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少女「あなたの願いを叶えるわ」 -
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1 :
1
:2011/03/23(水) 00:20:37.22 ID:hfyQIHXAO
少年「……は?」
少女「あなたの願いを」
少年「いや、繰り返さなくても大丈夫だから」
少女「……分かったわ」
少年「どうしてちょっと残念そうなんだよ!」
少女「そんなこと無いわ」
少年「……で、どういうこと?」
少女「?」
少年「いや、そこで『何言ってるのコイツ』みたいな目で見られても困るから!」
少女「あ、」
少年「ん?」
少女「言い忘れてたわ」
少年「……何を?」
少女「願い事は、3つ」
少年「……」
少女「適量だと思うのだけど」
少年「知るか!」
少女「面倒な人ね」
少年「どうしてこうなったんだよ……」
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/
渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/
二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/
佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/
全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/
君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/
笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/
【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/
2 :
1
:2011/03/23(水) 00:21:33.23 ID:hfyQIHXAO
…………
……
…
〜1時間前〜
ピンポーン!
少年「はーい、お待ちくださーい」ドタドタ
少年「どちら様ですかー、っと」ガチャ
少女「はじめまして?」
少年(うわっ、金髪の外人さん?! しかも可愛い……)
少年「は、ハロー?」
少女「そう」ツカツカ
少年「ちょっと待て!」
少女「?」
少年「アンタ、一体誰だ? 何で勝手に家に入ろうとしてんだよ!」
少女「……私は、私。今さっき、挨拶したから?」
少年「まさか、それで質問に答えたつもりにはなってないよな?」
少女「私、なってる?」
少年「分かるか!」
少女「そうそう」ゴソゴソ
少女「はい」
少年「手紙?」ペラッ
3 :
1
[saga]:2011/03/23(水) 00:22:13.17 ID:hfyQIHXAO
少年「父さんからだ……」
ーーーーーーーーーー
息子へ
少女ちゃんを我が家で預かることになった
仲良くやるんだぞ
父より
ーーーーーーーーーー
少年(父さんの字に間違いは無いな)
少年(この子、少女、って言うのか。ん? 日本語名?)
少年(ちょっとズレてるけど日本語上手いし、ハーフなのかな?)
少年(……?)
少年「……えっと、これだけ?」
少女「ええ」コクリ
4 :
1
[saga]:2011/03/23(水) 00:23:04.39 ID:hfyQIHXAO
少年「ワケ分からん……」
少女「おじ様とおば様に、この家に住むように言われたの」
少年「おじ様、おば様って俺の父さんと母さんのこと?」
少女「そうよ」
少年「二人一緒に海外で仕事してるハズなんだけど……何してるんだよ」
少女「立ち話もなんだから、中に入りましょう?」
少年「ここ、お前の家じゃないだろーが」
少女「今日から住むことになるんだもの、同じよ」
少年「……なんか調子狂うな」
少年「まあ父さんからの手紙に間違いないみたいだし、とりあえず上がれよ」
少女「うん」
5 :
1
[saga]:2011/03/23(水) 00:23:35.86 ID:hfyQIHXAO
〜居間〜
少女「良い家ね」
少年「そうか?」
少女「ええ」
少年「……えーっと、何か飲むか?」
少年「と言っても、麦茶か牛乳くらいしか無いんだけど……」
少女「熱いのは苦手だわ」
少年「大丈夫、どっちも冷蔵庫に入ってるから冷えてるよ」
少女「そう。なら、ホットミルクが良いわ」
少年「は?」
少女「冗談よ」
少年「何なんだよ……」
少女「和ませようかと思って」
少年「むしろ疲れました」
少女「ごめんなさい」ペコリ
少年「お、おう……」
少年(くっ、可愛い……)
少年(……ズレたことさえ言わなければ)
少女「?」
6 :
1
[saga]:2011/03/23(水) 00:24:06.44 ID:hfyQIHXAO
少年「はい、牛乳」コトン
少女「……」クピッ
少女「ホットじゃないのね」
少年「お前な……」
少女「……」クピクピ
少年「はあ」
少年「なあ、もしかしてキミってハーフなの?」
少女「葉っぱじゃないわ」ムッ
少年「それはハーブだろっ」
少年「ハーブじゃなくて、ハーフか、って聞いたんだよ」
少女「楽器じゃ……」
