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花山「ありゃア・・・惣流・・・・・・・・・安価頼むぜ・・・」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :赤いイヤーカフ :2011/02/14(月) 10:30:36.45 ID:ZOJ+VfXj0
いきなり目が覚めた


周囲を見回した後、自分の服装を確認する

いつもの高級白スーツに紫色のワイシャツ、白ネク、金箔塗りの鰐皮靴
伊達眼鏡は皮膚感覚で付けてるのがわかった
金バッジは有る
ボタンも無事だ
周囲には街、戦争から立ち直りつつある
戦後の東京を思わせる不思議なにぎわいがある、もっとも街行く人々が何と喋っているかは解らないが

そしてふと気づく

乙の耳に装着された
ねじれ模様が掘られた赤いイヤーカフに

そこから聞こえる「安価で行動しれ」の声に

漢の目の前を黄色のワンピースを着た
赤毛の少女が風のように通りすぎた

それを追っていかにもなチンピラが
7人通り過ぎた
漢は完全に見抜いた

そのチンピラ共が三下には身分不相応な
得物を隠し持っている事を

カフ「(2〜5、安価頼む)」

花山「・・・・・・・・・・・・・フン・・・・・・」
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 10:39:08.07 ID:lMQQ1Nn5o
とりあえず握撃
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 11:18:50.28 ID:fY6UfA6DO
ヤクザキックで制裁
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 12:00:56.72 ID:TINQ027DO
脅迫・情報収集
5 :赤いイヤーカフ :2011/02/14(月) 12:56:08.71 ID:64Ycfek10
三下「まてァ!クソアマァ!」タッタッタッタッ
?「待てって言われて待つと思ってんの!?」タッタッタッタッタッタッ
クズ「このっ糞ガキがぁ!俺らをナメくさりやがって!」タッタッタッタッ
?「マフィアなんて馬鹿にされ・・・あっ!」ガシ
ザコ「ふぇっはは!捕まえたぁ!」
?「このっ・・・離しなさいよっ!」ジタバタ
ザコ「動くなぁ・・・腕折れるぞぉ?」ググッ
その他チンピラ「おっしゃあ!離すなよっ!」タッタッタッタッ

黒服1「まずい!セカンドチルドレンが捕らえられた!」
黒服2「やむを得ん!軟質弾頭の発ぽ・・・」

ギャオオオオオオオオオッ

黒服1「オワッッ!!」
黒服2「なッッッ!!」
残りの黒服「「「〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!」

重戦車のような巨大な漢が、豹のような速さで黒服達を抜き去った

┣¨┣¨┣¨┣¨バガッドドドバァンドドバァン┣¨┣¨┣¨┣¨ガガガ┣¨┣¨┣¨┣¨ッッ
爆煙とアスファルトを撒き散らしながら爆進するスーツお化けに激突され、赤毛の少女に追いつけなかったチンピラ達は
吐瀉物と血を撒きながら羽毛のように空を舞った

ザコ・クズ・三下
「「「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!」」」

?「〜〜〜〜〜ッッッ!?」

ガガガッッ

漢は四人の眼前で止まると
彼らを仁王のように見下ろし


ガシィ!!


少女の手を少女の背中に極めているザコの右手の肘をおもむろに掴み


ちりかみを丸めるように
握り潰した

バァン!!シュゥゥゥゥゥ・・・ピュピュッ・・・・・ひぎィ・・・・・きッ・・・・・・・・・・・プクプク

クズ・三下「「ウワァアアアァアアアアアアッッッ!!!!」」


?「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!!」

カフ「(8〜13、安価頼む)
6 :赤いイヤーカフ :2011/02/14(月) 13:09:49.70 ID:ppENXvcL0
ちょっち
表紙描く
まっててくんろ〜
7 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/14(月) 13:42:53.52 ID:RkH84qPm0
花山描こうとしたけど
無理だった
なので友人から貰った絵を勝手に表紙にしたぜ
あとスレタイ詐欺を許してくださいッッ

続けますドーゾ
8 :赤いイヤーカフ :2011/02/14(月) 13:48:10.87 ID:SmNR4iUa0
表紙です
9 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/14(月) 13:49:52.48 ID:KrseUmISO

あっまつがった
表紙でーす
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 14:45:31.06 ID:fY6UfA6DO
なんかの拍子に上半身裸になり名もなき博徒の入れ墨露出。そして回りの人間全員腰抜かし退散
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 15:21:01.87 ID:x0OfAOg6o
エヴァ?
12 :赤いイヤーカフ :2011/02/14(月) 16:05:05.78 ID:NTw4Yc8U0
黒服1「まっ・・・・・・まずいッ・・・」
その他黒服「ッッッッ・・・・・・ッッッ」
黒服達は動こうにも動けなかった
少しでも自分達が何らかのアクションを起こせば、責任問題どころではない大惨事が発生し、チンピラは愚か、セカンドも、自分達すらも30メートル先にいる白スーツの魔神に[殲滅]されるかも知れないという考え
が悩髄に発現してしまったのだ
周囲の一般人も完全に石像と化し、静寂だけがこの場に鎮座している、しかし、この膠着状態は、次の瞬間瓦解する


クズ「うわぁああああああああッッ!」チャッ・・・ドンドンドン
チンピラの一人がマグナムを抜き、3発・・・
一発は漢の肩を掠り、一発はあらぬ方向へ
一発は漢の膝に命中し・・・・・・・地に落ちた
漢は眼鏡を外し
それを地面に落として・・・・・・

「[ピーーー]か」と言った

赤毛の少女以外は日本語に対して無知であったが、この瞬間、この場にいた者達は
[KOLOSKA]と言う特徴的な発音と、それが持つ無慈悲さを知った


クズ・三下「「ああああああああああああ!!!」」
カチャカチカキッ・・・・パンパンパンドン!ドン!パンカチッ!パンパンパンカチッカチッカチッカチカチカチ

チンピラ達は全弾撃ち尽くした
黒服達は己らの凍った肝に鞭打ち、必死に走って近づき
残すところ5メートルで、その足を止め、再び戦慄した

スーツは破れていたが、漢は無事だった
皮膚から流血はしているが、それに意味は無かった

恐怖に打ちひしがれたチンピラの視線を受けながら
その漢は[建]っていた

背中に熱く滾る魂を示して
13 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/14(月) 16:24:32.25 ID:61+t8/7P0
チンピラ共は、片手が砕けたスナック菓子のようになってしまった同胞を見捨て
歯をカチカチ鳴らしながら
芋虫のように這って逃げた

セカンドと呼ばれた少女は
その場にへたり込んでいる

漢の周りを黒服が取り囲むが、
決して近付こうとしない、心無しか
人数が減っているように感じられる

カフ「(助言の前に事が起きたか・・・・・・16〜20、安価頼む)」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 16:33:36.66 ID:fY6UfA6DO
スカーフェイス版花山なので作中では男前設定
15 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/14(月) 16:33:52.47 ID:61+t8/7P0
あ・・・これエヴァものです
エヴァものですよ〜
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 16:40:28.36 ID:fY6UfA6DO
まさかのエヴァのパイロットにスカウト。そしてシンジ達と同居
17 :赤いイヤーカフ :2011/02/14(月) 18:33:28.13 ID:ksTBhXcT0
20までまつぜよ〜〜
18 :赤いイヤーカフ :2011/02/14(月) 19:48:45.15 ID:SmNR4iUa0
誰か安価を・・・
しかたないッッ書くぞッ
19 :赤いイヤーカフ :2011/02/14(月) 20:54:44.17 ID:NTw4Yc8U0
事態は再び膠着状態に入った

黒服1は考える余裕を辛うじて取り戻した
(この男を包囲して数秒が経過したが、この落ち着き様、やはりいかなる状況でも勝つ自信・・・・・・いや確信しているのか・・・)

黒服2も何とか落ち着いたようで、黒服1に小声で話しかける

黒服2「(まさか・・・交戦なんて考えてないだろうな・・・?)」
黒服1「(考える訳無いだろッ・・・!・・・黙ってろ・・・)」

黒服1は思い切って目の前の漢に近づき、無力化を促そうとした・・・が・・・
漢が突然動き出したので、「フリーズ!!」としか言えなかった



カフ「おい」
花山「・・・・・・・・・!」
カフ「お前だよ・・・花山薫・・・」
花山は声の主を見つけようと周囲を見渡した
黒服の外人が何か叫んだが、花山には関係無かった
カフ「花山・・・俺はお前の右耳についてる」
花山は己の右耳にふれ、異物を掴もうとした、だが無駄だった
触れる事はできる、だが力を少しでも入れると、霞みのようにすり抜けてしまうのだ
花山はこんな状況でも、ある友人を思い出し、それが少し可笑しく思えた

カフ「秘策がある」
花山「・・・・・・・・・・」
カフ「俺はセカンド・チルドレンの護衛だと言え・・・裏取りは気にするな」
花山「・・・・・・・・・・」
カフ「逡巡してる暇は無い」
花山「・・・・・・・・・・」フーッ
花山は浅い溜め息をつくと・・・黒服に向かって話した

花山「俺ァ護衛だ・・・・・・」
黒服1「!!!」
花山「セカンドチルドレンのな・・・・・・・・・」
黒服達「・・・・・・・・・ッッッ」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 21:32:31.03 ID:7Ilup9vMo
ほほう。扱い難しそうだの。たたみ方に期待
21 :赤いイヤーカフ :2011/02/14(月) 22:52:16.34 ID:64Ycfek10
?「・・・・・・・・・護・・・・・・・・・ぇぃ・・・・・・?・」

度重なるショックのせいで茫然自失に陥っていた赤毛の少女は
聞き慣れた日本語で話す[漢]の声に反応した、僅かに安心した声色で・・・

黒服達は銃を漢に向けたまま、包囲を解かずに話し始めた
黒服1「(今・・・・・・・何と言った・・・)」
黒服2「(セカンド・・・・・チルドレンと・・・・・・・)」
黒服1「(どういうことだッ・・・・!)」
黒服2「(この男のデータはネルフ職員名簿にはありませんよ・・・・・・・・)」
黒服のイヤーカフ
「ザッ・・・ザ・・るか・・・・・聞こえるか?」
黒服1「(やっと繋がったか、こちらがモニター出来てるか?)」
黒服のイヤーカフ
「ああ、正常に戻った、そのデカイ男は誰だ?通信途絶が治ったと思ったらいきなり・・・」
黒服1「(悪いが急いで調べて欲しい事がある)」
黒服のイヤーカフ
「・・・・・・なんだ?」
黒服1「(ネルフ職員名簿の中にこのデカいタトゥー男の顔があるか知りたい)」
黒服のイヤーカフ
「何言ってる・・・そんな物が・・・」
黒服「(頼む・・・・・・)」
黒服のイヤーカフ
「・・・・・・分かった」



花山は何やら話している外人を横目でみながら
自分の正面でへたり込んでいる少女に、僅かながら罪悪感を感じていた
己の内の正義を貫き、目の前の少女を助けたとはいえ、怖い思いをさせたのだ

花山はいたたまれ無くなり、しゃがんで少女に声を掛けた
日本語が通じることは先の反応で分かっている、そしてこの子がセカンドチルドレンと言うことも
花山「お嬢ちゃん・・・・・・」
?「な・・・・・・何よ・・・・・・」ピクッ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ワルかったな・・・・・・・・」
?「・・・えっ・・・・・・」
花山「・・・立てるか・・・・・・」スッ
?「・・・・・・・・」
花山「噛み付きゃしねェよ・・・・・・」
?「・・・・・・・・自分で立てるわよ・・・」ムスッ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ
?「・・・何よ・・・・・・・」ムッ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
?「アンタ・・・・・・・・バカにしてるワケ?・・・」
花山「・・・・・・・・・・・・フッ・・・・・・・・・」ヒョイッ
?「ちょっ・・・なっ・・・何よ!」
花山「黒服への通訳・・・・・・・頼むぜ・・・・・・」
?「えっ
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:19:33.11 ID:GcrndlVm0
安価は範囲より単発単発で行ったほうがいいかも
23 :赤いイヤーカフ :2011/02/14(月) 23:22:42.58 ID:RkH84qPm0
有難うッ
貴重な意見、感謝するッ
参考にさせてもらおうッッ
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/14(月) 23:52:13.66 ID:fY6UfA6DO
楽しみにしてるから頑張ってちょ
25 :赤いイヤーカフ :2011/02/15(火) 01:15:32.65 ID:ql40arfh0
?「えっ・・・ちょっと勝手にっ・・・てゆーか降ろしなさいよ!」ジタバタ
花山(・・・・・・・・・・・・・・・・・・元気ンなったな・・・・・・・)

黒服1「!ッッ止まれッ!」カチャカチャカチャカチャ
?「ちょっと!銃向けないでよ!同じ護衛でしょ!?」
黒服達も黒服1と同じく漢に銃を向ける

黒服1「まだデータ照合の結果が出ていない!」

?「バッカじゃないの!?敵ならエヴァのパイロット捕まえた時点で条件なり何なり突き付けるでしょ!?」

黒服1「ぐっ・・・しかし・・・」
黒服のイヤーカフ
「ザッ・・・こちら通車、聞こえるか?」
黒服1「はあっ・・・なんだ」
黒服のイヤーカフ
「・・・データ照合が完了した」
黒服1「結果は?」
黒服のイヤーカフ
「信じられないかも知れないが、その男は諜報員だ」
黒服1「何!ホントか!」
黒服のイヤーカフ
「間違いない、ナンバーは5818938881、名前は花山薫、年齢は35、出身地は日本、現在の任務は、セカンドチルドレン[のみ]の護衛だそうだ」
黒服1「・・・間違いないのか!」
黒服のイヤーカフ
「初めて見た情報だが、外部ハッキングの痕跡が見られない以上、疑う理由は無い」
黒服1「分かった・・・」プツッ


カフ「これで裏を取られる事は無いだろう」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フーッ
?「何よ・・・溜め息なんかついて・・・てゆーか早く降ろしてよ!」
花山(・・・・・・・・・・・・・・・・・でち上げか・・・・・・)
?「ちょっとアンタ聞いてんの!?」ムキージタバタ

黒服達がバツが悪そうにこちらを見ている
赤毛の少女が黒服達に何かを言うと、黒服達はバラバラと去っていった
それを確認して、赤毛の少女を降ろした
流石にずっとお姫様抱っこをしてる訳には行かない
?「あーもう!降ろすの遅すぎ!」
降りた赤毛の少女はそう言うと髪を整え始めた

カフ(ネルフ施設には入れなかったが、組織的には入った・・・惣流の身辺に着くことも許された・・・一応安価は達成した)
カフ「花山・・・次はお前が安価を受け取れ」
花山「・・・・・・・・・・・・!」
カフ「次のレス、安価頼む」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 01:57:21.79 ID:QG4YKoqDO
ネルフに出向して皆さんに自己紹介。スカーフェイス版花山なので女性からの反応は上々。しかしはなやまさんさんじゅうごさいだと…? もしかして年齢は偽装。なぜなら19歳には見えないから…だったり?
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 09:31:41.90 ID:4VEACzHa0
とりあえずオーバーザレインボーまで一緒に行きながら現在の状況を教えてもらう
28 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/15(火) 16:54:22.90 ID:60IoyYQM0
カフ「花山・・・お前の右ポケットに携帯が入っているだろう・・・」花山「・・・・・・・・・・・・・」ゴソ・・・

右耳に付いている赤いイヤーカフの言う通り、携帯があった
赤色のそれには、ねじれ模様が全体に渡って彫り込まれている
カフ「その携帯に届いてるメールを見ろ、使い方は私が教える」

バチッ

花山「・・・・・・!」
赤いイヤーカフから何かが流れ込み、それを[受信]した花山は、この未知の赤携帯の操作方を瞬時に理解した
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」パチ・・・カチカチ
花山は怪訝な表情で、携帯に届いたメールを見た

<とりあえずネルフに出向>

花山(・・・・・・・・・・・・・・・・ネルフ?・・・・・・・・・)
カフ「成る程な・・・花山、その子に催促しろ」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・」
花山は[使われている]事に、段々腹が立ってきたが、[ネルフ]と言う物が気になるので、とりあえず従う事にした

花山「お嬢ちゃん・・・・・・・・・・・・・・」
?「ん・・・何?」
少女は、髪飾りの位置を直しながら
花山に背を向けたまま聞き返した
花山(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・慣れるのが早ェな・・・・・・・)
「・・・・・・・・・・・ネルフにァいかねぇのか・・・・・・」
?「・・・・・・あっ!やっば!」クルッ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・」
?「ちょっと!分かってたんなら早く言いなさいよ!」
花山(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ヒス・・・か・・・・・・・・)
?「ねぇ!聞いてんの!?」
花山「嬢ちゃん」ズイッ
?「なっ・・・何よ!」
花山「いかねェのか?・・・・・・・」
?「いっ・・・行くわよ!うっさいわね!」クルッスタスタスタ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ・・・ゴツッゴツッゴツッ
花山は少女に追い付き、少女と並んで、歩いてネルフに行くことにした



?「・・・アンタ・・・名前なんて言うの?・・・・・・」
花山「・・・花山だ・・・」
?「フーン・・・女の子みたいな名前ね・・・」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・」
?「アタシはアスカ・・・惣流・アスカ・ラングレーよ・・・」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・」
アスカ「よろしくぐらい言いなさいよ」
花山「・・・・・・・・・・・フン・・・」ニッ
アスカ「なんで鼻で笑うのよ!」
29 :赤いイヤーカフ :2011/02/15(火) 18:15:23.01 ID:4VEACzHa0
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタスタ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴツッゴツッゴツッ
アスカ「・・・・・・・・・・・・・アンタ・・・・・・・・」スタスタ
花山「・・・・・・・ン・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴツッゴツッ
アスカ「・・・・・・・・・・・・フン・・・・・・」スタスタスタ
花山「・・・・・・・・・・・・・・用か・・・・・・・」ゴツッゴツッ
アスカ「・・・・・・・何でもないわよっ・・・・・」スタスタ


アスカは「いつまで上半身裸でいる気なのよ!」
と、言おうとしたが、止めた
自分が着替えを持ってる訳でも無いし、服を買おうにも店には入れない
全身絆だらけで、背中に気迫溢れるタトゥーがある目つきの切れてる大男を、無警戒で入店させてくれるような間の抜けたファッション専門店が
在るはずが無いからだ

アスカを固くさせる理由はそれだけではない、花山への疑問が山積みなのだ

[何故銃で撃たれてもダメージが無いのか]
[背中の異様に怖いタトゥーは何なのか]
[何故英語すら喋れない無口で強面な漢がドイツまで来れたのか]
[ネルフの諜報員ですら知らないような漢が、何故ネルフに籍を置き、情報戦・冷戦の先兵のような諜報員なんかに成ったのか]

深く考えると背筋が冷たくなるので
なるべく余計な疑問が浮かばないように
会話を避けていた
そういう意味では花山が無口だったのは幸運だった


カフ「そろそろ来るな・・・」
花山(・・・何だ・・・・・・・・・・・・・・・)
カフ「迎えだ」

キキィ

ネルフ職員
「お迎えにあが・り・・ました・・・」
アスカ「身構えんじゃないわよっ・・・コイツはこれでも護衛よ?」
ネルフ職員
「あっ・・はい、ではどうぞ」ガチャ
アスカ「よっ・・・と」
花山「・・・・・・・・・・・」ノソッ
ネルフ職員
「発車します」ガコ カチッ


イヤーカフ「(安価達成までもう少しか・・・)」


花山薫、ネルフドイツ支部へ!!
30 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/15(火) 18:22:33.19 ID:qWP2ZAqZ0
予備校いってくらぁ
雑談しててちょ
もどってきたら
モルスァっつーから
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 18:35:14.89 ID:QG4YKoqDO
花山さんって意外と子供っぽいところがあるよね。母親の焼いたクッキーが好きだったりオムライス食ったり少年漫画読んでたり
32 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/15(火) 20:51:46.30 ID:cBvhe+SR0
モルスァ
33 :赤いイヤーカフ :2011/02/15(火) 23:24:57.99 ID:v6q5c2AZ0
花山(・・・・・・・・・・・・でけェ・・・・・・)ボー
アスカ「何よ・・・珍しがっちゃって」
花山「・・・・・でけェな・・・・・・・・・・・・」
アスカ「・・・・・・・・アンタのとこって随分ショボかったのね」

[ネルフ・ドイツ支部]
日本にあるネルフ本部をバックアップするために建造された施設であり、同様の施設の中では最大規模を誇る
本部への人材派遣、技術開発、技術提供、大規模試験場の運営、管理が主な役割である

本部を日本に持つ支部施設ではあるが、本部行きの職員と本部と支部を行き来する技術者及び重役以外は日本語が話せないので
花山の[日本語しか話せない護衛]という
不安要因は[短期滞在任務ゆえ問題無し]
という事でうまくカモフラージュされた

二人は職員の運転する車のまま第一外部パスを通過した
(アスカは顔パス、職員はカードパス、花山は厳重チェック)
やや不機嫌になった花山に、アスカは少しビビった

カード認証パスを通り、メインホール歩いてるところで花山がアスカに質問した
花山「・・・・・・・・・・・何すンだ・・・此処で・・・・・・」
アスカ「アンタ、アタシが誰か分かってんの!?」
カフ「この子はパイロットだ」
花山「・・・・・・・!」
花山はいきなりイヤーカフから話し掛けられたので
少しビックリした
アスカ「ちょっと!聞いてんの!?」
花山「ン・・・・・・・あァ・・・・・」
アスカ「流さないでよ!」
花山「・・・パイロットだろ・・・・・・・・・」
アスカ「分かってんならさっさと言いなさいよっ・・・」ムー
花山(・・・めんどくせェ・・・・・流すか・・・・・・)
「・・・・・で・・・何すンだ・・・・・・・・・・」
アスカ「良い?私はエヴァのパイロット、エヴァの所有け・・・・・・」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・」ジー
女性職員1「・・・あっ・・・・・・・・・・・・」ピクッ
女性職員2「・・・・・・・//////」カァ
女性職員3「//////」タタタタタ
女性職員4「・・・・・・・・あの人・・・上・裸・・・///」
女性職員5「うん・・・・・・なんかこっち見てない?」ドキドキ
女性職員6「・・・素敵・・・・・・・/////」ポー
花山(・・・・・・・・・・・・暇だ・・・・・・・)クルッ・・・ ジー
男性職員「オワッッッ」ビクゥ
男性職員「ッッッ」
男性職員「!!!ッッ」ダラダラ
男性職員(ッッ・・・・・・・・・・なんでマフィアが・・・ネルフにッ・・・|||」サーッ


アスカ「なにしてんのよ・・・・・」ムッ
イヤーカフ「恐らく本部に行く準備をするのだろう」
アスカ「何よ!また無視する気っ!」ムッカー
花山「此処に来た理由が何となくワかッた・・・・・それだけだ」
アスカ「・・・・・・・・・・フン・・・分かれば良いのよ」ムッス-


カフ(さて・・・この先どうなるか・・・私も全てを知っている訳では無いからな・・・少し無理があるが・・・・・・・次・・・安価頼む)
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/15(火) 23:54:12.83 ID:QG4YKoqDO
花山さんが偶然なにかの資料を見た際、自分がいた時代より20年近くタイムスリップしている事に気付いてしまう(範馬刃牙本編が90年代半ばでエヴァが2015年の話だから)
35 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 02:33:40.87 ID:N12oM9Mu0
二人は階層移動用のエスカレーターに乗っている
アスカの話しによると、ネルフ・ドイツ支部指令から
口頭で伝えたい重要事項があるらしい
花山は周りの最新設備や、それの持つ[機能美]に
目を奪われながらも、指令執務室へと向かった

黒服「セカンドチルドレン、花山薫[本部特選護衛官]両名
只今お連れ致しました」
花山(・・・・・・・・・・・・・抜かりァ無しか・・・・・・・)

?「入りなさい」
落ち着いた声が扉の向こうから聞こえる、流暢な日本語だ
声から推測するに威厳ある老指令といったところか

ガチャ

扉が開いた
それなりに広い[指令執務室]の真ん中に
指令とおぼしき人物が座っていた
机も椅子も、派手では無かったが、高級品であるのはわかった
アスカは多少緊張した面持ちで
花山は色々と経験があるのでいつも通りに
入室した

アスカ「失礼します」スタスタスタ・・・ピタッ
花山「・・・・・・・・・・・」ゴツッゴツッゴツッ・・・ガカッ
アスカ(あっ!挨拶しなさいよっ!)ジロッ
指令「御苦労、下がってくれ」
黒服「・・・失礼します・・・」
ガチャ・・・
・・・カチッ
カフ「挨拶しろよ?」
指令「本題に移る前に、まずは花山[特衛]」
花山「・・・・・・・・・・・・・オゥ・・・・・・・・・・・・」
アスカ(〜〜〜ッッッ・・・・|||)サーッ
指令「・・・・・・フッ・・・花山[特衛]、まずは御苦労、感謝する」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
アスカ(返事しろってぇーのーっ!!)
指令「惣流君」
アスカ「あっ・・はいっ」
指令「なんでも花山[特衛]に助けられたとか・・・」
アスカ「はい」
指令「以後、無茶は遠慮するように」
アスカ「・・・・・・・・・・・・はい・・・」
指令「フー・・・・・・では、本題に入ろう」

指令「本部付近に使徒が出現した」

アスカ「!!・・・使徒って・・・あの使徒ですかっ!?」
指令「そうだ」
花山(・・・使徒?・・・)
アスカ「・・・いつ出たんですか?」
指令「5日前の第三新東京市、日本時間の約午後2時40分だ」
花山(・・・・・・・・第三新・・・東京市?・・・・・・)
アスカ「・・・・・・どうなったんですか?」
指令「午後8時50分に、エヴァ初号機にて交戦、2分56秒後に殲滅が完了した」
アスカ「パイロットはだれですか?」
指令「今の所は極秘扱いのままだが、じきに判明するだろう」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」イラッ
指令「私が君達を召集した理由はそれでは無い」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

指令「君達の異動についてだ」
36 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 09:21:40.38 ID:JKOpijrr0
アスカ「異動・・・ですか?」
花山(・・・・・・・・・・・・・・・・・)
指令「そうだ・・・ただし[別命]あるまでだが・・・」
花山(・・・・・・・・帰れねェか・・・・・当分・・・・・・・・)
アスカ「じゃあアタシ達は・・・」
指令「・・・召集が掛かれば本部行きだ・・・・・・逆に言えば召集が
掛かるまで[現状維持]つまり待機と言うことだ」
アスカ「・・・・・・・」
花山「・・・・・・・・・」
指令「恐らく召集が掛けられるのはまだ少し先になるだろう」
アスカ「・・・どういう事ですか?使徒がもう来てるんですよ?」
花山(・・・・・・・・・・・・使徒っつのは・・・・・暗号か?・・・・・・)
指令「戦自、空自、海自への説明の名を借りた[説得]
現状の把握、使徒[迎撃権]の維持、全て本部持ちだ」
アスカ「迎撃権の維持って・・・」
指令「馬鹿らしく思うのは分かる、しかし政治家共にとっては
宝の山にしか見えないらしい」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムカッ
指令「本部には初号機の他に零号機もある、不十分だが
暫くは問題無いだろう」
アスカ「・・・・・・・・・・・」
指令「何か質問はあるかな?」
アスカ「・・・・・・ありません」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
指令「では話しはおわりだ、解散してくれ」
アスカ「・・・失礼しました」サッ・・・スタスタスタ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ザッ・・・ゴツッゴツッゴツッ

カチャ・・・カチッ




指令執務室から出て当ても無く歩いていると、アスカが、突然話し掛けてきた

アスカ「フー・・・アンタさ、バカ?」スタスタ
花山「・・・・・・・・ン?・・・・・・・」ゴツッゴツッ
アスカ「何で挨拶ぐらいまともに出来ないのって言ってんの!」スタスタスタ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴツッゴツッ
アスカ「まただんまりぃ!?何とか言いなさいよ!」スタスタスタ
花山「・・・どうにも慣れなくてな・・・・・・・・・・・・」ゴツッゴツッ
アスカ「ッッ・・・・・・ホントにバカねアンタ!カッコイイとでも
思ってるわけ?前時代的、バッカみたい」プンプンスタスタ
花山(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うるせェ・・・・・・・・)ゴツッゴツッ







アンタみたいのが

地球規模の超大災害
[セカンドインパクト]を 乗り切ったなんて
信じらんないわ
ヘラヘラ










花山「!!!ッッッ]




37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 10:43:01.06 ID:MRquCssDO
おおっ盛り上がってきた!
38 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 11:07:15.36 ID:JKOpijrr0
女性職員「お持ちしました」
金髪、黒目のやや小柄な女性職員が指令執務室に入室した
指令「!!・・・ああ・・・入れ」

ガチャ

女性職員「失礼しま・・・す・・・・・・」

ワイシャツとスーツの上を
持ってきたのだが、肝心の受取人がいない

指令「エメリッヒ君・・・すまない、すっかり忘れていた」

エメ「えっ・・・」

指令「すまないが花山[特衛]に渡しておいてくれないか」

エメ「あっ・・・はい」


失礼しました・・・

カツカツ・・

カチャ・・・カチッ・・・























エメ「・・・・・・・どこ?・・・」



39 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 12:28:18.14 ID:4aVCGCgp0
花山は足を止めた


アスカ「?・・・・・・何?・・・・;」
アスカは、まずい事を言ってしまったのではと思い
努めて明るく言った
アスカ「や・・・や〜ねぇ〜冗談だって!」
花山は努めて冷静に言おうとした・・・が・・・


花山「・・・悪ィが・・・用ができた・・・・・・・・・」




余計にドスが効いた




アスカ「・・・・・・・・・・ゴメン・・・」ウルウル



アスカは俯き気味になり
小さな声で花山に謝罪した


花山はアスカを、広目に作られた廊下の端にある、休憩所の
ベンチに座らせると


花山「・・・キレちぁいねェ・・・此処でまってろ・・・・・・・・・・」


と言って、休憩所から去った

花山はアスカの視界から消えた後
携帯をポケットから取り出し
ネルフ・ドイツ支部の
施設内マップ表示機能を起動させ
自分の現在位置にポインターが点いているのを確認した

そしてその携帯を閉じずに





走り出した




バオッ!!



花山薫



ダダダダダダダダダダダダダダダダダダッッ



すでに事態を飲み込む覚悟はできていた



カフ(次、安価頼む)
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 12:34:35.66 ID:MRquCssDO
今、現在西暦何年なのかの状況確認。また過去に何が起こったのかを調べる
41 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 13:51:45.42 ID:dKZ9uWJ60
男性職員1「使徒?」
男性職員2「ああ、出たらしいぞ」
男性職員1「どこにだよ」
男性職員2「日本の第三新東京市だってよ」
男性職員1「・・・本部が在るじゃないか!どうなったんだ?」
男性職員2「無事殲滅だとよ」
男性職員1「そうか・・・・・・・・なぁ・・・使徒って何なんだ?」
男性職員2「さぁな・・・D級職員の俺達には情報こないしな」
男性職員1「そうか・・・俺は噂なら聞いた事があるんだ・・・」
男性職員2「うわさ?」
男性職員1「ああ・・・何でもあれは他国の生物兵・・・」

ドドドドドドどどどど┣¨┣¨┣¨┣¨ドド ドオンッッ!!

ズワッシャアアアアアアアンッッッ!!!!

職員達「〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!!!」

情報管理棟のコンソールルームの防弾ガラスが
轟音と共に弾け飛んだ

さっきまで無駄話をしていた職員2名は
椅子から転げ落ちた

他の職員達は、腰を抜かす者
悲鳴を上げる者
泣き叫ぶ者
恐怖で硬直する者と、極めて普通の反応を示している

そんな中で


例外とよべる男が花山に銃を向けていた











加持「・・・・・・・・・・・・・・・ッッ;」






コンソールルームに侵入もとい突撃を掛けた
半裸の巨人を目の前にしても

無精髭の男は怯みはすれど
退くこと無く銃を向けていた

そんな中・・・空気を読まない侵入者がまた一人・・・・・・






エメ「こっ・・・これは・・・・・・あっ!」
花山(・・・・・・・ン?・・・・・・・)

加持「っ!・・・なにやってる!来るな!;」

エメ「あっ・・・いや!違います!多分その人・・・アスカちゃんの
護衛ですよ・・・」

加持「・・・は?」

花山「・・・・・・・・・・・・」
42 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 13:56:58.01 ID:B1apyF7z0
汗が涙みたいだけど
きにしないでねん
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 15:27:28.10 ID:MRquCssDO
wktk
44 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 16:50:05.45 ID:F1X+czRq0
エメ「いや・・・だから護衛ですって・・・」

加持「・・・・・・・・」チラッ

加持は銃を花山に向けたまま、視線だけを
エメの持っているワイシャツとスーツの方へ滑らせている

カフ「花山、肯定しろ、無駄な戦闘は避けるべきだ、第一、
いくら急いでいたとはいえ、窓を破壊して入室すること
あるまい」

花山「・・・・・・・・・・・・・・」ゴツッゴツッ

花山はエメの方へ歩きだした、流石に上半身裸のままでは
目立ってしょうがない

加持「動くな!・・・・・・俺はまだアンタを信用しちゃいない」

当然の反応である
防弾ガラスを破壊して侵入した時点で非合法的かつ非常識的だ
そんな漢が同じ組織の者で、しかも[職員の護衛]だと
言われても信じられるはずが無い、それは花山も分かっていた

だから花山は行動を起こした

ただし、優先事項は[敵意と戦意の消耗]である

加持「っ・・・止まれ!:」チャキッ

花山が加持に近づく、加持は花山に銃を向けたままジリジリと後退するが、花山の迷いが一切無い歩みの前に、あっさりと追いつかれてしまった

ガシィ!!

花山が銃を持ってる加持の右手を掴んだ、そして・・・

カチャ

自分の側頭部に向けた

加持「・・・・・・なんのつもりだ・・・アンタ・・・・;」

花山は加持の目を見た瞬間、加持という漢をほぼ理解した
この漢には護る物がある、護るために全てを見極め
全てを捨てる覚悟がある、そして
それを実行できる冷酷さと行動力がある
だが足りない物もある
それは[徹底的に・・・]だ

花山「・・・何を護ってンのか知らねェが・・・その程度の気概じゃ」

高が知れるぜ












パンパンパンパンパンパンッッ

カチッカッキンキンカキッカン


加持「〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!!」ダラダラ

花山「・・・・・・・兄ちゃん・・・・・・・」

これで終いだ
45 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 16:50:23.74 ID:sAHl01Rv0
エメ「いや・・・だから護衛ですって・・・」

加持「・・・・・・・・」チラッ

加持は銃を花山に向けたまま、視線だけを
エメの持っているワイシャツとスーツの方へ滑らせている

カフ「花山、肯定しろ、無駄な戦闘は避けるべきだ、第一、
いくら急いでいたとはいえ、窓を破壊して入室すること
あるまい」

花山「・・・・・・・・・・・・・・」ゴツッゴツッ

花山はエメの方へ歩きだした、流石に上半身裸のままでは
目立ってしょうがない

加持「動くな!・・・・・・俺はまだアンタを信用しちゃいない」

当然の反応である
防弾ガラスを破壊して侵入した時点で非合法的かつ非常識的だ
そんな漢が同じ組織の者で、しかも[職員の護衛]だと
言われても信じられるはずが無い、それは花山も分かっていた

だから花山は行動を起こした

ただし、優先事項は[敵意と戦意の消耗]である

加持「っ・・・止まれ!:」チャキッ

花山が加持に近づく、加持は花山に銃を向けたままジリジリと後退するが、花山の迷いが一切無い歩みの前に、あっさりと追いつかれてしまった

ガシィ!!

花山が銃を持ってる加持の右手を掴んだ、そして・・・

カチャ

自分の側頭部に向けた

加持「・・・・・・なんのつもりだ・・・アンタ・・・・;」

花山は加持の目を見た瞬間、加持という漢をほぼ理解した
この漢には護る物がある、護るために全てを見極め
全てを捨てる覚悟がある、そして
それを実行できる冷酷さと行動力がある
だが足りない物もある
それは[徹底的に・・・]だ

花山「・・・何を護ってンのか知らねェが・・・その程度の気概じゃ」

高が知れるぜ












パンパンパンパンパンパンッッ

カチッカッキンキンカキッカン


加持「〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!!」ダラダラ

花山「・・・・・・・兄ちゃん・・・・・・・」

これで終いだ
46 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 16:57:27.32 ID:N12oM9Mu0
誤爆した
なんま落ち込むわ
けしたぃぃぃ

今回はちょっちバキテイストにしてみた


すまん
47 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 17:04:35.66 ID:4aVCGCgp0
あっとこれで終いだって言ってるけど終わりじゃないです
続きますよ
48 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/16(水) 21:18:43.87 ID:N12oM9Mu0
加持「・・・アンタ・・・本当に味方なんだろうな?・・・;」

加持は[頭を撃たれても死なない漢]に訪ねた
花山「・・・・・・・・アァ・・・・・・・」

加持は床に落ちた薬莢と、歪んだ弾頭を見て、再度訪ねた

加持「アンタ・・・何者なんだ・・・人間なのか?・・・本当に・・・;」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ザッ

花山は銃を握っている加持の手を離すと
無言のままエメリッヒのもとへ歩いて行く
周りの職員はほとんど固まっている
固まっていない職員は、防弾ガラスが割れたにも関わらず
今だに鳴らない警報に疑問を抱きながら
警備部隊の応答を待っていた

エメ「・・・・・・あっ・・・」ビクッ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴツッゴツッゴツッ
無言で近づいてくる花山を見てエメリッヒはびびったが
彼はセカンドチルドレンの護衛であると知っている彼女は
他の職員達と比べて落ち着いていたが

花山「・・・・・・・・・・・・・ソレは俺のか・・・・・・・・・・」

エメ「はっ・・・はい、そうですけ・・・ど・・・」
やはり萎縮している事には変わり無かった

花山「・・・・・・世話ァ掛けたな・・・・・・・・・」ヒョイ

エメ「あ・・・ありがとうございます」ドキッ

花山(・・・・・・・・・・・・?・・・・・・・・・・・・・)ザッ ゴツッゴツッゴツッ
花山はエメリッヒから着替えを受け取ると右肩に掛け
加持が突っ立っている方へ向かい、再び加持の前に立った

花山「・・・・・・・何してンだ・・・・・・・・・・・・・」

加持「何って、アンタ・・・;」

花山「所属のハナシだ・・・・・・・・・・・・・・」

加持「・・・・・・実は定職が無くてね・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・」ズイッ
花山は右肩に着替えを掛け、左手をズボンのポケットに突っ込んだ状態で、身を少し屈めて加持の耳元で言った

花山「所属の・・・ハナシだぜ・・・・・・・・・・・・」

加持(もうバレたのか・・・早かったな・・・・・・)

加持「(俺に何をさせたいんだ)」

花山「(・・・・・・・・・現状が知りてェ・・・・・・・・)」

加持「(何故俺なんだ、他にいくらでも居るだろ)」

花山「(・・・・・・・・・知らねェ奴が・・・小声で聞くはずがねェ)」

加持「(・・・・・・だよなぁ〜・・・)」フー・・・
花山「(・・・・・・手ェ仮してくれ・・・・・・・)」

加持「(・・・わかった・・・で、どうするんだ)」
カフ
(調べる手段は入手できたようだな、しかし
コンソールが使えないからといって随分強引だな
警報を止め、通信を遮断するのも楽では無いんだがな
さて、何を調べるべきか
此処は、[安価]だな)
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/16(水) 22:15:37.54 ID:MRquCssDO
使徒とセカンドインパクトについて
50 :赤いイヤーカフ :2011/02/17(木) 01:34:46.04 ID:H6uryop/0
花山「(・・・・・・・・・・・・・・こッから出る・・・・・・・・・・・・・)」
加持「(・・・だな)」



タッタッタッタッタッタッタッタッ






アスカ「おっそいッ・・・ッハァっゼェ・・・ってッ!なっ何っこれッ」ハァ ハァ ゼェ ゼェ ・・・・ダラダラ

アスカが携帯片手に息を切らして入ってきた

アスカは両膝に手を付いて、肩で息をしながら
加持と花山を睨んでいる

アスカ「なっなんでっ・・・何でアンタが加持さんとっ!・・・・・・・・・てゆーか何でっ!こんなんなってんのっ!」ハァ ハァ

加持「ん・・・どうしたんだアスカ」
花山(・・・・・・・・・・マップ機能か・・・・・・・・・・)

アスカは呼吸を整えた後、周りを見渡して、防弾ガラスが割れている以外に異常が無い事を確認すると、ツカツカと二人に
近づいた

アスカ「アンタ!加持さんに何したのよっ!」
加持「アスカ、俺は何もされてない、俺は君の護衛と話しをしていただけだ」
アスカ「じゃあ・・・あの防弾ガラスは何で割れてるんですか?」
加持「それをオレに聞かれてもなぁ・・・オレとこの人が来た時にはもう割れてたんだ」

カフ「したり顔で言うか・・・お前には出来ない芸当だな」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「本当ですか?」
加持「ああ本当だ、何ならこの人にも聞くか?」
アスカ「アンタ、嘘じゃないわよね・・・」
花山「・・・・・・・・・嘘じゃねェぜ・・・・・・・・・・・・・・・」
加持「だろ?」
アスカ「・・・・・・わかったわよ」ムッ
加持「よし じゃあ早速行きますか えーっと・・・」
花山「・・・・・・・・・・花山だ・・・・・・・・・」
加持(・・・成る程ね・・・)
「ああ よろしく花山さん オレは加持リョウジだ、それじゃ行きましょうか」
アスカ「行くって、どこによ」
加持「取り合えず[予備資料保管庫]かな・・・」
アスカ「何ソレ、あそこ何も無いんじゃない」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・気になるんでな・・・・・・・・・」
アスカ(・・・・・・・あんだけ動揺しておいて[気になる]だけ?)
加持「もうそろそろ行きたいんだけど・・・」ポリポリ
アスカ「・・・・・・・・・・アンタ、加持さんになんかしたら許さないからね!」クルッ・・・スタスタスタ・・・
花山(・・・・・・・・・・・・乙女心・・・か・・・・・・・・)









花山「・・・・・・・・・・アイツ・・・背伸びし過ぎだぜ・・・・・」ゴツッゴツッ
加持「焦らない事を祈るばかりさ・・・」



51 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 01:47:40.59 ID:J/2T4ZYD0
前の文ちょっと間違ったから修正版を書きました


花山「(・・・・・・・・・・・・・・こッから出る・・・・・・・・・・・・・)」
加持「(・・・だな)」



タッタッタッタッタッタッタッタッ






アスカ「おっそいッ・・・ッハァっゼェ・・・ってッ!なっ何っこれッ」ハァ ハァ ゼェ ゼェ ・・・・ダラダラ

アスカが携帯片手に息を切らして入ってきた

アスカは両膝に手を付いて、肩で息をしながら
加持と花山を睨んでいる

アスカ「なっなんでっ・・・何でアンタが加持さんとっ!・・・・・・・・・てゆーか何でっ!こんなんなってんのっ!」ハァ ハァ

加持「ん・・・どうしたんだアスカ」
花山(・・・・・・・・・・マップ機能か・・・・・・・・・・)

アスカは呼吸を整えた後、周りを見渡して、防弾ガラスが割れている以外に異常が無い事を確認すると、ツカツカと二人に
近づいた

アスカ「アンタ!加持さんに何したのよっ!」
加持「アスカ、俺は何もされてない、俺は君の護衛と話しをしていただけだ」
アスカ「じゃあ・・・あの防弾ガラスは何で割れてるのよ?」
加持「それをオレに聞かれてもなぁ・・・オレとこの人が来た時にはもう割れてたんだ」

カフ「したり顔で言うか・・・お前には出来ない芸当だな」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「ホント?」
加持「ああ本当だ、何ならこの人にも聞くか?」
アスカ「アンタ、嘘じゃないわよね・・・」
花山「・・・・・・・・・嘘じゃねェぜ・・・・・・・・・・・・・・・」
加持「だろ?」
アスカ「・・・・・・わかったわよ」ムッ
加持「よし じゃあ早速行きますか えーっと・・・」
花山「・・・・・・・・・・花山だ・・・・・・・・・」
加持(・・・成る程ね・・・)
「ああ よろしく花山さん オレは加持リョウジだ、それじゃ行きましょうか」
アスカ「行くって、どこによ」
加持「取り合えず[予備資料保管庫]かな・・・」
アスカ「何ソレ、あそこ何も無いんじゃない」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・気になるんでな・・・・・・・・・」
アスカ(・・・・・・・あんだけ動揺しておいて[気になる]だけ?)
加持「もうそろそろ行きたいんだけど・・・」ポリポリ
アスカ「・・・・・・・・・・アンタ、加持さんになんかしたら許さないからね!」クルッ・・・スタスタスタ・・・
花山(・・・・・・・・・・・・乙女心・・・か・・・・・・・・)









花山「・・・・・・・・・・アイツ・・・背伸びし過ぎだな・・・・・」ゴツッゴツッ
加持「焦らない事を祈るばかりさ・・・」コツコツ



52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 01:58:18.81 ID:cpEpGlToo
超俺得スレなんだけど時間的な意味で安価に参加できそうにねぇ……>>1は終わりまでのプロットとか考えてたりする?
53 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 07:31:55.61 ID:2Hev+m3G0
まっったくっっ・・・考えてねぇ
出たとこ勝負のみでお送りしております・・・・・・安価とる時間合わないのか・・・よし!一時間でとうだ!安価指令が出たら一時間の猶予でどうだッッ
54 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 08:52:24.05 ID:i5rCMHmj0
男性職員1「・・・・・・・・・・・・・・・・・なんだったんた・・・今の・・・」
男性職員2「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ダラダラ
男性職員1「・・・・・・・・・・・・・なんか言えよ・・・・・・・・・」ダラダラ
男性職員2「・・・おれだってわかんねぇよ・・・・・・・・・・・」ダラダラ
男性職員1「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ダラダラ
その他職員達「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ダラダラ
エメ(かっ・・・格好良かった・・・///)
男性職員1「・・・・・・上に報告・・・した方がいいかな・・・・・・・」
男性職員2「・・・・・・・・・・・・・関わりたくねぇ・・・それに・・・・・・」
男性職員はコンソールの画面の右上端を見て

男性職員2「監視カメラが作動し・・・・・・は?・・・」

絶句した



[監視設定:OFF]







花山(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・埃臭ェ・・・・・・・・・・・・・・)
加持「やっぱりここの臭いは凄いな・・・」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・臭ェ・・・・・・・・・・」
加持「・・・ま、誰も来ないんじゃホコリ臭くもなる、か・・・」

二人は予備資料保管庫の臭いに顔をしかめていた

この資料保管庫は、本部持ちの資料が消失した場合を想定して
設けられた設備であるが、本部のMAGIシステムが常時稼動化されてから影が薄くなり始め、本部に此処と同様の設備が設けられてから完全に存在意義を失った場所である
しかも此処にある真空保管装着は本部勤務者のカードナンバーしか認証せず、しかも4年前から更新されていない認証システムのままなので、資料を閲覧出来る人間はかなり少なく、それがまた此処の使用率を低下させる要因となっている

加持「で、アンタはここに何を調べに来たのかな?」

花山「・・・・・・セカンドインパクトってのが気になる・・・・・・・・」

加持「・・・それで?」

花山「・・・・・使徒って奴もだ・・・・・・・・・・・・・・・」

加持(・・・コイツ・・・・・やはり俺が探ってる事を知てるのか・・・)
カフ「[今が何年か]もだろ」

加持「・・・アンタ、俺が探ってる事に気づいていたのか・・・・・・・」
花山「・・・・・・・・・・・・・・」フッ

加持「・・・・・・・・・・・だとしたら、俺は幸運かも知れない・・・・・・・・・アンタとは、本当の意味で協力できるかもな・・・」



55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 09:07:29.20 ID:5/GXqbq30
投下時間の話じゃぁねえのか?
56 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 09:23:12.37 ID:w5QqBDb60
つまり・・・どういうことだってばよ
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 10:38:09.73 ID:nCl4UUMDO
いつ頃投下するか大体の時間を予告してほしいって事じゃない?投下時間がわかれば安価も取りやすいからもっとこのSSも盛り上がると思うよ
58 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 12:51:53.97 ID:T1YzC0BK0
加持「で、何処からやる、真空保管装着を全部壊すなんて言うなよな」カチッ・シボッ・・・スパー

真空保管装着とは、保管対象の書類、物品、データディスク
などを真空状態で保管する機器だ。バームクーヘンのような
形状をしており、保管対象に装着した後、暗号入力するだけで
真空パックで包んでくれるスグレモノである。
しかもこのパック、時間が経つと装甲の様に固くなり
保管対象が小さければパックの厚みも厚くなる、それが装甲化
すると、破壊するには廃材処理場のプレス機で
潰さなければならない。
もちろん暗号が分かれば苦労はしない、だが此処の職員の中に
その暗号を知る者はいない。
ならば取るべき道は一つだけだ。
だから加持は本部で調べるつもりだったのだが・・・

加持「残念だけど、今の俺に手立ては無い・・・それでも見たいなら本部に持ってい・・・」

バギッ!!・・・パラパラ

加持「!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」ダラダラダラダラ
加持はさっきくわえたタバコを落とした

花山「・・・・・いらねェ・・・・・・・・・・・・・」

加持「・・・・・・・みたいだ、な・・・その調子で頼む;;」ダラダラ

バギッ!!パラパラ・・・ ガゴッ!!パラパラ・・・
バガッ!!パラパラ・・・
加持(握っただけでバラバラ、か・・・・・・・;;;)ダラダラ

ガギン!!パラパラ・・・
バグッ!!パラパラ・・・
花山「・・・・・・・・・・・ン?・・・」


[クラスC:セカンドインパクト概要、事件後状況]

花山「・・・・・・・・・おい・・・・」サッ

加持「・・・セカンドインパクト・・・・クラスCでか・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「・・・多分だが・・・コイツはジャマーだ。真実じゃない。俺が捜しても見つからなかった物が、クラスCで出るはずがない」

花山「・・・・・・・・・・・・・・餌か・・・・・・・・・・・」

加持「もしくは、オレ達のような下っ端を使うための道具か・・・・・・いずれにせよ、此処に俺達の捜してる真実は無いって事だ」

花山「・・・・・・・・・・捜すモンはまだ在る・・・・・・・・・」

加持「使徒について、か」
59 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 13:06:24.62 ID:2Hev+m3G0
なんとむずき事を申されるか
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 14:23:06.65 ID:nCl4UUMDO
まぁ、無理せず自分のペースで書き上げるのが1番だよ。>>1は予備校の勉強が忙しいみたいだし自分の実生活に支障がでない程度に楽しむ。これがSSの基本だと思う
61 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 16:58:06.61 ID:qzQGSmU40
花山「・・・・・・ああ・・・・・・・・・」
そう言うと花山はまた保管装着を破壊し始めた

ガギン!パラパラ・・・ ゴガッ!パラパラ・・・

その間に加持は両腕をズボンのポケットに突っ立っで
考えに耽っていた

加持(コイツは一体何者なんだ・・・背中の入れ墨に体中の古傷、どうみても普通の護衛じゃない。・・・いや、そもそも本当にネルフの人間なのか・・・仲間はいるのかすらも分からない。まてよ、あの時、警報は鳴っていなかった・・・警備部隊も到着しなかった・・・・・・とすると、やっぱり監視設定もオフだったのか。)

そこまで考えて、加持はまた花山を見る。
花山はまだ保管装着を破壊しては、中身を確かめている

加持(・・・・・・・・・仲間が居るようには見えない・・・だが、もし仲間が居たとしたら・・・・・・・・・・・・)

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ガガッ!!パラパラ・・・ ゴバッ!!パラパラ・・・

加持(・・・・・・・・バイトどころじゃ無くなるかな・・・;;;)

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」フーッ

花山は作業を止めると、床に置いた着替えに手を伸ばし
ゆっくりと着はじめた

加持「ん・・・用事は済んだのかい?」

花山「・・・・・・・・・ねェぜ・・・・・・・・・」

加持「・・・最近現れたのが[第三使徒]って言われたからな。
その前も在るって思ったんだが・・・空振っちまったなぁ・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ

加持「・・・・・・・」カチッシボッ

花山「・・・・・・・」チリチリ・・・スパー

加持は十秒程間を置くと、静かに花山に話し始めた

加持「花山さん、アンタは使徒について知りたいと言った
・・・・・・・・・・・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「もしオレが、その使徒を護送する役目だったら・・・・・・」

花山「・・・・・・・・!!」

加持「アンタ、どうするんだ・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・見るっつったら・・・どうなる・・・・・・・・」

加持「多分、アンタは監視されるだろう・・・そしてオレも・・」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「・・・・・・それでも良いのか」

花山「・・・構わねェ・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「・・・分かった、花山さん、次会う時は多分船の上だ・・・その時にまた会おう。」

花山「・・・・・・・・オゥ・・・・・・・・・」
加持「・・・じゃあな」コツ コツ コツ・・・

花山「・・・・・・・・・・・・・・・」



カフ(監視カメラと盗聴機が止まる事を早くも察知したか・・・
それにしても大胆にすぎるがな・・・・・・・・・)
62 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 17:10:39.99 ID:i5rCMHmj0
ちょっち休憩
再開は約2時間後だ、次回は・・・少し捻るぜ・・・それまで雑談しててくれ、読者の雑談は書き手にとってはとても気持ちいいことなのよ
63 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 19:04:47.90 ID:dVhvHAf90
再開するぜよ
ちょっとしょぼくれたぜ
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 19:19:23.01 ID:nCl4UUMDO
そんな悲しい>>1を応援してるぜ!
65 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 20:11:23.36 ID:TddYtKM30
ピピピッ ピピピッ ピピピッ

カーテンを閉め切った部屋に目覚まし時計の音が響く。

ピピピッ ピピピッ ピピカチッ

ベッドから起き上がった青年が、目覚まし時計の停止ボタンを押した。

けだるそうにベッドから起き上がった青年は
上半身裸のトランクス姿だ。

青年は軽く首をコキコキと鳴らすと、両手を上に突き上げ
大きく背伸びをし、電気を点けずに部屋を出た。

ふすまを開け、リビングに出る。
外からの光と、リビングの照明が眩しく感じられ
思わず顔をしかめてしまう。
そこでもう一人の同居人が
ひょっこり顔を出した。












あっ おはようバキ











相変わらず早ぇな シンジは ポリポリ・・・













ミサト「ズー・・・フズー・・・ズズー・・・」


66 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 22:26:03.02 ID:TddYtKM30
やっば!もう朝じゃん!

シンジ「葛城さん、まだ寝てたんだね・・・」
バキ「・・・みたいだな」

シャッ
妙齢の美女が着替えながら出てきた。
ミサト「もー! 何で起こしてくんなかったのよぉ〜!」
シンジ「えっ!・・・その、なんてゆうか・・・//」
バキ「女の人の部屋に入るのはちょっと・・・て、言ってましたよ」
ミサト「あら、シンちゃんもしかして、意識しちゃってる?」
シンジ「ぼっ!僕はそんな・・・」バキ「顔が赤い時点でもう負けだよ・・・」ヘラッ
ミサト「あっら〜シンちゃん、やっぱ年上がツボなのぉ〜?」
シンジ「早く行ってくださいよっ・・・仕事遅れますよっ!」ムッ
バキ(解り易すすぎだろ・・・)フフッ
ミサト「むふふっ、照れちゃってぇ・・・」ニヤニヤ

ミサトはひとしきりシンジをいじった後、軽い足取りで
玄関へ向かった。

ミサト「じゃあ行ってくるから、鍵閉めといてね〜」
シンジ・バキ
「「は〜い」」

プシュッ・・・シャッ・・・

バキ「・・・つっても、俺らも直ぐに学校行くんだけどな。・・・・・・・準備出来たかシンジ」
シンジ「うん、出来たよ・・・っていつ着替えたの!?」
バキ「・・・・・・・・・・・」フッ
バキはお馴染みのドヤ顔をシンジに決めると
片手バッグを持った。

バキ「ンじゃ・・・行くかぁ・・・」
シンジ「うん」







バキの右耳には、赤いイヤーカフが付いている
67 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/17(木) 22:32:54.46 ID:dVhvHAf90
やばい、シンジ君が「葛城さん」って・・・
文もなんかずれてるし、駄目だなこれ
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/17(木) 23:46:00.39 ID:nCl4UUMDO
私は一向に構わんッッッ!!
69 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/18(金) 01:01:36.41 ID:hHK92ES+0
夜も更けてきたので
寝るふ
おやすみなさい
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 01:39:45.19 ID:Vay26iAFo


バキが出るとは嬉しい誤算
まだドイツにアスカがいるから葛城さんと呼んでてもおかしくない
原作のシンジはあんな性格なのにミサトさんと呼ぶようになるの早すぎ
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 01:58:29.99 ID:Jtv9HLZDO
>>70
確かにそうだよね。まだ出会って日が浅いから名前で呼ぶのが照れ臭いってことで。でも面白くなってきたよね。最初の安価も地味に後で達成してるしこれからの展開が楽しみ
72 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/18(金) 11:19:28.40 ID:Gs4dnwAn0
バキ「なぁ、シンジ。」スタスタ
シンジ「なに?」スタスタ
バキ「大丈夫・・・?」スタスタ
シンジ「え?・・・なにが?」スタスタ
バキ「この前の戦いだよ・・・シンジだったんだろ?・・・あの紫の奴・・・あんな常軌を逸した化物とヤルなんて・・・無茶過ぎる。」スタスタ
シンジ「・・・進んで乗ったわけじゃ、無いんだ。・・・」スタスタ
バキ「・・・・・・・・・・嫌な事聞いちゃったな。・・・」スタスタ
シンジ「いや、気にしなくて良いよ。・・・勝ったんだし・・・それに・・・」スタスタ
バキ「トウジに[ホンマに!ありがとなぁ〜!]って言われたから?」スタスタ
シンジ「・・・うん」スタスタ
バキ「フフッ・・・シンジ、あれは俺の手柄だよ。俺が偶然あの娘の居るビルに居合わせたから助かったんだ。シンジの手柄じゃない。」スタスタ
シンジ「それは・・・そうだけど・・・」スタスタ
バキ「お前が浮かれてる理由は、トウジの事もあるけど・・・あるだろ?・・・もっと大きい奴・・・」スタスタ
シンジ「・・・・・・・・・」スタスタ
バキ「・・・・・・・カワイイよなぁ・・・綾波・・・」スタスタ
シンジ「えっ・・・う、うん///」スタスタ
バキ「良かったな、助けれて。」スタスタ
シンジ「・・・・・・・・・///」スタスタ
バキ「話せたら良いな・・・今日は・・・」スタスタ
シンジ「・・・・・・うん」スタスタ


トウジ「お!センセらやないか、おはようさん!」スタスタ
ケンスケ「おはよう二人とも、一緒にいこうぜ。」スタスタ
シンジ「・・・うん!」スタスタ
バキ「・・・ああ・・・」スタスタ
トウジ「ん・・・センセ?顔が赤いんやけど、どうしたんや?」スタスタ
シンジ「なっ何でも無いって///」スタスタ
トウジ「!・・・分かったでセンセ!スケベな事考えとったやろ!」スタスタ
シンジ「かっ考えて無いって!」スタスタ
トウジ「はぁ〜・・・やっぱセンセもオトコかぁ〜・・・」スタスタ
シンジ「だっだから止めてって!」スタスタ


ケンスケ「なぁバキ?」スタスタ
バキ「・・・ン?」スタスタ
ケンスケ「シンジって、嘘つけない奴だよな。」スタスタ
バキ「ああ・・・・・・しかも主夫だ。」スタスタ
ケンスケ「主婦?」
バキ「ありゃア・・・一生尻に敷かれるタイプだぜ」クスクス



73 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/18(金) 12:59:12.48 ID:Gs4dnwAn0
ガラッ

おはよ〜 おはようシンジ君! うぉ!おはよ〜・・・
いい加減慣れろよ・・・ よっ! よっケンスケ!
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
[昼休み中]
トウジ「センセちょっと・・・」モグモグ
バキ「どっちか分かんねェよ・・・」
トウジ「シンジセンセェちょっと来てくれへんか?」
シンジ「ん、何?」スタスタ
トウジ「これや・・・」モグモグ
シンジ「・・・宿題?」
トウジ「頼む!ワイを助けると思って!」パン
シンジ「うん、良いよ。写し終わったら返してね」サッ
トウジ「スマン!」パシ

シンジはトウジに宿題を渡した後、その場で振り返り、教室の端に座る蒼銀の髪の少女に視線を移した。
トウジは早速宿題写しに掛かっている。
蒼銀の髪の少女は一人・・・座って窓を見つめている。


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジの隣に立って居る青年が、シンジに話し掛ける。

バキ「・・・・・・・・・行ってこいよ」
シンジ「・・・・・なんて話せば良いのか、分からないんだ・・・」
バキ「・・・ン〜・・・例えば・・・」




カフ(随分甘酸っぱい事だ・・・だが、これは一つのチャンスかもしれない。助言を出すか)
74 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/18(金) 13:12:59.49 ID:EcA8ChIo0
今から二時間後、俺の時計で3時になるまで安価を募集します。二時間後には締め切りますので、急げ!!
安価テーマは
[一人でいる綾波に何て話し掛けようか?]だッ
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 14:27:06.51 ID:Jtv9HLZDO
今日は天気良いよねと当たり障りない会話から入っていく
76 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/18(金) 15:07:10.41 ID:EcA8ChIo0
3時になったので再開タイム!
安価ありがとうッ
質問なんだけど、本文ってageした方が良いのかな?
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 15:16:28.02 ID:ER/MD89ho
ageたほうが人の目に留まりやすいのは確か
78 :赤いイヤーカフ :2011/02/18(金) 16:17:32.68 ID:kmB60FWh0
バキ「天気良いねとか・・・じゃね?」(カフ・・・ナイス・・・)
シンジ「・・・うん・・・そうだよね・・・」
バキ「・・・そういえばさ、トウジ。」
トウジ「ん?なんや?」
バキ「ケンスケが探してたぞ。お前の事」
トウジ「はぁ?・・・ったく、なんやねん!人が必死こいとる時に!タイミングの悪いやっちゃな!」ガタッ、スタスタスタ・・・
バキ(・・・トウジが携帯持ってなくて良かった)

バキ「・・・チャンスだぜシンジ」シンジ「えっ・・・何が?」
バキ「良いから行けって・・・」ポン
バキに押さ、シンジは少しよろつく
シンジは後ろを振り返りバキを見たあと
前に向き直り、深呼吸をして・・・


シンジ「・・・・・・・・」スー・・・フーッ・・・



意を決した


スタスタスタ・・・


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・やあ、綾波さん。」

バキの配慮虚しく、クラスに居る生徒の視線が自然と二人に集まるが
シンジは緊張し過ぎて気づかなかった。

綾波「・・・・・・・・・」ス・・・

彼女は興味なさ気に、椅子に座って頬杖を突いたまま
頭だけ動かしてシンジの方を向いた。

シンジ「・・・き、今日は・・・天気良いね・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分からないわ・・・・・・・・」
シンジ「・・・えっ・・・と・・・だっ、だって、晴れてるから・・・」

綾波「・・・・・そう・・・・・・・・・・・晴れはいい天気なのね・・・・・・・・・」
シンジ「・・・う・・・うん・・・・・・」

バキ(・・・・・・・・・・マズいな・・・これ・・・・・・;)



シンジ「あっ・・・綾波っ・・・怪我・・大丈夫?・・・・」

綾波「・・・平気・・・・・・」

シンジ「・・・・・・そっか・・・なら・・・・・・良いけど・・・」

綾波「・・・・・・・・何が良いの?・・・・・・」

シンジ「えっ・・・そっそれはその・・・何て言うか・・・・・・・・・・・」

綾波「・・・貴方は怪我・・・してないわ・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・それは・・・・・・・・・・・・・そうだけど・・・・・・やっぱり・・心配になったから・・・・・・・だから・・・・・・・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・何故・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・えっ」

綾波「・・・・・・・・・・・何故・・・・・私を心配するの?・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・えっ」

キーーーーーンコーーーーーンカーーーーーンコーーーーーン

シンジ「あっ・・・まっまたね・・;;;」スタスタスタ・・・

綾波(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何故・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

バキ(・・・・・・あるな・・・・・なンか・・・・・・)
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 19:38:28.51 ID:B066C8SIO
バキは同じ年なのか?
えらい大人びてるな
支援してるよ
80 :赤いイヤーカフ :2011/02/18(金) 20:51:38.97 ID:rmth/jLD0
プシュッ・・・シュッ

ミサト「たっだいまぁ〜」スタスタ
シンジ・バキ
「「おかえりなさ〜い」」

ミサトが帰ってきたままの服装でテーブルに突っ伏した。

ミサト「ふぃ〜ちかれたぁ〜・・・シンちゃんビールぅ〜・・・」グダー
シンジ「銘柄は?」
ミサト「え・び・ちゅb」トローン
シンジ「な・・・何ですか///」
バキ「もう良いですよその下りは・・・ハイ」コト・・・
ミサト「サンキューぅ、ぐびぐび」
バキ「・・・シンジ」
シンジ「何?」
バキ「凄いよな、この冷蔵庫はいつ見ても」
シンジ「うん・・・ビール以外の物がほとんどないからね・・・」
ミサト「ぷッッッは−−−−−−ッ!!ッッかぁ−−−−−−−−−−−−−−ッッッ!!」
シンジ(・・・声がでかいよ葛城さん)
バキ(・・・酒クッサァ・・・)
ミサト「はぁ〜やっぱ仕事の後はこれよね−!!・・・あっシンちゃんご飯はぁ〜?」
シンジ「ありますけど、食べる前に着替えなくて良いんですか」
ミサト「ん〜そうねぇ〜・・・やっぱり着替えたほうが良いわよねぇ〜・・・よっこらしょっと」ムクリ・・トテトテ・・・

バキ「風呂、入れてくらァ・・・」スタスタ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


バキ「・・・喰ったァ〜・・・」パンパン
ミサト「はぁ〜美味しかったぁ〜・・・シンちゃん相変わらず良い腕してるわぁ・・・」
シンジ「あ、ありがとうございます、葛城さん」
ミサト「前にも言ったけどぉ、ミサトで良いわよ、シンちゃん♪」
シンジ「すいません、なんか慣れなくて・・・」
バキ「フゥ〜〜・・・・・・・・あ、シンジ、アレアレ・・・・・」
シンジ「え・・・・・うん・・・」
ミサト「ん?・・どしたのぉ?」
シンジ「あ、あの、今日は話しがあるんです・・・」
ミサト「何?・・・急に畏まっちゃって・・・」
バキ「綾波の事です・・・」
ミサト「レイの・・・?」
バキ「そうです・・・」
ミサト「・・・あの子がどうかしたの?・・・あっ、もしかして好きになっちゃったとか?」
シンジ「違いますよ///;」
ミサト「またまたぁ、赤い顔で言われてもねぇ〜♪」
シンジ「・・・///」
バキ「ミサトさん、ふざけないで貰えますかッッ」
ミサト「わっ、分かったわよ・・・・・・・・・・・・・・で、あの子がどうかしたの?」
バキ「あの娘、はっきり言って変ですよね・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・」
ミサト「まぁ・・・普通ってわけじゃないわよね・・・」
バキ「ミサトさん・・・あの子が笑ってる所、見たことあります?」
ミサト「・・・・・・・・・・無いわね・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
バキ「じゃあ・・・・・・誰かと話してる所は?・・・」
ミサト「・・・・・・・・指令とリツコぐらいね」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・」
バキ「あの子に何があったかは知りませんが・・・・・・」

バキは此処で一度言葉を区切ると、力強く言った。



バキ「出会った以上、放ってはおけませんッッ」
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 21:17:46.18 ID:TbdN9AIZ0
バキなんちゅうイケメンだよ
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/18(金) 21:41:03.81 ID:Jtv9HLZDO
初期の刃牙はあんなに礼儀正しい子だったのに最近はクソバキ化してるよね
83 :赤いイヤーカフ :2011/02/18(金) 23:22:19.95 ID:rmth/jLD0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・貴女、誰・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私は、貴女・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
・・・・・・・・・・・・・・・・もう一人の・・・・・・・・・貴女・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・貴方、誰・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・貴方は、誰・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺か・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・そう・・・・・・・・貴方・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺は・・・・・・・・・・・・・・・






ウオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!
ギギギギギギギギギッッ・・・バキャッ

ピーッ! ピーッ! ピーッ! ピーッ! ピーッ!

パルス逆流!! 中枢神経素子にも拒絶が始まっています!!
コンタクト停止! 6番までの回路開いて!
信号拒絶っ!だめです!!
零号機制御不能!
零号機の胸部装甲に亀裂発生!!
実験中止、電源を落とせ
零号機、予備電源に切り替わりました!
完全停・・・えっ!!
どうしたの!

ピピピピピピピピピピピピピピピピ!!!

ミリミリッ・・・・・バガン!!

零号機胸部装甲、爆散!!
コアが露出しています!
零号機コアから高エネルギー反応!!
パターン青!!

[使徒]です!!

そんな!!
エネルギー反応なおも増大中!!
零号機拘束具!限界間近です!!
ワイヤーケージ!特殊ベークライト!急いで!!
オートイジェクション作動っ!!
いかん!!

バシュッ! ガン! ガガガガガガガガ・・・

レイッ!!

ヴァシュウウウウウウウウウウウウウウ・・・



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



ガゴン

?「レイ!大丈夫かっレイっ!」
レイは頭を上げた

あれだけプラグごと壁や天井に叩き着けられたにも関わらず
少女は全くの無傷だった
その事実は彼女の名を呼んだ男を安堵させたが
同時に驚かせもした

何故なら、その時少女は涙を流していたから



綾波レイの最初に覚えた感情は[恐怖]だった
84 :赤いイヤーカフ :2011/02/19(土) 01:56:11.31 ID:qZTYuMnn0
はっ!
ガバッ

はぁ はぁ はぁ はぁっ・・・・・・・・はぁ−・・・・・・はぁ−・・・




一ヶ月と二十日程前から、彼女は悪夢を見るようになった。
もっとも、今まで夢と言う物を見たことが無かったため、良い夢と悪夢の区別は付かないのだが・・・

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


ガラッ

「あっおはよう綾波」
・・・・・・今日も碇君は私に挨拶を言う
「よォ・・・綾波」
バキ君も言う
「おはよう」 「おはようさん」 「おはよう綾波さん」
相田君も、鈴原君も、ヒカリさんも
最近私に挨拶を言う

・・・・・・何故私に構うの?

シンジ「えっ?・・・」
綾波「・・・・・・何故私に構うの・・・・・・」
シンジ「・・・・・・それは・・・その・・・・・・」
綾波「・・・理由は無いのね・・・」
シンジ「・・・あっ・・・あるよ」
綾波「・・・何が理由なの・・・」
シンジ「・・・・・・・・何て言うか・・・その・・・・・・・・心配なんだ、綾波の事が・・・」
綾波「・・・・・・・・何故・・・・・・・」
シンジ「・・・な、何故って・・・・・・・・その・・・・・・・・・・・・・・」

いつも碇君はこの先を言わない。
何故言わないの?
何故構うのに言わないの?
何故私に構うの?

バキ「・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・何故私に構うの・・・・・・」
バキ「・・・ン〜〜・・・」
綾波「・・・分からないの?・・・」
バキ「・・・・気になるから、かな・・・」
綾波「・・・何故気になるの?・・・」
バキ「・・・何でかなァ〜・・・」
綾波「・・・分からないの?・・・」
バキ「・・・・・・分からないから、気になるンじゃないかな・・・・・・」
綾波「・・・・・・・そう・・・・・・・・・・・・」
バキ「君は在る?・・・分かン無い事・・・・・・将来の夢とか、人間関係とか・・・・・・・イヤな事とか良い事とかさ・・・・・・」

・・・・・・・・・・・嫌な事・・・・・・・・・・・・・・・ある・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

綾波「・・・・・・あるわ・・・・・・」
バキ「・・・・・・そッか・・・・・・」

バキ君は私の夢については何も聞かなかった

バキ「・・・・・・あるらしいよ、シンジにも・・・オレは無縁だけど・・・」

碇君も夢を見るの?怖い夢、恐ろしい夢、眠るのが怖くなる夢を・・・
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/19(土) 02:33:25.52 ID:Wo25Q6PY0
しかし格闘家がエヴァに乗るって一般人とやっぱ差が出るんだろうか
86 :赤いイヤーカフ :2011/02/19(土) 12:38:45.47 ID:RRQ/ZKUO0
屋上に居る碇君に私は聞いた

シンジ「な、何?」
綾波「・・・・・・・・碇君は・・・夢、見るの・・・・・・・」
シンジ(聞いてる、のかな)
「うん・・・見るよ・・・」
綾波「・・・・・・・・・そう・・・・・・・・・」
シンジ「・・・・・・どうかしたの・・・?」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私、夢を見るの・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「!・・・ど、どんな夢なの・・・?」
綾波「・・・・・・・・・・・覚えて無い・・・・・・・・・・・・・・・でも・・・・・・・・怖いの・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・そっか・・・・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・碇君・・・怖い夢・・・・・・・見る?・・・・・・・・・」
シンジ「・・・・・・見るよ・・・」
綾波「どんな・・・」
キーーーーーンコーーーーーンカーーーーーンコーーーーーン


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・チャイム・・・・・・・鳴ったね・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・」コクッ
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・教室、戻ろうよ・・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・ええ・・・・・・」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


ガラッ

シンジ「すいませんっ、遅れました」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
トウジ「センセェ遅いわ、ん?綾波やないか・・・・・・・あぁ、なんやデートかいな」
男子1「えっ!マジか!!」
男子2「以外とやるなぁシンジ!」
男子3「シンジ!うらやましいぞ!!」
女子1「キャー−!!///」
女子2「綾波さん意外とだいたーん!!」
女子3「綾波さんおめでと−!!」
シンジ「ちょっそんなんじゃ・・・//////」
男子4「うははははは!顔赤ぇ−−!!」
女子4「イヤ−−碇君嘘っぽ−い!!」
バキ「ヒュー♪」
ケンスケ「ヒュー♪」
ヒュー♪ ヒュー♪ ヒュー♪ ヒュー♪ ヒュー♪ヒュー♪ ヒュー♪ ヒュー♪ ヒュー♪ ヒュー♪ヒュー♪ ヒュー♪ ヒュー♪ ヒュー♪

シンジ「ちょ、ちょっと、止めてってっ・・・////;;」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

何?

何故私に声援を送るの?

分からない

分からない・・・けど・・・・

・・・・・・・・・嫌じゃ無い感じ・・・

・・・・・・心が暖かくなる感じ・・・・・・





綾波「・・・・・・・・・・・///」


男子1「!?うおおおおおおお!!」
男子2「おお!マジか!!すげぇえええええ!!」
女子3「(えっ・・・あの綾波さんが!?)」
女子1「キャーー!!綾波さんも赤くなってるぅ−−−−!!!」
男子3「スゲー!シンジスゲー!!」
ケンスケ「ナイスだぞシンジ!」
バキ「・・・・・・・・・・・・・」フフッ
男子4「おおおおおおお!!シンジ!飯奢れ−−!!」
男子5「あははははは!かんけぇねぇ−!!」
女子4・5・6
「「「綾波さん!カワイイ−!!」」」
ヒカリ「ちょっと!みんな静かに!帰りのホームルームが・・・」アタフタ
87 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/19(土) 13:52:29.21 ID:NHQOj1TA0
ちょっとエヴァ見直してくる

それまで雑談たいむ!
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/19(土) 14:14:46.20 ID:aIrePqRDO
綾波たんかわいいよぉぉぉッッッ!! これからどう花山さん達と絡むから期待
89 :赤いイヤーカフ :2011/02/19(土) 16:32:43.50 ID:j1b57Q4n0
数日後


ミサト「どうシンジ君、調子は?」
シンジ「はい・・・一応基本操作には慣れてきたと思います」
ミサト「いや、そうじゃなくて、学校のほうのことよ」
シンジ「楽しいです・・・疲れますけどね・・・」ハハ・・・
ミサト「そう・・・なら大丈夫ね、じゃあ今日もいくわよんb
エヴァの出現位置、非常用電源、兵装ビルの配置、回収スポット
全部頭に入ってるわね?」
シンジ「はい・・・たぶんですけど」
ミサト「では昨日の続き[インダクションモード]始めるわよ」
シンジ「はい」

ブザー音と共に[仮想活動限界]が表示される
それと同時にシンジの駆る[エヴァ初号機]の前に人に似た何かのホログラムが出現した
シンジはその姿を確認すると、エヴァの持つ[パレットライフル]を素早くホログラムに向け、引き金を弾いた
パレットライフルからホログラムの弾頭が発射される
だが標的には当たらずに、虚しく空を切って行く

ミサト「おちついて目標をセンターに入れて!つぎいくわよ!」
ミサトがそう言うと、シンジの前に再びホログラムが出現した

ミサトの隣に居る金髪、白衣の女性が、ミサトに話し掛ける

?「・・・・・・にしてもシンジ君、よくまた乗る気になってくれたわね・・・」
ミサト「そうなのよね・・・あたしも、もう駄目かと思ってたんだけど・・・」
そこまで言うとミサトは、横で椅子に座って寝ている青年を見ながら、会話を再開した

バキ「・・・・・・・・・・・・・」スースー・・・
ミサト「やっぱり・・・バキ君のお陰かしらね・・・」
?「・・・謎の[サードチルドレン専属特務護衛官]・・・・・・信用するのは早計じゃないかしら?」
ミサト「まぁ・・・身辺はちょっと変かな?・・・戦闘区域から女の子抱えて出て来たし、いつの間にかネルフの職員名簿に名前があるし、筋肉ムキムキだしね・・・でも・・・」
?「・・・でも?」
ミサト「・・・彼は味方よ、何故かは分からないけど・・・そう信じられるの・・・」
?「・・・・・確証はあるの?・・・」
ミサト「無いわ・・・でも少なくとも、彼はシンジ君に居場所を与えたわ・・・・・・」




いつの頃からだろう
僕の心と体は
少しずつバラバラになっていたような気がする

悲しい事やつらい事があるたびに

[これは自分ではない]と・・・

他人事みたいに見つめている
もう一人の自分が居たような気がする


でも大丈夫、僕はやっていけるさ・・・



今は一人じゃないから・・・

ミサトさんが、トウジが、ケンスケが、ヒカリさんが居るから・・・

バキ君が着いてるから・・・

・・・・・・綾波がいるから・・・


僕はやっていける


僕は一人じゃない


僕はここに居たい・・・居ていいんだ・・・



90 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/19(土) 16:44:30.19 ID:zQPadhE20
不覚にも書いてる途中で
泣きそうになったわ・・・
俺年取ったな〜wwww
91 :赤いイヤーカフ :2011/02/19(土) 17:53:05.57 ID:6AbjNEe20
ミーン ミーン ミーン ミーン

シンジ(ふぅ〜・・・)
シンジは屋上のフェンスに寄り掛かってほうけていた
楽しい学校生活を送っているとはいえ、今まで無縁だった賑わいの中に長く居るのは疲れるらしい

トウジ「お!なんやセンセ、孤独にひたっとんのか?」
シンジ「?」

シンジが後ろを振り向くと
そこには友人達が三人、にやけ顔で立っていた

シンジ「え・・・何?」
バキ「呼んでたよ、綾波が」
シンジ「・・・えっ?」
ケンスケ「お前も隅に置けない奴だなぁ」ニヤニヤ
トウジ「まさか・・・待ち合わせはここや無いやろな・・・」ニヤニヤ
シンジ「ち、違うよ//」
バキ「いちいち面白いなァ、シンジは」ニヤニヤ
シンジ「やめてよそういうの・・・」


ガチャ


綾波「・・・・・・碇君・・・・・・」

トウジ「お!ホンマか!」
ケンスケ「この裏切り者め〜!うらやましいよ〜!」
バキ「・・・・フフッ・・・」ニヤニヤ

綾波「・・・非常召集・・・・・・」

バキ・トウジ・ケンスケ
「「「・・・へっ?・・・」」」

綾波「・・・・・・・・先、行くから・・・・・・じゃ・・・」タッ
シンジ「あ・・・待ってよ、一緒に行こうよっ!」タタッ
綾波「・・・・・・・・・・・」ピタッ
シンジ「・・・・・・良いかな?・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・構わないわ・・・・・・」

二人は一緒に屋上を降りた

トウジ「・・・・・・・・どういうこっちゃ・・・」
ケンスケ「・・・・・さあ・・・・・・・・・・・・・・・・・あれ?・・・バキは?・・・」
気付くとバキも居なくなっていた


ケンスケ・トウジ
「「・・・・・・どういうこっちゃ・・・・・・」」



ウウウウウウウウウウウウウウウウウウ・・・

「ただいま東海地方を中心とした関東中部全域に特別非常事態宣言が発令されました。
速やかに指定のシェルターへ避難してください。」

赤紫の[何か]が水平線より飛来する

「繰り返します。住民の皆さんは速やかに指定のシェルターへ避難してください。」

それは[使徒]と呼称される者であった


92 :赤いイヤーカフ :2011/02/19(土) 21:23:32.66 ID:kH568Quh0
?「目標を光学で捕捉!、領海内に侵入しました」
バキ(・・・フフッ・・・相変わらず凄ぇな・・・・・・・・・・・;;;)ダラダラ
紫の怪物がメインモニターに映る。その外観は強力な防御力と攻撃翌力を予想させるものであった。
無論、そう感じたのはバキだけであり、他の者は[第四の使徒]としか思わなかったが・・・
バキ(・・・・・・親父なら30分か・・・・・・・・・・・)
ミサト「総員第一種戦闘配置っ!」

第三新東京市が戦闘形態に移行する
余分なビルが格納され、兵装ビルが迫り出してきた。

ミサト「シンジ君!用意はいい!?」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・」
ミサト「シンジ君!?聞こえてるの!?シンジ君!」
シンジ「・・・あっ!すっすいません、緊張しちゃって・・・」
ミサト「はぁ・・・しっかりしなさいよ、もう」
シンジ「・・・すいません」
バキ「・・・力抜け、シンジ・・・考えすぎァ駄目だ」
シンジ「う、うん」
ミサト「・・・・・・それにしても碇指令の留守中に第4の使徒襲来か・・・・・・思ったより早かったわね;」
?「前は15年のブランク・・・今回はたったの3週間ですからね」
ミサト「こっちの都合はお構いなしってとこね・・・女性に嫌われるタイプだわ」

ババババババババッ ババババババババッ ドン ドシュ ドシュ ドン ドンドシュ ドシュ

戦自の攻撃が開始され、無数の砲弾が使徒を襲う。
だが、誰がどう観ても効果が無いと分かってしまうので、どうにも滑稽である

?「税金のムダ遣いだな」
ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・」
「葛城一尉!委員会からエヴァンゲリオンの出動要請が来ています!」
ミサト「うるさい奴らね・・・言われなくても出撃させるわよ」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


第334地下避難所

ザワザワザワ・・・

ケンスケ「ちっまただよ」
トウジ「なにがや?」
ケンスケ「見ろよ、ほら」
ケンスケはビデオカメラの液晶をトウジに見せた。

ケンスケ「また文字ばっかし、僕ら民間人にはなんにも見せてくれないんだ・・・こんなビッグイベントだっていうのに〜〜〜」イライラ
トウジ「お前ほんっまに好っきゃなあこーゆーの」
ケンスケ「うう〜っ一度だけでいいから見たい〜〜〜〜っ・・・今度はいつ敵が来てくれるかわかんないし」イライラ



ここでケンスケは、大それた事を思い付いてしまう。



93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/19(土) 23:08:50.95 ID:aIrePqRDO
勇次郎は使徒にも勝てるのかw
94 :赤いイヤーカフ :2011/02/20(日) 01:15:10.56 ID:4HnrjA+A0
ケンスケ「トウジ」
トウジ「なんや?」

[ないしょで外出ようぜ]

トウジ「あほかっ!!外出たら死ぬやないか!」
ケンスケ「バカッ、し〜〜〜〜っ・・・ここにいたってわかりゃしないさ・・・それに・・・」

[トウジだってシンジの闘いを見守る義務があるんじゃないのか!]

トウジ「・・・・・・・・・なんやそれ・・・・・・・」
ケンスケ「お前の妹もアイツのお陰で助かったんだぜ?そんな僕らにとってのいわゆる[ヒーロー]が誰にも知られず、だれにも見られずにこの街を守ってるんだ。だったら・・・」
トウジ「・・・だったら・・・どないすんや・・・・・」
ケンスケ「誰も知らないなら・・・せめて僕らだけでも見てやるべきじゃないのか?」
トウジ「う・・・;;;」
ケンスケ「・・・・・・・・・・・・・・・・」
トウジ「・・・お前・・・・・・ホンマ自分の欲望に素直なやっちゃな;」スック・・・
ケンスケ「・・・とか何とか言っちゃって・・・おまえも少しは見てみたいんだろう?」
トウジ「アホ!誰が見たいん・・・」ムグッ
ケンスケ「あ、委員長、僕達ちょっとトイレね」
ヒカリ「んも〜〜〜・・・ちゃんと済ませときなさいよ」ムッ


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


ミサト「いい?シンジ君」
シンジ「大丈夫です・・・」
?「敵A・T・フィールドを中和しつつパレットの一斉射、練習通り、大丈夫ね?」
シンジ「はい」

ミサト[エヴァ初号機!発進!]

ガシン!バチッババッ!

カタパルトに電流が走り、ロックが外され
エヴァ初号機が弾丸のように上昇していった。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ ザッ

トウジ「おっおい、待てよケンスケ!・・・早すぎるで!」
ケンスケ「き、来たっ!」

ケンスケはそう言うと、カメラを街に向けた。
街には戦闘体制に入った怪物[第四使徒]が居た。

ケンスケ「す・・・すごい!、苦労して来たかいがあったァ!」
ケンスケは感涙している。
トウジ「あれが使徒っちゅうやつか・・・・・・気色悪う・・・・|||」ウゲー

ケンスケ「・・・おっ」

ガシャン・・・バシュウウウ・・・

ケンスケ「待ってましたァ!!」

リフトビルのゲートが開き、エヴァンゲリオン初号機が姿を現した。


95 :赤いイヤーカフ :2011/02/20(日) 12:46:14.51 ID:lSH0D7ou0
初号機は兵装ビルからパレットライフルを取り出すと
素早く別のビルの陰に隠れた。
シンジ「目標をセンターに入れて・・・」
使徒がシンジの隠れるビルに接近する中、シンジは集中力を高めていた。
使徒がパレットライフルの最大効果域に入ると同時に、シンジは動いた。
シンジ「スイッチ!」
初号機は隠れていたビルから飛び出し
使徒に向けて発射体制をとり、パレットライフルの引き金を弾いた。

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・

劣化ウラン弾が次々と使徒に命中し爆発していく
シンジはこの状況を見て勝利を確信した。
敵は着弾で動けない。ならば攻撃を続ければこのまま勝てる。と・・・

着弾による爆発で発生した黒煙が、使徒を覆っていく。
バキ「・・・ミサトさん・・・このままはヤバイ・・・」
ミサト「そうね、シンジ君、射撃中止よ!一旦後退して!」

シンジ「!・・・はいっ!」
シンジはそう言うと、初号機にバックステップさせ
使徒との距離を取った。
使徒を覆いそうだった黒煙が晴れていく。使徒は接近しない。

シンジ「・・・・・・・・・・・;」

シンジは使徒の様子を伺い、攻撃が来ないのを確認すると、ミサトに指示を仰いだ。

シンジ「ミサトさ・・・はっ!」

ビュンビュン! スパァン!!

何の予備動作も無く、使徒の触腕から光が放たれ
初号機に躍りかかった。
初号機はサイドステップで光を回避するが、パレットライフルが切断されてしまった。

ミサト「シンジ君!予備のライフル・・・」
バキ「イヤ、多分駄目です・・・ダメージが観られない・・・;;;」
ミサト「くっ・・・仕方ないわね・・・シンジ君!後退して!作戦を練り直すわ!」
シンジ「・・・はい;;;」

初号機が後ずさりを始めた瞬間
光が初号機の足首を[掴んだ]。

シンジ「うわっ!」

ブン!!

初号機は使徒の光[光鞭]に捕獲され
付近の山目掛けて投げ飛ばされてしまった。
96 :赤いイヤーカフ :2011/02/20(日) 15:52:14.22 ID:qOfr9vAP0
シンジ「うわあああ!!」

ブウン バチッ

遠慮なく放り投げられたせいでアンビリカルケーブルが切断された。
そのまま初号機は山目掛けて飛んでゆく。
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

トウジ「こっちに来るで!!」
ケンスケ「うっそォ!!」

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!

トウジ・ケンスケ
「「ぎゃあああああああああ!!!」」

┣¨┣¨┣¨┣¨オン!!!



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

?「アンビリカルケーブル切断!!エヴァ、内蔵電源に切り替わりました!!」
ミサト「・・・ヤバイわ・・・シンジ君大丈夫!?」
シンジ「・・・うっ・・・だ、大丈夫です・・・」
ミサト「ダメージは!?」
?「問題ありません!いけます!」

シンジ「・・・・・・・・・あっ!!」

シンジは気付いた。
エヴァ初号機の右手の人差し指と中指の間・・・
僅かな隙間にギリギリで収まっている友人達に。

シンジ「・・・そ・・・そんな・・・;;;」

そしてその様子は
ミサト達にも映像として伝えられた。

バキ「〜〜〜〜ッッ;;;」
ミサト「!!・・・シンジ君のクラスメイト!?」
?「なぜこんな所に・・・・・・;」
バキ「;・・・・・!!ッ・・・ヤバイ・・・シンジ!起きろォ!!」
ミサト「はっ・・・・・シンジ君!起き上がるのよ!」

メインモニターには仰向けに倒れている初号機と
その初号機に追い打ちを掛けんと迫り来る使徒が映っている。

シュバッ!

使徒が光鞭を初号機に放つ。
シンジ「・・・!!」
シンジは咄嗟にその光鞭を掴み止める。

ブシュウウウウウウウバチバチバチバチ・・・

初号機の手の平の防護装甲が溶けだし、火花を散らしている。

トウジ「な・・・!なんで早よ逃げへんのや!;」
ケンスケ「僕らがここにいるから・・・自由に動けないんだ!;」
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−



カフ「バキ・・・」

バキ「(なんだ・・・;;;)」

カフ「私に考えがある」

バキ「(!!・・・早く言ってくれよ、そういうことは・・・;;;)」

カフ「私の考えはこうだ・・・」



97 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/20(日) 16:02:46.82 ID:KOAmmOWW0
はい来ました安価募集&雑談タイムです
今から3時間後、俺の時計で午後7時になるまで安価を募集します
午後7時になったら締め切りますわよ
安価テーマは前話参照ということで、そいでは
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 16:39:50.45 ID:7HV1BLYDO
ちょwww 無茶振りすぎw。とりあえず使徒の足元の格納したビルを思いっ切り突き上げて使徒の体勢を崩す
99 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/20(日) 19:10:57.77 ID:lSH0D7ou0
7時になったので再開します
安価ありがたす!
100 :赤いイヤーカフ :2011/02/20(日) 20:42:28.41 ID:KOAmmOWW0
バキ(成る程・・・)
?「初号機!活動限界まであと3分30秒!」
ミサト「シンジ君・・・!」
シンジ「うっ・・・く・・・・っ!」
バキ「ミサトさんッ!使徒の真下に兵装ビル格納庫が在りますッ!そのビルで使徒をッッ!」
ミサト「!!・・・分かったわ!、マヤ!」
マヤ「はい!」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


シンジ(・・・どうする?・・・へたに立てばトウジとケンスケが・・・)

ガゴン・・・ブオオオオオオオ・・・
ドオン!!

兵装ビルがフル出力で上昇し、使徒を突き上げた。
地に脚を着けない使徒は
そのまま上方向に弾き飛ばされた。
ミサト「シンジ君!そこの二人を操縦席へ!」
シンジ「!!・・・はい!」

初号機は屈んだ姿勢を取ると、足元で
腰を抜かしてる二人に手を伸ばした。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


トウジとケンスケに巨大な掌が迫る。

トウジ「!なっ!なんや!;;;」ケンスケ「乗れってことじゃないか?・・・・・・・;;;」
思わずビビる二人。
初号機の脊髄部が開き、エントリープラグが顔を出す。
スピーカーからミサトの声が響いた。

ミサト「そこの二人!早く!」

トウジとケンスケは返事も忘れてプラグまでよじ登り、中に入った。

ザババァン
トウジ「なんやこれぇ!水やないかぁ!!」ガボガボ
ケンスケ「カメラがぁ−・・・」ガボガボ


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


マヤ「シンクロ率低下!」
?「異物を二つも取り込むからよ!どうするつもり!?葛城一尉!」
ミサト「シンジ君!撤退よ!」
マヤ「エヴァ初号機、活動限界まで3分を切りました!」
ミサト「聞こえたシンジ君!?撤退するのよ!!」
バキ「・・・待ってくださいッ!」
ミサト「バキ君!?」
バキ「奴の紅い部分にナイフを投げてからでも遅く在りません」
ミサト「でも時間が無いわ!」
?「待ってミサト、確かに有効な手ではあるわ」
バキ「・・・お願いですミサトさん・・・奴がきますッ」

メインモニターには、自分を突き上げた兵装ビルを切り崩し
初号機に迫る使徒が映っている。

バキ「リツコさんも有効だと・・・・・・・お願いします」
ミサト「・・・分かったわ、シンジ君!聞こえる!?」


101 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/20(日) 20:56:25.63 ID:NLI/FbjV0
勇次郎「アイアンマン見るからよぉ・・・帰るぜ・・・」ズチャ ズチャ・・・
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 21:00:06.75 ID:7HV1BLYDO
ジャック「この前のトランスポーター三部作もなかなかだったゼ」ニタァ〜
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/20(日) 21:03:03.64 ID:7HV1BLYDO
ちょっ! アイアンマンの声優がシャアだw。赤い彗星的な?
104 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/20(日) 23:10:37.41 ID:ODD3m0HU0
おまえらのコメントが面白すぎて泣いたwwww
再開するぜよ
105 :赤いイヤーカフ :2011/02/21(月) 00:55:57.22 ID:rXf1+k9T0
ミサト「シンジ君!聞こえる!?」
シンジ「は、はい!」
ミサト「使徒の光球部にナイフを投擲後、直ちに離脱!分かった!?」
シンジ「・・・はい!」
ミサト「それじゃあ切るわ・・・頑張って!」ピッ

初号機は肩の装甲謙格納庫からプログレッシブナイフを抜くと
使徒の接近を待った。
ナイフは一本のみ。
確実に当てなければ次は無い。

トウジ(し、シンジ・・・頼むでぇ・・・;;;)
ケンスケ(・・・シンジ、頼む!・・・;;;)

シンジ「・・・来る・・・;;;」

使徒の触腕の穴が光りはじめる。

バシュン!!

シンジ「来たっ!!」

使徒が初号機の頭部目掛け横に一閃。
初号機は前傾姿勢で走り、攻撃を避けると共に使徒に接近。
下手投げでナイフを使徒の光球目掛け投げ付ける。

ブン! ドカッ!

ナイフは光球に命中。
超振動機能により発生した破壊力が光球に伝わり火花をあげる。

シュルッ! ビュン

使徒が両触腕の光鞭を振り上げ
接近する初号機へ振り下ろす。

バガッ! ドババアン!

初号機は急ブレーキを掛け、右方向へ逃げるように跳ぶ。
回避は成功したが、不十分だったため左肩を少し刔られた。

シンジ「うぐっ・・・」

シンジは左肩の激痛に堪えながらも、使徒と500メートル程離れた。
活動限界まで残り一分になった瞬間、ミサトから通信が入る。
シンジは通信を繋いだ。

ミサト「予備のライフルを出すわ!場所は貴方の真後ろ!それで光球を狙って!!」

バシャ!!

初号機の真後ろの兵装ビルが開き、予備のライフルが姿を現す。
初号機はそれを後ろ手で掴むと、両手に持ち替え、使徒に向けた
使徒が初号機へ振り向いた瞬間、シンジは引き金を弾いた。

シンジ「うああああああ!!」

┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨!!!

シンジの叫びと共に撃ち出された弾丸は、使徒の光球へ。
光球に刺さっているナイフに弾丸が当たる度に
ナイフは光球へと潜っていく。

ビシッ ビシッ バキッ! バリン!!

光球から光りが消え、同時に光鞭も消えた。

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

マヤ「パターン青消滅、目標、沈黙しました」
ミサト「やった!!」
バキ・リツコ 「「・・・・・・・・・・フーッ・・・・・;;;」」」

ピーッ

活動限界を知らせる警告ブザーがなる。

だがそのブザーを聞いた者達はより一層の安堵感に包まれた。

106 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/21(月) 01:13:25.76 ID:rXf1+k9T0
勇次郎「書きすぎた・・・・・・・帰るぜ・・・・・・」ネミ・・・

ブォン!!! バカッ!!!

柳(な・・・なんで俺が・・・)プシュー・・・ドチャ
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 01:31:02.60 ID:eDXm1vCDO
お、乙なんだからね!
108 :赤いイヤーカフ :2011/02/21(月) 11:38:53.41 ID:NRbZ/08N0
ロッカールーム

シンジは長ベンチに座ってジュースを飲んでいる。
バキはシンジの左隣りに、少し離れて座っている。

バキ「イヤ〜危なかったなァ〜・・・ホント・・・」
シンジ「うん・・・」ゴクゴク
バキ「肩・・・もう良いのか?・・・」
シンジ「・・・しばらくは痛むらしいけど、外傷は無いってさ・・・」
バキ「エヴァって・・・怪我が良くワかんねェな・・・」
シンジ「うん・・・シンクロ率によるってさ」
バキ「・・・面倒だな・・・」

プシュ・・・シュ

ミサト「お待たせ〜、シンジ君、怪我大丈夫?」
シンジ「はい、何とか・・・」
ミサト「それならいいわ・・・シンジ君、よく頑張ったわね」
シンジ「あっ、はい・・・」
バキ「ミサトさん、オレ達はいつ帰れるんですか?」
ミサト「んー、30分後には解散命令が出るはずよ、その前に私は後始末があるけどね」
バキ「ン〜30分かァ・・・暇だぁ・・・・・・」ファ・・・
ミサト「それじゃ私戻るから、じゃね」カツカツ・・・
シンジ「あ、ミサトさん!」
ミサト「ん?なぁに?」クルッ
シンジ「トウジとケンスケは・・・」
ミサト「あぁ、あの二人は大丈夫よ、リツコにこってり絞られてるわ」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ネルフ本部:研究棟第二執務
リツコ「フーッ・・・何も無いわね・・・無駄足だったわ」
?「まぁ貴重なデータは[出ない]のが常です・・・・・・」
リツコ「・・・・・・・・・貴方、此処には慣れたの?」
?「ええ・・・私のいた第二支部とは多少違いますが・・・大丈夫ですよ」
リツコ「あら、適応早いわね・・・」
?「解明されて無い物が多すぎますからね・・・慣れない訳にはいきません」
リツコ「・・・解明されて無い物、ね・・・・・・」
?「では、私は失礼します・・・あの二人を本部の外まで送りますので・・・」

そう言って、やや大柄な研究員は第二執務室を出た。
リツコはその彼が出た自動ドアをみながらつぶやく。



リツコ「・・・そう・・・此処には謎が多すぎるわ・・・・・・・」



机に置いてあるコーヒーを飲み
一息着いた。



リツコ(貴方もよ・・・)








( 鎬 紅葉 )





109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 14:12:33.49 ID:09ouyG4X0
デル
紅ちゃんまで出演んかいッッ
110 :赤いイヤーカフ :2011/02/21(月) 14:54:40.66 ID:KPtoLrRW0
次の日
第一中学校:朝のホームルーム終了後

ケンスケ「・・・・・・・・・・」
トウジ「・・・・・・・・・・・」
シンジ「あれ?どうしたの二人とも」
ケンスケ「いや・・・なんか、色々ごめんな」
シンジ「?」
トウジ「昨日のことは・・・ホンマすまん思っちょる」
シンジ「え・・・良いよ、気にしてないよ」
トウジ「・・・ホンマか?」
シンジ「本当だよ」ニコッ
トウジ「そか・・・・・でもなシンジ、ワイの気が収まらんのや!」
シンジ「?」
トウジ「メシ奢らせてくれ!」
シンジ「えっ?いっ良いって別に・・・」
トウジ「頼むっ!」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・
バキ「・・・・・・気になるかい?・・・」スタスタ
綾波「!・・・・・・・・・・・・・・・・・分からない・・・・・・・・・・」
バキ「・・・でも見てただろ?・・・・・・・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」キョロキョロ・・・

レイは少し驚いた後、目を伏せ、視線を右往左往させている。

バキ「フフッ・・・気になってんじゃン・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
バキ「・・・・・・・行ってきたらいい・・・・・・・・」
綾波「!・・・・・・・・・・・・・・・」モジモジ
バキ「・・・・・・・・・しょうがねぇなあ・・・・・・・・」ポリポリ

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

シンジ「いや、だから良いって、肩も大丈夫だし」
トウジ「そんなこと言わんといてぇな!」
ケンスケ「こういう奴なんだよ、いいじゃなのか?」
シンジ「・・・・・・分かったよ・・・で、どこに行くの?」
トウジ「ラーメン屋や!」
シンジ「ラーメン屋?」
トウジ「そや!しかも本場っちゅうもんらしいで!」
ケンスケ(・・・要は行ってみたかっただけか・・・)
シンジ「いいけど、お金あるの?」
バキ「ちょっと待て・・・オレ達もつれてけよ・・・」ニヤニヤ
シンジ「あ、バ・・・綾波まで!?」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・//」
シンジ(かっ・・・可愛いっ・・・)
トウジ「ちょっと待ってや!そない金持ってないで!;」
バキ「綾波の分は・・・シンジ持ちだ」ニッ
シンジ「えっ?僕!?」
ケンスケ「よかったなシンジ」ニヤニヤ
バキ「オレの分はオレが出す・・・要するにただ着いて行くだけだな」
ケンスケ(・・・お前ホントに14かよ・・・)
シンジ「それで、いつ行くの?」
トウジ「今日や!」
バキ「今日か・・・ならヒカリさんも呼ぶか」
トウジ「なんでそうなるんや!?」
バキ「多いほうが楽しいだろ?・・・・・・・・・・・・・・・ヒカリさーん?」
ヒカリ「何?みんな集まって?」スタスタスタ
バキ「今日の放課後、オレ達ラーメン屋行くんだけど、ヒカリさんも来る?基本自腹だけど」
ヒカリ「ラーメン屋?良いけど・・・」
トウジ「なっ何勝手に・・・」
バキ「・・・断る理由は無いだろ?」
トウジ「・・・・・・・・」←ぐうの音も出ない
バキ「・・・・・・決着だな・・・・・・」
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 15:30:41.44 ID:kuA4pi9DO
支援
112 :赤いイヤーカフ :2011/02/21(月) 16:14:19.19 ID:RiRJ8aIG0
放課後:第三新東京市 中央商店街 店の前

トウジ「ここや!」
ケンスケ「おおっ!結構美味そうだな」
ヒカリ「少し高そう・・・」
シンジ「あっ・・・そうかヒカリさん自腹・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・」ワクワク
バキ「さあてと・・・喰うかァ・・・」

ガラガラ・・・

6人はトウジを先頭に店に入り・・・

バキだけ絶句した。














烈「へいらっしゃ・・・・・・バキさんかッッッ!?」








バキ「なんで・・・烈さんが此処に・・・・・・・・;;;」






113 :赤いイヤーカフ :2011/02/21(月) 18:02:52.41 ID:EDfO9nmd0
バキ「なっ・・・何で・・・;;;」
烈「イヤ・・・何故と聞かれると答えに窮するのだが・・・;;;」
トウジ「ん?バキ、知り合いなんか?」

トウジ、ケンスケ、シンジ、の視線がバキに集まる。

バキ「知り合い所じゃないよ・・・先輩だ・・・オレの・・・;;;」
トウジ「先輩?なんやサークルか?」

ヒカリはバキと烈を見較べている。やや警戒中。
綾波にいたっては少し怯えてすらいる。
シンジの陰に隠れるようにして烈の様子を伺っている。

シンジ「あっ・・綾波、どうしたの?」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・あの人・・・変・・・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「えっ・・・ま、まあ、ちょっと怖いよね・・・」

ミサト「あっ!バキ君じゃない、噂をすれば何とやらね〜」
バキ「ミサトさンッッ!?」
ミサト「あらら?シンちゃんにレイも?随分来たわね〜♪」

シンジ「あっ!・・・綾波、ほら、ミサトさんがいるよ・・・」

そう言ってシンジはミサトを指差す。
ミサトはシンジ達に「いえーい!」と、手を振っている。

シンジ「ミサトさんが楽しそうにしてるんだから、きっといい人だよ」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・いい人・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「バキさんッ、立ち話も何ですから・・・さぁ、そこのお嬢さん方も」
ヒカリ「お・・・お嬢さんだなんて、そんな///・・・・・し、失礼します・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

トウジとケンスケは「ミサトすわぁ〜んb」と言って
さっさと店の奥に行ってしまった。
バキとヒカリも「ヤレヤレ」といった感じで
トウジとケンスケが居るミサトの席へと歩いて行った。
玄関に居るのはシンジと、シンジの陰に隠れる綾波だけとなった。

シンジ「綾波、みんな行っちゃったし・・・そろそろ僕らも・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・・・・・・・・・」
烈「フフッ・・・案ずる事は在りません、美味しいラーメンを約束します」ニコッ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・」

レイは烈の顔を一瞬だけ見ると
シンジと一緒に恐る恐る入店した。

みんなの居るカウンター席に一緒に座る。
ミサトに「んもぅ〜シンちゃんたら見せ付けるわね〜b」
とからかわれてしまった。

烈はカウンターに戻り、注文を取った。


114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/21(月) 18:12:20.47 ID:eDXm1vCDO
烈さん何してはるんですかwww
115 :赤いイヤーカフ :2011/02/21(月) 21:14:47.29 ID:WNHE14RE0
中央商店街:ラーメン店[打岩]店内カウンター席

バキ「で・・・オレの噂って何・・・まさか烈さんッッ」
烈「済まないッ!つい興が乗ってしまったッッ!!」
バキ「ちょッ・・・もおォ〜〜〜〜〜〜ッッ!!」ウダー
シンジ「?なんの事ですかミサトさん?って酒臭いですよ!」
ミサト「むふふぅ、実はバキ君、格闘家なんだよぉ〜」
シンジ「えっ?」
トウジ「ホンマでっか!?」
ケンスケ「ええ!?凄いなバキ!」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・」ムッスー
ヒカリ「・・・へぇ〜・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・」ズズー・・・モグモグ
ミサト「しかもぉ、チャンピオンなんだって話しよぉ!」
シンジ「すっ凄い!凄いよバキ君!」
トウジ「はっ!?ホ、ホンマかバキ!!」ユサユサ
バキ「・・・・・・・・・・・・・・」ムッスーユラユラ
ケンスケ「お前!ホント凄いなぁ!!」ユサユサ
バキ「・・・・・・・・・・・・・・」ムッスーユラユラ
ヒカリ(こっ、怖い・・・)
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズズー・・・

烈「・・・お嬢さん・・・」
綾波「!・・・・・・・・・・」ピクッ
烈「・・・気に入って貰えましたか・・・?」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」コクッ
烈「それは良かった・・・貴女特注ニンニクラーメンチャーシュー抜き・・・・・・次お会いする迄に腕を上げておきますよ・・・」ニッ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・」

バキ「止めてくれよマジで;」
トウジ「そない恥ずべきことやないやろ!」
ケンスケ「ズズー・・ほのほうり!」
バキ「烈さん・・・・・・;」
烈「バキさん・・・ホントに済まないんだが・・・」
ミサト「あーそうそう!烈さんねぇ・・・」


[ネルフに来るわよんb]



バキ「はァ!?ッッ」
シンジ「ええっ!?」
トウジ「はあ!?」
ケンスケ「おおっ!!」
ヒカリ「えーっ!」
綾波「!!」ピクッ
烈「・・・ミサトさんの言う通り、私はネルフに所属する事になった・・・格闘訓練の教官として」
バキ「何ならオレが・・・」
烈「私が思うに・・・バキさんは適役では在りません」
バキ「・・・・・・・・・・・・あァ・・・読めたよ烈さん・・・」
烈「バキさんは[範馬の血]をもつ男だ、強すぎて参考に成らない」
ミサト「えっ?なにそれ?」
シンジ・トウジ・ケンスケ・綾波・ヒカリ
「「「「「・・・?・・・」」」」」
烈「ミサトさん、素手で弾丸を弾き、戦車を穿ち、国家を服従させるような、野獣の如き漢がいるとして、その漢と対等に渡り合える者がその辺に居ると思いますか?」
ミサト「どっ・・・どういうこと?・・・バキ君がその・・・」
烈「飽くまで例えです、バキさんはそこまでは強く在りません、無論私もです・・・ですが私は確実にバキさんよりは[弱い] ならばこの場合、より弱い私が教官になるべきです」

バキ・ミサト以外の者達は話しに着いていけず、明らかに狼狽している。

ミサト「成る程ね・・・・・・・あっ!あと[範馬の血]って何?バキ君の苗字じゃない?」
烈「[範馬の血]とはいわゆる拳法の称号です、最強を極めた者に贈られる[新しい苗字]のようなものと言えば解りやすいでしょう」

ミサト「へぇ〜・・・じゃあやっぱり・・・」
烈「バキさんはチャンピオンです」
トウジ・ケンスケ・シンジ
「「「おおお〜〜〜・・・」」」
男子三人は感心と尊敬の眼差しをバキに向け・・・

綾波・ヒカリ
「「・・・ズズー・・・」」
女子二人は我関せずでラーメンをすすっていた。



116 :赤いイヤーカフ :2011/02/22(火) 00:05:51.79 ID:/paGlifU0
トウジ「くっはぁ〜財布が軽うなったわぁ・・・ったく!食い過ぎや!バキ!」
バキ「・・・悪ィな・・・つい、な・・・」
ケンスケ「にしても5杯は酷い・・・」ヘラヘラ
シンジ「美味しかったね・・・綾波・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ええ・・・・・・」
ミサト(・・・・・・・・・・・・・シンちゃん、レイと仲良いのね・・・・・・・・)

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


客1「兄さん、今のは・・・」
烈「はい、私の友人です」
客2「ロリコン趣味かい?ダハハハハ!」
烈「そのような事実はないッ」
客2「冗談だって!それより注文良いかな?」
烈「当然ッ」
客2「んーと・・・塩チャーシュー頼むわ」
烈「承知したッ」

烈は早速塩チャーシューを作りはじめた
しかし見覚えのある客が入店したので作業を止めてしまった。


?「解り昜すぎてすぐ見つけちまったぜ」ニッ



烈「!!!・・・・・フフッ・・・一足速ければバキさんにも会えたんですが・・・」








独歩「へッ・・・アイツも来てやがんのか」ニヤニヤ






117 :赤いイヤーカフ :2011/02/22(火) 01:22:35.74 ID:7+6QRUiD0
独歩「どっこいしょっと」ギシ

独歩は店内を見回しながらカウンター席に座った。

独歩「何してると思ったらラーメン屋やってたなんてよぉ、やっぱりと言うか何と言うか・・・」ニヤニヤ
烈「独歩さん・・・・・・回りくどい言い方はせず、要件だけを・・・・お客を待たせているので」
独歩「へッ、わァったよ・・・・・・・じゃあよ烈、[赤いイヤーカフ]ってぇのは知ってるかい?」
烈「・・・悪いが知らない」
独歩「・・・ヘヘッ・・・アンタにァ付いてねえが・・・オイラにゃ付いてるぜ、ホラ」
そう言って独歩は自分の右耳を見せた。

烈「これは・・・」
独歩「これが[赤いイヤーカフ]だ、おもしれェ事に並の奴にャ見えねえらしい」
烈「・・・なんと、不可思議な・・・」
独歩「しかもだ、コイツいっちょ前に喋りやがるんだ」
烈「・・・どういう事か・・・;」
独歩「他にも妨害念波やらハッキングやら、年寄りにァわからねぇ芸当をこなすらしい」
烈「・・・・・・・・・・・・;;;」
独歩「そんでな、コイツの話しによればよ・・・まだ居るらしい」
烈「・・・!!ッ・・・まさか・・・」
独歩「オウよ・・・オイラとアンタとバキだけじゃねぇって事だ」
烈「それでは・・・・・・我々は何かに[集められつつある]と・・・」
独歩「あァそうだ・・・だが肝心の何かが分からねぇ・・・・・・分かっているのは、とりあえずオイラは[ネルフ]ってぇ所に行かなきゃなんねぇって事だけだ」
烈「!!ッネルフですか!」
独歩「ン?知ってんのか?」
烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そこにはバキさんが居ますッ・・・」
独歩「!!」
烈「・・・・・・・・・・そして、私もこれから行く事になりました・・・格闘訓練の教官として、教える立場として・・・」
独歩「・・・・・・・・・・・・こりゃあ・・・・・・」


天上の何かが動いちまったってか


118 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/22(火) 01:32:45.68 ID:7+6QRUiD0
時間が時間なので寝るふ

おやふひははい
119 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/22(火) 07:14:21.05 ID:9JSzEuOO0
再開するぜ
120 :赤いイヤーカフ :2011/02/22(火) 07:28:06.96 ID:mOJ7P8yY0
バキの隠し事事件から2日後
第四使徒交戦・殲滅跡地

シンジ「これが・・・僕が倒した使徒・・・」
バキ「ああ・・・立派なもんだぜシンジ・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ミサト「敵さんのサンプルから何かわかった?」
リツコ「見ての通りよ」

[601]

ミサト「・・・何これ]
リツコ「解析不能を示すコードナンバーよ」
ミサト「つまり[ワケわかんない]ってコト?」
リツコ「そうね、でも・・・ひとつだけわかったわ」
ミサト「・・・・・・・・・・・・」
リツコ「[使徒]の固有波形パターンが構成素材の違いはあっても[人間の遺伝子]と酷似してるってことが・・・」
ミサト「ってことは・・・」
リツコ「使徒はほぼ人間ってことよ、99.89%ね」
?「・・・なら十分だ・・・」ザッ
リツコ・ミサト
「「!?」」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

シンジ「・・・!!」
バキ「ン?・・・なんで隠れるんだ?」
シンジ「・・・・・・苦手なんだ・・・父さんが・・・」
バキ「父さんって・・・あァ・・・居るな・・・」

バキはシンジの父親[碇ゲンドウ]の姿を発見した。
使徒の光球を興味ありげに眺めている。
シンジは父親の背中を見つめた。

シンジ(僕が戻って来ても何も言ってこない・・・小言ですら・・・父さんは僕なんか・・・見ていないのかな?・・・・・・・・あっ・・・手に火傷・・・?)

バキ「シンジ・・・父さんが怖いのか?」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうかも知れない・・・・・・」
バキ「・・・・・オレも・・・!?」

バキは「オレもだよ」と言いかけて止めた。
感じ覚えのある気配がしたから。

シンジ「・・・・・・どうしたの?」
バキ「来る・・・・・・;」
シンジ「来るって・・・何が?」
ミサト「シンジ君!!バキ!!逃げて!!」

ミサトの叫び声と共にその漢はバキとシンジの間に立ち、使徒の光球をみつめ「ニヤリ」と笑った。

シンジ「う・・・あ・・・・・;;;」ダラダラ

シンジは恐怖により硬直した。

バキ「・・・・・・・・・・・・・・やっばりアンタか・・・・・」









ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・」


漢は異様な闘気に満ち溢れていた。


121 :赤いイヤーカフ :2011/02/22(火) 09:04:58.44 ID:Wj6Vta9U0
ミサトは漢の背中に銃を向ける。

ミサト「手を挙げなさい!!;」

漢はゆっくりと両手を上げた。
その姿にバキは戦慄したが、直ぐに立ち直り
立ちすくむシンジをひっつかまえ、その場を離れた。

ミサト「作業員!総員たい・・・」ドガアン!!
ミサトがそこまで言った所で、漢は走り出した。

ババババババッッ

漢は信じられない速さで光球に接近し
光球前に居るゲンドウと[副指令]冬月の前で止まった。
二人は漢を見て、珍しく戦慄している。

バッ!

不意に漢の右腕が消えた。
次の瞬間、ゲンドウと冬月は崩れ落ちた。

ミサト「くっ・・・;」

ミサトは漢の余りの速さに着いて行けず、そのせいで重鎮達が生死不明になった事に焦り、引き金を弾こうとした、が・・・

バキ「駄目だミサトさん!!銃なんかで勝てるワケないッッ!!」

バキのこの言葉に絶句し、断念した。
だが銃は降ろさない。

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・」

漢は無言で光球を見つめると・・・

グワッ・・・バギャアッ!!

身体全体を弓のように反らして、顔を光球に叩き着けた。
いや、正確に言えば口を叩き着けたのだ。

ザッ・・・

漢が振り返り、悪魔のような笑みを浮かべる。

ミサト・リツコ・バキ・作業員達
「「「「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ;;;;」」」」


漢の口には光球のカケラがあった。

バキン! ガギィィィィ・・・バリン! ガギン! ガギン!

漢はカケラを口内で砕くと・・・



ゴクン


それを飲み込んだ。


ピーッピーッピーッピーッピーッピーッ

臨時コンソールルームをいつの間にか出て来ていたリツコが警報に気付き、コンソールルームに駆け込み、画面を見た。

[WARNING:ANGEL]



リツコ「そ・・・そんな・・・・・・・・・・・・有り得ないわ!!」



漢の背に[鬼]が宿った。


122 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/22(火) 09:23:20.11 ID:R5EVsTD40
さぁ来ました安価募集タイムです
なんか過疎ってる気がしてならない、凄く不安だ
なので今回は思い切って
4時間募集にします
今から4時間後、つまりおれの時計が午後1時15分になるまで
すきなだけ安価を下さい
複数安価大歓迎です
安価テーマは
[何が起きれば、もしくは何をすればジャックと一戦交えずに済むか]です
くれぐれも無茶苦茶な安価を出さないように
サドイン起こすとか、ジャックころ す とかはしないでけれ
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/22(火) 10:07:34.74 ID:T5pBMNzDO
実は何者かに洗脳されてトチ狂っているジャック。鎬登場→謎の薬投薬で鎮静化。そういえばシティバンターにも似たような症状出る薬があったね。あれはエンジェルダストか
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/02/22(火) 13:09:59.59 ID:XpXFe9om0
鎬から使途の話を聞き、使途を喰うことでATフィールドが使えると知って食べに来た。
そこから、範馬兄弟の「らしいな」という雑談で終わり。
強くなるためにオーバードース何のそのだから普通にあるかと。

ジャック「強くなれるなら、使途になるのも悪くない。むしろ俺の理想系。だがおもったより、旨くないな」
バキ「ははっ! 使途と戦うために使途になるか、兄さんらしいや」
紅葉「サンプルを頼んだのこまりましたねえ。でも、都合がいいんじゃないですか? 生きた使途のサンプルが出来たってことで」

こんな、感じ?
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/22(火) 13:16:16.97 ID:T5pBMNzDO
なんか微妙…。自分で言っといてなんだが再安価したほうが良いかも…。もしくは作者さんの考えたシナリオを書けば良いと思う
126 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/22(火) 13:20:37.44 ID:etIVYh6p0
安価ありがとう!

早速とりかかろう!!
127 :赤いイヤーカフ :2011/02/22(火) 15:04:45.40 ID:Dcmh+Ht20
バキ「兄さん・・・確かにらしいよ・・・;」

漢の目に紅い光が燈る。
すると、漢の周りの空間が強烈に歪みだした。

ミサト「うっ動かないでッッッ!!!;;;」

ミサトはバキの[兄さん]発言と
それが目の前の魔人に向けられた事。
そしてその魔人が今まさに自分と闘うかも知れないという
恐るべき状況に混乱し、恐怖していた。

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リツコはコンソールの場内指令用スピーカーのスイッチを入れ
叫んだ。

リツコ「クラスA発生!!総員た・・・」

そこまで言った所で研究員の一人にスイッチを切られた。

リツコ「何をするの!!なんで・・・」
紅葉「心配は在りません」
リツコ「なっ・・・何言ってるのよ!!あの男からはパターン青が検出され、今も増大を続けているわ!!このまま・・」
紅葉「何も問題はありませんよ、彼ならば可能だ」


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事態は変化した。

漢から発せられていた殺気とも言える威圧感は消えていた。
そして空間の歪みも

パターン反応さえも消えた。

ミサトは漢の雰囲気の余りの変わり様に
狐に摘まれた気持ちになった。
それは多少の安堵にかわり
ミサトに余裕を与えた。

ミサト「・・・貴方・・・なんなの?・・・;;;」

漢は自分には従わない。
それが分かったミサトは漢を探ることにした。

ジャック「オレは奴の兄だ」

そう言って漢はバキを顎で指した。
ミサトは余りにアッサリと答えられたので、逆に困惑した。


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

紅葉「言った通りでしょう?」ニコッ
リツコ「・・・どういうコトなの・・・・・・・・;;;」
紅葉「どうもこうも、見たまんまです・・・彼は私達の敵ではありません」
リツコ「・・・何故そう言い切れるの?・・・;;;」
紅葉「彼にこの前告白されましてね、ネルフに入りたいと」
リツコ「・・・えっ・・・・・・・じゃあ何故こんな事を・・・」
紅葉「彼はこうも言いました、ただ入るのでは無く、実験体として入ると・・・、ネルフの技術で、人間を捨て、[完成形]にのし上がるとね・・・まさに彼らしい発想だ」ニヤニヤ
リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;」ダラダラ


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


漢が、指令を右脇、副指令を左肩に乗っけてミサトに近付いてきた。
ミサトは警戒を強め、銃を向けながら鋭く睨む。

ジャック「オレは今日からアンタの配下だ、好きに使うと良い」


ミサトもリツコも絶句するしか無かった。


128 :赤いイヤーカフ :2011/02/22(火) 16:39:46.40 ID:Wj6Vta9U0
第一中学校:ジャック騒動から数日後


トウジ「碇ィ・・・なに熱心な目ェして見てんねん?」
シンジ「え!み、見てなんかないよ///」
ケンスケ「お前の目当てはみんな知ってんだって」
トウジ「センセも案外スケベやな〜〜〜〜〜」ニッタニタ
ケンスケ「やっぱり気になんのか?」
トウジ「綾波の胸!」
ケンスケ「綾波の腰!」
トウジ「綾波の太股!」
ケンスケ「綾波の・・・?」
トウジ「綾波の・・・?」
他の男子生徒達「綾波の・・・?」男子全員「 ふ く ら は ぎぃ〜!?」
シンジ「ちがうよ!!///」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

女子1「ヤーダーなにあいつら!」
女子2「この変態ども−!こっち見んなぁ−!」
女子3「碇君ってやっぱり綾波さんのコト好きだよね−・・・」
女子4「っていうか付き合ってんじゃなかったっけ?」
女子3「あれ?そうだっけ?」
ヒカリ「もうっ!なにバカなことやってんのよアホトウジ!!」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・
ヒカリ「綾波さん、あんなのほっときましょ!」ムカムカ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ネルフ本部:第6ケージ

シンジはレイと話す父親を見ていた。

ゲンドウ「レイ・・・」
綾波「はい」
ゲンドウ「恐いか?」
綾波「大丈夫です・・・心配ありません」
ゲンドウ「・・・そうか・・・今度はきっとうまくいく・・・」
綾波「はい・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・」

(父さんは・・・僕の前では絶対にあんな表情はしない・・・・・・)
(綾波って・・・父さんにとって何なんだろう・・・・・それに・・・)
(・・・あっ・・・・・・・・・・・・・・・)

ゲンドウが去って一人になった綾波は

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジを見つめた


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

コンフォートマンション:ミサトの自宅

シンジ「ただいま・・・って!え!?」
バキ「・・・よォ、おかえり・・・っておい、ペンペンそれオレの・・・」
ミサト「おかえりぃ〜」ウダー
リツコ「お邪魔してるわね」


129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/22(火) 17:32:16.41 ID:T5pBMNzDO
そういえば花山さん以外のメンツが何故エヴァ世界にいるのかその辺りの経緯って後で補完するの?(何故、刃牙がミサト達と同居しているのか?とか)
130 :赤いイヤーカフ :2011/02/22(火) 18:05:02.55 ID:RnG+ZNSX0
シンジ「もう、いいんですか?」
ミサト「まぁ〜ね〜・・・」ウダー
バキ「ちょ・・・おい、ペンペン・・・・・・待てこのッ・・・」クワークワーペタタタ・・・」
リツコ「実験体である彼が進んで実験に参加してくれる事は良いんだけど、スパンが早過ぎるのよ」
シンジ「?」
ミサト「よーするにぃ、バキのお兄さんが凄すぎて、どんな実験もあっという間に終わっちゃって暇になった、って事よ」ウダー
バキ「流石は・・・バッ・・また、この・・・」バタバタ クエー!
シンジ「なんだか凄い話しですね・・・」
バキ「おらッ・・・フゥ・・・」ムグゥ ジタバタ
リツコ「シンジ君、私はこれから本部に戻るけど、少し頼まれてくれないかしら」
シンジ「え、僕がですか?」
リツコ「そうよ、はいこれ」ピッ
シンジ「なんですか?これ」
リツコ「レイの更新カードよ」
シンジ「・・・これをどうするんですか?//」
リツコ「悪いけど明日、本部に行く前にレイのとこに届けてくれる?」
シンジ「え?・・・べっ別に良いですけど///」
ミサト(ははぁ〜ん・・・)
リツコ「頼むわね、それじゃさよなら」スタスタ・・・
シンジ「は、はい///」
ミサト「あーーー何うろたえてんのぉ?・・・赤くなっちゃってぇ」
シンジ「!?」
ミサト「あらやだっ、ひょっとしてシンちゃんレイのことォ」ニヤニヤ
シンジ「そ・・・そんなんじゃないですよ!!僕はただ綾波のことあまり知らないから・・・///」


カフ「おい」

バキ(!!・・・・・・・・・なんだか久しぶりだなァ・・・・・・で、何?・・・)

カフ「シンジについていけ」

バキ(なんで?・・・)

カフ「・・・いいから行け・・・説明させるな・・・・・・・・・・・・」

バキ(・・・・・・・ワカったよ・・・・・)



バキ「オレも行って良いかい?護衛だしさ」
ミサト「バキ君、いくら護衛でも他人の恋路の邪魔しちゃだめよん?」
バキ「ワカってますよ、むしろオレは応援してます」
ミサト「あらぁb」
シンジ「ちょ、何言うんだよ!///」


131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/22(火) 18:35:06.79 ID:Dcmh+Ht20
バキキャラの出現経緯は
ストーリーをおうごとに徐々に明らかにしていきます
今分かっている物をおさらいすると

1 花山は現在アスカと共に艦隊の中
2 花山は加持と協力関係を結んでいる
3 バキはミサト、シンジと同居中
4 トウジの妹は健在
5 シンジは綾波と仲良くなりつつある
6 綾波は感情を獲得しつつある
7 零号機に何かいる
8 独歩がネルフに入ろうとしている
9 紅葉は既にネルフにいる
バキが驚いていないので面識はあるようだ
10 ジャックが使徒を取り込み、捩伏せ、吸収した
お陰でオーガが背中にでた
11 烈はネルフの格闘訓練の教官になった
12 他にも闘士達がネルフに集結中
13 今まで撃破した使徒は2匹

重要なのはこんなところかな?
132 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/22(火) 18:39:07.11 ID:Wj6Vta9U0
予備校行ってくら

雑談よろしこ!
133 :赤いイヤーカフ :2011/02/22(火) 21:45:50.05 ID:RnG+ZNSX0
翌日:402号室前

シンジ達は廃ビル同然のマンションに入った。

シンジ(・・・・・・綾波・・・こんなとこに一人で住んでるのか・・・)
バキ「シンジ・・・」
シンジ「・・・なに?」
バキ「・・・オレも行った方がいいか?・・・」
シンジ「うん、頼むよ;」

カチッ・・・・・カチッ・・・・・

シンジはインターホンを押したが、応答は愚か、音すら出ない。

バキ「・・・壊れてンな・・・」
シンジ「うん・・・;」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・入るかァ・・・・・・・;」
シンジ「・・・うん・・・・・・・・・;」

シンジとバキは覚悟を決め、ゆっくりとドアを開けた。

ガチャン・・・

シンジ「ごめんください・・・あの・・・碇だけど・・・・・・;」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ達は恐る恐る部屋に入っていった。

バキ(随分・・・閑散としてんな・・・)
シンジ「・・・綾波?・・・いないの?・・・」

二人はそのままリビングに出て
絶句した。

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

そこは[家]と呼べる所では無かった。
剥き出しのフローリング、白いパイプベッド
小型冷蔵庫の上の用途不明の錠剤、辺りに散乱する血染めの包帯
ゲーム機の類いは一切無く
パソコンも、テーブルも、洗濯機も、テレビさえも無かった。
此処は単なる[場所]だった。

バキ「・・・・・・・・本当に住んでんのか?・・・こんな所に?・・・;」
シンジ(・・・・・・・・・・・・・・・・・・綾波・・・・・・・・;)

シャッ

カーテンを引く音が短く響いた。
シンジとバキは何気なく振り向き・・・

再び絶句した。


二人の前には首にタオルを巻いた[だけ]の
シャワー上がりのレイがいた。


シンジ・バキ「ほわあああああッッッ!!!;;;;;;」

シンジは驚きの余り後ろの棚にぶつかり
棚の上の眼鏡を落としてしまった。
レイは眼鏡を拾うためシンジに近づく。
バキは呆然とシンジとレイを見ている。

シンジ「ご・・・ごめん・・・;;;」

シンジは自分の顔を隠して必死に弁明を計る。

シンジ「あ・・・あのっ・・・えっと・・・僕っ;;;」

シンジは弁明の手段が思い付かず、逃げるように顔を両手で覆って走り出したが、前が見えないこの状態では結果は見えていた。

シンジ「ごめん!!僕何にも見てないからっ!!・・・あっ!!」
ドッ・・・ドサッ

バキ「!!!;;;」
134 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/22(火) 22:17:56.82 ID:7+6QRUiD0
ちょい休憩するああ
135 :赤いイヤーカフ :2011/02/23(水) 12:22:41.71 ID:5b+K0hu20
バキ「・・・・・・・・・・ッッッ;;;」

シンジはレイとぶつかり、倒れた。
しかもシンジが押し倒すような形で。

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・;;;;」
綾波「!・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジは倒れる時、慌てて手を前に出した。
どんな人間も、倒れると分かれば手を前に出し、負傷を防ごうとする。
だが、この手がレイの逃げ場を無くし、倒れる事を強制させた。

そしてその手は今、レイの乳房を不覚にも掴んでしまっている。

シンジは硬直している。

バキは、この後冷たくあしらわれ、ビンタを貰うであろうシンジを不幸に思った。
だがレイの反応はやや意外なものであった。

レイは顔を少しだけ背け、シンジから視線を外し、目を細め
やや紅い顔になった。

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どいてくれる・・・・・//」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・!!・;;;」

シンジは事の重大さに気付いた。

シンジ「うわっ!!・・・ご、ごめ・・・///;;;」ドタドタ

シンジは慌てて立ち上がり、レイから離れて後ろを向いた。
バキはシンジの心中を察して、そそくさと部屋を出た。
レイは立ち上がって、ベッドに乱雑に置かれた下着を着はじめた。

綾波「何か・・・用?・・・//」
シンジ「えっ?・・・・・・あ・・・僕は・・・その・・・カードが・・・」

シンジは状況を悟ってしまったので、完全にテンバっている。

シンジ「カードを・・・新しくなったから届けてくれって・・・ミ・・・リツコさんに・・・頼まれて・・・チャイム押しても壊れてるみたいだったし・・・・・・・・・・・ドアの・・・カギが・・・;;;;」ダラダラ
レイ「・・・碇君・・・・・・」
シンジ「なっ・・・・・な・・・に・・・・・;;;」
レイ「・・・カード・・・そこに置いといて」

シンジはカードをサッと小型冷蔵庫の上に置いた。
シンジはまだレイの方を振り向けない。

シンジ「・・・・・・・・・・・・・;;」
レイ「・・・・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん・・・」スタスタスタ
綾波「・・・碇君・・・」

退散を始めたシンジをレイは呼び止めた。
シンジは何か言われると思い、身体を硬くした。

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・気に、してないわ・・・・・・・・///」
シンジ「!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめん・・・・・・・」スタスタスタ

ガチャ・・・バタン・・・

シンジは部屋を出て、立ちすくんだ。
額には脂汗が浮かんでいる。
シンジが呼吸を整え終わるのを確認して、先に出たバキが話し掛けた。

バキ「・・・・・・・・・・大丈夫か・・・;」
シンジ「う・・・・・・・うん・・・大丈夫・・・;;;」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・すげえビックリしたな・・・;」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・;;;」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんか言われたか?・・・・・;」
シンジ「き、気にしてない・・・・って・・・・・・・・・・・;」
バキ「・・・へェ・・・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・帰るかァ・・・・・・・・」
シンジ「・・・うん・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

二人はマンションを後にした。

136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/23(水) 12:43:56.67 ID:EKldjmLIO
気になってみてるよ
安価はいつも参加できないけど支援
137 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/23(水) 13:10:10.06 ID:XGLgfSJ80
綾波レイの名前表記が
なんか不安定なので、綾波に統一しまさぁ
138 :赤いイヤーカフ :2011/02/23(水) 14:36:33.79 ID:0s4wx3320
最近、碇君はいつも私を見ている

何故見るのかわからない

だけど、見られている間だけは、夢の恐ろしさが薄らいでいく

だから私も碇君を見る

そうすると碇君はいつも目を逸らす

何故見るのに逸らすの?

