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まどか「仮面ライダー?」翔太郎「魔法少女?」映司「魔女?」 -
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1 :
◆WDUU7xtdEo
[sage]:2011/03/05(土) 08:51:03.72 ID:bltTvwEeo
『魔法少女まどか☆マギカ』と仮面ライダーW、OOOのクロスです
*設定として九話までのものを利用。そのため、まどか側の設定として
ある程度の予想改変が入ります、あしからず。
*仮面ライダーWはMOVIE大戦CORE終了後、OOOは24話終了後くらいを想定。
以上が、本SSのおおまかな設定となります。よろしくお願いします
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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バームくんへ @ 2025/06/11(水) 20:52:59.15 ID:9hFPsRzXO
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秘境 @ 2025/06/10(火) 00:47:53.81 ID:BDVYljqu0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1749484073/
【安価】上条「とある禁書目録で」鴻野江「仮面ライダー」【禁書】 @ 2025/06/09(月) 21:43:10.25 ID:qDlYab/50
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749472989/
ツナ「(雲雀さん?!)」雲雀「・・・」ビショビショ @ 2025/06/07(土) 01:30:36.87 ID:AfN9Rsm0O
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【安価コンマ】障害走を極めるその5【ウマ娘】 @ 2025/06/06(金) 01:05:45.46 ID:RaUitMs20
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貴様たちの整備のお陰で使いやすくしてくれてありがとう @ 2025/06/04(水) 20:56:21.03 ID:QjuK6rXtO
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阿笠「わしの乳首に米粒をくっ付けたぞい」コナン「は?」灰原「は?」 @ 2025/06/04(水) 04:01:13.39 ID:ZjrmryLdO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1748977273/
レッド(無口とか幽霊とか言われるけどまだ電脳世界) @ 2025/06/02(月) 21:21:00.13 ID:ix3UWcFtO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1748866860/
2 :
◆WDUU7xtdEo
[sage]:2011/03/05(土) 08:51:45.90 ID:bltTvwEeo
もう一回酉テスト
3 :
◆WDUU7xtdEo
[sage]:2011/03/05(土) 08:54:47.21 ID:bltTvwEeo
崩壊する街、天に浮かぶ巨大な歯車。放たれる光線が更に街を砕いていく。終わりは、もう止められない。
「――ッ!」
血が出るほどに、強く、唇を噛み締める。眸から溢れる涙を止める事が出来ないまま、少女は空を翔ける。
幾重にも重なる光線を、その腕につけた円盤で防ぎ、防ぎ――そして、その衝撃に耐え切れず吹き飛ばされる。
「っ……ぁ!」
崩壊したビルに叩きつけられる少女の体。全身を襲う衝撃が少女に激しい痛みをもたらし、地に伏せさせる。
そして、少女は、見た。
「あ……あぁ…………ッ!」
悲壮な叫びが口から零れた。視線の、はるか、はるか、先。そこにいた『彼女』を少女は見つけてしまった。
「――――」
「――――」
『彼女』と少女の視線が交差する。永遠のような一瞬、『彼女』の瞳は凄惨なまでの決意を少女に告げていた。
そして『彼女』は、眼の前にいた白い生き物へと視線を落とす。その口元は静かに言葉を形作っていく。
「―――――――!」
声にならない絶望の叫びを上げ、少女は届きもしないその手を『彼女』に向けて伸ばした。
その手の先で、白い生き物の耳が手のように『彼女』へと伸び、触れる。
そして――
4 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 08:56:26.52 ID:bltTvwEeo
――気づけば、世界は白に包まれていた。
白の濁流に掻き消されていく街。諦観にも似た絶望に襲われながら、少女はその濁流の中で耐えていた。
「また…………」
呟く。音も何もなく、ただエネルギーの奔流に押し流されながら。
「駄目だった……」
上も下も分からず、方向感覚が失われても尚、零れる涙は止められなくて。
「でも、今度こそは……本当に、今度こそ……―――?」
――ふと、濁流の中で、少女は、それを見つけた
白の濁流の中、それは鮮やかに舞っていた。
それはハンカチーフ。黒と、緑の、二色。
それはハンカチーフ。赤、黄、緑の、三色
白の奔流に飲み込まれることなくその二枚は、在った。
ただ、ただ、その二枚は少女の目に印象深く映った。
しかし、それも少女にとっては瑣末なもの。
幾度となく繰り返した夜の中にあった出来事の一つ。
静かに、少女は目を閉じる。
奔流に身を任せ、濁流の中へ落ちていく。
――そして、世界は
5 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 08:56:53.64 ID:bltTvwEeo
***
風都、そこは風の止まない街。良い事も悪い事も含めて全てを包み込む街。
かつては、ガイアメモリなるデバイスを使って人間が変身した怪物、ドーパントによる犯罪が多発していた街。
まるで魔法のような不可思議な能力を使ったドーパントの犯罪はこの街の人々を苦しめた。
しかし、今年に入ってからはそのドーパント犯罪も不思議と激減している。
街の人にその理由は分からない。しかし、彼等は心のどこかで感じていた。
仮面ライダー――この街の人々が呼ぶ都市伝説のヒーローが解決してくれているのだ、と。
仮面ライダー、それはドーパントと戦う謎の戦士。
仮面ライダー、バイクに乗って街を駆け抜ける一陣の風。
仮面ライダー、それはマフラーをたなびかせ現れるヒーロー。
仮面ライダー、それはこの街の希望。
仮面ライダー、それはこの街の涙を止める二色のハンカチーフ。
風都の人間でこの仮面ライダーを知らない者はいない、そう言っても過言ではない。
そんなヒーローが、この街にはいた。いや、今もいる。
ただ、ドーパント犯罪が目立たなくなっただけで、今も何処かで戦い続けている。
街の人々はそう信じている。
6 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 08:57:44.48 ID:bltTvwEeo
***
季節は春を迎えていた。桜並木は満開を迎え、風都の風に吹かれて桜の花が空を舞う。
この街にとって欠かせないランドマークでもある風都タワーは、とある事件で倒壊したが今は再建され、
今日も大風車が静かに風を受けて回っていた。
そして、その大風車を望む事の出来るビリヤード場の二階に鳴海探偵事務所はあった。
いかにもな雰囲気を漂わせる事務所の一番奥、ハードボイルド小説と、依頼された案件のものと思われる
書類のファイルの山とに囲まれながら、いかにもハードボイルド風な格好をした青年、左翔太郎が
タイプライターと向かい合っていた。しばらく何かを思案していたが、静かにコーヒーを一口含み、
フッと鼻を鳴らすとタイプライターの音を鳴らし始めた。
『風都にも春がやってきた。新しい季節の始まり、新しい生活の始まり。
街に吹く風も、そんな新しい日々を迎えようとする人達を祝福するように、今日も穏やかに吹いている。
そして――』
スっと顔を上げ、次の文面を考えようとして――
「なーに、浸っとるかぁ!」
「っ痛ぁ!?」
パチーンと、小気味良い音が事務所の中に響き渡った。後頭部を襲う衝撃、その勢いのまま、
最近買ってきたばかり電燈に額を強かに打ちつけ、翔太郎は悶絶した。
「てめぇ……亜樹子ォ! 何しやがる!?」
「それはコッチの台詞よ、翔太郎君。最近仕事ないからってフ抜けちゃってるんじゃないの?」
大きな溜息が漏れるのを聞きながら、翔太郎は痛む額をさすりつつ、その溜息の主を見上げた。
そこには、この鳴海探偵事務所の所長が、仁王立ちで腕を組んだ鳴海――ではなく、照井亜樹子が
やや派手な服装に身を包んで鼻を大きく広げて憤慨している姿があった。
「まったく、少しは営業努力くらいしなさいよね。ここ最近、事務所の依頼人の足がパッタリだよ?
やっぱり、この前やったチラシ作戦続けとくべきだったよねー、うんうん」
と、何を納得してるのかわからないが力強く頷く亜樹子。
それに辟易といった風な表情を翔太郎は浮かべた。
7 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 08:58:29.66 ID:bltTvwEeo
「探偵は自分から営業なんてしねえんだよ、亜樹子。こうして椅子に座って静かに依頼人を待つ。
そう――それが探偵ってやつさ……」
深く椅子に腰掛け、顎に手をあてつつキザなポーズ。と思いきや、ハリセンが再び翔太郎の頭をはたいた。
「なーに、かっこつけてるかハーフボイルド!」
「誰がハーフボイルドだ!」
「お前以外に誰がおるか!」
「また痛ァッ!」
鋭いツッコミとハリセンの音がまた探偵事務所を響きわたり――そして、事務所脇のドアが静かに開いた。
「翔太郎、アキちゃん。もう少し静かにしてもらえないかい? これでは検索が進まない」
ノースリロングパーカーに長袖のボーダーシャツを着た少年、フィリップが呆れ顔でドアの奥から現れた。
「フィリップ君。あー……ごめん、ジャマしちゃった?」
「まあ、ちょっとかな?」
それほど気にしていないといった感じに片手を顎に当て、フィリップが悪戯っぽく微笑んだ。
「それで翔太郎、今日も依頼はなしかな?」
「フィリップお前まで、そんな事――」
参ったという顔をして、翔太郎が次の言葉を続けようとしたその時、
――事務所のドアが依頼人の訪れを告げた。
8 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 08:59:29.39 ID:bltTvwEeo
***
「…………夢オチ?」
夢から覚め、鹿目まどかは呟いた。
なんだか、ひどく現実味のある夢だった気がする。空を飛ぶ女の子がいて、空には大きな歯車があって。
それで、街が壊れてて。それで、自分は、何か魔法少女のアニメに出てくるようなマスコットに
何か言われて、それで――と、そこまで考えて、まどかはやめた。
外から朝日が差し込んでいるという現実に覚醒したのだ。
「起きなきゃ」
生まれたからこれまで、ただ幸せに生きてきたまどかにとっては、そんな夢なんて、いつも見る夢の
一つにしか過ぎなかった。
ただ、今日の派いつもよりリアリティがあって迫力があっただけ。そう、それだけ。
さっきまで考えてた夢の事なんて、まるで蜃気楼のように薄れて、頭の中から消えていく。
「それじゃ、いってきまーす!」
一足先に仕事に行ったママを追うように、パパと弟のたっくんに見送られて、まどかは家を飛び出した。
まだ学校に着くまでの時間はあるが、時間がないのは友達との待ち合わせの時間の方だ。
やっぱり、リボンをピンクか黄色にするかで悩みすぎたのがいけなかった。
「さやかちゃん、怒ってるだろなぁ……」
と、少々申し訳ない気分になって前方不注意になったまどか。それがいけなかった。
「うわっ!?」
「きゃあっ!?」
十字路に差しかかろうとした瞬間、男の人がわき道から出てきたのだ。
ほぼ出会い頭、勢いのついた上体でまどかは、その男の人に頭から突っ込んでしまう。
が、しかし
「――っと、あぶなっ!」
脇腹を抱えられ、勢いを殺すように一回転。ぐるんと振り回され、恐怖で目を瞑るまどか。
しかし、いつまで経っても、衝撃は襲ってこなかった。
「…………あ、れ?」
ゆっくりと目を開ける。
すると、今ぶつかった筈の男の人の顔が目の前にあり、そして、その人の腕の中に自分の体が
ひょっこりと収まっていた。
9 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 09:01:35.44 ID:bltTvwEeo
「いやー、危なかった危なかった。ねえ君、大丈夫だった?」
「え、あ……はい」
バランスを崩していたまどかを立たせ、エスニック風の服装をしたその男の人は
屈託のない笑顔を彼女に向けた。
邪気を感じない、というのはこういう事を言うんだろうとまどかは思う。
「走るのも良いけど、気をつけないとね」
「あ……っっ!」
そこで今自分がしてしまった事を思い出した。
「ご、ごめんなさい! ごめんなさい! あのっ、私、ごめんなさいっっ!」
顔を茹でダコのように真っ赤にして、今にも泣きそうな声でまどかは頭を下げ始めた。
「え!? あ、いやいや! 俺は大丈夫だから! 怪我ないし、うん!」
それに驚いたのか、その男の人も慌てて両手を前で振って気にするなのジェスチャーをし始める。
「で、でも……!」
「良いんだって! 俺も怪我はない、君も怪我はない。それで全部丸く収まるからさ!」
「でも、私……」
お互いに、妥協点を探ろうとした時だった。
「おい、何やってる映司」
頭上から、声が降ってきた。見上げると塀の上、そこにその声の主はいた。
金髪に、赤を基調とした服装に身を包んだ男の人、見上げたまどかとその男の人と視線が合う。
「ふん」
「え、っと」
戸惑うまどかをよそに、男の人は塀から飛び降り軽やかに着地した。
「行くぞ」
「あ、ちょっと待てよ! アンク!」
そしてそのまま、まどかの存在など無視したように足早に歩き始める。
「えっと、ごめんね!」
顔の前で手を合わせて、優しい笑顔の男の人も、彼を追い始めた。
「あ、あの……」
去る彼の後姿に、咄嗟にまどかは声をかけていた。いつもだったら、そのまま何も言えずに
いたはずだが、その時は何故か違った。『声をかけないといけない』そんな気がした。
「あの――お名前!」
その声に、彼が振向く。きょとんとした表情だった。
「え?」
「その……助けてもらったから、私……!」
「あ、ああ。なるほど!」
男の人は、まどかが何を言わんとしてるのか気づいてくれたみたいで、また優しい笑顔を
こちらに向けてくれた。
「俺は火野映司。君は?」
「私……私は――」
そして、まどかは彼に答える。
「私、鹿目まどかです!」
10 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 09:03:44.45 ID:bltTvwEeo
***
巴マミは、今日も独りだった。クラスから孤立している、という意味も多少はあったけど。
だが、本当の意味は、彼女が魔法少女だから、ということ。
――魔法少女
それは、『魔法』を使い『魔女』と戦う少女たちの総称。
絶望を振りまき、自殺や殺人事件を誘引する『魔女』は、放置すれば人々に災いを成す。
それを防ぐために魔法少女は戦う。
しかし、それは孤独な戦い。仲間もいない。ただ独り、死の恐怖と隣り合いながら戦わねばならない。
そんな恐怖を、マミは、自分が戦う事で誰かの幸せを守れる、という理由で耐えてきた。
クラスメイトはそんな事を知らない。いや、知らない方がいいのだ。
授業が終われば今日もいつものように街へ向かおう。魔女を探し出して倒すためのパトロールだ。
かすかに胸を刺す痛みを、そう考える事で忘れる。
気づけば、マミは既に学校の近くまで来ていた。
登校途中は今のような思考にふける事も少なくはない。ああは言ってみたところで結局彼女は
普通の中学三年生の少女でしかないのだから。
「まったく、あたしゃ寂しいよ。まどかが友達をあーんなにも待たせるなんてさぁ……しくしく」
「ああん、さやかちゃんってばぁ! 何度も謝ったのにひどいよぉ!」
「ふふっ。本当にお二人は仲がよろしくて……ああ、これが禁断の愛?」
隣を楽しそうに談笑しながら通り過ぎていく下級生の女の子を見て、また心が痛んだ。
もし、あの時魔法少女にならなければ、自分はああして普通の女の子でいられたのだろうか。
そんな事をまた考えてしまった。
と、
「………!?」
手に握っていたソウルジェムが微かな光を帯びた。
11 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 09:04:43.13 ID:bltTvwEeo
ソウルジェム、それは魔法少女の『魔力』の源。それが光を帯びるという事は、『魔女』が近くにいるか
あるいは――自分と同じ『魔法少女』がいるという事。
「――――」
目の前に、その少女はいた。黒髪の少女。静かに、こちらを見ていた。が、それも束の間。
その少女はマミから目を離して学校へと歩いていってしまった。
「今の子……まさか」
とは思うが、自分から声をかけて魔法少女ですか、と聞くわけにもいかなった。
しかも、普通に考えれば魔法少女が一つの街に二人もいるはずがないのだ。
『――どうしたんだい、マミ?』
そう考えた矢先に脳裏に響く声。ちらりと顔を向ければ、花壇の柵のところに、白い生き物がいた。
この生き物こそが、少女を契約させ魔法少女とする存在『キュゥべえ』であった。
しかし、マミにとってはそれだけではない。
彼女にとってキュゥべえは友達だった。自分の数少ない秘密を共有できる存在だったからだ。
そして、この友達とは声を介さず、テレパシーで会話ができた。
『うん、ソウルジェムが反応したから……ねえ、キュゥべえ。この街、私以外の魔法少女はいないのよね?』
『そうだね。現在のところは、君以外に魔法少女はいないはずだけれど』
『でも、反応したわ』
『そうなんだ……変だなぁ』
首をかしげるキュゥべえ。マミは、その動作をかわいらしく思う。
『しかし、考えても仕方ないね。とりあえずは、その問題は保留にしておこう』
『うん、それが妥当ね』
はぁ、とマミは溜息をついた。
「朝から、溜息は良くないぜ? 幸せが逃げちまう」
「――きゃあ!?」
後ろからいきなり声をかけられ、マミは思い切り叫んでしまった。
12 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 09:05:26.57 ID:bltTvwEeo
それに、登校途中の学生が一斉に振向く。
「ったぁ! 待て、待ってくれ! 俺は怪しい者じゃねえ!」
マミに声をかけた青年は必死に弁明していた。目を点にして見つめるマミだったが
次の瞬間、
「なぁ〜に、中学生を驚かせてるかバカモン!」
「ッ痛ぁ!!」
ハリセンを持った女性が、その青年を張り倒した。帽子が空を舞う。
「あはは、ごめんねー? コイツってば、デリカシーなくてねー?」
ニコニコ笑顔で取り繕う女性だが、マミは完全に引いていた。
いきなり起きた出来事に頭がついていっていなかった。
「あ、あの……」
「ああ!」
と、手をパンと叩いて女性が何かを取り出した。
「はい! どうも! 私、鳴海探偵事務所所長、照井亜樹子どぅえす!」
ひどく派手な名詞だった。手製だろうか、とてもカラフルだった。
「私ね、あなたの親戚からあなたの様子を見て来いって言われて――」
「ッ!」
ドクンと心臓が高鳴る。今まで、ほとんど自分の事を無視していた親戚が
自分に何の用だと言うのか。
「すいません……あの、もう学校ですから。お話は、あの……すいません」
「あ! そ、そうだよね! ごめん! じゃあ、放課後時間取れるかな?」
「…………考えて、おきます」
それだけ何とか言葉を搾り出して、マミは走り出した。
連鎖的に反応した寂しさに胸が裂けそうだった。
「あちゃぁ……しくじった」
「ミスったな、こりゃ」
今回の依頼人の依頼対象である巴マミの走り去る後姿を見送りながら、翔太郎と亜樹子
は静かに呟いた。
「ああして声をかければ完璧だと思ったんだけどな」
「あほか、お前は! 驚かせただけやぁ〜〜〜ないかっ!!」
「ッ痛ぁ!」
ハリセンがまた翔太郎の頭に叩き込まれた。
「…………しかし、風都を離れてまで、こんな依頼だなんてな」
「うん。なんか、嫌だよね」
今回の依頼は、あの少女の素行調査のようなものだった。
一人暮らしで金を送ってるが、全く連絡を寄越さない。様子を見てほしい。
とは依頼人の弁だが、
「あれ、心配してるって顔じゃなかった」
「……だな」
口にするのも億劫なので、依頼人の話はそれまでだった。
「でもさ、翔太郎君。なんで、この依頼受けたの? 普通だったら受けたがらないのに」
「それは……な」
依頼人から受け取った巴マミの幼少の写真を見て、翔太郎は呟いた。
「このでかい見滝原って街に独り、両親もなく、ああして一人暮らしをしているレディを
放っておくのはハードボイルドじゃねえ……からかな」
そんな翔太郎のセリフを、亜樹子は茶化す事無く微笑んで見ていた。
13 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 09:06:54.11 ID:bltTvwEeo
という感じで、お話を進めていきたいと思います
プロットはできてるので、進め方次第では3月中に終わる予定となります
皆様、よろしくお願いします
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 09:14:58.63 ID:ptkwaXgi0
最近ライダーSSが増えてきておじさん嬉しいよ…
\オツ!/
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/05(土) 09:24:10.95 ID:7V8Kk1zDO
ハーフボイルドだからな〜、マミを助けてマミられそうな翔太郎
メダルにならないから渋りまくりのアンク
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 09:40:18.87 ID:kyl8jHZZo
これは期待
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 09:41:45.40 ID:RQkhivVVo
\ファースト!/\オツゥ!/
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/05(土) 10:40:56.15 ID:ok/x8V4b0
乙
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 11:31:04.09 ID:sJPLZMKeo
\オツベント/
書き溜めあるの?
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 12:34:40.53 ID:7d8t858Yo
ワォ、まさかまどマギ×仮面ライダーSSが増えるとは…
期待してるぜ。乙
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/05(土) 15:04:22.54 ID:M6bddOWb0
乙です。
こんな感じにもう少し間空けてもらえれば読みやすいのですが…
ともかく乙
崩壊する街、天に浮かぶ巨大な歯車。放たれる光線が更に街を砕いていく。終わりは、もう止められない。
「――ッ!」
血が出るほどに、強く、唇を噛み締める。眸から溢れる涙を止める事が出来ないまま、少女は空を翔ける。
幾重にも重なる光線を、その腕につけた円盤で防ぎ、防ぎ――そして、その衝撃に耐え切れず吹き飛ばされる。
「っ……ぁ!」
崩壊したビルに叩きつけられる少女の体。全身を襲う衝撃が少女に激しい痛みをもたらし、地に伏せさせる。
そして、少女は、見た。
「あ……あぁ…………ッ!」
悲壮な叫びが口から零れた。視線の、はるか、はるか、先。そこにいた『彼女』を少女は見つけてしまった。
「――――」
「――――」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 16:31:58.04 ID:nJafNReAO
こういうSS
嫌いじゃないわ!
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 16:45:24.81 ID:sJPLZMKeo
翔太郎マジハーフボイルド
24 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 20:07:28.83 ID:bltTvwEeo
***
今日はいろんな事があった。本当にいろんな事があった。まどかは回想する。
一つ、火野映司という優しい笑顔の男の人とぶつかった。
二つ、その事で大親友のさやかちゃんに沢山からかわれた。
三つ、仁美ちゃんがまたラブレターをもらった。
四つ、やっぱり先生は失恋した。
そして、五つ――
「やっぱり…………何処かで会ってたのかな」
まどかは、今日自分のクラスに来たばかりの転校生、暁美ほむらの事を思い出す。
夢の中で会ったような、そんな気のする、黒髪の少女。
彼女は、初対面のはずなのに自分の名前を知っていた。
そして彼女は、家族や友達が大事なら、この先何が起こっても決して『自分を変えよう』
などと思うな、と告げた。
守らなければ――大切なものを全てを失う、とも。
「……どういう事なんだろ」
「何ブツブツ言ってんの、まどか?」
「ふぇ!?」
どうやら、口に出して言っていたようだった。
学校帰りに来るショッピングモールの喫茶店、仁美とさやかが、心配そうな様子で
まどかを見ていた。
25 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 20:07:59.12 ID:bltTvwEeo
「大丈夫ですか?」
「あ、分かった! さては、今日の朝ぶつかったイケメンに一目ぼれしたな!?」
「なっ、ちょ、さやかちゃん!?」
一瞬で、まどかの顔が真っ赤になった。
「ち、違う! ぜんぜん違うよ! 何言ってるのよ、さやかちゃん!?」
「あははー。ムキになっちゃってからに、かわいいのう?」
明らかにからかわれていた。さやかは、こうしてさやかにからかわれ、それを仁美が
慈しむというか愛おしくというか、そんな感じで眺める。
それがまどかにとっての日常。
「……でもさ、今日はやっぱ変だよね。何かあった?」
「うん……」
ようやくからかう事に満足したのか、さやかはマジメに話をし始めた。
さやかの質問に、言うか言うまいか少し考えたが、まどかは打ち明ける事にした。
そして、
「――――ぷっ!」
「ぷはははははは! なんじゃそりゃー!」
大爆笑された。それはもう、腹の底から。面白おかしいといった感じ。
言うんじゃなかったと後悔するには遅すぎた。
26 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 20:08:25.33 ID:bltTvwEeo
「文武両道才色兼備、そしてスポーツ万能ミステリアス転校生と夢で会ってるとかね!
うんうん、間違いない! 二人は前世で結ばれた仲だわ! ザッツ宇宙の神秘!」
「さやかさん、笑いすぎですわ」
「もぉ……」
周りの視線を感じて、また顔を真っ赤にするまどか。
どうしようか、そう悩んでいると
「……あ」
仁美が、残念そうな表情を浮かべた。
「ごめんなさい、お二人とも……もう、時間ですので」
「習い事?」
「ええ、はい……もうすぐ受験ですのに、何時まで続けさせられるのやら」
「毎日ハードで大変だね、仁美。お疲れ」
そして、仁美と別れる。その後姿は、なんだか寂しそうだった。
「ねえ、まどか。今日も帰りにCDショップ寄っても良いかな?」
まどかに語りかけるさやか。その顔が心なしか赤い。
まどかはその理由を知っている。
「良いよ、また上條君のでしょ?」
「えへへ」
さやかの片想いの相手、上條君。今は入院している彼に贈るプレゼント。
いつか、それが実を結べば良いなとまどかは思っている。
そして、さやかとまどかは並んでCDショップへ向かう。
と、その途中で、
「……あ」
「どうかした、まどか?」
「え? あ、うん……」
エスニック風の服装の男の人がショッピングモールをはさんで向こう側にいた。
――火野映司、彼だった。
27 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 20:08:52.43 ID:bltTvwEeo
***
「なあ、アンク。本当にこの街にカザリがいるのか?」
「その筈だ」
「その筈って……」
大丈夫なんだろうな、という表情を浮かべる映司を無視してアンクは歩き出す。
「此処は欲望に満ち満ちているからな。奪われたメダルを取り返すには都合がいい」
「アンク。分かってると思うけど、もしヤミーが現れたら、その時は――」
金髪の青年アンクが振り返る。
「人の命をメダルより優先させるな、か?」
「……そうだ」
うんざりといった表情をアンクは浮かべる。
「結果的にカザリを先に叩いた方が奴のヤミーを弱体化できるんだがなぁ?」
「それでもだ」
互いの視線が交差する。一瞬流れる不穏な空気。
しかし、
「チッ……勝手にしろ。これだから人間は……」
アンクは苦々しい顔をして、映司から視線を外すと歩き始めた。
28 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 20:09:19.99 ID:bltTvwEeo
アンク――彼は、グリードと呼ばれる人間とは違う生き物だ。
見た目こそは普通の人間だが、しかし、それも仮初。
800年前、科学者が人工生命を作るため、地球に生息するあらゆる生物のパワーを
凝縮して作ったオーメダル。
本来なら10枚で完全であるはずのメダルから1枚を抜き取る事で不完全とし、
そのため欠けた事を満たそうとする欲望から生まれた怪物がグリードだ。
これまで封印されていた彼等だったが、とある事件で復活。蘇った彼等は、
自分達の無くしたメダルを探し求めて活動していた。
アンクは、そんなグリードの中において極めて特殊な部類に入る。
右腕しか復活できなかったグリード、それがアンクなのだ。
しかも、今は泉信吾という刑事の体を借りて生きなければならない程に、脆い。
まさしく無力。故に、今は映司と共同戦線を張っている。それが現在の状態だった。
そして映司は『オーズ』だった。
かつて、グリードを封印したと言われている戦士。オーズドライバーを装着し、
グリードのコアメダルを使い変身し、その力を使って戦う者。
今現在、グリードと、その彼等が作り出すヤミーに、実質対等立ち向かえるのは
彼くらいのものである。
「…………はぁ」
軽い溜息を映司はつく。グリードの一人を追ってここまできたのは良いが、どうにも
この街に着いてから変な感覚がついて回っている。
なんというのだろうか、街自体の雰囲気は明るいのに、酷い違和感を感じるのだ。
「おい、何やってる」
「ああ、うん」
この雰囲気、今まで旅をしてきたどの場所とも違う。果たして、何が違うというのか。
「何が違うんだろう」
「あ?」
「なんでもない、独り言」
喉に魚の骨が引っかかったような感覚を抱えたまま、映司はアンクの後を追い始めた。
29 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 20:11:27.08 ID:bltTvwEeo
***
同じショッピングモール、先ほどまでまどか達のいた喫茶店に翔太郎たちはいた。
「で……親戚のおじさん達なんだけ――」
「連絡すれば良いんですよね」
「あー…………まあ、そうだ」
ひどく冷めた声と、暗い表情に翔太郎達は言葉を続けられなくなる。
思春期真っ盛りというのは、非常に繊細だ。それなのに、この巴マミという少女は
そんな多感な時期に家族もなく、独り。
彼女は両親を交通事故で亡くしていた。
凄惨な交通事故だった。それは彼女自身も巻き込まれ、生死の境をさまようほど。
彼女は潰れた車の中、既に命を落とした両親と一緒に何時間も閉じ込められていたのだ。
なのに、彼女は親戚に預けられる事無く、怪我が治るやいなや、この街で独りで
暮らす事になった。
普通に考えれば、馬鹿げてる。だが、世の中というのは時にこんな馬鹿げた事が
まかり通ってしまう。
そして、そのような理不尽を翔太郎は良しとしない。放っておけない。どうしても
関わってしまいたくなる。
『いかなる時も情に流されない鉄の男』、ハードボイルドを目指す彼であったが
その点で彼はお人よしであり、ハーフボイルドであった。
「えーっと……マミちゃん?」
亜樹子が、そんな空気を破るように話しかけていた。静かに顔をあげ、マミは
そちらへ向かい合う。
30 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 20:12:07.65 ID:bltTvwEeo
「……はい、なんですか」
「そのさ、朝はごめんね? いきなり声かけちゃったりして驚いたでしょ」
「……別に」
どうやら、完全に壁を作られてしまったようだ。仕方のないことだ、と亜樹子は思う。
自分だって、もし何の連絡も寄越さない親戚から探偵を送られたとしたら、
良い思いなんて絶対しないに決まっている。
でも、だからってこのまま彼女を放っておくのは絶対にありえない。
こういう人を放っておけないのが、亜樹子という人間だった。
「よし――買い物行こう!」
「え?」
「買い物! マミちゃん、暇でしょ?」
「それは……」
「なら、決まり!」
戸惑うマミの手を取り、亜樹子は取り立ち上がった。そして、そのまま彼女の手を引いて
ショッピングモールへと歩き始める。
「おい、亜樹子!?」
「翔太郎君、お代はよろしく。私、これからマミちゃんと買い物行って来るから!」
「はぁ!?」
「あのっ……」
「ほらほら。私、この街なんて初めてでね? こんなでかいショッピングモールなんて
来た事ないんだよね。だから、案内してね!」
マミの都合もお構いなしといった感じで、嵐のように喫茶店から亜樹子はマミを連れて
出て行ってしまった。
良くも悪くも行動力に溢れている亜樹子にしかできない芸当であった。
「くそっ。亜樹子め、人に会計任せやがって――――って、なんじゃこりゃああああああああ!」
気づけば、テーブルに空っぽのパフェとケーキとコーヒーとジュースが積まれていた。
そして、
「あああああんじゃこりゃあああああああ!!」
会計のレシートを見て、また翔太郎は叫んだ
31 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 20:12:45.23 ID:bltTvwEeo
とりあえず、ここまで
32 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 20:22:30.15 ID:bltTvwEeo
>>25
訂正
「大丈夫ですか?」
「あ、分かった! さては、今日の朝ぶつかったイケメンに一目ぼれしたな!?」
「なっ、ちょ、さやかちゃん!?」
一瞬で、まどかの顔が真っ赤になった。
「ち、違う! ぜんぜん違うよ! 何言ってるのよ、さやかちゃん!?」
「あははー。ムキになっちゃってからに、かわいいのう?」
明らかにからかわれていた。こうしてさやかにからかわれ、それを仁美が
慈しむというか愛おしくというか、そんな感じで眺める。
それがまどかにとっての日常。
「……でもさ、今日はやっぱ変だよね。何かあった?」
「うん……」
ようやくからかう事に満足したのか、さやかはマジメに話をし始めた。
さやかの質問に、言うか言うまいか少し考えたが、まどかは打ち明ける事にした。
そして、
「――――ぷっ!」
「ぷはははははは! なんじゃそりゃー!」
大爆笑された。それはもう、腹の底から。面白おかしいといった感じ。
言うんじゃなかったと後悔するには遅すぎた。
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 20:25:43.15 ID:PsURyuuYo
W勢が光景付きでしっかり脳内再生されるから困るw
乙
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 20:25:50.89 ID:7h0DXRGAO
さすが所長、フリーダムすぎるww
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 20:39:44.18 ID:ptkwaXgi0
トリプル!スキャニングオツ!
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 21:01:15.74 ID:sJPLZMKeo
\オツベント/
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/05(土) 21:05:14.02 ID:ok/x8V4b0
乙
38 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 22:29:09.34 ID:bltTvwEeo
***
「見滝原……実に興味深い街だ」
フィリップは、ショッピングモールのオープンテラスからこの街を眺めていた。
風都以外の街に来るのは、フィリップという名を与えられてから初めての事であり、
やや、興奮していたのは事実であった。
「よし、検索を開始しよう」
両腕を広げ、フィリップは目を閉じる。
「キーワードは【見滝原】」
そして、フィリップの脳内に、厖大な数の本棚が現れる。
――地球【ほし】の本棚
それは、地球のデータベース。フィリップは、この地球というデータベースから
情報を引き出す事のできる、いわば、生きた百科事典であった。
12……いや、今では13年前。彼は一度死んだ。
風都の富豪である園咲家の長男、園咲来人であった彼は、父である園咲琉兵衛ら
の発掘した地球への意志の接続ポイント、『ガイアゲート』へ転落した。
その時に彼は死亡したはずだったが、肉体はデータとして再構成され、再び
この世に蘇った。
そして、彼は数多くの困難を相棒である翔太郎や亜樹子達と乗り越え、こうして
彼はこの地球上で、一人の人間として今も生きているのであった。
「――さて、どれから調べようか?」
視覚情報として構築された、見滝原という街についてのデータベースの本棚を、
フィリップはゆっくりと歩いて見て回る。
歴史、食文化、人口の推移、住民の分布、産業、店舗、見滝原という街について
あらゆる情報が、そこにある。
「やはり、アキちゃんや翔太郎の好みから考えて、見滝原名物の料理店からに
するべきだろうか」
いつもの癖である顎に手を当てる仕草をしながら、見当をつける。
これまでの彼ならば、自分のためだけに検索を行い、他人の事など一つも
気にもかけなかったはずなのだが、最近はこうして他人の事も時折
考えるようになった。
そして、『見滝原の名店』が記載されたデータベースに手をかけようとして
「――うわっ?!」
全身を襲う衝撃に、フィリップは、データベースから離れ現実世界に帰還した。
39 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 22:32:28.61 ID:bltTvwEeo
地球の本棚にいる間、フィリップは完全に無防備、普通の人からすれば
ただそこに目を瞑って立っているだけにしか見えない。
「あなた……」
上から降ってくる少女の声に、フィリップは、今自分が尻餅をついてる事を
認識する。
「こんなところで、上の空で突っ立ってないで。危ないわ」
冷たい声に、フィリップはその少女へ視線を向ける。
黒髪にどこかの学生服に身を包んだ、容姿端麗な少女がそこにいた。
「これは申し訳なかった。しかし、普通に考えれば君には僕を避けてそのまま
通り過ぎる事も出来たはずだが?」
「…………」
どうやら、気分を害したようだった。こういった人の心の機微は、まだ
フィリップには理解しかねる部分も多い。
「……それも、そうね。申し訳なかったわ」
「いや、僕は気にしていない」
「…………」
また気分を害したようだった。顔には出ていないが、全身からそんな雰囲気が
滲み出ている。
やはり、人の心を理解するのは難しい、とフィリップが思っていると、
「―――ッ!」
「うん?」
突然ハッとした表情を浮かべ、少女はあらぬ方向へ視線を飛ばした。
それにつられ、フィリップも同じ方向を向く。
吹き抜けのショッピングモール、そのはるか階下、一階に白い生き物がいた。
40 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 22:40:59.52 ID:bltTvwEeo
「………ッ!」
少女がいきなり駆け出す。こちらの事など、完全に眼中にないようだった。
あっというまに少女の姿が消える。そのすばしっこさ、今事務所で飼っている
ミックにも負けず劣らずかといったところか。
もっとも、そんな事を考えただけであり、フィリップにとっては彼女の事など、
既にどうでも良くなっていたのだが。
「……おや?」
彼女が去った後に、リボンが落ちていた。ピンクのリボンだった。
先ほどの少女はカチューシャをしていたが、状況から考えて、恐らくこれは
彼女のもの、そう考えるのが妥当であった。
いつものフィリップならば、そこまで推理して、終わりのはずだった。
それを気にかける事無く、無視して、また検索をしていただろう。
だが、
「……仕方がない、彼女に返すとしよう」
それを拾うと、パーカーのポケットに突っ込み、彼女を追い始めた。
41 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 22:42:55.43 ID:bltTvwEeo
それは、はたして、どのような因果だったのか。
それが彼女の、いや、彼女達の運命を大きく変える事になるなど、この時は
誰も思いしなかった。
――【見滝原】という街に集ったイレギュラーの物語が動き出す
42 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 22:43:57.19 ID:bltTvwEeo
仮面ライダーW & 仮面ライダーOOO & 魔法少女まどか☆マギカ
Fの契約/少女と魔法と仮面ライダー
43 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/05(土) 22:45:03.01 ID:bltTvwEeo
という事で1話Aパート終了
44 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 22:48:11.86 ID:15tMvjXxo
それにしても面白い組み合わせだな
45 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/05(土) 22:52:29.02 ID:7V8Kk1zDO
屋外での検索は確かに危険だな
46 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 22:53:20.34 ID:rdC0hed2o
こいつは期待!
47 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 22:54:52.27 ID:KyZxA/2AO
乙
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/05(土) 23:39:58.44 ID:ptkwaXgi0
ATTACK RIDE OTSU!
49 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/06(日) 09:19:51.52 ID:MOYc/BQAO
まどかと映司
マミさんと亜樹子
ほむほむとフィリップ
さやかと杏子、どっちかが翔ちゃんとタッグを組むのか……あとりゅーくん
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/06(日) 10:00:03.43 ID:W2Ik3Rn2o
まどマギ組に幸せあれ
本編の鬱具合は異常
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/06(日) 10:06:18.16 ID:hjLnsvnlo
>>50
ライダーがいるだけで安心する
52 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/06(日) 10:40:10.28 ID:zA1OhohDO
そういやVIPに杏子と伊達さんがコンビ組むSSがあったなぁ
1レス書いて終わって落ちたけど
53 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 00:43:03.41 ID:C1CMRRlSO
>>52
二人でコタツに入りながらおでんを食い続けるのか
和むな
54 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/07(月) 01:06:15.03 ID:ynzDJprDO
アニメ板のまどマギスレでワームが大量発生してやがった…
55 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 01:16:50.58 ID:pKvsS4zNo
>>53
あぁ、いいなそれ
誰か書いてくれないかな
>>54
555スレが16分で埋まったんだっけか
ファイズwwwwww
56 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/07(月) 01:25:37.28 ID:iHbZsVSSo
まどかスレ、555スレ目が本当に酷い事になってて笑いました
コレも全て、乾巧ってやつのせいなんだ・・・・
57 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/07(月) 01:43:30.78 ID:NWE2Hafz0
>>56
なんだって!それは本当かい?
58 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/07(月) 01:49:29.87 ID:NWE2Hafz0
>>52
よければそれ教えて下さい
59 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 02:27:19.43 ID:pKvsS4zNo
>>58
伊達「行くぞアンコ!」 杏子「アンコぢゃねぇ!」
http://raicho.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1298900810/
これ。見つけた時は凄く期待してたんだがな・・・
60 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/07(月) 13:00:17.93 ID:NWE2Hafz0
>>59
ありがとう
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 19:08:47.89 ID:OhzqvPsLo
>>56
なそ本
62 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/07(月) 19:21:35.09 ID:iHbZsVSSo
***
今朝会ったばかりの女性、亜樹子に連れられて、マミはショッピングモールの中を散策していた。
亜樹子は、よほど珍しいのか、先ほどからキョロキョロと辺りを見てばかりだ。
「へー、さすがショッピングモールだね。色々あるじゃん!」
「そうですね」
なんとなく、相槌。彼女の物を言わせぬ勢いにつられて来てしまったは良いが、
正直なところ、マミ自身もこのショッピングモールに詳しいわけではなかった。
放課後になれば魔女を探して街の中を歩き回り、パトロールが終われば家に帰って、遅い夕飯を
食べて寝るだけの生活をしていたマミにとって、こんな普通の女の子がするような買い物は
ほとんど無縁だった。
だから、キリの良いところで帰れば良い。そう思っていた。
しかし、
「おおっ! ここって家電が滅茶苦茶安いじゃん! ふむふむ……3割引か。アリね。
ねえ、マミちゃんはどう思う?」
「……えっと、良いと思います」
「だよねー! うっし! すいませーん! これ買いまーす!」
「ああっ! この本、風都では売切れてて買えなかったのだよ!? すごっ! うわ、すごっ!」
「そんなに、すごいですか?」
「すごいなんてものじゃないよ!? いやぁ、私ってばラッキーガールねぇ……」
「なんと! 風の左平次AtoZのDVD! 今日発売日だったとは……マミちゃん、知ってる?」
「え? 何を?」
「風の左平次! これね、滅茶苦茶面白いのよ、これ! 見たことある!?」
「あの……ちょっぴりだけ」
「よし! だったらマミちゃんとは理解しあえるわ……フレンドね、これ」
「あはは……」
63 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/07(月) 19:23:23.07 ID:iHbZsVSSo
気づけば、亜樹子のペースに乗せられて既に1時間近くが経っていた。
不思議な人だと、思う。まるで他人の事を考えてない行動なのに、その事にさして嫌悪感が起きない。
むしろ、心地よいとさえ感じていた。
今もこうして亜樹子はマミの手を取り、ああでもない、こうでもないと言いながら色んな店を
眺めてはマミに話しかけてくれている。
まるで昔からの友達のように。まるで家族のように。
手から伝わる温もり、自分を見てくれてるという確かな実感、それが伝わってくる。
包み込まれるような安心感と、いうのだろうか。それはまるで、まるで――
――――おかあさん
胸がズキンと痛むのを感じた。その痛みが苦しくて、つい、亜樹子の手を離してしまった。
「マミちゃん?」
「あっ……」
亜樹子が、心配そうな表情を浮かべてマミを見ていた。
こうして他人に心配してもらうのはいつ以来の事か。しかし、今はその心配が辛い。
喜びは、一瞬にして悲しみへ転じる。
そして、マミの心はもう一つの真実を彼女自身に投げかける。
それは今の今まで頭の中から抜け落ちていた、残酷で冷酷で、非情な真実。
――自分が、魔法少女であるという真実
足が、亜樹子から、一歩引く。ああ、そうだった、と、マミは自分の行いに愕然とする。
魔法少女になった時から普通の生活は捨てたはずなのに、何を考えているのだ、と。
ただ独り、人に害をなす『魔女』と戦いを続け、死と隣り合わせの戦いを繰り広げ。
全身を傷だらけにして戦い、痛くて苦しくて、泣いて、ずっと独りでいたのに。
もう普通の人じゃないから、仲間なんて誰もいないから。そう決めて、ずっと独りで
いようと心に決めていたはずなのに。
それを今の今まで忘れるなんて。
64 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/07(月) 19:24:26.65 ID:iHbZsVSSo
「ごめん……なさい」
「え?」
ようやく胸の奥から搾り出した言葉は、震えていた。亜樹子は、心配な表情を崩さず
真っ直ぐにマミを見ていた。
その視線に耐え切れず、マミを顔を逸らす。
そして、
「あ――待って、マミちゃん!!」
マミは彼女に背を向けて走り出した。後ろから亜樹子が追いかける気配があったが
一目散に駆けた。
魔法少女の体は、常人のそれとは比べ物にならない力を秘めている。
たとえ大人であろうと、引き離す事は造作もない事だった。
どれだけ走ったか、既にショッピングモールの外れまでマミは来ていた。人の姿はなく、
そこにはマミ一人しかいなかった。
見上げると、そこはまだ建設途中の一角なのか、建設中の看板と工事のシートがかぶせてある。
音はなく、今日は工事は休みのようだった。
「…………」
ほんの数時間――ほんの2,3時間しか経っていないはずなのに、何日も過ぎたような感覚があった。
他人との関わりが希薄だったマミの生活には、あの時間はあまりにも濃密過ぎた。
「―――」
後ろを振り返ってみても、そこには誰もいなかった。あるのは、夕焼けに照らされたモールの
床がはるか先まで続いてるだけであった。
その先から聞こえてくる人の喧騒が、なぜか今のマミには胸に突き刺さる。
「……行かなきゃ」
自分の本分を思い出す。魔女を倒す魔法少女としての本分を。
胸元にキーホルダーとして持ち歩いてるソウルジェムを取り出そうとして――
『まどか――助けてッッ!!』
キュゥべえのテレパシーがマミの耳に届いた。
「キュゥべえ!?」
必死な叫び声にマミは声を上げる。尋常でない事態を察知し、『たった一人』の友達の危険に
マミは駆け出した。
65 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 19:28:58.12 ID:OhzqvPsLo
投下来たか
66 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/07(月) 19:42:12.39 ID:iHbZsVSSo
***
「あー……くそっ。亜樹子のやつ、この食費、後でぜってえ経費で落としてやる……」
財布の手持ちを確認して、翔太郎は頭を抱えた。
せっかく風都以外の場所に来たのだからと奮発して下ろしてきたお札が、綺麗サッパリ
翔太郎の財布の中からなくなっていた。
「つかよ、ここの物価おかしいだろ……なんで軽食だけでこんなに……」
ブツブツと呟いてると、亜樹子がこちらへ走ってくるのが見えた。
「あ、こら、てめえ。亜樹子、お前な――」
「大変、翔太郎君!! マミちゃん、消えちゃった!!」
「――んだとぉ!?」
亜樹子は、翔太郎に説明した。慌ててはいたが、大事な部分を逃さず端的にまとめて。
かつては足手まといだった亜樹子も、その辺りは成長していた。
「――何かしたのか、お前?」
「まさか! ただ普通に買い物して、おしゃべりしてただけだよ!」
「あー……なんだか訳わかんねえな。まあ良いさ、とにかくその様子だと良い予感はしねえ。
亜樹子、とっととマミちゃんを探すぞ!」
「……うん!!」
そして、翔太郎たちは駆け出した。この大きなショッピングモールから一人の少女を
探すのはなかなかに厳しいものがあるが、そうは言ってられない。
「しっかし……こうもでけえと探すのも一苦労だ。亜樹子、目星は?」
「ごめん、ない……」
「そうか」
亜樹子を翔太郎は責めなかった。
67 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/07(月) 19:56:38.55 ID:iHbZsVSSo
「でも、どうする翔太郎君? これだけ広いと……」
「そんな時こそコレの出番だ、亜樹子」
立ち止まると、翔太郎は胸元のベストから、4つのUSBメモリ型のツールを取り出した。
『スタッグ』
『スパイダー』
『バット』
『フロッグ』
メモリから音声が発せられ、翔太郎は持っていた携帯電話、デジタルカメラ、腕時計、
サウンドレコーダーにそれらを一気に差し込んだ。
そして次の瞬間、それらが変形し、生物のような形態を取り始めた。
携帯電話はクワガタムシに、腕時計はクモに、デジタルカメラはコウモリに、
そしてレコーダーはカエルに。
それはメモリガジェット、フィリップ制作による、鳴海探偵事務所が誇る探偵ツールであった。
「探偵7つ道具ならぬ4つ道具……頼んだぜ、お前等? この子を探してくれ」
主である翔太郎の声を認識し、彼の手に握られた巴マミの写真を確認するやいなや、
自律行動する小型ロボット達はすぐさま散らばっていった。
それを見送り、翔太郎も亜樹子へ向きなおす。
「よし、俺達も行くぞ亜樹子。とりあえず、人気の多いところはアイツらでいける。
俺達は人気のないところを探すぞ!
