掛かかる。
効かない事が分かってなお、何故こいつは俺に攻撃し続けているのか。
馬鹿の一つ覚えの様に。

そしてこいつから余裕の表情が全く消えていない事

何故だ?



トニー「・・・フフッ」

一方通行「なァ〜にがそンなに愉快なンですかァ!?」

トニー「フフッ...いやな、まさかここまで素直に引っ掛かってくれるとは思わなくてな」

一方通行「何だと?」
153 :1 [sage]:2011/01/18(火) 06:15:30.57 ID:LDRbEdcDO
誘導されていた、と気付いた時にはもうそれは始まっていた。

物理的に、ではなく魂を、概念を閉じ込める見えない鎖。

それは世界を一度は食らい尽くしかけたあの概念存在をも捕らえた程の強固な檻。
一度捕まれば只の人間に逃れる術など有る筈が無い


トニー「コードα!!簡易トラペゾヘドロン起動ッッ!!」

ガシィン!!

一方通行「グッ...ンだよこりゃ...」

端から見れば一方通行が両手を広げて突っ立っているようにしか見えないが、不可視の鎖が身体中に巻き付いていた。
鎖を構成している物は空間その物。
反射など出来る筈が無い。

トニー「・・・さて、色々と聞きたい事はあるが、とりあえず、だ。
散々人をコケにしてくれた礼をしないとな。

罠にかかったネズミ君!!」
154 :1 [sage]:2011/01/18(火) 06:18:04.20 ID:te+Hk08DO
アナスタシア「はあああああッ!!」

ズバァン!!

気合い一閃、最後の武装兵が地に伏した。

アナスタシア「・・・安心せい、峰打ちじゃ。
な〜んてね〜」

マリアベル「しっかし良くもまあ、わらわらと湧いて出たもんじゃのう。
足の踏み場もないわい。」

マリアベルの言う通り、部屋は倒れた武装兵で埋め尽くされていた。

そしてこれだけの人数を相手にしたにも関わらず二人共息一つ乱さず、かすり傷すら負っていない。

それも当然と言えるだろう。彼女達はかつて焔の魔神に立ち向かった英雄なのだから。
知らなかった事は不幸かそれとも幸運だったのか。

とにかく彼等は皆仲良く地に伏した。


アナスタシア「さてさて、一方君の様子でも見に行きますか!」

マリアベル「ほっほ、案外トニーの阿呆にやられて泣いておるかも知れんのう。」
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/18(火) 06:19:32.36 ID:te+Hk08DO
ここまでなんだにゃ〜。

また突っ込まれそうな内容でごめんね〜
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 00:55:00.92 ID:VppRyrX9o
乙乙、まぁこのスレに関しては疑問とか気にしないことにした
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/19(水) 14:46:27.53 ID:kUaagoUAO
鎖で拘束され泣かされる一方さんか…
突っ込むしかないな(性的な意味で)

冗談はさておき乙
ワイルドアームズよく知らない俺も楽しんで読ませてもらってるから
細かいことはあんま気にすんなし
158 :1 [sage]:2011/01/19(水) 18:26:18.24 ID:YJJKofjDO
コメント有難うございます!
読んでもらってる人が居るだけでも励みになります。

投下激遅、ついでに短い、止めに読みにくい、の三大糞要素を満たしまくってて申し訳無いです...
なるべくペース上げて頑張ります
159 :1 [sage]:2011/01/20(木) 06:58:51.62 ID:tQ2/1dpDO
働きたくないでござる...
投下しま〜
160 :1 [sage]:2011/01/20(木) 06:59:25.46 ID:tQ2/1dpDO
一方通行「クソがァ...!」

過去最高レベルでイライラする。

イライラしているのは確かなのにその根元が分からない。

世界を救うだの打ち止めを守るだの綺麗事を散々ほざいた挙げ句、調子に乗って暴れてコイツを甘く見ていた自分自身にか?

それとも他の何かなのか。

分からないもどかしさがイライラを更に加速させる
161 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:00:39.31 ID:Ai6Qe81DO
トニー「・・・お前はこの世界をどうしたいんだ?
救いたいのか、それとも滅ぼしたいのか」

マリアベルと一緒にいて、更に『アレ』を使おうとしているという事は前者だろうが、それでも聞かずにはいられなかった。

一方通行「アァ!?
・・・テメエに答える義務はねェよネズミ野郎。」

トニー「・・・そうか。」


バン!!


一方通行の頭上に浮かんでいたマリアベル製の小型ゴーレムが鉛の銃弾に撃たれ、地に墜ちた。

と同時に一方通行の回りに展開されていた反射膜が消滅する。
162 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:02:14.17 ID:CvEaMq7DO
トニー「やはり、か
ソイツがお前の能力を制御しているとふんでいたが正解だった様だな。」


一方通行は何も答えない。
否、答えることが出来ない。

ゴーレムが機能停止し、ネットワークの補助も受けられない今、一方通行には何も残されてはいない。


トニー「ふん。お前には世界を救うなんて出来やしないさ。

そんな事が出来るのは・・・


英雄だけだ。」
163 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:03:49.98 ID:pllb8LCDO
かつて幼かった自分を颯爽と救い、その身の内に魔神を宿したまま戦い続け、遂には世界を救うにまで至ったあの人の様な本物の英雄。

最もあの人に言わせれば英雄なんて居なくても世界は救えるらしいが。


自分はそうは思わない。

英雄だから、絶対の力を持っているからこそ救う事が出来たのだ。


―――英雄じゃないから...力が無いから..足りなかったから......救えなかったんだ...だから、だから俺はマリアベルを裏切ってでも力を.....世界なんてでっかい物を救うなんてアホな事は言わない....アイツを..スコットを救う為の力が...力が欲しかったんだ....
164 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:05:55.74 ID:wb0llxmDO
チャキッ


もういい、終わりにしよう。

そう言った奴の眼を見てようやく気が付いた。

コイツは少し前の俺と同じ眼をしてやがる。

他の全てを、自分の命を犠牲にしてでもたった一人を救おうとしている奴の眼だ。

だから俺はイラついてたってェ訳だ。同族嫌悪ってかァ?

奴もそれは分かっていやがる

だから、ここでどちらかが消える、それでスッキリ解決だ。
165 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:07:41.88 ID:v70AYuaDO
だが、だけども。だからってよォ、ここで俺が終わる訳にはいかねェだろうが。

俺が此処でくたばったらあのクソガキはどうなる?

アイツと、アイツの回りの世界を守る。今の俺はそれだけだ。

それだけしか出来ねェし、それ以上なンざ端からする気はねェ。


だから、だ。
今、こんなクソくっだらねェ事でくたばる訳には....


「いかねェんだよォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」



ブチブチブチブチ....

ズオオオオオオン!!
166 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:09:16.47 ID:3yew52ZDO
不可視の鎖が力任せに引きちぎられる。

そして、轟音と同時。
一方通行の力が白い翼と共に噴出する。


トニー「ッ...な...バ..バカなッ!?」

辛うじて口に出せたのはそこ迄だった。

目の前の男から迸る圧倒的なプレッシャー

今だかつて無い程濃厚に感じられる死の予感

俺は、死ぬ。此処で死ぬ。誰一人、何一つ救えないまま無様に死ぬ。
167 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:10:42.26 ID:FFBAM5mDO
一方通行「クカキキククケケココカカカキクカカカケケケケ!!」

それはまるでおとぎ話に出てくる天使の羽根の様に見えた。

但し見えただけだ。 そんな神々しくて存在が不明瞭な物ではない、目の前の『それ』は 確かに存在している。

そして『それ』は今から俺を消し飛ばす。

跡形も無く、情け容赦無く、骨一片、肉一欠片も残さず。

一方通行「カカカカカカカカカカ!! 消え失せろォオオオオオオ三下ネズミクゥゥゥン!!」


そして、視界が全て白に染まった。



キイィ・・・ン
168 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:12:59.22 ID:d/TizB9DO
アナスタシア「はああああッ!!」

死んで...いない。
恐る恐る目を開けるとマリアベルの横に居たもう一人が俺とアイツの間に割り込んで大剣で防いでいるのが視界に入った。


ギィン...ガシュン!!

