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女騎士「違う世界から来ただと……?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/04/27(水) 06:33:28.60 ID:zMmHrLzAO
俺は寝っ転がりながらゲームをやっていた、西洋的なアクションRPGのファンタシーモンスターイーターオブアルカナだ。

男「今日はどの武器で行こうかな、気分的にガンランスかダブルセイバーかな」

そんな独り言を語りつつゲームのクエストミッションを選ぶ。

男「よし!こいつがいいな!」

クエストミッションを選び、出撃しようとした時に異変が起こった。

男「……!?なん……???」

ゲーム画面が眩く光り、周囲が真っ白になるほど輝き、俺は目を瞑った。

男「なんだ……?壊れ……」

その時不思議な感覚に陥った、例えるなら巨大な掃除機に全身を吸い込まれているような感覚だ。

男(息が出来ない……!)

吸い込まるような感覚は次第に強くなり、俺は意識が朦朧とし、無くなっていった。
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/27(水) 06:38:22.91 ID:0Vszw1Cgo
よろしい
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 06:48:46.27 ID:zMmHrLzAO
―――

俺はいつもと違う匂いがする場所で倒れていた。

男「……?」

辺りを見回すとそこは洋風な寝室だった、自分の来たことのある部屋でないことはすぐにわかる、必要以上の飾り気がなく、少し大きなベッドとアンティークなタンスのみの殺風景な部屋だ。

男(なんだ?ここは……いや、どこかで見覚えが)

俺は妙な既視感を感じながら立ち上がる。
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 07:10:08.44 ID:zMmHrLzAO
男(なんだここは?まるでゲームの……いやまさか)

考えをしていると、部屋のドアの方から鉄が擦れる音と足音が聞こえた。

男(誰か近づいて来る!通り過ぎるかな、ここに来るのかな)

そんな呑気な考えをしている内に、足音はこの部屋の前で止まり、ドアが開いた。

西洋風な鎧を着た女「……」

男「……」

一瞬時間が止まったような感じになった。

西洋風な鎧を着た女「……だ……誰だ貴様は!」

男「うへ?」

その女性は鎧を着て右脇に兜を持ち、左腰に剣をぶら下げ、銀色の長髪で顔は整っており美人だった。

西洋風な鎧を着た女「奇天烈な服装をしおって!さては刺客か!」

女性はそう言うと腰の剣を鞘から抜いた。

5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 07:33:43.27 ID:zMmHrLzAO
男「ちょちょちょちょ!」

俺は突然首に剣を突きつけられ、気が動転した。

西洋風な鎧を着た女「……どこからの刺客か話せば命だけは助けてやる」

男「ちょま!まって!まって!」

自分が危機的状況の中、冷徹な目で俺を見るその女性の姿は、美しかった。

鎧を着た女「白状するなら待ってやる」

男「おお俺刺客じゃないです!ぶふぅぶ武器も持ってない刺客なんていないでしょう?」

鎧を着た女「ほう……」

女性は少し表情を変えた。

男「だ、だからその……剣を降ろし……」

剣を降ろして下さいと言う前に、女性は口を開いた。

鎧を着た女「服を脱げ」

男「……へ?」

女性はいきなり脱げと言ってきた、まさか淫乱なのかと思っていた束の間。

鎧を着た女「隠し持っているのではないか調べる、それまでは剣を降ろさん」

なるほどと感心しつつも残念な気持ちと同時に、恥ずかしい気持ちが込み上げた。

6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/27(水) 07:49:21.45 ID:2Q7WurlIO
ここもチェックか
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 07:59:29.89 ID:zMmHrLzAO
男(うぅ……恥ずかしい!でも感じちゃ……うわけないか)

女性に剣を突きつけられたまま服を脱ぎ始める。

男「あの……パンツもです……か?」

パンツ以外全部脱いだ後、女性に訪ねた。

鎧を着た女「む……!も、もちろんだ……もしやそこに隠しているのか?」

女性の顔が少し赤くなった、白い肌なのですぐにわかったのだ。

男「もうお嫁にいけない……」グスン

パンツを脱いで股間が露わになった俺の姿を女性は興味深そうに見つめる。

鎧を着た女「な、なるほど……ふむふむ……こうなっていたのか……」

女性は俺の股間に目線を集中させている。

男「あ……あの……そんなに見つめられると……」ムクムク

俺の息子は視線に耐えきれず、成長してしまった。
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 08:12:37.49 ID:zMmHrLzAO
鎧を着た女「貴様……!そ、それは何だ!」

俺の股間に剣を突きつけられるた。

男「勘弁して下さいよぉ……不可効力だよぉ」

鎧を着た女「そ、その武器をこっちに渡せ!」

男(なななんてことを言う女性なんだ!)

鎧を着た女「早くしろ!渡さなければ……!」

男「こここれは武器じゃないですっ!」

鎧を着た女「ならば何なんだ!男性の生殖器がこんなわけあるか!」

どうやらこの女性は男の生殖器について曖昧な知識しかないようだ。

男「ここれは……!」

俺は息子について説明した。
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 08:34:36.47 ID:zMmHrLzAO
鎧を着た女「……それは本当なんだろうな?」

一通り説明したが、女性は疑っているようだ。

男「う、嘘だと思うなら触って……みますか?」

鎧を着た女「断る!」

男「えぇー!?」

即答されつつも女性は剣を降ろしてくれた。

鎧を着た女「貴様が刺客でないことはわかった、だが……なぜ私の部屋にいたのだ!」

男「それは……」

鎧を着た女「その前に……服を着ることを許可するから……!早く着てくれ!」

男「は、はい!」

俺は服を着ながら、危機から去ったことに安堵した。

鎧を着た女「そこのベッドに座れ、部屋に椅子がないんだ」

俺が服を着終わった後に女性はそう言った。

男(いいのかな…いきなり座っちゃって)

鎧を着た女「勘違いするな、貴様を信用したわけではない……入り口に一番遠い場所に移動させるだけだ」

男(逃げないようにということかな、納得)

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 08:54:18.13 ID:zMmHrLzAO
鎧を着た女「さて、なぜ私の部屋にいたか聞かせてもらおうか」

男「はい、えっと……わかりません」

鎧を着た女「……ふざけているのか?そんなに斬られたいのか」

女性は腰の剣に手を当てた。

男「ほほほほほ本当にわからないんです!ゲームやってたらいきなり眩しくなって」

鎧を着た女「ゲーム?なにを訳の解らないことを!」

男「眩しくて目を瞑ったらいつの間にかこの部屋にいて……」

鎧を着た女「貴様……私を愚弄しているのか?そんないい加減な嘘を信じると思っているのかっ!」

男「本当なんです本当なんです本当なんです!」

鎧を着た女「……よし、わかった……本当はわからんが、それが真実ならば態度で示せ」

男(あ、あれ?すんなり……俺の説明信じてくれたのかな……?)

11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/27(水) 09:20:54.44 ID:SuERxlzDO
期待
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/27(水) 10:40:37.39 ID:zSQf2GZxo
wktk支援
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 11:04:05.41 ID:zMmHrLzAO
鎧を着た女「貴様を私の配下にする」

男「はい……え?」

鎧を着た女「二度も言わすな……武器と防具はこちらで用意してやる、得意な武器は何だ?」

男「あの……配下って部下みたいなものですよね?」

鎧を着た女「当たり前だ!変な質問をするな」

男「でも俺を信用してないって……」

鎧を着た女「貴様は私の話を聞いていなかったのか?態度で示せと言ったはずだ」

男「えっと……」

女性は呆れた顔をしつつ説明してくれた。

鎧を着た女「ここは城の中にある私の部屋だ、そして私は城の騎士長を王により任されている……私の姿を見て気付かないのか?」

男「騎士……さん?」

鎧を着た女性が騎士っぽいのは見た目から想像はしていた、そしてここが城の中にある部屋だということで、俺の直感が働いた。

男(ここは……ゲームの世界なのか……)

世界観は俺がやっていたゲームにそっくりだが、まだ確証はない。

男「……」

女騎士「おい、黙ってないで得意な武器は何なんだ?」

男「あ……えと……もしかしてダブルセイバーやガンランスってありますか?」

俺は試していた、もしゲームに出てくるこのような特殊な武器があるとするならばここは。。。

14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 11:31:22.87 ID:zMmHrLzAO
女騎士「ほう……それらを使いこなせるのか、これは期待できそうだ」

これで確信した、ここはゲームの世界なのだと。

男「い、いえ……あるかどうか聞いただけです、俺は武器を使ったことがないので戦力にはならないかと……」

女騎士「貴様がひ弱なのは体を見たから……わ、わかる!だが!それで諦めて私に斬られたいか?」

女騎士は態度で示せと言った、つまり忠誠を誓って戦えということだろうか。

男「わわわわかりました!じゃあ一番軽そうな片手剣がいいです……はい」

女騎士「ふむ……片手剣なら私が使っていたものがいくつかある、防具は一般兵のもので我慢しろ」

そう言うと女騎士はドアの方へ向かった。

男(自信ないなぁ……コンテニューできるのかな)

俺は少し怖かった、もし戦って死んでしまった場合どうなってしまうのかわからなかったからだ。

女騎士「なにをグズグズしている!付いて来い!」

ドアを開けながら女騎士は待っている。

男「す、すみませーん!」

不安を抱きながら俺はこの部屋を後にし、女騎士を追った。

15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 13:02:47.74 ID:zMmHrLzAO
女騎士「いいか、私の後ろから絶対に離れるなよ」

男「は、はい」

俺は言われた通り女騎士の後ろを離れないよう歩いた。


女騎士「おい……もっと近くに来い」

男「え?いや……そんな……でも……うひっ」

これでも結構近い距離にいるというのに、女騎士はもっと来いと言う、まさか俺のことが……と思っていた矢先。

女騎士「……なにか勘違いしているようだが、貴様の奇天烈な格好をジロジロ皆に見られては適わんのだ」

確かにこの服をこの世界の者に見られたら怪しまれると思った。
近くに寄ると女騎士のサラサラな髪の毛が俺の顔に当たり、それはもう俺の息子がズボンから出たがって仕方がなかった。

男(成長した息子がズボンに擦れてヤバい)

廊下の反対通行側から人が歩いて来る。

掃除婦らしき若い女「女騎士様こんにちは」

女騎士「いつもご苦労様」

こんにちはということは今は昼頃か、と思いつつ見られないよう女騎士の横へ移動し隠れようとした。

女騎士「おい、後ろにいろ……!」ボソッ

小さな声で女騎士が話し掛ける、俺はまた後ろへ戻り、サラサラな髪の毛と戦うのだった。

16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 19:34:47.76 ID:zMmHrLzAO
女騎士「着いたぞ」

男「いたっ!」ドン

しばらく歩いてから女騎士がいきなり止まったので、俺は女騎士の後頭部に強くキスするようなかたちでぶつかった。

女騎士「貴様はまったく……ん?そういえば名前を聞いていなかったな、私は女騎士……貴様は?」

男「男です、女騎士さん」

いきなり女性の名前を呼ぶのは失礼かと思ったが、相手は気にしていなかった。

女騎士「男か……悪くない名だ、その名に恥じぬよう忠を尽くせ」

男「はい、良い婿になれるよう頑張ります!」

俺は調子に乗ってそんなことを言ってしまった。

女騎士「……きさ、いや……男の理解には苦しみそうだ」

怒られると思っていたんだが、思っていた反応と違うので少し拍子抜けした。

女騎士「さあ入れ」ギィィ

女騎士は錆び付いたような軋む扉を開け、俺を中へと導いた。

男「く、暗くてよく見えません」

鉄と皮とカビの匂いが合わさったような異臭のする部屋、入り口に少し太陽の光が当たるだけで、奥を視認することはできない。

女騎士「今灯りを灯すから待っていろ」

女騎士が言葉を発した後、真っ暗な部屋に山吹色の光が灯った。

17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/27(水) 20:58:34.31 ID:QLbKeV7mP
続きは?
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 21:06:35.01 ID:zMmHrLzAO
男「わぁ……武器や防具がいっぱいだ……あれ?」

そこは剣や槍、鎧や兜が揃って置いてある武器や防具を保管する倉庫のような場所だった。
だがそこは俺の記憶にある部屋でもあった。

男(ん?いや、見覚えがある場所だと思ったらゲームの武具庫か)

女騎士「男の体格に合った防具を選べ、武器は私が使っていた片手剣を用意してやるからここで選ばなくてもよい」

男「……はい、ありがとうございます」

俺は防具を選びつつ疑問を整理していた。

なぜこの女性は俺に易々と背中を見せたのかということ、武器を持っていなくても後ろから首を絞めることくらいは俺でもできる。

もしこの世界で死んでしまったらどうなってしまうのか。

元の世界へはどうやって帰れるのか。

そして、ここはゲームの世界なのに自分の知っている人物がいないということ。

19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 22:24:15.56 ID:zMmHrLzAO
男「これが一番自分の体に合います」

女騎士「鎧と籠手と具足……全部皮か、軽い防具は俊敏な行動をとれるが、攻撃を受けた時の信頼は薄いぞ?」

男(体格に合った防具を選べって言うから選んだのに)

女騎士「兜はどうした?」

男「全部カビ臭くて……かぶったら悪臭で戦いに集中できなさそうです」

女騎士「ふむ……頭は一撃で致命傷になりかねるぞ?そんな装備で大丈夫か?」

男「大丈夫です、問題ありません」

一瞬死亡フラグのような気がしたが、それより女騎士が心配してくれたことに嬉しかった。

女騎士「よし……これで隠れずに済む姿になったな」

着ていた服の上から防具一式を装備しただけで、この世界に馴染んだきがした。

20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/27(水) 22:30:35.33 ID:8YHs1muDO
こ、これはもちろん女騎士の部屋に住むんですよねっ!?
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 22:58:09.94 ID:zMmHrLzAO
女騎士「さて、次は剣だが……城下街の鍛冶屋に預けてあるから取りに行くぞ」

俺は肩をポンと叩かれ、また女騎士の後を付いて行くことになった。

城の庭へ出て城門をくぐり抜けると、そこには活気溢れる人盛りが目に映ってきた。
目に映るそれはゲームと変わらない光景で、妙な懐かしささえも感じた。

男(ついさっきゲーム画面で見たのに……なんだろうなぁ)

女騎士「まったく……また呆けおって、ほら!行くぞ!」

女騎士はなんだかんだ言いながら待ってくれていた。

22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/27(水) 23:00:39.89 ID:DLkjt9dRo
がんばれ
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/27(水) 23:49:29.73 ID:zMmHrLzAO
女騎士「ここだ」

鍛冶屋の店主らしき無精髭の男「お!こりゃ女騎士さん!相変わらず美人だねえ!」

この大声の男性は、俺の知っている鍛冶屋の店主とは似ても似付かなかった。

女騎士「店主も相変わらず元気だな」

女騎士は、ふふっとほくそ笑みながらそう言った。

男(なんだ、笑うこともあるんだな……かわいいなぁ)

鍛冶屋の店主「そっちの男は誰だ!?まさか女騎士さんの彼氏かい!?」

男「えっ」

店主は俺を見ながら大声で言った、正直こういう人は苦手だ。

女騎士「こいつは今日から私の配下になった男だ、それで私の片手剣をくれてやるから剣を取りに来た」

鍛冶屋の店主「おう!そいつは頼もしいな!あいよ!!ちょっと待っててくれい!」

店主はそう言って鍛冶屋の奥へ行ってしまった。

女騎士「男……挨拶くらいはしないといかんぞ、人と人は挨拶に始まり挨拶に終わる」

男「は、はい……すみません……」

俺は人とコミュニケーションをとるのが苦手で、元の世界でも人見知りが激しかった。

男(まさかこんなとこで叱られるとは思わなかったなぁ)

そう思っている内に、店主が戻って来た。

鍛冶屋の店主「今回もバッチリ綺麗になったぜ!!」

店主は煌びやかな長い剣を持っていた。

女騎士「いつもすまないな」

女騎士は言葉を発した後に店主から長剣を受け取った。

店主「またよろしくお願いな!女騎士さん!」

女騎士は軽くお辞儀をした後、俺を見た。

女騎士「よし、城に帰るぞ」

男「はい、え?これだけですか?」

女騎士「金は事前に払ってある、ほら……帰るぞ」

なるほどと納得しながら女騎士の隣を同じ歩幅で歩いた。

24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/28(木) 06:30:34.92 ID:8PWBJgfAO
女騎士「ほら、剣を受け取れ」

女騎士は歩きながら長剣を俺に差し出してきた。

男「あ、ありがとうございます……あれ?」

長剣を受け取って少し違和感が生じた、長さの割に重くないのだ。

女騎士「その剣はミスリル製だ、軽いだろう……ただ軽過ぎて一撃は強くない」

ミスリルとはゲームの中の鉱石で、主に武器防具に使われる貴重な素材だ。

男「こんな良い剣を……俺に?」

女騎士「男に普通の重量の剣を扱えるとは思えんからな」

それにしても高価な武器だ、例えるならレベル99が上限のRPGでレベル1の一般人が、レベル50で手に入る武器を貰ったようなものである。

女騎士「これから正式に私の配下にする為、王のところへ行き男を任命してもらう」

男「はいっ」

ゲームのオープニングでも自分のキャラクターがそんなことした覚えがあった。

女騎士「それが終わったら少し休憩しよう、疲れるだろうからな」

女騎士は小さな笑みを浮かべた、初めて俺に向かって笑ってくれた顔からは、最初に会った時の険しい表情など想像できないほどの優しさが滲み出ていた。


その瞬間、後ろから大きな物が爆発するような音が聞こえ、大勢の悲鳴が城下街に響いた。

25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/28(木) 09:45:00.82 ID:8PWBJgfAO
女騎士「なんだ!?」

女騎士と共に後ろを振り返ると、そこには魔物の大群が街を破壊していた。

女騎士「っ!周辺観察班はなにをやっているんだ!」

女騎士は愚痴をこぼしながら腰の剣を抜く。

男「ちょっ!ひとりで戦う気ですか?」

魔物はゲームのそれと同じだった、違ったことはゲームとは比べものにならないくらいの残虐、街人を斬り女子供を捕まえる光景は、見るに耐えなかった。

女騎士「これだけ騒ぎだ、騎士隊は後から来る!それよりも今、私に出来る事をやるんだ!」

男「な、なら街の人達の救護や介護の方が……」

俺は自信がない、まだ剣の練習もしていないのに、いきなり実戦などやったら死んでしまうと思った。

女騎士「その街人を傷つける元を経たなければ意味がないだろうにっ!!」

男「で、でも俺……まだ戦い方とか……よくわからな……」

女騎士が言葉を遮る。

女騎士「男は城の中にいろ!ここは危険だ!」

そういうと女騎士は魔物の大群の方へ走って行った。

26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/28(木) 10:38:59.46 ID:Ts7FktoDo
気になるなー
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/28(木) 10:44:33.09 ID:8PWBJgfAO
男(どうしよう……)

このまま城の方へ向かえば安全なのはわかる、だが女騎士をこのまま見捨てるようなことをして良いのだろうか。

男(確かに城の中にいろと言われたけど……)

女騎士を放っておけない、でも自分に自信がない、こんな優柔不断な性格に嫌気が差す。

男「み……見捨てることなんて出来るかぁぁぁぁぁっ!!!」

俺は長剣を鞘から抜き、魔物の大群の方へ走った。

男「魔物なんかにエンジョイ&エキサイティングさせてたまるかっ!」

魔物がこちらに気が付き叫び声をあげながら構える。

男「うぉああぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

魔物に剣を振りかざすその刹那、全ての動きが遅く感じた。

男(なんだ……これ……)

魔物の1匹に剣が入り倒れる、その間もう1匹の魔物が俺に棍棒のようなものを振りかざす。
しかしその動きも遅く見え、回避するには造作もないことだった。

男「りゃあぁぁ!」

もう1匹の魔物に剣を突き刺す、不思議と魔物を[ピーーー]ことに躊躇も罪悪感もなかった。

男「女騎士さんを見つけなきゃ!」

辺りを見回すと、魔物に囲まれてしまっていた。

男「……四面楚歌ってこういうことかな」

なぜか俺は怖くなかった、そして一斉に魔物が俺の方へ襲いかかってきた。

28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga]:2011/04/28(木) 12:55:38.84 ID:fvmHlqlDO
sagaれよ
殺すとか書けるようになるから
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/28(木) 20:55:24.08 ID:F9kQbmm7P
続きはまだか?
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/28(木) 22:36:35.57 ID:8PWBJgfAO
男(正面を一掃して右から順に……)

俺は目の前にいる魔物から右回りに剣を斬りつけ、一周したところで剣に付いた血糊を振り流す。

男「!?」

辺りの魔物達を倒した後、頭にビリッと電撃が走るような感覚になり、周囲を見回す。

男「弓……?」

民家の屋根から俺を狙っている魔物を視認したと思いきや、矢を放ってきた。

男(これも遅く見える)

俺は放たれた矢を左手で掴み取り、屋根の上にいる魔物へと山なりに投げた。

男(女騎士さんを探さなきゃ)

矢は魔物の額に当たる。
俺は奥へと走りながら向かってくる魔物を薙ぎ倒す、すると魔物が密集している場所を見つけた。

凝視すると密集している中心で返り血を浴びながら魔物と戦っている白銀の鎧を着た女性がいた。

男(女騎士さんだ!)

