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番外個体「学校に行ってみたいなぁ……」 冥土帰し「よし任せろ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:02:34.32 ID:LNDirnz+o
番外個体に歳相応の生活が送れたら・・・と思ったので書いてみた
初SSなのでまずは高校に絞って進んでいく方向で

特に本編とは繋げてません。主に科学サイド中心
極稀に地の分が入ってシリアスっぽくなりますが、ギャグです。ほのぼのです

一部MNWネタ有り

※カップリングについては特にありません。番外通行よりでも大丈夫な人はどうぞ
 少なくともふたりの間に子供できちゃったりはしません
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■ 萌竜会 ■ @ 2025/07/15(火) 00:40:24.35 ID:LBAUOkqwo
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■ 萌竜会 ■ @ 2025/07/15(火) 00:39:16.20 ID:qbAcbrETo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752507555/

猫饅頭 @ 2025/07/14(月) 19:14:21.34 ID:1knELuPaO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752488061/

(安価&コンマ)コードギアス・・・ @ 2025/07/13(日) 22:27:49.60 ID:9f2ER2kw0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752413269/

KU-RU-KU-RU Cruller!Neo @ 2025/07/13(日) 21:55:45.76 ID:YIcI6tEGo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752411332/

ひたむきに! @ 2025/07/13(日) 20:04:58.82 ID:YMv4024Yo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752404698/

今日の疑問手 @ 2025/07/13(日) 19:07:12.02 ID:ZqmtXqZ3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752401231/

旅にでんちう @ 2025/07/13(日) 13:03:56.58 ID:cdEpW45FO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1752379436/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:06:44.23 ID:LNDirnz+o
ごくフツーなとある休日

番外「漫画も粗方読み終わったしなー……何か面白そうなことはないかねぇ」

番外「……ミサカもこの漫画みたいにいかにも青春ー!みたいな生活してみたいな」

番外「ふわぁ〜ぁ……ミサカも学校行ってみたいよ」

黄泉川「お昼ごはんできたじゃんよー!」

番外「もうそんな時間?はーい、今行くよ」

番外(そうだ、今度あの人に聞いてみようっと)



一方「……で、何でお前が俺の横で寝てるわけ?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:07:05.24 ID:MkPYygMuo
ちょっwwwwwwww冥土帰しwwwwwwww
支援してるぜ
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:09:56.43 ID:LNDirnz+o
冥土「これで今日はおわりだね?」

番外「ん、ありがとね」

一方「終わったンなら俺は帰る」

冥土「君を今日呼んだのはこれから話す事があるからだよ?」

一方「あァ?」

冥土「突然ですまないとは僕も思ってるんだが……」

冥土「単刀直入に言おう、番外個体の調整具合に不安がね」

一方「なっ……!?」

番外「……」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:12:17.21 ID:RwZN3YFR0
ブックマがまた1つ
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:12:27.70 ID:LNDirnz+o
冥土「元々、他の妹達とは負荷のレベルが違うんだ。まぁ、薬剤によって起こされた急激な成長からなる負荷は何ら問題はないんだが」

一方「ってことは精神からきてるとか言うンじゃねェよな?」

冥土「そうだ。君にはMNWから負の感情を拾い上げやすいように調整された、というのは知っているね?その負の感情が肉体を圧迫してると表現したらいいか」

番外「何となく分かる気がする……んにゃ分からないけど」

冥土「まだ推測の域なんだけどね?このままだと調整に問題が出そうなんだ」

一方「重度のストレスみたいなもンか?」

冥土「そうだねぇ。ミサカネットワークから切り離すことができれば何とかなるね?」

番外「えーやだやだぁー!ミサカあれないと退屈過ぎて死ぬって!マジで!」

一方「オマエなァ……中毒かよ」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:14:51.08 ID:LNDirnz+o
番外「じゃあさ!その負の感情がパンクする前に発散すればよくね!?あひゃひゃミサカ天才じゃん!」

冥土「まぁ、ストレスを発散させることは大切なことだけどね?」

一方「でェ?何をしたいンですかァ?」

番外「決まってんじゃん。あなたを虐めるの。1日3回みたいな?あ、それでも足りなさそう☆」

一方「はあ゙あァ!?何1日3食みたいな言い方してンですかテメェ!」

番外「きっと今まではもっと足りなかったんだね。うんきっとそう」

冥土「まぁ彼もそう言ってるみたいだし、僕からひとつ聞いてもいいかな?」

番外「何?」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:14:59.40 ID:hY9JUFCb0
冥土帰しが「よし任せろ」とか想像できなさすぎてわろたww
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:18:28.68 ID:LNDirnz+o
冥土「君、学校には興味ないかな?」

番外「学校?そりゃ行ったことないし、行ってみたいな〜。なんて思ったこともあるけど」

冥土「君たち妹達はあまり他人とは付き合えない環境にあるからね?それに色んな経験もできるよ?そこでだ、手配はしておくから行ってみてはどうかな」

番外「ミサカが?でもそんなことできるの?見つかったらやばいじゃん」

冥土「もちろん、クローンのことは伏せておく。君が心配することはないね?」

番外「んー」

一方「行きたかったンだろ?なら行けばいいじゃねェか。そのストレス発散……か?それくらいの効果はあるンだろ?」

番外「ならさ、あなたも一緒に行こうよ」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/14(月) 00:19:55.94 ID:O+zz3TG/0
番外個体「学校に行ってみたいなぁ……」 冥土帰し「よし任せろ?」

こうだな
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:21:59.29 ID:T4HCMzRP0
>>10
超頼りない
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:23:00.97 ID:LNDirnz+o
一方「はァ?ふざけンな」

番外「あなた不登校だし。ミサカもあなたの制服姿見てみたいな〜ってさ」

一方「……知るか。ひとりで行け」

番外「どうしても……ダメ、かな……?」

一方「あァ分かった分かったァ!で、いつからいつまでなんだお医者さンよぉ!!」

冥土「とりあえず来週からかな。それからは様子見で決めるね?」

冥土(まぁ、君を呼んだ時点で君も一緒に行く事は決定事項なんだが)チラッ

番外(あひゃひゃ、学校にも行けてあなたを弄べるなんて楽しみだよ。一方通行☆)

番外(計 画 通 り !)

冥土(患者の希望に答えるのも僕の仕事なんだけどね……。悪い、一方通行。とっくに長点上機学園からの転校手続きは取ってある。僕は任せられたんだからね?)




???「これは大変なことになりました、とミサカは一時撤退します」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:28:12.97 ID:LNDirnz+o
その夜



一方通行と番外個体が高校に通うらしい

1以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
リアルゲコ太と3人で話してた

2以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka16374
なんだって!?それは本当かい!?

3以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19656
スネーク!詳細kwsk

4以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
俺らMNWの負の感情で番外個体に予想外の負荷がかかってるらしい
それでストレス発散の場とかで番外個体とセロリが高校に通うそうだ

5以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10032
おい待て意味が分からんwwwwwwwwww
それで学校に行くってなんかおかしくね?ってかセロリも行くとかwwwwww
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:30:01.16 ID:LNDirnz+o
6以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14823
こまけぇとこは(ry

ストレスはやりたいことやるのが思いっきりやるのが良いらしいが
それで番外個体のやりたいことが学校に行くこと……と
負の感情とストレスがどうとかと言われると漏れには分からんが

7以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
おk、そんなところだ

俺が気になったのが、どうやらゲコ太と番外で予め決まってたらしい
負の感情やら諸々はおそらく茶番だ。俺の経験が告げている

8以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka18548
つまり……どういうことだってばよ?

9以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka16436
ミサワさんはセロリと高校に行きたかった……?
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:31:41.61 ID:LNDirnz+o
10以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka13079
マジカ

ふたりで高校に通うのか

11以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
セロリたんとイケない高校生活ですねわかります
放課後プレイハァハァ

12以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka13858
>>11
[ピーーー]、氏ねじゃなくて[ピーーー]

13以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10040
>>11
お帰りください

14以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19003
>>11
相変わらずブレないなwwwwww
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:36:19.64 ID:LNDirnz+o
15以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
嘘だ!

16以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10829
ていうかミサワさんって一方派だっけ?

17以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka18436
よくわからん
元がお姉様だし…その気はあるのかもしれんが判断するのはまだ早い

18以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
役に立つか分からないが、いつものところにその時の動画をうpしとく
パスは基本な

19以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19678
目ぇやべぇwwwwwwwwwwww

20以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka13747
ギラギラしてるな
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/14(月) 00:36:49.91 ID:O+zz3TG/0
番外通行は多々あれど、一緒に学校行く話は中々に珍しいな・・・
期待ww
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:38:46.60 ID:LNDirnz+o
21以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka18468
これが狩人の目……!
セロリは狙われてたってことか……どっちの意味か、それが問題だ

22以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17586
あぁ、確かにゲコ太と何か裏がありそうなふいんき(←なぜか変換できない)ではある

セロリ終了のお知らせ

23以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
上目遣いされて照れてる一方さんかあいいよおおおおお//////

24以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
ふぅ…

25以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka15287
>>23-24
これが一線の壁か
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:39:55.97 ID:lt0cMVYP0
<フコウダー
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:41:52.06 ID:LNDirnz+o
26以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10059
おい



こんなとこ見られたら俺たちヤバくね?

27以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
大丈夫だ、問題ない
今は寝てる。上位個体も大丈夫だ

28以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14510
よし、じゃあ本題だ

俺は一方さんを護りたいがどうする?

29以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka10033
動けるぜ

30以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14440
少々ズレてるが問題ない
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:44:29.78 ID:LNDirnz+o
31以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
力が必要なら手を貸そう

32以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka11464
やだこの人かっこいい…って行きたいなら素直に言えwwww

33以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
漏れも貸そう

34以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14674
>>31
もう黙れ

34以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka15796
>>31
もうやだこの人

35以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19653
>>33
ナニを貸すんだよ

36以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka13869
ナニを…上手い事言ったつもりかwwwwww
22 :レス番ミス。すンませン [sage]:2011/02/14(月) 00:46:49.66 ID:LNDirnz+o
31以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14889
力が必要なら手を貸そう

32以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka11464
やだこの人かっこいい…って行きたいなら素直に言えwwww

33以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka20000
漏れも貸そう

34以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka14674
>>33
もう黙れ

35以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka15796
>>33
もうやだこの人

36以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka19653
>>33
ナニを貸すんだよ

37以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka13869
ナニを…上手い事言ったつもりかwwwwww
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:49:02.78 ID:LNDirnz+o
38以下、名無しに変わりましてミサカがお送りします ID:Misaka17600
乗りかかった舟だ。力になるぜ

ふたりが登校するのは一週間後だ
それでだな…


                     ・
                     ・
                     ・
このスレッドは自主的に落とされました。。。またのご利用をお待ちしております。ビリビリ!
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:53:30.63 ID:LNDirnz+o
というワケでプロローグは終了です
ノリでMNWネタ組み込んでみたけど大丈夫でしたか?

因みに時間軸はプロットを始めた1月末となっています。散々出てるけどバレンタインネタしてもいいよね

ではまた明日か明後日に
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 00:58:38.00 ID:gR2yYGxeo

期待している
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 01:01:53.65 ID:Jlq7jnfyo
大丈夫!
ブックマークにいれておいたぜ!
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 01:28:34.32 ID:jONWspTAO
乙!番外通行いいね!
期待して待ってる
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 01:55:20.62 ID:8LG9N7Rno
>>1、お前みたいなのを待っていた
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 02:08:08.32 ID:nwmRRadao
姐御がフルボッコされてて何事かと
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 02:36:41.82 ID:MkPYygMuo
乙でした〜
次も期待してるぞ
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 03:58:17.30 ID:N3Axfzm7o
ドンドン書いてくれ!
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 17:52:39.51 ID:/5IQrC+F0
10032「あーあお姉さままた赤面しながらあの人に電撃出してる、見ててイラっと来ますねとミサカはもうこの姉に呆れますヤレヤレ」

10033「はぁ…上位個体がまたわがまま言ってご主人様を困らせたなとミサカはあの幼女のせいでご主人様とあんなことやこんなことが出来なくて不満です」

14510「グスン…せっかく勇気出して一方通行さんに抱き着こうとしたのに上位個体がすっごく睨んでるよとミサカは横暴な上位個体に腹が立ちますふええん」

14889「あっちょっ買ったばかりの桃屋のラー油が落ちてあたり一面が大惨事だぁとミサカは自分の凡ミスが許さないあぁぁ」

17600「お姉さまと例のアイツをスネークしたらお姉さまが漏電してて新しく買った携帯が早くも壊れた、幻想殺し(笑)仕事しろよとミサカは役に立たないツンツン頭を罵倒します」

20000「なんでよおおあの程度でお仕置きとかマジ無いわこれだからあの幼jyあばばばばばば」



番外「うぅ…今日も負の感情が…頭が痛いよぉ…」

一方「おい大丈夫か?」


こうですか分かりません
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 17:57:04.16 ID:Y83fEHGAO
乙期待
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 17:58:12.85 ID:67NMN6nVo
妹達の負の感情でワースト弱体→いっつーさんが心配して妙な雰囲気完成→それを見て一部の妹達がry
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/14(月) 19:18:57.02 ID:/5IQrC+F0
>>34

番外「あぅ……頭が……うう」ボロボロ

一方「……おい」ギュ

一方「……」ナデナデ

番外「……あくせら……れーた?」

一方「脳の血流と電気信号を操作してストレスを軽減させてやる、しばらく大人しくしてろ」ナデナデ

番外「……うん」ギュ

一方「あァ?……仕方ねェ奴だな」ナデナデ


17600「ほほうこれはもうMNWにうpするしかないなとミサカは使命感に燃えます」


10033「あの女……よくもミサカのご主人様に……ギギギ」

14510「何よ……妹のくせに妹のくせに……ギギギ」

14889「……ふん」プイ

18264「はん、童貞モヤシと嬉しそうに抱きついて何が楽しいのかよとミサカは全 然 羨ましくないからね!」…グスン

20000「うわああああもれのセロリから離れろおおおこの目の下くま女あああうわああ感覚共有しろしてくださいうわああああ」

打止「あーなでなではミサカの特権なのに!ってミサカはミサカはギギギ」


番外「あれ……何か急に目眩が……」

一方「ン?え?おいどうした?」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 22:13:25.29 ID:LNDirnz+o
何この読心能力者……///


話の為に高校の頃の参考書を読んでみたら頭痛くなってきた
1時間後くらいから始めます
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 22:34:49.69 ID:hvrI520Go
まってた、>>1。
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 22:46:06.85 ID:CCmxBaGio
物理なら任せろー!バリバリ
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 22:49:41.60 ID:MkPYygMuo
まってたぞ
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:02:35.96 ID:GG+pB0bMo
期待してる
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:18:20.81 ID:LNDirnz+o
数日後

冥土「こんな感じだね?」

番外「ふ〜ん、ここにミサカたちが行くんだね」

一方「なンってェか、普通だな」

冥土「君たちの素性を考えると、名のある学校はそれだけリスクがあるからね?そこなら安心だ」

番外「ミサカの名前もそれっぽく……ん?」

一方「」

冥土「それのことかい?君のことだから名前くらいじゃ誤魔化せないと思ってね?」

冥土(僕としてもそっちのほうが好みなんだよ?)
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:20:03.10 ID:LNDirnz+o
番外「ん〜?……あれ?」

一方「おィ……おいィ……」

番外「ぶっひゃひゃひゃひゃ!!何これ最高!ぶひぃー!!」バンバン

一方「お、おおおおおおォォ……!?」

冥土「良い名前だろう?一晩徹夜して考えた」キリッ

冥土(ふむ、そのうちナース姿も見てみたいものだ)

一方「てンめェェェェ!!!!」

番外「どーどーどーどー、落ち着けもやし」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/14(月) 23:21:45.48 ID:go9x2yaj0
また百合子かww?
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:23:54.05 ID:LNDirnz+o
その夜、黄泉川宅

黄泉川「そういうことがあったじゃんか……」

打ち止め「いいなーいいなー。ねぇヨミカワ、ミサカも行きたい〜、ってミサカはミサカは歳相応に愚図ってみたり」

一方「オマエは0歳だろォが」

打ち止め「それを言うなら番外個体も0歳だよ!ってミサカはミサカは食い下がってみる」

番外「ミサカはミサカだからいいんだもーん。あのミサカはあのミサカ。このミサカはこのミサカでしょ、ってミサカはミサカは真似してみるぅ〜」

一方「ミサカミサカうっせェ……」

芳川「それにしても……ふふっ、あなたが女装して行くなんて」

一方「男のままだとバレるかもしンねェから仕方ねェンだとよォ!クソッタレェ!!」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:24:10.56 ID:hvrI520Go
あーあwwwwwwww
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:26:57.43 ID:LNDirnz+o
黄泉川「それもそうだけど、見た目の問題なら髪染めるとか他にも方法があるじゃん。目だってカラコンで……」

打ち止め(なんか上手いこと嵌められてる気がするんだけど)

黄泉川「でも安心するじゃんよ!そこは私の勤める高校じゃん!」

一方「お、おゥ……」

番外「元気ないね?さーて、明後日が楽しみだにゃーん!」

打ち止め「ヨシカワはさっきから何してるの?それ新しいパソコンだね」

芳川「何でもないわ」カタカタカタ

黄泉川「この間出たばっかのノートパソコンじゃん?確か核爆弾にも耐えられるとかじゃんよ」

一方(窓のないビルの技術を一部応用ってたか?何考えてンだ、あの総括理事長様はよォ)



一方「……はァ」
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:32:00.51 ID:LNDirnz+o
転校当日、朝


一方「……」

番外「ほら、早く出てきなよ」

一方「なンかスースーするンだが」

番外「そりゃあ、それが制服なんだがら仕方ないじゃん。それとも恥ずかしいとか?第1位がまっさかねー」

一方「オマエなんかそんなに短くていいのかよ。膝上何cmだよ……」

番外「たったの20cmで何言ってんのさ」ピラッ

一方「捲ンなァ!」

番外「ほぉ〜?ミサカに欲情しちゃったのかな?ほれほれ」クルクル

一方「誰が欲情するか!……下になンか穿いてくらァ。超電磁砲の気持ちが分かる気もするぜ」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:34:56.87 ID:LNDirnz+o
ガチャ

打ち止め「もう行くの?ってミサカはミサカは寂しい気持ちを隠せないでいたり」

一方「寂しいなら芳川に相手して貰え。夕方には戻る」

番外「何かあったら信号飛ばしなよ。近くのミサカが来てくれるよ、多分」

打ち止め「分かった……。いってらっしゃい、ってミサカはミサカは送り出してみる」

一方「おォ、行ってくる」

番外「行ってきまーす」

バタン
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:39:48.39 ID:LNDirnz+o
とある高校

小萌「えー、突然ですが今日から転校生が来まーす。それもなんとなんと!ふたりも来ることになったのです!おめでとう野郎ども!そして残念でした子猫ちゃんたち!」

ガラガラ

上条「」

番外「すすす鈴科ミサカです!よろしくお願いします!」カチコチキンチョー

一方「鈴科、百合子だァ……(俺はどこで間違えたンだァ……)」

青ピ「うおおおおおおお!カッコイイお姉さんにアルビノ少女やああああ!!」

オワオオオオオォォォーーーー! ラクエンハココニアッタカ! スカートミジケェ! ダンシッテサイッテー デモヴィジュアルケイッポクテカッコイイカモ……

上条(おい


                                             
                                                            おい)
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:41:12.40 ID:hvrI520Go
かみじょーさん…
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:41:29.20 ID:go9x2yaj0
何だ、御坂美沢じゃなかったのかwwww
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:46:49.79 ID:LNDirnz+o
上条(オーケーオーケー、まず落ち着こうな俺。茶髪のほうは美鈴さん……いや御坂か?いや違うな。似ているとはいえ高校生っぽいし、だとしたらこれはきっと親戚だな。よし問題ないクリアだ。この際名前には気にしないことにするぜ!おのれ魔術師!!)

上条(――さて残った問題はこの白いほうだ。思い当たるのはひとりしかいない……。一瞬まさかとは思ったが制服からして女だ。何も問題はない杞憂だな。いやしかしこの声はまんまあいつのだなんて酷い幻聴だなおい。ハハッ無意識のうちにそこまで思いつめられてたのかよ……ってあれ?あの杖何?あのチョーカー何?ほんとにあいつなのーーー!?)



土御門「」

土御門(これは一体どうなってる?こんな情報俺たちには知らないぞ。何を考えてやがるアレイスター!!)




窓のないビル

アレイスター「くしゅん!ごぼぼぼ、維持装置の中でくしゃみとはやはり慣れないな。誰か私の噂でもしているのか?」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:52:33.71 ID:LNDirnz+o
小萌「それではふたりは後ろの空いてる席に着いてくださーい」

一方「ッ!?(アイツは……!?)」

番外「ほら行かないの?早く行ってくれないとミサカ進めないんだけど」

上条「ん?もしかして、前にどっかで会いましたか?」ダラダラ

一方「あ……いや……(どォしてアイツらがここに!?)」

番外(あーなるほどねー。この人がかぁ)

青ピ「カミや〜ん?久しぶりに付き合って貰おうやないかぁ?」

土御門「にゃー。これはちょっとばかしお仕置きが必要だぜい?(ま、細かいことは後々……な)」

上条「おいちょっと待てふたりともワタクシ上条さんはまだ何もしてませんのことよー!?」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/14(月) 23:57:38.31 ID:LNDirnz+o
土御門「まだだと?それは聞き捨てならんな?」

青ピ「……いいぜ。カミやんが姉妹丼に手ぇ出すん言うなら!」

上条「し、姉妹丼……?何のことでせうか?」

青ピ・土御門「「その幻想をぶち殺す!!!」」

オラァ!ヌゥン!!フコウダー!!グシャアァァ!!!



一方(俺ァこンな奴に負けたのか)ハァ

番外(ふふ、退屈しないで済みそうだにゃん)

小萌「はいはい静かにしないといつまでも終わらないd」キーンコーンカーン......

キリーツキヲツケレイ! アアッマダハナシハオワッテナイデスー!! アジャッシター!!
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 00:12:37.44 ID:MfRSWC9Bo
???

14510号「こちら、問題はありません、とミサカ14510号は双眼鏡を覗きながら報告します。オーバー」

14440号「了解しました、とミサカ14440号は20000号を縛りながらそのまま続行せよ。と支持を出します。しかし本当に女装しているとは。あと、10033号は合流に遅れるようです。オーバー」

20000号「ムグー!ンヌヌヌヌ!!(セロリたぁぁぁん!今すぐナメナメしてあげるひょおおおお!!)」ジタバタ

14889号「18264号はあのようなことを言ってましたがどうせ来るでしょう、とミサカ14889号は推測します」

14510号「ところで、そこのそれを除いて皆真面目過ぎませんか、とミサカ14510号はこのノリに馴染めません。オーバー」

17600号「こちらスネーク、校舎侵入なう。オーバー」


20000号「ムゴッゴゴゴオオオオーー!(待っててねセロリたああああああん!!)」ゴゴゴゴゴ......
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 00:19:15.98 ID:MfRSWC9Bo
いよいよ授業のほうに入りますが、キリのいいところで終了します

一方さんは予想通り百合子ちゃんですね
番外個体については一方さんの親戚な感じで手続きしてます

明日は1日目終了まで出したいと思います。ではでは
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 00:19:56.93 ID:rCpM0BUo0
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 00:27:33.91 ID:u/3MUfgU0
乙!期待してるぜ
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 00:28:43.35 ID:LwSjoByk0
乙。
また追いかけるものが増えてしまったぜ。
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 00:34:22.13 ID:W2JAS6X30

一方派総出動か、10033はどうしたww
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 08:10:38.52 ID:zuIo0k+AO

相変わらず20000はブレないなぁwwwwww
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 09:15:44.49 ID:xG3JFieAO
>>60
遅れてくるらしいぞ
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 17:18:13.50 ID:dESA/KpU0
一方さんが女装のまま>>35をやるのと思うと……

ありか?
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 17:44:59.92 ID:seSTRtzW0
ありだ!

一方派総出動に、百合子ちゃんに、ミサワに上条さんにと胸熱展開だぜえええ!!
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 20:06:20.61 ID:W2JAS6X30
一方派妹達って上条嫌いなのが多かったっけ?
正直妹達による上条さんフルボッコを期待してるww
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 22:57:38.52 ID:/HOFxEwDO
別に嫌ってはいないんじゃね
好きの反対は無関心だし、どうでもいい存在なだけだろ
セロリが上条を毛嫌いしてたり、百合子がフラグ立てられたら別だろうが
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 23:41:30.90 ID:MfRSWC9Bo
自分の中では、一方派は上条さんに感謝はしてるけど恋愛対象じゃないだけな感じ

『一方さんの魅力が分からないとかwwwwww上条派pgrwwwwwwwwヒーロー()』とか
このスレでは上条派を嫌ってるというか小馬鹿にしてる感じで補完お願いします
でも恋愛事情以外はみんな仲良しだよ!

1日目全部と言ってたのに、あるシーンで地の文入れたら間に合いませんでしたすンません
では昼休みの分まで行きます
68 :先生サイドが少なすぎてキャラが分からない [sage]:2011/02/15(火) 23:45:32.91 ID:MfRSWC9Bo
1時間目〜国語〜

教師「お前たちもあと3ヶ月で2年生となるわけだが、受験戦争において多くの奴が苦手なまま取り残されるのはこれだ!」カキカキ

教師「そう、古文だ!」

教師「それで今日から皆が憂いなく受験に臨めるよう、古文の基本中の基本を叩き込んでやる!」

番外「ねぇ、古文って何?」

一方「原始人が使った言葉だ」

一方(古文って何だ……?木原くンはそんなこと教えてくンなかったが)
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 23:49:26.37 ID:MfRSWC9Bo
教師「古文は活用形が理解できてない奴が多い!1学期のテストを思い出してみろ、あんなサービス問題が分からないようじゃ話にもならないぞ!」

教師「何も活用形だけできれば理解できるなんぞ甘いものじゃないがな。まぁ、改めて活用形について進めよう」

番外「何この表……目が痛いよぉ……」

一方「やべェ分かンね」

教師「活用形といっても、動詞や形容詞などで種類がたくさんある。その中でまずは動詞について教えるとするか」

番外(動詞に形容詞……?それなら学習装置に入ってたなぁ)

一方(やべェ……いきなり何のことか分かンねェぞ)

上条「」ショートなう
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 23:52:16.49 ID:MfRSWC9Bo
教師「さらに動詞活用にはいくつかのグループがあり、四段活用、上一段活用、(中略)がある。四段活用は動詞の語尾がア、イ、ウ、エの4つの段に渡って変化するわけだ。そうだな……『見る』とかな」

番外(あー、何となくだけど表を見たら分かる)

一方(……打ち止めちゃンとしてっかなァ)




教師「というわけだ。少し飛ばし過ぎたがついて来てるか?」

番外(何だ、ミサカでも分かるじゃん!)

一方「」ポケー

ハーイダイジョブデース

上条「」ポケー
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 23:54:12.49 ID:MfRSWC9Bo
教師「じゃあ先生に続けてみろ!リピートゥアフタァミー、あーいーうーうーえーえー!」

番外「あーいーうーうーえーえー!」

一方「ァーィーゥーゥーエーエー……」   アーイーイーウーウーエーエー!

上条「あーいーうーうーえーえー」

教師「言うの活用は!はいっ!」

番外「えぇっと……いあいいいういういえいえ!」

一方「いあ……いィ、……」

上条「」プスプス   イアイイイウイウイエイエ!
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 23:59:09.31 ID:MfRSWC9Bo
2時間目〜数学〜

番外(いーいーいるいるいれいよ、いーいーうーうるうれいよ……)

素甘「はいこの問題、誰か解いてくれる人は……と、上条くん」

上条「あ、えと…分かりません」

素甘「この問題はテストに出るんだから覚えておくこと、いいわね?」

番外(えーえーうーうるうれえよ、えーえーえるえるええろえよ)

一方(あン……なンだァ?さっきからモゴモゴして)

上条「すいません……」

一方(こっちはこっちでこンな問題も解けないンかよ、ヒーロー……)
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:01:51.42 ID:o/q2bOIoo
素甘「じゃあ、土御門くん」

土御門「……はい?」

素甘「このページの問い2、解いてみなさい」

土御門(えーっとどのページだったかにゃー!)

土御門「あ」バサッ

素甘「……あら?教科書が落ちt……」

素甘「『激突!改造メイド最終決戦 〜堕天使VS大聖霊〜』……?」

土御門「にゃー……」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:03:49.34 ID:o/q2bOIoo
素甘「土御門くん、減点1……と。あと廊下に立ってなさい。じゃあ代わりにそうね、ミサカさん解いてみて」

番外「こーきーくるくるくれこい、しーしーするするすれせよしろ……」ブツブツ

素甘「ミサカさん?」

番外「ひゃ、ひゃいっ!」

素甘「問い2の問題の答えは?」

番外(やっべえぇぇぇ!全然聞いてなかったよ!!どのページだっけ!?)

一方「……」ニヤニヤ
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:05:14.57 ID:o/q2bOIoo
番外(こうなりゃヤケだ!)

番外「えぇっと……4?」

素甘「……」

番外「……」ダラダラ

素甘「……ファイナルアンサー?」

番外「ファ、ファイナルアンサー……」

デデデーン

素甘「……ふぅ」

番外「……ッ!」ビクッ

素甘「正解。解説すると、3つの接点、座標a,b,cから円の半径を求めるには......」

番外(ああぁぁぁあっぶねえええぇぇ!!奇跡!これ奇跡じゃね!?)

一方「チッ」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/16(水) 00:09:38.72 ID:o/q2bOIoo
休憩時間

一方「次は何だったかァ?」

番外「次?次は体育だよ?」

一方「そうだったなァ、なら俺は見学だ」

番外「杖ないと歩けないもんね」

番外「そのことで上位個体からの伝言でーす。『演算補助のレベルを下げたから倍の1時間くらいは普通に動けるようになるよ、ってミサカはミサカは伝えてみたり。でも能力は使えないから気をつけてね』だってさ」

一方「」

番外「女の子に負けないように頑張ってね」

土御門(リア充死ね)
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:12:46.88 ID:o/q2bOIoo
上条「土御門ー、何してんだ?」

青ピ「女子更衣室は入ろうたって永遠の聖域やでぇ?こっから先は進入禁止やぁ!やってなぁ」

土御門「何でもないにゃー」



一方「……マジで?」

番外「堂々と更衣室に入れるよやったねアーくん」

一方「ちょっと泣いていいですかァ、俺もそこまでなりきれねェよ」

番外「さぁて、お待ちかねお着替えタイムかっこポロリもあるよ!の時間だけど」

一方「トイレで着替えてくるわァ」

番外「女子トイレで着替えるなんてそれはそれでレベル高くねっ!?ミサカどん引き」
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:13:23.84 ID:o/q2bOIoo
一方「違ェよ。大体、公共施設ってのは高翌齢者や障害者向けの多目的トイレがあるもンだろォが」

例外「あぁ、考えてみればあなたも障害者になるのかな」

一方「そういうこった」スタスタスタ

番外「ぶー、つまんなーい」
79 :>>78 このワードにも反応するんですね。訂正します [sage][saga]:2011/02/16(水) 00:15:46.51 ID:o/q2bOIoo
一方「違ェよ。大体、公共施設ってのは高齢者や障害者向けの多目的トイレがあるもンだろォが」

例外「あぁ、考えてみればあなたも障害者になるのかな」

一方「そういうこった」スタスタスタ

番外「ぶー、つまんなーい」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:18:46.26 ID:o/q2bOIoo
更衣室

番外「ここ?」ガチャ




番外「わお、ないすばでー」

吹寄「ミサカさん?」

番外「教えてくれたのにごめんね。ちょっと迷っちゃた」

番外(どうやったらあんなに育つんだろ。本当に高校生?)ジー

姫神「高校生。それに。あなたのも形は良い」

番外「うわぁ!なんでミサカの考えてることが分かったの!?読心系能力者?」

姫神「私も。初めて見たときは。同じこと思ったから」
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:30:29.42 ID:o/q2bOIoo
番外「ふぅん……。乙女の悩みは全国共通なんですかねっと」

吹寄「胸なんかあっても肩が凝るばっかよ?あとはチンピラに絡まれたりとか」

姫神「ある人は。みんなそう言う。でもやっぱり羨ましい」

番外「だよね。ミサカも大きくなったらなー」

吹寄「大きくなったら彼も振り向いてくれるかなーって?」

番外「……んん!?んにゃ?何でもないよ」

吹寄「なーんだ。好きな人いるのかと思った」

番外「好きな人?」

番外(あいつはミサカのオモチャだし、確かに虐める時はドキドキして楽しいって思うよ。楽しいってことは好きってことだよね?)

番外(……でも、吹寄さんが言う『好き』ってそんな好きじゃない気が……。じゃあ何の好きなんだろう?)
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:32:35.39 ID:o/q2bOIoo
姫神「この反応。いる」

吹寄「まぁ、ミサカさんは今のままで丁度いいと思うけどなー」フニフニ

番外「ぁひゃん!」

キーンコーンカーン......

吹寄「あ、始まっちゃう!そのことは後々聞き出すとして……行くわよ!」

番外「あ、待って!」



姫神「私は。……周りの人があるだけ」

姫神「でも。それよりも。出番が欲しい」


ガチャ

一方「セーラー服よりかいくらかマシだな」

一方「……なンて様だァ」
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:34:56.26 ID:o/q2bOIoo
3時間目〜体育〜

黄泉川「今日は全員着てるじゃん。結構結構」

黄泉川「さてと、出欠を取ったところでお知らせがあるじゃんよ」

吹寄「お知らせ、ですか?」

黄泉川「そうじゃん。もうすぐ2月になるが何かあるか分かるか?」

ハーイ、バレンタインデーデース

黄泉川「それはそうだけど、それとは違うじゃん……」

番外「じゃあ何、黄泉川。せ、先生」

黄泉川「マラソン大会じゃん!1年生は知らなかったかな」

一方「なン……だと……」
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:38:35.26 ID:o/q2bOIoo
黄泉川「ということだから、今日からマラソン大会に向けて体力作りに入るじゃんよ」

エェー! バドミントンガイイデース!! バレーバレー!! バスケナンダヨ!      ケンガクキボォデース

黄泉川「それ全部屋内じゃんよ……」

黄泉川「それにお前たち、ランニングはシェイプアップにも良いじゃんよ。バレンタインで少しでも成功したいなら腰の括れくらい作るじゃん!分かったか?」

ハーイ!  コトシコソフリムカセテミセルワ!!                    ダリィ......


黄泉川「それじゃ広がって、準備体操から始めるじゃんよ」

イチニーサンシーゴーロクシチハチ ニーニーサンシー......




黄泉川「おし、次はふたり組み組むじゃん」


番外「ねぇあなた、顔色悪いけどどうしたの?」

一方「……いや、なンでもねェ」
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:46:14.81 ID:o/q2bOIoo
黄泉川「組み終わったら、最初は腹筋するじゃんよ。片方は補佐頼むじゃん」

番外「じゃあミサカが先にするよ。ちゃんと押さえててよね」

一方「任せろォ」

イーチ! ニーイ! サーン! シーイ! ゴーオ!

番外「……っ!」

一方「……」プルプル

番外「ふ……っ!」

一方「……ゥ」プルプル

番外「……ぷっ、あはははははh痛ったぁ!!」ゴン

一方「おィ何オマエ頭打ってンだ」
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:48:15.28 ID:o/q2bOIoo
番外「あなたがプルプル震えるからあはははは!気が抜けちゃったじゃん、責任取ってよね。痛っぁ……」

一方「押さえるほうも意外と力使うンだな……それより大丈夫か、頭」

番外「痛い……ちょっとコブできたかも」

一方「ちょっと頭向けろォ、それくらいならベクトル操作で……あァ?できねェ」カチカチ

番外「あ、この時間は演算補助下がってるからじゃない?」

一方「そうだったなァ……すまねェ」

番外「別にいいよ。ミサカ寛大だから許してあげる。じゃあ……」

一方「ンだ?」

番外「頭。撫でてくれたら治るかも」

一方「はァ?」
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:53:46.80 ID:o/q2bOIoo
番外「ほら早くしないと手遅れになるよ?あなたのせいでミサカ一生引き篭もりじゃん」

一方「……分ァったよォ」ナデナデ

番外(ふにゅ……じゃねぇよ!ミサカ、困らせるために言ったんだから)

一方「もォいいな……なンか視線を感じるンだが?」カァー

番外「照れてるのかにゃーん?あなた白いからすぐバレるよ」

一方「照れてねェよ!!ほら、次は俺だ」

番外(あれ?ミサカ何でこんなにドキドキしてんの?ワケ分かんない。まさか実はベクトル操作できましたってオチじゃないよね。全身性感帯とか笑えねー……)




一方派妹達「ぐぬぬぬぬぬぬぬぬ」グググググ......

ハンカチだったもの『』

20000号(ふっ、ミサカが縄抜けできないと誰が決め付けたか!てか硬すぎだろコレ)グググググ
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:55:38.83 ID:o/q2bOIoo
番外「はい、押さえたよ」

イーチ! ニーイ! サーン! シーイ! ゴーオ!

一方「ふッ……ふゥ!」プルプル

番外「いーち」

一方「…………つっ!」プルプル

番外「にーい」

一方「………………ぐおォォォ!!」プルプル

番外「さーん」

ジューイチ ジューニ ジューサン ジュージ

一方「グググググ……はァ」バタッ

番外「えっ……」
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:58:54.88 ID:o/q2bOIoo
番外「…………」



番外「3回……?」

一方「もォ無理……死ぬゥ……」ゼ-ゼ-

番外「……」プルプル

一方「笑ってくれェ……。これじゃもやしって言われるのも仕方ねェわ……」

番外「ぷっ、ぎゃはははは!3回!3回って今時の子供でもできるっつーの!」ゲラゲラ




――――次の腕立て伏せに続いて背筋。一方通行が散々な結果に終わったのは言うまでも無い。


番外「これはひどい」
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 00:59:55.36 ID:o/q2bOIoo
黄泉川「次は手押し車じゃん」

番外「ておしぐるま?何それ」

一方「いや知らねェ。他の奴のを見ればいいンじゃねェの?」


番外「なるほど、あれね」

一方「オマエが先にやれェ」

番外「はいはい。次はちゃんとやってよね」

一方「よし任せろォ」
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:01:36.36 ID:o/q2bOIoo
番外「おっ、結構、楽な、もん、だねっ!」ホッホッホッ

一方「ついて行くだけだから楽だァ」

黄泉川「次、交代じゃん」

一方「これならいけるぜェ!」

番外「さてどうだか」

一方「オラオラオラオラァ!」オオォォォォ!!

番外「お、結構やるじゃん。速い速い」

一方「オ……ラ……ォラ」

番外「あ、抜かれたよ?」

一方「……ァ……ふァ……」

番外「まだ半分残ってるよ?……あ、また抜かれた」

一方「ぐふゥ」ズデーン



番外「……」

一方「何も言うなァ……」エグエグ
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:04:28.34 ID:o/q2bOIoo
黄泉川「こんなもんだな。今日は最初だから皆の持久力を調べるじゃんよ」

黄泉川「このトラックで3キロのタイムを計るじゃん。自分のペースで走るじゃんよ」

一方「」

番外「一方通行ざまぁ☆」



番外「あっれー、まだこんなところにいるの?1周抜かしちゃったよ?」

一方「オマエが速ェんだよ……ハァ」




番外「あれ?これで5週、だっけ?6週だったかにゃ?」

一方「ハァ……ゼェ……ウォエ」


一方「」バターン
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:06:34.47 ID:yxmVadJQo
番外も軍用だから体力あるのか
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:07:27.68 ID:o/q2bOIoo
黄泉川「やばいじゃん!コイツ貧血起こしてる!早く保健室に連れて行くじゃんか」

番外「ミ、ミサカが連れていくよ!」

一方「」


昼休み

番外「本当、あなたって体力無さ過ぎじゃない?」

一方「……それは言うなァ」

番外「上位個体が知ったらどうなるのかなぁ?いひひひひ」

一方「……うっせェ」

番外「あなたを保健室まで運んだのはミサカなんだよ?服従するくらい感謝してほしいね」

一方「はいはいアリガトーゴザイマシタァ。それでも4時間目休ンでまで看なくていいだろォが」

番外「あなたが勝手に早退しないように見張ったんですぅ」
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:10:29.88 ID:o/q2bOIoo
青ピ「なぁおふたりさん?よかったらお昼一緒にせぇへん?まだ来たばっかやし学校の案内くらいしてやるさかい」

土御門「にゃー」

上条「あ、あぁ!そそそうだな」

吹寄「ちょっと貴様ら!ここぞとばかりにか弱い女の子に手を出すとは見過ごすわけにはいかないわね」

上条「ふ、吹寄!?」

青ピ「何言ーてまんの。ボクたちは親切っちゅーものをやな」

姫神「吹寄さん。大丈夫。そんな度胸はないわ」

土御門「そうだにゃー。オレは義妹一s 上条「そうだよ俺たちは親切でだな」 ゃー」

吹寄「分かったわ……。ふたりとも、何か困ったらすぐ私に言って頂戴ね。じゃあ行こうか姫神さん」スタスタ

姫神「それじゃ。ばいばい」
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:13:04.70 ID:o/q2bOIoo
青ピ「それでどうするん?」

番外「いいよ。ミサカも周りのことまだよく分からないし。ね?」

一方「……」ガタッ

番外「どーしたの?」

一方「……コーヒー」

番外「だーめーでーすぅー。お弁当持って来たし外で食べようよ外で。ミサカ屋上がいい!て屋上ってどこ?」ズルズルズル

ハナセェ! アヒャヒャヒャ!!   ズルズルズル......


上条「……行くか」

青ピ「仲良いんやなー。めっちゃ羨ましいわー」

土御門「全くもってですたい」ニヤニヤ
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:15:58.74 ID:o/q2bOIoo
屋上

番外「お昼はサンドイッチだよ。ミサカ、あなたに食べさせてあげたくて作ってきちゃった。因みにうちいくつかはハバネロ入りだったりするよ☆」

一方「……はィ?ちょっと聞こえなかったンだが」



番外「――でさ、急に当てられたからどうなるかと思ったよ。あれは流石にミサカも駄目かと思ったね」

一方「トリップしてるからだ。ってかあんな問題ぱっと見で分かンだろ」

番外「トリップなんかしてないし!!あなたなんか腹筋3回じゃん!!しかも貧血まで起こしてさ!」

青ピ「あんな問題て……君どんな学校にいたんや?」

土御門「きっとすごい名門校に違いないぜい。長点上機学園……だったりにゃー?」

一方「……」ピクッ

番外「えぇと、上条さんに土御門さん、青髪さん、だっけ?」

青ピ「呼び捨てでかまわへんで。青ピでええよ」

土御門「にゃー」

上条「あぁ」

番外「うん。それでね――」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:19:30.97 ID:o/q2bOIoo
一方「……ケッ」

上条(な、何か俺も会話に混ざらないとっ!)

上条「そういえばさ、あんたたちは姉妹や親戚か何かか?苗字が同じで気になったもんだからさ」アセアセ

番外「まぁそんなとこ?」

青ピ「それにしては似てへんなー。似てることはふたりとも別嬪さんっちゅーところやな」

番外「そんなこと言っても何も出ないにゃーん」

土御門「メイド服に興味はないか?」キリッ

一方「……」ゴクゴク

上条(さっきからコーヒーばかり飲んでるし、やっぱあいつなのか?いやでも下手に聞いたら冗談抜きで死にかねないぞ……不幸だ)ハァ

上条「な、なぁ」

一方「あァ?」

上条「いやなんでもないです……」コエェ

土御門「……」ニヨニヨ
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:25:16.40 ID:o/q2bOIoo
一方(まったくなーンなンですかァ!?!!?こンなところでアイツらがいるなンてよぉ!!しかもご一緒にランチと洒落込んでやがる……。あン医者、まさか狙ったンじゃねェよなァ?)

一方(しかも土御門に限っては知ってたンじゃねェのかよ!ンだよあン顔はよォ!!羞恥プレイとかクソったれェェェ!!!)

一方(……いや考えろ一方通行。このまま醜態を晒し続けるなんてごめンだ。何でもいい、今できることを考れるンだ)カチッ

一方(演算開始――最適な方法を考えろっ!唸れMNWゥゥゥ!!)ギュギュイーン!!



一方(───────────これだ。まずひとり、確実に味方に付けるンだ。正体を晒してもいいような奴を)

一方「か、上条ォくゥン?ちょっとふたりっきりで話しませェン?」

上条「へ!?」

番外「どったの?」

土御門「さっそくカミやん病が出たにゃー」

青ピ「おいカミやん屋上出ろ」

番外「いやここ屋上だし」

キーーーーーーーーン!! イヤアアアアアフコウダアアアアア!!!   バタン!!
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:27:53.25 ID:o/q2bOIoo
上条「」ガクガクガクガク

一方「ここなら大丈夫かァ?」

上条「あああのこれはいったいなんなんでせうか?」ナニアノハヤサ

一方「おい、落ち着いて聞け」

上条「命だけはお助けくだせえええええ!!」ドゲザー

一方「おィ?」

上条「恐れ多くもお聞きしますが、一方通行だよ……な?」

一方「」

上条「はい?」

一方「分かってた……のか?」

上条「いやまぁ、最初はまさかとは思ったけどさ。よく見たらその杖とかチョーカーとか本人しか身に付けなさそうだし、やっぱ一方通行なのかなー。って何故に女装?」
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:32:38.29 ID:o/q2bOIoo
一方「それは言うなァ……。俺も納得できねェんだけどよォ、立場上名前だけ変えても俺は見た目がコレだから危ないンじゃねェかっていうお考えのようでなァ……まぁ俺は付き添いみてェなもンだ」

上条「付き添い?」

一方「あァ。色々あってアイツが高校に通うようになったンだわ。ンで、アイツが俺と一緒じゃないと嫌だなンてぬかしやがるからこうなった」

一方(断ったらどうせ演算装置オフとかしやがるンだろォな、クソガキが……)

上条「あの子は親戚じゃねーのか。俺だってそのことは気になったけどさ」

一方「まァな。アイツは番外個体、ミサカワースト……俺を[ピーーー]為に第三次製造計画によって生み出された妹達のひとりだ」

上条「……ッ!?」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:36:01.79 ID:o/q2bOIoo
一方「だが安心しろ。生み出されたのは番外個体ひとりだけだ。事実、俺は殺されなかったしアイツもあの通りだ。第三次製造計画自体がどォなったか知らないが、今は大丈夫だろうよ」

一方「それによォ、DNAマップがある限り、今の俺にできることなンざたかが知れてる」

上条「……俺に何かできることはないのか?」イケメンAA

一方「これは俺のケジメだ。三下がすることはねェよ……。あ──」

上条「何だ?」

一方「まァ、アイツと仲良くしてやってくれ。ガッコーってのにずっとアイツは楽しみにしてたンだ。」

上条「……決まってんだろ、そんなこと」

一方「クソったれ……ンじゃ戻んぞ」
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:37:19.75 ID:yxmVadJQo
一方さんかっこいいけど女装してんだよなあ
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga][sage]:2011/02/16(水) 01:38:15.73 ID:o/q2bOIoo
やべ、saga入ってなかった……orz
>>101は殺すでお願いします
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:38:43.48 ID:o/q2bOIoo
屋上

番外「おかえりー。ふたりしてナニしてたのかにゃーん?」

一方「なンでもねェよ。それに俺は男だ」

土御門「えっ」ニヨニ…ヨ?

上条「えっ」バラシテイイノ?

一方「あっ」ヤベ

青ピ「やっぱしなー」

番外「えっ」

土御門「えっ」

上条「えっ」

土御門「えっ」

青ピ「なにそれ怖い」
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:40:19.28 ID:o/q2bOIoo
上条「なんで分かったんだ?」

青ピ「そりゃ見たら分かるっちゅーもんやろ?ボクが女装くらい見破れないなんて思わんといてやー。ボクぁ落下型ヒロインのみならず、義姉義妹義母義娘双子未亡人先輩後輩同級生女教師幼なじみお嬢様金髪黒髪茶髪銀髪ロングヘアセミロングショートヘアボブ縦ロールストレートツインテールポニーテールお下げ三つ編み二つ縛りウェーブくせっ毛アホ毛セーラーブレザー体操服柔道着弓道着保母さん看護婦さんメイドさん婦警さん巫女さんシスターさん軍人さん秘書さんロリショタツンデレチアガールスチュワーデスウェイトレス白ゴス黒ゴスチャイナドレス病弱アルビノ電波系妄想癖二重人格女王様お姫様ニーソックスガーターベルト男装の麗人メガネ目隠し眼帯包帯スクール水着ワンピース水着ビキニ水着スリングショット水着バカ水着人外幽霊獣耳娘まであらゆる女性を迎え入れる包容力を持ってるんやで?見分けぐらいつくわー」

一方・番外「……」ドンビキー

上条「ま、こんなやつだよ」

青ピ「何か事情があるんやろ?そこのミサカちゃんも深い訳があるのも分かる。きっとボクにはどうしようもないくらいのことやろ?だからボクは何も聞かん。でも覚えといてな。何か困ったことがあったら何でも言い?それが友達ってもんや」

土御門「青ピ……良いダチを持って嬉しいにゃー。変態だけど」

番外「まぁ悪い人じゃなさそうだからよかったよ」

一方「悪ィな……」

上条「さーて。このことはひとまず終わりにして、とりあえず飯食わね?休み時間が終わっちまうぞ」
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:43:27.75 ID:o/q2bOIoo
17600号「途中でゴリラに襲われましたがなんだったのでしょう、あの怪物は。とミサカ17600号は驚きを隠せません。オーバー」

14510号「所謂、学校の七不思議とされるものでは? とミサカ14510号は双眼鏡を覗きながら一方通行たちの監視を続けます。畜生、番外個体が一方通行にアーンしてます羨ましい。オーバー」

アーン ムグムグヤメロォ!! アガッモガモガモグモグアンギャアァァァァァァァァ!!! ウッヒャッヒャッヒャ!!!

14440号「本来ならそこはミサカのポジションだったはずです、とミサカ14440号は2枚目のハンカチを噛み締めます。オーバー」グググ

20000号「」イナイ

18264号「おや?20000号がいません。アイツ抜け出しやがったな!? とミサカ18264号はエマージェンシーを宣言します。別にセロリがどうなろうとぶっちゃけどうでもいいけど!オーバー」
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 01:50:30.79 ID:o/q2bOIoo
18264号「おや?20000号がいません。アイツ抜け出しやがったな!? とミサカ18264号は緊急事態を宣言します。別にセロリがどうなろうとぶっちゃけどうでもいいけど!オーバー」

17600号「なんだと、とミサカ17600号は驚愕を露にします!14510号は監視を続行。14440号は直ちに校内に潜入し最優先で20000号を確保してください。オーバー」

10033号「言われたものを持ってきました、とミサカは準備に少々かかったもののどうやら間に合ったようで安堵します。ってかこんなものどうすんだよ」

14440号「やっと来ましたか、とミサカ14440号は100033号に賞賛を送りますGJ」

14510号「先ほどから14889号の応答がありませんがどうしますか?と14510号は確認を取ります。オーバー」

14440号「ミサカたちは一時的にMNWの接続を切っているので通信手段が無線機だけですからね。面倒ですが、14889号はミサカと17600号に任せてください、と14440号は校門を突破します。オーバー」

14510号「上位個体らに見つかったらおじゃんですからね。あのクソガキめ。オーバー」
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 02:06:31.11 ID:o/q2bOIoo


 ここはとある高校。今は授業中だろうか、静寂な廊下に見えるのは一人の少女。場違いな制服が印象的だ。
 亜麻色の髪をしたその少女は目一杯に涙を溜めて、何度もこう呟いていた。

少女「セロリたんどこぉ……ううぅ……」トボトボ

 その影にひとりの少年がいた。彼女とは違い、高校指定の制服を着ており、何ら不自然な点は見当たらない。
 ――隠れている、という点を除いて。

男子生徒(御坂さんがいっぱいいると聞いて!!おのれ魔術師っ!!!)

男子生徒(……あ。自分、魔術師です)

 そして、少女の様子を見ていた少年はひとつの行動に出る。

男子生徒「誰かお探しですか?」

少女「実は――――――」

 
 その瞬間、少女の表情はどうなったのか。知る者はひとりだけ。
 科学と魔術が交差する時、物語は始まる――
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 02:11:40.39 ID:o/q2bOIoo
今日はここまで
高校の授業なんてどんなのか忘れました。違和感あったらごめんなさい

次回はどうなるんでしょうね。勝手に人物が動き回るのでどうなるか分かりません
こんなプロットは無かったはずだ……!
気付いたら修学旅行辺書いてたりしますが、それはまだ先のお話

次回は金曜日辺りです、お疲れ様でした
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 12:07:13.18 ID:80Gm+gFl0
一方派全員集合だな

バレた以上そろそろ女装やめさせてよwwww
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 12:40:04.06 ID:M4KGM/5p0

第一位の頭脳ェ・・・美琴に笑われるぞ

14440号だけどんな個体だか知らない。初出スレは何?
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 19:54:07.47 ID:80Gm+gFl0
>>112
一方通行「……あれ?」だった気がする

14440は一方派でかなりカオスな個体だと思う
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 16:28:20.70 ID:meRFQJ7jo
青ピすげーな

Level5の第六位
全女性愛(オールラブ)
こんなんじゃないかと想像した
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 17:27:32.24 ID:ChyBhdU/0
>>114
ショタコンって知っとるか?
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 19:42:57.31 ID:IH7j6uExo
ショタコンは能力関係なしの性癖
他は全部能力
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 22:57:56.24 ID:5OADJIlHo
今のところ、一方さんの女装はデルタフォースしか見破っていません。よって羞恥プレイは続行!

時間が取れたので初日後半分を投下したいと思います
低クオリティな地の文ですが、台詞だけ読んで貰ってもどうぞ

ところで、投下する時は最初にageたほうがいいのかな
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 23:08:05.93 ID:5OADJIlHo
 俺は昼食を番外個体と三下、糞サングラス、青髪たちと屋上で済ませた後、軽く校内巡りをしたりして残り少ない時間を浪費したわけだが……。


土御門『だからロリが一番なんだにゃー』

青ピ『ロリなら何でもいいんやろうが!』

上条『いやいや、俺は管理人のお姉さんタイプのほうが……』

 ……コイツら、案内する気あンのか? おい番外個体、こっち見て笑ってンじゃねェ。

番外『話に混ざりたいんでしょ?このロリコンもやし』

 はァ? 俺はロリコンじゃねェっつーの。護る者が偶然ロリだっただけだろうが。

土御門『百合子ちゃんも話が分かるクチかにゃー?』

 オマエ、あとで覚えてろよ。愉快なオブジェにしてやるからよォ。

上条『ククッ……お前がそんな趣味だったとはな。てっきりぴっちりスーツな美人秘書だとかその辺だと思ってたんだけど』

一方『……くっだらねェ』

青ピ『もちろん眼鏡やろ?』


 そういえば、コイツらは三馬鹿デルタフォースと呼ばれてたンだったな。……俺の周りには碌な奴がいねェ。
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 23:11:58.99 ID:5OADJIlHo
 今は昼休み明けの午後授業。俺は適当にダラダラしたかったが、散々連れ回られたせいでとてつもなく眠ィ。
 ふと廊下の外を眺めると雪が降っていた。

一方「傘持ってきてなかったな。帰るまでに止んでくれるといいンだが」

 教壇には背の小さな、とても教師とは見えない担任が何か叫んでいる。ヒステリックかァ?
あンな見た目でも更年期障害ってあるンだな。何を叫んでいるのか、眠気のせいでよく頭が回らねェ。

小萌「なんでみんな寝ちゃってるんですかー!?今は大切な能力開発の時間なのですよー!?」

 あァ、なら俺には関係ないな。だってレベル5だし。学園都市第1位だぜ?
周りを見渡すと、どいつもこいつもグロッキーだ。そういや、男子の体育は地獄だったと三下たちが言ってたなァ。俺にとっても地獄だったわけだが。
まぁ、それに加えて昼飯食い終えて眠ィンだろうな。死んだ魚のような目を開けて寝てやがる。カカッ、滑稽だ。
 
 ……オマエも寝てンのかよ。
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 23:17:34.42 ID:5OADJIlHo
 初日から張り切り過ぎるからだよ。ほら、そンなに口を緩ませてンじゃねぇ、涎垂れてんぞ。

一方「……教科書に染みできンだろォが」

 俺はハンカチでそっと口元を拭いてやる。

一方「ァ……」

 後から気付く。ついクソガキのときみてェにいつもの癖が出てしまっていた。ちィっと恥ずかしい。誰も見てねェよな……?

番外「んぅ……」

 その寝顔は普段自分に向けてくる、いかにも何か企んでますよ、と言わんばかりの顔からは想像ができない程純真無垢。
思わず覗き込んでしまった。コイツもこンな顔するんだな。
俺の頭にふと、とある10歳前後の少女の笑顔が浮かぶ。憎ったらしいクソガキ。その笑顔もまた同じもンだ。

一方「そンな顔できるンなら普段からそうしやがれってンだ……」

 そンなこンなで思い耽っては一蹴し、そうして俺も眠ろォとしたその時――
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 23:20:08.00 ID:5OADJIlHo
???「見つけたよセロリたああああああああぁぁぁぁん!!!!!!」


一方「っ!?」

 何が起こった?分からない。理解しようとしても頭が覚醒しない。目が涙で霞ンでやがる。
視界を確保したその時、俺の目には今にも飛び掛って来る、いや飛び掛っている何が目に映り込ンだ。

一方「――――」
 
 無意識にチョーカーに手が伸びる。が、どう見ても間に合わねェ。



                      殺られる!?



一方「――――!」
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 23:23:56.77 ID:5OADJIlHo
 既に乱入者は目の前に迫っている。目と鼻の先ったァこのことか。相手は両手両足をカエルのように大きく広げて覆い被さらンとしている。


 俺はそのままの勢いで押し倒された。

一方「――っ!?」

 痛てェ。すンごく痛てェ。後頭部に激しい衝撃が襲い掛かる。椅子から落ちた? 一瞬意識が飛びそォになるが、必死に保とうとする。
俺はまだ生きている。それなら易々とやられるわけにはいかねェ!

 そして相手の顔をはっきりと確認した。

 ――――――――――あァ?

一方「オ、オマエ……どォしてここに……!?」
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 23:24:28.52 ID:5OADJIlHo
 既に乱入者は目の前に迫っている。目と鼻の先ったァこのことか。相手は両手両足をカエルのように大きく広げて覆い被さらンとしている。


 俺はそのままの勢いで押し倒された。

一方「――っ!?」

 痛てェ。すンごく痛てェ。後頭部に激しい衝撃が襲い掛かる。椅子から落ちた? 一瞬意識が飛びそォになるが、必死に保とうとする。
俺はまだ生きている。それなら易々とやられるわけにはいかねェ!

 そして相手の顔をはっきりと確認した。

 ――――――――――あァ?

一方「オ、オマエ……どォしてここに……!?」
124 :重複書き込みorz [sage]:2011/02/17(木) 23:28:20.80 ID:5OADJIlHo
 その顔はよく知るものだった。茶髪で中学生半ばくらいの少女だった。かつて、絶対能力進化《レベル6シフト》計画で殺害した学園都市第3位のクローン、妹達《シスターズ》。忘れるはずなンてねェ。
いくら懺悔しようが、いくら闇に静み光を護ろうが還って来ない確かに存在した10031人の命。
 俺は残された9969人のうちのひとり、目の前の少女に単純に問いかけた。何でここにいるのか、と。

「そんなこと決まっています、とミサカはセロリの首に腕を回しつつ答えます。ハァハァ」

 ――そうだよな。いくら俺が悔やもうが何をしようが許して貰おうなンざそンな甘いことあるはずがねェ。
今コイツが俺を殺そうが俺は何も文句は言えないのだからなァ……。

 そしてコイツは続けてこう言い放った。

「据え膳食わねば何とやら。抵抗しないということは受け入れたようですね。ではもうミサカを止めるものは何もありません、とミサカはもう我慢できません!!いただきますセロリたぁん!」

 ……………………………あ?
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 23:31:02.13 ID:5OADJIlHo
 俺は悟った。目の前の少女の瞳に光るものがなンであるかを。
例えるならそうだなァ、大好物のおやつを前にしてお預けを喰らった犬っころかァ?

 キラキラしたその目玉。そしてこの時首に回された腕の意味を知った。チョーカーに手が届かねェ!? コイツ、始めからそのつもりでしやがったのか!? 
能力OFFの自分がいかに無力なのか、コイツはよく知っている。知っているはずだ。MNWにより情報を共有しているはずなのだから。

 ある意味、これから起こるだろうことは、死ぬより酷いことなのかもしれねェ……。
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/17(木) 23:32:56.29 ID:5OADJIlHo
???「そンな格好で誘ってるンですかァ?とミサカはセロリの真似をしながら首筋を一舐めします。ぺろぺろ」

一方「……ひゥ!?一舐めじゃねェだろそr……ッ!」

 身体が無意識に反応し、ビクリと震えた。確か神経が集まってるところは刺激に過剰反応するンだよな、と考えていると

???「ミサカにされて感じちゃってるンですかァ?とミサカは続けて制服の中へと手を伸ばします」

???「因みに、今ミサカは一時的にMNWから切断していますので上位個体に発見されることはありませんのでご安心を、とミサカはさわさわ」

一方「……ひィ!?……ぶ、ぶっ殺す!!」
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 23:37:03.99 ID:5OADJIlHo
???「ふひひひひ、あなたにそれができますか?できませんよね?とミサカは即座に否定してみせます」

???「おや?スカートの中はハーフパンツですか。チッ、直パンじゃないのかよ、とミサカは中を見せろと言わんばかりに下ろしにかかります」

一方「誰かたっ助け……!」

 首を横に向けるが、動く奴は誰もいない。どいつもこいつも石像みてェだ。

一方「チキショォ……!」

俺は脱がしにかかっているアイツから逃れようと必死に脚をばたつかせる。
非力なのは午前中のとある授業で分かりきってはいるが、相手は女のガキだ。上手く下ろしにかかれていないようだが、本気になれば容赦なく電撃を放ってくるはず。
これはやべェ、冗談じゃねェぞ……。俺はどォしたらいい!?
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/17(木) 23:38:23.29 ID:5OADJIlHo
一方「オマエ……どこのどいつだ!」

???「どこのどいつとは心外ですね。ミサカの顔をお忘れですか?とミサカは同じ顔をしたミサカたちを思い浮かべながらジョークを吐きます」

20000号「一応答えますが、ミサカの検体番号は20000号です、とミサカは隙を見て一気に下ろします。おりゃ」

一方「やっぱオマエかあああァァァ!!って返しやがれええェェェェェ!!!」

20000号「そうだよセロリたああん会いたかったよおおお!!セロリたんのハーパンくんかくんか」

 …………どォしてこうなったァ。俺なンか悪いことしたっけ? 実験以外で。
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/17(木) 23:40:58.85 ID:5OADJIlHo
20000号「今日のおぱんつは黒ですか、とミサカはスカートの中に潜り込み露となった太ももを嘗め回します。ペロペロペロペロ」

一方「ひィィィィ!!?」

20000号「ミサカはセロリたんに会う為だけに抜け出してきたんだよ?ハァハァハァハァ」

一方「」

 俺は絶句した。何度も思うが、たった半年で個性ってのはこンなに生まれるもンなのか? コイツがいるトコの研究者の顔が見てみてェ。

20000号「今こそセロリたんにミサカの想いを伝えるべき!!ハァハァどうなのセロリたん?」

一方「」

20000号「無言は承諾と取ります、とミサカはセロリたんのおぱんつに手を突っ込m」

一方「やめろおォォォ!!マジでやめろやめてくださいィィィィ!!」

 
 俺……やられるのか……?嫌だ、いやだいやだイヤだイヤダイヤダイヤダこわいコワイコワイコワイコワイコワイコワイ(ry
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/17(木) 23:43:06.79 ID:5OADJIlHo
20000号「仕方ありませんね。では代わりに濃厚な誓いのベーゼを、とミサカはセロリたんの顔をホールドします。ハァハァハァハァハァ」

一方「グググググ……ッ!」

20000号「んんー」

 くそがあァァァァ!! こンなとこでやられてたまるかァァァァ!!!

番外「んにゅ……ミサカの一方通行に何してるのー……?」

 キター! 助けが来やがった!!! 早くコイツを何とかしやがれええええェェェェェッ!!

番外「あひゃひゃ……浮気者のオモチャにはあとでお仕置き確定だにゃーん……ぐぅ」

 おいいいィィ! 寝惚けてンじゃねェェェ!! つーか夢の中の俺はなーンなンですかァ!?
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/17(木) 23:45:34.93 ID:5OADJIlHo
20000号「ふー危なかった。流石にもう駄目かと思ったぜ、とミサカはホッと息を吐きます。というわけでいくよセロリたん☆」

一方「ググググググッ!!」

 あァ……火事場の馬鹿力って本当にあるもンだな。非力な俺でも、徐々にコイツの顔を遠ざけていく。

 が、突如、20000号は動きを止めた。なンだァ? やっと諦めやがったか。

20000号「セロリたんも強情ですね。そんなセロリたんも好きだけど奥の手を使うひょおおおお!!」パリパリリリ

一方「あbbbbbbbbbb」ビビビビビ

 電……撃……? 身体が動かな……ねェ。
132 :地の文ここまで。 [sage][saga]:2011/02/17(木) 23:47:49.10 ID:5OADJIlHo
一方「ひェン……めェ……。なにひひゃが……る……」ビビビビビ

20000号「そんなに強くないから大丈夫だよセロリたああん!それに呂律が回ってないセロリたんも可愛いよおお!!!……ふぅ」

 もう……何も考えられねェ……。ヒーロー…………。

一方「うゥゥ……」ジウッ

20000号「さて……今!我が願望叶えたり!いっくよおおセロリたああああああああん!!!!」



???「待てよ……」
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/17(木) 23:50:08.66 ID:5OADJIlHo
一方・20000号「!?」

一方(さ…下……三下ァ!)

上条「何でオマエが……何でここに居るんだよビリビリ!?」

20000号「ミサカはお姉様ではありません。因みにミサカの検体番号は20000号です、とミサカは思わぬ邪魔に舌を打ちながら説明します。チッ」

上条「あ、そうなんだ」

一方「ひょうなんだ、ひゃねェよ!助けろよ三下ァ!!」

上条「あぁ、任せろ一方通行」
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/17(木) 23:52:08.43 ID:5OADJIlHo
上条「なぁ、20000号。お前たちが一方通行にされたことは知ってる。どんな酷いことをされたか知ってる。俺に想像できない程の苦しみを受けたことも知ってる!だけどよ、だからってお前がやり返していいってことにはならないじゃねえかよ!そんなこと続けて何になる!?復讐したところで何の意味がある!苦しみの連鎖生み出すだけじゃねえかよ!そんなことくらいお前たちは分かるんじゃないのか!?いつか一方通行と分かり合って仲良くなって!そんなハッピーエンドを待っているんじゃないのか!?それでも続けるつもりなのかお前は!?」

上条「……いいぜ」

上条「テメエが一方通行の傷付けようってんなら……」

上条「まずはその幻想を――」

20000号「違います!とミサカは即否定します」

20000号「ミサカを動かしているこの気持ちは幻想ではありません、とミサカはミサカの貧相な胸に手を当てて言います」

20000号「ミサカは……ミサカはセロr……一方通行が好きです、とミサカは告白します」

上条「……えっ?」
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/17(木) 23:55:03.72 ID:5OADJIlHo
20000号「どうかしましたか?とミサカは目の前の鈍感ウニ頭に問いかけますが」

上条「あー……そ、そういうことだっかのか!なぁ、一方通行」

一方「あァ?ひゃからさっさと助けひゃれがェ……」

上条「……いいぜ」

一方「!?」

上条「テメエが女の子の想いを無視しようってーのなら……」

上条「テメエが女の子の心を砕こうっていうのなら……」

上条「まずはその幻想をぶっ殺す!」ソゲブドーン!

一方「いっ……!おォォォォい!?(オマエにだけはそんな台詞言えねェだろうがよぉぉぉ!!)」

20000号「さて、では気を取り直して続きと行きましょうか、とミサカはセロリに向き直して行くよーセロリたああああああああああん!!!」

???「待てえぇぇぇーーい!とミサカは声高々に颯爽と現れます」

一方・上条・20000号「!?」
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/17(木) 23:57:20.44 ID:5OADJIlHo
14889号「おい20000号。こんなところに何でいる?抜け出したと思えば何してんの?」

20000号「も……漏まえら……!」

17600号「まさか師匠が一枚噛んでいたとは。肝心な所で逃げられたが今となっては問題ないか」

20000号「うっせえ!漏れはセロリたんと愛の契りをするんだい!ばーかばーか!」

18264号「はぁ?オマエが何をしたのか分かって言ってんの?」

20000号「モチのロンだし、とミサカは愛に障害は付き物だという言葉を思い出し決意を新たにします。セロリたんの耳はみはみ」

一方「あふぅ……」
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/17(木) 23:57:46.02 ID:p+s32NaDO
20000来てから色々ヤバイな
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:00:16.09 ID:l3/VcQQio
14889号「よし分かった。総員に告ぐ、20000号を確保しろ」

14510「にィィィィまァァァァァンごォォォォちゃァァァァァン?」

20000号「!?」

14510号「うふふうふうふうふふふふふふふふ」

14440号「うわぁ……14510号が鬼のようです、とミサカ14440号は震えが止まりません」

10033号「恋する乙女とは怖いものですね、とミサカ10033号は20000号に同情しま……せん」

17600号「バカな!?14510号の戦闘力が上がっていく……1020……30!信じられん、まだ上がっている!!とミサカ17600号はスカウターの数値に驚愕します」


イマシネ!スグシネ!ホネマデクダケロォ!  ネェ……レールガンッテシッテル?  ァbbbbbbbbbb!!!
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:03:02.60 ID:l3/VcQQio
20000号「」プスプス


14510号「あ、え……騒いでしまい申し訳ございませんでした……とミサカは謝罪します……」

一方「お、おォ……」

上条「こいつはひでぇや」

18264号「14889号は脚の方を持ってください、とミサカ18264号は協力を要請します」

14889号「では持ち上げますよ。よいっしょ」

17600号「荒れた箇所は修復しておきました、とミサカ17600号は報告します」

10033号「あとで20000号はMNW中継の元で三角木馬の刑な。他にもまだあるからそのつもりで」

14440号「お前そんなもん持ってきたのかよ」

14889号「お前も何さっきから頭に乗せてんの?流石にもうスルーしきれんわ」
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:05:20.64 ID:l3/VcQQio
14510号「あー、えーっと……ア、一方通行?今日のことはその、ミサカは改めて謝罪したいというか……後日また改めて会えないでしょう……か、とミサ……」

一方通行「……?……あァ、問題ねェ。打ち止めも喜ぶしなァ」

14510(や、やった!この機に乗じてデ、デデデデートの約束を取り付けました、とミサカはゴーグルを伸ばしたり引っ張ったり痛っ!)

一方「相変わらずだなァ……その癖治せよ。あァ、赤くなっちまってるな。ちょっと大人しくしてろ」カチッ

14510「うぅ……すみません……」

一方(これくらいなら何とかなンだろ……ベクトル操作ベクトル操作っと)

一方「ン。ほらさっさと行け」

14510号「おお、全然痛くありません、とミサカはベクトル操作の便利さを実感してみます」
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:08:13.85 ID:l3/VcQQio
17600号「14510号?何をしているんですか?とミサカ17600号は問いかけます」

14510号「今行きます、とミサカ14510号は返答します」


14440号(今日のところは見逃してあげましょう、とミサカ14440号はミサカの器の広さをひっそりと誇示します)

14889号(ですが14510号。ミサカは諦めたわけではありませんからね、とミサカ14889号はいつか出し抜いてみせると誓います)

10033号(これでミサカを虐めて貰えないのでしょうか……校内プレイ)ゾクゾク

18264号(ググググ……素直になれない自分が恨めしい)
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:11:20.20 ID:l3/VcQQio
キーンコーンカーンコーン

番外「んーっ!よく寝た。あれ?あなたどうしたの、そんなついさっきまでバトってましたみたいな格好してさ。あひゃひゃひゃ、第一位は授業姿勢もアクロバッティングなのかなぁ?」

一方「もういやこのがっこう……」


小萌「……はっ!百合子ちゃんその格好……一体何があったんですかー!?ってもうこの時間!」


土御門(面白そうだったからみんなの意識奪っておいたにゃー。魔術マジ便利)

土御門「…………ぐふっ」


海原(……)●REC

海原「土御門さんの言ってた通りですね、中々面白いものが見れましたよ。今度結標さんも交えて鑑賞会でもしましょうか」



キリーツキヲツケレイッ!アジャジャッシター!
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 00:13:27.20 ID:gZBBb9WCo
変態以外が書く14889号はいつの間にか一方通行にデレデレになってるけど、なんでなの?
まあそれはそれでいいんだけどね!
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 00:17:28.40 ID:l3/VcQQio
ホームルーム

上条「何というか、災難だったな」

一方「オマエなァ……」

番外「ねえねえだから何があったのって聞いてるじゃんこのモヤシ!聞けバーカ!」

一方「オマエまでこれ以上抉らないでくれェ……」

番外(なんかMNWが騒がしいな?……どうやら20000号が何かしたんだろうし、一方通行の[ピーーー]くらいで釣れるよね。ギャハ☆)

番外「まぁいいや、どうせあとでダウンロードするから」

一方「ちょ、おま」
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:19:01.97 ID:l3/VcQQio
一方「っていうかよォ、あンな騒ぎ起こして大丈夫なのかよ。クローン見られちまったぞ?」ヒソヒソ

上条「大丈夫だろ。分身とかそんな感じの能力者だと思ってるだろうさ(みんな何もなかったかのようだったしな……)」ヒソヒソ

番外「分身って質量あったっけ……?学園都市だから何でもありそうだけど」

上条「いや、胸張って言えることじゃないけど、俺たちのクラスは馬鹿だからな」

一方・番外「……」

小萌「そこの3人、静かにしてくださーい」

一方「あ、すンませン」

小萌「では今日のホームルームはここまでですー。ばいちゃー」
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:21:34.77 ID:l3/VcQQio
一方「ふゥ、終わったか」

番外「あっという間だったね。ミサカの思ってたのとちょっと違ったけど」

一方「どンなのを思ってたンだよ……帰るか」

上条「おーい、アクs」

小萌「上条ちゃーん!」

上条「ひぃ!小萌先生!?」

小萌「そんな反応をされると先生とっても悲しいのです……。ところで、今日の補習覚えてますか?」

上条「あっ、えぇーっと、それはですね……」

小萌「そんなことだろうと思いました……忘れないでくださいねー」
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:23:26.23 ID:l3/VcQQio
上条「はぁ……不幸だ」

一方「クカカッ、あばよ三下ァ」

番外「じゃあねー」



一方「……雪、まだ降ってンな」

番外「傘持ってきてなかったよ?」

一方「仕方ねェ、芳川呼b」

番外「別にこれくいらいいいじゃん。ほら帰るよ、どっちが先に着くか競争ね!」

一方「おい待……チッ、風邪引くだろォが……」
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:24:30.75 ID:l3/VcQQio
黄泉川宅

番外「ただいまー」

打ち止め「おかえりー、ってミサカはミサカは飛び込んでみたりー!」

一方「おィ放せクソガキィ!」

芳川「おかえりふたりとも。……ぷっ」

一方「いい加減笑うなァ……」

打ち止め「でも似合ってるよ、ってミサカはミサカは……痛い痛いだからチョップはやめてー」

一方「はァ……」
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:25:58.57 ID:l3/VcQQio
黄泉川「で、初めての学校はどうだったじゃんよ?」

番外「まぁまぁだったよ」

黄泉川「小萌先生のクラスは教え甲斐のある子ばっかで羨ましいじゃん」

番外「そうそう、一方通行が授業中にボロボロになってたよ」

芳川「あら、体育かしら」

一方「……体育なら俺は見学だろ。もォ思い出したくもねェ」

番外「そこは倒れましたって素直に言いなよ。黄泉川の前じゃん」

打ち止め「じゃあ何があったの?ってミサカはミサカは聞いてみたり」

番外「それが何も教えてくれないんだよね」
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:27:34.46 ID:l3/VcQQio
黄泉川「分からないじゃん?」

番外「だって寝てたし」

黄泉川「学生の本業は勉強じゃんよ。しゃきっとするじゃん」

番外「だって、お昼過ぎは眠たくなるんだもん。仕方ないよ」

一方「オマエはお利巧さンして勉強してればいいンだよ」

番外「じゃああなたもしなよ、能力開発ばかりで教養0なんでしょ?」

一方「第1位の頭脳舐めンなよ。大体俺は付き合わされてる身だっつーの」

打ち止め「ミサカも行きたいなー……」

芳川「そのうち何とかなるわよ、打ち止め」

打ち止め「ヨシカワぁ……」
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:31:34.80 ID:l3/VcQQio
夕食後

番外(あーあー、こちら番外個体。聞こえてる20000号?)

