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9982号「あなたがミサカの…お姉様…?」 美琴「えっ…」 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage ]:2011/02/18(金) 21:44:10.25 ID:vcgPcVqc0
とある魔術/科学の二次創作SSスレです。
まだまだ初心者で文章力に劣りますが、頑張らせていただきます。
なるべく気を付けますが、一応言っておきます。
@誤字・脱字あるかも
A口調がたまにおかしくなるかも
内容はほぼ妹達関連になります。
原作とはまったくリンクしていないのでご了承ください。
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
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]: ID:???
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■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:08:31.92 ID:A9RjOWcxo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421311/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:07:56.06 ID:9l741hD4o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421275/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:07:18.78 ID:XCIH42NJo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421238/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:06:42.32 ID:sMr/Yf+to
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421202/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:06:05.72 ID:A9RjOWcxo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421165/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:05:29.13 ID:9l741hD4o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421128/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:04:47.30 ID:XCIH42NJo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421087/
■ 萌竜会 ■ @ 2025/06/20(金) 21:04:05.72 ID:sMr/Yf+to
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421045/
2 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage ]:2011/02/18(金) 21:51:51.04 ID:vcgPcVqc0
ここはとある学園都市。
ここにいる学生はみな、授業の一環として超能力研究を行っており、学生の数は総人口の8割に及ぶ。
子供達は親元を離れ、能力開発を受けるためにこの学園都市へやってくる。
学生の住まいは学生寮がほとんどだが、特に指定はない。どこかに居候してるやつも少なくはない。
そして一方通行と打ち止めの二人も、とある理由で黄泉川愛穂という女教師兼アンチスキルの家に居候中である。
現在二人は黄泉川に頼まれたおつかいを終えるため、とあるスーパーへと向かっていた。
今日は近くのスーパーの超特売セールらしい。
3 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/18(金) 22:15:47.56 ID:vcgPcVqc0
一方通行は無論断ったが、居候の身ということを棚にあげられると抵抗できない。
頼むだけ頼んで、黄泉川は「用事があるから!あとはよろしくじゃん!!」と言うとダッシュで家を出て行った。
一方通行の経験から言わせてもらうと、黄泉川の「用事があるから!」は大抵どうでもいい用事である。
アンチスキルの緊急な仕事だとすると特売セールなんて気にかけている暇はない。
一方「はぁ…、ダリィ…。別に好きで居候してる訳じゃねェんだけどなァ…」
まぁ別に嫌な訳でもねェが…、と心の中で付け足しておく。
打ち止め「とか言いつつ、いつも頼まれたことはちゃんとやってくるあたり満更でもないんじゃない?
ってミサカはミサカはすかさず茶々を入れてみたり!!」
一方通行「あァ!?ンなわけねェだろォが!!!」
打ち止め「ぶ〜、そんな全力で否定しなくてもいいじゃん!ってミサカはミサカは膨れてみたり!」
一方通行はつい、こいつ…読心能力でもあンのか…?と思ってしまった。
一方通行「…ったく、どンだけコキ使えば気が済むんだあのババァ…」
打ち止め「そんなこと黄泉川の前で言ったら四の地固めでバッキバキだけどね、ってミサカはミサカは忠告してみる」
一方通行「…うっせェ」
色んな意味でちょっとゾッとしてしまう一方通行であった。
4 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/18(金) 23:00:08.07 ID:vcgPcVqc0
書き直し部分でしかもまだ3レスしかやってませんが明日早いので寝ます。
いい忘れましたが凄くスローペースです。
それではノシ
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/02/18(金) 23:19:26.81 ID:2g/cwyZ00
おい、まさか書き溜めしてねェとか言わねェよなァ?
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/02/18(金) 23:20:41.45 ID:yoNCwmzZo
乙
楽しみにしてる
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/02/19(土) 00:17:17.09 ID:n9Qm+pUro
乙
再開待ってた
ゆっくりでも良いから完結頼む
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/02/19(土) 00:23:46.05 ID:XE/cpU+M0
乙乙
書き直しってことは前作とリンクはしていないってことかな?
もしそうなら向こうの9982号の続きもいつか気が向いたらやってほしいっす
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/02/19(土) 13:07:00.53 ID:tZkiQmZ+o
前作kwsk
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/02/19(土) 22:57:57.40 ID:9+87zeuto
>>9
ミサカ「燃えろ!妹達!」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4gep/1273034376/
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/02/19(土) 23:20:58.43 ID:tZkiQmZ+o
>>10
超thx!
12 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/20(日) 15:06:07.28 ID:2/wTpJVL0
前作はある意味黒歴史だからやめとけ…て言おうと思ったけど遅かったかorz
前の話とはバッサリ切ってリンクしてないけど、
これからの話は前スレの9982号の書き直しだから内容は一緒。
スローペースながら始めさせていただきます。
13 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/20(日) 15:11:59.83 ID:2/wTpJVL0
一方通行の手に握られた小さなメモ翌用紙にはびっしりと頼まれた物が書かれていた。
卵×3、ひき肉×2、牛乳2×、缶コーヒー×10、その他お菓子やおつまみ、お酒など、商品名まで事細かく。
はぁ…と一方通行の口からため息とともに白い息がもれた。
一方通行は、さみィし、早く帰るとするかと決意し、メモ翌用紙を無造作にポケットにつっこんだ。
いままで反射で寒さを防いできたが反射が容易に使えない今、一方通行にとってこの真冬の寒さは半端ないのだ。
一方「つかなンでお前がついて来てンだ?」
打ち止め「あなたが頼まれたことは、ミサカの頼まれたことでもあるのだー!
ってミサカはミサカはあなたについていく権限を主張してみる!!」
一方「意味わかンねーぞ、…まァいないよりかはマシか。迷惑だけはかけンなよ」
打ち止め「だいじょぶだいじょぶ!ってミサカはミサカは保障してみる〜」
と打ち止めは一方通行の服の端っこをつまんで歩く。
14 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/20(日) 15:14:23.39 ID:2/wTpJVL0
二人は信号が赤になり横断歩道に立ち止まった。
この横断歩道を渡った先が例のスーパーだ。
セールのおかげか、中からぞろぞろと人が出入りしている。
一方通行はそれを見て
一方「やっべェ…無くなったらあいつに何言われるか…いくぞ打ち止め!」
と言って打ち止めと目の前のスーパーへ駆けて行った。
15 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/20(日) 15:18:25.92 ID:2/wTpJVL0
店内ではセールという文字が多く見られ、
店員や客が慌ただしくドタバタしている。
赤い文字で如何にも目立たせようとしている商品の値段は
その店の経済状況を心配してしまうほどの安さだった。
そんな忙しい店内で、一人だけ茫然と立ち尽くし明らかに浮いている高校生くらいの白髪少年が一人。
その横で目を輝かせてはしゃぐ小学生くらいの少女が一人。
一方「勘弁してくれよ…」
打ち止め「わー、すごいすごーい!ってミサカはミサカは感動してみたり」
一方「いや、こンなことで感動すンなし」
一方通行らの目の前には人だかりが出来ていた。
そして人だかりの中心になっているのは大きなワゴンの中にある卵パック。
まずはメモの最初に書かれたこの卵を手に入れなければならない―――――――が、
一方「つゥか…」
一方「―――スーパーってこンなに混ンでるところだったかァ…?」
一方通行は想像もしていなかった壮絶な戦いを目の前に唖然とするしかなかった。
どんどん無くなっていく卵パックを眺めていた一方通行はハッと我に返り、
一方(くそっ、めんどくせェが…)
一方(よし…)
一方「やってやるぜェ!!なんとしてでもあの卵パックを手に!!」
16 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage レスの区切りが下手ですまぬ…]:2011/02/20(日) 15:20:01.86 ID:2/wTpJVL0
一方通行は腕まくりをし気合を入れると、
一方「打ち止め!!お前はここで待ってろ!!」
打ち止め「う、うん分かった!!」
人混みをかき分け中央のワゴンを目指し進んでいった。
17 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/20(日) 15:21:35.70 ID:2/wTpJVL0
打ち止めは一方通行の言うとおり、その場で待機していた。
打ち止め「ミサカはここで自分から迷子になるような愚か者ではないのだー!!
ってミサカはミサカはおとなしく待っている自分を褒め称えてみたり!!」
すると打ち止めの頭上に小さな少女を覆い隠す程度の黒い影がおりてきた。
「おや―――?ミサカによく似ている"迷子"がここに…」
打ち止め「迷子じゃないもん!!ってミサカはミサ…」
打ち止めが勢いよく顏を上げると、妹達の一人が
茶色い髪の毛をポリポリ掻きながら眠そうな表情で突っ立っていた。
18 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/20(日) 15:32:19.33 ID:2/wTpJVL0
打ち止め「なんだ、またミサカか…、ってミサカはミサカは落胆してみる」
ミサカ「えっ、初対面でその反応ですかっ!?」
打ち止め「そうだったっけ、いっぱいいるから誰が初対面かとか分かんなくてごめんね。ってミサカはミサカは頭を下げてみる」
ミサカ「いっぱい…とは?」
打ち止め「え、妹達がだけど?ってミサカはミサカは答えてみる」
生存中の妹達は約1万人近い。
そのうち誰と会ったことがあるか、話したことがあるかなんていちいち覚えてはいない。…一部を除いて。
ちなみに付け加えると通常、妹達は全国に散りばめられ、
学園都市にいるミサカはごく僅かなはずだったが
"何故か"学園都市在住のミサカが最近増えてきているため
街中で妹達と偶然会うことは、打ち止めにとって偶然と言える程のものでもなかった。
打ち止めは出来れば妹達と何か理由がない限りお会いしたくないと思っていた。
なぜならめんどくさいから!!
最近妹達の悪ノリ率と変態率が急激に上昇してきているので管理の打ち止めもやれやれ、という状態なのである。
19 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/20(日) 15:58:39.57 ID:2/wTpJVL0
打ち止め「えぇと…あなたは検体番号…」
ミサカ「?」
何を考えていたのか、
ぽかーんとした表情で打ち止めを見つめるミサカ。
そこで打ち止めはあることに気づいた。
打ち止め(―――――?)
ミサカ「どうしましたー?やっぱり迷子だったり?」
打ち止めが急に静かになったのでミサカは打ち止めをつついてみたが、反応がない。
打ち止め(どういうこと…?)