少年「それはハープ。はあ、もうどうでも良くなってきた……」
少女「そう。良かった」
少年「……何が?」
7 :
1
[saga]:2011/03/23(水) 00:24:40.03 ID:hfyQIHXAO
少女「だって、どうでも良いって言ったでしょ?」
少年「お、おう」
少女「じゃあ、私がこの家に住むのにも反対はしないってことでしょ?」
少年「そう捉えるのか……いや、別に反対してた訳じゃないんだけどさ」
少女「じゃあ、私が住んでも良い?」
少年「父さんの手紙にも、仲良くやれって書いてあったしな……よろしく」
少女「……嬉しい」ニマリ
少年「うっ……」ドキッ
少女「どうしたの?」
少年「いや、別に」プイ
少年(……笑った顔にドキッとしたとか言えるわけ無いだろ)
8 :
1
[saga]:2011/03/23(水) 00:25:17.99 ID:hfyQIHXAO
少年「そうだ、自己紹介しよう」
少女「自己紹介?」
少年「自分がどんなヤツかを相手に教えることだよ」
少年「一緒に住むんだから、ちゃんとしとかないと」
少女「律儀ね」
少年「難しい日本語も知ってるんだな」
少女「自己紹介、しないの?」
少年「おう。まず、俺からな」
少年「俺の名前は、少年」
少女「知ってる」
少年「……えーっと、家族構成は父、母、姉の4人で」
少女「知ってる」
少年「……好きな食べ物は」
少女「和食」
少年「……そうだけど。逆に嫌いな食べ物は、」
少女「甘いもの」
少年「……はい、その通りです」
少女「あなたのことは、大体知ってる。かも」
少年「かも、って何だよ」クスッ
少年(父さんと母さんから聞いてたのか?)
9 :
1
[saga]:2011/03/23(水) 00:25:49.53 ID:hfyQIHXAO
少女「次は私の番?」
少年「そうそう」
少女「頑張るわ」
少年「おう」
少女「……」
少年「あはは、そんな難しく考えなくても良いんだぞ?」
少女「……、私はしなくちゃいけないことがあるの」
少年「ん、何だ?」
少女「私は、」
10 :
1
[saga]:2011/03/23(水) 00:26:23.91 ID:hfyQIHXAO
少女「あなたの願いを叶えるわ」
11 :
1
[saga]:2011/03/23(水) 00:28:20.50 ID:hfyQIHXAO
最初の投下分は以上です
このような台本形式でオリジナルSSを書かせて頂きます
次回投下は近い内に
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/23(水) 00:36:20.13 ID:5sRQYgbLo
乙
とりあえず期待
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/23(水) 00:49:14.99 ID:y3gwSzqSO
続きが気になる
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)
[sage]:2011/03/25(金) 19:23:07.21 ID:Z20ngrRro
これ好き
支援
15 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:05:25.56 ID:MEuBt44AO
皆様、ありがとうございます
では、以下より投下します
16 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:06:02.78 ID:MEuBt44AO
少年「……そうして今にいたる、か」ハァ
少女「独り言? 変わってるわね」
少年「お前に言われたくねーよ!」
少年「……まあ、俺も変わり者かもしんないけどさ」
少女「?」
少年「ああ、そのうち分かるよ」
少女「そう」
少年「でさ、俺の願いを叶えるってどういうこと?」
少女「……私の、」
少女「私の名前は少女。好きな食べ物は、」
少年「何でさらっと自己紹介に戻るんだ?!」
少女「自己紹介しろと言ったのはあなたよ」
少年「はあ……、自己紹介は一先ず置いといてさ、」
少年「俺の願いを叶えるってどういうことか教えてくれよ」
17 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:06:39.66 ID:MEuBt44AO
少女「言葉通りの意味よ」
少女「あなたが望むことなら何でも叶えてあげる」
少年「何でも?」
少女「何でもよ」
少年「本気で言ってます?」
少女「本気よ」
少年「……お前、頭大丈夫か?」
少女「あなたに言われるなんて心外ね」
少年「俺、お前に頭疑われるようなマネしたっけ?」
少女「忘れちゃったの?」
少年「無かったことはそもそも忘れようがありません」
少女「そう」
18 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:07:11.43 ID:MEuBt44AO
少年「なあ、どのくらい本気かは分からないし、」
少年「何でこんなこと言い出したのかも分からないけどさ」
少年「願いを叶える、だっけ?」
少年「あんまりそういうこと言わない方が良いぞ?」
少年「危ない目に会うかもしれないしさ」
少女「大丈夫よ」
少年「……何で?」
