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まどか「お、起こったことをありのままに話すよ!」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/19(火) 22:12:12.14 ID:TjJascNe0

マミ   「ティロ・フィナーレ!」 ポポポポーン



まどか「学校からの帰りに、いきなり狂気とメルヘンの入り混じった面白空間に迷い込んだと思ったら、
     通りすがりのコスプレお姉さんがアンリミテッドマスケットワークスを展開していた……」

まどか「な、何を言っているかわからないと思うけど、こんなの絶対おかしいよ!」

さやか「おかしいのはあんたのキャラだよまどか」

まどか「あ、景色が元に戻った。終わったみたい」

さやか「無視かい」

マミ   「ふう……あなたたち、けがはなかった?」

まどか「えぇまぁ」

さやか「は、はい。大丈夫です。けど……あの、あなたは一体……?」

マミ   「私は巴マミ。あなたたちと同じ、見滝原中の生徒よ」

QB  「そして、僕はキュウべえ。よろしくね」

さやか「うわぁ! ぬいぐるみが喋った!」

QB  「ぬいぐるみじゃないよ。愛らしさの点では同じぐらいだけどね」

さやか「うわっ、うざっ」
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:13:39.36 ID:TjJascNeo

まどか「うざ、ってさやかちゃん……それ私のセリフだよ」

さやか「え?」

まどか「え?」

QB  「いや、君のセリフでもないんじゃないかな」

まどか「わぁ、すごい冷静な受け流し。まるで感情がないみたいっ」

QB  「え?」

まどか「え?」

マミ   「あの、いいかしら?」

まどか「あ、はい。おっぱいさん」

マミ   「おっ……マミ、よ」

まどか「すみません、おっぱいマミマミさん」

マミ   「……」

まどか「じゃあ、今のナシで」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:14:20.08 ID:TjJascNeo

マミ   「……まぁいいわ。えっと、キュウべえ?」

QB  「うん。それじゃあ改めて。
     僕の名前はキュウべえ。鹿目まどか、そして美樹さやか、よろしくね」

さやか「な、なんで私たちの名前を?」

QB  「今日は君たちにお願いがあってきたんだ」

まどか「そうなんだ。それで、どうして私たちの名前を知ってるの?」

QB  「え?」

まどか「え?」

まどか「だって、質問の答えになってなかったよね?」

QB  「……。まあ、そうだね」

マミ   「そういえば……私の時も、会ったそのときにはもう名前を知られてたような……」

まどか「あ、マミマミさんもなんだ」

マミ   「いえ、マミ……」

まどか「ねえキュウべえさん、どうしてなの?」

マミ   「……」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:14:59.85 ID:TjJascNeo

QB  「……。これを言うと怒りだす子もいるから、できれば言いたくないんだけど」

まどか「うん。内容によっては怒る」

QB  「……。まぁいいや。
     僕の能力みたいなものでね。素質のある子が相手なら、顔を見るだけで名前もわかるんだ」

マミ   「まぁ、そうだったのね……」

さやか「えー? 見るだけで? それってなんか気持ち悪い」

まどか「そうだね。別に腹は立たないけど、気持ち悪いね」

QB  「だから言いたくなかったのに」

まどか「で?」

QB  「ん?」

まどか「名前『も』って言ったよね? つまり他にも何か見えるの?」

QB  「……。名前のほかには、年齢とか、素質の大きさかな」

まどか「ふーん」

QB  「興味ないんだったら聞かないでよ」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:15:48.09 ID:TjJascNeo

QB  「仕方がないじゃないか。素質のある子を見つけるための目印が他にないんだから」

さやか「なるほど」

まどか「さやかちゃん、それ私のセリフ……」

さやか「いや、どっちが言っても同じでしょこんなの」

まどか「でも……」

さやか「あーもーわかったよ。ごめんまどか」

まどか「今度は気をつけてね」

QB  「それで、お願いなんだけど。いいかい?」

まどか「あ、その前に。『素質』ってなんの素質?」

QB  「それに関係したお願いだよ。素質というのは、魔法少女になれる素質のことで、
     つまり君たちには、僕と契約して魔法少女になってほしいんだ」

さやか「まほうしょうじょ?」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:17:58.22 ID:TjJascNeo

マミ   「さっきの私の姿を見たでしょう?
     あんなふうに魔法を使って、魔女やその使い魔と戦う者のことよ」

さやか「なる……」

まどか「……」

まどか「さやかちゃん、『なるほど』って言わないの?」

さやか「まどかのセリフなんでしょ?」

まどか「それはさっきだけ」

さやか「あ、そ」

QB  「……。いいかい?」

まどか「あ、うん。なに?」

QB  「だから、僕と契約して、魔法少女になってほしいんだ」

さやか「その、なるってのはわかるけど、契約って?」

QB  「うん。君たちには、魔法少女になって魔女を倒してもらう。
     その代わりとして、僕は君たちの願いを、なんでもひとつ叶えてあげられる」

さやか「なんでも!? 金銀財宝とか、不老不死とか、満漢全席とか!?」

まどか「さやかちゃん。満漢全席は、金銀財宝があれば自力で叶えられるよ」

さやか「え? あ、ああ。うん。そうね……」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:19:06.30 ID:TjJascNeo

QB  「なんだって構わないさ。どんな奇跡だって起こしてあげられるよ」

さやか「……奇跡……」

まどか「……」

まどか「ねえ、キュベレイさん」

QB  「キュウべえだよ。あと、別に『さん』はいらないよ」

まどか「契約を破るとどうなるの?」

QB  「……。どういうことだい?」

まどか「えっと……じゃあまず、私たちの願いの方は、どういうタイミングで叶えられるの?」

QB  「頷いてさえくれれば、すぐにでも。
     たとえば金銀財宝や不老不死なら、今この場所ででも叶えてあげられるよ」

まどか「素敵な恋人、とかなら?」

QB  「それだと、今この場でというわけにはいかないなぁ。でも、今日か明日中には出会えるはずさ」

まどか「有名な大学に受かりたい、とかなら?」

QB  「君は今、中学二年生だよね? だったら、それだと叶うのは最短で五年後だね。
     ただし途中で変更は効かないから、心変わりしないように気をつけた方がいいよ」

まどか「じゃあ……昔に戻りたい、といったら?」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:20:02.71 ID:TjJascNeo

QB  「魔法少女になった状態で、今の記憶を持ったまま、戻りたい時点に戻ることになるね。
     その場合は、できるだけ早く僕を呼んでね。サポートできなくなる」

まどか「ふぅん……」

さやか「ま、まどか? どうしたの?」

まどか「なんでもないよさやかちゃん。
     えっと、キューピーさん。こっちの願いについてはだいたいわかったよ」

QB  「……。キュウべえだけど……まあ、わかってもらってよかったよ」

まどか「じゃあねぇ、そっちの願いについては、どうなの?」

QB  「僕たちの、願い……?」

まどか「魔女を倒してほしいんでしょ?」

QB  「……。うん、そうだよ。魔法少女のチカラは、そのためのものだからね」

まどか「倒せなかったらどうなるの?」

QB  「……」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:20:30.71 ID:UvYpzMou0
このまどかさん……イイ……
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:21:11.52 ID:TjJascNeo

まどか「戦っても負けちゃったり、逃げ出しちゃったりしたら。
     もっと言えば、願いだけ叶えてもらって、魔女なんか知らんぷりしちゃったら、どうなるの?」

マミ   「えっ?」

まどか「どうかしましたか、マミマミさん?」

マミ   「う、ううん。なんでもないわ。ただ、そんなの考えたこともなかったから……」

QB  「……」

マミ   「どうなの、キュウべえ? 私も聞きたいわ」

QB  「……。まず、負けたり、逃げ出したりするのは、仕方がないよ。責めることはできない。
     そして、戦おうとしないことに対しても、僕の方からはどうしようもない。
     戦ってもらえるよう説得するぐらいで、何かペナルティを与えるといったことはないね」

まどか「それは、どうして?」

QB  「まず第一に、僕たちが魔法少女より弱いからさ。君たちに無理強いできるほどの力があるなら、
     最初から僕らが自分で魔女を倒せばいいとは思わないかい?」

マミ   「な、なるほど……」

QB  「他にも色々あるけど……つまりはこっちはあくまでお願いする立場だから、という点に尽きるね」

マミ   「……」

さやか「マミさん……?」

まどか「……」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:22:07.13 ID:TjJascNeo