ミサカ「そして完全無視!!あれ、もしやミサカ不審者扱いだったりしちゃいます?」
打ち止め「あなたは…」
ミサカ「な、なんでしょうか…」
いきなり真剣な眼差しになった打ち止めに訳が分からず困惑するミサカ。
そして打ち止めは重い口を開くように、目の前にいるミサカに告げた。
打ち止め「あなたは誰?ってミサカはミサカは質問してみる」
―――――――すべてが解決したと思っていた。
打ち止めはこの時、
悲劇の"傷跡"がまだ残っていたとは思ってもみなかった。
20 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/20(日) 16:03:55.24 ID:2/wTpJVL0
-12月10日-
二人は黄泉川に頼まれたおつかいを終了させ、
デパートから出てきたところだ。
一方通行の両手には大きなビニール袋が提げられている。
一方通行「な、なンとか任務完了…。ものすげェ疲れたんだが…」
いまの一方通行には、デパートに入る前のような元気はもう残っていなかった。
打ち止め「おつかれさま、ミサカも荷物もつー!ってミサカはミサカはあなたの左手のビニール袋に手を伸ばしてみる!!」
一方通行「あ?おォ、おい、持てんのか?酒とかも入ってンぞ」
打ち止め「大丈夫大丈夫!!このくらいミサカだって…」
21 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/20(日) 16:16:53.84 ID:2/wTpJVL0
一方通行が手を放した瞬間、打ち止めが掴んでいるにもかかわらずビニール袋がドサッと地面に落ちた。
打ち止め「ミ、ミサカだって…とりゃー!!うにょー!!おりゃー!!ってミサカはミサカは…このビニール袋を…!!」
打ち止めはなんとか持ち上げようとするが、まったく動かない。
一方通行はそれを冷ややかな目で見つめていた。
一方通行「……いや、無理だろ」
打ち止め「むーりーじゃーなーいーのぉぉぉー!!ってミサカはミサカはふんばってみる!!」
打ち止めはそれでもなお粘っていたが、
見かねた一方通行が地面についたビニール袋を持ち上げた。
一方通行「ったく、ひきずられてもらっても困るからな」
打ち止め「うぅ…」
よほど悔しかったのか、しょんぼりする打ち止め。
それを見た一方通行は頭を無造作にかきながら、
一方通行「お前がちったァ役に立つようになったら、今までの分も含め、きっちり借り返してもらうからな。覚悟しとけよ」
と言って歩き出した。
打ち止めも少し一方通行の背中を見つめたのち、
打ち止め「……うん!ってミサカはミサカは大きくなる決意をしてみるー!!」
と笑顔で言い、歩き出した。
22 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/02/20(日) 16:31:59.53 ID:2/wTpJVL0
9レスしか…orz
遅くて申し訳ないです。
とりあえず今日はここまでにします。
ちなみに一方通行は原作通り能力の制限がされてます。
それではまたノシ
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/02/20(日) 16:43:41.72 ID:SniakhgI0
お疲れ様です
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/02/20(日) 22:33:00.27 ID:BqSFQgNPo
乙
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/02/22(火) 03:15:39.63 ID:eKUQOJc/0
乙
9982号というだけで既に涙腺がゆるむ自分がいる
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/02/25(金) 21:49:48.74 ID:ph5jAOjQ0
今後の展開が楽しみ………ぎゃ~公立試験間近なのに…ハマってしまった
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/02/25(金) 21:53:18.68 ID:PFqmHSPx0
>>25
同感
最近読んだ別スレの9982号の結末にはマジ泣きした
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/02/26(土) 01:27:16.79 ID:ju8H5bqb0
美琴かわいそす
29 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/01(火) 16:11:08.59 ID:2maXroOr0
横断歩道を一方通行と並んで歩く打ち止めの脳内では、
さっき出会った謎のミサカに対しての様々な疑問がぐるぐると巡っていた。
打ち止め(やっぱり…あのミサカは本当に…)
打ち止め(でもどうして…?)
打ち止め(うーん、もう分かんない!!)
打ち止めが腕を組み「うぬぬ…」と唸っていると、
10032『上位個体』
ミサカネットワークを通じて、
ミサカ10032号の声が聞こえてきた。
30 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/01(火) 16:14:11.92 ID:2maXroOr0
話は数十分前にさかのぼる。
打ち止めと謎のミサカは、一方通行が突入していった卵パックゾーンの目の前で向かい合っていた。
人混みがワゴンに集中しているおかげで、打ち止め達のいる空間は人がちらほらいるぐらいだった。
打ち止め「あなたは誰?ってミサカはミサカは質問してみる」
打ち止めは真剣な眼差しで、そう尋ねた。
ミサカ「へ?いや、ミサカの名前はミサカですが…」
突然真面目な表情で尋ねられたミサカは少し戸惑いながらも答えた。
しかし打ち止めは首を横にぶんぶん振って
打ち止め「そうじゃなくて、検体番号!ってミサカはミサカは指摘してみる!」
と言って目の前のミサカにバシッと右人差し指を向けた。
ミサカ「検体番号…?」
ミサカは少しの間首をかしげていたが、すぐ何かに気づいたようにポン、と手を合わせた。
ミサカ「あぁ、そういうことでしたか。さっきも妹達とか言っていたのでもしやと思いましたが、チビッ子も妹達でしたか」
打ち止め「へ?知らなかったの?ってミサカはミサカは唖然としてみる」
予想外の発言に困惑しながら尋ねる打ち止めに対し、
ミサカは当然のように言った。
ミサカ「逆に初対面で知ってたら怖いですよ」
打ち止め「そう…だっけ?ってミサカはミサカは疑問に思ってみる」
こうも堂々と言われると、反論できなくなるのが恐いところである。
このミサカの言っていることは当然と言っちゃ当然のことだ。
しかし、一般人にとっては当然のことでも、妹達間では話が違う。
打ち止めは妹達の上位個体としてミサカネットワークに直接命令を下すことが出来る。
その司令塔の打ち止めを、妹達の1人である9982号が知らないはずがないのだ。
打ち止め(うーん?なんかさっきから言ってることが噛みあってないような…)
31 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/01(火) 16:25:12.58 ID:2maXroOr0
そうして打ち止めはこのミサカに対して不審に思っていたが、
ミサカの方はというと呑気に指をくるくる回しながら唸っていた。
ミサカ「うーん…えーと…ミサカの検体番号はー……」
ミサカ「なんでしたっけ?」
打ち止め「ずこーーー!!ってミサカはミサカは定番のリアクションをとってみる!」
ミサカ「ボケたつもりはないですよ…?うーん、4桁の番号って長くて覚えにくいんですよねー」
と首をかしげているミサカに対し
打ち止め「いや、自分の検体番号くらい覚えとこうよ…。ってミサカはミサカは呆れてみる」
とため息をつく打ち止め。
打ち止め(…?)
そのとき、打ち止めは何かが脳裏で引っかかった気がするが、
それが何か分かるわけでもなく、気のせいだろうと流してしまった。
そんな打ち止めの目の前で、いまだにくるくる回していたミサカの人差し指が止まり、
ミサカ「えーと……あ、そうでした!」
ミサカは両手をパチンと合わし、ハキハキと告げた。
ミサカ「ミサカの検体番号は…
――――――――――9982号です!!」
打ち止め「―――――えっ?」
ミサカの思わぬ言葉に面食らった表情の打ち止めは、
自分の耳を疑った。
32 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/01(火) 17:03:56.22 ID:2maXroOr0
打ち止め「えと……9982号?ってミサカはミサカは聞き返してみる」
9982「はい、間違いありません」
打ち止め(嘘…でしょ?)
打ち止めはこのミサカに出会ったとき、少しだけ嫌な予感はしていた。
他のミサカとは、明らかに違う、何かが感じられたのだ。
それでも9982号が生きているというありえない現実を
突然突き付けられた打ち止めは、
ただただ困惑するしかなかった。
9982「ど、どうかしましたか?」
一方、強張った表情の打ち止めを見て9982号もおどおどし始めてしまった。
打ち止め「なんで」
打ち止めは尋ねた。
9982「はい?」
いま最も知りたい答えを。
打ち止めの脳裏に"あの時"の記憶が蘇る。
打ち止め「なんであなたがここにいるの?ってミサカはミサカは尋ねてみる」
9982「どうしてと言われましても…ミサカはただセールに来ただけであって…」
その時、
「おーい、ミサカー?どこ行ったんだよー?」
どこからか、ミサカを呼ぶ声がした。
もちろん一方通行の声ではない。
しかし少年の声であることに間違いはなかった。
9982号はその声を聞くなり、きょろきょろとその声の主を探し始めた。
そしてようやく人混みの中から少年を見つけ出すと、
「あ、そこにいたんですか。まったく、ミサカがどれだけ探したと思って…まぁ実際にはミサカが迷子だったんですがね」
といらないカミングアウトをしてから
9982「なんだかよく分からない話になってしまいましたが、連れを発見したのでこれで!また会いましょう!」
と言い、少年の元へ駆けて行った。
33 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/01(火) 17:07:20.24 ID:2maXroOr0
打ち止め「え!?ちょ…行っちゃった…。もうなんなのさー!!ってミサカはミサカは頬を膨らましてみる!」
打ち止めががっくり肩を落としたとき、
「あァ?オマエ何ぶつぶつ言ってンだ?独り言かァ?」
と背後から聞きなれた声がした。一方通行だ。
打ち止めは振り返り、反抗しようとしたが―――――
打ち止め「むむ、あなたじゃないんだから独り言なんてしないもん!ってミサカはミサ…ってイタイよ!