俺は剣へ先程以上に力を込め、魔物が密集しているところへと走った。

31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/28(木) 22:41:16.83 ID:6oDHLxeDO
お、続ききた
こういう展開は大好きだぜwktk
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/04/28(木) 23:09:58.63 ID:8PWBJgfAO
男(血と獣の気持ち悪い臭い)

俺は魔物を次々と倒していく、まるで静止しているサンドバックを斬っているかのように周りが遅い。

男「女騎士さん!!」

魔物達を斬り殺し、ようやく女騎士の元へたどり着いた。

女騎士「はぁはぁ……なっ!男!?何故ここに来た!?」

女騎士の息は切れていた、だが軽く全身を見るかぎり負傷はしていないようだ。

男「女騎士ざん゙無事でよがっだよ゙〜」

女騎士「バカ者!城へ入っていろと言ったであろう!」

話をしている間に魔物達が襲ってくる、それを俺と女騎士の2人で倒していく。

女騎士「お、男……?戦えるのか……?」

男「愛する女性の為ならば!なんちゃってフヒヒ!」

こんな状況でまた俺は調子に乗ってしまった。

女騎士「あ……ありがとう……男……」

女騎士の言葉は予想に反していたが、可愛かったのでどうでもよかった。

男「いいんですか?さっき会ったばかりの人間に背中を預けちゃって」

女騎士「私を殺すならば防具を取りに行った時、既にやっているだろう?」

俺と女騎士の背中が密着する、このような状況の中、後ろに安心感があるのは不思議な気分だった。

女騎士「行くぞっ!!」

女騎士の掛け声と共に、俺と女騎士は魔物へ突撃した。

33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/04/28(木) 23:54:21.84 ID:8PWBJgfAO
俺は女騎士を見ながら魔物を倒す、偶に女騎士と目が合いお互いの安否を確認する。

男(遠距離から攻撃してくるやつが厄介だな)

弓を持っている魔物が全員どこにいるのか把握した後、魔物の攻撃を避けながら落ちている使えそうな矢を拾う。

男(弓は落ちてないかな?ないか、しょうがない)

矢を弓を構えている魔物全員の額に投げて倒すそれは、まさに百発百中だった。

女騎士「男……?その実力はいったい……」

男「あ、あははは!まぐれ当たりですよ」

俺と女騎士が魔物と戦っている中、城の方から大勢の叫び声が聞こえた。

女騎士「はぁはぁ……やっと来たか……」

城方面の魔物達がどんどん倒れていく、騎士達が来たのだ。

男「み、味方キター!」

騎士達が女騎士の側に来て喋りかけた。

騎士「申し訳ありません女騎士様!」

女騎士「いや、私も指揮ができなかったことを詫びる……よし!敵は精強だ!無理だと思ったら逃げろ!死ぬ気で戦って死ぬ気で生きるんだ!」

女騎士の統率により、騎士達は掛け声をあげる。

女騎士「行くぞぉ!!!!」

騎士達「おおおおおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!!!」

女騎士の号令により、騎士達は魔物に向かって突撃した。

女騎士「男、きさ……いや、そなたは休んでいろ……後は私達がなんとかする!」

男「え?あ……えっと……」

女騎士はそう言うと騎士達の後を追っていった。

男(せ、せっかく助けに来たのにまた行っちゃった、でも騎士達がいるから大丈夫かな)

そんな俺の考えを巨大な影が全てを打ち消した。

34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 00:24:43.74 ID:QKF/CA66P
面白いけどすごいスローペースだな
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 00:24:44.20 ID:XX6sw2s7o
良いねまだ初めの方だが期待
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 00:25:09.37 ID:XX6sw2s7o
>>34 だからこそここなんじゃないか?
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/04/29(金) 00:32:03.27 ID:prYcyK6Vo
とりあえず終わったら終了くらいほしいです
お願いします
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/29(金) 02:18:30.00 ID:FlUkI26AO
なにが起こったのかわからなかった、辺りは黒い火の海となり熱風が俺を覆う。

男「なにが……なん……なんだ……」

街の入り口に巨大な影、それはゲームの敵である黒い龍であった。

男(嘘だろ……?あ、あれは街に来るモンスターじゃないぞ)

この黒龍はゲームの最後辺りに登場する敵であり、とてもじゃないがミスリルの長剣と皮の鎧で太刀打ちできる相手ではない。

男(終わった……)

生き物の焼けるにおい、黒い炎は魔物も騎士達も巻き込み悲鳴すら聞こえなかった。

男(……!?女騎士さんは!)

ふと我に返り、女騎士を探す。

男「い、いた!女騎士さん!」

女騎士は俺と話したのが幸いだったのか、少し遅れていたため炎に巻き込まれてはいなかった。

女騎士「……なんだ……これは……」

男「女騎士さん!逃げましょう!あいつは今の俺達が勝てる相手ではありません!」

俺の言葉を余所に、女騎士はぺたんと座り込んでしまった。

女騎士「騎士達が……」

男「女騎士さん!しっかりしてください!」

座り込んでしまった女騎士の肩を揺さぶる、だが女騎士は俯いて動こうとしない。

女騎士「私の……私のせいで……」

男「!?」

黒龍は城の方へと黒炎を吐く、黒炎が当たった城は全体が黒く燃え盛り、黒煙を撒き散らす。

男「女騎士さん!頼むから立ってぇ!」

俺は女騎士の左腕を掴み、ズルズルと引きずる。

男(なんなんだよ、こんなイベントはゲームになかったぞ!負けイベントか?無理ゲーじゃん!)

黒龍の様子を見ながら女騎士を路地裏へと運ぶ。

男(!!!)

俺と黒龍と目の合う、どうやらこちらに気づいてしまったようだ。

男(もう女騎士さんを引きずりながら逃げるのは無理だ、はぁ……こんなことなら防具を選ぶ時あんなこと言うんじゃなかったなぁ)

俺は女騎士を置き、黒龍の前へ立った。

グォォォォォォォッッッッッッ……

黒龍の禍々しい雄叫びは、俺に絶望感を与える。

男「……なんか名台詞でも言いたい状況だなぁ」

そんなことを言っている内に、黒龍は俺に目掛けて容赦なく黒炎を吐いてきた。

39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/04/29(金) 08:24:35.00 ID:FlUkI26AO
俺は黒炎が当たる前に、剣を黒龍方面へ思いっきり縦に振りおろした。

男(や、やっぱりできた!)

黒炎は剣閃にて左右に分かれ、俺と女騎士には当たらなかった。

男(だんだんわかってきたぞ……この強さのカラクリが)

俺がなぜこんなに強いのか、戦いながら察してきていた。

男(……飛べ!俺!)

俺は思いっきりジャンプした、案の定とんでもなく跳び、巨大な黒龍を見下げる程飛んでいた。

男(よーし!火を吹け俺!)

フーフーと吹きかけたが、いつもの息以外なにも出なかった。

男(あれれ?おかしいな?)

黒龍の炎が俺に襲いかかる。

男(はわわわわ!)

空中で黒炎を避ける、避けたことより空中で自由に動けたことに驚いた。

男(自分の肉体でなにかすることはできても、ものを出すようなことはできないんだな)

納得し、空中で体制を立て直した。

40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/04/29(金) 10:13:08.22 ID:husKJVMAO
コテ付けないとわかんない
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/04/29(金) 10:34:33.82 ID:bWkW6DMAO
コテもそうだけどトリップもつけて欲しいかも
誰かに勝手に続き書いたりされないとも限らんし
42 : ◆kasumiZG8Q [sagasage]:2011/04/29(金) 11:05:27.38 ID:FlUkI26AO
男(このまま避け続けても埒があかないな)

俺は空中で剣を構え、黒龍を睨みつける。

男(一撃で決めなきゃ俺がやられちゃうな、剣が耐えてくれればいいけど)

黒龍は深く息を吸い込む、次の攻撃は今までの炎より強そうなのがわかる。

男(や、やっちゃる!やってやる!)

俺は少し後退し、黒龍の眉間を目掛けて剣を向け、空中で突進した。

男「うりゃあああああああああぁぁぁぁ!!!当たれぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!!!」

黒龍が凄まじい黒炎を吐き出す、俺は黒炎に包まれながらも黒龍への突進を続ける。

男(あっちぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃっ!けどっ!耐えられない程じゃない!!)

街や城、騎士達を消し炭にした黒炎に当たった俺は、不思議と生きていた。

男「りゃあぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!」

オオオオオオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォッッッッッッ!

剣は黒龍の眉間に刺さる、黒龍は叫び声をあげ俺を振り解こうと首を振る。

男「うわああああぁぁぁぁ!」

俺は剣を黒龍の眉間に刺したまま俺だけ吹き飛ばされ、地面に落ちた。

43 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/04/29(金) 13:06:11.04 ID:FlUkI26AO
男「いててて……って!俺の息子が丸見え!」

俺は黒炎に囲まれながら全裸だった、どうやら俺の特殊な能力は身体にしか効果がないらしい。

オオオオオオオオオオオオォォォォォォォォォォッッッ!!

黒龍は黒炎を撒き散らし、暴れてる。

男(髪の毛は大丈夫みたいだ……いやいや!そんなことよりこのままじゃここも危ない、女騎士さんを連れて逃げるチャンスだ)

俺は急いで女騎士のところへ向かった、全裸で。

女騎士「……」

どうやら女騎士は無事だったようだ。

男「女騎士さん!今なら逃げれそうです!……って、やっぱり動じないか……仕方ない、担いで行こう」

俺は女騎士をおんぶし、街の入り口方面の黒炎がない場所を走る。

男(女騎士さんが鎧を着ていてよかった……でなきゃ胸が背中に当たって俺の息子がやばかったよ、ん?そういえば女騎士さんの胸のサイズが鎧のせいでわかんないや)

後ろで黒龍が暴れている、街を出た俺は後ろを見ながら走る。

男(酷い光景だ……)

街と城は黒炎に包まれ、地獄絵図と化していた。

男「女騎士さん、死ぬ気で生きましょう!貴女はそう号令した、だから俺はそれを守ります」

辺りは夕陽の光と城からの黒光りで輝いていた。

44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2011/04/29(金) 18:14:21.17 ID:qYYI5ppAO
こういう感じのSS良いな
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [saga]:2011/04/29(金) 18:36:23.41 ID:bMP1czL80
いいねェいいねェ、最高だねェェェ!!
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 22:22:00.61 ID:QKF/CA66P
続きはまだか?
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 23:04:52.33 ID:fEYm33vj0
待つことを覚えようね
48 : ◆kasumiZG8Q [sagasage]:2011/04/29(金) 23:57:25.89 ID:FlUkI26AO
―――

俺達は森林の中にいた。

黒龍から逃れ、身を隠す為の場所がこの森林しかなかった。
不幸中の幸いなのか、ここには魔物の気配はない。

男「よいしょ、よいしょ、女騎士さんよいしょ」

俺は女騎士を木の近くに降ろし、木に寄り掛ける。

女騎士「……」

女騎士はずっと放心状態だった。

男(無理もないか……今まで共に戦ってきた仲間、親しい人達、地位、名誉、全部なくなっちゃったんだもんな)

俺はこの世界に来たばかりだ、非道的な言い方だが、あの街や城に未練もなければ思い出もない。

男(素っ裸はやっぱ恥ずかしいなぁ……けど女騎士さんをこのままの状態にしておけないや)

俺は女騎士の両肩に手を置いて語りかける。

男「女騎士さん、その……元気出しましょう?」

女騎士「……男……私は……」

俯きながら女騎士は応える、どうやら言葉は届いてるみたいだ。

男「あれは、なるべくしてなったことです……女騎士さんのせいじゃありません」

女騎士「街も……人も……みんな焼かれてしまっ……た……」

男「……過ぎたことを悔やんでも過去の自分に縛られるだけです、それよりも今を生きましょう」

女騎士「今……を……?私には……もう……なにもない……」

男「あの黒龍が憎くないんですか?女騎士さんからたくさん奪った黒龍が!」

女騎士「憎い……だが、私の力では……あのような化け物など……」

男「なら!強くなればいいんです!強くなって……みんなの仇を討つんです!」

女騎士「強く……そうか……そうだな……」

女騎士は俯いた顔を上げ、俺と目線を合わせる。

女騎士「男……私に付いて来てくれるか……?」

男「ええ!もちろん!全裸ですけど!」

女騎士「……えっ?」

女騎士は俺の体を見回してから、また目線を合わせる。

49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 00:06:11.71 ID:jjz267hyo
なぜその一言をつけくわえたしwwww
50 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/04/30(土) 00:32:36.26 ID:fFleRPlAO
女騎士「ふふ……ははははは!まったく、そなたは裸が好きだなっ!」

女騎士は右手を顎へ置きながら笑う。

男「え……あ、あはは……はぁ」

俺はせめて股関を隠すべきだったと反省する。

男「もう大丈夫みたいですね、よかった……」

女騎士「すまなかった、騎士でありながらこの無様……だが、そなたがいればもう何も怖くない」

若干死亡フラグのような女騎士の発した言葉だが、俺は素直に受け止めることにした。

女騎士「さて……まずは近くの村へ行くとするか」

男「いえ……まずは俺の股関を隠したいです」

女騎士は俺の息子を見つめる。

女騎士「あ……その……なんだ、だ、大丈夫だ!小さくてよく見てないから心配するな」

男「うわぁぁぁぁ!」

女騎士「えっ?いや……すまん……」

俺は泣いた。

51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2011/04/30(土) 02:54:55.79 ID:ji6CzZx8o
泣くよね・・・それは・・・  ;x;
52 : ◆kasumiZG8Q [sage]:2011/04/30(土) 09:12:47.79 ID:fFleRPlAO
女騎士「これでよし」

男「す、凄いですね……」

女騎士はツタの葉で袋を作っていた。

女騎士「この袋に採集したものを入れる」

俺と女騎士は森で果実や茸を採集し、女騎士の着ていた一部の布で俺の簡易的なパンツとシャツを作ってもらった。

男「本当に凄いですね、こういう技術も騎士になったら覚えなきゃならないんですか?」

女騎士「いや、一時期遠征が多くてな、自然と身に付いただけだ」

男「にゃるほど……」

俺は納得しながら切れた布から見える女騎士の白い太股を凝視していた。

男「綺麗な脚ですね」

女騎士「ジロジロ見るな」

男「い、いえ!騎士だから傷だらけなのかと思って!べ、別に触りたいとか舐めたいとかなんて考えてましぇん!」

ついつい本音が出てしまう、しかし女騎士は動じず話を続けてくれた。

女騎士「ふむ、そう思うのが普通か……今まで肉体に攻撃を受けたことがないからな、当たっても鎧が受けてくれていた……というより男は触りたいとか思っていたのか」

男「え?触ったり舐めていいんですか?」

俺は期待した。

女騎士「……触ってどうするんだ?斬られたいなら構わんが」

男「え、遠慮しておきます……」

冷静に返答される方が恐ろしいことを実感した。
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/04/30(土) 09:20:06.67 ID:Ieh/3u/u0
男の戦闘力は現実世界でゲームプレイしていたデータのLvなのかな
54 : ◆kasumiZG8Q [sage]:2011/04/30(土) 10:56:41.51 ID:fFleRPlAO
女騎士「ふふっ、冗談だ」

男「……へ?」

女騎士は微笑みながら俺を見る。

女騎士「そなたを斬るわけなかろう」

男「じ、じゃあ遠慮なく触っていいんですね!」

女騎士「調子に乗るな」

女騎士に頭をコツンと叩かれる、まるでラブコメのワンシーンのようだ。

男(ああ、女騎士さんが可愛くて生きるのがツラい)

女騎士「さて、そろそろ行くとするか」

女騎士は立ち上がり、袋を肩にかける。

男「水は汲まないんですか?」

女騎士「水を入れる袋がないからな、ツタでは隙間ができて駄目だ……それに、水分なら果物で補える」

男「にゃるほど」

納得し、俺も袋を持ち立ち上がる。

女騎士「村までそう遠くない、野党に気をつけて進むぞ」

男「はーい!」

俺達は村を目指して歩き、森林に別れを告げた。

55 : ◆kasumiZG8Q [sage]:2011/04/30(土) 14:16:34.71 ID:fFleRPlAO
男「暗くなってきました……」

女騎士「もう少し進めば簡易的な休憩小屋がある、今夜はそこで休もう」

辺りから太陽の光が消え去り、視界が悪くなっていく。

男「今日は森林にいた方がよかったんじゃないですか?」

女騎士「できるだけ早く村へ行き、旅の準備をしなければならん……それに、そなたもそのような布切れだけでは寒かろう?」

男「いえ全然!むしろ女騎士さんの温もりと汗が籠もった布なんて大歓迎です!」

女騎士「……そこまで変態に磨きがかかると、呆れるのを通り越して感心するな」

女騎士は溜め息をつきながら頭を横に振る。

男(また勢いで本音言っちゃった、好感度下がったかなぁ)

女騎士「見えたぞ、あそこだ」

女騎士は正面に小さく見える小屋を指差した。

男「今夜はここで女騎士さんとふふ2人きりでお泊まり!うひー!」

女騎士「男はそういうことしか考えていないのかっ!」

そんな話をしている内に小屋の目の前に到着した。

56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/30(土) 14:34:22.46 ID:VpLzCr5ao
続けて頂戴
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 15:38:07.62 ID:ZCR20CeDO
もう男ただの変態だよね。
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/04/30(土) 17:13:30.28 ID:0joW3FHAO
これは面白い
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 20:05:39.25 ID:YrPQISGro
惹き込まれるな
期待
60 : ◆kasumiZG8Q [sage]:2011/04/30(土) 20:43:36.89 ID:fFleRPlAO
男「ふう……」

俺達は小屋の中へ入り、椅子の横に荷物を置き椅子へ腰掛ける。
小屋の中は一階建てで、入って中央に角テーブルがひとつに椅子が4つ、テーブルの上には蝋燭が2本ある、右奥にボロ布の敷いてあるベッドが1つ、左奥には崩れたタンスがあった。

女騎士「今の内に疲れをとっておけ、明日はずっと歩くことになるぞ……少し危険だが火を灯すか」

女騎士はテーブルの下に荷物を置き、鎧の隙間から出したマッチのようなもので蝋燭に火を点ける。

男「え?そんな遠くないんじゃ……」

女騎士「明日の早朝に出発してお昼頃には着く、遠くはないだろう?」

男「ひえぇぇ……」

女騎士は左端のなにもない所に座り、目を瞑る。

女騎士「男はそこのベッドで寝るといい」

男「……女騎士さんは?」

女騎士「私はここで寝る」

男「だめです!!」

女騎士はビクッとしてこちらを見る。

女騎士「な……私は大丈夫だ、慣れて」
男「だめです!!」

女騎士は目を細めながら溜め息をつく。

女騎士「まさか一緒にベッドで寝るなんて言い出す気か?」

男「いえ、俺は椅子を並べて寝ますから、女騎士さんはベッドを使ってください」

女騎士はキョトンとした顔で俺を見つめる。

女騎士「えっ?いや、しかし盗賊が来た時の為にここに座りながらの方がよいのだ」

男「むむむ……!わかりました、じゃあ俺も座って寝ます!」

女騎士「私に気を遣わなくていいからベッドで寝てくれ……」

男「頑固ですねぇ」

女騎士「ふふっ……お互い様だ」

そんなやり取りをしながら、蝋燭の灯を消し、俺はベッドで横になった。

61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 23:46:48.38 ID:S+4vaxq+o
面白い
62 : ◆kasumiZG8Q [sage]:2011/05/01(日) 04:09:31.34 ID:O2rMKjMAO
男(元の世界に帰るにはどうしたらいいんだろ?いや、それよりもこの超人的な力は?)

俺は天井を見つめながら考える。

男(ゲームであんなにジャンプできないし、なによりも黒龍にひとりで太刀打ちできるレベルじゃなかったからなぁ)

俺の力は物質を具現化できはしないが、己で何かすることは出来る。

男(黒龍と戦った時にいろいろと自分の能力がわかったからなぁ)

火を吹いたり物を出したりはできないが、空まで跳んだり高速的に動くこと、体の耐熱温度を飛躍的に上げることは可能なのだ。

男(そうだ、せっかく女騎士さんに貰った剣を黒龍に刺したままにしちゃった、謝らなきゃ!)

俺は起き上がり、女騎士の方へ向かう。

男「あの……女騎士さん」

女騎士「……」スースー

女騎士は眠っていた、その寝顔は窓からの月明かりに照らされていて、女騎士の頬からひとすじの雫がこぼれ落ちる。

男(泣いてるのか)

女騎士の泣いている寝顔は、とても騎士長をやっていたとは思えない無邪気な顔だった。

男(泣きながら寝ちゃったのかな)

俺はベッドにある布を女騎士の体に被せ、再びベッドで横になった。

男(きっと女騎士さんは思いっきり泣きたかったんだろうな、でも騎士だからって我慢したんだろうな)

外からは虫の羽音と稀に犬のような鳴き声が聞こえる。

男(元の世界に帰ることは、黒龍を倒してから考えよう、今は女騎士さんの支えになりたい)

外の自然な子守唄を聴きながら、俺は目を閉じた。

63 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/01(日) 10:13:25.09 ID:O2rMKjMAO
男「んー……あれ?」

俺はハッと目が覚めた、窓からは太陽の光が差し込む、光の色からして早朝だろうか。

男「……!?」

俺は外から大勢の気配を感じとった。

女騎士「丁度起きたか……囲まれているぞ」

女騎士は壁際に寄り添って剣に手をかけ、俺に小さな声で話しかける。

男「……5人ですね、入り口に2人、ベッド近くの窓に1人、女騎士さんの近くの窓に1人、もうひとりは屋根かな」

女騎士「起きたばかりだというのに鋭いな」

俺は気配を感知できた、おそらくこれも特殊能力なのだろう。

女騎士「……くるか」

女騎士の言葉と同時に窓は2枚共割れ、ドアは破壊され、屋根を突き破られた。

男(あ!俺武器ないや!)

ベッド近くの窓を割ってきた人間と屋根を突き破ってきた人間が俺に襲いかかる。

男(やっぱり盗賊か!素手でなんとかするしかないなこりゃ)

盗賊のひとりが俺に剣を振る。

男(白刃取り!は怖いから回避!)

俺は攻撃を避け、剣を振ってきた盗賊へ足払いをすると、盗賊は頭から倒れ、剣を離す。

男(次はこっちか)

もうひとりの盗賊が2刀のダガーで俺を突く。

男(あわわわ!)

俺は咄嗟に落ちている剣を取り、ダガーを弾く。

男(このやろっ!)

俺は高速で盗賊の背後にまわり、剣の柄で思いっきり頭を叩いて気絶させた。

男(次は女騎士さんの方にいる盗賊を!あ、ありゃ?)