アナスタシア「コラコラ。男の子がそんな簡単に諦めてちゃ格好悪いぞ〜?」

そこでようやく気が付いた。この女が誰なのか。

トニー「アンタは...まさか....剣の聖女..なのか?」

アナスタシア「ホホホ、気付くのが遅いぞ少年よ♪」
・・・まあ話は後よ、先にこのテンションが臨界点越えちゃったモヤシ天使君を落ち着かせないとね。


って訳で、マリアベルよろしくッ!!」
169 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:14:46.25 ID:/esBYhKDO
マリアベル「勇んで飛んでいったと思えば人任せかい....相変わらずじゃのぬしは....

まあ良いわ、『再起動』」

その言葉と同時、地に伏していたゴーレムの目が開き、再び浮上する。

その瞬間。あれほどまで凶悪な存在感を放っていた羽は一瞬で霧散した。



一方通行「クカカカカカ.!!...アァ?
どうなってやがる...消えやがった...」

マリアベル「何、リミッターがハズレているなら嵌め直せば良い。それだけの事じゃよ」


トニー「マリア...ベル...」
170 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:16:56.61 ID:EYL2OvJDO
マリアベル「わらわの名を呼ぶなというた筈じゃがの。

トニー。おぬしの部下から大体の事情は聞いた。
おぬしがスコットを救おうと躍起になっておる事も、その為にわらわから盗んだ『アレ』を使おうとしておる事もな。」

トニー「・・・・」

マリアベル「・・・・おぬしは...おぬしはバカじゃ、大馬鹿じゃ。
何故わらわに一言相談せんかった?
わらわに怒られるのが怖かったか?
わらわが断るとでも思うたか?
....ぬしと....わらわは友達では...無かっ...たの..か..?」

一方通行「...オイマリアベルさン何泣いてやが(ゴン!!)イテェ!!」

アナスタシア(いいから、二人きりにしてあげるのよ!!空気読めないわね一方君)

一方通行「テメエにだけは言われたくねェよババ(ガツン!!)ってェ!!」

ズルズルズル....

アナスタシア(オホホ..ごゆっくり〜〜)


ババア....ソトデロヤゴルァ!!
ホホホ...カカッテクルガヨイワ『モヤシエンジェル』ヨ...
171 :1 [sage]:2011/01/20(木) 07:18:10.34 ID:EYL2OvJDO
おわりんこ。
頑張れ俺。いろんな意味で
172 :1 [sage]:2011/01/21(金) 10:05:14.99 ID:ruguy8cDO
極々少しだけども投下

173 :1 :2011/01/21(金) 10:07:30.24 ID:Ot0J50wDO
――なあマリアベル、俺は間違ってたのかな?


――さあの、わらわには人の善悪の概念などよく解らぬ故何とも言えぬ。ただ、...そうじゃの、少なくとも正しくは無かったとわらわは思うぞ?

―――....そうか。


―――そうじゃ。


―――なあ、マリアベル

―――なんじゃ? 一々勿体ぶってからに...
もしや、わらわへの愛の告白かの?
良く見ればおぬし、中々のダンディーに成長しおったの。

今わらわに愛の告白をぶつけたなら窃盗罪は無かった事にしてやっても...
――違う、英雄って何だと思う?


ズテン!!
174 :1 [sage]:2011/01/21(金) 10:08:32.82 ID:/62PcMHDO
―――アタタタ....
おぬし...少しは動揺せんか!
完全スルーとは...こやつ、次世代のフラグブレイカーの才能を持っておったか...


―――.....何かすまん。


―――ハァ...もうよいわ。(このニブチンめ!)


――? 何が鈍いって?


―――な、何でもないわい! 男が一々細かい事を気にするでないわ!
・・・・英雄とは何ぞやとな?


―――ああ、あの時あの人と一緒に戦ったマリアベルなら知ってるかと思ってな。


―――ほほほ、そうじゃの。
わらわが思うに英雄とはな・・・・・
175 :1 [sage]:2011/01/21(金) 10:10:35.97 ID:ePYJr91DO
研究所中庭


一方通行とアナスタシアは何故だかガチバトルを繰り広げていた。


一方通行「これなら...どうだババァ!!」

ドン!

一方通行が足を踏み鳴らす。と同時に地面が割れ、波打ち、隆起してアナスタシアへと襲い掛かる!!


アナスタシア「おお〜揺れる揺れる♪」

巻き込まれれば間違いなく死。なのだがこの聖女から余裕の笑みが消える事は無い。

おもむろに大剣『アガートラーム』を構え...
餌を飲み込まんと迫る地面に一閃!!

アナスタシア「どぉぉりゃあああッ!!」

ズバァン!!

砕かれた大量の土砂が空へと舞い上がる。

そして振り抜いた勢いを利用してそのまま一方通行へと突貫!!

舞い上がる大量の土砂で視界は限りなくゼロに近い

この好機を逃すような優しさなど生憎持ち合わせてはいないッ!!


アナスタシア「はあああああッ!」


スカッ

アナスタシア「あらら?」
176 :1 [sage]:2011/01/21(金) 10:12:15.62 ID:f4Pe0zGDO
振り下ろした剣は一方通行を切り裂けず空を切った。
ついでに衝撃波が迸り研究所の一角がまるごと吹き飛んだ。


一方通行「いい加減テメエの動きは読めてンだよォ!!
吹き飛べやオラァ!」


アナスタシアの真横、それも至近距離から風の牙が襲い掛かる。
それはつむじ風から竜巻へ、そして台風まで一気に成長し今度こそ聖女を飲み込むかに見えた。

否、確かに台風はその体内へ標的を呑み込んだ。ついでに側に在った施設を一つ呑み込んだ。

一方通行「うっしゃァ!ババア終了のお知らせってなァ!!」

歓喜。しかしそれは本当に極々一瞬だった。



「だぁ〜れが...バ・バ・ア ですってェ!?」
177 :1 [sage]:2011/01/21(金) 10:14:15.45 ID:8nZlV28DO
確かに暴風の中から声が聞こえた。
そして次の瞬間、閃光と共に風は霧散した。

アナスタシア「プロパイデンスッ!」

アガートラームの力の一つ、自身と味方の防御力を高めるオリジナルパワー。

それを使うことで暴風の中心でも平然と立って居られたという訳だ。

一方通行「し、しぶてェ・・・」
178 :1 [sage]:2011/01/21(金) 10:15:35.15 ID:nWMGaaZDO
一方通行は後悔していた。この化物に喧嘩を売った事を。
ババアの力を過小評価していた先程までの自分を思いきりブン殴ってやりたい。

アナスタシアが近付いてくる。微笑を浮かべながら。

一歩、また一歩。

一方通行にはそのゆっくりとした歩きが殊更恐ろしく思えた。

一方通行「クソッ!...チッ、しま...」

一生物の不覚。とりあえず距離を取ろうとして気付いた。
バッテリー残量がもう殆ど残っていない


次の瞬間目の前のアナスタシアの姿が消え、刹那、首筋に冷たい汗が伝う。

アナスタシア「ウフフ、まだやる気かしら?」


一方通行「・・・チッ、降参だァ。」
179 :1 [sage]:2011/01/21(金) 10:17:38.80 ID:/ONFMBBDO
アナスタシア「ほう、やけに素直じゃないの。どういう風の吹き回しかしら?」

一方通行「・・・別にィ? これ以上やったらババアが可哀想だからなァ。
ここら辺でお開きにしてやろうと...(バシッ)いってェ!!」

アナスタシア「誰がババアかッ!?
私はまだピチピチの20代だって言ってるでしょうがッ!(肉体年齢的には)

...よ〜く分かりました。一方通行君には特別授業が必要なようですねえ...」

一方通行「は?何言ってやがるババ...!(あぶねェ!)アナスタシアさンよォ?
っておい! 何処連れて行く気だおい!!
聞けやコラァ!!」

ズルズルズル....

そして二人は何処かへと消えた。
後に残るは廃墟と化した研究施設の数々、そして悲しみにくれる研究員の方々。
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 10:18:59.40 ID:/ONFMBBDO
ageちまった...短いけど此処まで。やっと学園都市側に入れるお
181 :1 [sage]:2011/01/23(日) 23:37:38.96 ID:ZXIrOyJDO
投下ー
182 :1 [sage]:2011/01/23(日) 23:38:42.84 ID:ZXIrOyJDO
学園都市


バゴッ!