ぎぶあっぷ、ぎぶあーっぷ!ってミサカはミサカは白旗を上げてみる!」
―――返り討ちにあった。
一方通行に頭を掴まれたままじたばたしていた打ち止めは、
一方通行の魔の手から解放されると、ふぅと一息ついた。
打ち止め「もー!こめかみをグリグリするのは反則だと思う!ってミサカはミサカは抗議してみる!!」
一方通行「オレは独り言なンて気色悪いことした覚えはないンですけどォ?」
打ち止め「独り言は気づかないから恐いのだよワトソン君、ってミサカはミサカは語ってみる」
一方通行「意味わかンねェから」
一方通行がいつも通りさらっと打ち止めの言葉と流すと、
打ち止めの視線は一方通行の手に掴まれた何かをとらえた。
打ち止め「あ!卵パック、ゲットしたんだね。ってミサカはミサカは安心してみる」
一方通行「あァ、どっと疲れたけどな。あンな人がうじゃうじゃいる空間なンざもう行きたくねェな」
と自分がさっきまでいた卵パック売り場の人混みを一瞥してから、
はぁーと深いため息をつく一方通行であった。
34 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/01(火) 17:14:43.56 ID:2maXroOr0
地の文に毎回苦悩する文章力の無さに泣けてきます。
今日はここまでです。
ちょいちょい書き溜めをしてますが一文一文書くのが遅いので本当にスローペース。
何かアドバイスがあればズバッと言っちゃってください。
それではノシ
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/01(火) 17:53:00.42 ID:Wj9l+mXko
乙
アドバイスというかなんていうか、言ってもいいというなら
悪いけれど前からちょっと思っていたことがあるので言わせてもらう
すっげえ楽しみにしてるからいくらスローペースだろうとなんだろうとなんでもいいから、がんばって最後まで完走してほしい
展開が気になるんだよこのやろう
べ、べつに前スレのときからずっと楽しみにしてたわけじゃないんだからねっ////
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/01(火) 18:08:36.88 ID:zKDgu8i5o
同意
前スレからすげえ楽しみにしてた
37 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/06(日) 15:09:36.46 ID:sFFZX50R0
*
10032『上位個体』
打ち止めと一方通行はお使いを終え、横断歩道を渡っていると、
打ち止めにミサカネットワークを通じてミサカ10032号の声が聞こえてきた。
打ち止め『10032号?どうかした?』
10032『先ほどの件についてです』
10032号は言葉を濁して言ったが、
打ち止めはそれが何についてなのか、すぐに分かった。
打ち止め『―――9982号のこと…?』
10032『はい。話はすべてネットワークを通じて聞かせてもらいました』
妹達には「ミサカネットワーク」というものが存在しており、
これにより各「妹達」は情報や意識、記憶を共有しているため、
打ち止めと9982号の会話は、10032号はもちろんすべての妹達に打ち止めの感覚を通して共有済みなのである。
打ち止め『うん、どう思う?』
10032『9982号が生きていたと考えると、それはとても喜ばしいことですが、それにしては不審な点がいくつかあります』
打ち止め『不審な点?』
10032『はい。簡潔に話しましょう』
と言って10032号は続けた。
10032『まず、9982号からは微弱な電波が感じらませんでした』
妹達は欠陥電気ではあるが御坂美琴のクローンであるため、
発電系能力者という点に変わりはなく、
無意識のうちに微弱な電磁波を常に発しているのだ。
そして同じ発電系能力者同士ならば、それを感知することが出来る―――はずだった。
10032『何か道具を使って無理やり電磁波の放出を防いでいる可能性もありますが…』
打ち止め『そんなことできるの?』
10032『できたらミサカにも施してもらいたいぐらいですね。ありえないと思いますが』
打ち止め『そうだねぇ〜…』
ちなみに妹達はその微弱な電磁波のせいで御坂美琴同様、猫に避けられているのだった。
打ち止めは行きにも通った歩道橋を上りながら、10032号の言葉に耳を傾ける。
38 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/06(日) 15:47:21.74 ID:sFFZX50R0
10032『微弱な電波が感じられない以上、電波を使って脳波とリンクさせているミサカネットワークとの接続は不可能となります』
一般人なら決して見分けがつかない妹達だが、
すべてのミサカはミサカネットワークで繋がっているため、
このミサカは何号か?ということをあっさり特定することが出来る。
つまり妹達間では外見では分からずとも、検体番号を識別することが可能なのである。
10032『なので、ミサカ達はあのミサカの検体番号を識別することが出来なかったのだと思われます』
10032『"あの実験"から約4か月が経ちます。この約4か月の間、9982号はミサカネットワークに接続することはありませんでした。
当然、ミサカ達は一切9982号の生存報告を受けていません』
10032『しかし、9982号はあの実験以前、ミサカネットワークに接続していたことが分かっています』
9982号はあの実験―――第九九八二次実験が行われる以前、ミサカネットワークに繋いでいたのだ。
だからいま生きているすべての妹達は、9982号の記憶を共有していた。
実験の途中で9982号との接続が途切れる前までは―――。
打ち止め『ってことは、接続が切れた後も、9982号は生きてたって可能性が出てきたね』
10032『でも―――』
10032号は打ち止めの言葉に口を挟むと、再び淡々と話しだした。
39 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/06(日) 16:11:36.94 ID:sFFZX50R0
10032『妹達である以上、上位個体のことを知らないはずがありません』
打ち止めは9982号との会話を思い出す。
あの時は軽く流されてしまったが―――。
10032『9982号はハッキリと上位個体のことを知らないと言いました』
打ち止め『嘘ついてたってことは…?』
10032『それだったら嘘を一発で見抜ける特殊能力をもったミサカがいるので、ありえません』
打ち止め『そんな特殊能力持ったミサカ知らないよ!?』
打ち止めは思いもよらぬミサカの登場についツッコんでしまった。
10032『精度はプロ級なので間違いはありません』
打ち止め『そ…そうなんだ…』
こんなに何でもアリな妹達なら9982号が生きてたっておかしくないな、
と思い始める打ち止めをよそに10032号は続けた。
10032『あの実験以前はミサカネットワークに接続していたんですから、上位個体の存在を知っているのが当たり前ですよね』
10032『これらの点を踏まえると、つまり――――』
打ち止め『第九九八二次実験以降、もしくはその時に何かあったのかな…?』
10032『可能性はありますね。まぁ、仮にあのミサカが本当に9982号だったとしたら、の話ですが…』
10032『とりあえず、ミサカ達が気づいた推測も含む不審点は以上です』
打ち止め『むむむ、さっぱり分からないね』
10032『直接もう一度会って詳細を聞ければいいのですが…』
打ち止め『どこにいるか分からない…ね』
ミサカネットワークも使えず、電波も感知できないとなると
学園都市の中から9982号を見つけ出すことは容易ではなくなる。
10032『上位個体と同じようにセールに来ていたみたいなので、近くにいるとは思います。というわけで上位個体。
9982号探し、頑張ってください』
打ち止め『まさかの人任せ!?ここは普通、ミサカも手伝いますって言ってくれるんじゃないの!?』
おそらく親指を立ててグッドラックのポーズをしているであろう10032号にツッコむ打ち止め。
それに対して10032号は、
10032『ミサカはそこまで暇じゃないので、上位個体にお任せします』
ときっぱり言い捨てて通信を切った。
打ち止め(はぁ…。まったくもー)
相変わらず重要なところで役に立たない部下だなぁと思いつつ、ため息をつく打ち止めだった。
40 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/06(日) 16:36:36.44 ID:sFFZX50R0
打ち止めは10032号との通信を終え(正確にはあっちから強引に切られたが)、
歩道橋を降りている途中で一方通行に話しかけられた。
一方「おィ」
打ち「えっ、何?ってミサカはミサカは咄嗟に一方通行の顏を見てみる」
一方「オマエ、なンかやけに静かだな。行くときはギャーギャーうるさかったのによ」
打ち「むむ、何か遠まわしにミサカはいつもうるさいって言ってない?ってミサカはミサカは小馬鹿にされた気分になってみる!」
一方「それ意外にどンな意味があンだよ」
打ち「認めっちゃったよ!!ってミサカはミサカはあまりに直球な答えにビックリしてみる!」
一方通行は頬っぺたを膨らませ睨んでくる打ち止めを鼻であしらい、素っ気なく言った。
一方「何かあったのかァ?」
打ち止め「う…」
一方通行に尋ねられ、9982号のことについて話そうか悩む打ち止めだったが、
打ち「な、何にも無いよ?ちょっと10032号と通信とってただけだから、ってミサカはミサカは否定してみる」
なんとなく、まだ9982号のことは言わない方がいい気がしたので胸の内にしまっておいた。
一方「…そォか。ならいいンだけどよ」
一方通行は少し納得のいかないような顔をしたが、それ以上追求することはなかった。
41 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/06(日) 16:47:25.01 ID:sFFZX50R0
とりあえず今日はここまでです。
今回の部分は自分なりに試行錯誤しましたが、説明のところがよく伝わらなかったらすいません。
あと、前スレでグダグダになっていたにも関わらず見続けてくれた方、本当に感謝してます。
だいぶ長くなりそうですが、頑張って完結させるつもりです。
それではまたノシ
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 06:36:55.49 ID:WFgsg5700
乙乙
実験の途中で切れたっていうのが気になる
それが故意なのか弾みでなのかわからないが、死亡によって切れたわけじゃないってことか
43 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/14(月) 21:08:19.18 ID:YYX/ZlgJ0
打ち止めは一方通行の隣を、キョロキョロと辺りを見回しながら歩いていく。
もちろん、捜索対象は9982号だ。
しかし、ただ辺りを見回しているだけでは簡単に見つかるはずがない。
なんたって4ヶ月も9982号の存在に気付かなかったのだ。
気づかないうちに何度かすれ違っていたのかもしれないが、
故意に探すとなるとかなり難しい。
いまはセールのおかげで、まだ近くにいるかもしれないが、もたもたしていると遠くに行ってしまうかもしれない。
そう思った打ち止めは、
打ち(とにかく、早く9982号を見つけ出してこの謎を解き明かすのだー!)
と決意し、
打ち「一方通行!ちょっと先家帰っててもらってもいい?大事な用事を思い出したのだー。ってミサカはミサカはお願いしてみる」
44 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/14(月) 21:10:00.84 ID:YYX/ZlgJ0
一方「あァ?ったくしょーがねェな、ンじゃあ夕方にはちゃんと戻ってこいよ、なンかあったらそのちっこい携帯で電話かけろよ」
打ち「はいはーい、それじゃ!ってミサカはミサカは走り出してみるー」
一方通行に手を振りながら別れ、9982号捜索隊(隊員一人)が出動した。
一方「ったく…なンなンだァ?」
一方通行は眉間にしわを寄せ、首を左右にポキポキ鳴らすと、
一方「あーあー、疲れたし帰って昼寝すっかなァ…。あ、コーヒー買うの忘れた…」
と呟き、歩き出そうとした――――その瞬間。
一方通行はハッと目を見開いた。
一方(あれ、今のっひょっとしなくても独り言か…?やべェやべェ…)
そして、さっき打ち止めに言われたことが図星になってしまわないように、口をつぐみながら帰って行った。
45 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/14(月) 21:32:24.06 ID:YYX/ZlgJ0
***
打ち(うーん…、どこにいるのかなぁ?)
打ち止めが一方通行と別れ、9982号を探し始めてから約30分が経った。
しかし未だに9982号は見つからない。
打ち止めは現在、外食店が多く並ぶ通りを足早に歩いていた。
しかし、幼い打ち止めの歩幅では30分と言えども、
体力が奪われるだけで距離的にはあまり進んでいなかった。
この間歩いたり走ったりを繰り返した打ち止めの体力は限界に近づいている。
打ち(もう疲れた!まったく…、学園都市にいるミサカぐらい手伝ってくれてもいいのにさー)
と打ち止めは心の中でぶつぶつ呟いていると、
ふと、道端に置かれたガラスケースの中に入っている、アイスのサンプルが打ち止めの視線をとらえた。
打ち止めはそれを見て思わずよだれが出そうになり、寸でのところでくい止めた。
そしてガラスケースの前で立ち止まり、頭上の大きい看板を見上げた。
打ち止めは看板を一目見て、それが今朝ニュースでやっていた、新店舗のアイスクリーム屋だということが分かった。
打ち「わー!ここが噂のサーテンワンアイスクリームかぁ〜!!ってミサカはミサカは目を輝かせて店内を覗いてみる!」
46 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/14(月) 22:03:53.36 ID:fNz8Z7YSO
『この店は人を惹き付ける才能があるようだ』
『これは巧妙な手口ですな…』
『きっと通行人はガラスケースに入っている巧みな技術で作られたサンプルアイスに魅了され、
さらにガラス越しで客が食べているアイスを見て………、
気付かないうちにイラッシャイマセということになっているのだぁ!!』
『いや、どこでもそうだと思うけど』
『恐るべし新店舗!』
『今度行ってみよー』
と、ミサカネットワーク内でそんな会話が聞こえた気がした。
おかげで本来の目的を思い出した打ち止めは、アイスの誘惑が脳を支配する前に歩き出した。
しかしその時、ガラス越しに打ち止めの横を通り過ぎる"偶然"を、打ち止めは確かに見逃さなかった。
打ち(むむ…!?)