「うん!」
そして、翔太郎たちはショッピングモールのはずれへと駆け出した。
奇しくもそれは、彼女のいる場所であった。
68 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/07(月) 20:12:41.27 ID:iHbZsVSSo
***
まどかは、工事中の区画内に入り込んでいた。自分に助ける声に導かれて、奥へ奥へと
進んでいく。
多少の恐怖はあったが、その必死な声を放っておけなかった。ましてや、自分に助けを
求める声を無視するなど、まどかにはできなかった。
静かで、音もなく、暗い廊下を進んでいくと、突然
「きゃっ!?」
白い生き物が自分の目の前に転がってきた。
全身を白い毛か何かで覆われている、犬とも猫とも似つかない不思議な生き物だった。
そして、その白い毛は、今は真っ赤な血で染まっていた。
「まどか……」
「え?」
その生き物は自分の名前を呼んだ。本来、人語を解する生き物自体に驚くべきだが、
まどかはそれに驚く事はなく、自分の名前を呼ばれたことに驚いた。
「もしかして、あなたなの……?」
怪我をしていたその生き物を自分の腕の中に抱える。苦しそうだった。
いったい、誰がこんな事をしたというのか、そう思っていると
「そいつから離れて!! まどか!!」
「ッ!!??」
激しい怒声が、まどかに降り注いだ。
69 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/07(月) 20:25:49.69 ID:iHbZsVSSo
そこに、暁美ほむらはいた。奇妙な衣装に身を包んで、絶対零度の形相で
廊下の奥からこちらへ歩いてくる。
その絶対零度の奥に覗いた怒りの凄まじさに、まどかは身を竦めた。
「そいつを渡して」
「ひっ……助けて、まどか……!」
白い生き物も怯えて、まどかの体に強くしがみついた。
その様子に、ほむらの纏う空気が怒りを強めた。
「……相変わらず汚い真似をするのね」
静かだが、怒りを滲ませた口調でまどかへ、白い生き物へ、近づいていく。
「ほむらちゃん……これ、ほむらちゃんがしたの……?」
「そうよ」
否定しなかった。むしろ、当然とでも言うように。
「そんな! 駄目だよ、こんな酷い事! 生き物を傷つけるなんて!」
そう、まどかの価値観からすれば当然の言葉。動物を、人を、誰かを傷つけるのは
いけない、そうママからも教えられてきたし人として当然の事。
だから、そう言ったまでなのだが、
「――鹿目まどか、あなたには関係ない」
まるで、それは生き物ですらないといった目で、ほむらはこちらを見返した。
また、ほむらはまどかと距離を詰めた。一歩一歩、まどかへとほむらは近づく。
「どいて。あなたを傷つけたくないけれど、でも、もし退かないというのなら――」
そして、その手がまどかの方へとのばされ――
「――まどかぁッッ!!」
消火器の煙が、廊下いっぱいにぶちまけられた。
70 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/07(月) 20:45:30.51 ID:iHbZsVSSo
「なっ……!?」
いつ現れたのか、さやかがほむらに向かって消火器を噴射していた。
白い煙に撒かれ、ほむらの姿がその中に掻き消えていく。
「逃げるよ、まどか!!」
「さやかちゃん……!」
さやかの手を取り、まどかは白い生き物を抱えて走り出す。
「待ちなさ……っ!」
後ろからほむらの声が聞こえたが、もう構ってる暇はなかった。
今は逃げないと、頭の中はそれだけでいっぱいになっていた。
さやかに手を引かれ、まどかは、走り出した。
そして、どれだけ走ったのか、工事区画のどこを走っていたのか。
走り疲れ、二人は立ち止まる。
「はぁ……いったい何よ、アレ。秀才とかそういう部類の人間には変人が
多いっていうけど、あれじゃコスプレ通り魔じゃん」
さやかが、訳が分からないといった表情で呟いた。
「うん……」
それにまどかも頷く。理由はどうあれ、彼女が動物を傷つけようとしていたのは
間違いがなかったし。
だけど、まどかには、不思議と彼女が悪い人間には到底思えなかった。
理由は分からないが、ただ、そういう確信があった。
その理由が何なのかは、今のまどかにはまったく検討もつかない事だったが。
と、そんな取りとめのないことを考えながら歩いていると、
「……まどか。向こう、人の足音がくる」
「え?」
さやかに言われて、気づいた。廊下の暗がりの奥、確かに人の足音が響いていた。
「また、さっきの転校生かもしんない……」
静かに、後ずさり。まどかを庇うようにさやかが前にくる。
廊下の奥からやってくる誰かを待ち構える。
そして、その暗がりから現れたのは――
「あれ……君、まどかちゃん?」
火野映司、彼だった。
71 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/07(月) 20:46:01.78 ID:iHbZsVSSo
という事で、今日はここまで
次は使い魔とのバトルかと
72 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 20:48:29.16 ID:OhzqvPsLo
\オツベント/
73 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 20:51:43.23 ID:LB8JZOBAO
\タカックジャクッコンドルッオツッオツッオツッギガスキャァン!/
74 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 21:22:15.32 ID:VR9Nj28Ho
\オツゥマキシマムドライブ/
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 21:46:04.14 ID:6OI9cQEQ0
\チャリン/オツバ-スト!\チャリン/オツバ-スト!
76 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 22:23:36.63 ID:Ym8eQlFMo
\アタックライド、オオオオオツゥ!/
77 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/07(月) 22:33:43.20 ID:NWE2Hafz0
\ピッピッピッ オツプリート/
78 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/07(月) 23:21:40.90 ID:Bj6Yd+sc0
\オツゥ/ \ツヅキキタイィ/
デレデレデーンデレレン デーデッデッ
79 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/07(月) 23:34:56.02 ID:5ptZTuHq0
\乙レートフラッシュ/
80 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/08(火) 01:17:22.60 ID:0H6yUkFDO
イ・チ・オ・ツ・レ・デ・ィ
81 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 02:19:59.16 ID:PlZ2WQPAO
ベルトしかいねぇな。
82 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 02:49:19.77 ID:FEgQRA9SO
ほんとうの乙に向き合えますか
83 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 07:59:15.16 ID:3lTujLXAO
さて、映司が来たという事は…………トラさんの出番だね!
84 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 08:26:35.61 ID:8lv+kWf20
なるほどな、確かに感動的だ
だが乙
85 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2011/03/08(火) 11:08:14.66 ID:O1w1yti6o
>>83
(カマキリに変えられる音)
86 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2011/03/08(火) 11:40:22.51 ID:dYFqCgI5o
>>83
(ウナギに変えられる音)
87 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 12:47:46.14 ID:KgcwkDxIO
いいかげんにしろおまえら
弱いものいじめばっかりしやがって
はやく走れるチーターだってブレーキがないとダメだろ
ライオンだってトラベンダー完成したら用済みにされた
トラさんばっかりいじめんな
88 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 12:51:25.32 ID:H6+xb8RIO
>>87
ラキリバ舐めんなや
89 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/08(火) 13:00:41.24 ID:zYywedUvo
み
読
縦
90 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 15:52:31.44 ID:2xy7EctA0
>>1
乙 文が良く推敲されてて読みやすいな。
仮面ライダーSSが増える、それはとっても嬉しいなって。
それはそうと、アニメ見てるともうさやかが助かるには地獄兄弟入りしか無かったかもと思うな。
矢車兄貴が魔法少女になったら即魔女化すんのかなwwwwww
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 16:43:41.34 ID:XrAX3XjAO
いいんだよ、寅さんはコンドルさんと組むと本気だすんだから!
ほかにもタカさんと一緒にコアメダル抉り出したり色々役に立ってるんだぞ!
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 16:55:34.07 ID:dYFqCgI5o
>>90
まどかと喧嘩した後声をかけられるんですねわかります
93 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/08(火) 21:03:17.83 ID:k/DaFciko
ちなみに、今アンクが持ってるメダルは以下の通り
タカ・クジャク、コンドル
ゴリラ
バッタ
シャチ、ウナギ、タコ
・・・うん、トラさんは活躍すると思いますよ?
94 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/08(火) 21:03:44.14 ID:k/DaFciko
あ、トラさんもちゃんと持ってるからご安心を
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 21:08:25.18 ID:dYFqCgI5o
このSSではトラさん頑張るんだろ?
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 21:43:13.16 ID:3lTujLXAO
トラ「タトバで活躍できないのは怠慢」
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 22:38:27.71 ID:QPM/GR5oo
オーズは相性最悪だと思ってたけど、まどかとの相性は実はすごくいいのかも知れない。
まさしく、欲望は世界を救う!を地で行く展開になりそうだww
乙ですー
98 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/08(火) 22:44:37.34 ID:tO/ds+hbo
ゾンビみたいな化け物少女と
メダルの怪人どっちのほうがましなんだろうな
99 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 07:27:13.24 ID:ghz590hro
トラさんはチーターメダルの力、メダジャリバーを扱う力を持つ唯一のメダルなんだぞ!
100 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 10:40:33.48 ID:ksrip7tIO
>>99
それクジャクさんでもよくね?
左腕はガードと遠距離攻撃できるし?
101 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 13:52:09.71 ID:uRzTGDRTo
まどかキャラでどんなヤミーが生まれるのかと想像するとなんというか逆にフラグブレイカーに感じてしまってしょうがない
ヤミーから開放された大体の人見る限り
102 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 18:08:17.58 ID:03gWzLiq0
>>101
そういうSS誰か書かないかな
映司「ヤミーが分裂した!?」
\ナオシテアゲタ〜イ/\ワタシヲミテ〜/
103 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 19:22:03.33 ID:Lvk+mm+AO
>>98
考えてみると魔法少女とグリードって体の構造がそっくりだよな
だとすると魔女に相当するのはメズールとガメル合体した巨大グリードか
QBは…なんだろ?
104 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 19:32:51.85 ID:b8P+4Mino
>>102
オーズなら鬱にならない!!不思議!!
105 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 20:10:46.03 ID:8Qhc1/LHo
>>102
それを見てハートキャッチプリキュアを思い出した 結構共通点あるよねヤミーとデザトリアン
106 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 20:30:09.01 ID:b8P+4Mino
こんなの見つけた
http://up3.viploader.net/ippan/src/vlippan192696.jpg
107 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 21:56:01.95 ID:1jjM1ol50
最近、ライダーとのクロス物多いのかな。
ttp://yarumo.blog83.fc2.com/blog-entry-2693.html
108 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 21:59:06.35 ID:b8P+4Mino
>>107
すっごく…見たい
109 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 22:05:22.54 ID:POAPjf1/o
キュゥべえがいればなんでもクロスできるよな
奴の万能性は異常
110 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 22:21:34.40 ID:80jq/zk9o
>>107
熱いな
111 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/09(水) 22:38:16.58 ID:FWhbNlv7o
>>107
最近は流行ですね、いやはや
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 23:00:21.27 ID:PXEyRLfzo
仮面ライダーが居たら視聴者含めて絶望になることなさそう
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 23:35:53.32 ID:bKyk/f0s0
伊達さんが居たらさやかも自分を泣かせるようなことせず、上條に告白できたのに
しかし脳内再生が鮮明すぎてヤバいな
>>1
おつ
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 23:52:35.90 ID:ghz590hro
>>107
ライダーはいいんだが…いつも思うがやる夫系はよくわからないな
やる夫が異常に持ち上げられて女キャラでハーレム気付くのがテンプレになってるみたいなのが、な
これも乾巧って奴の仕業か \オツゥ、マキシマムドライブ/
115 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 23:54:25.76 ID:PXEyRLfzo
>>114
つまりやる夫もQBみたいに個体じゃないってことだべ
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/09(水) 23:59:40.89 ID:VOXXuDLAO
この人のやる夫だとやる夫が翔太郎ポジで、あえてライダーを他の二人に回してたのが面白かったな
いや、ストロンガーとダブルをクロスさせるなんて無茶をやるのはなww
117 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:05:54.24 ID:aCsPrN+no
やる夫系は、ハーレムものもありますが、そうじゃないのもあるの、そういうのを中心に見てますねぇ・・・
118 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:06:41.89 ID:aCsPrN+no
あと、伊達さんがいたら、さやかは絶対に泣かなかったと思います
あと、所長と翔太郎
そして、何よりフィリップ
119 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:06:48.47 ID:MRl+hwXlo
>>114
まあSSのオリ主が「俺TUEEE」状態になるのと似たようなモンだよね
一種の流行?的なモンだったから最近は少なくなってきたけど
それはそうと乙乙
120 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:19:02.47 ID:BRF8yW7o0
>1乙。物議の流れになっちゃって申し訳ない。
私は素直に、「自分は化け物だ」と叫けぶさやかに、「涙を流すお前は人間だ」と諭すゼクロスにぐっと来たもんで。
マミさんは仕方が無くとも、さやかはこの一言があれば、踏みとどまれただろうにと思うとやるせなくて。
121 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:26:31.56 ID:B8GOswi7o
やる夫は記号的な物だからまぁいいんだけど
オリジナルの主人公がクウガの力を〜とかはどうなんだと思う
122 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:29:29.91 ID:BRF8yW7o0
107です。いろいろ、ご迷惑かけてすみません。
123 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:29:41.42 ID:dapqsDZC0
>>121
今アギト×まどかのSS書いてる人に謝れ
まあ、俺もそういうのホントは嫌いだけどさ
元の主人公のキャラが嫌いなのかね
ディケイド系にそういうのが多いけど
124 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:32:29.83 ID:MAQzkhiDO
そいや、ほむほむの盾って一部ではほむスピナーとかネタにされてたな
125 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:32:54.15 ID:I33b6drVo
>>121
それは全てのクロス作品否定だな
126 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:33:07.77 ID:8bSotPf+o
逆って可能性はあるまいか。
元の主人公が好きだからこそ、自分の勝手な妄想で元の主人公のキャラを崩壊させるのが忍びないとか。
127 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:34:49.16 ID:s5ZWrSN6P
>>123
あそこの翔一君は名字が違うだけで性格とかは元と全然違わないような気がするんだが
128 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:35:35.09 ID:aCsPrN+no
ゼクロスは、SPIRITSの流れを見ているとそういうセリフが似合うんですよね
一度はBADANの一人としてその過ちに手を染めてしまったけど、本郷さん達と
出会い、仮面ライダーとなったわけで
過ちの深さを知るからこそ、過ちを犯そうとしているさやかにその言葉をかけられる
そういうことだと思うのです
そして、たとえ自分達の体が人間のものでなくなっても、人としての心を忘れない生き様というか、
守る者としての一つの芯があるというのがライダーが良い事の一つだと思うんです
129 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:37:24.21 ID:dapqsDZC0
>>127
うん、そうだよね
変なこといってすまんかった
話は変わるがNEVERとまどかの魔法少女って結構相性よくない?
クロスさせたら面白そうだよね
130 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:37:39.16 ID:aCsPrN+no
もう一つのまどかスレの作者さんの翔一君はちゃんと翔一君をしてるのが素敵だと思います
あと、オリジナルだと、ほら・・・葦原さんにはあれ以上何かを失ってほしくないというか
もう、あの人には静かに生きていてほしいと思うのです
131 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:38:24.02 ID:aCsPrN+no
>>129
克己ちゃん以上に僕らの京水さんがさやかを後押ししそうです、間違いない
132 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:46:39.97 ID:B8GOswi7o
>>123
あれは一応翔一君にキャラ近づけてるじゃん
あくまでクロス先での翔一君って事で名前は違うくても性格は翔一君に合わせてるし
それはいいけど、全くそのライダーに関係ない所謂自己投影の塊みたいなオリジナルの主人公がちょっとさ
133 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:48:46.21 ID:dapqsDZC0
>>132
うん、そうなのよ
俺もそういうのが嫌いなのよ
あのアギトのSSは私も大好きです。文章力も高いしね
そんなわけでもう許してください
134 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 00:52:04.54 ID:YckkeSENo
>>129
ディケイド的な感じに別世界だけど同位体みたいなやつならいいけど
例えば↑のやる夫系とかにみられる別人がライダーになるとかは×だよな…
>>130
でも葦原さん、オーバーロードの力借りないと老化で死ぬwww
この作品だと違うのかな…楽しみにしてますぜ
135 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:52:29.85 ID:aCsPrN+no
では、お話もそろそろ固まったところで、投下
136 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:52:57.34 ID:aCsPrN+no
「しかし、驚いたよ。まどかちゃん達みたいな女の子がこんな危ないトコにいるなんて」
「それは……その」
まどかは、映司に先導してもらいながら、この工事区画を進んでいた。
映司を先頭に、まどかとさやかがそのスグ後ろを行く。
「ちょっと色々あって……」
「そうなんだ。あ、もしかして、その白い……ネコ? それが関係あるとか?」
『!!』
まどかの腕の中で、白い生き物が大きく反応した。
「そういえば、アタシも聞きそびれてた。ねえ、まどか。それ、何?」
「えっと……良くわかんない。でも、助けてって……」
「どゆこと、それ?」
白い生き物をマジマジと見ながら、さやかがまどかに問い返した。
もちろん、まどかに答えがあるわけでもなく、まさか、「テレパシー」とも
答えるわけにもいかず、お茶を濁すしかなかった。
そしてそんな3人を、一番後ろからアンクが眺めていた。いや、正確には
映司が助けた少女の腕の中に収まっていた生き物を、だ。
「カザリの代わりにアレと会うことになるとはな。800年ぶりとは言え、
珍しい事もあるもんだ」
人間のものに擬態した自身の右手を開いたり握ったりしながら、アンクは誰にも
気づかれないように呟く。
だが、それだけ。アレの生態にも、アレの行動にも、アンクはさして興味はない。
己の欲望とメダルについて関係のない事には恐ろしいほど無頓着だった。
「おい、映司。いつまで、そいつらに付き合うつもりだ?」
「とりあえず安全な場所まで。カザリを探すのはそれからでも良いだろ」
「…………チッ!」
映司お決まりの『他人を放っておけない病』に、アンクはまたも渋い顔をした。
人間のものに擬態した自分の右腕を大きく振って、ストレスを体で表現する。
「あの……良いんですか? あの人に悪いような……」
「ああ、良いの良いの。アイツ、いつもああだから」
「いつも、ああなんだ……」
感じ悪いなぁ、と小さく呟くさやかの言葉に微かに苦笑いをしながら、まどか達は
出口がある方向へと歩みを進めた。
――そして、異変は突然起きる。
137 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:54:02.62 ID:aCsPrN+no
「え……あ、何、コレ……!?」
さやかが、凍りついたような悲鳴をあげた。先ほどまで歩いていたはずの廊下が
物理的に奇妙に歪んだ。
鉄のフェンスがぐにゃりと雨細工のように溶け曲がり、世界が原色の絵の具を
混ぜたような目に悪い色へと変じていく。
到底人語のものとは思えない言語が空を飛び、奇妙なオブジェが乱立し、壁は
いつのまにか消滅し、幾つもの扉が、信号機が、あらゆるものが、溢れかえった。
「アンク!!」
「あ?」
緊急事態を告げる映司の声に、しかし、アンクは動じない。むしろ、面倒といったような
色さえある。
「これ、まさか……!!」
「いや、これはカザリの仕業じゃないな。グリードはこんな手間はかけん」
いつもの調子でアンクが映司に返す。そういってる間にも世界はどんどんと奇妙に
歪み、人の嫌悪感を催すような――まるで呪うような空間へと変わり果てた。
「ひ、火野さん……!」
「まどかちゃん、さやかちゃん、俺から離れないで!!」
二人を自分の後ろに隠し、映司が彼女達を守るように立った。
周囲から放たれる明らかな悪意と殺意を、映司は敏感に感じ取っていた。
自分達を『何か』が取囲んでいる。金属が擦れあうような音が空間に反響している。
空を飛ぶ、園芸用の剪定鋏。薔薇の花と薔薇の花達。
「夢だよね!? これ、こんなの……? じょ、冗談だよね!?」
さやかの張り詰めた叫び声に、映司もまどかもアンクも答えない。
まぎれもない現実だと、無言のうちに伝える。
そして、怪異が現れる。
138 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:55:43.64 ID:aCsPrN+no
「ひっ……!」
「ぁ……!」
まどかとさやかが、ひきつった悲鳴を上げた。
映司達の周囲から悪趣味な、どこかのお菓子会社のマスコットを模したような
生き物が大勢を率いて現れたのだ。
映司たちを取囲み、意味の分からない叫び声をあげるバケモノに、さやかと
まどかは竦み、映司の服を強く握り締めた。
「アンク!!」
「コイツら、ヤミーじゃないな。メダルは稼げそうにもない」
「そういう意味じゃなくて!!」
映司がアンクへと手を伸ばした。その目が明らかな意志をアンクへ告げる。
その事を分からないアンクではなかったが、その表情が不満で染まる。
「アンク、早く!! メダル!!」
「映司、コイツらはヤミーじゃない。分かってんのか?」
「そんな事言ってる場合じゃないって!! は・や・く!!」
一瞬の視線の攻防――そして、アンクが大きな溜息を吐く。
アンクは懐から薄いケースを取り出し、それを開いた。
中に収められているのは、メダル。金色に縁取られた、動物の姿を刻印したメダルだった。
「これで充分だろ」
そして、アンクは抜き取った三枚のメダルを映司へと投げた。
空を舞う三枚のメダル。赤・黄・緑の三色。それを映司が掴み取る。
「――まどかちゃん、さやかちゃん。二人とも、下がってて」
「え……?」
映司の服の裾を話、二人が少し、後ろに下がる。
「大丈夫。君達は、俺が守るから」
振り返り、二人へ笑顔を向ける映司。そして、映司は怪物へとその瞳を向けた。
139 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:56:11.20 ID:aCsPrN+no
オーズドライバー――映司をオーズへと変えるデバイスが腰に巻きつく。
オーズ、グリードと戦うために生まれた戦士。オーメダルを使い、そのエネルギーを
用い、戦う者。
両手に握ったメダル3枚が、ドライバーのバックルに空いた挿入部にセットされる。
ドライバーを傾け、映司は、右腰部にマウントされたオースキャナーを握り締めた。
そしてスキャナーが金属音を奏でてスライドされる。
「変ッッ身ッッ!!」
映司の叫び声が空間に響き渡り、オーメダルに秘められたパワーがスキャニングに
よって解放。ベルトを通じて映司の全身へと溢れ出す。
『タカッッ!』
まどかはそれを聞いた。
『トラッッ!』
さやかはそれを聞いた。
『バッタッッ!』
そして、バケモノたちもそれを聞いた。
溢れ出したパワーは音声となって、映司をメダルの形を取って覆っていく。
スキャンされ、溢れ出したエネルギーが脚部、胴体部、頭部へと刻み込まれていく。
そして、輝きは最高潮に達し、
『タ・ト・バッ! タトバ、タットッバッッッ!!』
――奇妙な歌が、奇妙な世界に響いた。
140 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:56:59.91 ID:aCsPrN+no
****
「っ……! こんな時に!!」
ほむらは焦っていた。周囲に漂う明らかな異常な空気を、彼女は感じとっていた。
本来ならば、こうなる筈はなかった。
『また』イレギュラーな事態が起きてしまった事に、ほむらは唇を噛み締めた。
「まどか……まどかを早く探さないと――!」
そして、走り出そうとした瞬間、
「ああ、ようやく見つけた」
まどかでも、誰でもない声が、ほむらへと発せられる。
「――ッ!」
「ん?」
振向くほむらの目に最初に映ったのは、彼女より背丈のある少年の姿だった。
そして、それは先ほどほむらとぶつかった、彼――フィリップだった。
よりにもよってこんな時に、そんな表情を浮かべてほむらはフィリップを睨む。
「あなた……!」
「これは君のものだろう? 先ほどぶつかった時に落としていた」
ほむらの言葉を遮り、フィリップがほむらへリボンを差し出す。
ピンク色のリボン、それを見て、ほむらの顔色が一瞬で変わる。
「返して!!」
「もちろん、そのつもりだが――おっと」
もぎ取るようにリボンを奪われ、フィリップは軽く驚いた表情を浮かべた。
先ほどの彼女の冷静さからは想像もできない行動だった。
「それは、君にとって大事なものなのかい?」
「……関係ないわ、あなたには」
そして、再び冷静さを取り戻したのか無表情に戻った彼女に、フィリップは
軽い好奇心を覚える。
「なるほど、実に興味深い」
「何が?」
「君という存在がだ」
「…………」
その目が、氷点下の冷たさを持ってフィリップに向けられる。明らかな誤解を
招いたのは間違いないが、あいにく、フィリップにはその事に気づけるような
感覚は持ち合わせていなかった。
「去りなさい、今すぐココから。さもなければ――」
「さもなければ?」
問い返すフィリップ。その言葉にほむらが答えようとして――止まった。
「――――もう、遅いわ」
呟く、ほむら。そして――
「――ん?」
異変が、フィリップたちを包み込んだ。
141 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:57:40.65 ID:aCsPrN+no
***
「ああああんじゃこりゃああああああああああああああ!!!!!」
翔太郎は、叫んだ。これ以上ないほどに叫んだ。というか、叫ぶ以外に
この理解不能とも言える空間に対する反応を翔太郎は思いつかなかった。
「うっさいわ、ボケーーーーッッ!!」
そして、亜樹子は翔太郎をハリセンで張り倒した。
「ッ痛ぁ…………って、うし。冷静になった」
「なったんかい!」
完成されたボケとツッコミだった。
「しっかし、これはどういうこった? マミちゃんを追いかけて工事現場に踏み込んだと
思ったら、イキナリこれだ。いつから世界はファンタジーになった?」
「ほんとにね。しかも、無駄に悪趣味」
先ほどは叫んでいた翔太郎だが、既にその思考は冷静そのものだった。
そして、それは亜樹子もだった。
互いに、互いの背を守りながらその空間の奥へ、奥へと進んで行く。
「それにしても、フィリップがいないのが問題だな。スタッグは回収してたから
良いもののここって電波通じるのか?」
「試してみる? なんだったら……って」
瞬間、亜樹子の顔が凍り付いた。周囲を囲む実に趣味の悪いバケモノ達に、
亜樹子が口端をひきつらせる。
「しょしょしょ、翔太郎くん!? これってもしかして…………もしかして!?」
「……亜樹子」
「なに!?」
「――――逃げろォォォォォォォォォ!!!!」
翔太郎たちは全速力で走り出した。翔太郎達の存在に、バケモノ達も甲高い叫び声を
あげて翔太郎たちの後を追いかけ始める。
「ああああああ!! 何よあれ、何よアレ、何よアレ!! 何よあれーーー!!
ドドドドド、ドーパントより気持ち悪いーーーーー!!!!」
「口を動かしてる暇あったら走れ亜樹子おおおおおおおおお!!!」
「こんなのアタシ聞いてないいいいいいいいいいい〜〜〜〜〜〜〜!!!!!」
バケモノとの追いかけっこ、翔太郎たちは必死で走る、走る、走る。
その後ろをバケモ達が、わらわらと数を増やしながら追いかける。
142 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:59:01.01 ID:aCsPrN+no
「多い! 多い! 多すぎ! 多すぎるって! 黒いアレ!! アレくらい多い!!」
「おおおおおおおお! ぬおおおおおおおおおお!!!」
訳の分からない空間を、翔太郎と亜樹子は必死で駆け回った。
右、左、右、右、分かれ道を曲がっては猛ダッシュをする。
かつて、浮気調査で見つかった時に、浮気相手のヤクザの集団に追いかけられたのを
を思い出すような状況だった。
と、次の瞬間
「――――ぐほぉ゙!?」
「――ー―のほぉ゙!?」
翔太郎と亜樹子は同時に潰されたカエルのような声を上げて、横道に引きずり込まれた。
「げふぉ!? ごふぉっ!? 」
「だ、誰だ!? な、何しやが―――って!?」
抗議の声を上げようとして、翔太郎は、代わりに驚きの声を上げた。
「やあ、翔太郎。それにアキちゃん。無事だったかい?」
「フィリップくん!? え、なんでフィリップ君もここに!?」
「とりあえず、静かに。アレに見つかるのは困るだろう?」
そう言いながら、フィリップは、静かに、道の向こうをあらぬ方向へ走っていく
バケモノ達を指さした。
「しっかし……ありゃ、なんだ? フィリップ、知ってるか?」
「残念ながらだね、翔太郎。もっとも、先ほどまでいた彼女は、何か知ってた様子では
あったみたいだが」
「彼女?」
亜樹子が、首をかしげて質問した。
「ああ。奇妙な格好をした女の子だ。気づいたら、何処かへ行ってしまったがね。
先ほどはどこかの学校の制服を着ていたから、恐らくは学生だとは思うんだが……」
「それって……!」
学生、という言葉に亜樹子が大いに反応した。そして、それは翔太郎も。
互いに顔を見合わせ頷く。
「亜樹子、もしかすっと……!」
「うん! マミちゃんかもしれない!」
そして、
143 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 00:59:26.76 ID:aCsPrN+no
「――――!!」
あのバケモノが、翔太郎達を見つけ、叫び声を上げた。
一瞬で数を増やし、翔太郎達へとバケモノ達は迫る。
「ちっ! マミちゃんを探す前に、まずはこっちを片付けねえとな――フィリップ!!」
「やれやれ、仕方ないね」
そして、翔太郎とフィリップは、USBメモリ型デバイス『ガイアメモリ』を取り出す。
そう、それはドーパントを生み出す装置。しかし、彼等の持つそれは、違う。
人々を傷つけるのではなく、人を守るためのもの。
そう、彼等こそが、仮面ライダー。風都を守る都市伝説。
いつ装着されたのか、翔太郎の腰にはベルトが巻かれ、変わった形のバックルが。
それは同時、フィリップの腰にもデータとして転送され、装着される。
『サイクロンッッ!!』
『ジョーカーッッ!!』
ガイアメモリのスイッチが入り、メモリに封じられた地球の記憶が咆吼を上げる。
地球の囁きであるガイアウィスパー。囁きとは到底思えないその雄叫びが、
それに秘められたエネルギーの大きさを示す。
「変身!」
「変身!」
そして、翔太郎とフィリップが叫んだ。
ベルトのデバイス、ダブルドライバーに設けられた片方のスロットにフィリップが
メモリをインサート。
すると、それは瞬時にデータとして分解、翔太郎側のベルトへとセットされる。
同時、翔太郎もメモリを空いたスロットにインサート。ドライバーが展開する。
『サイクロンッッ!! ジョーカーッッ!!』
ガイアウィスパーが二度、咆哮した。
144 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:01:56.35 ID:aCsPrN+no
***
「はっ! たっ! セイヤァッッ!!」
迫るバケモノ達を、異形の戦士が蹴散らしていく。
その名はオーズ、仮面ライダーOOO【オーズ】。グリードと戦う者。
その戦闘は、3枚のメダルの組み合わせによるもの。
今、オーズはタカ・トラ・バッタによるタトバコンボの状態だった。
タカ――その優れた視力で、飛び掛る敵の姿と動きを、視界に収める。
トラ――飛び掛った敵を、展開したトラクローにて、引き裂く。
バッタ――左右から襲い掛かるバケモノから飛び退き、逆に蹴り倒す。
まさしく三面六臂、次々と襲い掛かるバケモノをオーズは倒す。
そして、眼の前で繰り広げられる光景を、まどかとさやかは呆然とした表情で
見ていた。
「あれ……あの人だよね……?」
「う、うん……」
あれは、火野映司だった。姿形は完全に変わっていたが、その声は間違いなく
彼のものだった。
『あれは……オーズ……』
腕の中の白い生き物が声を発した。
「え?! あ、しゃ、喋った!?」
「オーズ……? あなた、あの人を知ってるの?」
『うん、あれは……』
さやかの反応とは裏腹に、まどかは静かに尋ねていた。
白い生き物は、苦しそうな表情を浮かべて、二人を見上げる。
しかし、
145 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:02:40.82 ID:aCsPrN+no
「なるほどな、お前は知っていて当然か」
アンクが、その間に割って入った。
『君は……ボクが見えるのかい……!?』
「見えるもなにも――覚えてるだろう、お前?」
『まさか、君は……』
驚きの声をあげる生き物に、アンクはわざとらしいと言った声で返す。
そして近づこうとするが、そのやり取りの意味を、二人は知る由もなく、
「あの、待ってください! この子、怪我をしてるんです! だから……!」
「そ、そうだよ! 怪我してるのに、何しようとしてんのよ!」
「……ふん」
それを庇おうとする二人に、アンクを鼻で哂う。
「な、何よ!?」
そして、興味をなくしたとでも言うのか、背を向け、オーズと呼ばれた戦士の
いる方向へと歩き始めた。
「ちょっと! 危ないってば!!」
さやかが叫ぶが、しかし、聞いてすらいないのか彼女の言葉をアンクは無視する。
「おい、映司。とっとと、そんな雑魚片付けろ」
「無茶言うなよ、アンク! こいつら……うわっと! 数多いんだって!
コンボないと倒すの大変なんだって!」
「は? バカか? ないものねだりするんじゃねえ」
「じゃあ、ウナギ! トラじゃキツいんだって!」
まるで平時のやり取りをしている二人に、さやかもまどかも愕然とする。
もはや、二人の理解を超えた世界。いや、とっくの昔に理解という行為自体
意味をなくしていたのかもしれないけれど。
そして、その瞬間の忘我。まどかとさやかは自身の危険にすら、理解が
及んでいなかった。
二人の背後に迫るバケモノの姿に、鷹の目を持った映司は、その時点で
ようやく気づいた。しかし、遅すぎた。
「さやかちゃんッッ!! まどかちゃんッッ!!」
大声で叫ぶ映司に、二人が振り返る。見上げると、鋏を握りしめたあのバケモノが
今にもその手を振り下ろそうとしているところ。
146 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:04:59.29 ID:aCsPrN+no
「ひっ――――」
「あっ――――」
喉の奥からは息しか漏れない。世界がゆっくりと進んでいく。
振り下ろされた鋏が、さやかとまどかを狙い――
映司が叫び声を上げて二人の下へ走り出し――
アンクは、それをただ眺めてるだけで――
そして――
「―――!?」
――光が、バケモノを退けた。
「なっ!?」
「ほぉ……」
「え―――?」
「へ―――?」
その場にいた人間が、それぞれ四者四様の反応を示す。
地面に配置された鎖は淡く光を帯び、結界となって、まどかとさやかを守っていた。
「あなた達、危ないところだったわね――でも、もう大丈夫!」
スっと、異空間の暗がりから一人の少女が現れた。そして、まどかの腕の中にいる
生き物を見て、彼女たちに微笑んだ。
「あなた達がキュゥべえを助けてくれたのね……ありがとう。
その子は、私の大事な友達だから」
「あの……私、この子に呼ばれて!」
まどかの言葉に、目を細める。
「そう……そうなのね。でも、その前に――!」
結界の外に、再びバケモノ達が現れたのを見て、彼女――マミは笑んだ。
「――まずは、一仕事片付けちゃっていいかしら!」
そして、マミは手に握り締めたソウルジェムを自分の体にかざした。
それは、先ほどの映司と同じように。
ソウルジェムから放たれた光がマミの体を包み、彼女の制服を別のものへと
変化させていく。
人から魔法少女へと、マミの力を真に発揮するための状態に変えていく。
そして現れるのは、お話の中に出てくるような魔法少女。
「何あれ!? 何あれ!? ねえねえ、アンク! あれ、何!?」
「うるさいぞ、映司」
興奮して声を上げる映司に、さも面倒だといった表情を浮かべた。
しかし、アンクの瞳はそれを見ていた。
「キュゥべえ――なるほど、今度はそう名乗っているのか、『奇跡売り』」
静かに、アンクは呟いた。
147 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:08:43.43 ID:aCsPrN+no
****
「うおらぁっ!!」
仮面ライダーとなった翔太郎が、バケモノの顔面を殴り飛ばした。
仮面ライダーW、左右二色の戦士。
翔太郎のボディをベースに、フィリップの意識を身に宿した、二人で一人のヒーロー。
その戦闘法は、左右にセットされたメモリを変幻自在に組み合わせて戦うやり方。
緑と黒のWは、ケンカ殺法とでもいうような戦い方でバケモノを沈めていく。
切り札の記憶、ジョーカーメモリ。
風の記憶、サイクロンメモリ。
特殊能力は持たないが運動能力に優れ、バランスの良いジョーカー。
風の属性を持ち、スピードを高め、風を自在に発生させるサイクロン。
格闘には、これ以上ないほどバランスの取れたメモリの組み合わせ。
しかし、やはり数が多い。
『翔太郎、数が多い。ここはトリガーでいこう』
「オーケー、フィリップ!」
右半身のフィリップの提案に従い、翔太郎が青のメモリを取り出す。
銃撃手の記憶、トリガーメモリ。
専用の武器、トリガーマグナムを用い、視力上昇、磁場フィールドによる足元の固定などの
銃撃戦に特化した記憶。
攻撃を仕掛けるバケモノを軽やかに避け、左にセットされたメモリを一瞬で取り替える。
そして、再びドライバーが展開する。
148 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:09:17.78 ID:aCsPrN+no
『サイクロンッッ!! トリガーッ!!』
緑と黒が、緑と青へと変化。胸に現れたトリガーマグナムを取り、Wが即座に
バケモノへと銃を掃射する。
マシンガンのようにエネルギーの銃弾がバケモノへと降り注ぎ、彼等を一瞬の内に
穴空きチーズにしてしまった。
「ま、ざっとこんなもんさ」
ガンマンのようにトリガに指をかけ、銃を一回転させて腰に収める動作をする翔太郎。
周りにいたバケモノ達は、今の一斉掃射で全滅していた。
「かっこつけてる場合じゃない! 早く、マミちゃんを探さないと!」
亜樹子の声が、後ろからかかる。
振向くと、そこにはフィリップの体を背負った亜樹子の姿。
Wに変身している間、フィリップか翔太郎のどちらかの体が無防備になるのが
このWの弱点であり、そんな彼等の弱点を補佐するのが亜樹子の務めであった。
「それもそうだな……フィリップ、一度変身を解除するぞ」
メモリを抜き取り、変身が解除される。中から翔太郎が現れるのと同時、フィリップが
目を覚ます。と、その時、
「……ん?」
一人の少女が、翔太郎達の側を走り去った。黒髪の、奇妙な格好をした少女。
間違いなかった。その姿を見て、フィリップが声を上げる。
149 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:09:53.44 ID:aCsPrN+no
「翔太郎、彼女だ。彼女がさっき言っていた子だよ」
「あれはマミちゃんじゃねえ……だけど」
「こんな危険なところに、女の子一人なんて、アタシ、放っておけない!
翔太郎君、フィリップ君、追いかけるよ!」
全員が首肯し、少女を追いかける。
そして――
150 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/10(木) 01:11:50.38 ID:czEdQH0w0
トラェ。。。。
151 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:13:15.49 ID:aCsPrN+no
***
映司は呆気に取られた表情で、いや、マスクで隠れてはいるのだが、今起きた事に
対して全身でそれを表現していた。
中学生の女の子が変身して、踊るようにマスケット銃を何百も召喚して、それで、
バッタ足で跳ぶのと同じくらいの高さまで飛んで、それを一斉掃射して、
バケモノを撃ち抜いて、それで。
その辺りで、映司の思考回路は焼ききれた。
「アンク……何あれ」
「さあな」
辺りに立ち込める硝煙。しかし、不思議とあのむせ返るような匂いはなく、むしろ
花のような香りが立ち込めている。
「ふぅ……」
地に降り立った少女が、軽く息を吐く。そして、視線をこちらに向けた。
「アンク、俺見られてる! 見られてるって!」
「だからどうした」
少女はこちらへと歩みを進めてくると、映司――オーズの前で立ち止まった。
「誰か知らないけど、あなたもキュゥべえと彼女達を助けてくれたんですよね?
ありがとう。貴方がいなかったら、間に合わなかったかもしれない」
「お礼言われちゃったよ、アンク」
「だからなんだ」
152 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 01:14:48.32 ID:aOSxrfBKo
アギトのほうと平行して見てるから展開を理解するのが大変だ
153 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:24:09.72 ID:aCsPrN+no
チイチ反応を求めてくる映司に、アンクがこれまでない程にうんざりと言った
表情を浮かべた。
しかし、その二人のやり取りが面白いのか少女はクスリと笑う。
そして、振り返り、まどかの方へとやってきた。
「ありがとうね、本当に」
優しい微笑をまどかとさやかに向ける。それにようやく緊張感が解けたのか
二人はへたりとその場に座り込んだ。
「こ……腰抜けちゃった」
「たはは……アタシもだよ、まどか……」
世界が、再びあの工事区画へと変わる。その変化は一瞬だった。
「元に戻った……」
「ああ、そうみたいだな」
映司がオーズの変身を解く。そして、再びあのエスニック風の衣装を着た
彼自身の姿がそこに現れる。
次に映司があの少女を見た時、彼女はまどかの側により、あの白い生き物、
少女がキュゥべえと呼んでいたそれを手当てしていた。
淡い光が彼女の手から漏れ、見る見る内に、その傷が塞がっていく。
「アンク」
「だから聞くな、馬鹿」
全ての傷が塞がり、キュゥべえが、スクっと立ち上がる。
そして、まどかの腕から飛び出し、地面へと四本足で立った。
154 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:34:57.32 ID:aCsPrN+no
『ふぅ……ありがとうマミ、助かったよ!』
「そのお礼、ちゃんとこの子達と、あの人に言わなきゃ駄目よ?」
『うん、それもそうだね』
そして、キュゥべえは、まどか達へと向き合う。
『ありがとう、まどか。さやか。そしてオーズ達』
「……」
アンクの瞳が、細まる。映司達が気づかないような一瞬、互いの視線が交錯する。
それは互いの事には踏み込まないという意思確認であった。
「え!? な、なんでアタシ達の名前を知ってるの!?」
『それはもちろん――』
「ごめんなさい、キュゥべえ。少し待ってもらえる?」
瞬間、少女は再びマスケット銃を取り出した。そして、その銃口が
ある一点に向けられた。
まどかとさやか、そして、映司たちもその方を見る。
そこにいたのは――あの転校生、暁美ほむら。
155 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:46:50.75 ID:aCsPrN+no
「魔女は逃げたわよ? 仕留めたいならスグに追いかけなさい?」
「私が、用があるのは――」
カチンと、激鉄を起こすような音。
「飲み込みが悪いわね。見逃してあげるって言ってるのよ?」
「…………」
「それに、あのキュゥべえの傷……やったのはあなたなんでしょ?」
それにピクンとほむらのまぶたが動く。
「そう……やっぱりなのね」
マスケット銃がしっかりと、ほむらへ突きつけられる。
「ちょ、君!?」
映司が、それに反応する。しかし、その腕をアンクが掴み、押し止める。
「アンク!!」
「いちいち首を突っ込むな、映司。俺達には関係がないことだろうが」
「そうじゃないだろ!!」
振りほどき、映司が二人の間に割り込んだ。
「……何のつもりですか?」
「なんか理由は分からないけど! でも、これはおかしいって!
まずは、話し合って――」
その瞬間だった。
「うおぉぉぉぉっぉ!!」
「きゃあああああ!!」
激しい音が、鳴り響いた。巻き上がる土煙に、その場にいた全員が驚き
その方へと目を向ける。
156 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:51:36.27 ID:aCsPrN+no
「いぃ……痛ぁ……」
「ふむ……どうやら、戻ってきたようだね」
「ちょ……お前等……その前に、俺の上からどけ……」
土煙の中から、覆いかぶさるように転がってくる3人の人影。
煙が晴れ、その顔が次第に識別できるようになる。
そして、ようやく煙が晴れきった時、
「――亜樹子、さん?」
マミの声が、
「ダブル!?」
映司の声が
「あなた……!」
ほむらの声が、
「へ?」
「は?」
「ん?」
そして、鳴海探偵事務所の面々の声が、そこに響いた。
157 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:52:04.59 ID:aCsPrN+no
第一話Bパート終了
158 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/10(木) 01:53:34.80 ID:czEdQH0w0
\乙レートフラッシュ/
159 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 01:53:57.47 ID:dapqsDZC0
乙!
探偵所の一同は相変わらずだなwww
160 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 01:56:18.59 ID:aOSxrfBKo
おつっ
それにしてもトラさんが可愛そうだよなぁ
161 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 01:57:26.65 ID:aCsPrN+no
トラさんは多対一ではやりにくいのです
ええ、でも、一対一なら、きっと・・・・きっと!
162 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 02:17:36.46 ID:YckkeSENo
トラさんはゴリラには劣るがパワーはあるという設定なんだがなぁ…
\マキシマム・
>>1
オツパワー…ハイパー
>>1
オツ!/
163 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 02:25:38.35 ID:SqqKzs4do
これはわくわくする! 待ってるぜ!
164 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 02:27:00.97 ID:BRF8yW7o0
このスレに良き>1乙があらんことを。
165 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 02:29:50.55 ID:aCsPrN+no
/゙ミヽ、,,___,,/゙ヽ
i ノ キ `ヽ'
/ ´ ・ . ・ i、
彡, ミ(_,人_)彡ミ 解せぬ
∩, / ヽ、, ノ
丶ニ| '"''''''''"´ ノ
∪⌒∪" ̄ ̄∪
おそらく、トラさんはいつもこう思ってるでしょうね、ええww
166 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 03:27:54.85 ID:F14CqlDro
乙
オーズになると若干テンション上がる映司もまんまだなww
トラさんはメダルゲッターだからヤミーどころか魔女相手じゃ本気だして戦えないだけだろ!いい加減にしろ!
167 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/10(木) 04:14:00.62 ID:aCsPrN+no
えー・・・・今週の魔女図鑑にちと心が痛みました
切ねえ・・・・
168 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/10(木) 04:31:38.30 ID:xMzA50TAO
しかし、アンクはインキュベーターを知ってるのか
まあ、確かに古い文献とかあったし知ってる可能性はあるよな
あと、魔法少女とQBの関係ってヤミーとグリードの関係に微妙に似てるなぁ
169 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/10(木) 04:36:00.97 ID:kp5EL5Vy0
トラさんはタカとコンドルと組めば活躍出来たじゃないか
バッタとの相性が悪いだけなんだよきっと
170 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 04:42:42.35 ID:xMzA50TAO
タトバ「解せぬ」
171 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 09:27:56.34 ID:IkNZ0DPAO
探偵事務所のほのぼの感は異常
172 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 11:30:10.86 ID:x8ubMUAEo
ライオントラチーターのコンボのバイクありの安定感は異常
173 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/10(木) 12:11:57.36 ID:5aN4AUoL0
アンクさんは空気読まずに
「誰かの傷を治したいってのも立派な欲望だ」
って言っちゃいそうなタイプだよね
そしてさやかは欲望の二重構造になると思うんだ
174 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 12:21:29.22 ID:xMzA50TAO
「その欲望を叶えてもらったのに、なぜ不満なんだ?」とか言いそうだよな、アンクは
175 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 12:47:50.14 ID:Tc5I7GtIO
>>169
色違いだから赤に変えるね\タカ/ \クジャク/ \コンドル/
176 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 13:01:24.37 ID:xMzA50TAO
タ〜ジャ〜ほむ〜!!
177 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[!red_res sage]:2011/03/10(木) 13:39:17.48 ID:rc3hBekp0
\タカ/ \クジャク/ \コンドル/
タ〜ジャ〜ドル〜!!
178 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/10(木) 13:57:15.84 ID:39vSPU/DO
学園都市×オーズのエイジ→上条パターンのやつでもあったけど、アンクの800年前の記憶が便利だな
179 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 14:02:16.75 ID:xMzA50TAO
しかし、アンクはその事を話さないんだろうなぁ
メダル以外にはマジで無関心だし、もし魔法少女の顛末を知ってても
「たかが欲望の塊一つなくなるだけだろうが」
とかの一言で切り捨てそう
180 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 14:20:38.41 ID:YckkeSENo
グリード自身魂が物質化されてるようなもんだからだからどうしたとか言いそうだよね
181 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 14:22:48.82 ID:xMzA50TAO
QBと同じに便利だろとか言いかねんww
182 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 15:37:51.96 ID:WPERL42Y0
魔法少女はQBにリスクを知らされないまま変身して、代償を視野に入れてなかった(戦うだけでいいと思ってた)から色々あるけど、映司はオーズに変身することに多大な代償があるんだろうことは分かってて、それでいてうまく立ち回ってる感じがあるよな。そう考えると、映司ってやっぱり相当したたかな奴なんだよな。
183 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 16:05:16.63 ID:xMzA50TAO
恋愛に関しては「君は黙ってなさい」と言われるレベルだけど、アンクの扱いと言い
世界を回って旅しただけあるわ
184 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 16:58:52.56 ID:F14CqlDro
ソウルジェムが無事ならいくらでも再生可能なある意味「強い体」だけど
魂と体がバラバラに引き裂かれてる魔法少女はアンクの目にどう映るんだろう
185 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 17:03:31.55 ID:WPERL42Y0
>>184
その物体のおかげで存在しているというか、物体そのものこそ自分自身っていう
点ではグリードも魔法少女も同じだし、どうとも思わないんじゃね?
