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ほむほむクエスト 私の花嫁 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:41:17.00 ID:gkzsYQde0

魔法少女まどか☆マギカとドラクエXのクロスオーバーです。

オリジナルの展開がありますので
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4日も埋まらないということは @ 2025/07/22(火) 00:48:35.91 ID:b9MtQNrio
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1753112915/

クリスタ「かわいいだけじゃだめですか?」 @ 2025/07/19(土) 08:45:13.17 ID:AK1WfFLxO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752882313/

八幡「新はまち劇場」【俺ガイル】Part1 @ 2025/07/19(土) 06:35:32.67 ID:BGCulupRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752874532/

【安価・コンマ】力と魔法が支配した世界で【二次創作】 @ 2025/07/18(金) 23:44:57.84 ID:Xc8IdKRvO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752849897/

どかーんと一発 @ 2025/07/18(金) 21:10:10.35 ID:CEsRuBor0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752840609/

冒険者育成学校 @ 2025/07/18(金) 01:36:01.28 ID:PkrtUMnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1752770160/

たてづらい部!! @ 2025/07/17(木) 23:24:46.15 ID:o3A0TqwG0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752762285/

ゼンレスゾーン淫夢要素ゼロ @ 2025/07/16(水) 18:57:50.86 ID:RQSyJ1Qxo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1752659870/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:41:44.58 ID:gkzsYQde0
なんやかんやあって、まどかは魔女化した。

ほむら「またまどかが契約して魔女になってしまったわ……」

QB「凄い光景だね、まさに人類滅亡の日と呼ぶに相応しい光景だ」

ほむら「そうね……でも、これで勝ったと思わない事よ」

QB「それはどういう意味だい?暁美ほむら」

ほむら「私は何度でもこの悲劇をやり直せるからよ」

QB「へぇ……薄々感づいていたけど、君はどうやら時間を操る事ができるみたいだね」

ほむら(そういえば、今回のQBには時間操作の事を感づかれなかったわね
     まあ、まどかといちゃいちゃする事に全神経を使ったから当然かしら)

ほむら「ええそうよ……だから、幾ら貴方がまどかを魔法少女にしても
     私はそれをやり直すだけ……」

QB「それは困るよ暁美ほむら、そんな事をされたら何時までも進展がないじゃないか」

ほむら「ええ、私が勝つまでこの時間軸に永遠に進展は訪れないわ……
     それじゃあねキュゥべぇ、次はストレス解消のために、貴方を徹底的にいたぶる事にするわ」

QB「暁美ほむら!」ガバッ
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:42:20.52 ID:gkzsYQde0
ほむら「クッ!抱きつかないでこの淫獣!」

QB「君を過去の世界に戻すわけにはいかない!」

ほむら「無駄よ!いくら貴方が邪魔をしても、貴方如きに私は止められない!」

カチン

QB「あけみ……ほむ……ら」

ほむら(ざまあないわキュゥべぇ)

そんな事を思いながら暁美ほむらが目を覚ますと、そこは何時もの見慣れた
病院の個室ではなかった。
布団から起き上がり辺りを見回すと、木で覆われた小さな個室と椅子に腰掛けた変な格好の髭男
そして、何故かゆれる部屋が寝起きのほむらを迎えていた。
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:43:27.82 ID:gkzsYQde0
ほむら「……ここはどこ?」

パパス「おお、ほむら目を覚ましたか!」

ほむら「貴方……誰?」

パパス「なんだ、まだ寝ぼけておるのか……」

ほむら(いままで数え切れないほどのタイムリープを繰り返してきたけど、体が幼くなって
     へんな髭男がいる展開は初めてよ……。
     QBが抱きついてきてる時に無理にタイムリープしたのが原因かしら)

パパス「……少し潮風にあたるといい、寝ぼけたままでは船員さんに笑われてしまうぞ」

ほむら「船員?」

ほむら(という事は、これは船なのね……原始的な作りだから、船とは思わなかったけど
     船ならこの奇妙な揺れの証明にはなるわ)
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:44:01.92 ID:gkzsYQde0
ほむら(扉を開けた先は大海原だった……
     それにしても、こんな木の船で海を進むなんて……時代錯誤もいい所だわ)

船員「おや、パパスさんとこのほむらちゃんじゃないか!
    もうすぐ港につくからほかの船員さんの邪魔をしちゃ駄目だよ」

ほむら(あの男はパパスというのね……それにしても、何故か私はあの髭男の子供という扱いを受けている
     解からない事だらけだわ)

船員「やあほむらちゃん!もう港につくからお父さんを呼んできたらどうだい?」

ほむら「……ええ」

ほむら(とりあえず、あの髭男を呼んでくるとしましょう)
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:44:53.99 ID:gkzsYQde0
パパス「おお、ようやく港へとついたか!」

ほむら「ええ、そういう事らしいわ……これから先どうするの?」

パパス「ははは、昨日の夜はしゃぎ過ぎて忘れてしまったか……
     サンタローズへと久しぶりに帰るんだよ。
     お前も久しぶりにゆっくりできるぞ」

ほむら(サンタローズ?聞いた事ない町ね……もしかしてタイムリープに失敗して
     戻りすぎたとか? いえ、それこそあり得ない事だわ……
     私のタイムリープ先は固定されているし、という事は今回がとびっきりのイレギュラーという事?)

ほむら「そう……ならゆっくりさせて貰うわ」

ほむら(とりあえず、一息つけるのなら、そこで情報の整理をしなければ)

パパス「そうそう、タンス中を調べるのを忘れないようにな」

ほむら(この人乞食なのかしら……)ガサゴソ

ほむらはやくそうを手に入れた

ほむら「見たことない草が手に入ったわ……薬草という名前からして、病の時に煎じるものかしら?」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:46:16.80 ID:gkzsYQde0
甲板
パパス「世話になったな船長!」

船長「なあにアンタには世話になったからな!本当ならこの船にはあまりお客は乗せないのだが
    アンタだけは特別さ!」

パパス「そうか、すまなかったな……おや、誰か乗り込んでくるようだが?」

船長「おお!ルドマン様、お待たせしました!」

ルドマン「これは旅のお方、お先に失礼しますよ」

ほむら(気の毒な頭ね)

船長「お帰りなさいルドマン様、その様子だと今回の旅はすばらしいものだったようですな」

ルドマン「勿論だよ船長!さあ、私の娘を紹介しよう」

ルドマン「さやかや、こっちへあがっておいで」

ほむら(あれは美樹さやか!……やはり、私と同じように体が幼くなってるわね)

さやか「はいはい」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:47:19.09 ID:gkzsYQde0
パパス「ほほう、お嬢さんは剣を嗜んでいるようだ」

ルドマン「ほぅ!一目で見抜くとは、貴方も中々の武人のようだ」

パパス「いえ、私も長い間旅をしてきたので……」

ルドマン「そうなのですか、まったく家の娘は誰ににたのか御転婆すぎて困りますよ……
      剣を振り回したりして、大怪我をしないかヒヤヒヤします」

パパス「左様で」

ルドマン「それに比べてお宅のお子さんはとても、大人しいですねぇ」

パパス「ははは、ほむらは私自慢の子ですからな」

ほむら(長いわ……何時になったら話が終わるのかしら)

さやか「…………」ジー

ほむら「……なに?」

さやか「あんた、ちょっとむかつくわ……なんでむかつくのかは解らないけど」

ほむら「そう……好きにむかつくといいわ」

ほむら(やっぱりこの子とは仲良くできそうにないわね)
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:49:09.35 ID:gkzsYQde0
ビスタ港

男「パパスさん!パパスさんじゃないですか!いやぁ久しぶりだなぁ!」

パパス「ほむら、父さんはこの人とすこし話がある。
     退屈ならその辺で遊んできなさい」

ほむら(聞いてても理解できない世間話が始まったわ……
     折角だから、私の置かれている状況を把握できるものがないか探そうかしら)

ほむら(と、言ったはいいものの、なにも見つからなかったわ……
     話もまだ終わらなそうだし、少し港の外にでも出ようかしら)

スライム3匹が現れた!

ほむら(なに、この生き物!?魔女の使い魔かしら?)

ほむら「とりあえず、時間停止して倒すしかないわね」

カチン

しかしMPが足りない!

ほむら「ほむッ!?どういう事!?何故か時間停止ができないわ!」

懐からソウルジェムを取り出し眺めてみるが、ソウルジェムは穢れをまったく溜め込んでいなかった
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:50:07.62 ID:gkzsYQde0
ほむら(一体どういう事!?ソウルジェムに穢れはないのに、何故魔法が使えないの!?)

スライムの攻撃!

ほむら「くっ!この状況で3対1は流石にきついわね!
     持ってる武器も、変な木の棒しかないし」

パパス「大丈夫かほむら!」

パパスが戦闘におどりでた

パパス「ワシの娘になにをするだー!」

ズバッ!

スライムの群れをなぎ払った

パパス「大丈夫かほむら、こんなに怪我をして」

パパスはホイミを唱えた
ほむらの傷が回復した

ほむら(傷が一瞬で直った!?どういう事?この男も魔法少……
     QBと契約でもしたのかしら?
     でもQBが中年の男性と契約したなんて聞いた事ないわ)
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:50:41.62 ID:gkzsYQde0
サンタローズ

シスター「パパスさんが帰ってきた!ワーイワーイ!」

ほむら(熱烈な歓迎振りね……このパパスという男、人望もかなりあるみたいね)

サンチョ「お帰りなさい旦那様!2年間の長旅お疲れ様です」

パパス「迷惑をかけたなサンチョ」

サンチョ「ほむら様もこんなに大きくなって!覚えてますかサンチョでございますよ!」

ほむら「え、えぇ……久しぶりねサンチョ」

ほむら(誰?こんな人初めて見るわ)

サンチョ「ささ、積る話もありますからまずは中へ!」

パパス「そうさせてもらおう」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:51:14.98 ID:gkzsYQde0
?「おじさま、お帰りなさいませ」

パパス「おや……この女の子は?」

ほむら(と、巴マミ!美樹さやかに続いて巴マミまで……
     この調子でいけば、まどかの幼女姿もいつか見れるかもしれないわ!)

?「あたしの娘のマミだよパパス!」

パパス「おや、隣町に住むダンカンさんのおかみさんじゃないか」

サンチョ「この村にご主人の薬を取りに来たっていうんで寄ってもらったんですよ」

マミ「ねぇ、大人の話って長くなるから、上で紅茶でも飲まない?」

ほむら「ええ……そうするわ」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:52:08.20 ID:gkzsYQde0
マミ「勝手に貴方の家の茶葉を使っちゃったけどいいかしら?」コトッ

ほむら「構わないわ」ズズッ

マミ「それはそうと、私はマミ……貴方、私の事覚えてる?」

ほむら「ええ、忘れようにも忘れようがないわ」

マミ「本当?」

ほむら「ええ……」

マミ「そう……なんだか2年前に比べると、別人みたいね……
   一体どんな旅をしてきたのかしら?」

ほむら「永遠に終わらないような旅を続けているわ」

マミ「……なんだか貴方のほうがお姉さんみたいね。
   私8歳で、貴方より2つもお姉さんなのに」

ほむら「くぐってきた修羅場の差……かしら」

マミ「でも、私でも貴方にお姉さんぶれる事はあるのよ
   ご本を読んであげるわ!」

ほむら「……」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:53:08.20 ID:gkzsYQde0
マミ「ええと、どれがいいかしら……これなんていいかな」

マミ「じゃ、読んであげるわね」ペラ

マミ「えーと、空に……んーと、えーと、く……せし……ありきしか?」

ほむら(こうしてみると巴マミもかわいいものね)

ほむら「私が読んであげましょうか?」

マミ「え、貴方このご本読めるの?」

しかしほむらは字が読めなかった

ほむら(どこの国の文字かしら……少なくとも英語とかじゃないのはたしかね)

マミ「うふふ、背伸びしちゃ駄目よ……でもこのご本は難しい字が多いから読めないわね」

おかみ「マミ、そろそろ宿に戻りますよ」

マミ「はーい、ママ!」トテテ

ほむら(あんな風にパタパタ走る巴マミが見れるなんてレアね……)
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:54:11.48 ID:gkzsYQde0
パパス「さて、戻ってきて早々だが私はちょっと出かけてる」

サンチョ「お気をつけて行ってらっしゃいませ」

ほむら「あのひ……父さんはどこに行くの?」

サンチョ「旦那様は近くの洞窟に御用があるそうですよ……
      それにしてもほむらお嬢様は、だんだんとお母上に似てきましたなぁ」

ほむら「そう……」

サンチョ「お母上のマーサ様は、それはそれはお優しいお方でした」

ほむら(マーサ……パパス……ダンカンにルドマン……それにあの不思議な魔法。
     認めたくない事だけど、もしかしたらここは私のいた世界じゃない?
     でも、もしそうだとするのなら、一体何故……)

ほむら「考えてても仕方ないわ、現状をもっと見極めるためには行動しないと」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:54:54.18 ID:gkzsYQde0
パパス「それでは少し船を借りる」

老人「どうぞどうぞ」

ほむら「あれはパパスね……どうやら洞窟の中に行くみたいだけど」

戦士「嬢ちゃん、この先は洞窟だ。
    迷子になってもおじさんは知らないぞ」

ほむら「迷子になるような年でもないわ」

戦士「ははは、こりゃ一本とられた!
    でも、洞窟の中には魔物がいるからね、行くのなら気をつけたほうがいい」

ほむら(魔物?魔女の使い魔の事かしら……
     それにしては、妙にリアルだったけど)
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:55:30.27 ID:gkzsYQde0
洞窟の中

ほむら「ここが奥かしら?結構浅いのね」

グオー……グオー……

ほむら「鼾かしら……一体どこの誰が……」

薬師「グオー……グオー」

ほむら(人が岩の下敷きになっている……それでもこんな鼾をかいて寝てられるなんて
     神経が図太いわね)

薬師「ハッ!誰かそこにいるのかい!?」

ほむら「ええ、一応いるわ」

薬師「すまないが、この岩をどけてくれないかい?
    薬にするための薬草を取りにきたら、突然上からこの岩がふってきて下敷きにされたんだよ」

ほむら(常識的に考えて、上からこれほどの岩が落ちてきたら死ぬはずだけど……)

ほむら「解ったわ、今岩をどけるわね」ズズズッ……

薬師「いやー助かった助かった!」

ほむら「礼には及ばないわ……それよりなんでこんな所に薬草を?」

薬師「ダンカンさんのおかみさんから、薬を頼まれててね。
    それを作るために洞窟に入ったのさ」
18 :VIPにかわりまして40キロ圏内からお送りします [sage]:2011/04/26(火) 22:56:18.03 ID:cMLtDQs+0
支援
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:56:46.19 ID:gkzsYQde0
洞窟の外

薬師「やあ本当に助かったよ!これでダンカンさんの薬を作る事ができる!」スタコラサッサ

ほむら「日も傾いてきたわ……とりあえず今日はあの家に戻ろうかしら」

サンチョ「聞きましたよほむらお嬢様!洞窟の中で薬師の親方を助けたんですってね!
      村の皆が、流石は旦那様の血を引く子だと褒めておりましたよ!
      今日はそんなお嬢様のために、ご馳走を作るとしましょうか」

ほむら「……ねぇサンチョ」

サンチョ「なんですかほむらお嬢様」

ほむら「どうして貴方はこの小さな家で召使をやっているの?
     父の経済的な事情を考えても、召使を雇う程の余裕はなさそうだけど」

ほむら(なんせ、他人の船の中を漁らせる男だし)

サンチョ「そ、それはですね……私が単にパパス様に惹かれているからですよ!」

サンチョ(ほむら様、この2年でこれほど成長なさるとは……これは出生の事を話すときが近いかも知れませんな)

ほむら「そう……解ったわサンチョ」

ほむら(体の関係という訳ね……)
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:57:31.78 ID:gkzsYQde0
次の日

おかみ「それじゃあ、薬も手に入った事だしあたしらは帰るとするかね」

パパス「しかし、二人だけでは道中危険ではないだろうか?」

おかみ「たしかにねぇ……こっちに来るときはマミのおかげで大分助かったけど
     マミに頼りっぱなしって訳にはいかないしねぇ」

パパス「それなら私が護衛をするとしよう!
     久々にダンカンの顔を見ることもできるしな」

おかみ「そうかい?そうしてもらえるとあたしゃ助かるよ」

パパス「という事でアルカパへ行く事になった、ほむら準備をしなさい」

ほむら「準備はすでにできてるわ」

パパス「そうか!常に冒険の身支度をしているとは、恐れ入ったな!
     流石は私の娘だ!」

ほむら「…………」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:58:07.74 ID:gkzsYQde0
道中

パパス「娘に手をだすなぁー!!」

ズバンッッ!!

マミ「おじさま、凄いわね……」

ほむら「えぇ……」

アルカパの町

おかみ「さあついたよ!パパス道中本当に助かったよ!」

パパス「なあに気にするな!それよりダンカンを見舞いにいくとするか」

宿屋

ダンカン「ゲホゲホッ!おおパパスじゃないか!ゲホッ!久しぶりだなぁ」

パパス「思ったより重そうだな、風邪がうつるとまずい、ほむら達は別の部屋にいってなさい」

ほむら「そうするわ」
22 :名無しサンデス :2011/04/26(火) 22:58:32.02 ID:7/eSVXft0
そういえば、まどか見てない。

とりあえず、さておき、支援
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:58:40.06 ID:gkzsYQde0
ダンカン「……お前さんとこの娘さん、雰囲気がガラッとかわったな」

パパス「突然あんな風になったのだよ……それまでは私にべったりだったんだがなぁ……
     だが、これも成長というものなのだろう、嬉しいような悲しいような」

ダンカン「そうかそうか、家のマミはまだまだ甘えん坊でな、一緒に風呂に入るのが楽しみで仕方がないよフヒヒ」

パパス「むぅ、昨日一緒に風呂に入ろうかといったら、私は断られてしまったよ」

ダンカン「可哀想になぁ、あまりにも早く心が成長しすぎると体の成長が楽しめなくなってしまうな」

パパス「やはり旅をしているのが原因なのだろうか」

ダンカン「そうだろうなぁゲホゲホッ!」

パパス「ヴァックシュン!むぅ……誰かが噂でもしているのかな?」

おかみ「さあさ、お薬ができましたよ飲んでください」

ダンカン「すまんな」ゴクゴク

ダンカン「さて、娘の話は一度置いておいて、この2年間の話を聞かせてはくれんかね?」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 22:59:23.81 ID:gkzsYQde0
マミ「……どうやら当分話しは終わりそうにないわね
   折角だし、町の中でもみていく?」

ほむら「ええ……どうやらこっちの町は、サンタローズより大きそうだし
     案内をお願いできるかしら」

マミ「まかせて!」

子供1「おらッ!きゅップィって鳴いてみろ!」ゲシゲシ

子供2「ははは!癖になる鳴き方だぜー」ゲシゲシ

マミ「あぁ!白い子猫が虐められてるわ!」

ほむら(あれは……QB!)

子供1「早く鳴けよ!」ゲシゲシ

QB「き……キュゥ〜」

マミ「急いで助けなきゃ!可哀想だわ」

ほむら「待って巴マミ!あれは猫ではないわ」

マミ「な、何を言ってるのほむらちゃん?」

マミ(巴マミ?なにかしらトモエって)
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 23:00:10.31 ID:gkzsYQde0
ほむら「あれは貴方にきっと害をなす生き物よ……助けてはだめ」

マミ「で、でも……可哀想よ、それにあんな潤んだ瞳で見つめられると」

ほむら「それが奴等の営業スタイルよ、か弱い存在に見せて人の営みに入り込み
     全てを滅茶苦茶にするのよ」

マミ「とてもあの生き物がそういう事する風には見えないけど……」

子供2「鳴かないんなら、もっと痛めつけてやるからな!シューーートッ!」ズバンッ!!

ほむら(いい蹴りね……あの子、将来はプロのサッカー選手になれそうね)

QB「き……きゅ……」

マミ「私やっぱり見過ごせないわ!あの子を助ける!」

ほむら「っ!駄目よ巴マミ!」

マミ「貴方達!その白い猫ちゃんを虐めるのはおよしなさい!」

子供1「あっ、ダンカンさん家のマミだ!」

子供2「なんだよマミ!この猫は僕達が捕まえたんだ、だから僕達のもんだぞ」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 23:01:00.72 ID:gkzsYQde0
マミ「だとしても、動物をそんな風に扱うのはいけない事よ」

ほむら「その生き物に関しては、どんな風に扱ってもいいと思うのだけれど」

マミ「ほむらちゃんは黙ってて!」

QB「き……君は僕を助けてくれるのかい?」

マミ「し、喋った!?」

子供1「どうしたんだよマミ?いきなり喋ったとかいって」

マミ「この子が喋ったのよ!」

子供2「は?」

ほむら「巴マミ、この生き物は声に出しているのではないわ……人の頭の中に直接話しかけてるのよ」

マミ「え、そ……そうなの」

QB「君は巴マミというのかい?」

マミ「え、ええそうよ巴じゃなくて、ただのマミだけど」

QB「お願いだ、この子達から僕を解放しておくれよ」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 23:01:41.22 ID:gkzsYQde0
ほむら「却下よ!行きましょう巴マミ……こいつの相手をするだけ時間の無駄だわ」

QB「ま、待って黒髪の子!僕を見捨てないでおくれよ!
   折角僕の声を聞くことができる子に会えたのに……」

マミ「ほむらちゃん……旅をしている間なにがあったか知らないけど、ちょっと冷たすぎるんじゃないかしら?」

ほむら「あの生き物にかける情けなんてないわ……あいつ等のせいでどれ程の苦しみを背負った事か」

QB「お願いいかないで!なんでもするから僕を助けてよ」

ほむら「……なんでもするのね」

マミ「ほむらちゃん?」

ほむら(なんでもするのというのなら好都合だわ、ここでQBに恩を売ればまどかと契約することが無くなる!)

ほむら「いいわ……そこまで言うのなら助けてあげる……
     ただし、今の言葉を決して忘れない事ね」

QB「助かるよほむら」

マミ「なんだかよく解らないけど、この子を助けるなら私も力を貸すわ!」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 23:02:33.71 ID:gkzsYQde0
ほむら「という訳だから、そこの白い生き物を寄越しなさい」

子供1「嫌だね」

マミ「どうすればその子を譲って貰えるのかしら?」

子供2「それなら、レヌール城のお化けを退治したらこの猫をあげてもいいぜ」

ほむら「レヌール城?」

マミ「近くにある古城よ……少し前に魔物に襲撃されて皆殺されちゃったらしいの」

ほむら「……あまり近寄りたくない場所ね……強力な魔女がいそうだわ」

マミ「魔女?レヌール城に出るのはお化けっていう噂だけど」

ほむら(この世界には魔女はいないのかしら)

マミ「でも困ったわ、私達だけじゃ外に出れないし……」

ほむら「やっぱり諦める?」

マミ「駄目!それだけは駄目よ!
   なんとか方法を考えてみるわ!」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 23:03:14.73 ID:gkzsYQde0
そんなこんなで次の日、暁美ほむらとパパスはダンカンの宿の食堂で朝食をとっていた。

ほむら(結局巴マミはいい方法を思い浮かぶ事ができずに一日がたってしまった)

パパス「ブァックショィ!!ズビビ」

ほむら「風邪?」

パパス「うーむ、ダンカンに風邪をうつされたのかも知れん……」ズビビ

おかみ「あら、そういう事なら風邪が治るまで泊っていきなさいよ!」

パパス「しかしなぁ……ブァックション!!」

マミ「おじさま、無理はなさらないほうが」

パパス「ううむ……確かにこの状態では満足に動く事もできんな……
     すまんが、風邪が治るまで泊らせて貰おう」

おかみ「あいよ、しっかり養生しておくれ」

パパス「すまないなほむら……父さんはしばらく動けそうにない
     治るまでは、マミちゃんに遊んでもらうといい」

ほむら「そうするわ……父さんは養生して」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/26(火) 23:03:41.72 ID:8tB6YdMD0
なんだろう…このプックルは恩に報いてくれなさそうな気がする
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 23:04:38.80 ID:gkzsYQde0
マミ「ふぅ〜ほむらちゃんのお父さんが風邪をひいて助かったわ」

ほむら「そうね……でも、この町から出れない状況は変わらないわよ」

マミ「そうだけど……ねぇほむらちゃん、貴方お父さんに対して冷たくないかしら?
   もっと言えば、他人行儀というか」

ほむら「…………」

マミ「あ、貴方が言いたくなければ無理して言わなくていいわ
   私も無理に親子の関係には足を踏み入れたくないし」

ほむら「そうしてもらうと助かるわ……説明しようがないし」

マミ「そう……」

マミ(なんだかすごく親子関係がぎくしゃくしてるのね……
   旅の最中に何かあったのかしら?)

ほむら「それで、今日の予定は?」

マミ「えっとね……お昼はたぶん町の外に出るのは無理だと思うから
   夜中にこっそりと町からでるのはどうかと思って」

ほむら「それは無理じゃないかしら……町の門番がきっと通してくれないわよ」

マミ「でも、やってみる価値はあるわ!」

ほむら「私は無理だと思うけど」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 23:05:17.99 ID:gkzsYQde0
夜中

門番「グォーグォーモンスターめーかくごー」

ほむら「…………」

マミ「ほら!通れたわ!」

ほむら「この門番、換えたほうがいいんじゃないかしら?」

マミ「あの猫ちゃんが助かるまでは駄目ね」

ほむら「まあ、それは置いておいてレヌール城はどこにあるのかしら」

マミ「えっとね、この地図によるとこっちかな?」

ほむら「貴方地図なんて持ってたのね……少し見せて貰っていいかしら」

マミ「ええ、どうぞ」

ほむら(やはり思ったとおりここは私達が元いた世界ではない……
     こんな世界地図、初めてみたわ)

ほむら「助かったわ巴マミ」

マミ「それじゃあレヌール城に向かいましょう!」
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/04/26(火) 23:09:58.87 ID:gkzsYQde0
今回の投下はこれで終了です。

見てくれてありがとうございます
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/26(火) 23:26:01.72 ID:8tB6YdMD0
乙。ビアンカがマミさんでフローラがさやかちゃんか。
デボラはおそらく杏子となると、まどかは誰だろう。ヘンリー?
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/26(火) 23:40:50.72 ID:I3Xn7PpAO



>>34
ゲマ……
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2011/04/26(火) 23:45:58.28 ID:l26rXMPz0
乙。これは面白そうだ。
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/26(火) 23:53:57.93 ID:FQe76WJyo
乙。3とのクロスは結構見たことあるけど、他のDQシリーズってクロス難しそうだよね
どうなっていくか期待

>>34
子供っていう可能性もあるぜ!

…ん?なんだお前ら、俺をどこへ連れて行く気なんd
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/04/27(水) 00:12:10.11 ID:YgbdHDpao
みんな女じゃ勇者生まれないじゃないですかーやだー
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/27(水) 00:45:02.74 ID:mwGluqZDO
というか原作は10何年も時間が経つからほむほむ大人の容姿になったりするのかな
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/04/27(水) 00:50:38.35 ID:g15+jVmAO
マリアってキャラがいたよな…
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/04/27(水) 01:06:57.73 ID:WHTladYAO
てっきりQBはゲマポジションかと思ってたが
期待
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2011/04/27(水) 05:10:13.62 ID:+ahnqEkAO
乙!

ほむほむ、美少女って作中で言われてたから……
奴隷シーンが楽しみだなww 無印鬼哭街的な意味で
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/04/27(水) 08:16:44.51 ID:+3dq/s4mo
お疲れ様でした
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/27(水) 09:51:29.62 ID:vkKD8bDDO
面白そうなスレ発見!ほむぅー!!
45 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:37:07.63 ID:jcnPYG2V0
レヌール城攻略までを投下しようと思います。
46 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:37:45.33 ID:jcnPYG2V0
レヌール城

マミ「やっとついたわ!ここがレヌール城よ!」

ほむら「それで、お化けというのはどこにいるのかしら?」

マミ「さ……さあ、よく解らないわ」

ほむら「なら、中を探索するしかなさそうね」

マミ「え、中に入るの?」

ほむら「だって、中に入らないとお化けに会えないかも知れないでしょ」

マミ「ほ、ほむらちゃんは怖くないの?」

ほむら「怖くないわ……ここよりもっと恐ろしい場所に何度も行った事があるから」

マミ「す、凄いのねほむらちゃん……ううん、私のほうがほむらちゃんより2歳もお姉さんなんだから
   がんばらなきゃ!ファイト私!」

ほむら「あまり力むと、碌な事にならないと思うけど……特に貴方は」

マミ「さ、ほむらちゃん!お城の中に入ってみましょう」

ほむら「と言っても、正面の扉は開かないわね……他を見てみましょう」

マミ「う、うん……」

マミ(や、やっぱり怖いなぁ……)
47 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:38:14.99 ID:jcnPYG2V0
ほむら「この梯子を上っていけば中へ入れそうね」

マミ「う、うん……そうね」

ほむら「……大丈夫、巴マミ?なんだか顔色が悪いけど」

マミ「だ、大丈夫……大丈夫よ!」

ほむら「それならいいのだけれど」

マミ(ほむらちゃん、なんだか男らしいわ……なにかしらこの胸の鼓動の高鳴りは)ドキドキ

レヌール城 城内

ガチャン!!

マミ「ひゃあ!!入り口が閉まっちゃったわ!」ガクガクブルブル

ほむら「落ち着いて巴マミ……そんなにひっつかれると動きにくいわ」

マミ「で、でも……」

ほむら「落ち着きましょう、冷静な判断が出来なければ命を落とすわ」

マミ「う……うん……」ガクガク
48 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:38:56.94 ID:jcnPYG2V0
ほむら「それにしても棺が多いわね、きっと沢山の人がここで死んだのね」

マミ「なんまんだぶなんまんだぶ」ガクガク

ほむら「大丈夫よ、死人が動きだすなんてあり得ない事よ……」

ほむら(もっとも魂をソウルジェムにした私は肉体に関しては死人のようなものだけれど)

マミ「そ、そうよね……」

ほむら「先に進みましょう、巴マミ」

ほむらとマミが先に進もうとしたとき、一際大きな雷の音が響き
突然辺りが真っ暗になってしまった。

マミ「ひゃあぃ!?」

ほむら「落ち着いて巴マミ!」

マミ「ひっ!なにかが体を触ってる!?ほむらちゃん!助けてほむらちゃん!!」

ほむら「巴マミ!?どこ、どこにいったの!?」

ほむら(くっ、こう暗いとなにも見えない……ここに暗視ゴーグルがあればすぐにでも動けるのだけれど)
49 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:39:34.29 ID:jcnPYG2V0
しばらくして辺りが明るくなると、そこには巴マミの姿はなく、暁美ほむらだけがその場にぽつんと立っていた。
状況を把握するためにあたりを見回すと、先ほどまで閉まっていた棺桶は、全て蓋が開けられ中には何も入っていなかった。

ほむら「この棺桶の中に潜んでいた者が巴マミを攫ったのね……とにかく巴マミを見つけなければ」

謎の墓

ほむら(墓……ね、暁美ほむらと巴マミと書いてあるわ……一体誰がこんな事を)

暁美ほむらは、暁美ほむらと書かれた墓を詳しく調べ始めた。
どこをどう見てもただの墓だ。

ほむら「……次は巴マミの墓ね」

暁美ほむらは、巴マミと書かれた墓を調べ始めた。
すると、墓石のしたから巴マミが出てきた。

マミ「ほむらぢゃん!!ズビッ!怖かったよぉ……ズズッ!
   私、死んじゃうんじゃないかと思ったよぉ!!ズビビッ!」

ほむら「大丈夫よ巴マミ……今はとにかくこれで鼻をかんで」

マミ「うん、ありがとうほむらちゃん……チーーン!!
   な、なんだか恥ずかしいなぁ、私のほうが2歳も年上なのに」

ほむら「まだ貴方は8歳よ……無理する必要はないわ」

マミ「でも、ほむらちゃんはまだ6歳なのよ?」

ほむら「私は……色々してるから」
50 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:40:03.77 ID:jcnPYG2V0
マミ「……なんかずるいなぁ、私も旅をすればほむらちゃん見たく強くなれるかしら?」

ほむら「分からないわ、でも焦って無理をする事はないわ……貴方は貴方なのだから」

マミ「ありがとう、ほむらちゃん」

マミ(やっぱりほむらちゃんカッコいいわ……男の子だったらよかったのに)ドキドキ

ほむら「気にしないで、今はとにかくお化けとやらを見つけて、退治しましょう」

マミ「そうね……あの猫ちゃんを助けるためにも」
51 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:40:34.16 ID:jcnPYG2V0
城内

ほむら「結構暗いわね……巴マミ、私から離れないようにして」

マミ「ええ……」

ポゥ……

人魂「うらめしい……うらめしい」

マミ「ひゃい!?ひ、ひと、人魂よ!」

ほむら「初めて見たわ……」

マミ(ど、どうしてこんなに冷静でいられるのかしら)

人魂「うらめしい……」

ほむら「そこの貴方、なにがうらめしいのかしら」

人魂「私はこの城の兵士長をしていたのだ……だが、ある日魔物が押し寄せてきて……
    私達は必死に戦ったのだが、奮戦もむなしくついには魔物に殺されてしまった」

ほむら「そう、それが悔いなのね」

人魂「いや、それ自体はまだ大した事はない……私はこの手で王と王妃様を守れなかった事が
    悔しいのだ……だが、それ以上に今この城を我が物顔で徘徊して、我々の眠りを妨げる
    者達になにも出来ぬ事がもっと悔しい!」
52 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:41:09.64 ID:jcnPYG2V0
ほむら「その城を我が物顔で徘徊しているのはなんなの?
     もしかして魔女かしら?」

人魂「魔女?聞いた事ない名前だが、違うと思う……
    この城を徘徊している奴等は魔界に住む者達だ」

マミ「魔界?」

人魂「魔物達が住む場所といわれている……」

マミ「という事はこの城のお化けといわれてるのは、魔物達だったのね!
   それなら私達でもなんとかなるわ!」

人魂「後の詳しい話は、王か王妃様に聞いてくれ……私は死の呪縛により
    ここから動く事はできぬのだ」

ほむら「解ったわ、王か王妃の人魂を探しましょう」
53 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:42:02.90 ID:jcnPYG2V0
王様「おや、珍しいお客様だ……レヌール城にようこそ」

ほむら「貴方がレヌールの王?」

王様「左様」

ほむら「この城の兵士長だった人魂からこの城の事はだいたい聞いたわ」

王様「そうか……」

マミ「私達がこの城を好き放題している魔物を倒すから安心して!」

王様「君達のような幼い子が……か、悪い事は言わない、いますぐここから逃げたほうがいい」

マミ「駄目よ!ここで逃げたらあの猫ちゃんが助けられないもの」

王様「どうやら君達には退けぬ訳があるようだな……ならば君達に頼もう……
    どうかこの城に巣食う魔物を退治してはくれないだろうか?」

ほむら「あまり乗り気にはなれないけど、退治してあげるわ……
     その前に、どうしてこの城は魔物に襲われたのかしら?」
54 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:42:34.74 ID:jcnPYG2V0
王様「詳しくは解らぬが、奴等は子供を探していた……
    勇者の血を引く子供を」

ほむら「勇者?」

ほむら(なんだか御伽話じみてきたわね……)

王様「そうじゃ、じゃが生憎私と妻の間には子供が出来なくてな……
    魔物達はそれに腹をたてたらしく、八当りでこの城の者達を虐殺していったのじゃ」

マミ「酷い話だわ……」

王様「それだけ連中が勇者を恐れておるという事だ」

ほむら「本当に勇者なんて存在するのかしら……私には御伽話にしか思えないわ」

マミ「でも、現にこうして城が滅ぼされてるのよ?」

ほむら(勇者といえば、どんな巨悪に対しても勇敢に立ち向かい、最後にはその巨悪を滅する存在……
     その巨悪をワルプルギスの夜と置き換えれば、勇者は鹿目まどか……
     これは早急にまどかを見つける必要があるわ!でないとまどかが魔物達に!)

ほむら「こうなった経緯は解ったわ……次に教えてもらいたいのは、ここの魔物達を追い出す方法なのだけれど」

マミ「片っ端から倒していくだけじゃ駄目かしら?」

ほむら「周りを見ずに一つだけの事をやり続けるのは愚の骨頂よ……そんな事をしていたらいつか貴方の頭が無くなるわよ」

マミ「き、肝に銘じておくわ」
55 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:43:13.73 ID:jcnPYG2V0
王様「魔物達を追い出す方法か……実はこの城で好き放題している魔物達には親玉がいる」

ほむら「やはり……ね」

マミ「す、凄いわねほむらちゃん……そんな事まで見抜いてるなんて」

王様「だが親玉のいる玉座の間に行くには、この城の台所にある松明が必要だ」

ほむら「それを手に入れて、玉座にいる親玉を倒せばいいのね」

王様「ああ……頼むぞ子供達よ」

マミ「任せてください!必ず私達が親玉を倒してみせるわ!」
56 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:43:48.21 ID:jcnPYG2V0
台所

ほむら「どうやらついたみたいね……それにしても酷い臭いがするわ」

マミ「台所で魔物が何かをしているみたいよ」

魔物「さあさ!早くこの料理を完成させるんだ!」

料理人「ひぃ!こんなゲロ以下の物を完成させるとかどうかしている!」

魔物「なんだと!これ以上ないほどの豪華な食材に向かってなんて事を!」

料理人「あ、やめて!ぶたないで!ちゃんと作りますから!」

マミ「臭いの原因はあの料理……あの物体みたいね」

ほむら「ここの魔物達は、あの物体を完成させる事に集中しているから、今のうちに松明を取ってきましょう」

松明を手に入れた

マミ「これで、親玉がいる玉座の間に行く事ができるのね」

ほむら「そのようね……早く行って親玉を倒して帰りましょう。
     これ以上いると鼻がおかしくなりそうだわ」

マミ「そ、そうね」
57 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:44:29.50 ID:jcnPYG2V0
玉座の間

親玉「おや、これは可愛らしいお客様だ……我が城になにかごようかな?」

ほむら「要求があるわ、直ちにこの城から出て行きなさい」

親玉「ほほぅ威勢のいいお嬢さんだ」

マミ「貴方達のせいでこの城にいる人達は安心して眠る事ができないの!今すぐ立ち去りなさい」

親玉「成程成程、しかし我々もこの城を住処と決めてしまった以上、簡単に動く事はできませんな……
    どうでしょう?ここは一つ話し合いをしませんかな?」

マミ「話し合い?」

親玉「そうですそうです、ほらもう少し近づいて」

マミ「え、えぇ……」

ほむら「駄目よ巴マミッ!」

親玉「ボッシュートです!」ポチ

マミ「あっ!」チャラチャララーン ミョョヨーン

ほむら「巴マミ!」

ほむら(妙に手の込んだ落とし穴ね)
58 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:45:03.03 ID:jcnPYG2V0
親玉「ほほほ、綺麗に落ちていきましたな」

ほむら「くっ……よくも巴マミを!」

親玉「おやおや、私と争っている暇などあるのですかな?
    貴方も早く後を追わないと、マミとかいう女の子が、私の部下の胃袋の中に
    収まってしまいますよ」

ほむら「……この借りは倍にして返すわ」ヒューン

親玉「ほっほ、返す人がいなくなったら、その借りは誰が返すのでしょうねぇ?」
59 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:45:37.80 ID:jcnPYG2V0
ベチャッ!!

玉座の間から落下したほむらは、台所にある汚物の上に落下した。
そこには腐った調味料のような物をかけられた巴マミが、呆然としていた。

ほむら「大丈夫?巴マミ」

マミ「この変な液体が臭すぎて、意識を失う所だったわ」

魔物「おら!この黒髪にも味付けをしな!」

料理人「ひぃ!解りましたからぶたないでください!」

ピッピッ

ほむら「くっ、たしかに酷い臭いだわ……
     こんな臭い液体をかけられて、身動きできないなんて屈辱だわ」

魔物「よーし、料理は完成だ!上にあげろー」

マミ「ひっ!私達食べられちゃうの?」

ほむら「そうならないためにも全力で抵抗しましょう」
60 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:46:14.83 ID:jcnPYG2V0
魔物A「ヒャッハー!新鮮な肉だぜー」

魔物B「頭捻じ切ってモグモグしてやるぜ!」

ほむら「来るわ巴マミ!身構えて」

マミ「え、えぇ!」

お化けキャンドル達が現れた。

ほむら「雑魚だけど、少し数が多いわね」

マミ「この程度の相手だったら、なんとかなるかもしれないわ!」

巴マミはマスケット銃を召喚して、お化けキャンドル達に向けて引き金をひいた。

ほむら「っ!?どういう事?」

ほむら(巴マミはまだ契約してないはず……それなのに何故マスケット銃を!?)

マミ「うふ、まだまだMPは沢山あるわ!死にたい子からかかってらっしゃい」

ほむら(そういえば、パパスも不思議な魔法を使っていた……
     という事はこの世界に存在する者は誰でも魔法を使える?)

お化けキャンドルの群れを殲滅した
61 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:48:04.17 ID:jcnPYG2V0
マミ「ふぅ……なんとかなったわね」

ほむら「巴マミ……聞きたいことがあるわ」

マミ「なに……かしら?」

ほむら「貴方は契約をしていないのに、何故魔法を?」

マミ「契約?一体何のことかしら」

ほむら(やっぱり、契約はしてないみたいね……それなら何故?
     それにあれだけ魔法を使ったらソウルジェムがいくらか濁るはず……
     グリーフシードもなさそうなこの状況で、どうやって穢れを取っているのかしら)

マミ「どうかしたの?ほむらちゃん」

ほむら「巴マミ、貴方これを知っているかしら」

暁美ほむらは自分のソウルジェムを取り出し、マミに見せた。

マミ「あら、ほむらちゃんも持ってるのねそれ!私も持ってるのよ」

巴マミは自分のソウルジェムを取り出し、暁美ほむらに見せた。

マミ「これ綺麗よね……私の宝物なのよ。
   何時拾ったのか全然覚えてないんだけど」

ほむら(ソウルジェムに穢れがまったく溜まっていない……
     でもソウルジェムの中身が減ってる……どういう事なの?)
62 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:48:40.81 ID:jcnPYG2V0
マミ「これね、とっても便利なのよ……私の残っているMPが一発で解るすぐれものなの」

ほむら「マジックポイント?」

マミ「私がさっき、不思議な武器を召喚したでしょ。
   あれを召喚する時にMPを使うの」

ほむら「そうなの」

ほむら(成程……私達が魔法を使うと、ソウルジェムに穢れが溜まるのではなくて
     ソウルジェムに溜まったMPという物を消費して魔法を使う事ができるのね)

ほむら「ねぇ、MPを使ってこの容器の中身がなくなったらどうするの?」

マミ「そうしたら一晩寝れば治るわよ」

ほむら「そ……そうなの」

ほむら(なんだか魔法の有難味が非常に薄いわね……
     でも、穢れを気にせずに戦えるのはいい事かしら)
63 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:49:13.24 ID:jcnPYG2V0
玉座の間

ほむら「宣言通り借りを返しにきたわ」

親玉「ほっ!?これは驚きましたね……どうやって部下達を切り抜けたか知りませんが
    こうなれば私自身が相手をしてさしあげましょうか!」

親分ゴーストが現れた。

マミ「皆の眠りを妨げる魔物め、私が貴方の心臓を狙い撃つわ!」

巴マミはマスケット銃を召喚し、装備した。

親分「不思議な武器ですね……ですが、そんなもので倒される私ではない!」

ほむら「気をつけて巴マミ、何かする気よ!」

マミ「わ、解ったわ!」

親分「これで焼き払ってくれるわ!」

親分ゴーストはギラを唱えた!

マミ「あつつ!!」

ほむら「ぐっ!まさか火を召喚するだなんて」
64 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:49:39.17 ID:jcnPYG2V0
親分「おやおやこの程度で音を上げるとは」

マミ「少し熱かっただけよ!今度はこっちの番よ!」

巴マミはありったけのマスケット銃を乱射した。
有無を言わさない、大量の鉛球が親分ゴーストを直撃する

マミ「どう、これだけ食らえば少しは懲りたんじゃない?」

ほむら「駄目よ巴マミ!敵にトドメを刺すまで油断しては!」

親分「そういう事です!」

マミ「え?」ドンッ!

親分ゴーストの攻撃で、巴マミはふわりと宙を舞い地面に体をたたきつけられた。
衝撃で、口から微量の血を吐いたが、なんとか動けるようだ。

マミ「ゲホッ……」

ほむら「大丈夫?巴マミ」

マミ「あまり大丈夫じゃないかも……」

ほむら「くっ、なんとかしないと」
65 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:50:22.62 ID:jcnPYG2V0
親分「まずは先にその黄色い子から始末してあげましょうか」

ほむら「一か八かよ!パパスの子である私ならきっと使えるはず!」

暁美ほむらはホイミを唱えた。
巴マミの傷が回復した

マミ「ほ、ほむらちゃん……ごめんなさい手を煩わせたわ!」

親分「まさかホイミを使える者がいたとは……」

ほむら(つ、使えた……という事は時間停止もできるかしら?)

ほむら「巴マミ!私の手を握りなさい!」

マミ「え?」

ほむら「早く!」

マミ「え、えぇ……」

マミ(なんか、ドキドキしちゃうわ……女の子同士なのに)ギュ

ほむら「こういう賭けはあまり好きじゃないのだけれど!」

カチン
66 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:50:51.13 ID:jcnPYG2V0
その瞬間暁美ほむらと巴マミ以外の全ての存在と物質が動きを停止した。

マミ「な、なにこれ?どうなってるの!?」

ほむら「私の魔法で時間を停止させたのよ!今のうちにあの親玉を!」

ほむら(ものすごい勢いで、私のソウルジェムの中身が減っていくわ……
     使えることは使えるけど、前みたいに長い時間は使えないって事ね)

マミ「わ、解ったわ!とりあえず残ったMPでなんとかしてみる!」

巴マミはマヌーサを唱えた!
親分ゴーストの視界を霧が奪った。

マミ「後はもう手持ちの武器で殴るしかないわ!」

ほむら「駄目……もう停止が持たないわ……」

カチン

親分「ぐわっ!?なにがおこったのだ!?突然視界が!」
67 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:51:16.86 ID:jcnPYG2V0
ほむら「チャンスよ!突然の事に驚いている今ならきっと倒せるわ!」

マミ「わ、解ったわ!これでも喰らいなさい!」バチン!!

親分「くそっ!どこだ、どこにいるガキ共め!」ブンブン

ほむら「惨めね、がむしゃらに腕を振り回しても掠りもしないわよ」

マミ「よし、これで動きを封じるわ!」ビュン

親分「な、なんだ!?なにかが体に巻きつく!」

マミ「ほむらちゃん!私がこいつの動きを茨の鞭で封じるから貴方はこいつにトドメを!」

ほむら「解ったわ巴マミ……」

暁美ほむらは銅の剣を鞘から抜くと、敵の心臓めがけて銅の剣で突いた。

ズブッッ

親分「ぐわっ!?まさか……こんな子供に負けるとは……」

ほむら「子供だから……という油断が貴方の敗因よ」ズッ
68 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:51:45.90 ID:jcnPYG2V0
王様「おお!あの親玉を倒してくれたか!君達には感謝のしようがない!」

王妃「どうもありがとうございます……これでようやく眠りにつく事ができますわ」

マミ「よかったですね王様、王妃様」

王妃「貴方……今晩は久々に」

王様「お前も好きじゃのぅウヒヒ」

王様達はようやく長い眠りへとついた。

マミ「あら、なんだか金色の玉が出てきたわ」

ほむら「なにかしら、不思議な力を感じる玉ね」

マミ「きっと王様達のお礼かしら」

ほむら「それなら貰っておく事にしましょう」
69 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:52:27.16 ID:jcnPYG2V0
こうして暁美ほむら達はレヌール城のお化けを退治し
無事に町へと帰る事ができた。
彼女達がお化けを退治した事は、あっという間に町中に広まった。

そして夜が明けた。

マミ「さあ、その子を解放しなさい!約束通りお化けは退治したわ」

子供1「まさか本当に退治するとはなぁ……こいつ蹴るの面白かったのに」

子供2「しょうがない、変わりの奴をまた探そうぜ」

QB「ありがとう巴マミ!ほむら!君達のおかげで不当な暴力の嵐から解放されたよ!」

マミ「うふふ、よかったわね」

ほむら「さ、助けてあげたんだからもういいでしょう。
     二度と私達の前に現れないで」

QB「……ほむらはどうして僕を嫌うんだい?
   僕と君が会うのは初めてだと思うけど」

ほむら「貴方が知らない所で、私と貴方は出会ってるのよ……
     最悪の形でなんどもね」

QB「残念だけど、君の言っている事は理解できないよ」
70 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:52:57.09 ID:jcnPYG2V0
マミ「もうほむらちゃん!そんなに虐めたら可哀想でしょ」

ほむら「…………」

マミ「ねぇ貴方、なんて名前なの?」

QB「名前か……残念だけど、君達に紹介できる名前というものは持っていないんだ。
   それどころか、どうして自分がこうして一個の固体としての自我を持っているのかも理解できない
   考えられるに、ある日突然僕という一つの固体が」

マミ「む、難しい話なのね……私には理解できないわ」

QB「ごめん巴マミ……僕自身も混乱しているんだ……」

マミ「そう……でも、名前がないのは不便ね、私が貴方に名前をつけてあげるわ」

QB「本当かい?」

マミ「そうね……ボロンゴ……いえプックルって感じかしら……うーん、ゲレゲレはないわね
   となると、チロルがいいかしら?」

ほむら「キュゥべぇよ、こいつの名前はキュゥべぇ」

マミ「QB?いい名前ね」

QB「まさか僕を嫌っている君がつけてくれるとは驚きだよ」
71 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:53:33.50 ID:jcnPYG2V0
ほむら「ついでに言っておくわキュゥべぇ……いえ、インキュベーター」

マミ「インキュベーター?」

QB「……どっちが僕の名前なんだい?」

ほむら「貴方達はインキュベーターというのよ、それでキュゥべぇ……理解できたかしら?」

QB「へぇ、君は物知りなんだね!でもインキュベーター(孵卵器)か……
   どうやら僕は他の魔物達の子を産むために作り出されたのかもしれないね」

マミ「え……そ、そうなの?」

QB「名前からの想像だよ、本当は僕がどんな存在なのかまったく分からないけど」

ほむら「そんな事は今はどうでもいいわ、でも貴方が言ったどんな事でもするという言葉は覚えてるわね」

QB「忘れるわけないよ!君と巴マミは僕の命の恩人だからね」

ほむら「そう……覚えているのなら言う事はないわ……」

QB「そうかい?」

マミ「それじゃあ宿へ戻りましょうか……おじさまも風邪が治っているといいのだけれど」
72 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:54:03.76 ID:jcnPYG2V0
宿

ほむら「…………」

QB「どうしたんだいほむら?」

ほむら「何故ついてくるの?」

QB「分からないけど、何故か君の近くにいると休まるというか安心するというか……
   とても不思議な感覚に包まれるんだよ」

ほむら「どういう事?」

QB「さあ……僕に聞かれても答えようがないよ」

パパス「おかげですっかり元気になった!すまなかったなダンカン」

ダンカン「なに、お互い元気になったことだし言う事はないさ」

パパス「ほむら、今回の事についてお前に言う事は特にない……」

ほむら「…………」

パパス「父さんは、お前がこんなに成長していてくれてただただ嬉しく思うぞ」

ほむら「あ、ありがとう……」
73 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:54:33.20 ID:jcnPYG2V0
パパス「その白い子猫が今回の騒動の原因だな?」

ほむら「ええ」

パパス「中々かわいいじゃないか、お前になついているようだし、特別に飼っていいぞ」

ほむら「マミの家のほうがいいんじゃないかしら?」

マミ「家は駄目よ、接客商売だから……アレルギーの人がいるかもしれないし」

ほむら(インキュベーターアレルギーってあるのかしら?)

パパス「それじゃあ世話になったな!また落ち着いたら酒でも飲むとしようか」

ダンカン「ああ、お前も体には気をつけてな」

パパス「それじゃあ行くとしよう」

マミ「あっ、待ってほむらちゃん!このリボン、QBにつけてあげて」

暁美ほむらは巴マミのリボンを手に入れた。

ほむら「気が向いたらつけるわ」

マミ「もう意地悪しないの!」
74 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:55:03.56 ID:jcnPYG2V0
ほむら「……分かったわ」ギュッ!

QB「痛たッ!そんなに強く結ばれると痛いよ」

マミ「私に貸して、私が結んであげるから」

ほむら「そうして貰うとたすかるわ」

マミ「これでよし」キュッ

QB「ありがとう巴マミ!」

パパス「ではサンタローズに帰るとするか」

マミ「また宿に泊りにきてね!待ってるから」

ほむら「ええ、何時か必ず泊りにいくわ」

マミ「約束よ、ほむらちゃん」

ほむら「約束するわ巴マミ……」

パパス(女の子同士の友情か、なんとも美しいものだ)
75 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 22:57:23.94 ID:jcnPYG2V0
今回の投下はこれで終わりです。
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/27(水) 22:58:44.64 ID:NmJeYPJjo
おつー

ドラクエはマジックポイントじゃなくてマジックパワーじゃなかったっけ
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/27(水) 23:07:38.72 ID:wDBqYzSIO
乙!
次回も期待してますぜ
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/04/27(水) 23:11:21.40 ID:htzeXKte0
このQB成長したら何になるんだろ
ところでこれまどか出てきたら旅終わっちゃうよねww
79 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/27(水) 23:14:50.53 ID:jcnPYG2V0
>>76
調べてみたらマジックパワーだった!

いままでずっとマジックポイントと思ってたwww
なんか一つ賢くなった気分です。
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/04/27(水) 23:21:23.05 ID:iczEsfK30

懐かしいな
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/27(水) 23:38:48.09 ID:k3x25obMo
>>76
俺も知らなかった…
ともかく>>1乙。次回更新も楽しみにしてるよ
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/28(木) 00:19:43.05 ID:+NZ6ZQRDO
面白い

しかし主人公がほむぅなら花嫁はまどかではないのか
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/04/28(木) 00:27:34.22 ID:9IWcFeLD0

ほむほむはパパスに心をひらくのかねえ…
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/04/28(木) 00:41:30.00 ID:N+z6ziGho
お疲れ様でした。
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/28(木) 08:17:48.32 ID:cRKAJuBs0
>>83
まどマギには徹底的に不足というか排除されてた父性の塊のような人だからなぁ、パパス
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/04/28(木) 14:25:28.45 ID:S9LD6hEVo
エスタークの枠にはワルプルギスとクリームヒルトどちらが来るだろうか
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/04/28(木) 15:31:18.71 ID:WWLiq87po
乙っちまどまど!
続きも楽しみにしてるよ!
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/28(木) 16:08:26.45 ID:+BpY5b2Uo
ほむほむがマミさんとさやかを孕ませるのか
89 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:48:25.51 ID:QlTvQvLG0
妖精の国編の投下を開始したいと思います
90 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:48:56.32 ID:QlTvQvLG0
サンタローズ

ほむら「数日振りに帰ってきたわ」

サンチョ「お帰りなさい旦那様、ほむらお嬢様」

QB「ここがほむらの住んでいる町か……アルカパに比べるとのどかだね」

ほむら「仕方ないわ、サンタローズは町ではなく村だもの」

サンチョ「おや、この子猫はほむらお嬢様のペットですかな?」

パパス「うむ、アルカパでちょっとあってな……」

サンチョ「そうですか、ですが生き物を飼うという事はいい事ですな」

パパス「うむ……だが見た感じ、ほむらはあの猫の事はそこまで好いてはおらんようだ」

サンチョ「時がたてば、お嬢様も受け入れるでしょう……と、
      旦那様にお手紙が届いております」

パパス「そうか……」

サンチョ「さあさ、ほむらお嬢様!今日はお疲れになった事でしょう。
      お風呂の用意はできておりますから、先にお入りください」

ほむら「有り難う、サンチョ」
91 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:49:27.04 ID:QlTvQvLG0
ほむら「…………」

ほむら「五右衛門風呂ならぬ、釜茹で風呂」

QB「釜の底に木の板をしいたお風呂だね、僕を虐めた子供達の家のお風呂も同じタイプだったよ」

ほむら「…………そう」

ほむら「待って、どうして貴方がここにいるの!?」

QB「どうしてって、僕がいちゃいけないのかい?」

ほむら「っ!そういうデリカシーの無さが淫獣と呼ばれる原因なのよ!」バシャ!

QB「そんなに怒る事ないじゃないか……僕もお風呂に入りたいだけなんだよ」ズブヌレ

ほむら「サンチョにでも頼めばいいじゃない」

QB「それはいいアイディアだね。
   そうする事にするよ!」スタコラサッサ

ほむら「…………やっぱり今のうちに捻っておくのが一番かしら」
92 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:49:59.76 ID:QlTvQvLG0
次の日

ほむら「おはよう、父さんサンチョ」

サンチョ「おはようございますお嬢様」

パパス「おはようほむら」

ほむら「……父さんはなにをしているの?」

パパス「ああ、ちょっと調べ物を……な
     すまないがほむらは少し外で遊んできてくれないか」

ほむら「解ったわ」

サンチョ「うーん、おかしいですなぁ」

パパス「どうしたサンチョ?」

サンチョ「いえね、まな板がどこかへ行ってしまったのですよ……
      ほむらお嬢様はご存知ないですか?」

ほむら「さあ……心当たりがあるとすればQBかしら」

QB「ひ、酷いよほむら!」
93 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:50:29.09 ID:QlTvQvLG0
サンチョ「ははは、QBやまな板がどこにあるか知らないかい?」

QB「残念だけど、僕にはそのまな板というものがどんなものなのか想像もつかないよ」

サンチョ「うーん、どうも心当たりがなさそうな目をしてますなぁ」

ほむら「そう?人の流血や不幸を見ると最高にエクスタシーを感じるというような目をしてるけど」

QB「わけがわからないよ」

サンチョ「ははは、お嬢様も難しい言葉を使うようになったのですな!
      まったくもって、子供の成長の早さには驚かされるばかりです」

ほむら「…………」

サンチョ「まな板の事は私がなんとかしますから、お嬢様はどうぞ外でお遊びください」

ほむら「行ってくるわ」
94 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:50:56.51 ID:QlTvQvLG0
QB「ううぅ……なんだか肌寒いねほむら」

ほむら「寒いのならそこで焚き火をしている人の所にでも行けば?」

QB「そうするよ」

村人「お、なんだちっこいの!お前も寒いのか」

QB「キュウ!」

村人「ははは、正直な奴だな!
    でも、たしかに寒いよなぁ……普段ならもう春入りしてもおかしくないんだが」

QB「…………」

村人「いつまでたっても冬のような肌寒さが続くから、農家の爺さんや婆さんも困ってるよ……
    はやく春がきてもらいたいもんだよ」

QB「きゅぅ」
95 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:51:23.61 ID:QlTvQvLG0
ほむら(村の中を一通り見回ってみたけど、特に変わった事はなかったわ)

おばさん1「ひそひそ」

おばさん2「そうなの……」

ほむら(あれは……なにか噂話をしているみたいね……
     なにかあったのかしら?)

ほむら「なにかあったのですか?」

おばさん1「あらパパスさんとこのほむらちゃんじゃない!
       実はね、家にあった旦那の銅の剣が無くなっちゃったのよ!」

おばさん2「家の所は作った料理がちょっと目を離した隙に全部無くなっちゃって!」

ほむら(そういえばサンチョもまな板が無くなったとか言ってたわね……
     なんだかきな臭い臭いがしてきたわ)

おばさん1「それで、考えられる犯人といったらね
       今、教会の中に珍しくお客さんが来てるのよ、ほむらちゃんと同じ髪色をした女の子」

おばさん2「でもねぇ、話した事はないけどそんな事するような子には見えなかったわ」

おばさん1「一体誰が犯人なのかしらねぇ……」

ほむら(教会に私と同じ髪色をした女の子が……これは行ってみる価値がありそうね)
96 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:52:06.71 ID:QlTvQvLG0
教会

シスター「神父様、お腹がすいたんだよ」

神父「今はお祈りの時間ですよシスター」

ほむら「私もお祈りしていいかしら?」

神父「これはほむら殿……ええ、神もきっと喜ばれるでしょう」

ほむら(神……ね、私のいた世界では神なんてものは存在しなかったわ……
     でもこちらの世界には神という存在がいるのかしら?)

ほむら「…………」

女の子「…………」

女の子「貴方もお祈り?」

ほむら「ええ」

女の子「そう……何かに祈りを捧げるというような顔には見えないけど」

ほむら「案外的を得ているわ」

女の子「……」
97 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:52:49.78 ID:QlTvQvLG0
ほむら「貴方、何者?」

女の子「旅の者よ……とても大事な人を探す旅をしているの」

ほむら「……私も同じよ」

女の子「…………」

ほむら「…………」

シスター「うぅ……なんだかあの二人の周りだけ空気が重いんだよ」

女の子「あら、貴方綺麗な玉を持っているのね」

ほむら「欲しいのならあげるわ」

女の子「欲しくはないけど、少し見せて貰えるかしら」

ほむら「どうぞ」

女の子はほむらからゴールドオーブ受け取ると、しばらくそれを眺めほむらに返した。

女の子「有り難う」

ほむら「礼を言われる程の事ではないわ」
98 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:53:23.06 ID:QlTvQvLG0
女の子「貴方に一つアドバイスをしてあげるわ」

ほむら「…………」

女の子「時の歯車は一度回りだしたら二度と戻す事ができない……
     その時その時を悔いの無いように過ごして」

ほむら「……そんな事を言う貴方は悔いがあるのね」

女の子「ええ、取り返しのつかない程の悔いが……ね」

ほむら「……肝に銘じるわ」

女の子「……それじゃあ、私はもう行くわ」

ほむら「さようなら」

女の子「ええ、さようなら暁美ほむら」

ほむら「っ!?」

カチン

ほむら「き、消えた!?」

シスター「あわわ、突然女の子が消えちゃったんだよ!」

神父「シスター、今はお祈りの時間ですよ……」イラッ
99 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:54:05.44 ID:QlTvQvLG0
ほむら(今の女は一体なんだったのかしら……それにどうして私の名前を?)

QB「おやほむら、見当たらないと思ったら教会の中にいたのかい」

ほむら(それにあの雰囲気……ただ者ではなかったわ)

QB「…………」

ほむら(あの様子からすると、この町にきた目的は旅の途中に寄ったとは考えにくい……
     だとすると、用があったのは私自身?)

QB「…………」

ほむら(考えても考えても解らないわ……一体何が起きているというの?)

QB「無視しないでおくれよ」

ほむら「あら、いたの」

QB「ちょっと前からね」

ほむら「そう……暇なら川の中へでも飛び込んだらどう?」

QB「寒中水泳は趣味じゃないんだ」

ほむら(考えても始まらないわ、とりあえず行動をしましょう)
100 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:54:49.00 ID:QlTvQvLG0
酒場

ほむら「後見ていないのはここだけね」

QB「明らかに未成年なのに、酒場に来るとかどうかしてるよ」

マスター「おや、ほむらちゃんじゃないかどうしたんだい一体?」

ほむら「特に用はないわ……ただ、変わった事が起きてないかと思って」

マスター「そういえば僕の愛用のシェーカーがどこかへ行ってしまったかなぁ……
      丁度今それを探している最中なんだよ」

ほむら「そう……見つかるといいわね」

マスター「商売道具だから必ず見つけてみせるよ」

ほむら「…………」

QB「…………」

ほむら「それで、そこの貴方はいつまで床に寝そべっているの?」

女の子「え!?貴方……私が見えるの?」ガバッ

ほむら「多少透けてるけど見えるわ」

QB「僕にも見えるよ」
101 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:55:26.68 ID:QlTvQvLG0
女の子「よかった!誰も私に気づいてくれないから凄く焦っていたの!
   とにかく気づいてもらえるように色んな事をしたけど、誰も気づいてくれなかったから」

ほむら「まな板や、料理が消えたりした犯人は貴方だったのね」

女の子「ごめんなさいね……」

ほむら「別に気にしてないわ、私に実害がなかったし」

QB(実害があったらどうする気だったんだい)

女の子「と、とにかく!詳しい話をするから私についてきて!」

ほむら「ええ、解ったわ」

QB「ほむら……簡単に彼女を信用していいのかい?
   突然出会った人についてきてと言われて、ついていくなんて警戒心が無さすぎるよ」

ほむら「貴方に言われたくないわ」

QB「どういう意味だい?」

ほむら「そのままの意味よ」

QB「わけがわからないよ」

ほむら(いきなり僕と契約して魔法少女になってよ。
     とかいう奴が言えた義理ではないわ)
102 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:56:03.33 ID:QlTvQvLG0
パパスの家

サンチョ「おやお嬢様!お帰りなさいませ」

女の子「私はこの家の地下にいるわ!」

ほむら(本当に他の人には見えていないみたいね)

ほむら「外は少し寒いから、地下で本でも読んでるわ」

サンチョ「そうですか、後でなにかお食事でもお持ちしますね」

ほむら「いらないわ、酒場でちょっとご馳走になったから」

サンチョ「そうですか、では夕食の献立はなんにしましょうか?」

QB「僕はオムライスが食べたいな」

ほむら「カレーでいいわ」

QB「君は意地悪だ」

サンチョ「わかりましたほむらお嬢様!」
103 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:56:34.63 ID:QlTvQvLG0
地下

QB「それはそうと、どうして昼食を酒場で取ったと嘘を?」

ほむら「貴方、地下でぶつぶつ独り言を言ってる子を見たらどう思う?」

QB「成程」

ほむら「少し遅くなったわ……家の者をごまかすのに時間がかかって」

女の子「いいのよ……と、自己紹介がまだだったわね私はベラよ!」

ほむら「私は暁美ほむら……それで詳しい話とは?」

ベラ「実は私人間じゃないの」

ほむら「そのとがった耳を見れば解るわ……」

ベラ「それでね、私達の住む妖精の国が大変な事になっているの!
   春風のフルートって言う妖精の国の秘宝が盗まれて、永遠に春が訪れないの!」

ほむら(……現実に妖精と遭遇するなんて、ファンタジーな世界ね……ここは)

ベラ「だからお願い!私達と一緒に春風のフルートを取り戻してよ!」

QB「ちょっと待ってくれないかい」
104 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:57:04.14 ID:QlTvQvLG0
ベラ「なあに猫ちゃん」

QB「僕は猫ちゃんじゃなくてキュゥべぇっていうんだ。
   インキュベーターのキュゥべぇ」

ベラ「それで、どうしたのQB?」

QB「何故君はほむらに頼むんだい?
   妖精と言っても君しかいない訳じゃないんだろう?」

ベラ「言いたい事は解るわ……でも、妖精っていうのは貴方達人間や魔物と違って
   戦う力を持っている者が非常に少ないの……だから、私達の手に負えないような事がおきたら
   人間に頼るしかないの」

ほむら「そう……だいたいの事は理解できたわ」

ベラ「じ、じゃあ……」

ほむら「ええ、協力してあげるわ」

ベラ「や、やった!それじゃあ早速妖精の国に行きましょう!」

QB「どうやって行くんだい?」

ベラ「まってて今階段を出すから!」
105 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:57:46.67 ID:QlTvQvLG0
突然まばゆい光が地下室全体に広がったかと思うと、
地下室の壁に見たこともない透明の階段が暁美ほむらの前に現れた。
妖精の国への階段が現れた事を確認したベラは、階段を先に上り暁美ほむらとQBを手招きする。
そして暁美ほむらは、妖精の国へと続く階段を上り始めた。

妖精の村

ベラ「ついたわ!ここが妖精の国よ」

ほむら「雪が……」

QB「キュップシュン!!」

QB「僕にはこの寒さはちょっときついかな」

ほむら「毛皮を着込んでいるくせに贅沢なのね」

QB「…………」

ベラ「さあ、今から女王様の許に連れて行くわね!」

ほむら「そんな簡単に王族に会えるものなの?」

ベラ「今は緊急事態だから」

ほむら「そう」
106 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:58:31.79 ID:QlTvQvLG0
女王の間

女王「ようこそいらっしゃいました……私がこの村の女王ポワンです」

ほむら「暁美ほむらよ」

QB「インキュベーターのキュゥべぇだよ」

ポワン「いんきゅ?暁美ほむらさんの飼っている猫は不思議な種族なのですね」

ほむら「こいつの事は気にしないで結構です」

QB「…………」

ポワン「それよりベラ、この子が?」

ベラ「はい、人間世界の戦士です」

ポワン「しかし、こんなか弱い少女に……」

ほむら「…………」

ベラ「ですが、他に私の姿を見ることができる者がおらず」

ポワン「仕方ありませんか……あの、暁美ほむらさん」

ほむら「なにか?」

ポワン「実は……」
107 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:59:03.85 ID:QlTvQvLG0
ほむら「春風のフルートの件は既にベラから聞いたわ」

ポワン「そうですか」

ポワン(見かけによらずとてもしっかりした子ね……
     それに芯も強そうだし、この子なら大丈夫かしら)

ポワン「では、改めて貴方にお頼みします……
     どうか春風のフルートを取り戻してはいただけませんでしょうか?」

ほむら「もとよりそのつもりで来たわ」

ポワン「有り難うございます……人間の戦士よ」

ほむら「それで、春風のフルートは何者に盗まれたのですか?」

ポワン「それについては下の階にいる者が詳しいので、聞いてきて貰えますか?」

ほむら「そう……ならそうするわ」

ポワン「それと、ベラを貴方の補助に任命します……
     ベラ、暁美ほむらさんの手助けをしてあげなさい」

ベラ「解りました女王様!」
108 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 22:59:34.19 ID:QlTvQvLG0
書庫

ベラ「ここにいる仲間が、春風のフルートの件について詳しかったはずよ」

?「まじでー?チョーウケルんですけどーwww」

ほむら「……なに?あの黒い妖精は」

ベラ「彼女はサンディ、ここの書庫番をしているものです」

サンディ「あ?なにあんたたち」

ほむら「私は暁美ほむら、こっちの白いのはQBよ」

QB「よろしくサンディ」

サンディ「ていうかさー、あんた根暗っぽくね?
      そこの白いのはさー、なんかウザイわーww」

ほむら「…………」

QB「妖精と言ってもピンからキリまでいるんだね」
109 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:00:18.91 ID:QlTvQvLG0
ベラ「ねぇサンディ、春風のフルートについてなんだけど……」

サンディ「ああ、それなら証言まとめておいたわー
      できる私カッコイイって感じー?」

サンディ「ていうか聞いてよー、春風のフルートをパクッたと思われるドワーフの糞ガキがー
      北西のほうに逃げてってたさー」

サンディ「おかげで春がこないとかマジ最悪なんですけどー
      あんた達、なるたけ早くフルート取替えしてきてくんない」

ほむら「…………」

QB「…………」

サンディ「なあにあんた達、アタシの可愛さに嫉妬しちゃって声もでないかんじー?
      女をも虜にしちゃう、アタシの美貌が怖いわーwwww」

ほむら「行きましょうベラ」

ベラ「ちょ、ちょっと待って……ドワーフで思い出したけど、たしか鍵の秘法をあみだした罪で
   村を追放されたドワーフが西の方にいたような……」

サンディ「ていうか、そのドワーフの子供っしょ?
      フルート盗んだ奴」
110 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:00:54.27 ID:QlTvQvLG0
ベラ「結構有力な情報が手に入りましたね」

ほむら「あのサンディとかいう妖精の喋り方はどうにかならないの?」

ベラ「無理ですね、あの人のは完全に地ですから」

QB「軽く絶望したよ」

ほむら「それで、これから私達はどうすればいいの?」

ベラ「この国の西に追放されたドワーフが住んでいるので、話を聞きにいくといいと思います」

QB「できるならあのサンディという妖精に行ってもらいたいよ」

ほむら「奇遇ね私もそう思った所よ」

ほむら(私を根暗と言うなんて……絶対ゆるさない、顔も見たくないわ)
111 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:01:29.11 ID:QlTvQvLG0
西の洞窟

ほむら「ここにドワーフがいるのね」

ベラ「そうです!早くドワーフを見つけて事の次第を説明して貰いましょう!」

QB「そう簡単に見つかるかなぁ?
   それに君達の話では、そのドワーフは追放されたんだよね……だったらその事を恨んでいる可能性もあるはずだ。
   有益な情報を提供してくれるとも思えないが」

ほむら「……一理あるわね」

ベラ「もし、そうだったらどうしましょう?」

ほむら「実力行使しかないでしょうね……」

ベラ「わ、解りました!その時は全力でサポートします!」
112 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:02:00.75 ID:QlTvQvLG0
ドワーフの住居

ドワーフ「おや、ワシになにか用かの?」

ほむら「貴方、春風のフルートの事をご存知かしら」

ドワーフ「おお、知っておるよ……
      今年は女王が何時までもフルートを吹かぬから何かあったのかと心配していたが」

ほむら「実はとあるドワーフの子供が女王の許から春風のフルートを盗んだという目撃談があるのだけれど」

ドワーフ「なに!?
      という事はザイルか!あのおおたわけが!」

ベラ「詳しく説明していただけますか?」

ドワーフ「あやつはワシが、追放された事を深く根にもっていてのぅ……
      それがつもりつもって、春風のフルートを盗んだのであろう」

ほむら「どうして追放を?」

ドワーフ「うむ……実はな若気の至りで」
113 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:02:36.31 ID:QlTvQvLG0
過去

ドワーフ「ついに完成したぞ!これぞ究極の秘法!カギの秘法だ!」

ドワーフ「これがあれば、カギが閉まっている家でも開け放題!
      早速妖精たん達の入浴シーンや着替え等を拝みにいくとしようかのぅ!ウヒヒ」

そして

先代女王「…………」

ドワーフ「…………」

妖精「…………」

先代「こいつ追放」

妖精「アイアイサー!」
114 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:03:11.49 ID:QlTvQvLG0
ドワーフ「という事があってのぅ……」

ほむら(それは素晴らしい秘法だわ!それがあれば、鹿目まどかの家に侵入するのもたやすくなる!)