女騎士の方を見ると、盗賊は3人共倒れていた。

男「は、早っ!っというより強っ!」

女騎士「終わったか」

男「へ?あ……は、はい!」

盗賊達からは血が流れていない、どうやら殺してはいないようだ。

男「……斬らなかったんですね」

女騎士「無駄な殺生はしない質でな、気絶させただけだ」

女騎士は食料の入った袋を持つ。

女騎士「ここにこれ以上の長居は無用だ、荷物を持って村へ行くぞ」

男「は、はい!」

俺も荷物を持ち、女騎士の後を追う。

男「盗賊達は放っておいていいんですか?」

俺は女騎士に追いつき話しかける。

女騎士「よくはないが……捕まえておくロープもないからな、これで懲りればよし、懲りなくともあの小屋にはもう手を出さんだろう」

男「うーん、複雑です……けど!いい目覚ましにもなりましたね!」

女騎士「ふふっ……男は変なところで前向きだな」

小鳥たちの囀りを聞きながら、俺達は村を目指し歩いた。
64 : ◆kasumiZG8Q [sagasaga]:2011/05/01(日) 11:01:01.39 ID:O2rMKjMAO
女騎士「そうだ、男……その…なんだ……ありがとう……」

女騎士は少し俯いて小声で言った。

男「え?なにがですか?」

女騎士「う……私に毛布をかけてくれて……ありがとう」

女騎士は顔を真っ赤にしている、白い肌だからわかりやすい。

男「いえいえ!恋人として当然のことをしただけですから!」

女騎士「い、いつから恋人同士になったんだ私達は!」

女騎士にまた怒られてしまった、だが今回の俺の言葉はわざとであり、少しでも楽しく旅をするためであった。

女騎士「まったく……そなたといると緊張感がなるなる」

男「えへへ〜」

女騎士の微笑みを見れたので俺は満足した。

女騎士「……男よ、そろそろ最初になぜ私の部屋にいたのか話してくれないか?」

女騎士は急に真剣な顔をしてこちらを見る。

男(本当のことを言っても信じてくれないだろうなぁ)

俺も真面目な顔になり、女騎士に話し出す。

男「女騎士さん、俺はこの世界の住人ではありません」

女騎士「……どういうことだ?」

俺は立ち止まり、話を続ける。

男「俺はここではない違う世界から来たんです」

女騎士「違う世界から来ただと……?」

女騎士も脚を止める。

男「そうです、嘘ではありません……疑わしい話だと思いますが……」

女騎士「今更そなたを疑うものか、私は信じるぞ……どんな話であろうとも!」

女騎士は俺を疑わなかった、こんな有り得ないような話を信じてくれたのだ。

男「お、女騎士さん……結婚しましょう!」

女騎士「そなたはまったく!なんでそうなるんだ!」

男「あ!あそこでお昼にしましょう!」

俺は大きな木の下を指差し、走った。

女騎士「まったくまったくと……そなたに会ってから『まったく』が口癖になってしまった」

女騎士も俺の後を追って走った。

大きな木の下で食べたお昼は、とても落ち着き楽しい時間だった。

65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/01(日) 12:09:34.54 ID:vjMu0jADO
え、エッチなシーンはあるのかな!?
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/01(日) 15:16:34.43 ID:XeOZAa44o
ワクワク
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/01(日) 17:46:40.85 ID:F4oW4MISO
どうみてもアグ姉です本当に
68 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/01(日) 21:23:38.07 ID:O2rMKjMAO
男「……夕方になっちゃいました」

女騎士「だからあれほど木登り遊びも程々にしろと……」

空が茜色に染まり陽が暮れてきた時、正面に密集した家が見えてきた。

男「あった!ありましたよ村!村ありました!村!」

女騎士「思ったより遅くなってしまったが、それもまた旅の一興か」

村の手前で俺は女騎士と、なにをするのかを決める。

男「まずは宿屋探しですか?」

女騎士「そうだな、宿を見つけてからそなたの服や武具を揃えるか」

俺達は村へ辿り着き、宿を探すことにした。

男「村の割に結構人がいますね」

俺は人盛りを見ながら女騎士に語りかけた。

女騎士「ここは近くの鉱山から金鉱石が採掘できるからな、豪商人がたくさん来るんだ」

男「金はどこの世界でも価値の高いものなんですね」

俺はうんうんと頷きながら勝手に納得する。

男「なんか……みんなから変な目で見られてますね……」

女騎士「……先に衣服を見にいくか?」

男(そうだった、俺は女騎士さんに作ってもらった簡易的な服だったんだ)

そんな恥ずかしい姿の俺と、並んで歩いてくれる女騎士の優しさに胸が熱くなった。

男「予定変更です!服屋さんを探しましょう!あ……でも俺お金ないです」

女騎士「お金に関しては心配するな、私がなんとかする」

男「す、すみません……」

女騎士「謝るな、心配するなと言っただろう」

男「す、すみま……はっ!しまった!無限ループだ!」

俺は女騎士に甘えてばかりで、自分の不甲斐なさに少し苛立ちを感じていた。

男(いつか必ずお金を倍にして返そう)

女騎士「あったぞ」

男「あ!服屋さん!」

俺達は布地を作り衣服を扱っている店に入り、俺に合う服を探すことにした。

69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/02(月) 14:20:07.51 ID:OTwNw/BDo
まだかな♪
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/05/02(月) 16:46:23.29 ID:sHtSUvkU0
乙です。
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/02(月) 17:15:37.02 ID:PYXLL7cRP
今日は投下なしか?
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 00:11:57.25 ID:Lk4NQ8yqP
ただでさえ遅いのに投下なしとかふざけてるのか?
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 00:31:45.44 ID:NUkgnlYMo
むしろ遅いからここなんだろ
どんだけお客様気分なんだよ
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 08:51:58.99 ID:Lk4NQ8yqP
そういう甘ったれた事言ってるから書き手が調子に乗るんだよ
SS速報は既に800スレ以上になってる上に、
こういう書き手が更に増えればスレも増えて鯖に負荷がかかる
もっと全体の事を考えろ
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 13:46:33.28 ID:KXxknWIDO
こんな脳みそウニ野郎のことなんて気にすんな!
>>1のペースで頑張ってくれ!
ただ未完にしたら許さんからな!
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/04(水) 16:38:01.49 ID:JeyprY4Wo
>>74
まぁ落ち着けよ、どうどうどう
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 17:44:50.19 ID:NUkgnlYMo
>>74 何年前からこんな状態なのか分かってていってるの?
それをいうならとっくに手遅れ
スレをVIPみたいに一定期間で落ちるようにでもしないと無理だしここで言う事ではない
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 23:46:28.86 ID:CmGCPHh0o
パー速は2000スレ越えてたのに800ごときで何言ってんだ
79 : ◆kasumiZG8Q [sage]:2011/05/05(木) 20:49:49.28 ID:fgnZJSZAO
男「あ、あれ?売ってそうな服が全然並んでないんですけど……」

洋装店の中は、壁にいろいろなズボンや上着が打ち付けられていて、売り物のような洋服はなく、奥に布地が重なっており、その隣には小さな椅子に座って寝ているおばあさんがいた。

洋装店の老婆「……ほぇ、いらっしゃい」

洋装店のおばあさんは目を覚まし、俺達に挨拶をする。

女騎士「うむ、この者の服を頼む」

女騎士は俺を指しながら話す。

洋装店の老婆「おんやまぁ、お城の騎士様がこんなところへお買い物とは……遠征の帰りですかえ?」

女騎士「そんなところだ」

男(城が崩壊したことをまだ知らないのか)

おばあさんは少し皮肉めいた言葉を発したが、女騎士は気にしていないようだ。

洋装店の老婆「よっこらせっ」

男「くす!」

おばあさんはゆっくりと立ち上がり、俺に近寄ってきた。

男「え?ちょ!な、なんですか?」

おばあさんは、長い棒を使い、俺のウエストからの長さを測りだした。

女騎士「男に合った服を仕立ててもらう、どんな服にするかは自分で決めてくれ」

男「ひえぇ!お、オーダーメイドですか!?本当にいいんですか?」

俺は自由に服を作ってもらえることに、嬉しさを隠しきれなかった。

女騎士「なぜ興奮しているのか知らんが、服を選ぶ時は大抵このように作るものだぞ?」

男(昔の人はVIPな待遇だったんだなぁ、それとも騎士や貴族だけなのか)

俺はおばあさんに測ってもらいながらいろいろと考える。

男(ゲームに洋服を作るイベントも機能もなかった、つまりここはゲームの世界観が基盤なだけかな)

俺はこの世界のことが、段々と階段を登るように解ってくることに、楽しみを感じてしまっていた。

結局仕立ててもらった服は、明日の朝に完成するらしい。

俺は無地の黒布を選び、シャツとズボンとマントを作ってもらうことにした。

女騎士は破れた服の変えを、サンプルから適当に選び、俺と同じく明日の朝までに作ってもらうことになった。

洋装店を出ると外はすっかり暗くなり、数多の看板の近くにあるランプが細かく光っていた。

男「暗いです!女騎士さん痴漢に注意しましょう!」

女騎士「心配してくれるのはありがたいが……剣を持つ女を襲う勇気のある輩がいるならば、喜んで戦おう」

女騎士に心配はいらないようだ。

女騎士「宿屋はあそこか」

俺達は女騎士の指した場所にある宿屋へ向かった。
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/05(木) 22:21:51.04 ID:Nmu22IhG0
おぉ!戻ってきた!
楽しみにしてるから、続き早くはやく!
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/05(木) 23:18:46.07 ID:ZmEDiVM0o
投下が不安定だなww
82 : ◆kasumiZG8Q [sagasaga]:2011/05/06(金) 09:22:19.07 ID:eahDrGRAO
男(ん?なにか近づいて来る)

宿屋の方面から馬の蹄の音と車輪が回る音が聞こえる、ランプの光に照らされ銀色の馬車が姿を表す。

男(なんだ、この嫌な感じは)

俺は銀色の馬車が近づく度に、妙な寒気と吐き気、頭痛に襲われた。

女騎士「男、どうした?」

女騎士が俺に気遣う、彼女は平気なようだ。

男「い、いえ……」

銀色の馬車は速度を下げながら近づく、俺はこの嫌な感じに耐えられなくなりしゃがみ込んだ。

女騎士「お、おい男!どうした!」

女騎士が俺に駆け寄る、そして銀色の馬車は俺の隣で止まった。

男(割れるように頭が痛い!今にも倒れそうだ!)

?「騎士様、お連れの方はいかがなさたいましたか?」

聞いたことのない女性の声が聞こえる、それは馬車の中からであった。

女騎士「突然倒れてしま……」

女騎士の言葉を遮り、俺は馬車の中にいる女性らしき人物に話し掛ける。

男「何者だ……っ!」

俺は頭を押さえながら馬車の中にいる女性を下から睨みつけた。

黒いドレスを着た金髪の女「私は輪廻を見守るもの」

馬車の中でランプの光を浴びながら金髪の女性は砂時計を出した。

黒いドレスを着た金髪の女「貴方のせいで砂時計が止まってしまった、貴方はなにを求めてここにいるの?」

金髪の女性は砂時計を見つめながら語る、その緋色の目は総てを見透かしているような不思議な色だった。

黒いドレスを着た金髪の女「ここは貴方が存在していい場所ではないのよ」

男「……わかってるさ」

女騎士「おい!どういうことだ!?」

女騎士は俺に問う、だが俺と金髪の女性は話を続ける。

黒いドレスを着た金髪の女「貴方は貴方の場所に還りなさい」

男「俺は……やらなければならないことを成すまで還るわけにはいかない」

黒いドレスを着た金髪の女「そう……ここで果てる運命を選ぶのね」

その瞬間、俺に強烈な頭痛が走る。

男「っ……!!なにを……したっ!!」

女騎士「男!?おい!しっかりしろ!」

俺は金髪の女性へ手を伸ばしながら倒れ込み、薄れゆく意識の中女騎士と金髪の女性の声だけを聞いた。

黒いドレスを着た金髪の女「ではまたお会いしましょう、騎士様ごきげんよう」

女騎士「待て!貴様男になにをした!」

馬車の動く音と馬の蹄の音は次第に遠くなり、俺は意識を失った。。。

83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/06(金) 12:23:52.76 ID:sxXYNzoAo
おおキテター*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
84 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/06(金) 13:40:28.57 ID:eahDrGRAO
―――



男「……ここは……」

俺が目を覚ました目の前には、見知らぬ天井が広がっていた、仰向けに寝かされている俺の身体には毛布が被せてある。

女騎士「……気がついたか、ここは宿屋だ」

右横から女騎士の声が聞こえる、俺は女騎士の方へ顔だけを動かした。

男「女騎士さん……俺は……」

俺が起き上がろうとすると、女騎士に両肩を掴まれ、また寝かされてしまった。

女騎士「今は休め……」

女騎士は毛布の上から俺のお腹辺りに手を置き、そっと言葉を発した。

女騎士「私はそなたを守れなかった……騎士として、ひとりの人間としてすまない」

男「……俺は女騎士さんが側にいてくれるだけで幸せですから、それに……守るのは俺の役目です」

女騎士「そなたはこんな時にまで冗談を……!」

女騎士は悲しい顔で俺を見つめる。

男(冗談じゃないんだけど、まぁいっか)

俺は女騎士の鎧の下に着ている服が破れていないことに気づいた。

男「服……着替えたんですね」

女騎士「洋装店の老婆が早朝に宿屋へ届けてくれた、私を嫌っているのかと思ったのだがな……毒舌は癖らしい、そなたの服も預かってある」

女騎士は笑みを零す、俺はそんな女騎士を見ながら考えていた。

男(あの金髪の女性はいったい何者なんだ?なんで俺のことを知っているんだ?)

俺は女騎士にしか別の世界から来たことを話していない、あの時周りには誰もいなかった。

男(そして俺を気絶させたあの力は?この世界に魔法は存在しない)

金髪の女性に関して謎が深まるばかりで、考えがまとまらない。

男(輪廻を見守るもの、砂時計、わからないなぁ)

俺が考え込んでいると、女騎士が心配そうな顔で俺を見ていた。

女騎士「大丈夫か?どこか痛いでもあるのか?」

男「……俺の愚息が膨張してしまい痛いです、なでなでして治してください」

女騎士「愚息?」

女騎士が聞き返してきたので、俺は自分の股関を指差した。

女騎士「ほ、本当にそこが痛いのか?わかった!」

女騎士が顔を赤くしながら俺の股関へ手を伸ばしてきたので、慌てて訂正する。

男「じょ冗談です女騎士さん、今のところどこも痛くありません」

女騎士は伸ばした手を引っ込めて、照れながら話す。

女騎士「そなたはまたっ!まったく……冗談が言えるくらいに回復したとわかったから、よしとしよう」

俺と女騎士は一緒に微笑み、その時間を大切にした。
85 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/06(金) 23:17:07.64 ID:eahDrGRAO
男「早速着替えちゃっていいですか?」

女騎士「わかった、着替え終わったら呼んでくれ」

女騎士は立ち上がり、部屋から出ようとする。

男「あ!待ってください!後ろを向いててもらえれば大丈夫ですから!」

女騎士は立ち止まるが、困った顔をしながらうろうろしている。

女騎士「む……そ、そうか……いや、しかしだな」

男「もう女騎士さんには全裸を見られてますから!」

女騎士は顔を真っ赤にする。

女騎士「さ、最初脱がしたのは確認のためだったのだ!仕方なく……いや、すまなかった……大きかったと思うぞ」

男「……その優しさが一番傷付きます……あれ?目から汗が……」

俺を慰めようと、あたふたしている女騎士はとても可愛かった。

俺は話を切り替え、後ろを向いた女騎士に話し掛ける。

男「俺はどれくらい目を覚まさなかったんですか?」

作ってもらった黒い服に着替えながら、女騎士に尋ねる。

女騎士「約半日だ、安心しろ……あれから銀色の馬車は来ていない」

男「そうでしたか、半日も……あれ?もしかして女騎士さんは、ずっと俺の看病してくれてたんですか?」

女騎士「看病はしていない、側にいただけだ」

男(それが看病なんだけどなぁ)

俺は着替えたことを女騎士に伝え、女騎士がこちらを向いたと同時に話し掛ける。

男「女騎士さん寝てください!」

女騎士「なにを突然言いだす、私は大丈夫だ……なかなか似合っているな」

男「もう!俺の服より自分の体調を見てください!」

俺は引かない、ここまで面倒をみてもらっておいて失礼かもしれないが、これは譲れないのだ。

女騎士「大丈夫だと言うに……」

男「俺は女騎士さんが寝るまでここを動きませんから!」

女騎士「相変わらず頑固だな……」

女騎士は呆れた顔で話す、どうやら俺は頑固勝負に勝ったようだ。

女騎士「わかった、だが寝るには鎧を脱がなくてはならん……少しの間、後ろをに向いてもらってよいか?」

さすがに俺の目の前で着替えてはくれないみたいだ、少しがっかりしながら後ろを向く。

男(部屋からは追い出されないのは、信頼されているからかな)

後ろでガチャガチャと鉄の音が鳴る、その音は次第に少なくなっていった。

女騎士「……もうこちらを向いていいぞ」

俺は女騎士の方に向きを変える、そこには華奢な小さい体格の女騎士がいた。

女騎士「な、なんだその目は?」

女騎士は巨乳だった。
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/06(金) 23:59:53.76 ID:VoPiir3io
気まぐれ投下だな〜
頑張ってくれ
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/07(土) 01:52:03.15 ID:phVkwp2ho
気まぐれ?どこも大体そうじゃないの?


乙した
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/05/07(土) 08:11:02.40 ID:JveCHJOJ0
乙です。
wktk
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sake]:2011/05/07(土) 11:48:07.08 ID:KTeRYH/AO
女騎士
http://mup.vip2ch.com/dl?f=18499

金髪の女
http://mup.vip2ch.com/dl?f=18501

黒龍
http://mup.vip2ch.com/dl?f=18500
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/08(日) 02:06:51.25 ID:4blx0oo/0
クオリティ高すぎワロタ
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) :2011/05/08(日) 14:20:41.75 ID:sMiw74130
>>89
なんだよこれは・・・
92 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/08(日) 17:38:00.97 ID:QYrsNzjAO
男「む、胸大きかったんですね……鎧を装着していたのでわかりませんでした」

ぴっちりと女騎士の服に付いているその大きな2つの山は、整った形をしていた。

女騎士「普段は鎧で圧縮しているからな、戦いにおいては邪魔でならん」

男(下は半ズボンか、綺麗な脚だなぁ)

女騎士の胸をよく見ると、山の先が少し尖っている。

男(こ、これは乳首か!まずい!女騎士のこんな恰好を見てたら勃ってしまうではないか!でも目線を逸らせない!不思議!)

俺の愚息は素直で正直者である、瞬く間に膨張してしまった。

男(だ!駄目だ!このバカ息子!静まれっ!)

俺は股関を押さえながら前かがみになる。

女騎士「男?どうした!?やはり体調は万全ではなかったか」

女騎士が胸を揺らしながら俺に近づいて来る。

男「うぉぉ!女騎士さん!こ、これ以上愚息を抑えきれそうもありません!」

女騎士「なっ!」

女騎士は俺が両手で押さえている股関を見る、顔が赤くなった姿をみると、どうやら事態に気がついたようだ。

女騎士「……痛いのか?」

女騎士は心配そうに尋ねてくる。

男「痛くはないんですが……このままだと恥ずかしいです」

女騎士「どうしたら治るんだ?私に手伝えることはあるか?」

男「おおお女騎士さんが手伝ったら逆に治らなくなっちゃいます!」

このままだと俺の理性も抑えきれなさそうだ。

女騎士「す、すまん!何分性の知識に疎いのでな……いや、ある程度はわかっているつもりなのだが……」

女騎士は俯いて小声で話す。

男(薄々とは感じてたけど女騎士さんは男性経験がないのか、こんなに美人なのに)

俺は愚息よりも女騎士を寝かすことを優先させる。

男「女騎士さんが寝てくれれば俺の愚息は治まります、気にしないで寝てください」

女騎士「……本当か?」

女騎士はまだ心配そうな顔をしている。

男「本当です、安心してください!」

俺は心配性な女騎士へ強めに言葉を放った。

女騎士「わ、わかった!……だが無理はするなよ?」

男(無理するなって……襲ってもいいってことじゃないよね?)

俺はいつもの冗談を女騎士に発する。

男「イタズラはするかもしれませんが」

女騎士「ふふっ、ならばどんなイタズラをされるか期待しておこう」

女騎士は微笑みながら寝床に着いた、どうやら俺の冗談に慣れてしまったようだ。

男「良い夢を!」

女騎士は笑顔で目を閉じた。
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/05/09(月) 01:58:48.87 ID:vmbW/Peko
しえ
94 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/09(月) 14:36:39.42 ID:x0aKbShAO
男(女騎士さんが寝てる間どうしようかな)

俺は女騎士が寝ているベッドのすぐ右側にある椅子に腰掛けていた、俺が気を失っていた時とは逆の状態だ。

男(本当にイタズラしちゃおうかな)

女騎士の胸は、寝ているにも関わらず2つの山が連なっている。

男(柔らかそうだなぁ、ツンツンしちゃおうかなぁ)

女騎士からはスースーと小さな寝息が聞こえる。

男(もう寝ちゃってるなんて、やっぱり疲れてたんだろうなぁ)

俺は女騎士の寝顔を見つめながら考える。

男(金髪の女性よりも、まずは黒龍を探さなきゃ)

だが黒龍の手がかりなどない、情報を収集していないのだ。

男(そうか!情報だ!酒場に行けば何か手がかりが掴めるかも!)

城が崩壊してから幾日か経った今では、黒龍を目撃した人がいてもおかしくはない。

男(女騎士さんが起きたら一緒に酒場へ行こう)

考えがまとまり、意気込みが増す。

男(女騎士さんの寝顔が可愛過ぎて胸がキュンとしちゃうなぁ)

俺は女騎士の胸を見つめる。

男(ち、ちょっとだけなら大丈夫だよね?)

俺は静かに女騎士の胸へ手を伸ばし、胸横を触った。

女騎士の胸は予想以上に柔らかく、気持ちが良かった。

女騎士「んっ……」

男(!!)

俺は高速で手を引っ込める。

男(あ、危なかった!起きたかと思った!)

これ以上イタズラしたら起きてしまいそうなので、止めることにした。

男(女騎士さん、俺はこんな変態ですが、これからもよろしくお願いします!)

