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隊長「息抜きも必要だ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 18:35:16.58 ID:3CFGqdeDO
隊長「見えてきたな……。」

隊員1「そうですね。」

隊長「無理して来なくてもいいんだぞ?今ならまだ引き返せる。」

隊員1「……いつか言うと思ってましたが、もうへたれましたか?」

隊長「私は君を案じて言っているんだよ。それとへたれではない。訂正を要求する。」

隊員1「私を案じて、ですか。……本当にそれだけでしょうか。」

隊長「…… まあいい。なにが言いたい?」

隊員1「情けは人のためならず、といいますからね。人間は他人のためといいながら、自分のために行動しがちでしょう?」

隊長「その発想は<二面性>を示す君らしいな。だが、私をそのように見ていたとは心外だ。」

隊員1「違いましたか。」

隊長「……」
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 18:36:37.79 ID:3CFGqdeDO
バン!

男「もう見えたんですか!?」

隊長「!!……ああ、ここからみえるだろう。それとドアは静かに開けるように。」

男「すいません!ちょっとどいてください!」

隊員1「確かに隊長は見るのに邪魔ですけど、そんなに慌てて見るほどいいものじゃないですよ?」

隊長「……」

男「いや、素晴らしいです!今まで見たことない!……本当に、きれいです。」

隊員1「ああ、そういえば君は異世界から来たという設定でしたね。」

男「設定て……信じてくれてたんじゃないんですか……」

隊員1「気にすることじゃないですよ。」

隊長「心配しなくても君を否定しているわけじゃない。安心しなさい。」

男「そう…ですか…それならいいんですが…。ここまで来て見捨てないでくださいね?」

隊員1「それは保証できません。」
男「え……」

隊長「君は男が嫌いなのか。」

隊員1「いえ、別に?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 18:37:33.30 ID:3CFGqdeDO
隊長「ところで、そろそろ男にこれを渡そう。」

男「何ですか?これは。」

隊長「一種のコミュニケーションツールだ。我々はこれを使うことで人間関係を円滑にしている。」

男「これで?どう使うんですか?」

隊長「なに、簡単だ。ポケットにでも入れて、隊員1をみてみろ。」

隊員1<二面性>「こっちですよー」

男「……?二面性?」

隊長「それは隊員1の示すものだ。自分でこれに入力したものがそのように映るようになる。」

男「示すもの?何ですかそれ?」

隊員1「何でもいいんですよ。<業>とか<幽霊>とか言う人もいますし。君はとりあえず異世界とでも入力したらどうですか?」

男「異世界…ですか。これに入力するんですよね?」

隊長「そうだ。入力の方法は……まあわかるだろう。」

男「わかりました……。」(これで人間関係がどう円滑になるんだろう…… というか入力するものの法則性は何なんだ)
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:02:19.00 ID:3CFGqdeDO
隊長「では次に我々のするべきことをを再確認する。」

隊員1&男「はい。」

隊長「今から我々3人であの星『砂の星』へ行き、侵略しようとしているとみられる謎の勢力を調べる。可能ならば追い出す、と。実に単純だ。質問はないな?」

男「あります。」

隊長「なんだ、言ってみろ。」

男「まず僕はなにもしらないんですが。」

隊長「必要なときに必要な分教える。問題ない。」

男「え……でも

隊員1「そろそろ到着します。」

隊長「そんな時間か。では位置につくように。」

男(またほとんど聞けなかった…… わざとやってないかこの人達……)
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:03:23.87 ID:3CFGqdeDO
ビー!ビー!

隊員1「隊長、前方に正体不明の戦艦が!」

隊長「なんだと? 状況を報告しろ!」

隊員1「どうやらこちら攻撃を仕掛けるようです!」

隊長「それはまずいな…… シールドを展開しろ!」

隊員1「了解!シールド展開!」

男(どうしようどうしよう) キョロキョロ

隊長「逃げられそうか?」

隊員1「いえ、逃げ回っているうちにエネルギー切れになるでしょうね。」

隊長「くっ……まさかこんな堂々と攻撃をしてくるとは……」

隊員1「どうしましょう?」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:04:06.23 ID:3CFGqdeDO
隊長「砂の星方面へ進め!」

隊員1「了解!砂の星方面へ進みます!」

男「砂の星方面?あれはそっちから来たんじゃないんですか?」

隊長「他の方向では逃げ場がないんだ……仕方あるまい。」

男「応戦してはダメなんですか?」
隊長「こちらは戦艦ではない。武装といえばシールドくらい、戦って勝つのは無理だろうな。」

隊員1「隊長!砂の星のバリア手前です!」

隊長「シールドをバリア対応装甲に切り替え!そのまま突っ込め!」

隊員1「装甲切り替え!突っ込みます!」

ビー!ビー!

隊員「攻撃が直撃したようです!」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:07:26.35 ID:3CFGqdeDO
ここまで

初めて書いたものでうっかり読んでしまった皆様方すいません
上達できるように頑張りたいと思いますのでよろしくお願いします
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:23:56.55 ID:AbLaxpjyo
早く続きを
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/16(日) 22:40:26.16 ID:z9MuKdKZo
ふむ
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 18:25:11.36 ID:k6pN/A2IO
期待
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 19:00:24.99 ID:9ZqCZhYDO
>>8-10
ありがとうございます。思わず涙目になってしまいました

――――――
隊長「くっ……! 今船体は何%ほど砂の星圏内に入っている!?」

隊員1「約60%です!」

隊長「ではバリア対応装甲を全方位シールドへ切り替え!」

隊員1「!? それでは弾き飛ばされてしまいます!」

隊長「それでいい!どうせ下は砂漠だ!」 ガサゴソ

隊員1「……! 装甲切り替え!出入口を開けます!」

隊長「よし!では脱出するぞ!掴まれ!」 ガシッ

男「え?」 ガシッ

隊長「とうっ」 バッ

男「ちょっまったあああああああ!!」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 19:02:18.62 ID:9ZqCZhYDO
―――………

男「はぐれましたね。」

隊長「そのようだな。」

男「挟まれましたね。」

隊長「見て分かる。」

男「敵意丸出しですね。」

隊長「そのようだな。」

男「そのようだなって…どーするんですか!!」

隊長「あちらが武器を取り出した以上、選択肢はあるまい。君も武器を取り出すんだ。」

男(どうしてこうなった…… あれ?)

隊長「どうした。」

男「僕、武器とかそういうの持ってないですよね?っていうかどっからその棒っぽいの出したんですか。」

隊長「え。」

男「え?」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 19:06:40.31 ID:9ZqCZhYDO
男「ひいい!」

隊長「……」 ベシッ

男「ひゃああ!」

男「おたすけー!……ってあれ?」

隊長「いつまで逃げ回っているんだ。」

男「誰のせいですか!」

隊長「……まあいい。君は武器はそこに落ちているものを使いなさい。」

男(話を逸らしやがった……)「これ、さっきのやつの武器ですよね?」

隊長「そうだな。使い方は…わかるな。」

男「わかりませんよ!」

隊長「……」

男「……」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/17(月) 19:08:34.00 ID:9ZqCZhYDO
終わりです

電車の中で打ってるためこれからもあまり進まないと思いますすいません
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 18:37:27.36 ID:q7SMQOHDO
隊長「とりあえず、赤く発光している部分を相手に当てるとダメージを与えることが出来る。大体の場合は致死量だ。」

男「いきなりとんでもないですね。」

隊長「だが、この状態で同じ状態の武器と接触すると、逆にこの武器が壊れることになる。」

男「割とあっさり壊れるんですね。」

隊長「しかし安心したまえ。その手元にあるボタンを押すことで青く発光するようになる。」

隊長「その状態はダメージを与えることが出来ないが、相手の武器を一方的に破壊することが出来る。」

男「まるでおもちゃですね。」

隊長「文句を言うな。これが今世界で主流の武器だ。」

男「え?こんなのが? 銃とかそういうのはないんですか?」

隊長「一体いつの時代だ。今の時代、そんなものが使えるか。」

男「どういうことですか?」

隊長「威力がでない。」

男「そうですか……」(この人、銃でうたれても死なないのかな……)
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 18:38:34.25 ID:q7SMQOHDO
隊長「ふう……仕方ない。安全な場所についたら戦闘訓練をするとしよう。」

男「!! そうですよ!ここどこですか!」

隊長「さっぱりわからん。」

男「着陸寸前のあれは?あとさっきのはなんだったんですか?」

隊長「さあ……おそらく侵略しようとしている勢力によるものだろうな。もしかしたら我々の動きに気付かれたのかもしれない。」

男「それってどれくらいやばいですか?」

隊長「井戸の中の蛙が大海を知ってしまうくらい。」

男(全然わからん……)

隊長「そう馬鹿そうな顔をするな。我々の中でもごく一部の者しか知らないはずの情報を、件の勢力は掴んでいるかもしれない。」

男「え…… 大丈夫なんでしょうか?」

隊長「私に聞くな。」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 18:38:51.16 ID:4YCQ9YUqo
よし きたな
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 18:39:34.87 ID:q7SMQOHDO
隊長「ここにいても仕方ない。行こう。」 スタスタ

男(相変わらずマイペースだな……)