ベラ「うわぁ……」

QB「若気の至りすぎるよ」

ドワーフ「と、まあそういう訳でザイルが妖精達の事を根にもつのは筋違いなんじゃ」

ほむら「解ったわ、それでそのザイルとかいう子はどこにいるの?」

ドワーフ「あやつは氷の館という所に出かけておる!
      いなくなる前に氷の館の事を聞いていたから間違いないはずじゃ!」

ベラ「それじゃあ急ぎましょう!」

ドワーフ「待て待て!氷の館は入り口が閉ざされていてな……
      これがないと入る事ができんのだ」

暁美ほむらはカギの秘法を手に入れた。

ドワーフ「君のような女の子だったら、これを渡しても大丈夫だろう……
      とにもかくにも、ザイルの事をよろしく頼みます」

ほむら「任せて」

ほむら(まさかこんなに早くカギの秘法をゲットできるなんて!
     あぁ!まどかと私の距離が一気に縮まった感触がするわ!)ホムホム
115 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:03:40.03 ID:QlTvQvLG0
氷の館

QB「キュップシッ!!」ズズッ

ほむら「どうやらここが氷の館みたいね」

ベラ「ええ……床が凍りついて滑るので気をつけましょう」

QB「うぅ……ほむら、君の肩に乗っていいかい?」

ガチャッ

ほむら「鍵が開いたわ、中に入りましょう」

ベラ「えぇ……」

QB「暁美ほむら……君は僕に厳しすぎるよ」ハァ
116 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:04:06.51 ID:QlTvQvLG0
ほむら「すっごい滑るわね」ツルツル

ベラ「痛ッ!壁にぶつかると痛いですね」

ほむら「心配ないわ、こいつを使って壁にぶつかった時の衝撃を減らしましょう」

暁美ほむらはQBを装備した

QB「ちょっ!ちょっと待ってよほむら!」

ほむら「まてないわ」ツツツー

ドガッ!

QB「きゅッ!!?」

ベラ「ごめんねQBちゃん、でもがまんしてね」ツツツー

ドガッ!!

QB「ぎゅっぷぃ!!」
117 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:04:43.79 ID:QlTvQvLG0
ザイル「なんだお前達は!」

ほむら「この紫頭巾がザイルかしら?」

ザイル「な、なんで俺の名前を!?」

ほむら「話が早いわね……春風のフルートを返しなさい」

ザイル「や、やなこった!このフルートは絶対返さないぞ!」

ベラ「お願い!それがないと永遠に春がおとずれないの!」

ザイル「そんなもの知るもんか!親父を追放した罰だ!」

ベラ「そんな!それじゃあ私達は永遠に覗きの被害に耐えないといけなかったのですか!?」

ザイル「覗き?」

QB「君のお父さんが追放された理由はね……という訳なんだよ」ボロッ

ザイル「そ、そんな……」

ほむら「流石に追放された理由が理由だから、子供に話しづらかったのね」

ベラ「そうですね」
118 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:05:16.31 ID:QlTvQvLG0
ザイル「じ、じゃあ雪の女王が言っていた事は?」

ベラ「雪の女王?」

「ククク……とんだ邪魔が入ってしまいましたか」フワッ

ベラ「貴方が雪の女王!?」

女王「やはり、子供をたぶらかして……という私の考えは甘かったようですね」

ほむら「貴方がこの一連の騒動の犯人ね」

女王「ええ……私がこの子供をたぶらかして、春風のフルートを奪ったのです」

ベラ「どうしてそんな事を!」

女王「この世界が永遠に雪に閉ざされれば、私にとってこれほど住みやすい場所はありませんからね……
    私はただ安住を求めただけです」

ベラ「そのせいで、世界では春がこなくて多くの人が苦しんでいるのですよ!」

女王「私は雪の女王ッ!下々の事等なぜ考える必要があるのです!」

ほむら「とんだ傲慢な王がいたものね……」チャキ
119 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:06:11.80 ID:QlTvQvLG0
女王「愚かな、王たる私に逆らうとは……心の臓まで凍てつく吹雪を味あわせてあげましょう!」

なんと雪の女王は魔物へと姿を変えた!

QB「ううぅ……なんだかさらに気温が下がった気がするよ」

女王「食らうがいい!」

雪の女王はヒャドを唱えた!

ほむら「ほむっ!」

QB「きゅ!!?」ドガガッ!

暁美ほむらはQBを盾にした!

QB「暁美ほむら……君は……僕のッ……」

キュゥべぇは気絶した。
120 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:06:41.18 ID:QlTvQvLG0
女王「仲間を盾にするとは……中々見上げた根性よ」

ほむら「仲間ではないわ……単なる下僕よ」

ベラ「今だ!ギラ!」

ゴオオォォ!!

女王「あちちッ!!」

女王「よ、よくも!そこの妖精!貴様だけは許さないわ!」チリチリ

ほむら「余所見はいけないわ」

女王「っ!?いつのまに!?」

暁美ほむらの銅の剣から放たれた一撃が無防備な雪の女王を切り刻む。

女王「おのれ……子供だと油断しておったわ!」

ほむら「結構しぶといのね……いい一撃が入ったと思ったんだけど」

雪の女王は大きく息を吸い込んだ!
121 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:07:09.84 ID:QlTvQvLG0
ベラ「なにかする気だわ!」

ほむら「予備動作というわけね……判り易いわね」

女王「これでも食らうがいい!」

雪の女王は凍りつく息を吐いた!

ほむら「どこへ向けて吐いているの?」

女王「なッ!?いつの間に私の後ろに!」

ベラ「に、人間ってすごいのね……あんな力が使えるなんて」

ほむら「自分で考えてみたら?頭がついているんでしょう?」

女王「おのれッ!こうなればもう一度吹きかけるまでよ!」

ほむら「…………」

雪の女王は大きく息を吸い込んだ!

ベラ「ギラ!」

炎が雪の女王を包む!だが、それでも雪の女王は倒れる事はなかった。
122 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:07:46.56 ID:QlTvQvLG0
女王「これで終わらせてくれる!」

雪の女王は凍りつく息を吐いた!

ほむら「無様……ね」

女王「なっ、また私の後ろに!!」

ほむら「終わらせてあげる……」

暁美ほむらの銅の剣が、雪の女王の心臓を貫いた。

女王「ぐあああぁぁ!!」

ほむら「あら、しぶといのね……人間じゃないからかしら」グリッ

女王「ぐおぉ……」ドサッ

ほむら「暴君に相応しい最後ね……」ズッ
123 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:08:22.51 ID:QlTvQvLG0
ザイル「やっぱり雪の女王に騙されていたんだな……
     このフルートは返すよ」

ベラ「もう二度とこんな事しては駄目ですよ」

ザイル「ふん!」トタタ

QB「あの様子だと、反省してるようには見えないね」ボロッ

ベラ「春風のフルートも無事取り返した事ですし、早く妖精の村に戻りましょう!」

QB「その前に僕に薬草を一つ恵んでくれると嬉しいのだが」

ほむら「毒消し草しかないわ」

QB「…………」
124 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:08:55.70 ID:QlTvQvLG0
妖精の村

ポワン「よくフルートを取り返してくださいました……
     感謝のしようがございません」

ほむら「礼を言われるような事でもないわ」サラァ

QB(君は決め台詞を言う時、必ずそうやって髪をかき上げるんだね)

ポワン「フルートを取り返してくれたお礼に、貴方が大人になって困った時
     必ず力になると約束しましょう」

ほむら(大人になった時……私の肉体は契約を交わしたあの時に死んでいる……
     心臓が止まってもソウルジェムがある限り私達魔法少女は死ぬ事がない……
     なら、既に死んだこの体は契約をした年以上に成長するのだろうか)

ベラ「暁美ほむらさん、QBちゃん貴方達とはこれでお別れですね」

ほむら「ええそうね……きっともう会うことはないでしょう」

ベラ「そうかしら?私はきっとまた出会うような気がするわ」

ほむら「もし……もしまた来る事があったのなら私の恋人……いえ嫁を連れてくるわ」ホムッ

ベラ「え……えぇ、楽しみにしてるわ」

ベラ(嫁?旦那さんじゃなくて?)
125 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:09:25.70 ID:QlTvQvLG0
ポワン「それでは暁美ほむらさん……QBさん……いつかまた会う日まで」

ベラ「さようなら!」

サンディ「あら、もう帰るの?ちょっと早くねー?」

QB(君には見送りにきて欲しくなかったよ……サンディ)

ほむら(もし、次来る事があったらあの妖精だけは〆る事にするわ)

ポワンの吹いたフルートの音色にのせられ、春の訪れが世界へと告げられていった……
126 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:09:56.66 ID:QlTvQvLG0
地下室

QB「ふぅ……実にそうだいな大冒険だったね、暁美ほむら」

ほむら「あの程度、冒険の内にも入らないわ」

QB「どうやら君は、僕が想像してるよりもはるかに多くの危険と付き合ってきたみたいだね……
   まだ6歳なのに驚くよ」

ほむら「原因は貴方にあるけどね」

QB「どういう事だい?僕が君に出会ったのは、アルカパのはずだけど」

ほむら「忘れてちょうだい……今の貴方には関係のない事だわ」

QB「そうかい?君がそう言うのならそうする事にするよ」

ほむら「さて、今何時くらいかしら?」
127 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:10:25.12 ID:QlTvQvLG0
サンチョ「!ほむらお嬢様!いままでどちらに?」

ほむら「地下室で本を読んでいたけど……」

サンチョ「そうでしたか……呼んだのに返事がなかったので、つい別の所にいたのかと」

ほむら「少し眠ってしまったみたいなの……たぶんその時にサンチョがきたのね」

サンチョ「と、こんな事を言ってる場合ではなかった!」

ほむら「なにかあったの?」

サンチョ「実は旦那様にラインハットから依頼が来まして、旦那様がラインハットへ向かう事になったのです」

ほむら「ラインハット?」

サンチョ「はい!それで旦那様はお嬢様を連れていこうとしたのですが、お嬢様が一向に見つからず
      ついには人攫いに攫われたと思い、今しがた家を飛び出した所です!」

QB「娘思いのいい父親だね」

ほむら「…………」

サンチョ「しかし、こうしてお嬢様が見つかったのなら一安心ですな……
      早く旦那様の許へいって、旦那様を安心させてあげてください」

ほむら「解ったわサンチョ」
128 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:10:54.35 ID:QlTvQvLG0
パパス「ほむらぁぁあああ!!!どこだほむらあああ!!!!」

QB「おや、あそこで大声を出してるのは君のお父さんだね」

爺「お、おちつきなされパパス殿!」

パパス「これが落ち着いていられるか!娘が、娘が消えてしまったのだぞ!」

門番「しかし、門から出入りするものはおりませんでしたし……
    やはり町の中にいるのではないのですか?」

パパス「だが、どこを探してもいなかったぞ!」

ほむら「お父さん、どうしたの?」

パパス「おぉ!!ほむら!どこに行っていたんだ!心配したぞ!」

ほむら「ごめんなさい、地下室で本を読んでいたら転寝してしまったみたい」

パパス「そうだったのか……いや、皆すまない!お騒がせしてしまったな」

門番「いえいえ、ほむらちゃんが見つかればそれでいいんですよ」
129 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:11:22.56 ID:QlTvQvLG0
パパス「さて、それじゃあ教会でお祈りをしてラインハットに向かうとするか」

ほむら「ええ……」

教会

シスター「あ、ほむらちゃんが見つかったんだね!いなくなったって聞いたから心配したんだよ!」

QB「あのシスター、僕と声が似てると思わないかい?」

ほむら「気のせいじゃないかしら」

神父「では、神の前にこれまでのおこないを告白してください」

パパス「ええと、今日は家で調べ物をしていたら、突然ラインハットの兵士がやってきて……」

神父「解りました……ではほむら様もどうぞ」

ほむら「私も言うの?」

神父「ええ、決まりですから」

ほむら「QB、妖精の国の事を話しても信じて貰えるかしら?」

QB「むしろ異端者扱いされて、断罪されるかも知れないね……
   妖精といった普段人の目に見えないような者が見える者は信仰上の理由等から……」
130 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:11:48.99 ID:QlTvQvLG0
ほむら「貴方に聞いた私が馬鹿だったわ」

神父「どうしたのですかな?ほむら様」

ほむら「ええと……今日は地下室で妖精の国の本を読んだわ」

神父「ほほう、妖精ですか!」

シスター「妖精と言えば、純粋な心の持ち主である子供にしか見えないっていう生き物だね!
      私も一度は見てみたいんだよ!」

ほむら(そういえばベラは、私以外に見える人がいないと言ってたわね……
     信仰を持っている人にはやはり見えないものなのかしら)

ほむら「…………それぐらいかしら、今日は特に活動はしていないわ」

神父「わかりました。
    お二人の旅路に幸があらん事を!」

パパス「私は旅の準備をしてくる。
     準備が出来るまで、門の所で待っててはくれないか?」

ほむら「ええ……解ったわ」

パパス「すまないなほむら」
131 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/28(木) 23:13:29.92 ID:QlTvQvLG0
今回の投下はここまでです。

次回はついにラインハット城編です。
ほむほむ6歳の終わりが近づく
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/04/28(木) 23:16:45.53 ID:3f+pSl4bo
乙。
ほむほむ、QB以外の人のいう事は割りと信じるのな
あと、もう終わっちまうのか幼年期
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/04/28(木) 23:23:58.74 ID:N+z6ziGho
お疲れ様でした。

ほむほむの未来に女神の御加護のあらんことを・・・・・。
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/28(木) 23:50:34.21 ID:pGSQxjxeo
乙なんだよ
次回も楽しみなんだよ
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/29(金) 00:10:56.54 ID:yLS9dCKU0
ほむほむも奴隷として働かされるのか…?
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/04/29(金) 00:50:22.01 ID:zBw5ZuCs0

サンディェ…
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/29(金) 01:21:33.40 ID:/jwVjpF6o
乙!
なんかキュゥベェがかわいそうになってきたww
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岐阜県) [sage]:2011/04/29(金) 06:39:38.15 ID:hvXd2M0Bo

下手するとゲマを倒しかねないよほむほむ
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/04/29(金) 07:16:59.33 ID:5vDAavSIo

何気にインさんいるしwww
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 09:58:56.13 ID:4VVDUZ5DO
ところどころ説明口調なのがドラクエというかRPGぽいな
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/04/29(金) 13:31:49.11 ID:1iGijriso
良い感じにドラクエ出来てるお
乙っちまどまど!
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/04/29(金) 13:57:55.52 ID:mOqjiZSAO
ドラクエXもまどかも好きなまさに俺得、乙
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 18:52:29.49 ID:lpKmTXYh0
>>137
現状プックルフラグがあるからなww
144 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:14:53.84 ID:/egvgTo90
ラインハット編を投下したいと思います。
145 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:15:23.57 ID:/egvgTo90
サンタローズの村 入り口

パパス「待たせたなほむら」

ほむら「結構大きい荷物ね……長旅になるの?」

パパス「いや、おそらくだが長期滞在する事になると思うから
     お前の着替え等を持ってきたんだ」

ほむら「……ありがとう」

パパス「なに!カワイイカワイイ、ワシの娘のためだ!」

ほむら「…………」

パパス「それはそうと、今回の仕事が終わったら父さんは少し落ち着こうと思う」

ほむら「そう」

パパス「今までは忙しくて、お前とろくに遊んであげられなかったからな!
     この仕事が終わったら、お前の行きたい所に連れてってやれるぞ!」

ほむら「……それなら、巴マミの宿にも行けるかしら?」

パパス「ははは、その程度お安い御用だ」

ほむら「ありがとう……お父さん」
146 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:15:52.21 ID:/egvgTo90
関所

パパス「ここが、ラインハット城へ向かう上で必ず通る事になる関所だ」

ほむら「川の向こうにも同じような関所が見えるわね」

パパス「川の下を掘り進んで作った道なのだよ」

QB「そんな事するよりも、橋を作ればいいじゃないか……労力と財政の無駄としか僕には思えないよ」

門番「待て、ここから先に行くのならば通行証を見せて貰おう」

パパス「この依頼書を見て貰えばわかる」

門番「やや!貴方がパパス殿でございましたか!ささ、お通りください」
147 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:16:44.46 ID:/egvgTo90
反対側の関所

パパス「ここからは、ラインハット領だ」

ほむら「こっちの関所には人がいないのね」

パパス「そうだほむら、お前に見せたい景色がある」

そう言うなりパパスはほむらを肩車し、関所のなだらかな坂を上っていった。

パパス「ははは、お前は軽いなぁ」

ほむら「…………」

ほむら(肩車されたの……初めてかも)
148 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:18:04.59 ID:/egvgTo90
パパス「どうだほむら、中々良い景色であろう」

ほむら「そうね……たしかに綺麗」

パパス「この川を一望できる関所は、ちょっとした名所として知られていてな……
     お前にどうしても、この景色を見せてやりたかった」

ほむら「ありがとうお父さん……うれしいわ」

パパス「そうかそうか!それならここに連れてきた甲斐があったものだ!」

QB「暁美ほむら、君はあまりよろこんでいるようには見えないが」

ほむら「ちゃんと感謝しているわ……」

QB「そうかい?表情をみているかぎりでは、そうは思えないが」

ほむら「顔には出さないだけよ……でも、心では感謝しているわ」

QB「心か……申し訳ないが、僕にはその心というものが理解できないよ」

ほむら「理解しようとしないからよ……」

QB「そうは言ってもだね……」

パパス「よし、そろそろラインハットに向かうとしようか」

QB「この話の続きはまた今度だね」
149 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:18:45.07 ID:/egvgTo90
ラインハット

パパス「ここがラインハット城だ!」

ほむら「中々大きいわね……でも外敵が攻めてきた時、城下に住む人の事は考えてないのかしら?」

パパス「どうしたんだほむら?」

ほむら「いえ……なんでもないわ」

ほむら(この世界では領土問題で人間同士が争うといった事はないのかしら……
     中世等の城の作りと言えば、城壁が城と城下町を囲んで外敵に備えているのだけれど)

パパス「たしかに……城壁とかはこの城にはないな。
     だが、それはこの地域に住む魔物がそれほど脅威ではないという表れでもあるのだよ」

ほむら(成程、この世界では領土争いの変わりに魔物との争いに重点がおかれているのね)

パパス「だが、魔物の脅威がある国は城と城下町が一体と化してる状態なのだよ!
     グランバニアみたいにな」

ほむら「グランバニア?」

パパス「お前がもう少し大きくなったら何れ連れていこう」

ほむら「……楽しみにしているわ」
150 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:19:36.12 ID:/egvgTo90
玉座の間

王様「おおパパス!久しぶりだな」

パパス「……それで、ワシに一体なんの用だ?」

王様「なんじゃ、機嫌が悪そうじゃな」

パパス「あたりまえだ!折角ほむらと一緒にゆっくりしようと思った矢先にお主に呼び出されたのだからな」

王様「そうかそうか、それはすまない事をしたな」

パパス「まったく、お主が呼び出さなければほむほむと一緒に色んな所にでかけて、色んな事をしようと……」

王様「あい解った解った!それより本題に入りたいのだが」

パパス「むぅ……しょうがないな。
     ほむら、私は王と少し話しがある、迷惑にならない程度に過ごすのだぞ」

ほむら「話を聞いちゃだめ?」

パパス「聞いてもよいがきっと面白くないと思うぞ……」

ほむら「構わないわ……」

パパス「むぅ……」
151 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:20:16.33 ID:/egvgTo90
パパス(王よ、ワシとほむらの事に関する事は、ほむらの前で話さないで貰えるか?)

王様(なんと!お主まだ話しておらなんだか)

パパス(まだ6歳だぞ!話すには早すぎると思わんか?マーサの事も含め)

王様(たしかにな……男の子ならいざしらず、女の子であるからなぁ)

パパス(という事で頼むぞ、王よ)

王様(あい解った)

ほむら「…………」

ほむら(どうやら私には聞かせられないような話のようね……
     一般人であるはずの父が、一国の王とこんなにも親しげに話している裏には
     やはり肉体の関係があるという事かしら……まあ王政の時代にはよくあった事らしいから
     深く追求するのはやめておく事にしましょう)

ほむら「ごめんなさいお父さん、私が我儘だったわ……
     どうぞ、お二人で話をお続けなさってください」ペコリ
152 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:21:03.88 ID:/egvgTo90
ほむら「さて、話が終わるまで城内でも見回るとしようかしら……」

QB「たしかに、こんなに大きな城を見回り機会だなんて早々訪れないだろうしね」

城内

兵士1「ひそひそひそ……」

兵士2「ひそひそ……」

ほむら「なにやら噂話をしているようね……何かあったのかしら?」

QB「君も中々野次馬根性があるようだ」

ほむら「なにかあったの?」

兵士1「おや、君はあのパパスとかいう人の娘さんだね」

兵士2「実にかわいらしい子だなぁ」

ほむら「…………」

兵士1「ああごめんごめん、何があったのか聞いてきたんだよね……
     実はこの城では今ちょっとした問題がおきていてね」

兵士2「長兄であるヘンリー様と、その弟君であるデール様のどちらが王位の継承を
     するのか揉めているのですよ」
153 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:21:44.06 ID:/egvgTo90
ほむら(ヘンリーとデールね……昔、これに近い名前のアニメを見たことがある気がするわ)

兵士1「ヘンリー様はとてもわんぱくで、悪戯が大好きなんだよ」

兵士2「デール様のほうは、母君様の教えをよく聞き勉学に精を出しておられます」

ほむら(問題児に、優良児……)

ほむら「どうもありがとう」ペコリ

ほむら(もっと城内を見回って情報収集をしてみましょう……)
154 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:22:34.57 ID:/egvgTo90
台所

コック「え?ヘンリー様とデール様について?」

ほむら「ええ」

コック「ヘンリー様はひどいんだよ……人がカエル嫌いなのを知ってて、わざと背中にカエルをいれるんだ」

女「ヘンリー様の事、私は好きよ……幼い頃に母君を亡くしてね、今の王妃様がきたけど
  構うのはデール様ばっかり!それじゃあひねくれるのも当然よ!」

QB「うーん、ヘンリー王子が問題児になったのは家庭内の問題が大きそうだね」

ほむら「ちょっと聞いていいかしら?兄のヘンリー様は王位についてどう考えているの?」

コック「さあ……ヘンリー様が何を考えてるのか僕には解らないよ」
155 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:23:16.08 ID:/egvgTo90
デールの部屋

王妃「む、見慣れぬ小娘ですね……さてはデールに挨拶をしにきたのですね。
    そなたは小さいくせに、中々に目先がきくと見える」

ほむら「お褒めに預かり光栄です……王妃様」

王妃「うんうん……兄のヘンリーよりも、デールのほうがよほど次の王に相応しいと……
    そう思ったのですね!オホホホホホホ!!」

デール「…………」

ほむら「貴方がデール様ですね」

デール「そうだけど、君は?」

ほむら「……私はほむらと申します。
     今、この城に来ているパパスの娘です」

デール「そうなんだ……悪いけど今は勉強の途中なんだ。
     母様が、今日中にここまでの問題を解いておきなさいと言っていたから」

ほむら「……貴方は、お母様の言う事はなんでも聞くのですか?」

デール「当然だよ……言う事を聞かないと怒られちゃうからね」

王妃「デール!無駄話をしている暇があったら勉強を続けなさい!」
156 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:24:09.43 ID:/egvgTo90
デール「悪いけど話はここまでだ」

ほむら「どうもありがとう」

城内

QB「やれやれ、君のお父さんが呼ばれた理由がだいたい解ってきたよ」

ほむら「ええ……どうやらこの王位継承の事で呼ばれたみたいね」

ほむら(体の事で呼ばれた訳ではなかったのね)

ほむら「これで長期滞在が必要になった意味も理解できたわ……」

QB「やれやれ、当分はここに暮らす事になるのか……
   なんだかサンタローズがもう懐かしい気分だよ」

ほむら「ええ、そうね……」
157 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:24:48.97 ID:/egvgTo90
玉座の間

ほむら「父は?」

王様「おお、君の父上なら今ヘンリーの部屋に行っておる」

ほむら「そうですか……」

王様「君の父上にヘンリーのおもりを頼んだのだ、君もヘンリーの友達になってやってくれ」

ほむら「善処いたします」ペコリ

QB「そこは嘘でも、喜んでと答えるべきじゃないのかい?」

ほむら「まだ会った事もない相手だから、なんともいえないわ」

王様「ま、まあヘンリーの事をよろしく頼むぞ」

ほむら「はい……」

王様(なんとしっかりとした子じゃ、6歳であの物腰の柔らかさと聡明さ……
    是非とも息子の嫁に欲しい所じゃのぅ)
158 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:25:34.02 ID:/egvgTo90
パパス「おおほむらか!父さんはヘンリー王子のおもりを頼まれたのだ」

ほむら「ラインハット王から既に……」

パパス「そうかそうか!だが、まいった事に王子に嫌われてしまったみたいだ……」

パパス「……!そうだ、すまないが王子に会ってやってはくれないか?
     子供同士なら打ち解けやすそうだしな」

ほむら「会うだけ……なら」

パパス「すまないな、父さんはここで王子が出歩かないか見張っているから頼んだぞ」
159 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:26:26.13 ID:/egvgTo90
ヘンリーの部屋

ヘンリー「なんだお前は?」

ほむら「私は暁美ほむら……さっきこの部屋にきたパパスの娘よ」

ヘンリー「ふぅん、全然似てないな……せいぜい似てるのは髪色ぐらいだな!」

ほむら「…………」

ヘンリー「まったくお前の父さんには困るぜ!
      頼んでもいねーのに、お前の事をベラベラ、ベラベラと!」

ヘンリー「なんだって俺が、お前の父親の娘自慢を聞かないといけないんだ!」

ほむら(たしかにこれでは、嫌われて当然ね)

ヘンリー「で、お前は何しにきたんだ?

ほむら「貴方の父から、友達になってくれと頼まれたわ」

ヘンリー「友達ねぇ……友達なんかいらないね」

ほむら「なぜ?」

ヘンリー「俺にとって必要なのは、友達なんかじゃない……しいて言えば家来だな!」
160 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:27:04.97 ID:/egvgTo90
ほむら「…………」

ヘンリー「なんだよ、なにか言えよ」

ほむら「主君ゴッコをやりたいのならば、QBを貸すわ……
     私はそういう幼稚な遊びには興味ないの」

QB「酷いよ暁美ほむら!君は僕を生贄にする気かい!?」

ヘンリー「こんな家来いるかよ!」ゲシゲシ

QB「いたッ!いたいよ!生き物はもっと優しく扱うべきだ!」ボロッ

ヘンリー「まったく、家来にならないなら帰れよ」

ほむら「家来にはならないわ……でも友達にならなってあげる」

ヘンリー「生意気な奴だな!」

ほむら「そうやって威張り散らせば満足かしら?」

ヘンリー「なんだと!」ガッ

QB「暁美ほむら……君はヘンリー王子を怒らせにきたのかい?」

ヘンリー「…………」

ほむら「胸倉を掴まないでくれるかしら……少し息苦しいわ」
161 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:27:58.89 ID:/egvgTo90
ヘンリー「…………」

ほむら「…………」

ヘンリー「お前変わった奴だな」パッ

ほむら「よく言われるわ」

ヘンリー「気に入った!お前みたいな奴なら友達にしてもいいぜ!」

ほむら「そう……なら私と貴方は友達よ」

ヘンリー「へへへ、初めてできた友達だよ、お前は」

ほむら「王族なら仕方がないと思うわ」

ヘンリー「それにしてもなぁ……
      俺はお前がうらやましいぜ」

ほむら「どういう事?」

ヘンリー「お前の父さんに、お前の自慢話を聞かされた時に思ったよ……
      お前と、お前の父さんはとっても素晴らしい冒険をしてきたんだってな!
      それに比べて家の親父ときたら!」

ほむら「…………」
162 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:28:39.23 ID:/egvgTo90
一時間後

ヘンリー「はー、言いたい事言ったらなんかスッキリしたぜ!」

QB「相当鬱憤が溜まっていたようだね……あれから一時間、ノンストップで
   不平不満をぶちまけるなんてね」

ヘンリー「そうだ!少し時間はあるか?」

ほむら「ええ……」

ヘンリー「だったらちょっとついて来いよ!
      この城の水路の所に面白い場所があるんだよ!」

ほむら「解ったわ」

ヘンリー「それじゃあ隠し通路を開けるぜ」ガガガ…

ヘンリーが机を動かし床のタイルを動かすと、下へと続く階段が現れた。

ほむら「驚いたわ、こんなものを用意してただなんて」

ヘンリー「さあ、いこうぜ!」

ほむら「ええ……」
163 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:29:12.25 ID:/egvgTo90
城内

ヘンリー「この扉を開けた先に水路があるんだ。
      その水路をイカダを使って進んだ所に面白い場所があるんだ」

ほむら「そう」

ヘンリー「それじゃあ扉を開けるぜ」

ガチャッ!

賊1「あん?」

ヘンリー「あ?」

賊2「おい!こいつヘンリー王子だぜ!」

賊1「本当か!こんなにも早くチャンスが来るなんてな!」

ヘンリー「だ、誰だお前達!?」

賊2「俺達はただの人攫いだよ!」

ほむら「下がって、ヘンリー王子!」

ヘンリー「お、おぉ……」
164 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:30:05.66 ID:/egvgTo90
賊1「なんだお嬢ちゃん?俺達とやろうってのか?」

ほむら「ええ……でも私じゃなくてQBがね」

QB「えぇ!?」

賊2「こんな子猫ちゃんに何ができるっていうんだ!?」

賊の攻撃!
会心の一撃!!

QB「あ……暁美……ほ…」ガクッ

QBは気絶した。

ほむら「本当に使えないわね……」

賊1「さあ、次はお嬢ちゃんの番だぜ」

ほむら「いいわ、相手してあげる」

カチン
165 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:30:54.54 ID:/egvgTo90
ほむら「これに懲りたら、人攫いから足を洗う事ね」

賊1「つ、つえぇ……なんだこのガキは……」

賊2「どうやって、俺達の背後に……」

?「おいお前等!まだ王子は捕まらないのか!?」

賊1「お、親分!」

賊2「す、すいません!このガキが妙に強くて!」

親分「なあにぃ!?てめぇら!こんな小さな女の子に負けたって言うのか!?」

賊1「そ、それが……捕まえようと思ったらいつの間にか別の所にいたりするもんで」

親分「ほぅ……そいつは面白いな……なら今度はこの俺様が相手をしてやろう」

ほむら「いいわ……かかってきなさい」

カンダタが現れた。

ほむら(今まで相手にしてきた敵と格が違う相手ね……
     今のMPの残量で果たして勝てるかどうか……)
166 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:32:54.03 ID:/egvgTo90
カンダタ「どうした?怖いのか?」

ほむら「貴方こそ、子供相手に脅えているの?さっさとかかってくればいいじゃない」

カンダタ「威勢のいい子供だ……だが、本気を出すと勢いあまって殺しちまうかも知れないからな」

ほむら「殺してくれて結構よ……殺せるのならね」

カチン

ほむら(残ったMPもほぼ底をつきかけている……ここは一撃で決めるのが得策ね)

銅の剣を握ったほむらは停止したカンダタの頭部目掛けて一気に剣を振り下ろし、
時を動かした。

ほむら(これで脳震盪は確実ね)

カンダタ「…………」

賊1「い、いつのまに親分の頭を!」

賊2「お、親分!」
167 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:33:24.13 ID:/egvgTo90
カンダタ「がたがたぬかすな!この程度たいした事はないぜ!」

ほむら「なっ!?」

カンダタ「残念だったな!チビガキの細腕じゃこんなもんだろう!」ガシ

ほむら「くっ……」

ほむら(捕まれていては時を止める事が!)

カンダタ「それじゃあお返しだぜ!」

カンダタの皆殺し!

ほむら「っ!」

テロレロレン!

パパス「はっ!妙な胸騒ぎがする!」

パパス「王子、失礼しますぞ!」ガチャ

パパス「ややっ!?こんなところに秘密の通路が!」
168 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:34:06.65 ID:/egvgTo90
カンダタ「よし、お前等はとっとと王子を連れていけ」

賊1「へい親分!」

賊2「へっへっへ、このガキ小便ちびってやがるぜ」

賊1「無理もねぇぜ、目の前で女の子が親分に切り殺されたんだからな」

賊2「ああ……こりゃ掃除が大変そうだな」

カンダタ「さて……ずらかるとするか」

パパス「ほ、ほむら!」

カンダタ「ああ!?誰だお前は」

パパス「貴様か!私の……私の娘を殺したのは!」

カンダタ「ああ、殺す気でかかってこいと言われたものでね……
      お望みどおり殺す気でやったら、案の定死んじまったよ」

パパス「ゆるさん!斬り捨ててくれる!」

ズバッ!

カンダタ「ぐおッ!?なんて力だこいつ!ここは一時撤退だ!」
169 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:34:39.35 ID:/egvgTo90
水路

パパス「逃がすか!」

カンダタ「あばよ髭親父!」

カンダタはキメラの翼を放り投げた。

パパス「くそ!」

城内

パパス「ほむら、ほむら!しっかりするんだほむら!」

ほむら「…………」

パパス「なんてことだ……私は……私は……」

ほむら「うっ……」

パパス「ほむら!」

ほむら「父さん?」

パパス「大丈夫かほむら!」

パパスはホイミを唱えた。
ほむらの傷が回復した。
170 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:35:07.27 ID:/egvgTo90
ほむら「私は大丈夫……それよりもヘンリー王子が……賊に攫われてしまったわ」

パパス「な、なんだと!?」

ほむら「急いで!王子が殺されるかも知れないわ!」

パパス「解った!ほむらは城でゆっくり養生するんだ!その間にワシが王子を助けてくる!」

パパスは一目散に王子救出に向かっていった。

QB「酷い目にあったね暁美ほむら」

ほむら「ええ……」

QB「しかし驚きだな、壁に飛び散った血飛沫や、床に溜まった血量から想定して
   君は既に致命傷を負い、失血死をしていると思ったが」

ほむら「私の体は普通の人間と違う作りをしているのよ」

QB「それはどういう訳だい?」

ほむら「貴方が原因よ……インキュベーター」

QB「僕は君になにもしてないはずだが」

ほむら「……貴方であって貴方でないと言ったほうがいいわね」

QB「わけがわからないよ……暁美ほむら」
171 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:36:03.56 ID:/egvgTo90
ほむら「それより、一刻も早く私達も後を追うわよ」

QB「その傷で後を追うのかい?自殺行為だよ!」

ほむら「言ったでしょ、私の体は普通の人間とは違う作りなの……」

QB「…………いつか、君の事を詳しく教えてくれるとうれしいのだが」

ほむら「気が向いたらね……今のまま大人しくしていればいずれ話してあげるわ」

QB「そうして貰うと助かるよ……」

ほむら「さあ、行きましょう……薬草を食べたから傷はもう完全に塞がっているはずよ」

QB「その薬草というものは不思議だよ……どんな怪我をしても、それを食べれば
   たちまち傷が塞がるんだから」

ほむら「そうね……」
172 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:36:36.65 ID:/egvgTo90
城下町

住民「え?変な格好の髭男がどこに行ったかですって?」

ほむら「教えて貰うと助かるのだけれど」

住民「それなら北東の遺跡のほうに向かっていったと思うけど」

ほむら「本当?情報感謝するわ」

QB「北東の遺跡だね!急いで向かおう、暁美ほむら!」
173 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:37:20.01 ID:/egvgTo90
遺跡

ほむら「ここに父さんとヘンリー王子が……」

QB「建築に使われた物質や風化具合から考えて、かなり古い建物のようだね」

ほむら「急ぎましょう」

QB「あ、待ってくれ暁美ほむら!こういう遺跡には建築者の罠等が多数配置してあるはずだ!
   迂闊に行動すると大変な目にあうよ」

ほむら「そういう罠なら、父が粗方突破しているか破壊しているでしょうね」

QB「うーん、そう言われると僕は何も言い返せないね」

ほむら「まあ、なにあったら貴方を盾にするから私は大丈夫よ」

QB「酷いや暁美ほむら!君は僕をなんだと思っているんだい!?」

ほむら「決まってるじゃない……貴方は昔も今も下僕よ」

QB「…………」
174 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:37:45.50 ID:/egvgTo90
内部

ほむら「大分進んだけれど、罠の一つも見当たらないわね」

QB「代わりに酔っ払った人攫いが、床で寝ていたけどね」

ほむら「……まともな刃物を持っていたら首をかき切ったのだけれど」

QB「君は本当に6歳なのかい?」

ほむら「ええ……一応6歳らしいわ」

QB「君は恐ろしい6歳だよ……サンタローズやアルカパにいた同い年ぐらいの子とは全然違う」

ほむら「私をその辺の子供と一緒にしないで貰えるかしら」

QB「そうだね……君はあらゆる面をもってして、僕の予想のはるか斜め上を行く存在だ」

ほむら(その原因を作ったのは貴方なのだけれど……これはもう、言っても無駄ね)
175 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:38:26.71 ID:/egvgTo90
パパス「むぅ……囲まれてしまったか」

ほむら「父さん!」

QB「きゅ!」

なんとほむらとキュゥべぇが戦闘におどりでた

パパス「ほ、ほむら!何故ここに!?」

ほむら「ごめんなさい……でも、私はまだ戦えるから」

パパス「しかし、お前はまだ6歳の子供なんだぞ!こんな危険な事に首を突っ込むんじゃない!」

ほむら「大丈夫……だって、私は魔法少女だから」

QB「魔法少女だって!?」

パパス「魔法……少女?」

ほむらは魔法の聖水を取り出すと、一息に飲み干した。

ほむら「私の手を握って父さん」

パパス「あ……あぁ」ギュ

ほむら「これが私の魔法……」

カチン
176 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:38:55.07 ID:/egvgTo90
パパス「こ、これは!?」

ほむら「手を離しては駄目!手を離してしまえば父さんの時間も止まってしまうわ」

パパス「あ、あぁ……解ったほむら!」

ほむら「あまり長く停止させられないわ……一息に魔物を殲滅しましょう」

パパス「任せろほむら!止まっている敵等、ワシの敵ではない!」

パパスは魔物達を全て斬り捨てた。

ほむら「終わったわね……」

パパス「ほむら……お前は」

ほむら「ごめんなさいお父さん……私、父さんに沢山聞いてもらわないといけない事があるわ……
     でも、きっと信じてもらえないでしょうね」

パパス「…………」

パパス「馬鹿を言うな……どこの世界に自分の子供の言葉を信じぬ親がいる」ギュ…

ほむら「あ……」

ほむら(暖かい……これが父の温もり……)
177 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:39:25.73 ID:/egvgTo90
パパス「よし、詳しい話はヘンリー王子を助けてからだ!」

ほむら「解ったわ!」

QB「暁美ほむら……君の話は是非とも興味がある。
   帰ったら、僕も君の話を聞かせてもらうよ」

ほむら「好きにしなさい、インキュベーター」

QB「そうするよ暁美ほむら」

水路

パパス「むぅ、どうやらこの水路を越えねばならぬようだな」

ほむら「あそこにイカダがあるわ」

パパス「よし、このまま王子を救出して城へと帰るとするか!」

ほむら「ええ」
178 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:39:54.24 ID:/egvgTo90
牢獄

ほむら「この牢の中にヘンリー王子がいるわ」

パパス「よし、父さんに任せろ!」

パパスは力を溜めている!

パパス「はぁぁぁぁああああ!!!娘のためならッッ!!えーんやこらーー!!!」

なんとパパスは鉄格子を無理やりこじ開けた。

QB「君のお父さんも、人間の常識をだいぶ超越しているみたいだ」

ほむら「今の状況では頼もしいかぎりね」

パパス「おお、王子!助けにきましたぞ」

ヘンリー「お前は……暁美ほむらの父さんか」

パパス「そうです!賊共は私が蹴散らしました!さあ、城へと戻りましょう!」

ヘンリー「ふん!俺は城には戻らないぞ!
      賊の連中が言っていた!俺の誘拐を頼んだのはデールの母親だとな!
      俺なんかがいたら、城に無用な混乱を引き起こすだけだ!」

パパス「何を仰るか!」

バチン!!
179 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:40:25.30 ID:/egvgTo90
ヘンリー「っ……俺をぶったな!ってほむら!お前生きてたのか!」

ほむら「…………」

パパス「王子!あなたは父上の気持ちを考えた事があるのか!
     貴方の父上は……」

ヘンリー「…………」

パパス「まあ、兎にも角にも一度城へと戻り、お父上と話をされてみよ」

ヘンリー「解ったよ、城に戻ったら父上とじっくり話をしてみる事にするよ」

パパス「そうなされよ」
180 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:40:59.64 ID:/egvgTo90
魔物「キー!」

パパス「む、さっそく現れたか!ほむらよ、お前は王子を連れてここから先に出るんだ!
     すぐに父さんは後を追うからな!」

ほむら「解ったわ」

ヘンリー「い、いいのか?大丈夫か?お前の父さん」

ほむら「心配ないわ……父はあの程度の雑魚にやられるはずがないわ」

QB「その意見に関しては僕も同意するよ」

ほむら「さ、急ぎましょう!」

ヘンリー「ああ」
181 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:41:57.92 ID:/egvgTo90
遺跡・入り口

?「ほっほっほっ……ここから逃げ出そうだなんていけない子供達ですねぇ」

ほむら「何者!?」

QB「気をつけて暁美ほむら……こいつからは、いままで感じたこともない程の強大な力を感じる!」

ほむら「っ!」チャキ!

ヘンリー「ほむら?」

ほむら「ヘンリー王子、ここは私達に任せて貴方は逃げて!」

ヘンリー「な、何を言うんだ?」

?「ほっほっほっ……ご安心なさい、誰一人としてこの先は通しませんからね」

QB「やるしかないみたいだ……だからといって、今の僕達に勝ち目があるとも思えない」

ほむら「それでも、戦わなくちゃいけない時があるのよ!」

?「おやおや、私と戦う気ですか……命は粗末にしないほうがいいですよ」
182 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:42:26.84 ID:/egvgTo90
??が現れた!

?「戦う前に自己紹介といきましょう……私はゲマと申します」

ヘンリー「お、俺はヘンリーだ!」

ほむら「暁美ほむらよ」

QB「インキュベーターのキュゥべぇ!」

ゲマ「ご丁寧にどうも……ではお仕置きをしてさしあげましょう!」

ゲマはメラゾーマを唱えた!
183 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:43:32.29 ID:/egvgTo90
パパス「少し手間取ってしまったが……ほむら達は大丈夫だろうか」

ゲマ「ほっほっほっ……どのようにして私のメラゾーマを避けたかはしりませんが、
   こうして、目と鼻の先にいる状況では避けようもないでしょうに」

ほむら「くっ……」

パパス「ほ、ほむら!」

パパスがたどり着いた時、そこにはヘンリーとQBがゲマの足元に倒れ
ほむらが、ゲマに首をつかまれ宙づりにされている所だった。

ゲマ「ほっほっほっ……貴方ですね、私のカワイイ部下を殺してくれたのは」

パパス「貴様ッ!!……待て、貴様はどこかで」

ゲマ「おや、少しは私の事をご存知ですか……ならばなおさら私達光の教団の事を
    素晴らしさをお教えしておかなくては……」

パパス「光の教団?」

ゲマ「出でよ、ジャミ!ゴンズ!」

ジャミ「てめぇが相手か……楽しませてくれよ」

ゴンズ「へへへ、どうやって殺してくれようか」

パパス「フンッッ!!」ズババッ
184 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:44:00.30 ID:/egvgTo90
パパス「さあ、次はお前の番だ!」

ゲマ「ほっほっほっほっ、実に見事な太刀筋でした。
    ですが、私の手には貴方の娘の命が握られているのですよ」

なんとゲマはほむらの首筋に死神の鎌をあてがった!

ほむら「ひきょう……もの!」

ゲマ「この子の命が失われてもよいと言うのならば、存分に暴れるとよいでしょう。
   でも、この子供の魂は永遠に地獄を彷徨う事になるでしょうねぇ」

ほむら「私を気にしないで戦って!
     私は、この程度じゃ死なないわ!」

パパス「…………」

ゲマ「ほっほっほっ……ジャミ、ゴンズやってしまいなさい」

ジャミ「へっへっへっ、さっきはよくもやってくれたな」

ゴンズ「覚悟しろ!」
185 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:44:43.33 ID:/egvgTo90
パパスはただじっと攻撃に耐えている。

ほむら「私は首が無くなっても、生き返れるわ!だから、戦って!」

パパス「それは……できんッッ!!」

ほむら「どうして……」

パパス「たとえ、それが本当だとしても……ワシはお前の首が落とされる所を見たくはないッッ!!」

バキッッ!!

パパス「グフッ!!」

ほむら「お願い……私を信じて……信じて戦って……」ポロポロ

パパス「ほむら……お前はもっと、自分を大切にしなさい……お前の体も、お前の命もたった一つなのだから」

ほむら「それは父さんも同じよ!」

パパス「父さんはいいのだ……お前が無事ならば」

ゲマ「ほっほっほっ、美しい親子愛というものですな」
186 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:45:18.53 ID:/egvgTo90
ゲマ「しかし、残念ながら私はそういったお涙頂戴の茶番劇は好きではないのですよ……
   ですので、この茶番劇もそろそろ幕引きといたしましょうか」

ゲマの指先に強大なエネルギーが集められてゆく!

パパス「ほむら……わしはお前に言っていない事があるッ!
     お前の母マーサと……妹まどかはきっと生きているはず!
     どうか、ワシのかわりに母さんとまどかを……」

ほむら「まど……か?」

ゲマ「では、さようなら……人間の戦士よ」

ゴオオオオッッ!!

パパス「…………」
187 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:46:23.72 ID:/egvgTo90
―――
パパス「ぬぅ……」

パパス「むぅ……」

パパス「ううむ……」

「パ、パパス王!気持ちは解りますが今は落ち着いたほうが」

パパス「うむ……」

パパス「ぬぅ」

サンチョ「生まれました!生まれましたよ!」

パパス「おお!生まれたか!それで、どっちだ?」

サンチョ「珠のような可愛らしい女の子が……」

パパス「なんと女の子が!」

サンチョ「しかも……お子さんはお一人ではございません!双子です!双子の女の子です!」

パパス「おお!もう一人子供が!」

サンチョ「さあさ、早くマーサ様と子供達の許へ!」

パパス「うむ!」
188 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:46:56.75 ID:/egvgTo90
パパス「マーサ!でかしたぞマーサ!二人も子を産むなんてなぁ!」

マーサ「ふふふ、貴方に似てとても可愛らしい子ですよ」

パパス「ワシはてっきり男の子かと思ったから、男の子用の名前しか用意しておらなんだ」

マーサ「まあ、もし男の子だったらなんという名前を?」

パパス「トンヌラだ!」

マーサ(それは冗談で言っているのでしょうか)

マーサ「で、ではこの子達に名前をつけなければなりませんね」

パパス「そうじゃのぅ……最初に生まれた子にはアケミ……次の子にはカナメと名づけるのはどうじゃ?」

マーサ「可愛らしい名前ですわ……でも私も名前を考えたのですよ」

パパス「ほぅ」

マーサ「最初に生まれたこの子はほむら……妹のほうは、まどか……」

パパス「……良い名前だな」

パパス「ほむら、まどか……ワシがお前の父だ」

ほむら「…………」

まどか「…………」
189 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:47:37.25 ID:/egvgTo90
パパス「お前達二人がこれからの次代を築くのだぞ!」

マーサ「ふふ、二人の成長が楽しみですね」

パパス「ああ、ほむらはきっと妹思いの良いお姉さんになるぞ!
     まどかは、そんな姉を支える良い妹になるだろう」

マーサ「ええ……そうですね」

マーサ「ウッ……ゲホッ!ゴホッ!!」

パパス「マーサ!?どうしたマーサ!」

まどか「びぇぇえええ!!」

ほむら「びゃあああ!!」
―――
190 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:48:09.92 ID:/egvgTo90
パパス(ほむら、まどか……すまぬっ!)

ゴオオオオッッ!!

パパス「ぬわーーーっっ!!」

ほむら(私、まだ父さんと話したい事沢山あったのに!
     聞いてもらいたい事、沢山あったのに……こんなの……こんなの……)
191 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:48:42.05 ID:/egvgTo90



ほむら「いやぁぁあああああああああ!!」



192 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:49:10.21 ID:/egvgTo90
ゲマ「ほっほっほっ、父親の最後を見て気を失ってしまいましたか」

ゲマ「安心してください人間の戦士よ、
   貴方の可愛らしい娘は我が教祖様の許で奴隷として一生幸せに暮らす事でしょう」

ゲマ「ジャミ、ゴンズ!そこに転がっている子供を連れてきなさい」

ジャミ「ゲマ様、この白い生き物は?」

ゲマ「捨て置きなさい……人に飼いならされた魔物の末路は死です」

ゴンズ「では、この宝玉はどうしましょう?」

ゲマ「おや……不思議な宝玉ですね。
   少しもったいないですが、破壊してしまいなさい」

ゴンズ「解りました……ヌンッッ!!」

なんとゴールドオーブは粉々に砕け散ってしまった!

ゲマ「さあ……行きましょう。
   ヌンッッ!!」

ゲマは魔法を唱え、その場から消え去った。
193 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/04/29(金) 22:52:16.40 ID:/egvgTo90
今回の投下はここで終わりです。

↓ちょっとしたいいわけ

今回途中でカンダタ氏が出てきたのはですね。
ヘンリー王子がさらわれる場面で、本当は主人公はちょっとドつかれただけで気絶してしまうのですが、
ほむほむだと、その前に時間停止して抜け出してしまうので、急遽強制的気絶という処置をとるためにカンダタさんを出しました。

ぶっちゃけカンダタさん出したかっただけです。はい
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/29(金) 22:56:52.27 ID:jJK4JV9e0
乙!

まどかがほむほむの双子の妹だったなんて…ホムゥ・・・
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/04/29(金) 22:59:06.44 ID:3rjfyAJXo
お疲れ様でした。

まどかさんが妹・・・・・・・大丈夫かなぁ。いろいろ。

ほむほむさんが奴隷に・・・・・・・・なんていうことでせう・・・・・・・・。
女奴隷・・・・・・碌な目に・・・・・・・あーまぁ、性的魅力は期待薄な女性だし・・・・・
大丈夫かな・・・・・・・・大丈夫だといいなぁ・・・・・・・・。
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 23:01:35.08 ID:yvGuuQwIo
段々ほむほむがパパスに懐いてきたなと思ったらこのイベントでゴザル…
やっぱキツいなぁ、ここ
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/04/29(金) 23:10:30.31 ID:k9Jt0nn3o

まどかはマーサと一緒に攫われたのか?
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 01:46:01.93 ID:iXlauhwH0
断末魔でネタ扱いされてはいるけどやっぱりいい父親だよなぁパパス。
それだけにこのシーンは辛い…
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/30(土) 01:47:48.32 ID:r1ud5U+xo
乙!
ぱぱす……(;Д;)
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/04/30(土) 03:14:11.22 ID:YekcN+eVo
乙っちまどまど
いつ見てもココは辛い
特にほむらちゃんには家族が出て来た描写がないから
家族の温もりを知らなさそうと考えるから尚更
201 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:43:08.22 ID:+aYQtWND0
奴隷編を投下したいと思います
202 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:43:44.62 ID:+aYQtWND0
時は飛び、パパスの死から10年の歳月が流れた。

ほむら(今日であの日からちょうど10年目……)

鞭男「なにぼさっとしてやがる!とっとと働け!」バシン

ほむら「っ!……」

暁美ほむらはあの日から10年間の間、このどことも判らぬ場所で奴隷として過ごしていた。
やってきて数年は、多くの者がほむらに手を出そうとあれやこれやしてきた。
しかし、彼女に手を出そうとした者が不可解な死を遂げ続けるために、
いつのまにか彼女は恐れられ、『魔女』と呼ばれるようになっていた。

だが、そんな中でも猛者は現れるものである。
203 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:44:21.31 ID:+aYQtWND0
暁美ほむら 10歳

鞭男「へっへっへ、ここなら誰も見てないな」

ほむら「……」

鞭男「何故だか知らねぇが、仲間は皆お前の事を魔女だとか言って怖がっているが
    俺はそうはおもわねぇぜ!どこからどうみても、ただの乳臭いガキだ」

ほむら「……」

鞭男「その反抗的な顔も、すぐによがり狂わせてやるからな」ボロン

ほむら(汚いわね)

鞭男「さあ、まずはその口で俺の物を慰めてもらおうか」

ほむら「……」

カチン
204 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:45:02.87 ID:+aYQtWND0
ヘンリー「おいほむら!お前いったい何をしたんだ!?」

ほむら「どうかしたの……ヘンリー」

ヘンリー「どうしたのって、お前を連れ込んだ男が……そのなんだ、切り落とされた男のアレを持って
      診療所に走っていったぞ!」

ほむら「さあ……鎌鼬でも通ったんじゃないかしら?」

ヘンリー「カマイタチ?」

ほむら「東方の魔物の事よ……人や物を切り刻む魔物の名前」

ヘンリー「そ、そうなのか……でも、お前が無事でよかったぜ!
      お前があの男に連れていかれたって聞いた時は、心臓が飛び出て死んじまうかと思ったよ」

ほむら「……やさしいのね、ヘンリー」

ヘンリー「あ……まあな……」

ほむら(ヘンリーは責任を感じている……自分が原因で私の父を死なせたと)

ヘンリー「よしほむら!今日のお前の仕事は?」

ほむら「後は、皿洗いだけだけど」

ヘンリー「俺がやっておく!お前はもう休んでおけ」

ほむら「でも……」

ヘンリー「いいからいいから!お前は女なんだから、休んどけ!」
205 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:46:08.63 ID:+aYQtWND0
この、謎の切り落とし事件は、さらにほむらの異名を轟かせる事になった。
鞭男達がいくらほむらの持ち物を探しても、彼女が刃物を持っていたと確認する事はできず。
結果、多くの鞭男が彼女を恐れ避けるようになった。

暁美ほむら12歳

ヘンリー「おい大変だほむら!鞭男達の宿舎が大爆発を起こしたぞ!」

ほむら「知ってるわ……夜中に轟音が響いて目が覚めたわ」

ヘンリー「いったいどうなってるんだ……なぁ、本当にお前が犯人じゃないのか?」

ほむら「仮に犯人だとしても、私は爆発がおきた時間は部屋で寝ていたわ」

ヘンリー「だよなぁ……でも、鞭男や見張りの兵士達はお前が犯人だって噂してるぜ……」

ほむら「証拠もなにもないわ……」

ヘンリー「でもよ……お前が俺に調達させた代物って火薬を作る材料だったじゃんか」

ほむら「ええ、おかげで綺麗な綺麗な花火が見れたわ」

ヘンリー「花火なんていつあげたんだよ」

ほむら「秘密よ」

ヘンリー「…………」
206 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:46:51.00 ID:+aYQtWND0
鞭男「おい!あのほむらとかいうガキはどうにかならないのか!
    あのガキが来てから怪奇事件ばっかおきやがる!」

隊長「そうは言われてもなぁ……証拠もないし、事件が起きた時に
    彼女は別の所にちゃんといて、仕事をしていたという報告も常にきている」

?「入るぜ兄貴」ガチャ

隊長「キョウコか、すまないな」

杏子「いいよ、紅茶いれてきたぜ」コトッ

隊長「すまないな」

杏子「どうしたんだ?またなにかおきたのか?」

隊長「ああ……知ってるだろ?例の魔女の事件だ」

杏子「ああ、気にしすぎなんじゃねぇのか?」

鞭男「なにを!?」

杏子「だいたいよ、一人の女の子にびびりすぎなんだって!
    そんなんじゃ、あんたも教祖様に奴隷にされちまうぜ?」

鞭男「むぅ……」

隊長「暁美ほむらか」
207 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:47:17.49 ID:+aYQtWND0
暁美ほむら14歳

奴隷1「姉御!昨日は助けていただいてありがとうございます!」

奴隷2「馬鹿!姉御じゃねぇほむら様だ!」

ほむら「気にしないで、ただ歩いていたら鞭男が逃げただけよ」

奴隷1「すいませんほむら様……感謝しても感謝しきれないです」

ほむら「そう……なら少し手を貸して貰えないかしら?」

奴隷2「俺達でよければ喜んで」

ほむら「少し調達して欲しい物があるの……ヘンリーは3日前に支給品を盗んだのがばれて
     捕まってしまって」

奴隷2「ヘンリーの代わりに調達すればいいんですね」

奴隷1「それなら俺の仲間に、そういうのがうまい奴がいるぜ」

ほむら「そう……なら魔法の聖水を3本調達できるかしら?」

奴隷2「了解しました!」
208 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:48:15.57 ID:+aYQtWND0
鞭男「てめぇ!俺の靴に水をこぼすとはどういうつもりだ!」バシン!

女奴隷「い、痛い」

鞭男「いいやゆるさねぇぜ……お、おめぇよく見たらかわいい顔してるじゃねぇか」

女奴隷「ひぃ!」

バシャッ!!

鞭男「つめてッ!?」

鞭男「誰だ!俺に水をかけたのは」

ほむら「ごめんなさい手が滑ったわ……」

鞭男「て、てめえは……ウン゙、今度からは気をつけろよ!」スタコラサッサ

女奴隷「あ、ありがとうございます!おかげで助かりました」

ほむら「気にしないで……でも、気をつけなさい。
     同じような幸運が、次もまた舞い降りるとはかぎらないわ」
209 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:48:46.88 ID:+aYQtWND0
鞭男「てめぇ!まだその岩を運んでねぇのか!岩100個追加だ!」

奴隷「ふ、不幸だー!!」

鞭男「なーにが不幸だ!仕事が増えてうれしいだろうに!
    働けば働くほど、お前の借金が消えていくんだぜ!?」

奴隷「それでも不幸だー!」

鞭男「御託はいいから働きやがれ!」バシン

ほむら「…………」

鞭男「うお!い、いつからそこに?」

ほむら「気にしないで……水を汲みにきただけだから」

鞭男「そ、そうか……ならいいんだ、とっとと行け!」

ほむら「そこの人、2日前に新しくきた人ね……
     追加で岩100個……可哀想ね」

鞭男「…………あ、ああそうだな……たしかにそれは可哀想だ!
    だから今日はこれぐらいにしてやる!とっとと休みやがれ!」

奴隷「ま、まじっすか!?」
210 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:49:15.89 ID:+aYQtWND0
暁美ほむら16歳 冒頭に戻る。

鞭男1「なにぼさっとしてやがる!とっとと働け!」バシン

ほむら「っ!……」

鞭男2「おい、あいつ新入りか?」

鞭男3「ああ、3日前にきたばかりだ……」

鞭男2「奴隷に命令して墓を一つ掘らせろ。
     あいつは近いうちに死ぬぞ」

鞭男3「ああ、今すぐ墓を掘らせてくる」

鞭男1「おらおら!鞭を喰らいたくなければとっとと働け!」

ほむら「…………」
211 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:50:13.65 ID:+aYQtWND0
その日の午後

ヘンリー「大丈夫かほむら?久々に鞭を喰らったみたいだな」

ほむら「この程度、たいした傷じゃないわ」

ヘンリー「そうか……」

ヘンリー「なぁほむら……言っちゃ悪いんだけどさ、お前成長止まってないか?」

ほむら「そうみたいね……14歳から止まってしまったわ」

ほむら(やはり肉体の成長は14で止まってしまった……
     これも魂をソウルジェムにした代価かしら……)

ヘンリー「前々から不思議な奴だと思ってたけど成長まで止まっちまうとはな……
      これも、ちょっと前に聞いた魔法少女ってのになったからなのか?」

ほむら「だと思うわ」

ヘンリー「そうか……なんか可哀想だな、魂がソウルジェムってのにされるのは」

ほむら「もう慣れたわ」

ヘンリー「まあ、お前がそういうんなら俺は何も言うことはないぜ」
212 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:50:39.47 ID:+aYQtWND0
「……!………!!」

ヘンリー「なんだ?外が騒がしいな」

ほむら「なにか起きたのかしら」

隊長「う、うわあああああああああ!!!」

ほむら「あれは……隊長さんね」

隊長「あんこ!あんこおおおおおおおお!!!!!」

杏子「うるせぇ馬鹿兄貴!そ、そんなに心配するなよ……あたしは大丈夫だからさ」

杏子「それと、そのあだ名で呼ぶな!ちゃんと名前で呼べ!」

隊長「うぅ……あんこぉ……あんこやーい……」

ヘンリー「どうしたんだあれ?」

奴隷「さあ、なんでも隊長さんとこの妹が、教祖様に楯突いたとかで奴隷にされたらしい」

ほむら(佐倉杏子……こんな所で会うなんて)
213 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:52:05.73 ID:+aYQtWND0
次の日

ヘンリー「おい、おきてるかほむら?」

ほむら「まどか……まどかぁ……グスッ……」

ヘンリー「おい、おきろほむら!」

ほむら「ほむっ!?」ガバッ

ヘンリー「やっとおきたか」

ほむら「なにかあったの?」

ヘンリー「いんや、鞭男が一人喉をかき切られて死んだぐらいだ」

ほむら「そう、今日も平常運転なのね」

ヘンリー「でも、今日はやばいのが来てる……お前も覚えてるだろ?
      あのゲマって奴だ!」

ほむら「……あいつが来ているの?」

ヘンリー「ああ……殺るか?」

ほむら「駄目よ、肉体は成長しても戦いの技術はろくに成長してないわ……
     今挑んでも勝ち目なんてないわ」

ヘンリー「でも、お前の時を止める魔法なら」

ほむら「無理よ……ここにある武器はせいぜい鋭利な肉切包丁ぐらい……
     これであいつを倒せるとは思えないわ」
214 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:52:54.73 ID:+aYQtWND0
隊長の部屋

ゲマ「ほっほっほっ、ヨシュアさん……私がここに来た理由は、おわかりですね?」

隊長「工事がまったく進んでいない事ですね」

ゲマ「そうです……聞くところによると、あの暁美ほむらという娘が原因とか」

隊長「実の所、証拠もなければ事件発生時に別の場所でちゃんと仕事をしていたりで
    関連性は無きに等しいかと」

ゲマ「……あの娘は不思議な力を持っています」

隊長「…………」

ゲマ「ほっほっほっ、これは教祖様に会わせたほうがいいかも知れませんね」

隊長「教祖様にですか?」

ゲマ「ええ、それであの娘は私達のために骨身を惜しんで働くようになるでしょう……
    そうすれば、ここで働く鞭男達100人分の力を得たようなものです」

隊長「…………」

ゲマ「ほっほっほっ、よかったですね。
    最高の問題児が、最高の仲間へと変わりますよ」
215 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:53:27.10 ID:+aYQtWND0
ヘンリー「さて、朝食も食った事だし仕事の邪魔でもしてくるかな」

ほむら「ここの食べ物も昔に比べると、だいぶいい食材になってきたわね」

ヘンリー「そりゃそうさ!今じゃ鞭男達のほうが粗食を食ってるぐらいだぜ」

がやがや……ざわざわ……

ヘンリー「どうしたんだいったい?」

顎の尖った奴隷「ヘンリーか……見ろ……あの鞭男達……ゲマとかいう奴が連れてきた
           精鋭の中の精鋭!……いままでの鞭男とは違う、圧倒的オーラ……!」

ヘンリー「たしかに屈強な体をした鞭男だな……」

ガチ鞭男「うほっ……いい男」

ヘンリー「うぇ……なんか悪寒が」

ガチ鞭男「そこの緑髪……なかなかいい体してるじゃないの」

ヘンリー「やめてくれ!俺にそっちの気はない!」

ほむら「災難ね」
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/01(日) 22:53:58.60 ID:/6Jr2bojo
おいまさかイブール
217 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:54:26.35 ID:+aYQtWND0
さらに次の日

ざわ……ざわ……

ほむら「また騒がしいわね」

杏子「てめぇ!弱い者虐めなんかして楽しいのかよ!」

精鋭鞭男「なんだとてめぇ!この俺に楯突くとはいい度胸だ!」

杏子「おもしれぇあたしと戦ろうってのかい?」チャキ

奴隷「おい、あの女の子あんな槍どこに隠してたんだ!?」

精鋭「てめぇ、どこにそんな武器を!?」

杏子「知らないね……物心ついた時から、使えるだけさ」

ほむら「…………」
218 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:55:19.88 ID:+aYQtWND0
ヘンリー「おい、どうしたほむら!?あ、あの子は!」

杏子「なんだよ……でかい事言う割りには歯ごたえがねぇな」

精鋭「くっ……このガキ、強えぇ!」

精鋭2「そこまでだ!」

精鋭3「俺達が相手をしてやる!」

精鋭4「覚悟するんだな」

杏子「くそっ、群れて襲ってきやがって!」

ヘンリー「これはまずいぞ!このままじゃあの子が殺されちまう!」バッ

ほむら「ヘンリー!?」

なんとヘンリーが戦闘におどりでた

杏子「あんた、誰だ!?」

ヘンリー「そんな事はいい!今はとにかくあいつ等を倒すことに集中するぞ!」

ほむら「…………」
219 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:55:55.89 ID:+aYQtWND0
ヘンリー「背後は俺に任せてお前は正面を!」

杏子「あたしに命令してんじゃねぇ!」ズバッ!

精鋭3「ぐわー」

ヘンリー「強いじゃねぇか……」

杏子「お前が弱すぎるだけなんだよ!」

ヘンリー「ははは……そう言われると何も言い返せっ!お前、前だ!」

杏子「っ!しまった!」

精鋭4「貰ったぁ!」

精鋭4「ガッッ!!?」

ヘンリー「なんだ!?あいつ首を……」

精鋭4「ガッ……ガガッッ!!」バタッ

杏子「あいつ、首を裂かれてやがる……」

ほむら「戦いの最中に余所見は厳禁よ」

ヘンリー「ほむら!すまねぇ助けられたぜ」

杏子「あんたがあいつを?」

ほむら「助けて貰ったのなら、礼の一つでも頂きたいものだけれど……」
220 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:56:44.79 ID:+aYQtWND0
杏子「お前、えげつない殺し方するんだな……」

ほむら「私は、私の敵と判断した相手には容赦しない……ただそれだけよ」

杏子「だからと言ってあれはやりすぎだろ!」

ほむら「貴方は、恩人に対していつも喧嘩を売っているの?」

杏子「っ……!」

精鋭2「お、おい……あいつが噂の魔女だぜ」

精鋭3「俺達もあいつみたいになっちまうかも知れねぇ……逃げるぞ!」スタコラサッサ

ほむら「…………」

ヘンリー「皆逃げてったな」

杏子「…………あ、ありが……ゴニョゴニョ……」

ほむら「なんて言ったのか聞こえないわ」

杏子「あ、ありがとう!って……言ったんだよ……」

ほむら「そう……」
221 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:57:19.86 ID:+aYQtWND0
隊長「お前らか問題を起こした奴隷というのは!」

杏子「あ、兄貴……」

隊長「あ、あんこ……」

ヘンリー「あんこぉ?」

ほむら「あんこ……」

杏子「あたしはあんこじゃねぇ!キョウコだ!」

隊長「問題を起こしたのはお前達三人というわけか」

ヘンリー「ええ……まあ」

ほむら「…………」

隊長「お前達には3日間の独房入りを命じる」

ヘンリー「ちぇ、まーた独房か……2週間前に入ったばっかりだぜ」

杏子「お前そんなに独房ばっか入ってるのかよ……」
222 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:57:53.22 ID:+aYQtWND0
独房

ヘンリー「あー、こう何度も独房に入れられ続けると、ここが第二の我が家と思えてくるぜ」

ほむら「私は始めて入ったわ」

ヘンリー「ここに来た頃は、よくここに入れられたっけなぁ……」

ほむら「6歳の頃は、貴方がよく私を庇ってくれた……」

ヘンリー「気にするなよ!今はお前に助けてもらってばっかだけどな」

ほむら「…………」

ヘンリー「あのあんことかいう子、大丈夫かな?」

ほむら「佐倉杏子なら大丈夫よ……あの程度で反省するような性格じゃないわ」

ヘンリー「なんだほむら、お前あいつと知り合いなのか?」

ほむら「ただ知っているだけよ」

ヘンリー「そか」
223 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:58:29.07 ID:+aYQtWND0
隊長「元気そうだな」

ヘンリー「んお?ってなにしにきたんだあんた?」

杏子「しっ!鞭男が来ちまう」

ほむら「……何を企んでいるの?」

隊長「いいかお前達、黙って聞いてくれ……
    この前ゲマという魔物が来たのは知っているな」

ヘンリー「…………」

ほむら「…………」

隊長「あいつは帰り際に暁美ほむら、お前を教祖に会わせると言っていた」

ほむら「教祖?」

隊長「お前達が作っている神殿の教祖だ……
    話に聞く限りでは、強力な力で人を洗脳する事ができるらしい」

ほむら「……私を洗脳して、あなた達の仲間にしようという魂胆ね」

隊長「そうだ!もし、お前が洗脳されたら……ここから先は言わなくても解るな?」

ヘンリー「お……おぉ……あまり想像したくないが」
224 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:58:58.97 ID:+aYQtWND0
隊長「そういうわけで、俺は無い知恵を絞って考えた」

ほむら「と、言うと?」

隊長「お前達には、俺の妹あんこと一緒にここから逃げてもらう!」

杏子「あんこじゃねぇ!」

ヘンリー「つってもどうやって逃げるんだ?」

隊長「それも考えてある……奴隷が死んだ時にどうやって死体を処理してるか知ってるか?」

ほむら「さあ……死んだ事がないからわからないわ」

隊長「奴隷が死んだら、この樽に入れて水路に流される」

ヘンリー「成程!そんでここの外に出るって訳だな」

隊長「だが、これは賭けだ!お前達が死ぬ前にどこかの浜辺に流れ着けばいいが……
    運が悪ければ、永遠と海を彷徨い餓死する可能性がある」

ヘンリー「…………」

ほむら「行きましょう……奴らの手先になるぐらいなら、死んだほうがマシだわ」

隊長「よし解った!早くこの樽の中にはいるんだ」

ヘンリー「よし解った!」
225 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 22:59:39.90 ID:+aYQtWND0
杏子「待ってくれよ、兄貴はどうするんだ?」

隊長「俺はここに残って樽を流すスイッチを押す」

ほむら「その必要はないわ……私が押して樽の中に戻れば問題はない」

隊長「はっ?そんな事ができるわけ」

ほむら「できるわ……私の手を握って」

隊長「あ、あぁ……」

カチン

隊長「な、なんだこの景色は!?キ、キョウコが止まっている……ヘンリーも!」

ほむら「私の手を離したら、貴方も停止してしまうわ……」

隊長「成程、これで解ったよ……あの怪奇事件も君がこうやって引き起こしていたんだな」

ほむら「ええそうよ」
226 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:00:08.42 ID:+aYQtWND0
杏子「待ってくれよ、兄貴はどうするんだ?」

隊長「俺はここに残って樽を流すスイッチを押す」

ほむら「その必要はないわ……私が押して樽の中に戻れば問題はない」

隊長「はっ?そんな事ができるわけ」

ほむら「できるわ……私の手を握って」

隊長「あ、あぁ……」

カチン

隊長「な、なんだこの景色は!?キ、キョウコが止まっている……ヘンリーも!」

ほむら「私の手を離したら、貴方も停止してしまうわ……」

隊長「成程、これで解ったよ……あの怪奇事件も君がこうやって引き起こしていたんだな」

ほむら「ええそうよ」
227 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:01:01.16 ID:+aYQtWND0
隊長「驚いたな……だが俺はここに残る」

ほむら「何故?」

隊長「君が居なくなれば、鞭男達は以前みたいに奴隷をこき使うだろう……
    そして俺まで居なくなってしまったら、奴隷の味方をするものが居なくなってしまう」

ほむら「…………」

隊長「俺は決めたんだ。
    ここに残って、独房に入れられた奴隷を君達と同じ方法を使って、一人でも多く救うと」

ほむら「貴方は、それでいいの?」

隊長「それで死ぬ事になっても……本望だ!」

ほむら「残された杏子の事はどうするの?」

隊長「虫のいい話なのだが、君に託す!」

ほむら「迷惑よ」

隊長「だが、君しか頼める人はいない!」

ほむら「…………」

カチン
228 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:01:36.94 ID:+aYQtWND0
ヘンリー「?どうしたんだほむら?」

ほむら「彼はここに残るそうよ」

杏子「馬鹿いうなよ兄貴!」

隊長「お前は黙ってろ!」

杏子「兄貴……」

隊長「暁美ほむら……妹を、キョウコをよろしく頼む!」

ほむら「…………」

ほむら(ずるいのね……男って)

杏子「そんな……嫌だよ!」

隊長「幸せになれよ……あんこ!」

杏子「だからそのあだ名で呼ぶなっての!」

隊長「ははは!悪態がつければ大丈夫そうだな……蓋を閉めるぞ」

ほむら「ええ……」

ガタン
229 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:02:07.26 ID:+aYQtWND0
隊長「君達の行く末に、どうか幸があらん事を願う……」

隊長「一度言ってみたかったんだよな……ポチッとな!」

樽の中

杏子「うお!揺れが激しくなってきたぞ」

ヘンリー「この狭い中に女の子が二人かーある意味ハーレムだな」

ほむら「結構余裕そうね……」

ヘンリー「もうこうなったらどうにもなれって奴さ!」

杏子「そういう諦めるような事言うなよ!兄貴の覚悟が無駄になるだろ!」

ヘンリー「……あんこちゃんの兄さん、いい兄さんだったな……
      あれが、兄って奴なんだな」

杏子「ど、どうしたんだよ?」

ほむら「ヘンリーにも弟がいるのよ……」

杏子「ふーん……そいつも奴隷なのか?」

ヘンリー「たぶん、今王様をやってるよ」

杏子「はぁ!?何言ってんだお前!」

ヘンリー「ははは!その反応が普通って奴さ」
230 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:02:36.86 ID:+aYQtWND0
ヘンリー「でもな……これは事実なんだよ」

杏子「ばっか馬鹿しい、弟が王様やれるほどの身分なら、どうして奴隷なんかやってるんだよ」

ヘンリー「色々、色々あったのさ……俺もほむらもな」

ほむら「…………」

杏子「なんかお前等、普通じゃない関係なんだな」

ヘンリー「まあ、たしかに普通じゃないな」

ほむら「…………」

ヘンリー「…………」

杏子(気まずい)

杏子「な、なあ!弟が王様やれるってんだから、ヘンリー親父さんってやっぱ王様?」

ヘンリー「ああ……ラインハットの王様だよ」

杏子「へぇ……本当ならすごいなぁ」

ヘンリー「でも、王位継承でもめてな……母上に奴隷として売られちまったよ」
231 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:03:27.34 ID:+aYQtWND0
杏子「酷い奴だな……お前の生みの親なのに」

ヘンリー「いや、俺を生んでくれた母上はもういない……
      今の母上は弟を生んだ母上なのさ」

杏子「なるほどなぁ、それで王位継承の際に邪魔になったお前をなぁ……」

ヘンリー「ああ」

杏子「悪いけどあたしには、よくできたお話としか思えないぜ」

ヘンリー「ははは、そういうもんさ」

杏子「で……ほむらつったっけ?お前の両親は?」

ヘンリー「…………」

ほむら「母は……顔も見たこともないわ」

杏子「そ、そうか……それじゃあ親父さんは!?」

ほむら「…………殺されたわ」

杏子「あー……すまん、不味いこと聞いちまったな……」

ほむら「いいのよ、話した所で過去が変わる訳でもないから」

杏子「…………」
232 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:04:01.29 ID:+aYQtWND0
杏子(今度は空気が異様に重くなっちまった……)

ほむら「…………」

ヘンリー「…………」

杏子(胃が痛くなってくるな……)キリキリ

ヘンリー「なぁ、無事にどっかの海岸に流れ着いたらなにをする?」

杏子(ヘンリー!)