俺の股関はずっと尖りっぱなしだ。

男(これからは少し自重しよう、ムラムラが治まらなくなりそうだ)

俺は女騎士が起きるまでおとなしく待つことにした。

95 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/09(月) 23:51:53.16 ID:x0aKbShAO
―――

女騎士が寝てからどれくらい経っただろうか、外は夕日に照らされている。

女騎士「ん〜……」

女騎士がゆっくりと目を開ける。

男「おはようございます」

女騎士は俺の挨拶に気がつき、顔を赤らめながら毛布を口まで寄せ、返事をする。

女騎士「お、おはよ……」

男(思いっきり抱きしめたい!けど自重しなきゃ!)

女騎士はもぞもぞしながら起き上がる。

女騎士「男……まさかずっと側にいてくれたのか……」

男「可愛い寝顔でしたよ」

女騎士は、余計に顔を真っ赤にする。

女騎士「あ、ありがと……男……」

男(どうみても俺は幸せ者です、本当にありがとうございました)

窓から入り込む橙色の光が起き上がった女騎士の肌を照らす。

男「先程ドア越しに宿屋の店主から夕飯の準備ができたと聞きました」

女騎士「わかった、今着替えるから後ろを向いていてくれ」

女騎士は鎧の置いてある方へ向かう。

男「そのままじゃないんですか?」

女騎士「この恰好では恥ずかしいからな」

俺の前じゃ恥ずかしくないのかと思ったが、信頼されていると解釈し、自己解決した。
女騎士が着替えた後、俺達は宿屋の夕飯を部屋に持ってきてもらい食べた。
食事が終わり、部屋のテーブルで食休みをしながら俺は女騎士に提案を出す。

男「女騎士さん、今から酒場に行きませんか?」

外は暗闇に染まり、ランプが辺りを照らしている。

女騎士「構わないが……私は飲まんぞ?」

部屋の灯りが困った顔の女騎士を映す。

男「いえ……お酒を飲むのではなく、黒龍の情報を集めるんです」

女騎士「なるほど、確かに今の時間帯なら人が集まる頃だ、情報収集には丁度良いな」

女騎士は納得し、立ち上がる。

女騎士「剣だ、受け取れ」

女騎士は俺の方へ鞘に入った剣を投げる。

男「これは……?」

俺は剣を受け取り、鞘から剣を抜く、その剣はとても細かった。

女騎士「レイピアだ、男が寝ている時に宿屋の店主に武器屋で購入してきてもらった」

男「軽いですね」

俺は剣を軽く振ってみたが、重さに振り回されることはなかった。

女騎士「それなら男でも自由に扱えるだろう、ただし一撃は弱い、手数と急所攻撃で勝つ剣だ」

男「ありがとうございます!ありがとうございます!」

女騎士「準備はできたな、そろそろ酒場へ行くか」

男「了解しましたっ」

俺は剣を鞘に納め、女騎士と酒場へ向かった。
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/10(火) 01:11:32.94 ID:eUM5k4dro
一レスごとに時間空くのは珍しいな
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/10(火) 08:52:51.04 ID:j04wEjLso
でも1レスが結構長いからあまり気にならんなー支援
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/10(火) 12:36:05.85 ID:ST2CJAyCo
乙した



ワクワク
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/05/10(火) 19:46:13.05 ID:3ieE/Ezp0
乙です。
100 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/11(水) 16:03:14.32 ID:y/W2fvvAO
男「賑わってますね」

酒場の入り口まで到着した俺達は、外にいても聞こえるほどの話し声と笑い声が響いていた。

女騎士「その賑わいが消えなければよいのだが」

男「え……?」

女騎士はそう言いながら先に酒場へと入る。

男「うわっ!予想以上に酒臭いっ!けど、たくさん人がいて良かったですね!」

女騎士「そうだな」

俺達が酒場へ入り、数秒経った後、辺りは一瞬で静まり返った。

男(え?どういうこと?)

女騎士「……」

訳のわからない状況の中、酒場の店主らしき人物が口を開いた。

小太りのマスター「あ、あんた……もしかして城の騎士長……かい?」

酒場の店主は女騎士を見ながら質問をする。

女騎士「……そうだ、いや……そうだったと言うべきか」

女騎士が酒場の店主からの質問に答えた途端、周りがざわめく。

男(なるほど、城が崩壊した情報が行き渡って、城や城下町の生存者がいなかったから女騎士さんを見てみんな驚いたのか)

酒場にいるほとんどの人が女騎士を見ている。

小太りのマスター「てっきり城の者達は全員死んでしまったのかと……いやはやしかし生きてて良かった!」

女騎士「……生き残りは私達だけだ、他の者は皆殺しにされてしまった」

女騎士の言葉を聞き、酒場の店主は悲しい顔になる。

小太りのマスター「……そうか……いんや、騎士長達が生きてただけでも良かったよ」

酒場の店主は悲しそうな顔で微笑んだ。

女騎士「ありがとうマスター」

女騎士はお礼を言うが、顔は笑っていなかった。

男(女騎士さんは、この酒場に来たことあるのかな?)

俺が空気になってしまってる中、カウンターの椅子に座っていたターバンを巻いた痩せている男が話し掛けてきた。

痩せた男商人「しかしどうしたらあんなに城が壊滅するのかね?まるで火の雨でも降ったような……」

痩せた男商人の質問に俺が答える。

男「城は魔物の群れと黒い龍に襲われて崩壊しました」

周りがまたざわめく、その中で鎧を着た筋肉質な男が話し掛けてくる。

筋肉質な男戦士「黒い龍だって!?な、なんでそんなやつが城に!?」

男「……わかりません」

なぜ黒龍が城を襲ったのかなど俺達もわかるはずがない、周りはざわめついてばかりだ。

赤髪の女狩人「……黒い龍なら見かけたよ」

男「えっ!?」

女騎士「!!」

突然右端に座って酒を飲んでいる、短髪で赤髪の女性が話し掛けてきた。
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/05/11(水) 22:10:12.77 ID:+zKveheG0
来てた!

( ´・ω・`)つ支援
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/05/11(水) 22:26:08.56 ID:2MrDbVNp0
乙です。
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 03:05:28.81 ID:P/xrOsG7o
新キャラか支援
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 14:57:17.80 ID:2bxcSnIe0
主人公の得意な武器はダブルセイバーかガンランスなのかな支援
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/05/13(金) 00:30:22.83 ID:HiHRgxqFo
ダブセでなんちゃってトンファーキックことサイクロンダンスを披露してくれるのを期待する
106 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/13(金) 00:59:33.66 ID:9TSfxXdAO
男「ど、どこで見かけたんですか!?」

俺は声を荒立てて短髪で赤髪の女性に話しかける。

赤髪の女狩人「あたしが食料確保に森へ狩猟しに行った時だから……2日くらい前だったかな?バサバサーってコウモリの羽音みたいのが聞こえたんだよ、コウモリなんて珍しいなぁって空を見上げるとさ……低空で眉間に剣が刺さった黒い龍が飛んでたんでビックリしちまったよ」

男「眉間に剣……!女騎士さん!」

女騎士「ああ、間違いない」

赤髪の女性はお酒を飲みながら軽く話してくれた、情報提供の見返りを要求される覚悟はしていたが、どうやらガメツくはないみたいだ。

男「その黒龍がどこへ行ったかわかりますか!?」

赤髪の女狩人「さぁねぇ、あたしも死にたくないからさ、黒い龍に視認されないよう隠れちまったからね……北に飛んでったことくらいしかわかんないなぁ」

男「北……」

女騎士「北か……」

俺と女騎士の顔が強まる。

男「女騎士さん、北を目指すしか手がかりはなさそうですね……」

女騎士「うむ……」

横から額に傷の入った男性が話に割り込んでくる。

額に傷の入った男剣士「おいおい、森からずっと北に行くと、部族の集落くらいしか人の住んでる場所はないぜ?」

痩せた男商人「その集落なら宝石の取り引きをしに行ったことがあるけど……集落内へ入れてもらえなかった記憶があるぞ」

小太りのマスター「あそこは部族以外を敵視してるって聞いたことがあるねぇ、いんやぁ、攻撃はしてこないんだがね」

筋肉質な男戦士「外界からの情報を遮断してんのか?」

みんなが情報をたくさんくれるその姿は、初めて会ったにも関わらず親しみを感じた。

男「女騎士さん、集落から先に進むとなにがあるんです?」

女騎士「集落から先は未開の地だ、魔物ばかりでどこの者も調査をしていない」

ゲームでは未開の地どころか集落なんて存在していない、地理に関してはみんなに頼るしかなかった。

赤髪の女狩人「あんたら、まさか未開の地へ行くつもりかい?」

赤髪の女性からの問いに、女騎士は即答する。

女騎士「その通りだ、黒龍を追う」

赤髪の女性は驚いた顔で話す。

赤髪の女狩人「しょ、正気かよ!あんたら2人だけで行っても魔物の大群衆に殺されちまうぞ!」

額に傷の入った男剣士「むざむざ死ににに行くようなマネはやめようぜ?」

酒場の人達は驚いた顔と悲しそうな顔が入り混じった表情になっていた。
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/13(金) 01:02:14.56 ID:lklQq5RPo
神出鬼没だなww
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/05/13(金) 22:06:42.67 ID:5P/9XgXJ0
乙です。
109 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/14(土) 20:46:43.08 ID:VcPnwIjAO
女騎士「黒龍を倒さなければ亡くなった皆が報われん、私自身も仇を放って一生を終える気などない」

女騎士は拳を握り締めながら歯を食いしばる。

赤髪の女狩人「……もし黒龍を倒せたら、その後はどうすんだい?」

女騎士「そうだな……どこか辺境の村で静かに暮らしたいものだ」


女騎士は赤髪の女性からの問いに、少し遠い目をさせながら答えた。

赤髪の女狩人「そっか……あんた凄いね、どんなことであれ目標に向かって歩いてる人ってのはさ……ほんと格好いいよ」

赤髪の女性は微笑みながら女騎士を見る。

赤髪の女狩人「一緒に戦う!って言いたいけどさ、あたしなんかじゃ足手まといにしかなんないしさ……せめてこれを受け取ってくれないか?」

そう話した後、赤髪の女性は腰に付いている袋から巻物のような物を取り出した。

赤髪の女狩人「あたしが作った地図なんだけどさ、自分で言っちゃあなんだけどそこいらで売ってる地図よりずっと正確だよ!」

赤髪の女性はいきなり地図を俺の方へ投げた、俺は慌てて地図を受け取る。

男「あ、ありがとうございます!」

女騎士「ありがとう」

赤髪の女狩人「あんた達なら必ず勝てるさ!」

赤髪の女性は俺と女騎士の方へ拳を突き出す、同時にターバンを巻いた男が話し掛けてくる。

痩せた男商人「私からもなにかプレゼントさせてくれ、武器の種類なら自信がある」

ターバンを巻いた男は、横にあったデカいリュックのようなものを開けた。

痩せた男商人「片手剣、大剣、ライトボウガン、弓、スラッシュアックス、太刀、狩猟笛、ハンマー、ガンランス、ヘビィボウガン、銃槍、片手棍、ダブルセイバー、、両手斧、ダガー、ナックル、クロー、ウィップ、何でもござれだ!」

男「うおっ!!」

筋肉質な男戦士「こりゃすげぇ!」

額に傷の入った男剣士「ハンパない数だぜ!」

ターバンを巻いた男が出してきたのは数え切れないほどの武器だった。

痩せた男商人「騎士長と黒服の人、こっから好きな武器を選びな、ただし1つだけだぞ?私も生活があるんだからな」

小太りのマスター「いやはや太っ腹ぁなんていうのは、外見じゃないんだねぇ」

ターバンを巻いた男は俺達に軽くウインクをする、正直気持ち悪いが根は良い人だ。

女騎士「すまない……助かる」

男「ひえー!ありがとうです!」

女騎士は見定めたように鉄のダガーを手に取った。

俺は何の武器にするか迷っていた。
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/15(日) 02:41:44.00 ID:P/UiZXcgo
何を選ぶんだ…ゴ、ゴクリ


乙した
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/15(日) 12:35:39.32 ID:x4KlFzAAo
おつ
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/17(火) 18:38:12.30 ID:GZJGRs9cP
ほーら、お前らが甘やかすから>>1が投下しないだろ
こういう状態だとそのうち放置スレになるだろうなww
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/05/17(火) 18:40:37.26 ID:cb3dHmcB0
乙です。
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/17(火) 19:12:04.27 ID:pklz3xCIO
>>112
こんなもんだろ
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/17(火) 19:30:24.74 ID:qoYI/91uP
>>112 元々VIPじゃ書ききれない人が来るところだしVIPに帰れば?
116 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/17(火) 19:40:14.56 ID:qas1IGnAO
男「これがいいれしゅ」

俺は女騎士に買ってもらったものと同じ片手剣を選んだ。

痩せた男商人「ん?それはこの村にも売ってるレイピアだぞ?っていうか同じレイピア持ってるじゃないか」

男「自分の剣と合わせて二刀流にします」

筋肉質な男戦士「ツインセイバーか!」

額に傷の入った男剣士「双剣だろ!」

俺は頂いたレイピアを右腰に下げた、女騎士から頂いたレイピアは左腰に下げているので、左右対象になった。

痩せた男商人「二刀流か、その発想はなかったわ〜」

ターバンを巻いた男は頭をポリポリと掻いている。

赤髪の女狩人「いつ頃出発してしまうんだい?」

赤髪の女性が俺と女騎士に尋ねる。

女騎士「もう少し経ったら行く」

男「えっ」

女騎士の応えに、酒場のみんなが驚いてバラバラに話し掛けてくる。

小太りのマスター「外は暗い、明るくなってからでも遅くないと思うんだけどねぇ」

筋肉質な男戦士「夜中に2人で出歩くなんて自殺行為だっ!」

痩せた男商人「地図が見えなきゃ目的地がわからないぞ?」

赤髪の女狩人「勇気と無謀は違うんじゃないかい?」

額に傷の入った男剣士「賊に犯されても知らねーぜ?」

みんなの言葉を余所に、女騎士は酒場の出入り口へ振り向く。

男「女騎士さん……?」

女騎士は酒場の出入り口を向いたまま俯き話す。

女騎士「目的地が定まった今、時間が惜しい……皆、ありがとう……世話になった」

そう言った女騎士は酒場から出てしまった。

男「お、女騎士さんっ!」

俺は酒場のみんなへ挨拶する。

男「みなさん本当にありがとうございました!絶対勝ちますから!」

筋肉質な男戦士「負けたら承知しねーぞ!」

額に傷の入った男剣士「死んだら俺がぶっ殺すぜ!?」

小太りのマスター「いってらっしゃいな!」

痩せた男商人「次会った時はなんか買ってくれよ!」

赤髪の女狩人「あんた達ならやれるさ」

俺は軽くお辞儀をしてから酒場を出る。

酒場の外に出ると、松明を持った女騎士が待っていてくれていた。

女騎士「男……すまないな」

いきなり女騎士が謝ってきた。

女騎士「ここに長居していたら……踏みとどまってしまいそうだ」

俺は女騎士の言葉の意味がわかった、なぜならば俺も同じ気持ちになっていたからだ。

男「みんな暖かくて、優しい気持ちが伝わってきましたからね……」

俺達は想いを殺し、暗い道を北へと進んだ。
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/18(水) 02:42:23.76 ID:hvF3Rt6Io
乙した!
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/05/18(水) 23:47:43.01 ID:2h2trvfY0
乙です。
119 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/19(木) 21:11:46.19 ID:PoN2oCDAO
―――

木に囲まれた草原の中、太陽の光が俺達を包み込んでくる。

男「……太陽が昇る姿なんて久しぶりに見ました、綺麗な風景ですね」

女騎士「そうだな」

俺達は夜通し歩き続けていたが、体力を消耗した様子を見せなかった。

男(俺は特殊な能力のおかげなんだけど、女騎士さんは大丈夫なのかな)

鎧で身を覆っている女騎士は、その鎧の重さも加わりスタミナの消耗は激しい、だが女騎士は平然としている。

男(疲れてるのに我慢してるんだろうなぁ、いくら騎士だからって歩きっぱなしはキツいと思うし)

女騎士「男、歩き続けて疲れただろう?ここいらで食事にするか」

女騎士は大きな木の近くに荷物を下ろす。

男「は、はい!」

俺が女騎士の体調の心配をしていたと思ったら、女騎士も俺のことを心配していたようだ。

男(そういえば歩いてた時も、女騎士さんが松明で俺の様子を心配そうに見てたっけ)

女騎士は荷物袋から毛皮を2枚出して下へ敷き、1枚の毛皮に腰を下ろした後、荷物からパンや果物を取り出した。

女騎士「どうした?座らないのか?」

男「あっ!す、すみませんボーっとしちゃいました!」

女騎士「やはり疲れていたんだな、疲れたら言わないといかんぞ?」

本当は女騎士の手際良さに見とれてただけだなんてことは秘密。

男「はーい!」

女騎士の食事姿は、いつ見ても絵になる、俺達は何事もなく食事を済ませた。

女騎士「さて、そろそろ出発す……」

男「!?」

近くに生き物の気配がする、だが姿は見えない。

男「……なにかいますね」

女騎士「隠れているようだな」

辺りに草の擦れ合う音だけが響き渡る。

男「……」

女騎士「……」

しばらくの沈黙の中、動いたのは相手だった。

?「ごめんなさーい!」

声の聞こえた方へ目を向けると、そこには三角帽子を被り、後ろに編み込んだ長い緑色の髪、道化師のような服を着た女性がいた。

緑髪の女性「ごめんなさいごめんなさい!」

女騎士「何者だ、姿から察するに遊び人か?」

緑髪の女性「ち、違います!私はこう見えて詩人なんです!」

緑髪の女性は、そう言うと背中腰から小さなフルートのような物を取り出した。

女騎士「ほう、ならばその詩人さんが私達に何の用だ?」

緑髪の女詩人「じ、実は……おなかがペコペコで……」

女騎士「なるほど、それで食料を強奪しようとしたんだな」

言い返せないようだ。
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/19(木) 22:58:28.06 ID:ekR6uCNxo
いいよいいよ〜
121 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/20(金) 02:58:24.45 ID:DLT9FOiAO
女騎士「そもそも詩人が、このような場所にいること自体おかしい」

男「言われてみれば……確かに」

女騎士は腕を組みながら話を続ける。

女騎士「ここは辺りに村も街もない、周囲には魔物もいるかもしれない場所だ、そこに女1人でいるなどと……」

緑髪の女詩人「うぅ……グスン」

女騎士の言葉攻めに対して、緑髪の女性は泣いてしまった。

緑髪の女詩人「私悪くないもん……地図に従っただけだもん!」

緑髪の女性は泣きながら地図を三角帽子の内側から取り出し、俺達に見せた。

女騎士「な、なんだこれは……子供の落書きか?」

男「……これはひどい」

緑髪の女性が見せてきた地図らしき紙には、まるで赤ちゃんがクレヨンで丸を描き、その丸の中にちょっとぐしゃぐしゃと描いただけのようなものが画かれていた。

緑髪の女詩人「落書きなんかじゃないですぅ!地図ですぅ!」

緑髪の女性は頬を膨らませながら怒る、ぶりっ子なのか天然なのかわからない人だ。

女騎士「これでは迷うのも頷けるな……」

女騎士は呆れた顔で荷物袋からパンと水を出す。

女騎士「これだけしかやれん、我慢しろ」

そう言うと女騎士は緑髪の女性にパンと水を渡した。

緑髪の女詩人「ふわああぁぁ!!ありがとうございます!ありがとうございます!」

男(なんだかんだ言っても、やっぱり女騎士さんは優しいんだよな)

緑髪の女性はパンと水を、貰ってすぐに飲み食いする。

女騎士「それを食べ終わったら自分の家に帰りなさい」

途端、緑髪の女性は食べるのを止め、泣き出した。

緑髪の女詩人「えぐっえぐっ……実は……『実は』ばっかりですみません」

女騎士「わかったから話してみなさい」

緑髪の女詩人「実は、私の町が魔物に襲われて……町はそんなに被害はなかったんですが、両親が魔物に殺されちゃって……家が貧乏だったから……でも私は……」

緑髪の女性は涙を零す、その言葉を信用したのかは定かではないが、女騎士も悲しい顔になる。

女騎士「そうか……」

緑髪の女詩人「貴族の人が家に来て……私を娼婦にしようと……だから……」

女騎士「……つらかったな」

男(体を売るくらいなら旅に出ると考えたのか)

緑髪の女性は涙を拭いて俺達を強く見つめる。

緑髪の女詩人「お願いがあります!私もあなた達と一緒に連れて行ってください!」

女騎士「!?」

男「うぇっ?」

唐突の頼み事に俺達は驚いた。
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/20(金) 04:00:27.00 ID:pdg3wnSRo
おお!新しい仲間か⁉

乙した
123 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/20(金) 21:46:07.57 ID:DLT9FOiAO
女騎士「ダメだ、これから私達は危険な場所へと赴く、そなたのような華奢な娘が来るところではない」

男(というより、いきなり連れて行ってだなんて厚かましいというか図々しいというか)

緑髪の女性は俺の方に寄ってきて話しかけてくる。

緑髪の女詩人「お願いしますお願いしますお願いしますお願いします!!」

男「えっ!あっ、いや……危ないからさ、やめといた方がいいと思うよ?」

緑髪の女性は唇を噛み締めながら目を潤ます、そして草原へ俯きながら座り込んでしまった。

緑髪の女詩人「……なんでもしますから……お願いします……」

緑髪の女性は泣きながら頭を下げる。

女騎士「なんでもするなど軽々しく言うな、そんなことを言っていたら性奴隷にされても、文句は言えんぞ!」

男(ですよねー)

緑髪の女性は俯きながら話をする。

緑髪の女詩人「だって……もう帰るおうちなんてないもん……」

女騎士「住み込みで働ける仕事を探せばなんとかなるだろうに」

女騎士の言葉に対して、緑髪の女性は怒った顔で女騎士を見上げる。

緑髪の女詩人「あ、貴女は貴族なんですかっ!?貴族じゃなければそんなこと言いませんもん!!」

緑髪の女性は泣きながら女騎士を睨みつけ怒鳴った。

女騎士「……」

女騎士は表情を崩さず、黙ってしまう。

男「……住み込みってことは、下の世話もするってことかな?多分……」

俺の問いに緑髪の女性は首を縦に振る。

緑髪の女詩人「貧乏な平民の女に産まれちゃうと……体を売らなきゃ誰も雇ってくれませんから……」

男「で、でもさ!花屋とか酒場の看板娘なんてのもあるんじゃないかな?」

緑髪の女詩人「……あれは、花屋さんや酒場の子供だからできるんですよ……他から雇うなら体もそこに捧げなきゃならないんです」

男(な、なんか随分と歪んだ思考を持った女性だなぁ、女性というか女の子か?)