20000号(はい聞こえてますよ。今日は酷い目に遭いました。同じ顔に見られながら責められるって拷問すぐる)

番外(ミサカ見てなかったから分からないんだけどさ、あなたがしたんだよね?)

20000号(だとしたらどうしますか?)

番外(録画データ頂戴☆)

20000号(……条件は?)

番外(うーん、寝顔とかだと普通だよね。お風呂シーンならあるけど。あっ、この前うどん食べたんだけどさ、一方通行ったら食べてる最中にくしゃみしちゃって鼻からその、め麺が……ひゃひゃひゃひゃ)

20000号(な、な……!セロリたんのおちゃめ動画だとぅ!?……いいでしょう、ですがそれだけではこの宝物は共有できません。隠しファイルにしてパスワードまでかけて上位権限から守ったものですからふひひひ)

番外(仕方ねぇ!今なら一方通行の湯気なしサービスカットも付けちゃうよ!持ってけ泥棒!!)

20000号(うっひょおおおおおお!!仕事しない湯気だとおおおぅぅぅ!!?……ふぅ、おっと失礼しました。では交換成立ですね)

番外(じゃあねばいばーい。ふふふふ、これで見れるぞ……」

一方「何が見れるンだ?」
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:35:43.45 ID:l3/VcQQio
番外「ひゃ!?何でもないよ、20000号に昼の濡れ場を共有して貰ってなんか全然ないよ!」

一方「な、何やってンだァァァ!!!」

番外「やっべ……逃げるが勝ち」ピュー

一方「鬼ごっこかァ。いいねェいいねェ最っ高だねェ!!狩人を楽しませるならキツネになれよ、食われるための豚になってンじゃねェぞクソアマァァ!!」ダダダダ

キャーキャーオソワレルゥー マチヤガレゴルァァァァァ!!!


黄泉川「打ち止め、何やってるじゃん」

打ち止め「勉強だよ、ってミサカはミサカは漢字ドリルから手を付けてみたり」

黄泉川「……打ち止めに何教えたじゃん?」ヒソヒソ

芳川「飛び級よ?」ヒソヒソ

黄泉川「飛び級?そんなの滅多に聞かないじゃんよ」ヒソヒソ

芳川「それでもあの子ができないなんて保障はないけど?」ヒソヒソ

芳川「それに、いくら情報はMNWで共有できるといってもそんなに甘いものじゃないわ。彼女らは特にね」ヒソヒソ

黄泉川「……はぁ。まぁ本人にやる気があるのならいいじゃんよ」ヒソヒソ
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/18(金) 00:40:53.45 ID:l3/VcQQio
以上です……ふぅ

初日からカオスでしたが、番外個体の青春?はまだ始まったばかり
次回は土日のうちに投下したいと思います。お疲れ様でした
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 00:52:09.45 ID:kLfKaulxo
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 00:59:24.53 ID:CKK8H/Tv0
乙です。
番外個体楽しそうだな。こういう雰囲気ってほかの作品にはなかった気がする。
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 01:29:29.88 ID:pvuxVbixo
一方さんが20000にレイプされる展開まだー?
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 16:22:22.58 ID:bKFw63ug0
これに打ち止め混ざったら姫神さんのインパクトが…
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 20:07:38.18 ID:0Mt5ZOqT0
女臣ネ申ェ…
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/18(金) 21:11:40.45 ID:Zt0eg8Sdo
土御門は面白そうという理由だけで血まみれになったのかよ
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/19(土) 05:48:14.28 ID:5xPGKHuDO
土御門さんパネェな
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/19(土) 20:44:06.43 ID:gKyRxEhDO
今日は日付が変わって0時半頃から投下します。ではでは
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/19(土) 21:42:48.17 ID:TGWbt4dg0
おkk
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:40:23.83 ID:3k24ODHUo
では投下します
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:42:33.63 ID:3k24ODHUo
番外「おはよー!」

黄泉川「おはようじゃん。どうしたじゃん?良い夢でも見れたじゃんか?」

打ち止め「おはよう、ってミサカはミサカは元気に挨拶してみたり」

芳川「そうね、良い顔だわ」

番外「まぁね♪」

一方「あァ眠ィ……」

番外「おはよう一方通行。昨日はお楽しみだったね!」

一方「……はァ……」
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:43:48.34 ID:3k24ODHUo
黄泉川「今日は朝から雪が降ってるじゃん。特に会議もないから一緒に送っていこうか?」

一方「あァ、頼むわ」

番外「昨日は行きも帰りもジロジロ見られてたもんね。今日はナンパされるかも?うひゃひゃ」

一方「……芳川、明日から送れ。いや、今日の帰りからだ」

芳川「嫌よ」

一方「チッ、即答かよ」

打ち止め「ごちそうさまー、ってミサカはミサカは食器を自分で運んでみたり!」

黄泉川「良い子じゃん。一方通行も早く食べるじゃん。また倒れるじゃんよ?」

一方「……食べりゃァいいンだろ。食べりゃァ」
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:46:57.36 ID:3k24ODHUo
番外「あ、ケチャップ取ってよ、一方通行」

一方「あァ?オマエ、目玉焼きにケチャップかァ?目玉焼きは醤油に決まってンだろ」

番外「はぁ〜……分かってないねぇ。どう考えたら醤油になるんだか。第1位の頭脳が泣くよ」

一方「はァ!?キッコーマン舐めンじゃねェぞこら!醤油戦士に不可能はねェ!」

番外「は!?アナタこそ何言っちゃってんの!?醤油なんてしょっぱくて食えるわけねーだろ馬鹿!」

一方「オマエこそケチャップたァなンだ?そンなにケチャップをかけたいならオムレツでも食いやがれ!」

番外「目玉焼きに生クリームでも使えって?バッカじゃねーの!?バッカじゃねえのおおおお!!?目玉焼きは半熟コショウ少々だろ!」

一方「あァ、確かにコショウのねェ目玉焼きはありえねェし、生クリームなンざ言語道断だァ……」


一方「……だがなァ、目玉焼きは八割熱だろォが!!MNWは飾りですかァァァ!!?」
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:48:42.99 ID:3k24ODHUo
番外「なっ……!?半熟馬鹿にするとか超ありえねぇし!しかも八割熱なんて玄人ぶってんじゃねーよもやし!!」

打ち止め「あ……ねぇねぇ、そろそろ行かないと遅れちゃうよ、ってミサ……」

番外「ねぇ最終信号!あなたはどう思ってるワケ?」

一方「おいクソガキ!どォ考えても八割熱だよなァ!?」

打ち止め「えぇっと……ミサカはちゃんと中まで火が通った方が……」

芳川「あなたたち、ケチャップか醤油かで争ってたんじゃなくて?」

一方「そ、そうだったなァ……」

番外「ミサカとしたことが忘れてたよ……」

打ち止め「じゃあ早く……」

一方・番外「打ち止めァ!「最終信号!」」

一方・番外「醤油かケチャップ!どっちだと思う!?」


打ち止め「」
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:49:42.10 ID:3k24ODHUo
黄泉川「早く来るじゃんよー」

芳川「じゃあ、残りの目玉焼きは私が食べてあげるわ」

芳川(目玉焼きはソースに決まってるでしょうに)


窓のないビル

土御門「こんな時間に呼び出しとはどういうことだ、アレイスター」

アレイスター「何のことかな、言わなくても分かっているのだろう?」

土御門「理事会から第1位の監視、と言われれば誰の画策か答えはすぐに出る」

土御門「滞空回線がありながら何故それを使わない?」

アレイスター「……何。ただの暇つぶしだ」
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:50:50.87 ID:3k24ODHUo
土御門「……暇つぶしだと?何がそんなに面白いのか」

アレイスター「興味深いとは思わないか?」

アレイスター「それにだ、久しぶりの指令が人殺しではなく安心しただろう?」

土御門「俺には分からんな。女装男は趣味じゃない」

アレイスター「そうか」

土御門「“コレ”はどうする?」

アレイスター「その辺に置いててくれたまえ」

土御門「全く、理解できんな」

アレイスター「そうだな……例えるなら、現物として存在するDVDとただのデータ。中身は同じでも実感は違うだろう?」

土御門「……それだけか?なら俺はもう戻るぞ」
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:52:23.14 ID:3k24ODHUo
あわきん「用は済んだのかしら?」

土御門「早く帰るか。これでも学生業だからな、遅刻なんてごめんだにゃー」

あわきん「はいはい」

あわきん「……あわきんって何よこの扱い」

土御門「はい?」

あわきん「何でもないわ、ほら行くわよ」

シュン


アレイスター「一見、知らない側からすれば非生産的だが。真は理に適っている」

アレイスター「……それでも興味深いとは思わないのかね?」


アレイスター「さて、鑑賞会と洒落込もうか」
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:53:24.29 ID:3k24ODHUo
車の中

一方「ったく……オマエのせいで食いそびれたじゃねェか」

番外「……あなたのせいだ」

黄泉川「まぁまぁ、その辺にするじゃんよ」

一方「チッ」

番外「……ふん」

黄泉川「目玉焼きに何かけるかで喧嘩したらしいじゃんか?」

番外「やっぱりケチャップだよね?黄泉川」

一方「醤油しかありえェだろ……」
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 00:53:39.47 ID:qBIyjzds0
あわきんwwwwww
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:54:38.23 ID:3k24ODHUo
黄泉川「そんなことじゃんか……。いい?人ってみんな違うじゃんよ。それこそ、顔も違えば性格も違えば夢も違う」

黄泉川「目玉焼きに何をかけるかの違いなんて些細なものじゃん」

黄泉川「私も昔は同じようなことで喧嘩したこともある」

番外「黄泉川も?」

黄泉川「そう。芳川が目玉焼きに何をかけるか知ってるじゃん?」

一方「いや、そォいえば見たことねェな」

黄泉川「遅くまで寝てるからじゃんよ……」

番外「で、何かけるの?ケチャップ?」

黄泉川「……ソースじゃんよ」

一方・番外「ソース!?」

黄泉川「そうじゃん。私はそのまんまが一番っていつも言ってるのに……」

一方「……はァ?」

番外「……へ?」
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:55:45.47 ID:3k24ODHUo
黄泉川「因みに、打ち止めはケチャップとソースを混ぜてるよ。知らなかったじゃんか?」

一方「知らなかったぜェ……。あのクソガキがそンな技を……」

番外「ミックスだなんてミサカ思い浮かばなかったよ……」

黄泉川「そういうことじゃん。好みの味付けで人間は量れないじゃん」

一方「あァ……。俺が間違ってたよォだ。すまねェ、番外個体」

番外個体「ううん。ミサカも悪かったよ……。1%くらい」

一方「……そォかよ。だがまァ、その……なンだ、今度ケチャップをかけてみるわァ」

番外個体「……うん!ミサカも仕方ないけど醤油使ってみてもいいよ」

黄泉川「……ふふっ、そろそろ着くじゃんよ」
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:56:42.62 ID:3k24ODHUo
学校

番外「……ってことがあったんだけどね」

上条「へぇ〜、オマエもそんな拘りがあったんだな」

青ピ「目玉焼きで喧嘩かぁー。なんか眩しいやないか」

一方「オマエはどォなンだよ、三下ァ」

上条「俺か?俺はなぁ……特に拘りはないな」

番外「何もかけないの?」

上条「ソースがあればソースをかけるし、醤油があれば醤油。ケチャップが残ってればケチャップ……って感じだな」

上条「ま、ウチの冷蔵庫なんか調味料さえ空っぽなんかザラなんですけどね……」

一方「オールマイティか……。三下も中々やるじゃねェか」

番外「なるほど……。そんな手もあったとはね……ミサカもまだまだだよ」
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:57:34.40 ID:3k24ODHUo
土御門「おはようだぜい。間に合ったかにゃー?」

上条「おお、土御門か。まだ小萌先生は来てないからセーフセーフ」

土御門「コンビニで新刊巡りしてたら遅れたぜよ」

青ピ「……ほぅ、それでどうやった?」

土御門「それはそれはやばかったにゃー!」

番外「何がやばかったって?」

一方「……オマエ、ここでも同じことしてンのか」

土御門「今週はなんとロリ 上条「な、なんでもない!ただの漫画だ!気にするな、俺たちは健全な少年だ!」にゃー」

一方(あれェ?こんなの昨日もあったよォな)
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 00:59:07.69 ID:3k24ODHUo
番外「ふーん、ミサカも漫画ならよく読むよ」

青ピ「ミサカちゃんはどんなの読むん?」

番外「えぇっとね、スラ○ダンクとか幽○白書とか?」

土御門「それはまた懐かしくもあって尚且つ名作だにゃー」

上条「それ、懐かしいのか?」

上条(あっ、記憶がないの忘れてた。名作ってくらいだから、知ってないとやばいことだったりするか……?)

一方「オマエ、部屋に篭って何読ンでンのかと思ったらそンなもン読ンでたのか」

番外「蔵馬マジやっべえよ!あ、でもミサカは鴉が一番好き。あなたも読んでみたら?あなたのことだから飛影とか愚呂兄弟とか好きそう(笑)」

土御門「桑原も男気があって良いにゃー。幽助も忘れちゃ困るぜよ」

青ピ「ボクぁー雪菜さんが一番や!あぁ、でも螢子さんも静流さんも良いわぁ。選びきれへんでー」

上条「は、はは。そうなのか」

一方(話について行けねェ)

ローズウィーーップ!  ジャオーエンサツコクリュウハァァ!  ユゥゥキナサァァァァァン!!
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:00:52.99 ID:3k24ODHUo
小萌「こらー!ホームルームはもう始まってるんですよー!?」


一方「あ、すいませェン」

一方(なンでまた俺が謝らないといけねェンだァ?)

番外「ろーずうぃーっぷ」ビシッ

一方「いってェ!!」

小萌「こら、百合子ちゃん。何してるんですかー?」

一方「すンませン……(チックショォォォォ!!)」


姫神「蔵馬。かける。飛影」

吹寄「何言ってるの?姫神さん」
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:02:57.70 ID:3k24ODHUo
1,2時間目〜美術〜

教師「ムッシューマドモワゼール。今日は水彩画を書いてもらいます」

上条「水彩画?」

教師「前回まで、水彩画の描き方を教えてましたね。この作品が期末試験の点に入るので張り切ってください」

教師「あ、言い忘れましたが、お題は自由ですから」

番外「自由ねぇ……。!あひゃ」

一方「絵、ねェ……。(絵の具の乗りはベクトル操作でどォにでもなるが、俺に絵心なンかあるのかァ?)」
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:04:53.84 ID:3k24ODHUo
上条「何描いてんだ?」

番外「ん……これ?もやし」

一方「……」

一方「……あ゙ァ!?」

土御門「いやいや、これは立派なもやしだにゃー」

 画用紙には見事に腹筋が割れたもやしが描かれていた。

一方「これは俺への当て付けかァ!?」

番外「凄いでしょ。ミサカ会心の一作だよ」

教師「おう……。なんと前衛的な絵なのでしょう」

一方「前衛的過ぎンだろォが……」
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:07:43.13 ID:3k24ODHUo
番外「じゃああなたは何描いてるのかなーん?」

一方「おィ!それは見せもンじゃ――」

 
 それは一見、白と黒で塗られていた絵だった。
 
 普段、黒という絵の具は使われることはほとんどない。絵を齧ったとこがある者ならば知っていて当然のことだろう。
この絵も同じく、何色かの色を混ぜて作っているのであろうか、よく見ると青っぽくもあり、茶色っぽくもある。
 
 薄暗い闇のように見えるそれの中にひとりの少年が佇んでいる。
その右手にはひとまわりもふたまわりも小さな少女の手が。その手は少年から握り締められているようにも、少年を引っ張ってているようにも見えた。
少女の周りに闇はなく、真っ白でいて、かといって何も塗られていないわけではない。
教室の照明に反射するように、薄く水色や黄色、ピンク色に光って見えるそれは、まるで幻想のような光景であった。

 彼らふたりの視線の先には一体何があるというのだろうか――


一方「……」プルプル

上条「これは……」

番外「ぁ……」

土御門・青ピ「……」
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:08:37.77 ID:3k24ODHUo
一方「……な、なンだよ」

番外「き、綺麗……」

上条「あぁ、こんな幻想は俺の右手でも壊せねぇな……」

土御門(一方通行、オマエは……)

青ピ「なんか、ボクの絵ぇが恥ずかしくなってくるぐらいやわぁ」

一方「……ふン」

土御門「にゃー?ところで、カミやんは何描いてるんだにゃー?」

上条「い、いや俺は別に!?」

番外「何これ?白い服の女の子に、あ……ミサカこの制服見覚えあるよ」

上条「こ、これはだな、大切な人というか守るべきものというかその……」

土御門「よーくその絵見せてみるにゃー!!」ダッ

上条「ぎゃああぁぁー!!お前らにだけは見せるわけにはいかねー!!」ダダダダダ

番外「ほらほら、逃げられちゃうよ!!」ガタッ
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:11:05.51 ID:3k24ODHUo
一方「……」

青ピ「なぁ、知っとるか?絵には描き手はんの心が表れるんや。自覚するしないに関わらず、な」

一方「……心、ねェ」

青ピ「そうやで。絵は言葉よりものを言う、ってな」

青ピ(きっとその絵の女の子はキミにとって大事な子なんやろうな。絵は言葉よりものを言う、か……。我ながらよく言うわ)

青ピ(……その子も、絶対に手放すんやないで)

青ピ「はぁ、ボクも手放さなんように気を付けんとな」

 彼の絵にはツンツン頭や金髪サングラス、低身長な担任といった……たくさんの笑顔が。その中には白髪の少女、いや少年と寄り添う茶髪の少女もいる。
 
 そしてたった今。会ったことのないであろう、顔も知らない少女が茶髪の少女の反対側に――白髪の少年の右手に描き加えられた。


青ピ「それにしても、腹筋の割れたもやしなぁ……。そうゆうことなんやろね」
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:11:48.82 ID:3k24ODHUo
上条「じゃあ、お前は何描いたんだよおおお!!」ダダダダダ

土御門「言うまでもなく、舞夏に決まってるにゃー」ダダダダダ

番外「余所見してると捕まっちゃうよー!!」ガシッ

上条「あっ、しまった……!!」

土御門「……カミやーん?この子は誰なのかにゃー?」

番外個体「どれどれぇー?」

青ピ「カミやん、何描いたんやー?」ヒョコッ
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:12:43.63 ID:3k24ODHUo
番外・土御門・青ピ「これは……両手に花……なのか!?」

番外(こっちの人……それにこの制服はやっぱり……)

吹寄「……これは頂けないわね。放課後、クラス会議を行います!」

姫神「こっちの子。知ってる。そっちの子は確か……」

上条「ええっ!?俺絵を描いただけなのに!?」

オオー! カミジョーヌッコロス! コレモサンジゲンノコナンダロ? フコウダー


一方「……あ、絵の具が袖に着いちまったァ」

一方(絵は言葉よりものを言う、ねェ……)
186 :化学って、小萌先生の担当でしたよね? [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:14:20.01 ID:3k24ODHUo
3時間目〜化学〜

小萌「はーい!3時間目は先生のバケガクなのですー」

小萌「それで吹寄ちゃん。準備はできてますかー?」

吹寄「はい、小萌先生」

小萌「はーい、今日は炎色反応についていっちゃいましょうー」

小萌「あとで皆さんにも実験してもらいますからねー、先生がまずお手本を見せるので見ててくださーい」

小萌「これは大切なことですが、実験する時は危ないので保護眼鏡でちゃんと目を保護してくださいですー」

 小萌先生がガスバーナーに何かの欠片を近づける。そして、欠片が蒼い炎に包まれた瞬間、エメラルド色の炎が現れた。

番外「ひゃあ!見て見て、色が変わったよ!?」

スッゲェェェ!! キレー!!

小萌「これが炎色反応ですー。それじゃ、皆さんも手元のガスバーナーで試してみてくださーい」
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:15:29.97 ID:3k24ODHUo
番外「早くやろう!ミサカ興奮していろんな所が勃っt」

一方「分ァったらちったァ静かにしやがれ!人様の前でンなこと言うンじゃねェよ!」

一方(コイツらは肝心なところで羞恥心ってもンが欠けてやがンのかァ?)

番外「……」

一方「どォした、点けないのか」

番外「……あなたが点けてよ」

一方「あァ?火の点け方くれェ入力されてンだろ」

番外「それはそうなんだけどさ、いくら知識や技術が入力されてるといっても、やっぱりミサカは初めてなんだよね」

一方「知識や技術はあるのに初めて、だァ?なンだその矛盾は……甘えてンじゃねェぞ」

番外「いいじゃんいいじゃん。早く点けてよ」

一方「仕方ねェな……。ほらよ」

ボッ

番外「ッ!?」ビクッ
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:16:42.53 ID:3k24ODHUo
一方「…………ァ?」

番外「え、な、何見てんの!?ヤラしい目で見んな!」

一方「ふーん……」ニヤニヤ

一方「オマエ、火ィ怖いンだろ」

番外「!?」

一方「図星ってかァ?いいねェいいねェ、そンならお望み通り出力上げてみっかァ!!」

ボボボボッ!

 金属の筒から出る蒼い炎が、あっという間に彼の頭より高くへと昇っていく。

番外「」ガタガタガタガタ

一方「あンときは散々俺をドンパチやってくれてたのによォ……なンだその様ァ!ギイヒャハハ!!」
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:18:50.05 ID:3k24ODHUo
 その時、金属の筒の上半分がポロッと外れた。調節螺子を緩め過ぎたのだろう。
知っていると思うが、掃除がし易いように、ガスバーナーは上半分と下半分が外れるようになっているのだ。

ボボボボボボボボボボボボッ!!!

 ――――天井が焦げた。真っ白な髪も、焦げた。焦げたというより、一瞬で炭化した。
そして火は消えた。安全面からか、自動で締めるようになっているのか。元栓が締められたようだ。

一方「」プスプス

番外「……」

番外「あ……あっひゃひゃひゃひゃ!ぶひゃはひゃひゃはは!!!だっせー!!!だっせええええぇぇ!!!」ゲラゲラ

小萌「だっ、大丈夫ですかー!?」
 
 当然。その後、一方通行は怒られた。目を保護していただけマシだったのだが、その間も放心状態だったという。
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:20:44.29 ID:3k24ODHUo
一方「」ズーン

番外「ぷぷっ、調子に乗るからじゃん。良かったね、髪だけで済んで」

一方「うっせェよ……。話しかけンな……」

番外「でも、アフロのあなたもカッコイイよ。あひゃひゃひゃ」

一方(俺のサラサラヘアーが……ベクトル操作ベクトル操作)カチッ

番外「あぁー……なんだ勿体無い。そのほうが似合ってたのにさぁ」

一方「……おィ、実験とやらはしねェのか?」

番外「あ、そうだった。ほら、点けてよ」

一方「あァ!?やってられっか!オマエが点けやがれ!」

番外「だから付けられないって言ってんじゃん。聞こえなかった?」

一方「付けれンのに付けれないってどォいうことだよ……」

 そして、番外個体が恐る恐る、炎にさじでいろいろな欠片や粉を近づけていくと、それらは赤や橙、紫や緑に輝いた。
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:21:28.51 ID:3k24ODHUo
番外「ほぇー……なんか凄く綺麗だね」

一方「そォかよ、それは良かったな」

番外「でもこれ、どっかで見たことあるような……何だっけ」

一方「花火かァ?」

番外「それそれ!ミサカ、生で見たことないけどさ、こんな風にいろんな色だよね」

一方「まァ、これと同じ原理だからなァ」

番外「なんでこんな風になるのかな?」ウーン

一方「あァ、それはだな。炎色反応ってーのは、熱によって原子の電子が励起して(中略)でスペクトルが出るわけだァ」

番外「いやよく分かんない」
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:22:20.40 ID:3k24ODHUo
一方「おい。俺がひとりで喋ってるよォで恥ずかしいだろォが」

番外「とりあえず、金属を燃やせば綺麗になるってことは分かったよ」

一方「正しくは、金属元素だがなァ」

番外「じゃあ、花火もこれが入ってるの?」

一方「そォいうことになる」

番外「へぇー……ミサカも花火見てみたいなぁ」

一方「今は冬だから難しいだろォなァ」
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:22:47.44 ID:3k24ODHUo
番外「うぅ……いつになったら見れるのさ?」

一方「花火ってのは夏に見るもンらしいからなァ」

番外「あと半年も先!?これは酷くね!?」

一方「仕方ねェだろォがよ」

一方「だがまァ、オマエが見てェのなら、そのうちクソガキも見てェ見てェ言い出すンだろォよ」

一方「……そン時にでも見せてやる。だから大人しくしてろ」

番外「ギャハ☆じゃあ帰ったら教えてあげよーっと」

一方「いや今は無理だから。いくらクソッタレの学園都市でも冬にはねェよ」

一方(学習装置で何を学ンでンだァ……?いや、気にしたら負けだな)


小萌「うう……先生が言うこと全部言われちゃったです……」
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:24:12.86 ID:3k24ODHUo
4時間目〜国語〜

番外「くーくーしーきーけれかれ!からかりかりかるかれかれ!」

一方「」

番外「しくしくししーしきしけれしかれ!しからしかりしかりしかるしかれしかれ!」

一方「」

土御門(ぷぷ、いい様だにゃー)

上条「」

土御門(こっちもいつも通りぜよ)


青ピ(男のセンセはつまんないわぁ。保健室で寝てたいわ)

養護教諭『あら、ズル休み?いけないコね』

青ピ『ぼ、ボクは……あっ』

青ピ「…………ふぅ」
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:26:02.08 ID:3k24ODHUo
どっかの物陰

海原「やばい可愛い。着信音にしてもいいですよね」

あわきん「……面白そうだから私も来てみたけど、昨日みたいなことは起きないかしら?」ワクワク

海原「結標さん!?あなたは外にいたはずじゃ……?」

あわきん「何よ、面白いことは自分たちだけで、ってわけ?私も混ぜなさい」

海原「でも作戦じゃあなたは……」

あわきん「どうやら下部組織もやる気満々のようよ?あれだけ面白いものを見せられたんだもの」

海原「でも、彼に知られたら大変ですよ?彼が暗部の人間を見逃すと思いますか?」

あわきん「その時はその時よ。……ほら見て?アイツ、目が点になってるわ」プププ
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:27:20.87 ID:3k24ODHUo
昼休み

一方(なンだァ……?気のせいか、チリチリと変な感じがやがる)

一方(海原の奴と同じだ……。まァ気のせいか。あンふたりは仕事中らしいからな)

番外「ほら何ぼーっとしてんの?行くよ!」

一方「また屋上かァ?」

番外「ミサカ、あそこ落ち着くんだもん。こんな狭い教室じゃなくてさ」

一方「だから引っ張ンな。テメェの身体くれェテメェで動かせる」


そして屋上

一方「コーヒー美味ェ……。生き返るぜ」

番外「苦いだけのどこが美味しいんやら。ミサカ理解できないよ」

一方「お子ちゃまはカフェオレでもごっくンしてればいいンだよ」

番外「いや、ミサカ、ココアのほうが好きだし」

一方「はァ?カフェオレ舐めてンじゃねェぞ!!」

番外「ブラックしか飲まないあなたが言うな!」

上条「……はぁ」
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:28:23.16 ID:3k24ODHUo
窓のないビル

ステイル「」

ステイル「……で、何を飲んでいるんだ?」

アレイスター「カフェオレだ」

ステイル「……で、その哺乳瓶みたいなのは何だ?」

アレイスター「考えてみろ。この状態でティーカップから飲んでみたまえ。どうなるか分かるだろう?」

ステイル「……」

アレイスター「君も一杯如何かね」


ステイル「いらねぇよ馬鹿」
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:29:22.30 ID:3k24ODHUo
再び屋上

一方「今日は肉が多いじゃねェか。よく分かってンな」

番外「これは黄泉川が作ったんだよ。ミサカ寝坊して作れなかったし」

一方「そォいや、起きたのも俺と同じくれェだったな」

番外「せっかく、ミサカが野菜たっぷりヘルシーお弁当でも作ってあげようと思ったのにさ。残念☆」

一方「野菜しか入れない気だろォが。……これを全部炊飯器で作ったと思うと凄げェな」

番外「学園都市製の炊飯器はこんな機能もあるのかねぇ」

一方「いや、そンな機能あって堪るk……ンだ?」

番外「ほら、あーん」

一方「……うぜェ」

番外「あーん」

番外「あーん……?」

一方「……チッ」
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:30:06.95 ID:3k24ODHUo
一方「………………ァ?」

上条・土御門・青ピ「……」

一方「…………だあああァァ!!テメェの手で食えるわァァ!!」ガツガツ

番外「ぶー」

上条・土御門・青ピ「……」ニヨニヨ



上条「でさ、次のホームルームなんだけどさ」

番外「午後は2時間ともそれだったね。何があるんだろ」

青ピ「多分、修学旅行のことやろな」

土御門「にゃー。差し詰め、班分けでもするんじゃないのかにゃー」
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:31:12.50 ID:3k24ODHUo
番外「しゅーがくりょこー?」

一方「俺が聞いてた話だと、2月末にはマラソン大会があるンだろ?」

上条「1年間の計画表だと、修学旅行は2月半ばに予定されてるみたいだぜ」

一方「おィおィ、どンだけイベント満載なんだよこの学校はよォ……」

番外「ねぇねぇ、しゅーがくりょこーって何?」

青ピ「修学旅行ってのはなぁ、学年のみんなで色んなトコに泊まりで旅行するもんや」

一方「そのまンまじゃねェか」

上条「お前も初めてなのか?」

一方「俺がそんなことすると思うか?」

上条「だな。……すまん」

一方「ったく、気にすンじゃねェよ」
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:32:15.24 ID:3k24ODHUo
番外「ふーん、じゃあミサカと同じだね」

土御門「で、そこでだ。どうせなら同じ班にならないかにゃー?」

青ピ「そうや。どうやろか?」

番外「ミサカはあなたと一緒だったらどこでもいいよ」

一方「あァ……?勝手にしやがれ」

上条「じゃあ決まりだな!でも、ミサカが女の子ひとりだと可哀想だから、誰か入れないか?」

土御門「にゃー。ならアイツ辺りでどうかにゃー?」

青ピ「よっしゃ!なら取られる前に先に誘うで!」



姫神「……!出番が。来た予感」

吹寄「姫神さん?あなた朝からちょっと変じゃない?」
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 01:36:15.47 ID:3k24ODHUo
今回はここまで。やっぱり半日分ずつ投下したほうが読み易いのではないでせうか
書き溜めはここから3日分くらい?はありますが、添削をしていないので出来はまだまだです……

2日目後半部分の添削が終われば、今日の夜にでも投下します。それではお疲れ様でした。ではでは
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 01:44:38.80 ID:qBIyjzds0
自分の投下したいやり方でいいと思う
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 16:42:28.48 ID:fx42uHoZ0

目玉焼きは八割熟に塩コショウオンリーだろ
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 17:41:37.53 ID:QEge0CwDo
醤油戦士懐かしいな
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 20:39:51.98 ID:daPbSB3qo
青ピさんマジイケメン
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 21:14:50.04 ID:VVMgSAHfo
ここから濃厚な
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/20(日) 23:36:42.74 ID:3k24ODHUo
目玉焼き談義ですか、わかりません
因みに自分は、白身部分はそのまんま、最後に八割熱の黄身にケチャップをかけて一口派です

添削をしていると、登場人物の面識にズレが見つかりました。なので、2日目後半の途中までとなります。すみません
では投下します。
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 23:39:21.43 ID:3k24ODHUo
5,6時間目〜ホームルーム〜

小萌「この時間ですが、今日はみなさんに修学旅行について話たいと思いますー」

吹寄「修学旅行?……あぁ、2月中旬でしたっけ」

小萌「その通りなのです!それで今日はみなさんに自由行動の班と、自由行動の予定を決めて貰うのです!」

土御門(予想通り……だな)

小萌「それではいきなりですが15分あげます。班をちゃちゃっと決めちゃってくださーい」

上条「小萌先生ー。班は何人ですか?」

小萌「あまり多すぎると大変なので、5人か6人くらいでお願いしますー」

小萌「はいスタート!」
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 23:40:28.69 ID:3k24ODHUo
青ピ「よし行けカミやん!」

上条「おう」


上条「な、なぁ」

姫神(……来た!)

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           厶イ:::::::::ーヘ            ´/ノ.::::::\_/.::::::/イ  }     「一緒に行かないか――吹寄」
            ノイ::/i:::ハ         {:::::::::::::::::::::::::::∧丿
                |/  |::::::|\     , -‐='::、::::::::::::::::::::/
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211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 23:41:59.24 ID:3k24ODHUo
姫■「」

吹寄「……えっ?」

土御門「えっ?」

青ピ「えっ?」

■■「これは。想定の。範囲外」

青ピ「な、なぁ姫神ちゃん!ボクらと一緒に行かへんか!?カミやんもいるで!!!」

土御門(青ピGJ!)ビシッ


吹寄「誰が貴様などと一緒に行くかあああああああああああ!!!」

上条「ぶべら!」バキィ!
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 23:45:33.39 ID:3k24ODHUo
上条「」チーン

一方「何やってンだァ?」

土御門「何、いつものことだにゃー」

番外「1ラウンド1発KO。8秒でしたぁ」



上条「おぉ、姫神。よろしくな!」

一方「復活早ェ……」

姫神「うん。よろしく。上条くん(これで一気に。差を縮めれば。もしかすると)」

番外「よろしくね、姫神さん」

一方「……よゥ」

姫神「……うん。よろしく」ジー

姫神(現実は。そんなに。甘くはなかった)

土御門(……ま、そのふたりはにゃー)
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 23:47:24.39 ID:3k24ODHUo
小萌「班決めは終わりましたかー?」

ハーイ

小萌「1年生の修学旅行先は関西だとは知ってますよね?京都・奈良・大阪の3泊4日ですよー」

小萌「それではあとは、このしおりに載ってる通り、自由行動の計画を立ててくださいですー」

一方「いきなり計画かよ、早ェ……。それに行き先くらい先に言えよ」

小萌「ガイドブックなんかはここにあるのでじゃんじゃん使って結構なのです。それじゃとっとと立てやがれー」

ワーワー ドコイクー?
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 23:48:24.93 ID:3k24ODHUo
上条「えぇっと……自由行動は2日目の京都巡りか?」

土御門「それと3日目の大阪もだにゃー」

番外「きょーとって何?」

一方「京都かァ?俺は行ったことねェから知らねェぞ」

上条「えーっと、京都といえば……何だ?歴史が深い、とか」

青ピ「金閣寺、やな。あと生八橋や。そして……」

番外「そして?」

青ピ「舞妓はんやあああああああああぁぁぁぁ!!!!!」

一方・番外・上条「」ビクッ
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 23:49:58.35 ID:3k24ODHUo
土御門「舞妓さんはロリじゃないにゃー……」

青ピ「知っとるか?舞妓はんは大体は高校生くらいから修行するやろ?」

土御門「にゃー……」

青ピ「せやけどな、中には中学生の頃から修行してはる子もいるんやで?」

青ピ「もしかしたら、小学生の頃からしてる子も……」

土御門「!?……行くぞ、青ピ」

一方「……!?」ピクッ

番外「どうしたの?」

一方「ンや、なンでもねェ」
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 23:50:48.95 ID:3k24ODHUo
上条「姫神は京都出身なんだよな。どうなんだ?」

姫神「確かに。小さい頃から。修行する人はいる」

青ピ・土御門・一方「」ガタッ

上条「何やってんだ?」

番外「あなたまで何してんのさ」

一方「あ……あァ?」

一方(何故だ、勝手に身体が動いた……?)

一方「座りっ放しでケツが痛くなっただけだァ」
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 23:53:21.70 ID:3k24ODHUo
上条「で、どこ回るんだ?」

土御門「金閣寺はまず決定だぜよ」

番外「きんかくじ?」

青ピ「金閣寺ってのはやな、金色のお寺や」

番外「芳川が食べてたお菓子の箱にそんなお寺が描いてあったような……」

土御門「きっとそれだにゃー」

一方「黄金の寺かァ……。(面白そうじゃねェか……)」ニヤニヤ

番外「何ニヤついてるの?キモいんですけど」

姫神「きっと。見てみたいのかも」

上条「俺も見てみてーな」

番外「ミサカも見てみたいし、金閣寺は決定だね」
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 23:55:43.30 ID:K41fvAGAO
「伏見稲荷大社」も良いと思う。
赤い鳥居が大量にある道がある
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 23:57:14.49 ID:AaomdQ+/o
俺も京都行きたくなってきた
来週末にでもここで巡ったとこなぞって行くか
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/20(日) 23:58:29.14 ID:3k24ODHUo
一方「他はどォする。この銀閣寺ってのは、銀でできてンのか?」

土御門「あー、銀閣寺は別に銀色なわけじゃないにゃー」

姫神「銀閣寺は。正しくは東山慈照寺。足利義政が建てた」

上条「本当の名前じゃないのか?」

姫神「うん。金閣寺も。本当は北山鹿苑寺」

土御門「で、その中心になる建物を金閣、銀閣って呼ぶんだにゃー。銀閣は金閣から名前を取ってるんだぜい」

番外「それでその辺全部をまとめて金閣寺、銀閣寺って呼んでるの?」

土御門「そういうことだぜい。ミサカちゃんは物分りが早くて助かるにゃー」

上条「じゃあ銀閣寺には行かないのか?」

一方「金閣には行って銀閣には行かないってか。行くに決まってンだろォが!!!!!」
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:00:11.51 ID:I5cXIFnio
青ピ「ほな銀閣寺にも行こか」

土御門「今の時期だとそうだにゃー。いいものが見れるかも知れないぜよ」

番外「この、きよみずでら、ってのは?」

土御門「それはだにゃー......」

2日目の計画終了


上条「このまま3日目の計画も立てようぜ」

一方「3日目は大阪だな」

土御門「ここになると、行く場所は絞らないといけないぜよ」

番外「青ピはオススメとかないの?その話し方ってカンサイベンでしょ?」

上条「あぁ、青ピは似非関西弁だから無理だな」

青ピ「……」
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:01:50.23 ID:I5cXIFnio
一方「じゃあ何処に行くんだ?」

姫神「パンフレット。これは。遊園地?」

上条「遊園地?……何々、ユニb」

番外「おぉっ!?」

土御門「どうしたんだにゃー?」

一方「あー……やべェ」

パンフ『期間限定!ラヴリーミトンがやってくる!』

上条「どっかで聞いたような……」
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:02:50.98 ID:I5cXIFnio
上条「あぁ、このことじゃねぇか?ほら、次のページに載ってるな」

番外「おおゲコ太!そうそうこれこれ!!」

上条「アイツもお熱みたいだしな。あ、もしかして……?」

番外「……よし、決めた。ココに行こう」

一方「はァ゙!?何がよくて遊園地なンざ行かなきゃなンねーンだよ!!」

青ピ「いや……アリや」

土御門「自由行動だから遊園地に行こうがアリだと思うぜよ?」

上条「俺はどっちでもいいけどな」

姫神「私は。楽しければ。いいと思う」

番外「よし!じゃあ決定!!」


一方「こンなンありかよ……」
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 00:05:18.00 ID:kHWN8FkVo
青ピがアニメ版にゃんこい!のハルヒコにみえてきた
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:07:23.61 ID:I5cXIFnio
上条「……それで、遊園地に行こうと思うんですがどうでせうか……」

小萌「いいですよー」

上条「へっ?いいんですか?」

小萌「その日は平日なのでそんなに混んでないでしょうし、上条ちゃんたちなら大丈夫だと先生信じてるのですー」

上条「小萌先生……ありがとうございます!」

小萌「でも、あまり羽目を外さないそうにするのですよー?」

上条「は、はい。分かってます」

土御門(まぁ、無理なことだにゃー)

青ピ(またカミやんは何かしでかすやろなー)

一方「……ま、良かったンじゃねェか?」

番外「うん!」
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 00:07:53.86 ID:QZFyiwLDO
京都で遭遇する舞妓はんのほとんどが観光客なのに。
青ピェ…
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:09:42.85 ID:I5cXIFnio
放課後

一方「ンじゃ、帰るか」

上条「よォちょっといいか?」

一方「ン……三下か。何の用だ」

上条「いや、途中まで一緒に帰ろうかと思ってな」

一方「……俺が?三下と?」

番外「ミサカはいいよ?」

上条「はは、悪ぃな」

一方「……チッ」
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:11:31.14 ID:I5cXIFnio
テクテクカツカツ......

上条「お前、修学旅行の準備とかどーすんだ?」

一方「……そォいや考えてなかったな」

上条「俺もなんだけどさ、よかったら今から日用品くらいは寄って行かねーか?」

一方「まだ時間はあるンだ。急ぐ必要もねェだろうよ」

番外「じゃあさ、ミサカ寄りたいトコがあるんだけど」

上条「何かあるのか?」

番外「セブンスミストっていうんだけどね。NMW内で今すっごく熱いモールだよ」

一方「相変わらず、くっだンねェことに使ってンなァ」

番外「くだらなくなんかないし!あなたは乙女心を学ぶ必要あるね。そんな格好のクセに」
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:13:25.86 ID:I5cXIFnio
一方「それによォ……。オマエ、この前芳川とクソガキとで行かなかったかァ?」

番外「あのときは芳川がへばって回りきれなかったんだもん。最終信号は途中で飽きたとか言うし」

一方「あンクソニート……篭ってばっかだからだ……。場所は分かンのか?」

番外「ここからどう行くんだろ?あのときは車だったし」

上条「なら俺が案内するよ」

番外「じゃあお願いね、ヒーローさん♪」

一方「……」

上条「何してるんだ?」
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:14:32.98 ID:I5cXIFnio
一方「あァ、ちょっと電話してた。今日は遅れる、ってなァ」

番外「あ、ごめんね。気を使わせちゃったかな?」

一方「……気にすンな。」

番外「んにゃ。最終信号に伝えちゃった。帰りに寄ります、って。ぎゃは☆」

ヴー、ヴー ピッ

打ち止め『ずっるーい!ってミサカはミサ』

ピッ

一方「……」

一方「……何か買って帰ればいいンだろ」

番外「ですよねー」

上条「それじゃ行きますか」
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:16:43.64 ID:I5cXIFnio
ザワ......ザワ......

上条「んー、そろそろだな。しっかし、今日は混んでるな……」

番外「人が多いね。学校帰りだからかな?」

一方「歩き辛ェ……」

ドン

少女「あっ、すみません!」

一方「あァ?」

少女「ごめんなさい。ちょっと話してて……」

一方「……おォ、気ィ付けろよ」

少女「あ、はい……」
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:19:01.62 ID:I5cXIFnio
サテンサーン? ナニシテルンデスカー?

少女「あ、待って初春ぅー!」

ソレデデスネー、コノサキニオイシイパフェガ…… ……フトルヨ?


番外「杖なんかついてるからでしょ。リハビリしたらいいのに。あ、ミサカが両手持ってあげようか?いちに、いちに」

上条「ぷっ、何だかお爺ちゃんみたいだな」

一方「勝手に想像すんンなァ!!」


???「ちょっとアンタ!」

上条「へっ?」
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 00:24:05.42 ID:I5cXIFnio
今日はここまで。
京都はたくさんの名所があるので考えるのが楽しいですね

2日目の残りは修正した後、今日の夜に投下します。お疲れ様でした。ではでは
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 00:34:13.05 ID:pBetEoS1o

そうだ京都へ行ってくる
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 00:49:16.52 ID:bAiWfwFAO
なあ、ふと疑問に思ったんだけど、小学生女子の俺はよく知らないんだが、修学旅行って在学中に一度しかないイベントなんじゃないの?
まあ、進学校じゃ高一のうちに行くとこもあるみたいだけど。
でも小萌てんてーの言い方だと毎年ありそうな…
そうすると、遠足でもないし、なんて呼ぶんだ?

まあ、お風呂イベントやら同衾イベントやらが見れるんなら超どうでもいいんですけど。
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 00:53:27.48 ID:crJo1Vbvo
校外学習とか、宿泊訓練とか、旅行実習とか
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 03:15:28.11 ID:ohNseFtco
無駄知識
金閣寺と銀閣寺の住職は共通。
そしてその住職は2億円の所得申請漏れを指摘されている
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 07:27:47.18 ID:sHhh2DLAO
ああぁぁぁあもおぉぉぉぉぉ!!

美琴うぜぇぇぇぇ
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 14:57:34.13 ID:JeNSYn/jo
>>237
ヘェ〜ヘェ〜ヘェ〜ヘェ〜ヘェ〜
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/21(月) 22:37:19.48 ID:I5cXIFnio
では投下します
2日目後半の後半です。恒例の放課後イベントってやつですね

2億円の所得漏れ、見てみました。住職ってブルジョアだったけ…?
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:39:17.93 ID:I5cXIFnio
???「さっきから呼んでんのに何無視しちゃって!あームカつく!」

上条「Oh......ビリビリか。こんなところで何してるんだ?」

御坂妹「いいから勝負よ!勝負、とミサカは憤怒の形相をしたお姉様の真似をしてみます」

上条「お前、御坂妹か。無表情でそんなこと言われてもな……勢いはそっくりだったけど」

御坂妹「はい、ミサカの検体番号は10032号です、とミサカは以前、あなたにプレゼントして頂いたネックレスを見せつけてみます」

一方「オマエ……妹達か。ンなとこで何してやがる」

御坂妹「ミサカは散歩していたのです、とミサカはネットワークにヘブンスミストなう。と流した某個体を羨ましく思って来た訳ではありませんと説明してみます。女装セロリぶふぃー」

番外「あぁ……だからごめんごめん」

御坂妹「上位個体をなだめるのに一苦労しましたよ、とミサカはアルバイト代を保護者に請求する算段をしてみます」
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:40:10.77 ID:I5cXIFnio
一方「俺は保護者じゃねェ」

御坂妹「まぁいいでしょう。ちょうど会ったのも何かの縁。ミサカも同行してもよろしいでしょうか、とミサカは了解を求めます」

一方「元々そのつもりで来たンだろォが……」

上条「別にいいぜ。ちょっとくらい遅くなってもスーパーのタイムセールには間に合うし」

御坂妹「では行きましょう、とミサカは浮き足を隠さず進軍しm」

???「ちょちょちょっとアンタ!」

上条「また妹達か?」

???「アンタが何でこんなトコにいるのよ!!」

上条「あー、悪いな。お前はどのミサカだ?」
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:41:43.07 ID:I5cXIFnio
美琴「はぁ?だから何度言えば分かんのよ!私には御坂美琴っていう名前があるのよ!!」

上条「なんだ。ビリビリのほうか」

番外「へー……これがお姉様かぁ」

美琴「なんだって……って母!?何でいんのよ?ってかあれ、何か違うような……。若い?」

番外「ミサカは番外個体《ミサカワースト》。妹達の期待の新人でーす☆はじめまして、よろしくねお姉さま♪」

美琴「……え?」

一方「超電磁砲か……」

美琴「……誰?」

美琴「……」

美琴「アンタ……一方通行!?ってぷっ、何その格好!!」

一方「あァそうですよォ、学園都市第1位の俺が女装して悪いかゴルァ!!」
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:42:51.60 ID:I5cXIFnio
美琴「何のつもりかは置いといて、また何か計画が……」

上条「いや、その計画は一方通行が潰した。安心しろとは言えないけど、大丈夫だ、御坂」

番外「そゆことだからさ、お姉様。この女装野郎はミサカに任せてよ」

美琴「……そう。まぁ、こんな格好でいるくらいだし、大したことじゃなさそうね」

上条「で、御坂さん?もう行ってもよろしいでせうか?」

美琴「あ、そうそう。アンタもここに用があったの?し、しし仕方ないから、私も付き合ってあげるわ!!」

美琴(実は跡をつけてましたー、なんて言えるわけないでしょ!)

番外(うわー、これはひどいね)

番外「ミサカもそのほうが心強いよ。このふたりは使えそうにないし、お姉様のセンスには疑問があるけど仕方ないね」

美琴「何をぅ!?いいわ、この美琴様のセンスに脱帽するがいい!」

上条「いや、ビリビリの趣味だと無理があるだろ。俺らのほうがまだマシじゃね?」

一方「超電磁砲のセンスがどンなンかは知ンねェが……俺にも女もンのブランドの知識くれェはある」
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:44:17.43 ID:I5cXIFnio
美琴「好き勝手言ってくれるじゃないの……いいわ、どっちが似合うか勝負よ勝負!」

番外「どうでもいいけどさ、ミサカは早く行きたいんだけど?」

シュン

黒子「お姉様!初春を見ませんでしたか!?」

美琴「く、黒子!?アンタ、今日はジャッジメントの集まりって……!?」

黒子「初春の奴、忘れてどっか行きやがったんですの!!……って、あら?」

一方・番外・上条・御坂妹「今のうちに……」コソコソ

美琴「あ、ちょ……逃げ……」

黒子「こんの類人猿がああああああああ!!!お姉様をたぶらかすとは許しませんのおおおおおぉぉっ!!!」

上条「ひいぃぃ!!」
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:46:10.02 ID:I5cXIFnio
一方「何があったかはどォでもいい、ヒーローの犠牲は無駄にはしねェぜ……」コソコソ

番外「ばいばーい」コソコソ

御坂妹「ミサカの初体験のためです。あなたのことは忘れません、とミサカは……」コソコソ

黒子「…………あら?あらららら?」

一方・番外・御坂妹「……あ」

黒子「お姉……様……?」

番外「……えっ」

御坂妹「あ、やべ」

黒子「ここにもお姉様?」

美琴「ん?」

黒子「お姉様に大きい、お姉様?お姉様のお姉様とお姉様とお姉様……?」

番外「……ひぅ!」ガシッ

御坂妹「ミサカは自己の危機管理能力に則り一方通行の背に隠れます」サッ

一方「おィ、何掴ンで……」
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:48:41.59 ID:I5cXIFnio
黒子「おねえさむわあああああああああぁぁぁ!!!!!」

番外「う、うあああああぁぁ!!」ギュウ

一方「な、ななな……?」カチッピ

黒子「いただきますのおおおおおおおおおおぷぎゅる!」ドテチーン

一方「いきなり飛び掛ってきやがった……ンだコイツァ?」カチッ

黒子「」ピクピク


番外「ぁ……ぅ……」ペタン

一方「おィ、大丈夫かァ?」

御坂妹「ふぅー、危ねぇ危ねぇ……。まじコイツだけはどうしようもねぇわ、とミサカは冷や汗を拭います」

番外「……」プルプル

美琴「ご、ごめん!」

一方「……なンなンだ?アイツは?ジャッジメントってのは風紀を守る仕事じゃねェのかよォ」

美琴「なんというか、その、あの子はちょっと変というか何というか」

一方「世も末だぜェ、護ってくれる奴に襲われるたァな」

御坂妹「イカれた時代ですね」
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:50:04.12 ID:I5cXIFnio
一方「チッ、で、三下の奴はどこ行ったンだァ?」

美琴「そういえばいないわね。逃げ出したか、その辺で気絶してるか……」

御坂妹「あの人は変態ツインテールの初撃でふっとんでいきました、とミサカは懇切丁寧に説明します」

一方「まァいい。オマエはこれを回収してさっさと失せろ」

美琴「その子はどうするのよ」

一方「適当に中で休ませるわ。俺としちゃァ、そっちの奴を野放しにするほうが怖ェ」

御坂妹「トドメ、刺しますか?とミサカはお姉様に同意を求めますが」

美琴「……そうね。引っ叩いてでも帰らせるわよ」

一方「帰らせる?オマエはどォすンだ」

美琴「もちろん、アンタたちについていくわよ」
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:51:03.33 ID:I5cXIFnio
一方「あァ?」

美琴「勝負。忘れてないわよね?」

一方「三下もいねェのにかァ?」

美琴「ちょっと待ってて。…………出ない」

一方「携帯か。三下にか?」

美琴「そ。出ないわね、あの馬鹿……。メール送っとくから先に行っちゃいましょ」

一方「コイツ、どォすっかな……。動けるか?」

番外「ぅ……腰が抜けちゃった……」

美琴「まぁ、仕方ないわよね。分かるわ、その気持ち」

一方「……はァ」カチッピ

番外「ん?」

一方「暴れンなよ」


美琴「……お、おおおお姫様抱っこここここ!!!!???」

番外「」
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:52:05.54 ID:I5cXIFnio
一方「あァ?なンだこの面ァ?」

一方(無意識にこんな抱き方したが、問題ねェよなァ?クソガキだと喜んだり恥じいたりすンだろォが……)

一方(やべェ、こンなンだと逆に俺が恥ずかしい)

番外「あ、あ……」パクパク

御坂妹「番外個体が鯉みたいです、とミサカは思ったことを素直に口に出します」

一方「どォした。俺がお姫さまを助けに来た白馬の王子様にでも見えたンですかァ?」

番外「ば、ばっかじゃねえの!?早く降ろせよ!!」バタバタ

美琴(いいなー……)

一方「クキカカカ!!そンなに暴れられるとうっかり落としちまいそォだァ」


上条「ハァ、ハァ……悪い、絡まれてた」
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:53:05.82 ID:I5cXIFnio
美琴「おっそい!全く、どう考えたらそんなことになるのよ!!」

上条「それは上条さんだからであって……お?」

一方「ン?」

上条「お前たち、そんな関係だったのか?いや、恋愛は自由だけどさ。周りを見て欲しいというか」

ガヤガヤ...... オンナノコドウシ? ピロリーン♪ ソウイウカンケイナノカシラ?  ......フタゴ?

一方・番外「……へ?」

一方「……降りろ」

番外「……なら早く降ろしてよ」

美琴(私なんか手を繋いだくらいしかないのに)

御坂妹(ミサカはプレゼントを頂きました。どうやらミサカのほうが1歩リードのようです)


一方「早く着替えてェ……」
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:54:15.28 ID:I5cXIFnio
美琴「ほら、この柄なんていいんじゃない?」

番外「えー……それって子供が着るようなやつじゃん。これなんか格好良くない?」

美琴「それは大人っぽ過ぎるわよ。あーこれ、雑誌で見たやつじゃない!もう出てたんだー」

御坂妹「ふたりともまだまだですね、とミサカはこのコーディネートをあてがってみます」

ワーワーキャイキャイノ 



上条「暇だな」

一方「あァ」

上条「……いつもあんな感じなのか?」

一方「……あァ。女の買い物に振り回されンのは、男にとって一度は経験するもンだ」

上条「……だな」

一方「……」
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:56:14.28 ID:I5cXIFnio
上条「腹、減ったな」

一方「あァ」

上条「勝負って何のことだったんだろうな」

一方「さァな」



美琴「んー、やっぱり大人っぽいというか背伸びし過ぎでしょう」

番外「これでも抑えたほうだよ。お姉様が子供っぽいだけじゃないのかにゃーん」

御坂妹「そのファンシーパジャマで言われても説得力がありません、とミサカは事実を宣告します」

美琴「はぁ!?アンタらまでそう言うワケ?同じ私なら分かってくれると思ったのに!思ったのに!」ダンダン

番外「でもミサカはこれがいいなぁ」

御坂妹「ミサカはこれが……。外出は制服姿が基本ですが、院内なら着れそうですね、とミサカはあの医者にねだってみることを決意します」
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:57:05.19 ID:I5cXIFnio
美琴「まぁいいわ。会計しましょう」

番外「でもミサカお金ないよ」

御坂妹「ミサカも軽食程度の持ち合わせしかありません」

美琴「私が払ってあげるから心配しなさんな。お姉様からのプレゼントよ」

番外「ありがと。でもまぁ、あそこのもやしに払わせるつもりだったんだけどね☆」

御坂妹「始めからそのつもりです、とミサカは心中を吐露します」

美琴「アンタねェ……。それにしてもアイツが人に物を買うなんて。それにしても」ジー

番外「どうしたの?」

美琴「思うんだけど、アンタは私の数年後の姿になる訳よね?」
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:57:35.80 ID:I5cXIFnio
番外「うん、そうだけど」

美琴「……胸。私もそうなるのかしら」

御坂妹「羨ましいのですか?とミサカはお姉様の貧相な部位に視線を向けながら察します」

番外「ひゃひゃ。ミサカわっかんなーい」

美琴「でもDNAが同じならそうなるわよね……」

御坂妹「遺伝情報からみるとそうですが。環境も加味しなければいけませんよ、とミサカは補足しますが」

御坂妹「……正直、ミサカも同様の期待を抱きかねません」

番外「ミサカはお薬で成長させた訳だからさ。調整されたのかも知れないし」

美琴「ずるいわ……」
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 22:58:16.43 ID:I5cXIFnio
アヒャヒャヒャ! ヒンニューハステータスダニャーン! スコシハアルワバカーッ! ダイズデスカ?トミサカハ......


上条「……何飲んでんだ?」

一方「……コーヒー」

上条「空きっ腹にはキツくないか?」

一方「慣れだよ、慣れ」

上条「俺も何か飲むかな」

上条・一方「……」ゴクゴク

上条「……まだ来ないな」

一方「……あァ」


......サカハミサカハカケダシテミタリ!

一方「……あァ?」
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:00:51.59 ID:I5cXIFnio
打ち止め「見つけたー!ってミサカはミサカはあなたにタックルしてみたり!!

一方「ぐふゥ!」ブシュー

上条「うわぁ……コーヒーで虹ができてやがる」

一方「ゴフッ、ゲホ……こンのゲホッ!クソガ、ゲホッ!キィィ!!!」

打ち止め「あなたが悪いんだよ!なんでこんな楽しいことを秘密にするの?ってミサカはミサカは訪ねてみたり」

一方「……俺のどこが楽しそうに見えンだ?ゲホ」

打ち止め「でも番外個体は楽しそうだったよ?ってミサカはミサカは番外個体のつぶやきを反復してみたり」

上条「おお、打ち止め。久しぶりだな、元気にしてたか?」

打ち止め「あ、ヒーローさんだ!ミサカは元気だよ、ってミサカはミサカは元気に返事してみたり!」

一方「……で、オマエは何しに来たわけ?」
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:01:59.46 ID:I5cXIFnio
打ち止め「ミサカもショッピングしてみたい、ってミサカはミサカは駄々をこねてみたり!」

一方「ひとりで来たわけじゃねーだろ。芳川辺りか?どこにいやがる」

打ち止め「……あれ?ヨシカワはどこ?ってミサカはミサカは辺りを見回してみる」

ハァ......ハァ....

打ち止め「あー!ヨシカワー!こっちだよー、ってミサカはミサカは手を振ってみる!」

芳川「もう駄目だわ……私、ここで死ぬのね……」

一方「オマエ……そうだな、いっぺン死ンでみたほうがいいかもなァ」

上条「えぇーっと、この方は誰なんでせうか?」

一方「ウチに居候してるクソニートだ」

芳川「失礼ね、元は立派な研究者よ」
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:03:10.48 ID:I5cXIFnio
打ち止め「ヨシカワはね、ミサカを世話してくれた人なんだよ、ってミサカはミサカは説明してみたり」

芳川「今は私にしかできない、私にしか掴めない光を求めて旅をしてる最中よ」

一方「何言ってンだオマエは」

上条「世話してって……まさか、あの実験の……?」

芳川「そうなるわね」

一方「三下ァ。コイツはムカつく奴だが、それなりの恩はある」

打ち止め「ヨシカワは悪い人じゃないよ、ってミサカはミサカは右手を握っているヒーローさんに説明してみるんだけど……」

芳川「いいえ、この子が思ってる通りよ。私もあの実験には関わっていた」

芳川「……私も同罪だわ。許されることじゃない」

芳川「いえ、私は科学者として、あの計画に携わっていた。ある意味、この子より罪は重いかもしれないわ」

打ち止め「ヨシカワ。そんな風に自分を言わなくてもいいんだよ?ってミサカはミサカはなだめてみたり」

一方「……まァ、口だけは達者な奴だ」
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:04:10.72 ID:I5cXIFnio
上条「……いや、すまん。俺が悪かった」

打ち止め「そういえば、番外個体はどこ?ってミサカはミサカはここにはいない番外個体について聞いてみる」

上条「そういえばまだ戻ってこないな」

一方「……遅ェな」

芳川「あら、女の買い物は長いものよ?」

一方「待ってる人間のことも考えやがれってンだ、クソが」


美琴「待ったー?」

上条「どこまで行ってたんだ?」

美琴「すぐそこ」

上条「……近っ!」

御坂妹「ふふふ……今夜はミサカのミサカの為だけのファッションショーです、とミサカは……」

番外個体「ふぃー……重い重い」
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:05:10.01 ID:I5cXIFnio
一方「……普通、準備くれェでそンなに買うかァ?」

番外「いやぁ、気が付いたらこんなになっちゃってさ」

一方「ン、ひとつ寄越せ」

番外「いや、あげないよ?」

一方「持ってやるって言ってンだ」

番外「なぁんだ。ミサカ、てっきり目覚めたのかと思ったよ」

一方「目覚めねェよ!!ンなことあってたまるかァ!!!」

打ち止め「いいなー、ってミサカはミサカは指を咥えて紙袋を見つめてみたり」

御坂妹「上位個体……」

美琴「アンタはあのときのちっこいの!?(ってなにこれ可愛いー!!)」キュン
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:06:12.77 ID:I5cXIFnio
打ち止め「あ、お姉様だ!ミサカは検体番号20001号、打ち止め《ラストオーダー》だよ!ってミサカはミサカははじめまして!」

美琴「あ、よろしくね。打ち止め」

美琴「……で。この子といい、あの子といい……アンタは何がしたいわけ?」パキポキ

芳川「ハーレムよ」

一方「……はァ?」

芳川「一方通行が9971人の妹達とハーレムを迎えることで、レベル6へ……昇華する」

番外「うっわ。そんな目でミサカたちを見てたの?最低だわこのもやし」

御坂妹「ミサカの心と身体はあのひとだけの物です、とミサカは断固拒否します」
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:07:37.63 ID:I5cXIFnio
一方「いやいや、おかしいだろそれェ……。殺す数の半分でなれるとかなンなンだよォ」

芳川「今いる妹達で、殺さず、傷つけず、誰もが幸せになれる。を条件に演算させてみたわ」

芳川「知ってるでしょう?あのパソコン、結構売れてるみたいよ。何やら各々を同期させて演算効率を高めるとか。試験的に並列演算効果を調べてるんでしょうけどね」

芳川「……個人レベルだと高を括っていたんだけど、予想以上の効果だったわ」

一方「オマエそンなことしてやがったのかよォ!……誰もが幸せになれるだァ?」

芳川「その過程には、9971通りの嫌がらせ、かっこ性的なものを含む。も含まれているわ。他にも色々」

番外「おっ?」

一方「おっ?じゃねェよ!肝心の俺が幸せになれねェじゃねェかァァァーッ!!」
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:08:26.36 ID:I5cXIFnio
美琴「それくらいされても文句は言えないんじゃないかしら」

御坂妹「10031人分の嫌がらせ、ですか」

芳川「私は甘いから。優しいんじゃなくて甘いの。働かなくても悠々自適になるのなら何だってするわ」

一方「うわァ……」

芳川「ま、無理なんだけど。レベル6の演算にMNWがついていけるか、それが問題よ」

芳川「レベル6は未知の領域だし、演算なんてレベルじゃないかもしれない。妹達を仮に新造するにしても、あと何人必要なのやら」

御坂妹「今のミサカたちではできないでしょう、とミサカはシミュレートしてみます」

芳川「仮に、その事実を上層部に知られても何もできないでしょうね。スーパーコンピュータでも足りないかもしれないし」

一方「オマエ怖ェよ……」

芳川「……全部嘘よ」

一方「嘘なのかよ!」
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:09:24.99 ID:I5cXIFnio
美琴「ですよねー」

御坂妹「並列演算といっても、個人用モデルの集まりですからね」

番外「なぁんだ、つまんねーの」


上条(言ってることがよく分からん。でも、一方通行がハーレムを築こうとしてることは分かった)

上条「……いいぜ」

上条「テメェがハーレムエンドを迎えr」

一方「ハーレムじゃねェっつってンだろォがああァァ!!」カチッピ

上条「あばりゃああああ!!!」ドーン
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:10:35.89 ID:I5cXIFnio
ファミレス

一方「……でェ、なンでオマエらまでいるンですかねェ?(確か、最初は修学旅行の準備のはずだったよなァ)」

打ち止め「どうしたの?」

芳川「細かいことをいちいち気にする男はモテないわよ。あっ、私はこの海鮮パスタで。あとサラダひとつ」

ウェイター「では注文をご確認しますね。ハンバーグ&ステーキセットとエビドリア......」


上条「俺までよかったのか?(何か大切なことを忘れてる気がするけど)」

美琴「いいんじゃない?流れに任せちゃえばいいのよ(そ、そうよ美琴!身を流れに任せるのよ!!)」

一方(結局、コイツらの服買っただけじゃねェの?)

番外「これはなんだろね?」

御坂妹「ボタンのようですね、とミサカは押してみます」ピンポーン

一方「ちょ」

ウェイター「はい。何か御用ですか?」

一方「……あ、すいませェン。間違えましたァ」

番外・御坂妹「…………ごめんなさい」
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:11:32.41 ID:I5cXIFnio
芳川「ほら、あなたたち。注文が来るまでにドリンクバーでも行ってきたら?」

上条「じゃあ俺が行ってくるよ。何がいいんだ?」

美琴「あ、じゃあ私も行ったげるわ!」

番外「ミサカは自分で行くよ。なんだか面白そう」

御坂妹「ミサカも好きな飲み物がどれでも飲み放題というものに興味があります、とミサカは席を立ちます」

打ち止め「ミサカも行くー、ってミサカはミサカは駆け出してみたり!」

芳川「私はエクスプレッソで」

一方「オマエ、ただ動きたくなかっただけだろ」

上条「お前は何にするんだ?」

一方「……コーヒー。ブラックで」

上条「おう」


芳川「仲、良いのね」

一方「……ンなことねェよ」
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:12:19.53 ID:I5cXIFnio
黄泉川宅

一方「やべェ疲れた」

番外「玄関で倒れられても困るよ。ほら立て」

一方「先を行きたきゃ屍を乗り越えて行けェ」

番外「言ったね?」ムギュ

一方「いってェ!!何踏ンでンだよ!」

番外「乗り越えろって自分で言ったじゃん」

一方「避けて通るとかあンだろォが!!」

打ち止め「ただいまー!ってミサカはミサカはダッシュしてみる!!」ムギュ

一方「あだおおあああああああァァ!!」


芳川「こんなところで何伸びてるの?」

一方「」チーン
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:15:05.99 ID:I5cXIFnio
上条宅

上条「……忘れてた」

インデックス「で、とうまは何してたのかな?」

上条「買い物をしてきました」

インデックス「で、とうまは何してきたのかな?」

上条「晩ご飯を忘れて買い物をしてきました」

インデックス「で、とうまは何を持ってるのかな?」

上条「お試し用歯ブラシセットと......」

インデックス「で、ご飯はまだなのかな?それ、ただで貰えるやつだよね?その口元のソースは何なのかな?」

上条「…………」

インd「とおおおおおおおおおまあああああああああ!!!」

ウガアアアアアアアアアアアアアアァァァァ!!! フコウダー


スフィンクス『俺の晩飯。喰われた』グゥー
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:16:09.33 ID:I5cXIFnio
常盤台中学女子寮

美琴「……不思議ね。アイツらは何であんな格好でセブンスミストにいたのかしら……」

黒子「どうしかしましたか、お姉様?」

美琴「ううん、何でもないわ」

黒子「まさかとは思いますが、あの男のことですの?」

美琴「それもあるけど、それとはまた別件よ」

黒子「それもある……?やっぱり考えていらしたの!!」

美琴「ちょ、あ、えええっ!?」

黒子「この黒子……。いい加減、お姉様を目覚めさせてみせますわ!!」


チョヤメナサイクロコー! デスノオオオ!!! ビリリリリ!!! アフン

寮監「何をしとるんだあいつらは……罰を下さんとな」パキポキ
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:18:20.00 ID:I5cXIFnio
再び黄泉川宅

打ち止め「そういえば、何の準備だったんだろう、ってミサカはミサカは思い出してみたり」

打ち止め「……またどっか遠くに行っちゃうのかな」

打ち止め「…………嫌だよ」

打ち止め(あの人なら何か知ってるかもしれない、ってミサカはミサカは…………ぐぅ)zzz



一方「修学旅行のこと、クソガキに言ってなかったな」

番外「言ったほうがいいんじゃね?」

一方「ンや、言ったらどォせ、ミサカも行きたいー!なンて吼えるだろォよ」

一方「アイツはあン医者のとこに預ければ問題はねェ。……いざとなったら」

番外「いざとなったら文字通り飛んで戻ればいいし、ね。仕方ないなぁ、ミサカも秘密にしといてあげるよ」

一方「……ン」
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/21(月) 23:23:02.73 ID:I5cXIFnio
これにて2日目終了です。
修学旅行編は次の次、くらいですかね。今週末くらいから始められる予定

次回は明日か明後日です。お疲れ様でした。ではでは
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 23:24:19.89 ID:GhGuu57S0

修学旅行はカオスな予感
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/22(火) 23:13:57.60 ID:l8/fBqm2o
では投下します。
これなら次回からスーパー修学旅行タイムになりそうです

あと冥土帰しについてですが、今までのセリフ欄では“冥土”となっていましたが、フル表記にしました。
ちょっと縁起が悪く感じたもので、気になる人はすみません。
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:17:17.82 ID:l8/fBqm2o


打ち止め「もしもし?ってミサカはミサカは受話器の向こうに話しかけてみたり」

冥土帰し『その声は打ち止めだね?こんな時間にどうかしたのかな?』

打ち止め「あの人と番外個体が何か準備してるみたいなの、ってミサカはミサカは報告してみる」

打ち止め「またあの人はどこか行っちゃうみたいなんだけど……学校ってどこかに行くものなのかな……」

冥土帰し『修学旅行のこと、話して貰っないんだね?』

打ち止め「しゅーがくりょこう?」

冥土帰し『その様子だと、まだのようだね?』

打ち止め「ミサカはまた置いてけぼりにされちゃうの?ってミサカはミサカは」

冥土帰し『これから回診の時間だから、長話はできないんだ。こっちに来れるかい?』

打ち止め「……うん」

冥土帰し『それじゃ、また後でね?』

ガチャ ツー、ツー

打ち止め「……行かなきゃ」
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:18:38.94 ID:l8/fBqm2o
一方「……眠ィ」

番外「遅い!遅刻しちゃうよ?」

一方「だから起きてンだろォ……ふァ……」

芳川「あら、今日は休みよ」

番外「えっ、休み?」

芳川「知らなかった?学校は土日は休みなの」

一方「そォなのか」

番外「……ミサカ、知らなかった」

芳川「番外個体は仕方ないとしても、あなたが知らなかったとはね」

一方「小せェ頃から研究所ばっかだったンだ。……俺ァ寝る」
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:19:29.03 ID:l8/fBqm2o
番外「休みならさ、どっか買い物に行こうよ。修学旅行の準備」

一方「……誰かさンのおかげで昨日はろくな買い物できなかったもンなァ」

番外「あれは不可抗力だよ、うん」

一方「はァ……。クソガキはどこだ?」

芳川「さっき黄泉川と病院に出かけたわ」

一方「調整はまだ先だったはずだが」

芳川「さぁ?変わった様子はなかったと思うけど」

番外「MNWにも特に変わったことないよ」

一方「まァいい。俺は寝る」

番外「だから買い物はどうすんの?」

一方「昼からだ。それに今行っても閉まってンだろ」

番外「りょーかい」
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:21:25.25 ID:l8/fBqm2o
病院

冥土帰し「それで、修学旅行までは話したかな?」

打ち止め「……うん。どこか行っちゃうんだよね?ってミサカはミサカは確認を取ってみたり」

冥土帰し「そうだねぇ、遠くはないけど、遠いところだね?」

打ち止め「?」

冥土帰し「修学旅行とはね、学校の生徒がみんなで旅行に行くことなんだよ?」

冥土帰し「どうやら彼らは学園都市の外に行くらしいが」

打ち止め「……ちょっと待って?あの人はレベル5なんだよ?普通に出られるのかな?ってミサカはミサカは疑問に思ってみたり」

冥土帰し「番外個体と一方通行が学校に行けるように手配したのはこの僕なんだね?それは彼らから聞いてないかな?」

打ち止め「あ……そういえば……」

冥土帰し「彼の、いや、鈴科百合子の能力はレベル5の一方通行ではない。レベル4のベクトル操作系として記載しておいた」

冥土帰し「彼女のほうもレベル4の電撃使いだからね?そう難しいわけでもないよ?」
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:23:04.43 ID:l8/fBqm2o
冥土帰し「……それにだ。僕は任されたんだ。患者に。もし無理だとしてもやるべきことはやるよ?」

打ち止め「そうだったんだ……ってミサカはミサカは納得してみる」

冥土帰し「それに、ついさっきのことなんだが。彼から連絡が来てね?」

冥土帰し「君をこの病院で帰るまで面倒を見て欲しい。妹達と一緒にいられるのなら寂しくはないだろう。ってね?」

冥土帰し「彼も僕の患者だからね。力は惜しまないつもりだ。君はどうする?」

打ち止め「あくせられーた……」

冥土帰し「…………」

打ち止め「……でも…………嫌だよ」

冥土帰し「…………」

打ち止め「だって言ったもん。あのとき、ずっと一緒にいたかった……って。ミサカも一緒にいたい!もう離れ離れになるのは嫌……っ!ってミサカはミサ……カはううぅぅぅぅ……うわぁぁぁぁん!!!」
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:27:03.61 ID:l8/fBqm2o
冥土帰し「彼らと一緒に行きたい……かい?」

打ち止め「…………うん。うん……」

冥土帰し「でも、君は学校には行けない。それでも行きたいのかね?」

打ち止め「行きたいよ……ミ、サカも行きたい」

打ち止め「もう学校に行きたいなんて我侭は言わないから……せめてミサカも同じ……」

冥土帰し「…………ふぅ」


冥土帰し「よし任せろ」




ミサカ13577号「どうかしましたか?とミサカは問いかけます」

冥土帰し「少し君達に頼みたいことがあるんだが――」
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:29:10.85 ID:l8/fBqm2o
昼〜街中〜

一方「この格好で外に出るなンざいつ振りだァ?」

番外「たったの2日じゃん。そンなに嫌だったわけ?」

一方「当たり前だろ。男が女の格好して嬉しいわけがねェ」

番外「ミサカとしてはそんな第1位も無様で滑稽でいいと思うけどなぁ」

一方「勝手に言ってろ……。で、まずはどこに行くンだ?」

番外「旅行鞄とかもいるからなぁ……。生活用品から攻める?」

一方「最悪、大物は宅配させれば問題はねェか。行くぞ」

番外「歩いて?バス停ならココにあるよ」

一方「バスだと時間が勿体ねェ。タクシーで行く」

番外「お金持ちだなぁ。流石は第1位様だ」

一方「口叩いてる暇あンなら付いて来い」

番外「はいはい行きますよっと」
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:32:38.70 ID:l8/fBqm2o
ア、タクシーキタヨ  ドチラマデ?