隊長「……」 スタスタ

男「……」 スタスタ

男「あの……さっき、ここがどこか分からないって言ってましたよね?」

隊長「言ったな。」

男「では、どこへ向かっているのかも……?」

隊長「さっぱりわからん。」

男「ハハハ……」(終わったー!!!!)
男「……あ、でもなにか根拠があってこっちに歩いているんですよね?」

隊長「こっちのような気がする。」

男(やっぱりだめだー!!!!)
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/21(金) 23:19:48.15 ID:q7SMQOHDO
>>17
まさかこんなスレを、しかもこのタイミングで見てる人がいるとは思ってませんでした……
ありがとうございます
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/22(土) 08:57:58.91 ID:u1mwvwjIO
乙ー
リアルタイムではないが
オレも見ているぞ
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/22(土) 08:59:21.73 ID:u1mwvwjIO
あっ、SS専用板だから書き手はsageしなくていいと思うよ
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/23(日) 19:11:57.99 ID:LoZQGqGDO
>>21
進みが遅いのでもう少し進んだら上げていこうと思います
ありがとうございます
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/23(日) 21:16:32.86 ID:VHr+jBRIO
乙なんだな
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 19:17:19.35 ID:rxhAd1jDO
男「あの……折角なんで質問いいですか?」

隊長「言ってみろ。」

男(なにから聞こうか……)

男「いつも二人でこんなことを?」

隊長「そうだな。」

男「……」

隊長「……」

男「……そうですか。」

隊長「……私達についてこよう、などという奇特な考えの持ち主は君くらいだ。」

男「いや僕はなにも知らずにきたんですけどね。」

隊長「冗談だ。」

男(どこに笑える要素があるんだ……)
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 19:18:06.18 ID:rxhAd1jDO
―――………

隊長「人がいそうなところが見えてきたぞ。」

男「あ……ほんとですね……」(疲れた……いろんな意味で疲れた……)

隊長「ひどく疲れているようだな。」

男「そうですね。隊長さんが道に迷ってたからですね。」(しかも歩くの速いし)

隊長「あれは追っ手を警戒してのことだ。決して迷っていたのではない。」

男(どーなんだか……)

男「……まあ休めればなんでもいいですよ。」

隊長「いや、あそこに我々に友好的な人々がいるかどうか保証はないぞ?」

男「敵だったら終わってません?」

隊長「楽になれるかもしれんぞ。」

男(もういやだこの人)
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 19:18:43.00 ID:rxhAd1jDO
隊長「お、人が立っている。」

男「大丈夫そうですか?」

隊長「それは今から確かめるんじゃないか。」

男(なんていうか……思ってるより普通だな……)

隊長「まあ君はここにいなさい。」

男「あ、はい。」

―――

隊長「――」

???「――」

隊長「――」

男(大丈夫そうだな……)
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/24(月) 23:12:02.52 ID:TrXTtjxIO
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 20:04:07.47 ID:PVtRvEcDO
隊長「どうやらここの住人らしい。大丈夫そうだ。」

男「よかった……」

隊長「ついでにここは当初の目的地のようだ。」

男「……ほんとですか?随分と都合のいい話ですね。」

隊長「落ちた地点は大体分かっていたからな。初めからこちらのほうに歩いて行けば着くだろうとは思っていた。」

男「そうだったんですか……」(多分嘘だな)

隊長「そんな顔をするな。今までは確信がないので言わなかったんだ。」

男「はあ……まあいいですよ。休みましょう。」

隊長「そうだな。……明日はここの長に会うつもりだ。出来るだけ綺麗にしておけ。」

男「わかりました。」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 20:04:36.65 ID:PVtRvEcDO
隊長「先程の人が言うにはあれが宿泊施設のようだ。」

男「小さいですね。」

隊長「ここは砂の星の中でもあまり人口が多くないからな。宿泊施設があるだけマシだろう。」

男「そうですね。」(ないこともあるのか……)

隊長「では入ろうじゃないか。」

男「はい。」

隊長「元気がないな?」

男「はは……少し疲れました……」

隊長「もう少し体力をつけた方がいいな。うん。そうしよう。」

男「がんばります……」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/25(火) 20:05:07.91 ID:PVtRvEcDO
男「ベットだ……」

隊長「どうやら寄り添って眠る必要はなさそうだな。」

男「そうですね。」(冗談なのかな……)

隊長「では私はこちらを使おう。」

男「じゃあ僕はこっちで。」 ボフッ

隊長「風呂は……まあ明日でいいか。」

隊長「おやすみ。」

男「……」 zzz

隊長「早いな……」

隊長「さて、と。……もう着いてるだろう。」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 19:30:44.38 ID:DI8xjSkDO
―――
隊員1「朝ですよー。」 ドス

男「うわっ!」 ガバッ

隊員1「うわっ!とはなんですか。せっかくの感動の再会だというのに。」

男「感動の再会にたたき起こさないでくださいよ……」

隊員1「君があんまり幸せそうに眠っていましたのでつい。」

男「どんだけ僕が嫌いなんですか。というか無事だったんですね。どうしてここに?」

隊員1「リアクションが薄いというのは実に淋しいですね……」

男「初っ端に驚かせたせいじゃないですか……」

隊員1「それなら驚かないでくださいよ。」

男「無理です。」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 19:31:25.40 ID:DI8xjSkDO
男「……で、質問いいですか?」

隊員1「お腹は空いていますが、まあいいですよ。なんですか?」

男「……じゃあ朝食をとってからにします……」(なんか怖いし……)

隊員1「それはよかった。じゃあ行きましょう。」

男「……あれ?隊長さんは?」

隊員1「どこかヘ行きました。」

男「僕も連れて行く、みたいな雰囲気だったんですが……」

隊員1「『体力がないから鍛えてやってくれ』だそうです。」

男「隊員1さんに鍛えられるんですか……」

隊員1「露骨に嫌そうな顔をしないでください。」

男「え、あ、スイマセン……」(これはまずいかも……)
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/26(水) 19:32:30.06 ID:DI8xjSkDO
隊員1「隊長曰く、あそこで食べれるそうです。」

男「この世界に来てああいう店に行くのは初めてです。」

隊員1「店、という表現は違和感がありますね。」

男「どうしてですか?」

隊員1「対価を必要としないからですね。」

男「え?無料でご飯が食べれるってことですか?」

隊員1「聞き直す必要のあることですか?」

男「ありません……」

隊員1「そもそも無人ですしね。」

男「魔法で料理が出てくるとか?」

隊員1「面白い発想だと思いますよ。」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/27(木) 00:24:06.93 ID:6X4WNKTIO
おつおつなんだな
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/27(木) 22:32:54.32 ID:26m77qDDO
隊員1「さて、君はどれにするんですか?」

男「選べるんですか。どれどれ……」

・肉
・魚

男「二択ですかそうですか。じゃあ肉で。」

隊員1「肉ですね。」 ピッ

男「僕の世界とは結構システムが違いますね。」

隊員1「違うところに目が行きますか。面白いと思いますよ。」

男「僕の世界ではですね  チーン

隊員1「さて、食べましょうか。」

男「あ、はい……」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/27(木) 22:33:27.08 ID:26m77qDDO
男「すごく美味しいです。」

隊員1「そうですか。」

男「……」 モグモグ

隊員1「……」 モグモグ

男(なにか……話題は……)

隊員1「……」

男「あ、これってどういう料理なんですかね。」

隊員1「知りません。その料理を考えた人に聞くといいと思います。」

男「ハハハ……そうですよね……」(うん。食べてるときにしゃべっちゃだめだな!)
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/27(木) 22:34:02.99 ID:26m77qDDO
隊員1「なにかわからない料理の割には完食しましたね。」

男「美味しかったので。」

隊員1「美味しいといって、なんでも口にしないで下さいね。」

男「あ、はい。」(心配することも出来るんだ……)

隊員1「君はすぐ顔に出ますね。」

男「す、すいません!」

隊員1「いいですか。人間の感じること、また人間そのものは二面性を持つんですよ。」

男「はあ……二面性ですか。」

隊員1「意味は一つではない、これが私の文句です。」

男「文句?」

隊員1「そこからですか……」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 07:44:56.09 ID:vH3aChxIO
乙乙なんだぜ
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 21:52:32.72 ID:mnSJWf6DO
隊員1「隊長に詳しく聞いてなかったんですか?」

男「いえ、必要なときに必要な分教える、とか言われました。」

隊員1「これくらい聞いておいてください。」

男「すいません……」

隊員1「ふう…… 示すものの説明は……されてましたね。文句、というのは、それに関しての……まあ……決め台詞だとでも思っていてください。」

男「決め台詞……戦闘が終わったときとかに言うんですか。」

隊員1「言いたければどうぞ。止めません。」

男「すいません。どういった時に言うんでしょうか。」

隊員1「わざわざ言う必要はないです。が、まあ自己満足ですよ。考えておいた方がいいと私は思います。」

男「はあ。じゃあ僕だと異世界は存在する!とかですかね。」

隊員1「本当に異世界と入力したんですか?」

男「え?」

隊員1「ま、まあ、それもいいと思いますよ。異世界は存在する!……面白いじゃないですか。」

男「馬鹿にしてるように聞こえます。」

隊員1「信じてくださいよ。」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 21:53:15.76 ID:mnSJWf6DO
隊員1「あと、これはコミュニケーションツールとか言ってましたけど、正しくは発信機です。」

男「全然違うじゃないですか。」

隊員1「まあ、自分の情報を発信してコミュニケーションを取ることを目的としているので、そう言ったんでしょうね。」

男「ああ……たしかこれで他人の示すものがわかるんですよね。」

隊員1「そうですね。こうすれば近くにいる人に自分の示すものを伝えることが出来ます。」

隊員1<二面性>

男「あ、ああ、自分で発信しなければ見られないんですね。」

隊員1「誰のでも見れるとでも思っていたんですか?今までずっと持っていたのに?」

男「そういえば……見たことないですね……」

隊員1「よくそんな勘違いが出来ますね。」

男「ハハハ……」(ちくしょう……)