マミ   「あ、ごめんなさい。
     ただ……自分のことしか考えてないような魔法少女も、そう言えばいたわねって、思って」

さやか「はぁ……」

マミ   「グリフシード目当てで……そういう子にも、キュウべえは何も言わなかったのよね……」

まどか「グリフシードってなんですか?」

マミ   「あ……そ、そうね。ごめんなさい。その説明もしなくちゃいけないわよね」

QB  「……」

マミ   「見て」 シュイーン

さやか「わっ。指輪が、なんかキレイなのになった」

マミ   「これはソウルジェム。魔法少女の力の源よ。
     キュウべえに選ばれた女の子が契約によって生みだす宝石なの」

さやか「へぇ……」

まどか「キレイ……これがマミマミさんの魂ですか……」

マミ   「え?」

まどか「え?」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/04/19(火) 22:22:35.40 ID:PwPBxhAS0
なんだかすごくクールで芯がアツイ人を幻視した
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:22:48.66 ID:TjJascNeo

まどか「ソウルって、魂のことですよね?」

マミ   「え、ええ」

まどか「ジェムは、宝石とか結晶とかって意味だったと思うんですけど」

マミ   「……そう、ね」

まどか「だったらそれって、マミマミさんの魂が結晶化したものってことじゃないんですか?」

マミ   「……」

まどか「……」

さやか「……」

QB  「……」

マミ   「……キュウべえ?」

QB  「なんだい、マミ?」

マミ   「……どうなの?」

QB  「どう、って?」

マミ   「はぐらかさないで! 鹿目さんが言ったことは本当なの!?」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:23:37.63 ID:TjJascNeo

QB  「……。そうだよ。それは、君の魂だ」

マミ   「……そんな……」

さやか「ちょ、ちょっとあんた! それってどういうことよ!」

QB  「どういうもなにも……マミ、僕は最初に言ったよ?
     君が初めてそれを手にしたとき、『それは君の魔法少女としての魂そのものだ』 と」

さやか「……そうなんですか?」

マミ   「そ、それは……でも、そんな、そのままの意味だなんて……」

QB  「だったら、どういう意味だと思ったんだい?」

まどか「あちゃー」

QB  「……。なんだい、まどか?」

まどか「えー、だって。そんな言い方じゃあ心構え的なことだと思っちゃうよ」

マミ   「そ、そうよ! 大切にしろとか、そういう……そう、いう……」

まどか「それに『初めて手にしたとき』って、つまり契約したあとってことじゃない?」

QB  「……」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:24:32.10 ID:TjJascNeo

さやか「ま、まどか……」

まどか「なに、さやかちゃん?」

さやか「あんた、何か……ううん。何を、知ってるの?」

まどか「なに言ってるのさやかちゃん? 私はこのバーベキューさんにもマミマミさんにも、
     さやかちゃんと同じで会ったのは今日が初めてだよ?」

さやか「……」

QB  「……。キュウべえ、だよ」

マミ   「……キュウべぇ」

QB  「なんだい?」

マミ   「これが私の魂なら……この、今の私の体は……」

QB  「……。順を追って説明しよう。
     マミ、君は今まで魔女と戦ってきた中で、重症と呼べる怪我を何度も負ったね。
     骨を折ったり、肉を切り裂かれたり、硬い地面に叩きつけられたりした」

マミ   「……ええ」

さやか「なっ……」

まどか「うわぁ、魔女と戦うとそんなことになるんだ」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/19(火) 22:25:45.33 ID:TjJascNeo

マミ   「そうよ……魔女は、基本的には化物だから……戦うのは生半可なことじゃないわ。
     私は……できれば仲間は欲しいけど……あなたたちには、あんな目にあってほしくない……」

さやか「マミさん……」

まどか「優しいんですね、マミさんは」

マミ   「……」

QB  「……。続けるよ。
     そうした傷を負っても、マミ、君は倒れることなく戦い続けることができた。
     それはどうしてだと思うかい?」

マミ   「それは……魔法で体が強化されてたから……」

QB  「そのとおりさ。そしてそれを成し得るのが、ソウルジェムのシステムなんだ」

QB  「魂というのは本来とてもあやふやなもので、それゆえに、肉体に強く依存している。
     その結びつきのぶんだけ、肉体の状態から必要以上に影響を受けてしまい、
     重傷を負おうものならあっという間に弱り切ってしまう。時には先走って死んでしまう。
     いわゆるショック死というのは、主にこれが原因で起こるのさ」

QB  「また肉体の方も、魂とは別の意味で壊れやすい。頭、目、喉、心臓、腹……弱点だらけだ。
     そんな壊れやすい状態まま魔女と戦ってくれなんて、とてもお願いできないよね?」

QB  「だからこれは必要なことなんだよ。
     肉体がどれだけ傷ついても感じられる痛みはセーブできるし、
     ソウルジェムが無事である限り、どんな怪我だって魔力で治療することができる」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:26:43.07 ID:TjJascNeo

マミ   「でもそんなの、まるでゾンビじゃない……!」

QB  「生きた死体だって? それは違うよ。
     だって肉体も魂も間違いなく生きているし、ちゃんと確かめられる形でそこにあるだろう?」

マミ   「でも、でも……!」

QB  「わからないな……君たち人間はいつもそうだ。いつも同じ反応をする。
     コントロールするのが内側からか外側からかの違いでしかないじゃないか。
     何がそこまで気に食わないのか、まったくわけがわからないよ」

さやか「わけがわかんないのはあんたの方でしょ……人の心をなんだと思ってるのよ!」

QB  「心か。確かにそれは、僕にはよくわからないものだ」

さやか「な……」

QB  「魂はわかる。精神もわかる。思考や感情、記憶、意識についても知っている。
     だけど『心』とは、そのどれにも似ていて、どれとも違うものらしいね。
     今まで誰に聞いてもわからなかったんだけど、君は説明してくれるのかい?」

さやか「……」

QB  「心とは、いったいなんなんだい?」

まどか「ヒトそのもの、ぜんぶだよ」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:27:27.83 ID:TjJascNeo

QB  「うん?」

マミ   「え……?」

さやか「まどか……?」

まどか「とてもとても大切な、ヒトがヒトであるための、一番中心にあるもの。
     大切なものを、大切だと知って、大切にしようと思うための、ぜんぶ。
     でも一人で大事にするだけじゃなくて、大切な人と分け合えば、死んだ後もずっと残せるの」

マミ   「……」

さやか「……」

まどか「そう、パパが言ってた」

QB  「……。ちょっと抽象的すぎるね」

まどか「空気読もうよ」

QB  「あ、その『空気読む』っていうのもよくわからないんだよね」

まどか「そういうときは『からけ?』って言って首をかしげとけばいいらしいよ」

QB  「からけ?」

まどか「うん、そんなかんじ」

さやか「ちょ、ちょっと待って! 待って待って待って!」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:28:20.18 ID:TjJascNeo

まどか「なに、さやかちゃん?」

さやか「なにって! 今のこそ何よ! なんか……よくわかんないけど凄いこと言わなかった!?」

まどか「ん? だから、私のパパが言ってくれたこと、そのまま言っただけだよ?
     ほんと言うと私もよくわかってないんだけど、でもなんとなく『そうなんだー』って気がしない?」

さやか「それは……うん。なんとなく、だけど……」

マミ   「……そうね」

さやか「マミさん……?」

マミ   「気にすることないのよね……
     こんなのは、魂っていうものが、想像してたのとちょっと違ったものだったってだけよね。
     サンタさんは本当はいないとか、太陽は夜空のどの星よりも小さいとか、それと同じよね」

マミ   「魂がどうあったって……心は、ちゃんとここにある……!」

まどか「そうですよ! マミマミさん!」

マミ   「ありがとう! 鹿目さん! でもその呼び方はなんかやめて!」

まどか「いやです!」

マミ   「さっきは普通に呼んでくれたじゃない!」

まどか「あれは空気読んだだけです!」

さやか「やっぱりまどかのキャラがおかしい」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:29:29.46 ID:TjJascNeo

まどか「で、グリフシードってなに?」

マミ   「え?」

さやか「え?」

QB  「ああ、そう言えばその話の途中だったね」

さやか「そうだっけ……?」

まどか「うん。そこのインキュベーターさんのせいで脱線しちゃったけど」

QB  「えっ」

さやか「イン……なに?」

マミ   「キュウべえよ、鹿目さん。どんどん離れていってるじゃない」

まだか「ごめんなさい。最近習った英単語が出ちゃいました」

さやか「そんなの習ったっけ……」

マミ   「私も覚えてないわね……まぁ、学年が違うけど。どういう意味なの、鹿目さん?」

まどか「孵卵器、だったかな? 卵を温めてかえすのに使う機械で、
     大学の研究室とか、ニワトリ農家なんかで使われてるらしいですよ」

マミ   「ふぅん……」

さやか「やっばいなぁ、ぜんぜん覚えてないわ。まどか、あとでノート見せて」

QB  「……」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:30:33.47 ID:TjJascNeo