14889号「これはいったい……」

14510号「この前約束したのにこの前約束したのに……、とミサカは裏切られたのですか?」

14440号「それは勝手な解釈では?本人は上位個体の相手くらいにしか思ってないはず、とミサカ14440号は確信します」

10033号「20000号は捕縛しておきました、とミサカ10033号は報告します」

14889号「毎度ながら10033号GJです、とミサカ14889号は賞賛を送ります。これ以上アイツを野放しにしたらミサカたちもタダじゃすまねぇ」

14510号「今度はどんな方法を使ったのですか?とミサカ14510号は問います」

10033号「聞きますか?とミサカ10033号は念のため確認を取りますが」

14440号「……やっぱやめておきましょう、とミサカ14440号は深くは詮索しないことを心に決めます」

18264号「でも何でまたミサカがこんなことしなければいけないのですか?とミサカ18264号は挙手の上、質問します」

14510号「じゃあ帰ってもかまいませんよ?とミs」

18264「そうとは言ってねーし」

14440「あ、タクシーに乗りましたよ、とミサカ14440号は下らないこと言い合ってないで見るもの見やがれと言います」

御坂妹「……何をしているのですか、とミサカ10032号はいかにも怪しげな同じ顔たちを不審がらずにはいられません」
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:33:48.28 ID:l8/fBqm2o
番外「ただいまー」

一方「帰ったら手洗いうがいくれェ言われる前にしやがれと何度も言ってるだろォが」

芳川「あら、遅かったわね」

番外「買う物が多くてさー。思えば、ミサカはここにある分しか持ってなかったじゃん?」

一方「昨日買っとけばこンな量にはならなかっただろォが」

芳川「旅行鞄は?手ぶらでは行けないでしょう」

一方「ン。それは宅配に任せてきた」

番外「今日の晩には届くってさ。あれだけ払えばそれくらいするよね」

芳川「何をしたのかしら。予想通りじゃなきゃいいけど」

番外「ほらよ、こンだけ払えば速達くれェできンだろ。だってさ、凄いよね、第1位の財力って。一文無しのミサカは泣きそう」

一方「その財力で無駄なもンまで買った奴だ誰だか」
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:34:43.67 ID:l8/fBqm2o
番外「最終信号は?まだ出かけたまま?」

芳川「黄泉川と一緒に夕食を済ませてくるんですって」

番外「ミサカたちは晩ご飯は食べてきてないよ?」

一方「適当に出前でも取るか」

番外「ミサカはピザがいい!」

芳川「蕎麦がいいわ」

一方「……統一性を付けやがれ」


 そして休みが明け――
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:36:03.84 ID:l8/fBqm2o
一方通行「眠ィ……」

黄泉川「お、珍しいな。今日は早いじゃん」

一方「……今何時だ?」

黄泉川「7時ちょっと前じゃん」

一方「クソガキと芳川は……まだ寝てるな」

一方「……番外個体は?」

黄泉川「そういえばまだじゃん。最初の日は張り切って早起きしてたのに」

一方「三日坊主ってとこかァ」


30分後

一方「……遅ェ」

芳川「おかしいわね、金曜日もこんなに遅くはなかったけど」

打ち止め「どうしたのかな?ってミサカはミサカは心配してみたり」

黄泉川「私はもう行くじゃん。一方通行、ちょっと起こしてくるじゃんよ」

一方「チッ」
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:37:26.12 ID:l8/fBqm2o
ドンドン

一方「番外個体、いい加減起きろ」

シーン......

一方「あァ?」

一方「…………入るンぞ」

ガチャ

番外個体「……」

一方「番外個体、起きろ。遅刻すンぞ」

番外個体「ぁ……ん……」

一方「お寝坊さンの上に、3日目で飽きました、ってかァ?」

番外「ぅ……」

一方「……おィ、聞いてンのか?」

番外「……」

一方「頭から布団被ってンじゃねェよ、ほら」
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:39:01.81 ID:l8/fBqm2o
バサッ

一方「…………ァ?」

番外「はぁ……はぁ……」

一方「どォした……?」

番外「はぁ……はぁ、あくせ、ーた……?」

一方「ちょっと布団被ってろ」


一方「芳川ァ!ちょっと来てくれ!クソガキは入って来ンなよ!」

芳川「どうしたの、一方通行――」

一方通行「コイツの調子が何かおかしい」

打ち止め「どうしたの?ってミサk」

一方通行「オマエはちょっと待ってろ」

芳川「酷い汗ね、あと意識もはっきりしてないみたい」
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:40:22.47 ID:l8/fBqm2o
一方(寝冷えか?いや、そンなことはねェ。打ち止めと一緒に俺が乾かした)

一方「なぁ、芳川。コイツの調整日は近かったか?」

芳川「それはまだ先よ。それだけはありえない」

一方(負の感情?負荷?だとしてもこンな急に――)

一方「とりあえず病院に運ぶぞ。あン医者に見せれば何か分かるはずだ」

芳川「車出すわ」

一方「ンや、その必要はねェ」カチッ

番外「はぁ……あく……ら……た……?」

一方「ちっと風が沁みるかもしンねェが俺に任せろ」

一方「打ち止め、窓開けてくれ」

打ち止め「う、うん!帰って……くるよね?」


一方「あァ、必ずだ」
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:42:19.02 ID:l8/fBqm2o
芳川「ねぇ、打ち止め」

打ち止め「何?ヨシカワ」

芳川「番外個体が学校に行くようになって何日くらいかしら?」

打ち止め「学校に通うようになってから、4日かな?」

芳川「……そう」

芳川「学校に連絡入れとかないとね」


病院

冥土帰し「ふむ、なるほどね」

一方通行「……どォなンだ」

冥土帰し「彼女の身体が崩壊してるわけじゃないね?」

一方「じゃあ何なンだよ。あンな症状、あン時の打ち止めと同じじゃねェか!」

冥土帰し「あの時?それは別として、彼女の症状の原因は分かったよ?」
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:43:59.72 ID:l8/fBqm2o
一方「何だ?」

冥土帰し「丁度流行しててね?」

一方「流行?」

冥土帰し「インフルエンザだ」

一方「……はァ?」

冥土帰し「学校から帰って、ちゃんと予防はしたかな?」

一方「……ァ」

『帰ったら手洗いうがいくれェ言われる前にしやがれ』

冥土帰し「心当たりがあるんだね?」

一方「確かに言われないとしない奴だったが……」

冥土帰し「あと、人の多いところに行ったりはどうかな?」

一方「学校……。いや、もっと多いところにも行った」
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:45:23.45 ID:l8/fBqm2o
冥土帰し「血液検査したらね?新型にかかってたみたいだ」

一方「治るにはどれくらいかかる?」

冥土帰し「いくら医療化学が発達しても、病原菌もそれだけ抗体が強くなる」

冥土帰し「こじらせなければ1週間、といったところかな?」

一方「修学旅行には間に合うんだな?」

冥土帰し「こじらせなければ、ね?薬は処方する。でも、学園都市に流行するほどのウィルスだ」

冥土帰し「インフルエンザは致死性こそ落ちてきてはいるが、まだまだ危険だからね?」

一方「そォか。それならいいんだ」

冥土帰し「君も念のため調べていくかい?一番近くにいたんだ、感染しておかしくはないけどね?」

一方「俺は大丈夫だ。何も心配は……ォ?」フラッ

冥土帰し「おっと」

一方「な……ンだ?頭が重てェ……」

冥土帰し「調べるまでもなかったか。ちょっと横になっててくれ」

冥土帰し「おいそこの君!彼、インフルエンザかも知れん。ベッドをひとつ用意できんか。あと、血液検査を!」

一方「ォ……ァ……」

冥土帰し「全く……無茶をするね?」
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:46:34.54 ID:l8/fBqm2o
プルルル......

芳川「電話ね」

打ち止め「ミサカが取るよ、ってミサカはミサカは受話器を取ってみたり」

打ち止め「はいヨミカワです、ってミサカはミサカは応答してみる」

冥土帰し『打ち止めかな?芳川さんか黄泉川先生はいるかな?』

打ち止め「代わるね、ってミサカはミサカはヨシカワー?」

芳川「代わりました、芳川です」

冥土帰し『芳川さんかな?実は――』


打ち止め「何だったの?ってミサカはミサカは電話の内容を聞いてみたり」

芳川「今から病院に行くわよ」
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:47:01.03 ID:l8/fBqm2o
打ち止め「え、ちょっと!まさか番外個体に何かあったの!?ってミサカはミサカは現状理解ができなかったり」

芳川「ふたりがインフルエンザを発症したみたいだわ。私たちも感染しているかもしれない」

打ち止め「え、あの人も!?ってミサカはミサカは」

芳川「早く着替えて行くわよ。こうしてるうちに体調を崩すかもしれないし」

打ち止め「わ、わかった!ってミサカはミサカは急いでパジャマを脱いでみる!!!」
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:48:37.87 ID:l8/fBqm2o
一方通行「番外個体ォ……生き……っかァ……?」

番外個体「ぅぁ……死に、そう……ゴホッゴホッ!」

一方「オ、マエが……ちゃ……と手ェ洗っ、がいしてれ、ばゴホッ!」

番外個体「ね……知って、る?インフル、ザってゴホッ!……ね。手……いうが……いじゃどうしよ、うもない……だよゴホッ!」

一方「……ンな、へり、く……つ言ってン、ねェよ……。ゴホッ!」

番外個体「ぁ……頭痛ぇ……」

一方「うァァ……演算どこ、ろじゃ……ねェぞ……ゴホッ!うェ……」

御坂妹「入りますよー、とミサカは楽しいところお邪魔します」

御坂妹「あ、お熱を測りに来ただけですから無理に声を出す必要はありませんよ、とミサカは患者に優しく説明します。因みに、このナース服どうですか?」

一方「オマ……ゴホ!何しに……ォ……」

御坂妹「この辺りは関係者以外立ち入り禁止というか、妹達が使ってる病棟みたいなところですからね、とミサカは今や最強の最弱に説明します」

御坂妹「いちおう言っておきますが、インフルエンザはベクトル操作などでは治せません、とミサカは能力頼りの患者の耳に囁きます。未知のウィルスをどうやって認識して操作するのでしょうね」

一方「咳くれェ……止まる、だろォよ……ゴッホッ!」
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:49:57.26 ID:l8/fBqm2o
御坂妹「咳を止める、熱を止める。その意味が分かっていますか?とミサカは悟らせてみます」

御坂妹「それに、今のあなたは何の抗体もない、菌にとって格好の餌食です、とミサカは追い討ちをかけます」

番外個体「ちょ……と、あまり声出さないでゴホッ!くれる……?響い……て痛いん、だけどゲホ!」

御坂妹「そうですね、とミサカは体温計を取り出します。耳と口、どっちがいっかなー」

御坂妹「測ってる途中に咳をされても困るので耳ですね、とミサカはふたりの耳に体温計を突っ込みます」

一方・番外「ッ!」ビクッ

御坂妹「ふたりとも耳が弱いんですか、とミサカは貴重な情報をゲットしました」

御坂妹「あ、一方通行のほうは39.6度、と。番外個体は39.3度……と。おふたりとも熱いですね」

一方「冗談言って……ねェ、でゴホッ!早く出て、行きや、がれゴッホ!」

御坂妹「ではまた後で来ます。何かあったら枕元の呼び出しボタンをポチッとしてください、とミサカはそそくさと退室します」


番外個体「ぅぁ……てんじょーのもよーがぐるぐるまわってるよ……」

一方「あァ……てンがあつまったりィ……はなれたりしてンなァ……」
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:51:00.47 ID:l8/fBqm2o
学校

上条「ふたりが休み?」

土御門「なんだか急に連絡が来たみたいだぜよ」

青ピ「どうしたんやろな」

上条「見舞いって柄じゃなさそうだし……。その前にどこに住んでるんだろうな」



黄泉川「あいつらがインフルじゃんか!?」

芳川『そうみたいよ。私と打ち止めも病院に向かってるところ』

黄泉川「そうじゃんか。お前たちは大丈夫か?」

芳川『えぇ、まだ何とも。そういうことだから小萌先生にも伝えておいてくれないかしら』

黄泉川「……分かったじゃん」

芳川『また何かあったら電話するわ、それじゃ』
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:51:44.65 ID:l8/fBqm2o
ツー、ツー

小萌「どうかしたんですか?」

黄泉川「あのふたり、インフルだったじゃん」

小萌「えぇー!?体調が悪いのはミサカちゃんじゃなかったのですかー!?」

黄泉川「もう片方も病院で発症したみたいじゃんよ」

小萌「百合子ちゃんもですか?」

黄泉川「あの子はちょっと特殊でね。兎にも角にも、よろしく頼むじゃんよ」
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:52:26.83 ID:l8/fBqm2o
上条「ふたりが……インフルエンザ?」

小萌「そう連絡が来たのですよ……」

土御門「大丈夫なのかにゃー……。今流行ってるっていうぜよ」

青ピ「それに、修学旅行があるんやで?間に合うといいんやけど……」

吹寄「誰かお見舞いにいくのはどうで……彼女らも辛いでしょうし、無理はよくないわね」

上条「それに、どこに住んでるのなんて俺は知らないぜ?」

小萌「あの子が住んでる場所は分かりますけど……今は病院にいるらしいのですよ」

上条「……」

土御門「……行くのか、カミやん?」

青ピ「行かんわけないやろ、友達やで?」

上条「会えなくても、俺たちが心配してるくらい伝えておかないとな」
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:54:25.21 ID:l8/fBqm2o
その頃、病院では

冥土帰し「ふむ、君たちは感染してなかったようだね?」

芳川「研究者の名残で混合ワクチンを接種してたのがよかったのかしら」

冥土帰し「新型には効き目は薄いと思うけどね?今までの型ならそれで大丈夫だったのだろう」

冥土帰し「何にせよ、この子まで感染してなくてよかったね?」

打ち止め「あの人たちは大丈夫?ってミサカはミサカは聞いてみたり」

冥土帰し「丁度薬が効いてきたのかな?今はぐっすり寝てるところだよ」

冥土帰し「発熱が強かったけどね?この分なら3日もすれば熱自体は下がるだろう」

芳川「併発の様子は?」

冥土帰し「今のところは、発熱と咳、めまい……くらいだね?あとは筋肉痛かな。併発は見られないね」

芳川「見事なまでのインフルね」
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:55:20.40 ID:l8/fBqm2o
冥土帰し「自分で食事を取れるまで時間はかかるかな?」

冥土帰し「君たちはどうする?家に帰ってもいいが、今日はここに残るかい?」

芳川「そうね、打ち止めはどうしたい?」

打ち止め「お見舞いしたいなぁ、ってミサカはミサカは呟いてみたり」

冥土帰し「ふたりが起きてから少し様子を見に行ってみるかな?」

冥土帰し「当然だけど、会った後は消毒するようにね?」



芳川「はい、マスク。ちゃんと着けなさいよ」

打ち止め「分かったよ、ヨシカワ、ってミサカはミサカはマスクを着けてみる」
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:56:39.04 ID:l8/fBqm2o
ガララッ

打ち止め「一方通行……番外個体……?」

一方「……クソガキか。何しに来やがった……」

番外「こんな時まで……虚勢張る必要は……ないんじゃ、ないかな……」

冥土帰し「咳は収まったようだね?」

番外「咳は、ね……。それ以外は全、然……くらくらするよ」

冥土帰し「それじゃ、僕は診察に戻るね?あまり長居して彼らに無理はさせないように」

芳川「えぇ」
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/22(火) 23:57:38.67 ID:l8/fBqm2o
3日後

御坂妹「お熱測りに来ましたよー、とミサカは静かにドアを開きます」

一方「おォ、オマエか……」

番外個体「すぅー……すぅー……」

御坂妹「そちらは眠ってるようですね」

一方「そっちは大分マシになったみてェだな……」

御坂妹「お熱測りますよ、とミサカは体温計を取り出します」

御坂妹「……38.4度に37.5度、ですか。一方通行はまだ熱が残ってますね、とミサカは記録します」

御坂妹「番外個体はまだ油断はできませんが、熱は引き始めていますね、とミサカは若干安堵します」

一方「この分なら修学旅行に間に合いそうだなァ……」
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:00:47.90 ID:YnBNeGv5o
御坂妹「ですから油断はいけません、とミサカは忠告します。一方通行はその修学旅行とやらが楽しみなのですか?」

一方「ンなわけあるか、ってところだが……。楽しみにしてないわけでもねェな……」

御坂妹「素直じゃありませんね、今の台詞をあのミサカに聞かれたら大変ですよ?とミサカは忠告します」

一方「あのミサカ……たァ?」

御坂妹「ミサカ20000号です、とミサカは断言します」

一方「あ、あァ……。なるほどな」

御坂妹「MNW内で昨日何があったか教えましょうか?どうやらこの病室に夜這いするとの示唆がありました、とミサカは報告します」

一方「え……?」

御坂妹「その時は偶然、上位個体に発見され処罰の対象にされましたが、とミサカは真顔なあなたに一応教えておきますが」

御坂妹「念のため、ミサカ14510号、ミサカ14889号を始めとするミサカが護衛に付いているとのことなのでご安心を」


一方「大丈夫、なのかァ……?」

番外「すぅ、すぅ……」
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:02:09.35 ID:YnBNeGv5o
その2日後

冥土帰し「起きたかな?」

番外「あ、おはよう」

冥土帰し「顔色もよくなったね?これなら充分修学旅行には間に合いそうだ」

番外「退屈でしょうがないのに我慢してじっとしてたんだよ、間に合わなきゃ救われないっての」

冥土帰し「だからといって治ったわけじゃないからね?ぶり返さない保障はないよ?」

番外「何度も言わなくたって分かってるよ」

冥土帰し「分かってるならいいんだけどね。彼はまだ寝てるのかな?」

番外「そうみたいだけど。どうかした?」

冥土帰し「彼は君ほど身体は丈夫じゃないからね?ちょっと気になっただけさ」

番外「コイツも間に合うと思う?ミサカは別に気にしてないけど」
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:02:47.40 ID:YnBNeGv5o
冥土帰し「問題ないだろう。彼は君と違って大人しくしてるみたいだしね?」

番外「何それ。まるでミサカが大人しくしてないみたいじゃん」

冥土帰し「元気そうで安心した、ってだけさ」

御坂妹「そろそろ回診の時間ですが、とミサカは報告します」

冥土帰し「おお、もうそんな時間だったか。それじゃあ、朝ご飯はしっかり取るんだよ?いつまでも点滴だけじゃいけないからね?」

番外「ミサカ、もう少し塩気のあるやつが食べたいな。あれ、味しないよ」

冥土帰し「ははっ、食欲があるならもう大丈夫だろうね?」
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:03:28.96 ID:YnBNeGv5o
その夜

一方「ン……」

一方「今何時だ……?」

一方「……2時か」

一方「点滴のせいか、小便が早くて困ンな……」

一方「トイレ行くか……だりィ……」


一方「……ふゥ」

一方「力が入らないせいか、上手く杖がつけねェ」

ミサカ?「力が入らないのですか?とミサカは問いかけます」
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:05:21.92 ID:YnBNeGv5o
一方「ン?……妹達か、こんな時間まで見回りたァご苦労様なこって」

ミサカ?「ミサカは見回りをしているわけではございません、とミサカは説明します」

ミサカ?「ミサカはあなたに会いに来たのですよ、セロリたん、とミサカは告げます」

一方「ま、まさかァ……」

20000号「はい、ミサカの検体番号は20000号です、とミサカはセロリたんに会うため地獄から這い上がってきたのですと説明します」

一方「お……おィ、病院で暴れるなって言われたことねェか……?」

20000号「ですから、静かにセロリたんを愛でることにします、とミサカはセロリたんににじり寄ります」

一方「う、うわァァァァ!」

カッシャカッシャカッシャ......

20000号「逃げても無駄だよセロリたあああああん、とミサカは競歩の如く追いかけます」

一方「うわァこっち来ンなァァァ!」

20000号「待ってぇセロリたあああん、病み上がりのセロリたんもくぁいいよぉぉぉ」

カッシャカッシャカッシャ シャカシャカシャカ......
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:06:15.18 ID:YnBNeGv5o


一方「ゴホゴホ!」

冥土帰し「ぶり返しだね、何があったのかな?」

御坂妹「昨夜、ミサカ20000号が夜這いしたようです、とミサカは報告します」

御坂妹「すぐさま護衛に付いていたミサカが取り押さえたようですが、その時の無理が集ったようですね、とミサカは一方通行に同情します」

番外「あなた、大丈夫?」

一方「ゴホゴホ!」

冥土帰し「肺炎にかかってるかもしれないね?」

一方「ンだと?ゴホゴホ!!」
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:06:42.11 ID:YnBNeGv5o
番外「ちょ、咳飛ばさないでよ!」

冥土帰し「困ったね、ウィルス性か2次性かでも変わるからねぇ?」

御坂妹「どうしましょうか」

冥土帰し「肺炎は早めに処置するに限るからね?とりあえず、彼は別室に移そう」

番外「ミサカはどうなるの?」

冥土帰し「君はその調子なら明後日には退院して学校に行けるね?」

番外「ふぅん、あの人はどうなるんかねぇ」

冥土帰し「全力は注ぐよ?僕の仕事だからね?だから君は復帰することに専念するんだ」

番外「はぁーい」
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:07:34.18 ID:YnBNeGv5o
2日後

冥土帰し「これならもう大丈夫だろう。治療証明書を出しておくね?」

芳川「ありがとう。世話になったわ」

打ち止め「あの人は?」

冥土帰し「もうちょっとかかるね?間に合わないことはないとは思うけどね?」

番外「あの人も不運だねぇ。ミサカより大人しくしてたのに酷くなるなんてさ」

冥土帰し「……あれは個性の範疇に入るのかな?」

番外「さぁ?ミサカにはよく分かんないや。あのミサカはこのミサカじゃないもん」

冥土帰し「ま、君は明日から学校に行けるよ?」

番外「ひとりで学校かぁ……」
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:07:59.68 ID:YnBNeGv5o
芳川「あら、寂しい?」

番外「そんなことはないけどさ、何だか物足りない感じ、かな?」

冥土帰し「彼のことは僕に任せていいんだからね?」

打ち止め「あの人のこと、よろしくお願いします、ってミサカはミサカはお辞儀してみたり」

番外「うん、じゃあ任せるよ。じゃあミサカは行くね」

冥土帰し「お大事にね?」


一方「ゴホゴホ!」

一方(やべェ……今度こそ死ンだ)
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:09:16.84 ID:YnBNeGv5o
その夜、黄泉川宅

黄泉川「一方通行が肺炎じゃんか……大丈夫じゃんか?」

芳川「そんなに酷くはないみたいだから任せておけば大丈夫よ」

打ち止め「はいえん、って大変なんじゃないの、ってミサカはミサカは聞いてみたり」

芳川「インフルエンザで大変なのは肺炎を併発することなのよ。子供だったり高齢者だと死亡率も高いし」

番外「でもあのお医者さんなら何とかしてくれるよ。ミサカと約束したからね」

黄泉川「まぁ、一方通行のことだから心配するようなことにはならないじゃんよ」

芳川「ほら、だからあなたは早く寝なさい」

番外「えー、まだ9時だよ。見たい番組もあるし」

黄泉川「録画しておくから今日は早く寝るじゃん。体力は戻ってないんだから、またぶり返すじゃんよ」

番外「黄泉川も同じこというんだね。分かったよ、寝たらいいんでしょ」
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:10:16.79 ID:YnBNeGv5o
学校

番外「あ、おはよう」

上条「おお、おはよう。もう大丈夫なのか?病院でも面会利かなかったしさ」

番外「まぁね、あの人がちょっとこじらせちゃって」

土御門「アイツのことだからきっとすぐ元気になるぜよ」

青ピ「修学旅行、みんなで行けるとええなぁ」

上条「きっと行けるさ!」

土御門「そうだにゃー」

青ピ「この前は無理やったけど、もう一度病院行ってみーへんか?」

番外「ミサカは難しいと思うよ?」

上条「なに、ミサカがいればあの医者も許してくれるさ」
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:11:20.88 ID:YnBNeGv5o
教師「......つまり、固有振動数が同じであれば......」

番外「……」ポケー


上条「なんだか上の空、って感じだな?」

青ピ「1時間目からあんな感じやで?」

上条「修学旅行が近いからってワクワクしてる様には見えないよな」

青ピ「ボクらができることはないかもしれへんけど、何か手伝えることはないんやろか」

土御門「しばらくそっとしてあげるのもいいかもしれないにゃー」
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:11:59.68 ID:YnBNeGv5o
黄泉川「じゃあ、走ってくるじゃんよ!」

ハーイ

番外「……」ポケー

タッタッタッタ......

黄泉川(なんか様子が変じゃんよ……。朝はいつも通りだったけど)



キーンコーン......

黄泉川「はい、今日はここまでじゃんよ。ちゃんと汗は拭いておくこと!」

黄泉川「じゃあ解散!」
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:12:49.26 ID:YnBNeGv5o
黄泉川「ちょっと番外個体、今いいか?」

番外個体「……黄泉川、どうかした?」

黄泉川「なんかボーっとしてるように見えたじゃん」

番外「何でもないよ?ミサカはいつも通りだし」

黄泉川「一方通行が気になるじゃん?」

番外「別にそんなことないけど」

黄泉川「何か物足りない気がする……そうでしょ?」

番外「……うん」

黄泉川「自分にとって大切な人が消えてなくなったような?」

番外「ミサカ、そんな感情は分かんない」

黄泉川「ちょっと変えよう、いつも遊んでた玩具がなくなったような感じ?」

番外「……多分、そんなんだと思う」
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:14:46.64 ID:YnBNeGv5o
黄泉川「一方通行から聞いてるじゃん。お前はロシアで一方通行に助けられたんだってな」

番外「そう。ミサカはあの人を殺すために生まれて、あの人を殺そうとしたのに助けられて」

黄泉川「お前はあの子が許せない悪に見えていた」

番外「最初はミサカが倒さなきゃいけない、仇を取らなきゃいけない。そう思ってた。だからあの時もミサカが自分であの人の前で死のうとしたよ」

番外「でも、あの人はミサカを助けた。ミサカはあの人を殺そうとしたのに」

番外「確かにミサカはあの人が憎かった。それでも、あの時、死ぬんだって思ってたのに生きてた時、あの人がミサカの思ってた悪には見えなかった。」

黄泉川「今はどうじゃん?アイツはどう見える?」

番外「ミサカは今でも憎いよ。殺しはしなくても、あの人が困った顔とか、驚いた顔とか、怒ってる顔とか見るのがミサカは好き」

番外「でもね、今のミサカはきっとあの人を悪だとかそんな風に思ってないと思う」
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:15:31.55 ID:YnBNeGv5o
黄泉川「そうか……そうか」

番外「あとね、これは誰にも言ってないことなんだけど知りたい?」

黄泉川「聞かせてくれるじゃんか?」

番外「お礼だよ。お礼。ミサカを吹っ切れさせてくれたお礼」

黄泉川「なんじゃん?」

番外「みんなは負の感情ってまとめて言うけどね、これはミサカたちの殺意とか憎悪だけじゃないんだよね」

黄泉川「どういうことじゃんか?」

番外「……う〜ん、嫉妬?」

黄泉川「嫉妬?」

番外「そう、嫉妬。ミサカはそんなのよく分かんないけどね。ぎゃは☆」
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/23(水) 00:20:38.63 ID:YnBNeGv5o
今回はこれで終わりです。一気に日数を消化した感がありますね
インフルエンザに肺炎は洒落にならないです。リアルだと、修学旅行とか言えるレベルじゃありません

次回はやっと学校っぽくなります。修学旅行です。投下は予定通り週末のつもり。
それではお疲れ様でした。ではでは
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/23(水) 00:21:41.51 ID:qOnPWZgz0

肺炎かかったことあるがマジ洒落にならん
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/23(水) 00:36:39.49 ID:QkSb0YhAO
うおぉぉぉぉぉ御坂妹のナース姿見てぇぇぇぇぇハァハァ今いくゆ御坂妹たんはぁはぁ御坂妹たんのナース姿かわいいよねきっと今から会いにいくからnあbbbbbbbbbb
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/23(水) 12:53:33.19 ID:dmNwTAA+0

もちつけ
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/23(水) 15:25:46.89 ID:A1ai4rmIO
いいわ〜
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/24(木) 23:22:48.07 ID:mjxEbMp0o
こんばんは。投下予定日のお知らせです
週末の都合が不安になった代わりに明日1日、時間が取れました。週末は土日のどちらかは取れそう
早ければ明日夜8時から投下できると思います。ではでは
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/25(金) 20:45:39.69 ID:3LkBfngho
では投下。
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 20:48:24.41 ID:3LkBfngho
そして......


ジリリリリリリ!

番外「……ん、ん〜」

ジリリリ!カシャ

番外「6時……」

番外「そっか、今日なんだ……」


番外「おはよー、って誰もいない?」

番外「ん?置手紙?」

番外「『先に行ってます。朝ご飯はテーブルの上にあるのでちゃんと食べること。あと、遅れないように来るじゃんよ!黄泉川』」

一方「やっべェ、最高に眠ィ……」

番外「あ、起きたんだね。ってかいつも同じこと言ってるし。早く食べて行くよ」

一方「まだ時間あンだろ……」
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 20:50:13.43 ID:3LkBfngho
番外「出かける前にもう1回荷物の確認しなきゃ」

一方「そンなことする必要なンざねェっての……ふァ〜」

番外「治った途端それかよ」

一方「分ァった分ァった」

番外「絶対分かってない」



芳川「おはよう、もう行くの?」

番外「うん。集合時間よりちょっと早めに行こうとね」

一方「ちっとぐれェいいじゃねェか。食後くれェゆっくりしてェ」

番外「あなたはいっつもゆっくりしてるし。今日くらいちゃんとしろよ」

芳川「打ち止めも起こそうかしら。見送りくらいしたいでしょうし」

一方「寝させておけ。別に大したことじゃねェよ」
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 20:51:41.50 ID:3LkBfngho
番外「そゆことだからよろしくね」

芳川「お土産、期待してるわよ。食べ物がいいわね、生八橋がいいわ」

一方「期待どころか一丁前に注文までしてやがる」

番外「それじゃ、行ってきます!」



打ち止め「もう行ったの?」

芳川「ついさっきね。起きてたんでしょう?見送らなくていいの?」

打ち止め「ううん。大丈夫、ってミサカはミサカは目を擦りながら答えてみたり」

芳川「そう……。もうちょっとしたらあの人が迎えに来るから着替えておきなさい」
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 20:53:18.92 ID:3LkBfngho
上条「お、来たか。ふたりとも、もう大丈夫なのか?」

番外「ん。おかげ様で完全復活したよ。ミサカ、この日を楽しみにしてたんだからね」

土御門「これで欠席者はなし。万全の体制で望めるにゃー」

青ピ「インフルエンザと聞いたときは心配したんやでー。しかも百合子ちゃんは肺炎まで起こしたっていうしなー」

一方「うっせェよ。こォして完治したンだ、これ以上悪ィことは起きねェよ」

一方「だがまァ、見舞いに来てくれたことには感謝しとくかァ。病室に来る奴はみンな同じ顔だったからよォ」

番外「ミサカとしては、もっと苦しむ顔を見たかったけどね。あひゃひゃひゃ」


小萌先生「みなさん来ましたかー?これから出発の会があるから集まってくださいですー」

ハーイ
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 20:54:28.38 ID:3LkBfngho
校長「......であるから、君たちはこれからの4日間、勉強は忘れて精一杯楽しんで来ること」

校長「これが、私から君たちへの宿題です。ではいってらっしゃい!」

素甘「校長先生、ありがとうございました。それでは、これで出発の会を終わります。各クラスは担任の元、バスへ移動してください」



上条「ふぅ〜、いよいよだな。修学旅行かぁ……今までは旅行というと散々な目にあったけど、今回ばかりは良いことがありそうだ」

土御門「何勝手にフラグ建ててるんだにゃー」

番外「ほら行こうよ!」

一方「おィ引っ張ンな!こっちは杖ついて荷物まで持ってンだぞ……」
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 20:55:42.13 ID:3LkBfngho
番外「ミサカ窓側がいいな」

一方「好きなほう選べ」

番外「でも通路側のほうが動きやすいしなぁ」

一方「とっとと座れ。先に座ンぞ」

番外「じゃあミサカ窓側!」

一方「はァ……。空港まで行くだけだろ?迷うことねェよ」

番外「いやまぁ、気分?」


上条「なぁ、土御門」

土御門「何だ、カミやん?」

上条「俺たちの学校ってさ、修学旅行とかでいちいち23学区を使うなんてことあるのか?」

青ピ「そういや、そんな大層な学校ちゃうよな?」

土御門「きっとお偉いさんがサービスしてくれたんだにゃー」

土御門(仮にもレベル5とレベル4がいるんだにゃー。そりゃ当たり前ぜよ)
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 20:58:55.65 ID:3LkBfngho
23学区 空港ロビー

上条「……ここにはいい思い出がないな」

一方「何だ?三下もか」

上条「あんな思いはしたくねぇな」

一方「……同感だ」

番外「おおすっげー!なんか変な戦闘機がいっぱいあるよ」

上条「あれは超音速旅客機……まさかアレに乗るんじゃないよな……?」ガクガク

土御門「まさか。普通のジャンボ機のはずだにゃー。見た目はな」

青ピ「アテンダントさんはどんな人なんやろなー」

小萌「荷物は預けてくださいねー」

一方「……混む前に行くか」

番外「ミサカのも預けてきてよ」

一方「自分で行きやがれ」
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:00:51.03 ID:3LkBfngho
小萌「それじゃ7組のみなさーん!チケットは行き渡りましたかー?」

ハーイ

小萌「それじゃ行きますよー!」


ゲート

一方「……嫌な予感しかしねェ」

番外「……何でだろ、ミサカも同じ」

一方「金属チェックか、チョーカーとか杖とかどォ見てもヤバいだろ」

番外「ミサカも色々あるよ」

一方「……ま、何とかなンだろ」

一方「すンませェん、杖がないと歩けないンですけどォ。代わりのものはありませンかァ?」

警備員「うーん……困ったね。おじさんが手を貸してあげようか?」

一方「お願いしまァす」
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:01:46.80 ID:3LkBfngho
ピンポーン

一方「……だよなァ」

警備員「ちょっといいかな?」

一方「あ、はい」

警備員「あー、この首の飾りだね。外して貰ってもいいかな?」

一方「あァ……。これがないと身体が動けないンでェ……」

黄泉川「あー悪い悪い、コイツのソレは医療機器じゃんよ」

警備員「黄泉川さん?それはどういう……」

黄泉川「その機器で脳波を補助してる、っていうのかな。危ないもんじゃないじゃんよ」

警備員「はぁ……分かりました。ごめんね、お嬢ちゃん。行っていいよ」

一方「お、おォ……」
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:03:09.10 ID:3LkBfngho
番外「じゃあ次はミサカだね」

番外「……」ドキドキ

ピンポーン

番外「……はぁ」

警備員「お嬢ちゃんもかい?ちょっと立っててくれないかな」

警備員「んー、君も首の辺りから反応があるなぁ。これも何かの医療機器かな?」

番外「えぇーっと……これは何というか」

番外(やべぇ!自爆装置でした、って言えないよね!?)

番外「それはあのぉ……」

黄泉川「あー言い忘れてた、その子もあの子と同じじゃんよ。生まれつき弱かったから中に埋め込んでるじゃん」

警備員「そうなんですか。ごめんね、お嬢ちゃんも気を悪くさせちゃって」

番外「んにゃ」
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:04:22.13 ID:3LkBfngho
一方「危なかったな」

番外「身体検査までされちゃ不味かったかもしれないね」

番外「黄泉川にあとでお礼言わなきゃ」

一方「そォだな」



ピンポーン

上条「え?俺何もないっすよ?」
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:06:13.44 ID:3LkBfngho
アナウンス「みなさまにご案内いたします。まもなく当機は離陸いたします。シートベルトをもう一度ご確認......」

ゴゴゴゴゴゴ......

番外「おぉ!動き出したよ!」

一方「飛行機くれェではしゃいでンじゃねェよ。前に一度乗ったことあンだろ?」

番外「あの時はそんなこと考える余裕なかったもん。あなたのことで頭が一杯でね♪」

青ピ「へぇー、百合子ちゃんはモテるんやなぁー」

一方「違ェ!コイツァ俺を殺そうと……!」

土御門「殺したいほど大好きってことかにゃー?」ニヤニヤ

上条「これが噂のヤンデレってやつでせうか?」ニヨニヨ

一方「だから違ェ!!!」
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:07:43.88 ID:3LkBfngho
番外「ねぇ浮いた!?今浮いたよ!ミサカたち飛んでるよ!!」

一方「そォだなァ。だから落ち着け」

上条「ううっ……普通に飛べることがなんて幸せなことなんだ……」

土御門「カミやん……」

ピンポーン

一方「もォシートベルト外していいンだよな」

番外「ミサカもう外してたよ、あひゃ」

一方「あぶねェな……」

番外「いざとなれば助けてくれるんでしょ?」

一方「……チッ、ンなわけねェだろ」
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:09:25.88 ID:3LkBfngho
青ピ「アテンダントさん美人やなー。あ、ボクにオレンジジュースくれまへんか」

一方「あ、俺はコーヒーで」

番外「ミサカはウーロン茶がいいな?ある?」

アテンダント「はい、どうぞ。揺れますからお気をつけくださいませ」


上条「……」

土御門「あ、コイツ感極まって意識飛んでやがる」
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:10:26.82 ID:3LkBfngho
パイロット『......は伊丹行き、ご利用くださいましてありがとうございます。現在、当機は静岡上空を高度......』

上条「なぁ、あれって富士山じゃねーか?」

番外「フジサン!?どこどこ?」

一方「あァ、あれじゃねェか?雲の上に頂上が見えてンだろ」

番外「おぉ……すげぇ……」

一方「今日はよく晴れてるからなァ。見れてよかったンじゃねェか?日本で一番高ェ山だぞ?」

土御門「空が青いにゃー」

青ピ「ほんまええ天気やなぁ」
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:12:10.74 ID:3LkBfngho
その頃

Wellcome to the Shinkansen. This is the Nozomi......

打ち止め「ミサカ、しんかんせん初めてー!ってミサカはミサカははしゃいでみたり!」

冥土帰し「そういえば君はあの時以外はこっち側には来てなかったね?」

打ち止め「ゲコ太先生も外には行ったことがないの?ってミサカはミサカは聞いてみる」

冥土帰し「そうだねぇ……。学園都市ができてから、こっちに来ることはほとんどないね?」

打ち止め「こっちの街は楽しいのかなぁ、ってミサカはミサカは期待に胸を躍らせてみる」

冥土帰し「そうだねぇ。僕は学園都市よりもこっちのほうが好きかな?」

打ち止め「あの人とは会えないかもしれないけど、同じ場所にいられるならミサカは大満足!ってミサカはミサカは両手を挙げて喜びを身体で表現してみたり!」

冥土帰し「そうかそうか。駅弁、食べるかい?」

打ち止め「うん!」
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:14:18.70 ID:3LkBfngho
アナウンス『まもなく、当機は伊丹空港へ着陸します。安全のため、シートベルトを......』

一方「お、もォ着くのか」

土御門「見た目は普通でも、学園都市製だからにゃー」

一方「ほら、シートベルト締めやがれ」

番外「ちぇ、めんどいなぁ」

一方「おィ、コップの飲みもンは全部飲ンどけよ。こっちまで零されたら困っからよォ」


ドドドドドドド......

アテンダント「ご搭乗ありがとうございました。乗務員一同、みなさまのこれからの......」

番外「じゃあ降りよっかね」

一方「もォちっと待て。前の奴らが立つまでじっとしてろ」
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:15:10.17 ID:3LkBfngho
ガヤガヤ......

番外「ここが学園都市の外かぁ、なんだか広いね。色んな人がいるよ」

一方「あそこは学生ばっかだからなァ。俺もちったァ驚いてるとこだァ」

小萌「はーい!みなさん荷物は受け取りましたかー?」

ハーイ


上条「俺の荷物がねぇ……」
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:16:53.01 ID:3LkBfngho
ガイド「今日は学園都市観光バスをご利用くださいましてありがとうございまぁす。この4日間、1年7組のみなさんのお世話をさせて頂くのは、運転手......」

運転手「俺の運転に常識は通用しねぇ」

一方「……ァ?」

番外個体「どうしたのさ」

ガイト「えー、私たちはこれからここ、大阪から奈良へ移動するわけですが。みなさんの中で大阪に住んでいた、という方はいらっしゃいますか?」

上条「似非関西弁を喋る奴ならいるな」

青ピ「なんやカミやん、ボクを虐めて楽しいか?」

ガイド「大阪といえば、たくさんの物が集まり消費される場所ですね。“天下の台所”と呼ばれていた由縁は、江戸時代......」
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:18:49.55 ID:3LkBfngho
番外個体「ミサカ、ガイドブックで見たよ。大きな人の看板とか蟹の動く模型とか!」

青ピ「蟹の模型はかに道楽やね」

上条「看板?」

番外「ちょっと待ってね、んー……これこれ、グリコ?」

一方「グリコォ?クソガキがよく食ってた菓子じゃ……あァ?」

                        calbee
                       ヘ(^o^)ヘ
                         |∧  
                        /

一方「…………」

上条「なんだろ、親近感を感じるんだが」

一方「……言っとくが。俺たちゃァ、その日は遊園地に行くンだろォが。ンな看板を見に行く暇はねェぞ」

番外「知ってるよ。あれに比べたらこんなのにミサカは興味ないもん」
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:19:50.75 ID:3LkBfngho
土御門「おい!6組の奴らに抜かれたぜよ!!」


番外「にゃ!?アイツらの顔超ムカつくんですけど!!」

青ピ「抜かすで運転手はん!6組なんかに負けてられへんで!!」

運転手「……ナメてやがるな。よほど愉快な死体になりてえと見える」

ギュギュギュギュ!!.....

一方「どっかで見覚えのあン面なンだが……誰だァ?こっからじゃよく見えねェな」
347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/25(金) 21:20:15.27 ID:YkjjXtVSo
伊丹から陸路で奈良へ向かうなら、「回る王将」の前を通るか?
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:25:52.33 ID:3LkBfngho
奈良公園

一方「あァ……ケツ痛ェ……」

番外「肉付けてないからだよ、肉ばっか食べて肉付かないって寧ろミサカは羨ましいな」

一方「オマエは平気なのかよ。あァ、無駄な――」

番外「言ったら殺す。っつかこの前量った時は別に太ってなかったし」

一方「そンなン気にする年頃なンすかねェ……。俺は分かンねェ」

番外「19090号は他のミサカたちよりスリムだし、痩せてるほうがいいって聴くよ?」

一方「バランスだ、バランス。雑誌のモデルみてェなのは気味悪ィわ」

番外「あなたがそんなこと言っても説得力の欠片もないけどね」
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:29:08.14 ID:3LkBfngho
>>347 Oh...入ったことないからスルーしてました。通ったけど学園都市勢は知らないということで


一方「なンだこの鹿の数は……」

番外「人の数より多くない……?そうでもないかな」

ガイド「大体1100頭くらいですね。昔はもっといたそうですが、今は近隣への被害も多くて……」

上条「アイツがいたら美味しそうとか言い出すんだろうな……」

土御門「カミやん……」

番外「鹿せんべい?何それ」

一方「なンだ?」

番外「ほら、あそこ」

一方「あれか……?鹿の餌みてェだな」

番外「ミサカやってみたいな。でも電磁波あるから……」

一方「昼飯の時に試してみたらどォだ?やってみねェと分かンねェよ」
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:29:55.48 ID:3LkBfngho
南大門

番外「うお!?何これ怖ぇ!!!」

一方「あァ……うォォ!?」

阿形像『……』ゴゴゴゴ......

吽形像『……』ゴゴゴゴ......

一方「……かっけェ」

番外「早く先行こうよ……ミサカ怖いかも……」

ガイド「これが南大門の仁王象、日本最大の木彫象ですね。この仁王像、高さはなんと8.4m......」

一方「護るためにずっと立ち続けていやがるのか……逞しいぜェ……」
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:30:44.28 ID:3LkBfngho
番外「ねぇ、見惚れてないで早く行こうよ。みんな行っちゃったじゃん……」

一方「なンだオマエ。コイツらが怖ェのか?」

番外「そ、そんなことないし!ミサカがこんな木の像に恐怖するとかありえねーし。ほら行く!」

一方「でもさっき言っ、おィ引っ張ンな!」

一方「……俺もこんな男になりてェな」

テクテクカツカツ......

番外「さっきの門はいかにも古そうだったけど、これはちょっと違うね」

一方「これも古そォだが、何か違ェな」

番外・一方「……ん〜?」
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:31:46.38 ID:3LkBfngho
小萌「色、ですか?」

一方「多分それだ」

番外「さっきのは木の色そのままだけど、この門は赤いし、壁も白いね」

子萌「この中門は江戸時代に建てられたものですからね。鎌倉時代に建てられた南大門とは様式が違うんですよー?」

番外「へぇ〜。なんだかお洒落だね。ミサカ、もっと地味だと思ってたよ」

一方「時代によって変わるもンなンだな」

番外「学園都市だと、どれも同じようなのばっかだもんね」

一方「ずっとあンな街にいるから、そこんンとこ鈍っちまうンだなァ……」
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:33:42.20 ID:3LkBfngho
番外「ミサカ、そういうのはよく分からないけど、何というか……」

一方「何だ?」

番外「感慨深い、っていうのかな?ロシアのエリザリーナ独立国同盟、だっけ。あの時の建物も古かったけど、こんな気持ちにはならなかった」

一方「そォだなァ……。俺もそォいうのはよくわっかンねェが、そンな感じだ」

小萌「そう感じるのはまだ早いんですよー。これからあなたたちは、もっとたくさんのものを見るのでしょー?」

番外「……そうだね。ミサカ、この分じゃ明日まで心がもたないよ」

テクテクカツカツ......
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:34:45.75 ID:3LkBfngho
一方「広ェな……」

小萌「もうちょっと行けば大仏殿ですよー?」

番外「他の修学旅行生も多いね」

一方「修学旅行の名スポットらしいからなァ。あれは遠足かァ?小せェガキもいるしよ」

番外「最終信号には悪いことしちゃったかな」

一方「土産をどっさり抱えて帰れば文句はねェだろ。土産話はオマエがしやがれ」

番外「あなたがすればいいのに。そっちのほうがお土産より喜びそうだにゃーん?」

一方「俺に土産話なンざ似合わねェよ。……チッ」


小萌(みんなとかなり離れちゃいましたね……。でも、これだけ楽しそうにしてるからサービスしてあげるのです)
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:35:29.64 ID:3LkBfngho
青ピ「これが大仏殿やな。めっちゃ広いでぇ……」

上条「この中に大仏がいるのか……」

土御門「ふたりはどこぜよ?」

上条「そういえばいねぇな」

青ピ「抜け出してこっそりふたりで……!」

上条「それはねーよ」

土御門「小萌先生もいないし、きっと後ろのほうだにゃー」
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:36:40.61 ID:3LkBfngho
小萌「これが大仏殿なのですー!どうですか、ふたりとも?」

番外「前のふたつのより大きいね、この中にダイブツがあるの?」

小萌「そうなのですよー」

一方「この、色の違う石畳かァ?これは何だ」

番外「あ、ホントだ」

小萌「これはですねー、仏教の伝来を表しているものなんですよー。真ん中の黒い石がインド、その横が中国、その隣は韓国朝鮮、そしてその周りが日本なのです!」

一方「インド、中国、朝鮮、日本、かァ。なるほどな、伝わってきた順ってことか」

番外「ミサカ、宗教は分からないけど、とりあえず凄いことは分かった」

一方「カカッ、科学の俺らにとっちゃ宗教は金儲けくらいだからなァ」

番外「あひゃひゃ!そんなこと言ったらさっきの像に怒られるよ。祟られちゃうかも?」

一方「……すまン」

テクテクカツカツ......
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:37:51.53 ID:3LkBfngho
番外・一方「」パクパク

小萌「奈良の大仏は何度見ても圧倒されるのですー」

番外「でけぇ……」

一方「すげェ……」

番外「何これ……ボタン1個で空飛んだりするの……?」

一方「馬鹿かァ……空なンざ飛びやしねェよ。コイツァ全てを踏み潰すだけだァ……」

小萌(どんな想像をしてるんですか……。子供っぽ過ぎますー)

一方「こンなンをどォやって中に入れたンだァ?」

番外「この頃は超能力もなかったはずだよね」

小萌「大仏を先に作って、あとから大仏殿を建てたのですよー」

一方「大した根性だぜェ……」
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:38:58.09 ID:3LkBfngho
番外「ミサカ、あの上に乗ってみたいなぁ」

一方「オマエなら空気爆発で上まで飛べるンじゃね?ってか俺も乗りてェ」カチッ

小萌「ああ駄目ですよー!周りの人の迷惑ですぅ!」

小萌「ほら、そろそろみんなが待ってますよ?先生は先に言ってみんなに伝えますからふたりも早く来るんですよー」

番外「はーい」

一方「……どォした」

番外「……この柱、穴が開いてるよ」

一方「ンだァこれ?……マップに書いてンな。この穴を通ると願い事が叶うンだと」

番外「ミサカ、入ってみたい」

一方「無理だろォ。細ェ女なら通れるかもしンねェけどよ」
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:40:04.01 ID:3LkBfngho
番外「ミサカ、スタイル良いから平気だもん。あなただって通れるんじゃないかにゃ?」

一方「じゃあ通ってみろよ」

番外「願いが叶う、ね……ひゃひゃひゃ……そりゃ!」

番外「…………」

一方「……何してンだ?進まないのか」

番外「……入り方間違えたかも。身体動かない」

一方「馬鹿かオマエは。身体捻ってみろ」

番外「だから腕が……」

一方「……アヒャ」

番外「……?」
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:42:27.86 ID:3LkBfngho
一方「スカートの中、見えてんぞ」

番外「ッ!?ちょ、見んな!!」

一方「無様なハイアングルからのサービスをさらしてくれてアリガトウ!ってか、こりゃ傑作だぜェ!!」

一方「アハギャハ!!だからスカートが短けェって言ってたのによォ」

番外「いいからもう引っこ抜け!動けねーんだよ!!」

一方「そンなにジタバタ暴れやがってよォ……。愉快にケツまで振って誘ってンのかァ?」

番外「どこを見たらそう見えるんだよ!目ぇ腐ってんの!?」

一方「あァ、だからそォ騒ぐな。人目に付ィちまっていーいのかなァ?」

番外「うぅ……分かったよ」

一方「はァ……すぐ引っこ抜いてやる」カチッ
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:44:19.80 ID:3LkBfngho
番外「はぁ、助かったよ。癪だけど感謝してあげるね」

一方「諦めたンなら早く行くぞ」

番外「もう1回挑戦してみる。やり方は大体分かったから今度は失敗しないよ」

一方「…………チッ、早くしろよ」


その頃

冥土帰し「もうそろそろ奈良に着くね?あとで今日泊まる研究所に挨拶もしないと」

打ち止め「あの人たちは今頃楽しんでるのかな、ってミサカはミサカは外を眺めてみたり」
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:46:52.35 ID:3LkBfngho
上条「おお、遅かったじゃないか。どこ行ってたんだ?」

一方「別にどこにも行ってねェよ」

番外「柱の穴を潜ってたんだよ」

土御門「通れたんだにゃー?」

番外「そりゃもちろん。ミサカ、スリムだからね」

一方「……最後は俺が引っ張ってやったンだがな」

番外「でも一応、願い事は叶うんだよね?」

一方「自力でできなかった癖に叶わせる気なのかよ……」
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:47:59.05 ID:3LkBfngho
青ピ「みんな待ってたんやでー?はよぅ集合写真撮らな」

吹寄「みんな集まったわね?」

上条「ほら、小萌先生が真ん中じゃないと!」

小萌「ふえぇ!?」

青ピ「ほら、ミサカちゃんらも真ん中行きや」

番外「えっ、ミサカが?」

土御門「そうだにゃー」

上条「ほら、お前も行けよ」

一方「写真なンざやってらンねェよ」

上条「ミサカもそのほうがいいだろ?」

番外「そだね。ほら、早くしないとみんなに迷惑かかるじゃん」

一方「……俺は後ろでいい」
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:49:05.90 ID:3LkBfngho
小萌「百合子ちゃん!早く来るですよ!」

一方「チッ……仕方ねェか」

カメラマン「もうちょっと寄ってくださーい。はい、いいですよー」

番外「どっち向いてんの?カメラあっちだよ」

一方「うっせェよ」

番外「いいから前向く!」

一方「クソったれ……」

カメラマン「はい撮りまーす!」

パシャ

カメラマン「もう一枚いきまーす。いちたすいちはー?」

ニー パシャ
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:50:34.68 ID:3LkBfngho
番外「思えば、あなたと写真撮るの初めてだね。初体験ってやつ?」

一方「俺だってクソガキに勝手に撮られるくらいしかねェよ」

番外「写真くらい減るもんじゃないじゃん。やっぱ恥ずかしいのかね」

一方「そンなンじゃねェって」

番外「ミサカは……恥ずかしかったかな」

一方「そォかよ」

番外「だって初めてだよ?集合写真なんて。変な風に写らなかったか不安だしさ」

一方「……そンなことねェよ」

番外「もしかして励ましてるつもり?あなたらしくもないね」

一方「さァな……」
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:52:05.96 ID:3LkBfngho
小萌「写真を撮り終えたのでお昼にしますよー?お弁当取りに来てくださーい」

番外「お昼ご飯だってさ」

一方「こンな鹿どもの中でか?襲われンぞ」

小萌「鹿に取られないように気をつけてくださいねー」

青ピ「小萌センセー。バスって開いてますやろか?」

小萌「開いてると思いますよー。中で食べてもいいですけど、零さないでくださいねー?」

土御門「よかったな、カミやん。鹿に取られなくて済んだにゃー」

上条「これで上条さんの弁当は上条さんのものだ!」


一方「俺らもバスの中で食うか?」

番外「うーん……せっかくだし、外で食べようかな」

一方「そォか、なら行くか。鹿のいねェところねェ……そンな場所あンのかァ?」
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:53:13.87 ID:3LkBfngho
番外「そういえばさ?ミサカ、鹿に餌あげたかったんだよね」モグモグ

一方「そンなこと言ってたな」モグモグ

番外「お弁当食べたらやってみろうかな」モグモグ

一方「勝手にやっとけ。あと食べながら喋ンな」モグモグ

番外「あなたも喋りながら食べてるじゃん。でもさ、鹿って凶暴なんじゃないの?」

一方「こンなところの鹿だ。ンなわけねェよ」

番外「あなたも来てよ」

一方「断る。めんどくせェ」

番外「ミサカが夢中で鹿と遊んでてもいいのかなぁ?あなたのせいで、ミサカ迷子になっちゃうね」

一方「だから俺がついてくのか?なお更だりィな」
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:54:06.67 ID:3LkBfngho
一方「……」

番外「どこ行くの?」

一方「弁当食ったからコーヒー買いに行くだけだ」

番外「ふぅん。女の子のミサカをほったらかしでね」

一方「そのついでだ、鹿に餌やってくるか?」

番外「え?」

一方「やンのか、やンねェのか、どっちなンだ」

番外「ちょっと待ってよ!ミサカも行くって!」
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:55:02.63 ID:3LkBfngho
番外「鹿せんべいくださーい」

おばさん「はい、10枚で150円ね」

番外「あ、ミサカお金持ってなかった」

一方「行く前にやらなかったかァ?」

番外「多分、荷物の中だと思う」

一方「おィおィ……それじゃ意味ねェだろォが」

番外「だから代わりに払って、一方通行♪」

一方「……チッ。ほらよ」
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:55:35.81 ID:3LkBfngho
おばさん「毎度あり。あんたたちも修学旅行かい?」

番外「そうだよ」

おばさん「そうかい、そうかい。ここの鹿たちは大人しいからね、撫でてあげると喜ぶよ」

番外「ミサカにもできるかな」

おばさん「そりゃできるさ」

番外「分かった。じゃああげてくるね!」ピュー

一方「……おィ!」

おばさん「元気な子だね、お友達?」

一方「まぁ、そンなところだ」

おばさん「あんたもどうかい?やってみたいんだろ?」

一方「……じゃあ俺にも頼む」

おばさん「100円にまけるよ。はい」

一方「お、おォ」
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:56:48.68 ID:3LkBfngho
番外「待てー!」タタタタ

鹿『……』トトトト

番外「待て待てー!」タタタタ

鹿『……』トトトト


一方「……やっぱ無理かァ」

鹿『……』バリバリ

一方「うめェか?」

鹿『……』バリバリ

一方「仕方ねェな。……俺、最近仕方ねェばかり言ってンじゃねェのか?」

一方「俺も甘くなったもンだ……悪かねェが」
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:58:17.47 ID:3LkBfngho
一方「はァ……おィ、番外個体ォォ!!!」

番外「何?ミサカ今忙しいんだけど?」

一方「オマエらって、無意識に電磁波を発してるンだったな」

番外「妹達というか発電系能力者はみんなね。だからミサカも今こうして延々と鬼ごっこしてるワケ。分かる?」

一方「三下なら触れるだけで無効化できンだけどな。アイツは見当たらねェし……」

番外「それで終わり?ミサカ、早くしないと餌あげれないまま終わっちゃいそうなんだけど」

一方「電磁波のベクトルを操作したら何とかなるかもしれねェ」

番外「それを早く言ってよ!ミサカ、無駄な体力使っちゃったじゃん。もしかして、ミサカが疲れてヘトヘトになるのをずっと見てたわけ?うっわ〜、コイツ最低だわ」

一方「だからよォ、して欲しいかって聞いてンだろ。もしかしたら、って思ってたンだ」

番外「じゃあお願いするね」
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:59:14.46 ID:3LkBfngho
一方「ン……ちっと手ェ握っぞ」カチッ

鹿『……』ピクッ

番外「あ、逃げてた鹿がこっち来たよ」

一方「上手くいったみてェだな。ほら、欲しがってンぞ」

番外「ほ、ほぉーら、鹿せんべいだぞー……」

鹿『……』バリバリ

番外「た、食べた!見て一方通行!ミサカの鹿せんべい食べてるよ!?」

一方「見てりゃァ分かる。お?またやって来たな」

鹿『……』トトトト

小鹿『……』トトトト
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 21:59:52.99 ID:3LkBfngho
番外「この子、小さいよ」

一方「あァ、ソイツは子供の鹿か?」

番外「……食べたいの?」

小鹿『……』コクコク

番外「ほーら……」

小鹿『……』バリバリ

一方「オマエもやるじゃねェか」

番外「えへへへ……」

鹿『……』フンフン

番外「あっ……ミサカもう持ってないの。ごめんね」
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:01:01.06 ID:3LkBfngho
一方「俺ンのもやるからそっちの親鹿にもやってやれ」

番外「いいの?」

一方「やりてェんだろ、ならやれ」

番外「あ、ありがと……」

一方「そうやって素直に受け取ればいいンだよ」

番外「ミサカの為じゃないし、この鹿の為なんだからさ。そこんとこ自惚れんなよ」

一方「ほら、早くやンねェと時間に遅れっぞ」

番外「はーい。ほらせんべいだぞー」



上条「」

一方「三下が満身創痍なンだが。あと獣臭ェ」
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:02:25.47 ID:3LkBfngho
姫神「鹿が。バスの中に。入ってきた」

土御門「あとは見たまんまぜよ」

青ピ「カミやんはカミやんやった。それだけのこっちゃな」

上条「俺の弁当が……不幸だ」

番外「あひゃひゃひゃ!動物に好かれるなんてミサカ羨ましいな」

一方「あンな目に遭いてェのか?」

番外「んにゃ、そんなワケないじゃん」

                     ・
                     ・
                     ・

ガイド「それでは、みなさんが泊まる旅館にこれから向かいますが。忘れ物や落し物はありませんか?」

ハーイ
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:04:02.98 ID:3LkBfngho
一方「何さっきから見てンだ?カメラか?」

番外「さっき撮った写真を見てたの」

一方「妹達は見たもンや学ンだもンを共有できンだろ?意味ねェだろォが」

番外「ミサカたちだけならね。芳川はできないでしょ?黄泉川は一緒に来てるからいいけど」

番外「っていうか、最初からミサカは共有するつもりなんかねーっての。妹達には見せないもんね」

一方「クカカッ、独り占めってか。オマエもいい趣味してンじゃねーか」

番外「当然じゃん。ミサカが聖人君子に見える?」

一方「見えねェな」

アヒャヒャヒャ クカキカクカケケ
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:05:02.88 ID:3LkBfngho
土御門「アイツら、ずっと楽しそうだにゃー」

青ピ「ふたりだけの世界ってか。ボクにも欲しいわー」

上条「なぁ、ガイドさん。このバスには何かあるんですか?」

ガイド「そうですねぇ。映画とかカラオケくらいはありますよ」

青ピ「なら歌うで!世界の中心で愛でも何でも叫んでやるで!!」

土御門「にゃー!!早くマイク渡すにゃー!!」

上条「……俺も歌うか」

                        ・
                        ・
                        ・
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:06:38.72 ID:3LkBfngho
一方「街中からかなり離れたとこだなァ?」  ※丹波辺りをご想像ください。京都の西のほう

番外「途中、バスが浮いた気がするんだけど……」


土御門・青ピ・上条「……」グデー

一方「はしゃぎ過ぎだろ……」

番外「あれからずっと歌ってたもんね」

一方「あンな鬼気迫るはじめてのチュウは初めて聴いたぜ……もっと淡いもンじゃなかったかァ?」

青ピ「キミには分からんよ……うげぇ」

一方「分かりたくもねェわ」
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:07:24.75 ID:3LkBfngho
小萌「はーい、荷物は手元にありますねー?これから旅館の人に挨拶をしますからさっさと生き返ってくださいですー」

青ピ「美人の女将はんの御前や、しゃきっとするで」キリッ

上条「……」キリッ

土御門「若々女将はきっとロリだぜい」キリッ

吹寄「貴様ら……」

一方「しっかし、立派なとこだな」

小萌「今年は凄いですねー。いつもはこんなのじゃなかったはずですぅ」

番外「ま、泊まれるんならミサカは気にしないや」
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:08:59.11 ID:3LkBfngho
吹寄「はい。これが百合子さんとミサカさんの部屋の鍵ね」

一方「あァ?ふたり部屋……だァ?」

吹寄「ん、何かおかしいかしら?」

小萌「これだけの大人数なので、空いてる部屋を取っていったらそういうことになったのです」

上条「俺らは3人部屋だな」

番外「別にいいんじゃない?」

一方「いや、何か怖ェ」

番外「ミサカが寝首を掻くとでも思ってんの?あなたが?」

一方「うン」
382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:10:07.63 ID:3LkBfngho
番外「はぁ、ミサカも信頼されてないのね。こんなにも優しくて心配りもできるのにさ」

一方「どの口が言ってんだ、あァ?」

番外「いひゃい、いひゃい!ふぅ、顔が変形すると思ったよ」

一方「すみませェン、チェンジできますかァ?」

小萌「無理ですぅ」

番外「そういうことだから覚悟してね☆」

一方「三下、あとでそっち行くわァ」

土御門「残念ながら女人禁制だにゃー」
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:10:48.99 ID:3LkBfngho
小萌「変な番組見てたら問答無用で停学ですからねー。覚悟してくださいですぅ」

青ピ「えっ」

上条「えっ」

土御門「なん……だと……」

女将「ここにはそんなモンはございまへん。先生方も安心してくださいまし」

一方「カカカ、残念だったな三下共がァ」

女将「お風呂のほうは、1階のロビー横の通路から行けます。男湯と女湯。その先は混浴となっておりますので」

一方「風呂はいい。先に部屋行くか。荷物置かねェとな」

番外「どこの部屋?ミサカが先行って開けてくるよ」

一方「2階の牡丹の間だな。分かっか?」

番外「多分分かるよ」トトト
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:12:14.11 ID:3LkBfngho
一方「……何突っ立てやがる」

番外「ぼたんのま、ってどれ?」

一方「漢字が分かンねェのか。だと思ったがよォ」

一方「……ここだ」

番外「鍵穴がないよ?」

一方「襖の奥にもういっこ引き戸があってなァ。そこに鍵が付いてンだろォな」

番外「あ、ホントだ。よく分かったね」

一方「考えたら分かる。しっかし、このご時世でこンな鍵とはなァ……」

番外「そんなこといちいち気にしてないでさ、早く開けろよ」
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:13:40.38 ID:3LkBfngho
一方「お、中々良い部屋じゃねェか」

番外「景色もいいね。きっとお高いんだろうなぁ」

一方「あァ疲れたァ〜……」ゴローン

番外「晩ご飯は大広間だってさ。あと1時間くらいあるかな」

一方「中途半端だなァ……。なンか飲みもン買ってくる。何かいっか?」

番外「ミサカ、午後の紅茶がいい。ミルクティーのね」

一方「分ァった、コーヒーな」

番外「違ぇよ、ミルクティーだって言ってんだろ」

一方「分ァってるよ。……行ってくる。鍵閉めンなよ」

番外「道草食ってないで戻って来いよ〜」ヒラヒラ

一方(三下ンとこ見てくっかなァ)
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:14:34.63 ID:3LkBfngho
一方「……あァ?無糖がねェ……午後ティーもねェぞ」

一方「……こっちもだ。全部売り切れってェどォいうことだァ?」


一方「紅茶花伝ならあンな。アイツのはこれでいいが……」

一方「ブラックがねェとは解せン」


運転手「よォ、コレが欲しいのか?」

一方「あァ?運転手さンがこンなとこで何してンだ?それにそのコーヒーは……」

運転手「コーヒーを買い占めた。それだけのことだ」

一方「俺ァコーヒーが飲みたいンですけどねェ。1本譲ってくれませンかァ?」

運転手「だが断る」

一方「今すンげェ喉乾いてンですよォ」

運転手「俺が何でこんなことをしたと思う?第1位よぉ!?」バサッ
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:16:10.34 ID:3LkBfngho
一方「……」

垣根「まさか今の今まで知らなかったとはなぁ!一方通行ァァ!!」

一方「いや知ってたし。だから早くコーヒー寄越せ、ていとくん」

垣根「分かってんなら言えよおおおお!!!滑った感ばりばりじゃねえかああああ!!」

一方「あれっきり見てなかったからよォ、転職したンかなァって。やっぱオマエだったか」

垣根「何かな、気付いたら変な道具作らされてたじゃん?脳みそ勝手に3分割されてたしな。しかも冷蔵庫だぜ?」

一方「それは知らねェな。愉快で素敵なオブジェになれてよかったじゃねェか」

垣根「それで色々あって学園都市の奴ら相手に観光バスやってんだ」

一方「いやそこが意味分かんねェ」

垣根「因みに6組は削板がやってた。あいつのバスは何なんだ?俺のバスより加速あんぞ」
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:17:57.51 ID:3LkBfngho
一方「何やってんだ……。じゃあアレか?アイツが言ってた空飛んだってのは……」

垣根「あれか?バスの外面を未元物質でコーティングしててよ。まぁ、中身も手ぇ付けてるが」

一方「魔改造してンじゃねェよ!?」

垣根「おかげで京都の街中の旅館に泊まらなくてもよかったんだぜ?街中は景色悪いしよ、侘び寂びがねぇ」

一方「……まァ、景色はよかったな」

垣根「……だろ?」

一方「だな。じゃあ帰れ」

垣根「おいおい、冗談にしちゃ酷いな。命を賭け合った仲だろ?」

一方「俺が一方的だったがなァ……じゃあコーヒー寄越せ。そして帰れ」

番外「ちょっと、遅いよもやし。ミサカ待ちくたびれたじゃん……って何コイツ?冷蔵庫?」
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:19:02.38 ID:3LkBfngho
一方「悪ィ、午後ティーなかったからよォ、紅茶花伝でいいか?」

番外「ミサカはそれでいいけどさ。そっちのほうが美味しいし」

垣根「おい俺を無視してんじゃねえよ」

番外「で、何この冷蔵庫」

一方「バスの運転手さンだァ。今から帰るとこらしいぜェ?」

垣根「いや帰らないよ?俺もみんなの旅のお供するよ?」

番外「あぁ〜、どっかで見たら運転手さんか」

垣根「……第3位か?いや、軍用クローンってところか」

番外「ミサカを知ってるの?」

一方「コイツはなァ、第2位のメルヘン野郎だ」

番外「へぇ〜、弱そう」
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:20:42.37 ID:3LkBfngho
垣根「弱ッ!?お嬢さん、言ってくれるじゃねェか……少しお仕置あbbbbbbb」

ガイド「何してるのかしら?こんなところで油売ってないで戻ってきなさい」

番外・一方「……」

垣根「心理定規!?俺は別にサボってなんかねぇ!あと勝手に生命維持装置の電源落とすな!多臓器不全起こすだろうが!!」

心理「冷蔵庫って素直に言いなさいよ。上から勝手な行動は慎むよう言われてるんだから」

一方「上から……暗部か」

垣根「いや、観光バスのお偉いさん。一応、理事会の傘下?」

心理「グレーゾーンってところかしら。暗部の仕事っていえばそうだけど」

一方「俺が抜けた後に何があったンだァ……。たまにアイツらからも連絡あっがよォ」

垣根「多角経営ってやつだ、うん」

番外「……こんな奴らに追われてたの?」

一方「……はァ」
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:22:38.38 ID:3LkBfngho
垣根「というわけだ、いつかお前とは決着を付けたいと思ってたところなんだが……今時間あるか?」

一方「いいぜェ、俺もそろそろ溜まりに溜まってたンだ。全身冷蔵庫にしてやんよォ……」

垣根「……一方通行ァァァァ!!!!」ブワッサ

一方「……垣根くゥゥゥゥゥン!!!」カチッ

番外・心理「はいはい」デンキョクオフ

垣根「ぐふぅ」ドシャ

一方「fruygcsvgyugi」ドシャ

番外「最終信号がいないからって調子乗らないでよね。権限くらい借りてるっての」

心理「悪いわね、デートの邪魔しちゃって」

番外「そんなんじゃないけどさ。あ、コーヒー貰ってっていいかな?」

心理「えぇ、好きなだけどうぞ」

心理「お互いに大変ね……」ズルズル....

番外「ねー」ズルズル....

一方・垣根「」ヒキズラレル....
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/25(金) 22:26:16.91 ID:3LkBfngho
今日はここまで。お疲れ様でした。ではでは
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/25(金) 22:26:17.99 ID:WYhTq/BJo
仲いいなw
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/25(金) 23:05:18.37 ID:j2+Foy5d0

やっぱおもしれえ
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/25(金) 23:13:20.85 ID:WYhTq/BJo

所々の上条さんに吹いたわ
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/25(金) 23:25:36.00 ID:SmyWZPzAO
乙。
上条さん 流石の不幸っぷりですねwwwwww
そしてていとくんwwwwwwww
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/25(金) 23:54:12.62 ID:Muqvaq7AO
つか混浴風呂あんのかよ…
百合子は何処入るんだろうか
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/26(土) 08:50:26.37 ID:VopDZ87O0
やっと追いついた。ていとうこクンを見て思い出したが、地元の多摩地区(俺が住んでる場所)に帝都バスってあった気がする…。
399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/26(土) 18:21:34.42 ID:KQLx3f570
6組の奴ら死んだなこれwwwwww
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/26(土) 22:03:02.52 ID:xSBoh1I00
第一、二位どっちも嫁の尻にしかれるタイプだなwwwwww
401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/26(土) 22:33:57.37 ID:cG6zPtPP0
にやにやしてしまう
402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/27(日) 03:33:40.16 ID:dI0mg8rd0
一方、第三位は旦那を尻に敷いた
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/27(日) 03:35:30.03 ID:cg6ILSW30
そして第四位は他人の旦那を寝取ろうと企んだ
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/27(日) 11:39:06.52 ID:PztP13tXo
その頃第五位は原作での出番を望んでいた
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/27(日) 14:21:07.43 ID:6soHHsDp0
その頃第六位は青ピだった
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/27(日) 17:39:04.76 ID:YTnKTsoM0
最後に第七位は夕日に向かってバカ走りしてた
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/27(日) 22:41:17.55 ID:FBTlX5Bqo
では投下します
これでもまだ1日目なんですよね
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 22:43:07.66 ID:FBTlX5Bqo
一方「……ハッ、ここはどこだ?」

番外「ミサカたちの部屋だけど?」

一方「確か垣根の野郎と会ってそれから……」

番外「ミサカが演算切ったんだよ。こんな所で暴れられたらミサカの修学旅行が潰れんじゃん。分かってんの?ミサカが切らなかったらどうなってたんだろうね」

一方「そォか……悪ィな」

番外「で、そろそろ晩ご飯の時間なんだけど」

一方「じゃあ行くか。鍵閉めンの忘れンなよ」

番外「だからあなたが起きるまで待ってたんだよ。鍵閉められないしさ、あなただけ残したらミサカの荷物勝手に開けるかもしれないし」

一方「開けねェよ……。ほら行くぞ」

番外「晩ご飯何かな?京料理ってミサカ初めてなんだよね」

一方「俺は肉があればそれで構わねェ」
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 22:45:25.82 ID:FBTlX5Bqo
大広間

一方「肉がねェ……」

上条「お、来たか」

一方「肉がねェじゃねェか!これは何ですかァ!?」

土御門「これが京料理だぜよ?」

番外「へぇ、綺麗なもんだね」

青ピ「見た目もええなぁ、こんな贅沢は中々できへんよ」

小萌「全員揃いましたねー?それでは手を合わせてー」

イタダキマース!

一方「肉……肉ゥ……」

番外「食べる前に写真撮らなきゃ」
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 22:47:33.50 ID:FBTlX5Bqo
番外「ふぅ、お腹いっぱい。見た目もよし、味もよしってね」

一方「肉……」

番外「まだ言ってんの?完食した癖にさぁ」

一方「不味くはなかったけどよォ、やっぱ肉がねェと駄目だァ……」

番外「男が何ウジウジしてんのさ、明日に期待しなよ。って百合子ちゃんには無理かぁ」

一方「明日の昼飯は肉にすンぞ」

番外「まぁ、どこで食べるなんて決めてないけね。都合よく見つかるかねぇ」

一方「見つかる見つからないンじゃねェ、見つけるンだ」

番外「はぁ、何か面白い番組はないかなっと。こっちの番組はどんなのかな」

番外「んー、ニュースばっかだ。そうだ、一方通行。お風呂に行かない?露天風呂みたいだよ」

一方「……ァ」

番外「あ?」

一方「俺、どっちに入ればいいンだァ?」
411 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 22:50:50.28 ID:FBTlX5Bqo
番外「……」

一方「……」

一方「……男湯は顔を見られたらアウトだ。じゃあ女湯だな。こン身体でもバスタオル巻けば大丈夫だろ」

番外「堂々と覗き宣言かよ。正面突撃とかありえねえわ」

一方「何とでも言え。第1位足る者、女湯如きに怯む器じゃねェンだよ」

番外「少しは怯めよ。ま、どうでもいいけどさぁ。どうでもよくはないけど」

一方「なら行くか。ちンたらしてる暇ねェからな」

番外「ちょっと待って、着替えの準備しなきゃ。浴衣とかしてみる?ミサカはしたいな」

一方「勝手にしろ」
412 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 22:53:16.46 ID:FBTlX5Bqo
テクテクカツカツ......ピタッ

一方「……」ゴクリ

番外「何脱衣所の前で突っ立てるの?早く入ればいいじゃん」

一方「……誰かいるかもしれねェ。ちょっと見てきてくれねェか?」

番外「ばっかじゃねぇの?普通、そこから考えるんじゃないのかにゃーん?」

一方「オマエが脱衣所で誰もいねェのを確認して、それから俺がダッシュで脱いで入る。これで大丈夫だァ」

番外「なんでそこまでミサカが必死にならなきゃいけないのさ。お得意のベクトル操作でできないの?」

一方「オマエ、さっき上位権限を借りてるって言ったよなァ?肝心なところで弄るつもりだろォが。そしたらどォなる?俺が社会的に死ぬのは間違いねェぞ、クソったれ」

番外「あ、その手があったか」

一方「あ、その手があったか。じゃねェよおォォォ!!じゃねェェンだよおォォォォ!!そンなことしたらぶっ殺すからな。覚えてやがれェ!」

番外「ちぇっ、冗談に決まってるじゃん。マジに怒るなって☆」
413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 22:54:27.27 ID:FBTlX5Bqo
一方「……中に誰かいるか?」

番外「いんや、誰もいない。籠の中がいくつか埋まってるから、何人かは入ってると思うけど」

一方「よし入っ……ッ!?」サッ


「それじゃ入るぜよ」

「景色が綺麗やって女将はんが言ってたわー」

「上条さんは男湯と女湯を間違えたりはしませんのことよ」


一方「男湯のほうか……危ねェ……」

番外「早くしないとこっちにも誰か来るかもね」

一方「早く入った方がよさそォだな。最悪、湯に浸かっちまえば多分どォにかなる」

一方「……入ンぞ」スッ
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 22:56:47.61 ID:FBTlX5Bqo
一方「ふゥ、これで難関はひとまず突破したな。脱ぐか……」スルスルスル......