杏子「あ、あたしは世界を見て回ろうかな〜って思ってる!」

ヘンリー「そうか……俺はまだ決まってないなぁ……」

ほむら「私は……」

ほむら「私は、まどかと母さんを探すわ」

杏子「まどか?」

ほむら「私の生き別れになった妹よ!
     そして、同時に私の嫁でもあるわ!」

杏子「あ!?」
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/01(日) 23:04:34.14 ID:/6Jr2bojo
…まさか、ヘンリーはあんこと○○してしまうん?
234 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:05:31.12 ID:+aYQtWND0
ほむら「まどか……まどかまどかまどか!!
     10年も会えないなんて寂しいよぉまどかぁ!!」

杏子「お、おいぃ!!大丈夫かお前?」

ヘンリー「そっとしておいてやれ、妹さんに関しては10年前からあの調子なんだ」

杏子「そ……そうなのか」

ヘンリー「見てみたいもんだよ、あのほむらがここまで壊れる原因になったまどかを」

杏子「そ、そうだな……」

ほむら「まどかぁぁぁあああああああ!!!!」
235 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:06:03.91 ID:+aYQtWND0
数日後

海岸沿いの教会

修道女「…………樽?」

樽「」

修道女「なぜこんな所に樽が……」

樽「!」ガタッ!

修道女「!!?」

樽「!!」ガタガタッ!!

杏子「食い物をくれ!!!」バッ!

修道女「え……?」

杏子「たの……む……」バタッ

修道女「え?ちょ!?ど、どうしましょう……」オロオロ
236 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:09:33.11 ID:+aYQtWND0
今回の投下はこれで終わりです。

次回はオラクルベリー編となります。

>>233
一応ヘンリーさんはちゃんと結婚します。
誰とかはその内に
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/01(日) 23:12:03.00 ID:/6Jr2bojo
乙。
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/05/01(日) 23:38:15.19 ID:zPeARRBU0
ゴンズがオーブ壊したのか。
この些細な改編は何かの複線だったりするのだろうか?
239 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/01(日) 23:52:13.74 ID:+aYQtWND0
>>238

いえ、ただ単にゲマがほむほむを掴んで片手が塞がってたので
暇をぶっこいていた、ゴンズに両手でパァンしてもらっただけです。

特に複線でもなんでもないです。申し訳ない
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/02(月) 02:53:49.79 ID:rPP2q3fJo
マリアポジはあんこか
これで魔法少女は全員登場したか
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/02(月) 15:46:52.30 ID:jQ0z+xtWo
なんてこったこれでほむほむが杏子とさやかとマミさんを孕ませるのか……
242 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:42:20.63 ID:3A4Yq5nk0
オラクルベリー編を投下します
243 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:43:05.11 ID:3A4Yq5nk0
ほむら「ここは……どこ?」

王様「おお!よくきてくれた!ロトの血を引く勇者よ!」

ほむら「ロト?」

王様「なんやかんやあって、ワシの娘がさらわれてしまったのだ!頼む、助けてくれ!」

ほむら「娘?」

王様「そうじゃ!とりあえずこれは旅の支度金だ」

松明と50G、鍵を手に入れた。

ほむら「…………」

王様「それじゃあよろしく頼むぞ」
244 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:43:44.68 ID:3A4Yq5nk0
海辺の修道院

修道女「驚きましたわ、まさか樽の中に人が入っていたなんて」

杏子「まあ、普通に考えたら。樽の中に人が入ってるなんて考えないですよね」アハハ

ヘンリー「でもまあ、おかげで助かりました!」

修道女「それはよいのですが……皆さんはいったいどこから来たのですか?」

ヘンリー「俺達は奴隷だったんです……俺と、一緒にいた黒髪の子。
      名前はほむらっていうんですけど、10年奴隷やってました」

修道女「10年もですか!?という事はまだ幼いころに奴隷として……」

ヘンリー「ええ、色々ありました……本当に色々」

修道女「お気の毒に……」

杏子「それにしても、ほむらの奴大丈夫かなぁ……ちょっと心配だぜ」

ヘンリー「お前、ほむらが目を覚ましたらちゃんと謝れよ」

杏子「わ、わかってるよ!」

修道女「どうかしたのですか?」

ヘンリー「実は……」
245 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:44:46.83 ID:3A4Yq5nk0
ほむら「うぅ……まどかぁ……まどかぁ……」グスッ

杏子「あーうるせぇなぁ!なんで毎度毎度寝る度に寝言を言うんだよこいつは!」

ヘンリー「それだけ生き別れの妹の事を心配しているんだろう」

杏子「だからって、毎回毎回寝言を聞かされる身にもなれってんだよ!」

ヘンリー「まあ、たしかにそうだが……ほむらの寝言って聞いてて面白くないか?」

ほむら「だめ……だめよまどか……そいつの言葉を聞いちゃだめ……まどか……まどかぁ……」

ヘンリー「一体ほむらは何と戦っているんだろうな」

杏子「さあね、そんな事よりあたしはぐっすりと寝たいよ」

ヘンリー「いままでほむらの口から出てきた名前は、QBとミキサヤカとサクラキョウコとワルプルギスの夜だな」

ほむら「まどかぁぁぁああああ!!!」

杏子「あー!うるせぇ!!ちったぁ静かに寝ろッ!!」

ほむら「ほむっ!?」ゴキン!!

ヘンリー「おい……首があさってのほうを向いてるぞ」

杏子「静かになったから問題ないだろ」

ほむら「…………」
246 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:45:20.54 ID:3A4Yq5nk0
ほむら「色々な事があったけど、なんとか姫を攫ったドラゴンを倒せたわ!」

姫「て、転校生!お前が助けにきてくれたのか!?」

ほむら「チェンジで」

さやか「さ、あたしを城まで連れて行って……あたしの白馬の王子さま」ドキドキ

ほむら「私は女なのだけれど」

さやか「愛の前じゃ性別なんて必要なぃってー!さ、一緒に帰ろ!」

宿屋の主「昨日はお楽しみでしたね」

ほむら「……どうしてこうなった」

さやか「あんたって結構かわいい声で喘のね」ツヤツヤ

ほむら「もうお嫁にいけない……」メソメソ

さやか「そん時はあたしが、あんたを嫁に貰ってやるってー」

ほむら「うっうっ……まどかぁ……私、穢されちゃったよぉ」

さやか「あー!!泣いてるあんたもかわいい!!」
247 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:46:23.98 ID:3A4Yq5nk0
ヘンリー「しかし、あと一日樽がここに流れ着くのが遅かったら……」

修道女「そういえば、食料とか飲料水とかは入ってませんでしたね」

杏子「おかげでえらいめにあったよ」

ヘンリー「いや、どう考えても俺やほむらのほうがえらいめにあってるだろ」

修道女「と、言うと?」

ヘンリー「実は……」

樽の中

杏子「腹へった」

ヘンリー「そうはいうけどなぁ……」

杏子「もうがまんできねぇ!なぁなんか食い物もってないのかよ!」

ヘンリー「ねぇよ」

杏子「くそっ!なんて時代だ!」
248 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:47:26.85 ID:3A4Yq5nk0
修道院に着く前日

杏子「はぁー……はぁー……」

ヘンリー「大丈夫か?なんか目がやばいぞお前」

杏子「ほむらにも、肉はあるんだよな……」ゴクリ

ヘンリー「やめろ!洒落になってないだろ!」

杏子「でも、こいつ目を覚まさないだろ!だからもう死んでるんだよ!」

ヘンリー「よせ!ちゃんと心臓は動いてるだろ!」

杏子「だったら、いますぐあたしが息の根を……」

ヘンリー「やめろって!もう少し待てばどこかの浜辺に流れ着くかもしれないだろ!」

杏子「もう少しだけだぞ!もう少し待ってもたどりつかなければ……あたしはこいつを」

ヘンリー「その時は俺を食え!」

杏子「いいぜ」

ヘンリー(やべぇ……このままじゃこいつに食欲的な意味で食われちまう……!
      まだ、童貞なのにこんな所で死にたくねぇ!神様お願い助けて!)
249 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:48:44.62 ID:3A4Yq5nk0
修道女「成程、そのような事が……貴方達はそこまで追い込まれていたのですね」

ヘンリー「ええ、おかげで食われないですみましたよ(食欲的な意味で)」

杏子「あたし、もう食い物を粗末にあつかわねぇ!今回の事で食事がこんなに有難いものだって
    解ったからな!」

ヘンリー「そりゃよかったな」

杏子「後は、ほむらが目を覚ますのを待つだけだな」

ヘンリー「ああ」

杏子「な、なぁ……あのまま一生目を覚まさないって事ないよなぁ?」

ヘンリー「……わからない」

杏子「え……」

ヘンリー「もしかしたら二度と目を覚まさないかも知れない」

杏子「そ、そんな!あたしのせいで……」

ヘンリー(……からかうと面白いなぁ)

杏子「くそッ!お願いだ神様!どうかほむらの奴を助けてやってくれ!」

修道女「そうですね、今はただ神に祈りましょう」
250 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:49:45.47 ID:3A4Yq5nk0
そんなこんなで3日が過ぎた

ほむら「竜王覚悟!」

竜王「ほ、ほむらちゃん!?」

ほむら「そんな……まどか、まどかなの!?」

まどか「う、うん……そうだけど」

ほむら「そんな、貴方が竜王だったなんて」

まどか「私も吃驚だよ、ほむらちゃんがロトの子孫だったなんて」

ほむら「よくわからないけど、子孫みたいね」

まどか「ねぇほむらちゃん……私と手を組んでくれないかなぁ……
     そうしたら世界の半分をほむらちゃんにあげるんだけど」

ほむら「ほむッ!?」

まどか「……やっぱり駄目だよね……」

ほむら「駄目じゃない!駄目じゃないわ!
     貴方が望むなら、世界のすべてだって私が手に入れてみせるわ!」

まどか「ほ、本当?ほむらちゃん」

ほむら「私が貴方に嘘をついたことがある?」
251 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:50:44.94 ID:3A4Yq5nk0
まどか「ううん……ほむらちゃんは、私には一度も嘘をつかなかったよ」

ほむら「まどか、待ってて!今すぐ邪魔な連中を切り捨ててくるから!」

まどか「待ってほむらちゃん!もうほむらちゃんは一人じゃないんだよ」

ほむら「まどか……」

まどか「だから、一緒に世界を滅ぼしましょ」

ほむら「ええ!」

こうして私達は世界を支配する事ができた……そして

ホイミスライム神官「えー、汝暁美ほむらよ……そなたは新婦竜王様改め、鹿目まどかを
            生涯愛すと誓いますか?」

ほむら「ほむ!」

神官「では誓いのキスを」

ほむら「まどか……」

まどか「ほむらちゃん……」
252 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:52:42.61 ID:3A4Yq5nk0
修道院

ほむら「まどかぁ!!」チュッチュッ!

ほむら「…………はっ!?ここはどこ!?」ガバッ

ヘンリー「お、やっとおきたか!ここは海辺の修道院っていう所だ」

ほむら「そ、そう……」

ヘンリー「お前がいつまでたっても目を覚まさないから、こっちはひやひやしたぜ」

ほむら「心配かけたわね」

ヘンリー「そいつはあんこに言ってやれ」

ほむら「ええ……佐倉杏子は今どこに?」

ヘンリー「今はここの修道女と一緒に神に祈ってるよ」

ほむら「そう……」

ヘンリー「早く顔を見せにいってやれ、あいつ喜ぶぞ」

ほむら「ええ」
253 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:53:30.30 ID:3A4Yq5nk0
杏子「ほむら!お前やっと目が覚めたんだな!」

ほむら「ええ」

杏子「よかったぜ……ぜんぜん目を覚まさないから死んだかと思ったよ」

ほむら「この通り足はちゃんとついてるわ」

杏子「縁起でもない事言うなよ」

ほむら「それはそうと、佐倉杏子一つ聞きたい事があるわ」

杏子「ん、なんだい?」

ほむら「貴方、修道女になったの?」

杏子「ん、ああこの格好か……今日の朝飯食ってる時に水をひっくり返しちまってな……
    それでこの服を借りたんだ」

ほむら「そう、てっきり神への祈りに目覚めたのかと思ったわ」

杏子「ははは、でもまあお前が目を覚ますようにって祈ってたのはたしかだよ」

ほむら「貴方が私のために?なにが目的なのかしら」

杏子「や、やましい事なんてねぇよ!ほ、本当だぞ!」

ほむら「…………」

杏子「う……」
254 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:54:53.93 ID:3A4Yq5nk0
ほむら「別に言う必要はないわ……」

杏子「そ、そうか……そうして貰うと助かるよ」

ヘンリー「お、二人とも挨拶はすんだようだな」

ほむら「世話をかけたわ」

修道女「ヘンリーさんから聞きました、10年もの間辛い思いをなさられて……」

ヘンリー「まあ、こうして生きて娑婆に出られたんだ!
      何時までもここで世話になってる訳にもいかないし、どかに羽ばたかないとな」

ほむら「どこか近くに町はないかしら?」

修道女「それなら近くにオラクルベリーという町が」

杏子「よっしゃあ!それじゃあ早速そのオラベリーとかいう町に向かおうぜ」

ほむら「オラクルベリーよ」

杏子「そうそれ!」

ヘンリー「それはいいんだけどよぉ……ほむら、お前その格好でいくのか?」

ほむら「…………」 E奴隷服

ほむら「何か別の服を借りれるかしら?」

修道女「私達が着ている服しかありませんが」

ほむら「奴隷服を着てるよりは、何倍もマシだわ」
255 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:55:35.95 ID:3A4Yq5nk0
ヘンリー「修道女が二人に、奴隷服を着た男が一人……」

杏子「はは……異様な光景だな」

ほむら「気にする事はないわ……町についたら服を買えばいいだけの事」

ヘンリー「なるたけ早く服を買ってください」

杏子「あたしも他の服が欲しいな、この服だと動きにくくて」

ほむら「……そんなに沢山お金はないわよ」

杏子「んじゃあ、どっかで金を稼がないとだめそうだな」

ヘンリー「まあ、その辺で魔物でも狩ってれば貯まるだろ」

ほむら「それなら先に武器が必要ね」 E鋭利な肉切包丁

ヘンリー「そうだな」 E拳

杏子「あたしは、別にいらないかな」 E召喚した多節槍

ヘンリー「武器いらずとは羨ましいな」

杏子「だから、代わりに服を買ってくれよ」

ほむら「お金が余ったら」
256 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:56:32.32 ID:3A4Yq5nk0
オラクルベリー

杏子「でっけぇ!」

ヘンリー「たしかにでかいな……」

ほむら「あの中央にある建物はなにかしら……」

杏子「かじのって書いてるあるぞ……何をする所だ?」

ヘンリー「カジノって言うのは、俺達が持ってるお金を専用のコインに換えて
      それを使って遊ぶ施設の事だ」

ほむら「詳しいのね」

ヘンリー「大人になったら一度は行ってみようと昔から思っててな……
      色々本を読んだりしてた結果だよ」

ほむら「たしかに、あそこでは娯楽が少なそうだったわね」

ヘンリー「なあほむら!カジノ行こうぜカジノ!」

杏子「お、それ面白そうだな!」

ほむら「……服と武器は?」

ヘンリー「細けぇこたぁいいんだよ!」

杏子「そうだぞ!せっかく脱奴隷したんだ、少しぐらい遊んでも罰はあたらないはずだぜ」

ほむら「…………」
257 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:57:35.43 ID:3A4Yq5nk0
CASINO・HELL

ほむら(名前が不吉だわ……油断したら全財産を持っていかれそうね)

ヘンリー「うひゃー、中はまぶしいなぁ!」

杏子「なぁなぁ早くコインに換えて遊ぼうぜ」

受付(修道女がカジノに……いいのかこれは?)

ほむら「……コインを100枚貰えるかしら」

受付「あの……神に仕えるお方がこんな所にいていいので?」

杏子「あ?あたし達は遊んじゃいけねぇっていうのかよ」

受付「い、いえ……そういう訳では」

ほむら「私達は修道女の者ではないわ……色々あってこの服を借りているだけよ」

受付「そ、そうでしたか……ではコイン100枚です」

ヘンリー「これっぽっちでいいのか?」

杏子「100枚もあればいいだろ別に」

ヘンリー「まあ、それもそうだな!」

ほむら「貴方達でそのコインは好きに使って……私は少しカジノの中を見回るわ」
258 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 22:58:53.30 ID:3A4Yq5nk0
杏子「本当か!?おいヘンリー、面白そうな物ないか?」

ヘンリー「じゃあまずはスライムレースでもやるか?」

ほむら(二人がコインを全部使い切るまで、酒場にでもいこうかしら)

ほむら「ここってコイン?それともゴールドかしら」

マスター「……お嬢さん幾つだい?」

ほむら「成人よ」ファサァ

マスター「そりゃ失礼した!ここではゴールドもコインもどっちも使えるよ!」

ほむら「それじゃあゴールドで一杯お願いできるかしら」

マスター「あいよ」ゴトッ

ほむら「…………」ゴクッゴクッゴクッ!

客「いい飲みっぷりだねぇシスターさん!でも神に仕えるお人が酒なんて飲んでいいのかい?」

ほむら「問題ないわ」プハー

客「そりゃ失礼!」
259 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:02:32.96 ID:3A4Yq5nk0
時は流れ

杏子「おっしゃあ!!3−4きたぜー!!」

ヘンリー「これでコイン1000枚か!10倍になったなあんこ!」

杏子「よし、ほむらに見せにいこうぜ」

ヘンリー「ああ、きっと喜ぶぜあいつ!」

酒場

ほむら「それでマミは何て言ったと思う?」

客「なんて言ったんだい?マミさんは」

ほむら「ソウルジェムが魔女を産むなら、みんな死ぬしかないじゃない!って言って私を殺そうとしたのよ!」

マスター「ふむ……彼女は絶望してしまったんですねぇ」

ほむら「それもこれも、美樹さやかが魔女化するから!」ヒック

客「しかしねぇ、好きな人が寝取られたら絶望もしたくなるだろうねぇ……君達のようなお年頃は
  色々敏感だからなぁ」

マスター「そうですね。しかし、QBという奴は酷い奴ですね……」

ほむら「倒しても倒しても無限湧きするし、困ったものだわ」ヒック
260 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:03:25.00 ID:3A4Yq5nk0
杏子「おーいほむら〜!って酒くさ!」

ヘンリー「おい、お前飲みすぎだぞ!」

ほむら「なによ……文句があるわけ?」

杏子「お前顔が真っ赤だぞ」

ほむら「貴方には関係のない事よ」ヒック

ヘンリー「仕方ない、ほむらがこの調子じゃ駄目だな……今日は帰るとするか」

杏子「ええ!?折角1000枚に増やしたのにもう帰るのか?」

ヘンリー「しょうがないだろ、ほむらがこの調子だし」

ほむら「貴方達結構コインを増やしたのね」

杏子「えーと、10……ヘンリー「10倍だ」

杏子「そう10倍!どうだ、すごいだろ」ドヤ

ほむら「貴方達だけ遊んでずるいわ……私も少し遊ばせなさい」ヒック

ヘンリー「お、おいおい……」
261 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:04:24.82 ID:3A4Yq5nk0
コロシアム

ほむら「ここがいいわ」

ヘンリー「モンスターコロシアムか、戦う数匹の魔物中から勝ち残る魔物を当てる遊びだな」

杏子「へぇ、これも中々面白そうだな」

ヘンリー「お、試合が終わったみたいだな……次の試合予想が始まったぞ」

ほむら「なんの魔物が戦うのかしら」

定員「次の試合は、なんと地獄の殺し屋キラーパンサーと、見たこともない魔物との戦いだ!」

杏子「見たこともない魔物だってよ……強いのかなぁ」

定員「さあ、賭けた賭けた賭けた!」

ほむら「その見たこともない魔物の顔は見れないのかしら」

定員「おっとそうだった、名前が解らないから顔を晒すしかないんだった!」
262 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:05:07.90 ID:3A4Yq5nk0
              . 。-‐===‐- 。.
            /:o: :o: :o: :o: :o: :o\
         /:o: :o: >‐…‐<:o: o: ヽ
       ___」o :o/        \o: o}___
       {   `Y   /|    ト、   Y´   }
        ヽ      /ノ |    |ヽ ヽ      /
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         ,   八{ ∪ _\|∪ } 八   }
        {__/{:o| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄| :o:}=イ
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二ニ=-ー '′            └'  ‘,:::::::::::::::::::::::::::::::::::::
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263 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:06:07.42 ID:3A4Yq5nk0
ほむら「ほむッ!?」

ヘンリー「どうしたほむら!?」

ほむら(な、なんでこんな所にあいつが……)

杏子「あー、こいつは駄目だな……キラーパンサーとかいうほうが絶対強いな」

客1「おいおい、こんなちっこいのが勝てるはずないだろ」

客2「見たことない魔物って言うから期待してたのに」

定員「まあまあ、なにが起こるか解りませんしあの魔物にも賭けてやってくださいよ」

客3「馬鹿言うなよ、キラーパンサーに50枚だ」

客1「俺もキラーパンサーだな」

客達「キラーパンサーでFA」

定員「皆さんがキラーパンサーに賭けたら、試合にならないですよ……
    誰かあの魔物に賭ける人はいませんか?」

ヘンリー「おいほむら、俺達もキラーパンサーに賭けようぜ」

ほむら「私があの魔物に賭けるわ……」

杏子「え!?」
264 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:07:33.38 ID:3A4Yq5nk0
定員「お、勇者が一人現れました!しかも修道女の方です!」

ほむら「私は修道女の者ではないのだけれど」

定員「それで、何枚賭けますか?」

ほむら「1000枚いくわ」

定員「はっ!?」

ヘンリー「おいほむら!」

杏子「あたし達が稼いだコインを溝に捨てる気か!?」

ほむら「いいから……1000枚よ!」

定員(この女、酔ってやがるな……これはチャンスかも知れんな)

定員「わかりました、特別に1000枚を許しましょう!」

定員(へへへ、1000枚ありがとうございまーす)

ヘンリー「なにやってんだ……倍率を見てもどっちが勝つか一目瞭然だろ」

キラーパンサー 倍率 1,1倍

正体不明     倍率 1024倍

杏子「うわぁ……」
265 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:08:22.35 ID:3A4Yq5nk0
杏子「おいほむら!なんて事してくれたんだ!折角苦労して1000枚にしたっていうのに!」

ほむら「なんとでも言うがいいわ」ヒック

ヘンリー「…………」

定員「では試合開始です!」

アナウンサー「さー、本日の目玉試合地獄の殺し屋対正体不明の魔物の戦いです!
         正体不明の魔物は見た目も可愛らしい無害そうな魔物、しかしどうでるかは謎です!」

アナウンサー「おおっと!キラーパンサーの鋭利な爪が正体不明の魔物の柔肌を引き裂きにかかります!
         しかし、その攻撃をふわりふわりと浮いて交わす!見かけによらず侮れません!」

アナウンサー「ああっと!今度はキラーパンサーが喉笛めがけて飛び掛った!
         この攻撃が、キラーパンサーが地獄の殺し屋と呼ばれる所以です!」

アナウンサー「あっと!謎の魔物がキラーパンサーに捕まってしまった!
         このまま喉笛を食いちぎられてTHE・ENDなのか!?」

杏子「ああ……1000枚が」

ほむら「…………勝ったわね」

ヘンリー「は!?」
266 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:09:05.89 ID:3A4Yq5nk0
シャルロッテ「おえッ!」

キラーパンサー「!?」

アナウンサー「ああっと!?謎の魔物の口から得体の知れない化物がでてきたぁ!」

中身「おまえうまそうだな」

バクンッッ!!

アナウンサー「なんという事でしょう!刹那の出来事です!
         一瞬の内にキラーパンサーの頭部が喰われてしまいました!」

杏子「うわ……あいつ、死体を貪ってやがる」

アナウンサー「あっというまの出来事!勝ったのは正体不明の魔物です!」

ほむら「当然の結果よ」ファサァ

定員(やべぇ……1000枚も賭けたのを許したのがバレたら俺クビだよ……)

ほむら「さ、コインを貰えるかしら」

定員「そうしたいのはやまやまなのですが……規定された上限を超えたベットでしたので……」

ほむら「…………」

杏子「なんだよそれ!お前が1000枚でいいって言ったんだろ!」
267 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:10:30.88 ID:3A4Yq5nk0
定員「しかし……規定は規定なので……」

ほむら「ヘンリー、支配人を呼んできて」

ヘンリー「よしきた!」

定員「ああ!待って待ってください!代わりと言ってはなんですがこの魔法の聖水を……」

ほむら「魔法の聖水なら30本程あるわ」

定員「で、では……世界樹の葉なんてどうでしょうか?」

ほむら「いらないわ」

定員「で……では……」

ほむら「ヘンリー、支配人よ」

ヘンリー「まかせろ!」

定員「ああまって!何でも一つ言うことを聞きますから支配人だけは!」

ほむら「…………」

杏子「どうする?」

ほむら「そうね……ならあの魔物を貰おうかしら」

ヘンリー「え!?魔物をか!?」
268 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:11:29.35 ID:3A4Yq5nk0
定員「そ、それならお安い御用です!」

杏子「お、おい……あんな奴貰ったらあたし達の頭が無くなっちまうぞ!」

ほむら「問題ないわ、あれの事は熟知しているから」

ヘンリー「どっかで会った事あるのか?」

ほむら「ええ……あれに会うと、高確率で巴マミの頭が無くなるけど」

ヘンリー「トモエマミ?誰だそれ」

杏子「……頭無くなってんじゃねぇかよ」

定員「はいどうぞ」

ほむらはシャルロッテを手に入れた

ほむら「ヘンリー、そこの酒場からチーズを買ってきて貰えるかしら」

ヘンリー「あ、あぁ……」

杏子「チーズなんかどうするんだよ」

ほむら「これに食べさせるのよ」

杏子「どう見ても、チーズなんかより肉のほうが好きそうな感じだけど……
    さっきの喰いっぷりを見る限り」
269 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:12:38.24 ID:3A4Yq5nk0
ヘンリー「買ってきたぜ!」

シャル「!」バッ

ヘンリー「うわ!急に抱きついてきたぞこいつ!」

杏子「ヘンリー頭だ!頭を守るんだ!」

シャル「じゅるり」

ヘンリー「う、うわぁぁあああああ!!!」

ほむら「落ち着いて、シャルロッテはチーズが大好物なだけよ」

ヘンリー「そ、そうなのか?」

ヘンリー(びびって小便ちびっちまったぜ)

ほむら「ほら、お食べ」

シャル「♪」マミマミマミ

杏子「ほんとだ、チーズを貪るように食ってやがる」

ほむら「チーズさえ与えれば基本無害よ」

ヘンリー「そういう事は先に言って欲しかったよ」
270 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:13:49.08 ID:3A4Yq5nk0
オラクルベリー

ほむら「さ、残ったお金で武器と服を買いましょう」

ヘンリー「そうだな」

杏子「つっても……そろそろ店じまいじゃないか?
    だいぶ暗くなってきてるし」

ほむら「行くだけ行きましょう」

武器屋「ん、あんたら武器を買いにきたのか?」

ほむら「ええ」

武器屋「悪いがもう店じまいなんだ」

ヘンリー「そうか……」

杏子「だろ」

シャル「…………」

武器屋「ん?そこのちっこいのは魔物かい?」

ほむら「ええ……一応魔物だと思うけど」

ほむら(魔女も魔物に分類されるのかしら?))

武器屋「へぇ、本当に魔物と心を通わせる人間がいるとはなぁ」
271 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:14:42.11 ID:3A4Yq5nk0
ほむら「どういう事?」

武器屋「この町にモンスター爺さんっていう爺がいてな。
     魔物と人間は心を通わせる事ができる!とか言ってる変わり者の爺なんだよ」

杏子「へぇ、面白そうな爺さんだな」

ヘンリー「折角だし、会いに行ってみようぜ」

ほむら「気乗りしないわね」

モンスター爺さん家

爺「ワシがあの有名なモンスター爺さんじゃ」

杏子「……」

ヘンリー「……?」

ほむら「……」

爺「なんじゃ、ノリが悪い連中じゃのぅ」

ほむら「…………」

爺「ふーむ、そこの黒髪の娘……お主、中々に良い目をしておる」
272 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:15:39.00 ID:3A4Yq5nk0
爺「もしかすると、お主ならモンスターですら改心させ仲間にできるかも知れんのぉ」

杏子「それならもう仲間にしてるけど」ユビサシ

シャル「?」

爺「なんと!馬車を手に入れておらずに仲間にするとは……お主、そうとうの逸材と見た!」

ヘンリー「仲間にしたというか、譲り受けたというか……」

ほむら「細かい事はどうでもいいのよ」

爺「ふむ……だとしても、魔物をこうして連れ歩く事ができるのは、そこな娘の力じゃ」

ほむら「そう」ホムッ!

爺「そうそう、他にも魔物を仲間にしたければ馬車を手に入れ、憎む心ではなく愛をもって
  モンスター達と戦うのじゃ!さすれば自然と心が通じ合い、向こうから仲間にしてくれと
  言ってくるようになるじゃろう」

ヘンリー「本当か!?すごいなほむら!」

杏子「……なんか信じらんねぇなぁ」

ほむら「兎にも角にも、馬車というのが必要なのね」

爺「うむ、たしかこの近くにオラクル屋というのがあってのぅ……
  そこで馬車を売ってるという話をつい昨日聞いたばかりじゃ」
273 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:16:26.45 ID:3A4Yq5nk0
ほむら「それじゃあそのオラクル屋にいってみましょう」

ヘンリー「まあ待てよほむら!その前にあそこにいるバニーさんにも話を聞こうぜ」ウヒヒ

杏子「なんで、こんな所にバニーさんが」

イナッツ「こんにちわ、私モンスター爺さんのお手伝いをしているイナッツよ!」

ヘンリー「へぇ、なんでそんな格好してるんですか?」

イナッツ「モン爺の趣味よ」

杏子「いい年こいてなにしてんだ、あの爺」

爺「聞こえておるぞ、そこの赤いの」

イナッツ「その子が貴方達が仲間にした魔物?」

ヘンリー「ええまあ、見たこともない魔物ですけど」

シャル「……」

イナッツ「そうだ、貴方達に言い事を教えてあげる!
      魔物に命令を聞いてほしい時は、かしこさを20以上にする必要があるわ」

杏子「へぇ……かしこさを20以上にか」 ←かしこさ8

ヘンリー「ふーん20以上か」 ←かしこさ16

シャル「?」 ←かしこさ25
274 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:17:12.41 ID:3A4Yq5nk0
ほむら「……頭が痛くなってきたわ」

杏子「な、なんだよ!」

ヘンリー「まあ、奴隷生活が長かったしなぁ……」

イナッツ「あら、その子結構かしこいのね!
      人間のお二人は、もうちょっとお勉強が必要ね」

杏子「く、くそ!絶対そいつよりは頭よくなって見せるからな!」

シャル「?」

ほむら「さて、オラクル屋とかいう所にいって馬車でも買いにいきましょう」

ヘンリー「馬車がないと魔物が仲間にできないもんな」

ほむら「オラクル屋に行きましょうか」

杏子「なあ、夜にやってるのか?そこ」

ほむら「行くだけ行きましょう、駄目なら宿に泊まればいいわ」

杏子「それもそうだな」
275 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:18:05.13 ID:3A4Yq5nk0
オラクル屋

主人「いらっしゃい!いつもニコニコ、オラクル屋だよ!」

杏子「まさか、営業時間が夜だけだっとは」

ほむら「ここで馬車を買えると聞いたのだけれど」

主人「ほほぅ……お客さん、中々目が肥えてらっしゃる」

ほむら「幾らなの?」

主人「普段ならば1万Gという所だが」

ヘンリー「い、1万!?」

主人「まけにまけて、5000Gポッキリ!」

杏子「お、半額か!?これはお得だぜ」

ほむら「高いわ」

杏子「お、おい!あのおっちゃん半分に負けてくれたんだぜ!」

ほむら「それでも高いわ」

主人「むむ……なら4500Gでどうだ!」

ほむら「たった500G?」
276 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:18:51.34 ID:3A4Yq5nk0
主人「むぅ……なら3500Gでどうだ!」

ほむら「話にならないわ」

主人「ええい負けた!3000Gでどうだ!」

ほむら「帰りましょう」

主人「ええい畜生!300Gでもってけ!」

杏子「おい!いきなり安くなったぞ!」

ほむら「それなら買うわ」

杏子「おっさん!それでいいのかよ!」

主人「はっはっは、そこの黒髪のお嬢さんが商売上手だっただけさ」

ヘンリー「商売上手とかそういうレベルの話じゃないけどな」

ほむら「これで馬車は手に入ったわね」

ヘンリー「こいつ以外にどんな魔物が仲間になるんだろうな」

シャル「……」

ほむら「やる事もなくなったし、今日は宿に泊まって寝ましょう」

ヘンリー「そうだな、なんだかんだで結構時間たったしな」
277 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:19:37.92 ID:3A4Yq5nk0
翌日

ほむら「さて、次はどこに向かえばいいのかしら」

杏子「話を聞くに、北西にはなんか寂れた村があるって話だな。
    北東には悪い噂が絶えない大きなお城があるそうだ」

ヘンリー「悪い噂ねぇ……その城でも王位継承問題でも起きてるのかな?」

ほむら「なら、その大きな城に行ってみましょう……色々情報が手に入る可能性もあるわ」

ヘンリー「でも大丈夫かなぁ、治安とか悪そうな気がするぜ」

ほむら「襲われたらシャルロッテにマミって貰うわ」

シャル「?」クビカシゲ

杏子「洒落にならないって……」

ヘンリー「よーし、それじゃあその大きな城に向かって旅立つとしましょうか!」

杏子「そういや、ヘンリーって自称王族なんだろ?
    もしかしたらその城がヘンリーの居た城だったりしてな」

ヘンリー「やめてくれ、縁起でもない」
278 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:20:33.23 ID:3A4Yq5nk0
ほむら「それじゃあ、私は馬車でゆっくりとしているわ
     目的地についたら起こしてちょうだい」

杏子「おい!なんだよそれ」

ヘンリー「もしかして馬車を買った理由って……」

ほむら「それじゃあ後はよろしく頼むわ」ホム

杏子「ま、待てよおい!」

ほむら「お休みなさい」

ヘンリー「ほむらの奴……」

杏子「くそ……なんだか腹が立つぜ」

ヘンリー「しょうがねぇ、城へついたらほむらを起こそうぜ」

杏子「なんだかいい様に使われてるみたいでむかつく」

ほむら「いいから早く進みなさい」

杏子「へいへい……仕方ねぇ行くとするか」
279 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:21:13.96 ID:3A4Yq5nk0
しばらくして

杏子「ほむら!大変だほむら!」

ほむら「なにがあったの?」

杏子「ヘンリーが、ヘンリーがブラウニーに殺されちまった!」

ほむら「そんな!ヘンリーが!?」

棺桶「」

ほむら「へ、ヘンリー?」

杏子「ブラウニーの木槌にやられたんだ……」

ほむら「ヘンリー……嘘でしょ?」

杏子「なあほむら、オラクルベリーに戻ってヘンリーを生き返そう!」

ほむら「っ!馬鹿を言わないで!死んだ人が生き返るわけないでしょう!?」

杏子「できるよ、金さえあれば」

ほむら「ほむ!?」

杏子「じゃ、ちょっくら生き返してくるからお金くれ」

ほむら「え……えぇ解ったわ」

ほむら(この世界には、まだまだ私の知らない事が沢山あるのね……)
280 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/03(火) 23:25:48.10 ID:3A4Yq5nk0
今回の投下はこれで終わりです。

次回はサンタローズ辺りまでを予定しています
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/03(火) 23:37:17.10 ID:KiFDG28uo

まさかシャルが登場するとは…他の魔女の登場もあるのかな
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/05/03(火) 23:39:08.61 ID:iyU7vGJj0
おつー

しかしヘンリーの扱いが悪いなww
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 00:15:24.04 ID:vfS6PFTIO
おつ
次回も期待!
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽) [sage]:2011/05/04(水) 00:17:13.45 ID:zc+cgpXAO


夢の中でドラクエ1のシナリオ終わらせやがったwwwwww
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/04(水) 00:44:05.21 ID:AAvy7lKa0

やっと追いついた・・・
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/05/04(水) 01:02:41.76 ID:vlnJjVSio
お金で命は買えるんだよ…
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/05/04(水) 02:33:42.94 ID:4OT30yTyo
なんだこれ
おもしろい
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/04(水) 04:28:39.86 ID:oPsAm9feo
なんてこった……
ほむらがこの後さやかと杏子とマミさんとシャルロットとヘンリーを孕ませるのか……
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/04(水) 14:38:15.44 ID:nNVw7ITAO
乙。まどかしらないけどおもしろい
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 19:00:22.73 ID:KXxknWIDO
>>288ヘンリーどうやって産むんだよ……
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 19:34:12.22 ID:lcUTYxaLo
>>290
世の中にはヤオイ穴というミラクルな器官があってな
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/05(木) 12:17:18.71 ID:pDXmHGeIO
「ほむ!」がかわいいw
普段冷静だから余計にw
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/05(木) 21:08:04.19 ID:R4LWRZuBo
ドラクエやったことないけど面白い

パパスは生き返らせなかったの?
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2011/05/05(木) 21:12:08.18 ID:9+MgfaOoo
>>293
原作だと死体も残らないくらいに消し炭にされたんだぜ・・・
295 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:21:59.11 ID:onWQniwv0
アルカパまで投下します。
296 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:22:29.64 ID:onWQniwv0
ほむほむメモ

この世界に来て10年と幾日、私のいた世界とは違い不思議な人や物がたくさんあふれている。
10年たった今でも新しい発見が常に続いている。

ヘンリー「すまねぇ、油断しちまったぜ」

まず、この世界では死んでも教会にお金を払えば蘇生してくれるという事。
流石に肉体が消滅してしまっては無理だという事。

スライム「ピキー」

杏子「おい、このスライム仲間にして欲しいんじゃないか?」

かつて、敵と戦った者が改心して仲間になる事。
とても強い敵を仲間にする事ができれば、非常に心強い予感がする。

今の所、仲間になった魔物はスライムが二匹にブラウニーが一匹。
プリズニャンが一匹。

ブラウニーのブラウンとブリズニャンのプリズンはヘンリーの事情のためにモン爺の許できままに過ごしている。

ほむら「新しく仲間になったブラウンよ」

ヘンリー「うわ……」

ブラウンはヘンリーのトラウマをえぐり、モン爺の許に。
297 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:23:10.49 ID:onWQniwv0
ほむら「新しい仲間のプリズンね」

ヘンリー「へっくしゅん!おかしいな……へっくし!」

ほむら「猫アレルギー?」

ヘンリー「さあ?へっくしょん!へっくし!」

ほむら「……ごめんなさい、モン爺の許に行ってもらえるかしら」

プリズン「解ったニャン」

ヘンリー「すまんな」ズビビ

杏子「プリズン……」

杏子(抱っこしたかったなぁ)

プリズンは、ヘンリーが猫アレルギーらしいのでモン爺の許に。
298 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:24:07.00 ID:onWQniwv0
オラクルベリー

ヘンリー「おーい準備できたぜ!」

杏子「薬草も買い込んだし、装備も整えた!
    これで怖いものなしだな」

ほむら「先に進むと言っておきながら、まさか二日も停滞する事になるとは」

杏子「しょうがないだろ、まわりの敵が強かったんだからさあ」

ヘンリー「でもおかげでお金も溜まったし、魔物も沢山仲間になっただろ」

ほむら「その内の二匹はヘンリーが原因でモン爺の許にいるけど」

ヘンリー「しょうがないだろ……俺にも色々あるんだ」

ほむら「まあでも、お金が溜まって装備を整える事ができたのはたしかね」

ヘンリー「奴隷服にもついにおさらばだぜ」

杏子「よーし!噂の城に行くとしようぜ!」

ほむら「ヘンリー」

ヘンリー「なんだ?」

ほむら「また死んだら、モン爺の許に預けるから」

ヘンリー「わ、解ってるって!」
299 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:24:56.81 ID:onWQniwv0
関所

ほむら(どこかで見たことがある場所ね)

兵士「ここから先はラインハット領である!通行証がない者は通す事はできん!」

ヘンリー「げぇッ!?」

杏子「ど、どうしたんだヘンリー?」

兵士(ヘンリー?すごく似てる気がするけど流石に人違いだよな)

ヘンリー(なんてこった!ラインハットで一体何が起きてるってんだ!?)

ヘンリー「いや、なんでもない」

杏子「そ、そうか?尋常じゃない驚きっぷりだったけど」

ヘンリー「なんでもないさ……なんでも」

ほむら「ここから先には進めそうにな……lっ!?」

杏子「どうした?」

ほむら(北西にある寂れた村?ここがラインハットの関所とするのなら……まさか!?)

ほむら「北西の村に行くわ」

杏子「今度はそこに向かうんだな」
300 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:25:29.95 ID:onWQniwv0
サンタローズ

ほむら「……なんという事なの」

ヘンリー「ど、どうしたんだほむら?」

ほむら「ここは、私の故郷なの」

杏子「ええ!?すっごいボロボロだけど、どうしたんだ一体!?」

ほむら「解らないわ、とにかく村の中を見てみましょう」

杏子「ああ」

教会

ほむら(無事な建物はこの教会ぐらいだった。
     一体この村になにがおきたの?)

神父「ようこそ旅のお方」

ほむら「あの、どうしてこの村はこんな事に?」

シスター「私達もよく分からないんだよ……
      10年前のある日、突然ラインハットの兵士達がやってきて村を焼き払っていったんだよ」

ヘンリー「なん……だと!?」
301 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:26:05.57 ID:onWQniwv0
ほむら「10年前……」

シスター「そうなんだよ……この村には立派な戦士さんがいたんだけど
      その人が娘を連れて旅立って行ってから少しして兵士達がきたんだよ」

ほむら「その戦士の名前はパパスというのでは?」

神父「なんと!?」

シスター「どうしてその名前を!?」

ほむら「私はほむら……パパスの娘のほむらよ」

神父「なんと……あのパパス殿のお子さんが生きて目の前にいるとは」

シスター「奇跡!奇跡なんだよ!」

ほむら「それで、どうしてラインハットの兵士達はこの村を?」

シスター「それが、パパスさんがラインハットの王子様を切り殺したって」

ヘンリー「……俺がさらわれた時におきた出来事が原因か」

ほむら「あの血飛沫は私の血なのだけれど……DNA検査とかがないこの時代では言ってもしょうがないわね」

杏子「でぃーえぬえーけんさ?なんだそれおいしいのか?」
302 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:26:38.17 ID:onWQniwv0
神父「すみませんがそこの緑髪のお方、さらわれた時とは?」

ヘンリー「俺は切り殺された王子だ」

シスター「えぇ!?神父様ニフラムなんだよ!」

ヘンリー「落ち着けって、俺はこの通り五体満足だ」

ほむら「10年前のあの日、私達の身に起きたことを全部話すわ」

神父「そうして貰えると助かります」

ほむらとヘンリーの説明はその日の夜まで続いた。

シスター「そんな事があったなんて……」

神父「おお……幼き子になんという仕打ちを」

杏子(まさか本当の話だったとは……てことはヘンリーは本当に王子)

シスター「でも、こうしてまたほむらちゃんに会えただけでもよかったんだよ!
      サンチョさんが生きてるのを知ったらとっても喜ぶと思うんだよ」

ほむら「サンチョは今どこに?」

シスター「分からないんだよ……たしかどこか遠いところに旅に行くって言ってたかも!」

ほむら「それならサンチョを探しにいかないと」

神父「まあ待ちなさい、今はこの村にいる者達に貴女がご存命という事を知らしてあげるのがいいと」
303 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:27:33.92 ID:onWQniwv0
ほむら「そうね、村の人に会いに行ってみるわ」

シスター「きっと皆喜ぶと思うんだよ!」

ほむら「その前に、どうして貴女は10年前と同じ姿なのかしら?」

シスター「10年前のあの日の出来事に吃驚して、体の成長が止まっちゃったんだよ!
      たぶん……」

ほむら「……こういう物を持ってないかしら?」

ほむらはソウルジェムを取り出した。

シスター「わぁ!すっごい綺麗なんだよ!でも持ってないんだよ」

ほむら(どうやら本当の事みたいね……シスターも神父も10年前の姿のままという事の証明は)
304 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:28:28.30 ID:onWQniwv0
イカダのある家

爺「はて、どちら様だったかな?」

ほむら「パパスの娘のほむらよ」

爺「な、なんと!?して、パパス殿は一体どこに!?
  あの方が人殺し等するはずがない!」

ほむら「落ち着いて聞いて……今から説明するわ」

爺「なんとそのような事が……苦労なされたんじゃなぁ
  しかし、パパス殿が若い命を散らしてしまうとは……」

ほむら「……」

爺「そういえばパパス殿はあの当時、洞窟の中に大切な物を隠しておったな
  ほむら殿、貴女の父君の物じゃ……もって行くのがよいじゃろう」

ほむら「父さんの大切な物……」

爺「イカダを貸してあげるから、それを使って取りにいくとよい」

杏子「ほむらの父さんの大切な物かー、一体なんだろうな?」

ヘンリー「あの親父さんの事だから、ほむらに関する物なんじゃないか?
      お前の事滅茶苦茶かわいがってたしな」

ほむら「イカダを借りるわ……父の残した物がなんなのかたしかめて見せる」
305 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:29:02.36 ID:onWQniwv0
サンタローズの洞窟

杏子「結構広いなここ……出てくる魔物も不思議な奴ばかりだぜ」

メタルスライムは逃げ出した!

ヘンリー「あっくそ!また逃げられた」

ほむら「どこに父の大切な物があるのかしら?」

杏子「さあ?最深部にあるんじゃないか?」

ほむら「それならいいのだけれど」

ヘンリー「あんこ!気をつけろ!」

腐った死体は杏子の顔を舐めまわした

杏子「ぎゃぁぁあああ!!!?」

杏子は鳥肌がたってしまった

ほむら「うっ……佐倉杏子、しばらく近寄る事を禁止するわ……酷い臭い」

杏子「うぅ……なんであたしがこんなめに」

ヘンリー「ははは……まあ運がなかったと思うしかねぇよ」
306 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:29:51.14 ID:onWQniwv0
杏子「なるほど、ここの岩を踏んで歩けば下に道ができるって寸法だな」

ほむら「実に手の込んだ仕掛けね……でも、一度足場を落として進むのに
     どうしてまたこうなっているのかしら?」

ヘンリー「さあ、お前の父ちゃんがいちいち戻してたんじゃねぇのか?」

ほむら「……その労力をもっと別のところに発揮すればいいのに」

ヘンリー「まあそう言うなよ、これも大切な物を守るためって奴だろ」

杏子「よーし!全部踏んどいたぜ!」

ほむら「これで先に進む事ができるわ!」

ヘンリー「よし!お前の父ちゃんの大切な物を拝むとしようぜ」
307 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:30:48.71 ID:onWQniwv0
最深部

ほむら「ここが行き止まりみたいね」

杏子「人が生活してたような痕跡があるな」

ヘンリー「こっちには変な剣と宝箱があるぜ」

ほむら「宝箱を開けてみましょう」

ほむらは宝箱を開けた。中からはパパスの手紙がでてきた。
ほむらはその手紙を読み始めた。

「ほむらよ、お前がこの手紙を読んでいるという事は、
 何らかの理由で私はもうお前のそばにいないのだろう。
 既に知っているかもしれんが、私は邪悪な手に攫われた
 妻のマーサと、お前の妹まどかを助けるため旅をしている」

「私の妻、お前の母であるマーサとまどかにはとても不思議な力があった。
 私にはよくわからぬが、その能力は魔界にも通じるものらしい。
 たぶん妻とまどかはその能力ゆえに魔界へと連れ去られたのであろう」

ほむら(魔界?また新しい言葉がでてきたわね……
     でも、まどかがそこにいるのならば、どんな手を使ってでもそこに行かなければ!)

「ほむらよ、伝説の勇者を探すのだ
 私の調べたかぎり、お前の母と妹を連れ去った邪悪な手を倒す事ができるのは
 天空の武器と防具を身につけた勇者だけなのだ
 私は世界中を旅し、ようやく天空の剣を見つける事ができた
 しかし、この武器を身につけることができる者にはいまだ会うことはできなんだ」
308 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:31:44.97 ID:onWQniwv0
「ほむらよ、残りの防具を探し出し我が妻とまどかを救ってくれ
 私の身勝手な願いだと重々承知だ。
 お前が女としての幸せを手に入れる事が適わないと知っても、お前に託すしかないのだ
 すまない ほむら
 我が最愛の娘よ」

ほむら「解ったわ……父さんの意思は私がついで見せる!
     まどかを助け出すためにも!」

ほむらは天空の剣を手に入れた。

ヘンリー「なんだかすごく壮大な話だな……」

杏子「にわかには信じられねぇぜ」

ほむら「信じてもらう必要はないわ、それでも私は魔界に乗り込みまどかを助け出す!」

杏子「そうか、ならあたしもほむらにとことん付き合ってやるよ!」

ヘンリー「ああ、そうだな……10年もお前と一緒にいたんだ。
      俺もできる限りの事はするぜ!」

シャル「ほむほむ、ほむほむ!」

ほむら「みんな……」

ヘンリー「で、これからどうする?」

ほむら「……さあ?」
309 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:32:53.09 ID:onWQniwv0
ほむら(目的は決まったけど、いきなり大海原に投げ出された気分ね……)

ヘンリー「だったら、他に行けそうな所はないか?」

ほむら「妖精の国へは、ベラがいないといけそうにないし……」

杏子「妖精の国!?お前妖精に会った事あるのか?」

ほむら「ええ、10年前にだけれど」

ヘンリー「妖精って本当にいたんだな……」

ほむら「他には……そう、巴マミ!マミがアルカパにいたわ!」

ヘンリー「マミ?誰だそれ」

シャル「マミマミ?」

ほむら「とりあえずアルカパに行きましょう!そこに巴マミがいるわ」

杏子「よし、さっそく出発だ!」

シャル「マミマミ……」

ほむら(シャルロッテを連れていっていいものかしら)
310 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:33:34.03 ID:onWQniwv0
サンタローズ

ほむら「ここを出たら、しばらく馬車の中にいていいかしら?」

ヘンリー「ん?どうしたんだ?」

ほむら「今回得た情報をまとめたいの」

杏子「そういう事ならいいけど、ランプがもつか不安だな」

ほむら「アルカパはそこまで遠くないから心配しなくていいわ……
     夜明け前にはつくでしょう」

杏子「考えてみればあたし達、今日徹夜だな」

ヘンリー「アルカパにいるマミって子の家は宿屋らしいし、そこでぐっすりと寝ようぜ」

ほむら「スラリン、悪いけど私の代わりに馬車の外に出て貰えるかしら」

スラリン「ピキー!」

杏子「よし!ふかふかのベッド求めてアルカパにいくぞー!」

ヘンリー「夜中なのに元気だなお前」

杏子「一人ぐらい元気なのがいないとな。
    無言で旅をするのも哀しいだろ?」

ヘンリー「そりゃそうだな」
311 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:34:39.67 ID:onWQniwv0
馬車の中

ほむら(父の手紙では、まどかは魔界にいるらしい……邪悪な手に
     攫われたというけど、邪悪な手とは?)

(僕と契約して魔法少女になってよ)

ほむら(っ!?まさかQBが!?
     でも、QBは10年前にアルカパで……)

(無意味に潰されるのは困るんだよね……勿体無いじゃないか)

ほむら(QBは無限に湧く事がきでる……となれば固体も一つという訳ではない!
     やはり、QBがまどかを……)

ほむら(だとしたら、10年もの年月がたっているのに何故まどかは契約していないの?
     っ、もしかしたらまどかは私が助けに来るのを待っている!?)

ほむら(待っててまどか!たとえソウルジェムが砕けたとしても必ず貴女を救いだしてみせる!
     そして、一緒にQBを抹殺して結婚しましょう!)

ほむら(そのためには魔界へといかなければならないのだけれど……魔界魔界)ブツブツ

スラみ「ほむら様、魔界に行きたいの?」

ほむら「ええ……魔界に大事な人が囚われているの」

スラみ「魔界に行くのは大変だよ!お父さんとお母さんから聞いたけど
     なんでもこの世界にある不思議な指輪を三つ集めないといけないんだって」

ほむら「指輪を三つ……」メモメモ
312 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:35:35.14 ID:onWQniwv0
ほむら「他に知ってる事はないかしら?」

スラみ「ごめんなさい、スラみそれしか覚えてないの……お父さんとお母さんなら知ってると思うけど
     メダル王の島っていう所にバカンスにでかけてるから……」

ほむら「そう、貴重な情報ありがとう」

ほむら(指輪……一体どんな指輪なのかしら?赤、青、黄色?黒、桃、白?
     スラリンとスラみの両親に話を聞かないとわからなそうね)

杏子「おいほむら!アルカパについたぜ」

ほむら「ご苦労様、だいぶまとまったわ」

ヘンリー「よし!ほむらの言ってたトモエマミに会いにいこうぜ!」

アルカパの宿屋

主人「いらっしゃい!一泊ですか?」

ヘンリー「ここにマミって子いますか?」

主人「マミ?誰だいそれ?」

ヘンリー「おいほむら!話が違うぞ!」

ほむら「この宿屋はダンカンという人がやっていたはずなのだけれど……どこに行ったの?」

主人「さあねぇ、なんでも遠くに行ったとしか……」
313 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:36:25.74 ID:onWQniwv0
ほむら「遠くに?」

主人「そうそう、詳しいことはこの町の人にでも聞くといいんじゃないかな?」

ほむら「それなら今日はこのまま一泊して、朝にでも町の中を見回るとしましょう」

ヘンリー「そうだな、俺もうくたくただよ」

杏子「今日はがんばったなぁ、おっちゃんなんか食い物ない?」

ほむら(巴マミ……貴女は一体どこへ?)

翌日

ほむら「町の中を見回りましょう」

ヘンリー(ついでにラインハットに関する情報を仕入れておこう……)

杏子「お、あそこの二人組みとかいいんじゃないか!?」
314 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:37:14.79 ID:onWQniwv0
男「しかし、情けない奴だな……ラインハット城の兵士になったのに逃げ出してくるとは」

ヘンリー「ラインハット?あんたそこで兵士してたのか?」

兵士「ああ、王位継承問題が一段落して弟が王位を継いだんだが……」

ヘンリー(そうか、やはりデールが王位を継いだのか……それなら何故悪い噂が……
      それに親父はどうしたんだ?サンタローズを焼いたのは許せないが、親父がいるなら
      悪い噂がたつとは思えないが)

兵士「ところがどっこい、太后様が実権を握ってやりたい放題やっているんだ!
    王様が体調を崩してからが始まりで、サンタローズを焼き払ってな……
    その後王様がついに亡くなって、もう太后様の天下ってわけだ!
    毎日のように粛清が始まって、恐怖政治の出来上がり!
    俺はもう恐ろしくなって逃げてきたって訳さ」

ヘンリー(あの女……あの女がほむらの故郷を!?
      しかも、恐怖政治をしくなんて……ゆるせねぇ!)

ほむら「他にも聞きたい事があるのだけれど」

兵士「なんだい?」

ほむら「マミって子はどこに行ったかご存知?」

男「マミちゃんか……マミちゃんは7年前にこの町を離れて行ったよ
  どうもダンカンさんの具合がよろしくないとかで、養生できる所に行ったみたいだよ」
315 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:37:59.04 ID:onWQniwv0
ほむら「そこの場所はわかるかしら?」

兵士「すまん、場所までは知らないんだ……」

男「でも、この町を出て行く時のマミちゃんの顔、忘れられないなぁ……」

ほむら「どういう顔をしてたの?」

兵士「サンタローズが焼き払われたって話はさっきしただろ。
    どうもその町に好きな人か、大事な人がいたらしくてね……
    その人が死んだらしくて、思い出があるこの町を離れたくなかったらしいんだよ」

ほむら「巴マミ……」

男「あーあ……今マミちゃんがいれば俺は求婚してたのになぁ」

兵士「お前なんかにつりあう訳ないだろ」

ほむら「情報に感謝するわ」

男「ああ」
316 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:39:34.39 ID:onWQniwv0
アルカパの宿屋

杏子「結局情報は、ラインハットの事ばかりか」

ほむら「ええ……巴マミに関しては7年前から途絶えているわ」

杏子「しかしねぇ……ヘンリーの故郷で義理の母ちゃんがやりたい放題か」

ヘンリー「……」

ほむら「ヘンリー、貴方はこれからどうするの?」

ヘンリー「わからねぇ……俺はどうすればいいのか」

ヘンリー「たしかに俺はラインハットの第一王子だ……でも今は奴隷となり
      あそこに一切の関係はない」

杏子「関係ないって!一応お前の故郷だろ?」

ヘンリー(デール……お前は一体何をしているんだ)

ヘンリー「くそっ!」

ほむら「ヘンリー、一つ言っておくわ」

ヘンリー「なんだ?」

ほむら「貴方の道は貴方が決めなさい……今回は貴方の決定に従ってあげるわ」
317 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:40:22.19 ID:onWQniwv0
ヘンリー「いいのか!?だってお前は魔界とやらに行って妹と母さんを……」

ほむら「いいのよ……だって、貴方と私は友達でしょ?」

ヘンリー「ほむら……」

ほむら「佐倉杏子、ヘンリーを一人にしてあげましょう」

杏子「あ、あぁ……あんま思いつめるなよヘンリー、あたしもお前の友達だからさ!」

ヘンリー「すまないあんこ」

杏子「あたしはキョウコだ!」バタン

ヘンリー「デール……親父……糞婆……」
318 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:41:15.25 ID:onWQniwv0
酒場

ほむら「一杯貰えるかしら?後チーズを沢山」

杏子「お、おい……あたし達まだ」

ほむら「黙ってればばれないわ」

杏子「お、おぅ……」

マスター「どうぞ、エールとチーズです」

ほむら「お食べシャルロッテ」

シャル「♪」マミマミ

ほむら「色々あったわね……」

杏子「あ、ああ……そうだな」

ほむら「私の父の事や奴隷になった経緯、信じてくれた?」

杏子「信じるしかねぇだろ……」

ほむら「信じてくれたならいいわ」
319 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:42:05.25 ID:onWQniwv0
杏子「なあ……いままであんた達の話ばっか聞いてたけどさ、
    あたしの話、よかったら聞いてくれない?」

ほむら「私でよければ……」ヒック

杏子「あたしさ、ルラフェンってとこに生まれたんだ……
    親父はルラフェンで神父をやってたんだ」

ほむら「そう……」

ほむら(どうりでヘンリーが死んだ時、蘇生に関して詳しかったわけね)

杏子「でもさ、ある日光の教団ってのがきてさ……
    親父がどっぷりはまっちまったんだ」

杏子「それからというもの、家の中の家財はどんどん消えていってな……
    聞いたら光の教団に寄付したって言うんだ」

ほむら(典型的な宗教の恐怖ね)

杏子「そんで、色々あって親父が死んじまってさ……
    行くところがなくなったあたし達は、光の教団に引き取られてさ
    兄貴は建築現場で働いて、あたしはどこだか分からない神殿で働いてたんだ。
    月に一度、兄貴には会いに行ってたけどな」

ほむら「そういえば、貴女教祖に楯突いたんですってね」

杏子「なんだか今となっちゃ恥ずかしい理由で楯突いたんだけどな」
320 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:43:35.86 ID:onWQniwv0
ほむら「そうなの」

杏子「給金で1万Gもらったんだよ」

ほむら「大金ね」

杏子「それでな、その金でお菓子を買いにいったら、金額がでかすぎるとかなんとか言って
    1万G札が使えなかったんだよ。
    それで、あの頃の馬鹿な私は怒っちまってな……使えないお金を渡したとかで教祖様に殴りかかったんだよ
    んで、奴隷いきさ」

ほむら「……酷く頭痛がしてきたわ」

杏子「で、でもそのおかげで奴らの本心が見えたんだ……馬鹿だったのが幸いしたっていうかなんていうか……
    おかげでこれから悔いなく生きられそうだよ!」

ほむら「親からはなにも教えて貰えなかったの?」

杏子「言ったろ?光の教団にのめり込んで家財やらなんやらを全部寄付しちまってさ……
    おかげであたしと兄貴はろくに勉学を学ぶ事すらできなかったよ。
    もっとも兄貴は、光の教団に入ってから猛勉強したみたいだけど、あたしは……適当に過ごしてた」

ほむら「貴女らしいと言えば貴女らしいわね」

杏子「まあ、今はヘンリーに色々教えて貰ってるけどな」

ほむら「ヘンリーは奴隷生活中に、細々と勉強してたわね……
     私も少し勉強を見せて貰ったけど、おかげで文字を覚えれたわ……」ヒック

杏子「はぁ……ヘンリーの奴大丈夫かなぁ?」
321 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:45:03.45 ID:onWQniwv0
ほむら「貴女、ヘンリーの事をやけに心配するのね」

杏子「だって、あたしの勉学の先生だもん」

ほむら「なんだったら私が貴女に勉強を教えましょうか?」

杏子「お前が?」

ほむら「ええ、大学レベルの知識はあるわ」

杏子「なんだ?そのだいがくってのは」

ほむら「そういえばこの世界には大学はないのね」

杏子「この世界?」

ほむら「気にしないで……酔っ払いの戯言よ」ヒック

杏子「おいおい顔赤いぞお前……大丈夫かよ」

ほむら「問題ないわ」

杏子「なら、いいんだけどよぉ」

ほむら「佐倉杏子、話を聞かせてくれてありがとう」

杏子「面と向かって礼を言われると照れるな」
322 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:45:51.60 ID:onWQniwv0
翌日

ヘンリー「ほむら、あんこ!俺はラインハットに行くぞ!」

杏子「明日にしないか?頭痛がするんだ……」

ほむら「気持ち悪い……飲みすぎたわ」

ヘンリー「…………」

杏子「うっ気持ちわるっ!」

ほむら「ヘンリー、バケツかなにかもらってきてくれるかしら?」

ヘンリー「なんだかなぁもぅ」

シャル「……」

ほむら「ついでに、シャルロッテにチーズをあげて……
     スラリン達には食堂でなにか食べ物を」

ヘンリー「はいはい……こいシャルロッテ、飯だ飯!」

シャル「♪」ダキツキ

ヘンリー「うっ……頼むから抱きつかないでくれ……怖い」

シャル「……」
323 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:47:21.75 ID:onWQniwv0
今回の投下は以上で終了いたします。

現在のメンバー

暁美ほむら(魔法少女)
ヘンリー(普通の人)
佐倉杏子(魔法少女 本人に自覚はない)

シャルロッテ(お菓子の魔女)
スラリン(スラ美の兄)
スラみ(スライムもりもりから  スライムべスの女の子であり主人公のスライムの妹)
ブラウン
プリズン(DQX DS版に登場   スライムもりもり2では愛らしい動きを見せてくれる)



*スライムべスはXでは登場しません。
324 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/05(木) 23:48:36.35 ID:onWQniwv0
なんだかんだで300を突破しました。

その間、多くの感想レスを頂きとても励みになりました。
まだまだこの話は続くので、どうかこれからもお付き合いください
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/05(木) 23:56:02.98 ID:QGwFd6yxo
お疲れ様でした。
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/05(木) 23:59:28.38 ID:hWEMP/h+o
乙。
しかしあんこもほむらも、既に魔法少女という年齢じゃ(ry
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/06(金) 00:24:03.30 ID:aMzls1FDO
>>1乙!
シスターは何歳なんだ……
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/06(金) 00:30:33.45 ID:ng5/Ur5DO
乙カレー

楽しみにしてるべ
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/05/06(金) 00:41:55.88 ID:+/45q7GMo
バトルロードでは王女も天空一式装備できるが今作では息子と娘どっちが勇者になるのやら
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/06(金) 00:45:22.55 ID:28eF8XHAO
乙乙
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/05/06(金) 00:53:57.20 ID:qyLSxyuAO
シスターってもしかしてi…

おや、誰か来たようだ
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/06(金) 01:33:16.48 ID:E1Zl4upAO
乙。このシスターはきっとイン・・・
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/06(金) 01:50:08.03 ID:JFWy8yee0

>>326大丈夫、肉体は14のままの筈だ!!
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/05/06(金) 02:30:22.52 ID:UkEkYfbso
あんこちゃんをペロペロした腐った死体は速やかに火葬しろ
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/06(金) 04:13:11.43 ID:hNpLt+1Xo

なんてこったシャルロットがヘンリーを孕ませるのか……
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/07(土) 20:49:46.31 ID:hSvVAj/+o
いやその理屈はおかしい
337 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 22:51:27.61 ID:hL0FO9gF0
太后撃破まで投下したいと思います。
338 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 22:52:16.16 ID:hL0FO9gF0
アルカパ

ほむら「さて二日酔いも醒めた事だし、ラインハットに向かうとしましょう」

杏子「うぅ……当分酒はこりごりだよ」

ヘンリー「まったく、人が決意をした途端これだもんなぁもぅ」

ほむら「ごめんなさいヘンリー、佐倉杏子の話を聞いていたら飲みすぎてしまって」

杏子「ほんっとごめん!」

ヘンリー「ははは、もう気にしてないさ……むしろ気持ちが楽になったってもんだよ」

ほむら「それじゃあラインハットの関所に向かいましょう」

ヘンリー「おう!あの糞婆、親父に代わってぶちのめしてやるぜ!」

杏子「そうだ!ほむらの故郷を焼き払う外道に情けなんて必要ないぜ」

ほむら「そうね……私も許せないわ」

ほむら(私にとってあそこは本当の故郷ではないけれど……あそこで過ごした日々は
     決して夢幻ではなかった……それを踏みにじった者に、私は容赦しない!)