少女「あなたにしか、言わないもの」
少年「……っ//」カァア
少女「テレてるの?」
少年「テレてないっ!」
19 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:07:58.27 ID:MEuBt44AO
少年(……ちょっとキツめに言ってやるか)
少年「例えばさ、俺だって男な訳だよ」
少女「例えなくても、あなたは男でしょ?」
少年「話の腰を折らないでください」
少女「分かったわ」
少年「それでさ、」
少女「私を襲うの?」
少年「なっ……」
少女「あなたの願いは、私を思いのままにすること、で良いかしら」
少年「……バカ。良いわけないだろ」
少女「?」
20 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:08:34.10 ID:MEuBt44AO
少年「あのさ、」
少年「よく分かんないけど、少女は俺の願いを叶えなくちゃいけないのか?」
少女「義務じゃないわ」
少女「約束と、希望よ」
少年「つまり、少女の意志で言ってるってことか?」
少女「ええ」
少年「……はぁ、俺をからかってるんだろ?」
少年「外人のジョークって日本人には難しいんだよなあ」シミジミ
少年「あれ? なあ、ジョークとユーモアって何が違うんだっけ?」
少女「……」クイッ クイッ
少年「袖、引っ張るなよ」
少女「願い事は、3つよ」
少年「……はいはい、分かったよ」
21 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:09:31.48 ID:MEuBt44AO
少女「……」
少年「……なあ」
少女「……」
少年「そのさ、」
少女「……ZZzz」スピー
少年「座ったまま寝ないでくれ!」
少女「……む、何?」ゴシゴシ
少年「お前の部屋をどうしようか、って思ったんだよ」
少女「あなたの部屋で良いわ」
少年「俺の身体に悪いので勘弁してください」
少女「? さっきベッドで激しく身体を求めたクセに」
少年「なっ// 女の子がそんなこと言うんじゃありません!」
少年「てかそれ、夢じゃないのか……?」
少女「……? どっちでも良いわ」
少年「考えることを放棄しないでください……」
22 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:10:17.74 ID:MEuBt44AO
少年「でさ、この家の部屋数ってそんなになくって」
少年「お客様用の寝室、とかないんだよ」
少年「だから悪いけど、姉さんの部屋を使ってくれないか?」
少女「……」
少年「あ、姉さんは仕事の出張で当分帰ってこないからさ」
少女「……」
少年「えーっと、少女さん?」
少女「……ZZzz」スピー
少年「だから寝るなって!」
少女「……」ボケー
少女「……」ゴシゴシ
少女「……起きてたわ」シレッ
少年「間をたっぷり使ったボケはやめてください……」
少女「しょうがないわね」
少年「納得して頂いてなによりです」
少年「じゃあ姉さんの部屋は二階だから、上にのぼるぞ」
少女「ええ」
少年「荷物は俺が持つよ」
少女「ありがと」
23 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:10:57.49 ID:MEuBt44AO
少女「ねぇ」クイッ クイッ
少年「だから袖を引っ張るなって」
少女「あなたの部屋は、どこにあるの?」
少年「ん? ああ、姉さんの部屋……、お前の部屋の隣だよ」
少女「中を見たいわ」
少年「何もないぞ?」
少女「見たいの」
少年「……別に良いけどさ」
少年「左が俺の部屋。で、右がお前の部屋だから」
少女「うん」
少年「じゃあ、俺の部屋から入るぞー」ガチャ
24 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:11:50.44 ID:MEuBt44AO
〜少年の部屋〜
少女「何もないわね」
少年「だから言っただろ?」
少女「机も、クローゼットも、ベッドも、本棚もないわ」
少年「服と、寝る用の毛布と、学校で使うカバンくらいは床の上にあるけどな」
少女「変わってるわね」
少年「みたいだな。自覚ないけど」
少年「一回だけ、友達を部屋に呼んだら気味悪がられたよ」
少年「だからそれきり、家族以外で部屋には誰も入れてなかったな」
少女「ありがと」
少女「もう、良いわ」
少年「そっか」
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
:2011/03/26(土) 01:11:52.12 ID:dIpTMYgx0
wktk
26 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:12:31.88 ID:MEuBt44AO
ガチャ
〜少女の部屋(旧:姉の部屋)〜
少女「ここが私の部屋?」
少年「ああ」
少女「なんだか、物が多い気がするわ」
少年「姉さんの趣味なんだよ、ゴチャゴチャと部屋を飾るのが」
少女「でも、これだけ物が多いのに整頓されてるわ」
少年「そこだけが姉さんのスゴいところなんだよなあ」
少女「……」モフッ
少年「おい、ベッドで寝るにしても着替えてからじゃないとシワになるぞ?」