番外「……」

一方「……ァ?何見てンだ?」

番外「肌、綺麗だなぁって。特に腰骨がエロいです」

一方「誰がエロいだァ?」

番外「ねぇねぇ、触っていいかな?」

一方「あァ?唐突に意味分かンねェこと言ってンじゃねェよ」

番外「最終信号はよく背中洗ってる時に抱きついたりしてるじゃん。ミサカだけ除け者ってズルくね?」

一方「クソガキと一緒にすンじゃねェ。それにアイツが勝手に背中を洗いやがるだけだ」

番外「いいなぁ、ミサカもスベスベの白肌に触りたいなぁ〜。女より肌がいいって何さ。しかもケアもしてないんでしょ」

一方「紫外線とか太陽線はチョーカー切ってても反射してるからなァ。逆に言うと、それだけ防げばこンな風になンのか」

番外「紫外線完全カットとか学園都市ならできそうだけどなぁ」

一方「だが紫外線がねぇとビタミン不足になるンだぜ。想像してみろ、オマエが真っ白になったらどォなる」

番外「うげ……気持ち悪っ」

一方「だからバランスなンだよ。黄色人種が白人の真似しても気味が悪いだけだ、ってなァ」
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 22:59:53.51 ID:FBTlX5Bqo
一方「ってことで俺ァ早いこと浸かりたいンだが……」

番外「浸かればいいじゃん」

一方「こっち見ンな。これ以上脱ぐとオマエにモロ見られちまうだろォが」

番外「あぁ、今まで何も言わず脱いでたのはミサカを誘ってたわけじゃないのね」

一方「誰がオマエにケツ振って誘うかっての。ほら、後ろ向け。それか出て行け」

番外「言われなくても向くしぃ」

番外「……なーんてね☆」バッ

番外「あれ?」

一方「」イナイ

番外「速ぇ……そこまで恥ずかしいのかよ」
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:01:24.30 ID:FBTlX5Bqo
カコーン

一方「ほォ、中々広ェじゃねェか」

番外「まだそんなに人は多くないね」

一方「まずは身体洗うかァ……」

番外「ねえ、黄泉川たちが入ってきたらどうするの?」

一方「あー、他の奴らに紛れば何とかなるンじゃねェ?」

番外「そうだ。ミサカ、シャンプーとか持ってきてないから貸してよ」

一方「ン、ほらよ」

番外「TSUBAKI……これってあなたが使ってたの?芳川や黄泉川が使ってたんだと思ってたけど。最終信号はキャラ物だしさぁ」

一方「元は俺が使うために置いてたンだがよォ、気付いたら使われてた。ンで、こっちがコンディショナーだァ」

番外「いや、ドヤ顔で渡すなよ。あなたが好き好んでこんなのをねェ……」

一方「胸の真ン中でェ思いィながら守るよォってなァ」ワシャワシャ

番外「きめえ」ワシャワシャ
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:03:01.97 ID:FBTlX5Bqo
一方「ンじゃ浸かっか」

吹寄「……百合子さんにミサカさん?」

番外「あ、吹寄さんだ。先に入ってたんだね。ミサカたちも一緒していい?」

吹寄「ええ、もちろんだけど……。ココ、バスタオルのまま入ったら駄目なのよ」

一方「……へ?」

一方「いや……木原くンが前に言ってたな。風呂の中にはタオルを入れちゃ駄目なとこもあるって。……ってことァ風呂入れねェじゃねェか」

番外「混浴しかないね。あっひゃひゃひゃひゃひゃ!!第1位が混浴だってさ!訳分かんねえええ!!それともミサカたちの前でその殻を全部脱ぎ捨ててみる?」

吹寄「1位?」

一方「……何でもねェよ。あ、俺らはちょっと話があるんでェ」コソコソ
418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:05:12.35 ID:FBTlX5Bqo
一方「さてどォする……朝一番に入り直してすぐ上がるかァ?それは無理だ。この旅館に泊まってるのは数クラスとはいえ、人間が多すぎる」

番外「昼に鹿触ったんだから、このまま戻るのも気が引くけどなぁ。ミサカは浸かってから寝るけど」

一方「どォすりゃいいンだ……混浴風呂しかねェってのかァ?」

番外「それしかないよ。まぁ、初日から混浴に入ろうとする奴なんていないと思うし」

一方「いるとしたらアイツらくれェか。ならさっさと入ってさっさと上がるしかねェな」

番外「……入る気になったの?」

一方「それしか方法がねェのならな。だがオマエはついて来るな、これは俺の……ッ!?」

一方「……ちょっと待て、混浴に俺ひとりで入ったら変じゃねェか?三下でも誘えってか?」

番外「まぁおかしいよね。男湯でも女湯でも夜景は見れるらしいし。……ミサカも一緒に来いなんて言わないよね」

一方「よしじゃあ来い」

番外「即決かよ!ちょっとは悩んだりしないわけ!?」
419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:07:14.82 ID:FBTlX5Bqo
一方「クラスの奴にバレたら不味いだろォ……。噂って怖いンだよ。オマエなら普段から勝手に風呂ン中入ってくンだろォが。なら大して問題じゃねェ」


「露天じゃーん!」

「黄泉川先生、待ってくださいですぅ」


一方「……ッ!?」サッ

番外「ちょ、何してんの!?」

小萌「吹寄ちゃんにミサカちゃん?」

黄泉川「誰か後ろにいるじゃんか?ん、別に恥ずかしがることないじゃんよ!」

一方「……」ガタガタ

一方(初日早々おわた)
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:08:13.34 ID:FBTlX5Bqo
吹寄「百合子さん……?」

小萌「なーんだ、百合子ちゃんだったんですかぁ」

黄泉川「えっ、おま――」

一方「」ピュー

番外「あっ!どこ行くのさ!」

黄泉川「」

吹寄「どうしたのかしら?」

小萌「さぁ?」

黄泉川「アイツ……あとでお仕置きするじゃんよ……ジャッジメントじゃん!」

番外(いやいや、これは仕方ないんじゃないか……な?)

姫神「私も。いたのに」
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:11:21.17 ID:FBTlX5Bqo
カコーン

一方「危なかったぜェ。黄泉川にはバレちまったがそンなことは後だァ……。俺も湯に浸かりてェもンな」

一方「ほォ、濁り湯ってか。こりゃ丁度いいぜ。身体を見られなくて済む。それに檜がいい味出してやがる。しかも屋根付きだァ、文句ねェ」

一方「……おっと、まずはタオルを取ってかけ湯だァ」バシャー

一方「そしてタオルを縁に掛けて、と……一方通行、行くぜ……」チャプ

一方「うォォ……っかァァァ〜、いいねェ最っ高だねェ!」ウェーイ

一方「あァ……幸せだなァ……。手拭いを頭に乗せれば100点満点だったかなァ」


一方「…………明日は手拭いも用意すっかァ」

番外「おい、もう浸かってんのかよ!ちょっとは待つって気がないの?ってか寒いわ馬鹿!」ブルブル

一方「あァ、すっかり忘れてたわァ。オマエも来たのかよ」
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:14:39.40 ID:FBTlX5Bqo
番外「女湯のほうは人多くなってきたからね。人が多いの苦手だし、あなたがいないとつまんないし。じゃあミサカも入っていい入るね入りますよの三段活用!番外個体ぉ、行っきまーす!」

一方「おィ!湯に浸かる前はかけ湯!そしてタオルを巻いたまま浸かろうとするンじゃねェ!!」

番外「……かけゆ?」

一方「オマエは家の風呂しか入ったことねェから知らねェのか。なら教えてやる」

一方「かけ湯ってのはなァ、お湯に浸かる前に身体に湯をどばっとかけて身を清めるンだ。露天風呂みてェな神聖なトコでいきなり湯に浸かれってかァ?駄目だァ、全然なっちゃいねェ、そンなの誰だって知ってンぞ?学習装置で習わなかったかァ?科学者の奴らも駄目駄目だァ……」

番外「ミサカ、そんなこと教えて貰ってないよ……?」

一方「ならよかったじゃねェかァ。俺に教わンなかったら、いつか大恥をかくとこだったぞォ?分かったらかけ湯しろ。かけ湯」

番外「こ、こう?」バシャー

一方「バスタオルの上からかけても意味ねェよ。別に見ねェから取って湯をかけやがれ」

番外「……」バシャー

一方「ちゃンとかけたか?」

番外「か、かけたよ」
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:16:40.42 ID:FBTlX5Bqo
一方「なら浸かっていい。タオルは頭に乗せるのがセオリーだが、バスタオルは重ェな……。湯船に入らないくれェでそこの縁に掛けとけ。濡らさねェよォに気をつけろよ。いや、さっきので濡れたか」

番外「……ふぃぃ〜」チャプン

一方「……浸かったか?肩まで浸かったか?」

番外「うん、浸かった。身体中にエネルギーが沁みこんでくる感じ」

一方「オマエもやりゃァできンじゃねェか。クソガキならこンな簡単に言うこと聞かねェからよ。……オマエは風呂で泳がねェよな?」

番外「それってそこはかとなくミサカを馬鹿にしてない?ミサカが上位個体より劣ってるのは権限だけだっての」

一方「どっちもどっちじゃねェか?」

一方「そォいや、何でクソガキはあンな風になったンだろォな。管理がし易いようにつっても、体系は重要じゃねェ気がする。大人びたほォがよかったンじゃねェの?超電磁砲の母親みてェになっても困るが」

番外「子供っぽいと逆に扱いづらいよね。感情表現豊かにする必要が分かんないよ」

一方「オマエも大概だけどなァ。天井くンはロリコンだったのかァ……うっわ、キメェわアイツ。ムッツリかよ」
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:18:15.16 ID:FBTlX5Bqo
番外「はぁ〜……世の中意味分かんないことばっかだね」

一方「世の中にはまだ知らないベクトルがたくさンあンだろォなァ……。運命のベクトルとか奇跡のベクトルとかァ」

番外「まずあなたは感情のベクトルを操作しないとね。あなたこそ感情表現豊かにしないと。あ、でもあんな笑い方はごめんだけど。クカカ☆」

一方「そォだな……感情くれェなら脳内物質を操作すりゃいけるだろうなァ」

番外「冗談で言ったつもりなのにできんのかよ」

一方「感情は沸くが表し方が制御できねェ」

番外「都合よくいかないモンだねぇ」

一方「経験がねェからなァ……。対等な人間が……対等に扱ってくれる奴が、ひとりでもいたら違ったかもしれねェな」

番外「学習装置に頭突っ込んでみる?」

一方「一方通行は一方通行は最高の笑顔でおはようの挨拶をしてみたりィ、ってかァ?それはねェよ」

垣根「お、一方通行じゃねーか。やっぱここにいたんだな。そりゃ無理もねぇか」
425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:23:09.48 ID:FBTlX5Bqo
一方「何だァ?メルヘン野郎は女目当てに混浴しにきたのかよ」

垣根「お前にも同じこと言ってやるよ。第1位も堕ちたもんだな。カノジョと混浴か?一方通行は余程クローン好きと見える。ホルモンバランスが狂って欲求不満と聞いたが本当みてぇだ」

一方「……おい、コイツをクローン呼ばわりすンじゃねェ。ついでにその言葉は2度と使うな。檜の染みになりてェのかァ?なら今ここでしてやンよ」

番外「…………」

心理「ごめんなさいね。この人、あなたたちが羨ましいだけなのよ」

垣根「……ったく、コイツがいると調子崩すぜ。悪かったな、お嬢さん。さっきのことは撤回するわ」

一方「なら最初からそォしやがれってンだ、クソが」

番外「ていとくん、だっけ。そっちの人は誰なの?さっきも会ったけどバスガイドさんだよね」

垣根「初対面でいきなりていとくんかよ。こっちは心理定規。同僚だ」

番外「めじゃーはーと?」

一方「資料で見た顔だと思ったらスクールのやつか」
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:26:33.92 ID:FBTlX5Bqo
心理「以後お見知りおきを」クスクス

番外「えっ……えっ?こんな人が暗部に?」

垣根「それより、早いこと湯に浸かりてーんだが、いいか?」

一方「勝手にしろ。かけ湯は知ってンだろォなァ」

垣根「は?KA・KE・YU?」

番外「掛け湯ってのはね......」

一方(何偉そうについさっきまで知らなかったことを教えてやがンだァ?俺からすればコイツも充分子供だぜ)


垣根「俺に常識が通用しただと……露天風呂は奥が深いな」

心理「これ、基本馬鹿だから」

番外「さっきので充分知ってるよ」

心理(ふぅん、このふたりの距離単位はっと……)
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:31:30.73 ID:FBTlX5Bqo
垣根「……っうぉあぁぁぁぁ」チャプン

心理「……いいお湯ね」チャプン

一方「だろ?それにこの眺めだ」

垣根「あぁ……俺が選んだからな」

一方「オマエかよ」

垣根「星が綺麗なんだぜ?知る人ぞ知る隠れ処、ってやつだ」

番外「でも本当にいい眺めだよね。あれってオリオン座でしょ?」

心理「そうよ、そのオリオンのベテルギウスの左下にある大きな光がおおいぬ座のシリウスで、あそこに見えるこいぬ座のプロキオンと合わせて冬の大三角ね」

垣根「詳しいのな」
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:32:42.61 ID:FBTlX5Bqo
心理「あら、こういうのは女の子より男の子が詳しいのではなくて?」

垣根「いや、咄嗟にお前の口から出たのが珍しかっただけだ」

一方「メルヘンらしくねェな」

垣根「心配するな。自覚はある」

番外「じゃああれは――」

心理「それはね――」


一方「……ン、流れ星か」

番外「ホントだ……」
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/27(日) 23:35:15.96 ID:cg6ILSW30
一方さんイケメン過ぎる
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:35:37.08 ID:FBTlX5Bqo
 その夜、幾千もの星屑のシャワーがとある空に降り注いだ。流星群とは比べられない程の星屑が。
 
 星空の下、そこには己の欲望を願う者がいた。

メイドの国に行って軍師になりたい――。とにかくモテたい――。幸せになれたら何でもいい――。成績を上げたい――。出番が欲しい――。

 そこには他人の幸せを祈る者がいた。

あの子たちが立派に育って――。この人が馬鹿がまともに――。患者が――。あの人が――。アイツらが――。

 そして……ひとりの少女は想う。

(ミサカは――今のままでいいや)

 降り注ぐ星屑。無機なそれは雪よりも淡く、どんな光よりも優しかった。それは希望。それは夢。それは。
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:37:28.75 ID:FBTlX5Bqo
 


 ふわり。



 星屑が消えることはない。それぞれの祈り、願い、想いを受諾するかのように、ひらひらと掌へと舞い落ちる。
 
 それは――――――。
 


垣根「悪い。それ、未元物質だわ」

一方「おい」

垣根「雰囲気は出たろ?」

一方「このメルヘン野郎が……」

垣根「自覚がねぇとこんなのできねーよ」
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:39:09.70 ID:FBTlX5Bqo
 この時、当の本人である少年も番外個体らも気付いていなかった。あの瞬間、彼はLEVEL5の範疇には納まっていなかったことを。空を無数の光で埋め尽くしたその能力を。

 ――――神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの。超能力の先にあるものを正しく認識している者からすれば、その言葉を浮かべたかもしれない。

 神にも等しい力の片鱗を振るう者と神が住む天界の片鱗を振るう者。自分とは似て非なる力に、かつて垣根帝督は己の能力を理解し、更なる進化を遂げた。しかし、それでもLEVEL6にはなれなかった。

 では、あれはLEVEL6だったのだろうか?LEVEL5を越えたあれは――――。

 それは誰にも分からない。


垣根「んじゃ、そろそろ上がるわ。お前ら、のぼせんなよ」

心理「私も上がろうかしら」

番外「もう行っちゃうの?」

心理「それでは失礼しますわ」

一方「ならさっさと失せろ」

垣根「そうだ一方通行、あとで卓球しようぜ。ダブルスもいいな、その子と一緒に組めよ」

一方「しねェよ」
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:40:08.72 ID:FBTlX5Bqo
番外「それじゃミサカも出るよ。のぼせそうだし」

一方「俺はもうちょっと浸かってるからよォ」

番外「あなたこそのぼせちゃうんじゃない?長風呂なんて滅多にしないじゃん」

一方「今上がったらオマエと一緒に脱衣所に行くことになるじゃねェか。俺に裸見せてェのかァ?俺は見せたくねェ」

番外「そーだったそーだった」

一方「俺ァ裸なンざより酷ェもンを見てきたからなァ。別にオマエの見ても何とも思わねェがよ」

番外「ミサカの身体をそんじょそこらの肉塊と一緒にするなっつーの」

一方「ンじゃ早く上がれェ。俺がのぼせちまうだろォが」

番外「着替えたらロビーで待ってるね」

一方「おォ」
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:41:10.89 ID:FBTlX5Bqo
番外「いい湯だったぁ。何だかんだで第1位も楽しんでんじゃん」

番外「浴衣って着たことないけど、これでいいんだよね。一応、アイツの籠にも置いておいたけどさ」

番外「……ん?卓球やってるね。……ていとくん?」


垣根「メルヘンサァァァーーブ!!」ブワッサ

青ピ「まるでピンポン球に翼が生えたかの如く凄まじいスピードや!まさにキューピットの矢!」

土御門「にゃーはっはっは!ただ速いだけじゃ通用しないぜよ!!」バシッ

上条「何!?あの速度を的確に捉え、あまつさえネットインだと!?」

垣根「ぐおおおおおぉぉぉ!!」

姫神「11:9。土御門くんの勝ち」

垣根「畜生、リベンジだ!次はダブルスな。行くぞ心理定規!」

心理「はぁ?何で私が貴方と組まないといけないのよ。私はこの方と組むわ」

上条「へっ?俺と?」

垣根「……もう怒った。もう全員まとめてかかってこいやああああああ!!」ブワッサ

土御門「よし言ったな?流石はスクールだ」スッ

青ピ「男に二言はないで?」スッ

上条「その幻想をぶっ殺す」スッ

姫神「私の。出番ね」スッ

心理「ふふふ」スッ
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:43:08.74 ID:FBTlX5Bqo
一方「マジで卓球してやがった……」

番外「あ、浴衣着てくれたんだね」

一方「……気分だァ」

番外「あなたも卓球しに?」

垣根「お、丁度いいところに来たな!ちょっと加勢してくんねぇか?流石に5対1は無理だ!!」

一方「……何だこの光景はァ」

番外「卓球みたいだけど」

一方「俺の知ってる卓球と違う」

一方「……ちっとのぼせちまったからなァ。今日は部屋に戻るわ」

番外「ん。じゃあミサカも戻る。明日はミサカとしようよ」

一方「覚えてたらなァ」カツカツ......

垣根「おい待てアクsあべし!」バシィ

土御門「にゃー!当たったぜよ。頬っぺたは20点だにゃー」

上条「なぁ……これって何のスポーツだ?」

青ピ「卓球や」

心理「ええ、卓球だわ」

姫神「そう。卓球」
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:44:30.78 ID:FBTlX5Bqo
一方「おォ?」

番外「布団が敷いてあるね」

一方「旅館の女将さンがしてくれたンだな。こンな大人数なのに親切なこったァ」

番外「……テレビもニュースばっか。あ、映画やってるね」

一方「俺ァ寝るゥ……」

番外「よいしょっと……」

一方「……何やってンだ」

番外「見たまんまだよ。布団くっ付けてるだけ」

一方「だから何でンなことしてンだよ」

番外「別に……気分?」

一方「意味分かンねェ……いいから離せ」

番外「いいじゃんいいじゃん」

一方「離せ」
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:46:00.35 ID:FBTlX5Bqo
番外「ミサカに欲情してないなら問題ないでしょ?それともあなたはやっぱりそういうのがあるんだ。ていとくんの言ってた通り、ホルモンバランスがってのは本当だったのかな?へぇ〜」

一方「いや、ねェよ!オマエが寝相悪いからですゥ!だから離せェ!」

ギャーギャーヤイノヤイノ


お隣さン

吹寄「隣が騒がしいわね……」

姫神「修学旅行だから。仕方がない」


もう片方のお隣さン

黄泉川・小萌・素甘「かんぱーい!」

小萌「焼酎美味いですー」

黄泉川「いつのまにこんなの買ったじゃん?」

素甘「まぁいいわ。今日は気にしないで飲むわよ」



一方「寝れねェ……」

一方「重ェ……」

番外「すぅ……すぅ……」
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:48:04.05 ID:FBTlX5Bqo
その頃、学園都市外研究所・京都支部

打ち止め「流れ星綺麗だったね!触ったらすぐ消えちゃったけど、ってミサカはミサカはさっきの不思議現象をMNWにアップロードしてみたり」

冥土帰し「明日は京都でも観光するね?」

打ち止め「わーい!あの人に会えるかな?ってミサカはミサカは両手を広げて聞いてみたり!」

冥土帰し「うーん、運が良かったら、かな?」


第7学区の病院

14510号「ところで、なぜミサカは幽閉されているのですか?とミサカ14510号は10032号をジト目で睨み付けます」

14889号「正直言って、ミサカがこの扱いを受けているのに納得がいきません」

20000号「セロリたんの生肌ハァハァ」

14440号「お前、何言ってるのか分かってる?ねぇ、分かってる?」

18264号「ミサカは関係なくね?」

御坂妹「連帯責任です、とミサカ10032号はあの人について行けない憤りをぶつけます」

10033「八つ当たりかよ」
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:49:50.01 ID:FBTlX5Bqo
御坂妹「スネークに中継して貰っているじゃありませんか。それでは不安なのですか?」

14510号「不安しかないないよ……」

14440号「混浴とか聞いてないし。背中くらい洗わせてもいいじゃん……」

10033「一緒に添い寝したいよ……」


20000号「ふざけんなお……」プルプル

18264号「……20000号?」

20000号「ずっと待ち焦がれてたんだろ、こんな展開を!英雄がやってくるまでの場つなぎじゃねえ!主人公が登場するまでの時間稼ぎじゃねえ!他の何者でもなく!他の何物でもなく!テメエのその手で、たったひとりの男の子を助けてみせるって誓ったんじゃねえのかよ!」

20000号「ずっとずっとヒロインになりたかったんだろ!絵本みてえに映画みてえに、 命を賭けるたったひとりのヒーローに守られる、そんなヒロインになりたかったんだろ!だったらそれは全然終わってねえ!!始まってすらいねえ!!ちっとぐらい長いプロローグで絶望してんじゃねえよ!!」

20000号「――手を伸ばせば届くんだ。いい加減に始めようぜ、妹達!」

妹達「ッ!?」


14889号「いや、元はといえば全部お前のせいだろ」
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:52:25.43 ID:FBTlX5Bqo
一方『重ェよ……寝れねェよ……』

番外『すぴー……』

一方『うゥ……』

番外『むにゅ……』ギュウ

14510号「……ミサカは行きます。どうしても止めたいのならミサカを倒してから行くことですね」

10033号「もちろん、ミサカもです」

18264号「ミサカは睡眠不足のモヤシを笑いに行くだけですからね」

14440号「上位個体だけはずるいです」

20000号「漏れも行くお。抜け駆けは許さねぇ。絶対にだ」

御坂妹「……」

14889号「という訳だ。10032号はどうする?見逃すか、それとも多勢に無勢か……」

御坂妹「……ではミサカも行きます。ミサカはただ、あのバスガイドが気に食わないだけですよ。何あいつ?ちょっと綺麗なだけのガキがあの人に近づくとは許し難い」

14889号「懸命な判断です、とミサカ14889号は10032号に手を差し出します。では行きましょう――いざ京都へ」
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:56:13.58 ID:FBTlX5Bqo
1日目終わり。
来週で2日目京都観光辺を終わらせます。巡回ルートは再現できるよう考えたつもり

次回は火曜日の予定です。お疲れ様でした。ではでは
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/02/27(日) 23:57:13.30 ID:FBTlX5Bqo
来週ではなく、この1週間で、です。分かりにくくてすいません
443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/28(月) 00:07:18.16 ID:FdZSGHvmo
乙!
いいなこのまったり感
とてもいい

ちょっと京都行ってくる
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/28(月) 12:48:45.82 ID:UUOKiHmC0
一方「重ェ……」
ということは番外固体さんの豊満なボディーが一通さんに...!!
445 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/28(月) 13:49:58.26 ID:VjdeDbXN0
20000号が上条さんのセリフを凌辱しやがったww
446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/28(月) 16:00:40.53 ID:7Om6mLhr0
>一方(初日早々おわた)

wwww
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/01(火) 22:51:11.21 ID:k70/jdCFo
では投下
番外個体はイメージだと寝相悪そう
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 22:52:12.50 ID:k70/jdCFo


一方「」ゲッソリ

番外「おっはよう、第1位。ミサカが起こし……ってあれ?もう起きてるのか」

一方「お、おォ……」

番外「顔色悪いよ。あひゃひゃ!京都が楽しみで寝られなかったのかにゃーん?」

一方「もォいいわ……朝飯食いに行くぞ」


青ピ「おはよーさん。なんや、元気ないなー」

土御門「楽しみで寝られなかったって辺りだぜい?」ニヤニヤ

一方「ンなこたァねェよ」

番外「嘘付いても分かるよ?」

一方「オマエのせいだろォが……」
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 22:54:41.73 ID:k70/jdCFo
食後、京都駅

上条「さっきまで山の中と思ったらもう街中だ」

垣根「俺の未元バスに常識は通用しねぇ」

番外「やっぱ飛んでたね。羽生えてたし」

一方「何でもありだなァ……他のバスは普通なンだろ?ソイツらはどォやって集まンだ?」

垣根「いや、他は量産型未元バスだ。昨日言ったろ?変な道具作り出されたりしたって。その応用があれだ」

番外・一方「」

垣根「とは言っても、俺の未元バスは一応ワンオフだからよ。性能は段違いだぜ?削板のはマジ分かんね」

削板「そんなもんは根性だろ?お前のバスもすげーよ、大した根性だ」
450 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 22:55:35.29 ID:k70/jdCFo
垣根「レインボーに光るなんて設計は俺の未元バスにも量産型にもないはずだが……」

削板「根性だ」

番外・一方「……」

削板「……こんじょおおおおおおおおおお!!!」

垣根「うるせぇ」

小萌「では、時間が来たらここに戻ってくるのですよー?」

垣根「もし何かあったらすぐ連絡入れろよ。遅れそうな時とかな」
451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 22:57:20.07 ID:k70/jdCFo
土御門「それじゃ行くかにゃー」

青ピ「全員揃っとるかー?」

姫神「ここに。いる」

番外「ちゃんとここにいるよ」

一方「最初はどこに行くんだったかぁ?」

上条「えーと、伏見稲荷大社だな。ここから近いし。最初に安全祈願でもして行こうぜ」


JR京都駅→稲荷駅

番外「駅から近いんだね」

土御門「ここからちょっと歩けばすぐだにゃー」

一方「その伏見稲荷大社ってのは何があるんだァ?」

姫神「千本鳥居。稲荷山巡礼もあるけど。時間がかかる。」

番外「うへぇ、時間足りるかな」
452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 22:58:52.07 ID:k70/jdCFo
上条「時間はあるけどな。山巡りまではできないと思うけど、とりあえず行こうぜ」

青ピ「もうすぐ表参道が見えるで」


番外「でけぇ」

一方「でけェ」

番外「昨日もそうだけど、ミサカたちそれしか言えてなくね?でけぇとかすげぇとか」

一方「だってでけェし」

番外「それもそうだけどさ。あ、写真撮らなきゃ」

一方「写真に入りきるのか?」

番外「下がればなんとか……」

上条「お前らも入らなくていいのか?」

一方「あァ?」

上条「俺が撮ってやるからよ。一緒に写れよ」
453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:00:27.04 ID:k70/jdCFo
番外「いいの?じゃあお願いするよ。はい、カメラ」

一方「別に俺は――」

一方「……ああもォ、クソったれェ!分ァったよ」

上条「はいチーズ!……ん、よく撮れたじゃねーか」

番外「あひゃひゃ、何この顔!」

一方「だから撮られることに慣れてねェンだよ!どォいう顔すればいいんだよォ」

上条「ははっ、新鮮でいいじゃないか。ほら本堂に行くぞ。お参りしなきゃな」


土御門「で、今から上に登るするわけだが……」

一方「キツそォだな……」

姫神「右回りのほうが。楽だから。左回りは登りがきつい」

一方「じゃあ右回りだな。ってか本当に登るのかよ」

上条「全部回るのはちょっと難しいかもなー。さっき聞いたら、3,4時間はかかるらしいし。千本鳥居を通って、三ツ辻辺りでで降りるか」
454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:01:54.18 ID:k70/jdCFo
番外「ミサカも千本鳥居ってのだけでいいかな。朝から飛ばしすぎるとダルいし。この人が倒れても困るよ」

一方「倒れねェよ」

青ピ「ホンマに千本あるか数えてみよかな」

上条「やれるもんならな。俺もやってみるか」



番外「うっひゃぁ……トンネルみたいだね。トトロとか出そう」

一方「目の前が真っ赤だァ。コダマとか出ンじゃねェの?」

カタカタカタカタ......

一方「……?」

青ピ「夜に歩いたら怖いなあ。何か出そうやで」

上条「変なこと言うなよ」
455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:03:30.17 ID:k70/jdCFo
番外「昔の人は赤が好きなのかねぇ」

一方「……ふゥ」

土御門「もう疲れたのかにゃー?」

姫神「杖だと。このペースは辛いかも」

上条「ちょっとペース落とすか?」

一方「いンや、大丈夫だ」

番外「無理しなくていいのにさ。ヒィヒィ喘ぐあなたもいいけど」

一方「いざとなりゃあベクトル操作して駆け上ってやるぜェ」

番外「それ反則だから。能力使ったら演算切っちゃうね」

一方「……チッ、分ァったよ」
456 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/01(火) 23:03:33.84 ID:VFlEfdOp0
もちろん姫神は巫女さんの服ですよね?わかr(ry
457 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:04:23.63 ID:k70/jdCFo
一方「ふゥ……ここがゴールかァ?」

上条「いや、ここは奥社だな。願掛けでもしていくか」

番外「がんかけ?」

姫神「願い事を。絵馬に。書いて掛ける」

青ピ「今の季節はどれも受験関係やなー」

番外「何でも願い事していいのかな」

土御門「いいんじゃないかにゃー」

一方「ふゥん……どンな願い事でもねェ……」

上条「じゃあみんなでやるか」
458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:06:38.30 ID:k70/jdCFo
青ピ「でけたよ」

土御門「じゃあ掛けるにゃー」

姫神「出番が。増えますように」

一方「何て書いたんだ?」

番外「……長生きしたい」ボソッ

一方「……何かすまねェな。悪ィこと聞いちまった」

番外「それと美味しいもの食べたい。食べても太らない体質になりますように釘をガトリングみたいに連射できるようになりますように今より痩せますように服買うお金が欲しい。あと、一方通行が素直に虐められてくれますように。でもMに目覚めませんように」

一方「一瞬でも後ろめたさを感じたのが間違いだったわァ……」

番外「あと裏にもまだあるよ?ほれ」

一方「Oh......びっしり過ぎて読めねェぜ……」
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:07:12.76 ID:k70/jdCFo
上条「掛けたかー?」

番外「うん、掛けたよ」

上条「じゃあ行くか。お守りも買わないとな。あと、おもかる石ってのもやってみようぜ」

番外「あなたは何て書いたの?」

一方「大したことじゃねェよ」

番外「じゃあ見てこよーっと」

一方「おィやめろォ!三下たちが先行っちまうだろォがァ!!」
460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:08:48.01 ID:k70/jdCFo
番外「ちょっと階段がキツくなったね。というか、雰囲気が変わった気がするんだけど……」

土御門「この辺りからは激しいぜよ。大丈夫かにゃー」

一方「ふゥ……この上には何があンだ?」

姫神「熊鷹社と谺ヶ池。休憩する?」

上条「そうだな。何かいい場所ないか?」

土御門「にゃー!見ろ青ピ、わらび餅があるぜよ。甘酒もあるにゃー!」

青ピ「そりゃええなぁ。ちょっと休憩していかへんか?」

一方「すまねェな」

土御門「この先の池には、手を叩いてこだまが返ってきたほうに探し人がいるとか、幸運があるっていうにゃー」

青ピ「そっちのほうに可愛い子がおるってことやな!」

土御門「そういうことだぜい!」

上条「……幸運があればいいな」
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:10:11.75 ID:k70/jdCFo
番外「あぁ〜……これが甘酒かぁ〜暖か暖か」

一方「このわらび餅もうめェな。甘さが控えめじゃねェか……最高だァ」

青ピ「どうしたんや、カミやん?」

土御門「口に合わなかったのかにゃー?」

上条「俺のだけ、きな粉がねぇ……」

               ・
               ・
               ・
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:10:39.57 ID:k70/jdCFo
番外「ここで分かれてるね。ミサカたちはどっちに行くのかな?」

青ピ「ボクらはここで帰るさかい、コッチやな」

姫神「あっちに進むと。お山巡りコース」

一方「あっちは先が見えねェな……」

上条「じゃ、俺たちはここで終わりにしますか」

土御門「今度みんなで来る時は最後まで回ろうぜい」

上条「おう!」

番外「ミサカも行っていいの?」

青ピ「当たり前や。友達やからな!」
463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:12:06.46 ID:k70/jdCFo
番外個体たちがが降りてる最中......

冥土帰し「これは願掛け絵馬だね?」

打ち止め「ミサカもやってみたい、ってミサカはミサカはお願いしてみる」

冥土帰し「そうだね?せっかくだから掛けていこうか」


打ち止め「……ん〜?この字はどこかで見たような気がする、ってミサカはミサカは首を傾げてみたり」

『クソガキどもが平和に笑顔で......』

冥土帰し「掛けたかい?」

打ち止め「うん。これでいいよね」

冥土帰し「それじゃ、行こうか」
464 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:13:55.99 ID:k70/jdCFo
その頃、京都某所

14440号「やっと着きました」

14510号「結局一晩寝てから出ましたね。これからどうしますか?」

14889号「これからのミサカたちの旅をより安全にするためにもまずは祈願しに行きましょう」

10033号「えぇっと、ここから近いのは……」

20000号「セロリたんレーダーがビンビンだお」

18264号「さっきからそれしか言ってねーじゃねーか。この変態」

御坂妹「はぁ……。いつになったら会えるのやら」

17600号『こちらスネーク。わらび餅マジうめぇ』


垣根「なぁ、あれは何だ?」

心理「どう見ても第3位の軍用クローンね。あの子より幼いから例の計画の子たちかしら」

垣根「こんなところで何してるんだろうな。俺的には右から2番目の子の仕草にグッっと来る」

心理「私に聞かないでよ。この馬鹿」
465 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:15:43.15 ID:k70/jdCFo
上条「次は清水寺だったな。ここから電車でそこそこ先のほうだな」

番外「飛び降り自殺の名所って書いてあったっけ」

一方「いちいち言い方が酷ェな」

姫神「飛び降りて。助かれば。願いが叶う」

土御門「……飛ぶか、大空へ」

青ピ「……せやな」

上条「……俺はやめとくわ。多分死ぬ」

番外「うひゃひゃ、あなたも飛び降りてみたら?」

一方「Dead or aliveってかァ?大層なエクストリームスポーツだな」

姫神「言っておくけど。今は。禁止されてるから」

姫神「因みに。飛び降りたとしても。生存率90%以上」
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:17:07.47 ID:k70/jdCFo
青ピ「おっ、電車来たで」

番外「丁度来たね。あれで合ってるの?」

一方「普通、か……あれで合ってるな」

上条「乗るか。各駅停車で合ってるんだよな?途中で特急になったりしないよな?」

一方「しねェよ」

上条「……そうだといいなぁ」
467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:18:19.08 ID:k70/jdCFo
10033号「着きましたね」

御坂妹「ではちゃっちゃとお参りしましょう」

14440号「行きましょうか。これは何とも大きな鳥居ですね」

打ち止め「でねー、あの人ったら......」

冥土帰し「あの一方通行がねぇ......」

14510号「……あ」

18264号「へっ?」

20000号「セロリたんの残り香がする……お?」

打ち止め「」

妹達「」

妹達「……う、運営様ちーっす!今日はいい天気ですね!!」

冥土帰し「」

ギャー バリバリ

冥土帰し「……まぁ、この子だけ良くて君たちは駄目なんて言えないけどね?」
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:19:31.53 ID:k70/jdCFo
京阪伏見稲荷駅→七条駅

土御門「着いたぜよ」

番外「清水寺はどこ?」

上条「ここからちょっと遠回りになるけど、一年坂、二年坂、三年坂、本道と歩いて行きますよ。一年坂までタクシーって手もあるけど、上条さん的に余裕はないのです……」

一方「タクシーなンざ外道だっつーの。他の観光客に失礼だろォが」

番外「普段から思いっきり使ってるくせに」

一方「それとこれは別ですゥ」

上条「上条さんは悲しいです。これが財力の差か……」

青ピ「そろそろ舞妓はんに会えるとええなー」

姫神「巫女さんなら。ここにいるのに」
469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:20:15.85 ID:k70/jdCFo
土御門「割り勘したらいいんじゃないかにゃー?」

番外「6人も乗れないよ」

上条「2台に分かれて乗るという手もあるけど、運賃が2倍になるしなぁ……」

一方「……そンなに遠いのか?」

上条「意外と」

一方「仕方ねェ、俺が払ってやるからタクシー止めて来い」

番外「きゃーかっこいいー。さっきのことばがうそみたーい」

土御門「ひゅーひゅーおかねもちー」

一方「タクシーくれェでキャーキャー煽ンな」


青ピ「タクシー止めてきたで」
470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:21:00.17 ID:k70/jdCFo
タクシーさん1「どちらまで?」

番外「一年坂までいいかな」

タクシーさん1「はいよ」

一方「入れるところまででいい」


上条「前のタクシーの後に続いてくれませんか?一年坂まで」

タクシーさん2「修学旅行生さんかな?」

青ピ「そうやで」

姫神「前のタクシーが。走り出した」
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:22:19.50 ID:k70/jdCFo
タクシー1「一年坂ということは、二年坂、三年坂を通って清水寺に行くのかな?」

番外「そうだよ」

タクシー1「地元ではね、二年坂で転ぶと2年で死ぬ。三年坂だと3年で死ぬって言われてるんだよ」

土御門「そんなこともあったにゃー。迷信だろうけど気をつけろよ、一方通行?」

一方「ンなヘマはすっかよ」

番外「あり?土御門さんはコイツのこと知ってたの?」

土御門「仕事仲間だぜい。今は元、だけどにゃー」

一方「そういうこった。なのに未だも何かある度に連絡よこしやがる」

番外「ふぅん」

一方「知ってて何も言わなかったということは、何か指示でもされたのかァ?」

土御門「そんな大した依頼じゃないから平気だぜい。物騒なもんじゃないにゃー」

番外「ま、ミサカはそんなことには興味はないけどね」

タクシーさん1「そろそろ着くよ」
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:22:49.77 ID:k70/jdCFo
キキー

一方「三下たちも着いたみてェだな」

土御門「何とか着いたみたいだにゃー」

番外「それくらい当たり前でしょ」

土御門「カミやんの不幸体質は半端ないからなぁ……」


青ピ「どうもおおきになー」

姫神「なんという。贅沢」

上条「ありがtグエッ!?」ガッ


番外「言った途端、ドアに挟まれてるし……うわぁ痛そ」

一方「……だっせェ」

土御門「うんうん、いつも通りだぜよ」
473 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:24:12.71 ID:k70/jdCFo
一方「……でェ、どこが一年坂なんだ?」

上条「確かにココなんだが……」

番外「まさか道間違えた?迷子にはなりたくないよ」

姫神「一年坂は。特に坂でもない」

青ピ「そこを出ると二年坂みたいやで?」

土御門「これからだにゃー」

上条「そういえば、土御門もやっぱり京都に強いのか?」

土御門「まぁ、普通の人より知ってるつもりだぜよ?」

番外「あれが二年坂じゃない?ほら」

一方「みてェだなァ」
474 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:25:35.56 ID:k70/jdCFo
青ピ「おおっ?舞妓はんやああああああ!!!って外国人やと!?」

姫神「あれは。多分。海外の観光客?」

上条「美しい……長身金髪美女の舞妓だと……?」ゴクリ

青ピ「これも中々ありやな……」ゴクリ

土御門「ありだぜい……」ゴクリ

番外「ミサカも着てみたいなぁ……」

一方「あンな風にするのに時間かかりそォだなァ」

姫神「舞妓だったら。私も。巫女より舞妓?」
475 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:27:00.50 ID:k70/jdCFo
一方「……うォっと」ガッ

一方「危ねェ、杖が引っ掛かっちまった」

番外「転んだらよかったのに。ミサカ、3年で死ぬか確かめてみたかったなぁ」

一方「滅多なこと言うンじゃねェ!」

上条「まさか本気にしてんのか?」ニヤニヤ

土御門「迷信も時には力を持つぜよ。超能力と似たようなものだにゃー」

一方「だ、だだだだから信じてねェよ!」

青ピ「思いっきり動揺しとるがな」ニヤニヤ

番外「おりゃ!」ドン

一方「うォ!?だから押すなァァ!!!」

番外「ぎゃははは!焦ってやんnぶぎゃ」ドテッ

一方「……前見て歩かねェからだ。ほら立て」

番外「……うっ、うぅぅ」
476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:28:02.44 ID:k70/jdCFo
一方「どォした、怪我でもしたのか。……血は出てねェな。ストッキングも破れてねェし」

番外「……ミサカ、死んじゃうのかな」

一方「……はァ?何言ってンだ」

番外「ミサカ、3年で死んじゃうのかな」

一方「ハッ、情けねェこと言ってンじゃねェよ……」

上条「いいぜ、迷信なんて幻想はぶっk」

一方「迷信なンざ俺が全部反射してやる。そンなもンでオマエを死なせねェ。だからさっさと立て、番外個体」

番外「えっ……あ、うん」

上条「」イエナカッタ

土御門「こいつは臭いにゃー」

青ピ「なんやこれ、なんやこれ……」

姫神「もうすぐ。清水坂。本道よ」

上条「ま、科学で説明できないことはたくさんあるんだ。土産屋は帰りに見て回るか?」

番外「ミサカ、木刀買いたい。芳川が修学旅行の定番だって言ってたもん」


一方「…………は?」
477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:29:16.99 ID:k70/jdCFo
一方「疲れたァ……もォ歩けねェ」

上条「おぶってやろうか?」ニヤニヤ

一方「……」カチッ

上条「……冗談だ」

番外「してもらえば?ミサカを公衆の面前でやったこと覚えてるよね。あの時、すっごく恥ずかしかったんだから……」

一方「あン時は仕方が……」

番外「……上条当麻ぁ!今すぐコイツを抱っこしなさい!!お姫様抱っこよ!!!」ビリビリビリ

上条「ひっ!駄目だ、コイツは雷神美琴様のほうじゃないと分かってるのに……ゆ、許せ、一方通行!」

一方「ちょ」
478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:29:54.72 ID:k70/jdCFo
スクッ

上条「……お?意外と軽い」

一方「」ダッコサレータ

番外「ぷっ、ぶっひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!これは最高だわ!!!!あ、写真撮っとこ」パシャパシャ

土御門「カミやん……ついに禁断の世界に……」

青ピ「なんということや……」

姫神「」ガタガタガタ

一方「は、離しやがれえええェェェ!!」ジタジタ

上条「あ、そうか。この右手で能力が使えないのか」

番外「もうそのままにしなよ。それなら疲れないだろうしさ。うけけけ」

一方「三下ァァァァ!!!!」
479 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:31:05.90 ID:k70/jdCFo
一方「…………」

上条「その、すいませんしったあああああ!!!」ドゲザー&ボロボロ

番外「謝ってるんだから許してあげなよ。ミサカは写真撮れたから満足だしさ」

一方「……オマエのせいだろうがァ!」

番外「いや、あなたのせいじゃない?自業自得ってやつね」

青ピ「カミやんも親切のつもりでやったんやろうし、その辺にしたらどうやー?」

一方「親切じゃねェだろ」

土御門「写真を削除しない辺りどうかと思うぜよ……」

姫神「」ポー

番外「あ、姫神さん。還っておいでー」パタパタ
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:31:41.61 ID:k70/jdCFo
上条「綺麗なところだな。流石、観光客も多いぜ」

青ピ「雅な感じやなー。これが春だったらさぞかし綺麗なこっちゃろ」

一方「奈良が古き時代を伝えるとすると、これは何だろォな。一句詠みてェ」

番外「詠めるの?」

一方「ンや、無理」

番外「ミサカも詠めないけど何かわかるよ。侘び寂びみたいなもんでしょ?」

土御門「侘び寂びが分かるのかにゃー」

番外「何となくだけどね」

姫神「あれが。清水の舞台」

土御門「よし、飛ぶ準備するにゃー」

青ピ「張り切って飛ぼーや」

上条「おいやめろそげぶすんぞ」
481 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:33:01.74 ID:k70/jdCFo
番外「……おぉ〜」

一方「悪い眺めじゃねェな。だが手すりがちっとボロいな。スッカスカだァ」

上条「今日は空気が澄んでるな。遠くの街並みまで見えるぜ」

姫神「この景色を見て。飛び降りるのは。バチが当たる」

土御門「あれは京都タワーじゃないか?」

番外「どれ?」

青ピ「ちょっと見えにくいけど、白い塔みたいなのがあるやろ?」

番外「んー、どれだか分からないや……」

土御門「ここに双眼鏡があるぜよ」スッ
482 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:34:28.35 ID:k70/jdCFo
番外「あ、見つけた。アレが京都タワーねぇ」

一方「そンなもン持ってきたのかよ」

青ピ「男のロマンや」フヒヒ

上条「お前ら……羨まsけしからん」

土御門「そろそろ行くかにゃー?」

姫神「首振り地蔵。振っていかないと」

一方「チッ……」

一方(はァ……クソガキは元気にしてっかなァ……だりィ)モタレカケル

番外「そー…………わっ!」ドン!

一方「うおっ!?……ァ」ガタッ

ヒュー......
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:36:07.96 ID:k70/jdCFo
番外「…………あれ?マジで?」

上条「アイツはどこ行った?トイレか?」

番外「ん、下」ユビサス

上条「下?」

一方「……番外個体ォォォァァ!!!!」キーン

上条「」

番外「ん?」

一方「悪ィが、こっから先は一方通行だァ!進入は禁止ってなァ!?」

上条「お前……何やってんだよ……」

一方「大人しく尻尾巻きつつ泣いて、無様に今すぐそこにデコ擦りつけて謝りやがれェ!!」クワッ

番外「早かったね。別に飛べるんだからいいじゃない」
484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:36:52.35 ID:k70/jdCFo
土御門「マジで飛び降りたんかにゃー」

一方「飛び降りたンじゃねェ!コイツに落とされたンだよ!」

青ピ「恥ずかしがることやないで?大人しそうな子が実は一番ノリノリなんはよくあることや」

番外「能力あるのにチキンだねー」

上条「ドリフ的な乗りか?分かる分かる」

姫神「押すなよ。絶対に。押すなよ」

一方「されンのは怖ェンだよォ……。オマエ、ギリギリまで補助切ってたろ」

番外「あ、泣いてる?かっわいー」
485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:38:09.38 ID:k70/jdCFo
番外「木刀木刀〜っと。あったあった」

一方「マジで買うのか……」

番外「ミサカはどれにしようかね」

一方「俺の金でなンてモン買いやがるンだ……。安いやつにしやがれ」

番外「買うなって言わないところ優しいよね。おじさん、ミサカにこれちょうだい」

おじさん「これでええんかい?んー、1万円だよ」

一方「おィ、言っててそれかよ。こっちのにしろ」

番外「嫌だね。こっちのほうがカッコいいし、ミサカはこれにするよ」

一方「それ持ってこれから歩くってのかよォ……」


上条「お、終わったか?ってすげぇモン買ったな」

姫神「木刀って。禁止じゃなかった?」

青ピ「どうなんやろね。しおりには書いとらんよ」ペラペラ

番外「いひひひひ……」ニタァ

一方「……ッ!?」ビクッ

土御門「……ご愁傷様だにゃー」
486 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:39:24.56 ID:k70/jdCFo
一方「腹減ったな」

上条「歩きっ放しだからな」

番外「お昼はどうする?」

一方「肉だ。肉!」

青ピ「京都まで来てファミレスっちゅーのはなぁ……」

番外「ココに行こうよ。京都の食材を使ってるんだって!お洒落なお店だよ」ガイドブックペラペラ

土御門「ここなら銀閣から歩いて2,30分ってところかにゃー?」

一方「そンなら次見に行った後に行くか?俺は今からでも構わねェぞ」

上条「休憩がてら軽いもん食ってるし、ちょっと遅めの昼飯になるけどいいよな」
487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:40:12.42 ID:k70/jdCFo
姫神「ここからは。バスね」

一方「土御門。銀閣は今の時期ならいいもンが見れるつったな。何だ?」

土御門「そうだにゃー。今日はちょっと難しいかもしれないけど、少しは残ってるかもしれないぜよ」

番外「残ってる?どゆこと?」

青ピ「ま、行ってみたらわかるやろなー」

一方「見れるンならいいがよォ」

上条「バス停はっと……」
488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:41:39.62 ID:k70/jdCFo
番外「なんというか……渋っ」

一方「銀色じゃ……ねェだと……」

姫神「銀閣は。意外と。修学旅行生に敬遠されがち」

青ピ「小学生や中学生には金閣寺のほうが受けは良さそうやからなー」

上条「俺は華やかなのよりも、こういう落ち着いた感じが好きだな」

番外「でも雪が乗ってて綺麗だね。ほら、太陽が反射して銀色みたい」

土御門「銀閣寺の雪景色は最高だからにゃー、金閣寺にも劣らないぜよ。今日は天気が良くてほとんど溶けてるのが残念だぜい」

番外「さっき言ってたことってこのこと?」

一方「まンま雪化粧ってことか」

青ピ「百合子ちゃんも美味いこと言うなぁ」

一方「そンなつもりはねェよ。俺は肉が早く食いてェ」

番外「ホント、肉しか頭にないんだね。ミサカもお腹空いたけどさぁ」
489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:42:57.22 ID:k70/jdCFo
上条「なぁ、金閣には金箔が貼られているんだろ?銀閣だって銀箔が貼られてたりしなかったのか?」

土御門「何年か前に調べたそうだが、銀箔を貼っていた痕跡は見つからなかったんだにゃー。銀閣寺、正式には慈照寺だが、そもそもそれは室町8代目将軍の足利義政が建てた別荘を死後に寺にしたものなんだぜい?始めからお寺じゃなかったんだにゃー」

土御門「当初は銀が不足しただとか、資金不足だとか言われていたが、始めからそのつもりはなかったみたいだにゃー」

番外「ちょっと待って。将軍様が建てた別荘をなのにお寺って名前が付くの?それっておかしくね?」

土御門「元々は東山山荘って名前だったんだ。そうして義政の死後、お寺として扱うようになったんだぜい。ま、今でも当時のまま残ってるのはこの銀閣とあの東求堂だけなんだが」

姫神「土御門くん。よく知ってるのね」

上条「上条さんにはチンプンカンプンですよ……」

番外「ほぇ〜」

一方「おい、今ので分かったのか?」

番外「将軍様の別荘だったってことはね。シルバーハウスかぁ、介護施設みたいだ」

一方「」

一方「……今のMNWにでも保存して帰ったら復習しとけ」

番外「はーい」
490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:44:18.30 ID:k70/jdCFo
テクテクカツカツ......

一方「それで、オマエの言ってた店はどこだ?」

番外「んん〜?この辺だと思うんだけどな〜」

番外「……あった、ココだよ」

上条「レストラン……?洋食か?」

土御門「最近は京野菜や地元の食材を使った洋食屋も多いんだぜい?」

番外「フレンチ?イタリアンかな?」

青ピ「そーなんや?昨日の晩ご飯みたいなんばっかやないんやな」

姫神「私も。こういうお店は。入ったことがない」

上条「高そうだな……。でも今日はアイツもいないし、上条さんは奮発しちゃいますよ!」

一方「ンじゃ入ンぞ」
491 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:45:29.58 ID:k70/jdCFo
美鈴「京都だなんて何年振りかしら〜」

旅掛「結婚する前だったから、10年以上前もだな」

美鈴「あれ、そんなに前だっけ?」

上条・一方「」

美鈴「あ、上条くんにあの時の白いの。こんなところでどうしたの?そっか、もしかして修学旅行ってやつよね!?」

番外「誰?」ヒソヒソ

一方「多分、超電磁砲の母親だァ……」ヒソヒソ

美鈴「やっぱりそうだったのねー」

上条「はは……まぁ。それでこっちの人は?」

美鈴「これ?私の旦那」

旅掛「こんばんは。君が上条くんか」

上条「ど、どうも……」
492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:46:33.77 ID:k70/jdCFo
旅掛「いつも娘が迷惑をかけてるようで申し訳ない。気の強い子というかなんというか……悪い子じゃないんだけどね」

美鈴「で、どうなの?美琴ちゃんとは何かあった?」

上条「いやそのまぁ……、相変わらず突然ビリビリしてくるかと思ったら急におかしくなるし……」

美鈴「美琴ちゃんも美琴ちゃんねー……。鈍感さんにはとことん攻めなさいって言ってるのに」

旅掛「母さん?それはいったい?」

上条「?」

美鈴「何でもないのよ、何でも」


一方「何のこと言ってンだ?」ヒソヒソ

番外「MNWによればお姉様があの人のこと好きなのを知ってるらしいからね」ヒソヒソ

一方「女って怖ェ……」ヒソヒソ

番外「母親公認ってやつ?」ヒソヒソ
493 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:47:38.03 ID:k70/jdCFo
美鈴「そっちの子たちは君の友達?」

土御門「そうだにゃー」

青ピ「よろしゅう頼んます」

姫神「……あ。はい」

美鈴「ふーん……」ジー

姫神「あの。何か」

美鈴「いんや、何でもー」

美鈴(キャー、美琴ちゃん!ライバルは思ってるより多いわよぉ!)

旅掛「それで、君は?私たちの娘とそっくりだ」

旅掛(まさかここで実物を目にするとは思わなかったが、まさかな……)

番外「え……?あの、その」

一方「コイツは俺の親戚だ」

美鈴「本当、美琴ちゃんにそっくりだわー!ね、ね?名前聞いちゃっていいかな?」
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:48:40.81 ID:k70/jdCFo
番外「あ……す、鈴科、ミサカです」

美鈴「ミサカちゃんっていうのね!?私たちも御坂っていうのよ、偶然ねぇ」

旅掛「いやー、驚いたよ。世界には似た人間が3人いるというが、本当なんだなぁ」

旅掛(ここは様子見か……?それに、目撃情報と若干一致してないのも気になる)

一方(この男……何か気付いていやがる……?)

上条「美鈴さんたちはどうして京都に?」

美鈴「私たちも君たちと同じ。ちょっと観光に来ただけ」

旅掛「たまに日本に帰らないと色々と言われるんだな。これが」

美鈴「上条くんたちもお昼しに来たんでしょ。コッチのオーダーはまだ来てないし、ご一緒しましょうよ?」

上条「へっ?でもせっかくの夫婦水入らずの邪魔は……」

旅掛「いやいや、君たちからも娘のことを色々と聞きたいしね。どうかな?」
495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:49:18.30 ID:k70/jdCFo
青ピ「ボクはええでー。こんな美人の奥さんとご一緒できる機会なんか滅多にありまへんで」

美鈴「はっはっは。嬉しいこと言ってくれるじゃない青いの!」バシバシ

土御門「青ピ、旦那様の目の前で言えることじゃないにゃー」

旅掛「わはは!自分の妻がそう思われるのは嫌いじゃないが、生まれるのが20年遅かったな」

姫神「それじゃあ。お邪魔します」

一方「お、おォ……」

番外「あ、ミサカはあなたの横ね」
496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:50:25.43 ID:k70/jdCFo
番外「どれにしよっかなー。コース料理ってのも面白そうだし」

一方「食べ過ぎたら晩飯が入ンねェぞ。昼飯の時間は過ぎてンだからな」

番外「あ、そうだったね。じゃあミサカは――」

一方「とにかく肉だ。野菜はいらねェ」

番外「コレにしようっと。あなたはコッチのほうがいいんじゃない?」

一方「……はァ!?俺が茄子嫌いなの知ってンだろォが!!」

上条「お前、茄子嫌いだったのか?」

一方「感触が好かねェ。何だあのグジュグジュはよォ?」

土御門「コーヒーばかり飲むと思ったら意外と子供っぽいにゃー」
497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:51:08.70 ID:k70/jdCFo
番外「だからこの人は無駄に大人っぽいことするんだよ。実は子供なのを誤魔化してんの」

一方「誤魔化してなんかねェよ!コーヒーが好きでおかしいかこのヤロォ!」

美鈴「まーまー、女の子がそんな言葉遣いしちゃ駄目よ。美琴ちゃんにも言ってることだけど」

一方「だから俺は女じゃ――」

ウェイター「こちら、山菜のリゾットになります」

美鈴「あっ、それ私の」

一方「……はァ」

番外「ほらほら、早くミサカの分も注文しないと」

一方「おォ…………はァ」
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:52:32.81 ID:k70/jdCFo
上条「――んなことがあったんですよ」

美鈴「へー、あの美琴ちゃんがねー」クスクス

番外「セブンスミストで会ったときもそんな感じだったね」

土御門「そういえば、だいぶ前に舞夏から携帯で送られたものがあるんだぜよ」

青ピ「妹はんから送ってきたやつがどうかしたんか?」

上条「ん、それは何だ?」

土御門「そうだぜい。見てもらったら分かるにゃー」

一方「……見せてみろ」

番外「ミサカも気になる」

旅掛「またあの子が何かしでかしたのか」

土御門「ほれ」っ携帯

番外「……ん、動画?」
499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:53:49.60 ID:k70/jdCFo
美琴『えぇっとぉ〜……あ、コレじゃなくてコッチか』ピッ

「!?」
 
美琴『う〜やっほー!』

番外・一方「」

美琴『らんらんららんらんらーんらんららーん』バシャバシャ

上条「Oh......」

美鈴「美……琴ちゃん?」

旅掛「」

美琴「あ〜!やっぱコレ可愛いー!!うふふふあははは」バシャバシャ

土御門「……」ニヤニヤ

青ピ「なんっちゅーもんや」ゴクリ

姫神「」
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:56:03.37 ID:k70/jdCFo
美琴『そーっれ!あははきゃはははは』バシャバシャ

「…………」

 
番外「ぶっっひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃhげほげほごっほ!こ、これはひでえぇぇぇ!!!」

一方「ギィヒャハハハハハハ!!!!なンなンですかァ、これはァ!!最っ高にやべェもン見せてくれたじゃねェかよォ!!!」

上条「ちょビリビリ何やってんだよ腹筋殺しなんて卑怯ですのよあはははははは!!!」

土御門「な、凄いぜよ?」

青ピ「こんなもんをボクらに隠してたんかいな!?」

姫神「今のままじゃ。私は。勝てない」

美鈴「あはははは!美琴ちゃん、まだそんなの着てたのね。あははは!!」

旅掛「これが世界に足りないものだったのか、しばらくは酒のツテには困らんな!」

土御門(これを海原に見せたらどうなるのかにゃー……)
501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:57:14.24 ID:k70/jdCFo
美鈴「……で、これは美琴ちゃんは知ってるの?」フフフ

土御門「見られてたことは知らないみたいだにゃー。あの時は人も少なかったみたいだぜい」

一方「ぷくくっ……」

番外「笑い過ぎだって……うひゃひゃひゃ」

青ピ「それでその手に持ってるのは何でっしゃろ?」

美鈴「ちょっと美琴ちゃんにお電話をねー♪」

姫神「これは。鬼畜」

旅掛「あんな美琴は久しぶりに見たなぁ。10年振りだ……」
502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/01(火) 23:59:31.31 ID:k70/jdCFo
美鈴「あーもしもーし、美琴ちゃん?今時間ある〜?」

美琴『え?急に何よ。今は昼休みだし、忙しくはないけど』

美鈴「あの水着可愛いわね。ねぇねぇ?どこで買ったの?」

美琴『へっ?水着?いつのことよ。今何月だと思ってるの?』

美鈴「あ、ちょっと待ってね〜」

美鈴「ねぇ、金髪の。これっていつの?」

土御門「ちょっと待ってくださいにゃー。……受信日は7月の2――」

美鈴「はいはーい、7月の終わりくらい。思い当たるでしょ?なんかスタジオみたいなトコだったけど」

美琴『はい?』
503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/02(水) 00:01:47.56 ID:gs4DIXnfo
美鈴「だからさ、ひとりで可愛い水着着て楽しそうにしてたじゃない」

美琴『……はい?』

美鈴「今ね、上条くんとお昼ご飯してるんだけど。その上条くんの友達の妹さんが、デパートのモニターに映った、楽しそうにしてる美琴ちゃんを見たそうよ」

美琴『モニターって……』

美鈴「んで、丁度それを見せてもらったとこ」

美琴『……』

美鈴「覚えてるわよね?美琴ちゃん、記憶力は凄いしそr」

美琴『ちょ、ちょっとあの馬鹿に代わりなさい!!!』

アッヒャヒャヒャヒャヒャー! クカキカクケキキカカカー!  ムスメノフコウデサケガウマァーイ!!

美琴『ちょ、その声!?馬鹿父にアイツらまでいるんでしょ!!!』

美鈴「あちゃ〜、バレちゃったか。んじゃバイバーイ♪」

美琴「ちょっと待t」 ピッ


上条「切っちゃっていいんすか……?」

美鈴「いいのいいの。多分、そっちにももうすぐ掛かってくると思うわよん♪あ、あとでその動画私にもくれない?」

一方「なんつー親だ……」

番外「お姉様……」
504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/02(水) 00:03:34.25 ID:gs4DIXnfo
その頃

冥土帰し「それで、ついて来たというんだね?」

御坂妹「はい、その解釈で間違いありません、とミサカは正直に言います。ですが、病院は10039号、13577号、19090号がいるので問題はありません、とミサカは加えて他力本願してみました」

冥土帰し「まぁ、来てしまったのは仕方がないね?」

20000号「うっひょおお!これで堂々とセロリたんをなめなめできるお」

14440号「それは絶対にねーよ」

14510号「そ、それで、一方通行はどうなっているのですか……?」

14889号「スネークによると、どうやら先ほどの鳥居で行き違いにあったようだ」

10033号「会わなくてよかったのか会えなくて残念なのか」

18264号「あんな女装野郎、会えなくてよかったに決まってます。こっちが恥ずかしいし」
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/02(水) 00:05:20.26 ID:gs4DIXnfo
打ち止め「って、なんでどーして自然な感じであなたたちがミサカと一緒に観光してるの!ってミサカはミサカは憤慨してみたり!」

14440号「カエル先生が許してくれたのでいいのです、とミサカはシラを切ります」

10033号「スネーク、一方通行の現在地はどこですか?」

17600号『銀閣寺近くのレストランだ。今共有する』

14510号「よかった……元気そうで何よりです」

18264号「食べているのは肉料理?洋食でしょうか?」

20000号「漏れも食べてもらいたいお」

14889号「黙れ変態。ところで、同席しているのはお姉様のお母様では?お姉様に関するバンクで見覚えがあります」

御坂妹「MNWに接続、検索。検索終了。あの女性はお姉様のお母様で一致しました。あの人もいますね」
506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/02(水) 00:06:28.68 ID:gs4DIXnfo
打ち止め「ミサカにも共有してー!ってミサカはミサカはあの人を見たい、って共有を要請してみたり!」

御坂妹「これはミサカたちがミサカたちの為にここまで来た最大目的なのでひとりだけ抜け駆けした上位個体には断固拒否します、とミサカは両腕をバッテンにクロスします」

打ち止め「うぅ〜〜!!」グゥ

打ち止め「…………」

14510号「これは空腹を示す生理現象ですね、とミサカ14510号は冷静に分析します」

打ち止め「お腹なんて減ってないもん!ってミサカはミ」グゥグゥ

10033号「今度は2回鳴りました、とミサカ10033号は回数を挙げてみます」

14440号「確か、お腹を鳴らす生理現象は一般に羞恥とされていたはずです、とミサカは14440号は雑誌の情報をここぞとばかりに引き出します」

18264号「ということは、今上位個体は恥ずかしいのですか?とミサカ18264号は問いかけます」

20000号「漏れも早くセロリたんを食べないと餓死するお」
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/02(水) 00:07:58.08 ID:gs4DIXnfo
打ち止め「うぅ〜〜……」

冥土帰し「確かに、人前でお腹を鳴らすのは恥ずかしいことだね?」

冥土帰し「――ただ、好意を持つ異性の前で鳴ってしまったとき、それは意外と好印象だったりするよ?」

御坂妹「つまりそれは、ドジッ娘アピールというものでしょうか、とミサカは真剣に問いかけます」

14440号「ということは、女の子が一生懸命に作った手作りボロボロクッキーと通じる部分があります、とミサカ14440号は確認を取りますが」

冥土帰し「あ〜……それはそうだが……そこまで我慢するほどのことなのかい?」

妹達「はい」キッパリ

打ち止め「ミサカはお腹が減って我慢できないかもって……」

冥土帰し「とりあえず、だ。僕らも昼食にしないとね?昼ご飯を食べて貰わないと学園都市に戻って貰うよ?」

冥土帰し(はぁ……手持ちで足りるのかな?)


冥土帰し(あの少年が言ってることが分かる気がするよ……不幸だ)
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/02(水) 00:10:22.66 ID:gs4DIXnfo
上条「思わず電源を切ってしまった。後悔はしていない。反省はしている」

土御門「すみませんにゃー。食事代まで払っていただいて」

旅掛「はは、いいんだ。面白いものを見せてもらった礼だよ」

一方「肉うめェ……生き返ったぜ」

番外「美味しかったね」


17600号「お腹が空きました。ミサカもあのお店に入ってみましょうか……」グゥ

17600号「……ミサカだってカロリーメイトばかりなのは嫌です。潜伏ばかりとはいえ、美味しいものが食べたいです、とミサカは意を決意します」
509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/02(水) 00:12:33.56 ID:gs4DIXnfo
その頃、学園都市 某ファミレス

美琴「アイツ……全然出ない。まさか切りやがったわね」

佐天「どうしたんです、御坂さん?」

白井「またあの原始人ですの?お姉様、未だ何かとあの殿方に付き纏ってはいませんか?いえ、以前よりも増し増しですの」

美琴「付き纏ってなんかいないわよ!つーかアイツはどこで何してんのよ」

初春「そりゃあ、学園都市にいるんじゃないですか?」

美琴「……うちの母親と一緒にお昼ご飯食べてた」プルプル

白井「」ズーン

佐天「なん……だと……」
510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/02(水) 00:13:15.30 ID:gs4DIXnfo
初春「そ、それって……あんなことやこんなことががががが」

白井「も、ももももうそんなレベルまで進行していたんですのおおおおお!?」

美琴「どんなレベルよ!それに母が来てるなんて知らないし!!」

美琴(それよりアレを見られた!?なんで?どうして?)

ピロリン♪

佐天「御坂さん、着信入ってますよ?」

美琴「メール?母からだわ。……動画?」ピッ

美琴『う〜やっほー!』

「!?」

美琴「…………」

美琴「……み、見られてたあああああああああああああああああああああ!!!!!!」


美琴『そーれやっちゃうぞー♪』パシャパシャ
511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/02(水) 00:18:53.44 ID:gs4DIXnfo
今日はこれにて終わりです。今日卒業を迎えた人はおめでとうございました

御坂夫妻を出そうとしたらこうなった。後悔はしていない。
次は金曜日くらいに投下します。お疲れ様でした。ではでは
512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/02(水) 00:20:44.93 ID:cTYluEqv0

御坂夫婦のところはよかったよ
513 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/03/02(水) 04:41:56.58 ID:L/xl9f/30
熊鷹社ってなんて読むんだ? ググったけど読み仮名まではわからんかった。
514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/02(水) 16:01:31.44 ID:yl0dzWcDO
くまたかしゃ、かね。
あと、水着回の頃の上条さんって記憶喪失前?オリジナル回の時系列がよく分からん。
515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/02(水) 16:10:17.30 ID:Hg+/6syh0
 記憶喪失前です。
「なにやってんだ、ビリビリ?」とか言ってた。
妹達と一方上条組がすれ違うままなのか遭遇するのか気になるところ
516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/02(水) 16:42:31.05 ID:C24OPmie0
これはひどいwwww親wwww
517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/02(水) 17:52:54.46 ID:C24OPmie0
読み返して気づいたが…
番外個体がストッキング…だと…?
518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/02(水) 19:08:20.29 ID:210M9ufAO
そういえば修学旅行って私服だっけ
519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/02(水) 19:45:04.04 ID:HcGYNK0L0
みんな可愛くてやばいよ
520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/02(水) 22:53:04.41 ID:VCGHeeyFo
>>514
7月20日前だろ
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/03(木) 13:31:49.19 ID:kyG97z440
みんな楽しそうで何より
522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/04(金) 12:02:45.76 ID:uzT9wOc6o
水着回はアニメにあるの?
523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/04(金) 15:36:16.14 ID:qbSJDj1AO
水着回は超電磁砲の方のアニメにあるよ。
ビキニは視線が上下に別れるけど〜うんたんていうタイトルだったはず
俺の嫁であるところの湾内さんのスレンダーな肢体が堪能できたり、俺の嫁であるところの佐天さんの中1にはとても見えないけしからん体が堪能できたりでおぬぬめ

禁書の方は水着回ないよな。まあ、原作にないから仕方ないんだけど。
524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/04(金) 16:17:36.17 ID:uzT9wOc6o
>>523

ありがとう
今から確認する
525 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/04(金) 16:24:16.68 ID:tioR01ERo
水着回と呼べるか分からんが、禁書の1期でも御使堕しのとき海で水着着てるじゃない。
まぁ、超電磁砲みたいにメインじゃないけど・・・あと湾内さんは俺の嫁。
526 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/04(金) 21:19:25.92 ID:naZWUeiXo
あれは序盤だけだったしな
しかも中盤はAOPが……
527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/04(金) 23:03:48.82 ID:m4MrK7QWo
修学旅行はだいたいの高校は制服だと思いますです
あと、番外個体のストッキングやらタイツやらについては、中の季節が2月半ばなので生足じゃ寒くね?ということで穿いています

では投下です
528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:05:08.75 ID:m4MrK7QWo
上条「まさか美鈴さんと会うとはなー」

青ピ「あの人って第3位の子のお母はんやったんやなー。お父はんのは常盤台のお嬢様らしいお金持ちっぽい人やったで」

番外「裏路地が似合ってそうだったけどね。ギャングのボスみたいな?」

土御門「カミやん、まさか人妻相手に手を出したなんてことはないよな?ギャング相手に喧嘩売ってるののと同じだぜい」

上条「まさか、そんなことがあったら上条さんは今頃ビリビリの消し炭ですのよ」

一方「チッ……面倒な奴にあったもンだ」

上条「お前も会ったことがあったみたいだな?」

一方「まァな。……今度会ったら酒癖を治しとけと伝えろ」

番外「何か嫌なことでもされたのかなぁ?なんとなく分かるけどさ、うけけけけ」

一方「……図体がでかい分、クソガキより酷ェ」

姫神「それは。女性に。失礼」

番外「この人はそんなの気にしちゃくれないよ。ところでさ、時間大丈夫なの?」
529 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:06:07.00 ID:m4MrK7QWo
上条「あ……今何時だ?」

一方「もう3時回ってンな。三下、予定では昼飯は何時だった?」

上条「えぇーっと、2時には次に向かうはずだから……」

番外「1時間以上遅れてるじゃん。どーすんの?」

土御門「結構窮屈なスケジュールだったからにゃー。昼食に花を咲かせすぎたかにゃー?」

青ピ「休憩やら何やらで色々積み重なってもうたなぁ」

姫神「どうする?このままだと。全部は回れない」

上条「どうすればいいかな……」ガシガシ

番外「どれかひとつ、諦めちゃえばいいんじゃない?それしかないよ」

一方「どれかっつっても、あとふたつだぞ?金閣は諦めるわけにはいかねェ」

番外「なら、この龍安寺ってのしかないよ」

青ピ「仕方ないな。それ抜こか」

姫神「ごめんなさい。龍安寺」

土御門「多少時間は残るが、お土産とか買い物の時間に当てればいいぜよ」

一方「そうだな。垣根の奴に遅れましたなンぞ死んでも言えねェよ」
530 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:08:11.44 ID:m4MrK7QWo
移動後......

一方「途中までタクシーで来たのはいいンだがよォ、最後まで乗っててよかったんじゃねェか?」

番外「道路が混んでたんだから仕方ないでしょ。ちょっとは歩けっての。さっきまでは観光客に失礼だとか言ってた奴は誰だったかねぇ」

一方「いや、なンか疲れたンだわ」

土御門「そうだぜい?この辺は土産屋も少ないけど、街並みを眺めながらってのもいいもんだにゃー」

上条「……あ、あれ?」ガサガサ

姫神「上条くん。どうかしたの?」

一方「何キョドってンだァ?」

上条「財布が、ねぇ……落としたのか?」

青ピ「人混み激しかったからなー。どの辺まで持ってたか覚えとるん?」

上条「タクシーを降りる時には確かに持ってた……。ああー!あの中には1月分の食費が詰まっているのにいいぃぃ!!しかもお土産買わないとまたあのシスターに噛み付かれるし不幸だああああああ!!!」
531 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:09:22.38 ID:m4MrK7QWo
番外「それなら来た道を戻って探さなきゃ。もう誰かに拾われてるかもしれないけど」

一方「まァ、何だ?この辺で落としたのが分かったンなら戻るしかねェよな」

上条「でもそんな時間あるのか……?どうせ誰かに拾われて見つかった時には空っぽかもしれないぜ……?」

土御門「カミやんの不幸なら財布が戻ってくるだけでも幸運だけどにゃー。とりあえずちょっと戻るぜよ」

青ピ「そうや、時間なら気にせんと探してみるで」

姫神「見つからなくても。交番に行かないと。それに誰かがもう届けてるかもしれないし」

上条「おぉ……ありがとな……」
532 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:10:27.80 ID:m4MrK7QWo
テクテクカツカツ....