やっと見つけた……私のソウルジェムゥゥゥゥ! みたいなことは魔法少女には無いけども。
186 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 17:12:11.30 ID:YckkeSENo
まあグリードは計9枚のコアで構成されてるから
1つだけの魔法少女よりはリスク分散してるよね
187 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 18:55:30.57 ID:Wa92sdOFo
>>178
> 学園都市×オーズのエイジ→上条パターンのやつ
kwsk
188 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/10(木) 20:04:31.09 ID:39vSPU/DO
>>187
http://nk.syosetu.com/n9055n/?guid=on
189 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 21:01:55.43 ID:7IY3badbo
>>188
ありがとう
さっそく読んでくる。
190 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 22:35:46.37 ID:1MbxvIppo
再開はいつごろかな〜
このSS目当てでマギカ見始めたww
191 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/10(木) 23:01:27.99 ID:dapqsDZC0
>>190
どうだいなかなかに効くだろう
192 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 00:09:10.55 ID:rLHYojsco
>>191
まだ序盤だからなんともww
193 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 00:14:27.54 ID:+G65x0bWo
見滝原市内、ショッピングモール。フードコートの一画に翔太郎達はいた。
時間は既に夕方、買い物帰りと思われる家族連れやら学生やらで溢れかえり、
喧騒が翔太郎達を包んでいた。
「さて、まずは此処にいる全員にお話しがあります!」
突然、亜樹子が話し始める。
長方形のテーブル、一番上座に座った亜樹子が、自分から見て左からぐるっと
その視線を座っている人間へと送っていく。
すぐ近く、マミちゃん。向こうに翔太郎とフィリップ。そして黒髪の少女ほむら。
机を挟むと、映司とアンク、そしてまどかとさやか。
全員が、亜樹子を見ていた。
自分を見ていることをしっかりと確認してから、亜樹子は大きく深呼吸をした。
そして、再び全員に向かい合い、口を開いた。
「――なにこれいったい?」
翔太郎と映司がこけた。
「亜樹子、お前な……」
「いやだって、翔太郎くん。本当にナニコレ? ってしか言いようがないじゃん、コレ!」
「まあ、そりゃそうだけどな……」
翔太郎は、今さっき起きた事を頭の中で整理していく。
194 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 00:14:55.11 ID:+G65x0bWo
とりあえず、酷い目にあったのは確定。ファンタジー空間に放り込まれたと思ったら
ドーパントより趣味の悪いバケモノに襲われた、これも確定。
そして、突然その空間から放り出されたと思ったら換気ダクトの中に三人一緒に
押し込められて、いきなり底が抜けたと思ったら、修羅場の真っ最中。
翔太郎は、自分とフィリップを挟んでずっと火花を散らしてるマミちゃんと
ほむらという少女を一瞥し、溜息をついた。
「とりあえず、その、なんだ? 二人とも、知り合いとか?」
「違います」
「違うわ」
「……………」
同時に否定され、翔太郎は何も言えなくなる。
「でも、君達みたいな女の子がいきなり武器を向け合うなんて、おかしいよ。
知り合いでもないのなら、尚更に」
映司が静かに呟く。それに、さやかがウンウンと激しく首を振り
まどかも、隣のさやかを見て静かに頷いた。
「別に、構わないわ。私はその生き物が狙いだったから――」
「ッ!」
「――――もう、遅いけどね」
マミが目を細める。まどかとさやかは気づかなかったが、明らかな敵意を
ほむらに送っているのが、その場にいる『大人達』には理解できた。
「………あ゙ー」
不穏な空気に、翔太郎は口を開く。
「とりあえず、お互い自己紹介しとくか。お互い、名前を知らないのは不便だしな」
「あ、そういえばそうだね。俺、ダブルの名前知らなかったし」
映司が良い提案だと笑顔を浮かべた。その笑顔につられ、まどかとさやかも顔を綻ばせる。
どうやら、思った以上に緊張していたらしい。
195 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 00:15:32.34 ID:+G65x0bWo
「じゃ、まずは俺から。俺、火野映司。んで、コイツはアンク」
「……なんで俺のことまで話す」
「良いじゃん。どうせお前、話すつもりなかっただろうし、ついでだって」
口端を歪めてアンクが激しく不満を示していたが映司は無視する。
「じゃ、次は君」
「……私は結構よ」
ほむらが映司に促されるが、フイ、と首を背けて拒否した。
しかし、映司は引き下がる事無く、ほむらに真剣な眼差しを向けた
「駄目だって。名前を知らないからみんな誤解するんだ。まずは、お互いの名前を知る。
それ自体を止めたら、何も始まらないよ」
「…………」
余りにも真っ直ぐなその瞳に、ほむらの目が泳ぐ。まどかへとその視線が向けられ、
まどかは、どう反応したら良いか分からず自然に言葉を口に出していた。
「あの……自己紹介って、大事なんじゃ……ないかな? 私は、そう思う……かな?」
その言葉が決めてとなったのか、ほむらが大きな溜息をついた。
「見滝原中学、二年。暁美ほむら――これで良いかしら?」
「ん? あ、ああ」
いきなりこちらへ話を振られ一瞬答えに詰まったが、翔太郎は首を縦に振った。
「それじゃあ、次は僕かな。僕はフィリップ。風都の――」
そうして、全員の紹介が、順に行なわれていく。
夕焼けは、その間にもゆっくりとの西の空へと沈んでいき、空が紫に染まりきった頃、
全員の自己紹介が終わった。
196 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 00:16:04.53 ID:+G65x0bWo
「――これで、全員終わったな」
翔太郎が全員の顔を見る。そして、空になったコーヒーのカップを手の上で弄びながら
ゆっくりと次に何を話すか思い出しながら、口を開く。
「んで、今日あった事についてだが――」
そこで一度話をとめ、軽く深呼吸。腕時計に目を落として、再び口を開いた。
「――と思ったけど、もう明日にすっか。もうこんな時間だしよ?」
近くにあった大時計を親指で指さしながら翔太郎は笑った。
「へっ……って! あ、うそ!? もうこんな時間じゃん!?」
「ああっ! 本当だよ! どうしよう、さやかちゃん!?」
時刻は既に19時前、普通の中学生には遅すぎる時間。
まどかとさやかの顔が一瞬で青ざめた。
「ま、仕方ないな。映司、俺と一緒にこの子達を送るけど、良いか?」
「うん。構わない」
椅子の背にかけた上着を羽織り、翔太郎が立ち上がる。
映司も一緒に立ち上がり、隣にいたアンクも立たせた。
「なんだ?」
「お前も行くの。一人にしておいたら何処行くかわかんないし」
「俺はお前のペットじゃねえ!!」
腕を振り解き激しく反論するアンク。
その様子に、隣に座っていたまどかとさやかがまた顔を綻ばせた。
そして、その間の一瞬、翔太郎は亜樹子とフィリップに合図を送っていた。
「――それじゃ、ほむらちゃんとマミちゃんはアタシとフィリップ君と行くよ!」
自分の考えがうまく伝わった事に、翔太郎は口元で軽く笑みを作った。
197 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 00:30:17.09 ID:+G65x0bWo
***
見滝原の夜は、街の光に照らされ、煌めいている。風都とはまた違った意味で
進んだ都市だ。
「あの……火野さん、今日はありがとうございました」
「ん? ああ、良いって良いって。俺、別にそんなの気にしてないからさ!」
まどかからお礼を言われ、映司は答える。
「お前もあれに巻き込まれてたんだってな、映司。お互い、大変だったな」
「うん、翔太郎達も。お互い無事でよかったよ」
拳を合わせ、笑いあう二人に、さやかがソっと近づく。
「あのぉ……もしかして、お二人ってお知り合いなんですか?」
「ん? ああ、まあ、そんなトコ。戦友、かな?」
「知り合いというには、大して付き合いもねんだけどなぁ」
そうなんだぁ、と目を輝かせてさやかが映司と翔太郎に視線を送る。
「いやー、すごかったなぁ! マミさんもすごかったけど、映司さんなんか、こう!
千切っては投げ、千切っては投げ! 野性味溢れるっていうか! うん!」
「あははは……恥ずかしいな、それ」
オーバーアクションで、映司の真似をするさやかに映司が苦笑いをする。
それを、まどかも楽しそうに笑っているのを見て、翔太郎も帽子で隠しながら笑む。
と、その時
「あ……」
さやかの足が、ある一点で立ち止まった。
それに、映司とまどか、翔太郎、そして後ろから嫌々ついてきているアンクも立ち止まる。
さやかは、病院を見ていた。
一見、病院とは思えないようなその外観の建物。その前にある看板からようやく病院だと
気づける程度には、病院らしくなかった。
198 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 00:43:44.03 ID:+G65x0bWo
「えっと……あの、まどか」
「……うん、いってらっしゃい」
頬を染めて、さやかがまどかに話しかける。
「ん?」
「あの、ありがとうございました! アタシ、ちょっと用事があるので此処でおさらばです!」
ぺこりと、頭を下げるさやかに、翔太郎と映司が顔を見合わせる。
「えっと、もしかしてご家族が病気……とか?」
「あはは……いや、まあ、そんなトコでして」
顔をかきながら、さやかが笑う。映司は、なら仕方ないねと答える。
しかし、翔太郎は、その表情の奥にある何かになんとなく違和感を覚えた。
「――じゃあ、映司。俺はさやかちゃんに付き合うわ」
「へっ!?」
「ああ、うん。分かった。じゃあ、俺はまどかちゃんを送るよ」
そう答え、映司がまどかへと顔を向ける。
「良いかな?」
「あ……はい、大丈夫ですけど……」
そこで、まどかはさやかに視線を送る。どうしようかと戸惑うさやかに、
まどかもどう答えて良いか分からず、オロオロしていたが、
「安心してくれ、まどかちゃん。俺が、ちゃんと『見守ってて』やるから」
帽子に手をやり、翔太郎が笑う。映司とはまた違う、爽やかな笑顔だった。
無言の説得力。不思議とこの人ならば大丈夫と言う確信がまどかに生まれる。
「えっと……そ、それじゃあ、さやかちゃんをお願いします!」
「まどか!?」
まどかの答えに驚き、さやかが軽く叫んだ。
が、しかし、そんな彼女の肩に手を置き翔太郎が逆に微笑みかける。
「ま、大丈夫さ。それに、こんなに暗いんだしな。またアレに襲われない内に行こうぜ?」
「うぅ…………」
そこでようやく観念したのか、さやかは顔を赤らめながら病院へと歩き出した。
それに付いて行くように、翔太郎も後ろを追う。
「映司」
「ん? なに、翔太郎」
一度振向き、翔太郎が映司に声をかけた。
「送り届けたら、そこに来てくれ。俺達はそこに泊まってるからよ」
そして、名詞を投げて寄越した。それを受け取り、映司は裏を見る。
そこには、ホテルの住所と番号があった。
「……うん、分かった」
そして、二人は別れた。
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 00:55:26.98 ID:rLHYojsco
いい感じで脳内再生されるな
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 00:56:45.98 ID:1QrZr4VAo
亜紀子の再生度がヤバい
201 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 01:05:01.57 ID:+G65x0bWo
***
高級マンションの一画、巴マミの家はそこにある。一人で住むには広すぎる
その部屋の中、ほむら、亜樹子、フィリップはいた。
「んー、魔女ねぇ……ドーパントじゃなくて、魔女? ファンタズィ〜?」
紅茶をすすりながら、腕を組んで首をかしげて亜樹子が唸る。
「魔女……使い魔……実に興味深い」
そしてフィリップは眉を動かし、好奇心に満ちた表情で呟く。
そんなマイペース極まりない二人に、さしものほむらとマミも、互いの敵意を
忘れて呆気に取られるしかなかった。
「ふむふむ。マミちゃんはキャピルン魔法少女でほむらちゃんも魔法少女。
そして、悪い魔女をやっつけてる――ファイオナルアンサー!」
「えっと……その、はい」
ビシっと指を指され、マミはそう答えるしかなかった。
「だいたいの話は分かった。しかし、それにしては君達の在り方は不思議だ。
そのような敵がいるのならば、互いに協力すべきでは?」
「本当なら、そうできれば良いんですけど……」
遠慮のないフィリップの質問に、マミの視線がほむらへと向いた。
冷たいほむらの瞳がマミを見る。再び互いの間に走る緊張に、瞬時に亜樹子が
その間に割って入った。
「はい、ストーーーーップ!! 二人とも仲良く! ケンカはなし!!
あとフィリップくん! 今のはアウトだかんね!」
「ん? アキちゃん。今、僕、何か変なことを言ったかい?」
「たぁ〜……頭痛いわ、コレ……」
首をかしげて尋ねるフィリップに亜樹子は眉間を押さえた。
202 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 01:11:59.10 ID:1QrZr4VAo
>>200
亜『樹』子だった…
ちょっと結界行ってくる λ...
203 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 01:17:27.78 ID:+G65x0bWo
「はぁ…・・・とにかく、とにかくだよ? まずは、お互い仲直り。これ大事。
良い? さっきも言ったけど、二人とも険悪すぎ。オッケー?」
「いきなり、こうして訳も分からず連れて来られて、話はそれ?」
ようやく口を開いたほむらの第一声はソレだった。
静かに、冷たい瞳で亜樹子とフィリップ、そしてマミへと視線を飛ばす。
「もしそれだけなら、帰るわ。私は、そのような下らない話に付き合ってる暇ないもの」
全ての言葉に棘があり、言葉の拍子に拒絶があった。それに、マミは顔を強張らせ
フィリップは、ほう、と唸った。
そして、
「ちょやっ!」
「!?」
次の瞬間、亜樹子はほむらの頬を両手でぷにっと潰していた。
ひょっとこみたいな顔に鳴ったほむらの顔を見て、亜樹子がニカッと笑う。
「駄目駄目。女の子がそんな無愛想な顔しちゃ駄目だって。
そんな顔してたら、お友達も何も近づかんぞぉ? ん〜〜〜?」
にまにまと、ほむらの頬をいじくりながら、亜樹子は笑う。
「ッ!」
「ほりゃ!」
バっと亜樹子の手を払いのけた瞬間、再び亜樹子がほむらの顔をひょっとこにする。
それに流石のほむらも怒ったの、今度は本気で手をはたこうとする――
「あまいわぁ!」
が、避けられた。
「……クスッ」
その様子が余りにも滑稽だったのか、マミがとうとう笑い始めた。
「やだ……暁美さん……っ! あはは……その顔!」
「―――ッッ!!」
それでとうとう堪忍袋の尾が切れたか、今度こそ亜樹子の手を、ほむらは跳ね除けた。
「不愉快よ、あなた……!」
「ほら、ちゃんと怒れるんじゃん」
にんまりと、亜樹子が笑った。
204 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 01:22:35.10 ID:rLHYojsco
所長いい奴だなーヒロインではないが
205 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 01:22:55.51 ID:+G65x0bWo
「……っ!」
「まだ中学生なんだからさ、強がるのはやめたほうが良いよ? 良いことないって」
「貴女に……関係ないわ」
そして次の瞬間、ほむらは自分のカバンを手に取ると、玄関へと歩き出していた。
一度もこちらを振向く事無く、スタスタと歩き去っていく。
「フィリップくん」
「なんだい、アキちゃん?」
「所長命令! ほむらちゃんを自宅までエスコート! さあ、急げー!!」
ビシィっとほむらの背を指差す亜樹子。それにビクンと反応し、ほむらの
足のスピードが先程より上がった。
サっと靴を履くと、一瞬でトビラに手をかけ、外に飛び出す。
「ああ! 逃げた! フィリップくん、ダーーーッシュ!!」
「やえやれ……アキちゃんの命令とあれば仕方ないね」
フィリップが立ち上がり、ほむらを尾って外に出て行く。
そして気づけば、家の中には、亜樹子とマミの二人きり。
206 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 01:26:42.20 ID:+G65x0bWo
「それじゃ、翔太郎くんとフィリップくんが帰るまでお話……しよっか?」
「亜樹子さん……?」
ほおをポリポリとかきながら、亜樹子が笑う。
「あの子も悪い子じゃないって分かったしさ、ね?」
マミの目に、亜樹子の笑顔が、不思議と懐かしいあの笑顔と被った。
「おかあさん……」
「え?」
マミの言葉に二人の視線が合った。
207 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 01:27:10.15 ID:+G65x0bWo
以上、投下終了
さあ、十話です
208 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 01:28:58.88 ID:a7o5GmVTo
\
>>1
乙ベント/
209 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/11(金) 01:32:42.79 ID:ZzVqpw/j0
\乙レートフラッシュ/
210 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 01:33:19.88 ID:vF3Tdj2m0
\乙シ-ドチャ-ジ/
211 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 01:34:55.55 ID:1QrZr4VAo
\ファイナルアタックライドゥ オオオオツゥ!/
212 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 01:38:36.59 ID:c1ha3A3E0
\キャスト乙/
213 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 01:44:52.24 ID:rLHYojsco
黄色い人は何故直ぐ死んでしまうん…?
と、思ったがライダーが一緒なら運命なんて余裕で変えられそうで安心した
乙!!
214 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 01:47:50.81 ID:rLHYojsco
にしても死に様まで一緒とは思わなんだ
\カニベント!!/
215 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 02:11:45.83 ID:+G65x0bWo
視聴終了、そしてクールダウン
ええ、仮面ライダーWとしても、仮面ライダーOOOとしてもキュゥべえは許せない敵でした
216 :
◆vbVOcxusrc
[saga]:2011/03/11(金) 02:15:25.87 ID:KtxEoYTO0
>>215
いや、むしろライダーに限らず特撮ヒーローのほとんどにとっては許せない敵だと思うw
217 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2011/03/11(金) 02:16:49.45 ID:KtxEoYTO0
すいません。鳥外すの忘れてました……w
218 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 02:19:40.90 ID:Izw0EE2Bo
>>216
アギトのほうの人か
219 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 02:20:06.99 ID:tsSIGwF9o
やだ、このスレベルト臭い…
220 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 02:22:52.81 ID:+G65x0bWo
>>216
いえお構いなくw
しかし、地球を狙う他の敵対異星人にとってもQBはガチで許せないでしょうな
いや、本当にもう・・・
221 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2011/03/11(金) 02:33:26.74 ID:KtxEoYTO0
>>221
しかし、あそこまで言っちゃうと宇宙を救う気があるのかすら怪しいですよねw>QB
正直ガチでディケイドかてつをかダブルオークアンタwithせっちゃんが必要だと思った……w
さすがウルトラマンゼロやゼットンにその存在を呟かれるだけのことはあると言うべきか……w
222 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 02:40:13.41 ID:+G65x0bWo
>>221
地球は、QBにとっては餌場の一つなんでしょうね
だからこそ、地球がどうなっても構わないスタンスなんでしょう・・・ああ、ゼットンやゼロの言ってたことは間違いなかった
223 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 04:05:31.28 ID:AT6Mp5EAO
しかし、今週の話を見た後だとアキPの存在マジ偉大
224 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 04:16:27.93 ID:a7o5GmVTo
10話見た感想
これこのスレでいうならライダーの技術とかで魔女化抑制するか
QB味方につけないとバッド確定コースwwwwww
225 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/11(金) 10:18:41.18 ID:pTw38o+DO
>>221
OOクアンタwithせっさんを持ち出してもQBと分かり合えるか…そもそもちゃんと対話出来るかどうか…
226 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 11:56:14.99 ID:DM+Bp/qUo
ELSは一応「感情」があったからよかったけれど、QBにはないんだっけ?
だから無理じゃね?
227 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 12:48:37.96 ID:wHjl5hgyo
感情というか意思じゃなかったっけ
228 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 13:05:13.83 ID:+ogjgrUHo
10話見た感想
ほむらも救われるべき
229 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 13:13:10.95 ID:1f2SLtA2o
マジでWとオーズ呼んで来い
230 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 13:17:34.20 ID:rI1EqCaAO
キュゥべえと対話するより魔女と対話するほうが簡単そうだ
231 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 13:31:13.59 ID:K05gIpKDO
魔女さやかの図鑑の解説見るかぎり伝わるか怪しい
伝わってなかったら杏子マジで悲惨だ
232 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 13:33:10.94 ID:PeqYebbgo
仮面ライダーが居るだけで安心感がある
233 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 13:46:19.90 ID:rI1EqCaAO
>>231
>もう何も届かない
なん…だと…?
いや、せっさんなら…きっとせっさんなら何とかしてくれる…!
234 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 13:54:25.75 ID:1f2SLtA2o
>>232
おま俺
235 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 13:58:47.01 ID:653jPkkuo
>>232
この3人(とアンクと亜樹子)がいればなんとかなる感じがする
236 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/11(金) 14:22:33.22 ID:Ll8HlZ2f0
ほむほむは映司辺りが諭してくれるといいよねー
237 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/11(金) 15:33:02.36 ID:pTw38o+DO
でかいのが来たけど皆大丈夫か?
238 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 15:36:28.24 ID:vF3Tdj2m0
今夜の放送はもう駄目かな
まだ揺れてやがる
239 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 15:51:22.74 ID:OllMjRRAO
余震ひどい@山形
240 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 18:51:35.49 ID:QkGh2qXwo
???「戦え、モンスターと契約しろ…」
???「お前の望みを言え、どんな望みでも叶えてやろう。お前の払う代償はたった一つ…」
???「じっくりご覧ください、安い買い物ではない…このメモリを使うと神に近づける…」
???「その欲望、開放してやる」
QB「あのぼ、僕と契約……」
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
241 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 20:04:53.18 ID:653jPkkuo
まどかどころかオーズすらやばそう
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
242 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 20:22:21.68 ID:QZYF0Dk70
仮面ライダーが出ると死者がでなさそうで安心できるんだけど、魔女が魔法少女の末路だと知ってしまった今だと、彼女たちがただの悪として正義の味方に倒されてしまう未来がどうしてもやるせないというかもの悲しい気分になる
魔女だってただ静かに引き篭もってたいだけなんだろうにさ……
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
243 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 23:18:03.56 ID:+G65x0bWo
生きてますよ
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
244 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 23:19:08.75 ID:kvsYic1Yo
生存報告あるとあんしんするなww
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
245 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 23:22:09.08 ID:+G65x0bWo
こんな時こそ平常運転で行きたいと思います
という事で、ちょっと投下
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
246 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 23:23:45.62 ID:+G65x0bWo
***
病院の中は、翔太郎の想像をはるかにこえて近代的だった。
「・・・・・・これ、入院費とかどうなるんだ?」
実に現実的な疑問を口に出して、翔太郎は椅子に深く腰掛けた。
そして、病院独特の妙に効いた暖房に軽く首元のネクタイを緩め、
翔太郎はナースステーションの方を見る。
――なぜか、こちらを見て笑っていた。
ちょっと手を振ってみると、更に笑われた。いったい、どうしろと。
そんな事を考えていると、看護婦の一人がこちらへ一人やってきた。
「あのぉ……あなた、さやかちゃんのご家族ですか?」
「へ? あぁ……はい、そんなトコです」
突然の質問に、咄嗟に翔太郎はそう答えた。
「そうなんですか。それだったら、さやかちゃんの事、褒めてあげてくださいね?
あの子、毎日上條君のお見舞いしてくれてるんですから」
「あ゙ー……そうなんですか」
「きっと、上條君のことが大好きなんでしょうね。あそこまで献身的な女の子なんて
最近はいませんよ。ええ、本当に」
「あはは……」
クスクスと笑って、看護婦が翔太郎に微笑みかける。
想定以上に踏み入った事実を聞かされ、翔太郎は笑顔で返すしかなくなる。
それからも数分ほど、どれだけさやかが、その上條という少年のことが好きなのか
理解せざるを得ないほどの話を聞かされた。
正直な話、看護婦が人のプライバシーを勝手にここまで話して良いのかと
翔太郎は心配になった。
と、看護婦が、病院の壁に貼り付けられた大時計に視線を向ける。
「あ、そろそろ面会時間も終わりですね。さやかちゃんも、もうすぐ
降りてきますから、もう少し待っててあげてくださいね?」
「あー……はい」
そういって、ナースは悪意のない笑みを翔太郎に向け、ナースステーションへと
そそくさと引っ込んだ。ポツンと、翔太郎だけが取り残される。
ナースステーションの中で黄色い声が上がる。しかし、翔太郎はその声を無視して
再び椅子に深く、深く、腰掛けた。
「……ああ、ったく」
被ったソフト帽子を自分の顔に乗せ、唸る。
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
247 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 23:24:15.41 ID:+G65x0bWo
***
「ふぅん。キュゥべえは、魔女を倒すために魔法少女を探してるんだ」
『そうなるね、映司。しかし、僕の姿が見えるなんて驚きだよ。普通は、
魔法少女の資格がある人間以外には見えない筈なんだけどね』
「え、そうなの? 私、てっきり皆見えてると思ってたんだけど……」
キュゥべえの説明に、映司とまどかは二人して驚く。そんな二人とキュゥべえの
会話を、数メートル離れてアンクは眺めていた。
何処からか手に入れたチョコアイスを口にくわえながら、その光景をまるで、
道化芝居とでも言わんばかりに馬鹿にした表情で見ていた。
「あの……」
「あ?」
不意に、まどかがアンクの方へと顔を向けた。そこには照れがあったが、
そこにこめられた意味をアンクは知る訳もなく、見下したような表情を
彼女に向けた。
「え……あ……ぁぅ……」
視線の圧力に、まどかがピクンと肩を震わせて目を泳がせた。
「アンク、そうやってケンカ腰なのやめろって。まどかちゃん、怯えてるじゃんか」
「なんで俺のせいになる」
「いやいや、どう見てもアンクの態度のせいだし」
自分を挟んで始まった二人の漫才に、まどかは居場所をなくす。どうしようかと
うろたえていると、前を歩いていたキュゥべえが、まどかを見ていた。
『まどか』
「え?」
『大丈夫、テレパシーだよ。今の僕の声は君にしか届いていない』
頭の中に響く声に一瞬驚きそうになったが、そういわれて、まどかは話を続けた。
『どうしたの? キュゥべえ』
『うん、さっきは言いそびれてしまったんだけどね。僕は、魔女と戦う魔法少女を
探しているんだ。その事について、おねがい』
『お願い?』
『うん』
そして、キュゥべえが、そのルビーのような紅い瞳をまどかに向けた。
『僕と契約して――――魔法少女になってほしいんだ』
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
248 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 23:24:36.98 ID:+G65x0bWo
***
ほむらを追いかけて飛び出したフィリップを、不思議な事に暁美ほむらは
待っていた。
マンションの外、人通りの少ない道。規則的に点在する街灯の真下で、ほむらは
静かにフィリップを見ていた。
「……イレギュラー」
「ん?」
考え込み始めたほむらに、フィリップは首をかしげ、近づいていく。
「……」
「なんだい?」
先ほどまで見せた明らかな拒絶が、少し緩んでいるのをフィリップは感じる。
少しずつ、少しずつ、ほむらとフィリップの距離が狭まっていく。
「……聞いて良いかしら」
「ああ、聞こう」
即答だった。知識の興味の対象となったものについて、フィリップは貪欲である。
ゆえに、その即答だったわけだが、そんな事を露とも知らないほむらにとっては
意外な答えであり、一瞬の間が開く。
「もし……」
「うん」
「……『鹿目まどかを守って』、と依頼をすれば、あなた達は引き受ける?」
「それはつまり、探偵の依頼という事かな?」
はて、と首をかしげてフィリップが尋ねる。首是、ほむらはフィリップに
真っ直ぐ向き合う。
「……そう。できるのなら、あなた達に依頼したい」
「なぜだい?」
「それは……言えない」
「ならば、恐らくそれは無理だ」
一瞬ゆらぐ瞳。しかし、そんな事はフィリップには意味を持たない。
純粋な興味と疑問に対して、彼は遠慮というものを知らない。
「もし、君が探偵の依頼をしたいというのならば、それだけでは不十分だ。
そして、依頼というものは隠し事が常だが、理由が必要だ。
ただ、『鹿目まどかを守る』というだけでは、『何から』、『どうやって』
『どのようにして』、『なぜ』、『いつまで』守らなければいけないのか
僕達には分からないからね」
「……じゃあ、良いわ」
顔を背け、ほむらが歩き出す。それを静かにフィリップが後を追う。
無言で両者は歩き始めるが、すぐに立ち止まる。
「……なに?」
「アキちゃん……いや、所長からの命令でね。君を自宅まで送れとのことだ」
「必要ないわ」
今度こそ、完全な拒絶だった。しかし、そんなものを意に介さず、フィリップは
ほむらの後を追う。
「……」
「……」
「……あなた、プライドがないの?」
「仕事はキチンとやり遂げる。僕の相棒の言葉だが、そういうことだ」
悪びれた色もなく、フィリップは答えた。振向いたほむらの瞳が絶対零度の
視線を送ったが、それすらもフィリップには意味がなかった。
「……勝手にしたら良いわ」
「そうさせてもらおう」
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
249 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 23:25:06.68 ID:+G65x0bWo
***
時刻、22:00。見滝原のとある区画にある古ぼけたホテルに5人の姿が。
鳴海探偵事務所一同と、映司たちだった。
それぞれに、今日起きた事の情報を交換しあう。
「んじゃ、そのグリードとかいうのを追って此処まで来たわけか」
「うん」
「なるほど、グリード……以前、アキちゃんの結婚式に出てきたあの怪物を
生み出している存在、か」
「あー……嬉しい思い出と嫌な思い出が同時に蘇るぅぅ……」
とりあえず、互いのことは理解できた。
しかし、マミの現在の状況と伝えるという依頼は既に達成され、翔太郎達には
もう見滝原にいる理由はなくなっていた。
だが――
「やっぱ、放っておけないよね」
亜樹子の言葉が、ホテルの一室に凛と響いた。確固たる決意を秘めた、強い言霊。
それだけで、翔太郎とフィリップの意志も決まったようなものだった。
「とまあ、うちの所長様が言ってるからには、なあ?」
「まあ、アキちゃんだしね」
その言葉に、映司も大きく頷いた。
「うん、俺もそうしたい」
「おいコラ、映司」
「まあ、待てってアンク」
抗議の声をあげようとするアンクだが、すぐにそれを映司が遮った。
「この街にカザリがいるのは確実なんだろ? だったら、俺達が此処に滞在して
カザリを見つけ出すまで、俺があの子達の様子を見るのだって別に構わないだろ?
な? な? これって別におかしくないよな?」
「それは……」
「もし、この街以外でグリードが、例えばウヴァがだけど、アイツが行動を開始したら
もちろんソッチへ行く事だって当然だ。でも、今は動いていないよな?
後藤さんも伊達さんもまったく連絡してこないし、ヒナちゃんも平和だって言ってるし」
「だが……」
「メダルだって、稼ごうにもヤミーはいないんだ。おまけに、ここにはメダルを消費する
場所もないだろ? 一応、バッタカンとか何個か持ってきてるけど、でも使う場所ないし。
だとしたら、お前が言うようにメダルの無駄遣いだって――」
「ああああああああああ!! 分かった!! もう良い!! 勝手にしろ!!」
そこでとうとうアンクがキレた。流石に反論の余地がなかったらしい。
「じゃ、そういうことで俺もこの街に当分滞在するよ。あの子達とも長い付き合いだし
俺も放っておけない!」
「それじゃあ、決定!」
そういって、映司と亜樹子は互いに手を伸ばし、固く握手した。
「鳴海探偵事務所……ううん、仮面ライダー同盟、結成ね!」
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
250 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/11(金) 23:31:05.25 ID:/b/PBw9E0
オーツ
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
251 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 23:32:13.65 ID:+G65x0bWo
とりあえず、ここまで
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
252 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/11(金) 23:34:41.90 ID:vF3Tdj2m0
エニシングオ-ツ!
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
253 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/11(金) 23:37:08.27 ID:+G65x0bWo
ちなみに、マミさんの寂しがり屋にはそれを包んで上げられるような人がいたら
大丈夫だと思うんですよね
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
254 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/12(土) 00:02:19.58 ID:/yLBhA1C0
\乙レートフラッシュ/
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
255 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/12(土) 00:13:39.26 ID:/1+oGi/AO
\1乙パゥワー/
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
256 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/12(土) 00:58:00.31 ID:esEC/XJ+o
\オーツ!オーツ!オーツ!オーツ!カモォォォン!/
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
257 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/12(土) 01:14:07.40 ID:VNp65d0AO
しかし、映司は通常営業でアンクを丸め込んでるなw
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
258 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/12(土) 01:23:50.20 ID:O8P44lPMo
\
>>1
乙タイムだ/
地震情報:
http://ex14.vip2ch.com/earthquake/
259 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/12(土) 22:19:39.60 ID:esEC/XJ+o
保守保守
260 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/12(土) 23:19:34.47 ID:DE/gZv8DO
どう足掻いてもマミ
261 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 00:31:43.00 ID:vA384cnLo
***
「んだとぉ!?」
時は既に放課後、まどかとさやか、そしてマミが既に学校にいない事を眼の前にいる
ほむらから聞いて、翔太郎が叫んだ。
「ちょ、ちょっと待って!? マミちゃん、二人を連れ出して行っちゃったの!?」
「ええ、そう。彼女は――そういう人間だから」
さも当然、まるで何度も繰り返したといった口調でほむらは髪をかきあげた。
それに、亜樹子も緊張した表情を浮かべる。
「恐らく……魔女退治にあの子達をつき合わせているわ。彼女がいるから安全だけど
でも、いつもそうだとは限らない」
それに、亜樹子は更に顔を強張らせる。それは、翔太郎も。
「どうしよう、翔太郎くん……」
「つっても、此処は俺達の庭じゃねえからな……何処から探したもんか……」
翔太郎は考え込んだ。
映司達は現在、アンクがカザリの気配を感じたという事でその捜索に手が離せない状況だった。
故に自分達でどうにかしなければならなかったのだが、
「――だあ、もう! 駄目だ! あの子達が何処に行ったか皆目検討もつかねえ!」
頭を掻き毟る翔太郎。それをよそに、ほむらは慌てる二人と対照的に冷静なフィリップに
視線を移していた。
「あなた」
「ん?」
その声に、フィリップはほむらに視線をあわせた。
262 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 00:31:56.32 ID:vA384cnLo
「昨日のこと、覚えてる?」
「昨日……ああ。僕達に依頼をしたいという事かい?」
「依頼?」
翔太郎と亜樹子が互いに顔を見合わせた後、ほむらを見た。
「ええ……そう」
そして、ほむらが静かに彼等へとその瞳を向ける。
「もう一度依頼するわ。『鹿目まどか』を守って―――何があっても」
凛と、ほむらの声が人の少なくなった正門前に響く。
そこに込められた強い思いを、確かに翔太郎と亜樹子は感じ取る。
「受けてくれたら、私は彼女達の場所へ案内する」
交換条件。しかし、それを翔太郎も亜樹子も嫌悪の目では見ていない。
「……で、どうするんだい? アキちゃん? 翔太郎?」
「どうするも何も」
「最初からそのつもりだったしね」
一瞬の決断、翔太郎達はほむらに向かい合う。
「良いぜ、その依頼引き受ける」
「―――」
その瞬間、ほむらは眼の前の出来事を信じられないような顔をしていた。
しかし、それは本当に一瞬。次の瞬間にはいつもの無表情に戻る。
「そう。それなら、契約成立ね。じゃあ…………ついて来て」
そう、一言。翔太郎達に背を向け、ほむらは歩き始めた。
翔太郎達からは見えないその瞳、微かな炎が宿り始めていた。
263 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 00:32:55.82 ID:vA384cnLo
***
まどかとさやかは、マミと一緒に放課後の街を歩いていた。
昼休み、屋上でキュゥべえから魔法少女の説明を受けて悩んでいた二人を
マミが連れ出していたのだ。
「魔法少女体験コースかぁ……マミさんがいれば大丈夫だね」
「うん。でも、火野さん達がいればもっと安心だったかも」
「お? もしかしてぇ……?!」
「ち、違うよ! 何言ってるのよ、さやかちゃん!?」
このこのぉ、と肘でまどかをからかうさやか。すると、マミの横を歩いていた
キュゥべえが二人のほうを向いた。
『でも、オーズには気をつけた方が良いと僕は思うな』
「え?」
その言葉に、まどかを含めた3人がキュゥべえを見た。
『彼は、オーズは危険な力を持つ者だ。その力を欲望から得ているからね』
「どういうこと、キュゥべえ?」
そのまどかの言葉に、キュゥべえはオーズのことを話し始めた。
人の欲望を喰らうグリード、そのグリードのメダルを使って戦う戦士オーズ。
そして、映司の横にいた人間こそがグリードだという事実を。
「うそ……」
『見た目は人間だけどね。その実、彼は人間とは相容れない存在だ』
「でも、火野さんは私達を……」
一瞬疑問をおぼえるまどかに、キュゥべえは軽く頭を縦に振った。
『うん、そうだね。オーズ自身には問題はないのかもしれないけれど、しかし、
グリードと組んでいるという事実だけは覚えておいたほうが良い』
「確かに……グリードは欲望を使って人間に害をなしているものね。ある意味
魔女やその使い魔との関係に似ているのかも……」
マミも思うところがあるのか、キュゥべえのその言葉に大きな疑問を感じておらず
むしろ、受け入れている節があった。
『そう。だから、あのオーズと親しいダブルと名乗った彼等にも気をつけるべき
かもしれないね』
そのキュゥべえの言葉に、マミの肩が一瞬震える。
264 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 00:33:52.87 ID:vA384cnLo
『マミ? どうしたんだい?』
「え? ああ……うん、なんでもないわ、キュゥべえ」
戸惑いを一瞬で隠し、マミはキュゥべえへと微笑みかける。
しかし、胸の内はさざ波だっていた。
亜樹子に心配され、その好意を受け取っていた自分。しかし、それとは別に
同じ魔法少女の素質を持つまどか達との出会いに喜ぶ自分。
その両天秤に惑い、そしてマミは彼女たちの方を選んだ。
今、こうしてまどかとさやかを連れ出しているのが、何よりの証拠。
「っ…………」
昨日の亜樹子の笑顔を思い出すと胸が痛む。しかし、それ以上に、
マミにとっては孤独でいることが怖かった。
魔法少女となる事の恐怖と辛さをマミは一番良く分かっている。
そして、魔法少女同士が互いに手柄のために争い合う事実も。
そんな中に、彼女達を引き込もうとしていることも。
だけどそれでも、その孤独が癒せると思うとマミは選ばざるを得なかった。
もう、これ以上の孤独は嫌だった。一緒に戦ってくれる友達がほしかった。
巴マミという少女は、弱く、脆い少女だった。
「マミさん?」
いずれ、自分の後輩になるだろうまどかの心配な顔がマミを覗いていた。
瞬間、マミは自分の心を鎧う。
ごまかすための、頼れる人間としての自分を創り上げる。
今考えていたネガティブな自分を心から消し去り、偽物の笑顔を作る。
「大丈夫よ、鹿目さん。私がいるから大丈夫」
口から嘘で塗り固めた言葉を放つ。
「それより、魔法少女体験コースね。魔女は交通事故や傷害事件、自殺……。
そういった事が起こりやすい場所に多いの」
二人に説明しながら歩くマミ。その後ろをまどかとさやかがついていく。
その表情は真剣そのもので、自分を心配している様子がない事にマミは内心で
胸を撫で下ろした。
しかし、同時に胸が痛んだ。
265 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 00:37:05.35 ID:vA384cnLo
「――それと、弱った人の多い病院に魔女が取り付くと生命エネルギーを
吸い取られてまずい事になる。注意した方が良いわ」
その言葉がいやに軽く感じた。だけど、そうするしかマミには道はない。
だから、このまま突き通すしかない。
だから――
「――ッ!?」
全身を駆け巡る異常な感覚に、マミは顔を強張らせた。
淡くソウルジェムが輝き、魔女の反応を示す。
惑いを捨てる。今だけは捨てる。魔女との戦いに思考を切り替える。
「――あっちだわ!!」
「マミさん!!」
走り出したマミを、二人が追いかけ始めた。細い路地を駆け抜け飛び出すと
そこには振る尾廃ビルがそこにあった。
そして、屋上には佇む人の姿が。
「……あ!!」
顔を青ざめるさやかとまどかの視線の先で、その人影はゆっくりと体を前に
倒していく。
その顔は恐ろしいほどに無気力で、笑顔。
「うそ……そんな、あの人……!!」
さやかが叫ぶと同時――屋上の人影は、落ちた。
「あ――――ッ!!!」
「ッ!」
まどかが声にならない悲鳴をあげ、マミが駆け出す。
一瞬で魔法少女に変身。昨日、使い魔を捕縛したのと同じ光の帯で落ちてきた人影を
受け止める。
「マミさん!!」
「大丈夫よ」
受け止めた人影――女性をゆっくりと地面に下ろす。
そして、露になった首元を見てマミが厳しい表情になる。
「魔女の口付け……」
266 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 00:42:29.12 ID:vA384cnLo
首元に刻まれた奇妙な紋様、まどかとさやかもそれを見た。
「マミさん、その人は……」
「心配はないわ、鹿目さん。ちょっと気絶してるだけだから」
安心させるように、マミがまどかへと微笑みかける。
そして立ち上がると、廃屋の中へとマミは歩き出した。
「魔女はこの中にいるわ……二人とも、準備は良い?」
神妙な面持ちで、マミは二人に問い返す。
「も、もっちろんっす!」
「は……はい!」
帰ってきた言葉に、マミは心が躍る。万能感、勇気が湧いたような気分だった。
「それじゃ、二人とも! 私の後ろから離れないでね……行くわよ!」
そして、まどかとさやかを連れ、マミは駆け出した。
267 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 00:43:11.38 ID:vA384cnLo
とりあえずは、ここまで
268 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/13(日) 00:49:02.77 ID:BlK2QuIro
乙ベント
269 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 00:54:00.78 ID:+bpt6/tAO
マミさんがとってもマミマミ
というか、これくらい弱くて当たり前なんだよな、中学生だし
……お願いだから助かってマミさん
270 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 01:04:10.39 ID:bvgsZrpp0
おのれキュウべえ!よけいなことを!
乙
271 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 01:25:50.20 ID:2RRv5xwao
今日のオーズやらないと決まったらしいな
272 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 01:29:10.55 ID:vA384cnLo
今日のオーズはお休みですね
でも仕方がないと思いますので頑張って3話まで話を進めたいと思います
273 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/13(日) 03:28:44.78 ID:YYRiCmZ00
\乙レートフラッシュ/
274 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 06:58:52.56 ID:WmeN4fk7o
オーズとWが居るなら死亡フラグ回避可能だな
275 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/13(日) 08:03:58.98 ID:jyS0c3bDO
くそ!
目覚まし無しで7時50分に起きて「やっぱり切り札は〜〜」の翔太郎気分だったのに!
やってねーー!!
276 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 08:38:16.62 ID:lx3omJvAO
ホトトギス! ムクドリ! ライチョウ!
ホ・ム・ラ! ホムラ! ホ! ム! ラ!
277 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 09:23:38.47 ID:T8nP1zqAO
QB「信用ならないのはオーズだ。あいつはメダルの力を楽しんでいる」
278 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 09:58:30.93 ID:HPNxpg1zo
>>275
http://www.tv-asahi.co.jp/ooo/
279 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 12:59:34.08 ID:qUf/X9TFo
>>277
勝手な言いがかりはやめろ。だいたい企んでるのは君のほうなんじゃないのか?
嘘が多すぎるんだよ君には
280 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 13:45:15.21 ID:wF/E6W+1o
>>277
なそ本
281 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/13(日) 14:59:32.72 ID:jyS0c3bDO
なそ本ってなに?