隊員1「さて、行きましょうか。」

男「あ……はい。」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/01/28(金) 21:53:53.41 ID:mnSJWf6DO
隊員1「さあ、いい感じの空き地ですね。」

男「空き地に見えますね。」

隊員1「昨晩、隊長がここで鍛えてやってくれと言っていたので、空き地じゃなくてもここでやります。」

男「……ところで朝聞こうと思っていた質問をしてもいいですかね。」

隊員1「少しなら。」

男「あー……じゃあちょっとだけ。」

男「……いつの間に合流してたんですか?」

隊員1「そりゃあもう君が寝ている時に決まっているじゃないですか。」

男「……すいません……」

隊員1「まあ私も寝ましたけど。隊長は忙しそうでしたね。」

男「すいません……」

隊員1「別に謝る必要はないと思います。なにも言われていないんでしょう?」

男「はい……」

隊員1「まあ君が役立たずだって言われているようなものですね。」

男「」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 19:26:27.73 ID:vaaK+JdDO
隊員1「もういいですか?」

男「はい……」

隊員1「そんなに落ち込まないでくださいよ。」

男「……まあ……僕は最初から期待なんてされてませんよね!」

隊員1「そういうことです。」

男「隊員1さんは歯に衣着せぬ人ですね。」

隊員1「性分です。……おかげでよく嫌われます。」

男「でしょうね。」

隊員1「そこは否定してください。」

男「理不尽だ……」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 19:27:07.35 ID:vaaK+JdDO
隊員1「さて、もうそろそろ特訓のほうを初めましょう。」

男「はい。」

隊員1「とりあえずこれを使うように、だそうです。」

男「隊長さんの持ってたやつ、ですか?」

隊員1「あれより出力が落ちますね。ちなみに私が持ってきたんです。」

男「ああ、そういえばあそこからよく脱出できましたね……」

隊員1「君達が焦りすぎなんですよ。」

男(隊長め……)

男「ああ、そういえば隊長さんからも同じものをもらいましたけど。

隊員1「それは出力が強くて危険です。非攻撃状態のまま使う分には構わないですが。」

男「なるほど。」

隊員1「じゃあまずこれの使い方からやりますか。」

男「あ、それは隊長さんに聞きました。」

隊員1「ああ。そういえば戦闘になったとか。では隊長の戦い方を覚えてますか?」

男「逃げ回るのに必死で見てませんでした。」 キリッ

隊員1「……」 イラッ
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/01(火) 19:27:49.05 ID:vaaK+JdDO
隊員1「はい。じゃあ実戦を想定して訓練しますね。武器を構えてください。」 カチャッ

男「あれ?拳銃……なんですか?」

隊員1「撃ちますよ?」

男「いやいやいやいやなんでですか!」

隊員1「今馬鹿にしましたね?あの人の影響ですか。」

男「そう!隊長さんがそんなもの使えるかーとか言ってたんですよ!だからちょっと驚いて思わず口からでちゃったんです!」

隊員1「それはあの人の偏見です。これを使ってもあの人に勝てないのは認めますが。」

男「いや、偏見でしたか!まったく隊長さんは!」

隊員1「……はいではスタート。」 パンッ

男「うわあ! 何するんですか!」

隊員1「訓練ですよ?大丈夫、当たっても死にませんから。」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/03(木) 19:03:35.61 ID:PIXJOtmDO
男「くっ……!」

隊員1「逃げ回っているだけでどうにかなるとでも?」 パンッ

男「弾切れにはなります!」

隊員1「なるほど。」 カチャ

男「隙あり!」 ブンッ!

隊員1「残念。青色ですね。」 ガシッ パンッ

男「う……いったあああああああ!」

隊員1「使い方は分かってるんじゃないんですか?」 カチャカチャ

男「はあ…はあ……聞いただけなんで……忘れてました……」

隊員1「では、思い出しましたね?はいスタート。」 パンッ

男(スパルタすぎる!)

―――
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/03(木) 19:04:17.38 ID:PIXJOtmDO
男「」

隊員1「さて。戦い方とか、分かりましたか?」

男「……分かりません。」

隊員1「でしょうね。全然だめです。」

男「いじめですか。」

隊員1「ではそろそろ真面目にやりましょうか。」

男「始めから真面目にやってください。」

隊員1「まず、君は攻撃に移る際に武器を引く癖がありますね。」

男「引く?」

隊員1「こんな感じですね。」 ブン

男「なるほど。」(そうか……当てるだけでいいんだった)

男(……あれ?これわかればもう勝てるんじゃね?)

隊員1「まだありますよ。調子に乗らないでくださいね。」

男「はい……」 (また顔に出てたのか……)
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/03(木) 19:04:50.02 ID:PIXJOtmDO
隊員1「まあ幾つも言っても君は覚えられないでしょう。もう一つだけにしておきます。」

男「ありがたいです。」(いくつあるんだ……)

隊員1「君は武器の状態が切り替わるまでのタイムラグを把握できていませんね。」

男「ああ……そうですね。」

隊員1「以上、今言ったことを参考に休憩中に使いこなせるようにしておいてください。……では休憩。」 スタスタ

男(休んじゃだめなのか……) カチカチ

男「……」 ブンッブンッ

男「……ああ、これじゃだめなのか。」 シュッシュッ

男「……」 シュシュシュ

男「そういえば……隊長は二刀流だった気が……」

男「……ん?この武器だと二刀流の方が使いやすいんじゃ?」

男「どこかにもう一本……そうだ、隊長さんから貰ったやつを……」

―――……
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/04(金) 19:58:05.93 ID:vcgcFboDO
隊員1「休んでる、と言うことは使いこなせたということですね?」

男「!!……後ろからいきなり話しかけないでくださいよ。」

隊員1「では次からは
男「やっぱり話しかけてもらった方がいいですね。」

隊員1「そうですか。」

男「さ、訓練の続きをしましょうよ。」 チャキ

隊員1「いったいどうしたら2本になるんですか。」

男「隊長さんから頂いたものです。」

隊員1「ああ、なるほど。そっちは攻撃状態にしないようにしてくださいね? ではスタート。」 パンッ

男「そんなんじゃもう驚きませんよ!」 バッ

隊員1「さっきまでとはまるでやる気が違いますね。」

男「今回は勝つと決めましたから!」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/04(金) 19:58:50.85 ID:vcgcFboDO
男(隊員1さんは基本的に動かない……まず、その体勢を崩す!)

男「そこだ!」 シュッ

隊員1「おっと。」 ヒョイ

男「今だ!」 シュッ

隊員1「おしいですね。」 ガン

男「!!」(銃ではじかれた!?)

隊員1「一々驚きすぎですよ。」 パンッ

男「ぐ……はあっ……くそっ……」

隊員1「当たってもあまり叫ばなくなっちゃいましたね。」

男「何回も当てられましたからね……あーあ、勝てると思ったんですが。」

隊員1「2本持っただけで飛躍的に強くなるとでも?」

男「常に片方を攻撃状態、もう片方を非攻撃状態。いい手だと思ったんですが。」

隊員1「あの人だったら臨機応変に状態を変えますよ。片方に集中されてしまったら意味がないじゃないですか。」

男「それもそうですね……うーん……」
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/04(金) 19:59:19.74 ID:vcgcFboDO
隊員1「まあ、慣れてもらうのが目的ですから。勝てなくていいんですよ。」

男「今さらそんなこと言うんですか。」

隊員1「初めに言ったらやる気をなくすかと思って。……おや、隊長が来ましたね。」

男「ああ、来ましたね。」

隊長1「まだやっていたのか。成果のほうはどうだ?」

男「どうですか?師匠。」

隊員1「そうですね。一対一で、自分の身を守ることだけに集中すれば何とか守れるんじゃないでしょうか。」

男「評価低っ。」

隊員1「継続は力なりといいます。まだ一日目ですから。」

隊長「まだ力がつくはずもない、と。……まあ今日は、疲れただろう。休むといい。」

男「はい。」

隊長「場所はわかるな?」

男「あ、ああ、大丈夫です。じゃあ。」(一人で行けってか……) クルッ スタスタ
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/08(火) 23:38:02.24 ID:HGFCqOcDO
男「見事たどり着いた。」

男(そういえばここも、対価を必要としないってやつなのか……)

男(この町は全体的にボランティアで成り立っているんだろうか)

男(流石異世界、よくわからないぜ!)

