このスレッドはSS速報VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

上条「偽物ばかりのこの世界」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 18:04:48.37 ID:33C9Y8UAO

初投下です
誤字や誤用などがありましたら
ぜひ、指摘してください。

では
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 18:07:03.57 ID:33C9Y8UAO
からん。飲み干した缶コーヒーの空が転がった。
三百八十円のお釣りを弄りながら上条は、いつも通るあの公園への道を歩いていた。

「不幸だ……」

晴れ渡った空には似つかわしくないほど、いつもの彼にも増して、どんよりとした空気が漂っていた。
ふと気が付くと上条は自分のポケットが震えている事に気が付いた。
取り出した携帯のディスプレイには家。とだけ表示されている。

「禁書目録か、どうしたんだ?」

返事はない。ただ、受話器からはカナミンとおもしき、声が聞こえてくるだけだ。

「禁書目録?」

「当麻。早く帰ってきて。はやくして欲しいかも」

ようやく聞こえてきた禁書目録の声に上条は胸を撫で下ろす。

「あぁ、早く帰るよ。大人しく待ってろよ。禁書目録」

「わかったよ」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 18:08:58.91 ID:33C9Y8UAO
電話が切れる。
ピーピーと電子音だけが上条の耳に聞こえる。 ぴちゃん、ぴちゃん。雨も降りだしてきた。

「やべっ、早く帰らないとな」

しとしとと雨が降り始める中、上条は家に帰るため、走り出す。

「ん?」

そこで上条が見慣れた少女を見つけた。
白い少女。禁書目録だ。

「まさか……。禁書目録は家にいるはずですよ。まさか、まさかねぇ〜。」

その少女が走り出した向こうの路地を覗く。しかし、そこにはただ壁があるだけ。

4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 18:11:03.50 ID:33C9Y8UAO
「禁書目録が早く帰れって読んでるのかもな、さ帰るか」

しと、しとと暗い路地には雨が降るだけだ。そこに上条は背を向け帰路に着く。
上着をびしょ濡れにしながら。



上条が家に帰り着く頃には、空は当初の青空を取り戻していた。
がちゃり、ドアノブを回して開けた先には白い少女、禁書目録が佇んでいた。
ボウっと部屋の真ん中に立つ禁書目録はいつものはち切れそうな笑顔ではなく、青白く何処か焦点の定まらない虚ろな目で上条を一瞥した。
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 18:12:41.07 ID:33C9Y8UAO
「禁書目録っ!一体どうしたんだ?」

靴を脱ぐのも忘れ、
土足で部屋に入る上条。 ガクガクと禁書目録の体を揺するが、禁書目録は何の反応も示さない。
ただ、虚空を見つめるだけ。


「……………」

「禁書目録?」

禁書目録は震える右手で上条を指差しながらボソリと呟いた。
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/09(土) 18:13:12.29 ID:HnZRtK2W0
タイトル見るとホラーや憂鬱系?
それともシリアス?
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/09(土) 18:14:08.26 ID:ujQP4DjV0
禁書目録をうまくインデックスと読めない
そこは原作通りインデックスでよくね?
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/09(土) 18:16:37.53 ID:pYqiz2uvo
最後まで書けよ
支援だ
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 18:17:00.18 ID:33C9Y8UAO
>>6 シリアス系の作品だと自分では思ってます。鬱要素は………。

>>7 すいません。表記は以降、インデックスで固定します
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 18:17:43.70 ID:33C9Y8UAO
「当麻。[ピーーー]ばいいのに」

「……っ!」

何処からか、何かを破裂させたような音の後、禁書目録は禁書目録では無くなった。

「ど、どういう事なんだ。これは」

「それには、俺が答えよう」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [saga]:2011/04/09(土) 18:19:26.20 ID:33C9Y8UAO
声の主は、土御門 元春。多重スパイ、それに魔術師、加えて超能力者。
彼が、絡む“物“それにはマトモな事がない。そんな男である。


「土御門っ!禁書目録は?禁書目録は何処だっ!」

土御門はため息を一つ着く。

「かみやん。模造人形って聞いた事ないか?」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [saga]:2011/04/09(土) 18:21:00.87 ID:33C9Y8UAO
早速、間違いが