47 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/14(月) 22:14:26.78 ID:fNz8Z7YSO
打ち止めは店の中が筒抜けになっているガラスの向こうに、
無表情でばくばくとアイスを食べている茶髪の少女を見つけた。
その姿はどう見ても、
妹達のひとりであることに間違いはなかった。
―――テーブルの上の状況から察するに、どうやら相当食べているらしい。
四人席を独り占めし、黙々と食べ続けるミサカを見て打ち止めは、
真っ先にある検体番号が頭に浮かんだ。
打ち(9982号…?)
誰が言ったという訳ではない。
しかし感覚的に分かったのだ。
あそこにいるのは、きっと………いや…。
間違いなく、9982号だと。
打ち「見つけた…。ってミサカはミサカはホッと胸を撫で下ろしてみる」
打ち止めは早速店内に入り、9982号らしきミサカのテーブルへ駆けつけた。
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 01:52:22.88 ID:W2wrzy/B0
あれっ終わり?
しかし生きていてよかった9982号も
>>1
も
49 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/03/15(火) 07:33:06.68 ID:LAfBZq9SO
すみません寝落ちしました…。
結構揺れましたが、超元気です。
みなさんは大丈夫でしたか?
また大きい地震が来るかもなのでくれぐれもお気をつけ下さい。
それじゃノシ
50 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/15(火) 08:03:27.27 ID:LAfBZq9SO
あ、ちなみに9982号のスレが他にあれば教えていただきたい。
よろしくお願いします
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/17(木) 11:08:12.98 ID:qpoUHbmu0
有名なのは一方禁書かな
あとは欠陥電流だけどあれは人格が御坂美琴になってる
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(沖縄県)
[sage]:2011/03/19(土) 00:16:41.45 ID:IM+TlRqk0
一方禁書で9982号の出てくる話なんてあったっけ?
53 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/03/26(土) 21:04:16.25 ID:yjtPNBaSO
報告にきました。
ある程度書き溜めしたので明日か明後日あたりに投下します。
投下が週1になってきてますが気にしない。
話進んでないけど気にしない。
あと、これは個人的な願望ですが聞いてください。
自分が調子乗って自爆した前スレで、
勝手に作ってしまったミサカ『打ち止め大好き18456号』
のオマケを毎回1〜3レス程度消費して投下しようと思うのですが、どうでしょうか?
面白みも無いですが、オリキャラの18456号を書けるのはここぐらいなので…。
これも調子に乗った末の願望です。
って言っても、18456号の場合、打ち止めしか出てこないんですけどね。
べ、別にシリアスに行き詰まったときの息抜きにしようだなんて思ってないんだからね!!
とりあえずまた明日か明後日きます。
それじゃノシ
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/03/26(土) 21:08:06.67 ID:ZZnqPyoKo
GO
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/03/26(土) 21:50:02.33 ID:a3JSYHZio
18456号を独り占めしようとする悪い人がいると聞いて
56 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 14:27:12.50 ID:LBYHUay80
読み返してみるとどうしても擬音語・擬態語が多くなってますな。
擬音語・擬態語が出てきたときは、良い言葉が思いつかなかったんだぁとでも思ってください。
それでは少し間が空きましたが始めさせていただきます。
地の文が悲惨なのは承知済み。
57 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 14:30:01.98 ID:LBYHUay80
打ち「9982号だよねっ!?ってミサカはミサカは確認を取りつつ登場してみたり!」
打ち止めはテーブルを挟んだミサカの向かい側の席に座り、身を乗り出すように聞いた。
しかし食べている途中だったミサカは、
「んぐ…?ほほ、はっひのひひっほ…?」
とポカーンとした表情で打ち止めを見つめながら、訳の分からない言葉を発した。
恐らく口の中で何かを食べている途中だったのだろう。
「ごほっ…んっ、ごほっ」
ついでに、喉にその何かがつまったらしい。
打ち「だ、大丈夫!?ってミサカはミサカは窒息しそうな9982号を心配してみる」
打ち止めは慌ててテーブルに置いてあった飲みかけの水を9982号に手渡した。
喉をポンポン叩いてもがいていた9982号は、
水と一緒にごくっ、と何かを飲み込むと一息ついた。
9982「ふぅ、イチゴ大福アイスが詰まるところでした…」
打ち「危なかったー、ってミサカはミサカは9982号の無事に安堵してみる」
9982号はこほん、と軽く咳払いをしてから今度はカップアイスを手に取りパクパク食べ始めた。
どうやら9982号はテーブルに数々のアイスを並べ、それを交互に食べるのが好きらしい。
アイスは溶けないのだろうか?と打ち止めは疑問に思ったが、
会話中でも猛スピードでアイスを平らげていく9982号を見て、そんな疑問も吹っ飛んだようだった
。
58 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 14:33:18.95 ID:LBYHUay80
9982「えっと、ミサカの検体番号は9982号です。あたなは…さっきのチビッ子ですね?」
打ち止めは9982号の言葉に眉をピクッと動かすと、
打ち「チビッ子じゃないもん!ミサカにはちゃんと、『20001号』っていう検体番号があるの!
ちなみにMNWの最高司令官的な役目があるから『ラストオーダー』っていう仮の名前がついてるのだー!
ってミサカはミサカは9982号に丁寧な自己紹介を投げかけてみたり」
9982「ライトオーダー…?」
打ち「ら・す・と・おーだー!!まったく、あの人もミサカのことチビガキとか…ってミサカはミサカは…」
9982「20001号…ラストオーダー…。そういえば妹達には司令塔があると聞いたことがあります。チビッ子のことでしたかー」
打ち「あぁ、もうそれでいいや…。ってミサカはミサカは珍しく折れてみたり」
9982「ははは、それで?チビッ子もアイスを食べに来たんですか?ひとりで?」
打ち「いや、ミサカは9982号にちょっと聞きたいことがあったから来ただけなんだけど…」
と言いかけ、打ち止めはテーブルに並べられた9982号が食べているアイスに視線を落とす。
――――そりゃ、ちょっとは美味しそうとか思ったけど…。
―――――別にそういうつもりで来たんじゃ…。
59 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 14:35:23.50 ID:LBYHUay80
途端、
ぐぅぅぅぅぅぅ………。
打ち止めのお腹から空腹の叫びが聞こえてきた。
打ち「あ…」
9982「……」
打ち「だから…別に…」
一瞬流れる沈黙。
打ち止めは心の声を聴かれてしまったようで、
恥ずかしくなってあたふたとうろたえていた。
そして―――
9982「はい」
9982号は何かを悟ったように、ニヤつきながらイチゴ大福を差し出してきた。
9982「最後の1個なので大事に食べてくださいね」
打ち「い、いいの?ってミサカはミサカは恐る恐る尋ねてみる」
9982「もちろんです。このイチゴ大福アイスはですね、モチモチ具合が最高なのですよ!」
自慢げにニッコリ笑う9982号を前に、
打ち「…ありがとね、ってミサカはミサカはお礼を言ってみる!」
打ち止めも笑顔でそう言うとイチゴ大福を手に取り、パクッとかぶりついた。
打ち「うん!ホントだ!モチモチしてて美味しいかも!ってミサカはミサカは大絶賛してみる」
9982「でしょう?そういってもらえると、ミサカもチビッ子に上げた甲斐があるってもんですよ!」
60 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 14:43:38.98 ID:LBYHUay80
打ち止めが嬉しそうにもぐもぐ大福を食べている中、
9982号はよっこらしょ、と年寄り臭い掛け声を出しながら突然立ち上がった。
打ち「どこ行くの?ってミサカはミサカはつられて立ち上がってみる」
9982「アイスが食べ終わっちゃったので、また違うものを買ってきます。」
気が付けば、さっきまで9982号が食べていたはずのアイスがただの空のカップになっていた。
打ち「まだ食べるの!?ってミサカはミサカは驚愕してみたり」
9982「ミサカの胃袋は無限大なのですよ?」
打ち「カッコいいようでカッコよくない…、ってミサカはミサカは呆れてみたり」
9982「ミサカに聞きたいことがあるんでしたね。ついでにチビッ子の分も買ってきてあげるので、大人しく待っててください」
9982号は打ち止めの頭にポンと優しく手を乗せると、
てくてくとレジへ歩いて行った。
61 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 14:54:59.39 ID:LBYHUay80
そして、打ち止めはテーブルにずらりと並べられた空のカップを眺めながらさっきと同じ疑問を口にする。
打ち「ほんと、なんであんなに食べれるんだろう?ってミサカはミサカはちょっと羨ましく思ってみたり」
頭の中から複数人の、しかしどれも同一の声が聞こえる。
恐らく、ミサカネットワークでの会話だろう。
打ち止めは一人で9982号を待つのが退屈だったので、その会話に耳を傾けてみた。
『そもそも、アイスって普通そんなにたくさん食べるものじゃないですよね、とミサカ10032号は常識的な考えを提示します』
『ケーキならいくらでも食べれますが、とミサカ14036号は別腹というものを実感します』
『ミサカならかき氷一杯で頭キンキンでノックダウンですよ、とミサカ17235号は自分の未熟さにガックリします』
『普通はそうですよ。とミサカ10555号は17235号をフォローしてみます』
『アイス専門店というと、いくら美味しいアイスでもケーキと違って一人一人の食べれる量が少ないから
そんなに儲からなさそうですよね…、とミサカ18042号は話題を金銭面に変えつつ経済的な心配をしてみます』
『しかし日本各地にチェーン店を誇っているようなので普通に儲かってるっぽいですよ、とミサカ18033号は捕捉説明します』
『と、いうことは…?とミサカ19970号は推測します』
そんな他愛もない妹達の会話を聞いていた打ち止めは、
妹達の声に重なるようにポツンと呟いた。
打ち「ああいう人に支えられながら成り立ってるんだねぇ…。ってミサカはミサカは9982号に敬意を示しつつ、このお店を応援してみる」
62 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 15:08:44.38 ID:LBYHUay80
**
それから少し経ち、9982号が黄色いカップアイスを2つ手にして戻ってきた。
9982「意外と混んでてビックリでした」
打ち「おかえりー、何のアイス買ってきたの?ってミサカはミサカはわくわくしながら尋ねてみる!」
9982「無難にキャラメルプリンアイスにしました。
学園都市特有の変なアイスとかありましたが、お財布事情でそこまでチャレンジャーにはなれないのです。
あ、でもキャラメルプリンアイスはミサカの知る限り、一番美味しいので気に入ると思いますよ」
9982号はアイスをテーブルに置き、椅子に座ろうとするが、
どこからかピロピロと愉快な音楽が流れ、9982号はポケットに手を突っ込んだ。
9982「おっと、メールですね」
9982号がポケットから携帯を取り出したとき、
それと共にカランと何かが落ちた音がした。
9982号はその音に気付かず、携帯をパカッと開きメールを確認していた。
打ち「何か落としたよー?ってミサカはミサカは立ち上がって何かを拾ってみる」
打ち「あれ…?」
途端、打ち止めの気の抜けた声がする。
9982「むむ、そういえば今日は調整の日でした…めんどくさいですね…」
9982号はメールを見ながらダルそうに小さく呟いた。
携帯を閉じ、ふと横に視線を落としてみると、
手のひらに何かを乗っけてそれをじっと見つめている打ち止めがいた。
9982「チビッ子…?」
打ち「これ…ってミサカはミサカは両手を差し出してみる」
63 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 15:23:27.17 ID:LBYHUay80
差し出された打ち止めの小さな手にちょこんと乗っていたのは、9982号のポケットから落ちた緑の缶バッチ。
それは所々色が剥がれ、傷付いていた。
さらに、元々は丸い形だったのだろうが、一部が少しへこんでいる。
そして―――。
真ん中には可愛らしいカエルのキャラクターが描かれていた。
何も知らない人が見れば、単純に、どうしてこんなにボロボロになっているのか疑問に思うことだろう。
しかし打ち止めは何となくわかっていた。
それが―――
"あの時"の缶バッチと、全く同じ物だったから。
見間違いなんかじゃない。
忘れるはずがない。
9982号にとっても―――
妹達全員にとっても―――
大切な思い出の"欠片"。
9982「あ、落としてました?拾ってくれてありがとうございます」
9982号が打ち止めから缶バッチを受け取ると、
二人ともさっきまで座っていた席に着いた。
9982「ミサカの物じゃないので無くすと大変でした。やっぱポケットは危ないですね」
打ち「あなたの物じゃないの?ってミサカはミサカは目を丸くして尋ねてみる」
64 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 15:27:47.16 ID:LBYHUay80
9982「持ち主は分からないんですよ。ただ…、ある人にこれを渡されて、頼まれたんです」
――――持ち主が分からない?