時刻は夕方。人気の失せた公園に鈍い音が響く。


殴り飛ばした方の名は上条当麻。
ありとあらゆる異能を打ち消す『幻想殺し』を右手に宿すツンツン頭の熱血漢。
またの名をフラグブレイカー(旗の破壊者)。

上条「ふざけんなよ土御門...!」


殴り飛ばされた方の名は土御門元春。

詳細は面倒なので省く。
用はアレイスターのNO.1パシリとだけ覚えていれば問題ない。

土御門「イテテ・・・俺をそげぶしてどうするぜよ上やん。
そげぶする対象が違うぜよ・・・」

上条「略すんじゃねえよ土御門。
ってそうじゃねぇ!!
どういう事かって聞いてんだよ」
183 :1 [sage]:2011/01/23(日) 23:40:09.72 ID:ZXIrOyJDO
土御門「だからさっき電話でちゃんと説明したぜよ? 
世界がピンチ→原因は実験の犠牲になったミサカシリーズの残留思念でした→幻想殺しの出番だ!

物凄く単純明快な説明だったと思うがな...」

上条「そうじゃねぇ!!
その前だ!」

土御門の「その前・・?
ああ、実験で死んだミサカが云々か?
いちいち説明が必要なのか?
まあ上やんは毎日補習が必要なくらいのお馬鹿さんだからにゃ〜」

上条「茶化すんじゃねえ!土御門お前・・・何も思わねえのか?」
184 :1 [sage]:2011/01/23(日) 23:42:36.30 ID:ZXIrOyJDO
刹那、土御門の雰囲気がそれまでの軽薄な態度からガラリと変わる。

土御門「・・・何を思うって?
まさか上条お前、ミサカ達をもう一度[ピーーー]事を躊躇しているのか?」

バゴッ!!

阿呆らしい。 そう言いかけた土御門の言葉は上条当麻の右手によって阻止された。

口の端が切れたのか血の混じった痰をペッと吐き出して土御門はぼやく。

土御門「いってて...二度もぶったな上条当麻。」

上条「お前・・・・アイツらがどれだけ苦しんで死んで逝ったか知っているだろうが!!
それをもう一回殺せだと?
見損なったぞ土御門ッ!!
ふざけた事抜かすのも大概にしやがれこの野郎!」



土御門「・・・・ふざけているのはどっちだ?」
185 :1 [sage]:2011/01/23(日) 23:44:43.81 ID:ZXIrOyJDO
上条「・・・・何?」

土御門「ふざけているのはどっちだと言ったんだ。」

反論しようとした上条の言葉を遮って土御門は続ける。

土御門「アイツらが何に怒っているか解るか上条。」

土御門「・・・アイツらが怒っているのはな、お前だ、【幻想殺し】
正確に言うと間に合わなかった紛い物の英雄(ヒーロー)に怒っているんだ」

上条「ど、どういう...」
土御門「分からないか? 分からないだろうな、正義の味方気取りで物事に首を突っ込み、一から十まで全て救った気でいるお前にはな。」

土御門「【絶対進化計画】を中止させ、あの一方通行をも殴り倒した。さぞ気持ちよかっただろう? まるで自分が世界の中心にでもいる気にでもなっていたんじゃないのか?」

上条「そ、そんな事は...!」
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/23(日) 23:46:35.04 ID:but6Oe1to
やっときたか、また放置スレが増えたかとおもったよ
187 :1 [sage]:2011/01/23(日) 23:49:25.70 ID:ZXIrOyJDO
上条「そ、そんな事は...!」

土御門「全く無いとは言い切れんだろう?
まあ実際お前はその安っぽい正義感で約一万人のミサカ妹を救ったんだ。大したもんだと思うぞ?

例えその前に同じだけ数の犠牲があったとしてもだ。
何、間に合わなかったお前が悪いんじゃないぞ?
全ては【絶対能力者進化計画】を考えた阿呆共とそれに乗った一方通行のせいだからな。」

上条「...ッ!....!」

土御門「ふぅ...まあ俺はお前が首を突っ込むのを別に良いとも悪いとも言わん。只、一つだけ言わせてもらうなら、そうだな....

『一旦自分から関わりに行ったなら最後までキッチリ片を付けろこの野郎!!』

って所だな。」


頭が冷えたら連絡しろ。

そう言い捨てて土御門は公園から消えた。


既に陽は落ちて公園の街灯には灯りが点いている。

残された上条当麻は立ち尽くしたまま考える。




――俺は、偽善者なのか?
188 :1 [sage]:2011/01/23(日) 23:51:26.63 ID:ZXIrOyJDO
真っ赤に腫れた頬っぺたを擦りながら土御門はぼやく。
ここ最近ぼやく回数が格段に増えたのは多分気のせいだ。きっとそうだ。

土御門「あたたた...さっすが上やんのそげぶ拳は良く効くぜよ...」

とりあえずはこれで上条当麻は動くはず。

幾つか引っ掛かる点は有るものの、おおよその原因は分かった。後は一方通行の行方か。

そこまで考え終わったと同時。


ヌッ。

まさにそんな擬音と共に彼女は闇から現れた。
189 :1 [sage]:2011/01/23(日) 23:53:17.96 ID:ZXIrOyJDO
ミサカ10666「・・・ミサカは貴方の不器用さに涙せざるを得ません。
もう少し上手い言い方があったでしょうに」

土御門「おわっ! 暗闇からいきなり声をかけるんじゃないぜよ....
ってお前10666号か、動いて身体は大丈夫か? 派手に反動喰らってたが...」

ミサカ10666「(何とこれは嬉しいご褒美でしょうか、一目でミサカを10666号と見分けて頂けるとは、とミサカはミサカは心の中で歓喜します。)
激しく運動したり能力を使用したりしなければとりあえずは問題無いレベルには回復しました、とミサカは報告します。
それよりも貴方に報告しなければならない事があるので声を掛けた次第です、とミサカは」

土御門「(なら電話で話せば済むだろうに)・・・ほう、言ってみるぜよ」
190 :1 [sage]:2011/01/23(日) 23:59:45.85 ID:ZXIrOyJDO
――――窓の無いビル


コポリ。


コポ。


コポリ、また一つ気泡が弾けて消えた。


アレイスター「成る程、怨念・・・か」

土御門の調査によって大体のカラクリは掴めた。

御坂美琴のクローンの量産計画において一方通行に破壊された廃棄番号達。

今回の事態は【それ】が引き起こした物と見てまず間違いないだろう。

そしてもう一つの懸念事項
十中八九一方通行は彼方の世界へ召還されている。

彼方の世界にもこの事態に気付き、憂いて、対抗しようとしている者が居るという事か。

だが...
191 :1 [sage]:2011/01/24(月) 00:04:55.49 ID:xWTHC0IDO
アレイスター「・・・この事態を引き起こすにはそれだけでは足りない。
少なくとももう一つトリガーが必要だ・・・」

恐らくは彼方の世界にも....
こちらの世界のトリガーとなった廃棄番号達の様な何かが同様に闇の中で蠢いている筈だ。

何かが...

アレイスター「ククク・・・・面白い・・・・!」


見るもの全てを震え上がらせるようなおぞましい笑みで、魔術師は笑う。


世界は今だ何事も無かったかの様に回っている。
192 :1 [sage]:2011/01/24(月) 00:22:21.64 ID:xWTHC0IDO
――――


ミサカ10666「で、では報告しまふっとミサカはミサカは緊張で噛みつつ勇気を出します!」

土御門「お、おう...(そんなに緊張するような話なのか!?)」

ミサカ10666「ス-ハ-ス-ハ-....ミ.ミサカは...貴方の事が.....好」
ピリリリリリ!!!

土御門「・・すまん電話だ」

ミサカ10666「あ、はい、どうぞ...と出鼻を挫かれミサカはガックリします...」
193 :1 [sage]:2011/01/24(月) 00:24:05.14 ID:xWTHC0IDO
土御門「・・・・・・ん、分かった。

すまん、急用だ。緊急の用で無いならまた今度でいいか?」

ミサカ10666「はい、構いません、とミサカは内心落胆を隠せません...」

土御門「すまんにゃ〜。今度またゆっくり聞いてやるぜよ。」

そう言うと彼は去り際に私の頭を優しく撫でて闇の中へ消えて行った。

優しく撫でて...