何故私を見るの?



碇君はいつも私に構う

バキ君と一緒にいる時は目を逸らさない

何故逸らさないの?

何故周りの人がいなくなったら逸らすの?

何故私だけだったら逸らすの?

なのに何故、私を見るの?



碇君が私に声を掛ける
[・・・心配なんだ・・・綾波の事が・・・]
[・・・待ってよ、一緒に行こうよ!]
[美味しかったね・・・綾波・・・]
彼の言葉を聞くたびに、思い出すたびに、心が暖かくなる

夢の恐ろしさが消えてゆく

碇君は私を見る

私の向こうにいる人じゃない

私を見てくれてる

私を暖かくしてくれる



碇君が私に触れた

碇君は私を見た

碇君の暖かさが、私に伝わった

碇君はまだ私を見続ける

私は見ていられなかった

私は恥じらいと言う物がどんな物かわかった

碇君も恥じらいでいた

碇君は私に謝った

だけど、私はその言葉も暖かく感じた

碇君が帰った今も

碇君の温もりを感じる

私は虚無感を覚えた

これが寂しいという事


碇君・・・


「・・・碇君・・・・・・・」

139 :赤いイヤーカフ :2011/02/23(水) 21:24:29.68 ID:f7h28lht0

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・;」
バキ「・・・・・・・・・・・・シンジ・・・」
シンジ「・・・なに・・・・・・;」
バキ「・・・気まずいな・・・これから綾波と本部行きとかよ・・・・・・;」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・綾波に・・・・・絶対嫌われた・・・;」
バキ「まァ・・・・・・[気にしてない]は無いよな・・・・・・絶対・・・」
シンジ「僕・・・もう・・・・・・・綾波と・・・・・・・・・・」ウルウル
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・許してくれるって・・・いつかさ」ポンポン
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴシゴシ

シンジがベンチで涙ぐんでる所を、綾波が通りかかった。

綾波「碇君・・・」
シンジ「はっ!・・・あっ・・・・綾波・・・ご・・・ごめん、本当にごめん」ウルウル
綾波「・・・いい・・・気にしてないわ・・・・・・・・・・・・」
バキ「・・・ホントか?」
綾波「・・・ええ・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・フフッ・・・・・・・・・だってよ・・・良かったな」ポンポン
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウル
綾波「・・・・・・・・・・・・・碇君・・・」
シンジ「なっ、何?・・・」ウルウル
綾波「・・・・・・・一緒に行きましょう・・・」
シンジ「えっ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・い・・・良いの?・・・」
綾波「・・・・ええ・・・・・・・・・・・」

バキ(・・・・・変わったな・・・綾波・・)


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

電車内

シンジ「綾波・・・」
綾波「・・・なに・・・」
シンジ「今日・・・零号機との再起動実験だよね?」
綾波「・・・ええ・・・」
シンジ「・・・・・・綾波は怖くないの?・・・エヴァに乗るのが・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・怖いわ・・・」
バキ(・・・そりゃそうだろ・・・・・・)
シンジ「だったら・・・・・・なんで乗るの?・・・」
綾波「・・・・・・私には・・・・・・・・・・・・・・・・エヴァしか無いから・・・・・」
シンジ「えっ・・・」
綾波「エヴァでしか・・・・・・・・・・・・人と繋がれないから・・・・・・」
バキ(・・・・・・・・・なんか・・・酷えな・・・・・)
シンジ「そ・・・そんな事ないよ・・・」
綾波「・・・・・・・・」ピクッ
シンジ「綾波には・・・その・・・・・・友達いるじゃないか・・・」
綾波「・・・友達・・・・・・」
シンジ「トウジとか・・・ケンスケとか、ヒカリさんとか・・・バキ君とか」
バキ「ハハッ・・・照れるなァ」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウル
シンジ「そ、それに・・・・・・・・それに、僕が・・・僕がいるから・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウル
シンジ「綾波は・・・エヴァが無くても・・・きっと大丈夫だよ」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウル
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・なァシンジ」
シンジ「な、何?」
バキ「本当女ゴロシだよな、お前」ヘラヘラ
シンジ「なっ!なんだよいきなり!///」
バキ「ハハッ・・・冗談だって、流せよ」ヘラヘラ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウルウルウル


140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/23(水) 22:15:39.41 ID:PW+vPfRDO
おおっ!ここの綾波はバキ達との邂逅で年相応の女の子としての感情を持ちつつあるのか。シンジも新劇やスパロボの時みたいな男らしさを感じる
141 :赤いイヤーカフ :2011/02/24(木) 01:12:40.87 ID:cLQttCqX0
試験場:零号機再起動実験現場

ゲンドウ「これより零号機再起動実験を行う」
綾波「・・・・・・・・・・」
ゲンドウ「レイ、準備はいいか?」
綾波「・・・はい・・・」

ゲンドウ「第一次接続開始」

リツコ「主電源コンタクト」
マヤ「稼動電圧、臨界点を突破!」
職員1「了解」
リツコ「フォーマットをフェイズ2に移行!」
職員2「パイロット、零号機と接続開始」
職員3「パルス及びハーモニクス正常」
職員4「シンクロ問題なし」
マヤ「オールナープリンク終了、中枢神経素子に異常なし」
職員5「1から2590までのリストクリア」
職員6「絶対境界線まであと2.5」
シンジ「・・・・・・・・・・・・;」ドキドキ
バキ「!!」
シンジ(?・・・どうしたんだろ、バキ君・・・)
バキ「・・・・・・・・・・・・・;;;」ダラダラ
マヤ「ボーダーラインクリア、零号機起動しました、引き続き連動実験に入ります」

そこまで実験が進んだ所で
紅葉がコンソールルームに入り、伝令を伝えた。

紅葉「未確認飛行物体が本部に向け進行しています」

その場にいた殆どの人間に緊張が走った。

ゲンドウ「テスト中断、総員第一種警戒体制」
冬月「零号機はこのまま使わないのか?」
ゲンドウ「まだ戦闘には耐えん、初号機は?」
リツコ「380秒で準備できます」
ゲンドウ「ならば準備が出来次第出撃だ」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・シンジ、行こう;」
シンジ「あ・・・う、うん」

シンジ(何だろう・・・起動実験中のバキ君、なんだか変だった・・・)

142 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/24(木) 18:02:32.98 ID:jE0cRgkS0
芦ノ湖周辺:使徒接近

バキ「・・・ホントに生物かよ・・・;」
紅葉「何でも有りが奴ららしさってコトさ」

芦ノ湖上空には巨大な青い正八面体が浮翌遊していた。

?「目標は芦ノ湖上空へ侵入」
職員1「エヴァ初号機、発進準備完了!」
ミサト「エヴァ初号機、発進!」

ミサトの号令を聞き、シンジは気を引き締める。

バチチッ、バシュッ!!

初号機が高速で上昇を始めた。
そして、それを感知したかのように、使徒も動いた。

ヴヴヴヴヴ・・・シュイイイイイイイ!!

正八面体に僅かに開いた隙間に光が廻り始めた。

?「目標内部に高エネルギー反応!」
ミサト「なんですって!」
?「周円部を加速!収束していきますっ!」
ミサト「!・・・まさか・・・!加粒子砲!?」

ガオオオオオオ ガシャン!!

初号機が地上に現れた瞬間
使徒の輝きが一気に収束した。

ミサト「だめっ!シンジ君よけてっ!;」
シンジ「え」

ミサトは叫んだが、シンジがその声に反応する前に
使徒が強力な光を初号機に放った。
その光は一瞬にして使徒と初号機を隔てる兵装ビルを融解させ
初号機に到達した。

バシァ!!バシュルルルルルル!!

シンジ「うわあああああああああ!!」

使徒の光は初号機の胸に直撃し
火花と、融解した装甲片を撒き散らしている。

バキ「!!ッッ」
紅葉「こっ、これはッッ;;;」
ミサト「戻してっ!早くっ!;」
ガゴン! バフォオオオ・・・

初号機を固定したリフトが火花を上げながら降下する。
初号機が使徒の視界から消えるまで
使徒は光を放ち続けた。

碇シンジ

第三戦目にして初めての敗北を知る。

143 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/24(木) 18:07:45.30 ID:t6whNHkF0
投稿遅れて本当に申し訳ないッッ
バイトがやばかったもんだから・・・
とにかく再開するッ
144 :赤いイヤーカフ :2011/02/24(木) 19:21:04.02 ID:AIB4aLo+0
第五使徒戦:碇シンジ緊急搬送後

ドガッ!ギャリギャリギャリギャリギャリ・・・

リツコ「敵は何を始めたの?」
?「ジオフロント内ネルフ本部に向かい穿孔しています!」
リツコ「・・・ここへ直接攻撃を仕掛けるつもりだわ;」
ミサト「どうやらそのようね・・・救護斑!シンジ君の容態は!?」
紅葉<ショック状態は消えました、負傷も無しです、あとは目覚めるのを待つだけですよ>
ミサト「そう・・・良かった・・・;」
リツコ「安心するのは早いわ・・・早く対策を講じないとならないのよ」
ミサト「・・・そうね・・・・・・じゃあ、まずはあのドリルから片付けないといけないわね」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ミサト「日向君、あのドリルの進行速度から、本部到達の時間を割り出して」
日向「はい!」
バキ「・・・ミサトさん・・・あのドリルなんですが・・・ちょっといいですか?」」
ミサト「なに?、言ってみて」
バキ「あれ・・・・・・オレ達が壊します・・・」
ミサト「!!」
リツコ「!・・・貴方・・・・・何言ってるの・・・・・・・・;;;」
マヤ「・・・・・・・・・・・;;」
日向「・・・・・・・・・・・・・・・;;;」

バキ「疑うのなら・・・コレを・・・・・・」

バキはそう言うと、おもむろに床に手の平を着け・・・

ギュウウウッ!

押し付け・・・

ガバッ!!

離した。

ミサト・リツコ
「「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!!;;;;;」」

バキの手の平には、くり抜かれた床の破片がくっついていた。
さらにバキが力を込めて握ると・・・

ミリ・・・ミリミリ バガッ!!

豆腐のように砕け散った。

ミサト・リツコ
「「・・・・・・・・・・・・・・;;;;」」
オペレーター一同
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」

その時、唯一冷静だった男が、鶴の一声を上げた。

ゲンドウ「範馬護衛官」
バキ「はい」
ゲンドウ「これより君に進行物体の破壊を一任する」
バキ「有難うございます・・・ですがオレだけでは無理なんで・・・」
ゲンドウ「増員についても君に任せる、直ちに破壊を開始しろ」
バキ「はい」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

使徒周辺:掘削シールドまで300メートル

独歩「・・・・・・・・・すっげェなァ・・・オイ・・・・・・・・;;;」

バキ「あっ!!・・・・・・・・独歩先生・・・・・・・なんで・・・;;;」
独歩「ン・・・よォ・・・ひさ・・・!!」
バキ「ハハ・・・・・・・・そりゃ驚きますよね・・・」
独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「オールスター勢揃いだ・・・」

145 :赤いイヤーカフ :2011/02/24(木) 20:03:39.31 ID:YR0jwGeq0
やって参りました
安価募集タイムです
安価テーマは
[ラミエルのドリルをどうやって破壊するか]です
ラミエルのドリルは異常に長く、果てがあるか解りませんが
要は[掘削続行不可]にさせれば良いので
必ずしも壊さなければならないと言う訳ではありません
人員は
ジャック・ハンマー(半使徒)
愚地独歩
範馬バキ
烈海王
この四名です
安価受付締め切り時間は
今から21時間後
俺の時計で明日の午後5時までです
超長いから気楽に安価してくれよん
超長い理由はもちろん
バイトがきちぃからです
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/24(木) 21:46:27.76 ID:oAOLix4DO
ジャックがATフィールドを中和させつつドリルの回転を鈍らせる。そこに独歩と烈がドリルに強烈な一撃を叩きこみ止めに刃牙の剛体術でドリルの軸をねじまげる
147 :赤いイヤーカフ :2011/02/25(金) 17:40:40.63 ID:WhPQjW6W0
冬月「碇・・・彼らは危険ではないのか?特にあの実験体は・・・」
ゲンドウ「我々は此処で躓く訳にはいかん」
冬月「しかし彼らの能力は未だ未知数だ、頼るにしては早過ぎはせんか?」
ゲンドウ「我々は戦力を温存しなければならん、ゼーレへの目眩ましにもなる、問題無い」
冬月「・・・だと良いがな・・・・・・」

−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

掘削シールドまで20メートル

ギャリギャリギャリギャリギャリ・・・

バキ「・・・イヤ〜・・・近くで見るとまた一段と・・・・・・・・・ン?・・・」
独歩「!!」
烈「・・・どうしましたかッ」
独歩「・・・ご大層に・・・・・・・・・・作戦まであるたァ・・・」ニッ
烈「作戦・・・ですか?」
ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・」にぃ
バキ「ア!・・・烈さん・・・耳の奴無いの?・・・」
烈「・・・・・・・・・・・・・どうやらが無いようだ・・・」
バキ「あ〜・・・じゃあ烈さん、これから作戦言うんで、聞いてて下さい」
烈「申し訳ない」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ネルフ本部:作戦指令部

ミサト「小さい物は感知出来ないみたいね・・・」
リツコ「・・・そうみたいね・・・・・・・・・;」
ミサト「・・・まだショック受けてんの?」チラッ
リツコ「貴女みたいに単純じゃないのよ・・・;」
ミサト「失礼ね、私もびびったわよ・・・」
リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それで、何か良い案は浮かんだ?」
ミサト「ええ、取りあえずはね・・・」
リツコ「随分アバウトなのね・・・」
ミサト「成功率は無しじゃない物よ?それにバキ君がドリル壊したら練り上げる時間もできるし・・・」
リツコ「不確定要素に期待するのは危険じゃなくて?」
ミサト「・・・そこんところは信頼関係よ・・・」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

烈「ナルホド・・・それならば・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・」フフッ
独歩「さて、と・・・・・・・・・・頼むぜジャックさんよォ・・・」
ジャック「・・・・・・・・・・・・・」ズイッ

ジャックが掘削シールドに近付いていく。
掘削シールドは猛烈な勢いで回転しながら地面に沈んでいく。

バッ! ババッ!

三人の闘士が掘削シールドを遠巻きに囲んだ。

ジャック「始めてのチームプレイだゼ」

バッ!!

ジャックの突撃を合図に、闘士達は動いた。
148 :赤いイヤーカフ :2011/02/25(金) 17:53:26.14 ID:j7Wm0j7M0
安価ありがとうッ!!
早速開始するッ!
あと、安価に参加したいけど出来なかった人のために
これからは複数募集制にします
どの安価がストーリーに加わるか分からないので
チャンスはありまくりです
やっぱり自分の安価が採用されると嬉しいよな
149 :赤いイヤーカフ :2011/02/25(金) 20:19:52.27 ID:j7Wm0j7M0
ドシィ!!ギイイイイイイィィッッ・・・キ・・・キキ・・・・キ・・・・

ジャックが掘削シールドに胴タックルを掛け、そのまま締め付け、回転を停止させる。

グニャア〜・・・

シールドを固定したまま、ジャックは超高密度のA・T・フィールドを発生させ、シールド表面を覆っている使徒のA・T・フィールドを相殺もとい中和した。

ザッ!!

独歩が停止したシールドに接近し、拳をシールドに密着させる
独歩の向かい側では、烈が崩拳を構えている。

独歩「合わせろォ烈ッ!!」
烈「応ッッ!!」

バッ!

ジャックがシールドから飛び退いた。
ストッパーを失ったシールドが回転を始める、だが・・・

ドギャッ!!

烈と独歩の挟み打ちが、フィールド無しのシールドに打ち込まれ、シールドは痙攣しながら止まった。

ブシュウウウウウウウウウウウウウウ!!

女性のウエストの様にくびれたシールドから血が滝の様に染み出してくる。

独歩「ヘッ・・・・・・悪趣味なバケモンだぜェ・・・」ヘラヘラ
烈「バキさんッ!今だッ!」

ザシュ・・・

バキが痙攣しているシールドの前に立ち、構えを取る。

ギャリ・・・キキキキッ・・・ギャリ・・・ギャリギャリギャリ・・・

シールドは血を噴きながら、再び回転を開始した。
バキはその回転を確認すると・・・

ギャドッッッ!!

シールドの回転方向に
真っ向からぶつかる様にして剛体術による崩拳を打った。
掘削シールドは打たれた所から血を噴出させながら、大きく捩れた。
その姿は、ジャックに[歪んだ釘]を思い出させた。

独歩「・・・仕舞いだ・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・」フゥー・・・


掘削シールド 破壊完了!!


150 :赤いイヤーカフ :2011/02/25(金) 22:33:57.18 ID:j7Wm0j7M0
中央病院第三外科病棟

シンジ「はっ!」

シンジは白いベッドの上で目覚めた。

シンジ「・・・・・・またここか・・・」

さりげなくシンジは身体を起こし・・・

シンジ「はっ!!あ、綾波・・・」

隣で心配そうに自分を見つめる綾波に気付いた。

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・・・・ずっと・・・居たの?・・・」
綾波「・・・ええ・・・・・・・・・・・・」
シンジ「そっか・・・・・・・ゴメン・・・心配かけて・・・」
綾波「いい・・・・・・気にしないで・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・うん・・・・・・・・・・・・・・」

プシュ
バキ「よっ・・・」
シンジ「あ、バキ・・・え?」
独歩「いやァ〜初々しいモン魅してくれるじゃねぇか」ニヤッ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」キッ・・・
独歩「・・・オイオイ、そんな冷たい目で見んでもいいんじゃねェか?折角の可愛いお顔がよォ・・・」ニヤニヤ
バキ「ハハッ・・・綾波、大丈夫だって、オレの先輩だよ」ヘラヘラ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「バキ君の・・・先輩って・・・・・・;」
独歩「おいらァ愚地独歩ってんだ、ドッポで良いぜ、シンジクン」
シンジ(す、凄い名前・・・)「は、はい・・・;」
ジャック「・・・・・・・・・・・・」ヌウッ
綾波「!・・・・・」ビクッ
バキ「あ、兄さん・・・」
綾波「!!・・・・・・・」
ジャック「ン・・・?」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・」プルプル・・・
シンジ「あっ!綾波!大丈夫?」
独歩「オイ兄ちゃん、その格好で立つ気かい?」
シンジ「えっ・・・あっ!///」ササッ
独歩「ヘッ・・・」ニヤニヤ
バキ「どうした・・・綾波」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」プルプル

バキは綾波に歩み寄った。

バキ「・・・・・・もしかして怖かったりする・・・?」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウル

綾波は潤んだ瞳でバキを見つめた。少し震えている。

バキ(かっ・・・可愛い・・・・・・・・・じゃねぇって)「まぁ・・・怖いのは解るよ・・・」
ジャック「お嬢チャン・・・」ズイッ
綾波「!!」サッ

近づいてくるジャックに、思わず後ずさる綾波。だが歩幅の関係で直ぐに追いつかれてしまった。

綾波「・・・・・・・・・・・・・・」ウルウルウルウル

泣きそうになってる綾波の前に、ジャックがしゃがみ込む

ジャック「・・・オレはお嬢チャンを喰おうってゆうワケじゃネェ・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウルウルウル
ジャック「オレは味方ダゼ・・・お嬢チャンのボーイフレンドのな」
綾波「!・・・・・・・・・・・」ウルウル

プシュ

紅葉「ハハハッ・・・面会人濃過ぎますよ」ニヤニヤ
独歩「オッ!?」
紅葉「!!」
シンジ「えっ・・・紅葉さんも知り合いなんですか?」
紅葉「まあ・・・そうだな;」
独歩「こんだけ集まったのはピクル以来じゃねぇか?」ハハッ
紅葉「え〜・・・コホン・・・皆さん、悪いが連絡事項を言わせてもらいたいんですが」
バキ「連絡事項?」
紅葉「そうです」
151 :赤いイヤーカフ :2011/02/25(金) 22:56:52.35 ID:WhPQjW6W0
明日早いので
今日はこれまでッッ

勇次郎「びびる綾波もなかなか良いモンだ・・・」クスクス
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/26(土) 00:26:37.46 ID:UMQ1b9nDO
乙ッッッッ!! ここが今から盛り上がる事を期待して就寝するゼ…。グニャァ〜
153 :赤いイヤーカフ :2011/02/26(土) 18:37:24.85 ID:Ggq9GypV0
再開すっぜ!
154 :赤いイヤーカフ :2011/02/26(土) 21:31:28.24 ID:Ggq9GypV0
紅葉「明日午前2時に作戦が発動されます」
バキ「作戦?」
紅葉「では概要を説明します」
ジャック「・・・・・・・・・・・・」
紅葉「碇・綾波両名は本日19時にケイジ集合、20時に初号機、零号機両機起動、5分後に出動、20時30分に二子山仮設基地に到着、以降は別命あるまで待機だそうだ」フゥー・・・
シンジ「・・・そうですか・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ジャック「・・・兄ちゃん・・・・・・」
シンジ「は・・・はい・・・・・・;」
ジャック「怖いか・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい・・・;」
ジャック「・・・なら出なきゃイイ・・・・・・・」
シンジ「えっ・・・・・・;」
ジャック「・・・・・・・・・・・・」グイッ
綾波「!・・・・・・・;」

ジャックが綾波を引っ張り、シンジの前に立たせた。

ジャック「この娘が代わりに死ぬだけダ・・・・・・」
シンジ「!!・・・・・・・;」
綾波「・・・・・・・・・」

綾波は不安げな表情でシンジを見つめた。

独歩「シンジクンよォ・・・・・・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・はい・・・;」
独歩「逃げるワケにはいかなくなっちまったなァ・・・」ニッ
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・;」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第一中学校:学校屋上

学校の屋上にシンジのクラスメート達が集まっている。

ザワザワ ザワザワ ザワザワ ザワザワ

トウジ「おいケンスケ、ほんまにこの時間なんやろな?もうそろそろ避難せなあかん時間やで?」
ケンスケ「パパのデータこっそり見たんだ、間違いないよ」
ヒカリ「もぅ〜・・・見たらすぐ避難するからね〜」ムッスー
女子1「エヴァってどんなんなの?」
男子1「青いやつには綾波がいるんだってよ!」
男子2「シンジってすげえよな、ロボットのパイロットと学生両方やってんだぜ、よく続くよなぁ〜」
女子2「綾波さん大丈夫かな・・・」
女子3「ねぇ、どっから来んの?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・

突然、第一中学校の隣の山が、機械音を上げながら二つに割れた。

トウジ「お・・・おお!ケンスケ!!」
ケンスケ「うん!・・・」ドキドキ

二人以外の生徒達も、割れた山を見て息を飲んだ。

ヴイイイイイイイイイイイイイイ・・・

割れた山の中から、初号機と零号機が姿を現した。
零号機は左手に巨大な盾を持っている。

ケンスケ「おおっ!!見ろ!あれだよあれ!!」
ヒカリ「すっ・・・スゴイ・・・・・・・」
女子1「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」←絶句
男子1「おおおおおおおおお!!スゲエ−−−!!!」
女子2「あれに碇君が乗ってるの!?・・・・・・じゃああれには・・・」
男子2「おおおおおおおおおおおおおおおっ!!!」
女子3「えっ!えっ!すっ!すっげぇ−!!」
トウジ「おお〜〜い!!がんばれよ〜〜〜!!」

バキ<オッ・・・シンジ、綾波、学校見てみろ・・・>
シンジ「・・・・・・あっ!!」
綾波「!・・・・・・・・・・・・・」
バキ<すっげェ人気だなァ、やっぱ>ニヤニヤ
シンジ「・・・うん・・・・・・・・・・」ウル・・・
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・
バキ<・・・フフッ・・・・・・・・・・じゃ、現地に着いたらミサトさんに代わるな・・・>

ピッ

155 :赤いイヤーカフ :2011/02/27(日) 00:49:18.05 ID:2iSLUdAR0
二子山仮設基地:ブリーフィング

ミサト「いい?これからの説明をよく聞いて」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサトはそう言うと[ある巨大兵器]へ体を向け、
説明を始めた。

ミサト「これが[ポジトロンライフル]戦自研で開発途中だったものをネルフが徴発し、組み立て、改良したもの・・・計算上ではこの超長距離からでもA・T・フィールドごと敵を貫けるわ、まぁ砲身が長いから取り扱いが難しいけど、操作面では私達がサポートするわ」

ミサトは今度は零号機が手にしている盾に体を向けた。

ミサト「こっちは急造仕様だけど、もとはスペースシャトルの底部で、超電磁コーティングもされてる機種よ、強化の結果は今一つだけど、それでも敵の砲撃に18秒は耐えるわ」
シンジ(18秒・・・・;)
ミサト「シンジ君は初号機で砲手を担当」
シンジ「はい」
ミサト「レイは零号機で防御を担当して」
綾波「はい・・・」
ミサト「これはシンジ君と初号機とのシンクロ率のほうが高いからよ、今回はより精度の高いオペレーションが必要なの」
リツコ「シンジ君・・・陽電子は地球の自転・磁場・重力の影響を受け、直進しません、その誤差を修正するのを忘れないでね」
シンジ「でも、そんな事練習してないですよ・・・」
リツコ「大丈夫・・・あなたはテキスト通りにやって最後に真ん中の照準マークが揃ったら撃てばいいのよ、あとは機械がやってくれるわ」
シンジ「もし1発目が外れたら・・・・・・?」
ミサト「2発目を撃つには冷却や再充填等に20秒はかかるわ、その間予想される敵の反撃をかわさなければ・・・アウトね」
シンジ「・・・・・・・・・・・;」
ミサト「最終的にはレイの盾に守ってもらうしかないわね」

シンジ(盾は18秒が限界・・・2発目は危険・・・・・・ってことか・・・;)

ミサト「時間よ、二人とも準備して」

シンジ・綾波
「はい」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ネルフ本部:指令部

冬月「碇・・・」
ゲンドウ「何だ・・・」
冬月「ドイツ支部で確認されたA・A・T・フィールド反応の話しだが・・・」
ゲンドウ「ああ・・・」
冬月「・・・・・・・・・やはり彼等は危険では無いのか?」
ゲンドウ「反応は微弱、発生源も不十分だが特定済みだ、我々が危惧すべき問題は別にある」
冬月「零号機コアから発せられた使徒反応か・・・・・・だがあれは一時的なものだぞ・・・機械の故障という事もあるんじゃないか?」
ゲンドウ「あれにはもう少し役に立って貰う、今失う訳にはいかん」
冬月「老人達がまた騒ぐな・・・」
ゲンドウ「何も出来はしませんよ・・・」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ネルフ本部:階層移動用大型エスカレーター付近・休憩所

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ボー・・・
独歩「なんでェ・・・・気になんのか?・・・」
バキ「・・・気になってます・・・・・・」ボー・・・
独歩「ヘッ・・・まァヤル事無くベンチで暇潰してらァ、物思いにも耽る」フフッ
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ボー・・・
独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フア・・・


156 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/27(日) 12:18:06.62 ID:ZFyowXbD0
今起きたッッ
再開するッッ
157 :赤いイヤーカフ :2011/02/27(日) 12:19:37.12 ID:QgVL3EWt0
二子山仮設基地:初号機・零号機臨時待機ケージ


シンジ「綾波・・・」

綾波「・・・なに・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・なんで、ジャックさんを見た時・・・あんなに・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「あ・・・ゴメン・・・・・・今のは・・・その・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「ゴメン・・・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・思い出したの・・・・・・」

シンジ「えっ・・・・・・・・」

綾波「・・・零号機起動実験・・・・・・・・・・・」

シンジ「何かあったの?・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・実験中に零号機が暴走したわ・・・」

シンジ「うん・・・・・・」

綾波「・・・その時、零号機から、使徒反応が出たの・・・・」

シンジ「えっ・・・・・;」

綾波「・・・・でも、それだけ・・・・・・・・・・・・直ぐに無くなったわ・・・」

シンジ「そ・・・そうなんだ・・・・・・・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あっ、あのさっ;」

綾波「・・・なに?・・・・・・・」

シンジ「今回の作戦は・・・その・・・・・・僕が・・・頑張るから」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジはそう言うと、綾波を見つめ、努めて明るく言った。

シンジ「だから・・・心配することないよ」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・」

シンジが無理をしている事を綾波は解っていた。
だが、今のシンジに手を差し延べる手段を
今の綾波は知らなかった。

シンジ「・・・そろそろ時間だし・・・行こう」

綾波「・・・・・・・・・・・・・ええ・・・」


158 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/27(日) 16:35:17.62 ID:u8hM6a0c0
用事入った
すまん
済んだら書く
159 :赤いイヤーカフ :2011/02/27(日) 18:43:37.23 ID:i8pHSm9r0
COUNT DOWN 00:00:00

初号機は腹ばいでポジトロンライフルを構えている。
伏せ撃ちの体制を取っている初号機の後ろには
盾を持ってしゃがみ込んでいる零号機が控えている。
初号機に居るシンジに入電が入った。

ミサト「シンジ君・・・日本中のエネルギー、あなたに預けるわ」
シンジ「はい」

オペレーター1
「第一次接続開始、第1から第803区まで送電開始」

ヴュイイイイイイイイイイイイン

二子山の道路に敷き詰められた送電車とジェネレーターが
駆動音を上げはじめる。

ミサト「ヤシマ作戦スタート!!」

ミサトの号令と共に作戦が開始された。

オペレーター1
「電圧上昇中、加圧域へ」
オペレーター2
「全冷却システム出力最大へ!」
オペレーター3
「陽電子流入順調!!」
マヤ「第2次接続!!」
日向「全加速機運転開始!強制収束機作動!!」
オペレーター4
「全電力二子山増設変電所へ」
ミサト「最終安全装置解除!」
オペレーター5
「第3次接続問題なし!」
日向「撃鉄起こせ!」

ガシャン

初号機がライフルの撃鉄を引いた。
ブラグ内のシステム及び形態が狙撃モードへ変わり、シンジに緊張が走る。

オペレーター5
「地球自転誤差修正、プラス0.0009」
?「第7次最終接続、全エネルギー、ポジトロンライフルへ」

「発射まであと10秒!」

?「9・8・7・6」

そこまでカウントが終ったところで、使徒が輝きを見せ始めた。
マヤ「目標に高エネルギー反応!!;」
ミサト(くっ・・・気づかれたか!しかしやつより先に撃てば・・・勝機はある!!)

ピピーッ!

初号機のロックオンカーソルが使徒を捕らえた。

ミサト「撃てっ!;」
シンジ「!!」

ドガォッッ

シンジは引き金を弾いた。
ポジトロンライフルから稲妻のような閃光が放たれる。
しかし、閃光を放ったのは初号機だけでは無かった。

二本の雷光は激突寸前で互いに反発しあい
鈍い音を上げて歪曲、二本共に触れ合わずに直進を再開した。

ドグワァアアアアアアアアッ!!

使徒の放った光は初号機の左隣の地形を吹き飛ばした。
初号機の放った光は、軌道を僅かに反らされていたらしく
使徒の頭上を掠め、遠くの闇夜に消えていった。
160 :赤いイヤーカフ :2011/02/27(日) 21:10:20.44 ID:JQNDz4+70
ミサト「第2射急いで!!」

ガコン

初号機がリロードレバーを引き、空ヒューズを弾き出した。

マヤ「ヒューズ交換っ」
日向「再充填開始!!」
?「銃身冷却開始!!」
マヤ「!っ・・・目標に再び高エネルギー反応!!」
ミサト「なっ!!早すぎよ!!;」

カッ

再び使徒が光を放った。
シンジは回避行動を取ろうとしたが
長大なライフルで伏せ撃ちをしていた為に、動き出すまでが鈍い。
光が初号機に迫る。
シンジは叫んだ。

「わああああああああああああああああああ!!!

ズバン!!ババババババババババババババ・・・

巨大な物がシンジの視界を奪った。
シンジは直撃を食らうとばかり思っていたが
その予想はくつがえされた。

シンジ「・・・綾波!?」

零号機が盾を構え、初号機の前に立っていた。

バシュルルルルルルルルルルルルルル・・・

轟音を上げながら盾が赤熱化している。
残り16秒
盾の表面が溶け始める。

シンジ「綾波!!;;;」
リツコ「盾がもたないっ!;」
ミサト「まだなの?;」
日向「あと18秒」

ピピピピピピピピピピピピ・・・

シンジ(早く・・・まだなのか!・・・)

(早くっ!)

強化されたポジトロンライフルはその分エネルギー効率が低下している。
バキの与えた時間が裏目に出た。

ババババババババ・・・ドバァン!!

盾が水の様に散らばり、光の流れに溶けた。
零号機は使徒の光を浴び、赤熱化し、発煙を始めた。
零号機は引かない。
いや、退くわけにはいかなかったのだ。

シンジ「綾波ィィっ!!;;;」

ギィイイイイイイ・・・バギン!バオッ!!

零号機の体制が崩れ始めた時
零号機の胸部装甲が爆散し、露出した光球が[力]を放った。


161 :赤いイヤーカフ :2011/02/27(日) 22:46:45.68 ID:xvB3b+XC0
零号機の光球から解き放たれるように発せられた[力]は、零号機を焼く光を完全に遮断している。

ピーッ

ロックオンカーソルが定まった。

ミサト「今よっ!撃って!!」
シンジ「くッ」

ズドオオオオオオオン

轟音を上げ、第二射が放たれた。
その閃光は槍のように向かい・・・

ドグワオオオン!!

使徒を粉々に打ち砕いた。

ミサト「やった!」
日向「パターン青消滅!目標、完全に沈黙しました!」
マヤ「エヴァ両機、ともに健在です」
リツコ(危なかったわね・・・・・・それにしても、あのフィールド、一体どこからエネルギーを回したの?・・・;)

ズン

零号機が力尽きる様にして地面に倒れ込む。

シンジ「はっ・・・綾波っ!!くそっ!;;」

倒れた零号機の背中に初号機は手を回し、首筋付近にある装甲を剥ぎ取った。

シンジ(待ってて・・・・今・・・・今助けるからっ!;;)

初号機は零号機の首筋からプラグを抜き、優しく地面に置いた。シンジは初号機をしゃがませると、稼動を停止させ、プラグを解放し、プラグから出た。

シンジ「綾波っ!!」

シンジは、眼下にある零号機のプラグを確認すると、初号機から降りて、プラグのもとへ走った。

シンジ「綾波!!大丈夫!?・・・綾波っ!!」

シンジはプラグに向かって想い人の名を叫んだが、返事は返ってこない。
シンジはいてもたってもいられなくなり、加熱したハッチに手を掛け、熱さに構わず回し始めた。
シンジ「うっ!・・・ぐっ・・・・・・ううううっ・・・・!;;」

ハッチはゆっくりと回り始めた。抵抗が無くなっていく。

バコン
シンジ「うわっ!」

不意にハッチが開き、シンジは驚いたが、今はそれどころでは無い。

シンジ「綾波っ!!」

シンジはプラグを覗き込み、不安一杯に彼女の名前を呼んだ。

162 :赤いイヤーカフ :2011/02/27(日) 23:59:54.55 ID:w3Xuvl670
・・・・・・・・・・・・貴方・・・誰・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・貴方は・・・・・・・・・・・・・・・何?・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・綾波よ・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・聞いた所で何になる・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・折角助かったんだ・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・せいぜい甘える事だ・・・・・・・・・・・・・




シンジ「綾波!!大丈夫!?」

綾波「・・・・・・碇・・・・君・・・・・・・・・・」

シンジ「綾波っ・・・・・・・・・・・・良かった・・・・・・・っ・・・・・・・・・」ポロポロ

綾波「!・・・・・・」

シンジ「・・・僕は・・・・・・・綾波に・・・何かあったら・・・・・・・・・僕は・・・」ポロポロ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・綾波が、謝ること・・・ないよ・・・・・・」

綾波「・・・いいえ・・・・・・悪いのは私・・・貴方を泣かせたもの・・・・・」

シンジ「違うよ・・・綾波が無事だったから・・・・・・嬉しかったから」ゴシゴシ

綾波「・・・だったら・・・何故・・・・・・・・・・・」

シンジ「嬉しい時にも・・・涙は出るんだよ・・・・・・・・」ウルウル

シンジはそう言うと、綾波に手を差し延べた。

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・どうしたの?・・・・・・・・どこか打ったの?・・・」

シンジは不安げに聞いた。

綾波「・・・・そうじゃ無いの・・・・・・・私こんな時、どうしたら良いか・・・わからないの・・・・・・・」

[恐怖]と、それを癒す[他人の温もり]から芽生えつつある綾波の未熟な心に[後悔]が浮かんだ。
自分を夢の恐怖から解放し、人の暖かさを教えてくれた人が
自分という存在を無条件で認め、求めてくれる人が
今、自分のために傷つき、涙をその目に溜めている。
彼女にはそれが心苦しくてしょうがなかった。
しかし、その苦しみをシンジが逃す訳は無かった。


シンジ「笑えば、いいと思うよ」

シンジはまた、手を差し延べた。

綾波はその手に、そっと手を乗せ・・・


涙を浮かべて


透き通るような笑顔を見せた。


163 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/02/28(月) 00:09:08.39 ID:oACqJb0t0
今日は・・・つってももう日付かわったが
おしまいッッ
ラミエルは塵になったぜ!こりゃもう完全にLRSだな!
アスカはどうなんのかな?
ていうか、今日はバキ分が少なくなったぜ、すまんッッ
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/02/28(月) 01:12:02.80 ID:oTukX7SDO
おっつ〜!次の投下楽しみにしとくぜ!ダヴァイッッ!!
165 :赤いイヤーカフ :2011/02/28(月) 12:57:52.07 ID:sMRY2AFc0
海に出て3日
漢は甲板の端に座り、釣竿を洋上に垂らす。
今までの成績は、見知らぬ魚が4匹と、壊れた携帯電話だ。
釣りを始めて1時間、まずまずの成果である。
と言っても、釣った魚は、たまに通りかかる軍人に全てあげてしまうのだが。

漢は[暇な時間]を十分に堪能していた。

頬に当たる潮風が心地良く、照り付ける太陽が何とも爽やかだった。
酒でも持って来れば良かったなと漢は考えたが
ここで釣りを始める前にさんざっぱら飲んでしまい
そのせいで赤毛のミニスカ少女に酒を取り上げられてしまった事を思い出した。

「まだやってんの?アンタってホント釣り好きね」

後ろから声を掛けられても、漢は釣りをやめない。
すると、少女はツカツカと漢に近づき、漢の左隣りに立った。
どうやら業を煮やしたようだ。

アスカ「アンタさ、ここどこだか解ってんのよね」
花山「・・・・・・ああ・・・・・・・・・・」
アスカ「だったら早く止めなさいよ!空母の上で釣りなんて怪しすぎ!第一まだ一匹も釣れてないじゃない!」
花山「・・・・・・惣流・・・・・・・・・・」
アスカ「なに!?、酒なら返さないわよ!
花山「・・・違ェよ・・・見えてんだ・・・・・・・・・・」
アスカ「え?見えてるって・・・なにがよ」
花山「パンツがだ・・・」フッ・・・
アスカ「えっ?パン・・・・・・あっ!!///」サッ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ
アスカ「このバカ!!変態っ!!ロリコン!!」バシバシ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
アスカ「見えてんなら早く言いなさいよっ!スケベ!!」
花山「・・・・・・俺ァ言ったぜ・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ
アスカ「うっさい!!このバカ山っ!!」スタスタスタ・・・

アスカは足早に去っていった。

花山(・・・・・・・・・構いたかっただけか・・・・・・・・・・・・・・・)



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
第三新東京市:ジオフロント発着リニアトレイン−地上入口


ミサト「えっとぉ・・・愚地さん・・・で良いんですよね?」
独歩「ドッポで良いぜ、お嬢さん」
ミサト「お、お嬢さんって貴方・・・;」
バキ「何照れてんですか?」ニヤニヤ
ミサト「あ、あんたねぇ・・・」
独歩「そいつァいいとして・・・おいらァ何かやっちまったか?」
ミサト「は?」
独歩「見るからにお偉いさんなアンタに呼び出し食らったって事は、ただ事じゃあねぇンだろう?・・・」
ミサト「えー・・・まぁ・・・そうね、そういう事になるわ」
独歩「・・・で、どんな用事で?」
ミサト「まぁ・・・平たく言えば[勧誘]ってとこかしら」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ミサト「貴方に来てほしいの・・・ネルフに」
独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・なんとまァ・・・」
ミサト「無理にとは言わないわ、貴方は断ることができる、でも・・・」
独歩「断るたァ言ってねェ」
ミサト「!・・・・・・・・・・・・では、来てくれるんですね?」
独歩「オウよ・・・」
ミサト「・・・ありがとうございます、では・・・」
独歩「お嬢さん」ニッ
ミサト「なっ・・・なんでしょうか;」
独歩「そんな硬くなるこたァねェよ」ニヤニヤ
ミサト「は、はい・・・」

バキ(ミサトさんが呑まれてる・・・流石は人喰オロチ・・・)ニヤニヤ


166 :赤いイヤーカフ :2011/02/28(月) 20:41:11.22 ID:pgELDCbe0
愚地独歩合流から3日後:第一中学校=昼休みの教室内

トウジとケンスケがシンジの席にやって来た、シンジの隣はバキの席になっている。

ケンスケ「シンジ、JAって知ってるか?
シンジ「JA?・・・聞いたこと無いけど・・・」
バキ「JRなら知ってるよ」
トウジ「そりゃ電車の方や、JAってのは・・・・・・・・・・なんや?」
ケンスケ「なんか、戦自の新兵器らしいよ、近いうちに起動実験をするとかしないとかでネルフと揉めてるらしい・・・」
バキ「・・・なんでオレ達の知らない事、お前が知ってんだ・・・」
ケンスケ「パパの端末を覗いたんだ、ていうかなんでシンジとバキが知らないんだ?そっちの方が不思議だよ」
シンジ「・・・ミサトさん、なんで教えてくれなかったんだろ」
バキ「ン〜・・・忙しかったからじゃね?[規格外]が来過ぎて」
トウジ「なんやその規格外って・・・」
バキ「なんて言うか・・・・・・・・・・・オレの先輩達・・・かな・・・」
ケンスケ「先輩達って・・・この前のラーメン屋の店主みたいな人達ってコト?」
バキ「そんな感じかな・・・」
トウジ「たしかにゴツイ人やったけど、そんなのが来た位で忙しゅうなるか?」
バキ「ハハッ・・・解ってないなァ、トウジは」ヘラヘラ
トウジ「なにがや」ムッ
バキ「オレの先輩方はただ強いだけの生易しいもんじゃないってコトさ」
トウジ「・・・じゃあ、どんくらい強いんや」
バキ「ン〜・・・言っても信じてくれるかどうか・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ
ケンスケ「そう言うなって、早く教えろよ」ワクワク
トウジ「そや、言うたからにははよ言いゃ」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
バキ「そうだな・・・・・・・・じゃあ、例えば・・・」
ケンスケ「・・・・・・・」ワクワク
トウジ「・・・・・・・・」ワクワク
バキ「軍隊と同等、あるいはそれ以上に強いって言ったら・・・信じる?」
トウジ「・・・・・・・・・・・・・・・なんやそれ」
ケンスケ「・・・・・・・・・・・・・・」ポカーン
バキ「・・・ほら信じてねーじゃん」
トウジ「あんなぁ、いくら強いゆうても・・・」
シンジ「・・・多分、本当の話しだよ」
トウジ「はっ?」
シンジ「バキ君のお兄さんに、僕会ったことあるんだ、独歩って言う人にも・・・」
ケンスケ「ちょっと待て、バキのお兄さんもなのか?」
シンジ「うん、そうみたいなんだ・・・それで、僕が見た時は、食べてたんだ、使徒を・・・」
ケンスケ「えっ!?」
トウジ「使徒って、あの気色悪いやつか!?」
シンジ「うん・・・その後、そのジャックって言う人の目が赤く光って」
ケンスケ「!?」
トウジ「!?」
シンジ「その人の周りが歪んだんだ・・・ミサトさんも怖がってた」
ケンスケ「・・・・・・・・・・;」
トウジ「・・・・・・・・・・・・;」
シンジ「でも、その人は味方になってくれたんだ、今も少し怖いけど」
トウジ「ホンマかいな・・・・・・・・;;」
ケンスケ「なんか・・・色々スゴイな、お前の兄さん」
バキ「・・・今じゃオレより強いんじゃないかなぁ・・・多分・・・」
トウジ「!?;」
ケンスケ「!?;」
シンジ「!?;」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おォっと・・・;;」

ピリリッ ピリリッ

シンジ「はっ!・・・えっ・・・・・非常召集だ・・・」
バキ「・・・・・・あ、ああ・・・ワかった;」
シンジ「えっと・・・今すぐだって;」
バキ「フーッ・・・・・・じゃあ、行くか;」ガタッ
シンジ「う、うん;」ガタ・・・

シンジとバキは一緒に教室を出た。

残されたトウジとケンスケは
バキの[オレより]発言に気を取られていた。
[今じゃオレより強い]
つまり、昔バキは、軍隊より強い漢達の頂点に君臨していたという事になる。

二人は、バキがシンジの護衛としてネルフに在籍している理由がわかった気がした。

そして、同時に、そんな漢を扱い切っているネルフに尊敬の念を覚えた。

167 :赤いイヤーカフ :2011/02/28(月) 23:52:37.79 ID:s7cEsu6F0
ネルフ本部:ブリーフィングルーム

シンジ「JAが・・・壊れたんですか?」
ミサト「幸い死傷者は出なかったわ」
バキ「あの・・・召集掛けたって事は・・・」
ミサト「ええ・・・使徒反応はあったわ・・・でも遅かったみたいなの」
シンジ「遅かったって・・・」
リツコ「JAは起動に向け準備中だった。だけどアンチA・T・フィールド反応が機体内で発生、爆発したのよ」
バキ「使徒反応、どうなったんですか?・・・・・・」
リツコ「爆発直後に出現し、そのまま4時間、爆発跡地を徘徊して消えたわ」
シンジ「消えたんですか?;」
リツコ「そうよ、文字通りにね」
バキ「映像とかは無いんですか?」
リツコ「無いわね、妨害電波が観測衛星に流れてたから、パターン反応は辛うじて拾い続けたみたいだけど、それもロストしたわ」
ミサト「・・・要するに、無駄足だったってコトよ」ハァー・・・
シンジ「あの、使徒って探さなくて良いんですか?」
ミサト「それが出来ないから私達は[迎撃]専門なのよ」
シンジ「・・・ですよね」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
JA爆発事故から8時間後:太平洋=海中

彼は無敵だった。

水中で彼に敵うものはいなかった。

彼の速さには誰も着いて来れなかった。

彼から逃げ切れる幸運の持ち主はごく僅かしかいない。

彼にとって、強さは誇りだった。


そして、今日もまた、新たな挑戦者という名の獲物が現れた。

そいつは、今までの獲物とは違って逃げなかった。

そして今までの獲物より魅力的に感じた。

そいつは量が多く、大きく、派手だった。

目標は決まった。

あとは喰らうだけだ

喰らう、だけ、だ

喰らう・・・・・・・・だけ・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

太平洋上:空母=OVER THE RAINBOW=甲板上

アスカ「あ〜暇ぁ〜・・・ねぇ、アンタなんか話しなさいよ」
花山「・・・無茶言うな・・・・・・・・」
アスカ「・・・・・・はぁ〜・・・つまんな」ウダー
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴキュッゴキュッ
アスカ「また飲んでるし・・・・・・あーあ、別命あるまで洋上で待機なん・・・」

ザバァ!!・・・・・・・・・・・・・ドン!!バシャバシャビシャ・・・

海から飛び出した雄は巨大な土産[シャチ]を担いで
花山とアスカの前方10メートル先に降り立った。
軍人達が銃を構え、彼を包囲した。

アスカ「なっ!!・・・・・・・・・・・・・・・・・な、に・・・あれ?・・・・・;;」

アスカは突然の事態に困惑したが、状況を理解した時
さらに困惑し、目の前の雄に恐怖感を抱いた。
アスカは花山の腕に無意識の内にしがみついていた。

雄の右耳には、赤いイヤーカフが付いている。

168 :赤いイヤーカフ :2011/03/01(火) 00:22:16.01 ID:NsFeIf/B0
マンガとアニメが中途半端に家にあるから
ストーリーの把握がしんどいぜ
そんな事より安価募集タイム開始です。
今から約18時間後、俺の時計で明日の午後6時には締め切るので気をつけてよん。
複数安価大歓迎です。
安価を次々と投げ入れてください。
安価の数だけ作者がwwktk
安価テーマは
[どうやってアスカを守るか]
です、詳しい事は前話参照。
ただし、基本は無血開城で頼む。
ではお休み
皆さんの御安価、お待ちしております。

169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/01(火) 06:45:05.97 ID:FaazuZLDO
とっさにアスカを担いで海に飛び込む
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/01(火) 15:57:27.53 ID:FaazuZLDO
もしくはアスカを庇いつつ様子を窺う
171 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/01(火) 18:14:41.20 ID:YOSHTcdn0
寝坊してしまった
済まないッ
安価ありがとうッ
有り難く使わせてもらうッ
172 :赤いイヤーカフ :2011/03/01(火) 20:33:07.66 ID:B2/otoT80
ガシッ!!
アスカ「ひっ!・・・なっ、何よぉ・・・;」
花山はアスカを抱え海を見た。
万が一の時は海に飛び込む腹積もりだ。
しかしあくまで万が一の話しである。
カフ「様子を見ろ・・・下手に動くな」
花山は警戒しつつも様子をみる事にした。

ズン!

雄がシャチを降ろした。
8メートルはあろう[彼なりの土産]の砕けた頭から血が噴き出した。

軍人1「止まれっ!!・・・両手を頭に置いて伏せろっ!!」
軍人2「不審な動きを取れば直ちに射さつするっ!!」

雄はニヤリと笑うと、潔く従った。

花山「!!」ピク
アスカ「・・・・・・・・・・・・・;」

花山は驚愕した。
彼の知るあの超雄ならば、既に周りの軍人を打ち倒し
今自分が抱えているアスカを[魅力的な雌]と認識し、野性の餌食とするべく
襲い掛かって来ただろう。
しかしその予想は覆された。彼は伏せたまま動かない。

軍人3「・・・・・・・・これより接近す・・・」
バオッ!!
雄が伏せの姿勢から、一気に身体を伸ばした。
花山はその姿勢に見覚えがあった。
バッ!!
アスカ「!!ッッ;」
花山はアスカを雄の射線外へ投げた。
雄が凄まじい速さで花山に飛んで行く。
ドガガン!!
そして花山の前で止まった。

花山「・・・・・・・・・・・!!・・・・・・」
?「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

雄は微笑んでいた。花山は鋭い目付きで雄を見ている。
しかし、口に鋭さは無い。
花山は雄の遊びに付き合ってやろうと思った。
この得体の知れない世界に来てしまってから
馴染みの顔を一切見ていない。
そこに現れた予想外すぎる顔なじみ。
これに浮かれない道理は無い。
花山も例外では無かった。

だが雄の目的は遊ぶ事では無かった。
雄は花山に右耳を向けた。

花山「・・・・・・・・ッッッ」

雄の右耳には見慣れたイヤーカフがある。

花山「・・・フフッ・・・・・・・・・・・・・・おめェもか・・・・・・」ニヤニヤ
アスカ「・・・・・・・・・・・へっ?;」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ
?「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニッコリ
アスカ「アンタら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・もしかして・・・知り合い?;」

花山「・・・・・・まァな・・・・・・・・・・・・」ニッ

アスカ「・・・な・・・・・・・なっ・・・・・・・なによそれぇ〜!!?;」

花山「久しぶりだな・・・ピクル・・・」
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニッコリ

173 :赤いイヤーカフ :2011/03/01(火) 21:00:09.37 ID:x2Q4xMx60
ドリフ見ながらだと
著しく執筆速度が遅くなってしまうwwww
ここで俺すらも考えて無かったピクル登場
よってまさかの安価募集タイムです
安価締め切り時間は指定しません、ただし3つ来たら締め切ります
安価テーマは
[どうすればピクルが怪しまれずに済むか]
こんな無茶な安価出来るかッ
と思ったら
[ピクルが喋れない理由をどう皆に説明しよう]
でもよかです
では、厳しすぎるとは思いますが
安価よろしくお願いします。
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/01(火) 21:31:27.83 ID:FaazuZLDO
架空の少数部族の人間だとごまかす(喋れないのは自国語以外知らないor言語障害で言葉を喋れないという事にしておく)。
175 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/02(水) 09:41:56.84 ID:ySJELk/o0
ベスト オブ ベストな安価が来たので再開しまさぁ
176 :赤いイヤーカフ :2011/03/02(水) 11:31:44.87 ID:ySJELk/o0
ピクルは花山に笑顔を見せると、花山から3メートル程離れた所で腰を抜かしている少女に近付いた。
花山も当然ついていく。
テレビで偶然見てしまった放送事故を
この超雄はアスカに対しても行う可能性があったからだ。
スッ・・・
ピクルはアスカの前でしゃがみ、アスカを見つめた。
花山は、依然警戒体制を崩さない。
花山の視線はピクルの一挙手一投足を正確に捕らえている。

ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジロ・・・
アスカ「・・・・・・・・・・・・・;」

アスカはやや怯えているようだ。
花山と行動を共にしているお陰で巨漢には馴れたが
それがシャチを持っていきなり甲板に出現したならば話は別。
しかも花山よりデカく、プロポーションも明らかに普通の人間では無い。
ダブダブの黒ジーパン、髑髏ペイントのTシャツだけが
辛うじてこの雄が人間であることを証明している。
そんな怪しすぎる雄を前にすれば、普通人ならば怯えて当たり前だ。

ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ザッ

雄はアスカから離れた。
花山は安心したが、理由が気になった。
何故アスカを見逃したのか、花山は色々考察し、結果が出た。


花山(・・・・・・・・・・・・・・・・産めねェ・・・・・・)


辺りを見回しているピクルに、軍人達が銃を向けて近づく。
彼等の額は脂汗で湿っている。

花山「・・・惣流・・・・・・」
アスカ「な、なによ・・・」
花山「・・・銃を下ろさせろ・・・・・・死ぬぜ・・・」
アスカ「・・・軟式弾頭だから死なないわよ」
花山「・・・死ぬのはピクルじゃねェ・・・・・・コイツらだ」
アスカ「・・・えっ?;」
花山「・・・コイツは俺より強ェ・・・・・・・・・・暴れ出しゃ終わりだ・・・」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・;;」

軍人達の一人が通信機に何やら言っている。
恐らく管制塔に指示を仰いでいるのだろう。
射さつ命令が出れば軍人達は間違いなく命令に従う。
撃たれればこの雄は間違いなく反撃する。
そしてこの雄は銃が効かない花山より強い。
結果は見えている。

アスカ「ちょっ!ちょっと待って!!射撃中止!;」
軍人1「・・・しっ・・・しかし;」
アスカ「いいから中止っ!!コイツは花山特衛の知り合いよ!」
軍人1「・・・しかし、上官の命令があるまで・・・」

スタスタスタ パシッ カチ

アスカは通信機を持っている軍人から通信機を奪うと、電源を切った。

アスカ「アタシも上官よ!射撃は中止!わかった?」
軍人1「・・・了解しました・・・・・・」
アスカ「わかったんなら早く持ち場に戻りなさいよ!ほら!」シッシッ

アスカに丸め込まれ、軍人達は解散し、各自の持ち場に戻った。

アスカ「はぁ・・・・・・;」
花山(・・・・・・・・ヤル時ァやるな・・・・・・・・・・・)
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・?」
アスカ「・・・で、どうすんのよ、・・・そいつ・・・・」
花山「・・・なにがだ・・・・・」
アスカ「なにがだ、じゃないわよ!どうすんのよ!」

177 :赤いイヤーカフ :2011/03/02(水) 12:52:43.63 ID:2wLTgkI70
アスカ「ア、アンタも・・・なんか言いなさいよっ;」
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・?」
アスカ「・・・何よアンタ、バカにしてんの!?;」
花山「・・・そいつァ喋れねェ・・・・・・」
アスカ「えっ・・・」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・」←理由を考え中
アスカ「・・・・・・もしかして何かの後遺症とか?・・・;」
カフ「そういう事にしておけ・・・無理は無いだろう」
花山「・・・アア・・・・・・・・・・・・セカンドインパクトん時のな・・・」

アスカはピクルを見た。
ピクルは興味深げに辺りを見渡している。
アスカは何かを察した。

アスカ「・・・悪かったわね・・・・・・;」
花山「・・・気にすんな・・・・・・・・・アイツは気にしてねェ・・・」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・」

花山は考えていた。
ピクルの右耳に付いている物は間違いなく[赤いイヤーカフ]
恐らくピクルはあのカフに導かれ此処に着いたのだ。
あの土産は長距離移動用の食料だろう。
そこまで考えた所で、花山に喜ぶべき考えが浮かんだ。


花山(・・・・・・俺らだけじゃねェな・・・・・・・・・・)




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:JA爆発事故から2日後=第一中学校=昼休み

ケンスケ「なぁシンジ、三者面談には誰が来るんだ?」
シンジ「多分ミサトさんじゃないかな?・・・」
ケンスケ「は!?」
トウジ「なんや、何話しとるんや」スタスタスタ
シンジ「僕、バキ君とミサトさんと同居してるんだ、言わなかったっけ」
トウジ「はぁ!?」
ケンスケ「こっこのっ・・・・・・綾波は愚かミサトさんにまでっ!・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ
シンジ「え・・・なに?・・・;」
ケンスケ「羨ましい!羨ましすぎるっ!!」
トウジ「ちょいまて!ほなら、バキの保護者っちゅうのも・・・」
バキ「ミサトさんさ・・・」ニヤァ
ケンスケ・トウジ
「「この裏切り者ーっ!!」」
ヒカリ「ちょっと!二人とも昼休みだからって騒ぎすぎよ!」



綾波(・・・・・・・・・・・・・・・・保護者・・・・・・)

178 :赤いイヤーカフ :2011/03/02(水) 14:02:31.68 ID:fkuuTFLg0
第三新東京市:第一中学校=三者面談当日

ギャリリリリリリリッ!!

いきなり校庭にドリフト音が響いた。

バキ「!・・・」
シンジ「!!」
ケンスケ「うわっ!」
トウジ「なんやぁ!?」ガラッ

トウジが窓を開けて、叫んだ。


トウジ「なんやうるさ・・・ってミサトさんやないですかー!!」

男子生徒達がトウジの声を聞いて、窓に群がる。


車内から学校の窓を見たミサトは・・・
ミサト(スゴイ盛り上がり様ね・・・よしっ!ここはいっちょ!)
と、やる気満々で車から降りた。
ミサトはモデルウォークで車から出て来た。

男子生徒達
「おおおおおおおおおおおおおおおお・・・」

ミサトが窓に向かってVサインを出した。

男子生徒達
「うわあああああああああああああ!!!!」

バキ「なにやってんだミサトさん・・・;」
シンジ「こっからじゃよく見えな・・・うわあ!」
バキ「ン?どうした?」

バキがシンジの方を向いた時には、シンジは男子の壁に埋もれていた。

「お前あんな美人と同居してんの!?」「そ・・・そうだけど・・・」「この変態シンジめ!」「なんでそうなるんだよ!!」「羨ましい!」「歳聞いたか!?」「まだだけど・・・」「聞けよ馬鹿っ!!」「ええっ!?」「彼女がいるのに!なんてやつだお前は!」「かっ、かの・・・///」「碇君不潔っ!!」「委員長!?」「二股シンジおめでとー!!」「だから止めてって!///」・・・

ギャー ギャー ワー ワー




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・
バキ「・・・なァ綾波」
綾波「・・・・・・何・・・」
バキ「綾波は誰来るんだ?・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・来ないわ・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・保護者・・・いないもの・・・・・・・・・・・」
バキ「・・・・・・リツコさんとかは・・・・・・・・・・・」
綾波「・・・リツコ博士は保護者じゃ無いわ・・・・・・・・・・・」

綾波はそう答えると、またシンジの方を見つめた。

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・両親は・・・・・・いないのかい・・・・・?」
綾波「・・・・・・・・・・いないわ・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

179 :赤いイヤーカフ :2011/03/02(水) 22:51:03.77 ID:mAGrR8yU0
三者面談後:コンフォートマンション=ミサト宅=夕食

ミサト「ぷっはあああああああああっ!かあああああああああ!!」

シンジ「相変わらず飲みますね・・・;」
ミサト「あたりまえよぉ、一日の締めはやっぱりこうでなきゃ♪」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・身体壊しますよ?」
ミサト「だ〜いじょお〜ぶ、スタイルは維持できてよ?」
シンジ「いや、そういうコトじゃなくて・・・;」
ミサト「むぅ〜、うっさいわねぇ〜、良いでしょ?シンちゃんが飲むわけじゃないんだしぃ」
シンジ「まぁ・・・そうですけど・・・」
ミサト「むふふぅ、それじゃ♪」グビッ
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




シンジとミサトの囁かな言い合いを聞きながら、バキは考えていた。

綾波はあの時シンジを見つめていた。
保護者は居るの?と聞いたら、いないと言った。
リツコさんのことも、保護者じゃないと言った。

だとしたら、彼女はずっと一人で
あの淋しい場所で暮らしていた事になる。

いつからあそこに居たのかは分からない。
だが、彼女が好きであそこに居る訳では無い事は分かっている。
でなければ、あの時、涙目でシンジを見つめたりしない。
では何故あそこに住み続けるのか。

バキにはわからなかった。

だが、わかった事もある。


彼女は、ネルフから[物]として見られている。

確たる証拠は無い。
単なる思い過ごしかもしれない。
だが、バキにはそうとしか思えなかった。






バキ「・・・ミサトさん」

ミサト「ん?なぁに?」
バキ「お話しが有ります」
ミサト「・・・・・・どうしたの?」
バキ「シンジも聞いてくれ」
シンジ「えっ?・・・良いけど・・・」

バキはしばしの間を置き、話し始めた。

バキ「ミサトさん・・・・・・綾波の家、どんなだか知ってますか」
シンジ「!!;」
ミサト「・・・知らないけど・・・あの子の家がどうかしたの?」
バキ「・・・酷いもんですよ・・・アイツの家・・・」
ミサト「えっ?なに・・・そんなに汚いの?・・・まさかレイに限って・・・」
シンジ「そんなんじゃ無いんです・・・・・・;」
ミサト「は?」
バキ「なにも無いんです・・・テレビも、椅子も、暖房も、壁紙も、隣人すらも」
ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・どういうコト・・・?」
バキ「・・・・・・・・牢獄ってコトです・・・」
ミサト「・・・牢獄?・・・・・・・;」

180 :赤いイヤーカフ :2011/03/03(木) 09:50:47.17 ID:Gj5Q5Iq+0
バキ「ええ・・・あの部屋を見れば誰だってそう思うハズです・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ミサト「・・・・・・・・・・リツコは、その事知ってるのよね?・・・;」
バキ「・・・分かりません・・・ただ、綾波の保護者じゃない事は確かです」
ミサト「なんで分かるの?・・・;」
バキ「綾波がそう言っていたので・・・・・・」
ミサト「・・・そう・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「ミサトさん・・・・・・・お願いが有ります・・・・・・」
ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
バキ「綾波・・・此処に呼べないでしょうか」
シンジ「えっ・・・」
ミサト「・・・それは・・・・・・・・・・・・・・多分無理ね・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・」
ミサト「あの子が酷い暮らしをさせられてるのは分かったわ・・・確かに放ってはおけない事だけど、こっちに住まわせるには理由以外に保険が必要だわ・・・」
シンジ「・・・保険・・・・・・?」
ミサト「そう・・・・・・此処に住まわせるメリットは幾らでも上にでち上げれるけど、安全性の保証が出来ないの」
バキ「此処のマンション・・・監視カメラも、警備員も居ますよ・・・」
ミサト「ええ、知ってるわ・・・でもパイロットが複数集まると、警備クラスが跳ね上がるのよ・・・」
バキ「・・・・・・・・シンジと綾波だけで・・・ですか?」
ミサト「違うわ・・・・・・実はパイロットはシンジ君とレイだけじゃ無いの」
シンジ「えっ?」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・そのパイロットが先約なんですか?」
ミサト「そうよ・・・パイロットが三人も集まれば、警備クラスはネルフの重役以上の物になるわ、そんな人手と体制、幾らネルフでもカバーしきれないと思うの」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」
バキ「それって・・・・・・・・・つまり、護衛が増えれば何とかなるッてコトですよね」
ミサト「そうゆう事ね・・・だけど・・・」
バキ「居ますよ・・・とびっきりの護衛が・・・」
ミサト「・・・・・・・・・どういうコト?」
バキ「いるじゃないですか・・・・・・」ニヤニヤ
ミサト「・・・・・・・・・・・・・あっ!」
バキ「魔拳・烈海王・・・武神・愚地独歩・・・ジャック兄さんも居る・・・紅葉さんも・・・・・・これだけ揃えばパイロットの一人や二人、護衛なんて訳無いコトです」
ミサト「・・・・・・・・・・・・・だったら、保険は完璧ね・・・」
バキ「隣にでも住まわせれば良いと思いますよ」ニヤニヤ

シンジ(・・・綾波が来るなんて・・・・・・なんか・・・不思議な気分だな)

181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/03(木) 10:34:29.17 ID:5/+G5GrDO
なん…だと…!? まさかの綾波同居か…。展開が超気になってきた
182 :赤いイヤーカフ :2011/03/03(木) 15:39:59.67 ID:Gj5Q5Iq+0
ネルフ本部:訓練棟=特員専用・徒手格闘訓練場予定室


リツコ「貴方の言う[必要な物]は八割方用意したわ・・・」

烈「ご尽力感謝します・・・」

リツコ「作戦遂行がやり易くなるなら協力は惜しまないつもりよ、でも・・・・・・・・・;」

烈「どうしました?」

リツコ「・・・・・・こんな巨大な黒耀石・・・一体何に使うと言うの・・・;」

烈「無論、私の鍛練の為です」

リツコ「鍛練って・・・;」

烈「この数週間・・・ラーメンの腕は上がりましたが、不覚にも[武]を怠りました・・・・・・例え私の武力が堕ちていなくとも、武を続けなかった時が確実にある以上、取り戻さなければなりませんッ・・・それだけの事です」

リツコ「ず、随分熱心なのね;」

烈「武を教える立場の者・・・その者の武力に陰りがあってはなりませんので・・・・・・それに・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・?」

烈「他人の期待に応える事は中々甘美なものですので」ニコッ

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「ん?・・・・・・どうしましたか?・・・」

リツコ「・・・いえ・・・なんでも無いわ・・・」

烈「・・・・・・・・・・・・・なら良いのですが・・・」

リツコ「・・・・・他に、何か必要な設備はある?」

烈「そうですね・・・・・・床は変えれますか?」

リツコ「今のままじゃ駄目って事?」

烈「イヤ、駄目では無いのですが・・・多少硬く出来てるので・・・」

リツコ「・・・確かに硬いわね・・・・・・やっぱり木製の床板が最適のようね」

烈「そういう事です・・・」

リツコ「それでは、最終確認をします」

烈「お願いします」

リツコ「壁面は準軟質材、床は木製長床板、照明は発光プラスチック」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「基本用具はグローブ、各部レガード、緩衝スーツ、広可動ブーツ、ポイントスーツ・・・以上で良いわね?」

烈「問題ありません」

リツコ「分かったわ・・・じゃあ今日から三日後には使用可能になるはずよ、それまでは暇になるわね」

烈「・・・そうですね」

リツコ「・・・・・・・・・貴方・・・ラーメンの腕が上がったって言ったわね」

烈「・・・・・・はい・・・小さいですが店も有ります・・・」

リツコ「作って貰えるかしら?」

烈「!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・私が・・・ですか・・・・・・?

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「・・・・・・・・・・・・・///」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・フフッ・・・」

183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/03(木) 17:30:19.48 ID:5/+G5GrDO
バキの真のヒロインは烈さんです。異論は多分無いと思います。先生!
184 :赤いイヤーカフ :2011/03/03(木) 18:25:43.20 ID:397I+5jY0
バキからの相談から二日後:ネルフ本部=研究棟執務室=午前十時


リツコ「貴女の言い分は分かったわ、それで・・・あの子をどうする気?」
ミサト<こっちに住まわせるわ、警備についてもさっき話した通りよ、反対する理由はないでしょ?>
リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ミサト<・・・ちょっとぉ、聞いてる?>
リツコ「・・・聞こえてるわ、異論は無いわよ・・・」
ミサト<じゃあ良いのね?>
リツコ「ええ、良いわ、指令にも念のため報告しておくわね」
ミサト<ありがと、じゃ、切るから>
リツコ「ええ」

プツッ プーッ プーッ プーッ・・・

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコは携帯を閉じて、テーブル上の端末右横に携帯を置くと
一人、溜め息をついた。


(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・人形の癖に・・・・・・・・・・・・)


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅


ミサト「変ねぇ・・・リツコのやつ」
バキ「どうでしたか・・・?」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・;」
ミサト「むふふふふぅ・・・」ニヤニヤ
バキ「・・・・・・・・・・・・フフッ・・・勿体振らずに教えてくださいよ」ニヤニヤ
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ドキドキ
ミサト「喜べ男子諸君!レイねぇ、来るわよぉ〜っ!!」
シンジ「ホ、ホントですかっ?」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ
ペンペン「クワッ!クワッ!クワワワワッ!」
シンジ「綾波・・・ホントに来るんだ・・・」ワクワク
バキ(やっぱり楽しみにしてたんじゃン・・・・・・・・・・・)
ミサト「あらぁ〜あ?やっぱりシンちゃんレイの事になるとぉ〜?」
シンジ「えっ・・・いや、そのっ・・・・・・あ、綾波は・・・///」
バキ「今更隠すなよォ・・・」ニヤニヤ
ミサト「まだまだ素直じゃ無いわね〜♪」ニヤニヤ
シンジ「/////」
185 :赤いイヤーカフ :2011/03/04(金) 01:09:36.92 ID:qGSygvkv0
綾波レイ引越し決定から一時間後:ネルフ本部=指令執務室


冬月「・・・・・・本当に良かったのか、碇・・・」

ゲンドウ「問題無い」

冬月「心を持つ事になるぞ・・・」

ゲンドウ「時が来れば作り直すだけだ・・・それまで魂が持てば良い」

冬月「・・・・・・・・・・・・護衛は誰にするのかね」

ゲンドウ「葛城三佐に一任する」



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

綾波レイ引越し決定から一日後:コンフォートマンション=ミサト宅


ピンポーン


バキ「ン?・・・」

シンジ「?・・・・・・」

ミサト「う〜ん・・・バキぃ〜ちょっと出てぇ〜・・・」

バキ「なんでオレが・・・;」

シンジ「ミサトさん、早く起きてくださいよ・・・幾ら日曜って言ってももう11時時ですよ」

ミサト「・・・11時って・・・・・・・・・・・夜!?;」ガバッ

シンジ「違いますよ・・・午前です;」

ミサト「えっ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・じゃ・・・いいや」モゾモゾ

シンジ「・・・・・・・・・・」ハァー・・・

バキ(・・・オレが出るしか無い・・・か・・・)


ピンポーン


バキ「はァーい」ガチャ




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「!!」

シンジ「バキ君、だれだった・・・・・・って綾波!?」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//」

186 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/04(金) 01:13:22.12 ID:zili7v7E0
昨日の挨拶も含めて

寝 る ふ
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/04(金) 07:35:08.13 ID:s1qYEsuDO
乙w
188 :赤いイヤーカフ :2011/03/04(金) 10:40:42.99 ID:Jtsr+0/j0
ミサト「ん〜なになに?」
シンジ「!!、ちょ、ミサトさん・・・;///」
バキ「・・・オワッ!」
ミサト「あら、レイちゃん・・・早かったわね」
綾波「・・・荷物が無いので・・・・・・」
ミサト「あ〜そうだったわね・・・まぁそんなコトより・・・」
バキ「シャツ着ませんとね・・・」
ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あはは、えーっと・・・;」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ミサト「まぁ、良いから中入って;」ヘラヘラ
シンジ「・・・・・・・・・・・///」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・」
バキ(・・・ジーパンにブラだけ・・・部下に見られりゃ誰だってなぁ・・・)


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ミサト宅:リビング

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」キョロキョロ
バキ「・・・どうだ、悪くないだろ・・・こーゆーのもさ・・・」ヘラヘラ
綾波「・・・・・・・・・・・ええ・・・・・・」
シンジ(・・・今日から・・・綾波と一緒に、ここで・・・)ワクワク
ミサト「おまたせ〜、さってと、今日はレイが来たというコトで・・・」
ペンペン「クワッ?」
ミサト「パァーっとやりますか!!」
ペンペン「クワッ!!」
シンジ「ええっ!?」
バキ(ただじゃすまねェな・・・;)
綾波「・・・・・・・・・?」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ミサト宅:午前11時半

ミサト「ぷっはああああああっ!かあああああああああっ!!」
綾波「・・・」←ビックリしている
バキ「やっぱな・・・そんでもってこの後・・・」
シンジ(綾波も・・・ビックリすること、あるんだ・・・)
ペンペン「クワ〜・・・」グデー
シンジ(・・・・・・・・・可愛い・・・///)
ミサト「アンタも飲みなさいよ!チャンピオンでしょ!」
バキ(こうなるワケだ・・・)グビグビ

シンジ「あっ綾波・・・」
綾波「・・・・・・なに、碇君・・・」
シンジ「ここ、気に入ってくれた・・・?」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ええ・・・・・・・・・・・」
シンジ「そっか・・・良かった・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・知らなかった・・・・・・・」
シンジ「・・・えっ?・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・葛城三佐・・・お酒、飲むのね・・・・・」
シンジ「・・・あはは・・・飲むって言うより、呑まれてるけどね;」
綾波「・・・・・・・・・何に呑まれるの・・・・・・?」
シンジ「え・・・ああ、えっと・・・どう言えば良いのかな?・・・」
綾波「・・・・・・・・・わからないわ・・・・・」
シンジ「・・・そうだよね・・・・・・」

189 :赤いイヤーカフ :2011/03/04(金) 18:08:07.17 ID:ZwVInQZl0
ピンポーン


ミサト「ん?なによぉ〜!人が気持ち良く飲んでる時にぃ〜!!」スタスタスタ

バキ「・・・・・・・・フゥー・・・」ゲフー
シンジ「・・・誰だろ・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」
シンジ「・・・どうしたの?」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ウル・・・


ミサト「・・・・・・貴方は・・・;」

ジャック「お隣りさんダ・・・」




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

ミサト宅:リビング

ミサト(・・・・・・酔い醒めちゃった・・・)
「つまり、護衛として私の部屋の隣に住むのは・・・」
ジャック「・・・そうなるナ・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウル・・・
シンジ「・・・綾波、大丈夫・・・?」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウル
シンジ(・・・綾波・・・・・・・・・・・・・やっぱり怖いのかな・・・・・・・)
ジャック「お嬢ちゃん・・・」
綾波「!!・・・・・・」ビクッ
ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニッ

バン!

綾波「!!!」ビビクン
ミサト「ちょ、ジャックさん・・・;」
バキ(猫騙し・・・・・・・・・・遊んでんな兄さん・・・)

綾波「っ・・・・・・・・・・・・くっ・・・・・・・・・・うう・・・・・・」ポロポロ

バキ「!?」
シンジ「ジャックさんっ、止めてくださいよっ!」
ペンペン「クワッ!!」
ジャック「クックックックッ、なんてナ・・・」クスクス
バキ「・・・親父に似てきたね、兄さん」
ミサト(どういう父親なのよ・・・;)
ジャック「フッ・・・冗談ダ・・・これでも食ったらイイ・・・」スッ



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

二時間後:ミサト宅=リビング


綾波「・・・・・・・・・・・・・」ズズー

ジャック「旨いかい・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」コクッ
ジャック「コイツは詫びダ・・・許してくれるかい・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・・・・・・・・」

バキ(いつこんな懐柔術を・・・;)

ジャックは、ラーメンを食べる綾波をそのままにしておいて話し始めた。

ジャック「伝えるコトがある・・・」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・」
ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・あっ!そうよ!忘れてたわ!」
シンジ「?・・・何ですか?」
190 :赤いイヤーカフ :2011/03/04(金) 19:50:49.90 ID:VEixn5XX0
ミサト「いきなりな話しだけど、明日、セカンドチルドレンと会うから」

シンジ「えっ!?」

バキ「は!?」

ジャック(全部言われちまった・・・)

綾波「!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ピタッ

バキ「・・・来るんですか?」

ミサト「来るんじゃなくて、私達が行くってトコね」

シンジ「どこにですか・・・?」

ジャック「空母だ」

シンジ「空母・・・?」

バキ「こりゃまた・・・ケンスケ辺りが好きそうだなァ・・・」ヘラヘラ

ミサト「なんなら・・・・・・連れて来ても良いわよ♪」

バキ「じゃあ・・・・・・連れてくかァ・・・どうせ暇してンだろうし・・・」

シンジ「あの、綾波はどうするんですか?」

ミサト「あ〜・・・そうね、レイ、明日なんか予定ある?」

綾波「・・・ありません・・・・・・」

ミサト「じゃあ来てもらうから、良いわね?」

綾波「はい・・・」

バキ「ミサトさん」

ミサト「なに?」

バキ「セカンドチルドレンって・・・・・・どんなこ・・・奴なんですか?」

ミサト「・・・ふふ、聞かれると思ったわ♪」ニヤニヤ

バキ「・・・女子ですか」

ミサト「あら、鋭いわね〜♪」

バキ「ミサトさんが分かり易いンですよ・・・」

綾波「・・・・・モグモグ・・・・・・・・・あっ・・・・・・・・」

ペンペン「クワワワッ!」ペタペタペタ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「あ、取られちゃった?」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・・・・」


191 :赤いイヤーカフ :2011/03/05(土) 11:10:35.37 ID:vY5IYdzA0
太平洋上:空母OVER THE RAINBOW=快晴

ケンスケ「スゴイ!スゴイ!スゴイ!スゴイ!凄す・・・あっ!!」

ドン

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・」

ケンスケ「・・・すっ・・・・・・すいませんっ!許して下さいっ・・・;;」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

トウジ「これが空母っちゅう奴かぁ〜、でっかいなぁ〜・・・」

バキ(ストライダムは・・・流石にいないよな・・・・・・)

シンジ「セカンドチルドレンってどんな人なんですか?」

ミサト「うーん・・・ま、勝ち気で明るいって感じかな?」

シンジ「勝ち気で明るい、ですか・・・・・・・・・・・良い人だといいね、綾波・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ええ・・・・・・・・・・・」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・」

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

軍人1「ッッ・・・」

軍人2「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ」

独歩「へっ・・・・・・軍人さんと言えども怖ェもんは怖ェみてェだなァ・・・」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ビュウ!

トウジ「わっ!わいの帽子が・・・」
独歩「アララ・・・・・・・・・ったく、めんでェなァ・・・」


独歩とトウジの帽子が風に飛ばされ、コロコロと甲板上を転がる。
その帽子は偶然にも重なりながら飛ばさて行き・・・


だむっ!



細い足に踏み付けられて止まった。











アスカ「グーテンモーゲン!久しぶりね、ミサ・・・」

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・」ザッザッザッザッ・・・

アスカ「えっ、ちょっ!なっ!なによ!!」


192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/05(土) 12:50:34.57 ID:oZPxoNIDO
来てた! 支援
193 :赤いイヤーカフ :2011/03/05(土) 15:25:54.95 ID:29zJBOvE0

独歩「人の帽子は踏むもんじゃ無いンだよ、足どけな、お嬢ちゃン」ニヤァ

アスカ(ぶ・・・不気味なヤツね・・・;)
「・・・分かったわよ!・・・・・・で、アタシになんか用!?」

独歩「トウジ君・・・ほれッ」ポイ
トウジ「あっ、スンマセン、ありがとうございますぅ」ペコ

アスカ「ちょっと!何の用って言ってんの!!」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・」ヌウッ

アスカ「!!・・・・・・・;;」ビクッ

トウジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お先失礼しますぅ・・・;;;」ソロソロ・・・

独歩「お嬢ちゃん・・・」

アスカ「な、何よ!・・・;;」

独歩(・・・強がってンなァ・・・マザコンか?)
「セカンドチルドレンっつうのは居るかな?護衛対象を早く拝まねェとならねンだ」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・へっ?;;」

独歩「オイラの隣のでけェお兄さんもなんだが・・・知らねェかな?」

アスカ「・・・・・・・・・そっそれは・・・;;;」

ミサト「ちょ!ちょっと貴方達なにやってるん・・・・・・って・・・えっ?」

アスカ「えっ?・・・・・・・・・ミサ・・・ト・・・?;;」

独歩「オッ・・・アンタら知り合いかい?」

ミサト「知り合いもなにも・・・護衛対象なんですけど・・・」

独歩「へェ〜・・・そいつァ知らんかった・・・・・・ワルかったな嬢ちゃん」

アスカ「・・・フ、フン!分かれば良いのよ!;;」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・」ジロッ

アスカ「なっ、なによぅ・・・;;」





バキ「なにやってンだろ・・・・・・」

シンジ「・・・さぁ・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・デカくて見えねェよ兄さん・・・」

トウジ「なんか、女子と喋ってたで?」

バキ「女子?」

トウジ「そや、つーか、ケンスケはどこほっつき歩いとんのや?」

シンジ「ケンスケならトイレ探してたよ、胃が痛いとかなんとかって・・・」

トウジ「ひ弱なやっちゃなぁ〜」ヘラヘラ

バキ「どうするシンジ・・・見に行ってみるか?」

シンジ「うーん・・・とりあえず行ってみようかな・・・?」

バキ「・・・ンじゃ、行くか」スタスタ

シンジ「うん・・・」スタスタ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ

トウジ(・・・しっかし・・・・・ジャックさん怖すぎやで・・・)スタスタ

194 :赤いイヤーカフ :2011/03/05(土) 18:22:14.09 ID:29zJBOvE0
アスカ「・・・あのさ、ミサト・・・;;」

ミサト「なーに、アスカ?」

アスカ「・・・えっと・・・そう!噂のチルドレンはどこなの!?」

ミサト「ああ、それなら・・・・・・あ!来た来た」

バキ「なにやってんですか・・・あれ?その人は?」

シンジ(この人・・・なんか怖そうだな・・・;)

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・

ミサト「この子が噂のセカンドチルドレンよ、カワイイでしょ♪」

アスカ「なによその言い方!・・・・・・で、どいつが噂のチルドレンなの!?」

シンジ「ぼ、僕だけど・・・・・・・・・・・あっ・・・あと綾波も・・・・」

アスカ「ふーん・・・なんか冴えない奴らね」

シンジ「なんだよっ・・・・・・いきなり」ムッ

アスカ「ホントのコトじゃない!なによ!文句あんの!?」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムッ

独歩「ヘヘッ、これはこれは・・・・・・・・・・・・・」ヘラヘラ

バキ「オレはどうかな?」ニッ

アスカ「アンタは関係無いでしょ!黙ってなさいよ」

バキ「ハハハッ、手厳しいね」ヘラヘラ

トウジ(いけ好かんやっちゃな〜)

ジャック「お嬢ちゃん・・・」ズイ

アスカ「・・・なっ、なによアンタ・・・;」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ギロッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」ウル・・・

ジャック「・・・・・・よろしくナ」ニッ

アスカ「へっ?・・・・・・・え、ええ;;」




花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・やっぱりな・・・・・・・・」ゴツッゴツッ

アスカ「あっ!ちょっとアンタ!どこ行ってたのよ!」

バキ「はァ!?;;」
独歩「へっ・・・マジかよ;」
ジャック「!・・・・・・・・・・」

ミサト「えっ?・・・なに?・・・・・・・知り合い!?」

バキ「そんな所です・・・;;;」

トウジ「なんや・・・ヤクザみたいのが現れよったで・・・・;;」

シンジ「う・・・・・・うん・・・・・・・・・・・・・護衛・・・なの・・・・・・かな・・・?;;;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウル・・・

ミサト(なん、なんでヤクザがここにいるのよぉ〜っ;;)
   「えっ、えーっと・・・あはは、あの・・・どこの組の方で・・・;;」

花山「・・・俺は護衛だ・・・・・・」

ミサト「はっ?」
195 :赤いイヤーカフ :2011/03/05(土) 20:52:51.93 ID:Ji/rhGX40
花山「・・・・・・この娘のな・・・・・・・・」

ミサト「・・・アスカ・・・・・・・本当なの?;;」

アスカ「え・・・ええ、ホントよ、全然そうには見えないけどね」

ミサト(・・・ネルフも物騒なのが増えてきたわね・・・・・・;)

バキ「しっかし・・・入ったんだ・・・・・・花山さんもネルフに・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アンタ・・・コイツの知り合い?」

バキ「まァそうかな・・・・・・愚地先生と兄さんもだけど・・・」

アスカ「は?誰?」

独歩「愚地先生ってのはオイラのコトだぜ、お嬢ちゃん」

ジャック「兄貴は俺ダ・・・」

アスカ「へっ?あ・・・そう・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ええっ!?」

バキ「ン?・・・どうかしたかい?」

アスカ「なっ!何でもないわよっ!;;」

と、言いつつも、その実アスカは混乱していた。

アスカ(兄弟!?ホントに兄弟なの!?体格も顔も全然違うじゃない!)

アスカ「・・?・・・・?・・?・・・??・・・;;;」

バキ(・・・・・・・・・・・・・あァ・・・ナルホドね・・・まァ、分かんないよな)フッ

ミサト「アスカ、そっちのメンバーは皆揃った?悪いけどちょっち押してるのよね」

アスカ「え?ああ、そうね・・・花山?ピクルどこだっけ?」

独歩・ジャック・バキ
「「「ピクルゥゥゥゥゥゥゥ!!?」」」

アスカ・ミサト・シンジ・トウジ
「「「わっ!!」」」

アスカ「なっなによアンタら!ビックリしたじゃん!」ドキドキ

バキ「・・・・・・イヤ、ワルい・・・ビックリしたから・・・;;;」

独歩「コイツぁいよいよ・・・;;」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・;;」

ミサト「なに・・・また知り合いってわけなの?;」

シンジ「多分・・・そうだと思います・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「ねぇ!アンタ聞いてんの!?」

花山「・・・アイツぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・今来たとこだ」

アスカ「へっ!?」


ザバァ!! ドン!ビシャビシャバシャ


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・大漁か・・・・・・・・・」
196 :赤いイヤーカフ :2011/03/06(日) 00:11:49.97 ID:Hh87BM6e0
ピクル「・・・・・・・・・・・・・」ニコニコ ズシ ズシ ズシ

黒ジーパンに髑髏ペイント付きの黒Tシャツを着た[雄]が
彼等から4メートル程離れた甲板上に着地した。
アルゼンチンバックブリーカーのような形で
8メートルはあるウバザメを背負いながら
彼等に近づく。

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ち・・・・・・・・・ちょっ・・・と・・・・;;;;」
花山「・・・・・・・・・・客用か・・・・・・;」
ピクル「・・・・・・・・」ニコニコ
花山「・・・へっ・・・・・・・;」ニッ

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・なっ・・・・・に・・・・・・・・こ、れ・・・;;;」
トウジ「・・・は・・・・・・・・・・はぁ?・・・;;;;」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・;;;;」ガクガク
綾波「・・・・・・・・・・・・・・;;;」←唖然

ジャック「クク・・・やはり違うな;」ニヤニヤ
独歩「イヤ〜、敵わんハズだぜ;;」ポリポリ
バキ「流石は恐竜紀最強・・・;;」

ミサト・アスカ・トウジ・シンジ・綾波
「「「「「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッッ;;;;」」」」」

バキ「イヤ・・・あくまでも称号ですよ・・・;」

状況を遠巻きに見ている軍人達は驚き、戸惑い、慌てるが
決して雄には近づかず、止めに入る者は皆無である。

ドズウゥン!!!

ピクルは、己の後ろにウバザメを置くと
彼等を見渡し始めた。

ピクル「・・・・・・・・・・・・・」キョロキョロ
ミサト「・・・・・・・ちょ・・・・・・なによ・・・これ・・・・・・;;;」
アスカ「わ、わたっ・・・ン゙ン゙・・・・・・・・私に聞かないでよっ!;;」

ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズイ
綾波「・・・・・・・・・・;;;」ビクッ

ピクルは綾波に近付いて、瞳を覗き込んだ。

バキ「!!;;」
独歩「オッ・・・!;;」
ジャック「・・・・・・ッッ;;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」ウルウル ブルブル
ピクル「・・・・・・・・・・・」スッ
綾波「!・・・・・・・・・・・・・・;;」ウル・・・

ピクルは綾波の前にしゃがみ込み、笑った。

ピクル「・・・・・・・・・・・・・」ニコニコ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・」ウル・・・

ポン

綾波「!!・・・・・・」


ピクルは綾波の頭に手を置くと・・・

ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・」ナデナデ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・」


綾波を撫で始めた。
綾波は驚きの表情でピクルを見つめている。

ピクル「・・・・・・・・・・・・」ナデナデ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・」
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・」ナデナデ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・」スゥ・・・

綾波は安心したように目を閉じた。
ピクルは変わらずに彼女の頭を撫でている。

ピクルの顔が、笑顔から慈しむような微笑みに変わった。
197 :赤いイヤーカフ :2011/03/06(日) 15:02:14.91 ID:KQUlqYdq0
ミサト「・・・・・・・え・・・と・・・・・・・・・・・とりあえず・・・大丈夫・・・ね;」
バキ(・・・・・・・・・・・・・危ね・・・・・;;)
独歩(おっぱじめるかと思ったぜ・・・;)
ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ねぇ、ミサト・・・」;
ミサト「・・・・・・なに・・・?;」
アスカ「押してんじゃなかったの?;」
ミサト「へ?・・・・・・・・・・あ!そうよ!早く行かないと!」
シンジ「行くって・・・・・・どこにですか?」
ミサト「艦長への顔見せよ、色々面倒だけど、そうも言ってられないしね」
バキ「それ・・・オレ達も行った方がいいんですか・・・?」
ミサト「あくまで顔見せだけだから、パパッと会ってその後は休憩よ」



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

空母[OVER THE RAINBOW]:艦内休憩所


長テーブルを囲んで、ミサトを除く全員が椅子に腰掛けている。
トイレから帰ってきたケンスケも入れて子供5人が長テーブルの右側
屈強過ぎる大人及び雄が、長テーブルの左側に座している
その様子は余りにも重苦しい。
話しを弾ませているのは[向こう側の人間]のみである。


ケンスケ(・・・こんなことならトイレに篭ってれば良かった・・・・・・;;)

トウジ(・・・くつろげっちゅう方が無理や・・・・・・・;)

アスカ(何よ・・・この重苦しさ・・・・・・最悪ぅ・・・;;)

シンジ(・・・ミサトさん・・・こんなのって無いよ・・・・・・・;;)

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

シンジの前では花山が腕を組んで座っている。
花山本人で言えば極めてリラックスしている状態なのだが
それを、見ている方にとっては、今にもキレそうなヤクザにしか見えない。

アスカの前ではジャックがコーラを飲んでいる。
ジャックはコーラを飲む前に、あろうことかコーラを振りまくり
振るだけ振ったあと、キャップを取ってコーラをごみ箱にブチ撒けたのだ。
ジャックは今[半分に減ったコーラ]を飲んでいる。
炭酸なんてもちろん抜け切っている。
アスカは「なにやってんのよ!!」と言いたかったが
怖くて言い出せず、今に至る。

綾波は自分の前にいるピクルには警戒を解いていた。
ピクルからは敵意は感じられず、むしろ好意が感じられる。
だが、綾波は若干の冷や汗をかいていた。
原因はピクルの左隣のジャック、右隣りの花山である。
敵意は感じられないが、怖いものは怖い。
感情がまだ[薄い]綾波だが、自分の感情の原点である恐怖については
人波に感じるのだ。

トウジとケンスケの前には白スーツの眼帯男がいる。
彼はバキと話し込んでおり、そこからバキの友人である事が想像できる。
だが、トウジとケンスケは会話に入る事が出来ずにいる。
無理も無い。
顔中傷だらけの眼帯男がガラの悪い口調で矢継ぎ早に話を繰り出すのだ。
トウジとケンスケは精神的にもタイミング的にも機を逸していた。

休憩所の空気はなんとも怪しい物になっていた。


ガチャ・・・


加持「やぁ、花山さん・・・・・・っと・・・なんかスゴイな;」

198 :赤いイヤーカフ :2011/03/07(月) 01:32:45.28 ID:z7gn6FL40
アスカ「あっ!加持さん!」
花山「・・・遅ェぞ・・・・・・」
加持「いやー悪い、ちょっと準備に戸惑っちゃってね・・・・・・失礼」

加持はそう言うと、独歩と花山の間に椅子を置き、そこに座った。

加持「よっ、君がシンジ君かい?」
シンジ「え?そうですけど・・・・・・・・・何で知ってるんですか?」
加持「そりゃ知ってるさ、この世界じゃ君は有名だからね」
シンジ「そうなんですか?」キョトン
加持「何の訓練も無しにエヴァを実戦で動かし、しかも既に3体もの使徒を倒したとなったら、有名にならない方が不思議だろ?」
シンジ「そんな・・・偶然ですよ・・・;」
加持「偶然も実力のうちさ・・・・・・才能なんだよ、君のね」ニッ
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムッ
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ
加持「ところで、君は葛城と同居してるんだって?」
シンジ「ええ・・・」

加持「あいつ寝相悪いだろ?」ニコニコ

アスカ「!!!」

トウジ・ケンスケ
「「えっ!!?」」
独歩(急に元気になりやがった・・・・・・)ニッ
シンジ「はい、毎日起こしに行くんですけど・・・・・・その・・・なんて言うか///」
バキ「あの格好でブリッジは・・・なかなか来るものがありますよ」ニヤァ
アスカ「!!?」

トウジ・ケンスケ
「「///////」」
アスカ「なに顔赤らめてんのよ!気持ち悪いヤツらね!」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・?」
独歩「・・・こりゃなんとも、可哀相なことになっちまったな・・・・・・」ニヤニヤ
加持「さてと、冗談はここまでにしておいて、花山さん」
花山「・・・・・・ああ・・・・・・・・・」ガタッ
アスカ「どこ行くんですか?」
加持「花山さんの釣竿が見つかったから、それを確認しに行くのさ」
アスカ「そんなのコイツ一人にさせれば良いじゃないですか」
加持「俺もそう思ったんだけど、発見者がいないとそうもいかないだろ?」
アスカ「それはそうですけど・・・・・・」
加持「なぁに、すぐに終わるさ・・・・・・じゃ、生きますか」
花山「・・・オウ・・・・・・」



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


空母[OVER THE RAINBOW]艦内:職員用ロッカールーム

加持「済まないな、嘘に付き合わせちゃって」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニッ

加持はそう言うと、ロッカーの鍵を開け、アタッシュケースを取り出した。

加持「コイツがアンタの探していた物・・・」


ガチャガチッ・・・バクン






加持「[使徒]だ」




199 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/07(月) 01:36:45.46 ID:pQHxSk+r0
「生きますか」だってよ
これは流石に無いよな
書き直すわ
200 :赤いイヤーカフ :2011/03/07(月) 01:40:01.10 ID:3HUW90Bl0
アスカ「あっ!加持さん!」
花山「・・・遅ェぞ・・・・・・」
加持「いやー悪い、ちょっと準備に戸惑っちゃってね・・・・・・失礼」

加持はそう言うと、独歩と花山の間に椅子を置き、そこに座った。

加持「よっ、君がシンジ君かい?」
シンジ「え?そうですけど・・・・・・・・・何で知ってるんですか?」
加持「そりゃ知ってるさ、この世界じゃ君は有名だからね」
シンジ「そうなんですか?」キョトン
加持「何の訓練も無しにエヴァを実戦で動かし、しかも既に3体もの使徒を倒したとなったら、有名にならない方が不思議だろ?」
シンジ「そんな・・・偶然ですよ・・・;」
加持「偶然も実力のうちさ・・・・・・才能なんだよ、君のね」ニッ
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムッ
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ
加持「ところで、君は葛城と同居してるんだって?」
シンジ「ええ・・・」

加持「あいつ寝相悪いだろ?」ニコニコ

アスカ「!!!」

トウジ・ケンスケ
「「えっ!!?」」
独歩(急に元気になりやがった・・・・・・)ニッ
シンジ「はい、毎日起こしに行くんですけど・・・・・・その・・・なんて言うか///」
バキ「あの格好でブリッジは・・・なかなか来るものがありますよ」ニヤァ
アスカ「!!?」

トウジ・ケンスケ
「「///////」」
アスカ「なに顔赤らめてんのよ!気持ち悪いヤツらね!」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・?」
独歩「・・・こりゃなんとも、可哀相なことになっちまったな・・・・・・」ニヤニヤ
加持「さてと、冗談はここまでにしておいて、花山さん」
花山「・・・・・・ああ・・・・・・・・・」ガタッ
アスカ「どこ行くんですか?」
加持「花山さんの釣竿が見つかったから、それを確認しに行くのさ」
アスカ「そんなのコイツ一人にさせれば良いじゃないですか」
加持「俺もそう思ったんだけど、発見者がいないとそうもいかないだろ?」
アスカ「それはそうですけど・・・・・・」
加持「なぁに、すぐに終わるさ・・・・・・じゃ、行きますか」
花山「・・・オウ・・・・・・」



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


空母[OVER THE RAINBOW]艦内:職員用ロッカールーム

加持「済まないな、嘘に付き合わせちゃって」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニッ

加持はそう言うと、ロッカーの鍵を開け、アタッシュケースを取り出した。

加持「コイツがアンタの探していた物・・・」


ガチャガチッ・・・バクン






加持「[使徒]の正体だ」




201 :赤いイヤーカフ :2011/03/07(月) 15:40:11.94 ID:XBib0EGz0
それはまるで奇形児の様だった。

手の平サイズのそれには手足と思われる突起が六本と
尻尾の様なものが確認できた。
身体の割に合わない大きな眼が生々しく艶めいている。

加持「こいつは「第一使徒:アダム]と呼ばれている」

花山「・・・・・・・・・生きてんのか・・・・・」

加持「ああ、硬化ベークライトで固めてはいるが、こいつは生き続けてる」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

花山は不思議な事に、あまり驚かなかった。
「使徒が現れた」と騒がれる程なのだから、相当に危険な物なのだが
この様な形状では花山は動揺しないのだ。
小さな危険物に対しての対処法を
生まれながらに所持しているのが、この冷静さの原点だろう。

加持「これをアンタに見せたのには理由があるんだ」

花山「・・・理由ってのは何だ・・・・・・・・・」

加持「・・・・・・・・・・・・・・・・・・こいつの一部を破壊して欲しい・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「俺はこの数週間、色々と嗅ぎ回ってね・・・・・・それの重要性を知ったんだ」

花山「・・・・・・コイツには何があるんだ・・・・・・・・・・・」

加持「うちの上層部の思惑の鍵・・・・・・悪いが今はそれしか言えない・・・」

花山(・・・・・・妙な所に入っちまったか・・・・・・・・・・・・・・・・)

加持「頼む・・・本当は全部破壊した方が良いんだが、今感づかれる訳にはいかないんだ」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ

花山はそれに手を伸ばしと、人差し指と親指で摘み・・・

ブギン

ベークライトごと、それの背中の一部をむしり取った。

加持「・・・・・・・・・相変わらず凄いな;」

花山「・・・これで良いかい・・・・・・・・・」サッ

加持「大丈夫だ」

加持は花山から破損したアダムを受け取ると、思い出した様に言った。

加持「ああ、悪いけどこのケースに穴開けて欲しいんだけど、なるべく大きな」

ブン! バグァ!!

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「・・・ちょっとデカ過ぎるかな;」

花山「・・・・・・・・・・・帰らなくて良いのかい・・・・・・・・・・・・?」

加持「ん?・・・ああ、そうだった」

そう言うと加持は、ケースを取り出したロッカーとは別のロッカーを開け、中から釣竿を取り出した後、くしゃくしゃになったケースをあらかじめ用意しておいた中型のクーラーボックスに詰め込んだ。

加持「俺はこれからこのクーラーボックスを隠しに行くから、悪いけど、先行っててくれないか?」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「俺がいなくなった訳は[いつもの]で通るはずだ、それじゃ」

そう言い残して、加持はロッカールームを後にした。

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」パシ

花山は休憩ベンチに置かれた釣竿を持つと、同じくロッカールームを出た。
202 :赤いイヤーカフ :2011/03/07(月) 20:31:44.49 ID:3nn6KDFK0
空母[OVER THE RAINBOW]:艦内休憩所


独歩「あんときァオイラもちょいとばかしムキになっちまってな」ヘラヘラ
バキ「人食いオロチには確かに堪えられない挑発です・・・」ニッ
アスカ(はぁ、加持さん行っちゃった・・・相変わらず空気重いし、最悪ぅ)
「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

バキ(・・・・・・・・・・・・・・・・・しょうがない・・・)

バキは手の平をさりげなく独歩に向けた。
それを見た独歩はバキの言わんとしている事を察し
それとなく話を終了した。

独歩「どれ、オイラはちょっくらジュースを・・・」ガタッ

バキ「あの・・・・・・惣流さん、だったっけ?」
アスカ「?・・・そうよ、なんか用?」
バキ(イラついてるからってツンツンすんなよな・・・・・・)
「えーっと、チルドレンってことは、エヴァに乗ってんだよね?」
アスカ「そうよ、当然でしょ?」
バキ「ちょっとどんなのか見てみたいんだけど・・・・・・・・・良いかな?」

ケンスケ・トウジ・シンジ・ジャック・ピクルの視線がアスカに集まる。
イヤとは言えない状況が出来上がった。
しかし、これはアスカにとって、むしろ好都合だった。
くじかれた出鼻の埋め合わせができる又とないチャンス。
これを逃すアスカではない。

アスカ「・・・フン、仕方ないわね・・・そんなに見たいなら付いてきなさい」ガタッ
バキ「えっ?今から?・・・」
アスカ「そうよ、なんか文句ある?」
バキ「イヤ、俺は無いけど・・・」チラ・・・

バキは皆に眼を移す。

ケンスケ「ぼ、僕は別に構わないよ・・・むしろ見たいくらいだ」
トウジ「ワイも別に構へんけど」
シンジ「僕は・・・いや、み、見たいよ・・・」
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニコニコ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・
ジャック「構わねェぜ・・・」

バキ「大丈夫っぽいな・・・」ヘラヘラ
アスカ「あっそ、じゃあいきましょ?」クルッ スタスタ
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ スタスタ

ゾロゾロゾロゾロ

独歩「オッ?」

緑茶片手に帰ってきた独歩は、状況の変わり振りに何事かと思ったが・・・

独歩「・・・・・・・・・・・・・そういうコトかい」ハァー・・・

すぐに状況をなんとなくだが察し、大人しく付いていった。

203 :赤いイヤーカフ :2011/03/08(火) 08:47:10.59 ID:kOaI5/3l0
特務輸送艦:エヴァ弐号機格納庫内

花山「・・・でけェ・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」
独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」
ケンスケ「これだよ!これが見たかったんだぁ〜!」カシャッカシャッ
トウジ「ほえー、弐号機ってのは赤いんか〜!」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・

俯せになってLCLに浮かんでいる弐号機、その肩に乗っている少女が
胸を張って得意げに話し始めた。

アスカ「違うのはカラーリングだけじゃないわ!本部にある初号機と零号機は所詮実戦不仕様のテストタイプ、それに対してこの弐号機は・・・」

独歩「トウジ君、その帽子はどこで見つけたのかな?」
トウジ「へっ?は、はい、中央商店街の[みっこし]てとこで・・・」
独歩「みっこしねェ・・・幾らしたのかな?」
トウジ「そんなしなかったと思うとりますが・・・」
アスカ「ちょっとそこ!なに無駄話してんのよ!!」
独歩「あァ悪ぃな、老人は専門用語に弱くていけねェ・・・」ニヤニヤ

アスカがムッとした瞬間


ズドオォン!!



爆音が上がり、格納庫内が大きく揺れた。

バキ「!!」
シンジ「うわっ!」
アスカ「えっ!なに!?」

バッ!

ピクルは音のした方向へ跳び、格納庫から出た。

独歩「言い合いどこじゃ無くなったぜお嬢ちゃン」
アスカ「分かってるわよ!」タン スタッ タッタッタッ・・・

アスカは弐号機の肩から飛び降りると、ピクルの後を追って走り出した。
バキ以下五人も、とりあえず後を追う事にした。
アスカを含め六人は格納庫から出て外を見渡し、遂に発見した。

ケンスケ「おおっ!待ってましたっ!!」
トウジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」
独歩「〜〜〜〜ッッッ;;」
ジャック「!!」
花山「・・・・・・・ッッ;」
アスカ「なにあれっ!!」

バキ「・・・・・・うわァ・・・;」




彼等の眼に、宙を舞う鯨が戦艦を叩き潰す光景が映った。




シンジ「・・・使徒だ;」

204 :赤いイヤーカフ :2011/03/08(火) 09:54:48.78 ID:4YWXhl+X0
花山(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・騒ぐハズだぜ・・・・・・・;;)

アスカ「使徒?あれが!?」
シンジ「多分・・・いや、間違いない;」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

惣流・アスカ・ラングレー、機会到来である。


アスカ「(チャーンス・・・)」ニヤ
シンジ「えっ?」
アスカ「アンタ達!付いてきなさい!」グイッ
シンジ「わっ!ちょ、ちょっと待って・・・」ヨロヨロ
バキ(なんでオレまで・・・)ヨロヨロ

バキとシンジはアスカに連れられ
格納庫奥の職員用ロッカールームに消えた。


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・
独歩「気になるかい、お嬢さん・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
独歩「俯くってこたァ、気になってるってこったな」ニヤニヤ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//」
独歩「へっ・・・・・・・シンジ君にカノジョがいるってェ噂、知ってるかい?」
綾波「・・・!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・」←真顔
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウルウルウル
独歩「ヘヘッ、冗談だ、ビックリしたかいお嬢ちゃん?」ニヤニヤ
綾波「・・・!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
独歩「・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムッ
独歩(成る程・・・こりゃ確かに面白ェな・・・)

ザバァン!!

ケンスケ「うおっ!またまた出ましたっ!」パシャ
トウジ「こっち来たりせえへんよな?もうあんなん嫌やぞワイは・・・;」
ケンスケ「大丈夫だって、アイツの興味は戦艦、こっちは輸送艦だ、関係ないって」カシャッ
トウジ「またワケわからんコトを・・・;」




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

エヴァ弐号機格納庫奥:職員用ロッカールーム


シンジ「なんだよこれっ!」

アスカ「うっさい奴ねぇ、さっさと着なさいよっ・・・・・・・・って・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

アスカ「あはははははははははっ!ちょっ!なっ!何よソレぇ〜!」
シンジ「バ・・・バキ君・・・;」

バキ(死ぬ程恥ずかしいッッ///)

アスカ「ひーひー!苦しぃー!あはははははははははっ!!」ジタバタ

シンジ「バキ君・・・僕は・・・・・・いや、いい、やっぱ言わない;;」
バキ「・・・そうしてくれ・・・・・・・・・;;」

アスカ「ア、アンタっ!使徒戦の前にアタシを[ピーーー]気ねーっ!!」ジタバタ

バキ(・・・・・・・・・・・・どうしてこうなった・・・;;;)

205 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/08(火) 09:58:52.40 ID:Uf5I6R/A0
なんてこった
規制だなんて
オーティーエル
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/08(火) 10:08:39.88 ID:JFvGDbxDO
なん…だと…? 続きに期待してるけど打ち切りだけは勘弁くだせぇな
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/08(火) 12:18:23.82 ID:/0L5Ru0b0
訂正です
203の人数表記が色々間違ってます
五人は七人に
アスカを含め六人は
アスカを含め八人だと思って下さい。
すみませんでした。
208 :赤いイヤーカフ :2011/03/08(火) 13:54:59.54 ID:ZdNT804V0
アスカ「ほら!さっさと行くわよ!面白いのは・・・ぷっ・・・ふひひひ!」

ガチャ

アスカはロッカールームから出た。
シンジは恥ずかしさで一杯だったが、哀れな友人の姿を見ると
自分の恥ずかしさが軽く思えたので、比較的堂々とロッカールームから
出る事ができた。

一方バキはと言うと・・・


トウジ「ん?おい、ケンスケ見てみい」
ケンスケ「おお〜!やっぱり出撃するんだ!それにしてもあのスー・・・」
トウジ「は?、なんやシンジもあのカッコやない・・・・・・・・・・はぁ!?」
ケンスケ「えっ!?バッ・・・バキもぉ!?あはははははははは!!」
トウジ「ちょ!ちょいまて!ぶっ!わはははははははははっ!!」
独歩「・・・・・・・・・・・・・・;;;」ジー・・・
ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・堕ちたナ・・・・・・・;;」
花山「ぷっ・・・・・・・・・・・クックク・・・」
綾波「・・・・・・・・・・くすっ・・・」プルプル

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


打ち首獄門であった。


アスカ「さぁ・・・ぷすっ・・・乗るわよぉ♪」ヘラヘラ
シンジ「う、うん」
バキ(・・・・・・何やってんだ・・・オレ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)
シンジ「あっ!惣流さん・・・聞きたいんだけど・・・」
アスカ「ん?なに?」
シンジ「なんで僕らも乗るの・・・?」
アスカ「決まってんじゃない!アンタ達に私の実力を見せ付けるためよ!アンタ達ばっかに良いカッコさせてらんないわ!」
シンジ(ええ〜・・・?;;)
バキ「オレはパイロットじゃないよ・・・;」
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うるさいわね!!スーツ着たんだから乗んなさいよっ!!」
バキ(・・・・・・忘れてたのか・・・;;)



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

空母[OVER THE RAINBOW]:艦内

使徒の体当たりに翻弄され、激しく揺れる空母の中
ミサトの携帯に通信が入った。

アスカ<もしもーし!ミサト?生きてる?>
ミサト「えっ?アスカ!?今どこにいるの!?」
アスカ<エヴァ弐号機の中よ、出撃準備も終わってるわ!>
ミサト「あら?随分話しが早いじゃない?」
アスカ<当たり前よ!こっちは早く戦いたくてウズウズしてたんだから!>
ミサト「あらそう?じゃ、早速いくわよ〜?」ニヤ・・・
艦長「なに!待て!勝手に・・・」
ミサト「エヴァンゲリオン弐号機、発進!!」
艦長「なっ!こっ・・・こぉのっ!」

ミサト「行きなさい!アスカ!」



弐号機の赤い四肢に力がみなぎり。
四つの眼に緑色の火が燈る。



アスカ「どおっ・・・りゃあああっ!!」


ドドオォンッ!!


エヴァンゲリオン弐号機は、格納庫の防水砂塵カバーを引きちぎり


まるで矢の様に、天高く舞い上がった。

209 :赤いイヤーカフ :2011/03/08(火) 14:51:56.42 ID:35peXGHc0
ドン!!

轟音と共に、飛翔した弐号機が[OVER THE RAINBOW]に
着艦、もとい着地した。
衝撃で船体が大きく揺れ、波飛沫の壁を作った。

アスカ「アンタ・・・ドイツ語解るわけ!?」
バキ「まァ・・・30ヶ国語はいけるな・・・」
シンジ「・・・凄い」
アスカ「ほーんと、人は見かけによらっ・・・ぷっ!くくくっ」プルプル
バキ「もう良いよその話しは・・・」ハァー
シンジ「あの、惣流さん」
アスカ「なに?」
シンジ「バキ君はドイツ語解るのに・・・あっ!ゴメン、やっぱいいや・・・」
アスカ「解ればよろしい・・・・・・・・・・・・それより、来るわよ!」キッ

アスカが前方に集中した。
それに習ってバキとシンジも前方に眼を凝らす。


ザザザザザザザザザザザ・・・


波飛沫が[OVER THE RAINBOW]に接近する。
目指すは弐号機。


シャギン! キイイン・・・


弐号機がプログナイフを抜き、前方に押し付ける様に構えた。

アスカ「さあ来いっ!!」


ドバン!!



弐号機に巨大な怪物[使徒]が迫る。


ブァッ!!


弐号機は動いた。
210 :赤いイヤーカフ :2011/03/08(火) 15:00:01.67 ID:b1aiAfbB0
ヒャッハー!!安価だーッ!!

安価タイムです
今から2時間後に締め切ります
安価テーマは
[跳んできたガギエルにどう対処するか]です
弐号機は空母の上! ピクルは海中!
他の闘士は弐号機格納艦!
ミサトは空母の中!
どうしよう
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/08(火) 15:58:12.34 ID:JFvGDbxDO
刃牙がいるなら剛体術しかないっしょ!!
212 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/08(火) 17:02:35.33 ID:CLWX18tf0
締め切るぜッ
安価ありがと!感謝する!
再開ッ
213 :赤いイヤーカフ :2011/03/08(火) 17:52:21.18 ID:BiDoQ2wf0
切る? 裂く? 200・・・イヤ300メートルはあるな・・・ 叩くのか・・・? 破る? いや・・・違う ダメだ、そんなんじゃ・・・ ン?・・・ 惣流さん? 構え 縦切り・・・ 来る デッケぇなやっぱ ダメだ・・・通らない・・・ コイツにはあれだろ・・・
          カフ「とっておきがあるんだろ?」
                      ああ、あるさ・・・
イケるかな?


オッ・・・・・・乗せれるじゃん

ナルホド・・・

惣流さんの動きに便乗したらイイのか・・・

だったらやっぱ・・・



    [剛体術]



ドガアァンッ!!

拳はまだ命中していない。
発射されたばかりの加速段階であった。
だが、衝撃音が鳴り響いたという事は、もはや破壊力など想像しきれず・・・


バッガァンッ!!


使徒は進行方向の真逆へ飛び、水面をバウンドした。
弐号機の足元は異常と言える程陥没し、穴が空いていないのが妙と言えた。

アスカ「へっ!?」
シンジ「うわっ!?」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フーッ

アスカ「・・・なっ・・・・・・・・・なに今の?;」
シンジ「えっ・・・・・・惣流さんじゃないの?」
アスカ「違うわよ!いくらアタシでもあんな事・・・・・・・・・でも、確かにアタシは手を出して・・・動いた・・・・・・そしたら・・・;」
バキ「・・・来るぞ、気を抜いちゃダメだ」


ドバン!!

使徒が巨大な口から血を吹き出しながら再び迫る。
腹部に砕けたナイフのかけらが確認できた。
今度は口を閉じた状態からの鋭い突きだ。
狙うは弐号機。

ナイフはもう右手には無い。

剛体術にも二度はない。
次弾を打てば、足場が割れる。

214 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/08(火) 17:58:21.25 ID:CLWX18tf0
もういっちょ安価ターイム!
またまた来ました。
今から2時間後には締め切ります
安価テーマは前話参照で
ただし、条件が少し厳しくなりした。
ナイフ消滅!足場崩壊寸前!
どうしよう
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/03/08(火) 18:07:04.05 ID:B1eTw2i/o
足場がだめならあれじゃね?トーナメントで克己がやってた和紙の上を滑りながらやって区やつ
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/08(火) 19:00:46.92 ID:JFvGDbxDO
鞭打をこうぴしゃりと…
217 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/08(火) 20:07:53.91 ID:q6iMTgWD0
時が来た
再開するぜよ
安価ありがとうッッ
食わしていただくぜ!
218 :赤いイヤーカフ :2011/03/08(火) 21:21:34.27 ID:CLWX18tf0
来たッ!      戦法を変えた?・・・                頭いいじゃん    血・・・    負傷                      効いてるッ        カフ「次は技量を用いろ、幾つかあるだろ?」        あるよ     足場    脆いな・・・   徒手   まァ・・・イケるだろ・・・・・・



アスカ「やっば!!」
バキ(さァ・・・どうする惣流さん・・・)
アスカ「でぇい!!」
バキ(跳ぶ?・・・・・・足を動かす・・・だったら・・・)

アスカはサイドステップで隣の戦艦に飛び移るために
両足を勢い良く伸ばした。

バキ(今だッッ)

バキはそれを攻撃の足運びに変えようとした、だが・・・

バッ!

弐号機は宙を舞い。


ドザンッ!!


隣の戦艦に着地した。
弐号機がさっきまで居た戦艦の真上を、使徒が通過する。
間一髪であった。


アスカ「ふー・・・危ないヤツね・・・;」
シンジ「スゴイ・・・」
アスカ「ふん!とーぜんよ!」

バキ(行動の主導権は・・・・・・やっぱり惣流さんが握ってるのか・・・)

バキは再度攻撃に移ろうとし、アスカは退避を優先した。
結果、アスカの行動が優先され、弐号機は飛び退いた。
あくまで行動に便乗するだけ。
それ以上は許されない。


バキ(厄介だな・・・・・・・・・惣流さんは見るからにプライド高そうだし・・・・・・・・・・・・・・どうしたものか)

アスカ「あの船ベッコベコね・・・ミサトのヤツ大丈夫かな?;」
シンジ「通信が入らない・・・・・きっと出れないんだ・・・;」
アスカ「アタシ達で何とかするしかないわね;」
バキ「どうするんだい?」
アスカ「そうね・・・足場も安定したし、もうそろそろ・・・」


ザザアン!!


シンジ「あっ!!;」
アスカ「早速来たわねっ!!」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


使徒の飛沫が迫る中、バキは足場を見た。
細長く、不安定な船。
大きい動きは出来ない、しかし飛び移る戦艦はまだある。

バシャアン!!


バキ(来たッッ)

219 :赤いイヤーカフ :2011/03/08(火) 21:33:30.39 ID:CLWX18tf0
またも安価タイム!
例によって今から2時間後に締め切ります
安価テーマは同じく前話参照!
状況はというと・・・
狭くて不安定な船! 攻勢に回ったアスカ!
ミサトは空母で気絶!
どうしよう
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/08(火) 22:23:10.69 ID:8LMb/vGO0
夜叉ザル戦で使った、バレーボールのスパイクパンチ。
飛び掛ってくるガギエルに、ジャンプと同時にカウンターで叩き込み、あとは口が閉じないよう
相手の奥歯をつかんで口の中のコアめがけて両足を突っ込む。

コンビネーションとか、ナイフってあくまで人間ようだからねえ。
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/08(火) 22:24:17.62 ID:JFvGDbxDO
独歩「三戦(サンチン)って知ってるか?足場が悪いトコで喧嘩売られたら使ってみな…」 刃牙なら多分、知ってる
222 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/08(火) 23:38:23.46 ID:+51Dqwjq0
時間ちょい過ぎ
再開するわよん
安価ありがとうッございますッ
223 :赤いイヤーカフ :2011/03/09(水) 00:35:09.18 ID:rcwR0pAH0
使徒が海水から離れた瞬間、バキのプランが決まった。

バキ「惣流さんッ!足を内股に開いたら殴れッッ!!」
アスカ「えっ!?」

アスカが逡巡している内に使徒が宙に浮いた状態から
閉じた口による突きを放つ。

ゴウッ!

アスカ「こっ!こんのお!!」
バキ(来たッッ!!)

ドビュン!!

弐号機の拳は空中に波と光を撒きながら使徒に直進。

ボゴン!!

拳は使徒の口を大きくへこませ、牙を何本か弾き飛ばした。
着弾の衝撃により、使徒が空中に僅かながら静止した。
足場の衝撃は三戦により吸収されている。

好機だ。


バキ「惣流さんッッ!跳んだ後にクローッ!次に蹴りだッッ!!」
アスカ「わっ!分かってるって!」

ドバアン!

弐号機が再び飛翔し、使徒の口目掛け鉤手突きを繰り出す。

バキ(・・・・・・ッッッ)

バキは、その鉤手の軌道を微妙に反らさせ、使徒の奥歯に命中させた。

アスカ「えっ!?」
バキ「構うなッッ!蹴り入れろッッ!!」

バリュッ!

弐号機は、奥歯を掴んだ手をそのままに、体を縮こませ、両足を揃えた。
光球の位置の確認は、一撃目の時に既に完了している。

ボッッ!!

弐号機の研ぎ澄まされた飛び後ろ回し蹴りは、光球に直撃、深くめり込む。

今や勝利目前。




ガギイィン!!


バキ「!?」
アスカ「えっ!?;」


使徒が口を閉じた。
その力は余りに強く、決して離さぬと誓いを立てているかの様だ。
万力のようなその力は、バキにある怪物を思い出させた。
彼も充分すぎる程の強敵だった。
人体への弱点攻撃をなさなければ、恐らく勝てなかっただろう。
しかし勝った事には変わりは無い。

だが、今回はそういう訳にはいかない。
既に弱点は破壊したのだ。

バキの脳裏に、初めて見た使徒殲滅の光景が広がる。
あの時の使徒は、一瞬の断末魔、悪あがきに何を選んだか・・・





バキ「・・・・・・自爆かッ・・・;;」
224 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/09(水) 00:42:35.61 ID:+BLALnjU0
今回はここまでッ
連続安価によくぞ対応してくれたッッ
感謝したいッ
ありがとうッ
シンジはッ?バキはッ?そしてアスカはどうなってしまうのかッ!?
まて次回ッッ!!
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/09(水) 01:08:02.48 ID:1BV5R19DO
乙カレーのゴキブリダッシュ!
226 :赤いイヤーカフ :2011/03/09(水) 10:19:32.36 ID:4V5gepbq0
アスカ「ええ〜〜っ!?;」

ドバシャアン!!


使徒が弐号機の下半身を離さずに着水し、潜水していく。
体に水圧を感じる。
もう相当な距離を沈んだに違いない。

ゴボボボボボボボボボボボボボボボ・・・


突如、弐号機の足元から大量の泡が噴出され始めた。
使徒の光球に突き刺さっている右足が熱を感じている。


捕獲された状態からの脱出には幾つか方法がある。
相手の希望条件の提示。
強がり、脅し。
懇願、哀願。
死を偽るのも立派な一つの手だ。

だがこれは話しの通じる相手、下衆な輩や覚悟を決めた者を除く
人間にのみ通ずる手段。

今回は動物。
それも生態系の頂点を間違いなく極めているであろう怪物
[使徒]に捕獲されている。
理攻めが通ずるはずは無く、人情など期待出来ない。
ましてや死を演ずる等はそれこそ愚行である。

ならば残された手段は弱点部位への痛打のみだが
これ等は既に不可能となっている。
光球を蹴破ろうにも、肝心の足に死力を尽くした圧が掛かっており
一ミリも動かせないのだ。

筋肉レベルで固定されてしまえば、力を入れるも糞も無い。


光球爆発の威力に僅かな望みを賭ける事も出来る。
現に、シンジは爆発を乗り切った。

だが、あの威力は[第三使徒]の物である。

それを、この使徒に期待する事は出来ない。



活動限界まで残り一分三十秒。



自力での浮上は困難を極める。

この状況に、封印されていた漢の脳細胞が












目覚めた。


227 :赤いイヤーカフ :2011/03/09(水) 20:00:47.38 ID:AGKZBDfJ0
アスカ「くっ・・・すごい力ね・・・・・・いい加減やられなさいよっ!;」

アスカが愚痴を零した直後


バァン!!

プラグ内に快音が響き、赤い繊維が舞った。


シンジ「うわっ!!」
アスカ「きゃ!!」

シンジとアスカは顔を一瞬しかめると、
プラグ中央のアスカの右隣、快音の発生源を見た。


アスカ「!!;」
シンジ「はっ!!;;」


まえかがみになっているバキの上半身のスーツが破れ
背中が露出していた。

二人は驚愕した。

彼の背面が変形した事に。


アスカ「何なのよ・・・アンタ・・・;;」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「惣流さん、それにシンジ・・・合図したら弐号機に右手を打ち下ろさせろ、全力でだ」

アスカ「・・・・・・わっ・・・分かったわ;;」
シンジ「・・・・・・うん・・・;;」

バキ「じゃあ・・・・・・・・・イクぜ・・・・・・」










3ッ!!

バキ「今だッッ!!」

シンジ・アスカ
「「ッッッッ!!」」


弐号機の眼が輝きを放ち、拘束スリットが開かれた。
シンクロ率が跳ね上がる。
バキはこの弐号機に[あの男]を倒し得る力を感じた。

そして、その他の[なにか]も・・・



ウオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!




ヴンッ!!


バギャアッッ!!!







弐号機の咆哮と共に、使徒の両顎が砕け散った。
228 :赤いイヤーカフ :2011/03/09(水) 22:52:23.62 ID:rcwR0pAH0
使徒の頭部が両顎ごと弾けて、弐号機が100メートル程上昇した。

頭の無い使徒が沈下を始める。

そして・・・



ドワッッ!!



自爆した。

使徒の最後のエネルギーが放出され、弐号機を飲み込んだ。

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッ;」
アスカ「ぐっ・・・ゔゔっ・・・;;」
シンジ「・・・う・・・・・・・・つっ・・・;;」

凄まじいGと圧痛、熱風が、彼等を弐号機越しに襲う。
だが、それの意味する物は、自達身の急浮上だ。


ドバァアンッ!!



弐号機が海中から飛び出す。

飛翔と言える程立派ではないが
太陽の光に海水と共に照らされた弐号機の姿は、何処か神々しく・・・



バキ「あの戦艦に降りるッ!シンジッ!アスカッ!構えろォッ!!」
シンジ「分かったっ!;」
アスカ「言われなくてもっ!!;」


ゴウッッ!!



アスカ「分かってるわよっ!!;」


ギュリュリュリュリュリュッ!!



弐号機は空中で五回転してバランスと重心を整えると



ブオオオオアアアア・・・


身体をゆっくりと伸ばしながら落下を続け。





ガドォオオオオンッッ!!