―――――――この缶バッチは、あの時の物じゃない?
9982「"もしかしたら持ち主が見つかるかもしれないから、持ち主が見つかるまで預かってて欲しい
"、と言われまして…。その人曰く、誰かの落とし物らしいんです」
――――誰かの落とし物って?
打ち止めはそんな疑問を抱くが、9982号がその答えを知るはずもない。
9982「普通、ただの落とし物でそんなに必死になりますかね。まぁあの人の性格からしてしょうがないとは思いますが…」
9982「そもそもこの缶バッチ、なんか変形してるしボロボロだから
捨てられた物かもしれないじゃないですか?」
9982号は呆れたように肩をすくめながら、
9982「ほんと、思考回路がまったく分からない人なんですよ」
愚痴のように呟いていた。
しかしその顔は、決して嫌そうなものではなく、どことなく微笑んでいるようにも見えた。
あの人、というのが少し気になったが、恐らく打ち止めにとってまったく知らない人なのだろう。
65 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 15:38:34.98 ID:LBYHUay80
9982「まぁ、こんなボロ可愛い缶バッチなんですけど、なぜだか…懐かしい感じがするんですよね」
9982号は続ける。
手の中の缶バッチを優しく握りしめながら。
9982「服に付けてると心が落ち着くんです。まぁ持ち主は未だに見つかりませんけどね」
9982「ぶっちゃけ、世界にただひとつの缶バッチでもない限り、持ち主なんて分かりませんって」
そう言い終わると、9982号は買ってきたばかりのアイスを食べ始めた。
打ち止め (世界にただひとつ…か…)
確かに同じ物を持っている人なんていくらでもいる。
この缶バッチだってそうだ。
いくらガチャガチャで中々当たらない景品だとしても、持っている人はたくさんいる。
でも――――――
打ち止め「こんなに傷ついて、ボロボロになって、変形までしてる缶バッチなんて……普通ありえないよね。
ってミサカはミサカは呟いてみる」
打ち止めは9982号に聞こえないくらい小さな声で、ボソッと呟いた。
実験の途中で妹達との接続が切れているためハッキリとは言い切れないが、
恐らくこの傷は、実験の最中で付いたものなのだろう。
矛盾している点はたくさんある。
しかし打ち止めは心の底で確信していた。
きっと、
この缶バッチは―――あの時の物だ。
66 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/28(月) 15:44:06.52 ID:LBYHUay80
終わった…終わってしまった…1週間分の書き溜めがぁぁぁぁorz
たくさん書いたつもりが9レスしか消費できなかった件。
待った方には本当に申し訳ない。
とりあえずダメと言われてもやっちゃう自己満足主義な
>>1
はオマケをちょびっと投下します。
本編だけ見たい方はスルーをお願いします。
67 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 16:05:13.82 ID:LBYHUay80
ごめん、トリつけてなかった。
『おまけ』
※知らない人のための人物紹介
18456号…打ち止め大好き。ただそれだけ。
極度の変態ではない。本人曰く純粋。
打ち止めのためならどんなことも頑張れる。しかしどこか抜けている。
拝啓、妹達へ
お元気ですか?
ミサカは元気です。
ミサカはいま、どこかの花畑の中にいます。
周りは見たことも無い美しい花ばかりで、空は青く、雲ひとつ無い状態です。
空気も美味しいし、なんか居るだけで幸せになれます。
目の前の澄んだ川には綺麗なお魚さん達が優雅に泳いでいます。
その川の向こう側には、服に血の付いた…?
たくさんのミサカが…手招きを―――。
「って、えぇ!?何ですかこの状況!?とミサカは目の前の光景に唖然とします」
この血まみれミサカってもしかして実験に使われたやつ!?
ってことは10031体もいるんですか!?
死んだはずのミサカがどうしてこんなところに……。
なんか流れでこの状況受け入れようとしてましたけど、いきなり何というカオスな光景…。
しかも目の前のミサカ達めっちゃ笑顔だし!!
普段無表情なミサカが笑顔になると何かすっごい恐いし!!
「ってまてまてミサカ18456号!!とりあえずおちけつ!!とミサカは自分に冷静になるよう言い聞かせます」
よし、深呼吸をしましょう。
「スーハースーハー……」
ええと、状況を整理しましょうか。
ミサカはいままで学園都市にいました。
学園都市にはこんな綺麗な川も、花畑も無いのでありえません。
そして、もう一度言いますが、川の向こうには気持ち悪いほど笑顔で手招きをする血まみれミサカがいます。
「と、いうことは…?とミサカは導きだした答えに顔を青ざめます」
ひょっとしなくてもこれが…
「三途の川!?とミサカは驚きと恐怖をあらわにします」
いやいや、いくら何でもありえ――――
「うわぁー勘弁してください神様ぁぁぁ!!!とミサカは川と反対側に走り出します!!!」
振り返ったらヤバイ気がしたので、とりあえず全力で走った。
「ミサカはまだ死ぬわけにはいかんのです!!とミサカは命乞いを神様に投げ掛けてみます!!」
だって、だって!!
「いま死んじゃったら…」
「成長した上位個体の姿が見れないじゃないですかぁぁぁぁ〜〜!!とミサカは―――!?」
(ってあれ…?)
ミサカの視界が白い光に包まれて…。
68 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 16:09:45.27 ID:LBYHUay80
すんません。台本形式にしてませんでした。
やり直し!!
『おまけ』
※知らない人のための人物紹介
18456号…打ち止め大好き。ただそれだけ。
極度の変態ではない。本人曰く純粋。
打ち止めのためならどんなことも頑張れる。しかしどこか抜けている。
拝啓、妹達へ
お元気ですか?
ミサカは元気です。
ミサカはいま、どこかの花畑の中にいます。
周りは見たことも無い美しい花ばかりで、空は青く、雲ひとつ無い状態です。
空気も美味しいし、なんか居るだけで幸せになれます。
目の前の澄んだ川には綺麗なお魚さん達が優雅に泳いでいます。
その川の向こう側には、服に血の付いた…?
たくさんのミサカが…手招きを―――。
18456「って、えぇ!?何ですかこの状況!?とミサカは目の前の光景に唖然とします」
この血まみれミサカってもしかして実験に使われたやつ!?
ってことは10031体もいるんですか!?
死んだはずのミサカがどうしてこんなところに……。
なんか流れでこの状況受け入れようとしてましたけど、いきなり何というカオスな光景…。
しかも目の前のミサカ達めっちゃ笑顔だし!!
普段無表情なミサカが笑顔になると何かすっごい恐いし!!
18456「ってまてまてミサカ18456号!!とりあえずおちけつ!!とミサカは自分に冷静になるよう言い聞かせます」
よし、深呼吸をしましょう。
18456「スーハースーハー……」
ええと、状況を整理しましょうか。
ミサカはいままで学園都市にいました。
学園都市にはこんな綺麗な川も、花畑も無いのでありえません。
そして、もう一度言いますが、川の向こうには気持ち悪いほど笑顔で手招きをする血まみれミサカがいます。
18456「と、いうことは…?とミサカは導きだした答えに顔を青ざめます」
ひょっとしなくてもこれが…
18456「三途の川!?とミサカは驚きと恐怖をあらわにします」
いやいや、いくら何でもありえ――――
18456「うわぁー勘弁してください神様ぁぁぁ!!!とミサカは川と反対側に走り出します!!!」
振り返ったらヤバイ気がしたので、とりあえず全力で走った。
18456「ミサカはまだ死ぬわけにはいかんのです!!とミサカは命乞いを神様に投げ掛けてみます!!」
だって、だって!!
18456「いま死んじゃったら…」
18456「成長した上位個体の姿が見れないじゃないですかぁぁぁぁ〜〜!!とミサカは―――!?」
18456(ってあれ…?)
ミサカの視界が白い光に包まれて…。
69 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 16:11:31.19 ID:LBYHUay80
18456「花畑じゃ…ない」
気付けばミサカは、ふかふかのベッドの上に仰向けになって横たわっていました。
打ち「あ、気付いたんだね。ってミサカはミサカは安心してみる!」
横たわるミサカの目を覗き込むように、ミサカの頭の上に顔をつきだしてきたのは…
18456「じょ、上位個体!?とミサカは突然の想い人の登場に驚きつつ、上位個体との距離の近さに顔を赤らめてみます」
打ち「………」
視界から上位個体が消え、上位個体の顔が引いていった方向へと顔を向けると…
18456「な、なんでそんなに後退りしてるんですか?とミサカは恐る恐る尋ねてみます」
打ち「はぁ…、心配したミサカが馬鹿だったかも。ってミサカはミサカは呆れてみたり」
――心配?
18456「どういうことですか?とミサカは詳細を要求してみます」
打ち「覚えてないの?18456号はセブンスミストに行くぞー!!ってミサカを連れ回して、
挙げ句の果てには熱で倒れたんだよ?ってミサカはミサカは呆れ気味に出来事を説明してみる」
そういえば―――
18456「そうでした。とミサカは記憶を呼び戻して反省します…」
70 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/03/28(月) 16:20:03.12 ID:LBYHUay80
打ち「まったくもー。熱があるなら外出なんてしちゃダメなのにさー、ってミサカはミサカは注意してみたり」
18456「いやぁ、出かけた時は全然熱なんて無かったと思うんですけどね、とミサカは弁解してみます」
もしかして…
ミサカは熱のせいであんな悪夢を見たと?
いや、そもそも三途の川って夢なのでしょうか?
ってことは本当に死にかけた――?