男「部屋は……こっちか。」

男「……ここか。」 ガチャ

男「やはりベッドはいいもんだ。」 バフッ

男(それにしても……この世界は、意味がわからないことばかりだな)

男 zzz
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/08(火) 23:38:38.93 ID:HGFCqOcDO
隊員1「朝ですよー。」 ドスッ

男「うわあっ!」 ガバッ

隊員1「学習しませんね。」

男「いろいろと勘弁してください。」

隊員1「ほら、朝食ですよ。先に行っています。」

男「ああ、はいはい……」
  バタン

男「今日は……何をするんだろう……」

男(どうあっても自分は鍛えられそうな気はするけど)

男(……まあ、とりあえずいくか)
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/08(火) 23:39:08.63 ID:HGFCqOcDO

男「おはようございます。」

隊長「おはよう。……。」

男「どうしました?」

隊長「いや、君に風呂の場所を教えていなかったな、と。」

隊員1「自分の意思で行ってほしいものですね。」

隊長「そういうな。慣れていないんだろう。」

男「……食べ終えたら、教えてくださいね。」(臭うのか……)

隊長「ああ。」

男「いただきます。」

隊員1「……」 モグモグ

隊長「……」 モグモグ

男「……」(しゃべっちゃだめだしゃべっちゃだめだしゃべっちゃ……)
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/09(水) 09:26:28.12 ID:ajm9z4730
乙です。
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/09(水) 23:57:37.95 ID:ShPWQI8DO
ありがとうございます
少しテンションが上がったので上げてみます
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/09(水) 23:58:10.72 ID:ShPWQI8DO
男「ふう〜。」 カポーン

男「……人っ子一人いないな。」

男「……異世界、かあ。」

男「しかしまあ、異世界といえば魔法だろうに。どうしてこの世界には魔法がないんだ!」

男「……。」

男「上がろう……」 チャポ

―――

隊長「早いな。」

男「ええ、まあ。」

隊長「まあ今はその方がありがたい。今から説明するが、時間に余裕があるとは言い難いからな。」

隊員1「ないとも言い切れませんけどね。」
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/09(水) 23:59:02.94 ID:ShPWQI8DO
隊長「では、全員が揃ったことだ。状況を確認しよう。」

男&隊員1「はい。」

隊長「我々の船の全方位シールド、あれはいつ頃解除される?」

隊員1「ケチられましたからね。あと30日といったところでしょう。」

隊長「そうか、十分だ。次に、我々の目的である勢力について分かったことをまとめる。」

隊長「まず、我々を攻撃してきた戦艦は、件の勢力と見ていいようだ。」

男「なにか根拠が得られたんですか?」

隊長「この星の発着場はすでに件の勢力に押さえられていたらしい。」

隊員1「予想以上の動きですね。」

隊長「そうだな。だが、活発に動いているおかげで色々と情報がある。一番大きいことは、拠点がわかっていることだな。」

男「じゃあ、あっさりと終わりそうですね。」

隊員1「拠点が分かっているのにまだのさばっている、という時点であっさり終わりそうには思えませんが。」

男「そ、そうですね……。」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/09(水) 23:59:33.52 ID:ShPWQI8DO
隊長「次に、彼らの使う武器についてだ。」

隊長「予想に違わず、光剣を使うようだ。色は赤。」

男「光剣?」

隊員1「君が持っているその武器ですよ。攻撃状態は赤くなる、と。」

隊長「今のところ人数はあまりいないようだが、予想以上の速さで動いているため、対応に追われているようだ。」

隊員1「それにしても主要な施設くらいは守りきってほしいものですね。」

隊長「そういうな。この星は今だ剛剣を使っていたんだ。」

男「剛剣?」

隊員1「大昔からある、硬い素材で出来た剣の総称です。……遅れてるなんてものじゃないですね。」

隊長「今まで必要としていなかった……それが理由らしい。」

隊員1「まるで隊長みたいな言い訳ですね。」

男「ぶっ!」
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/10(木) 23:41:37.36 ID:Rr3rB5yDO
隊長「次は悪い情報だが、我々は元々二人で来る予定だったということもあり、三人分の足が用意できていないらしい。」

隊員1「もっと余裕を持っていてほしいものですね。」

男「え、じゃあ僕はお留守番ですか?」

隊長「いや……徒歩でなんとか行けそうだ。」

隊員1「間に合いそうなんですか?」

隊長「そうだな。……何もなければ二十日程で往復できるそうだ。」

男「何もなければ、って……」

隊長「君には辛いかもしれないが、頑張ってくれ。」

男「交通機関はないんですか?」

隊員1「定期便はありませんし、今は使いにくい状況でしょうね。」

男「じゃあ船に戻って、あれで行けば……」

隊長「全方位シールドが解除されるまでは使えない。」

男(なんて不便な世界だ……)
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/10(木) 23:42:13.80 ID:Rr3rB5yDO
隊長「では、最後に我々の目的を確認する。」

隊長「我々は、この星を侵略している勢力が拠点としている地点である研究所に向かい、その活動を停止させる。質問はないな?」

隊員1「ここから研究所までは補給地点はありますか?」

隊長「あるにはあるが万が一の場合を想定しても良さそうだ。」

隊員1「大荷物を背負って行けと?」

隊長「そうなるな。」

男(うへえ……)

隊員1「頑張ってくださいね。」 ポン

男「僕ですか!?」

男「君の活躍に期待している。」 ポン

男「隊長さんまで! 言い方変わっただけですよね!?」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/10(木) 23:43:23.18 ID:Rr3rB5yDO
隊長「では、早速準備に取り掛かろう。」

男「僕は何をすれば?」

隊長「昼までは訓練だ。私がつこう。」

隊員1「私は補給ですか。」

隊長「そうなるな。」

隊員1「はあ…… 面倒です。」

隊長「任せたぞ。」

隊員1「分かりましたよ。行ってきます。」 バタン

男「心底嫌そうでしたね。」

隊長「私も補給は嫌だ。」

男「……」
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/11(金) 07:19:33.24 ID:rI0eI7la0
乙です。
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 21:02:29.59 ID:cYJnl6VDO
男「さて、行きましょうか。」

隊長「ああ……ん、少し待っててくれ。忘れていたことがある。」

男「?」

―――

隊長「これだ。ここの長からもらったんだが、使うか?」 チャキ

男「普通の剣ですか?」

隊長「そうだな。威力は光剣よりも劣るが、エネルギーを使用しないからな。あまり武器を持ったことがないならこちらの方がいいかもしれない。」

男「ああ、じゃあ使ってみます。」

隊長「私は光剣しか使ったことがないから、あまり教えられないとは思うが。」

男「使えなさそうなら変えますよ。」

隊長「そうか。では、受け取れ。」

男「はい。……重いですね。」 ズシ

隊長「光剣と比べると重いだろうな。」

男(こりゃ疲れそうだ……)

隊長「さて、行こうか。」

男「はい。」
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 21:03:07.13 ID:cYJnl6VDO
男「今日は何をするんですか?」

隊長「まずは……そうだな。あれから君の実力について一応話は聞いたが、やはり私自身で知っておきたい。」

男「ま、またですか……」

隊長「そう嫌がるな。さあ、始めるぞ。」 チャキ

男「分かりましたよ!」 チャキ

隊長「……」

男(緑と青か…… 普通の剣に対して青にする意味はあるのか?)

男(とにかく、重量ではこっちが圧倒的なんだ。振ってれば勝てる……!) ブン!

隊長「やはり重いか?」 ガッ
男(弾かれた!?)

隊長「何を驚いている。」

男「片手で弾かれたことですよ!」

隊長「…………ああ、青い状態だからな。」

男(聞いてねええええ!)
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 21:03:33.73 ID:cYJnl6VDO
隊長「よそ見をしすぎだ。」 シュッ

男「!!」 バッ

隊長「跳んで避けるのはやめた方がいい。」 シュッ パッ

男「しまっ……
  バチイ!

男「!!……う、うう……」 バタッ

隊長「……当てられるのは初めてか。それではしばらく動けないだろう。」

男「……」(いろいろひどすぎる)

隊長「まあ耐性を付けておくのはいいことだ。……さて、水でも持って来よう。」

男(このまま放置かよ……)
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 18:26:32.46 ID:syvgo5vDO
隊長「そら、水だ。動けるか?」

男「ああ、はあ。まあ。」

隊長「……どうやら光剣についてあまり知らないようだな。」

男「そりゃあまあ、ほとんど説明されてないですからね。」

隊長「ふうむ。したつもりではあったのだが。」

男「いやいやいや、あれじゃあなにも分かりませんよ。」

隊長「仕方ないな、では今一度説明しよう。」

男(いや一回もしてないだろ……)

隊長「どこまでは覚えているんだ?」

男「緑で攻撃状態、青で非攻撃状態。そして緑は青に負ける、それくらいしか聞いていませんが。」

隊長「それで全てだが、そうか。わかりにくかったか。」

男「わかりにくいなんてもんじゃないです。」
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 18:27:16.37 ID:syvgo5vDO
隊長「まあそうは言っても私は学者ではないからな。詳しいことは分からないんだが。」

男「わかる範囲で教えてくださいよ。」

隊長「……そうだな、では先程言ったことだが、この青い状態ではある程度のエネルギーを弾くことが出来る。」

男「ある程度、とはどれくらいですか?」

隊長「学者に聞けば数値で教えてくれるのだろうが……並の剛剣をたたきつけても弾くことが出来る。」

男「そういうの、最初から教えてくださいよ。他にありますか?」

隊長「そうだな、では緑の状態の限界だが、だいたい拳一つ分くらいだ。」

男「えっと、なんの限界ですか?」

隊長「ああ、物質を貫通してダメージを与えられる距離だ。」

男「直接当てなくてもいいんですか?」

隊長「肌に直接当てる必要はない。鎧などにでも当てないと発動しないが。」

男「魔法が、ですか?」

隊長「だから魔法は存在しないと言っているだろう。」
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 18:27:47.57 ID:syvgo5vDO
隊長「ああ、そうだ。我々の服についても理解していなさそうだな。」

男「なんですか、これにまで秘密があるんですか。」

隊長「ああ、ここに一本のナイフがある。」

男「ありますね。」

隊長「これをこうする。」 シュッ

男「うわっ!」 バッ!