当麻 死ねばいいのに
と禁書目録はインデックスです
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [saga]:2011/04/09(土) 18:22:50.58 ID:33C9Y8UAO
「模造人形だと?」

「そうだ」

だから、なんだ。と土御門に詰め寄りそうになる上条。

「ドッペルゲンガー。とこう言っても良い」
ドッペルゲンガーと聞いてまず上条が思い浮かんだのは妹達である。 作られた当初、二万体の同じ顔があったはずである。

14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 18:24:40.62 ID:33C9Y8UAO
「本物の人間と人工的に作ったドッペルゲンガーを入れ換える。今、そんな事件が多発している」

「人工的に?まさか、魔術師っ?」

カチャリ、土御門がサングラスの位置を変える。

「かみやん、今回はマジでヤバい。地球規模の話だ。」

地球規模。それはその魔術師が世界を敵に回しているという事だ。

「なにせ、解っているのが術者は人形を自由に出来るという事だけ」

ポツリ、ポツリとまた雨が降り始める。

「雨か」

「みたいだな」

雨音はだんだんと大きくなり、上条の部屋の窓をべったりと塗らす。

「塗られたっ……!」
窓は、元の色を忘れた様にその体を赤く濡らしていた。

「かみやんっ!!」

土御門は上条の手を握ると玄関を転がる様に飛び出る。

まだ、雨音は続いている。
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 18:34:41.22 ID:33C9Y8UAO
すいません。

どうやら親戚が避難所から来るようで。
しばらく居なくなります。

今日中にはカキタメた文を投下しますのでよろしくお願いします
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/09(土) 20:57:25.38 ID:82bppynDO
乙です
必ず戻ってきて完結お願いしますね
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 21:57:52.81 ID:33C9Y8UAO
マンションの廊下には雨音の他に、荒い男の息づかいが聞こえる。
「まずいことになったにゃ〜」

土御門は、床に突っ伏して、だらりと長い手足を投げている。

「どうすりゃいいんだよ……」

トンっと壁に背中を預け上条は途方に暮れる。
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:00:26.51 ID:33C9Y8UAO
「だいたい、解らない事が多すぎるだろ」

上条はあのときインデックスの肩を掴んだ。しかし、偽物のインデックスは即座には消えず、少したってから消えた。

19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:01:45.81 ID:33C9Y8UAO
「わらかないぜい。ドッペルゲンガーには常にエネルギーを供給する術者がいるはず。なのにかみやんの右手で消えた……どういうことか検討もつかんですたい」

上条は、核を潰さないと無限繁殖などの力に弱い。なぜなら、表をいくら潰しても核がつぶれないかぎりいくらでも蘇る。つまりいたちごっこだからだ。
だとしたら、土御門の話を鑑みれば上条自身にとってドッペルゲンガーとその術者とは相性は決して良くはないはずである。

20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:02:50.29 ID:33C9Y8UAO
「インデックスを助けなきゃいけない」

すくっと上条が立ち上がる。
固く硬く拳を堅めながら。

「かみやん、いいのか?」

「当たり前だ、俺はインデックスの保護者だからな」

土御門も立ち上がり、上条を真っ直ぐに見据える。

「今日は別の場所で休むにゃ〜」

「ついてこい。かみやん」

土御門はもう仕事の時の目だった。
何処かで音がしたような気がした。
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:09:12.33 ID:33C9Y8UAO
およそこの部屋に似つかわしくない程の大きさで上条くらいなら、二、三人は入りそうな大きさの物だ。


「腹ごしらえをしようか」

土御門が開けた戸棚にはインスタントラーメンやレトルト食品が山の様に入っていた。

「かみやん、好きなのを食え」

「あ、ああ」

22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:10:58.46 ID:33C9Y8UAO
上条はその中から、
醤油のカップヌードルを取り出す。
土御門が選んだのは同じ会社のカレーヌードルだ。