戦艦に見事着地した。




アスカ「状況終了!!」
229 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/09(水) 22:57:37.65 ID:4V5gepbq0
自達身は自身達です。
やっぱ携帯だと誤字脱字ばっかりだ。
申し訳無い。
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/09(水) 23:17:15.60 ID:1BV5R19DO
気にすんな!
231 :赤いイヤーカフ :2011/03/10(木) 11:32:29.70 ID:W+Duc+ph0
バキ「申し訳ありませんでしたッッ・・・・・・」

アスカ「ちょっ!・・・ア、アンタ・・・・・・・・・・・・いいって!気にしてないわよっ!頭上げなさいよっ!;」

バキ「イヤ、悪いのはオレだ・・・・・・オレなんだ・・・」


弐号機から降りた直後に、アスカはバキを怒鳴り付けるつもりだった。
聡明な彼女は、[一番の功労者はバキである]と頭では理解していたが
図々しくも自分を[アスカ]と呼び、華々しい初陣に[手助け]と言う名の
泥を塗った事には我慢が出来ないでいたのだ。
だから「いい!?アタシの邪魔は二度としないでよっ!!]と
言った後に、悪口雑言の嵐を食らわしてやろうと思っていた。
しかし、アスカに実行の機会は与えられなかった。
バキは弐号機のプラグから出た直後に
アスカへ向き直り、彼女の前に正座をすると、頭を下げた。

その姿は紛れも無く・・・


アスカ「だからって・・・アタシは土下座しろなんて言ってないわよ・・・;」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・気にして無いわよ、ホントに・・・;」


結局アスカは、バキに嫌味一つ言えなかった。




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

護衛艦内:倉庫


加持「・・・終わったかな?」

加持はそう言うと、ズボンの右ポケット内のタバコから一本取り出し
口にくわえて、火を付けると
倉庫の暗がりに身を置いてる男に視線を向けた。

加持「・・・・・・アンタの言う通り、規格外だったよ」

?「何のハナシかな?」

加持「こんな時にとぼける事も無いでしょう?・・・花山さんの事・・・それに彼の仲間の事ですよ」

?「君がそういうハナシを私にするというコトは・・・ウーン・・・・・・」

男はわざとらしく悩んで見せると、まるで答えが解った様に言った。

?「君は私と彼等の正体と目的を知りたがってる、だが、今調べるのは危険が伴うから私が素直に正体と目前を明かすのを、今や遅しと待ってる・・・違うかな?」

加持「・・・その通りです・・・・・・早く教えてもらえませんかね?」

暗がりにいる男は含み笑いをすると、暗がりから出た。
加持は驚かない。
なぜなら、男が加持に闘士達の存在を示唆した時
既に顔を合わせているからである。
男は何となく暗がりに居ただけに過ぎない。

?「じゃあ・・・まずは自己紹介からかな?」

男は暗がりから出て来て、加持の正面に立った。








?「オリバだ」ニッ



加持は、その聞き覚えのある名前に、動揺せざるを得なかった。
232 :赤いイヤーカフ :2011/03/10(木) 15:16:47.47 ID:bjxT4ie60
加持「驚いたな・・・まさか、アンタがあの[アンチェイン]だったとは;」

オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ

加持「・・・・・・で、そんな法外なアンタが、どうして俺なんかに?;」

オリバ「どうしても何も、耳のコイツがどうにもうるさくてね・・・」

加持「耳・・・?」

オリバは自分の右耳に指を指した。

加持「・・・俺には何も見えないんですが・・・・・・」

オリバ「冗談だよ加持クン・・・ところで、君は私の目的が気になるんじゃ無かったのかな?」ニヤニヤ

加持「ええ、気になってますよ」

オリバ「ン〜・・・・・・・・・当分は君のアルバイトの助力かな・・・」

加持「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

太平洋海中:使徒殲滅後


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」キョロキョロ

使徒を目当てに飛び込んだのだが、先を越されてしまった。

ピクルは使徒と[彼女]に追い付こうと全力で泳いだが
動き辛い海中では時速200kmそこそこが彼の限界であった。
結局ピクルは追い付けず、目の前で爆散する使徒を仕方なく眺めた。

ピクルは、[彼女]が使徒を喰らう所でも見てやろうと思っていた。
しかし意外な事に
[彼女]は獲物の残骸を放ってさっさと上がってしまった。

きっと[彼女]は、倒した敵には興味を示さないのだろう。
それとも、勝利の感覚に酔いしれて、獲物を忘れて行ってしまったのだろうか。


だが、いずれにしろ倒した敵の所有権は[彼女]にある。
横取りは誰にも許されない。


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニコッ


ピクルは、使徒の残骸を[彼女]の元へ届ける事にした。

忘れっぽいのか誇り高いのかよく分からない、魅力的な女戦士の元へと。

233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/10(木) 19:03:01.86 ID:ZwfoWkRAO
ヤバい
この組み合わせはツボすぎる

頑張って下さい
応援してます
234 :赤いイヤーカフ :2011/03/10(木) 23:05:04.22 ID:vEIfuhs80
ミサト「ベッコリへこんでるわね・・・・・・よく死傷者が出なかったわ;」
シンジ「あの・・・ミサトさん、足大丈夫なんですか?;」
ミサト「ただの捻挫よ・・・しばらく松葉杖にお世話になるけど」ニッ
シンジ「そうですか・・・;」
ミサト「なによぉ、私が生き残ったのがそんなに残念なわけ?」ニヤ
シンジ「えっ?い、いや、違いますよ!何言ってんですか!;」
ミサト「むふふっ、そんな怒らなくても良いのにぃ・・・どっこいしょ」ニヤニヤ

ミサトは甲板に置かれたパイプ椅子に腰を降ろすと
松葉杖をシンジに持たせて、歪みまくった
OVER THE RAINBOWの甲板を眺めた。

ミサト「しっかし、アスカったら随分派手に暴れたのね」
アスカ「うるさいわね!弐号機がなんか変だったのよ!」
ミサト「変って・・・何が?」
アスカ「いきなりスゴイ速さで動いたりしたの!整備不十分よ!」
ミサト「ふーん・・・・・・・・・まぁ、リツコなら分かんじゃない?」
アスカ「なによその適当な答え!アタシは真剣に悩んでんのよ!」
シンジ「人が沢山乗ったから・・・じゃない?」
アスカ「そんな簡単な問題なワケないでしょ!馬鹿じゃないの!?」
シンジ「そんなに言わなくても・・・・・・」

シンジは少ししゅんとした。
キツイ言葉に対しての耐性はまだ無いようだ。

綾波「・・・・・・碇君・・・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・なに、綾波・・・・・・」
綾波「・・・貴方は馬鹿じゃ無いわ・・・・・・・・・・」
シンジ「えっ?・・・・・・・・・・・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
シンジ「・・・あっ、ありがとう・・・心配してくれて・・・」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・//」

アスカがミサトに愚痴り、シンジが綾波に癒される中

トウジ「ワシはよ帰りたいわ・・・;」
ケンスケ「僕はまだまだ帰る訳にはいかない!」パシャパシャ

トウジは文句たらたら、ケンスケはシャッターを連写していた。




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第四護衛艦:弐号機着地現場


巨大な弐号機が着地時の体勢のまま停止している。
着地点は大きくへこみ、所々甲板がめくれ上がっている。

弐号機の正面には四人の闘士達。
皆一様に弐号機を見上げている。

ザバァン!       ドンッ!!ビシャバシャビチャ


そしてまた一人、闘士が弐号機の前に立った。

花山「・・・オメェもか・・・・・・・・・」
バキ「よォ・・・・・・・・・・気になるよなぁ、やっぱ・・・」
独歩「こりゃまた・・・・・・とんでもねェ土産こしらえたなァ;」
ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィ

ピクルは、使徒の巨大な光球のかけらを弐号機の前に置いた。

独歩「・・・プロポーズかい?」ニヤニヤ
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ピクルは真摯な目付きで弐号機を見上げた。

バキ「何なんですかねェ・・・・・・エヴァって・・・」
独歩「乗ったオメェがわかんねェんなら・・・わかんねェよ、誰にもよ」
ジャック「・・・だが、ワカったコトもある・・・・・・・・・・・・・だろ・・・?」

バキ「ああ・・・・・・」



「スゴイ美人だよ、この人」
235 :赤いイヤーカフ :2011/03/11(金) 13:41:34.25 ID:Yjc0D6Q60
独歩「美人ねェ・・・・・・・・・・・・・オイラにゃそうは見えねェな・・・・・・つーかよ、こんなロボットに女を見出だすなんてェのは正気の沙汰じゃねェよ」クス・・・
バキ「フフッ・・・違いますよ愚地先生・・・彼女は生き物、つまりは人造人間らしいです」
独歩「はァ!?」
バキ「ロボットじゃありません・・・」ニヤニヤ
独歩「・・・道理で強ェワケだぜ・・・・・・;;」

ザッ

バキが弐号機に近づき、ピクルと並んだ。

バキ「生物である以上、この弐号機にも心があって当然・・・だけど・・・」
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
バキ「つり合ってないんだ・・・全然・・・」
花山「・・・何がだ・・・・・・・・・」
バキ「弐号機の中と外・・・彼女の見た目がまるで違う・・・」
花山「・・・見た目・・・・・・・・・?」
バキ「弐号機の中からでは・・・・・・文句なしの美人だった・・・」

バキは弐号機の顔を見上げた。
弐号機の、近いうちにまた輝くであろうアイカメラ、瞳を見つめる。

バキ「本当に・・・・・・・・・何なんだろうなァ・・・エヴァって・・・」


闘士達は、夕日を背負って淡く輝く弐号機を長いこと見つめ続けた。




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

護衛艦内:倉庫


オリバ「君の雇い主はかなりの薄情者だそうだが、そんな者達に仕えてまでやらなければならない事があるのかな?」ニッ

加持(・・・・・・アンチェインには嘘はつけない、か・・・)
「ええ、ありますよ」ニッ

オリバは両手をズボンの両ポケットに突っ込むと、加持を見下す様に頭を上げて言い放った。


[二兎を追う者は一兎をも得ず]


加持「!!」

オリバは得意げに続ける。

オリバ「このコトワザの意味は、日本人である君は理解しているハズだ」

加持「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

オリバ「私が君だったら迷わずハニーを選ぶな・・・」

加持「・・・・・・・・・俺も出来ればそうしたかったんですがね・・・;」

オリバ「・・・・・・やはり、真実も諦め切れないのかな・・・?」

加持「真実を探ることが、あいつの為になると・・・・・・俺は信じてます」

オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フーッ・・・

オリバは浅く溜息をつくと、加持を睨んだ。

オリバ「調べた通りに・・・・・・・・・かなり度し難い愚か者だな・・・」
加持「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



オリバ「真実を知るには[規格外]が必要だな」ニッ

236 :赤いイヤーカフ :2011/03/11(金) 14:41:09.30 ID:eZtzkZfv0
ピンポーン

チャイムが鳴った。

?「はーい!」

たたたた・・・

留守番をしていた少女が玄関に駆けていき・・・

?「どなたですか?」

と、ドアの前で聞いた。

?「大和電工の大石と言う者なんですが、ブレーカーの点検に参りました」

?「あっ、はーい」

ガチャ

少女はドアを開けた。


そこには長身の黒服が三人立っていた。


黒服1「鈴原アカネだな?」

少女は声を出せない。

黒服2「確認済みだ、間違い無い」

バッ!

黒服1がいきなり少女を取り押さえた。

アカネ「ン〜!ン゙〜〜ッ!」

少女は、両手を背中に固定され、口を塞がれた状態でも声の限りに叫んだ。
玄関の外からドアを開ける音が聞こえる。
黒服の一人が車の運転席に座った。
意識が朦朧としてくる。
眠気が、睡魔が少女を襲う。
少女の体から力が抜けていく。
涙が流れる。
叫ぼうにも口が回らない。
車の座席が近づく。

少女の運命は決した。






?「大の大人が女の子相手に・・・何をやってるんだか・・・」ヘラヘラ




そして黒服達の運命も・・・


[彼]はネルフの制服の首襟を自分流に直すと、黒服達を睨んだ。












克巳「俺の受けた命令と違うな」ニィ
237 :赤いイヤーカフ :2011/03/11(金) 15:54:15.54 ID:ahNkoLLO0
黒服1「命令・・・?」

少女を拘束している黒服が尋ねる。

克巳「そう・・・その前にその子、もう離したらどうだい?麻酔効いてるんだろ?」

黒服1「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

黒服が少女を車に押し込んだ。
運転席に座っている黒服は動かない。
もう一人の黒服は腕時計を見ている。

克巳「では、これから任務変更の旨を伝える」

克巳は黒服達に近づき、運転席の隣に立った。


克巳「なーんてなッ!!」

バギャッ!!

克巳は運転席に貫手を打ち、ドアを突き破った。
そしてそのまま運転席の黒服をわしづかみ、引っ張り出した。
黒服は引っ張り出された勢いをそのままに、ガードレールにドアごと激突した。

黒服1・3「貴様っ!!」

黒服達が銃を抜く。
克巳は運転席の黒服を投げ飛ばしたまま、ニヤついている。


ポン


黒服の一人の肩に手が置かれた。




?「オモチャに頼るのはワルイ癖だぜェ兄ちゃん」カッカッカッ

ブワァァアアアア!!


黒服は後ろに引っ張られるようにして回転しながら宙に浮いた。

?「ボヤボヤすんなや兄ちゃん!!」

黒服3「!!ッ;;」

ドガッ! バガッ!!


回転していた黒服は蹴り飛ばされ、残りの黒服に激突した。



克巳「ハハ・・・・・・渋川さんはホントに容赦無いですね」ヘラヘラ


渋川「ロリコン共に情を掛ける程ボケとらんよ」カカッ

238 :赤いイヤーカフ :2011/03/11(金) 18:45:45.11 ID:ES8zZ8TF0
克巳「大丈夫かい?」

克巳は車を覗きこんで、意識朦朧の少女に尋ねた。

アカネ「・・・・・・・だ・・・・・・・・・るぇ・・・・・・・・・・」

少女はシートに横たわったまま小さい声で喋った。
恐らく「誰?」と聞いているのだろう。
クロロホルムを吸引しても一瞬で昏倒する訳ではない。
しばらくの時間が必要である。
少女は5秒間吸引した。
10秒間吸引させない限り昏倒は有り得ない。
だが、体の自由を奪うには充分である。

克巳「俺は愚地克巳、このおじいちゃんは渋川剛気って言ってね」

渋川「ホホッ、はっきり言うのォ」ヘラヘラ

克巳「君を助けた人のお友達だよ」

克巳(ホントにこんなので通じるのか?)
カフ「大丈夫だ、彼女は既に会っている・・・不安ならお前達の共通点を言え」
克巳(共通点って・・・・・・・・・・・・あァ・・・ナルホド・・・)

克巳「ほら、いるじゃん・・・筋肉ムキムキな奴」ヘラヘラ

アカネ「・・・・・・・・ば・・・き・・・・・・君・・・の・・・・・・・・・・」

克巳「!!・・・・・・・・そ、そう!バキさんのお友達だよ;」
  (いきなり凄いビッグネームが・・・;)

渋川「ホォ〜・・・アイツも来とるんかい」

克巳「・・・渋川さん、首尾は?」

渋川「見張り共は今頃夢の中じゃて」ニッ

克巳「流石です・・・・・・・・・・・・・さ、アカネちゃん・・・よいしょ」

克巳はアカネを抱き抱え、カフに聞いた。

克巳「これからどうするんだい?」
カフ「その子の薬が抜けるまで守れ」
克巳「守れって、何処でだよ」
カフ「ネルフでだ」
克巳「何いってんだ、両親が帰って来たらどうすんだよ;」
カフ「その子の親なら当分帰らない」
克巳「あン?」
カフ「ネルフ勤務者にはよくある事だ」
克巳「・・・・・・・・・・・・・・・ナルホドね・・・」

渋川「克巳さん、アンタの耳の奴はなんと言っとったんか?コッチはうんともすんとも言わん」

克巳「しばらくこの娘を守れって言ってました」

渋川「何処で?」

克巳「ネルフでです」

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・ネルフでかい?」

克巳「ええ・・・」

渋川「・・・・・・・・・なんだかの〜〜・・・・・・・・・・・・・・・」ポリポリ




時刻は午後6時
常夏の日本ではまだ夕日が眩しい時間である。
お姫様抱っこで眠っているアカネの顔は至極安らかだ。
あと1時間もすれば彼女の兄が、戦艦から帰って来るだろう。
この件で、黒服三名は何らかの処分をネルフ内で課せられるだろう。

克巳と渋川は、少し疲れた顔でネルフに向かった。
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/11(金) 19:17:05.18 ID:KZ4zmISl0
誰だ勇次郎に地面殴らせたの
すげぇ揺れたぞ
地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
240 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/11(金) 19:36:52.67 ID:ahNkoLLO0
地震のせいで大変な事になったが、まだまだ続けるぜっ!

地震情報:http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
241 :赤いイヤーカフ :2011/03/12(土) 18:53:05.06 ID:W3cmtUaw0
第三新東京市:午後7時=ネルフ本部=正面出入り口


渋川「お嬢ちゃんはまだ寝てるんかい」
克巳「安心したんじゃないんですか・・・?」
渋川「まァ・・・・・・良い顔で寝てるしのォ・・・」


渋川と克巳が喋りながら正面出入り口に向かって歩いていると。


ケンスケ「いや〜、早く壁紙登録・・・あれ?・・・・・・おいトウジ!」
トウジ「ん?・・・・・・!!・・・アカネ!?」

少女の兄に遭遇した。


トウジ「アンタら、妹になにしよったんじゃ!;」
渋川「保護じゃよ」

渋川は至極あっさりと言った。

トウジ「・・・・・・保護?・・・」

余りにも軽い返答にトウジは面食らった。
ケンスケは目を白黒させている。

克巳「いるんだろ?・・・バキ・・・」ニヤ
トウジ「・・・・・・・・・・・・・・・センセの・・・知り合いですか?・・・・・・」
渋川「先生なんて呼ばせとんのかい」ニッ
克巳「折角俺達が暴漢から助けだしたのになァ・・・」ヘラヘラ
トウジ「暴漢ですか!?;」
渋川「だーいじょーぶ、そやつらはもう懲りたて」カッカッカッ

ザッ

克巳はアカネを抱えたままトウジに近づくと、アカネに声を掛けた。
クロロホルムはもう切れているが、眠くなったら寝るのが子供だ。
安心したら尚更である。

克巳「お嬢ちゃん、お兄ちゃんが来たよ」

アカネ「・・・・・・・・・ん・・・・・・・・・・・・うん?・・・・・・あっ・・・トウジ・・・」

克巳「これから降ろすけど・・・良いかな?」
アカネ「えっ?・・・・・・うん、降りる」

克巳はアカネを降ろした。
アカネは多少ふらつきはしたが、大丈夫なようだ。

トウジ「・・・・・・何がどうなってるんや・・・?;」
アカネ「・・・いきなり変な人達に捕まって・・・そしたら、克巳さんと渋川さんが助けてくれたの・・・」

トウジは克巳と渋川を見た。

トウジ「・・・い、妹が世話んなったみたいで・・・・・・うたぐってすんませんでした・・・」
克巳「フフ・・・」ニヤニヤ
渋川「気にせんで良いよ、それより・・・」


渋川が「それよりそこの眼鏡の子は誰かな?」と聞こうとした時・・・




バキ「えっ!?」
独歩「オッ!!」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ
シンジ「えっ・・・・・・・・?」
綾波「・・・!・・・・・・・・・」
アスカ「はぁ〜・・・またアンタの知り合いなワケぇ?」




やや予想外な連中と出会った。
242 :赤いイヤーカフ :2011/03/13(日) 11:03:26.80 ID:JupaLB/X0
克巳「バキさん・・・・・・親父、それに花山さんまでとは・・・;」
渋川「予想なぞ出来るワケなかったのォ・・・」ヘラヘラ

独歩「やっぱりオメェも来たかい」ニヤニヤ
克巳「つい三日前からだけど、早速一仕事さ・・・」
独歩「ズイブンな張り切り様だなァ」ヘラヘラ
渋川「張り切っておるのはオヌシもじゃろ独歩よ・・・」
独歩「これはまた・・・言いますねェ・・・」ニッ
渋川「カッカッカッ・・・・・・ところで、君は・・・・・・」
ケンスケ「あ・・・はい、相田ケンスケって言います;」
渋川「なんでカメラなんか持っとるんじゃ?」
ケンスケ「へっ?・・・」
花山「・・・趣味だそうだ・・・・・・・・・」
渋川「趣味ねェ・・・・・・・・・・・・ま、捕まらん程度にな、兄さんや」カッカッカッ
ケンスケ「ええっ?・・・;」


シンジ「ねぇ・・・バキ君、あの人って・・・」
バキ「ン?・・・・・・ああ、あの人は愚地先生の息子・・・克巳さんさ」
アスカ「ふーん・・・ま、なかなかじゃない?全然似てないけど」
シンジ「じゃあ、あのおじいさんは誰なの?」
バキ「あの人は渋川剛気っていう合気の達人・・・喰えない人だよ・・・」ニッ
シンジ「へー・・・」ジー・・・
バキ(フフッ・・・・・・興味津々だな・・・)
アスカ「合気の達人?そうは見えないわね・・・第一、あんなに小さかったら誰も投げれないじゃないのよ」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・
バキ「ワカってないなァ惣流さんは・・・」ヘラヘラ
アスカ「分かってるわよ、アタシが素人だと思ってんの?」ジロ・・・
バキ「あの人はオレの兄さんを投げ飛ばしたよ」ニヤ
アスカ「えっ?;」

バキ「兄さんに脚の筋を食いちぎられても、手首に風穴開けられても、全身に痛打を打ち込まれても、最後まで退かなかったタフマン・・・それがあの人の正体だ」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・そんな風には全然見えないわよ・・・;」
シンジ(・・・・・・どんな大会だったのさ・・・;;)
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・


少年達が色々と話していると、噂の渋川老が近づいて来た。
どうやらひとしきり話し終わったらしい。

渋川「久しぶりじゃのバキさん」ニヤニヤ
バキ「お久しぶりです」ペコ
渋川「いや、先生と呼ぶべきかの?」ヘラヘラ
バキ「止めてくださいよ、ガラじゃありませんから」ヘラヘラ
渋川「ホホホ・・・・・・あ、お嬢さん」ヘラヘラ
アスカ「なっ、なによ、聞こえてたわけ?;」ムッ
渋川「聞こえとらんよ♪」ヘラヘラ
アスカ「へっ?」
渋川「その様子じゃ良からぬ事をあれこれと言っとった様じゃの」ニヤニヤ
アスカ「・・・・・・悪かったわね;」ムスッ
渋川「ホホホッ・・・・・・・・・・・・バキさんや・・・」ニヤニヤ
バキ「なんですか?」
渋川「凄い可愛い娘じゃのう」カッカッカッ
バキ「否定はしません」フフッ
アスカ「ちょっ!ア・・・アンタらなに言ってんのよ!///」
シンジ(・・・わかり易い・・・・・・;)
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・

克巳「渋川さん、もうそろそろ・・・」
渋川「おお、そうじゃ、危うく忘れる所だったわい」
バキ「忘れる?何をですか?」
渋川「ここ、ネルフに紅葉がおると聞いて来たんだわ」
バキ「聞いて?・・・・・・あ、はい、いますよ」
渋川「そりゃ良かった・・・じゃ、またなバキさん」スタスタ
克巳「じゃあな」スタスタ
  (アカネちゃんはもう大丈夫だろ・・・薬も抜けただろうし)

克巳と渋川はネルフの正面出入り口をパスして、施設内に消えた。
克巳はやや足取り軽い様子だった。

バキ達も家路についた。
時刻は午後7時3分。
幾ら常夏と言えども、夜は多少冷える。
243 :赤いイヤーカフ :2011/03/13(日) 14:39:48.09 ID:UmUiytQN0
第三新東京市:午後8時=ミサト宅


アスカ「なによこの冷蔵庫ぉ!!」

シンジ「なにって・・・・・・なにが?」

アスカ「なにがじゃないわよ!アンタら頭おかしいんじゃないの!?」

アスカは開けっ放しにした冷蔵庫を指差した。

アスカ「上段の中身が全部ビールじゃない!!こんな非常識!ミサトとアンタらはそれで良いかもしんないけどアタシは御免よっ!!」

バキ(あ〜・・・・・・・麻痺してんなァ、オレ達;;)

シンジ「仕方ないじゃないか、ミサトさんが買って来ちゃうんだから・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

綾波も眼を丸くしている。
彼女もここの冷蔵庫の中身は初めて見たのだ。
常識に疎い彼女から見ても、この冷蔵庫は異常だった。
みっちり埋まっている冷蔵庫を初めて見たというのもあるのだが・・・

綾波(ビール・・・酒肴品・・・飲み過ぎは危険・・・・・・・・・・なのに何故?・・・)

アスカ「あーもうっ!こんな自堕落な生活してるって知ってたら絶対来なかったわ!!」ムカー

バキ(オレが来た時よりは全然マシだよ・・・)
  「大丈夫だって、すぐに慣れるよ、ビール飲むのはオレ達じゃ無いんだし」

アスカ「こんなのに慣れたら人間のクズになるわ!!」

シンジ「あははは・・・;」

アスカ「ちょっとアンタ、綾波レイって言ったわね?」

綾波「・・・ええ・・・・・・」

アスカ「アンタさっきから何も言わないけど、この冷蔵庫見て何とも思わないの!?」

綾波「・・・・思うわ・・・・・・・・」

アスカ「だったらミサトの奴になんか言いなさいよっ!このままじゃチルドレン全員一人残らず酒臭くなるわよ!!」

綾波「・・・そうね・・・・・・・・・」

アスカ「そっ、そうねってアンタ・・・」

バキ「ミサトさんには何言っても無駄だよ、絶対に買って来る・・・・・・それに、ここの財布はミサトさんが握ってるしね」ヘラッ

シンジ「僕らはもう慣れちゃったよ」ハハ・・・

アスカ「飼い馴らされた男って最っ低っ!!」




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:同時刻=ネルフ本部=テストルーム05

防弾ガラスで仕切られた
奥行き10m、横幅20mのこの部屋。
片方はコンソールルーム、片方は特設実験場となっており
コンソールルームから実験場が一望出来る。

そして今、コンソールルームには五人の男女
実験場には二匹の怪物がいた。
そして・・・


ミサト「ふぇっきしっ!!」


コンソールルームにいる一人の女性がくしゃみをした。
244 :赤いイヤーカフ :2011/03/13(日) 17:14:37.21 ID:xj2tr5x30
ミサト「ふぇ・・・」

リツコ「あら?貴方が風邪引くなんて珍しいわね」

ミサト「誰かが私の噂してんのよ」フーッ・・・

リツコ「噂?・・・貴女、怨まれる事でもしたの?」

ミサト「してないわよ・・・してないはずよ;」

リツコ「フフ・・・自信無いのね」
プシュ

部屋の入口が開いて、一人のオペレーターが入室した。
両手でなにやら資料を抱えている。

マヤ「すいません、おく・・・れ・・・・・・・」

克巳・渋川・紅葉
  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

マヤ「あの・・・・・・どちらの方ですか・・・?」

克巳「ん?・・・」
渋川「?・・・」ギョロ・・・

マヤは少したどたどしい、見知らぬ男が二人も居れば無理も無いが。

紅葉「ああ、マヤさんはまだ知りませんでしたね・・・こちらは愚地克巳さん、こちらは渋川剛気さん・・・烈格闘教官の補佐として来てもらいました・・・無論、リツコ博士の許可もありますよ」

渋川「お世話になるよ、お嬢さん」ニッ

マヤ「あ、はい・・・よろしくお願いします」ペコ・・・

克巳「オゥ、よろしく」ニッ

マヤ「は、はい・・・どうも」

ミサト(あらあら緊張しちゃって・・・)

リツコ「全員揃ったわね・・・マヤ、席に着いて、始めるわ」





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:ミサト宅=夕食


バキ「いやァ・・・主夫だな・・・・・・・・・ホントに・・・」モグモグ

アスカ「ふん、まぁまぁね・・・」モグモグ

バキ「素直に美味しいって言ってやれよ」モニュモニュ

アスカ「うるさいわね、まぁまぁはまぁまぁよ」モグモグ

バキ(おかわりした奴が何言ってんだよ・・・)フフッ

アスカ「ん?なんか言った?」

バキ「へ?・・・何が?・・・」モニュモニュ

アスカ「べっつにぃ・・・・・・・・・・ん?・・・アンタ、唐翌揚げ食べないの?」

綾波「・・・・・・・・・・肉、嫌いだから・・・・・・・・・・」

アスカ「はぁ?嫌いだからって残す気?子供ね」フン

バキ「中学生はまだ子供だよ」モグモグ

シンジ(・・・綾波・・・肉ダメなんだ・・・・・・・・・・次は気をつけよう・・・)モグ・・・

アスカ「揚げ足取らないでよ!嫌味なヤツね・・・」ムッ

バキ「フフ・・・」モニュモニュ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」モグ・・・モグ・・・
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 18:41:53.76 ID:Bvx6fWcDO
そういえばこのSSの烈さんと克巳って片足片腕なん?
246 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/13(日) 18:56:50.52 ID:157fp85T0
おおっ!
生存者ッ!!
良かった〜読者全滅かと思ってたよ

こっちの烈さんは義足
克巳も隻腕でございます
247 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/13(日) 19:24:09.69 ID:O9P6PvIX0
言い忘れたけど
こっちのジャックは顔の傷消えてます
あの傷は花山さんと違ってカッコ悪いからね

これを機に闘士達の服装を書いときます↓

バキ=いつも通りに青ジーパンに白いTシャツ

花山=いつもの白スーツ.ただし新品.金バッジ無し

独歩=アライJr.をぶちのめした時の服.つまりは白スーツ

カツミン=ネルフの男性用制服.ただし首襟はだらしない

烈=堂々のチャイナ服.つまりはデフォルト

紅葉=パラシュート降下時・・・・・・・・・・・・・・・・ではない.普通に白衣

ジャック=電話ボックス事件時の服装

渋川=袴姿.要するにデフォルト

ピクル=黒ジーパン.黒地のTシャツ.背面部にファンキーな髑髏ペイント

オリバ=ダイヤモンドをひん曲げた時の服装.やっぱりデフォルト

こんな感じかな?
細かい所は済まないが脳内補完してくれ
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 20:34:29.33 ID:1igaJtQAO
貞本絵のバキ達も板垣絵のシンジ達も
想像出来ないからキャラ絵に
すごいギャップがある脳内


でも板垣絵の初号機達は合いそうな感じ
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 20:47:45.00 ID:Bvx6fWcDO
>>248
それなんかスッゴいわかる気がする
250 :赤いイヤーカフ :2011/03/13(日) 21:00:11.22 ID:CZ03eQKy0
リツコがコンソールマイクを握る。

リツコ「・・・二人とも、準備はいいわね」

防弾ガラス越しに二匹の怪物に話し掛ける。

ジャック<万全だ・・・>

ピクル<・・・・・・・・・>ニッ

一匹は返事をした。
だがもう一匹は・・・・・・・・・並では分からない。

紅葉「大丈夫そうですね」ニコッ

リツコ(・・・・・・本当に大丈夫なの?・・・;;)

リツコは冷や汗をかいた。
エヴァの起動実験の時とは、また別の緊張感。
規格外にはもう既に慣れたはずなのだが、流石に会ったその日に即テスト
しかも今やネルフの公然ブラックボックスと化した
怪物=ジャック・ハンマーとの
共同フィールド発生テストには肝を冷やすらしい。

しかも新しい実験体=ピクルはジャック以上の超怪力、超耐久
超感覚、超反応を持ち、おまけに[喋れない]ときている。
克巳は「話せばわかりますよ」と言ってるが、リツコには信じられない。

科学を信じる者にとって、以心伝心を理解する事は困難を極めるのだ。
しかも、リツコは自慢の観察眼のお陰でさらに困惑していた。

ピクルの太い首・長い腕・長い脚・詰まりに詰まった筋繊維。
それが意味するものは、ピクルの[非人間性]である。
ジャックも「オレが出せるんだ、奴に出せないはずが無い」と語っている。
使徒を食し、人間を半歩超越した怪物に、むき身で対抗し得る男。
これを人間と呼ぶにはあまりに苦しいものがある。

非人間としか思えない、会話不可能の超人を相手に
命令を下し、実験プログラムに従わせる事が可能なのだろうか?

だが、この実験をやらなければ、この先進展は無い。
ジャック単独での実験はやり尽くしてしまったのだから。

A・T・フィールドの応用は使徒戦の要となり得る。

リツコはついさっきまで被っていた[冷静な女]の仮面を
再び被る事にした。



リツコ「共同フィールド発生テスト開始」

マヤ「了解、測定値、ゼロに戻します」

マヤがコンソールを操作し
規則的に変わっていた数値をゼロに安定させた。


リツコ「二人とも、構えて」
251 :赤いイヤーカフ :2011/03/13(日) 23:12:48.51 ID:157fp85T0

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・」ニィッ

ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・」ザワッ

二匹が構えた。
一匹は獅子の様に体を曲げ
もう一匹は壁の様に身体を広げた。

二匹とも笑っている。

ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ

コンソールに反応があった。

マヤ「A・T・フィールド確認、間違いありません;」

マヤも冷や汗をかいていた。
本来なら有り得ない反応が人間から出ているのだから無理も無い。

怪物への実験に慣れていても、その怪物が二匹も揃えば
慣れるも慣れぬも無いのだ。

獣と獣の間の距離、実に5メートル。
フィールド反応に異常は無く、至極安定している。

リツコ「今回は最初の共同実験です、危機回避の為いつもより時間を短縮します・・・・・・・・・・・・・・・・・・それではジャックさん、彼に一歩だけ近づいてください」

まずは慎重に、小手調べ程度に指示を出す。

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズイッ

ザン

ジャックが一歩踏み込んだ。


ピピピピピピピピピピピピピピピピピピ・・・

コンソールからのカウント音が明らかに早くなった。

マヤ「フィールド反応増幅、第二チェンジカウント開始;」

チェンジカウント

カウント速度が反応に追い付かなくなった場合に作動させるもので、感知機の感度を鈍らせて、過剰反応による故障を防ぐ措置だ。
反応値を一つ下げる毎に、第三、第四とカウントが上がる。
最低値は第五カウントまである。

そして、そのカウントが早くも一つ上がった。


ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ ピッ・・・

カウント音が戻る。
第二カウントに入った。

ミサト「・・・・・・早過ぎるわよ・・・;」

リツコ「そうね・・・;」

ジャックとピクルの間には最高潮に達した緊張感が漂っている。
そして・・・














彼等の間の空間が歪み始めた。
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/13(日) 23:53:49.44 ID:fGpg+Wvm0
ワクテカ
253 :赤いイヤーカフ :2011/03/14(月) 00:43:08.92 ID:ZK75NJtd0
マヤ「フィールド反応さらに増加!第四に飛ばします!」

渋川(ここでおっぱじめる気かいッ;)

ミサト「あれは!・・・;」

リツコ「高濃度A・T・フィールド・・・・・それも、かなりの高出力の・・・;」

ミサト「高濃度ですって!?そんなの聞いてないわよ!?;;」

リツコ「第五使徒戦の時・・・ジャックさんから一瞬だけ確認されたのよ・・・;」

ミサト「なら・・・なんで教えてくれなかったのよ!?;」

リツコ「一瞬過ぎてデータ採取が出来なかったのよ・・・だから有無の確証が無かった・・・・・・・・・でも、これは疑う余地無しね・・・;」


ピクルは喜んでいた。

此処に来て数週間、ろくな遊び相手に恵まれなかった。
此処の奴らは、一つの事しかしない。
小さかったアイツも、デカかったアイツも、皆同じ事しかしない。
体当たり、噛み付き、それで終わり。
[彼女]に取られてしまったアイツは又とない強敵だったが
やっぱりやってる事は同じだった。
今の友人達もあまりノリ気じゃない。
[彼女]は相手にさえしてくれなかった。
これには傷ついた。
そして今、魅力的だが既に取られている雌達に付き合っている。

ピクルは退屈だった。


そこに現れた、遊び相手になってくれるアイツ。

死んでも死んでも死なないアイツ。

保存したのに、またしても現れたアイツ。

しかもそのアイツは・・・


遠い昔の、懐かしいアイツらを凌駕する程に・・・




強くなっていた。






ピクル「・・・・・・・・」ゴハァ〜・・・



ピッ ピッ ピッピピピピピピピーーーーーー・・・


リツコ「!!;」

ミサト「なに!?;」

マヤ「フィールド反応増大っ!!計測不能です!!」

克巳「殺り合う気だッ・・・;」

紅葉「これは・・・・・・・・・・・・・・・マズイッ!リツコさん!中止です!;」

リツコ「!!・・・・・・・・・実験中止っ!ジャックさん!中止よっ!;」

渋川「無理じゃよ無理」ハハ・・・

ミサト「なぜそう言えるの・・・;;」



渋川「ヌシらが野性を舐めとるからじゃ・・・」
254 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/14(月) 07:24:42.01 ID:FxgiFV6N0
ある意味で最も厳しい安価募集タイムです。
今から5時間後には締め切ります。
安価テーマは
[ピクルとジャックが激闘を始めようとしている!二人を止めろ!]
こんな時期にこんなキッツイ安価は、自分でもどうかと思うが
何とか頼む。
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 08:47:24.33 ID:K3JwREDAO
二人が急に勇次郎の気配を感じて
それで冷静になるとか?

勇次郎はこんなとこで
登場予定じゃないかな?
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 09:57:34.85 ID:+92Z2b6DO
二人の激突に反応したエヴァが勝手に動き出して二人の間に割って入る。こう手で壁を作る様にして。

ピ 手 ジ
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/14(月) 10:54:24.46 ID:v5ttZvZ/0
そりゃ、次の獲物(使徒)襲来でしょ。
258 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/14(月) 12:06:29.20 ID:whbUUe8/0
締め切るぃです
沢山の安価ありがとうッ
みんなより主の方がwwkukしてます
では書きます
邪ッ
259 :赤いイヤーカフ :2011/03/14(月) 12:38:41.29 ID:ueH5wqc30
紅葉([あれ]の正体はA・T・フィールドだったかッ;;)

ミサト「野性!?渋川さん!今はそんな事言ってる場合じゃ・・・;;」

渋川「そう考えてるうちは絶対にヤツらを理解する事など出来んよ;」

ミサト「・・・・・ッッ;;」

リツコ「対バイオ閉鎖隔壁作動!二人を切り離すのよっ!!;」
マヤ「了解!隔壁作動します!」

ガチッ バコン

隔壁のロックが外れ

ゴウッ!

分厚い閉鎖壁が二人の間に落ち

ガゴッ!!

ジャックの右腕に受け止められた。


リツコ「なにをしてるの!?早く下がりなさい!;;」

リツコはジャックに命令を下すが、ジャックは聞く耳を持たない。

否、聞こえないのだ。

強さを得るために一種の拷問とさえ言えるハードワークを実行し
命より力を優先し続けた怪物。

その彼が、異常鍛練、過剰ドーピング、骨延長を経てたどり着いたもの。

それは新境地[使徒の摂取による理想像到達]だった。

そして幸運な事に



彼は晴れて人外という理想像に進化した。


その人外に、人の心が通ずるはずもなく・・・



バギィ!・・・ ズンッ!!


ジャックは隔壁を両手で掴んで引きちぎり、自分の後方に置いた。


お互い、絶好の標的まで残り4メートル

ザッ!!


二匹が同時に動いた、そして・・・




┣¨┣¨┣¨┣¨オンッ!!




巨大な拳に阻まれた。
260 :赤いイヤーカフ :2011/03/14(月) 14:22:22.44 ID:O2/uDcNX0
紅葉「ッッ!?;」
克巳「はァ!?」ガタッ
渋川「!!」

リツコ「・・・・・・これは・・・・・・・・・;;」

ミサト「・・・零号機・・・・・・?;」


怪物二匹を止めたのは隔壁では無く蒼い拳であった。

渋川「なんじゃあこりゃ?;」

紅葉「・・・エヴァンゲリオンです・・・・・・;」

克巳「エヴァンゲリオン・・・・・・コイツが・・・;;」

マヤ「・・・識別信号、ありません・・・・・・;」

ミサト「暴走なの・・・・・・?;」

リツコ「有り得ないわ・・・レイが乗っていないなら起動すら出来ない・・・;」

紅葉「それに、幾ら此処と格納ケージが隣接しているとは言え・・・・・・;」

ピピピピピピピピピピピピピ ピーーーーーーーー・・・


チェンジカウントが急遽、自動的に切り替わった。
コンソールメイン画面に文字が写しだされる。

    +   +
     警 告
     WARNING
    +   +

マヤ「・・・パターン自動識別に・・・入りました;;」

リツコ「そんな・・・・・・;;」

ミサト「・・・なんてこと;;」

克巳「警告?・・・;」

紅葉「!!;」

渋川「紅葉・・・オヌシ、これはどういう事じゃ・・・;」

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・これは・・・・・・まさか!」

紅葉が気づくと同時に、文字の色と形が変わった。


    +    +
      使徒 
      ANGEL 
    +    +


マヤ「そんな・・・・・・パターン青っ!使徒です!!;」

ミサト「使徒!?こんな時に!?;;」

リツコ「・・・ッッ!!;」サッ


リツコが警報発令ボタンに手を伸ばした。

そして、ボタンに触れる寸前で止まった。

否、動けなくなった。

防弾ガラスの向こう側にいる二匹の獣も硬直した。

ミサトも、マヤも、克巳も、紅葉も、渋川でさえも止まった。

コンソールの警告音だけがテストルーム05に響いていた。

そして彼等は同時に、急速に感じた。

己の背後にいる[死期]の存在に。
261 :赤いイヤーカフ :2011/03/14(月) 15:27:43.61 ID:OCO2mlJE0
壁を突き破ったまま止まっている零号機の拳。
それを挟んで立ちすくむ二人の巨人。
コンソールメイン画面で点滅する文字を見つめる短髪の女性。
ボタンに手を伸ばしたまま、それを押そうとしない白衣の女性。
ひびが入った防弾ガラスに、眼を向けたままの白衣の男。
その白衣の男を見ている老人。
零号機の拳を見つめ続ける隻腕の男。
そして、コンソールルームの中央で脂汗を流している長髪の女性。

コンソールからの警告音は、今の彼等には聞こえない。



ミサトは何が起きたか分からなかった。
使徒が出た事は解る。そしてそれが深刻な事態ということも。
早急に体制を整え、迎撃に向かわなければならない。
だが、何故かそれが出来ないのだ。

歩こうとしても、まるで足が床に縫い付けられたかのように動かない。
叫ぼうにも、喉笛を鷲掴みにされている感覚がそれを許さない。
手も動かない。指すらも微動だにしない。

震えることも出来ない。


蛇に睨まれた蛙どころではない。


呼吸すら出来ない。

息は吸えても吐けないのだ。


ミサトは、唯一動かせる眼球だけをぎこち無く動かして、周りを見た。

全員固まっている。

脂汗を流しているのはミサトだけでは無かった。

これはただ事では無い。

ミサトは必死だった。

このままでは全員[駆除]される。

なにが駆除しに来るのかは分からない。
確かめる術がない。
だがこれだけは解る。
駆除しに来る者にとって、それは至極簡単な事。
だから[駆除]なのだ。
農家が害虫を駆除する様に、圧倒的戦力差で有無を言わさない。


動かなければ・・・


動かなければ全員死ぬ・・・


今は[ピーーー]ない。

まだ復讐は終わっていない。

そして何より・・・


ミサトの脳裏に、同居人達の姿が映った。



ミサト「くっ!!;;;;」バッ

ミサトは振り返り、銃を構えて・・・


想像を遥かに凌ぐ[天敵]を感知し・・・



意識を失った。
262 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/14(月) 15:31:57.98 ID:eltcofqv0
ふざけんな!ふせ字!
という訳でもう一回
スマンッ
263 :赤いイヤーカフ :2011/03/14(月) 15:36:10.33 ID:ZK75NJtd0
壁を突き破ったまま止まっている零号機の拳。
それを挟んで立ちすくむ二人の巨人。
コンソールメイン画面で点滅する文字を見つめる短髪の女性。
ボタンに手を伸ばしたまま、それを押そうとしない白衣の女性。
ひびが入った防弾ガラスに、眼を向けたままの白衣の男。
その白衣の男を見ている老人。
零号機の拳を見つめ続ける隻腕の男。
そして、コンソールルームの中央で脂汗を流している長髪の女性。

コンソールからの警告音は、今の彼等には聞こえない。



ミサトは何が起きたか分からなかった。
使徒が出た事は解る。そしてそれが深刻な事態ということも。
早急に体制を整え、迎撃に向かわなければならない。
だが、何故かそれが出来ないのだ。

歩こうとしても、まるで足が床に縫い付けられたかのように動かない。
叫ぼうにも、喉笛を鷲掴みにされている感覚がそれを許さない。
手も動かない。指すらも微動だにしない。

震えることも出来ない。


蛇に睨まれた蛙どころではない。


呼吸すら出来ない。

息は吸えても吐けないのだ。


ミサトは、唯一動かせる眼球だけをぎこち無く動かして、周りを見た。

全員固まっている。

脂汗を流しているのはミサトだけでは無かった。

これはただ事では無い。

ミサトは必死だった。

このままでは全員[駆除]される。

なにが駆除しに来るのかは分からない。
確かめる術がない。
だがこれだけは解る。
駆除しに来る者にとって、それは至極簡単な事。
だから[駆除]なのだ。
農家が害虫を駆除する様に、圧倒的戦力差で有無を言わさない。


動かなければ・・・


動かなければ全員死ぬ・・・


今、死ぬ訳にはいかない。

まだ復讐は終わっていない。

そして何より・・・


ミサトの脳裏に、同居人達の姿が映った。



ミサト「くっ!!;;;;」バッ

ミサトは振り返り、銃を構えて・・・


想像を遥かに凌ぐ[天敵]を感知し・・・



意識を失った。
264 :赤いイヤーカフ :2011/03/14(月) 17:19:49.19 ID:Gve7+5ak0
第三新東京市:午後9時15分=ミサト宅


バキ・綾波
  「「!!・・・」」ピクッ

アスカ「ん?・・・」

シンジ「・・・どうしたの?」

バキ「・・・・・・・・・・・・イヤ・・・なんでもない・・・;」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

シンジ「・・・?」

アスカ「・・・ふーん・・・・・・ま、いいわ、それよ・・・わっ!」
ペンペン「クワックワッ」ペタペタ
アスカ「なっ、なによコイツぅ・・・;」
シンジ「えっ?・・・あぁ、ペンペンだよ」
アスカ「ペンペン?;」
シンジ「温泉ペンギンなんだってさ、結構かわいいやつなんだ」ニコッ
アスカ「ま、まぁ・・・カワイイって言えばカワイイけど・・・//」
シンジ「たまにビール臭いけど・・・;」ハハ・・・
アスカ「温泉にビール・・・・・・・・・なんなのよコイツ・・・;//」
ペンペン「クワワ〜」
シンジ「あっ、お風呂かな?」

綾波「・・・・・・バキ君・・・・・・・・・・・;」
バキ「・・・ン?・・・・・・どうかした?・・・;」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ジー・・・
バキ「・・・・・・なんでコッチ見てんの?・・・;」
綾波「・・・・・・さっきの貴方・・・変だったわ・・・・・・・・・・・;」
バキ「・・・・・・・・・・綾波もだろ・・・;」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ(・・・・・・・・・・・・・・・ンなワケねェよな・・・・・・・;)





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:朝9時3分=医療棟=330号室


ミサトは目覚めた。

周りは白い壁、白い天井、白い床に白い自動ドア。
白いもの尽くしだ。
しかもベッドも白い。

部屋は、病室にしては広いものだった。

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサトの心はとても安らかだった。

窓を見る。

外には人工の白い光が溢れていた。

プシュ

不意にドアが開く。



リツコ「どう?調子の方は」


旧友が見舞えに来た。
265 :赤いイヤーカフ :2011/03/14(月) 21:39:46.82 ID:zHdWYFX/0
ミサト「リツコ・・・」

リツコはミサトの寝ているベッドの側まで来ると
ベッド下の簡易椅子を引いて、ベッドの隣に座った。

リツコ「その様子だと、大丈夫みたいね」

ミサト「ええ・・・・・・・・・・・・・・・・はっ!・・・;」

リツコ「大丈夫よ、実験は中止・・・再開は無期延期よ、心配ないわ」フーッ・・・

リツコは浅く溜息をついた。

ミサト「・・・そう、なら良いわ・・・・・・・・・・・・・何時まで寝てたの?私・・・」

リツコ「12時間よ・・・」

ミサト「・・・半日も寝てたのね・・・・・・・・・・・・」

ミサトはしばらく間を置いてから、質問した。

ミサト「・・・で、あの実験・・・どうなったの?・・・;」

リツコ「貴女が気絶した後、パターン反応は消えたわ・・・・・・・・・・・・・・」

ミサト「・・・そう・・・・・・・・・・・・」

ミサトは逡巡し、リツコに聞いた。

ミサト「あれ・・・一体なんなの・・・・・・・・;」

リツコ「・・・何の話し?・・・・・・」

恐らくリツコは、何の話しか分かっている。
だが、その情報を共有出来ている確証がないから、あえて惚けているのだ。

ミサト「零号機の話しよ・・・・・・・・・そして[あの感じ]の事も・・・・・・」

リツコ「・・・・・・・・・貴女も感じたのね・・・・・・・・・・・・;」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「「あれ」については何も解らなかったわ・・・データも、映像も何も無かったのよ・・・・・・・・・でも・・・パターン反応の発生源は判明したわ」

ミサト「何だったの・・・?」

リツコ「零号機よ」

ミサト「零号機!?・・・」

リツコ「・・・そうよ・・・・・・」

ミサト「・・・・・・・・・どういう事よ・・・;;」

リツコ「厳密に言えば零号機の[コア]からよ・・・それも10秒程度発現した後、すぐに消えたわ・・・」

ミサト「・・・処分する気?・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

リツコ「実験段階ならそれも考えたわ・・・だけど実戦での使用が有効だと分かった以上そうもいかないわ・・・」

ミサト「不安要素は私達任せか・・・・・・;;」

ガタッ・・・

リツコは立ち上がり、椅子を畳んでベッドの下にしまった。

リツコ「とりあえず、私の用は済んだわ・・・貴女は何かある?」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あるわ、一つだけ・・・・・・」

リツコ「なに?」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・[あれ]は[男]だったわ・・・・・・・・・;」


リツコは数秒沈黙した後「そう」とだけ言って退室した。
ミサトは、彼女が出ていったドアを暫く眺めていた。
266 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/15(火) 01:58:50.64 ID:Ts1v9yaz0
勇次郎「書きすぎた・・・・・・・・・寝るぜ・・・・・・」ネミ

ブアッ バカッ

柳(おやすみッッ)ドチャ ジワァ〜
267 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/15(火) 07:59:02.19 ID:rUwzV8vK0
起きたッ
書くッッッ
268 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/15(火) 07:59:27.89 ID:Ts1v9yaz0
第三新東京市:朝7時00分=ミサト宅

アスカにとっては初めて、綾波にとっては二度目の、ミサト宅での朝。
中学生である二人は、登校時間の都合上早く起きなければならない。
もっとも、早く起きるのはこの二人では無いのだが。

ガラッ

シンジ「あっ、おはよう」
バキ「オゥ・・・・・・」ポリポリ・・・
シンジ「なんか・・・ゴメン・・・」ハハ・・・
バキ「気にしてねェよ・・・大体予想ついたしな・・・」ヘラヘラ

シンジはミサトをほぼ毎日起こしに行ってるが
たまにバキに代わってもらっている。そんな日は決まって下着姿だ。
シンジではなく、ミサトが。

女性のあられもない姿に弱いのは全男子の常であるが
シンジのそれは特に顕著である。見れない、慣れない、動けないのだ。
そうならない様に警戒して、綾波が来た初日は、バキに起こしてもらった。
そして昨日の夜、またバキに手伝って欲しいと言ったのだ。
結果、バキはそれを了承し、今日という日に早起きをした。

そしてバキは何となく気付いた。

バキ(今日から毎日だな・・・)


バキ「よし・・・・・・じゃあ、綾波頼むわ・・・」

シンジ「う、うん//」

バキ(早ェよ・・・;)スタスタ


シンジは綾波の寝ている部屋へ、バキはその真向かいのアスカの部屋へ
それぞれ向かった。


トントン

ドアをノックした。

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」フーッ・・・

少年は意を決した。

シンジ「綾波?入るよ?;」

やけに大きい声で呼んでみるが、返事が無い。入るしか無いようだ。


ガラッ


シンジ「!!///;;」


少年は焦った。

綾波の寝相は極めて良かったが、様子が変だった。
額に汗を滲ませ、呼吸を荒くさせている。

シンジ「綾波!?大丈夫!?;」

シンジは綾波を揺らしたりせずに、彼女の肩に手を置いて呼び掛けた。

綾波「・・・ん・・・・・・・・・・・・・・・!っ・・・・・・・碇・・・君・・・・・・・;;;」

彼女は目覚めて、体を起こし、潤んだ瞳でシンジを見つめた。

シンジ「・・・大丈夫?・・・・・・うなされてたみたいだけど・・・;」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・;;」
シンジ「それなら・・・良いけど・・・・・・・・・;」

シンジは心の中で胸を撫で下ろした。
だが、これからの事を忘れてはならない。
シンジは朝食と四人分の弁当を作らなければならない。

シンジ「じゃあ、僕は行くよ・・・・・・・・・ご飯作らないといけないし・・・」
269 :赤いイヤーカフ :2011/03/15(火) 10:03:48.23 ID:h1iR39cv0
シンジがベッドから離れようとした瞬間。

綾波「・・・・・・待って・・・・・・・・・・・・;」

綾波に呼び止められた。

シンジ「?・・・どうし・・・・・・」

シンジは「どうしたの?」と言おうとしたのだが・・・

シンジ「た・・・・・・の・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

絶句した。


綾波は男物のワイシャツをパジャマ代わりに寝るという
不用心な習慣を持っている。
ワイシャツの下には下着を着用しているのだろうが
そんな格好で抱き着かれてしまっては誰だって固まるしかない。

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フルフル・・・

彼女の震えがシンジに伝わる。

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・///」

シンジは動けなかった。



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


ガチャ

バキ「惣流さん、朝になっ・・・・・・」
アスカ「すー・・・ すー・・・ すー・・・」

バキ(・・・・・・随分大胆だな;)


アスカの寝相はやや悪い。
暑かったのだろうか、掛け布団をベッドの隅に追いやってしまっている。
しかも・・・


バキ(Tシャツにパンツ・・・・・・ミサトさんの事言えねェじゃん・・・)フッ

バキはアスカのベッドに近づくと・・・

バキ「朝だよ惣流さん」ヘラヘラ

両手を腰に当てた姿勢で、アスカに呼び掛けた。

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムクッ

彼女はけだるそうに体を起こし、寝ぼけた顔でバキに聞いた。

アスカ「・・・・・・あさ?・・・・・・・・・」
バキ「そう、朝だよ」フフッ
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカは頭をかきかき、数回掻くと、視線を下げた。
視界には、己の生足。
目の前には異性の同居人。
掛け布団はベッドの端。

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


アスカ「っ!!///」


気付いた。





アスカ「こっ!このヘンタイっ!!///」ブン
バキ「おォっと!」サッ
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/15(火) 10:30:32.12 ID:q4ak58QAO
伏せられたくないならメ欄にsagaいれたまへ

死ねない
271 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/15(火) 12:02:52.44 ID:LwwTdpiU0
アスカ「エッチ!!バカ!![ピーーー]っ!!」ブン バッ シュバッ
バキ(・・・いい動きだ・・・・・・やるなァ・・・惣流さん・・・・・・)ヒュッ サッ
アスカ「こんのぉっ!!」ビュン
バキ(スタミナもなかなか・・・・・・)ダッ
アスカ「あっ!!逃げるなっ!!」

バキはアスカの猛攻をわざと大袈裟に避けた後、部屋を出た。
そしてリビングに出ると、テーブルを挟んでアスカと対峙した。


バキ「待て惣流さん、オレはただ起こしに来ただけで・・・」
アスカ「うっさい!!問答無用よっ!!大人しく殴られなさいっ!!」
バキ「それよりもさァ・・・早くズボンかなんか履いたらどうだい?」
アスカ「どこ見てんのよ!///」
バキ「見るなっつう方が無理だ」
アスカ「開き直んなぁ!!///」

バキとアスカが漫才を展開していると・・・

ガチャ

綾波の部屋のドアが開き
中から、綾波に右腕を抱かれているシンジが出てきた。
顔はもちろん真っ赤である。


シンジ「バキ君・・・どうしよ・・・・・・;」

シンジは「どうしよう」と言おうとしたが、またしても絶句した。

彼を絶句させたのは、アスカの赤と白のしましまパンツだ。

シンジは茹でダコになった。

シンジ「///////////////」




異常に顔を赤らめているシンジ。

そのシンジにしがみつく、眼を潤ませ、頬を桜色に染めている綾波。

人並みに知識を持つ聡明なアスカは、盛大に勘違いした。





アスカ「ア、アンタら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・不潔よぉ!!///」
シンジ「えっ、ちっ・・・違っ・・・//////」
バキ(洞木さんかよ)クスッ

272 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/15(火) 12:04:57.79 ID:LwwTdpiU0
メ欄かッ!!
ナルホドッ!!
273 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/15(火) 12:06:20.34 ID:P5QvYOov0
アスカ「エッチ!!バカ!![ピーーー]っ!!」ブン バッ シュバッ
バキ(・・・いい動きだ・・・・・・やるなァ・・・惣流さん・・・・・・)ヒュッ サッ
アスカ「こんのぉっ!!」ビュン
バキ(スタミナもなかなか・・・・・・)ダッ
アスカ「あっ!!逃げるなっ!!」

バキはアスカの猛攻をわざと大袈裟に避けた後、部屋を出た。
そしてリビングに出ると、テーブルを挟んでアスカと対峙した。


バキ「待て惣流さん、オレはただ起こしに来ただけで・・・」
アスカ「うっさい!!問答無用よっ!!大人しく殴られなさいっ!!」
バキ「それよりもさァ・・・早くズボンかなんか履いたらどうだい?」
アスカ「どこ見てんのよ!///」
バキ「見るなっつう方が無理だ」
アスカ「開き直んなぁ!!///」

バキとアスカが漫才を展開していると・・・

ガチャ

綾波の部屋のドアが開き
中から、綾波に右腕を抱かれているシンジが出てきた。
顔はもちろん真っ赤である。


シンジ「バキ君・・・どうしよ・・・・・・;」

シンジは「どうしよう」と言おうとしたが、またしても絶句した。

彼を絶句させたのは、アスカの赤と白のしましまパンツだ。

シンジは茹でダコになった。

シンジ「///////////////」




異常に顔を赤らめているシンジ。

そのシンジにしがみつく、眼を潤ませ、頬を桜色に染めている綾波。

人並みに知識を持つ聡明なアスカは、盛大に勘違いした。





アスカ「ア、アンタら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・不潔よぉ!!///」
シンジ「えっ、ちっ・・・違っ・・・//////」

バキ(洞木さんかよ)クスッ

274 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/15(火) 12:09:14.25 ID:rUwzV8vK0
Sagaで合ってるのかッ!?
Sageじゃないのかッ!?
わからんから
テスッ!![ピーーー]ッ![ピーーー]ッ!
275 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/15(火) 12:11:12.56 ID:h1iR39cv0
駄目だッ!!
伏せられるッッ!!
いったい何をどうすれば良いんだッッ!!
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/03/15(火) 12:13:18.43 ID:U9Fv+AmAO
メール欄にsagaじゃないっけ?
死なない
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 12:16:17.30 ID:AUxCxcpDO
sag「e」じゃなくてsag「a」ねw。面白いなぁ、イヤーカフさん。クスクス
278 :赤いイヤーカフ [saga]:2011/03/15(火) 12:16:20.94 ID:DcBjQUSe0
テスッ!死ねッ殺すッ
279 :赤いイヤーカフ [saga]:2011/03/15(火) 12:21:36.19 ID:P5QvYOov0
出来たッッッッッッ!!!謝謝ッッ!!
ナルホドッ!!
sageをチェックせずにメ欄にsagaを入れれば良いのかッッ!!
死ねッ!殺すッ!アリガトウ中国4000年ッッ!!
280 :赤いイヤーカフ [saga]:2011/03/15(火) 12:23:55.94 ID:wSr5uFCs0
アスカ「エッチ!!バカ!!死ねっ!!」ブン バッ シュバッ
バキ(・・・いい動きだ・・・・・・やるなァ・・・惣流さん・・・・・・)ヒュッ サッ
アスカ「こんのぉっ!!」ビュン
バキ(スタミナもなかなか・・・・・・)ダッ
アスカ「あっ!!逃げるなっ!!」

バキはアスカの猛攻をわざと大袈裟に避けた後、部屋を出た。
そしてリビングに出ると、テーブルを挟んでアスカと対峙した。


バキ「待て惣流さん、オレはただ起こしに来ただけで・・・」
アスカ「うっさい!!問答無用よっ!!大人しく殴られなさいっ!!」
バキ「それよりもさァ・・・早くズボンかなんか履いたらどうだい?」
アスカ「どこ見てんのよ!///」
バキ「見るなっつう方が無理だ」
アスカ「開き直んなぁ!!///」

バキとアスカが漫才を展開していると・・・

ガチャ

綾波の部屋のドアが開き
中から、綾波に右腕を抱かれているシンジが出てきた。
顔はもちろん真っ赤である。


シンジ「バキ君・・・どうしよ・・・・・・;」

シンジは「どうしよう」と言おうとしたが、またしても絶句した。

彼を絶句させたのは、アスカの赤と白のしましまパンツだ。

シンジは茹でダコになった。

シンジ「///////////////」




異常に顔を赤らめているシンジ。

そのシンジにしがみつく、眼を潤ませ、頬を桜色に染めている綾波。

人並みに知識を持つ聡明なアスカは、盛大に勘違いした。





アスカ「ア、アンタら・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・不潔よぉ!!///」
シンジ「えっ、ちっ・・・違っ・・・//////」
バキ(洞木さんかよ)クスッ

281 :赤いイヤーカフ :2011/03/15(火) 12:28:36.20 ID:rUwzV8vK0
雄雄雄雄雄雄雄雄雄ッッッ!!三度目の正直ッ!
遂に訂正性交ッッ!!レスが急激に増えたッッ!!
期待した人がいるならば謝るッッ!!
ごめんなさい
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 12:52:49.44 ID:AUxCxcpDO
私は一向に構わんッッッ!
283 :赤いイヤーカフ [saga]:2011/03/15(火) 14:42:26.87 ID:PKbRcxHk0
第三新東京市:朝9時00分=換気ダクト用通路=袋小路


薄暗い空間の中、黒服達が三人、無精髭の男の前に立っている。


黒服1「私達に何の用でしょうか」

加持「これさ・・・」カチッ

シュドドドッ!

加持がポケットの中のスイッチを押した瞬間、黒服達は倒れた。

ブオオオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・


換気ファンの音が辺りに響く。

加持は、黒服達を撃ち抜いた改造ボウガントラップを回収すると
その場から立ち去った。


加持は換気棟から出ると、休憩所近くの男子トイレに入った。


個室に入る。

用を足す訳ではない。

加持は[指令]を終えると、いつも個室に篭って煙草を一本だけ更かす。

これは習慣だった。

仕事がら習慣を作る事は避けるべきなのだが
これだけはどうにもならない。

この習慣をやらなければ、仕事が手に付かないのだ。

それに、この時間は彼の状況整理にも使われる。

無駄な時間ではない。


プシュ コツ コツ コツ コツ コツ コツ コツッ


誰かがトイレに入り、加持の個室の前に立った。




オリバ「因果なコトだな・・・」

加持「ああ、アンタか・・・」

オリバ「・・・・・・・・・・・・ハニーに会う前に・・・汚れてしまったな」

加持は一服すると、やや上向きに煙を吹いた。

加持「・・・・・・もう慣れっ子さ」フフッ

オリバ「よりにもよって情報漏洩防止の後始末がくるとはな・・・」ニヤ

加持「目論みが失敗した以上、既にアイツらは用済みだったのさ・・・」

オリバ「喋る前に口を塞ぐ・・・にしても、やり過ぎだと思うがね」クスッ

加持「・・・・・・・・・・・・いつかは・・・オレもその標的になる」

オリバ「そうだな」

加持「はは・・・あっさり言うな・・・・・・・・・・・・けど、アンタもなんだぜ・・・」

オリバ「心配は無用だ・・・」フフッ

「愛を知らぬ者に、私は殺せない」ニヤ
284 :赤いイヤーカフ :2011/03/15(火) 16:10:32.79 ID:uSGUumZ10
第三新東京市:第一中学校=昼休み


アスカ「あっ・・・・・・・・・・・・ン゙ん・・・ま、ぼちぼちって所ね」モグモグ
バキ「次からはシンジに頼めよ・・・・・・」ハァ・・・
アスカ「はぁ!?アンタ・・・」

アスカは周りを見渡し、生徒が居る事を確認すると
バキの首に後ろから手を回し、顔を近づけて、小声になった

アスカ「(アンタねぇ・・・アタシのパンツ見たくせに弁当一個作っただけでチャラにしようってわけ?)」
バキ「(シンジも見ただろ・・・)」
アスカ「(アイツは一瞬だったし、お取り込み中だったからぶん殴っただけだけど、アンタは思いっきり見たわ、見物料よ)」
バキ「(なんだいそれ・・・勘弁してくれよ・・・;)」

バキが困っていると、クラス男子から助け舟が出た。

男子1「おーいバキ、ちょっと」バキ「ン?・・・オゥ・・・」

バキ「(弁当は分かったからさ・・・・・・・・・良いかな?もう・・・)」
アスカ「(良いわよ、もう用はないわ)」パッ

アスカはバキを解放した。
バキはさっきの男子生徒のところへ向かった。

バキ「なんかあった?」

バキがそう言った瞬間、バキは友人達に囲まれた。


男子2「あの惣流って奴、お前の彼女?」
バキ「はァ?」
男子2「静かにしろってっ」

男子2はチラッとアスカを見る。
アスカはヒカリと一緒に弁当を食べている。
転入初日、最初の友達。
アスカは会話と弁当に夢中だ。

男子3「あの娘彼女だろ?」チラッ
バキ「違ェよ」
男子4「会ったばっかの奴がお前といちゃつくかよ」ヘラヘラ
バキ「ただの同居人だよ・・・」フッ
男子1・2・3・4
  「「「「ええー!!?;」」」」

アスカ「なによアイツら、うるさいわね〜・・・」モグモグ
ヒカリ「噂されてるんじゃない?アスカさん転校生だし」モグ・・・
アスカ「ふーん・・・・・・・・・・・・・」モグモグ
ヒカリ「アスカさん、結構食べるのね;」
アスカ「食べても太らないけどね〜♪」モグ
ヒカリ(・・・うらやましい・・・・・・)

男子1「マジか!?;」
バキ「オレが嘘をつくとでも?なんならシンジに聞いてみても良いぜ」
男子2「おいシンジ!」

ダダダダダダ・・・

シンジ「うわっ!なっ、なんだよ!」

男子達はシンジの席へ。



バキ「ナム・・・」


バキは弁当持参で屋上へ行った。

285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 16:11:23.31 ID:AUxCxcpDO
バキ世界のファイター達には銃が通用しないもんね。バキでは銃(笑)みたいな扱いだもんね
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/15(火) 16:32:28.79 ID:q4ak58QAO
>>285
だけど麻酔弾だけは効く不思議
287 :赤いイヤーカフ :2011/03/15(火) 21:48:44.33 ID:lP2ZBwNX0
綾波レイは一人、屋上の手摺りに寄り掛かって山の緑を見ていた。

ガチャ・・・バタン


バキ「あっ・・・・・・・」

バキは屋上で昼食を楽しむつもりだったが、どうやら先客が居たようだ。

バキ「お邪魔しちゃったかな・・・」ハハ・・・

綾波「・・・・・・構わないわ・・・・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・じゃ・・・お言葉に甘えて・・・・・」ニヤニヤ

バキは綾波の左隣のベンチに座った。
弁当箱を開け、シャケのムニエルを頬張る。
自分で作ったとは言え、なかなか旨い。

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」モニュモニュ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

先に話し始めのはバキであった。

バキ「・・・綾波さ・・・・・・・・・悪夢を見る事があるって言ったよな・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・どうして今聞くの・・・・・・?」

バキ「質問をしているのはオレだよ・・・・・・あるって言ったよな?・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ええ・・・・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・どんな夢なんだ・・・?」

綾波「・・・・・・覚えてないわ・・・・・・・・・・」

バキ「じゃあ・・・いつから見始めた?・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・零号機起動実験よ・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・そうか・・・・・・・・・・・・」


バキは一呼吸置くと、静かに言った。


バキ「綾波・・・その夢に[紅い眼]って見たか・・・?」


綾波は暫く視線を伏せると、思い出した様に視線を上げ、バキを見た。


綾波「・・・あるわ・・・・・・;」



綾波は、バキの質問に対して言い知れぬ不安感を覚えた。
288 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/16(水) 12:48:28.32 ID:PebJizYy0
今起きたわ
再開しますぅ
289 :赤いイヤーカフ :2011/03/16(水) 13:32:05.35 ID:UhhwPxiN0
第三新東京市:ネルフ本部=指令執務室


冬月「赤城博士の実施した実験の失敗、不問に伏したそうだな」

ゲンドウ「ああ・・・」

冬月「良いのか碇・・・・・・彼等が使徒ではないとは言いきれないんだぞ」

ゲンドウ「彼等の人知を越えた戦力は今の我々にとっては好都合だ」

冬月「目的も解らない得体の知れない者達への傾倒は危険ではないのかね?彼等の中には我々に敵意を向けた者もいる・・・・・・なにより零号機の不安要素も今だ未解決のままだ・・・・・・課題は山積みだよ・・・」

ゲンドウ「A・T・フィールドの応用方は使徒殲滅の鍵となり得る物だ・・・・・・使える駒は最大限利用しなければならない」

冬月「得体の知れない駒でもか・・・」

ゲンドウ「我々に引き返す道は既に無い・・・得体が知れないなら使い捨てるまでだ・・・」

冬月「・・・・・・捨てる事が出来れば、だがな・・・」

プシュ

加持「いやー・・・波乱に満ちた船旅でしたよ」カツッ カツッ カツッ

冬月(来たか・・・)

加持「途中で使徒に出くわすとは思いもしませんでした」

そう言って、加持は歪んだアタッシュケースを机に置いた。

冬月「!・・・これは・・・;」

ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「破壊は免れましたが、残念ながら損傷は受けました・・・」

パシュウウゥ

加持はケースを開けた。

冬月「・・・生きているのかね」

加持「背面部をえぐられはしましたが、生きています」

冬月「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ゲンドウ「無傷で手に入るとは思っていない・・・・・・生きているのならそれで十分だ」

加持はケースからアダムを取り出し、机に置いた。


加持「約束通り、しばらくは自由にさせてもらいますよ」ニッ

ゲンドウ「構わん・・・御苦労だった」

加持「では、失礼します」

そう言い残し、加持は指令執務室を後にした。

ゲンドウは机に置かれたアダムを掴むと、せれを眺めた。

えぐられた背面部は、形こそ歪んではいたが、傷口は綺麗に塞がっていた。

ベークライトを通して体温も感じる。


最初の人類[第一使徒アダム]は、彼等の計画の要として利用される。

正確に言えば、彼等と、彼等を完璧に利用出来ていると現時点では思い込んでいる者達にだが・・・
290 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/16(水) 13:57:37.24 ID:zkKeo4mSO


俺が冗談半分で
「バキが綾波に[気になるかい?]って聞いてる場面書いてwwww」
って友達に言ったらホントに書いてくれたぜッッ!
絵を描ける奴って羨ましいよな
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/16(水) 15:42:42.67 ID:ouJuRasDO
>>290
綾波タンカワユス
292 :赤いイヤーカフ :2011/03/16(水) 16:52:03.49 ID:kK1N63n30
第三新東京市:午後6時13分コンフォートマンション=ミサト宅


プシュ

ミサト「たっだいま〜っ」カツン カツン

シンジ「あっお帰りなさい」
バキ・アスカ
   「「おかえり〜」」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
ペンペン「クワッ!」

ミサトが松葉杖を右腕でつきながらリビングに入ってきた。
松葉杖を壁に立て掛け、ひょこひょことテーブル近くのイスに近づき・・・

ミサト「よぉい・・・しょっと!」
と言って座った。

ミサト「ふー、片足で階段はキツかったわ〜・・・アスカぁビール取ってぇ」
アスカ「イヤよ、そんなの自分で取りなさいよ」ムッ
ミサト「むー、ケチぃ」ウダー
バキ(・・・しょうがないなァ・・・)ニヤニヤ バクン ポイッ
ミサト「おっと・・・サンキューバキぃ、気が利くわね〜♪」カチッ プシュ
アスカ「あっ!アンタねぇ、ケガ人だからって甘やかすしちゃダメよ!特にミサトは!」
ミサト「あらぁ、随分なお言葉」グビグビ
バキ「いやァ・・・怪我した時ぐらいは別に良いんじゃね?」ヘラヘラ
アスカ「よかないわよ!ビールの臭いは嫌いなの!飲んでもいないのに酔っちゃうわ!」
バキ「惣流さんが?ビールに弱い?・・・へェ〜、意外だなァ〜」ニヤニヤ
アスカ「見た目は関係無いでしょ!それに中学生でビールに強い奴なんてそうはいないわ」
バキ「まぁな・・・」ヘラヘラ
シンジ「ミサトさん、昨日帰ってきませんでしたけど、どうしたんですか?」
ミサト「リツコの実験に付き合ってたのよ・・・フィールド反応がどうとかって言うヤツにね」
シンジ「あんまり無理しないでくださいよ・・・怪我人なんですから」
ミサト「むふふ・・・ありがと♪」
シンジ「・・・//」
アスカ「なに年増に顔赤らめてんのよ」ムッ
ミサト「ひどい言い草ね〜、私はまだ29よ、まだまだいけるわ」ニヤニヤ
バキ「29!?とてもそうには・・・」
アスカ「見えないくらい老けてるってコトね」フッ
バキ「イヤそうじゃなくて;」
ミサト「なにそれ〜、いくら何でもひど過ぎじゃないの?」ヘラヘラ
バキ「・・・イヤ、だから;」
アスカ「女性に向かって老けてるだなんて、アンタ最低よ!」ニヤニヤ
バキ「ええ〜〜?;」



シンジ「6時・・・か・・・・・・・・・・・・もうそろそろご飯かな?」

綾波「・・・・・・碇君・・・・・・・・・・・・」

シンジ「ん?なに?綾波」

綾波「・・・手伝うわ・・・・・・・・・」

シンジ「えっ・・・?」

バキ(ん?・・・・・・)ギャーギャーワーワー

シンジ「・・・良いの?・・・・・・・・」

綾波「・・・いい・・・・・・・・・・・・・・・手伝いたいの・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・ありがとう・・・・・・・・//」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//」




バキ(おォ〜〜・・・・・・)ギャーギャーワーワー
ペンペン「クワッ!」
バキ「オワッ!おい、またかよ・・・」ドタバタ
293 :赤いイヤーカフ :2011/03/16(水) 23:52:28.25 ID:u/Yk5zye0
フィールド実験から18日後
第三新東京市:ネルフ本部=研究棟コンソールルーム

カタカタカタッ カタカタカタカタカタカタカタカタ カタタタン

ノートパソコンのキーを叩く音が辺りに響く。
それ以外にも電子音、駆動音が周りの様々な電子機器から聞こえる。
椅子に座って、ノートパソコンに向かう白衣の女性が溜息をついた。

リツコ(零号機の再生スピードが予定より早い・・・・・・作業効率に変動は無いはず・・・・・・・・・おかしいわね・・・)

加持「相変わらず仕事の虫かい?」
リツコ「!!」

突然後ろから肩に手を回された。

加持「その様子じゃいまだに彼氏できてないな?」ニッ
リツコ「ふふ・・・・・・お久しぶりね、加持君」
加持「こんな美人をほっとくなんて、ネルフの男共も甲斐性なしぞろいだな・・・」
リツコ「ほっとくけど甲斐性のある人達が新しく入ったじゃない」
加持「はは・・・そうだったな・・・でも、そいつらが口説かないなら、オレが口説いちゃおうかな」
リツコ「そんなこと言って、本気で口説く気なんかないくせに//・・・・・・・・・・・・でも駄目よ・・・」フフッ

[さっきからこわ〜〜いお姉さんとお兄さんが睨んでるから]


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・」ギロッ
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・」←ただ見てるだけ


加持「あっ!」

ミサト「どうしてあんたがここにいるのよ!ドイツ担当でしょ!」ムッカー
花山(・・・そういや会ってねェな・・・・・・)
加持「本部への増援さ、使徒が出たんなら増員は当然だろ?」
花山(・・・・・・嘘がうめェな、相変わらず・・・・・・・・・)
ミサト「あっそ!用が済んだらさっさと帰んなさいよ!」ムカムカ


烈「リツコさん・・・ムッ!失れ・・・・・・!!ッッ花山さんッ!?」

花山「・・・よォ・・・・・・・・・」
リツコ「あら?知り合いだったの?」
烈「ええ、そうですッ・・・しかし、まさか貴方も此処に来ていたとは・・・」
花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ
加持「知り合いなのか?リッちゃん」
リツコ「そうよ、彼は烈君・・・格闘教官としてミサトが引き抜いたのよ」
烈「烈海王だ、宜しく頼むッ」サッ
加持「あ、ああ、よろしく」ギュッ
  (凄い暑苦しいな・・・オリバさんの言った通りか;)
リツコ「で、なんの用なの?烈君」
烈「ああ、そうで・・・」


フィー! フィー! フィー! フィー!


烈「!!」
リツコ「!・・・」
ミサト「敵襲!?;」


加持「(花山さん・・・・・・話しは後だ・・・)」
花山「・・・オゥ・・・・・・・・・」
294 :赤いイヤーカフ :2011/03/17(木) 10:58:15.03 ID:Fc+rytmd0
第三新東京市:第一中学校


ピピピッ ピピピッ

二時間目が終わり、シンジ達が次の授業の準備をしながらだべっていると、シンジとバキの携帯にメールが届いた。

シンジ「あっ、ちょっと待ってゴソゴソ」
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」サッ
バキ「ン?・・・オレもだ」サッ
トウジ「なんや?」
ケンスケ「ミサトさんじゃないか?」
シンジ「どうなんだろう・・・・・・・・・・・あっ!」


    [非常召集]


バキ「おォっとォ・・・来たなあァ・・・;」
綾波「・・・・・・・・・・・非常召集・・・・・・」
トウジ「非常召集?なんやったっけそれ?」
シンジ「使徒だ・・・たぶん・・・・;」
ケンスケ「使徒!?;」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ガラッ!

教室のドアが開いた。


アスカ「シンジ!バカ!レイ!非常召集よ!」

バキ(相変わらずひっでェあだ名・・・;)フフッ

アスカの大声に、教室が静まり返った。


バキ「・・・フーッ・・・・・・・・・よし・・・・・・行くかァ・・・」コキ ペキ

シンジ「うん」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:ネルフ本部=零号機格納ケージ


色が塗られていない銀色の零号機がケージに格納されている。

出撃が可能になるまでには、今暫くの時間が掛かるのだが
使徒が出たとなればそうも言ってはいられない。

内部機構の修理は既に完了している。
残るは生体部品の再生だけだが・・・


ミリ・・・ミリ・・・・・・ミリリッ・・・・・・・・・ミリミリミリミリミリミリミリ

作業員1

作業部長「なんだ!どうした!!」
作業員2「・・・!!・・・生体部品にエネルギー反応を確認!;」
作業員3「生体部品の組織再生も認められます!」
作業部長「なんだと・・・・・・!!組織誘導剤の過剰注入か!?;」
作業員3「・・・い、いえ!注入記録はありません!注入したとしてもこれ程の再生速度は・・・;;」
作業部長「赤城博士に通信を繋げ!;」
作業員4「了解!!;」


295 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/17(木) 11:02:10.75 ID:Gpx0VjCX0
シンジがゴソゴソ言うとるwwww
書き直すわ
296 :赤いイヤーカフ :2011/03/17(木) 11:09:02.90 ID:r2EUM3xF0
第三新東京市:第一中学校


ピピピッ ピピピッ

二時間目が終わり、シンジ達が次の授業の準備をしながらだべっていると、シンジとバキの携帯にメールが届いた。

シンジ「あっ、ちょっと待って」ゴソゴソ
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」サッ
バキ「ン?・・・オレもだ」サッ
トウジ「なんや?」
ケンスケ「ミサトさんじゃないか?」
シンジ「どうなんだろう・・・・・・・・・・・あっ!」


    [非常召集]


バキ「おォっとォ・・・来たなあァ・・・;」
綾波「・・・・・・・・・・・非常召集・・・・・・」
トウジ「非常召集?なんやったっけそれ?」
シンジ「使徒だ・・・たぶん・・・・;」
ケンスケ「使徒!?;」
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ガラッ!

教室のドアが開いた。


アスカ「シンジ!バカ!レイ!非常召集よ!」

バキ(相変わらずひっでェあだ名・・・;)フフッ

アスカの大声に、教室が静まり返った。


バキ「・・・フーッ・・・・・・・・・よし・・・・・・行くかァ・・・」コキ ペキ

シンジ「うん」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:ネルフ本部=零号機格納ケージ


色が塗られていない銀色の零号機がケージに格納されている。

出撃が可能になるまでには、今暫くの時間が掛かるのだが
使徒が出たとなればそうも言ってはいられない。

内部機構の修理は既に完了している。
残るは生体部品の再生のみだが・・・


ミリ・・・ミリ・・・・・・ミリリッ・・・・・・・・・ミリミリミリミリミリミリミリ

作業員1

作業部長「なんだ!どうした!!」
作業員2「・・・!!・・・生体部品にエネルギー反応を確認!;」
作業員3「生体部品の組織再生も認められます!」
作業部長「なんだと・・・・・・!!組織誘導剤の過剰注入か!?;」
作業員3「・・・い、いえ!注入記録はありません!注入したとしてもこれ程の再生速度は・・・;;」
作業部長「赤城博士に通信を繋げ!;」
作業員4「了解!!;」


297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2011/03/17(木) 14:16:04.91 ID:v/2PJ2Avo
おもしろい、応援してる
298 :赤いイヤーカフ :2011/03/17(木) 14:42:31.05 ID:pvmCn54b0
第三新東京市:ネルフ本部=司令部発令所

職員が慌ただしく動き、各自持ち場につく中、二人の男は平静を保っていた。
彼等の会話は職員達には聞こえぬ位置にいた。


冬月「予測より遅い襲来だな」
ゲンドウ「死海文書も完全と言う訳では無い・・・あくまで指標だ・・・・・・足らぬ所は人の手によって補完しなければならない」



ミサト「敵はなに者?」
日向「パターン青を検出、使徒と判明」
ミサト「やっぱりね・・・・・・映像は?;」
マヤ「確認中です」

ピリリリリリッ ピリリリリリッ ピリリリリリッ

リツコの携帯が着信音を鳴らした。
リツコは携帯の液晶を確認すると、決定ボタンを押して電話に出た。

ミサトは変わらずに指示を出す。

ミサト「シンジ君達は?」
青葉「現在、専用護送車にて移動中・・・到着まで約10分です」
マヤ「目標を衛星で捕捉、メインモニターに表示します」

ビュン

モニターに使徒の姿が目一杯に表示された。


冬月「!!・・・・・・・・・・」
ゲンドウ「・・・・・!・・・・・・・・・・」


モニターには巨大な目玉模様を持つ
全長数kmにも及ぶ使徒が写しだされていた。

職員達からどよめきが上がる。


ミサト「なにこれ・・・・・・ふざけてるの・・・;;」

日向「・・・目標は衛星軌道上の外です;」
ミサト「宇宙からの襲来か・・・・・・敵も思い切った事するわね・・・;」
リツコ「修理部から連絡が入ったわ・・・・・・・・・零号機、直ったそうよ」
ミサト「もう?・・・後二週間は掛かるはずじゃなかったの?」
リツコ「使徒が来る直前に自己修復したそうよ・・・;」
ミサト「自己修復!?・・・・・・・・・エヴァにそんな機能無いでしょ?;;」
リツコ「無いわ・・・・・・でも、[あの]零号機よ?・・・;」
ミサト「・・・・・・・・・なんなの・・・零号機って・・・・・・;」
リツコ「あの機体に何があったのかは今は分からないけど・・・・・・とにかく、出撃体制は整ったわ;」
ミサト「そうね・・・;」



冬月「碇・・・あの使徒は・・・;」
ゲンドウ「ああ、間違いない・・・・」








ゲンドウ「第十の使徒だ・・・」
299 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/17(木) 14:46:11.90 ID:BlCdUD9V0
>>296に謎の作業員1がおりますが
シカトしてください
最近ミスが目立つな・・・
疲れてんのかな?
300 :赤いイヤーカフ :2011/03/17(木) 17:28:14.04 ID:Gpx0VjCX0
使徒出現から2時間経過
第三新東京市:ネルフ本部=司令部発令所

ミサト「超高々度からの爆撃なんてね・・・・・・恐れ入ったわ」
マヤ「落下のエネルギーと質量を利用しています・・・使徒そのものが爆弾みたいなものですね」

日向「1時間50分前の初弾は太平洋に落下、その後の2発同時発射弾の片方は日本海に落下、一番被害が大きい物は四国を掠めたもう片方です」

ミサト「とんでもない威力ね・・・;」
リツコ「それに学習もしてるわ」
青葉「新型N2航空爆雷による攻撃の効果も確認できません」

ミサト「・・・来るわね、多分;」ニッ
リツコ「次はここに、本体ごとね」フッ

ミサトは暫くメインモニターを眺めてから、マヤに確認を取った。

ミサト「シンジ君達はもう準備出来てるの?」
マヤ「完了しています、今はブリーフィングルームにて待機中です」




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

使徒接近中
第三新東京市:ネルフ本部=徒手格闘訓練場


独歩「やっぱり此処に居たか」

烈「どうしましたか」ブン! バッ!! 

独歩「どうしたも何も、使徒っつうのがまた出てな」

烈「その事なら既に知らされています」ヒュバッ! ザッ!

独歩「だったらよォ・・・・・・なんでこんな所に居るんでェ・・・」

烈は鍛練を中止した。


烈「私は戦略のプロでも無く、近代兵器を使いこなす兵士でも、ましてや専門的科学知識を扱う学者でもありません、言うなれば[たかが一拳法家]・・・・・・ならば、今の私に出来る事は司令部にはありません」

独歩「へへっ・・・・・・・・・・・・・・流石に解ってたか」ニッ

烈「武に生き、力に生きる者ならば、誰しもが思う事です・・・・・・・・・・・・・それで、どのような用件で・・・」

独歩「いやァ・・・・・・ちょいと気になってる事があってな・・・同じ境遇のヤツにしか聞けねェからよ」フッ

烈「・・・・・・気になってる事とは・・・」

独歩「・・・・・・・・・此処の事だよ・・・」

烈「・・・ネルフの事ですか」

独歩「この[世界]のハナシだぜ」フッ

烈「・・・・・・それについては、私もずっと考えていました」

独歩「オイラが聞いた話しじゃ、此処は2015年らしい・・・」

烈「それを客人から聞いた時は、私も驚きました・・・」

独歩「つまりだ・・・・・・・・・・・・オレらはとんだSFに巻き込まれちまったって事だ」フフッ

烈「・・・そうなります」

独歩「ガキの頃ァよく怪獣のオモチャで遊んだもんだが・・・・・・それを生で見ちまうとなァ・・・・・・」ニヤニヤ

烈「フフッ・・・・・・」



独歩「オレらが駄目っつうんならよ・・・・・・代わりを立てねェとな」ニヤァ
301 :赤いイヤーカフ :2011/03/17(木) 19:00:56.00 ID:Gpx0VjCX0
使徒接近中
第三新東京市:ネルフ本部=ブリーフィングルーム

バキを除く3名がプラグスーツ姿で椅子に腰掛け
ミサトとバキがその3名の前に立っている。
広いブリーフィングルームにはこの5名のみ。

不意にアスカの叫びが響いた。




アスカ「ええーっ!!手で受け止めるーっ!?;」

バキ(そら驚くわ・・・)ニッ

ミサト「そうよ」

アスカ「な・・・なに言ってんのよ!出来るわけ無いでしょ!;」

ミサト「初戦であれだけ使徒を叩きのめしておいて、その言い草は無いんじゃない?」

アスカ「確かにアイツはボコボコにしたけど、アイツと今回のヤツは全然違うじゃないの!!」

ミサト「だから全機投入なのよ」

アスカ「なによその適当なやり方!!;」

ミサト「けど一番殲滅の可能性が高い作戦よ?・・・・・・遠くから狙い撃つにしてもN2爆雷が効かない相手に望みは無いし、エヴァを打ち出して空中戦を挑もうにも、そんな設備は用意出来ないしね」

アスカ「ぐっ・・・・・・;;」

シンジ「あの・・・成功率って、どの位なんですか?」

ミサト「多くて5パーってとこね」フッ

シンジ「・・・・・・5パーセント・・・;;」

綾波「・・・・・・この配置の根拠は・・・・・・・・・・・・」

ミサト「使徒が不規則な軌道をとっても、ある程度なら対応出来るからよ・・・・・・と言っても、あまりにも無茶苦茶に動かれたら終わりね」

アスカ「作戦に穴が多過ぎるわよ!」

ミサト「その穴を出来るだけ潰してこの作戦になったんだから、観念しなさい」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・フン!・・・・・・・」プイッ

バキ「今回、オレ達の出る幕・・・無さそうですね」ニヤニヤ

ミサト「え、ええ・・・そうね;」

バキ(やっぱ人間がアレ倒すのは無理だよなァ・・・・・・つくづく程遠いな、オレは・・・)

ミサト(今だに慣れてないわね・・・私・・・・・・・・マッチョは超人!普通じゃなーい!!落ち着け私・・・;)

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


アスカ(・・・一番アンタがビビってんじゃないの)
シンジ(やっぱりミサトさんも緊張してる・・・・・・当然だよね・・・)
バキ(どう倒すのかな・・・・・・・・・親父だったら・・・)
綾波(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)

ミサト「・・・じゃあ皆、準備して;」

シンジ・綾波・アスカ
  「「「 はい 」」」
302 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/18(金) 00:45:12.64 ID:LNb5KIYS0
やばいぃ
ちょいスランプだ
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/18(金) 00:59:03.93 ID:BJAWcw0DO
>>302
作者が納得のいく構想が出来ていないのなら話出来上がるまでいくらでも待つぜ? むしろ投下を急いで作品のクオリティを下げられても困るしね。
304 :赤いイヤーカフ :2011/03/18(金) 11:57:36.97 ID:LeBm/RoA0
使徒接近中
第三新東京市:ジオフロント自然保護区=スイカ畑

二人の男が長ベンチに座っている。
彼等の目の前には小さなスイカ畑が控えめに広がっている。
使徒が迫っているという事実が、まるで此処では関係無いかのように
スイカ畑は平和そのものだった。

花山「・・・・・・おめェのか・・・・・・・」

加持「ああ、そうだ・・・可愛いもんだろ」ニッ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・

花山は遠い昔に食べたっきりのスイカの味を思い出していた。
父親が生きていた頃。母親が健康だった頃。
不可能が無かったほんの僅かな青春時代。
今、その日々は余りに眩しく、遠い。

加持「ん?どうしたんだ?」

花山「いや・・・なんでもねェ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・何の用だ・・・・・・」

加持「ん?・・・ああ、アンタの知りたがってた[セカンドインパクト]の真相ってやつを、一部ながら掴んだ・・・その報告にね」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「あれは、人の手によって引き起こされたかも知れないんだ・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「アダムが発生させた、北極を消し飛ばす程の大爆発・・・それに一枚噛んでる奴らがいるって事さ」

花山「!!」

北極を消し飛ばした。
自分が削り取った手の平サイズの怪物が
地図を書き換える程の破壊力を有していた。

アスカの言っていた「地球規模の超大災害」は、まさにこれだったのだ。

だが、アダムが引き起こしたのなら、そこの何処に人間が介入するのか。
花山には解らなかった。


加持「その噛んでる奴が、今だに解らないんだけどな・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「・・・・・・花山さん、アンタを呼んだのには、他にも理由があるんだ」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「アンタは大丈夫だと思うが・・・・・・・・俺は多分、仕事柄そう長くは生きられない」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「守ってくれないか、葛城の事・・・俺の代わりに・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「頼む・・・・・・」

花山「・・・てめェの女はテメェで護る・・・・・・・・・」

加持「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

花山「・・・それが女に恋心抱いた野郎の不文律・・・・・・・・・」

加持「・・・・・・・・・・・・・・・」

花山「・・・てめェで護れもしねェ女に好意を持つ事自体が間違いだ・・・」

加持「・・・・・・・・・;」

花山「だが・・・一度芯に触れちまった女を手放すのも赦されねェ・・・」

加持「・・・!・・・・・・・」


花山「・・・てめェの提案に乗るぜ・・・・・・・・・」
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/18(金) 12:12:23.48 ID:BJAWcw0DO
花山さんが加持さんの死亡フラグをへし折っただと!?
306 :赤いイヤーカフ :2011/03/18(金) 13:42:30.25 ID:gweEXQ4d0
使徒接近中
第三新東京市:地上都市=作戦実行間近


アスカ「で、いつまでこうしてればいいワケ?」

ミサト< もちろん使徒が現れるまでよ >

ヒュン

二号機プラグ内の補助モニターに作戦領域が表示された。

ミサト< 正確な位置の測定はできなかったけど、ロスト直前までのデータから[MAGI]が落下予想地点を算出したわ >

アスカ「こんなに範囲が広いの!?」

ミサト< そう、悪いけどこれ以上のものは用意出来なかったわ・・・あとはブリーフィングで話した通り、目標を確認できしだい貴女達が全力で走ってA・T・フィールド最大で使徒を受け止めるのよ >

アスカ「・・・・・・・・・・;」

ミサト< シンジ君もレイもいい!?いつでもスタートできるように準備してて >

シンジ「はい;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサト<レイ?>

綾波「・・・はい・・・・・・・・・」




ミサト「なーんか心配ね、シンちゃんがやる気に燃えてるのは良いんだけど・・・ここ2・3日ボンヤリしっぱなしなのよね レイ」

リツコ「あら・・・機械みたいなあの娘にしては珍しいわね」

ミサト「いじわるばあさんね」

リツコ「ばあさんは余計よ・・・」ムカッ




綾波(・・・紅い眼・・・・・・バキ君は紅い眼の事を私に聞いた・・・・・・)

・・・・・・何故私の夢に出て来たものをバキ君が知ってるの?・・・・・・・・・・・

・・・バキ君は、私じゃ無いのに・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・・・・・・・・・バキ君も見ているの?・・・・・・・

・・・・碇君も前、嫌な夢を見ると言っていた・・・・・・・・・・・・・・・

碇君も見てるの?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・碇君も、バキ君もあの夢を見てるの?・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・・・・惣流さんは見てるの?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

・・・・・・人は夢を見、夢に翻弄される者だと、碇指令は言ってた・・・・・・

・・・葛城一廚・・・赤城博士・・・碇指令

鈴原君・・・相田君・・・洞木さん・・・クラスの皆・・・・・・


惣流さん・・・・・・

バキ君・・・・・・

・・・・・・碇君・・・・・・


・・・・・・・・・・碇君と一緒にいる時は・・・夢を忘れられる・・・・・・・・・・
・・・皆と一緒にいる時も・・・忘れていられる・・・・・・・・・・・・・・・・

でも・・・

・・・・・・でも・・・私は・・・・・・・・・・・・・・・・・
307 :赤いイヤーカフ :2011/03/18(金) 14:04:03.98 ID:/Imt9GRp0
日向「目標を最大望遠で確認!」
青葉「距離およそ2万5千!!」
ミサト「おいでなすったわね![MAGI]による落下予想地点エリアB−2!肉眼で捕らえるまで取り敢えず走って!後はあなたたちに任せるわ!!」

日向「外部電源パージ!!」

バシュン!!

エヴァ全機の電源アタッチメントが蒸気を噴いて外れた。

ピピピピピピピピピピ・・・

活動限界へのカウントダウンが開始された。

ミサト「エヴァ全機スタート!」


第十使徒戦、交戦開始
308 :赤いイヤーカフ :2011/03/18(金) 15:04:20.90 ID:gweEXQ4d0
アスカ・シンジ
  「「 ッッ!! 」」

ドンッ!! バシュ!!

初号機と弐号機が弾丸の様に飛び出す。
そのまま徐々に加速し、スタートからものの1秒で亜音速に突入。
その直後に音速を突破した。

だが、零号機は微動だにしない。

リツコ「!?」
ミサト「レイ!?」

綾波「!!」ハッ
ミサト< レイ!?なぜスタートしないの!?;」

作戦開始から5秒、早くも不覚を取った。

ドシュ!!

零号機がスタート。
他二機との差、実に5km。

青葉「距離!あと9千!!」

綾波「・・・!!・・・;」グッ

綾波はレバーを強く握り締め、歯を食いしばった。
彼女にしては珍しい焦りの表情に、リツコは驚いた。


ド ド ド ド ド ドドド ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・
スピードが付いてきた。
二機との差は少しずつ縮まりつつある。

雲が割れ、太陽の光が割れ目から降り注ぐ。
その中から異質な輝きが見え隠れする。

ゴオオオオオオオオオオオオオオオオ・・・

使徒の巨大な目玉が、雲を突き抜け、地表に迫っていた。

青葉「来ます!あと2千!!;」

先に間に合ったのは初号機。

ブレーキを掛け、アスファルトを砕きながら使徒の真下で止まった。

シンジ「A・T・フィールド!全開!!」

ゴオン!!

初号機から放射された赤紫色の光が、周囲の木々を粉々に粉砕した。

使徒が初号機に迫る。

初号機は己を中心としたフィールドの力場を形成。
上を見上げて衝撃に備える。

使徒のオレンジ色の巨体が初号機の目前にまで迫った時。

バッ!

初号機が、使徒にぶつける様して両手を上に突き出した。

ガッ!!!

直後、使徒が大規模なA・T・フィールドを展開、初号機のフィールドを中和していく。

ミサト「シンジ君!そのまま持ちこたえて!」
309 :赤いイヤーカフ :2011/03/18(金) 17:23:01.85 ID:nm40qFFS0
パシィッ!

腕の特殊装甲にヒビが入る。

ドガッ!!

両足が足首まで地面にめり込む。

凄まじい重量。
大岩を支える処では無い程の重さ。
A・T・フィールドが無ければ、とても支える切れる代物では無い。

シンジ「うっ・・・く、っ・・・・・;」ギリッ・・・

ミサト「まずいわ!アスカ!レイ!急いでっ!」


ドガアッ!!

弐号機が到着した。

アスカ「フィールド全開っ!!」

ドオッ!!

弐号機の放ったフィールドは初号機のフィールドと同調し
使徒に奪われたフィールドの強度を回復した。
だが油断は出来ない。
使徒は依然、フィールドを展開し続けている。

アスカ「ッッ!!」

ガシィン!!

弐号機が使徒の眼球部に両手を突き立てた。
シンジの負担は、これにより幾分か解消さる。


グバッ!


突然、使徒の眼球部が開いた。

シンジ「!ッッ;」
アスカ「はっ!!;」

開いた眼球部から人間の上半身の様なものが迫り出してきた。
それには仮面のような顔がついており
目に当たるであろう穴から光が漏れている。

ミサト「あれは!?;」

ビュン! ズン!

使徒の両腕が槍のような形態を取り、初号機の脇腹と左肩を貫いた。

シンジ「ぐはっ・・・;」

突然訪れた激痛にシンジは怯み、両腕の力を抜いてしまった。
不完全シンクロというオブラートに包まれているとはいえ
激痛には変わりは無い。

アスカ「くっ!・・・このっ!!;」
ブン! ドガァン!!!

崩れたバランスを立て直すため、アスカは右足を一歩前に踏み出させた。
シンジの背負っていた負担がアスカに移る。

アスカ「こんちくしょおおおおおおおおおおおおおっ!!;;」

ガガガッ!!ガリッ!バギン!

弐号機の足が地面に沈んでいく。
泥や砕けたアスファルトが激しく飛び散る。

ミサト「レイ!早く!このままじゃ持たないわ!!;」
310 :赤いイヤーカフ :2011/03/18(金) 18:18:55.72 ID:JQl/EojS0
ギャリン!!

使徒の腕が初号機から抜き放たれた。

アスカ「!!ッッ;;」

ブゥン!!

使徒の両腕が動く。
狙うは弐号機の頭部と胸部。

ガギィイン!!

アスカ「シンジ!!;;」

初号機が片膝をついた体勢で使徒の槍を掴み止めた。
初号機の肩と脇腹から血が噴き出しているが、初号機は離さない。


ドガガガッ!!

ここに来てようやく、零号機が到着した。

綾波「・・・A・T・フィールド、全開!・・・;」

ドヒュン!!

零号機の発したフィールドが使徒の槍を弾き飛ばし
あらぬ方向へ向けさせた。

シンジ「あ・・・綾、波・・・・・;;」
アスカ「遅いわよバカっ!!;;」

ガッ! ガッ!

綾波は弾き飛ばされた使徒の槍を掴み、攻撃を封じた。

綾波「・・・碇君! 早くっ!・・・」ググッ

グッ・・・グググッ・・・

初号機はゆっくりと立ち上がり、上を見上げた。
頭上の人型使徒の下腹部に、不格好な光球が輝いている。

ガシャン! パシ!

初号機はプログナイフを抜くと・・・

ズシィッ!!

光球にナイフをめり込ませた。

ボコボコッ

光球が痙攣を始める。
殲滅まで後もう少し。

シンジ「ぐっ・・・うぅっ・・・・;;」

シンジは激痛に耐えかね、刺さったままのナイフを離し、地に膝をついた。

アスカ「バカシンジ!!後もう少しなんだから頑張りなさい!!;;」
綾波「・・・碇君っ・・・・・;;」
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・ッッ!!;;」

初号機は、再び両足に力を込めて立ち上がると、左手の拳を固め。

ドゴッ!!

光球に刺さったナイフを殴った。

パン!!

光球は水風船の様に割れ・・・

ドゴオオオオオオオオオオオオオオオオオォォォォォンン・・・

使徒の体は大爆発を起こした。
311 :赤いイヤーカフ :2011/03/18(金) 19:53:35.00 ID:KX8zEsw10
ミサト「初号機のシンクロをカット!急いでっ!」
マヤ「了解、初号機シンクロ、カットします」


ドヒュウウウゥゥ・・・ン

初号機プラグ内のメインモニターが消え、非常灯が点いた。
薄暗くなったプラグ内に居るシンジは、疲労困憊していた。

シンジ「はぁ・・・はぁ・・・・・・・・・すぅ・・・はぁーー・・・・・・;;」

深呼吸をして、消えた痛みに安堵しながらシンジは気付いた。

シンジ(LCL・・・ちょっと汗くさいな・・・・・・・・・・まぁいいや・・・・・・)

水中に居るのと同じ状態のプラグ内。
ならば他の液体が混ざるのも無理は無い。
だが、今のシンジにはどうでも良かった。

使徒は倒した。
戦いは終わった。
これでしばらくは平和だ。

心からの安堵に、涙がLCLに溶けた。

ヒュン

突然、通信モニターから映像が入る。

ミサト< シンジ君?大丈夫?; >

ミサトの焦った声が聞こえる。
シンジは応答した。

シンジ「あっ・・・はい・・・・・・大丈夫です」
ミサト「そう、良かった・・・・・・あれ?シンちゃん?・・・泣いてんの?」
シンジ「えっ?・・・あっ・・・これは、安心したんで・・・つい・・・・・・//」
ミサト「ふふっ・・・恥ずかしがる事ないわよ、私も安心してるんだから・・・・・・じゃ、回収班が来るまでゆっくり休んでてね」
シンジ「はい・・・」
ミサト「・・・・・・シンジ君」
シンジ「あっ、はい」
ミサト「よく頑張ったわね、お疲れ様」
シンジ「!・・・・・・はい」
ミサト「・・・じゃ、切るわね」

フッ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






シンジはこの街に来る前は、いわゆる[内罰的]な性格だった。

無気力で臆病、そのくせそれを良しとしない悲壮さが漂う少年だった。

他人を求めながらも恐れ、他人を助けようにも歩み寄れず
自分を見てもらいたくても、自分の長所を知らないから、自分を隠す。

そんな生き方だった。

だが、この街に来て、シンジは変わった。

頼もしい同居人、力強い隣人達、掛け替えの無い友人達

思いを寄せる、大切な人


それがシンジを変えた。

内罰的な心に解放を与えた。


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウル・・・




シンジは今日、この街を守り抜く事を心に誓った。
312 :赤いイヤーカフ :2011/03/18(金) 23:34:29.15 ID:gweEXQ4d0
使徒殲滅直後
第三新東京市:ジオフロント自然保護区=スイカ畑


ピリリリリリッ ピリリリリリッ ピリリリリリッ

加持「おっ・・・・・・」ゴソゴソ ピッ

加持は自分の携帯を取り出し、画面を数秒見ると、携帯を閉じた。

加持「・・・第一種戦闘配置解除・・・・・・殲滅完了、だってさ・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ

加持「・・・それじゃ、戻りましょうか」ニッ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィ


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

使徒殲滅から20分経過
第三新東京市:ネルフ本部=医療棟=旧診療室

リツコ「ごめんなさい、待った?」カツン カツン

綾波「あ・・・いえ・・・・・・」

リツコ「そう?じゃあいつも通り・・・」

綾波「あの・・・」

リツコ「なに?・・・」

綾波はいつもより早い[いつもの注射]に不信感を抱いたが・・・

綾波「・・・いえ・・・何でもありません・・・・・・」

何も言い出せなかった。

リツコ「そう、じゃあ腕を出して」



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

使徒殲滅から15分経過
第三新東京市:ネルフ本部=徒手格闘訓練場

館内放送< 使徒殲滅を確認、第一種戦闘配置を解除、総員、通常配置に戻って下さい >


烈「!;;」

独歩「どうやら終わったみてェだな」

烈「・・・・・・の様ですね;;」

烈はベンチに置いてあったタオルを拾うと、それで汗を拭きはじめる。

独歩「オイラはまだ動かねェがよ・・・アンタはどうすんだ、これから」

烈「此処の設備を万全にします・・・・・・此処で汗を流すのは私だけでは有りませんので・・・」サッサッ・・・

独歩「・・・・・・らしいな、やっぱ」フッ

烈「そのためには、赤城博士と共にこの部屋の設備について今一度話し合わなければなりません・・・・・・・・・もっとも、彼女が何処に居るかは解りませんが・・・」

独歩「赤城博士?・・・・・・あァ、あの別嬪さんかい・・・・・・・・・・・・・この前は医療棟に居たぜ・・・・・・つっても、4日前のハナシだけどな」フフッ

烈「・・・そうですか・・・・・・・・・まぁ、捜せば見つかるでしょう」

そう言って烈は、タオルを部屋の回収ボックスに入れ
ベンチに掛けてあった上着を着た。

烈「それでは後をお願いします」

独歩「オゥ」


烈は軽い走りで、リツコを捜しに訓練場を出て行った。
313 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/18(金) 23:39:31.44 ID:qouICt1R0
今日はここまでです
スランプ消滅!!
こりゃ素晴らっきーだ!!
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/19(土) 00:31:11.52 ID:Y6/9jU4DO
乙!
315 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/19(土) 10:13:44.68 ID:Rtosbu740
おかしい
20分で本部に帰れる訳が無い。
2時間の間違いね
すまぬ。
316 :赤いイヤーカフ :2011/03/19(土) 10:47:50.49 ID:Z4sOE43g0
自分でも解っている。

どうかしている。

無理に注射をする時間を設けてまで聞く事じゃない。

でも、我慢がならなかった。

綾波がシンジ達と同居を始めてから・・・

綾波の口数が段々と増えてきてから・・・

綾波の表情を見た時の彼女の表情は・・・・・・






リツコ「レイ・・・・・・あなた最近変わったわね」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「つい最近、シンジ君達と仲良く歩いてるを見たわよ」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「表情が人間らしくなって来たのはそのせい?」

そう言ってリツコは、注射針を綾波の腕から抜いた。


綾波「・・・・・・・・・・いけない事ですか?・・・・・・」


リツコ「まさか・・・いけないだなんて・・・・・・・・・ただ少し驚いてるのよ」

綾波の手に巻いたチューブを外して、机の棚にしまいに行き、止まった。


リツコ「今まで碇指令しか眼中に無かったみたいなのに・・・」


リツコは机に向かって立ち止まったまま振り返らない。

リツコ「ふふ・・・・・・・・・たいしたものね・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「ただの人形かと思っていたら・・・父親と息子を一度に手玉に取ろうとするなんて・・・」


この時、綾波は言い知れぬ感覚を覚えた。
恐怖でも安らぎでも無い。
言いよう無く反論したい気持ち。
綾波は反論した。


綾波「・・・・・・・・・私・・・人形じゃないわ・・・・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ

綾波「・・・・・・碇指令ばかり見ていたのは本当・・・でも・・・・・」



   [それは赤城博士も同じなんじゃないですか?]









赤城リツコは耐えられ無くなった。


317 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/19(土) 11:17:44.68 ID:XLUmz9bz0
また字足らずです
あ゙〜〜〜〜〜〜〜ゔあ゙ぁ゙
書き直すわ
318 :赤いイヤーカフ :2011/03/19(土) 11:18:56.31 ID:NN5wOug70
自分でも解っている。

どうかしている。

無理に注射をする時間を設けてまで聞く事じゃない。

でも、我慢がならなかった。

綾波がシンジ達と同居を始めてから・・・

綾波の口数が段々と増えてきてから・・・

綾波の表情を見た時の彼女の表情は・・・・・・






リツコ「レイ・・・・・・あなた最近変わったわね」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「つい最近、シンジ君達と仲良く歩いてるのを見たわよ」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「表情が人間らしくなって来たのはそのせい?」

そう言ってリツコは、注射針を綾波の腕から抜いた。


綾波「・・・・・・・・・・いけない事ですか?・・・・・・」


リツコ「まさか・・・いけないだなんて・・・・・・・・・ただ少し驚いてるのよ」

綾波の手に巻いたチューブを外して、机の棚にしまいに行き、止まった。


リツコ「今まで碇指令しか眼中に無かったみたいなのに・・・」


リツコは机に向かって立ち止まったまま振り返らない。

リツコ「ふふ・・・・・・・・・たいしたものね・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「ただの人形かと思っていたら・・・父親と息子を一度に手玉に取ろうとするなんて・・・」


この時、綾波は言い知れぬ感覚を覚えた。
恐怖でも安らぎでも無い。
言いよう無く反論したい気持ち。
綾波は反論した。


綾波「・・・・・・・・・私・・・人形じゃないわ・・・・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ

綾波「・・・・・・碇指令ばかり見ていたのは本当・・・でも・・・・・」



   [それは赤城博士も同じなんじゃないですか?]









赤城リツコは耐えられ無くなった。


319 :赤いイヤーカフ :2011/03/19(土) 12:34:02.39 ID:8k9TLFMG0
シュルルッ!

リツコは仕舞わずに持っていたチューブの両端を握ると。

綾波「!!」

ギッ!

綾波の細い首を締めた。

綾波「・・・くっ・・・・・・・・・・・・ゔ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

綾波が己の首を締めるチューブを掴んだ。
その時・・・

ゴウン・・・

旧式の自動ドアが開いた。


烈「フゥ、此処にいまし・・・・・・」

捜していた人物は見つかった。
ただ様子がおかしい。
険しい表情で、見覚えのある少女と向き合っている。
そして、その二人の間には紐状の物が見える

烈は動いた。

ダン!

床を蹴り、二人に向かって跳躍。

烈「破ッッ!!」

シャッッ!!

飛び蹴りの様な形で足刀を放ち、チューブを揺らす事無く切断した。

スッ シュサッ!

ほぼ無音で着地した烈は、素早く後ろを振り返り、二人の様子を確認する。


綾波「ゴホッ・・・・・・はっ・・・・・・はぁ・・はぁ・・・はぁ・・・;;」

綾波は咳をしながら喉を押さえて、苦しそうに俯いている。
リツコは右手で口を押さえ、壁に背を着けている。
顔色が悪い。血の気が引いている様だ。
だが、今先に心配すべきは彼女では無い。
烈は駆け寄った。

烈「大丈夫かレイさんッ!」

綾波「・・・大丈夫・・・・・・です・・・・;」ハァ ハァ

烈「そうですか・・・」フゥ・・・


烈は一呼吸置くと、リツコを睨んだ。

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「 !・・・・・・・・・・・;」

烈「・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」サッ・・・

リツコは顔を逸らした。
瞳が潤んでいる。

烈は覚悟を決めた。

烈「・・・レイさん・・・・・・何が起きたのかは把握しかねますが、今は出直して下さい・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

ゴウン・・・

綾波は退室した。旧診療室内は烈とリツコだけになった。
320 :赤いイヤーカフ :2011/03/19(土) 14:52:28.01 ID:XLUmz9bz0
烈はリツコの正面に立つと、彼女の眼を見つめた。

烈「何があったんですか・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・なんでも無いわ・・・・・・;」

烈「私の眼にはそんな風には見えませんでした」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

烈「ごまかさずに話してもらえないでしょうか」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・出て行って・・・;」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ここで引き下がる事を烈は考えたが、その考えは瞬時に捨て去った。
格闘訓練場について話し合った時、彼女の顔に何か暗いものを感じ、そしてついさっき迄、少女の首を絞めていた今の彼女からまたしても同様の表情が見てとれる。
このまま引き下がるのは、彼女のためでは無い。
どのような理由であれ、心痛を抱える者を見過ごせ無い。

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・早く出て行って・・・」ブルッ・・・

烈「・・・・・・無理です」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「・・・・・・話せない事があるのなら・・・無理矢理には問いません」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「ですが・・・・・・話せる事が有り、私が協力出来る事なら・・・」


烈「 全力で協力しましょうッ 」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコは烈から視線を外すと、何も言わなくなった。

烈「あの時、私は恥じらうあまり貴女の[注文]に答えられなかった」

烈「ですが、今は答えたい・・・・・・・・・・・・夜8時に[打岩]は開店します・・・気が向いたらで構いません・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「来ないと言うならそれも良いでしょう、私は一向に構いません・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ザッ

烈はリツコに背を向け、自動ドアの前に立った。

烈「・・・ただ、これだけは忘れないで下さい」

烈「私はいつまでも、貴女が来るのを待つ覚悟があります」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「それでは」



ゴウン・・・


自動ドアが作動し、烈がこの部屋から消えた。






リツコは壁に寄り掛かったまま、右手で顔を隠した。
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽) [sage]:2011/03/19(土) 17:34:48.80 ID:K/lcq4TAO
文末の;って何?
322 :赤いイヤーカフ :2011/03/19(土) 18:44:25.54 ID:Z4sOE43g0
第三新東京市:ネルフ本部=医療棟入口付近休憩所ベンチ

制服に着替え終わった少年少女達がベンチに座っている。
一人はやや心配そうに、一人は至極不機嫌そうに、もう一人はどこ吹く風。

俯き気味の少女が一人、医療棟出入り口を通った。


シンジ「あっ!綾波・・・どうだった?」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・大丈夫よ・・・・・・・」

シンジ「そっか・・・良かった・・・」

アスカ「ちょっとアンタ!」

バキ「オイオイ、こんな時に・・・」

アスカ「アンタには関係ないでしょ!黙ってなさいよ!!」

バキ「・・・・・・・・・へ〜い・・・」フッ

バキを黙らせると、アスカは綾波に詰め寄った。

アスカ「アンタ、どういうつもりよ」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・なんの話?・・・・・・」

アスカ「とぼけんじゃないわよ!なんでさっきの使徒戦の時スタートしなかったのって言ってんの!」

綾波「・・・・・・・・・・・・ごめんなさい・・・」

アスカ「はぁ!?ごめんなさいぃ!?そんな事聞いてないわよ!私はなんでアンタはスタートしなかったのって聞いてんのよ!!」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・考え事をしてたわ・・・・・・」

アスカ「なっ!!・・・・・・アンタ・・・・・・・・・・・・あんな非常時に考え事してたワケ!?ふざけんじゃないわよ!!こっちはアンタのその下らない考え事のせいで危うく二人とも殺されそうになったのよ!?アンタ自覚なさすぎ!!エヴァパイロットの資格なしよっ!!」

バキ(うわァ・・・これはキツイな・・・;)

シンジ「惣流さん、そんなに言わなくても・・・・・・・・・だってほら・・・確かに、綾波は遅れたかも知れないけど、僕らは綾波のおかげで勝てたんだし・・・・・・僕のケガもたいした事無いし、そこまで・・・」

アスカ「うるさいっ!!」キッ

シンジ「 !・・・・・・・・・・・・・・;;」

バキ「(シンジ・・・)」

シンジ「(なっ・・・・・・なに?・・・・・・・・・;)」

バキ「(失敗したら怒られるのは当然・・・・・・・・助け船はまだだ・・・)」

シンジ「(・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・)」



綾波「・・・・・・・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」ウル・・・

アスカ「はん!!泣いたって無駄よ!当分は許す気無いんだから!」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウルウル

バキ(・・・・・・そろそろ・・・)
  「もう・・・いいんじゃないかな・・・・・・」

アスカ「・・・・あのね、怒ってんのはアタシよ?邪魔しないでよ」ジロッ

バキ「そりゃそうだけどさ・・・・・・・・・もういんじゃね?許してやっても・・・・・・これ以上続けると後味悪くなりそうだし・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」ウルウルウル

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかったわよ・・・・・・;」



ミサト「お待たせー・・・ぇ・・・・・・・・・・あれ?・・・・・・なにこれ?・・・;」ヘラッ
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/03/19(土) 18:54:40.98 ID:iAjaCo4AO
>>321
汗とかじゃないのか
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) [sage]:2011/03/19(土) 18:55:47.11 ID:Z4sOE43g0
>>321
汗でございます。
一つだけなら[ちょっと冷や汗]もしくは[ちょいと暑い]
二つなら[冷や汗][暑い]
三つなら[肝が冷えてる][暑すぎ]
四つなら[肝がカチコチ][死ぬ程暑い]
五つもしくはそれ以上なら
[勇次郎にガン飛ばされてるレベル][焼け死ぬんじゃね?]
という感じです。
わかり辛いとは思いますが、どうかご容赦下さい。
325 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/19(土) 19:02:48.72 ID:tuekXId00
勇次郎「ちょっ!ちょっとまってくれ!飛び出せ科学君やってる!」

ストライダム「という訳で休憩します」
326 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/19(土) 20:11:16.01 ID:tH7qoJd30
休憩修造
書きます
つっても時間掛かるけどね
327 :赤いイヤーカフ :2011/03/19(土) 23:08:25.13 ID:yy8qFSoa0
夜7時2分
第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅


プルルルルルルルル プルルルルルルルル プルルルルルルルル・・・

やけに大きいコール音が部屋に響いた。

ガチャ

シンジが受話器を取った。

シンジ「はい葛城です・・・あ、どうも・・・・・・はい・・・あ、ちょっと待ってください」

シンジは受話器の口の部分を押さた。

シンジ「ミサトさん、リツコさんからです」

ミサト「あら?変ね・・・用事なんてあったっけ?」トテトテ・・・

受話器はミサトに渡った。

ミサト「今代わったわ・・・で、なんの用・・・・・・えっ?・・・えーっと・・・」

シンジ「・・・?」

ミサトは受話器の口の部分を押さえ、困った顔をして
テーブルを囲んでる同居人達に助けを求めた。

ミサト「えっとぉ・・・・・・[打岩]ってどこだっけ?;」ハハ・・・

アスカ「アタシが知るワケないでしょ!・・・・・・あ、レイ、醤油取って」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」サッ

アスカ「ん、ありがと」パシ

バキ「中央商店街の[ HOTEL O TOI LA VIE ]の正面右隣です」モニュ・・・

ミサト「ありがと・・・・・・・・・もしもしリツコ?場所わかったから言うわよ・・・メモ?そんなのいらな・・・・・・・あ・・・あぁはいはい・・・・・・・・・・・・・・・・準備出来た?・・・じゃ、言うわよ・・・・・・中央商店街の・・・・・・・・・ホテル[オゥ トワ ラヴィ ]の・・・・・・・・・・・・・・・正面右隣・・・・・・・・・・・・・・・・良い?・・・・・・・・・・・・そう、多分そこじゃない?・・・・・・あはははっ!わかんないわよそんなの・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そう・・・・・・うん・・・・・・・・・・・・えっ?・・・・・・何かあったの?・・・・・・・・・・・・・・・嫌なら良いわよ・・・・・・・・・・・じゃ、良い?・・・・・・いや晩御飯なんだけど・・・・・・・そゆこと・・・・・・・・・・・・うん、じゃ、またねー・・・」ガチャ


シンジ「どうかしたんですか?」

ミサト「今から烈さんのラーメン屋に行くって」フーッ・・・ ガタッ

ミサトは自分の席に座って、テーブル上の料理をちびちびと摘み始めた。

アスカ「烈?・・・誰それ?」

ミサト「ネルフ本部の徒手格闘教官よ・・・・・・書類上は私の部下だけど、正直言って私の手には余るわ・・・」ハァー・・・

アスカ「ふーん・・・」モグモグ

ペンペン「クワックワッ」

バキ「お・・・・・・なんだ・・・またつまみか?」ニッ

ミサト「ペンペン!キャッチ!」ポイッ

ペンペン「!!」パシッ

バキ「はは・・・・・・なんつーか・・・相変わらずオヤジ臭い奴・・・」ヘラヘラ

シンジ「ミサトさん、いつもペンペンに何あげてるんですか?」

ミサト「北海道産のメフンよ」グビッ

バキ「メフン!?;」ガタッ

アスカ「わっ!ちょっと・・・・・何よいきなり!ビックリさせるわね」ムッ

バキ「あっ、ワリ;」
328 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/20(日) 00:02:29.26 ID:vdIHc4ys0
すいません今日はここまでです
安価募集はまだ当分先になりそうかな?
だいぶ伏線が張られてまいりましたがまだまだあれやこれや出て来ます
そして全ての伏線が揃った時、それを全部回収出来るかは
読者様に掛かってきます。
勿論、人物の生き死にも含めてです
ではおやすみなさい
邪ッッ
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 02:10:18.63 ID:0ECBAScDO
確かに見直すとかなり最初らへんの安価も後できっちり回収されてたりするね。乙!!
330 :赤いイヤーカフ :2011/03/20(日) 12:39:55.91 ID:TU5ffIcO0
夜9時17分
第三新東京市:中央商店街=ラーメン店[打岩]店内

開店から1時間43分が経った。
店の営業時間が変わった事により
客層が仕事終わりのサラリーマンばかりになった。
人数も減ったので、前ほどの活気はない。だがやはり、今も人気店である。


客「いやいや、そういう事なら仕方ないな」ヘラヘラ

烈「私的な理由で申し訳ない」

客「ははは、誰だってそんな誘い断ろうなんて思わないよ」ヘラヘラ

烈「そう言ってくれるなら助かります・・・」

客「それにしても・・・いやぁーネルフ職員かぁ〜・・・」ズルッズズ・・・

ガラッ

烈「へいらっ・・・・・・・・・・・・・・・・」

客「・・・・・・・・・?・・・・・・どした?・・・・・」

烈「・・・・・・・・・・・申し訳ないが席を変えていただけないだろうか・・・・・」

客「へ?・・・・・・・・・・・・はぁ〜〜・・・そうゆうことか」ニヤニヤ

烈「すまない」ペコ

客「いいっていいって」ガタッ スタスタ・・・

客は自分のラーメンを持って席から離れると、遠くの通常席に座った。


烈「・・・・・・・・・・・・・来てくれると思ってました・・・・・・リツコさん・・・」

私服姿のリツコはふふっと笑うと、カウンター席に腰を下ろした。


リツコ「・・・ここのオススメはなに?」

烈「女性の方には[塩ラーメンチャーシュー抜き]が人気です」

リツコ「そう・・・・・・じゃあそれをお願いするわ」

烈「承知しました」

烈は早速取り掛かった。
麺を鍋に放り、混ぜながら具を切る。
何とも手際が良い。


リツコ「器用なのね・・・・・・」

烈「慣れていますので・・・」


麺が茹で上がるのと同時に具の準備も整った。
麺を上げて素早く湯切りながら、具を器に入れる。
最後に具の入った器に麺を入れ、スープを流し込む。

香ばしい塩の香りが辺りに漂う。


烈「完成です」

ゴト・・・

リツコの目の前に[塩ラーメンチャーシュー抜き]が置かれた。

烈「どうぞ、お召し上がり下さい」

自信たっぷりに烈は言った。


リツコ「・・・ふふっ・・・・・・・・・じゃあいただくわ・・・」

リツコは少しだけ笑うと、ラーメンを一口すすった。
331 :赤いイヤーカフ :2011/03/20(日) 16:19:23.85 ID:VJEw0Qe50
リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」モグ・・・ モグ

烈「どうです、なかなかイケるでしょう」ニッ

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・そうね、でも・・・」

烈「?・・・・・・」

リツコ「少し脂っこいわ」

烈「・・・・・・イヤ・・・リツコさん・・・・・・元来ラーメンとはそういう・・・;」

リツコ「冗談よ・・・・・・本当に美味しいわ・・・」

烈「そ・・・そうですか;」

リツコ(・・・・・・わかりやすい人ね・・・)フッ


5分後・・・



リツコ「ご馳走様・・・」コト・・・

烈「スープは飲ま・・・・・・・・・イヤ失礼・・・」

リツコ「ふふっ・・・・・・そうゆう事よ・・・」

烈「・・・まだまだ至りません・・・」

リツコ「そこまで素直なら十分よ・・・」

烈「有り難とうございます・・・・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・貴方・・・・・・」

烈「なんでしょうか」

リツコ「こうゆう相談、受けた事ないでしょ」

烈「!?ッッ何故その事をッ?;」

リツコ「ふふふっ・・・・・・誰だってわかるわよ」ニッ

烈「・・・・・・面目ないッ///」

リツコ「貴方・・・本当にわかりやすいのね」フフフッ





客1「(おい、あの美人さん誰だ?)」
客2「(上司・・・・・・・・・・・・いや・・・・・・誰だろう・・・)」
客1「(・・・・・・・・俺は・・・・・・マスターの彼女だと見た・・・)」
客2「(いやー・・・違うんじゃないか?・・・・・・方向性真逆っぽいし)」


332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/20(日) 18:42:36.97 ID:ikgXGqQxo
この展開は…烈海王が最強の萌キャラだって事を再認識させられるぜ
333 :赤いイヤーカフ :2011/03/20(日) 19:02:28.46 ID:8z0fhc3q0
リツコ「じゃあ、そろそろ失礼するわ・・・・・・」

烈「もう帰るのですか?」

リツコ「ええ・・・・・・」

烈「あの・・・・・・相談とかは・・・」

リツコ「無いわ・・・・・・悪いけど」

烈「・・・そうですか・・・・・・・・・」

リツコ「落ち込む事じゃないわ・・・・・・単に話せない事が多いだけ・・・」

烈「・・・機密、ですか?」

リツコ「私の研究についての悩みに、貴方は答えられる?」

烈「・・・・・・・・・ッッッ;」

リツコ「ふふ・・・・・・・・・それじゃさよなら」ニコッ


ガラッ・・・・・・ダン・・・

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・



客1「兄さん、今のは誰だ?」
烈「?・・・私の上司ですが?」
客2「やっぱりな〜・・・俺の勝ちな」
客1「なんだぁ・・・・・・外したかぁー・・・」
烈「外した?何をですか?」
客1「いやいやこっちの話しだよ・・・」ニッ

烈「?・・・・・・」
334 :赤いイヤーカフ :2011/03/20(日) 22:43:19.92 ID:TU5ffIcO0
時刻不明
第三新東京市:ネルフ本部=?