まどか「で?」

QB  「え?」

まどか「だから、グリフシード」

マミ   「そ、そうね。何度もごめんなさい。えっと……もう一度、これを見て。私のソウルジェム。
     ほんのり光って見えるでしょう?」

まどか「はい」

さやか「そうですね」

マミ   「これ、本来はもっと澄んだ光を放っているものなの。
     だけどさっきみたいに魔法を使えば使うだけ、輝きが失われて濁ってくるの。
     その濁りを元に戻すためのものが、グリフシードというわけ」

さやか「なる……。……」

まどか「なるほど。それは、今は持ってないんですか?」

マミ   「ええ、ないわ。魔女を倒せばときどき落とすことがあるのだけど、さっきのは使い魔だったしね」

さやか「あの、その魔女と使い魔って、いまいちイメージがわかないんですけど……
     箒に乗ったおばあさんだったり、カラスや黒猫だったりするんですか?」

マミ   「え、いえ。そういうのとはちょっと違うわね……どっちも見た目は基本的に異形の怪物だし。
     ただ関係性でいうと、間違ってもいないわ。
     魔女は使い魔を生み出し、使役する。使い魔は成長して新たな魔女になる」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:31:50.23 ID:TjJascNeo

さやか「なんで使い魔は、その、グリフシード? を落とさないんですか?」

QB  「ニワトリとヒヨコを想像してもらえればわかりやすいと思うよ。
     ニワトリはお腹の中に卵を宿している場合もあるけど、ヒヨコにそれは絶対にない。
     グリフシードは、別名『魔女の卵』なのさ」

さやか「おお、なるほど」

マミ   「身勝手な魔法少女というのは、つまりそういうことよ。
     自分が魔翌力を存分に振るうために、グリフシードを落とさない使い魔はわざと放置して、
     人を襲うがままにさせてしまうの」

さやか「そんな……!」

まどか「やっぱりいるんだね、そういう人って」

さやか「え?」

QB  「……」

まどか「自分のことしか考えなくて、他人に負担を押し付けちゃう人。
     『こうするのが賢いやり方なんです』、『めぐりめぐって世の中のためになるんです』。
     そんなふうに言いながら、目の前の人を平気で見捨てちゃうような人」

QB  「……」

まどか「ただ悪いだけの人より、そういう偽善者の方がよっぽど許せないって、ママがよく言ってるよ」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:32:44.10 ID:TjJascNeo

さやか「そ、そうなんだ。まどかのママなら、確かに言いそうだね。そういうこと。はは……」

まどか「うん。そうなの」

さやか「……」

QB  「……。どうして、僕を見ながら言うんだい」

まどか「あなたはどうなのかな、インキュベーターさん?」

QB  「何が言いたいんだい? 鹿目まどか」

まどか「ねえインキュベーターさん。あなたはどうして、人を騙して魔法少女なんてものに変えてまで、
     魔女と戦わせたりするのかな?」

QB  「騙すという概念は、僕には理解できないな。
     認識の不足から生じた判断ミスを後悔するとき、どうして人間は他者を憎悪するんだろう?」

まどか「認識を不足させた張本人が、その『他者』だからじゃないのかな?」

QB  「認識は自分でするものだろう? 人任せにするなんておかしいよ」

まどか「ねえインキュベーターさん。どうしてソウルジェムのことを黙っていたの?」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:33:46.03 ID:TjJascNeo

QB  「急に話が飛んだね。聞かれなかったからさ。それに知る必要もないことだしね」

まどか「必要、ないかな?」

QB  「そう思うよ。
     人はもともと魂の存在を自覚できていないし、その実態を理解できてもいない。
     身体から抜き出されても気付くことすらできなくて、そのうえ問題なく機能するとくれば、
     明かして無用な混乱を避けるより、黙っていた方がいいだろう?」

まどか「ふーん」

マミ   「キュウべえ、あなた……」

まどか「素敵なお友達ですね。マミマミさん」

さやか「まど、か……」

まどか「ごめんねさやかちゃん。もうちょっと待っててね」

QB  「まだ何かあるのかい? 鹿目まどか」

まどか「まだもなにも、さっきの答えの途中だったよ。
     どうしてあなたは、知られたら困る秘密を抱えてまで、魔法少女を生み出すの?」

QB  「意味がよくわからないな。
     秘密を抱えることによるデメリットと、魔法少女から得られる恩恵とでは、比較にもならない」

QB  「現に――マミ」

マミ   「えっ? な、なに?」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:34:54.15 ID:TjJascNeo

QB  「君は今、ソウルジェムの真実を知って、少なからぬショックを受けたわけだけど、
     それによって、魔女から人びとを守ろうという気持ちまで失ってしまっということは、ないよね?」

マミ   「! え、ええ! もちろんよ!」

QB  「聞いての通りだ、鹿目まどか。ソウルジェムの真実を知られることはデメリットたり得ない」

マミ  「鹿目さん……私も、キュウべえに対して思うところがないとは言わないけれど、
     それでもあなたの言っていることはわからないわ。
     あなただってさっき使い魔を見たでしょう? 襲われそうになったでしょう?」

まどか「はい。マミマミさんが助けてくれなかったら、死んでたかも知れません」

さやか「えっ? そこまでヤバかったの?」

まどか「もう、のんきだなぁさやかちゃんは」

さやか「……」

マミ   「そ、そのとおりよ。そんな危険な使い魔を、魔女はほぼ無尽蔵に生み出してしまうの。
     そして魔女本体だって、輪をかけて危険ななんだから。
     人に絶望を植え付けて自殺や傷害事件を起こさせたり、ときには攫って食べてしまったり」

まどか「ええ、わかりますよ。すっごく危険な存在ですよね――――ヒトにとっては」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:35:52.85 ID:TjJascNeo

マミ   「え?」

さやか「え?」

QB  「……」

まどか「ねえ、インキュベーターさん」

QB  「なんだい、鹿目まどか」

まどか「魔女は、人にとっては危険な存在らしいけど。あなたたちにとってはどうなのかな?
     魔女や使い魔は、インキュベーターさんたちのことも襲うのかな?」

QB  「……。ああ。僕らのことも、襲うよ」

まどか「どういう場合に?」

QB  「……。テリトリーを犯した場合だね。魔法少女のお供として結界内に入ったときに、
     魔女や使い魔に気付かれてしまえば、狙われることもある」

まどか「結界…………については、まだ聞いてなかったっけ?」

QB  「そうだね。僕もマミも、それについては説明していない」

マミ   「え、ええ。そうね。
     結界というのは魔女の持つテリトリー、さっきあなたたちが迷い込んだ空間がそうよ。
     魔女はふつう、これの一番奥に隠れ潜んでいるの。
     ……ところであの、鹿目さん」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:36:51.31 ID:TjJascNeo

まどか「なんですか、マミマミさん?」

マミ   「あなたは……結局、何が聞きたいの?」

まどか「うーん……じゃあ、はっきり聞いちゃいます」

マミ   「……」

QB  「……」

まどか「インキュベーターさん。
     魔女って、あなたたちにとっては、別に危険でもなんでもないんじゃない?」

QB  「……」

まどか「ねえ?」

QB  「ああ。そのとおりだ。
     でも、今のところはそうだけど。将来においては、僕らの脅威にならないとも限らない」

まどか「あははっ、すごいね。まだ嘘をつかずに喋れるんだ」

QB  「鹿目まどか、君は……」

まどか「通りすがりの魔法少女だよ! 覚えておいて!」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:37:46.54 ID:TjJascNeo

まどか「……って言いたいとこだけど、違うよ。私はただの中学生で、ただの人間」

QB  「わかっているさ。君は人間だ。魔法少女でも、それ以外の何かでもない。
     だけど、あるはずのない知識を持っている」

まどか「ふーん」

QB  「君はさっきから盛んに質問をしているけど、どの答えも実は最初から知っていたんだろう?」

まどか「さあ、どうだろ?」
                                            ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・ ・
QB  「君がどこでその知識を得たのか、非常に興味深い。だけど今はそれどころじゃない」

まどか「……ん?」

QB  「マミ」

マミ   「……え。え?」

QB  「今から言うことをよく聞いて。とても重要なことだ。嘘じゃない、本当のことだ」

マミ   「な、なんなの……?」

まどか「……」

QB  「グリフシードはソウルジェムだ」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/19(火) 22:39:17.75 ID:TjJascNeo