少女「……構わないわ」
27 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:13:25.29 ID:MEuBt44AO
少女「ここに来るまでに、疲れたの」
少女「でも、あなたに会えたらホッとしたわ……」
少年「俺はお前に振り回されて疲れたけどな」
少女「……ごめんなさい。あと、ありがと」
少年「別に、良いけどさ……」
少女「……ねえ」
少年「何だ?」
少女「……じて」ボソリ
少年「え?」
少女「……」
少女「……ZZzz」スー スー
少年「あはは……、寝落ちかよ」
ファサ
少年「風邪、引くなよ?」
少年「……おやすみ」
少女『……ねえ、……信じて』
28 :
1
[saga]:2011/03/26(土) 01:14:14.76 ID:MEuBt44AO
以上です
次の投下はまた近いうちに
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/03/26(土) 02:28:24.57 ID:ZUNbWAnSO
乙
いい感じ
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(神奈川県)
[sage]:2011/03/26(土) 07:10:57.78 ID:S2qV56TBo
これ好き支援
31 :
1
[saga]:2011/04/05(火) 02:10:39.92 ID:9BL9ktVAO
遅くなってすみません
短めですが、投下します
32 :
1
[saga]:2011/04/05(火) 02:11:16.69 ID:9BL9ktVAO
『願い事は3つ』
『3つ「まで」じゃなくって、絶対に3つだよ』
『めんどくさい』
『そう言わずに』
『じゃあ、1つ目は』
『うんうん。1つ目は?』
『……ーー』
『ーー? それはダメだ』
『何故?』
『だって、もうーーじゃないか』
『そうなの?』
『そうだよ』
『……願い事って、難しい』
33 :
1
[saga]:2011/04/05(火) 02:11:50.15 ID:9BL9ktVAO
〜早朝〜
少年「〜♪」フンフーン
グゥー
少年「」ビクッ
少女「何を、しているの?」グゥー
少年「なんだ、少女か。おはよう。朝飯を作ってたんだ」
少女「そう。……お腹が空いたわ」グゥー
少年「あー、昨日は牛乳一杯飲んだだけで、後は寝ちゃってたんだよな」
少年「ちょっと待ってろ。すぐ用意するから」
少女「ええ」グゥー
少年「スゴい腹の音だな……。あっ、」
少年「少女って、好き嫌いはあるか?」
少女「……、食べ物には無いわ」グゥー
少年「朝から意味深な発言すんな! っと、分かった。じゃあ、すぐ出すから座ってろ」
少女「うん」グゥー
34 :
1
[saga]:2011/04/05(火) 02:12:22.44 ID:9BL9ktVAO
ーーーーーーーーーー
少年「今日の朝食は、鮭の切り身に、ひじきの煮付けに、しじみの味噌汁です」
少女「あなたが全部作ったの?」
少年「一応、な」
少女「スゴいわ」パチパチ
少年「いや、そこまでじゃ」エヘヘ
少女「はい、アーン」ソーッ
少年「はい?」
少女「あぁん?」
少年「なんで喧嘩ふっかけてるみたいになるんだよ!」
少女「作ったのは、あなた」
少年「おう」
少女「食べさせるのは、私?」
少年「食べるのが、あなたです」
少女「……」ソーッ
少年「これは俺のひじきだ!」
少女「そう」グゥー
少年「ほら、馬鹿やってないでさっさと食おうぜ。腹、減ってるんだろ?」
少女「うん。いただきます」
少年「おう。……いただきます」
少年(どこかズレてるところはあるけど、良いヤツ……だよな)
少年(……頑張ろう)
35 :
1
[saga]:2011/04/05(火) 02:13:47.23 ID:9BL9ktVAO
ーーーーーーーーーー
少女「美味しかったわ」
少年「それは何より」
少年「さてと……って、ああっ!」
少女「どうかしたの?」
少年「時間だよ、時間!」
少年「早くしないと学校に遅刻しちまう!」
少女「そう」ズズー
少年「食後のお茶を堪能してる場合じゃないって! 急がないと本当にマズい時間だぞ?」
少女「?」
少年「だから、『訳がわからない』みたいな顔されても……って、あれ?」
少年「そういえば、お前って幾つ?」
少女「あなたと同い年よ」
少年「こっち……日本での学校は?」
少女「行かないわ」
少年「どうして?」
少女「向こうでは、飛び級して既に卒業済み」ブイ
少年「……マジ?」
少女「まじまじよ」
少年「お前、頭良いのか……?」
少女「時間」
少年「え、あーっ! 行ってきます! 留守番よろしく!」ダダダッ
少女「……」ズズー
36 :
1
[saga]:2011/04/05(火) 02:15:26.05 ID:9BL9ktVAO
以上です
次回投下は近いうちに
もう少しペースをあげられたら良いんですが、すみません
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東)
[sage]:2011/04/05(火) 10:04:44.32 ID:9JGhQAzAO
大変よろしい
ちゃんと見てるからゆっくりでもちゃんと書いてくれよ?