?< 我等の計画に歪みが生じている >

?< 世界各地で確認されるアンチA・T・フィールド反応・・・・・・突如組織内に集結、発見される[戦闘能力]を持つ職員・・・・・・そして彼等から検出された遮断不可能の妨害電波及び微弱なアンチA・T・フィールド反応・・・・・・これらは全て記されていない事態だ・・・ >

?< 零号機から確認された使徒反応の事もある・・・・・・・・・・・・この修正・・・容易では無いぞ >

ゲンドウ「戦力を持つ職員は組織の表層に留めてあります・・・我々の計画には干渉出来ません・・・・・・・・・他の事項については現在調査中です」

?< 使徒の変質についてはどう説明するのだね? >

ゲンドウ「世界各地からのアンチA・T・フィールド反応・・・零号機からの使徒反応に感応し、対抗するために自己進化したものと推測しております・・・」

?< 推測?・・・・・・誰のだね・・・ >

ゲンドウ「私のです」

?< 君の推測は聞いていない・・・・・・聞きたいのは君の対処法だよ >

ゲンドウ「使徒がどのような者であれ、通常通り迎撃する迄です」

?< 君のその強気な発言・・・一応は信用しよう >

?< では碇・・・・・・あの野獣の血筋達はどうするつもりだ >

ゲンドウ「範馬バキ、ジャックハンマー両名は最大限利用します・・・・・・価値が無くなれば処分する予定です」

?< 手立てはあるのかね? >

ゲンドウ「委員会の皆様が心配する事ではございません・・・」

?< だといいがな >

?< 碇・・・計画の障害を排除するのが今の君の役目だ・・・・・・万全を期さねばならない >

ゲンドウ「分かっております・・・・・・」

?< 円滑な進行を期待しよう >


ヴォンン・・・・・・・・・・・・




石版が闇に消え、後にはゲンドウと、その隣に居る冬月のみが残された。
ゲンドウの鋭い目つきからは、未だに力が抜けない。
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/21(月) 01:18:18.52 ID:tYvSuznDO
そういえば今のところピクル編のキャラでまだ出てないのは寂とガイアに鎬弟か…
336 :赤いイヤーカフ :2011/03/21(月) 08:08:45.15 ID:AwMtF5gj0
深夜1時2分
第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅


アスカは眠れなかった。

使徒戦の後という事もあるのだが、どうにも寝付けない。

今日の夜は暑い訳ではない。むしろ涼しい位である。

やはり、レイを厳しく叱り付けた時の興奮状態が
まだどこかに残っているのかもしれない。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」モソッ


寝返りをうち、仰向けになる。
暗い天井が視界に映る。
試しにずっと見つめてみる。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・


余計に眼が醒める。

アスカ「・・・・・・あー・・・もぅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁっ・・・」ガバッ


アスカは小さく愚痴をこぼすと、勢いよくベッドから起き上がった。

スタスタ・・・ガチャ


自室の洋式ドアを開け、リビングに出る。

ベランダへのカーテンが開けっ放しになっているリビングには
月明かりが窓越しに射している。
何となく幻想的な光景だ。

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

身体を冷やした後に暖まれば良く眠れる。
今は下着姿だが構うことはない。
ちょっと外に出るだけ。すぐ戻れば良い。

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・


アスカは夜風に当たる事にした。


337 :赤いイヤーカフ :2011/03/21(月) 10:45:59.75 ID:96yQnSk10
ガチャ・・・


バキは目覚めた。




バキ(音?・・・・・・・・・何処の?・・・・・・)ノソ・・・



バキはゆっくりとベッドから抜け出ると、自室を見渡した。

ベッド以外殆ど何も無い部屋。

目覚まし時計はベッド近くのちゃぶ台の上。
落ちてはいない。

本棚のマンガも依然変わりない。


バキ(・・・・・・リビング?・・・)


ガラッ


バキは自室の引き戸を開け、リビングに出た。
何処も変わっていない。
ベランダから射す月光がリビングを蒼く照らしている以外は。

バキはリビングを照らす月光の出所、ベランダを見た。


バキ(ン?・・・・・・)

338 :赤いイヤーカフ :2011/03/21(月) 13:29:53.36 ID:248gUBOZ0
手摺りに両肘を掛け、身体を預ける。

夜風が心地良い。

周りはとても静かだ。

遠くに見えてる街の明かりは相変わらずだが
心なしか光量が少ない様に見える。


アスカ「・・・ふぅー・・・・・・・・・」


アスカは長めの溜息をつくと、手摺りに更に寄り掛かり、顎を乗せた。

このまま眠ってしまうのも良いかもしれない。


それくらい夜風が心地良く、月が美しかった。




バキ「よォ・・・」

アスカ「!!」ビクッ


突然、アスカに声が掛けられた。

アスカ「バっ・・・バキ?;」

リラックスしている所に不意打ちをされたアスカは
焦った様子で振り返った。


バキ「・・・・・・なにやってんだい・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・夜風に当たってたのよ・・・悪い?」


アスカはそう言うと、また手摺りに両肘を掛けて、夜景を眺めはじめた。


バキ「イヤ、悪くないよ・・・」

アスカ「あっそ・・・」






アスカ「ねぇ・・・・・・」

バキ「ン?・・・・・・・・・」

アスカ「なんか用・・・?」

バキ「用?・・・・・・あァ・・・特に用は無いよ」ニッ

アスカ「用も無いのに起きてきたワケ?」

バキ「ン〜〜・・・強いて言えば、リビングから音がしたから覗いてみると・・・・・・ってやつかな」ヘラッ

アスカ「ふ〜ん・・・・・・・・・ずいぶんヒマなのね・・・」

バキ「ハハ・・・まァ、暇かな・・・」






バキ「惣流さんってさ・・・」

アスカ「ん?私がどうかした・・・?」

バキ「刺々しさが無くなったよな」

アスカ「はァ!?;」
339 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/21(月) 15:02:10.66 ID:AwMtF5gj0
アスカの一人称がおかしいので訂正しまん
340 :赤いイヤーカフ :2011/03/21(月) 15:03:17.16 ID:7IQ1iuco0
手摺りに両肘を掛け、身体を預ける。

夜風が心地良い。

周りはとても静かだ。

遠くに見えてる街の明かりは相変わらずだが
心なしか光量が少ない様に見える。


アスカ「・・・ふぅー・・・・・・・・・」


アスカは長めの溜息をつくと、手摺りに更に寄り掛かり、顎を乗せた。

このまま眠ってしまうのも良いかもしれない。


それくらい夜風が心地良く、月が美しかった。




バキ「よォ・・・」

アスカ「!!」ビクッ


突然、アスカに声が掛けられた。

アスカ「バっ・・・バキ?;」

リラックスしている所に不意打ちをされたアスカは
焦った様子で振り返った。


バキ「・・・・・・なにやってんだい・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・夜風に当たってたのよ・・・悪い?」


アスカはそう言うと、また手摺りに両肘を掛けて、夜景を眺めはじめた。


バキ「イヤ、悪くないよ・・・」

アスカ「あっそ・・・」






アスカ「ねぇ・・・・・・」

バキ「ン?・・・・・・・・・」

アスカ「なんか用・・・?」

バキ「用?・・・・・・あァ・・・特に用は無いよ」ニッ

アスカ「用も無いのに起きてきたワケ?」

バキ「ン〜〜・・・強いて言えば、リビングから音がしたから覗いてみると・・・・・・ってやつかな」ヘラッ

アスカ「ふ〜ん・・・・・・・・・ずいぶんヒマなのね・・・」

バキ「ハハ・・・まァ、暇かな・・・」






バキ「惣流さんってさ・・・」

アスカ「ん?アタシがどうかした・・・?」

バキ「刺々しさが無くなったよな」

アスカ「はァ!?;」
341 :赤いイヤーカフ :2011/03/21(月) 19:02:31.22 ID:Ug4w9Lyr0
バキ「綾波に説教してる時なんて、まるでアイツの母親みたいだったよ」ヘラヘラ

アスカ「なっ!・・・・・・なに言ってんのよ、アンタは・・・・・・//;」

バキ「要するに・・・丸くなったって事さ・・・・・・」フッ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・アンタ・・・・・・さっきから何が言いたいワケ?;」

バキ「ハハ・・・・・・別に何か言うとか・・・そんなんじゃ無いよ・・・・・・」フフッ



アスカは振り返って、バキを見た。

思いの他距離が近い。
バキもベランダに上がっていた様だ。


アスカ「そんな嘘・・・アタシには通じないわよ・・・・・・」ジロッ

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



バキは視線を伏せると短く溜息をつき、再度アスカを見た。



バキ「どういう心境の変化だい」

アスカ「!・・・・・・;」


バキの視線が変わった。



バキ「あんなにプライドが高かった貴女が・・・・・・今はこんなに軟らかい」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「惣流さん・・・・・・・・・何が貴女を変えたのかな・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



アスカは内心動揺していたが、あえてそれは表情に出さずに答えた。










アスカ「・・・決まってるじゃない・・・・・・周りに特別な奴が多すぎるからよ」
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) :2011/03/22(火) 10:40:31.83 ID:GYk0SO6r0
支援
343 :赤いイヤーカフ :2011/03/22(火) 14:19:49.91 ID:gdBkbaWJ0
バキ「特別な奴ら?」

アスカ「そ、特別なヤツら・・・考えてみなさいよ、あんなオバケみたいなのを相手に張り合えるヤツなんている?そんなのいるワケないじゃない」ヘラヘラ

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「花山とか・・・ピクルとか・・・・・・アンタの兄さんとかに較べたら、アタシなんか全然よ・・・・・・・・・・・・勝ち目なんか・・・最初からなかった・・・」

バキ「・・・・・・・・・惣流さん」

アスカ「なに?」


アスカは微笑んでいるが、瞳が僅かに潤んでいる。


バキ「烈さんの事は前に話したよね・・・」

アスカ「ええ、聞いたわ・・・・・・格闘教官なんでしょ?」

バキ「ああ・・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ


アスカは鼻で笑った。


アスカ「言っとくけど、アンタに言われるまでもなく、アタシは教えを乞うつもりよ」

バキ「えっ・・・・・・?」

アスカ「なによその顔・・・・・・そんなに意外?」ムッ

バキ「・・・イヤ、別に;」

アスカ「・・・・・・・・・ま、アイツらに追いつくのは出来ないだろうけど、少なくともエヴァでの強さは誰にも負けなくなってやるわよ」フッ

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「はぁ〜〜・・・・・・アタシ戻るわ・・・寒くなってきたし」スタスタ・・・

アスカはベランダから降りて、自分の部屋へ歩いて行く。


バキ「惣流さん」

バキが呼び止めた。


アスカ「なによ・・・・・・眠くなってきたんだから寝かせなさいよ」ムッ

バキ「もう懲りたと思ったんだけどな」ニヤニヤ

アスカ「はぁ?・・・なんの話し?」

バキ「惣流さんの格好のハナシ・・・」クスッ

アスカ「格好?・・・・・・・・・あぁっ!///」サッ

バキ「隠し切れてねェよ」クスクス・・・

アスカ「みっ!見ないでよっ!バカっ!////」

ガチャ バタン!

アスカは顔を真っ赤にして自室に引っ込んだ。

アスカの大声でみんなが起きないかバキは心配したが・・・


バキ「・・・・・・・・・よし・・・」

杞憂に終わったようだ。


バキ(・・・・・・寝るか・・・)スタスタ・・・

明日は・・・と言うより今日は学校だ。早起きしなければならない。

バキは自室に向かった。
344 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/22(火) 14:23:42.87 ID:gdBkbaWJ0
投下が遅れた非礼を詫びようッ
申し訳なしッ
それでは再開するッ
345 :赤いイヤーカフ :2011/03/22(火) 18:24:20.89 ID:ao06TQo20
アスカの告白から10日後
第三新東京市:郊外アパート=142号室


蒸すように暑い朝。
容赦の無い太陽の日差しの中
飾り気の無い室内に、大量の荷物が置かれている。

そして、大荷物を眺める異常に暑苦しい男と無精髭の男が
この猛暑にも関わらず煙草を吹かしていた。


オリバ「ようやく終わったな;」

加持「ああ・・・・・・;;」


オリバ「メッセージは?;」

加持「大丈夫だ、ちゃんと同封されてる;;」

オリバ「そうか・・・・・・後は業者だな・・・;」

加持「・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」

オリバ「ハハ・・・随分な憔悴ぶりだな」フフッ

加持「暑いのは昔から苦手なんだ・・・・・・;;;」




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:第一中学校=グラウンド=3時間目・野外体育



トウジ「はぁ〜・・・暑すぎやぁ・・・・・・;;」グダー

ケンスケ「こんな時に女子は水泳だもんな・・・はぁー、良いなぁー・・・;;」

トウジ「こっちは必死こいてサッカーやっとる言うのに・・・ホンマ不公平や・・・;;」

ピピー!!

バキ「ン・・・終わったな」

シンジ「次は・・・・・・あっ、僕らだ;」

トウジ「そか・・・・・・・・・じゃ、行こか;;」




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:ネルフ本部=研究棟コンソールルーム


マヤ「義手に・・・ですか?」

克巳「此処だったら凄いのが出来そうだと思ってさ・・・・・・」ニッ

マヤ「機械での代用は一応出来ますけど・・・格闘には耐えないですよ・・・?」

克巳「ン〜〜〜・・・・・・じゃあ・・・アレと同じ仕組みじゃ、無理かな」

マヤ「アレ?・・・」

克巳「ほら、アレ・・・・・・この前実験中に壁突き破ってきたやつ」

マヤ「エヴァ?;」

克巳「それッ!」
346 :赤いイヤーカフ :2011/03/23(水) 11:04:31.86 ID:KoMzehu60
マヤ「だっ、ダメですよ!;」

克巳「・・・駄目かな、やっぱ」ハハ・・・

マヤ「絶対ダメです!」

克巳「そこをなんとか・・・」

マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・;」


プシュ シュッ


烈「失れ・・・克巳さんかッッ!!」

克巳「オワッ!・・・・・・あっ!烈さん・・・お久しぶり」

マヤ「?;」

烈「まさか貴方も此処に居たとは・・・;」

克巳「俺も思いもしませんでしたよ;」

マヤ「・・・・・・知り合いなんですか?;」

克巳「知り合いも何も、この人がいなかったら今の俺はいませんよ」

マヤ「・・・恩人なんですね」

克巳「恩人・・・・・・というより・・・イヤ、やっぱ恩人かな・・・」


烈「克巳さん、それにマヤさん・・・・・・赤城博士を捜していたのですが、何処かで見ませんでしたか?」

マヤ「先輩なら研究棟執務室に居ましたよ?」

烈「助かります、有難うッ」

マヤ「えっ・・・・・・い、いえ;//」

烈「お礼と言っては何ですが・・・これを・・・・・・」サッ

烈は小さな黒光りする玉を胸の内ポケットから取り出した。
その玉には金属製の金具が埋め込まれている。


克巳「?・・・・・・」

マヤ「・・・・・・これ何ですか?」

烈「私の店の景品[黒耀石丸ホルダー]です」

克巳「店!?;」

マヤ「景品?・・・・・・・・・あの・・・良いんですか?」

烈「構いません」

マヤ「ありがとう・・・」

烈「礼には及びません・・・では、失礼します」


プシュ シュッ


克巳「あの・・・・・・マヤさん;」

マヤ「なんですか?」

克巳「店って・・・;」

マヤ「烈さんラーメン屋やってるんですよ・・・知らなかったんですか?」

克巳「知らなかったな〜」ポリポリ

マヤ「食べに行ったことありますけど、凄い美味しいんですよ」

克巳「ふーん・・・」
347 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/24(木) 00:43:38.27 ID:wn5MMomK0
生存報告です。
やばい。またしてもスランプだ。
ちょっち時間を下さいッ
348 :赤いイヤーカフ :2011/03/24(木) 08:46:32.75 ID:O80VqH6V0
第三新東京市:ネルフ本部=研究棟執務室


カチッ・・・


リツコ「?・・・・・・」


リツコの座っているオフィスチェアの足元から音がした。

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ノートパソコンを起動させたまま、椅子の足元を見る。
見慣れないCDケースが照明の光を反射させている。

中身は入っているようだ。


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・」カシャ・・・


拾ってみても誰も来ない。落とし物では無いようだ。
裏には[対・特A 赤城リツコ]と書いてある。


リツコ「・・・覚えが無いわね・・・・・・・・・」


しかし自分の名前が書いてある。
フルネームで[赤城リツコ]と自分の書体で。

だか記憶に無い。

幾ら頭を捻ろうとも全く思い出せない。


プシュ シュッ



烈「失礼します・・・・・・ん?・・・どうしました?」


リツコ「CDを落としただけよ・・・・・・で、何か用?」

烈「今日が初の訓練日ですので、見に来て戴きたいのです・・・・・・是非」

リツコ「・・・・・・・・・構わないけど・・・私は素人よ?見ても意味が無いわ」

烈「むッ!・・・・・・・・・・・・失礼・・・すっかり忘れていました・・・・・・拳法家の知り合いばかりな故・・・申し訳無い;」

リツコ「ふふっ・・・・・・謝る事じゃないわ、それに、全く興味が無いって訳じゃないし・・・」カシ・・・

リツコは持っていたCDをノートパソコンの右隣に置いた。


烈「ッッ・・・・・・・・・・・・・・・では・・・」

リツコ「行くわ」フッ

烈「・・・・・・まさかそう言ってもらえるとは・・・・・・嬉しい限りです・・・・・・・・・・・・では、参りましょうか」

リツコ「ええ」



リツコは烈と共に執務室を出た。
349 :赤いイヤーカフ :2011/03/24(木) 13:23:19.18 ID:d5pPlpZ80
第三新東京市:円環線リニアトレイン車内

涼しい車内。

四人の中学生がシートに座っている。
右からアスカ・バキ・シンジ・綾波の順番で。
目的地は一様にネルフ本部。



シンジ「はぁ〜〜〜・・・;」

綾波「・・・?・・・・・・・・・」

アスカ「なによ?その辛気臭い顔」

バキ「格闘訓練がそんなにイヤかい?」ヘラヘラ

シンジ「いやって訳じゃないんだけど・・・・・・体育のある日に初訓練はきついよ・・・;」ハァー

アスカ「ひ弱なヤツー・・・」

バキ「まァ・・・・・・分からないでもないけどな」フフッ

アスカ「シンジはともかく、アンタが言っても全然説得力ないわよ」

バキ「ハハ・・・確かにそうだ・・・」

シンジ「惣流さんは疲れてないの?・・・僕はもうヘトヘトで・・・」

アスカ「アタシはアンタと違って運動の才能があるのよ、てゆーかアンタが貧弱過ぎるだけじゃない?」ヘラッ

シンジ「なんだよそれ・・・」ムスッ

バキ「トウジとケンスケより動けるだけマシさ・・・」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ?・・・ちょっと待って、鈴原が?」

バキ「あァ・・・・・・惣流さんは女子だから知らないだろうけど・・・アイツ、運動オンチなんだよ・・・」ニヤニヤ

アスカ「は?・・・あのジャージが?」

バキ「そう、あのジャージが」ニヤニヤ

アスカ「なにそれ?じゃあ何でアイツ毎日ジャージなの?」

バキ「トウジ云わく[すごし易いから]・・・だってさ」ヘラヘラ

シンジ「そうだったんだ・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「ふ〜ん・・・・・・へんなの、素直に制服着れば良いじゃない」

バキ「俺もそう言ったんだけどね・・・[ボタンはめんどいから嫌や]って言われたらな〜・・・」ハハ・・・

アスカ「ボタンぐらい我慢すればいいじゃん」

バキ「でも実際面倒なんだよな・・・・・・制服きっついし・・・」コキ ペキ

アスカ「アンタがゴツ過ぎんのよ、なにをどうしたらそんな風になんの?」

バキ「なりたかったりする?」ニヤ

アスカ「イヤよ!そんなマッチョな女気持ち悪いわ!」ムッ

バキ「ハハ・・・同感・・・」ヘラヘラ
350 :赤いイヤーカフ :2011/03/24(木) 17:51:11.82 ID:43uucmug0
第三新東京市:ネルフ本部=徒手格闘訓練場


烈「遅いですね・・・」

リツコ「私達が早く来過ぎてるのよ、貴方も座ったら?」フフッ

烈「教える立場の者が休憩ベンチを使用するというのは・・・・・・」

リツコ「まだ教え子は来てないでしょ?」

烈「・・・・・・ですが;」


プシュ シュッ


独歩「・・・よォ・・・・・・ン?・・・赤城博士も訓練ですかな?・・・」ニヤニヤ

リツコ「生憎、仕事が一区切りついたから見学に来ただけよ」

独歩「フム・・・・・・そりゃ残念」フフッ

烈「来てくれましたか・・・・・・助力、感謝します」

独歩「暇なのはオイラだけじゃねェよ」ニヤッ


克巳・渋川・紅葉
  「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」」ゾロゾロ・・・


烈「・・・・・・・・・・・・・・・ッッ」

渋川「久々に弟子が採れるって言われりゃあ・・・来ない道理は無いよ」カッカッ

リツコ「紅葉君・・・・・・なんで貴方が?」

紅葉「ネルフで得た医学知識を格闘に転用する絶好の機会ですので」ニッ

リツコ「・・・・・・貴方もだったの?;」

紅葉「気づかなかったんですか?」ニヤ

リツコ「え・・・・・・ええ、全然・・・;」

紅葉「隠してた訳じゃ無かったんですがね」ハハ・・・

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

渋川「で、肝心の教え子達はいつ来るのかな?」ニヤニヤ

烈「あと30分もすれば着くハズです」

渋川「30分?」

克巳「早過ぎたかな?」ハハハ

独歩「本当に暇になっちまった」フフッ

烈「すまぬ・・・」

渋川「気にしとらんよ・・・・・・30分なぞ、そこら辺ぶらついとりゃあっという間じゃて」カッカッ

リツコ「でしたら備品の説明でもしましょうか?」

渋川「ホホ・・・気が利くのうお嬢さん」ニコッ

克巳「設備のレクチャーもできれば・・・」

リツコ「無論、するつもりよ」フッ
351 :赤いイヤーカフ :2011/03/24(木) 19:50:23.75 ID:IjXKqyRO0
第三新東京市:ネルフ本部=訓練棟廊下


ミサト「えーっと・・・どっちだっけ?」

綾波「・・・こっちです・・・・・・」

ミサト「あっ!そうそう」スタスタ・・・

バキ(・・・えらく詳しいな・・・)スタスタ・・・

アスカ「もぉー・・・まだ覚えてないの?射撃訓練の時にいっつも来てるんでしょ?」スタスタ・・・

ミサト「そうなんだけど・・・広すぎるのよねぇー・・・ここ・・・;」スタスタ・・・

アスカ「さっさと着かないと訓練前に疲れちゃうわよ!てゆーか遅れるし」スタスタ・・・

ミサト「うっさいわねー、結構私だってがんば・・・」スタスタ・・・

綾波「・・・ここです・・・」ピタッ

ミサト「おっとと・・・」トテテ・・・



[合同徒手格闘訓練場]



ミサト「ここね・・・」

アスカ「ごうどう・・・・・・[とて]?・・・」

バキ「[とて]って・・・・・・」クスクス

シンジ「[としゅ]だよ惣流さん・・・」ハハ・・・

アスカ「ぅ、うっさいわね!読めなかっただけじゃない!//」スタスタ・・・


プシュ


アスカは怒った勢いで入室した。


烈「おおッ!来ましたかッッ」

アスカ「わっ!!・・・・・・・・・・・ア、アンタ誰よ!?;」

烈「・・・・・・・・・・・・・ッッッ」ピクッ

バキ(あ・・・・・・)


烈「それが師となる者に対しての言葉遣いかァッッ!!!」

ビリ ビリ ビリ ビリ ビリ ビリ ビリ ビリ ビリ ビリ ビリ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」

シンジ・ミサト・綾波
   「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」」」

バキ(やっぱなァ・・・;)


烈「ここは師を敬わぬ者が入る場所ではないッ!!敬わぬのなら遠慮なく私が叩き伏せるぞッッ!!!」ビリ ビリ ビリ ビリ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


烈「謝れば許す・・・・・・・・・・・・答えは?」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい・・・・・・」ウルウル

烈「よろしいッ」
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 20:45:12.97 ID:7Jbj069DO
烈さんはツンの後に悶えるほどのデレを見してくれるからなぁw
353 :赤いイヤーカフ :2011/03/24(木) 21:49:05.91 ID:wn5MMomK0
渋川「お嬢ちゃん、ちょっと来なされ・・・・・・・・・兄ちゃん達も入ってええよ」ニコニコ

シンジ「えっ・・・・・・えっと・・・失礼します;」ソロソロ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ソロソロ・・・

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・

ミサト「失礼します・・・・・・;」ソロソロ

独歩「おめェさん・・・いきなりやり過ぎだぜ・・・」ニヤニヤ

烈「面目無い、我慢が出来なかった・・・・・・誠に至らぬ言動・・・申し訳無いッ」

リツコ(・・・心臓に悪いわよ・・・・・・・・・;)


克巳「いやァ〜ビックリしたなァ;」ヘラヘラ

シンジ「え・・・ええ、まぁ;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

克巳「ン〜〜〜〜・・・・・・・・・シンジ君に、レイちゃんだっけ?」

シンジ「はい・・・;」

綾波「・・・はい・・・・・・;」

克巳「早速だけど・・・ちょっと手見せて」ニヤニヤ

シンジ「へっ?」









渋川「大丈夫かいお嬢ちゃん?」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ウルウル

渋川「怖かったじゃろぉあ奴は」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・うん・・・・・・・・・・・・;;」ウルウル

渋川「烈は説教の加減って物を知らんの〜」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウルウル

渋川「・・・・・・・・・・・・止めとくかい?今日は・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・嫌・・・やる・・・・・・・・・やるわ・・・」ゴシゴシ

渋川「ホホ・・・・・・強いのォお嬢さんは」ニヤニヤ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

渋川「ホレ、行っといで・・・・・・次はくれぐれも敬語での」ホッホッ

アスカ「・・・うん・・・・・・わかった・・・」スタスタ・・・














渋川(イヤー・・・・・・烈の奴・・・本当にビビったわい・・・;)
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/03/24(木) 22:37:04.51 ID:dkIimkQ6o
     , ' ´ ` ` 、
      ;       `、
      :  、::;'  ::;  :;
      :、     `  ;
       :    `'  :'
        `:  ,、、, ;' (イヤー・・・・・・烈の奴・・・本当にビビったわい・・・;)
        `:  `` :
          :   ;'
          `、  :
      , ---――---、
     _/lllllllllllllllllllllllllllllll`ヽ、
    /lllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllヽ
   /\、llllllllllllllllllllllllllllllllllllllllllll冫
   |:/ ヽlllllllllll,,--ーヽ--'´::::::::::|
   | `ヽ、二二_..-''''-、 |:::::::::::::|
   / -ニヽ、   _..-'ニヽ \::::::::::|
  r-‐‐‐--、  二二____   ,!‐-<
  〔 | ̄ ̄`i --' r‐‐---、`/ /^ 冫
  i、----//~l\ヽ_____//  > 〉/
   `| ̄ / ノ┐`‐--‐'´ / __ノ
   `l`l<ヽニ-'´ヽ、  ,-‐' /ト、
    \`‐‐-‐-‐->    / | \
   ,-'´ |トニ二ニニ/ __/ / | |\
 .,-'´ //|ー‐‐‐‐' /   / ///\
      ヽ――'´    ///
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 22:51:26.85 ID:7Jbj069DO
渋川はんの魂が抜けかけとるでぇ…
356 :赤いイヤーカフ :2011/03/24(木) 23:15:31.47 ID:O80VqH6V0
烈「申し訳無いッッ!」

アスカ「えっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

烈「非礼を働かれたとはいえ、その後の私の対応は、師として相応しいものでは無かった・・・・・・本当に済まない・・・」

アスカ「えっと・・・・・・あ、あの・・・・・・そんな事・・・無いと思うんですが;」

烈「・・・・・・・・・・・誠に・・・・・・・誠に無念だ・・・・・・」

アスカ「あの・・・・・・・・・・・・・・・あれはアタ・・・・・・私が・・・悪かったので・・・・・・烈さんは・・・・・・;」

烈「・・・・・・惣流・・・・・・・・・」

アスカ「はっ、はいっ」

烈「このような未熟な身であるが・・・・・・教わってくれるか・・・」

アスカ「え・・・・・・・・・ええ・・・はい、教わります・・・;」

烈「そうか・・・・・・・・・・・・有り難い・・・・・・」

アスカ「あの・・・・・・・・・・・・・・」

烈「なんだ・・・・・・・・・・・」

アスカ「・・・やらないんですか・・・・・・・・・・・・・?;」

烈「ン・・・・・・ああ、そうだった・・・すまない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・では」

ザッ!

烈は独特な構えをとった。


烈「まずは私と同じ体勢をとれ」

アスカ(えっ?・・・・・い、いきなりやるの?;)











克巳「ナルホドねェ〜〜・・・・・・」ニヤニヤ

シンジ「成る程って・・・・・・何がですか?;」

克巳「全てさ・・・」

シンジ「全て?・・・・・・;」

克巳「そう・・・・・・全て」ニッ

シンジ「・・・・・・・・・つまり・・・どういう事なんですか・・・・・・?;」

克巳「文字通り・・・・・・君らの全てさ」ニヤァ

シンジ「ええっ!?」

綾波「!!・・・・・・」ピク

克巳「ハハ・・・・・・プライベートとかじゃないよ・・・・・・身体の事・・・癖とか、利き腕とか」フフッ

シンジ「・・・わかるんですか?;」

克巳「伊達に人の身体ぶっ叩いちゃいないよ」ハハハ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


克巳「さて、と・・・・・・何からやろうか」ニッ

357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/24(木) 23:28:21.19 ID:7Jbj069DO
極上のデレ入りましたー!
358 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/24(木) 23:42:53.95 ID:TI3dW7EA0
そこの渋川はやっぱり[門]じゃあなきゃなァ・・・
そんな事よりようやく来ました!安価募集タイムです!
今から12時間後には締め切りますので注意してください。
安価テーマは
[格闘素人のシンジと綾波に何を仕込もうか?]ですッ!

と言っても[マッハ突き]やら[菩薩の拳]やら[廻し受け]やらは
シンジと綾波には[出来ない]と考えて下さい。


綾波「矢でも鉄砲でもポジトロンライフルでも持ってこいやァ」ニヤァ


なんて見苦しくてかなわんのでww
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/25(金) 01:46:26.20 ID:qGKD1jEDO
ドイルの時の烈さんみたくありとあらゆる武器の使い方を仕込むとか。ゲームではシンジがマゴロクソードで綾波はロンギヌスの槍とか使ってるし。何だかんだで二人に剣術、槍術の才能を見出だしたりして
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/25(金) 05:49:32.56 ID:BkWsd6/po
エヴァの操縦に役立つ訓練ならネルフ的にも美味しい展開だな。
強くなれば暴走無しでゼルエル倒せるようになるかもww
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/25(金) 10:34:07.49 ID:oVz6ECRq0
無駄のない体の使い方と歩き方。
餓狼伝で畑幸吉がやってた、丸めた新聞紙が顔の横に飛んでくるのを、目を閉じずに新聞の文字を読む訓練。

あとは、実践さながらの殺気を放つバキメンバーにかこまれて、失神しないでいる訓練。
基本は実践の空気に慣れさせて度胸をつける方向で。付け焼刃でないならこのあたりが妥当でしょ。
362 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/25(金) 12:09:38.42 ID:nKkPWSCD0
ちょっち遅れたが締め切り!
安価ありがとうッ!
さぁどうなる事やらッッ!!
363 :赤いイヤーカフ :2011/03/25(金) 12:34:29.59 ID:lLty119N0
カフ「基本を押さえろ、そうしなければ始まらない」

克巳(・・・・・・やっぱりそうなるよな・・・)フフッ

シンジ「・・・?・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・」

克巳「よしッ・・・・・・まずは基本に忠実って事で・・・正拳突きかな」

独歩「そいつァまだ早ェ・・・」ズイッ

克巳「早い?・・・何がだい親父・・・」

独歩「拳法家になりてェって奴ァ、たいてい来る前にある程度[闘争心]と[戦い慣れ]ってのを得ている・・・・・・でもコイツらはまだ両方未熟だぜ?しかも相手は未知のバケモンときてんだ・・・・・・」ニヤ・・・

克巳「・・・・・・成る程ね・・・大体分かったよ」ニッ

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤ

シンジ「?・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・」

克巳「シンジ君に、レイちゃん」

シンジ「はい」

綾波「・・・はい・・・」

克巳「これから俺の親父が手本見せるから、しっかり見てろよ」ニッ

シンジ「?・・・はい」
   (手本?・・・・・・何のだろう・・・)

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」










アスカ「あの・・・・・・・・・[タントウ]でしたっけ?これ・・・」フルフル・・・

烈「いかにも[站椿]だが・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・い・・・いつまで続けるんですか?・・・・・・;」フルフル・・・

烈「あと5分といったところだ」

アスカ「えっ!?・・・・・・・・・あと5分も・・・ですか?・・・;」プルプル・・・

烈「不服かもしれんが我慢してもらおう」

アスカ「・・・・・・うぅ・・・・・・・・・はいぃ・・・;;」フルフル・・・

ミサト「頑張りなさい、なかなか様になってるわよぉ♪」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・くぉの・・・・・・人事だと思ってぇ・・・;;」ムカムカ ブルブル

烈「乱れているぞ」

アスカ「はっ・・・・・・・・はいぃ・・・・・・・・・・・・;;」フルフル・・・

リツコ(随分滑稽なのね、拳法って・・・・・・)フフッ





烈「ムッ・・・・・・・・・・・・あれは・・・・・・ナルホドッ・・・惣流ッ」

アスカ「はい・・・・・・・・・・な・・・・・・なんですか?・・・・・;;」フルフル・・・
烈「中断だッ」

アスカ「へっ?;;」
364 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/25(金) 12:41:25.41 ID:ToBAJWbR0
おおう・・・
書きまつがえ
訂正ッ
365 :赤いイヤーカフ :2011/03/25(金) 12:42:24.05 ID:lLty119N0
カフ「基本を押さえろ、そうしなければ始まらない」

克巳(・・・・・・やっぱりそうなるよな・・・)フフッ

シンジ「・・・?・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・」

克巳「よしッ・・・・・・まずは基本に忠実って事で・・・正拳突きかな」

独歩「そいつァまだ早ェ・・・」ズイッ

克巳「早い?・・・何がだい親父・・・」

独歩「拳法家になりてェって奴ァ、たいてい来る前にある程度[闘争心]と[戦い慣れ]ってのを得ている・・・・・・でもコイツらはまだ両方未熟だぜ?しかも相手は未知のバケモンときてんだ・・・・・・」ニヤ・・・

克巳「・・・・・・成る程ね・・・大体分かったよ」ニッ

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤ

シンジ「?・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・」

克巳「シンジ君に、レイちゃん」

シンジ「はい」

綾波「・・・はい・・・」

克巳「これから俺の親父が手本見せるから、しっかり見てろよ」ニッ

シンジ「?・・・はい」
   (手本?・・・・・・何のだろう・・・)

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」










アスカ「あの・・・・・・・・・[タントウ]でしたっけ?これ・・・」フルフル・・・

烈「いかにも[站椿]だが・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・い・・・いつまで続けるんですか?・・・・・・;」フルフル・・・

烈「あと5分といったところだ」

アスカ「えっ!?・・・・・・・・・あと5分も・・・ですか?・・・;」プルプル・・・

烈「不服かもしれんが我慢してもらおう」

アスカ「・・・・・・うぅ・・・・・・・・・はいぃ・・・;;」フルフル・・・

ミサト「頑張りなさい、なかなか様になってるわよぉ♪」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・くぉの・・・・・・人事だと思ってぇ・・・;;」ムカムカ ブルブル

烈「乱れているぞ」

アスカ「はっ・・・・・・・・はいぃ・・・・・・・・・・・・;;」フルフル・・・

リツコ(随分滑稽なのね、拳法って・・・・・・)フフッ





烈「ムッ・・・・・・・・・・・・あれは・・・・・・ナルホドッ・・・惣流ッ」

アスカ「はい・・・・・・・・・・な・・・・・・なんですか?・・・・・;;」フルフル・・・

烈「中断だッ」

アスカ「へっ?;;」
366 :赤いイヤーカフ :2011/03/25(金) 18:01:42.73 ID:nKkPWSCD0
独歩「渋川さん・・・・・・・・・どうです?久々に」ニッ

渋川「・・・・・・名目は?」ニィッ

独歩「そうですねェ・・・・・・」スッ


ザウッ!

独歩が構えを取った。


独歩「リベンジ・・・・・・とでも言っておきましょう」ニヤァ・・・


渋川「ホホ・・・・・・リベンジねェ・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ


シュラッ

渋川が袴の両袖から両腕を出した。


渋川「甘美な響きじゃのォ」ニヤァ









シンジ「・・・・・・・何するんですか?・・・;」

克巳「闘うのさ」ニッ

シンジ「えっ!?;」

綾波「・・・!・・・・・・」

烈「始まりましたか・・・・・・」スタスタ・・・

アスカ「・・・・・・な・・・なにがですか?・・・;;」フラフラ・・・

克巳「イヤ・・・・・・まだ・・・」


克巳が[まだだ]と言おうとした時・・・















空気が張り詰めた。
367 :赤いイヤーカフ :2011/03/25(金) 18:21:24.47 ID:516Uuz6N0
烈「始まったようだ・・・」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッ;;」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・ッッッ;;」

綾波「・・・!!・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

克巳「いいかい三人とも・・・・・・」


  「最初の訓練は[慣れ]だ」ニッ









バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤ・・・

ミサト「バキ君・・・・・・アレ大丈夫なの?;」

バキ「大丈夫ですよ」ハハ・・・

リツコ「本当に?・・・;」

バキ「ええ・・・・・・だってアレ・・・;」




  「芝居ですよ?」ヘラヘラ




368 :赤いイヤーカフ :2011/03/25(金) 20:40:58.96 ID:XKr0so/F0
パイロット三名は目の前の光景が信じられなかった。

克巳と烈は、この二人が大袈裟な芝居を演じていると見抜いており
それをやや可笑しく感じているのだが、それを見抜けぬ者の眼には
もはや単なる[殺し合い]という犯罪行為にしか映らない。



ザッ・・・

先に仕掛けたのは独歩だった。


ヴッ!

素早い左正拳突きが渋川の右脇へ向かう。

ヒュバッ!

渋川の右腕が、向かい来る正拳を下から突き上げんとする。

ビュッ!

正拳が引いた。
渋川の右腕が突き上げる動作を中断した。

ボッ!!

次の瞬間、引いた左正拳が更に速度を増して再度発射された。
狙うは渋川の右手の指。

クルッ パンッ!

渋川の右掌が反され、正拳を捉らえた。


ゴウッ!!


独歩が渋川から離れた。いや、放たれた。

シュザザッ!ザッ!!


独歩は渋川から4メートル離れたところで床板に足裏を着け
更に2メートル程滑り、止まった。

バババッ!!

独歩が渋川目掛けて跳び掛かり、6メートルという距離を一瞬で詰めた。

バオッ!!

接近時の速度を利用した、右肩を入れた姿勢からの右腕による中高一本拳。
渋川が両腕を前方へ構える。

ドヒュン!!

独歩は唐突に姿勢を変え、左腕からの貫手を放った。

タン

渋川は自身の右方向へ跳んだ。

ザン!!

日本刀が渋川の袴の袖を切った。
切り口は日本刀のそれ以上の滑らかさだ。


ギュル ダン!

独歩が渋川に向き直った。


渋川は構えを解かない。



独歩の指の形が変わった。
369 :赤いイヤーカフ :2011/03/25(金) 22:24:49.18 ID:16e9O05O0
渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・おぬし・・・」ジロッ

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

独歩は答えない。

重苦しい空気が辺りに充満している。

少なくとも、どう事態が動こうとも、どちらか一人が死ぬ。

この闘いを見ている少年少女達にはそうとしか思えなかった。


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

独歩「・・・渋川さん・・・・・・・・・」ニィッ

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニッ


スッ


両者は、供に構えを解いた。



シンジ「!?・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

アスカ「!?・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

綾波「!!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



ザッ・・・・・・


独歩が三人に近付いた。

事態を飲み込めぬチルドレン達は、逃走も警戒も出来ず
ただ、眼を白黒させるばかりである。




独歩は不適に笑った。
















独歩「どうでェ・・・・・・驚ェただろ?」ニヤニヤ

シンジ・アスカ・綾波
  「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?・・・・・・・・・・・;;」」」
370 :赤いイヤーカフ :2011/03/26(土) 09:26:31.90 ID:VGM7eM/20
渋川「冗談じゃよ、じょ〜〜だん」ヘラヘラ

シンジ「・・・ぇ・・・?・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

独歩「マジでおっぱじめるワケねェだろうよ・・・」ニヤニヤ

アスカ「・・・?・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

克巳「[闘いの空気に慣れる]事が最初の訓練・・・・・・この分だと・・・」

烈「少なく見積もっても十日・・・・・・・・・多ければ半月というところです」


シンジ・アスカ・綾波
  「「「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」」」


独歩「武を奮おうにも、肝っ玉がなけりゃ良いとこ付け焼き刃・・・・・殴るなり、蹴るなり、突くなりを覚えても、それじゃあ素人同然・・・・・・有っても無くても大して違いはねェ・・・」ニヤニヤ

克巳「まァ・・・そうゆう事だから、これからはしばらく戦々恐々だな」ヘラヘラ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」

















バキ「ほらね♪」ヘラヘラ

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

紅葉「フフ・・・・・・これはしばし見学かな?・・・」ハハ・・・

371 :赤いイヤーカフ :2011/03/26(土) 13:13:19.72 ID:q7kEild+0
訓練から二時間後
第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅


アスカ「あ〜〜もーー!なんなのよアレ!!これから本当に毎日なの!?」

ミサト「流石に毎日はキツイわね・・・・・・;」グダー

アスカ「ミサトは見てるだけだからまだ楽よ!こっちは・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・見てるだけ・・・・・・・・・;」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・そうよ!でもこっちの方がキッツイの!!」

ミサト「それを私に言われてもねぇ・・・・・・」チビチビ

バキ「まァ良いじゃん」ヘラヘラ

アスカ「はぁ!?全然よかないわよ!いきなり怒鳴られるし!騙されたし!最悪よっ!」ムッカァ

バキ「アハハ・・・」ヘラヘラ

アスカ「あぁ〜・・・憂鬱よ・・・ホント最悪ぅ・・・・・・」ガックリ

綾波「・・・・・・仕方ないわ・・・・・・・・・・・・」

アスカ「分かってるわよぉ・・・・・・・・・はぁー・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:ネルフ本部=資料保管庫


オリバ「ン〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・」ポリポリ


葉巻をくわえたまま頭を掻く。
目的の物が得られず、行動が徒労に終わった事に
少しばかり落胆している様だ。


オリバ「フーー・・・・・・」


斜め上を向いて葉巻の煙を口から噴いた。




オリバ「期待してるよ・・・・・・・・・ミス赤城・・・」ニヤ


372 :赤いイヤーカフ :2011/03/26(土) 17:05:48.92 ID:l/cwhKZn0
第三新東京市:ネルフ本部=研究棟執務室


リツコはもといた椅子に座り、ノートパソコンを開いた。

ファイルを開き、作業の進行具合を確認していく。


エヴァンゲリオン零号機・初号機・弐号機の修復は完了済み。
ピクルの食料問題は5日前に解決。
零号機のパターン反応発生源は未だ不明。
世界各地で確認されたアンチA・T・フィールド反応の発生源も同じく不明。

解決すべき問題はまだあるが、今なにか出来るという事は無い。


リツコ「ふぅ・・・・・・・・・」


溜息を着いて、何気なく視線を左右に泳がせ・・・


リツコ「・・・・・・?・・・・・・・・・・・・」


ノートパソコンの右隣にあるCDに気付いた。


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


そのCDケースには[対・特A 赤城リツコ]と書いてある。



リツコ「・・・・・・・・・・・・」カシャ・・・



リツコはCDを手に取り・・・



カシャッ  カチッ シャキッ




ノートパソコンに挿入し、CDを起動した。
373 :赤いイヤーカフ :2011/03/26(土) 19:01:46.67 ID:V7JKZBm70
 +>        <+
 |+−−−−−−−−+|
 ||        ||
 ||  [特A]  ||
 ||________||
 |||      |||
 || ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄||
 ||  《検索》  ||
 ||        ||
 |+−−−−−−−−+|
 +>        <+




突如、検索エンジンが立ち上がった。


リツコ「・・・?・・・・・・・・・」




覚えが無い。

見た事も無い。

仕事柄、様々な検索・ハッキングプログラムを組み、いくつもの情報を収集してきたが
このようなものを作った覚えは無い。



リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」カタカタ・・・


検査プログラムを起動させ、この謎の検索エンジンが安全かどうか調べる。
罠であれば、度合いによっては対応しなければならない。


ピピッ



エラー音と供に起動失敗の文字と警告文が表示された。



リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フーッ・・・




リツコは多少イラついた様子で警告文ウィンドウを消し
CD取り出し操作を行った。



ピピッ


リツコ「・・・!・・・・・・・・・」




またしてもエラー音が鳴った。

取り出し行為も不可能。

電源を直接的に切る事も考えたが、それをすれば何が起こるか分からない。
最悪、データ破損も有り得る。
復旧は出来るが、いかんせん面倒な作業だ。



リツコ「ふふっ・・・・・・そう・・・・・・・・・そうゆう事・・・」


検索をする。

それ以外の道は残されていない事を、リツコは理解した。
374 :赤いイヤーカフ :2011/03/26(土) 23:33:11.02 ID:V7JKZBm70
リツコは何を検索するか悩んだ。

これのCDケースには[対・特A]と書かれている。
その事から、このエンジンはネルフ内ならば特Aクラスの情報までも
検索可能と推測出来る。

だが、リツコはネルフ上層部の一人。

管理ランクが高い情報も殆ど知っているし
調べようと思えば自力でいくらでも調べられる。

ネルフという組織の内部で知らない事は、零号機の謎以外には無い。







いや、あった。








リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」カチャカチャッ



リツコは検索欄に文字を打った。

手初めとして[範馬バキ]と・・・



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
該当件数1件
関連件数1件
極秘事項件数1件

該当.範馬バキ=プロフィール

関連.ジャック・ハンマー=プロフィール

極秘.Lv−00 擬似シン者
−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−




結果が表示された。

大体は予想通りの結果である。

ただひとつ、最後の検索結果を除いては・・・



リツコ「・・・擬似シン者?・・・・・・・・・」




リツコは最後の検索結果にカーソルを合わせ、クリックした。

375 :赤いイヤーカフ :2011/03/27(日) 12:36:44.93 ID:AkdowcMk0
クリックして数秒が経過した後、画面が切り替わった。

■■■■■
■■■■■■■■■■

■■■■■ 誕生

■■■■■ ■■■■■■■■■■ ■■■■■■

■■■■■ ■■■■■■■■■ ■■■■■■■■■ ■■■

■■■■■ アメリカ合衆国■■■■■■■■■■■■
■■■■■■■■■■■■■■■■■

■■■■■ ■■■■■接近■■■■■■■■■■■

■■■■■ ■■■■■■■■■■■殲滅

■■■■■ ■■■■■■■■■ ■■■■消滅 ■■■■■■■■■■■■■■■■■

■■■■■ ■■■■■■■■■■■■■■



何かの年表らしきものが表示された。
文字の殆どはブラックバーで隠されている。

だが、この程度の隠蔽工作ならば問題無い。


リツコ「馬鹿ね・・・・・・・・・・」フッ



文字を隠しているのは油性マーカーや焼却痕ではなく
ブラックバーという一種のプログラムである。
ならば、高い技術力を持ってすれば解除は可能。


カチャカチャカチャッ カチッ



ブラックバーにハッキングを掛け、プログラムを侵食・破壊した。

伏せられていた文字が次々とあらわになる。

遂には全てのブラックバーが消滅し、年表の全貌が明らかになった。

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコは、この年表が何についての物なのか知るために
年表の一番上を見た。

そして硬直した。


年表では無い。

これは略歴だったのだ。















範馬勇次郎
コードネーム[オーガ]


376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/27(日) 12:38:15.10 ID:uIL9ofoDO
勇次郎キターー!
377 :赤いイヤーカフ :2011/03/27(日) 21:00:04.79 ID:+PdLK/cm0
範馬勇次郎


またの名を[地上最強の生物]


あらゆる強国の権力・武力・発言力を単独で打ち倒し
恐怖と諦観で屈服させた[最強を実践する漢]

科学を嘲り、権力を凌辱し、強弱の分け隔て無く
全てを己の気まぐれで破壊し尽くす獣。



その危険過ぎる悪魔の血族が、今、自分と同じ組織内にいる。

一人はチルドレンの護衛として。

一人は実験体として。


リツコの脳裏に初めて見た時のジャックの姿が映った。

彼は尋常ならざる怪物[使徒]を摂取しておきながら
拒絶反応を現さず、それどころか能力増強を果たした。

無理も無い。

この怪物の血族なのだから。


リツコは次に、第五使徒戦でバキが見せた驚異の破壊力を思い出した。

彼は指令発令所の床をえぐり、使徒の掘削シールドを穿った。

出来て当然だ。

この魔神の息子なのだから。






ずっと解けなかった、疑問という名のパズル。

そのパズルがようやく揃った。

だが、パズルを解いた彼女の胸に去来したのは決して達成感等では無く・・・















ピーーーーーーーーーーッ





リツコ「!!・・・・・・・・;;;;;」






突然ノートパソコンが音を発した。
378 :赤いイヤーカフ :2011/03/28(月) 00:02:59.98 ID:flAb7z5P0
画面がブレる。

ファイルが次々と表示されては消えていく。

リツコ「!?・・・・・・・・・;;;;」

ヒュン

カウントダウンが表示された。

残り5秒

ファイルの内容が変わっていく。

文章や図形、写真が消え、空ファイルが大量に生産される。

残り2秒


リツコは気付いた。


サッ カチッ


素早くパワーボタンを押すが、効果は無く。

ポーン

呑気な効果音と供に、送信作業が完了した。


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;」


リツコはノートパソコンの前で、茫然とするしかなかった。




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

第三新東京市:ネルフ本部=資料保管庫


I know, I know I've let you down
I've been a fool to myself ・・・


着信メロディーが鳴った。



オリバ「ン〜〜・・・いつ聴いても切ない・・・・・・」ニィッ


オリバは、アロハシャツの胸ポケットから赤い携帯を取り出し
画面を開いて、届いたメールを見た。


オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


パチン


携帯を閉じ、アロハの胸ポケットにしまった。

資料保管庫には誰もいない。

監視システムは全てジャミングされており、誰にも感知される事は無い。




オリバ「殺し損ねたか・・・・・・オーガよ・・・・・・」




オリバは何かに語りかける様に呟いたが、応える者は居なかった。
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2011/03/28(月) 08:50:25.34 ID:98BxZUjAO
オリバの着メロが
Komm,susser Tod とかセンス良すぎるぜ
380 :赤いイヤーカフ :2011/03/28(月) 09:31:35.73 ID:ZTEuTD0v0
翌日の朝
第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅


ピピピッ ピピピッ ピピピッ ピピピッ ガチッ!ピシッ


バキ「ふぁ・・・・・・ン?・・・・・・・・・はぁ・・・またやっちまった・・・;」

目覚まし時計の停止ボタンがめりこんでいる。
やはり頑丈なベル方式の時計じゃなければ駄目らしい。




「うわっ!なんだこれ!?」



シンジの驚きの声がドア越しに聞こえた。

バキ「・・・?・・・・・・」

ガラッ

バキはリビングに入った。

そしてシンジと同じ反応をした。



バキ「・・・・・・なんだこれ・・・?;」




リビングには大量の荷物が置かれていた。
そしてその隣には・・・






花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムッスー・・・






花山が不機嫌な顔して、比率的に小さい椅子に踏ん反り返っていた。


381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/28(月) 13:44:11.55 ID:pi9EqxVDO
花山さんが同居とか恐すぎるw
382 :赤いイヤーカフ :2011/03/28(月) 13:50:46.50 ID:flAb7z5P0
ガチャ バタン

自分で起きるようになってから、目覚めが良くなったアスカが出て来た。
もちろん学校の制服を着込んで。


アスカ「はぁ〜〜、おはよ・・・あっ、やっと届いたのね」

バキ「誰のだコレ・・・・・・ミサトさんの?」

アスカ「アタシのよ」

シンジ「惣流さんの?・・・」

アスカ「ええそうよ、遅すぎだけど・・・・・・って、何でアンタがここにいるのよ」

花山「・・・届けたのが俺だからだ・・・・・・・・・」

アスカ「そうじゃなくて、なんで勝手に入って来てんのって事よ」ムッ

花山「・・・俺ァ護衛だぜ・・・・・・・・・」

アスカ「答えになってないわよ」ムッ


ガラッ


ミサト「おはよ〜・・・?・・・・・・なにこれ?」キョトン


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ

ミサト「あれ?・・・なんで花山さんが?・・・・・・てゆーか、この荷物なに?」

アスカ「着替えてから聞きなさいよ」

ミサト「へっ?・・・・・・あっとと//」タタタ・・・

ミサトは自室に引っ込んだ。
部下に油断しきった姿を見られるのは、これで何度目だろうか。

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィッ


ガラ・・・


綾波「・・・!・・・・・・・・・・・・」


シンジ「あっ、おはよう、綾波」

綾波「・・・これ、何?・・・・・・」

アスカ「アタシの荷物よ」

綾波「・・・・・・多いわ・・・・・・・・・・・・」

アスカ「当たり前よ、荷物の少ない女の子なんているわけないじゃない」

綾波「・・・・・・・・・そう・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ン?・・・なんだいコレ?」


バキは荷物の山の中から、小箱を発見した。

それの蓋には[範馬バキ様]と書かれている。


アスカ「?・・・なにそれ?」

バキ「さァ・・・・・・・・・」
383 :赤いイヤーカフ :2011/03/28(月) 15:41:59.30 ID:OX3oq19J0
花山「・・・テメェ宛てだ・・・・・・・・・・・・」

バキ「そりゃワカってるけど・・・」

パカ・・・

箱を開けた。

バキ「・・・ン?・・・・・・」

中には小さく折りたたまれた紙きれが一枚。
紙を取り出して箱の中を見ても何も無い。

シンジ「・・・?・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」カサカサ・・・


無言で紙を開いた。

何か書いてある。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキはシンジ達から離れて、一心に紙に書かれた文字を見つめた。





今日の夜 2時00分 第一中学校グラウンドに来い

監視は無視して構わない 私は君との完全決着を望む スペック





クシャッ


バキは紙を丸めてズボンのポケットにしまった。

シンジ「どうしたの?」

バキ「ただの嫌がらせさ・・・」ニヤ

シンジ「嫌がらせ・・・?」

バキ「ああ・・・・・・」ヘラヘラ


384 :赤いイヤーカフ :2011/03/29(火) 11:15:37.12 ID:r5mpUY7u0
アスカの荷物到着から4時間後、午前11時半
第三新東京市:ネルフ本部=研究棟コンソールルーム


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



作業が手に付かない。

昨日の事についての整理が着いていないのだ。



生体コンピューター[MAGI]に外部からのハッキング痕は無かった。

ノートパソコンからもハッキング痕は検出されていない。
しかも、防衛プログラムまでも綺麗さっぱり消えている。
まるで、元々無かったかの様に・・・

送信記録も確認出来ず、送信された[あの]データは勿論の事
前からあった職員名簿の一部のファイルも消滅している。



CDを入れた瞬間に機能制限を掛け
タイムラグも含め、たったの6秒間で防衛機構を破壊し、警報信号を停止させ
検索したデータを奪取し、介入の痕跡を消し去った。

ここまで凄まじい機能を持ったプログラムを、リツコは知らない。

文字通り、リツコは手も足も出なかった。




作業に集中出来ない理由はこれだけではない。



捜し出してしまった、恐るべき真実。

パターン反応を世にしらしめ、セカンドインパクト以降、消息を絶った漢。




データを奪った者の目的は、恐らく[オーガ]を探る事。


だが、何故捜しているのか。


リツコには解らなかった。









マヤ「先輩?・・・大丈夫ですか?」

リツコ「え?・・・ええ・・・・・・ちょっと疲れてるだけよ・・・;」

マヤ「あんまり無理しないでください・・・あとは私が組んでおきますから」

リツコ「・・・そう・・・・・・じゃあ、あとは任せるわ・・・;」スッ

マヤ「はい」





リツコは破壊されたプログラムの復旧作業を中断し
研究棟コンソールルームを出た。
385 :赤いイヤーカフ :2011/03/29(火) 13:49:21.33 ID:KPCBqKI70
午後2時15分
第三新東京市:ネルフ本部=メインホール=窓側通路休憩所


加持と花山がテーブルを挟んでソファーに座っている。

二人とも煙草を吹かしているので、少々煙たい。




加持「悪いね、手伝わせちゃって」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

加持「・・・・・・・・・聞かないんだな」フッ

花山「聞いてほしいのかい?・・・・・・・・・・・」ジロッ

加持「・・・聞かれたら答えるかも・・・・・・・・・」ニッ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


花山は煙草の煙を噴いた。


花山「・・・・・・今はいい・・・・・・・・・・・・」

加持「・・・・・・はは・・・・・・・・そう言うと思ったよ・・・」ヘラヘラ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ

加持「時期が来たら話す・・・・・・それまでは待ってくれ・・・」

386 :赤いイヤーカフ :2011/03/29(火) 20:29:50.88 ID:N/ySHU+d0
午後5時半
第三新東京市:ネルフ本部=徒手格闘訓練場


プシュ

自動ドアが開いた。


シンジ・アスカ・綾波・バキ
  「「 失礼します 」」


シンジと綾波は少しだけ緊張した面持ちで
アスカは気を引き締めた様子で
バキは普段となんら変わる事なく普通に入室した。

ついでにミサトはやや気楽な振りして入室した。




独歩「ン?・・・・・・・・・」

克巳「オッ・・・・・・」

烈「!」

紅葉「今日は時間通りですね・・・」ニッ

ミサト「前はちょっと迷っただけですよ;」ハハ・・・


烈「では・・・・・・早速始めましょうか・・・」

克巳「君らはそこで見ててくれ・・・ベンチには座るなよ」ニッ



ザッ



烈と克巳が互いに構えた。



烈「葛城さん・・・」

ミサト「?・・・なんですか?」

烈「合図を頼みます」

ミサト「へっ?・・・・・・えーっと・・・・・・・・・フ、ファイト・・・;」


ババッ!!



克巳と烈の戦闘が始まった。
387 :赤いイヤーカフ :2011/03/30(水) 00:15:47.76 ID:LXDJnlfs0
ミサト(えっ!?いきなり!?;)

タッ!

烈が崩拳の構えのまま距離を詰めた。

克巳は構えたまま動かない。


バッ!

崩拳が放たれた。狙うは克巳の胸部。
克巳は正拳突きで対抗。


ガゴッッ!!!



凄まじい轟音が鳴り響き、閃光が発せられた。
拳の接触面から溢れる、白い煙がうっすらと揺れている。



ミサト「・・・・・・ッッ!?;;」


ミサトは驚愕した。

烈達が尋常ならざる闘士であることは解っているが
その異常ぶりをモニター越しでは無く生で見せつけられては
理解していると言えども動揺はする。例え前例があってもだ。

人体同士が文字通り、火花を散らしたとあれば尚更である。




シンジ・アスカ・綾波
  「「「 ・・・・・・ッッッ!!;; 」」」

チルドレン達も同様に驚愕している。
驚いても表情にあまり出さない綾波でさえ口を小さく開けているのだから
この三人もかなりの衝撃を受けたに違いない。





克巳(・・・フフ・・・・・・皆・・・なんて顔してんだい・・・)ニィッ

烈(やらずとも良い事は分かっている・・・・・だが・・・)

克巳(そんな顔をしてくれるんなら・・・・・・ここはサービスとして・・・)ニヤッ

烈(・・・ここはひとつ・・・・・・・・・)ニッ



烈・克巳
  ( ド派手にッッ )



パァンッッ!!!




烈と克巳の腕から、快音が飛び出した。
388 :赤いイヤーカフ :2011/03/30(水) 09:15:27.46 ID:eJ5kLUvT0
ドカッ! ガッ! ドッ! パァン!!
ゴッ! ドドッ! パァン!! ドゥッ!
パァン!! カッ!バシッ! パァン!!


烈と克巳の連打の応酬が始まった。

彼等の手足の動きは、もはや格闘素人には捕捉不可能となっており、チルドレン達は完全に置いてきぼりを喰らっている。

だが、ミサトは違った。

彼等の手足の動きはぎりぎりで見えている。
見えているが、決して回避出来ない、それ程のぎりぎりで。

そして気付いた。


彼等の拳の先端が、時折灰色に輝く事に。








克巳(アララ・・・・・・全然気づかれて無いじゃん・・・)

烈(・・・・・・やはり気付かれぬか・・・)


克巳・烈
  (( ならば更にッ ))




站ッ!!

烈が構え直した。

両足を大きく広げて立ち、站椿に似た姿勢をとる。




ダンッ!

克巳も烈と同様に構えた。


二人は大きく息を吸った。






パパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパパ・・・







彼等の間に灰色の壁が形成された。
389 :赤いイヤーカフ :2011/03/30(水) 11:29:07.60 ID:QV9YvJac0
ミサト「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!?;;」

シンジ・アスカ・綾波
   「「「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!?;;;」



耳をつんざく破裂音の連続に、ミサトは耳を塞いだ。
アスカとシンジは音を聴いた瞬間に塞いだ。
バキは平然としている。
綾波は耳を塞がずに、目の前の光景に眼を奪われた。


突如出現した巨大な灰色の壁。

最初、壁の正体は解らなかった。


だが綾波はその正体に気付いた。

先の使徒戦の時に、モニター越しにそれを見たミサトも気付いた。




   [ ソニックブーム ]




音の壁を突破した時のみ生ずる[衝撃波]
弾丸、ミサイル、戦闘機、使徒、そしてエヴァにしか得られない領域。

その領域が今、ミサト達の前に現れている。


弾丸にも使徒にもエヴァにも劣るはずの[人間]の手によって。



パァンッ!!!!


一際大きい破裂音が響いた。


烈と克巳は動きを止め、構えを解いた。



克巳「はは・・・・・・流石に片手じゃ分が悪い・・・;;」

烈「片手には思えませんでした・・・・・・見事です・・・;」

克巳「はは・・・;;」ヘラッ


克巳はミサト達に向き直ると、終了を宣言した。




克巳「今日はここまでだ・・・・・・」ヘラッ


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

シンジ・アスカ・綾波
   「「「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;; 」」」

バキ「いやァ・・・うるさかった・・・・・・片手で連打出来るんだ、ソレ・・・」ヘラヘラ

克巳「消耗は激しいけど・・・慣ればそれほど難しくは無いさ・・・」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なに・・・?・・・・・・今の?・・・;;」

克巳「 [マッハ突き]・・・・・・って奴?・・・」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」

390 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/30(水) 11:34:37.90 ID:oVRYcFa20
ぬぅッッ
書きまつがえ!
なおす!
391 :赤いイヤーカフ :2011/03/30(水) 11:36:00.98 ID:B2aZ5uvZ0
ミサト「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!?;;」

シンジ・アスカ・綾波
   「「「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!?;;;」



耳をつんざく破裂音の連続に、ミサトは耳を塞いだ。
アスカとシンジは音を聴いた瞬間に塞いだ。
バキは平然としている。
綾波は耳を塞がずに、目の前の光景に眼を奪われた。


突如出現した巨大な灰色の壁。

最初、壁の正体は解らなかった。


だが綾波はその正体に気付いた。

先の使徒戦の時に、モニター越しにそれを見たミサトも気付いた。




   [ ソニックブーム ]




音の壁を突破した時のみ生ずる[衝撃波]
弾丸、ミサイル、戦闘機、使徒、そしてエヴァにしか得られない領域。

その領域が今、ミサト達の前に現れている。


弾丸にも使徒にもエヴァにも劣るはずの[人間]の手によって。



パァンッ!!!!


一際大きい破裂音が響いた。


烈と克巳は動きを止め、構えを解いた。



克巳「はは・・・・・・流石に片手じゃ分が悪い・・・;;」

烈「片手には思えませんでした・・・・・・見事です・・・;」

克巳「はは・・・;;」ヘラッ


克巳はミサト達に向き直ると、終了を宣言した。




克巳「今日はここまでだ・・・・・・」ヘラッ


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

シンジ・アスカ・綾波
   「「「 ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;; 」」」

バキ「いやァ・・・うるさかった・・・・・・片手で連打出来るんだ、ソレ・・・」ヘラヘラ

克巳「消耗は激しいけど・・・慣れればそれほど難しくは無いさ・・・」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なに・・・?・・・・・・今の?・・・;;」

克巳「 [マッハ突き]・・・・・・って奴?・・・」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」

392 :赤いイヤーカフ :2011/03/30(水) 15:27:25.26 ID:eJ5kLUvT0
午後7時03分
第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅


ミサト「はぁ〜・・・・・・今日はまた一段と凄かったわねぇ〜;」ハハ・・・

アスカ「もうどっから突っ込んで良いのか分かんなくなったわよ・・・・・・」

バキ「シンジ?」

シンジ「なに?」

バキ「風呂あったっけ?」

シンジ「あるよ、今は綾波が入ってると思うけど」

バキ「ン〜・・・じゃあ次入ろうかな・・・」

アスカ「なに言ってんのよ!次はアタシよ!」ムッ

バキ「おォ・・・荒れてんなァ」ヘラヘラ

アスカ「アタシは今日疲れたの!ご飯も食べたし、次はお風呂と睡眠よ!」

バキ「 アマギアは?」

アスカ「今日はやんないわよ・・・ホントに疲れたんだし」ハァ・・・

ミサト「 アマギア?・・・・・・」

シンジ「 [アーマード・ギア]ですよ、結構面白いんですよ?見てる分には」

ミサト「へぇーー・・・」グビッ

バキ「ミッションモードが難しいんだよな・・・・・・シンジはやんないのか?」

シンジ「僕はいいよ・・・ミッション出来なかったし、対戦とか焦りそうだし」

バキ「面白いんだけどなァ〜」ニヤニヤ

アスカ「ま、アンタらしい理由ね」フッ

シンジ「しょうがないだろ?向いてないんだから・・・」


ガチャン


バスルーム方面から音が鳴った。


バキ「オッ・・・じゃあお先に」ガタッ

アスカ「違うって!アタシよ!ア・タ・シ!」

バキ「あァ、そうだった」ヘラヘラ

アスカ「覗かないでよ」ジロッ

バキ「任せろ」

アスカ「どっちよ!もう・・・」スタスタ

バキ「ハハ・・・・・・」


アスカはバスルームに向かった。



キャー!ナンデマタハダカデデテクンノヨ-! タオルカナニカマキナサイヨ-!アンタホントニオンナノコナノ!?
・・・・・・ゴメンナサイ・・・・・・・・・・・・;


バキ「またやったな・・・」ヘラッ

シンジ「う・・・うん//」

バキ「俺・・・ちょっと危なかったな;」ヘラヘラ

シンジ「そうだね・・・;」ハハ・・・
393 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/30(水) 22:02:16.90 ID:oVRYcFa20
ダイハードやってっから中断ッッ!!
394 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/30(水) 23:24:23.43 ID:xJl0CLna0
水曜どうでしょうが始まったのでまだまだ中断ッッ

野沢那智さんのご冥福をお祈りします
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/30(水) 23:34:46.28 ID:/ubK2GM+o
水曜どうでしょう面白いよねぇ〜
396 :赤いイヤーカフ :2011/03/30(水) 23:44:18.85 ID:eJ5kLUvT0
午後10時11分
第三新東京市:中央商店街=ラーメン店[打岩]

カウンターを挟んでリツコと烈が顔を合わせている。
リツコのテーブルの上には、おつまみ用の浅漬けが置かれている。



烈「バキさん・・・ですか?」

リツコ「ええ・・・彼の事よ・・・・・・詳しく言えば、彼の家系の事ね・・・」

烈「!!」ガタッ

リツコ「・・・!・・・・・・」ピクッ

他の客「!・・・・・・」

烈「家系とは・・・・・・もしやッ・・・;」

リツコ「・・・・・・・・・知っているの?;」

烈「知っています・・・奴の顏も、体格も・・・・・・そして殺傷能力も・・・;」

リツコ「・・・・・・そう・・・それなら話が早いわ・・・・・・・・・・・・・・;」

烈「リツコさん・・・・・・・・・・・・まさか[オーガ]と逢ったのですかッ」

リツコ「いえ・・・逢ってないわ・・・・・・調べただけよ・・・」

烈「そうですか・・・・・・・・・では・・・何故[オーガ]の話題を・・・」

リツコ「何者かが[オーガ]を探っているの・・・・・・しかも手強い者がね;」

烈「・・・奴は誰の味方にもなりません・・・・・・探るだけ無駄なハズです」

リツコ「ええ・・・そうね・・・・・・・・・」フー・・・


リツコは溜息をついて、浅漬けを一口かじった。




リツコ「[オーガ]・・・いえ、[範馬勇次郎]の交友関係・・・・・・知らないかしら?・・・」

烈「残念ですが・・・・・・」

リツコ「そう・・・・・・・・・・・」

烈「・・・バキさんなら知っているでしょう・・・・・・それと愚地独歩も・・・」

リツコ「独歩?・・・彼が?・・・・・・」

烈「そうです・・・私はそう認知しています」

リツコ「助かるわ・・・・・・ありがとう・・・」

烈「礼には及びません・・・・・・力になれるならいつでも・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ
397 :赤いイヤーカフ :2011/03/31(木) 11:38:38.66 ID:u0dAQSns0
深夜1時30分
第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅


スッ


音も無く引き戸が開いた。



リビングを見渡す。

水色のTシャツ・迷彩色の短パンを着た青年が小声で独り言を呟き始めた。





カフ「・・・バキ・・・・・・」

バキ「(オッ・・・・・・久しぶりじゃん・・・)」ヘラッ

カフ「誘いに乗るのか?」

バキ「(まァね・・・・・・・・・)」

カフ「罠の可能性が高いぞ・・・・・・それでも行くのか?」

バキ「(ああ・・・・・・)」

カフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・仕方ない・・・・・・ならば監視は私に任せろ」

バキ「(ハハ・・・・・・じゃあ、よろしく・・・)」



リビングを抜け、玄関で靴を履き・・・


プシュ シュ



外へ出た。


蒼い月が美しく輝いている。

今日の夜も涼しい。



カッ!


廊下の手摺りに手を掛け・・・




バッ!




地上8階から飛び降りた。
398 :赤いイヤーカフ :2011/03/31(木) 13:20:10.74 ID:u0dAQSns0
監視員1「ッッッ!!?;;」

監視員2「飛び降りた!?;」


ザザッ


監視員3「あっ!?;」

監視員1「どうした!;」

監視員4「探知機にノイズ発生!・・・・・・信号途絶!衛星カメラも反応ありません!;」

監視員3「暗視装置、機能停止しました!監視対象、確認出来ません!;」

監視員1「・・・・・・馬鹿な・・・;;」










交通機関は殆ど止まっている。


通学路を照らすのは街灯ばかり。


聞こえるのは虫の声のみ。


周りには誰もいない。





ならば全力で走っても何の問題も無い。

誰も気にしないのだから・・・





撃ち放たれた弾丸の様に、バキは駆けてゆく。






目指すは学校。






第一中学校。


399 :赤いイヤーカフ :2011/03/31(木) 13:59:57.22 ID:t2r67lwU0
深夜1時50分
第三新東京市:第一中学校=グラウンド



老人が一人、グラウンドの中央に立っている。

彼の手には手紙が握られている。


ザッ!



彼の背後から足音がした。



渋川「しぶといのォ・・・お前さんは・・・・・・」ニッ



渋川は振り向き・・・



渋川「オーガにやられ・・・・・・」



唖然とした。






バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




そこに居たのは、しぶとい宿敵では無かった。






バキ「なんで?・・・・・・渋川さんが?・・・・・・・・・;;」


渋川「ハメられたようじゃのう・・・・・・・・・」ヘラッ




ザッ!


またしても足音。






独歩「あァ?・・・」

バキ「えっ?;」

渋川「ホホ・・・いやァ〜〜・・・これはなにかのォ〜・・・」ヘラッ

400 :赤いイヤーカフ :2011/03/31(木) 14:50:22.93 ID:u0dAQSns0
独歩「・・・・・・・・・?・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「ハメる?・・・・・・だれがですか・・・?・・・・・・」

渋川「わからんよ・・・・・・」ニヤニヤ



ズン!!



渋川・独歩
  「「 ン? 」」




ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




バキ「兄さん?・・・・・・」



ジャック「・・・奴は何処だ・・・・・・・・・」ジロッ


バキ「・・・ヤツ?・・・・・・・・・」



紅葉「オーガの事さ・・・」



独歩「紅葉ッ・・・・・・」



紅葉「まさかと思って来てみれば、こういう事でしたか・・・・・・」ニヤニヤ





ザッ!



独歩「オイオイ・・・・・・なんだよこりゃあよォ・・・」ヘラッ





烈「独歩ッ!?・・・・・・ッッ!!・・・・・・・・・・・・これは・・・?;」



渋川「奇しくも見た様な状況じゃ」カッカッ




ザシュッ!







克巳「っとォ・・・・・・・・・・・・なんだいこれ・・・・・・;」




独歩「三度目の同窓会だぜ」ニヤニヤ
401 :赤いイヤーカフ :2011/03/31(木) 15:37:25.01 ID:m4qvKulF0
ゴツッ!



バキ「?・・・」


克巳「!」









花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フーッ・・・





バキ「花山さんまで?・・・・・・」


渋川「こりゃ疑わない理由が無いのォ・・・」ニヤニヤ

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィッ

克巳「・・・・・・つまり」



紅葉「誰かに集められた・・・・・・そういう事でしょう」



烈「・・・一体誰が・・・・・・」

克巳「少なくとも・・・・・・この手紙は嘘ってワケだ・・・」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「手口から言って・・・・・・ピクルは来ないかな・・・」ハハ・・・






ズチャ・・・




バキ「あっ!」

烈「ッッ!!

独歩「!」

克巳「!?・・・」

ジャック・花山
  「「・・・!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

紅葉「!?・・・・・・・・・」












オリバ「ウェルカムグラップラー・・・・・・ようこそ未来へ・・・」ニィッ
402 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/31(木) 15:40:08.78 ID:Ed5sqxXA0
なんてこったッッ
またしても書き間違えッッ

やっぱり携帯はキツイです
403 :赤いイヤーカフ :2011/03/31(木) 15:42:22.92 ID:u0dAQSns0
ゴツッ!



バキ「?・・・」


克巳「!」









花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フーッ・・・





バキ「花山さんまで?・・・・・・」


渋川「こりゃ疑わない理由が無いのォ・・・」ニヤニヤ

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィッ

克巳「・・・・・・つまり」



紅葉「誰かに集められた・・・・・・そういう事でしょう」



烈「・・・一体誰が・・・・・・」

克巳「少なくとも・・・・・・この手紙は嘘ってワケだ・・・」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「手口から言って・・・・・・ピクルは来ないかな・・・」ハハ・・・






ズチャ・・・




バキ「あっ!」

烈「ッッ!!」

独歩「!」

克巳「!?・・・」

ジャック・花山
  「「・・・!・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」」

紅葉「!?・・・・・・・・・」












オリバ「ウェルカムグラップラーズ・・・・・・ようこそ未来へ・・・」ニィッ
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/31(木) 16:59:15.83 ID:+gdefXvDO
盛り上がって来たな。熱いぜ!!
405 :赤いイヤーカフ :2011/03/31(木) 18:56:37.71 ID:pwBIqkFL0
バキ「アンタもか・・・・・・・・・;;」ジロ・・・

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

克巳「アンタ・・・どっかで見た貌だな・・・;;」


オリバ「フフ・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ


独歩「何なんだお前さん・・・・・・見たところこっち側だが・・・」ニッ

オリバ「君らをグラウンドに集めた者さ」ヘラッ

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

紅葉「・・・集めた?・・・・・・・・・・・・・・・;」

オリバ「手紙でね・・・・・・大変だったよ、一枚一枚丁寧に・・・」ヘラヘラ


バキ「なんで集めたんだい?」

オリバ「気になっている事が幾つかありそうに見えてね・・・・・・」フッ


克巳「気になる事?・・・・・・;」

オリバ「惚けちゃイカンなァ・・・・・・本当は皆、疑問を抱いてるハズだ・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「眼が覚めた時には立っていた・・・・・・いつもの出で立ちで、見知らぬ土地、見知らぬ未来に・・・」


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジロッ・・・


オリバ「耳に付けられた赤いイヤーカフからの声・・・・・・巨大な怪物[使徒]の存在・・・・・・SFのヒーローのような[決戦兵器エヴァンゲリオン]・・・・・・ここまで不可思議な事態に疑問を持たないハズが無いだろう?・・・」


克巳「・・・・・・・・・・・・なにが言いたいんだい・・・・・・;」


オリバ「少なくとも私は君達より此処を理解しているという事だよ」ニヤ・・・


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


オリバ「君達が此処をどう思っているかは解らないが、我々は此処の住人では無い・・・・・・・・・いつかは無理が生じる・・・」


紅葉「・・・無理とは?・・・・・・」


オリバ「今は不明だが・・・・・・いずれは来る・・・・・・・・・・・・・・・だが・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



オリバ「君らも私も、それを認めるわけが無い」


独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤ・・・



オリバ「無理を潰す為に君らを呼んだ・・・・・・本来我々には不釣り合いな[協力]関係を結びたい」


バキ「・・・!・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「提供しよう・・・・・・情報を」ニッ
406 :赤いイヤーカフ :2011/03/31(木) 19:08:11.17 ID:J/6eMd0Q0
来ましたッッ!!
安価募集タイムッッ!!

今から3時間後には締め切りますので気をつけてくださいッッ!!

今回の安価テーマは
[情報を握っているオリバから何を聞こうか?]ですッッ
これを機に聞きたい事を聞きまくろうッッ

複数安価ッ期待してますッッ
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/03/31(木) 19:28:44.97 ID:7xe4TG9v0
オーガがどこまでかかわっているか。
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/31(木) 19:34:08.61 ID:OI5ap68+o
元の世界へ帰還する方法
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2011/03/31(木) 20:05:41.31 ID:6pFN0n8AO
どのような経緯でバキ達が
ここにいるのか
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2011/03/31(木) 20:08:17.60 ID:Ld7ChtUGo
好きな女の子について
411 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/03/31(木) 22:05:50.44 ID:yl/jIR2d0
締め切りますッッ!
すげぇ安価量だ・・・有難うッッ
やり甲斐が有るという物ですッッ!!
412 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/03/31(木) 23:46:53.36 ID:zoloVVSDO
まだ来ないのかッッッ!
413 :赤いイヤーカフ :2011/04/01(金) 08:39:06.47 ID:VT0C/8SU0
バキ「情報?・・・・・・・・・」

オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ


独歩「そうかい・・・・・・・・・ならよォ・・・・・・願ったり叶ったりだ・・・」ニヤ・・・

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


独歩「此処に詳しいんならよォ・・・当然知ってるワケだ、脱出方も・・・」フッ


オリバ「ワルいがそれは知らないな・・・・・・」ハハ

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「脱出法が有るならとっくに私は出ているよ・・・・・・此処のレディーはこの世の者とは思えないくらいに魅力的だが、どうも妖艶さに欠ける・・・・・・私の愛するハニーには程遠い・・・・・・ああ・・・私はもうハニーが恋しくて恋しくて・・・・・・」ニヤニヤ・・・

独歩「聞いちゃいねェ・・・・・・」フッ

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



紅葉「なら・・・・・・私達の出現経緯を突き止めればどうです?」

オリバ「出現経緯を調べれば、自ずと脱出の糸口も掴める・・・と?」

紅葉「そうです・・・」


オリバ「何故我々が未来にお呼ばれされたのかは知らんが、呼んだ者の正体は大体予想出来る・・・」

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「我々の出現直前に出現地からパターン反応が検出された・・・・・・この世でパターン反応を発する者は一つ・・・」

紅葉「!ッッ」


烈「我々は[使徒]に喚ばれたと?・・・・・・」


オリバ「断定はしていないが、私はそう確信している」

渋川「ワシらを呼んだ使徒って・・・・・・・・・もしかしてコイツかのォ?」



渋川は自身の右耳を指さした。



オリバ「フフ・・・・・・何を言うんですゴーキ・シブカワ・・・・・・本人に聞けば良いでしょう?」ヘラヘラ


カフ「悪いが教えられない、少なくとも今は駄目だ・・・」

渋川「・・・!・・・・・・・・・」

カフ「・・・すまない・・・」



オリバ「どうしました?」


渋川「珍しく謝られたわい・・・・・・今は言いたくないって・・・・・・」ニヤ・・・

オリバ「ハハハ・・・彼女らしい・・・・・・私の彼女もなんだが、無愛想のうえにシャイなんだよ・・・・・・私の恋人と似てる・・・なんともカワイイ・・・」ニヤニヤ



カフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

渋川「ホホ・・・また黙りこくっちまったぞい」カッカッ
414 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/01(金) 08:42:01.93 ID:VT0C/8SU0
ひょっ!?
書き間違え!
415 :赤いイヤーカフ :2011/04/01(金) 08:43:46.30 ID:MwgAvljr0
バキ「情報?・・・・・・・・・」

オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ


独歩「そうかい・・・・・・・・・ならよォ・・・・・・願ったり叶ったりだ・・・」ニヤ・・・

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


独歩「此処に詳しいんならよォ・・・当然知ってるワケだ、脱出法も・・・」フッ


オリバ「ワルいがそれは知らないな・・・・・・」ハハ

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「脱出法が有るならとっくに私は出ているよ・・・・・・此処のレディーはこの世の者とは思えないくらいに魅力的だが、どうも妖艶さに欠ける・・・・・・私の愛するハニーには程遠い・・・・・・ああ・・・私はもうハニーが恋しくて恋しくて・・・・・・」ニヤニヤ・・・

独歩「聞いちゃいねェ・・・・・・」フッ

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



紅葉「なら・・・・・・私達の出現経緯を突き止めればどうです?」

オリバ「出現経緯を調べれば、自ずと脱出の糸口も掴める・・・と?」

紅葉「そうです・・・」


オリバ「何故我々が未来にお呼ばれされたのかは知らんが、呼んだ者の正体は大体予想出来る・・・」

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「我々の出現直前に出現地からパターン反応が検出された・・・・・・この世でパターン反応を発する者は一つ・・・」

紅葉「!ッッ」


烈「我々は[使徒]に喚ばれたと?・・・・・・」


オリバ「断定はしていないが、私はそう確信している」

渋川「ワシらを呼んだ使徒って・・・・・・・・・もしかしてコイツかのォ?」



渋川は自身の右耳を指さした。



オリバ「フフ・・・・・・何を言うんですゴーキ・シブカワ・・・・・・本人に聞けば良いでしょう?」ヘラヘラ


カフ「悪いが教えられない、少なくとも今は駄目だ・・・」

渋川「・・・!・・・・・・・・・」

カフ「・・・すまない・・・」



オリバ「どうしました?」


渋川「珍しく謝られたわい・・・・・・今は言いたくないって・・・・・・」ニヤ・・・

オリバ「ハハハ・・・彼女らしい・・・・・・私の彼女もなんだが、無愛想のうえにシャイなんだよ・・・・・・私の恋人と似てる・・・なんともカワイイ・・・」ニヤニヤ



カフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

渋川「ホホ・・・また黙りこくっちまったぞい」カッカッ
416 :赤いイヤーカフ :2011/04/01(金) 09:38:44.21 ID:pfTcMtZ/0
オリバ「自分からは話し掛けるくせに、こちらの問い掛けには応じたり応じなかったり・・・・・・身勝手なレディーさ・・・」

克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「さて・・・・・・他に聞きたい事は?・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ


バキが手を挙げた。



オリバ「なにかな?」


バキ「此処にオレ達が呼ばれたって事は・・・・・・当然来てるんだよね・・・;」

烈「ッッ!!」

独歩「・・・!」

ジャック「!!」


オリバ「 [オーガ]・・・か・・・・・・・・・」


バキ「何処にいるのかな?」ジロッ・・・



オリバ「居場所はわからんよ・・・・・・」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


















オリバ「・・・奴は死んでいる・・・・・・」





一同
「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!!;;」
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/01(金) 10:16:50.16 ID:xd+eqpDDO
なっ…なんだって〜!?
418 :赤いイヤーカフ :2011/04/01(金) 10:43:09.91 ID:pfTcMtZ/0
オリバを除く全員が、驚愕により硬直した。




バキ「ウソだろ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」

独歩「・・・・・・・・・・・・ッッッ;;;」

オリバ「奴はセカンドインパクト発生時に爆発の中心地に居た・・・・・・幾ら奴でも助から・・・」

バキ「うるせェッッ!!;;;」


オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



バキ「親父が負けるハズが無いッッ!!;;;」

オリバ「使徒は生物の頂点だ・・・・・・人間の及ぶとこ・・・」

ブンッ!!


バキの拳がオリバに向かった。



┣¨┣¨┣¨┣¨ォン!!!



だが、その拳が届く前にジャック、花山、烈、独歩による
四方からの包囲攻撃を受け、沈黙した。



グボッ・・・



四人の拳がバキから抜かれる。

バキはグラウンドに80センチ程めり込んだまま動かなくなった。




烈「・・・・・・どういう事か・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


烈は動揺を押し殺した。






烈「説明をして戴きたいッ;;」

419 :赤いイヤーカフ :2011/04/01(金) 17:34:44.52 ID:/jToSr8q0
オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


紅葉「待って下さい・・・・・・気になる事があります・・・;;」

烈「・・・気になる事とは・・・・・・ッッ;;」


紅葉「時系列です・・・・・・;;」

克巳「・・・時系列?・・・・・・・・・;;」


紅葉「考えてみて下さい・・・・・・・・・私達が此処に来たのはほんの数ヶ月前・・・・・・・・・セカンドインパクト発生から15年も経過した未来に来てるんです・・・・・・彼だけが15年も前に出されるのはおかしい・・・そうは思いませんか・・・・・・;;」

克巳「・・・!・・・・・・」


オリバ「そう・・・確かにオカシイ・・・・・・だが事実・・・オーガは現れない」


紅葉「・・・・・・・・・ッッッ;;」


オリバ「あのオーガが使徒の存在を感知しないワケが無い・・・・・・それは君達も十分に理解しているハズだ・・・」

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


オリバ「強者の集う場所、血生臭い戦場にオーガは必ず現れる・・・・・・海中、空中、地下、朝も夜も・・・区別は無い・・・・・・」

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



オリバ「それに・・・・・・私は1年前から此処に居る・・・・・・・・・奴が15年前に出現していても全く不思議じゃない」

克巳「1年前!?;;」

花山(・・・バラついてんのか・・・・・・・・・;)


オリバ「それでも信じられないなら・・・」スッ



オリバはズボンのポケットから携帯を取り出しすと
画面を開いて操作し、画面を閉じて・・・



ヒュン


紅葉「!?・・・;;」パシッ



紅葉に投げた。

紅葉は受け取った携帯を開いた。


420 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/01(金) 17:39:05.12 ID:N0T20ZC10
またミスったぜちくしょうッッ!
書きなおま〜す
421 :赤いイヤーカフ :2011/04/01(金) 17:39:50.98 ID:s1/zgDPi0
オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


紅葉「待って下さい・・・・・・気になる事があります・・・;;」

烈「・・・気になる事とは・・・・・・ッッ;;」


紅葉「時系列です・・・・・・;;」

克巳「・・・時系列?・・・・・・・・・;;」


紅葉「考えてみて下さい・・・・・・・・・私達が此処に来たのはほんの数ヶ月前・・・・・・・・・セカンドインパクト発生から15年も経過した未来に来てるんです・・・・・・彼だけが15年も前に出されるのはおかしい・・・そうは思いませんか・・・・・・;;」

克巳「・・・!・・・・・・」


オリバ「そう・・・確かにオカシイ・・・・・・だが事実・・・オーガは現れない」


紅葉「・・・・・・・・・ッッッ;;」


オリバ「あのオーガが使徒の存在を感知しないワケが無い・・・・・・それは君達も十分に理解しているハズだ・・・」

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


オリバ「強者の集う場所、血生臭い戦場にオーガは必ず現れる・・・・・・海中、空中、地下、朝も夜も・・・区別は無い・・・・・・」

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



オリバ「それに・・・・・・私は1年前から此処に居る・・・・・・・・・奴が15年前に出現していても全く不思議じゃない」

克巳「1年前!?;;」

花山(・・・バラついてんのか・・・・・・・・・;)


オリバ「それでも信じられないなら・・・」スッ



オリバはズボンのポケットから携帯を取り出すと
画面を開いて操作し、画面を閉じて・・・



ヒュン


紅葉「!?・・・;;」パシッ



紅葉に投げた。

紅葉は受け取った携帯を開いた。


422 :赤いイヤーカフ :2011/04/01(金) 23:32:19.17 ID:1OhBIJGN0



2000年6月15日

南極にて出現、[ADAM]と交戦後、重大事項発生、以後 消息不明


紅葉「・・・・・・バカな・・・・・・・・・・・・;;」


オリバ「オーガ略歴・・・・・・解るだろう?・・・・・・重大事項の意味・・・」



紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・セカンドインパクト・・・・・・・・・;;」



オリバ「オーガはアダムと闘い、そして敗れた・・・・・・そう思うのが普通だ」


紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


オリバ「この未来で私が得た情報はこれで全てだ・・・・・・・・・」


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



オリバ「ミスター花山・・・・・・」


花山「・・・ン・・・・・・」


オリバ「バキをマンションに戻してくれ・・・・・・注意深く、丁寧に・・・」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ガシッ


花山はバキを脇に抱えると・・・




花山「・・・・・・先に帰るぜ・・・・・・・・・・・・」




と、一言だけ呟き、マンションへ向かって去って行った。





オリバ「今日はもう遅い・・・・・・・・・・・・解散だ・・・・・・」


一同
  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






闘士達は解散した。
423 :赤いイヤーカフ :2011/04/02(土) 09:35:14.83 ID:jjBwemTO0
第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅


ガラッ


アスカ「にへへへ・・・」ヘラヘラ


ソロリ・・・ソロリ・・・



アスカ「せいっ!」ピョン

ドムッ!

バキ「うぐぅ!?」



アスカのフライングボディアタックが
掛け布団越しに、バキの腹部に決まった。


バキ「なっ・・・・・・なに?・・・」ゴシゴシ・・・

アスカ「朝よ!さっさと起きて、お弁当作りなさいよ!」


バキ「だからっていきなり・・・・・・」ハハ・・・

アスカ「だってアンタ、目覚まし鳴ってんのに全然起きて来なかったじゃん」

バキ「聞こえんの?・・・リビングから・・・・・・」

アスカ「そりゃもう、まる聞こえよ」

バキ「う〜ん・・・」


バキはしばらく間を置くと・・・



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・」ゴソッ・・・

掛け布団に顏を埋めた。



アスカ「ちょっと!寝ないでよ!」ユサユサ・・・

バキ「具合悪いんだから寝かしてくれ・・・・・・」ユラユラ・・・

アスカ「アタシの弁当はどうなんのよ!」ユサユサ・・・

バキ「シンジに作ってもらって・・・・・・・・・」ユラユラ・・・


アスカ「学校は?」ピタッ

バキ「・・・休む・・・・・・・・・」ピタッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




アスカ「・・・ホントに具合悪いの?・・・・・・」


バキ「・・・うん・・・・・・」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



アスカは小さく溜息をついた。
424 :赤いイヤーカフ :2011/04/02(土) 10:19:38.94 ID:jYpmBhZi0


アスカ「・・・しょうがないわね・・・・・・分かったわよ」

バキ「ゴメン・・・・・・」

アスカ「明日までには治しときなさいよ!」スタスタ・・・

バキ「・・・うん・・・・・・・・・」


ガラッ ダン





アスカ「具合悪いって」

シンジ「えっ?・・・・・・バキ君が?」

ミサト「珍しいわね・・・・・・どうしたの?」


アスカ「知らないわよ・・・・・・ま、今日はほっとくわ」スタスタ・・・


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


アスカ「ってことだからさ、シンジ」ピタッ

シンジ「?・・・」

アスカ「私の分のお弁当、今日はアンタが作りなさいよ」

シンジ「えっ?・・・・・・あ、うん」
425 :赤いイヤーカフ :2011/04/02(土) 22:49:11.66 ID:zZqAAv9Z0
朝9時20分
第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅の隣の部屋



ガチャン キン・・・・・・ガチャン キン・・・・・・ガチャン キン・・・・・・ガチャン

キン・・・・・・ガチャン キン・・・・・・ガチャン キン・・・・・・ガチャン キン・・・・・・ガチャン



その男は一睡もせずに、ただひたすらウェイトトレーニングをしていた。


この生活サイクルを始めて、はや20年が経過している。

睡眠らしい睡眠とは、19年と6ヶ月前に決別した。

前回、彼が寝たのは7ヶ月前。


異質な未来世界に来てからの3ヶ月間
漢は一睡どころかうたた寝すらしていない。


自分で調達した廃材を、がむしゃらに組み合わせて作った
超重量の特製ベンチプレスマシーン。


無骨な巨大鉄板の上に寝そべり、朝日がリビングを照らすまで
休憩も入れずに803Kgの鉄塊を一定間隔で上げ下げする。


目的は自分自身の[戦力]の増強。



いつか来るであろう、越えるべき存在との決着。




そのために今まで続けてきた。


全てを賭けて続けてきた。

全てを棄てて、今まで続けてきた。



だが、それももはや・・・












ガチャン



ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




ジャックはトレーニングを終わらせ、しばらく立ち尽くすと・・・

プシュ シュ




汗だくの半袖長ズボン姿のまま、自室を出た。
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/04/04(月) 18:15:10.41 ID:Z89b6Qhf0
忙しいのかな?
無理しないで、ゆっくり進めてかまわないので。
427 :赤いイヤーカフ :2011/04/04(月) 18:55:45.60 ID:3Sx/h9jm0
カシュッ ピピッ


護衛用認証カードをカードリーダーに通し、ドアロックを解除した。


プシュ シュ


リビングに出たジャックは周りを見渡した。

人の気配は一見して無いように思える。


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズン ズン


バキの部屋の前まで歩くと・・・


ガラッ


ノックもせずに引き戸を開けた。




バキ「!!」ガバッ


ベッドでふて寝していたバキは飛び起きた。


バキ「兄さん・・・・・・」


ジャック「・・・出ろ・・・・・・・・・・・・・」

バキ「えっ?;」


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ザッ


ジャックは踵を返し、部屋を出た。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


バキは兄の行動に不信感を抱いたが、とりあえずついていった。


ジャックはリビングの押し入れからちゃぶ台を取り出し・・・


ゴトッ


リビングの中央に置いた。



ジャック「座れ」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・;」




ジャックは次に冷蔵庫を開け[えびちゅ]を取り出すと・・・


ズシ・・・




ちゃぶ台の上に置き、座った。
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/04(月) 19:26:00.37 ID:BuaWWH+DO
来たか!
429 :赤いイヤーカフ :2011/04/04(月) 22:09:58.37 ID:Y3UpxtFi0

バキ「・・・なんのつもりだい・・・・・・兄さん・・・」


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」カシュッ


ジャックは[えびちゅ]を開けると・・・



カッ



一瞬で飲み干した。



バキ「・・・いつから飲むようになったのかな・・・・・・・・・」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




ジャックは何も言わない。




バキ「答えろよ・・・・・・兄さん・・・・・・・・・」


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・気持ちはワカるよ・・・・・・・・・痛い程に・・・・・・」

ジャック「バキ・・・・・・」


バキ「!」


ジャック「奴が死んだ今・・・お前が曲がりなりにも最強だ・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ


ジャックはベランダに向かい、窓を開けた。




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なるほどね・・・・・・」


ガシッ!


ジャックはバキの胸倉を掴んだ。



バキ「窓は割るなよ」ニッ



バオッッ!!




風を切り裂く音が部屋に響いた。
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/04(月) 22:12:23.70 ID:BuaWWH+DO
駄目だw。えびちゅでどうしても某ハムスターを思い出してしまうwww
431 :赤いイヤーカフ :2011/04/04(月) 23:38:48.93 ID:nzh6nNI50
ああ・・・ 高いなァ               懐かしいな・・・・・・    太陽?      眩しい     ピクルとやった時みたいだ     風強ェ〜〜〜〜               ビル多いな   流石は未来       綺麗だな〜・・・     人? 小せェ・・・     アレなんだ?      おっ   下がってきた・・・                強くなったなァ兄さん      スゲェ飛んでんな・・・     おォ       近いな
もうそろそろかな       おお・・・来たなァ・・・
  あと2秒?  
  そんなにないか・・・

 ・・・来たよ・・・




ド ギ ャ ッ ッ ッ!!!!









マンションから150メートル程離れた児童公園に、バキは墜落した。

直径8m、最深部70cmのクレーターが公園の中心部に形成された。




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



バキは立とうとした。

だが立てなかった。


ピクル戦で経験した以上の、強烈過ぎる大ダメージがバキの中に渦巻いていた。


腕も脚も微動だにしない。


血を吐く為の肉体的反射行動もとれない。




クレーターの真ん中で、バキは仰向けのまま・・・







ズ ン !!









ジャックを迎えた。





地上最強の候補者達の死闘は・・・


片方の圧倒的不利の中始まった。
432 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/04(月) 23:51:04.87 ID:Y3UpxtFi0
遅れて申し訳ないが今日はここまでです。
勝手ながら休憩させて戴きました。
次の投下から頑張りますッ!
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/04(月) 23:57:26.02 ID:BuaWWH+DO
乙! 刃牙VSジャックとか原作ファンには胸熱すぎんだろ……。ジャックにとっては地下トーナメント以来の雪辱戦か……。激しく期待ッッッ!!
434 :赤いイヤーカフ :2011/04/05(火) 09:48:10.75 ID:WpGvYXfe0
ズン   ズン   ズン


バキ(・・・・・・来るかッッ・・・;;;)



ジャックはバキを見下ろす。

バキは依然動けない。



バ ゴ ァ !!



バキはクレーターの最深部の深度をそのままに、地面を砕きながら横滑りした。

深さ70cm、長さ10mの巨大な傷が公園に刻まれた。

バキはますます動けなくなり・・・


ザザザ ザ!!


ズ ガ ッ !!




ジャックの再接近を許した。


爆発がバキを襲い、彼を打ち上げた。




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッッ;;」



ピクル戦で体験したアッパーカットを遥かに上回る打撃。

速い、重いという形容が陳腐に思える程の威力。


血を吐き散らしながら、



上空20mという非日常的状況下の中・・・






バキは、この世界で2度目の[形態変化]を迎えた。




クルッ




バキは空中で反転し・・・


スッ



音も無く着地した。
435 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/05(火) 09:50:03.64 ID:kTqPb8W90
うぬぅ
またしても・・・

書き直します。
436 :赤いイヤーカフ :2011/04/05(火) 09:51:33.58 ID:YOVPmBvY0
ズン   ズン   ズン


バキ(・・・・・・来るかッッ・・・;;;)



ジャックはバキを見下ろす。

バキは依然動けない。



バ ゴ ァ !!



バキはクレーターの最深部の深度をそのままに、地面を砕きながら横滑りした。

深さ70cm、長さ10mの巨大な傷が公園に刻まれた。

バキはますます動けなくなり・・・


ザザザ ザ!!


ズ ガ ッ !!




ジャックの再接近を許した。


爆発がバキを襲い、彼を打ち上げた。




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッッ;;」



ピクル戦で体験したアッパーカットを遥かに上回る打撃。

速い、重いという形容が陳腐に思える程の威力。


血を吐き散らしながらの飛翔。



上空20mという非日常的状況下の中・・・






バキは、この世界で2度目の[形態変化]を迎えた。




クルッ




バキは空中で反転し・・・


スッ



音も無く着地した。
437 :赤いイヤーカフ :2011/04/05(火) 13:59:45.78 ID:ls91ClBg0
第三新東京市:第一中学校=昼休み





シンジは学校の屋上で一人、寝転びながらS-DATを聴いていた。

何も無い屋上に、上がって来る生徒は殆どいない。


穏やかな天気の日は空を見上げてボーッとする。



トウジとケンスケと一緒に教室でだべるのも楽しい。

だが、たまには穏やかに過ごすのも良い。



シンジは眼を閉じて、心地良いそよ風の中、ひと時の眠りに・・・








  「・・・碇君・・・」








就けなかった。





シンジ「あっ!・・・・・・綾波?・・・;」ガバッ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




いつの間にか側に立っていた綾波を見て、シンジは慌てて体を起こした。


438 :赤いイヤーカフ :2011/04/05(火) 16:45:51.19 ID:375srp7f0
綾波「・・・何故、寝てるの?・・・・・・」


シンジ「えっ?・・・・・・何故って・・・・・・・・・別に、なんでも無いけど・・・」


綾波「・・・そう・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



シンジは起き上がると、近くのベンチに座った。

綾波はシンジを眼で追った。




綾波「・・・・・・・・・隣・・・座っていい?・・・・・・」


シンジ「うん・・・いいよ」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・



サフッ・・・




シンジの左隣に、綾波は腰を降ろした。







シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・/」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・あっ、あのさ・・・・・・」

綾波「・・なに?・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・変わったよね・・・綾波って・・・・・・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・なんか・・・前より・・・・・・その・・・優しくなったって言うか・・・・・・・・・なんて言うか・・・・・・こんな事も・・・無かったし・・・・・・」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






距離感が近くなったとは言え、シンジはやはり少し緊張している。

バキやアスカ、トウジやケンスケ、ミサトなどが周りに居れば
それなりに喋れるのだが、二人っきりという状況にはどうにも慣れない。

悪感情では無く、むしろ好意を抱いてるのだが、話題を作るのが今だに苦手なシンジには、仕方の無い事であった。




シンジ「ゴメン・・・・・・・・・なんか・・・変な事言った・・・・・・;」

綾波「・・・・・・変じゃ無いわ・・・・・・・・・」

シンジ「えっ・・・・・・・・・?」

綾波「・・・こんな事・・・・・・・・・今まで無かったもの・・・・・・」
439 :赤いイヤーカフ :2011/04/05(火) 22:28:34.58 ID:2MLiQKu80
シンジ「えっ・・・・・・う、うん・・・そうだね・・・・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


シンジ(・・・どうしよう・・・・・・なにを話したらいいんだ・・・・・・・・;)




綾波「・・・碇君・・・・・・」


シンジ「なっ・・・なに?;」

綾波「・・・・・・・・・どうしたの?・・・・・・」

シンジ「えっ・・・・・・いや・・・なに話そうかなって思って・・・・・・;」

綾波「・・・そう・・・・・・・・・・・・・・・・・」



シンジ「・・・・・・・・・・・・・・あっ、綾波は・・・」

綾波「・・・?・・・・・・・・・」

シンジ「・・・綾波は・・・何か話したい事、ある?・・・・・・」



綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・あるわ・・・」


シンジ「へっ?」



予想外の返答。

駄目元で聞いた質問に、返ってきたまさかの反応。




綾波「・・・・・・碇君の手・・・・・・・・・」

シンジ「?・・・・・・」


綾波「・・・初めて触れた時は・・・・・・何も感じなかった・・・・・・」



シンジ(・・・初めてって・・・・・・)

シンジの脳裏に、初号機の巨大な顏の前で倒れている
儚げな少女の姿が浮かんだ。


440 :赤いイヤーカフ :2011/04/06(水) 11:42:11.18 ID:I/Lmx+HP0


綾波「・・・・・・二度目は・・・暖かかった・・・・・・・・・・」

シンジ(・・・烈さんのラーメン屋の時・・・かな・・・・・・?)



綾波「・・・三度目は・・・・・・少し恥ずかしかった・・・・・・//」

シンジ「!!//」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//」

シンジ「あっ・・・・・・あの時は・・・ごめん・・・・・;」





綾波「四度目は・・・・・・・・・嬉しかった・・・・・・」



シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」


綾波「・・・私を心配してくれる碇君が・・・・・・・・・碇君の手が・・・・・・嬉しかった・・・」



シンジ(綾波・・・・・・)




綾波「・・・もう一度・・・・・・触れてもいい?・・・・・・」



シンジ「!」




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






シンジ「・・・・・・・・・いいよ」







綾波がぎこちなく差し出した手を、シンジは優しく握った。




同じベンチで隣同士、チャイムが鳴るまで。










二人の間には、穏やかな空気が流れていた。


441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/04/06(水) 12:37:04.69 ID:x3/G/5cyo
一方、クラスメイトは砂糖を吐いていた
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) :2011/04/06(水) 13:16:49.37 ID:Xb/R4DBY0
文字通りゲロ甘ww
443 :赤いイヤーカフ :2011/04/06(水) 17:19:04.82 ID:kdbcovmE0
午後2時12分
第三新東京市:ネルフ本部=研究棟執務室


独歩「なんの用でしょうか・・・赤城博士・・・」ニヤニヤ


リツコ「少し気になる事があるのよ・・・・・・」スッ



リツコはそう言いながら紅茶を煎れ、椅子に座った。


リツコ「率直に聞くわ・・・・・・貴方、[オーガ]と交流があるそうね」


独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「彼を探っている存在・・・・・・知らないかしら?」


独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



独歩は「死んでる奴を誰がどう捜すのですかな?」
と、言おうとしたが、踏み止まった。

今から十時間ちょっと前に、いかにもな巨漢に言われた衝撃的な言葉。

[オーガ]という存在の影響力を知る者ならば
誰であろうと、オリバの言葉の重大性を理解する。

そして、オリバの探っている[何か]の言い知れぬ重要性も。



独歩は、探っている者の正体を言わない事に決めた。






独歩「申し訳ありませんが、私は知りませんな」


リツコ「そう・・・・・・ならいいわ・・・」


独歩「・・・他には何か・・・・・・」


リツコ「無いわ・・・」スッ


リツコは紅茶を啜った。





独歩「そうですか・・・・・・なら、失礼します」




プシュ シュ






リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」フーッ・・・



リツコは溜息をついた。
444 :赤いイヤーカフ :2011/04/06(水) 18:29:45.25 ID:uO2EdnTx0
ド グ ァ ッ ッ !!


着地と同時にバキは被弾した。

防御体勢は取れたが、あまりの威力に弾き飛ばされてしまい、公園の端の手摺りまで飛ばされた。


ピクルより、あの父親より速い前蹴りが、バキの両腕のブロックを破った。


回避が出来ない。

見えもしない。



かつての兄は、異質の者への転生を果たしたのだ。



ド ガ ッ !!




ジャックは跳んだ。


背中の鬼を限界まで引き絞り、拳を掲げたまま、バキの元へ急降下する。



狙うは脳天。


粉々に砕く。



射程距離まであと20m。






バキ「・・・・・・・・・・・・兄さん・・・・・・;;;」











  [調子に乗るなよ]









ガ オ ッ !!!







ジャックの鉄拳が放たれた。


445 :赤いイヤーカフ :2011/04/06(水) 21:07:00.46 ID:fIWfVKSz0

バ ギ ィ ィ ィ ン !!





金属同士を打ち付けたような轟音と共に、砂の柱が立ち上がった。


周囲から歓声とも悲鳴ともつかない声が一斉に上がった。



時刻は朝9時21分。

戦闘開始からまだ1分しか経過していない。


にも関わらず、早くも公園からは人が消え、代わりにオーディエンスが
遠巻きに公園を囲み始めている。

事件見たさに集まった、世相に似合わぬ若者達。
何事かと慌てて駆け付けた警察関係者。

人垣にごった返しつつある公園外の歩道は、ある種異様と言えた。





ズ ン !!



力を相殺されたジャックは、バキから5m離れた地面に着地した。









バキ「ハハ・・・・・・・・・・・・;;;」





ジャックの鉄拳に放った、己の拳。

手の甲からは骨が突き出している。

指が動かない。





バキ「当分・・・・・・握れねェや・・・箸・・・・・・・・・;;;」


446 :赤いイヤーカフ :2011/04/06(水) 23:04:39.98 ID:e8g/FBW/0
バ ッ !!


ジャックがまたしてもバキに接近した。



殆ど瞬間移動。


だが、バキには見えていた。




カ ッ !



バキの左拳がジャックの顎の先端を捉えた。

ジャックのスピードが落ちる。



ブ ン !!


バキがハイキックによる第二撃を繰り出す。


ド ゴ ッ !!





しかし、その第二撃目は命中しなかった。



ジャックはダウンせずに、槍の様なアッパーカットをバキの鳩尾に突き刺した。



バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ ッ ッ !!!





槍を受けたバキは、ヘリのローターの様に廻った。




ゴ ウ ッ !!



次にバキに向かうは、鋭く尖った左ストレート。



ピ ッ シ ャ ア ア!!





命中した。






バキの、揃った両足の裏に。


447 :赤いイヤーカフ :2011/04/07(木) 00:17:48.77 ID:JPAdtc650
片腕だけでの被弾は、即負傷になる。

現に今、右腕が使用不能に陥っている。


そこでやってみた。



両足を揃えての足裏ガード。


幾らジャックに力で劣っているとはいえ
腕部より強力な脚部を、二本も合わせればガードし切れる。



バキの回転は、空中でジャックの轟拳を受け止めた時点で止まっていた。




バキ(・・・脳・・・・・・揺れないんだ・・・やっぱ・・・・・・・・・・・・・・だったら・・・)






空中に浮いた状態の中、瞬時に全身から力みを抜き・・・

地面に近づき始める前に・・・





バキ(コレだろ・・・・・・・・・)







五体の鞭化を完了させた。






ヒ ュ ン !!



ド ド バ シ ャ ア ア !!!







バキの上腕から無数の鎖が放たれ、ジャックの頭部を左右から挟んだ。
448 :赤いイヤーカフ :2011/04/07(木) 03:00:24.22 ID:0gmwOMxD0






甘かった。


顎の先に皮一枚掠らせても、殆どブレなかったヤツに・・・

自分の武器を[武器以上]の物に作り変えたヤツに・・・


小細工が通じるワケが無い。



ああ・・・

分かってたハズなのになァ・・・・・・



なんで俺ってヤツは・・・・・・いつもいつも・・・




一足遅く・・・・・・気付くんだ・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


・・・・・・・・・・・・・・・・・







バキの繰り出した鎖は、確かにジャックの両側頭部を捉えていた。


だがそれと同時に、ジャックの右フックが、バキの左胸を陥没させていた。





ゴポッ




バキの口から血泡が溢れ出る。


内臓へのダメージがいきなり限界を突破した。

バキは意識を失い、ジャックの右腕から力無く滑り落ち・・・



ドシャ



地に伏した。



449 :赤いイヤーカフ :2011/04/08(金) 17:41:41.17 ID:Cc5wrB+10
朝9時25分
第三新東京市:ネルフ本部=指令執務室



冬月「そうか、ご苦労だったな」

ピ・・・






冬月「諜報部はうまくやったようだ・・・・・・」


ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


冬月「範馬バキは負傷、目撃者は多数・・・・・・・・・・・・・・・・・・・情報操作を入れる事になったな・・・」


ゲンドウ「ああ・・・・・・・・・・・」



冬月「彼等の処分だが、一体どうするつもりだ?」パチッ


ゲンドウ「範馬バキは厳重注意勧告、ジャックハンマーには一ヶ月間の減俸と監視レベルの強化、及びアクセスランクの降格をペナルティとして課すつもりだ」



冬月「随分寛大な処置だな」


ゲンドウ「今回は譲歩する・・・・・・・・・次は無い」パチッ







?「それはありがたい」




冬月「!?」


ゲンドウ「!・・・」




部屋の入口の前に立つ男が、将棋を打つ二人に遠くから声を掛けた。






?「ここのままだと負けますよ・・・・・・冬月副指令・・・」ニヤニヤ


450 :赤いイヤーカフ :2011/04/09(土) 09:36:02.64 ID:aWUPxiJS0
冬月「君は・・・・・・」



?「広内です・・・・・・諜報部所属の・・・」


冬月「それは分かっている・・・・・・私が聞いてるのは・・・」


?「将棋の勝ち方?」ヘラッ


冬月「違う、何故君は許可無く入室しているのかと聞いている」



広内「加持リョウジからの伝言を伝えに」



冬月「伝言?」


ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



広内「[重要申し送り事項]を探る者の始末が完了しました、と・・・・・・」



冬月「そうか・・・・・・では何故命令を受けた本人が出席しないのかね?」


広内「探ってる者が複数いたらしいので、出席が難しくなった様です」


冬月「・・・複数?・・・・・・・・・・・・」

広内「恐らくは[SEELE]の手の者達・・・・・・・・・しばらく出席は無理でしょう」


冬月「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



広内「報告は以上です・・・失礼します」


プシュ




冬月「一ついいかね」



広内「なんでしょうか?」ピタッ


冬月「言葉遣いはどうにかならないのかね?」


広内「申し訳ありません・・・・・・・・・・・・ああ、言い忘れてましたが・・・」」


冬月「?・・・」



広内「桂馬がそのままでは負けてしまいますよ・・・冬月副指令」

シュ・・・



451 :赤いイヤーカフ :2011/04/09(土) 13:11:13.24 ID:/pPSdaZU0
午後2時20分
第三新東京市:ネルフ本部=メインホール=窓側通路休憩所


リツコ「怪我ですって!?」


ミサト「ちょっとぉ・・・・声おっきいんじゃない?」

リツコ「信じられないわ・・・・・・彼が怪我だなんて・・・;」


ミサト「私も聞いた時はビックリしたわよ・・・・・・原因は[私情の縺れ]みたい・・・」

リツコ「私情の縺れ?・・・・・・事故じゃないの?;」

ミサト「喧嘩したって・・・・・・」フー・・・

リツコ「喧嘩?・・・・・・・・・まさか・・・彼に喧嘩を売るような無謀は誰もしないはずよ・・・;」


ミサト「うちには売りそうな人が沢山いるわよ・・・」ヘラッ

リツコ「!?;」


ミサト「バキ君を負傷させたのはジャックさんよ」


リツコ「彼が?・・・何故バキ君と・・・・・・;」


ミサト「なんでも[現時点で最強だから]・・・だそうよ」


リツコ「・・・どういう事なの・・・・・・・・・・;;」

ミサト「分かんないけど・・・・・・ブッ飛んでるのは確かね;」


リツコ「・・・・・・・・・シンジ君にはなんて言うつもり?」

ミサト「それでさっきから悩んでたのよ、正直に全部話したらこれから気まずいし・・・・・・かと言って、秘密にしてても多分バキ君の性格からして自分で言っちゃうだろうし・・・・・・」


リツコ「悩み所ね・・・」

ミサト「ホント、苦労が絶えないわよ・・・・・・・・・で、なんか用?」

リツコ「これよ」ドサッ

ミサト「えっ?・・・なにこれ?」

リツコ「前回の使徒戦の被害報告書と請求書と苦情の山よ」フッ

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・|||」

リツコ「ま、頑張りなさい」ニコッ

ミサト「・・・・・・・・・はぁ〜〜〜〜・・・|||」


リツコ「それじゃさよなら」カツ カツ カツ









リツコ(しばらくは聞き出せないわね・・・・・・)フー・・・
452 :赤いイヤーカフ :2011/04/09(土) 22:04:45.31 ID:NBR73n4S0
午後7時5分
第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅


アスカ「な〜んか、元気無かったわね、今日のアイツら」


シンジ「烈さん達が?そっかなぁ・・・」

アスカ「そうよ!少なくともアタシにはそう見えたわ」


綾波「・・・根拠はあるの?・・・・・・」

アスカ「無いわよそんなの・・・そー見えただけ・・・・・・・・・てゆーかぁ・・・」




アスカ「アンタどうしたってのよ?」


バキ「何が?」


アスカ「何がじゃないわよ、帰りのホームルームにいきなりボロボロの私服で出てきたじゃないのよ」

バキ「大してボロボロじゃないよ」ハハ・・・

アスカ「穴の開いた靴履いて泥が付いたシャツ着たヤツの言うセリフじゃないわよ、アンタ一体何してたワケ?」

ミサト(!・・・;)

バキ「ああ・・・ちょっと事故を見ちゃってさ・・・・・・ほっとくのもアレだし・・・」


アスカ「ふーん・・・あっそ・・・・・・・・・じゃあ・・・なんで私服で登校してたの?」

バキ「イヤァ・・・・・・着替え忘れちゃってさァ・・・」ニッ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・


バキ「・・・・・・なに?」


アスカ「怪しいわね」ジロッ

バキ「へっ?;」

アスカ「アンタ・・・・・・なんか隠してんじゃないの?」

ミサト「・・・・・・・・・ま・・・まぁいいじゃん、そんなの別にぃ;」ヘラッ


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・ハァ・・・・・・しょうがねェなァ・・・」




シュラッ・・・





バキは、ずっとズボンのポケットに突っ込んでいた両手を抜き
シャツを脱いだ。


453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/09(土) 22:15:42.45 ID:toFqWg8DO
wktk
454 :赤いイヤーカフ :2011/04/10(日) 01:36:23.27 ID:jr3oQjEJ0
ミサト(あっ!・・・・・・あ〜ぁ;;)



シャツが取り去られ、バキの上半身があらわになった。


左胸には、一目で拳の跡と分かるほどくっきりと付いた痣が。
右腕の手の甲には、未貫通の穴があった。


右掌が赤く晴れ上がっている。

手の甲から突き出した骨は自力で無理矢理戻したが、やはり傷口の多少の化膿は避けられなかったようだ。







綾波「!!;」

シンジ「あっ!!;」

アスカ「なっ!!・・・なにそれ!?どうしたの!?;;」


バキ「ン〜〜・・・・・・ちょっと兄さんと揉めてね・・・・・・しばらくは箸も持てない事になったよ」ヘラヘラ

アスカ「アンタなに笑ってんのよ!!ちょっとミサト!!なんで病院行かせないのよ!!;;」

シンジ「そうですよミサトさん!だってコレ・・・凄い怪我ですよ!?;;」


ミサト「努力したわよ・・・・・・だけどバキ君がね・・・;;」


バキ「病院に行かないって俺が駄々を粉ねたのさ」ヘラッ

シンジ「えっ・・・・・・?;;」

綾波「!?;」

アスカ「はぁ!?アンタ馬鹿ぁ!?なんで行かないのよ!!;」



バキ「俺の身体に、新たに刻まれた深手・・・・・・・・・これは言ってみれば兄さんへの勲章であり俺の記録だ、加工はさせない・・・・・・だからだよ」ニヤ・・・



アスカ「・・・・・・アンタ・・・・・・・・・・・・何、言ってんの?・・・・・・;;」


バキ「ン?・・・・・・さっき言った通りだけど?・・・」ヘラッ


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ブルブル・・・





バチン!








アスカ「アンタ何考えてんのよ!!バッカじゃないの!!?」
455 :赤いイヤーカフ :2011/04/10(日) 15:52:44.69 ID:hHGFYjGW0
ミサト(あー・・・・・・やっぱね・・・・・・;)



バキの左頬に綺麗なビンタが一発入った。

見事な手形が、滑稽さと同時に痛々しさを演出する。



アスカ「なにが勲章よ!!そうやって自分の怪我にカッコつけて何が楽しいのよ!!」

バキ「イヤ・・・そうじゃなくて・・・・・・」

アスカ「うっさいっ!!!」


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・;」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・ゴメン・・・・・・」

アスカ「ふん!」スタスタスタ・・・



ガチャ バ タ ン!



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ハァ・・・


シンジ「・・・・・・バキ君・・・あの・・・・・・揉めたって・・・;」

バキ「ただの喧嘩だよ・・・・・・何処にでもある、普通の兄弟喧嘩さ」ヘラッ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


バキ「・・・・・・フフッ・・・じゃないな・・・・・・ワリ・・・」ヘラヘラ


綾波「・・・何故、喧嘩をしたの?・・・・・・・・・」

バキ「強さ比べ・・・・・・かな?一応・・・」


綾波「・・・比べる意味はあるの?・・・・・・・・・」

バキ「アハハ・・・・・・そこを突かれると弱いなァ」ヘラヘラ


綾波「・・・・・・無いの?・・・・・・・・・」

バキ「ン〜・・・・・・まァ・・・無いって言えば無いかな?」

シンジ「だったら・・・・・・なんでこんな事・・・;」


バキ「挑まれた以上、それに応じるのが礼儀・・・・・・・・・応じないなら闘士失格って事さ」ヘラッ
456 :赤いイヤーカフ :2011/04/10(日) 18:03:10.73 ID:F879ya9l0
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



バキ「・・・・・・そういえ、ば・・・・・・ミサトさん?」

ミサト「ん?なに?;」

バキ「残業、大丈夫なんですか?帰って来ちゃいましたけど・・・」ニヤニヤ

ミサト「残業?・・・あぁ、残業ね・・・・・・・・・・・・・・・・えっ!残業!?;」ガタッ

バキ「言ってたじゃないですか」ヘラヘラ


ミサト「ちょっち行ってくるわ!シンジ君!;」

シンジ「はい?・・・;」

ミサト「悪いけどペンペンにメフンあげといて!」

シンジ「は、はい」


ミサト「それとそこの馬鹿!!」ピタッ

バキ「へっ?」

ミサト「次は無いわよ」ギロッ

バキ「分かりました・・・;」


ミサト「じゃ!戸締まりよろしく!」スタタタ・・・



プシュ シュ







バキ(気を遣わなくてもなぁ・・・)
「・・・・・・・・・・・・あっ!シンジ?」

シンジ「なに?」

バキ「包帯何処だっけ?」ハハ・・・

シンジ「えっ?包帯?・・・あっ、手が・・・・・・;」

バキ「流石にコレ見ながらご飯は食べれないよなァ」ヘラヘラ


シンジ「えぇっと・・・・・・どこだっけ?・・・;」キョロキョロ


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・」サッ

バキ「あ、シンジ、やっぱいいわ、綾波持ってた」
457 :赤いイヤーカフ :2011/04/11(月) 22:06:16.95 ID:Aht53c0n0
40分後。





アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムッスー  モグモグ・・・

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」モグモグ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・」モグモグ・・・


バキ「・・・あの・・・・・・惣流さん?・・・・・・;」


アスカ「なに?」ジロッ


バキ「食べれないんだけど・・・・・・・・・;」

アスカ「うるさいわね・・・・・・自業自得よ」ムッスー

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・」スッ

アスカ「駄目よ!レイ」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「オイオイ・・・・・・・・・スプーンぐらいくれよ・・・・・・箸握れねェんだから・・・」


アスカ「ヤダ」

バキ「ヤダって・・・・・・;」

アスカ「なによ、文句あるなら言ってみなさいよ」モグモグ・・・

バキ「イヤ無いけどさ・・・・・・」

アスカ「じゃあ我慢しなさい」

バキ「ひでェなァ」ヘラヘラ

アスカ「何がひどいよ、あんな筋肉お化けに勝てるわけないでしょ?いくらアンタが強くってもね」モグモグ


バキ「えっ?・・・・・・・・・・・・;」


アスカ「なに?・・・・・・アンタ、まさかずっと隠せてると思ってたワケ?」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


アスカ「アンタ・・・やっぱりスゴイ馬鹿ね・・・;」

バキ「いつから?・・・・・・シンジ、もしかしてバラしちゃった?・・・;」

シンジ「えっ?・・・いや、多分言ってないと思うけど・・・」

バキ「?・・・だったら、なんで・・・・・・・・・;」


アスカ「アンタさ・・・弐号機の中でスーツ破ったでしょ」


バキ「!!;」


アスカ「・・・気付いてなかったのね」ハァ・・・
458 :赤いイヤーカフ :2011/04/12(火) 23:01:18.39 ID:U/WRqS2r0
バキ「あぁ・・・・・・アレか・・・・・・・・・確かにバラしてんなァ・・・思いっきり」ハハ・・・


アスカ「隣に座ってるヤツのスーツがいきなり弾け飛んでも気付かない馬鹿がいると思ってたワケ?」

バキ「思っちゃいないよ、忘れてただけだって・・・」ヘラッ

アスカ「その時点でダメね」モグモグ・・・

バキ「ハハ・・・・・・」








アスカ「で、ずっと気にってたんだけど・・・」ゴクン

バキ「なにが?」


アスカ「アンタの背中・・・・・・なんかヘンよね・・・」


シンジ「・・・!・・・・・・」ピクッ

バキ「・・・まァ・・・・・・・・・変だな・・・」ヘラッ

アスカ「鍛え過ぎたら誰でもそうなんの?」


バキ「ならないよ・・・・・・遺伝さ、遺伝・・・」


アスカ・シンジ
   「遺伝?・・・・・・」

綾波「・・・?・・・・・・」


バキ「親父からのプレゼントさ・・・・・・」ヘラヘラ


シンジ「バキ君のお父さんから?・・・・・・」

アスカ「どうせとんでもなく強いんでしょ? オチが見え見えね」


バキ「そう、その通り・・・・・・・・・使徒なんてカワイイもんさ・・・」フッ


アスカ「はぁ?」

シンジ「そ・・・そんなに?;」

綾波「!?;」


バキ「ああ・・・スゴイよ親父は・・・・・・・・・使徒を喰らってフィールドを得た兄さんとはワケが違う・・・・・・親父は元から持ってた・・・[歪み]がその・・・」

アスカ「えっ!?・・・ちょっと待って!喰らった!?」

綾波「!!?;」


バキ「?・・・・・・ああ、そういや惣流さんは知らなかったんだっけ」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



バキ「使徒のコア喰ったんだよ・・・あの人・・・」ハハ
459 :赤いイヤーカフ :2011/04/13(水) 20:12:48.11 ID:6HruqeJM0
バキ「いくら強さの為とはいえ、あまりに暴挙過ぎると思わね?」ヘラッ

綾波「・・・・・・・・・;」


アスカ「なんでそんな事してピンピンしてんの?;;」

バキ「規格外だから・・・・・・その一言に尽きる」クスッ

アスカ「いやそうじゃなくって・・・・・・てゆーかアンタ!解ってて闘ったの!?;」


バキ「解っててっつーか・・・・・・ヤッてる途中で思い出したって感じ?」


アスカ「なにそれ・・・・・・;」





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

同時刻
第三新東京市:郊外アパート=142号室


広内「よう」

加持「わっ!・・・・・・って、なんだアンタか・・・;」


突然後ろから声を掛けられた。

ドアの鍵は閉まっている。窓も開けていない。

なのに音も無く侵入される。


「どうやって?」という質問は、加持はもうしない事にしている。



広内「あれ・・・・・・オリバはまだ来てないのかな?・・・」

加持「あの人ならしばらく来ないよ・・・・・・なんでも[独りになりたい]そうだ」


広内「ハハ・・・・ナルホドね・・・・・・・・・また我々の知らぬうちに色々集める気らしいな・・・」フフッ


加持「まったく・・・・・・これじゃ俺の出番が無いよ;」ハハ・・・


広内「次は何をあぶり出すんだろうな」ニッ
460 :赤いイヤーカフ :2011/04/13(水) 21:29:23.48 ID:tOBlQoou0
午後8時半
第三新東京市:ネルフ本部=徒手格闘訓練場


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



烈は独り、訓練場の中央で立ち尽くしていた。


店を開店させる時間はとっくに過ぎている。

今頃、馴染みの客が上がってない暖簾にがっかりしている事だろう。


今、ラーメンを作る事は出来ない。


作れる訳がない。





烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」キリ・・・キリ・・・





倒すべき敵。


中国拳法を愚弄した許されざる漢。


武に生きる者、闘争に活きる者は必ず目指す[打倒範馬勇次郎]という究極目標。


それを達成せんとして、一体幾人の闘士達が敗れ、傷付き、死んでいったのか。



烈「・・・・・・・・・・・・・・・ッッッ」ブルブルブルブル・・・



一体幾人が散っていったのか。






烈「ガァアアッッッ!!!」



バ ギ ッ !!



烈「・・・・・・・・・・・・ッ・・・ッッ・・・・・・ッ・・・」フーッ フーッ


烈は床板を踏み抜き、拳を強く握り締めたまま・・・




「ウオオオォオオオオオオォオォオオォオォオオオオオオオオッ!!!」





子供の様に泣きじゃくった。
461 :赤いイヤーカフ :2011/04/13(水) 22:04:48.45 ID:Z0idIYOg0
午後7時55分
第三新東京市:コンフォートマンション=ミサト宅


ガラッ ガチャン


ガッ ザバァン



バスルームに入ったバキは掛け湯をし・・・


ザババァ・・・


浴槽に浸かった。




バキ「フ〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・」




暖かいお湯が左胸に滲みる。

痛みには慣れっ子だが、くつろぐ時は流石に気になる。

右腕はもちろん浴槽から出している。

包帯を巻いてるとはいえ、お湯に浸かれば血が湯に混ざる。

惣流達を、血で真っ赤になった浴槽に入れる訳にはいかない。





バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





心地良さから来る若干の眠気の中、バキは自分の発言を反芻していた。




[使徒なんてカワイイもんさ]






バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






バキの心に突如発生した靄。


少なくとも風呂に入ったくらいでは晴れるものでは無い。



462 :赤いイヤーカフ :2011/04/14(木) 01:15:11.22 ID:b6BZXZGJ0
ジャックとバキの激突から10日後
第三新東京市:ネルフ本部=研究棟コンソールルーム


ミサト「なにこれ?」


ノートパソコンの画面を見たミサトは疑問の声を上げた。


リツコ「何って・・・・・・フィールド実験の成果よ」フッ

ミサト「それだけ言われても解らないわよ」


リツコ「A・T・フィールドの応用理論の構築に成功したって事・・・・・・データテストもクリア済みよ」


ミサト「ふーん・・・・・・・・・で、何が出来んの?」

リツコ「ぶっきらぼうに言わないで欲しいわね・・・」

ミサト「相っ変わらず細かいわねぇ・・・・・・早く教えてよ」ヘラッ


リツコ「端的に言えば、A・T・フィールドを防御と中和以外にも活用出来る様になるのよ」

ミサト「わお!」

リツコ「微量だけど、シンクロ率の上昇も期待出来るわ」

ミサト「スゴイわね・・・・・・良いことずくめじゃないの」

リツコ「そうじゃないと今までの苦労が不相応に思えてくるわ」フッ

ミサト「まぁ・・・・・・なんか知らないけど途中危なかったしね;・・・・・・・・・それで、実装はいつになるワケ?」


リツコ「エヴァ全機のバージョンアップとパイロット込みのテストが必要だから、早くても12〜3日は改修に費やすわね・・・」


ミサト「あら?意外と掛かるのね」

リツコ「なんでもかんでも第五使徒戦の時みたいに上手く行くなんて思わないでちょうだい」


ミサト「そんな事思ってないわよ、あれは無茶苦茶しまくったから出来たんだわ」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサト「ん?どしたの?」

リツコ「貴女・・・自覚あったのね」

ミサト「そりゃあそうよ、戦自の新兵器を徴収した時点でとっくにわかってたわ」

リツコ「お陰で彼等に対する大きな貸しが出来たわ」

ミサト「それ以上の借りとコネがあるから心配はご無用」フン


463 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/14(木) 18:08:31.67 ID:mxkHVOpv0
訂正入れます。

第一中学校の名前は詳しくは第[壱]中学校です。

今更ですが申し訳ありませんでした。
464 :赤いイヤーカフ :2011/04/14(木) 19:52:27.99 ID:gRN9pv4S0
第三新東京市:第壱中学校=昼休み


トウジ「なぁセンセ」

シンジ「なに?」

トウジ「最近バキのヤツ見ぃへんけど・・・なんで来ないんや?」

アスカ「あの馬鹿なら今謹慎食らってるから、しばらくは来ないわよ」

ケンスケ「謹慎?アイツなにかしたのか?」

アスカ「けん・・・」


シンジ「!」


アスカ「じ・・・事故よ;」

シンジ「・・・・・・・・・;」ホッ

トウジ・ケンスケ
   「 事故?; 」

アスカ(あっぶな・・・;)
   「そうよ・・・なんか研究棟でやらかしちゃったらしいわ、詳しい事はわかんないけど」

トウジ「やらかしたって・・・・・・なんや?」

ケンスケ「なんかミスったって事なのか?」

アスカ「だからわかんないって言ってんでしょ!おんなじ事二回も言わせないでよね」フン


ケンスケ「シンジも何も聞いてないのか?」

シンジ「うん・・・」

ケンスケ「綾波は?」

綾波「・・・聞いてないわ・・・・・・・・・」

トウジ「なんで身内にも言わんねん」

シンジ「さぁ・・・;」ハハ・・・

465 :赤いイヤーカフ :2011/04/14(木) 22:12:39.56 ID:l5LL4v0R0
第三新東京市:ネルフ本部=職員用大浴場


職員1「空手ですか?・・・;」

独歩「オゥよ・・・・・・やってみねェかって聞いてんだぜ・・・」



大風呂に浸かっている職員3人の前に座るは[武神]愚地独歩。

大風呂に浸かっている職員はこの3人のみ。

他の職員はさっさと大浴場から出るか、頭を洗う振りをして状況を見守っている。



独歩「そっちの君はどうかな?」

職員2「えっ?・・・・・・オ、オレですか?・・・;;」

独歩「そう・・・君だ」ニッ

職員2「い・・・いや・・・・・・えーっと・・・・・・・・・;;」

独歩「アララ・・・・・・あんまり乗り気じゃない・・・」ニヤッ

職員2「えっ!・・・いや・・・・・・・・・・・・そうじゃないんですけど・・・・・・・・・えーー・・・・・・」

独歩「イヤなら良いんだぜ?おいらァそんな構っちゃいねェからよ」ニヤニヤ

職員3「あの・・・・・・;;」

独歩「ン?」

職員3「そろそろ上がりたいんですが・・・・・・;;」

独歩「・・・へっ・・・・・・随分ハッキリと言うじゃねェかよ」ニカニカ

職員3「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


独歩「ハァ・・・・・・つまんねェの」ヘラヘラ


ザバァ   ペタ  ペタ  ペタ ペタ・・・ガラララ ガラッ




職員1「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

職員2「なんだったんだ・・・・・・・・・今の・・・・・・;;」

職員3「空手の勧誘・・・じゃないか?・・・・・・そんな事よりさっさと上がろう・・・・・・湯あたりするって;」


ガラララッ




ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズシン  ズシン  ズシン


ザブン





一難去ってまた一難。


新たな強面が彼等の前に座った。

別の意味でまたしても動けなくなった職員3名。



彼等の湯あたりは必至である。
466 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/14(木) 22:14:54.98 ID:qSU+7MBM0
書き間違えたァ!!