番外「さっき通った時はこの辺で外国の人がたくさんいたけど、ここで落としたんじゃない?」

一方「三下は5mおきくれェに人にぶつかってたからなァ。探してもキリねェンじゃねェか?」

土御門「人混みというと、この辺しか思い当たらないんだがなぁ」

上条「はぁ、不幸だ……。みんな、すまなかったな。俺のことはいいからもう行こうぜ」


舞妓「もしかして、これを落としなはったんどすか?」

上条「……へっ?」

舞妓「この財布。あなたが落としなはったんどすか?とミサカは財布を差し出し問いかけます」

上条「ミ、サカ……?」

番外「……え?」

一方「……はァ?」
533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:14:07.79 ID:m4MrK7QWo
                ・
                ・
                ・

番外「へー、あなたが京都のねー」

10153号「はい、とミサカは答えます」

一方「学園都市外のオマエらは好きな格好してンのかァ?」

10153号「少なくとも、全員がお姉様と同じ制服は着てません。ミサカに支給はされていますが、ぶっちゃけ着たくないので、とミサカは集団同調に嫌気が差したことを仄めかします」

番外「もろ本音言ってるし……」

上条「だから舞妓さんの格好なんかしてたのか」

10153号「その通りです。ミサカは研究所で舞妓の歴史から現在に至るデータを調べ上げ学習したのです、とミサカは勤勉であることをアピールします」

一方「でもよォ、オマエは何でそンな重たそォなのを着てンだよ。他に着るもンあンだろ」
534 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:16:09.44 ID:m4MrK7QWo
10153号「京都といえば舞妓との情報を入手しましたので、とミサカはサブカルチャーにも若干の知識があることを自慢します。一番の理由にこのミサカ自身が着用してみたかったこともありますが、白塗りにはミサカでも若干の違和感を感じます、とミサカははにかんでみます」

土御門「なぁ、青ピ。舞妓ってサブカルだったか?」

青ピ「土御門はメイドしか興味がないからなぁ。外国から見たメイドみたいなもんや。それで、キミは常盤台の子の姉妹なんか?よう似とるな」

10153号「妹です、とミサカは間髪入れずに即答します」

番外「その髪の毛って地毛?あと、真顔だとちょっと怖い」

10153号「これですか?これはカツラです、とミサカは持ち上げてみます。意外と重たい……」

一方「まァ、そンだけ重量があれば重ェよな……」

10153号「それに白塗りのない舞妓はただの着物を着た女性ですからね、とミサカは知ったような口を叩きます」

姫神「白塗り。なるほど……」

上条「それで、お前はこんなところで何してたんだ?観光か?」

10153号「ここはミサカのホームスタジアムです。つまりこの辺りはミサカの庭みたいなものですよ、とミサカはほくそ笑みます」フフフ

一方「外見と動作がシュール過ぎンだろ……」
535 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:17:55.83 ID:m4MrK7QWo
番外「ま、散歩ってとこだね」

10153「研究所も暇なので、ミサカが一声掛けなくても外出許可は出るんですよ、とミサカは実は無断外出の常習犯であることを自白します」

上条「おいおい」

10153号「見たところ、あなたがたは金閣寺に行くようですが。ミサカの案内は必要ですか?」

一方「いや、俺らで大丈夫だ。道なら分かってる」

10153号「ミサカが解説しなくても大丈夫ですか?とミサカは再度至近距離で問いかけます」スッ

一方(……怖ェ)ビクッ

上条「じゃあお願いしようかな。財布も拾ってくれたし、本当助かったよ!」

番外「白塗り怖ェ……ミサカは巫女さんのほうがいいや」

姫神「巫女服なら。今度。貸してあげる」

土御門「俺は舞妓よりメイドのほうがいいかにゃー」

青ピ「大人びたのもええやんか〜」クネクネ
536 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:19:15.36 ID:m4MrK7QWo
一方「金閣はまだかァ……?」ソワソワ

番外「ちょっとは落ち着けよモヤシ」

10153号「すぐそこですよ」

上条「すぐそこ?思いっきり道路じゃないか」

10153号「総門に入るまでは金閣の金のも何も見えたもんじゃありませんからね、とミサカはぶっちゃけます」

土御門「金閣だけが金閣寺じゃないんですたい」

青ピ「前にも言うたやないか、カミやん。金閣は鹿苑寺のあくまで一部やって」

姫神「確か。看板が。あったはず」

10153号「ほらここです、とミサカは入り口の門を指し示します」

番外「なんか狭い入り口だね……」

一方「本当にこの中にあの金閣があるンだろォなァ?」ドキドキ

10153号「ですから少しは落ち着いてください。小学生に笑われていますよ、とミサカは周囲を気にしてみます」
537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:20:21.39 ID:m4MrK7QWo
土御門「初めて見るんだから大目に見てやるにゃー」

番外「ミサカやみんなだって楽しみにしてるんだからさ、あなたも少しは普通にしなよ」

一方「これが落ち着いてられるかよォ……金閣だぜ?金色っつったら無敵の色じゃねェか」

青ピ「無敵の色って何なんや……」

10153号「残念な人は放っておいて中に入りましょう」

上条「……行くか」

番外「あなたもソワソワしてないで行くよ」

一方「やべェ……緊張すンな」

10153号「ここがまず最初に通る参道です。冬では一昨日のような雪が積もった日はとても綺麗なのですが、今日はほとんど解けてしまっていますね。因みに、ミサカは紅葉を見ることが出来る秋の参道が好みです、とミサカはさり気無くどうせなら秋に来いよと付け足してみます」

土御門「それは仕方がないにゃー……。俺も秋のほうが好きだけど、秋は観光客が多くて苦手だぜい」
538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:21:14.40 ID:m4MrK7QWo
一方「金閣はまだかァ……」

10153号「まだです」

一方「(´・ω・`)」

番外「ぷくくっ……」

10153号「そして、これが総門です。この中が境内ですね」

上条「あそこに見えるのは何だ?」

10153号「あれは鐘楼です。因みに、鹿苑寺の鐘は鎌倉時代に作られたとされる古いもので、1突き200円で一般客も鳴らすことができるんですよ、とミサカはかれこれ数百回も突いているベテランなのですと無い胸を張ってみせます」

番外「どんだけ突いてんの……」

一方「オマエはそれだけ金閣を愛しているのか……流石だぜェ」

10153号「金閣だけではなく鹿苑寺を愛しています、とミサカは訂正を求めます」

姫神「みんなも。突いてみる?」

上条「そうだな、学園都市じゃお寺なんてのはないし。除夜の鐘も鳴らないしなぁ……」
539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:22:15.83 ID:m4MrK7QWo
青ピ「なら鳴らそうや!」ダダダダ

土御門「誰が一番大きな音で鳴らせるか勝負だにゃー!!」ダダダダ

上条「おい待てよ!」ダダダダ

10153号「あっ、境内で走り回るのは……!」

一方「元気な奴らだなァ……」

番外「ミサカたちも行こうよ」

一方「急ぐこともねェよ。金閣は逃げねェしな」

姫神「みんな。楽しそうでなにより」

10153号「……実はミサカも最初はあのようなものでした、とミサカは走り出す彼らを見て過去を振り返ってみます」

番外「なーんだ、偉そうなこと言って、あなたも走り回ったんじゃない」

10153号「まぁまぁ、ミサカたちも行きましょう、とミサカはシレっと受け流します」
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:22:48.89 ID:m4MrK7QWo
上条「うぉりゃ!」ゴーン

土御門「そらよっ!」ゴーン

青ピ「いくで!」ゴーン


一方「……どれも同じだなァ」

番外「鐘の音に違いなんてあんの?」

姫神「見てて。鐘なら。慣れてるから」

10153号「経験があるのですか?」

姫神「村で。突いたことが。ある」

一方「ほォ……」
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:23:41.14 ID:m4MrK7QWo
姫神「……」スッ

姫神「ふぅ……!」ゴワワーン

番外・一方「音が……違う?」

上条「何だ……?」

土御門「音が……?」

青ピ「うねっているやと……?」

10153号「……ほぅ」

一方「……俺が越えてやるぜェ」

番外「あんな音、あなたができるの?」

一方「ほら、退け。次は俺だ」

一方「……」スッ

一方「ふっ!」
542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:24:41.80 ID:m4MrK7QWo
ゴーン......

一方「……何故だ」

10153号「ぶふぃー、最初の3人より音が小さいですよ」

番外「もやしは退きな。次はミサカの番だよ」

一方「チッ……やってみろ」

番外「ミサカが一番上手に突いてみせるからさ。あなたは指咥えて見てなよ」

番外「ふぅ……」スッ

番外「……とぅ!」

ゴワンゴワン

番外「〜〜っ!!」ジンジン

10153号「あーあ、やっちゃいましたね。打った瞬間に離さないからですよ、とミサカは突き方を言い忘れていたことを思い出します」シレッ

一方「あれって痛いンだよなァ……壁を殴った時とか」

上条「あ〜分かるなそれ」

番外「それを早く言えっての!!!」ジンジン
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:25:23.27 ID:m4MrK7QWo
10153号「ではプロの技を見せてあげましょう、とミサカは袖を捲り上げます」

青ピ「なんや、鐘を突く舞妓はんって色っぽいなぁ……」ゴクリ

土御門「露となった腕がなんとも言えないぜよ……」ゴクリ

上条「おい、中学生相手に何を……」ゴクリ

一方「おィ」

番外「ほら突くよ」

10153号「…………」スッ

10153号「ふっ……」

ゴワーァーン ワーン ワーン ワーン......

「!?」

一方「す、凄ェ……」

番外「流石は数百回も突いたことだけはあるね……」

姫神「そんな。私が負けた……?」
544 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:26:09.64 ID:m4MrK7QWo
10153号「まぁ、こんなものですね。着物だと少し動きづらいのですが、とミサカは真の実力はこれくらいではないとやや残念そうに戻ります」

上条「いや、スゲーよ!鐘ってあんなにいい音が出るなんて知らなかったぜ!」

一方「……俺の負けだ」

番外「悔しいけどね。素直に認めるよ」


お坊さん「また君かい?ちゃんとお金払って貰わないと困るんだよ」

10153号「いつも通り研究所宛でツケておいてください」

一方「おい、金払ってなかったのかよ」

お坊さん「私が受け取りに行く度に研究所の人から笑われてるの知ってるでしょう?できれば払ってから突いてもらいたいんだけどね」

10153号「……というわけなので代わりに払ってくれませんか?」

上条「へっ?…………おいくらで?」

お坊さん「未払い分を合わせて……締めて4万円」

上条「」
545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:27:12.42 ID:m4MrK7QWo
姫神「200回……だと……・」

番外「あなた、ホントに数百回で収まってるの?」

10153号「さぁ?あなたは今まで食べた食パンの枚数を覚えていますか?とミサカは質問を質問で返します」

番外「」

一方「……仕方ねェな、俺が払ってやる」

10153号「おぉ、流石アクセロリータ。そこに痺れる憧れるぅ!とミサカは感謝の意を表します」

一方「本当に感謝してンなら頭くらい下げろ……。ン、ほらよ」

お坊さん「ありがとうね。今度からはちゃんと払ってから突いてね?」

10153号「覚えていたらそうします、とミサカは踏み倒すつもり満々だったのを心に秘めながら前向きに検討します」

一方「……なァ、番外個体」

番外「ん?」

一方「オマエらって、普通な奴いンの?」

番外「………………はい?何度も同じこと聞かなくてもここにいるじゃん」

一方「……はァ」
546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:28:27.97 ID:m4MrK7QWo
10153号「はい、ここで拝観料を払って中に入りましょうか」

一方「この中に金閣があるンだろォなァ?」ワクワク

10153号「はい。そこの門を過ぎたらすぐですから、とミサカは白い子供を宥めます」

番外「あなたはお金持ってるの?」

10153号「いいえ、ですからガイド料として払って頂こうかと」

番外「あなたねぇ……」

上条「拝観料くらいなら俺が払ってやんよ」

土御門「カミやん優しいにゃー」

青ピ「ボクらにも奢ってくれへんかー?」

上条「お前らはテメェで払いやがれっ!」

10153号「おぉ、流石はヒーローです、とミサカは横目でケチな姉妹を横目で見つめます」

番外「ぐぐぐ……」
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:29:20.88 ID:m4MrK7QWo
一方「おィおィ、それくれェにしとけ」ポンポン

番外「だ、だってミサカのことケチって……!」

一方「オマエのも俺から貰ってるしよ。そこまで張るな」

番外「むー……分かったよ」

一方「よしよォし」ナデナデ

番外「だ、だから子供扱いすんな!」ビリビリビリ

一方「おっとォ、反射反射ァ」カチッ

一方「……ん?ちょ」カチカチ

一方「あbbbbbbbbb」ビクーンビリビリ

番外「ったく、最終信号と一緒にすんなっての」スタスタ

一方「」シュープスプス

10153号「…………どんまい」
548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:30:05.98 ID:m4MrK7QWo
一方「…………ひっく」ポロ...ポロ...

上条「……お前も俺と同じなんだな」サッ

一方「ヒーロォー……」ガシッ

10153号「……おかきでも食べますか?」スッ

一方「お、おォ…………」

一方「…………あァ……うめェな……うめェよ」バリバリ

土御門「なぁ、アレどこから出したぜよ?」

青ピ「さーな?飴ちゃんと同じようなもんやろ」

姫神「おかき。私も買おう」


一方「しょっぱくて……うめェな……」パリパリポロ...ポロ...
549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:32:39.10 ID:m4MrK7QWo
その頃

14510号「充実した食事でしたね、とミサカ14510号はMNW三ツ星の称号を与えます」ニヘラ

打ち止め「楽しかったね!ってミサカはミサカはみんなに振り向いてとびっきりの笑顔で表現してみたり!」

御坂妹「ミサカが病院で摂取する質素な食事ともファミレスの食事とも全く質が違いました、とミサカ10032号は改めて外の世界を実感します」ニヘラ

18264号「セロリはこんなものを食べているのですか、とミサカ18264号は嫉妬を隠しつつ満腹感に浸ります」ニヘラ

14440号「ミサカたちが摂取しているのは生命維持に必要な栄養素くらいですからね、とミサカ14440号は自身の置かれている環境に若干の不満を漏らします」ムスー

10033号「食べるという動作の中には楽しむという趣向もあるようですが、先ほどの食事がまさに該当するのですね、とミサカ10033号はまたひとつ学習することができました」

20000号「漏れのメインディッシュはセロリたんだお」ハァハァ

冥土帰し「喜んでくれて何よりだね?」

冥土帰し(コース料理、しかも丁寧にデザートまで追加して挙句の果てには……どこであんなお金の使い方を学んだんだろうね?)サイフスッカラカン
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:35:01.71 ID:m4MrK7QWo
14889号「ところで、京都の研究所には妹達がいたはずですね。時間があればそのミサカにも会ってみたいものです、とミサカ14889号は提案してみます」

打ち止め「10153号のこと?ってミサカはミサカは聞いてみたり。その子なら昨日会ったよ?」

18264号「上位個体、会ったのであればそれを早く言ってください」

冥土帰し「昨日泊まった時に少し話をしてね。元気でやってるそうだよ?」

御坂妹「その研究所はどこなのですか?」

冥土帰し「会いに行くのかい?今行っても彼女はいないと思うがね。よく外出しているらしいよ?」

14440号「外出ですか。妹達はあまり人目に触れる所は避けなければいけなかったはずでは?」

10033号「京都は観光客が多いので逆にある程度紛れても大丈夫なのでは?とミサカ10033号は推測してみます」

18264号「10153号はフリーダムな生活を送っているのですね、とミサカ18264号は少し羨ましいです」

打ち止め「あなたたちも好き勝手してるでしょ!ってミサカはミサカは憤慨してみる!」

20000号「漏れはセロリたんの為に動いてるだけだお」キリッ

14510号「20000号、これ以上引っ掻き回さないでください……」

冥土帰し「まぁ、研究所を通して彼女に連絡を取ってみるけどね?」

御坂妹「それではお願いします、とミサカ10032号はまだ見ぬミサカに会うことを楽しみにします」
551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:36:44.44 ID:m4MrK7QWo
10153号「この鹿苑寺金閣は、かの室町3代目将軍の足利義満が鎌倉幕府滅亡によって荒廃した西園寺を藤原一族から譲り受け、応永4年、1397年に建設したもので……聞いてますか?とミサカは相槌のひとつくらいしてくださいと振り返ります」

番外・一方・上条・青ピ「」

土御門「聞いてないぜよ。視線が釘付けだにゃー」

姫神「まぁ。彼らは。初めてだから」

10153号「……仕方ないですね。少しはミサカの話を聞いてください、とミサカはにじり寄ります」

上条「す、すまん。なんというか、呆気に取られててさ」

一方「なンてスバラシイ寺なンだァ……ふつくしい」ブワッサ

姫神(天使?)

青ピ(百合子ちゃんマジ天使)

番外「写真で見たまんま金色だ……。これが全部本物の金なんだよね?」

土御門「金箔だけどにゃー。結構な量だぜい」

一方「なァ、これっていくらするンだ?」

10153号「いや、売り物じゃありませんからね?文化財で世界遺産ですからね!?」
552 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:38:16.13 ID:m4MrK7QWo
青ピ「こんなもん買っても収まりきれへんで……」

上条「義満はこんなところに住んでたのかぁ……」

一方「……ちょっといいか?その将軍はここに住んでたってのかよォ……?」

番外「な!?将軍様やっべええ!!!」

10153号「あ、足利義満は金閣には住んでいなかったそうですよ。敷地内に住む為の大きな建物があったそうです、とミサカは説明します」

土御門「いいか。この金閣は釈迦を祀っていたとされる所なんだぜい。いくら将軍様とはいえ、仏教の開祖である釈迦のお骨の前でぐーすか寝泊りできるはずがないにゃー」

姫神「因みに。銀閣寺と同じように。義満の死後。お寺になった」

一方「何だァ……」

青ピ「ちょっと残念やな」

番外「住んでないなら金色にすることなかったのにね。それだけそのお骨が凄かったのか……。ミサカ分からないや」

上条「キリスト教でいうなら、聖母マリアやイエスの前で寝るようなものか」

土御門「ステイルやインデックスが聞いたら卒倒するに決まってるぜい」
553 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:38:48.81 ID:m4MrK7QWo
上条「土御門はここに何か不思議な力を感じるのか?」

土御門「まあにゃー。ここは特に大きな流れを感じるぜい。風水的にもかなりの、な」

10153号「あ、忘れてましたが、この金閣はオリジナルではありませんよ」

一方「……おい、それはどォいうことだ。これがニセモノだってのか!?」

姫神「言うならば。レプリカ」

番外「にゃに!?」

10153号「オリジナルである金閣は、今から約50年前の1950年に、とある修行僧によって放火され、焼失しました、とミサカは悲しい過去を告げます」

上条「焼失……?」

番外「なんだと……」

一方「」
554 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:39:37.82 ID:m4MrK7QWo
10153号「犯人とされた修行僧は裏山で自殺を図っていたところを逮捕され、そのことを告げられた母親は帰りの列車から投身自殺。その後、精神病と判断された修行僧は入院中、結核のため他界しました。この事件は日本で起こったアプレゲール犯罪とされて記載されています、とミサカは事の顛末を説明します」

一方「」

一方「コクケカ、クカキカカカカ......」

一方「vbfueiof求vhof違veiovuogvb」ブワッ

姫神(天使が。悪魔になった)

青ピ(悪魔な百合子ちゃんも天使や)

番外「ちょっ!何キレてんの!!!」

上条「おい何やってんだ!」

土御門「早くアイツを止めるんだカミやん!周りに被害が出る前に!!」

上条「おい一方通行!」

一方「nuovfohvu偽wocghu破oghervbhtrge」

上条「えぇい、前略!その幻想をぶっ殺す!!」ドーン
555 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:41:08.36 ID:m4MrK7QWo
一方「すまねェ……俺はまた全てを壊しちまうところだった……」

番外「何やってんだか……。ここは学園都市じゃないから暴れられたら誰も守ってくれないよ?社会的に」

一方「何かよォ、俺が求めていたもンが偽物だと思ったらやりきれなくなってよォ……」

上条「一方通行。例え、金閣がオリジナルじゃない仮物だったとしても、復興しようと思った人たちのことを考えてみろよ。その人たちのお陰で今日俺らが金閣を見れたんじゃないのか?お前はそんな人たちの幻想まで否定しようっていうのか?」

土御門「因みに、その修行僧は自身の生い立ちや親からの期待に押し潰されて犯行を行ったとされているんだぜい?そいつはきっと、死ぬほど苦しかったに違いないんだにゃー」

一方「すまねェ……オリジナルだレプリカだとかそンなンは関係ねェのは俺がよく分かってるはずなのによォ……」

10153号「……ちょっといいでしょうか。それについては歴史で学ぶはずの事項ではありませんでしたか、とミサカはふとした疑問を抱きますが」

青ピ「そやで?一度焼失したことは教科書にも書いとる。常識や」

姫神「確か。中学校でも。習う内容」

番外・一方・上条「えっ?」

青ピ「カミやんもカッコいいこと言ったところ悪いけど、何も知らんかったん?」

上条「……すみませんでした」

10153号「あなたちもですよ、とミサカはふたりに苦笑いします」フフフ

番外・一方「……」ズーン
556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:43:20.48 ID:m4MrK7QWo
再びその頃

冥土帰し「う〜ん、研究所からは外出したまま帰ってきてないみたいだね?」

18264号「どこに行ったのかは分からないのですか?とミサカ18264号は詳細を求めます」

冥土帰し「行き先までは分からないね?端末にも出ないみたいだし」

14440号「では上位権限で居場所の割り当てはできないのですか?とミサカ14440号は走り回るクソガk、上位個体の肩を掴みました」

打ち止め「個体の位置情報までは分からないかも、ってミサカはミサカは一応MNWで呼んでみてるんだけど反応がないの」

20000号「ま、まさか……漏れを差し置いてセロリたんに陵辱の限りを……ッ!」

14510号「やっぱ最初からそのつもりだったんですね、この変態めが、とミサカ14510号は持てる力を振り絞って帯電します」ビリビリビリ

御坂妹「いえ、まだ一方通行に接触するとは決まってはいません、とミサカ10032号は万が一、相手があの人だった場合の打開策を巡らせます」
557 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:45:26.90 ID:m4MrK7QWo
10033号「ではどうするのですか?とミサカ10033号はこれからの行動の思案をします」

14889号「考えてもどうしようもありません。とにかく今は観光しましょう、とミサカ14889号は現状維持を提案します」

18264号「もう何もかも素直に番外個体に打ち明けてみたらどうでしょうか?とミサカ18264号は一抹の不安を抱えながら提案します」

20000号「それは無理じゃね?バラしたら漏れらはもれなく消し炭にされるお。でも……」

10033号「でも……一方通行なら……消し炭にされてもいいかな……」

14510号「もうこいつらいやだ」
558 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:46:41.91 ID:m4MrK7QWo
そして番外個体たちは......

10153号「――で、これは安民沢といって……」

一方「なァ、まだあンのか?俺は金閣はもう見たからもォ満足なんだが」

10153号「まだ散策するところは残っていますが、とミサカはまだ物足りません」

一方「ずっと立ちっ放しでだりィ……。膝が笑ってやがる」

番外「金閣寺って、金閣くらいしか見るものないと思ってたし」

上条「ひとつひとつ説明してくれるのは嬉しいんだけどな」

10153号「すぐそこに茶所があります。出口はすぐそこですが、休憩していきますか?とミサカは問います」

青ピ「お茶か。ええなー」

番外「お菓子とか出る?」

10153号「お菓子と抹茶が出ますよ、とミサカは答えます」

一方「コーヒーはねェのか……仕方ねェな」

土御門「ここまで来てコーヒーはないぜよ」
559 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:47:50.42 ID:m4MrK7QWo
at茶屋

上条「金箔……だと……」

番外「コレ、よく見たら金閣の形だよ?」

一方「甘そォ……」

番外「……ふぉ、ほへはほいひいかほ」モッキュモッキュ

一方「ポロポロ落としてンじゃねェよ」

青ピ「こりゃ美味いなー。中に甘納豆が入ってるで」モキュ

姫神「これは。中々」モキュ

番外「ん、抹茶も美味し」ング

一方「そ、そんなに美味ェのか?なら俺も…………」アレ、ナイヨ?
560 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:48:36.83 ID:m4MrK7QWo
番外「」モッシャモッシャ

一方「……オマエ、その口開けて中をよォく見せてみろ」

番外「みはは、はへへないほ」モッキュモッキュ

一方「…………あァ!?」ガタッ

上条「どうしたんだ?一方通行」

一方「何でもねェよ。……俺も抹茶飲むか…………ン?」アレ、マタナイヨ?

10153号「」ゴッキュゴッキュ

一方「……うおおあああァァァァァ!!!!!!」


番外「……コレってお土産屋さんに売ってないかな?」

10153号「銘菓金閣ですか?ここの売店に売ってますよ、とミサカは答えます」
561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:50:11.33 ID:m4MrK7QWo
at売店

番外「何買おっかなー」フンフフーン♪

10153号「因みに、先ほどのお菓子はここでしか買えない限定商品です」

番外「じゃあミサカの分と、芳川の分に、あとは〜……」

10153号「ジー……」

番外「あなたも欲しいの?」

10153号「ミサカはケチな人には強請りません、とミサカはハッキリ言います」

番外「ミサカはケチじゃねえっての!いいよ、ミサカが買ってあげるし」

10153号「やっほう!流石は我が姉妹です、とミサカはそそくさとレジに乗せます」

上条「俺もアイツらにお土産買わないとな……食いもんのほうがいいか」
562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:51:55.00 ID:m4MrK7QWo
一方「……」ジー

番外「何見てんの?金閣寺のストラップ?」

一方「……あ?別に何でもねェ」

番外「あなたは携帯に何も付けてないからね。これ付けたらいいじゃない」

一方「チャラチャラしたもンなンか付けねェよ」

番外「ミサカがついでに買ってあげるから付けなよ。素直じゃねーの」

一方「……チッ、勝手にしろ」


一方「おォ……おォ……」キラキラ

土御門「あいつ、さっきから携帯に何してるぜよ?」

青ピ「そんなにあのストラップが気に入ったんやろか」

姫神「世間のお父さんの。車の鍵に。付いてるような感じ」

10153号「厨二のセロリは十字架や龍のようなデザインを好むものだと思っていましたが、意外にビターですね」

番外「うん、ミサカもちょっと驚いてるとこ……弄るに弄れない」

一方「金閣かっけェぜ……」
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:53:08.63 ID:m4MrK7QWo
10153号「では研究所はあっちなので、ミサカはこの辺で、とミサカは別れを惜しみます」

上条「また来る時はよろしくな」

番外「また今度ね。ぶっちゃけ、毎日会ってるけど」

一方「それ言ったら元も子もねェな。……あばよ」

10153号「はい、また会いましょう。……あ、最後にひとつだけ。ミサカに気をつけてください、とミサカは意味深な言葉を残しつつ帰路に就きます」

土御門「……なんのことだにゃー?」

青ピ「気ぃつけろと言われても今帰ってったばっかやん」

姫神「……?」

一方「アイツらはいつも意味分からねェからな。気にすンな」

番外「じゃあ帰ろっか。思ったより長居しちゃったね」

番外(ミサカに気をつけろ?確か京都にいる妹達は10153号だけだったよね……)

番外「まさかそんなことは……でもMNWで1回確かめた方が……」ブツブツ

一方「何考えてンだァ?ほら帰ンぞ」

番外「あ、うん」

上条「時間的にちょっと早いけど、余裕を持ったほうがいいな。それじゃ駅まで帰ろうぜ」
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/04(金) 23:55:51.97 ID:m4MrK7QWo
京都の研究所

10153号「ただいま戻りました、とミサカは報告します」

研究者「遅かったね。さっき先生から連絡が来たんだけど、そっちで会ったかい?どうやらこっちで何人かの妹達に出会ったそうなんだが」

10153号「いいえ、とミサカは答えます」

研究者「そうか……。まぁいい、今日は冷え込むそうだから早く着替えたほうがいい。つか怖い」

10153号「わかりました、とミサカは答えて部屋に戻ろうとします。ところで、ここに妹達が来ているのは本当ですか?」

研究者「詳しいことは聞いてないが、そう聞いているよ」

10153号「……やはりそうでしたか、とミサカは言葉を濁し部屋に戻ります。あ、これはお土産です」

研究者「金閣か、これ好きなんだよな。ありがとう」

10153号「半分はミサカの分ですからね、とミサカは付け加えます」

研究者「はは、分かってるさ」
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/05(土) 00:02:21.33 ID:yH6r2B56o
今回はこれで終わり。京都観光編はこれで終了かな

明日か明後日に今回入りきれなかった冥土帰しwith妹達を番外編として投下しようと思います
お疲れ様でした。ではでは
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/05(土) 00:06:57.61 ID:Ks4IeVYC0

です
567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/05(土) 01:30:26.84 ID:QZ6gXPSLo
おっつゥ!
金色は最強の色の部分で頭の中に慢心王がでてきたわw
568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/05(土) 03:17:07.06 ID:eWTybFAso
舞妓さんで10153か

個性のある妹達が増えていくのは嬉しいなぁ
569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/05(土) 11:22:14.16 ID:DPzc6PBf0
金閣をみた一方さんがメルヘン化したとこでフイタ
570 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/05(土) 15:41:50.20 ID:vKcqBOCO0
乙です。

>>一方「あれって痛いンだよなァ……壁を殴った時とか」
>>上条「あ〜分かるなそれ」

この二人だから言える台詞だよな……。
571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/05(土) 18:06:01.19 ID:VeYW2qxwo
冥土帰しが良いお爺ちゃん過ぎて和んだ
572 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/05(土) 23:54:49.94 ID:Fo+hQDHAO
追いついた
なんかすごいほっこりする。>>1乙!!
573 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/06(日) 22:48:26.10 ID:WSpi5wSFo
それでは番外編を投下します。今回は冥土帰しサイドです
574 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 22:52:20.94 ID:WSpi5wSFo
番外編〜とある妹達と冥土帰し〜


冥土帰し「さて、昼食はどこにしようかな?」

打ち止め「ミサカは美味しいところがいいなー、ってミサカはミサカは注文してみたり」

14440号「ミサカは京料理というものを食してみたいです、14440号は希望します」

14510号「ところで、懐石料理はどこで食べられるのでしょうか、とミサカ14510号は質問します」

14889号「京都の料理となれば、京都らしい建築物である可能性が高いのでは、とミサカ14889号は適当に述べてみます」

20000号「では京都らしいとはどのようなものでしょうか、とミサカ20000号はひとまずセロリたんより空腹を先に解決したいです」

10033号「やはり寺院のようなものな古臭い建築物でしょう、とミサカ10033号は結論付けます」

御坂妹「では、ミサカの視線の先にある古びた飲食店は何なのでしょうか、とミサカ10032号は該当する建築物を発見しました」

18264号「おぉ、よく見つけました10032号。ではここで食事を取ることにしましょう、とミサカ18264号は勇み足になります」

14440号「確かに、今まで見たことがないようなデザインですね、とミサカ14440号は一直線に向かいます」

冥土帰し「」

ミサカハミサカハミサカハミサカハミサカハミサカハ..........

冥土帰し「料亭……だと……」
575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 22:56:15.42 ID:WSpi5wSFo
女将「あら、先生。あの時は主人がどうもお世話になりました。今ではもう元気に厨房に立っております」

冥土帰し「あ、あぁ……。元気で何よりだね?ところで、予約はしてないのだが大丈夫かな?」

女将「それはそれは……もちろんにございます。私たち一同、精一杯の御もてなしをさせて頂きます」

冥土帰し「す、すまないね?」

女将「ところで、こちらの方たちはお孫さんで?7つ子とはこれまた珍しい……」

冥土帰し「ま、まぁね……」

女将「それではお部屋のほうにご案内させて頂きます」

御坂妹「ほぅ、これが京都の飲食店なのですね」チラチラ

14510号「どのような食事が出てくるのか楽しみです」ワクワク

10033号「ファミレスばかりのお姉様とは大違いですね」

18264号「ミサカたちは違いの分かる女なのです」キリッ

打ち止め「ミサカが一番乗りー!ってミサカはミサカはBダッシュしてみたり」タタタタ

冥土帰し「中で走っちゃ駄目だよ?」

女将「ふふ、元気なお子さんたちですね」
576 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 22:57:17.10 ID:WSpi5wSFo
14889号「それでは何を選ぶか決めましょう、とミサカはお品書きを手に取ります」

打ち止め「ミサカはどれにしようかなぁー……」

20000号「それぞれ別のメニューを選ぶというのはどうでしょうか、とミサカは 20000号は提案します」

14510号「20000号にしては素晴らしい意見です、とミサカ14510号は賛同します」

10033号「ミサカたちで味覚を共有するのですね」

冥土帰し「高いね……」

御坂妹「ではミサカはこのコース料理にします、とミサカ10032号はお品書きのとある1行を指し示します」

14440号「ミサカはこれにしましょう、とミサカは14440号は10032号の1行下を指します」

ミサカハミサカハミサカハミサカハミサカハミサカハ..........


冥土帰し「えーっと、この中で安そうなのは、っと……そりゃ全部高いね?」
577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 22:59:44.67 ID:WSpi5wSFo
女将「お料理をお持ちいたしました」

18264号「おおぅ……これが……、とミサカ18264号は生唾をゴクリと飲み込みます」

14510号「ひゃっほう!こんな料理みたことがありません。これ全部ミサカたちが食べていいんですよね!?」ガタッ

御坂妹「余りの眩しさに料理が見えません、とミサカ10032号は思わずゴーグルを掛けます」ヴォン

10033号「もはや芸術です、とミサカ10033号は箸を持つことさえ忘れます」

冥土帰し「眺めてないで食べてくれると嬉しいんだけどね……?」

女将「それではごゆっくりお過ごしくださいませ」

20000号「おっと、ミサカたちは食事を行おうとしていたのでした」

打ち止め「それじゃいただきまーす!ってミサカはミサカは両手を合わせてみたり!」

14440号「ではいただきます、とミサカは礼儀作法に習い両手を合わせます」

冥土帰し「いただきます」
578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:01:22.77 ID:WSpi5wSFo
御坂妹「ッ!?こ、これは……!?」テーレッテレー

10033号「このフグの刺身、とても美味しいですねとミサカ10033号は頬っぺたが落ちそうです。いいえ、落ちました」

打ち止め「ヨミカワのご飯より美味しいよ、ってミサカはミサカは今度はどれを食べてみようかな」

14440号「共有だけでは物足りません。ミサカにも分けてください、とミサカ14440号は10033号のフグ皿に箸を伸ばします」

14889号「グッジョブです、とミサカ14889号はここにはいない板長に惜しみない賞賛を送ります」モグモグ

冥土帰し(フグ刺しをそんなに一気に頬張るとは……なんて勿体無いんだ)

20000号「こちらのカニも濃厚ですよ、とミサカ20000号はカニの身を見せびらかします」ピラピラ

14510号「20000号はさっきから食べ方がいやらしいです、とミサカ14510号は大人しくカニを寄越せと要求します」

18264号「見てください、この寒天状の物質の中に魚のすり身のようなものがあります、とミサカ18264号は新発見です」

14889号「早くそれも共有してください、とミサカ14889号は18264号に食べるよう勧めます」

御坂妹「こんなに美味しいお吸物は病院では飲んだことがありません」ズズー

冥土帰し「……まぁ、楽しんでるならいいけどね?」

ミサカノミサカノミサカノミサカノミサカノ............
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:02:54.82 ID:WSpi5wSFo
芸妓「失礼いたします」ガララ

20000号「舞妓キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!」

冥土帰し「芸者?僕は頼んだ覚えはないけどね?」

御坂妹「ミサカたちが注文の際こっそり頼んでみたのです、とミサカ10032号は事後報告します」

14440号「食事を終えたミサカたちにグッドタイミングですね、とミサカ14440号は実は計画していたことを正直にばらします」

打ち止め「え?そんなことやってたの?」

冥土帰し「」

14510号「お座敷遊びというのをガイドブックで見ましたが、京都に来たからには経験してみたいですからね、とミサカ14510号は意気込んでみます」

10033号「ミサカはおまわりさんがしたいです!とミサカ10033号は勢いよく挙手します!」

18264号「ミサカはトラトラがいいです」

20000号「ミサカは野球k」

14889号「言わせねえよ!?」

冥土帰し「もうどーにでもなーれ?」
580 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:03:59.53 ID:WSpi5wSFo
芸妓「それでは始めますよ?せーの!」ジャンジャジャンジャ

「よいよいよい」トントントン

「おっまわっりさん」ジャンケンポン

「おーまわりよいとさ」ミサカクルクル ゲイシャトントン

「おーまわりよいとさーの」ジャンケンポン アイコ

「おーまわりよいとさ」ジャンケンポン

「おーまわりよいとさ」ゲイシャクルクル ミサカトントン

「おーまわりよいとさ」ジャンケンポン

「おーまわりよいとさ」ミサカクルクル ゲイシャトントン

「おーまわり「め、目がままわ……」ドテチン

芸妓「ミサカちゃんの負け〜」
581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:05:24.98 ID:WSpi5wSFo
10033号「ミサカの視界がクルクル回ってます……、とミサカは……」フラフラ

御坂妹「これがおまわりさん……っ!」

14889号「10033号の三半規管が甚大な損傷を受けています、とミサカ14889号は平衡感覚を失っているフラフラの10033号の状態を分析します」

14510号「……これは座敷遊びとは名ばかりの戦争なのですね、とミサカ14510号は震えが止まりません」ブルブル

18264号「お座敷遊び怖ぇ……」

20000号「なるほど……目を回せばセロリたんも……」

冥土帰し「そんな怖い遊びじゃないんだけどね?」

芸妓「負けたミサカちゃんには罰杯〜」 ※未成年なのでオレンジジュースです

芸妓「ミーサカちゃ〜んの〜ちょっといいとこ見てみたい〜♪」ジャンジャジャンジャ

芸妓「そーれいっきいっきいっきいっきいっき♪」ジャンジャジャンジャ

10033号「んっ!」ゴクッ

芸妓「ミ〜サカちゃ〜んは、お強い♪」ジャン
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:06:52.58 ID:WSpi5wSFo
14889号「10033号、なんという様ですか」

10033「す、すみません……、とミサカはがっくしと項垂れます……。ですが、とても楽しかったです、とミサカは目を輝かせてみせます」


14440号「10033号がやられたようだな……」

20000号「ふふふ……奴は我ら妹達の中でも最弱……」

御坂妹「芸者如きにやられるとは軍用クローンの面汚しよ……」

18264号「では次はミサカが行きましょう……」

14510号「18264号……あなた程度で勝てるのですか……?」

18264号「ふふっ、まぁ見ていてください……」


打ち止め「……あなたたちって本当に仲いいのね」

冥土帰し(こう見ると彼女らも相応の女の子なんだね……)

ジャンジャジャンジャジャンジャ......
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:07:58.29 ID:WSpi5wSFo
18264号「負けました……」フラフラ

御坂妹「……思えば、ミサカたちの基本スペックはほぼ等しかったのですね」

14440号「それを早く言ってください」

14510号「ですが、ミサカたちは共有することによって学習することができます」

20000号「つまり、過去2回の実戦データを元にすれば勝利することも可能というわけですね」

14889号「それならば、次はミサカが出ましょう」

10033号「任せました、14889号」

18264号「ミサカの仇を取ってください」

14889号「……任せろ」

打ち止め「じゃあミサカは14889号の次ー!」
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:09:44.79 ID:WSpi5wSFo
ジャンジャジャンジャ...... イッキ!イッキ! オッマワリサン!  イッキ!イッキ!

御坂妹「全滅です、とミサカ10032号は敗北を認めます」

打ち止め「なんで勝てないんだろう……ってミサカはミサカは肩を落としてみる」

14510号「じゃんけんに勝ててもリズムに身体が追いついていきません、とミサカ14510号は敗因を分析してみます」

14889号「軍用クローンであるミサカたちが何故このような単純動作について行けないのでしょうか、とミサカ14889号は理解できません」


芸妓「そこのお医者さんもどうどすか?」

冥土帰し「……仕方ないね。見てばかりじゃなくて僕もやってみようかな?」

芸妓「ふふ、医者といえど、負けたら罰杯どすえ……覚悟しいや」
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:10:38.69 ID:WSpi5wSFo
ジャンジャジャンジャ......

「よいよいよい」トントントン

「おっまわりさん」ジャンケンポン

「おっまわりよいとさ」カエルクルクル ゲイシャトントン

「おっまわりよいとさ」ジャンケンポン

14440号「……この医者、動くぞ!?」

20000号「ステップぱねぇ」

オッマワリヨイトサーノ オッマワリサン......
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:11:15.76 ID:WSpi5wSFo
10033号「勝っ……た……?」

14510号「長い戦いだった……」

御坂妹「あなたはいったい……?」

冥土帰し「……僕を誰だと思っている?」

14889号「これがヘヴンキャンセラーの真髄なのか……」

20000号「次は野球拳をしm」

18264号「ではトラトラをしましょう!とミサカ18264号は張り切ります」

トラトーラトーラトラ♪ ミサカハミサカハミサカハミサカハミサカハミサカハ.... 

ボクノカチダネ? コンドハミサカガカチマシタ! イッキイッキイッキ!
587 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:13:08.74 ID:WSpi5wSFo
冥土帰し「……ちょっと飲み過ぎたみたいだ」

打ち止め「大丈夫?ってミサカはミサカは気を使ってみたり。ちょっとお酒臭いかも……」

女将「本当に御代を払って頂いてよろしいんですか?私どもにとって命の恩人、これくらいで恩を返せるとは思ておりまへんが……」

冥土帰し「無銭飲食をするために医者をやってるのではないからね?お代は払わせて貰うよ?」

女将「分かりました……。締めて30万円になります」

冥土帰し「」

御坂妹「ゴチになりまーす!」

妹達「ゴチになりまーす!」


番外「あれ?なんだかフワフワしてきたよ?」

一方「あァン?何だそりゃ」
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/06(日) 23:19:38.42 ID:WSpi5wSFo
番外編お終い
負の感情を拾いやすいといっても、ちょっとくらい正の感情?も拾えるのではないかと思ってこの締めに

明日はちゃんと本編します。お疲れ様でした。ではでは
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/07(月) 00:13:46.41 ID:kJZriR17o
芸妓遊びとかぶっちぎりじゃねえか……京懐石ってレベルじゃねえぞ……。
590 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/07(月) 01:02:00.77 ID:ZIO5rdus0
おつ
冥土帰しって給料えらい高そうな気がするんだけど
どうなんだろ
591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/07(月) 02:25:59.05 ID:OgI+SObho
イイハナシダナー
592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/07(月) 02:34:13.31 ID:6dO606SGo
あれだ、ついに俺は目覚めたんだ
冥土帰し萌え、って奴だ
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/07(月) 05:47:52.50 ID:EEZuAynXo
冥土帰しは使う暇ないから残高が唸りをあげてそうな印象
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/07(月) 12:24:44.64 ID:csOqV3WR0
>>592
あれ?俺書きこんだっけ?
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/07(月) 13:12:37.00 ID:JpCpECCT0
アレイスターの生命維持装置のメンテ代を1・5倍値上げすれば十分元は取れる。
もともとLEVEL6シフト実験でクローン作ったわけだからその罰としてはまだ安いな。
596 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/03/07(月) 14:30:26.99 ID:Z+PH64Tk0
リアルゲコ太なら何千億持ってもおかしくない
597 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/07(月) 18:51:51.98 ID:0n4S4XwFo
「常○台女子×学生身体検査盗撮動画なんだね?とても儲かるんだよね?」
598 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/08(火) 00:44:57.84 ID:7lcRisQZo
料亭じゃないけど、京都でミシュラン三ツ星の割烹行ったら
一人2万5千円した。おいしかったけど
ちなみにお座敷遊び呼ぶと10万かかる
昼飯に払う金額じゃないよな…
599 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/08(火) 01:45:59.71 ID:UjNAucnEo
冥土帰しはお金は溜まっても使う機会がなさそう。でも、常識的な金銭感覚を持ってそうな感じ

帰りが遅れたのでこんな時間ですみません。では投下します
600 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 01:48:43.22 ID:UjNAucnEo
垣根「おお一方通行か、早かったな」

一方「俺が遅れるとでも思ったかァ?」

番外「ミサカたちが一番早かったと思ったらそうでもないみたいだね。集合時間まであとどれくらい残ってるの?」

垣根「もうあと10分ちょいだな。バスの中にいも何人かいるから、集まってんのは見えてる数だけじゃないぞ」

番外「ふぅん。外は寒いし、ミサカはバスに戻ってるけどあなたはどうする?」

一方「俺も戻るか」

垣根「あとは帰るだけだし、疲れたなら中で眠っててもいいぜ。あ、荷物はどうする?バスのトランクに入れておくか?」

番外「んにゃ、席まで持って行くよ。ていとくん」スタスタ

一方「寒い中ご苦労さン、ていとくン」カツカツ

垣根「ていとくんじゃねぇ!……全く、アイツらのせいで皆からていとくんって呼ばれてるの知ってんのか?」
601 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 01:50:38.05 ID:UjNAucnEo
バスの中

番外「ミサカの席どこだっけ、あれ〜?」

一方「ここじゃねェか?この遊園地のガイドブック、オマエのだろ」

番外「そうそう、ここだった」ドサッ

一方「土産は落とさねェように気をつけろよ。大事な菓子入ってンだろ?」

番外「大丈夫大丈夫。ミサカはそれくらい分かってるよ」

一方「ならいいンだけどなァ……眠ィ」

番外「今日はずっと歩きっ放しだったもんね。ミサカも眠たくなってきちゃった」

一方「かなり無茶して計画したからなァ……結局、龍安寺っつーのには行けなかった」

番外「まぁ、過ぎたことは気にしない。第1位がそんなウジウジしてたんじゃミサカも面白くないって……の……?」

一方「すゥ……」

番外「ありゃりゃ、ミサカの前で寝るなんて無防備にも程があるねぇ?」

一方「くゥ……」

番外「……はぁ、そんなんじゃまた風邪引くよ」パサッ

番外「あなたが病気になったらミサカまで移るじゃん。同居人のことまで考えろっての」
602 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 01:52:46.56 ID:UjNAucnEo
ガロロロロロロロロロ..........

一方「ン……寝ちまったか」

垣根「おはようさん、一方通行。よく寝てたようだな?」

一方「……垣根か。何で見てやがる?」

垣根「もう着いたぜ?だから起こしてんだよ」

一方「もォ着いたのか」

垣根「そっちのお姫様も起こしてやったらどうだ?」

一方「……おィ、番外個体起きろ」

番外「んん……おはよう。ここどこ?」

一方「ここどこ?じゃねェ。着いたから起きろってンだ」

番外「起きてるじゃない。見て分かんねーの……んにゅ……」

一方「どォ見ても二度寝しようとしてるじゃねェか」
603 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 01:54:23.31 ID:UjNAucnEo
番外「ふあぁ〜……。分かったよ。分かった分かった」ノビー

一方「荷物忘れンなよ。忘れンなら俺が持ってって中身全部食っちまうぞ」

番外「忘れるなんてしねーし。そんなに心配ならあなたが持って行ってくれてもいいんだよ?」

一方「チッ……」スタスタ

垣根「結局持ってってやるんだな」

番外「あの人は以外と単純だからね」

垣根「分かってんじゃねぇか、お嬢さん」

番外「ミサカを何だと思ってんのさ」

垣根「何だろうな、友達以上恋人未満?いや、素性を知ってる側から見たら恋人にも見えるかもな。傍から見たら仲のいい女同士だけど」

番外「……それはねーよ。それ以前に友達なんかじゃないし」

垣根「ふーん。まぁ外野が突っ込むようなことじゃねぇな。でもよ、俺からはお前らが仲良く見えるぜ」

番外「……LEVEL5ってのはどれも変なのかねぇ。どこを見たら仲良く見えるのやら」スタスタ

垣根「おい、レベルは関係ねぇって……」
604 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 01:55:59.35 ID:UjNAucnEo
垣根「…………学習装置で得た心の器は借物だとしても、そこに詰まった心は本物なのによ」

垣根「真珠貝が海中のゴミをコーティングして真珠を作り出すようにな……。元は問題じゃねぇんだよ」

垣根「………」

心理「帰ってこないと思ったら、まだ中に居たのね」

垣根「バスの点検してんだよ。これでも相棒だからな」

心理「点検って……ただ座って耽ってるだけに見えるけど?」

垣根「……なぁ、心理定規。あの時、アイツらの心理距離測ったんだろ?」

心理「何を突然言い出すのかしら?」

垣根「質問に答えろよ。……どうだったんだ?」

心理「ふふ、それはね――」
605 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 01:57:29.07 ID:UjNAucnEo
番外「お土産置いてくれた?」

一方「おォ、荷物はそこに置いてンからよ。横置きでよかったンだよな?」

番外「んにゃ。縦置き」

一方「うォォい!?型崩れしちまったンじゃねェのか?ボロボロに崩れた菓子をクソガキに出すのかよ!?」

番外「……嘘。ギャハ☆」

一方「えっ」

番外「いや、マジ顔されてもミサカ困るんだけど」

一方「……今のは忘れてくれ」

番外「MNWに流してもいいんだけどなー?」

一方「やめて頂けませンでしょうか。お嬢様」

番外「あ、今のよかったよ」

一方「……チッ、うぜェ」
606 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 01:58:50.70 ID:UjNAucnEo
トントン

番外「ちぇっ、いいトコだったのに。……誰か来たよ?出たほうがいいかな」

一方「オマエが出てくンねェか?」

番外「仕方ないね。よいっしょ」

トントン

番外「今出ますよーっと」

上条「おお、今から外でバーベキューやるから来いってさ」

番外「ばーべきゅー?」

一方「BBQだァ?そンなことは聞いてねェが」

上条「俺たちも聞いてなくてさ、旅館のプランだそうだぜ」

番外「ばーべきゅーって何?」

一方「バーベキューってのはなァ。外でやる焼肉みてェなもンだ。串刺して肉焼いたり肉焼いたり肉焼いたりすンだぞォ?」

番外「肉しか焼いてないじゃん」

上条「まぁ、早く来いよ。俺はまだ準備があるから先に行ってろ。正面玄関の前だ」

一方「おォ!肉は俺に任せろォ!!」

番外「バーベキューねぇ……」
607 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:00:01.09 ID:UjNAucnEo
小萌「百合子ちゃんにミサカちゃんが来たですよー」

垣根「遅かったじゃねーか。いちゃいちゃするにはまだ早いぜ?」

一方「いちゃいちゃすンのは三下と超電磁砲だけにしやがれ」

番外「そこであの人とお姉様を挙げるのはどうかと思うよ」

一方「ンで?バーベーキューだなんて聞いてないぞ?」

垣根「そりゃ決めてなかったからな。今日の今日まで」

番外「決めてないって?」

削板「俺もさっき聞いたときは感動のあまり心の臓が飛び出そうだったぞ」

上条「小萌先生、みんな呼んできました」

青ピ「こっちも準備できましたでー」

土御門「これでいつでも始められるにゃー」

小萌「上出来なのですよー」

一方「何が始まるンだ?」

番外「バーベキューでしょ」

吹寄「そうなんだけどね。……その前に」
608 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:01:34.03 ID:UjNAucnEo
上条「アクs……鈴科百合子」

一方「あァ?」

土御門「鈴科ミサカちゃん?」

番外「ん、何?」

青ピ「せーのっ」

「「「  1 年 7 組 に よ う こ そ ! ! 」」」 クラッカ-パーン!!

番外・一方「」


番外「えっ?何!?」

一方「……これは何のつもりだ?」

上条「そういえばさ、お前たちが転校してきてから何もしてなかただろ?」

青ピ「せやから、歓迎パーティをしようとやな」

番外「歓迎パーティ……」

土御門「それなら修学旅行の時にでも合わせてしようとなった訳だにゃー」
609 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:02:26.87 ID:UjNAucnEo
姫神「実は。こっそり旅館の人に。協力してもらった」

垣根「お前らのこと小萌先生たちに聞いてよ。それならという訳でセッティングしたんだぜ?」

一方「くっだらねェ……」

吹寄「みんな、火が点いたわよ」

上条「おお、それじゃあ始めようぜ!」

番外「ということみたいだよ?」

一方「……なァ」

番外「何?第1位が変な顔して」

一方「こンな時ってよ、どォしたらいいンだ?」

青ピ「笑えばいいと思うで」

上条「笑って、楽しんで、馬鹿騒ぎして」

土御門「それが歓迎会ってもんだにゃー」

一方「……ふっ、そォかよ」
610 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:03:42.40 ID:UjNAucnEo
番外「これがバーベキューねぇ……」

上条「ほら焼けたから食えよ」

番外「ん、ありがと。一方通行は?」

上条「……あっち」

番外「あっち?」


一方「うおォォォォァ!」ガツガツ

削板「いい根性だな!俺も負けてはおれん!こんっじょおおおおおお!!」ガツガツ


番外「……何だアレ。どこのフードファイターだよ」

上条「あそこまで肉好きだったんだな。確かに昼飯の時も凄かったけどさ」

番外「あんなに食べて太らないのが理不尽だ。今は能力もまともに使えないはずなのに」

上条(アイツもインデックスと同類なのか?)

番外「家でもああなんだよね。肉料理の日は見てるこっちまで胸焼けしそうだよ。うげぇ」
611 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:04:33.66 ID:UjNAucnEo
番外「おーい」

一方「番外個体か。オマエも食ってンのか?」

番外「ミサカの心配するのはいいんだけど、両手いっぱいに串持つのは頂けないね」

一方「ンなことはどォだっていいだろォよ」

番外「食べ終わった串くらい捨てなよ、みっともない」

番外「あと……はい」

一方「ン?」モッシャモッシャ

番外「食べなよ」

一方「おゥ……って何だこりゃ」

番外「何って玉ねぎ」

一方「玉ねぎしか刺さってねェじゃねェか!!」

番外「じゃあこっち?」

一方「こっちはピーマンかよ!?」

番外「肉ばかり食ってるあなたにミサカからのサービス。そんな食生活じゃいつかメタボになるかもね。うひゃひゃひゃ」

一方「なンねェよ……」
612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:09:17.49 ID:UjNAucnEo
ウヒャヒャヒャヒャ!! アアモォヨセツケンナァ!!

垣根「……乙女だけの秘密よ、か」

削板「考え事か?俺でいいなら相談相手になるぞ」

垣根「ははっ、人の話を聞けない奴が何言ってんだよ」

削板「……暗部のことか?」

垣根「いいや、そんなことじゃない。今じゃもう暗部は腑抜けの集まりだしな。何もできやしねぇよ」

削板「俺は世界大戦のこともよく分からんからな、どんな事情があったのかは知らない。第1位が何であんなことをしているのかも知らないし、傍にいるあの子についても聞くつもりもないけどよ」

垣根「お前は最下位でもLEVEL5、多少は掴んでいるんだろ?」

削板「……前に似たような子に一度会ったことがあってな。会った、というより遭遇したんだが」

垣根「?」

削板「ある日、9人の女の子が倒れてるのを見つけちまってな。何とこれが9つ子でよ。まぁ、その後色々あって、俺はその女の子を襲った奴に負けたんだが」

垣根「9つ子?そりゃ珍しいな。お前が負けた相手も気になるけどな」
613 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:12:05.48 ID:UjNAucnEo
削板「更に、その子らの着てた服が常盤台の制服だったんだよ」

垣根「……おい、それって」

削板「常磐台って希少性とかはそれ程重要視しないんだってな?9つ子の能力者なんて珍しいのはそれこそ長点上機の専門だ」

垣根「……知ったんだな」

削板「ああ、それから俺もLEVEL5の権限使って研究所やら回って調べたんだがな。常磐台には9つ子なんて生徒は存在しなかった」

削板「そして、調べていく中でそっくりな生徒を見つけた。第3位の超電磁砲だ」

垣根「第3位の体細胞クローン、妹達……」

削板「噂では聞いていたが、真実だと知ったときは驚いたぞ。そこまで調べ上げるのにかなり神経を使ったけどな。なんせ、国際法で禁止されている人間のクローン研究だ。しかもそれを大量に生産してやがる」

削板「……それ以上に、生命の冒涜だぜ?根性なんてもんじゃねぇ、腹の底から怒りが沸き上がってきやがった」

垣根「となると、じきに絶対能力進化計画も知ったんだろ?」

削板「その頃には凍結してたけどな。第1位と一緒にいる、あの子もその中のひとりか?」

垣根「あれは別件らしい。絶対能力進化計画がセカンドシーズンなら、あの子は恐らくサードシーズンだ」

削板「おい、まだあるのか!?」
614 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:13:19.79 ID:UjNAucnEo
垣根「俺も存在しか知らねぇ。内容までは把握し切れていない。あの頃の俺はただのしがない工場長だったからな」

削板「それもやべぇもんなのか?」

垣根「さぁな。だが、あの子の言い方じゃそれも凍結してんじゃねーの?心理定規は何か知ってそうだが教えてくれねーし」

削板「そうか、ならいっか」

垣根「思ったよりあっさりしてるな」

削板「終わったことならそれでいいだけだ。作られた命だろうが何だろうが、その子たちが長く生きて人生を謳歌できればそれでいい」

垣根「単純だな」

削板「でもそれが一番だろ?」

垣根「そうだな、悪くはねぇ」
615 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:14:22.56 ID:UjNAucnEo
削板「でもよ、何で第3位なんだろうな?ランクが上の第1位やお前じゃ駄目な理由が分からん」

垣根「そりゃお前、野郎よりも女の子のほうがいいからだろ?」

削板「……だな。ほら、お前も食えよ」

垣根「もう食えねーよ」

削板「根性が足らんな」

垣根「お前が異常なだけだ。このナンバーセブンが」

削板「はは、常識が通用しないのがお前の売り文句だろ?第2位未元物質さんよ」

垣根「……いいぜ、望むところだ。ありったけの肉を持って来いよ」

削板「お前の根性、見せて貰うぜ?」
616 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:16:19.37 ID:UjNAucnEo
オレニジョウシキハツウヨウシネェ!! コンジョォォォォ!!!!

番外「ねぇ、あのふたりは何やってんの?」

一方「あンま触れないほォがいいな……。うェっ、ピーマン不味ィ」

番外「結局食べてんじゃん」

一方「オマエのもカボチャばっかじゃねェか。肉がちびっとしかねェし」

番外「食物繊維が豊富で体にいいんですー。ミサカは健康に気を使ってるんだからね」

一方「肉ばっか食ってたら喉乾いてきたな」

番外「コーヒーは無いよ。お茶かジュースくらい」

一方「じゃあ茶でいい」

番外「……ん」

一方「行くンじゃねェのか?」

番外「はぁ?ミサカが?行くわけないじゃん」
617 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:17:41.49 ID:UjNAucnEo
一方「……ったく、オマエは何がいい?」

番外「ミサカもお茶でいいよ。ウーロン茶ね」

一方「知ってるか?ウーロン茶に脂肪燃焼効果なンてねェンだぜ」

番外「それくらい知ってるし。飲むだけで痩せたら誰も苦労していっての」

一方「チッ、つまンねェの」カツカツ


17600号「ミサカにもくださいな」

吹寄「あっ、今焼けたところだから。はいどうぞ」

17600号「ありがとうございます」

吹寄「あんな子、うちの学校にいたかしら……」


17600号(木を隠すには森の中、人を隠すには人の中。流石はプロスネークことミサカです、とミサカは自画自賛します。うめぇ)
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 02:23:30.49 ID:UjNAucnEo
ここでタイムアウト。投下できなかった残りは今夜投下します。絶対に

冥土帰し萌え……ありだな
「恋の病?それは僕にも治せないね?」とかいう短編を番外編で書いてみたいな?

お疲れ様でした。ではでは
619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/08(火) 09:52:47.21 ID:V4NOyeQJo
スネークっぱねぇwwwwwwパーティーは気がつかれにくいけど・・・
620 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/08(火) 09:56:37.41 ID:YqJX79FU0
お疲れさまです!
心の距離たしか以前の浜面と滝壺でたしか20だったっけ?
621 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/08(火) 11:06:45.36 ID:Px9T1Xhqo
乙なんだよ!ソギーとカッキーがかっこいいんだよ!
それとわたしもお肉食べたいかも!
622 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/08(火) 21:57:01.93 ID:UjNAucnEo
距離単位20ってどれくらいなんでしょうね?0が自分自身だとしても基準が分からないww

>>619
時に慎重に、時に大胆に。それがスネーククオリティ

>>621
こっから先は番外通行だァ。インさんの侵入は禁止します

では投下します。それと、毎度毎度のレスありがとうございます。SS書いてみて分かりましたが、とても励みになりますね
623 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 21:58:44.35 ID:UjNAucnEo
食後、部屋にて

一方「はァ〜腹一杯だァ……」

番外「ミサカ、しばらく体重計には乗れないや。見たくもない……」

一方「クカカカッ、ベクトル操作で脂肪燃焼くらい一瞬だ」

番外「だから太らないのかよ!?このチートめ、ミサカにm」

一方「これを誰かにしてやるとなると、一気に精密になるから疲れるンだわ。ミスったら骨と皮だけになるンだぜ、笑えねェよ。自分の身体なら感覚的にすぐ分かるから楽なんだがなァ。それでも神経使うが」

一方「……それによォ、オマエは俺に身長体重体脂肪率その他諸々を俺に隠さず言えンのか?参考にする元の数値がなけりゃできねェだろォが」

番外「……そだね。頼もうと思ったけどやっぱりやめるよ」

一方「そのほうがいいな。痩せようとする努力がなけりゃ何度でもリバウンドしちまうからよォ」

番外「あなただけはその台詞を言っちゃ駄目な気がする」
624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 21:59:50.00 ID:UjNAucnEo
番外「……ねぇ、なんか服が油臭い気がするんだけど?」

一方「肉食ったからなァ、油が跳んだかもしンねェ」

番外「お得意のベクトル操作で跳ばしてよ」

一方「制服のほうはそォするか。俺らは風呂だな」

番外「また女湯?ひゃひゃひゃ、今度は誰に見られるのかなぁ?」

一方「もうあんなヘマはしねェよ。初手混浴だァ」

番外「上がったら卓球だからね。昨日約束したもん」

一方「……そォだったか?」

番外「絶対した」

一方「ならいいけどよォ。負けてもしンねェぞ?」
625 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:01:51.67 ID:UjNAucnEo
番外「ミサカは妹達の中でも特別だからね。スポーツくらい楽勝だっての。あなたこそ負けたからってわんわん泣かないでよね?」

一方「三下が舐めた口聞いてっと後で痛めに遭うぜェ?」

番外「ぶっひゃひゃひゃひゃ!それくらいじゃないと潰し甲斐がないってもんだよ、第1位」

一方「クカカカカカ!オマエなンぞ能力を使うまでもねェよ!せいぜい捨て台詞のひとつやふたつ考えておいたほうがいいかもなァ!」

番外「ミサカの補助がないと廃人一直線のあなたが吐く台詞とは思えないね。そんな大口叩く自信があるなら相応のリスクってのを払って貰わないと。……そうだ、負けたら方は勝った方の言うことをひとつ聞くってのはどうかな?」

一方「ハッ!何をほざくと思ったらくっだらねェ。勝つのは俺に決まってンだろォが。やる前から分かっている勝負に罰ゲームの提案だァ?墓穴にも程があンぞ、番外個体ちゃァン?」

番外「その見下した笑顔、いいね。とってもいいよ、第1位。それを壊す瞬間はどれだけ気持ちいいんだろう。あなたを地に伏せる瞬間、ミサカはどう感じるんだろう?ミサカ、想像するだけで興奮しちゃうな☆」

一方「あの時は有耶無耶に終わったからなァ……。今度は最後まで決着つけてやンぜ。精々自滅だけはすンなよォ?」

番外「相変わらず自分勝手に進めるんだね。その腐った性根、ミサカ好みに叩き直してあげるよ」

一方「……じゃあ行くか」

番外「うん」
626 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:03:03.14 ID:UjNAucnEo
番外「おっ?もうやってる人がいるね」

一方「……三下かァ?土御門に青ピもいるな」

番外「おぅい、もう卓球してるの?」

土御門「部屋にいても何もすることないからにゃー。風呂入って暇を持て余してるとこだぜい。そらっ」

青ピ「ここはゲーセンもないからなー。ほいっ」

上条「……」

一方「三下は何やってンだ?」

番外「ずっと顔を背けてばっかだけど」

上条「……」

土御門「いつものことだぜい」

番外「はぁ?」
627 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:06:42.42 ID:UjNAucnEo
青ピ「女湯に突っ込んだ。それだけや」

土御門「それでいて不幸だ不幸だ、ってな。カミやん、あとで殴らせろ」

上条「あんひゃへなひゅられてまひゃなふふんでふかー!?」

 訳:あんだけ殴られてまだ殴るんですかー!?

青ピ「ボクらはまだ粛清してへん。親友としてケジメはつけような、カミやん?」

番外「……ぶっひゃひゃひゃひゃ!何その顔!ジャガイモみてー!!」

一方「オマエなァ……そこまでして覗きたいのかよ」

上条「わひゃとひゃねーほ!それほいふなは、おはえひゃっへおんはふはいっへんひゃへーは!」

 訳:わざとじゃねーよ!それを言うなら、お前だって女湯入ってんじゃねーか!

番外「ミサカ、何言ってるか分からない。あなたは分かる?」

一方「……ンや、全然分かンねェわ」

番外「んじゃ、ミサカたちはこれからお風呂だから。ばいばい」
628 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:08:03.07 ID:UjNAucnEo
土御門「……なぁ、青ピ」

青ピ「言わんでも分かっとるわ」

土御門「アイツ、女湯に入ってたんじゃないか?」

青ピ「…………」

上条「ふほーは……」


一方「誰かいるか?」

番外「誰もいないよ。昨日は仕方なくミサカが見てあげたけどさ、確かめるくらい自分でやったらどうかな?」

一方「いないならいい」

番外「無視ですかそうですか。後でその白肌を隅から隅まで撫で回してもいいんだけど」

一方「その前にオマエを撫で回す」

番外「……今日は籠がどれも埋まってるね。大丈夫かな」

一方「俺は女湯には入ンねェから関係ねェけどな」
629 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:10:08.45 ID:UjNAucnEo
カコーン

番外「……誰かいる。湯気でよく見えないけど」

一方「男か?女か?男だったらちっと不味いかもしンねェ……」

番外「みんな女の子みたい」

一方「混浴風呂なのに女しかいねェのか?変だろ」

番外「人が多いと苦手な子もいるんじゃないかな。ミサカみたいにね」

一方「それでも男と一緒になるリスクがあるンだぜ?そっちのほうが駄目だろォが」

番外「まぁ、気にするだけ無駄だよ。露天風呂はひとつじゃないんだし、あの子たちとは別のお風呂に入ればいいだけじゃないの?」

一方「……だな」

番外「学園都市第1位がこれくらいでビビってちゃ、ていとくんに笑われるよ」

一方「誰がていとくンに笑われるってかァ!?」

番外「しっ、大声出しちゃ駄目だって」

一方「すまねェ」
630 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:10:49.65 ID:UjNAucnEo
一方「……あいつらが浸かってるのは俺たちが昨日浸かってたやつだな」チラッ

番外「じゃあミサカは岩風呂がいい」

一方「そんなもンがあったのか?」

番外「普通気付かない?そこにあんじゃん」

一方「昨日は夜遅かったからなァ、きっと湯気で見えてなかったンだろ」

番外「凄く言い訳がましいんだけど、ミサカの気のせいかな」

スタスタカツカツ......

一方「アイツら、見てるな」

番外「……見てるね」

一方「俺が誰だか分かってやってンのか?」

番外「今のあなたは百合子ちゃんでしょ。あ、上がってこっちに向かってきた」
631 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:11:42.97 ID:UjNAucnEo
ゾロゾロ......

一方「おい、マジかよ……」

14510号「ア、一方通行さんこんばんは……」

10033号「ミサワさんもご一緒ですか?実に羨ましいですね」

20000号「セロリたんの汗を流す前になめなめしたいお」

14889号「20000号は黙ってください。一方通行、お先に失礼してます」

御坂妹「あの人は来てないのですね……」シュン

14440号「お背中洗いましょうか?」

18264号「ぶふぃー、セロリが一丁前にバスタオル巻いてやんの。無乳ですね、ミサカのほうがありますよ」

一方「」

番外「な、何であなたたちが居るの!?」
632 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:13:05.91 ID:UjNAucnEo
その頃、研究所では

冥土帰し「あの子たちが消えた?」

研究者「すみません……。少し前に夜の金閣寺を見に行くと言って出て行ったきりで……」

10153号「ライトアップされた金閣は綺麗ですからね」

打ち止め「なんでミサカも呼んでくれなかったの?ってミサカはミサカは不貞腐れてみたり」

10153号「今鹿苑寺に連絡を入れてみました。ですが、妹達と似た形質の個体は見ていないそうです」

研究者「10153号。それは本当かい?」

冥土帰し「不味いね……」

打ち止め「もしかして……」

10153号「上位個体、どうかしましたか?」

打ち止め「あの子たちはあの人を追いかけてきたんだよね?なら……」

10153号「一方通行の元に向かった、ということですか?」
633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:13:58.48 ID:UjNAucnEo
冥土帰し「しかし、彼の宿泊先は僕しか知らないはずだね?」

打ち止め「17600号……」

10153号「それしか考えられる要因はありませんね」

研究者「どうしますか?もし行かれるなら、研究所の車をお貸ししますが」

冥土帰し「ふむ……ここからは少し遠いね?」

10153号「どうしますか?」

打ち止め「行くしかないよ、ってミサカはミサカは決断してみる」

冥土帰し「……だそうだ。車を準備して貰えるかな?」

研究者「はい。ただいま……!」
634 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:15:48.01 ID:UjNAucnEo
番外「……で、何であなたたちまで一緒に浸かってるワケ?」

18264号「駄目なのですか?とミサカは首を傾げます」

14889号「温泉は減るものではありませんし、問題はありません、とミサカは結論付けます」

一方「問題あり過ぎンだろ……」

20000号「セロリたんの横ゲェーーット!!」

14510号「そこはミサカの場所です!」

20000号「14510号はそっち側でいいじゃん」

14510号「そっちはミサワさんがいるでしょう。怒ると怖いから無理です」

10033号「平気で釘打ってきますからね……」

14440号「傷が残らないだけ上位個体のお仕置きのほうがまだマシです……」

番外「それって本人がいるとこで喋ることじゃないよね……?」ビキビキ

御坂妹「あの人が来ない……」
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:17:37.42 ID:UjNAucnEo
一方「まァ、折角露天風呂に浸かってンだ。つまンねェいざこざは忘れよォぜ」ワッシャワッシャ

番外「……あんま撫でられても前髪が目に入って痛いんだけど。もう離せよ」

10033号「一方通行に頭をナデナデして貰ってるだと?」

18264号「ミサワさんが素直だと?」

14510号「ミサカも撫でて貰いたいです」

20000号「漏れはセロリたんの頭をクンカクンカしたいお」

14889号「なら、ミサカたちも撫でて貰えばいいのではないでしょうか、とミサカは提案します」

一方「……撫でりゃ済むのか?」

14510号「はい、それだけでミサカたちはここに来た甲斐があります」

18264号「ミサカはこんな奴に触られたくはないです」

10033号「とか言ってこっちに来てるじゃないですか」

一方「じゃあオマエからだな?」

14510号「お、お願いします……、とミサカは頭を下げます」
636 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:18:47.63 ID:UjNAucnEo
一方「ン、頭ちっと下げろ」

14510号「こ、こうですか?」

ガッ

14510号「………………・?あの、まだですか?」

一方「」ブクブクブク

番外「ごっめーん☆上がろうと思ったら滑っちゃった〜」

妹達「」

14510号「えっ?」

一方「……ぶっふァ!何すンだテメェ!?」バシャー

番外「べっつにー?ちょっと足を滑らせただけだよ。ごめんね痛かったでしょ、ミサカが撫でてあげよっか?」

一方「いらねェよンなぶわっ」

番外「痛いの痛いの塗り込め〜♪」ガッシガッシ

一方「うァっぷ……ぷはっ」

10033号「水責めかぁ……」

一方「何すンだゴルァ!」

番外「ん、何にも?」
637 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:19:34.67 ID:UjNAucnEo
一方「……身体洗う」

番外「じゃあミサカも」

14510号「ではミサカたちも洗います」

14440号「ミサカが頭を洗ってあげましょうか?」

10033号「それはミサカがします」

20000号「セロリたんの毛根は漏れがマッサージするお」

18264号「舌でマッサージなんて言ったらぶっ飛ばしますからね」

20000号「Oh......」

14889号「どうせそんなことだと思いました」

一方「頭くらい自分で洗うわ、ボケ」
638 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:22:06.29 ID:UjNAucnEo
御坂妹「おや、一方通行はTSUBAKI派なのですね?」

一方「それがどォした?」

番外「そうなんだよね。思いっきりメリットとか使いそうなのに。この人、ちゃんとシャンプーとリンスやコンディショナーを分けて使ってるんだよ。一気にイメージが崩れちゃった」

一方「オマエは俺にどンなイメージ抱いてたンだよ」

14440号「因みに、ミサカはLUSH派です、とミサカはボトルを見せ付けます」

番外「それってアイラブジューシーだよね?ちょっと分けてもらってもいいかな」

14440号「どうぞどうぞ、とミサカは差し出します」

10033号「ミサカはHERBAL ESSENCESのサンシャインオレンジ派です、とミサカもここぞとばかりに見せ付けます」

18264号「奇遇ですね10033号。ミサカはエンジェルスムース派です」

番外「みんな持ってるのが違う……」
639 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:23:17.29 ID:UjNAucnEo
14889号「そしてミサカは石鹸派です」

一方「今時石鹸で頭洗う奴がいたとはなァ……」

14889号「これをそんじょそこらの石鹸と一緒にしないで頂きたいですね。コレ、ミサカが作った自作石鹸なのですよ?」

20000号「おぅ……姐御の意外な一面を見ました」

番外「自分で作るのって大変なんじゃない?雑誌で呼んだけど、作ってすぐに使えるものじゃないんでしょ?」

14889号「時間はかかりますが、自分に合ったものを作れる点で市販物よりも優れますからね。完成するまでにかなりの労力を使いましたが」

一方「なンかすげェ」
640 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:24:18.15 ID:UjNAucnEo
カコーン......

一方「」シャカシャカ

番外「」シャカシャカ

妹達「」シャカシャカ

番外「ね、ねぇ……」シャカシャカ

一方「……ン」シャカシャカ

番外「ミサカの桶、どこだか分からない?」スカッ

一方「目ェ瞑ってンのにどこにあるか分かるはずねェだろ」シャカシャカ

御坂妹「一方通行はシャンプーしてる間、目を瞑っているのですか?」シャカシャカ

一方「オマエらは開けてられンのか?」シャカシャカ

14510号「いいえ、ミサカたちも目を開けてシャンプーなどできません」シャカシャカ
641 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:25:34.06 ID:UjNAucnEo
番外「目に入ると痛いしね……あれ?どこだろ?」スカスカ

一方「あァン?自分の置いた桶の場所くらい分かっとけってンだ……。こっちにはねェな」スカスカ

18264号「これはミサカの桶ですからね……。隣の14440号は分かりませんか?」シャカシャカ

14440号「こっちにもあるのはミサカの桶だけですね」ガシッ

番外「……おぉ、あったあった。ってうぉっととと!?」ドッテチーン

妹達「だ、大丈夫ですか?」

番外「いってててて……ほよ?この感触は……」フニフニ

御坂妹「目を瞑ってるままじゃ現状をよく理解できません。とりあえず、頭を洗い流しましょう」ザバー

御坂妹「番外個体、大丈夫で――」
642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:26:42.04 ID:UjNAucnEo
14510号「」

14440号「番外個体ぉぉぉぉ!?何してるんでぃすかーー!?」

番外「……へぅ?」

一方「うゥ……いってェ……」

番外「んー?」

14889号「おい」

18264号「……おい」

一方「……あァ?何だこりゃァ!?って目がァァァーー!!」ゴロゴロ

番外「あれ、何であなたが……うぁ目があああぁぁ!!目が痛い目が痛いよおぉぉぅ!!!」ゴロゴロ

10033号「ふ、ふたりとも、目を掻いてはいけません!」

14510号「早くお湯ですすいですださいっ!とミサカはふたりに桶を渡します!」

御坂妹「ラッキースケベはあの人だけの特権ではないのですね、とミサカは落胆します」

20000号「漏れもセロリたんにダーイブ!」

10033号「ブロックです!!」
643 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:28:46.62 ID:UjNAucnEo
                     ・
                     ・
                     ・

一方「全く何なンですかァ?妹達ってのはどれもボディープレスする機能が付いてるンですかねェ?」シャワシャワ

番外「ミサカだってしたくてやったんじゃないし。もう目は大丈夫かな?ミサカの目は赤くなってないかな?」シャワシャワ

一方「あァ?ちゃンとすすげば大丈夫だろ。ったく、押し倒されンのはクソガキだけで充分だってのによォ」シャワシャワ

番外「その考え方自体ロr」シャワシャワ

一方「ロリコンじゃねェ。ンな感情じゃねェっつってンだろ」シャワシャワ

御坂妹「上位個体には甘いですからね。どうせなら同じ妹達であるミサカたちにも優しくしてください」シャワシャワ

番外「そうだそうだー!差別は禁止しろー!」シャワシャワ

一方「オマエらが言うな。されて当然のことしてンだろォが」シャワシャワ

14889号「おや?一方通行の背中だけ泡が乗ってません」
644 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:30:33.52 ID:UjNAucnEo
一方「背中は手が届きにくいからなァ。オマエらだって背中だけ泡がねェぞ」

14889号「ではミサカが一方通行の背中を流しましょう」

14440号「何!?ここに来て姐御が攻めに出ただと!」

14510号「いいえ、一方通行の背中を流すのはミサカの仕事です!」

20000号「セロリたんの垢舐めは漏れの専売特許だお」

10033号「垢言うな。一方通行さんの垢は大航海時代の塩胡椒くらい宝物なんですよ」

18264号「セロリの背中を真っ赤にするのはミサカです」

番外「背中くらいで倍率高っ……。あなたって何気に人気者なんだね。それなのにクールぶって俳優気取りですか〜?」

一方「別に自分でやってもいいンだけどよォ……。やってくれンなら早く決めてくンねェか?身体が凍ってしまいそォだ」ブルブル

10033号「ではミサカが」

14510号「ここはミサカ以外ありえません」

14440号「ご冗談を。ミサカですよね」

ミサカガミサカガミサカガミサカガ....
645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:32:07.11 ID:UjNAucnEo
一方「……おい。オマエは20000号だろ?俺は前を洗えとは一言も言ってねェンだが」

20000号「おや、バレましたか」

一方「そンならアレだ、俺たちみンなで背中の流し合いっこすればいいンじゃねェか?」

妹達「!?」

番外「……はぁ!?」

一方「あァ?何か変なこと言ったか?」

番外「変も何も、あなたの口から背中の流し合いっこ?あっひゃひゃひゃ!!今のはやべえよ!新春お笑い大賞ノミネート間違い無しじゃねえの!?」

一方「クソガキがせがんでくっからな。アレって3人以上でもできンだろ?」

番外「いやいやいや、真顔で聞かれてもミサカ困るし。自分で何言ってるか分かってるかな?」

一方「だから、背中の流し……」

番外「もう言わなくていい。同じネタは使い回しちゃ駄目なんだよ」

一方「……背中の流し合いっこがか?」

番外「……ぷっ。も、もう黙れよ!」
646 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:33:36.19 ID:UjNAucnEo
18264号「……俺たちみンなで背中の流し合いっこすればいいンじゃねェか?」キリッ

御坂妹「あァ?何か変なこと言ったか?」キリッ

番外「……くっ!」

14440号「クソガキがせがんでくっからな。アレって3人以上でもできンだろ?」キリッ

番外「……っぶっひゃひゃひゃひゃはは!!!」

10033号「俺たちみンなで」ズイッ

14510号「背中の流しあいっこ」ズイッ

14889号「すればいいンじゃねェか?」ズイッ

番外「ひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!!」ゲラゲラ

20000号「背中の流し合いっこ」ボソボソ

18264号「背中の流し合いっこ」ボソボソ

御坂妹「俺たちみンなで?」ボソボソ

14440号「すればいいンじゃねェか?」ボソボソ

番外「ひゃひゃひゃひゃもぅやめお腹いちゃあっひゃひゃひゃひゃ!!!」バシャバシャ

ヒャヒャヒャヒャヒャ!!! ボソボソボソボソ

一方「……俺、何か不味いこと言ったかァ?」
647 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:35:55.36 ID:UjNAucnEo
一方「…………・もォいいか?」

番外「もういいよ。…………ぷくくっ!」プルプル

一方「……でェ、誰が誰の背中を流すンだ?」

14510号「ですから、ミサカがあなたのお背中を流します」

10033号「いえいえ、ミサカがあなたのお背中を流します」

14440号「どう考えてもミサカです」

20000号「漏れは前からセロリたんのソーs」

14889号「背中だっつってんだろ」

御坂妹「ミサカはどうでもいいです」

ミサカガミサカガミサカガミサカガ......