恐らく緑髪の女性が言った事の半分以上は事実なのだろうが、貧乏な平民女性のほとんどが体を売るなど俺には信じられなかった。

女騎士「……ひとつ質問していいか?」

女騎士が緑髪の女性の近くに、しゃがみながら話す。

緑髪の女詩人「……はい」

緑髪の女性は少し躊躇いながら返事をした。

女騎士「娼婦や売春行為を嫌っているのに、なぜ私達になんでもするなどと言ったんだ?」

緑髪の女詩人「そ、それは……」

そう言いながら緑髪の女性は俺を見つめてきた。
124 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/20(金) 22:22:49.35 ID:DLT9FOiAO
女騎士「なるほど……男に一目惚れか」

緑髪の女性は顔を真っ赤にしてまた俯く。

男「えっ?……ドッキリ?」

女騎士「なにを訳のわからないことを……」

俺は一目惚れしたなんて信じないぞ、絶対に有り得ない。

女騎士「良かったな男」

緑髪の女詩人「男くんて言うんですかぁ」

俺はなぜか女騎士から冷たい目線を浴びる。

緑髪の女詩人「男くん!」

突然緑髪の女性が立ち上がり俺の目の前まで顔を近づける。

緑髪の女詩人「男くん……私との子供は何人欲しい?私は3人欲しいな、女の子がふたり、男の子がひとりね?名前は男くんが決めてあげて?私ってあんまりネーミングセンスないから……えへへ、どっちに似ると思う?私と男くんの子供だったら、きっと男の子でも女の子でも可愛いよね?それで白いお城に住んで大きな犬を飼うの!犬の名前くらいは私に決めさせてね?男くんは犬派?猫派?私は断然犬派なんだけど、でも男くんが猫の方が好きだっていうなら、勿論猫を飼う事にしようよ!私、犬派は犬派だけど動物ならなんでも好きだから♪だけど一番好きなのは勿論男くんなんだよ?男くんが私の事を1番好きなように……そうだ、男くんってどんな食べ物が好きなの?どうしてそんな事を聞くのかって思うかもしれないけれど、やだ今日からずっと私が男くんのお食事を作る事になるんだから、ていうか今日から一生男くんの口に入るものは全部私が作るんだから、やっぱり好みは把握しておきたいじゃない?好き嫌いはよくないけれど、でも喜んで欲しいって言う気持ちは本当だもんね。最初くらいは男くんの好きな食べ物で揃えたいって思うんだ!お礼なんていいのよ?彼女が彼氏のお食事を作るなんて当たり前の事なんだから♪でもひとつだけお願い……私『あーん』ってするの、昔から憧れだったんだ♪だから男くん、今日のお昼に『あーん』ってさせてね?照れて逃げないでねそんなことをされたら私傷ついちゃうもん……きっと立ち直れないわ……ショックで男くんを殺しちゃうかも!なーんて♪男くんが私を選んでくれたんだからそれはもうそういう運命なのよ決まりごとなのよ?他の女の子のためにも私は幸せにならないといけないわ……でもあまり堅いこと言わずに男くんも少しくらいは他の女の子の相手をしてあげてもいいのよ?だって可哀想だもんね私ばっかり幸せになったら、男くんもそう思うでしょ?」

男「う、うん……そうだね!」

俺にはこの返事しかできなかった。
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/05/20(金) 22:24:20.65 ID:eVCLvEZto
むかえちゃんちゅっちゅ
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/05/20(金) 22:55:49.25 ID:g97TAClx0
そこでむかえちゃんかよwwwwwwww

おつですた
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 22:58:02.64 ID:qR8lDhwyo
え?え?
別人?
ごめんそれはいらなかった
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 01:22:03.66 ID:iE/uW15To
    -―- 、 /__  / / ヽ !\ト、 |ヽ!ヽト、 ', l  ヽ  \ \_     _
   /      ヽ´ ,ィノ ィ .l  ト(   ヽ   _,.斗', l   ヽー- <-‐- 、/ .: ヽ
  /       } /  /|/ヽ=ミL,_     /''´  |ハ  }   \::::::/       :  |
  ,    そ     ',/ /      ト、`゙゙'    ′,,x==ミ,| .ハ!ヽrミヽ:;′  う.   .:  |
  !    う    !´7/   l   ト、_,x=ミ   〃i}:::;j}ィ// / |_/::::::|   ん   :  !
  |    だ    .| ′ / !:.、 〃 i}::;}`    `¨ /イ ./l .ノ:::/|    っ  r‐‐′
  |    な     | .i /|i |:::::ト..,ト、`¨  }      / .,' /ハ/!:::く` |   l7   .}
  |    っ    | .|/ |i リ::::::!::::ヘヘ  ヽ      /.// | ト、ヽ! .|  o   ′
  .,     l7   ,′  |i |:::::ハ::| ヽ   __,. --ァ ,'/ ,′ .v=ヘ 乂    /
  ',   o   /_      !::;′ ';|   \ `ー´ //   /   ヽ_`ー ´
   ヽ      厂     .|:;′       \   /  /       //ハ
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 15:26:02.50 ID:yAazKtdDo
何が起きた…wwww
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 19:17:01.28 ID:qxJhq2RmP
続きは?
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 23:35:33.53 ID:yS/9/OOaP
ここは>>1に文句言うと叩かれるから注意なww
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 00:59:14.22 ID:oCCLh26LP
中身は好きだけど流石にもう少し投下が欲しいね
133 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/23(月) 15:25:32.59 ID:eUZCfDqAO
女騎士「そんなことよりも、彼女をどうやって安全な場所へ帰すつもりだ?」

女騎士は先程の会話を無かったかのように話しかけてきた。

男「えっと……どうしましょう」

女騎士「私達は送り届ける暇などないぞ」

すかさず女詩人が会話に入る。

女詩人「ちょっと待ってくださぁい!私は町に行きません!一緒に連れて行ってください!」

女詩人の言葉に対し、女騎士は少し怒り気味に話す。

女騎士「町へは帰さん、あくまで安全な場所だ、それと……先程の会話を聞いていなかったのか?私達は、とても危険な場所へ行くんだ!そのような格好で行ったら確実に殺される!」

男(殺されるよりも、魔物に犯されそうだけど)

しかし女詩人は引かなかった、なにが彼女をその気にさせているのか分からない、一目惚れでここまで強くなれるとは思えない。

女詩人「……私だって!好きな人と一緒にいたいもん!貴女だけずっと一緒だなんてズルいですっ!」

女騎士「わ、私は……」

女騎士が言葉で押されている、一目惚れって凄い力だと関心した。

女詩人「私にだって男くんは守れるんだから……ううん違う、私が男くんを守るのは当然なんだもの、もうこれは決まっていることなの、ね?男くん」

男「は、はひっ!」

俺は女詩人に生温い返事をしてしまった、どうやら女詩人は少し病んでるようだ。

女騎士「このままでは埒があかない、男、そなたが決めてくれ……」

女騎士はいつも通りの呆れた顔になり、俺に意見を求める。

男「うーん……それじゃあ集落まで連れて行ってあげるのはどうですか?」

女騎士「集落?しかしあそこは中へ入れないかもしれんぞ、外部との連絡を断っていると聞いたが」

男「今から村へ戻るのも億劫ですし、集落なら元々寄る予定でしたから」

女騎士は少し考えた後、女詩人を見ながら少し微笑ましい話す。

女騎士「博打はあまり好きではないのだが……まずは集落へ行くか、中へ入れてくれることを願おう」

女詩人は話に付いていけず、質問をする。

女詩人「あのぉ、一緒に行って大丈夫ですか?」

男「んとね、ここからずっと北に集落があるんだ、そこなら安全だから……そこまで一緒に行こうね!」

女詩人は俺の話を聞いた後、満面の笑顔になり飛び跳ねた。

女詩人「わぁーい!!やったやった!」

女騎士「やれやれ……」

男(こんなに騒いで魔物に襲われないかな……)

草原に女詩人の声が響いた。
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/23(月) 17:28:19.12 ID:Ynr1+4bTo
ヤンデレいいよ

乙した
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/24(火) 09:26:45.70 ID:Bcyg5jLeo
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/05/24(火) 10:45:15.55 ID:EGONshjh0
乙です。
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/24(火) 17:40:36.83 ID:nfpiGiGsP
1週間で10resも投下してないのかよww
チンタラ書いてるんじゃねーよ
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 17:45:59.29 ID:2pSqeeqR0
ここはVIPじゃないからね
のんびり書けるんだよ
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/24(火) 17:52:35.54 ID:nfpiGiGsP
VIPじゃないとか免罪符にならねぇなww
こんなスレでも擁護する信者がいるとはww
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/24(火) 18:44:12.25 ID:+Rx3Hbk+o
免罪符にならないと言われましても…
世の中暇な人ばかりではないんですが…
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 18:45:05.28 ID:cvReBFPNP
住み分けも出来ないならVIPに帰れば?
ここまで投下少ないスレってのは他に見ないが見てる奴は居るんだし
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 20:33:05.16 ID:To2dAjvQP
続きはまだか?
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/05/24(火) 22:06:42.43 ID:5O1tM9MAO
つーか読者のこと考えてんなら次のレスで終わりにしろよおせーんだよks
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 22:10:09.51 ID:e9xVIauMo
次で終わりとかなら投下無いのと大差ないな
145 : ◆kasumiZG8Q [sage]:2011/05/24(火) 22:33:43.32 ID:yQqaEtfAO
―――

男の子「おばあちゃん!?ねぇ!おばあちゃんったら!」

お婆さん「ん?」

男の子「それで男の人達はどうなったの?」

お婆さん「さぁねぇ、続きはなんだったろうねぇ」

お婆さんは微笑みながら男の子の頭を軽く撫でる。

男の子「えー?忘れちゃったの?」

お婆さん「夜も更けてきたからねぇ」

男の子「まだ眠くないよー!続き早く!」

男の子は飛び跳ねながらお婆さんの手を掴む。

お婆さん「今夜はもうお休みなさいな、じゃあ続きは寝床でしようかね」

男の子「思い出したの?うわーい!やったぁ!」

そう子供に話している老婆の左手薬指には、透き通るような銀色の指輪が嵌っていた。

今宵も輪廻の砂時計は刻を廻っている。。。






146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/24(火) 22:40:58.89 ID:A0B01DKAO
ん?
つまらない煽りに反応してやめたとかじゃないよな?
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/05/24(火) 22:41:44.01 ID:j5ApSpuwo
つか速くかけっていってるやつどんだけ暇なんだよ
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/05/24(火) 22:43:10.47 ID:exw4wZWbo
いやいややめなくてだいじょうぶだから
ここはゆっくり書く場所だからさ

つづけてくれよ
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/24(火) 22:50:43.33 ID:A0B01DKAO
雑音は気にせず続けて欲しい
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県) [sage]:2011/05/24(火) 22:59:06.92 ID:R75+5fVSo
ゆっくりでもいいから書いてくださいお願いします
この投下量でも満足ですお願いします
書いてください
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:18:15.93 ID:To2dAjvQP
続きを書いてくれ!
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/24(火) 23:24:13.63 ID:dcn73Zrxo
応援してたけどしょぼい煽りに反応するようなガキんちょかよ
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/25(水) 02:05:57.09 ID:X9gB5hW3o
読者様()が多すぎるだろ…
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/25(水) 02:09:03.80 ID:yCbNAjWm0
女騎士と男の掛け合いが好きなんだ
だから完結まで書いて欲しい
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/25(水) 02:30:51.11 ID:kTk24nzyo
乙した



まだまだ読みたいです
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/05/25(水) 03:09:22.48 ID:cCNIMaSjo
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/05/25(水) 06:30:48.22 ID:Mngs9ljs0
乙です。
また宜しくです。
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/25(水) 18:38:20.54 ID:eWYQf3hGo
期待
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/05/25(水) 19:43:14.83 ID:xBGM+WALo
おつかれさまです。


しかし昔みたドラクエのアニメみたいな終わり方ww
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/25(水) 20:15:09.27 ID:gornTDWB0
たかが数日、数週待てない奴のせいで
乙…
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/25(水) 20:18:26.99 ID:Ep64LM/AO
続き書いてくれ!!!
待ってるぞ
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/05/25(水) 20:59:54.47 ID:PDVsUVy00
期待紫煙
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/26(木) 21:59:13.92 ID:JiuswdtAO
>>1
待ってるぞ
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2011/05/26(木) 23:43:01.28 ID:bvorP4DI0
まってる
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/28(土) 01:08:39.95 ID:DAgyL0NAO
>>1
続き待ってるからな!
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/05/28(土) 01:49:48.74 ID:g4ECsvlAO
誰でもいいから続きを
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/28(土) 03:40:12.96 ID:cavEqx6Xo
つづきを書くのは>>1じゃないと嫌
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/29(日) 21:06:43.43 ID:22xG5iNA0
>>1続き書かないなら>>1依頼して来いよ
169 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/05/30(月) 00:18:22.66 ID:8QnOz1tAO
女騎士「私は女騎士、これからよろしく」

女騎士は女詩人に軽い自己紹介をし、手を差し伸べた。

女詩人「よろしくお願いします女騎士さん!」

女詩人は女騎士からの挨拶に返事をした後、女騎士の差し伸べた手を取り、握手を交わす。

男「俺はぁ―――」

女詩人「で……女騎士さんは男くんと、どこまでやったんですか!?」

俺も女詩人に自己紹介を始めようとしたが、女詩人の言葉に掻き消されてしまった。

女騎士「なっ……なにをだ……?」

女騎士は女詩人の問いにたじろぐ。

女詩人「もちろんあんなことやこんなことです!どれだけ男くんと一緒にいるか分かりませんが、もう男くんは私のですから、ううん違う……私も男くんのだもん」

女詩人は女騎士に問い詰める。

女騎士「だからっ!あんなことやこんなこととはなんだ!私達は……」

女騎士はこれまでの経緯を女詩人に話した、女騎士は黒龍に城を壊滅させられたことを説明する際、女詩人から見えないように拳を後ろに回し、強く、深く握り締めていた。

女詩人「……そんなことがあったなんて……私……ごめんなさい!」

女詩人は女騎士へ深いお辞儀をする。

女騎士「いや……謝る必要はない、それに……そなたも大変な目に遭っているんだ」

男「大丈夫だよ女詩人さん、黒龍は俺達で―――」

また俺の話し中に女詩人が割り込む。

女詩人「私……みなさんと一緒に黒龍を倒します!必ず倒します!」

女詩人の決意に対し、俺と女騎士は声を揃えた。

女騎士「ダメだ!」

男「らめぇっ!!」

しかし女詩人は引かない。

女詩人「嫌です!しがみついてでも絶対に付いていきますからっ!!絶対にっ!絶対!!」

女詩人は目を強く瞑りながら大声で叫ぶ、こうなってしまったら引かない女性だということは、先の会話で立証されている。

女詩人「私は……男くんを!ううん、男くんも女騎士さんも死んでほしくありませんからっ!」

女騎士「……」

男(この人も強い女性だな)

女騎士は無言のまま腰裏に付けたダガーを取り出し、女詩人へ渡した。

女詩人「これは……?」

女騎士は女詩人を背にして言葉を放った。

女騎士「……私達と共に歩むんだ、武器がなければ生きてられんぞ」

女詩人「!!」

男「改めて、これからよろしくね」

女詩人「は!はいっ!」

男(女騎士さんは不器用な優しさも魅力だなぁ)

俺達は集落を目指し足を前へと進ませた。
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/30(月) 00:50:55.39 ID:na7gcTpAO
>>1
キタ━━━━(゚∀゚)━━━━ !!!!
待ってたぞ!
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/30(月) 01:32:37.48 ID:CHFxy+l9o
おかえり*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/30(月) 18:34:23.50 ID:Ib3PZQJSO
とりあえず>>1がサンホラ好きだということだけは理解した
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県) [sage]:2011/06/01(水) 03:12:13.88 ID:lzCyNv1ro
キテターーーーーー
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2011/06/01(水) 21:17:04.03 ID:q+bq12Mt0
イヤッホオオオオオオオオオウ(AA略)
175 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/01(水) 22:00:12.41 ID:KDLvAIJAO
女詩人「暗いよ狭いよ怖いよ〜!!」

女騎士「……狭い?」

男「どこかで聞いたことがあるフレーズですね、タコ?」

俺達は北に向かって歩き続け、辺りはすっかり暗くなっていた。

女詩人「足が痛いよ〜!!休みたいよ〜!!」

男「もう少し頑張りましょう、ここで休憩したら魔物や獣に襲われてしまいます」

辺りには大人の頭ほどの岩石が無数に散らばっており、お世辞にもゆっくり休憩できるような場所ではない。

女詩人「うー!男くんに励まされちゃった!私頑張るよ!」

女騎士「まったく……調子のいい子だ」

女騎士は溜め息混じりに言葉を発した。

男「女騎士さんも一緒に頑張りましょうね?」

女騎士「あっ……う、うむ」

女騎士は少し早歩きになりながら返事をしてくれた。

女詩人「うー!うー!早いですっ!うー!」

女詩人は早歩きになった女騎士を急いで追い掛ける。

男「女詩人さん、そのうーうー言うのは止めましょうね」

女詩人「はぁい♪」

俺は、もしかして女詩人は、わざと怒られようとしているのかと思ってしまう。

女詩人「ひょい!ひょい!」

女詩人は足場の悪い岩石帯を軽やかに進み、女騎士を抜いた。

女騎士「足が痛かったのではなかったのか……」

男「……大丈夫そうですね」

俺と女騎士は一緒に溜め息をついた、その溜め息は呆れた溜め息ではなく、仕方ないという気持ちの溜め息だ。

男(女詩人さんが加わってから、場の雰囲気が良くなったかな、今までは無言の時間が多かったし)

そんなことを考えている内に、先にいた女詩人が突然叫んだ。

女詩人「あー!男くん女騎士さん!あそこに明かりがありますぅ!」

女詩人が指をさした先には、ゆらゆらと照っている灯火のようなものが見えた。

女騎士「あれは……焚き火か?」

男「焚き火にしては少し大きいような……」

俺達は明かりのある方へ目を凝らしつつ歩く。

女詩人「でっかい火ですね!ちょっとでかすぎかも……」

俺達が近づく度に、火はどんどん大きくなっていく、同時にいろいろなものを焼いたような異臭が鼻を覆う。

女詩人「……これって……」

女騎士「……火事だ!とてつもなく大きいぞ!!」

火事の範囲は村ひとつくらいの巨大なものだった、まだそこまで近づいていないのにも関わらず、熱風と燃え盛る音が聞こえてくる。

男「急いで駆けつけましょう!!」

俺達は火事になっている場所へ走った。
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 22:08:24.51 ID:rVRr3j02o
wktk
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/02(木) 03:49:05.35 ID:Yi1VUw7wo
ヤンデレかわいい
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/02(木) 09:34:54.01 ID:YQVnmivAO
wwktk
179 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/04(土) 03:30:20.70 ID:VSdtuRYAO
男「わっ!熱っ!」

女詩人「近くに来ただけでこんなに熱いです!」

男(熱さは俺の特殊能力で大丈夫じゃなかったのかな?なんで熱いんだろう)

高温の風により、俺達は火に近づくことさえできない、火の勢いは遠くで見た時よりも増していた。

女騎士「これではいくら水があっても炎を消すのは無理だっ!」

巨大な炎の燃える音によって、俺達は大声で会話しなければ相手に聞こえない。

男「もしかして、ここが集落!?」

簡易的なテントのような燃えカスが炎に呑まれて散っている。

女騎士「信じたくはないがな……!」

女騎士は拳を握り締める。

女詩人「どどどどどうしましょう!!」

男「どどどどどうしましょうか!?」

俺達は燃え盛る炎群を見ながら考える、一番に口を開いたのは女騎士だった。

女騎士「生存者がいるかも知れん!手分けして探すんだ!男は右から捜索を!女詩人は左を頼む!私は正面の火が少ない場所から中へ入る!」

男「了解です!」

女詩人「は、はぁい!」

女騎士は、地面に剣の鞘で力強く大きな×印を描く。

女騎士「いいか!なにかあったらここに集まるんだ!皆気をつけて行動してくれ!」

男(女騎士さんが一番危ない場所を捜索するのを止めたいけど、状況が状況だし交換しようとしても拒むだろうしなぁ)

俺達は揃って頷き、各場所の捜索を開始した。

男「こんな灼熱地獄のような炎の中で、生き残ってる人なんかいるかな……いや!いてほしいな!」

俺は独り言を呟きながら辺りを見回し歩く。

男(全然なにもないぞ!誰か生きててください!)

しばらく歩くと、炎から離れた岩場に人が倒れているような影が、炎の光により見えた。

男「人…!?」

俺は警戒しながら倒れている人影に近づいた。

男(子供か……?随分小さいぞ)

倒れている人影は、青い髪色でポニーテール、服は白のワンピースのような民族的な服装の女の子がだった。

男「おいっ!しっかりしろ!おいっ!」

俺は急いで女の子を揺さぶり、声をかける。

男「おいっ!頼むから起きてくれっ!!」

強く揺さぶろうが大声で呼び掛けようが、青い髪の女の子は微動だにしない。

男「そうだ!脈を測らなきゃ!」

俺は青い髪の女の子の腕をとり、脈を測る。

男「……脈は……ある!生きてる!けど起きない……仕方ない、一旦×印の方へ戻ろう」

俺は青い髪の女の子を、お姫様抱っこして集合場所へ走った。
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/04(土) 03:44:41.57 ID:UxMTEvjbo
乙した
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2011/06/04(土) 11:20:48.87 ID:6GQBVcDX0
おつつ
182 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/05(日) 14:43:51.01 ID:ME8QD+FAO
男「もっと早く走れ俺!」

俺は自分に活を入れる、俺の特殊な能力を使わないのには理由がある。

男(特殊能力の高速移動を使ったら、女の子が摩擦で焼けちゃうからやめとこう)

特殊な能力が青い髪の女の子にも適用される保証はない、命懸けの博打をしたくなかった俺は、そのまま走り続ける。

男「お姫様抱っこじゃなくて、おんぶにしときゃよかった!」

そのようなことを呟いている内に、俺は炎の中から奇妙な気配を感じた。

男「……!?」

俺は立ち止まり、気配のする炎の中を凝視する。

男(魔物でもいるのか、いや、それよりも女の子を―――)

俺が考えている中、目の前の炎は強風が吹いたかのように一瞬で左右に移動し、その中心には人影のようなものが見えた。

男「なん……」

その人影は、以前村で遭遇した金色の長い髪に黒いドレスを着た女性だった、その女性はゆっくりと歩きながらこちらに近づいてくる、女性が1歩進む度に炎は女性を避けるように横へ流れる。

男(どうする!この女性には聞きたいことが山ほどある!けど一刻も早く女の子を集合場所に連れて行きたい!)