ヤフったら
『なんだか眠れないな、そうだ本を読もう』
とかしか出てこなかった
282 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 15:01:09.94 ID:q8vxAN7f0
>>281
木場『なんだって、それは本当かい!?』
の略
283 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 15:15:11.86 ID:vA384cnLo
見滝原にある高層ビルの一つ、その屋上にアンクはいる。
全てを見下すような傲慢な瞳が、見滝原という街を舐め尽す様に見ている。
「アンク……本っっ当に、いるんだよな? カザリ」
これで何度目になるか分からない質問に、アンクは映司へと首だけを向けた。
「いる。何度も言わせるな」
そのアンクの言葉に、映司が大きく、大きく、溜息をついた。
軽く頭をかくと、ウンザリといった顔で再び映司は口を開く。
「それこそ何度目だよ。朝からカザリがいるって言うからお前に付き合って
こうして街の中歩き回ったのにさ、影も形もないじゃんか」
不満いっぱいで映司はアンクに答えを求める。しかし、アンクはそれに答えず
また街へと視線を戻した。
「おい、アンク」
「うるさい。黙ってろ」
いつ取り出したのか、アンクはパイナップルアイスを口に頬張った。
そして、街をまた眺める。
「……なあ、アンク」
「なんだ」
「まさか、本当に分からない――――とか?」
沈黙。肯定も否定もせず、シャリシャリとアイスを食べる音だけが響く。
そして、棒だけになったアイスを捨てると、アンクが映司へと振り返った。
「映司、変身しろ」
「は?」
「早くしろ」
既に握られてた三枚のメダルを、アンクが映司へと投げて寄越す。
「ちょ、まさか……!?」
「違う。だが、変身してみろ」
ただただ淡々とアンクは答える。それしか言わないアンクに不満の表情を
向けながら、映司はメダルをドライバーにセットした。
『タカッ! トラッ! バッタッ!!』
オーズドライバーが歌を歌い、映司が一瞬でオーズに変身する。
284 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 15:15:50.32 ID:vA384cnLo
「アンク、これで良いか?」
「…………」
「なあ、アンクってば」
しかし、映司に答える事無くアンクは映司の周囲を歩き始めた。
まるで何かを確認するようにぐるぐると回ってはオーズを見るアンク。
そして、何分か経った頃、不意にアンクがその足を止めた。
「アンク?」
「やはりな…………何かがジャマをしてやがる」
そこで初めて、苦々しい表情をアンクが浮かべた。そして、再び
アイスを取り出すとそれを頬張りはじめた。
いらつているのか、食べるスピードが先程よりはやい。
「どういうことだよ、アンク?」
「知るか。ヤミーの反応かと思えば何もない。かと思えばカザリの反応。
訳が分からん。コッチの方が聞きたいくらいだ」
棒になったアイスを捨てて、アンクが毒づく。
「アンク、どうするんだ?」
「とりあえず……俺がこの調子だからな。カザリの奴も何かおかしいと
感じてるはずだ。奴はウヴァと違って頭が回るからな」
そして、赤のジャケットの胸ポケットからモバイルフォンを取り出すと、
アンクは何かをし始めた。
「映司、俺は案を練る。お前はジャマだから勝手にやってろ」
「邪魔ってお前な……」
モバイルフォンのパネルをタッチして作業に没頭するアンクに、映司は
溜息をつく。
「ああ、そうだ」
と、そんな映司にアンクは声をかけた。顔をパネルに向けたまま、
映司の手の中に握られたメダルを指さす。
「昨日のような事があって分断されると困るからな。一応の保険として
その3枚は貸しておいてやる」
「え……!?」
いつもはメダルの管理に厳しいアンクのその言葉に、映司は心底驚いた。
夢じゃないかと頬をつねってみたが、現実だった。
「アンク、冗談言ってる?」
「あ?」
馬鹿にしたような、見下したような顔をアンクが映司に向けた。
「いや、だってメダル」
「俺がこの状況だからな、仕方なくだ。それにお前が死ぬと、俺のメダル集めが
支障をきたす。分かったか?」
他意はないらしい。いや、他意があるのも、それはそれで不気味だが。
メダルをポケットに入れると、映司は軽く息をついた。
「じゃあ、一応預かっておくけど」
「ああ」
「できれば、もう一枚くらい――」
「断る」
285 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 15:20:27.45 ID:vA384cnLo
****
マミ達が先ほどまでいた廃ビル。そこに、翔太郎達もやってくる。
「翔太郎くん!」
亜樹子が、その側で倒れている女性に駆け寄り叫んだ。
「魔女に誘われたのね」
「魔女? それって、マミちゃんが話してた……」
「そう、貴女達、巴マミからその辺りの話は聞いたのね。だったら、話は早いわ」
それだけ言い、ほむらが亜樹子の横を通って中へと歩いていく。
「おい! この人どうするんだ!?」
「彼女は大丈夫よ、左翔太郎。むしろ、今ここで起こす方が危険だわ。
原因を取り除かないとまた、自殺するから」
「……また?」
「…………」
フィリップから向けられた視線を無視し、ほむらが中へと消える。
「だあ、くそっ! ……仕方ねえ!」
頭を掻き毟り、翔太郎はガジェットツールを起動させた。
スパイダー、バット、フロッグ、スタッグの4種のメカ達が女性の周囲を
飛び回る。
「コイツらを此処に置いていく。亜樹子、フィリップ、いくぞ!」
そして、翔太郎はほむらを追って駆け出す。それを追って亜樹子も駆け出すが
一人、フィリップだけが何かを考えるように俯いていた。
「フィリップくん!」
「ん? ああ……いくよ、アキちゃん」
亜樹子に呼びかけられ、そこでフィリップは思考をいったん取りやめる。
そして、二人の後を追い始めた。
「また……か。彼女は、何かを知っている?」
走りながら、フィリップは今考えていた事を口に出していた。
286 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 15:38:06.57 ID:vA384cnLo
***
魔女の結界の中を、マミたちは進む。
まどかとさやかにも魔女の使い魔たちは襲い掛かるが、さやかが持ってきていた
バットにかけられたマミの魔法がまどか達を守る。
「魔女は、この結果の一番奥にいるわ。二人とも、私にしっかりついて来て!」
ハキハキと自信に満ちたマミの声がまどか達を勇気付ける。
たった一つ上の先輩にも関わらず自分達を守ってくれるその姿に二人は
恐怖以上に尊敬にも似た感情を覚える。
不気味に捻じ曲がった空間に溢れる使い魔を、マミは打ち倒していく。
襲い掛かる使い魔の突撃をバレエダンサーのように華麗にかわし、ターンを
繰り返すたびに召喚されたマスケットで撃ち抜く。
自分をおとりにして、空を飛び跳ねるようにして使い魔を惹きつける。
そして、空で無防備な状態を狙って仕掛ける使い魔を、回転しつつ
回避し、そしてまた、マスケットが貫く。
そんなマミの戦いの姿を、まどかは美しいと思った。素敵だと思った。
胸に迫るような、そんな気持ちが湧き上がる。
しかし――
「……」
昨日の、映司の戦いの姿がなぜか被った。今、目の前にいるマミとはまた違う、
荒々しくも、心強い戦いの姿が。
あの姿に感じたものはいったい何だったか。
まどかの中で、形をもたない靄のようなものが生まれる。
しかし、
「――さあ。鹿目さん、美樹さん、最深部までもう少しよ!」
マミの言葉に、まどかは現実に引き戻された。
歪な構造体を抜け、3人は薔薇のデコレーションで飾られた空間へと達する。
そして、そこにある幾重の扉を抜け、最深部へと至る。
果たして――その最深部に、魔女はいた。
287 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 15:48:04.15 ID:vA384cnLo
「あれが魔女よ」
巨大な空間、何十もの環と薔薇とに飾られたそこに、魔女は鎮座していた。
だが、それはいわゆる御伽噺に出てくるような人の形をした生き物ではなかった。
いや、生き物と表現することすら間違っているのかもしれない。
名状しがたいその姿に、さやかとまどかはすくみ上がる。
「……グロい」
「あんなのと戦うんですか……?」
二人の不安に、マミは微笑みで返す。
「大丈夫、負けるもんですか」
そして、昨日のように、またマミが二人の周りに光の結界を作った。
「私、強いんだから」
二人をそこに残し、マミは魔女の元へと降り立つ。
288 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 15:56:57.86 ID:vA384cnLo
優に3メートルを越す巨体とマミの戦いが始まる。
巨体が、その空間の中を、その大きさからは考えられないようなスピードで
飛び回る。
大量に召喚したマスケットをマミは代わる代わる撃ち続ける。
だが、それは一向に当たる事はない。
巨体の突撃を交わし、マミは再びマスケットを召喚する。
スカートから、帽子から、更にマスケットを召喚しマミは魔女へと
銃弾を浴びせ続ける。しかし、
「――ッ?!」
足元に感じる違和感に、マミは気づくのが遅れた。小型の使い魔が次々と
マミの体を駆け上り、一本の鞭に変わった。
「くっっ……!!」
締め付けられる体、そして、次の瞬間、マミの体が空を舞った。
「かはっ……!?」
拘束された体が、激しい勢いで壁に叩きつけられた。その拍子に運悪く
マミの頭が揺さぶられる。
だが、それまで。
289 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 15:57:01.34 ID:U4VKj0qIO
大人が居ると安心して見られる
290 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 16:16:45.03 ID:lx3omJvAO
ゲルトルートの座ってたイスとマミを比較すると、ゲルトルートの体長は30m近くあるらしい
291 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 16:17:22.31 ID:vA384cnLo
『ヒートッ! トリガーッ!!』
魔女の空間に、咆吼が轟いた。
「……え?」
まどかがそれに振向くと同時、その隣を一つの影が走り去る。
赤と青の二色、それが魔女の空間内へと飛び込む。
腕に握られた銃が、火を吹く。
そして次の瞬間、魔女の空間に炎を纏ったエネルギー弾が降り注いだ。
そのエネルギーの凄まじさ、魔女の空間の中に飾られていた薔薇が一瞬にして
炎で嘗め尽くされる。
『――――!!!』
魔女がつんざくような悲鳴をあげた。
「……っ!」
その隙を、マミは見逃さなかった。鞭を胸元のリボンを使い切り裂く。
そして、壁を使い、再び空へと舞った。
「――はあッッ!!」
魔女の空間に穿たれた弾痕が光り輝く。そして、そこから次々と光の糸が溢れ出し
何本もの巨大な帯になる。
帯が幾重にもなって、魔女に襲い掛かった。
『――――!!』
声にならない叫びをあげて、魔女がもがき苦しむ。
「未来の後輩に――あんまり格好悪いところ、見せられないものね!!」
マミは引き抜いたリボンに魔力を通した。彼女の持てる最大魔力がそれに込められる。
リボンが螺旋にねじれ、巨大化する。
そしてリボンが、一丁の巨大なマスケット銃に変化した。
その口径は、優に1メートルに達するかというほどの規格外。
銃身だけでも2メートルか3メートルに達する規格外。
規格外の固まりのようなマスケットをマミは担いだ。
「惜しかったわね――」
マミの瞳が、拘束された魔女を捉える。もがく魔女に狙いを定め、
マスケットに火が灯った。
そして、撃鉄が火花を散らした。
「ティロ・フィナーレッッッ!!!!」
マミの勝利の宣誓、巨大な弾丸が魔女の頭を消し飛ばし、爆音が空間を嘗め尽くした。
292 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/13(日) 16:20:58.90 ID:jyS0c3bDO
現在進行形か
今からバイトなのにorz
293 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 16:29:06.13 ID:vA384cnLo
魔女が消滅し、その死を悼むように瑠璃細工の蝶が空に飛び立った。
そして、世界は再びあの廃ビルへと戻る。
「…………」
赤と青の戦士が、マミを見ていた。仮面を被ったその瞳の奥、彼は静かな怒りを
マミに向けていた。
「あなたは……」
マミが言い終わる前に、仮面の戦士のベルトのバックルから、二つのデバイスが
取り外される。
そして、彼を覆う鎧が掻き消え、その中から現れる一つの影にマミは驚愕の
表情を浮かべた。
「あ―――」
左翔太郎。昨日、亜樹子と一緒にいた探偵だった。
そして、彼がいるという事は、つまり、
「……マミちゃん」
「っ!?」
その声にマミは振向く。そこにいる人物は、まぎれもなく亜樹子。
だが、ただそこにいるだけではない。怒りの表情を浮かべ、真っ直ぐに
マミを見ていた。
「亜樹子……さん」
魔法少女の変身が解け、マミが困惑の表情を浮かべた。
294 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 16:40:48.72 ID:vA384cnLo
「マミちゃん……自分が何したか分かってる?」
静かに、マミへと亜樹子が近づいていく。
尋常ではないその様子に、まどかも、さやかも、何も言えずそれを見ていた。
先ほどまでの勝利の余韻など一瞬で消え去っていた。
「そ……れは……」
その真剣な眼差しに耐えかね、マミが亜樹子から視線を外す。
マミは、亜樹子の言葉を理解していた。故に、彼女の顔を正視できなかった。
「……」
亜樹子はマミへと歩みを進め、そして、子犬のように震えるマミの真正面に
静かに立った。
沈黙が周囲に流れる。誰も口を開かず、マミと亜樹子を見ていた。
永遠にも似たような時間が流れる。それは数分だったか数秒だったか。
そして、その果てに、亜樹子がそっと口を開いた。
「マミちゃんね、危ない事に、あの子達を巻き込んだんだよ?」
「――ッ!」
マミが全身を震わせた。
295 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 16:43:48.64 ID:wF/E6W+1o
所長良い奴
ヒロインじゃないけど
296 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 16:45:39.33 ID:n9W1XNDLo
所長は照井と幸せになってほしいな
断じてヒロインなどではないが
297 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 16:46:50.98 ID:wn55VlAIP
本人がオモシロインだって言ってたしな
298 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 16:56:34.59 ID:wF/E6W+1o
>>オモシロイン
誰うま
299 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 16:57:38.15 ID:vA384cnLo
「マミちゃん、分かってたよね? これ、危ない事だって」
それは責めるような口調ではなかった。ただ、諭すように、静かに呟く。
「…………」
その亜樹子の言葉にマミは答えなかった。無言がマミの心の内を雄弁に
語っていた。
「アタシさ、危ない事に良く首を突っ込むんだよね。まあ、それで色々と
翔太郎くん達に迷惑をかけるのもしばしばなんだけど」
そういって、亜樹子が翔太郎達に視線を向ける。それに、翔太郎と
フィリップが顔を見合わせ、笑う。
そして、亜樹子は膝をかがめマミの顔を覗き込んだ。
「そう……だからね、アタシ分かるんだ。これ、いけない事だって」
これまでにない程、真剣な口調だった。
「マミちゃん」
「ッ……」
マミの手を亜樹子が握った。振りほどこうとするのを、無理矢理に押さえ込む。
「……」
「……」
300 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 17:11:09.71 ID:vA384cnLo
亜樹子には、マミの手が震えているのが分かった。
ずっと独りでいたマミにとって、あの子達の存在は大きかったのだろう。
正直なところ、亜樹子にはマミを責める気にはなれなかった。
「……わかるよね?」
静かに亜樹子はマミへ問う。それを分からないほど幼いとは亜樹子も
思っていない。彼女は賢い子だと分かっていた。
しかし、
『マミ』
亜樹子の足元にキュゥべえがいた。彼女にしか聞こえないテレパシーで
キュゥべえがマミへと語りかけていた。
『気をつけて。彼女達を僕らは良く知らない』
その言葉が、水がしみこむようにマミの心に入り込んでいく。
「……マミちゃん?」
確かに良く考えれば、とマミは思った。
昨日会ったばかりの人間を、なぜ此処まで信用できるのか。
口の上手さに乗せられていたが、自分は彼女のことを殆ど知らない。
マミの中で、何かが変わっていく。
「……ごめんなさい」
「あ、ちょ!?」
スっと、亜樹子の手を離し、マミが離れる。
301 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 17:20:05.64 ID:vA384cnLo
「鹿目さん、美樹さん。今日は、ごめんなさいね。私、ハッスルしすぎちゃった。
これ、本当ならもっと危なくない方法にしとくべきだったよね」
「え……あ、そ、そんな事ないです!」
「う、うんうん!」
申し訳ない気持ちでいっぱいの表情で謝るマミ。それに驚いて二人が
答えるが、マミは微笑を湛えたまま、首を横に振った。
「ううん、良いのよ。だからね、また、今度話しましょう?」
そして、マミは足元に落ちていた宝石を手に取るとその場にいる全員に
背を向けて、歩き始めた。
「マミちゃん!!」
亜樹子の声に微かに反応したが、マミは振向き、微笑むだけだった。
「亜樹子さん、ごめんなさい。私疲れたので、帰ります」
「あ……」
そして、マミはその場を去った。
「マミさん……」
心配そうな声をあげるまどかの声が、ひどく大きく廃ビルに響いていた。
302 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 17:29:58.47 ID:vA384cnLo
『マミ、申し訳ないことをしたね……余計な事をしちゃったよ』
「ううん。良いのよ、キュゥべえ。あなたは間違った事は言ってないわ」
足元を歩くキュゥべえに、マミは微笑む。そう、何も間違ってはいない。
昨日今日で色々ありすぎたのがいけなかったのだ。
そう、それだけなのだ、と自分に言い聞かせ、廃ビルの出口へとマミは
歩みを進める。
「あ、そういえばグリーフシード……忘れてきちゃった」
『どうする、マミ? まだ魔女が孵化するほども穢れもなかったし、あとで
回収も出来るけど』
「じゃあ……後にしましょ。なんだか、疲れちゃった……」
全身が酷く重たかった。しかし、重いのは体だけではなく心も。
突然現れた亜樹子の言葉にマミは揺らいでいた。
仲間がほしくて、まどか達を誘い、ああして事実を突きつけられ。
はたして、自分が何をしたかったのか。魔法少女としてやってきた自分の
存在意義が分からなくなり始めていた。
「ねえ、キュゥべえ。私ね、魔法少女になって皆を守ろうって思ってたの
本当なんだよ」
『うん』
「だからね、私……だれも巻き込まないように気をつけてたの」
『うん』
「でもね、鹿目さん達が魔法少女の素質があるから……だから、ね。
こうして、教えてあげようと思ったんだけど……」
胸がズキズキと痛んだ。目から、涙が零れ落ちそうだった。
「間違いだったかな……」
『マミ……残念ながら、僕には何も言えないよ』
303 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 17:38:24.86 ID:vA384cnLo
心配そうな声で呟くキュゥべえの言葉に、ひどく心が休まる。
長年付き添ってくれた友達の言葉は、それだけでマミの心を落ち着かせた。
しかし、
「――巴マミ」
「ッ!?」
突如現れたイレギュラーの声に、その心は、またも緊張を強いられる。
暁美ほむら、キュゥべえですら知らない魔法少女。
彼女は、マミを待ち構えていた。
「……何のつもり? また、キュゥべえを傷つけるつもりなの?」
「違うわ。ただ、彼等を案内しただけ」
「彼等……?」
『彼等』、その言葉にマミは敏感に反応した。
そして瞬間的に、マミの頭の中で今日の出来事が全て自動的に
組み合わさった。
「暁美さん――あなたのせいだったのね……?!」
「……そうよ」
その時、マミの目には明らかな敵意がほむらに向けて放たれていた。
「巴マミ、あなたの行いが彼女達を傷つけるとは思わなかった?」
「っ……!」
先ほど、亜樹子に指摘された言葉にまたも胸をえぐられる。
304 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 17:48:47.34 ID:vA384cnLo
「分かっているのなら、彼女を魔法少女にしようなんて思わないことね。
それが賢明な判断よ」
それだけを告げ、ほむらが建物の奥へと向かう。
耳元に届くほむらの靴音が酷く耳障りだった。全てを否定された気分で
とても悔しかった。
そして、もう一つ。
「亜樹子さんも……同じなんじゃない」
マミの中で、亜樹子達がほむらとイコールで結び付けられる。
結局、彼等も彼女と同じで、自分の世界を傷つけるものなのだと決め付ける。
「っく………ぅっ……」
ぼろぼろと、涙が零れた。辛かった。
悔しかった。
せっかく手に入ったかもしれない仲間が、友達が、眼の前で奪われそうになった
現実がマミには受け入れがたかった。
305 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 17:52:30.70 ID:wF/E6W+1o
QBマジ草加雅人
306 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 17:58:23.91 ID:vA384cnLo
「私……ひっく……もう、信じない……亜樹子さんも、暁美さんも」
『マミ……』
零れる涙が、夕日に照らされていた。
ただただ、心は重く、体も重く。
春先のまだ冷たい風がマミの体に吹く。
「独りはやだ……」
世界にただ独り残されたような冷たさに、マミは、また涙を零した
307 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/13(日) 17:59:29.43 ID:vA384cnLo
ということで第2話終了
QB「僕は嘘はついてないよ。あぶないかもしれないね、って言っただけだから」
308 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:01:59.68 ID:wF/E6W+1o
\イチィ!!/ \オツゥ!!/
デレデレデーンデレレン デーデッデッ
309 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:04:07.07 ID:bvgsZrpp0
おのれキュゥべえ!貴様のせいでマミさんの信頼も破壊されてしまった!
乙
310 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:04:08.42 ID:Wih/xXUho
\アタックライドゥ オツゥ !/
よーし!QBをミラーワールドに放り込んで遊ぼうぜ!
311 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:04:44.86 ID:EbDuEem+o
QBマジ外道…Wライダーキックで断末魔響かせろや
312 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:06:58.91 ID:9ut2QmlZo
\オツベント/
個人的にはライダーダブルキックかましてもらいたいところ
313 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:07:05.62 ID:VdyhpOV8o
QB「とても迷惑な存在なのだ」
314 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:08:05.73 ID:wF/E6W+1o
>>313
\ジョーカー!!マキシマムドライブ!!/
315 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:09:36.10 ID:6hkhwHKA0
ちょっとオルフェノクに襲われてくる
うまくいけばQBを皆殺しにできるオルフェノクになれるかもしれないからな!!
316 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:20:10.37 ID:qUf/X9TFo
なんだろ……?この、散らばってる灰は……
さっきまでは
>>315
がいたはずなのに……
317 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:35:39.87 ID:tIrvnxyAo
南光太郎来てくれねーかな……
318 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:36:26.83 ID:LDYtXci8o
メダル3枚ってことはタトバだよな
寅さんが活躍できるんじゃないか
319 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 18:45:17.48 ID:HPNxpg1zo
(トラクローが折れる音)
320 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 19:16:35.23 ID:EbDuEem+o
アンク「映司トラを変えろッ!!」ヒュン
321 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 19:37:53.02 ID:tIrvnxyAo
お前ら寅さん大好きだな
322 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 19:38:55.85 ID:gt/bs1bAO
所長放送当初はウザいとか散々な言われようだったけど、最終的にはいいキャラに落ち着いたよな。
そしてQB、あなたは下の下……以下ですね!
323 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 20:22:13.94 ID:8wK8oC7Zo
まどかってあんま知らないけど、ただの萌えアニメじゃないのか
なかなか精神逆撫でしてくれるなQB
324 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/13(日) 20:57:52.92 ID:z6U+MmxT0
というかメダジャリバーが色々使い易ぎるんだよ
トラアームの主武装はこれでいいと思う
セルメダル3枚で空間ごと斬れるオーズバッシュ使えるし
325 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 20:59:15.48 ID:h5B8inZAO
でもジャリバーさんも影薄いやないですかやだー!
326 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 20:59:26.86 ID:RDzOx/AYo
>>323
ただの萌え萌え魔法少女だと思って観ると心臓抉りとられるよ
グロくはないんだけど、なんか精神的にじわじわクる
しかしアレだな。QBにはタイガのファイナルベントを喰らわせたいな
327 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 21:18:42.55 ID:6hkhwHKA0
>>326
するなら2kmくらい先でスタンバっててほしいな
ていうか永遠に引きずり殺してもいいね
328 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 21:22:16.94 ID:zgQycC5AO
しかしクリスタルブレイクは破られやすい……
329 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 21:22:40.94 ID:bvgsZrpp0
過去キン「任せろ、俺ごと(QBを)ぶっ飛ばしてやる!」
\ウェイクアップ•スリ-!/
330 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/13(日) 21:30:40.10 ID:jyS0c3bDO
バイト終わったー!
( #0w0)<QゥゥゥBェェェ!
331 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 21:43:38.16 ID:wF/E6W+1o
>>318
(ゴリラに変えられる音)
332 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 21:52:23.75 ID:RKuUVyCJ0
まどか見てないんだけど面白いのか?
333 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 21:54:15.67 ID:WmeN4fk7o
QB「僕が死んでも第二、第三の(ry」
マジでこれだから対処に困る
334 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/13(日) 21:59:40.77 ID:WmeN4fk7o
>>332
人を選ぶアニメだとは思う
見た後にモヤモヤ感が残るアニメ
335 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 09:02:27.93 ID:SydlcIpAO
QBを黒目アルティメットと暴走バーニングと王蛇と北崎デルタと確変ダディと井坂先生のいるなかに放り込みたい
336 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/14(月) 10:09:33.62 ID:TjfTLZnDO
王蛇とダディ騙されそうだな
337 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 11:25:34.82 ID:YBJk7Wdgo
>>336
魔法少女の浅倉か・・・
流石に少し守備範囲外だぜ
338 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 11:39:15.62 ID:4VclqCb60
???「QBさん。貴方の体を見せてもらえませんかねぇ…」ジュペロッ
339 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 12:03:31.37 ID:YBJk7Wdgo
浅倉ならQB食べるんじゃないか?
340 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 12:14:54.93 ID:dpVyiRrNo
渋にQBを蜥蜴よりうまいだろっていう浅倉さんの絵があったな
341 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 14:54:10.70 ID:PSHIK+eq0
てつをは何かキングストーンフラッシュであっさり魔女化を止めそうだなwwwwww
342 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 15:01:32.59 ID:5nyf5bMmo
ゴーカイチェーンジ!マァードカマギカァー!!
土曜夕方に延期らしいがまだ地デジのラテ欄に載ってないな・・・
343 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 16:15:06.55 ID:SydlcIpAO
>>336
ダディを騙したやつは死ぬから望み通りじゃないか
344 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 19:12:45.67 ID:1aTJtgFAO
>>340
「食うか?……まぁ、食わんだろうな」
345 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 19:26:22.86 ID:ddb/227fo
>>342
おとなりのプリキュアさんちはこんな感じらしい
485 名前:名無しより愛をこめて [sage] :2011/03/14(月) 18:55:45.62 ID:1zfgkPjG0
プリキュアは1週遅らせて放送する予定らしいよ
ttp://asahi.co.jp/precure/news/schedule/index.html
346 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 19:50:43.23 ID:htWx6NZDO
>>342
杏子→レッド
さやか→ブルー
マミ→イエロー
まどか→ピンク(ホワイト)
ほむら→ブラック(グリーン)
色ポジションもぴったりじゃないですかーやだー!
347 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 21:04:58.78 ID:+nkGjS6X0
>>346
それだとほむほむがお笑いポジションになっちまうな
カクレンジャーにしようぜ
348 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 21:16:34.89 ID:YBJk7Wdgo
>>347
10話以降変態扱いされてるからいいんじゃね
349 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 21:37:03.42 ID:1J/0rdwuo
>>346
ttp://img.5pb.org/s/10mai593544.jpg
350 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 21:49:45.54 ID:+nkGjS6X0
>>349
その絵、前にも見たけどマッチョなほむほむイメージしちゃって駄目だw
あと、マミさんには俺の上でその腰づかいを(タ-ン
351 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 21:57:00.26 ID:5nyf5bMmo
赤青黄黒桃
最近だとゴセイとボウケン、古くてゴーグルファイブかダイナマンだな
352 :
sage
:2011/03/14(月) 22:12:17.75 ID:ShnkRE6S0
ほむにほむAction-ZEROって結構合うんじゃないかなと思って聞き続けてたら、
デネビックバスターぶっ放すほむほむとかまどかたちにキャンディーわたすデネブとかDほむほむとか想像したww
353 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 22:13:58.03 ID:Ltt2QVIso
しいたけ嫌いなほむほむとか胸熱
354 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 22:14:55.71 ID:ShnkRE6S0
間違えて名前にsageって書き込んでしまった。
なんかすごく恥ずかしい・・・
355 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 22:23:10.05 ID:+nkGjS6X0
キンタロス「お前の望みを言うてくれ!なんでもひとつだけ叶えたる!」
マミ「私は…友達が欲しい…」
つまりキンちゃんとマミさんの奇妙な共同生活が始まるってわけよ
誰か書いてくれないかなー(チラッチラッ
356 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 22:37:48.90 ID:5nyf5bMmo
>>355
あのシーンも
キンタロス「マミ!危ない」
マミ「うっ!」
charlotte「(歯が)折れたーっ」
Kマミ「ふん、俺の硬さにお前が泣いた」コキッ
って靖子ノリで助かっちゃうんだろうな・・・
357 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 22:45:49.81 ID:Ltt2QVIso
上條・緑 イチャイチャ
さやか (´・ω・`)ショボーン
ウラ「あの子を釣れば良いんだね?任せてよ」
さやか「えっ、ちょ」
緑「今日のさやかさん、何だか素敵ですわ…」
さやか『なんでこっち釣っちゃうの!?』
Uさやか「あれ?違った?」
こうですかわかりません
358 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 23:01:32.85 ID:RW9RXQn6o
電王の面々が居たら魔法少女組もきっと救われるな……。
ってかこの際王子でも誰でも良いからマミさん助けてお願い
359 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 23:04:33.04 ID:7eTOYF2jo
天使ちゃんマジ天使
360 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 23:06:24.38 ID:7eTOYF2jo
誤爆した
361 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 23:16:49.10 ID:ShnkRE6S0
つまりジークは天使…無理があるな。
ところで亜樹子ってハリセンよりスリッパでよく叩いてなかった?ここだとハリセン使ってるからふと気になったんだけど。
362 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/14(月) 23:34:37.75 ID:lMAyZOsDO
ハリセンはオーズ24話で後藤さんが使ってたな
363 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/15(火) 00:12:08.04 ID:ds/vl5Gl0
まあ、電王組はそこに居るだけで独自の空間形成しちゃうし…
何よりも「ノリ」で何とかしちゃうから
モモさん辺りが「ソウルジェム?そんなモン飲み込んじまえばいいじゃねぇか!」
で元に人間に戻ったりしそう
364 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 00:35:19.98 ID:VyJIlWJq0
ゆの「なんだろこのメモリスティック?」\アート!/
さすがに関係ないか
365 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 00:43:49.76 ID:4/Paam9r0
居るだけで独特の空気を作るキャラとか多いよなライダーは
天の道を往く男とか地獄兄弟・兄とか劇中で三回死ぬ人とか
366 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 04:32:29.90 ID:GSHcrtUG0
>>364
どちらかと言うとUSBメモリ
367 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 04:33:37.04 ID:XPl2SG8Vo
葦原さんだけは居ても魔法少女が助からない気がする
368 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 06:06:04.64 ID:69h5Ht+Ko
天道は普通にどうにかしちゃいそう
葦原さんは魔法少女たち以前にまず自分の身が危うい
369 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 06:25:27.93 ID:mvbivh+xo
五代さんは最後まで笑顔で何とかしてくれそう
最後はみんな笑えるような展開で
370 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 07:32:00.81 ID:GkMbL1FIO
雑談ェ……
371 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[Sage]:2011/03/15(火) 07:33:40.30 ID:i1UmJWTc0
天道もほむほむもどっちも説明不足なとこが多い気がする
372 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 07:43:01.22 ID:H0NKPMMuo
おはようございます、良い朝です
投下は今日の夜頃にやろうと思います
さあ、いよいよ運命の第3話突入です
>>370
あと、雑談は別に機にしてないので大丈夫ですよ、お気遣いありがとうございます
それと、ハリセンとスリッパ自然と頭の中で摩り替わってましたが・・・まあ、どうにかします、はい
373 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/15(火) 12:44:43.58 ID:Sd818BkDO
>>371
ただQBは説明しない部分が最大の問題点だとか天道はある程度フォローしてくれるとかの違いは有るけどな…
374 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 12:55:14.57 ID:nqqKi1wUo
>>372
やったー
375 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 13:08:23.38 ID:bi2slsLx0
マミ「ティロ・フィナーレ!」
翔太郎「ジョーカーエクストリーム!!」
この二人は実は気が合うんじゃなかろうか
376 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 13:22:55.23 ID:nqqKi1wUo
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/
377 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 14:12:08.38 ID:MuI2NpNAO
中二病から始まる友情…なんかヤな友情だなww
378 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 14:27:20.21 ID:3YcXoUgDo
でも厨二病は世界を救うんだって別スレのマミさんが教えてくれた
ライダーだって厨二要素満載だし
379 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/15(火) 14:38:53.63 ID:0EZU0kyAO
今、日本を救おうとしてるオバマ大統領の演説が微妙に房2な件
380 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 14:44:09.57 ID:WTKhCJuV0
ぼ…厨二
381 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/15(火) 15:02:13.94 ID:EXHhPrhDO
マミ「ティロ・フィナーレ!」
フィリップ「え?なんだって?もう一度言ってくれないかい?」
382 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 15:07:16.44 ID:rnJ0lQWa0
QBを完全消滅できるライダーとかっているのかな?
あと時間移動ネタで「過去と未来のほむほむがひとつに!」とか考えてしまった俺は疲れてるのかも知れん。
383 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/15(火) 15:43:36.01 ID:nqqKi1wUo
QBの能力が制限無しD4Cだからな...倒せんのか?
384 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 15:49:06.20 ID:EsC/KRmlo
イマジン使って時空改竄位しないと
385 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 16:51:46.57 ID:pxEyffj7o
RXを見てると能力の設定とかどうでも良くなってくる。
あの男がQBをどうにかできない、って図がまるで想像できぬww
386 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 17:35:37.97 ID:4/Paam9r0
「キングストーンフラァッ!」で大体解決ですね
ほむほむが時間移動するたびに増えていくてつをとか胸熱
387 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 17:48:04.12 ID:djAmnDvO0
ほむらの説明不足はこれまでのループからの経験だろうな。
死ぬとループが終わってしまうから、万一を考えると一度仲間殺しに走ったことがあるマミに対してはどうしたって話したくないだろうし。
388 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)
[sage]:2011/03/15(火) 21:57:11.30 ID:yTNQv2UAO
>>382
天道なら…きっと!!
389 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 22:12:14.73 ID:XPl2SG8Vo
>>381
恥ずかしそうにもう一回言うマミさん想像したら恐ろしく萌えた
390 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 22:17:47.26 ID:ZNEg2sWbo
>>388
おばあちゃんがいっていた…
じいやが言っていた…
391 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 22:53:30.12 ID:H0NKPMMuo
かに日が落ちていく。夕暮れのオレンジが、段々とパープルに変わっていく。
それを、マミは無感情で眺めていた。
夕日が地平線に落ちていくのを、ただ、部屋の電気もつけずに見ていた。
大きなリビングの中心にポツンとあるテーブルの上には3人分のケーキ。
今日、魔女退治が終わった後に、一緒に食べようと用意していた。
だけど、それも全て無駄になった。
「あはは……私って駄目ね。本当に、駄目……」
独りでいる時は、こうして弱音を吐くことの方が多い。
ああして、まどかやさやかの前で強がってはみたけど、やっぱり辛い。
気づいたら、また、ポロポロと涙が零れていた。
「……っ」
魔法少女になってから、マミは誰かを助けるために戦うという口実で
独りの寂しさを紛らわしていた。
だけど、やっぱり独りである事を癒せるものなんて何もない。
独り、ずっと独り。
お父さんもお母さんも死んで、親戚からは突き放されて、こうして独りで
暮らすしかなくて。
その辛さにずっと耐えてきて、無理矢理取り繕って。独りで泣いて。
戦って、怪我をして、でも、そんな痛みも口に出せなくて。
392 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 22:53:59.04 ID:H0NKPMMuo
訂正
静かに日が落ちていく。夕暮れのオレンジが、段々とパープルに変わっていく。
それを、マミは無感情で眺めていた。
夕日が地平線に落ちていくのを、ただ、部屋の電気もつけずに見ていた。
大きなリビングの中心にポツンとあるテーブルの上には3人分のケーキ。
今日、魔女退治が終わった後に、一緒に食べようと用意していた。
だけど、それも全て無駄になった。
「あはは……私って駄目ね。本当に、駄目……」
独りでいる時は、こうして弱音を吐くことの方が多い。
ああして、まどかやさやかの前で強がってはみたけど、やっぱり辛い。
気づいたら、また、ポロポロと涙が零れていた。
「……っ」
魔法少女になってから、マミは誰かを助けるために戦うという口実で
独りの寂しさを紛らわしていた。
だけど、やっぱり独りである事を癒せるものなんて何もない。
独り、ずっと独り。
お父さんもお母さんも死んで、親戚からは突き放されて、こうして独りで
暮らすしかなくて。
その辛さにずっと耐えてきて、無理矢理取り繕って。独りで泣いて。
戦って、怪我をして、でも、そんな痛みも口に出せなくて。
393 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 22:55:09.85 ID:H0NKPMMuo
「…………鹿目さん」
そして、そんな中に彼女は現れた。
キュゥべえが見出した魔法少女の才能を持つ少女、鹿目まどか。
『――彼女はすごい才能を持っている。計り知れないほどの力だよ!』
キュゥべえは、そう言っていた。
だとすれば、もし彼女が魔法少女になってくれたのなら、こんな孤独とも
別れる事が出来るんじゃないだろうか。
そう思った。本当はいけないことだと分かっていたけど、でも考えずには
いられなかった。
命がけの戦いで、死と隣り合わせの戦いだとしても、同じ魔法少女同士で
手を取り合いながらやっていけるんじゃないかと思った。
自分が先輩で、彼女が後輩で、自分が色々教えてあげながら背中を預けあう。
どれだけ辛くても、誰かがいるなら耐えられる。
そう、思った。
「でも……」
それも、全ては水泡に帰した。亜樹子と、あの暁美ほむらによって。
あんな事があっては、もう二度と彼女達は自分に付き合ってくれないだろう。
そう、結局はまた独りに逆戻り。
また独りで魔女と戦う日々が戻る。孤独に耐える辛い日々が戻る。
たった2日の出来事なのに、酷く永い時間を過ごしたような気がした。
394 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 22:55:36.75 ID:H0NKPMMuo
「……言っても、始まらないか」
もう、この事を考えるのはよそう。これ以上考えても辛いだけだ。
そう思って、自分の寝室に戻ろうとした時だった。
――ピンポーン
チャイムが鳴った。
また新聞の勧誘だろうか、玄関のドアまでマミは行く。
新聞の勧誘なら居留守を使おう、そう思って覗き穴から外を見てみた。
「あ……!」
マミの瞳が驚愕に見開く。次の瞬間、マミはドアを開け放っていた。
「マミさん……」
鹿目まどかがそこにいた。
395 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 22:57:04.52 ID:H0NKPMMuo
***
「言い過ぎたかな……」
はぁ、と亜樹子が溜息をつく。マンションの階下から、マミの部屋を見上げる。
さっきまで真っ暗だった部屋が、今は明かりが燈っている。
「ま……あんくらいの年頃ってのはビミョーなお年頃だからな。
ましてや、あんな……魔女だったか? そんなもんと戦ってたら尚更だ」
近くのベンチに腰掛けていた翔太郎が顔の上にソフト帽を乗せて、
亜樹子に話しかける。
「翔太郎、落ち込んでいるのかい?」
沈んだ翔太郎の声に、フィリップが反応する。それに対して、翔太郎は
しっしっ、と追い払うように手を振って反応を返す。
「やれやれ、君という奴は本当に――」
「私は、鹿目まどかを守れといったはずよ?」
そんな3人のやり取りを遮るように、ほむらの声が割って入る。
「なぜ、鹿目まどかと巴マミを合わせるの?」
「固い事は言いッこなしだ。マミちゃんは、まどかちゃんや君の学校の先輩だろ?
友達みてえなもんじゃねえか」
「ふざけないで」
ほむらは、冷たい口調で斬捨てた。まるで、マミがまどかを殺すとでも言いたげに。
そのただならない様子に、翔太郎達も違和感を覚える。
396 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 22:59:07.83 ID:H0NKPMMuo
確かに、あの魔女というのは危険だ。あんな結界とやらの中に巻き込まれて
生き残れるのはライダーになった自分達や彼女達くらいのものだろう。
しかし、それだけではない。
ほむらの言葉は、そういった危険を指し示すものではない。
彼女の言葉は全て、鹿目まどかという一人の少女に向けられてしか放たれていない。
「君は、なぜそこまで彼女にこだわるんだい? あの鹿目まどかという少女に」
「…………」
答えは返ってこなかった。代わりに、意味がない、そうとしか言えないような瞳で
ほむらがフィリップを見つめ返す。
「答える気、ないのかい?」
「ないわ」
即答だった。
「じゃあ、これだけは答えてくれ」
「……何?」
翔太郎が、そこで初めて顔の上に乗せていた帽子を外してほむらを見た。
真っ直ぐに射抜くような瞳がほむらに向けられる。
「君は、俺達を信用できるか?」
「…………」
ほむらと翔太郎の視線が互いに交錯する。日は完全に落ち、電灯が
その場にいる四人を照らし出す。
397 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 23:05:56.09 ID:H0NKPMMuo
数分――いや、本当は数十秒だったのかもしれない。
交錯した視線がほむらの方から外され、彼女は何かを振り切るように
髪をかきあげた。
「…………時と場合によるわ」
「じゃあ、今は信じてくれ。今の俺達の判断を」
静かに、しかし力強く、翔太郎が答える。
夜の中にあって、一際強い存在感をその時の翔太郎を放っていた。
それに、ほむらも気づく。
「俺は、依頼をやりきる。そして依頼人を絶対に傷つけねえ。それは、
依頼されたまどかちゃんだけでなく君もだ、ほむらちゃん」
ソフト帽を被りなおし、ベンチから立ち上がる。
「俺達はあの子を魔女から守る。そして、みんなを守りきる。君の依頼は
絶対に果たしてみせる。」
「翔太郎くん……」
ゆっくりと歩を進め、翔太郎はほむらの前に立る。
「だから……な?」
そして、スっと手を差し伸べた。
398 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 23:13:07.48 ID:H0NKPMMuo
「……どういうつもり?」
「信頼の握手だ。君の依頼を守る、その約束のためのな」
ニヤリと、ハードボイルドを気取って格好つけて笑んでみせる。
いや、本人からすればこれがハードボイルドだったのだが、周りからはそうとしか
みえなかった。
「…………」
無表情に、ほむらは差し伸べられた手を見る。しかし、目の中にある色は
かすかな迷いと戸惑い。
「どうだい?」
「…………」
幾ばくかの逡巡、しかし、
「えいっ!」
亜樹子がほむらのてを取り、翔太郎と無理矢理握手をさせていた。
「な、何を……」
「迷うくらいだったらさ、信じてよ。こう見えても私達、ほむらちゃんより
長生きしてるんだから」
亜樹子が、二人の手を握ったまま笑ってみせた。
399 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 23:26:24.70 ID:H0NKPMMuo
「亜樹子……」
「まあ、翔太郎くんがかっこつけてても意味ないし、見ててやきもきするだけだから
手っ取り早くやってみただけなんだけどねー」
次の瞬間、翔太郎がずっこけた。盛大に。
「おまっ……亜樹子!! てめっ、人が久しぶりに感心したってのに!!」
「ハーフボイルドの翔太郎くんがカッコつけても限度があるからねー。
ねー? フィリップくん?」
「まあ、確かに翔太郎のキザな台詞というのは、いつもの事だしね」
四面楚歌とはこの事だった。
「お前等……! フィリップ! 亜樹子! そこに直れ! 俺が直々に
てめえらに社会の厳しさというものを――!!」
握手した手を離し、翔太郎が亜希子達へ向かった。
既にスタンバイしていた亜樹子のハリセンが宙を舞う。
「ちょやぁ!!」
「だぁれが、見え透いたハリセンの軌道に乗せられ――――っ痛ぁっっ!!」
しかし、次の瞬間、隠されていた左手に握られたスリッパが翔太郎の
頭を強かに張り倒した。
パコーンと、小気味言い音がマンション階下の公園に響き渡る。
400 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 23:29:03.68 ID:tiU8CNLH0
完成されてる映司&ひねくれアンクのコンビとは方向性が真逆だが
この3人の安心感は半端ないな…
401 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 23:34:35.51 ID:H0NKPMMuo
「ッ痛ああ! ッ痛ぁぁ! おま、亜樹子!! なんでスリッパ!?」
「能ある鷹は爪を隠ーっす!! いつからアタシがハリセンだけしか持ってきてないと
思ってましたかー?」
クケケケと、明らかに女性がやって良い笑い方から外れた笑い声をあげて
亜樹子が翔太郎を高らかに嘲笑った。
「なるほど、二刀流とは……実に興味深い」
「てめぇ! フィリップ! 感心してるんじゃ――」
「隙ありぃ!!」
パコーン、スパコーン、と今度は二度、小気味良い音が鳴り響く。
ハリセンとスリッパの二刀流が翔太郎を張り倒した。
「亜樹子おおおおおおおおおおおおおお!!!!」
「きゃー、翔太郎くんが怒ったー」
そして、始まる3人の追いかけっこ。それをほむらは呆気に取られて
眺めていた。
だが、不意に我に返る。先ほど握られた手をマジマジと見ていた。
暖かく、大きな手。その温もりがまだ手に残っていた。
「…………信じる」
誰にも聞こえないように呟く。無表情な仮面がその時、一瞬だけはずれた。
年頃の少女の、穏やかな瞳がそこにあった。
402 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/15(火) 23:35:07.47 ID:H0NKPMMuo
ということで、第3話冒頭終了
403 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/15(火) 23:42:46.16 ID:aIFdEiYD0
乙ストリィィィィィイム!!
404 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/03/16(水) 00:03:56.87 ID:CrGm9NBR0
乙ベント!
405 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(佐賀県)
[sage]:2011/03/16(水) 00:25:19.09 ID:YBMQ1jfdo
このスレが賑わってるのはまどかパワー?ライダーパワー?
406 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/03/16(水) 00:32:34.98 ID:fO3VgENAO
マドカパゥワー!!
サヤカパゥワー!!
マミパゥワー!!
キョウコパゥワー!!
ホムラパゥワー!!
ALL MAGICA CONVINE!!
407 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
:2011/03/16(水) 00:33:37.01 ID:50JpnEvAO
オーツンアップ!
>>405
たぶん両方。まどかの鬱をライダーが祓うと信じてるからかな。
408 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
:2011/03/16(水) 00:51:05.94 ID:8vs3ECAM0
\乙レートフラッシュ/
そういや仮面ライダーW×あそびにいくヨ!の作者が生存報告してたな
そっちも楽しみ(^-^)/
409 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/16(水) 01:03:39.07 ID:dn80/6Y4o
オーツ!オーツ!オーツ!オーツ!カモォォォン!!!
410 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/03/16(水) 01:43:09.10 ID:1pHxCGdAO
>>400
ダブルは三人組+照井の信頼関係が徐々に作られてくとこをみせるのがほんとに上手かった
映司とアンクのコンビもあと半年あればきっと…
411 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/16(水) 02:52:27.05 ID:dn80/6Y4o
映司とアンクはヤミー退治に関しては固く信用、それ以外は…な奇妙な絆だからな
今週放送分で何か進展がありそうだが
アンクもかなり丸くなったと思うけどね
序盤は話は聞かないわ比奈ちゃん殺そうとするわ完全に怪人だった
412 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
:2011/03/16(水) 03:23:27.86 ID:z6+78bfd0
元々映司とアンクは利害の一致から組んでるドライな関係だもの
映司はアンク倒す覚悟も既に完了してるしね
413 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/16(水) 08:34:53.28 ID:nAMSSKgto
\オツベント/
414 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/16(水) 09:32:08.05 ID:NCHcQWkDO
マミさんは前々回のループで皆殺しにしようとした実績があるからな
ほむほむからしたら何時まどかがマミにマミられるか心配なんだろうね
415 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/03/16(水) 10:37:25.54 ID:fO3VgENAO
それでもアキPなら……アキPならマミさんを救ってくれるはず!
416 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
:2011/03/16(水) 14:10:17.17 ID:50JpnEvAO
今週のまどか、休止だって。
417 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/16(水) 14:11:36.71 ID:D7EQgek3o
うん
418 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/03/16(水) 14:38:22.78 ID:fO3VgENAO
関西ェ……まあ仕方ないけどさ
419 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/16(水) 15:57:57.72 ID:xCM2EGDJo
今週見れないのは少々残念ですが、仕方ないですね
420 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
:2011/03/16(水) 16:09:08.47 ID:K+P1R1cJ0
まどかがしばらく休止になったOTL
おのれ淫Qβ……
421 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/16(水) 17:38:28.87 ID:k5NDsRnCo
人の命は地球の未来!燃えるレスキュー魂!救急戦隊ゴーゴーファイブ!
422 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/16(水) 20:29:17.95 ID:Lz33jYyko
http://livedoor.blogimg.jp/yarareyakudesu/imgs/a/7/a767183f.jpg
423 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/16(水) 22:08:09.75 ID:RXlGjP/SO
漫画の入荷も遅れてるし…
424 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/16(水) 23:06:33.81 ID:NCHcQWkDO
オーズドライバー「マミ!ホムラ!サヤカ!」
オーズドライバー「マホムーサ!マホムーサ!!」
425 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/17(木) 16:02:17.12 ID:on2znTxEo
>>422
(´;ω;`) ブワッ
426 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/17(木) 19:46:58.90 ID:wq/FsLpIO
技の名前をいう所とか、相性良さそうだよね。
427 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)
[sage]:2011/03/17(木) 22:05:28.00 ID:tNs3CIRAO
翔太郎が技名言うのって、二人の息を合わせるためだっけ?
428 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/17(木) 22:17:27.29 ID:on2znTxEo
そうそう
429 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岐阜県)
[sage]:2011/03/17(木) 22:20:43.47 ID:2sUlzTT5o
でもジョーカー単独の時も言ってるよね
430 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/17(木) 22:27:26.76 ID:on2znTxEo
こまけぇこたぁ(ry
431 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/17(木) 22:29:18.62 ID:QgVZoHACo
翔太郎の中二病は最早一生治らないレベルだからしゃーない
432 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/17(木) 22:30:15.55 ID:jJ6t9TbR0
なんせハードボイルダーの名付け親が翔太郎だもんな
433 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2011/03/17(木) 22:42:44.01 ID:96gm3ATko
そんな翔太郎が大好きだ
434 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2011/03/17(木) 22:44:46.99 ID:96gm3ATko
技の名前をいう仮面ライダーっ平成以降だとカブトとダブルくらい?
435 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/03/17(木) 22:53:28.02 ID:7hcv6TdAO
忘 第
れ 一
乞 ら 之
う 響 れ 巻
ご 鬼 る
期
待
436 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/17(木) 22:56:46.63 ID:rnlWl82Wo
|\ /|
|\\ //|
: ,> `´ ̄`´ < ′
. V V
. i{ ● ● }i ちょ…やめて!マジでやめて!
八u 、_,_, 八 ボクほんとまずいから!馬糞みたいな味するから!マジで!
. / 个 . _ _ . 个 ',
_/ il ,' '. li ',__
437 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
[sage]:2011/03/17(木) 22:57:41.22 ID:2dmhDL3Jo
響鬼は影薄いんだよなあ
あの姿もう少しライダーっぽくならなかったのかよ
438 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/03/17(木) 23:04:29.71 ID:3E7A9TOao
キャラデザに金子さんがいるしね
439 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2011/03/17(木) 23:06:15.58 ID:96gm3ATko
響鬼見てないんだよねぇ。響鬼も技名言うのか。
440 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/17(木) 23:08:48.46 ID:bDqDI5QKo
響鬼って当初仮面ライダーとして作られたわけじゃないだよね?
変身忍者嵐的な新ヒーローの予定だったってどこかで聞いた記憶ががが
441 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/17(木) 23:22:07.87 ID:H1DFQsJwo
>>434
電王のライダーも言うが
442 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/17(木) 23:38:58.53 ID:rnlWl82Wo
どっちかっていうと武器やベルトが必殺技アナウンスするほうが多いよね
443 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/03/18(金) 00:38:20.68 ID:WZ2jg5L7o
ようやく10話まで見たと思ったら地震で停止か…
此処の更新を楽しみにしてるよ
次はいつ頃とかはあるんかね?
444 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/18(金) 03:08:14.57 ID:PtnfWF31o
>>441
俺の必殺技は本当はエクストリームスラッシュだし電車斬りはフルスロットルブレイクだけどな!
でもアックスのダイナミックチョップは言ってるな
445 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:26:37.70 ID:wEAif8vFo
――無理よ! 独りであんなのに――!!
――それでも私……魔法少女だから
――さよなら……ほむらちゃん
――鹿目さぁぁぁぁぁんッッッッ!!
そして、夜は開ける。
「――――」
ゆっくりと世界は広がり、ほむらの視界には見慣れた天井が映し出される。
「…………また、夢」
一番古く、一番見たくない、一番悲しい、一番最初に見た夢。
起き上がり、ほむらは洗面所へと行く。
「…………イレギュラー」
鏡に映し出された自分を見て呟く。しかし、ほむらの目に映ってるのは
自分自身だけではない。
左翔太郎、照井亜樹子、フィリップ、火野映司、そしてアンク。
かつて一度もありえなかったイレギュラー達が、まるで狙い済ましたかのように
この見滝原に一堂に会した。
「っ…………」
しかし、それがほむらには怖い。
ほむらは、鹿目まどかを救うためだけに、何度も時間を繰り返した。
しかし、その度にイレギュラーがほむらの運命を狂わせ、鹿目まどかは破滅した。
446 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:27:05.97 ID:wEAif8vFo
ある時には、美樹さやかが鹿目まどかを殺した。
ある時には、巴マミが鹿目まどかを殺した。
ある時には、鹿目まどかが自分を守って命を落とした。
ある時には、佐倉杏子が裏切った。
ある時には、美樹さやかだけでなく巴マミも魔女になった。
ある時には、皆は皆、魔女になった。
ある時には、皆が皆、狂った。
ある時には、出会う前にまどかが死んだ。
ある時には、ワルプルギスを迎える前にまどかが死んだ。
ある時には、事故でまどかが死んだ。
ある時には、契約をする前に魔女に食われた。
ある時には、同士討ち。
ある時には、ある時には、ある時には、ある時には……――――エンドレス。
447 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:27:46.34 ID:wEAif8vFo
繰り返したループが何度目かを数えなくなって、既に久しい。
それほどに、この永遠の春をほむらはループしていた。
壊れてしまいそうになったことも何度もあった。死にたくなる事も何度もあった。
だけど、そのたびに、初めて契約した時の事を思い出す。
夢を見て思い出す。
そして、今回。魔法少女以外のイレギュラーがほむらの前に現れた。
自分達よりはるかに大人な存在の出現。仮面ライダーという存在の出現。
OOO【オーズ】、W【ダブル】、二人の戦士。
ほむらは、オーズをその目では見ていなかったが、しかしダブルは見た。
――凄まじかった。
一度見ただけで、ほむらには分かった。それは何度も時間を繰り返してきた事に
よる経験の賜物。
あの戦士の秘めるポテンシャルを、ほむらはその時理解せざるを得なかった。
その精神力、その体力、その技術力、全てが自分達魔法少女を凌駕していた。
「……そう、インキュベーターはそれすらも見抜いて魔法少女を」
呟く。結局どんな力を手に入れても、魔法少女はただの少女でしかない。
ヒーローなんかじゃない、ただの女の子。
いつまでも、少女が戦いの辛さに耐えられる訳がない。
その痛みと孤独は次第に己を苛み、その精神の未熟さがいずれ己の破滅をもたらす。
そして、遂には自分達自身であるソウルジェムは濁りきり、そして、遂には、
「魔女になる……」
手のひらに載せたソウルジェムを見つめる。このループに入ってから殆ど魔法を
使ってないお陰で、ソウルジェムの濁りはないに等しい。
「どうするの……暁美ほむら?」
自分に問う。これまでに現れた事のないイレギュラーをどうするのか。
依頼という形で、自分がまどかの側を離れなければならないときの保険に彼等を
利用したが、どうするのか。
448 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:28:17.17 ID:wEAif8vFo
「賭けるの? それとも、賭けないの……?」
ありえないイレギュラーに、ほむらは迷う。未知の展開を恐れる。破滅を恐れる。
だが、自分達以外の存在の介入はこれまでに一度もなかった。
だとすれば、
「迷う暇なんて……ない」
やるしかない。やってみるしかない。
まどかを救うために、やれる事は何でもやってきた。だから、今回も同じ。
昨日、左翔太郎に握られた手を見つめ、あの暖かさを思い出す。
不思議と自分の中から恐怖が引いていくのをほむらは感じた。
今までにないイレギュラーへの恐れは確かにあるはずなのに、それ以上に
良く分からない安心感をあの手のぬくもりの中に感じた。
「馬鹿みたいね……」
そんな事を考えた自分を軽く自嘲し、ほむらは鏡の中の自分をもう一度見つめた。
「やりましょう、暁美ほむら……」
自分に向かって答える。強い意志を目に湛えて、宣言する。
そして、ほむらは素早く学校へ行く用意をした。今までどおりのルーチンワークを
淡々とこなし、全てを終える。
支度を整え、また始まる今日へ意志を確かにする。彼女を守りきるという想いを
胸に秘め、そして、ほむらはドアを開け放った。
「やあ、暁美ほむら」
「…………え?」
一瞬の忘我。玄関の外、ほむらの眼の前にフィリップがいた。
449 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:28:47.52 ID:wEAif8vFo
****
「マミさーん!」
「あら、おはよう。鹿目さん、美樹さん」
後輩の元気な挨拶にマミが笑顔を向けた。そこには裏表などなく、ただただ嬉しい
という感情だけがそこにはあった。
一昨日、自分を心配して来てくれた二人にマミは全権の信頼を寄せていた。
ほむらや亜樹子からあんな事を言われてたのに、それでも自分の事を信用して
家まで来てくれた彼女達が、マミにとってはかけがえのない存在になっていた。
「おお、やっぱりマミさんは美人だ……うらやましいっぜ!」
「もう。美樹さんてば、年上をからかわないの」
クスクスと笑いながら、3人で登校する。これまでずっと独りだった学校が
一気に華やいだようだった。
「あら。美樹さん、鹿目さん」
「仁美ちゃん!」
道向かいからやってくる人影にまどかが反応する。ウェーブがかった髪の
おとしやかな少女がこちらに微笑みかけていた。
「こちらのお方は?」
「マミさんだよ、仁美ちゃん。私達の先輩で、とっても優しいの」
「あら、まあ」
仁美が遠い目になった。
「鹿目さんってば、美樹さんだけでなく、年上のお姉様まで………。
禁断の三角関係……まさか、この目で見るなんて思いもしませんでしたわ」
「仁美ちゃん!? なに言ってるの!?」
突然のセリフに驚くまどか。それに、はてなマークを浮かべて完全に
勘違いをしている仁美。そんな二人の様子を見て苦笑いをするさやか。
今まで夢見て、手に入らなかった普通の中学生としての風景が、今、
マミの目の前に広がっていた。
450 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:29:18.88 ID:wEAif8vFo
「……マ、マミさん!?」
「え……」
不意にかけられたまどかの驚いた声。そこで初めてマミは、自分が泣いてる事に
気づいた。
「大丈夫ですか、マミさん?」
「え、あ……うん、大丈夫。ちょっと、昨日見た映画の事思い出して……」
ハンカチで目元を拭い、マミは精一杯の笑顔をまどかに返した。
「ほほぉ……マミさんってば結構感動屋さんなのかぁ」
「感受性が豊かなのですねぇ。ああ、その感受性……なんて素敵な女性同士の」
「仁美、それ以上変なこと言ったら駄目だからね?」
他愛のない会話、それが今自分の側にある。
ただ、それだけでマミは元気付けられた。
「もう、だから年上をからかわないの。あと、早くしないと学校に遅れちゃうわよ?