ミサカ10666「ふにゃ〜〜〜....
ミサカはミサカはあの人の不意討ちのスキンシップにドキドキが収まりません...

ってああ、大事な要件がぁ...勇気を出して告白しようとしたのに...とミサカは自分のうっかり具合に失望します...」
194 :1 [sage]:2011/01/24(月) 00:27:52.15 ID:xWTHC0IDO
以上ナリ

文字抜けがあったりコピペミスがあったりひどいな本当...

>>186

立てた以上完結させるまでは頑張りますよ

ただ自分に文章を纏める力が無いせいで遅くなっちゃうのですよ、とミサカは言い訳してみる
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 00:44:40.25 ID:JeCWU9Oho
投下乙
そろそろ一方さんが移動した方法とか明らかになってほしい所だ
次回投下もwwktk
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 23:08:42.45 ID:xWTHC0IDO
投下ー

>>195

そこら辺は次回でばらす予定です

197 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:10:46.77 ID:xWTHC0IDO
ファルガイアの底の底。


全てを産み出した原初の存在、泥の守護獣『グラブ・ル・ガブル』

かつて英雄達が世界を救ったその場所で、それは静かに、かつ確実に始まり(終わり)の狼煙を上げようとしていた。


それは正義に、心に、英雄に、希望に、人の意思に打ち砕かれた破壊の意思の欠片。


それは大地を、空を、海を、星を喰らい尽くす寸前まで暴れ続けた浅ましき欲望の残滓。



何処とも知れぬ虚空をさ迷う『それ』と『それ』が出会う時、再び世界は闇に包まれる

198 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:12:13.44 ID:xWTHC0IDO
これまでのあらすじ

ファルガイアサイド

夜中 一方さんアナスタシアの精神世界に強制召還される→ムカついたので喧嘩売る一方通行さん→ボコられる(笑)→大まかな説明の後ほぼ強制的にノーブルレッド城へ→ロリババアに襲われる→セロリの名は伊達じゃないッ!

深夜 ロリババアと仲良く談笑→更なる進入者にテンションMAX→モブ兵隊をボコって気ン持ちいい...!!
→んな事してたらボスにキーアイテム持って逃げられる→ロリババアと仲良く談笑→何かイチャイチャされてムカついたのでアナスタシアさん現世に復活ッ!!(+犬耳で)→とりあえず持って逃げた奴がアジトに戻るのを待つ事にする

朝 ロリババア説明乙→アジトの場所判明→ドラゴンに乗って突撃〜!!→特攻ドーン!→ボスとタイマンだ!→鎖で縛られてビクンビクンしちゃうセロリさん→悔しい...でも羽だしちゃう...
→止め刺そうとしたらロリババアにキャンセルされますた→スッキリしないのでノリでアナスタシアさんとガチバトル→アナスタシアさんに誘拐される←今ここ
199 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:14:27.56 ID:xWTHC0IDO
ギルドグラード港堤防


海。見渡す限り一面の水平線を特に何をするでもなく二人は眺める。

少年とお姉さん。絵になりそうでならない二人。
傍目から見るとお似合いのカップルとはお世辞にも言えない。

アナスタシア「・・・・・」

一方通行「・・・・・」

アナスタシア「・・・・・・・」

一方通行「・・・・(何か喋れよ...いや、こういう場合は男から話題を振るべきなのか?)」

そう言えば黄泉川の奴がそんな事を必死にくっちゃべってた様な気がすンな。
ンなだからあの無駄チチは行き遅れンだよ。

よし、決めた。『此処でこのままボーッとしてンのも何だからよ、どっか遊びに行こうぜェ!』
・・・完璧だァ。

3.2.1...今だァ!

一方通行「此処で」アナスタシア「よし! 折角復活したのにここでこのままボーッとしてるのもアレだしね、遊びに行くわよ一方ちゃん!」

一方通行「クソがァ...」
アナスタシア「???」


少年とお姉さんは海岸を歩く。
ふてくされた少年を宥めながら歩く姉の姿は傍目にはもしかしたら姉弟に見えたかも・・・・知れない。
200 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:16:09.25 ID:xWTHC0IDO
ギルドグラード一番街

服屋【エスコートベッセル】


アナスタシア「フォホホホ、これも、これも可愛い〜〜〜!!」ムヒョ-
ダダダダダダ・・・ガタン!

気色悪い奇声を上げながら何着かの服を片手に試着室に駆け込んだアナスタシアを見て一方通行は大きな溜め息を一つついた。

一方通行「ああ、学園都市に帰りてェ...」

いっそこの場からフケてしまおうか?

そんな考えが頭をよぎるが止めた。後々の事を考えると恐ろしくてとても実行に移せなかった。
201 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:18:04.42 ID:xWTHC0IDO
――数分後

アナスタシア「じゃじゃ〜〜ん!」

何とも言えない効果音と共に彼女は試着室から姿を現した。

一見するとネグリジェの様な薄い素材の布で出来たその服は、胸元が大胆を通り越して過激に空いており、淡いピンクの色合いと重なって殊更いやらしく見えた。というかもう下着にしか見えない。

その服?の余りの過激さとアナスタシアの持つ抜群のプロポーションに店内の視線が一挙に彼女へと集まる。

だが彼女は全く気にしない。いや、気付いてすらいないのか。

アナスタシア「これね〜、【運命の巡り合わせ、奇跡を起こす聖女モデル】とか宣伝されてたのよ〜。
私にぴったりじゃない?

どうじゃどうじゃ一方君。お姉さんの魅力にメロンメロンかのう?」


一方通行は悶絶した。
202 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:19:36.99 ID:xWTHC0IDO
勘違いしている人が多いが彼はけっしてロリコンではない。
純粋に子供が好きなだけなのだ。

だからお姉さんの出てくるHな本も読むし、DVDも見る。

だが、この状況は刺激が強すぎた。

今までなるべく考えない様にしていたが目の前で痴女に限りなく近い格好をしているこの女はデカイ。
黄泉川並にデカイ。
何処がと言われればそれはもう決まっている。

おっぱいだ。

乳房、脂肪の塊、ホルスタイン。etc....



ちなみに1はCくらいが一番好きです
203 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:21:34.59 ID:xWTHC0IDO
一方通行は考えた。

僅か数秒の間に第一位の頭脳をフル回転させて演算した。

そりゃァ違う作品のヒロインの服じゃねェか!! とか、歳考えろやババア! とか、そりゃあもう突っ込みたかった。

だが一方通行は耐えた。グッと堪えて一言こう言った

「大変良くお似合いです、しかしその格好で街を歩かれると僕が耐えられないので(羞恥心的な意味で)できれば別の服にして頂けないでしょうかァ?」


わざとらしく目を見開いてアナスタシアはオーバーリアクションで答える。

アナスタシア「やっだ〜!耐えられないですって!?見た目は草食系なのに中身は肉食なのかしら〜一方君たら...」

プチン

一方通行「うるっせェェェ! いいからその痴女みてェな格好止めろってンだよォォォォォ!!」

ザワザワ....