考えがまとまらない、青い髪の女の子を助けたい想いと、黒いドレスの女性から聞きたいことを聞くことが拮抗してしまっている。

黒いドレスの女「ごきげんよう異世界の住人さん」

黒いドレスの女性は表情ひとつ変えずに話し掛けてきた、その声は小さいにも関わらず、はっきりと聞こえた。

男「……貴方がこの集落を襲ったのか……っ!!」

俺は黒いドレスの女性を睨みつけながら質問する。

黒いドレスの女「いいえ、ここを襲撃したのは魔物……」

男(この人じゃなくて魔物が集落を襲ったのか、それだけ聞ければ充分かな)

他にも聞きたいことがあったが、抱えている女の子を救いたい気持ちが俺の中で強くなった、元々それが当然の行動だというのに俺は―――

男「そっか、情報ありがとう!急いで女の子を手当てしたいからね!じゃあ!さようなら!」

俺は黒いドレスの女性を背にし、再び集合場所へ走る、すると頭の中に黒いドレスの女性の声が聞こえてくる。

黒いドレスの女『貴方の仲間が全員戻ってくるといいわね』

男「なっ!?どういうことだっ!!」

俺は立ち止まり、咄嗟に後ろを振り返る、だが黒いドレスの女性の姿はそこにはなかった。

男「ちくしょう!なんなんだよっ!!」

俺は歯を食いしばりながら、集合場所へ急いだ。
183 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/05(日) 15:52:20.18 ID:ME8QD+FAO
×:黒いドレスの女「いいえ、ここを襲撃したのは魔物……」

○:黒いドレスの女「いいえ、人々が蔓延りし集う村落を、炎の海へと変革させたのは、魔に生きる者達……」
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/06/05(日) 16:03:51.58 ID:pqWUAHzAO
訂正するくらいなら最初からそうやって書けよガキんちょ
俺らは読んでやってるんだから少しは考えろ
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/05(日) 16:10:22.17 ID:dlBke8oEo
自分は読ませてもらってますワクワク
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) :2011/06/05(日) 17:50:45.45 ID:MIxrZvCPo
がきんちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwおれらwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/06/05(日) 18:46:34.05 ID:S0DQNT4Ao
らくがきんちょらくがきんちょwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/05(日) 21:42:06.74 ID:hr1f/RjAO
>>182
乙!
雑音は気にせずにな
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 01:33:43.88 ID:oSRJx+Czo
簡単に煽られる辺りはどうにかならんかとは思うがな
どっちがガキだか
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/06/06(月) 01:35:56.02 ID:07x3vz/6o
あれはそういうネタだったんじゃないのか?
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 02:38:00.53 ID:YfabON6DP
流石に一日に一レスとかしか投下ないのにあのレスはネタになってないだろう
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 03:08:39.03 ID:XMRTZrgSO
もう読めりゃなんでもいいや
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/06/07(火) 22:11:26.96 ID:ShKgZ2TAO
>>1が書かないなら俺が書くわ
遅いのがわるいんだよノロマ
男「はあ!」
男「火を消したぜ!」
女騎士「さすがだ」
男「黒竜までワープするぜ!」
詩人「はい」
男「黒竜覚悟しやがれ!」
黒竜「ぐおー!」
男「おら!俺の最強魔法をくらえ!」
黒竜「ぐおー!」
男「正義は勝つぜ!」
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/07(火) 22:25:56.02 ID:/FLt24BG0
ここはVIPじゃないんだから乗っ取り(笑)とかやめてね^^
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/07(火) 22:26:55.96 ID:j9902LCuo
>>184>>193
[んでんでんでwww]
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/07(火) 22:26:57.11 ID:16j1yZEIo
ずっと臭い奴に構うなよ
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/07(火) 23:00:40.40 ID:+WSEsi/DO
叩いたり、擁護したりで、みんなで遊ぶスレでしょうか?
なんで、レスするのか?
分からん!
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/06/07(火) 23:05:17.43 ID:V31vSjRAO
>>193
応援してます。
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/08(水) 18:40:58.78 ID:xlmCcdWHo
>>182
ワクワクして待ってます
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/09(木) 01:32:37.18 ID:IaH7AFkAO
>>1
続きを待ってるぞ
201 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/11(土) 05:52:57.30 ID:Cmwdi6cAO
男(あの黒いドレスの女性は、なぜここにいたんだ?)

俺は集合場所に走りながら、黒いドレスの女性が、なぜこのような場所にいたのか考察する。

男(俺を追ってきた?いや、追ってきたなら炎の中になんていないか)

俺は両手で抱えていた青い髪色の女の子が、走っている振動でズレる度に抱え直す。

男(なんでここを襲った者を知っていたんだろう、魔の者達は魔物のことだろうけど、見てたわけじゃないだろうしなぁ)

考えれば考えるほど黒いドレスの女性への謎が深まる。

男(それにしても、この女の子もとい幼女、やわらかい!)

変態的思考の中、集合場所へ到着した。

男「みんなは……まだいないか」

俺が辺りを見回している丁度に、炎の隙間から女騎士が現れた。

男「お、女騎士しゃん!!」

俺は女騎士を呼び此方に気付かせる、女騎士は気がついて此方へ来てくれた。

女騎士「男、無事だったか!こちらには生存している人どころかなにも……ん?その子は生存者か!?」

男「は、はい!俺の方には女の子1人しかいませんでした……」

俺は青い髪色の女の子を女騎士に抱え渡そうとするが、女騎士は少し後ろへ引く。

女騎士「私の鎧は炎の熱を吸収して熱くなっている、女の子が軽い火傷を負ってしまうぞ!?」

その言葉を発した後、女騎士は集合場所に置いてあった袋を移動させ、地面を指差した。

女騎士「袋を枕にして横に寝かせるんだ!」

俺は言われた通りに青い髪色の女の子を、袋が枕になるよう寝かせた。

男「女の子を見つけた時に、呼び掛けたり揺さぶってみましたが、起きませんでした!」

女騎士は青い髪色の女の子を見ながら頷く、そしてしゃがみ込み、銀の籠手を外し、女の子の口元に手を軽くあてる。

女騎士「……呼吸が弱い、灰を吸い込んだ可能性があるな」

女騎士は腰から水筒を取り出し、水筒の栓を抜き、女の子の鼻をつまみ、口元へ水を流し込んだ。

男「ちょ!女騎士さん!そんなことしたら女の子が死んじゃいますよ!?」

女騎士「……荒療治かも知れんがこれが確実なんだ、手遅れになる前に目を覚ましてほしい」

水は女の子の口元から溢れ出ている。

幼女「ゲホッ!ゲホッ!」

男「ぇ!?」

あんな治療?で青い髪色の女の子は、水を吐き出しながら気がついた。

女騎士「良かった……」

男(人工呼吸をすれば、もっと良かったんじゃないかなぁ)

女の子はゆっくりと目を開ける。
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/06/11(土) 06:38:14.25 ID:XM5Ue85no
見てる
203 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/13(月) 20:01:56.01 ID:LIR8MFrAO
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/13(月) 22:12:24.44 ID:IweidR5AO
なんだ?
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/14(火) 16:47:25.87 ID:+EOX+0T8o
ワクワクして待ってます
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/06/15(水) 21:01:51.52 ID:Pos8o2LG0
久々に来たら、再開していたか…
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/06/16(木) 00:10:30.79 ID:WassecYq0
乙です。
208 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/16(木) 06:52:10.93 ID:LTimdWUAO
幼女「……」

青い髪色の女の子は虚ろな目で俺達を見る。

男「大丈夫かい?」

俺が声を掛けた途端、女の子は驚いて暴れ出した。

幼女「やぁぁぁぁぁ!!」

俺は吃驚しながら泣き叫ぶ女の子を押さえ込む。

男「おおお落ち着いて!だだ大丈夫だから!ななにもしないから!先っちょだけだから!」

女騎士「男も落ち着け……」

女騎士は女の子の頬に手を当てる、女の子は暫く俺達の様子を見た後、大人しくなった。

女騎士「我々はそなたに危害をくわえる気などない、わた―――」

男「見えたああああっ!!」

俺は女の子から手を離し、中腰になりながら後ろに下がっていると、視界に見てはいけないものが見えてしまった。

女騎士「どうした!?」

幼女「!?」

女騎士と女の子が俺に視線を送る、そう、俺は見てしまったのだ、女の子のワンピースの間から見えたスジが。

男「その子……パンツを穿いてません!!俺は見ましたっ!!うひょおおぅぅ!!」

幼女「?」

女騎士「……」

女の子はキョトンとした目で俺を見つめる、女騎士は呆れたような顔で俯いている。

女騎士「男……少しは緊張感というものをだな……」

幼女「おとうしゃんもおかあしゃんも……こあいもんしゅたーにちゅれてかれちゃった……」

俺と女騎士の実のない会話のの最中に、女の子が小さな口を開き、話をしてくれた。
どうやら女の子の警戒心が俺達から薄れたようだ。

女騎士「……詳しく聞かせてもらえるか?」

女騎士の問いに、女の子は上半身だけ起き上がり、下を向きながら頷いた。

幼女「こあいもんしゅたーはいっぱいいっぱいきたの……
こあいもんしゅたーとけんかしたおにいしゃんたちはネムネムしちゃったの……火の中でもずっと……」

女騎士「集落を襲ったのは魔物の大群か……」

男(あれ?その話はどこかで聞いたような気が)

女の子は話しながら涙を流す。

幼女「そんで……そんでおかあしゃんが、ここはきけんだからって……おおきなこえをだしちゃだめだよって……
あちしをそとにつよくおしたの……木にぶつかっちゃって痛かったけど……なかなかったんだよ……?」

女騎士「そうか……」

女騎士はそう言った後、女の子の頭を優しく撫でた。

幼女「ふぇ……ふぇぇぇぇぇん!!」

女騎士「そなたはよく頑張った……そなたの両親も、きっと誉めてくれるだろう……」

女の子は女騎士の腕を抱きしめ、号泣した。
209 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/16(木) 07:11:37.21 ID:LTimdWUAO
男「アッー!」

俺は黒いドレスの女性のことを思い出した、その女性は言っていた、「貴方の仲間が全員戻ってくるといいわね」と。

幼女「ふぇ……?」

女騎士「こ、今度は何だっ!」

俺は女騎士の言葉に返答せず、青い髪色の女の子を抱きかかえる。

幼女「わわっ!」

男「走るから……少しの間だけ我慢してね?」

幼女「?」

女騎士「おい!いきなりどうした!?」

男「女騎士さんも一緒に来てください、走りながら説明します!」

俺は女詩人が向かった方面へ走った。

女騎士「こっちは女詩人が行った方向だぞ!?」

俺は辺りを見回しながら走り続ける、女騎士は俺の後を追いながら質問をする。

男「女の子を集合場所に連れて来る途中、村で逢った黒いドレスを着た女性と遭遇しました」

女騎士「黒い……?銀色の馬車に乗っていた面妖な女か!その女がこの集落に魔物を仕向けたのか!?」

男「集落を襲ったことに関しては、その女性は関係ないようなことを言っていました、重要なことなのに忘れてしまっていてすみません!」

女騎士「女は関係ないか……いや、だが……それと今の行動に何の接点がある?」

俺は黒いドレスの女性が放った言葉を女騎士に伝える。

男「その女性が『貴方の仲間が全員戻って来るといいわね』と言っていたんです……っ!!」

女騎士は俺の言葉を聞き意味を察したのか、走りながら俺の横に並び質問を続ける。

女騎士「なんだと!?ならば女詩人が……っ!!」

男「信じたくはありませんが、信じざるを得ないかと……!!」

俺達は、女詩人を探し続けた。

210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/16(木) 21:12:55.76 ID:kfk7k6XAO
乙!
続きも待つ
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/17(金) 05:19:05.67 ID:Bi01wWvao
乙した
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/22(水) 16:52:45.11 ID:/HznTlPAO
続き待ち
213 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/22(水) 21:16:47.49 ID:uUHkQOjAO
女騎士「駄目だ!何処にもいない!」

辺りを隈無く探したが、女詩人は見つからなかった。

男「まさか……魔物に連れて行かれたのではっ!?」

女騎士「……だとしたら魔物の住処を探すことになる、だが住処を探している内に、女詩人は魔物によって殺されてしまうやもしれん!」

幼女「……ねーねー」

女騎士の言うとおりだ、殺されはしなくとも陵辱されてしまう可能性がある。

女騎士「他に見当が付かない以上、魔物の住処を探してみるしかないな」

幼女「むちちないれー!」

青い髪色の女の子が、なにかを伝えようとしていたので、俺は女の子に耳を貸した。

男「どうしたの?」

幼女「んとね、こあいもんしゅたーのおうちなら、あるところわかるよ!」

女騎士「なにっ!?」

男「なぜ!?」

俺と女騎士は女の子の言葉に食いついた。

幼女「あのね、あのね!ここからずーっとあっちにあるの!」

女の子は北東の方角を指差しながら話す。

女騎士「北東……山の方か」

男「行きましょう!方角的にも女詩人さんが連れ去られた可能性が高いです!」

女騎士「いろいろと半信半疑だが……そうだな、急ぐぞ!」

俺達は北東へ走った、暫く進んで行くと地面に動物のような足跡が無数にあった。

男「どうやら間違いないようです!」

女騎士「うむ……しかしこのまま女の子を、魔物の住処に連れて行くわけにもいくまい……危険な場所だ」

その通りだ、言葉は悪いが連れて行っても足手まといにしかならない。

男「けど……ここに置いていっちゃうわけにはいきません!」

幼女「ふぇ……」

女の子は俺と女騎士の顔をキョロキョロと交互に見つめる。

男「隠れられそうな場所も見当たらないですし……」

女騎士「……よし、女の子は私が預かる」

男「へ?あ……」

女騎士は俺に向かって手を差し伸べる、俺は女騎士に抱いていた女の子を渡した。

幼女「ごつごつー!」

女の子は女騎士の鎧を触りながら叫ぶ、丁度女騎士の胸辺りだ、羨ましい。

男(くっそ!くっそ!女の子!俺と替わってくれぇ!)

女騎士「女の子は私が命に替えても守……男、どうした?」

男「べ、別に女の子が羨ましいとか思ってませんから!!」

女騎士「……?」

女騎士は俺の返答がよくわかっていないようだ。

女騎士「女詩人……魔物に連れ去られていないことを願いたいものだ」

俺達は魔物の足跡を辿りながら北東へ走った。
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/23(木) 00:14:20.46 ID:7YXfBIJAo
乙したワクワクがとまらない
215 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/23(木) 10:22:45.10 ID:UG+/xk6AO
男「ねぇ、君は何で魔物の住処を知ってたの?」

俺は走りながら青い髪色の女の子に問いかける。

幼女「きみじゃないよ!あちし幼女だよ!おとうしゃんにきいたの、あっちはあぶないからいっちゃだめって」

小さな山を目指しながら森林を走り、女騎士に抱かれている女の子と会話をする俺の姿は、どれほど変な体制なのだろうか。


男「そっか、教えてくれてありがとう幼女ちゃん」

幼女「えへへ〜☆」

女騎士に抱かれた女の子はニッコリと笑みを浮かべる。

男(ぅゎょぅι゙ょっょぃ!)

瞬間、嫌な気配が漂う、人間でも動物でもない禍々しい気配だ。

男「女騎士さん!近くに魔物の気配がします!」

女騎士「わかった!ここからは少々慎重に……っ!!」

突然女騎士の頬を矢のようなものが通る、女騎士の頬には薄く斬ったような傷口ができた。

男「女騎士さん!!」

俺の声と同時に、豚と人間を合体させたような二足歩行の魔物が、木の陰からゾロゾロと出てきた。

女騎士「掠っただけだ……どうやら追いついたようだな、いや……女詩人が見当たらない」

幼女「こあいもんしゅたーだっ!!」

男「6……いや、7匹ですか……」

魔物達は人間の作った武器を所持している、弓・剣・斧・棍棒。

魔物「グルルルルル……」

男(あれ?棍棒は魔物が自分で作ったんじゃないかな?)

女騎士は幼女を下ろし剣を構える、俺も少し遅れながら二本のレイピアを腰から抜いた。

女騎士「幼女、少し下がっていろ」

幼女「あ、あい!」

男「よぉーし!今こそ俺の超必殺技クロスハっっ!!」

魔物「ギュワォォ――――!!!」

魔物達は待ってくれなかった、一斉に俺達へ襲いかかる。

男「ちょ!最後まで聞いてよ!」

魔物の1匹が女騎士に斧を振りかざす。

女騎士「通じるものか!」

女騎士は魔物の攻撃を横に避け、魔物の体に剣を斬り込む。

男「よし!俺も頑張らなくちゃ!」

魔物の2匹が俺に攻撃を仕掛ける、俺は高速で回避し、魔物2匹の首筋に1本ずつ剣を差し込む。

男(首は致命傷だ、もし生きていても長くは保たない)

女騎士と戦っている魔物は、俺が戦っている魔物とは一回り程大きいようだ。

女騎士「なるほど……これくらいでは死なないか」

俺に魔物3匹が襲いかかる、剣持ちが2匹、棍棒持ちが1匹だ。

男(弓を使う魔物が厄介だ、早く3匹を倒して弓使いを倒さないと)

飛んできた矢を避
216 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/23(木) 16:35:48.39 ID:UG+/xk6AO
男(遠距離から矢が飛んでくるか、実質4対1だな)

剣持ちの魔物2匹が俺に向かって突進してくる、俺は2匹の突進を避け、棍棒持ちの頭に剣を突き刺す。

男(ここから当たるか?)

俺は先ほど刺した剣を、魔物から引き抜く勢いで半回転をしつつ弓使いの魔物へ投げた。

男「あ……やった!」

剣は見事に弓使いの魔物の眉間へ刺さり、弓使いの魔物は声も出さずに倒れた。

男「これも、俺の特殊能力なのか?あはははっ……」

体制を立て直した剣持ちの魔物2匹が、再び俺へ突進する。

男「究極最強奥義!エターナルフォースラッシュっっっ!!」

という名の、ただの横払い。

剣持ちの魔物1「グギャアアアアァァァ!」

その刹那、左脹ら脛に劇痛が走った。

男「っ!!」

俺はもう1匹の魔物から脚を斬られていた。

男(調子に乗りすぎたかっ!)