直すッ
467 :赤いイヤーカフ :2011/04/14(木) 22:17:08.74 ID:qSU+7MBM0
第三新東京市:ネルフ本部=職員用大浴場


職員1「空手ですか?・・・;」

独歩「オゥよ・・・・・・やってみねェかって聞いてんだぜ・・・」



大風呂に浸かっている職員3人の前に座るは[武神]愚地独歩。

大風呂に浸かっているのは独歩を含めたこの4人のみ。

他の職員はさっさと大浴場から出るか、頭を洗う振りをして状況を見守っている。



独歩「そっちの君はどうかな?」

職員2「えっ?・・・・・・オ、オレですか?・・・;;」

独歩「そう・・・君だ」ニッ

職員2「い・・・いや・・・・・・えーっと・・・・・・・・・;;」

独歩「アララ・・・・・・あんまり乗り気じゃない・・・」ニヤッ

職員2「えっ!・・・いや・・・・・・・・・・・・そうじゃないんですけど・・・・・・・・・えーー・・・・・・」

独歩「イヤなら良いんだぜ?おいらァそんな構っちゃいねェからよ」ニヤニヤ

職員3「あの・・・・・・;;」

独歩「ン?」

職員3「そろそろ上がりたいんですが・・・・・・;;」

独歩「・・・へっ・・・・・・随分ハッキリと言うじゃねェかよ」ニカニカ

職員3「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


独歩「ハァ・・・・・・つまんねェの」ヘラヘラ


ザバァ   ペタ  ペタ  ペタ ペタ・・・ガラララ ガラッ




職員1「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

職員2「なんだったんだ・・・・・・・・・今の・・・・・・;;」

職員3「空手の勧誘・・・じゃないか?・・・・・・そんな事よりさっさと上がろう・・・・・・湯あたりするって;」


ガラララッ




ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズシン  ズシン  ズシン


ザブン





一難去ってまた一難。


新たな強面が彼等の前に座った。

別の意味でまたしても動けなくなった職員3名。



彼等の湯あたりは必至である。
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/14(木) 23:15:46.44 ID:MGTH5baDO
なんかシュールな光景が目に浮かぶわw。僕ならチビりそうだ
469 :赤いイヤーカフ :2011/04/14(木) 23:51:12.39 ID:i9aVmYWR0
第三新東京市:ネルフ本部=零号機格納ケージ


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


再塗装が完全に完了した零号機を見ながら、バキは作業橋の手摺りにもたれ掛かっていた。

得に考え事をしているわけではない。

数日間の本部療養待機という退屈を紛らわしに来たのだ。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ファ・・・




エヴァンゲリオンに共通して感じる[女性]の気配。

懐かしいような、愛しいような、頼もしいような、そんな気配。


人外であるはずの決戦兵器。

何故そんな物騒な物からこのような気配を感じるのか。


バキにはさっぱり解らなかったが、側にいるだけで不思議と安心出来るのは確かだ。



バキ「・・・・・・・・・・・なにやってんだ俺・・・・・・;」




安心感からか、バキはらしくなく愚痴をこぼした。






フィー!  フィー!  フィー!



バキ「!!」ピクッ





ピピピッ ピピピッ ピピピッ



バキ「なんだよ一体;」ピッ



バキは携帯の画面を確認した。



バキ「フフッ・・・・・・マジかよ・・・・・・」




携帯画面には、シンプルに[非常召集]とだけ表示されていた。


470 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/15(金) 16:33:29.77 ID:WXRlr1xx0
訂正ッ
471 :赤いイヤーカフ :2011/04/15(金) 16:35:20.49 ID:nmG3TAeS0
第三新東京市:ネルフ本部=零号機格納ケージ


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


再塗装が完全に完了した零号機を見ながら、バキは作業橋の手摺りにもたれ掛かっていた。

特に考え事をしているわけではない。

数日間の本部療養待機という退屈を紛らわしに来たのだ。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ファ・・・




エヴァンゲリオンに共通して感じる[女性]の気配。

懐かしいような、愛しいような、頼もしいような、そんな気配。


人外であるはずの決戦兵器。

何故そんな物騒な物からこのような気配を感じるのか。


バキにはさっぱり解らなかったが、側にいるだけで不思議と安心出来るのは確かだ。



バキ「・・・・・・・・・・・なにやってんだ俺・・・・・・;」




安心感からか、バキはらしくなく愚痴をこぼした。






フィー!  フィー!  フィー! フィー! フィー!



バキ「!!」ピクッ





ピピピッ ピピピッ ピピピッ



バキ「なんだよ一体;」ピッ



バキは携帯の画面を確認した。



バキ「フフッ・・・・・・マジかよ・・・・・・」




携帯画面には、シンプルに[非常召集]とだけ表示されていた。


472 :赤いイヤーカフ :2011/04/15(金) 17:46:35.31 ID:aBnH+r4V0
ネルフ本部=大浴場更衣広間


フィー!  フィー!  フィー!  フィー!  フィー!


独歩「!」ピタッ


着替えを終えた独歩は広間から出ようとしたが、突然鳴りだした[騒音]に動きを止めた。



ガラッ



ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズシン  ズシン  ズシン



男性用水着を着たジャックが、やや不機嫌な顏で大浴場から出てきた。

広間にいる独歩以外の職員は、ジャックの放つ言いようの無い恐ろしさと、さっきの警報も相俟って戦々恐々の思いである。



独歩「どうやら来ちまったみてェだな・・・・・・」ニヤ・・・


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴシゴシ・・・


独歩「ヒマを持て余さなくて良くなれば最高なんだが・・・・・・今回もそうはいかねェんだろうな」ヘラッ


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズッ・・・


独歩「さて・・・・・・行きますか・・・」


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィ・・・




着替え終わったジャックを引き連れ、独歩は大浴場更衣広間を出た。


473 :赤いイヤーカフ :2011/04/15(金) 19:02:44.54 ID:N6k3Au/T0
警報から約5分後
ネルフ本部=司令部発令所



ミサト「敵は何者?・・・」

日向「波長パターンは青、使徒と思われます」

ミサト「やっぱりね・・・;」

リツコ「随分早かったわね」

ミサト「こっちの予定はお構いなし、か・・・・・・・・・」


青葉「第三新東京市の迎撃システムは先の戦闘によりダメージを受けています」

ミサト「復旧率は?」

青葉「現在までに75%です、実戦における稼動は完全とは言えません」

ミサト「時間稼ぎ程度に使えるなら十分よ・・・・・・敵の今の状況は?」

マヤ「現在紀伊半島沖に向かって時速80ノットで接近中です、一応戦自の航空部隊が攻撃していますが・・・;」

ミサト「効果は相変わらず無し」


リツコ「現在位置から考えて、上陸まで残り2時間ってところね・・・・・・作戦は出来てるの?」

ミサト「上陸直前の目標を水際で返り討ち・・・ってとこね」


プシュ シュッ




独歩「失礼・・・・・・」スタスタ

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズシン  ズシン


リツコ「!?;」

ミサト「えっ?・・・なんでここに?;」


独歩「イヤ、ちぃとばかし暇になったんでね・・・・・・敵を拝みに来たんですよ」ニヤニヤ


ミサト「お・・・拝みにって・・・」

独歩「大丈夫 大丈夫、邪魔臭ェ真似はしないからよォ」ヘラヘラ


474 :赤いイヤーカフ :2011/04/15(金) 20:16:41.93 ID:eU3dLRkv0
プシュ シュッ



渋川「ホントに・・・・・・何事も抜け駆けが好きじゃのう独歩よ」ニヤニヤ


ミサト・リツコ
  「!?;」

オペレーター一同
  「!?;」

独歩「やはり来ましたか」ニィ

渋川「そりゃア来るじゃろ・・・・・・滅多に現れてくれんからお預けにも嫌気が差しとくる・・・・・・・・・それに、待っとったのはわしらだけじゃ無い」ニヤニヤ


バキ・烈・克巳・紅葉
   「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゾロゾロゾロゾロ・・・


渋川「当然コイツらも・・・・・・」ヘラッ

独歩「おォ・・・・・・こりゃまた何と言うか・・・」ヘラヘラ

ミサト「な、なにこれ?・・・・・・どうゆう事?・・・;」

克巳「なにって・・・・・・見に来たんですよ」ヘラヘラ

バキ「暇潰しがてら、敵戦力の分析でもしようかなって・・・」ハハ・・・

ミサト「暇つぶし?・・・・・・;」

紅葉「今の我々は一人残らず全員[暇]なんですよ・・・・・・・・・使徒の観察・・・大目に見ては貰えませんか?」ニヤニヤ

ミサト「えっ?・・・・・・・・・ま、まぁ邪魔しないなら良いけど・・・;」

リツコ「!?・・・ちょっとミサト!;」

ミサト「なによ?問題は無いはずよ?ウチの職員だし・・・;」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



ゲンドウ「構わん」



リツコ「!・・・・・・」

ミサト「!」


独歩「・・・へへ・・・・・・・・・指令さんもああ言ってる事だし・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・;」

独歩「第一・・・・・・バキに限って言えば、此処に入れた事が前にもあったらしいじゃねェか」

リツコ「え・・・あ、そ、そうね・・・;」

独歩「見させて貰うぜ」ニヤァ

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



マヤ「あの・・・・・・・・・;」

独歩「ン?なにかなお嬢さん・・・」


マヤ「到達は・・・2時間後なんですが・・・・・・;」


独歩「2時間後?」

マヤ「は、はい・・・・・・;」
475 :赤いイヤーカフ :2011/04/15(金) 21:49:31.40 ID:n9RToCe70
第三新東京市:第壱中学校=正面玄関


キキィ!


正面玄関前に専用護送車が停車した。


アスカ「来たわね」

シンジ「うん・・・・・・;」


ガチャッ


広内「お待たせしました、時間がありませんので早速ですが・・・」

アスカ「分かってるわ、急ぎましょ」スッ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・;」スッ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ


三人はアスカ・シンジ・綾波の順に護送車に乗り込んだ。


バン


広内「では発車します」ガチッ


広内がギアを入れた瞬間。


コンコン


後部座席の窓を外からノックする者がいた。



シンジ「えっ!?」

アスカ「!!」カチッ ギュイイイイ・・・


アスカは後部座席の窓を開けて、窓から顏を出した。



アスカ「ア、アンタ一体何処にいたのよ!;」

花山「・・・呼ばれたのさ・・・・・・・・・」

アスカ「呼ばれたって・・・誰によ?;」

花山「そこの野郎だ・・・・・・・・・」

アスカ「えっ?」クルッ

広内「アハハ・・・・・・野郎って・・・」

アスカ「・・・・・・輸送中の護衛ってワケ?」

広内「お嬢さん・・・・・・残念ながら、それは正しい答えでは無い」ニヤニヤ

アスカ「は?・・・」

シンジ「えっ?」

綾波「・・・?・・・・・・・・・」



広内「運んで貰うのさ」ニコニコ
476 :赤いイヤーカフ :2011/04/15(金) 22:37:38.67 ID:eU3dLRkv0
アスカ「運ぶ?・・・・・・コイツが運転すんの?」

広内「しない」

アスカ「へっ?」

シンジ・綾波
   「 ? 」

広内「というか・・・・・・誰も運転しないよ」ヘラヘラ

アスカ「はぁ!?;」


ガッ!


花山が護送車のフロントバンパーを掴んだ。


広内「公共交通機関を利用するなら1時間15分から30分、ネルフの用意した交通網を利用するなら本部到着まで1時間も掛からない・・・・・・だが、それより速いものがある・・・」


シンジ「・・・・・・・・・・・・はっ!;」
アスカ「ウソでしょ・・・・・・;」


広内「お願いします」フッ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フーー・・・


花山は深く息を吸うと・・・



バ ッ !!



護送車と共に加速した。

477 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/15(金) 22:40:23.49 ID:eU3dLRkv0
ぬぅあッ!
このクソ携帯ッ!
478 :赤いイヤーカフ :2011/04/15(金) 22:41:26.79 ID:aBnH+r4V0
アスカ「運ぶ?・・・・・・コイツが運転すんの?」

広内「しない」

アスカ「へっ?」

シンジ・綾波
   「 ? 」

広内「というか・・・・・・誰も運転しないよ」ヘラヘラ

アスカ「はぁ!?;」


ガッ!


花山が護送車のフロントバンパーを掴んだ。


広内「公共交通機関を利用するなら1時間15分から30分、ネルフの用意した交通網を利用するなら本部到着まで1時間も掛からない・・・・・・だが、それより速いものがある・・・」


シンジ「・・・・・・・・・・・・はっ!;」

アスカ「ウソでしょ・・・・・・;」


広内「お願いします」フッ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フーー・・・


花山は深く息を吸うと・・・



バ ッ !!



護送車と共に加速した。

479 :赤いイヤーカフ :2011/04/16(土) 00:07:22.27 ID:Z2zcRIa00
アスカ「えっ!?ちょっ!ちょっと!!;;」

シンジ・綾波
   「!!;」


ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ ダ


護送車はいきなり発車し、学校敷地内から出た。

広内はハンドルを離して、シートに寄り掛かって完全にリラックスしている。

アクセルもブレーキも踏んでいない。ウインカーには視線すら向けていない。


ガガガガッ!!


花山はカーブを曲がって国道に出た。

シンジ「うわっ!!;」

アスカ「きゃっ!!;」

綾波「・・・・・・ッッ;」


車内が慣性に従って大きく揺れる。


ププーーー!!  ピーーーーーーーッ!!
   ビーーーーーッ!!  ピピッ!!  
 バーーーーーーーーーーーーーーー!!!
ピーーーピーーー!!     ピーーーーーーッ!!   プーーーーーーーーー!!


外ではクラクションの嵐が吹き荒れている。

大男に引きずられながら激しくバウンドする車が、常軌を逸した動きでいきなり車列に乱入してきたら誰だって怯えるというものだ。


アスカ「とっ!止まりなさいよっ!!;;」

シンジ「はっ!はなっ!花山さん!;;」


アスカとシンジが花山に向かって叫ぶ。

だが花山は応答しない。

いや、聞こえているのだろうが、あえて無視を決め込んでいるのだろう。


ド ガ ッ !!


花山が再び地面を蹴る。


ボ ゥ ン !!


アスカ・シンジ・綾波
   「ッッッッ!!;;」


護送車が跳ね上がった。


ゴ ォ オ オ オ オ ォ オ オ オ ォ オ オ オ オ オ オ オ ォ オ オ ォ オ オ オ オ オ オ オ!!!


アスカ「イヤぁあああああああああああああああ!!!;;」

シンジ「うわあああああああああああああああああああ!!!;;」

綾波「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッ!!?;;」


花山という動力源を積んだ護送車は、車列を縫いながら信じられない速度でネルフ本部に向かっていった。
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/16(土) 11:37:43.80 ID:s0gxjV5DO
パネェな。花山さんwwm
481 :赤いイヤーカフ :2011/04/16(土) 13:37:47.03 ID:Z2zcRIa00
ネルフ本部=司令部発令所


渋川「2時間後って・・・・・・使徒っつうのが来るまでってことかい?」

マヤ「はい・・・;」

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

克巳「ハハハ・・・・・・親父カッコわる・・・」ヘラヘラ

独歩「うるせェなァ・・・・・・空振ったぐらいでゴチャゴチャ言うんじゃねェよ」

紅葉「それにしても・・・・・・本当に暇になってしまいましたね」フフッ

渋川「暇んなるのはワシらだけじゃがの」


ピッ


日向「護送班より入電、現在パイロットを移送中、本部到着は・・・・・・約10分後です;」

ミサト「10分後?;」

リツコ「護送手段はなに?;」

日向「花山特衛による車両牽引です;」


ミサト「うわぁ;・・・・・・相変わらずとんでもない事するわね;」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


バキ「そんなに速かったっけ?・・・・・・花山さん」

紅葉「彼程の[筋質]になれば時速90Kmは出せるでしょう、それに人体には自動車に無い立体的な機動力があります、ならばショートカットも十分に可能です・・・・・・持続力は計りかねますが」


克巳「いやァ・・・・・・やっぱ勝たせて貰ってたんだな、俺・・・」フフッ

482 :赤いイヤーカフ :2011/04/16(土) 16:08:15.43 ID:kcni+qoq0
ネルフ本部=正面出入り口


ガ ギャ ギャ ギャ ギャリ ギャリ ギャリ ギャキィイイイイイイキキキキキキキキッ・・・


派手な音を立てて花山は止まった。


ド ガ シ ャ ア ン !!


停止時に浮き上がった護送車がこれまた派手な着地音を上げた。

護送車のフロントバンパーは無惨に引き伸ばされ
靴べらの様な形になってしまっている。

駆動部も無事ではなく、前輪が消滅し、後輪も車軸を残すのみとなっている。


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」フゥー・・・


出発してから8分、早くも目的地に着いた。


ガパッ・・・


花山は減り込んだ右手をバンパーから外すと・・・


ザッ  ザッ  ザッ  ガチャ・・・


後部座席に近づき、ドアを開けた。


アスカ・シンジ・綾波
   「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」ハー ハー


チルドレン3名は座席にへばり付いていた。

広内は寝ている。


花山「・・・ついたぜ・・・・・・・・・;;」

アスカ「・・・えっ?・・・・・・へぇっ?・・・・・・・・・;;;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」

広内「ふぁ・・・・・・・・・ン?・・・・・・ちょっと早いな・・・」グシグシ

シンジ「ちょっ・・・・・・・・・と・・・・・・?・・・;;;」


花山「・・・降りねェのか・・・・・・・・・;」


アスカ「お・・・・・・・・・降りねぇかじゃないわよっ!!何なのよ今のはぁっ!!;;;」


花山「・・・文句はソイツに言え・・・・・・・・・」


花山は広内を指差した。
483 :赤いイヤーカフ :2011/04/16(土) 20:04:53.70 ID:hQNap/mJ0
ネルフ本部=司令部発令所


日向「護送班より入電、護送車、到着しました」

ミサト「えっ?もう?;」

リツコ(2分も早いわ・・・・・・;)

ピピピッ ピピピッ ピピピッ


ミサトの携帯が鳴った。


ミサト「?」パチッ


ミサトは携帯を開いて液晶を見た。

液晶の中には[惣流・アスカ・ラングレー]という文字が表示されている。


ミサト(あ〜・・・なんか想像つくわね)ピッ
   「どうしたの?アスカ」


アスカ< どうしたのじゃないわよ!! なんでこんなバカ共よこすのよ!! アタシ達を[ピーーー]気!!?;; >

ミサト(そりゃそうなるわよね・・・・・・;)
   「貴女達の護送は諜報部が担当してるんだから、私に怒ってもしょうがないわよ;」ヘラッ

アスカ< じゃあ誰に怒れば良いのよ!!;; >

ミサト「誰にも言えないわよ・・・・・・そんな事よりいつまでも怒ってないで早く来なさい、使徒は待ってはくれないのよ?」

バキ(待ってるのは俺達の方・・・・・・)フフッ


アスカ<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かったわよ・・・・・・切るわ・・・>プチッ



バキ「どうでしたか?・・・」

ミサト「スッゴい怒ってたわ・・・・・・まぁ、あんだけの無茶に付き合わされたらね当然ね」

烈「我々はどうすれば?」

ミサト「えっ? そうね・・・・・・時間がかなり出来たから、当分貴方達のやる事は無いと思うけど・・・」

渋川「元からありゃあせんよ」ヘラヘラ

独歩「観察と託つけた暇潰しですからな」フフッ

484 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/16(土) 20:08:22.53 ID:8qIdAbQ30
おっとやっちまったぜ。

訂正入ります。
485 :赤いイヤーカフ [saga]:2011/04/16(土) 20:09:13.09 ID:kcni+qoq0
ネルフ本部=司令部発令所


日向「護送班より入電、護送車、到着しました」

ミサト「えっ?もう?;」

リツコ(2分も早いわ・・・・・・;)

ピピピッ ピピピッ ピピピッ


ミサトの携帯が鳴った。


ミサト「?」パチッ


ミサトは携帯を開いて液晶を見た。

液晶の中には[惣流・アスカ・ラングレー]という文字が表示されている。


ミサト(あ〜・・・なんか想像つくわね)ピッ
   「どうしたの?アスカ」


アスカ< どうしたのじゃないわよ!! なんでこんなバカ共よこすのよ!! アタシ達を殺す気!!?;; >

ミサト(そりゃそうなるわよね・・・・・・;)
   「貴女達の護送は諜報部が担当してるんだから、私に怒ってもしょうがないわよ;」ヘラッ

アスカ< じゃあ誰に怒れば良いのよ!!;; >

ミサト「誰にも言えないわよ・・・・・・そんな事よりいつまでも怒ってないで早く来なさい、使徒は待ってはくれないのよ?」

バキ(待ってるのは俺達の方・・・・・・)フフッ


アスカ<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かったわよ・・・・・・切るわ・・・>プチッ



バキ「どうでしたか?・・・」

ミサト「スッゴい怒ってたわ・・・・・・まぁ、あんだけの無茶に付き合わされたらね当然ね」

烈「我々はどうすれば?」

ミサト「えっ? そうね・・・・・・時間がかなり出来たから、当分貴方達のやる事は無いと思うけど・・・」

渋川「元からありゃあせんよ」ヘラヘラ

独歩「観察と託つけた暇潰しですからな」フフッ

486 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/16(土) 20:12:59.05 ID:Z2zcRIa00
訂正に訂正入れるとか無いわーーー
487 :赤いイヤーカフ [saga]:2011/04/16(土) 20:15:09.99 ID:WDRMmmTT0
ネルフ本部=司令部発令所


日向「護送班より入電、護送車、到着しました」

ミサト「えっ?もう?;」

リツコ(2分も早いわ・・・・・・;)

ピピピッ ピピピッ ピピピッ


ミサトの携帯が鳴った。


ミサト「?」パチッ


ミサトは携帯を開いて液晶を見た。

液晶の中には[惣流・アスカ・ラングレー]という文字が表示されている。


ミサト(あ〜・・・なんか想像つくわね)ピッ
   「どうしたの?アスカ」


アスカ< どうしたのじゃないわよ!! なんでこんなバカ共よこすのよ!! アタシ達を殺す気!!?;; >

ミサト(そりゃそうなるわよね・・・・・・;)
   「貴女達の護送は諜報部が担当してるんだから、私に怒ってもしょうがないわよ;」ヘラッ

アスカ< じゃあ誰に怒れば良いのよ!!;; >

ミサト「誰にも言えないわよ・・・・・・そんな事よりいつまでも怒ってないで早く来なさい、使徒は待ってはくれないのよ?」

バキ(待ってるのは俺達の方・・・・・・)フフッ


アスカ<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かったわよ・・・・・・切るわ・・・>プチッ



バキ「どうでしたか?・・・」

ミサト「スッゴい怒ってたわ・・・・・・まぁ、あんだけの無茶に付き合わされたら当然ね」

烈「我々はどうすれば?」

ミサト「えっ? そうね・・・・・・時間がかなり出来たから、当分貴方達のやる事は無いと思うけど・・・」

渋川「元からありゃあせんよ」ヘラヘラ

独歩「観察と託つけた暇潰しですからな」フフッ

488 :赤いイヤーカフ :2011/04/16(土) 22:29:18.00 ID:Az9LtpYI0
護送車到着から10分後
ネルフ本部=ブリーフィングルーム


シンジ「2時間後ですか!?;」

ミサト「そ、2時間後に使徒到達よ」

リツコ「準備を全て終わらせて現地待機まで完了させても、1時間半の余裕があるわ」

アスカ「なにそれ!? だったら全然急がなくてよかったんじゃないのよ!!聞いてんのアンタら!!」

広内「あくまで[万が一]の場合を考えて、だよ・・・・・・」ヘラヘラ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


広内の左頬には綺麗な手形が、花山の左足のズボンにはくっきりと靴の跡がそれぞれ刻印されている。


アスカ「なぁにが万が一よ!! 結局はアンタ達が勝手にスタンドプレ・・・」

ミサト「そこまでよアスカ、怒るの後にしなさい」ムッ


アスカ「フン!」プイッ

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ


ミサト「じゃ、今回の作戦を説明するわ」


ヒュン


大型モニターが映像を映し出し、暗いブリーフィングルームを照らした。


ミサト「今回の迎撃は、上陸直前の目標を水際で迎え撃ち、一気に叩きます」


モニターには作戦領域と支援部隊の位置が表示されている。


ミサト「まず、先の戦闘から復旧した迎撃兵装ビルで、遠距離から接近中の目標を攻撃します」


ヒュン


映像が切り替わり、今回の作戦で使用される兵装と、予想される使徒の軌道、そしてそれに沿うように点在する兵装火力集中地域が表示された。


ミサト「これによって目標の防御手段と攻撃手段を見極めます」

バキ「質問・・・良いですか?」

ミサト「良いわよ、なに?」

バキ「戦自の武器は通じないってミサトさん言ってませんでしたっけ?・・・・・・・・・無視されんじゃないですか?・・・使徒に・・・・・・」

ミサト「それについては大丈夫、あのビルはネルフが建てたものだから戦自のなんかよりずっと強力よ?」

シンジ(そうだったんだ・・・・・・)

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ホォ〜・・・


ミサト「わかった?」

バキ「大丈夫です」

ミサト「じゃあ、続けるわね」

489 :赤いイヤーカフ :2011/04/17(日) 10:10:16.49 ID:O32z9/U/0
ミサト「弾が切れたら兵装ビルは出したままにして稼動停止させるから、ヤバくなったら障害物に使ってね」


ヒュン


作戦領域が拡大され、赤・青・紫の点が表示された。


    ・    ・


      ・

ミサト「エヴァの配置は見ての通り、前右側が弐号機、前左側が零号機、後ろからの援護射撃は、修理したての初号機が担当します」


ヴ ン


次に表示されたのは、3つの点より大きい黒点。
スペック欄には不明の文字しかない。

     ●
    ・    ・


      ・

ミサト「目標が姿を見せたら弐号機と零号機で接近攻撃、初号機は両機が目標から距離をとった時に、目標に遠距離攻撃を掛けて戦闘を補助する事」


ヒュン


3つのカラフルな点から少し離れた所に、3つの黄色い点が表れた。
3つの点の横には[電源]と書かれている。

     ●
   ・    ・


      ・

  電源 。。。
   ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄

ミサト「電源は貴女達の後ろに控えてるから、作戦領域に入ったらアンビリカルケーブルを接続して電源補給すること、目標が現れたらパージしなさい、戦闘の邪魔になるから」


ビュン


映像が消えた。



ミサト「何か質問はある?」


シンジ「ありません」

綾波「・・・ありません・・・・・・」

アスカ「無いわ」


ミサト「なら良いわ、早速準備しましょう?」フッ


490 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/17(日) 10:13:02.04 ID:xwJk4JmO0
ブラウザが・・・・・・

畜生ッ!
491 :赤いイヤーカフ :2011/04/17(日) 12:18:58.54 ID:vcdzGqpr0
シンジ・アスカ・綾波
   「 はい 」


パッ


照明が点いた。


ガタタ ガタッ  ゾロゾロ・・・



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ミサト「?」


シンジ・綾波・アスカがブリーフィングルームの出入り口に向かう中、バキと広内と花山は動かない。


ミサト「どうしたの?」

バキ「イヤ、ちょっと・・・・・・」

ミサト「?」

広内「身内の話しですので・・・・・・」


ミサト「・・・・・・・・・わかったわ」ハァ



プシュ シュ



ミサトはチルドレン3名と共に退室した。


リツコ「私も出ていった方がよさそうね」フッ

バキ「ご迷惑お掛けします・・・」
リツコ「構わないわ・・・・・・それじゃ」


プシュ シュ










シンジ「あれ?・・・バキ君は?・・・」スタスタ

ミサト「残るって」スタスタ

シンジ「残る?・・・」スタスタ

リツコ「恐らくは私的な事情ね、他人の関わることじゃないわ」スタスタ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ

アスカ「どーせアイツらのプライベートなんてロクなもんじゃないわよ」フン スタスタ

ミサト「あら・・・まだ怒ってるの?」
アスカ「当分許さないわよ、馬鹿山も、あの広内ってヤツも」ムッスー スタスタ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ


492 :赤いイヤーカフ :2011/04/17(日) 12:53:55.55 ID:FKflmOa30
バキ「さて・・・・・・これで秘密は知られなくなった」ニィ

広内「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「監視に対してはもうすでに・・・・・・・・・違うかい?広内さん・・・」

広内「・・・君の読み通り・・・・・・この部屋の監視カメラと録音装置には偽物が流れている」

バキ「電子機器まで手玉に取る・・・・・・・・・いやァ・・・・・・腕上がりましたね広内さん・・・いや・・・」





  [ガイア]






ガイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィ・・・


バキ「この部屋に入った時からなんか用意してると思ってたけど・・・・・・まさかここまでとは・・・」ヘラヘラ


ガイア「イヤーカフに出来るのは[遮断]だけだ・・・・・・多くを求めるなら自分で動かないとな・・・・・・で・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ガイア「いつ気付いたのかな?」

493 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/04/17(日) 13:21:02.82 ID:umopPfHb0
ガイアだ〜っ!

死刑囚編での登場は、腹抱えて笑わせてもらったなあ。
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/17(日) 14:33:48.77 ID:d/KuAy8DO
ガイア来たよッッッ。これで勝つる!
495 :赤いイヤーカフ :2011/04/17(日) 15:08:39.76 ID:uNZ9bHzL0
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・見た目の話しじゃないよね?」

ガイア「私のバックボーンの話しだ」


バキ「ン〜〜〜〜・・・・・・そうだな・・・・・・貴方が花山さんと一緒に来たから・・・・・・かな?」


ガイア「根拠はなんだい?」


バキ「・・・・・・ミサトさんの家に、花山さんが荷物を届けに来た時があってね・・・・・・その荷物の中に集会の招待状が入ってたんだ」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「招待主はビスケット・オリバ・・・・・・・・・つまり花山さんは彼の遣いになったってワケだ・・・・・・」

ガイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「そんな花山さんと本部への連絡も無しに合流して一緒にドライブだぜ?・・・・・・これはもう決め手だ・・・・・・・・・それに、貴方はコッチの人間だ、これで確信を持たないっつうのはさァ・・・」クスクス


ガイア「ナルホド・・・・・・まァ、隠しておくつもりも無かったが」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「で・・・・・・オリバさんはなに探ってんの?」


ガイア「探ってる物が多過ぎて把握しかねが・・・・・・絞るとするなら・・・」


ガイア「[エヴァの謎][ネルフの裏]・・・・・・そして[この世界がなんなのか]・・・・・・・・・今の所はこの3つかな・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ガイア「だが、最後に言った疑問に限っては・・・・・・実はもう、彼の中では答えが出てるらしい」


バキ「!?」

花山「!」


ガイア「言ってはくれないがね」ヘラヘラ
496 :赤いイヤーカフ :2011/04/17(日) 15:11:02.74 ID:Kh+ew6Hy0
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・見た目の話しじゃないよね?」

ガイア「私のバックボーンの話しだ」


バキ「ン〜〜〜〜・・・・・・そうだな・・・・・・貴方が花山さんと一緒に来たから・・・・・・かな?」


ガイア「根拠はなんだい?」


バキ「・・・・・・ミサトさんの家に、花山さんが荷物を届けに来た時があってね・・・・・・その荷物の中に集会の招待状が入ってたんだ」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「招待主はビスケット・オリバ・・・・・・・・・つまり花山さんは彼の遣いになったってワケだ・・・・・・」

ガイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「そんな花山さんと本部への連絡も無しに合流して一緒にドライブだぜ?・・・・・・これはもう決め手だ・・・・・・・・・それに、貴方はコッチの人間だ、これで確信を持たないっつうのはさァ・・・」クスクス


ガイア「ナルホド・・・・・・まァ、隠しておくつもりも無かったが」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「で・・・・・・オリバさんはなに探ってんの?」


ガイア「探ってる物が多過ぎて把握しかねるが・・・・・・絞るとするなら・・・」


ガイア「[エヴァの謎][ネルフの裏]・・・・・・そして[この世界がなんなのか]・・・・・・・・・今の所はこの3つかな・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ガイア「だが、最後に言った疑問に限っては・・・・・・実はもう、彼の中では答えが出てるらしい」


バキ「!?」

花山「!」


ガイア「言ってはくれないがね」ヘラヘラ
497 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/17(日) 15:12:31.65 ID:Kh+ew6Hy0
誤字訂正しました

ほんとミス多いな

拙い主でスマン
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2011/04/17(日) 17:04:16.58 ID:lhDFrVD30
ブリーフィングから約10分後
使徒の作戦領域到達まであと1時間25分
ネルフ本部=メインホール=窓側通路休憩所


克巳「あ〜〜〜・・・・・・・・・・・・暇だァ・・・・・・」



屈強極まりない漢達が、ガランとした休憩所のソファーに座っている。

と言っても、集まってはいない。


全員別々のソファーに座っている。



ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




独歩「いつ来んだよ使徒ァよォ・・・・」


烈「あと1時間25分といった所です」



独歩「・・・・・・・・こりゃあ・・・・・・・・・街で暇潰ししてるほうがまだ建設的だぜ」ヘラヘラ


克巳「素人狩りが建設的?・・・・・・・・・一体何を建ててんのか・・・」フフッ



独歩「あァ?なんか聞こえたな・・・」ニッ


渋川「耳が痛くなるのォ」クスッ


紅葉「極めたからこそ陥る飢えなら致し方ありませんよ」ハハ・・・


499 :赤いイヤーカフ :2011/04/17(日) 18:45:35.70 ID:lhDFrVD30
使徒の到達まで残り5分
作戦領域:紀伊半島沖



ミサト< もうそろそろね・・・・・・みんな!準備は良い? >


シンジ「 はい!;」

綾波「・・・はい・・・・・・・・・」

アスカ「やっと来たのね・・・・・・OKよ」ニッ


日向< ケーブル送電開始 >

マヤ< 迎撃システム起動、兵装ビル、弾薬装填開始 >

青葉< 目標加速! 現在、時速150ノットで接近中 >


−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ネルフ本部:司令部発令所


リツコ「気付かれたようね・・・」

ミサト「向こうもやる気満々って事よ」フッ


マヤ「兵装ビル、装填完了しました」

日向「目標、火力集中域に入りました!」


ミサト「来たわね・・・・・・・・・作戦スタート! 攻撃開始!」



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ネルフ本部:メインホール=窓側通路休憩所


ピピピッ ピピピッ ピピピッ ピピピッ ピピピッ


ジャック「?」


紅葉「おや・・・・・・時間が来ましたね」ピッ


独歩「やっとかい・・・・・・・・・・・・どっこらせっと」ムクッ


克巳「計ってたんですか」ハハ・・・


紅葉「観戦が楽しみで仕方ないんですよ・・・・・・医者の私が言うのは変ですが・・・」フフッ


渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ ムクリ



烈「では・・・・・・早速・・・」



ガタッ ガタガタッガタタッ バ バ バ ッ ダダダダダダダ・・・



虫採りに行く少年達の様に、彼等は発令所に向かって駆けて行った。

500 :赤いイヤーカフ :2011/04/17(日) 20:31:12.58 ID:cYWxVEJ40
交戦開始
ネルフ本部:司令部発令所


プシュ シュ


ゾロゾロゾロゾロ・・・


紅葉「やはり始まっていましたか」フゥ

ミサト「ええ、始まったわ」

独歩「使徒は何処に?・・・・・・」

リツコ「まだ水中よ・・・・・・今は迎撃システムによる攻撃に晒されているわ」


メインモニターには大爆発を起こす海が映っている。

冗談として笑い飛ばせるレベルを遥かに凌駕しているが独歩は・・・



独歩「正に火の海ってェ様相だなこりゃ」ヘラヘラ

克巳「うわァ〜〜・・・・・・・・・イヤ凄い爆発ですね;;」ヘラッ

渋川「カカッ・・・・・・こりゃホントにわしらの手にゃ余るのォ・・・;;」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・


烈「これで撃破が可能と?」

ミサト「殲滅が目的の攻撃じゃないわ」

リツコ「目標の防御法と攻撃法をこれで探るのよ、だけど無駄だったみたいね」



モニターに映る爆発の合間から、微かにオレンジ色の光が漏れている。



マヤ「フィールド反応、確認しました」

ミサト「やっぱり持ってるわよねぇ・・・・・・でも、これで安心したわ」

リツコ「敵がフィールドに偏った防御法しか使用出来ないなら、十分に渡り合えるわね」


独歩「・・・・・・ワルいがそのフィールドってのはなんだ?・・・」

紅葉「簡単に言えば[目に見えてしかも触れる心の壁]ってとこです」

独歩「・・・そーいや言ってたなコイツが・・・・・・・・・」チョンチョン


独歩は自分の右耳をつついた。



マヤ「弾薬が底を尽きました、兵装ビル、稼動停止します」

青葉「パターン反応は依然健在、ダメージ確認出来ません」


日向「目標、さらに接近! 浮上します!」


ミサト「いよいよね・・・・・・・・・アスカ!レイ!来るわよ!」
501 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/17(日) 20:37:53.24 ID:uNZ9bHzL0
リツコ「と、言うのは嘘よ、書き直させるわ」ニコッ
502 :赤いイヤーカフ :2011/04/17(日) 20:44:46.94 ID:UVW6HX210
交戦開始
ネルフ本部:司令部発令所


プシュ シュ


ゾロゾロゾロゾロ・・・


紅葉「やはり始まっていましたか」フゥ

ミサト「ええ、始まったわ」

独歩「使徒は何処に?・・・・・・」

リツコ「まだ水中よ・・・・・・今は迎撃システムによる攻撃に晒されているわ」


メインモニターには大爆発を起こす海が映っている。

冗談として笑い飛ばせるレベルを遥かに凌駕しているが独歩は・・・



独歩「正に火の海ってェ様相だなこりゃ」ヘラヘラ

克巳「うわァ〜〜・・・・・・・・・イヤ凄い爆発ですね;;」ヘラッ

渋川「カカッ・・・・・・こりゃホントにわしらの手にゃ余るのォ・・・;;」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・


烈「これで撃破が可能と?」

ミサト「殲滅が目的の攻撃じゃないわ」

リツコ「目標の防御法と攻撃法をこれで探るのよ、どうやら効果はまずまずといった所ね」



モニターに映る爆発の合間から、微かにオレンジ色の光が漏れている。



マヤ「フィールド反応、確認しました」

ミサト「やっぱり持ってるわよねぇ・・・・・・でも、これで安心したわ」

リツコ「敵がフィールドに偏った防御法しか使用出来ないなら、十分に渡り合えるわね」


独歩「・・・・・・ワルいがそのフィールドってのはなんだ?・・・」

紅葉「簡単に言えば[目に見えてしかも触れる心の壁]ってとこです」

独歩「・・・そーいや言ってたなコイツが・・・・・・・・・」チョンチョン


独歩は自分の右耳をつついた。



マヤ「弾薬が底を尽きました、兵装ビル、稼動停止します」

青葉「パターン反応は依然健在、ダメージ確認出来ません」


日向「目標、さらに接近! 浮上します!」


ミサト「いよいよね・・・・・・・・・アスカ!レイ!来るわよ!」
503 :赤いイヤーカフ :2011/04/18(月) 00:39:14.77 ID:FRNxQvtp0
交戦中
作戦領域:紀伊半島沖


ザ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ バ・・・


巨大な波が、大きさを増しながら弐号機と零号機に接近する。


ミサト< いよいよね・・・・・・・・・アスカ!レイ!来るわよ! >


アスカ「分かってるわよ!」

アスカは声を張り、弐号機の握る薙刀[ソニックグレイヴ]を構えた。


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」グッ

綾波は奥歯を噛み締め、零号機の握る斧[スマッシュホーク]を起動させた。


ミサト< シンジ君も気を抜かないで! >


シンジ「はい!;」


シンジの駆る初号機の指に力が入る。




ド バ バ ァ ン !!



遂に使徒が姿を現した。

鋭く光る金属質の体に鋭利な四肢。
その四肢の先端に備えられた、これまた鋭い短剣のような指。

そして胴体に確認される二つの深紅の球体。

頭部は無く、代わりに太極の紋章の様な物が紅球の上に備わっている。


生物というよりは[芸術品]といった印象だ。




アスカ「出たわね〜・・・」ニッ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・;」グッ





零号機と弐号機の間に現れた使徒が両腕を大きく広げた瞬間・・・



アスカ「はっ!!」


ド ン !!!



弐号機が飛翔した。
504 :赤いイヤーカフ :2011/04/18(月) 19:55:26.26 ID:ZVAqJBBf0
飛翔した弐号機はソニックグレイヴを上段に構えたまま、使徒に向かって落下する。


アスカ「でぇいっ!!」


ガ ギ ィ ン !!



アスカが落下しながら放った縦切りを、使徒はフィールドで防御したが・・・


ギ ュ バ ッ!!


零号機による背後からの斬撃をモロに受け、防御を解いてしまった。



ビ シ ュ ル ル ル ル・・・



使徒が真っ二つにされていく・・・・・・・・・と思いきや・・・


ガキッ!!


アスカ「!?」




弐号機の振り下ろしたソニックグレイヴは、使徒の胴体部にある二つの紅球のうちの一つ目で止まった。


ズ シ ァ ア ッ !!


弐号機が海辺に着地。

使徒は動かない。


グッ・・・


弐号機がグレイヴを抜こうとした瞬間・・・



ピシィッ!


アスカ「いっ!!」



アスカの頭に痺れるような痛みが走った。



ビキン!


グレイヴが紅球から抜かれた。



アスカ「いったいわね〜・・・・・・なに今の?」スリスリ・・・


アスカは不機嫌な顏で頭をさすった。

505 :赤いイヤーカフ :2011/04/18(月) 21:08:29.97 ID:BB+VBTcX0
ネルフ本部=司令部発令所


マヤ「パターン反応消滅、目標、沈黙しました」

ミサト「えっ?・・・・・・あらら、なんかあっさり・・・」

リツコ「作戦、無駄になったわね」フフッ


烈「勝ちましたか・・・・・・・・・しかし解せぬ・・・・・・」

ミサト「なにがですか?」

烈「使徒の一部になぜ太極図があるのか・・・・・・」

ミサト「太極・・・・・・・・・あ、確かに言われてみればそうね・・・」ヘラッ


烈「不可解・・・・・・・・・使徒不可解也・・・・・・;」



克巳「すげ・・・・・・・・・;;」ハハ・・・

渋川「ワシらの知る闘いの範疇を遥かに越えちまっとるのォ;;」ヘラッ

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・



ピピピピピピピピピピピピピピピ・・・


リツコ「!?」

ミサト「どうしたの!?」


マヤ「パターン反応確認! 使徒、復活しました!;」

渋川「!!?;;」

克巳「復活ゥ!?;;」

独歩「オイオイ・・・・・・・・・バックリ割れてんじゃねェか・・・・・・;;」ハハ・・・

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィ・・・

506 :赤いイヤーカフ :2011/04/18(月) 22:11:29.00 ID:zLCFB61o0
第二回戦
紀伊半島沖:作戦領域


ミサト< みんな! 気を抜かないで! 使徒が復活したわ! >

アスカ「えっ!?・・・・・・ マジ!?」

ミサト< 大マジよ! フォーメーションを取り直して迎撃の用意! 早く!!; >


ヴ ン


使徒の紅球が突如輝きを放ち・・・

ズ ビ ュ ル ン !!



弐号機に付けられた傷から、裂ける様にして使徒が分裂した。



アスカ「!!?;」

綾波「・・・!?・・・・・・」

シンジ「えっ!?;」




ザ バ ン !



使徒がさも得意そうに、弐号機と零号機の正面に立った。




アスカ「なによコレぇーーーー!!?;;」



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
ネルフ本部=司令部発令所


ミサト「なんてインチキ!!」

独歩「マジかよ・・・・・・・・・;;」

克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

烈「こッ・・・・・・コレは一体ッ・・・・・・・・・;;」

紅葉「やはり何でも有りのようです・・・・・・;」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・


リツコ「ミサト! 早く撤退させなさい!」

ミサト「言われなくてもさせるわ! アスカ! レイ! 撤退よ! ;」

507 :赤いイヤーカフ :2011/04/19(火) 00:16:40.96 ID:fymEge1z0
第二回戦
紀伊半島沖:作戦領域


アスカ「えっ!? なに!?;」

ミサト< だから撤退よ! これ以上戦うのはマズいわ!; >


ブ ン !!


アスカ「わっ!!;」



使徒の片方が弐号機に殴り掛かる。

弐号機は身を屈めてそれを回避した。


ザ バ ッ !!


弐号機はバックステップで使徒から距離をとった。



ボ ッ !


綾波「!!」


ガ ッ !



もう片方の使徒が零号機に突きを繰り出した。

零号機は手に持ったスマッシュホークで辛うじて突きを防いだが、右腕を使徒に掴まれてしまった。


ドカッ! ドッ! バキッ!


零号機は使徒の紅球に蹴りを入れるが・・・


綾波「!!;」



使徒に持ち上げられ、身動きが出来なくなった。

使徒の真上でジタバタする零号機は、はっきりいって滑稽だ。



┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ッ!!


初号機のパレットライフルから放たれた劣化ウラン弾が、零号機を捕獲している使徒に命中した。

被弾した使徒は体勢を崩し、零号機を離した。
508 :赤いイヤーカフ :2011/04/19(火) 23:25:21.28 ID:za7ZjHmv0
バ シ ャ ン !!

解放された零号機は不格好ながらも着地し・・・


ザ ザ ン !


弐号機にならって使徒から距離を取った。


アスカ「レイ! 逃げるわよ! シンジ!そのまま援護しなさい!;」

シンジ「わかった!;」


ザ バ バ ッ!!


弐号機と零号機が初号機の元へと走りだす。


┣¨┣¨┣¨┣¨・・・


初号機が二匹の使徒に向かって発砲した瞬間・・・


ド バ ッ !!


二匹の使徒は跳躍し・・・


ズ ン ! !


初号機の背後、零号機と弐号機の正面に降り立った。


シンジ「!!」

ブン!!


初号機が振り向き、パレットライフルの照準を二匹に向けた。


バヒュン!!!

バ ガ ア ン !!



だが攻撃には移れなかった。

使徒の片方が放った光が、パレットライフルの先端部を砕いた。


バ バ ッ !!


二匹の使徒が両手を広げる。

まるで[何処にも逃がしはしない]と言っているかの様だ。



シンジ「こ・・・これって・・・・・・;」

アスカ「そう簡単には逃がしてくれないみたいね;」ニヤ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカ「シンジ・・・ライフル捨てて・・・・・・・・・白兵やるわよ・・・;」



アスカは使徒を睨んだ。
509 :赤いイヤーカフ :2011/04/20(水) 20:21:01.14 ID:CSDF9YN00
ザッ!


弐号機がソニックグレイヴを腰溜めに構えた。


ジャキン! シュイイイイイ・・・ 


初号機はプログナイフを抜き、振動機能を作動させた。


ミサト< なっ!?・・・なにやってるのアスカ!!; >

アスカ「見れば分かるでしょ!戦うのよ!」

ミサト< 戦うって・・・・・・・・・無茶よ! 今の戦力では倒せそうにないわ! それにこれ以上増える可能性だってあるのよ!?; >

アスカ「別に倒すなんて言ってないわ、使徒の体勢を崩して、その隙に逃げるのよ・・・・・・どう?なんか文句あ・・・」


グ ワ ッ!!


使徒が弐号機に接近した。


アスカ「るっ!!」

ビ ュ ン !!  ズ ガ ッ !



弐号機の横切りが、接近してきた使徒を襲う。

激しい火花が舞い散り、一瞬だけ周囲が閃光に包まれた。


ソニックグレイヴの刃先は使徒に命中した。


正確に言えば、使徒の肘と膝に命中した。



ソニックグレイヴの刃先は使徒の肘と膝に挟まれ、叩き折られていた。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカは茫然とした。

何故なら、使徒の行った[技]に見覚えがあったからだ。




[蹴り足ハサミ殺し]




防御と攻撃を両立する高級技。

八日前に愚地独歩が訓練場で見せた高難度闘争技術。


ガ ィ ン !!


折れたグレイヴの刃先が地面でバウンドした。


510 :赤いイヤーカフ :2011/04/20(水) 20:51:54.50 ID:8+0uT5zV0
ビ ュ ン !!


アスカの一撃を見事に防いだ使徒は、弐号機の頭部目掛け突きを放つ。


アスカ「!!;」


ガ シ ィ ン !!


辛うじてだが、一応防御は成功。
その代わりにソニックグレイヴの柄を曲げられてしまった。


アスカ「なっ!なによコイツぅ!!;」


ユラリ・・・


綾波・シンジ
   「!」


もう一匹の使徒が、零号機と初号機にゆっくりと近づく。


シンジ「・・・・・・ッッ!!」

ガ ッ

綾波「・・・!・・・・・・」


初号機は零号機を押し退け・・・


ビ ュ ッ !


近づいて来た使徒の紅球に突き入れようとし・・・


ガ ッ !!



失敗した。

使徒は円を描くようにして腕を振り回し、ナイフを勢い良く弾き飛ばした。


ザッ


使徒は振り回した腕を両腰に添え・・・


ボ ッ ッ ッ !!!


放った。



ド ギ ャ ア ッ ッ ッ !!!



初号機は零号機を巻き込んで吹き飛び・・・


ド ド ォ ン !!


共に遥か彼方の山にぶち当たり、上半身を山にめり込ませた。

511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/20(水) 20:54:18.33 ID:FRoMeMFUo
使徒がバキキャラ並の格闘センス身に付けたらどうなるの?っと
512 :赤いイヤーカフ :2011/04/20(水) 23:11:43.38 ID:4ds/3UdY0
ネルフ本部:ブリーフィングルーム


ガイア「では、もうそろそろ失礼するとしよう・・・・・・ジャマーの限界が近いのでね・・・」ニィ


バキ「ええ・・・・・・」ガタッ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・」ヌゥ・・・


プシュ シュ







バキ「で・・・・・・これからどうするんだい?ガイアさん・・・」

ガイア「どうするとは?」

バキ「[コッチ側]の人間と顏を合わせるか合わせないかのハナシですよ」


ガイア「暫くは遠慮しとこう・・・・・・」


バキ「なんで?・・・・・・花山さんは歩き回ってるけど?」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ガイア「私は花山氏と違って表の知り合いが少ない・・・・・・・・・裏では困らないのだがね・・・」ニッ

バキ「ミサトさんとかは気にしなさそうだけどな・・・・・・」ヘラッ

ガイア「甘いな・・・・・・彼女はああ見えて鋭い・・・・・・・・・いずれは気付く・・・」

バキ「何に?」

ガイア「我々も知らない事実・・・・・・Mr.オリバの探し求める物・・・・・・・・・・それに気付かれた場合、我々の今までの気遣いが無駄になる」

バキ「・・・・・・だからバラさないって?・・・・・・・・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ガイア「その通り」フッ

バキ「ナルホド・・・・・・だったらしょうがない・・・」ニヤ・・・

ガイア「情報の提供はネルフ支給の携帯[では無い]方を使う、つまりはコレだ・・・」チャッ


ガイアは赤い捻れ模様の入った携帯を取り出した。


ガイア「有益な情報が入りしだい連絡する」

バキ「連絡・・・・・・メアドは?」

ガイア「心配は無用だ」

バキ「・・・・・・そだね・・・」


ガイア「では失礼」ニッ  ザッ ザッ ザッ・・・




バキ「じゃ・・・・・・俺らも行こうか・・・」

花山「・・・オゥ・・・・・・・・・・・・・・・・」
513 :赤いイヤーカフ :2011/04/21(木) 17:33:00.86 ID:n5+rczXx0
誰もいない廊下を花山とバキは歩いている。




戦闘配置解除の放送が流れない事から、依然使徒との戦闘が続いていると思われる。




不意にバキが花山に尋ねた。






バキ「そうだ、花山さん」スタスタ


花山「・・・ン・・・・・・・・・」ゴツッ ゴツッ


バキ「気遣いってなんだい?」スタスタ


花山「次会ったら聞いとけ」ゴツッ ゴツッ


バキ「そう言わずにさァ・・・・・・・・・駄目?」ヘラッ  スタスタ


花山「ダメだ」ゴツッ ゴツッ


バキ「ハハ・・・・・・・・・分かったわよ・・・」フッ  スタスタ


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴツッ ゴツッ






プシュ シュ



二人は司令部発令所に入った。

514 :赤いイヤーカフ :2011/04/21(木) 22:01:55.39 ID:HAe63U3z0
ネルフ本部:司令部発令所


プシュ シュ


バキ「やっぱりヤッて・・・た・・・・・・・・・」

花山「・・・!!・・・・・・・・・;」




バキと花山は発令所に入った瞬間、元々居たミサト達と同様に言葉を失った。



アスカ< なんなのよっ!・・・・・・アンタらはぁっ!; >


巨大なメインモニターには、使徒の紅球目掛けて必死にプログナイフを振る弐号機と・・・


ガイン! ガギッ!

アスカ< なんで! 当たん! ないの! よっ!! ;>


その弐号機の猛攻を完璧かつ華麗に防御し続ける二匹の使徒が映っていた。




バキ「・・・ウソだろ・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


バキは使徒の動きに見覚えがあった。


空手、柔術、そして中国拳法。

いずれも防御術のみの使用であるが、その動きの切れは十分に実戦レベルに達している。


シュガッ!!


二匹の使徒が脚を広げ、仰々しい姿勢を取り・・・


ズ バ ァ ン !!!!!




弐号機を飛ばした。






花山「!!・・・・・・・・・ッッ;」


バキ「ウソだろ・・・・・・・・・・・・アレって・・・・・・;;;」



見間違えるはずは無い驚異の秘技。

今、それは使徒の手に渡った。








克巳「・・・・・・マッハ突き・・・・・・・・・・・ッッッ;;」ギリッ・・・
515 :赤いイヤーカフ :2011/04/21(木) 22:28:38.33 ID:L4aQIgOV0
ド ド オ ン !!!



弐号機は兵装ビル群に突っ込み・・・


アスカ< かっ・・・・・・・・・はっ・・・・・・っ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;; >


ピーーーーーーーーーーーーー・・・


機能を停止した。



マヤ「にっ・・・弐号機・・・機能停止しました;」


リツコ「そんな・・・・・・・・・・・・・全滅?・・・;」

ミサト「なんてこと・・・・・・・・・・・・・・;;」



独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



十八番を使われた闘士達は、皆沈痛な面持ちでメインモニターを見つめている。

まるで通夜だ。







ゲンドウ「冬月」


冬月「なんだ碇」


ゲンドウ「戦略自衛隊にN2爆雷による爆撃を要請しろ・・・・・・爆撃目標は使徒だ」


冬月「言われなくてもわかっとるよ」カチャ


ピッ

516 :赤いイヤーカフ :2011/04/22(金) 21:46:32.94 ID:vi8QDni90
ネルフ本部:資料保管庫



誰も居ない広大な保管庫内。



一人の巨漢がカードキー片手に、書類に眼を通している。


漢が見ている書類の第一文は[エヴァンゲリオン概要]


漢の右腋には[エヴァンゲリオン搭乗者現情報及び略歴]と記された書類が挟まっている。

文字の印刷が粗い事から、コピーされた書類である事が確認出来る。






オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」パサッ




漢は読んでいた書類を閉じ・・・



ゴツ・・・ッ  ゴツ・・・ッ  ゴツ・・・ッ


出入り口に向かって歩き出した。






オリバ「なんとも・・・・・・・・・・・・愛に飢えた場所だな・・・・・・ここは・・・」フッ










漢は呆れた様子で微笑を浮かべ・・・



プシュ  シュ  







保管庫を後にした。


517 :赤いイヤーカフ :2011/04/23(土) 10:51:36.94 ID:RqMaynrV0
はぁっ はぁっ はぁっ はぁっ はぁっ  はっ   はぁっ・・・



暗闇の中をひた走る。

背後から来る[気配]から逃れる為に、首筋を流れる汗も気にせずに。
乱れる制服も直さずに走る。


ドン



壁にぶつかった。

周りの暗闇と全く同じ色の障害物。
距離感も存在感も掴めない、触れるだけで決して見えない壁。


ズ ン 


背後から足音が聞こえた。


綾波は振り返った。



綾波「!!;;;」




そこに居たのは、赤い眼と漆黒の体毛を持つ巨大な四足獣だった。




ズ ン



獣がまた一歩踏み出す。

たった一歩近付いただけだが、綾波には一気に距離を詰められた様に思えてならなかった。


獣の歯牙が頬に触れる、それ程の近距離に。




綾波は迫り来る獣から逃れるため、壁伝いに右へ逃げた。

見えない壁を見失わないように、両手を壁に着けて。

疲労と恐怖に震える足を懸命に動かして。




綾波「・・・!・・・・・・・・・;;」


不意に壁が途切れた。



綾波「?・・・・・・!?・・・・・・;;;」サッサッ


突如無くなった壁を探し出すため、必死に両手で壁をペタペタと触る。


スカッ



壁を探っていた右手が空を切った。
518 :赤いイヤーカフ :2011/04/23(土) 10:52:01.06 ID:YFymtWjp0
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」サッサッ


構わず右手を動かす。


ペタッ



右手は壁の行く先を探り当てた。

壁は途切れたのではなく、左に曲がっていたのだ。


ササッ


綾波は素早く壁を曲がり。


タッ タッ タッ タッ タッ タッ タッ・・・

走った。


ドン


また壁にぶつかった。

綾波は倒れそうになったが、なんとか堪えた。


また壁伝いに走る。

両手で壁を触りながら。


壁を曲がる。

今度は左に。




ぶつかる。

調べる。

曲がるを繰り返し。


綾波は疲れ果て、闇と同じ色の地面に倒れた。

壁に何度もぶつかったせいで額から血が流れている。


もう走れない。



立ち上がる力も残っていない。




綾波は震える手でゆっくりと上体を起こし、周りを見た。







そして赤く光る眼を発見した。


519 :赤いイヤーカフ :2011/04/23(土) 10:52:19.95 ID:b0aXsUfT0
壁を何度も曲がったはずなのに・・・


腰が抜けるまで走り続けたというのに・・・




獣との距離は全く離れていなかった。






ズ ン




獣が一歩踏み出し、姿勢を低くして・・・


バ ッ !!



跳んだ。



獣が綾波に迫る。

赤い眼を爛々と輝かせて。

夥しい数の牙を剥き出しにして。




綾波は瞼を固く閉じ、死を覚悟した。




ダ ン !!







獣は綾波の鼻先に触れるか触れないかの所まで近付き、止まった。


綾波はなかなか来ない攻撃を不思議に思い、眼を開け、言葉を失った。


彼女の目の前には、動きを止めた獣が居た。



獣は剥き出しにしていた牙をしまうと・・・


バッ!  ザザザザザザザザ・・・







何処かへ走り去ってしまった。

520 :赤いイヤーカフ :2011/04/23(土) 13:50:56.68 ID:YFymtWjp0
はっ!



綾波は目を開けた。




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



突然、白い壁が視界に飛び込んで来た。


周囲はさっきまでとは打って変わって、純白の光を放っている。

背中に何か当たっている。

大きくてフカフカしたなにかが。




綾波は気付いた。




目の前の物は壁ではない。

天井だ。


周りの空間は発光してなどいない。

光の発生源は天井に備え付けられている発光プラスチックだ。






プシュ シュ




自動ドアが開いた。









シンジ「綾波? 大丈夫?;」

バキ「よォ・・・・・・」ヘラッ

アスカ「やっと気がついたみたいね」フッ




綾波「・・・?・・・・・・;;」

521 :赤いイヤーカフ :2011/04/23(土) 16:53:59.54 ID:Yxys99qZ0
バキ「ワケわかんねェって顏してんな」ヘラッ


綾波「・・・何故、ここに居るの?・・・・・・;;」


アスカ「何故って・・・アンタが起きるのを待ってたに決まってんでしょ」

綾波「・・・待ってた・・・・・・・・・;;」

バキ「作戦終了後のブリーフィング・・・俺らだけ出ても仕方ないだろ・・・・・・・・・つーか凄い汗だな」ハハッ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



綾波は自分の格好を見た。


ベッドから身体を起こしている自分。

汗でぐしょぐしょとまではなってないが、患者服が重く身体に張り付いている。

髪も湿気を帯び、所々髪同士がくっついている。

首筋にも汗が浮かんでいた。




シンジ「・・・・・・嫌な夢見たの?;」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」




夢。

さっき体験した恐怖は夢だった。


ここ暫くは全く見なかった悪夢。

シンジ達と触れ合うまでは毎晩見ていた悪夢。


何故今になって現れたのか。



何故獣は自分を襲わなかったのか。








綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


シンジ「・・・・・・・・・綾波?・・・」

綾波「・・・!・・・・・・・・・・・・;;」

シンジ「大丈夫?・・・やっぱり寝てた方が・・・・・・;」

綾波「・・・いい・・・・・・平気・・・・・・・・・;;」

シンジ「そ・・・そう;」

アスカ「ふーん・・・・・・・・・まぁそれなら良いわ・・・・・・アンタら、行くわよ」

シンジ「行く?・・・・・・えっ?・・・綾波は?」」

アスカ「アンタ馬鹿ぁ? 男の前で女の子が着替えれるワケないでしょ! ヘンタイ!」

シンジ「あっ!・・・べっ! 別にそんなんじゃ・・・//;」
522 :赤いイヤーカフ :2011/04/24(日) 00:30:37.55 ID:IGsR2xd20
アスカ「はいはい分かったわよ・・・・・・じゃ、アンタの着替えここ置いとくから、着替え終ったらブリーフィングルームに集合、良いわね?」


アスカはベッドの上にタオルと制服を置いた。



綾波「・・・分かったわ・・・・・・・・・;;」


アスカ「じゃ、先行くから」クルッ スタスタスタ・・・


プシュ シュ


バキ「俺も先行くわ・・・・・・あんまり長居するなよシンジ」ヘラッ

シンジ「わ、分かっているよ//;」

バキ「ハハ・・・・・・」ヘラヘラ



プシュ シュ









シンジ「あっ・・・綾波?;」

綾波「・・・なに?・・・・・・・・・;;」


シンジ「・・・本当に大丈夫?・・・・・・;」


綾波「・・・ええ・・・・・・心配ないわ・・・・・・・・・;;」


シンジ「・・・それなら・・・良いけど・・・・・・」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

シンジ「じゃあ・・・・・・先、行くね・・・」



プシュ シュ





綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

523 :赤いイヤーカフ :2011/04/24(日) 08:01:50.04 ID:l50UkXtH0
テイセイ

アスカ「はいはい分かったわよ・・・・・・じゃ、アンタの着替えここ置いとくから、着替え終ったらブリーフィングルームに集合、良いわね?」


アスカはベッドの上にタオルと制服を置いた。



綾波「・・・分かったわ・・・・・・・・・;;」


アスカ「じゃ、先行くから」クルッ スタスタスタ・・・


プシュ シュ


バキ「俺も先行くわ・・・・・・あんまり長居するなよシンジ」ヘラッ

シンジ「わ、分かってるよ//;」

バキ「ハハ・・・・・・」ヘラヘラ



プシュ シュ









シンジ「あっ・・・綾波?;」

綾波「・・・なに?・・・・・・・・・;;」


シンジ「・・・本当に大丈夫?・・・・・・;」


綾波「・・・ええ・・・・・・心配ないわ・・・・・・・・・;;」


シンジ「・・・それなら・・・良いけど・・・・・・」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

シンジ「じゃあ・・・・・・先、行くね・・・」



プシュ シュ





綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

524 :赤いイヤーカフ :2011/04/24(日) 17:21:35.16 ID:DHy/gF0x0
使徒戦終了後
ネルフ本部:メインホール=窓側通路休憩所



二人の漢がテーブルを挟んで向かい合い、ソファーに座っている。

眼帯を着けた初老の漢の右手には缶ビールが。

袴姿の老人は、テーブル上に置いてある酢ダコのツマミをちびちびと食べている。




渋川「ぜェ〜〜〜〜んぶ・・・・・・・・・・・・使われちまったのォ・・・・・・」


独歩「・・・ええ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」グビッ


渋川「この歳になってくるとどーにも・・・・・・・・・眼の前で自分の必殺技使われるっちゅうのが中々厳しい・・・・・・」フフッ



独歩「それについては私も同意見です・・・・・・・・・ですがね・・・」ニッ


渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」モグ・・・



独歩「今回の戦い・・・・・私にはこれがチャンスに思えてしょうがない」ニッ



渋川「チャンス?・・・・・・・・・」モグ・・・モグ・・・


独歩「我々の様な[究極]とまではいかない様ですが、奴らは十分に使えている・・・・・・・・・言うなれば我々の劣化品・・・・・・真似っ子です」ニヤ・・・


渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


独歩「我々の武を我々が超えなければ使徒が勝利し、我々が教え子を正しく導けばネルフが勝利する・・・・・・・・・教え子は素人3人のみ・・・・・・相手はプロ並・・・・・・選手選出は不可能・・・・・・・・・・・・これ程の状況にはなかなか巡り会えません・・・・・・」ニヤニヤ・・・


渋川「・・・オヌシ・・・・・・」フフッ



独歩「自分超えと教え子への教育・・・・・・更にはその結果を観戦出る・・・・・・・・・武術家冥利に尽きると思いませんか・・・・・・」ニヤァ


渋川「・・・フフッ・・・・・・・・・・・・まさしく・・・・・・まさしくその通りじゃな・・・」フッ



渋川はそう言うと懐からおちょこを取り出し、テーブルに置いた。


独歩はそのおちょこにビールを注いだ。

525 :赤いイヤーカフ :2011/04/25(月) 00:14:38.81 ID:q4hiwwe+0
ネルフ本部:ブリーフィングルーム



バキ「(シンジ・・・・・・)」

シンジ「(なに?)」

バキ「(今思ったんだけどさ・・・・・・・・・・なんで俺と花山さん以外は閉め出されるんだ?)」

シンジ「(・・・・・・・・・さぁ・・・)」


ミサト「そこ、うるさいわよ」ムッ


バキ「ア・・・・・・・・・すいません・・・」ハハ・・・


ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




マヤ「本日午後3時35分12秒、零号機・初号機共に目標[甲]の攻撃により活動停止、その1分2秒後に目標[甲・乙]の同時攻撃を受け、弐号機も活動を停止」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムッスー


マヤ「午後4時12分05秒にエヴァ全機の回収を完了、午後5時00分37秒にネルフは戦略自衛隊に新型N2爆雷による目標攻撃を要請、これが受諾され、午後5時11分12秒に目標に向けN2爆雷を投下」


バキ(・・・ゴッソリえぐれたな・・・・・・・・・)


冬月「また地図を書き直す羽目になったな」

ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



マヤ「これにより目標の構成物質の37%の焼却に成功、現在、使徒の第三新東京市進行は確認されておりません、以下の状況に対しての[E計画担当者]赤城リツコ博士のコメント」



リツコ< 無様ね >




ミサト「はぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ガックリ


バキ(ハハ・・・・・・・・・;)ヘラッ


シンジ(嫌だな・・・・あんなカッコ悪いとこ・・・・・・父さんに見られるなんて・・・・・・)




冬月「全パイロットに聞く」


シンジ・綾波
   「・・・!・・・・・・」

アスカ「!・・・はい」


冬月「君達の仕事は何か分かるかね?」

526 :赤いイヤーカフ :2011/04/25(月) 15:48:44.32 ID:Osnk33qC0
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

アスカ「・・・・・・エヴァの操縦・・・じゃなくて・・・使徒に勝つことです;」


冬月「そうだ、君達の仕事は使徒に勝つことだ」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


冬月「こんな醜態を晒すために、我々ネルフは存在している訳では無い」ガタッ・・・

ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ガタ・・・



冬月とゲンドウが席を立った。



アスカ「醜・・・・・・あの、お言葉ですがあれは・・・」

ミサト「アスカ」ムッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・失礼しました・・・」ムッスー

冬月「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


プシュ シュ



冬月はゲンドウを残して先にブリーフィングルームを出た。



ゲンドウ「レイ」


綾波「・・・!・・・・・・・・・」

ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


出入り口前で止まったゲンドウが綾波に声を掛けた。

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

綾波は何かに躊躇する様に視線を迷わせ・・・


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ガタ・・・ スタスタ・・・



席を立って、ゲンドウのすぐ側まで歩いて行った。



バキ(・・・ン?・・・・・・・・・)

アスカ「?・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



プシュ シュ




ゲンドウと綾波はブリーフィングルームを出た。


シンジは正体不明の違和感を覚えた。

527 :赤いイヤーカフ :2011/04/25(月) 16:50:26.94 ID:pSfxFK1C0
同時刻
ネルフ本部:研究棟執務室


リツコ「頼み事?」


克巳「はい」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・エヴァに乗せてって言う訳じゃないわよね」


烈「何故私達がそう思うと?」

リツコ「克巳さんの顏があまりにも神妙だったからよ」フッ


克巳「・・・フフッ・・・・・・まァ・・・・・・・・・確かに真剣な相談ではありますよ」ニッ


リツコ「そう・・・・・・・・・・・・・・・どんな相談なの?」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スルッ

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」パチン・・・ガチャッ・・・



克巳は上着を脱ぎ、烈は右足の義足を外した。





克巳「失った強さ・・・・・・その代わりを求めて来ました」



リツコ「・・・・・・・・・用途は何?・・・・・・」

烈「訓練の一助に・・・・・・」

リツコ「何故今になって?」

克巳「どうしても必要になったんです・・・・・・・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「此処の持つ技術ならば十分に可能なハズです」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ


リツコは少し呆れた。






リツコ「一つだけ確認を取るわ・・・・・・・・・それを了承したら考えましょう」

528 :赤いイヤーカフ :2011/04/25(月) 22:44:16.23 ID:W5wJ+hUj0
烈「確認?」

リツコ「そうよ」

克巳「・・・・・・何のですか?」


リツコ「貴方達がネルフの[実験台]になる覚悟で私に頼んでいるのか否かよ」フフッ


リツコは微笑みながら眼鏡を外した。




克巳「何するんですか?・・・・・・」

リツコ「・・・そうね・・・・・・・・・・・・・・・克巳さん、一度マヤが貴方の頼みを断った事があるでしょ? 危険を伴うからって」

克巳「はい」


リツコ「ネルフの中で危険と呼ばれる事は、この組織の性格上、常識の範疇から大きく掛け離れるのよ・・・・・・いくら貴方達が強くても例外じゃないわ」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「欠損した部位を機械で補う事は出来る・・・でも、元々の機能を完全に回復させる事は難しいのよ・・・・・・高い能力を誇る部位であればある程・・・・・・貴方達の場合はそれに輪を掛けて難しいわ・・・」


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「工学的に言えば機械による代用はほぼ不可能・・・・・・なら残る方法は一つだけ・・・」

克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


リツコ「有機体と機械部品による部位再生・・・・・・つまり、貴方達の欠損した部位をエヴァと同じ構造形態で構成するのよ」


烈「・・・!!・・・・・・・・・;」

克巳「ハハ・・・・・・やっぱりそれしか無いですよね・・・」ヘラッ


リツコ「この際言うけど、エヴァの生体部品を構成する細胞は[使徒]の細胞と酷似しているの・・・・・・それを移植するという事がどういう事か、貴方達も解るでしょう?」


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

克巳「最悪死ぬ?・・・・・・;」ニッ


リツコ「そうなるわね」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」フフッ


リツコ「ジャックさんという前例はあるけど、原因が今だに解らない以上、信用する事は出来ないわ」


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」




リツコ「それでも諦められないなら・・・・・・貴方達の望みに応じるわ」

529 :赤いイヤーカフ :2011/04/26(火) 21:20:57.15 ID:1iyvLTfA0
克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



リツコ「どうするの?」フッ



烈・克巳
  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ


リツコ「・・・!・・・・・・・・・」



二人は椅子に座ったまま、頭を下げた。






克巳・烈
  「是非とも処置をッッ」







リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




リツコは不意を突かれた。


もう少し悩むと思ったのだが、予想外な回答が思いの外早く返って来た。





リツコ「・・・・・・迷いは無かったみたいね」フフッ


克巳「迷いは有りましたが・・・・・・」

烈「又とない機会を取り逃すワケには参りませんので・・・・・・」



リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ガラッ




リツコは執務机の引き出しから書類を取り出した。




リツコ「分かったわ・・・・・・・・・契約成立ね」サッ



烈「?・・・・・・これは?」


リツコ「簡易同意書よ・・・・・・正式な手続きは私が行うわ」


克巳「いやァ、すいませんね・・・何から何まで・・・・・・」ハハ・・・

530 :赤いイヤーカフ :2011/04/26(火) 23:52:20.40 ID:AS+akw3J0
ブリーフィング終了直後
ネルフ本部:階層移動用大型エスカレーター



ミサトを先頭に、バキとアスカとシンジが長大なエスカレーターに乗っている。

ミサトの後ろにシンジ、その後ろにはバキとアスカが仲良く並んでいる。


ネルフ本部正面出入り口までには、あと2つエスカレーターを乗り継ぎ、迷路の様な本部内を5分も歩かなければならない。

帰るだけでも楽では無いのだ。


もっともこの4名はとっくに慣れたが。





アスカ「あのさぁシンジ」

シンジ「え?なに?」クルッ


アスカ「アンタのパパって・・・・・・もしかしてロリコン?」

シンジ「へっ?」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・」フッ


ミサト( ま、そう思うわよね )



シンジ「なっ! なんでそうなるんだよ!;」

アスカ「だって怪しいと思わない? パイロット全員なら分かるけどアイツだけ呼び出すのよ? 」

シンジ「・・・何か理由があるんだよ・・・きっと・・・・・・」

アスカ「理由ってなによ?」

シンジ「わからないよ・・・そんなの・・・・・・・・・;」


バキ「確かに怪しかったな・・・・・・シンジの父さん・・・」

アスカ「それにレイもだわ・・・なんなのあの二人?」


バキ「シンジ・・・・・・お前の父さんって再婚してる?」

シンジ「してない・・・と思う・・・・・・」

バキ「そッか・・・・・・・・・じゃあますますわかんねェな・・・」


アスカ「ミサトは何か知らない?」


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ハァ・・・


ミサトは小さく溜息を着いた。



ミサト「・・・・・・私が此処に来た時から、レイは指令のすぐ側に居たわ・・・・・・何故かは聞かなかったけど、やっぱり怪しいわよね・・・」

アスカ「アレを怪しいと思わないヤツはいないわよ」


ミサト「一応、指令はレイの保護者って事になってるから、一緒に居るのは当然と言えば当然なんだけど・・・・・・レイは「保護者は居ない」って言ったみたいだし、住んでたマンションも凄い酷かったし・・・」

バキ「えっ? ミサトさんいつ行ったんですか?」


ミサト「ちょっち暇な時があったから、怖いもの見たさで行ってみたのよ・・・・・・バキ君の言う通り、ホントに酷かったわ・・・」
531 :赤いイヤーカフ :2011/04/27(水) 20:52:32.26 ID:EPvsUOeK0
アスカ「住んでたマンション? アイツも引っ越して来たってワケ?」

バキ「つい数ヶ月前にね」

アスカ「ふーん・・・・・・・・・でも意外ねぇ・・・・・・ミサトが酷いって言うくらいなら相当ヤバイかったんでしょ? 片付け出来そうな顏してんのに」ヘラッ

ミサト( 遠巻きに馬鹿にしてるわね )ムッ


バキ「そういう意味じゃねェよ」ハハ・・・

アスカ「?・・・どうゆう事?」


バキ「散らかってるとか、不衛生だとかじゃ無い・・・・・・あれは言ってみれば・・・・・・・・・」

アスカ「言ってみればなによ?」


バキ「・・・・・・・・・イヤ・・・見てみないとワカんないなアレは・・・・・・とにかく酷いことは確かだけど、なんつーか・・・・・・言いようが無い・・・」

アスカ「要領得ないわね・・・言うこと決めてから話しなさいよ」ムッ

バキ「ハハ・・・・・・ワリ・・・」ヘラッ



アスカ「で、そんな酷い所になんで今までネルフは住まわせてたの? あのロリコン指令が知ったら怒りそうなもんだけど」

シンジ「だっ!だから父さんはそんなんじゃないって!;」

アスカ「怪しいもんね・・・・・・シンクロテストにたまに顔出してもアイツにばっかり話しかけて、アタシ達は愚か息子のアンタにさえ話し掛けないのよ? 絶対ヘンよ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

アスカ「てゆーか、アイツのマンションと指令になんの関係があんの?」


ミサト「レイが前居たマンションにレイを住まわせたのは指令だからよ」


シンジ「えっ?;」

アスカ「なんで? アイツは指令に気に入られてるじゃない 」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサト「何故かは解らないけど、指令はレイを囲い込んでるようなのよ・・・・・・レイの個人情報は全部消されてるし、レイの身元引受人のリツコに聞いても「知らされてない」って言うし・・・・・・ワケが解らないわ・・・」


アスカ「なにそれ?」

シンジ( 父さん・・・・・・・・・なんでそんな事・・・・・・;)


ミサト「ま、仕事してて偶然知っただけだから詳しい事は知らないわ・・・・・・それに、他人の事情をあれこれ嗅ぎ回るマネはしたくないから、これ以上知るつもりも無いわよ」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



532 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/27(水) 20:55:50.58 ID:EPvsUOeK0
訂☆正
533 :赤いイヤーカフ :2011/04/27(水) 20:58:59.71 ID:Z3PQczDL0
アスカ「住んでたマンション? アイツも引っ越して来たってワケ?」

バキ「つい数ヶ月前にね」

アスカ「ふーん・・・・・・・・・でも意外ねぇ・・・・・・ミサトが酷いって言うくらいなら相当ヤバイかったんでしょ? 片付け出来そうな顏してんのに」ヘラッ

ミサト( 遠巻きに馬鹿にしてるわね )ムッ


バキ「そういう意味じゃねェよ」ハハ・・・

アスカ「?・・・どうゆう事?」


バキ「散らかってるとか、不衛生だとかじゃ無い・・・・・・あれは言ってみれば・・・・・・・・・」

アスカ「言ってみればなによ?」


バキ「・・・・・・・・・イヤ・・・見てみないとワカんないなアレは・・・・・・とにかく酷いことは確かだけど、なんつーか・・・・・・言いようが無い・・・」

アスカ「要領得ないわね・・・言うこと決めてから話しなさいよ」ムッ

バキ「ハハ・・・・・・ワリ・・・」ヘラッ



アスカ「で、そんな酷い所になんで今までネルフは住まわせてたの? あのロリコン指令が知ったら怒りそうなもんだけど」

シンジ「だっ!だから父さんはそんなんじゃないって!;」

アスカ「怪しいもんね・・・・・・シンクロテストにたまに顔出してもアイツにばっかり話しかけて、アタシ達は愚か息子のアンタにさえ話し掛けないのよ? 絶対ヘンよ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

アスカ「てゆーか、アイツのマンションと指令になんの関係があんの?」



ミサト「レイが前居たマンションにレイを住まわせたのは、指令なのよ」



シンジ「えっ?;」

アスカ「なんで? アイツは指令に気に入られてるじゃない 」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサト「何故かは解らないけど、指令はレイを囲い込んでるようなのよ・・・・・・レイの個人情報は全部消されてるし、レイの身元引受人のリツコに聞いても「知らされてない」って言うし・・・・・・ワケが解らないわ・・・」


アスカ「なにそれ?」

シンジ( 父さん・・・・・・・・・なんでそんな事・・・・・・;)


ミサト「ま、仕事してて偶然知っただけだから詳しい事は知らないわ・・・・・・それに、他人の事情をあれこれ嗅ぎ回るマネはしたくないから、これ以上知るつもりも無いわよ」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



534 :赤いイヤーカフ :2011/04/27(水) 22:54:17.69 ID:18lids9X0
ピピピッ ピピピッ ピピピッ ピピピッ ピピピッ


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ


ミサトは携帯を胸ポケットから出した。



ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・」ピッ


ミサトは電話に出た。




ミサト「なに?リツコ・・・・・・・・・ええ、帰る所よ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・結構長いわね・・・・・・・・・・・・分かったわ・・・・・・・・・作戦?・・・まだ決まってないわよ・・・でも、そんだけ時間があるなら大丈夫よ・・・・・・えっ?・・・・・・うん・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ!? ちょっと! そんな事して良いの!?;」

アスカ・シンジ・バキ
   「・・・?・・・・・・・・・」


ミサト「いくら二人が望んでるからってそんなの・・・・・・・・・えっ!?・・・・・・・・・・・・・・・・・・あっ・・・あぁ、そう・・・・・・う〜〜〜〜〜ん・・・・・・・・・・・・・・・・いや・・・なんか釈然としないから・・・・・・・・・・・・・・・・・・そりゃそうよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・分かったわ・・・・・・それじゃ・・・」ピッ パチン




バキ「何だったんですか?」


ミサト「使徒の活動再開までの時間が解ったって・・・・・・」ハァ・・・
アスカ「いつなの?」

ミサト「二週間後よ」

アスカ「なんか微妙ね・・・・・・」

バキ「ハハ・・・・・・」


ミサト「あと克巳さんと烈さんが義手義足を着けるそうよ」


バキ( らしくないな・・・・・・二人共・・・・・・・・・・・・ )

アスカ「そんな事アタシ達に言ってどうすんのよ、関係無いじゃない」


ミサト「悪いけど大有りよ? 使徒に負けた以上、訓練のペースを上げて一気に実技訓練までする予定みたいだし、それに二人が着けるのは[エヴァの手足]だしね」フフッ


アスカ「はっ!!?;」

シンジ「ええっ!?;」

バキ「!!;」



ミサト「処置が終わりしだい訓練を始めるらしいわ」


アスカ「・・・・・・なにそれ・・・・・・・・・・・・・・・どうかしてるわよ・・・・・・エヴァを移植するなんて・・・;;」

シンジ「あの・・・・・・・・・大丈夫なんですか?;;」


ミサト「・・・そうね・・・・・・大丈夫なんじゃない? 一応前例あるし・・・・・・」

アスカ「前例!?;;」

バキ「ア・・・着きましたよ、ミサトさん」

ミサト「やっと? 相変わらずなっがいわ・・・」




四人はエスカレーターを降りた。
535 :赤いイヤーカフ :2011/04/27(水) 23:56:25.28 ID:OKruazHn0
ブリーフィング終了から2時間後
ネルフ本部:指令執務室


広く薄暗い指令執務室の中央に、長く巨大なテーブルが配置されている。

テーブルの両端にはゲンドウ、綾波がそれぞれ座っている。


テーブル上には装飾は一切無く、両端の二人の前に高級料理が控えめに置かれているのみ。



温もりも、穏やかさも、賑やかさも無い。



食卓を包むのは、静寂と圧迫。




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





久しぶりの[父親]との食事。


綾波が心を許した最初の人物との食事。



喜ぶべき事なのに・・・



喜べたはずなのに・・・




今、綾波は寂しさしか感じていない。



ゲンドウが話す事は、いつも仕事の事ばかり。


ゲンドウの瞳は、いつも綾波を見ている様で、その実何処か遠い。


まるで誰かを待ち続けているかの様に。







ゲンドウ「レイ」



綾波「・・・・・・!・・・・・・・・・・・・」







静寂の中、ゲンドウの声が響いた。

536 :赤いイヤーカフ :2011/04/28(木) 10:36:43.61 ID:q2O+Vt3N0



ゲンドウ「学校はどうだ」









綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






綾波は答えに困った。


何故困ったのかは綾波自身解らない。


ただ、いつものようには答えたくなかった。












綾波「・・・・・・・・・・・・楽しいです・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





ゲンドウは食事の手を止め、綾波を見た。













綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」








今までとは違う答え。




ゲンドウは食事を再開した。

537 :赤いイヤーカフ :2011/04/28(木) 12:44:14.78 ID:9/jf7YJ70
ブリーフィング終了後
ネルフ本部:ブリーフィングルーム



マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・:」


皆が退室してから5分が経過した。

漢はまだ起きそうに無い。


マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・:」スタ・・・スタ・・・


マヤは勇気を出して話し掛けた。




マヤ「あの・・・・・・ブリーフィング、終わりましたけど・・・・・・;」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


漢は眼を覚ました。

専門用語が飛び交うブリーフィングは、軍事行為に疎い者にとっては確かに退屈と言える。

もっとも、ネルフは厳密に言えば軍隊ではないが、花山は同じような物と思っている。


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ヌゥッ・・・


花山は立ち上がって、マヤを見た。


マヤ「あっ・・・・・・ごっ、ごめんなさい・・・・;;」ウルッ


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ポン


マヤ「ひっ!・・・」ウルッ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



花山はマヤの頭の上に手を置くと・・・


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴツッ ゴツッ ゴツッ


プシュ シュ



退室した。







マヤ(・・・怖かったぁ・・・・・・;)
538 :赤いイヤーカフ :2011/04/28(木) 17:18:29.21 ID:zr8C9SI30
ネルフ本部:ジオフロント発着車両用リニアトレイン=地上入口付近=ミサトカー車内


バキ「・・・もう夜か・・・・・・早いな・・・・・・」

アスカ「医療棟で寝込んで、作戦結果報告受ければそりゃ夜にもなるわよ・・・・・・むしろ今日中に帰れる事を喜びなさい」

バキ「俺は寝込んでないから普通に帰ったよ・・・」ハハ・・・


時刻は午後9時。

常夏の国と化した日本でも、この時間帯になるとかなり暗い。


シンジ(・・・綾波・・・・・・今日は父さんと一緒に居るのかな・・・・・・・・・・・・・なんだろう・・・・・・なんか嫌な感じがする・・・・・・・・・なんでだろう・・・・・・)


バキ「ア・・・・・・ミサトさん?」

ミサト「ん? なぁに?」

バキ「綾波・・・・・・今日どうするんですか? 指令と一緒のままですけど」

ミサト「どうするって言われてもね・・・・・・・・・取り合えず、ウチに帰ったらリツコに電話するわ・・・・・・なんだかんだ言っても心配だしね」



ガシン  ガコン・・・


リニアトレインが停車し、格納ゲートが解放された。


ガチッ グイッ


ミサトはギアを入れ、車を出した。





しばらく街中を走っていると、窓の外を見ながらぼーっとしていたアスカが急に話題を上げてきた。


アスカ「ちょっと気になってんだけどさ、ミサト」ボー・・・

ミサト「なぁーに? いきなり」

アスカ「・・・前例って何?」ボー・・・

ミサト「・・・前例?・・・・・・・・・・・・・・・あぁ、義手義足がなんとかって話し?」

アスカ「そうよ」ボー・・・


ミサト「あれはジャックさんの事よ・・・・・・食べた物は使徒のコアだけど、エヴァは使徒の細胞を利用して造られてるらしいから、大差無いわ」

バキ「!!;」

アスカ「えっ? エヴァって使徒だったの?」ガバッ


ミサト「簡単に言っちゃえばそーゆー事ね」


バキ( そうか・・・・・・そうゆう事か・・・・・・・・・)



バキはエヴァゲリオンの中に居る[女性]が何だったのか解った。



バキ( 使徒だったんだんですね・・・・・・・・・貴女達は・・・・・・・・・・・・ )




ミサトの車はコンフォートマンションを目指して走って行った。
539 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/28(木) 17:21:50.64 ID:4IttYLCt0
またしても・・・
自分が嫌になるな畜生め
540 :赤いイヤーカフ :2011/04/28(木) 17:22:43.04 ID:9/jf7YJ70
ネルフ本部:ジオフロント発着車両用リニアトレイン=地上入口付近=ミサトカー車内


バキ「・・・もう夜か・・・・・・早いな・・・・・・」

アスカ「医療棟で寝込んで、作戦結果報告受ければそりゃ夜にもなるわよ・・・・・・むしろ今日中に帰れる事を喜びなさい」

バキ「俺は寝込んでないから普通に帰ったよ・・・」ハハ・・・


時刻は午後9時。

常夏の国と化した日本でも、この時間帯になるとかなり暗い。


シンジ(・・・綾波・・・・・・今日は父さんと一緒に居るのかな・・・・・・・・・・・・・なんだろう・・・・・・なんか嫌な感じがする・・・・・・・・・なんでだろう・・・・・・)


バキ「ア・・・・・・ミサトさん?」

ミサト「ん? なぁに?」

バキ「綾波・・・・・・今日どうするんですか? 指令と一緒のままですけど」

ミサト「どうするって言われてもね・・・・・・・・・取り合えず、ウチに帰ったらリツコに電話するわ・・・・・・なんだかんだ言っても心配だしね」



ガシン  ガコン・・・


リニアトレインが停車し、格納ゲートが解放された。


ガチッ グイッ


ミサトはギアを入れ、車を出した。





しばらく街中を走っていると、窓の外を見ながらぼーっとしていたアスカが急に話題を上げてきた。


アスカ「ちょっと気になってんだけどさ、ミサト」ボー・・・

ミサト「なぁーに? いきなり」

アスカ「・・・前例って何?」ボー・・・

ミサト「・・・前例?・・・・・・・・・・・・・・・あぁ、義手義足がなんとかって話し?」

アスカ「そうよ」ボー・・・


ミサト「あれはジャックさんの事よ・・・・・・食べた物は使徒のコアだけど、エヴァは使徒の細胞を利用して造られてるらしいから、大差無いわ」

バキ「!!;」

アスカ「えっ? エヴァって使徒だったの?」ガバッ


ミサト「簡単に言っちゃえばそーゆー事ね」


バキ( そうか・・・・・・そうゆう事か・・・・・・・・・)



バキはエヴァンゲリオンの中に居る[女性]が何だったのか解った。



バキ( 使徒だったんだんですね・・・・・・・・・貴女達は・・・・・・・・・・・・ )




ミサトの車はコンフォートマンションを目指して走って行った。
541 :赤いイヤーカフ :2011/04/28(木) 19:23:08.13 ID:Nfat68zm0
午後9時
ネルフ本部:研究棟コンソールルーム


マヤ「承諾したんですか?;」


帰り支度をしながら、マヤは椅子に座ってコーヒーを飲んでいるリツコに聞いた。



リツコ「ええ、したわ」ススッ・・・


マヤ「そんな・・・・・・・・・危険過ぎます! エヴァの体細胞を適合させるなんて・・・データが足りなすぎますよ;」


リツコ「だからこそよ」

マヤ「え?;」


リツコ「これは言わば実験なのよ・・・・・・[修正]までのステップとしての・・・」


マヤ「!・・・;」


リツコ「フィールド反応が人体に及ぼす作用を、これを機に調べる事がこの件の目的・・・・・・・・・・・・上手くいけば人身御供を出さずに[エヴァ参号機]を稼動域に持ち上げられるわ」


マヤ「・・・・・・でも・・・・・・こんな・・・・・・・・・;」

リツコ「人体実験は罪だと言いたいの?」

マヤ「!!;」


リツコ「もう遅いわよ・・・・・・マヤ」



リツコは淋しげに微笑んだ。




マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「マヤ・・・」

マヤ「ハッ・・・はい・・・;」

リツコ「今日はもう遅いわ・・・・・・もうそろそろ休みなさい・・・」フッ

マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい・・・・・・・・・」



マヤ「失礼します・・・」

リツコ「おやすみ・・・・・・」


プシュ シュ






リツコ( 修正、ね・・・・・・・・・ )





リツコ「そう・・・・・・もう遅いのよ・・・私・・・・・・・・・・・・・・・」

542 :赤いイヤーカフ :2011/04/28(木) 20:42:01.12 ID:UiIWjsPo0
午後9時半
コンフォートマンション=克巳宅



克巳「フゥ〜〜〜〜・・・・・・」ゴロ・・・


克巳はリビングの中央に寝転がった。

床に敷かれたカーペットが眠気を誘う。


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳は有るはずの無い右腕を見つめた。



信じられない。


夢みたいだ。


明後日にはまた右腕に出会えるなんて。




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

コンフォートマンション=烈宅


烈は目の前に置いた義足を見つめていた。


接地部分は所々擦れてザラつき、固定具は歪み、取れない汚れが目立つ。

もはや物体では無く自身の一部と化してきた逸品。



烈は複雑だった。




明後日には着けれなくなるなんて。





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

コンフォートマンション=花山宅



花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フー・・・


花山はベランダで煙草を吹かしていた。


今日の彼は、いつもと違う気分だった。


543 :赤いイヤーカフ :2011/04/28(木) 21:41:54.29 ID:Hmba5c9O0
花山は考えていた。


此処に来た直後の光景。

違時代の異国。

どうやって此処に来たのか。



  [我々は使徒に喚ばれた、と?・・・・・・]



烈の言葉が頭を過ぎる。


自身の右耳に付いてるイヤーカフは何か。



  [自分からは話し掛けるくせに、こちらの問い掛けには応じたり応じなかったり・・・・・・身勝手なレディーさ・・・]



オリバの言葉が頭に浮かぶ。


レディー?




自身のイヤーカフからは男の声が聞こえる。




花山「・・・・・・オイ・・・・・・・・・・・・」


カフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



カフからは応答が無い。






一応の答えは出た。


納得はいかないが。







花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フー・・・











花山は仕方なく煙草を吹かし続けた。

544 :赤いイヤーカフ :2011/04/28(木) 23:42:53.80 ID:OAlXuKYb0
午後10時
コンフォートマンション=ミサト宅


アスカ「あ〜〜〜・・・・・・つ・か・れ・たぁーーー・・・」ガタタッ


アスカは帰って来るなり椅子に座ってテーブルに突っ伏した。


アスカ「はぁぁ・・・・・・・・・」グデー・・・

バキ「ハハ・・・・・・ヤラれてんな随分・・・」ヘラヘラ

ミサト「今日はもう寝ましょ? 明日は早いんだし、疲れなんて溜めてても良いこと無いしね」

アスカ「えーっ? ご飯はぁ?」

ミサト「諦めなさい、シンちゃんもやる気出ないみたいだし」フッ

シンジ「えっ・・・・・・・・・い・・・いや・・・・・・」


バクン


ミサトはややニヤけながら冷蔵庫を開けた。


アスカ「ちょっとミサト、アンタはビールさえあれば良いんでしょうけどこっちは中学生よ? 栄養摂らないと成長止まるわよっ」ムッ

ミサト「中学生は早く寝なさい、寝る子は育つって言うし、疲れてる時に夜更かしは禁物だわ、それに夜遅くにご飯食べたらどんな人でも太るのよ?」

アスカ「これからビールを飲もうってヤツのセリフじゃないわね・・・」ジロ・・・

ミサト「私は特別なのよ♪ あっペンペンも欲しいの?」

ペンペン「クワッ!」


アスカ「なによその理不尽・・・・・・ホント、ミサトって子供ね・・・・・・」ムッスー

ミサト「ゴクッ・・・プハッ・・・・・・子供で結構、どんな人でも家では若返るのよ♪」フフッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」イラッ

バキ「酒が入ったミサトさんは相手にするだけ無駄だよ」ヘラヘラ

ミサト「そゆこと♪」グビグビ・・・


アスカ「シャワー浴びてくる・・・・・・」ムカムカ スタスタスタ・・・

ミサト「行ってらっしゃあい」ヘラッ


アスカ「言っとくけど・・・・・・覗いたら[ピーーー]わよ・・・」ジロ・・・

バキ「そんな勇気ねェよ」ヘラヘラ

アスカ「フン!」スタスタスタ・・・



バキ「荒れてんなァ・・・・・・ご飯抜きがそんなにイヤかい・・・」ハハ

シンジ( 言えば作ったのに・・・・・・ )


ミサト「バキ君?」

バキ「はい?」

ミサト「地味にヒドイ事言ったから肩揉んで」

バキ「は?・・・・・・・・・あァ・・・ハイ・・・・・・」

ミサト「素直でよろしい」ニッ
545 :赤いイヤーカフ [saga]:2011/04/28(木) 23:45:12.62 ID:IYA9+wOK0
午後10時
コンフォートマンション=ミサト宅


アスカ「あ〜〜〜・・・・・・つ・か・れ・たぁーーー・・・」ガタタッ


アスカは帰って来るなり椅子に座ってテーブルに突っ伏した。


アスカ「はぁぁ・・・・・・・・・」グデー・・・

バキ「ハハ・・・・・・ヤラれてんな随分・・・」ヘラヘラ

ミサト「今日はもう寝ましょ? 明日は早いんだし、疲れなんて溜めてても良いこと無いしね」

アスカ「えーっ? ご飯はぁ?」

ミサト「諦めなさい、シンちゃんもやる気出ないみたいだし」フッ

シンジ「えっ・・・・・・・・・い・・・いや・・・・・・」


バクン


ミサトはややニヤけながら冷蔵庫を開けた。


アスカ「ちょっとミサト、アンタはビールさえあれば良いんでしょうけどこっちは中学生よ? 栄養摂らないと成長止まるわよっ」ムッ

ミサト「中学生は早く寝なさい、寝る子は育つって言うし、疲れてる時に夜更かしは禁物だわ、それに夜遅くにご飯食べたらどんな人でも太るのよ?」

アスカ「これからビールを飲もうってヤツのセリフじゃないわね・・・」ジロ・・・

ミサト「私は特別なのよ♪ あっペンペンも欲しいの?」

ペンペン「クワッ!」


アスカ「なによその理不尽・・・・・・ホント、ミサトって子供ね・・・・・・」ムッスー

ミサト「ゴクッ・・・プハッ・・・・・・子供で結構、どんな人でも家では若返るのよ♪」フフッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」イラッ

バキ「酒が入ったミサトさんは相手にするだけ無駄だよ」ヘラヘラ

ミサト「そゆこと♪」グビグビ・・・


アスカ「シャワー浴びてくる・・・・・・」ムカムカ スタスタスタ・・・

ミサト「行ってらっしゃあい」ヘラッ


アスカ「言っとくけど・・・・・・覗いたら殺すわよ・・・」ジロ・・・

バキ「そんな勇気ねェよ」ヘラヘラ

アスカ「フン!」スタスタスタ・・・



バキ「荒れてんなァ・・・・・・ご飯抜きがそんなにイヤかい・・・」ハハ

シンジ( 言えば作ったのに・・・・・・ )


ミサト「バキ君?」

バキ「はい?」

ミサト「地味にヒドイ事言ったから肩揉んで」

バキ「は?・・・・・・・・・あァ・・・ハイ・・・・・・」

ミサト「素直でよろしい」ニッ
546 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/28(木) 23:49:29.29 ID:OAlXuKYb0
たった十数レスでこのミス量・・・
最低だ・・・・・・・・・オレって・・・・・・

つーわけで今日はここまでッ!
これはまとめる人が血を吐くなww
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 00:48:10.21 ID:lNflLP8DO
乙!
548 :赤いイヤーカフ :2011/04/29(金) 18:38:43.83 ID:sZliallR0
第三新東京市:郊外アパート=142号室



オリバ「ヨウ、ミスター加持・・・・・・」ニッ


加持「やめてくださいよ、その言い方・・・・・・・・・・・・で、見つかりましたか? 捜し物」


オリバ「ああ、一応ね」ニヤニヤ


加持「教えては・・・くれませんよね」ハハ・・・


オリバ「ああ言わない・・・・・・君にはね」ニヤニヤ


加持「・・・・・・・・・・・・・・・それって・・・・・・もしかして俺のためですか?」


オリバ「モチロンだよ加持君」ニヤニヤ


加持「じゃあ・・・・・・誰に言うんです?」



オリバ「バキ・花山・ガイア・・・・・・・・・今の所はこの三名に教える・・・・・・」



加持「ガイア?・・・・・・・・・誰です?・・・それ・・・・・・」


オリバ「ヒロウチ・キムラの本名だよ」


加持「・・・!・・・・・・・・・・・・分かりやすい偽名だとは思ってたけど・・・いやはや、本名も分かり易いなんてね」ハハ


オリバ「本名と言うより[本人格]だがね」


加持「!!」


オリバ「安心したまえ・・・・・・彼を抑えていた人格はとうの昔に消滅した・・・・・・もう病気は治ってる」ニヤッ


加持「・・・・・・そうですか;・・・・・・・・・・・・・・・・・・で、俺に何も教えないなら、なんでここに来たんです?;」ヘラッ



オリバ「ミスター加持・・・・・・」ニィッ


加持「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「休暇と思って楽しんできなさい」ニコッ


加持「!?;」


オリバ「ハイ♪」パサッ


加持「・・・・・・・・・・えーっ・・・と・・・・・・・・・・これは・・・;;」


オリバ「変装セットさ・・・・・・君仕様のね」フフッ





加持「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」
549 :赤いイヤーカフ :2011/04/29(金) 19:36:13.88 ID:TfxJY6rV0
深夜0時15分
コンフォートマンション=ミサト宅



シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ



シンジは布団から出て・・・


ガラ・・・


自室の引き戸を開け、リビングに出た。



シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



いつまで経っても、シンジは眠れなかった。


綾波の事が気になっている。

好意という意味では無く、彼女の持つ闇の部分が気になるのだ。


父どどういう関係なのか。

何故、父は綾波にしか感情を示さないのか。

何故綾波は父を慕っているのか。 慕っていたのか。


綾波の見る[悪夢]とは何なのか。




いつまで経っても答えは出ず。

結果、寝る機会を逃した。



ズスッ




シンジはリビングに横になった。

床の冷たさが身体に伝わる。


眠気が戻って来た。









シンジ「・・・・・・・・・綾波・・・・・・・・・・・・・・・・・・」







シンジはそう呟くと、目を閉じた。

550 :赤いイヤーカフ :2011/04/29(金) 20:35:25.12 ID:i7IOVcYy0
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


綾波「・・・・・・・・貴方・・・・・・何故私を襲なかったの?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・


綾波「・・・・・・・・・・・・何故私に会いに来るの?・・・・・・・・・・・・・・・」


・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・



綾波「・・・・・・何が欲しいの?・・・・・・・・・・・・・・・」



・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お前は何を望む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




綾波「・・・・・・・・・・・何故そんな事聞くの?・・・・・・・・・・・・・」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お前は何に成りたい・・・・・・・・・・・・・・・・・




綾波「・・・・・・・・・聞いてるのは私・・・・・・貴方じゃないわ・・・・・・・・・・・・」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・お前は何を望む・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・温もり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それだけか?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




綾波「・・・・・・・・・・・・・・優しさ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それだけか?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




綾波「・・・・・・・・・みんな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・違う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・自由・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ならば何故顏を曇らせる?・・・・・・・・・・・・・・・・
551 :赤いイヤーカフ :2011/04/29(金) 21:13:48.64 ID:fO63W9Nj0

ゲンドウ「レイ」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



綾波はゆっくりと目を開けた。




周囲は広大な暗闇。

目の前には指令。

自身は一糸繕わぬ姿。




LCLの温もりを肌に感じる。




だが、その温もりは何処か異質な・・・








ゲンドウ「レイ・・・・・・・・・次は1ヶ月後だ」



綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



ゲンドウ「分かったな」



綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい・・・・・・・・・・・・・」




ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・」クルッ  コツ コツ コツ コツ コツ・・・



ガシュ  シュ・・・






綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・碇君・・・・・・・・・・・・・・・・・」











綾波の言葉は闇に消えた。

552 :赤いイヤーカフ :2011/04/30(土) 08:58:39.75 ID:GT+Snr+20
翌朝
コンフォートマンション:ミサト宅


ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ・・・


ガチン



バキ「ア〜〜・・・うるさ・・・・・・」ゴシゴシ

ガラッ

バキ「ン・・・?」


アスカ「朝よ、さっさと起きなさい」


バキ( まだ怒ってんのか・・・ )
  「・・・・・・もしかして・・・弁当作れって?」

アスカ「そのとーり、アンタにしては理解が早いじゃない?」フッ

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「なに黙ってんのよ、さっさと起きて弁当作りなさいよ」ムッ

バキ「・・・・・・イヤ・・・・・・・・・朝だから・・・・・・・・・・・・」ハハッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「!!///」


バシッ!



バキ「いってェ・・・」


アスカ「アンタもなのね! このケダモノ共!! 」

バキ「イヤイヤ・・・だからって殴る事も・・・」

アスカ「殴るわよ! アタシの純潔をアンタらなんかに奪われたら舌噛み切って死ぬわ!! 」

バキ「イヤ違うって・・・別にそういうワケじゃ・・・」

アスカ「言い訳なんか聞きたくないわ! お弁当作る前に手洗わなかったらブッ[ピーーー]わよ!」スタスタ・・・

ダン!


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・アンタら?・・・・・・・・・・・」





バキが赤くなった頬をさすっている頃・・・


アスカはシャワーを浴びて自身の機嫌を直し・・・


ミサトはまだ爆睡し・・・



シンジは股に両手を挟んで、リビングに転がっていた。

553 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/04/30(土) 09:01:15.30 ID:1bbZ4d0s0
ヒャッハーもう我慢出来ねぇ!

書き直す
554 :赤いイヤーカフ [saga]:2011/04/30(土) 09:01:52.57 ID:kaLZDjRk0
翌朝
コンフォートマンション:ミサト宅


ジリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリリ・・・


ガチン



バキ「ア〜〜・・・うるさ・・・・・・」ゴシゴシ

ガラッ

バキ「ン・・・?」


アスカ「朝よ、さっさと起きなさい」


バキ( まだ怒ってんのか・・・ )
  「・・・・・・もしかして・・・弁当作れって?」

アスカ「そのとーり、アンタにしては理解が早いじゃない?」フッ

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「なに黙ってんのよ、さっさと起きて弁当作りなさいよ」ムッ

バキ「・・・・・・イヤ・・・・・・・・・朝だから・・・・・・・・・・・・」ハハッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「!!///」


バシッ!



バキ「いってェ・・・」


アスカ「アンタもなのね! このケダモノ共!! 」

バキ「イヤイヤ・・・だからって殴る事も・・・」

アスカ「殴るわよ! アタシの純潔をアンタらなんかに奪われたら舌噛み切って死ぬわ!! 」

バキ「イヤ違うって・・・別にそういうワケじゃ・・・」

アスカ「言い訳なんか聞きたくないわ! お弁当作る前に手洗わなかったらブッ殺すわよ!」スタスタ・・・

ダン!


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・アンタら?・・・・・・・・・・・」





バキが赤くなった頬をさすっている頃・・・


アスカはシャワーを浴びて自身の機嫌を直し・・・


ミサトはまだ爆睡し・・・



シンジは股に両手を挟んで、リビングに転がっていた。

555 :赤いイヤーカフ :2011/04/30(土) 11:13:05.39 ID:JmF2eavJ0
第壱中学校=朝のホームルーム後


トウジ「そりゃ災難やったなぁセンセ」ヘラヘラ


シンジ「あんまり言わないでよ・・・恥ずかしいから」

ケンスケ「はぁ〜良いなぁ〜・・・僕も一度で良いからそんな風に起こされてみたいよ〜」

トウジ「あのなケンスケ、そうゆうのは冗談でも言うたら・・・」


バキッ!


ケンスケ「うっ!」ドサッ


アスカ「これで満足?」フッ

トウジ(・・・こうなるんやでケンスケ)

シンジ「そっ・・・惣流さん・・・;」
アスカ「朝っぱらから何馬鹿話ししてんのよ、そんなんだからアンタも四バカに含まれんのよ」

シンジ「僕は何も・・・・・・」

アスカ「言ったでしょ」

シンジ「・・・・・・うん;」


アスカ「アンタと同居してる時点で十分恥ずかしいんだから! これ以上恥ずかしい話しを広めんじゃないわよ!」

シンジ「そんな、同居してるからって・・・」

アスカ「同い年の男子と一緒に住んでる美少女なんて恰好の的だわ!」

トウジ(なんの的やねん・・・それに美少女て・・・)


ヒカリ(恥ずかしいなら大声出さない方が・・・;)

556 :赤いイヤーカフ :2011/05/01(日) 08:36:30.01 ID:PtScjExj0
午前11時5分
ネルフ本部:メインホール=窓側通路休憩所


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキは窓辺に立って、外の景色を眺めていた。

謹慎は今日で終わり、明日から第壱中学校への登校が許可される。

こっちの世界に来てから初めてのテストが、もうすぐやって来る頃だろう。


外国語のリスニングと国語には自信が有る。

闘いへのお膳立て用の挑発行為は、文章では無く言葉によって行われる。


毒手の使い手、李 海王との会話。

アメリカ合衆国大統領ジョージ・ボッシュとの会話。

アメリカの天敵、ジュン・ゲバルとの会話。


闘う為の様々な要因を、闘いと言う名のコミュニケーションの補助を、英語によってこなして来た。


要は話せれば良いのだ。

スペルが解らなくとも、発音と意味を理解出来てれば良い。

読み書きが出来ない、けど話せる人。


何処の国にも居る。

何も不思議ではない。


学校では通用しないが。





バキ(意味あるのかな・・・・・・・・・学校休むだけの謹慎・・・・・・)



ピピピッ ピピピッ ピピピッ


バキ「ン?」



携帯にメールが届いた。

バキは一瞬非常召集かと思ったが、周りの職員の様子を見て「それは無いな」と思い直した。


サッ カチッ

「・・・!・・・・・・・・・・・・」


携帯を取り出したバキは液晶を見て、目付きを変えた。



パチン


バキは携帯を閉じ、ズボンのポケットに入れ・・・




指定された場所に向かった。
557 :赤いイヤーカフ :2011/05/01(日) 14:37:16.34 ID:mz5uDVl50
午前11時20分
ジオフロント自然保護区=スイカ畑


オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」シャク シャク


オリバ「ンーー・・・・・・早過ぎたな・・・」フフッ


持ち主の許可無く、オリバはベンチに座ってスイカを一つ収穫して食べていた。

オリバの横には折りたたみ式果物ナイフと、[NERV]の文字が印刷されたハンカチが置いてある。


甘味はまだ十分では無く、未だに渋味が残っているようだ。

尤も、許可無く捌いて食べているのだから文句は言えないが。




ゴツッ ゴツッ ゴツッ・・・

ザッ ザッ ザッ・・・




オリバ「Oh・・・・・・やはり来てくれたな」ニヤッ



ガイア「来てくれたも何も、貴方の行き着いた[結果]を教えて貰えると言うならば誰でも応じると思います」フフッ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「イヤァ、スマナイ・・・・・・確証を持つのに中々至らなくてね・・・」ニヤニヤ


スタ スタ スタ・・・



バキ「確証ってなんだい?・・・・・・ミスターオリバ・・・」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ガイア「ハハ・・・・・・やはり呼びましたか・・・・・・・・・」


オリバ「それを今から教えるのだよバキ君・・・」



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」コト・・・



オリバはスライスしたスイカをベンチ上のハンカチに置くと、静かに語り始めた。

558 :赤いイヤーカフ :2011/05/01(日) 14:51:24.16 ID:8oJ5+N5G0
お待たせ致しました。安価です。
今から7時間後に締め切りますので注意してください。

今回の安価は4択方式です。

選択出来るのは最高2つまでです。

非常に重要な安価なので、今までのストーリー進行を踏まえた上で慎重に選んでください。

では行きます。



[オリバに何を喋らせる?]



1、この未来世界の成り立ち。

2、エヴァンゲリオンの謎。

3、何故使徒はネルフを襲うのか。

4、綾波レイの謎。


沢山の安価、お待ちしております。
559 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/01(日) 18:48:01.76 ID:G2Aq4/UDO
1と3で
560 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/01(日) 19:13:49.97 ID:mnN8fVtxo
1と4
561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2011/05/01(日) 21:32:53.41 ID:KxS/Mi4M0
age
562 :赤いイヤーカフ :2011/05/01(日) 22:03:21.60 ID:zRg64gct0
安価ありがとうございます。

それでは再開します。
563 :赤いイヤーカフ :2011/05/02(月) 02:24:24.96 ID:vPQM/pYX0
オリバ「まずはこの世界の話しから始めよう・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ガイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「バキ君・・・」

バキ「・・・!・・・・・・」


オリバ「我々は何年から来たのか・・・・・・・・・・・・ワカるかね?」


バキ「・・・どういう意味ですか?・・・・・・それ・・・」ハハ・・・

オリバ「いいから答えてくれないか」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・2001年・・・・・・」

オリバ「そう・・・・・・我々の時代は2001年だ・・・」


バキ「あの・・・・・・・・・わざわざからかいに来たワケじゃ無いですよね?・・・」

オリバ「無論、からかいでは無い」

バキ「だったら勿体振らずに・・・」

オリバ「[セカンドインパクト]・・・・・・」


バキ「・・・!・・・・・・」



オリバ「いつ起きたかワカるかね?」フッ


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



花山「2001年・・・・・・」


オリバ「その通り」ニッ




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・何が言いたいんだい?・・・・・・;;」


オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ


オリバは不敵に笑った。




オリバ「話題を変えよう・・・」ニヤ・・・

バキ「!・・・・・・;;」








オリバ「2001年とは、範馬勇次郎が自然の威力を超越した年なのだよ」

564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2011/05/02(月) 04:41:21.56 ID:zA7kkFFn0
バキ「・・・・・・威力?・・・・・・・・・;;」

ガイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「日本のメディアにも取り上げられただろう? 10億ボルトの雷撃を歯牙にも掛けない怪人が、現世に存在している事実が」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッッ;;;」

オリバ「彼のあの馬鹿げた強さ・・・・・・もはや人間程度では到底超える事など出来やしない・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・だが、どのような強さにも必ず由来はある・・・・・・」


バキ「待ってください;;」

オリバ「・・・?・・・・・・」


バキ「親父の強さは俺が一番良く知っています・・・・・・今更確認する必要は無いですよ;;」


オリバ「違うな、バキ君」

バキ「えっ?;;」


オリバ「これはオーガの持つ強さを再確認する話しでは無い、オーガの持つ力と、この世界の間にある関係性のハナシだ」

バキ「・・・!?・・・・・・・・・・;;」


オリバ「私の話しを聞いて疑問に思っただろう?」


オリバ「何故セカンドインパクトの発生とオーガの更なる進化が同時期なのか・・・・・・何故オーガはあそこまでの行き過ぎた強さを身に纏ったのか・・・・・・何故この世界のオーガは姿を見せないのか・・・・・・・・答えは簡単・・・」









「我々の世界にも居たんだよ・・・・・・・・・[第一使徒アダム]が・・・・・・」




バキ「!!ッッ;;」

ガイア「!!ッ;;」

花山「!!・・・・・・ッッ;」



オリバ「範馬勇次郎とは、言わば無限に成長しながら熱量を高め続ける噴火口だ・・・・・・・・・強大なマグマ・・・強力な火薬があれば、更なる爆発を巻き起こし、成長を早める・・・・・・・・・そんな危険地帯に使徒と言う名の核爆弾が投下されればどうなるか・・・・・・・・・その火勢は誰にも抑えられないだろう」



バキ・ガイア・花山
   「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッッッ;;;」



オリバ「我々の世界のセカンドインパクトは、一個人の絶対的暴力と独善的思想により防がれたワケだ」フッ



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」




オリバ「だがそうなると・・・・・・自然と行き着く答えというのも出て来る・・・」




ガイア「・・・この世界の成立・・・・・・即ちオーガの敗北だと?・・・・・・;」
565 :赤いイヤーカフ :2011/05/02(月) 12:46:39.44 ID:sEGb4hqJ0
オリバ「その表現は的確ではない・・・・・・正確に言えば、勇次郎が使徒を喰らった場合は我々の世界が造られ、使徒が勇次郎を滅ぼしていたらこの未来が我々に到来していたというコトだ」

ガイア「ナルホド・・・・・・ならばヤツがこの世界に呼ばれぬ理由は・・・;」


オリバ「運命そのものを奇しくも握ってしまったから・・・・・・私はそう見ている」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

ガイア「ハハ・・・・・・・・・もはや狂気の沙汰としか言えぬ;」


オリバ「そう、まさしくオーガは狂気だ・・・・・・・・・・・・だが、その狂気の源を失ったこの世界の人類は、それに代わる狂気を持って使徒と当たらねばならなくなった」


バキ「・・・・・・それがエヴァンゲリオン?・・・・・・・・・;;」


オリバ「確かにソレもある・・・・・・・・・だがネルフはそれ以上の禁忌を侵している」


ガイア「その禁忌とは?・・・・・・;」




オリバ「綾波レイ・・・・・・彼女が何者か知っているかね?」



ガイア「・・・?・・・・・・・・・;」

花山「・・・・・・?・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「・・・どういう意味だい・・・・・・それ・・・・・・・・・・・・;;」ジロッ



オリバ「彼女が・・・・・・彼女の存在自体が、ネルフの業の深さを表しているとしたら・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ゾワ・・・


バキの脳裏に、殺風景な部屋の光景が映った。



オリバ「君は果たして・・・」

バキ「オリバッッ!!;」



オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「何が言いたいのかハッキリ言えッ!;」



オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ


ガイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「そんなに気になるなら教えてあげよう・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」




オリバ「綾波レイ・・・・・・・・・あれはヒトでは無い・・・」
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) [sage]:2011/05/02(月) 15:22:04.11 ID:sEGb4hqJ0
文章おかしいな・・・
またしても訂せry
567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2011/05/02(月) 15:24:36.96 ID:dxl0ctzH0
オリバ「その表現は的確ではない・・・・・・正確に言えば、勇次郎が使徒を喰らった場合は我々の世界が造られ、使徒が勇次郎を滅ぼしていたらこの未来が我々に到来していたというコトだ」

ガイア「ナルホド・・・・・・ならばヤツがこの世界に呼ばれぬ理由は・・・;」


オリバ「運命そのものを奇しくも握ってしまったから・・・・・・私はそう見ている」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

ガイア「ハハ・・・・・・・・・もはや狂気の沙汰としか言えぬ;」


オリバ「そう、まさしくオーガは狂気だ・・・・・・・・・・・・だが、その狂気の源を失ったこの世界の人類は、それに代わる狂気を持って使徒と当たらねばならなくなった」


バキ「・・・・・・それがエヴァンゲリオン?・・・・・・・・・;;」


オリバ「確かにソレもある・・・・・・・・・だがネルフはそれ以上の禁忌を侵している」


ガイア「その禁忌とは?・・・・・・;」




オリバ「綾波レイ・・・・・・彼女が何者か知っているかね?」



ガイア「・・・?・・・・・・・・・;」

花山「・・・・・・?・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「・・・どういう意味だい・・・・・・それ・・・・・・・・・・・・;;」ジロッ



オリバ「彼女が・・・・・・彼女の存在自体が、ネルフの業の深さを表しているとしたら・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ゾワ・・・


バキの脳裏に、殺風景な部屋で見た光景が映った。



オリバ「君は果たして・・・」

バキ「オリバッッ!!;」



オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「何が言いたいのかハッキリ言えッ!;」



オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ


ガイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「そんなに気になるなら教えてあげよう・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」




オリバ「綾波レイ・・・・・・・・・あれはヒトでは無い・・・」
568 :赤いイヤーカフ :2011/05/02(月) 19:43:28.41 ID:fqoSSk4v0
バキ「!!?〜〜〜〜ッッ;;;」

ガイア「!?ッッ;;;」

花山「!!・・・・・・ッ;;」



オリバ「ネルフの作り出した量産可能な存在、いわゆる人造人間だ・・・・・・エヴァと同じように・・・・・・」


バキ「ふざけンなよ・・・・・・何を根拠に・・・・・・・・・;;」キリ・・・


オリバ「私がふざけて言うワケが無いだろう?」


バキ「・・・・・・ふざけて無いならこれ以上喋るな・・・・・・・・・;;」


オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ
















オリバ「何故かな? 私は良心で教えているつも・・・」


バ ギ ィ !!!


バキの拳がオリバの顔面に減り込んだ。


ガイアには止められなかった。

余りにも早過ぎたから。

花山は止めなかった。

オリバの言葉に、はけ口の無い怒りを感じたから。


オリバは鼻血を出しながらも続けた。



オリバ「君の怒りはもっともだ・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2011/05/02(月) 19:45:57.80 ID:VlX/uHqV0
[sage]
570 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/02(月) 21:54:28.39 ID:2/LSkp8DO
この刃牙は初期の熱さと常識があるな
571 :赤いイヤーカフ :2011/05/03(火) 00:41:46.67 ID:D/WCJEjL0
オリバ「彼女のネルフ内での扱いは、正直あまり良いものでは無いからね」

バキ「あまり?・・・・・・・・・・・これだけの事が[あまり]だって?・・・;;」ピキッ


オリバ「落ち着けよバキ君・・・・・・兵器として、実験台として使われるよりは遥かにマシじゃないかね?」

バキ「アンタの口から言わせりゃあそうかも知れねェけどな・・・・・・俺はそうは思っちゃいないんだよッッ!!;」


ザッ・・・


声を荒げたバキを、ガイアが制した。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・ッッッ;」

ガイア「オリバさん・・・・・・;」

オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ガイア「詳しく聞かせて貰えないでしょうか;」

オリバ「何をかね?」


ガイア「綾波レイが何故造られたか・・・・・・イヤ、生み出されたのかを・・・」


オリバ「・・・そうだな・・・・・・・・・・・・・・・未だに推測の域を出ないが・・・・・・恐らくはエヴァ専属パイロットのスペアだ」


ガイア「スペア?・・・・・・・・・バカな・・・・・・エヴァを操るには特殊な条件下での各機シンクロが必要なハズです;」

オリバ「そう、必要だ・・・・・・・・・初号機にはシンジ・イカリが・・・弐号機には惣流・アスカ・ラングレーがそれぞれ必要だ・・・・・・だが、この前提には例外が有る」


ガイア「・・・・・・まさか、それがあの娘だと?・・・;」


オリバ「エヴァンゲリオン全機とのシンクロが理論上可能なのだよ・・・・・・あの娘の場合はね・・・」


バキ「何でアンタは知ってんだい・・・・・・そんな事・・・・・・;」ジロッ

オリバ「一年近くネルフを調べ上げて何も知らないハズが無いだろう?」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

ガイア「では聞きますが・・・・・・何故あの娘にそんな技能が?」


オリバ「技能習得という後天的作用によるものでは無い・・・・・・これは一種の[体質]・・・・・・つまり彼女はエヴァのソフトウェアなのだよ」


バキ「・・・!!・・・・・・ッッ;」







[私には・・・・・・エヴァしかないから・・・・・・・・・」





いつか彼女が言っていた言葉。


バキは、あの言葉が内包する底知れぬ重さを知った。
572 :赤いイヤーカフ :2011/05/03(火) 09:54:13.74 ID:I3ZCjQDm0
バキ(綾波・・・・・・・・・だからあんな事を・・・・・・・・;;)


ガイア「あの娘はエヴァの為に生み出されたと?;」

オリバ「そういう事だ」


ガイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


オリバ「これで解ったろう・・・・・・・・・ネルフは決して正義の味方ではない事・・・・・・」


バキ「・・・それを忠告する為にこんな話しをしたのかい?」

オリバ「そうだ」

バキ「次からは話しを選べ」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


オリバ「選ばなかったら?」

バキ「たたじゃ済まさない」


ガイア「・・・!・・・・・・・・・・・・;」

オリバ「・・・フフ・・・・・・・・・肝に命じておくよ」ニィッ


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ゴツッ・・・



バキ「・・・!・・・・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴツッ ゴツッ ゴツッ・・・


花山は何も言わずに、ネルフ本部に向け歩いて行った。



オリバ「今日は解散かな・・・・ひとまずは・・・」







闘士達は解散した。


573 :赤いイヤーカフ :2011/05/03(火) 12:44:18.13 ID:lIyPB6am0
午前11時40分
ネルフ本部=零号機格納庫



ネルフ本部内に戻ったバキはエヴァ格納庫に入り、零号機を正面から見上げていた。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



巨大な頭部。

蒼い特殊装甲体が、照明の光を受けて鈍く輝いている。

巨大な一つ眼に生気は無い。


冷却用LCLの放つ冷気のせいか、格納庫内は若干冷える。

その若干の寒気が、格納庫内の静寂をより一層色濃くしている。




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




自らの前に鎮座する、決戦兵器と言う名の[使徒]


その使徒の為に造られた、道具としての少女[綾波レイ]



この世界についての話しより・・・


己の父親の恐るべき行為より・・・



一人の少女の存在理由が、強く心の内に残っている。



こんな事は初めてだ。


範馬勇次郎の名が出た情報[以外]の情報に心痛を感じる。


エヴァの為に生み出されたのなら、使徒との戦いが終決して、エヴァを封ずる時が来た場合、彼女は・・・







綾波「・・・・・・何をしてるの?・・・・・・・・・・・・」


バキ「・・・!!・・・・・・・・・;」




意中の少女に突然話し掛けられ、バキは困惑した。

574 :赤いイヤーカフ :2011/05/03(火) 23:44:32.78 ID:sawTswuY0
バキ「・・・・・・・・・何って・・・・・・別に何でも無いよ・・・;」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・そう・・・・・・・・・」



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・綾波はなんで此処に?・・・・・・;」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・わからない・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




綾波「・・・・・・どうしたの?・・・・・・・・・・・・」

バキ「・・・綾波・・・・・・・・・」


綾波(・・・!・・・・・・・・・・・・)





バキ「・・・・・・庭園行かね?・・・」


綾波「・・・・・・?・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「どこに行くのか分からないって事は・・・・・・ようするにやること無いって事だろ?」


綾波「・・・・・・ええ・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「苦手なんだよなァ・・・・・・一人で暇潰すの・・・」ヘラッ


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「ちょっと付き合ってくんね?・・・・・・迷惑掛けないからさ・・・」ヘラヘラ



綾波「・・・・・・別に、構わないわ・・・・・・・・・」


バキ「ハハ・・・・・・あのなァ綾波・・・・・・そうゆう返事はもっと明るく言えよ」



綾波「・・・・・・・・・・・・・・・明るく・・・・・・・・・」


バキ「そんな深刻に考えなくたって良いよ・・・」フフッ


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

575 :赤いイヤーカフ :2011/05/04(水) 12:36:45.70 ID:SE/paEDY0
11時48分
ネルフ本部:庭園




綾波「・・・・・・・・・綺麗・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「気に入った?」



綾波「・・・ええ・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ




スッ・・・




綾波は庭園にある大理石の柱に触れ、その柱を見上げた。


ドグマ内照明・・・朝日のような人工の光が、彼女と大理石を照らしている。




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




バキは、綾波の横顔に見とれた。


まるで妖精のような・・・天使のような美しさ。




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




綾波「・・・あっ・・・・・・・・・」



バキ「・・・ン?・・・・・・どうかした?・・・・・・」



綾波「・・・・・・これ・・・なに?・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「これ?・・・・・・あァ・・・これ・・・・・・・・・・・・なんだったっけ?・・・」ハハ・・・




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






大理石に触れていた綾波の手の甲に、小さな玉虫がくっついていた。

576 :赤いイヤーカフ :2011/05/04(水) 14:02:55.79 ID:lvlIpPkI0
バキ「あっ、アレだ、コガネムシ」


綾波「・・・・・・コガネムシ・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「ほら・・・なんかツヤツヤしてるし、それっぽくない?」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




スッ・・・



綾波は玉虫の付いた手を揺らさないように、ゆっくりとしゃがみ・・・



ヒタ・・・



地面の白いタイルに手を着け、綾波はじぃっと玉虫を見た。



玉虫は触角をひらひらと動かしながら、綾波の手から離れた。


玉虫を放した綾波は、しゃがんだまま玉虫を見ている。





バキ「初めてかい? 虫見るの・・・・・・」


綾波「・・・・・・ええ・・・・・・・・・・・・・・・・」






綾波「・・・・・・・・・綺麗なのね・・・虫って・・・・・・・・・・・・」




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」








綾波は微かな微笑みを見せた。



バキは、彼女の微笑みに見とれた。


577 :赤いイヤーカフ :2011/05/04(水) 23:06:42.84 ID:lvlIpPkI0
午前11時50分
ジオフロント自然保護区:山間部


枯れる事無く、不自然に潤いを保ち続ける山々。

外界から隔絶されたジオフロント内で、いつまでも葉を落とさぬ木々。


野火は勿論の事、風さえ吹かない。




ピクルは退屈だった。





ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ザッ ザッ・・・



森の中をさまよう事、実に12日間。

その間に食したのは、[彼女]が仕留めた巨大な[アイツ]のかけらのみ。


新居から持ち出す際に、白と黄色の雌と、何匹かの似たようなヤツらがあれこれ喚いていたが、気にする必要は無い。


このカケラはヤツ等の物では無い。

今は[オレ]の物だ。


本来は[彼女]の物だが、その肝心の[彼女]がいつまで経っても受け取らないのだからしょうがない。

臭くなった[アイツ]のかけらを無理矢理押し付けるようなマネはしたくない。



ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ファ・・・




ピクルは大きく欠伸をすると、眠気で重くなった両瞼を擦り・・・



ザ ッ !