こうしてるのも良いけど、遅刻は嫌でしょ?」
そして、先輩らしくマミは振舞う。
「おお、そう言えば! すっかり忘れてたぜぇ!」
「こうしてはいられません! さあ、皆さん参りましょう!」
「マミさん、いきましょ?」
「ええ……うん!」
差し出されるまどかの手。マミはそれを取った。
そして、3人の後輩に囲まれてマミは学校へと歩き始める。
今、マミは幸せだった。
『…………』
そして、それをキュゥべえは静かに眺める。
何も言わず、マミを――いや、鹿目まどかを、観察していた。
451 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:30:02.09 ID:wEAif8vFo
***
「それで……何の用?」
見滝原の生徒が学校へ向かう通学路の公園、通学路から少し外れたベンチに
ほむらとフィリップはいた。
「端的に聞こう。いったい君は何を、何処まで知っているんだい?」
「…………」
その意味の真意を図りかねて、ほむらは黙り込む。
「どういう意味かしら?」
「魔女、使い魔、魔法少女。巴マミから聞いた話は確かに興味深かった。
しかし、何かが足りない」
ベンチから立ち上がりくるくると回りながらフィリップの話は続く。
「魔女。古いヨーロッパにおける俗信。悪霊と交わり魔力を得るという女性を指す。
しかしながらそれは迷信であり、多くの人々が魔女の疑いをかけられたという
魔女裁判の歴史もある」
そこで、一度、フィリップがほむらを見た。
「だがしかし、君達の言う魔女は、そこから大きく逸脱する」
「…………」
答えないほむらを無視してフィリップの話はまた再開する。
「魔女を倒すために契約するというキュゥべえの存在。そして、願いを叶える事で
生み出されるソウルジェムという存在。だが……」
「だが?」
「そのように魔法少女が生まれるとして――魔女はいったい何から生まれた?」
世界が一瞬凍りつく。ほむらの体が大きく震えた。
452 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:30:49.93 ID:wEAif8vFo
「やはり、君は何か知っているのか?」
「…………」
「僕も地球の本棚で検索を行ったが、君達の言うところの『魔女』と『魔法少女』は
該当項目が多く、絞りきるのが実に難しい。
故に、君から情報を引き出せれば何かしらの目処がつくと思ったのだが」
そういって、フィリップはポケットからあるものを取り出す。
それは黒い宝石、グリーフシードだった。
「ッ!? なんで、あなたがグリーフシードを……!?」
「巴マミ、彼女が回収をしなかったものを僕が預かった。検索のために使えると
思ったが、生憎、グリーフシード単体では魔女を絞りきるのには足りなかった」
実に残念、そういった顔でフィリップはグリーフシードを自分の裾ポケットに
また直してしまう。
「聞かせてくれ、暁美ほむら。巴マミが持つソウルジェムと、グリーフシード。
全体の形状こそ違えど、なぜ共通点が多く見られる?」
「…………!!」
それに、今度こそほむらは大きな動揺を示した。
たった一晩かそこらで、かつてのループでほむら以外の誰も到達できなかった真実に、
眼前の彼は近づいてしまったのだ。
ほむらの中で、全ての真相を吐露してしまいたくなる感情が湧きあがった。
誰も信じようとしなかった事実を、今、目の前にいる彼は辿り着こうとしている。
このループにおける賭けに、今度こそ勝てるかもしれない。
そんな感情に押され、口を開きそうになったその時だった。
『やあ、暁美ほむら』
「――ッ!?」
そのおぞましい声に、ほむらの敵意が臨界点に達する。
絶対零度の瞳が、その場所に入る生命体を視認する。
453 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:31:43.76 ID:wEAif8vFo
「キュゥべえ……!」
『おやおや、ボクは相当に嫌われているみたいだね。そこまでの敵意を向けられる真似、
ボクはした覚えがないんだけどな』
キュゥべえ自体は何とも感じていないようだったが、その態度にほむらの怒りの
色は更に増す。
『おっと、僕を傷つけるのはやめてほしいな。近くにマミやまどか達もいるんだし
互いに争うのも良い事だとは思えないだろう?』
「くっ……!」
明らかに不穏な空気の流れるほむらとキュゥべえ。
しかし、そんな一人と一匹の会話に、フィリップは構いもせずに割り込んだ。
「いきなりで話が見えないんだが、話をして良いかな?」
「っ!?」
『…………』
フィリップには、キュゥべえが見えていた。
『まさか、君も、ボクが見えるのかい……?』
「ん? ああ。見えるがそれがどうかしたのかい?」
『これは驚いた……まさか、連続で僕が見える人間に出会えるとは』
魔法少女の素質のあるものにしかみえない筈のキュゥべえが見えることに、
ほむらもその驚きを隠せず表情に出していた。
「まあ、良い。キュゥべえ、君に聞きたい」
『え、なんだい?』
キュゥべえは首をかしげて、フィリップに答えた。
「っ……」
それを、ほむらは止めようとして、止めた。できなかった。
コイツの話には真実はないと言いたかった。嘘はつかないが、真実を答える気のない
モノだと大声で言いたかった。
しかし、言えない。できない。
自分がループしているという事実を、契約した張本人であるこの生き物に知られるのは
リスクが大きすぎた。
454 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:32:09.57 ID:wEAif8vFo
「グリーフシードとはなんだ? なぜ、ソウルジェムと似ている?」
『君たちの世界でいうところの天敵の関係、それが魔女と魔法少女さ。魔女を倒すのは
魔法少女の役目。だから、その性質が似ていてもおかしくはない』
「…………」
惑う事無く出されたその答えに、フィリップが黙り込む。
何かを考えている様子だった。
『いきなり質問されたから答えてみたけど、これでよかったかい?』
「……ああ、ありがとう。結構だ」
しかし、そこで何かしらの合点がいったのか、素直にフィリップは答えた。
『そうか。それなら良かったよ』
そういって、キュゥべえも尻尾を振った。
「……それで、何の用かしら」
その空気をほむらが切り裂く。敵意と害意を持ってほむらがキュゥべえを
睨みつける。まるで、家族の仇のように。
『用は一つだよ、暁美ほむら。僕としても、理由が分からず君に追い回されるのは
あまりよろしくないからね。誤解を解きにきたのさ』
ほむらの瞳が、これ以上なく敵意を発した。
さすがに、その様子にフィリップも感じることがあったのか眉を寄せてその
ただならぬ様子に身を構えた。
「鹿目まどかを契約させようとするお前の何処に誤解があるというの……」
『別に、彼女達に無理矢理魔法少女になれって言ってるわけじゃないんだけどなぁ。
素質があるからなってほしいな、ってお願いしてるだけだよ?』
「ッ……!!」
ギリ、と歯を噛み締める音がした。全身から上る怒りが目に見えるようだった。
「言っておくわ、キュゥべえ……私は鹿目まどかをお前の思い通りにはさせない。
魔法少女なんかには、絶対させない」
『誤解を解きたかったんだけど、そうまで言われたら無理みたいだね。
仕方ないけど、ここは退散するしかないようだ』
「ええ、消えなさい。今すぐ、さもないと……」
「分かったよ、暁美ほむら。でも、ボクはそんな君に興味があるんだけどね……」
そして、キュゥべえはくるりと振り返り背を向けて歩き出すと、そのまま
フィリップとほむらの前から姿を消した。
455 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/18(金) 03:41:57.38 ID:PtnfWF31o
支援
456 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:43:37.99 ID:wEAif8vFo
公園の中に沈黙が流れる。既に、この近くを歩いている生徒の姿も声も
何もなかった。
遠くで学校のチャイムが鳴る。
「……行くわ。これ以上、遅刻できないから」
そうして、ほむらもカバンを持つと歩き出した。
「待ちたまえ」
「……」
後ろから声をかけられ、首だけ、ほむらはそちらへ向けた。
「鹿目まどかを守れ、という依頼だが、それはつまり、あのキュゥべえと契約を
させないようにしろということで良いのかな?」
「…………」
沈黙を保ったまま、ほむらは髪をかきあげた。
「ええ、そうよ」
「なるほど、大体分かった。それなら納得できる」
初めて、フィリップがほむらに微笑んだ。
「……聞かないの?」
「必要がない。先程のやりとりである程度の予測が立った」
「どういうこと?」
顎に手をやりながら、フィリップが魔的な笑みを浮かべる。
何かを企むような、しかしそれでいて無邪気な笑み。
「あのキュゥべえという生き物は、ボクの信頼を置くに値しない。
僕の知りたかった真実を誤魔化すようでは、尚更だ」
「……!?」
気づいていた。眼の前の彼は、キュゥべえの言葉を。
「あなた、一体……」
「もっとも、虎穴に入らんずば虎児を得ずという。キュゥべえとの
接触には細心の注意を払うべきだろう」
既にこちらに体を向けていたほむらの事を構う事無くフィリップは
持論を展開する。
457 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/18(金) 03:49:44.27 ID:PtnfWF31o
四円
458 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 03:53:47.78 ID:wEAif8vFo
「そして、彼の真意を探るために鹿目まどかと巴マミを一緒に行動させる。
君の言葉からすれば、君以外の魔法少女は彼の言葉に疑問を
抱いてないようだからね」
「…………」
「君にとっては不満だろうが、現在の最善手はこれだ。
僕としては君に全てを話してもらうのが最善だが、君が話さないのならば
仕方ないし、君もあの生き物がいる場所では話せないんだろう?」
「っ!!」
フィリップの魔性を秘めた瞳がほむらを射抜く。あらゆる知識を総動員し
組み立てた彼の推測にほむらは何も言えなくなる。
「ふむ。大方の予測は正しいようだ。じゃあ、そういう事で。ホテルで
寝ている翔太郎達を起こしに行かねば」
「あ……ま、待って!」
先程とは逆に、背を向け歩き出したフィリップにほむらが声をかけた。
振り返り、フィリップとほむらが正対する。
「……これから数週間後、『ワルプルギスの夜』がこの街に来る」
「『ワルプルギスの夜』? それはなんだい?」
「魔女……巴マミや、私だけでは絶対に勝てない魔女よ。
あまりにも強大で、あまりにも巨大な、弩級の魔女……それがやって来る」
「巨大……コアのようなものか」
なんとか言えるのはコレだけだった。
459 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 04:03:49.21 ID:wEAif8vFo
現在の時間軸で知りえる情報の中でも、キュゥべえに自分の存在を知られることなく
伝えられる情報の中でも最も危険の少ない情報。
「そう……だから」
「一緒に倒してくれ、と言うんだろう?」
「……え?」
先に言われた言葉に、ほむらの目が点になった。
「ん? 違ったかい?」
「いえ……そう、だけど」
これまで余り人間味を感じなかった彼の顔に、初めて人らしいものが見えた。
それに戸惑い、ほむらも自分が何を言えば良いか忘れてしまった。
「そうか。なら、それで結構だ。あとは、翔太郎達と話をするさ」
「い……良いの?」
「特に断る理由がない。現在、君は僕達の依頼人であるし、巴マミも依頼人から
様子を見るように言われている。
経費の問題はあるが、それはアキちゃんがやってくれるし、何も問題はない」
一息でそれだけ言ってしまうと、今度こそフィリップは歩き出した。
もはや、これ以上はなす必要はないと。
「では、そういう事で」
「…………」
恐らく、彼にはそういった心遣いなんてものはないのだろう。ただ、当然と判断し
導き出された結果に基づいて行動しただけなのだろう。
しかし、それでも、
「――――」
ほむらは、誰にも聞こえないように小さく呟いた。
背を向けて去るフィリップに向かって、その言葉を投げかけた。
もしかすると、今度こそありえるかもしれない正しい未来に向けて。
そのカギとなるかもしれない彼に向かって。
ただ一言、
「――――ありがとう」
と。
460 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 04:04:18.51 ID:wEAif8vFo
ということで、投下終了
461 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 04:06:45.15 ID:uMR7oUOIO
フィリップ△
462 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(広島県)
[sage]:2011/03/18(金) 04:10:34.53 ID:FBfdB7H0o
乙 キュゥべえとのやりとりに思わず「ゾクゾクするねぇ」と呟いてしまったww
463 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/18(金) 04:10:42.69 ID:PtnfWF31o
乙乙
なんという安心感、今回ならループを抜けられる
しかし今回出て来なかったけどアンクとカザリの存在が気にかかるな
ヒーロー然とした三人と所長はいいとしてグリードの二人はどうするのやら
464 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/03/18(金) 07:40:21.20 ID:mZ1UBqeAO
乙
なんか、フィリップの方が翔太郎よりちゃんとハードボイルドしてるなwwwwww
465 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/03/18(金) 07:59:57.44 ID:7s4tE78Wo
得体の知れないものと戦うにはWは最適だな
466 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
:2011/03/18(金) 08:52:14.37 ID:WZ2jg5L7o
フィリップかっけえええええええ――――――ッ!!!!!!!
乙
467 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/18(金) 09:11:55.74 ID:DfuCum1AO
まあ星の本棚に魔法少女に関する情報があるわけ無いよな
もともと地球外の代物なんだから
468 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 11:06:30.23 ID:c53MQnhSO
そうとも言えないだろ
つい昨日発生した事例とかだったらともかく、ある程度の期間地球上で活動してたら地球が記憶するんじゃない?
469 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/03/18(金) 11:15:34.24 ID:QoLJOhOAO
アンクがインキュベーターを知ってるから、地球に結構な期間いてるがイヌカレー空間が検索を阻害してるとか
そういうの色々ありそう
470 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 12:31:11.94 ID:ZoX8ssfU0
或いは、QBがかつてグリードに確認されてた頃も魔法少女を使ってたとも限らないし、グリーフシードやソウルジェムというのが現在になってつけられた名前でかつては別の名前だった場合地球の本棚でも確認できないでしょう。
471 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 18:48:04.00 ID:rGsEOcmDO
星の本棚って一見万能に見えるけど、意外にわからないことあるからな
472 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 18:51:55.93 ID:J5cR9ByYo
むしろ、キーワードが足りなくて絞り込めないだけじゃないかと
473 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 19:02:02.08 ID:NvkUMxrwo
魔女の文字読めるのかフィリップ?
474 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/03/18(金) 19:04:33.02 ID:QoLJOhOAO
適切なキーワード放り込まないと、情報量多いだけに絞り込みできなさそうだしな
だからこそ翔太郎がいつも適切な絞り込みワードを探してくる訳だけど
今回はほむほむがその位置に収まるのかな?
475 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/03/18(金) 19:42:25.48 ID:1dy+E70A0
>>470
ワルプルギスの夜って名前を厨二センス溢れるマミさんが考えたなんてネタもあったから、ソウルジェムとかもそうだったりして
476 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:21:47.20 ID:wEAif8vFo
巴マミの体が宙を舞った。次々と召喚されるマスケット銃が、自身に飛び掛る
使い魔を撃ち抜く。
撃ち損じた使い魔も間合いに入った瞬間蹴り飛ばし、間髪入れずに撃ち抜く。
美しく優雅なバレエダンサー、そう表現するしかない見事な戦い方だった。
「すっごいなぁ……」
「うん……」
そんなマミの戦う姿を、まるでヒーローショーを見る子供のように輝いた目で
まどかとさやかが見ていた。
そして、
「映司、どう思う」
「あんまり、良いとは思わない……かな」
翔太郎と映司が、それを微かに不安な眼差しを持って見ていた。
時は既に夕刻。こうして、マミの魔法少女体験コースに参加して3日が経つ。
本来ならば、まどかにも、さやかにも、こんな危険な事に参加はさせたくないし
マミにもこんな事をしてほしくない、というのが翔太郎達の本音だ。
だが、魔女を倒さないと危険があるというのは先日マミから話を聞いたとおり
であるし、だからと言ってマミ一人にやらせるのも忍びない。
だから、こうして翔太郎と映司の二人が彼女達の保護者兼ボディガード兼
お目付けとして一緒に行動していた。
しかし、それにしても、と翔太郎は思う。
477 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:22:23.89 ID:wEAif8vFo
「何考えてるんだ、フィリップの奴……」
翔太郎はフィリップから渡されたロストドライバーを見ていた。
『翔太郎、君は彼女達と行動してくれ。アキちゃんは僕と。
そして、巴マミの魔法少女体験コースとやらに、彼女達を参加させてほしい』
というのが、彼の言葉だ。無論、依頼人を危険に晒すという手前、亜樹子が
激しく反対したのは言うまでもないが、
『残念ながらアキちゃん。今の君は巴マミに拒絶されている状態だ。
下手に彼女と接触すれば、鹿目まどかを守るという依頼に支障をきたしかねない』
とのフィリップの説得によって納得せざるを得なかった。今ここに亜樹子の姿が
ないのも、そのせいだ。
それでも、翔太郎の顔を見た瞬間マミの顔が強張った辺り、フィリップの説得は
間違ってなかったのかもしれない。
その代わりにと、映司と連絡を取って此処に来てもらってたわけだったが。
「そういや、お前の方は良いのか?」
「ん? 何が?」
「ほら。あの手だけオバケというか、アレ」
「ああ、アンクね」
ぽん、と手を叩いて今思い出したように頷いた。
「アイツ、やる事があるらしくてさ。今は別行動」
「あー……それ、大丈夫なのか?」
一応、グリードの存在を説明された手前、若干の不安を感じたが
「ん、まあ、大丈夫。ああいう時のアイツは信用できるし」
どうも、彼等の関係が良く分からないので何とも言えなかったのだが、
その言葉から嘘偽りの色はなく、普通に笑顔で返されて翔太郎も何も言えなくなる。
478 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:23:06.87 ID:wEAif8vFo
「しっかし……」
女の子一人に戦わせてるというこの光景、シュールにも程がある。
「映司、ちょっと頼むわ」
「うん」
そう言って、翔太郎はドライバーをセットした。胸元のポケットから黒のメモリ、
ジョーカーメモリを取り出す。
「まどかちゃん、さやかちゃん。危ないから絶対に映司の側から離れんじゃねえぞ?」
「分かってますって!」
ビシっとサムズアップするさやかに軽く苦笑して、翔太郎がドライバに手をかけた。
「――そんじゃ、行きますか」
そして、取り出したメモリのスイッチを入れる。
『ジョーカーッッ!!!』
使い魔の結界にガイアウィスパーが轟く。それに反応し、翔太郎に向かって
槍のような形をした使い魔が自身の体を尖らせて突撃をかける。
「左さん!!」
まどかの叫び声が響くが、それに対して翔太郎が笑みを浮かんで返した。
「俺――変身ッッ!!」
『ジョーカーッッ!!』
二度ガイアウィスパーが轟き、翔太郎の身をエネルギーフィールドが包む。
『――!??』
使い魔の槍が翔太郎の身体に届いた次の瞬間、悲鳴を上げたのは使い魔の方だった。
【仮面ライダージョーカー】へと変身した翔太郎が、使い魔の首根っこを掴んで
捻り上げたのだ。
479 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:23:37.01 ID:wEAif8vFo
「オイタは此処までだぜ? 次は……俺のターンってな!!」
そして掴んだ使い魔を振り回し、自分に迫る使い魔たちを蹴散らし始めた。
上段からの叩き落し、下段からの足払い、中段の突き、突撃を受け流しての蹴り飛ばし。
見事な技の連携に誰もが息を呑む。
マミが優雅なバレエダンサーとしたら、翔太郎は荒れ狂うストリートダンサー。
槍代わりに使っていた使い魔を裏拳で殴り飛ばすと、今度はまとめてかかってきた
使い魔をブレイクダンスで弾き飛ばし始めた。
「へぇー……ああいう戦い方もできるんだ」
その光景に映司が感心した声をあげる。隣にいたまどかも、目を点にして眺める。
片や優雅、片や嵐。極端な二つの光景。
気づいた時には、その場にいた使い魔は全て叩きのめされていた。
480 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:24:05.18 ID:wEAif8vFo
「ま、ザっとこんなもんだな」
「…………」
使い魔の結界が掻き消え、翔太郎もマミも変身を解除する。
「お疲れ様、左さん! あーもー、マミさんも翔太郎さんもかっこよすぎだ、もう!」
うりうりーと肘で翔太郎の脇を小突くさやかに翔太郎も満更でもないのか
嬉しそうな笑みを浮かべる。
「だろ? 俺の戦いってのは……ハードボイルドだからな」
「え?」
「え?」
「はい?」
「お?」
互いにきょとんと顔を見合わせ、次の瞬間、さやかと翔太郎は一緒に破顔した。
「あははー! 左さんったらおもしろっ! 冗談じょうずー!」
「はっはっはっ! 冗談じゃねえんだけどな!」
なんというか、兄と妹の光景だった。
481 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:24:43.33 ID:wEAif8vFo
「あはは……」
「仲いいねー」
その光景になんと言って良いか分からず苦笑いするまどかと、それとは正反対に
ほのぼのとした笑みを浮かべる映司。
「ふぅ……」
「あ、マミさん。お疲れ様でっす!」
「うん、ありがとうね……」
ビシっと今度は敬礼するさやかに、マミも軽く微笑む。しかし、その微笑には
軽い影が差している。
「マミちゃん、大丈夫かい?」
「っ……はい」
翔太郎から声をかけられた瞬間、マミの目に敵意が宿った。
それはほんの少し、まどかたちに気取られないほどのものだったが、それに
映司も翔太郎も気づく。
「話には聞いてたけど……大変だね」
「あー……まあな」
翔太郎の前を行き過ぎ、まどかとさやかの元へ向かうマミを見ながら、
大人二人は声を交わす。
「結果論になっちまうが、まどかちゃん達の前であの子の面目丸つぶしにしちまった
ようなもんだしな。
今の俺達はちょっとしたヒールかヴィランってトコだ」
「そっか。でも、今のマミちゃん……」
「……ん?」
マミの背に、映司は真剣な眼差しを向けた。
「亜樹子さんからも話聞いたけど、あの子、ずっと独りだったって。
それがさ、ああして仲間が出来て、嬉しいって気持ちになるのは良いことだと思う。
でも、だからこそ気をつけないといけないんだ……」
楽しそうに会話をするマミの横顔を見て、映司は本当に心配そうな表情をする。
まだ、一週間も経っているわけじゃないのに、長年連れ添った友人のように
映司はマミの事を見ている。
それはまるで、依頼人のために必死になる亜樹子を見ているよう。
「今のマミちゃん……精神的にすごく危ない」
「……ああ」
482 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:25:10.25 ID:wEAif8vFo
***
「君達さ、僕の邪魔するのやめてよ」
カザリは、自分の周りに湧いてでてきた使い魔たちに向かってウンザリといった
調子で語りかけた。
この街に来て、これで10度目。あまりにも多いこの異物との衝突に、
流石のカザリも苛立ちを隠せなかった。
「800年ぶりとは言えさ――――僕の邪魔しすぎなんだよ、お前等」
銀髪の青年の姿が一瞬で掻き消え、ネコ科の姿をした獣人がそこに現れる。
グリード・カザリ。
共に復活したグリードの5人の内、二人を己の策によってこの世から消滅させた
彼は、アンクと並ぶほどの知能を持つ。
しかし今の彼は、そんな知的な面を感じさせないほどに凶暴な空気を滲ませていた。
「まったくさ……君達ってば知能のカケラもない辺り、ウヴァ以下だよね、ほんと」
静かに音を立てずに歩みを使い魔たちへと進める。
それは、翔太郎達が対峙した使い魔と同タイプ。そして、その奥には魔女が。
「あと、君達がいるって事は、あの奇跡売りもいるんだろ? ウザいんだよね。
ヤミーの親を食うのは程ほどにしてほしいってのに」
次の瞬間、槍と化した使い魔たちが雨のようにカザリへと降り注いだ。
「だから、ウザいんだって」
しかし、それがカザリの身体を傷つける事はなかった。
チーターのように槍の雨を掻い潜り、トラのような鉤爪で次々と引き裂いていく。
483 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:25:41.57 ID:wEAif8vFo
「邪魔するなって……言ってるだろ」
苛立ちを含んだ静かな怒声。それと同時、カザリを中心い竜巻が巻き起こる。
その竜巻に使い魔たちは呑まれ、残虐な風が使い魔の身体をバラバラに引き千切った。
「――――!」
その凄惨な光景に10本の腕を持つ魔女が叫び声をあげた。近くにいる使い魔を
その全ての手に握り締め、カザリへと投げつける。
「だからさ……怒らせないでよ、僕を」
先ほどまでとは比べ物にならない速度で自身へと迫る槍を、その俊足で避け、
飛び退ける。
「何度も何度も言ってるのに、聞き訳がないにも程があるよ……君」
そして、脚部に力を込め、カザリが跳ねた。
一瞬で魔女に肉薄し、その鉤爪が魔女を捉える。
「――――」
次に気づいた時、魔女の首は根元から刎ねられていた。
吹き上がる異形の鮮血。なくなった首を求めて、魔女がその10本の手で
虚空を掻くが、見つかるはずもない。
484 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:26:13.66 ID:wEAif8vFo
「ははっ、だから言ったのに」
そして、先程までの苛立ちをぶつけるようにカザリがその手を刎ね始めた。
「あははっ」
一本ずつ、一本ずつ、悶え苦しむ様を哂いながらカザリは腕を毟る。
まるで無邪気な子供のように、その残虐な行為を楽しむ。
そして、
「まぁ、これに懲りたら僕の邪魔をしない事だね――――もう遅いけど」
カザリの鉤爪が魔女へ振り下ろされた。
「――――」
真っ二つに入る線。ピタリと魔女が動きを止め、そして――
「バイバイ」
夥しい鮮血を吹き上げ、魔女が半分に引き千切れた。
485 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:26:37.91 ID:wEAif8vFo
掻き消える魔女の結界。そこに残ったのはグリーフシード。
だが、そんなものをカザリが欲しがる訳がない。
「残り滓の実か。ま、あっても残り滓がまた生まれるだけだしね……」
それをカザリが足で踏みつけた。
キシキシと、悲鳴のような音を立ててグリーフシードが軋んだ。
そして、グシャリとグリーフシードが潰れる。
中からドス黒く濁った血のような液体が零れ出し、カザリの足を汚す。
しかし、それすらもカザリには興味がない。
一瞬の間に銀髪の青年の姿に戻り、カザリは夜空を見上げる。
「……さて、ヤミーの親を探さないとね」
とんだ時間を食った、そんな調子で何事もなかったように、カザリは歩き出す。
眼の前に巨大な病院があったが、カザリの興味に合うような人間はいなかったらしく、
それを無視して、また別方向へとカザリは去っていった。
その彼が去った病院の壁、しかし、そこに再びグリーフシードが現れていた。
果たして誰が貼り付けたのか、それは分からない。
だが、カザリの力を受けて、これまでにないスピードでそれは成長していた。
静かに脈打ち、今すぐに目覚めかねないほどに。
――見滝原の夜が更ける。
486 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:28:41.82 ID:wEAif8vFo
という訳で、投下終了
アンクと同じく調子の悪いカザリくんは機嫌が悪いようです
487 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/03/18(金) 20:31:06.31 ID:QoLJOhOAO
ウヴァさんがところどころディスられる辺り、ウヴァさんはやっぱりウヴァさんだなぁww
488 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
[sage]:2011/03/18(金) 20:41:14.24 ID:vSk4O06Wo
おつ
489 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 20:41:22.06 ID:XHmlohNK0
\オツ オツ〜 オツラ〜タ〜/
490 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(西日本)
[sage]:2011/03/18(金) 20:46:22.27 ID:y+aHniQQ0
俺変身吹いたwwwwww
491 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 20:50:21.94 ID:wEAif8vFo
ウヴァさんは脳筋すぎて、そこそこ頭の良い二人からは間違いなく
「アイツ、力はあっても、脳味噌ないから宝の持ち腐れだよな」
とかディスられてるタイプです
492 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/18(金) 20:53:59.57 ID:EBy8Nsb6o
最近ウヴァさんは萌えキャラなんじゃないかと思い始めてる俺が居る
あのディスられっぷり、もう可哀想を通り越して愛着沸いてきたぞ
493 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/03/18(金) 20:55:45.25 ID:QoLJOhOAO
俺のメダルだー!と襲いかかって返り討ちに合うウヴァさんマジ様式美
494 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/18(金) 21:16:05.81 ID:Cv5ne93Go
\ハイパー乙ロックアップ/
495 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/18(金) 21:35:55.87 ID:jd26/8Hs0
>>1
乙
魔女どころか使い魔と比べられるウヴァさんェ……
なんだかんだ言って龍騎クロスって無かったよな?今のところは
Wとオーズ あとアギトも面白い
オーズの場合使い魔はとりあえずライオンヘッドだけで何とかなりそうだがwwww
496 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 21:39:33.96 ID:wEAif8vFo
龍騎はまだ出てませんね
でたら、神崎さんがQBにガチキレしそうで困る
497 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 21:41:06.58 ID:XHmlohNK0
今vipで破壊者さんがまどかの世界を破壊してるぜ
498 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 21:41:34.89 ID:wEAif8vFo
おのれディケイドー!
499 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/18(金) 21:48:39.93 ID:wEAif8vFo
あと、ウヴァさんのディスられっぷりは、なんというか、こう・・・・イジられて輝くというか
500 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 21:58:44.65 ID:ilP5QRZDO
\乙プリート/
照井と伊達の番外編とかも見たい
501 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/18(金) 22:15:45.29 ID:EBy8Nsb6o
しかし仮面ライダーが居るだけでこの安心感。
これがもしRXだったらどれほど安心感を得られるのだろうか……。
502 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 22:23:51.51 ID:XHmlohNK0
>>501
あの人が出張ると電王とは別のベクトルでギャグになっちまうw
503 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
:2011/03/18(金) 22:25:23.52 ID:CndGN/Gc0
まあグリード達からしたらヤミーを生み出す源となる強い欲望がQBによって叶えられちゃったら大損だもんね…
そりゃ嫌いもするか
つくづく相性悪いなQBとグリード
504 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/18(金) 23:32:42.58 ID:4vkG6P/ro
トラさんはカザリと一体化することによって初めて活躍できる!
505 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/18(金) 23:53:23.11 ID:jd26/8Hs0
とりあえずなんとかしてくれそうな人達
てつを 五代さん もやし 天道 映司 Wコンビ
だな。 DCDのSSあるのか、チェックしないと。
他にもチェックしそびれてるのとか無いかな
506 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/19(土) 00:17:24.13 ID:Ykwjy2iDO
>>505
ケンジャキとヒビキさんはどうした
507 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/19(土) 00:20:52.93 ID:u6WK6D8m0
>>506
ヒビキさん素で忘れてたわ
ケンジャキはなんか結局自分を犠牲にしそうで怖い
剣と響鬼のSSがあるってことか? 今どの作品のクロスSSがあるのかわからなくなってきたわい
508 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/19(土) 00:20:58.59 ID:SCaANWyQo
>>505
SPIRITSではチートスペックのZXをパンチ2発で退けた本郷さんをディスるとな
509 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/19(土) 00:22:02.63 ID:u6WK6D8m0
昭和ライダーは皆なんとかしてくれそうだろ
510 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/19(土) 00:25:20.40 ID:Ykwjy2iDO
>>507
両方とも無い、けど渋で「カミジョウ違い」で検索するとカッコイイレンゲルが見れるとだけ言っとく
511 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/19(土) 00:42:00.02 ID:Ykwjy2iDO
>>510
間違えた平仮名で「かみじょう」だった
512 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/19(土) 00:44:49.96 ID:2AQ7DiMNo
>>497
ユウスケ「危ない!!」
マミさんが救われるわけか
513 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
:2011/03/19(土) 00:59:46.04 ID:hhM7Zn2a0
\乙レートフラッシュ/
514 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/19(土) 07:17:58.44 ID:LAg7Hv2S0
その時不思議なことが起こった!
515 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/19(土) 09:15:57.65 ID:/svq4o/Co
2ch規制されたのでここだけが心の拠り所
516 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/19(土) 10:47:30.48 ID:VO3L87hro
静かな病室の中に優しい風が吹く。春先の風はようやく穏やかに温もりを
届けるようになり、カーテンがふわりと揺れた。
差し込む夕日に照らされ、さやかは、片想いの少年の側に寄り添う。
上條恭介、大事な人。小さい頃に彼のバイオリンのコンサートを見て、
その音に惹かれ、彼に惹かれ、こうして一緒に大きくなってきて。
幼馴染、腐れ縁、お友達、色んな言葉で表現されるその関係が心地よくて。
ただ、ずっと彼の側にいる事がさやかの幸せだった。
しかし、
「…………っ」
彼の右手を見て、さやかの胸が激しく痛んだ。
彼は酷い事故にあった。それも、この病院にずっと入院せざるを得ないほどの
大きな事故。
だが、彼に訪れた不幸はそれだけじゃなかった。バイオリニストの生命線、
右腕を失いかけたのだ。
今でも、さやかは覚えている。
初めてお見舞いに行った時の、彼の絶望しきった彼の瞳を。
嗚咽を上げながら泣く彼の姿を。
だから、ずっとこうしてさやかは彼の元へ通っている。
彼のために何かしてあげられる事はないかと思って、彼の好きな音楽のCDを
探して、買って、届けて、元気付けて。
そうして、彼に笑顔が戻るのを見て、さやかは満足している。
幼馴染として、当たり前の事をやっているだけなんだと。
何も、そこには見返りなんていらない、そう思っていた。
――そう、思いこんでいた
517 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/19(土) 10:48:33.85 ID:VO3L87hro
「……さやか?」
「え?」
不意に声をかけられて、さやかの頬が桃色に染まった。優しい笑顔に
どうして良いか分からなくなる。
「あ、え、えっと……」
「一緒に聞こう?」
クスっと笑い、恭介はさやかに今まで聞いていたCDプレイヤーのイヤホンの
片方を彼女に渡した。
「さやかが見つけてくれたレアなCD、僕だけ聞くのは、ちょっと気が引けるからさ」
そして、また微笑みかける。それに、さやかの胸は多幸感でいっぱいになる。
この笑顔だけでお釣りは充分になる。
「……うん」
そして、さやかはイヤホン素直に受け取った。彼の側に更に寄り添って、肩をくっつけて、
離れないように近づけて、そのイヤホンで彼と一緒に音楽を聞く。
また、ふわりと春先の風が病室の中に入り込んだ。
少し薬っぽい匂いの風が鼻先をかすめ、さやかの髪の毛を揺らす。
彼と二人きり、誰にも邪魔されない、幸せな、さやかだけの時間。
だが、
「っ……くぅ……」
彼は泣いていた。それに、さやかの胸がまた激しく痛んだ。
理由なんて、言わなくてもさやかには分かっている。だから、それを口にしない。
ただ、彼に寄り添って、気づかない振りをするだけ。
だけど、それだけじゃない。
それだけじゃないが、今のさやかには、それを認めるような強さはなかった。
差し込んだ夕日が部屋の中いっぱいに広がり、春先の風が、また吹いた。
今度は、冷たい風だった。
518 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/19(土) 10:49:13.89 ID:VO3L87hro
***
「アキちゃん、本当に行くのかい?」
眼の前をズンズンと、女性とは到底思えないような大股で歩く亜樹子に
フィリップが声をかける。
「良いの! 行くの!! もうそろそろ、限界!!」
ムキー、と鼻の穴を大きく広げて亜樹子が大声を上げた。
「恐らく、今の彼女はアキちゃんの言葉を聞くとは思えない。それでも?」
「そ・れ・で・も!!」
こうなった亜樹子を説得する術はない。流石に3日間ほど何もせずに
缶詰にされれば、こうなるのも仕方ないわけだが。
「あたしはね、フィリップ君。マミちゃんを放っておけないの、分かる?
そりゃ、拒絶されるかもしれないけど、だからってこれ以上このままなんて無理!!」
ウガーと今にも暴れ出しかねない勢いでさらに亜樹子はまくしたてる。
「そもそも! あんな子を独りで戦わせるって、そのキュゥべえって最低じゃない!!
まだマミちゃんは中学3年の女の子なんだよ!?」
「ま、それは一理あるね」
「翔太郎くんやフィリップ君はともかく、そんなのって絶対おかしい!!
魔女を倒せるのがマミちゃん達だけだとしても、独りきりなんて…………!!」
「…………」
亜樹子がピタリと立ち止まる。その手が怒りで震えてるのがフィリップにも
目に見えて分かった。
「そんなの、絶対寂しいよ……」
静かに、亜樹子が怒った。
519 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/19(土) 10:50:44.64 ID:VO3L87hro
「……鳴海壮吉のこと、思い出してるのかい?」
「うん。お父さんも……独りで戦ってたの、分かったから」
鳴海壮吉、今は亡き鳴海探偵事務所の主。照井亜樹子となった彼女の父。
そして、仮面ライダースカル。
風都をガイアメモリの恐怖から守り続けた孤高の戦士。
独りで街を守り、その背に全てを背負い込み、傷に耐えてきた男。
かつての亜樹子ならともかく、今の亜樹子は、父の全てを知っていた。
メモリーメモリ、他人の記憶を集めるメモリによって彼女は父の過去を見た。
そこに映った彼の孤独な背中を、亜樹子は今も鮮明に覚えている。
そして、亜樹子は、彼とマミを重ねていた。
「お父さんは、独りの辛さを知っていた。だけど、その辛さに耐えてでも守りたいものが
あったんだよ……今だから分かるけど」
そして、亜樹子の目が見滝原の街へと注がれる。
「だけどね。マミちゃんは違う。あの目を見て、お話して、わかったよ。
あの子は、孤独を忘れるために戦ってる」
一陣の風が吹いた。荒々しく、だけど全てを包み込む風。
まるで、風都に流れる風のよう。
「だから、あたし行く。マミちゃんに嫌われても構わない。
あの子のこと、独りになんて、あたしには絶ッッッ対できない」
振向いた亜樹子の瞳の奥、そこに燃え盛る炎があるのをフィリップは見た。
「フィリップ君、止めても無駄だからね?」
「とっくの昔に分かってるよ、アキちゃん」
亜樹子に笑いかける。本来ならば、もう少しこの街の情報を集めたい所だったが
こうなっては言っても聞かないのが照井亜樹子という人間である。
しかし、そんな彼女だからこそ切り開ける道があるのをフィリップは知っている。
こうなった時の彼女は強い。
「じゃ、行くわよ!!」
そして亜樹子は駆け出す、威風堂々と。
その背には、間違いなく鳴海壮吉と同じものが在った。
520 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/19(土) 10:51:14.72 ID:VO3L87hro
***
マミは、放課後の学校を静かに眺めていた。
つい先日、さやかとまどかに話したことを思い出す。
「願い事……か」
自分のために願う事、他人のために願う事。
マミは『死にたくない』という自分の願いをかなえ、孤独になった。
『生きたい』という願いの代償は家族の死と、孤独。
そして、訪れたのは死と隣り合わせの魔法少女としての戦い。
だからこそ、さやかの言う他人のために願う事の怖さを知っている。
もし他人のために願って自分に何も残らなかったら、そう思うと、
その願いをはっきりさせる事はとても大切なのだ。
「でも……私に言う資格、ないよね」
分かっている。そんな風にさやかが思うようになったのは、自分という
存在が側にいたからだ。
魔法少女という力、願いという奇跡、目の前にあるソレに手を伸ばしたくなるのは
仕方のないことなのだ。
そして彼女は幸か、不幸か魔法少女としての才能があった。
「……っ」
瞬間、マミは手を握り締めた。微かに震える手。マミは、心の底で囁く声に怯えていた。
521 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/19(土) 10:51:45.42 ID:VO3L87hro
――理由なんて要らない、仲間がほしい
――良いじゃない、簡単な願いでも
――仲間が手に入るなら、何をしたって良いじゃない
なんて利己的な思いか。
これまでの孤独を癒すように現れた鹿目まどかと美樹さやかという二人の存在は
最早、マミにとっては手放しようがない存在になっていた。
しかし、
『分かってるよね? マミちゃん?』
その亜樹子の声がマミに怯えをもたらす。静かに諭す彼女の声が耳元で響くのだ。
キュゥべえの言うように、彼女の言葉なんて本当は信用できるかどうか分からない。
いや、むしろ、彼女は自分の世界を壊してしまう存在だ。
そう、頭では理解している。
だけど、彼女の声が、今でもマミの頭でリフレインしている。
どちらに耳を傾けるべきなのか。日に日に、マミは分からなくなっていた。
あの時、まどか達を選んだ自分すら信じられなくなっていた。
「私……私は」
そう、つぶやいた時だった。
「――マミさん!!」
必死な声を上げるまどかの声が耳に届いた。
「大変なんです――グリーフシードが!!」
――巴マミにとっての運命の瞬間が、訪れようとしていた
522 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/19(土) 10:52:56.49 ID:VO3L87hro
という事で投下終了
さあ、いよいよです
523 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/19(土) 10:54:37.61 ID:0RgEOogDO
\乙!マキシマムドライブ!/
524 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/19(土) 11:14:02.12 ID:/svq4o/Co
\オツベント/
525 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/19(土) 11:26:52.32 ID:7EjOPsoDO
>>1
の話に乙が泣いたっ!
マミるのか!?それとも…
マミ「私はもっと完璧な身体になる……二度とバラバラにされてたまるか」
526 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/03/19(土) 12:23:59.14 ID:U7shc1hAO
乙
人妻に対する表現として正しいのかどうか知らんが、所長カッコいいな
あと、マミさんがマミられませんように
527 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
:2011/03/19(土) 14:01:38.66 ID:hhM7Zn2a0
\乙レートフラッシュ/
528 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/19(土) 18:40:04.01 ID:xPv16pBIO
やばい首があぁ、、翔太郎とえいじは守れるのか?
529 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/19(土) 19:09:06.87 ID:MYz1MWJDO
さぁ、乙された数を数えろ!
頼む!少女を救ってくれ、仮面ライダー!
530 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/19(土) 20:24:18.35 ID:2AQ7DiMNo
ユウスケみたいに「危ない!」が出来るやつはいないからな
まさかユウスケに必要性を感じる日が来るとは・・・
531 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/19(土) 21:12:32.52 ID:3O2lez9m0
ここは竜くん呼んできてマミさんの代わりにMOGUMOGUされてもらうしかないな
なーに、きっと奴なら大丈夫
532 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/19(土) 21:21:31.43 ID:/svq4o/Co
照井「俺は死なない!!」
533 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/19(土) 21:45:30.61 ID:R4MrnAIAO
照井はテラードラゴンにモグモグされた経験あるからな
534 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/19(土) 22:20:17.14 ID:LF5tQOAt0
トリケラに謀殺されかける→その足で現場に駆け付ける
テラードラゴンにモグモグ→次の週には戦闘復帰
ビックリスルホドドーパントに全身こんがり焼かれる→若菜復活までには完治
劇場版見る限り、生身でも使い魔ぐらいなら余裕で全滅させられるレベルだね
535 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/19(土) 22:23:30.98 ID:/svq4o/Co
ビックリスルホドドーパント吹いた
536 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/19(土) 22:31:18.00 ID:UqqIHFcgo
>>534
えっ、そんなの居たっけって思ったけど
意味が分かったwwワロチww
537 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/19(土) 22:59:01.45 ID:7EjOPsoDO
ビックリスルホドユートピア!
ビックリスルホドユートピア!
↓ユートピアAA
538 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/19(土) 23:20:33.40 ID:3O2lez9m0
加頭「」ガチャン!
539 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2011/03/19(土) 23:48:07.08 ID:ofMEjvEAO
>>534
しかも照井、装甲の薄いトライアルでモグモグされてて、次の日復帰だからな。アイツはマジで不死身だよ。
540 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 00:50:56.02 ID:kEYesmkv0
W組は課長は別格としても、翔太郎もなんだかんだで最終的には素手でマスカレイドの群れ倒したり、
びっくり(ryのパンチも、防具:親父っさんの帽子 で受け止めたりしてたなぁ
ゾーンでかなりの高さから水深数センチの噴水か何かに落とされてほとんど外傷なしだったし
フィリップも確かかなり高い戦闘力発揮してた場面があったと思うけど忘れたが
オーズ組は今のところ、生身戦闘はクズヤミー相手ぐらいのもんだっけ?
541 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
:2011/03/20(日) 02:56:38.89 ID:MqLALWKo0
翔太郎はおやっさん仕込みの格闘術と不良時代に身に付けたケンカ殺法がベースだから生身でも強いんだろうね
戦闘員系の雑魚がいる平成ライダーでは大体生身で圧倒するシーンがあった気もするけど
ディスカリバー持ったぼっちゃまとかwwww
542 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/20(日) 02:58:21.08 ID:MqLALWKo0
それにしてもラスボスと生身で互角以上で渡り合った翔太郎は異常だけど
543 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/03/20(日) 03:02:09.92 ID:Ip+8wE21o
戦い慣れしてるなぁってシーンだったな
フィリップのための必死さに泣ける
544 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
:2011/03/20(日) 05:48:34.22 ID:kmNEFbC+o
オーズは里中君の戦闘力がやばい
545 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)
[sage]:2011/03/20(日) 05:51:34.73 ID:10LEvaRYo
そのオーズだが、なんか伊達さんが地味にやばそうな(志望フラグ的な)感じで怖い
546 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 06:14:53.63 ID:fvdVp66DO
そして浮上してきた知世子さんが一番(謎的な意味で)やばくて怖い説
547 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/20(日) 09:15:04.04 ID:YiWZ+oCDO
>>546
知世子さん真木お姉さん生まれ変わり説に変更
548 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 10:11:34.78 ID:Ym1xCcGBo
生身でいうと
響鬼さんは鍛えてるし天道は天道だしコーカサスはK-1準優勝だし浅倉は普通に強いしQB食べるだろうな
ライダーじゃないけど超ハイスペック刑事の一条さんも忘れられない
あともやしは龍騎編で何気に打点の高いハイキック打ってたな
549 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[saga]:2011/03/20(日) 15:11:32.03 ID:pYUEVPOd0
>>548
天道は天道だしで納得できる天道さんマジ天道
QBぼっこぼこにしてくんないかな
550 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 17:44:10.85 ID:lZuSMMMDO
QBをぼこしても意味ねー気がする。元を倒さないと
551 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
:2011/03/20(日) 18:21:15.91 ID:RxtJGCug0
さあ、今日の「その時」がやって参ります
552 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2011/03/20(日) 18:28:40.07 ID:nWIpX5JAO
その時ライダーが動いた。
553 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 19:01:01.53 ID:p01p4N9DO
その時、不思議なことが起こった
キングストーンから放たれた光がマミを包み込み
魔女の牙からその身を守ったのである
RX「おのれクライシス!!…リボルケインッ!!」
RXが叫びをあげ、ベルトから光り輝く剣を抜き放つ
その勢いのままRXは駆けてゆく、守るべきものの元へと
こうですか、分かりません^q^
554 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 19:05:17.21 ID:+omqYSEX0
vipのディケイドとのクロスが完結したな
見事な破壊っぷりだったわ
555 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/20(日) 19:22:45.33 ID:b85KRa30o
ユウスケが活躍してて泣いた
アルティメットェ……
556 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/03/20(日) 19:40:07.85 ID:KUfDRU+7o
DCDチラッとで良いからでないかなー
557 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 19:59:06.68 ID:lZuSMMMDO
無理に出してぐだぐだになるのは勘弁だがな
558 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/20(日) 20:13:44.32 ID:Dj9+Bgduo
あいつ完全なチートだから出すと色々と破綻しそう
559 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/20(日) 20:18:52.12 ID:rf9/RHULo
DCD「ちょっとくすぐったいぞ」ファイナルフォームライドゥ ササササヤカァ!