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/05(火) 22:24:08.07 ID:MaJoBVrko
乙
39 :
1
[saga]:2011/04/23(土) 18:18:05.36 ID:cZIp4BnAO
お久しぶりです
生活環境が少し変わって、投下が遅くなってしまいました
では以下より投下します
40 :
1
[saga]:2011/04/23(土) 18:18:31.75 ID:cZIp4BnAO
〜学校〜
キーン コーン カーン コーン
少年「はぁ、やっと昼休みか」
少年(慌てて登校したけど、少女のやつ一人で大丈夫かな)
少年(気になって全然授業に集中出来なかった……)ハァ
女「ね、ねえ。少年くん」
男「一緒に飯食おうぜ」
少年「え? ああ、うん」
男「どうした? なんか今日はずっと、ぼんやりしてるよな」
少年「そう、かな」
女「何かあったの?」
少年「いや、別に……」ゴソゴソ
少年(昨日から同居してる女の子のことが気になります、とか言えないだろ)
41 :
1
[saga]:2011/04/23(土) 18:19:07.57 ID:cZIp4BnAO
少年「……あ、」
女「どうかしたの?」
少年「弁当、忘れてきたみたいだ……」
男「珍しいな。置き忘れ、作り忘れ、どっちだ?」
少年「置き忘れ……」
女「ね、ねえ。少年くん、良かったら私のお弁当を分けt」
少年「ちょっと購買行ってくるよ」タッタッタッ
女「うぅ、遅かった」ガックシ
男「頑張れ。またチャンスはくるさ」
42 :
1
[saga]:2011/04/23(土) 18:19:55.21 ID:cZIp4BnAO
ーーーーーーーーーー
三人「「「いただきます」」」
男「はあ、次の授業は英語の小テストか。嫌になるなあ」ムシャムシャ
女「男くん、少しは真面目に勉強しなさいよ?」パクパク
男「女は厳しいなあ……。少年もそう思うだろ?」ムシャムシャ
女「なっ、少年くんは関係ないでしょ?//」
男「関係なくは無いだろ、同じクラスだから。なあ、少年?」
少年「……」モグモグ
男「少年?」
女「少年くん?」
少年「あいつ、大丈夫かなあ」ポツリ
男「あいつって、誰だ?」
少年「少女……」ボー
女「女の子の、名前……?」ワナワナ
男「おいおい、その少女ちゃんって誰だよ」
少年「……えっ。あ、いや、その」
男「ふっ、ふっ、ふっ。隠し事は許さんぞ?」
43 :
1
[saga]:2011/04/23(土) 18:20:34.04 ID:cZIp4BnAO
少年「だから、何でもないんだって!」
男「いいや、嘘だな。観念して吐きやがれ!」
ざわ‥ざわ‥
ざわ‥ざわ‥
女「ねえ、二人とも。廊下の方、ちょっと騒がしくない?」
少年「え?」
男「ああ、そう言われてみると確かに」
級友「おーい、少年! お前にお客さんだぞー!」
少年「客?」
少女「……」スタスタ
女「外人さんだ……」
男「金髪で可愛い子だな……」ゴクリ
少年「少女、なんでここに……?」
男女「「あの子が、少女ちゃん……」」
少女「……」ピタッ
44 :
1
[saga]:2011/04/23(土) 18:21:13.39 ID:cZIp4BnAO
少女「……」ジー
少年「な、なんだよ」
少女「ねぇ」クイッ クイッ
少年「だから袖を引っ張るなって」
少女「お弁当」ハイ
少年「わざわざ、持ってきてくれたのか?」サンキュ
少女「ええ」
少年「そっか。心配、かけたな」
少女「忘れられると悲しいわ」
少年「はは。なんだよ、それ」
少女「食べないの?」
少年「いや、食べるよ」
少年(さっき購買のパン食べたから、正直足りてるけど)
少年(でも、こいつが俺のためにわざわざ持ってきてくれたんだもんな)
少年「いただきます」パカッ
45 :
1
[saga]:2011/04/23(土) 18:21:55.33 ID:cZIp4BnAO
少年「……」
少女「……」ジー
少年「少女さん?」
少女「なあに?」
少年「何故、弁当箱の中身が空なんですか?」
少女「作るのは、あなた。食べるのは、私」
少女「でしょ?」クビカシゲ
少年「なんだそれ」クスクス
少女「あなたが言ったことよ」
少年「そうだったか?」
少女「ええ」
男「もしもし。いつまでも二人っきりの世界にいるんじゃねーぞ」
女「あ、あの。少年くん、その人って……」
少年「えっ……あ、うぅ」
少年(しまった、ここが教室だってこと忘れてた……)
46 :