隊長「……なぜ避ける。」

男「そりゃいきなりナイフ投げられたら避けますよ!」

隊長「避けるな。」 シュッ ザク

男「いった!」

隊長「このようにナイフが当たっても怪我はしない程度に周囲のエネルギーを減衰させている。」

男「初めから口でいってください。」 (痛いし……)

隊長「ん、分かりやすく説明しようと思ったんだ。」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 18:28:15.13 ID:syvgo5vDO
隊長「これを知らずに剛剣で切りつけてきたのか。」

男「いや、何も言われませんでしたし、前に銃弾では死なないとか言ってたので大丈夫なのかな、と。」

隊長「ああ、なるほど。一応考えてはいたのか。」

男「さて、と。そろそろ訓練を再開しましょうか?」

隊長「そうだな。休憩しすぎたようだ。」

男(隊員1さんと比べるとやる気ねえな……)

隊長「じゃあ素振りでもしててくれ。」

男「は?」

隊長「素振りと言うのは、何もないところで剣をひたすら振ることだ。」

男「え、ああ、はい。」

隊長「分かったのか。」

男「え、ええ。やりますよ。」 ブンッブンッ
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 18:28:51.10 ID:syvgo5vDO
―――

男「疲れた……」

隊長「まあ、武器なんて扱えなくてもいいんだ。」

男「だから何で終わったあとにいうんですか。」

隊長「励まそうと思ってな。」

男(励ましになってねえ)

隊長「さて、午後まで休憩しよう。」

男「はい。」

隊長「こっちだ。」 スタスタ

男(なにが……?) スタスタ
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 18:29:41.72 ID:syvgo5vDO
隊長「食事はここで取れる……聞いたかな?」

男「ああ、隊員1さんと来ましたよ。」

隊長「なら、分かるか。じゃあ好きなものを選んでくれ。」

男(……どうせ2択なんだから適当でいいだろうに)

男「あれ?」

隊長「どうした?」

男「いや、いろいろ選べるんだな、と。」

隊長「そうだな。まあ少ない方ではあるが。」

男「隊員1さんと来たときは肉か魚かしか選べなかったんですが。」

隊長「そんなはずはないだろう。」

男「いやいやいや、あれー?」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/22(火) 20:18:48.85 ID:f5GxKR0DO
隊長「まあおそらく隊員1が適当に選んだのだろう。とにかく選びなさい。」

男「ああはい。……なぜ隊員1さんは肉か魚かだけ選ばせたんですか。」 ピッ

隊長「他のを選ばせるのが面倒だったのでは?」

男「嫌がらせですか…… 一つだけ選ばせるって……」

隊長「あれはそんなことはしないだろう。」

男「じゃあなんの理由があるんですか。」

隊長「まあ……そういう性格なんだ。」

男「ひどい性格ですね。」

隊長「あれはあれで良いところもある。二面性というわけだな。」

男「はあ……」 (……そういえば隊長の示すものって何だろ?) カチッ

隊長 <勇気>
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/22(火) 20:19:18.95 ID:f5GxKR0DO
男「いやいやいやいや!」

隊長「いきなりどうした。」

男「あ……いえ。なんでもありません。」

隊長「? まあ、食べようか。」

隊長「……」 モグモグ

男「……」 モグモグ

男「……」

男「そういえば隊長さんの文句ってのはなんですか?」

隊長「唐突だな。……あまり言うものでもないんだが。」

男「いいじゃないですか。教えてくださいよ。」

隊長「あー……勇気とは、行動を起こすことにある、だ。」

男「普通じゃないですか。」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/22(火) 20:19:47.28 ID:f5GxKR0DO
隊長「普通、か。しかしあれには『へたれ論ですね』と評価されるんだ。」

男「? なんでですか?」

隊長「まあ昔から言われている『逃げることも勇気だ』という風にも取れるからな。」

男「ああ、なるほど。」

隊長「私は逃げることも勇気だとは思うがな。だが行動を起こさないという意味での逃げとは違うぞ。」

男「はあ。」

隊長「それと私はへたれではない。勘違いはしないように。」

男「はい。」 (そう言うとへたれっぽいな……)

隊長「馬鹿にしているような顔をだな。」

男「あ、いえ!けしてそんな!」

隊長「……まあいい。」
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/05(木) 11:41:33.81 ID:gpvhHtWIO
すごく面白いのに、なぜ続かない…
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/09(月) 18:41:37.98 ID:+uFMwNGDO
すいません
ゆっくり進めていくことにします
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/10(火) 19:36:53.69 ID:L0HG+UYDO
隊員1「馬鹿にしているような、ではなく馬鹿にしているんですよねー。」

男「違います!」

隊長「おお、来たか。問題ないか?」

隊員1「はい。大丈夫そうです。」

隊長「そうか。では食べ終わったら出発しようか。」

隊員1「じゃあゆっくり食べますね。」

男「いやいや……」

隊長「では先に帰って荷物をまとめて来るとしよう。」

隊員1「どうぞ。」

男(なんだか空気……)

隊長「行くぞ?」

男「あ、はい。」
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/10(火) 19:37:28.41 ID:L0HG+UYDO
―――

隊長「まとめ終わってしまったな。」

男「そもそも荷物なんてほとんどありませんからね。」

隊長「いやいや、光剣用エネルギーを全員分に分けたり……まあいろいろあったじゃないか。」

男「そのいろいろが10秒もかかりませんでしたけども。」

隊長「手早くすむのは良いことだ。」

男「まあ……」

隊長「では隊員1のところに行こうか。」

男「はい。」 ヒョイ

隊長「これも持ってくれ。」

男「はい。」 ズシ

男「うわ重っ……いやいやいや置いてかないでくださいよ。」 タッタッタ
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/10(火) 19:38:04.76 ID:L0HG+UYDO
隊員1「お待たせしました。」

隊長「いや、ちょうど来たところだ。」

男「ぜえ……ぜえ……」

隊員1「ああ、私の荷物を持ってきたんですか。ありがとうございます。」 ヒョイ

男「な……なにが入ってるんですか……」

隊員1「銃弾とか……?」

隊長「光剣を使えば楽だろうに。」

隊員1「鍛えてないからいけないんですよ。」

男「えー……」

隊長「まあいい。出発しようか。」

隊員1「こっちですね。」 スタスタ

男「ちょっ……まって……」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 19:07:50.42 ID:/Y92qBgDO
―――

隊長「今日はあまり動けなかったな。」

隊員1「まあ、一応時間的余裕はあるんでしょう?」

隊長「なるべく最後の方に取っておきたいのだがな。」

男「すいません……」

隊員1「こんなことなら船にいる間に鍛えておけばよかったですね。」

隊長「ああ……酷だと思って放っておいたが……」

隊員1「少し歩いただけで倒れ込んで動けなくなるとはね。」

男「すいません!」

隊長「まあ今日はゆっくり休め。」

隊員1「そうですね。明日はこの倍以上歩いてもらわないと。」

男「はい……」
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 19:08:56.89 ID:/Y92qBgDO
隊長「ところで見張りについてだが。」

隊員1「分かってますよ。ねえ?」

男「え?……いえ、分かりません。」

隊員1「君は寝てなさいって事ですよ。」

隊長「そういうことだ。」

隊員1「ということで私も寝ますね。」

隊長「そうか。おやすみ。」

隊員1「おやすみなさい。」

男「お、おやすみなさい……」

―――

隊長「……おぶってでも進むべきだろうか。」

隊長「いや、甘やかしすぎか?」
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/17(火) 18:08:07.98 ID:/awKLBIDO
二日目

隊員1「朝ですよー。」 ドス

男「うおっ!」 ガバッ

隊長「元気が良いな。」

男「勘弁してくださいって……」

隊員1「愛の鞭ですよ。」

男「鞭を振るう意味がわかりません。」

隊長「まあ振るわれる前に起きればいいじゃないか。」

男「う……」

隊員1「まあまあ、これくらいいくらでもやってあげますよ。」

男「できたらもう少し優し……いやなんでもないです。」
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/19(木) 20:19:05.40 ID:wBZeikiDO
隊長「食べたらすぐに行こう。」

隊員1「少し急いだほうが良さそうですしね。」

男「はい。」

隊長「食べながら歩いてもいいが。」

男「できればゆっくり食べたいなーなんて……」

隊員1「え?」

男「いや急いで食べますね。」

隊長「そうか。では今日の朝食はこれだ。」

男「質素ですね。」

隊員1「量ならありますよ。」

男(質はないのか)
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/19(木) 20:19:32.92 ID:wBZeikiDO
―――

隊長「まだ少ししか歩いていないぞ。」

男「分かってます…はあ…分かってますよ……はあ……」

隊員1「疲れただけみたいですし、歩きましょうか。」

隊長「む……そうだな。少しゆっくり歩くとしよう。」

男「はあ……せめて歩きやすい道だったら……」

隊長「歩けるじゃないか。」

男「……いや、こう……下が砂だと、歩きにくいかな……と思ったんですけど。」

隊員1「喋るから疲れるんですよ。」

隊長「泥よりマシだろう。」

男「……ソウデスネ。」
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 19:28:51.40 ID:av6KcJFDO
隊長「……」

隊員1「……」

男「……」

男「ところで

隊員1「喋る余裕があったんですね。遅れていることですし、走りましょうか?」

男「走るのはちょっと……」

隊長「まあ焦る必要は無い。」

隊員1「仕方ないですね。」

隊長「しかし、余裕が出てきたのは良いことだ。」

男「……どうも。」
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/31(火) 22:36:24.80 ID:CEbmGqino
がんば
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 20:25:03.97 ID:P69EI0rDO
どうして見つけられるんでしょうか
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/03(金) 22:11:29.07 ID:YfMV4TTlo
どうしてと言われましても

期待あげ
89 :76 [sage]:2011/06/08(水) 08:20:56.18 ID:/3wrQgmIO
わくてか!
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/09(木) 19:46:52.42 ID:44zBbUaDO
隊員1「あ……」

???「……」 ドドドドド

隊員1「エンカウントですね。」

隊長「また二足歩行型ロボットだな。」

男「いやすごい爆走してますから!こっち来てますから!」

隊長「取り乱すんじゃない。止めればいいんだ。」

男「どうやってですか!」

隊員1「ここで無駄に弾やエネルギーを消費したくない。そして弾もエネルギー消費しない武器を持っている人がここにいる。分かりますよね?」

隊長「実に分かりやすいな。……おお、よかったじゃないか。あのロボットは光剣を装備していないようだ。」

男「いや……あの……」

隊員1「ほら、行ってください!」 ドン

隊長「荷物は持っておこう。」

男「バ、バカヤロー!!!」 ダダダ
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/09(木) 19:47:19.45 ID:44zBbUaDO
男(だからどうすればいいんだよ!) ダダダ

ロボット「……」 スッ

男(手をこっちにむけてきた!? なんか出る!?)