本部に向け走り出した。

578 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/05/05(木) 09:37:19.65 ID:kWh01i7r0
>>575

ドグマじゃねェえええええええええええ!
ジオフロントだァあああああああああああああああ!
どうしよう、取り返しがつかん。
579 :赤いイヤーカフ :2011/05/05(木) 19:55:50.94 ID:5SFiCh480
午前11時54分
ネルフ本部:研究棟コンソールルーム


ピリリリリッ ピリリリリッ ピリリリリッ

カチャッ

リツコ「どうしたの?・・・・・・・・・・・・・・・!・・・・・・やっと戻ったのね・・・それで今、彼はどうなってるの?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・そう・・・それなら良いわ・・・引き続き監視をお願い・・・」ピッ

ガチャ・・・



ミサト「誰からぁ?」

リツコ「紅葉君からよ・・・・・・ピクル君が帰って来たらしいわ」

ミサト「帰っ・・・・・・どゆこと?」

リツコ「彼・・・放浪癖があるみたいなのよ」

ミサト「放浪癖って・・・・・・良いの? そんな事させておいて・・・;」

リツコ「良いわけ無いでしょ・・・・・・・・・でも、彼を押さえ込むような物なんて私達には無いわ、[彼等]にはあるかも知れないけど、それに頼ったら何が起きるか・・・・・・貴女でも想像つくでしょ?」フー・・・

ミサト「確かに連れ戻す度に大喧嘩されるんじゃ、たまったもんじゃ無いわね・・・;」ハハ・・・

リツコ「拘束具も麻酔も遮断隔壁も通用しない相手に対しては、文明の利器に甘えすぎた私達じゃ無力なのよ、出来る事と言えば監視員の配置くらいね」フフッ


リツコはそう言って、コーヒーを啜った。



ミサト( なに一人で悟ってんだか・・・)ヘラッ

リツコ「で、話を戻すけど、昨日の電話ってなんの話し?」

ミサト「え・・・・・・やっぱり・・・私、掛けてなかった?」

リツコ「受けて無いわよ」

ミサト「あるぇー?( ゚ 3 ゜)」

リツコ「・・・貴女、飲み過ぎてるんじゃない?」

ミサト「昨日は飲んでないわよ」ムッ

リツコ「どうかしら?」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・はずよ・・・・・・;」

リツコ「自信無いのね・・・・・・・・・それで、なんの用で私と話したかったの?」

ミサト「えっ?・・・あ、ああそれね・・・」


ミサトはやや間を置いてから話しを始めた。



ミサト「碇指令って、シンジ君とは一言も口聞かないのにレイとはよく喋るじゃない?」

リツコ「・・・そうね」

ミサト「自分でシンジ君を[必要だから]ってゆう理由で呼んどいて、いざシンジ君が使徒を倒したら小言の一つも言わないし、その癖レイにはしょっちゅう話し掛けるし・・・・・・なんなのアレ? もう少し自分の息子を労ってあげても良いと思うんだけど?」

リツコ「そうゆう家庭なのよ、あそこは」


ミサト「・・・・・・てゆーか、なんで指令ってあそこまでレイに御執心なわけ?」

580 :赤いイヤーカフ :2011/05/05(木) 21:18:58.15 ID:mB5WMvm90
リツコ「そんなの私が知ってると思う?」

ミサト「だよねぇ・・・・・・やっぱりアスカの言う通り、指令ってロリコンなのかなー・・・」ハァ・・・

リツコ「あの娘も貴女も酷い事言うわね・・・・・・・・・貴女、私が指令の連絡係って分かって言ってる?」フフッ

ミサト「えっ!?」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニッコリ


ミサト「い・・・今のは無しにしといて・・・;」ハハ・・・

リツコ「大丈夫よ、こんな下らない事を報告書にまとめて提出なんてしないわ」フッ

ミサト「・・・・・・」ホッ


プシュ シュ



マヤ「先輩、準備出来ました」


リツコ「そう、分かったわ」

ミサト「あら、早いわね・・・」

リツコ「技術部の仕事の早さと正確さは貴女も見習うべきね」フフッ

ミサト「うっさいわねぇー・・・私には私のペースがあるのよ」ムッ



コツ コツ コツ コツ コツ・・・

スタ スタ スタ スタ スタ・・・



プシュ シュ

581 :赤いイヤーカフ :2011/05/06(金) 00:26:20.85 ID:UNCVBFPM0
午前11時59分
ネルフ本部:技術部開発棟=試験品試動室


ガシュ・・・ シャグッ


リツコ「調子はどう?」コツコツ・・・



烈「やや鈍さを感じますが、概ね良好です」

克巳「イヤァ、凄いですよコレ・・・・・・;」ハハ・・・


ミサト「・・・スゴイわね・・・・・・まさか昨日の内に作っちゃうなんて・・・;」

リツコ「エヴァの細胞を専用の人体補助パーツに組み込んで、組織誘導剤を各組み込み部分に投与するだけだからワケ無い事よ」


マヤ(まさか本当に出来るなんて・・・)



烈の欠損した右膝から下には、黒と朱色の機械的な脚が。

克巳の欠損した右肩から先には、白一色の機械的な腕がそれぞれ形成されていた。



烈「まさか今日中に出来るとは・・・」ジロジロ

リツコ「完成は今日じゃないわ・・・・・・今日は着けるだけで、調整は明日になる予定よ」

克巳「出来れば今日からでもブン回したいんですがね・・・」ヘラッ

マヤ「そんな、危ないですよ、調整無しで急に動かしたら・・・;」

克巳「ありゃりゃ、やっぱダメか」ヘラヘラ


烈「これ程までの一級品・・・・・・・・・礼を言います、リツ・・・・・・いや失礼ッ;;」

リツコ「失礼?・・・・・・なんの話し?」


烈「・・・イヤ・・・・・・・・・その・・・女性の名前を呼ぶのは無礼に当たると、最近になって知りまして・・・;//」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ホォ〜・・・

マヤ「?・・・・・・」

ミサト「・・・えっ?・・・なんの話し?・・・」

リツコ「・・・私は別に気にして無いわ烈さん・・・・・・」フフッ


烈「はッ?;//」


克巳「ハハ・・・真面目すぎるんですよ烈さんは・・・」ヘラヘラ

ミサト「私も名前で呼ばれてるんだし、そんなに気にする事無いわよ」フフッ


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;///」






マヤ(真っ赤になってる・・・)

582 :赤いイヤーカフ :2011/05/07(土) 00:21:27.30 ID:IVA6kKqv0
克巳「あ、リツコ博士、ちょっと質問があるんですが、いいッスか?」

リツコ「質問? 良いわ」


克巳「この腕・・・ホントに凄く有り難いんですが・・・・・・帰りがコレだとちょっと・・・;」

リツコ「ああ、それね・・・・・・・・・気の毒だけど、当分はソレで我慢してもらうわよ」フッ

克巳「えっ?;」

烈「?」

リツコ「義肢パーツカバー用の人工皮膚の生成が、まだ不十分な段階なのよ」

烈「・・・不十分とは?」

マヤ「ヒトの細胞は組織誘導剤の負担に耐えれないんです・・・;」

克巳「あっ、だからですか・・・・・・」

リツコ「装着が無事成功したんだから、これくらいの我慢は別に良いでしょ?」

烈「ええ、構いませんが・・・」


リツコ「あら・・・意外ね・・・・・・」

烈「意外? 一体何がですか?」


ミサト「私は一向に構いません!・・・なーんてね」ニヤッ


烈「!!ッ」


ミサト「リツコも私も、言ってくれると思ってたんだけどね」ヘラヘラ

リツコ「予想が外れたわ・・・」フッ

烈「からかわないで頂きたいッ;//」

ミサト「あはは・・・ゴーメンゴメン♪悪かったわ」ヘラヘラ

リツコ「悪乗りが過ぎたわね」フフッ


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・///」ムッ


克巳「ハハ・・・・・・・・・」

583 :赤いイヤーカフ :2011/05/07(土) 19:27:47.34 ID:IVA6kKqv0
午後5時25分
ネルフ本部:訓練棟廊下


アスカ「いよいよね・・・」スタスタ・・・

シンジ「なにするんだろう・・・実技訓練って・・・;」スタスタ・・・

アスカ「そんなの知らないわよ・・・・・・・・・大方[スパー]とか[型]とかやるんじゃない?」スタスタ・・・

シンジ「スパー?・・・・・・それって・・・ボクシングのスパーリングとかそう言う・・・」スタスタ・・・

アスカ「当たり前でしょ? それ以外何があんのよ」スタスタ・・・

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」スタスタ・・・

アスカ「・・・・・・・・・アンタさ・・・・・・格闘訓練とか初めてでしょ?」スタスタ・・・

シンジ「へっ?;」



バキ「オッ、シンジじゃん」ヘラッ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



シンジ「あっ、バ・・・綾波?」ピタッ

アスカ「?・・・」ピタッ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「綾波・・・昨日はどうしたの? 帰って来なかったけど・・・;」

綾波「・・・・・・単独シンクロテストを受けてたの・・・・・・・・・」

アスカ「単独? なんで私達と別にやんの?」

綾波「・・・零号機の不安要素を解消する為・・・・・・・・・」

アスカ「不安要素?」

シンジ「・・・・・・もしかして、暴走の事?」

綾波「・・・・・・ええ・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

アスカ「ふ〜ん・・・・・・・・・それならそう言いなさいよね、変に心配して損したわ」ヘラッ

バキ「心配っつーか・・・・・・からかいだろ、アレ・・・」ハハ・・・

シンジ「もうやめてよっ!その話し・・・//」

バキ「分かったよ、もう言わないよ」ヘラヘラ


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

584 :赤いイヤーカフ :2011/05/07(土) 22:30:30.12 ID:fFgEvIAm0
午後5時半
ネルフ本部:徒手格闘訓練場


独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


独歩は、待ちに待った格闘訓練に備え、柔軟を行っている。

それを遠くから見つめるのは、渋川と、中型トランクを持った紅葉。

そしてその渋川と紅葉を、更に遠くから見つめるのはリツコとミサト。

リツコとミサトは休憩ベンチに座っている。



渋川「張り切るのもワカるが、くれぐれもブッ殺さんようにの」ホッホッ


独歩「心配には及びませんよ、彼等素人相手に牙を剥く程餓えては・・・」

渋川「おるじゃろ」ニヤ・・・


独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


渋川「図星かの?」


独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」フフッ


独歩は苦笑いしながら眼鏡の位置を直した。


渋川「これを機に己の目的を達成させようとするのは愚の骨頂・・・・・・・・・と、戒めようにも、ワシもじゃからのォ・・・・・・」ホホ・・・

紅葉「我々は等しく闘争に餓えているのですよ・・・・・・;」フフッ


渋川「なんだかのォ〜・・・・・・」ニヤニヤ




ミサト「(・・・ねぇリツコ・・・・・・・・・;)」

リツコ「(なに?・・・・・・・・・;)」

ミサト「(ホントに大丈夫なの?・・・・・・怪我とかさせないでしょうね?・・・・・・・・・;;)」

リツコ「(彼等は教育者よ? 一線は越えないわよ・・・・・・・・・;)」

ミサト「(だと良いけどね・・・・・・・・・;;)」



プシュ シュ



ミサト(来たわね・・・・・・・・・;;)



アスカ「失礼します」スタスタ・・・

シンジ「失礼します;」スタスタ・・・

綾波「・・・失礼します・・・・・・」スタスタ・・・


渋川「ホッホッ・・・やる気は十二分って所かな? お嬢ちゃん」ニヤニヤ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


紅葉「では・・・・・・・・・早速始めましょうか」フッ
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/07(土) 22:51:58.05 ID:LAz1CpJT0
今北産業
ここって花山さんのスレじゃないの?
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) [sage]:2011/05/08(日) 00:54:46.83 ID:TM7WzEEu0
花山スレと思わせて・・・

いや、何だこのスレ・・・
どう分類されるんだ。
587 :赤いイヤーカフ :2011/05/08(日) 10:06:44.74 ID:DOIQbgqP0
バクン  ガチャ・・・


紅葉はトランクを開け、中から様々な器具を取り出した。



紅葉「君ら用の武器を勝手ながら作らせてもらった」ニヤニヤ

アスカ「訓練用ですか?」

紅葉「勿論訓練用だ、ただし・・・」

ガッ

紅葉は、トランクから取り出した短い棒状の物体を掴むと・・・

ギュルッ

握った部分をねじった。

シュガカカッ

短かかったその物体は、機械音を上げながら伸び・・・

ジャキン

尖端から青龍刀を彷彿とさせる金属を出した。


紅葉「訓練用と思って嘗めてかからぬ方が良い」フッ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカは目の前で完成した薙刀を見た。


先端部の輝きは本物。

ラバーでも無ければプラスチックでも無い。

刀部分は刃引きされているが、鈍器としては十分な機能を果たすだろう。


紅葉「振ってみるかい? 試しに」スッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


ギュッ・・・


アスカは無言で薙刀を受け取った。


アスカ「えっ?・・・・・・;」


薙刀は見た目に反して軽かった。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」クルッ


アスカは紅葉に背を向け、薙刀を持ち直し、上段に構えた。


その姿勢を維持したまま、歯を食いしばり・・・


ブ ン !



薙刀を振り下ろした。
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/08(日) 12:51:10.07 ID:t2ipm+wDO
>>585
>>586
もう最初ら辺の安価でこのSSの流れが固まったからじゃね?
シリアスだとどうしても安価出しにくいし。
まぁ、楽しく読んでるから別にどうでも良いけどネ。
確かに花山さんから刃牙に主人公ポジが移ってる感は有るよね。
何を言いたいかというと面白いのでもっとやれ
589 :赤いイヤーカフ :2011/05/08(日) 18:04:36.22 ID:E6rZLrqg0
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


アスカが振り下ろした薙刀は、床板に触れる寸前でピタリと止まった。


ミサト(流石にドイツで鍛えただけはあるわね・・・)ニヤニヤ

シンジ「凄い・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

渋川「ほぉ・・・・・・」

独歩「なかなかに良いキレですな・・・・・・」ニィッ

バキ(やっぱり筋が良いな・・・・・・)


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ


紅葉「眼鏡に掛かったかな?」

アスカ「大丈夫です」

紅葉「それは良かった・・・・・・そう言ってもらえるなら、こちらも作った甲斐があるというものだ・・・・・・」


ゴソ・・・  ゴト・・・ッ


紅葉はまたトランクから道具を取り出し、床に置いた。


紅葉「君達のはコレだ」

シンジ「!・・・;」

綾波「・・・!・・・・・・」

紅葉「君達の格闘スタイルがまだ解らない以上、完全とはいかないが、一応基本を押さえた造りに仕上げておいた」


シンジと綾波の前に、太刀と片手斧が置かれた。

太刀はエヴァ専用の近接武器[マゴロク・E・ソード]と似せて作られており、柄にはラバーが巻かれている。

片手斧も同じくエヴァの装備と形状が似せてあり、持ち手にも同様の処置が施されている。


紅葉「物を切断する事は出来ないが、訓練にはコレで十分だろう」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「紅葉さん・・・・・・いつこんな技術を?・・・」

紅葉「義肢を作る技術を応用したまでですよ」ハハ・・・

バキ「ナルホド・・・・・・」


渋川「で、これから何するんじゃ?」

紅葉「そうですね・・・・・・まずは基礎から・・・」


アスカ「ちょっと待ってください」


紅葉「・・・?・・・・・・・・・」

アスカ「シンジとレイはともかく、アタシは腕に自信があります」

渋川「だから基礎は願い下げ?」

アスカ「ええそうです」



渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニコッ
590 :赤いイヤーカフ :2011/05/08(日) 18:57:31.83 ID:d4dpYL2g0
渋川「紅葉・・・・・・ちと限界じゃ」

紅葉「ハイ?;」

渋川「レイちゃんとシンジ君の教育は独歩・・・ヌシに任せるわ」ニヤニヤ

シンジ「?・・・;」

綾波「・・・?・・・・・・」

独歩「抜け駆けかいジィさん・・・・・・」ニィッ

渋川「理由は三つ・・・・・・・・・言わずともワカるじゃろ・・・」


独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・つくづくタチの悪ィ・・・・・・」ニヤニヤ

アスカ「?・・・」



ザ ッ ・・・

アスカ「!!」


渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


渋川がアスカに向かって構えた。

アスカはそれに反応し、下ろしていた薙刀を再度上げ、矛先を渋川に向けた。


ミサト「!!;」ガタッ

リツコ「!!;」ハッ!

シンジ・綾波・バキ・紅葉
   「!!!;」


渋川「お嬢ちゃん・・・・・・ワシら一流の格闘廃人が毛嫌いする[三大条件]を教えてあげる・・・」ニヤニヤ

アスカ(なに?・・・なんなの?・・・・・なんで怒ってんのよ・・・・・・;;)


アスカは目の前の老人の[変貌]に警戒心を剥き出しにした。

アスカの渋川を見る目付きが、威嚇に変わる。

薙刀を握る手に力が入る。


渋川「一つ目は、基礎すっ飛ばして焦って強さを求める事・・・」ジリ・・・

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ジリ・・・


渋川が詰める。

アスカは引く。


渋川「二つ目は己の力量に陶酔し、我を忘れ、万能感に浸る事・・・・・・」ジリ・・・

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ジリ・・・

渋川「そして最もイヤ〜な三つ目は・・・・・・」ジリ・・・

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



渋川「餓えじゃッッ!!」

ボッッ!!



渋川が加速した。
591 :赤いイヤーカフ :2011/05/08(日) 19:47:23.44 ID:HddFB4Gi0
アスカ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッ!!!;;」

恐るべき速さで渋川は間を詰めた。
アスカは、渋川のあまりの速さに数瞬たじろいだ。

その数瞬が命取り。

ガッ!

渋川は薙刀の尖端を人差し指と中指で挟み・・・

グ ン !

斜め下に押した。


ブ ワ ッ!!

アスカ「ひっ!!;;」


アスカの身体はシーソーで飛ばされた子供のように浮き上がり・・・

バ ッ!!


宙を舞った。


アスカ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ!!!;;」


アスカはそのまま床に向かって自由落下を開始した。


アスカ「キャーーーー!!イヤーーーーー!!!;;」


ザッ


渋川がアスカの真下に立った。


アスカ「!!!!;;;」

渋川「動脈いただきィ!!」ニカッ


シュッ!!


渋川の右手が、今まさに床に激突するアスカに伸びる。

アスカは死を覚悟した。


ガ シ !!

アスカ「!!?;;」

グ ン ッ!!


渋川は落下するアスカの両肩を掴んで、引いた。

バヒュルルルルルルルルルルル・・・


アスカは猛スピードで縦回転し・・・

ふぁさ・・・


見事に着地した。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;」ハー ハー

渋川「武を嘗めちゃイカんよ? お嬢ちゃん♪」
592 :赤いイヤーカフ :2011/05/08(日) 21:36:38.24 ID:HddFB4Gi0
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」ヘナヘナ ペタ


渋川「ホホ・・・・・・腰がぐにゃぐにゃって感じかの?・・・」ヘラヘラ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」


アスカは放心していた。

床に向かって真っ逆さまに落ちたのは分かる。

渋川が凄まじい貌で手を伸ばして来た事も分かる。

だが、その後が分からない。

両肩に衝撃が走った後、視界が無茶苦茶に動き回り、気付いたら無事着地していた。


渋川「怖かったじゃろ?」ニヤニヤ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」ウルウルウル

渋川「この程度で腰抜かしちゃ、どれだけお嬢ちゃんが基礎の手ェ抜いたか分かっちまうぜ?」


バキ(あ〜あ〜・・・やりすぎちまったよ・・・・・・;)


ミサト「アスカ!!;;」


ミサトがアスカに駆け寄った。

シンジ・綾波・リツコ・バキも後に続く。


ミサト「アスカ!? 大丈夫!?;;」

シンジ「惣流さん!;;」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」ウルウル


ミサト「渋川さん!! アスカはまだ子供です!! 明らかにやり過ぎてるわ!!;;」

渋川「はて・・・・・・その子供に決戦兵器を任せてる所が何処かにあったような・・・・・・」

ミサト「!!!;;」

シンジ・綾波
   「!!・・・;」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


渋川「何処だったかの?」ヘラッ



ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・アンタねぇ・・・・・・」ギリッ・・・


渋川「おほほ・・・怒った怒った」ニカッ


ミサト「!!ッッ」ググッ



ミサトが拳を握った瞬間・・・



シ パ ァ ン !!




バキの張り手が渋川の顔に飛んだ。
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) :2011/05/08(日) 22:00:29.79 ID:11arxzmT0
子供相手にやり過ぎだろ渋川老
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) :2011/05/08(日) 22:02:04.73 ID:11arxzmT0
子供相手にやり過ぎだろ渋川老
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/08(日) 22:18:09.99 ID:t2ipm+wDO
大事なことなので二回(ry
596 :赤いイヤーカフ :2011/05/08(日) 23:44:16.19 ID:DOIQbgqP0
渋川「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ」

ドサッ


渋川は3メートル程飛ばされた。



バキ「やり過ぎだぜ、渋川さん・・・・・・」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


ミサトは渋川をブン殴るつもりだったが、その役はバキが果たした。

今、ミサトはただバキの背中を見つめるばかり。


バキ「それに大人気無い」

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムクリ・・・

バキ「武装してるとはいえ、子供・・・・・・それも格闘を少し[かじった]くらいの可憐な女の子をあろう事か投げ飛ばし、しかも追い打ちを偽装してまで恐怖感と実力差を植え付ける・・・・・・・・・・・・まるで喧嘩だ・・・・・・・・・これは訓練じゃありません・・・・・・」

渋川「・・・?・・・・・・・・・」

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「それに貴方より明らかに格下であるミサトさんまで挑発して・・・・・・・・・・・・・・・・・・[闘えるなら誰とでも]・・・・・・・・・・・・餓えすぎて分別も無くなったんですかね」


ミサト(格下って・・・・・・・・・確かにそうだけど・・・・・・;)


渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

独歩「プッ・・・」フフッ

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・」ホォ〜・・・


バキ「・・・・・・・・・・・・大丈夫? 惣流さん・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・ぐすっ・・・・・・ぇぐっ・・・・・・」ポロポロ

バキ「ハハ・・・・・・・・・じゃないよな・・・・・・ホラ・・・」スッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ポロポロ


バキはアスカをゆっくりと立たせて、フラつかないように支えた。


バキ「・・・・・・あ、シンジ? それに綾波?」

シンジ「えっ?・・・なっ!なに?;」

バキ「帰ろ?」ヘラッ

綾波「?・・・・・・;」

シンジ「えっ?帰るの?・・・・・・訓練は?・・・・・・;」


バキ「場が荒れたからなァ・・・・・・今日は解散って事で・・・・・・良いですよね?愚地先生」ヘラッ

独歩「おーぅ・・・・・・気ィつけて帰りな」ヘラヘラ


バキ「な?」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「ミサトさんも一緒にどうです?」

ミサト「へっ?・・・・・・・・・え・・・ええ、そうね・・・・・・そうするわ・・・;」


バキ「・・・・・・」ニコッ
597 :赤いイヤーカフ :2011/05/08(日) 23:45:50.57 ID:DOIQbgqP0
渋川「〜〜〜〜〜〜〜〜ッッ」

ドサッ


渋川は3メートル程飛ばされた。



バキ「やり過ぎだぜ、渋川さん・・・・・・」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


ミサトは渋川をブン殴るつもりだったが、その役はバキが果たした。

今、ミサトはただバキの背中を見つめるばかり。


バキ「それに大人気無い」

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムクリ・・・

バキ「武装してるとはいえ、子供・・・・・・それも格闘を少し[かじった]くらいの可憐な女の子をあろう事か投げ飛ばし、しかも追い打ちを偽装してまで恐怖感と実力差を植え付ける・・・・・・・・・・・・まるで喧嘩だ・・・・・・・・・これは訓練じゃありません・・・・・・」

渋川「・・・?・・・・・・・・・」

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「それに貴方より明らかに格下であるミサトさんまで挑発して・・・・・・・・・・・・・・・・・・[闘えるなら誰とでも]・・・・・・・・・・・・餓えすぎて分別も無くなったんですかね」


ミサト(格下って・・・・・・・・・確かにそうだけど・・・・・・;)


渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

独歩「プッ・・・」フフッ

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・」ホォ〜・・・


バキ「・・・・・・・・・・・・大丈夫? 惣流さん・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・ぐすっ・・・・・・ぇぐっ・・・・・・」ポロポロ

バキ「ハハ・・・・・・・・・じゃないよな・・・・・・ホラ・・・」スッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ポロポロ


バキはアスカをゆっくりと立たせて、フラつかないように支えた。


バキ「・・・・・・あ、シンジ? それに綾波?」

シンジ「えっ?・・・なっ!なに?;」

バキ「帰ろ?」ヘラッ

綾波「?・・・・・・;」

シンジ「えっ?帰るの?・・・・・・訓練は?・・・・・・;」


バキ「場が荒れたからなァ・・・・・・今日は解散って事で・・・・・・良いですよね?愚地先生」ヘラッ

独歩「おーぅ・・・・・・気ィつけて帰りな」ヘラヘラ


バキ「な?」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「ミサトさんも一緒にどうです?」

ミサト「へっ?・・・・・・・・・え・・・ええ、そうね・・・・・・そうするわ・・・;」


バキ「・・・・・・」ニコッ
598 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/05/08(日) 23:51:26.59 ID:DOIQbgqP0
>>594
アクセスエラーのせいで奇しくもシンクロしたwwww

なんだよこれwwww
599 :赤いイヤーカフ :2011/05/09(月) 22:57:59.73 ID:Ml3vHX0u0
バキ「じゃあ先に帰ります・・・・・・失礼しました」ヘラッ

シンジ・ミサト
  「失礼しました・・・;」


独歩「・・・・・・へッ・・・・・・・・・・・・・・・」


プシュ シュ




リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


独歩「ハァ・・・・・・・・・ったく、どうしてくれるんでェ渋川さんよォ・・・」

渋川「イヤ〜・・・・・・・・・」ポリポリ


紅葉「おふざけが過ぎましたね」ヘラヘラ

独歩「流れに乗せるにしてもやり方が雑過ぎる・・・」


渋川「だから限界言うたじゃろ・・・・・・」 ハァ・・・

紅葉「それによる仕置きとしても、悪質と取られますよ?」 ハハ・・・


独歩「すいませんねェ・・・赤城博士・・・・・・」

リツコ「?;」

独歩「アンタの貴重な時間・・・・・・このジィさんが無駄にしちまった」ヘラッ

渋川「すまん・・・・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・そうね・・・・・・確かに無駄になったわ;・・・・・・」ハァ・・・

独歩「明日こそはまともな訓練をする・・・・・・おふざけ無しのヤツを・・・・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ハァ・・・


紅葉「(呆れられましたね・・・・・・)」フフッ

渋川「(今頃になって自分を嫌悪しとるよ・・・・・・)」

600 :赤いイヤーカフ :2011/05/10(火) 01:17:46.57 ID:LS+KUIVv0
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」スタスタ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・



アスカ「・・・バカ・・・・・・・・・・・・」


バキ「ン?・・・・・・」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・いつまで手握ってんのよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・いい加減離してよ・・・バカ・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



バキはアスカの手を離した。



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタスタスタ・・・



アスカは先に行ってしまった。




ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ハァ・・・


バキ「シンジ・・・」

シンジ「なに?・・・・・・」


バキ「今日の晩御飯・・・・・・ハンバーグにしよう・・・・・・」


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・」


バキ「・・・・・・オレも手伝うわ・・・・・・・・・・・・」


シンジ「・・・・・・・・・・・・わかった・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

601 :赤いイヤーカフ :2011/05/10(火) 22:03:18.42 ID:k88H5AzM0
午後6時2分
ネルフ本部:本部内カフェエリア


渋川「イヤ〜・・・・・・駄目じゃなァ、わしァ・・・・・・」


独歩「闘う相手がいないこの時代・・・・・・闘う相手は一応居るが、戦力的に勝負にならないこの時代・・・・・・・・・・・・我々のような強い[人間]にはあまりに残酷過ぎる・・・・・・・・・・・・・・・さっきは貴方を責めましたが、今考えると我々としては普通の反応に思えます・・・」フフッ


渋川「最悪な社会不適合者じゃ」ホッホッ

独歩「自覚が有るから尚の事タチが悪い」クスッ


渋川「だからこそ、日々素人狩りに恥ずかしげも無く出向けるんじゃよ」カッカッ






渋川「それにしても・・・・・・・・・変わったのぅ・・・バキの奴は・・・・・・」


独歩「ええ・・・・・・・・・」


渋川「気が利くようになるわ、か弱き女子には手ェ差し延べるわ・・・・・・・・・どうしたんじゃ?あヤツは・・・・・・」


独歩「ワカりかねますな」


渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


独歩「こっちに来る前のしょぼくれ振りが幻のように、アイツは心身共に充実しているようです」


渋川「・・・まったく・・・・・・・・・ちょくちょく変わるのォアイツは・・・・・・・・・・・・闘っては変わり・・・食らっては変わり・・・愛を知ってまた変わり・・・今度は別嬪さんとの同居で変わり・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よくネタが尽きんのう」ヘラヘラ


独歩「我々が追いつけぬワケです・・・・・・」ハハ・・・


渋川「ワシらロートルもそろそろ限界かの?」ヘラヘラ


独歩「まさか」ハハ・・・




独歩「死ぬまで現役ですよ」ニィッ



渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」カカ・・・


602 :赤いイヤーカフ :2011/05/10(火) 23:08:58.43 ID:wdENlroh0
午後7時30分
コンフォートマンション:ミサト宅


バキ「はは・・・・・・ウッマ・・・・・・・・・」ヘラッ モニュモニュ


バキは予想を遥かに超える出来栄えのハンバーグに驚いた。

シンジと一緒に作ると、より一層旨味が増すらしい。


これは癖になりそうだ。


が・・・





アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





アスカは暗かった。

ついでにミサトも暗かった。


病的に・・・とまではいかないにしても、やはり元気が無い。

アスカは食事に手も付けない。


原因は言わずもがな・・・





バキ「食べないの? 惣流さん」モニュ・・・

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


シンジは心配の眼差しをアスカに向ける。


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


綾波も向ける。

やや分かりにくいが・・・




バキ「・・・・・・・・・惣流さん?・・・・・・」



アスカ「・・・・・・・・・・・・うっさいわよ・・・・・・・・・・・・バカのくせに・・・・・・・・・」

603 :赤いイヤーカフ :2011/05/11(水) 00:06:40.96 ID:lQp/07GL0
バキ「バカって;・・・・・・・・・・・・・・・・・・まぁ・・・・・・否定はしないけど」ハハ・・・

アスカ「・・・・・・なら黙って食べてなさいよ・・・・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」モグ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」モグモグ・・・

ペンペン「・・・・・・・・・・・・・・・」ムシャムシャ


バキ「・・・・・・・・・・・・あのさ惣流さん・・・」

アスカ「聞こえなかったの?・・・・・・もう一度言わないと分かんないワケ? バカだからわかんないってワケ!?」


ミサト(始まったわね・・・;)


バキ「独り言」

アスカ「はぁ!?」

バキ「・・・・・・・・・・・・独り言なら良いだろ? 惣流さん・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フン


アスカは矛を収めた。


それを確認したバキは、独り言を始めた。





バキ「[教えを乞うわ]と言ったあの素晴らしい夜・・・」

ミサト「へっ?」

アスカ「・・・!・・・・・・」



バキが最後辺りにつけた、妙な一言。

ミサトがあらぬ誤解をした事を、アスカは察知した。




アスカ「わっ! わかったわよ! 食べりゃいいんでしょ!;」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニコッ


ミサト(あらぁ?・・・・・・)ニヤニヤ






アスカの行動は裏目に出た。
604 :赤いイヤーカフ :2011/05/12(木) 23:04:13.02 ID:Xfm5NlBi0
シンジ・綾波
   「?・・・・・・」

ペンペン「?・・・?・・・・・・」


ミサト「え? なになに?なんの話?」

アスカ「ミサトには関係無いわよっ!;」

ミサト「そう言われるとますます気になるわねぇ」ニヤニヤ

アスカ「変な事勘繰ってないで 、ビールでも飲んでさっさと寝なさいよ!;」


バキ(なんだい・・・・・・元気じゃん・・・)


ミサト「ふふ、随分頑なじゃない? 良いじゃないの別にぃ」ムフフ・・・

バキ「どうしたんですミサトさん・・・・・・何かヘンですよ?」

ミサト「ヘン?」

バキ「そうですよ・・・・・・・・・・・・ア、もしかして・・・・・・・・・ミサトさんも興味あるんですか?[アマギア]に・・・」

ミサト「アマギア?・・・・・・あぁ、前にアンタ達が言ってたヤツ?」

アスカ「?;」

バキ「何十日か前・・・・・・夜中に叩き起こされましてね・・・・・・ミンションクリアしたいから手伝ってくれって頼まれたんですよ」ヘラヘラ

アスカ「?・・・・・・・・・」

バキ「いっつも俺をバカ呼ばわりしてる惣流さんがですよ? これはスカッとしましたよ」クスッ

ミサト「ふ〜ん・・・・・・なんだぁ、ただのゲームの話か・・・」グビッ

バキ「なんの話だと思ってたんですか?」ヘラッ

ミサト「なんでもないわよ」グビグビ・・・

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




バキ「惣流さん」

アスカ「?・・・・・・なに?・・・」

バキ「美味いかい? ハンバーグ・・・」

アスカ「へ?・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ


アスカ「お・・・美味しいわよ」


バキ「そッか・・・・・・良かったよ、気に入ってもらえて・・・・・・」フフッ

アスカ「・・・フン!」モグモグ




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「綾波? ハンバーグは食べ・・・な・・・・・・・・・・・・あっ! ゴメン・・・・・・忘れてた・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「ン?どした?」

シンジ「どうしよう・・・・・・綾波のご飯が・・・・・・;」

バキ「アラ・・・;」
605 :赤いイヤーカフ :2011/05/13(金) 18:03:13.60 ID:bJC89r2u0
午後8時5分
ネルフ本部:特別監視室前


紅葉(とうとう来てしまったか・・・・・・・・・;)



紅葉は憂いていた。


これから自分の上司である「赤城リツコ]に
ある情報を提出しなければならない。

今まで、さりげなくもひた隠し、ごまかし、紛れさせていた物が遂に知られてしまう。


いずれはバレてしまう運命。

これ以上隠す事は出来ない。


彼女はきっと驚くだろう。




紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」フー・・・




プシュ シュ






紅葉「失礼します、遅くなりました」スタスタ・・・

リツコ「大丈夫よ」

紅葉「今のピクルは?」

リツコ「彼なら寝てるわ」


リツコは監視室から[テストルーム03]を見ていた。

テストルーム03は監視室の斜め下に造られており
監視室から常に見下ろされる形になっている。


現在のテストルーム03はピクルの[巣]

外見上はジオフロント自然保護区とほぼ同じだ。



リツコ「紅葉君・・・・・・・・・貴方、彼の身体の解析に随分な時間を費やしたわね・・・」

紅葉「すいません・・・・・・色々と結果に納得が行かなくて・・・」

リツコ「結果に納得するかしないかを決めるのは、貴方では無く私よ?」

紅葉「ハイ;」

リツコ「今回は不問に付しますが、次は結果が解り次第すぐに報告に来て下さい」

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

リツコ「では、結果の報告を」

紅葉「ハイ」 サッ・・・


紅葉は解析結果が書かれた書類を、リツコに渡した。
606 :赤いイヤーカフ :2011/05/13(金) 19:52:48.69 ID:y3mikmHV0
紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



ジュラ紀から現代へ。

現代から未来へと渡った希代の[原始人]ピクル。


彼の身体を調べる事は不可能だった。



血管からの麻酔注射とクロロホルムの海を経験した彼には、既に麻酔は効かない。

よって血液・細胞組織の採取は不可能。

X線解析もピクル本人の同意が必要。

勿論、そんなモノとれるハズが無い。


問診などは元から選択肢に無い。



ではどうするか?






紅葉(食べ残しと便から検出された、超古代の微生物・・・・・・・・・いくらセカンドインパクトで情報網・情報源が激減しているとはいえ・・・・・・赤城博士ならば十分に・・・・・・;;)


リツコ「!!;」ピクッ


書類を読むリツコの肩が揺れた。


紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



紅葉「・・・・・・・・・ヤリましょうか?・・・・・・再検査・・・・・・;;」



リツコ「・・・・・・そうね・・・・・・・・・・・・お願いするわ・・・;;」


607 :赤いイヤーカフ :2011/05/13(金) 21:20:47.05 ID:21b2X8vy0
同時刻
ネルフ本部:徒手格闘訓練場


克巳「こんな無理に付き合ってくれるなんて、思いも・・・;;」

ブン!

克巳「しませんッ・・・;;」

ブン!

克巳「でしたよッ;;」

ブ ン !


マヤ「無理をするから付き合ってるんですよっ」

克巳「アハハ・・・;;」ブン! ブン!



訓練場の中央で、克巳は汗を流しながら新しい右腕を振り続けていた。

ドクター役のマヤは休憩ベンチに座って端末を操作している。

マヤはやや不機嫌な顔をしているが、それでも克巳の頼みに応じる所から、彼女の優しさが見て取れる。



克巳(うん・・・・・・いい・・・・・・・・・段々と取り戻してる・・・・・・;;)ブン!


マヤ「終了です」

克巳「フ〜・・・・・・・・・;;」スタスタ


克巳はタオルで汗を拭きながら休憩ベンチに近付き、マヤの隣に座った。


マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」シュルッ・・・


マヤは端末からコードを伸ばし・・・

カチッ


克巳の右腕に装着した。



克巳「なんか点滴受けてるみたいだなァ;」 ハハ・・・

マヤ「しょうがないですよ、コレが一番データ採取が正確なんですから」 カタカタ カチャ

克巳「データ採取かァ・・・・・・・・・・・・・・・・・・イヤァー・・・・・・空手やってるようなヤツとは縁遠い言葉のハズなんだけどなぁ」 ヘラヘラ

マヤ「そうなんですか?」カタカタ・・・

克巳「そうなんですよ・・・普通はわか・・・」

ピピッ

マヤ「出ました」

克巳「ありゃりゃ・・・・・・・・・・・・ン?なんですかコレ?」

マヤ「克巳さんの義肢パーツの運動データですよ」

克巳「へェ〜・・・・・・」ジロ・・・

608 :赤いイヤーカフ :2011/05/14(土) 09:36:24.76 ID:rdKcisFl0
マヤ「義肢からの侵食は今のところありませんね・・・」カチッ

克巳「侵食?・・・・・・・・・侵食されたら何かあるんですか?」

マヤ「コアが無い細胞だけの状態ですから、大丈夫だとは思うんですけど・・・・・・・・・精神汚染が発生して・・・・・・それから先は良く解っていないんです;」カチカチッ

克巳(ナルホド・・・・・・・・・だから[最悪死ぬ]か・・・・・・)
  「フ〜ン・・・・・・・・・・・・まァいいや・・・・・・気にしても仕方ない・・・」フフッ


マヤ「あっ!」


克巳「?・・・どうしました?」

マヤ「すごい・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


克巳「?・・・・・・・・・」


マヤ「あの・・・克巳さん?;」

克巳「なんだい?」

マヤ「その右腕・・・もう最高出力で行けます;」

克巳「?・・・・・・・・・・・・えーっと・・・・・・そりゃアつまり・・・」

マヤ「適合完了です;」

克巳「!」


マヤ「ぁっ、だからと言って無茶しないでくださいっ・・・まだ未知数な部分がありますので・・・;」

克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



克巳は新しい右腕を見た。



金属と未知の細胞で構成され、更に強靭に生まれ変わった宝。

それが早くも己に順応した。


克巳の胸は期待に跳ねていた。



使いたいッ


コイツを使いたいッッ



609 :赤いイヤーカフ :2011/05/14(土) 09:50:57.10 ID:avs7NrEY0

スッ


マヤ「・・・?・・・・・・・・・」



克巳はベンチを離れ・・・



ザッ!



訓練場の中央に戻り、構えをとった。



微妙な開きを持った右掌。

隙の無い立ち姿。


漢の思うは、強力な[骨の鞭]





克巳「マヤさん」


マヤ「はい・・・・・・?」


克巳「耳塞いどいて下さい」


マヤ「?・・・・・・;」 スッ


610 :赤いイヤーカフ :2011/05/14(土) 10:55:09.06 ID:z7g9Qrab0

克巳は、マヤが耳を塞いだ事を確認すると・・・


ド ッ !!


床を蹴った。




ズ バ シ ャ ア !!!!!




マヤ「!!!;;」ビクッ



強烈な衝撃音と共に、克巳の右腕が光に消え、克巳の足元が爆発した。


パラ パラ パラ パラ・・・ 


舞い上がった床板と埃が落ちる。

マヤはあまりの衝撃的体験に言葉を失った。




克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


右腕は無傷。

何の消耗もしていない。

それどころか、ベストコンディションを得た時のように熱く滾っている。


遂に、克巳のマッハは完成を見た。





克巳「・・・・・・・・・・・マヤさん・・・」


マヤ「!?;;」




克巳「スゴイね、ネルフ♪」




マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」







愚地克巳 復活!!


611 :赤いイヤーカフ :2011/05/14(土) 15:14:17.66 ID:ZxVFHyiV0
午後8時12分
コンフォートマンション:烈宅


リビングの真ん中で、烈は右足のみで立っていた。


座禅を組んだ姿勢から右足だけを立て、軸をぶらさずに身体を宙に浮かせ続ける。


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



何故こんな無理をしているのか。

リツコの打ち出した予定に逆らってまで。


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 スゥ・・・


烈は小さく息を吸った。



バッ!

右足のみで跳躍。


ブン! バッ! シュバッ! バババッ!バッ!!


空中で右足による技を放つ。

放った蹴りは計8種。


タン!


着地。




烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」







    [一応は回復]







烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




烈は一人確信した。


612 :赤いイヤーカフ :2011/05/14(土) 18:33:28.79 ID:tGsNquHS0
午後8時20分
ネルフ本部:研究棟執務室


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



ピクルの食べ残しから検出された、本来は現代に存在しない微生物。

遥か昔に滅び、化石となっているはずのジュラ紀の遺産。

この事実から自然と浮かび上がる結果。


紅葉が時間を掛けたのも、今のリツコなら解る。


こんな荒唐無稽、いったい誰が信じると言うのか。


「ピクルは微生物と共にジュラ紀から来ました」等とは、とても言えない。




リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


リツコは端末に向かいながら、どうやってゲンドウにこの事実を報告するか考えていた。


紅葉はミスを犯していない。

それは紅葉の作成した解析結果報告書から確認出来る。


紅葉のミスという事で、この解析結果を握り潰す事も得策ではない。

それをすれば、後に確実に再解析を迫られる。



リツコ(・・・素直に言うしかないわね・・・・・・・・・)




リツコは、この馬鹿馬鹿しくも大きな問題に呆れながらも、端末を操作し続けた。



零号機からの使徒反応

新たに加わった、不可解な強さを持った職員。

そして彼等から時折発せられる、アンチ・A・T・フィールド反応。

ネルフを嗅ぎ回る正体不明の存在。


リツコが頭を悩ませる様々な問題に、また新たな問題が積み上がった。

613 :赤いイヤーカフ :2011/05/15(日) 09:13:57.48 ID:eeUS3r780
午後9時1分
コンフォートマンション:ミサト宅


アスカ「あーあ、やだなぁ・・・・・・明日・・・」ハァ・・・


バキ「(チョット元気んなったな)」フッ

シンジ「(うん・・・・・・・・・でも、やっぱりまだ、そんなに元気じゃないよ・・・・・・・仕方ないと思うけど・・・僕も正直怖かったし・・・;)」

バキ(ホントやり過ぎだな・・・・・・渋川さん・・・)


ミサト「渋川さんに降りてもらいましょ? あれじゃ貴女の身が持たないわ」

アスカ「そんなのもっとイヤよ! 逃げたと思われるわ! それにアタシはエヴァンゲリオンパイロットよ!? 負けたら世界滅亡の危機よ!」

バキ(世界滅亡?・・・・・・確かにらしいヤツが相手だけど・・・・・・)


ミサト「まぁ・・・・・・それもそうね・・・・・・・・・」フッ


バキ「(やっぱり元気っぽいぞ)」

シンジ「(そうだね・・・)」ハハ・・・


ミサト「う〜〜ん・・・なぁんか肩凝ったわ・・・・・・・・・・・・ペンペン?」コキ ペキ

ペンペン「クワ?・・・」

ミサト「悪いけど、お風呂先に入るわ」

ペンペン「クワッッ!!」

綾波「!」ピクッ

シンジ「怒った・・・・・・」

バキ「・・・・・・つか言葉ワカるのかよ」ヘラッ

ペンペン「クワッ!!」

バキ「アハハ・・・・・・ワリワリ、悪かったよ」

614 :赤いイヤーカフ :2011/05/15(日) 19:55:48.25 ID:1RlVRH1P0
3分後
バスルーム


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



(割り切れて無いわね・・・・・・私・・・・・・)



(エヴァが完成してから・・・・・・パイロットが子供だって知った時から・・・・・・・・覚悟していたのに・・・・・・)


(私から父を奪った使徒を倒すためなら、どんな事でもするはずだったのに・・・・・・)



[はて・・・・・・その子供に決戦兵器を任せてる所が何処かにあったような・・・・・・]


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


[何処だったかの?]



ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」







(好きで乗せてるわけじゃない)

(代われるものなら代わってあげたい・・・)

(本当は復讐の道具なんかにしたくない・・・・・・)


(でも・・・・・・私にあの子達の代わりなんて出来ない・・・・・・)


(出来る事は・・・・・・・・・頼る事だけ・・・・・・)



(シンジ君、アスカ・・・レイ・・・・・・バキ君の様な力は、私には無い・・・・・・・・・)


(バキ君の先輩達をネルフに呼んだのも・・・・・・シンジ君達以外の力が欲しくて・・・・・・誰の為でも無く・・・私の為に呼んだのね・・・・・・)



(・・・・・・・・・・・・・・・[オーガ]が生きていたのなら・・・・・・・・・きっと彼も誘ったのね・・・・・・)




(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)




ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」 ポロ・・・










ミサトの涙は浴槽の湯に溶けた。
615 :赤いイヤーカフ :2011/05/15(日) 23:00:14.83 ID:e0FUBOF00
午後9時10分
ネルフ本部:指令執務室


ゲンドウ「分かった・・・・・・御苦労だった、赤城博士」

リツコ「失礼します・・・」


コツ コツ コツ コツ コツ・・・    プシュ シュ






冬月「・・・・・・原始人、か・・・・・・・・・・・・・・・」


ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


冬月「ハァ・・・・・・・・・・・・とても信じられんな・・・・・・」


ゲンドウ「ああ」


冬月「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




冬月「・・・・・・・・・参号機増設の件だが・・・・・・・・・」


ゲンドウ「分かっている」


冬月「良いのか碇・・・・・・・・・・・・恐らくは罠だぞ・・・・・・」


ゲンドウ「利用する」


冬月「!・・・・・・」


ゲンドウ「フィールド反応理論の応用によるコアへの精神転送技術は既に可能域に達している・・・・・・・・・計画の遅れを取り戻す良い機会だ」


冬月「まさか・・・・・・・・・殺させる気か?・・・」



ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



冬月「・・・・・・・・・・・・・・・目的の為には手段を選ばないか・・・・・・」


ゲンドウ「それが我々の道です」



冬月「・・・・・・・・・そうだな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


616 :赤いイヤーカフ :2011/05/16(月) 00:03:45.19 ID:/vfrAFO60
翌日



ピピピピッ! ピピピピッ! ピピピピッ!

カチッ!


アスカ「むぅ〜〜・・・朝・・・・・・朝かぁ・・・・・・・・・・・・」ゴシゴシ


アスカは目を擦りながら、ベッドの上に座って目覚まし時計を見た。


そして思い出した。



アスカ「あ・・・・・・今日休みなんじゃない?・・・・・・・・・」











ガラッ・・・


バキ「ふぁ・・・・・・オハヨウ・・・」パキポキ

シンジ「あっ、おはよう」

バキ「休日も早起きかよ・・・・・・いやァ、見習わないとな・・・俺も・・・」ハハ・・・

シンジ「なんか癖になっちゃったんだ」アハハ・・・

バキ「まァ、オレらが朝飯作ってるからな・・・」クスッ

シンジ「職業病ってやつだよね? これって」

バキ「職業病かァ・・・・・・・・・言えてるな、それ」

シンジ「休みの日はお弁当作らなくて良いから楽だけど、それはそれで暇になるよね」

バキ「そうだなァ・・・・・・・・・・・・ま、俺はやる事が有るから別に良いけどな」ヘラヘラ

シンジ「いつものランニング?」

バキ「ああそうさ・・・・・・最低限コレはやっとかないと・・・」

ガチャ・・・



綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ファ・・・



バキ・シンジ
  「 おはよう 」


綾波「・・・・・・・・・・・・おはよう・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「前から思ってたけどさ・・・・・・・・・綾波って朝弱いよな」

綾波「・・・・・・・・・そう・・・?・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「そうかなぁ・・・・・・僕はそうは思わないけど・・・」


ガチャッ

617 :赤いイヤーカフ :2011/05/16(月) 00:21:10.89 ID:lQHzcOxn0
ひさびさの挨拶ですが、今日の所はここで終了です

ちょっと展開がのんびりすぎるけど、それももう少しの我慢です!

と言っても、果たして読んでる人は居るのだろうか・・・
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2011/05/16(月) 00:25:24.79 ID:P2cB+xqHo
読んでるから安心するといい
619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/16(月) 01:01:44.41 ID:5Z3QOIK90
いっただろ。
ROMってはいても読んでる人間はいると。
620 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/16(月) 09:25:06.39 ID:hj+3IfWDO
だよね。むしろここは作者を余所に雑談なら未だしも勝手な展開予想とか原作について持論を語り出すウザいのがいないから楽しく見れる。やっぱりSSはここみたいに淡々としてるのが良い。レスしないだけで見てる奴は結構いるよ
621 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/05/16(月) 22:08:13.57 ID:0RR4hgv40
どうやら杞憂だったようだ・・・


よし!オラ頑張るぞ!
622 :赤いイヤーカフ :2011/05/16(月) 23:12:16.96 ID:ve9BMsRM0
アスカ「おはよー・・・」


シンジ「おはよう惣流さん」

バキ「オゥ、おはよー」

綾波「・・・・・・・・・おはよう・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


アスカ「ん〜〜〜〜〜〜・・・・・・お・や・す・みぃ〜〜〜!」 グググ〜・・・

バキ「寝るの?」

アスカ「寝ないわよバカ! [今日はお休み]って事よ!」

バキ「分かってるよ」 アハハ・・・

アスカ「分かってんならやめてよね! まったくアンタってヤツは・・・」ブツブツ スタスタ・・・

バキ「何処行くの〜?」

アスカ「なんでアンタに言わなきゃなんないのよ!」 スタスタ・・・

バキ「ハハ・・・」


シンジ「あれ? ミサトさんは?」

バキ「ン?・・・・・・ああ・・・・・・・・・まだ寝てんじゃねェか? なんせ昨日のミサトさんの飲みっぷりはヤバかったからな・・・・・・・・・・・・ビールを一缶飲んで、風呂に入って、そんでまたビールを12缶空けたんだからな・・・・・・・・・・・・今頃死んでるかも・・・・・・;」 ヘラ・・・


シンジ「12缶・・・・・・・・・・・;」

綾波「・・・・・・自傷行為ね・・・・・・・・・」

バキ「そう・・・まさしく自傷行為・・・・・・綾波も上手いこと言うなァ」ヘラヘラ

シンジ(いくら[あの]ミサトさんでも、流石に12缶は危ないと思うけど・・・;)


綾波「・・・・・・・・・碇君・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「なに? 綾波」

綾波「・・・朝食・・・・・・作りましょう?・・・・・・・・・」

シンジ「えっ?・・・・・・・・・・・・あっ・・・うん・・・・・・そうだね・・・//」

バキ(まァだ慣れてねェのか・・・・・・)フフッ


ピピピッ! ピピピッ! ピピピッ! ピピピッ!


バキ「?・・・・・・・・・携帯?・・・」

シンジ「・・・誰のからだろう・・・・・・」

綾波「・・・?・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・俺か?・・・・・・えーっと・・・・・・ア、やっぱ俺だ」 パシッ


バキはテーブル上の携帯を取った。


シンジ「誰から?」

バキ「誰からって・・・・・・・・・えっ!?」

綾波「?」

シンジ「?・・・・・・非常召集?;」


バキ「イヤ・・・違う・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・花山さんからだ・・・・・・;」
623 :赤いイヤーカフ :2011/05/16(月) 23:52:41.85 ID:/vfrAFO60
シンジ「えっ!?;」

綾波「!?」

シンジ「なんで・・・・・・;」

バキ「ンなモン知るかよ・・・・・・;」ピッ


バキは電話に出た。


バキ「なんだい花山さん朝早くから・・・・・・・・・シンジ?・・・ああ、いるけど・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・へっ!!?;;・・・・・・・・・い・・・イヤイヤちょっと待って・・・・・・・・・・・・・・・・イヤ分かるけど・・・・・・・・・・・・つーか・・・・・・なんで知ってんだよアンタ・・・・・・・・・・・・えっ!?;;、ア! ちょッ!;;」プツッ


  [通話終了]


バキ「マジかよ・・・・・・;」

シンジ「・・・・・・・・・何かあったの?・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「何か・・・・・・・・・・・・イヤ・・・特に何かあるって事は無・・・」


ピンポーン



シンジ「?・・・・・・;」


バキ「・・・・・・・・早ェよ来んのが・・・;」 スタスタ・・・


バキは玄関に向かった。


プシュ シュ


シンジと綾波の耳に、自動ドアの開閉音が届いた。


ズシ・・・  ズシ・・・  ズシ・・・


足音が静かに廊下に響き、大きな漢がシンジの前に立つ。
漢の眼差しは真剣そのものだ。



花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「あ・・・・・・あの・・・・・・・・・おはようございます・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」 スタスタ・・・


花山「・・・・・・坊や・・・・・・・・・・・・・・・」










花山「料理教えてくれ」





シンジ「!!??;」
624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/17(火) 09:03:36.98 ID:CznmmmoDO
花山さんが来たぞー!!
625 :赤いイヤーカフ :2011/05/17(火) 20:56:46.86 ID:Iadi2r7K0
綾波「!??・・・・・・・・・;」




シンジ「り・・・・・・・・・料・・・理・・・・・・・・・です、か・・・?・・・・・・;;」



花山「ああ・・・・・・・・・」


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



花山「 イヤかい? 」


シンジ「へっ?;;・・・・・・・・・いっ・・・いや、そ、そんな事は・・・・・・ないですけど・・・;;」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「なんでまた急に・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



花山「コンビニ飯に嫌気がさした」



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ナルホドね・・・・・・;」フフッ




ガラッ・・・ガチャン・・・






アスカ「はぁ〜・・・さっぱりした♪」 スタスタ・・





アスカ「はっ!?;;」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・なんでアンタがここに居んの?;;」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

626 :赤いイヤーカフ :2011/05/17(火) 22:45:07.12 ID:Iadi2r7K0
数分後


アスカ「つまり、アタシがシャワー入ってる間にこのデカブツが[お料理]しにわざわざウチに来たってワケ?;」


バキ「まぁ・・・・・・・・・・・・・・・ウン・・・・・・そうなる・・・;」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



アスカ「はぁ〜あぁ・・・・・・・・・せっかくの休みなのにぃ・・・・・・・」

バキ「5時から訓練だけどな」

アスカ「だから明るい内にのんびりするんじゃないの! わかってないわねっ!」

バキ「それにしてもだよ惣流さん・・・・・・・・・花山さんが何かやらかしたんならまだしも、ただ料理を習いに来ただけでそこまで毛嫌いする事も無いんじゃない?」


アスカ「ホント分かってないわねアンタ・・・・・・いい? もしバカ山が失敗したら私達の朝食が崩壊すんのよ? そんなのアタシはヤなの!」


バキ「アララ・・・・・・・・・;」





花山「心配すんな」




アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


花山「てめェの負いはテメェで片付ける」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・それホントね?・・・・・・・・」ムッ


花山「ああ・・・・・・・・」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかったわ・・・・・・取り合えず信じるけど、約束破ったらアンタの革靴売っ払うからね」


バキ「うわ・・・・・・キッびしぃなァオイ・・・」ハハ・・・

アスカ「と〜ぜんよ! アタシの安らぎを邪魔したんだから・・・・・・・・・むしろこれぐらいで済ませるアタシの心の広さに感謝してもらいたいわね」

バキ「うわァ・・・・・・」アハハ・・・



シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あのー・・・・・・・・・;」


花山「ン?」


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なにを作れば・・・;」

花山「オムライス」


シンジ「えっ!?;;」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





シンジ(・・・花山さんが・・・・・・・・オムライス??・・・・・・;)
627 :赤いイヤーカフ :2011/05/17(火) 22:45:35.56 ID:CCpwncbW0
数分後



アスカ「つまり、アタシがシャワー入ってる間にこのデカブツが[お料理]しにわざわざウチに来たってワケ?;」


バキ「まぁ・・・・・・・・・・・・・・・ウン・・・・・・そうなる・・・;」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



アスカ「はぁ〜あぁ・・・・・・・・・せっかくの休みなのにぃ・・・・・・・」

バキ「5時から訓練だけどな」

アスカ「だから明るい内にのんびりするんじゃないの! わかってないわねっ!」

バキ「それにしてもだよ惣流さん・・・・・・・・・花山さんが何かやらかしたんならまだしも、ただ料理を習いに来ただけでそこまで毛嫌いする事も無いんじゃない?」


アスカ「ホント分かってないわねアンタ・・・・・・いい? もしバカ山が失敗したら私達の朝食が崩壊すんのよ? そんなのアタシはヤなの!」


バキ「アララ・・・・・・・・・;」





花山「心配すんな」




アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


花山「てめェの負いはテメェで片付ける」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・それホントね?・・・・・・・・」ムッ


花山「ああ・・・・・・・・」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・わかったわ・・・・・・取り合えず信じるけど、約束破ったらアンタの革靴売っ払うからね」


バキ「うわ・・・・・・キッびしぃなァオイ・・・」ハハ・・・

アスカ「と〜ぜんよ! アタシの安らぎを邪魔したんだから・・・・・・・・・むしろこれぐらいで済ませるアタシの心の広さに感謝してもらいたいわね」

バキ「うわァ・・・・・・」アハハ・・・



シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あのー・・・・・・・・・;」


花山「ン?」


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・なにを作れば・・・;」

花山「オムライス」


シンジ「えっ!?;;」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




シンジ(・・・花山さんが・・・・・・・・オムライス??・・・・・・;)
628 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/05/17(火) 22:50:53.99 ID:dbTCOy+z0
クソッ
これだからゲイ帯は
629 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/17(火) 23:05:28.40 ID:CznmmmoDO
⊃一万円
630 :赤いイヤーカフ :2011/05/18(水) 20:43:59.24 ID:BG+T0vPG0
アスカ「オムライスぅ!?」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「花山さんホント何処行ってもそれだな」アハハ・・・

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「アンタがぁ? オムライスぅ? あははははっ何よそれ!にっ! 似合わなすぎよっ! あっはははははっ!」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ

アスカ「あははははははははは!うひぃー!お、お腹痛いぃっひっひひ!」ゲラゲラ



ガラッ



ミサト「うるさいわよ!アス・・・・・・」スタスタ・・・


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ミサト「・・・!・・・・・・」ギョッ


アスカ「あっははっ・・・はぁ〜苦しいかったぁ〜」アハハ・・・

花山「・・・世話ンなる・・・・・・・・・」

ミサト「へっ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・え・・・ええ、別に構わないけど・・・・・・・・・・・・・・・なんで貴方がここに? それに世話って・・・・・・;」

バキ「シンジのお料理教室・・・記念すべき第一期生ってヤツですよ」ヘラヘラ

シンジ「お料理教室?;」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ」


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・話がいまいち見えないんだけど・・・・・・ようするに、シンジ君に料理を教えてもらいに来たって事?;」

花山「ああ」


ミサト「へぇ〜・・・・・・・・・・・・あのー・・・ちなみになにを習うんですか?」


花山「オムライスだ」


アスカ「あっはははははははっ!だっ! だから止めなさいよぉソレぇ!」ゲラゲラ

ミサト「オ・・・オムライス・・・・・・;」



バキ「そんなに可笑しいかァ?」ヘラヘラ


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

631 :赤いイヤーカフ :2011/05/18(水) 21:10:48.14 ID:MTAkInp10
はい来ました安価募集タイムです。

地味だけど、その割に重要な今回の安価テーマはこちら。


[これから作るオムライスの内容は以下のどれにする?]


1、今日から始まる訓練に備えての[ガッツリめなオムライス]

2、食い過ぎると腹を壊すので[軽めのオムライス]

3、花山の大好きな[お子様ランチなオムライス]

4、綾波は昨日の晩御飯ろくに食ってないぞ! [ミート抜きオムライス]

5、うるさいアスカを黙らせろ! [お肉たっぷりオムライス]

6、シンジ君の作りたい[特製オムライス]


締め切りは今から20時間後!

無駄にたっぷりあるので焦らずに!
632 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/18(水) 21:36:19.17 ID:WB0bd9Le0
花山が食いたいものだから3で。
今回は妙におおいな。
633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/18(水) 21:44:44.72 ID:8ZMJtqrDO
疵面読んでるオイラとしては3だね。いかつい花山さんとお子様ランチオムライスのギャップ萌え
634 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2011/05/18(水) 22:39:06.58 ID:izc75mfAO
どれを選んでも
どこかしらで不備が生じそう…
花山さんには悪いけど6で
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/18(水) 23:07:10.00 ID:5PM1s12I0
3がいいなぁ
636 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/19(木) 01:05:25.03 ID:rstj5Keko
3でアスカを笑い死にさせてみようか
637 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2011/05/19(木) 12:13:26.27 ID:OK/HvhcAO
綾波派でもある自分からしたら4かな
只でさえ血色良くないのに
栄養失調で倒れたらどーしてくれる
638 :赤いイヤーカフ :2011/05/19(木) 17:05:09.30 ID:hiCKBjnJ0
いつも通りに開いて大量の安価にビックリした者です。

安価ありがとうッ!
始めるぜェ〜
639 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/19(木) 17:37:20.39 ID:LMWi2B9w0
だからいったべ。
ちゃんと楽しみに見てるんだぜこっちは。
640 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/19(木) 18:24:31.23 ID:OX5qTThDO
んだんだ
641 :赤いイヤーカフ :2011/05/19(木) 18:31:30.81 ID:ZTGk9eYJ0
シンジ「あの・・・・・・オムライスを作るのは・・・分かったんですけど・・・・・・・・・・・・あの、好みの方は・・・;」

花山「甘口だ」


シンジ「へっ?・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


バキ「ワカり易く言えばファミレスの[お子様ランチ]さ」

シンジ「!!?;」

アスカ「お子っ・・・・・・」プクク・・・


バキ「だよなッ?花山さン」パシパシ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



アスカ「あっははははははははは!! おっ!おこっ!お子様ぁーっ!!」ゲラゲラ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「ひぃー!ふひぃー! くっ! 苦しい! 苦しいぃ!! あっははっ! お腹! 痛いっ! てっ!」バンバン

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」サッ

アスカ「はぇ?・・・」ハーハー


  [正露丸]


アスカ「いーーやーーあははははははははははっ! ふひぃっ!ひっひひひひははははははははははっ!! げほっ! げぇほっ!!;;」

バキ「あはは・・・大丈夫かァ?」ヘラヘラ

ミサト「ツボにでもハマったんじゃない? まぁ・・・ふふっ、無理も無いけど」ヘラッ

バキ「なんでこうも笑えんのか・・・」ハハ・・・

アスカ「ゲホッ! くっひひ・・・」ポロポロ



花山「坊や・・・・・・」

シンジ「は・・・はい?;」

花山「頼むぜ」

シンジ「えっ?・・・・・・・・・・・あ・・・ハ、はい;」
642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/19(木) 18:58:44.54 ID:OX5qTThDO
これは…むせる
643 :赤いイヤーカフ :2011/05/19(木) 19:51:41.17 ID:2srS2DJY0
綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジロ・・・

花山「・・・・?・・・・・・・・・・・」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」シュン・・・

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


花山「・・・・・・・・お嬢ちゃん・・・」

綾波「・・・!・・・・・・」ピクッ

花山「作りたかったのかい?」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

花山「シンジと・・・・・・」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」・・・コクリ


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ



シンジ(花山さんに・・・料理を教えるなんて・・・・・・どうしよう・・・すごく気まずいような・・・・・・・・・・・)


花山「シンジ」

シンジ「!・・・・・・はいっ;」

花山「コイツも混ぜてやれ」ポン

綾波「・・・!・・・・・・・・・・・・」タタッ・・・


シンジ「!・・・・・・」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//」


シンジ「えっと・・・・・・・・・よ、よろしくね」ハハ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・・・//」


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ


シンジ(なんか・・・・・・・・・これは・・・これで・・・・・・・・・・・・気まずい・・・;)

644 :赤いイヤーカフ :2011/05/19(木) 22:27:01.95 ID:Sbedr/bR0
数分後



アスカ「はぁー・・・はぁー・・・・・・はぁ〜〜〜つかれたぁ〜〜;」ゴシゴシ・・・

ミサト「泣くほど面白かったの?」

アスカ「ええ面白かったわ、だってこのバカ山がよりによってお子様っっ・・・・・・・・・ぷぷ・・・・ぷフフ、ふひひひ」プルプル

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「あっははは!ちょっとミっ!ミサト!! 思い出させないでぇっ!! うひひひひひぃ!いっひひひひひひぃいっ!ひひっ!;」ゲラゲラ


ミサト(不安だわ・・・・・・今日の訓練・・・;)

バキ「大丈夫か惣流さん;・・・・・・・・・・・・ン?」




シンジ「・・・上手ですよ花山さん・・・・・・あの・・・何か習い事とかしてたんですか?」

花山「してねェ・・・」ジュウウウ・・・

綾波「・・・卵の用意・・・出来たわ・・・・・・」

シンジ「うん、じゃあ次はサラダ油をそのフライパンに・・・」




バキ(料理は順調っぽいな)


アスカ「けほっ、こほっ・・・・・・はぁ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・訓練前なのにもう疲れちゃった・・・;」

ミサト「訓練中に思い出し笑いなんてしないわよね?」

アスカ「しないわよそんな事・・・・・・アイツらの前では真面目にしてるわ;」ハァ・・・


バキ「あぁ・・・・・・・ジョギングし忘れたな・・・・・・」

645 :赤いイヤーカフ :2011/05/20(金) 01:02:22.67 ID:hDT4P/Vu0
朝7時15分
ネルフ本部:研究棟執務室


リツコ「こんな朝早くに何の話かしら?」

烈「これです」スッ


烈は椅子から立ち上がり・・・

タン!

飛翔し・・・


バ バ バ バ バ バ バ バ バ ッ !!


目の前の女性・・・椅子に座っているリツコに向かって数多の蹴りを放った。

全ての蹴りは紙一重でリツコをかわし、白衣に付着している僅かな綿ぼこりだけを舞い上がらせた。


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッッ;;;」

烈「いきなりの無礼、申し訳ありませんでした」ペコッ

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


リツコは自分の羽織っている白衣に視線を移した。

極微細な埃さえ消え去った、新品同様のそれは、その名に相応しい輝きを放っている。


烈「赤城博士・・・・・・・・・貴女にどうしても示しておかなければと思い、このような強行手段を取りました・・・」

リツコ「・・・示す?・・・・・・・・・・・・一体なにを示すと言うの?・・・・・・;」


烈「私の右足の事です」


リツコ「・・・!・・・・・・・・・」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」フッ・・・


リツコは少し呆れた。



リツコ「訓練に出たいなら素直にそう言うべきよ?烈君」

烈「!!ッ」

リツコ「でないと・・・・・・いつか下らない事で身を滅ぼす事になるわ」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


リツコ「謝るのも良いけど、今度からは変に格好付けないでもらいたいわ」


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・すみませんでした・・・・・・・・・」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ



リツコは不機嫌な様子でコーヒーを一口飲んだ。
646 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/20(金) 01:22:57.71 ID:ox15Xuer0
顔疵だと花山結構器用なんだよな。
647 :赤いイヤーカフ :2011/05/20(金) 21:23:10.20 ID:EiPIwb4h0
ミサト宅


花山「これでいいか?」

シンジ「はい、完成です」

バキ「へェ〜・・・・・・意外とマトモじゃん」ヘラッ

アスカ「マジにお子様サイズね」プッ

ミサト「見た目はシンジ君のオムライスと同じね・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フゥ・・・

シンジ「あの・・・本当に初めてなんですか?」

花山「ああ」

シンジ(・・・凄い・・・・・・)

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサト「見かけの割に器用なのねぇ」

アスカ「ほんとにねぇ、不思議なもんだわ」ヘラッ

バキ「じゃあ・・・・・・・・・早速食べますか」







一同「いただきます」



アスカ「!・・・・・・・・・・・・・・・・・・美味しいじゃないの・・・;」


花山「うめェ・・・・・・・・・」モニュ・・・モニュ・・・

バキ「うん、イケるイケる」モニュモニュモニュ・・・

ミサト「スゴイわね・・・・・・シンジ君の料理の味だわ・・・;」

ペンペン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」モグモグ・・・

バキ「ハハハ・・・・・・ペンペンもがっついてら・・・」


綾波「・・・あっ・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「ン?・・・・・・どした?」

綾波「・・・これはなに?・・・・・・・・・」スッ

アスカ「?」

シンジ「?・・・・・・・・・・・・えっ?、なんだろこれ?」

バキ「なにって・・・シンジが入れたんじゃないのか?」

シンジ「・・・そうなのかな・・・・・・・・・入れた覚え無いんだけど・・・」

ミサト「チキンナゲットじゃない? 色とか似てるし」


花山「揚げ豆腐だ」


シンジ・バキ
  「!!」


アスカ「揚げ豆腐?」

ミサト「豆腐ナゲットの事よ」
648 :赤いイヤーカフ :2011/05/20(金) 23:36:17.62 ID:Tsg++MqK0
アスカ「へぇ〜・・・こんなんなんだ、揚げ豆腐って」

バキ「いつ作ったよアンタ・・・」ハハ・・・

花山「片手間だ」

シンジ「・・・・・・・・・あの・・・本当に初めてなんですよね?;」

花山「オゥ・・・・・・」

シンジ(・・・・・・・・・もしかして適当に作ったとか・・・;)


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」パク・・・


モグモグ・・・




綾波「・・・・・・おいし・・・・・・・・・・・」



バキ「気に入られたな、花山さん」ニヤニヤ

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ

アスカ「なんでアンタがレイの好み知ってんの?」

花山「シンジの話横で聞きゃあ、誰だってワカる」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」モグ・・・モグ・・・

ミサト「食べるわねぇーレイ・・・太っちゃうわよ?」ニヤニヤ


綾波「?・・・」モグ・・・


バキ「関係無いって感じですね」フフッ

ミサト「へぇ〜うっらやましいわねぇ、好きなだけ食べても太らないなんて・・・・・・若者の特権かしら?」

アスカ「あれ? 太らないんじゃなかったっけ?」ニヤニヤ

ミサト「あれはビールのみに適用されんのよ、いくら私でも太る時は太るわ・・・・・・・・・えびちゅはしこたま飲んでも平気なのに、なーんか理不尽って感じぃ?」ヘラッ

アスカ「どうなってんのよ、アンタの身体・・・」ハァ・・・

バキ(親父より飲んでるのに健康を保ててるからなァ・・・;)


シンジ「・・・・・・綾波?」

綾波「・・・なに?・・・・・・・・・」モグ・・・

シンジ「・・・・・・そんなに美味しいの?」

綾波「・・・・・・ええ・・・・・・・・・とても美味しいわ・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・一口・・・くれない?」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・駄目?・・・・・・」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・・・」
649 :赤いイヤーカフ :2011/05/21(土) 13:25:03.54 ID:9LNVuFtf0
午前11時9分
ネルフ本部:研究棟コンソールルーム


リツコ「ラーニング?」

研究部員「はい」


カチカチッ


端末の画面に先の使徒戦の録画映像が映った。

映像はコマ送りで動き、止まった。


研究部員「ここで弐号機はソニックグレイブを介して使徒のコアに接触、この時にセカンドチルドレンと使徒との間に何らかのコンタクトが確認されました」

リツコ「確認元は?」

研究部員「エントリープラグ内部のブラックボックスです」

リツコ「・・・確かなようね・・・・・・・・・・・・ラーニングはそのコンタクト時に使徒が仕掛けたという事?」

研究部員「はい、目的はチルドレンの記憶から戦闘に使える情報をコピーする事だと思われます」

リツコ「・・・アスカにこんな格闘技術は無いはずよ」

研究部員「恐らくコピーされた情報には[チルドレンの得た視覚情報]も含まれていたんでしょう」


リツコ「つまり・・・使徒はアスカの見た格闘技術をそのまま使いこなせるのね?」

研究部員「はい・・・」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



リツコの脳裏に、想定される[最悪のケース]が過ぎった。


この使徒は既に愚地独歩・愚地克巳・烈海王・渋川剛気の格闘技術を得ている。

もしも、この四名を遥かに凌ぐと言われる[範馬刃牙]と、戦力未知数の紅葉が訓練に参加し、チルドレンが彼らの闘い振りを見、その後使徒のコアを破壊し損なえば・・・



リツコ「・・・・・・・・・・そのまま調査を続けて、何か解ったらすぐに連絡して」

研究部員「はい」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」コツコツコツ・・・


プシュ シュ

650 :赤いイヤーカフ :2011/05/21(土) 14:21:35.56 ID:M1gOf4TK0
午前11時15分
ミサト宅


花山「帰るぜ」

バキ「ン? もう帰んの?」

アスカ「どこがもうよ、3時間も経ってるじゃない」

バキ「ありゃ?」

花山「邪魔したな」ズシ・・・ ズシ・・・

シンジ「あ・・・いえ、邪魔なんて全然・・・・・・」

花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ


プシュ シュ






アスカ「あーー! 悔しいぃーーっ!!」

バキ「ボロ負けしたな」ヘラヘラ

アスカ「なんであんなに強いのよ! 素人なんて絶対ウソだわアイツ!」

バキ「何戦何敗?」

綾波「・・・全敗・・・・・・・・・」

アスカ「キーーーーーーッ!!」ギニャー

シンジ「はは・・・」ヘラヘラ

ミサト「ゲームで負けたくらいで騒ぎすぎよ? 別に何か取られるわけでも無いんだし良いじゃないの」ヘラヘラ

アスカ「よかないわよ! ポッと出の初心者に負けまくった事無いからミサトはそんな事が言えんの!」

ミサト「アハハ・・・」

アスカ「笑わないでよっ!」


シンジ「(・・・花山さんって・・・なんか色々ウソついてるんじゃ無いかな・・・)」

バキ「(基本やれば何でも出来るんだよあの人・・・・・・やんないだけで・・・・・・)」

シンジ「(・・・・・・それにしたってゲームまで出来るなんて・・・)」

バキ「(色々あんだよ・・・・・・)」ヘラッ


バキ(ミサトさんの7つ下なんて・・・・・・言えるワケねェか、やっぱ・・・)



ピリリリリッ ピリリリリッ ピリリリリッ


ミサト「?・・・・・・・・・リツコ?・・・」


ピッ
651 :赤いイヤーカフ :2011/05/21(土) 16:46:58.55 ID:OJyJ9jyM0
ミサト<なぁにリツコ、まだ時間じゃないはずよ?>

リツコ「話があるの」

ミサト<どんな?>

リツコ「ここで言う物じゃないわ、この問題は[彼等]もいないと出来ない・・・それに貴女にデータも見せなければならないから」

ミサト「彼等・・・・・・ああ、渋川さん達の事? なんでいないと出来ないの?それにデータなんてここで言えばいいじゃない」

リツコ「・・・百聞は一見に如かずって言葉・・・・・・・・・貴女、知らない訳じゃないでしょ?」


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はぁ・・・・・・・・解ったわよ、今すぐ行くわ」

リツコ「研究棟コンソールルームで待ってるわ」

ミサト「はーい・・・」


ピッ






リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



プシュ シュ



烈「失礼します」スタスタ・・・

独歩「なんの用ですかな?」スタスタ・・・

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニッ
スタスタ・・・


リツコ「使徒の特性の攻略方について、貴方達の意見が欲しいの」

烈「使徒の特性とは?」

リツコ「コアへの接触物を介しての敵対者に対する脳内捜査、及び[格闘技術へのラーニング]による自己の機能増幅」

渋川・独歩
  「!!」

リツコ「今解ってる事はこれぐらいよ」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッ・」


リツコ「ラーニングとは、解りやすく言う・・・」

独歩「パクリだろ」

リツコ「・・・・・・あら・・・ご存知でした?」

独歩「ご存知も何も・・・・・・前にも取られちまってるからな」フッ

リツコ「前にも?・・・・・・」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

渋川「と言っても・・・あヤツの場合、ワシらよりも高機能になるがの」カッカッ
652 :赤いイヤーカフ :2011/05/21(土) 18:30:24.31 ID:xNZ0zR2J0
午後5時半
ネルフ本部:訓練棟廊下


バキ「なぁシンジ、ミサトさん何で呼ばれたと思う?」スタスタ・・・

シンジ「さあ・・・・・・多分作戦会議とか、そういうのじゃないかな?」スタスタ・・・

綾波「・・・だったら私達も呼ばれるはずよ・・・・・・・・・」スタスタ・・・

シンジ「そうだよね・・・」スタスタ・・・

アスカ「訓練期間中に細かな作戦説明なんてするワケないじゃないの、訓練中は訓練だけに集中するモノよ」スタスタ・・・

シンジ「・・・そういう物なのかな・・・・・・」スタスタ・・・

アスカ「そういうモンよ」スタスタ・・・


克巳「よォ」スタスタ・・・




バキ「あ、こんにち・・・・・・・あァ!?;;」

シンジ「?;」

綾波「!」

アスカ「?・・・・・・・・・・・・・あっ!!;」


克巳「右腕復活さ」ヘラヘラ


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・あの・・・・・その手ってもし・・・;」

克巳「義手だよギシュ・・・・・・いわゆる[フロム・エヴァンゲリオン]ってヤツさ・・・・・・」ハハハ・・・

アスカ「エヴァ?・・・・・・・・・・・・・・前にミサトの言ってたのって・・・コレ?;」

バキ「・・・・・・みたいだな・・・・・・・・・・・・とんでもねェなァネルフ;;」ハハ・・・


克巳「丁度オレも訓練場行きでね、行こうや一緒に」ヘラヘラ


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」




シンジ達は克巳と共に、訓練場に向かった。

653 :赤いイヤーカフ :2011/05/21(土) 19:19:27.68 ID:5Ogqx5vc0
ネルフ本部:徒手格闘訓練場


烈「来ませんね・・・・・・」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

紅葉「気長に待ちましょう」

渋川「気長にねェ・・・・・・」

独歩「本来なら昨日のうちに始まってたのによゥ・・・・・・・」

渋川「ホホ・・・・・・引っ張るのォ」ヘラッ



プシュ 



克巳「お待たせ〜」スタスタ・・・

独歩「ヘッ・・・・・・お前かい・・・」

克巳「オレだけなんていつ言ったよ」ヘラヘラ

シンジ「失礼します;」スタスタ・・・

バキ「失礼します」スタスタ・・・

アスカ「失礼します」スタスタ・・・

綾波「・・・失礼します・・・・・・・・・」スタスタ・・・


烈「来ましたか・・・・・・」


ミサト「皆揃ったようね、それじゃ・・・」

バキ・アスカ・シンジ
   「あっ!!;」

綾波「!」


ミサト「?・・・・・・・・・・・・あぁ烈さんの脚?」

バキ「・・・・・・・・・もう良いんですか?;」

烈「何も問題は無い」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・流石です烈さん・・・;」

アスカ・シンジ
  「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


ミサト「あのぉ・・・・・・もう良いかしら?」

バキ「ヘッ?・・・・・・・あっ、ハイ;」


ミサト「えーっと・・・・・・ン゙ン゙・・・じゃあ、これからやる訓練と、今解ってる使徒の特性について話すから、よく聞いてね」

654 :赤いイヤーカフ :2011/05/22(日) 12:44:45.60 ID:+lZdrFjd0
ミサト「まず使徒の特性の話だけど、今回の使徒も一筋縄じゃ行かないわ・・・・・・・・・ある意味、今までの使徒の中で最も厄介ね」

アスカ「そんなの分かってるわよ、アタシ達が闘って負けたんだから」

ミサト「前フリよ前フリ・・・・・・ちゃんと話は最後まで聞きなさい」

アスカ「・・・はぁい」


ミサト「で、使徒の特性っていうのは、簡単に言えば[自分と闘ってる相手の記憶を探って、相手の経験したり見たりした戦闘技術をコピーして自分のモノにする]っていうヤツよ」


克巳(・・・・・・確かに厄介だ・・・・・・・・・;)フッ

バキ(なんだ、ただの親父じゃん)


ミサト「つまり、貴方達が今まで見たり経験したりした格闘技術は、全て使徒に吸収されたってワケね」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

ミサト「でね、それについての対策はぁ・・・・・・ちっと厳しいけど出来たわ」

アスカ(厳しい?)


リツコ「今日から開始される訓練にはある程度の制限をつけます」サッ


リツコはチルドレン三人に書類を渡した。


アスカ「なんですか?コレ・・・」

リツコ「[禁止技表]よ]

シンジ「・・・!・・・・・・・・・」

リツコ「その表には貴方達が習得[してはならない]技が書いてあるわ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・使徒に覚えさせない為ですか?」

リツコ「そうよ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


リツコの渡した禁止技表には「習得しろ」と言われても「無理です」としか答えられない技の数々が記載されていた。


菩薩拳・貫手・正中線連撃・寸顎・剛体術・打振・無寸剄・・・


名前だけでも恐るべき難易度を感じさせる闘術群。

それに図解が書かれているのだから、この技の数々がどのような物であるか、[ほぼ]格闘素人のシンジ達にも十分に理解出来た。



シンジ「・・・・・・うわぁ・・・・・・・・・・・・;」

アスカ「・・・・・・こんな非常識な技、アタシ達に出来ると思ってたんですか?;」

リツコ「思ってないわ」サッ


リツコはまた書類をシンジ達に渡した。
655 :赤いイヤーカフ :2011/05/22(日) 14:10:00.26 ID:tIArin5e0
リツコ「これは貴方達が使ってもいい技表よ」

アスカ「・・・・・・・・・・・・これに書いてあるの基本技ばっかりじゃないですか」ムッ


渋川「お嬢ちゃんも独歩と同じく蒸し返すタイプ?」


アスカ「!ッッ;」

渋川「ホホ・・・・・・」ニカニカ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ(ハハ・・・・・・こわ・・・・・・)


リツコ「訓練期間の短さと技の難易度を総合的観点から考慮した結果です、 背伸びをすれば空かさず足元を掬いに来るのが今回の使徒・・・・・・甘い考えは捨ててもらうわ」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「最後にコレを貴女達に渡しておきます」サッ


シンジ「・・・・・・武器技表・・・・・・・・・」


リツコ「どの武器を使うかは貴女達に任せます、決めかねてるなら烈さんと独歩さんが選ぶわ」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「10分後の訓練までに決めておいて下さい、私からは以上よ」


ミサト「それじゃ休憩」













バキ「素手と武器両方覚えんのか・・・・・・キビしいなァ・・・」

シンジ「・・・・・・・うん・・・;」

バキ「惣流さんは勿論薙刀だろ?」ヘラッ

アスカ「・・・・・・・・・そうでもないわよ;」

バキ「意外だな・・・」

アスカ「薙刀は気に入ってるけど、他の武器もあんのよねぇ・・・;」

バキ「綾波はどう?」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・分からないわ・・・・・・武器についての知識が無いもの・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・って事は・・・・・・烈さん頼み?」

綾波「・・・・・・そうなるわ・・・・・・・・・」

656 :赤いイヤーカフ :2011/05/22(日) 14:20:25.15 ID:+lZdrFjd0
うるしゅあ!安価募集たいむじゃ!
締め切りは今から4時間後!
安価テーマはこちら


[シンジ達にどんな近接武器を使わせる?]


ネルフの科学はとんでもないので、現実にある形の物ならば基本的に何でもOKです。
ただし他作品の武器はNGでお願いします。

安価お待ちしておりますッッ
657 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 16:33:44.98 ID:ucoiOmrDO
素人が槍とか刀とかの長物を振り回すと実はかなり危ないので結果、短めの剣やナイフに落ち着く。ナイフは極めるとトラップ・暗器・投げると何にでも応用の効く万能武器なんだよ。でも個人的にはドリル・バンカー・チェーンソーみたいなロマン武器も好きだ
658 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/05/22(日) 17:03:08.67 ID:K2A6iqTp0
書き忘れてましたが
アスカだけはネルフドイツ支部で一通り格闘訓練を受けてます。
武器の扱いもプロと言えるレベルです。
ただバキ勢から見たらプロ=ほぼ素人なので
シンジ・綾波と同様に素人として一括りにされてます。

遅れての説明申し訳ないッ
659 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/05/22(日) 18:25:09.87 ID:+lZdrFjd0
締め切りッ
安価ありがとうッ

ただ、安価の中での武器希望数が多過ぎるのがちょっと・・・・・・

安価の打ち直し・・・・・・なんて駄目・・・・・・かな・・・?
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 18:47:25.57 ID:ucoiOmrDO
再安価ならナイフ一択で
661 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/05/22(日) 19:02:59.83 ID:/H2IfMUr0
よし決めたッ
打ち直ししないッ
なんかグダりそうな気がするから!
再開ッッ!
662 :赤いイヤーカフ :2011/05/22(日) 20:04:02.75 ID:ol6PLC1K0
バキ「すいません、ちょっと・・・」

烈「お困りですか」スタスタ・・・

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・

バキ「正直の所そんな感じです」

綾波「・・・どれが良いのか分からないんです・・・・・・・・・」

烈「自分に合う武器が不明瞭だと?」

綾波「・・・・・・はい・・・・・・・・・・・・」

烈「ふむ・・・・・・・・・・・・これは・・・」

アスカ「決まったわ!」

バキ「うォ」ピクッ

アスカ「アタシはコレよ!」


烈「青龍刀・・・・・・」

アスカ「拳法と組み合わせ易いんじゃない? 小振りだから防御も速そうだし、連打も出来そうだし」

独歩「そいつァすぐポキッとイクぜお嬢ちゃん・・・・・・防御に使うのはチト危うい・・・・・・」フフッ

アスカ「武器の脆さなんてネルフの技術でどうにでもなるわよ、最悪防御しないで闘えば良いんだし」フン

独歩「(他人任せかい)」クスッ

リツコ(簡単に言うわね・・・・・・)

烈「惣流」

アスカ「なに?」

烈「敬語を忘れるな」

アスカ「!・・・・・・・・・・・・・す、すいませんでした・・・;」


烈「レイさん・・・・・・これを使ってみては如何か」


烈は書類の[短剣]と書かれている欄を指差した。


綾波「・・・これは標準装備よ・・・・・・・・・」

烈「短剣は見た目以上の性能を発揮します、侮ってはなりません」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

独歩「拳打ちつつ切るなんつぅのは弱点を突くには最高の流れだ、使徒にも弱点がある以上ヤッてみる価値はある」

アスカ(あのコアが本当に弱点なのかは怪しいモンだけどね)フン

綾波「・・・・・・・・・じゃあこれにするわ・・・」

バキ「じゃあって・・・」ハハ・・・


独歩「シンジクンは何にするのかな?」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・じゃあ・・・僕も短剣で・・・・・・」

独歩「オイオイ良いのか? そんな簡単に決めちゃって」

シンジ「・・・・・・前にも使った事があるので・・・・・・いけるかなって・・・」ハハ・・・

独歩「ホォ・・・・・・・・・前にもね・・・」フフッ

シンジ「はい・・・;」

独歩「・・・・・・・・・・・・・・・意外に物騒な野郎だなシンジ[さん]よォ」ニヤニヤ

シンジ「いっ!いや!そういう意味じゃなくて・・・;」
663 :赤いイヤーカフ :2011/05/22(日) 21:43:42.26 ID:ol6PLC1K0
ミサト「休憩しゅーりょーぅ、みんな決まった?」

アスカ「バッチリよ!」

シンジ「一応は・・・」

綾波「・・・決まりました・・・・・・・・・」

ミサト「よろしい、それじゃあ早速いくわよ」

シンジ「えっ? もうですか?;」

ミサト「当たり前よ、時間無いんだから」

シンジ「・・・・・・何やるんですか?;」

ミサト「今日は貴方達の選んだ武器の基礎訓練よ」

アスカ「武器は何処にあんのよ」

紅葉「ここですよ」ガチャン


床に様々な武器が置かれた。


紅葉「勿論全て訓練用だ、怪我の心配は[少ない]」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ゴクッ

ミサト「あと基礎って言っても、相手有りの訓練だから油断しないように」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・相手ってまさか・・・;」

渋川「ワシらじゃ」ニカッ

シンジ「!!;」

綾波「!;」

アスカ「・・・・・・・・・だろうと思ったわ・・・;」ハハ・・・

烈「シンジ君は克巳さん、レイさんは渋川さん、惣流は私が相手を勤める事になっている」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

紅葉「武器を取りたまえ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」グッ


シンジは奥歯を噛み締めると・・・


カシ・・・


ナイフを取った。

綾波もそれに習ってナイフを取った。

アスカはやや意気込んだ様子で青龍刀を掴んだ。


ガシャラララ・・・ガシャン


床に敷かれた武器群が紅葉の手によってベンチに運ばれた。



ミサト「(手加減するんですよね?;)」ジロ・・・

紅葉「(無論しますよ・・・・・・イキナリ真剣は流石に危ないですから)」フッ


ザウッ!



闘士達が位置に着いた。
664 :赤いイヤーカフ :2011/05/22(日) 23:03:00.06 ID:ol6PLC1K0
シンジ(えっ! そんないきなり・・・;)

克巳「シンジ君」

シンジ「はっ!はい!;;」

克巳「そんな焦るこたぁ無いよ」ヘラッ

シンジ「ヘっ?;」

克巳「あくまで訓練だ・・・・・・マジに殺り合うんじゃない・・・現にそのナイフの刃は無いしな」ヘラヘラ

シンジ「・・・はは・・・・・・ですよね・・・;」

克巳「だからと言ってヌルい訓練をして良いワケでもない」

シンジ「!;」


バッ!


克巳は空手道着の上半分を脱いだ。

克巳が道着の下に着込んでいたのは[ポイントスーツ]

男女共通の弱点部分が赤く光るよう作られたそのスーツは、今は鳩尾以外の部分を暗くしている。


克巳「俺の鳩尾にある赤い光・・・・・・これが使徒のコアだ」


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

克巳「まずはここを狙って突いてみろ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

克巳「遠慮は無用だ・・・刺さらないからな」ヘラッ


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」グッ


タ ッ


シンジは克巳へ向かって駆け出し・・・

ヒュッ

ナイフを突き出し・・・


ガ ッ


防がれた。



シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

克巳「シンジ君」

シンジ「えっ・・・・・・はい;」

克巳「何で防がれたかワカるか?」

シンジ「・・・・・・・・・えっと・・・・・・それは・・・・・・・・・・・・;」

克巳「軌道が解り易かったからさ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

克巳「使徒が相手の何処を見て闘ってるかは知らないが、何にしても敵目掛け一直線より不規則の方がいい・・・・フェイントを掛けるなり、目眩ましするなりしてね・・・・・・・・・・・直線的攻撃は追い打ち・連打・隙を作ってからの弱点破壊に有効な手だ」


シンジ「・・・・・・すいません・・・・・・・・・;」

克巳「謝る事じゃないよ、突けと言われたら誰しもがやる事さ」アハハ
665 :赤いイヤーカフ :2011/05/22(日) 23:59:09.52 ID:32Qs3Hcg0
渋川「得物を握るのは初めてかの?」

綾波「・・・・・・・・・・・・得物?・・・・・・」

渋川「ナイフじゃよ」

綾波「・・・・・・・・・初めてです・・・・・・・・・」

渋川「さよか」


サッ


渋川は袴の胸元を広げた。

渋川の胸にはポイントスーツの丸い発光板があった。


渋川「位置がやや変じゃが、ワシの鳩尾のを点けるとなると、かなり低くなるからの」サッ・・・


渋川は左手で眼鏡を外し・・・


渋川「ここを狙うんじゃ」ニコッ


右手で胸を刺し、左手で眼鏡を畳んで、右手の袂にしまった。


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ・・・


綾波は姿勢を低くした。

彼女の目付きは普段にも増して鋭くなり、真っ直ぐに渋川の[コア]を見つめている。


渋川「ホホ・・・・・・なかなか様になってるぜお嬢ちゃん・・・・・・さ、来なさい」


タ ッ !


渋川(・・・フム・・・・・・軽い動きじゃのォ・・・)


ヒュッ!


渋川(走って屈んで、お次は・・・)


フ ヒ ュ!


渋川(切り上げねェ・・・・・・)



パシ


渋川「捕まえた♪」

綾波「!;」


綾波の切り上げは渋川の右手にあっさり捕らえられた。



渋川「センスも動きもなかなかじゃが、重みと踏ん張りが残念って感じじゃな」ヘラヘラ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」
666 :赤いイヤーカフ :2011/05/23(月) 20:43:53.51 ID:OvM6O+AJ0
バッ!

シュキッ!


烈は上着を脱ぎ捨て、上着の下に着用していたポイントスーツのスイッチを入れた。


烈「私の鳩尾部にある発光物が、君の破壊目標だ」

アスカ「・・・・・・使徒のコアって事ですか?」

烈「いかにも」ズッ・・・


烈は構えた。



烈「始めッ」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


ギュウッ・・・


アスカは青龍刀を握る手に力を込め・・・


ダッ!

勢い良く突進。


ギュサッ!

かと思いきや、烈の手前で停止、素早く身を引き・・・


烈(まるでフェンシングだな)フッ

アスカ「はっ!!」


ビ ュ ッ !


再前進しての右振りを行った。が・・・


パン!


烈の両手に刃を捕獲された。



アスカ(白刃取り!?;)


烈「うむ・・・・・・中々に良い・・・・・・・・・・・・速さもキレも申し分無く、技量も十分・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

烈「ひとまずは及第点・・・・・・・・・研磨による開花の見込み有り」

667 :赤いイヤーカフ :2011/05/23(月) 23:30:48.87 ID:bjL1PWhP0
克巳「よし、じゃあ次は突き以外の攻撃でもう一度だ」

シンジ「はいっ;」

渋川「ではもう一度・・・・・・今度は突きで来なさい」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」グッ

烈「惣流・・・・・・防御はイケるか?」

アスカ「大丈夫です」








ミサト「あら?・・・・・・意外とまともね・・・」

独歩「そりゃあ貴女・・・・・・我々は教育者ですから」フフッ

リツコ「教育者?・・・・・・戦士じゃなくって?」

紅葉「私達は[流派]の大小はあれど、れっきとした拳法師範なんですよ」フッ

バキ「俺は違いますけどね」ヘラッ

リツコ「・・・・・・貴方達をネルフに引き込んだミサトの目は確かだったようね」

ミサト「ふふふ、でしょお?」ニヤニヤ

バキ「ほぼ偶然の、飲みの席での勧誘でしたけど」ハハ・・・

ミサト「ぐっ;」

リツコ「フフッ・・・・・・・・・やっぱりね・・・・・・・・・・・・・・・ミサトが人材発掘に奔走する姿なんて想像出来ないものね」

ミサト「ちょっとぉ・・・なに余計な事言ってんのよ、もう」

バキ「アハハ・・・」


ミサト「ところでなんですけど・・・・・・・・・貴方がたの流派って何流なんですか?」

紅葉「?・・・・・・何故そんな事を?」

ミサト「いや・・・・・・皆さんえらく強いから少し気になって・・・;」ヘヘ・・・

紅葉「・・・そうですね・・・・・・私の場合、大々的に道場を開いた事が無いので流派と言えるか分かりませんが・・・・・・・・・・・・強いて言えば[鎬流]です」

バキ「オレは・・・・・・・・・オールラウンド?・・・かな?」

独歩「私は空手道[神心流]」


ミサト「えっ!? 神心流!?」


バキ(?・・・・・・知ってたのか?ミサトさん)

紅葉「!」


リツコ「知ってたの?」

ミサト「当たり前よ、日本で武術に関わってる人なら誰だって知ってるわ・・・・・・・・・・・・確かセカンドインパクトの長期荒廃で壊滅したはずよ;」


独歩「!!;」
668 :赤いイヤーカフ :2011/05/24(火) 21:00:36.38 ID:fHLoXG+20
紅葉「壊滅?;」


ミサト「ええ、そう聞いてるけど・・・」




独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・あっ、 ごめんなさい・・・・・ヤな事言っちゃったわね、 あはは・・・;;」


紅葉(・・・神心会壊滅・・・・・・・・・とすると・・・・・・・・・・・・・・・・・・やはり・・・;)



ミサト「あ〜〜〜〜・・・・・・・・えーー・・・と・・・・・・・・・;;」


独歩「気にする事ァありません・・・・・・もう過去のハナシです」


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」




リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



669 :赤いイヤーカフ :2011/05/24(火) 23:42:36.39 ID:p6agSdtv0
午後7時半
コンフォートマンション:ミサト宅


シンジ「あつつ・・・・・・足が・・・;」

アスカ「あの程度の訓練でもう筋肉痛? 男子のくせにヤワね〜♪」ヘラヘラ

シンジ「仕方ないだろ・・・格闘訓練なんて今までやってなかったんだから・・・・・・・・・それに惣流さんだって疲れたって言ってたじゃないか」ムッ

アスカ「誰だって運動終わったら疲れたくらい言うでしょ? それと同じよ」

綾波「・・・・・・痩せ我慢・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「なんか言った?」

綾波「・・・なんでもないわ・・・・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



シンジ・アスカ・綾波の会話を聞きながら、バキはらしくなく考えに耽っていた。




バキ(・・・神心会壊滅という情報・・・)

(俺も知らない事実をミサトさんは知っていた・・・・・・)


(なんでだ?)

(この世界にも在ったからだろ・・・・・・神心会が・・・)

(そうなると・・・)  (当然この未来にも居たことになる)


  (神心会館館長 愚地克巳 顧問 愚地独歩)


バキ(じゃあなんでミサトさんは二人を知らなかったんだ?)

(明らかにヘンだ)  (神心会を知る者ならば必ず知ってるハズ・・・)


(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・)




(ビスケットオリバは、この世界は[第一使徒と相対した範馬勇次郎の敗北]から始まったと言っていた・・・)


(運命の特異点・・・)  (運命が違う?)(見りゃワカんだろ・・・)


(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・俺達は居なかった?;)

(この未来世界に俺達は存在していないのか?;)

(死んだのか?・・・・・・・・・セカンドインパクトで?)(親父が死ぬくらいだからなァ・・・・・・)
            (そりゃあミサトさんも二人を知らねェわけだな)





ミサト「バキくぅ〜ん、えびちゅ取ってぇ〜」ヘラヘラ

バキ「あ・・・ハイ」ガパッ  サッ

アスカ「またえびちゅ? アンタよく飽きないわねぇ、そんなに美味しいワケ?」ヘラヘラ

ミサト「まぁね♪」グビッ
670 :赤いイヤーカフ :2011/05/25(水) 21:18:21.91 ID:z1iHdcGi0
午後8時15分
ネルフ本部:窓側通路休憩所


独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



人工の月明かりが満遍なく射している通路休憩所。

独歩は、窓側に向けたソファーに座っていた。

そこへ・・・



克巳「まだ居たのかい・・・」ヘラヘラ


独歩「そりゃあオメェもだろう」

克巳「まぁな・・・・・・」



克巳は一度言葉を切った。








克巳「壊滅したんだって? 俺らの神心会」




独歩「ヘッ・・・・・・・・・聞いてたかい・・・」フッ


克巳「訓練中の俺ってそんな必死に見えたのかい?」


独歩「見えねェな・・・・・・・・・・・・で、なんか用か?」





克巳「・・・・・・アンタは気になってるハズだ・・・・・・・・・神心会の事が・・・」





独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳「行ってきたらいい」






独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」








671 :赤いイヤーカフ :2011/05/25(水) 22:22:00.34 ID:A+plpuVw0
午後9時18分
ネルフ本部:指令執務室


プシュ 




加持「失礼します・・・・・・お久しぶりですね」


冬月「監視の始末に随分時間が掛かったな」

加持「相手はゼーレです、万全を期すのは当然ではないかと」


ゲンドウ「用件は何だ」


加持「用件という程でも無いんですが・・・・・・一応現状報告という事で参りました」

冬月「現状報告?」


加持「・・・と言っても、私に対しての監視が消滅した事ぐらいしか言うことはありませんがね」


冬月「・・・つまり、調査が行き詰まっていると?」

加持「そうです」

冬月「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ゲンドウ「分かった・・・・・・・・・引き続き調査を続けろ」


加持「分かりました・・・・・・・・・・・・・・・では、失礼させていただきます」




コツ コツ コツ コツ・・・   プシュ シュ




















加持「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フー・・・



ピッ ピッピッ ピッピッピッピッ・・・



672 :赤いイヤーカフ :2011/05/25(水) 23:14:02.93 ID:l+rdmA910
同時刻
第三新東京市郊外:児童公園


I know,I know I've let you down

I've been a fool to myself

I thought that I could live for no one else・・・



オリバ「オッ! 早いな」カチッ ピッ


オリバは届いたメールを見た。




[土産は置いてきた。アンタの存在には二人共まだ気付いていないみたいだ。]





オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィ・・・



ピッ  パチン






オリバは不敵に笑いながら携帯を閉じると、夜の公園を去った。

673 :赤いイヤーカフ :2011/05/26(木) 01:15:11.11 ID:GJ7hu70Z0
10時9分
コンフォートマンション:ミサト宅


アスカ「ふぁ〜〜ぅ・・・・・・・・・先寝るわ・・・・・・明日も訓練だし・・・」ゴシゴシ

バキ「おやすみ〜」


ガチャ・・・  バタン・・・


シンジ「じゃあ・・・僕もそろそろ寝るよ・・・・・・・・・いてて;」ヒョコヒョコ・・・

バキ「ハハ・・・・・・おやすみ」

シンジ「・・・・・・・・・あっ、そういえばミサトさんは?」

バキ「先に寝ただろ・・・・・・そんぐらい覚えとけって」フフッ

シンジ「はは・・・・・・そうだったね、ゴメン」ヒョコヒョコ・・・


シャッ・・・    ダン


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ

バキ「ン? 綾波も寝んの?」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ええ・・・・・・・・」

バキ「・・・まぁ、さっきから眠そうだったしな・・・・・・・・・お休みぃ〜」

綾波「・・・・・・おやすみ・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・


シャッ・・・   ダン・・・



バキ(寝る部屋決めなよ綾波さん・・・・・・)フフッ




そう思って数秒後、バキにある思考が浮かんだ。



ジオフロントでのあの美しい光景を見てから、他の情報に揺らされながらも、実の所ずっと心の隅にあった思考。



今日という日の最後の話し相手[綾波レイ]について。



彼女の正体・・・




彼女の特殊な素性について。

674 :赤いイヤーカフ :2011/05/26(木) 23:16:53.92 ID:9u/fAitE0


つい最近、オリバから聞いた衝撃的な事実。

一時的に理性を失う程のやり場無き怒りに、己を駆り立てた[あの一言]



   [綾波レイ・・・・・・・・・あれはヒトでは無い]




あの時、何に対して自分は怒ったのか。


ネルフ?

彼女を縛る理不尽?


そんな事はもうどうでもいい。

怒った所でどうにも出来ぬ[真実]なのだから。








しかし、バキにはどうしても信じられなかった。



彼女は人間じゃない?

何処が人間じゃない?


確かに彼女の外見は特殊だ。

髪色も、瞳の色も良く見掛けるものではない。


だがそれだけだ。


彼女は寝起きし、食事をし、会話する。

勉強もする。


彼女は泣ける。

彼女は喜べる。


彼女は笑える。



彼女は立派な人間だ。






バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」







彼女の秘密は誰にも言うまい。

バキはそう決めた。
675 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 23:41:29.58 ID:qQhktjFDO
やべぇ。刃牙が本編より数十倍主人公しててかっちょええ……
676 :赤いイヤーカフ :2011/05/27(金) 00:26:03.04 ID:W7YZjCtf0
午前6時32分
コンフォートマンション:独歩宅


プィ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ン・・・


小バエが飛ぶ独歩宅リビング。

異臭は全くな・・・

ド バ チ ィ ン !!!




独歩「ぬぅ・・・・・・・・・」ムクリ


布団から抜け出た独歩は己の右拳を見た。


掌に汚れ無し。

壁を見る。



独歩「あ〜あ・・・やっちまった・・・・・・・・・・・・」



壁には黒くて細長い線が一本引かれていた。



独歩「めんどくせェなァ朝っぱらから・・・・・・」スタスタ・・・


独歩は[元ハエ]を処理するべくトイレットペーパーを取りに行こうとしたが・・・


独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



やめた。


独歩はやるべき事を思い出した。


何よりも優先すべき事を。




独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・


独歩は無言のままタンスを開け・・・

ノソノソ・・・

服を着て・・・

スタスタ・・・

玄関に行き・・・

スッ

グラサンを掛け・・・

スボッ スボッ

靴を履き・・・

プシュ シュ

外に出た。
677 :赤いイヤーカフ :2011/05/28(土) 01:51:14.73 ID:gY9nkELF0
マンションを出た独歩は、第三新東京市経由のリニアトレインに乗った。


目的地の名称は知らない。

勝手な想像でこの線に乗っただけだ。



ここが第三新東京市なら、当然第二・第一も在るはず。


そして[第一]が、目的地[東京]ならば己が古巣だったモノも在るはず。


尤も、現在の東京の名称は[旧東京都跡地]だが。














乗車して数時間が経過した。



<本日は当線をご利用頂き、誠に有難うございます、次は終点、旧東京都跡地、旧東京都跡地です>


終点が近付いてきた。

窓の外には、未だに撤去されてない瓦礫の山ばかりが映る。


かと思いきや・・・




独歩「!!!;」








窓の外には何も無かった。



そう、文字通り何も無かったのだ。



瓦礫も。

死体も。

墓も。







辺り一面は砂地だった。


678 :赤いイヤーカフ :2011/05/28(土) 02:49:44.34 ID:tJMqGYmK0
プシュー・・・


リニアトレインの自動ドアが開き、独歩は旧東京都の地に立った。


広漠の大地と化した都市。

まるで未開の地。


どうしてこんな場所にリニア用の停車駅を作り、自動とはいえ販券所を設け、電気を敷いているのか。


過去の悲劇を忘れない為の戒めだろうか。



何にせよ、N2爆弾による東京都爆撃の事実を知らない独歩が、この惨状はセカンドインパクトによって引き起こされたモノであると錯覚するのも無理は無く・・・




独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




リニアはまだ発車しない。

此処で降りる乗客は独歩のみだというのに、まだ停車したままだ。


理由は容易に想像出来る。


リニアトレインを動かしているのは機械ではなく人間だ。


恐らくは今まで何人も見てきたのであろう。




独歩「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ




独歩は東京に体を向け、サングラスを外した。




今は無き東京に。



今、この未来では亡き自分、友人達、居場所を思い・・・・








亡き妻を想い・・・









独歩は手を合わせた。
679 :赤いイヤーカフ :2011/05/28(土) 12:32:41.99 ID:woudprhP0
午前11時15分
ネルフ本部:研究棟コンソールルーム


ミサト「はぁ〜・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「明るいうちから溜息なんて、らしくないわね」カチャカチャ・・・

ミサト「誰だって調子悪い時ぐらいあるわよ」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まだ引きずってるのね」ピタ・・・


ミサト「・・・何をよ」ムッ

リツコ「渋川さんの言葉」

ミサト「・・・!・・・」


リツコ「図星ね」


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



リツコ「落ち込むのも分かるけど、だからと言って此処で油を売って良い理由にはならないわよ」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「いつかは言われる言葉を言われるただけ・・・・・・・・・・・・覚悟してなかった貴方が悪いわ」

ミサト「・・・・・・・・・・・・それくらい分かってるわよ・・・・・・」


プシュ 



職員「失礼します」スタスタ・・・


リツコ「なんの用?」

職員「エヴァ専用近接武装の図面を送信したのですが、受信信号が来なかったので・・・・・・」

リツコ「だから直接図面を渡しに?」

職員「はい」

リツコ「ちょっと待って」カチャカチャカチャ・・・




リツコ「図面はあるわよ?」

職員「えっ?・・・ありました?・・・・・・・・・・・おかしいな・・・;」

リツコ「多分あなた達側のミスね・・・・・・・・・端末の点検を奨めるわ」

職員「・・・分かりました;・・・・・・・・・失礼します;」


プシュ シュ












加持「凄いなこの変装セット・・・・・・・・・全然バレない・・・」ハハ・・・
680 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/05/28(土) 12:34:44.09 ID:qg4+nIm00
聖帝
681 :赤いイヤーカフ :2011/05/28(土) 12:35:48.61 ID:yIlw7FYx0
午前11時15分
ネルフ本部:研究棟コンソールルーム


ミサト「はぁ〜・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「明るいうちから溜息なんて、らしくないわね」カチャカチャ・・・

ミサト「誰だって調子悪い時ぐらいあるわよ」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まだ引きずってるのね」ピタ・・・


ミサト「・・・何をよ」ムッ

リツコ「渋川さんの言葉」

ミサト「・・・!・・・」


リツコ「図星ね」


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



リツコ「落ち込むのも分かるけど、だからと言って此処で油を売って良い理由にはならないわよ」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「いつかは言われる言葉を言われただけ・・・・・・・・・・・・覚悟してなかった貴方が悪いわ」

ミサト「・・・・・・・・・・・・それくらい分かってるわよ・・・・・・」


プシュ 



職員「失礼します」スタスタ・・・


リツコ「なんの用?」

職員「エヴァ専用近接武装の図面を送信したのですが、受信信号が来なかったので・・・・・・」

リツコ「だから直接図面を渡しに?」

職員「はい」

リツコ「ちょっと待って」カチャカチャカチャ・・・




リツコ「図面はあるわよ?」

職員「えっ?・・・ありました?・・・・・・・・・・・おかしいな・・・;」

リツコ「多分あなた達側のミスね・・・・・・・・・端末の点検を奨めるわ」

職員「・・・分かりました;・・・・・・・・・失礼します;」


プシュ シュ












加持「凄いなこの変装セット・・・・・・・・・全然バレない・・・」ハハ・・・
682 :赤いイヤーカフ :2011/05/28(土) 12:35:50.42 ID:woudprhP0
午前11時15分
ネルフ本部:研究棟コンソールルーム


ミサト「はぁ〜・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「明るいうちから溜息なんて、らしくないわね」カチャカチャ・・・

ミサト「誰だって調子悪い時ぐらいあるわよ」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・まだ引きずってるのね」ピタ・・・


ミサト「・・・何をよ」ムッ

リツコ「渋川さんの言葉」

ミサト「・・・!・・・」


リツコ「図星ね」


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



リツコ「落ち込むのも分かるけど、だからと言って此処で油を売って良い理由にはならないわよ」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

リツコ「いつかは言われる言葉を言われただけ・・・・・・・・・・・・覚悟してなかった貴方が悪いわ」

ミサト「・・・・・・・・・・・・それくらい分かってるわよ・・・・・・」


プシュ 



職員「失礼します」スタスタ・・・


リツコ「なんの用?」

職員「エヴァ専用近接武装の図面を送信したのですが、受信信号が来なかったので・・・・・・」

リツコ「だから直接図面を渡しに?」

職員「はい」

リツコ「ちょっと待って」カチャカチャカチャ・・・




リツコ「図面はあるわよ?」

職員「えっ?・・・ありました?・・・・・・・・・・・おかしいな・・・;」

リツコ「多分あなた達側のミスね・・・・・・・・・端末の点検を奨めるわ」

職員「・・・分かりました;・・・・・・・・・失礼します;」


プシュ シュ












加持「凄いなこの変装セット・・・・・・・・・全然バレない・・・」ハハ・・・
683 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/05/28(土) 12:37:09.77 ID:V2Q/tZfh0
恥ずかしいッッ///
684 :赤いイヤーカフ :2011/05/29(日) 12:47:36.09 ID:R6quJEmu0
午後1時12分
ネルフ本部:職員用大食堂


マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


パイプ椅子に腰掛け、自販機で買ったお茶を飲みながら、マヤは考えていた。

休憩時間でも完全に休憩し切れないのが、ネルフ職員らしい。



マヤ(使徒が予測より強力だった場合、追加建造したエヴァを本部に配備して迎撃戦力を強化する・・・・・・・・・・・話には上がってたけど・・・まさかこんなに早く進行するなんて・・・・・・・・・)


(・・・参号機は生体ユニットも外部特殊装甲も全て完成済みで、残りはコアへの擬似人格インストールだけ・・・・・・)


(なんでこんなに建造が早いの?)

(エヴァ建造には3〜4ヶ月掛かるはずなのに・・・)


(このペースの早さだったら・・・・・・第三使徒が来る前にはもう建造は始まってる・・・)


(大体、使徒の戦力なんて本来予測なんて出来ないのに・・・・・・)



(それに・・・・・・・・・前に先輩の言った[修正]って言葉・・・・・・)



(迎撃計画の事だけじゃないような・・・・・・)


「どうしたんですか? えらく悩んでるみたいだけど」



マヤ「!」


克巳「こんちは」ヘラッ


マヤ「克巳さん・・・・・・」

克巳「休まないんですか?」カシュッ


克巳はそう言って、左手に持った缶ジュースを開けた。


マヤ「・・・・・その・・・・あまり疲れてないので・・・」

克巳「そうですか・・・・・・・・・・・・・・前の椅子・・・いいですかね?座っても」

マヤ「えっ?・・・・・・・・・え・・・ええ、どうぞ・・・」

克巳「すいませんね、なんか」ガタ・・・

マヤ「い、いえ・・・」


克巳「この時間は席があんまり無くて・・・・・・」ハハ・・・

マヤ「仕方ないです・・・・・・昼休みですから・・・」


克巳(ン?・・・・・・・・・なんか固いなマヤさん・・・)
  「・・・・・・・・・・・・あの〜・・・」
マヤ「なに?・・・」

克巳「やっぱオレ外した方がいいですかね?」ハハ・・・

マヤ「えっ?; いっ、いやいいですよ、そんな気を使わなくても・・・;」

685 :赤いイヤーカフ :2011/05/29(日) 18:00:48.40 ID:s2RwVJAE0
克巳「でもなァ〜・・・」ポリポリ

マヤ「大丈夫ですっ」


克巳「ン〜・・・・・・・・・ならばお言葉に甘えるよ」グビッ・・・

マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

克巳「・・・・・・・・・・・・・・・」フー・・・



マヤ「・・・・・・・・・・・あの・・・克巳さん?」

克巳「ン?」ゴクゴク・・・

マヤ「・・・・・・・・・なにか・・・用ですか?」

克巳「えっ?」ピタッ

マヤ「あっ、別に、イヤとかそういう意味じゃないですよ? ただ少し気になって・・・・・・;」


ペタッ・・・



テーブル上に小さな紙が置かれた。



マヤ「?・・・・・・コレ、なんですか?」

克巳「[打岩]の一品無料券です」

マヤ「えっ?」

克巳「ハハ・・・・・・・・・イヤァ〜・・・右腕の御礼に何用意しようかと迷ったんですけど、そもそも金が無い身分にはこれが限界って感じで・・・;」ヘラヘラ


マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳「ラーメン・・・奢らせてください」


マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」
686 :赤いイヤーカフ :2011/05/29(日) 19:57:00.25 ID:kENbTFKw0
午後5時2分
ネルフ本部:徒手格闘訓練場


シンジ・アスカ・綾波はそれぞれの得物を持って烈の前に立っている。

バキは相変わらず気楽そうだ。



烈「今日は武器の扱いと徒手格闘の訓練を同時に行うッ」

シンジ(・・・同時・・・・・・・・・大丈夫かな・・・・・・)

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

紅葉「今回からは実戦を想定した集団戦・・・・・・つまりは2対3のチーム戦形式で以後の訓練を続ける事になりました」

ミサト「もう集団実戦? 早過ぎじゃない?」

紅葉「ローペースで訓練を行いたいのは我々も同感ですが、この訓練期間は後11日で終了です・・・・・・使徒が手強い以上、焦らなければ間に合いません・・・・・・・・・・・・それに実戦形式の訓練は通常訓練より効果が高いのは貴女も知っているハズです」

ミサト「それはそうだけど・・・・・・」



アスカ「(んフフ・・・・・・きたきた♪)」

バキ「(えらくご機嫌だなァ惣流さん)」

アスカ「(当たり前よ、やっと訓練らしい訓練ができんのよ? これで喜ばないならエースパイロットの名が廃るわ)」ニヤ・・・

バキ(調子こいたり落ち込んだり・・・・・・ホント、忙しいヤツ)フフッ

アスカ「(なに笑ってんのよ)」ムッ

バキ(「何でもねェよ」)ニヤニヤ・・・


烈「では・・・・・・・・・始めッッ」


ザウッ!!


烈と克巳が構えた。


アスカ「!・・・・・・相変わらず前置き無しなんですね;」フフッ

克巳「使徒が前置きなんてしてたら逆に気持ち悪いよ」ヘラッ


タン!


克巳は前進。


バ ッ !


シンジに手刀を放った。


シンジ「うわっ!!;」サッ


シンジは克巳の攻撃をギリギリでかわして、距離をとった。


克巳「オイオイ・・・・・・そんなに離れたら格闘訓練になんないぜ?」ヘラヘラ

シンジ「そ・・・そんなこと言われても・・・・・・;;」
687 :赤いイヤーカフ :2011/05/29(日) 22:25:43.07 ID:OaEOCp7d0
ブ ン !

アスカ「!!;」

ガイン!


烈の繰り出した崩拳は、アスカの青龍刀によって防がれた。


アスカ「ぐっ・・・・・・・・・;」ビリビリ・・・

烈「噴ッ」ダン!

綾波「!!」


烈は今度は綾波に向かい跳躍。
空中から蹴りを放つ。

ド ン !

綾波「かはっ!;;」


綾波は避けようとしたが、避け切れずに蹴り飛ばされた。


綾波「!!ッッ・・・・・・・・・;;」ドサッ!

シンジ「綾波!!;」

克巳「よそ見してんなよ」ザゥッ!


綾波に駆け寄るシンジの背後から、克巳の声がした。


シンジ「はっ!;;」

ド ッ !

シンジ「ゔっ!!;;」


振り返ったシンジの鳩尾に、克巳の拳がメリ込んだ。


アスカ「シンジ!!;」

シンジ「うう・・・・・・・・・・・・;;」


シンジはその場でうずくまってしまった。


ババッ!!

アスカ「!!;;」


克巳と烈がアスカに殺到する。

ヴ ワ ッ !!

無数の拳がアスカを襲う。

ガッ! ビッ! 

アスカは二発防ぎ・・・

ボ ス ッ!!

アスカ「ぶふっ!;;」


三発目を右脇腹に貰った。

688 :赤いイヤーカフ :2011/05/29(日) 23:44:05.85 ID:zQ27ITQp0
アスカ「ぐっ・・・・・・・・・・・・ハァ・・・・・・;;;」



ドサッ・・・



ミサト「ちょ・・・ちょっと貴方達!;」ツカツカ・・・

克巳「?・・・・・・なんですか?」

ミサト「こんなんじゃ訓練にならないわ! 相手は子供よ!? 加減してください!;」

烈「加減ならしています」

ミサト「とてもそうには見えないわ!;」

克巳「してますよ? ホラ」


克巳はシンジに目をやった。



シンジ「う・・・・・・・・・・・・いたたた・・・・・・・・・綾波・・・大丈夫?;」フラ・・・

綾波「え・・・・・・ええ・・・・・・・・・・・・・・・;」フラ・・・

シンジ「そっか・・・・・・よかった・・・・・・・・・・・いてて;」


ミサト「?;・・・・・・・・・大丈夫なの?;」

克巳「見ての通りですよ」ハハ・・・


烈「我々は[格闘]においての人体学に秀でています・・・・・・ほぼ激痛だけの打撃というのはこの世に多く存在し、痛みのみの格闘技術はその倍はある・・・・・・・・・・・・さっきの模擬戦はその技術を多用したまでです」


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

アスカ「ハァ・・・・・・ハァ・・・いたた・・・;;」ヨロヨロ・・・

ミサト「大丈夫?;」

アスカ「こんくらい大丈夫よ・・・・・・・・・めちゃくちゃ痛いけど・・・;」


バキ(ミサトさんも戦々恐々だな・・・・・・・・・二人とも始めに言ってやれば良いのに・・・)フフッ


克巳「ね?」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


烈「しばし休憩に入ろう」
689 :赤いイヤーカフ :2011/05/31(火) 00:51:02.63 ID:xdA74RIl0
バキ「大丈夫かァ?」ヘラヘラ

シンジ「・・・なんとか・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

アスカ「なに笑ってんのよ!・・・っ・・・・・・つぅ・・・・・・・・・;」

バキ「ハハ・・・」

ミサト「ホントに怪我は無いの?;」

烈「実戦用の殺法を腹に打ち込まれた場合、普通一般の中学生はこんなに早く立てない・・・・・・・・・まァ、痣は出来るでしょうが、そこは格闘訓練ゆえ致し方ありません」

紅葉「軽ければ昏倒・・・重ければ内臓破裂・・・最悪の場合は死亡、もしくは半身不随で永遠の車椅子生活が約束されます・・・・・・痣くらいでは怪我とは言えませんよ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

ミサト「・・・・・・なんでボディで半身不随になるの?;」

バキ「花山さんのアッパーカットで実際になった人がいるんですよ」

ミサト「へっ?;;」

紅葉「だから[最悪の場合]なんです」

克巳「アレはいつ思い出しても冷や汗が出る・・・;」

バキ「ガードした両腕をへし折り、そのままの勢いで鳩尾に到達、内臓をミンチにしながら遂には背骨を割る・・・・・・・・・・・・・・あれは恐いよ・・・」ヘラヘラ

克巳「ああ・・・・・・・・・あんなパンチもう喰らいたくないよなァ」ハハ・・・

ミサト「!?;」

バキ「同感です」ヘラヘラ

アスカ「闘った事あるんですか?;」

克巳「まあね♪」

バキ「おかげで克巳さんもオレも殆ど差し歯になっちまった」アハハ

シンジ・アスカ
   「差し歯!?;;」

バキ「そう、差し歯」

シンジ「・・・・・・・・・・・・前歯全部・・・とかじゃないよね?;」

バキ「克巳さんは前歯全部さ、オレは奥歯の殆どが差し歯だ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

克巳「もしかしたら君達も差し歯組に仲間入りかもな♪」ハハッ

アスカ「じょ・・・・・・冗談じゃないわ・・・・・・・・・;;」

克巳「つっても、マジでその危険があるからしょうがない・・・・・・いくら訓練って言っても、そこはホラ・・・[格闘]だから・・・」ヘラヘラ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・|||」



烈「休憩終了ッ これより訓練を再開するッッ」
690 :赤いイヤーカフ :2011/05/31(火) 09:57:56.85 ID:mc9XBunV0
克巳「さァ・・・・・・」

ザ ッ !


克巳「第二ラウンドだ」ニッ


克巳と烈が構えた。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

克巳「ン?・・・・・・どうしたんだい? 皆止まって・・・・・・・・・・・・もう始まってるけど?」

バキ(ソレが目的であんな話をしたんだろ)

烈「遠慮は無用だ、全力で当たれ」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」グッ・・・


アスカが重心を前に傾けた。


烈「集団戦の鉄則・・・・・・君はもう解っているな?」

アスカ「・・・!・・・・・・・・・」ピタッ


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



アスカ「・・・・・・・・・・・・シンジ・・・レイ・・・;」

シンジ「!;」

アスカ「克巳さんはアンタ達に任せるから;」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・;」

アスカ「頼んだわよ・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


タッ!


アスカは烈に向かった。


アスカ「はっ!」

ビ ュ ン!

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ガッ!

アスカ「ふん!;」

ガン! バシッ!


アスカは斬撃を続けて繰り出したが、涼しい顔した烈にすべて防がれてしまった。


ダ ッ !


克巳はシンジと綾波に接近した。

691 :赤いイヤーカフ :2011/05/31(火) 11:36:35.11 ID:WgL+Duei0
克巳「とりあえず正拳!」

シンジ「!!;」

ボッ!

シンジ「はわっ!;」サッ!

克巳「どうしたシンジ? 避けてばかりが闘いかい?」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

タッ!

克巳「オッ」

綾波「!ッッ」

ヒュン! パシッ


克巳「捕まえた♪」

綾波「!;」


シンジ「!!;」

シャッ!

シンジはナイフを投げた。

克巳「おっと」パキン!

当然打ち落とされる。
だが、隙を作るには十分な働きだった。

綾波「くっ!;」

バッ

克巳「ありゃ」


綾波は脱出に成功した。


克巳「レイちゃんの事になると随分良くなるじゃないか」フフッ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

克巳「だが、残念ながら武器を手放しちまった・・・・・・・・・これはキツいよ?」ヘラヘラ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


バキ「いい加減攻めろよシンジ」

シンジ「!・・・;」

バキ「格闘訓練だぜ? 素手もやっときな」


シンジ「う・・・うん・・・・・・・・・;;」






シンジ「(綾波・・・・・・;)」

綾波「(・・・なに?・・・・・・・・・;)」

シンジ「(・・・同時で行くよ・・・・・・・・・;)」

綾波「(・・・・・・分かったわ・・・・・・・・・・・・・・・)」
692 :赤いイヤーカフ :2011/05/31(火) 15:31:45.02 ID:vd62K9tS0
克巳「作戦タイムかい?」


シンジ「(行くよ綾波・・・・・・;)」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」コク


1・・・・・2の・・・・・


克巳「早く来なよ」ハハッ

3っ!


ダ ッ !!

克巳(同時ね・・・・・・)


シンジと綾波が克巳目掛け突進してくる。

克巳は構えない。


ヒュン!

綾波から切り上げが放たれた。

サッ!

克巳は半身でそれを回避。シンジに目を移す。

バッ!

シンジの右ストレートが克巳に近付く。

克巳(さァ、どう来る?)

サッ!

シンジは右拳を引っ込め・・・

バッ!

左フックを繰り出した。

克巳(よしよし・・・・・・覚えててくれたな)パシッ!

克巳はシンジの左拳を掴み止めた。

ザッ!

そうしてる内に、綾波は克巳の懐に潜り込み・・・

シュッ!

ナイフを克巳の横っ腹目掛け走らせ・・・

ガシィッ!

捕まった。


シンジ、綾波両名の攻撃は克巳に全て防がれてしまった。



克巳「脇で挟むのも立派な防御方法だ・・・・・・・・・覚えておいて損はない」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


克巳「戦法を変えてもう一度だ」
693 :赤いイヤーカフ :2011/05/31(火) 22:18:27.74 ID:WgL+Duei0
ブゥン!

ガシ!


烈「大きく振りかぶっての縦切りは容易に防御される物だ」

アスカ「分かってますっ!;」

バシィ!

烈「上段を受けさせてからの金的蹴りは内股で防げる」

バッ!


アスカは烈から離れた。


烈「第一、使徒に金的は通用せぬ物だが?」

アスカ「!;」ハッ

ザ ッ !!


烈「次は防御法だ」


バ ッ !!

アスカ「!!ッッッ;;」サッ!

ブ ン !!

アスカ「いっ!!;;」タタッ!


アスカは烈の繰り出した二連突きを紙一重で回避。

距離をとったが・・・


ズザッ!

アスカ「!!;;」


一瞬で詰められてしまった。


烈「回避術は良しッ」

ボッ!

アスカ「!!;;」サッ!

ガギィ!!


バキ(流石は惣流さん・・・・・・一応のガードは出来てる)


烈「次は受けだッ」

バッ!

アスカ「ッッ!!;;」ガン!

ビュバッ!

アスカ「くっッッ!;;」ギイン!




バキ(なんか個人戦みたくなってきたな・・・)フッ
694 :赤いイヤーカフ :2011/06/01(水) 00:40:44.63 ID:n16ui1aB0
ガッ! タッ!  パシッ! ダヒュッ!