1
[saga]:2011/04/23(土) 18:22:51.98 ID:cZIp4BnAO
ーーーーーーーーーー
少年「えーっと、だな」
少年「この子の名前は少女っていうんだ」
少女「こんにちは」ペコリ
男女「「あ、こんにちは」」ペコリ
女「あの、少女ちゃんは少年くんと、どんな関係なの?」
少年「いや、どんな関係って、その、」
男「少女ちゃんが少年の弁当を持ってきたのは何故だ?」
少女「私が彼の家に住んでいるからよ」
男女「「!?」」
少年「」
少女「?」
47 :
1
[saga]:2011/04/23(土) 18:23:44.34 ID:cZIp4BnAO
男「おい。どういうことだ! 羨ましいぞ! 説明しろ、少年」
女「だ、ダメよ。その、年頃の男女が一緒に暮らすなんて……」ゴニョゴニョ
少年「なんか、お前ら勘違いしてるって!」
少女「……ZZzz」クー クー
少年「お前も寝るな!」
少女「ダメよ、少年……そんな大きいの、入らないわ」ムニャムニャ
女「なっ//」
男「少年、お前ってやつは……」
少年「違う! 絶対誤解だ! こいつは食べ物の夢を見てるに決まってるって!!」
少女「少年、」
少年「え、」
少女「大好き……」ムニャムニャ
三人「「「 」」」
少女「……だった、よ」ZZzz....
少年「少女……?」
48 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/23(土) 18:26:31.25 ID:ddlxPfh9o
お、来たか
49 :
1
[saga]:2011/04/23(土) 18:28:47.71 ID:cZIp4BnAO
以上です
次回は近いうちに……ってこの言葉信憑性ないorz
頑張ります
50 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/23(土) 19:02:26.00 ID:uKLzDFDK0
面白いな 支援 紫煙だ
少女の不思議きゃらがいいぜぇ
ちなみに少女は貧乳ですか?
51 :
1
[saga]:2011/04/24(日) 22:49:38.33 ID:KJmkuIcAO
>>48
様
お待たせしました
>>50
様
ありがとうございます
サイズは各自の妄想力で補ってください
ちなみに不思議キャラだけで少女を終わる予定はないです
あくまで、予定は
では、以下より投下します
52 :
1
[saga]:2011/04/24(日) 22:51:02.77 ID:KJmkuIcAO
ーーーーーーーーーー
〜保健室〜
少女「……ん」ムニャムニャ
少女「ここは……?」ゴシゴシ
ガラガラッ
少年「お、起きたみたいだな」
少女「おはよう」ポケー
少年「うん。おはよう」
少女「ここ、どこ?」
少年「保健室だよ」
少年「お前がいくら起こしても起きなかったから俺が運んできたんだ」
少女「……そう」
少年「あっ、べ、別に変なことなんてしてないからな!」
少女「そう……」シュン
少年「残念そうに見えるのは俺の邪な心のせいですよね」
少女「そう」コクン
少年「ですよね……」
53 :
1
[saga]:2011/04/24(日) 22:54:56.76 ID:KJmkuIcAO
少年「……さてと。目を覚ましたみたいだし、家に帰るか」
少女「あなたも?」
少年「ん? ああ、一緒だよ」
少女「学校は、もう良いの?」
少年「授業は終わったからな。それに、俺は部活に入ってないし」
少女「そう」
少年「お前、寝すぎだよ」クスクス
少女「寝る子は育つのよ」
少年「育つと良いな」
少女「セクハラよ」
少年「なんで!?」
ガラガラッ
男「オッス。少女ちゃん、起きたか〜?」
女「お、お邪魔します」
少女「誰?」
少年「さっき話してただろ……」
54 :
1
[saga]:2011/04/24(日) 23:00:33.09 ID:KJmkuIcAO
男「そういや、自己紹介してなかったな」
女「あ、そうだったね」
少女「まかせて。自己紹介は得意よ」
少年「何言ってるんだ、お前は」
男「はは。じゃあ、まず俺から」
男「俺の名前は、男。少年と同じクラスで、自称少年の友達だ」
少年「他称、友達でもある」
男「おう。ありがとう」
少年「……誰から見た他称かは置いといて」
男「オイ」
少女「おっす。私は、少女。よろしく」ペコリ
女「私は女って言います。この二人と、同じクラスで、と、友達……です」チラッ
少年(なんでこっちを見るんだ?)
