このスレッドはSS速報VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

千歌音「幾度目のハッピーバースデー」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 18:48:07.13 ID:89tOlqcy0
http://hibari.2ch.net/test/read.cgi/news4vip/1302311802/l50
VIPで落ちたもの

◆神無月の巫女二次創作。需要無いとか知らないよ!
+アニメ本編のその後。輪廻転生した後のお話
+千歌音には前世の記憶が戻っています
+キャラ崩壊とか酷いです。設定なども色々間違っているかも。その時はご指摘いただければ

のろのろぐだぐだ更新
それでも良ければどうか最後までお付き合い下さい
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/

ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713613334/

ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 18:50:19.07 ID:89tOlqcy0






「―――――――くて」

   「会い――――ら、……た」





嫌、嫌、嫌!
お願い、離れないで!お願い――





3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 18:51:31.96 ID:89tOlqcy0

姫子「――ちゃん……っ」ガバッ

千歌音「……姫子?」

姫子「千歌音ちゃん……」

千歌音「大丈夫?ひどい汗……」ソッ

姫子「」ドキッ

姫子「(そうだ、最近私が怖い夢ばかり見るって言ったら千歌音ちゃんが一緒に寝てくれて……)」

千歌音「また怖い夢でも見た?」

姫子「うん……凄く怖かった」

千歌音「そう」ナデ

姫子「……でもね」

千歌音「うん?」

ギュッ

千歌音「!」

姫子「千歌音ちゃんの声を聞いたらそんな夢、忘れちゃった」

千歌音「姫子……」

姫子「ごめんね、もう少しこうしてても、いいかな……?」

千歌音「……えぇ。いつまででも。もうこのままお休みなさい。まだ日は昇っていないから」

姫子「うん……」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 18:52:41.56 ID:89tOlqcy0
―――――
 ―――――

姫子「……」スウ、スウ

ゴロッ

千歌音「(……姫子、あなたはどうして)」

トントン

乙羽「失礼します、お嬢様」

千歌音「乙葉さん?どうしてこんな時間に……まだ朝早いわ」

乙羽「申し訳ありません、お嬢様……しかしお客様が。どうしても今伝えなければ鳴らないのだと
   お引取りにならなくて」

千歌音「……わかったわ」

乙羽「出られるのですか?」

千歌音「えぇ」


.


千歌音「先生……」

カズキ「やあ、こんな時間にすまなかったね」

千歌音「どうなさったんですか?」

カズキ「今ちょっと調べていた書物があってね。どうしてもすぐに伝えたかったんだ」

千歌音「……太陽の巫女、月の巫女?」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 18:54:03.69 ID:89tOlqcy0
カズキ「……!どうしてそれを」

千歌音「もうすぐ、オロチが来栖川さんを襲いに来るんですね」

カズキ「……あぁ。わかっているのなら話は早い。早急に天群雲剣を」

千歌音「来栖川さんには。来栖川さんには何も言わないで下さい、先生」

カズキ「なんだって?」

千歌音「お願いします。彼女の分も全て私が引き受けますから」

カズキ「しかし……オロチを封じ込めるには二人の巫女が必要なんだ」

千歌音「わかっています。ですが、お願いします!」

カズキ「何か、考えがあってのことなんだね?」

千歌音「はい」

カズキ「……わかった」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 18:55:31.51 ID:89tOlqcy0
千歌音「もうそろそろ皆起きてくる時間です。お帰りに」

カズキ「そうだね。早朝に失礼したよ」

千歌音「いえ。教えていただき有難う御座いました」ペコッ

カズキ「それではまた」タッタッタッ...






千歌音「……」







ガチャッ、
バタン...