ヘンリー「首を洗って待ってやがれババア!」
339 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 22:53:27.37 ID:hL0FO9gF0
関所

兵士「この先に行くのなら通行証を出すんだ」

ヘンリー「なんだと!?やいトム、ずいぶんと偉そうな事を言うじゃねぇか!」

トム「な、なんだと!?誰だお前は!」

ヘンリー「この俺に向かってでかい口を叩くじゃないか、ベッドの中に蛙を入れられて
      大騒ぎしてたのはどこの誰だったかなぁ?」

トム「!?あ、貴方はやはりヘンリー様!?」

ヘンリー「おうよ!切り殺されたって話のヘンリー様よ!」

トム「い、一体どうしてこんな所に……なんまいだなんまいだ」

ヘンリー「馬鹿、ちゃんと足がついてるだろ!」

トム「ほ、本当だ……ヘンリー様!生きておいででしたのですね!
   思えば、あの頃が本当に楽しゅうございました」メソメソ

ヘンリー「泣くなトム!俺が今からババアを叩きのめしてやるからよ!」

トム「ヘンリー様!どうかお気をつけて……今、城の中は怪しい輩で一杯ですので」

ヘンリー「すまんなトム……すぐにラインハットを元に戻して見せるぜ」
340 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 22:54:58.80 ID:hL0FO9gF0
ラインハット

ほむら「10年前に比べると活気がまったくないわね」

杏子「皆ビクビクしてるっていうか、怖がっているっていうか」

ヘンリー「それもこれも、あのババアのせいだ!」

住民「あんた達旅の人かい?」

ほむら「ええ」

住民「なら今すぐこの国から逃げ出した方がいい……ご覧のとおり、この国はもう駄目だ
    皆、太后様の粛清に怯え、親を殺された子供達が物乞いをする……10年前が懐かしい」

ヘンリー「大丈夫さ、この国はまた息を吹き返す、その時まで待っててくれ」

住民「……はて、貴方はどこかで見たことがあるようなないような」

ヘンリー「ははは、俺はただの奴隷あがりの旅人さ!
      さ、城の中に行こうぜほむら」

ほむら「ええ」
341 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 22:55:53.50 ID:hL0FO9gF0
城内

ヘンリー「トムの言うとおり、異様な連中がうろうろしているな」

ほむら「ええ……中には魔物も混じっているわね」

杏子「魔物なら、こっちにも一匹混じってるな」

シャル「?」クビカシゲ

ほむら(シャルロッテは魔女なのだけれど……)

杏子「なあヘンリー、シャルロッテにこいつ等を襲わせて太后を倒しにいこうぜ!」

ヘンリー「まあ待て、今ここで騒ぎを起こすのはよくない……」

ほむら「そうね、今騒ぎを起こすと太后に逃げられるかも知れないわ」

杏子「そっか……それじゃあどうやって叩きのめすんだ?」

ヘンリー「まずはデールに会わないとな……しかし、奥に進む道は兵士に邪魔されて
      進めそうにないな」

ほむら「なにか他に道はないかしら?」

ヘンリー「お!そういえば10年前に、お前に面白い場所に案内するって話したよな」

ほむら「ええ、その後すぐに貴方は攫われてしまったけど」

ヘンリー「実はな、あそこは城の中庭辺りに続く秘密の通路があるんだ!」
342 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 22:56:30.70 ID:hL0FO9gF0
杏子「本当か!?ならそれを使って城の中に進入しようぜ!」

ヘンリー「ああ、水路に向かおうぜ」

ほむら「ええ……そうね」

ヘンリー「……すまないなほむら、辛い事を思い出させちまって」

ほむら「気にしないで、今は貴方の故郷の出来事を解決するのが先決よ」

ヘンリー「ああ!」

秘密の通路

ヘンリー「たしかこの台座のスイッチを押せば……」ポチ

なんと壁が上がり、奥へと続く通路が現れた。

ヘンリー「この先だ!」

ほむら「魔物の気配がするわね……気をつけて進みましょう」

杏子「魔物はあたしに任せろ!ぼこぼこにしてやるぜ」

シャル「ほむほむ!」

ほむら「ええ、期待してるわ」
343 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 22:57:23.32 ID:hL0FO9gF0
腐った死体が現れた

杏子「でやがったなこの野郎!シャルロッテ!奴の頭を食いちぎってやれ」

シャル「イヤイヤ」

シャルロッテは嫌がっている

杏子「お前!あいつも同じ魔物だろ!好き嫌いするなよ」

シャル「……」イヤイヤ

シャルロッテは嫌がっている

腐った死体「ぺろぺろ」

杏子「うぎゃぁぁあああああ!!!」

腐った死体は杏子の顔を舐めまわした。
杏子は鳥肌がたってしまった。

ほむら「何をやっているの……貴方は」

杏子「うへぇ……気持ちわりぃ」

ヘンリー「大丈夫かあんこ?……しっかし酷い臭いだな」
344 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 22:58:22.13 ID:hL0FO9gF0
杏子「ゆるせねぇ!絶対ぶちのめす!」

会心の一撃!腐った死体を倒した

杏子「へへ、どんなもんだい」

腐った死体「おれは しょうきにもどった」

なんと腐った死体が起き上がり仲間になりたそうにこちらを見ている。

杏子「げっ!?」

仲間にしてあげますか?

rァはい
  勿論

杏子「おい、拒否はなしかよ!?」

ほむら「仲間は多い方がいいわ、これからもよろしく」

腐った死体「スミスといいます、これからよろしくお願いしますぜ」

杏子「うっ……よ、よろしくな」

スミス「へへ、あんこの姐御……いい味してますねぇ」

杏子「て、てめぇ!」チャキ

スミス「おっと、あっしは馬車に行くとしますぜ!へっへ」
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/07(土) 22:58:54.89 ID:ph3UgMllo
小説版屈指の漢がキマシタワ
346 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 22:59:40.02 ID:hL0FO9gF0
杏子「死にたい」

ヘンリー「げ、元気だせよ」

ほむら「何をしているの佐倉杏子?この先にもまだまだ魔物はいるわ」

杏子「く、くそ!こうなったらもうやけくそだ!かかってこいよ!」

秘密の通路、牢獄

ほむら「この通路、牢獄にも使われていたのね」

ヘンリー「ああ、もう使われなくなった牢なんだが……」

ほむら「見た感じ、つい最近まで人が入っていた痕跡があるわね……
     床に積もった埃が牢の中だけ消えているわ」

杏子「お、おい……あそこにあるのって」

ほむら「反応がないのを見ると、既に亡くなっているようね」

ヘンリー「くそ!もしかしたらまだ生きている奴がいるかも知れない!
      もっと見て回ろうぜ」

杏子「お、おう!」

ほむら「二手に分かれましょう、私とヘンリーはこっちに行くから佐倉杏子、
     貴方はシャルロッテとそっちに」

杏子「まかせろ!」
347 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:00:33.49 ID:hL0FO9gF0
杏子「と、言っても……牢の中にあるのは骸骨ばっかだな……」

シャル「……」ツンツン

杏子「なんだ?なんかあったのか?」

シャル「……」アッチアッチ

杏子「あっちになにかあるのか?」

シャル「……」コクコク

杏子「よし、行ってみよう!」
348 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:01:27.34 ID:hL0FO9gF0
杏子「うお、中に人がいる!おいあんた、生きてるか?」

?「誰かそこにおるのか?」

杏子「いるよ!待ってろよ、今仲間を呼ぶから!
    おーいほむら!ヘンリー!人がいるぞー!」

?「へ、ヘンリー?ま、まさか……」

ヘンリー「どうしたあんこ、生存者か!?」

ほむら「っ、この人は!?」

杏子「な、なんだ?知り合いか?」

ヘンリー「あ、あんた……なんでこんな所に」

王妃「やはりその声、貴方はヘンリーなのですね」

ヘンリー「答えろ!あんたはなんだってそんな所に」

王妃「これは罰なのでしょう……我が子を王にさせたいという私の野心が撒いた種……
    貴方を攫わせた後、何者かによって私はこの地下牢の中に閉じ込められたのです」

ほむら「サンタローズを焼き払うように命じたのは貴方?」

王妃「何のことですか?私はヘンリーが攫われた翌日にはもうこの地下牢の中に……
   ヘンリー、虫のいい話なのですが。
   どうかデールを、デールの事をよろしくお頼みします」
349 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:02:16.85 ID:hL0FO9gF0
ヘンリー「……ああ、あいつは俺のたった一人の大事な弟だ」

王妃「よかった……」

ほむら「本物の太后がここにいるのならば、今の太后は一体……」

杏子「な、なんだか訳がわからなくなってきたな……」

ヘンリー「何者かが、お袋と入れ替わってるって事だ……そいつがほむらの故郷を」

杏子「そうなのか、だったらそいつをぶちのめせばいいんだな」

ほむら「でも、その前にヘンリーの弟の安否を確認しないと」

ヘンリー「そうだな、お袋が偽者だとするとデールにも既に害が及んでいるかもしれん」

ほむら「急ぎましょうヘンリー」

ヘンリー「ああ……」

ヘンリー(生きててくれデール!)
350 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:03:14.87 ID:hL0FO9gF0
中庭

杏子「ほ、本当に庭の中に通じてるんだな」

ヘンリー「言ったろ?ここの通路はよく悪戯をするために利用したんだ。
      まさか、魔物が徘徊するようになってるとは思わなかったが」

杏子「お、犬がいるぜ」

ほむら「あの犬、魔物の気配がするわね……」

ヘンリー「たしかにするな、なんだってこんな所に?」

杏子「てことは番犬かなにかか?騒がれると厄介だから殺っちまうか?」

ほむら「気にすることはないわ、城の中に向かいましょう」

ヘンリー「ああ、デール!無事でいてくれよ!」

玉座の間

大臣「デール様は気分が優れない御様子、謁見はまたの機会にしてくれないか?」

ほむら「ごめんなさい、どうしてもデール様にお伝えしたい事が」

デール「僕に伝えたい事?」

ヘンリー(デール!よかった五体満足でいてくれて)

ヘンリー「そうです王様!お耳を拝借いたします」

デール「……一体なんなんだ君達は」
351 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:04:05.27 ID:hL0FO9gF0
ヘンリー「ですがね王様、子分は親分の言う事を聞くものですよ」

デール「なっ!?」

ヘンリー「人払いを」

デール「う、うむ!大臣、僕はこの方達と話がある!下がっていてくれ」

大臣「は、はは!」スタコラサッサ

デール「兄さん!兄さん生きていたんだね!
     あの壁の血飛沫を見た時に僕はもう兄さんがこの世にいないと……」

ヘンリー「あれは俺の血じゃない……ほむらの血だ」

デール「ほむら?」

ほむら「私よ」

デール「き、君は……お、思い出した!10年前に髪の黒いきれいな女の子が城にお父さんと来てたっけ!
     で、でも……だとするならばよくあれだけの血を流して生きていたね」

ほむら「お金で生き返れる時代ですから」

デール「それとこれとは話が違う気がするけど」

ヘンリー「そんな事より、地下牢にお前の本当の母親がいる!
      今居るお前の母親は、まったくの別物なんだ!」
352 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:05:04.25 ID:hL0FO9gF0
デール「なんだって!?
     で、でも……言われてみればたしかに納得がいく」

ヘンリー「俺達は今から偽者をぶちのめしにいく!お前は今すぐ母親を助けにいくんだ」

デール「ま、待って兄さん!母さんが偽者だというのならその正体を暴く必要がある!
     ただ闇雲に偽者の母さんを倒しても、意味がないよ!
     国民や兵に、母が偽者であったという証拠を見せなければ、納得してくれないはずだ」

ヘンリー「偽者の首を上げるだけじゃだめか?」

デール「駄目だよ、それだけいじゃ影武者かと思われちゃうだろ」

ヘンリー「デール……見ない内にお前も立派になったな」

デール「偽者の母のせいで僕も苦労してるのさ……いや、これは僕に科せられた罰なのだろう
     母の行動が怪しいと思いつつも、僕は母の正体を確かめようとすらしなかった」

ヘンリー「そうか、それでどうすれば正体を暴く事ができる?」

デール「昔読んだ本に、真実の姿を映すことができる鏡がある塔があると書いてあった気がする……
     それを使えば偽者の母の姿を暴く事ができると思う」

杏子「へぇ、そんな便利な物があるんだな」

ヘンリー「解った!今すぐそこにいって鏡を取ってくる」

デール「待って兄さん!たしかその塔に入るには修道僧しか開けられないはず……
     近くに修道院があったはずだから、そこの人に聞くといいかも」
353 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:05:52.44 ID:hL0FO9gF0
ヘンリー「何から何まですまない」

デール「僕の方こそ兄さんには感謝している、おかげで本当の母がどこにいるのか知る事ができた!
     この鍵を持っていって!これを使えば城の中にある旅の扉を使う事ができる」

ほむら「旅の扉?」

ヘンリー「一瞬で遠く離れた地域に行くことができる扉のようなものだ。
      昔はたくさんあって、旅行とかに使われてたそうだ」

ほむら「そんな便利なものが……」

デール「兄さん、鏡の件よろしく頼むよ」

ヘンリー「ああ、お前は母さんを連れ出してくれ……それとなるべく騒ぎを大きく大きくするんだ!
      そして国民の前で姿を暴いてやればいい!」

デール「了解した兄さん……いえ、親分!」

ヘンリー「頼んだぜ第一の子分!」

杏子(なんだよ、お前もいい兄貴してるじゃねぇか)

ほむら「それじゃあ旅の扉に向かいましょう、それに入ればどこかに出るのでしょう?」

杏子「どこに出るんだろうなぁ?ちょっとワクワクするよ」

ヘンリー「どこに出るんだったかなぁ……いまいち覚えてないけどそんな遠くじゃなかったような」
354 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:06:38.37 ID:hL0FO9gF0
旅の扉

ほむら「この渦のような物が旅の扉なのね」

杏子「へぇ、初めて見るな」

ヘンリー「よし!せーので飛び込むぞ!」

ヘンリー「せー

ほむら「触れても大丈夫かしら?」バシュン!

杏子「ほ、ほむら!?お、おい!消えちまったぞ」

ヘンリー「…………行こうぜ」バシュン!

杏子「あたしだけ違う所に出るとかないよな?」

シャル「?」クビカシゲ

杏子「まあそん時はそん時だな」バシュン!
355 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:07:26.60 ID:hL0FO9gF0
ほむら「ここはどこかしら」

ヘンリー「向こうにでかい塔が見えるな」

ほむら「あれが不思議な鏡がある塔なのかしら?」

ヘンリー「だとすると、この近くに修道院があるはずだが」

ほむら「……佐倉杏子遅いわね」

ヘンリー「びびってるんじゃないのか?」

バシュン!

杏子「お、おお!ほむら、ヘンリー!会いたかった!」ダキッ

ほむら「なにかあったの?」

杏子「わかんねぇ!お前達の後を追ったら変な所に出ちまって……二人を探してもどこにもいないし
    あ、そうだ……これお前等を探してる時に見つけたんだ」

暁美ほむらは佐倉杏子から太陽の紋章を受け取った。

ほむら「なにかしらこれ?」

ヘンリー「さあ?」

杏子「はぁーよかったよかった……こうして二人にまた出会えたんだからな」

シャル「♪」
356 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:11:52.49 ID:hL0FO9gF0
南の塔

ほむら「不思議な感じのする塔ね」

ヘンリー「うーん駄目だ、この扉開かないぞ」

杏子「もしかしてここが不思議な鏡のある塔なのか?」

ほむら「なんとも言えないわね……まずは修道院を見つけましょう」

ヘンリー「そうだな」

海辺の修道院

ヘンリー「まさか修道院がここだったとはな」

杏子「なんか懐かしいな」

修道女「あら皆さん、お久しぶりです」

ほむら「私達、ここの南にある塔の中に入りたいのだけれど」

修道女「南の塔……ああ、神の塔と呼ばれているあそこにですか
     あそこは、神に仕える乙女の祈りでしか開きません」

杏子「あんた達じゃ駄目なのか?」

修道女「申し訳ありませんあの塔には現在魔物がいて、私達では足手まといになります」
357 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:12:48.34 ID:hL0FO9gF0
ほむら「では、どうすれば扉は?」

修道女「どこかで戦う力を持つ、神に仕える乙女を見つけるしかありません」

ヘンリー「その神に仕えるってどういう事だ?神父様とかの事か?」

修道女「はい、神父様やシスター。または神父様達の子にあたる人達が該当者となります」

ほむら「子供でもいいの?」

修道女「はい、生まれた子は必ず洗礼を受けるので等しく神に仕える者となります」

ほむら「佐倉杏子」

杏子「ん?」

ほむら「貴方、扉の前で祈りなさい」

杏子「え、あたしが?」

ヘンリー「え、あんこって神に仕えてるのか?」

杏子「親父が神父やってたけど……あたし、神に祈った事なんてほとんどないぜ?」

ほむら「やるだけやってみましょう、99%が駄目でも残りの1%に賭けるわ」

杏子「あたしにはその1%の確立もないと思うけど……まあでも、やるだけやってみよう!」
358 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:13:41.79 ID:hL0FO9gF0
神の塔

ほむら「まずい事がおきたわ」

ヘンリー「どうしたんだ?」

ほむら「シャルロッテがお腹を壊したわ……さっき食べたエビルアップルが原因かしら」

シャル「……」グッタリ

杏子「顔色悪いな……どうする?」

ほむら「仕方ないわ、シャルロッテは馬車で休ませて代わりにスラリンを連れていきましょう」

スラリン「ピキー♪」

スラみ「がんばってねお兄ちゃん」

杏子(スミスじゃなくてよかった)

ほむら「スミス、スラみ。私が居ない間シャルロッテの事よろしく頼むわ」

スミス「任せてくだせぇほむらの姐御!」

ほむら「出鼻を挫かれたけれど……佐倉杏子、扉の前で祈りなさい」

杏子「や、やるだけやってみる!」
359 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:14:41.48 ID:hL0FO9gF0
佐倉杏子は扉の前へと進み、祈り始めた。

杏子(神様お願いします!扉を開けてください)

しかし扉は開かなかった。

杏子「やっぱり駄目だわ」

ヘンリー「うーん、なんか呪文があるとか?」

ほむら「呪文を唱えながら祈ってみて」

杏子「解った」

杏子(開けゴマ!扉よ開け!オープン!インパス!アバカム!)

杏子「駄目だ」

ほむら「こんな所で手詰まりだなんて」

ヘンリー「なにか他に方法はないのか?」

杏子「そんな事言われたってなぁ」

ほむら「もっと心の奥底にある願望を言ってみたら?」

ヘンリー「ああ、今の本心をさらけ出すって奴だな」

杏子「今の本心か……」グー
360 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:15:36.47 ID:hL0FO9gF0
杏子(そういや腹減ったなぁ……修道院で飯食わせて貰えばよかったぜ)

杏子(いやいやいや、そんな事考えてる場合じゃない!
    でもなぁ……)ハァ…

ヘンリー「お、決まったか?」

杏子「ん?いや、願望というかなんというか……」

ほむら「扉に向かって大声で叫んでみるのはどう?」

ヘンリー「そうだな、あんこ!今の気持ちを思いっきり神様にぶちまけるんだ!」

杏子「え、えぇ!?」

ほむら「これで駄目なら、別の方法を考えるしかないわ」

ヘンリー「頼む、これで開いてくれ!」

杏子「わ、解ったよ!」

杏子(今の本心をそのままぶちまければいいんだな……)

杏子「おうどんたべたーーーーい!!!」
361 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:16:27.36 ID:hL0FO9gF0
佐倉杏子の祈りに応じるかのように、神の塔の扉は静かに開いた。

杏子「や、やった!開いたぜ」

ほむら「素直に喜んでいいのかしら?」

ヘンリー「どうなんだろ、神様に対して少し申し訳ない気がするぜ」

ほむら「ともかく、これで塔の中に入る事ができるようになったのね」

ヘンリー「ああ、そうだな」

杏子「さっさと鏡持って帰って飯食おうぜ」

ヘンリー「そうだな、鏡取ったらうどん食わせてやるよ」

杏子「本当か!?約束だからなヘンリー!」

ヘンリー「ああ、ちゃんと食わせてやるよ。安心してくれ」

神の塔 内部

ほむら「神の塔と言うだけあって、神秘的な所ね」

杏子「ここのどこに鏡があるんだろうな?」

ヘンリー「わからん、とにかく上へと登ってみよう」
362 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:17:14.56 ID:hL0FO9gF0
杏子「食らえ!」ズバッ

インスペクターを倒した!

エンプーサ「あ〜ら、貴方かっこいいわねぇアタシ気に入っちゃったわぁ」

ヘンリー「やめろ!近づくんじゃねぇ!」

エンプーサ「まあ照れちゃって、貴方シャイなのねぇ」

ほむら「よかったわねヘンリー、貴方すごいモテてるわよ」

ヘンリー「見てないで助けてくれぇ!」

杏子「しょうがねぇなぁもう」

佐倉杏子の攻撃!エンプーサを倒した!

ヘンリー「ふぅ……」

エンプーサ「今の一撃、心に響いたわ!
        お願いダーリン、アタシも仲間にいれてぇん」

ヘンリー「よ、よせ!やめてくれ!」

ほむら「歓迎するわ……貴方名前は?」

エンプーサ「キャシーよ、覚えておいてねダーリン」

ヘンリー「ひ、ひぃぃい!!」

キャシー「それじゃあ、アタシ馬車にいるからねぇん」
363 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:18:06.53 ID:hL0FO9gF0
ヘンリー「悪夢だ」

杏子「ははは、運がなかったんだな」

さまようよろいが現れた!

ほむら「また魔物ね」

ヘンリー「くそ、こうなったらこいつ等で憂さ晴らしだ!」チャキ

杏子「がんばれよヘンリー」

ヘンリー「食らえ、イオ!」

小規模の爆発が魔物を襲う

杏子「まだ生きてるのか!しぶとい奴だなぁ」

さまようよろいは仲間を呼んだ
なんとホイミスライムが援軍として現れた

ヘンリー「あいつ、援軍を呼びやがった!」

スラリン「ピキー!」

ホイミスライム「ん?お前スラリンか!?」

スラリン「ピキー?」

ホイミスライム「おいおい、親友の顔を忘れたのか?俺だよミイホンだよ!」
364 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:19:53.42 ID:hL0FO9gF0
ほむら「スラリン、貴方の知り合い?」

スラリン「ピキー!」コクコク

ミイホン「スラリンと俺は家族ぐるみの付き合いがあるんだ!
      これからよろしくなスラリン!」

ミイホンが勝手に寝返り、暁美ほむらの仲間になった

さまようよろい「…………」

杏子「あー、そのなんだ……見逃してやるから行けよ」

さまようよろいは言葉に甘え逃げ出した。

ヘンリー「仲間として呼んだ援軍が即効寝返るのは辛いものがあるな」

ミイホン「それじゃあ俺は馬車に行くからな、また後でなスラリン」

杏子「ちょ、ちょっと待ってくれ!お前さこの塔に詳しいか?」

ミイホン「おう、この塔は隅から隅まで探検したから庭みたいなもんだぜ」

ほむら「なら、真実を写す鏡がどこにあるか知ってる?」

ミイホン「ああ、それなら屋上にあるぜ!でも、罠があるから気をつけてな」

ほむら「罠?」

ミイホン「うん、間違った場所を歩くと落ちるんだ」

ほむら「落ちる……」
365 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:20:57.59 ID:hL0FO9gF0
神の塔 屋上

ほむら「あそこにあるのが鏡ね」

杏子「おいほむら!道がないぞここ!」

ほむら「これがミイホンの言っていた罠ね……さて、どうしましょうか?」チラ

杏子「そういえばミイホンが、落ちるとか言ってたな」チラ

スラリン「ピキー」チラ

ヘンリー「なんで皆して俺を見るんだい」

ほむら「……」

ヘンリー「わ、解ったよ!俺が行けばいいんだろ!」

ほむら「別にそんな事は誰も言っていないのだけれど」

ヘンリー「うるせー!そういう雰囲気だったんだよ!」

ヘンリー(しかし、どうやって渡る?そういえば昔なんかの本で読んだな
      この橋渡るべからずとかいうので、真ん中を渡った話が)

ヘンリー「いくぜ!」

ヘンリーは真ん中を渡ろうとし、最初の一歩を踏み出した。
その途端、ヘンリーは屋上から姿を消し、下へと落下していった。

ほむら「ありがとうヘンリー、体を張ってくれて」
366 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:21:44.03 ID:hL0FO9gF0
ラーの鏡を手に入れた

ほむら「さあ、帰りましょう」

杏子「ヘンリーに悪いことしちまったな」

ほむら「本望でしょう」

神の塔入り口

ヘンリー「酷い目にあったぜ」

ほむら「おかげで鏡が手に入ったわ」

杏子「よし、ヘンリーうどん食わせてくれよ」

ヘンリー「お前には人を労わる気持ちはないのか!?」

杏子「だって約束しただろ」

ほむら「貴方が落ちなければよかっただけの事じゃない」

ヘンリー「くそっ!なんて連中だ」
367 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:22:57.07 ID:hL0FO9gF0
ラインハット

ほむら「帰ってこれたわね」

ヘンリー「うどんは、偽者を倒した後に食わせてやるから我慢しろ」

杏子「楽しみにしてるぜ、って……なんか騒がしくないか?」

ヘンリー「外……いや城壁のほうだな、デールがうまい事やったようだな」

城壁の上

王妃「キー!貴方が偽者よ!」

太后「何を仰います!貴方こそ偽者です!」

ヘンリー「デール!」

デール「兄さん!見てのとおり顔をあわせたら取っ組み合いの喧嘩を始めて」

大臣「あわわ、一体どちらが本物の太后なのでしょうか」

デール「国民も呼び寄せて、本物探しをしている所なんだ。
     今ここで真実を写す鏡を使えば、民衆もいままでの悪政の理由に納得してくれるはずだよ」

ほむら「この鏡で姿を写せばいいのね」

デール「母上!そこに並んでください」
368 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:24:07.60 ID:hL0FO9gF0
王妃「解りましたデール」

太后「何をなさるつもりですかデール」

国民達「「「なんだ、何をする気なんだ?」」」

兵士「さあ、どうやらあの鏡を使って偽者の太后様を暴き出すとか」

ほむらはくたびれた格好の太后をラーの鏡に映した。
そこにはくたびれた格好の太后が、写っている。

ほむら(やはりこちらは本物)

太后「そ、その鏡は!?」

ほむら「知っているのね、ラーの鏡を」

ほむらは太后をラーの鏡で写した。

太后「し、しまったぁぁあああ!!」

国民「うわ、あれは魔物だ!?」

大臣「なんという事だ、今まで太后様だと思っていたのは実は魔物とは!」

ニセ太后「こうなればやむを得まい!貴様等を皆殺しにしてくれる!」
369 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:25:44.26 ID:hL0FO9gF0
ヘンリー「皆殺しにした後、どうするつもりだ?
      みての通り、お前の姿はラインハット中の国民に晒されたんだ
      俺達を殺した所で、もうお前の野望は叶える事はできないぜ!
      もっとも、俺達がお前に負ける事はないけどなぁ!」

ニセ太后「なんとでも言うがよいわ!恐怖の前には真実等なんの意味もない!
       来い、我が僕達よ!国王諸共血祭りにあげるのだ!」

魔物「あいあいさー」

デール「皆のもの!あの偽者を討ち取るために兄上達を援護するのだ!」

兵士「おー!」

ヘンリー「覚悟しろ偽者め!」

ほむら「ヘンリー、援護するわ」

杏子「トドメはお前が決めてやれ!皆見てるぞ」

国民達「「「ヘンリー様!どうか偽者を倒してください!」」」

子供達「「「ヘンリーさまー!」」」

ヘンリー(気持ちいいもんだな、こうやって声援を送られるっていうのは……
      10年前は、こんな事になるなんて夢にも思ってなかったぜ)
370 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:26:34.10 ID:hL0FO9gF0
杏子「行くぞヘンリー!」

ヘンリー「おう!」

ニセ太后「愚か者め!真正面からくるとはな!」

ほむら「愚か者はどちらかしら」

ニセ太后「なっ!?貴様いつのまに後ろに」

ほむら「余所見はいけないわ」

杏子「もらった!」ズバッ

ニセ太后「ぐわ!?」

ほむら「ちゃんと前を見て……ヘンリーが貴方を待ってるわ」

ニセ太后「貴様等!」

ヘンリー「まずは右手だ!」

ドバッ!

ニセ太后「ぎゃぁぁああああ!!」

ヘンリー「どうしたよ、この程度じゃ痛くもなんともないだろ?
      お前に殺された奴等の痛みは、こんなもんじゃないぜ」
371 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:27:38.99 ID:hL0FO9gF0
ニセ太后「おのれ……己ぇ!人間風情が!」

ほむら「傲慢ね、昔貴方に似た者を倒した事があるわ……
     その者も貴方に似て、傲慢だった」

ほむら「覚えておきなさい、暴君はいつか必ず誅されるものよ」

ニセ太后「くっ、者共!俺様を守るんだ!」

魔物「了解!」

杏子「おっと、ヘンリーの戦いを穢させるわけにはいかないぜ」

佐倉杏子は多節槍を使い、鎖の壁を作り上げた。

杏子「この先に行くならあたしを倒してからいくんだね!」

魔物「おのれぇ!あの女を殺すぞ!」

兵士「赤髪の方、援護します!」

トム「俺も援護します!蛙に比べればこんな連中!」

スミス「姐御、あっしもこの戦いに混ぜてもらいますぜ」

キャシー「ダーリーン!あたしがダーリンの背中を守ってみせるからねぇん(はぁと)」
372 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:28:22.50 ID:hL0FO9gF0
ほむら「頼りの仲間を佐倉杏子達の前で足止めをくらってるわね」

ヘンリー「逃げ道はないぜ偽者め」

ニセ太后「ふ……ふっふ!馬鹿な奴等め、城壁から降りればいいだけの事だ!」

ほむら「無理よ」

ニセ太后「なっ!」

ほむら「貴方が城壁に近づけば、私が貴方を殺すから」

カチン

ほむら「どう?何度も背中を取られる感じは?生きた心地するかしら」

ヘンリー「そういう訳だ、せっかく皆に容易して貰った場所だ。
      おとなしくここで屍を晒せよ」

ニセ太后「く、くそ!」

ほむら「ほら、早くヘンリーの許に行きなさい……彼が貴方の首を欲しがってる」

ヘンリー「こないのならこっちから行くぜ!」

ズバッ!

ニセ太后「ぎゃあああ!!ひ、ひぃぃいい!!」ゴロゴロ
373 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:29:48.73 ID:hL0FO9gF0
ヘンリー「どうしたんだよ、まだ左手と右手が無くなっただけだろ……
      命までは奪われてないじゃないか」

ニセ太后「た、頼む!い、命だけは助けてくれ!」

ほむら「駄目よ……貴方が死んでくれないと、サンタローズで亡くなった人達の無念が晴れないもの」

ニセ太后「サンタローズ!?」

ほむら「ええ、私あそこの村の出身なの」

ほむら「でも残念だわ」

ヘンリー「どうした?」

ほむら「だって、貴方がヘンリーの誘拐を頼んでいたら、私が貴方を抹殺できたのに」

王妃「っ!」ゾク

ほむら「残念、とても残念だわ」
374 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:30:35.67 ID:hL0FO9gF0
三三三イ三三三三 |:::::::::ヽ三|\三三ヽ三三三三三三!
三三三ハ三三三イニ!:::::::::::::\|:::::\三/三/、三三三三ニ! _
三三ニ/::ヽ三三/lニ/:::::::, ≦三三三 /三/ニト、三三三三/    `ヽ
三三/:::::::::ヽ三/::l/:::::::´ {i  l  l  /三イ三| ',三三三 /    そ 、
三イ::::::::::::::::∨::::/::::::::::::::つ ゝ_ノ /lニ/三ニ! l三三三l      う  |
',三|::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::` `===l /l三ニ,  |,三三三,  と ・  |
 ヾ!::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/ l三 l  /l三三三!   っ ・  |
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ニ、:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::          |三l三三三、三!  \__ ノ
三',:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::  ,      /l三|三三三',三!     !三三三\
三 ',:::::::::::ー_――― ニ '     ,.イ/三,三三三三',;l     三三三三
三三:::::::::::::::::: ̄ ̄        /ニ/三/三三三三三、    ',三三三三
三三.、::::::::::::::::::::::      ,.イ三三三/三三三三三三、   ヽ, ´`',三三
三三 ヽ> / ̄`ヽ _,.. イ  |三/三/三三三三三三三',   /   ヽ三
、三三',  /     ヽ        /三/三三三三__人-三ニl  /      ',三
|、三三', /´  残  ヽ.     /三/三三三三三 ) (-、三,| /     ,  l三
| 、三三、l         l    /三/三三三三三/ー:.:、、::ヽ'     /  - 、
}  ',三三',.   念   /    /三/三三三三三//:::::::::::ヾ、/    / /
\ ,三三',、     ノ    l´     `ヽ、三//:::::::::::::::ノ  , //
  \,三三',` ー‐ '  , / `ヽ、_      ∨ {:::::::::::::::{、 _´ノ/
375 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:31:36.07 ID:hL0FO9gF0
ヘンリー「ほむら……」

ほむら「ヘンリー、サンタローズの敵討ちをお願い……」

ヘンリー「ああ、任せておけ!」

ニセ太后「やめて、助けて!」

ヘンリー「無理だよ、たとえ神様がお前を許しても、俺は貴様を許さない!」チャキ

ヘンリー「感謝してくれよ、本当は両方の足もぶった斬る予定だったんだ……
      でもよ、もうこれいじょうラインハットの皆を苦しめたお前のを顔を見たくないんだよ」

ズブッッ!

ニセ太后「ひっ!ぐっ!!……ば、馬鹿な奴等だ……
       俺様を殺さなければ……この国の王は、世界の王にッ!」

グリッ

ヘンリー「誰もお前に世界の王にしてくれなんて頼んでないだろ?」

ズッ

ニセ太后「おろかな……ぐふっ」

ヘンリー「愚かなのはお前等だよ、人間様をなめるんじゃねぇよ」チャキ

魔物「う、うわー!!太后様がやられたー!」
376 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:32:46.73 ID:hL0FO9gF0
デール「兄さん!やりましたね」

ヘンリー「ああ、皆のおかげさ」

キャシー「んまーダーリンったら!とっても格好よかったわぁん!」チュバチュバ

ヘンリー「や、やめてくれ!」

杏子「何はともあれこれでヘンリーの城は大丈夫だな」

ほむら「ええ……」

王妃「ほ、ほむらとやら……」

ほむら「気になさらないで、貴方を怨んでも父はもう帰ってこないわ」

王妃「……そなたは、あのパパスとかいう男の娘か?」

ほむら「ええ、ヘンリーが攫われた後、色々あったのよ……色々ね」

杏子「ほむら……」

ほむら「でも、今は父の事は忘れるわ……この国が平和を取り戻したお祝いをしましょう」

ほむら「ね?」

太后「そうじゃな……今は素直にこの国の邪が滅び去った事を素直に喜ぼう」
377 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:33:29.55 ID:hL0FO9gF0
次の日

デール「ほむら殿、杏子殿。兄上と共によくぞニセの母上を倒してくれました。
     心から礼を申し上げます!あのままだと、この国がどうなっていた事か……」

デール「まったく、僕は国王失格ですね。
     ほむら様からも頼んでください、兄上が王になる事を」

ヘンリー「馬鹿言うな、その話は断っただろ」

デール「で、ですが兄上」

ヘンリー「子分は親分の言う事を聞くものですぞ」

ヘンリー「まあでも、今しばらくはこの国も混乱するだろうし俺はこの国に残ってデールを支えるよ」

ほむら「そう」

ヘンリー「ほむら、お前との冒険とっても楽しかったぜ!
      この国が安定したら、また俺を冒険の旅に連れて行ってくれよ」

ほむら「それはいいけど……貴方の弟が困るんじゃない?」

ヘンリー「なあに、あの偽者の悪政に10年耐えたんだ!今のデールなら俺が少しの間居なくなっても
      なんとかできるって信じてるぜ」

杏子「なんだか今すぐにでも旅についていく気満々だな」

ヘンリー「本当はそうしたいけどな……でも、今はこの国をどうにかしないといけない」
378 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:34:20.93 ID:hL0FO9gF0
ヘンリー「ほむら、これからお前はどうするんだ?」

ほむら「ビスタの港に船が来るようになったと、大臣から聞いたわ……
     その船に乗って、別の大陸に渡るつもりよ」

ヘンリー「そうか、お前ともしばらく会えなくなるな」

ほむら「そうね」

ヘンリー「死ぬなよほむら、あんこ!お前達は俺の大事な親友なんだからな」

杏子「だからあんこって呼ぶのやめてくれよ」

ほむら「ヘンリーこそ、体を大事にしなさい……またブラウニーに殺されるような事がないようにね」

ヘンリー「うへぇ、解ってるよ」

ほむら「それじゃあヘンリー、何時かまた どこかで」

杏子「じゃーなヘンリー」

シャル「……」バイバイ

キャシー「ダーリーン!さびしくなったらいつでも言ってねぇん!すぐに駆けつけてあげるわん」

ヘンリー「や、やめてくれ」ゾッ
379 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:36:13.72 ID:hL0FO9gF0
ビスタ港

ほむら「この大陸にはしばらく戻ってこれなさそうね」

杏子「なんだかとても濃厚な日々だったなぁ……樽に入ってたのが遠い昔に感じられるよ」

ほむら「佐倉杏子、貴方はどうして私と一緒に?」

杏子「約束しただろ、とことん付き合ってやるって!」

ほむら「ありがとう……」

杏子「それにさ、お前の父さんの話を聞いたら居てもたってもいられなくてね……
    なんだかあたしの親父がゲマって奴に殺されたような感じがするんだよ」

ほむら「やさしいのね、貴方は」

杏子「お、船がきたぜ!」

ほむら「船に乗りましょうか」

杏子「どこに着くのか楽しみだなぁ」

ほむら「そうね……」
380 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/07(土) 23:38:42.44 ID:hL0FO9gF0
今回の投下はこれで終了いたします。

次回はカボチ村編をお送りしたいと思います。

まどマギ3巻が発売延期だと!?くそっ、なんて時代だ
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/05/07(土) 23:42:09.44 ID:WGFAzOEW0
乙ー

さてQBはどうなってることやら・・・
382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/07(土) 23:42:52.81 ID:/lqzyV81o
お疲れ様でした。
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/07(土) 23:44:35.13 ID:6AtLNgoVo

カボチ村かぁ…。あそこかぁ…
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/08(日) 00:32:33.37 ID:RGbwiHL/0

ドラクエXは知らんが
面白いのは確かだ!
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/08(日) 00:47:46.37 ID:wnSuyUCAO
乙ーん
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2011/05/08(日) 00:47:52.62 ID:NaccdzUPo

スミスが裏切りそうだなww
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/05/08(日) 00:56:17.35 ID:Mdizuu/Vo
乙乙、ドラクエVの小説読み直すか

おうどん……
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/05/08(日) 02:29:20.62 ID:/Pvsh0nAO
そういやうどん忘れてるwwwwwwww
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/08(日) 03:46:22.88 ID:MdSVYOzDO
シャルロッテをラーの鏡に映したら…
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/08(日) 11:18:17.60 ID:PWc+TIkXo

なんということだ貴重なほむらの嫁のヘンリーが……
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/08(日) 17:30:35.50 ID:K5zSCWfjo
カボチ村は放置しようぜ!
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/05/08(日) 17:58:45.79 ID:LdmkaVDQ0
夜中に畑を荒らすインキュベーターか……
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/05/08(日) 20:54:14.39 ID:JPKgKGl2o
カボチはなぁ…
10分くらいボコボコ殴り続けてたな
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/08(日) 21:10:53.02 ID:5x/brjyoo
ガチホモはなぁ… に見えた
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/08(日) 22:47:08.09 ID:U3liF/V40
このQBさんは連れて行くべきだろう。マスコット的にもほむほむのサンドバック的な意味でも。
シャルロッテ以外にどんな魔女が出てくるだろう。使い魔でもいいけど。ゲルトルートとかパトリシアとかサイズで無理だけど。
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/08(日) 23:54:02.64 ID:VanRBjpeo
銀の魔女ならドラクエ世界にも馴染みそうかな
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/09(月) 08:24:45.07 ID:B7kvoVdno
そいやQBに10年間も会ってないよな
もう野性化してそう
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/05/09(月) 12:50:29.61 ID:/JGFsGDto
今さらだけどシャルロッテってキラーマシンと同じくらい強い?
399 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 22:57:55.73 ID:T/LRkXAH0
お詫び、魔物の住処は次回お送りいたします

では投下を開始したいと思います。
400 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 22:58:25.94 ID:T/LRkXAH0
ポートセルミ

ほむら「ここがポートセルミ」

杏子「おー、結構でかいんだなぁ。ルラフェンでこの町の名前をよく聞いたもんだよ」

ほむら「貴方の故郷はここから近いの?」

杏子「うん、ルラフェンについたら町の中を案内してやるよ」

ほむら「それはありがたいわね」

杏子「まあ、その前になんか食わねぇ?腹へったよ」

スミス「ほむらの姐御、あっしも腹が……」

キャシー「いやあん、お腹が情けない声だしてるわん」

スラみ「スラみもー!」

ほむら「解ったわ、酒場で食事を取りましょう」

杏子「よーし!おうどん食べるぞー」
401 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 22:58:54.16 ID:T/LRkXAH0
酒場

ほむら「なにか食べる物を頂きたいのだけれど」

マスター「今日のお勧めはオムライスだよ」

ほむら(オムライス……そういえばQBはサンチョの作るオムライスが好きだったわね)

10年前

サンチョ「お嬢様!今日はサンチョ特製のオムライスでございますよ」

QB「わぁ、サンチョの作るオムライス、僕は大好きだよ」

ほむら「私はカレーが好きだわ」

パパス「うむ、今日も美味い!」

サンチョ「QBには今から小皿に置いてあげますよ」

パパス「それにしてもQBは行儀がいいな、最近のペットは皆こうなのか?」

サンチョ「QBが特別なだけでしょう」

パパス「そうか、実に綺麗に食事をするのでな」

ほむら「父さん、頬にご飯粒が」

パパス「おお、すまんなほむら!」
402 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:00:00.68 ID:T/LRkXAH0
酒場

ほむら(父さん……サンチョ)

杏子「どうしたんだほむら?飯食おうぜ」

ほむら「え、ええ……そうね。オムライスを貰えるかしら」

杏子「あたしはうどん!」

シャル「マミマミ」

ほむら「それと、チーズを沢山貰えるかしら……」

スミス「あっしはこのBIGステーキを」

キャシー「アタシは、この極上うな重を」

ほむら「待ちなさい」

スミス「なんですか姐御」

ほむら「貴方たちは贅沢なのよ、もっと財政に気を使ってくれるかしら?」

キャシー「あらごめんなさい!人間の食べる物っておいしくってぇん」

杏子「そういえば、お前らいままで何食ってたんだ?」

スミス「あっしは死肉とか、その辺の草とかを」

キャシー「アタシは弱い魔物や、弱った魔物をがぶりと」
403 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:00:47.01 ID:T/LRkXAH0
杏子「聞かなきゃよかったよ」

マスター「オムライスとうどん、チーズです」

ほむら「貴方達もオムライスでいいわね?」

スミス「異論はありやせん!」

スラみ「スラみも!」

ミイホン「美味ければなんでもいいや」

?「てめぇゴラァ!!」

農夫「ひー!お助けをー!」

ほむら(このオムライス、中々おいしわね。サンチョには劣るけど)

農夫「そこの人!どうかお助けください!」

杏子「ん?腹でも減ってるのか?食うかい?」サッ

農夫「いえ、腹は別に減っては」

山賊1「お助けはねぇだろ!俺たちはてめぇの頼みを聞いてやろうってんだぜ!」

山賊2「だからとっとと金をよこしな!」
404 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:01:59.56 ID:T/LRkXAH0
農夫「うんにゃ!あんたらは信用ならねぇだ!
    この金は村の皆が村のために用意してくれたもんだ!」

山賊1「強情なおとっつぁんだ!いいからとっととよこしな!」バキッ

農夫「アウチッ!」

杏子「おいお前等!よってたかって弱いもの虐めすんなよ!」

山賊2「あん?お嬢ちゃんはひっこんでな!これはこいつと俺達との問題だぜ」

スミス「いやー、このオムライスっていうのはうまいですなぁ」

キャシー「そうねぇん頬が落ちるわぁ(はぁと)」

ほむら「食事中は黙って食べるのよ、行儀が悪いわ」

スミス「おっとそりゃ失礼した姐御!どうかお許しになってくだせぇ」

キャシー「人間はマナーにうるさいのねぇん、でもたしかに食事中にしゃべるのは美しくないわん」

ほむら「解って貰えたならいいのよ」サラァ
405 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:02:45.36 ID:T/LRkXAH0
杏子「てめぇ、あたしを馬鹿にしてるのか!?」

山賊1「お、俺達とやろうってのかい!?」

山賊2「ちょうどいい!みぐるみ剥がして、奴隷商人に売り飛ばしてやるぜ!」

杏子「上等だ!」

ワーワーギャーギャー!!

ほむら「五月蝿いわね」

キャシー「うんもぅ、食事をしてる人達がいるんだから静かにして欲しいわぁ」

スミス「おや、あんこの姐御が戦ってますぜ」

ほむら「あの二人、食事を粗末に扱ったのかしら」

農夫「あのー、あんた等加勢しないんですかい?」

ほむら「何故?」

農夫「あの赤髪のお嬢さん、あんた等のお仲間でしょう?」

ほむら「ええ、そうよ」

農夫「なら、加勢するもんじゃないんですかい?」

ほむら「あの程度の連中に加勢が必要とも思えないわ」
406 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:03:35.19 ID:T/LRkXAH0
杏子「なんだよこの程度かよ……歯ごたえねぇなぁ」

山賊1「ひ、ひぃぃ!!この女化け物だぁ!」

ほむら(どちらかというとゾンビかしら?魂がソウルジェムにされた私達は)

山賊2「ち、畜生!こうなったら!」

シャル「マミマミ♪」モグモグ

山賊2「捕まえた!」

なんと山賊2はシャルロッテを捕まえ人質にした

山賊2「へ、へへ……動くとこいつ頭が体から離れる事になるぜ」

杏子「て、てめぇ!卑怯だぞ!」

シャル「……」ジタバタ

山賊2「暴れるなチビめ!」

農夫「あぁ……あんたのお仲間がピンチだあよ!」

ほむら「貴方、流血とか見慣れてるかしら?」

農夫「え!?いや、その……血とかはあまりみたことないだ」

ほむら「なら目をつぶりなさい……忠告よ」

農夫「わ、解っただ!」
407 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:05:21.83 ID:T/LRkXAH0
ほむら「ごめんなさい、少し血なまぐさい事になるわ」

マスター「ん?酒場じゃそんなの茶飯事さ、気にする事はないよ」

ほむら「そう、ありがとう」

山賊2「ん、なんだ!?近寄ったらこいつの首が飛ぶぞ!」

杏子「お、おい……どうするよほむら?」

ほむら「どうする必要もないわ、あの馬鹿の命は私が握ってるいるから」

杏子「や、やっちまうのか?アレを……」

ほむら「佐倉杏子、覚えておきなさい……私は無駄な争いをする馬鹿の敵よ」

杏子「……やるんだな」

ほむら「シャルロッテ、マミりなさい」

シャル「ほむほむ!」

シャルロッテの口から中身が飛び出した!

山賊2「え……?」

バクンッッ!!
408 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:06:05.77 ID:T/LRkXAH0
ガリ、ボリッグチャグチャ!!

農夫(なんだか嫌な音がするだ……耳も塞ぐ事にするだよ)

山賊1「ひ、ひぃぃいい!!!」

キャシー「あーらシャルちゃん、かわいい顔して結構やるじゃなぁい!見直しちゃったわぁ」

スミス「まーた腹を壊さなければいいんですがねぇ」

シャル「……オエッ」

ほむら「口には合わなかったようね」

山賊1「い、命だけはお助けー!」ピュー

ほむら「このチーズで口直ししなさい」

シャル「♪」

杏子「いつ見てもえげつないなぁ……」

ほむら「ごめんなさい、お店を汚してしまったわ」

マスター「いや、あの連中はしょっちゅう客に絡んできててね、こちらとしても助かったよ」
409 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:07:01.10 ID:T/LRkXAH0
農夫「いやー、助かっただよ!そうだ、あんた達なら信用できるだ!」

ほむら「なにか?」

農夫「実はオラ達の村が、魔物に荒らされて大変な事になっているだ!
    どうにか助けてもらえないだか?」

ほむら「貴方達のために労力を割いて、何が貰えるのかしら?」

農夫「ここに3000Gあるだ!今ここで半分の1500Gを渡すだ!
    残りは魔物を退治してくれてから渡すだよ」

暁美ほむらは1500Gを手に入れた

農夫「それじゃあよろしく頼んだだよ!」スタコラサッサ

杏子「魔物退治か……強い魔物が出てきたらどうするんだ?」

ほむら「私は魔物退治を引き受けたつもりはないけれど」

杏子「で、でも金を貰っただろ?」

ほむら「ええ、絡まれてたいた所を救った礼金なら……ね」

杏子「幾らなんでもそりゃ酷くないか?」

ほむら「佐倉杏子、一つ教えてあげるわ……農村にはできるだけ関わらないことよ。
     排他的な場所に余所者が行けば、不快なおもいをするだけよ」
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/09(月) 23:07:07.07 ID:vLqKkkrpo
色々ひどいなぁ……楽しいですけどね……。
411 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:07:57.92 ID:T/LRkXAH0
杏子「そ、そうなのか……」

ほむら「そうよ」

杏子「で、でもよぉ……あのおっちゃん可哀相だぜ?」

ほむら「佐倉杏子、あなたは優しすぎるのよ」

杏子「……」ドヨーン

ほむら「しょうがないわね、今回だけは助けてあげるわ」

杏子「ほ、本当か!?」パァ…

ほむら(わかり易い子ね)

ほむら「でも、問題があるわ。私達はその村がある場所を知らないわ」

杏子「あ、そういやそうだな」

ほむら「まずは情報収集をしないといけないわね」

杏子「そうだな!せっかく新しい町にきたんだ!いろいろ見て回らないとな」
412 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:09:10.68 ID:T/LRkXAH0
ポートセルミ

杏子「ほむら、ほむら!でっかい灯台があるぜ」

ほむら(子供みたいなはしゃぎ様ね)

灯台

杏子「へぇ、中はこういう風になってるのか」

ほむら(灯台の中なんて始めてみたわね……)

屋上

灯台守「おや、珍しく人が登ってきたな」

杏子「おっちゃんこんな所で何してるんだ?」

灯台守「ワシはここで灯台守をしているんだよ。
     それはそうと、望遠鏡を覗いたか?」

ほむら「いえ、今ここに来たばかりよ」

灯台守「そうか、なら南東の方角を見てみるといいぞ
     今日は天気がいいからセントベレス山が綺麗に見えるぞ」

ほむら「セントベレス山?」

灯台守「そうだ、あの山は人の足じゃ登る事ができないんだが……
     光の教団とかいう連中が不思議な方法を使って、あの山に神殿を建ててるんだよ」
413 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:09:45.69 ID:T/LRkXAH0
杏子(おい、それって……)

ほむら(私達が奴隷として、居た場所のようね)

ほむら「貴重な話を聞かせてくれてありがとう」

灯台守「気にするな、久々に人がきて嬉しくなっただけだ」

杏子(おっちゃん……)

ポートセルミ

ほむら「セントベレス山の情報は手に入ったけど、村の情報はなかったわね」

杏子「んー、どうすっか?」

ほむら「そうね、夜になれば酒場に人が集まるからその時に情報を収集しましょう」

杏子「じゃあそれまでどうする?」

ほむら「私は武器屋にでも寄っていくわ、いい武器が売っているかもしれないし」

杏子「あー、だったらあたしも新しい防具が欲しいなぁ」

ほむら「なら、買いに行きましょう」
414 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:10:58.90 ID:T/LRkXAH0
武器と防具の店

杏子「へぇ、結構色んなのが売ってるんだなぁ」

ほむら「スライムの服だなんて存在するのね」

杏子「なあほむら、この盾買ってくれよ!」

スミス「あっしもなにか防具が欲しいですぜ」

ほむら「多少は懐には余裕があるけれど……あまり無駄遣いはしたくないわね」

杏子「でもよ、死んだら金かかるぜ?」

ほむら「そうね……この盾貰えるかしら?」

主人「あいよ、誰が装備するんだい?」

ほむら「佐倉杏子が」

主人「キョウコさんだね?だが、持ち物が一杯のようだよ」

佐倉杏子 持ち物  うんまい棒 うんまい棒 マーブルチョコ ロリポップ 林檎 チェロス 饅頭(餡子)

ほむら「……」

杏子「幾つかのお菓子はシャルロッテに出して貰ったんだよ」

ほむら(そういえばそんな力あったわね……)
415 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:11:50.88 ID:T/LRkXAH0
オラクルベリー(二日間の停滞中時)

シャル「♪」ペロペロ

杏子「ん?なに舐めてるんだ?」

シャル「?」パッ

シャルロッテは舐めていた飴を、杏子に見せた

杏子「へぇ、うまそうなもん舐めてるじゃねぇか!あたしにもくれよ」

シャル「……」ドウゾ

佐倉杏子は、舐めかけのロリポップを貰った。

杏子「これうまいなぁ、どこに売ってたんだよ?」ペロペロ

シャル「?」クビカシゲ

杏子「だから、売ってる場所教えてくれよ」

シャル「……」パッ

シャルロッテは魔法を使い、お菓子を生み出した。

杏子「!?凄いなぁ、なああたしにも他のくれよ」
416 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:12:41.71 ID:T/LRkXAH0
杏子「てことがあってな」

ほむら「そう……」

ほむら(どうりで、シャルロッテのMPがいつの間にかごっそりと無くなっている訳ね)

杏子「よし、整理できたぜ」ガサゴソ

ほむら「他にも見せて貰えるかしら?」

主人「はいよ」

夜 酒場

客1「クラリスちゃーーーん!!こっちみてぇーー!!」

客2「ホ、ホワワァー!!」

客3「ク、クラリスーー!!」

ほむら「なんだか昼間とは様子が一変したわね」

杏子「あの踊り子凄い人気だなぁ」

マスター「おや、君は昼間の……」

ほむら「一杯貰えるかしら?」

杏子「おい、情報収集はしないのか?」
417 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:13:41.20 ID:T/LRkXAH0
ほむら「人が多くてめんどくさいわ」

杏子「しょうがねぇなぁ、あたしが聞いてくるよ」

ほむら「よろしく」

時は流れ

ほむら「ここのお酒中々おいしいわね」

マスター「そうかい?そう言ってくれると嬉しいよ……
      このお酒はルラフェンにいる知り合いから貰った秘蔵酒なんだよ」

ほむら「ルラフェン……」

マスター「あそこの酒はとびっきりうまいんだが、中々外に流出しなくてねぇ……
      手に入れるのが非常に大変なんだよ」

ほむら「苦労するだけの価値はある味ね……おいしいわ」

マスター「君にはあのチンピラを蹴散らしてくれた恩があるからね、そのお酒は君にだけの特別なお礼だ」

ほむら「ありがたく頂くわ」

さらに時はながれ

スミス「姐御、結構な酒豪ですねぇ」

ほむら「そう?何時もよりは控えめにしてるつもりだけれど」
418 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:14:20.52 ID:T/LRkXAH0
スミス「それで控えめって……」

ほむら「貴方はもっと飲まないの?」

スミス「いえね、あっしはもう死んでるようなもんですからいまいち酒の味が解らなくて
    ただ、酔いはできますけどね」

ほむら「そう」

キャシー「あらんスミスって酔えるのね」

スミス「実を言うともう酔ってまさあ」ヒック

ほむら「腐った死体というから、酔わないと思ってたわ」

スミス「へへへ、すいやせんねぇ……」

ほむら「それにしても遅いわね……佐倉杏子」

スミス「うぃー……ほむらの姐御、聞いてくださいよ」

ほむら「何かしら?」

スミス「あっしはねぇ、死んでこうなる前の記憶が実はないんすよ」ヒック

ほむら「元は人間なの?」

スミス「仲間から聞いた話なんすけど、どうもそうらしいですわ」
419 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:15:12.12 ID:T/LRkXAH0
ほむら(……私の父という事は流石にないわよね)

スミス「なんでも7年前にあっしはこうなったとか聞いたんすよ」

ほむら(別の人のようね……よかったわ)

キャシー「かわいそうねぇん、記憶が戻るといいわねぇん」

スミス「脳みそも腐ってるから無理でさぁ」

ほむら「スミス……」

杏子「おーいほむらー!やっと解ったぜ!あのおっちゃん南にあるカボチ村から来たそうだぜ」

ほむら「そう……結構時間がかかったわね」

杏子「皆知らなくてさぁ……聞き出すのに苦労したよ」

ほむら「今日は宿に泊まって、明日行くことにしましょう」

杏子「はー疲れたなー」
420 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:16:04.49 ID:T/LRkXAH0
翌日

杏子「昨日は疲れたなぁ」

ほむら「皆カボチ村の事を知らなかったという事の現われね」

杏子「教えてくれた奴もさ、あの村には関わらない方がいいって言ってたよ」

ほむら「でしょうね」

杏子「なんだか不安になってきたよ」

ほむら「なら、行くのをやめましょう」

杏子「そういう訳にはいかないだろ?金貰っちまったんだしさ」

ほむら「ふぅ……お金でなんでも解決できる訳ではないのだけれど」

杏子「そんな事言うなよ、行くだけ行って判断しようぜ?」

ほむら「……」
421 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:16:45.00 ID:T/LRkXAH0
カボチ村

杏子「そこそこ距離があったな。もう夜になってるよ」

ほむら「あの農夫はどこにいるのかしら?」

ガサッ

杏子「なんだ?」

ほむら「どうかしたの?」

杏子「いや、今なんかちっこいのが逃げてったような……」

ほむら「それが村を荒らしている魔物かしら?」

杏子「とりあえず、村の中を見てみようぜ」

村長の家

村長「んじゃ、やはりポートセルミにたむろしてる連中に助っ人を頼むつもりだな?」

農夫「んだ、あすこにはなかなか腕が立つ戦士が出入りしてるけんの」

青年「おらは反対だ!村の未来をどこの馬の骨か判らん連中に頼むだなんて!
    大方騙されて礼金だけ持ってかれるってオチだ」

農夫「だどもなぁ、おら達じゃどうにもできねぇからこうして助っ人を頼んだでないだか」
422 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:18:33.41 ID:T/LRkXAH0
青年「それがよくないだべ!んじゃ、おらはもう家に帰って休むだ」スタスタ

青年「ん?あんたら誰だ?」

ほむら「助っ人に頼まれた者だけれど」

青年「へぇ!こんな別嬪さんがねぇ……おら心配になってきただよ」

農夫「馬鹿たれ!人を見かけで判断すんでねぇ!
    その人達は、おらの金を奪おうとした連中をぱぱっと倒しちまった人達だべ!」

村長「なんと、人は見かけによらないとはいうが」

農夫「やはり来てくれただか……あんた等を信用してよかっただあよ
    詳しい話は村長さんがしてくれるべ」

杏子「じゃあ今すぐ聞かせてくれよ」

村長「まあまあ、まずは礼を言わせて貰うだ。
    こん度はどうもオラ達の頼みを引き受けてくれたそんでなぁ……
    まことにすまんこってすだ」

ほむら「挨拶はいいわ、要件を手短にお願い」

村長「そんだら、化け物の事なんじゃけどな。
    猫みたくちっこい奴なんだが、やたらと賢くてすばしっこくてな……
    どんな罠を用意しても、なんの成果もあげられないだよ」

杏子「ちっこいけどかしこいか……シャルロッテみたいな奴かなぁ?」

シャル「?」クビカシゲ
423 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:19:27.27 ID:T/LRkXAH0
ほむら「その化け物はどこに住んでいるの?」

村長「それがまったくわからねぇだ。東西南北四方八方から現れて足取りをつかめない様に
    してるだよ……」

ほむら「いきなり手詰まりね」

村長「だどもな、村の子供が西のほうから来るのを見たと言ってたのが唯一の証言だべな」

青年「子供の言う事なんてあてにはできないべ!」

ほむら「貴方に意見を求めてはいないわ。
     黙っていて貰えないかしら」

スミス「うひゃあ、おっかねぇですぜぇ姐御!」

ほむら「スミスもよ」

スミス「あい……すんません」

村長「こんな状態ですが、どうにか助けては貰えんじゃろうか?」

ほむら「その前に幾つか質問があるわ」

村長「なんなりと」

ほむら「その化け物は具体的にどんな損害をだしているの?」

村長「それがですな、奴はこの村の畑を荒らしまわっていくんですだよ」
424 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:20:34.09 ID:T/LRkXAH0
ほむら「畑を荒らす……農村には死活問題ね」

村長「んだんだ」

ほむら「他には?」

村長「ないだ」

杏子「あん!?」

村長「どうかなすったか?」

杏子「いや、化け物って言うから人を襲ったりするのかと思って」

村長「あの化け物は人は襲わないだ……だども収穫時期の特別うまい野菜を選んで持っていっちまうだよ」

ほむら「グルメね」

村長「一応、野菜はオラ達が餓えて死なない程度には残ってるんだども……
    まるであの化け物に生かされてるみたいで腹がたつだよ」

ほむら(卵を得るに鶏を絞めてどうする……という話を聞いた事があるわね。
     普通の野生生物にはそういう発想する事はできないと思うけど、カボチ村の化け物は
     それを平然と行っている……)

農夫「あああ、腹がたつだよ……昨日、やっと収穫できると思った南瓜が良いのばかり持ってかれて
    残ったのは、あまり質がよくないもんだけだぁ!」
425 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:21:16.82 ID:T/LRkXAH0
ほむら(猫みたいなのが畑を荒らす……魔女の使い魔かしら?
     でも、魔女ならそんな事をせずに平然と人を襲いそうだけれど)

農夫「お願いします!どうか化け物を退治してくんろ!」

村長「どうかお願いしますだ」

杏子「お、おう!あたし達に任せろ」

宿屋

杏子「とはいったもののなぁ、どこに住んでるのか判らないと退治のしようがないな」

ほむら「明日の朝になったら聞き込みをしましょう。それ以外に手はないわ」

杏子「そうだなぁ……」

ほむら「おやすみなさい佐倉杏子」

杏子「ああ」
426 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:21:59.72 ID:T/LRkXAH0
ほむら「ここが、化け物のいる巣窟ね」

?「キュウ!」

ほむら「ほむ!?こ、こいつ等は!」

QB「やあ暁美ほむら……10年ぶりだね」

ほむら「QB!」

杏子「QB?」

QB「紹介するよ!僕の子供の一べぇ、二べぇだ」

一「やあ、君が暁美ほむらだね」

二「母さんから話は聞いてるよ」

ほむら(なんてこと……QBが繁殖しているわ!)

QB「それで、こっちがマミべぇにアンべぇ……ホムべぇにマドべぇ
   サヤべぇだよ」

ホムべぇ等「きゅうきゅう!」

杏子「うわぁちっけぇなぁ」
427 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:22:58.88 ID:T/LRkXAH0
QB「それで、こっちが七べぇでこっちが八べぇだよ」

QB「で、こっちがキュゥ子にキュゥ美、キュゥ奈だよ」

Q子「よろしくお願いします」

ほむら(このQ子とかいうの、胸がでかいわね……なにかしらこの敗北感は?)

QB「それでね、こっちがQ太郎でこっちはQ之助」

ほむら(繁殖しすぎよ!)

QB「来ておくれよ!洞窟の奥にはもっと僕の子がいるんだよ」

ほむら(インキュベーターパラダイス……)

QB「で、この子達は今年生まれた、エクスべぇ、ワイべぇ、ゼトべぇだよ」

ほむら(Aから紹介されてZまで)

QB「で、こっちから東べぇ、京べぇ、奈良べぇ、北べぇ、青べぇ、秋べぇ、沖べぇ、滋賀べぇ、佐賀べぇ……」

ほむら(日本の都道府県全部がコンプリートされたわ)

QB「次が、函べぇ、夕べぇ、沼べぇ、北斗べぇ、せたべぇ、、滝べぇ……」

ほむら(北海道212市町村もコンプリートされたわ)

QB「それじゃあ次の子を紹介しようか」

ほむら「ま、待って!貴方どれだけ子供を生んでるの?」
428 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:24:01.07 ID:T/LRkXAH0
QB「全部僕だけの子じゃないよ。僕の子が子供を生んでまた増えてるんだよ」

杏子「お前等鼠みたいだな」

QB「僕等は共食いはしないけどね」

ほむら(悪夢だわ……悪夢?そうよ、これは夢、夢よ!)

暁美ほむらは自分の頬を抓った。
抓られた頬はじんじんとした痛みを訴えている。

ほむら(な、なんてこと!?)

QB「暁美ほむら、君に頼みがある」

ほむら「なに!?」

QB「僕の子供の面倒見て欲しいんだ」

ほむら「何故!?」

QB「だって、僕は君のペットだもの……ペットの面倒は飼い主が見るものだよ」

ほむら「そんな約束した覚えはないわ」

QB「何を言うんだい?パパスさんの前で約束したじゃないか
   僕の面倒は君がみるって」

ほむら「そんな約束した覚えはないわ!」
429 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:24:57.70 ID:T/LRkXAH0
QB「そうやって君達は都合の悪いことは忘れるんだね。
   だから君達は無責任に生き物を飼い、そして捨てていくんだよ」

ほむら「私には関係のない事よ」

QB「関係なくはないよ暁美ほむら……さあ、僕と契約して子供達の面倒をみるんだ」

ほむら「私はベビーシッターじゃないわ!」

QB「君のお友達はもう契約してくれたけど?」

杏子「待ってろよ、今からお前等にお菓子をやるからな」

子供達「「「きゅうきゅうきゅう!」」」

杏子「小さくてかわいいなぁ」

ほむら「佐倉杏子!!!」
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/09(月) 23:25:16.47 ID:vLqKkkrpo
つ団子(ホウ酸)
431 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:25:52.87 ID:T/LRkXAH0
杏子「んあ!?」ガバッ

杏子(吃驚した……寝言かよ)

ほむら「貴方、一体何を考えているの!?」

杏子「何って今日食べたご飯おいしかったなって思ってたけど」

ほむら「なんて愚かなの貴方は……」

杏子「おい、大丈夫かお前?」

ほむら「貴方の頭のほうが心配よ!」

杏子「お、おい……本当に大丈夫かよ?」
432 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:26:58.62 ID:T/LRkXAH0
ほむら「うーん……うーん……キュゥべぇ……殺すッ!」

杏子「……酷い寝言だな」

スミス「相当うなされてますぜ」

ミイホン「どんな夢みたら、こんなに寝汗かけるんだ?」

杏子「なんか可哀想だし起こしてやるか」

佐倉杏子は、暁美ほむらの頬を何度か叩いた。

ほむら「ほむッ!?」ガバッ

ほむら「はぁ……はぁ……夢!?」

ほむら(酷い寝汗……)

杏子「どんな夢みたのか知らないけどさ、大声で寝言言うのはやめろよ……
    起きてるかと思ったよ」

ミイホン「寝言でしっかり応答してたけどな」

スミス「姐御の特技って奴ですな」
433 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:28:26.33 ID:T/LRkXAH0
翌日

ほむら「……」ゲッソリ

杏子「大丈夫かほむら?」

ほむら「眠れなかったわ」

杏子「だろうな」

ほむら「QB……どこまでも私を苦しめるなんて……」

杏子「なんだ?そのキュゥべぇって」

ほむら「人類の敵よ」

杏子「そんな悪い奴なのか!」

ほむら「宇宙を延命させる莫大なエネルギーを求めて、魔法少女を作り上げ
     魔法少女が魔女になった時に生まれる莫大なエネルギーの回収を目的とした
     外宇宙の生物よ!」ペラペラペラ

杏子「???なんだか知らないけど、すごいんだな」

スミス「姐御……大丈夫ですかい?」

ほむら「はぁ……」ゲッソリ

杏子「ほむら、お前は今日ここで休んどけ!情報収集ならあたし達がしとくから」

ほむら「助かるわ……」ゲッソリ
434 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:29:15.47 ID:T/LRkXAH0
子供「大人は信じてくれないけどね、僕見たんだよ!
    大人達が言ってる魔物がね、西のほうからやってきたのを!」

杏子「西からねぇ……なら、どうして他の所からも来るんだ?」

スミス「さあ?」

キャシー「解んないわん」

杏子「うーん、実は魔物は複数いるとか」

スミス「それだ!」

杏子「やっぱりか……群れでやってきてるなら陽動にもなるしな」

子供「でも……いままで一匹しか来てるのを見たことないよ?」

杏子「だめか」

スミス「じゃあ、一体何故なんですかねぇ」

杏子「うーん……ここにほむらがいればなぁ」

スミス「ですねぇ」
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/05/09(月) 23:30:56.00 ID:8Lrgb/X5o
グランバニアに族が押し入って嫁がさらわれるシーンで
捨て駒兼護衛として使えばQB一族を一気に数を減らせるのではないかなあ
436 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:31:14.66 ID:T/LRkXAH0
杏子「まあでも、これしか有力な情報がなかったし
    ほむらに伝えにいくか」

キャシー「きっと喜んでくれるはずだわん」

宿屋

杏子「ほむら!たぶんだけど魔物が来る場所が解ったぞ!」

ほむら「まどか……だめよ、私の御腹には貴方の赤ちゃんが……」

杏子「今度はえらく幸せそうな顔して寝言を言ってるな」

杏子(しかもまどかってお前の妹じゃねぇか)

ほむら「あっ……」

スミス「うほっ、エロイ声ですなぁ」

杏子「ほむら、起きろよ」ユサユサ

ほむら「まどか……まどかぁ……」チュッチュッ

杏子「うわっ!よせほむら!」

ほむら「まどか……」チュゥー
437 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:32:00.44 ID:T/LRkXAH0
ほむら「死にたい」

杏子「///」

ほむら(まどかにキスしたと思ったら佐倉杏子だった。
     死にたい)

杏子(な、なんだよこの胸の高鳴りは……ほむらはあたしと同じ女の子なんだぞ!)ドキドキ

杏子(でも……女同士ってのもいいかも)

ほむら「それで、何か用なの?」

杏子「あ……そうそう、魔物が西の方から来るって子供から聞いたんだよ」

ほむら「村長の話でもでてたわね」

杏子「ちなみに他に証言はなかったぜ」

ほむら「でしょうね」

杏子「なんか……その、ごめん」

ほむら「もういいわ、過ぎた事よ」

杏子「……」

ほむら「……」

キャシー(気まずい雰囲気ねぇん)
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/09(月) 23:33:22.78 ID:vLqKkkrpo
もう、押し倒してやることやればば万事解決でしょうに。
439 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/09(月) 23:34:41.11 ID:T/LRkXAH0
今回の投下はこれで終了といたします。

以下戯言

DQ5を最初からプレイする度に、カボチの村は嫌いになります。
でも1500Gは欲しいんです。

ちなみに私はDQ5で一番好きな町がポートセルミです。
新大陸に渡った時のワクワク感とでもいうのでしょうか、あの気分がとても好きです。

オラクルベリーも同じような意味でとても好きです。
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/09(月) 23:35:41.03 ID:vLqKkkrpo
お疲れ様でした。
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/09(月) 23:38:30.47 ID:1yKbcDFGo
乙です
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/09(月) 23:40:07.18 ID:WGxyDGbXo
乙。
そういえば鉄板のスライムナイトはいないのね
443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/10(火) 00:03:17.35 ID:NZ3lB0XF0

北海道は今は180市町村だぜ
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/05/10(火) 00:10:09.66 ID:svB239/AO
乙です

カボチはまだいい、だがレブレサックは焼き討ちしたくなる
445 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/10(火) 00:14:31.86 ID:9/9PP5wDO
乙カレー
446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/10(火) 01:14:39.21 ID:hIji35IDO
>>1乙ッス!
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/10(火) 15:29:42.76 ID:x/ZFi49AO
おっつおっつ
ほう……ほむ杏……ほう……
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/10(火) 15:39:16.76 ID:pRClxL9mo

なんてこったキスしたからには、そろそろ杏子がほむらの子を孕んでしまうな……
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/10(火) 23:44:22.38 ID:xfls6xy70

多分もう知っていると思うが
魔法少女まどか☆マギカ Charlotte生前妄想

かなり苦る・・・
450 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/11(水) 13:39:18.76 ID:bZ1ZxmIW0
十年間放置してたスーファミが無事に稼働したからドラクエするわ
名前は『ほむほむ』にする
451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/11(水) 14:20:42.06 ID:+KJIZCAPo
>>450
俺と同じ事をっ!?
あんこちゃんとシャルロッテをどうしようか迷ってるんだが
452 :VIPに変わりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/11(水) 18:26:43.96 ID:FwBmHCdIO
さやか随分出てないな…
何か魔女化を使いこなしてそうだ
さやか「これが私の本気だ!」とか言って
453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/11(水) 20:52:45.33 ID:+MKjqMCEo
オクタヴィア・フォン・エスタークか
454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/05/11(水) 21:41:18.18 ID:OfwYQ8fNo
魔法少女さやか
   ↓
バーサーク・さやか
   ↓
オクタヴィア・さやか


こんな感じでパワーアップしそう
455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/11(水) 21:47:31.79 ID:OYG3mKMM0
キラー・さやかちゃんですね、わかります。
マドハンドが集まってパトリシアとかどうだろう。
456 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/05/12(木) 04:37:22.09 ID:8FT3oNWao
一気に読んだ、フローラはさやかなのか。なるほどな。
457 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/05/12(木) 07:46:06.13 ID:+TdM+jjLo
さやか風情がフローラ役とは世も末だな
458 :VIPに変わりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 09:38:41.77 ID:243E3HPIO
あ、福岡さんだ
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 12:54:36.74 ID:gFaT70Tjo
>>450
スーファミが起動できても電池換えないとセーブは出来ないよ?
460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 13:26:52.54 ID:a+Iv3Ave0
>>459
泣きそうになったよ。
今度はGBAでウイニングポストしてる。
『ホムホムユリユリ』で阪神大賞典優勝。
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 15:40:14.14 ID:kg5KR4p50
>>460
俺は魔法少女軍団で世界樹3やってるわ。
クラスは

まどか:プリンセス/バリスタ
さやか:ファランクス/プリンセス
マミ :バリスタ/ゾディアック
杏子 :ウォリアー/ショーグン
ほむら:ニンジャ/モンク

仕様上さやかが槍で杏子が剣使いになっちゃってるがまぁ目をつぶってる
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/12(木) 17:22:29.94 ID:A8JKIgJwo
>>460
PC版ウイニングポスト5・6なら顔グラにbmp画像インポートできるので魔法少女馬主作れるぞw
463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/05/12(木) 19:44:51.41 ID:AR3VjhBAO
?「僕と契約して馬主になってよ!」

頭だけQBの白馬が頭に浮かんでしまった
464 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:39:47.12 ID:0vcWRZLM0
投下いたします。

今回はルラフェンまでです。

先にお詫びします。綺麗なQBでごめんなさい。
それとかずみ☆マギカは読んだ事ないので、とあるキャラの口調は雰囲気からの想像です
465 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:40:22.61 ID:0vcWRZLM0
魔物の住処

ほむら「西にこんな洞窟が」

杏子「ここに畑を荒らす魔物がいるんだな」

ほむら(あのQBの夢はなにかの暗示なのかしら。
     どちらにせよ不吉だわ)

杏子「お、メタルライムがでたぞ!」

ほむら(もし、夢のようにQBが大量に繁殖していたら……
     やめましょう、気が滅入ってしまうわ)

杏子「ああ!逃げられちまった」ガッカリ

ほむら(兎に角、早いところ魔物を退治してこの地から離れないと……
     本当は寄り道なんてしてる場合じゃないのよ)

杏子(ほむらが黙り込んでる……やっぱり魔物の正体について考えてるんだろうなぁ)

ほむら(そう、早く魔界に乗り込んで私のまどかを助け出さないと!)

杏子(よし、カボチ村のおっちゃん達のためにも早いところ魔物を退治してやらないとな!)

ほむら(なんだかもう帰りたくなってきたわ、このまま放置してポートセルミに戻ろうかしら?)

杏子「よし、皆がんばろうな!」

シャル「ほむほむ!」
466 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:41:02.83 ID:0vcWRZLM0
ほむら(考え事をしていたら最深部についてしまった)

杏子「ここに畑を荒らす化け物が……」

ほむら(面倒だわ、時を止めて殺すとしましょう)

化け物の住処

杏子「覚悟しやがれ化け物め!」

ジャラ……

ほむら(鎖の音……誰かが何かを飼っている?)

杏子「この藁の下だな!姿を見せやがれッ!」

バサァッ!

杏子「なんだ……こいつは?」

ほむら(QB!)

QB「……」ボロボロ

ほむら(なんだかボロボロね……あちらこちらに痣や瘡蓋があるけれど)

杏子「お前が畑荒らしの犯人だな?」チャキ

QB「……」

杏子「どうした?かかってこいよ!」
467 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:41:38.92 ID:0vcWRZLM0
ほむら「佐倉杏子、少し待ってくれないかしら」

杏子「ん?どうしたんだよほむら」

QB(ほむら……まさか!)