――――
204 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:24:22.19 ID:xWTHC0IDO
その後も散々だった。あっちの店で売ってる焼きそばパンが美味しそうと言うなり走りだし、こっちでトカゲ人間が大道芸をやってると聞けば光の速さですっ飛ンで行った。

あァ?金はどうしたって?ンな物ツケに決まってンじゃねェか。 きっとトニー君が払ってくれンだろ。

ンにしてもこいつ本当に世界を何とかする気があンのか?
疑問に思わざるをえねェな。
205 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:26:33.94 ID:xWTHC0IDO
夕暮れ、再びギルドグラード港 砂浜

波打ち際に男女が二人。
何時間か前と同じ光景。だが片方が酷く憔悴している様に見えるのは気のせいだろうか


アナスタシア「・・・・・」

一方通行「・・・・」

アナスタシア「・・・・・・・・」

一方通行「・・(またこの状況かよォォォ!!
今度は何も言わねェ。絶対言わねェぞ)」


唐突にポツリ、とアナスタシアは呟いた

アナスタシア「・・・・ありがとうね」

一方通行「・・・はァ? 別に礼を言われるような事はしてねェぞ?」


陽が落ちていく水平線を見据えたままボソボソと呟く。
206 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:28:08.31 ID:xWTHC0IDO
アナスタシア「だってさ、何も言わずに付いて来てくれたじゃない。
絶対途中で『飽きたァ、後はお前一人で買い物してろやァ』とか言って帰っちゃうと思ってた。」

一方通行「それは俺の真似ですかァ? 全く似てませンね、不快なンで金輪際止めろや。




・・・・ンなよ、」

アナスタシア「ん?」

一方通行「ババア無理すンなってンだよ。
見え見えなンだよ、テメエの顔見てりゃすぐ分かった。」

アナスタシア「そっかあ、バレてたかあ...」



不意にアナスタシアが立ち上がった。足元に転がっている石を幾つか手に取ると、水平線に向かって投げ始めた。

石は何度か水の上を跳ねて、沈んで行く。

ポチャン
207 :1 [sage]:2011/01/24(月) 23:31:12.20 ID:xWTHC0IDO
アナスタシア「私ね、何気無い日常がどれだけ大切で儚い物なのかを無くして初めて知ったの。
・・・だから、今日その無くした日常って奴を精一杯味わって見たくてさ」

ポチャン。また一つ石が沈んで行く

アナスタシア「ちょっと張り切り過ぎちゃったかな?」

一方通行「アレはちょっとじゃねェだろ...どっかのクソガキとタメはるレベルだったぞおい」

アナスタシア「打ち止めちゃん...かあ...敵わないなぁ...」

ポチャン

一方通行「アァ? 最後聞こえなかったが何て?」

アナスタシア「何でも有りません!! さあ一方通行君あの夕陽に向かってダッシュだァ!!
お姉さんに付いて来なさ〜〜いッ!!」

一方通行「はァ!? おい待てやババア!!
更年期かテメエはァ!
おいコラァァァァァ!!」


まるでドラマのワンシーンの様に砂浜を走る少年とお姉さん。

もしかしたら、カップルに見えたかも...知れない
208 :1 :2011/01/24(月) 23:33:21.04 ID:xWTHC0IDO
おわりんこ。

やったッ!! 200越えたッ!1先生の次回作に御期待下さいッ!!



嘘です。まだ続きます
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 00:36:13.93 ID:QD7lmnB0o

一方さん黄泉川の全裸見ても何とも思わなかったんじゃなかったっけ…
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 16:05:44.47 ID:LuIuPX9IO
アナ通行とか胸厚
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 15:52:30.81 ID:Dt1szRwDO
>>209
あの人ははきっと痩せ我慢してたんだよ! ロリコンじゃないよ! 純粋に子供が好きなだけなんだよってミサカはミサカは弁護してみる。
212 :1 [sage]:2011/01/27(木) 03:10:13.62 ID:MKhnu1PDO
細かい事は・・・良くないよねごめんなさい

投下ー
213 :1 [sage]:2011/01/27(木) 03:10:53.95 ID:MKhnu1PDO
マリアベル「お・そ・い!!
うら若き男女がこんな時間迄何処をほっつき歩いておった!」

ヘトヘトになりながらやっとの思いで研究所まで帰って来て開口一番これである。
もはや返事をするのも億劫、とばかりにどさり、ソファーに倒れこんだ一方通行とは対照的にアナスタシアの方は元気一杯、喜色満面といった感じでマリアベルに今日の成果について語りだした。

アナスタシア「・・・でね〜、その時一方ちゃんがしつこく女の子に絡んでた男衆に突っ込んで行ってね、そんでそんで・・・・♪」

マリアベル「お、おお.そうか.....」

叱ろうとしたマリアベルがドン引きする程だから相当なハイテンションだ。
214 :1 [sage]:2011/01/27(木) 03:13:16.28 ID:MKhnu1PDO
何時以来じゃろうか..この様に嬉しそうに笑うアナスタシアを見るのは....
どうやらわらわはソファーでへたばっているあの小僧の評価を少し改めねばならないようじゃのう。

・・・

マリアベル「話の腰を折って悪いがアナスタシアよ、まさかとは思うが、その腕に着けておるのは感応石のブレスレットかの?」

ああ、何と寛大な心の持ち主じゃろうかわらわは。
突っ込んで下さいと言わんばかりに見せつけおってからに・・・・


アナスタシア「マリアベル大 正 解!! 
良く気付いてくれましたッ!!
こ・れ・は、一方ちゃんが買ってくれたのよ〜
『お前みたいに綺麗だからつい買っちまったァ、受け取って下さいアナスタシアさン!!』って頬を染めながらね」

すかさずへたばっている一方通行から反論が飛ぶ。


一方通行「・・・オイ、見え見えの嘘付くなやコラ。
アナスタシアさンがピーピー泣いてうるせェから泣き止ませようとおも(バキッ)っ・・痛ってェなおい・・・
な〜にしやがってくれやがるンですかゴルァ!!」

マテヤババァ!! オ-ホホホ...ツカマエテゴランナサイアッチャン オイヤメロヤソノヨビカタタノムヤメテクダサイ
215 :1 [sage]:2011/01/27(木) 03:15:00.53 ID:MKhnu1PDO
まるでバカップルの様に部屋の中をノロケ?ながら追いかけ合う二人にため息を付きながらマリアベルは更に爆弾を投下した。

マリアベル「・・・一方通行め、ファルガイアでは感応石のプレゼントはプロポーズの時に渡す物じゃと知っててやったのかと思うたわい・・・」

ピタリ、部屋の空気が凍る。

アナスタシア「・・・・あっ、ちょっちょっ、ちょっと〜、ダメじゃないマリアベルそんなすぐばらしちゃあ!!」

一方通行「・・・え?は....ハァ?





ハァァァァア!?」

凍り付いた部屋に一方通行の絶叫がこだました
216 :1 [sage]:2011/01/27(木) 03:18:03.65 ID:MKhnu1PDO
マリアベルのとっても分かりやすい説明その1

【感応石】

※電波、電気等を非常に通しやすい為、機械に組み込まれる事が多い。

※同じ場所から採掘された感応石は持っている者同士の声を送受信出来る。
(肉声でも心の声でも)
その為ファルガイアでは通信機の材料として良く使われる。但し心の声は持ち主同士の心の距離が離れていると上手く繋がらない事も


マリアベル「おおそうじゃ、一方通行、お主の首輪にもわらわが改造した時に付けておいたぞい。
お主の懐にあったのを使ったからの。」

一方通行(・・・・何で俺がンなもん持ってたンだ?
まあただでさえ長ェマリアベルさンの説明が更に長くなるからわざわざ言わねェがなァ)

アナスタシア(・・・まあ一方ちゃんが気絶してる間に私がポケットに入れといたんだけどね〜
ちなみに此方に連れてくる時に一方ちゃんの部屋にも一個放って置いてたりして〜。
な〜んか孔明って感じするよね? ね?
よいこのみんな、一方通行君には内緒だぞ!?
お姉さんとの、お や く そ く☆)キラッ

一方通行・マリアベル(絶対コイツ(こやつ)の仕業だ(じゃ)・・・・)


尚も会議は続く
217 :1 [sage]:2011/01/27(木) 03:21:16.60 ID:MKhnu1PDO
マリアベル「さて、作戦は明日の朝開始じゃ。と言うわけでトニーのお馬鹿から取り返したコイツの使い方を説明するぞい
まあ二人には昨日既に話したがまあもう一度聴いておくがよいわ。」


マリアベルのとっても解りやすい説明その2

【対災厄用最終型ゴーレムアースガルズ2(ver'マリアベルチューン)】

焔の魔神ロードブレイザーとの決戦時にノーブルレッドの一族が持ち出した数多くの鋼の機械人形(ゴーレム)の内、最も攻撃に特化して製作された機体の一つ。
両腕のバリアジェネレイターから対消滅バリア発振装置による攻撃『対消滅バリアブレイク』で標的を原子の単位から粉砕する。

だが負の感情を喰らい無限に再生を繰り返すロードブレイザーには通用せず、ノーブルレッドの一族共々ほぼ全てが灰塵に帰した。
僅かに残った数機を長年かけてマリアベルがメンテナンスと改造を繰り返して出来上がったのがこの一台。
両腕のバリアジェネレイターにアナスタシアの持つガーディアンブレード【アガートラーム】と同じく持ち主の欲望と意思を動力に変換する機能が付属され、ほぼ無制限の力と活動が可能になった。

――――

――





マリアベル 「というわけじゃ、つまり今回の作戦とは・・・・っておいッ!!
お ぬ し ら〜〜〜ッ!?
わらわの話の最中に何を寝ておるかァッ!
この・・・


レッドパワー『アポート』!!」
刹那、マリアベルの瞳が一際紅く輝く。と同時、二人の頭上の空間が歪み、同時に亜空間から巨大な金タライが現れ、二人の脳天に向けて正確に降り注いだ。

ゴイーン!!