千歌音「前世の記憶が姫子にも戻りかけてる。姫子に知られないうちに早く――)」

千歌音「(もう二度と、私の手で姫子を殺めることも、傷つけることもしたくない……)」

千歌音「(どうして……幸せな時間は長く続かないの――?)」グッ
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 18:56:38.70 ID:89tOlqcy0

チュンチュン、チュンチュン

姫子「ん……っ」

千歌音「おはよう、姫子」

姫子「千歌音ちゃん……あ、ずっと手を……」

千歌音「えぇ。だから怖い夢、見なかったでしょう?」

姫子「本当だ……いつのまにかぐっすり眠ってたよ」

千歌音「それは良かったわ」ニコッ

姫子「う、うん……」

千歌音「姫子?どうしたの?」

姫子「あ……何でもないよっ!ほんと何でもっ」

姫子「(どうしたんだろう私……千歌音ちゃんにこんなにドキドキしてる……)」

千歌音「そう?」

姫子「うんっ」

トントン

乙羽「お嬢様、来栖川様、ご朝食の用意が出来ました」

乙羽「(椎茸たっぷりの)」

千歌音「えぇ、すぐ行くわ」

姫子「ご、ごめんね千歌音ちゃん!ここ千歌音ちゃんの部屋だった……!」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 18:57:49.38 ID:89tOlqcy0
千歌音「いいのよ姫子」

姫子「私すぐ着替えてくるねっ」バッ

千歌音「あ、姫子、急がないでも大丈夫……」

ドッ、フラッ

とふっ、

姫子「!」

千歌音「危なかった……」

姫子「あ、ありがとう……千歌音ちゃん」

千歌音「あまり急ぐと転んじゃうわ」

姫子「そうだね、私ドジだから……」

千歌音「そんなこと」

乙羽「こほん」

千歌音「」

乙羽「お嬢様」

千歌音「えぇ」

姫子「お、乙羽さん、すぐ行きます!」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 18:58:47.81 ID:89tOlqcy0
千歌音「それじゃあ姫子、先に食堂へ行っているから」

姫子「うん!」

千歌音「……あと姫子」

姫子「うん?」

千歌音「今日から少し、生徒会の活動で帰りが遅くなることが多くなると思うの」

姫子「そうなんだ……すごいなあ、千歌音ちゃんは」

千歌音「姫子、もし変な人に出会ってもついて行ったりしちゃだめよ」

姫子「わ、私そんなにバカじゃないよ!?」

千歌音「わかってるわ」クスッ

千歌音「でも、お願い姫子――」

ギュッ

千歌音「(どうか何も思い出さないで)」

姫子「ち、千歌音ちゃん……」

ドンドン

乙羽「お嬢様」

千歌音「えぇ、わかってるわ。姫子、ごめんなさいね。着替えて来て」

姫子「……うん」

姫子「(離れるのが少し名残惜しい……なんて、私、やっぱりおかしいのかなあ)」

.

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 18:59:29.03 ID:89tOlqcy0
ガチャッ

千歌音「乙羽さんも聞いていたでしょう」

乙羽「な、何のことでしょう、お嬢様」

千歌音「放課後のこと」

乙羽「あ……」

千歌音「私がいないとき、出来るだけ来栖川さんの側を離れないで。何があっても、
    彼女から。私の代わりに彼女を守って」

乙羽「お嬢様……。それは構いませんけれども……でもお嬢様、どうして」

千歌音「さっき来た先生と約束があるの。たぶん、これから毎日」

乙羽「毎日、ですか」

千歌音「大丈夫よ、乙羽さん。夜までには帰るし、やらなければならないことも
    ちゃんとやるわ」

乙羽「いえ、そうではなく……」

千歌音「行きましょう、朝食。せっかくのあなたの料理が冷めてしまわないように」

乙羽「……お嬢様」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:00:21.23 ID:89tOlqcy0


姫子「遅くなっちゃった、ごめんね、千歌音ちゃん」

千歌音「構わないわ。頂きましょう」

乙羽「(何が『遅くなっちゃった、てへっ★(脳内補完)』よ結局温め直しよせっかくの
   お嬢様の優しさがだいたい着替えだけに時間かかりすぎなのよあぁもうモップがほしい!)」ギリッ

乙羽「今朝のメニューは椎茸ごはん、椎茸入り鮭のソース煮、椎茸スープでございます」ニコリ

姫子「お、美味しそう……」

姫子「(うぅ、椎茸ばっかり……)」

乙羽「来栖川様、どうぞ。たっぷり椎茸を使ったお料理に御座います。存分に召し上がって
   下さいね」

コトリ、

姫子「い、頂き、ます……」

千歌音「来栖川さん」

姫子「へ?」

千歌音「私のと交換しましょうか。丁度今、椎茸が食べたい気分なの」

乙羽「お嬢様っ!?」

姫子「えっと……」

千歌音「はい」コト

姫子「千歌音ちゃん……ありがとう」

姫子「(椎茸少ない……)」ホッ

乙羽「(この女ぁぁぁぁぁぁああああ!)」ギリギリッ
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:01:01.43 ID:89tOlqcy0
千歌音「そうだ、学校までは少し時間、あるわね。お弁当でも作りましょうか」