一方「キリがねェな……。番外個体、オマエが俺の後ろでいいか?」

番外「えっ?」
648 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:38:30.27 ID:UjNAucnEo
18264号「ちょっと待ってください。それはおかしいです、とミサカは異議を申し立てます」

一方「オマエら待ってても終わらねェからよ」

14440号「では今すぐ簡単に決着を付けます」

10033号「お風呂ということはアレしかありません」

14510号「おっと、偶然ミサカの手には石鹸と桶があります」

14889号「つまり、チキンレースin露天風呂ですね」

18264号「では、ゴールラインはあの浴槽にしましょう、とミサカは指差します」

20000号「勢い余って飛び込んでも負けですね、把握しました」

御坂妹「ミサカは出る理由がないので棄権します、とミサカは白旗ぱたぱた」

14889号「いえ、これは順番決めも兼ねるので10032号も参加して貰います」

番外「ってことは、ミサカも出るわけ?嫌だよ面倒だし」

14440号「末妹は負けるのが怖いんですか?臆病なんですね、とミサカ14440号は見掛け倒しの妹を見下します」

番外「むっかー☆いいよ、ミサカも出てあげる」

一方「……俺も出ンのか?」

14510号「あなたは一番前なので見てるだけで結構です」

一方「あ、あァ……」
649 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:44:35.11 ID:UjNAucnEo
 ブルブルと寒さに震える一方通行を妹達は放ったらかしにしてルールを決めた後、揃いに揃ってタイルをせっせと石鹸で泡立てる。その様子は滑稽であり同時に異様だと一方通行は思った。誰も入ってこないのが不思議だが番外個体たちは気にしない。
 そしていよいよ、一方通行の背中を賭けた第1回ギリギリミサカレースは始まる。

御坂妹「検体番号順でまずはミサカからですね」

14440号「MNWは切断しています。不正はありません」

御坂妹「では行きます――」

 スーっと御坂妹の身体と桶は前に滑り出す。順調な滑り出しだ。1番手にしては上出来といったところか。しかし伸びない――。
浴槽の縁からは2m以上離れた所で止まってしまった。後半の無理な重心移動がきてしまったか。

番外「あちゃー、いい調子だったんだけどね」

御坂妹「落ちるのが怖くて思わずブレーキをかけてしまいました……」
650 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:47:00.53 ID:UjNAucnEo
10033号「次はミサカですね。いざ勝負です」

 2番手、ミサカ10033号は1番手の御坂妹より力強い出だしを見せる。この調子で進めば好成績を残れるだろう。
10033号自身も勝利を確信したその時――。

10033号「――うわっ!?」

 10033号の身体が桶ごと真横に傾き、コースから外れ転倒してしまった。結果はファール。測らずともアウトだ。

14889号「10033号!?大丈夫ですか?」

10033号「いたたたた、ミサカは大丈夫です。ちょっと頭を打ってしまいましたが」

一方「怪我だけはすンなよ。風呂場だと血も止まりにくいからなァ」

14440号「今のところは10032号が暫定1位ですか。あれくらい抜かしてみせましょう」
651 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:48:42.05 ID:UjNAucnEo
14440号(勢いは先程の10033号と同じでいい。あとは最後までバランスを崩さなければ……)

14400号「……ふっ!」

 MNWに接続していなくとも、相手の様子を見ればおおよその感覚は掴む事が出来る。14440号の出だしはまずまず、バランスも崩れる様子はない。そして、倒れることもなく14440号の身体はピタリと止まった。

14440号「よしっ!」

 止まった桶から距離を測る。目測だが、記録は60cmから70cm程度。好成績だ。

14440号「あれでもまだ勢い不足でしたか……」

 その後、14889号、14510号と終え、暫定で何と30cmの記録を残した14510号がトップ。14889号は50cmと、残念ながら14510号には届かなかった。

14889号「ぐぐぐ……悔しいです」

14510号「これで一方通行の背中はミサカのものです!」
652 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:49:48.11 ID:UjNAucnEo
 残るは18264号と20000号、そして番外個体である。だが、どの顔にも敗北の色は無い。

18264号「まだミサカが負けるとは決まってはいません」

20000号「セロリたんの背中は漏れのものだお」

番外個体「それくらいで勝った気にならないでほしいね」

一方(俺もしてぇ……)

 桶に座る18264号。考えるのは勝つことのみ。14510号の記録より遠くまで滑ることをただ強く想う。

18264号(春厨の14510号に負けてはいけません。ならより遠くに滑るしかない。じゃあどうすればいい?勢いを付けるだけでは不可能です。バランスだけでも不可能。それなら……両方を14510号より攻めるしかありません)

 これはただのチキンレース。いくら打算を重ねようが、やることはひとつ。他者に譲渡することなく突き進むのみである。しかし、負ける条件はひとつではない。18264号はこの時、あるルールを思い出した。
653 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:51:16.71 ID:UjNAucnEo
18264号(……そうだった。これは行き過ぎてもアウト。結果すら残せずに負けが決まってしまう。落ちたら負け、落ちたら最期、一方通行から最も遠い場所になってしまう。それだけは嫌だ……)

18264「……っ!」ダッ

 その恐怖を押し殺すように、14510号の時の勢い以上に床を蹴り、滑り出した。想像以上の勢いに18264号は転倒しないように必死にバランスを取る。

 残り半分を切り、湯気に隠れた浴槽の縁が見えてくる。しかし勢いは落ちない。ここでブレーキを踏まなければそのまま白濁湯に頭から突っ込み、身も心もポッカポカになってしまう。それだけはさけなければならない。

18264号「う……」

 18264号は落ちる恐怖、最下位の恐怖に負けてしまった。重心を後ろに向け、ブレーキを掛ける。すると、みるみる減速し、縁の前でピタリと止まった。

18264号「お、落ちるところでした……」

一方「ン、これは……14889号より進ンでるが、14510号ほどじゃねェな」

18264号「残念です……」

 記録は40cm。これでも2位だが、18264号はがっくしと肩を落とす。今の彼女らにとって2位以下はビリと同義なのだ。
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:53:06.26 ID:UjNAucnEo
20000号「やっとミサカの出番ですね。これに勝てばセロリたんは公式に漏れのものだお。ハァハァ」

一方「コイツにゃ勝ってほしくねェわ……」

 ある意味、このミサカレースにとってダークホースである変態こと20000号。もしも彼女が勝てば一方通行はここでGAMEOVER。大人しく身を差し出すのみである。

20000号「セロリたんの為に!ミサカ出撃ぃ!」

 20000号は力強くタイルを蹴り、滑り出した。石鹸の効力も気のせいか若干減ってきており、このままなら14510号の記録を塗り変えるかもしれない。これが愛の力か。いや知らん。
速度は依然落ちることなくゴールラインに迫っていく。だが、いくらスピードに乗っていても、減速のタイミングを間違えれば、落ちてしまう可能性だってある。

 後に20000号はこう語る。

20000号『ブレーキを踏む気なんか端から無かった。そんな下手な覚悟ではセロリたんを手にするなんてできない』
655 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:55:17.97 ID:UjNAucnEo
 20000号の身体が勢いよく跳ねた。バスタオルがはだけ、頭から白濁湯へと突っ込んでいく。
そして、身も心もポカポカに暖まった。かこーん、と桶の音が鳴り響いた気がした。

20000号「ぶくぶくぶく……」

番外「アウト、だね……」

一方「……だな」


現在の暫定順位

1位 14510号
2位 18264号
3位 14889号
4位 14440号
5位 10032号
6位 

アウト 10033号、20000号

NEXT 番外個体
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 22:57:06.45 ID:UjNAucnEo
番外「さぁて、いよいよミサカの番だね」

一方「……なァ、これって何の為にやってたンだっけか」

番外「さぁ?」


 ようやく最後の番外個体の順番がやってきた。当初の目的であった一方通行の後ろポジは彼女にとって比較的どうでもよかったが、妹達の挑発に乗ってしまった彼女にはもうそんな事は頭にない。元々、勝負事には勝ちたがりな性格(ほとんど一方通行に対してだが)の番外個体には、末妹という点では若干のコンプレックスがあった。ここで勝てば能力や他の妹達に比べて豊満な身体といったスペックは関係無しに、自分が上位だと示すことが出来る。それだけで番外個体のやる気は満々だ。

番外「ふふっ、末っ子だからって甘く見てるんじゃないよ」

一方「早くしろよ。俺は寒くて仕方ねェんだからな」

番外「分かってるよ。だからあなたは黙って見てて」
657 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/08(火) 22:59:25.02 ID:kdeYPmcGo
楽しそうだなー
658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 23:00:29.09 ID:UjNAucnEo
番外「……」

 神経を集中し、自分が滑っているイメージを脳内に映し出す。初速、ブレーキのタイミング、その他要因を計算し、ベストなタイミングを計る。その時、一瞬だけ僅かに吹いていた風が止んだ。

番外(今だっ!)

 番外個体は石鹸の泡でぬるぬるとしたタイルを踏み、同時に蹴り出す。そして、その勢いを殺さず瞬時に桶に座り、軽快に滑り出した。ロスはない。完璧な滑り出しだ。
――数ヶ月前、エリザリーナ独立国同盟で一方通行と協力関係を組んだ時、番外個体はひとつの条件を飲んだ。一方通行の戦闘法の分析による、学園都市に遣い潰されないようにする為の新たな性能獲得の可能性を得る――。
今まで一方通行が能力を使用するたび、彼女はMNWの稼働状況から一方通行の演算を解析してきた。未だ彼の戦闘法は分析し切れていないが、多少なり自分の能力に応用することができた。

番外(まさか、ここでベクトル計算が役立つとはねぇ……)

 勿論、電気系能力者の番外個体はベクトル操作などできはしない。だが、ほんの僅かに周囲のベクトルを認識し、操作はできずとも計算できるようになった。その恩恵を今は不安定なバランス保持に使っている。身体能力の高い彼女だからこそできる技だが、本人の一方通行が聞けば飽きれるのは間違いない。
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 23:02:16.15 ID:UjNAucnEo
番外(あとは減速のタイミングかな……)

 残りはとうに半分を切っている。最悪、湯にダイブするのは避けたいところである。番外個体は即座に演算する。やるなら勿論1位がいい。2位でもいいが、堂々と姉たる妹達に勝利宣言をしたほうが気持ちがいいに決まっているから。

番外(そろそろかな……)

 重心を後ろに傾け、踵をタイルに少し当てる。ぬるぬるとした泡の感触に思わずびくりと身体が震えるが、そんな事を気にする暇はない。徐々に速度は落ちる。これなら14510号の記録は優に超えられるに違いない。

番外「あっひゃひゃひゃ!ミサカの勝ちだぁーー!!」

 と、番外個体が勝利宣言をした。が――
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 23:03:33.87 ID:UjNAucnEo
14510号「そうはいきません番外個体」

18264号「残念ですが、あなたはここでダイブして貰います」

 どこから持ち出したブラシでタイルを忙しなく磨く妹達は、カーリングと同じ要領でシャカシャカとタイルを泡立てていく。
こうなれば桶は止まることなく、番外個体の身体は優しいお湯に包まれて最近お悩みの冷え性が治ってしまうだろう。

番外「ちょっと!やめなよぉ!!」

10033号「やめろと言われてやめる程ミサカの覚悟は腐ってはいません」

14889号「あなたに一方通行の背中を任せてしまえば意味がありませんからね」
661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 23:04:44.18 ID:UjNAucnEo
 シャカシャカシャカシャカ。妹達は勢いを増して泡立てていく。番外個体は必至に足でブレーキを掛けるが、中々スピードは治まらない。このままでは止まるかドボンか、確率は半々といったところだ。いや、十中八九、落ちてしまうだろう。一方通行と御坂妹はその様子をじっと見ている。

一方「何だか楽しそォだな」

御坂妹「あなたもしたいのですか?」

一方「……ちょっとだけな」

御坂妹「後でやってみます?」

一方「……いや、恥ずかしいからパス」

 そんな呑気な会話をしている横で、いよいよ番外個体とその桶が縁まで迫ってきている。速度は落ちてきているが、何にせよ妹達のスウィーピングで思いのほか上手くいかないようだ。
662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 23:06:14.42 ID:UjNAucnEo
番外「やばっ!と、止まんないよおおおおぉぉ!!」

 番外個体がパニックになってきたようだが、これがチキンレース。いや、ミサカレースなのだ。最初から勝てると思える程甘い勝負ではない。妹達も最早一方通行の背中の事なぞ忘れて、堂々と勝利宣言などをした愚かな末妹へのお仕置きしか頭にないのか、卑下した笑いを浮かべている。それは番外個体以上の悪意に見えた。

一方「……おかしいな。番外個体がたくさンいンぞ」

 彼女と桶が縁に迫る。迫る。迫る。少しずつ、ゆっくりと迫ってゆく。

番外「わ、わわわわわわわ!落ち、落ちっ!」

 番外個体は目をぎゅっと閉じた。心臓はバクバク鳴っている。顔を伝っているのはお湯か汗か分からない。

 そして――――――
663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 23:16:25.33 ID:UjNAucnEo
 ――――止まった。番外個体の身体は湯船に浸かることはなかった。心臓は今だ収まらない。番外個体はゆっくりと目を開けると、桶は縁にピタリと寄り添っていた。前屈みでもしようものなら落ちてしまうくらいに。唇に塩辛い汗が張り付く。脳内物質が脳を駆け巡り、彼女はこの時初めて勝利を実感した。
 
 ふと横を見ると、妹達が残念な顔をして時折舌打ちをしている。でもいい、今は勝利に浸ることにしよう。

番外「……ざまぁ見ろ。ミサカの勝ちだあああああぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

 ツルッ。

番外「…………へっ?」

 番外個体が立ち上がり、勝利の雄叫びを上げた瞬間、足元の泡が彼女を嫋やかな湯船へと誘った。
豪快な音と共に身体が白濁湯の中へ消えてゆく。一方通行たちはたた呆然と行く末を見つめるしかなかった。
そして、露天風呂は盛大な笑いに包まれる。

 この日、番外個体目下のお悩みであった冷え性はめでたく解消した――。
664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage][saga]:2011/03/08(火) 23:20:28.44 ID:UjNAucnEo
何だこれ、何だこれええぇぇぇぇぇ!!!深夜のテンションで書いたら何やら楽しいことになってました
修学旅行のお風呂でチキンレースは枕投げと同じくらい恒例行事だと思う

台本形式だと、こんな描写はできないので面白いですな。次回は金曜日までに投下します
お疲れ様でした。ではでは
665 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/09(水) 00:06:11.88 ID:F7Qm7gGAO


腹筋がエラいことになったじゃないかどうしてくれるww
修学旅行中なんてエブリタイム深夜テンションみたいなもんだし何も問題ないよ。面白かった
666 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/09(水) 00:11:17.57 ID:ncoy0YbB0
乙。
修学旅行満喫してるなコイツらwwww
667 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/09(水) 02:46:47.14 ID:H0UHYox7o

みんな楽しそうだな、いいことだ
668 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/09(水) 07:20:38.80 ID:LVcpY98y0
一方さんが勝って番外個体にあんなことやこんなことをするのか
番外個体が勝って一方さんにいろいろするのか
どちらにせよデレの予感だぜぃ
669 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:11:35.12 ID:9Y2Ssj4Ro
新約が遂に出ましたね。明日こそ閉店時間に間に合うようにしないと

今日はちょっとした番外編を投下
前回入れる隙がなかった、冥土帰しサイドで大体>>633の続きになります
670 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:16:15.10 ID:9Y2Ssj4Ro
番外編〜とある妹達と冥土帰し〜その2

冥土帰し「……ちょっといいかな?」

研究者「どうかしましたか?車の場所はお教えしましたよね。もしかして鍵が違ったとか?」

冥土帰し「それがなんだね……」

10153号「車がアルコールを検知してエンジンが掛からないのです、とミサカは簡潔に説明します」

打ち止め「何だかね、音が鳴ってずっと動かなかったの」

冥土帰し「悪いけど、君が運転して貰えないかな?」

研究者「……はぁ?」
671 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:18:55.55 ID:9Y2Ssj4Ro
                             ・
                             ・
                             ・

ブロロロロ......

研究者「何かと思ったら車が動かないとは」

10153号「研究所へ来るまでに飲酒したのですか?とミサカは自己管理ができない医者に冷たい視線を送ります」

冥土帰し「……昼にちょっと。流石に抜けきったと思ったんだけどね?」

打ち止め「おじさんがいなかったらどうやって行くつもりだったの?ってミサカはミサカは飽きれてみたり」

研究者「最近じゃこっち側も飲酒運転には厳しくなりましたからね。検知器でも付けないと減らないって政府は分かりきっているんでしょう」

冥土帰し「検知器ねぇ……」

10153号「あなたがわざわざ出なくてもミサカが運転したのですが、とミサカはエア運転します。がろろろろろききーっ」

冥土帰し「……君も一応は中学生なんだけどね?」
672 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:21:16.06 ID:9Y2Ssj4Ro
研究者「まぁまぁ、私はあなた方を連れて行くだけですから」

打ち止め「見て見て、空が星だらけだよ、ってミサカはミサカは窓の外を指差してみる!」

冥土帰し「ふむ、この辺りまで来ると何もないね?」

研究者「山しかありませんからね。夏の間は都会から小学生が天体観測に来るくらいですよ」

10153号「そこを左です、とミサカはカーナビの指示を伝えます」

カーナビ『10メートル先を左折するのである』

冥土帰し「しかしだね、こんなところに本当に旅館なんてあるのかね?」

10153号「秘境の湯というものは人目に付かない場所にあるものですよ。宿も当然です」

打ち止め「でも、こんな細くて曲がりくねった道をあの人たちが乗ったバスはどうやっていったんだろう?」

10153号「学園都市のバスはきっと不可能を可能にするのでしょう、とミサカは自己完結します。あ、次は右です」

冥土帰し「……本当に着くのかな?」
673 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:23:18.57 ID:9Y2Ssj4Ro
                             ・
                             ・
                             ・

冥土帰し「……………ここはどこだい?旅館は見えないようだが?」

10153号「…・…」

打ち止め「行き止まりにしか見えないよ」

研究者「どこかで道を間違えたかな」

10153号「……ミサカはカーナビの指示に正確に従いました、とミサカには一切の責任がないことを主張します」

研究者「私だって君の言うとおりにしたはずだ」

10153号「全く、このカーナビは躾がなっていません」

バサバサバサッ ギャァギャァ

打ち止め「きゃぁ!」

冥土帰し「と、とにかく、ひとまず戻ったほうがいいかもしれないね?」
674 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:25:40.38 ID:9Y2Ssj4Ro
ブロロロロロ........

冥土帰し「…………」

10153号「また行き止まりですね」

打ち止め「カーナビだと海のど真ん中になってる、ってミサカはミサカはもう何が何だか」

冥土帰し「このカーナビは僕に海で泳げと言っているのかな?」

研究者「おかしいな、今までこんなことはなかったんだけどなぁ」

10153号「ミサカと上位個体の電磁波が原因ではないかと思いましたが、ミサカが同乗した中でこのような経験はありません」

打ち止め「じゃあミサカたちは迷子になったの!?」

10153号「落ち着いてください上位個体。まだ慌てる時間じゃ」

冥土帰し「充分慌てる時間だと僕は思うよ?」

研究者「一度、山のふもとまで戻ったほうがいいでしょう」

冥土帰し「そのほうがいいね」
675 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:27:36.74 ID:9Y2Ssj4Ro
打ち止め「どうやって戻るの?」

10153号「ミサカたちが陥っているのは所謂遭難なのでは?とミサカは真摯に現状を受け入れます」

研究者「と、とにかく戻ろう!」

冥土帰し「まぁ、ここにいて何もしないよりはマシかな?街の明かりでも見えたら戻れるんだからね」

10153号「遭難した時はその場から動くなといいますが、夜の山怖いです、とミサカはガクブル」

打ち止め「ミサカは早くあの人のところに行きたいよ。あの子たちは絶対何か企んでるはずだし、今頃……」

冥土帰し「ふむ、会えるかどうかは置いといてもそれはちょっと難しいよ?先にちゃんとした道路に戻ろう」

打ち止め「うぅ……分かった」

研究者「こんな山道は携帯のマップでも分かりづらいですからね。見ての通り、こんな細かな道は載ってません」

10153号「ミサカは車の中で一夜を過ごすなんて絶対に嫌ですからね、とミサカは念を押します」

冥土帰し「一度、位置が分かるところまで戻ったら調べ直してまた行こうか」

10153号「行き先は分かっているというのに悔しいものですね、このポンコツカーナビめ」
676 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:28:47.45 ID:9Y2Ssj4Ro
冥土帰し「何、ちょっと遠回りをして確実に辿り着くだけだ。心配はいらないね?」

打ち止め「それならミサカも我慢する、ってミサカはミサカは急いで車に戻ってみたり」

冥土帰し「本来の目的は彼女たちを連れ戻すことなんだけどね?」

冥土帰し「しかし、この車じゃ到底無理なんだね?どう見ても5人乗りだよ?」

冥土帰し「それに、彼女たちはどうやって行ったのか……。もしかして僕も1泊コースかな?」

10153号「あの……車には乗らないのですか?」

冥土帰し「あぁ、今行くよ」

冥土帰し(このカード、こっちでも使えるといいんだが……)ハァ
677 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:31:01.06 ID:9Y2Ssj4Ro
ブロロロロ......

10153号「おや、MNWに新スレが立って……あ、落ちた。早ぇなおい」

打ち止め「セロリたんのお背中流し隊……だと……」

10153号「どうやら20000号が建てたようですが、見る前に埋まってしまいましたね。ログ取得できそうですか?」

打ち止め「あの子はスレ乱立するから掘り起こすの大変なんだよね、ってミサカはミサカはまずは検索開始!」

10153号「……一般権限でも過去ログを閲覧できるようにHTML化して欲しいものです、とミサカはみさかちゃんねるまとめサイトの設立を要求します」


冥土帰し「うん、やはりコンビニで下ろすことにしよう。それが今の僕にできる精一杯の安全策だ」

研修者「あ、コンビニでしたら街まで行かないとありませんよ」

冥土帰し「」

10153号「しばらく降りたところにコンビニならありましたが、今の時間帯はもう閉まっているでしょう。だって田舎ですから、とミサカは一言付け加えます」

冥土帰し(……田舎ってこういうところが怖いね?)
678 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/10(木) 23:42:38.20 ID:9Y2Ssj4Ro
今日はここまで。本編は明日投下します

新約のネタバレが怖くてSSも開けませんの……本家番外通行止めとか表紙の女の子とか色々気になる

卓球の罰ゲームを最初は安価やリクエストで決めようと思いましたが、>>1にその事を載せ忘れたので却下しました
なので、今後のシチュエーション?でやって欲しいネタがあればどうぞ。時折織り交ぜたいと思うとります。3日目の遊園地編から対応できますので

ではお疲れ様でした。ではでは
他の方々が書いてる番外通行のクオリティが高くて惚れ惚れしますね
679 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 00:40:17.30 ID:UWCF7Yji0

遊園地で番外通行で観覧車希望
王道すぎるか
680 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/11(金) 13:01:05.60 ID:QasN2gWDO
追い付いた乙。
遊園地で番外個体がソフトクリームを服に溢して一方さんがフキフキとか見たい。

あと意外とレス付いてないのも珍しいな。
他の番外通行ssがエロチックだったり淡かったりするから埋もれてるのか?
681 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 16:11:09.75 ID:n6vA8bgAO
初遊園地&パレードでテンションだだ上がりの番外さん

テンションに任せてどう考えても他で使いようのない被り物買っちゃう

番外「なんでこんな物買っちゃったんだろう…」

的な浮かれちゃってるミサワさんが見てみたいです。初遊園地ならきっとハイテンションなっちゃうと思うんだ
682 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 01:21:40.48 ID:VflvmmHxo
こんばんは。今夜は地震の都合により投下ができずすみません
自分の所は大丈夫でした。ただ津波警報が心配でしたが、そちらも問題はなさそうです
ニュースを見ると、どんどんと被害報告が増えていく…どうかこれ以上犠牲が増えませんよう…

>>679-681
王道 is vest.自分は青春も恋愛も王道が大好きなので期待に添えられるよう頑張ります
ミサワさんにはそういうのこそ必要だと思うんだ…

投下は明日にしようと思います。ではでは
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
683 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 06:52:31.18 ID:z/bUXNVP0
もう余震がありませんように・・・

>>1

期待してます
684 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/12(土) 14:40:31.49 ID:DOv0kBUxo
聖人としての力失っちゃったからカーナビが使えないのは仕方ない
685 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:38:47.04 ID:VflvmmHxo
よし、では投下
本編の続き、>>663からになります
686 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:39:58.68 ID:VflvmmHxo
一方「じゃあ、オマエが俺の後ろだな」

番外「…………えっ、何のこと?」

一方「勝った奴が俺の背中を洗ってくれンだろ?忘れたのか?俺は今の今まで忘れてた」

番外「…………だっけ?」

14889号「覚えてない……だと……」

14510号「こんなのに負けるなんて……うわああああああああああああん!!!」ポッシュポッシュ

18264号「あああ!?なにミサカのHERBAL ESSENCESを無駄押ししてるんですか14510号!!あぁぁ……中身がすっからかんになったじゃないですかどうしてくれるんです!?」

14510「うわああああぁぁぁぁぁん!!!」ポッシュポッシュ

14440号「ミ、ミサカのアイラブジューシーがあぁぁぁ!?」

20000号「こ……これをセロリたんのだと思えば……」ヌリヌリペタペタ

御坂妹「何してるんですか20000号!?」

10033号「こっちもこっちでやべぇ、とミサカは事態を収拾できません」
687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:40:39.70 ID:VflvmmHxo
ウワァァァァァン!! ヤメテクダサイ14510ゴォーー!!  ハァハァハァハァ......

一方「……」

番外「……ねぇ」

一方「なンだ?」

番外「誰が勝ってもこうなった気がするよ」

一方「……だよなァ」

番外・一方「はぁ……」

番外「まさか、ミサカがあなたの背中を流すとはね」

一方「……俺も予想外だ」
688 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:42:58.47 ID:VflvmmHxo
番外「それじゃいいね?」

一方「おォ、さっさと始めてくれ」

14510号「うぅ……」

一方「あー、14510号だったか?」

14510号「な、何でしょうか、とミサカは……」

一方「オマエ、そンなに俺の背中を洗いたかったのかァ?」

14510号「……はい、とミサカは素直を頭を下げます」

一方「……そンなら、好きな時にウチに来い。背中ぐれェ洗わせてやる。なンせ準優勝だからなァ」

14510号「ほ、本当ですか!?とミサカは確認を取ります!」

番外「格好良いこと言って、女の子を風呂場に連れ込んでるだけじゃん」

一方「うるせェ」
689 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:44:18.20 ID:VflvmmHxo
18264号「では準々優勝のミサカは14510号の次の日ですね、とミサカはカレンダーに○印」

14889号「ならばミサカはその次の日になります、とミサカはその次の日に○印」

14440号「10032号を除けばミサカたちは6人です。上位個体を合わせれば日替わりで背中をゴシゴシできる計算になりますね、とミサカは計算します」

20000号「ひゃっほーう!!セロリたんのお背中流し隊結成じゃああ!!!」ガタッ

10033号「おわっ、20000号、急に立ち上がらないでください。危ないですよ」

御坂妹「はぁ……」
690 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:45:07.15 ID:VflvmmHxo
番外「んじゃ行くよー。ごしごし、ごしごし」

一方「おおゥ……こりゃ気持ちいいな」

妹達「ごしごし、ごしごし」

ゴシゴシゴシゴシ........

10033号「20000号、力加減はどうですか?」

20000号「あぁっ、そ、そこです10033号。10032号はどうですか?」

御坂妹「ぁ……んっ、な、何なんですかその無駄なテクニックは」

14440号「10032号。手が震えてますよ?」

14889号「14440号のボディスポンジはどこで入手した物なのですか?とても気持ちがいいです」

14440号「ヘブンスミストで購入しました。泡立ちが半端ないです」

18264号「ほほぅ、そこには何でもあるのですね。ではミサカはヘブンスミスト製のスチールウールで、セロリの背中を丁寧に流しに行くとしましょう」

一方「それはやめろ」
691 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:45:55.41 ID:VflvmmHxo
ゴシゴシゴシゴシ........

14510号(あと少しだったのに一方通行を洗ってあげられなかったよ……)

14510号(……でも待って、これって間接ごしごしなんじゃないの?)

14510号(ミサワさんの前には一方通行がいて、ミサカはミサワさんをごしごししてて……)

14510号(つまり、ミサワさんを媒体にミサカが一方通行の背中をごしごししてる……!?)ドキドキ

モンモンドキドキゴシゴシ......

番外「……んー?」

一方「どォした。手が止まってンぞ」

番外「んにゃ、何でもないよ。これくらいでいいかな」

一方「もうちっと強くしてもいいかもなァ」

番外「こ、こう……?」
692 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:46:59.31 ID:VflvmmHxo
一方「そォそォ、もォちょい上のほォも頼む」

番外「ここ?」

一方「……んっ……ふァ、うっ……」ヨジヨジ

御坂妹(何でしょうか?ここからじゃよく見えません)

番外「ちょっと、あんま身体捻らないでよ」

一方「……くすぐってェ」

番外「……ふぅーん?もしかして感じちゃってたりしてるんだ?」

一方「感じてねェ。ただ俺の肌が人より敏感なだけだ」

番外「認めてんじゃん。だったらぁ……ここはどーかな?」ゴッシゴッシ

一方「……っ!くゥゥゥゥゥっ!」ビクッ

御坂妹(くぅ?)
693 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:48:33.30 ID:VflvmmHxo
番外「ひゃひゃひゃ、やっぱりわき腹も弱いんだ」

一方「そこは背中じゃねェだろ!」

番外「わわわっ、まだこっち向くなって!」

一方「……チッ、もういい。オマエらは今度は後ろの奴の背中を洗え」

18264号「はい?」

14889号「今何と言いましたか?」

御坂妹「後ろのミサカの背中を流せと聞こえました、とミサカはリピートします」

番外「もう笑わないからね」

一方「そォしねェと10033号の背中は誰が洗うンだ?ふたりだと交代でできるンだが、この人数だと無理だろ」

10033号「……あ、確かにそうでした、とミサカはミサカの背中が独りぼっちだったのに気付きました」

番外「……確かに無理だけどさ」

一方「露天風呂はなァ、身体を暖めるだけじゃねェンだよ。心も暖めるもンだ。だからひとりだけ除け者にされていい訳がねェ」

番外「それはごもっともな事で」
694 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:50:20.57 ID:VflvmmHxo
10033号「ミサカはできればご主人s……一方通行に流して頂きたいです、とミサカはモジモジします」

14510号「ミ、ミサカも一方通行に、その……背中を……」

御坂妹「またですか、あなたたちも懲りませんね」

一方「また順番変えンのか?面倒臭ェ」

番外「ミサカいいこと思いついた。あなたがミサカたちの背中を流したらいいよ。ミサカは遠慮するけど」

20000号「いやっほーい!」ガタッ

18264号「ですから20000号は落ち着いてくださいよ」

一方「いや、やるとは言ってねェぞ」

番外「じゃあ、やるって言えばいいよ。それならみんなも大人しくなるだろうし。魔法の一言で万事解決ってね☆」

一方「……分ァったよ。今日だけだからな。だから前を見られたくなけりゃァ早く横を向いてタオルで隠せ」
695 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:51:32.13 ID:VflvmmHxo
14440号「準備できました!とミサカは軍隊の如く90度回転します」

一方「……俺ァいつからオマエらのお背中流し隊になったンだァ?ンじゃ、最初は10033号か」

一方「それじゃ10033号、いいか…………ってあァ?」

10033号「どうかされましたか?」

一方「10033号、オマエは俺から見て一番後ろにいたよな?あと、番外個体を抜いてオマエたちは7人だったはずだ」

10033号「はい、その通りですが、とミサカは答えます」

一方「……8人に増えてンぞ」

10033号「……えっ?」

番外「何言ってんの?もしかしなくても、あなたのぼせたんじゃない?」

14510号「おかしいですね、とミサカは首を傾げます」
696 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:52:02.92 ID:VflvmmHxo
御坂妹「では点呼を取りましょう」

14510号「1!」

18264号「2!」

14889号「3!」

14440号「4!」

御坂妹「5!」

20000号「6!」

10033号「7!」

???号「8!」

妹達「っ!?」
697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:52:50.72 ID:VflvmmHxo
番外「あれ、ひとり多いね」

一方「あァ、やっぱひとり多いわ」

御坂妹「17600号……」

14889号「17600号でしょうね。10153号は今頃研究所ですから、とミサカは推理します」

17600号「あらら……答える前にバレちゃいました」

番外「なんでここに?こんだけいるんだからミサカはもう驚かないよ」

17600号「だってこのミサカたちに頼まれましたから。あなたが一方通行に善からぬ行為をしないよう監視しろ、と」

番外「善からぬ行為、ねぇ。身に覚えがないのに責められるとは……」

一方「今日だけで散々やったじゃねェか」

17600号「まぁ、監視はしろと頼まれましたけど、止めろとは言われませんでしたけどね。特に昨夜はお楽しみだったようですが、とミサカは某ゲーム風に告げてみたりします」
698 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:54:41.12 ID:VflvmmHxo
14510号「何かあったんですか17600号!?」

一方「あァ……コイツの寝相が悪くてなァ、寝付けなかった。それだけだ」

番外「……はぁ?朝起きた時、ちゃんとミサカは布団にいたじゃん」

一方「俺がいちいち運ンだンだよクソがァ!!ごろごろごろごろ丸太みてェに転がりやがって、仕舞いには俺は抱き枕ですかァ!?」

10033号「抱き枕だと?」

18264号「セロリを抱いても折れるだけじゃん。番外個体は抱き枕がないと寝られないタイプなんですね。ぶふぃー、とミサカは別に羨ましい訳ではありません」

番外「証拠出せ、証拠!」

17600号「後悔しませんか?まさかカメラを電磁波で壊そうなんて思ってませんね?まぁ、後でMNWにうpしてもいいんですけど」

番外「ぎくぅ」

一方「それはいいンだが、今まで隠れてたのにどォして出てきたンだ?」

17600号「………………だもん」

17600号「ミサカだって温泉入りたいもん……背中洗って貰いたかったんだもん」

番外「え?」
699 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:56:24.49 ID:VflvmmHxo
17600号「ひとりで温泉に入るこの虚無感。周囲の人たちはそれぞれ大切な人との時間を満喫しているという中での孤独感。身体は暖かいのに心は寒い。温泉がこんなにも怖いものだとは思いませんでしたよ……、とミサカは心中を吐露します」

一方「…………分かるぜ、その気持ちよォ」

番外「……あなたはいつもひとりで入ってるじゃない。たまーに最終信号と一緒に入ってるくらいかな?」

一方「家の狭ェ風呂と一緒にすンな。温泉や銭湯みてェな広い風呂だと、人は多いのに自分の周りだけ違う空間のように感じるもンなンだよ。人の温もりってのを知っちまうとなお更なァ」

番外「へぇ〜。ってことは、お風呂が壊れてみんなで銭湯に行った時、あなたはずっと寂しかったんだね」

一方「オマエだってたまに入ってくンじゃねェか。それと同じだろ」

番外「それは違うよ。ミサカはただ面白そうだからしてるだけだし」

10033号「……お話のところ悪いのですが、ミサカの背中は放置ですか?とミサカは口を挟みます」

一方「あ、悪ィ。17600号は次でいっか?」

17600号「はい、分かりました」
700 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:56:55.99 ID:VflvmmHxo
一方「よし、じゃあ10033号。行くぞ?」

10033号「は、はい……お願いします」

一方「……ごォしごォし」

10033「おおぅ……こっこれは……気持ちがいい、ものっ……ですね」

一方「そォかよ。それはよかったな」ゴッシゴッシ

10033号「ご主j、一方通行はいつも上位個体にこれを行っているのですか?とミサカは背中越しに問いかけます」

一方「たまーに、な」ゴシゴシ

番外「たまーに入って来る時はいつもしてあげてるよねっ♪」

一方「うっせェ」

17600号「まだですか?とミサカは期待の眼差しでセロリを見つめます」

一方「おォ。10033号、もォいいな?」

10033号「はい、ありがとうございました……」トローン
701 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/12(土) 23:57:58.49 ID:VflvmmHxo
一方「ごォしごォし」

17600号「ほぉぉ……」

一方「なンか硬ェな。肩凝ってンじゃねェの?」

17600号「ここのところ、ずっと依頼が詰まってましたからね、とミサカは自身を振り返ります」

一方「風呂上がったらロビーにあるマッサージ機でも使ってみたらどォだ?」

17600号「マッサージ機、ですか」

一方「アレは学園都市製じゃねェから性能は全然だが、結構利くみてェだな。小萌センセーもホワホワしてたぜ」

番外「でも昨日は混んでたよね。上がってすぐは使えないと思う」

一方「馬鹿だな。ああいう連中は物珍しさで使いたがるよォな奴だ。今日はいねェよ」

番外「じゃあミサカもしてみよーっと」

17600号「座るだけで凝りが治るというアレですか……」ニヘラ

一方「よォし、次は20000号だな」

20000号「やっほう!やっとセロリたんの手がミサカに!」

一方「……いらンことすンじゃねェぞ」
702 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:00:38.86 ID:GBCsn8Xmo
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14510号「……」トローン

番外「何だか、みんな眠そうというか何というか……。まさかそんな才能があったの?」

一方「どンだけ無駄な才能だよ……。ただ気持ちよかったンだろ」

御坂妹「確かに気持ちいいものでしたが、流石にあそこまで酷くはなりませんよ。焦点が合ってません」

17600号「背中だけで陥落しただと……」

一方派妹達「ふにゃぁ〜……」

一方「漏電だけはすンなよ。電極がショートしたら終わりだからなァ」

番外「ショートしたらいいのに。そしたらあの子たちに手厚く看護されるかもね」

一方「そいつは頂けねェな。……最後はオマエだったか?」

番外「いやいや、ミサカはいらないって言ったけど。本当にミサカもされなきゃ駄目?」

一方「グダグダ言ってる暇あンなら背中向けろ背中。どォせオマエのことだ、本当はして貰いてェんだろ?」

番外「……ふん」
703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:02:36.47 ID:GBCsn8Xmo
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一方「あァ疲れた……。風呂入って疲れるってどォいうことだ」

番外「じゃあ卓球しよっ」

一方「上がっていきなりは早ェだろ。それよりも先に飲みもンが欲しいな」

御坂妹「風呂上りというとアレですね、とミサカは例の瓶を想像します」

番外「ミサカが持ってきてあげる。だからあなたは先に場所取っといてよ」

一方「こォいう時だけまともに働きやがる」

14510号「卓球……ですか?とミサカは卓球台を指差します」

一方「おォ、負けたら罰ゲームってなァ。だからアイツもやる気なンだろ」

14889号「罰ゲームですか」

10033号「番外個体のことです。きっとろくでもないことを考えているに違いありません、とミサカは考え込みます」

一方「オマエらにも同じこと言ってやンよ。それにアイツはあァ見えて大したことはしねェからな。……いや、たまにするわ」
704 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:04:12.15 ID:GBCsn8Xmo
一方「まァそれに……」

14440号「それに?」

一方「俺が負けるはずがねェ」ドヤッ

14510号「ですよね!学園都市第1位の一方通行が勝つに決まってます!」

18264号「いえ、それは分かりません、とミサカが異議を申し立てます」

一方「あァ?どォしてそう思う」

20000号「何となくです、とミサカは答えます」

番外「おーい!飲み物持ってきたよ。っとと」

一方「おォ、って多くねェか?」

番外「だって全員合わせて10人分だし。ふぃ〜、落とさないかドキドキしちゃった」
705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 00:04:14.14 ID:9ejAZO1Ko
ほぐし屋さ(ry
706 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:08:44.05 ID:GBCsn8Xmo
一方「でもそれ危ねェだろ。俺にもちょt」

10033号「ミサカにも半分運ばせてください」

14440号「番外個体は一方通行と先に向かってください。あとはミサカたちが持って行きますので」

17600号「全部フルーツ牛乳ですか、とミサカは覗き込みます」

御坂妹「風呂上りにはコーヒー牛乳と聞きますが、これもお洒落ですね」

番外「でしょ?お風呂から上がった時は酸味が欲しくなるよね」

一方「風呂上りにコーヒー牛乳はねェだろ。あンな甘ったるいの無理だわ」

番外「それならあなたのフルーツ牛乳はミサカが貰っていいんだね。やった、もーらいっ!」

一方「……飲むから返せ。コーヒー牛乳は無理だと言ったンだ」

番外「」ゴクゴク

一方「……またこの展開か。ならオマエの貰うぞ」

番外「ん」パシッ

一方「いってェ!」

番外「それ、ミサカの」

一方「なンて野郎だ……」
707 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:10:50.10 ID:GBCsn8Xmo
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一方「ンじゃ、始めるか」

番外「11点先取で2ゲーム先に取ったほうの勝ちでいいね。あと、能力はどうする?一応言っておくけど、ベクトル操作なんかしても先読みできちゃうから」

一方「杖無しで走れるくれェの代理演算レベルで構わねェ。これでも素の身で戦うことくれェできるからな。卓球くらいどうってことはねェよ」

番外「ま、お互いに素人だからね。でも手加減はしないよ」

一方「オマエこそ途中で投げ出すんじゃねェぞ。ラケットも勝負もな」

御坂妹「では、ミサカが審判を務めます。今回は特別にデュースは3ゲーム目のみでいいですね?とミサカは確認を取ります」

一方「あァ」

番外「うん」

御坂妹「ではコイントスでサーブ権、コート権を決めましょう。表が一方通行、裏が番外個体です、とミサカはコインを弾きます」

 そして、いよいよ罰ゲームを賭けたミサカの闘いが幕を開ける――
708 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:16:39.84 ID:GBCsn8Xmo
番外「あなたとは決着を付けたいと思ってたからね。絶対に負けないよ。どっちが上か教えてあげる」

一方「威勢だけは一人前なこって」

 コイントスの結果は表。一方通行が選んだのはサーブ権、そしてミサカは好きなほうのコートに立った。

 ふぅ、とまずは深呼吸。緊張していないと言えば嘘になるけど、相手が相手だけに胸がドキドキと落ち着かない。
この人は能力無しでも頭だけは良い。何たって第1位なんだから。力は無くたって、色んな策略を張り巡らせているはずだ。
だからミサカも気をつけなきゃ。驕れる者が最後に酷い目に合うのはお決まりだからね。

御坂妹「ラブオール。試合開始です、とミサカは宣言します」

 そして、一方通行は白いピンポン球を投げ上げた。一瞬だけ、ほんの一瞬だけ真っ白な髪の毛と肌に重なって見えなくなった。
……あれって反則じゃない? あとで黄色いのに替えて貰おう。

  一方通行がラケットを振るった時、信じられない言葉を耳にした。

一方「軽ゥく料理してやるぜェ!ベクトルサァァブ!!」
709 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:19:55.25 ID:GBCsn8Xmo
 ――えっ? 一方通行の口から何か出てきた。えぇっと……ベクトルって言ったよね?
でも代理演算のレベルはさっきミサカが下げたはずだ。念の為にモニタリングしてみよう。
ちょっと悪い気はするけど、ミサカはそんなことは気にしない。勝負は非情なのだ。

 ネットワーク稼働状況、平常。代理演算にも特に変化は無い。気のせいか、最終信号の声が聞こえた。
寂しいからってこんな時に話しかけないでよ。問答無用にシャットアウトする。
ミサカには何も聞こえませーん。ミサカにはお仕置きも効きませーん。うひゃひゃひゃ。

 一方通行の放ったサーブが向かってきた。…………何だ、やっぱり見掛け倒しじゃん。

番外「何だそれ、普通のサーブじゃない。それっ!」

一方「……ただの気分だ」

 ていとくんも同じこと言ってたっけ。やっぱり、あなたはどこか似てるよ。
710 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:24:47.93 ID:GBCsn8Xmo
番外「いちいち名前まで付けるなんて中学生かっての!」

 対角線上に向かってくる球をミサカは打ち返す。浴衣の乱れが気になるけど、気にしてたら負けるかも。
何となく帯が緩い気がする。もっと強く結んだほうが良かったかな。

御坂妹「能力者同士の卓球というからに、もっとバトル的なものを予想しましたが全くもって普通ですね、とミサカはピンポン球を目で追います」

 いやいや、それじゃ旅館が木っ端微塵になっちゃうよ。スポーツってのはね、実力は合わせるものだって偉い人が雑誌で言ってたよ。
だからこの場合は、一方通行がミサカに合わせなきゃ。何て言うんだっけ、ほらアレ……ハ、ハ……ハンディキャップ?そうそう、それそれ。

一方「こんな時に考え事かァ?そンなに余裕かましてっとすぐ終わっちまうぜ。ほらよっ」

 おっとっと。今は集中しなきゃいけなかったんだっけ。ミサカってそんなに表情に出やすいタイプだったかな。知らね。
711 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:29:37.00 ID:GBCsn8Xmo
 ……部屋ではノリであんなこと言ったけど、こっからどうすればいいんだろう?卓球なんて初めてだし、下手に手を出したら噛まれそうだなぁ。
漫画だと凄い必殺技が出てきたり、地面から炎が噴出したりするんだけど、ここは漫画の世界じゃないからそんな事もできないし。

 あ、超能力があればできるのかもしれないね。ミサカは発電系だから無理そうだけど。

 かん、と打っては、こん、と返ってくる。こん、と返せば、かん、と打ってくる。それが何度も何度も続いた。

一方「……あ」

 こんこんこん、とピンポン球がネットに遮られてコートの上で何度も跳ねた。一方通行はキョトンとした顔で球を見つめている。
どうやらわざとじゃなさそうだ。この人はいくら頭が良くたって、こんな顔を素でできるはずがない。

御坂妹「ネットです。ラブ、ワン」

番外「おやおやぁ?どうしちゃったのかなぁ?」
712 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:31:36.85 ID:GBCsn8Xmo
 ミサカの口が無意識の内に働く。自然と頭からポンポン言葉が飛び出してくる。そしてミサカはそれを止められない止まらない。

 でも一方通行は淡々としている。流石に慣れちゃったのかな。ちょっと悔しい。あと、ちょっとだけ寂しい。

一方「今のはたまたまだ」

 それなら少しは悔しそうな顔をしなよ。そんなんじゃ全然楽しくないよ。だって、あなたの困る顔がミサカの日々の糧なんだから。

一方「サービスは2本ずつの交代だったよな?なら行くぜ」

番外「ちょっと待って。その球じゃ、あなたと重なって見えにくいんだけど。こっちの黄色いのにしない?」

御坂妹「こっちですか?分かりました、では一方通行はボールをこれに替えてください」

 よし、これでよく見える。ったく、消える魔球とかねーよ。
713 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:34:38.22 ID:GBCsn8Xmo
一方「……そらよっ!」

 一方通行のサーブは相変わらず大した勢いじゃない。ミサカは軽くステップを効かせてレシーブする。
この程度なら少しは能力を使わせたほうがマシだったかな。

番外「そんなヒョロヒョロした球じゃミサカに勝てないよっ!」

 一方通行の口元が歪んだ。薄気味悪い笑みだ。ふむふむ、これは何か企んでる顔に違いないぞ。

一方「ほらァ!」

 一方通行の身体が少し沈んだと思ったら、球を擦るように腕を振った。球はヒュルヒュルと力無くネットを低く越える。 

番外「えっ、届かな……っ!」

 ミサカは必死に腕を伸ばす。でも届かない。ネット手前でワンバウンドした球はそのままツーバウンドした。
球はコートの上をコロコロと転がる。

一方「バックスピンってな。これくれェは演算しなくてもできるから先読みできねェよなァ?」

 何コイツ。ヘラヘラ笑いやがってムカつくなぁ。そのおでこに釘でも打ってやろうか。
初めて打った癖にそこまで上手いと卓球部の人が泣いちゃうよ?
714 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:37:58.87 ID:GBCsn8Xmo
御坂妹「ワンオールです」

番外「流石第1位は汚いね」

一方「これもテクニック、てなァ?」

 これだから気を付けようと決めたのに。っていうか、卓球したことの無いあなたが何でこんな芸当ができるの?
何なの? 馬鹿なの? やっぱあなたはチートだ。

 ……まぁいいや。もうこんな小細工は通用しないからね。

番外「……いいよ、ミサカだって素人でも身体能力はあなたよりあるんだからね。それを思い知らせてやる」

御坂妹「サーブ権は番外個体に移りますが」

番外「あーはいはい。さてと、それじゃ準備はいいかな?」

 こんこん、とミサカは球をラケットでお手玉する。卓球のラケットを持つのは始めてだけど、調子は万全。

一方「来いよ」

番外「とぅ!」

 ミサカの放ったサーブは低く、それでいて球足は速い。さっきみたいなノロノロしたラリーとは違って、
素人のあなたじゃ初見では返せないでしょ。案の定、球はラケットのラバーを滑るように後ろに流れた。
715 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:40:03.62 ID:GBCsn8Xmo
一方「うォ!?」

御坂妹「ワン、ツー」

 うひゃうひゃひゃひゃ。その顔が見たかったんだよ、第1位。

番外「へっへーん。そんな細い腕じゃミサカのサーブは返せないでしょ」

 あなたがテクニックで攻めるなら、ミサカはそれ以上のパワーとテクニックで攻めるもんね。
10のテクニックに勝つには、11のパワーじゃなくてもいい。6のパワーに5のテクニックがあれば勝てる。
ミサカだって女の子なんだし、力だけじゃあなたに勝てないのは分かってる。
でも、ミサカにだってテクニックはあるんだから。それを今からあなたに教えてあげるから待っててよ。

一方「クソったれェ……」

番外「この調子で1ゲーム頂くよ!!」

一方「第1位舐めンじゃねェぞおおォォォ!!!」
716 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:44:29.07 ID:GBCsn8Xmo
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御坂妹「ゲームトゥー番外個体。ナインイレブン」

 1ゲーム目は何とかミサカが逃げ切った。流石は第1位と言ったところかな。同じ策が通用しないや。

番外「よっし!まずはミサカの勝ちだよ」

 今思うと、最初の1点が無かったら危なかったかもしれない。テレビ中継を見ていると分かる。
たった1点の差で流れは変わることを、ミサカは何度も見てきて知っているから。世界大会だとか日本大会だとか、
この勝負はそんなのじゃないけど、それでもあの1点はミサカを救ってくれたと表現してもいい。

一方「勝った気になってンじゃねェぞ、クソ野郎が。まだ残り2ゲーム取ればいい話だ」

一方「…・…今ので大体は掴ンだからよ。今度は俺の番だな」

番外「今のもギリギリだったけどね。だけど、次もミサカが貰うよ」

御坂妹「ではセカンドゲームを開始します」

一方「行くぜェェェ!!」
717 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:48:34.18 ID:GBCsn8Xmo
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御坂妹「ゲームトゥー一方通行。イレブンエイト」

 2ゲーム目は負けた。一方通行は多彩なスタイルでミサカを惑わせてくる。こっちは付いていくだけで精一杯だった。
普通なら、ここまでの実力差を見せ付けられて膝を折るところだけど、ミサカが取ったこの8点はとても大きい。
 
一方「オマエも耐えるじゃねェか。ちっとは見直したぜ」

番外「生憎と素直に負ける程、ミサカは甘くないからね」

 そうだとも。ミサカはこの状況の中で8点も取った。なら、さっきの一方通行の動きを解析して織り込めばまだ行けるかもしれない。
いんや、ミサカは勝たなくちゃいけない。勝てるかも、じゃなくて、勝たなくちゃいけないんだ。罰ゲームを受けるのはあなたなのだから。

御坂妹「それではサードゲームを開始します」

一方「そンじゃ、ラストゲームと行こうか。精々神様に祈るこったなァ!!」

 ラストゲーム。これで負けたほうが勝負の敗者となって、罰ゲームを受けなければならない。

 一方通行はサーブを放つ。このままじゃ、この人のペースに乗せられてしまう。ミサカは勝負に出ることにした。
718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:52:04.34 ID:GBCsn8Xmo
 先手必勝。ミサカは低く構えて迎え撃った。狙うは対角線上ではなく、コートの右側。今までの一方通行を見て分かる事がある。
一方通行はバックハンドの成功率が低かった事。バックハンドをするところをわざわざフォアハンドで返そうとする。
ミサカだって上手くできないけど、それはバックハンドを打つにはそこそこの練習が必要らしいからだ。一方通行はその頭脳で、
ミサカは身体能力で今までカバーしてきたけど、根本的な要素が抜けているのだ。

一方「うォっと」

 一方通行は不安定な動作で返すことに成功したものの、球に元気がない。これはチャンス。

 漫画みたいな必殺技はミサカにはできないけど、卓球にはほぼ必殺の技がある。そう、スマッシュだ。

 スマッシュは卓球で言う必殺の一撃。それを返そうとしても、球を目で追うことなんて不可能だし、
返すには余程の動体視力や判断力、瞬発力が要る。ほとんどの場合、返すにはある程度の読みや勘、時には運も絡んでくる。
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 00:56:28.23 ID:GBCsn8Xmo
 そんな一撃をミサカは放った。球は一方通行のコートを勢い良く叩きつけ、一方通行の顔を掠めていく。
審判の10032号はそれを拾いに、トテトテと追いかけて行った。なんか可愛い。ミサカも数年前の姿はあんなのだったのかな?
……ま、ミサカは0歳だけど。

番外「どう?ミサカの渾身の一撃は」

一方「中々に痺れる真似しやがるじゃねェか」

 一方通行はどこか楽しそうだ。そこは悔しがるところなんだろうけど、これがスポーツってものだっけ。

御坂妹「はぁ、はぁ……。あまりミサカをこき使わないでください」

番外「他のを使えばいいのに」

御坂妹「他のボールは妹達が使用中なので」

 今まで集中していたせいか、横のコートでは妹達がダブルスをしているのに気が付かなかった。
互いに脳波リンクでもしているのか、絶妙なコンビネーションで打ち合っている。真顔なのがちょっと怖い。


 その後も、点を取っては取られ、取られては取っての繰り返し。そしてとうとう、10対10のデュースに突入する。
720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 01:05:35.73 ID:GBCsn8Xmo
今日はここまで

大阪編もとい遊園地編は某ユニなんちゃらがベースなので観覧車はなかったんだよなぁ…
それでも色々改変しますけどね。観覧車ばんざい

>>705
アウチ…何か真似事みたいになっちゃって申し訳ない…
一方さんに技術はなくて、彼女たちがふにゃったのは王子様補正ということでよろしくです

続きは明日にでも
それではお疲れ様でした。ではでは
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 01:34:36.05 ID:9ejAZO1Ko

なんとなく浮かんだだけで別に貶めたわけでは無いぜ
722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 10:19:21.32 ID:QetD+8jAO
723 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 22:43:13.72 ID:GBCsn8Xmo
それでは投下します
724 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 22:46:46.26 ID:DLggWHiB0
よし来い
725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 22:50:16.79 ID:GBCsn8Xmo
御坂妹「ここからは2点連続で取ったほうの勝利となります、とミサカは確認を取ります」

一方「面白くなってきたなァ」

番外「すんなり終わると思ってたのにねぇ。もう負けを認めなよ」

一方「……オマエがな」

御坂妹「では一方通行。サーブを」

一方「……なァ、おもしれェもン思いついちまったンだけどよォ?」

番外「……ん?」

 面白い事? また小細工を思いついたのかな。まぁ、あなたのパターンは解析しちゃったからどうでもいいけどさ。

 一方通行が球を高く放り上げる。おかしな動作だった。サーブにこんな無駄な動作は必要ないのに。これは演出かな?
自分の倍以上の高さまでボールは達すると、重力に従って降下する。ミサカにはボールを高く上げただけにしか見えない。

 その時、一方通行はしゃがみ込むような動作でラケットを縦に振るった。球は閃光の如く打ち出される。……何だ、また勢いだけか。
726 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 22:53:07.21 ID:GBCsn8Xmo
番外「そんな変な打ち方で勝てるかって……の!?」

 ミサカは球の軌道から着地点を読み取ってラケットを振るった。だけど、ラバーに球が当たることはなかった。
速いだけと思っていたボールは、強い回転で外側に軌道を変えていたのだ。

 思い出した。これはテレビで見た覚えがある。あれは確か――

番外「王子……サーブ……?」

 名前も知らない選手がそれを放ったのをミサカはテレビで見た。あの時、実況のおじさんがそんな言葉を言ってた気がする。

一方「すげェだろ?ちょっと試そうとしたら本当に出来ちまったよォ……」

番外「見よう見真似でするなんてね……。あなたは何がしたいの?」

 ヤバい。平静を装ってはみるけど、これはマジでヤバい。次のサーブ、ミサカが返せなかったら負けになってしまう。
心臓がドキドキと激しく自己主張する。頭の中が真っ白になってグルグル回る。ドキドキドキドキグルグルグルグル。
727 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 22:55:58.21 ID:GBCsn8Xmo
一方「さァて、終わりとすっかなァ」

 一方通行はまた球を放り上げ、動作に入る。右か左か、二者択一。当たれば返せる。
外れば負け。読みに勝ってもアドバンテージは相手にある。こいつはひでぇや。

 ――えぇい、右だ!当たって砕けろおおおおおおぉぉぉぉおお!!レッツ玉砕!!!!

 ミサカは一方通行は放つと同時に右側にステップする。読みは当たった。ラバーに手応えはある。
かなり危険な賭けだったけど、返すことはできた。だけど、それでも回転は殺せない。球は左に逸れていく。

 アウトかセーフか。ミサカは出来るのはただそれを見届けるだけ。一方通行は勝ったつもりで腕まで組んでる。
こんな時まで憎たらしい奴だね。あなたはミサカにどんな罰ゲームをさせる気なのかな?
728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:01:30.93 ID:GBCsn8Xmo
 ――球はコートの角に当たって、跳ねることなく落ちた。エッジボールだ。

 ミサカは首の皮一枚繋がった。今のは死ぬかと思ったよ。……寿命が1年縮んだんじゃね?

一方「チッ、神様の願いが叶ったのかァ?だがこれで運の尽きだ」

 神様マジありがとう。人に作り生みだされたミサカも救ってくれるなんて太っ腹な神様もいるもんだね。

番外「でも、ここでミサカが1点取ればミサカの勝ちだよ。分かってる?」

一方「……あァ、分かってる。でもよォ、だからって俺が負ける理由にはならねェだろォが」

 正直、一方通行が次に何をしてくるかのか分からなくて怖い。もしかしたら、レシーブで終わるかもしれない。
それでもミサカは進むしかない。ここで格好よく勝ってみせるんだ。

 ミサカはサーブを打った。今までで一番速く、今までで一番上手くいったサーブだ。これなら勝てる。
729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:05:02.22 ID:GBCsn8Xmo
 ――それでも、一方通行を見たときに敵わないと感じてしまった。ミサカの中で何かが崩れた。

 あんな構え方は見たことがない。ミサカにはあんなデータは入力されていない。ミサカは解析したことがない。
右か左か、ミサカは咄嗟に目線を左右に向ける。分からない。

 右か左か、もしかしたらそれだけじゃないかもしれない。ミサカは分からなくない。ゴクリと喉が鳴った。

一方「うおおおおォォォォォあああァァァァ!!!」

 一方通行は大きくラケットを振りかぶった。戦鬼のような形相でミサカを睨みつける。

 無理だ。返せるわけがない。

 ――卓球の勝敗を決める最後の要因、精神力。

 ――ミサカはこの瞬間、一方通行に負けていた。

 ――もしかしたら、ミサカはずっと卓球なんて眼中になかったのかもしれない。

 ――もしかしたら、ミサカはずっと罰ゲームのことしか眼中になかったのかもしれない。

 さっきのチキンレースだってそうだ。ミサカは負けたくないから妹達の挑発に乗った。内容なんてどうでもよかった。
あの時は偶然勝てたけど、それは最後まで諦めなかったから。落ちそうになった時は、怖くて目を瞑っちゃったけど、それでも負ける怖さはなかったから。
730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:09:39.15 ID:GBCsn8Xmo
 でも、今は怖い。ミサカは一方通行の気迫に慄き、1歩2歩と後退り。肩がブルブルと震える。
主人公の必殺技の前に、何もしない怪人ってこんな気持ちなのかな。身体が言うことを利いてくれないよ。
必殺技が出る前に倒せばいいのに、なーんて思ってたけど、今なら分かる。あなたたちも怖かったんだね。



 ピーー。
 


 その時、小さく短い音が鳴った。それは一方通行の首の辺りから聞こえた。

 一方通行のラケットは虚空を斬り、そのまま手から離れ落ちた。からんからん、と木の音が鳴った。

一方「あ、あ……ァ…………」

 一方通行は音もなくコートにもたれかけた。表情に生気は無い。白目剥き出してちょっと噴出しそうになる。
起き上がろうとしているのか、指が僅かにピクピクと動いているのが分かった。
 
番外「…………え?」

御坂妹「電池切れ、ですね」

 ――こうして、一世一代の卓球勝負は幕を下ろした。なんつー終わり方だよ。

 余りに呆気ない終わり方に、勝ったはずのミサカもポカーンと口を開けるしかなかった。

番外「何だ、これ……」
731 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:12:11.51 ID:GBCsn8Xmo
一方「……ン?」

番外「動かないで。充電中だから」ビリビリビリ

一方「俺は……負けたのか?」

御坂妹「ゲームアンドトゥーマッチ、番外個体。番外個体の勝ちです」

番外「残念ながらあなたの負けね」

一方「あれは無しだろ……」

番外「ミサカは想定しておくべきだったと思うけど?体育の時に言ったじゃない。1時間が限度だって。それなのに、あなたはそれ以上の補助をして貰ってたんだしさ」

冥土帰し「全く、君も無茶をするね?」

御坂妹「……冥土帰し、どうしてここに?」

冥土帰し「それは僕が聞きたいね?」

御坂妹「……すみませんでした」

冥土帰し「みんなが無事なら僕はそれでいいよ?」
732 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:13:34.85 ID:GBCsn8Xmo
番外「それはそうと、早速罰ゲームを決めないとねー!」

一方「マジかよ……」

番外「うーんとね、そうだ。アレにしよう!うひゃひゃひゃ!言っとくけど、拒否権はないよ!」

番外「……じゃあ一方通行、あなたは――」

打ち止め「無視すんなやゴルアアアアァァァァ!!!」

番外「げふぅ!!!!」

一方「」

御坂妹「」

冥土帰し「」
733 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:15:01.28 ID:GBCsn8Xmo
打ち止め「何で無視したの!?ってミサカはミサカは聞いてみたり!」

番外「いたたた……。何だ、最終信号じゃない」

打ち止め「何だじゃない!あなた、ミサカの通信切ったでしょ!ってミサカはミサカはポカポカ叩いてみる!」

番外「だって面倒だし。ミサカだって暇じゃないんだよ」

打ち止め「それでも酷いよ!ミサカだってさっきは色々大変だったんだから!」

一方「……ど、どォしてオマエがここにいるンだ?病院に任せたはずだが」

打ち止め「あぁー……それは何というか……」

冥土帰し「僕が京都の研究所に用があってね?連れてきたほうが彼女の身も安心だからこうすることにしたんだ」

打ち止め(ゲコ太先生GJ!ってミサカはミサカは親指をコッソリ立ててみたり)
734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:15:59.35 ID:GBCsn8Xmo
番外「ここに来たのはアレかな?あの子たちを連れ戻しに来たってトコ?」

一方「早ェことアイツらを連れ帰ってくンねェか?騒がしくてウザってェからよ」

冥土帰し「あー……その事なんだけどね?それは無理だ」

一方「おい」

番外「はぁ?」

冥土帰し「7人も連れて帰る余裕がないんだね?つまり、彼女らの安全の為、僕らも今晩はここに泊まろうかと」

冥土帰し「部屋を取れるか心配だったが、何とか取れたようで良かったよ?」

番外「良い知らせと思ったら悪い知らせだったよ……。しかも飛びっきりの」

一方「最悪過ぎンぞ……。第一、俺らは――」

14440号「おっしゃあああああ!!!勝ったああぁぁぁ!!!!」

14510号「ちっくしょおおおおおおおおおおお!!!」

20000号「次はミサカの番だあああああああ!!!」
735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:17:55.45 ID:GBCsn8Xmo
番外「うわっ!?」

一方「……何だァ?」

17600号「卓球です。総当たり戦で、最も勝敗が多かったミサカが一方通行と一夜を過ごせるのです、とミサカは懇切丁寧に説明します」

一方「ンな事聞いてねェ」

番外「わお、積極的だこと。ミサカもその部屋にいるんだけどね」

打ち止め「後でお仕置きが必要かも……」

冥土帰し「ふむ、卓球かい?どれどれ、僕も久しぶりにやってみようかな?」

番外「卓球できるんだ?」

冥土帰し「若い頃にちょっと齧っててね?腕には自信があるよ?」

垣根「おう一方通行、さっきの見てたぜ。女の子に負けるなんてざまぁないな」

一方「……不可抗力だ」

冥土帰し「ていとくんじゃないか。身体はどうかね?」

垣根「あんたのお陰ですこぶる調子が良い。流石は冥土帰しの名に恥じない医者だ、感謝するぜ」
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:20:16.52 ID:GBCsn8Xmo
一方「なるほどな、コイツに治して貰ってたのか」

番外「グチャグチャにされたらしいのに、何ともなかった様に見えるのはこの人のお陰だったんだね」

垣根「この医者も俺並に常識が通用しねぇぞ」

垣根「……で、あんたが持ってるのはラケットだよな?そんなら俺を手合わせを願おうか」

冥土帰し「僕とかい?」

垣根「あぁ、今の一方通行は戦えねぇからな」

番外「充電中だしね」ビリビリ

一方「動けるようにまでまだちょっとかかるな」

冥土帰し「ふむ、君で僕に勝てるとは思えないけどね?」

垣根「あんたにゃ借りがあるが、学園都市第2位の実力を見せてやるぜ」
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:22:12.87 ID:GBCsn8Xmo
冥土帰し「……御坂妹くん。審判をお願いしていいかな?」

御坂妹「ミサカですか?まぁいいでしょう、とミサカは引き受けます」

御坂妹「では、ラブオール。試合開始です」

冥土帰し「ではよろしく頼むね?」

垣根「あぁ」

一方「……凄ェ絵図だな」

番外「ま、お手並み拝見といきますか」

打ち止め「どっちも頑張れー!ってミサカはミサカは応援してみる!」
738 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:23:12.22 ID:GBCsn8Xmo
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垣根「畜生……能力開放しても勝てねェのかよ……」

冥土帰し「……僕を誰だと思っている?」

番外「…………医者だよね?何あの動き、思いっきり体育会系じゃん」

一方「医者ってスポーツもできンのか?」

14889号「昼も凄かったんですよ、とミサカは動く医者を思い出します」

打ち止め「カエルみたいにピョンピョンしてたんだよ!」

番外「ぴょんぴょん……?」

18264号「あとで共有しましょうか?」

番外「うん、すっごく気になる」
739 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:25:23.58 ID:GBCsn8Xmo
垣根「あんたのその技、一体何なんだ……」

冥土帰し「これでも昔は、エッジ殺しのブラックジャックと呼ばれていてね?」

番外「エッジを狙うのってマナー違反じゃないかな……」

冥土帰し「僕は患者を救うのならどんな手段でも使う。勝つことなら何だってするんだよ?」

一方「能力の恩恵を使ってる俺らも似たようなもンだけどな」

垣根「昨日のサングラスといい、無能力者怖ぇ……」

冥土帰し「……さぁ、セカンドゲームと行こうか?」

垣根「」ガクガクブルブル

一方「……もォいいな」

番外「ん。あとは部屋で充電したらいいね」

打ち止め「ミサカも行く」

一方「クラスの奴に見られたら色々不味いだろ。今日はコイツらと居ろ」

打ち止め「ぶーぶー」
740 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:26:34.48 ID:GBCsn8Xmo
一方「アバヨ、ていとくン」

番外「ばいばーい」

垣根「ちょ、ちょっと待ってくれ……」

冥土帰し「……さて、治療の開始だね?」

ウワアァァァァァァッーーー!

一方「……」カツカツ

番外「……」テクテク

妹達「……」テクテク

一方「……」カツカツピタッ

番外「……」テクテクピタッ

番外・一方「何で付いてくるの?(ンだ?)」
741 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:28:23.85 ID:GBCsn8Xmo
20000号「まぁまぁお気にならさらず、とミサカはなだめます」

10033号「上位個体と冥土帰しが戻ってくるまでご一緒しますよ」

14510号「一方通行が心配なだけです、とミサカは枕を胸に抱きます」

14440号「部屋の鍵は上位個体が持っているのでミサカたちは入れないんです」

番外「……絶対に後付けでしょソレ」

一方「もォどうだっていいわ……」


番外「この部屋も明日の朝にはさよならなんだよね」

一方「和室も結構いいもンだな」

番外「黄泉川のトコも和室にしたらいいのに。あー、この匂い落ち着くなぁー」ゴロゴロ

一方「あンますると髪に畳屑が付くぞ」
742 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:29:24.52 ID:GBCsn8Xmo
番外「ちょーっとくらい大丈夫だって」ゴロゴロ

一方「すンなら先に髪乾かしてからにしろ……」

番外「えー、面倒」

一方「このまま寝たらボッサボサになンだろォが。家ン中ならともかく、俺に恥をかかせるンじゃねェ」

番外「今日はいつもみたいに乾かしてくれないんだね」

一方「あれは黄泉川がうっせェからやってンだけだろ。親切でやってるンじゃねェよ」

14510号「うわぁぁぁん!!!そんな事まであなたはああああああ!!!」

番外「ぶわっぷ!」ボフッ

14889号「おぅ、これが枕投げなのですね。もしかしたらと思って枕持参してきて良かったです」

10033号「何気にさっきの卓球勝負は14889号が勝ちましたからね。とは言っても、ミサカたち全員持参してますが」
743 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:32:13.21 ID:GBCsn8Xmo
14440号「MNWによると、枕投げ開始時のルールは不明確ですが、これはありなのでしょうか、とミサカ14440号は質問します」

20000号「しかしながら、この期に抜け駆けした番外個体に恨みをぶつけるのも良い機会ですね、とミサカ20000号は枕を構えます」

18264号「ほほぅ……ではこれはプレゼントです、とミサカ18264号は番外個体だけ抜け駆けしやがってずるいだろ、という念を込めて投げつけます!」

10033号「抜け駆けは19090号だけと思っていたようですが、それだけではないのですね、とミサカ10033号は軽く飽きれつつ更に枕を投げます!」

14510号「そうやって昨日はふたりっきりの時を過ごしたのですね、とミサカ14510号は怒りを込めて再度投げつけます!!」

番外「ぶわわわわーっ!」ボフボフボフゥ

20000号「そしてミサカは勢い良く枕を番外個体に叩きつけます。コイツめ、セロリたんに何を吹き込んだあ!ミサカだってセロリたんにツンデレしてもらいたいわあああああ!!!」

番外「うぷっ!」ボンッ

17600号「これは面白いことになりました、とミサカ17600号はビデオカメラを回します。RECです」
744 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:34:09.38 ID:GBCsn8Xmo
番外「こんにゃろー!!ミサカが大人しくしとけば付け上がりやがって!!仕返しじゃああ!!」

14889号「ガードです、とミサカは14510号を盾にします」

14510号「ちょ、やめてくばふぁ!」バフッ

10033号「おのれ番外個体、14510号をよくもやってくれましたね」

番外「盾にしたのはそっちじゃん!」

18264号「えぇい!皆の者かかれー!」

ウリャー! バフッ! イタイイタイ、トミサカハ バババババ! バシィ! ウニャー! REC

一方「うっせェな……」

番外「うりゃあ!!」

14440号「さっ、とミサカは軽快なステップで回避します」

一方「オマエら、ちっとは静かにしぼふっ!」ボムッ
745 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:35:33.53 ID:GBCsn8Xmo
番外「……あちゃー」

ゴゴゴゴゴゴゴ..........