紅葉「意外と闘えてますね」ホォ〜・・・

ミサト「支部で訓練受けてたアスカはともかく、シンジ君とレイが結構動けてるわね・・・」

バキ「綾波のヤツは少し余裕があるみたいですね・・・・・・シンジはかなり必死って感じですけど・・・」フフッ

紅葉「これなら差し歯にならずに済みそうだ」ハッハッハ





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

同時刻
ネルフ本部:研究棟コンソールルーム


リツコ「ふぅー・・・・・・;」トントン


リツコは溜息を尽きながら肩を叩いた。


やるべき課題を一つ片付けたのだ。

これで他の課題に専念出来る。



リツコ「マヤ」

マヤ「はい」

リツコ「このβ版の図面データが記録されてるUSB、悪いけど技術部に渡しておいてくれる?」コキ・・・ペキ・・・

マヤ「わかりました」

リツコ「悪いわね」

マヤ「そんな事ないです・・・ゆっくり休んでください」

リツコ「ふふっ・・・・・・・・・そうするわ」ニコッ


プシュ シュ





リツコ「・・・はぁ・・・・・・・・・・・・・・・働きすぎたわね・・・・・・」







リツコは両目を押さえて、椅子に座ったまま控えめに伸びをした。


695 :赤いイヤーカフ :2011/06/01(水) 19:26:51.25 ID:zDjGkIGA0
午後5時53分
廃団地:E−3マンション=表札無し部屋


オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


他の部屋と比べあきらかに明るい部屋の中、オリバは椅子に座って天井を見上げていた。

左耳に付いている小型の機械には、左手が添えられている。







< プシュ シュ >


<コツ コツ コツ コツ・・・>


<紅葉研究部担当補佐から連絡が入った・・・・・・・・・・・訓練は万事順調らしい>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<お前の息子は逃げずに戦う決意を固めたようだな>


<元々逃げる道を与えていない以上、立ち向かう以外に取るべき手段など、あいつには残されていない>


<酷い言いようだな>


<だが事実だ>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<・・・・・・・・・・・・・・・会いに行ってやったらどうかね>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<袂を分かったとはいえ、彼はお前の息子だろう・・・・・・・・・・・・激励しろとは言わないが、顔の一つでも出してやれば・・・>

<冬月>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>









オリバ「ウン、聞こえる」



オリバはガイアの働きに感謝しつつ、自作の超小型盗聴器の性能に満足した。
696 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/01(水) 19:56:28.61 ID:e11xdBeC0
間違った
すまそ
697 :赤いイヤーカフ :2011/06/01(水) 19:57:47.52 ID:zTKN8vRQ0
午後5時53分
廃団地:E−3マンション=表札無し部屋


オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


他の部屋と比べあきらかに明るい部屋の中、オリバは椅子に座って天井を見上げていた。

左耳に付いている小型の機械には、左手が添えられている。







< プシュ シュ >


<コツ コツ コツ コツ・・・>


<紅葉研究部担当補佐から連絡が入った・・・・・・・・・・・訓練は万事順調らしい>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<お前の息子は逃げずに戦う決意を固めたようだな>


<元々逃げる道を与えていない以上、立ち向かう以外に取るべき手段など、あいつには残されていない>


<酷い言いようだな>


<だが事実だ>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<・・・・・・・・・・・・・・・会いに行ってやったらどうかね>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<袂を分かったとはいえ、彼はお前の息子だろう・・・・・・・・・・・・激励しろとは言わないが、顔の一つでも出してやれば・・・>

<冬月>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>


<・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・>









オリバ「ウン、聞こえる」



オリバは加持の働きに感謝しつつ、自作の超小型盗聴器の性能に満足した。
698 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 21:40:10.28 ID:iTxFnrSIo
シンジやレイも動けるのかよ

と思ったけど万一マジギレ喧嘩したらエヴァの3人だとシンジがダントツ強いわな
699 :赤いイヤーカフ :2011/06/01(水) 22:14:28.29 ID:s8n3Qm2k0
午後7時52分
コンフォートマンション:ミサト宅


ミサト「はぁー美味しかったぁ・・・・・・相変わらずシンちゃんは良い腕してるわねぇ♪」

シンジ「ありがとうございます//


アスカ「さってと、御飯も食べたし・・・・・・・・・・・ねぇバキ?」

バキ「ン〜?」

アスカ「お風呂あるわよね?」

バキ「もちろん」

アスカ「ダンケ♪」ガタ・・・

シンジ「だんけ? バスケットの・・・」

バキ「違ェよ、ドイツ語でありがとうって意味」

アスカ「いいっ!?;」ビクン

バキ「?・・・・・・・・・どした?」


アスカ「・・・うう・・・・・・・・・・・・足の裏痛い・・・・・・・・・;」ヒョコ・・・ヒョコ・・・


バキ「凄い歩き方だな」アハハ

ミサト「おもしろいウォーキングねぇ♪ 私もやってみようかしら♪」

アスカ「ぅうるさいわね! 好きでこんなんなってるんじゃないわよ!//;」ヒョコヒョコ・・・

バキ「つっても、せめてガニ股はやめようぜ? 惣流さんは女の子なんだから」ヘラヘラ

アスカ「だから好きでやってんじゃ無いって言ってんでしょ!!///;」

バキ「ゴメンゴメン、もう言わないよ」ヘラヘラ


アスカ「まったく!;」ヒョコッ

アスカ「アタシは!;」ヒョコッ

アスカ「乙女よ!;」ヒョコッ

アスカ「少しは!;」ヒョコッ

アスカ「手加減っ!;」ヒョコッ

アスカ「しっ! なっ! さっ! いっ! よっ!;」ヒョコッ ヒョコッ ヒョコッ ヒョコッ ヒョコッ

アスカ「ア・イ・ツ・ら・はーっ!!;」ヒョコヒョコヒョコヒョコ・・・


バキ「あははは、すげェ絵面だな」ヘラヘラ

シンジ「なんで惣流さんが筋肉痛になってるんだろ・・・・・・・・・・・・ドイツで訓練してたのに・・・」

バキ「烈さん相手に一対一で闘ったんだ、そりゃ筋肉痛にもなるわ」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ガタ・・・


綾波「うっ・・・・・・;」ピクッ


バキ「オッ、綾波もか?」

綾波「・・・・・・そうみたい・・・・・・・・・・・・・・・;」フルフル・・・
700 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/01(水) 22:24:27.71 ID:jXAGf2890
>>698
カツミンが一世一代の超接待をしているのだッッ
カツミンがガチで闘ったらそれこそ訓練どころではないッッ
701 :赤いイヤーカフ :2011/06/02(木) 21:30:25.18 ID:Bk+sCQaf0
午後8時40分
中央商店街:ラーメン店[打岩]


ガラッ・・・


烈「へいらッしゃ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



リツコ「お久しぶりね」カツ カツ カツ・・・

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


リツコ「何警戒してるの?」ファサッ・・・

烈「あ・・・・・・・・・いえッ、決して警戒などではッ;;」

リツコ「ふふっ・・・・・・じゃあ緊張かしら?」

烈「・・・恥ずかしながら・・・・・・・・・//;」



客1「(うぉ! 誰すかあの美人!)」

客2「(でけぇ声出すなって・・・・・・あの人はあんちゃんの上司だ)」ズゾゾ・・・

客1「(上司? じゃあ例の綺麗なお姉さんってあの人なんすか?)」

客2「(ああそうさ。)」モグモグ・・・

客1「(へぇ〜・・・・・・・・・・・・・・・・なんか羨ましい話っすね・・・・・・あんな美人上司の下で働けるなんて)」

客2「(まったくだ。)」ズゾゾ・・・



リツコ「毎日顔を合わせてるんだから、緊張する事も無いと思うけど?」

烈「私もそうは思っているのですが・・・・・・;」

リツコ「私がここに初めて来た時みたいに、貴方はもっと堂々として良いのよ」フッ

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//;」


ガラッ



烈「ムッ! へいらッしゃいッ」


克巳「よォ」スタスタ・・・

マヤ「こんばんわ・・・・・・・!、 先輩?」

リツコ「あら?・・・・・・珍しいわね・・・貴女が自分のお気に入りの店に男を連れて来るなんて」ニヤニヤ・・・

マヤ「えっ!?; そっ!そんな!違います!///;」

リツコ「んふふ♪」

克巳「俺の方から誘ったんですよ、右腕の御礼がしたかったんで・・・・・・・・・・・・・・・マヤさんの男漁りに掛かったワケじゃありません」ヘラッ

烈「ぬぅ!?」

リツコ「・・・・・・・・・・・・」クスッ

マヤ「やめてくださいよぉ! 本当に違うんですっ!//;」ウル・・・

克巳「本気にしてら」ヘラヘラ



客1「(マスターの知り合いって美人ばっかりっすね・・・)」

客2「(そんな事言ってないでさっさとラーメン食え」)ズルルルッ
702 :赤いイヤーカフ :2011/06/05(日) 11:21:21.87 ID:ApvnvoTP0
マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//」ムッスー

克巳「冗談ですって、ささ、座って座って」ヘラヘラ

マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//」サフッ・・・

烈「冗談でしたか・・・;」

リツコ「冗談じゃないと言えないわよ」フフッ


マヤ「もうしないでくださいよ・・・・・・こんな事・・・・・・・・・/」ムスッ・・・

克巳「いやァ、ハハ・・・ごめん・・・・・・・・・・・・・・・ンでさ、何食べたいですか? マヤさんは」

マヤ「・・・・・・・・・塩ラーメンチャーシュー抜き」

克巳「チャーシュー抜き? 珍しいラーメンですね」

烈「我が飯店の人気シリーズです」

リツコ「別段、得に珍しいものでは無いと思うけど?・・・・・・・・・私もそれをお願いするわ」

烈「かしこまりました」

克巳「じゃあオレもそれで」

克巳「謝謝ッ」




   数分後







克巳「ハハ・・・旨いねコレ・・・・・・」ズゾゾ・・・

マヤ「ちゃんと口の中の物飲み込んでから喋ってください」フン

リツコ「烈君」

烈「なんでしょうか」

リツコ「腕上がったわね」

烈「////」

リツコ「・・・その分かり易さも上がったわね」フフッ

マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズル・・・

克巳「マヤさんって意外と食うの早いですね」ヘラッ

マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//」モグモグ・・・






客1「(先輩・・・)」

客2「(なんだ)」ゴクゴク・・・

客1「(あの人の右手見てください・・・・・・凄いっすよアレ・・・)」

客2「(ん?・・・・・・おお・・・なんだあれ? あんちゃんの同類か?)」

客1「(あんな滑らかに動く義手なんて絶対ありませんよ・・・・・・・・・アレは多分コスプレとかそういうヤツっすよ絶対)」

客2「(結論出てんならわざわざ言うんじゃねぇよ)」シーハーシーハー・・・
703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/06/05(日) 17:34:22.94 ID:P6vngwMd0
このスレのオリバが優秀すぎる件について
704 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/05(日) 18:32:04.81 ID:HoqaNmsDO
元々、超が付く程のインテリだし別に問題無くね?
それを言うならここの刃牙は原作のクソバキ要素皆無だし
705 :赤いイヤーカフ :2011/06/05(日) 21:05:24.39 ID:F4QxiWvY0
「紅葉」


紅葉「!」


研究棟コンソールルーム内。

紅葉は帰宅の準備を中断した。


紅葉「誰だ;」



カフ「私だ」


紅葉「!!」

カフ「久しぶりだな」


紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・フフッ・・・・・・・・・全くもって久しいな」


カフ「探りを入れられてるな」

紅葉「!?;」

カフ「その様子だと今まで気づかなかったのか?」


紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・いつからだ;;」

カフ「初めからだ」

紅葉「何ッ?;;」

カフ「此処に来てからずっと・・・・・・お前は探られていた・・・」


紅葉「・・・誰に?・・・;;」

カフ「それを私が言う必要性を無くすために、誰もいないこの時間、この場所を選んだのだ」


紅葉「・・・・・・・・・つまり・・・・今、此処で調べろと?・・・;;」


カフ「そうだ」



紅葉「何故今になってそんな事を?;」


カフ「それは話せない」


紅葉「またそれか・・・・・・・・・・・・全て知っているなら全て教えるぐらい構わないだろう?;」


カフ「それをやっては今までが無駄になる」


紅葉「・・・・・・・・・・・・何の話だ・・・;」



カフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


紅葉「我々を此処に喚んだのはお前かッ? 何が狙いだッ! 何を知っているッ!? いい加減答えたらどうだッ!;;」


カフ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・クッ・・・;」ギリッ・・・
706 :赤いイヤーカフ :2011/06/05(日) 22:40:44.70 ID:wN08fsQg0
ガタッ

紅葉は椅子に座って端末を起動した。

起動中の画面を見ながら、紅葉は頭脳を高速回転させていた。
様々な情報が同時に彼の思考に浮かぶ。


自分を探って得する人物は誰か?
葛城ミサト?
彼女は作戦部担当部長。各種訓練部の部長でもあり、部下に烈海王・愚地独歩・愚地克巳・渋川剛気・日向マコト・青葉シゲルらがおり、直属ではない間接的部下は碇シンジ・綾波レイ・惣流アスカラングレー・範馬刃牙が居る。

使徒出現による実戦時は作戦指揮官として、作戦展開中の作戦に関する組織内の行動のほぼ全権を握る。

研究開発の分野に関しては一定の距離を置いており、積極的には関わらず分業の姿勢を維持、あくまで作戦にとって有用な物にだけ目を配る。

明るく活発、それでいて鋭い勘とお節介焼きな性格と特徴の持ち主であり、諜報部に対してはあまり好感を抱いていない人物。
チルドレンの監視という職務にも若干の反発心を持ち、他人のプライベートに踏み込みたくないと思う反面、困難を前にしている他人を助けたいと思う気持ちもある[自己矛盾]を抱えている。

総じて彼女は優しく、他人を守り、庇いたがる。

他人の古傷は見ない女性。

見ても忘れようとする女性。

職務的に、立場的に、性格的に見ても、自分を探っているのは彼女ではない。



赤城リツコ

研究開発部担当部長であり、対使徒作戦計画[E計画]の担当責任者。

ネルフの科学系分野の総責任者でもあり、エヴァの調整・修理・改良、使徒迎撃翌用の都市機構の整備、各種実験の総監督もしくは補佐を一手に引き受ける多重職務従事者。

部下には補佐として伊吹マヤ、実験対象として・烈海王・愚地克巳・ピクル・ジャックハンマー、自分を含めた研究部員達が居る。

綾波レイの一応の保護者であり上司。

ネルフ本部総指令[碇ゲンドウ]の直属の部下。


直属?



部下は上司に対し、現場状況の報告の義務がある。





ピピッ・・・    ヒュン




パワーボタンを押して5秒後、端末が起動した。


紅葉「アクセスコードを教えてくれ・・・・・・これくらいなら教えても良いハズだ」

紅葉はカフに呼び掛けた。


ビビビッ・・・   チキチキチキチキチキ・・・    ピッ

ヒュン


端末から微細な機械音が流れ、画面に様々なファイルが映る。

大半は文字化けしているが・・・


ピピッ


ひとつのファイルの文字が修正され、デスクトップ一杯に広がった。
707 :赤いイヤーカフ :2011/06/05(日) 23:41:52.19 ID:F4QxiWvY0
紅葉「!・・・・・・;」

端末の画面に映った物。

それはリツコの管理するファイルだった。


紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


紅葉は目を凝らす。

ファイルに何が記載してあるか、一語一句見逃さないために。


そして気付いた。



紅葉「・・・これは・・・・・・・・・・・・;;」




ファイルには何者かの情報が記載されていた。

それも一つでは無く、複数。

全て例外無く、誰のか解らぬように個人名を非表示にしており、代わりに識別用コードが付けてある。

恐らくはデータを何者かに奪取された場合に、誰についての情報かを特定されないようにするための処置だろう。


だが問題はそれでは無い。


紅葉には表示されている個人データ集が、何に対しての物であるか解る。


問題は個人データ集の下に書かれた[報告書]らしき物である。



その報告書には書かれていた。


自分も含めた[闘士達]の動向が。



紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」





赤城リツコは調べていた。


そして報告していたのだ。



碇ゲンドウに。


怪しき存在、不穏分子になりえる者達を・・・





紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」







紅葉はネルフ本部を出るまで、流れる冷や汗を止める事が出来なかった。
708 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/06(月) 16:58:54.99 ID:j/6UCLJw0
俺の見てたエヴァSSが未完で終わった。

畜生・・・
この悲しみを何処にぶつければ良いんだ・・・
709 :赤いイヤーカフ :2011/06/06(月) 18:23:40.19 ID:NJNPRUkR0
作戦決行まで残り11日



ピキッ!


アスカ「ういぃっ!?;」ビクン


ドサッ


アスカは素っ頓狂な声を上げてベッドから転げ落ちた。



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・最悪ぅ・・・・・・・・・」ウル・・・







シンジ「えっ? 体育って・・・・・・・・・今日訓練があるから・・・・・・」

バキ「ンなワケねェだろ、訓練期間中でも体育はあンだよ」ヘラヘラ トントン・・・

シンジ「休憩出来るって思ってたのに・・・・・・」ハァ・・・

バキ「残念だったな、それよりそこのニンジン切ってくれ」トントン・・・

シンジ「うん・・・・・・」スタスタ・・・

ペンペン「クワ・・・・・・」クイクイ・・・

バキ「なんだよ、おこぼれ狙いか?」

ペンペン「・・・・・・」ニコッ

バキ「卑しいヤツだな」ポイッ

ペンペン「!!」バクッ!

バキ「・・・・・・・・・」フフッ


ガチャ・・・


アスカ「ゔ〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・|||」


バキ「おはよ・・・・・・・・・なんだどした? 怖いぞ?」ヘラッ

アスカ「足痙ってベッドから落ちた・・・・・・|||」ムッスー

バキ「ハハ・・・・・・朝っぱらから飛ばすなァ惣流さんは」ヘラヘラ

アスカ「どういう意味よ」ジロッ・・・

バキ「おっホォ怖っ・・・・・・くわばらくわばら」ニヤニヤ


ガララ・・・


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ペタペタ・・・


バキ「おは、ン?」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「・・・なんで四つん這い?」

シンジ「えっ?;」クルッ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・脚が痛いの・・・・・・・・・;」
710 :赤いイヤーカフ :2011/06/06(月) 19:35:42.09 ID:XFSSVPm00
シンジ「大丈夫?;」スタスタスタ・・・

綾波「・・・・・・・・・平気・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「ウソつけ」ヘラッ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

シンジ「歩ける?;」

綾波「・・・ええ・・・・・・だけど足の裏が痛いわ・・・・・・・・・昨日の筋肉痛がまだ続いてるみたい・・・・・・;」

シンジ「そっか・・・・・・どうしよう;」

バキ「ン〜・・・・・・筋肉痛はある種の炎症みたいなモンだから、取り合えず冷やすとか?」

アスカ「ちょっとアンタら・・・なんでレイには優しくしてアタシには優しくしないのよ! 不公平よ!」ムッ

バキ「そりゃ足痙ったぐらいでお前・・・」


ガチャ・・・


ミサト「ふぁ〜〜みんなおはよ〜ぅ」スタスタ・・・


ズムッ!


綾波「ゔっっ;;」ピクッ

シンジ「あっ!;」

アスカ・バキ
   「あ」

ミサト「ん?・・・・・・・・・あり?・・・レイ?」

綾波「ッ・・・・・・・・・ッッ・・・・・ッ・・ッ・・・・・・ッッッ・・・ッ・・・」プルプル・・・

バキ「ア〜アやっちゃいましたねミサトさん・・・・・・痛いですよアレ」ハハ・・・

ミサト「えっ? なになにどゆこと?;」

アスカ「アンタの踵がレイの足の裏に追い打ち掛けたのよ」

ミサト「?;」


シンジ「あわわ・・・綾波大丈夫?;」

綾波「・・・ぃ・・・・・・碇君・・・・・・・・・・・・・・・」ポロポロ  プルプル・・・
711 :赤いイヤーカフ :2011/06/06(月) 22:37:14.42 ID:XFSSVPm00
午前10時
第壱中学校:屋外体育=女子体育コート


ヒカリ「だから補欠になったのね」

綾波「・・・・・・ええ・・・・・・・・・・・・」

女子1「どうやって登校したの? 松葉杖って歩くの大変でしょ?」

綾波「・・・・・・花山さんに送ってもらったの・・・・・・・・・」

女子2「花山さん?・・・誰それ?」

女子3「上司の人?」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・」スッ


綾波は女子コートの外、グラウンドのフェンス沿いにあるベンチを指差した。


花山「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ボファー・・・


そこには、ベンチに座り空を見上げながら大量の煙草煙を吐き出す、かなり凶悪な見た目をした巨漢が居た。



ヒカリ「・・・・・・・・・・・・あの人?・・・|||」

綾波「・・・ええ・・・・・・・・・」

女子1「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

女子2「・・・・・・なんか・・・かなり怖そうなんだけど・・・;;」

女子3「化け物じゃん・・・;;」

綾波「・・・花山さんは化け物じゃないわ・・・・・・」

女子3「えっ?;;」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・花山さんはいい人よ・・・・・・・・・」


女子3「ご・・・ごめん・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ヒカリ「・・・・・・あの、綾波さん?;」

綾波「・・・なに?・・・・・・・・・」

ヒカリ「・・・あの人って・・・もしかしてネルフの人?;」

綾波「・・・ええ・・・・・・・・・」

ヒカリ「・・・そ・・・そうなんだ・・・・・・・・・;;」

女子2「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


ピピーッ  アリガトウゴザイマシタ−!


アスカ「ふぅ、なーんか物足りないわね・・・・・・ミナミ?次アンタの番よ;」スタスタ・・・

女子1「ええっ? 早くない?」

アスカ「早かないわよ、はいゼッケン」サッ

ミナミ「はぁ・・・」ハッシ  スタスタ・・・


アスカ「?・・・・・・・・・・・・アンタらなに見てんの?」
712 :赤いイヤーカフ :2011/06/07(火) 23:46:54.64 ID:Ql7rPFlS0
ヒカリ「えっ?・・・ええっと・・・;」

アスカ「?・・・・・・ん〜〜?・・・・・・・・・・・」ジー・・・


アスカ「・・・あっ、まだアイツ居たんだ」

ヒカリ「・・・知り合いなの?」

アスカ「まぁね、て言っても知り合いってゆうよりボディーガードって感じ?・・・・・・バカで物騒でムカつくけど、悪いヤツじゃないわ」

ヒカリ「へぇ・・・;」ハハ・・・

女子2「悪いヤツにしか見えないけど・・・;」

アスカ「アタシも最初はそう思ったわ、でも長いことアイツ見てれば考え変わるわよ? なんたってアイツ・・・・ッ・・・・・・ぷっ・・・くくく」フルフル・・・

女子3「・・・?」

アスカ「・・・アイツの好きな食べ物なんだと思う?」フルフル・・・

女子2・3「?・・・・・・・・・さぁ・・・;」


アスカ「子供用のオムライスよ!」


ヒカリ「えっ!?;」

女子2・3「はっ!?;」

アスカ「あっはっはは! あんなゴッツい奴がよ!? バランス悪すぎぃ!」ケラケラ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






トウジ「なぁシンジ」

シンジ「?・・・なに?」

トウジ「この試合・・・・・・ワシらいらんちゃうか?;」

男子1「俺もそう思う」

ケンスケ「というより、僕ら皆いらないんじゃないか? 毎度の事だけど」

男子2「楽出来るのは良いけど、なんか虚しいんだよな・・・」

シンジ「仕方ないよ・・・バキ君と同じチームになったら絶対勝っちゃうんだから;」



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」シュタタタ・・・

男子3「速ぇー!!;;」

男子4「汚ぇぞバキ! ボール頭から下ろせ!;」タッタッタッ・・・

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ブン! ドカッ!

男子5「危っっ!!;;」


バシ ッ!  ピーッ  


先生「12対1〜・・・;」


男子6「うぉおお・・・・・・スゲぇな・・・;」ヘラッ

男子7「感心してる場合かっ!!;;」タッタッタッ・・・



トウジ「ドリブルぐらいしてやってもええやろ・・・・・・;;」ハァ・・・
713 :赤いイヤーカフ :2011/06/08(水) 18:02:15.30 ID:rVYZYFnv0
午後2時20分
ネルフ本部:特別監視室=テストルーム03


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スー・・・スー・・・


リツコ「相変わらず寝てばかりね、彼・・・」

紅葉「彼とじゃれ合える遊び相手がいませんからね・・・・・・何もやる事が無い時は、寝るしかないでしょう」


リツコ「彼の分泌物の再検査結果は出た?」

紅葉「出るには出ましたが・・・やはり前回と同じでした」

リツコ「そう・・・・・・・・・では、彼の組織サンプルは?」

紅葉「未だに未入手です、近付いただけで勘付かれますからね」

リツコ「つまりは進展無しって事?」

紅葉「ハイ」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコは監視室から、テストルーム内の中央で寝そべるピクルを見た。


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スー・・・スー・・・


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




リツコ「彼の食事には、エヴァの生体ユニット再生作業時に発生した余剰再生部を使ってるのよね?」

紅葉「はい」

リツコ「それに麻酔を入れてみた事はある?」

紅葉「ええ、ですが無駄でした・・・・・・それに彼は麻酔に対して耐性がついてますので、彼が万が一麻酔入りの余剰部を食したとしても、果たして効くかどうか・・・」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

紅葉「・・・彼がいつ何処で耐性を身につけたかは解りませんが、何にしても今のところ打つ手がありません・・・・・・正直お手上げです」ハァ・・・


リツコ「・・・・・・・・・そうね・・・・・・・・・・・・・・・」


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スー・・・スー・・・

714 :赤いイヤーカフ :2011/06/08(水) 21:37:49.72 ID:drNU2wnK0
午後4時10分
ネルフ本部:訓練棟大型トレーニングルーム


第壱中学校の体育館ほどもある広大なトレーニングルーム内。

中央に人だかりが出来ていた。

人だかりの外にいる屈強な職員達も、筋力鍛練を止めて人だかりに目をやっている。


職員1「(凄いな・・・;;)」

職員2「(何キロあるんだアレ;;)」

職員3「(いつからやってるんだ?;;)」

職員4「(俺が来た時にはもうやってたぞ;)」

職員3「(!・・・・・・とんでもないな・・・;;)」

職員5「(おい・・・・・・この人、前に会ったよな?;;)」

職員6「(ああ・・・;;)」


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ギッ・・・キン  ギッ・・・キン


ガ・・・コン・・・



ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」フー・・・

職員達「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


ジャック「なんの用だ」

職員達「!!!ッッッ;;;」

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジロ・・・


ジャックは周りの職員を見渡す。

職員達は一斉に目を逸らした。


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ガッ


ジャックはタオルを掴むと。


ズシ・・・ ズシ・・・ ズシ・・・ ズシ・・・ ズシ・・・ ズシ・・・ ズシ・・・ プシュ シュ


退室した。



職員達「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


緊張から解放された職員達の視線は、自然とジャックの使っていた大袈裟なトレーニング機具に向けられた。


職員1「持ち手が曲がっている・・・;;」

職員3(持ち手?・・・・・・・・・あれ鉄棒じゃ・・・;;)

職員2「2・4・6・8・・・・・・24?;;」

職員4「1200キロ・・・;;;」

715 :赤いイヤーカフ :2011/06/08(水) 23:51:32.48 ID:RKlHLhM60
午後4時半
ネルフ本部:テストルーム01


ミサト「どうシンジ君? 久しぶりのシンクロテストは」

シンジ<・・・なんか、懐かしい感じです>

ミサト「ふ〜ん・・・・・・懐かしいって、例えば?」

シンジ<えっ?・・・・・・ええっと・・・・・・・・・・・・よくわかんないです>

ミサト「ふ〜ん・・・・・・ま、懐かしいって感じてるんならノープロブレムね、マヤ? シンクロ率の方はどう?」

マヤ「60パーセント台をキープしています、ノイズ・浸蝕、共にありません」

ミサト「良い感じみたいね・・・・・・・・・アスカぁ? そっちはどお?」

アスカ<それこそノープロブレムよ>フッ

ミサト「へぇ〜随分な自信じゃなぁい? それでシンちゃんより低かったらカッコ悪いわよぉ?」ニヤニヤ

アスカ<なにバカな事言ってんのよ、ありえないわそんな事>

バキ「あっ」

ミサト「うん? どうかしたの?」

バキ「惣流さん・・・」ニヤァ

アスカ<ん? なんか用?>

バキ「シンクロ率、シンジに負けてるぞ」

ミサト「えっ?・・・・・・・・・あらら本当ね・・・」

アスカ<はぁ!!?;>

バキ(声デッカ・・・)

アスカ<どっ! どうゆう事よ! 70は行ってるはずよ!?;>

ミサト「59パーセント辺りでウロウロしてるわよ? ギリギリで60パーに届かないって感じね」

アスカ<なにそれ!? 低すぎよ!! その計測器ブッ壊れてんじゃないの!?>

リツコ「私がメンテナンスしてる端末に難癖付けないで欲しいわね」ムッ

アスカ<ぬうぅ・・・・・・;>チッ

バキ(この反動で訓練荒れたりしないよな・・・・・・;)

ミサト「むふふ、ご立腹ね・・・・・・レイはどう?」

綾波<・・・・・・問題ありません・・・・・・・・・・・・>

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサト「シンクロ率は?」

マヤ「現在、48パーセントを維持しています」

バキ(!?)

ミサト「48? 意外と延びないわね・・・」

リツコ「そう? この娘にしては安定した値だと思うけど」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ<あらあら? なんか奮わないご様子ですわね? 胃の調子でも悪いのかしら?>ムフフ

ミサト「自分より低いからって調子乗っちゃ駄目よアスカ、人には得意不得意って物があるんだから」

716 :赤いイヤーカフ :2011/06/09(木) 19:45:09.85 ID:ONXRrhtj0
同時刻
廃団地:E−3マンション=表札無し部屋


オリバ「ン〜〜〜?・・・・・・」


端末の画面を見ながらオリバは疑問に思った。


オリバ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



バキの肩にとまっている羽虫からの映像と音声。

そこから読み取った各エヴァパイロットのシンクロ率。


オリバ(ドクター赤城の命令で隠しているのか・・・・・・・・・・・・それとも単に自覚が無いのか・・・)


オリバ(いずれにせよ・・・これでは情報の正しさが確認出来ない)


オリバは手元の書類、ネルフ本部から持ち出した[エヴァンゲリオン搭乗者現情報及び略歴]の写しに目をやった。




−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−


パチッ!


ミサト「ん?」


バキ「え?・・・・・・・・・ああ、ハエが居たんで・・・」

ミサト「ふ〜ん・・・」


プシュ シュ


紅葉「時間です」

ミサト「分かったわ・・・・・・今日のシンクロテストは終了、三人共、プラグから上がったら各自ポイントスーツに着替えて訓練棟の合同徒手格闘訓練場に集合、いいわね?」

シンジ・綾波
   <はい>

アスカ<ポイントスーツ?>

バキ「烈さん達が着てたヤツだよ・・・ホラ、あのなんか色々光るスーツ」

アスカ<あのピッチピチっぽいスーツ?>

バキ「そう、それ」

アスカ<フーン・・・・・・・・・・・・なぁんで、ネルフってピッチピチなスーツが好きなのかしら?>ハー・・・



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

オリバ「Oh〜〜〜・・・・・・・・・・・・・・・」

717 :赤いイヤーカフ :2011/06/09(木) 22:37:02.31 ID:uXfQ5dVH0
午後5時半
ネルフ本部:徒手格闘訓練場


プシュ シュ


アスカ「失礼しまぁす・・・・・・・・・なんですかコレぇ・・・・・・;」スタスタ・・・

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//」スタスタ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・


リツコ「文句言わないでもらいたいわね、貴女の着てるそのスーツは控えのプラグスーツを改造した特別仕様、サイズも機能も全て貴女達に合わせてあるのよ?」

アスカ「なんで改造前よりカッコ悪くなるんですかぁ?;」

リツコ「改造イコール形状の先鋭化だと思ってる事自体間違いね、機能美無き多機能という物は幾らでもあるわ」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムゥ・・・

バキ「膨れんなよ」フフッ

ミサト「んー・・・確かになーんか古いデザインね」

リツコ「耐久性を上げる為よ」

ミサト「耐久性ねぇ・・・・・・まぁ、対衝性はありそうだけども」

リツコ「そんな事言ってないで、さっさと訓練始めたらどうなの?」

ミサト「分かってるって・・・・・・・・・んじゃ、始めるわよ? 準備はいい?」

アスカ「万事オッケーよ」

シンジ「大丈夫です」

綾波「・・・はい・・・・・・・・・」


ミサト「よし、では訓練始めっ」


ザッ!


渋川「お久しぶりじゃの♪」ニヤニヤ

アスカ「!・・・・・・」

渋川「今日は交代してみたんじゃ・・・・・・ホレ」ポイッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・;」パシッ!

渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニッコリ


克巳「さァ、いつものヤルぞ」ポイッ

シンジ「はい;」パシッ

綾波「・・・・・・はい・・・・・・・・・・・・」パシッ

克巳「よォし・・・・・・最初は軽い運動からやろうか・・・」ニッ


タン!
718 :赤いイヤーカフ :2011/06/10(金) 21:46:50.11 ID:so4ZWRPQ0
シンジ「!!;」タッ!

ブン!


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

克巳「フフッ・・・・・・相変わらず回避は上手いな」ヘラッ


ガシッ!


シンジ「!!;」

渋川「しかしながら・・・・・・これは多人数戦」ニヤァ


ぶんッ!

ズダァン!


渋川「背後の守りもしっかりせんとな」ニカッ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・ッッッ;;」ハァ ハァ

克巳「ちょっと渋川さん、軽くヤルって俺が言った側から・・・・・・」ハハ・・・

渋川「軽くしたよ?」

克巳「イヤ、それにしては・・・」

渋川「吐血無し、骨折・脱臼無しで追い打ちもやっとらん・・・・・・これは紛う事無き手加減じゃよ・・・・・・・・・・・・・・・・ところで・・・」


渋川「お嬢ちゃん方」

アスカ「!・・・・・・;」

綾波「・・・!・・・・・・・・・;」

渋川「ワシらがくっちゃべってる時にボーッと突っ立ってるのはどうかと思うんじゃが・・・」

アスカ・綾波
   「!?;」

渋川「いくら訓練と言えど、曲がりなりにも此処は生殺の場じゃ・・・・・・日々の常識に囚われ、素直にアホ面曝してボケッとしとるのはあんまり感心せんのう」ホッホッホッ


バキ(うっすら挑発してるな・・・・・・コレ訓練だって・・・)フフッ

ミサト「せ・・・生殺って・・・;;」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


渋川「ささっ、遠慮なさらず来なさいな」ヘラヘラ
719 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/10(金) 22:01:37.92 ID:VyZwyHvG0
あぁ・・・

間違えたので訂正。
720 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/10(金) 22:07:44.09 ID:so4ZWRPQ0
書き直そうと思ったけどメモってなかったから止めた。
生殺は正しくは殺生です。

ところで皆さん「対イスラフェル用の訓練期間描写があまりに長ぇよ!」って思ってたりする・・・?
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/10(金) 22:10:41.38 ID:zl7AMr5DO
私は一向にか(ry
722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/10(金) 22:16:36.35 ID:7Y1Sqxeho
修行シーンはキンクリされるより丁寧に描写される方が好みです
つまりこのままでおk
723 :赤いイヤーカフ :2011/06/11(土) 14:19:06.65 ID:mYSvscsQ0
シンジ「うぅ・・・・・・・・・;;」ムク・・・

アスカ「(レイ;)」

綾波「(・・・なに?・・・・・・・・・;)」

アスカ「(アタシが渋川の相手するから、克巳さんはアンタとシンジに任せるわ;)」

綾波「(・・・・・・分かったわ・・・・・・・・・・・・;)」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ニッ・・・


タッ!


アスカ「!ッッ;」ブン!

渋川「オホッ♪」サッ

アスカ「ふッ!;」ビュン!

渋川「おっと」ヒュラッ・・・


綾波「・・・・・・・・・碇君・・・大丈夫?;・・・・」

シンジ「うん・・・・・・なんとか・・・;」


克巳「あらら・・・また分業?」ヘラッ

綾波「・・・・・・ッッ;」サッ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・;;」サッ

克巳「フフ・・・・・・なんかシンジ君よりもレイちゃんの方が構えが頼もしい感じになってきたな」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゆらぁ・・・


ボッ!

綾波「ッッ!!;」


ガッ!


克巳「お」
  (ガード・・・)

シンジ「・・・・・・・・・・・ッッ;;」

克巳(やっぱりレイちゃんの事になると変わるな・・・)

シンジ「くっ!;;」バシッ!

克巳(俺を蹴って距離を空けて・・・・・・それから・・・)

ザシッ!

克巳(戻るのかよ)ヘラッ



アスカ「はっ!!;」ヒュッ!

ガッ!

渋川「捕まえた♪」

アスカ「!!!;;」


バ オ ッ !!

克巳「ン?」
724 :赤いイヤーカフ :2011/06/11(土) 16:37:51.93 ID:W7f2Dyv10
シンジ「!!!;;」

綾波「!!;」

ドカ ッ!


渋川「分けようったってそうはイカンよ」ヘラヘラ


渋川に投げ飛ばされたアスカは、シンジと綾波にぶつかり、仰向けで床板に倒れた。


シンジ「ぐっ・・・・・・・・・ううぅ・・・;;」

綾波「ッッッ・・・・・・・・・・;;」

アスカ「いっ・・・・・・つぅ・・・・・・・・・・・・・・・あっ;;」

シンジ「?・・・・・・・・・;;」

アスカ「ちょっと・・・・・・アンタ何処に手ぇ乗せてんのよっ///;;」

シンジ「えっ?;・・・・・・ご・・・ごめ・・・;;」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・」ザッ・・・

倒れたアスカ達の視界に、天井向け掲げられた克巳の踵が映った。


アスカ「あっ!;;」

シンジ・綾波
   「!!!;;」

ヒュン!

ド ッ!!


勢いよく振り下ろされた克巳の踵は、アスカ達には当たらずに床板に命中した。

アスカは華麗に。
綾波は無駄なく。
シンジは慌てながらも素早く。

各々、特徴あるやり方での回避に成功していた。


ザッ!  ガシッ!

綾波「あっ;;」


踵落としから逃れた綾波の右手首に、渋川の中指と親指が掛けられた。


渋川「ほいっ」グンッ

綾波「!!;」

渋川「それ」クイッ

綾波「〜〜〜ッッ!!;;」


ふわぁっ


綾波の身体が、まるで重力から解放された様に浮き上がる。

人体の反射に付け込む[力無き投げ技]

引いたら押され、押せば引き込まれ、上げれば上げられ、下げれば下げられる。

まるで自分で自分を投げるような・・・


ブオン!
725 :赤いイヤーカフ :2011/06/11(土) 17:33:37.96 ID:mYSvscsQ0
ブオン! ブオォンン!

渋川は宙に浮いた綾波を、遠心力を利用して振り回し・・・


ドカ ドカッ!!


投げたバットでボールを打つように、シンジとアスカを綾波で打った。


アスカ・シンジ・綾波
   「〜〜〜〜〜〜ッッッ!!;;」


ドドサッ



渋川「ホッホッホッホ」

アスカ「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・;;;」

シンジ「はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・・はぁ・・・;;;」

綾波「ごほっ・・・・・・・・・けほっ・・・;;」

克巳「よォし・・・・・・・・・休憩だな、ひとまずは・・・」ハハ・・・




ミサト「どうやって投げてんのよ・・・・・・;;」

バキ「ただの合気ですよ、恐ろしい程のハイレベルですがね」

ミサト「合気?・・・・・・とてもそうは見えないわ・・・・・・・・・それに合気って演武用じゃないの?;;」

バキ「何言ってんですかミサトさん、合気は十分に実戦的武術ですよ」フフッ

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

バキ「刃物だろうと拳だろうと・・・・・・たとえ銃器を携帯しようとも、攻め手に回ってしまっては真に極めた合気には敵いません」

ミサト「?・・・・・・・・・どうゆう事?・・・;;」

バキ「攻勢に回った敵を自滅させる技で構成された武術である[合気道]にとって、攻撃行為は単なる餌です・・・・・・攻撃に対して無力化と反撃が可能で、しかも術者は殆ど消耗しない・・・・・・これほどまでの利点、実戦的じゃないワケがありません」ニッ

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ


726 :赤いイヤーカフ :2011/06/11(土) 18:04:55.34 ID:m1vt78BF0
午後7時半
コンフォートマンション:ミサト宅


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


アスカはテーブルに突っ伏していた。

悔しさでスネているのでは無い。

単純に疲れたのだ。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ゔぅ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサト「大丈夫ぅ?;」ハハ・・・

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ムリぃ・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「放っときましょ」ハハ・・・

ミサト「そうね・・・・・・・・・それより晩御飯どうしたらいいと思う?」

バキ「ン〜〜・・・」


バキはアスカ以外の二人を見た。


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」コックリ・・・コックリ・・・


シンジはリビングの端っこで微垂んでいる。


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スー・・・スー・・・


綾波はリビングの真ん中で、ペンペンを胸に抱えて眠りこけている。


ペンペンの顔が赤い。

色香によるものか、はたまた圧迫によるものかは定かではない。



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ミサト「よっしゃ、決めたわ」

バキ「?・・・・・・何をですか?」


ミサト「ひさびさに私がカレ バキ「オレが作りますッッ晩メシッッ;;」


727 :赤いイヤーカフ :2011/06/11(土) 21:34:53.11 ID:eSPUNIEt0
午後9時20分


トウジ「あああ! ごっつめんどくさい!」

アカネ「なにがぁ?」

トウジ「課題やカダイ・・・この前のテストで赤点とったからやれっつわれたんや」フハーッ

アカネ「赤点ってなぁに?」ヘラッ

トウジ「今のお前には関係ないわ! 黙っとれ!;」

アカネ「なによぅ・・・怒んなくったっていいじゃん」ムッ

トウジ「進級掛かっとんねん!;」

アカネ「・・・・・・・・・よくわかんないけど、だったら自分の部屋で勉強すればいいじゃない」フンス!


スタスタ・・・   ガチャ・・・  バタン


ボフッ


アカネ「はぁ・・・」


やる事が無い鈴原アカネは自分の部屋のベッドに倒れ込んだ。


アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


やる事が本当に無い。

この時期は中高生ならば定期テストシーズンなのだが、彼女はまだ小学4年生、それも進学校生徒でも無く、普通一般的な小学校の生徒だ。

定期テストの結果などは殆ど関係無く進学出来る。

赤点による追試・補習課題などとも無縁。

今日、彼女の保護者は帰らない。

今日も職場に泊まり込みだろう。



アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


腕を顎の下で交差させて、の目の前の枕を見つめる。


アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



しばらくボーッとする。





アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」








彼女は目を閉じ、初めてバキと出会った時を思い返した。


728 :赤いイヤーカフ :2011/06/11(土) 22:03:10.37 ID:Siz8sjma0
朝。

警報がけたたましく鳴る中、巨大な人型の影から逃れるべく、兄と共に彼女は街中を走り回った。

恐怖に駆られ、もたつき震える脚で必死に走り回った。

兄に手を引かれて。









ふと気付いた時、兄の姿は消えていた。

周りは既に夜だった。

両手両足を拘束され、地面に寝そべっていた。


そして気付く。


ここは街中などでは無く、建物の中だった。

外からの微かな明かりの注しかたが、窓の形をとっていた。


彼女は不自由な身体を這うように動かして周りを見た。

暗く広大な一室。

巨大な窓ガラスがこの一室の一辺を占めている。


その窓ガラス越しに、彼女は確認した。





黒い巨人の姿を。






729 :赤いイヤーカフ :2011/06/11(土) 22:26:48.87 ID:Lucf11SY0
彼女は必死になった。

必死で身体を動かして拘束から逃れようとした。

動けば動く程頭がさえてくる。

自分は何者かに拉致され、どういう訳かここに閉じ込められた。

避難する人混みの中、兄とほんの一瞬だけ離れた瞬間、後ろから誰かに取り押さえられた。


逃れなくては。

一刻も早く此処を抜け出し、家族の元に帰らなければ。



ガチャ・・・


アカネ「!!;;;」


黒服達「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ザッ ザッ ザッ



彼女は叫んだ。



アカネ「ンーーーーーーっ!! ン゙ーン゙ーーーーーーーッッ!!;;;」


声が篭る。

口に何か貼られている。

黒服達が近付いてくる。


彼女は黒服から逃げる為に身体を起こそうとした。


ガシッ!


しかし出来なかった。

黒服の一人が彼女の両足を掴み、一人が彼女の肩を押さえ付けた。



黒服1「そのまま押さえていてくれ」

黒服2「何処をやる?」

黒服1「頭だ」

黒服2「ロボトミィか」

黒服1「ああ・・・それで十分だ」

黒服3「時間だ、やれ」

黒服1「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ズッ・・・


彼女を見下ろす三人の黒服の一人が、懐から謎の機器を取り出し・・・


ピタッ


彼女の額に当てた。


730 :赤いイヤーカフ :2011/06/11(土) 23:05:06.17 ID:5NDhRNWc0
アカネ「ン・・・・・・ン・・・・・・・ンンン・・・ンフッ・・・;;」ポロポロ・・・


彼女は死の恐怖に震え、涙を流し、哀願の眼で黒服を見つめた。

だが黒服は表情を変えずに・・・


ド バ ッ !!!


後方に吹き飛び・・・

ド ォ ン !!!


遠くの壁に埋まった。


アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


彼女は呆然とした。


残った黒服も呆然とした。




何が起こった?








    「フフッ」







黒服の一人が飛んだ方向とは真逆の方角から、若者の声がした。

その声を聞いた黒服達は・・・


黒服達「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッ!!!;;;;」


恐怖により硬直した。


黒服達は、この部屋の何処かに猛獣が複数潜んでいる事を本気で想定した。



    「何やってんだいアンタら」



黒服達は自身の内に芽生えた凶悪な恐怖を押し殺して、声のする方向に顔を向け、戦慄した。





バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」







猛獣以上の漢がそこにいた。
731 :赤いイヤーカフ :2011/06/11(土) 23:50:05.95 ID:Siz8sjma0
バキ「此処・・・・・・何処だかワカる?」ハハ・・・  スタスタ・・・


黒服達「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;;」


親しげに話しながら近付いてくる青年。

柔らかな表情、一見してソフトな体格、低い身長、軽い言葉遣い。ズボンのポケットに突っ込んだ両手。

そこらの街中に何処にでもいそうな青年。


なのに・・・




 ズ ン


バキ「黙ってないで何とか言えよ」

黒服達「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッッ;;;;;」


青年は黒服達の目の前に立った。

黒服達は動けない。


バキ「まァいいや・・・・・・・・・・・・・・・・それより、何でこの娘縛ってんの?」

アカネ「!!;;」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・言えるワケないよなァ・・・」ニッ


バッ!


アカネを見下ろしていた黒服の一人が動いた。

素早く懐から拳銃を取り出し、青年の額に向けた。


黒服2「バカが・・・・・・;;;;;」ハァ・・・ハァ・・・

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

黒服2「死ィ・・・;;;;」グッ


拳銃を構えた黒服は拳銃のトリガーを引いた。

たが・・・


スカッ


スカッ・・・   スカッ! スカッ!


黒服2「?・・・・・・?・・・・・・・・・・??・・・;;;;;;」


撃てない。


どれだけ指を動かしても、まるで手応えが無い。

というより、銃を持ってるという感覚自体が無い。



バキ「・・・・・・・・お嬢ちゃん」

アカネ「!!;;」

バキ「目閉じててね・・・・・・オレがいいよって言うまで開けちゃダメだよ?」
732 :赤いイヤーカフ :2011/06/12(日) 00:08:34.23 ID:7bC/vmIv0
今日はここまでッ!

なんか絶好調だった!!
やはり水曜どうでしょう×学園都市のスレが久々に再開したからかッ!!
あァなんか軽いやァッッ!!
733 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/12(日) 09:08:39.90 ID:3+dN6ADd0
深夜のテンション高すぎワロタ
734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/12(日) 09:29:55.97 ID:TzTPcq9So
こうして見るとバキが少年漫画のヒーローみたいに見えるな
735 :赤いイヤーカフ :2011/06/12(日) 10:22:05.90 ID:xj2dTVEo0
アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」キュッ


アカネは目を閉じた。

やや強張っている。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ


青年はズボンのポケットから右手を抜き、自身の足元に向けて開いた。



ガチャララン



青年の足元に細かい鉄片が複数転がった。

全ての鉄片がくしゃくしゃに丸められている。


その中に濡れている何かが幾つかある。


青年に銃を構えた筈の黒服は、そのテカりを放つ何かを見て気付いた。


自身の右手から指が消えている事に。



ボタボタボタ・・・



黒服の右手から血が垂れる。

黒服は絶叫した。


他の黒服達が一斉に銃を抜く。


青年は悪魔と化した。



ビ ュ バ ボ ッ ッ ! ! !



青年の両手が旋風のように、黒服達の側を通り過ぎた。

黒服達は全員崩れ落ちた。


青年の両掌には濡れた物体が五つ握られている。


青年に対し最初に銃を向けた黒服。

アカネを取り押さえていた二人の黒服。

アカネを見下ろしていた二人の黒服。

計五人の黒服は、今はもう一人も動かない。



彼らの首筋には5センチ余りの穴が開いている。


736 :赤いイヤーカフ :2011/06/12(日) 11:05:53.07 ID:BsIWzhdj0
ゴロンゴロン・・・


青年は五つの物体を床に置くと・・・

ブ ン!!


両手を振り、両掌に付いた液体を払い落とした。


サッ

アカネ「ン・・・・・・・・・;;」


青年はアカネを抱え上げた。

その時・・・


 ガ ゴ ォ ォ ン ン ! ! !



外の空間から巨大な音がした。

青年は動いた。


バ ッ !!

ドバシャアアン!!!


窓ガラスを飛び込みでぶち破り、建物の外に出た。

青年とアカネは落下を開始する。


ゴオオオオオオオオオオオオォオォオオオォオオオオオオオオオ!!


アカネ「ン゙ンンッ・・・・・・ンフッ;;」ビュオオオ・・・

バキ「絶対目開けんなよッ」


バ ッ ! !


青年は空中で足を振り、その勢いを利用して軌道を変え・・・


ギャリィン!!


向かいのビルに到達、アカネを持ち変え、片腕を壁に着け・・・


ギャギャギャギャギャギャギャギャギャリギャリギャリギャリ・・・


落下を再開した。


アカネ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ;;;;;」ガクンガクンガクン

バキ「・・・・・・・・・・・・ッッ;」ガガガガガガガガガガガガ・・・



スピードが落ちてきた。
737 :赤いイヤーカフ :2011/06/12(日) 17:15:39.51 ID:aQRjTXhM0
ギャギャギャギャギャギャギャギャ・・・


トッ・・・


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」フゥ フゥ

バキ「いいよ、目ェ開けて」

アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」スッ


アカネはゆっくりと目を開けた。

青年はアカネを地面に座らせ、

ピリピリ・・・

アカネの口に貼られたテープを剥がし、手足を拘束している縄を解きはじめた。


バキ「ハハ・・・・・・・・・怖かっただろ」

アカネ「うん・・・・・・;;」

バキ「だよな・・・・・・・・・それで、何であんな恐そうな人達に捕まってたんだい?」

アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・わかんないです・・・;」

バキ「そっか・・・・・・まァ分かるワケないよな・・・・・・よし解けた、立てる?」

アカネ「うん;」

バキ「よォし」


ド シ ャ ア ン !!!


バキ「オッ?;」グラグラ・・・

アカネ「!!!;;」グラグラ・・・


青年は驚いた様子で周りを見渡した。

アカネはついさっき見た黒い巨人を思い出した。


バキ「なんだ?・・・・・・地震とかじゃ・・・」

アカネ「あっ! あのっ!;;」

バキ「ン?;」

アカネ「早く逃げないと・・・あ、あの・・・・・・怪獣が・・・;;」

バキ「怪獣?;」


┣¨┣¨┣¨┣¨オオォオンン!!!!


バキ「!?;」グラグラ・・・

アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」グラグラグラ・・・

バキ「・・・・・・マジで怪じ・・・;;」


そう言った所で青年は動きを止めた。

何かに集中しているかのように、右耳に手をしばらく当てた後、ため息をついた。


アカネ「・・・・・・・・・・・・・どうかしたんですか?;;」

738 :赤いイヤーカフ :2011/06/12(日) 20:14:24.03 ID:QcsT1sQV0
バキ「お嬢ちゃん・・・・・・名前教えてくれないかな?」

アカネ「えっ・・・・・・あ、アカネです・・・鈴原アカネ・・・;;」

バキ「アカネちゃんか・・・・・・オレはバキっつって・・・・・・・・・・・・・・・・まァ・・・・・・いッか、よろしくね」

アカネ「?・・・・・・は、はい・・・;」

バキ「じゃ早速逃げ・・・」


バキ「!!!!;;」

アカネ「?;;」


突然、青年は一点を見つめて硬直した。

アカネはその青年の目線を追い・・・


アカネ「!!!;;」


アカネも硬直した。




二人の視線の先には、巨大な黒い巨人と、その巨人の右手に頭を掴み上げられている紫の巨人が居た。



ド シ ィ ン ! ! ! !


バキ・アカネ
  「!!!!;;」


ド シ ィ ン !!!!   ド シ ィ ン !!!!
       ド シ ィ ン !!!!


黒い巨人は右掌から輝きを放ち、紫の巨人を轟音と共に揺らし始めた。

ド シ ィ ン !!!!


バ ギ ャ イ イ ィ ィ ン ン ! ! ! ! !


黒い巨人の執拗な攻撃に耐え切れず、紫の巨人は後頭部から光を放出しながら吹き飛び・・・


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨オオオォォォォンンン!!!!!


背後のやや離れた高層ビルに激突した。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;;」

アカネ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」フルフル・・・


グギュン!!


禍禍しい光が吹き飛んだ巨人の頭から抜かれた。

紫の巨人は頭を垂れ・・・


バ シ イ イ イ イ イ イ イ イ イ イ イ イ・・・


大量の血液らしき液体を額と後頭部から噴出させた。
739 :赤いイヤーカフ :2011/06/12(日) 23:59:08.56 ID:zxwHLdZw0
バキ(生物なのかよ・・・・・・アレ・・・・・・・・・・・・てゆうか何なんだよ・・・アレ・・・・・・・・・;;;;;;)

アカネ「・・・・・・バ・・・バキ君・・・;;;」フルフル・・・

バキ「!;;;」

アカネ「逃げようよぅ・・・・・・;;」ポロポロ

バキ「えっ・・・・・・あ・・・ああ、そうだな・・・さっさと逃げような;;;」


青年はアカネを背負い、走った。

出来るだけ速く、出来るだけアカネを揺らさずに。


バキ「アカネちゃんッ;;」タッタッタッタッ・・・

アカネ「はい;」ウルウル・・・

バキ「何処イクんだい?;;」タッタッタッタッ・・・

アカネ「・・・・・・シェルター・・・;;」ウルウル・・・

バキ「シェルター?;;;」タッタッタッタッ・・・


ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッッ!!!!!


バキ・アカネ
  「!!!!!!;;;;;」ビリビリビリ・・・


青年は驚きの余りに止まってしまった。


ド オ ン ン !!!!!!


そして凄まじい衝撃音を聞き、後ろを振り返った。


ガ ギ ィ ィ イ イ ン ン !!!!!


青年とアカネは見てしまった。


誰が見ても、致命傷と解る傷を負っている紫の巨人が、黒い巨人に飛び掛かった瞬間を。




ギ リ リ ッ ! ! !


黒い巨人は、己に飛び乗った巨人を締め付けるが・・・


ド バ オ ォ オ オ ン !!!!!


紫の巨人はその呪縛から飛び出し・・・


ガ シ ィ ヤ ア ア ア ア ァ ァ ァ ン ン ン ! ! ! !


己が埋まったビルの近くに着地した。



グ ル ル ル ル ル ル ・・・


紫の巨人が唸り声を上げる。


青年とアカネは、その巨人を見てかつて無い戦慄を覚えた。
740 :赤いイヤーカフ :2011/06/13(月) 23:23:45.34 ID:CAafmGfp0
バキ「ッッッ!!!;;;」ガシッ

アカネ「!!;;;」

ダッ!


青年は二匹の巨人から背を向け、アカネを抱えて一目散に走り出した。


オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ ! ! ! ! !

ド ン ! !  ド ン ! !
  ド ン ! !  ド ン ! !

  ド ン ! !  ド ン ! !  ド ン ! !  ド ン ! !


直後に、憤怒とも歓喜ともつかぬ雷鳴のような咆哮が轟き、巨大な爆発音が街中に響き渡った。

吹き出す冷や汗と共に、青年の走るペースが上がる。


ビ キ ュ イ イ イ イ イ ィ ィ ィ ン ン ! ! ! !


形容しがたい音を青年は聞いたが、それでも青年は走りを止めない。


アカネ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ;;;」


アカネは青年にしがみついて歯を食いしばっている。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;;」シュタタタ・・・


少女を抱きかかえて走る青年は、巨人達の激闘の領域から外れつつある。


ズ ビ シ ャ ア ッ ! ! ! !


青年の遥か後方で何かが破れた。

そして・・・


オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!


ビ ギ ョ オ ン ! ! ! !

ド  グ  ァ  オ  ッ ! ! ! ! ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・



二度目の咆哮の直後に、火山の噴火のような衝撃音が辺りを駆け巡った。


バキ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッ;;;;;;;」シュタタタ・・・

アカネ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ;;;;;」


青年もアカネも、もう無我夢中だった。


逃げねば死ぬ。

それ以外の結果は無い。


ガ シ ュ ! !  ガ シ ュ ! !


バ ギ ュ シ ュ ッ ! ! !


生々しく濁った音を聞いた青年の頭に、恐ろしい想像が浮かんだ。
741 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/13(月) 23:36:48.09 ID:v1xZy9wk0
まつがえ
742 :赤いイヤーカフ :2011/06/13(月) 23:38:02.69 ID:47uaXERI0
バキ「ッッッ!!!;;;」ガシッ

アカネ「!!;;;」

ダッ!


青年は二匹の巨人から背を向け、アカネを抱えて一目散に走り出した。


オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ オ゙ ! ! ! ! !

ド ン ! !  ド ン ! !
  ド ン ! !  ド ン ! !

  ド ン ! !  ド ン ! !  ド ン ! !  ド ン ! !


直後に、憤怒とも歓喜ともつかぬ雷鳴のような咆哮が轟き、巨大な爆発音が街中に響き渡った。

吹き出す冷や汗と共に、青年の走るペースが上がる。


ビ キ ュ イ イ イ イ イ ィ ィ ィ ン ン ! ! ! !


形容しがたい音を青年は聞いたが、それでも青年は走りを止めない。


アカネ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ;;;」


アカネは青年にしがみついて歯を食いしばっている。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;;」シュタタタ・・・


少女を抱きかかえて走る青年は、巨人達の激闘の領域から外れつつある。


ズ ビ シ ャ ア ッ ! ! ! !


青年の遥か後方で何かが破れた。

そして・・・


オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオッッ!!!!


ビ ギ ョ オ ン ! ! ! !

ド  グ  ァ  オ  ッ ! ! ! ! ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・



三度目の咆哮の直後に、火山の噴火のような衝撃音が辺りを駆け巡った。


バキ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッッ;;;;;;;」シュタタタ・・・

アカネ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ;;;;;」


青年もアカネも、もう無我夢中だった。


逃げねば死ぬ。

それ以外の結果は無い。


ガ シ ュ ! !  ガ シ ュ ! !


バ ギ ュ シ ュ ッ ! ! !


生々しく濁った音を聞いた青年の頭に、恐ろしい想像が浮かんだ。
743 :赤いイヤーカフ :2011/06/14(火) 00:27:23.95 ID:0yeB/2og0
青年は走りながら後ろを振り返った。


えっ!?;; えっ!?;; 何!?;;
    デカすぎだろ・・・・・・;;
蹴る!?;;   コッチに蹴るのかッ!!?;;; 決まったワケじゃ・・・;;                      頭が無い?;;
               でもこっち向いてンじゃん!!!;;
   マジかよッッ!!;; 
どっちに!?;;;  こッちだろッ!!;;;
  なんでこッちなんだよッッ!!;;;;
勘弁し・・・


 ド ガ ァ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! !


バキ「!!!!!!!!!!;;;;;;;」ブワッ

アカネ「!!!!!!!;;;;;;」ビクッ!


青年の思った通り、黒い巨人は紫の巨人に蹴り飛ばされ・・・


ブ  ワ  ッ ! ! ! !  !


向かってきた。



バキ「うおおおおおおおおおおおおおッッッッ!!!;;;;;」

ダ ッ ! ! !


青年はアカネをしっかりと抱きしめ、決死の思いで跳び・・・

ゴ  ウ  ッ ! ! ! ! ! !


バキ「・・・・・・・・・・ッッッッッッ;;;;;;」スタッ!


ギリギリで黒い巨人の軌道上から脱出した。

バキ「フン!!;;;;」ボッ!!

ズ ド ッ !!!


右腕を地面に突き刺し、後から来るであろう突風に備える。

たが、来たのは突風ではなかった。


グ オ オ オ ッ ! ! ! 

ド オ ン ! !   ド  オ  ン  ! ! !
     ド  オ  ン ! ! ! !
ド   オ   ン  !  !  !  !



来たのは、紫の鬼神だった。



バキ「ッッッッッッッッ!!!!;;;;;;」サッ

アカネ「ひっ・・・・・・・・・;;;;;」


青年はアカネを身体の下に隠し、体勢を可能な限り低くした。
744 :赤いイヤーカフ :2011/06/14(火) 23:53:15.11 ID:sxwCiaPX0
 ゴ  ワ  ッ ! ! ! !


巨大な足の裏が、強烈な突風と震動と共に二人の上を通り過ぎた。


┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨オオオォォンン!!!!


鬼神の行き先から爆煙と爆音が吹き荒れる。


ガ ッ!!


青年は右腕を地面から抜き・・・

ガシッ

アカネを再び抱き上げ・・・

ダ ッ!!


避難を再開した。

ド シ ィ ン !!!   ド シ ィ ン !!!

ガ シ ッ !!!!   ミリミリッバ ギ ィ ッ !!!!


後方からまたしても巨大な衝撃音が鳴る。

だが青年は止まらない。

今まで以上に猛然と走る。


ム オ ォ ッ ! ! !

ブ ン ン ! !  ド ギ ィ ッ ! ! ! !

ブ ン ン!!  ド ギ ィ ッ!!!   ブ ン ン!!  ド ギ ィ ッ!!!
    ブ ン ン!!  ド ギ シ ィ !!!




バキ「・・・・・・・・・・・・ッッッッ!!!!;;;;」シュタタタタ・・・

アカネ「ッッッ・・・・・・・・・・・・;;;」ガクンガクン・・・



青年は手に持つ少女を壊さぬ様に注意しながら全力で走り、彼の胸に抱かれている少女は、振り落とされまいとして必死に耐えた。


その甲斐あって・・・





シ ュ イ イ イ イ イ イ イ イ イ イ イ・・・


カ ッ !!!

ド ォ ッ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨・・・






黒い巨人が爆発消滅した時。


青年と少女の姿は、後に第三使徒殲滅跡地と呼ばれる場所から消えていた。
745 :赤いイヤーカフ :2011/06/15(水) 18:08:55.35 ID:1E9RBU0C0
作戦決行まで残り10日
コンフォートマンション:克巳宅


朝7時。


克巳はカップラーメンを頬張りながら考えていた。


何日か前の、最初の訓練の日。

碇シンジと綾波レイの[筋]を見た。


それから幾度か彼等と立ち会い・・・

克巳の最初の[気付き]は、ある謎に満ちていった。






綾波レイ



彼女の腕の筋を見た時、ある種の違和感を感じた。


触れた時の感触は紛れも無く常人。

弾力、筋肉、健、神経系、肌触り・・・・・・全てが健康健全。

体温がやや低い以外はいたってありきたりな人体。



しかし、どこかおかしい。



まるで人形のような・・・





克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フゥー・・・




当然ありえない話だ。

人間である彼女が人形のわけがない。


だが・・・



克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


746 :赤いイヤーカフ :2011/06/15(水) 19:33:04.32 ID:LrQAHxR/0
訓練中に気付いた事がある。



綾波レイの体温の変動。



通常、格闘という激しい運動を行えば自ずと体温が上昇する。

彼女にはそれがない。


彼女は常に[やや低い体温]を維持している。


最初は体力消耗と、ストレスから来る末端部位の冷えかと思った。

だが、彼女の場合はそうではなかった。


彼女の胴に蹴りを入れた時、彼女の体温を足の裏に感じた。


腹部が冷えるのは解る。

かいた汗が冷えて乾き、皮膚表面の体温を奪う。


問題は胸の体温。


どのような運動を行おうと、この部位からは熱は逃げない。

彼女が元から体温が低い体質だったとしても、過激な運動を行えば少なからず多少は体温上昇する筈である。

しかし彼女の体温は全くの無変動。

上がりもしなければ下がりもしない。











克巳「病気でもあんのかね・・・」ハハ・・・



パチン




克巳は箸を置くと・・・


ガサッ


空になったカップラーメンの容器をゴミ箱に突っ込んだ。

747 :赤いイヤーカフ :2011/06/15(水) 21:22:30.61 ID:u1tUUMQg0
午前10時10分
ネルフ本部:メインホール=解放型休憩所


烈「泊まり込み・・・ですか」


ミサト「駄目?」

烈「理由をお聞きしたい」

ミサト「ん〜・・・・・・・・・シンジ君達の負担軽減かな? やっぱり訓練と学校の勉強を両立させんのはムリかなってね」


烈「では何故最初からそうしなかったのでしょうか」

ミサト「う・・・;」

烈「我々の行う訓練が貴女の想像を超えた・・・と?」

ミサト「まぁ・・・・・・・・・・・・・・・そうね・・・そうだわ」ハァ・・・


烈「そういう事ですか」

ミサト「悪いわね、急な話で」

烈「いや、私は一向に構いません・・・・・・克巳さんや紅葉氏・・・渋川・独歩両氏がどう思うかは解りませんが」

ミサト「そうなのよねぇ・・・・・・;」

烈「何か気苦労でも?」

ミサト「いや気苦労って程でもないんだけどぉ・・・・・・なんかね・・・;」

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

ミサト「ちょっと怖いのよね;」アハハ・・・



−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

午後12時1分
第壱中学校:昼休み


トウジ「頼むっ! センセ! 一生の願いやと思って!;」

シンジ「えっ? なに?」

トウジ「ワシの課題の残りを是非ともっ!!;」

シンジ「ええっ? ちょ! 困るよ!;」

トウジ「頼むっ!;」ガシッ

シンジ「うわっ!;」

トウジ「ワシを救うと思ってやってくれ!;」ユサユサ・・・

シンジ「いっ! 嫌だよそんなの! 自分の課題だろ!;」ガクンガクン・・・



バキ「ハハ・・・・・・厄介だな」ヘラヘラ

アスカ「あんな簡単なテストで課題食らうなんて信じらんないわ、さすがは四バカね」ヘラッ

バキ「そういう事は国語の課題終わらせてから言えよ」クスッ


ゴスッ


バキ「いてェ・・・・・・」
748 :赤いイヤーカフ :2011/06/17(金) 21:26:01.43 ID:lH1In2HB0
午後1時6分
廃団地:E−3マンション=表札無し部屋


オリバ「どうだったかな? セットの効き目は」ニヤニヤ

加持「葛城相手でもバレませんでしたよ」ハハ・・・

オリバ「カツラギ?・・・・・・・・・あぁ、君のかわいいハニーの名か」

加持「言いませんでしたっけ?・・・・・・と言っても、貴方なら既に知ってそうですが」

オリバ「ハハ・・・」


オリバ「で・・・・・・バケーションは楽しめてるのかな?」

加持「趣味が無い男にバケーションもありませんよ」フフッ

オリバ「という事は・・・・・・・・・今もパシリをやっていると?」

加持「暇を持て余すのも良いと思ってたんですが、調査の対象が少し増えましてね」

オリバ「それは上司からの対象指定かな?」

加持「・・・その言い方じゃ、どの上司かわかりませんよ」ヘラッ

オリバ「君にしては回りくどいな・・・・・・・・・では言い換えよう、老人達か?」

加持「ウチの総指令[碇ゲンドウ]とリッちゃんから・・・・・・・・・あとは、俺自身の興味です」

オリバ「ナルホド・・・遂に彼等を疑い始めたか・・・・・・・・・・・・・・やや遅いな」

加持「彼等をある程度研究し尽くしたようですからね、廃棄の準備にでも取り掛かってるんでしょう」

オリバ「ン〜〜〜・・・・・・・・・・・・・・・・・・チョットいいかな?」

加持「?」


オリバ「調べ尽くしたにしては身体検査をやってないような気がするが・・・」ニヤニヤ





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

同時刻
ネルフ本部:研究棟コンソールルーム


リツコ「!」ピクッ


マヤ「?・・・・・・先輩?」

リツコ「マヤ・・・彼等の検査ってやったかしら?」

マヤ「?・・・」

リツコ「バキ君達の事よ」

マヤ「えっ?・・・・・・・・・ええと・・・・・多分やってないと思いますけど・・・」

リツコ「そう・・・・・・」

マヤ「・・・・・・・・・・・・」


リツコ「今回の使徒を倒し次第、彼等の身体検査をするわ」


749 :赤いイヤーカフ :2011/06/18(土) 00:20:51.97 ID:fj4Pe3Z80
午後5時半
ネルフ本部:徒手格闘訓練場


プシュ シュ


アスカ「失礼しまぁす」スタスタ・・・

シンジ・綾波
   「失礼します」スタスタ・・・

バキ「うぃっす」スタスタ・・・

克巳「ウィ〜っス」ヘラヘラ

ミサト「あ、来たわね、はいコレ」サッ

アスカ「?・・・なにコレ?」パシ

ミサト「訓練期間限定の、貴女達用マイルームアクセスコードよ」

アスカ「へっ?」


ミサト「貴女達にはこれから先の訓練期間の間、ネルフ本部の職員用個人宿舎に移ってもらいます」


アスカ「は!?;」

シンジ「へ?;」

ミサト「先に言っとくけど、これは一日あたりの訓練時間を長くする為と、貴女達の訓練前の負担を減らす為の処置って事で急遽決まった事項だから文句言ってもダメよん」フフン


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ポカーン


シンジ「あの・・・・・・」

ミサト「なぁに?」

シンジ「・・・それって・・・・・・・・・一日中ずっと訓練・・・とか・・・;」

ミサト「そうよ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

アスカ「ハッ・・・ちょ、ちょっと待って!;」

ミサト「?」

アスカ「私物はどうすんのよ! 化粧品とか服とか! ファッション誌とか! シャンプーとかリンスとかセガサ・・・;」

ミサト「持ってこれる分ならオッケーだけど?」

アスカ「・・・・・・・・・;」ホッ

ミサト「まぁ、外に出ないんだし、化粧に関しては別にあっても無くってもいいんじゃない?」ヘラッ

アスカ「なにバカな事言ってんのよ・・・」フン


バキ「ン?」


アスカ「どうかした?」

バキ「ハハ・・・・・・オイオイ良いのかよコレ・・・;」

750 :赤いイヤーカフ :2011/06/18(土) 17:45:44.37 ID:fj4Pe3Z80
アスカ「なんの話してんのよ」
バキ「惣流さん・・・カードの裏の登録概要ってとこ見てみ・・・」

アスカ「登録概要?」ペラッ



アスカ「でっ!?;;」


バキ「フフッ・・・・・・;」

シンジ「?」

綾波「・・・?・・・・・・・・・」


アスカ「ミサトぉ・・・」プルプル・・・

ミサト「ん? なにぃ?」


アスカ「なんで全員同じ部屋なのよ!!;」


シンジ「!?」

綾波「・・・・・・・・・・・・」

ミサト「なんでって・・・・・・そりゃ当然絆を深めるためだけど?」

アスカ「だからって! こんな野獣共とこれから10日間も過ごせってぇのアンタは!?;」

シンジ「野獣!?;」

綾波「・・・・・・野獣・・・・・・・・・・・・」

バキ「まだ言ってんのかよ」ハハ・・・

烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

渋川「ホォ」

克巳「へェ・・・」ニッ


ミサト「ええそうよ、問題無いでしょ?」

アスカ「大アリよ!! アタシ達男子と女子なのよ!?;」

ミサト「さっきも言ったけど、命令拒否は認めないから」フフン

アスカ「何よそれ! 理不尽すぎよ! ちょっとはアタシの言ってる事・・・;」

ミサト「あーもーしょうがないわね」ポリポリ

ミサト「これは10日後の作戦には必要不可欠なのよ、貴女達三人の息をぴったり合わせるにはお互いを良く知る事はもちろん、体内時計と協調性も合わせといた方がいいのよ、だから今まで通りの一緒に寝て、一緒に起きて、一緒に食べての生活にトレーニングを付け足すだけっだって考えなさい」

アスカ「シンジとバカがアタシとレイにムラムラきて夜中に襲ってきたらどうすんのよ!?」

シンジ「!!?;」
バキ「直で言うなよ・・・;」

ミサト「だーいじょうぶだって」ヘラヘラ


ミサト「[バキ君はともかく]シンジ君にそんな度胸無いから」ヘラヘラ

アスカ「ホラ!!やっぱりそうじゃん!;」

バキ「大丈夫だって、惣流さんのあられもない姿にはもう慣れてるから耐性は十分に・・・」ヘラヘラ

烈「むぅ!//」

克巳「やるなァ」ニッ

アスカ「ちょ!アンタなに言って・・・;;」

ミサト「訓練始めっ」

アスカ「え〜〜〜っ!?;」
751 :赤いイヤーカフ :2011/06/18(土) 18:40:02.89 ID:3xMzVV1E0
ザッ


克巳「とんでもない事言われちゃったな」ヘラヘラ・・・

アスカ「笑わないでください!;」

克巳「アハハ・・・」



渋川「随分な遊び人らしいのォ、シンジ君」ニヤニヤ

シンジ「ち、違いますよ! 僕は何も・・・///;」

パシッ


シンジ「!!;;」

渋川「油断は禁物じゃて」クイッ


くるん   ド サ ッ !



シンジ「う・・・・・・・・・;;」

渋川「お嬢ちゃんも来なさい・・・・・・今日から少しずつ技らしいヤツを教えてあげる♪」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ


タン!


アスカ「!!;」

克巳「よっ」ボ ッ!


ガキィン!


アスカ「!!ッッッ;;」ズザザザッ・・・

克巳「おぉ、耐えるねェ・・・・・・まだまだ余力ありそうだな」ニヤニヤ

アスカ(これで全力だっつーのっ;;)



ヒュッ

渋川「♪」パシッ

綾波「!?;」


渋川「無駄なき動きじゃが、それだけじゃあイカンのう」ニコッ


ブ ン   ドゥッ!


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・;;」


渋川「お二人とも、こっからは柔道で来なされ」ニィッ
752 :赤いイヤーカフ :2011/06/20(月) 18:46:42.05 ID:aBrMgtqS0
シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

渋川「あれ? 来ない?・・・・・・・・・・学校で当然習っとるじゃろ」


シンジ「・・・・・・・・・・・・あの・・・・;;」

渋川「ン?」



シンジ「・・・やった事ないです・・・・・・・・・・・・・・・;;」



渋川「は?」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ムクッ  ヨロヨロ


渋川「そりゃあつまり・・・・・・・・・今の学校じゃヤラんて事?」


シンジ「・・・・・・・・・はい・・・・・・習ってないです・・・;;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」コクコク


渋川「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






渋川「・・・はぁ・・・・・・・・・仕方ないのぅ・・・」

シンジ「すいません・・・・・・;;」

渋川「別に気にせんでええよ、今出来ぬなら学ばせるだけの話」ヘラヘラ

シンジ「えっ?;;」


ザッ


渋川「まずはワシを投げてみい」

シンジ「!?;;」

渋川「勿論技量は求めんよ、ただ思いっ切りブン投げりゃいい」ニッ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

渋川「ホホッ・・・・・・安心せい、反撃は無しじゃよ」ヘラヘラ


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」グッ・・・


ダッ!

ガシッ!

シンジ「くっ!;;」グイッ


シンジは渋川の両肩を掴み、力任せに左方向へ振った。

753 :赤いイヤーカフ :2011/06/21(火) 01:24:55.33 ID:/gDbxCyn0
ブン!

ド ッ!



シンジ「・・・・・・・・・・・?・・・・・;;」


渋川「結構簡単じゃろ?」ヘラヘラ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

ムクリ・・・



渋川「確かに・・・モロに素人の投げじゃ・・・・・・・・・足運び・力の制御・組み方・体勢・体重移動・・・全てが出鱈目」フフ・・・

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」シュン・・・

渋川「じゃが、どのような猛者でも全ては此処から始まる・・・・・・ワシ然り、バキ然り・・・」


渋川「一から鍛練じゃ」カッカッカ・・・

シンジ「・・・・・・・・・はい・・・;;」

綾波「・・・はい・・・・・・;」







アスカ「はっ!;」ブン!

克巳「・・・・・・・・・」カッ!

アスカ「でいっ!;;」ビュッ!

克巳「・・・・・・・・・」コッ!


アスカ(素手で鈍器をガードし続ける・・・・・・・・・まったく・・・つくづく化け物ね・・・;;;)ブン!  ヒュッ!



(ならばっ!!;;)



バッ!

克巳「!」

アスカ(これでどうよ!!;;)


克巳(ナルホド・・・・・・)


スカッ!


克巳「だが残念」ニヤニヤ

アスカ「!!;;」

克巳「斬撃と拳撃の間にまさかの頭突き・・・」ヒュッ!

ドッッ!

アスカ「うっ!;;」

克巳「敵の虚を突く戦法・・・・・・・・・だけどバレバレなんだよなァ・・・」ヘラッ
754 :赤いイヤーカフ :2011/06/21(火) 21:36:52.47 ID:Yf+N1pgZ0
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」ドサッ・・・


克巳「不意打ちするなら気配を消さないと意味が無いよ」ハハ・・・

アスカ「・・・・・・け・・・・・・・・・・・・・・・・気・・・配・・・・・・・・・?・・・;;;」ハァハァ・・・


克巳「さぁヤッてやろうっていう気持ちが、君の場合モロに顔に出るのさ・・・それに頭突きの瞬間に連撃を中断している・・・・・・コレなんかは使徒も見抜くだろう」


アスカ「うぅ・・・・・・・・・・・・こほっ・・・けっほ・・・;;;」ムク・・・  フラフラ・・・

克巳「不意打ちを狙うなら相手の視線を誘導しないとならない・・・・・多少強引にでもね」

アスカ「・・・ど・・・・・・どうやってそんな事・・・・・・;;;」フラフラ・・・

克巳「手段は幾らでもあるよ、教えないけどね」フフッ

アスカ「えっ?;;・・・・・・・・・・・・なっ、なんで?・・・;;;」

克巳「君が編み出すんだ」

アスカ「!?;;;」


克巳「俺が教えた不意打ちがオレに通じるワケがないだろ?」ヘラヘラ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・それは・・・そうですけど・・・・・・;;」









渋川「ココ掴めココ」チョイチョイ

シンジ「・・・・・・・・・・・・;」ガシッ

渋川「お次はココじゃ」チョイチョイ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ガシッ

渋川「お嬢ちゃんも良く見とけよォ?」ニッ

綾波「・・・はい・・・・・・・・・;」


渋川「ではシンジ君や」

シンジ「はっ・・・・・・はいっ;;」

渋川「まずは柔道の代名詞[背負い投げ]からじゃ」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

渋川「まずは掴んだ両手を放さぬまま、左回りをしながら屈む」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」グイッ

渋川「次はワシを腰に乗せる様にして立ち上がる」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ググッ

渋川「ストップ」

シンジ「!;」

渋川「上半身は前屈みのままじゃ」

シンジ「はい;」



渋川(いやぁ、忘れるもんじゃな〜・・・やっとらんモンは・・・;)
755 :赤いイヤーカフ :2011/06/21(火) 21:58:41.76 ID:Rn1YXmpk0
ミサト「はぁ〜・・・・・・」


バキ「どうしました?」

ミサト「・・・・・・・・・いや、近頃になってやっと安心して見てられる訓練になったな〜って、ね」

バキ「あぁ・・・・・・確かにそうですね」ハハ・・・


烈「それは・・・・・・つまり今までの訓練は危なっかしい物だったと?」

ミサト「えっ?; いやそういう訳じゃなくって・・・・・・えー・・・そのぉ・・・;」


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ミサト「べっ、別に貴方達が信用できないとかそういう事じゃないのよ?; ただちょっと怖かったなっ・・・てぇ・・・・・・・・・・・・;;」


烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ミサト「あはは・・・・・・;;」

756 :赤いイヤーカフ :2011/06/22(水) 00:52:15.07 ID:EnGHcPap0
午後6時20分
ネルフ本部:職員用個人宿舎


アスカ「はぁ・・・・・・・・・マジで一緒に住むのね・・・・・・|||;」ガックリ

バキ「ハハ・・・・・・」

アスカ「悪夢だわ・・・・・・いくら使徒に勝つためとはいえ・・・・・・|||;」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

アスカ「ああ〜〜〜これがヒョロシンジとバカじゃなくて加持さんだったらな〜〜」ハァー・・・


シンジ「あ、あのさ;」

アスカ「なによぅ・・・・・・」ムー

シンジ「シャワー、先に使っていい?;」
アスカ「だめよ!」

バキ「即答〜」ヘラッ

アスカ「レディーファーストに決まってんじゃない! アタシが先よ!」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・

アスカ「睨んでもダメよ、譲らないわ」スタスタ・・・

綾波(・・・睨んでない・・・・・・・・・)


アスカ「言っとくけど、覗かないでよ」ジロッ

シンジ・バキ
   (わかってるって)




アスカ「なによその目つき・・・」ムッ

シンジ「えっ?;」

バキ「イヤァなに・・・・・・命懸けてまで見るもんじゃないなってね」ヘラッ

シンジ「!;;」

アスカ「んまっ! 何よそれどーゆう意味!?」

バキ「うるせェなァさっさと入れって」

アスカ「言われなくったって入るわバカッ! ふんっ!」バタン!


バキ(前途多難・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも無ェ、いつもの事か・・・)フフッ
757 :赤いイヤーカフ :2011/06/22(水) 00:52:17.67 ID:FDqIbHeW0
午後6時20分
ネルフ本部:職員用個人宿舎


アスカ「はぁ・・・・・・・・・マジで一緒に住むのね・・・・・・|||;」ガックリ

バキ「ハハ・・・・・・」

アスカ「悪夢だわ・・・・・・いくら使徒に勝つためとはいえ・・・・・・|||;」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

アスカ「ああ〜〜〜これがヒョロシンジとバカじゃなくて加持さんだったらな〜〜」ハァー・・・


シンジ「あ、あのさ;」

アスカ「なによぅ・・・・・・」ムー

シンジ「シャワー、先に使っていい?;」
アスカ「だめよ!」

バキ「即答〜」ヘラッ

アスカ「レディーファーストに決まってんじゃない! アタシが先よ!」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ジー・・・

アスカ「睨んでもダメよ、譲らないわ」スタスタ・・・

綾波(・・・睨んでない・・・・・・・・・)


アスカ「言っとくけど、覗かないでよ」ジロッ

シンジ・バキ
   (わかってるって)




アスカ「なによその目つき・・・」ムッ

シンジ「えっ?;」

バキ「イヤァなに・・・・・・命懸けてまで見るもんじゃないなってね」ヘラッ

シンジ「!;;」

アスカ「んまっ! 何よそれどーゆう意味!?」

バキ「うるせェなァさっさと入れって」

アスカ「言われなくったって入るわバカッ! ふんっ!」バタン!


バキ(前途多難・・・・・・・・・・・・・・・・・・でも無ェ、いつもの事か・・・)フフッ
758 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/22(水) 00:54:11.58 ID:Wz1vxSHz0
誤爆カッコワルイ
759 :赤いイヤーカフ :2011/06/23(木) 23:02:51.50 ID:m7S6QF840
バキ「いやァ〜それにしても、まさか寝る場所も同じなんてな」ボス


バキはベッドの上に座り、胡座をかいた。


バキ「つーか・・・・・・コレって俺居る意味あんの? エヴァパイロットでもないただの護衛だぜ? オレ・・・・・・」

シンジ「そういえば・・・・・確かにそうかも・・・」

バキ「ネルフ本部内に居るVIPを誰がどうやって襲うんだってハナシ」ヘラヘラ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」サフッ


バキに続いて綾波もベッドに腰掛けた。


シンジ「そもそも、今まで襲われた事が無いような気がするんだけど」ハハ・・・

バキ「まァ、襲う理由とか全然思い付かないからなァ・・・」ヘラヘラ

綾波「・・・・・・理由はあるわ・・・・・・・・・・・・」

バキ・シンジ
  「えっ?」


綾波「・・・チルドレンはネルフの使徒迎撃権維持の要だもの・・・・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・なんだそれ?・・・」

シンジ「迎撃権?・・・」

綾波「・・・使徒を迎撃する権利の事・・・・・・・・・」

バキ「そんなモンあんの?・・・・・・」

綾波「・・・ええ・・・・・・・・・」

シンジ「なんでそんな事を取り合うの?・・・」

綾波「・・・・・・わからない・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウーン

シンジ「?・・・・・・・・・」



ガチャ



アスカ「お待たせ男子諸君♪」


バスルームのドアが開き、中からアスカが出て来た。


シンジ「!!?////;;」ガタッ!

バキ「!//;」ピクッ





身体にタオルのみを巻いて。

760 :赤いイヤーカフ :2011/06/23(木) 23:43:06.17 ID:2BDz1/7O0
シンジ「えっ!? ちょっ! 惣流さんっ!?////;;」


シンジは近づくアスカから離れるべく後退し、遂には壁に背を着けた。
滑稽な事にバキもそれに習ってしまっている。


アスカ「どーよ? アタシのボディーは」ウフッ♪

バキ「見るなって言ったの惣流さんだろ・・・・・・//;」

アスカ「見る価値無いみたいなこと言われるとプライド傷つくのよね〜」フフン♪


ズイッ


バキ・シンジ
   「!!!///;;」

アスカ「アタシけっこう胸大きいんだヨ?」


壁際に追い詰められたシンジとバキにアスカが近付く。

スッ

アスカが少しだけ前屈みになった。

アスカのふくよかな胸元がシンジ達の視界に飛び込む。

たわわに実った果実の間を、雫が通る。

アスカの肌からは未成年とは思えぬ色気が放出されている。



バキ「酒でも飲んだのかい・・・・・・・・・//;;;」

アスカ「お酒? 飲まないわよそんなの」ウフフッ



アスカ「どう? ナマも見てみる?」


バキ「はっ!?//;;」

シンジ「へ!?////;;;」


サラリ・・・


アスカがタオルを取りはじめた。


シンジ「はわっ!!とっ、取ら////;;;;」

バキ「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッッッッ///;;」



パサッ





タオルが床に落ちた。
761 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/24(金) 00:04:59.82 ID:6ctB+vHDO
ブヒィィィィィィィィィ!!
762 :赤いイヤーカフ :2011/06/25(土) 01:21:36.98 ID:DSMe1M/l0
アスカ「なんちゃってー♪」



タオルを外したアスカは無邪気に笑った。


彼女は、薄着をタオルの下に着ていただけだった。

覆う範囲の狭さと、シャワー上がりという彼女のシュチュエーションが、バキとシンジに良からぬ想像を働きかけたに過ぎない。


少年二人はまんまと一杯食わされた。



バキ・シンジ
   「あ゙・・・・・・////;;;」

アスカ「ぷっ」クスクス・・・




アスカ「ぎゃははははははは!今のアンタらの顔ケッサク〜っ!」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・///;;」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・////;;;」ハーハー・・・

アスカ「あはははははははははははは!!ひ〜〜ぐるし〜!!」ゲラゲラ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・///;」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・あのな・・・//;;」

アスカ「アンタ達いま完全に騙されてたでしょ!? 冷や汗だっらだらじゃん!!」アハハ

バキ「イヤ・・・・・・・・・・・・まぁそうだけど・・・・・・よく監視カメラの前でそんな事出来るな・・・・・・;;」

アスカ「えっ!?;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ


綾波はコーヒーを飲んで一息ついている。

お騒がせアスカには目もくれない。


アスカ「うそっ! どこにカメラなんてあんのよ!;」

バキ「何処にあるかは自分で捜せよ、俺に聞くなって」

アスカ「意地悪しないでよ! ねぇ!何処にあんの!?;」

バキ「教えない」

アスカ「教えなさいよ!!;」

バキ「決して教えてあげない」ニヤニヤ
763 :赤いイヤーカフ :2011/06/25(土) 15:55:57.81 ID:Fk2iPIBw0
作戦決行まで残り9日
第壱中学校:教室=中休み


トウジ「今日は暇やなぁ〜・・・」ファ・・・


ケンスケ「嫌いな教科ばっかりだから?」

トウジ「ちゃうわ、センセらが来いひんからや」

ケンスケ「しょーがないよ、訓練忙しいみたいだし」

トウジ「にしてもオカシイで・・・・・・なんでバキも学校来なくなったんや」

ケンスケ「さぁ・・・・・・きっと色々事情があるんだよ、向こうも」

トウジ「事情か・・・」

ケンスケ「今いる使徒を倒すまでは当分続くんじゃないか? 訓練も相当きつそうだし」

トウジ「・・・・・・なんやエラく詳しいなぁ・・・・・・・・・また親のパソコン覗きよったんか?」

ケンスケ「ただの想像だよ」













トウジ「おいケンスケ」

ケンスケ「なに?」

トウジ「訓練・・・見に行かへんか?」

ケンスケ「僕もそう思ってた所さ」


764 :赤いイヤーカフ :2011/06/25(土) 17:03:24.81 ID:0BhW9UVM0
午後1時10分
ネルフ本部:職員用個人宿舎内


ピピピッ! ピピピッ! ピピピッ!


バキ「ン?」


バキの携帯が鳴った。

コールは三回のみ。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・」サッ


ポケットから取り出した携帯の液晶には[新着メール一件]の文字。

パチッ


バキは携帯を開いた。


メールの送り主は紅葉。








<我々の右耳に取り付いている物について話がある
 メインホールの窓側休憩所に来てもらいたい>







バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」パチン


アスカ「誰からぁ?」

バキ「克巳さんからだ・・・」

アスカ「ふーん・・・」


バキ「ちょっと出掛けるわオレ」


アスカ「どこ行くの?」

バキ「一々言う必要も無いだろ」ハハ・・・  スタスタ・・・

アスカ「別にいいじゃん話したって」

バキ「ジュース買いに行くだけだよ」ヘラヘラ・・・

ガチャ・・・


バタン・・・


アスカ「ねぇアタシの・・・・・・・・・いっちゃった・・・」


シンジ「綾波、訓練って何時からだったっけ」

綾波「・・・・・・今から20分後よ・・・・・・・・・」

765 :赤いイヤーカフ :2011/06/25(土) 18:10:50.52 ID:DSMe1M/l0
午後1時16分
ネルフ本部:メインホール=窓側通路休憩所


バキ「ハナシって何ですか?」


ソファーに座っているバキは、己の正面のソファーに座している紅葉に聞いた。



紅葉「我々に事有るごとに囁き掛ける、このイヤーカフ・・・・・・・・・・・・私は最近、これが信用出来なくなってきている」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


紅葉「バキ君、君はどう思う」


バキ「・・・・・・信用してますよ・・・・・・今のところはね」フッ

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「・・・紅葉さんは何故信用出来ぬと?」


紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スッ



紅葉は眼鏡を外した。







紅葉「彼女が発する予言じみた助言・・・・・・これにより危機を脱した事は今まで一度や二度のみでは無く、救う事に成功した命も一つや二つでは無い・・・・・・・・私の右耳に付いている彼女が、私を此処に導き、君らと引き合わせた」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


紅葉「私が思うに・・・・・・彼女は恐らく全てを知っている・・・・・・・・・・・・今までの事態も、これからの事態も」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


紅葉「その全てを知っているであろう彼女は、今まで我々を庇い、守るように、我々には決して認知出来ぬ何らかの力を割いてきた・・・」



紅葉「それが、つい最近になって激減した」


バキ「!」



紅葉「現在・・・彼女は助言を止め、情報を出し渋っている」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


紅葉「まるで我々を此処に集める為だけに、今迄動いていたような・・・・・・・・・そんな気がしてならない」


バキ「・・・・・・何故オレ達をネルフに?・・・」


紅葉「君の右耳に聞けば解る・・・」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



バキは問い掛けた。
766 :赤いイヤーカフ :2011/06/25(土) 20:33:57.37 ID:Q0ou1hNG0
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フゥ・・・




紅葉「どうだったかな?」


バキ「何も言ってはくれませんでした」


紅葉「・・・・・・やはりそうか・・・」




バキ「実を言うと・・・・・・・・・俺の方もずっとこんな感じで・・・」ハハ・・・


紅葉「?・・・・・・・・・君の方もか・・・?」


バキ「ハイ・・・・・・最初の頃に比べ、話し掛けられる事が極端に減りました」

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「しかし、これだけでは信用出来ない理由にはならないと思いますけど・・・」


紅葉「理由なら有る」


バキ「どのような?」


紅葉「彼女は私に隠していた・・・・・・我々が赤木博士に探られているという事実を」


バキ「!?;」



紅葉「十分に疑うに足る物だと、私は思う」



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


紅葉「私はこれから[こちらの世界]の人間達にこの事を伝える・・・・・・・・・・・・赤木博士の動向には、一応にせよ注意を払っていた方がいい・・・・・・勿論、我々の右耳に付いている物にもだ」スッ・・・




紅葉は眼鏡を掛け、ソファーから離れ、休憩所を去った。







バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」









バキは突然もたらされた情報に困惑していた。
767 :赤いイヤーカフ :2011/06/25(土) 23:24:32.24 ID:KaHVrv1l0
午後3時40分
ネルフ本部:ジオフロント発着リニアトレイン=地上入口


トウジ「すんません」

警備員「どうしました?」

トウジ「あの〜・・・ネルフに知り合いがおんですけど・・・会いに行くってのは出来ますか?」

警備員「知り合い? 名前は?」

トウジ「碇シンジです」

警備員「えっ? えー・・・・・・・・・碇シンジ君?」

トウジ「はい・・・・・・自分らはシンジの友人です;」

警備員「ん〜・・・・・・・・・ちょっと待っててもらえないかな?;」


警備員はそう言うと、懐から無線を取り出し、トウジ達から離れてなにやら話し始めた。


ケンスケ「(やっぱダメかな?・・・;)」

トウジ「(んなもんわからんわ・・・;)」



警備員はまだ話し終わらない。

トウジとケンスケは妙な緊張感を感じている。


そんな中・・・








ヒカリ「あーっ!!;」


トウジ「あ!;」

ケンスケ「あ・・・・・・委員長・・・」



思わぬ顔見知りと出会った。




トウジ「な・・・なんでイインチョがここにおんねん;」

ヒカリ「なんでって・・・・・お見舞いだけど? 鈴原こそなんでここにいるのよ・・・;」

トウジ「ワシも見舞いや;」

ケンスケ「と言っても・・・・・・多分入れてもらえないだろうけど」ハァ・・・

ヒカリ「えっ?」

ケンスケ「関係者以外は立入禁止ってヤツだよ・・・・・・・・・・・・まぁ、一介の中学生が勝手に入れる国際機関なんてあるわけないからね・・・」

ヒカリ「碇君の友達って言えば通してくれるんじゃないの?」

ケンスケ「僕もそれを期待して来たんだけど、この分だとダメだろうな・・・」





加持「それはどうかな?」

768 :赤いイヤーカフ :2011/06/26(日) 16:58:13.18 ID:qKhnZNiS0
トウジ・ケンスケ
   「あっ!」

ヒカリ「?・・・」


加持「久しぶりだね、君達もお見舞いかい?」

トウジ「え? えぇ・・・・・・まぁ、そうですけど・・・」


加持「ふーん・・・なるほどね・・・・・・・・・・・・ちょっと待っててくれ」スタスタ・・・


加持はそう言うと、無線と話している警備員に近づき、会話を中断させて話しはじめた。



ヒカリ「(誰?あの人・・・)」

トウジ「(ん〜・・・・・・・・・なんちゅうか・・・)」

ケンスケ「(ネルフの関係者とかじゃないか? ここに来慣れてるって感じだし・・・)」

ヒカリ「(・・・・・・でも、制服みたいなの着てないけど・・・)」

ケンスケ「(きっとお偉いさんなんだよ、昼過ぎ出勤してるし)」

ヒカリ「(ふーん・・・・・・・・・で、なんで相田君と鈴原はさっき・・・)」


加持「許可降りたよ」スタスタ・・・


ケンスケ・ヒカリ・トウジ「!」



加持「行かないのかい?」








−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
午後1時20分
ネルフ本部:職員用個人宿舎


ガチャ・・・ バタン


バキ「ふー・・・」スタスタ・・・

シンジ「おかえり」

アスカ「アタシの分はあるでしょーね?」

バキ「もちのロン」ポイッ

アスカ「?・・・・・・なにそれ?」パシッ

シンジ「古いよバキ君」ハハ・・・

バキ「知ってるお前もな・・・ハイ、これシンジと綾波の」サッ

シンジ「ありがとう・・・・・・・・・えっ、サイダー?」

バキ「ン? ダメだったか?」

シンジ「いや駄目じゃないけど・・・・・・ちょっと苦手かな;」ヘラヘラ・・・

綾波「・・・辛いわ・・・・・・」ケホッ・・・

バキ「炭酸は辛いって言わねェよ」ヘラヘラ

アスカ「ねぇもちのロンってどーゆー意味?」
769 :赤いイヤーカフ :2011/06/26(日) 17:53:20.03 ID:SnxGLPXK0
午後3時50分
ネルフ本部:メインホール


ケンスケ「スゴイ!すごい!スゴイ!凄い!凄すぎるぅ!」パシャ!パシャ!

トウジ「やめぇやケンスケ!恥ずかしくてしゃあない;」

ケンスケ「トウジは解らないのか!? ここは使徒迎撃の要であり文字通りの総本山なんだぞ!これを撮らずして帰れるものか!」

トウジ「にしても興奮しすぎだっちゅうんや!;」

ケンスケ「ええい!写真だけじゃ勿体ない!えーとデジカメデジカメ・・・」ガサゴソ・・・

トウジ「・・・・・周りの視線ゴッツぅ痛いわぁ・・・|||;」


ヒカリ「すみません、本当に・・・;」ペコリ

加持「しょうがないさ、正義の味方は格好良いからね」ハハ・・・


ケンスケ「おぉ!! 見ろトウジ!」

トウジ「なんやもううるさいなぁ〜」イライラ


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・


ケンスケ「ミサトさんだ!」

トウジ「ホンマか!!」ガバッ

ケンスケ「はあぁぁいつ見てもお美しい〜・・・」

トウジ「ホンマや! ミサトさーん!! ご無沙汰してますーっ!!」

ヒカリ(バカ・・・・・・;)ハァー・・・


ミサト(?・・・・・・・・・なんであの子達がネルフに居るの?・・・)ギョッ


加持「よ」ニコッ

ミサト「!!・・・・・・・・・・・・・・・;」


加持「・・・・・・・・・」ヒラヒラ・・・

ミサト(手ぇ振んじゃないわよっ!)イラッ


スタスタスタスタ・・・


トウジ「おぉ!ミサトさんコッチに来るで!//」

ケンスケ「どっ!どうしよう!」アワワ

ヒカリ「ちょっと! 二人とも落ち着きなさいっ! ここ何処だと思ってるの!?」


ミサト「か〜〜〜〜じ〜〜〜〜!!」スタスタスタスタ・・・


トウジ「あぁっ! なんか怒っとるぞケンスケ!;」

ケンスケ「なんか勘に障る事しちゃったのかな・・・・・・;;」

ミサト「ちょっとアンタ!!!」

トウジ・ケンスケ
   「ひいっ!;;」

ミサト「あっ、違う違う貴方達じゃないから気にしないで」ヘラヘラ

トウジ・ケンスケ「え?」
770 :赤いイヤーカフ :2011/06/26(日) 23:51:05.68 ID:h3RaPD8j0
ミサト「加持君! 貴方なに考えてるの!?」

加持「おいおい怒るなよ、子供の前でみっともない」ハハ・・・

ミサト「怒るわよ!! 誰の許可も無く勝手に無関係の子供を連れて来て!」

加持「許可ならもう取ったよ」

ミサト「へっ!?」


加持「リッちゃんからね・・・・・・でないとここまで来れないだろ?」ニッ


ミサト「リツコが?・・・・・・・・・」

加持「嘘だと思うんならリニア地上入口の警備員に聞いてくれ」

ミサト「・・・変ね・・・・・・なんでリツコが?」

加持「[訓練の効率が上がるかも]だってさ」

ミサト「あ〜ナルホドね、それなら納得」

加持「その言い方だとリッちゃんが冷酷な感じになるんだけど・・・」

ミサト「妙に優しいリツコもなんか違和感感じない?」

加持「そりゃそうだけど・・・少しは言い方選んでやった方がいいぞ? あとが怖・・・」

ヒカリ「あの・・・;」


加持「?・・・・ああ、すまない、忘れてた・・・・・・葛城、訓練って何処でやってるんだ?」

ミサト「訓練棟に決まってんでしょ、 ちょっと考えれば解る事聞かないでほしいわ」フン

加持「さっきからなに怒ってんだよ、ちょっと場所聞いただけだろ?」ハハ・・・

ミサト「うっさいわね! このクソ忙しい時にアンタのおちゃらけ顔見てるとイライラすんのよ!・・・・・・そこの貴方達」

トウジ・ヒカリ・ケンスケ
   「はっ、はいっ!;;」

ミサト「これから訓練場に案内するからついて来なさい、それとこのオヤジは今後いっさい絶っっ対に信用しちゃダメよ?わかった?」

トウジ・ヒカリ・ケンスケ
   「はい・・・・・・・・・;;」

ミサト「ならいいわ、それじゃ行くわよ」クルッ スタスタ・・・

加持「やれやれ・・・・・・オレも嫌われたもんだ」スタスタ・・・



トウジ「(なんでミサトさんあんな気ぃ立っとるんや;;)」スタスタ・・・

ケンスケ「(知らないよ、きっとなんか因縁があるんだって・・・;;)」スタスタ・・・

ヒカリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」スタスタ・・・



加持(・・・相変わらず顔合わせる度に怒るな、君は・・・・・・・・・)


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・



加持(この横顔も・・・・・・いつかは見れなくなるのかね・・・・・・・・・)




ミサト「?・・・・・・私の顔に何か?」ムッ

加持「別になんでもないよ」フフッ
771 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/27(月) 01:43:18.90 ID:nTTFqdkk0
思ったんだが・・・

このSSってもしかしてスレタイで結構損してたり?

だとしたら次回作は考えて付けなければ・・・
772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/27(月) 02:35:23.23 ID:213yGn5DO
話の内容的にもう無理して安価出しても今後の展開に悪影響しかない様な……。
作者も安価出さなくてもこれだけの話が書けてるしね。
もう安価要素は完全に捨てて次スレでタイトル変更しても問題無いんじゃないかな?
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/27(月) 04:41:18.91 ID:uTqagQtEo
せっかくここまで進めた話をネタ安価で台無しにされるのも嫌だしね。
>>1のやり易い方でやれば良いと思うよ。
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/27(月) 08:57:00.85 ID:bLy+qb180
話が一人歩きしてるなら必要はないだろうな。
ただ、こまったときの安価ってのはあるが、ほどほどにだな。
775 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/27(月) 18:48:07.04 ID:1g7mo3gt0
スバラシイ

君達はホントに優秀な細胞を持っている


ご褒美に完結をプレゼントしよう
776 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/27(月) 19:06:33.72 ID:bCP5yuhn0
後100レスくらい書いたら次のスレに移行します。

余ったレスはこのSSに対する皆様の質疑応答・俺への意見・このSSの設定資料等を書くスペースにするつもりです。
777 :赤いイヤーカフ :2011/06/27(月) 21:58:05.60 ID:mev1R2CE0
午後4時
ネルフ本部:徒手格闘訓練場


烈「休憩時間終了ッ、再開するぞ」


アスカ「はいっ・・・;;;」スッ

烈「どうだ惣流・・・まだイケるか」

アスカ「正直言ってキッツイです・・・;;」ニッ

烈「フフ・・・・・・」



[ならば善しッッ]




站ッ!


アスカ(来たっ!;;)ビュッ!

烈「!」


ガシッ!!


烈(私が踏み込む瞬間、全体重が掛かる出足へ青龍刀による長射程の突きを加え、つんのめらせる)


グラッ・・・


アスカ(コケなさいっ!;;)ブン!

バシン!


烈(そして浮いた軸足に第二撃による追い打ちを仕掛け、転倒を確実のモノとし、地に伏した私に追撃を行う)



烈(成る程・・・・・・・・・この短期間でここまでの技量と戦術を培ったとは、正に逸材ッッ)


ド ン ! ! ! !


アスカ「!!;;;」

烈(移行の頃合い)


バ オ ッ ! ! !



前面へ転倒しかけた烈は、右掌を床に激突させた反動を利用して、身体を丸めて縦回転しながら宙に舞い上がった。



ゴ ウ ッ ! !

アスカ「!!!!ッッ;;;;」


烈の踵落としがアスカのつむじに向かう。

アスカ「い゙っ!;;;;」シュサッ!


ド グ ァ ! ! !
778 :赤いイヤーカフ :2011/06/27(月) 22:25:54.74 ID:qtUW+ofz0
烈の踵は床板を砕いた。
辺りに大小様々な木屑が飛び散る。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;;」



紙一重で避け切ったアスカは、烈が作った床板の大穴を見て思った。


違う。

今までとは明らかに。


速さも、威力も、音も、何もかもが別物。

人間の蹴りとは思えぬ代物。



烈「惣流・・・・・・」

アスカ「!!!;;;;」ビクッ!


烈「これからの訓練・・・・・・この速さを持った拳撃を時折混ぜる事にする」

アスカ「えっ!?;;;;」


烈「次の段位に昇る時が来た」



ビュン!!

アスカ「!!!;;;」ガキン!

ボッ!

アスカ「ぐっ!;;;;」ガ ッ !


バババババッ!!!

アスカ「まっ!待って!!;;;;」ガガガッ!

ドッ!

アスカ「ゔっ!!;;;;」

ドッ!ビッ!ビシッ!バスン!

アスカ「あ゙っ・・・・・・・・・;;;;;」グラッ



ドサッ・・・



烈「これより先はツラいぞ・・・・・・惣流・・・」



アスカ「うぅ・・・・・・・・・くはっ・・・・・・はっ・・・・・・はぁ・・・はぁ・・・;;;;;」





バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


779 :赤いイヤーカフ :2011/06/28(火) 00:35:08.78 ID:4kxVnM7W0
渋川「どうしたシンジクン、久しぶりのサシの訓練だぜ? 折角休憩も挟んだんだ・・・・・・もっと動かんと」ニヤニヤ


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」フラ・・・


渋川「ホホ・・・・・・立ってるのがやっと・・・と、言った所かな?」ヘラッ

シンジ「・・・はい・・・・・・;;」フラ・・・

渋川「まァ・・・・・・あんだけ投げられりゃあ目も回るわな」カッカッカ


バ ッ !!!

シンジ「あっ!;;;」

渋川「捕まえたぜェ」ニヤニヤ


グン!


シンジ「!!;;;」


ダシッ!


渋川「おや・・・・・・ようやく踏ん張り方が解ってきたかい」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」ハァハァ・・・

渋川「よっ」グイッ

シンジ「!!ッッ;;;;」タタッ・・・


ダスッ!



渋川「おお、結構結構」カッカッカ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;」ググッ・・・

渋川「そうそう、その意気じゃ」

シンジ「はっ!!;;;;」グン!


バッ!


渋川(切り返しおったか)ヘラヘラ



弾ッッ!!



シンジ「!?;;;;」

渋川「不思議だねェ・・・・・・・・・確かに投げたハズなのに倒せない」ニコッ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;」


渋川「切り返しの機会はなにも投げられる前だけとは限らん・・・・・・・・・投げられてる最中、己が地に着く直前までの全てがチャンスじゃ・・・・・・・・・・・・方法も踏ん張りだけでは無く、身体を捻るなり、敵を打つなりがある」



渋川「戦術に対する視野は常に広く深くを心掛けなさい」ニコニコ・・・

780 :赤いイヤーカフ :2011/06/28(火) 19:30:33.87 ID:eUd7Kx5t0
克巳「・・・・・・・・・」シュッ!

綾波「!!;;」バッ!


克巳の放った正拳突きを、綾波はのけ反りで回避し・・・

シュバッ!バッ!

克巳「お・・・」


連続バク転で後退。克巳から距離を取った。



克巳「君がそんな動きをするなんてな」ヘラヘラ

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」サッ


バッ!


克巳が距離を詰める。


綾波「!!;;;」タッ!

綾波も克巳に向かって走る。


克巳「意外だな」ブン!

綾波「!!ッッ;;;;」サッ!


綾波は克巳の右フックを潜り・・・

ヒュッ!

身体を屈めたまま一気に接近
。鳩尾の赤い光目掛けて右手のナイフを走らせる。

ガッ!


克巳「フフ・・・・・・学んでな・・・」

ヒュッ!


克巳が言い終える前に、綾波は
左拳を光に向け突き出す。
右手は依然克巳の脇に捕まったままだ。


パシン!


綾波「!?;;;」


左拳が弾かれた。


克巳「・・・・・・・・・・・・」ニッ



ほぼ零距離からの攻撃にも、克巳は対応していた。




克巳「今のはなかなかに善かった」ニコッ


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;」
781 :赤いイヤーカフ :2011/06/28(火) 23:49:21.10 ID:a60xUH/Z0
午後4時5分
ネルフ本部:訓練棟廊下


ヒカリ「随分歩くんですね・・・」スタスタ・・・

ミサト「まーねー、疲れてきた?」スタスタ・・・

ヒカリ「いえ、私は大丈夫ですけど・・・・・・」スタスタ・・・



ケンスケ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」スタスタ・・・

トウジ「汗凄いでケンスケ」スタスタ・・・

ケンスケ「荷物が重いんだよ・・・・心配するならこのカバン持ってくれよ;;」スタスタ・・・

トウジ「持て言われてもムリや、ワシの両手見えへんのか;」スタスタ・・・

ケンスケ「たかがフィルムだろ?・・・・確かにちょっと多いし、フィルム以外も入ってるけど;;」スタスタ・・・

トウジ「ったく・・・味占めたからってがっつき過ぎやでホンマ;」スタスタ・・・


ミサト「お友達が音をあげてるわね」ヘラヘラ スタスタ・・・

ヒカリ「トウジも荷物ぐらい持ってあげればいいのに」スタスタ・・・

ミサト「それより加持が持てば良い話しよ、子供相手にいつまで意地悪してんのよ」スタスタ・・・

加持「男だったら自分の荷物ぐらいは持てないとな」ハハ・・・ スタスタ・・・

ミサト「ふん! なに偉そうに言ってんだか」スタスタ・・・


加持「お・・・・・・ココじゃないか?」ピタッ


ミサト「ふー・・・やっと着いたわね」

ヒカリ「・・・徒手格闘訓練場・・・・・・・・・あの、徒手ってなんですか?」

ミサト「素手の事よ」


トウジ「ひょえ〜・・・殴り合いなんかしよんのか;」

ミサト「今は特別として刃物の使用も許可してるけどね」

トウジ・ケンスケ「」


ヒカリ「・・・・・・危なくないんですか?;;」

ミサト「大丈夫よレプリカだし、それに武器を使うのはシンジ君達だけで教官の方々じゃないから」ヘラッ


ヒカリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

ケンスケ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;;」

トウジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


ミサト「それじゃ・・・・・・・おっと、入る前に言っとくけど」ズイッ

トウジ・ヒカリ・ケンスケ
   「!;;」


ミサト「教官の方々にはくれぐれも失礼な話し方しない事、タメ口きいたらアスカみたいに泣かされるから、解ったわね?;」


ヒカリ(・・・アスカさんが・・・・・・;;)

トウジ・ケンスケ
   (泣いた!?;;)


ミサト「じゃ、入るわよ;」
782 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/28(火) 23:52:04.35 ID:hm3SZOaK0
ヒカリがトウジのこと名前で呼んでるけどホントは鈴原ね
間違ってすまぬ
783 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/06/29(水) 01:24:33.47 ID:haBTZkM40
ああやっぱ駄目だ。細かいミスある。
訂正ッ
784 :赤いイヤーカフ :2011/06/29(水) 01:28:31.42 ID:3bl07HVl0
午後4時5分
ネルフ本部:訓練棟廊下


ヒカリ「随分歩くんですね・・・」スタスタ・・・

ミサト「まーねー、疲れてきた?」スタスタ・・・

ヒカリ「いえ、私は大丈夫ですけど・・・・・・」スタスタ・・・



ケンスケ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」スタスタ・・・

トウジ「汗凄いでケンスケ」スタスタ・・・

ケンスケ「荷物が重いんだよ・・・・心配するならこのカバン持ってくれよ;;」スタスタ・・・

トウジ「持て言われてもムリや、ワシの両手見えへんのか;」スタスタ・・・

ケンスケ「たかがフィルムだろ?・・・・確かにちょっと多いし、フィルム以外も入ってるけど;;」スタスタ・・・

トウジ「ったく・・・味占めたからってがっつき過ぎやでホンマ;」スタスタ・・・


ミサト「お友達が音をあげてるわね」ヘラヘラ スタスタ・・・

ヒカリ「鈴原も荷物ぐらい持ってあげればいいのに」スタスタ・・・

ミサト「それより加持が持てば良い話しよ、子供相手にいつまで意地悪してんのよ」スタスタ・・・

加持「男だったら自分の荷物ぐらいは持てないとな」ハハ・・・ スタスタ・・・

ミサト「ふん! なに偉そうに言ってんだか」スタスタ・・・


加持「お・・・・・・ココじゃないか?」ピタッ


ミサト「ふー・・・やっと着いたわね」

ヒカリ「・・・徒手格闘訓練場・・・・・・・・・あの、徒手ってなんですか?」

ミサト「素手の事よ」


トウジ「ひょえ〜・・・殴り合いなんかしよんのか;」

ミサト「今は特別として刃物の使用も許可してるけどね」

トウジ・ケンスケ「」


ヒカリ「・・・・・・危なくないんですか?;;」

ミサト「大丈夫よレプリカだし、それに武器を使うのはシンジ君達だけで教官の方々じゃないから」ヘラッ


ヒカリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

ケンスケ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;;」

トウジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


ミサト「それじゃ・・・・・・・おっと、入る前に言っとくけど」ズイッ

トウジ・ヒカリ・ケンスケ
   「!;;」


ミサト「教官の方々にはくれぐれも失礼な話し方しない事、タメ口きいたらアスカみたいに泣かされるから、解ったわね?;」


ヒカリ(・・・アスカさんが・・・・・・;;)

トウジ・ケンスケ
   (泣いた!?;;)


ミサト「じゃ、入るわよ;」
785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/29(水) 16:21:50.95 ID:IepaGddDO
ぶっちゃけミスとか気にしないんですがね
786 :赤いイヤーカフ :2011/06/29(水) 22:30:01.69 ID:3LRviwn10
バキ「立てるかい惣流さん」


アスカ「はぁ・・・はぁ・・・・・・ゴホっ・・・・・・げほっげほっ・・・;;;;;」


バキ「まァ無理だよな・・・・・・・・・・・・・・・烈さん、小休止だ」

烈「無論です」


アスカ「まだよ・・・・・・;;;;;」ムク・・・


バキ「イヤ、今はムリだね・・・・・・膝が笑ってる」

アスカ「アンタは黙ってなさいっ!!;;;;」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フッ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;;」フラ・・・


烈「立ったという事は・・・・・・」

アスカ「続けてください;;;;;」サッ


バキ(構えが僅かに崩れてる・・・・・・回復してるワケがない・・・)





渋川「あっちは飛ばしとるのォ・・・・・・才女も大変じゃわい」

シンジ(惣流さん・・・・・・なんであそこまで・・・;;;)

渋川「どうするねシンジ君」

シンジ「?;;;」


渋川「ここは一つワシらもヤルかい?」ニコッ

シンジ「えっ?・・・・・・・・・い、いや・・・;;;」

渋川「ええって遠慮せんでも」グイッ



プシュ  シュッ




ミサト「失礼します」スタスタ・・・


ズタン!

ミサト「!;」ピクッ



シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッ;;;;」ハァハァ・・・

渋川「これはこれは・・・・・・用事の方は済みましたかい?」ニッ


ミサト「ええ済んだわ、悪いわね途中で抜け出して・・・・・・で、調子の方はどう?相変わらずシビアにやってるみたいだけど;」

渋川「そーじゃな・・・・・・・・・短期間にしてはようやっとるよ」カカ・・・

ミサト「それならいいわ、怪我だけはさせないで・・・・・・・・・あと、突然な話しなんだけど、これから見学者を中に入れるから」

渋川「ホォ・・・見学者?・・・・・・聞いておらんのだが」

ミサト「聞いてないのは私も同じよ」
787 :赤いイヤーカフ :2011/06/30(木) 12:36:33.56 ID:Dcg1Cxdy0
トウジ「ミサトさんなかなか帰ってこんなぁ・・・」

ケンスケ「訓練中に来るのは流石にまずかったかな?・・・それにしても疲れたよ僕は・・・;;」


プシュ



ミサト「お待たせ、入っていいわよ」









アスカ「はぁっ!!;;;;」ビュッ!

上段からの渾身の縦斬り。

烈「・・・・・・・・・・・・」カッ!

しかし届かず弾かれる。


アスカ「せぇい!!;;;;」ブン!

全力の中段突き。


ガシッ!!



アスカ「はぁっ・・・・・・・・・はぁ・・・・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・;;;;;」


烈「惣流・・・・・・」

アスカ「はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・はぁ・・・;;;;;」


烈「君のその闘志は見上げたモノだが、今の君のコンディションは決して良いとは言えない・・・・・・現に今、繰り出した斬撃を弾かれ拳を掴まれた君は、無意識の内に休息を欲し、動きを止めている」


烈「次の段位に進むとは言え焦・・・」

プシュ



トウジ・ヒカリ・ケンスケ
   「失礼します;」スタスタ・・・


烈「!」クルッ

克巳「?」クルッ

渋川「・・・・・・・・・」ギョロ・・・

バキ「?・・・・・・ン?」
788 :赤いイヤーカフ :2011/06/30(木) 23:14:37.14 ID:NHlyIIw+0
シンジ「・・・・・・トウジ?・・・・ケンスケも・・・・・・・・ヒカリさんも?・・・;;;」ムク・・・


トウジ「お・・・おう・・・・来たったで;」ハハ・・・

ケンスケ「陣中見舞いにね・・・・・・色々大変そうだな;;」ハハ・・・

シンジ「えっ・・・・・・・・・う・・・うん、まぁ・・・;;;;」


ヒカリ「!!・・・・・・ちょっ、ちょっと鈴原、あれ・・・;」


トウジ「ん? なんや騒がし・・・ぃ・・・・・・・・・・・・・・・・・」



ヒカリの指差す方向に顔を向けたトウジは、言葉を失った。

そのトウジの異変に気付いたケンスケは、トウジの視線の行く先を目で追い、トウジ同様言葉を失った。


戦慄による硬直ではない。

疑問による半思考停止。




彼ら三名の視線の先には、烈とアスカ。

それと、二人のすぐ近くの床に開いている大穴があった。





アスカ(あの二馬鹿共・・・・・なんで来たのよ・・・・・・・・・アンタ達なんかにアタシのこんな姿見て欲しくないのに・・・;;;;)


ヒカリ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



アスカ(・・・・・・ヒカリも無駄に心配することないわよ;;;;)フッ







床に形成された大穴。

淵の床板の断面を見る限り、強度は高い。

体育館の床ぐらいの頑丈さはあるはずである。




烈「何か?」


トウジ「?・・・・・・・・・・・・・・・いや・・・その・・・・;;」


烈「・・・?・・・・・・・・・・・・・・ああ、この穴について腑に落ちぬと?」

トウジ「・・・・・・ま、まぁ、はい・・・そうです・・・・・・;;」

789 :赤いイヤーカフ :2011/07/02(土) 12:44:29.08 ID:UYraGR720
烈「器物破損は鍛練には付き物」

トウジ「・・・・・・は・・・破損言うてますけど・・・・・・・床・・・;」


烈「何の問題も無い」

トウジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



思考を再開したトウジを含む三名の心に、至極真っ当な問いが浮かぶ。
だが、その問いを目の前の漢に投げかけて良いものなのだろうかと、三人は躊躇していた。

店で見た時と、今ここに居る漢の雰囲気が全く噛み合わない。

覇気や殺気を感知出来ぬ彼らでも、日常における烈ではない事が推察できる。


烈「惣流・・・・・呼吸は?」


アスカ「・・・整いました;;」

烈「では再開しよう・・・」


アスカ「・・・・・・・・・・・・;;」スッ

烈「・・・・・・・・・」ザッ


アスカは烈から離れ、双方ともに構え直した。

それを見ているトウジ達に[見る側]独特の緊張が纏わり付く。



渋川「やれやれ、コッチは無視かい」フフッ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」チラ・・・

克巳「ン・・・・・・気になるかい?」

綾波「・・・・・・何故、鈴原君達が居るの?・・・・・・・・・;;」

克巳「・・・見に来たんじゃね? 訓練で何ヤッてるかなんてあんまり言い触らさないからな」


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」
790 :赤いイヤーカフ :2011/07/03(日) 12:43:15.99 ID:jZVI+XJ40
アスカ「ッ!!;;」ダッ!


烈に向かって青龍刀が走る。
アスカが繰り出したるは右振り。

ガッ!


烈の左掌が青龍刀を上方向へ弾く。

ヒュルッ

アスカは弾かれた勢いを利用して、掌の中で青龍刀を縦回転。

ヒュッ!

烈の下顎目掛けて振り上げる。
そして、それと同時に左拳を烈の右手へ。

サッ!

烈が頭のみを動かして青龍刀を回避する。
アスカは避けられた青龍刀を、振り上げた勢いをそのままに上へ放り投げた。

ガッ!

アスカの左拳が烈の右手を掴んだ。
それと同時に、青龍刀を手放したアスカの右手が烈の左手首を握る。


ボッ!!


烈の両腕の拘束に成功したアスカは、素早い膝蹴りを烈の鳩尾に繰り出す。

ガクン!

アスカ「!!;;;」


ドカッ!


烈は身体を屈めて、胸部で膝蹴りを受けた。
アスカの右膝に鈍い痛みが染みる。

アスカ「せいっ!!;;;」グンッ!

ことごとく攻撃を無効化されたアスカは、烈の両腕を思い切り引っ張った。

烈「!」ガクン

烈が若干前屈みになる。

ヒュッ!


アスカが放り投げた青龍刀が烈の頭頂部へ落下。

ブン!


烈は頭部を前へ振り下ろした。

パシッ!

アスカ「へ?;;;」


烈の鞭髪が青龍刀の刃先を掴んだ。


ブンッ!

次に烈は頭部を右へ振った。
青龍刀がアスカの頭に躍りかかる。

ヒカリ「あっ!!;;;」ビクッ

ヒカリの短い悲鳴がアスカの耳に届いた。
791 :赤いイヤーカフ :2011/07/03(日) 13:59:28.04 ID:JOuUjtLr0
アスカ「くっ!;;;」バッ!


アスカは烈を解放、距離を取る。


ヒュルヒュル・・・


烈は鞭髪で二、三回ほど青龍刀を回し・・・

 バ オ ッ!!!

投げた。


 ビ ュ バ バ バ バ バ・・・

アスカ「!!!;;;;」ビクッ


 シ ュ ン ! ! !


放たれた青龍刀はアスカの頬の側を通り過ぎ・・・

ズ ガ ッ ! ! !


遠くの壁に突き刺さった。



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;」









加持「(凄い訓練だな・・・・・これなら確かにアスカでも泣くな;)」ハハ・・・

バキ「(あれでもセーブしてるんですよ)」ニヤニヤ

加持「(とてもそうには見えないな・・・;)」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


792 :赤いイヤーカフ :2011/07/03(日) 21:07:28.42 ID:MDjTTBwO0
午後5時10分
ネルフ本部:研究棟コンソールルーム


マヤ「先輩、気になる事があるんですけど・・・」


リツコ「気になる事?」カタカタ・・・

マヤ「はい・・・使徒の特性についてなんですけど・・・・・・使徒の特性は[相手の記憶を探って、相手の経験、体験した戦闘技術をコピーして自分の物にする]っていうものですけど、紙に書いてある図面とかもコピーの対象になる可能性がありそうに思えるんです」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

マヤ「先輩・・・・私、アスカ達に渡した[禁止技表]・・・・・・回収した方がいいと思うんです;」

リツコ「使徒にまた新たな技を覚え込ませてしまうかもしれないから?」

マヤ「はい・・・;」


リツコ「ふふっ・・・・・・そんなに心配する事は無いわ」


マヤ「えっ?・・・・・・で、でも・・・;」

リツコ「使徒がコピーするのは対象が記憶している[動いている物]だけ・・・・・・彼女達が体感した格闘技術は紛れも無く動いているし、彼女達が見た格闘演武も静止画ではない物よ? 紙に書いた動かない図解に、使徒が反応する確率は極めて低いわ」

マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・でも・・・・・・;」

リツコ「私達がどう足掻こうと必ず不安要素は残るもの、絶対などは存在しないわ」


マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



793 :赤いイヤーカフ :2011/07/03(日) 22:42:26.54 ID:rhGUUy/s0
午後6時
ネルフ本部:徒手格闘訓練場



ピーーーッ!



烈「!」ピタッ

克巳「!」クルッ

渋川「・・・・・・・・・・・・」



ミサト「時間です」



トウジ・ヒカリ・ケンスケ
   「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ホッ・・・

加持「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」フー・・・


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」ハァハァ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;」ゼェゼェ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」


ミサト「今日の訓練はここまでです、ありがとうございました」


シンジ・綾波・アスカ
   「ありがとうございました;;;;」




794 :赤いイヤーカフ :2011/07/04(月) 23:24:05.10 ID:pqsNEKmG0
午後6時半
ネルフ本部:職員用個人宿舎


ガチャ・・・



宿舎出入口のドアが開き・・・



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」スタスタ・・・



半乾きの汗を額に浮かべたアスカが入ってきた。

彼女は足早に自分のベッドに向かい・・・


ボフッ



飛び込んだ。





アスカ「っっ・・・・・・はぁ〜〜〜〜・・・・・・・・・;;」グダー


バキ「ただいま・・・・・・オ、早速ダウンだな」スタスタ・・・

アスカ「・・・・・・・・・・・・当たり前よ・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ボソ・・・

バキ「ハハ・・・・・・まァ、今回の烈さんは前回の20パーセント増し位だからな・・・・・・当然と言えば当然のハナシか」ボス・・・


バキは自分用のベッドに腰掛けた。
それに続いてシンジ、綾波も自分のベッドに就く。

シンジは仰向けでベッドに寝転び、天井をなんとなく見ている。

綾波に別段疲れた様子は無い。
訓練に対応し切れているようだ。




バキ「・・・シャワー浴びないんだな」

アスカ「・・・浴びるわよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・よいしょ・・・;;」ムクリ・・・


アスカは気怠そうにベッドから起き上がり、バスルーム前まで歩くと・・・


アスカ「覗くんじゃないわよ・・・;;」ガチャ・・・・  バタン



と、これまた気怠そうに言いながらバスルームに入った。



シンジ「あ・・・・・・シャワー・・・;;」ムク・・・

バキ「レディーファーストだってよ」ヘラヘラ

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・;;」ハァ・・・

綾波(・・・・・・入りたかった・・・・・・・・・・・・;;)

795 :赤いイヤーカフ :2011/07/05(火) 22:16:43.11 ID:WXbBWfID0
10分後


綾波「けほっけほっ・・・;;」


バキ「炭酸・・・やっぱキツイ?」ニヤニヤ

綾波「・・・すこ・・・・・・っ・・・少しっ・・・・・・げほっげほっ;;」

バキ「アハハ・・・」

シンジ「大丈夫? あんまり無理しないほうがいいよ;」

綾波「・・・・・・・・・ゔん・・・・・・・・・・・・・・・;;」ゴホゴホ・・・



ガチャ・・・  バタン



アスカ「あー気持ち良かったぁー」スタスタ・・・


バキ「お、シンジ、シャワー空いたぞ」


シンジ「水飲む?;」

綾波「・・・・・・え゙え゙・・・・・・・・・」ゲホゲホ・・・


バキ「聞いちゃいねェ・・・」ヘラッ

アスカ「なに? なんでまた炭酸でえずいてんの?」

バキ「冷蔵庫ん中のサイダーをミネラルウォーターと間違えたのさ」

アスカ「ふーん・・・・・・・・・[一口飲んで間違えたら、これ以上飲まない]っていう選択肢は無かったのかしら?」

バキ「一口飲んでこうなったんだよ」ヘラヘラ

アスカ「へぇー・・・」


シンジ「はい;」サッ

綾波「けほっ・・・・・・・・・・・・ん・・・・;」ゴクッゴクッ・・・

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ハァ・・・

シンジ「・・・治った?;」

綾波「・・・・・・うん・・・・・・・・・・・・」

シンジ「そっか・・・・・・喉は大丈夫?」

綾波「・・・大丈夫よ・・・・・・ありがとう・・・」

シンジ「えっ?・・・・・・・・・あ、う、うん、どうも・・・//」ハハ・・・


バキ「微笑ましいなぁ・・・・・・」ヘラヘラ

アスカ「くっさいおノロケね、昼ドラ以下じゃない」フン

バキ「ハハ・・・・昼ドラ以下かは知らんが、まァ臭くはあるな」ヘラヘラ
796 :赤いイヤーカフ :2011/07/06(水) 00:08:33.49 ID:eh0sEf1x0
アスカ「あー・・・・・・ダメ・・・スッゴい眠い・・・」ふぁ・・・

バキ「寝るにはまだ早ェよ、7時にもなってない」

アスカ「分かってるわよそんくらい・・・・・・仮眠で済ますわよ」モゾ・・・


アスカはゆっくりと自分用のベッドに潜り込み、バキ達から背を向けるようにして横になった。

壁をボンヤリと見つめながら、アスカは指で瞼を擦る。


アスカ「30分たったら起こして・・・・・・・・・・・・・・・・・・おやすみ・・・・・・」


バキ「オウ、おやすみ」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スー・・・


バキ(やっぱり無理があるか・・・・・・・・・・・・訓練はあと8回・・・・・・)


綾波「・・・バキ君・・・・・・・・・」

バキ「ン?・・・・・・」

綾波「・・・あげるわ・・・・・・・・・」スッ

バキ「!!・・・ちょ!ちょっと待て!;;」

シンジ「あ・・・・・・綾波・・・それって・・・・・・;;」

綾波「・・・?・・・・・・何?・・・」

バキ「い、イヤ、何ってお前・・・;;」

綾波「・・・・・・貴方も炭酸ダメなの?・・・・・・・・・」

バキ「イヤ飲めるけど・・・;;」

綾波「・・・じゃあ何故ためらうの?・・・・・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・それは・・・・・・・・・・・・・・・なんつーか・・・・//;;」ポリポリ・・・

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ(なンか気が引けるんだよな・・・・・・;)


シンジ「・・・えーっと・・・・・・・・・・・・綾波さん?;;」

綾波「・・・なに?・・・・・・・・・」

シンジ「人が口つけた物は、あんまり飲んじゃいけないと思うんだ・・・・・・・・・なんて言うか・・・ドロボウだと思うから・・・//;;」

綾波「・・・・・・・・・・・・私はこれ、いらないわ・・・・・・飲めないもの・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」

綾波「・・・泥棒じゃないわ・・・・・・・・・それでも駄目なの?・・・・・・」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・//;;;;」


パシッ  ガポン



綾波「・・・あっ・・・・・・」

シンジ「!!?!?!/////」グビグビ・・・

バキ「オラッ飲めッ//;;」

シンジ「!!!!*%×≠〇☆¥♪#♪〇×*〜〜〜〜〜ッッッッ/////;;;;」グビグビグビグビ・・・


綾波「・・・?・・・・・・・・・」
797 :赤いイヤーカフ :2011/07/07(木) 01:37:44.08 ID:dWF/LF5P0
ぷはっ!