姫子「えっ?」

乙羽「お嬢様、お弁当なら私が……」

千歌音「いいの、自分で作ってみたいから」

姫子「でも千歌音ちゃん、生徒会のお仕事は?」

千歌音「朝はないの。放課後だけよ」

姫子「そうなんだ」

千歌音「いいでしょう?」

姫子「……うん、千歌音ちゃんと一緒に何か出来るなら」

千歌音「!」

千歌音「姫子……」

乙羽「(お嬢様が遠くへ行ってしまう……!)」ギリギリギリッ

―――――
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:01:37.15 ID:89tOlqcy0
千歌音「それじゃあ台所借りるわね、乙羽さん」

乙羽「は、はい……」

乙羽「(私の聖地が……)」ガックシ

姫子「でも千歌音ちゃん、何を作るの?」

千歌音「そうね。ねえ姫子、卵焼き、作ってくれる?」

姫子「卵焼き?」

千歌音「えぇ。その間に違うものを作っておくから」

姫子「うん、いいけど……?」

千歌音「お願いするわ」

カチャカチャ
ジューッ

姫子「あっ」

千歌音「姫子、どうしたの?」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:02:15.27 ID:89tOlqcy0
姫子「千歌音ちゃん、甘い卵焼きって好きかな……?」

千歌音「甘い卵焼き?」

姫子「えっと、砂糖、入れすぎちゃって……食べてみてくれないかな?」

千歌音「え……」

ハムッ

姫子「どう?」

千歌音「……美味しいわ」

姫子「良かったあ……」

千歌音「姫子、これは好き?」

姫子「あ、うん、大好きだよ!」

千歌音「良かった。それじゃあ詰めとくわね」

姫子「私も手伝うね!」

千歌音「えぇ、ありがとう」

姫子「えへへっ」

千歌音「(……ずっとこの時間が続けばいいのに)」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:02:54.04 ID:89tOlqcy0
姫子「出来た!」

千歌音「完成ね」

姫子「ちょうど学校行く時間だね……あれ?お弁当3つ?」

千歌音「本当は作りたかったでしょう?」

姫子「えっ……」

千歌音「大神さんの分」

姫子「千歌音ちゃん……」

千歌音「ほら、最後は姫子がやらなきゃ」

姫子「う、うん……!」

―――――
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:03:38.40 ID:89tOlqcy0
昼休み

姫子「千歌音ちゃん、やっと見つけた!」

千歌音「姫子」

姫子「いつもの場所にいないから……」

千歌音「ごめんなさい。今日は職員室に用事があるから」

姫子「そうなの?」

千歌音「えぇ、だからこれ」

姫子「二人分……」

千歌音「大神さんと食べてきて」

姫子「でも千歌音ちゃん」

千歌音「私は後で食べるから。ね?」

姫子「うん……」

ソウマ「あれ?来栖川!……と姫宮」

生徒1「キャー、宮様と神様よ!」

生徒2「お似合いですわー」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:04:34.78 ID:89tOlqcy0
姫子「あ、大神くん……」

千歌音「姫子、頑張って」

トンッ

姫子「」

クルッ

姫子「千歌音ちゃん……」

ソウマ「どうしたんだ?来栖川、その弁当」

姫子「あ、えっとね……」









 


 ザッ、ザッ、ザッ

千歌音「……」グッ
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:05:36.62 ID:89tOlqcy0
◆放課後

カズキ「……君は」

姫子「先生、今朝の話ですが」

カズキ「まさか、本当に早速来るとはね」

姫子「すぐにでも」

カズキ「巫女服の準備はしてある」

ユキヒト「こちらへ」

千歌音「はい」

トトト、
ガラッ

ユキヒト「これです」

カタ、

カズキ「赤と青の巫女服だ。代々月の巫女はこっちの青いほうを」

千歌音「姫子……」

カズキ「どうしたんだい?」

千歌音「いえ――こちらの、巫女服を着ても良いでしょうか」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:06:44.99 ID:89tOlqcy0
カズキ「これは太陽の巫女のものなのだが……」

千歌音「構いません」

カズキ「だがここを見てくれ。昔の名残なのかわからないが、血がこびりついている」

千歌音「……」

カズキ「それを言うのなら月の巫女の巫女服も同じなのだけどね」

千歌音「構いません」

カズキ「そうか、わかった」

ユキヒト「着替え場所はこちらです、どうぞ」

千歌音「ありがとう」

ピシャリッ

ユキヒト「わーお」

カズキ「(彼女はわかっているのだろうか、一人で天群雲剣を復活させるのはどれほど大変なことなのかどうかを)」

.