さやか「ん…っ///」ギュィーン
オクタヴィア「ウヴォアー」
杏子「」
DCD「んん?間違ったかな?」
こうですかわかりません
560 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2011/03/20(日) 20:26:55.02 ID:5UyJpF2AO
しかしディケイド世界理論だと、クウガ最強フォームと二人がかりで勝てないシャドームーンを必殺技も使わずに瞬[
ピーーー
]るWと
そのWの究極形態と同レベル扱いの強化フォームのオーズだからなぁ
あいつが無双できるのって本編時点で出てきた世界群の中だけ疑惑がある
今度の映画でも、お祭りイベントの主催者ポジションを電王に奪われてるし
561 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/03/20(日) 20:40:05.97 ID:Y38qiTGAO
DCD「もう電王だけで良いかな……」
562 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 21:02:28.54 ID:kEYesmkv0
>>560
ほんとなんで電王なんだろうな
ああいうお祭り騒ぎをやる時のために生み出したのがDCDじゃなかったんだろうか
雑誌情報だと映画版の特別フォームも電王のおかげです!みたいだし
ファイナルフォームライドゥオオオオーズ! は見られなさそうだ
563 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 21:06:44.26 ID:AUBCeXszP
高校生ダンサー弾吾のヘブンズトルネードで全て解決
564 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/20(日) 21:09:08.38 ID:8mdUGH+Bo
>>562
電王は東映の救世主だから仕方ない
リアル志向続きで離れつつあった子供のファンの再獲得と、声優オタの新規獲得で収入が増えた訳だしな。
ようは、
ジャニーズの名前があれば取り合えず売れる!
ってのと同じ理論さね
565 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2011/03/20(日) 22:00:53.93 ID:mwP6NjIAO
ディケイドは9つの世界を回った後の話を当初の企画通りやってたら傑作になれたかも
変なスケベ心出して無理に昭和をねじ込むから結果としてあの有り様だしなぁ
1年待ってれば誰にも文句言われず昭和ライダーとコラボできたのに
566 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/20(日) 22:01:07.01 ID:b85KRa30o
実際こうやって何度も出てくれるのは嬉しい、一ファンとして。
ただ電王がずっとこの扱いだとDCDさんは何のために居るんだって思ってしまう。
567 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 22:04:52.63 ID:+omqYSEX0
???「俺達の旅は続く…主に二次創作の世界でな…」
568 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/20(日) 23:22:52.47 ID:fvdVp66DO
しかし一番の問題は海東だ…コンプリートフォームとか出す前に仮面ランナーを卒業しないと…
569 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
:2011/03/20(日) 23:31:22.50 ID:mwP6NjIAO
ディケイドのライダーの定義はカメンライドする者だからいいんじゃない?
570 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/20(日) 23:58:35.78 ID:AUHF90x9o
鹿目まどか(高岩成二)
美樹さやか(永徳)
暁美ほむら(伊藤慎)
巴マミ(押川善文)
佐倉杏子(岡本次郎)
571 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/21(月) 00:04:17.38 ID:X46jtQDno
ファイナルフォームライドゥギャレン!
http://www.youtube.com/watch?v=YrFF_oMnfTE&feature=youtube_gdata_player
572 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/21(月) 00:04:40.86 ID:9zQVjRjDO
>>570
杏子滅茶苦茶強そうだなおい
573 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/21(月) 00:14:23.70 ID:JMxwNQC8P
>>570
アンコが腹出てる!
574 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/21(月) 00:19:35.98 ID:+zmGeUG6o
>>573
右腕だけよりはマシだろ
575 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/21(月) 20:30:18.95 ID:SJXHzVvAO
しかし、魔法少女システムやQBの正体がわかったとしても、どうやって対処するんだ?
QBは普通の方法では排除できないし、000は未知数だとしても、地球外の生物にまでWの力は通用するのか?
どうにかできそうなライダーはRX、クウガアルティ、無限に進化できるアギト、Hカブト、ディケイドあたりだが、Wや000に宇宙の法則すらねじ曲げられる力があるか?
576 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)
[sage]:2011/03/21(月) 20:39:59.08 ID:ZZwUy6Av0
ノリで対処
577 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/21(月) 21:21:18.29 ID:AF+dTdHao
こまけぇこたぁ(ry
578 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/21(月) 21:44:57.20 ID:9C9p8BZIO
マキシマムドライブで、不死のneverを・・・
不死のQBも・・・
579 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/03/21(月) 22:45:30.41 ID:h2Z8qtub0
あれ、不死っていうより無限に同一の固体が存在してるみたいなものだからなあ。
他の固体を統率する核となる奴とかがいてそいつを倒したら連鎖的に全部死ぬとかならどうにかなるんだろうけど。
580 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/21(月) 23:11:31.87 ID:OHWNBpSTo
>>579
結構王道パターンだよな
自分の部下や分身では倒せないと分かって自分が直接やるって感じに
581 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/21(月) 23:37:47.82 ID:SJXHzVvAO
まあ、QBはどうにかできなくても、魔法少女達の最悪な未来さえ回避できればいいんだけどね。
WもX財団の事はとりあえず放置だったわけだし…。
魔法少女達の運命ぐらいはどうにかなるだろう。幸いメンタルケアができる面子が多いしね。
582 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/21(月) 23:51:04.99 ID:IIqgNc7C0
QB自体は、あいつが営業のノルマ達成できるまでお仕事させてやれば満足してどこか行きそうだしね
問題は色々と禍根が残りそうな後遺症の治療だけど…
T2メモリでブレイクしたのが確実なのって「E」だけということで
概念的なエクストリームと肉体の融合で、普通の人間にデータ人間の属性を持たせてみたりと
何がどこまでできるのかわからないせいである意味究極的にチートな「G」のマキシマムドライブあたりで何とかなりそうだ
583 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/22(火) 02:05:44.16 ID:zs25GqWy0
某所で見た、青い騎士から戦友の遺志が込められた、龍のレリーフが刻まれたデッキを受け取ったまどかの
まどか「いいよ、契約しよ」
キュウべぇ「(◕‿‿◕)ニヤリ」
まどか「でも」
「『私がキュウべぇと』じゃなく…」
(◕‿‿◕)!!!
「 キ ュ ウ べ ぇ が 、 私 と 」 = C O N T R A C T =
には心底震えた
584 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/03/22(火) 08:47:38.25 ID:alRxZyqAO
>>583
何処でみたのかkwsk
585 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/22(火) 09:32:48.19 ID:gtcYl6O20
>>584
かねこつ氏の「まどっち落書き詰め」に入ってる。
歌ってるへちょ絵のほむほむがサムネのやつな
586 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/22(火) 09:37:32.37 ID:gtcYl6O20
すまん、かねこつ氏じゃなくてカネコツ氏、だった
587 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/22(火) 17:02:46.25 ID:koF2EelDO
>>585
まどかサバイブの事かぁー!
588 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2011/03/22(火) 21:14:58.24 ID:PzG2rtqAO
QBはエネルギーがほしいだけだから、セルメダル大量にやれば解決じゃない?
589 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/03/22(火) 22:04:44.41 ID:Ht40sCcF0
エネルギーっていうならディケイドはクラインの壷から無尽蔵にエネルギーを供給できるんだっけか
QBが欲しいのは絶望の感情エネルギーだけど、感情をエネルギーにするライダーとかいたっけ?
どうでもいいがツイッターやゴーカイみて思ったけどQBって確実にデリート許可でてそうだなww
てかボスのQB百匹斬りとか妄想したww
590 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/03/22(火) 22:20:23.26 ID:HPjwgm9C0
エネルギーとは違うかも知れないけど感情が戦闘力にダイレクトに関わってくるのは剣勢だな
感情で活躍が激変したダディが本当に良い例になってる
591 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/03/22(火) 22:24:56.00 ID:h3To1x2Zo
アマダムとか永久機関なんじゃないかと思わなくもない
592 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/22(火) 22:29:23.67 ID:6jiw96PXo
マミ「いずれ魔女になるんだったら、死ぬしかないじゃない!!」
ほむら「落ち着いて。今日は家に帰ってこれを観てくると良い」
マミ「仮面ライダーのDVD?、必殺技名を叫ばなくなってから興味ないのよね…って、こんなものでごまかせないわよ!まあいいわ、今日は一度帰る」
二日後
ほむら「巴!!」
マミ「明美さん、見てて!!、私の、変身!!」
まどか「(マミさん、機嫌治ったんだ・・・・いつの間にほむらちゃんと仲良くなったんだろ)」
数週間後
QB「君が今まで倒して来た魔女は元は罪もない人間だったんだよ、それでも君は正義を語れるのかい(さっさと絶望して魔女になっちゃいなよ)」
マミ「誰かが罪を背負わなければならないなら、私が全部背負ってやる!!」
さらに数日後
ほむら「巴!!、このままでは魔女になってしまうわ」
マミ「明美さん、私には考えがあるの…」
最終決戦
まどか「マミさんが魔女化してワルプルギスの夜と戦ってる!しかもなんかゴキブリっぽい!!」ガビーン
QB「わけがわからないよ…」
593 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/22(火) 23:10:17.26 ID:Itg3rUd6o
ジョーカーならカミキリムシっぽい魔女の方がしっくりくる
使い魔はダークローチ
594 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/23(水) 07:20:54.27 ID:G8ZHpXvIo
>>589
QBはウルトラマンにも目付けられてるからな
595 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/23(水) 18:14:52.49 ID:I5lXIlYbo
(^U^)<どうした?投下しないのか?
596 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/23(水) 19:06:25.41 ID:r4bCXcPgo
カチッ\シエン!/
凄く細かいことだけど翔太郎の「行くぜ……俺、変身」は
翔太郎がつい癖で「行くぜ、相棒」って言いそうになったのを無理やり抑えたんじゃなかったっけ?
597 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/23(水) 20:07:58.06 ID:G8ZHpXvIo
>>596
厨二の翔太郎が気に入って使い続けてもおかしくはない
598 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(三重県)
[sage]:2011/03/23(水) 21:51:20.41 ID:AnrZg7ya0
世が世ならマミさんと必殺技の命名について語り合いそうなくらい
現役厨二だもんな
599 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/23(水) 22:02:42.38 ID:zsJwaChi0
あたし克己ちゃんの必殺技の名前が一番厨二だと思うの!
600 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/23(水) 22:21:32.15 ID:I5lXIlYbo
でも嫌いじゃないわ!!嫌いじゃないわ!!
601 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/23(水) 22:21:46.94 ID:r4bCXcPgo
でも嫌いじゃないわ!
602 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/23(水) 22:49:39.09 ID:4/Lfv5ZDO
でも直接「好き」って言えない京水さんマジ乙女
603 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/24(木) 04:25:30.63 ID:S22crxMgo
>>602
!?
604 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/24(木) 18:21:24.61 ID:CiXEFp/l0
>>602
どちらかと言うと乙女ではなく漢女ではなかろうか?
605 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/24(木) 19:07:35.46 ID:zG5U7tWwo
「んだとっ!? ああ……分かった! そこを絶対動くんじゃねえぞ、良いな!!」
スタッグフォンを閉じると同時、翔太郎は喫茶店の椅子から飛び跳ねるように
立ち上がった。
「釣りはいらねえ!」
カウンターに、今飲んだコーヒーの倍額近い1000円札を叩きつけ、ドアを
蹴破らん限りの速さで開け放つ。
そして、外に停めていた愛用のバイクであるハードボイルダーに飛び乗った。
「くそっ……!」
携帯にかけてきたさやかの叫び声が、まだ耳に張り付いている。
こんな時に彼女達の側を離れてしまった自分の間の悪さに、翔太郎は悪態をついた。
「間に合ってくれよ……!!」
そして、マシンが唸りを上げた。
一瞬でトップスピードに達する愛車を走らせ、さやかのいる病院へと翔太郎は向かう。
見滝原の洗練された都市の道を駆け抜け、ただ目的地へと。
606 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/24(木) 19:08:03.46 ID:zG5U7tWwo
***
魔女の空間の中に、さやかはいた。携帯を見れば、アンテナは圏外。
さっきまで通じていた携帯は、もう繋がらない。
『怖いかい、さやか?』
「そりゃ……当然だよ」
先程マミを呼びに行ったまどか、電話を最後にかけた翔太郎、彼等が来る事が
分かっていても、やはり怖いものは怖い。
だが、怖いのはそれだけではない。
さやかの頭の中にあるのは大事な人、上條恭介の姿。
マミが言った事が本当なら、魔女が彼の生命力を奪ってしまう可能性がある。
もし、本当にそんな事が起きたらと思うと、足が震えて止まらなくなってしまう。
『でも、さやか。願い事さえ決めてくれれば、この場で君を魔法少女にしてあげられるよ?』
「…………」
耳元でキュゥべえが囁く。その選択は実際、さやかにとっては悩ましいものであった。
今ここで契約すれば、恭介を治し、彼を守ってあげられる。
できる事ならば、今すぐにでもなってしまっても良かった。
だが、
「うん……でも、まだ遠慮しとく」
『良いのかい?』
さやかは止めた。
607 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/24(木) 19:08:30.34 ID:zG5U7tWwo
「あたしにとって、それはきっと……大事な事だから。だから、中途半端に決めて
しまうのはやりたくない」
マミの言う『自分のための願い』と『他人のための願い』についてよく考えろと言う言葉が、
胸に重く圧し掛かっていた。
もし、あの時の言葉がなければ、きっと、今、この場で自分は魔法少女になってただろう。
しかし、理由はそれだけでもない。
「それに……あたし、マミさんや左さん、火野さんみたいに戦えるか、まだ分からないから」
マミ、左翔太郎、火野映司。
あの3人の戦いを見てきたからこそ分かる。今の自分には真似できないと。
まるでヒーロー。自分もそんな風になって、彼を、上條恭介を守りたい。
だが、マミの言葉が、そうなろうとする思いをあと一歩のところで押さえ込んでいた。
「だけどさ……いざとなったらお願いする」
それは自分への確認。もし間に合わなければ、自分がやるしかない。ヒーローになるしか。
手を強く握り締め脚の震えを無理矢理に止めた。
しかし、胸の中はさざめいたまま。
彼にとってのヒーローになりたいという思いと、それを止めようとする思いの間で揺れる。
そんなさやかの瞳を、キュゥべえはジっと覗き込む。感情を見せない血のような瞳に
さやかの横顔が写りこんでいた。
まるで、何かを値踏みするように。
608 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/24(木) 19:08:58.01 ID:zG5U7tWwo
***
「亜樹子!」
「翔太郎くん!」
「翔太郎」
鳴海探偵事務所の面々が病院に集う。そして既に、そこには映司の姿も。
「呼ばれてきたけど、本当に?!」
「ああ……だけどよ……!」
この広大な敷地、何処に魔女の結界があるのかなんて翔太郎には皆目検討もつかなかった。
魔女の結界は魔法少女でなければ見破れないのだ。
「だぁっ……くそっ!!」
先日、マミと一緒に行動した時に分かってた事なのに、痛恨のミスだった。
頭を思い切り掻き毟ったが、それで状況が好転する訳でもない。
「翔太郎、落ち着くんだ」
「ああ。分かってる……分かってるがよ……」
先程のさやかの悲壮な声が、否応なしに翔太郎の焦りを生む。
しかし、その時だった。
「あ……まどかちゃん!?」
病院の裏手に走り去るまどかを見て、映司が叫んだ。しかし、向こうは
こちらに気づいてないらしく、そのまま裏手へと消えた。
「追いかけよう!」
「おう!」
そして、翔太郎達も駆け出す。しかし、追いつくのはすぐの事だった。
病院裏手、駐輪場。そこにまどかとマミの姿はあった。
マミの手に握られたソウルジェムが空高く掲げられ、魔女の空間が大きな口を開ける。
「まどかちゃ――!!」
再び声をかけようとした映司だったが、しかし、その声が届く前にマミと
まどかの姿は魔女の結界の中へと消えた。
そして、追いかける暇もなく結界の入り口が消滅する。
「やられた……!!」
すぐさま入り口のあった場所へと手を伸ばす翔太郎だったが、ただ虚しく
空を切るだけで、何の感触もない。
「フィリップ君! どうにかできないの!?」
「恐らく、この空間は魔法少女にしか開けられないものだ。僕らの力では無理がある」
「そんな!?」
フィリップの答えに叫びを上げる亜樹子。
「だが――」
フィリップの目が、魔的な色を湛える。
そして、亜樹子の向こうにあるその姿へと視線を定めた。
「君ならできるはずだ」
魔を秘めた笑みの向かう先に、翔太郎達も視線を向けた。
彼等の視線の先、そこにいたのは、
「――暁美ほむら」
黒髪の少女、暁美ほむらだった。
609 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/24(木) 19:09:24.40 ID:zG5U7tWwo
***
「まったく……無茶しすぎって言いたいところだけど」
「っ……」
その微かに叱咤の響きを含んだ言葉に、まどかの肩が竦んだ。言うまでもなく、
自分やさやかがやった事は危険な行為だ。
何の力もない自分達の行いを咎めるのだろうと、まどかは構えたが、
しかし、
「――今回に限っては冴えた手だったわ、鹿目さん」
褒められた。
向けられるのは怒りの表情ではなくて、穏やかな笑顔。
自分にかけられた優しい言葉に、まどかの心は大きく満たされる。
何のとりえもない自分の行いが、こうして役に立った。
『マミさん』という頼れる人に認められた。
嬉しさがじんわりと胸に広がる。
それが、鹿目まどかという少女を奮い立たせる。
だが、その想いを抱いたのは、マミも同じだった。
誰かに頼られるという、今まで独りだった自分に対して向けられる好意が、
今のマミを大きく奮い立たせる。
今、この場で彼女が頼れるのは自分だけ。
脳裏に亜樹子や翔太郎達といった『大人達』の顔が浮かぶが、しかし、
『頼られる自分』が、大きくマミの心を占めていく。
今の自分は独りじゃない。
今の自分は彼女に頼られている。
今の自分は彼女と一緒。
今の自分なら何でも出来る。
危険な事をしているという感覚が明らかにマミの中から消えていた。
死と隣り合わせの戦いの場にあって、マミはそれを忘れていた。
これまでからは考えられないような思考の停滞に、マミは陥っていた。
だからこそ、
「これなら魔女を取り逃がす心配だって――」
「マミちゃん!!」
「――ッ!?」
その場に現れた闖入者に、マミは、身構えた。
610 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/24(木) 19:09:55.61 ID:zG5U7tWwo
「あっ……。左さん? それに、火野さん達まで……」
「良かった、まどかちゃん! 怪我、ないね?」
「うん、マミさんがいたから……」
そういって、まどかがマミへと視線を移すが、だが、
「亜樹子さん……それに、暁美さんまで……」
まどかは完全にマミの視界の外にあった。
マミの視界にあったのは、翔太郎達を引き連れた暁美ほむらの姿だけ。
自分の世界を壊す敵。数少ない友達であるキュゥべえを傷つけた敵。
そして、その敵と一緒にいる、亜希子達。
停滞していた思考は、その状態に対して一つの結論を誘導した。
巴マミにとって都合の良い、結論。
「マミちゃん! まどかちゃん達を危ない事に巻き込んじゃ駄目って――!」
「亜樹子さんは、暁美さんの味方なんですね?」
「……え?」
冷たく鋭い視線がほむらへと向けられる。
「暁美さん? あなた、私の邪魔をしに来たの? それとも、またキュゥべえを?」
「今回の魔女は私の獲物よ、巴マミ。
彼等はあなた達を探しに来ただけ……だから、彼等と一緒に帰りなさい」
無感情な瞳が逆にマミを射抜く。
「それはできない相談ね。美樹さんとキュゥべえが奥にいるの」
「その二人の安全の保障はするわ」
流れる険悪な雰囲気。それを察して、映司が二人の間に割り込んだ。
「ちょ、ちょっと待った! 今は二人で言い争いしてる場合じゃないだろ!?」
なだめるように、二人に話しかける映司。それに、一瞬ほむらの注意が映司に移った。
「暁美さん」
「っ!?」
その瞬間、ほむらの瞳が驚愕に見開いた。
ゆっくりとマミの手がこちらへと向き、その瞳が明確な敵意を放つ。
「――手の込んだ芝居、するものじゃないわ」
――光の帯が、ほむら達を襲った。
611 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/24(木) 19:10:24.57 ID:zG5U7tWwo
「うおっ!?」
「なっ!?」
翔太郎と映司が、両腕と両足を縛られ、大の字に吊るし上げられる。
「きゃぁっ!!」
「くっっ!!」
ほむらと亜樹子が、全身を巻かれ、中空に巻き上げられる。
「……ほう」
そして、フィリップは両足を巻かれて地面に転がされた。
「マミちゃん!!」
亜樹子が叫び声をあげるが、だが、それをマミは冷たい目で見下ろす。
「怪我させるつもりはありません、亜樹子さん」
「ば……馬鹿! こんなことしてる場合じゃ……!」
「暁美さん、あなたもよ?」
冷笑、マミがほむらに笑いかける。
「別に怪我をさせるつもりはないけど、あんまり暴れたら……」
「がっ!!??」
苦しそうな声を上げて、翔太郎の身体が大きく跳ねた。
大の字に縛られた身体が、さっきよりもきつく締め上げられていく。
「お……お……」
「翔太郎くん!!??」
「……ああなるから」
「ッ!!」
ほむらの顔が苦々しく歪んだ。だが、それをマミは意に介しない。
「今度の魔女はこれまでと訳が違う! だから……っ!!」
「おとなしくしていれば、帰りに解放してあげる。それまで、そこにいなさい」
今のマミにとって、ほむらたちは敵。聞き入れるつもりなど一つもなかった。
だから、何を言おうとマミには通じなかった。
「それじゃ、行きましょう?」
「あ……」
差し伸べられた手を見て、まどかが一瞬迷った。
縛られたほむらや映司にまどかの視線がいく。
「まどか!」
「まどかちゃん!!」
映司とほむらの叫びに、肩を震わせる。しかし、
「大丈夫よ、鹿目さん。暁美さん達なら大丈夫だから」
マミの微笑みに、まどかは何も言えなくなる。
「……はい」
差し伸べられた手に、まどかは自分の手を重ねた。
「駄目! マミちゃん!!」
亜樹子が必死に呼びかけるが、だが、帰ってくるものは何もない。
冷たい拒絶の意志だけが、マミの目にはあった。
そして、亜樹子達を残し、二人は駆け出す。
612 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/24(木) 19:10:54.60 ID:zG5U7tWwo
ということで終了
613 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/24(木) 19:24:22.81 ID:pXMI5+wq0
乙
さてどうなる!?
614 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/24(木) 19:33:24.95 ID:S22crxMgo
マミさんがマミられフラグ・・・
615 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/24(木) 19:38:59.41 ID:DUbTSaBO0
アンクなら・・・それでもアンクなら何とかしてくれる・・・
616 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/24(木) 19:48:14.53 ID:CiXEFp/l0
フィリップなら・・・それでもファングとフィリップなら何とかしてくれる・・・
617 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/24(木) 20:04:29.93 ID:i2E/K8GAO
照井なら……照井ならきっと嫁のピンチに颯爽と駆けつけてくれる
そしてマミさんに代わってシャルロッテにモグモグされてくれる
618 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/24(木) 20:09:59.54 ID:8CGo+Vtro
>>617
逆に生存フラグを立てるんですね
619 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/24(木) 20:10:47.58 ID:A0bxwqmBo
>>617
テラードラゴンにモグモグされて生きてるんだから余裕だろ
620 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/03/24(木) 21:05:42.03 ID:mKJdEFqh0
ディケイドなら魔女の結界でも自由に入れたんだろうな
あいつ、頭に刺さってる板でどんな世界でも自由に行き来できるらしいし。
621 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/24(木) 21:33:34.89 ID:bxErdYMto
頭に刺さってるいたってそういうことだったんだ
ディケーイ見てなかったからわからん買ったけど
622 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(三重県)
[sage]:2011/03/24(木) 21:37:26.80 ID:YQq/y5x90
照井「(死亡フラグは)全て…振り切るぜ!」
そして投げ捨てられるエンジンブレード
623 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/24(木) 21:43:34.62 ID:8CGo+Vtro
エンジンブレード「解せぬ」
624 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/24(木) 21:43:37.28 ID:CiXEFp/l0
>>622
エンジンブレード&トラメダル「解せぬ」
625 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/24(木) 21:44:50.01 ID:8CGo+Vtro
(トラをカマキリに変える音)
626 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/24(木) 21:47:30.80 ID:eYtD8HLFo
お前らが虎メダル大好きだってのはよくわかった
627 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/24(木) 21:49:28.37 ID:+HLusG4F0
(カマキリをゴリラに変える音)
628 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/24(木) 21:51:48.15 ID:QfNWhC4DO
(ゴリラをクジャクに替える音)
629 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/24(木) 21:54:23.28 ID:CiXEFp/l0
(クジャクをシャチに変える音)
630 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
[sage]:2011/03/24(木) 21:59:03.25 ID:luiHZwkdo
ウナギじゃねーか
631 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/24(木) 21:59:22.78 ID:zKs4yWX6o
(シャチをパンダに変えられる音)
632 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/24(木) 22:02:24.39 ID:CiXEFp/l0
>>629
すまん、ウナギだったわ……
なんか、タコとシャチの印象が強すぎてウナギを忘れてしまうw
633 :
(パンダをイマジンに変えられる音)
[sage]:2011/03/24(木) 22:15:44.33 ID:Y9TaGmLAO
(パンダをイマジンに変えられる音)
634 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/24(木) 22:18:22.07 ID:yi4b4ddo0
(首をシャルロッテに咀嚼される音)
635 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/24(木) 22:25:50.07 ID:8CGo+Vtro
(SGが外に出る音)
636 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/24(木) 22:30:56.83 ID:zKs4yWX6o
(橘のせき)
637 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/24(木) 22:43:33.41 ID:IXVPDTVAO
(パスタを食べる音)
638 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岐阜県)
[sage]:2011/03/24(木) 22:44:57.86 ID:wnZhOcBno
(一条さんの携帯着信音)
639 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2011/03/24(木) 22:46:06.28 ID:3qWkIPR+o
うわぉいい所で
640 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/24(木) 23:09:16.40 ID:7UXoDfjKo
さすがマミさん、初期橘さんに勝るとも劣らない豆腐メンタルである
641 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/03/24(木) 23:14:23.32 ID:R7yLun+Ho
本編以上に気になるwwwwwwww
642 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(徳島県)
[sage]:2011/03/24(木) 23:23:39.14 ID:665Kn2uxo
このマミさんは死んでも良いと思った
643 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/24(木) 23:23:53.94 ID:w6Z4CLSDO
フィリップ「僕だけ足のみの拘束……なんだか仲間外れにされた気分だよ」
翔太郎「そんな気分はどうでもいいから早くなんとかしてくれぇー!!」(締め付けが強くなる音)
644 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/24(木) 23:24:46.72 ID:A0bxwqmBo
橘さんを利用すると理由はどうあれ利用した側が最終的に破滅するというジンクスがある
645 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/03/24(木) 23:39:53.43 ID:OUqgvmmAO
( 0M0)俺は騙されやすいんじゃない、騙され上手なんだ
646 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/24(木) 23:45:00.09 ID:yi4b4ddo0
>>642
すまない、俺も同感だ
某シリーズを読み直した直後だからなおさら……
647 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/03/24(木) 23:48:48.43 ID:NIKSSs+AO
このメンタルの弱さ、やっぱりマミさんはメンタルが弱いのが良く似合う
キュゥべえが友達だからと亜樹子達の言葉を信じなかったり
ほむほむと同じ仲間と早とちりして縛っちゃったり
ああ、そんなマミさんが愛おしい
648 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 00:09:28.76 ID:YaS4NzKJ0
悪いのは全部QBや!
マミさんがこんなことになったのも全部あいつの仕業なんだ!
そんなわけで今からチーターレッグでQBをダカダカしてくる
649 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/03/25(金) 00:12:24.73 ID:qdRRTVSAO
トラ「解せぬ」
650 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 00:13:54.67 ID:8TLN/ujDO
>>648
それならブレーキが必要だな。
つトラ
651 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 00:15:11.92 ID:PtwAu+ozo
乙
なんか、マミさんがホントに年相応な感じだな
どうにかして助かってくれないものか
652 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)
[sage]:2011/03/25(金) 00:34:31.63 ID:SbrHCbyco
フィリップだけ両足しか縛られてない・・・
ファングさんがでるのかな?ヤッター!
653 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/03/25(金) 10:23:23.65 ID:uF6NorW4o
トラさんとエンジンブレード一緒にするなよ
エンジンブレードinトライアルのカッコ良かったことったらない
654 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 10:37:53.75 ID:3XZUPPyeo
>>653
vsトリガーの時はなぜか投げ捨てたけどな…
655 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 12:07:11.85 ID:UpFUginIO
トライアルでエンジンブレード振り回せるパワーあるならむしろアクセルさんのほうがいらなく…
656 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 15:27:11.33 ID:JY1/FdHIO
ほら、足の車輪でぐるんぐるんがあるじゃないか
657 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
:2011/03/25(金) 15:39:19.52 ID:qdRRTVSAO
マミさん「絶望を……振り切るわ!!」
658 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(富山県)
[sage]:2011/03/25(金) 16:49:41.71 ID:KlcKWZtA0
>>655
あれはきっと名乗りをやらないと出来ないんだよ
659 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 18:15:49.45 ID:jdYXcEvP0
>>654
しかも見事に挟まったしな
660 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/25(金) 18:44:55.80 ID:L9f8E6Tqo
(エンジンブレードを放り投げる音)
661 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/25(金) 18:58:01.57 ID:m+LixvGCo
(トラメダルが落ちる音)
662 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 19:41:47.09 ID:jdYXcEvP0
(トリガードーパントが右腕を鳴らす音)
アレ何なの?
663 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/25(金) 20:31:32.02 ID:L9f8E6Tqo
(京水さんに触手プレイされる音)
664 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 21:03:40.62 ID:NC+vV58A0
(フロート)
665 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/25(金) 21:08:26.89 ID:L9f8E6Tqo
もう許してやれよ
666 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 21:15:53.30 ID:fSU3hARFo
て
667 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/25(金) 21:27:58.43 ID:NFJwz1jro
「ぬぐぅぉ!!??」
「……やれやれ」
金色の光の帯に巻かれ、翔太郎、フィリップ、亜樹子、映司、ほむらは動けずにいた。
力を入れなければどうという事はなかったが、入れた瞬間拘束が強まるという悪循環。
彼女の力を侮ってはいなかったが、これ程までの効率良くやられるとは誰もが
思っていなかった。
「だあああああああ! ダブルドライバーに手が伸びりゃ、なんて事はねえのに!!」
「これじゃ、俺もオーズドライバーを付けるのなんて無理だよ……!」
互いに、焦りが募る。
それは、この場に拘束されたフィリップ以外の全員が抱いている思い。
「こんな事……してる場合じゃないのに……!!」
「マミちゃん……!」
唇を噛み締めるほむら、そして、亜樹子。誰も彼もがこの結果の奥にいる
少女達の事を考えていた。
「……仕方ない」
ボソリと、フィリップが呟いた。
「翔太郎、少々手荒だけど、やっても良いかな?」
「あ?」
「よし分かった、やろう」
スッ、とフィリップが息を吸い込んだ。
そして、
「――ファング!」
電子音の獣の鳴き声が叫ぶと同時、フィリップの足を拘束していた帯が真っ二つに
引き裂かれた。
668 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/25(金) 21:28:30.42 ID:NFJwz1jro
そして、フィリップの下に小型の恐竜型のロボットが現れる。彼を守るように
その恐竜は周囲を睨みつけた。
それはファングメモリ。『牙』の記憶を宿す、フィリップを守るためだけに作られた
ガイアメモリだった。
「ファング、やるんだ」
主の言葉を理解して、ファングメモリが唸りを上げた。その小柄な外見からは到底
想像できない跳躍力とスピードでマミの作った拘束具を破壊していく。
「っ痛ぁ!!」
「うわっ!!」
「んぎゃ!!」
拘束から解放された翔太郎、映司、亜樹子が、そのままの体勢で地面に落ちる。
そして、次にファングが地面に足を着けた時、全ては終わっていた。
「まあ、こんなものだね」
「フィリップ……お前なぁ……」
強かにぶつけた自分の尻をさすりながら、翔太郎がフィリップに苦言を呈するが
フィリップはそれを無視してほむらの前に立った。
「さて、君は何処までこの状況を把握していたんだい、暁美ほむら?」
「っ…………!」
何も言えないほむら。フィリップの瞳が真っ直ぐ彼女を見つめる。
「フィリップ君?」
亜樹子がフィリップに声をかけるが、フィリップは、それを片手で制止する。
何も言わないほむら。だが、その瞳の戸惑いを見て、フィリップは笑みを
その顔に浮かべた。
「なるほど……やはり君は興味深い」
「え、ちょ? フィリップくん? 何言ってんの?」
全く意味のわからない状況に亜樹子が困惑する。
「ふふっ……面白い事だよ、アキちゃん。H・G・ウェルズだ」
「はぁ?」
「っ!!」
大きく反応を見せたほむらと対照的に、フィリップの言葉に亜樹子は首を傾げる。
しかし、ソレも束の間、顔色を一変させて亜樹子が叫んだ。
「……って、こんな事してる場合じゃないよ!! マミちゃん達追いかけないと!!」
言い終わるや否や、亜樹子がマミ達が去った方へと駆け出した。
「俺達も追うぜ! フィリップ、映司!」
「ああ!」
亜樹子を追うように映司と翔太郎も。
そして、
「さて……追いかける訳だが、君は?」
「行くわ、もちろん」
フィリップと共にほむらも駆け出した。
しかし、ほむらの目はフィリップへと向けられている。
「あなたは……」
「なんだい?」
「何処まで気づいているの……?」
「ふふっ、それは想像に任せよう」
いつもと変わらない、ふてぶてしいまでの魔的な笑みをフィリップの顔が形作った。
669 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/25(金) 21:29:01.12 ID:NFJwz1jro
***
まどかを連れ、マミは魔女の空間の奥深くへと入り込んでいく。
魔力を使っていない状態であれば、魔女の使い魔たちはこちらに気づく事は早々ない。
だからこそ、慎重にマミは進んでいく。
クリームケーキの壁面で形作られ、パネルの代わりに飴細工が嵌められた奇怪な病棟。
ペロペロキャンディの頭をしたナースの使い魔が車椅子を押して歩き回り、
ラムネの包み紙にくるまれた頭をした患者の使い魔がフラフラと巡回していた。
「なんだか……お菓子ばっかりですね」
「そうね……」
クッキーでできた扉に隠れ、チョコレートのボディをした使い魔が何処かへ去るのを
見送りながら、マミとまどかは更に奥へと歩く。
そして、使い魔のいない一角に二人は辿り着いた。
ジェリービーンズの詰められたホルマリンケースが立ち並ぶ通路。
カラフルな彩りの中に、薬の包みとプリンが入った瓶も所々見えた。
「あ、あの……」
「なに?」
使い魔の気配も何も見えなくなったところで、まどかが口を開いた。
「その、私なりに、願いっていうか、色々……その、考えてみたんです。
考えが甘い、って怒られちゃうかもしれないけど……」
「ううん、良いのよ。聞かせてくれる?」
「あ、はい……」
シンと静まり返った通路をマミと手をつなぎながら、ポツポツと、まどかは語りだす。
「私、人に自慢できるようなもの、何もないんです。得意教科もないし、体育だって
別に得意なわけじゃないし……」
「……」
「そんな自分、嫌だったんです。誰の役にも立てないまま過ごしていく自分が」
軽く、マミを握る手を強くした。
「でも、マミさんと出会えて、誰かを助けるために頑張るマミさんを見て、
私、自分にもできるかもって思えて、すごく嬉しかったんです」
そうして、まどかはマミに微笑んだ。
何もとりえもない自分。空っぽで無意味な自分。そんな自分を変えてくれる
かもしれないマミという存在の出現にまどかは感謝していた。
映司や翔太郎達との出会いも、それはそれで、とても素敵なことだった。
しかし、彼等は、まどかの手の届く存在ではなかった。
ただ、マミだけが、彼女にとって手の届く存在。
魔法少女という、強くて、素敵で、かっこいい存在はまどかにとって眩しかった。
「だから、私、魔法少女になれるだけで、願いが叶っちゃうんです」
そう、誰かを守れるという思いだけが、まどかにとっての願いだった。
670 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/25(金) 21:29:28.19 ID:NFJwz1jro
しかし、その純粋無垢な願いは、マミにとって胸を刺す言葉。
戦ってる間だけ、孤独を忘れられた。
誰かを助ける事で、アイデンティティを保っていた。
恐怖に、ただ独り泣いていた。
ずっと――ずっとずっと仲間がほしかった。
まどかは知らない、マミのそんな隠された姿を。
故に、まどかの純粋な言葉は、マミに胸に重く圧し掛かる。
そして、その重みに耐えかねて、マミは口を開いた。
「私……そんな憧れるようなものじゃない」
「え?」
まどかを握っていない方の手を、マミは痛いほど強く握り締めた。
「ホントは……戦うのが怖いの。あなた達の前では強がってるだけなの。
無理矢理かっこつけてセンパイぶってるだけで……」
懺悔するように、次から次へと言葉が口から飛び出す。
「あの時だって、そう。亜樹子さんがきて、本当はとっても怖かった……。
鹿目さん達を危険な目にあわせてるって……気づかされて、どうしようもなくて……」
震える肩を止められない。
「左さん達が来て、焦った。鹿目さん達が、私の側からいなくなるんじゃないかって。
私……また一人ぼっちに……また、なっちゃうんじゃないかって……!!」
殆ど、嗚咽に近かった。声が震えてたが、そんなものも、もう止められなくて。
「だから、私なんて……私なんて本当は!!」
「そんな事ないです!!」
「え……?」
まどかが叫んだ。強く握られる手、それにマミが振り返る。
いつも自信のない目をしていたまどかの瞳が、強い輝きを持ってマミを見ていた。
「マミさんは……独りじゃないです」
静かに、しかしはっきりと言霊の乗った声。
「私なんかじゃ頼りないかもしれないけど、でも、マミさんの側にいる事ならできます」
柔らかな微笑がマミへと向けられる。
それはまるで、全てを許し、全てを包み込むような聖母の微笑。
671 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/25(金) 21:30:00.66 ID:NFJwz1jro
「……っ」
年下の少女のものとは思えないような暖かさに、涙が溢れて零れる。
自分が欲しかったもの、それが全てそこにあった。
「……あはは……先輩らしくしないと駄目なのに……私、駄目だなぁ……」
「マミさん……」
次々と零れる涙を拭いきれないまま、マミはまどかの両手を包み込むように握る。
「ねえ……私と一緒にいてくれる? 一緒に、戦ってくれる……?」
頬を伝う涙。マミの顔は涙に濡れていたが、しかし、それでもまどかは綺麗だと
思った。
本当の彼女の姿、自分と変わりない等身大の巴マミの姿を見て尚、まどかは
彼女の事を素敵だと思った。
「はい、マミさんがよければ……」
この人のためになるのなら、それでも良い。そう思えるほどに。
「それじゃ――魔法少女コンビ、結成だね」
その笑顔のためなら、と。
廊下を歩きながら、マミとまどかは語り合う。魔法少女になるなら、どんな願いで
契約をするか、とか。
「ケーキ!? 私、ケーキで魔法少女になっちゃうんですか!?」
「嫌なら自分で考えないと駄目よ?」
肩の荷が下りたかのように、話をしだすマミ。それが何故か嬉しい。
まどかの顔から自然と笑みが零れる。
「それじゃ、お祝いね。コレが終わったら私と鹿目さん達と……」
『――マミ!!』
しかし、そんな想いを抱けたのも結局は束の間。キュゥべえのテレパシーが
まどかとマミの耳を打った。
672 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/25(金) 21:30:26.51 ID:NFJwz1jro
『グリーフシードが動き始めた!! 孵化が始まる……急いで!!』
切迫した声に、まどかとマミは互いの顔を見合わせた。
「オッケー……分かったわ!!」
自信に満ち満ちた微笑。それがまどかに向けられる。
「今日という今日は、速攻で片付けるわよ!!」
そして、マミの身体が光に包まれた。
673 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/03/25(金) 21:40:56.12 ID:NFJwz1jro
ということで、ここまで
マミさんはとっても脆くて、放っておけないかわいい
674 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/25(金) 21:45:11.04 ID:L9f8E6Tqo
\オツゥ!!マキシマムドライブ!!/
675 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/03/25(金) 21:50:42.79 ID:hQQAy6MJo
乙 マミさんは繊細かわいい
676 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/25(金) 21:58:27.36 ID:r1BV1JXAO
マミさんは絹ごし豆腐メンタルかわいい
677 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
:2011/03/25(金) 21:59:41.98 ID:47cQuaJY0
\乙レートフラッシュ/
678 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 22:05:42.24 ID:PtwAu+ozo
乙
年頃の娘さんが、一人で世界を救うために戦う宿命を与えられたんだし、
そりゃあ豆腐メンタルにもなるよ
679 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(三重県)
[sage]:2011/03/25(金) 22:38:46.69 ID:0J3/hLe40
俺には乙がない…だが乙をすることは出来る!
>>678
さやかは義務感のあまり板挟みで自暴自棄になっちゃうし
ほむらはまどかに心血捧げすぎで極度の独りよがりな廃人になっちゃうしで
状況が状況だけに無理も無いとはいえ基本皆狂ってる部分あるしな…
夢見る少女じゃいられないとはよくいったもんだな
680 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/03/25(金) 22:53:32.15 ID:f7KNISweo
QB「彼女たちがこうなったのは僕の責任だね。だけど僕は謝らない」
681 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/03/25(金) 22:58:38.40 ID:6O0n2c9Ho
乙……って事で、いいのかなぁ?
マミさん→序盤橘さん
さやか→ホースオルフェノク
こう考えればいいんじゃないかな。
二人ともまだ中学生だからね
682 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 23:00:59.43 ID:/E9ykuRDO
さやかは何となく東條と佐野を足して二で割ったイメージ
683 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/25(金) 23:06:25.33 ID:lwFsLgDAO
このまま、マミさんが助かれば流れてきにまどかも魔法少女になりかねないから、そうしないためにも映司や亜樹子がちゃんとあの2人を叱るなり諭すなりして、戦う事や軽率な行動がどれだけ危険かをちゃんとわからせる必要があるな。
とにかく、何はともあれマミさんには死なないでほしいわ。
684 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/25(金) 23:30:59.86 ID:3FB/2npXo
敢えてマミることによって
映司の回想に黒人幼女に代わる新たな1ページが!
685 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/25(金) 23:37:30.39 ID:B07S3OzAO
おいやめろ
686 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/25(金) 23:40:11.80 ID:v+5EOUrv0
乙できない大勢の人達の代わりに…俺が乙する!
まどか本編あんまり見てないんだけど、
この後に例の台詞「もう何も怖くない」がでるのかな?やだ、涙出てきた…
ちょっとQBにクリムゾンスマッシュぶち込んでくる。
687 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/03/25(金) 23:58:28.84 ID:u3Agy23lo
(;0ww0)「QBヌッコロガシ」
688 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/26(土) 00:00:55.31 ID:378OFHRvo
まどか「完成!クライマックスフォーム!」
さやか(左腕)「ちょっとまどか痛いよ!!」ドーン
まどか「大丈夫全然痛くないよ!」
マミ(右腕)「攻撃食らってるの私たちだけじゃないのよ!!」ドカーン!
杏子(胸部)「まどかのバカ!!」ドーン
ほむら「あれは・・なに・・・?」
QB「わけがわからないよ」
689 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岐阜県)
[sage]:2011/03/26(土) 00:10:09.32 ID:L1I+3isoo
さらにほむほむが背中にくっついて超クライマックスフォームですねわかります
690 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2011/03/26(土) 00:16:17.84 ID:WcAK9wmLo
続きがきになる終わりだなぁ、変身しないならファングじゃなくて
他のメモリガジェットでも良さそうだったかも?
691 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/03/26(土) 00:25:06.19 ID:iKjH+uWFo
>>690
他のガジェットは翔太郎が持ってるんじゃね
自由に動けるのはファングだけみたいな
692 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/26(土) 01:02:30.02 ID:2ez3xIRxo
メモリガジェットは擬似メモリ刺さないと動かないからファングにしたんじゃね
693 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(三重県)
[sage]:2011/03/26(土) 02:16:21.95 ID:6inrF6op0
ファングさんマジフィリップ専用
でもそれだけにエクストリームとかエターナル戦で使えないっていうね…
サイクロンアクセルXがあるならファングジョーカーXが有っても良いと思うんだ
ベルト部分がエライ事になりそうだが
694 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/26(土) 05:54:17.85 ID:uXYDDCnDO
正解は超クライマックスホーム
695 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/26(土) 07:53:27.97 ID:V7zA+8GJ0
>>693
T2ファングメモリならできるかもしれない
説得はやはり……ツインマキシマムか?
696 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/03/26(土) 15:40:47.11 ID:VWnF9v4DO
>>693
最終的にはファングトライアルエクストリームですね、解ります
697 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/26(土) 16:42:36.94 ID:8Hn8xPxZo
シュラウド「ガタッ」
698 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2011/03/26(土) 17:37:39.09 ID:mIBAY3kAO
>>681
マミさん「私の体はボトボトだ!」
699 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2011/03/26(土) 17:51:40.94 ID:mIBAY3kAO
つか、キャラの立ち位置が完全にブレイドだよな。
剣使いで高速戦闘の得意で、化物化しちゃう青。
銃使いで、メンタルが弱いボロボロな先輩。
基本連みたくない、変態少女スキーな黒。
仲間を攻撃し、いつの間にか仲間になる槍使い。
700 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/26(土) 18:05:14.48 ID:UPvrudcqo
まどか「解せぬ」
701 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/26(土) 20:55:08.99 ID:5MMzga5r0
まどか「ひえー魔女こわーい」
マミ「人をおちょくってるとぶっ飛ばすぞ!」
702 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/26(土) 21:31:39.72 ID:378OFHRvo
マミ「さやかさん、そのソウルジェムを早くこっちに!」
さやか「はい!」ポイッ
マミ「よし!ってサバじゃない!!」ビチーン
703 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/27(日) 00:04:53.51 ID:UMO+wgVC0
>>696
トライアルメモリは完全にアクセル専用だし、T2ないから無理だと思う
704 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/27(日) 00:39:36.73 ID:RzI7zwE0o
>>699
杏子「こっちがニセモノだっ!」 ガンッ!
さやか「痛!いててて… 杏子!なにすんだ!」
杏子「え?本物? ご、ごめんなさい…」
マミ「私はさやかと長い付き合いだからわかる…! ニセモノはあいつだ!」 バシュッ!
さやか「痛っ! マミさん!痛いじゃないですかっ!」
杏子「マミさんも間違えたじゃないですか…」
ほむら「簡単なことだ、反応がワンテンポ遅れた方が本物だ」
何これ違和感ない
705 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2011/03/27(日) 01:58:21.77 ID:MmIsZNbp0
倒した魔女をカードに封印して獲物で読み込んで使うのか。カードキャプターって前例もあるしこれもイケるな
706 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/03/27(日) 10:14:22.13 ID:OIDpnuQ30
今日のオーズ見て
マミ「さあ、鹿目まーどーかー。あなたは偉大なるショッカーのかーいぞーうにーんげーんになるのーだー」(棒読み)
杏子「どんだけ棒読みなんだよお前!ああもう!誰かこいつと役代わってくれ!」
さやか「じゃあ私が!」
ほむら「それには及ばないわ」
まどか(1000回記念下着姿)「ほむらちゃん鼻血出てるよ!?」
とりあえずノリノリで演技してたアンクには笑ったww
どうでもいいけどpixivで「カリスまどか」ってタグ見たときカリスアローを持ったまどかのことだと思ってしまったり
707 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/27(日) 15:41:22.30 ID:91t/aWcwo
ttp://tvde.web.infoseek.co.jp/cgi-bin/jlab-dat/k/s/dat1301178647735.jpg
今日のゴーカイ
708 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/27(日) 17:08:32.32 ID:wkLOXkJMo
サイクロンジョーカーエクストリームwwww
709 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/27(日) 20:24:44.71 ID:DuLijGzFo
どういうことなのwwwwww
710 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/03/27(日) 22:44:06.40 ID:ZtATlXaAO
>>707
右下マークがCJXカラー、カードの作られた年が2009年、しかもIC部分が生体コネクタって明らかに凝りすぎだろこれwwwwwwwwwwwwwwww
711 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/03/27(日) 22:47:35.62 ID:Ax7wzF+to
ディケイドじゃ見せられなったライダー愛がこんな所に…!