少年「というわけで、女も男も俺の友達だよ」
少女「……よろしく」ジー
女「えっと、どうかしたの?」
少女「どのくらい寝たらそんなに育つの……?」
女「私とあんまり背は変わらないよね??」
男「少女ちゃんはユニークで可愛いな」ケラケラ
少女「そうね」
少年「はあ……」
55 :
1
[saga]:2011/04/24(日) 23:01:43.97 ID:KJmkuIcAO
ーーーーーーーーーー
〜帰り道〜
男「つまり、」
男「少女ちゃんは少年の父親の知り合いの子で、日本にきたから預かってると」
少年「そういうことだよ」
女「良かった……」ホッ
少年「?」
少女「……」
少年「とにかく! 昼間、お前らが考えてたようなことはないからな」
男「へー(棒)」
女「じゃあ、まだ私にもチャンスが……」ブツブツ
少女「……」
56 :
1
[saga]:2011/04/24(日) 23:02:37.91 ID:KJmkuIcAO
少女「……」
少年「……ところで、」
少年「少女、本を読みながら歩くと危ないぞ?」
少女「……」
少年「おーい」
少女「……」パタン
少女「大丈夫よ」
少年「ほう。その心は?」
少女「今は、少年が付いていてくれるもの」
少年「なっ//」マッカ
女「えっ」ワナワナ
男「ほう」ヒュー
少女「何か、おかしなこと言った?」
少年「いや、別に……」
57 :
1
[saga]:2011/04/24(日) 23:04:38.47 ID:KJmkuIcAO
男「ところでさ、少女ちゃんは何の本を読んでるの?」
少女「これよ」スッ
女「えっと、ドイツ語?」
少年「お前、ドイツ語読めるの?」
少女「ええ。5カ国語くらいなら、らくしょーよ」
少年「楽勝ですか……」
女「少女ちゃんって日本の名前だし、日本語上手だけど、金髪だし外人さん?」
少女「クォーターよ」
少女「お祖父様が日本人なの」
少年「へえ。そりゃ初耳だ」
男「それで、その本はどんなことが書いてあるんだ?」
58 :
1
[saga]:2011/04/24(日) 23:06:09.86 ID:KJmkuIcAO
少女「つまらなく訳せば、『記憶と精神の関連性について』よ」
男「おお……なんだか、」
女「難しそうな本を読んでいるのね……」
少年「ちなみに、面白く訳せば?」
少女「『ぼくのかんがえた、さいきょうりろん』ね」
少年「それは酷いな」
男「あはは、なんだよそれ」ケラケラ
女「ふふっ」ニコニコ
少女「だって、これじゃあ役に立たないもの」
少年「何の役に?」
少女「少年が、二度と忘れないように」
少年「えっ?」
少女「……もう、お弁当を持っていくのはこりごりよ」
男「こりゃ、一本取られたな」
少女「いっそのこと、無かったことにすれば良いのかしら」
少年「おいおい……」
女「だっ、だったら私が少年くんのお弁当を作ろうか? なーんて……」
少女「それは、だめ」
少女「作るのは、少年。食べるのは、私」
少年「もう勝手にしろよ」ハァ
59 :
1
[saga]:2011/04/24(日) 23:06:58.59 ID:KJmkuIcAO
以上です
次回は、また近くに……近くに
60 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/04/25(月) 00:13:59.79 ID:E66e3tkXo
乙
61 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage saga]:2011/05/07(土) 17:40:44.35 ID:1WNPsb1W0
まだ?? けっこう舞っているだが
62 :
1
[saga]:2011/05/11(水) 05:08:19.52 ID:Iy1RSz8AO
お久しぶりです
待っていただいた方がまだいたら、本当に感謝したいです……
では、以下より投下します
63 :
1
[saga]:2011/05/11(水) 05:08:48.83 ID:Iy1RSz8AO
〜家〜
少年「ただいま〜、っと」
少女「……」スタスタ
少年「ちょい待て、少女」
少女「……」パタン
少女「何?」
少年「家に帰ってきたらまず、ただいま、だろ?」
少女「おかえり」
少年「え? あ、ただい……じゃなくて!」
少女「ただいま」
少年「そうそう」
少女「……昔からあなたは細かいわ」ハァ
少年「?」
少女「部屋、行くわ」スタスタ
少年「あ、待てよ」
少女「まだ何かあるの?」
少年「晩飯さ、何が食べたいのかな、って思って」
少女「……何でもいいわ」スタスタ
少年「そういうのが一番、困るんだよな」ヤレヤレ
64 :
1
[saga]:2011/05/11(水) 05:09:23.19 ID:Iy1RSz8AO
ーーーーーーーーーー
少年「〜♪」フンフーン