ほむら「10年ぶりね、インキュベーター」

QB「10年ぶりだね、暁美ほむら」

杏子「うわ、こいつ喋ったぞ!?」

ほむら「頭の中に直接話しかけているだけよ」

杏子「そうなのか……って、知り合いなのか?こいつ」

QB「10年前に僕は暁美ほむらに救って貰ったんだよ」

ほむら「貴方、ここで飼われているの?その首についている鎖」

QB「それは違うよ暁美ほむら。この鎖は僕が逃げ出す事がないように付けられたものさ」

ほむら「何故?」

QB「君の父さん、パパスの剣を持って僕が逃げ出さないようにするためだよ」

ほむら「父の剣を?」

QB「そうだよ」
468 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:42:26.68 ID:0vcWRZLM0
暁美ほむらはパパスの剣を手に入れた

QB「実に長かったよ……10年という歳月は」

ほむら「そうね、私も長かったわ……10年という歳月は」

QB「そうか、君も苦労をしたようだね」

杏子「なぁ、話の最中に口を挟んで悪いんだけどさ……なんでお前そんなにボロボロなんだ?」

QB「それについては少し長くなるけどいいかい?」

ほむら「興味はないわ……けれど、話ぐらいなら聞いてあげるわ」

QB「そうかい、なら話すよ」

QB「君が居なくなった後、僕はあの場に残された君の父の剣を持ってサンタローズに戻ったんだ
   でも、サンタローズはラインハットの兵士達によって焼き討ちをされていた所でね
   ラインハットの兵士に見つかる前になんとかその場を逃げようとしたんだが、運悪く兵士に見つかってね
   切り捨てられて、君の父さんの剣を奪われそうだったんだ」

杏子(こんな小さいのに、よくあんなでかい剣を持つ事ができたな)

QB「ちょうどその時だった、僕と似た姿をした魔物が僕を助けてくれたんだよ」

ほむら「貴方に似た姿?同じインキュベーターだったの?」

QB「たぶんそうじゃないかな?体の色は違かったけど、体の作りは似ていたよ」

ほむら(やはりインキュベーターは一匹だけではない……なら邪悪な手はやはりインキュベーター?)

QB「話を続けるよ。僕を助けてくれたインキュベーターはジュゥべぇと名乗ったんだ」
469 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:43:06.66 ID:0vcWRZLM0
QB「ジュゥべぇに助けられた僕はしばらく彼と行動を共にしたんだ。
   そのおかげで、君の父さんの剣を狙う連中の脅威は無くなった」

QB「けれど、7年ぐらい前かな?
   ジュゥべぇに樽に入れられて船に乗せられてね
   この大陸まで連れてこられたんだ」

7年前

QB「どうして別の大陸に行く必要があるんだい?」

10B「ラインハットの兵士達の動きがまだまだ慌しいからな、別の大陸に渡った方がまだ安全なんだよ」

QB「だけど、サンタローズの一件以来彼等は関所を越えてきてはいないが」

10B「お前は安全な所にいるから解らないだけだよ、オイラは色んな所にでかけてるからな」

QB「君には感謝しているよジュゥべぇ」

10B「だったらオイラの言うとおり、樽の中に入ってじっとしててくれよ。
   航行中に見つかったら、その剣諸共海の藻屑だぜ」

QB「解った、君の言うとおりにするよジュゥべぇ」ヒョイ

10B「んじゃ蓋をするからな」

QB「ああ、よろしく頼むよ」

10B「ピエール、この樽に蓋をしてくれ」

ピエール「承知した」
470 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:43:47.69 ID:0vcWRZLM0
ダンカン「マミ、そろそろ船がでるぞ」

マミ「……ほむらちゃん」

女将「可哀想にねぇ……できる事ならあの子との思い出があるアルカパに留まりたいけど」

ダンカン「すまないマミ……父さんの病状が悪化してしまって」

マミ「ううん、仕方の無い事ですもの……でも、ぎりぎりまでこの大陸の景色を見させて」

ダンカン「ああ、船長さんに頼んでこよう」

マミ(ほむらちゃん……貴方、本当に死んでしまったの?)

マミ(キュゥべぇも一緒にサンタローズで……)

10B「よぉマミ」

マミ「あらジュゥべぇ。見送りにきてくれたの?」

10B「いや、オイラも向こうの大陸に行こうと思ってな。
   ラインハットの兵士達に見つかったら、厄介な事になるんだ」

マミ「貴方、なにかやらかしたの?」

10B「太后とかいう奴のディナーを平らげただけさ
   そしたらあのババアが、オイラの首に賞金をかけてね」

マミ「もう……危ない事しちゃ駄目じゃない」
471 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:44:27.48 ID:0vcWRZLM0
10B「スリルは常に男が求めてるものだぜ」

マミ「ジュゥべぇは、キュゥべぇとは全然違うのね」

10B「誰だ?そのQBってのは」

マミ「貴方と違って体の色が白い子なのよ、大人しくて頭のいい子だったわ」

10B「それじゃあオイラは頭が悪いのかい?」

マミ「うふふ、そういう事を言っている訳じゃないわよ」

10B「まあ、そういう事にしておくよ」

マミ「ねぇジュゥべぇ……同じ大陸にいくなら私達と一緒にこない?」

10B「悪いなマミ、今はお守りをしないといけない奴を抱えてるんでね」

マミ「そう……なんだか寂しいな」

10B「そう言うなよマミ、人生出会いがあれば別れもあるってもんさ
   また、新しいインキュベーターを見つけたらジュゥイチべぇとでも名づけてやれよ」

マミ「そう、ホイホイと貴方たちに会えるとは思えないけど」

10B「それもそうだな……と、船がでるぜ」

マミ「うん、あっちの大陸につくまで一緒にいてくれない?」

10B「ああ、それぐらいなら別にいいぜ」
472 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:45:03.66 ID:0vcWRZLM0
ポートセルミ

マミ「それじゃあね、ジュゥべぇ」

10B「ああ、助かったぜ巴マミ」

10B(ふう、どうにかマミにQBを発見されずにすんだぜ)

魔物の住処

QB「ここが新しい住処なのかい?」

10B「ああそうだ……それとその剣を貸せよ」

QB「乱暴には扱わないでおくれよ。僕の恩人の父親の剣なんだ」

10B「そうかい、ならこの剣をぶっ壊されたくなかったら
   これから毎日オイラのために、飯やらなんやらを作って貰うぜ」

QB「訳がわからないよ。どうしてそこまで君に尽くさなければならないんだい?」

10B「3年もお前を守ってやったんだ。いつ来るとも知れないお前の主人を待つのも
   いい加減飽き飽きしてきたんだよ」

QB「そうかい、なら僕一人で剣を守るからいいよ」

10B「おっとそうはいかないぜ、さっきも言った通りお前には俺のために飯を取ってきて貰う
   言うなればお前は奴隷だよ」

QB「そのために僕をここに連れてきたのかい?」

10B「それ以外にあの大陸を出る理由が必要か?」
473 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:45:39.02 ID:0vcWRZLM0
QB「悪いけど僕は君の命に従う事はできない……僕の主人は暁美ほむらだからね」

10B「ずいぶんとその暁美ほむらとかいう奴を気に入ってるんだな」

QB「彼女と居ると、何故だか満たされるんだよ」

10B「だったらこれからはオイラの腹を満たしてくれよ。
   断るならこの剣を折って貰うぜ?」

QB「それは困るよ」

10B「だったら、飯を取ってこいよ。なあにお前が従ってる間は、ちゃんとこの剣を守ってやるから安心しな」

QB「やれやれ、従うしかなさそうだ」

2年後

10B「飯がまずい!」バキッ

QB「きゅップイ!」

10B「もっとましな物をとってこい!」

QB「無茶を言わないでおくれよ、この辺も大分開発が進んできて自然が減ってきているんだ」

10B「そんな事知るか」ゲシゲシ

QB「痛ッ!痛いよ!お願いだから暴力を振るわないでおくれよ」
474 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:46:12.64 ID:0vcWRZLM0
4年後

カボチ村住人「この村も大分でっかくなってきただな」

住人2「んだんだ、畑ももっとでっかくしなきゃなんねぇだ」

住人1「だったら、焼畑でもすっか」

住人2「んだな」

魔物の住処

QB「大変だよジュゥべぇ!近くの森が火事で全焼してしまったよ」

10B「だったら飯が採れる新しい場所を見つけてこい!」ゲシッ

カボチ村

農夫「あちゃー、火の勢いが強すぎて森が全部焼けちまっただよ」

住人「だったらこれからは西の方に畑を広げていけばいいだ」

農夫「んだな、あの火事で魔物もだいぶ焼け死んだと思うだし
    しばらく魔物の脅威におびえなくてもすみそうだべな」
475 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:46:44.60 ID:0vcWRZLM0
10B「なんだこの飯は!」ゲシゲシ

QB「森が焼けて食料が見つからないんだよ」

10B「だったら、近くにある農村から野菜でも盗んでこいよ」

QB「捕まったらどうするんだい?」

10B「そんときは死ねばいいだろ」

QB「君は冷たすぎるよ」

10B「剣を守ってやってるんだ、それぐらい当然だろ?
   オイラだって、命を張ってるんだ」

QB「……解ったよ」
476 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:47:42.65 ID:0vcWRZLM0
農夫「最近何者かに畑を荒らされるだ!」

住民「見張っても見張っても、警備の網目を掻い潜られるだよ!」

農夫「仕方ないだ!こうなったら助っ人でもやとって畑を荒らす化け物を退治して貰うだ」

住民「馬鹿を言うでねぇ、そんな事しないで皆で力を合わせればいいだ!」

農夫「それもそうだべな」

QB「いつまでこんな事を続ければいいのだろうか……誰か、助けてよ……」

農夫「あー!またやられてるだ!」

住民「もっと警備を厳重にするだ!」

10B「不味い」ゲシゲシ

農夫「あああ!ジャガイモが!」

10B「たまには肉を食わせろよ」ゲシゲシ

農夫「あああ!大豆もやられてるだ!」

10B「なんだこれ?」

QB「大豆だよ、大豆は畑の肉と呼ばれているんだ」

10B「トンチやってんじゃねぇぞ!」ゲシゲシ
477 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:48:21.89 ID:0vcWRZLM0
魔物の住処

QB「まあ、こんな感じの生活を送ってたよ」

ほむら「典型的な紐ね。そのジュゥべぇとかいうの」

杏子「お前も相当苦労してたんだな」

QB「そう言って貰えると助かるよ」

ほむら「貴方がそこまで義理堅いとは思わなかったわ」

QB「恩人には礼を尽くすものだろう?」

杏子「ほむら、お前決行慕われてるんだな」

スミス「当然でさぁほむらの姐御は、あっし達のたった一人の主でさぁ」

スラリン「ピキー!」

シャル「ほむほむ!」

ほむら(世界が違えば、インキュベーターの質も違うのかしら……
     QBが言っていた10Bとかいうインキュベーター、契約とかはしないのかしら?)

ほむら「QB、10Bという奴は契約について何か言っていた?」

QB「契約?何を契約するんだい?」

ほむら(やはり知らなそうね……)

ほむら「エントロピーという言葉に聞き覚えは?」
478 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:48:56.15 ID:0vcWRZLM0
QB「なんだいそのエントロピーっていうのは?僕達の仲間かい?」

ほむら「10Bというのが言っていなかった?」

QB「さあ……彼は食事の事しか主に言わなかった気がするな。
   でも、一度だけプレイアデスとか言っていたような」

ほむら「プレイアデス?」

QB「光の教団が配布している本を持ってきてね
   こんなやり方じゃ駄目だとかなんとか言ってたよ。
   その時に自分が教団を作るならプレイアデス教団にするって言ってたかな」

ほむら(まったくもって関係ない話だわ)

杏子「プレイアデス教団ねぇ、どっちも胡散臭い臭いは半端ねぇな」

ほむら「QB、他に話す事はあるかしら?」

QB「今までの経緯は全て話したよ」

ほむら「ならいいわ」

暁美ほむらは、キュゥべぇの鎖の鍵をカギの秘法を使って開けた。

ほむら「もうここには用はないわ、行きましょう」

QB「ついていってもいいのかい?」

ほむら「貴方は私の下僕よ。下僕は主人の近くにいるものよ」

QB「ありがとう暁美ほむら」
479 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:49:31.36 ID:0vcWRZLM0
キュゥべぇが仲間になった。

杏子「んじゃ、その10Bってのが戻ってくる前にカボチに帰ろうぜ」

洞窟の入り口

農夫「あ、出てきただ!」

杏子「なんだ?なんでおっちゃん達がここに?」

農夫「あんた等が失敗した時の事を考えて、化け物が逃げ出さないように見張ってただよ」

村長「黙って後をついてきてすまなんだ」

住民「で、化け物は退治できただか?」

杏子「んー、出来たと言えば出来たけど」

ほむら「なんて言えばいいのかしら」

説明中

農夫「あんた達の言ってる事を信じろと言うんだか?」

住民「ほらみろ!オラの言った通りでねぇか、こいつ等オラ達の金を盗もうとしてただよ!」

杏子「ち、違う!今日ここに来るまでQBだって知らなかったんだよ」

農夫「うんにゃ、あんたの言う事は信用できねぇだ」
480 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:50:07.50 ID:0vcWRZLM0
杏子「嘘は言ってねぇ!」

村長「残りの金は一応払う……だども、二度と村の中には入ってこねぇでけろ」

暁美ほむらは1500Gを手に入れた

ほむら「ええ、頼まれても二度と行く事はないでしょうね」

QB「ごめんよ暁美ほむら、僕が彼等の村から野菜を盗んだばっかりに」

ほむら「過ぎた事よ」

農夫「あんた達の事信用してたのに……がっかりだあよ」

住民「これからもこうやって、オラ達を騙す奴等が来るかもしれねぇだ!」

杏子「だから騙してなんかいないって」

ほむら「行きましょう、構うだけ時間の無駄だわ。
     用は済んだ事だし、魔界へ行くための手がかりを見つけないと」

杏子「で、でも」

ほむら「佐倉杏子」

杏子「わ、解ったよ」
481 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:50:36.91 ID:0vcWRZLM0
ポートセルミ・宿屋

杏子「なんだかなぁ……」

ほむら「行くだけ無駄かと思ったけど、収穫はあったわね」

杏子「ほむらはそれでいいかも知れないけどさぁ……あたしはなんか
    胸の中がもやもやするっていうか」ボリボリ

ほむら「気にするだけ無駄よ」

杏子「そうは言ってもなぁ」ボリボリ

ほむら「佐倉杏子、愚痴を言っている余裕があるならQBをお風呂に入れてきて」

杏子「なんで?」ボリボリ

ほむら「貴方気がつかないの?さっきから飛び回っている黒い小さな虫に」

杏子「んわ、たしかになんか飛んでるな」

ほむら「QBについている蚤よ、だから今すぐQBを洗ってきて」

杏子「わ、わかった」

ほむら「スミス、ミイホン、貴方達は蚤を捕まえて潰しなさい」
482 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:51:11.41 ID:0vcWRZLM0
風呂

杏子「うわ、きったねぇなお前」ジャブジャブ

QB「週に一度しか水浴びはさせてもらえなかったからね。
   それに、体の隅々まで洗う事はできなかったから汚れも溜まるよ」

杏子「毛づくろいとかしないのか?」

QB「僕は猫じゃないよ」

杏子「ふーん」ゴシゴシ

QB「もう少しやさしく洗ってもらえないかい?」

杏子「洗って貰っているくせに注文が多いな」

QB「君はもう少し小動物に対する力加減を覚えたほうがいい
   僕以外の小動物に、そんな力まかせに洗うようなやり方をしたら
   全治三ヶ月の大怪我を負うよ」

杏子「いやに具体的だな」ゴシゴシ

QB「いたたた」

杏子「こんなもんでいいか、流すぞ」ザバァー

QB「一息ついたよ。ありがとう佐倉杏子」
483 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:51:48.51 ID:0vcWRZLM0
翌日

ほむら「やはり完全に蚤を潰す事はできなかったわね」ポリポリ

杏子「なあ、今日はどうするんだ?」

ほむら「ルラフェンに行こうと思うわ」

杏子「ルラフェンか!あそこなら案内できるぜ」

ほむら「期待してるわ」

QB「佐倉杏子の故郷か、一体どんな人や物があるのか気になる所だね」

ほむら「密林とかじゃなければいいのだけれど」

杏子「あんた、あたしをどんな目で見てるんだよ」

ほむら「ごめんなさい、野生児という言葉が似合うから」

杏子「馬鹿にするなよ!ルラフェンは凄いんだぜ、古代の魔法を研究しているじっちゃんがいるんだぜ」

QB「古代の魔法か、一体どういう種の魔法なんだい?」

杏子「んー、なにもない空間に物凄い爆発を起こす魔法とか、あたし達のMPを全部使って放つ
    すごい魔法とかの研究をしていたような気がする」

ほむら「漠然としているわね」

杏子「いってみれば解るって!」
484 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:52:20.07 ID:0vcWRZLM0
ルラフェン

ほむら「ここがルラフェン……なんだか入り組んでいる地形をしているのね」

杏子「結構楽しいぜ?昔はこの迷路みたいな地形を利用して鬼ごっことかしたしな」

ほむら「それはそうと、何故こんなに煙臭いのかしら?」

杏子「じっちゃん、相変わらず実験に勤しんでいるんだな。
    ついてこいよ!じっちゃん家に案内してやるよ」

ほむら「よろしく」

研究家の家

杏子「おーい、じっちゃーん!」

爺「む!その声はあんこちゃんじゃな!10年ぶりではないか」

QB(あんこ……)

杏子「会っていきなりで悪いんだけどさ、古代魔法の研究って進んでる?」

爺「うむ、実は今とある古代魔法が復活をしようとしているのじゃ」

ほむら「どんな魔法なのかしら?」

爺「君はあんこちゃんの友達かな?」

ほむら「ええ、佐倉あんこの友達よ」
485 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:53:00.86 ID:0vcWRZLM0
杏子「あんこじゃねぇ!キョウコだ!!」

爺「そうかそうか、あんこちゃんに同性の友達ができるとはなぁ…」

ほむら「悪いかしら」

爺「いやいやそういうつもりで言った訳ではない、あんこちゃんは昔から男勝りだったから
  同性の友達はおらんかったのじゃよ」

ほむら「でしょうね」

爺「これからもあんこちゃんの友達でいてやってくれ」

ほむら「善処するわ」

杏子「そこは、はいって答える所だろ」

爺「さて、ワシが研究している古代魔法じゃったな……
  実はこの魔法は、一度行った事のある町へ即座に行く事ができる非常に便利な魔法なのじゃよ」

ほむら「本当に復活したら便利でしょうね」

爺「じゃろう?じゃが、復活には後一つ材料が足りんのじゃ」

杏子「なにが必要なんだ?あたしが取ってきてやるよ」

爺「必要な材料はルラムーン草と言ってな、夜になるとほのかに輝く草なんじゃ」

杏子「へぇ、そんな草があるのか」

QB「夜になると輝く草か、一体どういう原理で夜になると輝くのか非常に興味が湧くね」
486 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:53:45.40 ID:0vcWRZLM0


杏子「お、あれがルラムーン草だな!」

ほむら「案外早く見つかったわね」

QB「見た感じ、特別な力があるとは思えないが…これが本当に古代の魔法に必要なのだろうか」

ほむら「さあ、私は学者じゃないから解らないわ」

杏子「早くじっちゃんに渡しに行こうぜ」

研究家の家

爺「おお早かったの!」

ほむら「少し魔物が道を塞いできた程度だったから」

杏子「なあ、早く魔法を復活させてくれよ」

爺「うむ、待っておれ」

爺「えーと、これとこれとこれを入れて……
  最後にルラムーン草を入れて完成じゃ!」ドボン!

カッ!
487 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:54:24.45 ID:0vcWRZLM0
杏子「げほっごほっ!おい大丈夫かほむら?」

ほむら「ええ、咄嗟に時を止めて避難したわ」

QB「まさか爆発するとはね」

爺「うむ、成功じゃ!これであんこちゃんと、黒髪の子は古代魔法ルーラを使えるようになったはずじゃ」

ほむら「本当に使えるの?」

爺「うむ、古文書によればあの爆発の後使えるようになっているはずじゃ」

QB「あの爆発は必ず起きるものなんだね……」

ほむら「どうすれば使えるのかしら?」

爺「うむ、一度行った事のある場所を強く想い浮かべるのじゃ!そしてルーラと唱えれば
  そこへ行く事ができるはずじゃ!」

ほむら(まどかの家を想いうかべてみようかしら)

ほむら「ルーラ!」

ほむら(やっぱり無理ね……世界が違うから当然かしら)

杏子「おいじっちゃん!」

ほむら(そうね、久しぶりにヘンリーの顔でも拝もうかしら……
     あの城が今どうなっているのか知りたい所でもあるし)

ほむら「ルーラ!」
488 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:54:56.57 ID:0vcWRZLM0
ラインハット

ヘンリー「おいデール!これを見ろよ」

デール「なんだい兄さん……へぇ、サラボナでお婿さんを募集しているのか」

ヘンリー「ああ、だけどそれだけじゃない!婿になった奴には天空の盾とかいう代物までついてくるんだ」

デール「天空の盾か……たしか暁美ほむらさんが探しているんだったよね」

ヘンリー「なんとかしてほむらに知らせてやりたい所なんだが……あいつ等は今別の大陸にいるからなぁ」

ほむら「ヘンリー、居るかしら?」

杏子「本当に着いちまったな」

QB「驚いたよ、古代の人達はこんな便利な魔法を習得していたなんて」

ヘンリー「ほ、ほむらじゃないか!一体どうしてこんな所に?」

ほむら「ルーラという古代魔法の力で飛んできたのよ」

ヘンリー「本当か!?そんな便利な魔法があるのか……俺も教えて欲しいぜ」

杏子「んー、じっちゃんに相談すればなんとかなるかも」

ヘンリー「マジか!おいデール、ラインハットの事はしばらく任せる!俺はルーラを覚えてくるぜ!」

デール「行ってらっしゃい兄さん」
489 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:55:38.20 ID:0vcWRZLM0
ルラフェン

杏子「という事なんで、ヘンリーにもルーラを教えてやって欲しいんだ」

爺「じゃったらもう一つルラムーン草が必要じゃのぅ」

ヘンリー「なんだそのルラムーン草ってのは」

ほむら「ここから西に生えている草よ、夜になると輝くから採ってくるといいわ」

ヘンリー「だったらちゃちゃっと採ってくるよ」



ほむら「ヘンリー遅いわね」

杏子「死んでるかも知れないな」

QB「君は縁起でもない事を言うんだね」

ほむら「ヘンリーならありえるわ」

杏子「ブラウニーに一度殺されてるしな」

QB「死んだ人間が蘇っているとでも言うのかい?」

ほむら「お金で人の生き死にはある程度自由になるのよ……
     父のように肉体が消滅していなければ」

QB「そうなのか、どうやら僕が想像するよりはるかに多くの不思議が世の中には溢れているようだね」
490 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:56:08.94 ID:0vcWRZLM0
ヘンリー「採ってきたぜ!」ボロボロ

ほむら「随分苦労したみたいね」

ヘンリー「はは、ちょっと死に掛けたけどなんとかなったぜ」

爺「それじゃ、もう一度やるとしますかな」

杏子「あたし達は外にいるからな」

ほむら「終わったら戻ってくるわ」

ヘンリー「?じゃあ、終わったらまた会おうぜ」

杏子「じゃあなヘンリー」バタン

ヘンリー「変な奴等だな」

カッ!
491 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:56:44.87 ID:0vcWRZLM0
ほむら「また派手にやったわね」

杏子「おいヘンリー、大丈夫か?」

ヘンリー「」

QB「脈がないね」

ほむら「先に薬草を食べさせておくべきだったわね」

杏子「教会にいって生き返すとするか」

教会

神父「ザオラル!」

失敗!ヘンリーの体は灰になった

杏子「おい!」

神父「おっと間違えた、ザオリク!」

ヘンリー「すまん助かったよほむら」

ほむら「先に貴方に薬草を食べさせておくべきだったわ」

ヘンリー「でもこれでルーラが使えるんだな」

ほむら「ええ、使えるはずよ」

ヘンリー「んじゃ、ラインハットに戻るか……デールの奴に任せっ…あっ!」
492 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:57:15.79 ID:0vcWRZLM0
ほむら「どうかしたの?」

ヘンリー「そうだ!サラボナっていう町で婿選びをしてるんだった」

杏子「へぇ、ヘンリーが立候補するのか?」

ヘンリー「あーそういう手もあるか……と、実はな婿になると天空の盾っていう代物が
      手に入るってこの紙に書いてあるんだ」

ほむら「サラボナにて、わが娘ヒトミとさやかの婿を募集する。
     見事私の要求に応える事が出来た者に、天空の盾とヒトミかさやかのどちらかを嫁に出す。
     ルドマン」

ほむら(仁美……志筑仁美の事かしら?思い当たる名前はそれしかないわね
     それにルドマンという名前、10年前に美樹さやかと一緒に居た頭の寂しい男ね)

杏子「あたし達どっちも女だから盾貰えないじゃないか!」

ほむら「ヘンリー、貴方独身だったわね」

ヘンリー「言いたい事は解るぜ、俺がそのヒトミだかさやかだかと結婚して、盾を貰えばいいんだろ」

ほむら「ええ」

ヘンリー「つってもなぁ、俺はそのヒトミもさやかも知らないしなぁ」

ほむら「志筑仁美は典型的なお嬢様体質かしら……美樹さやかは人の話を聞かないタイプだわ」

ヘンリー「知っているのか雷電」
493 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:57:48.32 ID:0vcWRZLM0
ほむら「この二人の中だと美樹さやかがお勧めかしら」

ヘンリー「おい、さっきお前人の話を聞かないタイプって」

杏子「普通ヒトミの方を進めないか?」

ほむら「彼女にだって幸せになる権利はあると思うけど」

ほむら(美樹さやかに関わると大抵碌な事にならないわ、ヘンリーに押し付けてしまいましょう)

杏子「なんか悪い事考えてるなお前」

QB「僕を弄る時にする表情にとてもよく似ているよ」

ほむら「そんな事ないわ、美樹さやかはいい子よ」

杏子「へぇ、どんな所が?」

ほむら「そうね、一緒に魔物を倒した時に私の戦闘方法が気に入らないから、メンバーを抜けるとか言い出した子ね」

杏子「どこがいい子なんだよ!」

ほむら「他には……人間やめてるわね」

杏子「はっ!?」

ほむら(いつぞやのループの時にまどかに内緒で後をつけた時に、まどかと美樹さやかがしていた会話を思い出してしまったわ)

さやか「無理でしょ?当然だよね!同情なんかで人間辞められるわけないもんね!!」
494 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:58:39.30 ID:0vcWRZLM0
ほむら「はぁ……嫌な事を思い出したわ」

杏子「本当に大丈夫なのかよ、その美樹さやかって子」

ほむら「佐倉杏子、貴方なら結構仲良くなれるんじゃないかしら?」

杏子「ええ!?人間辞めちまってるのにか?」

あんこちゃんの想像する美樹さやか

さやか(魔女Ver)「私は美樹さやか!全てを超越するために自らを進化の秘法により進化した最強の生命体!
           さあ、私に跪け!泣け!喚け!命乞いをしろ!そして私の靴をお舐め……そうすれば楽に殺してあげる(はぁと)」

杏子「うわぁ……」

ほむら「一体どんな想像しているのかしら?」

杏子「なあ、人間辞めるってどういう事なんだ?」

ほむら「……貴方ソウルジェム持っているわよね」

杏子「ああ、この綺麗なのだろ」

ほむら「貴方も人間辞めてるわね」

杏子「あ!?」

QB「訳が分からないよ、どうしてそれがあると人間を辞めている事になるんだい?」

ほむら「くっ!元凶の貴方が言う…………」
495 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:59:14.71 ID:0vcWRZLM0
QB「どうしたんだい暁美ほむら?」

ほむら「貴方、本当になにも知らないの?」

QB「それは10年前にも話したと思うが……僕はある日突然1個の固体として目覚め
   そのままアルカパの子供達に捕まったんだよ」

ほむら「魔法少女の事も、ソウルジェムの事も契約の事も?」

QB「悪いが、君が何を言っているのか僕にはさっぱりだよ」

杏子「なんの話だ?」

ほむら「……なんでもないわ、忘れて頂戴」

QB「君がそう言うなら」

杏子「お、おい!気になるだろ」

ほむら「佐倉杏子、いずれ貴方に教えてあげるわ……ソウルジェムを持つ意味と、
     それを持つものの末路が一体なんなのかを」

シャル「……」

QB「そうかい」

シャル「ほむほむ!」

QB「暁美ほむら、シャルロッテがお腹がすいたと言っているよ」

ほむら「…………通訳できるのね」
496 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 20:59:49.26 ID:0vcWRZLM0
宿屋

杏子「結局ほむらが何を言いたかったのかさっぱりわからなかったな」

ヘンリー「……辛い話だぞ、知ったら後悔するかも知れない」

杏子「ヘンリーは知っているのか?」

ヘンリー「俺は聞いたし、ほむらが人間辞めてる瞬間も見せて貰ったよ」

杏子「ほむらも人間辞めてるのか!?」

ヘンリー「お前もな」

杏子「このソウルジェムってのがあるからなのか?」

ヘンリー「詳しい話はほむらが何れしてくれるはずさ……それまでほむらを信じて待つといい」

杏子「なんだよ……なんか凄い嫌な感じだぞそれ」

ヘンリー「まあでも、人間辞めてるって言うけどさ……お前の目にはほむらは普通の人間でしかないだろ?」

杏子「ああ……」

ヘンリー「つまりはそういう事だ」

杏子「あ?」

ヘンリー「気にする必要なんかねぇって事だよ」

杏子「……」
497 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 21:01:00.17 ID:0vcWRZLM0
酒場

QB「暁美ほむら、君は人間を辞めていると言ったね」

ほむら「ええ、辞めているわ」

QB「でも、君はこうして1個の人間として僕の前で存在している。
   僕が思うに、そのソウルジェムっていうのが、人間を辞める原因だね」

ほむら「……」

QB「暁美ほむら、佐倉杏子、二人に共通してある物はソウルジェム……
   なによりも暁美ほむら、君は佐倉杏子にソウルジェムの有無を尋ねた。
   つまり、そのソウルジェムが君や佐倉杏子にとって、何か重要な意味を持つ物だという事だね」

ほむら「何が言いたいの」

QB「これは僕の推測だ。
   暁美ほむら、君はソウルジェムなんじゃないかい?」

―――

キュゥべぇ「君達の魂を抜き取ってソウルジェムにする事なんだ」

キュゥべぇ「心臓が破れてもありったけの血を抜かれても、魔力で修理すればまた動くようになるんだから」

―――

ほむら「半分正解で、半分外れかしら……」
498 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 21:01:38.66 ID:0vcWRZLM0
QB「……」

マスター「チーズお待ち」

ほむら「……お食べシャルロッテ」

シャル「♪」

ほむら「……」

QB「……」

ほむら「QB、貴方は私達の敵なの?」

QB「僕は君の下僕だ、主に逆らうような事はしないよ」

ほむら「……そういう意味じゃないわ」

QB「?僕には他に答えようがない質問だが」

ほむら「忘れて頂戴……酔っ払いの戯言よ」

QB「暁美ほむら…」

ほむら「明日はサラボナに行きましょう……天空の盾をなんとしても手に入れないと」

QB「君の母親と妹のためにもね」

ほむら「ええ……」
499 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 21:02:06.55 ID:0vcWRZLM0
宿屋

ほむら「くー……くー……」

QB「ほむら、君は一体どんな闇を抱えているんだい?」

ほむら「……くー……」

QB「今日見た君の瞳は、今まで見た事もない瞳をしていたよ」

ほむら「……まどか……」

QB「暁美ほむら、いつか君は真実を話してくれると思っている。
   きっと君の話す真実はとても深い内容なんだろう……底が見えないくらい」

ほむら「……」

QB「暁美ほむら、僕は何時でも君の話を聞くことができる。
   だから、もし君が耐え切れなくなった時は遠慮なく君の内にある事を話して欲しい」

QB「悩みや苦しみを聞く事ができる存在、僕は君とってその存在に足るとは思えないが
   君が僕に打ち明けてくれるなら、『それはとっても嬉しいなって』僕は思うんだ」

QB「嬉しいっていう感情がなんのか解らないけどね……でも君達人間は、なにか喜ばしい事があると
   嬉しいって言うのだろ?」

QB「それじゃあ、お休み暁美ほむら」

ほむら「……くー……」ネガエリ

QB「きゅップイ!」プチ
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/12(木) 21:03:25.58 ID:y6tJW35ho
ぁぁっ
501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/05/12(木) 21:05:20.20 ID:bdbh3ljFo
潰れたwwwwwwww
502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/05/12(木) 21:16:26.66 ID:jLPCGE0ho
乙々!
503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/12(木) 21:18:27.60 ID:8FT3oNWao

サラボナが楽しみだ
504 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 21:19:50.43 ID:0vcWRZLM0
これにて今回の投下を終了いたします。

最後の最後にPCがフリーズしてしまった(´;ω;`)

それと、前日に投下できなくて申し訳ありませんでした。
現在体調を崩しているので、投下が不定期になるかも知れません
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/12(木) 21:23:27.39 ID:8FT3oNWao
無理すんなよ。気長に待つさ
506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/12(木) 21:23:50.07 ID:OVaXOwNfo
乙。
さやさやはヘンリーとくっついてしまうん?
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 21:31:25.88 ID:k6SMyYBIO
乙です
さやかがフローラではなくてデボラだったとは…w
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/12(木) 22:00:58.91 ID:Pw1+TIsIo

どうでもいいけど、本編でQBは毛づくろいっぽいことしてた希ガス
509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [Sage]:2011/05/12(木) 22:30:21.65 ID:sff29Y8Y0
乙ーずーっと待ってるよー
しかしこのQBは、もって帰りたいね
510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 22:48:43.04 ID:Rt9j6ZKaP
DS版やってないんだけどデボラってどういうキャラなの?
見た目的にツンデレなんだろうなーって事しか分からない
511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/12(木) 22:48:45.61 ID:vQlYIeJDO
乙カレー
気長に待つさ
512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/12(木) 22:50:10.57 ID:NT8ID+/po

ほむほむかわいい
513 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/12(木) 22:57:05.43 ID:0vcWRZLM0
>>510

デボラさんは嫁を選ぶ際に突然現れて、嫁候補になるお方です。
嫁にして、会話すると主人公を尻に敷くような事をおっしゃるお方です。
ちなみに、デボラと結婚すると子供の髪色は黒になり、親子そろって黒髪になります。

ほむクエでは

フローラ→さやか
デボラ→仁美

となっております。
志筑仁美がデボラだと、性格がほぼ正反対なような気がしますが
ご了承していただけるとありがたいです。

>>508
細けぇ事は(ry

DVD持ってないから見直せないんです(´・ω・`) すんまそん
514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 23:01:59.66 ID:Rt9j6ZKaP
>>513
サンクス

突然現れて嫁候補とか気になるwwww
なんかDS版やりたくなってきたww
515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/13(金) 01:05:05.38 ID:vtxngLQd0

このQB感情学びつつある為か
綺麗だな・・・
516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/13(金) 04:08:07.50 ID:71un97Y2o
乙っちまどまど!
なんてこったほむらがQBを孕ませるのか……
517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/13(金) 06:52:55.63 ID:ggOjVPVv0
wkwk
期待してまってるぜ!
518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/13(金) 07:11:01.07 ID:31RW8qKDO
気になったんだけどDS版だとホイミンはミイホンなの?
519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/13(金) 14:23:01.13 ID:voR0y+HAO
>>518 2匹目以降はわからないけど一匹目はホイミンでした
520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/05/13(金) 23:32:29.09 ID:6J2dOiVPo
QB良いやつだな
521 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:48:32.62 ID:JYopsDJ40
炎のリングまで投下したいと思います
522 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:49:02.73 ID:JYopsDJ40
サラボナ

?「エイミー、待ちなさいエイミー!」

エイミー「にゃーん」スリスリ

ほむら「……黒猫」

さやか「ん、あんたがエイミーを捕まえてくれたんだ」

ほむら「エイミーというの、この黒猫は」

ほむら(いきなり美樹さやかとご対面とは)

さやか「そうよ。それにしても珍しいなぁ、エイミーがあたし以外に懐くなんて」

ほむら「……」

さやか「ん……ねぇ、あんたどこかで会った事ない?」

ほむら「気のせいじゃないかしら」

さやか「んー、どこかで見たことあるようなないような」クビカシゲ

ほむら「それより、ルドマンという人の家をご存知かしら?
     ヘンリーが婿選びに参加したいのだけれど」

ヘンリー(天空の盾のためだからなぁ……っても、両方ともうわぁ……っていう顔だったらどうしよう)
523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/05/14(土) 22:49:22.01 ID:xmcXQQvBo
>>521
今回も期待してるぞ
524 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:49:38.23 ID:JYopsDJ40
さやか「へぇ、あんた達も父さんが募集をしている婿選びにきたんだ」

杏子「父さん?すると、お前がヒトミかさやかか?」

さやか「あたしはさやか、よろしくね」

ヘンリー「へぇ、君がさやかさんか……」

ヘンリー(結構かわいいなこの子)

さやか「んじゃ、父さんの家に案内してあげるよ……ついてきな」

杏子「よし、行こうぜヘンリー、ほむら!」

さやか(ほむら……やっぱりどこかで聞いた事あるような、ないような)

ルドマンの屋敷

恭介「仁美、なぁ仁美ぃ天空の盾なんかいらないから、僕と結婚しておくれよ」

仁美「行けませんわ恭介さん、だって貴方はさやかとお付き合い為さっているのでしょう?」

恭介「僕の愛は今も昔も君にだけに向けられていたんだよ?」

仁美「私にはさやかを裏切るような事は……」

恭介「君だって僕の演奏を何時も心待ちにしているじゃないか」

仁美「そ、それはそうですが……」
525 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:50:34.89 ID:JYopsDJ40
さやか「ただいまー!」

恭介「チッ」

さやか「仁美、父さんは?」

仁美「父なら、今は婿選びの参加者の書類を纏めている所ですわ」

さやか「さ、あんたも書類を出してくれば」

ヘンリー「はいはい」

ヘンリー(この人が仁美か……うーん、こっちも好みだなぁ)

杏子「そんじゃ、ヘンリーが戻ってくるまであたしはここでのんびりさせて貰おうかな」

ほむら「そうね……この椅子、借りるわ」

さやか「好きにすれば?」

QB「彼女達が仁美にさやかか」

杏子「人間辞めてるようには見えないけどなぁ」

QB「それについての話はいずれほむらがしてくれるはずだよ」

さやか「ん?ねぇ、その白い猫しゃべってない?」
526 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:51:17.83 ID:JYopsDJ40
杏子「ん?お前にもキュゥべぇの声が聞こえるのか」

さやか「へぇあんたQBって言うんだ。結構かわいいじゃん」

ほむら「欲しければあげるわよ」

QB「酷いよほむら」

さやか「んー、エイミーがいるからいいかな」

ガチャ

ルドマン「うおっほん!これにて参加者の募集を打ち切ろう」

杏子「今日が最終日だったのか、危なかったなほむら」

さやか「ねぇ、あんた達あのヘンリーとかいう男の兄妹?」

ほむら「友達よ」

杏子「うん」

さやか「だったらあんた達がヘンリーと結婚すればいいじゃん
     なんで態々あたし達と」

ほむら「私は天空の盾が欲しいだけ……ヘンリーは嫁が欲しいだけ
     利害関係の一致よ」

杏子「お、おいおい……もうちょっと包み隠して言えよ」

さやか「へぇ……家の家宝狙いなんだ、あんた達」
527 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:51:59.63 ID:JYopsDJ40
ルドマン「それでは集まって貰った参加者の皆に説明を開始したいと思う」

さやか「説明が始まっちゃったか……あんた達も一応聞いていけば?
     盾が欲しいんでしょう?」

ほむら「それじゃあ聞かせて貰うわ」

ルドマン「参加者に要求する条件は二つ!一つは南にある死の火山に眠るという炎のリング!
      もうひとつは、とある場所に眠るという水のリング!この二つを集めた者に、さやかか仁美の
      どちらかを嫁に出そう!」

男「水のリングの場所は?」

ルドマン「まずは炎のリングを入手するのが先じゃ」

商人「それじゃあ二人の人物が片方ずつ手に入れたら?」

ルドマン「その場合は、リングを賭けての決闘じゃな」

ヘンリー「へぇ、面白そうじゃんか」

ルドマン「では各々方、是非ともリングを持ってきてもらいたい」

恭介(仁美のためだ。どんな手を使ってでも二つのリングを手に入れよう)

さやか「恭介も参加するんだ」

恭介「ああ、僕がリングを二つとも集めてみせるさ」

さやか「恭介……がんばってね、応援してるから!」

恭介「ありがとうさやか……がんばるよ」
528 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:52:42.72 ID:JYopsDJ40
ヘンリー「なあほむら、一度城に戻ってデールにこの事報告していいか?」

ほむら「したほうがいいわね」

ヘンリー「そうか、じゃあちょっといってくる!」バビューン

杏子「へぇ、ルーラってあんな風に飛んでいくんだな」

スミス「あのー、ほむらの姉御」

ほむら「なに?」

スミス「死の火山って暑い所なんでしょう?」

杏子「火山っていうぐらいだから、結構やばいんじゃないか?」

スミス「あっしの体がこれ以上腐るとやばいので、しばし離脱させてもらっていいですかねぇ」

ほむら「解ったわ、モン爺の所に連れていけばいいのね」

キャシー「あらん、だったらあたしも連れてって欲しいわん、愛しのヘンリーがどこぞの馬の骨に
      盗られるのを見たくないのよん」

ほむら「代わりにブラウンとプリズンを連れて行く事にしましょう。
     そういう訳で佐倉杏子、この二人をモン爺の所に連れて行って、ブラウン達を連れてきて」

杏子「なんであたしが」

ほむら「誰かが残らないと、ヘンリーが困るでしょ」

杏子「あー、それもそうか……ルーラ!」バビューン
529 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:53:20.10 ID:JYopsDJ40
ヘンリー「すまん、待たせたな」

ほむら「少し時間がかかったわね」

ヘンリー「デールの奴が熱だしちまってな、しばらく城に戻らないといけなくなったんだ」

ほむら「解ったわ、リングは一応手に入れておく」

ヘンリー「すまねぇ」バビューン

杏子「おーい、ブラウン達を連れてきたぞ」

ほむら「ヘンリーがしばらく城で政治をする事になったわ」

杏子「え、どうしてだ?」

ほむら「弟が熱を出したそうよ」

杏子「そっかー、それじゃ仕方ねぇな」

ほむら「それじゃあ二つのリングを集めて、盾を貰いに行きましょう」

杏子「そうだな、他の参加者は皆火山に向かってるしな」

QB「スタートにあまりにも出遅れると、不利は否めないからね」

ほむら「それじゃあ行きましょう」

さやか「あれ、あんた達……ヘンリーとかいう男はどうしたの?」
530 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:54:00.51 ID:JYopsDJ40
ほむら「城のほうで抜けられない用事があるから、私達だけでリングを取りに行くことにしたわ」

さやか「はぁ?なんであんた達がそこまであの男につくす訳?」

ほむら「言ったでしょ私が欲しいのは、美樹さやか貴方でも志筑仁美でもない……天空の盾よ」

さやか「それじゃあヘンリーとかいう男がいなかったらどうする気だったわけ?」

ほむら「どこぞの馬の骨にでもリングを上げて、報酬に盾を貰うわ」

さやか「あんた……」

杏子「おいおい、そんなにはっきり言うことねぇだろ」

ほむら「事実は事実よ、私には美樹さやかも志筑仁美も必要ない」

さやか「必要だったら逆におかしいわよ、レズビアンじゃん」

ほむら「そうね」

さやか「待ちなよ、まだ話は終わってないよ」

ほむら「まだ何か?」

さやか「どうしてあんたは天空の盾が欲しいの?」

ほむら「答える義理はないわ」

さやか「……」
531 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:54:47.08 ID:JYopsDJ40
サラボナ

杏子「なあほむら、何もあんな言い方しなくてもいいんじゃねぇか?」

ほむら「相手をするだけ時間が惜しいの」

杏子「でもよ、そう簡単にリングが手に入るとも思えないし……」

QB「それはどうかわからないよ、僕達はまだ死の火山という場所に足を踏み入れた事もないからね。
   もしかしたら、すぐに手に入れる事ができるかもしれないし、そうとは言えないかもしれない」

杏子「……そうかも知れないけどさ」

ほむら「行きましょう。これ以上時間は無駄にしたくないの……決闘だなんて馬鹿げた事もしたくはないし
     天空の盾が手に入らない事はもっと嫌なの」」

杏子「解った。まずは炎のリングを手に入れてからだな!」

QB「そうだね」

さやか「……」

仁美「どうかしたの?さやか…」

さやか「ううん別に、なんでもないよ」

仁美「それならいいのだけれど」

さやか(恭介、あんな連中に負けないでね!)
532 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:56:14.28 ID:JYopsDJ40
死の火山

杏子「あっつ!」

ほむら「予想以上の暑さね……」

QB「地面も物凄い熱気を持っている、靴を履いている君達がうらやましいよ」

杏子「靴越しでも熱気は伝わってくるよ」

ほむら「長く留まるのは危険ね、早く先に進みましょう」

杏子「そうだな、早くリングを手に入れて水浴びしたいぜ」

炎の戦士が現れた

ほむら「うっ……さらに暑苦しい奴が」

杏子「熱気すげぇな」チャキ

QB「体が炎で出来ているようだね、ここは彼等にとっては理想的な環境なのだろう」

ほむら「私達にとっては理想とはいえない環境ね」ズバッ

炎の戦士を倒した。

杏子「結構あっけなかったな」

ほむら「MPがあるかぎり、私はいくらでも攻撃できるから」

杏子「いいよなぁその魔法」
533 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:56:47.73 ID:JYopsDJ40
死の火山内部・泉

杏子「こんな所に泉があるぜ!」

QB「不思議な場所だ。何故このような火山にこんな場所が……
   普通は地熱等の影響で、熱湯になっているはずなのだが」

ほむら「死人が金で生き返るのだから、理屈もなにも通用しない事が幾つかあっても不思議ではないわ」

スラみ「生き返るー♪」バシャバシャ

スラリン「ピキー♪」バシャバシャ

シャル「じゃぶじゃぶ♪」バシャバシャ

杏子「地獄に仏だな」バシャバシャ

ほむら「休憩がすんだら先に進みましょう」

杏子「ええ、もういくのか?」

ほむら「リングを取ってすぐに帰るほうが、いいと思うのだけれど」

QB「人間は目先の欲には弱いものだから愚図るのは仕方ないよ」

杏子「あーもう、わかったよ!」

シャル「あつあつ」
534 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:57:25.89 ID:JYopsDJ40
リングの間

シャル「……」グッタリ

杏子「眩暈が……」グッタリ

QB「きゅう……」グッタリ

ほむら「異様な熱気ね……」

QB「まさに炎のリングを祀るに相応しい場所と言えるだろうね」

杏子「リングとって早く帰ろうぜ、もう一秒たりとも長くここにはいたくないぜ」

ほむら「そうね」

溶岩原人×3が現れた

杏子「うぅ……こんな時にかぎって魔物が」チャキ

ほむら「どうやらこのリングを守る番人のようね」チャキ

溶岩原人の攻撃!

ドシャア

シャル「!」ジュー

杏子「大丈夫かシャルロッテ?」
535 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:58:04.70 ID:JYopsDJ40
シャル「……」グッタリ

QB「酷い火傷だ、生きているのが不思議なぐらいだよ」

ほむら「体全体が凶器ね……」

暁美ほむらはベホマを唱えた。
シャルロッテの傷が回復した。

杏子「畜生、迂闊に近寄れないぜこれじゃあ」

ほむら「溶岩で構成された体だと、急所もわかり難いわね……
     時を止めて攻撃しても、良いダメージソースにはなりそうにないわ」

溶岩原人の攻撃!

QB「きゅ!?」ガシッ

杏子「キュゥべぇ!」

ドボン

なんと溶岩原人はQBを溶岩の中に引きずりこんだ。

杏子「な、なんて惨い殺し方をするんだ」

ほむら「QBの残機が一つ減ったわね」
536 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:58:43.02 ID:JYopsDJ40
シャル「ほむほむ!」ユビサシ

杏子「棺桶が浮いてきたぞ……よく溶けないなあの棺桶」

ほむら(この世界ではQBには残機が存在しないみたいね)

ほむら「ブラウン出番よ」

馬車からブラウンが飛び出してきた。

ほむら「ブラウン、金槌で叩き潰しなさい」

ブラウン「!」

ブラウンの攻撃、会心の一撃!
溶岩原人を一匹撃破した。

杏子「やるなブラウン!あたしも負けてられないぜ」ズバッ

杏子の攻撃、溶岩原人を一匹撃破した。

ほむら「その調子よ」

杏子「いや、お前も戦えよ!」

ほむら「暑くてそんな気にもならないわ」ホムゥ

杏子「てめぇ!」

溶岩原人の攻撃!

杏子「しまっ!」
537 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 22:59:22.05 ID:JYopsDJ40
カチン

ほむら「油断しすぎよ佐倉杏子」

杏子「うわ、どうなってんだ……なんか色が消えてるというか」

ほむら「私の手を離したら貴方も時が止まるわよ」

杏子「へぇ、時間が停止してる世界ってこんなふうになってるんだな」

ほむら「MPにはまだ余裕があるわ、もう片方の手に槍を召喚して魔物を叩き斬りなさい」

杏子「最初からお前が時を止めて戦えばいいじゃないか」

ほむら「近接攻撃は趣味じゃないの」

杏子「父ちゃんの剣が泣くぞ」

ほむら「仕方ないじゃない、昔から遠距離の攻撃ばかりしてたんだから」

杏子「解った解った、誰にでも得意不得意はあるもんな」

佐倉杏子は多節槍で溶岩原人を切り刻んだ。

杏子「こんなもんかな」

ほむら「MPぎりぎりね……」

カチン

溶岩原人を撃破した。
538 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:00:00.58 ID:JYopsDJ40
杏子「ふう、なんとかなったぜ」

ほむら「リングを持ってここから出ましょう」

杏子「QBも生き返してやらないとな」

ほむら「面倒な手間を増やしてくれる下僕ね」

サラボナ

ほむら「リングを手に入れたわ」

ルドマン「おお、これが炎のリングか!」

杏子「後は水のリングだけか」

ルドマン「水のリングについては明日、場所を発表しよう。
      今日の所は宿屋で休むといい」

ほむら「そうさせて貰うわ」

杏子「あーマジで暑かったー」

さやか(そんな、恭介……)
539 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:00:36.39 ID:JYopsDJ40
宿屋

さやか(認めない、あんな連中に仁美も私も盾も相応しくなんかない!)

さやか(ここがあいつ等の泊まってる部屋ね)

杏子「ぐー……ぐー……」

さやか(ちょっと、お腹だしっぱで寝ると風邪引くって!)

美樹さやかは、佐倉杏子に布団をかけなおした

さやか(って、こんな事やってる場合じゃなかった!)

ほむら「……」

さやか(あそこね……)

グシャッ!

さやか(うっ、なんか踏んじゃった……)

QB「う……あっ……」ピクピク

さやか「やばっ!」

シャル「まみまみ?」ムクッ

さやか(ま、不味い……ここは一時撤退ね)
540 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:02:00.47 ID:JYopsDJ40
ほむら「どこへいくの?美樹さやか」

さやか「ひゃい!?」

ほむら「何か用かしら?」

さやか(な、なんで?こいつさっきまで布団で寝てたじゃん!)

ほむら「……なんの用?」

さやか「な、なんでもないよ!」

ほむら「嘘……貴方が欲しいのはこれでしょう」ニヤリ

暁美ほむらは炎のリングを取り出した。

さやか「っ!」

ほむら「大方、これを盗み出して上条恭介にでも与えるつもりだったのでしょう」

さやか「そ、そんな訳ないじゃない!」

ほむら「美樹さやか、一つ忠告してあげる……上条恭介に関わらない事よ
     幼馴染だとかそういう柵は捨てなさい」

さやか「あ、あんたに言われる筋合いはないでしょ!」

杏子「んあ?こんな夜中になんだ?」ムクッ
541 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:02:35.94 ID:JYopsDJ40
さやか「っ!」

ほむら「忠告はしたわ……」

さやか(なんなのよこいつ……)タタタ…

杏子「うわぁキュゥべぇ!!どうしたんだお前!」

QB「……」ポックリ

ほむら(蘇生費用を貰っておくべきだったわ)

杏子「しっかりしろよQB!誰がこんな酷い事を……ほむら!?」

ほむら「私じゃないわ」

杏子「じゃあ誰が」

ほむら「美樹さやかがリングを盗みにきたのよ」

杏子「あの女がか!?くそ、舐めやがって!」チャキ

ほむら「どこへいくの?」

杏子「決まってるだろ!少しお仕置きしてきてやるんだよ」タタタ…
542 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:03:18.63 ID:JYopsDJ40
サラボナ

杏子「おい、待てよ」

さやか「……追ってきたの」

杏子「人の物とったら泥棒って、ガッコーで習ったよな」

さやか「林檎を盗んできそうな顔した奴に言われたくない言葉ね」

杏子「はぁ?何言ってんだお前」

さやか「それで、謝ればいいわけ?だったら謝ってあげる。
     人の物盗もうとしてごめんなさいね」

杏子「ふざけてんのか」チャキ

さやか「やろうっての?だったら相手してあげるよ」チャキ

杏子(こいつもあたしと同じように武器を召喚しやがった……
    片刃の剣かあれ?見たことのない剣だな)

さやか「きなよ」チャキ

杏子「後悔するなよ」チャキ
543 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:03:46.26 ID:JYopsDJ40
さやか「はぁ!」ブンッ

杏子「そんなんじゃあたしには傷一つ付けられないっての!」

ズバッ!

さやか「くぅッ!」

杏子「無理すんなよ、あんたじゃあたしには敵わないよ」

さやか「馬鹿にして!」ブンッ

ガキィン!

杏子「そもそもさ、獲物の相性が悪いんだよ……
    あたしは槍、あんたは片刃の剣……ぶっちゃけ戦うだけ無駄ってもんでしょ」

さやか「……いいわ、だったらあたしの本気を見せてあげる」ニヤリ

杏子「今までのは本気じゃなかったって?」

さやか「本気でやると、あんた死んじゃうかもしれないんだもん」
544 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:04:42.66 ID:JYopsDJ40
ガキィン!!

杏子(重い!?今までの一撃と重みが全然違う!)

さやか「ハァッ!」

ガン!ガン!

杏子(なんて剣の扱い方しやがる、まるで鈍器みたいに打ち付けるなんて……
    防御にまわってたら、こっちがやばいな)

杏子「調子に乗るな!」

ブンッ!

さやか「はぁ!!」

杏子(避けずに突っ込んできやがった!?)

ズブッ!

さやか「げほっ!」ビチャ

杏子「がふっ!」ビチャチャ

さやか「はぁ……はぁ……あたしのほうがいい一撃を入れたみたいね」

杏子「攻撃を避けずに突っ込んでくるなんてな……」
545 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:05:39.19 ID:JYopsDJ40
さやか「だって、その気になれば痛みなんて消せるんだもの……あたしの体は」ニヤリ

杏子(人間辞めてるってそういう事かよ!)

さやか「それにね、あたしの体はどんなに傷ついてもMPがあるかぎり徐々に修復されていくの
     一撃で利き手が吹っ飛ぶとかしないかぎり、避ける必要もないって訳」

杏子「化け物だな」

さやか「皆知ってるわよ……サラボナにいる人達皆……ね」

さやか「それにね、皆あたしを化け物って言うの。
     あたしを化け物扱いしないのは仁美や父さん、恭介ぐらいだ」

杏子「そうかい」

さやか「蘇生費用は払ってあげる、しばらく棺桶の中で頭冷やしなよ」

杏子「それはこっちの台詞だ!」カオパンチ

バキッ!!

さやか「へぇ……結構力あるのね」

杏子「鼻血垂らしながら言うと、迫力も何もないな」

さやか「あんた余裕じゃん、こっちはもうほとんど傷が癒えてきてるのに
     そっちは重症のまま……勝ち目なんてあんたにはないよ?」
546 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:06:27.22 ID:JYopsDJ40
杏子「ちょっとしたハンデって奴?」

さやか「いい度胸じゃん……」ニヤリ

杏子(ゾッとするような瞳してやがるなこいつ)

杏子「でも、あたしも色んな物抱えてるんでね、負ける気はねぇよ」チャキ

さやか「あっそ、死んで」ブンッ

杏子「そんな攻撃じゃあたしは捕らえられないぜ!」

ズバッ!

さやか「ちょこまかと!」

杏子「ほら、また直線的な攻撃だ」

佐倉杏子は鎖の壁を作り上げた。

ガキィン!!

さやか「何…これ!?」

杏子「ただ槍振るうばかりが芸って訳じゃないって事さ」

さやか「正々堂々と戦え!」

杏子「自己再生する奴に言われたくないね」
547 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:08:02.99 ID:JYopsDJ40
ガキィン!キィン!ガァン!!

杏子「はぁ……はぁ……」

杏子(まずい、目がかすんできた……血を流しすぎたなこりゃ)

さやか「はぁ……はぁ……」

さやか(MPの消費が激しい……攻撃を貰いすぎた)

杏子(次の一撃で決めるしか)チャキ

さやか(次の一撃で仕留めるしかない)チャキ

杏子&さやか「「ハァッ!」」

ギィン!!

ほむら「貴方達、五月蝿いわ」

杏子「ほむら!」

さやか「いつの間に!?」

ほむら「何時だと思っているの?喧嘩をしたいなら街中じゃなくて他所でやって貰えるかしら」

QB「いくら真夜中だとしても、街中で金属音を響かせるのは迷惑だよ」
548 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:08:42.63 ID:JYopsDJ40
さやか「……」

杏子「……」

ほむら「それと、美樹さやか」

さやか「なに?てか、ミキって何よ」

ほむら「貴方、私が止めなければ佐倉杏子に殺されてたわよ」

さやか「なっ!」

ほむら「貴方が魔法で痛みをごまかしても、肉体を再生しても……ソウルジェムに溜まったMPが
     空になれば、再生する事ができずに死ぬ」

さやか「どうしてそう言切れるわけ?」

ほむら「佐倉杏子もMPを使って肉体の再生ができる……
     再生速度は、貴方より遅いけれど」

杏子「そ、そうなのか!?」

ほむら「ソウルジェムを持つものはそういう事が可能なのよ……」

さやか(それ、ソウルジェムっていうんだ)

ほむら「ここまで言えば解るかしら?MPの尽きた貴方と、まだまだMPに余裕のある佐倉杏子……
     どちらが勝つかは明白ね」
549 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:09:29.17 ID:JYopsDJ40
さやか「あんたも再生できるわけ?」

ほむら「ええ……私も持ってるもの、ソウルジェム」

さやか「じゃあ、あんた達もあたしと同じ化け物だね!」

ほむら「そうね、貴方も私も化け物でしょうね」

さやか「あは、あははは……化け物はあたしだけじゃなかったんだね!
     あッはははは!!ぎゃはははははははは!!
     あたしは一人じゃない!一人じゃなかった!!」

杏子「お、おい……どうしたんだよ?」

さやか「あたしね、昔から皆に化け物って呼ばれてたんだよ……
     怪我をしてもすぐに治る、痛みをろくに感じない……
     そのせいで、皆あたしを化け物って言って怖がった……」ポロポロ

ほむら「そ、そうか……」

さやか「私以外にも化け物がいてよかった……
     あたし、ずっと一人ぼっちだと思ってた……」グシグシ

杏子「さやか……」

ほむら「もう一人いるわよ、貴方の言う化け物……」

さやか「え?」

ほむら「巴マミ……彼女も私達と同じ魔法少女」

さやか「魔法少女……巴マミ……マミ?」
550 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:11:10.39 ID:JYopsDJ40
さやか「ねぇ、マミってダンカンさん家のマミさん?」

ほむら「っ、何故貴方がマミを!?」

さやか「え……マミさんこの近くの山村に住んでるよ」

ほむら「本当!?」

さやか「う、うん……」

杏子「巴マミ……マミ……」

シャル「マミマミ!!」

ほむら「案内して貰えるかしら?」

さやか「いいけど……明日にしない?流石に疲れたよ」

杏子「そうだな……あたしも疲れたよ」

さやか「ねぇ……佐倉杏子って言ったっけ」

杏子「ただの杏子だよ」

さやか「……ううん、やっぱなんでもないわ」

杏子「な、なんだよ……」

さやか「とりあえず、また明日ね」

杏子「ああ……また、明日……」
551 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:11:41.30 ID:JYopsDJ40
翌日

ほむら「それじゃあ巴マミの居場所に案内して」

さやか「そうしたいのは山々なんだけど……船がないとマミさんの所には」

杏子「船?あたし達そんなもの持ってないぞ」

さやか「父さんの船があるんだけど、今はそれ乗れないんだよねぇ」アハハ…

杏子「故障か?」

さやか「理由は父さんが今日話してくれるよ」

ほむら「どういう事かしら」

ルドマンの屋敷

ざわざわ……

ルドマン「本日求婚者の皆に集まって貰ったのは他でもない!
      水のリングのある場所についてだ!」

ルドマン「水のリングはこの街から船で北へ行った所にある洞窟に眠ると言われている!
      そして、そこに行くには船が必要になる!」

ルドマン「本当ならば、私の船を貸し出す所だが……私の娘、仁美の体調が少々よろしくない。
      そのため私は船に乗り、仁美を養生させねばならない!」

ほむら(成程、それが原因で船に乗れないわけね)

ルドマン「よって船に関しては、皆の力でどうにかするように、以上!」
552 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:12:08.83 ID:JYopsDJ40
ほむら「困ったわ」

ルドマン「おや、君達は……ヘンリー王子の連れの方達だね」

杏子「おっさん、ヘンリーを知っているのか?」

ルドマン「書類に、ラインハット王子と書いてあるよ」

さやか「あの人王子だったのか……」

ほむら「それで、私達に何の用かしら?」

ルドマン「君達は炎のリングを見事手に入れたからな、特別に船に乗せて
      近場まで送ってあげようと思っている」

杏子「ほ、本当か!?」

ルドマン「正直に言うと、リングを手に入れる事等不可能と思っていたが
      君達は見事にやりとげたからね」

杏子「これで巴マミとかいう奴に会えるな!」

ルドマン「それじゃあ準備ができたら北の岬まで来ておくれ
      私は仁美を連れ、先に行っている」

ほむら「私達も準備をして行きましょう」

杏子「そうだな!」
553 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:17:26.28 ID:JYopsDJ40
主な途中登場メンバー解説

キュゥべぇ  (ごぞんじインキュベーター、敵が多い。)

ジュゥべぇ  (かずみ☆マギカより)

ピエール  (みんな大好きスライムナイト)

ミイホン  (スライムもりもりから、主人公のスライムの良き友人であり永遠ライバル)

美樹さやか  (魔法少女 やはり本人に自覚はないが、能力についてはある程度把握していた)


今回の投下はこれで終了いたします。

次回は水のリングまで進めたいと思っております
554 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/05/14(土) 23:23:39.39 ID:xmcXQQvBo
>>553
乙でした〜
次回も期待してるぞ
555 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/14(土) 23:27:25.44 ID:JYopsDJ40
>>554
どうもです。

すごいどうでもいい話なのですが、最初にIDを見たとき
QBか!?とか思いました。
よくみたらvがありました。
556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/05/14(土) 23:34:36.03 ID:bjYi/nomo
このキュゥべえには幸せになってほしいんですけど
それは無理ですかね?
557 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/05/14(土) 23:40:00.61 ID:HteepBIoo
見れば見るほどフローラとデボラの配役が逆に思えてきたw
558 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/14(土) 23:46:43.72 ID:GSWKnOWoo
お疲れ様でした。
559 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/15(日) 00:00:38.69 ID:45R35bpY0
>>557
実は書き始めた時点では主人公はまどかだったんです。

それでフローラ=さやか
   デボラ =ほむら
の振り分けだったのですが、
もう一度構成を練り直して、主人公役をほむらに変更したため
デボラに空きができてしまったので、仁美を当てはめたという……
560 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/15(日) 01:34:20.18 ID:nsy2xrI80
今期の良SS
さやか関連はこれからどう転がるのか楽しみだ
恭介の存在がジャマすぎるwwwwwwwwwwwwwwwwwwアンディにもなれない出来損ないめ!
561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/15(日) 01:50:06.47 ID:TSn9pZ/so

ついにマミさんとの再会か・・・このさきの展開が気になる
DQ5やるときいつもここら辺が最高に楽しくてしょうがないからこのssも楽しんでみてるよ
ちなみに俺は関係ないけど踊る宝石が好きだからここらが好きってのもあるんだろうなぁ
562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/15(日) 02:48:06.23 ID:MvZM/yd60

まどかだったら
どうなってた事か・・・
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/15(日) 08:32:30.72 ID:Ntsqp29Uo
しかしいくらなんでもQBが不憫だよ

あのルックスで邪気がないならかわいがりたい
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/15(日) 08:59:02.86 ID:qnSE06oco

さやかにはあまり不幸になってほしくないぜ
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) :2011/05/15(日) 13:13:29.71 ID:vSvduQxKo
ゲス條さんはここでもブレてないな
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/15(日) 13:31:02.51 ID:rXkWCFL2o

ルドマンさんの対応が良いけども、やっぱりヘンリーが王子だからか
何気にラインハットで英雄なみの評判なんだろうか実際はともかく国を取り戻したくだりは文章にすると英雄譚なみになるしな
さやかにも尽くすのかとか言われてたけど端から見るとヘンリーのハーレムだよな
実際はほむほむのハーレムだが
567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/15(日) 13:31:37.23 ID:nPMSMShdo

568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/05/16(月) 17:14:56.87 ID:fEF1x7KWo
キュゥべえ可愛いよ…クンカクンカ
次回が待ち遠しいな
569 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:35:30.82 ID:8qmSkox00
お詫び  水のリング回収までいきませんでした。

山村でハッチャケすぎて、話が全然進んでません。

もう一つお詫び、またもやAAが存在します。
携帯等をお使いで閲覧してるお方にはご不便をおかけします。

では投下を開始したいと思います
570 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:36:12.42 ID:8qmSkox00
ほむら「ようやく準備ができたわね」

杏子「つっても持ってく物は常に袋に入ってるけどな」

QB「その袋も、最近は大量のお菓子が容量を圧迫しているみたいなんだが」

ほむら「いつの間にかロリポップが99個、うんまい棒も99個、鯛焼きも99個、マーブルチョコも99個
     ドラ焼きも99個、みたらし団子も99個、大福も99個……えとせとらえとせとら」

杏子「遭難しても当分は食料に困らないだろ?」

QB「今のところ遭難する予定はないと思うんだが」

杏子「馬鹿!備えあれば憂いなしだ!」

ほむら「……」

QB「備えすぎるのも困ったものだと思うよ」

さやか「おーい、準備できた?……って何そのお菓子?」

杏子「あたしとシャルロッテのオヤツ兼非常食」

シャル「♪」ペロペロ

さやか「なにそれ……あんた絶対糖尿病になるよ」

杏子「糖尿病?なんだそれ」

ほむら「生活習慣病の事よ、日頃の不摂生や加齢が原因でなる病気の事よ」
571 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:36:45.46 ID:8qmSkox00
杏子「ふーん、そりゃすごいな」モグモグ

さやか「言ってるそばから甘いもの食うなって……それ取り上げ!」バッ

杏子「あ、何しやがる!返せよさやか!」

さやか「だーめ!あんたはもっと健康に気をつかいなさいよ!」

杏子「なんだよ、人の楽しみを邪魔しやがって」

さやか「あんたの健康のためを思ってやってあげてるの、このさやかちゃんに感謝しなさい」

杏子「はいはい」

さやか「ちょっと!人が心配してやってるのに!」

ほむら「美樹さやか、佐倉杏子……痴話喧嘩している暇はあって?」

杏子「わりぃ今行く!」

さやか「なんであたしが、あんたのせいで怒られないといけないのよ……」



ほむら「ごめんなさい、色々あって遅れてしまったわ」

ルドマン「うむ、では出航するとしようか」
572 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:37:37.43 ID:8qmSkox00
?「おーい、待ってくれー!」

杏子「ん?ヘンリーじゃねぇか!」

ヘンリー「間に合った……まさか船で行くとは思ってなかったぜ……」

ほむら「城で政治をしていたのでは?」

ヘンリー「それがよ、デールの奴が嫁さんを探す大事な時だから、構わないで行って来いって言うんだよ。
      大臣やお袋も口をそろえてそういうからさ……こうして来たって訳だ」

ほむら「ならすぐに乗りなさい」

ヘンリー「恩にきる!」

さやか(この女、一国の王子を尻にしいてる……なんか弱みでも握られてるのかな?)

ヘンリー「で、この船はどこ行き?」

ほむら「巴マミのいる山村に行く予定よ」

ヘンリー「へぇ、謎のベールに包まれた巴マミさんね」

ルドマン「おおヘンリー王子、こちらへきてください……改めて娘を紹介します」

ヘンリー「それはありがたいけど、俺はただの婿候補の一人なだけだぜ?
      わざわざ紹介する程じゃないと思うが」
573 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:38:18.33 ID:8qmSkox00
ルドマン「初めに貴方の書類を見たときはなにかの冗談と思いましたが、
      調べさせたら本当に王子でしたのでな、王族の方になにか粗相があってはならぬと思い……
      なにせ貴方は、あのラインハット国王の兄君であらせられますからな
      これを機に我が商会とラインハットに結びつきができればと思いまして」

さやか(商魂逞しいね〜父親ながら天晴れって感じだわ)

ルドマン「まずは、仁美です」

仁美「こんにちわ、ヘンリー王子……仁美と申します」

ルドマン「こちらはさやかです」

さやか「よろしく」

ルドマン「仁美、さやか、二人はヘンリー王子と話をしてくるといい」

仁美「ええ、ヘンリー王子……私、以前から救国のお話を詳しく聞いてみたいと思っておりましたの
    是非ともご教示くださいませ」

ヘンリー「そんな面白い話じゃないが……いいのか?」

仁美「どのような物語にも、表があれば裏が存在します」

ヘンリー「解った、あれは……そうだな、俺が奴隷生活を終えてからが始まりだな」
574 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:39:30.17 ID:8qmSkox00
杏子「ヘンリーの奴、かなりルドマンさんに気に入られてるみたいだな」

ほむら「そうね……あれでも一国の王の兄ですからね」

さやか「ねぇ、あんた達もヘンリー王子の救国に貢献したの?」

杏子「あれ、あっちでヘンリーの話を聞かないのか?」

さやか「残念ながらさやかちゃんには興味がないのでした!
     っていうのは冗談だけど、あたしにはヘンリー王子は釣り合わないと思うんだよねぇ」

杏子「そうか?」

さやか「それに、結婚したら色々な柵に縛られそうだしね……
     あたしはまだ、自由でいたいんだ」

ほむら「決定権はヘンリーにあるわ」

さやか「だからさ、今のうちに仁美と仲良くなって欲しいんだよね」

QB「まるでスケープゴートみたいだね」

さやか「そんなつもりはないよ、あたしはただ、仁美に幸せになって貰いたいだけなんだ……」

ほむら「人の幸せを他人が願っても、果たしてその願いは本当にその人にとっての幸せとなりうるのかしら……ね」

ほむら「逆もまたしかりよ……貴方が他人の幸せを願っても、果たしてその願いは貴方にとって本当の幸せとなりうるのかしら?」

さやか「……どういう意味?」

ほむら「自分で考えなさい」
575 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:40:17.43 ID:8qmSkox00
さやか「あんたさ、なんか言う事が回りくどいんだよ……もっとはっきり言って貰えない?」

ほむら「言ったところで貴方には理解できないでしょうね」

さやか「……」

杏子「おいおい!こんなところで喧嘩はやめてくれよ」

QB「そうだよ、木造の船の上でお互いが刃物を振り回すのは非常に危険な行為だからね
   下手をすれば君達の戦いが原因で沈没する可能性もある」

ほむら「そうね」

さやか「あんた、むかつくわ」

ほむら「10年前にも同じ事言われたわ」

さやか「あの時の女の子、やっぱりあんただったのね……
     そういえばお父さんが一緒にいたはずだけど、どうしたの?」

杏子「っ!」

ほむら「死んだわ」

さやか「ふーん、病気?」

ほむら「ゲマという魔物に殺されたわ……」

さやか「へぇ、どうして殺されたの?あの人相当強かったでしょ?
     雰囲気で解ったし」
576 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:41:18.73 ID:8qmSkox00
ほむら「私を庇って死んだのよ……死体すら残らなかったわ」

さやか「……」

さやか(やばい、なんか地雷踏んじゃったかも)

杏子「ま、まあほむらの父ちゃんの話題はここまでだ!
    それより、巴マミの事を聞かせてくれよ!」

ほむら「そうね、私が巴マミと出会ったのはアルカパの町だった」

QB「なつかしい話だ、あそこで僕は暁美ほむらと巴マミに出会ったんだよ」

ほむら「ええ、なにもかもが懐かしいわね……」


恭介「仁美、待っててくれ仁美!必ず僕が水のリングを手に入れてみせる!」

恭介「もっと早く漕いでくれ!高い金を出して君達を雇ったんだから」

漕ぎ手1「へいへい」

漕ぎ手2「恭介坊ちゃんにも困ったものだ……家が名家だから、金だけは余ってらっしゃる」

恭介「待っててくれ仁美!僕のバイオリンに似合うのは君だけなのだから!」
577 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:41:59.32 ID:8qmSkox00
山村

杏子「なあ、なんか変な臭いしねぇ?」

ほむら「硫黄のにおいね、近くに温泉があるのかしら?」

QB「温泉か、是非とも湯に浸かってゆっくりしたい所だね」

ルドマン「ささ、ヘンリー王子。こちらが私共の別荘です」

仁美「ヘンリー様、お話とってもドキドキしましたわ……
    貴方のお供の暁美ほむら様、佐倉杏子様のご活躍にもとても胸を打たれました。
    女性でもあんなご活躍ができるのですね」

ヘンリー「いやー、あの二人は別格というかなんというか……」

ルドマン「ささ、ヘンリー王子どうぞこちらへ」
578 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:43:48.85 ID:8qmSkox00
ほむら「あの短時間で、父親と娘二人の心を掴んだみたいね」

杏子「これでヘンリーの嫁は決まったようなもんかな?」

さやか「だといいんだけれどねぇ……じゃ、約束だしマミさん家に行こうか」

ほむら「ええ、案内してくれるかしら」

カフェ・円環の理

カランカラン

マミ「いらっしゃいませ」

ほむら「お邪魔するわ……巴マミ」

マミ「あっ……」ガシャン

マミ「ほむらちゃん!ほむらちゃんなの!?本当にほむらちゃんなんだよね!」ダキッ

ほむら「と、巴マミ……そんなに強く抱きつかれると息苦しいわ」

マミ「わだし、もうあ゙えないどおもっでだ……ほむらぢゃん、死んじゃったかとおもっでだ……」ズビビ

ほむら「ごめんなさい、さびしい思いをさせたわ」

マミ「ううん、いいの……ほむらちゃんが生きてただけでもう……」グシグシ
579 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:44:58.47 ID:8qmSkox00
マミ「キュゥべぇも久しぶりね、いい子にしていた?」ダキ

QB「マミ……君に謝らないといけない事がある」

マミ「なあに?」

QB「君につけて貰ったリボンを失ってしまったんだ」

マミ「くす……そんな事気にしないでいいのよ、ほら新しいリボンを結んであげるわ」

QB「ありがとう巴マミ」

杏子「あれが巴マミかー、胸でっけぇなあ」

さやか「あー、それはあたしも思ってた」

マミ「貴方はほむらちゃんのお友達?」

杏子「キョウコって言うんだ、よろしく頼む」

マミ「ええ……私マミよ」

握手握手
580 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:45:40.83 ID:8qmSkox00
馬車の中

スラみ「ウノ!」

ミイホン「ドロー2!」

スラリン「ピキー!」

プリズン「リバースされたにゃん……」

シャル「……」

スラみ「?どうしたのシャルちゃん?」

シャル「マミ……」

ミイホン「どうしたんだ?」

シャル「マミマミ!!」

なんとシャルロッテが馬車から飛び出した!