まぁ、とりあえず…
18456「生きてて良かったです、いやほんとに。とミサカは少し涙ぐんでみます」
これで上位個体の生態観察日記が続けられそうだ。
しかし、もしもの為に他の妹達にミサカが死んだ時には棺桶に生態観察日記を一緒に入れてくれ、と頼んどいた方がいいもしれませんね。
18456「じゃあ、ここは病院でしょうか?とミサカは首をかしげながら尋ねてみます」
病院にしても、随分庶民的なお部屋ですが…
打ち「いや、ここはミサカの家だよ。ってミサカはミサカは答えてみる」
18456「上位個体の、家……?」
上位個体の家―――
上位個体の家―――
上位個体の(ry
18456「えぇっ!?とミサカは予想外な答えに驚きつつ、ムフフな展開を想像してみます」
打ち「 」
おまけのくせに3レスじゃ収めきれなかった。
一応次回に続く。
またいつ来るか分かんないけど。
それじゃノシ
71 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/28(月) 16:36:38.93 ID:uyPqptlNo
乙ゥ
72 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/03/28(月) 18:46:42.28 ID:psPJ0BaSO
>>65
すまんミス発見。
前作のコピペも含まれてるんでたまにあるんですよねこういうの。
訂正する予定だったのにそのまま投下しちまったぜ。
以下訂正。
9982「なんか、これを持ってると心が落ち着くんですよ。まぁ持ち主は未だに見つかりませんけどね」
73 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/04/01(金) 20:57:35.63 ID:PeLG6GzG0
今一番の期待SS
74 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/04/13(水) 21:48:51.87 ID:czvgAfgSO
どうも、勉強やら部活やらバイトやらで死にそうな
>>1
でございます。
ただいま出来る限り頑張ってますが
かなり遅筆なのでもうしばしお待ちを…
>>73
ありがとう、いやホントに。
マジ涙出そうになったわ
見てくれてる数少ない人達には感謝の気持ちでいっぱい
あと、ヘタクソなんで読みにくかったら遠慮なく言って下さい
改善できるかは不明だけど
それじゃまたノシ
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/04/23(土) 22:33:15.00 ID:DRuWYyvIo
まだかなまだかな
76 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/05/07(土) 17:33:22.38 ID:2JYnI9CIo
てす
77 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/05/07(土) 17:37:05.61 ID:2JYnI9CIo
9982号の持っている缶バッチはあの時の物ーー。
そう確信していた打ち止めは、
前方から自分を呼ぶ声がしていることに気付く。
9982「おーい。どうかしたんですかー?」
打ち止めはふと顔を上げてみる。
9982号は何やら考え込んでいる打ち止めを不思議そうに見ていた。
打ち「いや、なんでもないよ。ってミサカはミサカは否定してみたり」
慌てて首を振ると、打ち止めはスプーンを手に取った。
さっき買ってきたばかりのアイスだったが、表面が薄く溶けかけているのが分かる。
打ち止めはアイスをスプーンですくい、口へ運ぶ。
打ち「むむっ、このアイス……すごく美味しい……!!ってミサカはミサカは頬っぺたが落ちそうになってみたり!!」
9982「ですよね!この口の中でとろけるキャラメルソースは特に美味しいと思うんです」
打ち止めの反応を見て、うんうんと何やら嬉しそうに頷く9982号。
そして9982号もスプーンを手に取り、
9982「さて、アイスも買ってきたところで、危うく忘れそうになってた本題ですが…」
9982「ミサカに聞きたいこととは何なのでしょうか?」
とアイスを口に運びながら話を切り出した。
78 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/05/07(土) 17:46:46.28 ID:2JYnI9CIo
打ち「あ、そうだった。えっとね…」
打ち止めは「うーん」と言葉を選ぶように少し唸る。
実際、打ち止めは9982号に何から聞けばいいのか整理出来ないでいた。
今までの9982号の話を聞く限り、打ち止めにとっては理解の出来ないことが多すぎたのだ。
9982号は自ら、あの実験は行われなかったと言った。
しかしそれはありえないことーー。
打ち止めや妹達は確かに、9982号の視界を通して実験が行われる光景を見ている。
今"ここにいる"9982号が本当に嘘など付いていないのだとしたらーー。
この9982号はあの日ーー。
打ち止めは顔をあげ、9982号をまっすぐ見つめた。
打ち「8月15日、9982号はどこで何をしていたのか、教えてくれないかな?ってミサカはミサカはあなたの様子を伺いながら尋ねてみる」
9982「……?」
9982号は、それを聞く打ち止めの意図が分からないのか、
目をパチクリさせながら首を傾げている。
そして、当然のことのような口ぶりで答えた。
9982「8月15日は、ミサカが生まれた日ですが…?」
打ち「え?」
予想外な返答に思考が追いつかず、思わず聞き返してしまう打ち止め。
9982「生まれたーーというより、完全な体に成長して始めて培養器の中から取り出された日、と言った方がいいでしょうかね」
打ち止めは、9982号の声がどこか遠くで聞こえるような感覚に陥る。
打ち「8月15日…だよ?」
打ち止めは尚も信じられずに聞き返す。
しかし9982号から返ってくる言葉は変わらなかった。
79 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/05/07(土) 17:49:12.03 ID:2JYnI9CIo
>>78
ミスりました。
始めて→→初めて
80 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/05/07(土) 17:59:22.47 ID:2JYnI9CIo
あんま話進んでない上に随分間が空いてしまい、すみませんでした。
続きは明日か今日の夜中投下します。
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/05/07(土) 18:13:16.00 ID:BEseDjMdo
乙、、まってたよん
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(茨城県)
[sage]:2011/05/07(土) 19:57:31.28 ID:41kTpLrpo
乙 初めて見たけど楽しみだな
妹達と美琴の絡みは自然とニヤニヤするほど好きだからスレタイのときを楽しみにしている
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2011/05/07(土) 21:15:19.86 ID:gJr0amzu0
乙
84 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/05/09(月) 00:32:05.01 ID:On8RTD2wo
待っててくれてありがとうございます。
忘れられてたらどうしようかと思いました。
>>82
ぶっちゃけると、スレタイまでの道のりは険しく長いです。
もうすぐ過去編に入るので、9982号と美琴の対面はその後になります。
それまでお付き合い頂けたら幸いです。
それでは数レス投下。
明日テストだけどもう知らん。
85 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/05/09(月) 00:33:52.73 ID:On8RTD2wo
待っててくれてありがとうございます。
忘れられてたらどうしようかと思いました。
>>82
ぶっちゃけると、スレタイまでの道のりは険しく長いです。
もうすぐ過去編に入るので、9982号と美琴の対面はその後になります。
それまでお付き合い頂けたら幸いです。
それでは数レス投下。
明日テストだけどもう知らん。
86 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/05/09(月) 00:38:14.88 ID:On8RTD2wo
初っ端から二重投稿すまそ…orz
87 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/05/09(月) 00:52:27.51 ID:On8RTD2wo
ーーそんなはずはない。
9982号が完全な体で培養器から出されたのは5月11日なのだ。
8月15日とは約三ヶ月も離れている。
これは一体…?
しかしそんなことを9982号に聞いたところで、9982号から答えが返ってくるとは思えない。
打ち止めは言葉に詰まる。
そんな時ーー。
10032『なんか大変そうですね、上位個体』
打ち『わわッ、10032号!?』
10032『お疲れ様です』
10032号が打ち止めへ個人通信をしてきた。
88 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/05/09(月) 00:56:15.07 ID:On8RTD2wo
打ち『どうかしたの?いまちょっと忙しいんだけど…』
10032『いえ、上位個体が困惑しているようなので冷やかしに…もとい、ちょっと助言しにきただけですよ』
打ち『なんだかものすごく他人事のように聞こえるんだけど…』
10032『いやいや、ミサカだって出来ることなら上位個体の元に駆けつけたいのですが、なんせちょっと体調が優れないもので』
打ち『そ、そうなの?』
10032『はい。けどまぁ心配はいりませんよ。
それはさておき、上位個体を通して全ミサカに一連の会話は配信されていますが、
ミサカ達もイマイチ何が何だか把握できていません」
打ち『そうだよね…』
10032『しかし、今は少しでも多くの情報を知っておくしかありません。
この件はまた後で考えるとしましょう。まだ、聞かなければならないことがあるのでしょう?』
打ち『う、うん。そうだね』
そう言って、10032号との通話を切る。
89 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/05/09(月) 01:17:32.26 ID:On8RTD2wo
確かに10032号の言うとおりだった。
考えるのはまた後でいい。
いまは9982号から聞けることを聞くまでだ。
そう打ち止めは思う。
どうしてここまで9982号にこだわるのか、打ち止めは自分でも分からないでいた。
生きているなら、それでいいじゃないか。
ハッビーエンド、それだけでいい。
もしかしたら、いま知ろうとしていることは自分達にとって知らない方が良いことなんじゃないだろうか?とさえも思う。
しかし打ち止めはどうしても知りたかった。
それが好奇心からなのかは分からない。
しかし、妹達という家族のような存在の周りで
何かが起こっていたのなら、放っては置けなかった。
それを知ったとしても、
何の力にもならないかもしれない。
単なる自己満足なのかもしれない。
でも、
何も知らないまま、
目の前にある景色だけを受け入れて、
ただ流されるままに過ごすようなことはしたくなかった。
あの日、オリジナルと楽しそうに過ごしていた9982号はどこへいったのか?
あの日、実験でボロボロになりながらも
最後までオリジナルとの思い出を胸に抱いていた9982号はどこへいったのか?
もしかしたら自分の知らない所で、
また仲間が傷付いていたのだろうか?
それを確かめずにはいられなかった。
だから打ち止めはいま、9982号の前にいる。
90 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/05/09(月) 01:20:41.49 ID:On8RTD2wo
打ち止めには、9982号にもう一つ聞きたいことがある。
実際は、これが1番疑問に思っていたことだった。
打ち止めは重い口を開くように尋ねた。
打ち「じゃあ、もう一つ質問があるんだけど…」
9982「もちろんです。どんとコーイ!!」
それに対し、明るい声で返す9982号。
しかしーー
打ち「9982号は、どうしてミサカネットワークに接続していないのかな?ってミサカはミサカは9982号の様子を伺いながら尋ねてみる」
9982「へ…?」
そのとき、
一瞬だけ9982号の表情が曇ったのを打ち止めは見逃さなかった。
91 :
◆k6RW/3k7XQ
[saga]:2011/05/09(月) 01:27:38.26 ID:On8RTD2wo
間違いない、何かあるんだーー。
そう打ち止めは確信する。
打ち止めは9982号から視線を反らすことなく言った。
打ち「ミサカは、あなたのことを知りたいの。ってミサカはミサカはお願いしてみる」
9982「…そう、ですか。まぁ、そうですよね…」
さっきまで元気だった9982号の声が少しずつ小さくなっていくのが分かる。
9982「みんなはミサカのことを知らないわけですからね…」
9982号はこくり、と一回頷くと、
意を決したように打ち止めを見つめ返す。
それは、今までとは打って変わって、真剣な9982号の表情だった。
9982「ちょっと、長くなるかもしれませんが…よろしいですか?」
打ち「うん、大丈夫だよ。ってミサカはミサカは頷いてみる」
9982号は打ち止めから窓の外に視線をずらし、雲からちょこんと顏を出す太陽を見つめながら、目を細めた。
9982「ーー正確に言えば、ミサカは"接続出来ない"のです」
打ち止め「接続できない――?」
打ち止めは首を傾げる。
9982「たぶん、妹達全員が知らないことだと思いますが…」
9982号は太陽を見つめたまま、静かな口ぶりで告げる。
9982「ミサカは――――
失敗作なのですよ」
打ち「――え?」
92 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/05/09(月) 01:43:18.57 ID:On8RTD2wo
キリがいいので今回はここまでにします。
iPodで書き溜めしたものは、
ダッシュの入力の仕方がよく分からんのでダッシュのはずが伸ばす棒になってます。
そこは脳内でダッシュに変換して下さい。
あと補足ですが、
MNWの通信機能についてです。
このSSでは、
個人的な通信(例えば、打ち止め←→10032号)の場合は、喋り方に語尾がつきません。
一斉通信(複数のミサカで通信)の場合は、喋り方に検体番号と共に語尾がつきます。
↓
こんな感じ
「〜とミサカ10032号は例をあげます」
まぁ、台本形式なんであんま使い分ける必要ないんですが、
なんとなくこうした方が味があるかなと思いまして。
それじゃあまたいつかノシ
93 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2011/05/09(月) 19:29:06.59 ID:DW7pDuEV0
ipodで書き溜めたのか・・・ 超乙
94 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/05/10(火) 02:49:06.82 ID:snDDLqpU0
待ってました!