ロボット「……」 バシュッ

男(あ )

男 ドッ

隊員1「まあ、予想通りというか……」

男()
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/09(木) 19:48:15.85 ID:44zBbUaDO
―――

男「う……」

隊員1「目が覚めたみたいですよー。」

隊長「ああ、それはよかった。そろそろ疲れていた所だ。」

男(あれ? なんだろう……?)

隊員1「うっとりしてますよ。よっぽど隊長(の背中)が好きなんですね。」

隊長「意外な一面が見れたな。しかし迷惑だ。」

男「え?」

隊員1「いつまで隊長にしがみついているんですか? 流石にひきますよ?」

男「ええええええええええ!!!?」

隊長「耳元で叫ぶんじゃない。」 ドサ

男「あいたっ」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 18:44:52.53 ID:3dViJP4DO
―――

隊長「……まあ、ロボットは面倒なんだ。」

男「はあ……」

隊員1「ロボットは人間には勝てませんからね。」

隊長「勝てないと分かっているから、勝とうとしない。」

男「じゃあいいじゃないですか。」 (余裕で負けましたけど。)

隊長「しかし動けなくなる、その時まで戦いつづけようとする。」

隊員1「当然こちらは消耗していくというわけです。」

男「はあ……」

隊長「つまり君の仕事はいかに早くエネルギー切れを起こさせられるかということだ。」

隊員1「要するにがんばれってことですね。」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 18:45:37.09 ID:3dViJP4DO
男「頑張ったらどうにかなります?」

隊員1「なります。」

隊長「まあ、相手にエネルギーを消費させる。それだけに集中すればいいんだ。」

隊員1「せめて避けろっていうことですね。」

隊長「ああ、所詮ロボット。下手をしない限りは当たらないだろう。」

男「まあ当たりましたけど。」

隊員1「避けようとくらいはしてください。」

男「いや、何して来るかの予想も出来ませんし。」

隊長「……頑張れ。」

隊員1「いけますいけます。」

男「いやいやいや!」
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 21:33:51.06 ID:cjaN31Nfo
がんば
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 21:36:29.17 ID:CVUTnWbIO
おっつん
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/01(金) 16:47:04.48 ID:275yzv0DO
隊長「さて、出発しようか。」

隊員1「予定が狂いっぱなしですね。」

男「……」

隊員1「せめて取り戻せられそうだったら良いんですけどねー。」

男「……」

隊員1「私の努力で何とか出来る範囲だったら……」

男「……」

隊員1「いやまあ決して無理をしましょうというわけではないですけど。」

男「……すいません……」

隊長「まあまだ焦るような遅れではない。問題無いだろう。」

隊員1「分かってますよ。」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/01(金) 16:47:52.36 ID:275yzv0DO
男「あ、また何かきましたよ!」

隊員1「またですか? ……ああ、あれは違いますね。」

隊長「この星の住民だろう。」

住民 ビューン

男「……行っちゃいましたね。」

隊長「まあ徒歩と乗り物とではな。」

隊員1「ほら、口よりも足を動かしてください。」 ビシッ

男「いたっ。」

隊員1「……マゾですか?」

男「どこからそんな結論が?!」
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/01(金) 17:24:18.10 ID:ACM2YnOIO
しえんぬ
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/07(木) 15:41:47.37 ID:PiruDUJDO
―――

男「」

隊員1「死んでますね……」 ヒソ

隊長「少し歩きすぎたか?」 ヒソ

隊員1「……」

隊員1「まあ……放っておきましょう。」

隊長「ああ。」

隊員1「ご飯……ここに置いておきますからね。」 コトッ

男(放置好きだなこの人達……)
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/07(木) 15:42:22.79 ID:PiruDUJDO
3日目

隊員1「朝ですよー」 ドスッ

男「だー!!」 ガバ

隊長「寝起きが良いのはいいことだな。」

男(……この人はこういう人なんだ……落ち着け……落ち着け……)

隊員1「ただもう少し静かに起きてもらいたいですね?」

隊長「いやいや若いことはいいことじゃないか。」

隊員1「迷惑ですけどねえ……」

男「がー!!」

隊員1「日本語をしゃべってくださいよ。」

隊長「大丈夫か?言葉を忘れたのか?」

男「忘れてませんよ!!」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/08(金) 01:58:00.73 ID:Oxq6NHCRo
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/09(土) 18:46:28.24 ID:Vhap327mo
相変わらず楽しい
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 18:28:17.67 ID:nK1chKhDO
―――

男「はあ……また延々と歩くのか……」

隊員1「確かに少し退屈ではありますね。」

男(やっとか……)

隊長「気が緩んできたということだろう。」

男「まあまあ、せめて何か話しましょうよ。」

隊員1「そうですね。」

隊長「…………まあいいが。」

男「なにか面白い話あります?」

隊員1「他人まかせですね。」

隊長「では私が…

隊員1「却下で。」

男(ええー……)
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 18:29:01.70 ID:nK1chKhDO
隊員1「私がしましょう。」

男(しゃべりたかったのかな……)

隊員1「変な目で見ないでください。」

男「すいません。」

隊員1「……では、まあ真面目な話をしても面白くないですし、ファンタジーの話をしましょうか。」

男「はあ……」

隊長「好きだな。」

隊員1「隊長はいいです。」

隊長「わかったわかった……」

男(何なんだこの空気は……)
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 18:29:42.57 ID:nK1chKhDO
隊員1「さて男君?」

男「な、なんでしょう。」

隊員1「君の知っているファンタジーを教えてくださいよ。」

男「ファンタジー、ですか。魔法とか……魔王とか?」

隊員1「そうですよ。」

男「あ……まあ、」

男「普通ですよ?」

隊員1「いいから。ふふふっ。」

男「」

男「あ……えーと……」
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/19(火) 12:55:17.88 ID:yAzKmqdIO
あいかわらず支援
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 18:06:45.54 ID:mYiL/TSDO
>>107 いつもありがとうございます

男「勇者が魔王を倒す、というのが一般的だと思います。」

隊員1「君のよく言う魔法とはどういうものがあるんですか?」

男「瞬間移動とか……炎を出すとか、ですね。」

隊員1「どういう原理で?」

男「は?」

隊員1「原理について聞いています。」

男「魔法です。」

隊員1「……」

隊員1「つまり、魔法とは無から有を生み出すものであるということですね?」

男「源は魔翌力です。」

隊員1「……では、魔翌力とはなんですか?」

―――
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 18:07:33.63 ID:mYiL/TSDO
男(長い質問攻めだった……)

男(ファンタジーに現実を求めすぎだろ……)

男(隊長も明後日の方向を向いてしゃべらなかったし……)

男「はあ……疲れた……」

隊長「だろうな。」

男「いいっ!? いたんですか……」

隊長「労ってやろうかと思ってな。」

男「あー……いつもああなんですか?」

隊長「どうもファンタジーが好きらしい。」

男「好きな人の発想じゃ無いでしょう……あれは……」

隊長「それは君の決めることではない。……まあ、好き故にといったところだとは思うが。」

男「はあ……」
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 01:00:58.13 ID:LL+4qJuIO
しっかり見てるぞ
あとは、投下に>>1はsageではなくageて欲しい
C
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 17:09:53.45 ID:hqWr1r3DO
>>110
たまに上げることにします
隊長「……ところで明後日だが、一つ町に寄ろうかと思っている。」

男「おお!休めるんですか?」

隊長「ああ、まあ……楽になれるかもしれんな。」

男「そうですか……」

隊長「君は抑揚が激しいな。」

男「はは……上げて落とす人が近くにいまして。」

隊長「そうか、若いからな。周りの影響をよく受ける。なるほどな。」

男(分かって言ってるのか分かってないのか……)

隊長「なんだその顔は。」

男「明日が不安になりまして。」
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 17:50:28.19 ID:A1AxkbmIO
きたね
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [age]:2011/08/09(火) 19:26:06.96 ID:97Rlyaono
しえんあげ
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/15(月) 20:03:16.77 ID:YOQE1B+DO
―――

4日目

隊員1「今日は男君がしゃべってくださいよ。」

男(隊長じゃだめなのか……)

男「じゃあこの世界について教えてください。」

隊員1「ええ……はあ……」

男「……」(すごい嫌そうだ!)