ブラウン「!!」

プリズン「村の中に入って行っちゃったにゃん」
581 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:46:42.64 ID:8qmSkox00
カフェ・円環の理

マミ「はい、私特性の紅茶とチーズケーキよ」コトッ

杏子「うめぇー、このケーキすっごいうめー!」ムグムグ

さやか「食べかす口についてるわよ」

ほむら「中々洒落た作りのカフェね……」ズズ…

マミ「うふふ、昔から私のカフェを作るのが夢だったの」

QB「夢を叶えたという訳だね、おめでとう巴マミ」

マミ「ありがとうキュゥべぇ」

カランカラン

マミ「いらっしゃいませ」

シャル「マミマミ!!」ダキッ

マミ「きゃあ!なにこの子!?」

シャル「マミマミ〜」カジカジ

マミ「いたた!頭をかじらないで頂戴!」

ほむら「駄目よシャルロッテ、巴マミは貴方が大好きなチーズではないわ」ヒョイ

シャル「まみまみ……」ブラーン
582 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:47:37.69 ID:8qmSkox00
マミ「この子チーズが好きなの?」

ほむら(同時に貴方の頭も好きそうだけれど)

シャル「まみまみ」

QB「シャルロッテはチーズも好きだけど、マミも好きって言ってるよ」

杏子「すごい懐かれ様だな、会ったばかりなのに」

シャル「マミもぐもぐごにょ」

QB「シャルロッテはマミを食べたいって言ってるよ」

マミ「?どういう事かしら」

ほむら「貴方の作るチーズケーキが食べたいという事じゃないかしら?」

マミ「そうなの?だったら待ってて、今すぐケーキをご馳走してあげる」

シャル「マミマミ!」

マミ「はい、お食べ」

シャル「♪」マミマミマミ

ほむら「そういえば、貴方のお父さんが体調を崩してこの村に来たと聞いたけれど」

マミ「それなら大丈夫よ、この村に凄腕のお医者様がいて治してくれたの」

ほむら「そう、それはよかったわね」
583 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:49:04.52 ID:8qmSkox00
マミ「うん、それにねお母さんが具合の悪かったのをすぐに見抜いて治しちゃったわ」

ほむら「凄いわね」

マミ「ええ、あのお医者様には感謝しても感謝しきれないわ!
   この奇跡の村に引っ越してきた甲斐があるってものね」

杏子「奇跡の村?たいそうな名前だな」

さやか「なんでもこの村にいるお医者さんの評判がそのまま村の名前になったって話だよ」

ほむら「どんな腕なのか見てみたいものね」

マミ「残念だけど、今はお医者様はいないの」

杏子「なんで?どっかいってるのか?」

マミ「お弟子さんの人と一緒に山で修行をしているの」

杏子「へぇ修行かぁ」

マミ「そのお弟子さんもね、お医者様に似てるのよ!性格は全然違うんだけれど……
   見てて面白い人がお弟子さんで、常に寡黙な人がお医者様なの」

杏子「へぇ、ますます興味が湧いてきたなぁ」

マミ「ねぇ、今日は家に泊まっていってよ!色々積った話がお互いあるでしょ」

ほむら「そうね……厄介になるわ」
584 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 21:49:54.15 ID:8qmSkox00
申し訳ないです。
ちょっとはずせない用事ができたので一旦投下を打ち切ります。

用事が終わり次第投下を再開いたします
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/05/16(月) 22:18:04.88 ID:zvO943oDo
私待つわ
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/05/16(月) 22:23:45.92 ID:OPddVImA0
了解ー

しかしマミられるんじゃないかと思ってヒヤヒヤしたぜ
587 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/16(月) 22:28:17.16 ID:buwSWvHIo
身体さえ残ってればマミられても教会で復活できるんだろうか……
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/16(月) 22:28:33.36 ID:aYK/GD7go
了解
命は投げ捨てるもの(キリッ
589 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:39:49.69 ID:8qmSkox00
おまたせして申し訳ないです。

投下を再開いたします
590 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:40:36.12 ID:8qmSkox00
マミの家

ダンカン「おお、お帰りマミ!」

女将「お帰りマミ」

マミ「お父さんお母さん聞いて!ほむらちゃんが、ほむらちゃんが生きてたわ!」

ほむら「ご無沙汰しています」ペコリ

ダンカン「おお!ほむらちゃん生きておったか!」

女将「奇跡だよ!よくまあ生きてたわねぇ」

ほむら「色々ありましたから……10年間」

マミ「ほむらちゃん」

ダンカン「聞かせておくれ、その10年の事を」

ほむら「辛い話になると思います……父の死も含まれますから」

ダンカン「パパスが死んだのか」

マミ「そんな……パパスさんが」
591 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:41:41.10 ID:8qmSkox00
日も沈み

ほむら「そして、マミの話を美樹さやかから聞いて、この村に来たの」

マミ「ほむらちゃん……」

さやか「……ごめん、なんかあんたの事誤解してた」

ダンカン「6歳から奴隷生活をしていたなんて……」

女将「酷い話ったらないよ……」

ダンカン「パパスもさぞ無念であったろうなぁ」

マミ「ほむらちゃんは今もお父さんの遺言にしたがっているの?」

ほむら「ええ、そのためにどうしても天空の盾が必要なの」

さやか(それが理由で家の盾を欲しがってたんだ)

ほむら「巴マミ、貴方水のリングのある場所を知らないかしら?」

マミ「水のリングなら、お医者様達が修行している洞窟にあるってお医者様が言ってたわ」

ほむら「なら明日は水のリングを取りに、その洞窟に行くわ」

マミ「待って、あの洞窟につながる水路はお医者様が水門を閉じてて今は入る事ができないわ」

杏子「なんで水門を閉じる必要があるんだ?」

マミ「お弟子様が逃げ出さないようにああいう処置をしているって聞いたわ
   今はもう逃げ出さないでまじめに修行しているみたいだけど、念には念を入れて閉めてるみたい」
592 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:42:32.38 ID:8qmSkox00
ほむら「何時その水門は開くの?」

マミ「3日後にお医者様が帰ってくるから、その時に開くわ」

杏子「という事は後3日はこの村に足止めかー」

マミ「うふ、私はうれしいわ。
   お医者様が帰ってくるまで、温泉にでも入ってのんびりしていって」

ほむら「そうね……ここずっと戦いっぱなしだったから、たまには骨休みするのもいいわね」

QB「ほむら、僕も温泉に入れておくれよ」

ほむら「駄目よ」

マミ「もう、意地悪しちゃかわいそうでしょ!キュゥべぇも一緒に入ろうね」

QB「ありがとうマミ!」

ほむら「あまり甘やかさないで貰えるかしら?
     ただでさえ、隙を見せると甘えてくるのだから」

QB「僕は甘えているつもりはないのだが」
593 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:43:23.74 ID:8qmSkox00
ほむらと再開してすぐ

ほむら「QB、なぜついてくるの?」

QB「駄目なのかい?」

ほむら「私はそこの店で買い物をしたいだけなのだけれど」

QB「僕がついていっちゃ駄目なのかい?」

ほむら「駄目よ、ペット同伴お断りと書いてあるから」

QB「どこにもそんなお断り書きはないじゃないか」

ほむら「駄目なものは駄目よ、貴方最近ずっと私の周りにいるじゃない」

QB「君といるととても安心するんだ、なぜだか解らないけど……」

ほむら「貴方がいるせいで私は安心しないわ」

QB「僕の事は気にしないで、買い物をすればいいじゃないか」

ほむら「ちらちらと貴方が視界にはいるのよ」

QB「君は気難しいね」

ほむら(このキュゥべぇは非常にやり難いわ……今までのループの中で最悪のケース……
     いえ、そもそもこの世界はループから逸脱してるわね)

ほむら「もう好きにしなさい」

QB「ありがとう暁美ほむら」トテテ
594 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:44:09.39 ID:8qmSkox00
ほむら「肩に乗るのまで許可した覚えはないけれど」

QB「君が好きにしていいって言ったんじゃないか」

ほむら「はぁ……」

サラボナの宿屋

ほむら「リングも取った事だし、休むとしましょう」

杏子「おやすみー!」

QB「お休みほむら」ゴソゴソ

ほむら「何をしているの?」

QB「寝る準備をしているんだよ」

ほむら「私はそんな事を聞いているんじゃないの。
     何故貴方と私が一つのベッドで寝なきゃいけないの?」

QB「駄目なのかい?」

ほむら「駄目よ、寝てる間になにをされるかわかったものではないわ」ペッ

QB「酷いよほむら」ドチャ

ほむら「寝たいなら佐倉杏子のベッドで寝なさい」

QB「彼女は寝相が悪いから、潰されてしまうよ」
595 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:45:00.34 ID:8qmSkox00
ほむら「知った事ではないわ」

QB「君はそんなに僕が嫌いなのかい?」

ほむら「嫌いだったら、視界に入るだけで殺している所よ」

QB「という事はそこまで嫌いという訳ではないんだね」

ほむら「感謝しなさい」

QB「?よくわからないけど感謝するよ暁美ほむら」

ほむら「解ったら床で寝なさい、シャルの寝床を借りるといいわ」

QB「そうするよ、隣失礼するよ」

シャル「まみまみ」

QB「ん、だったら場所を交換しようか」

シャル「ほむほむ」

ほむら「ふぅ……お休み、シャルロッテ…………キュゥべぇ」

QB「お休みほむら」
596 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:45:35.56 ID:8qmSkox00
グシャ!

QB「う……あっ……」ピクピク

なんやかんやあって

ほむら「美樹さやか、命拾いしたわね……QBがシャルロッテと寝場所を交換してなければ今頃頭が消えていたわ」

シャル「ほむほむ!」

ほむら「仕方ないわね、生き返してくるわ」

宿の外

さやか「だって、その気になれば痛みなんて消せるんだもの……あたしの体は」ニヤリ

ほむら「夜中だというのに元気ね」

教会

ほむら「蘇生をお願い」

神父「では、教会に寄付を」

QBは生き返った

QB「僕は一体何故死んだんだい?」

ほむら「美樹さやかに踏み潰されたのよ、兵士が履いているブーツを履いていたから
     重量もあるわ」
597 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:46:16.20 ID:8qmSkox00
QB「流石にそんな靴で踏まれたら、死んでしまうね」

ほむら「現に死んでいたでしょう」

サラボナ

ほむら「まだやってるわ」

QB「夜中にあんなに金属音をたてるのは近所迷惑だと思うのだが」

ほむら「面倒だけど止めるとしましょう……ヘンリーの嫁候補を一人棺桶送りにするのは
     流石にまずいから」

QB「どうやって止めるんだい?」

ほむら「時を止めてお互いの武器を弾きとばすわ」

QB「それなら戦いも収まるだろうね」

ほむら「手間をかけさせてくれるわ」

カチン
598 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:46:57.78 ID:8qmSkox00
奇跡の村

ほむら「だいたいQBが雄だったらどうするの?」

マミ「あら、別に私は気にならないけれど」

杏子「ていうか、お前って雄なん?」

QB「さあ、自分の性別について疑問を持った事は一度もないよ」

さやか「じゃあたしかめてみようか」ガシ

QB「僕をどこに連れていくんだい?」

さやか「決まってるじゃん、ちょっとトイレ借りますねマミさん!」

杏子「あたしも気になるぞー!」

ガチャン

ほむら「たかが獣一匹の性別にどうしてあそこまで」

マミ「賽を投げたのは貴方じゃない」

ガチャ

ほむら「雄?雌?」

マミ(すごい食いつきね)
599 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:48:33.84 ID:8qmSkox00
ほむら「そうだったの」

杏子「でもさ、あそこまで性に対して達観してると、子孫残す時どうするんだろうな?」

さやか「というか、QBって性欲あるの?」

QB「10年生きてるけど一度も性欲というものを感じた事はないね……
   ジュゥべぇは女漁りになんども出ていたけれど」

マミ(10Bがあんな酷い子だったなんて知らなかったわ)

ほむら「同じインキュベーターなのに、どうしてそんなに差があるのかしら?」

QB「個人差じゃないのかな?彼は感情が豊かだったよ」

ほむら(感情は貴方達の言うところで精神疾患だったはずだけれど)

杏子「ていうかさ、お前感情薄くない?」

さやか「たしかに……いつも真顔でいるから何考えてるのか解らないね」

マミ「ほむらちゃんが警戒してる訳がわかった気がする……」

杏子「どういう事だ?」

マミ「常に表情を変えないから、内心エッチな事を考えてるかも知れないって警戒されてたのよ」

QB「だから僕に性欲というものは」

杏子「口で否定しても駄目だ!こういう時はなにか表情を作るんだ」
600 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:49:29.50 ID:8qmSkox00
QB「無理難題を言うなぁ」

さやか「大丈夫!温泉で特訓しましょ」

マミ「私も手伝ってあげる!」

QB「素直に感謝していいものなのだろうか?」

ほむら「私に聞かないで」

QB「冷たいよほむら」

ほむら「巴マミ達に遊んでもらうといいわ」

さやか「よーし、温泉にはいるぞー」

杏子「脱衣所いこうぜー」

マミ「さ、一緒に行きましょう」

ほむら「ええ……」
601 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:50:24.53 ID:8qmSkox00
温泉

マミ「さ、キュゥべぇ笑ってみて」

QB「いきなりそんな事を言われても」

さやか「んじゃ悲しい顔して!」

杏子「お前の怒った顔も見てみたいな」

ほむら「楽しそうね」

シャル「まみまみ?」パチャパチャ

ほむら「私はああいう事には興味ないわ」

シャル「ほむほむ」パチャ

ほむら「ええ……私はこうして静かに入るだけでいいわ」

シャル「ほむ〜」

ほむら「いい湯ね……」

ほむら(今シャルロッテと会話してたような気がするわ……気のせいかしら?)

シャル「ほむむ〜」
602 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:50:59.08 ID:8qmSkox00
杏子「おーいほむら!なんとかキュゥべぇを笑わせる事に成功したぞ!」

ほむら「QBが笑う?」

ほむら(笑顔……というか営業スマイルなら何度か見た事があるけれど」

さやか「よーしQB、さっきの通りにやるんだぞ!」

QB「訳がわからないよ」

マミ「大丈夫、怖がらないで」

ほむら(完全に玩具ね)

ほむら(玩具……地球外生命体が玩具にされるっていいのかしら?)

杏子「よーし、見ててくれよほむら!まずは普通の顔を見せて、それから笑わせてみせるぞ!」
603 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:52:20.81 ID:8qmSkox00
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     八   ー'    ̄           ハ   \_//_」 l -‐o . : : :´: : : /
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              ̄ ト、  }       ヽ::\
                | ∨    l   \:..\
                | |    |     \´>- 、
               ↑       TV版QB   (普通の顔)
              とあるシーンの
                   ↓   漫画版QB  (無理して笑った顔)
                     ,...-――――,/
                  _,. - ´     /:::::/
           _,. -― ''´ ̄`     /:::::::::/         , ' ̄`ヽ
       _,. -´      _     --、::::::/         / _, -、  l
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 l l   、::_,.. - '´ ,.-l             ::ヽ/ヽ、:::ヽ、::::::::::::::`ヽ
604 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:53:01.16 ID:8qmSkox00
QB「にっこり」

ほむら(邪悪な笑みね、これ以上なく邪悪だわ……)

さやか「今はこんなもんだけど、もっと練習すればもっとかわいい顔できるようになるぞ」

QB「もう勘弁しておくれよ」

ほむら「これ以上やらせると、もっと邪悪な表情をする可能性があるわ」

マミ「そうかしら?」

杏子「大丈夫大丈夫!」

さやか「そうそう!まだ3日もあるしたっぷり仕込んであげる」

QB「助けてほむら!」

ほむら「ごめんなさい、私は無力よ」

マミ「キュゥべぇ〜」ニヤァ

杏子「キュゥべぇ〜」ニヤァ

さやか「キュゥべぇ〜」ニヤァ

QB「悪夢だよ」
605 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:53:40.37 ID:8qmSkox00
3日後

QB「やあほむら、今日もいい天気だよ」ピョコン

ほむら(3日で恐ろしいぐらいQBが変わってしまった……)

3日前のインキュベーター
       |\           /|
        |\\       //|
       :  ,> `´ ̄`´ く  ′
.       V            V
.       i{ ●      ● }i    君が何を言っているのか理解できないよ
       八    、_,_,     八
.       / 个 . _  _ . 个 ',
   _/   il   ,'__  '.  li  ',__
      ̄(__.ノ  (__.ノ ̄

現在のインキュベーター
                           _
                             } `丶
               「 \  __   -┴ ァ  \
                    ´         /    ヽ
                \        __ く/
                ∨ __     '⌒ Y      }  マミが朝ごはんを作ってくれたよ
                  _|{ '⌒ r:‐ヘ    八     ,′  早く食べよう
                   / 八    、:::ノ  イ 丶.   /
             ⌒\/ ,   / ーァ   T´ {   \/\
           ( (⌒>く./  / . : /     ',: :ヽ    〈) )
              \{/ : : :/ : : /       ヽ-ヘ . : : //、
         /\\_∧: : ,′|  i  i | ∨∧// : : :\__
           (_゚: :。 ーァ‐' : ;  |  |  | |  ー‐く: : : : :。: ゚ : _ノ
          / . : : 。人: : :.:!   |  |  | |     \: 。 : : : :)
          (_/{:_:/  \:{.    { ,'    ノ    \_ノ ̄
                  ̄>  \)(/  く
                 / / ̄ ̄ ̄\ \
                'ー‐        ー‐'
606 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:54:25.25 ID:8qmSkox00
ほむら(私の知っているQBがこんなにかわいいはずない)キュン

QB「どうしたんだいほむら?」

ほむら「今行くわ」

マミ「はい、ほむらちゃんの分よ」

ほむら「いただくわ」

さやか「ほら杏子、頬にご飯粒ついてる」

杏子「お、サンキューさやか」

ほむら(あの3日間で美樹さやかと佐倉杏子の仲も急接近している……)

マミ「はいシャルちゃんあ〜んして」

シャル「まみまみ」アーン

マミ「はい、よく噛んで食べてね」

シャル「もぐもぐ」

ほむら(巴マミとシャルロッテの仲もどうやら良好のようね)

QB「ほむら、食べないのかい?」

ほむら「心配しないでも、ちゃんと食べるわ」

ほむら(今朝の献立は 白米と魚の切り身、キノコの味噌汁……おいしい)
607 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:56:00.23 ID:8qmSkox00
恭介「はぁ……はぁ……途中で船が転覆したりで3日もかかってしまった」

恭介「なんとかリングを手に入れないと!」

ルドマンの別荘

ルドマン「ヘンリー殿、娘の仁美はどうでしたかな?」

ヘンリー「いい娘ですよ……でも俺なんかに本当に?」

ルドマン「ええ、リングを二つ集めたものに、娘のどちらかを嫁にだす約束ですから」

仁美「ヘンリー様……仁美では嫌ですか?」

ヘンリー「何を言うんだ、きっと幸せにしてみせるからな」

仁美「うれしいですわ、ヘンリー様……」

ヘンリー「ほむら達も、水門が開きしだいリングを取ってきてくれるでしょう」

ルドマン「リングがそろった時には……私の持つ水上カジノで是非とも壮大な式を」
608 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:57:39.47 ID:8qmSkox00
奇跡の村

医者「これが水門の鍵です」

マミ「どうもありがとうございます」

杏子(かっこいいなあの先生!白髪だぞ!)

さやか(あの独特な雰囲気、大人の男って感じだわ)

ほむら(これでようやく天空の盾が……まどか……)

医者「気をつけて行ってきなさい、最近あの洞窟の奥に強力な邪を感じる」

マミ「はい、用心は常にしておきます」

杏子「よーし、さっそく船に乗って水のリングがある洞窟にいこう!」

ほむら「ええ、さっさと行ってさっさと帰ってきて、さっさと天空の盾を貰いましょう」
609 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:58:14.60 ID:8qmSkox00


杏子「よーし、出航準備できたぞ!」

恭介「待ってくれー!」

さやか「恭介!」

恭介「さやか、僕も乗せてくれ!」

さやか「恭介……」

恭介「僕はまだリングを諦めたつもりはないんだ!」

ほむら「貴方、何を考えているの?競争相手に手を差し伸べる馬鹿はいないわよ」

恭介「僕は君に聞いているんじゃない!さやかに聞いているんだ」

さやか「ど、どうしよう……」

ほむら「貴方の好きにしなさい」

さやか「いいの?」

ほむら「元々この船は貴方達の物だもの」

さやか「でもさっき……」

ほむら「訂正するわ、あの程度の小物に私は負けないわ」

ほむら「それに……上条恭介と私とじゃ背負っているものが違いすぎる」

さやか「……乗っていいよ恭介」
610 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:58:48.81 ID:8qmSkox00
恭介「ありがとうさやか」

杏子「ん、誰だこいつ?」

マミ「さやかさんのお友達?」

恭介(うおっ、すげぇおっぱい)

さやか「う、うん……幼馴染の恭介っていうの……」

恭介「こう見えてサラボナじゃ知らない人はいないぐらい有名なんだ。
    バイオリンの腕には自信があるよ」

杏子「でもさ、バイオリンでリングは取れないぜ。
    だって、あそこには魔物がいるからな」

恭介「魔物にも音楽に理解がある者がいるから大丈夫さ」

さやか「恭介……」

さやか(なぜだろう、前まで恭介を見る度に胸は高鳴りをしていたのに……
     今は全然そんな事ない……私、どうしちゃったんだろう)

杏子「どうしたさやか?」

さやか「え?う、ううん……なんでもないよ」

杏子「そか?」

さやか「うん、私は大丈夫……大丈夫!」
611 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 22:59:45.50 ID:8qmSkox00
今回の投下はこれで終了といたします。

次回こそ水のリング回収を御送りしたいと思います。

612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/16(月) 23:00:37.06 ID:cvRQQAEDO
乙カレー
次も楽しみにしてるべ
613 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 23:05:33.71 ID:8qmSkox00
ちょっとしたオマケ

シャルロッテの好感度 MAX100

ほむら    90  (私はほむほむ派です)

マミ      ∞  (マミもぐもぐ!ごにょ)

杏子     50  (お菓子好きの絆)

さやか    5   (会ったばかり)

QB      30  (おいしそう)

ヘンリー   2  (なぜか近くによると嫌な顔される)
614 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/05/16(月) 23:07:06.82 ID:6+/7oO2Bo

幼馴染の姉妹がセットで離れて行ったという状況なのに
アンディにもなれない恭介には少しも同情できんなあ…
615 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 23:07:48.93 ID:8qmSkox00
なんだかんだで600を突破しました。

その間、さらに多くの感想レスを頂きとても励みになります
この話はまだまだ続くので、お付き合いいただけるととても嬉しいです。
616 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/16(月) 23:08:15.65 ID:DqgIeUtKo
おつ。
恭介の小物臭がぱねえ
617 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/16(月) 23:09:55.61 ID:ya+Be1STo
お疲れ様でした。

シャルロッテさんのマミさんへの好感度が恐ろしいことに・・・・・・・。
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/16(月) 23:11:19.71 ID:lqWshq0Bo

屑とも言えない良いとも言えない恭介が、これから先どうなるのか地味に気になる
619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/05/16(月) 23:13:44.92 ID:q6Jw+H59o

QBかわいいよQB
620 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/16(月) 23:20:16.16 ID:q7pdFjfAO

いつも楽しみにしてる
621 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/05/16(月) 23:20:35.05 ID:NV0DA7hAo

なんでヘンリーは嫌われてんだ
622 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/16(月) 23:34:37.87 ID:Ick89i1m0
乙です。シャルロッテちゃんマジ天使ですよ。
QBも良いこちゃんだし。
人外サイコー!
623 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/16(月) 23:36:00.79 ID:8qmSkox00
まどか「ほむほむクエストだと、当分出番がない私が>>621さんの疑問に答えるよ」

まどか「魔女シャルロッテちゃん(以降シャル)がどうしてヘンリーさんと仲が悪いかというとね
     ヘンリーさんは、シャルちゃんに対してある種のトラウマを抱えてる節があるんだよ」

時は戻り、とある宿でのシーン

ほむら「ついでに、シャルロッテにチーズをあげて……
     スラリン達には食堂でなにか食べ物を」

ヘンリー「はいはい……こいシャルロッテ、飯だ飯!」

シャル「♪」ダキツキ

ヘンリー「うっ……頼むから抱きつかないでくれ……怖い」

シャル「……」


まどか「会話による意思疎通のできないシャルちゃんにとって抱きつきは仲良くしようとか
     一種の愛情表現なんだけど、ヘンリーさんはそれを怖いって言って退けているの」

まどか「これがシャルちゃんの低好感度の原因かなぁ」

まどか「杏子ちゃんみたいにお菓子好きという絆も特に築かれなかったし、シャルちゃんにとって
     ヘンリーさんは、ほむらちゃんのお供という認識しかないんじゃないかな?」
624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/16(月) 23:38:24.85 ID:GVFTne5C0

マミは会ったそうそう
頭から食われてい無いが

フラグ立ってるな・・・

625 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/16(月) 23:42:38.01 ID:aYK/GD7go

恭介お前はもう休め
626 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/05/17(火) 01:43:20.40 ID:duWJHZepo
てか以外とQB良いやつだな
本編のQBは大違いだなwwwwwwww
627 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/05/17(火) 07:04:27.75 ID:lnVTiF66o
上條さん原作よりカスだなwwwwwwww
久々に小説読みたくなったわ
スミスの見せ場で泣いたのは俺だけじゃないはず
628 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/17(火) 08:15:30.73 ID:J3XQwYuVo
お疲れ様でした。
629 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/17(火) 14:10:21.50 ID:KCQ+hkxv0
これ完結したら今度は別のドラクエシリーズでまた書いて欲しい俺がいる
630 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/17(火) 18:53:14.86 ID:sS63mz6go
まどかが3の世界で安価にそって進んでいくやつなら見たことあるな
631 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/17(火) 21:22:37.61 ID:pfFK6A7go
ドラクエってキャラ当てはめるSSで外れないよね
ここもだし、やるおシリーズでも

ドラクエ全くやったことないけどいつも楽しんでる
632 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/18(水) 02:51:09.82 ID:PMvwPzALo

なんてこった上条さんがヘンリーを孕ませるのか……
633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/18(水) 13:28:31.31 ID:ZsDvme2T0
379.71 KB Speed:29.2 [ Book ウホッ!!いい男たち~ヤマジュン・パーフェクト ¥ 9,400より Amazonで発売中!]

お前のレスのせいでクスっとしただろうがwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
634 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 22:47:35.71 ID:yisOjvTD0
投下を開始したいと思います。

またしてもAAがあるため、携帯の方にはご不便をおかけします。
635 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 22:48:21.47 ID:yisOjvTD0
船上

杏子「うおー!見ろよ!滝だぜあれ!」

さやか「あの滝の後ろに洞窟があるらしいけど、この船耐えれるかな?」

ほむら「耐えて貰えないと困るわね」

マミ「うっ……私泳げないわ」

QB「僕も泳げないよ」

ほむら「沈没したら諦めましょう」

杏子「いやいやいや、不吉な事言うなよ」

ほむら「棺桶はちゃんと回収しておくわ」

さやか「沈没する事前提!?」

マミ「で、でも……滝壷の中に落ちたら二度と出てこれないとか、聞いたことがあるけど」

杏子「お、おい……不安になるような事言うなって」

ほむら「滝に突っ込むわね」
636 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 22:48:56.27 ID:yisOjvTD0
滝の洞窟

杏子「服がびしょびしょだ……」

さやか「船は壊れなかったけど、全身びしょ濡れだよ」

マミ「着替えを持ってくればよかったわ」

ほむら「巴マミ、服が透けて胸が見えてるわよ」

杏子「ここにいるのが女だけなら問題なかったんだけど、今はさやかの知り合いの男がいるからなぁ」

恭介「ん、呼んだかい?」

杏子「わ!馬鹿、こっちくんな!」

恭介(こ、これは!あのでっかいおっぱいが透けて見える!)

QB「下心丸出しの顔をしているね」

さやか「恭介は船室に入ってて!」

恭介「あ、あぁ……」

恭介(ちっ、さやかの奴邪魔しやがって)
637 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 22:49:35.60 ID:yisOjvTD0
滝の洞窟・内部

ほむら「さて、服も乾いた事だし中を探索しましょう」

QB「幸い水のリングを求めてるのは僕達以外には一人だけだ」

杏子「えーと、キョウスケって言ったっけ、お前には負けないぜ!」

恭介「僕も負けるつもりはないよ」

マミ「でもバイオリンだけじゃ心配ね……一緒に行動した方が安全よ」

ほむら(巴マミ、余計な事を……)

恭介「それなら、一緒に行動させて貰おうかな」

ほむら「好きにしなさい」

杏子「よし、水のリングを手に入れるぞー!」

ほむら「シャルロッテ達は、船の見張りをしていて貰うわ……
     借り物の船を盗まれたりしたら困るから」

シャル「ほむほむ!」
638 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 22:50:31.58 ID:yisOjvTD0
冒険者「へへ、兄ちゃんこんなにいい女を4人も侍らせて……いいご身分じゃないか」

恭介「僕は侍らせているつもりはないよ」

ほむら「勘違いしないで貰えるかしら、この男は私達のオマケよ」

冒険者「ほぉ、そりゃ失礼したな嬢ちゃん」

さやか「ところであんた、こんな所で何してるの?」

冒険者「水のリングっつうお宝があると聞いてやってきたんだよ」

ほむら「ならもう帰るといいわ、水のリングは私達が手に入れるから」

冒険者「へぇ、大層な大口を叩くじゃねぇか」

ほむら「貴方じゃリングを手に入れる事はできないわ……」

杏子「そうだな、あんたじゃ危ないぜ。なんせ洞窟の奥には化け物がいるって話だからな」

冒険者「本当か!?なら、俺は帰るとしよう」

マミ「あっさり帰っちゃったわね」

さやか(というか、水門が閉まってたのにどうして人がいるんだろう)
639 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 22:52:39.06 ID:yisOjvTD0
最深部

Holger CLASSIC CONCERT

Telpador 3/3 25:25 Saranona 3/4 25:55

CON AMORE

Look at me   Look at me   Look at me
    Look at me    Look at me
          Look at me
Look at me  Look at me  Look at me  Look at me
  Look at me Look at me Look at me Look at me
 Look at me Look at me Look at me   Look at me
                   Look at me
  Look at me Look at me              Look at me
   Look at me    Look at me  Look at me
 Look at me   Look at me   Look at me Look at me
640 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 22:57:34.14 ID:yisOjvTD0
マミ「なに?この異様な空間……」

さやか「なんて書いてあるんだろう……見たことのない文字だね」

ほむら「ホルゲルクラッシックコンサート……
      テルパドール3月3日、25時25分 サラボナ3月4日 25時55分」

杏子「へぇ、お前この文字読めるのか」

さやか「なんか適当な事言ってるんじゃない?」

ほむら(ありえない……ありえない……だって、だって……)

さやか「何?あたしの顔になにかついてるの?

杏子「クラシックコンサートって事は音楽を聴けるんだよな」

恭介「しかし、こんな場所でコンサート?」

ほむら「……来る」

さやか「なにが?」


                OKTAVIA VON SECKENDORFF   
641 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 22:58:58.67 ID:yisOjvTD0
                   ⌒ヾ.、l ||」」」///
                     ヾ.、r,| | ノ'ヽヽ| | ). ノi
                ___ Y ノ---、| |//ノ}ノ _
              ,. '´ ̄人_ノ人{ (フTiヽ}//_ノヽ´_人_ ̄` .、
             /: `Y´`Y´  へ.ヽヘ'´}ノ{{/‐ニヽ`Y´ `Y´`Y\
          /::人_人__人_人 ゝ、l ||} }ノ∠_ }/_人_人__人__ヘ          ,./
            |::.`Y´ `Y´`Y´ `Y 'ヘヽ|ノノ}/⌒、}´ `Y´ `Y´ `Y´ ::|           /:/    r'´
         |::__人_人__人_人.__∧|| |/人__人_人___人___人__::|        /: :/   /: :
            |:::`Y´ `Y´ `Y´ `Y´ `:|」」`Y´ `Y´ `Y´ `Y´ `Y´:::|        , /: : {  /: : /
ヽ.           l::_人_人__人_人_,ノ‐‐ヽ、_人_人___人_人::/       /V: : : : `': : : ∠.-
: : ``:ヽ.、      V::/´ `Y´`Y´ `Y´ r二 ̄ニi `Y´ `Y´ `Y´ `::/       /: : : : : : : : : : : : : :
: : : : : : : :`ヽ、 _ \、__人__人_人Y=ミr三Y=ヽ.人_人_人__:/      ./: _: : : : : : : : : : : : : :
: : : : : / ̄ ̄: : : `ー\Y´ `Y´ `Y´{{0}{{iO}{{0ノ:::Y´ `Y´ `Y/____∠:-:/: : : : : : : : : : : : : :
: : : : : `ヽ、_: : : : : : : : : : \ 人  ノi:::ヾt`tt'tY:::::::i|、__人__/ : : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : :
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: : : : : : : : : : : : >、 : : : : : : : : : : _Y ̄`ヽ<>'´   }´/: : : : : : _:. - ‐ ´ノ: : : : : : : : : : : : : : : : : :/
: : : : : : : : : : : : ヽ ` ー--─;<´、ヽ_.フフヽ、__.ノヾ、_,:< ´     ,イ: : : : : : : : : : : : : : : : : :<
: : : : : : : : : : : : : : >、    ノl|、・ ヽ._/ / ヽ\   /・人__>、_ / |: : : : : : : : : : : : : : : : : _:>
: : : : : : : : : : : : : :|  `ー ‐ヘ_リ ヽ./ ./-r=ヽ. \´・/   i´   ・   |: : : : : : : : : : : : : : : : `ー─
: : : : : : : : : : : : : |  ・   |  /  /フニニ|  `ヽ、    ,ハ       |: : : : : : : : : : : : : r- 、: : <
: : : : : : : : : : : : :.|   _   /ヽ  フ _ { |」 ||||ヽ、 r-、│/: : :ヽ.r‐ァ  |: : : : : : : : : : : : : ヽ   ̄
: : : : : : : : : : : :,:|  ・ヽヽ./: : :\{/i レ「l  i |||  「i´「フ'/: : : : : :/ { ・   |ヽ、: : : : : : : : : :/
: : : : : : : : : : : /i   ノ ヽ: : : : |\\|:| .l ||  //|:/: : : : : :〈  ヽ. ノ /: : : : : : : : :ヾ.    /
: : : : : : : : : : :ヽヽ‐<   /: : : : :| |::フi‐ニ{○}ニ/iヽ|/: : : : : : : ヽ._/ ̄ `ヽ: : : : : r-、/}ノ  /::::;
: : : : : : : : : :/´   \/: : : : : : |/| |/ | ̄:/ V |i|: : : : : : : : : :ヽ      \ヘ:|  < \_「\/
: : : : : : : :/      /: : : : : : : :|::::|/::| /r‐‐、ヽ.|::V/,|、: : : : : : : : : ヽ、     `ヽ、_/\::\::」
: ri: : :, '      ,. ' : : : : : : : //\::::´:{   }:::>'´ iヘ: : : :___: : >、_      >::´ ̄ヽ\_,.,
ノヽ>'     ,..<´: : : :_ r-、//  _\:、`:‐:'/r 、ri Vヘ'´     .ノ-<   `>、_ノr{`Y  /ヽ/
ヽ、 }  ,. <:r、: : :_: :`ー:ァ 〈〈  ァ' ノ=> X ヽ=ヾ.ノ//ヽ、     ∠_  //__/:::::::/ // /:
ノ > '`ヽ:::ヽ  ̄  `ー '   >ヽ `´// \\//、   `ヽ、 r、  〈 / / (./:::::::::::::</ /:::::::
642 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:00:42.43 ID:yisOjvTD0
マミ「なに……この魔物?」

ほむら(やはり……でも何故?美樹さやかはここに存在しているのに)

さやか「ちょっと、こんなのいるって聞いてないよ!」

杏子「くるぞ!」

オクタヴィア「☆♪@=#>」

さやか「なにあれ、車輪!?」

マミ「っ、やるしかないわね!」

さやか「恭介、下がってて!」

恭介「わ、わかった!」

オクタヴィア「KLARISSA!」

クラリッサ「♪〜」

オクタヴィア「HOLGER!」

ホルゲル「CON AMORE」
643 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:01:53.00 ID:yisOjvTD0
さやか「音楽?」

杏子「あの黒いのが音楽を奏でているんだ!」

オクタヴィア「`&#%≒$?″*」

ほむら(音楽に合わせての変則的な攻撃、時を止めて攻撃しても爆薬がない今、確実な決定打は与えられない……)

グシャッッ!!

杏子「やばいほむら!マミが車輪に跳ねられた!」

マミ「ごめんなさい……まさかあの車輪が召還した魔物毎轢いてくるなんて思ってなくて」

ほむら「息があるのならいいわ」

暁美ほむらはベホマを唱えた。巴マミの傷が全て癒えた。

マミ「ごめんなさいほむらちゃん」

杏子「くそ、どうやって倒す?図体はデカイが、車輪や召還した魔物が邪魔でちかよれねぇ!」

ほむら「佐倉杏子、貴方は巴マミの前に壁を作りなさい!
     美樹さやかは、巴マミの射撃の射線上にいる魔物の掃討を私と一緒に!」

さやか「あんたに命令されるのは癪だけど、今はそんな事言ってる場合じゃないね、従うよ」

杏子「マミ!この鎖の傍から離れないでくれよ!」

佐倉杏子は巴マミの前に鎖の壁を作り上げた。
644 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:03:13.43 ID:yisOjvTD0
マミ「この壁の後ろから私はあのおっきいのを撃てばいいのね」

ほむら「あれの名前は魔女オクタヴィア・フォン・ゼッケンドルフ!
     人魚の魔女よ!」

杏子「知ってるのか!?物知りだな」

ほむら「当然よ、あの魔女とは記憶にある限りだと一番相対しているわ!」

さやか「はぁ!?いつどこであんなのと戦ったの!?」

ほむら(全ての元凶は貴方よ美樹さやか……そして上条恭介!)

杏子「さやか、話している暇はないぞ!魔物が鎖に取付こうとしてる!」ズバッ

さやか「あーもう!詳しい話は後で聞かせて貰うからね!」

マミ「頭を狙い撃つわ!」ドォ゙ンッ!バァ゙ンッ!

オクタヴィア「¥+^Х>%?」

ほむら(効果は薄そうね……)

さやか「あー、この魔物邪魔!」ズバッ

クラリッサ「!」

さやか(でも、なんとなく仁美に似ている……どうして?)
645 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:04:12.97 ID:yisOjvTD0
マミ「この!この!このぉ!」ダンッ!ダンダンダンッ!

チュィン!

マミ「駄目、車輪が弾を弾いちゃう!」

杏子「なんか、鉄の道のような物があちこちに浮いてやがる!」

ほむら「あれはレールという物よ、車輪の通り道」

さやか「攻撃も防御もお手の物って事ね!」

ほむら「巴マミその鎖から離れなさい!魔女は貴方をターゲットにしたみたいよ!」

杏子「うわ、いつの間にかレールが沢山壁に向かって!」

マミ「わ、解ったわほむらちゃん!」タタタ

オクタヴィア「#*Ξ`」スゥ

オクタヴィアの両手の剣が巴マミに襲いかかる!

マミ「っぅ!」

杏子「マミ!」

さやか「マミさん!」
646 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:05:16.71 ID:yisOjvTD0
ギィンッッ!!

ほむら「うぐっ」ビリビリ

マミ「ほむらちゃん!」

ほむら(これ以上は防ぎきれないッ!)

オクタヴィア「Genocide」ブンッ

ほむら「ぐあッ!!」ドガッ

オクタヴィアの圧倒的な力の前に、暁美ほむらは弾き飛ばされ壁へと激突する。

ドサッ

ほむら「げほっ……」ピチャ

杏子「ほむら!」

マミ「よくもほむらちゃんを!メラミ」

巴マミの指先から火球が飛び出しオクタヴィアに迫るが、攻撃は突然メラミの射線上に踊り出たクラリッサに激突し
クラリッサを炎上させる。
647 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:06:44.03 ID:yisOjvTD0
ほむら「明らかにこちらが不利ね」

暁美ほむらはベホマを唱え、自己を回復させた

杏子「つってもこっちはQBを入れて5人だぜ」

さやか「あれ、QBはどこにいったの?」

QB「僕なら上条恭介と一緒にいるよ」

恭介「……」

杏子「お前も戦えよ!」

QB「僕に戦う力はそもそも存在しないよ。
   せいぜいできる事は、君達を応援する事ぐらいだ」

車輪「……」コロコロコロ…

グシャッッ!!

QB「きゅっ!」

杏子「大丈夫かQB!」

QB「なんとか生きてるよ」

ほむら「手間がかかる下僕ね」

暁美ほむらはベホマを唱えた。
648 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:08:50.15 ID:yisOjvTD0
オクタヴィア「HOLGER!」

ホルゲル「The Wheel of Fate」

恭介「演奏が変わった……」

クラリッサ「♪〜」

ほむら(敵の行動パターンが変化した……音楽に合わせて攻撃をしてくるつもりね)

杏子「やば、囲まれた!」

クラリッサ「Dead」

さやか「キョウコ!」

車輪「」

杏子「っ!」

ドシャッッ!

杏子「ぐえっ!」ドサッ

さやか「キョウコ!しっかりして、大丈夫?」

杏子「だ、大丈夫……一応あたしも再生できるし」

さやか「でも……あんたもうMPがほとんどないよ」

杏子「あー、調子こいて槍召還しすぎたな」
649 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:09:47.54 ID:yisOjvTD0
マミ「ほむらちゃん!MPが減ってきたわ……」

ほむら「っ……私も残り少ないわね」

ほむら(回復にMPを使いすぎてしまった……魔法の聖水を使って回復するしかないわね)

ほむら「巴マミ、これを飲みなさい!」

マミ「魔法の聖水……いいの?」

ほむら「早く!死にたくないならそれを飲んで自分の身を守りなさい!」

マミ「わ、解ったわ!」ゴクゴク

ほむら「佐倉杏子、美樹さやか!貴方達もこれを飲みなさい!」

杏子「魔法の聖水!?助かったほむら!」ゴクゴク

さやか「ありがとう、助かるよ」ゴクゴク

オクタヴィア「…………@凵煤v

車輪「」

車輪「」

車輪「」

ほむら(全てのレールが私に向いた……まずいわね)
650 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:10:30.43 ID:yisOjvTD0
カチン

ほむら(時を止めている間に聖水を飲んで回復しないと)ゴクゴク

カチン

ほむら「私はこっちよ」

オクタヴィア「!!?」

車輪「」

車輪「」

ほむら「どうしても私を先に始末したいようね」

カチン

カチン

ほむら「残念だけどそこに私はいないわ」
651 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:11:41.53 ID:yisOjvTD0
恭介「な、なんなんだあの子は!?消えたと思ったら突然あんな所に」

QB「暁美ほむらは時を止める力を持っているんだ。
   攻撃にも使えれば、ああして防御にも使うことができる」

恭介「じゃ、じゃあ時を止めてあいつを倒せばいいじゃないか!」

QB「駄目だよ上条恭介、暁美ほむらの武器の大きさと敵の大きさを比べればわかると思うが
   時を止めていくら攻撃しても、決定打とはいいにくい」

恭介「そ、そうなのか……って、なんで猫がしゃべってるんだ!」

QB「君はこんな状況なのにとても余裕だね」

恭介「そ、そうだ!一体どうなっているんだこの空間は……まるでコンサートホールみたいだけど」

QB「どうもあの魔物がこの辺りの空間に干渉して、自己の空間を作り上げているみたいだね」

恭介「なんだってそんな事を」

QB「コンサートホールの形は、流石に知っているだろう?
   どうやらあの魔物は、音楽を奏でる演奏者の魔物と、踊りを踊る魔物を使って攻撃をしているようだ。
   演奏者の音楽に合わせ、踊りを踊る魔物が踊り、相手を翻弄して車輪で一撃を加える。
   そのために、音響が響き渡るこの空間は彼等にとって非常に戦いやすいのだろうね」

恭介「音楽が奴らの戦い方なのか……」

QB「現に演奏者が演奏を変えると、踊りも変わったね」
652 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:12:38.35 ID:yisOjvTD0
ガギィン!!

さやか「こんのぉー!!」

車輪「」

クラリッサ「♪〜」

さやか「邪魔!」ズバッ

車輪「」

さやか「しまっ!」

ギィン!

杏子「大丈夫かさやか!」

さやか「助かるよ……」

杏子「個々に戦うと分が悪い……背中はお前に任せるよ」

さやか「しょーがない、あんたの背中はこのさやかちゃんが守ってあげますよ」

杏子「頼もしいな」
653 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:13:31.80 ID:yisOjvTD0
マミ「ッ!」ダァ゙ンッ!

マミ(MPの消耗が激しい……でもほむらちゃんは今沢山の車輪に追われてて聖水を貰う事もできない)

クラリッサ「♪〜」

クラリッサ「♪〜」

マミ「近寄らないで!」バキッ

クラリッサ「!」

マミ「貴方もよ!」ドォンッ!

クラリッサ「……」ドサッ

マミ「はぁ……はぁ……流石に疲れてきたわ……」

クラリッサ「♪〜」

クラリッサ「♪〜」

マミ「っ……倒しても倒してもキリがない!」
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/18(水) 23:13:37.12 ID:jSqUWevRo
ここで大長編[たぬき]ならジャイアンが自慢の歌を歌ってくれるのに!
655 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:14:34.96 ID:yisOjvTD0
ほむら「はぁ……はぁ……」

カチン

ほむら(さっきから走りっぱなしでしんどいわ……それに聖水の数も心許なくなってきた)

カチン

車輪「」

車輪「」

ほむら「いつまでも逃げ回っている訳にはいかないわね」チャキ

車輪「」

車輪「」

車輪「」

ほむら「無理ね」

カチン
656 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:15:34.46 ID:yisOjvTD0
QB「どうやら決定打を与えるどころか、近寄ることすらできないようだ」

恭介「敵も車輪も無限に現れるからね……むしろここまで戦える彼女達が異常だよ」

QB「しかし、これでは水のリングを手に入れる事はできないね……
   あの魔物倒すには、もっと大きな力が必要だ」

恭介「一体どうすれば……」

医者「やはり、こうなっていたか」

QB「君は……何故こんな所に?」

医者「胸騒ぎがしてね……どれ、私が手を貸すとしよう」

恭介「無茶ですよ!殺されてしまいます」

医者「激流を制するは清流」

医者「どのような強大な力でも、それを制す事はできるのだよ。
    私にできるのはこの拳で彼女達を助ける事……
    君は君の出来る事をやるといい」

恭介「僕に出来る事……」
657 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:18:28.92 ID:yisOjvTD0
ガァン!!

ほむら「貴方は!」

医者「出来る事は多くはないが、助けにきた」スッ

ほむら「素手であれと戦うなんて無茶よ!」

医者「大丈夫、我が神拳ならば……」

医者「見るがいい、はるか昔にハーサン氏があみ出した神拳の力を」

ハーサン(ハッサン)「基本は深く腰を落としてからの正拳突き」

医者「破ァッ!」
658 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:19:48.49 ID:yisOjvTD0
恭介「すごい……あの人医者なのに戦っている」

QB「むしろ医者にしてはガタイが好すぎるというか……」

恭介「そうだ、僕にも出来る事はあるはずだ!」ガサゴソ

QB「バイオリンを取り出してどうするんだい?」

恭介「魔物が音楽を使って戦うなら、僕はバイオリンを弾きその攻撃を邪魔するまでさ!」

QB「そんな事をしたら、君も狙われる事になるが」

恭介「ふふ、女の子ばかりに戦わせたとあっては、男である自分があまりにも情けなさ過ぎるからね」

上条恭介はバイオリンで音楽を奏で始めた

ホルゲル「!」

クラリッサ「???」

ほむら「使い魔の動きが止まった……」

マミ「恭介君が、バイオリンを演奏して演奏者の妨害をしてるのね」

さやか「キョウスケ!」
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/18(水) 23:21:07.09 ID:RwlPvy0IO
この動きは……トキ……!!
660 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:21:07.98 ID:yisOjvTD0
オクタヴィア「……”@#&%」

ほむら「佐倉杏子!上条恭介の前に壁を!」

杏子「解った!」

佐倉杏子は恭介の前に鎖の壁を作り上げた

ほむら「使い魔の動きが乱れている!今なら反撃ができるわ!」

医者「彼の守りは私が引き受けよう、君達はあの魔物を」

杏子「助かるよおっさん!」

ほむら「巴マミ!ありったけの魔力を使って魔女を攻撃しなさい!」

マミ「解ったわ!」

マミ「行くわよ……この一撃はとっても痛いわよ……」

マミ「ティロフィナーレ!」

ドオンッッ!!

オクタヴィア「$%”!」
661 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:22:27.75 ID:yisOjvTD0
杏子「いい一撃がはいったな!」

ほむら「一気に畳み掛けるわよ!」チャキ

クラリッサ「??」オロオロ

ホルゲル「……」

杏子「喰らえッ!」ズバッ

さやか「あんた、なんか気持ち悪いのよ!」ズバッ

さやか(まるで、自分自身を見ているみたい……何故、どうして?)

マミ「MP切れちゃった……」

ほむら「攻撃したら離れなさい!あの剣の餌食になるわ!」

杏子「で、でもあいつ攻撃してこないぞ!」

さやか「……恭介の音楽を聴いてる」

さやか「あの魔物は恭介の音楽を聴いているんだ!」

オクタヴィア「#yo%uΘ>?」

恭介「……」
662 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:23:13.35 ID:yisOjvTD0
オクタヴィア「Look at me」

恭介「……」

オクタヴィア「*y”sψΠe」

恭介「っ!」

オクタヴィア「Look at me」

恭介「君は……」

オクタヴィア「Look at me Kyosuke」

恭介「……S#@ζk<?」
663 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:25:53.95 ID:yisOjvTD0
ホルゲル「……」

クラリッサ「……」

さやか「完全に動きが停止した」

ほむら(この世界には私の予想のはるか斜めを行き続ける……)

恭介「そうか……君は僕を待っててくれたのか」

杏子「何言ってるんだこいつ?」

オクタヴィア「……」

恭介「これが運命の出会いなんだね……」

さやか「キョウスケ、どうしたの?」

恭介「僕は……僕は彼女に一目惚れをしてしまったらしい」

恭介「これほどの胸の高鳴り……さやかにも仁美にも感じたことはない」ドキドキドキ

オクタヴィア「ポッ……」

恭介「是非とも君に、僕の演奏を聞いて貰いたい……
    そう、僕のバイオリンの隣に相応しいのは君だ!」

さやか「キョウスケ……」

杏子(あいつ、未来に生きてるなぁ)
664 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:26:30.37 ID:yisOjvTD0
ホルゲル「……」

クラリッサ「……」

さやか「完全に動きが停止した」

ほむら(この世界には私の予想のはるか斜めを行き続ける……)

恭介「そうか……君は僕を待っててくれたのか」

杏子「何言ってるんだこいつ?」

オクタヴィア「……」

恭介「これが運命の出会いなんだね……」

さやか「キョウスケ、どうしたの?」

恭介「僕は……僕は彼女に一目惚れをしてしまったらしい」

恭介「これほどの胸の高鳴り……さやかにも仁美にも感じたことはない」ドキドキドキ

オクタヴィア「ポッ……」

恭介「是非とも君に、僕の演奏を聞いて貰いたい……
    そう、僕のバイオリンの隣に相応しいのは君だ!」

さやか「キョウスケ……」

杏子(あいつ、未来に生きてるなぁ)
665 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:27:11.07 ID:yisOjvTD0
ほむら「水のリング、貰っていいかしら」

オクタヴィア「どうぞどうぞ」

水のリングを貰った

マミ「これが水のリング……」

QB「あっさりと譲ってくれた事に驚くよ」

さやか「キョウスケ、あたし達帰るけどキョウスケはどうするの?」

恭介「僕は彼女に音楽を聴かせてあげようと思う。
    帰りはなんとかするから、先に帰っててくれ」

ほむら「そう、なら早くここから立ち去りましょう」

杏子「そうだな……二人の邪魔しちゃ悪いしな」

さやか「う、うん……そうだね」

マミ「人間と魔物の恋……か、まるで御伽噺を読んでいるみたいね」
666 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/18(水) 23:27:45.24 ID:1ofgbWN0o
・・・・蓼食う虫も好き好き・・・・・・・。彼の趣味には何も言うまい・・・・・。
667 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/18(水) 23:27:45.41 ID:FLj1K2Rfo
えっ




えっ
668 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:28:11.13 ID:yisOjvTD0
奇跡の村

ほむら「貴方には助けられたわ」

医者「気にする事はない」

杏子「すごかったな、拳ひとつで車輪をぶっ壊しちまうんだからな」

マミ「お医者様はこの村も守ってくれてるから」

医者「では、私はこれで」

さやか「それじゃ、水のリングを渡してこようよ」

マミ「そうね、これで天空の盾が手に入るわね」

杏子「あ、名前聞いとけばよかったなぁ……まあ、また来る事もあるだろうしその時に聞けばいいか」

ほむら「リングを渡しにいきましょう」
669 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2011/05/18(水) 23:28:11.09 ID:kKlwm2B6o
あーつまんねーな
670 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:29:19.60 ID:yisOjvTD0
ルドマンの別荘

ルドマン「おお!これでリングが二つ揃いましたな!
      ついに結婚式があげられますぞ!」

ヘンリー「すまないほむら、俺のために指輪まで」

ほむら「私は盾が欲しいだけだから」

ルドマン「では早速サラボナに帰って結婚式の準備をするとしよう!」

仁美「ヘンリー様……」

ヘンリー「仁美、俺が必ずお前を幸せにしてやるからな」

さやか「結婚式はまだだって」

ほむら「結婚式はサラボナで?」

ルドマン「結婚式は、ワシのカジノ船でやると決めておる!
      御付の方達も、結婚式の日はカジノでたっぷりと楽しんでいってくだされ!」

杏子「カジノ!?そりゃうれしーぜ!」

マミ「わぁ、私カジノって始めて!」

ルドマン「では、準備のためワシは先に戻るとしよう」

ヘンリー「結婚式は何時?」

ルドマン「二日後を予定しているので、今日はサラボナの屋敷の別室にお泊りください」
671 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/18(水) 23:29:43.63 ID:1ofgbWN0o
?あれ?恭介離脱ということは・・・・・・・・?
672 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:30:40.24 ID:yisOjvTD0
ほむら「ヘンリー、結婚式当日にサラボナで会いましょう……
     今日は流石に疲れたわ」

杏子「そうだな、あたし達はちょっとこの村でゆっくりさせて貰うよ」

ヘンリー「そうか、二日後にまた会おう」

さやか「仁美、二日後にまた会おうね」

仁美「ええ、二日後にまた……」

ルドマン「では、お先に失礼いたしますぞ」
673 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/18(水) 23:32:51.50 ID:HI8W5SyAO
>>669
いいこと教えてやろう

黙って3のボタン押せ
674 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:34:07.10 ID:yisOjvTD0
滝の洞窟

恭介「君は僕はおかしいと笑うかい?」

恭介「いいんだ、でも僕はこの出会いを幸福と思う……
    サラボナにいた時、みんなが僕の音楽を褒め称えた……」

恭介「でも、僕が望んでいたのは声援なんかじゃない!
    本当に、純粋の僕の音楽を楽しんでくれる存在だったんだ!」

恭介「君は僕の音楽を親身になって聴いていてくれた……
    攻撃を受け続けているのに、反撃の手を休めてまで僕の音楽を聴いてくれた」

恭介「……こんな気持ちは初めてだよ」

オクタヴィア「……」

恭介「ありがとう」
675 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:35:06.75 ID:yisOjvTD0
マミの家

マミ「今日はお疲れ様、家でゆっくりしていってね」

杏子「はーくたくただぜー」

QB「お疲れ様」

杏子「お前もちょっとは戦えよ」

QB「すまないが僕には見てる事しかできないよ」

ほむら「なら、せいぜい盾ぐらいにはなりなさい」

QB「相変わらず無茶を言うねほむらは」

マミ「もう、意地悪しちゃ駄目って言ってるでしょ」

ほむら「ふぅ……意地悪をしているつもりはないのだけれど」

さやか「まーまー、そんな事より温泉にでも入ってゆっくりしようよ!」

杏子「さんせー」

ほむら「先に入ってて、私は袋の中身を整理してから向かうわ」

さやか「そんじゃ、先に入らせて貰うとしますか」

杏子「温泉で待ってるぞー」
676 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:36:00.63 ID:yisOjvTD0
ほむら(佐倉杏子のオヤツが邪魔ね……)ゴソゴソ

QB「何時見ても思うが、物凄い量のお菓子だね」

ダンカン「おや、温泉には入らないのかい?」

ほむら「その前に道具の整理をしようと思いまして」

ダンカン「そうか……君にひとつ聞いて貰いたい事がある」

ほむら「……なんでしょうか」

ダンカン「実はマミは私達の子ではないのだ」

ほむら「……何故それを私に?」

女将「マミはね、貴方に会うまでどこか魂が半分抜けたような感じだったの」

ダンカン「だが、君に再会してマミは笑顔を取り戻した……
      そんな君だからこそ、頼みたい事がある」

ほむら「なんでしょうか?」

ダンカン「マミを、マミを君の旅に同行させてやってはあげられないか?」

ほむら「……それは巴マミが決める事では?」
677 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:36:33.08 ID:yisOjvTD0
女将「マミは優しいからね、私達の事を思ってきっとここに残るだろうさ……
    けどね、それはあの子にとっての幸せにはならない」

ダンカン「あのカフェだって、少しでも寂しさを紛らわせるために始めたものだからな」

ほむら「……」

ダンカン「頼む、マミを君の旅に同行させてやってくれ」

ほむら「……」

ダンカン「このとおりだ!」

ほむら(巴マミ、貴方は幸せね……)

ほむら「解りました。巴マミは私が責任をもって預かります」

女将「助かるよ」

ほむら「では……私は温泉に入るので」

QB「まさか巴マミが、彼等の子ではないとはね」

ほむら「そうね……私も少し驚いたわ」

巴マミが仲間に加わった
678 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/18(水) 23:39:55.75 ID:yisOjvTD0
今回の投下はこれで終了です。

この辺のプロットは書き始めの時からだいぶできていました。
上条恭介を仁美とさやか、どっちとも結婚させない
でも、それだとかわいそう過ぎるので色々考えた結果、オクタヴィアちゃんを出しました。
ここで出さなかったら、永遠に出すことができなさそうなので……
ソウルジェムに穢れがたまらない仕様上

次回はテルパドール辺りを予定しています
679 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/18(水) 23:41:41.10 ID:KYtgZf+zo

美しい愛だ。幸せにな、恭介、オクタン
680 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/05/18(水) 23:41:40.94 ID:rWy1b5QDo
乙々!
恭介が幸せなら何の問題があると言うのだ
681 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/18(水) 23:41:46.77 ID:1ofgbWN0o
お疲れ様でした。

彼女たちの未来に神々の御加護のあらんことを・・・・・・・。
682 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2011/05/18(水) 23:42:51.72 ID:XC600Jm6o

予想外にもほどがある展開に噴いたわw
683 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/18(水) 23:43:04.73 ID:YDnsNpNDO
乙っちほむほむ
大体ここらでPS2ならセーブデータを2つにして両方のよm……うわなにすやめ
684 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/18(水) 23:43:10.47 ID:jSqUWevRo
685 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/05/18(水) 23:44:49.19 ID:xJqEUJalo
当人たちが幸せならそれでよし
686 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/18(水) 23:47:19.92 ID:8VUuBZWPo
>オクタヴィア「どうぞどうぞ」


吹いたww
687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/18(水) 23:47:33.30 ID:dh9JKcqAO


オクタちゃんが報われるSSは初めて見た
二人ともお幸せに!
688 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/05/19(木) 00:16:52.66 ID:sChDp+nKo
予想外すぎてワロタwwwwwwww
この展開は予想出来なかったwwww
ゲス條さんがこんなに幸せでいいのかwww
689 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鳥取県) [sage]:2011/05/19(木) 00:45:53.41 ID:+exXd8q2o
北斗神拳の創始者はハッサンだったのか
690 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/19(木) 08:33:06.96 ID:+9bH4OwIO


この医者(職業ぶとうか)の奥義は
間違いなく魔法使いより射程長いだろ…
>∩(・ω・)∩<
691 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/19(木) 11:50:37.27 ID:9kVvFOx1o
692 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:43:57.45 ID:7vqMuPy70
本気だして今完成させてきた。
グランバニアまでを投下します
693 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:44:25.02 ID:7vqMuPy70
奇跡の村

さやか「それじゃあサラボナに帰って、結婚式を見るとしようか」

杏子「おー、ついに天空の盾が手に入るんだな」

マミ「本当に私なんかがついていってもいいのかな……ほむらちゃん」

ほむら「貴方の親に約束してしまった以上、連れていかない訳にはいかないわ」

ダンカン「マミ、お前のカフェは私達が切盛りしていくから安心して、旅にでるんだぞ」

女将「マミの事よろしくお願いします」

ほむら「さ、サラボナに向かいましょう」

マミ「うん……お父さんお母さん、いつかちゃんと帰ってくるからね!」

ダンカン「その頃には、彼氏の一人でも連れてくるんだぞー」

マミ「も、もう!お父さんったら」
694 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:45:06.02 ID:7vqMuPy70
サラボナ

ルドマン「おお、ようきなすった!これから仁美とヘンリー王子の結婚式を始める所じゃ」

ほむら「たしかカジノ船で結婚式をするとか」

ルドマン「うむ、案内するからついてきなさい」

杏子「カジノかー、楽しみだなー」

さやか「いや、普通結婚式を楽しみにするでしょ」

杏子「まー、それも楽しみだけど……あたしはスライムレースをしたい!」

マミ「へぇ、カジノってそんなのがあるんだ」

ほむら(また魔女がいたらどうしよう)
695 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:45:48.50 ID:7vqMuPy70
カジノ船

ルドマン「では結婚式を始める!」

なんやかんやあってヘンリーと仁美は夫婦になった。

杏子「遊ぶぞー!!」

さやか「あ、まってよ!あたしも行くってばー!」

マミ「え……えっと……」

ほむら「貴方も佐倉杏子と、美樹さやかについていけばいいじゃない」

マミ「う、うん……でも、ほむらちゃんとも見て回りたいなぁとか……思ったり……」ボソボソ

ほむら(巴マミがなんだかかわいいわ……だ、駄目よ!私にはまどかが!)

ほむら「巴マミ、私は少しヘンリーと話があるから、QBとシャルロッテと先にカジノで遊んでいるといいわ」

マミ「え……うん……」ションボリ

ほむら「そんな顔しないで、話が終わり次第合流するから」

マミ「ほ、本当!?」パァァ

ほむら(解りやすい子ね……)

ほむら「約束するわ」
696 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:46:23.78 ID:7vqMuPy70
マミ「うん、じゃあシャルちゃんキュゥべぇ、一緒にカジノを見て回ろっか」

QB「人の欲望が大いに渦巻く場所だね、あまりそういった所には近づきたくないのだが」

シャル「まみまみ〜」ダキッ

マミ「うふふ、それじゃあ行きましょうか」

ほむら(ようやく行ったわね)

ほむら「ヘンリー、天空の盾を貰えるかしら?」

ヘンリー「ああ、お前にはこれがどうしても必要だしな」

暁美ほむらは天空の盾を手に入れた。

仁美「ヘンリー様から、貴方のお話を聞いた時は吃驚しましたわ……妹さんをお救いになるために
    旅をなさっているとか」

ほむら「ええ」

ヘンリー「そうだ、ついでにこれも持っていってくれ」

ほむら「これは……炎のリングと、水のリング」

ヘンリー「これはお前たちに取ってきて貰ったリングだからな……俺から仁美に送る結婚指輪は
      どうしても俺が用意したいんだ」

仁美「まぁ、ヘンリー様ったら」
697 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:46:57.83 ID:7vqMuPy70
ほむら「でも、さっきの結婚式ではこれを結婚指輪にしていたけれど」

ヘンリー「ルドマンさんとも話し合ってな、その場限りのパフォーマンスにしたんだよ」

ほむら「そう……そういう事なら有難く頂戴するわ」

ヘンリー「売るなよ」

ほむら「売れるの?」

仁美「さあ……でも、そういった物を集めている人には数万ゴールド単位で売れるとか」

ほむら「今のところお金には困ってないわね」

ヘンリー「お前は心配してないが、杏子の奴が心配なんだ。
      カジノで負けてしこたま借金を作らなければいいんだが」

ほむら「財布は私が管理しているわ」

ヘンリー「ならいいんだけどよぉ」

ほむら「貴方は佐倉杏子の心配をするより、志筑仁美の心配をしたら?」

ヘンリー「それもそうだけど、あいつは妹みたいなもんだからな……」

仁美「うふふ、なんだか解かるような気がいたしますわ」クス

ヘンリー「ほむらは、唯一無二の俺の親友だな」

ほむら「そう……それはうれしいわね」

ヘンリー「ほむら、困った事があれば何時でも頼ってくれよ!そんじゃな、ルドマンさんに呼ばれてるんで」
698 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:47:29.89 ID:7vqMuPy70
カジノ船・内部

バージニア「ようこそ、エスポワールへ」

ほむら(魔女……ソウルジェムが反応を示している)

バージニア「私はバージニア、この船の警護をしているものです。以後よろしくお願いいたします」

ほむら(形状は鎧……差し詰め、鎧の魔女といった所かしら?)