少年「完成〜っと」
少年「うおっ、もうこんな時間か」
少年「いつもより張り切って作ったから、時間かかりすぎたかな」
少年「あいつ、腹減ってるだろうな」クスリ
少年「呼びに行くか」スタスタ
少年「案外、また寝てたりしてな」スタスタ
少年「寝る子は育つ、か」
少年「……寝過ぎるのは身体に悪いのかな」
少年「……」
65 :
1
[saga]:2011/05/11(水) 05:09:57.08 ID:Iy1RSz8AO
〜少女部屋前〜
少年「少女ー、飯が出来たぞー」コンコン
……
少年「少女ー? 」コンコン
……
少年「なんだよ、また寝てるのか?」
少年「えーっと、開けるぞ?」
……
少年「……」
……
少年「……いやいやそんな事は考えてないって」ブツブツ
……
少年「……よしっ」
少年「あ、開けるからな!?」
ガチャリ
66 :
1
[saga]:2011/05/11(水) 05:10:37.50 ID:Iy1RSz8AO
〜少女部屋〜
少女「……」カリカリ
少年「少女?」
少女「……」カリカリ
少年(何か……書いてるみたいだな)
少年「おーい、少女。晩飯、出来たんだけどさ」
少女「……」カリカリ
少年「おい。聞いてるか?」チョンチョン
少女「……!?」ビクッ
少女「どうして、いるの?」キョトン
少年「晩飯が出来たから、呼びにきたんだよ」
少女「……」グゥー
少年「素直だな……」
67 :
1
[saga]:2011/05/11(水) 05:11:18.31 ID:Iy1RSz8AO
少女「消えてしまえばいいのに」
少年「何を物騒な?!」
少女「少年」
少年「何だ?」
少女「……消えてしまえばいいのに」ハァ
少年「二度目ですよ?!」
少女「……」ジトメー
少年「……えっとその」
少年「勝手に部屋に入って悪かったな」スマン
少女「許さないわ」
少年「……ごめん」
少女「おかわり」
少年「え?」
少女「おかわりアリで、手を打つわ」
少年「はは、分かったよ。……禁止した覚えは無いけどね!」
68 :
1
[saga]:2011/05/11(水) 05:12:08.25 ID:Iy1RSz8AO
ーーーーーーーーーー
少年「いただきまーす」
少女「いただきます」ペコリ
少女「……」モキュモキュ
少年「味、どうだ?」
少女「……」モキュモキュ
少年「少女?」
少女「……」モキュモキュ
少年「感想を……感想をください……不安で潰れそう……」
少女「……」
少年「……」
少女「麦茶が飲みたいわ」
少年「あ、ああ」ハイヨ
少女「……」クピクピ
少年「……」
少女「……」フゥ
少女「美味しかったわ」
少年「タメが長すぎだろ……」ヨカッタ
69 :
1
[saga]:2011/05/11(水) 05:12:44.59 ID:Iy1RSz8AO
ーーーーーーーーーー
少年「そういえばさ」
少女「何?」
少年「さっき、部屋で何を書いてたんだ?」
少女「勉強してただけよ」
少年「えっ?」
少女「それは、本当に失礼」
少年「あ、ごめん」
少年「朝、もう飛び級して卒業したって言ってたのにまだ勉強するんだ、って」
少女「本気で言ってるの?」
少年「うっ……」
少年「ああ、もしかして大学のための勉強か?」
少女「違うわ」
少女「もう、大学も、院も卒業してるもの」
少年「……マジ?」
少女「まじまじよ」
少年「じゃあ、何でまだ勉強を?」
少女「卒業してからが、本番よ」
少年「そ、そうなのか」
70 :
1
[saga]:2011/05/11(水) 05:13:44.50 ID:Iy1RSz8AO
少年「お前、実はスゴいんだな」
少女「そうでもあるわ」
少年「肯定するんですか……」
少年「なんで、そんなに頑張れるんだ?」
少女「……私は」
少女「約束したからよ」
少年「約束って?」
少女「あなたの願いを、叶えるわ」
少年「……またその冗談かよ」
少女「私は本気よ」
少年「……」
少女「……」
少年「大体、誰とそんな約束をしたんだよ」
少女「あなたとよ」
少年「……はい?」
少女「あなたと、約束したの」
少年「少女さん、俺にはそんな記憶はないんですが……」
少女「じゃあ、」
少女「あなたじゃないかも知れない」
少年「?」
少女「部屋に戻るわ」スタスタ
少年「あ、おい!」
……
少年「行っちまった……」
少年「何だったんだ?」
71 :
1
[saga]:2011/05/11(水) 05:14:59.99 ID:Iy1RSz8AO
以上です
では、また次回に
72 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/05/11(水) 22:24:55.71 ID:VDq62FoZo
乙
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