一方通行・アナスタシア「ギャッ!!」

マリアベル「・・・おはよう二人共、さあ話を続けるぞい」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

一方通行「ババアの後ろにドス黒いオーラが見えやがる....」

アナスタシア「こ、怖ッ!」
218 :1 [sage]:2011/01/27(木) 03:26:29.26 ID:MKhnu1PDO
―――2時間後

アナスタシア「や、やっと...マリアベルの長話から解放され...た...」カヒュ-カヒュ-


ふらふらと部屋を出ていくアナスタシアに止めを刺すように一方通行が声をかけた。

一方通行「・・・おいアナスタシアさンよォ、お寝むになる前に一つ質問いいですかァ?」

アナスタシア「な、何かしら...?
なるべく短く簡潔にお願いね」

一方通行「ハナからそのつもりだ。俺はあのババアとは違ェよ。

・・・・アンタは俺をどうやってこの世界に引っ張ってきた?」

アナスタシア「・・・それを聞いてどうするの?」

一方通行「いいから答えろや」

数瞬の思考の後、アナスタシアは語りだした。
「貴方を見付けたのはルシエドってのは前話したわよね。まあそれは置いといて、どうやって此方に連れてきたかって言うと、まあ簡単に言っちゃうといろいろ条件が揃ってたってだけだけど、
世界同士が引き付けあってるせいで境界がかなり曖昧になってるのがまず一つ
このせいでかなりそちらの世界を覗きやすかったり君を連れて来やすかったり色々と楽だったわね。

次に貴方が寝てたのがまず一つ、そのお陰でかなり私の居たあの精神世界とリンクさせやすかったのもかなり大きかったわ。

最後に一つ、時空の力を司る上位守護獣【ダン・ダライム】の力を借りたから、・・・以上かしら。

何か質問は?」

一方通行「・・・・もう一つ、明日の作戦が成功する確率は?」

アナスタシア「そりゃあ勿論、私が味方に付いてるんだから100%に決まってるでしょうがッ!!」

ドンッと胸を張るアナスタシアに一方通行はため息を一つついた。

一方通行「即答かよ。
ハッ、そりゃあ心強いなァ。
・・・・引き止めて悪かったなァ」

そう言うと一方通行は部屋から出ていった。




アナスタシア「世界なんてデッカイ物の為じゃなく、たった一人の為の英雄(ヒーロー)になりたいって心があなたの世界で一番強かったから連れてくる私の心とシンクロさせやすかったって言ったら....一方君怒るかな?
・・・・本当なら上条君も一緒に連れてこようと思ってたんだけどな〜んでか途中で断線しちゃったのよね〜」

扉の向こう側

???「声がデケェから全部丸聞こえなンだよクソババアがァ・・・」
219 :1 [sage]:2011/01/27(木) 03:28:06.62 ID:MKhnu1PDO
終わり〜。
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/27(木) 11:18:48.58 ID:+r6d8xxgo

珍しく引き込まれた文章だった
221 :1 [sage]:2011/01/29(土) 18:04:54.40 ID:p1ru1+GDO
ととと投下
222 :1 [sage]:2011/01/29(土) 18:06:31.80 ID:p1ru1+GDO
マリアベル「・・・・」


マリアベルは知っている。アナスタシアが仮初めの体でこの場に存在しているのを。

マリアベルは知っている。おそらくアナスタシアは明日、決着が付くと同時にまた何処かの精神世界に帰って行ってしまうだろう事を。

またわらわは独りぼっちになってしまうのか、また果てしなく永劫に近い時を独りで・・・

「・・・オイ、ンな所でなぁ〜にたそがれてやがるンですかァ?老け込むお歳にゃあまだ早ェンじゃなかったのかよ?」

マリアベル「・・・・何じゃおぬしか。
丁度良いわ。わらわの愚痴を聴いてゆけい。
勿論ぬしに拒否権なぞ有りはせんからの?」

「・・・ハッ、丁度寝付けなくて夜風に当たりに来てた所でなァ。睡眠薬がわりに聞かせて頂くとするかァ。」

マリアベル「ふん、口の減らぬ小僧め。」


ぽつり、ぽつり、マリアベルは絞り出す様に話していく。


幾百年、幾千年にも渡る永遠に思える程果てしなく長く続く孤独。
例え友達が出来たとしてもヒトとノーブルレッドとでは寿命が違いすぎる。

幾つもの出会い、幾つもの別れ。

何故父様も母様も皆、自分一人を置いて行った...
223 :1 [sage]:2011/01/29(土) 18:08:36.27 ID:p1ru1+GDO
マリアベル「いっそ自ら命を絶って皆の元へ行こうかと何度考えたか最早数えられぬわ。
....じゃが、出来なんだ。」

「・・・・」


マリアベル「あやつとの、アナスタシアとの約束があったからの。

あやつが消えた後、人類という種を上位種族たるわらわが見守るという大事な役束が。」

ふう、と一つ息をついた。少しだけ世界が白く染まり、また黒に塗り潰される。

マリアベル「・・・まあ、それも今日で終わりかの。アナスタシアも戻って来た事じゃしのう・・・」

一方通行「・・・・・・・チッ....ったくよォ。どいつもこいつもこれだァ!」

頭をガリガリと掻いて一拍、ちょっと前に言った気がする台詞をもう一度。


『あんまりよォ、・・・無理すんなや』


マリアベルの紅い眼が一際大きく見開かれ、そして・・・

に、にんげんのくせになまいきじゃぞおぬし・・・

ノーブルなンたらの癖に泣き虫な誰かさンには言われたかねェなァ。

う、うるさいわ! またあたまにとくだいかなタライをおみまいされたいかぬしは!

・・!

・・・・・!!

・・・・!?

・・・


トニー「...もしかしたらアイツなら....」


夜は更けていく。世界は未だ破滅の兆しすら見せていない。
224 :変換ミスって次元じゃねーぞ! [sage]:2011/01/29(土) 18:10:31.25 ID:p1ru1+GDO
学園都市


ミサカ17600「・・・これが例の謎石です、とミサカは上位個体に献上します。」

打ち止め「うわあ〜、何か緑色で水晶みたいに光っててとっても綺麗だねってミサカはミサカは感動してみる!!」

ミサカ17600「どうやらその石にはテレパスを補助する効果、簡単に言えば通信機能の様な力が有るようです、とミサカはさらっと重大な気がする事実を報告します。」

打ち止め「じゃあこうやって考えてたら何処かに居るあの人に届くかなってミサカはミサカはう〜んう〜んと念じてみる!!」

ミサカ17600「さあ、まああのロリコ..じゃない、一方通行の事ですから案外元気でフラグ立てに勤しんでいるかも知れませんよ、とミサカはまるで見ているかの様に発言します。」

打ち止め「むむむ...浮気は許しませんよ〜ってミサカはミサカは....」

ミサカ17600(一方通行もまあ適度に心配ですが当面の問題は廃棄番号達の動向ですね....
果たして上条当麻は動いてくれるのでしょうか?
ミサカは正直頭が痛いです。)

225 :1 [sage]:2011/01/29(土) 18:12:52.93 ID:p1ru1+GDO
陽が完全に沈んだ公園。上条当麻は未だ立ち尽くしたままだった。