まどか「えっ!?」

さやか「へ?」

マミ   「え……?」

QB  「魔力を消費し輝きを失い、穢れを貯め込み黒く濁り切ったソウルジェムは、
     グリフシードへと変化しで魔女を生む」

まどか「待って! だめだよ!」

マミ   「な、何をいってるの、キュウべえ……そんなの嘘よね? ねえ!?」

QB  「この国では成長途中の女性のことを『少女』と呼ぶんだろう?
     だから僕らは、いずれ魔女になる君たちのことを、魔法少女と呼ぶのさ」

マミ   「うそよ……」

まどか「マミさん、だめ! 信じないで!」

QB  「ほら、鹿目まどかが焦っている。なぜなら本当のことだからさ」

まどか「っ……!」

QB  「君を絶望させたくないんだ。絶望は穢れとなるからね。そして穢れは魔女を生む」

マミ   「私が、魔女に……?」

さやか「え? え? え?」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:40:14.57 ID:TjJascNeo

QB  「もちろん、君が今まで殺してきた全ての魔女も元は魔法少女だ。
     君は同胞の成れの果てを、そのマスケットで撃ち殺しながら、ここまで来たんだよ」

QB  「もしかしたらその中には、オリコもいたかも知れないね」

マミ  「!? ……そん……な……」

まどか「キュウべえ! あなたは……!」

QB  「鹿目まどか。僕は君を危険と判断した。だから君と美樹さやかは諦める。
     だけどせめてマミだけは、君に何かをされる前に礎になってもらうよ」

まどか「あなたは、どこまで……!」

マミ   「……」 フラ…

マミ   「……」 シュイーン、キラッ

マミ   「……」 ジャキッ

QB  「あ」

さやか「え? マミさん、なんで。変身して、自分に銃を向けたりなんかして……」

まどか「マミさん、だめ! 待って! 大丈夫だから!」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:41:06.00 ID:TjJascNeo

QB  「しまった。マミの素直さと潔さを測り間違えた」

まどか「なんとかしてよ! あなたのせいでしょ!」

マミ   「うるさいっ!!」

まどか「!」
QB  「!」
さやか「!」

マミ   「だってこうするしかないじゃない!」

マミ   「ソウルジェムが魔女を産むなら! わたし、死ぬしかないじゃないっ!!」



    「その必要はないわ」



マミ   「」 スカッ

マミ   「えっ!?」

QB  「?!」

さやか「へっ? 銃が、消えた……?」

ほむら「相変わらずの豆腐メンタルね、巴マミ」

マミ   「だ、だれ……?」

さやか「あ、え? て、転校生!?」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:41:55.92 ID:TjJascNeo

まどか「ほむほむキタ! これで勝つる!」

ほむら「……遊び過ぎよ、まどか」

まどか「ごめぇん、ほむらちゃん。でも私、キュウべえがどうしても許せなくって……」

ほむら「しょんぼりした顔もかわいいわ」

まどか「え〜? やだぁ、ほむらちゃんったらぁ〜」

ほむら「事実よ」

QB  「……。誰だい?」

ほむら「話しかけるな淫獣。私は愛しのまどかとキャッキャウフフするのに忙しいのよ」

QB  「……」

まどか「ごめんねほむらちゃん。もっと満を持した感じで登場させてあげたかったんだけど」

ほむら「いいのよ。あれはあれで十分に美味しい登場シーンだったわ。
     あと、申し訳なさげな顔もかわいいわ」

まどか「もうっ。やだ、もうっ」
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:42:40.65 ID:TjJascNeo

さやか「なんだこれ……」

マミ   「み、美樹さん、あの人は、いったい……」

さやか「え、あ、はい。えっと。今日うちのクラスに来た転校生……なんですけど……
     あんなキャラだったっけ……?」

マミ   「あの格好、魔法少女、よね?」

さやか「い、いえ。あたしそっち方面は、よくわからないんで……」

マミ   「そ、そうよね。ごめんなさい」

さやか「あー、でも。一つだけわかったかも」

ほむら「ほむほむほむほむ」

まどか「まどまどまどまど♪」

さやか「今日のまどかがなんかおかしかったのは、たぶんあいつが原因だわ」

マミ   「はあ……」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:43:34.56 ID:TjJascNeo

ほむら「ふぅ……」

まどか「ふぅ……」

さやか「あ、止まった」

ほむら「さて、どうやら説明が必要なようね」

さやか「あ、うん。お願いします。……ほんとになんだこれ」

ほむら「ではこちらの――」 ミョイーン

ほむら「――VTRをご覧ください」

さやか「ちょっと待て! どこから出したその映写機!?」

まどか「ほむスピナーは便利だねぇ」

ほむら「別に回転はしないわ。ほむほむポケットと呼んで」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:44:29.41 ID:TjJascNeo

ほむら「それではVTR,、スタート!」

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

(例のBGM)

 『ひどい……!』

 『仕方ないよ。彼女だけでは荷が重すぎたんだ』

 『そんな……ほむらちゃん……!』

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

さやか「なに、これ? 特撮?」

ほむら「作り物ではないわ。実際に起こった出来事よ。
     もっとも、今から三週間ほど先のことで、さらに言うと失われた時間軸でのことだけど」

さやか「えっと……?」

ほむら「要は私がリアル時かけガールだってことよ」

さやか「意味わかんない……」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:45:22.68 ID:TjJascNeo

マミ   「あの魔女は……」

ほむら「ワルプルギスの夜。あなたも聞いているはずよ、巴マミ」

マミ   「あれが……! で、でも、あれがこの街に来るのは三しゅう……かん、ご……」

ほむら「気付いたようね。流石にベテランだけあって理解が早いわ。
     そう、私は未来から来た」

ほむら「遡及の祈りによって生まれた、時をかける魔法少女――それが私! 暁美! ほむら!」

まどか「やったー! かっこいー!」

マミ   「……」

さやか「……」

QB  「なるほど、道理で魔法少女なのに僕が把握できてないわけだ。
     君が鹿目まどかに知識を与えたんだね?」

ほむら「黙れ淫獣。お前はすでに負けているの。敗者に語る口などない」

QB  「……」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:46:22.26 ID:TjJascNeo

ほむら「でも、一つだけ教えてあげるわ。
     私がまどかに知識を与えたのか……答えは、ノーよ。私が与えたのは――」

まどか「愛と、奇跡だよ!」

ほむら「そういうことよ」

マミ   「……」

さやか「……」

QB  「……。まあ、いい。この映像を見ていれば、どうやら事情はわかるらしい」

ほむら「そうよ。己が敗れ去るさまを、しかとその目に焼き付けるがいいわ」

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 『だけどね、まどか。君なら運命を変えられる。僕と契約して、魔法少女になれば!』

 『……』

 『まどか?』

 『……うん。わかった。なるよ、私。あなたと契約して、運命を変える』

 『よく言った! それじゃあ聞かせてごらん。君はどんな願いでソウルジェムを輝かせるのかい?』
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/19(火) 22:47:28.26 ID:TjJascNeo

 『私は……みんなを助けたい! ううん、助ける! ほむらちゃんと一緒に、みんなを助ける!』

 パァアアアア…!!

 『――契約は、成立した』

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

まどか「うわー。こうして見ると、あからさまに胸のあたりから何か抜き出してるよね」

QB  「これはすごいな……映像越しでもわかるよ。予想以上の、凄まじい魔力だ。
     これならワルプルギスの夜だって、ものの数じゃないだろう」

ほむら「そうね。実際、このさらに前の時間軸では、まどかは一撃で奴を倒した」

QB  「一撃だって!? そこまでなのか…………うん? 『さらに前』?」

ほむら「見ていればわかる。ここからよ」

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

 『これが、私のソウルジェム……』

 『やはり……いや、予想以上の凄まじい魔力を感じるよ。
  さあ、変身するんだまどか。その力で暁美ほむらや街のみんなを救うんだ」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:48:22.22 ID:TjJascNeo

 『……』

 『まどか? どうしたんだい? 怖がることはないよ。君なら勝てるさ、絶対に』

 『……その必要は、ないよ』

 『え?』

 『ええ、その必要はないわ。あなたの戦場はここじゃない』

 『!? 暁美ほむら……なぜここに? ワルプルギスの夜は、まだ暴れているのに』

 『見失った私を探しているんでしょうね。でも、もう知ったことじゃない』

 『何を言っているんだ。このままじゃ街が……』

 『くだらない演技はやめなさい。不愉快よ』

 『そうだよ、私たちのことなんか、電池か何かぐらいにしか思ってないくせに……!』

 『……』

 『まどか』

 『うん、ほむらちゃん。私、魔法少女になっちゃった』

 『そうね。これでまた、私はやり直さなければならなくなったわ』
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:49:19.81 ID:TjJascNeo