20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:07:21.98 ID:89tOlqcy0
千歌音「……」

サラッ、

コト、

千歌音「(姫子……あなたの香り)」

スッ、

千歌音「姫子」

トントン

ユキヒト「そろそろいいですかー?」

千歌音「」

バサバサッ

ユキヒト「いっ!?」

ガラッ

千歌音「遅くなりました」

ピシャリッ

ユキヒト「……こわっ」ボソ
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:07:56.32 ID:89tOlqcy0
カズキ「うん、赤色の巫女服も似合っている」

千歌音「ありがとうございます」

カズキ「では早速だが、君には祝詞を読んでもらう」

千歌音「はい」

カズキ「しかし……君が思っている以上に大変だと思うが」

千歌音「覚悟は出来ています」

カズキ「一人じゃ色々と危険なはずだ。下手したら酷い怪我をするかも知れない」

千歌音「それでも……!――いいですから」

カズキ「……」

ユキヒト「先生……」

カズキ「行こうか」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:08:29.38 ID:89tOlqcy0
―――――
 ―――――

千歌音「……くっ」ハアハア、

〜〜〜、
〜〜〜〜〜、

カズキ「!」ハッ

カズキ「頭を下げなさい!」

千歌音「!?」

バッ

ザクッ

千歌音「ぁっ……」

ユキヒト「大丈夫ですか!?」タタタッ
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:09:16.61 ID:89tOlqcy0
千歌音「……えぇ」フラッ

カズキ「今日はもう終わろう」

千歌音「!」

カズキ「焦っても出来ないのなら仕方が無い」

千歌音「できます!」

カズキ「天群雲剣を復活させるのはそう容易いことじゃないんだ。私だってまさか一日で 復活できるだなんて思っていないし、集中力が途切れてきただろう」

千歌音「……っ」

ユキヒト「帰りましょうか」

カズキ「あぁ、そうしよう」

千歌音「(姫子……)」


24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:09:44.35 ID:89tOlqcy0
ガチャッ

メイド「お帰りなさいませ、お嬢……お嬢様っ!?」

乙羽「どうしたの!?」

メイド「お嬢様がぼろぼろになられて……」

千歌音「私は、大丈夫よ」

乙羽「どこがです!?誰か、早く救急車を!」

千歌音「大袈裟よ。そんなに大事にしないで」

乙羽「しかしお嬢様――!」

千歌音「来栖川さんは?」

乙羽「は?」

千歌音「来栖川さんはどこ?」

乙羽「今お風呂に入られていますが……お嬢様!」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:10:18.73 ID:89tOlqcy0
歌音「(姫子に会いたい、姫子に触れたい、姫子と話したい――)」

タタタッ

ジャーッ

千歌音「姫――」

千歌音「(だめ、今の私は……姫子に会えない、こんなぼろぼろな身体で……何も出来ない身体で……)」

スッ、

キュッ

千歌音「!」

ガラッ

姫子「……」

千歌音「……」

姫子「ち、千歌音ちゃん、帰って来てたんだ!」バッ

千歌音「えぇ……」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:11:05.16 ID:89tOlqcy0
姫子「ごめんね、先にお風呂……」

千歌音「いえ、いいのよ」

姫子「うん……それより、どうしたの?」

千歌音「えっ」

姫子「凄くぼろぼろ……手も、足も、千歌音ちゃんの綺麗な顔だって」

千歌音「姫子……」

姫子「……何をしてきたの?」

千歌音「それは……」フイッ

姫子「……どうしても言えない、かな」

千歌音「ごめんなさい」

姫子「ううん、そういうことだってあるよね!それより千歌音ちゃん、一緒にお風呂、入ろう!」

千歌音「でも、姫子はもう入ったんじゃ……」

姫子「いいの、もう一回入りたい気分だから」

千歌音「……わかったわ」

.
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:11:42.92 ID:89tOlqcy0
カポーン