上条当麻は偽善者なのか?今まで自分がしてきた行為は他人にはありがた迷惑だったのか?
一度考えだすと止まらない、止まれない。


上条「俺は...俺は....」

上条当麻には少し前からの記憶が無い。
インデックスを助けた記憶が消える以前の俺。

以前の俺ならこの状況にどうするだろう。どう立ち向かって行くだろうか?
やっぱり・・・・

そこまで考えた時、街灯の明かりに伸びた上条当麻の影に重なるように影が一つ増えた。

ミサカ10032「・・・おや、こんな所で野宿ですか?とミサカは遂に苦学生からホームレスにまで墜ちた上条当麻に涙します。」

上条「違げえよ!考え事してただけだ!
上条さんはまだ学生です!(一応)
ってミサカ妹か・・・」

ミサカ10032「・・・その言い方は頂けませんね、とミサカは不満を露にします。」

上条「すまん、少しイライラしててな、八つ当たりする気は無かったんだ」

ミサカ10032「別に構いませんよ、とミサカは大人の気遣いを見せます。
イライラの原因を当てましょう。

・・・廃棄番号達の事ですね?とミサカはピタリ賞をゲットします。」
226 :1 [sage]:2011/01/29(土) 18:17:10.52 ID:p1ru1+GDO
上条当麻の顔が驚愕の表情でピタリと止まる。


上条「何で、ってそうか、お前の身内だもんな・・・。」

ミサカ10032「・・・・それはまあ置いといて貴方は何故こんな所でうなだれていたのですか?とミサカは容赦なく傷を抉ります。」

上条当麻は胸の内を全て話した。
自分は偽善者なのかも知れない、と。他人からしたら俺が誰かを助けるなんてありがた迷惑でただただウザイだけの存在だったのかも知れない、と。

全てを黙って聞き終えた後ミサカ10032号は一言、こう言った。


ミサカ10032「上条当麻のばーか」

上条「・・・・・は?」

ミサカ10032「上条当麻の馬鹿。ミサカはそう言いました」
有無を言わさず続ける。

ミサカ10032「ミサカの知っている上条当麻は誰かを助けようとする時助けるか助けないか一々考える程頭が良い人間ではありません。

ミサカの知っている上条当麻は助けると頭で考えた時には既に敵の中に突っ込んで行っており、病院送りになってから病室で後悔する。

ミサカが知っている上条当麻はそんな人間です。
誰かに嫌われるとか、迷惑だとか、実はミサカが好きだとか、そんな事に気が付く敏感男ではありません、」

しばし沈黙。そして、

上条「ははっ...ふふっ、そうだよな。
確かに一々考えてから動くなんてのは俺らしく無いよな。

・・・・ありがとうミサカ妹。上条さんはしゃっきりぽんと眼が覚めましたよ」

ミサカ10032「お気になさらず。
目覚めついでに○○スーパー牛肉特売の時間終了まで後10分を過ぎましたよ、とミサカは耳寄り情報を差し上げます。」

―――――
227 :1 [sage]:2011/01/29(土) 18:19:57.01 ID:p1ru1+GDO
『不幸だー!!』

お馴染みの絶叫をあげながら風の様に走り去る上条当麻を見送りながらミサカ10032号はポツリと一言。


ミサカ10032「大事な所だけ聞いていやがらないニブチンめ!とミサカは悪態をつきます。」


世界がドクリ、と一瞬震えた。気がした。
228 :1 [sage]:2011/01/29(土) 18:20:32.08 ID:p1ru1+GDO
おわりんこ
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/29(土) 18:55:57.59 ID:nPBt13P20
おつかれんこ
230 :1 [sage]:2011/01/29(土) 23:57:25.53 ID:p1ru1+GDO
次辺りからパソに移して書こうと思います

231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/30(日) 00:03:39.47 ID:ndmEA/gGo
当然PCからならもっと投下量ふえるんだよな!
232 :1 [sage]:2011/01/30(日) 00:25:28.90 ID:TqrT6miDO
>>231
勿論そのつもりでやんす
233 : [sage]:2011/02/02(水) 13:25:58.94 ID:+hfxgjvf0
間違えて書き貯め半分消しちゃった\(^0^)/
やっぱり携帯でシコシコ書いてるのがお似合いやったんや・・・

とりあえず半分だけでも投下
234 :1 [sage]:2011/02/02(水) 13:38:11.46 ID:+hfxgjvf0

ジジジジジ・・・・・

マリアベル「・・・よし、充電完了じゃ。」

一方通行「・・・すまねェなァ。」

マリアベル「ああ、気にするでな・・・・・ってなんじゃなんじゃ? おぬしが素直に礼を述べる日がくるとはの。今日は霰でも降るのかッ!?」

一方通行「アァ?俺が礼言ったらなんか不都合でもあンのかババア!!」

マリアベル「ほほほ。別にな〜んにもありはせぬぞ? ただ珍しいと思うての。


すまねェな(キリッ)・・・・くっ・・・ふふ・・・ぷぷぷ・・・・・」

一方通行「おい。なァ〜に笑ってやがんですかババアコラァ!!」

マリアベル「別に〜? 細かいことを男が一々気にするでないわ・・・・・・うぷぷっ・・・・」

一方通行「よォ〜し上等だァ、おしおき確定だババア!!」カチッ
マリアベルに尻叩き百回でもかましてやろうと思って飛びかかった一方通行だが、当のマリアベルは何故か全く抵抗しない。
それどころか顔を更にニヤニヤさせて一方通行を挑発する。
マリアベル「うわーつかまってしもうた(棒)」

一方通行「何だ何だァ?マリアベルさンはお尻叩かれてアヘ顔晒すドM野郎だったンですかァ!?
そンなに喰らいてェなら望みどォりきっついのをくれてやンよォ!!」

ベクトルで加速された掌がマリアベルのお尻を狙うッ!

一方通行「オラアアアアアア!!」
ヒュオッ!!

ガチャン

丁度というか流石というか.....他人から見れば今まさに一方通行がマリアベルを押し倒して襲いかかろうとしている様に見える。アナスタシアはそんな時にピンポイントで入って来た。

アナスタシア「・・・・あ〜らら、いちゃついてる所割って入ってごめんね〜。
出発する前に寄り道したいところがあるんだけどいいかしらッ?」

一方通行「イチャついてなんかねェよ!!」

マリアベル「くぷぷ...まんまと引っかかりおったわ...」

一方通行「バ・バ・ア...てンめえええええええ!!」

ベチーン!!

..!......!...!!

___________
235 :1 [sage]:2011/02/02(水) 13:39:46.63 ID:+hfxgjvf0
剣の大聖堂 

その名の通り、剣の聖女が焔の災厄を退けたその場所に建てられた大聖堂。
ステンドグラスとフレスコ画で描かれた聖女とロードブレイザーとの死闘が幾千年もの時がすぎても確かに『それ』があった事、その事実を伝えている。
そして今、時を超え、仮初の姿とはいえ再びその主役の一人がこの場に戻って来た。


アナスタシア「・・・・・・・・」


時間は残酷だ、とアナスタシアは思う。どれだけの力を奮おうと、命と引き換えにまでして敵を倒しても、例え一時英雄として祀り上げられたとしても、時が過ぎれば皆等しく消えてゆく。忘れてしまう。

そして後に残るのはたったこれだけ、これだけだ。


【こんな物を建てるために、こんな風に祀られるために私は闘ったんじゃない、生きたいと願ったわけじゃないッ!!】

何と無く、フレスコ画と同じポーズを取り、同じ様にアガートラームをかざして見る。
アナスタシア「・・ふふん、やっぱり本物の方がかっこかわいいわね、・・・ねえルシエド?」
(知らん、俺に聞くな。)

アナスタシア「もぅ・・・そこは気を使いなさいよルシエド」


しばしの感傷の後、アナスタシアは用を済ませ、大聖堂を後にした。


アナスタシア「おっまたせ〜! さあ行きましょうかッ!!」

一方通行「
・・・・おゥ。」

マリアベル(おい、なんか気の効いた事言わんかい一方通行!)ヒソヒソ

一方通行(はァ?ンで俺がンな事しなくちゃならねェンですかァ!? マリアベルさンの方が適任だろうがァ!)ヒソヒソ

アナスタシア「?」


ズズズズズ......