幸いなことに腱は切れていない、俺はそのまま先ほど斬った魔物の頭に剣を突き刺す。

剣持ちの魔物1「グォオオオォォゥゥゥ!」

剣持ちの魔物は後1匹、斬られた左足の痛みはあまり感じなかった。

男(アドレナリンが分泌すると、あまり痛みを感じないんだっけ)

俺は剣持ちの魔物を前に剣を両手で構える、魔物は俺の方へ向かって右から袈裟斬りを仕掛ける。

男(高速移動を利用した攻撃、やってみるか)

それは一瞬だった、袈裟斬りを左から避け、両手で剣を横に持ち、魔物に向かって高速移動をしつつ首をはねた。

男(斬った感覚がほとんどなかった、もしかしたら片手でも高速移動を使えば骨ごと斬れるか)

俺は魔物6匹を倒し、女騎士の方へ加勢に向かう。

男「……あれ?」

俺が駆けつけたと同時に、一回り程でかい魔物は倒れた。

女騎士「ふぅ……なかなか手こずらせてくれた」

男「女騎士さん!無事ですか!?」

血が付いた女騎士に俺は駆け寄った。

女騎士「これは返り血だ、私は問題ない……男は大丈夫か?」

男「よかったぁ!俺は大丈夫です!」

幼女「ふええぇぇ……」

俺は左脹ら脛を斬られたことを話さなかった、幼女は震えながら木の陰に体半分隠れて様子を見ている。

女騎士「もう大丈夫だ、出てきなさい」

幼女「こあいもんしゅたー……ネムネムしたの?」

幼女は警戒しつつ木陰からこちらへ来る。

女騎士「そうだ……さあ、怖い魔物が寝ている隙に住処へ急ぐぞ」

俺は弓使いの魔物から剣を抜き、皆で魔物の住処を目指した。
217 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/23(木) 17:51:51.42 ID:UG+/xk6AO
幼女「くしゃい……てつくしゃい……」

男「鉄くさい?」

女騎士「血のにおいだろう、ほら……これで拭え」

女騎士は俺に布きれを渡す、女騎士自身は既に血を拭き取って幼女を抱きかかえている。

男「す、すみません!忘れてました」

俺は顔や手に付着している半乾きになった魔物の血を拭いた。

男(固まってる返り血は掻いて落とすか)

女騎士「その様子ではレイピアに付いた血糊も落としていないな」

男「え?は、はい……」

俺は剣を取り出し、血糊が付いている部分を布きれで拭き取った。

男「ありゃ……錆びてる……」

血糊を拭き取った場所は少し錆びてしまい、刃が欠けていた。

女騎士「村で購入した剣だ、それほど良い材質ではないからな」

男「す、すみません!今度から気をつけます!」

女騎士の剣は錆びていないようだが、どんなもので作ってあるんだろうか。

女騎士「それにしても……魔物6匹を1人で倒すとは……見事だ」

男「え?えへへぇ〜!女騎士さんが俺を誉めてくれたぁ」

幼女「えへへ〜♪」

俺の真似をする幼女、こちらも可愛い。

女騎士「少し速度を上げるぞ」

男「はい!」

幼女「あい!」

俺達は先程よりも速く魔物の住処を目指した。
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/23(木) 22:36:25.57 ID:wkfTKHiAO
乙!
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/23(木) 22:37:36.14 ID:0EbPDiuXo
いいな
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/24(金) 01:26:29.23 ID:zj6DvTP8o
乙した!
221 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/24(金) 11:12:47.58 ID:kFiVOHBAO
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幼女「あ!とまってぇ〜〜〜〜!!」

女騎士「ん?」

男「へ?」

女騎士が抱きかかえている幼女が突然叫んだので、一時止まった。

女騎士「どうした?」

男「目に塵でも入ったの?」

幼女「んとね、んとね」

幼女は女騎士から降りてゴソゴソと自分の服を漁り、何かを見つけて女騎士に差し出した。

幼女「まもってくれたおれい!これあげりゅ!」

女騎士「これは……?」

それは 透き通るような銀色の指輪 だった。

男「指輪……ですね、綺麗だなぁ」

幼女「あげりゅ!」

女騎士「……両親の形見だろう、受け取れない」

女騎士は指輪を貰うことを拒む。

幼女「かたみ?よくわかんない、これあちしのしゅうらくのたからものだよ!」

男「宝物?」

女騎士「……どちらにせよ、私は受け取ることはできない」

幼女「あげりゅの!」

女騎士「わた……」

幼女「あげりゅの〜〜〜〜!!」

幼女は強引に女騎士へ指輪を渡す。

女騎士「……」

幼女「ふたりでなかよくわけてね!」

男(分けてと言われても、指輪は1個しかないんだけど)

幼女は満遍の笑みを浮かべ、俺達を見ている。

女騎士「ありがとう、大切にする」

男「あ、ありがとう……かな?俺も」

幼女「にへへぇ〜♪」

女騎士は幼女から貰った指輪を腰の袋に入れ、幼女を再び抱きかかえた。

男(指のサイズは合うのかな)

そのようなことを考えながら、俺達は再び魔物の住処を目指す。


\/\/\/\/\/\/\/\
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/24(金) 23:25:08.00 ID:Cm/IfYZAO
乙!
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 00:44:20.31 ID:fe4YBbNSO
乙乙
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/26(日) 19:35:56.11 ID:REa863U80
乙乙乙 さんおつそろえば♪
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sagesaga]:2011/06/27(月) 01:16:23.40 ID:hy6kdhAAO
       .,,_  _,,=-、
       '、  ̄_  _.,! __       .r-,.  _   r −、
      _/  _!」 .└ 、( `┐   .,,=! └, !、 .ヽ ヽ  丿
     .(.     ┌-'( ヽ~ ,.-┐ `┐ .r'  r.、''" r' ./
      ゛,フ .,.  |   `j .`" .,/ .r'" ヽ  | .l  '、ヽ、
     ,,-.'  , 〈.|  |  i' .__i'"  .( .、i .{,_ノ ヽ  ヽ \
  、_ニ-一''~ ヽ   |  \_`i   丶,,,,、     }  ヽ_丿
         ヽ__,/            ~''''''''''''″
226 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/27(月) 21:17:37.66 ID:hy6kdhAAO
男「あっ!あれは……!」

女騎士「洞窟か」

俺達が魔物の足跡を辿った場所の先には、大きな口を開いた洞窟が佇んでいた、
皆が洞窟の手前で立ち止まる。

男「まさに!くぱぁって開いた洞窟ですね!」

幼女「くぱぁ!」

女騎士「うむ、変な擬音だが……言いたいことは伝わったぞ」

俺は軽く深呼吸をし、先に洞窟へ入ろうとした時、足下に違和感が生じた。

男(っ!!今頃になって足の痛みがでてきたかっ!?)

幼女「おにいしゃん、なんかふんでりゅよ?」

男「へ?」

俺は幼女の声に反応して怪我をしている足を退かす。

男「これはっ……!!」

それは女詩人が持っていたフルートのような楽器だった。

女騎士「……行くぞ、早急に女詩人を助けるんだ!」

女騎士は歯を食いしばり、拳を震わせていた。

幼女「おねいしゃん……こあい……」

男「俺達の仲間が……魔物に捕らわれているんだよ、早く助けないと……!」

幼女「なかま……?」

幼女は女騎士から降り、近くの草むらに座り込んだ。

女騎士「なにをしている!まも―――」

幼女「あちし、ここにかくれてりゅ!だから……だからおねいしゃんのなかまをたしゅけたげて!」

幼女は女騎士の想いを読んだのか、近くの草むらに隠れながら言葉を発する。

女騎士「……ならば約束してくれ、なにかあったら大声で助けを呼ぶことを」

幼女「……うん!やくしょくしゅりゅ!おねいしゃんとおにいしゃんもがんばってね!」

幼女はそう言って草むらの奥に消えていった。

男「幼女ちゃん大丈夫でしょうか」

女騎士「不安はある……だが、今から幼女を探す暇もない……」

女騎士は小さな溜め息をつきながら洞窟に入る、俺はフルートのような楽器を腰に刺し洞窟へ足を踏み入れた。

女騎士「私は幼女を守ると誓った、その誓いは崩れやしない」

男「女騎士さん……」

薄暗い洞窟の中は、天井に空いている穴から注ぐ光により、多少の明るさを保っていた。

男「うっ!変なにおいが……!それと……気持ち悪い気配も……!」

女騎士「男、大丈夫か?」

男「女騎士さんが傍にいてくれるので大丈夫です!」

女騎士「こ、こんな時にそのようなことを……!」

生肉が腐ったような匂いが辺りを包み込んでいる、無数にある魔物の気配は徐々に近づいてく。

男(俺が今、守るべきものは決まっている)

俺は顔を赤くした女騎士と共に、洞窟の奥へと進んだ。
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/28(火) 11:01:01.63 ID:axl9HIhAO
乙!
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/28(火) 13:01:19.06 ID:d3fYhBOXo
乙した
229 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/06/30(木) 10:03:36.85 ID:errViwYAO
男「奥へ進むにつれて禍々しい気配が強まります!」

女騎士「女詩人の救出に成功したらすぐに洞窟を抜け出すぞ」

その気配は魔物のそれだけではなく、人間の気配もした。

男「ここか!?女詩じ……」


その時 俺が見た光景は 今までのなによりも 穢らわしく 色情的で 醜かった。。。


人間の女性が裸で魔物から腰を振られている、魔物の性器を頬張る女性、魔物の上から腰を上下する女性。
奥には腹が裂けた女性の死体と小さい魔物が数十匹。
女性の胸を噛み千切りながら性交する魔物、脳みそを啜りながら腰を振る魔物。
快楽に満ちて笑っている女性もいれば、苦痛で泣いている女性もいる。

俺は、魔物への憎しみと性欲が重なり、しばらく動けなかった。
無心になりその場を見続けてしまう。

女騎士「これ……は……」

隣から女騎士の声が聞こえる、だが俺には女騎士の方を振り向くことはできなかった。
俺は、その光景に捕らわれてしまっていた。


その時、聞き覚えのある声が、魔物達の方から聞こえる。

?「男くんっ!!女騎士さんっ!!!」

俺は我に返り、声がする方に顔を向ける。

男「お、女詩人さん!!!」

女騎士「女詩人!!」

女詩人は仰向けで魔物に手足を押さえられ、服を破かれていた。

女詩人「……私、楽しかった……ほんの少しの間だったけど……あなた達と一緒にいられて……」

女詩人は涙を零しながら俺達の方を見て笑った。

女騎士「なにを言っている!!待っていろ!!すぐに助ける!!!」

男「待ってて下さい!!絶対……!絶対助けますから!!!」

俺と女騎士が女詩人の方へ走ると、目の前に魔物数匹が立ちふさがった。

女騎士「邪魔だ!!」

俺と女騎士は魔物と交戦する、俺達が戦ってる中、女詩人の声が聞こえる。

女詩人「魔物の子を孕むくらいなら……私は自ら命を絶ちます……
ありがとう……あなた達に出会えて本当によかった……もし生まれ変わったら……」

女詩人の声は聞こえなくなった。

男「女詩人……さん……?」

俺と女騎士は魔物を蹴散らし、女詩人の方を見る、そこには
口から血を溢れ出している女詩人と 女詩人に性器を挿入させ腰を振っている魔物の光景があった

女騎士「……」

男「……」

俺達は茫然と女詩人を見つめる、その瞬間、俺は心の中にある、なにかが割れたような
凄まじい衝動が体中を走った。


全ての殺意が 俺を 包み込んだ

230 :名無しNIPPER :2011/06/30(木) 20:01:43.62 ID:5aHi2yYAO
まさかの鬱展開wwwwww
てかクオリティたけーな
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/30(木) 21:45:21.05 ID:D+B6CjwEP
臭いから黙ってろ
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/01(金) 00:05:06.32 ID:TW05Jq1Ro
女詩人が…マジか…
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/01(金) 01:51:12.24 ID:jEZhztKSO
この展開マジか………
いや、興奮するけどさ……なんつうか……
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/01(金) 05:34:51.74 ID:JLg6eJnIo
マジか
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2011/07/01(金) 07:17:06.65 ID:hPdrMFTxo
作者も気がふれたか
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage ]:2011/07/01(金) 08:25:51.79 ID:ZnPEJoAJ0
乙です。
毎度な、ゆとり展開より辛口の方が好みです。
いいぞもっとやれ
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/02(土) 15:33:10.41 ID:bc5zEuKSo
>>236
何こいつ臭い
238 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/02(土) 23:34:34.98 ID:u68TSv6AO
―――

どれほどの時間が過ぎたのか、どれほどの肉を斬ったのかはわからない。
ただわかることは、、、

俺は その洞窟にいた 女騎士以外の全生き物を 殺した

二刀のレイピアはボロボロになり、俺の手をすり抜け血の海へ落ちる。

女騎士は自害した女詩人を抱きかかえ、俺を見ている。

辺りには魔物と女性の死体が転がっている、俺は初めて人間を殺した。
今までのゆったりとした楽しい冒険の日々が頭をよぎる。

血まみれの中、俺は涙を浮かべていた。

女騎士「……男……」

女騎士の眼差しは、今までの俺を見てきた目ではない、それは、
まるで人形を見ているかのような悲しい目をしていた。

男(俺はどこで選択を誤った?俺はどこで)

俺には考えがまとまらなかった、もし過去に行けるのなら、俺は。。。

女騎士「……ここにいた人間は女詩人だけだった……そなたは魔物を退治した……それだけだ」

女騎士の優しさが俺を貫く、女騎士は悲しい顔を地面に向け、女詩人を強く抱きしめる。

男「……俺は」

これ以上の言葉が出ない、出るのは涙だけだった。

女騎士「……戻ろう、幼女が待っている」

女騎士は背を向け、俺の前から姿を消した。

男(そうか、これが)

俺はしばらく無気力になり辺りを見回す、全ての肉塊が俺を見ているような感覚を襲う。

男「……」

俺はゆっくりと洞窟の出入り口へ歩んだ。

男「!?」

洞窟の出入り口の前には女騎士が待っていた。

女騎士「遅いぞ」

幼女「おしょいじょ!」
幼女が出入り口の端から顔を出し、女騎士の真似をする、
女騎士と幼女は笑顔で俺を迎えてくれた。

男「あ……」

涙が止まらない、みんなの優しさに心が締め付けられる。

幼女「おかえり♪」

幼女はニッコリと微笑み俺を見る。

男「……ただぃま……ただいま!」

俺は涙を拭きながら幼女に笑顔で返事をした。

その時、女騎士が抱えている女詩人も微笑んだように見えた。
みんな俺のかけがえのない仲間、支えてくれる仲間がそこにいる。

女騎士「男……行こう、女詩人が眠そうだ……静かに眠らせてあげられる場所へ……」

男「……はい……!」

幼女「ねむねむ?このひとがなかま?」

幼女は女詩人を見ながら不思議そうな顔をする。

男「うん……その人は女詩人さん、俺達の大切な仲間だよ」

幼女は納得したようで、女詩人にお辞儀をする、俺達4人は魔物の洞窟を後にした。
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/03(日) 22:04:26.73 ID:3BOuwAuAO
乙!
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/04(月) 15:04:44.85 ID:e6tLbCxSO
ホロリ……乙
241 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/06(水) 12:23:16.06 ID:YMEjgBIAO
女騎士「ここがいいだろう、女詩人もき
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/06(水) 13:12:44.20 ID:0dTC02sC0
なにがあったんだ
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/07(木) 00:13:24.28 ID:6VbPgEfAo
もきもきする
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/07/07(木) 00:17:31.36 ID:WBnv/zMVo
きもちいだろ」にしか見えない
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/08(金) 11:35:19.52 ID:b6dPbMEAO
女騎士「ここがいいだろう、女詩人もきっときにいるはずだ」
そういいながら女騎士は女詩人を地面に横たわらせた








と、俺は読んだ
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/08(金) 12:02:48.27 ID:JzOsS5ZAO
女騎士「ここがいいだろう、女詩人もきもきする」
そのまま女騎士は女詩人にもきもきした
247 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/12(火) 13:04:34.12 ID:fvDDV3PAO
男「ここは……」

そこは、木に囲まれている中、辺り一面様々な種類の花が咲いていた。
太陽の光が木の隙間から俺達を照らす。


女騎士「綺麗だな、花の絨毯という言葉は、このような場所に相応しい」

女騎士は女詩人を抱えながら微笑む。

幼女「ここはね!あちしのひみちゅのばしょなんだよ!」

幼女は無邪気にスキップしながら笑っている、この場所まで案内してくれたのは幼女だった。

男「幼女ちゃん、ここに穴を作ってもいいかな?」

俺は、その場所の中心を指差して幼女に問う。

幼女「……?なんで?」

幼女は立ち止まり、不思議そうな顔で聞き返してきた。

男「ここに女詩人さんの眠るところを作ってあげたいんだ」

幼女は少し考えた後、返事をしてくれた。

幼女「ん〜〜〜……いいよ!まんなかのおはながなくなるのは、ほんとはいやなんだけど、
おにいしゃんたちのおなかましゃんのためだもんね!うんうん!」

男「ありがとう!本当にありがとう!!」

女騎士「ありがとう、幼女」

幼女「えっへへー!てれりゅよー♪」

俺は幼女の承諾を得て、2本の剣鞘を片手に1本ずつ持ち、高速に穴を掘った。

男「うりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃりゃ!」

さすがに剣鞘は穴を掘る物ではないため、なかなか掘り進まない。

男「もっと!俺に探鉱夫の能力をッッ!!」

そんなことを言っている内に、穴は大人1人分が寝転がる程の大きさになった。

幼女「しゅごいしゅごーい!」

男「あ、あはは!誉めてくれてありがと……」

女騎士は、ゆっくりと掘った穴へ女詩人を仰向けにして入れる。

男「女騎士さん、これを……」

俺は女騎士に女詩人のフルートを渡した、女騎士はフルートを女詩人の胸へ置く。

女騎士「女詩人……」

女騎士は自身の左胸に右手を置き、目を瞑った。

男(俺は女詩人さんを忘れない、忘れたら女詩人さんは本当に死んでしまうから)

俺と女騎士は暫く黙祷した、幼女は察しているのか静かにしている。

女騎士「……男、女詩人を眠らせてあげてくれ……」

男「……はい」

俺は女詩人に土を被せる、1回被せるごとに涙が出てしまう。

俺は泣きながら女詩人に全ての土を被せた。

男「……この、この冒険が終わったら……またここに来ましょう」

女騎士「うむ……必ず3人で逢いに来よう、そして土産話を聞かせてあげよう」

俺達は悲しみを押し殺し、冒険を再開した。
248 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/12(火) 23:00:44.50 ID:fvDDV3PAO
―――

俺達は深く暗い森を進んでいた、霧が濃く、日差しは木により遮断されている。
女騎士の松明が辺りを照らしていた。

男「……あの」

女騎士「なんだ?」

俺と女騎士の真ん中で、幼女が笑顔で俺と女騎士の手を掴んでいる。

男「このまま幼女ちゃんを連れて行って大丈夫でしょうか……?」

俺は幼女を見ながら女騎士に質問した。

女騎士「今から村へ引き返してどうする?幼女を引き取ってくれる輩を探すのか?」

男「し、しかし……このまま黒龍と戦ったら幼女ちゃんが……」

女騎士「幼女は私が守る、約束は破りたくないんでな」

女騎士は幼女を見ながら答えた。

男「なら俺は女騎士さんの胸を守りますっ!」

女騎士「む、胸だけなのか!?」

男「黒龍を倒したら是非とも抱きつかせてくださいっ!!」

女騎士の顔が松明に照らされ見える、真っ赤になった表情は、やはり可愛い。

女騎士「……そなたならいつでも構わないが……」

女騎士は少し下を向きながら、小さな声で言葉を発した。

男(い、いかん!女騎士さんが可愛すぎて勃起する!)

幼女「あー!おにいしゃんのとこにテントがはってるー!」

幼女が叫びながら俺の股関を指差した。

男(なななんてことを叫ぶんだ!幼女ちゃんのおバカ!)

俺は女騎士の方に顔を向けると、女騎士も俺の股関を見ていた。

女騎士「……辛そうだな」

男「い、いえ!大丈夫ですっ!!」

女騎士「ふふっ、前にも似たようなことがあったな」

女騎士は小さく笑いながら俺を見つめている。

男(その笑顔!まさに凶器!勃起が治まらないっ!)

すると股関に異変が生じた、恐る恐る自分の股関に目をあてる。

男「〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!?」

幼女「だいじょーぶ?いたいの?」

幼女が俺の股関を撫でていた。

男「幼女ちゃんやめてください!やめてください!とっても大事なことなので2回言いました!」

幼女「??うん!」

幼女は俺の股関から手を離し、また俺と女騎士の手を掴んだ。

男(黒龍と戦う前に、俺の理性が負けそう)

女騎士「ほほえましいな」

女騎士は微笑しながら俺達を見ていた。

男(なんだろう、森を進むにつれて禍々しい気配が強くなっていく)

俺達は暗い森を歩みながら目的の場所へと近づいていった。
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/13(水) 00:40:14.80 ID:qxqltR69o
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/13(水) 00:57:48.34 ID:cpkjtVFAO
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2011/07/13(水) 02:00:09.84 ID:GsdKR/840
乙です。
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 01:00:05.34 ID:CDmdoggSO
2828
253 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga今日はお誕生日わーい……]:2011/07/16(土) 22:41:00.70 ID:KPzZd7KAO
幼女「しゃむい……」

女騎士「寒い?」

幼女は身震いすると、俺の左足にしがみついてきた。

男「……えっと、幼女ちゃん?足にくっつくと歩きにくいかなー……なんて」

すると俺の左足から離れ、背後に回られた。

幼女「むぅ!じゃあおんぶ!おんぶおんぶおんぶおんぶ!」

幼女は俺の背中で飛び跳ねながら両手を上げている。

男「ちょちょちょ!おんぶしてあげるから落ち着いて!ね?」

俺は、ひざを曲げ腰を落とし低い姿勢になり、幼女を背中に乗せ歩行を開始した。

幼女「わーい!わーい!おにいしゃんのせなかあったかぁい♪」

男「そ、そう?喜んでもらえて良かったよ」

俺が幼女をおんぶしている姿を、女騎士が歩きながら見つめている。

男「あ、あの……女騎士さん……?」

女騎士「……こうして見ていると、まるで親子のようだな」

女騎士は小さな笑顔で話しかけてくれた。

男「そ、そそそれってつまり……俺と女騎士さんが幼女ちゃんの親という……!?」

女騎士「……!?い、いや!そんなつもりで言ったのではなくてだな……」

女騎士は、また顔を真っ赤にして俺から目をそらした。

男「なんですと!?では俺が子どもで幼女ちゃんと女騎士さんが両親でっ!
俺は子どもだから女騎士さんの母乳を飲みまくりなんですか!?」

女騎士「そ、そなたはなぜそのような考えが即座に思いつくのだ!」

女騎士が顔が真っ赤なまま俺を見つめて怒鳴る。

男(ああぁぁ女騎士さん可愛い!もう死んでもいい!でも死にたくない)

俺がニヤニヤしていると女騎士が微笑んだ。

女騎士「ふふっ、そなたの緊張感の無い思考は予測しかねる、だがそれも含めて私は……」

そこまで言うと女騎士は言葉を飲み込み、早歩きで先に行ってしまった。

男「あっ!ま、待ってください!」

幼女「きゃっきゃ♪」

男(『私は……』の後はなんだー!もしかして好きとか!?いやいやそんなことは、あるといいなぁ)

俺はすぐ女騎士に追いつき、横に並んだ。

女騎士「き、霧が薄くなってきたな」

男「そ、そうですね!これで女騎士さんの顔がはっきり……と……」

突然禍々しい気配が強まる、それは今までに感じたことのない邪悪な気配だ。

女騎士「男、どうし……あれは!?」

幼女「!?」

霧が薄まり、暗い森を抜けた先には巨大な塔が立ち塞がっていた。
天まで繋がっているような漆黒の塔は、俺達に恐怖を与えていた。
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/17(日) 04:39:00.12 ID:lIoqymEOo
乙した

遅れたけど、
HAPPY BIRTHDAY!!*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*


だけど、女詩人をリタイアさせたのはゆるさないんだからっ(T ^ T)
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/17(日) 10:25:44.83 ID:nVe4fiTAO
誕生日おめ&乙
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 19:38:45.36 ID:ScUZjWI/o
おめ
257 : ◆kasumiZG8Q [sagesagaありがとうございます!]:2011/07/18(月) 23:59:00.43 ID:9wkn5/7AO
男「で、でっかいおちんぽだ……」