「お湯、注いでくるにゃ〜」

土御門がキッチンへ立って少し経つとコポコポとお湯を注ぐ音がした。

「三分、はかるにゃ〜」

23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:14:43.07 ID:33C9Y8UAO
テーブルの上にタイマーが置かれる。
コチコチと小気味良い音が秒刻みで、部屋に鳴り響く。

「かみやんは明日、俺とは別行動だ」

「どういう事だ?」

コチコチと土御門の話に合わせてタイマーが動く。

「調べたい事がある。だから、かみやんは知り合いが偽物になっていないか調べてきて欲しい」

「わかった」

その返答に満足そうに土御門は頷くと、ソファーにどっかりと腰を下ろす。

「明日だ、かみやん。明日だぞ」

24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:19:32.82 ID:33C9Y8UAO
土御門に上条が返事を返す前にタイマーがジリリとなった。

「食べるか」

「あぁ…」

パキンと割り箸を割る音が響いた。



上条は昨日の土御門の言葉に従い知り合いを探すために街を歩いていた。
携帯は部屋に置いてきたし、土御門に自室に戻るなと固く言われていたため、携帯で誰かを呼ぶこともできず、あてどもなく、街を歩くしかなかったのだ。
からん。上条の爪先に缶コーヒーの空が当たる。

25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:20:31.63 ID:33C9Y8UAO
昨日上条が飲んだコーヒーの銘柄と同じ物だ。上条はそれを拾いあげる。

「拾うんだ、ゴミなのに。清掃ロボが片付けるのに、本っ当にあんたって善人ね」

御坂 美琴。学園都市のlevel5 第三位。
まさしく、その人だった。

「……御坂か」

カコン。缶を捨てた音が響く。

「あたし、どうもコーヒーってダメみたい。今日、なんか気が変わって飲んでみたけどダメだった」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:22:16.97 ID:33C9Y8UAO
ちゃりん。御坂の手のひらには三百八十円のお釣。

「ブラックコーヒーでもない、カフェオレなのにか?」

また、何かを破裂させたような音がした。
でも、御坂は目の前にちゃんといる。

「ダメなのよ……。」

(御坂は、偽物じゃないのか……?)

「あんたの匂いがしてどうもこのコーヒーは好きになれないのよね」

ゾクリ。と上条は自身の背中が凍るのを感じた。

27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:23:41.65 ID:33C9Y8UAO
「どうしてかしらね?あんたが嫌いなら、あんたが飲むコーヒーも憎い」

からん。御坂の足元には空の缶コーヒー。
ぴちゃり。少し飲み残した液が滴り落ちる。
「御坂……」


ぴちゃり。ともしない程、空は晴れていた。

「あんた、やっぱり止めて欲しいんだよ……と………う、[ピーーー]ばいいのにね」

雑音が御坂の言葉に混じる。 ノイズ、耳にこびりつく。

「どういう事だ?」

上条は右手を御坂に降り下ろす。だが、一歩足りない。 ギリギリのところで御坂は拳をかわすと、コーヒーの缶をからんと蹴りだした。

「あんたが私にそれを聞くのはまだ早い。それに私は御坂じゃない。ただの街よ」

「ま、待ってくれっ!御坂」

御坂に追い縋ろうと、上条は一歩踏み出す。が、そこには空き缶があった。それに躓き強かに背中を打ち付けた。
「ヒント、あんたが信じる物が全てだと思わない事ね」

御坂は、それだけいいおえるとくるり。と踵を返して、まさにあわの様に上条の意識の、視界の外へと姿を消していった。

「訳が、わからない」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/04/09(土) 22:26:48.53 ID:33C9Y8UAO
今日の昼間、書いた分が終わってしまったっ。

すいませんが続きは明日の昼間辺りで。

では、次回の投下で お会いしましょう。
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/04/09(土) 22:37:23.79 ID:ktfIxkN20
乙 期待してる
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鳥取県) [sage saga]:2011/04/11(月) 19:56:32.23 ID:7IR5u3yco

>>1はsaga使わないのかい?

死ねや殺すも普通に使えるようになる
12.15 KB   
VIP Service SS速報VIP 専用ブラウザ 検索 Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)