712 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2011/03/27(日) 23:07:58.30 ID:UMO+wgVC0
>>707
やばい何か涙出てきた
713 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/27(日) 23:11:56.23 ID:91t/aWcwo
しかもWで出てきた小道具の「Futo Walker」って雑誌もあったらしいぞ
714 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/27(日) 23:24:25.40 ID:9ystvufX0
>>707
ライダーにかかわる人(白●あたり)がどっかに落としたライダー愛がこんなところで拾われてるとは……
715 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/03/27(日) 23:27:51.12 ID:Ax7wzF+to
Wは変身時に翔太郎の顔に浮かび上がるライダー2号の怒りの改造痕っぽい紋章が好きだ
芸が細かいよな
716 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/28(月) 06:30:40.92 ID:48d17i0Uo
これ坂本監督回だから坂本監督がちょっとWネタ仕込んだよ!
ってWのVシネ公式ツイッターで言ってたな
717 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[saga]:2011/03/28(月) 09:25:43.52 ID:TIEP9MUP0
坂本監督……超GJ!!
718 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/28(月) 12:53:48.93 ID:gb2dgJOBo
>>713
ttp://up3.viploader.net/jiko/src/vljiko044490.jpg
719 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/28(月) 16:58:05.44 ID:Sv31p6Jxo
来週からゴーカイも見るかな
720 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/28(月) 17:09:10.35 ID:TIEP9MUP0
>>718
来週から日曜朝の録画時間を1時間に延長する事が俺の中で決定した
721 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
:2011/03/29(火) 01:20:17.33 ID:6BsiwQPAO
ゴーカイは制作者の愛とこだわりが見えてきて普通に面白い
何故これほどの愛とこだわりを世界の破壊者さんに注いでくれなかった…。
722 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
[sage]:2011/03/29(火) 01:26:34.04 ID:+6qCwHAVo
製作者のやる気まで破壊するとはおのれディケイド・・・
723 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/29(火) 03:30:52.47 ID:aUHOohrAO
メガミマガジンのインタビュー
・(フォワードに載ってたキービジュアルは)本編とは無関係。単なるファンサービス
・本編で5人揃うことはありえない
・ラストはかなりショッキングなものになる
・まどか以外は死ぬのが前提だった
・さやかは初期段階で救いのないことは決まっていた・さやかやほむらとの別れがまどかを成長させる
またそれぞれ別れのイベントを用意
・まどかの願いは奇跡とかそういうものではない。この作品で奇跡は否定
・続編の予定は考えていない
もし、これが本当なら全く誰も報われない救いのない物語だな…
724 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/29(火) 03:51:17.93 ID:r18qmbDd0
>>723
昨今の「魔法少女系アニメ」に真っ向から刃向かった物語だよな
いまさらだが
725 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2011/03/29(火) 03:58:18.58 ID:15/P4PmAO
と言うことは、最終回でほむほむが・・・。
これからが |
ほむほむの /
地獄か‥ \
∧_/∨\/ ̄
_ ヽ / }レ
/ヽ/<ヽ u ∨u iレ
ヒ`-) |\\ヽ) />/
ヽ( U \ `。Vレ。7/
-ヽ〉"""`-ヘ=`-"/
U ‖ u u へ_-> /
iヽ i(++-7 /
\i \  ̄ ̄/=、_
\ /ヽ_/| i ヽ
\ `ー/_ノ ノ
726 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(徳島県)
[sage]:2011/03/29(火) 04:04:40.01 ID:m5x9C3bno
ネタバレ注意
http://yaraon.blog109.fc2.com/blog-entry-1316.html
虚淵を知ってる人から見ればいつもの虚淵
知らない人から見れば絶望だけの世界
そんな感じ
727 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/29(火) 04:38:58.46 ID:r18qmbDd0
>>726
全滅ほぼ確定じゃないか…………orz
QBェェェェェェェェェェェェェェェェェェ!!!!!
728 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/29(火) 06:46:41.58 ID:CZURzUpAO
>>726
これはひどい
729 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/29(火) 08:57:54.65 ID:5c54+Fqko
本篇が絶望だからこそライダーが駆け付けるのさ…
730 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/29(火) 11:56:26.27 ID:qimgXJdDO
何だ、いつも通りの虚淵じゃないか
所でタジャドルとほむほむが並び立って
タジャスピナーとほむスピナーが揃うのまだー
731 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/29(火) 16:30:45.92 ID:dZB351AYo
殿「ビックリするほど何も無い・・・な」
732 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/29(火) 17:02:46.97 ID:CeLAIOUMo
>>730
アンク「映司、こいつを使え!」
映司「ああ!」タージャードール
あんこ「イレギュラー!こいつを使え!」
ほむら「ええ」タージャーホーム
こうですかわかりません><
733 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/29(火) 17:41:18.02 ID:cnnNoalHo
>>732
あんこちゃんが何故か腕だけになって
さやかの遺体にくっついてるのか
734 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/29(火) 19:05:44.85 ID:DxQ4kkOb0
>>726
ガセらしいよ、それ
735 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/29(火) 19:07:31.93 ID:29VrIWaZo
アンコじゃなーい!
736 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/29(火) 19:08:13.59 ID:ldcBacG0o
>>734
なんだって、それは本当かい?
737 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/29(火) 19:12:13.54 ID:DxQ4kkOb0
>>736
実際の本紙にゃそんなもん載ってなかったってさ。スクショまで上げられて検証済らしい。
2chの本スレ辺りで頼めばスクショ上げてくれる奴いるかもな
738 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/29(火) 19:23:33.62 ID:9ERHCAf9o
ガセなのか…
原作者的に考えて、まったく疑ってなかった
739 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/29(火) 19:32:25.11 ID:prxMjXvno
お前らのその虚淵に対する歪んだ信頼感はなんなんだよ
俺も信じてたけど
740 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/29(火) 19:48:39.43 ID:9ERHCAf9o
>>739
だって常習犯だし
741 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/03/29(火) 20:00:33.26 ID:ldcBacG0o
何か他のまどか×ライダースレにも嘘のメガミバレが張りまくってるみたいだな
しかも同一人物が
250 名前:風の谷の名無しさん@実況は実況板で[sage] 投稿日:2011/03/29(火) 17:11:57.13 ID:5sYFYjXH0 [1/4]
バレじゃないから転載してもいいよね
>>197
77 名前:メロン名無しさん 投稿日:2011/03/29(火) 16:07:17.25 ID:???O
>>76
今後の展開に関係しそうな部分があったらkwsk
78 名前:メロン名無しさん 投稿日:2011/03/29(火) 16:08:39.06 ID:???0
>>77
全くなし。各話解説でも10話までしか解説してない。
「震災の影響で全てを語ることはできなくなりました」ってうろたんがコメントしてる。
742 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/29(火) 20:03:38.48 ID:Y66cP/5Yo
http://i.imgur.com/tUsQC.jpg
743 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国地方)
:2011/03/29(火) 20:20:35.39 ID:r18qmbDd0
>>742
どこら辺が「無茶苦茶気持ちのいい騙され方」なんだろう
744 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/03/29(火) 20:24:58.86 ID:W8bXAp6i0
良くも悪くもハードルとか無視して成層圏の彼方へ突き抜けてる感じだけどな、この作品。
745 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/29(火) 20:48:01.84 ID:aUHOohrAO
すいません。あのバレ書いた者です。
ネタバレスレや本スレで受け取った情報を鵜呑みにしてしまいました。
今度からは本当に気を付けますんで、大変おさがわせしました。
746 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/29(火) 20:56:35.64 ID:CeLAIOUMo
>おさがわせ
うむ、許す
747 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/29(火) 21:15:26.83 ID:PBiO0lRTo
>>743
橘さんは騙され上手なだけだって言ってるだろ!
748 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/29(火) 21:25:59.27 ID:Y66cP/5Yo
http://i.imgur.com/Ypjpk.jpg
749 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/29(火) 21:27:45.13 ID:mauA1dbG0
>キャラクターが走り出すとはこういうことか……
違う!脚本家が自重しなかっただけや!
750 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国地方)
[sage]:2011/03/29(火) 21:38:47.55 ID:r18qmbDd0
>>748
むしろキャラ達を置き去りにする勢いで脚本が爆走しまくったよな
751 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/29(火) 21:43:36.66 ID:cnnNoalHo
虚淵「振り切るぜ(脚本的な意味で)」
752 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/29(火) 21:50:49.82 ID:prxMjXvno
>>745
そんな事よりお前のIDがウホな件
753 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/03/29(火) 22:00:18.63 ID:Rdzl4WNco
許した 少しだけ希望が見えてきた
754 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/03/29(火) 22:28:49.50 ID:HQGEUzxHo
だが期待するな!俺たちみたいなのがハッピーエンドを虚淵に求めると手痛いしっぺ返しを食う
光を求めるな
755 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2011/03/29(火) 23:09:19.54 ID:15/P4PmAO
よかった。救われないほむほむは居なかったんだね。
756 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/03/29(火) 23:26:49.87 ID:ZPZWeY9Ko
異形の花々くらいには救いはあるさ
757 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)
[sage]:2011/03/29(火) 23:54:10.94 ID:yBKEMxVAO
きっとスクイズ的なノリで救われるんだよ
758 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/03/30(水) 00:00:52.57 ID:YmizVUTeo
ここまで詰んでる状況でバッドエンドだとただの駄作だからな
なんかどんでん返しを仕込んでるのは間違いないだろ
759 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/30(水) 00:02:15.23 ID:NXPJaTAEo
キュウべえ「まどかが魔法少女になってくれないのなら、みんな死ぬしか無いじゃない!人類も!インキュベータも!」
760 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2011/03/30(水) 00:03:32.71 ID:u0dvwZoE0
投下遅いなどうした?
761 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/03/30(水) 00:12:16.77 ID:3lYyrIEeo
マミさんエクストリーム:体で蹴り付けた後に頭が来て更にもう一押しする技
ほむスキャン:ほむスピナーに他の魔法少女のソウルジェムを突っ込む。魔法少女は死ぬ
762 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(三重県)
[sage]:2011/03/30(水) 00:33:37.74 ID:PYdWe3+O0
なにがハッピーかどうかは人それぞれだけど
@とにかくまどかがQBと契約せず
(エネルギーのノルマを達成させるorまどかが魔法少女の適齢期を終えるまで契約しない)
A尚かつワルプルギスの夜でどうにか乗り越えれば
魔法少女のシステムが無くなくても(多分無くならない)ほむらが死んでも(多分死ぬ)
とりあえずほむら的には勝ちだし物語としてもまとまるな
763 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
:2011/03/30(水) 00:52:30.40 ID:dUkoqtQx0
>>723
>>さやかやほむらとの別れがまどかを成長
…。ほむらとの別れと、まどかの成長…。それをあと二話で纏めんのか…?
どう考えても、BLASSREITERの二の舞しか考えられねーぞ…(汗
764 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国地方)
[sage]:2011/03/30(水) 01:13:49.17 ID:xC3HtM6T0
>>723
はデマだよ、
>>763
765 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山陽)
[sage]:2011/03/30(水) 02:06:39.65 ID:pW6bYyPAO
>>762
それなら最後、まどかとほむらの二人になって。ほむらが自爆でワルプルギス退治か。
でもキュウべぇと別の子と契約して魔法少女にしてしまって、魔女化したらたぶんまたまどかは契約迫られるだろうけど。
実は、キュウべぇがノルマ達成するか滅びないと解決しないだよな。ワルプルギス退治しても。
766 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/30(水) 02:16:52.61 ID:ogaV4SR10
>760
いろいろあるんだろ。3月末だしな。
それに、今度のは前半の山場だ。
納得するものを作ろうとすれば時間がかかる。
ゆるりとまとうさ。
767 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/30(水) 18:45:51.25 ID:ZUUUShtDO
>>756
救い…?…救………い…?
768 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/03/30(水) 18:47:36.13 ID:eNW9UJH8o
>>756
草加枠は誰ですか
769 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/03/30(水) 20:15:30.02 ID:A2DAuVtMo
>>767
海堂さんという救いがあったじゃないか。
子供も一応生きてたし。
770 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/03/30(水) 23:01:23.60 ID:7/iI0SCeo
ttp://livedoor.2.blogimg.jp/himarin_net/imgs/0/6/0610aa7d.jpg
771 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/03/31(木) 00:39:14.93 ID:TWnMambBo
>>770
やっぱりキュウべぇは好かれてないんだな
772 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/03/31(木) 00:56:12.83 ID:Q0j/7I5Yo
/ イ( ● 、_,、_, ● )ゝ\ 酷いなあ……。僕は全宇宙の為を思ってやっているのに まったく訳が分からないよ
773 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
:2011/03/31(木) 06:47:24.04 ID:XJfbA0iAO
御都合主義でもマクロス7みたいに無限のエネルギー源が見つかるとかハッピーエンドで物語を締めて欲しいよ
QBの種族も満足してまどかたちも救われるような
そんな物語であって欲しい
まぁ虚淵だから無理だろうけど
774 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟・東北)
[sage]:2011/03/31(木) 09:57:15.22 ID:ZnWU9UAAO
OPのあの黒猫が現状を打開する鍵になるんじゃないかと思ったけど虚淵のインタビューによれば別に重要なポジションではないらしい。
まさか全てを失ったまどかが最後に身よりのない黒猫を拾うって「あなたも独りぼっち?なら私と一緒にいかない?独りは寂しいもんね…」っていう葦原涼みたいなEDじゃないだろうな…。
775 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/03/31(木) 10:04:36.53 ID:BYDJcHde0
今日、自分が誕生日だったんでふと思ったんだけど、さやかが魔法少女になったら(魔女になったときにも)鴻上会長からケーキが送られてきそうだな。
776 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(香川県)
[sage]:2011/03/31(木) 10:22:23.11 ID:x7d7teGl0
>>774
重要どころか本編とは何の関係も無い
アニメスタッフがOPで意味ありげに登場させただけ
777 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(宮城県)
[sage]:2011/03/31(木) 15:56:39.72 ID:6mplSYJI0
>>775
それはどうだろう…?
あの人なんだかんだ言って自分(もしくは自分の計画)にとってプラスになるような時にしかケーキ送ってない印象を受ける。
魔法少女になったら送ってきそうな気はする。「生まれ変わった君を祝福しよう!」とか言って。
魔女になった場合はどうだろ?会長的には欲望に忠実に行動するのは容認しそうだけど欲望に振り回されて破滅するのは是とはしなさそう。
778 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/03/31(木) 19:59:34.12 ID:8cbbU9Who
会長の行動原理はまだ明らかになってない部分が大きいからなあ
とりあえず器はでかそうだけどwwww
779 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛媛県)
[sage]:2011/04/01(金) 02:37:09.84 ID:ugKT2Ass0
個人的には名護さんをさやかと組ませてみたい
弟子になりなさい
前期753なら上手くいけば正義の戦士に洗脳してくれる
恭介のことも「そんなことでショックを受けるとは軟弱な!」と叱るだろう
後期なら真の意味で力になってくれるかも
780 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/01(金) 17:23:16.50 ID:+cgf5dqIO
753と5103ってなんか似てるよね
781 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/04/01(金) 20:02:05.96 ID:k44DOOIu0
関係ない話だけど今年は円谷、エイプリルフールネタやらないんだな。
こんな時期だし仕方ないのかもしれないけど、個人的にはゼロがQBを倒しに行くとかやってほしかったな。
……たぶん宇宙警備隊隊長は魔女に頭燃やされて逃げ惑ってたりするんだろうなあww
782 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/04/01(金) 21:30:37.93 ID:6EDPmuzQo
(^U^)<どうした? 投下しないのか?
783 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/02(土) 19:09:48.31 ID:OlAbJnfwo
>>781
隊長はマミられる気がする
円谷のフットワークなら
「あたしって、ほんとバカ」「皆死ぬしかないじゃない」とか
魔法少女から魔王になった人のSLBまでやりかねんし
下手すりゃダトバとか罪を数えたりしかねん
784 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/04/03(日) 14:15:55.75 ID:pvuvN5HIo
ttp://up3.viploader.net/jiko/src/vljiko044886.jpg
龍騎以来の特殊CMだそうだ
785 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/03(日) 14:53:00.99 ID:+RETtewjo
全てのライダーだともっと凄いことになるんだろうな
786 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国地方)
[sage]:2011/04/03(日) 21:57:02.43 ID:qIfHG9c10
>>783
ゴメン、ダトバって何だっけ
787 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/03(日) 21:59:07.22 ID:jInFy5Gr0
>>786
多分クウガのン・ダグバ・ゼバ?
もしかしたらタトバかもだが
788 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/04(月) 07:19:56.49 ID:J2hwqxnGo
***
『タカ! トラ バッタ!!』
オーメダルが歌を歌い、オーズと化した映司が魔女の空間に顕現する。
「はっ! たぁっ!! せぇえああっ!!」
トラメダルのエネルギーが腕部に集まり、クローが出現。突撃をかけてくる
黒いゴム鞠のような使い魔達を次々に引き裂いていく。
「翔太郎。全部を相手にする暇はない。ここは突破力の高いファングで行こう」
「ああ、任せたぜフィリップ」
肩に乗せていたファングをメモリに変形させ、フィリップが構えた。
『ファングッッ!!』
『ジョーカーッッ!!』
鳴り響くガイアウィスパー。
「変身ッ!!」
「変身」
翔太郎のドライバーに差し込まれたメモリが、今度は逆にフィリップへと転送された。
そしてフィリップがメモリをインサートし、ドライバーが展開する。
『ファング! ジョーカーッ!!』
発生するエネルギーフィールド。白と黒のエネルギーがフィリップの肉体を包み込み
彼を超人へと作り変える。
恐竜の牙を思わせる力強さと凶暴さを秘めた鋭角のフォルム。
白と黒のシンプルなコントラストから、荒々しい野獣の力が溢れ出す。
「――――おおおおおおおおおおおおおおおおッッッッ!!!!」
そして、咆吼。
野獣のエナジーが衝撃波となって、周囲にいる使い魔を蹴散らす。
『亜樹子、俺の身体頼んだぞ』
「オッケー、翔太郎くん!」
既に翔太郎の身体を背負い、サムズアップをする亜樹子。
そして、ファングジョーカーとなったWは使い魔の群れへと飛び込む。
「グオオオオアアアアアアアッ!!」
獣のような咆吼をあげ、フィリップは襲い掛かる使い魔を叩きつけ、引き千切る。
まさしく、バーサーカー。
オーズ、ダブル。二匹の獣が、奥への道を塞ぐ使い魔を見る見るうちに
蹴散らしていく。
「おぉぉぉぉらッッッ!!」
オーズが、バッタレッグを引き出し跳ぶ。後を追って飛び掛る使い魔を足場にし、
蹴り上げ、蹴り倒し、蹴り抜き、蹴り潰す。
トラクローで引き裂き、突き刺し、防ぎ、叩き落とす。
「ウオオオオオオオオオオッッッ!!」
『アームファングッッ!!』
ダブルが、両腕の鋭角を更に引き出し、大鉈の様に腕を振るい始めた。
ギロチンのように鋭い刃が、使い魔の身体をズタズタに引き裂き、切り刻む。
掴んだ使い魔をその握力で握りつぶし、別の使い魔へと叩きつける。
789 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/04(月) 07:20:23.63 ID:J2hwqxnGo
使い魔の群れの真ん中に空いた道を亜樹子とほむらが進む。
「マミちゃん……!」
「…………」
切羽詰った声が、亜樹子から漏れる。それを、ほむらは横目で見ていた。
ひどく冷たい、全てが終わった事を悟るような目。
「巴マミはああいう人間よ。最初から、こうなる事は予期できた」
「ちょっと……どういうこと、ソレ」
髪をかきあげ、ほむらが続ける。
「怒らせるつもりはないけど……でも、知っておいてほしいの。
彼女は無謀が過ぎる、危険よ。あなた達が必死に助けようとしても、恐らく無意味だわ」
諦観を含んだ言葉。二人の間に沈黙が流れる。前を行くオーズとダブルの戦闘の音だけが
響いていたが、不意に、亜樹子の声がその沈黙を破った。
「でもさ、諦められる?」
「……?」
背中に翔太郎を背負いながら、亜樹子はほむらに笑みを返した。
「依頼人だから、それだけの理由じゃない。誰かの泣いてる姿を見て、辛そうな顔を見て
それでハイ終わりなんてできないよ」
「…………」
「ましてさ、それが『大事な人』だったり『親友』だったら、それこそ放っておけないじゃん」
「っ……!」
戸惑いをほむらが見せた。ひどく感情を見せない子だと思ったが、本当は感情を
見せるのが下手なんだろうかと思ってしまう。
「ほむらちゃんにもあるのかな、そういうもの?」
「…………」
答えなかった。
「ま、言えないなら仕方ないよね」
「……」
歩みを止める事無く、亜樹子は言葉を続ける。
「今のマミちゃんは、きっと寂しい自分を見るのが怖いんだよ。あんな無茶をしたのも
きっとそのせい。だったら、アタシ達がどうにかしたいじゃない」
「…………意味ないわ」
「あるかどうかは関係ないよ。やるといったらやる、やんなきゃ始まらない」
静かだが、重みのある響きだった。亜樹子の真剣な眼差しは、はるか奥、マミ達が
いるだろう結界の奥へと向けられていた。
「でも、とりあえずは……」
「……?」
「マミちゃんに会って、怒らないと」
790 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/04(月) 07:24:30.64 ID:J2hwqxnGo
すいません、今日はコレまで
あと、4月中は忙しくて投下できません。また投下できましたら、報告します、すいません
791 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/04(月) 07:40:48.57 ID:BczgRE3so
乙 4月だから仕方ないか・・
792 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/04/04(月) 07:50:16.27 ID:hwAvrWfAO
乙
ほむほむの諦観を、所長に打ち払ってほしい
793 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(宮城県)
[sage]:2011/04/04(月) 12:41:09.69 ID:cRMZ0cjBo
乙
待つのが長くなるか……
794 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/04(月) 13:37:44.45 ID:eu5dzVlIO
伊達さんの「たか!とら!ばった!」が頭から離れない
795 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/04/05(火) 00:01:41.15 ID:XlvQFEQgo
ttp://img.5pb.org/s/10mai603918.jpg
僕と契約して魔法少女になってあれ?
796 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/04/05(火) 01:13:47.29 ID:/atXpwbzo
BLACKとZOが素晴らしい
で、なぜ555はロリなのか
797 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/04/05(火) 01:27:56.44 ID:QDznQrn2o
よーしお兄ちゃんはストロンガーちゃんを指名しちゃうぞ!
>>796
主役ライダー最年少だったから…かな?
今、その記録が塗り替えられたかはわからないけど
798 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/04/05(火) 01:33:24.84 ID:McP0imwlo
最年少記録はWで更新したような気がする
勘違いならすまん
799 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/04/05(火) 02:59:24.81 ID:oQrn25sSo
最年少は電王の良太郎(17歳)で更新
のちにWのフィリップ(16歳)でさらに更新
800 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/04/05(火) 17:05:22.89 ID:zgK28ZBGo
どんどん若くなってくなぁ。ディケイドなんかはifとはいえワタルがまだ子供だったし
その内中学生ライダーが出てくる可能性も……
無いな!
801 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/04/05(火) 18:22:57.26 ID:rzISJO3Go
ほむ「まどかが私と二人で一人のライダーになると聞いて」
802 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/04/05(火) 20:33:42.37 ID:nBeMRF9io
\マドカァ!/
803 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/04/05(火) 20:36:53.57 ID:eXBo2Fcno
\ホムラァ!/
804 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/04/05(火) 20:44:30.16 ID:/atXpwbzo
W-B-X
805 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/06(水) 01:15:23.31 ID:sl4RYvzh0
>>797
俺は555→オルフェノク→短命だと思ってた
806 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/07(木) 04:37:52.35 ID:TolbtTKDO
伊達さんハルケギニアに行ってくれねーかな、
そしてあのノリの良さと決めるとこはビシッと決める漢らしさでサイトとルイズを引っ張ってって欲しい。
807 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/04/07(木) 08:11:32.08 ID:f3bqfs2So
サイトの呼び方もやっぱり「サイトちゃん」なんだろうか
808 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)
[sage]:2011/04/07(木) 10:20:12.72 ID:gktj7qNAO
BLACKとシャドームーンの凄惨な戦いを知ったらまどか面子はどんな反応するかねえ。
809 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/07(木) 18:03:10.42 ID:ug7ODSSDO
世界征服のため、人体改造、洗脳により軍の制作
大量破壊兵器や酸素を人間を溶かすガスに変える計画をしていた組織があったり
810 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/07(木) 18:39:09.93 ID:4h8nIRqIO
>>808
ほむほむは平気そうだな
811 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/09(土) 00:45:58.03 ID:wlAsWg+G0
>>810
むしろ一番憤ると思う、彼女にすればまどかと戦わされる様な物だし
812 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/10(日) 20:10:14.51 ID:6CQTMY0w0
>>811
魔どか『(前略)次こそ私が、最悪の魔女だあぁぁぁぁぁぁ!!』ドカーン
ほむら「…………」
813 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北陸地方)
:2011/04/11(月) 00:00:53.98 ID:g/H5g8VAO
おのれQB!!貴様がどれだけ残酷なことをしているのか解っているのか!!あどけない女子中学生を騙して利用し、宇宙の糧にするなど、この俺が断じてゆるさんっ!!
リボルケイン!!
トゥアッ!!
814 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/11(月) 15:22:31.79 ID:+nr+0qO20
そういや、所長にはQBは見えてるんだっけ?
815 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/04/12(火) 21:39:00.97 ID:f+0iXJHEo
キングストーンフラッシュは相手の特殊効果や能力を無効とかそんな感じだと思ってた
816 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/04/12(火) 21:56:55.29 ID:tI0W4MB7o
キングストーンフラッシュは正直何でもありだぞ
817 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/12(火) 22:00:21.05 ID:Yenaq6nCo
キングストーンフラッシュ≒キン肉マンのフェイスフラッシュて認識してる
818 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/04/12(火) 22:01:48.53 ID:f+0iXJHEo
>>817
確かあの顔はマスクで本当の顔は汚れた川が浄化されるほど綺麗なんだよな
819 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)
[sage]:2011/04/12(火) 23:21:25.94 ID:GKNY87xAO
アポロガイストがディケイドをBlackの世界に閉じ込めたのにキングストーンフラッシュで世界の壁をこじ開けたからな
820 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海)
[sage]:2011/04/12(火) 23:22:27.36 ID:GKNY87xAO
アポロガイストがディケイドをBlackの世界に閉じ込めたのにキングストーンフラッシュで世界の壁をこじ開けたからな
821 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/13(水) 19:17:53.85 ID:+lheq66j0
というか、RX自体が何でもありだ
バイオ以外の時もゲル状になってた時があったし
ゲル状突撃→そのままRXキックは相手に同情したくなるほどの鬼畜コンボ
822 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/13(水) 21:27:16.11 ID:ZQqbUgS00
>>821
ジャーク将軍と対決した時はロボライダーからゲル化した後にバイオライダーに変身、「バイオ・ライダッ!」ってやってた記憶
823 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/14(木) 23:22:05.99 ID:JiYCn+tv0
RXになる前から相当なもんだ。コブラ怪人の時は時間止まった中でも動けてたし。
824 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/04/15(金) 01:47:46.75 ID:wm1FnQ8Ko
やっぱりてつをってすっげえんだなあ・・・
825 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/17(日) 20:34:13.26 ID:ZS1FBTgso
保守
826 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/04/18(月) 00:21:28.11 ID:KoGJN3z5o
ここは一か月近くほっといても大丈夫だぞ
827 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/18(月) 09:04:13.78 ID:we3pp1oSO
理由なき逃亡だと三ヶ月ほどで運営にHTML化されるけど、4月中は厳しいって宣言してるしね
自動じゃ落ちないから保守は全くいらないよ
828 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/04/21(木) 23:51:35.31 ID:J225EP+Uo
草加「君はどうしてまどかと契約したがるんだい?」
QB「決まってるさ。こんなにすごい素質の持ち主なら魔女を一掃してくれるからだよ」
草加「だが魔女を倒したところで君には何の利益も無い」
ドキーン!
QB「世界を救うこと自体が僕の利益そのものさ」
草加「それにしてはやけにあせってる様に見えるけど……サラリーマンのノルマの様だな」
ドキドキーン!
QB「こうしてる間にも刻一刻と魔女は増えてるんだ。あせりもするよ」
草加「そもそも魔女ってどうやって生まれるんだ?もしかして魔法少女と関係があるんじゃないのかなぁ?」
ドキドキドキーン!
QB「倒す倒されるの間柄だからね。嫌でも関係は生まれるさ」
草加「まさか後になって、宇宙全体から見れば得だ。とかエントロピーがどうのこうのとか言うんじゃないだろうな」
QB「君は……何者だ……?」
829 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中部地方)
[sage]:2011/04/22(金) 00:12:08.78 ID:1Fu7VH9no
通りすがりのレイパーさ
830 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(宮城県)
[sage]:2011/04/22(金) 01:34:16.69 ID:mEOHnEUEo
(首が折れる音)
831 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/22(金) 07:46:50.04 ID:WpKSD6p1o
まどか最終話視聴完了、なんかQBさんが800年以上前から存在してたことも公式化して良かった
832 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/22(金) 10:31:58.87 ID:1YbNiopxo
待ってるよ!
833 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/04/22(金) 12:34:33.51 ID:ECYhZQQDO
>>828
こう見ると本質は同じなんだな
834 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/04/22(金) 23:39:01.87 ID:FhdC0BTDO
まどかも終わったし、アンクの過去もそれなりにわかった
続きを待つしかないだろ
835 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/04/23(土) 00:03:17.64 ID:az/LtsEvo
>>834
実はもう映司の正体がなぁ・・・
836 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/04/24(日) 04:22:57.12 ID:t4SxNKJzo
この二話で映司の過去やるっぽいな
まどマギもオーズも設定固まってあとは続きを待つだけだ
5月まで気長に待ってるぞ
837 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/04/25(月) 13:44:51.94 ID:vGRnUUvn0
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
838 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/04/25(月) 13:46:05.96 ID:vGRnUUvn0
>>837
間違えた。
まどかの作風のせいか仮面ライダークロスがいろいろある中、電王とのクロスがない。
まどか神によって王道魔法少女の世界観になったんだから、改変後の世界でクロスをやってもいいんじゃないかな?
839 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/25(月) 14:00:33.59 ID:8mMDeSBP0
>>838
お前いくつのスレに同じこと書き込んでんだよ
罰として責任もってお前が書けよ
840 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2011/04/25(月) 14:02:19.84 ID:v0sLst3SO
わざわざクロススレ全部にマルチポストしてんじゃねえよks
しかもageてんじゃねえよks
そんなに見たいなら自分でスレ立てて書けks
見に行ってやらんことも無いぞks
841 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/04/25(月) 20:47:16.09 ID:RyESOYuXo
アクセルが主人公で映画になるとか私聞いてない!
842 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
:2011/04/25(月) 22:14:49.85 ID:CRnf1aTo0
>>839
>>840
ドンだけツンデレしてんだよお前らwwwwそのうちツンアホになるぞ
843 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/04/25(月) 22:15:38.61 ID:CRnf1aTo0
>>842
下げ忘れたorz
844 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/25(月) 22:40:17.97 ID:HdU77tkx0
>>811
力尽きて膝を突いてしまったマンガ版Blackの光太郎の頭を胸を抱きしめて
ほむ「泣いていいの・・・あなたは今、泣くべきなのよ・・・(既に自分が涙声)」
光太郎「(号 泣)」
というシーンを幻視した
845 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/04/25(月) 23:07:53.60 ID:7mMyI/I90
ぶっちゃけ10話のときまでは
電王とディケイドのクロスで良太郎は子供化で学生として、士は教師(もしくは教育実習生?)として中学校にくるとか。
でもって、ライダー(特にチートライダーのディケイド)がワル夜と戦っても苦戦しないんじゃないだろうかと思って、ワル夜倒したおもったらスピリッツのJUDOみたいなダークディケイド(一応士とは別物のオリキャラ)がラスボスとして登場。
全員ボロボロになったとこで士の説教。FFRでまどか魔法少女に。最後はデンカメンに全員のソウルジェムがくっ付いた超マギカ電王とかにFFRさせて撃破。
みたいな糞陳腐で阿呆な妄想もしたがまど神様のご活躍を見てすべて吹っ飛んだww
846 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/26(火) 06:25:46.37 ID:ue2Zxf9DO
>>845
悪いが既にダークディケイドは公式で存在しているぞ?
無印クライマックスヒーローズのラグナロクモードのラスボス的な奴がダークディケイドだった
847 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
[sage]:2011/04/26(火) 14:17:36.60 ID:1XftHc5l0
>>846
中身が別物って意味。
所詮、文にもしてないただの妄想なんだけど。
・・・買う前からわかってたけど無印の残念感はハンパなかったなあ。
848 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/26(火) 15:03:17.31 ID:wDsrxxggo
ディケイド完結編の予告観て
士殴ったディケイドはクラヒのダークディケイドでツカサだとか予想してたな
マミさん「!?」
ユウスケ「危ない!!」
マミっ!!
なんてのが浮かんだ
849 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/04/26(火) 15:31:50.94 ID:hguamLXBo
その展開VIPのディケイドクロスSSで見たわ
ユウスケが代わりにもぐもぐされてアークル食われかけてた
850 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/26(火) 18:25:58.22 ID:97QUhzTs0
>>849
腿から下しか見えねえじゃねえかwwww
851 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/04/26(火) 22:20:04.09 ID:PDz3OXNZ0
>>849
ファイズサウンダーでオクタヴィア浄化するあれか
アレ最後まで見れなかったけどどうなったの?
852 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/04/26(火) 22:28:45.56 ID:m/zkRISeo
>>851
FFRすげー
853 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/04/26(火) 22:29:15.35 ID:m/zkRISeo
>>851
FFRすげー
854 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/26(火) 22:50:23.13 ID:8tB6YdMD0
>>851
安定のおのれディケイドだったよ。
855 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/04/27(水) 00:21:27.85 ID:H1DxOVZx0
>>851
ttp://ssflash.net/archives/1416814.html
FFRマジパネェッス
856 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(北海道)
[sage]:2011/04/27(水) 11:09:58.90 ID:z6S1legh0
マミってこんなかわいそうな子だったんだ…
しかも例のパックンもあるんだろ?
アニメでもこんな感じなのか
最近心が痛いよ
857 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/04/27(水) 21:52:37.96 ID:+ahnqEkAO
アニメだと……その……違う意味で可哀想な娘だよ……
858 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
:2011/04/28(木) 01:56:49.40 ID:2VK62i+M0
>>857
やめたげてよぉ!
859 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/28(木) 13:46:06.17 ID:h/f+GfCCo
公式でぼっち・中二病
豆腐メンタル
もう何も怖くないのポーズ
マミさん可愛いよマミマミ
860 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/04/28(木) 17:13:43.91 ID:kYXz/Q7Bo
中二病って公式だったっけ?
861 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/28(木) 17:42:14.76 ID:SvyMxYyPo
ちょっと痛い事言ってるけど公式で中二病ではないだろ
862 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/28(木) 18:12:37.17 ID:ObvJlMWIO
変身時のステップ
ティロフィナーレ
円環の理
確かにもう少し欲しいね
863 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/28(木) 19:27:06.33 ID:pGSQxjxeo
黒の教科書を持ち歩いている
口癖が「right。その通り。よく気付いたわね」
別れの挨拶は「ラ・ヨダソウ・スティアーナ」
中二を名乗るなら(?)このぐらいやってほしいな
864 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/28(木) 19:54:06.65 ID:/lRLdd7n0
>>862
ティロ・フィナーレは体験ツアーでまどかとさやかに喜んでもらうために急遽つけた説とかもあるしなんとも言えんね。
865 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/04/28(木) 21:02:03.56 ID:cn3kYWZAO
お前らやめろよ!
マミさんはHR前や休み時間話し相手がいないから目を閉じて空想してるだけの女の子なんだよ!
ちょっとカッコつけようと思ってイタリア語とか調べて名付けただけの夢見がちな女の子なんだよ!
866 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/04/28(木) 21:28:19.10 ID:suodEkI6o
カワイイは正義
867 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/28(木) 22:10:38.94 ID:/lRLdd7n0
>>866
その通り、マミさんはいつでもとても可愛い
868 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/04/28(木) 22:15:06.04 ID:N+z6ziGho
可愛いは正義・・・・・・・・では、美人はなんなんでしょうか・・・・・・・・・・?
マミさんは可愛い美人だと思いますが………。
869 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/28(木) 22:19:53.37 ID:pGSQxjxeo
可愛いは「正義」、美人は「究極」
つまりマミさんは究極の正義なんだよ!自分でも何言ってるかよく分からないけどッ!
870 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/04/29(金) 00:39:13.75 ID:iBy3T7gJ0
レッドアイですね分かります。
赤愛ですね分かります。
アンコ愛ですね分かります。
871 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 13:16:32.32 ID:K5JRNLw1o
お久しぶりです
ようやく時間が出来たので投下したいと思います
872 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 13:18:15.50 ID:K5JRNLw1o
***
最深部、あたり一面をケーキで覆ったその場所。マミは今まさに孵化しようとしている
魔女と対面していた。
気分はこれまでになく高揚している。脳内は快楽物質で満たされている。
今、自分の事を見守っている後輩達の事を思えば、何も怖いものはない。
万能感がマミの全身を支配し、あらゆる困難が矮小に見えた。
全てを支配できるような精神状態がマミの背中を押す。
「マミさん!」
「マミさん、やっちゃえ!!」
二人の声が、さらにそれを加速させた。
「いくわよ!!」
マミは駆け出した。全身から召喚したマスケットを両手で次々と撃ちながら、
襲い掛かる使い魔を、一瞬で蹴散らし始めた。
(身体が軽い……)
蹴り上げては撃ち抜き、銃で殴り飛ばしては撃ち抜く。
(こんな幸せな気持ちで戦うなんて初めて……!)
空を跳び、地を駆け、使い魔は翻弄され、抵抗も出来ない内に消滅する。
(――もう、何も恐くない!!)
そして放たれる銃弾の暴風雨。光が、使い魔達を飲み込んだ。
「だって、私……独りぼっちじゃないもの」
大地に足を付け、呟く。
もはや何も存在しないその場所の中心に立って、まるで暗示をかけるように。
そして――
マミの視界の奥、グリーフシードが一際大きな鼓動を鳴らした。
873 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 13:19:05.66 ID:K5JRNLw1o
「っ!」
ソウルジェムが反応する。
歪に捻れる空間、その一角だけが異様に膨れ上がり、その中から魔女が現れる。
小さな、ぬいぐるみのような魔女。
明らかに力を感じられず、一瞬で決められる――そう、マミは思い込んだ。
思い込み、警戒を欠いた。
それは、これまでの『巴マミ』なら決してする事のなかった行為。
少女は突撃する。
これまでとはまったく違う戦闘方法。自ら危険に飛び込み、近接戦を挑む。
マスケットで殴りつけ、叩き潰し、そして打ち上げた。
「折角のところ悪いけど、一気に決めさせてもらうわよ!!」
空に打ち上がった魔女をマスケットで何度も撃ち抜き、そして、拘束を
発動させる。
何も抵抗がない。
ああ、自分は今なんて強いんだ。
これは弱い魔女なんだ、私は強いんだ。
あの子達が見てくれてる私は負けない。
私は、今、無敵なんだ。
マミは思い込んだ。これまで、何もしないなんていう魔女はいなかった筈なのに。
高揚した感情が全てを阻害した。思考が止まっていた。
だからマミは選んだ。全てを一撃で終わらせようと。
拘束した魔女が天高く掲げられる。抵抗もしない魔女の姿に違和感を覚える事無く
マミはマスケットに魔力を送り込んだ。
874 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 13:20:05.63 ID:K5JRNLw1o
巨大化するマスケット、狙う先には魔女。
引絞る引き金――これで終わる。
「ティロ………フィナーレッッッ!!!」
そして、銃弾が、魔女に吸い込まれ。
貫き。
膨らみ。
膨らみ。
――巨大な魔女が、口から。
875 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 13:21:42.66 ID:K5JRNLw1o
「ぁ―――」
気づけば、眼の前に、魔女の顔。
ピエロのような、白塗り。
笑顔、笑顔。
愉快なはずな笑顔。
広げた口。
巨大な牙が迫り。
黒が、ただ、目の前にあって。
鋭い牙が、視界の端で光って。
マミは、その瞬間、死を認識し――。
「――――マミちゃんッッッッッッ!!!!!!!!」
――声が耳を打った。
876 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 13:30:02.90 ID:K5JRNLw1o
***
眼の前で起きたその光景に、ほむらは驚愕の表情を浮かべた。
そこにあるのは、マミを抱きとめ地面に伏した亜樹子の姿。
「アキちゃん!!」
『亜樹子!!』
翔太郎とフィリップの声がステレオでほむらの耳に届く。
そして、彼女の横を白と黒が疾風を纏って走り追い越す。
『ショルダーファングッッ!!』
タクティカルホーンを二度押し込み、ダブルは肩から巨大な牙を引き出した。
「ハァァァァァァァ―――ッッ!!!」
そのまま大きく振りかぶり、投擲。
ゴォッ、と風を引き裂き、牙が魔女の身体へと一瞬で肉薄する。
エネルギーを纏った牙はなんの抵抗もなく蛇のようなシルエットをした魔女の
頭部と身体を両断した。
877 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 13:38:59.45 ID:K5JRNLw1o
「アキちゃん!」
『亜樹子! お前、何やってんだ!!』
マミを抱えて倒れる亜樹子の側にダブルもまた膝をつき、彼女の安否を確認する。
その様子を、ほむらはただ見ているしか出来ない。
(巴マミを……身を挺して助けた?)
これまでのループを思い返して、ほむらは在り得ない選択に動揺する。
ほむらにとって、巴マミは精神的に脆い魔法少女でしかない。
これまでのループで何度ともなく発狂し、こちらに害を及ぼした。
だからこそ、ほむらにとってマミを助けるという選択肢は存在しない。
在ったとしても、それは間違いなくまどかのため。
――だが、眼の前の「照井亜樹子」は。
(そんな事実を知らない……)
878 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 13:56:44.30 ID:K5JRNLw1o
そう、知らない。
照井亜樹子は、そんな事実を知らないまま、巴マミを助けたのだ。
それは、今のほむらでは到底思いもつかない行動。
先程の亜樹子の言葉がほむらの中で反芻される。
『放っておけないじゃん』
その言葉、とうの昔にほむらが切り捨てたもの。
繰り返したループの中で、擦り切れかけた人間性がそこに在った。
(私……私は……)
その姿に、呼吸が速くなる。
ほむらの擦り切れかけていた人間性の部分が、胸の奥底で疼いた。
どこかで壊れかけていた人間としての部分に、気づく。
その事実に、今更になって激しくほむらは動揺する。
早くなる呼吸、思考が停滞する。
考えがまとまらず、散漫になる。
ぼやける視界、何かが音を立てて崩れそうになる。
眼の前にある光景に、ほむらの視界がブれていく。
だが、まどかの姿だけが、変わらずそこに在って。
――それだけを支えにして、ほむらはそこに立っていた。
879 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 14:17:15.04 ID:K5JRNLw1o
***
肩に走る激痛、それに亜樹子は耐えていた。
頭上から降り注ぐ翔太郎とフィリップの声が微かに遠い。
肩口から走る激痛に目を移せば、スッパリと切れた肩。溢れる赤い血。
今さっきマミを庇った時、あの怪物の牙で切ってしまったのだろう。
「あ、あ……あき……亜樹子、さ……」
震えた声が自分の腕の中から聞こえた。
「マミちゃん……」
まるで子犬のようにマミは怯えていた。
そして、その視線はただ一点、自分の肩へと向けられていた。
「―――あ、あぁぁ! わ、わた……わ、たし……あ、あああ!!」
目線は合わず、虚ろ。歯をカチカチと鳴らす。
顔を真っ青にして、マミは全身を発作を起こしたように震わせはじめた。
何が起こったか、亜樹子は一瞬で察した。
――パニックだ。
「ッ……!! マミちゃん、落ち着いて!! マミちゃん!!」
痛みを堪え、亜樹子はマミの肩を強く掴んで揺すった。
だが、マミはそれに明確な反応を示さなかった。
880 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 14:29:17.38 ID:K5JRNLw1o
「あ……や、やぁっっ!! マ、ママ! パパ!! あぁぁ! あああああ!!」
頭を大きく横に振って、マミは自分を掴む腕を振りほどこうとする。
だが、それを踏んでのところで亜樹子は押さえ込む。
「マミちゃん! しっかりして!! 大丈夫だから!! 私は大丈夫だから!!」
大きな声で呼びかけるが、いやいやをする赤ん坊のようにマミは両の瞳から
大粒の涙をこぼして抵抗する。
「アキちゃん、彼女は普通の少女ではない。だから、ここは僕が――」
「フィリップ君は手を出さないで!!」
その申し出を切り捨て、亜樹子はマミの顔を両手で挟みこんだ。
傷口から零れる血の生ぬるさに不快感を感じるがそんな事は言ってられない。
無理矢理に、こちらへ視線を合わさせる。
「マミちゃん!!」
「っ……!?」
ビクンと身体を震わせ、そこで初めてマミは亜樹子を見た。
黄金色の綺麗な瞳は溢れる涙と恐怖の色で濁り、虚ろ。
ぐしゃぐしゃになった顔は、幼さで塗りつぶされ、年頃の少女の面影は
そこには存在しない。
それに、亜樹子の胸が痛んだ。自分の腕の傷以上に。
881 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 14:43:16.84 ID:K5JRNLw1o
「大丈夫……大丈夫だから。私は、大丈夫だから」
「あ……パ、パ。ママ……わた、わたし……」
嗚咽をあげながらマミが亜樹子の顔を見る。
そんな彼女の震える手を自分の手で包み込み、亜樹子が笑いかける。
「ね? 大丈夫だから……ね?」
「ぁ――」
それが決め手だったのか、マミが糸の切れた人形のように亜樹子の方へ
倒れこんだ。
亜樹子の腕の中で、マミは気を失っていた。
『亜樹子! お前、腕は!?』
「ん……結構痛いけど大丈夫だよ、翔太郎君」
自分を心配して覗き込むダブルとなった翔太郎達に亜樹子は答えた。
だが――。
「ッ!! アキちゃん!!」
「へ?」
次の瞬間、亜樹子の身体とマミを抱えてファングジョーカーは空を跳んでいた。
そして、亜樹子は見た。
今そこまで自分たちのいた場所に、あの魔女がその牙を突き立てていたのを。
「うそ!? 今、フィリップ君たちが倒したはずなのに……!!」
「どうやら、あの魔女はビーストドーパントと同等以上の再生力があるようだね」
再び地面に降り立ち、ファングジョーカーになったフィリップは悪趣味な姿の
魔女に正対する。
「ダブル!!」
そして、その横に翔太郎の身体を抱えたオーズも。
「翔太郎の身体、持ってきたけど……亜樹子さん、お願いします!」
「う、うん!!」
『亜樹子、俺の身体を勝手に放って行ったの件だが……まあ良いわ。
とりあえずは……フィリップ』
「ああ。分かってるさ、翔太郎」
オーズとダブルが互いに顔を見合わせ、頷く。
「行こう、オーズ」
「ああ、ダブル!!」
二人の戦士が、魔女へと疾駆する。
882 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/04/30(土) 14:43:52.23 ID:K5JRNLw1o
そういうことで、今日の投下はここまで
GWなのでいけるところまで振り切っていきたいと思います
883 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/04/30(土) 14:48:17.57 ID:yLehA0iV0
乙!
亜樹子は確かにヒロインではない
だが間違いなく『所長』ではあるのだ
884 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福岡県)
:2011/04/30(土) 14:49:18.51 ID:coC9Ad9M0
\乙レートフラッシュ/
885 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/30(土) 14:50:57.02 ID:xxtPheGw0
乙ベント
886 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/04/30(土) 14:51:12.14 ID:ER25HUCAO
乙
亜樹子マジかーちゃん
887 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/04/30(土) 14:54:42.66 ID:GlfoIYn4o
お疲れ様でした。
888 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/04/30(土) 15:04:42.39 ID:fCmmsYbVo
乙!楽しみに待ってるよ!
889 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/30(土) 15:10:10.39 ID:0t8WksFSO
\オツゥ!/
890 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛媛県)
[sage]:2011/04/30(土) 15:37:29.20 ID:mycfdQcg0
乙!乙!乙!
スキャニングチャージ!!
891 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
:2011/04/30(土) 15:50:09.85 ID:O28J/UtE0
乙!
しかしマミさんの死亡フラグは後二つ残っているぞ
892 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/30(土) 16:15:04.41 ID:EnPNmFdj0
乙!マキシマムドライブ!
ほむほむは相変わらずまどか一筋だな
893 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/04/30(土) 20:09:56.68 ID:Rr1tjD9bo
\オツゥ!マキシマムドライヴ!/
894 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(宮城県)
[sage]:2011/04/30(土) 21:09:03.47 ID:Ul5/9nQ6o
\乙ゥ!/
895 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/04/30(土) 22:25:48.22 ID:1JsNijmxo
流石所長wwwwww
乙!!