 『……』

 『うまく、行くかな……? もしダメだったら……』

 『そのときは、また別の方法を考えるわ。私は何度だって繰り返す』

 『……』

 『ごめんね、ほむらちゃん……私が、私があんなお願いなんかしちゃったせいで……』 ベソベソ

 『泣かないで、まどか。気にすることはない。私があなたを助けたいの。
  あなたを守れる私になるのが、誰から言われたわけでもない、私自身の願いなのよ』

 『うん……ありがとう……じゃあ、お願い、しちゃうね……?』 エグエグ

 『ええ、任せて』

 『……いって、らっしゃい』 グスグス

 『……いってきます』

 カチリ
 ギュイーン

  〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:50:19.77 ID:TjJascNeo

ほむら「――以上よ」

QB  「……」

マミ   「……」

さやか「いや、よくわかんなかったんだけど……」

ほむら「飲み込みが悪いのね」

さやか「むかっ! だってこんなのなんの説明にもなってないじゃん!
     百歩譲ってもアンタが未来から来たってことぐらいしかわかんないよ!」

ほむら「黙りなさい!」

さやか「!?」 ビクッ

ほむら「あなたはいつもそう! 本当に、ほんっとうにいつだってそうなのよ!
     毎回毎回人の話を聞かないで! 自分勝手に独りよがりな正義を振りかざして!
     あなたの身勝手にどれだけ私が苦労したか! どれだけまどかが悲しんだか!
     何が『何度死ぬかと思ったか』よ! 何度もぶち壊されたのは私の方よ!
     そんなだから上条恭介にも振られるんだわ! ってゆーかもういっそ[ピーーー]!」

さやか「な……」

まどか「ほむらちゃん、[ピーーー]は流石に言いすぎだよ」

ほむら「そうね。そこは謝るわ美樹さやか。ごめんなさい」

さやか「……」
42 :やりなおし [saga]:2011/04/19(火) 22:51:21.56 ID:TjJascNeo

ほむら「――以上よ」

QB  「……」

マミ   「……」

さやか「いや、よくわかんなかったんだけど……」

ほむら「飲み込みが悪いのね」

さやか「むかっ! だってこんなのなんの説明にもなってないじゃん!
     百歩譲ってもアンタが未来から来たってことぐらいしかわかんないよ!」

ほむら「黙りなさい!」

さやか「!?」 ビクッ

ほむら「あなたはいつもそう! 本当に、ほんっとうにいつだってそうなのよ!
     毎回毎回人の話を聞かないで! 自分勝手に独りよがりな正義を振りかざして!
     あなたの身勝手にどれだけ私が苦労したか! どれだけまどかが悲しんだか!
     何が『何度死ぬかと思ったか』よ! 何度もぶち壊されたのは私の方よ!
     そんなだから上条恭介にも振られるんだわ! ってゆーかもういっそ死ね!」

さやか「な……」

まどか「ほむらちゃん、死ねは流石に言いすぎだよ」

ほむら「そうね。そこは謝るわ美樹さやか。ごめんなさい」

さやか「……」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:52:49.25 ID:TjJascNeo

さやか「……って!
     ちょっと待ちなさいよ振られるって何よ!? てかなんであんたが恭介を知ってんのよ!」

ほむら「私が過去に戻ったのは今回が初めてじゃないのよ。同じ時間を何度もループしているわ。
     その中で毎回毎回、あなたは彼に振られている。
     まあ振られるといっても、告白できずにいるうちに他の女に盗られるパターンだけどね」

さやか「なん……ですって……」

ほむら「というわけで嫌がらせとペナルティーを兼ねて、
     ここに来る前に上条恭介宛にあなた名義でラブレターを出しておいたわ。
     次にお見舞いに行ったときに返事を聞かせてって書いておいたから、そのつもりで」

さやか「え? ラ? って、ちょ――なんてことしてくれんのよアンタぁ!?」

まどか「だいじょうぶだよ。ちゃんとさやかちゃんっぽい文章になってたから」

さやか「まどか!? なんで止めないの!?」

ほむら「逃げたいのなら、知りあいのいたずらだと言えばいい。事実だし、筆跡で証明できるわ。
     逃げたいのなら、ね」

さやか「……〜〜〜〜ッ!!」

ほむら「さて、美樹さやかについてはこんなところね。帰ってもいいわよ」

さやか「なんなのよあんた……マジなんなのよ……」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:53:36.89 ID:TjJascNeo

マミ   「……暁美ほむらさん、だったかしら」

ほむら「ええ。次はあなたね」

マミ   「……今の話は、やっぱり本当、なのかしら?」

ほむら「どの話かしら。どれにしても全て真実だけれど」

マミ   「そう……じゃあやっぱり、私は魔女になるのね……」

ほむら「いいえ」

マミ   「え……?」

ほむら「あなたは人間に戻れるわ」

マミ   「ほ、本当なの!?」

ほむら「当然よ」

QB  「そんなの無理だよ」

マミ   「ッ! キュウべえ……」

ほむら「……」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:54:39.34 ID:TjJascNeo

QB  「暁美ほむら。君のことはだいたいわかった。その能力についても理解した。
     時間操作の魔法――さっきマミの銃を奪ったのも、その力によるものだろう?」

ほむら「だったらなんだっていうの?」

QB  「確かにすごい力だ。万能だと錯覚してしまうほどにね。
     だけどそれで、どうやって魔法少女を人間に戻すっていうんだい?
     きみはさっき『同じ時間を何度も繰り返した』と言ったけど、
     それはつまり、一定以上は遡れないということではないのかい?」

ほむら「……そうね。確かに私が戻れるのは、今から十日ほど前の時点だけ。
     それ以前の出来事は変えられない」

QB  「やはりね」

マミ   「そ、そんな……」

QB  「魔法少女は人間には戻れないし、魔女になる運命も変えられない。
     過去においてただ一つの例外もない、絶対の事実だよ」

ほむら「……フッ」

QB  「……。何が可笑しいんだい?」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/19(火) 22:55:53.75 ID:TjJascNeo

ほむら「別に? ただ、お前が明確な嘘をつくところを初めて見たな、と思っただけ」

QB  「嘘なんかついてやいないさ」

ほむら「いいえ、嘘よ。知らないことを自覚もしないで無責任に断言する。それもまた嘘というのよ」

QB  「……。意味がわからないな」

ほむら「お前は――お前たちは、全体で一つの意識を共有しているんだったわね?」

QB  「よく知ってるね。それが?」

ほむら「そのネットワークで確認してみなさい。一昨日の夕方、六時ごろ。隣町で何が起こったか」

QB  「……。……。おや、佐倉杏子か死んだみたいだね」

マミ   「! 佐倉さんが!? まさか……」

QB  「間違いないよ。その時点を境に、彼女のソウルジェムの反応が確認できなくなっている」

マミ   「そんな……どうして……」

QB  「現場を直接見た仲間はいないみたいだから、理由まではわからないな。
     ただ、魔女になったわけではないようだ。魔女と戦って負けたのかな?」
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/19(火) 22:57:05.52 ID:TjJascNeo



杏子 「おいおい、馬鹿にしてくれんなよ」



QB  「!?」

杏子 「あたしがそこらの雑魚に負けるかよ。ってか勝手に殺すなこの白詐欺野郎が」

マミ   「佐倉さん……!」

杏子 「久しぶりだね、巴マミ。相変わらず正義の味方ぶってるのかい?」

さやか「えっと……つまり、誰?」

杏子 「佐倉杏子だ。ってかアンタこそ誰さ」

さやか「……美樹さやかよ。いや、名前じゃなくて……あんたも魔法少女なの?」

QB  「違う……」

杏子 「どうしたぁ? インキュベーターさんよう?」 ニヤニヤ

QB  「君は……間違いない。佐倉杏子だ。でも、人間だ……魔法少女じゃ、なくなってる……?」

杏子 「へっへっへ。どうだい、『例外』を見た気分は?」

QB  「わけがわからない……暁美ほむら、君がやったのか」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 22:58:05.22 ID:TjJascNeo

ほむら「……話が違うわ、佐倉杏子」

まどか「そうだよ。ひどいよ」

杏子 「あん?」

ほむら「段取りと違う、と言っているの」

まどか「私が、『あんこちゃん、カモーン!』って呼んでから登場する手はずだったはずだよ。
     ……手はずのはずだよ。だよだよ」

杏子 「うぜぇ……」

ほむら「それに、衣装はどうしたの。魔法少女バージョンのコスプレで現れて、
     変身ではなく普通の早着替えで元に戻ることでさらに驚かせるという二段構えの」

杏子 「うるせえ! そんな恥ずかしい真似ができるか!」

ほむら「そんな理由で、まどかが一日がかりで作ってくれた衣装を無駄にしたというの!?」

まどか「ひどいよ……その恥ずかしがるところが見たかったのに……」

杏子 「うっぜえ……マジうっぜえ……」

マミ   「……」

さやか「……」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 22:59:26.24 ID:TjJascNeo