千歌音「……」

姫子「気持ちいいねー、千歌音ちゃん」

千歌音「えぇ……」

姫子「千歌音ちゃん、その身体の傷も」

千歌音「」バッ

姫子「あっ、ご、ごめんね私……!」

千歌音「私こそ……」

姫子「どうして?千歌音ちゃんが謝ることはないよ!」

千歌音「姫子……」

姫子「あ、そうだ!」

ザバッ

千歌音「どうしたの?」

姫子「千歌音ちゃんの頭、洗いたいなって」

千歌音「」

姫子「だめかな?」

千歌音「いつもそんな聞き方ばかり……姫子はずるいわ」ボソッ

姫子「千歌音ちゃん?」

千歌音「何でもないわ。お願い、してもいいかしら?」

姫子「うんっ」

―――――

ワシャワシャ

姫子「痒いところはございませんかー?」

千歌音「ふふっ……まるで美容師さんみたい」

姫子「そうかなあ?」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/09(土) 19:12:54.90 ID:89tOlqcy0
貼り終わり、見てる人は少ないだろうなあ
続きはまた夜来るかもです、それでは
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/04/09(土) 19:38:43.38 ID:5AMzsvkJo
乙。
大丈夫だ。需要はある。
続き待ってるよ
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/09(土) 19:48:38.93 ID:4bkFWTKDO
保守できなくてすまんかった
きたい
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/09(土) 20:42:13.68 ID:MDE77/3AO
まさかこの世に神無月SSなどというものが存在するとは……アムネシアンアニメ化しねぇかなぁ……
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/04/09(土) 22:10:59.86 ID:4fhYcJuV0
よっしゃきてた!安心しろ需要ならある
支援
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/10(日) 10:09:19.65 ID:21HpmEEDO
未だに神無月好きな奴なんて……結構いるんだな

一番好きなアニメだったりする支援
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/10(日) 10:21:06.96 ID:Ejc+LCQV0
千歌音「えぇ、だってすごく上手だもの。気持ちいいわ」

姫子「千歌音ちゃんにそう言ってもらえると嬉しいな」

千歌音「本当よ?」

姫子「それなら私、美容師さんになろうかな」

千歌音「いいかも知れないわね」

姫子「将来、自分の美容室を開いたり!」

千歌音「えぇ」

姫子「楽しいだろうなあ……千歌音ちゃんは?」

千歌音「え?」

姫子「将来、千歌音ちゃんは何になりたい?」

千歌音「私は……」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/10(日) 10:23:45.80 ID:Ejc+LCQV0
姫子「千歌音ちゃんなら何でも出来そう。あっ、私がカメラマンで、千歌音ちゃんがモデルになるのはどうかな?」

千歌音「私はね、姫子」

姫子「うん?」

シャーッ

千歌音「私は、あなたの側にいられるだけで……それだけでいい」ボソッ

姫子「千歌音ちゃん?」

千歌音「目にシャンプーが入っちゃったみたい」ゴシゴシッ

姫子「あっ、ごめんね!大丈夫?」

千歌音「……えぇ、大丈夫よ」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/10(日) 10:26:51.30 ID:Ejc+LCQV0
姫子「やっぱり私、美容師さんには向いてないのかな」

千歌音「そんなこと、ないわ。姫子ならきっと何にでもなれる」

姫子「千歌音ちゃん……」

千歌音「私は、あなたに生きていて欲しい。いつもの優しい笑顔で、この世界を生きていて欲しいの」

姫子「……千歌音ちゃん?」

千歌音「だから私の将来の夢はね、そんなあなたの未来を守ること。あなたを、絶対に護ってみせる」

姫子「!?」ドキッ

シャーッ
キュッ

姫子「あっ」

千歌音「そろそろ逆上せちゃいそう。上がりましょうか」

ポタ、ポタ、

姫子「う、うん……」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/10(日) 10:30:32.00 ID:Ejc+LCQV0