隊員1「……ふう。なにについてですか?」

男「え……じゃあ、この世界はどういうものがあるんですか?」

隊員1「空気があります。」

隊長「水もあるな。」

男「……」
隊員1「……」

隊長「なんだ、喋ってはダメだったか。」
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/15(月) 20:04:01.41 ID:YOQE1B+DO
男「あー、えっと、この世界って科学が発展してる感じですよね?」

隊長「まあ、間違いではあるまい。」

隊員1「大昔よりは発展してるでしょうね。」

男「じゃあ、あれですよ。タイムマシンとかあったり?」

隊長「あー……あるな。」

男「本当ですか!? どういうところで使われてるんです?宇宙旅行とか?」

隊員1「使われてませんよ。……まあ、応用程度ならあるかもしれないですけど。」

男「へ、はあ……そうなんですか。じゃあ何であるんですか?」

隊員1「使う人がいないというだけです。」

隊長「ああ、過去に行くのは犯罪で、未来に行くには不安要素がありすぎるからな。」

男「不安要素、というと?」

隊員1「今の君と同じです。知り合いのいない集団に望んで行きたいですか?」

男「もともと殆どいないんで……」

隊員1「……」
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/15(月) 20:04:47.60 ID:YOQE1B+DO
男「じゃあ、どこでもドアはありますか?」

隊長「ない。」

隊員1「あったらこんなに歩かないでしょう……」

男「えー、じゃあ転送装置みたいな……」

隊員1「ないです。」

男「うーん、でもタイムマシン応用したら出来そうな気がしますけど。」

隊長「何故そう思う。」

男「タイムマシンも転送装置みたいなものじゃないですか。」

隊長「そうなのか?」

男「え?」

隊員1「君は原理を知っているんですか。」

男「知りません。」

隊員1「は?」
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/24(水) 10:08:39.94 ID:ieYiJRiIO
しえんあげ
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/08/24(水) 12:49:28.96 ID:ajEAmdbc0
隊長、追撃しますか?
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 20:38:09.18 ID:jLN+7VqDO
>>118
隊長「何の事かは分からんが、必要と感じるならやるといい。」


……はい、ごめんなさい
何の話かわかりません
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 20:39:04.50 ID:jLN+7VqDO
隊長「……少し落ち着こうか。」

隊員1「そうですね。」

男「え?え?」

隊員1「……いっそ別な話をしましょうか。」

隊長「良い案だな。よし……」
隊長「じゃあ明日の話をしようか。」

隊員1「いやいいです。」

男(えー……)

隊長「じゃあ鍛練のため走るか。」

男「いや、それはちょっと……」

隊員1「話ですらないじゃないですか。」

隊長「そもそも我々で話というのが不毛なんだ。」

男(言っちゃったよ!)
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 20:39:43.66 ID:jLN+7VqDO
隊員1「それじゃあここで期待の新人君に案をだしてもらいましょうか。」

男(いやいやいや)

隊長「仕方ないな。」

男(いやいやいやいや)

隊員1「さあどうぞ。」

男「し……」

隊員1「し?」

男「しりとり……」

隊長「なるほど。」

隊員1「意外な案ですね。」

隊長「そうだな。だが面倒だ。」

男「ソウデスネ。」
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 20:40:11.33 ID:jLN+7VqDO
―――

隊員1「ああ、町が見えてきましたね。」

男「え? どこですか?」

隊長「あそこだ。」 ビシッ

男「……確かに、明るい所があるような。」

隊長「よし、では今日はここで休もう。」

男「行かないんですか。」

隊員1「行きますか?」

男「……」

隊員1「……」

男「いや、いいです。」

隊員1「最初から言わないで下さいよ。」
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [age]:2011/08/29(月) 13:36:52.44 ID:axGF5PDIO
しえん
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 20:25:28.89 ID:02RknbMDO
隊員1「はい、では今日のご飯です。」

男「質素ですね。」

隊員1「質はありますよ。」

男(蓄えがなくなってきたのかな……いやいやそんな馬鹿な)

隊長「どうした、悩み事でもあるのか。」

隊員1「似合わないですよ。」

男「何の話ですか。」

隊員1「あまりに変な顔をしていたので。」

男「どんな顔ですか……」

隊長「下手な考えなのに休みになっていなかった時のような。」

男「いや、それ似たようなもんだってだけで休憩時間じゃないですよ。」

隊員1「そういうことじゃないでしょう……」
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 20:26:28.89 ID:02RknbMDO
男「……ところで町に寄って何をするんですか?」

隊員1「随分今さらですね。」

隊長「気になることがあってな。」

男「はあ……そうですか……」

隊長「それがどうかしたのか?」

男「いえ、ちょっと気になっただけです。」

隊員1「興味本位で変な事しないでくださいよ?」

男「……自分ですか?」

隊員1「他に誰がいるんですか。」

男「ええええ……」

隊長「心配しなくても大丈夫だろう。」

男(あんたが心配だよ……)

―――
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 20:26:58.91 ID:02RknbMDO
5日目

隊員1「朝で……す…………よ?」

男「おはようございます。」

隊員1「おはようございます……今日は早起きですね。」

男「いや昨日も自分で起きましたからね?スルーされた気がしますけど自分で起きましたからね?」

隊員1「そんなことを自慢されても……」

男「何がですか!何の話なんですか!」

隊長「おお、今日は言葉を思い出すのが早いな。」

男「いやいや忘れませんししかもあれ一回だけじゃないですか。何でいつも忘れてる認識になってるんですか。」

隊員1「今日も騒がしいですねえ……」

男「」

隊長「これくらいの元気を一日中保てるようになるといい。」
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [age]:2011/09/07(水) 07:51:46.42 ID:Etg7K4ZIO
作者sage無くていいよ
あげしえん
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 00:57:32.25 ID:oyBauBDDO
隊長「さて、冗談はさておき。」

隊員1「はいはい。」

隊長「見えた部分だけで判断するなら大丈夫そうだ。」

隊員1「どれくらい見えました?」

隊長「おそらく5%ほどは見えたのではないだろうか。」

隊員1「役に立たないですね……」

男(何の話かわからん)

隊長「まあ、行かない理由は出来なかったということだ。」

隊員1「はあ……では、男君。はぐれないでくださいね。」

男「あ、はい。」

隊長「手でもつなごうか?」

男「冗談ですか?」

隊長「まあ、とりあえずはぐれないことだ。」

男(なんなんだ……)
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 00:58:23.87 ID:oyBauBDDO
―――

隊員1「大丈夫そうですね……」

隊長「改めて確認することもなかっただろう。」

隊員1「じゃあ二手に別れましょうか。男君と私で少し聞き込みしてきます。」

隊長「……そうか。」

隊員1「じゃ、行きますよ。」 グイ

男「え、はい。」

隊長「では、昨日の場所で集合だ。」

隊員1「分かりました。」

男(なにすればいいんだろ……)

隊員1「とりあえず人を探しますか……」

男「酒場ですね。」

隊員1「いや……もう少し真面目になりませんか?」
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/09(金) 00:59:08.73 ID:oyBauBDDO
男「ちらほら人がいますよ。」

隊員1「ああ、では示すものがいい感じの人を探してください。」

男「いい感じって……」

隊員1「……」

男「……」 キョロキョロ

男「あの、『愛』って人は?」

隊員1「うーん……」
隊員1「あ、あの『運命』の人は面白そうですね。あの人にしましょう。」

男(えー……)

隊員1「あ、やっぱり『妥協』の人にしましょうか。」

男「好きにしてください……」
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 08:20:55.52 ID:Japr4JDIO
じんわり面白い☆
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 19:32:05.05 ID:oyBauBDDO
隊員1「あのー、すいません。」

町人「ん、ああ。何か?」

隊員1「文句を教えてくれませんか。」

町人「文句……ああ、妥協の数が歳の数、かな。」

隊員1「んーなるほど。小さい頃はやんちゃだったと。」

町人「いやいや、まだまだ妥協は許さないよ。」

隊員1「面白いですね。……ところで本題ですが……」

町人「ああ、いろんな施設を押さえてる人達の事かな?」

隊員1「その通りです。なにか知っていることはありますか?」

町人「知ってる事ねえ…… まあ、見てわかると思うけど、町とか普通に生活してる所にはこないんだよね。」
町人「そうだ、あと、アジトは廃棄された研究所とか。 ……って知ってるか。あそこから一番近いのはここだし。」

隊員1「なるほど。彼等の目的なんかはわかりませんか?」

町人「あー、―……」

―――
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 19:32:37.54 ID:oyBauBDDO
町人「それじゃ。」

隊員1「はい。ありがとうございました。」

男「あ、終わりました?」

隊員1「あ、起きてたんですね。」

男「さすがに立ったまま寝られはしませんよ。」

隊員1「いえ、意識が飛んでたようだったので。」

男「え、ああ、ええ、まあ……ちょっと。」

隊員1「……まあいいですよ。次の人を探しましょうか。」

男「え?」

隊員1「一人に聞いてはい終わり、なんてそんなはずがないでしょう。」

男「はあ、じゃあまたいい感じの人を探すんですか。」

隊員1「聞く意味がありますか?」

男(自分が手伝う意味はあるんだろうか……)

―――
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/09(金) 19:33:28.96 ID:oyBauBDDO
隊長「おお、終わったか。」

隊員1「そうですね。」

男(結局歩いただけだったなあ……)

隊長「ではそちらの報告から聞こうかな。」

隊員1「いいですよ。かい摘まんで説明しますが。」

男(適当だな……)

隊員1「何もしていない人は狙われないそうです。狙われるのは外から来た人と出て行こうとしている人。」
隊員1「町の外でも同じです。だからロボットがうろついている中平然と移動していたわけですね。」