続き楽しみにしてる
95 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/06/11(土) 17:32:37.08 ID:xjw62aIX0
9982「出来損ないの、実験にすら使われなかった――失敗作です」
打ち(9982号が、失敗作…?)
9982号の口から発せられた、ありえない言葉。
9982「ミサカは妹達のように能力も使えなければ、ネットワークに接続することもできません。
ミサカが上位個体であるチビッ子のことを知らないのも、
そもそも9982号という存在すらも認識されていないのは、そういう理由でしょう」
打ち止めが否定する間もなく、9982号は淡々と、その過去を語っていった。
96 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/06/11(土) 17:43:00.33 ID:xjw62aIX0
***
9982号が初めて目を覚ました時、9982号は培養器の中にいた。
9982号は培養器から取り出され、正常に動くかどうかを試すため身体検査を受けた。
そこで判明したこと。
それは、9982号に能力が備わっていなかったことだった。
9982「恐らく脳に何らかの障害があったのでしょう。研究員はミサカのことを失敗作だと断言はしませんでしたが、ミサカはすぐに悟りました。自分が失敗作だったということに…」
オリジナルや他のミサカと同じように発電能力が使えない。
それはミサカネットワークにも接続できないということ。
同時に、樹形図の設計者の計算通りに実験が進まないことを意味していた。
そして必要性のない9982号が向かう先、それは"処分"だった。
9982「ミサカは自分が欠陥品だと分かった以上、処分を覚悟していましたし、恐れることはありませんでした。
むしろ実験に参加せずに生き続ける方が苦痛だと感じていました。
妹達が次々と殺されていく中で、ミサカだけが生き残るなんて…嫌ですからね」
打ち「9982号…」
9982号は苦笑する。
打ち止めはどう受け答えればいいのか分からず、ただただ9982号を見つめるだけだった。
9982「でも――、ある研究員はミサカが処分されることを許しはしませんでした」
打ち「…?」
9982「その研究員がどういう意図でミサカの処分に反対したのかは理解できませんでしたが…」
9982「ただ一言、ミサカに言ったんです」
9982「『あなただけは、外の世界で、どうか平和に生きてほしい』と…」
9982「あの研究員がいなかったら、恐らくミサカは生きていなかったでしょう」
打ち「その人…きっと、優しい人なんだね。ってミサカはミサカはにっこりしてみる」
9982「そうですね」
打ち止めには、その研究員が9982号を助けようとした理由が、何となく理解できた気がした。
9982「まぁ結局、実験は何らかの理由で中止になり、無事一件落着と聞きましたが…」
打ち(そっか、9982号はずっとMNWに接続してなかったからあの事件を直接知っているわけじゃないんだ…)
9982号は実験が中止になったことは誰からか伝えられていた。
しかし詳しいことまでは知らされていないようだった。
八月二十一日。
一〇〇三二次実験。
学園都市に七人しかいないLEVEL5の第一位『一方通行』が、LEVEL0の『上条当麻』という少年によって倒された日だ。
それによって、絶対能力進化計画は白紙に終わり、実験素体であった妹達は解放された。
97 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/06/11(土) 18:09:25.67 ID:xjw62aIX0
9982「実験が中止になったと聞いて、ホッとしましたよ」
9982号はそう言うが、
打ち止めの中では未だモヤモヤが晴れず大きくなるばかりであった。
9982号の過去と、妹達が知っている9982号の過去とでは明らかに違うのだ。
打ち止めが知っていて、
9982号が知らないこと――。
9982号が知っていて、
打ち止めが知らないこと――。
決して交わることのない矛盾が、打ち止めをいまも尚困惑させていた。
まるで、過去の9982号の世界だけが切り離され、新たにはめ込まれたかのように――。
打ち(――!!)
そこで打ち止めは何かに気づく。
9982「さ、少しいらない話も混ざっちゃいましたが、これがミサカネットワークに接続していない理由です」
打ち(もしかして…)
打ち「もしかして9982号、あなたは…」
9982「…なんでしょうか?」
そう微笑み返してくる9982号。
それを見て、打ち止め言葉に詰まる。
打ち(…でも、まだ決まったわけじゃないんだよね)
9982「あの〜?」
打ち「う、ううん!!なんでもないよ。ってミサカはミサカは首を振ってみる」
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/11(土) 23:30:32.87 ID:+niN8O2Go
来てたー!乙です!
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/06/11(土) 23:31:38.64 ID:+niN8O2Go
来てたー!乙です!
100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2011/06/12(日) 22:57:29.61 ID:/EeOrtJu0
楽しみにしてたぜェ 超乙
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/06/26(日) 21:55:31.89 ID:9ItZL4GIO
楽しみです。 乙
102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/14(木) 21:03:42.31 ID:TpMXg8ESO
1の[
田島「チ○コ破裂するっ!」
]なので
"スルー推奨"
『オマケNo.1』続き…
18456「ま、まさか上位個体の家に入れるとは…!!ってことは、これは上位個体のベッド!?とミサカは驚きをあらわにしつつ顔をベッドにこすりつけます」スーハースーハー
打ち「み、ミサカちょっとジュース入れてくるね…ってミサカはミサカは見なかったことにして立ち去ってみる…!!」スササ…
サッ
10032「ちなみにそのベッドは一方通行のものですよー。とミサカはベッドの下から登場し、18456号の幻想をぶち壊してみます」
18456「げほっ!!げほっ!!」オエッ
10032「そ、そんなにですか。とミサカは一歩退きます」
18456「まさか一方通行のベッドだったとは不覚でした…。それにしても、10032号がどうしてここに…?とミサカは10032号に問いかけます」
10032「あぁ、実はですね。かくかくしかじかで……」
18456「ふむふむ」
10032「かくかくしかじかで…」
18456「ふむふむ………」
・
・
・
10分経過
10032「あ、ちなみにその道を横に曲がるとですね…」
18456「………」ハァ
10032「そこには…」
18456「わ、分かりました!!分かりましたから話が長いです10032号!!とミサカは10032号の説明に口を挟みます」
10032「え…?そんなに長かったですか?とミサカは目を丸くします」
18456「いや、可愛いカエルグッズを見つけたくだりとかいりませんでしたから。話の9割どーでもいい話でしたし。とミサカは呆れてみます」
10032「食いつかないんですね、ファンシーグッズの話とか。とミサカは首を傾げます」
18456「ミサカにとっての可愛いものとは上位個体だけですから。上位個体以外が可愛いなんてありえません。むしろ上位個体自体がファンシーグッズです!!とミサカは拳に力を入れながら語ってみます」
10032「あなたに疑問を投げ掛けたミサカが馬鹿でしたよ。とミサカは嘆息します」
103 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/07/14(木) 21:05:53.52 ID:TpMXg8ESO
ごめんトリ
104 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/07/14(木) 21:12:44.96 ID:TpMXg8ESO
18456「とりあえず、ミサカがぶっ倒れた時にたまたま近くにいた10032号が、上位個体の代わりにミサカをここまで運んでくれた…というわけですね?とミサカは国語力を駆使して要約します」
10032「まぁ、まとめるとそんな感じです。とミサカは親指を立てます」グッジョブ
18456「最初からそうしてくださいよ…。まぁでも、ミサカを助けてくれたのには感謝しなければなりませんね。ありがとうございます、とミサカは頭を下げます」
10032「いえいえ」
18456「しかし…それなら上位個体のベッドで寝かせてくれたっていいのに…。とミサカはささやかな願望を口に出してみます」
10032「あなたが興奮したら下がる熱も下がりませんよ。とミサカは若干心配しているフリをします」
18456「本音は?」
10032「あなたが発情したら上位個体に危険を及ぼす可能性があるじゃないですか。自動的にミサカたちにも危害は加わりますし。とミサカはうっかり口を滑らせます」
18456「…ミサカを手の施し用のない変質者みたいに言わないでください。とミサカは予想の斜め上の返答にびっくりします。…悪い意味で」
10032「えっ、違うんですか?とミサカは素で返します」
18456「……」
10032「……」
打ち「おっとっと…。りんごジュース持ってきたよー!!ってミサカはミサカは気をきかせてみたり〜!!」
18456「あっ、上位個体!!とミサカは不意をついて上位個体に抱きつこうとしてみます!!」ピカッ
打ち「よっと」サッ
18456「ぐえ」
10032「…上位個体も大変ですね、とミサカは床にコケた18456号を冷ややかな目で見つめながら呟きます」
打ち「……うん…?」
終わる。そして落ちてない。
実は10032号と18456号の絡みを書きたかっただけなので深い意味はない。
10032「ちなみに聞きますが、ジュース入れてくるの遅くないですか?とミサカは素朴な疑問を投げ掛けてみます」
打ち「えっと、、、ちょっと苦戦しちゃって…」
10032「……」
打ち「…ちょ、ちょっとだけだよ!?ってミサカはミサカは念を押してみる!!」
10032「…何も言ってません」
105 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/07/14(木) 21:36:07.05 ID:TpMXg8ESO
【
>>1
及び妹達からのお詫び。】
これはSSではなく妄想の世界なので妹達の口癖はドントウォーリー!!