千歌音「(私は、姫子の未来にはもういない。その覚悟は出来ているはずなのに)」

ギュッ

千歌音「(涙が、溢れて止まらなかった)」

千歌音「(私は、弱い……姫子と離れたくない……っ)」

バンッ

??「!」

トントン

千歌音「乙羽さん、ごめんなさい、今は」

ガチャッ
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/10(日) 10:32:37.04 ID:Ejc+LCQV0
姫子「千歌音、ちゃん?」

千歌音「……姫子」

姫子「入っちゃ、だめかな?」

千歌音「いいえ、構わないわ」

千歌音「(目が赤いことを気付かれないようにしなくちゃ……)」

姫子「大きい音が聞こえて吃驚しちゃって」

千歌音「ごめんなさい、あなたを驚かせるつもりはなかったのだけど……」

姫子「ううん、それはいいの。あのね、千歌音ちゃん」

千歌音「どうしたの?」

姫子「眠くなるまで千歌音ちゃんとお話、したいなって」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/10(日) 10:36:01.60 ID:Ejc+LCQV0
千歌音「……」

姫子「き、今日は自分の部屋で眠るよ!でも何だか、千歌音ちゃんの声、聞きたくて……。だめ、かな……?」

千歌音「いいえ、そんなことあるわけないわ」

姫子「……良かった」

千歌音「姫子、座って」

姫子「え?」

千歌音「眠くなったら、ここで眠るといいわ」

姫子「で、でも……」

千歌音「ここで眠くなっても部屋に帰ると眠気は覚めているかも知れないでしょう?」

姫子「……うん、ありがとう」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/04/10(日) 10:40:19.00 ID:Ejc+LCQV0
短いですが午前はこれで投下終了です
もっと書き溜めなきゃ……
結構需要あるみたいで良かったですwwそれではまた午後に!

◆補足
+姫子は、輪廻転生後記憶のある千歌音と出会ってすぐに寮暮らしではなく姫宮家で生活
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/04/10(日) 18:34:54.29 ID:kELuANhU0
ポスッ

姫子「千歌音ちゃんのベッドは柔らかくて好き……」

千歌音「ならすぐに布団を変えて貰いましょうか?」

姫子「ううん、いいの。……このベッドは千歌音ちゃんの匂いがするから、だからよけいに好きなの」

千歌音「私の……?」

姫子「あっ、べ、別にその、変な意味じゃなくってえっと……!」ワタワタ

千歌音「……えぇ、わかってる」

姫子「千歌音ちゃんと一緒にいると安心するみたいに、このベッドで眠るとぐっすり眠れるの」

千歌音「なら、いつでも私のベッドを使っていいから」

姫子「本当?」

千歌音「えぇ、いつでも」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/04/14(木) 22:10:01.95 ID:aqAWgYdw0
俺は待っているぞーーーーーッ!
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/23(土) 16:20:32.45 ID:xdM+mTjco
神無月SSとは懐かしい。
千歌音は大好きなキャラだ。
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/04/25(月) 17:26:35.11 ID:uFJRL4Mg0
姫子「……ありがとう」

千歌音「……」

トッ...

千歌音「……姫子?」

姫子「……」スゥ、スゥ、

千歌音「……眠っちゃったのね」

千歌音「……私こそ、姫子といると安心出来るのに。ねえ、姫子……」

姫子「ん……」

千歌音「……好き、あなたのこと、こんなにも好きなの……に」

ドサッ

千歌音「(……姫子)」

―――――
 ―――――
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/04/25(月) 17:30:25.73 ID:uFJRL4Mg0
「――ちゃんっ……歌音ちゃん、千歌音ちゃん!」

ユサユサッ

千歌音「……っ……!?」

ガバッ

姫子「千歌音ちゃん……やっと起きてくれた」

千歌音「姫子?」

姫子「昨日私、いつのまにか眠っちゃったみたいで……」

千歌音「私……」

姫子「夜中に目が覚めて、千歌音ちゃんが隣で眠ってて……それでちょっと吃驚しちゃった」

千歌音「……えぇ」ボーッ

姫子「それでね、千歌音ちゃん。早く着替えなきゃ……」

千歌音「え?」

姫子「学校、遅刻しちゃうよ!」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/04/25(月) 17:41:10.06 ID:uFJRL4Mg0
バタンッ