杏子 「んーなことより説明してやれよ。こいつら途方に暮れてんぞ?」

ほむら「あなたがすればいいじゃない。事情は知っているんだし」

まどか「名案だね。私とほむらちゃんは後ろでイチャイチャラブラブしとくから、がんばって」

杏子 「殺してぇ……」

ほむら「できるものならやってみなさい。ただの人間に成り下がったあなたが、
     この時を統べる最強の魔法少女に勝てるというのならね!」

まどか「ほむらちゃん、そういう言い方すると負けフラグっぽいよ」

ほむら「!? なんてこと……!」

さやか「……」

マミ   「……」

QB  「誰でもいいから、教えてくれないかい。いったい何が起こってるんだ」

ほむら「お前に急かされると余計にやる気をなくすわ」

杏子 「いいから説明しろよ。どうせあたしが話しても途中で割り込んでくるんだろ?」

ほむら「……よくわかったわね」

杏子 「勘まで凡人に戻ったわけじゃねえってことさ」
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:00:16.89 ID:TjJascNeo

ほむら「仕方ないわね、答えてあげるわ。それで、質問はなんだったかしら、淫獣?」

QB  「……。佐倉杏子を人間に戻したのは、暁美ほむら、君なのかい?」

ほむら「いいえ」

QB  「え?」

マミ   「え?」

さやか「え?」

まどか「え?」

ほむら「え?」

杏子 「え?」

「「「「「「……」」」」」」

杏子 「なんでお前らまで驚いてんだよ」

まどか「なんでって……ノリ?」

ほむら「ノリのいいまどかも可愛いわ。一瞬、素で驚いてしまったけど」

杏子 「いやもうほんとマジいい加減にしろよお前ら」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:01:30.70 ID:TjJascNeo

QB  「同感だよ。君たちは何をそんなにふざけているんだい?」

ほむら「悪いわね。お前に勝てたことが、お前が負けたことが、嬉しくて仕方がないのよ」

まどか「ついテンション上がっちゃうよね」

QB  「意味がわからないよ。君たちはさっきから盛んに僕の負けだ負けだと言っているけれど、
     そもそも僕は君たちとは、どんな種類の勝負もしていない」

ほむら「確かにそれは一理あるわ。流石の私たちも、お前を滅ぼしつくすことまではできない」

まどか「でも、もう二度とみんなを電池になんかさせないよ。全ての魔法少女は、私が助ける!」

QB  「……」

さやか「……電池?」

マミ   「そう言えば……さっきのVTRの中でも言ってたけど、どういう意味なの?」

杏子 「……なんでも魔法少女が魔女に化けるときには特殊なエネルギーってやつが出るらしくてね。
     それを集めるのがキュウべえの本当の目的なんだそうだ。
     電池っつーか発電機っつーか、何にしろふざけた話だよ。胸糞悪いったらありゃしない」

マミ   「そんな、そんなことって……だったら私のしてきたことは……」

杏子 「使用済み電池の処理、ぐらいの意味しかなかったかもな」

マミ   「う、うう……」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:02:29.96 ID:TjJascNeo

さやか「あんた……!」

杏子 「……いや、悪りぃ」

杏子 「安心しなよ、マミ。魔女はキュウべえにとっては何の意味もない存在らしいが、
     それって裏を返せば、魔女を倒すことは純粋な人助けになるってことだろう?
     律義に使い魔まで狩ってたあんたならなおさらさ。胸を張りなよ」

マミ   「でも、その魔女だって、元は……」

杏子 「……あんたは、魔女になって人を食いたいと思うのかい?」

マミ   「そ、そんなこと思うわけないじゃない!」

杏子 「あたしもそうさ。きっと他のやつらもそうだろう」

マミ   「あ……」

杏子 「だから――それでいいのさ。そういうことにしておきな」

マミ   「……」

さやか「……ふぅん……」

杏子 「なんだよ」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:03:42.15 ID:TjJascNeo

マミ   「……佐倉さん。あなた、変わったわ」

杏子 「うるさいよ。……人間に戻ったから、かもな。知らねえけど」

マミ   「そう……でも、いったいどうやって?」

杏子 「あの二人さ。
     マミ。どうしても割り切れない、罪の意識が残るってんなら、あいつらの手助けでもしてやりな。
     どうもあいつらは、あたしっていう例外を、新たなスタンダードにしようとしてるらしい」

杏子 「二人でいりゃあ寂しくはないかも知れないが、使える手は多いにこしたことはない」



QB  「……。ふむ。総合すると、杏子を人間に戻したのは、君ということになりそうだね、鹿目まどか」

まどか「……」

まどか「ほむらちゃん、もういいかな?」

ほむら「ええ、そうね。言ってあげなさい、まどか」

まどか「うんっ! ――そうです! 私がやりました!」

QB  「でも、どうやって? ただの人間にそんな真似ができるとは思えない」

ほむら「これを使ったのよ」 ミュイーン
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:04:40.59 ID:TjJascNeo

QB  「!? それは……!!」

マミ   「ソウルジェム……?」

さやか「あれが、転校生の? でもなんかイメージと違うかも」

マミ   「……いいえ。いいえ、違うわ。ソウルジェムは、変身すると魔法少女の身体のどこかに
     形を変えて一体化するの。だからあれは暁美さんのじゃない」

さやか「え? じゃあ誰の? ……あんたの?」

杏子 「話聞いてなかったのか? あたしはもう魔法少女じゃないんだよ」

さやか「ああ、そか。えっとマミさんのは色が違うし……あ。まだ他にも魔法少女がいるってこと?」



ほむら「まどかのよ」



さやか「へ?」

マミ   「え……?」

ほむら「そうよね? インキュベーター?」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:06:04.01 ID:TjJascNeo

QB  「……わからない……どういうことだ……」

QB  「……それは確かに、鹿目まどかの……だけど彼女の魂はまだ彼女の中に……」

QB  「……同一人物の魂が二つ……二重人格? ……前例はないが、しかし……」

QB  「……違う。違う。違う……どれも違う……だって僕はまだ鹿目まどかとは契約していない……!」

ほむら「したでしょう?」

QB  「……していない」

ほむら「いいえ、したわ。お前もその目で見たはずよ。あの、『VTR』を」

QB  「……。まさか。まさか! 有り得ない! そんなことは不可能だ!」

QB  「自分以外のものを、未来から持ち帰るなんて、できるはずがない!」

まどか「それができちゃうんだなー」

QB  「まどか……」

まどか「キュウべえも見たでしょう? 聞いたでしょう?
     私の願いは――『ほむらちゃんと一緒に、みんなを助けること』」

まどか「ほむらちゃんが共にいてくれて、みんなを助けるためになら、『私』はどこにでも行けるんだよ!」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:07:06.80 ID:TjJascNeo

QB  「……。…………」

ほむら「理解したようね。……フフッ、無表情のままうろたえるお前は、かなり気持ち悪かったわよ」

まどか「まったくだね!」

ほむら「さあ! まどか! 受け取りなさい! それがあなたの運命よ!」 ポーイ

まどか「うん! ほむらちゃん!」 キャッチ

まどか「――うっ!」


 パァアアアア…!!
 シャキーン、シュイーン
 キラキラキラキラキラ…!!


さやか「まどかが……」

マミ   「変身した……」

ほむら「そう――これがOP映像に隠された最後の真実、『二人のまどか』の正体よ!」

さやか「すごい……」(OP映像?)

マミ   「鹿目さん……」(OP映像?)