ほむら「感謝するわバージニア。私は暁美ほむら」

バージニア「暁美ほむら様ですね、よろしくお願いいたします」ペコリ

ほむら(礼儀正しいわね、騎士道というものかしら?)
699 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:48:03.83 ID:7vqMuPy70
ほむら(内部は結構な賑わいね)

マミ「あ、ほむらちゃん!来てくれたんだ」

QB「やっときてくれたんだね」

ほむら「やっと?」

QB「巴マミはこの人ごみの多さに吃驚して、ずっと隅で固まっていたんだよ」

シャル「まみまみ〜」

マミ「えへへ……私、こんなに人が多い場所始めてだから」

ほむら「しょうがないわね……適当に見て回りましょう」
700 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:48:44.55 ID:7vqMuPy70
スロット

マミ「また外れた……」ションボリ

ほむら「カジノなんてそんなものよ、誰か一人が勝てば多くの人が大損をする……
     そんな仕組みでカジノという物は成り立っている。
     だからこそ、横行するのはイカサマ」

マミ「イカサマだなんて」

ほむら「どこでもやっているわよ、カジノ側も客を損させるためにイカサマをしているし
     客側も勝つためにイカサマをする」

マミ「そうまでして勝ちたいのかな?」

ほむら「勝ちたいでしょうね」
701 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:49:14.11 ID:7vqMuPy70
ポーカー

マミ「ストレート?フラッシュ?」

ほむら「ポーカーというゲームで遊ぶなら知っておかないといけないルールよ」

QB「他にはワンペア、ツーペアとか誰でも憧れるロイヤルストレートフラッシュなんてものもあるね」

マミ「よくわかんないなぁ……トランプカード自体、見るの初めてだから……」

ほむら「それなら、別の所に行きましょうか」
702 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:49:43.96 ID:7vqMuPy70
コロシアム

ほむら「ここは魔物同士が殺し合い、最後に生き残る魔物を予想する遊びよ」

マミ「なんだか残酷ね」

ほむら「私達も魔物を殺しているじゃない、それとなんら変わりないわ」

シャル「ほむほむ!」

QB「シャルロッテは、オラクルベリーのコロシアムでほむらに拾われたと言ってるよ」

マミ「そうなの」

ほむら「それじゃあ次行きましょうか」
703 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:50:14.72 ID:7vqMuPy70
スライムレース

杏子「スラリンがんばれー!」

さやか「行けースラリーン!!」

スラみ「お兄ちゃんがんばれー!」

ほむら「ここがスライムレースの会場よ」

マミ「わぁ、スライムが沢山走ってるわ!」

QB「あそこで走ってる青いスライムはスラリンだね」

杏子「おっ、ちょっとスラリン借りてるぞほむら!」

ほむら(手持ちのスライムを参加させる事ができたのね)

さやか「がんばれスラリーン!!」

杏子「よーし、もう少しだ!勝ったら褒美をやるからな!」

ほむら(やかましいわね)

ほむら「行きましょう巴マミ、まだ案内してない所があるわ」

マミ「え?えぇ……」

マミ(もうちょっと見ていたかったなぁ)
704 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:50:53.84 ID:7vqMuPy70
双六場

ほむら「ここはスゴロク場よ、サイコロを振って出た出目だけ進む事ができるわ」

マミ「わぁ、面白そう!」

ほむら「止まったマス目によっては、魔物が出たりアイテムが手に入ったりするわ」

マミ「へぇ、何かレアなアイテムが手に入るかな?」

ほむら「百聞は一見にしかずよ、参加してくるといいわ」

マミ「いいの?」

ほむら「構わないわ、私には興味のない遊びだから」

ほむら「双六券一枚」

従業員「はい受け取りました。ではスタートしてください!」

マミ「わ、解かったわ!サイコロを振ればいいのね」コロコロ
705 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:51:40.06 ID:7vqMuPy70
5分後

マミ「ぐすっ」

ほむら「落とし穴に落ちるのは誰でも通る道よ」

ほむら(開始して5分で落ちた人は初めてだけど)

マミ「ごめんねほむらちゃん、双六券一枚無駄にしちゃった」

ほむら「構わないわ、沢山あるし」

マミ「それじゃあもう一回!」

ほむら「どうぞ」
706 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:52:08.19 ID:7vqMuPy70
10分後

マミ「ぐすっ」ボロボロ

ほむら「今度は魔物にやられたのね」

マミ「調子にのって最初にMP使いすぎちゃった……」

QB「見事に回復マスを避けるような出目ばかりだしてたからね」

マミ「でも、面白かったぁ〜」

ほむら「よかったわね、巴マミ」

マミ「うふふ、ありがとうほむらちゃん」

ほむら「礼を言われる程の事ではないわ」サラァ
707 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:52:44.60 ID:7vqMuPy70
その日の夜

杏子「みてくれよ!コインが900枚も増えたぜ」

さやか「一時期3000枚ぐらいいったんだけどねー、その後負けこんできちゃって」アハハ

ほむら「賭け事は引き際が肝心とはよく言ったものね」

杏子「なあ、それはそうと明日はどこにいくんだ?」

ほむら「どこと言われても困るわね……他にこれといった情報がないから」

さやか「あー、そういえば天空のなんたらっていうのを探しているんだよね」

ほむら「ええ」

さやか「たしか、テルパドールとかいう所に天空の兜があるってお父さんが話してたような」

ほむら「テルパドール……」

さやか「南東のほうにある砂漠に囲まれた城だよ」

ほむら「目的地が決まったわね」

さやか「さやかちゃんも役にたつでしょ!」ドヤ

ほむら「それはそうと、貴方いつまで私達と行動を共にするの?」

さやか「んー、あんたが妹を助け出すまで!」

ほむら「ルドマンさんが心配するわよ」
708 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:55:37.73 ID:7vqMuPy70
さやか「大丈夫大丈夫、そこまでメンタルが軟じゃないってー家の父さんは」

杏子「それじゃあ当分は一緒にいられるな!さやか」

さやか「そ、そうだね……キョウコ」

杏子「?どうかしたのか?」

さやか「なんでもない!もう私寝るね!」

杏子「??」

ほむら「貴方ももう寝なさい」

杏子「ん、そうするよ」

ほむら「テルパドールね……」

QB「砂漠の真ん中に城をたてるなんて、余程水に恵まれた所なのだろうね」

ほむら「問題は城につくまでね……水を大量に購入しておきましょう」

QB「備えあれば憂いなしだね」

美樹さやかが仲間に加わった。
709 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:56:16.55 ID:7vqMuPy70
翌日

船上

「あの船をぶっ壊してやるでゲソ!」

「「おー!」」

ネーレウス×2、ネーレウス?×1が現れた

杏子「海の上でも魔物はでるんだな」チャキ

「愚かな人間達を粛清にきてやったでゲソ!」

QB「また、僕に声が似てる人が……」

さやか「ひと?魔物じゃないあれ」

QB「どちらにせよ、これで二人目だよ」

マミ「そんなに声が似てる人がいるの……」

ほむら「口より手を動かしなさい」ズバッ

ネーレウス達を撃破した。

「ななな……仲間が一瞬で殺られたでゲソ」

杏子「次はお前だな」

「三十六系逃げるにしかずと昔の人は言ったでゲソ!」ドボン

ネーレウス?は海に帰った
710 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:56:59.03 ID:7vqMuPy70
マミ「なんだったのかしら……」

ほむら「ただの魔物よ」

さやか「下半身は人間ぽかったな」

杏子「でも頭は烏賊だったぜ」

ほむら「QB、貴方の親戚かしら?」

QB「声が似てるだけだよ」

さやか「姿形も違うもんなー」

杏子「あの烏賊食えるのかなぁ……」

ほむら「やめなさい、河豚のように毒があるかもしれないわ」

杏子「それもそうだな」
711 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:57:46.05 ID:7vqMuPy70
テルパドール

ほむら「案外近かったわね」

さやか「このテルパドール付近の砂漠では、砂漠の薔薇っていう特産品が手に入るんだよ」

マミ「さやかちゃん、物知りね」

さやか「父さんの貿易の話を聞いてるから、そういった話はちょっと詳しいかな」

ほむら「薔薇の話はどうでもいいわ」

QB「今大事なのは天空の兜だからね」

杏子「これで3つか手に入ったって訳かー、案外早く集まったな」

ほむら「まだ貰った訳ではないけれど」

杏子「でもさ、もう手に入れたようなもんだろ?」

ほむら「どうかしら、盾の時は運よく手に入ったけど、兜までそう易々と手に入るとは思えないわ」

マミ「とりあえず交渉だけはしてみましょう」
712 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:58:24.42 ID:7vqMuPy70
テルパドール城・内部

杏子「砂漠の中なのに、城の中は緑が多いなぁ」

マミ「城の中に水の湧き出る場所があるのね」

さやか「うわ、なんか綿に髭つけたような魔物が薔薇に水をあげてる」

アントニー「♪」

ほむら(あれは薔薇の魔女の使い魔……砂漠の薔薇、そして薔薇の魔女……
     なんとなく関係性が見えてきたわ)

女王の間

杏子「すんませーん、天空の兜くださーい」

従者「天空の兜ですか、貴方方も試練に挑みにきたのですね」

ほむら「試練?」

従者「はい、天空の兜を装備する事ができた者に兜は渡される決まりなのです」

ほむら「私達は勇者ではないのだけれど」

従者「では、天空の兜を手に入れる事はできません」

杏子「なんだよそれ、ほむらは妹を助けるために兜が必要なんだぞ!」

従者「では試練に挑むことです」
713 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 22:59:18.04 ID:7vqMuPy70
ほむら「解かったわ。やるだけやりましょう」

従者「兜は女王アイシス様の許にあります」

ほむら「ご丁寧な説明、感謝するわ」

従者「では、私はこれにて……」

杏子「試練ねぇ……もしかしたらこの中に兜が装備できる奴がいるかもな」

マミ「装備できるかしら?」

さやか「さあ……言っておくけど、あたしは盾の装備できなかったから、無理だと思うよ」

ほむら(駄目だったら時を止めて盗むとしましょう)
714 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:00:05.54 ID:7vqMuPy70
アイシス「ゲルトルートさん、今日もご苦労様です」

ゲルトルート「♪」

ほむら「試練を受けにきたわ」

アイシス「貴方は……」

ほむら「なにかしら?」

アイシス「貴方達がこの城に来ることは解かっていました。
      しかし、貴方達がこの城に来るのはまだ早いのです」

杏子「早い?どういう事だ?」

アイシス「この天空の兜を装備する事ができるのは、勇者と呼ばれる存在です」

ほむら「知っているわ」

アイシス「暁美ほむらさん、貴方はその勇者に必ず会うでしょう……
      そして、必ず一度その勇者と別れが来るでしょう」

ほむら「必ず一度、別れる?」

ほむら(まどかと出会ったら必ず一度別れるという事?
     何者かに攫われてしまうというの!?)

アイシス「貴方達を取り巻く環境はとても不思議です……
      この先、大いなる災いと希望が貴方達を包むでしょう」

杏子「災い?」
715 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:00:40.64 ID:7vqMuPy70
アイシス「はい、その災いがどのようなものなのかは私には解かりません。
      ですが、その災いは必ず貴方達の身に降りかかるという事だけはわかります」

QB「不吉だね」

アイシス「暁美ほむらさん、貴方はこの地より東にあるグランバニアに行くといいでしょう……
      そこに、貴方の父パパス殿の秘密があります」

ほむら「父の秘密?」

アイシス「そうです」

ほむら「一つ質問があるわ」

アイシス「その問いの答えをお答えしましょう……
      私には未来を見通す力が、生まれながらに備わっています。
      そして、その力で貴方達がこの地に来る事を知りました」

ほむら「それで、私の名前を知っていた訳ね」

アイシス「はい、佐倉杏子さん巴マミさん美樹さやかさん、キュゥべぇさん
      皆、この力で知ることができたのです」

マミ「名乗ってもないのに名前を……すごい」

さやか「そんな力でも、災いの詳細を知ることはできないんだ」

アイシス「この力はそこまで万能ではないのです……申し訳ございません」

ほむら「謝る必要はないわ」
716 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:04:51.51 ID:7vqMuPy70
アイシス「最後に、暁美ほむらさんに一つ言っておく事があります」

ほむら「何かしら?」

アイシス「貴方はもっと人を頼ってはどうですか?」

ほむら「それも予知で?」

アイシス「はい」

ほむら「そう、でも貴方に言われる程の事ではないわ」

アイシス「そうですか」

ほむら「私の道は、私自身の力で切り開いてみせる」

アイシス「解かりました……」

ほむら「さようなら、また会いましょう」

QB「なんの話をしてたんだい?

ほむら「他愛無い話よ」

マミ「本当?」

ほむら「ええ」
717 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:05:24.98 ID:7vqMuPy70
チゾットの山道

ほむら「地図によると、この山道の途中にチゾットという山村があり、そこからグランバニアへと
     行くことができるみたいね」

杏子「この山道を行くのか?結構険しそうだぜ」

さやか「でもここしかチゾットへ続く道はないんでしょ?」

ほむら「ないわ」

杏子「きっぱり言ってくれるなぁ」

マミ「だいたいどのくらいの時間でチゾットにつくのかしら?」

ほむら「途中休憩を入れて3時間ぐらいね」

さやか「そんなに!?うわ、あたしやる気なくなってきた」

ほむら「歩き出せば、その内着くでしょう」

杏子「その一歩がめんどいんだよなぁ」

ほむら「置いていくわよ」

杏子「お、おい!待ってくれよ!」
718 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:06:19.72 ID:7vqMuPy70
中腹

ほむら「だいぶ登ってこれたわね」

さやか「入り口があんな小さい」

杏子「魔物も多かったなぁ……二重苦だよ」

ほむら「巴マミ……貴方大丈夫?」

マミ「ぜーはーぜーはー、だ、大丈夫よ!ぜーぜー」グッタリ

さやか「マミさんすっごく呼吸荒いけど」

マミ「だ、大丈夫よこのぐらい!私、貴方達より2歳も年上なんだから、がんばらなくちゃ!」

ほむら「無理しないで馬車の中で休むといいわ」

シャル「まみまみ」

QB「シャルロッテも心配してるよ」

マミ「そ、そう?それなら少し休ませて貰うわ……」グッタリ

ほむら「シャルロッテと巴マミを交代させましょう」
719 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:10:19.59 ID:7vqMuPy70
ほむら「だいぶ歩いたわね」

杏子「まだ着かないのか?」

ほむら「まだ見たいね……ケホッ」

QB「風邪かい?」

ほむら「ケホッケホッ、気にする必要はないわ」

杏子「なんか寒くなってきたなぁ……標高が高いからかなぁ」

さやか「そうじゃない?さっきまで砂漠にいたから余計に寒く感じるのかも」

ほむら「早くチゾットに行きましょう……ケホッ」

杏子「そうだな……ヘックシッ!」

ほむら「クシュン!」

ほむら(頭がボーッとする……魔力を廻して体調を整えるとしましょう)
720 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:11:36.36 ID:7vqMuPy70
チゾット

杏子「ついたぁーーー!!!!」

ほむら「そうね……」

馬車の中

さやか「お疲れさまー」グッタリ

マミ「結局ずっと馬車の中にいたわ」

ほむら「今日はここで一泊して、明日グランバニアに向かいましょう」

QB「それはいいけど……ほむら、顔色がとても悪いよ」

ほむら「流石に疲れたわね……顔色も悪くなって当然ね」

杏子「大丈夫か?」

ほむら「ええ、だいじょう」

ほむら(眩暈がする……っ、いつの間にかMPが尽きている!)

マミ「ほむらちゃん?」

ほむら「きにしないで」

ほむら(ここで倒れる訳には)

ドサッ
721 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:13:14.74 ID:7vqMuPy70
杏子「ほむら?どうしたんだよほむら!」

さやか「ちょ、ちょっと!酷い熱じゃん!」

QB「疲労が溜まって、高熱を出したみたいだね」

マミ「どうしてこんなになるまで」

さやか「ともかく宿まで運ぼう!」

杏子「お、おぅ!」

宿屋

主「しばらく安静にすればじきに熱も下がるでしょう」

マミ「どうもありがとうございます」

さやか「当分はここで足止めだねー」
722 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:14:14.91 ID:7vqMuPy70
杏子「……」

さやか「どうしたの?」

杏子「いやさ、こいつが熱出してぶっ倒れるなんて想像した事もなくってさ」

ほむら「……」

杏子「こうしてほむらの寝顔見てると、こいつも熱だすんだなって」

マミ「当然よ、ほむらちゃんも人間だもの」

杏子(人間辞めてるって言ってたけどな)

QB「ほむら……」

さやか「なーに、葬式みたいな雰囲気だしてるの!
     あたし達がこんなんじゃ、ほむらに余計な心配かけちゃうでしょ!」

杏子「あ、あぁ……そうだな」

さやか「そそ、こんな時は笑顔だよ笑顔!笑顔で迎えてやんないとさ」

マミ「そうね……私達がこんな顔してたらいけないもんね」
723 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:15:54.25 ID:7vqMuPy70
翌日・早朝

ほむら「……ここは?」

QB「目が覚めたみたいだね、ほむら」

ほむら「キュゥべぇ……巴マミ達は?」

QB「皆まだベッドで寝ているよ」

ほむら「そう……手間を取らせたわね」

QB「君の熱が下がるまでは、ここで停滞する事を決めたみたいだ。
   君は安心して、病を治す事に専念したほうがいい」

ほむら「その必要はないわ、魔力を廻して病を抑えるから」

QB「……暁美ほむら、何故君はそこまでして無理を?」

ほむら「無理はしていないわ、父の秘密が早く知りたいだけよ」

QB「だとしても、何故魔力を使ってまで体調を整える必要があるんだい?」

ほむら「まどかのためよ……今もまどかは魔界で私の助けを待っている……
     だからこそ、こんな場所で停滞している訳にはいかない」

QB「自分の身を削ってまで助け出したい人なのかい?」

ほむら「当然よ」

QB「解かったよ、これ以上僕の口から言う事はないね」
724 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:16:26.13 ID:7vqMuPy70
マミ「たった一日で治っちゃうなんて」

杏子「いったいどんな魔法を使ったんだ?」

ほむら「貴方達とは体の鍛え方が違うだけよ」ホム

さやか「いや、そんなドヤ顔で言われても」

QB「地図によると、このまま下山道を通ればグランバニア付近にでるみたいだ」

マミ「下山道なら、結構楽そうね」

さやか「だね、さっさと下山してグランバニアにいこっか」
725 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:17:20.78 ID:7vqMuPy70
下山道

ミミック「ザラキ」

マミ「えっ」

巴マミは死んでしまった

さやか「マミさーん!」

ほむら「安心しなさい、MPがあれば復活するわ」

マミ「あ……あれ?死んだはずじゃ」

マミ(MPがすごい減ってる……どういう事?)

さやか「どういう事?マミさんさっき死んじゃったじゃん!」

ほむら「私達の体は、心臓が止まっても血が全部抜けても、頭が無くなっても
     ソウルジェムさえ無事なら、MPを消費して体を修復する事ができる」

マミ「そ、そうだったんだ」

杏子「じゃあ、病もそれで治したんだな?」

ほむら「ええ」

マミ(本当かしら……前に私が風邪を引いたときは治らなかったけど)
726 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:18:05.20 ID:7vqMuPy70
グランバニア

マミ「ここがグランバニア……すっごく大きいわね」

ほむら(巨大な外壁が敵の侵入を防ぐために城の周りを覆っている……
     ラインハットで聞いた話通りね)

杏子「お、あそこに人がいるぜ!この城の事聞きにいこうぜ」

さやか「すいませーん、あたし達初めてここに来たんですけど」

サンチョ「そうですか、旅の人がここまで来るとは珍しい」

ほむら「サンチョ?」

QB「サンチョだね」

サンチョ「ややっ!ま、まさか貴方様はほむらお嬢様ではございませんか!?
      それに、キュゥべぇも!」

マミ「ど、どうしてこんな所にサンチョさんが?」

サンチョ「おお!貴方はマミちゃんですな、こんなに大きくなられまして」

ほむら「貴方、サンタローズにいたはずでは?」

サンチョ「サンタローズがラインハットに焼かれた後、グランバニアに戻ってきたんですよ」
727 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:19:42.50 ID:7vqMuPy70
ほむら「何故この国に?貴方の出身はここだったの?」

サンチョ「はい……実は、パパス様も貴方様もこの国の出身なのです」

杏子「へぇ、ほむらはここ出身なのかー」

さやか「パパスさんって、この城の兵士長とかしてたの?
     記憶では、すごい剣の腕が立ちそうだったけど」

サンチョ「ついに、ほむら様の出生の秘密を明かす時がきましたな……
      どうか、着いてきてください」

ほむら「え、えぇ……」

ほむら(出生の秘密?本当の子ではないとかかしら?)

マミ「ほむらちゃん、実はすっごく身分が高かったりして……」

さやか「どのくらいだろ?」

杏子「さあ?」
728 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:20:25.66 ID:7vqMuPy70
玉座の間

サンチョ「オジロン王!パパス様の子女ほむら様がお帰りになりました!」

オジロン「なんと!兄上の子のほむらがか!」

さやか「兄上?ってことは……」

マミ「ほむらちゃんって、王族!?」

ほむら「そうなるのかしら」

杏子「いやいやいや、その反応はおかしいって!だってお前王様の子だったんだぜ」

ほむら「そういった話には興味がないの」

マミ「興味ないって言われても……」

オジロン「よく帰ってきてくれた!では早速王位を譲るとするか」

大臣「ちょ、ちょっとお待ちを!」

オジロン「なんだ大臣、私は譲ると決めたら譲るんだ」

ほむら「いきなり王位を譲られても困るのだけれど」

大臣「そ、そうです!ほむら様もお困りになってしまいますよ」

オジロン「なに、私が全力サポートするから安心するといい、
      それにこの国の皆もほむらを支えてくれるだろう」
729 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:21:32.42 ID:7vqMuPy70
オジロン「私から始まり、大臣、サンチョ、それにこの国の誇る兵士達とそれを束ねる兵士長、
      そしてこの国で暮らす何千という民達がな」

ほむら「そういう話ではないのだけれど」

杏子(ほむらの奴が珍しく困ってるな)

オジロン「おおそうか、まずは顔を見せんとな!兵士長を呼んでこい!」

兵士「ははっ!」

しばらくして

マミ「あの人が兵士長?」

杏子「でっかい馬だなぁ……」

兵士長「うぬが、ほむら様か」

ほむら「ええ……」

ほむら(鍛えこまれた体ね、強さが滲みでているわ」

兵士長「お待ちしておりもうした……」

ほむら「あ、ありがとう……」

兵士長「ではこれにて、訓練の途中なので」
730 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:22:21.21 ID:7vqMuPy70
ほむら「寡黙な人ね」

オジロン「兵士長は拳王と呼ばれる程の武術の達人だ、困った事があれば彼に相談すれば
      たいていの事は片付けてしまうだろう」

ほむら「でしょうね」

オジロン「では王位を譲り渡そう」

大臣「だからお待ちくださいと!」

オジロン「なんでよ」

大臣「なんでもです!こういう事にはしきたりというものがあるのです!」

サンチョ「王の証を取ってくる奴ですか……たしかあれは先々代が取りやめたはずですが」

大臣「取りやめたとしても、この人が本当にパパス様の子であるとは限りませんからな」

サンチョ「何を仰る!この人こそ正真正銘のほむら様ですぞ!」

大臣「だまらっしゃい!それを証明するために証が必要なのです!」

サンチョ「大臣!」

大臣「これは決まりです、この国がどこぞの馬の骨に奪われないようにするための」
731 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:22:57.42 ID:7vqMuPy70
サンチョ「申し訳ありませんほむら様……ですが、証を取ってくれば大臣も納得しましょう」

ほむら「その証というのはどこに?」

サンチョ「試練の洞窟と呼ばれる場所に置いてあります
      ですが、今は魔物が中に巣くい先々代が封印を……
      封印を解くには血縁者である必要があるため、大臣もあのような事を申したのでしょう」

ほむら「そう……」

マミ「その先々代の人、どんな人だったのかしら」

サンチョ「先々代は自らを帝王と名乗り、このグランバニアをここまで繁栄させた実力者です」

杏子「帝王ねぇ」

サンチョ「先々代を書いた画像なら、教会に飾ってあるので見てくるといいでしょう」

ほむら「少し興味があるわね」

さやか「よし、見に行こうよ!」

マミ「それもいいけど、その前に休まない?ちょっと疲れたわ」

ほむら「そうね、昨日程ではないけれど、今日もそこそこ歩いたわね」

杏子「んじゃ探検は明日からだな」

さやか「帝王かー、すっごく気になるなー」
732 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/19(木) 23:25:31.53 ID:7vqMuPy70
今回の投下はこれで終了いたします。

結婚からグランバニアまでは特にこれといったイベントがないので、思い切って
グランバニアまでぱぱっと進めてみました。

またカジノ船に出てきた鎧の魔女バージニアは おりこ☆マギカに登場する魔女です
733 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/19(木) 23:27:34.13 ID:EDALIdcDO
>>1乙華麗!

うぬってまさかうぬって…
734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/19(木) 23:28:47.73 ID:HW0lIWAeo
乙っちまどまど
しかし勇者はどうなるんだコレ
735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/05/19(木) 23:29:53.39 ID:RI1EGkcWo
ほむほむが倒れたところで妊娠キターって思ったのは俺だけでいい
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/19(木) 23:38:46.98 ID:idUPqhuS0
乙〜
>>735
この世には想像妊娠というのがあってだな…
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2011/05/19(木) 23:39:36.49 ID:FUMoG6h0o
乙さんマミマミ
>>1は北斗好きだな

帝王に逃走はないのだ!
738 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/05/19(木) 23:40:32.98 ID:pBS8EkIdo
乙です
イカデックスさんオッスオッス
739 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/19(木) 23:42:16.55 ID:26CTmpbFo
お疲れ様でした。
740 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/05/19(木) 23:48:08.52 ID:sChDp+nKo
乙でした〜
741 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 00:03:26.26 ID:znZAeyFDO
乙カレー

なんか哀しみを背負ってそうな兵士長だ…

ジョイヤーペチペチ
742 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/20(金) 00:16:21.27 ID:2jMaiO+C0

何?このわくわく感・・・
743 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/05/20(金) 04:28:07.64 ID:0Ga0uZCUo
オクタヴィア戦でキュゥべえを回復してあげてて
なんかニヤニヤしてしまった
744 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/20(金) 07:28:39.82 ID:/oX+TpSP0
でもラオウがいい人で味方だったら尋常じゃないくらい頼もしいよな
ゲッターエンペラーあたりが出てこない限り負ける気がしない
745 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2011/05/20(金) 07:49:26.08 ID:VXxxgiHto

緑夫婦の子はやはり緑になるのか
746 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 08:32:58.66 ID:jZzxtdJIO
>>1

グランバニアの帝王に愛などいらなかったのか…
747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 10:16:49.78 ID:z3iJ9/SDO
こんなに苦しいのなら……>>1乙など要らぬ!
748 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/20(金) 10:35:07.25 ID:7ZgFer60o

なんてこった……ほむらがほむらを孕ませて勇者が生まれるんだな
749 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/20(金) 11:18:45.56 ID:/oX+TpSP0
>>748
つまり…どういうことだってばよ?
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/05/20(金) 12:26:28.85 ID:S3d52rAho
ほむほむは女王バチのように単為生殖ができる
ただそれだけのこと
751 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/20(金) 13:54:58.35 ID:n/2px0IAO
この流れでいくとカンダタ役がジャギ様と思ったがカンダタはすでに出てた
752 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:19:58.35 ID:fc7bBm560
だいぶオリジナルの展開が濃くなってきた。

主人公が女の子の時点でオリジナル展開MAXだけど

という訳で投下したいと思います。
753 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:20:24.99 ID:fc7bBm560
翌日

ほむら(魔力を廻しても気だるさが抜けない……この件が一段落したら休養を取るとしましょう)

さやか「さて、帝王の画像も見たし!試練の洞窟にいって証を取ってこよっか」

ほむら「何故貴方がそんなに張り切っているの?」

さやか「だって、あんた王族だよ!あんたが認めてくれるなら、家の父さんがあんたの城と
     取引もできるようになるしさ!」

ほむら「商魂逞しいわね」

杏子「でもさ、王位には興味ないんだろ?だったら証なんか取らないで別の所に行けばよくないか?」

ほむら「王位には興味はないけれど、まだ見ぬもう一つの天空の装備を発見するために人員も情報も必要になるわ」

マミ「そのために王位を継ぐのね」

ほむら「ええ、私の目標はあくまでまどかを助け出す事にある」

マミ「それと、勇者様も探し出さないといけないのよね」

ほむら「それもこの城の人員を使えばなんとかなるかも知れないわね」

杏子「でもよ、ひとつ問題があるぜ……テルパドールの女王が災いが降りかかるって」

ほむら「それなら、はじき返すまでよ」
754 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:21:00.99 ID:fc7bBm560
試練の洞窟・入り口

QB「巨大な門が入り口を塞いでいるね」

ほむら「どうやって開けるのかしら?」

マミ「鍵とかは貰ってないわよね……」

ほむら「それならカギの秘法ね」

暁美ほむらはカギの秘法で開けようとした、しかし扉には鍵穴すら存在しなかった

ほむら「手詰まりね」

杏子「んー、神の塔の時のように祈ってみれば?」

ほむら「やってみましょう」

ほむら(まどか……)

暁美ほむらは祈った。
しかし門は開かない

ほむら「どうなっているの?扉になにか仕掛けでもあるのかしら?」サワサワ

暁美ほむらが扉を触ると、眩い光が辺りを覆った。

杏子「うわ、まぶし!」
755 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:21:45.50 ID:fc7bBm560
ガガガッ……

扉はゆっくりと開き、試練の洞窟の内部へ行けるようになった。

ほむら「開いたわね」

試練の洞窟・内部

ほむら「この中にある証を見つけて帰ればいいのね」

杏子「でも、なんか扉がたくさんあるぜ?」

マミ「その前には石碑もあるわね……えぇと、帝王は退かぬ、媚びぬ、省みぬって書いてあるわね」

さやか「どういう意味?」

ほむら「さあ……」

杏子「とりあえず扉を開けてみようぜ」

QB「待つんだ佐倉杏子、扉に文字が書いてある」

杏子「本当だ、ええとこの扉には退路って書いてあるぞ」

さやか「こっちにはゴマを磨ってる絵が描いてある」

ほむら「成る程ね、あの石碑には退かぬ、媚びぬ、省みぬって三つの文字が書いてあった……
     ということはここにある4つの扉の内、どれにも属さない扉に入ればいいという事ね」

杏子「へぇ、そんなんでいいのか」
756 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:22:29.58 ID:fc7bBm560
試練の洞窟・奥地

ほむら「特にこれといった苦労もなく証を手に入れられたわね」

マミ「途中にヒントが沢山あったからね」

さやか「制圧前進の時はただまっすぐ進めばよかっただけだしね」

ほむら「簡単すぎたわ……」

QB「まあ、用もすんだし帰ろうか」

杏子「本当にこれでいいのかなぁ?」

さやか「いいんじゃない?」
757 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:23:19.96 ID:fc7bBm560
洞窟・入り口

カンダタ「へへ、待ってたぜ」

マミ「な、なにこの人……格好が破廉恥だわ」

ほむら「どこかで見た顔ね」

カンダタ「へへ、扉が封印されてて入れなかった時は焦ったが
      なんとかなったぜ」

ほむら「それで、何の用?」

カンダタ「その王の証を渡して貰おうか」

ほむら「何故?」

カンダタ「答える義理はないな」

ほむら「なら、死んで貰うわ」チャキ

ほむら(っ……剣が重い……)

杏子「大丈夫かほむら?」チャキ

さやか「なんか、あんた顔色悪いよ」

マミ「やっぱり病気は治ってなかったのね」
758 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:24:06.26 ID:fc7bBm560
カンダタ「へへへ、いきなり一人脱落か……手間が省けたな」

ほむら「こんな体でも貴方を倒すぐらいどうと言う事はないわ」

カンダタ「なんだと!?」

ほむら「10年前の借りを返させて貰うわね」

カンダタ「10年前?」

ほむら「ええ、今思い出したわ……10年前ラインハットで貴方に斬られた
     借りを返さないと」

カンダタ「悪いが記憶にねぇな」

ほむら「そう、それならいいの……貴方が憶えてなくても私が憶えているから」ニヤァ

カチン

ほむら「この一撃で決める!」

ズバッ

カチン

カンダタ「ぐわッ!?」

ほむら(手にうまく力が入らない……MPもほとんど使い切った今、
     私はもう戦えない)

ほむら「ハァ……ハァ……ゼェ……」
759 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:24:35.97 ID:fc7bBm560
マミ「ほむらちゃん!」

ほむら「ごめんなさい、私はこれ以上戦えそうにないわ」

杏子「たく、そんな体で無理して動きまわるからだぞ!」

さやか「しょーがない、後始末はこのさやかちゃんが引き受けるとしますか」

カンダタ「次は青いお嬢ちゃんが相手か」

さやか「悪いけど、あたしは体調万全だから、ほむらみたいに仕留め損なうような事はしないよ」

カンダタ「それは俺様を倒してから言う台詞だぜ」

さやか「じゃ、遠慮なくやらせて貰うよ!」

ガキィン!

さやか「っ、馬鹿力だけはあるわね」

カンダタ「へへへ、女の細腕で俺を倒すことはできないぜ?」

さやか「上等じゃん!」

杏子「おいおい!さやかばっかりずるいぞー!あたしも混ぜてくれよ!」
760 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:25:21.08 ID:fc7bBm560
カンダタ「また死にたい奴が一人増えたか」

杏子「さやか、遊んでないで本気だせよな……」

さやか「いいじゃん少しぐらい」

杏子「だったらあたしが一気に仕留めちまうけどいいか?」

さやか「あっ、それは無し!」

杏子「じゃ、一緒に仕留めちまう?」

さやか「あー、あんただったらいいよ」

杏子「そうか、じゃああたしは右からいくから左よろしくな」

さやか「はいはい」

カンダタ「両方向から来るつもりか!」

杏子「あたしに合わせろよ、さやか!」

さやか「はいはい、ちゃんと合わせるわよ!」

ズバッッ!
761 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/05/22(日) 00:26:29.67 ID:9N6LlLbwo
北斗勢多いな・・・・これは伝説の勇者はケンシ〇ウになるのかw
762 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:29:37.52 ID:fc7bBm560
グランバニア・玉座の間

オジロン「うむ、先々代が自分が試練をクリアした証を刻みすぎたせいで、
      兄が試練を受けた時に、簡単すぎるから封印したんだ」

大臣「なんですと!?それが封印の理由ですか!?」

サンチョ「なんとまあ……」

オジロン「だから、あの試練は扉を開ける事ができるだけで終わりのようなもんだな」

サンチョ「まさかそのような事が……」

オジロン「次からは、扉開けただけで試練を達成できるようにしておくか」

大臣「試練が必要になるような事はもうないかと……」

オジロン「まあ、念のためかな」

サンチョ「お、ほむら様が帰ってきたようですな!」

大臣「……」
763 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:30:23.09 ID:fc7bBm560
ほむら「証を取ってきたわ」

オジロン「大丈夫か?なにやら顔色が非常に悪いようだが」

ほむら「申し訳ないけれど、休ませて貰えないかしら?
     体調が優れないの」

オジロン「困ったのぅ……今日は宴会をやるつもりだったのだが」

ほむら「気にせず開催して」

オジロン「しかし、王がおらぬのに宴会をしても意味がないではないか」

大臣「その点は心配なく、今回は前夜祭という形を取り宴をし、ほむら様の体調が御戻り次第
    大宴会を開くとしましょう」

オジロン「おお、それはいいな!」

大臣「しかし、一つ問題があります」

オジロン「なんだ?」

大臣「大宴会をするのには、この城にある食料や酒が足りませぬ……
    よって、兵士長に食料や酒の調達を頼みたいのですが」

オジロン「解った!許可しよう」

大臣「了解しました」
764 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:31:39.67 ID:fc7bBm560
グランバニア城・内部街

杏子「祭りだ祭りー!」

さやか「前夜祭なのにすっごい盛り上がりね」

マミ「皆ほむらちゃんが王位に就くのを歓迎しているのね」

杏子「あー、あれうまそうだな……」

さやか「あっちのも美味しそうじゃない?」

マミ「皆、あんまり羽目を外しすぎてほむらちゃんに迷惑かけないようにね」

杏子「何言ってるんだよマミ!祭りなんだから羽目を外さないと駄目だろ!」

マミ「でも、ほむらちゃんが寝込んでるのに」

さやか「大丈夫大丈夫!2〜3日もすれば元気になってますって」

シャル「まみまみ〜」

マミ「そう……ね、折角ほむらちゃんに楽しんできてって言われてるんだし、楽しまないとね」
765 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:32:53.56 ID:fc7bBm560
ほむらの部屋

QB「少し祭りを見てきたけど凄い盛り上がりようだね」

ほむら「そう」

QB「ほむらも早く病が治るといいね」

ほむら「そうね」

ほむら「はぁ……」

QB「どうしたんだい?そんなに深く溜息をついて」

ほむら「自分の体が恨めしいわ……この程度の病で不調をきたすなんて」

QB「無理もないよ、君は夜遅くまで地図を見たり道具の整理をしたりしていたんだ。
   その上睡眠時間は誰よりも短い、これでは体を壊してしまうよ」

ほむら「現にこうして体を壊したわ」

QB「ほむら、君はもっと人を頼るべきだ」

ほむら「っ!」

――

『もう誰にも頼らない』

――

ほむら「私ができる事は私がやるわ」
766 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:34:00.13 ID:fc7bBm560
QB「そしてまた体を壊すのかい?」

ほむら「その時はその時よ」

QB「解せないよ」

ほむら「理解する必要等ないわ、全てはまどかを助け出すため」

QB「その前に君が死んでしまったらどうなるんだい?」

ほむら「教会で蘇生できる」

QB「僕が言っているのはその程度の事じゃないよ」

ほむら「どういう事?」

QB「君は今日、体調が悪いなら試練の洞窟を進み証を手に入れた……
   そして、帰り道に盗賊に襲われた。
   今回は盗賊だからよかったものの、もし君の父親の仇のゲマに会ってたら
   どうするつもりだったんだい?」

ほむら「……」

QB「ほむら、何もかも背負う事はよくないよ」

ほむら「今更人に頼る事なんてできないわ」

QB「何故だい?」

ほむら「なんでもよ……」

QB「……」
767 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:34:56.36 ID:fc7bBm560
深夜

大臣「ククッ……皆、薬の力で眠っておるわ」

魔物「で、女王はどこにいるんだ?」

大臣「女王なら、部屋でお休みになられている……しかも病を得てな」

魔物「女王が居なくなれば、後は貴様の天下となるからな……自分の野望のために我々魔の者を利用するとは
    恐れいったな」

大臣「ジャミ殿にとっても、今回の提案は利益になるはず……だからこそ、こうしてお互い手を結ぶ事が
   できたのですからな」

ジャミ「ああ、このまま暁美ほむらを連れ帰って洗脳させれば、光の教団の力が増えるというものだ。
    ゲマ様もお喜びになるであろう」

大臣「光の教団が天を取った暁には……」

ジャミ「解っている、貴様をゲマ様に会わせればよいのだろう」

大臣「解っているのならよいのです」

ジャミ「では、暁美ほむらの寝室に案内して貰おう」

大臣「こちらです……」
768 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:36:12.07 ID:fc7bBm560
ほむらの寝室

ガチャ……

ほむら「大臣?何の用かしら」

大臣「おや、お休みになられていたのでは?」

ほむら「熱があって眠れないだけよ」

大臣「そうですか、なら今がチャンスという訳ですな」

ジャミ「へへへ、10年ぶりだな……お嬢ちゃん」

ほむら「っ!貴様はジャミ!」

QB「ど、どうしたんだいほむら!?急に大声をだして」

ジャミ「ん……ちっこいの貴様も10年ぶりだな」

QB「ジャミ、何故ここに?」

ジャミ「この国の大臣と取引したのさ……この国を支配する上で暁美ほむら、貴様は邪魔という訳だ」

ほむら「大臣……ゲホッゴホッ」

大臣「いけませんぞほむら様、お体を大切になさならければ……これからは光の教団でご活躍なさるのですからな」

ほむら「……」
769 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:37:00.05 ID:fc7bBm560
大臣「では、いずれどこかで会いましょう……ほむら様」ギィィ……

バタンッ!

ジャミ「さて、俺と一緒に来て貰おうか」

QB「ほむらは連れていかせないよ」

ジャミ「悪い冗談だな、跡形もなく消し去りたいか?」

ほむら「キュゥべぇ、いいわ……」

QB「ほむら……」

ほむら「こいつは私が倒す」チャキ

QB「無茶だ!そんな体で戦うだなんて」

ほむら「キュゥべぇ、巴マミ達を呼んできて!早く!」

QB「ほむら……」

ジャミ「おっと、そうはいかないぜ!」

カチン

ほむら「貴方の相手は私よ」

ジャミ「いつの間に!?」

ほむら「早く行きなさい!キュゥべぇ!」

QB「ほむら……」タタッ
770 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:38:00.92 ID:fc7bBm560
ジャミ「ちっ……まあいい、お前を連れていけばいいだけだしな」

ほむら「ハァ……ハァ……できるならやってみる事ね」

ジャミ「でかい口を叩けるのも今の内だけだ」

ほむら「私は、諦めない!まどかを助け出すためにも、こんな所で立ち止まれない!」

ジャミ「まどか?ああ、お前の妹だったな……安心しろ、そいつも光の教団の信者にしてやるからな」

ほむら「そんな事はさせない!」ブンッ

ジャミ「んん?さっきの高速移動はどうしたんだ?やってこないのか?
    それとも、MP切れかな?」

ほむら「御託はいいからかかってきなさい」

ジャミ「こんなふらふらの奴を相手しても、面白みなんざねぇんだがなぁ」

ジャミ「ま、お望みならお望みを叶えてやるまでだ」
771 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:38:45.27 ID:fc7bBm560
グランバニア城・内部街

QB「マミ!マミ!」ユサユサ

マミ「ぐー」

QB「一体どういう事なんだい?何故、皆死んだように眠っているんだろう」

QB「マミ、早く起きておくれよ!ほむらが、ほむらが大変なんだよ」

シャル「ほむほむ……」ムクリ

QB「シャルロッテか、マミを起こすのを手伝っておくれよ」

シャル「マミマミ!」ガジガジ

マミ「いだだ!……ん、何?」

QB「マミ!起きてくれたんだね!」

マミ「うーん頭が痛いわ……あれ、私なんでこんな所で寝てたのかしら?」

QB「そんな事より、ほむらが!ほむらが大変なんだよ!」

マミ「ほむらちゃんが!?」

QB「ほむらが魔物に襲われてるんだ!早く助けてあげて」

マミ「わ、解ったわ!」
772 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:39:20.88 ID:fc7bBm560
ほむらの寝室

マミ「ほむらちゃん!」

マミ「いない……どこにもほむらちゃんはいない」

マミ「でも、この部屋で争ったような形跡はたしかにある……そんな、ほむらちゃん」

ドタドタドタッ

杏子「ほむらが大変だって!?」

さやか「何がおきたの!?」

マミ「もう……遅いわ、私達は遅かったのよ」

QB「ほむら……」

シャル「ほむほむ……」

マミ「ほむらちゃん」メソメソ

杏子「と、とにかく城の連中を起こして対策を考えよう!」

さやか「そ、そうね!迅速に行動すれば間に合うかも!」
773 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:40:53.55 ID:fc7bBm560
デモンズタワー

ほむら「ここは……」

大臣「お目覚めですかな、ほむら様」

ほむら「大臣……」

ゲマ「ほっほっほっ、私も居ますよ」

ほむら「ゲマッ!」ジャラ…

ゲマ「おやおや、鎖がなければ噛みつかれる所でしたね」

ほむら「何故貴方がここに……」

ゲマ「伝説の勇者……の話はご存知でしょう?」

ほむら「……」

ゲマ「天空の装備を身に纏い、悪しき者を滅ぼすという伝説の勇者。
   その存在は、私達にとっては邪魔なのですよ」

ほむら「何故その話を私に」

ゲマ「知っていますかな?伝説の勇者は、天空人の血をひく人間から生まれるという事を」

ほむら「天空人?」

ゲマ「そう……天空人です。
   しかし、残念ながら天空人と普通の人間は見分けがつかない
   もしかしたら、もう既に勇者は生まれているかも知れない……生まれ育ち、貴方と同じぐらいの年齢に
   なっているかもしれない」
774 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:41:40.22 ID:fc7bBm560
ほむら「なにが言いたいの」

ゲマ「貴方にはお友達が3人いましたね」

ほむら「っ!巴マミ達は勇者ではないわ!」

ゲマ「勇者ではなくとも、天空人の血を引いてるやも知れぬ……
   ほっほっほっ、貴方は良い囮になってくれそうです」

ほむら「だったら、何故あの晩に私達を攫わなかったの?」

ゲマ「ほっほっほっ、事前に私にこの企ての事が耳に入っていたらそうしたつもりなんですがね……
   このグランバニアの大臣とかいう男のせいで、私の耳には入らなかったのですよ」

ゲマ「愚かな事です、自分の描いたシナリオ通りに事が進まなくなるのを恐れ、
   ジャミに口止めまでしたのですからね」

大臣「あ、貴方様のお手を煩わせる程の事ではないと思い!」

ゲマ「私はね、二度手間は嫌いなのですよ!」

ズバッ!

大臣「な……なぜ」ドサッ

ゲマ「塔の入り口にでも捨ててきなさい」

魔物「了解しました!」
775 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:42:37.67 ID:fc7bBm560
ゲマ「さて、それでは少し席を外させて貰いますよ」

ジャミ「了解しました」

ゲマ「それと、釣られた連中が天空人でなくとも生かしておきなさい……
    光の教団の繁栄のために、強い人材はいくらでも歓迎ですからね」

ジャミ「ハッ!」

ほむら(お願い、来ては駄目……)

ゲマ「では、また後で会いましょう……」
776 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:43:26.20 ID:fc7bBm560
少しして

杏子「ほむらを返せー!」

シャル「ほむほむー!」

ほむら(やはり、来てしまったのね)

ジャミ「待っていたぞ」

マミ「ほむらちゃん!今助けるからね」

ほむら「駄目よ!これは罠よ!勇者を生む事のできる天空人を探すための罠よ!」

さやか「天空人?悪いけど、あたし達はそんな変な人種じゃないよ!」

杏子「なんだかよく解んないけど、お前をぶちのめしてほむらを助ける!」

QB「ほむら、待っててね!」

ジャミ「愚かな連中だ!ただの人間が俺様を倒せるとでも思っているのか!」

ジャミの体を不思議なオーラが包む。

ジャミ「この力があるかぎり、俺様は無敵だ!」
777 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:44:23.98 ID:fc7bBm560
5分後

杏子「な、なんだよこいつ……斬っても突いても全然ダメージを与えられねぇ」

さやか「ハァ……ハァ……ちょっと疲れてきたかも」

マミ「もうMPが……」

ジャミ「ふふふ、所詮はこの程度か!まずは黄色いの!お前から棺おけの中に入って貰う!」

ほむら「マミ!」

マミ「っ!」

ジャミ「死ねぇ!」

シャル「マミマミ!!」

シャルロッテは巴マミをかばった。

ドガッッ!

マミ「シャルちゃん!」

シャル「まみ……まみ……」ボロボロ

マミ「酷い……どうして……」

杏子「マミ!しっかりしろ!」
778 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:45:31.58 ID:fc7bBm560
さやか「危ない杏子!」

ジャミ「食らえッ!」

腹パン!

さやか「げほっ」ピチャ

杏子「さやか!」

さやか「ごめん、あたしもうMPないから回復できないや……」

杏子「さやか……」

ジャミ「貰ったぞ!」

杏子「おまえは、絶対ゆるさねぇ!」

ガキィン!!

杏子「よくもさやかを!」

ジャミ「どうあがいても、俺様を倒す事はできん!」
779 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:46:21.65 ID:fc7bBm560
ドサッ

杏子「畜生……こんな所で……」

ジャミ「さて、残ったのは黄色いのと、白のチビか」

QB「マミ、君はここから逃げて城に戻るんだ」

マミ「な、何を言うの!?」

QB「ジャミの体を包むオーラの事を調べ、消し去る方法を探らないとジャミは倒せない……
   そのために、城へ戻ってオーラの事を伝える人が必要なんだ!」

マミ「それなら貴方でもできるじゃない!」

QB「僕は君達のような戦う力を持っていない……途中で塔の魔物に捕まったらお終いだ。
   でも、マミなら大丈夫だ!君は逃げ足が結構速いからね」

マミ「で、でも……」

ジャミ「安心しろ!逃がしはしないからな!」

QB「早く!」

マミ「いやよ……私だけ逃げるなんてできないよ……」

ほむら「巴マミ、貴方だけでも逃げて!」

マミ「いや……だって、ここで逃げたら二度とほむらちゃん達に会えない気がするんだもの」

マミ「そんなの嫌ァッッッ!!」
780 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:48:14.55 ID:fc7bBm560
巴マミの体から、不思議な光がこぼれ始める。

マミ「なに……この光?」

ジャミ「まさか……本当に天空人がまぎれていたとは!」

ほむら「光が……溢れる」

さやか「なに?この光……」

杏子「わわッ!体が光ってる!」

ジャミ「どういう事だ!?天空人が4人も!?」

杏子「なんだか力が溢れてくるぜ!」

さやか「これなら、いけるかもしれない!」

マミ「ほむらちゃん!」

ジャミ「くっ!こうなったら四人とも棺おけにぶちこんで、ゲマ様に献上してくれるわ!」

杏子「あの変なバリアがなければお前なんか!」

ズバッ!!
781 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:49:10.33 ID:fc7bBm560
ジャミ「ば、馬鹿な……この俺様が……グフッ」

ジャミを撃破した。

さやか「待ってて、今この鎖を切るから!」

ギィン!!

ほむら「ありがとう」

マミ「よかったほむらちゃん!」ダキッ

ほむら「無駄話をしている暇はないわ!今すぐここから出ましょう!」

ゲマ「ほっほっほっ、その必要はありませんよ」

ほむら「ゲマッ!」

ゲマ「流石に私も驚きました……まさか4人とも天空人の血を引いているとは……
    あの文献の内容を本当の事だと認めるしかなさそうですね」

ほむら「文献?」

ゲマ「魔界にあるとある本に、数千年前に天空から好色の天空人が地に降り
   あちらこちらで種を撒いたと書いてあるのですよ……」

マミ「すごい天空人ね……その人」
782 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:50:00.48 ID:fc7bBm560
ゲマ「こうなっては仕方がありません……皆さんを光の教団に招くのは諦めるとしましょう……
    ですが、子を生まれても困るのでね」

ゲマ「ハァァァ!!」

部屋全体を白い光がつつむ

ほむら「っ!」

マミ「きゃああああ!!」

さやか「ちょっ、なにこの光!」

暁美ほむらは石化した。

巴マミは石化した。

佐倉杏子は石化した。

美樹さやかは石化した。

QBは石化した。

シャルロッテは石化した。

ゲマ「ここで、石像と化し世界が滅びていく様を眺めるというのも一興でしょう……」
783 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:50:56.28 ID:fc7bBm560
荒くれ「この部屋にお宝がありそうだぜ」

男「兄さん、あそこに石像があるよ」

荒くれ「へぇ、別嬪さんの石像が4つに……なんかちっこい石像が二つか」

男「どうする?」

荒くれ「まずは別嬪さんの石像を運ぶとしよう……そっち持て」

男「あいよ!」

時間はたち

男「あとは、この剣を持った石像と小さい石像二つだけだね」

荒くれ「槍の石像と、デカ胸の石像と、無愛想な石像とこの剣の石像……
     この四つだけでも相当な金になるぜ」

男「ん……兄さん、塔の前になんか人が集まってるよ!」

荒くれ「あれはグランバニアの兵士供だ!
     やばい、石像を奪われるかもしれねぇ!」

男「どうしよう兄さん!」

荒くれ「仕方ねぇ、あの三つだけでも持ってここから離れるとしよう」

男「解ったよ、キメラの翼を投げるね!」
784 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:51:39.77 ID:fc7bBm560
とある小島

荒くれ「今から売るのは、とある場所で発見された美しい少女の石像だ!」

男「まずは、このおっぱいが大きな女の子の石像だよ」

商人「10万!」

爺「30万!」

ざわ……ざわ……

荒くれ「よし、そこの爺さんに売った!」

爺「ククク……わしのカジノに飾るとするか」

商人「おい、たしかあの爺さんって」

客「オラクルベリーのカジノのオーナーだ……
  噂では、使えない従業員を1050年の地下行きに命じたとか」

商人「おっかねーなー」

荒くれ「次はこのちょっと無愛想な女の子の石像だ」

商人「うーん3万!」

青年「10万だそう」

ざわ……ざわ……
785 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:52:21.52 ID:fc7bBm560
男「ほかに出す人は?」

商人「魅力はあるんだが、正直10万って程じゃ……おっぱいないし」

青年(この石像には不思議な物を感じる……)

荒くれ「ではそこの胸に妙な傷を負ったお兄さんに贈呈だ」

男「次はこの槍を持った石像だけど」

荒くれ「ああ、そいつはもう買い手が決まってるんだ」

男「そうなのかい?それじゃあ今回のオークションはこれでお終いだ!」

荒くれ「引き続き、オークションを楽しんでいってくれよ!」
786 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:53:05.07 ID:fc7bBm560
ほむら(私はどこへ行くの?)

ほむら(このまま石像としてまどかに会うこともなく一生を終えるの?)

ほむら(これが災い……)

ほむら(希望はどこにあるの?)

ほむら(誰か……教えて)

ほむら(誰か……)

ほむら(誰か…)
787 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/22(日) 00:55:12.67 ID:fc7bBm560
今回の投下はこれで終了いたします。

次回はどの辺まで進むか未定です。

788 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 01:01:36.79 ID:nzJgcV7DO
乙っちほむほむ
天空人って凄いんだな多方面に……
あと北斗ネタのさりげなさにワロタww
789 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sagesaga]:2011/05/22(日) 01:07:42.95 ID:BdJumH+Oo
790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/22(日) 01:07:45.28 ID:jDG7y5RDo
お疲れ様でした。

ジーザス!
791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 01:08:36.73 ID:zen24Aako
乙っちまどまど!
モンスターがもっと活躍してくれたらそれはとっても嬉しいなって
792 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/05/22(日) 01:08:56.46 ID:letrzzZXo
乙っちほむほむ
4の勇者遊びすぎだろjk
793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 01:18:13.13 ID:TdZPSq64P
>>792
一応456って繋がってるんだっけ?

世界が似通ったパラレルかと思ってた
794 :sage :2011/05/22(日) 01:38:11.05 ID:B6nc6wCy0
腹パン! がカイジ風に脳内再生された
795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/05/22(日) 01:56:21.56 ID:letrzzZXo
>>793
6はやってないから知らんけど
4と5は繋がってると思う
4でピサロが天空城に開けた穴が5で天空城が沈んでた原因っぽいし
796 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 02:18:12.76 ID:PnY5mG49o
ずっと気になってたんだけど、盗賊の鍵の「技法」やで…
797 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/22(日) 03:18:37.82 ID:L1xUHBZN0

>>795
456所か子供の頃1のBGM怖くてな
その為、未だに
ドラクエは8をかじった程度

繋がってたんだ・・・
798 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/05/22(日) 04:07:30.09 ID:Pld29ZlKo
6→4→5の順で繋がってるって言われてるな
799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/22(日) 07:26:32.92 ID:lMM9J/B50
世界を救った英雄
世界で1、2を争う国力を有する国の王
同じく世界で1、2を争う大国ラインハットと強い結びつきがあり、かつ優位的な立場にある
人間だけではなく、魔王さながらに強力なモンスター軍団を率いている
世界最大の軍事力を誇り、神話クラスの武器防具を独占
世界一の富豪の後ろ盾がある
神秘の民の後ろ盾がある
天空の神との太いパイプがあり、単純な戦力だけならその神を上回る
伝説の勇者の父親

というコピペを見た
当時はえー主人公じゃなくて子供が勇者かよって萎えたけど今見ると5主人公パネェな
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/22(日) 08:58:55.09 ID:wzxEZpmr0
しかしその因果の絡まりっぷりに比例して不幸度もブッちぎりという
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2011/05/22(日) 09:08:54.14 ID:l681BD4c0
杏子が残ったか…
とりあえず5主人公の人生はDQの中で一番波乱。
間違いない
802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/22(日) 10:32:49.34 ID:jw7n9TQAo

なんてこった!杏子が石像のほむらを孕ませる展開とは……さすが>>1だな
803 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/22(日) 10:41:31.38 ID:08LdRY/io

おいマミさん買った爺さんまさか…
いや、焼き土下座したくないのでやめとこう
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 11:37:03.21 ID:OQgC74yqo
ざわ…ざわ…

805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2011/05/22(日) 16:17:18.95 ID:NO0JCTxzo
>>802
わけがわからないよ
806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/05/23(月) 00:56:31.84 ID:WuqsKh3go
>>800
いやぶっちぎりというのはどうかな?
故郷に二度と帰れなくなった3や、故郷も恋人も失った4もなかなか。
なんつーか、案外悲劇的なの多いんだよな>ドラクエシリーズの主人公
807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/05/23(月) 00:58:36.02 ID:Rjuwuj4Go
欝ストーリー多い7だが主人公は意外と不幸な目にあってないな
808 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 06:36:31.09 ID:dJkx8Fb20
上條周りがヘイトSSまがいでひでえな
809 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 08:03:09.76 ID:TaNLlLlDO
悪意を感じる扱いではあったな
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 08:20:38.69 ID:pps8ey8Lo
まぁ妙にガツガツしたチンピラみたいなのよりは
姉妹に切望されつつも本人は音楽に夢中で婿選びに関心なしな方がそれっぽい
811 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/23(月) 12:51:04.67 ID:FDDjhntUo
上條×オクタヴィアという衝撃のラストは良かったんだがな。
そこに至る過程でちょっと不自然を重ねすぎてる。
812 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/23(月) 20:22:37.29 ID:b29s+SS10
別に上條はああいう扱いでいいと思うけど
っていうか元々ロクな扱いされないキャラだぞ何言ってんの
813 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/23(月) 20:27:34.95 ID:1XFfuOIAO
ドラクエ主人公中で一番不幸じゃないのは8じゃなかろうか
特に悲劇的な要素が思い付かん
814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/05/23(月) 20:30:23.75 ID:Snxzrxd3o
外伝とか含めたらどうなる?
815 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/23(月) 20:36:23.75 ID:b29s+SS10
外伝含めたらロト紋のアルス・アランは2大悲劇主人公
まあ漫画だから演出がってのが大きいけど
816 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 20:49:53.88 ID:TaNLlLlDO
>>812
上条恭介ともアンディともかけ離れたヘイト対象みたいになってんじゃないか
817 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:38:27.98 ID:yQYczudl0
投下します

今回は暁美ほむら復活までです
818 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:39:07.28 ID:yQYczudl0
謎の島

女性「お帰りなさい」

青年「ただいま」

女性「あら、この石像は?」

青年「何か不思議なものを感じて思わず買ってしまったんだ」

女性「そうなの」

青年「ああ、まるで生きているみたいだろ」

女性「そうね、石像なのにまるで生き物みたい」
819 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:41:17.85 ID:yQYczudl0
あれから数日がたった。
私はこの島に住む男に買われ、毎日を石としてすごしている。

どうして、こんな事になってしまったのかしら……

自問自答をしても答えは見つからない

しかし、時折夢に現れる美樹さやかや巴マミ、佐倉杏子は私を見ると悲しそうな顔をする。

夢の中なのに、どうしてあんなに悲しそうな顔をするのか理解できない。

できる事ならまどかの夢を見ていたい

でも、そんな願いは叶うことなく……ただひたすら月日が流れるのを眺めている毎日だった。
820 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:43:38.39 ID:yQYczudl0
そんな毎日に突如現れた夢……

さやか「まどかの夢をみたい?あたし達を石にしておいてよく言うよね」

ほむら「美樹さやか……」

さやか「ねぇ見てよ転校生、あたしの体石になってるんだよ……
     右手も左手も、左足も右足も心臓も脳もソウルジェムもぜーんぶ石になってる」

マミ「暁美さん、見て……頭は無くならなかったけど、代わりに体が石になっちゃった」クスクス

杏子「おい、どうしてくれるんだよ……お前のせいであたしの体、石になっちまったじゃん」

ほむら「何故私のせいなの?」

さやか「だって、元々の原因はあんたが体調を崩したまま城へ行ったのが原因じゃん。
     チゾットで体調を治しておけば、ジャミって奴に連れてかれないでもすんだでしょ?」

マミ「言うなれば、これは貴方が招いた事でしょう?」

ほむら「違う……私は……」

杏子「何が違うんだよ?自分の事ばっか考えて、他人の事をなにも考えてなかったからこうなったんだろ」

さやか「ひどいよね、あたし達あんたのトバッチリを食った様なもんだしね」

ほむら「そんなつもりじゃ」

さやか「じゃあ、どうしてあたし達石になってんの!?納得いく説明してよ!
     できないよね、あたし達が石になったのは全部あんたが引き起こした災いだもんね!」

杏子「そうだな、災いはおまえ自身だったんだよ」

ほむら「違う……違う!」
821 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:44:17.88 ID:yQYczudl0
マミ「なにが違うの?どこが違うの?どう違うの?」クスクス

ほむら「……」

杏子「答えられる訳ないよなー、全てはお前が引き起こした災厄だもんな」クスクス

ほむら「……」

さやか「今度はだんまりですかぁ?」クスクス

マミ「暁美さん、酷いわよ」

杏子「酷いよなー」

さやか「責任とってよ!あ、あんたも石になってるから無理だったね」

杏子「石になるなら、お前一人がなってればよかったじゃんか……なんであたし達まで」

マミ「この体じゃ紅茶も飲めないわ」

ほむら「やめて……お願い、もうやめて」
822 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:45:18.00 ID:yQYczudl0
?「石像さん、どうして泣いてるの?」

ほむら(……誰?)

?「わたし?わたしはね、ゆま!」

ほむら(貴方、私の声が聞こえるの?)

ゆま「ちょっとだけ」

ほむら(そう……)

ゆま「お姉ちゃんはなんて名前なの?」

ほむら(私は……ほむら、暁美ほむら)

ゆま「へぇ、ほむらお姉ちゃんって言うんだ」

ほむら(……貴方とは、どこかで会った事がある?)

ゆま「え?ゆま、ほむらお姉ちゃんと会うの初めてだよ」

ほむら(ごめんなさい、なんでもないわ)

ゆま「?」
823 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:45:50.78 ID:yQYczudl0
女「ゆま、お家に入りましょう」

ゆま「はーい、お母さん!」

ほむら(いつの間にか子供ができていたのね……あれから何年たったのかしら)

ほむら(ゆま以外は誰も答えてくれない)

ほむら(まどか……美樹さやか、巴マミ、佐倉杏子……キュゥべぇ)

ほむら(石像になったのは、やはり私が原因?)

ほむら(だとしても、私はどうすればいいの?)

ほむら(私は、もう誰にも頼らないと決めたはず……)

ほむら(今更人を頼る事なんてできはしない……)

ほむら(でも、もう少しうまいやり方はあったのではないかしら?)

ほむら(少なくとも、チゾットで体調を整えておけば……)
824 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:47:38.41 ID:yQYczudl0
あれからゆまは私とお喋りをしにくるようになった。

石になった私には、私と話すことができるゆまとの会話が唯一の楽しみ……

ゆま「ほむらお姉ちゃんこんにちわ」

ほむら(今日もきたのね)

ゆま「うん」

ほむら(ねぇ、私がこの島にきてから何年たったの?)

ゆま「うーん、ゆまが生まれる2年前に来たってお父さん言ってたよ。
    それでね、今ゆまが4歳だから6年前だね」

ほむら(いつの間にか6年も……石になってると月日が流れるのはあっという間ね)

ゆま「そうなの?」

ほむら(ええ、気がついた時には季節が変わったりしてたわ)

ゆま「へー」

ほむら(それはそうと、最近貴方のお父さんを見ないけれど)

ゆま「お父さんはねー、お兄さん達に会いにでかけたよ」

ほむら(そう……たまに庭で武術の稽古をしてたわね)

ゆま「お父さんは強いんだよー」

ほむら(たしかに強そうね)
825 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:48:31.34 ID:yQYczudl0
女「な、なんですか貴方達は!」

魔物1「ここに、子供がいるのは知っているぞ!」

魔物2「おい、あの石像の近くにガキがいるぞ!」

魔物1「よろこべー、お前のガキは光の教団の神殿を作るために働くのだ!」

女「なんて事……」

ほむら(魔物が……何もできない我が身が恨めしいわ)

ゆま「ほむらお姉ちゃん助けて!」

魔物2「ああ?石に助けを求めても助けてくれる訳ねぇだろ!」

魔物1「むかつく顔した石像だな、蹴り倒していこうぜ!」ゲシゲシ

ドサンッ!

ほむら(くっ……こんな雑魚に!)

魔物2「よし、こいつを連れていくぞ!」

魔物1「あいよ」

ピピピ……ピピ……

魔物2「うるせぇ鳥だな」

魔物1「鳥なんか構ってる暇ないだろ!いくぞ」
826 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:49:32.41 ID:yQYczudl0
ほむら(なにもできなかった)

ほむら(当然よね、私は石像)

ほむら(動くことも、喋る事もできない石像……)

ほむら(ただ、こうしてまた月日が移り変わるのを見続けるだけ……)

ほむら(ごめんなさいまどか……この世界でも、私は貴方を救う事ができなかった)

ほむら(ごめんなさい……)
827 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/24(火) 22:49:37.20 ID:WniAvLcSo
リアルタイムとは幸せだなぁしえん
828 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:50:21.82 ID:yQYczudl0
時は戻り6年前のオラクルベリー

黒服「お帰りなさいませ」

爺「ククク……掘り出し物を買うことができたわッ!」

マミ(オラクルベリーにもカジノってあったのね……)

爺「この石像は、このカジノの景品としておいて置こう……コイン50万枚と交換だ」

黒服「よいのですか?」

爺「ククク……みな、この石像を欲しがるであろう……皆がこぞって、100コインスロットに
  夢を託すだろう……この石像は、それだけの気を起こす魅力がある」

マミ(そ、そんなに私って魅力あるかしら)テレテレ

黒服「では、どこに飾っておきますか?」

爺「カジノの中央に置いておけ……勿論触ることのできないようにしておけ」

黒服「はっ!」

爺「クカカ……金を生む木という奴じゃな」

マミ(私、木なんかじゃないけど……)
829 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:51:07.70 ID:yQYczudl0
翌日

客1「すげー!あの石像やべぇって!」

客2「うひょー!おっぱいでけー!」

客3「くそ、触りてぇ」

マミ(うわぁ……)

青年「この石像が欲しいのですか?それなら100コインスロットの出番ですよ……
    当りが出れば、7が揃えば……その石像が手に入るやも……ククク……」

しばらくして

客2「くそっ!後ちょっとだったのに」

客1「畜生全然7がそろわねぇ……」

客3「だめだ!でねぇよー!!」

青年「どうなさいました………?
    お客様……
    さあ さあ お気を確かに……!」

客2「く、くそ……」

青年「がっかりするには及ばない……!
    お客さまのコインの残りは、まだ6000枚もある……!
    まだまだ……
    大当たりの可能性は残されている…!」
830 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:51:53.88 ID:yQYczudl0
客2「そ、そうだよな……まだ、まだいけるはず!」

青年「どうぞ……
    存分に夢を追い続けてください……!
    我々は……その姿を心から応援するものです……!」

客3「よ、よし……俺も当ててやるぞ!」

青年「がんばってください」

マミ(皆すごい勢いでコインを100コインスロットに投入しているわ……
   そんなお金があったら、もっと別の事に使えばいいのに)

客2「う、うわぁぁぁあああああ!!」

客1「くそっ、出ろ!出てくれー!!」
831 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:52:37.19 ID:yQYczudl0
数日後

爺「クカカ……良い勢いで金を落としていってくれているな」

青年「はい、100コインスロットは連日大賑わいです……!」

爺「ふん、たった100コインでは足らぬわ!
  もっと……もっと奴らに夢を見させる物を作らねば……」

青年「と、いいますと?」

爺「ワシの従兄弟に手伝って貰うとしよう……
  奴も、賭け麻雀には飽きてきている頃だろうしな……ククク……!」

マミ(欲望が渦巻く場所っていうのは間違いじゃなかったのね……)

マミ(こんな光景見続けたくないわ……お願い、助けてほむらちゃん!)
832 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:54:14.58 ID:yQYczudl0
グランバニア

さやか(……)

オジロン「さて、どうしようか」

兵士「なんとかして、石化から元に戻さない事には」

キャシー「いやあん、シャルちゃんがこんな姿にぃ」

スミス「石化から治すにはどうすればいいんでしょうねぇ」

オジロン「そういう事に詳しい人物を探さなければいかんな」

ブラウン「……」

スラみ「ほむら様の居る場所も探さないと」

プリズン「方法がないにゃん」

ブラウン「……一つ考えがある」

キャシー「あらん、貴方喋れたの」

ブラウン「友人に一人、そういうのに詳しそうな奴がいる」

スミス「本当ですかい?」

ブラウン「名をピエールという……スライムナイトだ」

ミイホン「ピエールねぇ……探してみるか」
833 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:55:09.44 ID:yQYczudl0
キャシー「ならん、ピエール探索と石化治療探索、ほむら様達探索の3チームに分れましょう」

オジロン「それがいいな、早速分かれて探索に移ろう」

スミス「それがいいですな」

兵士「我々も、できるかぎりの事をします!」

兵士長「……俺も手を貸そう」

オジロン「うむ、皆の手でほむら様達を助けるとしよう!」

さやか(結構慕われてるんだなぁーあいつ)

スミス「さやかの姐御、石化を治療できたら是非とも味見させてくだせぇ」

さやか(うわ……石になってるほうがいいかも)

こうしてグランバニアにいる各々は、ほむら達を救うために各地へと散らばっていった
834 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:55:56.96 ID:yQYczudl0
ラインハット

ブラウン「この地のどこかにピエールがいるはずだ」

キャシー「あらん、ここってダーリンの居る場所じゃない」

ミイホン「ついでだし、ヘンリーにも手伝って貰おうぜ」

スラリン「ピキー!」

城内

兵士「ヘンリー様!ヘンリー様に会いたいという魔物が!」

ヘンリー「魔物?ほむらの使いかな?」

兵士「会っていいぞ」

ブラウン「失礼する」

ヘンリー「うへ……お前かよ……」

キャシー「ダーリーン大変よー!」

仁美「ダーリン?」

ヘンリー「違う!こいつとはそんな関係じゃない!」

仁美「……」
835 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:56:38.08 ID:yQYczudl0
キャシー「あらん、あたしのダーリンを奪った泥棒猫ねん」

仁美「ヘンリー様?」

ヘンリー「ち、違うって!それよりも、何の用だ?」

ミイホン「かくかくしかじかという訳で」

ヘンリー「なんだと!ほむらの奴がか!?」

仁美「そんな、さやかまで……」

ヘンリー「解った。こっちでもほむらの消息を探ってみる
      お前達はそのピエールとかいうのを早く見つけるんだ」

スラリン「ピキー!」

ミイホン「言われなくても解ってるよ」

キャシー「ダーリンには伝えたけど、肝心のピエールはどこにいるのかしらん」

ブラウン「この地のどこかにいるはずだ……手分けして探し出そう」

ミイホン「早く見つかればいいんだけどなぁ」
836 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:57:15.74 ID:yQYczudl0
数日後

ブラウン「ピエール!」

ピエール「む、貴様はブラウンか……久しいな」

キャシー「まさか城の地下にいたなんて」

ミイホン「通りで城の周りを探しても見つからない訳だ」

ブラウン「話があるピエール。お前は行方不明になっている人物を探す方法を知っているか?」

ピエール「それはまた難しいな……悪いが力にはなれそうにない」

スラリン「ぴきー……」ションボリ

ブラウン「むぅ……お前でも無理だったか」

ピエール「一体なにがおきているのだ?」

ブラウン「実は我が主人が……」

ピエール「成るほど……石化を解く方法なら心当たりがある」

ミイホン「本当か!?」

ピエール「うむ、ストロスの杖という物があり、それを使うと石化を治す事ができる。
      しかし、ストロスの杖は一度使えば壊れて二度と使えなくなるという」

キャシー「という事は誰か一人しか治せないのねん」
837 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:58:19.76 ID:yQYczudl0
ピエール「そういう事だ……だが、有って困るものでもあるまい」

ブラウン「たしかに」

ピエール「どこにあるかは知らんが、探してみるのも手だろう」

ブラウン「助かった」

ピエール「待て、なにやら面白そうな人物に拾って貰ったようだな……
      私も一目会ってみたい」

ミイホン「なんだ?手を貸してくれるのか?」

ピエール「ああ、微力ながら手を貸そう」

キャシー「あらん、助かるわあ」

ピエールが仲間に加わった
838 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:58:57.16 ID:yQYczudl0
奇跡の村

パピン「兵士長、何故こんな村に?」

兵士長「俺の弟がここで医者をしている」

スラみ「お医者さん?」

兵士長「そうだ……」

医者の家

医者「それでは治療にはいる」

ドタン!バタン!