896 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
[sage]:2011/05/01(日) 01:23:55.10 ID:gxScXTOAO
所長流石すぎるわ
897 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/05/01(日) 08:41:28.02 ID:KSAMaMOAO
乙スキャン!
所長! 所長! 所長!
そして、映司の過去が明かされたな……
898 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/05/01(日) 12:03:12.67 ID:ts4zmeHDO
おやっさん肌があるな……流石あきPだ
899 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/01(日) 13:31:17.04 ID:g8ZuFua00
プトティラコンボ……超カッケェ!!
900 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/01(日) 14:27:45.63 ID:48AzC7LSO
とりあえずスキャニングは超ダセェ…。
なんで最後蹴らないんだよ…。
901 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/05/01(日) 14:34:22.22 ID:G/zK7tvxo
>>900
アルティメットスリーなら蹴ってるけどな
http://www.youtube.com/watch?v=8I7n7xLG-Qg&feature=youtube_gdata_player
902 :
sage
:2011/05/01(日) 17:08:41.37 ID:WYYjgv1I0
「人が人を助けて良いのは、自分の手が、直接届くところまでなんじゃないかって」
なんか作品的に思う所あるよな。全てを救おうとするなら人でなくならねばならないって言う事か…
903 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/01(日) 17:40:17.80 ID:yXE78qQz0
一度挫折して、新たな志を胸にしたまどかって感じだよな、映司
904 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛知県)
[sage]:2011/05/01(日) 19:02:20.66 ID:HAYp1A7so
ひなちゃんマジヒロイン
905 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/01(日) 19:12:00.40 ID:g8ZuFua00
>>901
「アルティメットスリー」ってガンバライドのオリジナル必殺技だっけ?
906 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(栃木県)
[sage saga]:2011/05/01(日) 19:23:46.70 ID:8TSoE1Aqo
>>905
コンボ名・○○○○・スリーは全部捏造技
907 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/05/01(日) 19:25:14.84 ID:hA5H4OrLo
タジャドル・フレイム・スリーよりクジャクとコンドルのコアチャージアタックの方が原作再現だと言うあるさま
いや羽ファンネルも良いけどさ
908 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/05/01(日) 21:30:17.82 ID:KSAMaMOAO
俺は伊達さんの「死ぬつもりならいいさ。賭ける命の重さが解ってる」って台詞が好きだな
今回の映司といい、
電王の「弱かったり運が悪かったり何も知らないとしても、それは何もやらないことの言い訳にならない」
みたいな台詞といい、
これまで王道で書かれなかった部分を補完するような靖子にゃんのヒーロー像……嫌いじゃない! 嫌いじゃないわ!
909 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
:2011/05/01(日) 22:55:59.27 ID:N75TW+N80
>>906
マジでか、いつかはキマると思ってたのにタトバキック
910 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(新潟県)
[sage]:2011/05/01(日) 23:17:57.69 ID:G/zK7tvxo
>>909
?
911 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/02(月) 14:13:08.02 ID:/vNFSYXFo
彼にとって、それは大した意味を持たない。
彼にとって、その光景は、さほどの障害とはならない。
だが、しかし――。
「くそっ! 何度やってもまた新しいのが!!」
『ただ再生してるワケじゃねえのか!! フィリップ、何か思いつかねえか!?』
「ああ、もう少し待ってほしい。もう少しで思いつきそうだ」
『だったら早くしてくれよな!!』
(オーズ、そしてダブルか……)
やはり、予想外ではあった。
オーズ――800年前の王が生み出した、人間の欲望という力。
ダブル――人間が己の手で、地球から引きずり出した記憶という力。
地球外生命体である彼――インキュベーターにとって、その力は予想外。
912 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/02(月) 14:13:58.99 ID:/vNFSYXFo
文明を与えた側として、人間がこのような力を手に入れる事は終ぞ思いつかなかった。
言うなれば、プログラムの中に現れたバグ。
――しかし、所詮バグはバグでしかない。
(まあ、エネルギーの回収において、彼等が障害になる事はないね)
合理的に計算を行い、判断する。
この地球上に存在する人間の総数からすれば、これらの個体が及ぼす影響は
ゼロに等しい。
たとえ影響があったとしても、それは、この時代のたった一点のみ。
この後の歴史には影響を及ばさない。
そして、それは暁美ほむらにも言えること。
想像を絶するエネルギーを秘めた鹿目まどかを魔法少女にさせまいと行動する理由は
未だ分からないままだが、彼女が及ぼす影響は彼にとっては大した意味を持たない。
913 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/02(月) 14:15:04.87 ID:/vNFSYXFo
鹿目まどかを魔法少女に誘導するルートは幾つもある。
どれだけ彼女が策を労しても、無意味。
最終的に、鹿目まどかは魔法少女になる。
億に等しい時間を生きたインキュベーターにとって、全てが予測範囲内。
だからこそ、彼は判断を下す。
(彼等を排除する理由は、ないね)
しかし、その判断が果たして正しかったのか。
――それを彼自身が知るのは、もう少し後の事になる。
914 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/02(月) 14:16:09.74 ID:/vNFSYXFo
***
「まどか、聞いてるのか?」
「――――ぇ?」
その言葉に、まどかは現実に引き戻された。
目の前には、お母さんの顔。
「さっきからボーっとして、風邪でも引いたんじゃないんだろうな?」
「あ、え、っと……」
――答えることなんて出来ない。
「……大丈夫だよ」
「本当にか?」
「……うん」
心配そうな表情に胸が痛むが、そう言うしかなかった。
家族の心配する表情を背に受けながら、まどかは自分の部屋へと戻った。
そして、そのままベッドに倒れこむ。
「…………はぁ」
柔らかい感触がまどかの体重を全て受け止め、包み込む。
ひどく心が落ち着いた。
915 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/02(月) 14:17:35.43 ID:/vNFSYXFo
「マミさん……」
呟く、彼女の名前を。
あと一歩のところで命を落とすところだった彼女の名を。
「っ……」
そして、まどかは罪悪感に苛まれる。
側にいたいと思った。
勇気付けたいと思った。
頼りない自分にもそれだけなら、と思った。
――だが、そうした結果どうなった?
「私のせいだ……」
泣き叫ぶマミの姿を思い出して、また胸の奥がズキンと痛んだ。
自分が余計な事を言ったから、マミは死に掛けたのだ。
自分が彼女を死の淵に追いやったのだ。
――まどかは、そう思った。
「やっぱり私には何の価値もない……私は……」
枕を握り締めて、まどかは自分の無力さを怨んだ。
あの時、映司や亜樹子達がいなければ、彼女は確実に死んでいた。
無力で何の価値もない自分は、結局何もできなかったのだ。
自己嫌悪に、まどかは枕を握り締めた。
「私に力があれば……マミさんも、誰も――」
「――良いね、その欲望」
.
916 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/02(月) 14:25:54.80 ID:/vNFSYXFo
銀髪の青年が、まどかを見ていた。
――愉快げに、おかしげに、見下して。
「だ……誰!?」
「なるほどね。誰かを守りたい、っていうのも欲望の一つだ」
まどかの言葉は届いていなかった。
だが、まどかは彼から立ち上る危険性を一瞬で認識した。
魔女を見た時と同じ……いや、それ以上の何かを感じ取ったのだ。
「ち、近づかないで!」
「ふふっ……良いね。じゃあ、その欲望――解放しなよ」
そして、まどかの額にメダルの投入口が現れる。
「ひっ!?」
「さあ、君はどんなヤミーを生み出して――」
カザリはセルメダルを取り出し、まどかへと投げつけ――。
「あ――――」
――メダルが、まどかへ吸い込まれた。
917 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/02(月) 14:30:15.92 ID:/vNFSYXFo
ということで、4話始まり始まり
ここで恐らくオーズのOPとかが流れるのです
918 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/02(月) 14:34:54.66 ID:AW9VQZiDO
オーツ!オーツ!オーツ!オーツ!カモーン!
ここに来てカザリがまどか達と絡んでくるか…
919 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2011/05/02(月) 14:55:25.19 ID:aWsK6CP9o
乙!!
920 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/05/02(月) 14:58:11.89 ID:Q0zuXy9No
お疲れ様でした
921 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(九州)
[sage]:2011/05/02(月) 15:00:49.10 ID:OczUFetAO
うおおおお、これこそがクロスオーバーの醍醐味……!
922 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
:2011/05/02(月) 18:05:54.10 ID:N5am4xsI0
乙!
次も楽しみにしてるぜ!!
923 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/02(月) 20:32:42.63 ID:OrlDF5I/o
乙
QBも無事に敗北フラグ立ててくれたし、もう何も怖くない
924 :
851
:2011/05/02(月) 20:38:05.82 ID:y9agPVZb0
>>852
〜
>>855
遅ればせながらありがとう 見たかったんだコレ
925 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
:2011/05/02(月) 21:41:22.84 ID:ePaaHs62o
ここでほむほむが登場するに違いない
926 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/05/03(火) 00:37:33.88 ID:k3A8yhTDO
最強の魔女になる器のまどか。魔女になった際の役目は救済。
そのまどか、人を守りたいという欲望を解放したら……
世界は再び混沌の時代を向かえる……おのれディケイドォーー!
927 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2011/05/03(火) 00:49:31.40 ID:XqND0pgko
ディケイド「また俺のせいかよ……」
928 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/03(火) 01:12:10.50 ID:tAq83Vet0
>>926
人間を守る→人間以外を排除→魔法少女を排除
アギトみたいな展開が想像された
929 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 13:00:58.98 ID:QEkGFu1Bo
***
『おはよう、マミ』
パパが笑ってる。
『朝ごはんよ、マミ』
ママが笑ってる。
――ああ、うれしいなぁ。
抱きしめる、二人を。
――ああ、あったかい。
大好きで、大好きで、大好きな、パパとママ。
二人を強く、強く抱きしめる。
ずっとずっと、一緒だった、あの家。
くまのぬいぐるみと、紅茶の匂いに囲まれて。
朝日が差し込んで、綺麗で、良い匂いで。
「パパ……ママ……」
二人の体の温もりが、じんわりと伝わる。
自然と涙まで零れてくる。
『どうしたんだい、マミ?』
「うん……怖い夢を見たの。パパとママがね、死んじゃう夢なの」
『そう、そうなの……』
優しく、パパとママが頭を撫でてくれる。
それだけで、もう、何も――。
『でも、仕方ないわ、マミ』
「――――ぇ?」
――ぐしゃり。
930 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 13:02:38.72 ID:QEkGFu1Bo
「ひっ……!?」
一変する世界。
鳴り響くサイレン、燃え盛る車と車と車。
潰れた、助手席と運転席。
潰れた、ママとパパ。
足元は血でいっぱいで、真っ赤で、真っ赤で。
『私達、死んじゃってるもの……』
「あ、あ、ああ……!!」
『ほら、マミ……』
潰れたママとパパが手を伸ばして、腕を掴もうとする。
『おいで、マミ……』
『ママとパパが一緒よ……』
「や、やだ……やだやだやだやだああああああああぁぁ!!」
後ろに必死でずり下がるけど、下がる隙間なんて何処にもない。
固い感触が背中に伝わって、此処が狭い車の中だと思い出して。
『マミ……』
『マミ……』
大好きなはずのパパとママの手が、とてもこわい。
こわい、こわい、こわい、こわい。
こわいこわいこわいこわいこわいこわいこわい。
「だ、だれか……」
だから、呼んだ。
「誰かたすけてぇぇぇっっっっ!!!!」
助けを。
931 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 13:03:29.16 ID:QEkGFu1Bo
届くはずもないのに。
あの時、キュゥべえと契約を結んだ時と同じように。
大声で。
「誰か……」
体を抱きしめて、震える子犬のように。
『マミ……』
『これからは、ずっと……』
パパとママの手が自分に触れるのが分かって。
そして――。
「―――マミちゃん!!!!」
――光が、マミを照らした。
932 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(福島県)
[sage]:2011/05/03(火) 13:03:42.26 ID:bbs1S5MF0
そういや最近カザリって自分のやり方(ヤミーを人間に取り憑かせ、人間に欲望を満たさせる)でヤミー作ってないよね。どっちかってとウヴァさん方式でやってるような。メズールやガメルのメダル取り込んで進化したから方法も見直したのかな?
933 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 13:05:27.68 ID:QEkGFu1Bo
****
「―――ぁ」
まず目に入ったのは見知った天井だった。
自分の家、いつも起きる、自分の部屋。
次に気づいたのは、全身がぐっしょりと汗で濡れていた事。
そして、
「ん……ぐぅ」
自分の手を握って、亜樹子が眠っていた事。
「――ようやく起きたのね、巴マミ」
感情を押し殺した声が、自室の入り口から届いた。
明かりの消えた室内だが、そのシルエットだけで、それが誰だか分かる。
「暁美さん……」
暁美ほむら、彼女がマミを見ていた。
表情は見えないが、きっと怒っているに違いない。マミは思った。
だが、
「助かって……良かったわ」
「……え?」
意外な言葉に、マミはそんな声を上げるしか出来なかった。
934 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 13:08:58.45 ID:QEkGFu1Bo
「……なに?」
「あ、その」
今も表情は分からない。だけど、その声の色は間違いなく昨日までと
明らかに違う。
だから、なのだろうか。
「……ごめんなさい」
「…………」
自然と、謝罪の言葉が出たのは。
「…………」
「…………」
お互いに言葉が見つからず、沈黙が流れる。
何秒か何分か、どれだけの時間が経ったか分からなかったが、最初に
行動したのはほむらの方だった。
「……帰るわ」
「あ……」
マミに背を向け、歩き始める。
しかし、マミはつい声をかけてしまった。
「ね……ねえ、暁美さん」
「なに?」
拒絶はなかった。
「もしかして……亜樹子さん達と、ずっと一緒にいてくれたの?」
「…………」
否定も、肯定もなかった。
「助かった命、大事になさい」
ただそれだけを告げて、ほむらは去った。
935 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 13:18:24.49 ID:QEkGFu1Bo
***
「くっ!!」
空から、幾万もの針が降り注ぐ。それをカザリは自慢のフットワークで
避けるが、その声には余裕はない。
『マ……モー……ル』
野太い、地響きのような声が、ビルの谷間に鳴り響く。
「なんなんだ……あれは!!」
明らかに、カザリは動揺していた。
再び、針が降り注ぐ。
「ッッ―――!!」
今度は頭上だけでなく、水平方向にも。
追尾機能があるとでもいうのか、その針はカザリを執拗に狙う。
「くそっ……! ボクの作ったヤミーなのに……!!」
そして、その針が一本だけではあったが、カザリの肩に突き刺さった。
「ぐぅ―――ッッ!!??」
瞬間、カザリの全身に激痛が走った。
「か――はッ!? あッ……っくぅ!!」
その激痛に、堪らずカザリは膝を付いた。
眩暈で視界がぼやけ、痺れで脚は震え、動きようがなかった。
936 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/05/03(火) 13:22:23.15 ID:uOFZ2NSAO
まどかさん強すぎだろ…
流石最強の魔法少女候補
937 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 13:24:36.05 ID:QEkGFu1Bo
そして、そのカザリの目の前にヤミーは現れる。
頭はゾウ、両腕を貝で覆い、その脚はチーター。
それは、カザリがまどかの欲望から作り出したヤミー。
だが、そのヤミーは、これまで彼の作ったどのヤミーとも違った。
完全な均衡の取れた、偏りのない、調和の取れたシルエット。
そして、カザリの命令を受け付けない強大なエナジー。
――最早それはヤミーではなく、グリードと呼ぶべきほど。
「なん……なんだ。こんなの……ありえない!!
ヤミーが、こんな力を持つなんて、聞いた事がない!!」
『それは仕方ないよ、グリード・カザリ』
「…………ッ!?」
気に障る、その穏やかな声。
その声の主は、カザリのいるビルの谷間の脇、ビルのプレートの側に
静かに佇んでいた。
938 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 13:37:01.74 ID:QEkGFu1Bo
「奇跡売り……!!」
『やあ、800年ぶりだね。あの時と同じく、こうしてボクは君達の
敗北する姿を眺めている訳だが……いやはや、欲望の力は何時見ても凄まじいね』
そうして、奇跡売りと呼ばれたキュゥべえは昆虫のような赤い瞳を
ヤミーへと移した。
『しかし、まさか、君達が鹿目まどかに手を出すとは思いもよらなかったよ。
おまけにヤミーの親にしちゃうなんて、予想外にも程がある』
スゥと、目を細める。
『だけど、君が鹿目まどかを選んだのはある意味正しい。彼女、鹿目まどかの秘める力の一端に
気づいたんだから』
「なんだって……?」
『カザリ、余所見はしない方が良いよ』
「ッ!?」
瞬間、数十メートルあったはずの距離をカザリは詰められていた。
そして、腹部にめり込む貝で覆われた腕。
『マァァァァモォォォォルゥゥゥゥ!!!!!!』
そのまま打ち上げられる。
はるか、はるか空の上へと。
天空には月、白く輝くそれがカザリの瞳に映った。
939 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 13:46:16.76 ID:QEkGFu1Bo
「くっ……!!」
爪を引き出し、近くのビルに突き立てる。
傷を負った時に落ちたメダルを回収しようかとも思ったが、止めた。
はるか眼下、そこにいる危険な存在に本能的な危機を覚えた。
――あれはもう自分のヤミーではない、敵だ。
『このヤミーは実に素晴らしいね、カザリ。鹿目まどかの秘めるエネルギー総量を図る上でも
この対象は、実に良いサンプルになるよ』
頭に響く声。それがカザリの神経を大きく逆撫でた。
「奇跡売り……!!」
『それに、これをうまく使えば鹿目まどかに魔法少女の契約を結ばせるのに
良いシチュエーションを作り出せそうだしね』
淡々としたその声、利用する側であるはずの自分が利用されているという感覚に
怒りが沸々と沸きあがる。
だから、
「いい加減……黙りなよ!!」
全てを切り刻む風をカザリはキュゥべえに投げつけた。
『ぁ――』
風がキュゥべえを飲み込む。
グリードのエネルギーが一瞬で、ソレを細切れのミンチ肉に仕立て上げる。
しかし、
『はぁ……無意味なのに、良くやるよ』
「……チッ」
ビルの壁面に垂直に立つキュゥべえに、カザリは忌々しい視線を投げつけた。
940 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 14:01:04.58 ID:QEkGFu1Bo
「またそれかい……? 芸がないね」
『芸ではないよ、カザリ。これがボクという種族なんだ。君達グリードが
メダルで肉体を構成するのと同じだよ』
悪びれる様子も何もない。それがカザリの神経を更に逆撫でるが、寸でのところで
カザリはそれを抑えた。
「まあ……良いさ」
『ん?』
そして、カザリは眼下のヤミーに目を移した。
「アレは好きにしたら良い。僕は、アレにはもう関知しない」
『へぇ、良いのかい?』
「ああ……」
イモガイゾウチータヤミー。もはや制御不能のヤミー。
あの少女が生み出した欲望。
そう、あの少女――『鹿目まどか』が。
「――もう良いさ」
カザリの中で、瞬く間にこれからの計画が練られていく。
その計画の先にいるのは、眼前の、キュゥべえ。
「君にやられるのは癪だけど、奇跡売り、ここは負けを認めるよ」
『別に勝負なんてしてないんだけどね』
「いいや、これは勝負さ」
そして、一陣の風が吹いた。
「生存競争をかけた……ね」
風がカザリを飲み込み、吹き去る。
後に残るのは、戦いの傷跡だけ。
『マァァモォォルゥゥゥ』
最悪のヤミーだけ。
941 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 14:02:03.73 ID:QEkGFu1Bo
ということで、まずはここまで
942 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛媛県)
[sage]:2011/05/03(火) 14:06:25.81 ID:Dvt/HVLW0
三色亜種とかもうオーズの域だろ・・・
943 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(石川県)
[sage]:2011/05/03(火) 14:09:20.71 ID:iAx7dIx+0
乙!
こっからどう動くのかな...
944 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/03(火) 14:50:01.76 ID:tAq83Vet0
QB「あれは君の力が産んだ化け物だ、つまり言い方を代えれば君自身とも言えるね」
QB「君にはあいつを止める義務がある、そしてあいつを止められるのは君しかいない」
―――だから、ボクと契約して魔法少女になりなよ―――
945 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
:2011/05/03(火) 14:55:14.19 ID:UVj2mDS90
乙!!
何とも素敵なクロス作品。
946 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/05/03(火) 15:07:07.57 ID:R9ihJzgzo
乙!
まさか制御不能のヤミーとは
947 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/05/03(火) 16:06:28.73 ID:HKmurMUFo
仮面ライダー!!早く来てくれー!!
948 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/03(火) 19:16:07.50 ID:dmMW7nXxo
それでもエクストリームなら・・・紫のメダルならきっとなんとかしてくれる・・・
949 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 19:47:08.95 ID:QEkGFu1Bo
***
朝が来た。
東から昇る朝日を、アンクは眺める。
「……」
その眉間には、いつも以上に深い皺が刻まれている。
「クソッ……やはり、駄目か」
右手を元の姿に戻して、拾った石を強く握り締めた。
握り締められた鈍い音を立てて粉々に砕け散り、見滝原の空へと塵となって消えていく。
この街に来てからこれまで、ずっと狂いっぱなしの感覚にアンクはそろそろ
我慢の限界を迎えそうだった。
メダルの行方も分からない、ヤミーの気配も感じ取れない、同じグリードの気配すら
感じ取れない。
まさしく、目と鼻と耳を塞がれたも同じ。
しかし、それでもただでは起きないのがアンクというグリードだ。
ズボンのポケットからスマートフォンを取り出すと、この街で最近起きた
異常な事件を検索し始める。
すると、次々と自殺やら事故やらがヒットした。
――それも、1件や2件でなく、数十と。
950 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
:2011/05/03(火) 19:54:49.99 ID:qpMmEeqw0
そういえばプトティラはでるんですか?
メダルの所持状況はどうなっているのか分かる方いたら教えてください。
951 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/03(火) 19:56:11.82 ID:Dlyc+y8m0
>>950
93 : ◆WDUU7xtdEo [saga]:2011/03/08(火) 21:03:17.83 ID:k/DaFciko
ちなみに、今アンクが持ってるメダルは以下の通り
タカ・クジャク、コンドル
ゴリラ
バッタ
シャチ、ウナギ、タコ
・・・うん、トラさんは活躍すると思いますよ?
94 : ◆WDUU7xtdEo [saga]:2011/03/08(火) 21:03:44.14 ID:k/DaFciko
あ、トラさんもちゃんと持ってるからご安心を
現状だと、作者が方針転換しとらん限り恐竜メダルは未所持だと思う
952 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 20:04:52.57 ID:QEkGFu1Bo
「――はっ。なるほど、そういうことか」
そこで、初めてアンクは笑みを零した。
「フッ……奇跡売りの奴、なかなか色々仕込んでくれる。
確かにこれだけ残り滓が溜まれば、俺の感覚が狂う訳だ……なあ?」
そして、また眼下に視線を動かす。
溢れんばかりの欲望。朝の訪れと共に、それが渦を巻き始める。
だが、アンクの目に見えてるのはそれだけではない。
その渦の隙間に入り込むように垣間見える異物にアンクは注目する。
「この800年、俺達以上に残り滓と果実を作りまくったか……」
湿気を帯びた、邪気を含んだ笑みがアンクの顔に浮かぶ。
「しかし、どれだけの人間のガキの希望ってのを食ったんだかなぁ……なあ、奇跡売り?」
そして、声を上げて笑い始める。
953 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 20:05:50.99 ID:QEkGFu1Bo
その声は誰にも届く事はないが、思い切り、アンクは笑った。
「俺達とは違うが、本当に良くやってくれる! はっ! 最高だ!」
嘲りを含んだ笑い声は空へ消える。
そして、それは突然ピタリと止まる。
「だが――取り分を奪われるのはコッチも癪だ」
ギリリと音を立てて、右手が握り締められた。
冷たい眼差し、猛禽類の瞳が街を見下ろす。
そして、立ち上がる。
赤の衣装が見滝原の風に揺られ、まるで翼のように翻った。
「お前が何を企んるが知らんが、そっちがその気なら、こちらにも考えがあるぞ」
グリード本来の凶暴性が、笑みとなって浮かぶ。
「奇跡売り、貴様の全て、俺が逆に奪い――」
『マアアアアアアモオオオオオオオルウウウウウウウウウウッッッッッ!!!!』
咆吼がアンクの耳を震わせた。
954 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/03(火) 20:06:28.77 ID:QEkGFu1Bo
ということで、ここまで
現在、プトティラは所持してません
というか、プトティラ出したら映司が大変な事になっちゃう!
955 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/03(火) 20:10:18.40 ID:FpesM7k2o
乙
プトティラでないのかー…残念
Wは全フォームそろってるけどOOOだけ中間までで勝負か
956 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/05/03(火) 21:00:47.10 ID:AI0+H3o7o
本編で出たばっかりの未だ正体不明なアイテムを出したら収拾がつかなくなるんじゃないか
下手すりゃ次週から設定に食い違いが出てきてしまいかねない
957 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/05/03(火) 21:02:22.51 ID:d1e2094fo
「欲望の糧である人間をウヴァわれて憤る」ってシチュエーションでネウロを思い出してしまう俺…とことんゆとり脳だな
958 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
:2011/05/03(火) 21:23:10.90 ID:qpMmEeqw0
>>951
ありがとうございます。
もっと確認してから聞いたほうがよかったですね。
>>954
乙!!
プトティラでなくても応援してるぜ
959 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(埼玉県)
[sage]:2011/05/03(火) 21:27:20.16 ID:R9ihJzgzo
乙!
やっぱり奇跡売りって呼び方はかっこいい
960 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/03(火) 22:36:19.66 ID:7GOWbuOe0
おつおつ
何気に俺のIDがOOOかと思ったがそんなことは無かったぜ!
961 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(チベット自治区)
[sage]:2011/05/03(火) 22:53:51.94 ID:VYWrSC1J0
ID確かに惜しいな。
あーそれにしても5月29日分放送予定の36話でついにメズールたんとガメルたんがウヴァの手により復活、
そして信吾兄ちゃんまで意識を取り戻すってかなり急展開だよなー。気になるぜ。
このスレでもメズールにガメルは…まあ出てこないだろうな。
962 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(静岡県)
[sage]:2011/05/03(火) 23:28:34.36 ID:wijpnQKYo
>>961
こんなところでバレを見るとは思わなかった・・・許゛さ゛ん゛
963 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2011/05/03(火) 23:58:27.66 ID:Lv7F2cjAO
>>961
貴様ァァァァァァッ!
964 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(愛媛県)
[sage]:2011/05/04(水) 00:00:59.26 ID:QYJPfVnIo
>>961
これは明らかに悪質なネタバレ・・・
965 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2011/05/04(水) 00:06:43.82 ID:rTBD3Ed9o
>>961
酷すぎるよ……こんなのってないよ……
お願い、ほむらちゃん……
>>961
に騙されてた馬鹿な私を……助けて上げてくれないかな……?
966 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 00:15:27.63 ID:myqBfVFDo
つんざくような悲鳴が、そこかしこから上がる。
『マァァァモォォォルゥゥゥ……!!』
野太い絶叫が大気を震わせ、ヤミーは街中を闊歩する。
「ひ、ひっ……!!」
そして、彼の前に腰をぬした哀れな生贄が一人。
まだ社会人として垢抜けていない学生の雰囲気を纏ったOLは、ヤミーの
おぞましさに、竦みあがっていた。
「た、た、助け……!!」
『マ、モルゥ……傷ツケラレナイ場所……連レテエエエエエエ!!』
その腕が大きく振上げられた。
象の足のような太い筋肉に包まれたその腕、真っ直ぐに振り下ろされれば
彼女の脳天はまるでトマトのように潰れることだろう。
それは、彼女にも分かっていた。だが、体が動かなかった。
完全な思考停止、現実から彼女の体は逃避しきっていた。
――故に、彼女はこれから訪れる自分の死を見る事しか出来ない。
967 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 00:24:34.74 ID:myqBfVFDo
振上げられた腕が伸びきり、手の先に付いた貝の殻が陽光に煌めいた。
まるでギロチンのような酷薄な輝きが彼女の瞳に映る。
そして、一瞬の間をおいて――腕は振り下ろされた。
「――――」
言葉を発する事も出来ず、彼女は自分の脳天を砕く音が訪れるのを待った。
だが、しかし――――。
『タカッッ! ゴリラッッ!! バッタッッ!!』
眩い輝きが彼女の目の前で煌めいた。
赤と白と緑の輝き、眼前でそれは一つになり、ヒトガタを結ぶ。
そして現れる、異形の戦士。
「逃げて!! 早く!!」
「ぁ……あ!」
その声に、彼女の時間は動き出した。
異形の戦士が自分を守っている事を認識し、その言葉を理解した。
「逃げて!!」
「は、はひぃっっ!!」
そして、一目散に駆け出す。ただ、本能のままに。
968 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 00:36:58.80 ID:myqBfVFDo
女性が逃げ出したのを見送り、異形の戦士――オーズとなった映司は目の前に注意を戻した。
「これ、カザリのヤミーか!? でも、コイツ……!!」
ゴリラの力を持ってしても抑えきれない程の、そのパワー。
交差した腕で受け止めただけだというのに、踏ん張った体を一気に押し込まれていた。
「滅茶苦茶……強い!!」
オーズの戦闘本能が、映司の脳内で警鐘を鳴らした。
『マアアアアモオオオオルゥゥゥゥゥ!!』
再び振上げられる腕、まるで戦い方を知らない大振りな一撃。
それを絶好の機会と、オーズはゴリラアームのガントレット、ゴリバゴーンで渾身の
一撃を繰り出す。
オーズの持つメダルの中でも最上級の威力を持つゴリラの力。それが、ヤミーの腹部へ
一度、二度、三度と、打ち込まれていく。
だが、しかし――。
969 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 00:43:09.48 ID:myqBfVFDo
――なっ!!??」
オーズとなった映司は、絶句するしかなかった。
『アアアアアアアアアアアアアアア!!!!』
まったく、効いていない。まったく、動じていない。
コンボではないとはいえ、最大級の威力に近い攻撃を数度も打ち込んだのに
このヤミーには蚊ほども効いていないのだ。
「映司ッ!! 避けろ!!」
「ッ!!」
その声に、忘我しかけた自分を取り戻し、今、まさに脳天を砕かんとする一撃を
間一髪でオーズは避けた。
しかし、その腕が勢いを殺す事はなく、そのままアスファルトの地面へと
威力は吸い込まれる。
そして、吸い込まれた威力はアスファルトを砕いた。
粉々に、周囲数十メートルに無数の皹を伴って。
「なっ……なんだ、アレ……!!」
絶句。これまで、何十回とヤミーやグリードと戦ってきたが、このサイズで
これ程の破壊力を秘めたヤミーはいなかった。
いったい、どんな欲望があれば、こうまで強力なヤミーが生まれるというのか。
970 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 00:59:05.89 ID:myqBfVFDo
「アンク、これって……!!」
「カザリのヤミーだ、間違いない。だが、コイツ……」
アンクがオーズの側に立ち、自分達と相対してるヤミーを観察する。
完全な調和の取れた、複合体ヤミー。
カザリが何種類かのメダルを取り込んだのは知っていたが、だが、ここまで
均整の取れたヤミーを生み出したことはなかった。
それも、メズール・ガメル・カザリ、この3種類のグリードの特徴を併せ持った
ヤミーなぞ、一度たりともなかった。
「カザリの奴……何をした?」
そう言うしかなかった。
はっきり言えば、アンクにとっても予想が付かない事態だった。
「アンク……このヤミー、何か分からないのか?」
「分かれば話は早いんだがなぁ……!」
一歩ヤミーが歩を進めるたびに、オーズとアンクは一歩下がる。
得体が知れないだけでなく、威力も洒落にならない。
アンクとオーズは、これまでにない危機感を覚えた。
「3種のヤミー……まるでオーズみたいだ」
「気を付けろ、映司。コイツ……ッ!?」
アンクが言葉を続けようとした、その次の瞬間だった。
『オォォォオオオオオオオオ!!!』
咆吼、ヤミーが両腕をこちらへと向けた。
手の代わりに、腕の貝殻から現れるのは無数の銃口。
――――ぞわり。
「ッ!!」
「ちぃッッ!!」
二人の背中に走る、おぞましいまでの危機感。
瞬間、アンクとオーズはその場を大きく飛び退けた。
971 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 01:13:56.04 ID:myqBfVFDo
そして、二人は見た。
ヤミーの腕から無数の針が放たれるのを。
自分達が立っていた場所に無数の針が突き刺さるのを。
――地面が異様な音を立てて溶けるのを。
「な――――」
「――――!?」
二人とも言葉を失った。
もし、今、ほんの一瞬でも判断が遅れていたらどうなっていたかを思い知り、
背筋に冷たいものが流れるのを感じた。
「コイツ……ヤバすぎる!」
「映司、退くぞ」
「……はっ!?」
アンクのその言葉に、オーズになった映司は抗議の声を上げた。
「何言ってるんだアンク!? 今、ここで俺達が退いたら!!」
「馬鹿か、お前! こんなのと、訳も分からずやりあって勝てるか!!
無駄死にされたら、俺が困るんだよ!!」
いつものやり取り。だが、今回ばかりは状況が違う。
「ふざけんな! ここで俺達が逃げたら、アレが他の人に使われるかも
しれないんだぞ!!」
「だからどうした! 人間の一人や百人、死のうがどうでも良いが、オーズに
なれる人間は別だ!!」
両者に流れる険悪な空気を読み取ったように、再びヤミーがその両腕を
二人に向けた。
「ッ!!!」
「くッ!!」
放たれる無数の毒針。それを交わし、オーズとアンクは近くのビルの物陰に
隠れた。
972 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(山形県)
[sage]:2011/05/04(水) 01:23:27.11 ID:CJgkOtuho
雰囲気出てるなあ
973 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 01:25:59.93 ID:myqBfVFDo
周囲に漂う腐臭にも近い刺激臭。それが鼻を突く。
「くっそぉ!!」
「映司!! 退け、退くんだよ!!」
大きな声を上げてアンクが命令するが、もちろん、それを受け入れる訳がない。
「アンク、コンボだ!! 青色のコンボ!!」
代わりに、催促するようにその手をアンクへと伸ばした。
「馬鹿か!! 無闇にコンボを使うな!! 前にも言っただろうが!!」
「アンク、もしメダルを渡さないなら……俺はこのままいくぞ」
「ぐっ……」
その言葉に、アンクは言葉を詰まらせた。
己の命に対して執着せず、欲望すら持たないこの男。
この男なら、それをしてもおかしくない。
火野映司という性格を嫌と言うほど知ってしまったアンクにとって、その言葉は
無視できるものではなかった。
「……どうする」
「お前……!」
真っ直ぐにこちらを射抜く視線。
それが、どうしようもなくアンクの神経を逆撫でする。
だが、しかし――。
「やめてぇッッ!!」
その少女の声に、二人の会話は打ち切られた。
974 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長野県)
:2011/05/04(水) 01:29:28.77 ID:lm8JZf7Ko
たしかにゴリラのほうが強い分かってるけどトラ・・・・・・
975 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 01:42:21.04 ID:myqBfVFDo
そして、その声の主を二人は良く知っていた。
アンクと映司、二人が同時にその声の主へと視線を向けた。
「なっ……!」
「あっ……!」
――鹿目まどかが、そこにいた。
ヤミーの目の前に両手を広げて、立ちはだかっていた。
足を震わせ、しかし、強い瞳で、ヤミーを睨みつけていた。
「ま、まどかちゃん!!」
「っ! 映司、待て!!」
瞬間、映司は飛び出していた。
ヤミーの目の前に飛び出したまどかが、手を伸ばせなかったあの少女と
ダブったのだ。
「まどかちゃ――ッッ!!」
映司の叫び声が、ビル街の間に響く。
だが、しかし、その声は同時重ねられた声によって掻き消された。
「やめて!! 私、こんな事望んでないよ!!」
「……え?」
その言葉に、映司は足を止めた。
976 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(京都府)
[sage]:2011/05/04(水) 01:52:42.77 ID:4N6vxu3/o
シャウタで液体化すれば攻撃は受け流せそう
977 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 01:54:36.13 ID:myqBfVFDo
「なるほど……あのガキがヤミーの親だったか」
「え……あ、ま、まどかちゃんが……あのヤミーの親?」
思いもよらなかった事実。それに、映司の行動が完全にストップした。
ほんの数日言葉を交わしただけだが、だが、これ程までに強力なヤミーを作り出すほどに
彼女が強い欲望を身に秘めているとは思えなかったのだ。
あまりにも意外な事実だった。
そして、そうやってる間にも、まどかはヤミーへとゆっくりと近づく。
「私……人を傷つけるなんて考えてない! あ、あなた……私の欲望なんでしょ!?
だ、だったら、こんな事やめて!! 私のいう事聞いて!!」
声を詰まらせ、恐怖に足を震わせて、まどかは必死にヤミーへと呼びかける。
「私だったら、お願いだから……!!」
『ウ……ウゥゥゥ……!!』
その言葉が通じたのだろうか。ヤミーは動きを止めた。
足を止め、腕を力なく下ろし、まどかを見つめた。
「わ……分かって……くれたの?」
『…………』
無言。それを肯定と受け取って、ほっと、まどかは胸を撫で下ろした。
――が、それは、大きな間違い。
978 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 02:05:56.53 ID:myqBfVFDo
『――――ォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!』
絶叫が、ビルを揺らした。
そして、振上げられる、ゾウの足のような逞しい両腕。
「ぁ――――」
微かに息が漏れるような声をまどかはあげるしかなかった。
それしかできなかった。
「ま―――――まどかちゃんッッッッッ!!!!!!!!」
「ちぃっ……映司ッッッ!!!」
空を3枚のメダルが舞う。青の3色が、一直線にオーズの元へ。
走りながらそれを掴み取り、オーズは一瞬でメダルを入れ替える。
ドライバーに並ぶ、青の3色。
シャチ・ウナギ・タコのエンブレム。
オースキャナが、その3枚をスキャニングする。
『シャチッ!! ウナギッッ!! タコッッ!!』
それは同種3色のコンボ。
『シャシャ、シャウタァァッッ! シャシャ、シャウタァァァァッッッ!!』
オーメダルが歌を歌い、全身を青のエネルギーフィールドが覆う。
そして、次の瞬間にはオーズを青のコンボ形態へと作り変えた。
979 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 02:20:52.59 ID:myqBfVFDo
「うぉぉおおおおおおおおおおおお!!!」
シャウタコンボと化したオーズは、両肩から伸びた電気ウナギウィップを
まどかの体へと巻きつけた。
そして、ウィップを思い切りオーズは引き寄せた。
「きゃっ!!??」
同時、鳴り響く地響き。
ヤミーの振り下ろした腕はまどかを傷つける事はなく、既にオーズの
腕の中にまどかはいた。
基礎スペックの低いシャウタだが、トリッキーな戦い方をするだけでなく
こうした使い道もあった。
「ひ……火野さ、ん?」
「良かった……まどかちゃん」
きょとんとした顔でこちらを見上げるまどかに、映司は心底ほっとした声を
あげた。
――だが、安心するのはまだ早い。
「映司!!」
アンクの声に、すぐに臨戦態勢に戻る。
ヤミーが、こちらを明らかな敵意を持って見ていた。
980 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 02:30:01.90 ID:myqBfVFDo
腰を落とすイモガイゾウチータヤミー。
そのチーターの脚が異様なまでに膨らむのをシャチヘッドの感知機能で
オーズは感じ取った。
こちらに向けられているのは雄々しい象の牙。
何を企んでいるかは一瞬で分かった。
「まどかちゃん、俺に掴まって……良いね?」
「は、はい……!」
グッ、と、まどかが映司の体に抱きつく。
そして、さらに深く腰を落とすヤミーとタイミングを合わせるように、映司もまた
腰を落とした。
――――そして。
『パォォオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!』
象の雄叫びを上げ、チーターのスピードでヤミーが突進を仕掛けた。
カザリに匹敵するほどのその速度。しかし、ヤミーが走り出すより一瞬早く、
オーズはその場所から離脱していた。
シャチヘッドによる感知能力の成せる技だった。
秒数にしてコンマ何秒の差、ジャンプし、ビルの側面にタコレッグによって
張り付く。
突進を仕掛けたヤミーは、そのまま一直線にビルをぶち抜いていった。
981 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 02:32:46.52 ID:myqBfVFDo
>>980
訂正
腰を落とすイモガイゾウチータヤミー。
そのチーターの脚が異様なまでに膨らむのをシャチヘッドの感知機能で
オーズは感じ取った。
こちらに向けられているのは雄々しい象の牙。
何を企んでいるかは一瞬で分かった。
「まどかちゃん、俺に掴まって……良いね?」
「は、はい……!」
グッ、と、まどかが映司の体に抱きつく。
そして、さらに深く腰を落とすヤミーとタイミングを合わせるように、映司もまた
腰を落とした。
――――そして。
『パォォオオオオオオオオオオオオオッッッッ!!!!』
象の雄叫びを上げ、チーターのスピードでヤミーが突進を仕掛けた。
カザリに匹敵するほどのその速度。しかし、ヤミーが走り出すより一瞬早く、
オーズはその場所から離脱していた。
それは、シャチヘッドによる感知能力の成せる技だった。
982 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 02:53:04.85 ID:myqBfVFDo
突進を仕掛けたヤミーはそのまま一直線にビルをぶち抜き、停止した。
そして、ビルの壁面に頭を突きたてたままヤミーは動かなくなった。
「止まった……?」
オーズはまどかを下ろすと、ヤミーから距離を取って警戒を始めた。
ジリジリと距離を詰める。が、やはり、動かない。
「……どういう事だ?」
一瞬、気が緩みかけたその時だった。
『オオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!』
「ッ!!??」
再び、雄叫び。
頭を突っ込んでいたコンクリートの壁を叩き潰すと、ヤミーは
いきなり頭を大きく振り始めた。
「苦しんで……るのか?」
ヤミーはもがいていた。全身から電流を放ちながら、ふらふらと
どこかへと走り始めた。
「チャンスか……追いかけるぞ、映司」
「待てよアンク! まどかちゃんが!」
その言葉に、アンクは眉間に皺を寄せた。
983 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 02:58:09.66 ID:myqBfVFDo
映司の側には、ヤミーの親。
本来ならばヤミーの親を優先して、ヤミーを育てさせ、その後メダルの回収が
セオリーだったが、今回ばかりは事情が違う。
このヤミーは今までにない例外。それに、今のアンクはヤミーを感知する
力が落ちていた。
だからこそ、ヤミーを優先にして、ヤミーの親は捨て置きたかったのだが、
「俺が行くと言っても、どうせ聞かないんだろう?」
「当たり前だろ」
「じゃあ、別行動だ。俺はあのヤミーを追う。お前は勝手にしろ」
結局はこうなる。
だが、当初の目的であるカザリのメダル、そしてセルメダルの回収を思えば
コチラの方が動きやすい部分もある。
アンクはそう納得する事にした。
「気を付けろよ……アンク」
「誰に言ってやがる、誰に」
余計な心配だと言わんばかりに鼻を鳴らし、アンクはヤミーを追い始めた。
984 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 03:03:57.94 ID:myqBfVFDo
「……まどかちゃん。いったいなにが起きたか話してくれるね?」
アンクの姿が見えなくなり、変身を解除した映司はまどかへと向き合った。
顔を俯け、つらそうな表情を浮かべるまどかの前に膝をつき、映司は
微笑を向ける。
「大丈夫。何があっても、俺は信じるから」
ぽんと肩に手を置く映司に、まどかはゆっくりと顔を上げて映司に視線を
あわせた。
そこに見えたのは、こちらに心を開こうとする意思。
そして、まどかの口がゆっくりと開かれようとしたその時、
「――まどかから離れなさい」
氷点下、絶対零度の声と、撃鉄を上げる音が映司の耳に届いた。
――暁美ほむらが、凍りつくような憤怒をまとって、そこにいた。
985 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 03:06:06.85 ID:myqBfVFDo
そういうわけで、ここまで
986 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 03:07:53.34 ID:myqBfVFDo
あと、そろそろ埋まりそうなので新スレも
まどか「仮面ライダー?」翔太郎「魔法少女?」映司「魔女?」 その2
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1304446039/
987 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)
[sage]:2011/05/04(水) 03:19:44.20 ID:96mMIo7B0
投下乙!
しかし、何故にマジギレ状態?
988 :
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(中部地方)
[sage]:2011/05/04(水) 03:22:04.24 ID:xe6K7COKo
オーツ
これでほむほむがいきなり映司に襲い掛かってきたら、
サブ脚本に井上がいるって解釈でいいのかなぁ?
989 :
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(長屋)
[sage]:2011/05/04(水) 03:37:52.10 ID:rTBD3Ed9o
乙!
???「火野映司には気を付けた方がいい……オーズとしていつ暴走するか判らないからね」
990 :
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(東海)
[sage]:2011/05/04(水) 09:32:59.86 ID:RHJFJMfAO
>>989
なんだってそれは本当かい!?
991 :
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(埼玉県)
[sage]:2011/05/04(水) 12:31:01.50 ID:m7pxXUn8o
乙!
992 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 13:09:35.37 ID:myqBfVFDo
「君は……」
「聞こえなかった? 今すぐ、まどかから離れなさい。さもなければ……」
魔法少女となったほむらの冷たい瞳が映司を射抜く。
そして、ゆっくりと持ち上がる右手に握られていたのは、普通の少女では
到底支えきれないようなマグナム。
「なっ!?」
「ほむらちゃん!?」
その銃口の先は、ぴったりと映司へと向けられていた。
「火野映司、まどかを危険な目に合わせるなんて……ね。
貴方がそのような真似をするのであれば、私もこうせざるを得ないの」
「ちょ、ちょっと待って! いったい、何を誤解してるのか知らないけど、俺は別に
まどかちゃんを危険な目になんて……!!」
なんとか誤解を解こうとするが、しかし、銃口がそれを阻む。
動けないまま、映司の額に冷たい汗が流れる。
「ほ、ほむらちゃん……違うよ! 火野さんは、私を助けてくれただけで……!!」
「別に庇わなくて良いわ、まどか。あなたは、本当に優しすぎる」
完全な事実誤認。ほむらは、この状況を、映司が招いたのだと勘違いを起こしていた。
普段のほむらならば、感情より論理が先に動いて、現状を正しく理解できていた
にちがいない。
だが、それにまどかが絡めば、別だ。
最も優先順位の高い彼女の危機に関して、感情が論理よりも先走った。
「さあ、まどかから離れなさい、火野映司。さもなければ、私は――」
そして、トリガーに引鉄をかけようとしたその時だった。
『スタッグ』
電子音声がほむらの耳に届くと同時、機械のクワガタムシが彼女の右手から
マグナムを奪い去った。
993 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 13:28:21.38 ID:myqBfVFDo
「なっ!?」
そして、そのクワガタは持ち主の下へと帰り、元の携帯電話へと姿を変え
彼の手に収まった。
「沈着冷静だと思っていたが存外に感情的だったとはね、実に興味深い」
フィリップだった。
いつものつかみどころのない笑みを浮かべながら、ほむらの前にやって来ると
覗き込むような視線を彼女に送った。
「それで? この状況の説明を願いたいんだが」
「……あの男が、まどかを危険な目に合わせた。それだけの事よ」
「ほぅ?」
はて、とフィリップは首をかしげた。そして、映司とまどかを交互に
見やると、またほむらに視線を戻した。
「僕には、どうやらそれだけとも思えないのだが」
「どちらの味方のつもり?」
感情的な瞳がフィリップを射抜く。
「別に、僕はどちらの味方というわけではない。がしかし、今の君の
精神状態は良くないと判断できるね」
994 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 13:34:37.81 ID:myqBfVFDo
端的に述べるフィリップの言葉に、ほむらの眉が軽く持ち上がった。
だが、それまで。
遠くからやってくるサイレンの音が、この場での会話の終わりを告げていた。
「……さて、では、このまま僕らのホテルへと向かう事にしよう」
「え、でも、学校が……」
戸惑うまどかに、フィリップが、あの魔的な笑みを浮かべた。
「安心すると良い、鹿目まどか。既に情報は検索済みだ。先程のヤミーとの
戦闘のせいで、今日はどの学校も休校となっている」
そして、ほむらへもフィリップは視線を送った。
「そういう訳だ、暁美ほむら。これからの事もある。
一度、全員で集まりこれまでの情報をまとめる事にしようじゃないか」
995 :
◆WDUU7xtdEo
[saga]:2011/05/04(水) 13:36:50.11 ID:myqBfVFDo
ということで、ここまで
ほむほむは、まどかのためなら何処までもクライマックスです
996 :
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(関西・北陸)
[sage]:2011/05/04(水) 14:11:55.27 ID:NTZg5cZAO
危うく仮面ライダーオーズが終わるところだったというか、ほむほむマジクライマックス
997 :
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(静岡県)
[sage]:2011/05/04(水) 15:20:37.74 ID:/RnTUZR2o
ほむら「答えは聞いてないわ」
998 :
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(関西・北陸)
[sage]:2011/05/04(水) 15:38:12.87 ID:NTZg5cZAO
さやか「私の悲恋にお前が泣いたぁ!!」
999 :
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[sage]:2011/05/04(水) 15:43:35.28 ID:4PUc+/qDO
QB「僕に釣られてみるかい?」
1000 :
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(関西・北陸)
[sage]:2011/05/04(水) 15:56:23.38 ID:NTZg5cZAO
マミ「私、降臨……満を持して」
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