杏子 「……OP映像ってなんだ?」

ほむら「気にしないで」
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:08:12.97 ID:TjJascNeo

まどか「……思い出した……思い出したよ……!
     このソウルジェムと――もう一人の私と一体化することで、前の時間軸の記憶が戻ったよ!」

ほむら「まどか……!」

まどか「ほむらちゃん……!」

QB  「……。いや、君。変身する前から全部わかってなかったかい?」

まどか「あれ? ばれちゃったか―。てへっ」 ペロッ

ほむら「チッ。立ち直りの早い淫獣ね」

まどか「えへへ、実はそうなの。
     ほむらちゃんがこっちに戻ってきたその日のうちに、あらかじめ触らせてもらったんだー」

ほむら「……」

ほむら「……まどか、今のもう一回言って」

まどか「え? えっと……あらかじめ触らせてもらったんだー?」

ほむら「……もう一回」

まどか「あ、なるほど。――『ほむらちゃんに、前に触らせてもらったの。
     すべすべで、ほんのり暖かくて、最高に気持ち良かったよ♪』」

ほむら「……。ふぅ……」

杏子 「賢者モードってんじゃねえ!!」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:09:30.72 ID:TjJascNeo

さやか「え? なに?」

マミ   「み、美樹さん。わからないなら、気にしなくていいわ……」 ///

さやか「……? 魔法少女にしかわからないことですか? わかりました」

QB  「……。なるほどね……そして、魔法で、佐倉杏子を人間に戻した……
     『みんなを助ける』、そういうことかい……」

まどか「あんこちゃんだけじゃないよ。マミさんのことも、ほむらちゃんのことも。
     世界中の魔法少女は、私が助ける! もう一人だって魔女になんかさせないよ!」

杏子 「『きょうこ』だ、馬鹿やろう」

まどか「救済の祈りによって生まれた、二人で一人の魔法少女――それが私! まどか☆ダブル!!」

ほむら「すてき! 抱いて!」

杏子 「……」

さやか「……」

マミ   「……」
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:11:14.89 ID:TjJascNeo

QB  「……。確かに、もともと凄まじいまどかが二人分で、かつてない強力な魔力を感じるよ。
     でも、本当にそこまでのことができるのかい?」

ほむら「できるわ。まどか☆ダブルは魔力が二人分というだけじゃない。
     そのソウルジェムは、もはやグリフシードを必要としないのよ」

QB  「なんだって? まさかそんな」

まどか「本当だよ。このソウルジェムは私の中にある魂とまったく同じものだから、互いに同調し合うの。
     でね、肉体との結びつきがより強い分、中にある方が主体になるんだ」

ほむら「そしてまどかの心は、私の 愛 で、無限に浄化することができる!」

QB  「……。ひどい理屈だけど……それが事実だとしても、やっぱり無理だよ。
     だって今この瞬間にだって、地球の裏側で魔女になろうとしている子もいるんだよ?」

まどか「それは……そうだね。確かにそうだよ」

まどか「でも大事なのは、可能性ができたこと、なんじゃないかな」

ほむら「そう。私たちという前例が生まれたということが、何より大事なの。
     最初は小さな一歩で構わない。だけど動き出した歩みは、決して止まることはない……!」

まどか「私たちが、止めさせない……!」



ほむら・まどか「「もう、何があっても、くじけない!!」」


60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:12:18.59 ID:TjJascNeo

QB  「……」

QB  「可能性、か」

QB  「無理だと思うけどね……」

    スゥ…

さやか「あ」

杏子 「消えやがった……あいつ、あんな真似までできたのかよ」

まどか「行っちゃった、のかな……?」

ほむら「…………そのようね。気配が消えている」

マミ   「キュウべえ……」

さやか「で、でもなんで? こんないきなり?」

ほむら「さあ……? 単純に、目当てのまどかとの契約ができなくなったから帰っただけか……
     あるいは、私たちに対抗するため早速動きだしたか」

杏子 「おいおい、それってヤベーんじゃねーの?」

ほむら「そうとも言えない」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:13:21.38 ID:TjJascNeo

ほむら「無駄口を叩くこともなく動いたということは、それだけ慌てているということでもあるわ。
     つまりこの方法が間違いではないと、奴ら自身が保証してくれたようなもの」

まどか「そっか……そっか! そうだね!」

ほむら「ええ。ひとまずはそのつもりでこちらも急ぎましょう。
     まどか、明日と言わず、早速今日から。行けるわね?」

まどか「ええっ? きょ、今日? 今から?」

ほむら「……今すぐにとは言わないわ。準備や、ご両親に説明をする時間もいるでしょうし」

まどか「そ、そっか……そうだよね。やっぱり説明、しなきゃだめだよね」

ほむら「大丈夫。あの人たちなら、全てを話さなくてもわかってくれるはずよ」

まどか「そう、かな…………うん、うん。そうだね。そうだよね。パパとママなら、きっと……!」

ほむら「ええ」

まどか「うんっ。それじゃあさっそく今夜、出発だね!」

さやか「ちょ、ちょちょちょっと待ってまどか! 行くって、どこへ……」

まどか「え? うーん…………、と」

まどか「うん。――世界へ!」
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:14:24.68 ID:TjJascNeo

さやか「世界……」

まどか「はいっ! まどかちゃん世界進出ですっ!」

杏子 「いやもうそういうのいいから」

マミ   「……待って、鹿目さん。暁美さん」

まどか「はい?」

マミ   「私も、連れて行って」

まどか「え? でも……」 チラ

ほむら「……駄目よ、巴マミ。連れては行けない」

マミ   「どうして!? 私も手伝うわ!」

まどか「えっと……まだ試してはいないんですけど、私、魔女になった子も助けられると思うんです。
     もしそれができたら、もうグリフシードは手に入らない……ううん、手に入れちゃいけないんです」

マミ   「だ、だったら……だったら、暁美さんは? 鹿目さんは特別でも、あなたは――」

ほむら「心配は無用よ」

まどか「はい。願いの内容があれですから、ほむらちゃんのだけだったら、私がどうにかできるんです」

ほむら「……」
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:15:24.37 ID:TjJascNeo

ほむら「まどか」

まどか「なに?」

ほむら「今の、もう一回言って」

まどか「あ、うん。『……ほむらちゃんのだったら、私……』」

ほむら「……。ほむぅ……」

杏子 「だからもういいって!」

マミ   「そうよ。まったく……ふふ」

さやか「? マミさん?」

マミ   「大丈夫よ。私も連れて行って」

まどか「でも……」

マミ   「まだ、魔女戦四、五回分ぐらいなら問題なく魔法も使えるわ。
     いよいよとなったら鹿目さんの力で人間に戻して、そのまま置き去りにしてちょうだい。
     帰り道ぐらい自分でなんとかするから。
     別にいきなり地球の裏側に行くという話でもないんでしょう?」

ほむら「……」
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:16:49.80 ID:TjJascNeo

まどか「ほむらちゃん、いいんじゃないかな……?」

ほむら「まどか……でも」

まどか「おねがいっ」

ほむら「わかったわ」

さやか「はやっ」

杏子 「ハハッ。まったくお前は、わけわかんねえな。
     けどまぁ、マミまで行くって話になっちまったんなら、あたしもできることやらねーとだな」

ほむら「あなたまで……流石に普通の人間を連れまわすわけにはいかないわよ」

杏子 「わかってるって。留守番するってことだよ」

まどか「るすばん?」

杏子 「ああ。人間に戻ったとはいえ、素質はそのままなんだ。
     魔女退治は無理でも結界を見張って人が入り込まないようにすることぐらいならできるさ。
     だから安心して、行ってきな」

ほむら「そう……」

まどか「あ、ありがとう……でも、気をつけてね! 危ないと思ったらすぐに逃げてね!」

杏子 「舐めんなよ。引き際ぐらい心得てるさ」

まどか「うん……」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:18:03.30 ID:TjJascNeo

まどか「……さやかちゃん」

さやか「え? あ、あたし?」

まどか「ごめんね、さやかちゃん。変なことに巻き込んじゃって。でもさやかちゃんは、
     キュウべえや魔女のことも見えちゃうから、知っておいた方がいいと思ったの」

さやか「あ、う、うん。そうなんだ」

まどか「ほんとにごめんね? イヤな話、いっぱい聞かせちゃったよね……」

さやか「いっ、いや、いいっていいって! てか正直、ほとんど理解できなかったし。
     別に怪我とかもしなかったし」

まどか「うん……」

さやか「で、でさ。その、あれかな? あたしはこのあと、何かしたりするのかな?」

まどか「ううん。さやかちゃんは、そのままでいて?
     そのままのさやかちゃんで、私が帰るのを待っててくれるなら、私、がんばれるから」

さやか「……そっか。うん。わかった。
     てか、アレよね。いつのまにかあんたいつものキャラに戻ってるよね」

まどか「あ、あれは、演技っていうか、テンション上がってたっていうか……あはは」

さやか「なんだっていいよ。まどかはやっぱり、その方がいいよ」

まどか「えへへ……」

さやか「はは」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:19:06.57 ID:TjJascNeo