医者「騒がしいな」

モヒカン「おい!医者がここにいるんだろ!俺の怪我を治してくれよ!」

医者「ならば、順番を待たれよ」

モヒカン「なんだとてめぇ!」

医者「見たところ、たいした傷ではなさそうだ。
    一晩寝るか、薬草を食べれば回復するだろう」

モヒカン「俺はてめぇに治せって言ってるんだ!」

医者「なれば、弟子が貴方の治療をしてくれる」
839 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 22:59:32.48 ID:yQYczudl0
弟子「よいので?」

医者「構わぬ」

弟子「では、こちらへ……クク」

モヒカン「ちゃんと治療してくれるんだろうな?」

弟子「勿論……」

ブスッ

モヒカン「あべし!い、いてぇよ〜!!」

弟子「我慢しろ〜!」

ブスリ

モヒカン「たわば!」
840 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:00:21.69 ID:yQYczudl0
パピン「申し訳ありません、ここにお医者様はいらっしゃいますか?」

医者「誰ですかな?」

パピン「はい、私グランバニアで兵士をしているパピンと申します。
     趣味はモンスターチェスを嗜む事です」

医者「ご丁寧にどうも……しかし、グランバニアという事は……」

兵士長「うぬに頼みがある」スッ

医者「やはり貴方か」

兵士長「石化を解く方法を探ってはくれまいか?」

医者「どういう事だ?」

スラみ「さやかお姉ちゃんと、キュゥべぇとシャルちゃんが石になっちゃったの!」

パピン「さやかさんは無理だったので、ペットのQBの石像を持ってきました」ゴトッ

医者「見事な石像だな……まるで生きているようだ」

QB(一応生きてはいるんだけどね)

兵士長「石化を解く方法を見つけて欲しい」

医者「難しい話だ……だが、やってみよう」

パピン「本当ですか!」

医者「それと、パピンさんと言ったかな……貴方も治療を受けていくといい
    病の気配を感じる」
841 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:00:56.25 ID:yQYczudl0
グランバニア

スミス「うーん、もう一度デモンズタワーに行きましたが、手がかりはなかったですな」

プリズン「無駄足だったにゃん」

サンチョ「ほむら様……」

オジロン「うーむ、困ったな……」

スミス「一体どこに消えてしまったのでしょうねぇ」

さやか(二人組みの男に連れていかれたって言えたらなんて楽か……)

オジロン「何年かかってもいい、とにかく見つけださねば」

サンチョ「解っております」

スミス「ええ、そうですなぁ……姐御を絶対見つけ出してみせまさぁ」

オジロン「頼りにしているぞスミス殿」

スミス「まかしてくだせぇ」
842 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:02:01.17 ID:yQYczudl0
数ヵ月後

ラインハット

オジロン「この度はご息女の出産おめでとうございます」

ヘンリー「わざわざ来てくれるなんてな……感謝するよ」

スミス「玉のようなお子さんですな」

ヘンリー「舐めるなよ」

スミス「へへへ、舐めませんよ」

キャシー「それで、ダーリンの子はなんて名前なの?」

ヘンリー「かずみだ……仁美がつけたんだ」

サンチョ「かわいらしいお名前ですな……」

ヘンリー「ほむら達のほうは……」

サンチョ「ほむら様と、杏子様はまだ……ですがマミ様は発見できました」

ヘンリー「本当か?」

サンチョ「しかし、マミ様はとあるカジノの景品となっており、手が出せない状態です」

スミス「カジノ……」

キャシー「あたしと、ブラウン達とで見つけたのよん」
843 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:02:50.84 ID:yQYczudl0
ヘンリー「それで、コイン何枚と交換なんだ?」

サンチョ「50万枚とです」

ヘンリー「50万枚!?」

オジロン「金額で計算すると200万ゴールドです」

ヘンリー「に、二百万……」

サンチョ「とてもじゃないですが、手が出せない状態です」

ヘンリー「うちの城の国庫には20万ゴールド程貯蓄があるが……」

オジロン「わが国では40万程ぐらいですかね」

ヘンリー「仁美の実家でも50〜60万ぐらいだろうしな」

キャシー「とてもじゃないけど足りないわねん」

サンチョ「しかも、国のお金を使うなんて事はできませんからなぁ」

オジロン「地道にカジノで稼ぐしかあるまいな」

スミス「カジノ……むぅ」

キャシー「どうしたのん?」

スミス「いや、なんでもありやせん」
844 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:03:40.01 ID:yQYczudl0
2年後

奇跡の村

兵士長「進展は?」

医者「すまぬ……いままで石化した等と言う症状は見たことなくてな……」

兵士長「うぬでも難しいか」

医者「必ず治してみせよう……だが、なにかきっかけを掴まねば」

モヒカン「先生!急患です!」

医者「解ったそこのベッドに寝かせてくれ」

モヒカン「がんばってください患者さん!先生が悪い場所を消毒してくれますからね!」

パピン「変わった看護師さんだなぁ」

医者「では、治療を開始する」

モヒカン「悪性腫瘍は消毒だー!」
845 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:04:31.33 ID:yQYczudl0
さらに2年後

オラクルベリー カジノ

ミイホン「くそー、あたらねぇ」

サンチョ「なんとかコインを増やさねば」

プリズン「あ、50枚増えたにゃん」

兵士「これでようやく1万枚ですか」

サンチョ「後49万枚……なんとかしてマミ様もお助けせねば」

マミ(なんだかすごく皆に迷惑をかけてるわ……ごめんなさい)

数日後

サンチョ「当たれ!」

青年「惜しかったですね……」

兵士「今のコインの枚数は40枚になりました」

サンチョ「くっ、あそこで7が出ていれば……」

ミイホン「こんなんで本当に助けられるのか?」
846 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:05:10.17 ID:yQYczudl0
さらに2年後

奇跡の村

青年「ホワタァー!!」

兵士長「うぬは……何故ここにいる」

青年「娘が魔物に攫われた……俺が留守の時に」

スラみ「かわいそう……」

青年「兄よ、稽古をつけてくれ」

兵士長「良かろう……久々に貴様に稽古をつけてくれるわ」

医者「やるなら外にいってやってくれ」

弟子「ここで暴れられると、診療所が壊れる」

モヒカン「外にいってやってください!」

兵士長「解った」

スラみ「スラみがちゃんと見てるからね!」

青年「ならば、稽古といえど無様な姿は見せられないな」
847 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:06:11.69 ID:yQYczudl0
さらに2年後

ピエール「これが……ストロスの杖!」

スミス「これで石化が治せるんですな」

ブラウン「一刻も早くグランバニアに戻り、報告をしなければな」

ピエール「メッキー、ルーラを頼む」

メッキー「はいはい、解ったわよ……ルーラ!」

グランバニア

オジロン「おお!それが石化を治す杖か!」

ヘンリー「そんな杖が手に入ったのか!?」

スミス「おや、ヘンリー殿じゃありやせんか……いらしていたんで?」

ヘンリー「ああ、娘を連れてちょっとな」

かずみ「こんにちわスミスさん」

ヘンリー「それはそうと、よく見つけてこれたな!」

ピエール「途中でキメラを仲間にしましてね、ルーラの力であちこち飛び回って探しました」

ヘンリー「あー、たしかにあの魔法便利だしな」
848 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:06:47.95 ID:yQYczudl0
サンチョ「では、早速さやか殿の石化を治しましょう」

オジロン「うむ」

パピン「あ、お待ちくださいオジロン王!」

オジロン「おや、君はパピンか……どうかしたのかい?」

パピン「兵士長が、石化を治療する方法を見つけたら是非とも来て欲しいと」

サンチョ「?どこに向かえばよいのですかな?」

パピン「奇跡の村と呼ばれている場所です……そこにさやか殿を持っていって
     杖を使いましょう!」

オジロン「解った。サンチョよ、よろしく頼むぞ!」

サンチョ「お任せください」

パピン「私もお供します」

グランバニア・城下街

ヘンリー「サンチョさん、俺達も付き添っていいか?」

サンチョ「これはヘンリー殿、なれば共に行きましょう」

かずみ「奇跡の村ならわたしのルーラでいけるよ!」

サンチョ「それは助かりますな」
849 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:07:22.71 ID:yQYczudl0
パピン「それじゃ父さんは仕事に行ってくる」

ピピン「はい、僕も立派な兵士となり父さんと肩を並べるまでになりたいと思います」

パピン「うむ、がんばれよピピン……そして、暇になったらまた一緒にモンスターチェスをやろう」

ピピン「楽しみです」

パピン「では行ってくる」

グランバニア城・入り口

パピン「お待たせしました」

かずみ「それじゃいくよー、ルーラ!」

奇跡の村

医者「成程、この杖で石化を治癒する事ができると」

ピエール「だが、効力は一度きりだ」

サンチョ「という事はさやか殿を治したら、また杖を探さなくてはなりませんな」

ピエール「そうホイホイと手に入る代物ではないと思うが」

医者「それならば心配する必要はない……もしかすればだが、
    私が石化を治す事ができるやも知れぬ」

サンチョ「本当ですか!?」
850 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:08:10.21 ID:yQYczudl0
医者「そのために、まずは石化を治療する瞬間を見せて貰う。
    これがきっかけとなれば良いのだが」

ミイホン「それじゃ、この杖で殴ればいいんだな?」

ピエール「たぶんそうだ」

さやか(たぶんってなんだよ!たぶんって!)

ミイホン「そんじゃいくぞー!」

さやか(ヒビはいったらどうしよう)

ゴンッッ!

美樹さやかの石化がとけた!

さやか「あ……あぁ!治った!治ったぁー!!!」

ヘンリー「本当に治ったな!」

サンチョ「しかし、杖は跡形もなく砕け散りましたな」

医者「大丈夫だ心配ない……今のでヒントを得る事ができた」

ヘンリー「という事は?」

医者「治せるかもしれぬ」
851 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:08:59.83 ID:yQYczudl0
QB(美樹さやかの石化が治っている……どういう事だろう)

シャル(まみまみ……)

さやか「本当にQB達も治るの?」

医者「やってみよう……」

サンチョ「その前にさやか殿、ほむら様達の話を伺いたいのですが」

さやか「あ、そっか……石になっても会話とかは聞こえてたからさー」

パピン「そうなのですか」

さやか「まったくさー、オジロンさんの娘のドリスだっけ……あの人の小言にはまいったよ。
     王女なんかうんざりだーって毎日のようにあたしに愚痴るんだもん」

スラみ「石に話しかけるのはどうかと思うよ」

さやか「本当だよねー」

サンチョ「ま、まあそれはいいとしてデモンズタワーでおきた事を……」

さやか「あ、そっか!人と会話するの久しぶりだからさー」アハハ

ミイホン「8年も石になってたしなー」
852 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:09:42.46 ID:yQYczudl0
かずみ「あーあ、さやか叔母さんとお話したかったのになぁ……」

猫「にゃんにゃん……うにゃん」

女の子「へぇ、そうなんだ……」

犬「わんわん!わわん!」

女の子「あら、そうなんだ」

かずみ「……なにしてるの?」

女の子「この子達とおしゃべりしてたの」

かずみ「動物と話せるの?」

女の子「うん」

かずみ「へぇ、すごいなぁ……あ、わたしかずみ!」

女の子「私は里美」

かずみ「へー、里美ちゃんって言うんだ」

里美「うん……貴方、見ない顔ね」

かずみ「叔母さんを治すためにここにきたんだ」

里美「そうなんだ……この子達が言ってたのはその事なのね」
853 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:10:28.20 ID:yQYczudl0
かずみ「動物とお話できるっていいなぁ」

里美「ええ、色々な情報が耳に入るから便利よ」

かずみ「へー、そうなんだ」

里美「この辺は渡り鳥とかが沢山くるから、他の場所で起きている事とか知る事ができるわ」

かずみ「すっごいなぁ。たとえばどんな情報が入ってくるの?」

里美「そうね……ここから遠く離れた島で貴方よりちょっと年下の女の子が魔物攫われたって話を
    2年前に聞いた事あるわ」

かずみ「そうなんだ……最近そういう話多いよね」

里美「私ね、貴方達がほむらって言う人の石像を探してるの知ってるよ」

かずみ「へ?いきなり何を?」

里美「うふふ、この情報も動物が教えてくれたの……
    そしてもう一つ、その攫われた女の子、石像と会話してたんだって……石像の名前はほむら」

かずみ「本当なの?その話」

里美「動物は嘘をつかないわ……嘘をつく必要がないから」

かずみ「わ、わたしお父さん達に教えてこなくちゃ!」

里美「行ってらっしゃい」
854 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:11:14.61 ID:yQYczudl0
ピキーン

シャルロッテの石化がとけた!

QB「とりあえず皆の石化がとけたね」

兵士長「見事だ」

ヘンリー「後はほむらと杏子を見つけて、マミさんを手に入れるだけだな」

かずみ「おとうさーん!」

ヘンリー「どうしたかずみ?」

かずみ「お父さんが探してる人ってほむらって言うんだよね!」

ヘンリー「ああ」

かずみ「ここから遠く離れた場所にある島に、ほむらっていう名前の石像があるって里美ちゃんが!」

サンチョ「里美?」

医者「動物と会話できる不思議な女の子です」

ピエール「その情報は動物経由という事か……信憑性はあるのか?」

かずみ「動物は嘘をつかないって……」

さやか「でもさー、場所が解らないと駄目じゃない?」

かずみ「あ……」

さやか「その里美ちゃんって子と話してみましょうか!」
855 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:12:57.55 ID:yQYczudl0


ほむら(あれから8つの季節がめぐった……)

ほむら(2年……石になると本当に時の流れは速く感じる……)

わいわい……がやがや……

ほむら(人の声……珍しいわね)

サンチョ「この島のどこかにほむら様が!」

ほむら(この声は、サンチョ!)

QB「ほむら……君はどこにいるんだい?」

ほむら(キュゥべぇの声も……石化したんじゃ!?)

かずみ「あ、ここ!ここに石像が倒れてる!」

ヘンリー「間違いない!ほむらだ!」

さやか「うわー!本当に久しぶり!石になっても聞こえてるよね!」

ほむら(聞こえてるけど、なにも答えられないわよ)

さやか「そっか……んじゃ奇跡の村に行って、石化をといて貰おっか」

かずみ「ルーラを唱えるね!」

ほむら(今、美樹さやかと会話したような……)バビューン
856 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:13:45.29 ID:yQYczudl0
奇跡の村

ピキーン!

暁美ほむらの石化がとけた!

ほむら「き……奇跡だわ!」

ほむら(指先一つで石化を治すなんて……この世界の医者はすごいのね)

ヘンリー「まったく心配ばっかかけやがって」

ほむら「ヘンリー……ちょっと老けたわね」

ヘンリー「8年もたてば皆老けるだろ」

サンチョ「お嬢様……ようやく、ようやく再会できましたなぁ……」

ほむら「サンチョ……ごめんなさい、18年も待たせてしまって」

サンチョ「ささ、国民もオジロン王も皆がほむら様をお待ちです!」

QB「一緒に帰ろう、ほむら」

シャル「ほむほむ!」

ブラウン「……」

キャシー「8年越しの再会よー!」
857 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:14:25.50 ID:yQYczudl0
こうして暁美ほむらは8年ぶりに城へと戻った。

オジロン「よく帰ってきましたな」

ほむら「ごめんなさい、迷惑をかけたわ」

オジロン「では、さっそくご帰還したお祝いに8年間延期されていた大宴会をするといたしましょう!」

ほむら「長いこと待たせてしまったわね」

さやか「これで、ほむらが女王になるのかー」

スミス「杏子の姐御とマミの姐御も居ればよかったのですが……」

ほむら「二人は必ず私が助け出す……私達が石化した原因は私にあるから……」

QB「ほむら……」

ほむら「でも、今は皆とまた再会できた事を、素直に喜ばせて……」
858 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:15:14.16 ID:yQYczudl0
今回の投下はこれで終了いたします。

次回は巴マミの回収を予定しております
859 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/24(火) 23:20:08.86 ID:yQYczudl0
今回登場したキャラの解説

かずみ  (かずみ☆マギカより)

ゆま   (おりこ☆マギカより)

里美   (かずみ☆マギカより 本名 宇佐木里美)

ピエール (定番のお方 この人一人で最後の鍵の番人が倒せたりする)

メッキー (ルーラが使える鳥 キメラという魔物)

パピン  (モンスターチェスが得意な兵士 実は8年後にはお亡くなりになっている)

ピピン  (8年後に仲間にできる兵士 実はパピンとの血縁関係は本編では記されていない
      ただ、モンスターチェスを彼から受け取る事ができる)

ドリス  (オジロン王の娘)
860 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:23:42.09 ID:JNbFzuGDO
>>858乙華麗!
ピエールくんキタこれでかつる
兵士長△ってことで指先ひとつなこの曲を↓
http://m.youtube.com/watch?guid=ON&gl=JP&hl=ja&client=mv-google&v=uJ3JfVDv9d0
861 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga ]:2011/05/24(火) 23:38:25.65 ID:tke1H8uF0
ほむら「まどかの文句は私に言え」
862 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/24(火) 23:39:53.96 ID:Ib36p3Iuo
お疲れ様でした。
863 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/05/25(水) 01:43:41.81 ID:2R3WYHJAo
乙んこ
捜索の過程で天空物語的な冒険やってると思うと感慨深いな
864 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/25(水) 03:57:52.03 ID:Cx5U7Z4eo

なんてこった。誰を孕ませればいいんだ!
865 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/25(水) 07:54:00.94 ID:oZpk0GO1o
>>864
ヘンリーに子供が出来てる点からもわかるように、本来孕まなきゃいけない時期はもう終わってる。
……てかほんとにどうすんだこれ。勇者生まれてねぇ。
866 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/25(水) 10:37:49.07 ID:JWVJ0xaAO
乙。勇者といったら世紀末救世主なあの人・・・
867 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/25(水) 12:32:58.42 ID:nGJh2Qalo
>>864
おまいまだ諦めてなかったのかwwwww
868 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2011/05/25(水) 17:24:30.78 ID:We6fAp59o

○条さんあっという間に帰ってきたなww
869 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/25(水) 18:38:08.61 ID:6CV/qk51o
>>864
ほむらとさやかとあんこの液を混ぜ合わせてほむンクルスな勇者を作るんじゃね?
870 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/05/25(水) 18:46:08.91 ID:Irsen0+io
そういや5の勇者って何のために必要なんだっけ?
871 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/25(水) 19:24:03.54 ID:CLn/Msg8o
>>870
迷いの森で妖精の国へ行くために必要。
妹でもいいけど。
872 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/25(水) 20:16:02.29 ID:usBvZPa90
5の勇者ほどいてもいなくてもな勇者はいない
873 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岐阜県) [sage]:2011/05/25(水) 21:02:42.52 ID:XX2+9/Ubo
天空の塔や城にも普通に入れるしなぁ
スクルトにフバーハ、ベホマラーにザオリクと完全にサポート要員だった
874 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/05/25(水) 21:13:34.45 ID:ZJV2eWDGo
まさに天空の僧侶
875 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/25(水) 21:26:27.38 ID:79lc/EZl0

8年も経ってたら
国民は誰も覚えてない様な気がする・・・
876 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/25(水) 21:57:47.09 ID:0jw4mx/DO
原作でも思ったけどグランバニア国民絶対パパス王の子供って認識だろうな。
877 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/25(水) 22:21:25.82 ID:CLn/Msg8o
>>876
そして石化解除後は勇者の父だろうな。

オジロンもサンチョもパパスの子供って評価だし、グランバニアで主人公自身を評価してる人っていない気がする。
エルヘブンはマーサの子供、テルパドールは勇者の父、
サラボナでは富豪の娘婿くらい。
主人公自身を評価してるのって、妖精の国とレヌール城くらいか。

そういえば、石化中の天空の剣イベントってあったのかなぁ
ほむほむが持ったままなら、SFC基準だと起こらない気がするけど
878 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/26(木) 02:36:41.92 ID:++2H3+yTo
>>877
>主人公自身を評価してる
ラインハット勢はもちろん、ルドマンも主人公自身を気に入ってるはず。
879 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/26(木) 09:57:44.45 ID:d2xR2vNdo
>>877
カボチ村では主人公が評価されてるじゃないか!

マイナスの方向でな…
880 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/26(木) 09:58:22.90 ID:d2xR2vNdo
>>877
カボチ村では主人公が評価されてるじゃないか!

マイナスの方向でな…
881 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/26(木) 09:58:54.63 ID:d2xR2vNdo
>>877
カボチ村では主人公が評価されてるじゃないか!

マイナスの方向でな…
882 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/26(木) 09:59:22.48 ID:d2xR2vNdo
>>877
カボチ村では主人公が評価されてるじゃないか!

マイナスの方向でな…
883 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/26(木) 10:00:07.57 ID:d2xR2vNdo
うわああ四回も多重投稿してるしなんでだ…orz
884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/05/26(木) 10:09:00.25 ID:b1i8fM2Uo
書き込みエラーと出ても大概書き込めてるよね
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/27(金) 01:27:16.97 ID:9fDXvLpXo
大事なことだから4回言ったんだな・・・
886 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/27(金) 07:05:30.13 ID:fbyxf7wB0
どうすんだろ、ミルドラエスタまでやるんかな
887 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/27(金) 14:33:13.49 ID:gV2WP22+0
エスタークは軽い感じでも良い気はするね
まあミルドラースもラスボス()な存在感だけど

なぜゲマがラスボスじゃないんだよスクエアめ
888 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/27(金) 15:09:16.86 ID:xZFLMyCAO
リメイクだとほとんどラスボスみたいな感じだったよね
889 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/27(金) 15:18:17.20 ID:fbyxf7wB0
パパスが跡形も無く消滅する場面をなぜ完全再現したんだろうリメイク版
890 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 21:33:20.92 ID:hI5Y6nLi0
10時半〜11時半以内に投下を開始したいと思います。

今回はわき道にそれすぎたので、あっさり気味です
891 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:42:18.12 ID:hI5Y6nLi0
投下を開始したいと思います。
892 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:42:57.94 ID:hI5Y6nLi0
グランバニア

ほむら「巴マミを回収しにいくわ」

サンチョ「それならばお供します」

オジロン「いかんいかん!大宴会の片付けの人手が足りんのじゃ!
      それに、まだほむら様の戴冠式の準備もしなければならない」

サンチョ「おお、すっかり忘れておりました」

ほむら「大丈夫よサンチョ、私と仲間達でなんとかなるわ」

サンチョ「本音を言えば、このサンチョもついて行きたいのですが……
      後に控える戴冠式とその後に行う、各国の要人を招いての祭典等の準備をせねば」

ほむら「王というのはやる事が多いのね」

オジロン「それさえ済ませていただければ、しばらくは城を留守にされても問題はありません」

ほむら「戴冠式までには巴マミを回収したいものね」

サンチョ「50万枚、どうか稼いであげてくだされ」

ほむら「ええ、やるだけやってみるわ……それより美樹さやかは?」

サンチョ「かずみ様を連れて、サラボナに里帰りしております」

ほむら「そう」
893 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:43:47.59 ID:hI5Y6nLi0
グランバニア・ルイーダの酒場

ルイーダ「あらほむら様、何か御用ですか?」

ほむら「巴マミの回収のために、人手が必要なのだけれど……運のよさに自身がある人はいるかしら?」

ルイーダ「ごめんなさい、今はみんな戴冠式とかの準備で忙しいみたいです」

ほむら「そう……こうなったら魔物を連れていくしかないわね」

モン爺「じゃったらワシの出番じゃな」

ほむら(……何故ここに)

モン爺「何故ここにいるのか?という顔をしているな……答えは簡単じゃ」

メッキー「……」

ほむら(成程……メッキーも苦労してるわね)

モン爺「で、誰を連れていくのかね?
     ちなみに、一部の者は後片付けと、この後の式典の準備に借り出されておるぞ」

ほむら「誰が残ってるのかしら」

モン爺「QBとスミスとシャルロッテとプリズンの四名じゃな」

ほむら「スラリン達も借り出されてるの?」

モン爺「スライム族はああ見えて非常に力持ちなのじゃよ」

ほむら「そう……」
894 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:44:27.79 ID:hI5Y6nLi0
ほむら「そういう訳で、巴マミ回収のために貴方達の力を借りるわ」

スミス「あっしがカジノに入っても大丈夫ですかねぇ」

プリズン「がんばるにゃん」

QB「僕とシャルロッテには言ってくれないのかい?」

ほむら「貴方達、人間と意思の疎通はできないでしょう」

シャル「まみまみ……」ションボリ

QB「こればっかりはどうしょうもないね」

ほむら「さ、巴マミを回収にいくわよ」

スミス「カジノですか……」

QB「どうかしたのかい?」

スミス「いえね、生前の記憶なのか……カジノと聞くともやもやした気持ちになるんでさぁ」

ほむら「生前、カジノで借金を作って自殺でもしたからじゃない?」

スミス「そうなんですかねぇ……」

ほむら「結構多いわよ、そういう人」

スミス「うーん、そうなんですかねぇ」
895 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:45:16.42 ID:hI5Y6nLi0
オラクルベリー・カジノHELL

青年「当店は誰でもウェルカム……
    人間でも……!魔物でも……!」

ほむら「だそうよ、よかったわねスミス」

スミス「……へぇ」

青年(薄汚い魔物め……)

スミス「やっぱりあっしには場違いなような気がしまさぁ」

ほむら「なら、そこのBARでお酒でも飲んでなさい」

スミス「そうさせてもらいまさぁ」

ほむら「さて、なにからはじめましょうか」

QB「ほむら、あそこにあるのマミの石像じゃないかい?」

ほむら「本当ね、カジノの真ん中に堂々と佇んでいるなんて、いい身分じゃない」

シャル「マミマミ!!」

QB「たくさんの男の人達がマミの石像を見ているね」

ほむら「何をやっているのかしら、話でも聞きにいきましょう」
896 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:45:55.10 ID:hI5Y6nLi0
巴マミ像・前

男1「今日もかわいいですねぇ、女神様は」

男2「デュフフ、拙者毎日一度は必ずこの像を眺めにきてるでござるよ」

マミ(また来てるわあの人……気持ち悪いなぁ)

男3「くそっ、なんとかしてこの像を手に入れたい」

男4「俺の嫁を気安く手に入れたいとか言わないでくれないか」

男5「ハァ?俺の嫁だし」

ほむら(どこの世界でも、こういう人種の中身は変わらないものね)

マミ(あ、あれはほむらちゃん!!石化が治ってる!!)

ほむら(……巴マミの声が聞こえる)

マミ(ほむらちゃん、早く私を助けてよぅ……私もうこんな所にいたくないよぅ)

ほむら(どうしましょう……石像に話しかける人って正直危ないわ)

その時、暁美ほむらに電流走る―――!
897 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:47:00.70 ID:hI5Y6nLi0
ほむら「キュゥべぇ、巴マミになにか語りかけてくれないかしら」

QB「何を語りかければいいんだい?」

ほむら「なんでもいいわ」

QB「うーん……やあマミ!8年ぶりだね」

マミ(QBが話しかけてくれてる……本当に久しぶりねQB!)

ほむら(よし、いける!)

ほむら「QB、次は私はマミの声を聞くことができると言って)

QB「……ほむら、奇跡の村に行くかい?」

ほむら「私に剣を抜かせる気?」

QB「マミ!ほむらは君の声を聞くことができるって言ってるよ」

マミ(ほ、本当!?本当なのほむらちゃん!)

ほむら「次は、ええそうよと言って」

QB「ほむらはええそうよと言ってるよ」

マミ(ほ、本当なのね!でも、どうして私の声が聞こえるのかしら?)

ほむら(何故かしら……考えられるのはソウルジェムによるコンタクト……
     でも、それはQBを介していたはず……)
898 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:47:41.29 ID:hI5Y6nLi0
ほむら「ソウルジェムの影響で聞こえると思うと伝えて」

QB(……どうやら本当にマミと会話しているみたいだ)

QB「マミ、ほむらはソウルジェムの影響で聞こえてるみたいだよ」

マミ(へぇ、そんな機能まであったのね)

ほむら「必ず助けてあげるから、もう少し辛抱しなさいと伝えなさい」

QB「マミ、ほむらは君を必ず助けるからもう少し我慢してくれと言ってるよ」

マミ(解ったわ!私待つわ!いつまでも待つわ!)

ほむら(そこまで全力で待って貰わなくてもいいのだけれど)

QB「ほむら、これからどうするんだい?」

ほむら「先ずはカジノの中を見て周りましょう……8年前と比べると内装がかなり変わってるわね」

QB「モンスターコロシアムとスライムレースの場所は変わってないようだね」

ほむら「スロットの方は地下に降りる階段ができてるわね……なにか新しい施設でもできたのかしら」

地下

プリズン「お、おっきぃにゃん……」

「アハハハハハッ!!」
899 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:48:37.17 ID:hI5Y6nLi0
1000コイン台 ワルプルギスの夜

客「来い!来いぃ!!」

「アハハハハ!」

が、駄目ッ……!

ほむら(なんてこと……本物に比べると流石に小さいけれど、スロットにしては大きすぎるわ)

女「あら、あなたも最近入ったワルプルギスの夜を見に来たの?」

ほむら「ええ……あれは1レーン何コイン使うの?」

女「1000コインよ、それが3つで1回3000コインね」

QB「1回1万2000Gか、お金持ちがやる道楽のようだね」

ほむら「そこまでしてコインを稼ぎたいのかしら」

女「このカジノの中央に女神像があるでしょ、皆あれが目当てみたい」

ほむら「それなら100コイン台でもいい気がするけど」

女「私もそう思うけど、過去に一度このスロットで大当たりを出した人がいて
  皆それに憧れてるんじゃないかしら」

ほむら「大当たり……どんな人が出したのかしら」

女「あそこに飾ってあるわよ、当てた人はお爺ちゃんだったけど」
900 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:52:06.67 ID:hI5Y6nLi0
ほむら「ワシズって人が当てたみたいね」

プリズン「凄いにゃん」

シャル「ほむほむ!」

QB「ほむらはこのスロットをやるのかい?」

ほむら「私はやらないわ、勝てる気がしないもの」

QB「なんだか解る気がするよ」

ほむら「ポーカーでもするとしましょう」

プリズン「がんばるにゃん」

シャル「ほむほむ」

カジノ・内部 ポーカー場

ほむら「スリーペア」

ディーラー「おめでとうございます、ダブルアップに挑戦しますか?」

ほむら「ええ」
901 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:53:05.43 ID:hI5Y6nLi0
修正

ほむら「ワシズって人が当てたみたいね」

プリズン「凄いにゃん」

シャル「ほむほむ!」

QB「ほむらはこのスロットをやるのかい?」

ほむら「私はやらないわ、勝てる気がしないもの」

QB「なんだか解る気がするよ」

ほむら「ポーカーでもするとしましょう」

プリズン「がんばるにゃん」

シャル「ほむほむ」

カジノ・内部 ポーカー場

ほむら「スリーカード」

ディーラー「おめでとうございます、ダブルアップに挑戦しますか?」

ほむら「ええ」
902 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:53:50.68 ID:hI5Y6nLi0
BAR

スミス「ほむらの姐御は大丈夫ですかねぇ」

客1「それにしてもワルプルはすげーな」

客2「導入して一年たつが、いつ見ても人はいるしな」

客1「世の中にゃ、金持ちがたくさんいるって事よ」

客2「それでも当てた人はたった一人か……たしかワシズとかいう爺さんだったな」

スミス(ワシズ……)

客1「もしあの人が帰ってきたら、きっとあの人も当ててるんだろうな」

客2「そういや居なくなってもう15年か」

客1「今はどこで何をしてるんだろうな?」

客2「さあな、もう死んでるかもしれないぜ」

スミス「すいやせん、あそこの人達は何を話してるんですか?」

マスター「ああ、彼等は15年前までこのカジノで無敗伝説を誇ってた人の話をしてるんだよ」

スミス「無敗伝説ねぇ」

マスター「彼は凄かったよ、スロットをやってもポーカーをやっても、コロシアムを予想しても
      レースを予想しても、必ず当ててしまうんだ」

スミス「へぇ、そんな人がいるんですねぇ」
903 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:54:27.00 ID:hI5Y6nLi0
マスター「ただ、彼は15年前に行方を暗ましているけどね」

スミス「なにかあったんでしょうかねぇ」

スミス(なにかひっかかりを感じやすな……これはあっしの身に関係がある?)

マスター「今はどこで何をしているんだろうか……私はそれがいまだに気になりますよ」

スミス「そうですか」

マスター「ただ、もう死んでるって説もあながち間違ってはいないと思いますけどね」

スミス「経営側からは恨まれますからなぁ、そういう人は……」

スミス(恨まれる……)

スミス(やはり引っ掛りを感じやすなぁ)

スミス(ワシズ、15年前、恨まれる……)

マスター「おっと、もう一杯どうですか?」

スミス「ああ、いただいときやす」
904 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:55:13.94 ID:hI5Y6nLi0
ほむら「ダブルアップするわ」

ディーラー「では3より高いですか?低いですか?」

ほむら「低いわ」

ディーラー「では……おみごと!4200枚の獲得です」

ほむら「ダブルアップするわ」

ディーラー「では2より高いですか、低いですか?」

ほむら「聞かれるまでもないわね」

ディーラー「はい、そう思います」

ほむら「これで8400枚……次もあてれば16800枚」

QB「すごいねほむら!」

シャル「ほむほむ!!」

ほむら「当然よ」サラァ

ディーラー(くっ、このままでは地下送りになってしまう……やむを得まい!)

カチン

ほむら「イカサマしても無駄よ……」
905 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:57:09.36 ID:hI5Y6nLi0
スミス「ぷはぁ〜なかなかきつい酒ですねぇこれ」

マスター「もう一杯いかがですか?」

スミス「その前にひとつ聞いてもいいですかね」

マスター「なんですか?」

スミス「その15年前にいなくなった人って、なんて名前なんですかい?」

マスター「アカギさんって方だよ」

スミス(アカギ……なんだ?なにかがやはり……!)

――――

ドゴッ!!

黒服1「手間かけさせやがって」

黒服2「死体はどうする?」

黒服3「ここで見つかると厄介だ、ラインハットに捨ててこよう」

――――

スミス「…………」

マスター「どうかしましたか?お客様」
906 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:57:57.73 ID:hI5Y6nLi0
スミス「一番きついのを一つ頼む」

マスター「いいんですか?」

スミス「ククク……目覚めの一杯には丁度いい」

コトッ

ほむら「ダブルアップ」

ディーラー(なぜだ……なぜだっ……!)グニャ〜

ほむら「また10連続で勝たせて頂いたわ」

QB「マミのためだ仕方ないね」

シャル「ほむまみ」

QB「ほむら、シャルロッテが飽きてきたみたいだよ」

ほむら「私も飽きてきたわね、MPもだいぶ減ってきたしコロシアムでも観戦して今日はゆっくりしましょう」

QB「この調子でいけば、3日後にはマミが手に入るね」

ほむら「一攫千金を夢見るなら、確実に歩を進めるのが重要よ」

QB「君の場合は千歩も歩を進める事ができるけどね」

ほむら「特権よ」
907 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 22:59:56.74 ID:hI5Y6nLi0
コロシアム

ほむら「あら、今は試合が始まってしまってるみたいね」

QB「次の試合から賭けるとしようか」

シャル「ほむほむ!」

ほむら「そうね、あなたと会ったのはここだったわね……」

スミス「ほむらさん……」

ほむら「スミス?お酒はもういいの?」

スミス「ええ、おかげで目が覚めましたよ……」

ほむら(なんだか雰囲気がガラッと変わったわね、泥酔してるのかしら)

スミス「そういえば、マミさんを助けたいんでしたね……
    ククッ……手を貸しますよ」

ほむら「13万枚あるけれど」

スミス「1万2000枚程お借りします」

ほむら「……ワルプルギスの夜」

スミス「ご名答」
908 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:01:13.85 ID:hI5Y6nLi0
スミス「ククッ……借りは返すぜ」

ガシャンッ!!

スミス(15年たっても、この感覚は衰えない……!)

スミス「ククク……当てさせる気はなしか……
    だが……そのための1万2千枚……!」

カシャン!カシャン!カシャン!

店員「次の試合はなんと!あの伝説のドラゴン、グレードドラゴンと蘇った古代技術!
    キラーマシーンとの戦いだ!」

ほむら「強そうね、あのロボット」

QB「あのドラゴンも強そうだよ」

シャル「まみまみ!」

ほむら「どちらに賭けようかしら」

飼育員「よし、トリシー!あの魔物を破壊してこい!」

トリシー「やだ!」

飼育員「てめぇ!ドラゴンキッズから育ててやった恩を忘れたのか!?」

トリシー「もう痛いの嫌!」
909 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:02:25.74 ID:hI5Y6nLi0
QB「なにやらドラゴンと飼育員が揉めてるようだね」

ほむら「なにがおきたのかしら」

QB「どうやらドラゴンはもう戦いたくないらしいね、痛いのが嫌いらしい」

ほむら「情けないわね、ドラゴンの癖に」

QB「ドラゴンすべてが勇ましい訳じゃないからね」

店員「おい、何をしてるんだ!早くドラゴンを入れろ!」

飼育員「それが、こいつが駄々をこねてて!」

店員「くそっ、時間稼ぎをしないと駄目か……
    それか、代わりのやつをいれるか……」

ほむら「……」

シャル「ほむほむ?」キョトン

ほむら「シャルロッテ、あのロボット食べてみたくない?」

シャル「イヤイヤ」

ほむら「店員さん、コイン3000枚で私の魔物を貸すけれど……どう?」

店員「はっ?」
910 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:03:44.71 ID:hI5Y6nLi0
ほむら「ちょっと貴方と飼育員のやりとりが聞こえたの」

店員「3000枚ですか……」

ほむら「ええ、負けないわよ」

店員「どんな魔物を貸してくれるので?」

ほむら「この子よ」

シャル「イヤイヤ」

店員「……本当に負けないんですか?」

ほむら「外見にだまされては駄目よ」

QB「暁美ほむら……君という人は」

店員「解りました、勝てば3000枚お支払いいたしましょう……
    しかし、負けたら……」

ほむら「その時はQBを無料であげるわ」

QB「酷いよほむら!」

店員(雑巾程度にしか使えそうにないな……)

店員「割に合ませんな」

ほむら「そう、なら別にいいわ……いつまでも試合が始まらなくて、支配人にお咎めを受けるのは
     私ではなく貴方なのだから」
911 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:04:41.21 ID:hI5Y6nLi0
店員「むむむ」

ほむら「それじゃあ私は支配人を呼びにいかせて貰うわ……いつまでも試合が始まらないなんて困るもの」

店員「くっ、ドラゴンはまだ駄目なのか!?」

飼育員「はやく、来るんだ!」

トリシー「嫌!」ズバッ

飼育員「ぐわっ!!」

ドサッ

観客1「おい、なんかドラゴンと揉めてるぞ!」

観客2「なんかやばくないか?人が引き裂かれたぞ」

観客3「支配人を呼んできたほうがいいんじゃないか?」

店員「まずい……」

ほむら「支配人でも呼んできましょう」

店員「ま、待ってください!その条件で手を打ちます!」

ほむら「いまさら?もう手遅れよ」

店員「ま、待って!地下行きだけは嫌なんです!」

ほむら「知った事ではないわ」
912 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:05:34.36 ID:hI5Y6nLi0
店員「お願いします!どうかお願いします」

ほむら「あの時に私の提案を聞いていればよかったのに」

QB「君は鬼だね」

店員「くっ……」

観客2「おい、本当に大丈夫なのか?あのドラゴン暴れださないよな?」

観客4「やべぇぞおい!なんかこっち向いてるぞ!」

トリシー「人目が多いわ……恥ずかしい」カアァ

観客3「俺達を襲う気なんじゃないか?羽があるし、飛んで襲ってくるつもりかもしれないぞ!」

ほむら「なんだか騒ぎが大きくなってきてるわね」

店員「他の連中は何をしてるんだ!?」

店員2「ワルプルギスの夜が攻略されかけてるんだ!皆そっちの方に向かってる!」

店員「はっ?あの台が?冗談だろ……」

店員2「冗談じゃねぇ!下手すると俺達全員地下行きだぞ!」

ほむら「なんだかそちらにとって洒落にならない出来事が起きてるみたいね」

店員(ここだけでもなんとかしないと駄目か……)
913 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:10:06.76 ID:hI5Y6nLi0
店員「解りました、そちらの提示する条件を飲みます」

ほむら「ごめんなさい、私ワルプルギスの夜を見に行くわ」

QB「攻略されかけてるってどういう事だろうね?」

ほむら「さあ……」

ワルプルギスの夜

スミス「来たぜ……ぬるりと」

カシャン カシャン カシャン カシャン カシャン

「交わした約束忘れないよ 目を閉じ確かめる」

客「こ、こいつ……たった4回で7を全部そろえやがった!!」

ジャラジャラジャラ……

青年「馬鹿な……ワルプルギスの夜が攻略されるなんて……!」

青年「この魔物、何者なんだ……!」

スミス「そこのあんた」

青年「な、なんでしょうか」

スミス「アカギが帰ってきたと、支配人に伝えてくれ……」

青年「アカギ?」
914 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:11:03.48 ID:hI5Y6nLi0
ほむら「もう終わってるみたいね」

スミス「暁美さんじゃないですか……どうぞ、コイン3000万枚です」

ほむら「……なにがあったの?」

スミス「聞こえたんですよ……スロットの声がね」

QB「マミと交換しても御釣が大量にくるね」

プリズン「お金に換金できれば、一生遊んでくらせるにゃん」

ほむら「残念だけど、換金はできないわ」

QB「グリンガムの鞭とかはたくさん貰えるね」

ほむら「装備する人がいないわね……私と美樹さやかは剣、巴マミはマスケット、佐倉杏子は槍」

スミス「メタルキングの剣があるじゃないですか」

ほむら「メタルというぐらいだから重そうな気がするのだけれど……」

QB「交換してみれば解るんじゃないかい?」

ほむら「そうね……コインは腐るほどあるから」
915 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:12:01.53 ID:hI5Y6nLi0
カジノ・内部

客1「うわー!ドラゴンがコロシアムから抜け出してきたぞー!!」

トリシー「わぁ、コロシアムの外ってこんな風になってたのね」

客2「く、食われるー!!」

トリシー「失礼な、私は牛肉や豚肉、野菜に果物しか食べないわよ」

客3「は、早くあの魔物をどうにかしてくれー!!」

ほむら「ドラゴンがうろついてるわね」

QB「どうやらコロシアムから抜け出してきたみたいだね」

シャル「まみまみ?」

ほむら「そうね、私達には関係のない話だし、さっさと巴マミ像と交換しましょう」

バニー「50万枚たしかに頂戴いたしました」

マミ(やった!流石ほむらちゃんね!)

巴マミの好感度が800上がった

巴マミの現在の好感度 999  状態 ほむらの子が欲しい

マミ(ほむらちゃん……)ポッ
916 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2011/05/28(土) 23:12:52.29 ID:ezCHdoW8o
カンストwwwww
917 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:12:53.89 ID:hI5Y6nLi0
ほむら「それより、あそこでうろついているドラゴンはどうするの?」

バニー「黒服の方たちがなんとかすると思いますよ」

トリシー「近寄らないで変態!」

ズバッ!

QB「黒服の人達が逆に蹴散らされているね」

シャル「マミる?」

ほむら「襲ってくる人以外に危害を加えるでもなし、関わらないのが一番ね」

QB「そうだね」

トリシー(……あの白いのおいしそう)ジー

QB「……悪寒がする」

ほむら「つわり?」

トリシー「この白いの食べていい?」ジュルリ

QB「僕は食べ物じゃないよ」

ほむら「食べてもいいけど、お腹壊すわよ」

トリシー「やめとく」

ほむら「物分りがいいわね」
918 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/28(土) 23:13:11.52 ID:/MldVSrto
マミさん・・・・・・応援をしますか・・・・・・・。
919 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:13:42.52 ID:hI5Y6nLi0
トリシー「貴方、不思議な感じがする」

ほむら「どういう意味かしら」

トリシー「解んない、でも近くにいると心が満たされる気がする」

QB「僕と同じ事を言うんだね」

ほむら(妙なフェロモンでもでているのかしら?)

シャル「ほむほむ!」

トリシー「一緒にいっていい?」

ほむら「私は構わないけれど……このドラゴン貰っていいかしら?」

バニー「い、いいんじゃないですか?」ガクブル

トリシーが仲間に加わった

ほむら「それじゃあ奇跡の村に行って巴マミを治しましょう」

暁美ほむらはルーラを唱えた。
920 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:14:50.42 ID:hI5Y6nLi0
奇跡の村

ピキーン

巴マミの石化がとけた!

マミ「ほ、ほむらちゃん!!」ダキッ

マミ「私、寂しかったよぉ!」グスッ

ほむら「巴マミ……」

ほむら(マミの胸が私の胸を圧迫している……苦しい)

マミ「ほむらちゃ〜ん!!」スリスリ

ほむら「頬をこすりつけないで、痛いわ……」

マミ「ご、ごめんなさい……寂しかったから」

ほむら「……そうね、あれから8年もたったから」

マミ「でも、こうしてほむらちゃんとまた会えたから」

ほむら「残るは佐倉杏子……今、どこに居るのかしら」
921 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:15:54.53 ID:hI5Y6nLi0
光の教団・神殿

杏子(御神体として祭られてはや8年……超ダリー)

信者1「ありがたやありがたや」

杏子(やめてくれよ、あたしを拝んでもなんの意味もないって)

信者2「お供え物のお団子です」スッ

杏子(食いてぇー)

ヨシュア「参拝者の皆様、時間が来ましたので今日はこれで……」

信者1「おお、もうそんな時間ですか……」

信者2「また明日も拝みにこねば」

杏子(まさか、ここに戻ってくるとは思わなかったなぁ……出戻りって奴かこれ?)

ヨシュア「あんこよーい……こんな姿になってしまって」メソメソ

杏子(おいおい、泣くなよなーみっともねー)

ゆま「ヨシュアお兄ちゃん、キョーコがみっともないって言ってるよ」

ヨシュア「そ、そうか……でも、あんこのこんな姿を見てしまったらなぁ……」

ゆま「ゆま、キョーコのお掃除しないと」

ヨシュア「そうか、私も手伝うよ」
922 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:16:59.40 ID:hI5Y6nLi0
ゴシゴシ……

杏子(あー、もっと左のほう洗ってくんない)

ゆま「キョーコが左のほう洗って欲しいって」

ヨシュア「よし、まかせろ!」

ゴシゴシゴシ

ゆま「キョーコ、綺麗になったね」

杏子(いつもご苦労さーん)

ゆま「キョーコ喜んでる」

ヨシュア「そうか……だが、なんとかしてあんこを元に戻してやりたいものだ」

杏子(だからあんこじゃねぇって)

ゆま「どうやって?」

ヨシュア「実はな、この神殿には伝説の勇者が身につけたといわれている天空の鎧があるのだよ」

ゆま「勇者?」

ヨシュア「そうだ、ちょっと見てみるかい?」

ゆま「見ていいの?」

ヨシュア「大丈夫、こう見えてお兄さんは結構偉いんだ」
923 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:18:00.68 ID:hI5Y6nLi0
天空の鎧の間

ゆま「あれが天空の鎧?」

ヨシュア「そうだ、綺麗なもんだろう」

ゆま「おっきいね」

ヨシュア「昔、身に着けてみようとした事があるが、重すぎて無理だった」

ゆま「重そうだもんね」

ヨシュア「違うんだよ、あの鎧は選ばれた人にしか装備できないんだ……
      それ以外の人が身につけようとすると、重くなって身に着ける事ができないんだ」

ゆま「そうなんだ」

ヨシュア「だから、あの鎧を身に着ける事ができるのは伝説の勇者だけさ」

ゆま「伝説の勇者……」

ヨシュア「ためしてみるか?とっても重くて動けなくなるかもしれないぞ」

ゆま「いいの?」

ヨシュア「大丈夫、周りには誰もいないからね」

ゆまは天空の鎧を身に着けようとした。

ゆま「鎧が光ってる……」

なんと天空の鎧はゆまの体のサイズに合わせて縮み始めた。
924 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:18:48.06 ID:hI5Y6nLi0
ヨシュア「……夢じゃないだろうな」ホッペタギュー!

ゆま「どうしよう、鎧が小さくなっちゃった」

ヨシュア(やばいやばいやばい!!まさか勇者がこんな所にいたなんて)

ヨシュア(どうする俺……このままじゃゆまが捕まって洗脳されてしまう
      そんなことになったら杏子が悲しむ!)

ヨシュア「ゆま、今すぐ鎧を脱いでそこに戻すんだ」

ゆま「う、うん……」スポッ

ゆま「ちっちゃいまま……」

ヨシュア「ゆま、今日の事は秘密だぞ……お前が伝説の勇者だってばれたら
      ゲマがすぐにでもやってきて、お前を殺すかもしれない」

ゆま「わたし、殺されるの?」ガタガタ

ヨシュア「そうはなりたくないだろ?だからいつものように杏子の掃除をして過ごすんだ!
      幸いここにはあちこちから連れてこられた子供がたくさんいる!」

ゆま「う、うん」

ヨシュア「とにかくここから離れよう」

ゆま「あの……ごめんなさい」

ヨシュア「謝る事じゃない……こればっかりはな」
925 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/05/28(土) 23:21:17.27 ID:hI5Y6nLi0
今回の投下は以上で終了いたします。

次回はエルヘブン辺りを予定しております。

今回出てきたトリシーについて、
グレイトドラゴンの3番目の名前 シーザー、ドラゴ、トリシー

また、最近またもや調子が悪くなってきてるので投下が不安定になります
926 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/28(土) 23:23:09.31 ID:LHjC9ScAO
乙。しかしアカギとはな…
927 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 23:23:37.72 ID:XTai/TQ1o
なるほどなるほど。ゆまがかぁ。こりゃあ次回も見逃せないぜ。
928 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/05/28(土) 23:27:04.52 ID:eVQhG1NSo
乙々です

スミスさんかっこよ過ぎて惚れた
抱いて!
929 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/28(土) 23:28:01.34 ID:/MldVSrto
お疲れ様でした。
930 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/28(土) 23:35:22.97 ID:3OiZlgEAO


そうか……スミスさんのアゴは尖っているのか……
931 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/28(土) 23:41:47.04 ID:H3k5Qbg3o
      -、ー- 、
   _. -─-ゝ  Y ⌒,.Z.._
    ,.>          <`
  ∠.._        ,     ヽ 
.  /    , ,ィ ,ハ ト、    l
  /イ /   /l/‐K  ゝlへトi  |
   レ'レf Y|==;=  =;==|f^!l
.     !6|| ` ̄ "||`  ̄´ ||6|!    しかしスミス
      ゙yl、   、|レ   |y'
     _,,ハ.ト.` ̄ ̄ ̄´ ,イ/\_   
    ̄:::;':::::゙! \.  ̄ / |'::::::::|::: ̄  
  :::::::::l:::::::::l  \/   !::::::::::|:::::::::
  ::::::::l:/ヽ:ヽ__    __/:/\:|::::::::
  :::::::‘:::::::::::o:ヽ`  ´/::::::::┌──┐
  :::::::::::::::::::::::::::ヽー/::::::::::: l:::::::::::::::l
932 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 23:44:01.90 ID:t71sumhOo
933 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/29(日) 00:31:01.28 ID:0+pWgvyDO
乙華麗
ざわ……ざわ……

そう言えばだいぶ1000に近くなったものだね
934 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/29(日) 01:24:24.05 ID:WrnPpvz70

このスミスは間違いなくかしこさ255
935 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/29(日) 01:32:12.96 ID:W/H9XAWQo

頑張ってくれ!
936 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山口県) [sage]:2011/05/29(日) 01:51:07.75 ID:t2SwTy8Yo
このスミスがいたら負ける気がしない
937 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/29(日) 03:23:10.88 ID:EA2vdtTUo
>>934
うんのよさも999だなw
938 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/29(日) 04:07:09.12 ID:U8nalKI2o
腐ったしたいって確か運のよさが無駄に低かった思い出があったような
っていったらこのスミスにはなるほど凡夫だっていわれるだろうな
939 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/29(日) 12:04:37.71 ID:oQQDEBOH0
ざわ・・・ざわ・・・
940 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/29(日) 12:14:01.56 ID:mappPQ3qo

なんてこったマミさんは孕みたいと……
俺の出番か!
941 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/29(日) 15:31:29.93 ID:1OpiS16Ko
狂気を感じるスミスだな
942 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/29(日) 21:23:54.34 ID:+dC49Y7uo
そら動く腐った死体を見たら普通狂気を感じるです
943 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/30(月) 11:42:58.94 ID:pGD8f1uIO
乙っちまどまど!
面白い!
944 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/05/31(火) 01:58:16.54 ID:h56185IB0
いや、そこは
ほむほむの出番だろ
ソウルジャムをペ○ス化してな・・・
945 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:17:23.42 ID:mu9COUQW0
投下いたします

今回はエルヘブンです
946 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:18:11.07 ID:mu9COUQW0
グランバニア・戴冠式翌日

ほむら「疲れたわ……」ゲッソリ

QB「人間の仕来りは色々あるんだね」

オジロン「これで、当分はほむら様を縛る行事や仕来りはありません」

マミ「ようやく冒険が再開できるのね」

ほむら「長かったわね」

オジロン「一国の主となるためですからな……仕方のない事です。
      兄上もほむら様と同じく、愚痴を零しながら戴冠式等は受けておりました」

ほむら「そうでしょうね……座ってるだけで何時間も過ごさないといけないから」

サンチョ「特にほむら様は、やるべき事がおありですからな……逸る気持ちも大いにあるでしょう」

さやか「でも、これで自由になれるんならいいじゃないか」

ほむら「そうね……」

ほむら「待って、私達これからどうすればいいのかしら?」

マミ「さあ……」

さやか「杏子を探さないとだけど……情報もなにもないからなぁ」

サンチョ「それでしたら、私に一つ当てがあります」

ほむら「どこに行けばいいのかしら」
947 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:19:05.63 ID:mu9COUQW0
サンチョ「貴方様のお母上様の故郷、エルヘブンにございます」

ほむら「エルヘブン?」

サンチョ「はい、ここから船で少し進むと海の神殿と呼ばれている洞窟があり、そこをさらに進むと
      エルヘブンにたどり着く事ができます」

マミ「結構手間がかかりそうね」

サンチョ「エルヘブンは容易に人が入り込めない地形となっておりますから」

ほむら「決まりね、私達の次の目的地はエルヘブンよ!
     そこにまどかに繋がる情報があればいいのだけれど」

マミ「それじゃあ早速エルヘブンに向かいましょう!」

さやか「賛成!」

ほむら「船はどこにあるかしら?」

サンチョ「グランバニア付近の海岸に船は置いてあるので、すぐにでも出発できます」

ほむら「早速向かうとしましょう」
948 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:20:15.35 ID:mu9COUQW0
グランバニア・内部街

ヘンリー「おおほむら!戴冠式凄かったな」

ほむら「ありがとうヘンリー、城の方はいいの?」

ヘンリー「城はデールに任せてあるからな、俺は仁美と一緒にグランバニアの観光だ。
      と、お前に言いたい事があるんだった」

ほむら「なにかしら?」

ヘンリー「俺の娘のかずみをお前の冒険に連れていってはやれないか?
      こう見えて、魔法の才はかなりあるぞ」

かずみ「よろしくお願いしまーす」

ほむら「連れていくとは一言も言ってないのだけれど」

かずみ「ええ!?」ガビーン

ヘンリー「まあそう言うなよ、親の贔屓目を無しにしても、こいつの才は目を見張るものがある」

ほむら「戦力として期待できるという事ね」

ヘンリー「悔しいが俺や仁美は、かずみ程の戦力にはならない……だから、娘に託したんだ」

ほむら「貴方はそれでいいの?」

かずみ「大丈夫!わたしこう見えて図太いから!」
949 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:20:58.44 ID:mu9COUQW0
ほむら「……その力に期待するわ」

かずみ「任せて!」

ヘンリー「それじゃ、がんばってこいよかずみ!」

さやか「あたしもいるから大丈夫だって」

ヘンリー「まったく、お前らが羨ましいぜ……俺もソウルジェムがあればな」

ほむら「貴方、男でしょ」

ヘンリー「男に生まれたのが憎いぜ畜生……」

マミ「私は、ほむらちゃんが男に生まれてればよかったのになって思うけど……」

ほむら「どういう意味かしら?」

マミ「だって、ほむらちゃんカッコイイもの」ポッ

ほむら(なぜ頬を赤らめる……)

QB「女性同士では結婚はできないからね」

さやか「結婚?マミさん好きな人でもできたの?」

マミ「え……ええ、まあ」

さやか「えー!?誰誰!?どんな人!?」

マミ「ええと……もうキュゥべぇ!変な事言っちゃ駄目じゃない!」

QB「どうして僕が叱られないといけないんだい?」
950 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:21:35.50 ID:mu9COUQW0
海の神殿

ほむら「この洞窟を抜ければエルヘブンに着くのね」

かずみ「どんな所なんだろう、ドキドキするなぁ」

さやか「ほむらの母さんの故郷でしょ、想像しにくいなぁ」

ほむら「私も母の顔は見たことないから、想像しにくいわね」

マミ「顔を見て分かるような事かしら?」

QB「なんとも言えないね」

エルヘブン

ほむら「途中に意味ありげな扉があったけど、無視して来てしまってよかったのかしら」

QB「でも、開かないんじゃどうしようもないよ」

マミ「台座があったから、あそこに何かを置く必要があると思うけど」

ほむら「それが解るまでは保留ね」

さやか「それにしてもすっごい場所……崖の所々に家があるよ」

QB「高所恐怖症の人には住みにくい場所かもね」
951 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:22:15.81 ID:mu9COUQW0
老人「なんと、貴方はマーサ殿の娘君か!」

ほむら「ええ、一応娘よ」

老人「なればこの街にある魔法の絨毯と魔法の鍵を持っていくがよい」

マミ「なんですかそれ?」

ほむら「魔法の絨毯と言えば、アラビアンナイトとかにでてくる空を飛ぶ絨毯の事よ」

さやか「あらびあんないと?なにそれ?」

ほむら(この世界にはアラビアンナイトの物語は流石に存在しないわね……)

かずみ「それじゃあ魔法の鍵は?」

老人「魔法の鍵は、普通では開ける事のできない扉も開ける事ができる優れた鍵なんじゃ」

ほむら「それは凄いわね」

老人「うむ、探し出して持っていくがよい」

ほむら「探索は任せていいかしら、私は情報を集めにいくわ」

さやか「オッケー!かずみ、この街の隅々まで観光しつくしてやるぞー!」

かずみ「オー!」

スタコラサッサ

ほむら「元気が有り余ってるわね」

QB「仕方がないさ、8年も石になっていたんだしね」
952 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:22:48.77 ID:mu9COUQW0
―長老の間―

ほむら「街の住人に話を聞いて、貴方たちに会いにきたのだけれど」

長老1「そうですか……大いなるマーサの子、ほむらとその仲間達。
    貴方達の来ることは分かっておりました」

マミ「すごいのねエルヘブンの民って……そんな事が分かるなんて」

長老1「かつてはマーサを連れ去ったパパス殿を恨んだものですが、子供の貴方には
    なんの罪もありませんね」

ほむら「そう言って貰えると助かるわ」

長老1「今こそ全てを話しましょう……
    太古の昔、神はこの世界を3つに分けたのです」

ほむら「世界を3つに?」

長老1「神自身が住む天界、私達人間が住むこの世界、魔物等を封じた暗黒世界。
    そして、その世界が互いに交わらないように門番をおきました」

マミ「門番?」

長老1「はい、その門番を命じられたのが、我等エルヘブンの民なのです」

QB「実に壮大になってきたね」

ほむら「ええ、他の長老にも話しを聞いてみましょう」
953 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:23:32.94 ID:mu9COUQW0
長老2「我々エルヘブンの民は、門を閉める事も開く事もできたと言われています。
    しかし、時がたつにつれその能力は失われていったのです」

ほむら「時の流れは残酷ね」

長老2「今ではこの北の水路に浮かぶ海の神殿の門も開く事はできません」

マミ「あの門は天界か暗黒世界に通じる門だったのね」

QB「どうりで何をしても開かない訳だよ」

長老3「ほむらの母上、マーサさまは我が民の太古の能力をとくに強く宿しておられました」

ほむら「初耳ね」

長老3「その力故、魔物等はマーサ様を攫ったのでしょう……
    全ては暗黒世界への門を開かせるために」

長老4「そして開かれた扉は、年毎に開け口を大きくしております……
    今はまだ魔物達ですんでおりますが、巨大な力を持つ魔界の王ですら
    やがてはこちらにやってくるでしょう」

ほむら「魔界の王?」

長老4「そうなる前にマーサ様を救出し、開かれた門を再び封印する必要があるのです」

ほむら「……正直話についていけないわ」

マミ「ほむらちゃん……」
954 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:25:08.11 ID:mu9COUQW0
ほむら「突然、3つの世界があるとか魔界の王が来るとか言われてもピンと来ない」

QB「実に荒唐無稽な話のように感じるからね」

ほむら「でも……信じるしかないようね、それ以外に道はなさそうだし」

QB「しかし、仮に信じたとしてこれから僕達はどうすればいいのだろうね」

マミ「さあ……とりあえず、世界の真実みたいなのは知る事ができたけど」

ほむら「城に戻って情報収集が必要ね」

QB「そのようだね」

エルヘブン

さやか「おーいほむら!魔法の絨毯と魔法の鍵見つけてきたよー」

かずみ「結構うろうろしたから疲れたー」

ほむら「貴方達二人に話しておく事があるわ」

暁美ほむらは長老の間で聞いた話を二人に伝えた

さやか「なんですかそれは!?」

かずみ「魔界の王……」

QB「口頭による情報だが、その真相を確かめる術がない今、
  情報を信じて行動するしか僕達に道はなさそうだ」

さやか「うーん、俄かには信じがたい……」
955 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:25:52.74 ID:mu9COUQW0
ほむら「でも、信じるしかないでしょう?」

さやか「あーあ、杏子がいたらなんて言うのかなぁ……
     はっ?まじありえねぇとか言いそうだなぁ」

マミ「クスッ、ちょっと似てるかも」

さやか「はぁ〜なんか杏子がいないとちょっとつまらないなぁ」

マミ「ムードメーカーだったしね」

ほむら「私は五月蝿いのが居なくて多少快適なのだけれど」

さやか「でも、居たほうがいいでしょ?」

ほむら「そうね……魔界の王と戦う可能性が出てきた今、戦力は多いほうがいいわ」

かずみ「魔界の王ってどんな魔物なんだろう?」

QB「想像だにできないよ」

ほむら「私もよ……」
956 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:26:24.45 ID:mu9COUQW0
グランバニア

ほむら「情報収集をしましょう……闇雲にさまよっていても時間の無駄だわ」

マミ「私は街の方をあたってみるわ」

ほむら「モン爺の所から数匹程連れて行っていいわよ、人手は多いほうがいいわ」

さやか「それじゃ遠慮なく……あたし達は酒場や兵舎をあたってみる」

ほむら「よろしく頼むわ」

学者の部屋

学者「おやほむら様、なにか御用ですか?」

ほむら「旅に行き詰ってしまって……なにか情報はないかしら?」

学者「ふむ……そういえばエルヘブンの地にはもう?」

ほむら「ルーラで今さっき帰ってきた所よ」

学者「成る程、では魔法の絨毯はお持ちですな」

ほむら「ええ」

学者「実はその絨毯でしかいく事ができない場所がこの世界には幾つかあるようでして……
    その内の一つに天空の塔とよばれる場所があるとか」

ほむら「天空の塔?」

学者「かつては天空城と呼ばれる場所に通じる唯一の道だったそうですが……
    天空城が地に落ちて以来、その役目を果たす事なくたたずんでいる塔です」
957 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:27:56.74 ID:mu9COUQW0
QB「天空城という事は空に城が浮かぶという事だね……
   物理力学等の法則を無視している気もするが」

ほむら「城を浮かせる程のなにかがあるという事かしら……」

学者「どうでしょうかほむら様、旅の手助けになればよいのですが」

ほむら「助かったわ、まずはその塔に行ってみる事にするわ」

QB「最初から彼の所へ行けばよかったね」

ほむら「そうね……学者というだけあって物知りだったわ」

マミ「ほむらちゃーん!」

ほむら「巴マミ、なにか情報は入手できたかしら?」

さやか「おーいほむらー!」

ほむら「皆やってきたわね」

さやか「ほむら!父さんが話しがあるって」

ほむら「なにかしら?」

ルドマン「いやあほむら様、御即位おめでとうございます」

ほむら「貴方からその言葉を聞くのは二回目ね」

ルドマン「おっとこれは失礼を……何分私も年を取りましたからな」

ほむら「それで、なんの用かしら?貿易の件なら既にそちらと交易を結ぶ手はずは整えたけど」
958 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:28:59.01 ID:mu9COUQW0
ルドマン「いえいえその件ではございません、近々サラボナで祭りを開くので
      お手を借りたいのですが」

ほむら「それなら兵士を数人程手配するけれど」

ルドマン「いえ、今回の祭りには貴方様の魔物をお借りしたいのです」

ほむら「魔物を?ならQBを貸すけど……非力で一応の所無害だから
     子供相手でも平気だと思うけれど」

QB「一応がなければ僕は有害なのかい?」

ほむら「有害ね、最悪の有害物質よ」

QB「一応があってよかったよ」

ルドマン「他にも数匹程お借りしたいのですがよいですかな?」

ほむら「ええ、別に構わないけれど……」

ルイーダの酒場

モン爺「ほう!祭りのために魔物を使うとな」

ルドマン「はい、我が商会はグランバニアと交易を開始するので
      その上で、魔物が人と共存する事ができるという事を知らす良い機会と思いまして」

さやか「グランバニアには、ほむら達が仲間にした魔物があちこちでのんびり過ごしてるしね」

ルドマン「魔物と人が共存できるというのは、まだまだ知られてはおりません……
      中には魔物を見ただけで襲い掛かる者もいるでしょう」
959 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:29:45.60 ID:mu9COUQW0
マミ「ほむらちゃんの仲間の魔物に手をだしたら、国際問題にも発展するわね」

ほむら「そこまで大事にする事かしら?」

プリズン「いきなり襲われるのは困るにゃん」

トリシー「私、城門で見張りのお手伝いしてるから……私が斬られたら
     兵士さん達がその人を攻撃しそう」

ほむら「たしかにそうなったら色々問題ね」

QB「特にドラゴンだから、恐れる人は非常に恐れるだろうね」

ほむら「まずは魔物に慣れる事から……という事ね」

ルドマン「はい、人と共存できる魔物も居るという事を皆に知って貰いたいのですよ」

ほむら「ラインハットとかはどうなの?」

かずみ「お父さんが国を取り返した話とかでスミスさんやキャシーさんががんばってたのを
     国民の皆が知ってるから、魔物には結構寛容だと思うよ」

ほむら「でも……サラボナはまだそこまでいってないと」

さやか「あの辺りは魔物もそこそこ強いからね」

ほむら「解ったわ、魔物は幾らでも貸し出すわ」

ルドマン「おお!感謝いたします」
960 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:30:35.58 ID:mu9COUQW0
ほむら「それで、今居るのはどれだけかしら?」

モン爺「スミス以外全員おるぞ」

ほむら「スミスはどこにいったの?」

モン爺「カジノ船にいくとか言ってそれっきりじゃ」

ルドマン「では、遠慮なくお借りいたします」

ほむら「どうぞ」

QB「ほむらしばらく君とはお別れだ、戻ってくるまで息災でいてくれ」

ほむら「貴方もね……踏み潰されて蘇生費用を払わせるような事がないように」

QB「その点については気をつけるよ」

ほむら「でも、ルドマンさんだけでは心配ね……美樹さやか、か巴マミのどちらかにも
     監視に行って貰いたいのだけれど」

マミ「監視が必要かしら?」

ほむら「羽目をはずされると困るわ……我が国の品位が落とされるのはごめんなの」

さやか「なんだかんだでしっかりしてるなぁ」

ほむら「一国の主ですから」ホムッ

マミ「それじゃあ私が行こうかしら」

さやか「マミさんが?」
961 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:31:09.51 ID:mu9COUQW0
マミ「久しぶりにサラボナが見れるから」

ほむら「それじゃあ貴方に任せるわ巴マミ、貴方がいるなら万が一はおきないでしょう」

マミ「それって期待してるって事かしら?」

ほむら「ええ」

マミ「ほ、本当!?わ、私がんばるからね!」パアァ

ほむら(どこかに彼女のスイッチを入れる言葉があったかしら?)

マミ(ほむらちゃんに期待されてるって言われちゃった……)カアア

マミ(頑張るのよマミ!ここで完璧な仕事をすればほむらちゃんと……)

ほむら「ではよろしく頼むわ巴マミ」

マミ「ま、任せて!」

QB「気負いすぎると大変だよマミ」

マミ「そんな事ないわ、他でもないほむらちゃんの頼みだから」

QB「それならいいけれど」

マミ「一緒にがんばりましょう!キュゥべぇ」

QB「そうだねマミ」
962 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:31:49.48 ID:mu9COUQW0
大神殿

ゲマ「成る程、いつのまにか天空の鎧が子供サイズにまで縮んでいたと」

信者「はい、この神殿の中にいる一人の子供が装備できたのだと思われます」

ゲマ「ふむ……まさか既に勇者が紛れ込んでいたとは」

ヨシュア「どうなさるのですか?」

ゲマ「洗脳し、光の教団の信者として幸せに過ごして貰いましょう」

信者「勇者が信者となれば、光の教団もさらに大きくなる事でしょう!」

ゲマ「そうですね……では、子供を集め一人一人検査をするといたしましょう」

ヨシュア「お待ちください、信者の子が装備した可能性もありますから
     まずはこの神殿に信者の方の子を集める事から始めましょう」

ゲマ「その可能性もありますか……では、早速手配しましょうか
   何日ぐらいで集まりますかな?」

信者「二日もあれば」

ゲマ「検査にかかる日数は?」

信者「十日もあれば全員分は終わると思います」
963 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:32:43.75 ID:mu9COUQW0
ヨシュア(ゆまを最後にしたとしても、たった十日……
      この間に何かが起きねば……ゆまが洗脳されてしまう!)

ヨシュア「お言葉ですが、十日で終わらせるのは少々至難かと」

ゲマ「ふむ」

ヨシュア(なんとか日数を延ばす方法を考えねば!)

ヨシュア「建設の影響で非協力的な子供も多くいるはずです……
      かつての暁美ほむらを彷彿とさせる子供がいてもおかしくはありません」

ゲマ「それはないでしょう……あの娘は特別です」

ヨシュア「特別?」

ゲマ「そう……あの娘は特別な力を持っている……そんな娘が他にも居るとは考えにくいですからね」

ヨシュア「だとよいのですが……」

ゲマ「予定通り、二日で集め検査を開始しなさい」

信者「はっ!」

ヨシュア(なんてことだ……すまん杏子!ゆま!)
964 : ◆WAdtm/QHWM [saga]:2011/06/01(水) 00:35:53.78 ID:mu9COUQW0
今回の投下はこれで終了いたします。

次回は天空の塔 最後の鍵の番人までを予定しております
965 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 01:01:52.41 ID:/cUyT9oIO
966 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) :2011/06/01(水) 01:31:27.25 ID:rJNrED6L0

マミさんがダークサイドに
堕ちそう?
967 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 01:50:11.79 ID:BAMilgsVo
マミ「もうみんな孕むしかないじゃない!」
968 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/01(水) 03:27:08.49 ID:opMhVGLSo
>>967
本当に不屈の意思だなあんた。
ゆま=勇者なら孕む必然性はもうどこにもないのに……。
969 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/01(水) 03:29:50.64 ID:hDx0yoSJo
この様子だとマミさんがブオーンと当たるか・・・大変そうだ。
970 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/01(水) 10:49:17.56 ID:XohuFB/do
あのサラボナ産:トラウマメイカーがそろそろくるのか…
971 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/06/03(金) 19:13:44.49 ID:V81m6Zs4o
そういやメダル王の所は寄らなかったね
あと太陽の紋章持ってきちゃったから2の世界が大変なことに!
972 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/06/03(金) 19:14:26.14 ID:V81m6Zs4o
そういやメダル王の所は寄らなかったね
あと太陽の紋章持ってきちゃったから2の世界が大変なことに!
973 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/06/03(金) 19:14:52.92 ID:V81m6Zs4o
そういやメダル王の所は寄らなかったね
あと太陽の紋章持ってきちゃったから2の世界が大変なことに!
974 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/06/03(金) 19:15:21.65 ID:V81m6Zs4o
すまんエラー出てたから失敗かと思ってた
975 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/06/04(土) 00:50:29.19 ID:dn8pGOY00
デジャヴュ
リロードして見直すといいぜよ
976 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/04(土) 01:35:59.46 ID:sBmZIIjbo
>>975
977 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/06/04(土) 16:41:07.31 ID:B4hAIKk3o
というかこのままだと投下中に次スレになっちゃうんじゃないか?
今のうちに>>1か他の誰かが建てたほうがいいような
978 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/06/04(土) 17:30:51.68 ID:6TVMcg5so
>>1が建てるべきだろ
関係ない人間が建てるなんて論外
979 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/06/04(土) 21:29:20.54 ID:dn8pGOY00
埋まればうp主が気づくと思うから今は待とうか
980 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 21:30:50.68 ID:6b399nX4o
臭ぇ
981 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 21:41:43.56 ID:pGlDgYMu0
上がってる、と思ったら…
>>979ェ…
982 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 22:13:35.26 ID:5H3C2HwDO
うp主とかマジ勘弁
ってかageんなカス
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/04(土) 22:21:31.28 ID:sBmZIIjbo
[ピーーー]屑
984 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/06/04(土) 22:28:24.94 ID:wCAToTfAo
>>979
動画系 = うp主
掲示板(ふたば除く) = スレ主 or >>1 or 1さん

区別はきちんとしような

985 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2011/06/04(土) 23:08:07.92 ID:18tTWnCco
>>979
986 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/05(日) 00:09:41.59 ID:lJADdriDO
新スレが待ち遠しいでござる
987 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/05(日) 00:52:36.67 ID:tqfGoMSj0
お前ら、>>979いじめすぎだろww


いいぞもっとやれ
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/06/05(日) 11:42:52.23 ID:SCINZkuv0
そろそろ減速しないと
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2011/06/05(日) 13:36:13.82 ID:llhc/RNGo
なんかこのスレみてたらもっかいDQ5やりたくなったけど、一年前に二週目をやりつくしたばかりだった
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/06/05(日) 14:03:46.80 ID:9lpvdJIBo
>>989
DQ5ってモンスターが仲間になるのが確率だから、何回やってもメンバーが違うんで毎回新鮮な感じで楽しいよ。
特に青年期前半。終盤は定番化しがちだけど。

SFCのDQ6とかもモンスターが仲間になったけど、職業でモンスターの個性は薄いし。
991 : ◆WAdtm/QHWM [sage]:2011/06/05(日) 21:36:27.52 ID:+SV0UD9w0
最近非常に忙しくなってきました。
しばらくは更新が難しい状態です。
1000にいって落ちた場合、投下が可能になりしだい新スレを立てて投下したいと思います。
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/06/05(日) 21:42:48.24 ID:XpBtuSzUo
把握 じゃあ、埋めとくか
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/06/05(日) 21:54:34.58 ID:PA4DJzwSo
埋め
994 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/05(日) 22:18:45.52 ID:Kc/LVTl0o
今の内に建てとくってのは駄目なの?
995 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/06/05(日) 22:56:50.05 ID:SCINZkuv0
作者が結論出してるしそっと待とうじゃないか
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/05(日) 23:04:33.66 ID:n167gKcDO
よし梅

待ってるよ>>1
997 : ◆WAdtm/QHWM [sage]:2011/06/05(日) 23:07:48.63 ID:+SV0UD9w0
運がよければ今月中には投下できると思いますが、
ちょっとごたごたしているんで、難しいかも
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/05(日) 23:09:14.90 ID:dJQKjbW0o
承知致しました。
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/05(日) 23:13:03.31 ID:TSQJrgPOP
ぬわーーーっ
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/05(日) 23:17:40.79 ID:1wygUQrSO
1000
1001 :1001 :Over 1000 Thread
                     ___, - 、
                    /_____)
.                    | | /   ヽ || 父さんな、会社辞めて小説で食っていこうと思うんだ
                    |_|  ┃ ┃  ||  
                   (/   ⊂⊃  ヽ)        /  ̄ ̄ ̄ \
                   !   \_/  !        ( ( (ヽ     ヽ
                   ,\ _____ /、       | −、ヽ\     !
   ゝ/  ̄ ̄ ̄ \     /. \/ ̄\/   .\     | ・ |─ |__   /
   / _____ヽ    |  |  _┌l⊂⊃l  |  |    ┌ - ′  )   /
   | | /  ─ 、−、!    |  |  / ∋ |__|  |  |    ヽ  /   ヽ <
   |__|─ |   ・| ・ |    |  /`, ──── 、 |  |     ` ─┐  ?h ̄
   (   ` ─ o−i    ヽ /         \ .ノ_      .j ̄ ̄ |
    ヽ、  ┬─┬ノ / ̄ ./            ヽ- 、\    /   ̄ ヽ\
  // /ヽ─| | ♯|  /   i              | ..) ) \  i  ./   |\\
  | |  /  `i'lノ))┘/ , ─│             !-l⊂⊃l┐__ヽ__/\ / |   | |
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