シンジ「なっ!なにすんだよいきなり!//;;」ハーハー・・・

バキ「綾波との間接キスがそんなにイヤかい」クスクス

シンジ「!!!・・・・・・・・・・・・・・・・か・・・・・・かん・・・・・・////;;」


バキ「全く・・・・・・綾波も少しは自重しろよなァ」ヘラヘラ

綾波「・・・・・・何を?・・・・・・・・・・・・」

バキ「オイオイ、マジでワカんねェのか?オレの言ってる事」ニヤニヤ

綾波「・・・よくわからないわ・・・・・・・・・」

バキ「・・・はァ・・・・・・・・・・・・しょうがない、じゃあ言うけど・・・」

アスカ「あ〜もうっ!!さっきからうっさいわねーっ!!」ガバッ

バキ「!;」


アスカ「人が疲れて寝てる時くらい静かに出来ないの!? 炭酸だの間接キスだので何ギャーギャー騒いでんのよアンタらは!!」キーッ!


バキ「ッッッ・・・・・・・・・;」
  (全部聞いてたのか;)

シンジ「・・・・・・・・・・ごめん・・・;」

綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・ごめんなさい・・・・・・・」


アスカ「まったく・・・・・・おかげで目ぇ覚めちゃったじゃないのよ! どうしてくれんのよ!!」

バキ「え・・・・・・・・・イヤ、ゴメン・・・ワルかった;」

アスカ「悪かったじゃないわよ!!どー責任取るつもり!?」

バキ「せ、責任?;;」

アスカ「そーよ責任よ!アタシの安眠をアンタが妨害したんだから当然でしょ!!」

バキ「い・・・・・・・・・・・・いや・・・確かにオレが一番騒いでたけど・・・・・・それに責任ったって・・・;」

アスカ「なによアンタ・・・・・・自分に非があるって分かってるクセに埋め合わせしないんだ」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

アスカ「最低な男ね」フン!


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ワカったよ・・・・・・・・・何したら許してもらえるんだい・・・;;」


アスカ「牛乳買ってきなさい!」

バキ「牛乳?」

アスカ「自販機の200mlのヤツね、間違えんじゃないわよ」

バキ「・・・なんで牛乳?・・・・・・・・・つーか俺が金出すの?」

アスカ「うるさい奴ね、ホラさっさと行きなさいよ!」シッシッ


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」
798 :赤いイヤーカフ :2011/07/07(木) 10:54:35.73 ID:dWF/LF5P0
3分後


チャリチャリンチャリン

ピッ


廊下端の自販機に300円を投じたバキは、牛乳の購入ボタンを押そうとしたが・・・



バキ「・・・・・・無いじゃん」



売り切れていた。




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・」カコン


返却レバーを倒して、消費されなかった300円を受け取る。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ハァ・・・


今夜は寝るまで愚痴られるな・・・

そう思いつつも[300円無くさずに済んだな]と心の隅で安堵しながら、バキは踵を返し、来た道を戻った。


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・



すると・・・





「あら、道にでも迷ったの?」


バキ「!」




前触れ無く、背後から声を掛けられた。

バキは振り返る。




リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



バキ「・・・・・・ビックリさせないでくださいよ」ハハ・・・


リツコ「その様子だと、案内は別にいらないみたいね」

バキ「ええ要りません・・・・・・物覚えは良い方なんで」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフッ

バキ「・・・・・・あのー・・・・・・もういいですか?」

リツコ「まだ駄目よ」

バキ「え?」


リツコ「貴方に聞きたい事があるの」
799 :赤いイヤーカフ :2011/07/07(木) 12:32:16.66 ID:W2bG20tx0
バキ「聞きたいって・・・・・・何をです?」


リツコ「・・・貴方、苗字に[範馬]って付いてるわよね」

バキ「!;」

リツコ「貴方の苗字と同じ苗字を持つ男を、私は知ってる」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


リツコ「[範馬勇次郎]・・・・・・この男が誰だか、貴方は知ってる」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


リツコ「正直、意外だったわ・・・・・・・・・N2爆雷開発の原因であり、セカンドインパクトの元凶でもある[オーガ]が、まさか貴方とジャックハンマーという子供を遺していたなんて」


バキ「・・・・・・・・・N2爆雷・・・開発?・・・;;;」


リツコ「そう・・・・・・・・・あの爆弾は使徒を殲滅するために作られた物じゃないのよ」

バキ「・・・・・・・・・ッッッ;;;」


リツコ「貴方の父親を、その土地ごと吹き飛ばして抹[ピーーー]る為の兵器、それがN2爆雷なのよ」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・親父を・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」


リツコ「放出する放射能が殆ど無いこの爆弾で、様々な国、様々な組織が貴方の父親を追い回したわ・・・・・・・・・・・・低放射能という利点を最大限に活かして、何発もの爆弾が抹殺作戦に投入され、彼が居ると思われる地域に投下された・・・・・・・・・・・・・結果、彼の反撃を受け、彼を狙った国々及び組織の上層部は、ほぼ全員殺害されたわ、彼直々の行動によって」


バキ「・・・・・・・・・当然の結果だ・・・;;;」


リツコ「バキ君」


バキ「・・・・・・なんでしょうか;;;」


リツコ「[オーガ]について・・・・・・・・・何か知らないかしら?」


バキ「・・・・・・・・・・・・まさかとは思いますが・・・親父に挑むつもりじゃないでしょうね・・・;;;」


リツコ「そんな無謀はしないわ」

バキ「だとしたら徒労だ・・・・・・・・・オレが知るはず無い・・・;;;」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「親父が血縁であるオレと兄さんに、過去に会いに来ていた事を期待しているのなら、それは間違いです;;;」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「第一・・・・・・そこまで調べが付いているのなら、もうこれ以上オレに聞いたって無駄なはずです、何故なら親父は・・・;;;」

リツコ「死んでいる」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


リツコ「おかしいわね」フッ


バキ「?・・・・・・・・・・・・;;;」

リツコ「何故貴方が[オーガ]の死を知っているの? この事実は極秘事項なのに」フフッ

バキ「!!ッッッ;;;」
800 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/07/07(木) 12:33:31.10 ID:oAFg0azE0
今のは無しにしてくれ
801 :赤いイヤーカフ [saga]:2011/07/07(木) 12:34:34.84 ID:W2bG20tx0
バキ「聞きたいって・・・・・・何をです?」


リツコ「・・・貴方、苗字に[範馬]って付いてるわよね」

バキ「!;」

リツコ「貴方の苗字と同じ苗字を持つ男を、私は知ってる」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


リツコ「[範馬勇次郎]・・・・・・この男が誰だか、貴方は知ってる」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


リツコ「正直、意外だったわ・・・・・・・・・N2爆雷開発の原因であり、セカンドインパクトの元凶でもある[オーガ]が、まさか貴方とジャックハンマーという子供を遺していたなんて」


バキ「・・・・・・・・・N2爆雷・・・開発?・・・;;;」


リツコ「そう・・・・・・・・・あの爆弾は使徒を殲滅するために作られた物じゃないのよ」

バキ「・・・・・・・・・ッッッ;;;」


リツコ「貴方の父親を、その土地ごと吹き飛ばして抹殺する為の兵器、それがN2爆雷なのよ」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・親父を・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」


リツコ「放出する放射能が殆ど無いこの爆弾で、様々な国、様々な組織が貴方の父親を追い回したわ・・・・・・・・・・・・低放射能という利点を最大限に活かして、何発もの爆弾が抹殺作戦に投入され、彼が居ると思われる地域に投下された・・・・・・・・・・・・・結果、彼の反撃を受け、彼を狙った国々及び組織の上層部は、ほぼ全員殺害されたわ、彼直々の行動によって」


バキ「・・・・・・・・・当然の結果だ・・・;;;」


リツコ「バキ君」


バキ「・・・・・・なんでしょうか;;;」


リツコ「[オーガ]について・・・・・・・・・何か知らないかしら?」


バキ「・・・・・・・・・・・・まさかとは思いますが・・・親父に挑むつもりじゃないでしょうね・・・;;;」


リツコ「そんな無謀はしないわ」

バキ「だとしたら徒労だ・・・・・・・・・オレが知るはず無い・・・;;;」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「親父が血縁であるオレと兄さんに、過去に会いに来ていた事を期待しているのなら、それは間違いです;;;」

リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「第一・・・・・・そこまで調べが付いているのなら、もうこれ以上オレに聞いたって無駄なはずです、何故なら親父は・・・;;;」

リツコ「死んでいる」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


リツコ「おかしいわね」フッ


バキ「?・・・・・・・・・・・・;;;」

リツコ「何故貴方が[オーガ]の死を知っているの? この事実は極秘事項なのに」フフッ

バキ「!!ッッッ;;;」
802 :赤いイヤーカフ :2011/07/07(木) 21:05:55.67 ID:SCitXa/k0
リツコ「それに貴方、セカンドインパクトの元凶が彼だったという事実を聞いても、あまり食いついて来なかったわね」

バキ「・・・・・・・・・ッッッ;;;;」


リツコ「そんな態度じゃ、まるで貴方がその事を既に知っていたかのように私に見えてしまうわ」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」


リツコ「貴方・・・・・・一体何者なの?」フフッ


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ッッ;;;;;」



ピーンポーンパーンポーン



バキ「!?;;;」ピクッ

リツコ「?」


<E計画担当責任者・赤木リツコ博士、E計画担当責任者・赤木リツコ博士、至急研究棟Bー2コンソールルームに来て下さい>


ピーンポーンパーンポーン





リツコ「ふー・・・・・・・・・・・・マヤね・・・・・・」フフッ


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」


リツコ「話しは終わりよ、戻っていいわ」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


ザッ


バキが早々と帰路に就く。


リツコ「バキ君」

バキ「!ッッ;;」ピタッ


リツコ「父親の事になると冷静じゃいられなくなるのは、貴方の悪い癖ね」



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」






しばしの沈黙の後・・・



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」スタスタ・・・




バキはその場から去った。


リツコは去り行く青年の後ろ姿に、疑いと興味の視線を送った。
803 :赤いイヤーカフ :2011/07/08(金) 00:15:23.88 ID:MuVmVfRO0
ガチャ・・・  バタン


バキ「ふー・・・・・・」スタスタ・・・

シンジ「おかえり」

綾波「・・・・・・おかえり・・・・・・」

アスカ「おっそーい! たかが牛乳一本に時間掛け・・・・・・?・・・牛乳は?」

バキ「売り切れてた」

アスカ「はぁ? なんでよ?」

バキ「オレが知ってると思うかい?・・・・・・よっこら・・・」


ボフ・・・


バキ「ん〜〜〜・・・・・・・・・・・・・・・ッッ」ググッ


ベッドに寝転んだバキは大きく背伸びをした。


アスカ「なんで牛乳無いのよ」ムッ

バキ「だから知らねって・・・・・・つーか牛乳でなきゃ駄目なのか?」

アスカ「ダメよ!」

バキ「はいはい、分かりましたっ、牛乳は明日買ってやるから、今日は怒んないでくれよ」ヘラヘラ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムー・・・


バキ「オレちょっと寝るわ・・・・・・なんか疲れたし・・・」

アスカ「なんでアンタが疲れてんのよ、疲れてんのはコッチよ」

バキ「はは・・・・・・そうだな・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ムー・・・


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スー・・・スー・・・



シンジ「?・・・・・・・・・ホントに寝ちゃったの?」

アスカ「・・・らしいわね・・・・・・・・・まったく、なんでコイツが疲れてんだか」フン

シンジ「?・・・・・・・・・・・・・・・・あっ、もうそろそろかな・・・」

アスカ「何が?」

シンジ「晩御飯の準備だよ、冷蔵庫のレトルトカレーぐらいしか無いけど」

アスカ「?・・・・・・レトルト食品で何準備すんの?」

シンジ「ただのレトルトだけだと味気無いからさ、ちょっとトッピングしようかなって思って」ハハ・・・

アスカ「トッピングねぇ・・・・・・・・・まぁ、マズく無かったら別にいいんじゃない? レトルトなんてどうなろうがあんまり変わんないし」


綾波「・・・・・・手伝うわ・・・・・・・・・」

シンジ「え?・・・・・・・・・いや・・・いいよ、一人で出来る事だから」

綾波「・・・・・・・・・・・・そう・・・・・・」

アスカ「うわー冷たいヤツ」

シンジ「ご・・・ごめん;」



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
804 :赤いイヤーカフ :2011/07/09(土) 11:16:10.70 ID:J83xB2A40
バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




[貴方、セカンドインパクトの元凶が彼だったという事実を聞いても、あまり食いついて来なかったわね]





バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




[そんな態度じゃ、まるで貴方がその事を既に知っていたかのように私に見えてしまうわ]



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」









(勘ですよ・・・・・・・・・・・・リツコさん)



(オレは知っていたワケじゃありません)



(親父ならそれくらいヤっても可笑しくない・・・・・・・・・ただそう思っただけです)












(ネルフを探るビスケットオリバ・・・・・・彼の口から聞いた情報・・・・・・)



(セカンドインパクト発生時の親父の居場所を聞いた時から、なんとなくそんな感じがしていた)


(戦闘に生きる生物の完成形である使徒と、地上最強の生物が鉢合わせしたら、そりゃあ大爆発の一つや二つ起きたってなんの不思議も無い)


(・・・・・・・・・ただなァ・・・・・・)




バキ(おかげで自分の親父が消えちまったって境遇のオレに・・・・・・)







バキ(紅葉さんの言う通り・・・・・・・・・・・・調べられてんだなァやっぱ・・・・・・)


805 :赤いイヤーカフ :2011/07/12(火) 01:13:28.30 ID:yyETw/MH0
午後6時58分
ネルフ本部:研究棟コンソールルーム


プシュ  シュッ


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」コツコツ・・・


マヤ「あっ先輩」



リツコの姿を確認したマヤは、端末での作業を中段して席を立ち、自席右隣のイスを引いた。


リツコ「わざわざ呼び出したって事は・・・・・・それなりに特殊性のある用事だと受け取って良いのね?」コツコツ・・・

マヤ「すみません・・・;」

リツコ「謝る事じゃないわ、いつもの事よ・・・・・・」サフッ


リツコはそう言いながら、マヤの引いた椅子に座り、端末が設置されている作業机に片肘をついた。

彼女のやや軟らかな視線はマヤに向けられている。


リツコ「それで、どんな用件?」

マヤ「あっ/・・・・・・はい、これです・・・」カチカチッ


マヤは頬を薄く桜色に染めながら、マウスを操作してモニターの表示物を切り替え始めた。

カーソルが目まぐるしく画面内を動き回り、様々なファイル、フォルダが明滅を繰り返す。


そして、それらの動きが消えた頃、画面内に一つのデータが写し出されていた。







リツコ「!!;」


マヤ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・コレは何?・・・;」



マヤ「今日の分も含めた零号機のエネルギーパターンです;」



リツコ「零号機の?・・・・・・・・・・・・・・・そんな・・・有り得ないわ・・・・・・これじゃまるで・・・・・・;」



マヤ「・・・・・・私も信じられないんです・・・・・・・・・・・・・・・ですが・・・・・・・・・;」



リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



806 :赤いイヤーカフ :2011/07/13(水) 01:47:40.21 ID:4TqhdZ9F0


リツコ「マヤ・・・・・・・・・このデータが正しいと仮定しての話しだけど・・・;」


マヤ「はい;」



リツコ「万が一この異常なパターン反応が以後も継続するようなら・・・・・・・・・・・・最悪、今の零号機のコアを廃棄する事態も視野に入れておいた方が良いわ;」



マヤ「はい・・・・・・ですが、コアの新造には時間が掛かり過ぎます・・・・・・もし廃棄したら・・・;」


リツコ「分かってるわ・・・・・・あくまでも万が一の話よ・・・・・・;」







二人が見た零号機のエネルギーデータ。


白い横線グラフで表されるそのデータには、長い横這いの中、所々微細な凹凸が確認出来る。

起動時でなければ決して変動する事の無いグラフが、微々たる物であっても停止冷却時に揺らぐのは通常有り得ない。


複雑な起動準備手続きを行わず、起動もさせず、起動反応も一切発生させていない機体から、エネルギーパターンの変動が稀にだが認められていたという事実。




だが、二人が恐怖と衝撃を感じたのはこの事実では無い。





横一直線に伸びるはずだった白線の異常ヵ所。

小さく短い、幾つかの放物線達。





その少数の放物線の頂点が青く輝いていた。






青。


ネルフの科学技術部に所属する者達の誰もが反応してしまう色。


その色がエネルギーパターンとして表示される事の意味。





リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」






リツコは端末に表示されているデータを見ながら、零号機起動実験時に見た深紅の紅球を思い出していた。
807 :赤いイヤーカフ :2011/07/15(金) 15:50:54.69 ID:ptsebqSw0
午後7時10分
ネルフ本部:A−2作戦会議室


ミサト「は〜・・・・・・」キシ・・・



椅子に座り、事務机に寄り掛かって腕を前に組んだミサトは、突っ伏しそうになる程の眠気を押さえながら監視モニターを見ていた。


モニターには彼女の管理対象である少年1名青年1名少女2名の姿。

右上端には19:10:23の数字。

23は淡々とその数を増やしている。


眠気覚ましの為、ミサトは監視カメラ受信機付属のヘッドフォンを頭に被り、室内の会話を聞いた。




<ゴソ・・・おはよ・・・・・・・・・>

<あっ、おはよう>

<ン?・・・・・・カレー?>

<うん、レトルトだけどね・・・・・・向こうのがバキ君の>

<・・・スタスタ・・・・・・・・・ガタッ・・・ドン・・・>

<あっ、アンタもうちょっと優しく座りなさいよ! こぼれたじゃない!>

<・・・ワリ・・・・・・・・・・・ン?>

<アレ?・・・オレのだけ多くない?>

<大食い野郎対策よ>

<・・・・・・なんでそこでムッとするんだい・・・・・・ハハ・・・>



ミサト(みんなまだまだ元気そうね・・・・・・)


会議室の壁に貼ってあるカレンダーに、ミサトは眼を移す。



ミサト(・・・あと8回、か・・・・・・・・・)フー・・・





プシュ



ミサト「?・・・・・・・」クルッ


加持「よっ、また来たぜ」スタスタ・・・


ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・まだ居たのアンタ・・・」ジロ・・・

加持「まぁな・・・・・・花山さんからちょっと遣いを頼まれてね」

ミサト「遣い?・・・・・・何の話しよ」

加持「コレの話し」ゴト・・・


事務机の上に中型のクーラーボックスが置かれた。
808 :赤いイヤーカフ :2011/07/17(日) 00:17:39.89 ID:XT1ck/QO0
ミサト「あっ・・・」


加持「思い出したかい?」

ミサト「ええ・・・すっかり忘れてたわ・・・・・・;」

加持「マンションの中をうろついてた所、を花山さんが捕まえたらしい・・・・・・どうやって部屋を出たんだか」ハハ・・・


バクン


加持は笑いながらクーラーボックスを開けた。



ペンペン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・#」


ミサト(そりゃ怒って当たり前よね・・・;)

ペンペン「クワッ!」バシババシバシバシ!

ミサト「あっ!まっ、まって!叩かないで!;」ババシバシバシ!

ペンペン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・#」

ミサト「ごめんねペンペン、もう置いてきたりしないから、ね?;」

ペンペン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・#」

ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


ペンペン「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」フフン


ミサト「・・・・・・・・・・・・;」ホッ

加持「?・・・・・・なんか大人しくなったな」

ミサト「どうにか、許してもらえたみたいね・・・;」

加持「なんで許してもらえたって言えるんだ?」

ミサト「鼻で笑ったから」

加持「・・・・・・・・・・・・なんか適当だな」

ミサト「それ言うんなら、人間らしく接してるって言ってほしいわね」

加持「人間らしくって・・・・・・・・・コイツは君にとって只のペットじゃ・・・」

ミサト「ただのペットとは失礼ね〜・・・・・・彼は新聞もテレビも見るし、ビールも飲めばメフンも食べるのよ? 単なるその辺のペットとは違うのよ」フッ

ペンペン「クワッ!」

加持「確かに・・・・・・只のペットじゃないな;」ハハ・・・

ペンペン「・・・・・・・・・」ニッコリ


加持「だけど・・・・・・ビールとメフンは君の影響じゃないか?」

ミサト「ま〜ね・・・・・・・・・てゆーか・・・」



ミサト「コレだけじゃ無いわよね? アンタが此処に来た理由って」

809 :赤いイヤーカフ :2011/07/18(月) 00:21:12.31 ID:IYxFuY9y0
加持「へ?」


ミサト「お人よしのアンタの事だから、また此処に来る途中で何かのパシリ頼まれたんでしょ?」


加持「なんでそうなるんだよ、俺は君のペットを連れてきただけだぞ? それ以外で君の前に俺が現れる理由ってせいぜいからかいに来るくらいなものだって」ハハ・・・


加持はクーラーボックスを放置したまま踵を返し・・・


加持「じゃな♪」スタスタ・・・


プシュ  シュッ



会議室を出た。



ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





ミサトは気付かなかった。



自動ドアが開く瞬間。


加持のワイシャツの胸ポケットから、一匹のハエが飛び立った事を。













加持「ふぅ・・・・・・;」






加持(妙に勘が良いのは相変わらずだな・・・・・・葛城・・・)





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
廃団地:E−3マンション=表札無し部屋




オリバ「御苦労ミスターカジ」カチッ


オリバは複数ある端末内の一つを起動した。




オリバ「後は私に任せなさい」ニィ


810 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/07/18(月) 00:22:51.46 ID:ccgZuJea0
訂正ッッッ
811 :赤いイヤーカフ :2011/07/18(月) 00:25:25.43 ID:+qyJow2l0
加持「へ?」


ミサト「お人よしのアンタの事だから、此処に来る途中で誰かのパシリでも頼まれたんでしょ?」


加持「なんでそうなるんだよ、俺は君のペットを連れて来ただけだぞ? それ以外で君の前に俺が現れる理由ってせいぜいからかいに来るくらいなものだって」ハハ・・・


加持はクーラーボックスを放置したまま踵を返し・・・


加持「じゃな♪」スタスタ・・・


プシュ  シュッ



会議室を出た。



ミサト「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





ミサトは気付かなかった。



自動ドアが開く瞬間。


加持のワイシャツの胸ポケットから、一匹のハエが飛び立った事を。













加持「ふぅ・・・・・・;」






加持(妙に勘が良いのは相変わらずだな・・・・・・葛城・・・)





−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−
廃団地:E−3マンション=表札無し部屋




オリバ「御苦労ミスターカジ」カチッ


オリバは複数ある端末の一つを起動した。




オリバ「後は私に任せなさい」ニィ


812 :赤いイヤーカフ :2011/07/19(火) 00:01:18.91 ID:uDnQKOu60
午後7時45分
ネルフ本部:指令執務室


冬月「零号機からパターン青反応?」


リツコ「はい・・・・・・微量ながら検出されていました。時期も一致します」



ゲンドウ「パターン反応の確認回数は?」



リツコ「5回です」


冬月「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


リツコ「起動実験中の暴走と、フィールド反応実験失敗時の誤起動を数に含めた場合、パターン反応の合計検出回数は、計7回になります」



ゲンドウ「赤木博士」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



ゲンドウ「何故今まで作戦展開中に報告しなかった」



リツコ「作戦中の零号機から確認された反応が微弱でしたので、作戦中はノイズとして処理していました」


ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


冬月「そのノイズが確信に変わった理由はなにかね?」


リツコ「パターン反応が記録されたデータにノイズキャンセラーを施したところ、除去されませんでしたので」


冬月「成る程な・・・・・・」



リツコ「第五の使徒殲滅時には、パターン反応以外にも非常に強力なA・T・フィールド反応が検知されています・・・・・・・・・・・・・・・碇指令」


ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



リツコ「零号機のコアは以上の事から、恐らくは使徒と推測されます」



ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「E計画担当責任者として、零号機コアの早急な換装を提言します」



ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


813 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/07/20(水) 01:12:58.53 ID:mfqw0Wee0
最近ちょっと疲れてきたわ・・・

なかなか書く暇が無い・・・


ちょっと休みます。俺が復活するまで雑談でもしながら待っていてください。





あと「コレ本当に完結すんのか?」と思ってる方に書いときます。

このSSは絶対に完結させます。

心配は無用です。

814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/20(水) 08:00:14.77 ID:LFn4gQcDO
待ってるよー
815 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/07/21(木) 19:00:11.22 ID:KtOEKM+h0
乙ッ

なんかスゲー面白くなってきたな
しかしこの調子だと勇次郎出ないまま?
816 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 07:53:56.84 ID:G+tTDgmDO
今頃コンビニでバイト頑張ってるよ
817 :赤いイヤーカフ :2011/07/23(土) 23:16:56.06 ID:nCO9Ax+I0
冬月「換装とは・・・・・・・・・代わりのコアはどうするのかね?」


リツコ「新たに製造します。宿らせる中身については[プロトダミー]・・・・・・つまりはレイの複製の使用を検討中です。」


冬月「成る程・・・・・・パイロットがレイならば選定の必要は無いからな・・・」


ゲンドウ「今日から着手するとしてコアの完成はいつ頃になる。」


リツコ「元となる超濃縮LCLが用意出来次第、今日にでも。」



ゲンドウ「つまりはいつだ。」



リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



リツコ「・・・・・・・・・[リリス]から超濃縮LCLを抽出し、そのLCLでコアを生成しますので・・・少なくとも3ヶ月は時間を費やします。」



冬月「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ゲンドウ「わかった・・・・・・・・・・・・直ちに製造に取り掛かれ。完成し次第零号機の現コアは廃棄だ。」


リツコ「分かりました。ありがとうございます・・・・・・・・・あともう一つ要件があるのですが、良いでしょうか。」


ゲンドウ「構わん。報告しろ。」


リツコ「はい。つい先ほどサードチルドレン護衛の範馬刃牙に・・・・・・・・・」


ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


リツコ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


冬月「・・・?・・・・・・・・・・・・どうかしたかね?」


リツコ「・・・いえ・・・・・・・・・何でもありません。急な用事を思い出しましたので失礼します。」


冬月「・・・用?・・・・・・」


リツコ「フィールド反応を応用したエヴァ専用の新兵装・・・・・・そのバーチャルテストをこれから行いますので・・・」


冬月「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ゲンドウ「そうか・・・・・・・・・御苦労だった。」


リツコ「失礼しました。」


コツコツ・・・      プシュ  シュッ





ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
818 :赤いイヤーカフ :2011/07/25(月) 22:26:31.42 ID:m3TGjkcT0
同時刻
廃団地:E−3マンション=表札無し部屋


オリバ「やはり言えぬようだな・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ピピッ


オリバ「ン?」


小さい電子音が鳴り、オリバが操作していた端末の画面に警告文が表示された。



オリバ「アララ・・・」


ガイア「電池切れか?」

オリバ「イヤ、それはまだだが・・・・・・どうも耐久性が落ちてきたらしい。」

ガイア「耐久性?・・・・・・まだじゃないのか? コレはバキに叩かれた物では無いハズ。」

オリバ「私が寝ている内に踏まれでもしたかな?」ハハ・・・


オリバは呆れたように笑いながら端末を操作し、警告文に追記されている回答欄にチェックマークを刻んだ。



ガイア「これで指令執務室の音声が拾えなくなった・・・・・・・・・残るは赤木博士とバキの[ハエ]のみというワケか・・・・・・」


オリバ「・・・また徹夜で工作をするハメになったぜ・・・・・・」ハァ・・・

ガイア「次は誰に目をつける。」

オリバ「ミス葛城かな・・・・・・・・・高アクセスランクという所もあるが、何より[彼女を守る]という加持クンの目的がこれで半分程達成出来る。それに・・・」

ガイア「美人だから?」

オリバ「Yes」ニコッ


ガイア「・・・・・・・・・律儀かと思いきや下心とは・・・」


オリバ「勿論[義心]もある。ただ報酬と言ってはアレだが代わりに目の保養を求めてるだけだ。彼女には私のマイハニーとは違った魅力がある。」ニヤニヤ・・・

ガイア「貴方のハニーがどれだけの者かは知らないが・・・・・・コレは浮気かな?」

オリバ「バカな・・・・・・単なる目の保養だ。愛ではないよ。」フフッ












ガイア「話しは変わるがミスターオリバ。」


オリバ「なにかな?」


ガイア「赤木博士はバキに嘘を語ったと貴方は言ったが・・・・・・・・・彼女のついた嘘・・・・・・・本当に嘘か甚だ疑問だ。」


819 :赤いイヤーカフ :2011/07/26(火) 20:52:28.03 ID:B8Dcs4fz0
オリバ「・・・・・・というと?・・・」

ガイア「セカンドインパクト発生のメカニズムが分からぬ限り、どうとでも想像し得る問題だという事です。」

オリバ「ハハハ・・・まァそう言っちゃ確かに・・・・・・」


ガイア「ただ、必ず共通する部分はこれで判明した・・・・・・インパクト発生の鍵を握るは恐らく範馬勇次郎だ。」


オリバ「と言っても、そのインパクトを起こした使徒の当時の情報が未だ解らぬ以上、オーガが何をどうしたのか調べてもいずれは限界を迎えるがね。」


ガイア「・・・・・・・・・・・・いっその事[委員会]とやらに踏み込もうか・・・」


オリバ「その委員会が何なのかも今の所不明だ・・・・・・・・・分かっているのは[ゼーレ]という傲慢なオフィシャルネームだけ。実態は依然分からずだ。」



ガイア「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」







−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

同時刻
ネルフ本部:特別監視室=テストルーム03



ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ファ〜・・・






雄は暇を持て余していた。



不必要に広く、一切の障害物が無い殺風景な空間に飽き。
初めの頃は気に入っていた[彼女]の匂いが染み付いた肉に飽き。
遊び相手の一人も来やしない静かな時間に飽きた。
今じゃ水浴びもそんなに気持ち良くない。


ただ毎日[食欲]と[清潔欲]と[睡眠欲]を満たすだけの生活。



ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






[彼女の肉に飽きたのなら、此処に留まる事に何の意味があろうか]






ド バ ッ ッ !!!  ベ チ ィ ッ !!


ピクルは床から100メートルは離れているであろう天井に張り付き・・・


ブ  ワ  ッ ! ! !


監視室の強化窓目掛けて自身を発射した。
820 :赤いイヤーカフ :2011/07/27(水) 01:30:27.03 ID:I4fnoKFu0
日向「えーと・・・・・・あそこに座ってるのが例のピクル君ですか?」


監視室窓からピクルを見下ろしながら日向は聞いた。
日向の後方。やや離れた所に立つ紅葉がその問いに答える。


紅葉「ええそうです。彼を見るのは初めてですか?」

日向「ええ、はい・・・・・・・・・・・・凄い筋肉だな・・・」ボソ・・・



仕事の合間に挟む休憩ついでの寄り道として監視室に立ち寄った日向マコトは、人の身でありながらA・T・フィールドを発するという男に興味と疑いの目を向けていた。

ネルフ本部勤務の職員達の中には、ピクルやジャックハンマーのような[特殊な人物]の存在を信じない者達も居る。

怪力だのフィールド反応だのを見たと言ってもどうせ端末等の機械越し。計測器の故障か何かで、その巨体とやらも見せ掛けなのだろう。と・・・

実物を[体験]しなければ理解出来ぬ者はこの世に五万と居る。
日向マコトもその内の一人であった。



日向「なかなか動きませんね。」

紅葉「興味を引く物が何もありませんからね・・・・・・やる事が無い時は動かないというのが、彼の生き方ですから。」ハハ・・・

日向「動かないままだったら筋肉も落ちるものだと思うんですがね。」

紅葉「まぁ・・・彼は色々普通じゃありませんから。」

日向「僕にはただのボディービルダーにしか見えませんよ。」ハハ・・・


ド バ ッ ッ !!!  べ チ ィ ッ !!


日向「!?;;」

紅葉「ン?」



さっきまで体育座りしていたピクルが爆発四散した。

少なくとも日向にはそう見えた。


日向「なんだ! まさか使徒が!?;;」


窓に手を付いて、ピクルが居た場所に日向は目を凝らす。
ピクルの姿は確認出来ない。


紅葉「違いますよ・・・・・・;」クスッ

日向「?・・・・・・;;」

紅葉「彼は私達と同目線になった。」

日向「?;;;」

紅葉「ピクル君ならホラ・・・・・・貴方の目の前に・・・;」フフ・・・

日向「!?;;;」サッ


日向が正面を見た瞬間。


キ  ン  ! ! !


日向から見て右隣の窓に、綺麗な円形の穴が空いた。


821 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2011/07/28(木) 06:14:30.71 ID:hA36Cm2r0
日向「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


日向の動きが止まった。
立ったまま窓に空いた穴を見ている。



紅葉「ハハハ・・・・・・やはりじっとしてるのは性に合わぬと・・・;」


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴキッ・・・ゴキッ・・・


ピクルが首を傾げる度に彼の肩から音が鳴る。
表情から読み取るに、ほんの微かにイラついているようだ。


紅葉「何処に行くんだい?」

ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィ・・・

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・散歩とか?;」ハハ・・・

ピクル「・・・・・・・・・・・・・・」ニコッ



フッ・・・



前触れ無くピクルは姿を消した。

監視室の自動ドアは作動していない。



紅葉「どうしましたか日向さん」ヘラヘラ・・・


日向「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



日向は固い動きで振り向き・・・

「今のは・・・・・・・・・・・・;;;」と一言だけ呟いた。



紅葉「何って・・・・・・・・・ピクルですが?」

日向「あっ!;;;」

紅葉「?・・・・・・どうしました?」

日向「・・・た・・・大変だ・・・・・・いなくなりましたよ・・・・・・ピクル君・・・;;;」

紅葉「ええ。」

日向「ええじゃありませんよ!早く捕まえないと・・・;;」

紅葉「捕まえる? 彼を?・・・・・・・・・・・・不可能です。」

日向「そ・・・そんな事言ってる場合じゃ・・・;;」
紅葉「無理ですッ」

日向「!ッッ;;;」


紅葉「彼には捕獲用具も銃器も通用しません。麻酔も意味を成しません。」

日向「・・・・・・・・・・・・;;;;」

紅葉「そんな彼をどう拘束しろと?」

日向「・・・・・・ですが・・・;;;」

紅葉「安心なさい。こちらから飛びっ切り強力な攻撃を仕掛けない、限り彼は闘いませんから。」ハハハ・・・
822 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) [sage]:2011/07/28(木) 06:16:32.84 ID:eTdMP1tx0
ミスったから訂正。
823 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2011/07/28(木) 06:17:08.12 ID:hA36Cm2r0
日向「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


日向の動きが止まった。
立ったまま窓に空いた穴を見ている。



紅葉「ハハハ・・・・・・やはりじっとしてるのは性に合わぬと・・・;」


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ゴキッ・・・ゴキッ・・・


ピクルが首を傾げる度に彼の肩から音が鳴る。
表情から読み取るに、ほんの微かにイラついているようだ。


紅葉「何処に行くんだい?」

ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニィ・・・

紅葉「・・・・・・・・・・・・・・・・・・散歩とか?;」ハハ・・・

ピクル「・・・・・・・・・・・・・・」ニコッ



フッ・・・



前触れ無くピクルは姿を消した。

監視室の自動ドアは作動していない。



紅葉「どうしましたか日向さん」ヘラヘラ・・・


日向「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



日向は固い動きで振り向き・・・

「今のは・・・・・・・・・・・・;;;」と一言だけ呟いた。



紅葉「何って・・・・・・・・・ピクルですが?」

日向「あっ!;;;」

紅葉「?・・・・・・どうしました?」

日向「・・・た・・・大変だ・・・・・・いなくなりましたよ・・・・・・ピクル君・・・;;;」

紅葉「ええ。」

日向「ええじゃありませんよ!早く捕まえないと・・・;;」

紅葉「捕まえる? 彼を?・・・・・・・・・・・・不可能です。」

日向「そ・・・そんな事言ってる場合じゃ・・・;;」
紅葉「無理ですッ」

日向「!ッッ;;;」


紅葉「彼には捕獲用具も銃器も通用しません。麻酔も意味を成しません。」

日向「・・・・・・・・・・・・;;;;」

紅葉「そんな彼をどう拘束しろと?」

日向「・・・・・・ですが・・・;;;」

紅葉「安心なさい。こちらから飛びっ切り強力な攻撃を仕掛けない限り、彼は闘いませんから。」ハハハ・・・
824 :赤いイヤーカフ :2011/07/31(日) 03:08:26.90 ID:kagf+sWE0
午後8時11分
ネルフ本部:職員用個人宿舎


アスカ「つまんな〜い。ねーなんか面白いテレビとか無いの?」

シンジ「面白いテレビ?・・・・・・今日はそんなに・・・」ガサ・・・


ベッド脇にある小さなテーブル。
その上に置かれている新聞に、シンジは手を伸ばした。


シンジ「う〜〜ん・・・・・・・・・・・・・・・ダメだ。やっぱり今日は何も無いよ。」

アスカ「はぁ?・・・・・・ちょっと見せてみなさいよ。」ガサッ


アスカはシンジから新聞を奪い取ると、怪訝な表情で番組表を見ながら、今日放送される番組とその内容を読み始めた。


アスカ「えーっと・・・・・・ニュースウォッチ0・・・岡村隆広脅迫事件の犯人逮捕。動機は金。 近年最大の食料自給率。へー、そうなんだ・・・・・・光る猫?きなクサ・・・駅に巨大な足跡。謎の車両脱線事故ねぇ・・・・・・・・・・・・試して合点・・・女性の悩みの解決法一挙大公開。バストを大きくヒップを小さくする方法・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・牛乳はあまり効果が無いですってぇ!!?」

シンジ「わっ!どうしたのいきなり・・・;」

バキ「うっせェなァ。静かに見ろってラテ欄ぐらい・・・」ヘラヘラ

アスカ「はぁ・・・・・・あーホントにろくな番組無いわね。」ハァ・・・

バキ「衛星放送は? そっちは見たのかい?」

アスカ「衛星放送? んなもん見ないわよ。殆どの番組がニュース、しかもネルフが発信した嘘の情報を鵜呑みにしてるような番組ばっかりだもん。」


バキ「え?・・・・・・・・・嘘を鵜呑み?・・・・・・・・・」


アスカ「なに? アンタ、まさかそんな事も知らなかったワケ?」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

シンジ「僕も・・・知らない・・・・・・;」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ハハ・・・


アスカ「・・・なんで知らないのよ・・・アンタらもネルフの一員でしょ? 自分が身を置いてる組織のやってる事ぐらい把握しときなさいよ。;」

バキ(把握・・・・・・ね・・・)

シンジ「いや・・・・・・ミサトさんが何にも言ってなかったから・・・」

アスカ「は? アンタ馬鹿ぁ? 一々ミサトにアレ見なさいコレ見なさいって言われないと番組見ないワケ?」

シンジ「そういう訳じゃ無いよ・・・・・・・・・嫌な話はあまり聞きたくないんだ・・・・・・使徒との戦闘が終わった後の周りの被害とか、復旧作業の様子とか見てると・・・・・・;」

バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


アスカ「ふーん。要はミサトをフィルターにしてイヤな話題から逃げてるって事?。」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・うん・・・・・・;」

825 :赤いイヤーカフ :2011/07/31(日) 22:11:21.85 ID:87OX4Vax0
アスカ「はぁ〜〜・・・アンタ、メンタル弱すぎ・・・・・・今まで一人も死者が出てないんだからそれで十分だとは思わないの? それでも嫌な話題?」

シンジ「えっ?・・・・・・・・・・・・」

アスカ「?・・・・・・何よ、ハトが豆鉄砲食らったみたいな顔して。」


シンジ「・・・・・・一人も・・・死んでない?・・・・・・」


アスカ「そりゃそうよ。あんな大袈裟な避難機構があるんだから。」

綾波「・・・死者は出てないわ・・・・・・・・・今までの戦闘による累計負傷者数は、軽傷が6人だけ・・・・・・」


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


バキ「ハハハ。よかったじゃん。」ヘラヘラ・・・

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ホッ・・・

アスカ「ホント、アンタって見掛け以上に神経細いわよね。避難がちゃんと出来てるから、アタシ達が出撃出来るんじゃない。」ヘラッ

シンジ「それは・・・そうだけど・・・・・・」

バキ「心配性すぎんだよお前ェは・・・・・・・・・ア、惣流さん?」

アスカ「なに?」

バキ「さっき聞いた事で一つ・・・・・・・・・・・・嘘情報って何だい?」

アスカ「それは当然、セカンドインパクトの真相と使徒の正体の事に決まってるじゃん。」

バキ・シンジ「へ?;」


アスカ「詳しく言ったら、ネルフを通して世界各国の政府が・・・」

バキ「チョっ、ちょっと待ってくれ。;」

アスカ「・・・・・・なによ。アタシが話してんのに。」ムッ


バキ「ネルフ・・・じゃなくて政府が何で・・・・・・イヤどうやって嘘を? 使徒は現に来てるし、使徒を見た人もいるんだぜ?・・・それにセカンドインパクトの事も学校の教科書に・・・;」

アスカ「だーかーらー!それが嘘って言ってんの!」


バキ「?・・・・・・・・・・・・・・・;;」


アスカ「あー・・・・・・ホントにバカねアンタ達;・・・・・・・・・仕方ないから教えてあげるわ。一度しか言わないから耳の穴かっぽじってよーーく聞きなさい。」

バキ「ハイ・・・・・・;」


826 :赤いイヤーカフ :2011/08/02(火) 00:13:53.65 ID:yAGeiVWz0

アスカ
「まずはセカンドインパクトの事だけど・・・・・・・今から15年前、人類は最初の[使徒]と呼称される人型の物体を南極で発見し、その調査を行ったのよ。」


バキ・シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


アスカ
「でもその調査中、原因不明の大爆発が起きたの。それが本当のセカンドインパクトの正体よ。」


バキ・シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカ
「そして、そのセカンドインパクトを発生させた原因と思われる使徒の[第二・第三]の存在が確認された現代、使徒がインパクトを起こす前に使徒を倒す存在が必要になったの。それがアタシ達の乗る決戦兵器[エヴンゲリオン]なの。」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカ
「で、その使徒ってゆーのは、今の所[セカンドインパクトの影響で突然変異した地球の生物]って日本ではなってるけど、これはあくまで一説で国によってマチマチね。」

バキ「まちまちって・・・・・・要は何処の国々も使徒の正体を掴んでいない・・・って事かい?;」

アスカ
「そーゆー事。一時期は謎の国からの侵略兵器だって言われてた事もあるんだから。」


シンジ「へー・・・・・・;」

バキ「随分と詳しいんだな・・・惣流さん・・・・・・・・・一体何処から知ったのかな?;」

アスカ「何処からも何も無いわ。そこらで流れてる噂と、口の軽い上司達の口滑り話を統合して整理しただけよ。」

バキ「スゲェな・・・・・・・・・・・・つか口が軽い上司とか・・・そんなんで良いのかよ。;」ハハ・・・


アスカ「アイツらはアタシを嘗めてんのよ・・・・・・[大学出でエヴァのパイロットとは言え、所詮は14のガキだ]とか何とか陰でコソコソ言ってんのよどーせ。ま、その油断のお陰で色々拾い聞き出来たけど、アタシにとっては使徒だのセカンドインパクトだのはどーでもいい話ね。」ハァ・・・


シンジ「・・・あの・・・惣流さん。;」

アスカ「なに? まだ分かってないの?」ムッ

シンジ「いや分かったけど・・・・・・これって普通は把握出来ない気が・・・;」


アスカ「!・・・・・・・・・そういえばそうね。」


バキ「遅ェって気付くのが・・・」ヘラヘラ・・・

アスカ「何よその態度。アタシが教えなきゃ一生知らなかった癖に・・・イヤみな奴ね。」ムー・・・

バキ「怒んなよ。悪かったって。」ハハ・・・

アスカ「だったらそのニヤニヤ顔止めなさいよ。」フン

バキ「ハハハ・・・」




シンジ(使徒がセカンドインパクトを起こしたなんて・・・・・・なんで学校の教科書には本当の事が書かれてなかったんだろう・・・人類存亡が掛かってるって言うんなら、嘘を書かない方が良さそうな物なのに・・・・・・・・・・・・・・・・・・セカンドインパクト・・・・・・・・・使徒が起こした・・・・・・・・・・・・・・・何故使徒はすぐにインパクトを起こさないんだろう・・・・・・何故わざわざこの街に?・・・・・・・・・インパクトを起こす事に何の意味が・・・・・・?;)




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
827 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/02(火) 00:15:43.12 ID:zrsaZS800
ふざけンなァッッ!!!
訂正ッッ
828 :赤いイヤーカフ :2011/08/02(火) 00:17:18.35 ID:L2DlxSd/0

アスカ
「まずはセカンドインパクトの事だけど・・・・・・・今から15年前、人類は最初の[使徒]と呼称される人型の物体を南極で発見し、その調査を行ったのよ。」


バキ・シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


アスカ
「でもその調査中、原因不明の大爆発が起きたの。それが本当のセカンドインパクトの正体よ。」


バキ・シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカ
「そして、そのセカンドインパクトを発生させた原因と思われる使徒の[第二・第三]の存在が確認された現代、使徒がインパクトを起こす前に使徒を倒す存在が必要になったの。それがアタシ達の乗る決戦兵器[エヴァンゲリオン]なの。」


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカ
「で、その使徒ってゆーのは、今の所[セカンドインパクトの影響で突然変異した地球の生物]って日本ではなってるけど、これはあくまで一説で国によってマチマチね。」

バキ「まちまちって・・・・・・要は何処の国々も使徒の正体を掴んでいない・・・って事かい?;」

アスカ
「そーゆー事。一時期は謎の国からの侵略兵器だって言われてた事もあるんだから。」


シンジ「へー・・・・・・;」

バキ「随分と詳しいんだな・・・惣流さん・・・・・・・・・一体何処から知ったのかな?;」

アスカ「何処からも何も無いわ。そこらで流れてる噂と、口の軽い上司達の口滑り話を統合して整理しただけよ。」

バキ「スゲェな・・・・・・・・・・・・つか口が軽い上司とか・・・そんなんで良いのかよ。;」ハハ・・・


アスカ「アイツらはアタシを嘗めてんのよ・・・・・・[大学出でエヴァのパイロットとは言え、所詮は14のガキだ]とか何とか陰でコソコソ言ってんのよどーせ。ま、その油断のお陰で色々拾い聞き出来たけど、アタシにとっては使徒だのセカンドインパクトだのはどーでもいい話ね。」ハァ・・・


シンジ「・・・あの・・・惣流さん。;」

アスカ「なに? まだ分かってないの?」ムッ

シンジ「いや分かったけど・・・・・・これって普通は把握出来ない気が・・・;」


アスカ「!・・・・・・・・・そういえばそうね。」


バキ「遅ェって気付くのが・・・」ヘラヘラ・・・

アスカ「何よその態度。アタシが教えなきゃ一生知らなかった癖に・・・イヤみな奴ね。」ムー・・・

バキ「怒んなよ。悪かったって。」ハハ・・・

アスカ「だったらそのニヤニヤ顔止めなさいよ。」フン

バキ「ハハハ・・・」




シンジ(使徒がセカンドインパクトを起こしたなんて・・・・・・なんで学校の教科書には本当の事が書かれてなかったんだろう・・・人類存亡が掛かってるって言うんなら、嘘を書かない方が良さそうな物なのに・・・・・・・・・・・・・・・・・・セカンドインパクト・・・・・・・・・使徒が起こした・・・・・・・・・・・・・・・何故使徒はすぐにインパクトを起こさないんだろう・・・・・・何故わざわざこの街に?・・・・・・・・・インパクトを起こす事に何の意味が・・・・・・?;)




綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
829 :赤いイヤーカフ :2011/08/03(水) 00:12:07.97 ID:XCiXgD3g0
午後10時2分




?<まさか原始人とは・・・・・・いやはや、呆れて物も言えんよ。>

?<冗談にしては些か度が過ぎるな。>

?<こんなふざけた報告を聞くために、我々は君を召集した訳ではない。>


ゲンドウ「わかっております。」


?<では説明して貰おうか。このあまりに現実離れした報告結果に何故至ったのかを。>


ゲンドウ「被験体の分泌物から検出された微生物を調べ、赤木博士に確認をとらせた上での結果です。何も問題はありません。」

?<問題が無いとはどういう事かね? 零号機、職員、範馬の血、アンチA・T・フィールド反応、使徒の変質と続いて次は原始人だ。これらの要素に対して早急に手を打てなかった場合、後の計画にどのような変調をきたすか分からんよ。>

ゲンドウ「[今は]問題が無いという事です・・・・・・・・・少なくとも範馬の血族に関しては我々の計画に気付かない限り、敵対する事はありません。」



?<では・・・零号機コアからの使徒反応にはどう対するつもりだ。>



ゲンドウ「コアの換装を急がせております。現コアは廃棄の予定です。」


?<新しいコアはどうするつもりだ碇。>

ゲンドウ「新造します。三ヶ月後には完成すると思われます。」


?<エヴァ零号機のコアを新たに生み出すだと?・・・・・・また莫大な額が消費されるな・・・>


ゲンドウ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


?<他には何か言う事はあるかね?>


ゲンドウ「報告は以上です。」


?<そうか・・・御苦労だったな。次はもっと良い報告を期待してるよ。>



?<では解散だ。>





ヴォンン・・・




830 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) [saga]:2011/08/04(木) 12:01:17.71 ID:AbYJIwft0
午後10時12分
ケンスケ宅


ケンスケ「はぁ〜〜・・・・・・今日はこれでいいか。」


毎日少しずつ進めていたプラモデル製作を中断したケンスケは、完成目前の作品を手にした。

ケンスケ「やっぱりいいな〜・・・トウジやシンジ達にもコイツの魅力が分かるんなら、毎日語り合えるのに・・・」

彼が手にした空母は、プラモデルとは思えない重厚な輝きを放っていた。
パーツの全てには汚しが入れられ、着水部には微細な錆が確認出来る。
少しやり過ぎた加工のせいで一見すると廃棄船に見える出来だが、ケンスケはそれで満足していた。


トス・・・     ボフッ


机の上に敷いた新聞紙に作品を置き、自身はベッドの上に寝転がる。

両手を後頭部に回し、両足は若干開いた体勢に。


ケンスケ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



天井を見ながら、今日見た光景に思いを馳せる。



モノレールから見た広大で壮大なジオフロント。

その中で反射光を輝かせるネルフ本部。

全てが整えられたネルフの施設内部。

最新の機器。最新の設備。見たことのない長大なエスカレーター。


訓練所にいた屈強だけでは表現に足りない漢達。

その漢達と肩を並べ
まるでクラスメイトと接するかのように、訓練について語り合うバキ。


目まぐるしい戦闘を展開する汗塗れのスカの姿。


呼吸を少しも荒げる事無く、アスカと渡り合い追い詰めるラーメン屋。


苦痛の表情を浮かべながら袴の老人と闘うシンジと
シンジを気遣いながら目の前の義手の漢と闘う綾波。

学校の中では、決して見る事が無かった二人の素早い動作。


鳴り響く打撃音。

揺れる床。

時折舞い飛ぶ床板と木屑。


漢達から放たれる人殺しの気配。




ケンスケ「俺じゃ無理だよな・・・・・・・・・」



諦めの悪いケンスケは、エヴァのパイロットになる夢を諦めた。

831 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/04(木) 14:00:46.83 ID:kaWkJs1Y0
アスカさんごめんなさい。
訂正ッッ
832 :赤いイヤーカフ :2011/08/04(木) 14:01:33.78 ID:KsLWHXOq0
午後10時12分
ケンスケ宅


ケンスケ「はぁ〜〜・・・・・・今日はこれでいいか。」


毎日少しずつ進めていたプラモデル製作を中断したケンスケは、完成目前の作品を手にした。

ケンスケ「やっぱりいいな〜・・・トウジやシンジ達にもコイツの魅力が分かるんなら、毎日語り合えるのに・・・」

彼が手にした空母は、プラモデルとは思えない重厚な輝きを放っていた。
パーツの全てには汚しが入れられ、着水部には微細な錆が確認出来る。
少しやり過ぎた加工のせいで一見すると廃棄船に見える出来だが、ケンスケはそれで満足していた。


トス・・・     ボフッ


机の上に敷いた新聞紙に作品を置き、自身はベッドの上に寝転がる。

両手を後頭部に回し、両足は若干開いた体勢に。


ケンスケ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



天井を見ながら、今日見た光景に思いを馳せる。



モノレールから見た広大で壮大なジオフロント。

その中で反射光を輝かせるネルフ本部。

全てが整えられたネルフの施設内部。

最新の機器。最新の設備。見たことのない長大なエスカレーター。


訓練所にいた屈強だけでは表現に足りない漢達。

その漢達と肩を並べ
まるでクラスメイトと接するかのように、訓練について語り合うバキ。


目まぐるしい戦闘を展開する汗塗れのアスカの姿。


呼吸を少しも荒げる事無く、アスカと渡り合い追い詰めるラーメン屋。


苦痛の表情を浮かべながら袴の老人と闘うシンジと
シンジを気遣いながら目の前の義手の漢と闘う綾波。

学校の中では、決して見る事が無かった二人の素早い動作。


鳴り響く打撃音。

揺れる床。

時折舞い飛ぶ床板と木屑。


漢達から放たれる人殺しの気配。




ケンスケ「俺じゃ無理だよな・・・・・・・・・」



諦めの悪いケンスケは、エヴァのパイロットになる夢を諦めた。

833 :赤いイヤーカフ :2011/08/04(木) 16:20:07.01 ID:0/DZ+3gw0
午後11時16分
ネルフ本部:職員用個人宿舎


綾波「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スー・・・ スー・・・

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」クー・・・クー・・・

シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スー・・・スー・・・



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」







この未来世界に来て、はや数ヶ月が経過した今。
バキは自身に芽生えた変化に気付き始めていた。


自らの胸の内に、物心ついて間も無い時期から植え付けられた渇き・・・

闘いへの欲求。強者への憧れ。

その思いから端を発した武への探究と克服の経験。

その経験から生じた傲慢。



今の自分からはそれらが消えている。



なんの枷も無い。本当の自由。


学校で友達と遊び、勉強に勤しみ、くだらない笑い話に華を咲かせる。

家族のような同居人とテレビゲームを楽しむ。


温かい食事を皆で囲む。


些細な事、割と重大な事で口喧嘩をする。



普通の家庭に生まれたなら当然のように辿ったであろう平凡な毎日。

使徒とエヴァの存在。ネルフが陰で行った許し難い所業という非日常も混ざってはいるが、それでも毎日が楽しい。


自分の人生には無縁だと端から決め付けていた事が
今の自分を包んでいる。



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



グスッ


バキ「・・・?・・・・・・・・・」





バキの耳が、小さく掠れた嗚咽を聞いた。

834 :赤いイヤーカフ :2011/08/05(金) 16:24:12.20 ID:Q0qp45dA0
バキは身体を起こした。


「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



耳を澄ませる。





グスッ
                 グスッ




バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




(啜り泣き・・・・・・?)




周りを見渡し、声の出所を探る。

女性的な高音からして恐らく、泣いているのは綾波かアスカのどちらか。





    ・・・ママ・・・・・・





バキ(・・・・・・・・・・・・・・・寝言?・・・・・ママってことは・・・)ノソ・・・




声の主を何となく特定したバキは自分のベッドから抜け出すと、啜り泣く少女が眠るベッドにゆっくりと近付いた。

掛け布団を巻き込んで、赤子のように背を丸めて眠る赤毛の少女。
彼女の閉じた目には涙がうっすらと輝いている。



バキ(なんだい・・・ホームシックってや・・・)

アスカ「ママ・・・」


バキ「!」



アスカ「・・・・・・・・・どうして死んじゃったの?・・・」





バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




まるで誰かに尋ねるように、彼女は震える声で呟いた。


彼女の悲しい呟きを聞き逃す事など、バキには不可能だった。

835 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 16:28:41.07 ID:XnVc5HuDO
刃牙……(;ω;)
836 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/05(金) 16:31:08.27 ID:Y1C/TGND0
バキは親父より強くありたいって思って格闘技始めたんじゃないの?
837 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/08/05(金) 18:47:55.60 ID:otON0rZK0
強者への憧れ=勇次郎への憧れ
植え付けられた乾き=勇次郎の戦闘狂教育 じゃない?
目標である勇次郎が消えて
それなりに平和に暮らすうちに戦う意味を見失ったと
俺はry
838 :赤いイヤーカフ :2011/08/05(金) 19:39:44.76 ID:5q3y+1RW0
「(バキ君)」

バキ「!;」ビクッ


潜めた声での突然の呼び掛け、にバキは振り返った。


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


ベッドから上半身だけを起こしたシンジと目が合う。



バキ「(・・・・・・・・・・・・・・・・・起きてた?・・・・・・・・・);」


シンジ「(・・・うん・・・・・・・・・・・・・・・・バキ君・・・・・今のは・・・・・・・・・);」


バキ「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・);」


シンジ「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・);」


バキ「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・);」










バキ「(・・・・・・シンジ・・・);」



シンジ「(・・・!・・・・・・);」


バキ「(・・・誰にも言うなよ、この事・・・・・・・・・トウジにも・・・ケンスケにも・・・・・・ヒカリさんと綾波にも・・・);」


シンジ「(・・・・・・・・・わかってる・・・);」


バキ「(惣流さん本人にもだ・・・・・・・・・誰にも言っちゃっいけない・・・)」


シンジ「(・・・うん・・・・・・言わないよ・・・・・・);」



バキ「(そうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・じゃ・・・寝ようぜ・・・・・・)」



シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ゴソ・・・



シンジはなるべく音を立てないように、慎重に掛け布団の中へと戻った。

バキも自分のベッドへと戻った。

ベッドに潜るまでの間、バキはアスカの目尻から目線を逸らせなかった。



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



目を閉じても、彼女の言葉を忘れる事は出来なかった。

839 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/05(金) 19:41:29.23 ID:RsDh29B30
訂正ッッ
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2011/08/05(金) 19:44:03.50 ID:oxesQDM90
「(バキ君)」

バキ「!;」ビクッ


潜めた声での突然の呼び掛けに、バキは振り返った。


シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


ベッドから上半身だけを起こしたシンジと目が合う。



バキ「(・・・・・・・・・・・・・・・・・起きてた?・・・・・・・・・);」

シンジ「(・・・うん・・・・・・・・・・・・・・・・バキ君・・・・・今のは・・・・・・・・・);」


バキ「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・);」


シンジ「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・);」


バキ「(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・);」










バキ「(・・・・・・シンジ・・・);」



シンジ「(・・・!・・・・・・);」


バキ「(・・・誰にも言うなよ、この事・・・・・・・・・トウジにも・・・ケンスケにも・・・・・・ヒカリさんと綾波にも・・・);」


シンジ「(・・・・・・・・・わかってる・・・);」


バキ「(惣流さん本人にもだ・・・・・・・・・誰にも言っちゃいけない・・・)」


シンジ「(・・・うん・・・・・・言わないよ・・・・・・);」



バキ「(そうか・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・じゃ・・・寝ようぜ・・・・・・)」



シンジ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ゴソ・・・



シンジはなるべく音を立てないように、慎重に掛け布団の中へと戻った。

バキも自分のベッドへと戻った。

ベッドに潜るまでの間
バキはアスカの目尻から目線を逸らせられなかった。



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



目を閉じても、彼女の言葉を忘れる事は出来なかった。

841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) :2011/08/05(金) 23:48:17.22 ID:tb9AFYoHo
やっと追いついたぜェ・・・・・・。
スレタイ見て惣流って何の漫画のことかわからんかったから、大分スルーしてたせいでエラい目にあったぜ。
842 :赤いイヤーカフ :2011/08/06(土) 01:35:13.99 ID:RFCh4l6z0
作戦決行まで残り8日
ネルフ本部:職員用個人宿舎



ピピピピピピピピピ・・・

突然鳴りだしだ目覚まし時計を・・・

バチン

叩くようにして止め・・・

ガバッ



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



アスカはベッドから起き上がった。



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・」スタッ   トテトテ・・・


ベッドから出たアスカは眠そうな顔のままシャワールームへ。


ピタッ


と、思いきや・・・


アスカ「・・・・・・・・・・・・」クルッ テテテ・・・


急に踵を返し、自分のベッドの元へと直行。
俯き気味になって枕を見る。



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



アスカは純白の枕の端っこに、灰色の変色部を発見した。





アスカ「・・・・・・・・・バカ・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




そう静かに呟いて数秒かの間を置いて、次にアスカは何かを思い出したかのように頭を上げ・・・


テテテ・・・


バキの眠るベッドに近付き・・・


アスカ「ていっ!」

ボグッ!

バキ「!!ッッッ;」



仰向けになって眠っていたバキの腹部に、良い感じの踵落としを入れた。

843 :赤いイヤーカフ 訂正 :2011/08/06(土) 01:37:36.11 ID:RFCh4l6z0
作戦決行まで残り8日
ネルフ本部:職員用個人宿舎



ピピピピピピピピピ・・・

突然鳴りだした目覚まし時計を・・・

バチン

叩くようにして止め・・・

ガバッ



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



アスカはベッドから起き上がった。



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・」スタッ   トテトテ・・・


ベッドから出たアスカは眠そうな顔のままシャワールームへ。


ピタッ


と、思いきや・・・


アスカ「・・・・・・・・・・・・」クルッ テテテ・・・


急に踵を返し、自分のベッドの元へと直行。
俯き気味になって枕を見る。



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



アスカは純白の枕の端っこに、灰色の変色部を発見した。





アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・バカ・・・・・・・・・・・・」




そう静かに呟いて数秒かの間を置いて、次にアスカは何かを思い出したかのように頭を上げ・・・


テテテ・・・


バキの眠るベッドに近付き・・・


アスカ「ていっ!」

ボグッ!

バキ「!!ッッッ;」



仰向けになって眠っていたバキの腹部に、良い感じの踵落としを入れた。

844 :赤いイヤーカフ :2011/08/06(土) 12:09:18.34 ID:CpS6Lxoa0
バキ「な・・・・・・なに?・・・・・・;」

バキは身じろぎもせずにアスカを見上げる。
顔には焦りの表情が浮かんでいるが、ダメージから来る物では無い。

単純に驚いただけ。


アスカ「効いてないのね;・・・・・・それよりアンタ、今日の夜に何か見なかった?」

バキ「へ?」

アスカ「今日の夜に何か見なかったかって聞いてんの!」

バキ「・・・・・・・・・え? なにそれ?・・・・・・幽霊とか?」

アスカ「んなわけないでしょ! もう良いわよバカっ」スタスタ・・・


ガチャ・・・ バタン 


アスカは膨れっ面を浮かべながら
足早にバスルームへと行ってしまった。



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



シンジと綾波はまだ寝ている。



バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



バキはしばらくバスルームのドアを見てから・・・


バキ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



ゴソ・・・




再び布団に潜った。






バキ(無茶だけはするなよ・・・惣流さん・・・・・・・・・)


845 :赤いイヤーカフ :2011/08/07(日) 00:13:43.78 ID:2zmaAj600
朝5時10分
ネルフ本部:訓練棟廊下


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・



薄暗い廊下を上下ジャージ姿のアスカは歩く。

照明は点いておらず、廊下を照らすのは窓から射す外からの光のみ。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スタスタ・・・


訓練棟に入って2分が経過したが、未だに誰ともすれ違わない。
職員の数が幾ら多いとは言え、流石に朝4時半に起きた者はアスカ以外にはいないようだ。

尤も、アスカの早起きは[人の少なさ]を狙っての事だが。



アスカ(シンジ達の中で一番動けるアタシが、訓練やる度にヘトヘトに疲れ切って真っ先にダウンするのはおかしいわ・・・・・・アイツら絶対ひいきしてる・・・)スタスタ・・・


大股で歩くアスカの歩みには怒気が含まれている。



アスカ(いいわよもう・・・・・・アタシをそんなにシゴきたいなら好きなだけやりなさいよっ。アタシにも考えがあるんだから。)スタスタ・・・



ピタッ



アスカが歩みを止めたのは、トレーニングルーム前。


サッ


ズボンのポケットからカードキーを取り出す。



アスカ「・・・・・・お望み通り・・・・・・・・・強くなってやるわよ・・・・・・;」



ピッ  プシュ



カードキーでドアロックを解除したアスカは、トレーニングルームに入った。







ガチャコン  ガッチャコン  ガッチャコン ギッ ガチャコン
      キキン     チャキン 
  ガッチャコン ガッチャコン   ガッチャコン ガチャコン

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;」

ガッチャコン  ガッチャコンカチッ ガチャコン
                       ガッチャコン
ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ガッチャコンギギギン  ガチャコン ガッチャコン
ガッチャコン  ガッチャコン  ガッチャコン
ガチャコン      ガチャコン





部屋の中には、両手に持つ巨大な鉄塊を交互に上げ下げする巨人が居た。
846 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/07(日) 01:41:49.15 ID:Tm/CTYQa0
ストーリー把握の為に最初の頃の文章見たんだが・・・

凄い恥ずかしい・・・マジで書き直したい・・・・
847 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/07(日) 01:49:54.36 ID:XWxNb3bDO
私は一向に構わんッッッッ!!!!
848 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/07(日) 02:23:23.32 ID:94xNcgoDO
初期の安価でここまで話を膨らませたんだから今更、些細な矛盾なんて細けぇこたぁ(ry
このスレに張り付いてもう五ヶ月くらい経つけど面白くて早く続きが見たいと思ってるぜッッッ!
しかし、このSSは文章レベルも並以上あるし話もそんなに言うほど変なトコも無くて
安定して面白いと俺は思うんだけど何故かあんまりレス付いてないんだよね……。
でもレス無いだけで見てる人はいるから是非とも腐らず頑張って完結して欲しい!
849 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/07(日) 07:45:26.16 ID:6dSU6WXe0
ありがたいッまさかそこまで言って貰えるとはッ
こりゃ迂闊に愚痴も言えんな。

引き続き頑張りますッッ
850 :赤いイヤーカフ :2011/08/07(日) 09:24:04.07 ID:fgOhtC6l0
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」

ギギッ
ガッチャコン   ガチャン
ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ガチャン キン ガッチャコン
ガッチャコン ガッチャン


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・な・・・・なにしてんの・・・・・・アンタ・・・;;;;」

    ガッチャコン
ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ガッチャコン キン ガッチャコン
ガッチャン ギキン キン  ガチャコン



ジャックは答えない。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;;」




ジャックハンマーの行っている鍛練法。

それは、50キロのダンベルを20個程力任せに混ぜ合わせ
鋼鉄の塊と化したそれを右手にに一つ、左手に一つ用意。
計2000キロを腕力のみで上下させ続けるという非常識であった。

しかもそれだけでは飽き足らず
なんとジャックは、両二の腕にダンベルを突き刺していたのである。

右に100キロを2つ。左に同じく100キロを2つ。

使徒を食した影響であろうか。ダンベルを突き刺した傷口は塞がり、所々ダンベルと融合してすらいる。

ジャックの足元には発汗による水溜まりが形成され、何らかの薬物が入っていたであろうアンプルの破片が、大量に散らばっている。


黒目無き双眸は朱く爛々と輝き、眉間には力こぶとも言える隆起。

全身に浮かび上がった血管は、今にもはち切れんとばかりに脈打っている。


巨大で無骨な筋肉を軋ませるこの漢、例えるならばまさに地獄の鬼。



アスカは、入室する前まで抱いていた心情に
早くも疑問を抱き始めていた。

本当に自分は強くなりに来たのだろうか、と・・・





ド ド ン ! !


アスカ「!!!ッッ;;;;」ビクッ


ジャックが鉄塊を床に置いた。




ジャック「やらねェのかい・・・・・・・・・;;」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」



恐怖からか、後ろめたさからか。

アスカはジャックの姿を見ることが出来ず
ただ俯く事しか出来なかった。
851 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/08/07(日) 14:56:06.69 ID:J89ND7GFo
ヤるとな・・・?
852 :赤いイヤーカフ :2011/08/07(日) 16:50:29.87 ID:HIJp+xVi0
コロコロ・・・   カチ・・・


アスカ「!・・・;;;」



ジャックが足で転がしたアンプルが、アスカの足先に当たった。



ジャック「・・・・・・・・・やるんだろ?・・・・・・トレーニング・・・;」ゴキッペキッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」


首を鳴らしながら微笑みを浮かべるジャックの問いに
アスカは俯き気味のままで、答える事が出来ない。


ジャック「ン?・・・・・・・・」ニヤ・・・


ジャックはまたも問い掛ける。
心無しか、さっきの問いより若干の挑発を含んだ表情で。



アスカ「・・・・・・・・・・・・こ・・・コレ・・・;;;」ボソ・・・

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカ「コレ・・・・・・なに?・・・;;;」

ジャック「ステロイドだ。」


アスカ「えっ?;;;」



アスカは顔を上げた。




ジャック「致死量のな。」


アスカ「!!!;;;;」






ジャックの口から出た恐るべき発言。

アスカは今まで経験した以上の戦慄を覚えた。


目の前の漢に、間接的ではあるが
これ以上無い程の重さで「[ピーーー]」と言われたのだ。



アスカ「なっ・・・・・・・・・なんでそんなの・・・・・・ぁ、アタシが・・・;;;;」

ジャック「死ぬ覚悟の無い奴にッ。」


アスカ「!!;;;;;」ビクッ




ジャック「安易な道を期待する奴に・・・・・・強さを得る資格は無い。」


853 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/07(日) 16:51:47.94 ID:vJ4QprVL0
ゲフンゲフン・・・・・・訂正ッッ
854 :赤いイヤーカフ [saga]:2011/08/07(日) 16:53:17.17 ID:vJ4QprVL0
コロコロ・・・   カチ・・・


アスカ「!・・・;;;」


ジャックが足で転がしたアンプルが、アスカの足先に当たった。



ジャック「・・・・・・・・・やるんだろ?・・・・・・トレーニング・・・;」ゴキッペキッ

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」


首を鳴らしながら微笑みを浮かべるジャックの問いに
アスカは俯き気味のままで、答える事が出来ない。


ジャック「ン?・・・・・・・・」ニヤ・・・


ジャックはまたも問い掛ける。
心無しか、さっきの問いより若干の挑発を含んだ表情で。



アスカ「・・・・・・・・・・・・こ・・・コレ・・・;;;」ボソ・・・

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカ「コレ・・・・・・なに?・・・;;;」

ジャック「ステロイドだ。」


アスカ「えっ?;;;」


アスカは顔を上げた。





ジャック「致死量のな。」



アスカ「!!!;;;;」







ジャックの口から出た恐るべき発言。

アスカは今まで経験した以上の戦慄を覚えた。


目の前の漢に、間接的ではあるが
これ以上無い程の重さで「死ね」と言われたのだ。



アスカ「なっ・・・・・・・・・なんでそんなの・・・・・・ぁ、アタシが・・・;;;;」

ジャック「死ぬ覚悟の無い奴にッ。」


アスカ「!!;;;;;」ビクッ



ジャック「安易な道を期待する奴に・・・・・・強さを得る資格は無い。」

855 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/07(日) 20:43:19.26 ID:lIwa9LeDO
このままではアスカがマックスシングしてしまう!
856 :赤いイヤーカフ :2011/08/08(月) 01:27:27.28 ID:8VFarY0S0
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」



アスカは黙ってしまった。

本来の彼女であれば、多少戦きつつも言い返すのだろうが
眼前の漢からの得体の知れぬ圧に負け、思考が視野狭窄に陥り、反論するための言葉が思い付かなくなってしまっている。

それに例え反論が思い付いたとしても、恐らくアスカはその反論を実際に口に出したりはしないだろう。



[安易な道を期待する奴に、強さを得る資格は無い]



ジャックハンマーはその言葉の持つ意味を完璧に体言している。


分厚いジーパン越しからでも、異常だとわかる程の太さを備えた両足。

Tシャツから出た両腕の、尋常ではない発達度。

その両腕に刻まれた無数の傷跡。

肉食獣の如き眼光。


つい先程まで行っていた、常軌を劇的に逸した過度過密なハードワーク。




何処をどの角度で捌こうとも
安易な要素により生じた物など一切見当たらない。

一種の狂信とも言うべき徹底振り。


そんな超努力家を前にして、迂闊な事を喋れる訳が無い。





ジャック「おい。」


アスカ「・・・はっ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・はい・・・・・・・・・;;;;;」


ジャック「いつまで黙ってるつもりだ。」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」




だが、話さなければ状況が変わらないのも事実。

畏縮するために来たのではない。

訓練に耐えうる持久力を付けに来たのだ。





アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・あっ・・・・・・あのっ・・・;;;;;」


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


アスカ「・・・あの・さ・・・・・・・・これ・・・飲まないでトレーニングするっ・・・て・・・・言うのも・・・・・・・・・ぁ・ありだとっ・・・・・・思うんだけど・・・・・・;;;;;」


ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」
857 :赤いイヤーカフ :2011/08/08(月) 15:04:34.87 ID:CDF552JE0
ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


ガシッ!

ズリュリュッ・・・  


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;;」



ジャックの両二の腕からダンベルが引き抜かれる。

血が噴き出たが、ダンベルが完全に抜かれる頃には出血は治まっていた。


アスカは茫然とその光景を眺めるばかりだった。

現実感がまるで無い現象を見ると、人は誰でも現実を見失う。

使徒やエヴァといった非現実的存在に慣れていたとしても、人間の生み出す非現実的光景には・・・

バ オ ッ ッ ッ !!!!!

アスカ「!!!!;;;;」


ド グ ァ シ ャ ア ッ ッ ッ !!!!!






四つのダンベルが、アスカの背後に広がる壁に撃ち込まれた。

アスカの着ているジャージの両肩に切れ目が入る。


ズ ン ! ! ! !


ジャックがアスカに近付く。

腰が抜けたアスカはその場にへたり込み、はらはらと涙を流す。


ズ ン ッ ! ! ! ! !



ジャックはアスカのすぐ目の前に立つと
しゃがみ込んで目線を合わせ、彼女の頭に手を伸ばし・・・


ワシッ


頭頂部の髪を掴んだ。

アスカの視線は、ジャックの悪魔の如き顔に釘付けとなった。



ジャック「そんな下らぬ想いで使徒に挑むつもりか。」


アスカ「ち・ちがうっ・・・・・・そんな・・・そんなつもりじゃ・・・;;;;」グスッ

ジャック「生温い鍛練で得た実力で使徒を倒せると?」

アスカ「違います・・っ・・・・訓練のためにっ・・・・・・・・・・;;;;」グスッ グスッ

858 :赤いイヤーカフ :2011/08/08(月) 18:24:04.82 ID:qw0OtyzC0
ジャック「訓練?」


アスカ「はいっ・・・・・・・・・・・・たっ・・・・・・・体力・・・;;;;」ウルウルウル

ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

アスカ「・・・体力・・・無いと・・・・・・ダメだから・・・・・・・・だからっ・・・・;;;;」フルフル  ポロポロ



ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・ナルホド・・・」ニヤ・・・


パッ


アスカ「?;;;;」ポロポロ



ジャックはアスカを放すと・・・








ジャック「スマナかった。」



アスカ「えっ・・・・・・;;;」ピタッ







一言謝った。






−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−−

同時刻
ネルフ本部:弐号機格納庫


整備士1「お・・・・・・おい、アレって・・・;」ツンツン

整備士2「ん?なんだ?」

整備士1「アレだよアレ・・・例の実験体とか言う・・・;」



ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



整備士2「あ・・・いるな・・・・・・・・・ジャックハンマーとか言ったか。」

整備士1「違うって。もう一人の方。」

整備士2「ああピクルの方か・・・・・・ブリッジの上で何やってんだ?」

整備士1「さぁ・・・・・・・・・珍しいんじゃないですか? 弐号機が。」

整備士2「まぁ、一般人はそうそう見れないからな。」ハハハ・・・
859 :赤いイヤーカフ :2011/08/08(月) 18:43:10.25 ID:U6D0uAiN0
勇次郎「トランスフォーマーを見に行ってくる。待っているっちゃ。」
860 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 19:20:48.69 ID:7ihdVFrDO
そういえばピクルが発見された時、
世界規模で報道されたりその在り方について
議論されてたりしたけどエヴァ世界の
人達はその事を知らんのかな?
861 :赤いイヤーカフ :2011/08/09(火) 18:55:27.07 ID:8Kj/DoDH0
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




エヴァンゲリオン弐号機を固定しているアンビリカルブリッジの上。

胡座をかいて弐号機を見つめるピクル。




ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




彼は[彼女]の目覚めを待っていた。

眠ってばかりいる愛しい彼女の元気な姿を、一刻も早く拝みたいのだ。





整備士2「それにしても、いつから居るんだあいつは・・・・・」


整備士1「あの様子を見る限りじゃ、当直の俺達より早くから来てたとか?」

整備士2「・・・何が楽しくて見に来てんだか・・・・・・俺なんかは気味悪くて近付くのすら駄目だってのに。」

整備士1「そんなに気味悪いか? 俺は格好良いと思うけどな。いかにもヒーローって感じで。」

整備士2「お前は外装所属だからそんな事が言えるんだよ。生部所属の俺から言わせれば、アレは化け物。どっちが使徒か分かりゃしない・・・・・・・・・第一、年端も無い子供しか乗れない兵器の何処がヒーローだ? 全然ヒーローじゃねぇよ。」ケッ

整備士1「まぁ・・・・・・・・・そう言われればそうだな・・・;」





ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





彼女は動かない。



退屈から抜け出したピクルは、弐号機の放つ微かな[人外]の香りのみを便りに、此処、エヴァンゲリオン弐号機格納庫に辿り着いた。

自分と顔を合わせた彼女は、一体どんな反応を示すのか。
それが見たくて。

驚くのか。怒るのか。喜んでくれるのか。悲しんでしまうのか。


ひょっとしたら、闘ってくれるかも・・・



そんな期待を胸に。





ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」







けれども、彼女は動かない。

862 :赤いイヤーカフ :2011/08/09(火) 19:14:34.78 ID:2PBpfF1R0
一方的なのは分かっている。

恐らく自分は相手にされていないのだろう。

彼女の闘い振りに惚れ
彼女の美しい[戦闘的形態美]とも言える外見に惚れ
彼女の気まぐれとも高貴とも取れる仕草、態度、行動に惚れた。


許可も無く。身勝手に。


これほどの想いは、今迄の人生で一度も抱いた事が無い。





ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」















嫌われても良い。


殺されても構わない。


ただ・・・   ただ一度だけでいい・・・・・・



君を・・・・・・










振り向かせたいッッッ!!!








バ ッ!!



ピクルは飛翔し・・・


ダ ン !!


弐号機の左肩に飛び乗った。

863 :赤いイヤーカフ :2011/08/10(水) 18:08:40.82 ID:c/dRwOB40
整備士1「!!・・・あいつ何やってんだ!!;;」

整備士2「?・・・・・・・・・!! お、おい! 降りろ!;;」

ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


端末の点検に来ていた整備士二人が叫ぶ。

弐号機の左肩に降り立ったピクルは、整備士達のいる方を面倒臭そうに流し見した後、弐号機が浸かっている赤い池の水面を右手で掬い、それで・・・


整備士2「警報だ! 警報鳴らせ!!;;」

整備士1「警報!? い、いや警備部に・・・;;」

整備士2「良いから早く鳴らせ!! 俺はここで・・・」

ビ ッ

整備士1・2「!!!;;」

バ チ ィ イ イ イ ィ ィ ン ン !!!!



整備士達を狙撃した。


全く飛び散らずに発射されたLCL溶液は、整備士達の足元で爆発。
それにより生じた爆風を全身に浴びた彼等は、支えを失った縫いぐるみの如く転倒。意識は体の外へ。


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




ぴたっ・・・


ピクルは弐号機の側頭部に両手を付け・・・


ぴた・・・


右耳を付けた。

本来ならば右耳に付いたイヤーカフが邪魔になるのだが
実体の無いこれには関係の無い事。



ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」スゥ・・・



眼を閉じる。

耳を澄ませ、彼女を想う。


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



ピクルの思考は闇へと沈みゆく。



深く。




何処までも・・・



864 :赤いイヤーカフ :2011/08/10(水) 21:37:32.07 ID:1byIEvV70




ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」







深い闇を抜け、閃光を越えた次の瞬間。
ピクルは広大な海に、仰向けで浮いていた。



ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




白い雲と澄み渡る青空が、彼の瞳に映っている。

波の音と共に、海水が耳の中に入ってくる。


無限に続く空を眺めながら思う。



此処は何処なのだろうか。

何故このような場所に?


彼女は何処?






バシャッ!!




ピクルは体を翻し、彼女を見つけ出すべく泳ぎ出す。



ザバッ!   ザバッ!   ザバッ!









そしてたどり着いた。



白い砂浜。緑が茂る海岸に。


865 :赤いイヤーカフ :2011/08/11(木) 15:07:26.30 ID:YWsL5HcM0
ザァッ・・・





水しぶきを上げながらの上陸。


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



身体に感じる僅かな加重と動きにくさ。水の感触と涼やかな冷たさ。

ピクルは、自身が衣服を着用している事を改めて認識した。





ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」キョロキョロ・・・






周囲を見渡しても、彼女らしき物は見当たらない。

あるのは後方の水平線。前方の草原と、そこに生えた一本の木。



そして、その木の木陰に佇む、赤子を抱えた女性のみ。








女性はピクルに向け微笑む。

女性に抱えられた赤子の金色の髪が、風に煽られてなびく。











ピクル「!」











ピクルは気付いた。





木陰の女性こそが、捜し求めた[彼女]だった。




866 :赤いイヤーカフ :2011/08/11(木) 20:58:41.06 ID:eIdyXX6P0
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




何故そう思ったのか。

何故そう感じ、確信を持ったのか。

それはピクル自身にも分からない。


勘とでも言う物であろうか。



それも分からなかった。




ただ、彼女を見つめるばかりだった。














?「貴方、名前は?」



ピクル「!!;」ピクッ




?「ふふっ・・・そんなに驚く事じゃないわ。貴方の望みが叶っただけ・・・」




ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」




?「・・・どうかしたの?」




ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」




?「悩まなくても良いのよ・・・・・・想いがあれば、それだけで伝わるわ。」





ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

867 :赤いイヤーカフ :2011/08/11(木) 23:51:16.22 ID:5nwpuRgZ0
ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






何?     ?
      形  色
          違
        場所
      別? 
    異種 
      同種?
  子 













?「大丈夫・・・・・・きっと出来るわ。」





ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」










貴方 君        ? 
  貴女 お前は  誰?
アンタ 貴様      何?
  



  その子は       誰?
その娘は  そいつは 何?
     それは 








?「・・・私はキョウコ・・・・・・惣流・キョウコ・ラングレーよ・・・・・・そしてこの娘はアスカ・・・私の大切な娘。」



868 :赤いイヤーカフ :2011/08/12(金) 01:58:06.82 ID:gHUc3Buq0
ムスメ・・・
娘       キョウコ
           貴方は
          貴女が





キョウコ「ええそうよ。私がキョウコで、この娘がアスカ。」フフ・・・


ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




貴方
貴女  の見た目 が  違う
       外見


構わない

       逢いたかった





キョウコ「・・・とても素直なのね、貴方。」



ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・//」






!!




キョウコ「どうしたの?」



ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」





動かない   足

        進めない






ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



キョウコ「来れないの?」







来れない


869 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/12(金) 02:03:24.64 ID:txauOx8DO
ここまで一気に読んでしまった
続きが楽しみだ
870 :赤いイヤーカフ :2011/08/12(金) 02:59:20.97 ID:k2gbatZv0



キョウコ「そう・・・・・・・・・・・・・・・それなら、貴方はまだ此処に来るべきじゃなかったのね・・・・・・・・・貴方は此処ではなく、私を求めてここまで来た。貴方は此処を必要としていないのよ。」




ピクル「?・・・・・・・・・?・・・・・・;;」



どういう意味?   此処?

     何故行けない?




   離れたくない。







キョウコ「怖れる事じゃないわ。私は消えたりしない。」フフッ




ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」




キョウコ「いつまでも此処にいるわ。だから暗い顔しないで。」




ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





キョウコ「アスカの事・・・・・・お願いね。」




ピクル「!」






私の代わりに・・・










871 :赤いイヤーカフ :2011/08/12(金) 22:00:36.49 ID:OdafIwu60
ガバッ!






ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」




両目を開けるなり飛び起きたピクルは、自身の身体を見回した。


蒼いジーパンに黒いTシャツ。
ジーパンは相変わらず足首を隠しきれていない。

そこまで見た所で気付く。

ついさっきまでずぶ濡れだった衣類が、今は水滴の一つも付着していない事に。



ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」キョロキョロ



次に周りを見渡す。


自身から見て右方向には、巨大な弐号機の側頭部。

自身の足場は弐号機の左肩。


前方の少し離れた所には、緑色のいかにも硬そうな橋。

その橋の左端に昏倒した二人の整備士。




ピクル「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」








夢ではない。



確かに彼女に会った。

本当の彼女に逢った。



「惣流・キョウコ・ラングレー」



それが彼女を識別するための物。

彼女の発音。




ピクル「・・・・・・・・・キョ・・・・・・・・・ウ・・・・・・・・・・・・コ・・・・・・・・・」




それが彼女の名前。

872 :赤いイヤーカフ :2011/08/13(土) 17:17:53.52 ID:K6Yq/Av20
朝6時2分
ネルフ本部:訓練棟大型トレーニングルーム



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」タッ タッ タッ タッ タッ・・・



ランニングマシンの上を、アスカはひたすら走っていた。
上のジャージは、熱と汗が篭るからという理由で腰に巻き直され、今はジャージの長ズボンと白いTシャツのみの姿。

汗をかいているにも関わらず、『シャツが胸に引っ付いてブラが透けて見える』なんていう事態が発生していない所を見ると、どうやら下準備は完璧のようだ。


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」タッ タッ タッ タッ タッ


ガッ


ランニングマシンの手摺りに据え付けられたカゴ。
そのカゴからスポーツ飲料を取り出し・・・


グッ・・・


一口だけ飲み・・・


ガコン


カゴに放り込んだ。



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」タッ タッ タッ タッ タッ







873 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2011/08/13(土) 17:24:36.87 ID:NzjZUZdo0
30分前







ジャック「待ってな。」ズシ・・・ ズシ・・・ ズシ・・・


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・えっ・・・・・・?・・・・・・・・・あ、あの・・・;;;」



プシュ  シュッ



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」







それから1分後・・・








プシュ  シュッ




ジャック「・・・・・・・・・・・・・・・」ヒュッ


アスカ「!!;;;」


パシッ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・?・・・・・・・・・これって・・・;;」



ジャック「詫びの印しだ。」



アスカ「え?・・・・・・;;」


ジャック「・・・・・・・・・・」ザッ


アスカ「あっ・・・ちょ、ちょっと待・・・;;」



プシュ   シュッ




アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」
874 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/13(土) 21:29:22.26 ID:niVGSQkDO
ジャックが紳士的だ…
一向に構わんッッッッ!!!!
875 :赤いイヤーカフ :2011/08/13(土) 22:37:34.82 ID:zN+yb6G10
タッ タッ タッ タッ タッ・・・



アスカ(このアタシを泣かしたくせに、ジュース一本渡しただけで謝罪の言葉は超軽い! しかも態度も最悪! 何様よアイツ!;;)

タッ タッ タッ タッ タッ・・・

アスカ(いやアイツだけじゃないわ! 渋川も克巳も烈さ・・・じゃない!! 烈も大概だわ! 嘗めきった態度で人を小馬鹿にして、押され気味になったらすぐに本気出して叩き潰して、なにかといったら自慢! 自慢!! 自慢!!! この技はあーだ! あの動きはあーだ!! もーうんざりだわっ!!!;;)

ダダダダダ・・・


アスカ「このっ!!;;」

ガシッ


怒り心頭に達したアスカは、ジャックから貰ったジュースを掴み・・・


アスカ「バカぁっ!!!!;;」


ブン!



何処にとも無く、力いっぱいに投げた。


グラッ

アスカ「!!;;」


我を忘れた無茶な動きにより、アスカはバランスを崩し・・・


ドガシャア!!


前のめりに転倒。


ルルルルル・・・

ズタン!


そのままロールに流され、マシンの後ろにはみ出し、床に倒れた。






アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;;」






ムク・・・






アスカは身体を起こした。


身体を支える彼女の手は、小刻みに震えていた。

876 :赤いイヤーカフ :2011/08/13(土) 23:10:07.90 ID:exNEoW7Q0
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」ウルウルウル




転んだ痛みで涙が浮かぶ。

その涙が悔しさを更に強め、自分の情けなさを強める。

涙によって生じた感情を我慢すればする程。耐えれば堪える程に、その感情は力を増して、アスカの中に渦巻いていった。

奥歯を噛み締めようと、床に付いた拳を固めようと、堪え切れなかった。







アスカ「・・・・・・もうイヤ・・・・・・みんなイヤ・・・・・・・・・・・・アイツらみんな・・・・・・ジャックも・・・花山も・・・ピクルも・・・・・・;;」ウルウルウル



アスカ「みんな嫌い・・・・・・・・・・・・・・なんでアタシに・・・;;」ポロポロ



アスカ「なんでアタシに・・・・・・アタシにばっかり・・・・・・;;」ポロポロ









プシュ  シュッ







克巳「さぁ〜て今日も張り切って・・・」スタスタ・・・


克巳「ッッッ;;」




アスカ「ひっ・・・ひっ・・・・・・・・ぐすっ・・・・・・ふえぇぇ・・・;;」ポロポロ







克巳(どッッ・・・どうすりゃいいんだコレ〜〜〜!!ッッッッ;;;;)

877 :赤いイヤーカフ :2011/08/13(土) 23:15:04.58 ID:dJEHHaIV0
お久しぶりです。安価です。
締め切りは今から10時間後です。

安価テーマは
[はわわわ!アスカが泣いてる!どどどどうしよう!はわわわ!]
ですッッッ

いやマジで久しぶりだなオイ。
878 :赤いイヤーカフ :2011/08/13(土) 23:37:19.47 ID:K6Yq/Av20
あげ
879 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 00:15:30.32 ID:Vu6t2zfDO
慰めようと慣れないギャグをかますも盛大にスベる
880 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/14(日) 01:27:23.65 ID:COKWLpks0
だまって見守り、恨み言を聞いてやる。
その後、ピクルがキョウコのことを伝える
881 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/14(日) 02:00:17.56 ID:HNIiMtrDO
一通り恨み言を聞いたあとで自分のかつての慢心について話す
アスカが冷静になったら(烈の打岩、独歩の竹の束に抜き手、ジャックの薬みたいな)話をする
才能がある奴には本気になっちまうのが闘士の本質みたいなことを言う
なっ、烈さんwwと盗み聞きしてる烈に話を振る
烈「〜〜〜ッッ////」
882 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 07:20:00.15 ID:DBUJJfcDO
>>881推し
883 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 11:26:12.79 ID:Vu6t2zfDO
>>881
ツンデ烈さんとか素晴らしすぎだろ……
884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) :2011/08/14(日) 11:27:26.13 ID:qBrWpyOLo
照れ隠しに床を踏み抜いちゃう烈さん萌え
885 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/14(日) 14:35:14.36 ID:J6+8oCb70
スマン寝坊したッ
再開ッッ
886 :赤いイヤーカフ :2011/08/14(日) 14:35:49.75 ID:J6+8oCb70
克巳(取り合えず退散ッッ;;)


プシュ  シュッ



克巳(あ〜ビビった・・・・・・どーしたんだよあの娘・・・;)



克巳(・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;)







克巳(なんにせよ、このままじゃあ駄目だな・・・・・・えーっと・・・;)

ゴソゴソ・・・ カパッ


克巳(うわ金無ぇ・・・・・・スッカスカの財布ってのは寂しいもんだな・・・;)


チャラ・・・


克巳(250円か・・・・・・・・・まぁ、メシは無理でも・・・・・・)


克巳(ジュースなら・・・・・・)



タッ



タッ タッ タッ タッ タッ



克巳(自販機ってのは・・・)タッ タッ タッ タッ



克巳(あったッ)タッ タッ タッ タッ





烈「ん?」スタスタ




克巳「・・・・・・・・・・・・」タッ タッ タッ タッ・・・







烈「?」

887 :赤いイヤーカフ :2011/08/14(日) 14:48:36.43 ID:nYadfNDe0
チャリンチャリン  ピッ


克巳(好み知らねェ・・・けど・・・・・・いっか別に。)


カチッ  ガシャン

パシッ


克巳(アクエリ嫌いなヤツなんて見たことないしな。)タッ


タッ タッ タッ タッ タッ・・・


克巳(こういう時ばかりは、耳の奴は当てにできないんだよな・・・)


タッ タッ タッ タッ タッ









烈「ん?」


克巳「・・・・・・・・・・・・」タッ タッ タッ タッ タッ






烈(・・・・・・・・・非常事態?・・・)







888 :赤いイヤーカフ :2011/08/14(日) 16:49:05.38 ID:RU+RGsZp0
克巳(気付いててくれんなよ・・・;)


プシュ シュッ


アスカ「ぐすっ・・・・・・?・・・・・・・・・;」ポロポロ


克巳「よ〜しいっちょヤ・・・・・・ん?・・・」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ポロポロ



克巳(こっち見てる・・・それにしてもカワイイ泣きが・・・・・・バカか俺は・・・;)



アスカ「・・・・・・・・・・・・・;」サッ




アスカは克巳から顔を背け、眼を擦った。

泣き顔を見られたくないというのもあるが、何より、嫌った相手の視界に今の自分の惨めな姿が映っている事を否定したかった。

きっとアイツらは自分を嘲笑ってる。
今のアスカにはそうとしか思えない状況だった。



克巳「お、オイ、大丈夫かい?;」スタタッ


そうとは知らずに駆け付ける克巳。
アスカは怒鳴り散らす事が出来ない事を歯噛みした。

叫べば声が裏返ってしまう。


克巳「コケたのか? 怪我とかは無い?;」

アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ウルウル

克巳「取り合えず向こうのベンチに・・・;」サッ・・・


克巳が手を差し延べる。


バシッ!


アスカはそれを払った。



克巳「?・・・・・・;」

アスカ「触らないで・・・・・・・・・;」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


スッ


克巳は再び手を差し延べた。



バチン!




アスカ「触んないでって言ってるでしょバカぁ!!!;」
889 :赤いイヤーカフ :2011/08/14(日) 17:43:52.79 ID:nYadfNDe0
克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


アスカ「・・・・・・ぅっ・・・・・・・・・っ・・・・;」ポロポロ



案の定、アスカの声は裏返ってしまった。

アスカはもう何も言わない事にした。何か言えば、それが自分の弱みになるような気がしてならなかったから。

弱みを握られてしまう気がしてならなかったから。



克巳「わかった。君には触らない・・・・・・触らないけど・・・」


サッ


克巳「コレ飲んで落ち着け。」



克巳は自販機で買ったアクエリアスを、アスカに差し出した。



克巳「落ち着かないと、不満ぶつけようにも思い浮かばないだろ?」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」ウルウル




ジャックと大して変わらないやり方にアスカは怒りを覚えたが、克巳の言っている事は至極正論。反論の余地が無い。

それすらも頭に来たが、いちいち怒る気力も今は無い。
アスカは従う事にした。



パシッ


克巳から奪うようにしてジュースを受け取り

キャップを外してアクエリアスを飲んだ。




アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ウル・・・








少し落ち着いた。








克巳「大丈夫?」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・大丈夫・・・・・・」


克巳「そっか・・・・・・・・・じゃあちょっとベンチに行こう。背もたれ無いと疲れるし。」
890 :赤いイヤーカフ :2011/08/14(日) 22:54:53.61 ID:8es02zm50
克巳「フー・・・・・・」ドスン


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・」ドッ・・・

克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



ベンチに座った二人。
克巳とアスカの間の距離、実に3メートル。


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」




話しづらい。







克巳「惣流さん。;」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳「寄らない?;」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



克巳(口も聞いてくれないのかよ・・・・・・;)フフ・・・


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳(しかたねェなぁ・・・・・・ホント中学生ってこうゆう所あるよ。;)


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳(でも・・・・・・こーゆー時ってのは大体・・・)




アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



克巳「惣流さん・・・・・・・・・君、怒ってるだろ?」


アスカ「・・・・・・・・・・・・」ピクッ


克巳「多分俺・・・・・・いや、俺を含めた格闘士に・・・」


891 :赤いイヤーカフ :2011/08/14(日) 23:12:40.64 ID:J6+8oCb70
アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳「違うかい?」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



克巳「違うんなら謝るよ。」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」













アスカ「ええ・・・・・・そうよ。怒ってるわ・・・アンタなんか大っ嫌い。」



克巳(やっぱりか・・・・・・・・・;)



アスカ「アンタだけじゃないわ・・・・・・・・・みんな大っ嫌い・・・・・・」




克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」

892 :赤いイヤーカフ :2011/08/15(月) 21:11:15.26 ID:iiSKzS430
克巳「嫌いってのは・・・例えば・・・・・・」

アスカ「決まってるじゃない・・・・・・全部よ。」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



アスカ「・・・アタシが何したって・・・・・・・・・・・・アタシの実力を認めないアンタ達なんて・・・大っ嫌いよ・・・・・・」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






克巳「そうか・・・・・・・・・つまり・・・[天才である自分がこんなに努力をしてるんだから、少し位は認められても良いはずなのに、いつまで経っても正当な評価が貰えないのはオカシイ]・・・・・・って事かい?」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






他にも言いたい事はある。
不満はまだまだ沢山ある。

だが、アスカの抱く不満の中でも特に大きい物がこれだった。


一番の大きい不満は言いたくない。



言った所でどうにもならない事だから。









克巳「違うよ惣流さん・・・・・・・・・・・・それは違う。」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳「俺達に認められる必要は無い。」


アスカ「!」ピクッ




克巳「君が納得すればいい・・・・・・・・・自分の強さ。実力にね。」

893 :赤いイヤーカフ 訂正 :2011/08/15(月) 22:46:27.46 ID:iiSKzS430
克巳「嫌いってのは・・・例えば・・・・・・」

アスカ「決まってるじゃない・・・・・・全部よ。」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



アスカ「・・・アタシが何したって・・・・・・・・・・・・アタシの実力を認めないアンタ達なんて・・・大っ嫌いよ・・・・・・」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






克巳「そうか・・・・・・・・・つまり・・・[天才である自分がこんなに努力をしてるんだから、少し位は認められても良いはずなのに、いつまで経っても正当な評価が貰えないのはオカシイ]・・・・・・って事かい?」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」






他にも言いたい事はある。
不満はまだまだ沢山ある。

だが、アスカの抱く不満の中でも特に大きい物がこれだった。


一番大きい不満は言いたくない。



言った所でどうにもならない事だから。









克巳「違うよ惣流さん・・・・・・・・・・・・それは違う。」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳「俺達に認められる必要は無い。」


アスカ「!」ピクッ




克巳「君が納得すればいい・・・・・・・・・自分の強さ。実力にね。」

894 :赤いイヤーカフ :2011/08/16(火) 02:14:50.67 ID:8PTsqOhD0


アスカ「・・・・・・納得出来ないから頭に来てんのよ・・・」


語尾が震える。

怒りが猛烈に込み上げて来る。


ガタッ

克巳「!;」


勢いに任せて席を離れ
克巳の目の前に立ち、激昂した。




アスカ「アンタ達ばっかりズルいのよ!! アンタらがどんな苦労をしてるのか知らないけどアタシだって子供の頃からずっと頑張って来たのよ!!? それなのに何でこんなに違うのよ!!! なんでこんなに差が出んのよ!!!」


叫ぶ程に自分が惨めに思えてくる。

瞳と声が潤む。

喉が痛む。


アスカ「そりゃアンタ達は納得出来るわよ!! 片手で人投げたり、床に穴開けたり出来るんだから!! アンタ達はやる気になれば何だって出来るんでしょ!!? アタシなんかよりもずっとずっと天才なんだからさぁ!!!」


涙が零れる。

声の震えが止まらない。



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ポロポロ





手足の力が抜ける。


遂にへたり込んでしまった。





アスカ「今まで・・・・・・ずっと・・・ずーっと・・・ドイツで・・・・・・」ポロポロ







(アタシは本当に特別なの?)



   (・・・ママ・・・・・・)








895 :赤いイヤーカフ :2011/08/16(火) 13:33:39.77 ID:DEjwDqui0
克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



床に座り込んだアスカ。

彼女は黙ってしまった。

俯いている彼女の表情は伺い知れないが
震える肩が彼女の心情を表している。


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




その心情に、克巳は覚えがあった。














克巳「惣流さん・・・・・・・・・ちょっと昔話するけど・・・良いかな?」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」




アスカは応えない。


克巳は構わず続ける。




克巳「俺もね・・・・・・昔は抱えてたよ。今の君みたいな悩み・・・」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



[俺も分かる。]

この言葉は気休めとしてしばしば用いられる。


どうせこれから話すことも、その場凌ぎの作り話なのだろう。

アスカはそう思っていた。



克巳の話を聞くまでは。


896 :赤いイヤーカフ :2011/08/16(火) 16:17:20.81 ID:QbZ2PrDW0
克巳「・・・昔の俺は、自分が天才である事に微塵の疑問も無くてね・・・・・・・・[空手を終わらせた男]だの[空手界の最終兵器]だの・・・・・・・・・・・・・・・周りから良いようにおだてられてその気になり、舞い上がった状態のまま格下の相手と闘い、勝ちに勝ちまくって増長してたよ。」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳「いやぁ気持ち良かったね・・・・・・手も足も出せない相手に、好きなだけ技をぶち込めるんだからな。しかも完璧な成績、完璧な勝利を収めれば収めるほど、自分への評価が無限大に上がんだぜ? こんな甘い蜜、誰だって離したくないよな。」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



克巳「それでだ・・・・・・俺も例に漏れず、離したく無くなったってワケよ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・結果、俺に何が起こったと思う?」ニィ


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



アスカはいつの間にか、克巳の話に聴き入っていた。
姿勢は変わっていないが、涙は流れなくなった。




克巳「ぜぇ〜〜ンぶ無くなっちまったッッ。」ハハ

アスカ「!」


克巳「ホントに全部消えちまった。プライドも、実力も、カリスマも、根気も・・・・・・残ったのは、俺なんかより遥かに強く、しかも覚悟を決め切っていた奴らから受けた重傷だけ。」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



克巳「俺の喉の傷、惣流さんはどんな奴に付けられたと思う?」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・知らないわよ・・・そんなの・・・」


克巳「職業とかでも良いから、言ってみてくれない?」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニッ



アスカ「・・・・・・・・・格闘家じゃないの・・・」




アスカは投げやりに答えた。

本心では気になっている事だが
その心を素直に出したくない。

今はまだ。







克巳「死刑囚さ。」


アスカ「!?」



アスカは顔を上げた。
897 :赤いイヤーカフ :2011/08/16(火) 17:30:58.80 ID:h1Si6Zpa0
アスカ「・・・死刑・・・囚?・・・・・・;」


克巳「そッ、死刑囚。[全力で闘った末に無残に死ぬ]っつー目的で脱獄して来た奴でね。そいつに蹴り飛ばされ、目ェ突かれて、首絞められ、喉を刺された・・・・・・・・・ア、その人烈さんと同窓生ね。」


アスカ「!;」



克巳「あん時はマジで完膚無きまでに叩きのめされたよ。出血多量で死ぬとこだった。」ハハハ・・・


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


克巳「怪我は一応治ったんだけど・・・・・・あの時は、もう空手が大っ嫌いになってたなァ・・・・・・いかに強くなろうが決して追い付けない領域ってのを見た気がしてな。ちょうど今の君みたいに。」ハハ・・・


アスカ「・・・・・・・それ・・・どういう意味よ・・・」


空手「でも合ってるだろ?」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





ぐうの音も出ない。

だが、今は不思議と怒りが沸かない。





克巳「追い付けない領域ってのは、何処の世界にもあるもんだ・・・・・・・・・コイツには勝てない。アイツには通用しないっていう時期が必ず来る。これは仕方の無い事。」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





克巳「でも・・・・・・その領域に到達する手段が[無い]ワケじゃ無い。」


アスカ「!!」




898 :赤いイヤーカフ :2011/08/16(火) 21:36:40.62 ID:23sN4wy60
克巳「あっ、惣流さん?」


アスカ「?」


克巳「隣、来る?」


アスカ「は?」



克巳「いや何・・・・・・尻冷えるかなと思ったから・・・」フフ・・・



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」







アスカは数瞬だけ唖然としたが、すぐに固い表情に戻った。


スッ  スタスタ ドスン



克巳「そうそう。やっぱすぐ隣の方が話しやすいだろ?」


アスカ「フン!」プイッ





まだつんけんしているが、だいぶ柔らかくなってきている。

克巳は心の中で胸を撫で下ろした。





アスカ「・・・・・・・・・・・・何よっ・・・手段って・・・・・・」



克巳「普通に生きる道を諦める事。」



アスカ「・・・・・・なにそれ・・・・・・・・・」




克巳「ン〜〜・・・・・・言い方が悪かったな。言い直すなら、人生の全てを[武]と[闘い]と[勝利]に費やす・・・って感じかな。」





899 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 22:42:57.56 ID:5sSdZO/Qo
独歩「武の神様はケチでしみったれなんだ。あれもこれも、どれも…全て捧げる奴にしかほんものはくれねぇよ」
900 :赤いイヤーカフ :2011/08/17(水) 04:20:32.53 ID:XUVVBeqS0
アスカ「・・・どういう事よ・・・それ・・・・・・;」


克巳「ハハ・・・どういう事も何も、そのままの意味だよ。」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」



克巳「イマイチ想像つかない?」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・まぁ・・・・・・・・・そうね。わかんないわ。」




克巳「ふーん・・・・・・・・・・・・・・・・・あー・・・・・・例えばの話だけど・・・・何かを犠牲にしたら、その犠牲にした分だけ強くなれるとして・・・君は一体何を何処まで犠牲に出来る?」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


克巳「何も捨てたくないかい?」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」






克巳「俺達はさっき上げた三つに、これまでの人生の全てを捧げてここまで強くなれた・・・・・・・・・他の道を自ら閉ざし、可能性を進んで潰して。」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



克巳「烈さんは大岩をベアナックルだけで削り続け、拳撃を磨いた。手足が血塗れになっても止めずにやり続けた結果、遂には大岩を完全なる球状に彫り変える程の拳足を得た。」


克巳「俺の親父は長年に渡り、束ねた竹に貫手を当てつづけた。脱臼と骨折を幾度と無く経験し、結果、軟骨の減少と感覚の麻痺を迎えて、拳を握る度に指間接に襲い来る激痛に生涯堪える事になったが、引き換えに鋼鉄の拳を得た。」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」



克巳「ジャックハンマーなんてのは特に凄い・・・・・・1日に30時間のトレーニングという無謀を実行し、致死量を遥かに超える薬物及び有毒物質を摂取し続けている。」


アスカ「・・・30って・・・・・・・・・・・・・・・;;」


克巳「しかも手足各部に30センチもの骨延長を施して、無理矢理リーチとウェイトを伸ばし、次に使徒を食してA・T・フィールドさえも身につけた。」


アスカ「A・T・フィールド!?・・・・・・・・・それって・・・もう人間じゃないじゃない・・・;;」




克巳「そう、ここまで来るともう人間じゃ無い・・・・・・・・・・・・本人はそれでもまだ足りないって言ってるけど、これ以上はそれこそ使徒にでもならない限りは・・・・・・・;」



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」

901 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/17(水) 05:16:06.95 ID:iEc5l6uDO
一瞬ミスターカラテが紛れ混んだぞ
902 :赤いイヤーカフ :2011/08/18(木) 18:28:56.32 ID:cXBIG8lM0
アスカ「・・・・・・・・・ねぇ・・・」

克巳「?」



アスカ「・・・そんな事して大丈夫なの?・・・アイツ・・・・・・」



克巳「それは俺が判断する事じゃないさ。あくまで本人の問題だ。」





アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」





克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」









克巳は話を続けようとしたが、一旦中断する事にした。


アスカの表情が変わったのだ。


その顔には、さっきまであった微かな苛立ちや焦り
怒りといった感情が些かも含まれていない。

憑き物が落ちたような印象。
かと言って涼やかでもない。


ある種[諦め]に近い微笑みだった。







克巳「・・・・・・どうかした?」


アスカ「え?・・・・・・いや・・・どうりで差があるわけねって思っただけよ。」


克巳「へ?」



アスカ「アンタもホントに酷い奴ね・・・・・・最初から[お前には無理だ]って言えば、アタシもさっさと整理出来たのにさ。」ハァ・・・


克巳「!?・・・お、オイオイなんだよいきなり・・・ッッ;;」




自暴自棄。

克巳は警戒した。


荒んだ彼女を慰め、励ます為と思って話した事の内容が悪かったのであろうか。

何故話を中断してしまったのか。

動揺を隠せない克巳は、自分の話した事の問題点を必死で探し始めた。
903 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/18(木) 18:43:00.41 ID:RQFDQiADO
続きが気になるッッッ!!
904 :赤いイヤーカフ :2011/08/18(木) 22:19:17.38 ID:0VeviugW0
アスカ「あーあ・・・これじゃ背伸び損ね。」フフ・・・



そう言ってアスカは立ち上がり、胸を張るようにして腰を伸ばす。


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」


それを見た克巳はますます焦る。

しかし、掛ける言葉が見つからない。
完全に思考が空回りしている。



アスカ「はぁ・・・」



背伸びが終わった。

克巳はやはり喋れない。









アスカ「なーんか、吹っ切れちゃった。」



克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;;」








[吹っ切れた]


果たして、この言葉をどう取るべきか。









アスカ「全然ズルくなかったんだ・・・・・・アンタ達って・・・」



克巳「!・・・・・・・・・・・・;;」










アスカの口調が、優しい物に変わった。
905 :赤いイヤーカフ :2011/08/18(木) 22:56:19.43 ID:JOUSd3NB0
克巳「・・・・・・?・・・・・・・・・・・・・・・;」




まるで荷を降ろしたかのように、軽くなったアスカの背中。


急速に柔らかくなった彼女の雰囲気に
克巳は動揺を通り越して、ほんの少し拍子抜けしてしまった。







アスカ「克巳。」


克巳「!」




アスカ「アタシ・・・・・・訓練頑張るから。」


克巳「!?」









まさかの応え。

克巳はもう何がなんだかわからない。

ただ・・・




克巳「・・・・・・・・・・・・・・・;」ハハ・・・








取り合えず、元気づけるという目的は達成出来たようだ。








アスカ「だ・か・らっ」クルッ


克巳「?;」



アスカは振り返り、克巳を指さして・・・


アスカ「手加減よろしくっ!」




と、言い放った。
906 :赤いイヤーカフ :2011/08/18(木) 23:30:15.46 ID:gUaZq++n0
克巳「は?・・・・・・・・・手加減?・・・・・・;」


アスカ「そーよ、手加減よ。訓練終った後、毎回毎回アタシだけぐったりなのよ? シンジとレイに手加減してるんだから、アタシにもしなさいよっ。」


克巳「え・・・・・・い、いや手加減・・・えっ? つーか君・・・さっきまで・・・;」



明るくなったと思ったら、もう饒舌を取り戻している。

克巳は面喰らうばかり。



アスカ「ええ。ついさっきまではイヤな気分だったわ。でも今は違う。元どーりよ。」フッ



鳩のように口を開けている克巳を、アスカは得意げに鼻で笑った。



アスカ「で、手加減するんでしょうね?」


克巳「え・・・・・・・・イ・イヤイヤ惣流さん・・・するワケないだろそんな事。;」


アスカ「なんでよ! いーじゃないの別に! 困るのはアンタじゃないんだし!」


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


プライドと克己心の高い彼女が
躊躇無く「手加減しなさい」と口にしている。

[吹っ切れた]とはこの事だろうか?

そもそも、この立ち直りの早さなら、わざわざ慰める必要も無いのでは?


克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


柄にも無く行った、長い説教に意味はあったのか?




プシュ  シュッ








烈「惣流・・・・・・・・・」




克巳「あっ・・・」


アスカ「烈さん?」




烈「失礼ながら・・・壁を通して立ち聞きさせて貰いました・・・・・・」

907 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 23:44:36.82 ID:NPAEK8/DO
壁を通してって烈さんw
908 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 23:51:23.54 ID:2nU4jC2Xo
海王たる者が壁に耳を擦り付けるなんてはしたない真似できるはずが無い
流石列さん、紳士だ
909 :赤いイヤーカフ :2011/08/19(金) 00:15:45.29 ID:wmiFw2yF0
ザッ

アスカ「えっ;」

克巳「?・・・・・・」


ザッ ザッ ザッ ザッ・・・


烈は静かに、アスカの元へ歩を進める。

いつにも増して堅い表情。

怒り皺は無く、目線も伏せてあるが、険しい。



アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」




アスカは早々と勘づいた。

今までずっと厳しかった教官が、手加減などを許すはずが無いと。


ザッ!




烈がアスカの前に立った。





烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・」


いつもとは別の意味で怖い顔の烈。




アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


立ち直ったテンションを、目をつぶって早くも下げるアスカ。











アスカ(うぅ・・・・・・・・・;)




烈「惣流・・・」


アスカ(来たっ;;)ギュッ




烈「スマなかったッッ」


アスカ「へっ?」

910 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 00:39:08.92 ID:aQaFPM/DO
極上のデレ入りましたー!
911 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/19(金) 01:42:16.02 ID:eVm0UpmDO
ツンデ烈ッッッ!!!
912 :赤いイヤーカフ :2011/08/20(土) 02:48:34.80 ID:AeCOkPYJ0
烈「君がそのような想いを秘めていたとは・・・・・・・・・・・・・・私はそれを露ほども感知出来なかった・・・・・・ッッ;」

アスカ「・・・・・・・・・あ・・・あの・・・;」

烈「今の私には、弁明の余地も資格も一切無い・・・・・・・・・誠にすまなかった・・・申し訳なかったッッッ!!;」


そう言って深々と頭を下げる烈。

克巳は先程とは打って変わって、楽しそうに烈とアスカを見比べている。



アスカ「いやあの・・・いいですって。 もう済んだ事ですから・・・;」

烈「何を言うかッッ!」



アスカ「ええぇ・・・・・・・・・・・・;」



烈「教え子の心身に気遣いをせぬ慢心者。それが今の私だ・・・・・・そのような者に師を・・・老師を語る事など・・・・・・・・」


アスカ「い・・・あの、ですからそれは・・・;」

烈「惣流ッッ!」


アスカ「!?;」ビクッ


烈「このような不心得者に敬語など不要ッッ! タメ口で十分ッッ!!」


アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」


烈「尊敬に値しないッッ! 遠慮などは全く無用ッッ!! 罵倒も罵声も甘んじて・・・・・・いや、それが常であるかのように受けようッッ!!;」




アスカ(え・・・・えぇ〜〜・・・・・・・;)




烈「・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・;」





克巳「・・・・・・・・・・・・・・・・・・」ニヤニヤ













アスカ「・・・・・・・・・・・・・・・やめておきます;」



烈「是非ッッ!;」


アスカ「い、いやダメですって。アタシもそんなの・・・;」


烈「頼むッッ! 是非ッッッ!!;;」
913 :赤いイヤーカフ :2011/08/20(土) 12:01:20.49 ID:bjBQVSGw0




本編第一章  終了











エピローグ



















   [赤い柱]











914 :赤いイヤーカフ :2011/08/20(土) 12:44:10.36 ID:axQXIoPv0


2001年  東京





渋谷区













一人の漢が、歩道の真ん中を歩いている。



周りには高層ビル群。

全く健全な表通り。


漢の横を商社マンが通り過ぎる。

漢の前をOLが横切る。

漢の後ろから若いカップルが近付き、ついには漢を追い抜かす。


幾つもの足音。幾つもの話し声。
街に響くは車両の走行音と、信号のアラーム。



漢はそのまま歩き続け・・・




ザッ・・・





道端に停めてあった愛車にまたがり・・・


ブォン! ブォン!! ゴォッッ!!


エンジンを吹かし・・・



ブ オ オ オ オ ォ ォ ォ ォ ン・・・





排気ガスと轟音と共に、その場から走り去った。

915 :赤いイヤーカフ :2011/08/20(土) 13:44:19.27 ID:5EOKP6Ls0
走る漢の背中を、真夏の太陽が容赦無く照り付ける。

漢は額に汗をかきながらも、街の中をひた走る。

風が漢の頬を、紫色の特攻服を、頭に巻いた漢の魂を叩く。



漢は街を抜け、ついには砂浜へ。



ザン


アイドリングをさせたまま愛車から降り、漢は平日の砂浜に降り立った。


人っ子ひとりいない、静かな海岸。

今が昼食時というのもあってか、ビーチの監視員さえいない。


漢の耳に入るのは波の音ばかり。







今日も[大将]は見つからなかった。
















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黄昏れる漢の目の前に、深紅の柱が出現した。
916 :赤いイヤーカフ 訂正 :2011/08/20(土) 13:55:24.22 ID:bjBQVSGw0
走る漢の背中を、真夏の太陽が容赦無く照り付ける。

漢は額に汗をかきながらも、街の中をひた走る。

風が漢の頬を、紫色の特攻服を、頭に巻いた漢の魂を叩く。



漢は街を抜け、ついには砂浜へ。



ザン


アイドリングをさせたまま愛車から降り、漢は平日の砂浜に降り立った。


人っ子ひとりいない、静かな海岸。

今が昼食時というのもあってか、ビーチの監視員さえいない。


漢の耳に入るのは波の音ばかり。







今日も[大将]は見つからなかった。
















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黄昏れる漢の目の前に、深紅の柱が出現した。
917 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/20(土) 13:57:32.59 ID:axQXIoPv0
まぁいいや(′ω `+)
918 :赤いイヤーカフ :2011/08/20(土) 15:54:54.09 ID:bG4ZPsIo0
唐突に。


何の前触れも予兆も無く、漢の前に降り立った巨大な柱。


尻餅をついた漢は、訳も分からぬままそれを見上げる。




巨大。




あまりに巨大。



それはもう[塔]と言える程の大きさ。



地上から始まり、途中で二股に分かれ、そのまま空へ。



二本に分かれた塔の尖端が、蒼空に溶けている。

それは、もはや柱・・・いや[塔]自体、肉眼では高さを推し量れぬ程に長大であることを漢に知らせる物であった。




ズッ・・・







漢は立ち上がる。


彼にしては珍しく、恐る恐ると・・・



眼前の光景が信じられないと言わんばかりに、漢は口を小さく開け、眼を大きく見開いている。


渇く口内。

滝の汗。

熱い眉間。



漢は今の状況を飲み込めずにいた。

919 :赤いイヤーカフ :2011/08/20(土) 16:34:29.39 ID:bG4ZPsIo0
ザワッ・・・


塔の根本から何かの気配が浮かぶ。

それは次第に形を成し・・・


次に色を持ち、遂には人型のシルエットを形成した。


漢は驚愕のあまりに、吐息すら発する事が出来ない。







   ・・・・・・柴 千春さん・・・・・・



女性の声。








   ・・・・・・世界を救うのよ・・・・・・









フォン



千春「!!?ッッッ;;;」


漢の足元に空が広がる。


ギ ュ ア ッ !!!


赤い塔が、砂煙も上げずに一瞬で縮み、漢の右耳に吸い込まれる。


ヒュッ


千春「ッッッッ;;;;」


空への落下が始まる。


千春「ッッッ〜〜〜ッッ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜・・・・・・・・・」







意味不明の声を上げながら、柴 千春は地面の晴天に墜ちていった。


920 :赤いイヤーカフ :2011/08/20(土) 16:37:24.31 ID:bjBQVSGw0



     エピローグ 完



921 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 17:23:28.87 ID:hux7j7nDO
ち・は・るーーッッ!
922 :赤いイヤーカフ :2011/08/21(日) 00:21:19.86 ID:D01vCOQ90
このスレでの連載はこれにて終了です。
見てくださった方々、本当にありがとうございましたッッ!!
削除依頼は出さないで下さい。
気まぐれに(俺の身内的な意味で)設定資料を投下するかもしれないので。

>>1000行かないように乙してくれたら嬉しい。

次のスレタイどうしようか・・・

つか前スレってどうやって貼るんだ・・・・・・;
923 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 01:06:22.03 ID:BdUnMp0DO
一先ず乙だぜ!!
924 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/08/21(日) 10:14:38.06 ID:UpBXi5gQo
烈「惣流ッ 私をッ 罵るんだッッ!」


スレタイは、これ、ダロ?
925 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) :2011/08/21(日) 12:57:46.40 ID:SEb07nlD0
一乙ッッ
>>924それだと別の事を期待する奴がwww
ここは千春の名前を混ぜたスレタイ希望

926 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2011/08/21(日) 17:08:53.31 ID:VDNAVf9AO
盛大に乙でした
927 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/21(日) 23:55:06.67 ID:ZuxFRRw70
次のスレのタイトル決まりました。


千春「・・・なんなんスかアレ・・・・・・;」 花山「使徒だ。」 千春「シト・・・・・・?;」


これで行きます。
928 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/22(月) 00:08:05.14 ID:epeBUrR00
前スレの貼り方が分かりませぬ。
だれか助けてくらはい。
929 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/22(月) 01:39:03.87 ID:22EdRiPDO
http://ex14.vip2ch.com/test/mread.cgi/news4ssnip/1297647035/-20
携帯?
930 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/22(月) 02:27:27.68 ID:GgP41/+K0
携帯です。
931 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/22(月) 03:14:10.13 ID:22EdRiPDO
ドコモ携帯なら
コピーしたいページでサブメニュー→URL入力・情報→URL表示でコピー→張り付けで出来る。
他の携帯は知らないけどやり方の流れは同じハズ。
違ってたらスマソ
932 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/22(月) 21:25:24.35 ID:GgP41/+K0
>>931
よっしゃやってみる。
933 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/23(火) 01:14:20.49 ID:rsdGF1Ot0
>>931
前スレ貼れたッッッ

有り難い・・・・・・有難う・・・・・・ッッッ
934 :赤いイヤーカフ :2011/08/28(日) 02:05:52.06 ID:bsDel7Bq0
今更ながら次スレです。
   ↓
千春「・・・なんなんスかアレ・・・・・・;」 花山「使徒だ。」 千春「シト・・・・・・?;」 -SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314028511/
935 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/30(火) 00:27:50.51 ID:W3rMCemT0
克巳の義手。

初の設定資料投稿です。
描いてくれてるリア友の気分次第で投稿していきます。

基本は下げ進行で行きますので、上がった板を手掛かりにこの板を見に来てくれてる人には厳しいかもしれないですが、そこは一向に構わんと言ってくれ。
936 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/30(火) 00:31:58.70 ID:2ktiK2/e0
あれ? 貼れて無い?

なんでだよチクショウ
937 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/30(火) 00:41:53.63 ID:3CPUrlGSO


やっと出来た。

あ〜見苦しい事した。
938 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 01:18:08.79 ID:9fH3EuTjo

特撮ヒーローっぽい義手で格好良いな
939 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/30(火) 02:33:34.33 ID:3CPUrlGSO


トレーニングルームでアスカを問い詰めたジャックさんです。
俺が思うほど紳士的じゃなかった。
怖いってこれ・・・そりゃアスカも泣くわww
940 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/08/31(水) 21:51:53.87 ID:DBENWeKSO


訓練用の改造プラグスーツを着た綾波レイです。
訓練の相手は、空手道着の下にポイントスーツを着たカツミン。

リア友がやる気になってきた。
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
941 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/09/03(土) 16:58:27.68 ID:rsn0w9B10
消さんでくれ。

まだ続くかもしらんのや。
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
942 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) [sage]:2011/09/07(水) 01:13:03.90 ID:xGkcoVeq0
念の為書いておきますが、ここに載せてある絵は時間が経つと消えたも同然になります。(まとめに載るかは分かりませんが)設定資料を覚えておきたいならファイル保存で。
リア友も「白黒画像なら良し」と言ってくれました。
943 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/09/08(木) 18:22:26.28 ID:/2bLqLqSO


花山さんの要人護送。

車の中にはチルドレンの御一行が乗ってます。
944 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/09/15(木) 01:35:19.70 ID:wfNDnK500
来ねェ・・・
945 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/09/16(金) 09:23:24.34 ID:/iWqjRll0
>>942は俺ですッ
946 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/09/21(水) 06:57:37.95 ID:ZrPYFKPx0
>>304
今更だが南極です。間違えました。
947 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/09/23(金) 10:18:46.34 ID:CvEbDn7Jo
花山ってここまでの怪物になったのかww
トラック横転くらいが関の山と思っていたが
948 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/09/23(金) 17:11:47.31 ID:NDNph+8s0
鉄筋入りのビル壁をタックルで粉砕してるから、全速力で走る軽自動車並みのパワーはあるはず

949 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/24(土) 20:39:22.80 ID:X+ihdowSO


バキキャラが身につけてる赤いイヤーカフと赤い携帯電話です。

俺<色つけてんじゃん

友<俺の中のガイアがそう囁いたんだ
950 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/09/25(日) 12:39:16.10 ID:2a5wCmF8o
一番すごいのはボンネットだな
951 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/09/27(火) 12:34:33.23 ID:IMHGFvpSO


アスカと花山がゲーム[アーマードギア]で対戦中

アーマードギアに元ネタがある事を
一月くらい前に知って驚愕した>>1です。
952 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/09/27(火) 12:40:13.71 ID:Cl/xH9Dv0
>>951
一月どこじゃなかった。
危ない危ない。
953 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/09/29(木) 08:54:16.96 ID:WJTj4aefo
>>951
花山氏の腕が奥行きを考慮してもアスカの腰よりふとい!
954 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/10/28(金) 12:43:38.13 ID:UyWsAitX0
絵が来ない・・・
俺もなんか描こうかな
955 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/10/28(金) 23:20:08.23 ID:0+f2OBUSO


チルドレン達の現生活空間である宿舎の間取りです。
俺が描いただけあって汚ねぇwwww
絵をどっから描けばいいのか全然分からんww

訓練用スーツや学生服などは壁に掛けてあるという事で。
(女性陣の下着や私服は倉庫の中。バス用具はネルフ支給)


見苦しいッッ
956 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/10/28(金) 23:25:55.10 ID:ZRTQGzCw0
向きがなんかおかしいな。画像暗くて字見えないし・・・
やっぱり慣れない事はするもんじゃねーな。

素直に友の絵を待つことにする。
957 :赤いイヤーカフ [sage]:2011/10/31(月) 21:54:14.51 ID:W0AVJYEy0
>>188
綾波が「葛城三佐」つってるけど本当は一尉ね。
すまん。記憶が朧げだった。
958 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(北海道) [sage]:2011/11/07(月) 08:48:12.15 ID:282rsJ4go
>>955
何となく別々の部屋で寝てるような印象だったがそんなわけないか。
こりゃあ好き放題パンtゲフンゲフン
959 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(中国地方) [sage]:2011/11/07(月) 22:11:42.82 ID:5sqMhT1Ho
次スレの77で「分かりずらい」になってるのはそのままだね

>>958
初めてこの部屋に入ったとき全員寝るのも同室なのを驚いてるシーンがなかった?
960 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/18(金) 15:11:05.08 ID:jSH3E77IO
まとめからきました
961 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方) :2011/11/27(日) 21:47:10.42 ID:Kc7rOafDo
このスレずっと消えてないけど、>>1は依頼だしたん?
962 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(空) [sage]:2011/11/28(月) 02:02:18.19 ID:1hcyoE5E0
まだ出してないです。
絵を描いてくれてる友人がやる気出してるんだけど
なんか近頃忙しいらしい。

長々続けるのも他のSSに迷惑だし、もうそろそろ畳もうかな此処・・・
963 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方) [sage]:2011/11/28(月) 02:36:43.21 ID:igv88G5no
まだ使うなら別にいいと思うけど、次スレでやらへんの?
964 :赤いイヤーカフ :2011/11/28(月) 16:34:40.05 ID:oW3UMvJS0
>>963

それもそうだな。よし畳む。
このスレはこれにて終了です。読んでくれた人ありがとうッッッ
サラダバー!
965 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方) [sage]:2011/11/28(月) 18:00:45.70 ID:igv88G5no
乙でした
966 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/28(月) 22:20:29.73 ID:QhqX0ULIO
さらだばーっス
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