18456「てーへんだてーへんだ!!」
10032「まったく相変わらずうるさいですね。どうかしたんですか?」
18456「このスレ、"遅くも"100レス突破しました!!」
10032「マジですか、気付きませんでした。でも喜んでいいのか悪いのか微妙なところですね。"遅くも"100レス突破ですから」
18456「そうなんですよねー。こんなにスローペースなスレは逆に珍しいんじゃないでしょうか。約3ヶ月で100レスって…orz」
10032「思えば書き溜めを推敲しすぎて悪化してしまったことが敗因ですね。何に負けたか分かりませんけど」
18456「しかも、100レスと言えど本編だけなら数える程度しかレスありませんし…」
10032「日が経つにつれて文章力激減してますしね…」
18456「……」
10032「……」
打ち「はいはーい2人とも自虐はストップ!!そんな"ねがてぃーぶ"じゃ先には進めないんだよ!!」
打ち「何にせよ、ここまで読んでくれた読者のみんな、感謝感激ありがと!!
>>1
も出来る限り頑張るって言ってたからこれからもよろしくね!!」
18456「じょ、上位個体…!?ふにゃ〜」バタッ
打ち「あれ?18456号?」
10032「責めには弱いのですね…メモメモ…」
打ち「そ、それじゃとりあえず、雑談はここら辺にして…本編始まるよー!!れっつごー!!」
18456「あっ、貴重なミサカの出番タイムが…!!」
10032「18456号は本編では出てきませんからねぇ…」
106 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/07/14(木) 22:37:24.27 ID:TpMXg8ESO
***
打ち「ま、まって…!!ってミサカはミサカは呼び止めてみる!!」
何を言えばいいかなんて考えている暇は無かった。
打ち止めは歩き出そうとする9982号を呼び止め、心配そうな顔をしながら言った。
打ち「元気で…ね、ってミサカはミサカはにっこりしてみる…!!」
9982「ミサカはいつだって元気ですよ、それじゃ」
9982号は優しく微笑みかけ、打ち止めに手を振りながら走っていく。
打ち止めも小さな腕をいっぱいいっぱいに振って9982号を見送る。
そして打ち止めは家の方向へとUターンしようとしたが、
ガン!!と視界の隅っこで、9982号が電柱に激突しているのが見えた。
打ち止めは9982号が額を抑え涙目になりながらヨタヨタ帰って行くのを苦笑して再び見送ると、
今度こそとUターンして一歩踏み出した。
ちなみに、あのあと9982号は時計を確認するや否や、用事があると言って慌てて店から出ていった。
打ち止めはそれを引き留め、さっきの場面に至るというわけだった。
107 :
◆k6RW/3k7XQ
[今日はこのぐらいかな]:2011/07/14(木) 22:52:25.67 ID:TpMXg8ESO
今日、9982号に出会ってどれくらいの時間が過ぎただろう。
冬だというのに空はまだ青く、暗くなる気配すらなかった。
一方通行と別れたのが昨日のことのように遠く感じられたが、
もしかしたらそんなに時間は経っていないのかもしれない。
打ち止めはいつもの家路を辿りながら、
まだ記憶に新しい9982号の顔を思い浮かべていた。
108 :
◆k6RW/3k7XQ
[今日はこのぐらいかな]:2011/07/14(木) 22:53:07.69 ID:TpMXg8ESO
今日、9982号に出会ってどれくらいの時間が過ぎただろう。
冬だというのに空はまだ青く、暗くなる気配すらなかった。
一方通行と別れたのが昨日のことのように遠く感じられたが、
もしかしたらそんなに時間は経っていないのかもしれない。
打ち止めはいつもの家路を辿りながら、
まだ記憶に新しい9982号の顔を思い浮かべていた。
109 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/14(木) 22:53:50.55 ID:TpMXg8ESO
ごめん二重投稿orz
110 :
◆k6RW/3k7XQ
[もいっちょ]:2011/07/14(木) 23:19:36.36 ID:TpMXg8ESO
打ち『もしかして9982号、あなたは…』
言いかけて、やめた言葉。
9982『恐らく脳に何らかの障害があったのでしょう』
告げてしまったら、何かが崩れてしまうと感じたから。
9982『8月15日は、ミサカが生まれた日ですが…?』
誰かの努力が、無駄になってしまうと感じたから。
軽々しくなんて、言えなかった。
でももし、自分が考えていることが本当だったとしたら――
このままで良いのだろうか?
9982号は、本当に…このままで――。
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/07/15(金) 09:19:55.33 ID:haS6euqn0
続ききてた、待ってた甲斐があったぜ
112 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/07/15(金) 20:17:46.73 ID:no7C68tVo
5ヶ月なのによく見ると3ヶ月と書いててワロタ
そして次の投下は今月中にいたします。
そろそろ過去の話に移れるといいのですが…ノシ
113 :
俺にかわりましてVIPがお送りします
:2011/07/19(火) 18:52:16.44 ID:rLFjG0180
やっほーい!
続ききてるううううう
mjお疲れさーん!
続きまってるZE!
114 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/07/31(日) 17:01:08.08 ID:smCm9lNvo
記憶喪失――。
いや、クローンの場合は、記憶喪失というよりデータの消滅あるいは破損と言った方が正しいかもしれない。
妹達にはネットワークを利用して記憶というデータを共有することが出来る機能が存在する。
個々の記憶データが途切れていれば、バックアップをとることだって可能だ。
しかしいまの9982号にはネットワークを共有する能力をもっていない。
打ち(データが破損したとしてもバックアップはとれない…)
つまりは、いま9982号が置かれている状況はまさにそれなのだろう。
打ち(これじゃ…どうすることも出来ないよ…)
打ち(9982号が持ってた缶バッチのことだって、お姉様と過ごした記憶だって…全部…忘れちゃったんだよね…?)
115 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/07/31(日) 17:24:57.03 ID:smCm9lNvo
ふと、打ち止めの中で、あの日9982号が感じた御坂美琴との別れ際の感情が蘇る。
悲しみに限りなく近い負の感情――。
あの時それを感じた者は打ち止めや9982号自身も含め、誰一人いなかったが、
今にして思えば、御坂美琴と過ごしたことで感情を持たない9982号の心の中に
何かが芽生え始めた瞬間だったのかもしれない。
打ち(でも今日出会った9982号は――)
無邪気で、優しさに満ちた笑顔。
あの時の感情とは全く正反対の感情を持っていた。
それだけで9982号が幸せだということが伝わってきた。
打ち止めはどこかでその笑顔に安心している自分がいることに気付く。
打ち(9982号は、あんな顔も出来るんだね…)
116 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/07/31(日) 19:24:58.80 ID:/79T19VSO
打ち(何が原因かはわからないけど、考えるのはまた後ででいっか)
打ち(9982号も誰かの家でお世話になってるみたいだし…、安心して…いいんだよね?)
そして打ち止めは立ち止まる。
色々考えていた間にどうやら家に着いてしまったらしい。
目の前にはピカピカにコーティングされた高級マンション顔向けの大きなマンションが佇んでいる。
中身は普通のマンションだが、セキュリティは抜群らしい。
もっとも、いまいち仕組みを分かっておらず何回かそのセキュリティに苦戦した打ち止めにとってはラスボス的存在なのだが。
打ち「家には一方通行がいるはずだよね。じゃあインターホンでいっか。ってミサカはミサカは自動ドアをくぐってみる」
ちなみに打ち止めがセキュリティを解除してエレベーターに乗ろうとするとなぜか高確率で失敗する。
なので家に誰かいる場合はこうしてインターホンで内側から解除してもらうのだ。
打ち「えっと、まず部屋番号を入力して…ピンポーンっと…」
打ち止めが1階のホールにおかれた謎の機械につけられたボタンを押すと、プツッと何かが繋がった音がした。
117 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/07/31(日) 19:33:43.28 ID:/79T19VSO
『…あァ?打ち止めかァ』
打ち「うん!!ミラクル美少女打ち止めちゃんが帰ってきたよー、いえーい!!ってミサカはミサカはちっちゃなカメラに向かってピースをしてみるー!!」
『……』
――ブチッ。
切れた。
打ち「えっ!?切れた!?ってミサカはミサカは焦ってみたり…!!」
――ウィーン。
打ち「あれ…、エレベーター開いた…」
打ち「びっくりしたー。もう、返事くらいしてくれてもいいのにーってミサカはミサカはエレベーターに乗り込んでみたり!!」
・
・
・
――ウィーン。
打ち「9982号調査隊、無事帰還したぜー!!ってミサカはミサカはエレベータを降りてみる!!」
打ち止めはてくてくと廊下を歩き、黄泉川と書いてあるプレートがかけられているドアの前で立ち止まる。
打ち(今日のことは、まだあの人には内緒にしておいた方がいいよね…。なんとなくだけど…そんな気がする…)
そして打ち止めはドアノブに手をかけ、
打ち「よし、鍵は開けてくれてるね!!」
ガチャ、とドアを開く。
打ち(きっとまた…、会えるよね…9982号!!)
打ち「たっだいまー!!!ってミサカはミサカは勢いよく玄関に飛び込んでみたりー!!」
プロローグ 完
118 :
◆k6RW/3k7XQ
[sage]:2011/07/31(日) 19:42:05.68 ID:/79T19VSO
今月中に投下って約束、ちゃんと守ったよ!ギリセーフ…。
そしてひとこと。
くっそプロローグなげぇぇぇぇぅぇwwww
プロローグだけで何ヵ月もかかるとか異例じゃね
正直、途中で話が飛び飛びになってごめん。
良い繋ぎが思い浮かばなかったんだ。
あとSS読み返すと打ち止めのキャラが全然子供っぽくないけど、仕様ってことで。
それじゃ今回はここらでノシ
119 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/07/31(日) 19:55:53.79 ID:IvjS5FvS0
乙
次も待ってるよ
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/08/01(月) 01:38:24.79 ID:1O8YmjLlo
おつおつ
121 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/08/01(月) 10:48:33.94 ID:KnDOeJPSO
っとミス発見!!
なんかおかしいなと思ったら一部抜けてましたさーせん…
>>115
と
>>116
の間に脳内補完お願いします。
***
何が9982号を変えたのだろう――。
あの血にまみれた光景を思い出すことも無
く、
記憶に囚われずに生きていくことが出来ているから?
いや、きっとそれだけではないはずだ。
確かに妹達は血にまみれた裏社会を知っている。
しかしそれに囚われるような生き方はしていない。
もう何もかも、終わったのだ。
ならば妹達もいつか、あんな風に笑える時が来るのだろうか――?
ふと、そんなことを考えていた――。
****
すみませんでした。
それじゃあノシ
122 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(沖縄県)
:2011/08/04(木) 21:04:44.46 ID:9+Lx7YEN0
おつかれー
次回作に期待〜
123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/08/21(日) 00:02:13.62 ID:7YOtzwGW0
>>122
いやいや!
まだプロローグだから!
後下げろ!
124 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/25(日) 15:18:07.94 ID:NWKDK3CV0
続きまだーってミサかはミサかは。
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東日本)
[sage]:2011/10/14(金) 22:20:56.07 ID:H1PtZyGs0
今月中に作者がカキコしないと落ちるぞ?
126 :
◆k6RW/3k7XQ
:2011/10/24(月) 00:56:24.96 ID:Sm84EIKSO
暗い、暗い、闇の中――。
?「…………」
何も見えない。
何も聞こえない。
何も感じない。
何もない――"無"の空間。
?「…………」
ただただ、
闇の中で取り残され――
時が来るのを待ち続ける――。
そして、
その先にあるのはものとは――。
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