一方「テ、メ、エ、らァ……」

番外「てへ☆」

一方「てへ☆、じゃねェ!!!もォ全員ぶっとばしてやンよォォ!!!」

14889号「このままでは不味いです。ここはミサカたちで協力して一方通行を抑えましょう」

番外個体「ミ、ミサカもそっちに付くよ!」

一方「ほらほらどォしたァ?怖気づいてンじゃねェよ三下がああああァァァ!!」
746 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:36:12.66 ID:GBCsn8Xmo
14510号「10033号すみません!」

10033号「えっ?ぶばっ!?」ボスッ

20000号「番外個体は今のうちに攻撃を!」

番外個体「えっ、枕?」

18264号「今の一方通行は反射は使えません。ですからコレで戦ってください!」

14510号「もうこれは枕投げではありません。枕大戦です!」

一方「くきかかくきかかかけかかこかかけけかかかーーっ!!!」

                              ・
                              ・
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747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:37:05.70 ID:GBCsn8Xmo
打ち止め「ミサカが温泉に入ってる間にどこ行っちゃったんだろう?ってミサカはミサカはミサカたちを探してみたり」

冥土帰し「入る前にはいなかった気もするけどね?念のため、彼のところに行ってみようか?」

打ち止め「また変なことしてないといいんだけどなぁ。一応、演算レベル戻しとこっと」


冥土帰し「一方通行、ちょっといいかな?」ガララ

一方「」

番外「」

妹達「」

打ち止め「うっわぁ……部屋の中がぐちゃぐちゃだー、ってミサカはミサカは中を見回してみたり」

冥土帰し「戦争でもあったのかな……?」
748 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:38:52.01 ID:GBCsn8Xmo
打ち止め「ねーねー起きてー」ユッサユッサ

一方「」

冥土帰し「とりあえず、あの子らは僕が連れて戻るから、君は部屋を開けててくれるかな?」

打ち止め「うん、分かった、ってミサカはミサカは急いでみたり!」タタタタッ

冥土帰し「……僕の知っていた枕投げはこんなものじゃなかったんだけどね?」

冥土帰し「時代は変わるもんだね……」


冥土帰し「ほら君たち、伸びてないで起きたらどうかな?」

番外「んぅ……」

14510号「ミサカたちは……生きているのですか?」

冥土帰し「派手に遊んでたようだけど、限度というものがあるんだよ?」
749 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:40:01.30 ID:GBCsn8Xmo
番外「あれ、一方通行は……?まだ伸びてるのかな」

14889号「充分な充電をしていませんでしたからね。おそらく切れてるのでしょう」

14440号「ではミサカは部屋に戻りますので、とミサカは逃亡を図ります」

20000号「ミサカはここに残ります、とミサカは胡坐をかきます」

18264号「あなたも帰るのですよ、とミサカは20000号を引き摺ります」

20000号「あぁぁセロリたぁぁん……」ズルズル

冥土帰し「ふむ、壊れたものはないか……。これなら特に心配することはなさそうだね?」

番外「誰も怪我してないのが奇跡なくらいだよ」
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:41:36.82 ID:GBCsn8Xmo
10033号「……んん、ミサカは何をしていたのですか?」

冥土帰し「君も起きたかい?それじゃ部屋に戻ろう」

番外「せめて部屋を片付けるくらい手伝ってくれないかな?」

妹達「そ、それでは失礼しました!」ピュー

冥土帰し「そ、それじゃまたね?」スタスタ

番外「……ちょっと!?」

番外「これ全部ミサカがするの……?」

番外「……………………・不幸だぁ」
                            ・
                            ・
                            ・
751 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:43:07.04 ID:GBCsn8Xmo
番外「ふぅ、やっと片付いたよ。枕だけ丁寧に持って帰りやがってさぁ。少しくらい手伝ってくれてもいいじゃん……」

番外「さてと……おーい、生きてますかー?」パシパシ

一方「……おォ、オマエか」

番外「オマエか、じゃなくて」

一方「またバッテリー切れか……。おォ?部屋が元に戻ってやがる」

番外「ミサカがひとりで片付けたんだよ。あの子たちは逃げちゃったしさぁ」

一方「俺まで巻き込むとはなァ……。で、今何時だ?」

番外「時計どこにあったっけ。あー、10時」

一方「どンだけ暴れてたンだよ……。もォいい、電気消して寝るぞ」
752 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:44:51.05 ID:GBCsn8Xmo
番外「はーい、おやすみ」

一方「朝7時起きだからな。アラーム設定しとけよ」

番外「はいはい。……携帯どこいったっけ?」ゴソゴソ

一方「オマエなァ……。俺が設定しておくからオマエは寝てろ」

番外「んじゃよろしく!おやすみ!」バサッ

一方「ふゥ……」

一方「…………あァ?やべェ、俺の携帯もどっか吹っ飛ンじまった」ゴソゴソ


番外「すやすや……」
753 :すみません。ここからちょっとだけグロテスクな描写が出てきます :2011/03/13(日) 23:47:41.21 ID:GBCsn8Xmo
                              ・
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 ――ここはどこ? 何でミサカは走ってるの? さっきまで何をしてたんだっけ? 何も覚えてないや。

 感覚はないけど、何かがべっとりと手に付いてる気がした。 感覚はないのに、何故かそれが分かった。

 ……これは、血? ミサカの血? でも不思議と全然痛くない。じゃあ誰の血?

 ここはどこ? 真っ暗でよく見えないよ。ミサカは今どこにいるの?
754 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:49:41.95 ID:GBCsn8Xmo
「見ィィィィつけたァァァァ」

 誰かの声がした。聞き覚えのある声だ。ミサカの知ってる人。ミサカがよく知ってる人の声。その声を聞いてちょっと安心した。……癪だけど。

「ちょろちょろ逃げ回って疲れないンですかァ? そろそろ楽になりたいンじゃないンですかァ? なら素直になれよモルモットのお人形ちゃァン」

 ……モルモット? お人形? 今のミサカはもうそんなんじゃないよ。そう言い返したかった。でも。

 ――口が開かない。それだけじゃなく、息もできない。それなのに苦しくも何ともない。……不思議なことがまた増えた。

「おやおや、真っ赤に染まっちまって綺麗になったじゃねェか。俺は酒なンざ飲む歳じゃねェけどよォ、ワインみてェだな。凄く綺麗だぜ」

 真っ赤? ……本当だ、ミサカの手だけじゃない。ミサカの胸。ミサカのお腹。ミサカの足の全部が真っ赤だ。
でも痛くない。じゃあこれは誰の血? ……あれ? さっきまで真っ暗で何も見えなかったのに見えるよ?
755 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:54:15.45 ID:GBCsn8Xmo
 街灯の光に声の主が照らされる。幽霊みたいな白い髪に白い肌、そして赤い瞳。ミサカはその人を見た。今度は口が開いてくれた。

番外「一方通行……?」

 やっと呼べた。でもちょっと変だ。いつもと何か違うし、服もいつものと違う。
いつもは真逆な白いシャツなのに、今のあの人は黒がメインのツートンカラー。何あれダサっ。アニメに出てくるライバルみたい。
ワンポイントには収まらない白い模様がミサカには理解できない。いつもの服も相当アレだけどね。

 でもそうじゃない。変なのは服なんじゃない。全部が変。一方通行はミサカを見ていてミサカを見ていない。
いつもなら無視なんかしないで返事してくれるんだから。

一方「そっちが動かねェのならこっちから行かせて貰うぜェ!」

 ……ねぇ、何で泣いてるの? 何でそんな悲しい顔をしてるの? 今度は声が出なかった。
756 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:56:54.72 ID:GBCsn8Xmo
 気が付けば、ミサカは押し倒されていた。可笑しいな、ミサカは一方通行の代理演算をモニタリングできるのに、
今日は何でできないんだろう? それ以前にネットワークにも繋がらない。 身体も勝手に動くよ?

一方「オマエで100体目だから今日は特別だ。いつもはただ殺して終わりだが、素敵なバッドエンドを奏でてやるよ。」

 100体目? 何のこと? ミサカには分からない。分からないことだらけだ。

一方「まァ、まだあと19900匹も残ってるンだがな」

 そう一言付け加えると、一方通行の右手がミサカの左腕に触れた。

 触れたと分かった時には、左腕はミサカから離れていた。

 一方通行の左手に、ミサカのその左腕が。そして、足元に真っ赤な水溜りが溜まった。
757 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/13(日) 23:58:39.66 ID:GBCsn8Xmo
 この時になって分かった。これは殺された妹達の記憶。じゃあ、これはミサカ100号の記憶?
ミサカは死んだ妹達の記憶も共有して貰ってるけど、誰も好き好んで同じ顔をした自分が殺された記憶なんて思い出すわけがない。
ミサカだってそんなクソったれな思い出に浸るもんか。いくらミサカだってこんなのは嫌だ。

 急に怖くなった。逃げ出したい、こんな記憶要らない。だから誰か助けて。

 身体は痛くない。だけど痛い。それは心?

一方「見ろよ。これがオマエの左腕だぜェ? 人の腕ってもンもいったン身体から離れちまえば、ただの肉と変わンねェなァ!! ギィヤハハハハ!!」
758 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 00:01:07.19 ID:clGJ42p9o
 左足、右腕、右足の順に一方通行はミサカの身体から引き離してゆく。その都度、ミサカの口からは声にならない叫びが飛び出る。
でもこの声はミサカの声じゃない。これは100号の叫び? これは100号の痛み? 100号は心が痛かったの?

一方「いいねェ……。これくらいの反応をしてくンねェと遣り甲斐がねェってもンだ」

 じゃあ、何であなたは泣いてるの? 元々目は真っ赤だけどさ、もっと真っ赤になってるよ?

 頭を傾ければ、一方通行の後ろにはミサカの手足が見える。そして視界が霞んでいく。
100号の灯が尽きかけているからかな。何となくそんな気がした。

一方「そンじゃ、終わりと行きますかァ?」

 一方通行の両手がミサカの首に迫る。

 ――そして目の前が真っ暗になった。誰かの声が聞こえた。どこかで聞いたような、寂しそうで今にも消えてしまいそうな声が。
759 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 00:06:16.61 ID:clGJ42p9o
番外「うわああぁぁぁ!!?」

番外「……はぁっ……はぁっ……今のは、夢……?それとも本当に記憶……?」

一方「ン……こンな時間にどォした?」

番外「今……3時か……」

一方「急に叫ンだと思ったら飛び起きやがって」

番外「……別に何でもないよ。あなたはずっと起きてたわけ?」

 夢オチか……。今のは本当に100号の記憶だったのかな? でもそれを拾う勇気がなかった。
どうせならもっと楽しい夢なら良かったのに。美味しいパフェを食べたり、子猫に囲まれる夢とかさ。

 一方通行は目を擦りながらこっちを見てる。もしかして、今ので起こしちゃったのかな。

一方「いンや、今ので起きた」

番外「そっか……。んじゃ改めておやすみ」

一方「……ン」
760 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 00:07:31.77 ID:clGJ42p9o
番外「…………………………」

 目を閉じると、さっきの夢が鮮明に浮かんでくる。寝るのが怖い。何だか布団が冷たい。
その冷たさが、ミサカをどこかに連れて行ってしまいそうだった。どこかどこか、遠くのどこかへ。

番外「……ねぇ」

一方「今度は何だ?」

番外「……そっち、行っていいかな」

一方「何寝惚けてンだ」

番外「寝惚けてない。……じゃあ罰ゲーム。ミサカが寝るまで、ぎゅってしてくれないかな」

一方「……はァ?オマエ何言ってンだ?」

番外「卓球に負けたでしょ。だからその罰ゲーム」

一方「意味分かンねェ……。ひとりで寝ろよ」
761 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 00:14:24.80 ID:clGJ42p9o
番外「今夜だけでいいからお願いしたっていいじゃん」

一方「……チッ。ほら、来い。その代わり何もすンなよ」

番外「うん…………」

 モゾモゾと、ミサカはこの人の布団に潜り込む。ちょっと恥ずかしい。でもひとりは怖い。
傍から見たら、何だか寝込みを襲ってるような不思議な感じがするんだろう。でもそんないやらしい雰囲気じゃない。
これを20000号や14510号が見たらどんな反応をするんだろうか? 大体想像は付くけどさ。

一方「はァ……クソガキじゃあるめェしよォ」

番外「何でもないただの罰ゲームじゃない。それよりも、ぎゅってしてくれないの?」

一方「……なァ、本当にするのか?」

番外「本当にしなきゃカウントしないからね」

一方「クソガキにもやンねェのによォ……ほら、これでいいか?」

番外「うん、うん……」
762 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 00:16:30.67 ID:clGJ42p9o
 ――あの人の身体は暖かかった。それは温泉よりも優しかった。これならもう怖くない。

 ――あの人の温もりが篭った布団は優しくミサカを包んでくれた。これならもう目を閉じても怖くない。

番外「……ねぇ」

一方「何か言ったか?」

番外「……んにゃ、何にも」

一方「そォかい」

番外「……ミサカが寝るまで絶対に離しちゃ駄目なんだからね」

一方「オマエこそゴロゴロ転がンなよ」

番外「今日はそんなことないよ。……おやすみ」


一方「…………あァ」
763 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 00:25:42.14 ID:clGJ42p9o
以上、修学旅行2日目終了
これが考え付く精一杯の罰ゲーム……

ラノベの一人称ってどんな感じなんだろう。下手な地の文満載でしたが読めましたでしょうか

次の投下で修学旅行編、最低でも遊園地編を終われるように時間を取りたいな
このままじゃ修学旅行から帰ったと同時にスレが埋まりそうで心配です

次回はすみませんが、休みが取れ次第の投下になります。少なくても1週間以内には投下します
それではお疲れ様でした。ではでは
764 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 00:32:18.05 ID:DMdNICRFo
これ、ご褒美じゃね?
765 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 00:32:32.01 ID:JyVCLzbF0

埋まったら次スレでいいさ
766 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/14(月) 02:11:43.67 ID:2vkATfeZ0
番外個体が可愛いすぎて生きるのがつらい
767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 06:15:44.43 ID:m5GjPTHT0
>>765
その通りだ
どうせ番外通行らぶらぶちゅっちゅが200スレほど続くんだから
768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 16:59:55.16 ID:JyVCLzbF0
仕事休みだから一気に読み返したけど
おもしれえええ
769 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 09:09:21.94 ID:k2662n5U0
可愛いすぎる
これはヤバイ
770 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2011/03/16(水) 01:32:37.52 ID:bZ8b7fi1o
>>766
冥土帰しが可愛いすぎて生きるのがつらい
771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/03/16(水) 20:39:00.99 ID:ZvPg2lJAO
>>767

200スレだと…ごくり
772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県) [sage]:2011/03/16(水) 22:26:42.75 ID:NRG/qUML0
とにかく番外個体とイチャイチャしてくれれば俺得
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/03/16(水) 23:39:41.29 ID:4oLEs9Nj0
遊園地大変なことになってるな
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:12:46.82 ID:i9qFvv8Go
では投下
読み返してみたら、途中からメ欄が消えてましたね。NGワード以外にも翌とか付いたりするから大丈夫かな…
775 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:19:02.79 ID:i9qFvv8Go


チュンチュン......

番外「んんぅ……」

番外「……朝、かな」

ピピピピピピピ!!

番外「っ!?」

一方「ン……」

番外「あ、起きた?」

一方「ンンー……」モゾモゾ

ピピピピピピピ!!!

一方「悪ィ、携帯取ってくれねェか?」

番外「いいよ、ミサカが消すから。でも、こんなに大きくしなくても良かったんじゃない?五月蝿くて鬱陶しいよ」

一方「オマエが寝坊しねェように設定したつもりなンだがなァ……。起きたなら布団から出てくれ」

番外「その前に起きちゃった。たまーに、目覚ましが鳴る一瞬前に目が覚めたりするでしょ?」

一方「今朝がそれってか?今日が遊園地だからって張り切ってンのか」

番外「うぅ……そんな事無いし!」
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:22:10.90 ID:i9qFvv8Go
一方「オマエはすぐ顔に出るから分かるンだよ」

番外「……マジ?」

一方「クソガキもそォだが、アイツはただ幼いだけだ。いっつもヘラヘラしてるだけだしな。だけどよォ、オマエはまンま考えてる事がそのまま顔に出てるンだよ。俺にはそォ見える」

番外「例えば?」

一方「俺に何か仕出かそうとする時。まずこれが一番分かりやすい」

番外「それはミサカの意思じゃどうもにもならないよ。ネットワークから勝手に拾うんだから」

一方「……つーかよォ、オマエもクソガキと基本は一緒だろ」

番外「何?あなたはミサカが最終信号のチビっ子と同じだって言うの!?」

一方「だからそォ朝っぱらから噛み付くな。誰も同じだとは言ってねェよ」

番外「でも一緒って言った!そうやってあなたはいっつもミサカを誤魔化そうとする!」

一方「あァもォ面倒臭ェ……」

番外「納得させるまでミサカは布団から出ないもんね。謝罪と賠償を要求するよ!」
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:26:39.47 ID:i9qFvv8Go
一方「やめろ暑苦しい!もォ罰ゲームとやらは終わったンだろォが!!……もォいい、俺は起きる」

番外「そうはい神裂!」ガシッ

一方「こンの……っ!離しやがれェ!!」ジタジタ

番外「もっとミサカと楽しい楽しいピロートークでもしようよ。ギャハ、その言い方だと事後みたいだね☆」

一方「事後言うなァ!」ジタジタ

番外「うひゃひゃひゃひゃひゃ!一方通行は実は初心でしたってかぁ?」

番外「それに、ひとつの布団を男女で共有してる時点で、あなたには自覚がなかったのかな?」

一方「だから、あれは罰ゲームで」

番外「もし今のミサカたちを誰かが見たらどう思ったりするのかな?」

一方「ンなの、俺はクラスの奴からは女だと思われて……ン、何だこりゃァ?」

番外「ん……帯?」

一方「何でここに帯がある。オマエのか?」

番外「ミサカの帯ならちゃんと巻いて……きゃあああああぁぁぁーっ!?」

一方「おィこっち向くな暴れンな!!」
778 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:28:58.48 ID:i9qFvv8Go
ガララッ

打ち止め「おっはよー!ってミサカはミサカは……っ!?」

番外「……あ」

一方「」

冥土帰し「どうしたんだい、打ち……」

一方「こ、これはだなァ……」

打ち止め「ミミミミサカはミサミサミササササ」ブクブク

10153号「迎えに来てみれば何ということでしょう、とミサカは朝っぱらから昼ドラを見ているようで、何が何だかわかりません」

冥土帰し「……若いからってハッスルし過ぎるのも毒だね?」

番外「ミ、ミサカは別に……」

冥土帰し「じゃ、じゃあ……僕たちは研究所に帰るから……。医者としか言いたい事は分かってるね?それじゃ」

ガラララ...

一方「……」

番外「……」

一方「……飯食いに行くか。ほら、帯だ」

番外「……うん」
779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:31:03.75 ID:i9qFvv8Go
大広間

上条「遅かったな、寝坊か?」

番外「まぁちょっとあってね……」

一方「できれば聞かないでくれるとありがてェ……」

番外「で、朝ご飯は何かなーって……。うげぇ、焼き魚かよ」

青ピ「焼き魚苦手なんか?」

番外「骨取るの面倒だし、内蔵が苦くてミサカ嫌ーい……」

一方「オマエは身の分け方が下手なンだよ。いつも見事なまでにグチャグチャになって、原型が無くなってンじゃねェか」

番外「だって小骨を抜いたり内蔵を避けたりすると、気付いたらああなってるんだもん」

一方「どォなったらあァなるんだよ……」

番外「それはミサカが知りたいよ!」

一方「……はァ、もォ俺が教えてやる」
780 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:32:19.77 ID:i9qFvv8Go
番外「んにゃ、教えなくていいからさ。代わりにミサカのを崩してよ」

一方「あァァァ!?」

番外「そのほうがミサカも楽だし」

一方「オマエはどこまで甘ェンだよ……。いいか、俺の真似をしてみろ」

番外「ぶー、このケチんぼ」

一方「焼き秋刀魚か……。これなら身も崩しやすいな」

番外「分かったよ……。で、最初はどうするの?こう?」

一方「違ェよ。いきなり真横に分けたら汚くなンだろォが」

一方「最初はなァ、背中を箸で叩くンだよ。こォやってな」

番外「……こう?」

一方「それじゃあ、開く前にグチャグチャじゃねェか。もっと優しくやンだよ」

番外「それを先に言ってよ!……もうヤダ、ミサカやーめたっ」
781 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:34:07.35 ID:i9qFvv8Go
一方「諦めンのが早ェ。次はな、そのまな箸を背中に入れて……。な、綺麗に開けただろ?」

番外「どうせミサカにゃ無理だよーだ……」

一方「何拗ねてンだよ……。たったこれだけの事だろ?」

番外「ふん……」

一方「チッ……ちょっと箸持ってみろ。俺が直接教えたほォが早そうだ」

番外「えっ……ぅわっ」ガシッ

一方「こォして開くンだ。これで2枚に分かれたろ?」

番外「あ……えっ……う、うん」

一方「これで後は背骨をこォ摘まンで引っ張る。……ほらな、オマエもやりゃあ出来ンだよ」

番外「……うん、ミサカにも出来た……」


上条「なぁ……」

土御門「カミやん、あのシスターが例外的なだけなんだぜい」

上条「畜生……」

青ピ「これはほんまに現実なんか……」

土御門「カミやんはもっと周りに気付いてあげるべきだにゃー。青ピは知らね」

青ピ「もうボクには虹しかないんや……」

上条「そげぶ!そげぶ!…………畜生、現実なのかよ……」

土御門「……分かったら部屋に帰って仕度するぜよ」
782 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:36:31.50 ID:i9qFvv8Go
一方「……っと、これでまァ、一通り終いだな」

番外「まだ小骨と内蔵が残ってるよ」

一方「小骨も食える。内蔵も食える」

番外「ミサカは内蔵は苦いから嫌いって言ったじゃない。小骨は喉に刺さるし」

一方「そォやって選るから余計に汚くなるンだよ」

番外「苦いのは嫌なんだもん」

一方「……内蔵なら俺が食ってやるから。オマエは小骨くれェ気にせず食え」

番外「ヤダよ。刺さると痛いよ」

一方「今ので大体の骨は取れたろォが。喉に刺さるのはどォ考えても、オマエが下手なだけだろ」

番外「本当だね?賭けれる?」

一方「賭けるも何もねェよ」

番外「……これで刺さったらあなたのせい。罰ゲームだから」

一方「待て、それはおかしい」
783 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:38:11.39 ID:i9qFvv8Go
番外「むぐむぐ……。本当だ、全然刺さらないよ」

一方「だろ?こォすれば食べるのも楽だし、見た目も綺麗だろ」

番外「もう次からミサカの分は全部お願いしようかな」

一方「それじゃァ俺が教えた意味がねェよ」

番外「ひゃひゃひゃ!冗談だって、1割くらいは」

一方「ほとンどその気じゃねェか」

番外「その1割は食べる事なんだけどね。……あ、食べないのなら貰うよ」ヒョイパク

一方「俺の秋刀魚ァァァ!?」

番外「もふひしゃかのふひのなははお」モグモグ

一方「かっ、返しやがれェェェェ!!!!いや、やっぱ返すな!」

小萌「何してるんですかー?もうみんな部屋で準備してますよー?」

番外「むぐむぐ……だってさ」

一方「クソがァ……」
784 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:39:32.65 ID:i9qFvv8Go
部屋

一方「こンなもンかァ?忘れ物はねェか?」

番外「うん、多分大丈夫」

一方「他の奴らは外で待ってるだろォな。早く行くぞ」

トントン

番外「小萌先生かな?」

一方「オマエが遅いから待たせちまっただろォが」

番外「バッグが閉まらなかったんだから仕方ないよ」

一方「そンなに詰め込ンでくっから悪ィンだよ」

番外「女の子はこんなもんだよ」

一方「本当分っかンねェわ……」

トントン

一方「あァ……今出る」
785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:41:22.49 ID:i9qFvv8Go
ザザー

垣根「おうお前らら、もうみんな集まってんぞ?」

一方「オマエかよ……。俺たちも今から行くところだ」

番外「うっしょ、じゃあ行こっか」

垣根「今日は遊園地に行くんだってな。大阪に来て遊園地か?もっと他にも行く所があるだろーよ」

一方「俺が聞きてェ」

番外「なんたってアレだからね」

一方「あのカエルのどこが良いのかねェ……」

垣根「まぁ、楽しんだもん勝ちだ。分かったらほら、早く行くぜ」

一方「……」

番外「どっから先に回ろっかなー」
786 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:43:53.95 ID:i9qFvv8Go
大阪、某ホテル

番外「523号室523号室っと……ここかぁ」

ガチャ

一方「……旅館程じゃねェが悪くはねェな」

番外「うわー、大きなベッドだー!とぅ!」

一方「荷物を置いたら行くぞ」

番外「ほらこのベッド弾むよ!それにフカフカ!」ビョンビョン

一方「遊ンでンじゃねェ!ンなのは帰ってからにしろ!」

番外「はーい。何を持っていけばいいかな?」

一方「手ぶらでいいンじゃねェのか?」

番外「手ブラ?きゃーえっちー!第1位は煩悩も第1位なんだね」

一方「オマエ、今ぜってェカタカナにしただろ。分かりにくいボケかますンじゃねェ」
787 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:45:38.33 ID:i9qFvv8Go
番外「……でも朝」

一方「朝ァ?」

番外「でも朝、見たんだよね」

一方「……見てねェ」

番外「見えたんだよね」

一方「見えてねェ」

番外「視界には入ったんだよね?」

一方「視界には入ったが見てはい……ァ」

番外「……やっぱ見たんだ」

一方「……大丈夫だ、トップは見えてねェ。だから気にすンな」

番外「気にするわ馬鹿あああああああああああああぁぁぁぁ!!!」バリバリダー

一方「あンぎゃあああああああァァァァァァ!!!!!」

バチン!

隣室

吹寄「あら、停電かしら?」

姫神「これは。珍しい」

吹寄「まぁいいわ。行きましょう、姫神さん」
788 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:47:12.59 ID:i9qFvv8Go
ロビー

削板「第1位よ、どうかしたのか?」

一方「」

番外「きっと天罰が降りたんだよ」

削板「根性が足りんな。ま、集合時間までに起こしてやれよ」

番外「気分が乗ったらね」

一方「」

垣根「愉快じゃねーか、一方通行」

一方「」

垣根「このザマなら最強の名は俺のモノになる日も近いかもしんねーな」

心理「……あら、冷蔵庫の命は私の手中にあるのよ?あなたも彼と一緒になりたいのかしら?」

垣根「すいません調子に乗りました」
789 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:48:44.29 ID:i9qFvv8Go
心理「まぁ、面白そうだから、時間まで切っとこうかしら……」ポチッ

垣根「」

一方「」

心理「うふふ、ふたり並べるとお人形さんみたいね?」

番外「シルバニアファミリーのお家とかどうかな?」

番外・心理「…………………」ホワワーン

一方『早く早くゥ!』

垣根『絵本読んで〜?』

一方『シルバニア村の大きなお家がみーンなだーいすきィ!』

垣根『今日もいっぱい笑ったな!』

一方『あははぎゃはあは』

番外・心理「…………うふふふふ」


削板「……女って怖いんだな。俺も気を付けるか」
790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:50:50.48 ID:i9qFvv8Go
遊園地駅前

一方「駅のまン前とはなァ」

番外「遊園地駅だなんてそのまんまだったね。電車なんか凄くカラフルだったよ!」

土御門「遊園地のキャラクターだったにゃー」

上条「お陰で迷わずに済んだし良かったな」

青ピ「女の子と一緒に遊園地なんて夢みたいやー」

土御門「誰もお前は見てないけどな」

姫神「そうね」

青ピ「」

番外「ほら行こうよ!」

一方「まァ待て、先にチケット買うのが先だろォが。……俺が買ってくるから待ってろ」

上条「金渡すよ」

一方「帰ってからでいい」カツカツ
791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:52:34.72 ID:i9qFvv8Go
スンマセン、ガクセイ6マイ。ア、ハイ。フリーパスデ......

土御門「何だか違和感が半端ないぜよ」

上条「違和感MAXだな」

番外「第1位が遊園地のチケットを買うとか、ここはどこの世界ですかぁ?ぎゃはははは!ほらやっぱ恥ずかしいんじゃん!!あ、戻ってきた」

一方「……ほらよ。フリーパスで良かったンだよな?」

番外「どうだった?」

一方「映画と一緒だろォが」

番外「じゃあ何でソワソワしてたのかにゃーん?」

一方「……後ろが子供連れだったからだ」

青ピ「分かるで。ひとりだけやと後ろがごっつ気になるもんなー」

番外「あひゃひゃひゃ!あなたはそんな度胸も無いのかよ!!子供相手にてんぱるとかひゃひゃひゃひゃひゃ!!」

一方「ンな事言ってるとチケットは渡さねェ」

番外「くださいお願いします」

一方「分かればよろしい」
792 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 22:59:59.71 ID:i9qFvv8Go
お姉さん「チケット拝見しまーす」

番外「はい」

お姉さん「コチラは控えになります。再入場の際に必要なので落とさないように気をつけてくださいねー」

番外「どーもー」

一方「絶対に落とすなよ?」

番外「言われなくなって分かってるっての」

一方「ならいい」

番外「この先にあるんだよね?」

一方「あァ、そうだ」

番外「ミサカ、先に見てくる!」ダッ
793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:06:52.72 ID:i9qFvv8Go
番外「…………うわぁ〜」

 ――ゲートを潜ると、そこは夢の国でした。

 色とりどりの世界。春にも夏にも秋にも冬にも見える、そんな不思議な空間が広がっていました。

 男の子「わーい!」

 女の子「ほらママ!早くー!」

 ここはミサカの知っている世界とは全然違う、一片の穢れも感じさせない世界。そこにあるのはみんなの笑顔だけ。

 みんなが笑ってる。とても楽しそうだな。ミサカも笑ってもいいのかな? あの人も笑ってくれるのかな?

番外「本当に今日1日ここにいられるの……?」

 誰に向けて放った訳でも無いその一言。そんな言葉に返す人がいた。

一方「当たり前だろ。オマエが行きたかった所なンだろ?」

 カツカツとした音と一緒に、後ろから声がした。その声に、ミサカはただ頷くしかできなかった。

番外「うん……」
794 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:09:01.29 ID:i9qFvv8Go
 ミサカは一歩を踏み出す。光が迸り、風が吹き抜けた気がした。ミサカの知らない、初めて見る世界。

 ――――あぁ、夢の世界って本当にあったんだな。まるで宝石箱みたい。

 我慢する気なんて無かった。我慢できるはずがなかった。

 ミサカは走り出す。何だか、今なら飛べる気がする。見えない翼が生えているみたいだよ。
 
 だって、こんなに身体が軽いんだもん。

番外「ひゃっほぉーーい!!」

一方「おい!急に走るンじゃねェ!!」


上条「……行ってやれよ」

一方「あァ?」

土御門「お前はあの子と一緒に行ってやれ」
795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:11:39.48 ID:i9qFvv8Go
姫神「そう。あんなに。楽しそうなんだから」

青ピ「ボクらはボクらに任せときー。ただ迷子になるんやないで?」

上条「昼飯になったら連絡してくれ。ほら、俺の番号だ」

一方「……すまねェ。借りは返す」

上条「よし、番号交換したな」

青ピ「ほら、見失わんうちに行きぃや。お姫様なんやろ?」

一方「……昼飯は俺が驕るからな」カツカツ


上条「さてと、俺らも行くか」

土御門「最初は何にするにゃー?」
796 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:14:36.42 ID:i9qFvv8Go
一方「どこにいやがる……」

一方「……はァ……番外個体ォォォォ!!」

一方「どこに行きやがったァ!早く出て来い!!」

番外「呼んだー?」

一方「……どこいやがった?で、それは何だ?」

番外「何かカラフルなおじさんからコレ貰った」

一方「あァ……?風船か?」

番外「イヌだってさ。風船をキュルキュル捻って色んなの作ってたんだよ。ミサカ、あんなの初めて見た!」

一方「へェ、そォかい」

番外「あれ?みんなは?」

一方「オマエが先に走り出すから、俺たちは別行動って事になったンだよ。ったく、世話が焼けンぞ」

番外「じゃあ、これってデートだね。うひゃひゃひゃ!ミサカの初デートがあなたととか!」

一方「……はァ?」

番外「まぁいいや、あなたで我慢してあげる。だから行こうよ!」

一方「行くってどこにだ?」

番外「そんなの知らない!とりあえず全部回る!」

一方「おィ待てェ!」
797 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:19:13.25 ID:i9qFvv8Go
一方「……で、何でいきなりショップなんですかァ!?」

番外「さっきの女の子が頭に何か付けてた!ミサカもアレ付けたいぃぃ!!」

一方「こォいうのは最後に回るもンだろォが!」

番外「へぇ〜色々あるんだなぁ〜どれどれ?」

一方「って聞けよ!っておゥ!?」スポッ

番外「意外と似合ってるじゃん♪」

一方「これァ何だ?鏡っと……」

番外「ゲコ太!ミサカのはピョン子!」

一方「ンなもン付けさせるンじゃねェよ!」 ※某ネズミの耳みたいなやつ

番外「あ、コレお願いしまーす」

一方「おいィ!」

番外「これでミサカとペアルックだね!」

一方「こンな酷ェペアルックは今後一切ねェな……」

番外「」イナイ

一方「ってもォいねェし」

番外「ボサっとしてないで次行くよ、次ぃ!」

一方「はィはいィ、ちったァ大人しく……はァ」

一方「……転けンなよォ」
798 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:22:28.87 ID:i9qFvv8Go
番外「……」ジー

一方「今度は何だァ?」

番外「アレは何?」

一方「俺に聞くのか。アレはメリィゴォランドっつゥやつだな」

番外「乗る」

一方「……は?」

番外「乗る。ミサカ乗りたい!」

一方「いやいや、あァいうのはガキが乗るもンだろ」

番外「……」

一方「見てみろ。どれもクソガキくれェだろォが」

番外「……ミサカじゃ駄目なのかな……」ジワッ

一方「ンな事はねェけどよォ……。だからって泣k」

番外「ならGO!」ビューン

一方「おィ、風船飛ン……うおっ、やっぱ俺もかよおおおォォォォゥ!!」ザザーッ
799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:26:23.61 ID:i9qFvv8Go
一方「…………もォ帰りてェ」

番外「うひゃひゃひゃ!!でもピッタリだよ?」

一方「何で俺がカボチャの馬車なンだよォ……」

番外「じゃあアッチはどうかな」

一方「誰がペガサスなンかに乗るかァ!!」

番外「ひゃひゃひゃひゃ!!!」

垣根「よぉ、楽しそうだな。そのカエルも馬車も似合ってるぜ、流石は第1位だ」

番外「あ、ていとくんだ」

一方「何でオマエがいンだよォ!!」

垣根「遊園地っていったらメリーゴーランドだろうが。第1位はそんな事も分からねえのか?」

心理「だからってこの歳でそれはないわよ……」
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:27:51.12 ID:i9qFvv8Go
垣根「お前だって羨ましそうに見てただろ?乗りたかったんじゃないのか?」

心理「そ、それとこれとは話が別よ!」

番外「なーんだ、ふたりとも乗りたかったんじゃない」

垣根「その通りだ」キリッ

一方「堂々としてるとなお更ムカつくな」

垣根「カボチャの馬車が何偉そうに言ってやがる。よし、せっかくだから俺はこのペガサスにするぜ!」

心理「メルヘンね」

番外「うん、メルヘンだ」

一方「このメルヘン野郎が」

垣根「自覚はある。白馬の王子様ならぬ、天馬に乗った王子様か……。ピッタリじゃねぇか」

一方「ねェわ……」

番外「LEVEL5って馬鹿ばっかだね」

心理「現実なんてそんなものよ。精神障害の頂点だもの」
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:30:12.90 ID:i9qFvv8Go
ビーッ ガコン

垣根「ほら動くぞ。振り落とされんなよ!」

一方「もォオマエは黙りやがれェ!」

〜♪

番外「おおぅ!」

垣根「こっから先は常識は通用しねぇ!ひゅーぅ!」

一方「……ヤバい、恥ずかしいぞこれ」

心理「同感ね……」

番外「あははは!回れ回れぇ〜!!」

女の子「ねぇねぇ、大きなお兄ちゃんたちが乗ってるよ?」

お母さん「シッ、見ちゃいけません」

一方「〜〜っ///(思いっきり見られてンじゃねェか!早く終わってくれェ!!)」

垣根「無限の彼方へ、さぁ行くぞ!」
802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:32:46.00 ID:i9qFvv8Go
心理「〜〜っ///」

番外「あなたも楽しそうにしてみたら?あひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!!!」

一方「これが楽しそうに見えンのかこらァ!!」

10分後〜

一方「ぐふっ……。俺はもォ駄目だァ」

心理「憧れだけじゃ駄目ね……」

番外「また乗ってみたいね!」

一方「いつか、な……」

垣根「よし、帰りにまた乗るか!」

心理「嫌よ!」

番外「ミサカもそれがいい!」

一方「それだと他のやつが回れねェぞ」

番外「あっ……そっか」

一方「ったく、どンだけ好きなンだよ」
803 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:34:54.26 ID:i9qFvv8Go
垣根「俺は観覧車と同じくらい好きだ」

一方「オマエにゃ聞いてねェよ!」

心理「もうここから離れましょう。周りの視線が痛いわ」

一方「……だな。ほら行くぞ番外個体」

番外「次どこ行く?」

一方「オマエが行きたい所でいい」

番外「どれにしっよっかなぁ〜」

心理「ほら、貴方も……って何並んでるのよ!?」

垣根「あ?2週目に決まってんだろ」

心理「決まってないわよ!ほら早く行く、このメルヘン馬鹿!」

垣根「心配するな、自覚はある」

心理「自覚なんてどうでもいのよ!早くしないと電源落とすわよ!?」

垣根「あぁはいはい、分かりましたよっと」
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:37:40.95 ID:i9qFvv8Go
垣根「で、次はどこ回ろうか?」

一方「何自然な成り行きで混ざってンだよオマエは!?」

番外「ミサカたちはここに行くんだよ」

垣根「へぇ〜、3Dのやつか。いいチョイスだ」

一方「オマエは付いて来ンなよ」

垣根「いいじゃねぇか。ダブルデートと行こうぜ!」

一方「行かねェよ!」

番外「ミサカは別にいいよ?多いほうが楽しそうだし」

垣根「だろ?」

一方「はァ……。次だけだかンな」

垣根「やりぃ!」

番外「ここは人気だから早く行かないと!」ピュー

垣根「なら早速行こうぜ!」ピュー

一方「……」

心理「何だかごめんなさいね。ふたりの時間を邪魔しちゃって」

一方「いや……。もォどォでもいいわ」
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:40:02.18 ID:i9qFvv8Go
お姉さん「只今30分待ちとなっておりまーす」

垣根「おっし、今日はそれほどまだ混んでなかったな」

番外「いつもはもっと凄いの?」

垣根「ここのアトラクションは学園都市の技術提供で作られたもんだ。休日は凄いぜ?」

番外「3Dってただ飛び出て見えるだけって聞くよ。ミサカは初めてだからよく分からないんだけどね」

垣根「外の技術と違うのは、視覚だけじゃなく聴覚とか五感にも働きかけるところだな」

垣根「……しかも、俺たちは座ってるだけでいい。昔は立体眼鏡とかあったらしいが、そんな物は必要ねぇ」

番外「何それすげええぇぇ!!」

一方「はァ、はァ……。やっと追いついたぜェ……」

心理「全くもう、先を急ぎ過ぎよ」
806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:42:27.01 ID:i9qFvv8Go
番外「30分待ちだって、どうする?」

一方「どうするって、待つンだろ?」

垣根「ちょっと寒いな……。俺が何か温かいもん買ってきてやるよ」

番外「じゃあ、ミサカはカフェオレがいい」

心理「紅茶をお願い」

一方「コーヒー。ブラックだ」

垣根「みんなホットでいいんだな?んじゃちょっくら行って来るわ」

一方「……垣根ってあンなに丸かったか?」

心理「いつもあんな感じよ?」

番外「うー……寒っ」

一方「ほらよ、これでも着てろ」
807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:48:45.77 ID:i9qFvv8Go
番外「……あ、ありがと。でもあなたは寒くないの?」

一方「ていとくンが戻って来るまでだろォが。気にすンじゃねェよ」

番外「でも……」

一方「あァ?次はマフラーまで寄越せってかァ?」

番外「でも寒いでしょ?だから、手くらい繋――」

一方「お、前進んだな。突っ立ってないで行くぞ」ギュッ

番外「あっ……」


心理「あら……?」

心理(…………気のせいよね。一昨日の明後日でそんな事……)
808 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:51:03.96 ID:i9qFvv8Go
入場

一方「どこに座るンだ?」

番外「やっぱ前でしょ!」

垣根「いや、真ん中よりちょっと前くらいでいい。あと通路側な?」

心理「ここは映画館じゃないのよ?」

一方「まァ座れればいいけどよォ」

番外「ミサカはここにしよーっと!」

一方「よっこらせっと」

垣根「なら俺は一方通行のとーなりっ」

一方「ンで隣に座るンだよ」

垣根「いいじゃねぇかいいじゃねぇか!心理定規は通路側がいいんだろ?」

心理「そうね、ありがとう」
809 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:55:11.60 ID:i9qFvv8Go
                      ・
                      ・
                      ・

『今ならまだ間に合う!スカイネットを停止しなさい!』

バシューン! ドドドドド!!

番外「おぉ……」

一方「迫力あンじゃねェか……。この硝煙も偽物なのか?」

垣根「あぁ、脳に錯覚させてんだ」

『ママ!逃げてぇ!』

『早く隠れなさい!』

『何なのよあれはあぁぁぁ!!』

ブォォォォォン

番外「っ!!何か出てきたぁぁぁ!?」

一方「お、おおおお落ち着けェェ!ただの3Dだァァァ!!!」
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/17(木) 23:58:12.13 ID:i9qFvv8Go
『ジョン・コナー……サラ・コナー……』

番外「ひいいぃぃぃぃぃぃぃぃ!!!」ガシッ

一方「おィ掴むンじゃねェ!!!」

番外「ミサカを置いてかないでぇぇぇ!!」

一方「はァァ!?」

垣根(やべぇ、こっち見てるほうが楽しい)

心理「」

垣根「こっちは放心してやがる…し…。まだ始まったばっかなんだかなぁ」

ズドドドドドドド!!! ドガッシャァァァン!!!

一方「うおォォォ!!反射反射ァァァ!!!」カチカチカチ

番外「馬鹿!反射したらミサカに当たるってのおお!!!!」
811 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:01:06.18 ID:7vyUEw3mo
『何だアレは!?タイムホール!?』

ビビビビビビビ!!!!!

番外「ミサカ飛ばされるうううぅぅぅぅぅうう!!!嫌あああああ!!!」

一方「異空間はやめてくれェェェ!!!ンなの反射できねェだろおがァァァ!!!!」

心理「」

垣根「心理定規さーん?」ペチペチ

ブロロロロロロ...... デデンデンデデン!チャラララ〜ラ〜ララ〜♪

『死にたくなければこい!』

一方「ヒィィィロォォォォ!!!」グワッ

番外「ミサカ助かったの……?ミサカ生き残れるの!?」ドキドキ

垣根「……もうどっちが見世物なのか分からねえ」

心理「」
812 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:04:35.05 ID:7vyUEw3mo
                      ・
                      ・
                      ・

一方「……やっぱ学園都市製はやべェわ」

番外「今でも心臓がドキドキしてるよ……。まだ足がフラフラする……」

一方「最初からクライマックスだったぜェ……」

垣根「俺はお前らがいつ暴れるかドキドキしたわ……」

心理「」ポー

番外「……心理定規は大丈夫なの?」

垣根「慣れねぇもん見せちまったな。ちょっと休ませたほうがいいか」

一方「ならここでお別れだ」

番外「また後でね、ばいばい」

垣根「おぉ、じゃあな」
813 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:06:10.69 ID:7vyUEw3mo
一方「俺たちもちょっと休むか?」

番外「うん。ミサカも少し休みたい、かも……」

一方「……汗かいてるな。顔が白いぞ?」

番外「頭がグルグルするぅ……」

一方「ちっと脳が興奮してンのか。ン……あそこに喫茶店があるな。そこでいいか?」

番外「うん……」

一方「歩けるか?」

番外「ひゃひゃ、ミサカがそんなにひ弱なワケないって……」

一方「思いっきり千鳥足じゃねェか。ほら、手ェ貸せ」

番外「はぁい……」
814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:12:00.53 ID:7vyUEw3mo
喫茶店

一方「オマエはここで座ってろ」

番外「あいあぁい……」グデー

番外「あぁだりぃ……目がグルグルするぅ……。ミサカにゃちょっと刺激的過ぎたかな……?」

番外「何か幼いお子様は〜、とか書いてあったし……。ミサカは0歳だけどさぁ……」

不良A「ねーねー、君ぃひとり?」

番外「……?」

不良B「俺たちとお茶しない?」

不良C「顔色悪いね?どうせなら俺らが看てあげよっか?」

番外(……そっか、これがナンパってやつかぁ。いざ遭ってみるとウザいったりゃありゃしないね……)

番外「……邪魔、どっか行ってよ」
815 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:13:15.49 ID:7vyUEw3mo
不良A「あちゃー!邪魔って言われちゃったよ」

不良B「ツンデレってやつじゃね?」

番外(まぁ、ちょっと驚かせばいっか)

番外「ミサカに触ると怪我するよ……」

不良B「おー怖。実は私、超能力者なんですーってかぁ?」

不良C「それはねーよ。あんな化け物は塀の外からは出らんねーんだからなぁ!」

不良A「そんなら触ってみようぜ!ターッチ!」

番外(……こいつら馬鹿じゃねーの?仕方ないから死なない程度に――)

番外「…………あ、あれ?」

不良A「ほら、何ともねーじゃん!」

不良B「ねーちゃんみたいな気の強いタイプも俺は好きだぜ?」

番外(演算が……できない……?)
816 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:14:32.34 ID:7vyUEw3mo
不良C「結構いい身体してんじゃん?」

番外(そっか……。頭が働かないんだ……)

番外「う……ぁ……」

一方「……おィ、連れに何してンだ?」

不良B「あぁ?誰だお前」

番外「あくせら、れーた……・?」

不良A「うっひょう!こっちも綺麗じゃん!」

一方「おィ」

不良C「AはV系好きだからなぁ。でもペッタンコだぜ?」

一方「……おィ!コイツに何やってンだって聞いてンだよ、三下がァ!!!」

不良B「あ、俺らとやるっての?」

不良C「障害者が勝てるはずねーだろ!」

不良A「お前から見せもんにしてやんぞ!」
817 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:15:51.07 ID:7vyUEw3mo
一方「……番外個体、演算補助は戻ってンな?」

番外「あぁ……うん……」

一方「…………ブッコロス」カチッ

不良A「おらぁ!」

不良B「出た!Aのストレート!」

不良C「流石元ボクサーだぜ!」

一方「……」ニヤッ

ベキッ

不良A「ぐわああっ!」

一方「ハッ、そンな右手じゃ俺には触れられねェぜ?」

一方「……コイツらに手ェ出す奴はなァ!例え、それがヒーローだとしてもぶっ潰すって決めてンだよおおおおォォォ!」

不良C「このやろおおおおおおおお!!!」
818 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:17:49.66 ID:7vyUEw3mo
                    ・
                    ・
                    ・

不良共「ひぃぃぃぃ逃げろおおおお!!!」

一方「……ったく、持ってきた飲みもンが台無しだァ」

番外「そんなに暴れてお店には傷ひとつないって何……?」

一方「店よりも先にオマエの心配だろォが。それに、俺は手は出してねェ。反射しただけだ」

番外「店員さんには何も言われてないけどさぁ。……どうすんの?ミサカの飲み物は?」

一方「また注ぎ直しだなァ。それより大丈夫か?」

番外「能力が使えないくらいに大丈夫」

一方「全然問題ありだろォが……。何か他に欲しいもンはあるか?」
819 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:19:51.71 ID:7vyUEw3mo
番外「……ソフトクリーム」

一方「寒いのにかァ?暖かいもンにしろよ」

番外「じゃあ、ミルクティーとソフトクリーム」

一方「どうやってもソフトは外さねェのか……。分ァった、今度はすぐ戻る」

番外「本当にすぐ帰ってきてよ?」

一方「あァ」カツカツ

番外「…………」ポー

一方『……コイツらに手ェ出す奴はなァ!例え、それがヒーローだとしてもぶっ潰すって決めてンだよおおおおォォォ!』

番外「コイツら、ねぇ……」
820 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:23:32.11 ID:7vyUEw3mo
 分かってる。

 ミサカだって分かってる。

 あの人はミサカだけじゃない。最終信号も他の妹達も護ってくれてる。
それが罪滅ぼしだろうと、贖罪だろうと何だっていい。こうやって傍にいて、話しかけてくれるならそれでいい。

 さっき、あなたが叫んでくれた時、ミサカは嬉しかったんだよ?

 でも、今はちょびっと悲しい。というか、ちょびっと寂しい。

 あなたはミサカだけの王子様じゃない。

 あなたはミサカたち全員の騎士様なんだよね。

 ミサカはその中のひとつでしかない。分かってる。

番外「でもね、あの時だけは『コイツら』じゃなくて、『コイツ』って叫んで欲しかったかな……」
821 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:28:29.74 ID:7vyUEw3mo
 頭が重い。目が霞む。冷や汗が止め処なく頬を伝う。

 身体の調子が悪いと、とことん思考がネガティブになっていくんだなぁ……。

番外「あぁ、ダルい……」

 肝心の問題も分からない、途中式も分からない。そんな答えを探しても意味がないか。

 ミサカは考えるのを止めて、ソファーに背中を預けた。

 空気は冷たいけど、あの人のコートとマフラーのお陰で寒くはない。ったくもぅ、暖房はどうなってるんだよ。

 あの人の、一方通行の匂いがした。なんで、この匂いはミサカを落ち着かせるんだろう? 昨日もそうだったなぁ。
 
 そっと窓の外を見上げる。あれは羊雲かな? 空はどこまでも広くて青くて、アトラクションの音やみんなの声も全部まとめて優しく包み込んでるみたいだった。

 ――昨日の布団と同じだ。昨日のあの人と同じだ。

 外は寒いけど、ガラス越しの光は暖かい。まるであの人みたいだ。
822 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:31:21.12 ID:7vyUEw3mo
 もうちょっとしたら暖かくなって、綺麗な花が咲くんだろう。

 暖かくなったらどんな服を着ようかな。冬服はゴワゴワしててあまり好きじゃないんだよね。

番外「あ、小鳥……」

 パラソルの上には2匹の小鳥が仲良く囀っている。つがいかな?

番外「あ〜あ、行っちゃった……」

 飛び立つ小鳥を見届けてから、目を閉じて横になる。ちょっとだけ楽になった。上質な皮でできたソファーは、寝てても全然負担にならない。

番外「まだかなぁ……」

 ミサカは春という季節を知っていても、どんなものなのかは見たことがない。見たことがあるのは冬だけ。

 春が来るのはまだ先だけど、今から楽しみだ。あと何日寝たら春はやって来るんだろう?

番外「まだ来ないのかなぁ……」

 ぺとり、と、おでこに何か暖かいものが触れた。
823 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:33:40.06 ID:7vyUEw3mo
番外「んー?」

 目を閉じてるからミサカには分からない。だけど、何だがお湯っぽい。目を開けると、視界はそれで真っ白だった。

一方「待たせたな」

番外「すぐ戻るって言ったじゃない。これは何?」

 ミサカはそれを手で掴む。ホカホカして暖かい。タオル……?

一方「おしぼりだ。これで汗でも拭け」

 おかえり――

 本当はそう言いたかった。でも、そんな事を言ったら負けな気がした。だから言わない。
ちょっと看病っぽい事をしたら落ちると思ったら大間違いだ。ミサカはそんな尻軽な女じゃないんだぞ。

 

 ――でも、まぁいっか。
824 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:35:15.84 ID:7vyUEw3mo
番外「ソフトクリームは?ミルクティーは?」

一方「先に落ち着いてからにしろ。慌てなくても逃げねェよ」

番外「溶けちゃうよ」

一方「こン寒い中溶けるか」

番外「じゃあ先に紅茶飲む」

一方「起きて大丈夫か?寝てたンだろ?」

番外「もういいよ。汗かいて喉乾いちゃった」

一方「その前に頭向けろ。ちょっと見てやる」

番外「ふぇ?」

一方「さっきの3Dで脳が過剰反応したんだろォから、ホルモンが乱れてねェか見てやるっつってンだよ」

番外「できるならさっきやってくれたらよかったのに」
825 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:36:36.02 ID:7vyUEw3mo
一方「あンな人混みの多い場所でできるかっての。ほら」

番外「ん……」

一方「…………大分落ち着いたみてェだな。これなら操作するまでもねェ」

番外「アイスは?アイスはどこ?」

一方「戻ったと思ったら、今度は食い意地が張ってきやがったぜ」

一方「……どっちがいい?」

番外「どっちも」

一方「どっちかひとつにしろ」

番外「んー、こっちのバニラがいい」

一方「ンんじゃ、俺はチョコレートだな」
826 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:38:16.04 ID:7vyUEw3mo
                            ・
                            ・
                            ・

一方「おィ、溶けてきてンぞ」

番外「おおっ!?」

一方「上のほうだけ気にしても、コーンの下からも垂れてくるもンだからなァ」

番外「どうするどうする、ミサカはどうしたらいいの!?」

一方「ちょっと待て、ティッシュで下を包めばいい。ほら」

番外「ん、ありがと。って、あなたのも垂れてるよ?」

一方「おォ!?」

番外「あひゃひゃひゃ、自分の分くらいちゃんと見てなって!」

一方「オマエが危なっかしくて気にしてらンねェんだよ」

番外「ふぅん?」

一方「よく見たらオマエ、口ン周りベトベトじゃねェか。みっともねェから拭け」

番外「拭けって言われてもミサカの手はベタベタだよ」
827 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:39:08.45 ID:7vyUEw3mo
一方「あァもォ、!世話の焼ける奴だな。チッ、ちょっとコレ持ってろ」

番外「そっちのアイスもくれるの?」

一方「違ェよ。……顔こっち向けて顎を上げろ」

番外「何……んんっ!?」

一方「じっとしてろ」グイグイ

番外「むぐー!」

一方「あーあ、ハンカチがバニラ味になっちまったァ」

番外「舐めたらいいじゃん。うひゃひゃひゃ!ミサカと間接だよ?」

一方「舐めねェよ。俺にンな趣味はねェ……。あと、何で間接なンざ知ってンだよ」

番外「えぇっと、漫画?」

一方「オマエの情報源が怖ェわ……」
828 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/18(金) 00:51:31.93 ID:7vyUEw3mo
今日は終わり
やっぱり1日で終了はできなさそうです。あと1,2回の投下で遊園地編終了といこうと思います

何か思いっきり番外通行やってしまった…
カップリングは特にありませんて…思いっきりあるじゃないですかぁぁぁぁ
このままらぶらぶちゅっちゅに進展するには次スレが必要だ…

次は明日にでも。お疲れ様でした。ではでは
829 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/03/18(金) 00:52:21.35 ID:XKVw3KsR0
リアルタイム遭遇ktkr
まだ読み終わってないが>>1乙!!
830 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/18(金) 00:54:20.74 ID:re3UkOnPo


>このままらぶらぶちゅっちゅに進展するには次スレが必要だ…
私は一向に構わんッッッッッッッ!
831 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/03/18(金) 01:01:46.67 ID:h+im5BYAO


そしてハイテンション被り物ミサワさんリク拾ってくれてありがとう本当にありがとう
あまりの可愛さに命の危険を感じた
832 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/03/18(金) 01:07:01.86 ID:IAw8q48uo
心理「現実なんてそんなものよ。精神障害の頂点だもの」

何故かものすごく納得した
833 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) :2011/03/18(金) 01:54:23.54 ID:y7z823nco


USJ行きたくなってきた…
誰か連れてって…
834 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/18(金) 02:43:02.65 ID:1PZy7SSfo
>>833
女の子だったら考える
どっちにしろ今は仙台を脱出できないけど
835 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県) [sage]:2011/03/18(金) 09:17:14.63 ID:VSRgycXE0


俺は番外通行でイチャイチャちゅっちゅパンパンしてくれても一向に構わんよ?
836 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/18(金) 09:27:06.11 ID:SMLw9DYP0
素晴らしきかな
終始にやけてしまったぜ
837 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(USA) :2011/03/18(金) 11:50:19.73 ID:9pysd1VO0
OH・・・
なんと素晴らしき番外通行
萌え死ぬ
838 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/03/18(金) 13:12:07.98 ID:iuuUySeV0
あぁぁぁぁぁワーストたんちゅちゅ
839 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/18(金) 22:09:48.97 ID:tzG/6/lA0
忘れんなよ。番外通行も素晴らしいが
未元定規もいいじゃん
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:36:52.62 ID:1TzArALmo
帰りが遅くなったので、今日はちょこっとだけ投下。申し訳ないです
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:38:51.31 ID:1TzArALmo
                               ・
                               ・
                               ・

一方「そろそろ昼飯か。三下に連絡入れねェとな」

番外「えー、もう?」

一方「まだ時間はあるけどよォ。今から並んでも時間食うだけだろ」

番外「並ばなきゃいいんだよね!?じゃあミサカ、アレに乗ってみたい!」

ゴォォォォォ!! キャーーー!!!

一方「」

一方「ジェットコォスタァ……だと……」

一方「しかも何だァ……?360度回転してねェか……?」

一方「……なァ、あれは不味いンじゃ――」

番外「」イナイ

一方「ってまたいねェし!!!」

番外「ふたりお願いしまーす」

一方「もォやめろォォォォォ!!!」
842 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:42:54.43 ID:1TzArALmo
カラカラカラカラ..........

一方「」

一方「今日は厄日だ……」

番外「ふっふふ〜ん♪」

一方「高ェなおィ……」

番外「昇れ昇れ〜♪」

一方「クソがァ……。チョーカーに手が届かねェぞ……」

番外「足が浮いて超こえぇぇ!!!」

一方「全然怖がってねェだろ!不安煽ってンじゃねェ!」

カラカラカラ..........ピタッ

番外「……お?止まった」

一方「あ、死んだわ」
843 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:45:47.52 ID:1TzArALmo
ヒューーーーーーーーーン

番外「うひゃああああああぁぁぁぁぁ!!!!!」

一方「がああああァァァァーーーーっ!!!!!!」

グルングルン!

番外「きゃーきゃぁあああああ!!引っ張られるううううう!!!」

一方「ぐゥうおおォォォ!!!」

ゴォォォォォ!!!

番外「あひゃひゃひゃ!!ぶつかるうううぅぅぅ!!!」

一方「」

グィィィィィィ!!!

番外「おぉぉぉいい!何やってんのぉぉぉぉぉ?」

一方「」ブクブク
844 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:46:27.56 ID:1TzArALmo
                          ・
                          ・
                          ・

お姉さん「お疲れ様でしたー」

番外「ほぉぉぉぉ……」キラキラ

一方「」ゲッソリ

番外「今のは凄かったね!ぐいーんってなって最後はぐるんぐるんのぐわわわー!って!!」

一方「お、おォ……」

番外「……どうかしたの?何かいつにも増して真っ白だよ?何か真っ白青いって感じかな」

一方「ちょっと未元物質生産してきていいかァ……?うェっぷ」

番外「早く戻って来てねー」ヒラヒラ

一方「善処するわァ……」
845 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:47:36.15 ID:1TzArALmo
オロロロロロロロ.......

番外「ふふふ〜ん♪」

ゲコ太「……」チョイチョイ

番外「んー?」

ゲコ太「……」チョイチョイ

番外「おわっ!?ゲコ太だ!」

ゲコ太「……」コンニチハ

番外「あ、こんにちわ……」ペコリ

ゲコ太「……」フウセンドーゾ

番外「あっ、風船!ミサカのはさっき飛ばしちゃったんだよね」

ゲコ太「……」ヒトリ?

番外「うん?ミサカはひとりだけど、ひとりじゃないよ。あの人を待ってるの」
846 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:49:11.71 ID:1TzArALmo
ゲコ太「……」アノヒト?

番外「そう、あの人。今お手洗いに行ってるんだよ」

ゲコ太「……」パパ?ママ?オトモダチ?

番外「うんにゃ。違うよ」

ゲコ太「……」ジャア、コイビト?

番外「ミサカはそういうのは分からないけど、そんなんじゃないよ」

ゲコ太「……」ウーン....

番外「うーん……何なんだろうね?」

ゲコ太「……」アタマ、ソレハナニ?

番外「コレ?コレはピョン子だよ。さっきお店で買ったんだぁ!」

ゲコ太「……」ナカーマ!ハグハグ

番外「おぉ!?」ハグハグ
847 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:50:26.41 ID:1TzArALmo
一方「……何やってンだァ?」カツカツ

番外「見てほら、ゲコ太だよ!」

ゲコ太「……」コノヒト?

番外「そう、この人を待ってたの」

一方「何だコイツは?」

番外「だからゲコ太だって」

ゲコ太「……」コンニチワ

一方「あァ?……おゥ」

ゲコ太「……」フウセンアゲル

一方「そりゃどーも」

ゲコ太「……」アレ?ソレハ?

一方「……何だァ?」
848 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:52:13.15 ID:1TzArALmo
ゲコ太「……」ホラ、ボクトオンナジ

番外「頭に付けてるやつが同じなんだってさ」

一方「そォいや、コレもゲコ太っつーヤツなンだったなァ」

ゲコ太「……」ナカーマ!ハグハグ

一方「おあァ!?離せェ!!」ジタジタ

番外「ぎゃははははは!!!」

一方「見てねェで剥がすの手伝えェ!!!」

番外「うん、写真撮ってからねー」パシャパシャ

一方「やめろォォォ!!!」

ゲコ太「……」キミモオイデ

番外「ミサカも?っとーぅ!!」ダキッ

一方「うがァァァ!!!」

番外「わーい!ゲコ太ー!!」

ゲコ太「」イイコイイコ
849 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:53:20.92 ID:1TzArALmo
垣根「……」ジー

心理「何見てるのよ?」

垣根「……何でもねぇ」

心理「まさか、あなたも抱いて欲しいんじゃないわよね?」

垣根「…………行っていいか?」

心理「」

ケロヨン「……」オヤ?

垣根「……いいよな?」

心理「……もう勝手になさいな」
850 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:54:38.56 ID:1TzArALmo
ケロヨン「……」アクシュアクシュ

垣根「おぉぉ!俺はケロヨンと握手したぞ!もう一生手は洗わねぇ!!」

ケロヨン「……」アクシュアクシュ

心理「私も?……えぇ」

垣根「よしハグるかああ!!!」ガバッ

ケロヨン「……」ヨシコイ!ハグハグ

心理「…………」

心理「……あの……私も抱っこして貰ってもいいかしら……」

垣根「」

垣根「……えっ?」
851 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 00:58:21.13 ID:1TzArALmo
ケロヨン「……」オイデオイデ

心理「…………」トトトト

ケロヨン「……」ハグハグ

心理「……んっ」ギュゥ

垣根「……俺だってまだハグした事ないのに。やっと手を繋げたとこなのに……」プルプル

垣根「テンメエェェェ!!心理定規から手を離しやがれえええ!!!!」

ケロヨン「……」カモンカモン

垣根「今すぐその着ぐるみの中拝んでやるわあああぁぁぁ!!!」

心理「邪魔しないで」ポチッ

垣根「あbbbbbbbbbb」ズシャッ

ケロヨン「……」ダイジョーブ?

心理「すぐ元に戻るわよ。……だから、もうちょっとだけ抱っこしてていいかしら」

ケロヨン「……」オkオk
852 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 01:00:38.72 ID:1TzArALmo
番外「あ、また心理定規にていとくんだ!それにケロヨンまで!?」

心理「楽しい事してるのね?」

一方「楽しかねェよ!離せェ!!」

ゲコ太「……」ハナサナイヨ?

ケヨロン「……」ア、オツカレサマーッス

番外「丁度いいや、ミサカたちを撮ってくれないかな?」

垣根「おっ?俺も入れ――」

心理「じゃあ撮るわよ?」

一方「離せってンだろォォォ!!!おィ垣根ェェェ!!!!」ジタジタ

ゲコ太・ケロヨン「……」ロックロック

番外「ぴーす!」

一方「クソがァァァ!!」

パシャッ パシャッ

垣根(俺も一緒に写真撮って貰いたいなぁ……)
853 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 01:12:55.99 ID:1TzArALmo
短いほのぼのしかありませんでしたが、今回はここまで
今日の夜にまた投下します

次回からまた番外通行MAXで行くつもり。もう引き返せないところまで書いてしまった…これが一方通行か

※本来のUSJとここの遊園地は別物です。一部存在しないものがありますのでご了承くださいませ
854 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/03/19(土) 01:18:46.37 ID:IQcw43E00

855 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/03/19(土) 01:30:15.02 ID:dmhR0Kuho
ていとくんをたすけてあげて
856 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県) [sage]:2011/03/19(土) 09:49:02.93 ID:jOYQ9MvI0
>>1

番外通行で浴衣プレイマダー?
857 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大分県) [sage]:2011/03/19(土) 12:55:44.23 ID:XTIusLCK0
何このなごむていとくん
858 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:03:46.29 ID:1TzArALmo
では投下です
859 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:06:05.17 ID:1TzArALmo
                      ・
                      ・
                      ・

一方「って、もォ時間じゃねェか。三下から連絡は……」

番外「あ、電話番号知ってたんだ」

一方「オマエが飛び出した時に交換された。無理やりになァ?」

番外「いいじゃん。電話帳が増えてさ」

一方「……着信履歴がぱねェ」

番外「マナーモードにしてたの?って何これ、名前で登録してあげなよ。番号だけって……」

一方「あァ?電話帳なンざ分かりゃいいンだろ?」

番外「最終信号も似たようなもんだったけどさぁ。やっぱりそれは変だよ?」

一方「そォかい。…………チッ、全然繋がらねェ。アイツは何やってンだァ?」
860 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:10:48.56 ID:1TzArALmo
その頃

上条「携帯が産業廃棄物になってしまった……。不幸だ」

土御門「何やってんだにゃー」

姫神「まさか。あんなに水が激しかったとは」

青ピ「カミやん、それよりもふたりはどうするんや?」

土御門「カミやんしか番号交換してないぜよ?」

上条「探すつったても、この広さじゃあなぁ……」

青ピ「無理に探し回らんでもいいんちゃう?ひとりやないんやし、気楽にやってるやろ」

土御門「そうだぜい。目の前でいちゃられるコッチの身にもなってみろおお!!!」

姫神「女の子同士で?えっ?」

上条「……そうか?まぁ、途中で会うかもしれないしな。最悪でも、帰る頃にゲートで待ってればいいだろ」

土御門(奴の番号なら知ってるんだけどにゃー。……面倒だし、切っておくか。リア充死ね)

上条「土御門?」

土御門「悪い。携帯の充電が切れちゃったぜよ〜」
861 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:13:29.74 ID:1TzArALmo
                      ・
                      ・
                      ・

一方「くそっ、土御門にも繋がらねェ……」

番外「どうする?」

一方「まさか……俺は子守りを任されたのか……?」

番外「ん?」

一方「どォすっかなァ……」

番外「ミサカ、みんなと一緒になるまでお昼抜きとか嫌だよ」

一方「我慢しろ、とか無理か……?」

番外「うん、無理」

一方「……アイスでも駄目か?」

番外「駄目」

一方「はァ……近くに何か食うとこあるか?」

番外「やりぃ!ちょっと待ってね〜っとぉ」

一方(三下ァ……あとで覚えてろよ)
862 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:17:27.11 ID:1TzArALmo
at レストラン

一方「何だ、この幻想的なレストランは……」

番外「スヌーピーです」

一方「……本当にここで食うのか?」

番外「うん」

一方「まァ、中は普通に違いねェ。入ンぞ」

ウィーン

番外「おおぅ……」

一方「…………何じゃこりゃあァァァァ!!!?中も変な犬っころだらけじゃねェか!!」

番外「変な犬っころじゃない!スヌーピイィィー!」

一方「俺ァこンなとこで食べるなンざごめンだからなァ!」

番外「やだ!ミサカもう歩けない!ここで食べたい、ここで食べるぅ!!」

一方「駄々こねてンじゃねェ!他行くぞ、他ァ!」
863 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:18:56.43 ID:1TzArALmo
店員「いらっしゃいませ、おふたり様ですか?」

番外「うん、ふたりで」

店員「禁煙席でよろしいですか?」

番外「それでお願いしまぁす」

店員「ではこちらへどうぞ」

番外「はーい♪」スタスタ

一方「思いっきり歩いてンじゃねェか……。クソったれェ……」

                         ・
                         ・
                         ・
864 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:20:24.12 ID:1TzArALmo
一方「……コーヒーカップまで犬っころかよ」

番外「ひゃふぁふぁすふーひーふぁっふぇは」モグモグ

一方「はィはィ、スヌーピーですねェ。あと、口のソースをどォにかしろ」

番外「んぐっ、そのカップなら隣のショップに売ってるみたいだよ」

一方「いるかよ。誰がこンなンで飲むかっての」

番外「何の味っ気もないカップよりマシだと思うけどなぁ」

一方「俺がコレで飲ンでるのを想像してみろ。見れたもンじゃねェぞ」

番外「うひゃひゃひゃひゃ!家庭的でいいんじゃないかな?」

一方「家庭的になる謂れはねェよ。ンなくだらねェ事言ってねェでさっさと食え」

番外「えー、ミサカはもうちょっと居たいなぁ」

一方「俺の身が持たねェよ……。頼むから……」
865 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:22:15.43 ID:1TzArALmo
番外「じゃあお店によって行こうよ」

一方「それじゃ、あンま変わってねェよ」

番外「お土産に丁度いいのが売ってるかもしれないよ?」

一方「そりゃ売ってるだろ。オマエが行きてェだけじゃねェのか?」

番外「なっ!?」

一方「ほらな、すぐ顔に出る。行きたきゃ素直に行きたいと言えばいいンだよ」

番外「……行きたい」

一方「駄目ですゥ」

番外「はぁぁぁぁ!?ちゃんと行きたいって言ったのに!?」

一方「冗談に決まってンだろ。行きたいンなら早く食え」

番外「もう!驚かさないでよ!!」ムグムグ

一方「小さな口なのによくそンなに入るもンだなァ……」

番外「むぐむぐむぐ」
866 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:25:01.03 ID:1TzArALmo
一方「だからってな、そンなに急いで食うと――」

番外「むぐっ!?むーむー!!」

一方「喉に詰まって……。はァ、遅かったか」

番外「んむー!!」ドンドンガチャン

一方「おィ!グラス倒れてンぞ!……ほら、先に水だ!」

番外「んっ!!」バッ

一方「それは俺のコーヒーだぞ!?」

番外「」ゴッキュゴッキュ

番外「っぷはぁ。……何コレまっじいいぃぃぃぃ!!」

一方「あァ、俺の……」

番外「何でコーヒーなんか飲ませるのさ!?」

一方「俺が水を渡す前にオマエが勝手に取るからだろォが!」
867 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:28:00.70 ID:1TzArALmo
番外「もういい……ちょっとジュース注いで来る……」

一方「俺のコーヒーは?」

番外「自分で入れてきたらいいじゃない」

一方「あァ?オマエが飲んでテメェで入れろってかァ?」

番外「ミサカだって好きで飲んだワケじゃないもーん」

一方「オマエには責任感ってのがねェのか」

番外「うん、ない」

一方「……さっさと注いで来い」

テテテテテ......

一方「はァ、俺も注いで来るか……。その前にこれを拭かねェとなァ」チラッ

一方「……間接、ねぇ」
868 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:30:47.38 ID:1TzArALmo
アリガトウゴザイマシター

一方「……なァ、ショップはあっちだろ?」

番外「その前にこっち」

一方「……まさか」

番外「その前にこれでしょ」

一方「これはメリーゴーランドよりひでェぞ……」

番外「ここに来たのなら行くっきゃないでしょ!」

一方「……俺だけ外で待つってのは?」

番外「だぁーめっ♪あなたはミサカと一緒にいないと駄目なんだからね?」

一方「」
869 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:32:36.24 ID:1TzArALmo
                       ・
                       ・
                       ・

番外「うわぁ……スヌーピーがいっぱいいる!?チャーリーにサリーもいるよ!」

一方「……何だこの世界は」

一方「……俺は何でここにいるんだ?」

一方「……俺はこの世界にいるべき存在じゃねェ」

垣根「ここは俺のいるべき世界だ……」

一方「ま た オ マ エ か」

垣根「見ろよ。まさにネバーランドだぜ……」

一方「何で三下じゃなくオマエと会うンだよ……」
870 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:34:09.12 ID:1TzArALmo
垣根「お前が俺を求めているからだろ?認めろ、俺無しじゃ生きていけないってな」

一方「誰がオマエ無しだと生きてけねェンだおらァァァ!!!」

女の子「」ビクッ

垣根「何してんだ。びっくりさせちまっただろぉが」

垣根「ほら、大丈夫か……?怖かっただろ?よしよぉし」

一方「す、すまねェ……」

女の子「……」トトトトト

垣根「楽しいからって、ママから離れんなよー!」

心理「やけに扱いが上手いのね」

垣根「……あんな子は笑っていりゃいいんだよ」
871 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:36:32.25 ID:1TzArALmo
番外「あ、またていとくんだ。これで何度目かな?」

垣根「おぅ、また会ったな」

番外「何でここに?」

垣根「一方通行が俺に会いたいんだとさ。運命って怖いよな」

一方「何でそォなる」

心理「正直に言いなさいよ。実は跡をつけてました、って」

一方「オマエなァ……ストーカーか?1日で3度も会うなンて偶然じゃねェぞ」

番外「うわぁ……」

垣根「断じて違うぞ!俺はみんなで遊園地を回りたいだけだ!」

心理「ダブルデートをしてみたいだけでしょうが」

一方「何でそこに拘るンだよ……。そもそも、デートじゃないだろ」

番外「んにゃ、立派なデートだよ」

一方「はァ?」

垣根「そうだそうだ!俺はダブルデートがしたいっ!」
872 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:37:58.00 ID:1TzArALmo
一方「だから、何でしたいんだよ」

垣根「響きが格好いいじゃん?」

番外「え?それだけ?」

心理「この人、彼氏いない歴=年齢なのよ」

垣根「心理定規ぉぉぉ!?それは言うなって言ったろおお!?」

一方「クカカカカカ!その格好で童貞かよ、ていとくゥゥゥゥン?」

番外「何言ってんの。あなたもでしょ?」

一方「」

垣根「ざまぁぁぁぁ!!お前は俺の事言えねぇんだ!?」

心理「……あなたが言っても傷の舐め合いよ?」

垣根「あ、そうだったな」
873 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:39:00.79 ID:1TzArALmo
番外「まぁ、そんな事はどうでもいいんだけど。早く遊ばないと全部回りきれないよ!」

一方「……最初から全部は無理だろ。ってかなァ、ていとくンが童貞だろォと俺には関係ねェンだよ」

垣根「はぁぁぁぁ!?お前らも同類だろおおが!!」

番外「ウルサイ、どうていとくん」

心理「……ぷぷっ」

一方「いいねェいいねェ、どうていとくンか。最高に愉快なネーミングじゃねェか」

垣根「どうか、ていとくんでお願いします……」

                       ・
                       ・
                       ・
874 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:42:32.91 ID:1TzArALmo
一方「見ろよ、やっぱりショップもガキばっかじゃねェか……」

番外「スヌーピーかっわいいー!」

垣根「やっぱハハッ、よりもコッチのほうが可愛いぜ!」

心理「このヌイグルミ、あとで買おうかしら……」

垣根「お前もピーナッツ好きだったんだな」

心理「小さい頃集めてたのよ」

番外「今度見せて!」

心理「いいわよ、遊びに来る?」

番外「いいの!?やったぁ!」

垣根「俺も俺も!」

心理「あなたは駄目」

垣根「……ガーン!」

一方「…………順応してねェのは俺だけかァ?」
875 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:45:11.76 ID:1TzArALmo
番外「このマグカップも可愛いー!」

心理「それならこのお揃いのもどうかしら?」

番外「おぅ?そんなのもあるんだ!?」

垣根「見ろよ、この財布良くないか?ブランド物じゃなくても良いのがあるんだな!」

番外「それって男物でしょ?ミサカはコッチかなー」

一方「……こンなンのどこがいいンだか」ヒョイ

一方「………………」

一方「……まァ、このTシャツは悪かねェな」

番外「んんー?そのシャツ気に入ったのかな?」

垣根「そんなの着るのか?」

一方「っ!?」ビクッ
876 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:46:30.69 ID:1TzArALmo
心理「私は結構いい線行ってると思うわよ?」

一方「だよなァ!」

番外「へぇ〜?それは誰に買ってあげるのかな?最終信号に?」

一方「そ、そォだ」

垣根「それ、男物だろ。サイズ的に考えて」

心理「自分用よね、これ」

番外「あひゃひゃひゃひゃ!隠さなくても分かってるっての!!」

一方「」

心理「ちょっと上から重ねてみたらどうかしら?」

垣根「それはいいな」

番外「どれどれー?」

一方「」
877 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/03/19(土) 23:48:29.46 ID:MFePK8cpo
心理「この人、彼氏いない歴=年齢なのよ」

心理定規のお茶目さがマッハでヤバイwwwwww
878 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/19(土) 23:49:04.00 ID:RbmFG7ajo
ダークマタアッーー!・・・
879 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:50:09.19 ID:1TzArALmo
垣根「……何か、ちょっと違うな」

心理「肌が白いから、黒は難しいわね。スヌーピーらしくないわ」

番外「じゃあ、これはどう?」

心理「うーん……これならさっきのほうが……」

垣根「それなら、このウッドストックはどーだ!」

一方「おィ……」

番外「白に黄色ってのはどうかと思うよ?」

垣根「そうか?このデザイン、俺は好きだな」

心理「単色よりも、カラフルなほうが似合うかも知れないわね」

番外「ミサカ、一方通行に合いそうなのちょっと探してくる!」

垣根「俺も手伝うぜ!」

一方「おいィ……」

心理「あなた、モデルになったらどうかしら?着せ甲斐があるわ……」

一方「……おいィ」
880 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:54:47.17 ID:1TzArALmo
                       ・
                       ・
                       ・

一方「結局俺が全部払うのかよ」

番外「あなただって買ってたじゃない」

一方「Tシャツだけなァ」

垣根「あと、コーヒーカップな!」

一方「アレを入れたのお前だったのか!……買っちまったけどよォ」

番外「えっ?あなたが選んだんじゃないの?」

一方「選ぶかァ!!」

心理「ちょっと重いわね……」

垣根「どら、持ってやるよ」

心理「あら、ありがとう。最近優しいのね」

垣根「そうか?」
881 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:55:59.36 ID:1TzArALmo
番外「ミサカも重ーい」

一方「指が食い込んでンぞ。……はァ、そっち持ってやる」

一方「…………おィ、ちょっと待てよ。まだ乗るやつあるンだろ?呑気に買い物していいのか?」

垣根「……」

心理「……」

番外「……あ」

一方「どォすンだよ……。こンなに持ったまま回れンのか?」

垣根「未元物質で何とか……」

一方「なンねェよ!!圧縮したら元に戻すの大変だろォが!!!」
882 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/19(土) 23:59:09.02 ID:1TzArALmo
番外「どこかにロッカーとかないかな?」

心理「マップに載ってないかしら……」

一方「だから計画くれェ立てろって……」

垣根「お前も買い物してただろ。俺たちみんな同罪だ」

一方「……はァ」
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                          ・
                          ・

番外「近くて助かったね!」

心理「本当、一時はどうなるかと思ったわ」

一方「見つからなかったらどォしたンだよ……」

垣根「圧縮圧縮!スヌーピーを圧縮ぅ!」

一方「しねェよ!ンな事したら可哀想だろォがァァァ!!!」

 ※実際のUSJには、ロッカーや荷物預かりサービスはありません。大きな買い物は最後にしましょう。ビリビリ!
883 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:00:47.46 ID:x26sOFzPo
垣根「なぁ、俺は今からジュラシックに行きたいんだが……どうだ?」

番外「ミサカたちはまだ行ってなかったね」

一方「もォ同行する気満々だな」

心理「ごめんなさいね」

一方「いや、三下とも会えねェからもォいいわ」

垣根「そんな事もあろうかと、整理券を取っておいたのさ!これで並ぶ必要は無い、常識は通用しねぇんだ!」

番外「おおー!」パチパチ

一方「きちンと4人分持ってやがる……」

心理「整理券貰うためにわざわざ並んだのよ……」

一方「オマエもご苦労さンなこって……」

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                           ・
                           ・
884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:02:54.31 ID:x26sOFzPo
一方「どンなのかと思ったら、普通のボートじゃねェか」

番外「何だか探検みたいだね!」

垣根「垣根探検隊だな!」

心理「頼りない探検隊ね……」

番外「でも、LEVELだけは凄いよね。この探検隊」

心理「人間性のLEVELは低いけどね」

番外「ミサカは低くないよ」

心理「私だって」

番外「きっと他が平均点を下げてるんだ」

心理「そうよ」

垣根「よし、出発だぁ!」

一方「オマエが仕切ってンじゃねェ!序列的にここは俺だろォ!」
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:04:48.59 ID:x26sOFzPo
ドンブラコッコドンブラコ

番外「ここはジャングルかな?恐竜はまだ?」

一方「まだ始まったばかりだろ」

ウォォォォォン!! コンジョーッ!