乙羽「構いません!」

姫子「あれ、乙羽さん……?」

乙羽「お嬢様」

千歌音「乙羽さん……」

スッ
ピタッ

千歌音「!」

乙羽「やっぱり……」

姫子「え?どうしたんですか……?」

乙羽「お嬢様、熱がおありです」

千歌音「……平気よ、このくらい」

乙羽「いけません!さっきもう学校側には連絡致しました、今日はお休み下さいお嬢様!」

千歌音「乙羽さん……」
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/04/25(月) 17:44:13.33 ID:uFJRL4Mg0
遅くなってすいません、それに投下短すぎますが今日はこの辺りで……orz
書き溜めはしてないのですが今度まとめて投下できる時間を作ろうと思ってます、すいません
それではまたこの次に……
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/25(月) 20:11:16.86 ID:E8/Wsy2DO
うおおおお
まさかの神無月SSだとおお!?

支援支援支援ッ!
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 19:05:40.89 ID:46/hp69DO

次回も楽しみにしてる
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/07(土) 03:06:05.57 ID:BkoX2RUA0
romってるぞ・・・・・
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/06/08(水) 18:12:27.94 ID:1zGw3Q+f0
乙羽「お願いですから、お嬢様……」

千歌音「……」

千歌音「行かなきゃ、ならないわ」

トスッ、

千歌音「!」

姫子「……」

千歌音「姫子……?」

姫子「……だめだよ千歌音ちゃん、ちゃんと休まなきゃ」

乙羽「来栖川様……」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/06/08(水) 18:16:16.43 ID:1zGw3Q+f0
千歌音「……姫子」グッ...

千歌音「(でも私は……)」

姫子「じゃあ私からもお願い。千歌音ちゃん、最近ずっと無理してたの、私気付いてたの」

千歌音「……!」

千歌音「そんなこと」

姫子「あるよ!だって私、ずっと千歌音ちゃんの傍にいて、千歌音ちゃんのこと見てたんだから!」

千歌音「……え?」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/06/08(水) 18:18:43.65 ID:1zGw3Q+f0
姫子「だから私、熱があるならちゃんと休んで、元気な千歌音ちゃんが見たいよ」

千歌音「……姫子」

千歌音「……それでも嫌、って言ったら?」

姫子「……」

乙羽「お嬢様……!」

姫子「それなら」

千歌音「それなら?」

姫子「今日は私も一日中ずっと千歌音ちゃんの傍にいる」

乙羽「なっ、なななっ!?」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/06/08(水) 18:35:21.48 ID:1zGw3Q+f0
姫子「それでもだめかな?」

千歌音「……」

姫子「私、千歌音ちゃんが元気になってくれるならそれでいいから……だから」

千歌音「……」

千歌音「(どうしていつも、姫子は)」

乙羽「お嬢様」

千歌音「……今日だけなら」

姫子「……!」パアッ

姫子「うんっ!あ、それなら千歌音ちゃん、またちゃんと寝転んでおかなきゃ!」

千歌音「え、ちょっと姫子――」

グイッ

姫子「あ……」

ポスッ...

千歌音「……」

姫子「……」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 18:38:32.35 ID:1zGw3Q+f0
姫子「(ど、どうしよう!?千歌音ちゃんの顔がすぐ近くに……!)」カアァッ

千歌音「ひ、姫子……」

姫子「あ、あの、ごめん……!」

バッ

千歌音「……いいえ、大丈夫」ホッ

乙羽「」

乙羽「!」ハッ

乙羽「(おおおおおおお嬢様を押し倒す、押し倒す、押し倒すだなんてっ……!)」ギリギリギリッ

姫子「ち、千歌音ちゃん、あの……ゆっくり、休んで」

千歌音「……わかってる」

姫子「……今日はずっと、ここにいるから」

千歌音「……えぇ」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage saga]:2011/06/08(水) 18:39:39.77 ID:1zGw3Q+f0
中々更新できずに申し訳ないです
しかも久々の更新がまた短い……次いつになるかはわかりませんが、投下できるときに投下します
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/08(水) 22:39:36.81 ID:wjGXIwDAo
おお、久しぶりに続きが。
姫子が積極的だなww
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/09(木) 10:51:53.69 ID:TLCxPQ9O0
きてた!ゆっくりでもいいさ
29.56 KB   
VIP Service SS速報VIP 専用ブラウザ 検索 Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)