ほむら「ぐぬぬ」

杏子 「今度は何だ」

ほむら「妬ましい……だけど、誰かとキャッキャウフフしてるまどかを客観的に見るのも悪くない……
     はっ、これがNTR属性……!」

杏子 「……」

マミ   「……」

杏子 「マミ、本当に『この二人』についていって大丈夫なのか?」

マミ   「え、ええと……たぶん」

ほむら「――やっぱり我慢できない! いいかげん離れなさい! 行くわよまどか!」

まどか「きゃっ!? ま、まってほむらちゃん、引っ張らないで」

さやか「ちょ、こら転校生! いきなりなにすんのよ!」

ほむら「黙れオクタヴィア!」

さやか「誰だよそれ!」

まどか「ああもうっ、二人ともやめてよう……!」

    ギャーギャーワーワー


     ・

     ・

     ・
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:21:29.07 ID:TjJascNeo

 ……とまぁそんなふうにして、まどかは旅立って行きました。

 といっても、やっぱり最初からいきなり外国とかに行ったわけじゃなく、しばらくは近隣の街をまわって
 まどかの能力の確認と把握に努める、とかなんとか。
 そして三週間後には、一度戻ってくるそうです。
 新しい仲間を、できるだけ多く引き連れて。

 三週間後。
 ワルプルギスの夜。

 あのVTRに映っていた巨大な怪物は、やっぱりこの街に現れるみたいです。
 本格的に旅に出るのは、そいつをやっつけてからにする、とのこと。

「……」

 歩きながら、何とはなしに辺りを見回してみます。
 いつもと変わらない見滝原の街並み。平和そのものの光景。
 こんな場所に、本当にあんな化物が現れるんでしょうか。
 というか、そもそもまどかが魔法少女になったということからして、実感がわきません。
 そんなことではいけない、とは思うんですけど。

「……。……あ」
「よう。あんたか」

 視線を巡らせた先に、見知った顔がありました。見知ったばかりの顔です。
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:22:28.53 ID:TjJascNeo

「さやか、っつったっけ?」
「う、うん……えっと、杏子、だっけ」
「ああ。食うかい?」

 ポッキー。
 ……なぜ?

「ううん、いい」
「そっか。帰るとこ?」
「うん、まぁ」
「ふーん」

 そして、そのまま並んで歩きだします。
 ……いや、だから。

「……なんでついてくんの?」
「だめだったかい?」
「いや……悪いけど、これから病院行くんだけど」
「そうなのか? 帰りっつったじゃん」
「言ったけど……」
「どこか悪いのか?」
「お見舞い行くだけよ。……ともだちの」
「ふーん。それじゃあついてっちゃ悪いよな」
「うん、まぁ」
「じゃあ、これ」

 またポッキー。
 今度は箱ごとです。

「いや、だから」
「お見舞いなんだろ? 手ぶらじゃ格好つかないよ」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:23:35.70 ID:TjJascNeo

「……」
「じゃーな。また会おうぜ」
「うん……」

 そうして、今度はあっさりと去って行ってしまいました。
 なんだったんですかね?

「なんか……自由なヤツ……」

 つかみどころがないと言うか、なんというか、はっきりしない気分。
 今度会ったらもう少しちゃんと話をしたいと思います。
 いえ、あいつ自体はどうでもいいんですけど、魔法少女のこととか、やっぱりもう少しちゃんと
 知っておきたいと思いますから。
 そうすればまどかのことも、もっとちゃんとしっかりと待っていられると思いますから。

「……」

 それはさておき、病院です。
 毎度好例、恭介のお見舞いです。
 ……お見舞いの品にポッキーって、どうなんでしょう?


     ・

     ・

     ・

70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:24:15.39 ID:TjJascNeo

「恭介ー、来たよ―」

 ガラリ、扉を開けて踏み入ります。

「さ、さやか!?」

 ?
 なんか恭介が慌ててます。
 あと、顔が赤いような。

「どうしたの?」
「ど、どうって、その……」
「ん?」
「いやあの、ごめん。いろいろ考えたんだけど、その、まだ、ってゆーか、返事……」
「返事って?」
「きっ、決まってるだろう!? て、てがっ…………手紙、くれたじゃないか……」

 手紙。
 手紙……?

 ……。
 ……。
 ……。

 あ。
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:25:35.26 ID:TjJascNeo

「忘れてた!」

 あんっの転校生……!
 いや忘れてたあたしもあたしだけど……ってそれどころじゃなくて!

「な――忘れてたって……ひどいよさやか! 人がこんなに……」
「ちっ、違うの恭介! あれはそのそういうんじゃなくてその……そう! 字!」
「じ?」
「字! 筆跡! あたしの字ぐらい知ってるでしょ!? 違ったでしょ!?」
「それは……確かに、なんか変だとは思ったけど……」
「で、でしょ! 変でしょ! 友達の、いたずらってゆーか、おせっかい、ってゆーか……」
「そ、そうだったんだ…………え?」
「え?」
「『おせっかい』?」
「う、うん。そう。おせっ……」
「……」
「……」
「えっと……」
「あああああああああああああ違う違うそうじゃなくて! その! だから! つまり!」
「ちょ、さやか、落ち着いて」
「あ、ぐ、あ……ごめん!! 今日はもう帰るね!!!」
「え――」

 ダッ!
 ガラッ!
 ピシャッ!
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/04/19(火) 23:25:42.63 ID:ePTX0lPRo
忘れとったんかい!?
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/19(火) 23:27:01.57 ID:TjJascNeo

「ぜー、はー。ぜー、はー……」

 やらかした。
 やらかしてしまいました。
 せっかくもらったポッキーも渡せず持ってきちゃいました。

 くっそぉ〜〜っ! あんの転校生〜〜っ!
 あとまどかも! なんで止めないのよマジで!

「帰ってきたら、絶対許さないんだから……!」

 そう、帰ってきたら。
 帰って、きたら。
 ……。

「帰って、くるんだよね……?」

 実感はわきません。
 わきませんけど、あのVTRの映像が頭をよぎります。
 巨大な怪物。
 破壊された街並み。
 そんな世界へと続くらしい道を行ってしまった彼女たち。
 その上、ひどい爆弾を置き土産にして。
 だから。

「……前言撤回。帰ってこなかったら、許さない……」

 だけど。

「だけど帰ってきたてくれたら、そのときは許してあげるわ」

 ということに、しておきます。

 おわり。





74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 23:28:25.37 ID:TjJascNeo
以上
思いついて三日ぐらいで書きなぐった
楽しかった
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/19(火) 23:29:24.47 ID:zu90H62E0
おわり?
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/19(火) 23:30:07.88 ID:E0GCFrdDO
乙!
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/04/19(火) 23:41:26.10 ID:ePTX0lPRo
なんだこの爽快感は
感動した
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/20(水) 00:11:40.46 ID:sD3WNjeF0
これはいい新解釈、神スレ決定だな
乙!
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/20(水) 00:24:50.44 ID:w1XVlWeKo
乙ー。
まどか☆ダブル!とは素晴らしい発想だな。
あと、前半のまどかさんQBで遊び過ぎだろww
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/04/20(水) 00:47:17.07 ID:y4zOZKlJ0
スカッとした 今日はいい夢が見れそうです
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三滝原) [sage]:2011/04/20(水) 01:57:25.37 ID:9A9f4NE6o
乙。前半のまどかの猛攻撃っぷりに笑ったわw
こういうスレも悪くない
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/20(水) 01:59:42.37 ID:9A9f4NE6o
「見」だった…恥ずかしい
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(結界) [sage]:2011/04/20(水) 03:12:40.22 ID:x8zdDrw8o
解釈としても面白いし前半のQBへの攻撃っぷりと後半のテンション壊れっぷりも面白かったぜ
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/04/20(水) 08:13:17.42 ID:XjcD4yIRo
お疲れ様でした。
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/04/20(水) 08:50:50.84 ID:8ND9siEAo
うん面白かった!
よく練られたSSだったねーギャグも良かったよ
乙でした
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/20(水) 12:41:11.83 ID:JqGVeeEXo
面白かったー。
テンポよくて爽快感があったわww
乙でした!
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/04/21(木) 16:37:39.16 ID:AvNnr5XGo
乙っちまどまど!
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/04/22(金) 20:25:04.49 ID:gjdhNcxY0
面白かった
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/04/24(日) 17:23:26.63 ID:Isr1VQ8co
1です
読んでくれてありがとー

感想も途絶えたようなのでそろそろHTML化依頼出しときます
前作もよかったらよろしく
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1300/13007/1300799725.html
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/24(日) 17:51:41.79 ID:Df30IBvSo
>前作
おー、>1はあのQB達の魔法少女システム構築をSF風に解釈したSSを書いた人だったのか。
あのSSも面白かった。もちろんこのSSも。
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/24(日) 23:16:01.64 ID:85/7xK33P
乙マミ
アニメでもこれくらいQBをフルボッコにして欲しかったぜ
前作も面白かったよ
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