その瞬間、大地が、世界が激しく揺らぎ始めた。

一方通行「うおっとォ・・・ンだァ? 地震か!!」

マリアベル「まずい、思ったより始まるのが早いッ!! ぬしらグラブ・ガ・ルブルに急ぐぞよッ!!」

アナスタシア「・・・・いや、マリアベル、その必要は無いみたいよ?」

???「幾千年ぶりか・・・・久しいな、剣の聖女よ」
236 :1 [sage]:2011/02/02(水) 13:42:23.85 ID:+hfxgjvf0
それは確かに其処に存在していた。アシュレーウィンチェスターに、ARMSに、人類に、確かに滅ぼされたはずの災厄の権化。
それは異形の体に漆黒の羽を生やして。それは禍々しい、という表現すら陳腐に感じるほどに強烈で悪辣でおぞましい気配を全身から発して。それは確かに無間地獄の底の底から再び現世に蘇った。

アナスタシア・マリアベル「ロードブレイザーッ!?」

マリアベル「ば・・・馬鹿なッッ!! 確かにあの時アシュレーが...人という種全てが思いを束ねる事で貴様は完全に消滅させたはずッ!」

ロードブレイザー「・・・ふん、確かに我ははあの時完全に消滅した。それは間違いない」

アナスタシア「ならば何故、お前が今ここに存在しているのよッ!!」

ロードブレイザー「言わなかったか? というよりお前は誰よりも知っているはずだがな。我は人の負の感情が僅かでも存在すれば何度でも蘇る事が出来ると。」
だが、今回ばかりは再生は不可能なはずだった、と前置きをしてロードブレイザーは続ける。話しながらロードブレイザーの顔が、身体が、徐々に、徐々に変化してゆく。
それは今回の事態の根幹となった少年の姿へと・・・・

まるで信じられないという風にマリアベルは、アナスタシアは目を瞠った。
夢であって欲しい。くだらない幻想であって欲しい。


マリアベル「う...嘘じゃ...こ、こんなふざけた事があってた、たまるかい......なぜお前が、お前の顔がスコットになっておるんじゃ!!」

やれやれ、と災厄の化神は大げさに肩を竦めて見せた。少年の顔で。

ロードブレイザー「一から十まで全て説明が必要か? ・・・まあ良い、今我はとても気分が良いからな、特別に教えてやろう。条件は貴様らの命だがな」

それは実に陳腐でくだらなくてありえない話だった。
かの一撃により体を、精神を、力を、全てを失い意識の断片とも呼べぬ程の欠片のカケラ。深淵を永久に漂い続けるはずだった『それ』が何処とも知れぬ虚空をさまよっていた所、偶然この少年が漂って来たので美味しく体を頂きました。

一行で表すならこうだ。
目の前に存在していなければ誰も信じないだろうというレベルのくだらないお話。
だが、存在している。そいつは確かに今目の前に存在して、今から三度目の正直とばかりにこの世界を、あちらの世界を破壊しようとしている
237 :1 [sage]:2011/02/02(水) 13:53:50.28 ID:+hfxgjvf0
アナスタシア「・・・・・成程、ね。とりあえず理解はしたわ。(まずいわね......ここでもたついてる暇なんて無いのにッ!!)で、そのスコット君を前に出したって事はつまり、俺様に手を出したらこいつの命はないぞッ!?って事で宜しいかしら?」

ロードブレイザー「正解だ。ついでに言っておくと手を出さなくても・・・・・・貴様らは必ず[ピーーー]ッ!! 特にアナスタシア!貴様だけは必ずだァッ!!喰らえエエエエエエッ『ヴァーミリオンディザスター』!!」

ゴウッという音を立てて3人を飲みこまんと負の力に満ちた黒き焔が迫る。触れれば死ぬ。掠っただけでも致命傷は免れない。咄嗟に防御態勢に入ろうとアガートラームを構えるアナスタシア、レッドパワーで相殺しようと精神を集中させ始めたマリアベル。だがもう一人。一方通行は何も行動していなかった。俯いたままピクリとも動かなかった。

アナスタシア・マリアベル「一方通行(君)ッ!!」

かばう暇も余裕も時間もまるで無い。
そして黒き焔は少年を包み込み......

ロードブレイザー「ハハハハハハ!!まずは一人目だァッ!! 安心しろ、オマエラモなるべく苦しまずにコロシテ







・・・・・は?」

一方通行「クカカカカカカカカカカカッ!!」
包み込み、だが焔は少年を焼き尽くす事かなわず吹き飛んだ。
一方通行「なンでェなンでェ。アナスタシアさンやマリアベルが散々ビビってるからど〜ンな化け物かとちょっぴり期待してたらよォ......人質取って吠えるしかできねェカスじゃねェか・・・・まァだ木原クンの方がまともな悪党だったぜェ?テメェみてェなクソカス野郎よりは・・・・よォ!!」
 
ヒュォッ!!

真空の刃が魔神を襲う。交わした魔神の頬から、というか少年の頬から一筋血が流れた。

ロードブレイザー「貴様ァ!!私に攻撃したらどうなるか言った筈だッ!!」

一方通行「ハッ、ンなもん知らねェなァ。俺は全然そいつの事知らねェからよォ。そいつがどうなろうと・・・・知ったこっちゃねェンだよおおおおお!!」
巧みにロードブレイザーを挑発しながら一方通行は感応石を通じて二人にメッセージを送る。

『アイツの動きを止めて欲しい、時間を稼げ』と。そうすれば俺がなんとかしてやる、と。





・・・伝わる筈だ。今の俺達なら。



ふっ、と二人が同時に小さく笑った、気がした
238 :1 [sage]:2011/02/02(水) 13:56:12.77 ID:+hfxgjvf0
アナスタシア【・・・で? 何秒必要かしら? なるべく短い方が嬉しいんだけど】

一方通行【一分・・・・と言いたい所だがそれは無理ってこたァ分かってる。三十秒でいい、頼めるか?】

マリアベル【ふん、まさかおぬし頼みになるとはの、・・・・任せておけいッ!! 但し失敗は許さんぞい?】

一方通行【・・・・誰にンな口聞いてンだ。第一位様を舐めンじゃねェよ。・・・・・ンじゃあ任せたぞ】


アナスタシア・マリアベル「うおおおおおおおおッ!!」

アガートラームから青い閃光が迸る。あの時と同じ光。だが違う、決定的に違う。
今度は一人じゃない、死ぬために使う力じゃあ、ない。
仲間の、友達の為に使う力。アガートラームは心を、欲望を力に変換する事で無限の力を発揮する。

今の私の欲望、それは・・・・・

アナスタシア「はああああああああああッ!!」
閃光は形を成し、鎖となりて標的の身体を縛り上げる。あの時とは比べるのも馬鹿馬鹿しいと思えるほ程の想いの力で魔神を締め付ける。

ロードブレイザー「ガアアアアアアア!!」

マリアベル「レッドパワー『デモノトライアングル』ッ!!」

マリアベルの叫びと同時に死を体現する悪魔の三角形がロードブレイザーを包み込み、締め付ける。

マリアベル「こいつはおまけじゃ!!『パワーシール』ッ!!」
続けて現れた薄い布のようなオーブが魔神に覆いかぶさり、その身から発している焔さえも無効化してゆく。



・・・・・・・ふん、こういう慣れ合いもたまには悪くないのう


アナスタシア「止めたわよ一方君ッ!!」

マリアベル「今じゃッ!! ゆけい一方通行ッ!!」

一方通行「・・・・上等だァ二人ともよォ。さァて・・・・行くぞ最弱(クソザコ)野郎。」

ロードブレイザー「オ、ノ、レエエエエエ、こしゃくなああああああ!!ウジ虫共ガアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!」

239 :1 [sage]:2011/02/02(水) 13:59:12.71 ID:+hfxgjvf0
ごめんね、かあちゃんパソコンうまく使えなくてごめんね

とまあそういう訳でやっぱり携帯でしこしこ打つのがお似合いの様で。。。
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/02(水) 21:35:29.66 ID:xHDJWWXDO
投下乙
焦らないでゆっくり書けば良いと思うよ
241 :1 [sage]:2011/02/27(日) 01:44:05.02 ID:G6jdnHXDO
すいません作者です

事故で入院してました
今週中には投下出来ると思います
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 23:25:45.50 ID:xNpuouSK0
事象や空間を破壊するロードブレイザーの焔を食らったら完全消滅だろうに。
一撃で大陸規模を焼き払う対地レーザーを防ぐ対消滅バリア装備のアースガルズを地平線を埋め尽くすほどに
横一線に配置してもローブレに一撃で消滅させられてるだろ。ガーディアンブレード持ち以外じゃどうしようもない
つかゴーレムは全機永久機関のエマモータで動いてるだろうが
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