番外「っ!?今の声は何?」

『時間。それは悠久の流れ』

垣根「何かそれっぽい事言ってんな」

番外「まだ?ねぇ、まだ!?」

一方「静かにしろ」

心理「あの大きな扉は何かしら?」

『ようこそ、ジュラシックパークへ!』

ゴゴゴゴゴゴゴ.......
886 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:06:09.87 ID:x26sOFzPo
番外「あ、開いた!」

一方「何があるンだァ……」

恐竜『グオォォォォォ!!!』

恐竜『オォォォォン!!!』

番外「きたあああぁぁぁ!!!」

一方「へェ、造りはいいンだな」

垣根「……」

心理「元気ないわね」

垣根「恐竜って全然ファンシーじゃねぇな」

心理「どんな想像してたのよ」

垣根「ピー助に決まってるだろ?」

心理「……」
887 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:07:46.41 ID:x26sOFzPo
バシャー! ゴガァァ!!

番外「ひゃああ!?」

一方「うォ!?いきなり出てくるなンざ卑怯だろ!」

垣根「第1位がビビってんのかよ!」

一方「ちょっと驚いただけだ。別にビビったわけじゃねェ」

心理「なら、その腕の中にいるのは誰なのかしら?」

一方「……あ?」

番外「……いい加減に離してくれないと動けないんだけど?」

垣根「やーいビビりー」ピョンピョン
888 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:09:02.41 ID:x26sOFzPo

ビー、ビー キンキュウジタイハッセイ、キンキュウジタイハッセイ

垣根「なぁおい……何かヤバくねぇか?」

番外「この工場に入っていくみたい……」

一方「あァ?これも演出だろォが」

心理「薄暗いわね……」

ギャォォーン カラカラカラカラ......

番外「……何か上がり始めたよ?」

心理「嫌な予感しかしないわ」

一方「こんな事、さっきもあった気がすンだが」

垣根「なんて惨状だ。一体ここで何が起こっているんだ……」

一方「お前だけのめり込み過ぎだろ……」
889 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:10:30.12 ID:x26sOFzPo
垣根「え?これって恐竜の仕業だろ?」

番外「そうだよ。恐竜に決まってんじゃん」

心理「そうよ」

心理(もう反論するのも馬鹿馬鹿しいわ)

一方「垣根はまだしも。番外個体、オマエも信じてんのかよ」

番外「ん?」

一方「……何でもねェよ。前見ろ」

ガタンッ!

一方「っ!?」

番外「ぎゃはははは!今絶対びくってなったでしょ!」

一方「なってねェ!!」

垣根「いいや、俺は見たぜ。こうやってびくぅ!って」

心理「可愛いじゃない」

一方「くそったれェ、油断したらこれだァ……」
890 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:11:57.02 ID:x26sOFzPo
番外「びくぅ!びくぅ!あひゃひゃひゃひゃ!!」

一方「しつけェ!!」

垣根「あははははははははは!!!」

一方「いつまでも引き摺ってると突き落とすぞ、ていとくゥゥゥゥン!?」

垣根「分かった分かった、ってうおおおぉぉ!まじで落とす気かぁぁぁ!?」

一方「一度アタマ冷やしやがれェェェェ!!!」

一方・垣根「グググググ……」


番外「……もうふたりとも落としていい?」

心理「そうね。でも後々面倒だから放っておきなさいな」
891 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:13:39.98 ID:x26sOFzPo
一方「はァ、はァ……」

垣根「あっぶねぇ、本当に落ちるとこだった」

番外「終わった?」

垣根「おう、待たせちまったな」

心理「こんなところで喧嘩なんてしないでちょうだい」

一方「アホらし……」

番外「元はといえばあなたが――」

『ギャオオオオォォォォォォォン!!!』

一同「っ!?」
892 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:14:49.30 ID:x26sOFzPo
垣根「何だあのデカいヤツは!?」

一方「あれはティラノサウルスか!?」

番外「ちょっと!どんどん向かってってるよ!?」

心理「」

垣根「あぁ!心理定規め、また気ぃ失いやがった!」

番外「も、戻れええぇぇぇぇ!!!」

一方「ボートを揺らすな!転覆すンぞ!!」

『ゴアアアアアアアアア!!!』

一同「うわあああああぁぁぁ!!!」

カゴン! ヒューーーーーーーーーーーーン!!
                          ・
                          ・
                          ・
893 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:17:23.72 ID:x26sOFzPo
一方「びしょ濡れだァ……」

番外「あひゃひゃひゃひゃ!濡れ濡れのぐちょぐちょになってんじゃん!」

垣根「……何でこの子だけ庇ってんだよ。俺も庇えよ!折角のファッションが水浸しじゃねーか!!」

一方「それはコイツが隣にいたからだろォが」

垣根「俺が隣だったら庇ってくれたのか?」

一方「いンや」

心理「この子だから守ったんじゃない。馬鹿なの?」

番外「ミサカは特別な存在だからね。言わば、この人の生命線だしさ」

垣根「ですよねー。班行動って聞いてんのに、ふたりだけってのがアレだしな。他の奴らはどうしたんだ?」

一方「だから、それも全部コイツのせいだ」

垣根「ふーん。…………お前たち、本当はやっぱデキてんだろ?」

一方「なっ!?」
894 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:19:11.42 ID:x26sOFzPo
番外「でき……?」

心理「あー……この場合、ふたりは恋人同士ですか?ってことね」

番外「えっ?」

一方「何かにつけてそォ言うよな」

垣根「何度も言わせるな……。お前の服装以外はまんまカップルのやってる事なんだよ!」

一方「……あァ?」

番外「あひゃひゃひゃ!ていとくんは嫉妬してるのかにゃーん?」

垣根「俺だってしたい!だけどな、これでも一応仕事なんだよ……」

一方「オマエだって心理定規とふたりじゃねェかよ」

心理「この子の言うとおりよ」

垣根「…………」

番外「ありゃりゃ、まさか忘れてた?」

心理「遊園地の事で頭がいっぱいだったのね」
895 :訂正。心理「この子の言うとおり」→心理「この人の言うとおり」 の間違いでした [saga]:2011/03/20(日) 00:25:16.76 ID:x26sOFzPo
一方「ダブルデートって響きだけに目が行って、肝心の女ひとり楽しませられないのかよ」

垣根「俺とした事が……」

一方「分かったなら、俺らとは今度こそお別れだ。次会うのはホテルだから。いいか?」

番外「心理定規もそのほうがいいよね?」

心理「私は大勢でも楽しかったけど。……そうね、ではお言葉に甘えようかしら」

垣根「まさか、お前に教えられるとはな」

番外「んじゃ、またね」

心理「えぇ、またあとで会いましょう」

垣根「おぉ、そうだ。さっきの写真に撮られてたぜ。ほらよ」

一方「ン……?」

番外「どれどれ?」


番外・一方「」

 写真には、恐怖の余り、抱き合うふたりが写ってましたとさ。
896 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:28:35.18 ID:x26sOFzPo
                           ・
                           ・
                           ・

一方「ふゥ、やっと落ち着いたぜ」

番外「急に静かになったね」

一方「アイツがいねェだけで随分と楽だ」

番外「お、何だありゃ!」ダダダダ

一方「……そう簡単に楽になるわけねェよなァ」


番外「……」ジー

一方「何かあったのか?……ありゃァ、バック・トゥ・ザ・フューチャー じゃねェか」

番外「うーん……」

一方「……あァなるほどな、さっきみてェにバテるのが怖いンだろ?」

番外「入りたいのは山々なンだけど、さっきみたいになるのは嫌だしなぁ」
897 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:30:58.55 ID:x26sOFzPo
一方「でも行きたいンだな?」

番外「うん……」

一方「仕方ねェ。乗ってる間、俺がオマエのメンタルチェックをしといてやる」

番外「出来るの?」

一方「それくれェなら、あンま意識しなくても大丈夫だろ。その前に俺がぶっ倒れたらアウトだけどなぁ。カカカッ!」

番外「それじゃあ行こうよ!」

一方「デロリアンか……。俺も昔は憧れたもンだぜェ」

                           ・
                           ・
                           ・
898 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:33:21.53 ID:x26sOFzPo
一方「やっぱり学園都市の技術が使われてやがる……。こいつァ厳しい戦いになりそうだぜ」

番外「本当に大丈夫なの……?」

一方「任せろ。何があっても手を離すなよ?駄目かと思ったらすぐに教えろ。分かったな?」

番外「うん、分かった」

『さぁ、準備はいいかな?心配はいらん、私が付いている』

番外「あ、このお爺さん。カエルの先生に似てる」

一方「どっかで見た顔だと思ったらあン医者に似てンな」

『私はカエルなどではない!』

番外「うぉ!?」

一方「何で返事するんだよ!無駄なクオリティだな」
899 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:35:01.94 ID:x26sOFzPo
『よぉーし!行くぞぉぉぉぉ!!!』

グググッビューーーーーーーン!!!

番外「きゃああぁぁぁぁ!!!!」

一方「…………くっ!」

バシュン!

番外「ここはどこ?」

一方「2015年にワープしたのか?」

『いたぞ!今がチャンスだ!』

番外「あれが敵か!いっけえぇぇぇ!!!」

グワングワン

一方「おォ?結構揺れンぞ。大丈夫か?」

一方(血圧がちっと上がってるな……。だが、これはただの興奮状態だ)

番外「まだ大丈夫!」
900 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:36:26.89 ID:x26sOFzPo
ギューン

番外「わわっ!ぶつかるぶつかる!あぁぁぁ!!!!」

ガシャーン!

番外「ううぅ……あれ?痛くない」

一方「そりゃ痛くねェだろ」

『おっと!あぶない!?』

番外「今度は家ぇぇぇ!?」

ギュン!

一方「目ェ閉じなくてもいいだろォよ」

番外「だって怖いんだもん!」
901 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:38:57.55 ID:x26sOFzPo
『ハッハッハー!ここまで来たぜ負け犬ども!』

一方「何だコイツは……悪党にもなれてねェ」

番外「こんな小物はさっさと捕まえなきゃ!」

『ヒャッヒャッヒャー!』

バシュン!キュゥゥゥゥーーン!!!

一方「うォ!」

番外「うぅぅぅ……!!」

一方「おィ?」

一方(不味いな、ホルモンが過剰分泌してやがる……。上手く集中できねェがやるしかねェか……)

                          ・
                          ・
                          ・
902 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:41:20.39 ID:x26sOFzPo
バシュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!!!

『よし、これで元に戻れるはずだ!行くぞ!』

キュウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウウン!!

番外「きゃああああああああぁぁぁぁぁああ!!!」

一方「うおォォォォォォォォ!!!!!」

チャーチャララーラーララー♪

『やったぞ!これで君たちは全宇宙を救ったぞ!』

番外「終わった……?」

一方「ふゥ……。俺の戦いも終わったぜェ……」
903 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:43:00.66 ID:x26sOFzPo
                          ・
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                          ・

番外「んんーっ!!」ノビー

一方「どこもおかしくねェか?」

番外「うん。途中気持ち悪くなったけど、なんか急にスッキリした!」

一方「そりゃ良かったな」

番外「あなたがしてくれたんだよね?終わるまで手を握っててくれたもん」

一方「あァ?俺はただメンタルを見ただけだぞ?」

番外「ふぅーん?」

一方「まァ、何もなくてよかったじゃねェか」

番外「……まぁ、そうだね!」
904 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:45:39.33 ID:x26sOFzPo
 そして、楽しい楽しい時間は流れ――

一方「日も暮れてきたな。向こう側はもォ夜じゃねェか。しっかし、未だに三下たちとは連絡が取れねェ」

番外「ね、最後にアレに乗ろうよ。ミサカ、入る前からずっと乗りたかったんだ!」

一方「アレって観覧車の事かァ?確かに、ゲートから見えてたけどよォ」

番外「遊園地の締めは観覧車だって相場が決まってるし。ほら、遠くから見えた時は小さかったけど、こうして見ると凄く大きいよ!」

一方「相場はしらねェが、イルミネーションは綺麗だな。さっき点いたばっかかァ?」

番外「赤青黄色……凄く綺麗……」

一方「あァ……。だが、ずっと見てるだけでいいのか?乗りたいンだろ?」

番外「うんっ!」
905 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:49:30.63 ID:x26sOFzPo
一方「なら、遅くなる前に行くとすっか」

番外「……っ!」ブルブル

一方「どォした?」

番外「……寒い」

一方「随分と冷え込ンできたからなァ……。ショップで手袋を買ったほうがよかったかもしれねェ。俺のコートでも着るか?」

番外「……んにゃ。手、繋ごうよ」

一方「またかァ?……ほらよ」

番外「…………あ、やっぱいいや。こうしたら暖かいし」

一方「転んだらどォすンだ。ポケットに手ェ突っ込ンだら頭から倒れンぞ?それに、暗くて足元も満足に見えてねェだろォが」

番外「あなたはミサカたちの事になると心配性過ぎるんだよ」

一方「そォかい、気ィ付けろよ」
906 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 00:57:44.26 ID:x26sOFzPo
番外「……手」

一方「あァ?」

番外「繋ぎたいなら繋いでもいいよ?」

一方「今いらねェって言ったばっかだろ」

番外「気分が変わった。やっぱ足元が怖いや」

一方「オマエは本っ当、分かンねェわ……」

番外「ほら、早く差し出しなよ」

一方「俺は別に…………ほらよ」


 一方通行の手は冷たかった。ずっと我慢してたんだね。

 いいよ、今度はミサカの温もりを分けてあげるから。

 
 あぁ、そういえば今日ははあの日だったっけ―――
907 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 01:03:39.39 ID:x26sOFzPo
よし、投下終わり
次はいよいよアレですね。次回は明日か明後日のどちらかに投下します

未元定規の王道派SSってあまり見ないような……気のせいですかね
それではお疲れ様でした。ではでは
908 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 01:11:26.51 ID:OcxopYDQ0
乙 面白かった

未元定規か、心理定規は年幾つなんだろうな
14ぐらいらしいけど、そしたら垣根はロリコンに入るのか?
909 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/03/20(日) 01:46:07.32 ID:KP6Cdpkao

アレの日なら仕方ない
910 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 03:51:38.29 ID:Q+jiG9F30
ステイル「ティラノサウルス!ティラノサウルス!」
911 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(USA) [sage]:2011/03/20(日) 05:55:48.71 ID:DhroCVNn0
あれですね
912 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県) [sage]:2011/03/20(日) 10:48:47.39 ID:lrhx7yeS0


いやー面白かった番外通行まじ最高
913 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 11:53:09.77 ID:3hKl5/ODo
ていとくんがかわいすぎて生きるのが辛い
914 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(佐賀県) [sage]:2011/03/20(日) 11:53:18.84 ID:O7ct+Ljeo
最近は垣根x初春が多いからな
915 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/20(日) 17:38:01.87 ID:MFqIVSBV0
一気読みしたんだが滅茶苦茶面白いわ
感動した
916 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:30:11.11 ID:x26sOFzPo
では投下です
中学生が暗部入りしてるなんて酷い世の中だ…
917 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:33:25.32 ID:x26sOFzPo
番外「わぁ……」

 下から見上げる観覧車は、凄く大きくて凄く綺麗だった。
それは波みたいに色を変えて、常に変化している。最初はLEDを使った光かと思ったけど、どうやらそれとは違うらしい。
色からして違いすぎる。とても表現できるパターンじゃない。

一方「首がいてェ」

番外「ねぇ、この色はどうなってるの?」

一方「さァな。困った時は、学園都市製とでも思ってればいいンじゃねェの?」

番外「アバウトだね」

 でも、学園都市ならありえる。困った時は学園都市ね? ミサカ覚えた。

一方「それにな、ゴンドラまで変なカエルじゃねェか。こンな無駄な演出は学園都市なンだよ」

 ………………はぁ? 今なんつったぁ? 変なカエル……だとぉ……?

 その素敵な観覧車に心奪われていたミサカは、その信じられない発言を受け流すことはできなかった。
918 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:35:05.49 ID:x26sOFzPo
番外「ゲコ太は変じゃない!」

一方「変だろ」

番外「何で分からないの!?」

一方「分かンねェよ」

 全く、あなたはこの良さを分かってない。でもそれなのに、今日はずっとゲコ太を頭に被ってくれてるよね。
そうだ……。帰ったらゆっくりじっくりたっぷりと、ゲコ太たちの魅力を教えてあげよう。ミサカはそう心に決めた。

お兄さん「乗るときは充分気をつけてくださいね」

 ガコン、と扉が閉められた。これで密室。ミサカはこの人とふたりっきり。

 1周するまでの、長いようで短いような。そんな時間が流れ始める。
919 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:36:16.56 ID:x26sOFzPo
一方「意外と中は広いンだな」

 大の大人が5、6人座ってもまだ余裕が残るような大きなゴンドラ。

 一方通行は長椅子の隅っこに腰掛ける。ずっと歩きっ放しなのが堪えたのか、大切な杖も放り投げて、今にも寝転びそうだ。
いつも篭ってばかりだから体力が付かないんだよ。朝の散歩からでも始めてみたら? うひゃひゃひゃひゃ、ミサカは惰眠を貪りますけどね。

番外「んー……」

 ミサカはどこに座ろうかな。やっぱり隣かな?
でも、隣だとこの人の顔が見えないな。……正面に座る事にしよう。

 観覧車はゆっくりと回っている。
920 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:37:18.51 ID:x26sOFzPo
番外「あぁ〜、疲れたぁ」

一方「俺はもっと疲れたわ」

番外「結局、最後までみんなと合流できなかったね」

一方「今更どォでもいいがな」

番外「ミサカは楽しかったからいいけどさ」

一方「……そォかい」

 観覧車はノロノロと回っている。
921 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:38:54.79 ID:x26sOFzPo
番外「ほら、あれは最初に乗ったやつじゃない?」

一方「あァ?ありゃァ、メリーゴーランドか」

番外「へぇ〜、暗くなると、みんな明るくなるんだ」

一方「そォしねェと真っ暗で乗るどころじゃねェだろォが」

番外「そりゃ、そっか」

 そうして、ゴンドラが半分を過ぎろうとする頃には話す事もなくなって、ゴンドラの中はシーンとした静寂に包まれていた。

 あれ? 何だか気まずい。ふたりっきりってのは、ここ何日も経験してるけど、こんなに狭い所に閉じ込められるのは初めてだ。

 
 ――ふたりっきり?
922 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/03/20(日) 23:41:46.35 ID:x5YE2kTO0
画面みながらニヤニヤしてる俺がいる

周りからみたらただの変態じゃないか・・・
923 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:41:48.05 ID:x26sOFzPo
 あれ? 昨日の夜はもっとふたりっきりじゃなかったっけ?

 昨日の夜は同じ布団で寝たんだよね? あの人の布団で、ミサカは確かに寝た。それも一緒に。

番外「あわわわわ……」

 あの時は、怖くてそんな事気にならなかった。怖くてひとりで寝るのが怖かった。何かに見られているようで怖かった。
 でも、今思い出すと、ミサカはとんでもない事をしてしまったんじゃ……。

 何だか急に恥ずかしくなった。

 恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい恥ずかしい。
924 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:42:22.22 ID:x26sOFzPo
 恥ずかしい。なんで?

 ぎゅってして貰った時、ミサカは恥ずかしかったの?

 ――違う、嬉しかった。安心した。

 一緒の布団に入った時、ミサカは恥ずかしかったの?

 ――違う、暖かかった。身体も心も。

 じゃあ、何で恥ずかしいの?

 ――分からないよ。

 観覧車って、恥ずかしいとこだったっけ?

 ――違う。それなら乗りたいなんて思わなかった。
925 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:43:51.25 ID:x26sOFzPo
一方「顔が赤いぞ。熱でもあるのか?もしかして、また風邪ひいちまったのかァ?」

 一方通行は飽きれたような顔でミサカのおでこに手を伸ばしてくる。表情には出ていないが、きっと心配してくれているんだろうな。
だって、ミサカがインフルエンザにかかった朝、慌てふためく一方通行の顔を、ぼんやりとだけど覚えているから。

 何をするつもりなんだろう。いや、簡単な事だ。熱を測ろうとしてるのかな。

 だけどミサカは、

番外「来ないでっ!」

 ――言ってしまった。

 いつもならネットワークから拾った感情から出る言葉が、今はミサカを押し潰す。

 そう、今のミサカが、ミサカ自身が発した言葉。

 だからこそ痛い。
926 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:45:24.10 ID:x26sOFzPo
 『来ないでっ!』

 その一言が、ミサカの中で何度も反響する。何度も何度も、こだまのように。

 一方通行の顔は見えない。見れるはずがない。ミサカはただ俯くだけ。

 この人は今のをどう感じたかな? そう考えるだけで心が張り裂けそうだった。

 もうミサカなんて嫌いになっちゃったのかな? 今すぐ扉を開けて飛んで行っちゃうのかな? ミサカをひとりぼっちにして、みんなの元に帰って行っちゃうのかな?

 嫌だよ。今のは嘘だよ。本当はもっと一緒にいたいよ。

 今のはちょっと怖くなっただけだよ。

 怖い? 違う、あなたが怖いんじゃない。この何か分からない感情が怖かった。こんな感情は今まで拾ったことがない。これも負の感情?

 あなたに触れられると、その何かが爆発して、どうしようもなくなってしまいそうで怖かった。
927 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:47:12.96 ID:x26sOFzPo
 そうだ、こんな時はミサカネットワークだ。9000人以上の妹達なら何かいいアドバイスが貰えるかもしれない。

 でも、何を言われるか分からないから、肝心の中身は伏せておこう。一方通行と一緒に観覧車なんて知ったらどんな扱いを受けるか。そんなことは考えるまでもない。

 ――あれ?うんともすんとも返事が無い。これはおかしいぞ?

 そこで、ミサカは気付いた。

 さっきから感情を拾ってない……?
 
 いつもなら、こんな事で怖気るミサカじゃない。何かしら一方通行に嫌味の一言でも言ってるはずだ。

 ――いつから? 観覧車に乗る前は普通だったよね。乗ってからも特に変わったことはなかった。

 気まずいと感じた時からかな?

 ――違う。その時だけじゃなかった。この感じは前にもあったんだ。
928 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:49:14.03 ID:x26sOFzPo
 ミサカはその違和感を何度も感じていたんだ。だけど、それを特段変わった事だと認識できていなかった。
それ以上に、ミサカの心は満ち足りていたから。

 今思い出せるだけで2回ある。1回は昨日一緒に寝たとき。2回目はお昼にミサカがバテた時。
 
 ミサカはネットワークから憎悪やら何やらの負の感情を拾いやすいように調整された。それもミサカネットワークに接続する事で自動で行われている。ただ、接続といっても、パソコンのログインみたいに好きな時にできるもんじゃない。生きている限り、その脳波がリンクして四六時中繋がっている。

 ミサカがさっき繋げようとしたのは、所謂掲示板みたいなもので、それは妹達の気まぐれで作ったもの。だからといって、それから接続を切っていれば負の感情を拾わないという訳ではない。まぁ、カエル顔の先生が言うように、その掲示板はかなりの負の感情で溢れているようで、あまり接続しないように、とは言われているんだけど。

 そう……だから、理論上は今でも負の感情は拾い続けているはずなのだ。なのに、そのいつもの感情が感じられない。
929 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:51:05.10 ID:x26sOFzPo
 ミサカの考え出した予想はふたつ。

 ひとつめ、ミサカがネットワークに接続できていないでいる。

 ふたつめ、全ての妹達から負の感情が湧き出ていない。尚且つ、みさかちゃんねるは鯖落ち中である。

 ……うわぁ、どう考えても前者です。本当にありがとうございました。

 となると、脳波リンクが上手くできていないことになる。発電能力を応用したリンクだ。それなら確かめる手段はある。

 念のため、バレない程度に静電気を発してみた。

 ――できなかった。能力が使えない。昼の時みたいに、演算はできても発現する事はなかった。この程度の発電もできない。

 いよいよ分からなくなった。
930 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:53:28.00 ID:x26sOFzPo
番外「あちゃー……」

 思わず、ミサカの口から溜息がこぼれる。

一方「本当にどうかしたのかァ?いつにも増して変だぞ」

 一方通行がミサカの顔を覗き込む。うわぁ! 顔が近い近いぃぃ!!

 一方通行の様子を見るに、どうやらミサカの不安は取り越し苦労だったようで、ちょっと安心した。でも、依然と恥ずかしさMAXである。メーターはとうに限界を超えている。
 
 ミサカの顔は夕日に照らされて分からないだろうけど、きっと完熟トマトみたいに真っ赤っかなんだろうなぁ。

一方「ちったァ落ち着け!」

 わたわたと腕を振るミサカに、一方通行は今日何度目かのフレーズを叫ぶ。ミサカの肩がぎゅっと縮まった。
931 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:54:47.72 ID:x26sOFzPo
 一方通行はそんなミサカを無視しておでこに手を当ててくる。まだ熱のせいだと気にしてるらしい。

番外「〜〜っ!」

 心臓が激しく暴れ狂う。頭が回ってどこにいるのか、何をしているのか分からない。これは昨日の卓球の時と同じ、いやそれ以上だ。

 何も考えられない。何も考えたくない。

 ただそれだけで、ミサカは壊れてしまいそうだ。

 ――その時、ミサカは見た。

 おでこに手を当てる一方通行の肩越しに、それは見えた。

 ミサカよりも一方通行よりも歳上な、ふたりの男の人と女の人。

 ――ミサカは見た。

 そのふたりが唇を重ねているのを。

 ぷっつん、と頭の中で、糸の切れる音がした。
932 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/03/20(日) 23:54:57.76 ID:cKu1fB050
支援
933 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:56:32.55 ID:x26sOFzPo
一方「何だ、熱はねェみ――!?」

 気付いた時には、ミサカは一方通行の胸に飛び込んでいた。ゴンドラがギシギシと揺れる。
正直、あのふたりを見ていられなかった。赤の他人なのに、何故か心に突きつけられた気がしたんだ。

一方「うォっ!?」

 そして、ふたりしてあの人が座っていた長椅子に倒れ込んだ。一方通行は軽く頭を手すりにぶつける。短い呻き声が聞こえた。

 ミサカが上で、一方通行が下。それは図らずとも、昨日の夢とは立場が逆ではないか。

 一瞬だけ優越感が頭を駆けるけど、今のミサカにはそんなの理解できない。

一方「オマエ、何して……」

 当然だ。いきなり押し倒されたら誰だって素っ頓狂になるだろう。
でも、ミサカには答えられない。だって、ミサカでもその答えが分からないのだから。

番外「……知らない」

一方「はァ?」
934 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/20(日) 23:59:20.21 ID:x26sOFzPo
番外「ミサカだって知らない!ミサカだって知りたい!何でこんなにモヤモヤしなきゃいけないの!?何でこんなに胸が痛いの!?」

 これが、今のミサカにできる精一杯のアンサー。

 その叫びにたた呆然とする一方通行の肩をミサカは力いっぱい掴む。この正体不明の感情から逃げるように……。
今立ち止まったら、本当の意味でもう会えない気がする。何故かそんな気持ちで一杯だった。

 今は離れたくない。でもこんな場所から逃げ出したい。そんな矛盾がミサカの中を駆け巡る。

 観覧車は今どこまで昇っているのだろう。それとも、もう降りてきているのか。それはミサカには分からない。

 ミサカに分かるのは、太陽が沈みかけている事。ただそれだけ。ミサカに見えるのは、薄暗い太陽の光とあなただけ。

 一方通行と目が合う。ミサカは何をした? 何でミサカはこんな事をしているの?
935 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:00:28.74 ID:6YXDkjgoo
番外「あっ……」

 それでも一方通行は気にせず、

一方「そろそろ起きてくンねェと困るンだが……」

 かなり困っているようだ。いつもなら、『離せェ!』だとか、『やめろォ!』だとか言うのに、今日は困ると来た。
一方通行も何が何だか分かってないようだ。

 大丈夫。ミサカだって分かってないし。

番外「何?ミサカが重いって?」

 ミサカはそう言って適当にはぐらかすが、ただいま絶賛マウントポジション中である。
傍から見たら、女子高生同士のアブノーマルなプレイに見えるのかな?
936 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:01:52.95 ID:6YXDkjgoo
番外「ミサカだって何でこうなったのか分からないよ……」

 ミサカの腕が一方通行の肩から背中に回る。そして、そのまま一方通行の胸に顔を埋める。

番外「ねぇ、ミサカだけして、あなたからはしてくれないの?」

 ………………へ? 

 ミサカは今、何て言った?

 『ミサカだけして、あなたからはしてくれないの?』

 次にひとつひとつ噛み砕いてみよう。つまり、それは――

 抱けって事!?

一方「はァァァ!?」

番外「駄目かな……」

 ちょっと待てえええぇぇぇい!!これ以上口を動かすなああああぁぁぁぁ!!!
しかも、何かこんな事昨日もあった気がするぞおおおおおぉぉぉおお!!!
937 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:03:28.30 ID:6YXDkjgoo
 無駄に理性が働いているだけに、この現状はミサカには衝撃的だった。本当にミサカがやったことなのか。

 もう自分でも何を言ってるのか分からない。負の感情とかそんなちゃちなもんじゃねぇ……。もっと恐ろしいものの片鱗をなんちゃらかんちゃら。

 ミサカは昨日、本当にこんな事を言ったのか。罰ゲームという名目で、こんな事を要求したのか。

一方「」

 おい、何か反応しろよ。これじゃあ、ミサカが勝手に自爆したみたいじゃん。んにゃ、思いっきり自爆だけどさ。
でも、あなたは昨日も抱いてくれたんだから、答えるくらい簡単でしょ?

一方「」

 うぅ〜! 断るでも受け入れるでもどっちでも言いから答えてよおおぉぉぉぉぅ!!!

 でも……ミサカとしてはやっぱりぎゅぅってして貰った方が嬉しいかな……。
938 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:05:15.32 ID:6YXDkjgoo
番外「ね、ねぇ……」

一方「…………なのか?」

 声が小さ過ぎてよく聞こえない。どちらかというと、呟いてる感じかな? こんなに近くにいても聞き取れない。

一方「これは、罰ゲームなのか?」

番外「えっ?」

 罰ゲーム。一方通行から出た答えは、YesでもNoでもなければ、I don't knowでもなかった。
しかも、答えですらなく、質問で返された。

一方「何だか昨日もこんな事あったけどよォ……。もしかして、オマエに何かあったのか?」

 半分当たってるけど、半分外れ。全く、この人は敏感なのか鈍感なのか分からないね。

 ……だけど、何があったかなんて言えるはずがない。あなたに弄り殺されたなんて絶対言えないよ。
939 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:07:41.73 ID:6YXDkjgoo
番外「……」

一方「言えないならいい。だが俺は聞く。昨日の夜、オマエに何があった」

 これは答えるべきか、答えないべきか。

 もし答えたらこの人は傷付くだろう。答えなかったら、それはそれで、これからずっと気まずくなるのかもしれない。

番外「言えないよ……」

 ミサカは臆病だ。負の感情を拾わなければ、何ひとつさらけ出す事ができない。
こんな時は、素直に物言える最終信号が羨ましいな。

一方「そうか。ならオマエは、今何があった。どォしてこンな事をした?」

番外「分からない……」

 分かっていたら、始めからこんな事になってないよ。昨日はちゃんとした理由があった。

 でも、今は理由が見つからない。何でミサカがあなたの上にいるのか検討も付かない。
940 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:08:59.10 ID:6YXDkjgoo
一方「……なァ、俺が昼に言った事、覚えてるか?」

番外「昼……?」

 昼? あなたに言われたことならたくさんある。その中のどれの事を言っているの?

一方「……俺はオマエらに手を出す奴は誰だろォとぶっ潰すっつった事だ」

 あぁ、あれか。ミサカが不良に絡まれている時、あなたが叫んでくれた言葉。
あの時は本当に嬉しかった。まぁ、100点満点じゃなかったけどさ。

番外「あぁ、あれね」

一方「俺はオマエに何があったのかは知らねェ。だけどな、俺はオマエらを護るって決めてンだよ」

 それも知ってる。あなたはミサカたちの騎士様なんだから。
最終信号みたいに、ミサカを護るためなら血だらけになっても立ち上がってくれるだろう。
941 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:09:56.78 ID:6YXDkjgoo
一方「だから、俺はオマエのそんな顔を見たくはねェ」

 一方通行はミサカを一直線に見つめてくる。その目は嘘を言っていない。真っ赤な瞳は何よりも透き通っているようで。

 その顔は……ミサカだけを見てくれてる……。

 ――じゃあ。

一方「……だから、俺はオマエにどうしてやりゃァいい?どォすりゃいつものオマエに戻る?」


 ――じゃあ。今だけは、今だけはミサカたちの騎士様じゃなく、ミサカだけの王子様になってくれる?
942 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:11:47.25 ID:6YXDkjgoo
番外「……」

番外「……昨日と同じがいい」

一方「……あァ?」

番外「昨日みたいに、ミサカをぎゅってしてもらっていい……?」

 もうミサカの頭にはそれしかない。

一方「それで戻るのか?」

番外「うん、絶対に戻るから」

一方「そォか……」

 ぎゅっ。

 一方通行の腕が、ミサカを包み込んだ。これで2回目だ。
943 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:13:02.39 ID:6YXDkjgoo
番外「あぅ……」

 やっぱり、あなたは暖かくて優しい。

 今までの不安しかなかったのが嘘のようだ。まるで夢を見ているみたい。

番外「暖かい……」

 もうずっとこのまま時が止まってくれたらいいのにな。

 これが夢なら、ずっと覚めないでいてほしいな。

一方「そォかい……」

 昨日はすぐ寝ちゃったから分からなかったけど、あなたは今、どんな顔をしてるのかな?
笑ってるのかな? それとも困ってるのかな? それとも……恥ずかしい?

 でも今なら分かる。きっと全部だ。ほら、耳まで赤くしちゃって、慣れない事するから恥ずかしいんでしょ?

 ミサカ? ミサカはもう恥ずかしくないよ。今はただ、あなたの温もりを感じていたい。
944 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:15:40.66 ID:6YXDkjgoo
番外「ねぇ……。今日、あなたは楽しかったの?」

 顔を上げて聞いてみた。あなたの顔はピンク色で桃みたいに染まってる。桜と同じ、桜色だ。
ミサカは楽しかったよ? あなたはどうだったの?

一方「どォ見える?」

番外「分からない。あなたって、いっつも無表情だから」

 嘘。今のあなたは無表情じゃない。だけど、ここはあなたを立ててあげよう。

一方「そォだな……。楽しかったンじゃねェの?」

 疑問系かよ。もう正直に認めろよ。

番外「それならもっと楽しそうにしなよ。ミサカだけ浮かれてるようで気持ち悪いじゃない」

一方「この顔は生まれつきなンだよ……。オマエが浮かれ過ぎなだけじゃねェか」

 あれ〜? なら、その顔は何なのかにゃーん?

 ――何だか、いつもの調子がちょっとだけ戻ってきた気がする。
945 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:17:27.25 ID:6YXDkjgoo
番外「……今日が何の日か知ってる?」

一方「今日か?」

 やっぱり、一方通行は知らない。それもそうだよね、あなたには縁がなさそうだもの。

番外「今日はね……」

 だったら、このミサカ様が教えてあげよう。

 今のミサカにできる、飛びっきりのプレゼントと共に。

番外「……今日はね、バレンタインデーって言うんだよ?」

 ミサカは一方通行の前髪を軽く払い、そして――

 
 ミサカと一方通行の唇が音も無く……そっと重なった。
946 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:18:51.98 ID:6YXDkjgoo
 バレタインの特集号で、男性の欲しい物ランキングの中に、それがあったから。

 ミサカには物を買うお金は無い。今あるお金も、元は一方通行のお金だから、これでプレゼントを買っても意味が無い。

 だから、このキスはミサカからあなたへのバレンタインプレゼント。そうミサカは自分に言い聞かせる。

番外「んっ……」

 見よう見真似のこの行為にどんな意味が込められているのか、ミサカにはよく理解できていない。

 漫画やドラマでは、これは恋人同士や夫婦同士か時折交わす行為だったはずだ。

 では、ミサカと一方通行は恋人なのか。それとも夫婦なのか。いや、違う。
947 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:19:50.34 ID:6YXDkjgoo
 恋人とは、相思相愛の男女の事。夫婦とは、一生添い遂げると誓った男女のこと。ミサカにはどちらも当てはまらない。

 そもそも、相思相愛というのなら、それは一方通行と最終信号の事だろう。
では、一方通行と最終信号は恋人なのか。それも違う気がする。じゃあ相思相愛というのは何だろう?

 でも、ミサカには関係ない事なんだろうな。ミサカの心は偽りの模造品なんだから。好き勝手に弄繰り回されて、好き勝手に感情までチューニングされたミサカには、そんなのには縁のないものなんだろうな。

 ――それなら、この淡い気持ちはなんだろう?

 そっと唇を離す。ほんの一瞬の出来事だった。時間にして僅か2、3秒の出来事。
948 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:21:27.12 ID:6YXDkjgoo
一方「……オマエ、何をした?」

番外「…………ふぇ?」

 何を言うかと思ったらそんな事? 突然過ぎて分からなかったのかな?

一方「……おィ、これってまさか……」

 一方通行の顔が現実味を帯びてくる。自分が何をされたのか、やっと分かってきたみたいだ。

番外「はい、ファーストキスです」

 即断即決大肯定。その通り、あなたの思っている通りなのでございますよ。

一方「………………」

 開いた口が塞がらないとはこの事か。あなたって、そんな面白い顔もできるんだね。
949 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:23:44.26 ID:6YXDkjgoo
一方「……何てこったァ」

 一方通行は力なく頭を椅子に垂らす。何かショッキングな事でもあったのかな?

番外「ん?どした?」

一方「どォやら、俺が甘かったみてェだ……」

番外「うひゃひゃひゃひゃ!!!ミサカに唇を奪われた感想はどう?」

 負の感情は充電完了。この通り、いつものミサカに戻りましたよっと。

一方「オマエはいってェ何がしたいんだよ……」

番外「だから、ミサカにも分からないんだってば。ファーストキスってそんなに大事?」

 本当は何となく分かってる。でもその先が分からない。何がミサカを突き動かしたまでかは分からない。
嫉妬? それとはちょっと違う。だって、今は嫉妬する相手がいないから。……でも似てる気がする。
これが負の感情によるものなのか、その副作用なのかミサカには分からないけど、もうどーでもいいや。

一方「意味分かンねェ……」

 そして、一方通行は前髪を掻き上げて、飽きれたように言う。
950 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:25:32.76 ID:6YXDkjgoo
一方「もォいいだろ?早く降りてくれねェか」

番外「やだ」

 間を置かず即刻否定。言葉というのは簡単なようで難しい。場面場面に合ったものじゃないと、どんなに説得力のあるフレーズでも説教でも雑音同然。

 だけど、今のこの2文字に勝る言葉があるだろうか。

一方「はァ……?」

番外「下に着くまでこうしてようよ」

 ぎゅっ。

 ミサカはよりいっそう強く抱きしめる。もうちょっとだけこうしていたい。だって温かいんだもん。

一方「オマエ、クソガキ以上に面倒だわ……」

番外「そんなの決まってるじゃない。それがミサカの楽しみなんだから」

一方「こンなンを他の妹達に知られたら俺ァどォなる……。ソイツら全員に同じ事すンのか?」

番外「最初に言ったじゃない。ミサカの思い出はミサカだけのものだって」

一方「……ハッ、そォだったな」
951 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:28:44.62 ID:6YXDkjgoo
 観覧車は回り続ける。今も昔も、これからも。

 時間は悠久だけど、過ぎ去った時間は取り戻すことはできない。人間の一生なんて長くて100年あるかないかだ。
4次元を操れる能力があるのなら話は別だけど、そんなのは不可能に決まってる。

 でも、ミサカみたいなクローンは何年生きられるかは分からない。1ヶ月後には死んじゃうかもしれないし、10年後も元気かもしれない。
冥土帰しは良い人だし、評判も凄く良いのは分かってるけど、こればっかりは誰にも分からない。

 それでも、だからこそ――

 だからこそ、こうして今ある時間を満喫すればいい。

 永遠の眠りに就くその時まで、好きな事を好きなだけやればいい。誰にも望まれず生まれたミサカたちだからこそ、それくらいの権利はあるはずだ。
952 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:30:37.78 ID:6YXDkjgoo
一方「まだ下には着かねェのか……」

 ミサカたちは窓の外を眺める。空は既に闇に染まっていて、人工の光が地上を照らしている。
その光は確かに綺麗だけど、あまり見つめ過ぎると目がチカチカしそうだった。

番外「もうこのまま故障しちゃったりしないかな」

 ポツリ、とミサカは一方通行に聞こえるように呟く。その気になれば、観覧車をショートさせる事だってできるんだから。

 でも、楽しい事、嬉しい事は、そればっかりじゃ飽きてしまう。辛い事や悲しい事があるからこそ、人は光を求めて歩いていける。際限の無い幸福は、それはそれで地獄なのだ。

一方「それだけは勘弁してくれよ」

番外「……冗談だよ」

一方「本当だな?また9割だけとかじゃねェよな」

番外「さぁ?」

 ――今度は全部冗談だよ、一方通行。

一方「…………はァ」
953 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:32:28.20 ID:6YXDkjgoo
                       ・
                       ・
                       ・

一方「あァ〜、長かったぜェ……」

番外「別にもっと長くてもミサカは良かったんだけどなぁ」

一方「俺はオマエの抱き枕じゃねェンだよ」

番外「じゃあ、誰の?」

一方「誰のもンでもねェ!俺は俺のもンだァ!」

番外「なーんだ。つまんないの」

一方「つまンねェのは俺のほ――!?」

番外「!?」

 バーン! と大きな音がしたと思ったら、夜空に大きな花が咲いた。続けて、花弁がチラチラと降り注ぐ。
954 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:34:35.17 ID:6YXDkjgoo
一方「……花火か」

番外「花火?」

 これが……花火?

 実物を見るのはこれが初めてだ。夏まで見れないと思っていたのが、まさかこんな所で見れるなんて。

一方「パンフレット見てなかったのか?今日は特別にナイトパレードがあるみてェだったぞ?」

番外「そっか。今日はバレンタインデーだからかな」

 花火は何発も何発も打ち上げられる。大きなものから小さなものまで。その度に、全身に重たい衝撃が圧し掛かる。
写真だけでは分からない実感。弾けては散る一連の流れ。脳に焼きつくほどの強烈な光がミサカの瞳に写り込む。

 これはミサカへのバレンタインプレゼントだろうか。

 違う、これは……ミサカと一方通行のふたりへのバレンタインプレゼントだ。
955 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:36:25.59 ID:6YXDkjgoo
番外「こんな時、何て言うんだっけ」

一方「あァ……何て言うンだったろォな。た……たま……何だったか」

番外「分からないの?」

一方「俺がそンなンに興味あると思うか?」

番外「んにゃ、思わないけど」

 そンな事を話してる間も、花火は休みなく空を照らす。周りの人たちもそれぞれの歩みを止め、空を眺めている。

一方「でもまァ、夏まで待たなくてよかったじゃねェか?」

番外「…………うん、そうだね」

 幻想的な無数の光は心も照らす。それは未来を照らしているのか、希望を照らしているのか。だけども、それはミサカには心地よかった。

一方「おィ、マフラーがずり落ちてンぞ。首が冷えンだろォが」

番外「おぅ?」

 突然、一方通行の手が首に触れる。やっぱり冷たかった。
956 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:37:41.76 ID:6YXDkjgoo
番外「ひゃ!冷たっ!?」

一方「動くな。黙ってされろ」

番外「……ねぇ、帰りに手袋買って帰ろうよ」

 パレードが終わったあと、ミサカたちは最寄のショップに足を伸ばした。
目的は手袋。しかも、お揃いだ。一方通行は最後までファンシーなデザインに抵抗はあったものの、ミサカの選ぶものには否定はしなかった。
その手袋、あなたが買ったTシャツに合わせて選んだんだよ? 分かってるの?


 買った後も、ゲートに着くその時まで、ミサカの右手とあの人の左手は繋がれたままだった。
今すぐ使う事もできたはずなのに、不思議と使うつもりは沸かなかった。

 途中で、周りの人の真似して腕を組んでみたけど、あっさり弾かれた。何でだろう? 聞いてみても、あの人は答えてくれなかった。

 
 ――まぁ、いっか。
 
 ――またいつか行こうね、白くて細くていまいち頼りない……ミサカだけの王子様?
957 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/21(月) 00:43:09.58 ID:6YXDkjgoo
観覧車終わり!この後もちょっとありますけど、残りは次回に
メルヘン力と文章力のバランスが合ってないけど、雰囲気だけでも楽しんで頂ければ幸いです

次回は3日のうちに投下します。お疲れ様でした。ではでは
958 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/21(月) 00:46:42.11 ID:5Qa+SKN9o

なにこれ甘い
959 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/03/21(月) 00:47:09.18 ID:o/jKE6Pi0
セロリたんの唇がああああ!!漏れが奪う予定だったのにいいいああああああああ

番外個体許すまじ
960 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/21(月) 00:50:09.88 ID:LZ0yWN3N0
乙ー!ニヤニヤだぜニヤニヤ
961 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 00:51:47.89 ID:P2BhjDyIO
>>959
20000号乙

>>1も乙
962 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/03/21(月) 02:17:13.24 ID:STRCojFqo

甘酸っぱすぎて胸が痛い…
963 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県) [sage]:2011/03/21(月) 07:13:12.00 ID:UDtt+TFl0


番外通行万歳
964 :ミサカ20000号 [sage]:2011/03/21(月) 10:35:21.08 ID:c1VDrbla0
俺の…、漏れのセロリたんのファーストキスが奪われたぞォォオォオオオ!!チッキショ―!!
こうなったらミサカワーストの動きを封じるべく、ミサカはMNWに接続してセロリ派を集めるしかありませんね。とミサカはMNWにカキコしてみます。
965 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/03/21(月) 15:40:46.71 ID:NiTXtkdAO

USJなんてもう行き飽きたと思ってたのに、番外個体の目線というか、>>1の文章通してみるとこんなにもキラキラして見えるんだな、また行きたくなった。ここ2年取ってなかった年パスまた取ってみるかな

その前にちょっとUSJの上層部に観覧車建てるよう掛け合ってくる
966 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/03/21(月) 16:23:23.32 ID:sGBpGcEy0

たまに意識しないと女装してることが頭から抜けて困る
ところで誰も指摘しないけど禁書さんどうしてるん?
自宅で干物になってたりする?
967 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/22(火) 15:01:16.92 ID:MXzQZcIp0
甘過ぎだろ

いいぞもっとやれ
968 :残りレス的にギリギリなのでこっちで投下宣言 [saga]:2011/03/23(水) 01:22:24.66 ID:G/vmHtBxo
                                ・
                                ・
                                ・
 ゲートではみんなが待っていてくれていた。遅くなってごめんなさい。あと、先に行っちゃってごめんなさい

上条「やっと会えたか。すまねぇな、携帯がこんなんになっちまって連絡が取れなかったんだ……」

 その手には、電源の付いていない携帯電話が。
話を聞くと、恐竜のアトラクションで思いっきり水を被ってしまった時に携帯が壊れてしまったという。不幸な男だね。

一方「オマエのせいで散々な目にあったじゃねェか」

番外「でもよかったじゃない。最後にちゃんと合流できたんだし」

垣根「そうだな。結果良ければ全て良しだ」

 ぬうっと、横から茶髪のメルヘンが現れた。今日はよく会う。……本当にストーカーしてるんだろうか?

一方「オマエなァ……。もう現れンなと言ったはずだが」

番外「ていとくんはまだ帰らないの?」

垣根「この際、お前たちも一緒に送っていこうと思ってな」
969 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:23:35.48 ID:G/vmHtBxo
一方「……バスでやって来たとか言うンじゃねェよな」

垣根「よく分かったな?流石は第1位だ」

一方「オマエはどォしよォもない馬鹿だな」

心理「……」

番外「あれ?心理定規まで待っててくれたんだ?」

 でも、何故か様子がおかしい。顔が赤いし、ずっと下を向いて伏せてる。

心理「……」

番外「おーい?」

心理「……え、えぇ!?私は何でもないわよ?」

 うん、やっぱり変だ。アセアセと前髪を手で梳いている。何を隠しているの?
970 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:24:50.72 ID:G/vmHtBxo
垣根「どうかしたのか?」

 ていとくんは何だかニヤニヤしてる。何か知ってるのかな?

心理「なっ、何でもないって言ってるでしょう!?」

 心理定規はプイっと顔を背けてしまった。いったい何があったと言うのだ。ていとくんが何か絡んでいるのは間違いないね。

一方「まさかオマエ……」

垣根「ん?」

番外「あなたは何か知ってるの?」

垣根「何かあったのかって?それはお前たちも一緒だろ?第1位の頬に付いてるソレって、グロスじゃねェのか?」

一方「ばっ!?」
971 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:25:56.68 ID:G/vmHtBxo
垣根「残念だったな、無色だったらバレないとでも思ったか?俺に常識は通用しねぇんだよ!あはははは!!」

番外「ぁ……」

 ……ていとくんのほうが1枚上手だった。流石の一方通行も、こんな事まで気が回らなかったらしい。
彼女いない歴=年齢の第2位が気付くのもおかしいけど、経験はなくとも知識としてはあるのかな? やっぱりメルヘンだ。

土御門「何の事か説明プリーズだにゃー?」

青ピ「ボクらを放ったらかしにしといて、それはないんちゃう?」

上条「……すまん、流石の俺にもフォローしきれねぇわ」

 デルタフォースが一方通行に詰め寄る。第1位がこんな平凡な高校生にやられるとは思わないけど、こればっかりはどうしようもない。
972 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:27:33.31 ID:G/vmHtBxo
垣根「詳しく聞かせてもらおうか?」

一方「ち、違ェ!これはだなァ!ちょっとした事故で――」

 ……あらら、何だか面倒な事になりそうだ。よし、決めた。ここは勇気ある撤退あるのみ!
ミサカに火の粉が降りかかる前に全軍離脱じゃああああああぁぁぁ!!!

番外「心理定規に姫神さん、先にバスに戻ろ?」

心理「え、えぇ……」

姫神「あの人は。大丈夫なの?」

番外「何とかなるでしょ!」

 後ろで、何か叫ぶ声がした。でもミサカたちは無視ですの。本当は気になるけど、その前にミサカも巻き込まれたらどうしようもないからね。
あの人には悪いけど、お先に失礼いたします。

一方「番外個体ォォォ!!!オマエからも何か言ってやってくれェェェェ!!!」

 うひゃひゃひゃひゃひゃ!!! ミサカ、知ーらないっ☆
973 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:29:36.42 ID:G/vmHtBxo
at ホテル 〜夕食後〜

一方「はァ、今日も増して面倒臭ェ1日だったわ……」

番外「まだそんな事言ってる。晩ご飯のバイキングがそんなに不満?」

一方「そォじゃねェよ。あと、ひとつ聞いていいか?」

番外「ん、何?」

一方「その頭のカエル。まだ付けてンのか?」

番外「頭?…………うわぁ!?」

一方「あァ……やっぱ気付いてなかったンだな」

番外「やけにみんなからジロジロ見られてると思ったら……」

一方「クカカカ!最高に良いキャラしてんじゃねェか、オマエ!」

番外「気付いてたなら早く言ってよ!ミサカ、もう学校に行けない……」

一方「おゥおゥ、そォしたほうが俺も行かなくて済むなァ!」

番外「…………あれ?それなら、あなたも付けてたじゃない」

一方「!?」
974 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:31:54.28 ID:G/vmHtBxo
番外「ギャハハハハハハハ!ちゃっかりお茶目アピールですかぁ?あなたのほうが酷いってのぉ!!あっひゃひゃひゃひゃ!!!」

一方「な、何てこったァァァァァァ!!!」

番外「そうだ。ミサカ、先にお風呂入るけど、覗いちゃ駄目なんだからね?」

一方「ンな事するかァ!……ほら、シャンプーとリンスだ」

番外「おっと、ナイスキャッチ!」

一方「その台詞は投げたコッチが言うもンだろォが」

番外「まぁまぁ、気にしない気にしない♪あんまし気にすると、白髪になっちゃうよ?」

番外「……あ、始めから白髪だったね。ギャハ☆」

一方「いいから入れェ!」

番外「うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ!」ガチャン

一方「ったく。これなら、さっきのアイツのほォがマシだったンじゃねェのか?」

一方「…………何考えてンだ、俺はよォ」
975 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:33:31.91 ID:G/vmHtBxo
その頃、研究所では

一方『ごめン、君とは付き合えねェンだ』

18264号「あー!またセロリルートに入れなかったーっ!?」

14510号「だから言ったでしょう。デートに誘う際は、前もってイベントを消化しておかないと」

20000号「ミサカもフラれたお……」

14510号「あなたは論外です!なんで会って最初の選択肢がペロペロなんですか!」

20000号「だって、思わずタッチペンが……」

18264号「こうなったら最初からやり直しです、とミサカはリセットボタンをプッシュします」

冥土帰し「何をしてるんだね?」

18264号「見ての通り、ゲームですよ、とミサカは携帯ゲーム機をチラつかせます」

14510号「ときめきメモリアルMisaka's Side 1st Loveです」

冥土帰し「」

14440号「ミサカがオリジナルにパッチを当てて作りました、とミサカは改造もお手の物です」
976 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:35:37.39 ID:G/vmHtBxo
20000号「畜生……最初の選択肢が、『おはよう』と『とりあえずペロペロ』しかないのに、勝手に手が……」

打ち止め「うりゃぁぁぁぁ!!!って、あああああぁぁぁ!?」

14889号「小足見てから昇竜余裕でした、とミサカは余裕の勝利宣言です」

打ち止め「何で勝てないのー!?」

10033号「上位個体が弱いだけですよ。ほら、ちょっと貸してください、とミサカはコントローラーを奪います」

17600号「上位個体はぶっぱのし過ぎです、とミサカは強攻撃だけとか初心者かよ、と嘲笑います」

御坂妹「これは甘くてモチモチしていて美味しいですね、何というのですか?とミサカは問いかけます」

10153号「これは生八つ橋という京都名物です。コッチはイチゴ味です」

御坂妹「ほほぅ、どれどれ……」

10153号「よかったらお土産にどうぞ、とミサカは紙袋を差し出します」

ミサカハミサカハミサカハミサカハミサカハミサカハ........

冥土帰し「……まるで託児所だね?」

研究者「……で、先生は何をしてらっしゃるんですか?」
977 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:37:13.09 ID:G/vmHtBxo
冥土帰し「見て分からないのかな?……おっとっと」

『身体がフラフラしています。お腹に力を入れて、バランスを取りましょう』

冥土帰し「ふむ……結構キツいね?」

研究者「何呑気にWii Fitしてるんですかと聞いているんですよ!?」

冥土帰し「最近ちょっと下腹が気になってね?」

10153号「医者がメタボでどうするんですか、とのミサカの一声でこのような事に」

『そのままの姿勢で、ゆっくり呼吸しましょう』

14440号「よし、そろそろ時間ですね、とミサカはモニターに向かいます」

御坂妹「14440号はさっきからパソコンで何をしているんですか?とミサカは画面を覗き込みます」

14440号「FF11ですが何か?あっ、最後のひとりが来ました。いざ出撃です、とミサカは意気込みを露にします」

御坂妹「相変わらずネトゲですか、とミサカは完全武装した14440号のキャラクターを観察します」

14440号「はい。『フルチュンさん、こんばんは。待っていましたよ』と……」カタカタ

御坂妹「…………えっ?」
978 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:38:08.55 ID:G/vmHtBxo
冥土帰し「そうだ、14440号くん。彼女にも言っておいてくれないかな?ゲームのし過ぎは――」

『身体がフラフラしています』

冥土帰し「おととと……」

10033号「ふははははは!姐御のパターンは見切った!」

14889号「あああぁぁぁぁぁああぁぁ!!!?」

打ち止め「14889号は頭が固いんだよ、ってミサカはミサカは事実を突きつけてみたり!」

10033号「それに負けたのは誰なのでしょうか、とミサカは華麗にカウンターを決めます」

打ち止め「……」

17600号「ですよねー」

14889号「くそっ、リベンジです!レッツゴージャスティーーン!!」
979 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:40:30.36 ID:G/vmHtBxo
プルルルルル!

研究者「電話?はい、もしもし」

研究者「……はい。分かりました。先生、電話です」

冥土帰し「今忙しいところなんだがね?」

『そのままの体勢をry』

研究者「はやくしなさい」

冥土帰し「やれやれ……もしもし?」

13577号『冥土帰し!なぜミサカたちに黙ってあんな事を!?』

10039号『ミサカだって京懐石を食べたいです!』

冥土帰し「」

19090号『ミサカも……』

10039号『19090号、言いたい事があるのなら言うべきです』

13577号『という事なので、MNWで審議の結果、9960人のミサカの意見全てが一致しました』

10039号『……帰ったら、ミサカたちにも奢りなさい、とミサカは電話を一方的に切断します』

ガチャ ツー、ツー......

冥土帰し「…………」

冥土帰し「……君たち、もしかしてバラしちゃったのかな?」

妹達「……」

妹達「テヘ☆」

冥土帰し「」
980 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:43:41.02 ID:G/vmHtBxo
ところは変わって......

チャプン

番外「ふぅ……」

番外「露天風呂の後だと、どうしても虚しく感じるよねぇ。足は伸ばせないし、お湯は何か硬いし……」

番外「……そうだ。今度、一方通行も連れて行ってみようかな。スパリゾート……だっけ?」

番外「違う違う。一方通行だけじゃなくて、最終信号も黄泉川も芳川のみんな一緒で行かないとね」

番外「…………」

 ミサカはもう一度、あの時の事を考えてみた。だけども、結局答えは見つからなかった。

 何か見落としてるものがあるのかもしれない。関数Xが分からないと問題が解けないように、何か大切な点が抜けているような気がする。
それはひとつだけじゃなく、YやZ……それとも、もっとたくさんあるのかもしれない。

 仮に、それが分かったとしても、あの時の感情は何なのかミサカには分かるのだろうか。そもそも、あれは感情だったのかな?

番外「うーむ……」

 ……今度、カエルの先生に聞いてみよう。ホルモンバランスが一時的に乱れた、とかなら原因が分かるかもしれない。

 口をお湯に沈めてブクブクと息を吐いた。弾ける泡のように、抱いた疑問を頭から追い出す。

番外「……もう上がろう」
981 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:44:39.25 ID:G/vmHtBxo
番外「…………あれ?着替えは?」

番外「ありゃりゃ、出し忘れちゃったか」

番外「おーい!」

オーイ!

一方「あァ?何だァ?」カツカツ

一方「……おィ、どォした」

番外「ミサカ、着替え忘れちゃったみたい。バッグの中にあるから持ってきてくれない?」

一方「何で俺がそンな事しなきゃなンねェンだ。テメェでしやがれ!」

番外「ミサカに全裸で取りに行けと?」

一方「分ァったよ!持ってくりゃいいンだろ!?」

番外「よろしく〜♪」
982 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:45:33.48 ID:G/vmHtBxo
一方「はァ……。で、こン中にあるンだなァ?」ジーッ

一方「チッ、ごちゃごちゃしてて分かンねェ……」ゴソゴソ

一方「……どォ見ても、使わねェもンがたくさンあンぞ」

一方「パジャマだけで5着もあるンだが……。パジャマはこれでいいよな?」

一方「あとは下着か?……おィおィ、俺は変態じゃねェぞ……」

一方「どこだよ。全っ然見つかンねェ……」

一方「お、ポッキー発見だァ。これは報酬に頂いておくか」ポリポリ

番外「あなた、何食ってんの?で、着替えはまだなの?」

一方「うおォォォ!?」
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:46:31.53 ID:G/vmHtBxo
番外「ねぇ?」

一方「ちょっと待てェ!オマエは今――」

番外「そんなワケないじゃん。タオルなら浴室に置いてあったし、親切にガウンもあったよ。ほれ」

一方「……はァ、驚かせンなよなァ」

番外「それより、こんなに散らかしちゃってどうするの?」

一方「オマエがこンなに詰め込ンでンのが悪いんだろ」

番外「もういいよ、ミサカが自分で探すから」

一方「……ったく、最初からそォしろよ」

                           ・
                           ・
                           ・
984 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:47:53.56 ID:G/vmHtBxo
番外「次入っていいよー」

一方「おゥ」

番外「あと、泡風呂にしといたから」

一方「泡風呂ォ!?」

番外「喜ぶかなぁって思って。うひゃひゃ、どっちが泡か分からなくなるかもね?」

一方「余計な事すンじゃねェよ!」

番外「おっ、何かアニメやってる」

一方「話を聞けェ!!」

                         ・
                         ・
                         ・


一方「ふゥ、泡々だったぜェ……ん?」

番外「すぅ……すぅ……」

一方「テレビ付けたまンま寝てンじゃねェよ。寝るなら布団の中で寝ろ。風邪引くだろォが」

番外「すぅ……むにゃ……」

一方「はァ……うっし」ダキッ

番外「うにゅ……・」
985 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:48:55.39 ID:G/vmHtBxo
一方「能力使わねェと、女ひとり運べねェのか……。俺も垣根の事言えたクチじゃねェな」

一方「……朝の散歩からでも始めてみっかなァ」

番外「すぅ……」

一方「コイツ、ベッドから落ちたりしねェよな……」

一方「…………おい、俺は今何考えた?」

一方「落ちねェよォに、俺も一緒に寝るだァ?ふざけンじゃねェぞ、俺」

番外「あくせ……ーた……」

一方「あァ?」

番外「えへへへ……ぎゅぅ……」

一方「……寝言か。愉快で素敵な夢でも見てンのかぁ?」

一方「はァ……。一応、床に毛布敷いといてやンよ。まっ、落ちねェよォに気を付けるンだな」

一方「……うぅ、やっぱ毛布がないと寒ィな…………。だが仕方ねェ」

番外「すぅ……すぅ……」
986 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:50:45.97 ID:G/vmHtBxo
そして、朝

一方「ン……朝か」

一方「7時ちょい前、丁度じゃねェか」

一方「番外個体は……?」

番外「ぐぅ……」

一方「結局、落ちてねェのかよ。ンや、そのほォがいいンだけどな……」

一方「……俺の身を削った優しさは犬死だったっつーのかよォ」

番外「むにゅ……罰ゲームなんだからねぇ……」

一方「おい起きろ、番外個体」ユッサユッサ

番外「すぅ……」

一方「朝飯の時間だ。起きろ、ってうォ!?」ユッサユッ!?

番外「ぎゅぅ……」ダキッ

一方「おィ!離せ!寝惚けてンじゃねェ!」

番外「んんー……っ。あれ?何してるの?あぁ、まだ夢か」

一方「夢じゃねェ!これは現実だァ!」

番外「…………んじゃ、あと5分……」

一方「だから、そォじゃねェ!!」
987 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:51:50.01 ID:G/vmHtBxo
                       ・
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番外「……ここ、どこ?」

一方「俺が知りたい」

小萌「はーい!ではこれからビール工場を見学するのですー!」

上条「……は?ビール工場?」

一方「未成年にそんな見学させていいのかよォ」

黄泉川「飲まなきゃ平気じゃん!」

番外「何という職権乱用……」

垣根「ビールか。俺はそれよりワイ……」

心理「今それを言ったらジャッジメントされるわよ?」

垣根「おっと、危ねぇ」

黄泉川「何か言ったか?」

心理「いいえ、何にも」
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:53:04.92 ID:G/vmHtBxo
番外「黄泉川センセー!ていとくんはビールよりワインが好きなようでーっす!」

垣根「うおぉぉぉぉい!!!」

黄泉川「未成年なのに先生の前で公言するとはいい度胸じゃん!」

垣根「お、俺はワワワワイシャツは裸よりショーツ1枚上からのほうが好きだと言っただけで……っ!」

黄泉川「そ、そうか……」

心理「……最っ低」

一方「……オマエ、常識非常識の前に考える事あるだろォ」

番外「ていとくんヘンターイ」

垣根「チクショウ……」

                  ・
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989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:54:17.12 ID:G/vmHtBxo
工場長「そして、発酵を終えたビールはこの貯蔵タンクに運ばれます」

一方「……なァ、これって俺らが聞いて得すンのか?」

番外「んにゃ、全然しないと思う……」

一方「だよなァ……」

小萌「では、これで飲めるようになるんですねっ!?」

工場長「もちろん。試飲してみますか?」

小萌「もちろんなのです!」

黄泉川「おっ、飲んでもいいのかじゃんよ?」

素甘「こんな経験は滅多にないわねぇ……」

垣根「どれどれ、俺も……」

心理「あなたまで何混ざってるのよ」

垣根「……駄目か?」

心理「駄目に決まってるでしょう!?」
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:55:23.11 ID:G/vmHtBxo
垣根「お前だって飲んでたじゃねぇか」

番外「心理定規も飲むの!?」

一方「人は見かけによらねェンだなァ……」

心理「あれはノンアルコールシャンパンでしょう!?今更クリスマスの事を吹き返さないでよ!」

垣根「でも、あの時は酔ってたよな?」

心理「っ!?あれは……っ!」

一方「ノンアルコールでも、微量にアルコールは入ってるからなァ」

番外「心理定規は弱いんだね。ノンアルコールで酔うくらいに♪」

心理「わっ、悪い!?」

垣根「でも、そんな子供っぽいお前も俺は好きだぜ?」

心理「なっ!?何こんな所で……」

工場長「はーい。ではみなさんには、わが社で作った新製品を試飲して貰いましょう」
991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:57:07.07 ID:G/vmHtBxo
上条「おっ、ヤシの実サイダーか?」

工場長「ご存知なのかな?」

土御門「学園都市にも似たようなのがあるにゃー」

工場長「へぇ〜、それは意外だったね」

上条「でも、アッチのはほとんど実験品ばかりでマトモなのがないんですよ」

番外「イチゴおでんとか、誰得だっての」

青ピ「分かる分かる。ヤシの実サイダーかというても、無果汁やしなー」

番外「これは果汁入りって書いてあるね?」

工場長「よく気付いてくれたね。評判次第では、学園都市でも販売してみようかと思ってるんだ」

上条「どれどれ……」ゴクッ

土御門「にゃー!全然あっちのと違うにゃー!」

番外「これがヤシの実の味かぁ……。微炭酸なのが丁度いいかも」

青ピ「ボクには見えるで。青い海、甘い風……。まるで南国にいるみたいや」
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:58:31.08 ID:G/vmHtBxo
一方「……このコーヒーも新作か?」

工場長「あぁ。わが社でも、ブランド豆を使った安価な缶コーヒーを目指していてね」

一方「飲ンでみていいか?」

工場長「……その目、君も相当な通みたいだね。いいだろう、是非とも君の意見を聞きたい」

一方「俺はアイツらみてェに甘くはねェぞ……?」

工場長「そのほうが我々も嬉しいよ」

一方「…………」ゴクッ

工場長「どうかな?」

一方「悪くはねェ。だが……」

一方「香りが薄い。一度に大量の豆を焙煎しているンなら、もォちっと火力を上げたほォがいいな」

工場長「なるほど……」

一方「使用してる豆は上出来だァ。改善点は火力だけ。そォすりゃ、手挽きとそォ変わらなくなるはず……」
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 01:59:53.76 ID:G/vmHtBxo
番外「何飲んでるの?ミサカもいい?」

一方「あァ?コーヒーだけど飲めンのか?」

工場長「こっちにはカフェオレもあるよ。流行りのストロータイプにしてみたんだ。これなら女の子でも飲みやすいんじゃないかな?」

番外「ほぅほぅ」チウチウ

一方「……オマエ、飲み過ぎじゃね?」

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 そして、別れの時――
994 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 02:01:00.46 ID:G/vmHtBxo
at 空港

垣根「俺たちはここまでだ。……この4日間、楽しかったぜ」

心理「学園都市でも元気でね?」

番外「もう会えないの……?」

心理「会えるわよ。だって約束したでしょう?私の部屋に遊びに来るって」

番外「うん。でも……」

心理「ほら、携帯出して。メアド交換しましょう?休みの日は戻ってるから、その時に連絡するわ」

番外「……うんっ!」

一方「…………」

垣根「どうかしたのか?」

一方「あンな顔は初めて見たと思ってな……」

垣根「女の子同士なんだ。そりゃそうさ」

一方「そォか……」
995 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 02:02:30.15 ID:G/vmHtBxo
垣根「あの子も心理定規も、友達なんか作れる環境じゃなかったからな。きっと嬉しいんだろうよ」

一方「そォか……」

垣根「……だから、何があっても護れ。身も心も、周りもだ。俺はそのつもりでいる」

一方「言われなくても分ァってる」

垣根「……お前に負けて、学園都市に囚われた俺をアイツは救ってくれた」

一方「……だから護るのか?」

垣根「さぁな。俺が義理だけで動いてると思うか?」

一方「さァな……」

垣根「……元気でな。あと、死ぬなよ」

一方「ハッ、お前に心配されるとはなァ」

垣根「俺はいつか、あの腐った街をぶっ潰す。その時はお前も手を貸してくれ」

一方「それが、アイツらを護るためなら……な」
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 02:04:01.16 ID:G/vmHtBxo
番外「一方通行ぁぁ!早くしないと、みんな行っちゃうよー!?」

垣根「……行けよ。お姫様がお待ちだぜ?」

一方「だからその言い方はよせ」

垣根「……じゃあな」

一方「……おゥ」

番外「もう!呼んだら早く来てよ!」

一方「悪ィ、ちっと話してた」

番外「ねぇ、帰ったら何しよっか」

一方「晩飯はどォすっかなァ」

番外「ミサカ、外で食べたい!」

一方「ならファミレスかァ?」

番外「何でいつも外食はそれなの?もっと豪華なのにしようよ!」

一方「そォだなァ……」

                               ・
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                               ・
997 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 02:05:27.70 ID:G/vmHtBxo
ギュィィィィーーーーン......

垣根「……行っちまったか」

心理「…………っ」

垣根「心理定規……泣いているのか?」

心理「ひっく……」

垣根「大丈夫だ。また会えるさ……」

心理「本……当……?」

垣根「あぁ。もう少ししたら、俺たちも戻ろう。過去に何があったとしても……俺たちの居場所はあそこなんだからな」

垣根「……それに、あの子は初めてできた友達だったんだろう?」

心理「えぇ……」
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 02:12:01.71 ID:G/vmHtBxo
垣根「俺は、お前の望むものなら何だって叶えてやる。あの時からそう決めていたんだ……」

垣根「……だから泣くな?せっかくの可愛い顔が台無しだぜ?」

心理「……ふふっ、あなたのほうこそ、最後の最後で台無しじゃない」

垣根「心配するな。自覚はある」

心理「ふふっ、今はそのほうがお似合いね。ほら、次の仕事が待ってるわ」

垣根「おい、ちょっと待ってくれよ!」

削板「どら、俺も次の仕事に行くかな。行くぞ、垣根!根性見せろ!こんじょおおおぉぉぉおおおお!!」

垣根「だああああぁぁ!?暑苦しいんだよお前は!!」

心理「ふふふふふっ」


垣根(……お前なら護れるさ、一方通行。何たって、俺が認めた男なんだからな)

垣根(まぁ、やれるだけやってみろ。白銀の王子様よぉ?)


心理「ほら、急がないと、また社長に怒られるわよ?」

垣根「………はは、それだけは避けねぇとな」


                                                       第一部 完
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/23(水) 02:18:29.96 ID:G/vmHtBxo






 そして、新たな舞台は次スレへ――

 http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1300814210/
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/23(水) 02:19:12.27 ID:uc3bTQIF0
乙!!!!!!!!!!!!!!!!!
1001 :1001 :Over 1000 Thread
              わ〜い、>>1001ゲット〜
               __
                    ‖ _~",ー 、,,_
      |           ‖ /  |ノ  ,>
   \ |  /      ‖ /ヽ_,:-−'´
                ‖/~         ヽ | /
                    ‖     ,   ))
       ,、      ,、   /'ll__/ ヽ
      / ヽ__/ ヽ/ _‖   _  ヽ.    ∧___∧
    /       /  ´ ‖ー/  `   l ロ. / _    _
    / ´ 、__,  ` |.    ‖∨      ,! || | l--l `
   _l    ∨    ヽ/ ̄)( ̄ ̄`"::::ノ (⌒ヽ, ..ヽノ   ,
  ( ヽ_        /   /ll `'ー、....::ノ ∀\/ー- /`l  ヽ
   ヽ、       ,ヽ:..:ノ ‖   '::::|⊃  iー- l (_〕i__     SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)
     l          : :::Y  ‖     ::|   |"|ー-,|   |( .      http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/
1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
番外個体「学校に行ってみたいなぁ……」 冥土帰し「よし任せろパートU」 @ 2011/03/23(水) 02:16:50.79 ID:G/vmHtBxo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1300814210/

【DQ3】やる夫はそして伝説になるようです @ 2011/03/23(水) 01:59:51.42 ID:70A/1z2ko
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1300813191/

疲れ知らずの 秋山澪スレ @ 2011/03/23(水) 01:51:54.67 ID:Tpkaca9Bo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1300812714/

そうよ、私には愛なんて必要なかった @ 2011/03/23(水) 00:55:05.63 ID:v02557cjo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1300809305/

小島よしお「ウェーイwwwヘイヤレロトティーヤwwwww」 @ 2011/03/23(水) 00:55:04.66
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/vip4classic/1300809304/

【避難所】避難場所の代々木公園で無許可チャリティーライブ【ニコ歌い手】 @ 2011/03/23(水) 00:46:27.10 ID:P0xPnLJU0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1300808786/

轟竜のアギト @ 2011/03/23(水) 00:46:19.49 ID:zEfPa0I1o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1300808779/

埼玉大好き水草十代22 @ 2011/03/23(水) 00:42:18.11 ID:U5UdhlbBo
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