隊長「そうか。……それは妙だな。」

隊員1「そうですね。」

男「なにがですか?」

隊員1「分からないんですか? 人の数があんまり減らないじゃないですか。」

男「え……べつにいいんじゃ……」
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/10(土) 08:44:12.45 ID:UgMOt8cYo
C
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 20:14:25.43 ID:BWba3vYDO
隊員1「………………もしかして、隊長から聞いていない、とか?」

隊長「ああ、話していない気がするな。」

男「……」
隊員1「……」

隊長「関係ないと思っていたんだ。」

隊員1「分かりました。分かったので今説明してください。」

隊長「そうだな……あまり聞いても面白い話ではないが……」

男「面白い必要がないですよね。」

隊長「そうだな。では結論から言おう。……これは茶番なんだ。」

男「はい?」

隊員1「私達がやっていることの話です。」

男「いや、いきなり、というかいまさら、え?」

隊員1「隊長……」
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/10(土) 20:15:18.45 ID:BWba3vYDO
隊長「そんなに難しい話ではない。経緯は省くが、要するに人口を減らすための組織があって、それを止める組織がある。」
隊長「そうやって人口を制御している。たったこれだけの話だ。」

男「茶番……というのは……」

隊長「まあヒーローが悪者を倒す、なんて、今時流行らないだろう?」

隊員1「一般常識なんですよ。一応。」

男「はあ……」

隊長「ともあれ、これで人口をあまり減らさない手口が妙だということは理解できたな?」

男「はあ……」

隊長「それで、他に情報はないのか?」

隊員1「特にありませんね。」

男「はあ……」

隊長「無理して喋らなくていい。」

隊員1「というか聞いてます?」

男「聞いてますよ……」
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [age]:2011/09/11(日) 06:00:13.85 ID:8fI1FT1ho
あげしえん
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/14(水) 01:36:28.87 ID:HuxBRDzDO
隊長「では、こちらの報告かな?」

隊員1「そうですね。」

隊長「と、言ってもまだ聞いていない。持ってきただけだ。」

隊員1「今まで何してたんですか……?」

男(迷子になってたんじゃないかな)

隊長「では聞こうか。」 ゴト

男「テープレコーダーですか?」

隊員1「そういうデザインというだけですよ。」

隊長「まずは隊員2からだ。たしか、発着場の方から来ているはずだ。」 カチ


『こんにちはあ。聞こえてるやろか? まあええな。
発着場の方は大変やわあ。いやー、戦闘は専門外なんやけどね?
他の施設も大変みたいなんやけど、そっちは大丈夫やろか。
ああでも、隊長さんらは専門やから大丈夫やんなあ。
んー、ところで暇やから考えてみたんやけど、あちらさんの目下の目的は外乱の排除とかやないかなあ……
でもまあ、そっからどうするつもりなんかは分からんねんけど。そいじゃ!』 ブチッ


隊員1「そういえば発着場が占領されているという話でしたね。」

隊長「どうも発着場から動いていないようだな。」

隊員1「まあ、どうせ元々囮役ですし。」

男(いろいろひでえ)
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/14(水) 01:37:23.17 ID:HuxBRDzDO
男「というか他に隊員いたんですね。」

隊員1「たった二人で隊なんて名乗っていると思っていたんですか。」

男「いや、前に隊長がいつも二人だみたいなことを……」

隊長「あれは冗談だといったはずだが。」

男「え……そうでしたっけ……」

隊長「まあいい。次は隊員4だ。」 カチ


『報告だ。「僕が喋べ」 敵の目的は食料生成等の生活系を掌握のようだ。
一部を直しても他の部分に直ぐ修正されてしまう。「君直してな」 現状維持で精一杯だ。
恐らくそちらからコントロール出来るのではないかと思う。「それ僕の意ギャアア」 頼んだ。以上だ。』 ブチッ


男「騒がしいですね。」(楽しそうだな……)

隊員1「人選、逆の方がよかったみたいですね。」

隊長「全員の報告をまとめると、うん、妙だな。」

男(最初と変わってない!)

隊長「他に何か気付いたことはあるか?」
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/15(木) 07:21:59.96 ID:7Cr23ttIO
みてる
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 23:53:56.91 ID:hAhmH0fDO
男「妙といえば。」

隊長「おお、なにかあるか。」

男「あまり関係ないかもしれないんですけど。」

隊長「とりあえず言ってみろ。」

男「みんな日本語が達者でしたね。」

隊員1「……ああ、それは少し違いますね。むしろ全然関係ないです。」

男「あはは、ですよねー。」

隊員1「男君の中では異世界に行っても言葉は変わらない設定ですか。」

男「いえ……外人ぽい人が日本語喋ってるのを見て違和感が……」

隊長「コミュニケーションツールを渡しただろう。それだ。」

隊員1「君が日本語を喋っているように認識しているだけですよ。」

男「便利ですね。」

隊員1「そうですね。」
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 23:56:44.11 ID:hAhmH0fDO
隊長「他にないか?」

男「ないです。」

隊員1「ではご飯にしましょう。」

隊長「ああ、そういえば昼はどうしたんだ?」

隊員1「食べましたよ。」

男(……食べたっけ……)

隊長「ならいいが。」

男「あれですか、隊員1さんは普段食べない人ですか。」

隊員1「食べないと生きていけませんよ。何を言っているんですか。」

隊長「普段を見ていれば分かるだろう。」

男「ああはいそうですね。」

隊長「まあ放っておくとろくに物を食べない所はあるが。」

男(ああもうめんどくさい!)

―――
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 23:57:31.91 ID:hAhmH0fDO
隊長「さて、食後の運動でもしようか。」

男「何をするんですか?」

隊長「そろそろ剛剣を振るう体力もついてきたろう?」

隊員1「それは良いですね。」

男「あー……」

隊長「では、行こうか。」

男(やる気満々だよ……)

隊員1「わあうれしそうな顔。」

隊長「この場所では危ないと思うが?」

男「分かりましたよ……行きます。」
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [age]:2011/09/25(日) 14:39:12.71 ID:pxhaOcbIO
しえんC
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 18:14:42.11 ID:H+q9PqwDO
隊長「この辺りで良いだろう。」

男「そうですか。」

隊長「さて、まずは手合わせでもしようか。」

男「いきなりのトップギアですか。」

隊員1「じゃあ私から行きましょうか。」

男「どうしてですか。どうしてそうなるんですか。」

隊長「ではそうするか。少し退いてくれ。」

男「え、あ、そういう意味でしたか。」

隊員1「何を一人で喋ってるんですか……?」

男「すいません。」

隊員1「何を謝ってるんですか?」

男「何でもありません。」
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 18:15:21.37 ID:H+q9PqwDO
隊員1「さて、始めましょうか。」 パンッ

隊長「そうだな。」 ザッ

男(慣れてる……)

隊員1「……」 ターン

隊長「……」 シュンシュン

男(無口だな……)

ボスッ!!

男「わっ!」
男(びっくりした……なんで穴があくんだよ……)

隊長「私の勝ちだな。」

隊員1「そのようですね。」

男「息一つ切らしてないじゃないですか。」

隊長「何を言っているんだ。」
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 18:15:51.28 ID:H+q9PqwDO
隊長「では次は隊員1と男君だな。」

隊員1「勝ち抜けですか。」

隊長「そうだな。」

男「ちょ、ちょっと待ってください。」

隊長「どうした。」

男「自分がずっと抜けられないじゃないですか。」

隊員1「勝てば良いじゃないですか。」

隊長「そうだな。負けなければいい。」

男(えー……)

隊長「よし、では始めよう。」

隊員1「はい。」 パンッ

男「いたっ!いたい!」


―――
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/08(土) 00:23:26.77 ID:j2dyCm8IO
俺「いたっ!いたい!」
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/31(月) 19:43:47.91 ID:liCJgnVDO
隊員1「……はしゃぎすぎだと思います。」

男「いや……あの……」

隊長「まだはしゃぎ足りないのか。」

男「いえ……」

隊員1「さあ、そろそろ戻りましょうか。」

隊長「そうだな。」

男「はあああ……」

隊員1「置いて行きますよ?」

男「もう……好きにしてください……」
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/31(月) 19:44:13.90 ID:liCJgnVDO
6日目

隊長「さて、少し話がある。」

隊員1「またですか。」

隊長「ああ、まただ。」

男「なんですか?」

隊長「足を手に入れた。」

男「あし?」

隊員1「よかったですね。」

隊長「そうだな。楽になる。」

男(なんだろう……無視された気がする……)

隊員1「あ、しゃべらなくていいですよ。」
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]:2011/11/07(月) 01:04:41.13 ID:hl0TbZpyo
しえんぬ
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/21(月) 16:53:35.10 ID:Ngswt4iDO
隊員1「じゃあ行きましょうか。」

隊長「ではついて来てくれ。あっちだ。」

男「……」

隊長「あれがそうだ。」

隊員1「ああ……」

隊長「なんだ?」

隊員1「まともに走るといいですね。」

隊長「大丈夫だと聞いているが。」

隊員1「そうですか……」

男(絶対騙されてる……)
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/21(月) 16:54:10.41 ID:Ngswt4iDO
隊長「運転は私がやろう。荷台に乗ってくれ。」

隊員1「それって明らかに3人乗りの仕様ではないですよね。」

隊長「仕方ないだろう。」

隊員1「まあ、安全運転してくださいね。」

男(諦めるのが早過ぎる)

隊員1「じゃあさっさと行きましょうか。」

隊長「ああ。」

隊員1「いつまで黙っているんですか。」

男「え?」
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [age]:2011/11/21(月) 22:56:28.36 ID:9Ck9egf0o
え?
156 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 10:15:20.64 ID:TOvkEct1o
まだ来る?
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