女騎士「……男……この塔をどう見たら男性器に見えるのだ?」

幼女「おちんぽ〜おちんぽ〜♪」

俺達は身を引き締め、塔の入り口らしき大きな扉へ足を進める。

幼女「わくわく♪わくわく♪」

塔の入り口に近づいて行くと、そこには1人分の人影が見えてきた。

男「女騎士さん、扉の真ん中になにかいますっ……!」

女騎士「そのようだな、そなた達は下がっていろ」

女騎士は鞘から剣を抜き、先に扉へ向かう。

男「俺にも武器があれば……いざとなったら2本の鞘で戦おう」

俺は幼女をおんぶしながら女騎士を後ろから追う。

女騎士「き、貴様は……!!」

女騎士の足が止まる、そこにいたのは長い金髪で黒いドレスを着た女性だった。

黒ドレスの女「……」

幼女「きんぱちゅのおねいしゃん?」

男「……今回は何の用だ」

黒ドレスの女性は俺を見て口を開いた。

黒ドレスの女「貴方は選択しなければならない……」

男「選択……?」

黒ドレスの女「最愛なる者と生きるか、世界を変えるか」

黒ドレスの女性は、目線を俺から女騎士へ移す。

黒ドレスの女「貴女は伝えねばならない、内なる想いを」

女騎士は黒ドレスの女性を睨みつけ、剣を構え直す。

女騎士「……貴様……何者だ!なにを知っている!!」

黒ドレスの女「……そこの女の子……こちらへ……」

黒ドレスの女性が幼女を見つめると、幼女が俺から降りて黒ドレスの女性の方へ向かった。

男「よっ!幼女ちゃんっ!!」

俺は急いで幼女の両肩を掴む、だが幼女とは思えない力で黒ドレスの女性の方へ向かう。

女騎士「貴様ぁー!幼女になにをした!!」

黒ドレスの女「……」

女騎士は黒ドレスの女性へ斬り込んだ。

女騎士「……なっ!?」
男「うわっ!!」

突然の衝撃波が俺と女騎士を襲う、その衝撃波で俺と女騎士は吹き飛んだ。

黒ドレスの女「輪廻の砂時計は終焉を迎えようとしている」

黒ドレスの女性は幼女の頭に手を乗せ、俺を見る。

黒ドレスの女「刻が過ぎたらお返ししましょう」

そう言うと黒ドレスの女性と幼女は消えていった。

女騎士「……幼女……私は……また約束を果たせなかったのか……」

男「ち……ちくしょおぉぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

俺は空に向かって叫んだ、その声は辺りに響き渡る。
俺は塔の入り口を睨みつけ、血が出るほど拳を握りしめた。
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/19(火) 12:53:03.13 ID:qfWpu6Izo
乙したワクワク
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2011/07/19(火) 14:26:21.98 ID:xYOhKn5w0
乙です。
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/19(火) 14:50:54.40 ID:O0272lLAO

誕生日に何かうまい物食べたか?
261 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/19(火) 16:15:58.37 ID:XSqduDRAO
男「……行きましょう、女騎士さん」

俺は塔の入り口を睨みながら女騎士の側へ寄った。

女騎士「……そうだな、まだ幼女が亡くなったわけではない、あの女から幼女を救い出す!」

女騎士は塔の入り口へ歩み出す。

女騎士「塔の中には魔物がいる可能性がある、男は逃げることに専念してくれ」

男「俺も一緒に戦いま―――」
女騎士「そなたには武器が無いのだ、安心しろ……私が必ず守ってみせる!」

俺の言葉を遮りながら女騎士は俺を強く見つめた。

男「お、俺も女騎士さんを守ります!たとえ武器が無くても絶対に!」

すると女騎士は肩の力を抜き、下を向いてしまった。

女騎士「……騎士は……」

男「?」

女騎士「騎士は、恋をしてはならない……心に隙ができるから……」

女騎士は小さな声で呟いた、女騎士の表情はとても悲しい顔をしていた。

男「お、女騎士さん?」

女騎士「だから私は騎士になると同時に女を捨てた、どんな男性に口説かれようが何とも思わなかった」

男「……」

女騎士「だが!私はそなたを想うと……胸が苦しくて……」

女騎士は震えていた、その姿は今までに見たことのない小さな女騎士だった。

女騎士「男……私は……」

女騎士がなにかを言いかけたその時、
塔の中からカタカタと木の棒がぶつかり合うような音が、複数にわたり聞こえてきた。

女騎士「な、なんの音だ……!?」

男「気配は感じません……ですが、嫌な予感がします!」

女騎士は剣を構え、ゆっくりと塔の中へ入って行く、俺は後ろから女騎士を追う。

俺達が塔の内部へ侵入した瞬間、女騎士の右横からなにかが振りおろされた。

女騎士「!?」

振り下ろされたそれは古い斧だった、
その斧を持っていたのは魔物の骨が組み合わされたような骸骨だった。

女騎士「っ……!スケルトンだと!?」

男「ほ、ほねほね人間だー!!」

塔の中にはスケルトンで満ちていた、数にすると約40〜50体ほどになるだろう。

男(あ、アンデットってどうやって動いてるんだ?この世界に魔法は無いし)

忘れそうになっていたがここはゲームの世界、理屈では通らないのだ。

女騎士「くっ……!スケルトン相手では剣が役に立たん!」

女騎士は何度か剣でスケルトン集団を斬ったり突いたりしたが、骨に弾かれ堪えていない。

女騎士「なにか……骨を粉砕出来るようなものがあれば……」

俺と女騎士はスケルトンの攻撃を
262 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/19(火) 22:00:47.22 ID:XSqduDRAO
俺と女騎士はスケルトンの攻撃を回避しつつ、
辺りから有効そうな武器を探すが、これといった武器はなかった。

女騎士「上への階段は……あそこか」

塔の入り口から右奥に、巻き貝の殻のようにぐるぐると巻いてある上がり階段が見える。

男「あの螺旋階段にさえたどり着ければ……!!」

しかしスケルトン集団が俺達の行く手を遮っている、
俺は高速移動で強行突破することができるが、女騎士と共に上へ行かなければ意味がない。

男「これじゃ埒があかない……!どどどうしよう!!」

女騎士「囲まれたか……」

俺達は塔1階の中心でスケルトン集団に囲まれてしまった。

?「おらおらぁ!どけどけ骸骨野郎がぁ!!」

女騎士「なんだ……!?」

男「えっ?」

いきなり塔の入り口から大声と共に、なにかが砕けるような音と爆発音が塔の中に響いた。

女騎士「あれは……!!」

そこには男戦士、男剣士、女狩人、男商人がいた。

男戦士「よぉ、救世主の登場ってか?」

ガンランスを持った筋肉質で熱血漢な男戦士。

男剣士「ったく、二人でいちゃいちゃしやがってよ!羨ましいぜ」

ダブルセイバーを持った額にキズのある男剣士。

女狩人「ここまで来るの大変だったんだから!後で酒奢ってくれよな!」

弓を構えた赤髪短髪で男勝りな女狩人。

男商人「打撃武器ならたくさんあるぞ、運ぶのがキツかったがね」

大きな道具箱を背負った痩せ気味で気前が良く臆病な男商人。

女騎士「皆……!!どうしてここに!?」

俺と女騎士以外の4人は、男戦士を除いて武器をハンマーに切り替え、
次々とスケルトン集団を粉砕していく。

女狩人「説明は後でしたげるよ!それより今は先に進みな!」

男商人「ま、お人好しで心配性な小太りマスターの頼みなんだがね」

男剣士「そういう俺達も、そんな頼み事を聞いちまうようなお人好しだけどな」

男戦士「ここは俺達が食い止める!お前達2人はさっさと用事を済ませて帰ってきやがれ!!」

俺と女騎士はスケルトン集団がいなくなった螺旋階段の方へ走った。

女騎士「すまん!必ず生きて帰ってくる!!」

男「ありがとう!ありがとうみんなっ!」

俺と女騎士は螺旋階段を走りながら上がっていった。


スケルトンの破片は元の形に戻る。

女狩人「あーあ、あたしはしつこいのが嫌いなんだけどねぇ」

男剣士「復元か!」

男戦士「なら粉々になるまでぶっ殺す!!」
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/19(火) 22:33:06.30 ID:qfWpu6Izo
ワクワク
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/07/20(水) 00:35:32.93 ID:VNgNBemTo
これはワクテカ
265 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/20(水) 11:44:49.69 ID:ngY5mp0AO
俺と女騎士は螺旋階段を駆け上がる、2階、3階と魔物やアンデットの姿はなかった。

男(男商人さんに武器を借りればよかったなぁ)

4階、5階、8階まで螺旋階段を走っていると、さすがに女騎士にも疲れが見え始めた。

女騎士「はぁ……はぁ……」

男「女騎士さん大丈夫ですか?」

女騎士「はぁはぁ……心配無用だ」

男(ちょっとエッチだなぁ、はっ!いかんいかん!そんなこと考えてる状況じゃない!)

螺旋階段を駆け上がる度に凄まじい禍々しさの気配が漂う。

男(部屋でゲームをやっていた時とは比べものにならないくらいに、人の気持ちがわかる、今ならわかる)



10階を過ぎた先は塔の頂上だった、そこは円形の闘技場のような場所で辺りには黒い雷雲が見える、
雷雲の間からは太陽の光が地上へ注ぎ、この塔の頂上も照らしていた。

女騎士「はぁ……はぁ……なにもいない……」

男「……いえ、どうやら来たようです」


上空から強い風圧と共に額に剣が刺さっている黒い龍が姿を現した。

女騎士「黒龍……!!!」

黒龍は塔の頂上へ降り立つと同時に、耳がおかしくなる程に大きく鳴いた。

黒龍「グォオオオオォォォォォォォォォォォォォォォォ!!」

その姿と殺気に俺は恐怖した。

男(お、恐ろしいな、、、いやまてよ?あの剣を)

女騎士「騎士達……城の者達……街の人々の仇!黒龍……貴様に救いの道などない!!」

女騎士が剣を構えた、黒龍は俺達を血色の瞳で睨みつけている。

男「女騎士さん、俺が先に行きます」

女騎士「なっ!そなた―――」

女騎士が言葉を言い切る前に、俺は高速移動で黒龍へ突進した。

刹那、黒龍から尻尾の横薙が俺に迫る、俺は瞬時に避け黒龍の眉間に立った。

男「これは返してもらうぞ」

俺は黒龍の額から剣を思いきり抜いた。

黒龍「グォォアアアアアァァァァァァァアアァァァァァァァ!!!」

剣を抜いた瞬間黒龍の額から血が吹き出る、
俺は暴れる黒龍から投げ出され、壁に頭を強打した。

男「うぐっ!」

女騎士「男っ!!」

女騎士が俺に駆け寄る、だが黒龍は待ってはくれない、暴れながら口に炎を溜めていた。

男「ま、まずいっ!!」

女騎士「!?」

俺は咄嗟に女騎士を抱え、高速移動で黒龍の右横へ場所を移す。

男「か、間一髪か……」

先ほど俺達がいた場所は火の海になっていた。
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/20(水) 22:40:01.95 ID:mCar3kdvo
ペースあがってきてるな支援
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/20(水) 23:43:00.27 ID:xf4g8NC2o
乙した
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 06:06:26.68 ID:5sQmmIqSO
ワクワクテカカ!
269 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/22(金) 14:01:49.54 ID:AjEkZTPAO
女騎士「げほっ!げほっ!」

男「お、女騎士さん大丈夫ですか!?」

女騎士「問題ないっ……げほっ!すまないな」

やはり高速移動は俺以外の身体に過度な負荷がかかるようだ、
Gや空気抵抗に耐えられるのは、特殊能力を使用した俺だけだった。

黒龍は俺達の気配が黒龍の横にあると気づき、体制をこちらに向ける。

男(どうする!女騎士さんと共に高速移動で逃げてばかりじゃ、女騎士さんが保たないぞ!)

瞬間、黒龍が右手で引っ掻いてきた、その速度は風を斬る音すら出ないほどだ。

男「っっっ!!!」

俺は黒龍の引っ掻きを剣を両手で持ち受け止めた、その反動で地面を削りながら後ろへ下がる。

男(左脹ら脛が痛い!!そうだった、確か左足は魔物に斬られたんだった)

俺を引っ掻いた後、黒龍は女騎士に目を向けた。

女騎士「はぁぁぁ!!!」

女騎士は黒龍に斬りかかる、だが黒龍の鱗に女騎士の剣は弾かれてしまった。

女騎士「なっ!!」

黒龍は、剣が弾かれよろめいた女騎士に向けて右腕を振り上げる。

男「や、やめろおおぉぉぉぉぉぉぉぉぉ!!!」

俺は高速移動で黒龍に近づき、黒龍の右足を思いきり突いた。

黒龍「グルルルルルルルルル!!」

黒龍の目線は俺の方へ向き、振り上げた右腕を俺へ振り下ろす。

男「がはっっっっ!!!」

黒龍から振り下ろされた右腕は俺を直撃した。

女騎士「男っ!!」

男「女騎士さ……ん……!!黒龍から……離れ……て……ゲホッッッ!!」

俺は血反吐を黒龍に浴びせ意識が遠くなり、地面に倒れそうになる。

男(ま、まだ俺は生きてる!無意識に特殊能力でもでたのか、、、普通なら即死だよ、な、、)

黒龍は容赦なく今度は左腕を俺に振り下ろす。

男「ぐぅっ!!そう簡単にやられると思うな!!」

俺はボロボロになりながら、黒龍の攻撃を後ろへ下がり回避した。

男「や、やっぱりとんでもなく強いな……」

俺は剣を構え直し、女騎士を方を一瞬だけ見る。

男(よかった、黒龍から離れてくれている)

俺が黒龍へ目線を直した瞬間、黒龍は長い尻尾で俺へ向けて横に払ってきた、
俺はそれを跳んで回避する。

男(これじゃ瞬き一つで確実に殺される!!黒龍が動く度に恐怖と不安が膨れ上がる!
余裕で避けられる攻撃じゃない!!)

黒龍は払った尻尾をかえしてくる、俺はそれを上空に飛んで避けた。

男(まずいな)

黒龍との死闘は終わらない。
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 19:11:28.39 ID:a1Je888AO
乙!
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/22(金) 23:42:21.71 ID:ewnv8ZHto
乙した
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 10:02:00.13 ID:SfwrmBaSO
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/25(月) 14:59:10.16 ID:gcHJtaeAO
274 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/26(火) 19:55:34.16 ID:lw9YBynAO
男(空中じゃ身動きがとれない、この状態で炎なんか吐かれたら)

悪い予感は的中する、黒龍は口に火を溜めてこちらを睨んでいた。

男「や、やっぱり……」

黒龍が炎を俺へ向けて吐き出そうとした。

黒龍「グワァオオォォォゥゥゥゥ!!!」

その時、黒龍の右眼に剣が突き刺さった、黒龍は暴れながら空へ炎を吐き出す。

男(た、助かった!)

俺は着地して剣が飛んできた方を見る、剣は女騎士が投げたものだった。

男(そ、そりゃそっか、ここには俺と女騎士さんと黒龍しかいないもんね)

女騎士「鱗に刃が通らないのであれば、やわらかい場所に刃を通すまでだ!」

男「た、助かりました!」

俺はすかさず暴れている黒龍から離れる、黒龍は暴れながら翼を伸ばし空へと飛んだ。

男「に、逃げた!」

女騎士「空中で体制を整えるつもりか」

黒龍は空中で円上に旋回しながら左眼でこちらを睨みつけている。

男「卑怯な龍だ!いや、賢いって言うのかな……」

女騎士「来るかっ!」

黒龍は標的を定め、空中からこちらへ突貫してきた。

男(やばい!標的は女騎士さんだ!武器があってもあの速度で突進されたら、
女騎士さんはやられる!)

女騎士「くっ!避けられるか……!!」

男(いけるか、いや、、、ここでやらなければ俺は一生悔いる!!)


俺は高速移動で女騎士の前へ移動し、黒龍の突進軌道に重なるよう跳んだ。

男「差し違えてでもお前を止めてやるっ!!黒龍!!!」

黒龍「グオオオオオオォォォォォォォォォ!!!」

女騎士「男っ!!!」

俺は空中から突進してきた黒龍の口の中へ剣を突き刺すと同時に、
黒龍からの突進を受け、地面へ叩きつけられた。

男「っっっっっごはっ!!」

普通なら即死、体もバラバラになるであろう攻撃を、地面に叩きつけられるだけで済んだ。

黒龍はそのまま塔の壁に体ごとぶつかり、動かなくなった。

女騎士「男ーっ!!」

女騎士の叫ぶ声が聞こえる、だが俺の体は言うことをきかない。

男(なんだろう、痛いけど痛くない、、動けない、、、どうしたんだ俺は)

俺はゆっくりと目を開ける、すると目の前には涙を流す女騎士の姿があった。

女騎士「男……男っ!しっかりしろ!!死ぬな!!!」

俺は声を出そうと口を動かすが、声帯が反応してくれない。

女騎士「男……頼む……返事を……」

泣いている女騎士の背後に、黒いドレスの女性の姿が見えた。
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/26(火) 22:35:58.96 ID:agyiYUjyo
乙したゴ、ゴクリ
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/27(水) 11:58:01.77 ID:9IKbsi9AO
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 02:58:15.23 ID:hZhTNxBSO

どうなるんだ……
278 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/28(木) 15:08:42.42 ID:3fHbbYxAO
女騎士「ぅぅ……私は……私は……!!」

黒ドレスの女「その身に絡み付くのは……死の鎖」

女騎士「!!」

黒いドレスを着た女性が言葉を発すると同時に、女騎士は後ろを振り返る。

女騎士「貴様っ……!!」

黒ドレスの女「輪廻の砂時計は刻まない」

黒いドレスを着た女性は銀色の砂時計を女騎士に見せる。

黒ドレスの女「黒衣の男は見えない鎖を手繰り寄せ……死を抗う」

男(死を、、、そうか、、俺は死ぬのか)

女騎士「貴様……いや、金髪の女性よ……今更勝手かもしれん……だが!
出来るならば私の命と引き換えに男を……男を助けてくれ……」

男(女騎士、、、さん、、)

空から冷たいものが降ってくる。

女騎士「ゆ……き……?」

雪は虚ろな俺を冷たさで起こしてくれる、そして黒いドレスを着た女性の隣に銀色の馬車が姿を現した。
それはまるで元からそこで待機していたかのように。

黒ドレスの女「幼き子は銀色の馬車と共に」

男(幼女ちゃんは、、、馬車の中、、か、、)

黒ドレスの女「黒き龍より生命を黒衣の男へ」

そう発した後、黒いドレスを着た女性は左手を上げ、俺の方へ下ろした。

男(これは、、、)

俺は眩い光に包まれ、僅かだが体が動くようになった。

男「女……騎士さん……」

女騎士「!!男……?男!!あぁ……私は……!」

女騎士は泣きながら俺を強く抱きしめた、俺は抱きしめられながら女騎士の背中を両手で包む。

そして俺は女騎士に。。。

男「ただいま」

女騎士「……男、おかえり」

雪は静かに俺と女騎士を包む、それは全てを白に彩る。

俺と女騎士はしばらく抱き合った後、女騎士は黒いドレスを着た女性の方を向いた。

女騎士「ありがとう……男が助かった、黒龍を亡くなった……もう私に悔いはない、命を捧げよう」

男「お、女騎士さん!」

黒いドレスを着た女性は目を瞑りながら語る。

黒ドレスの女「黒衣の男を救った源は……黒き龍の微々たる魂……貴女は貴女の想いを伝えなさい」

女騎士「私の……想い……そなたは……いったい……」

黒ドレスの女「私は輪廻を見守る者、黒衣の男は招かざる者」

男「招かざる……」

その瞬間、黒いドレスを着た女性が持っている銀色の砂時計が光り出した。

女騎士「これは……!」

男「砂時計が……」

黒ドレスの女「……刻が訪れようとしています、貴方の刻が」

黒いドレスを着た女性は砂時計
279 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/28(木) 17:29:07.33 ID:3fHbbYxAO
黒ドレスの女「貴方にはこれを」

黒いドレスを着た女性が俺に言葉をかけると、俺の目の前に透きとおるような銀色の指輪が現れた。

男「この指輪は……幼女ちゃんがくれた指輪……?」

俺は目の前に浮かぶ指輪を掴み、手の平に置く。

女騎士「……幼女からの指輪は私が持っていたはずだが」

女騎士は腰袋に手を入れ、もうひとつの指輪を取り出す。

女騎士「同じ指輪だ」

黒ドレスの女「それは想いの指輪……指輪の大きさは身に付けた者の指に合わさります」

男「……質問していいかな、輪廻を見守る者さん」

俺は指輪を強く握りしめながら黒いドレスを着た女性の顔を見る。

男「輪廻を見守る……難しく言ってるけど、君はこの世界の管理人みたいなものなんだろう?
いわば神のような存在だ、だから俺の正体も知ってた、だからどこにでも現れた」

女騎士「神……だと……?この女性が……?」

すると黒いドレスを着た女性は目を開き、返答した。

管理者「そう……私はこの世界を管理する者、ここは私の創造した世界……そして貴方が築き上げた世界」

男「……俺が築き上げた?違うっ!俺はただゲームをやってただけだ!!そしたらいきなり……画面に吸い込まれて……」

管理者「……貴方はここをゲームの中だと思っているようですね……」

雪は塔の頂上を白銀の絨毯へと変える、俺や女騎士の息も白くなっていた。

男「じ、じゃあこの世界はなんなんだ!!ゲームの中じゃないんならどこなんだよっ!!」

管理者「……それは貴方の選択によって答えましょう」

黒いドレスを着た女性もとい管理者は、輝き続けている銀色の砂時計を前に差し出した。

管理者「貴方がこの世界に残るのならば、この砂時計を消滅させましょう……
そしてこの世界へなぜ入り込んでしまったのか……教えましょう」

男「……元の世界に戻るなら……?」

管理者「貴方が元ある世界へ還るのならば、砂時計の刻を進めましょう……
そして貴方からはこの世界の記憶を抹消します」

女騎士「男……」

管理者「ですが……」

管理者は再び目を閉じ、話を続ける。

管理者「元ある世界へ還るのならば……この世界で貴方が関わったことに対し、
ひとつだけ願いを聞き入れましょう」

男「お、俺が関わったことに対して……願いを……?」

俺の願いはあった、それは死んだ者達、破壊された城や街の再生、
女詩人を生き返らせてほしいというものだった。
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/28(木) 17:36:19.48 ID:2GTPBgVvo
ハラハラドキドキ
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2011/07/28(木) 18:43:07.95 ID:vqA4n9mAO
ヤバイ、終わりそうで泣きそう
282 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/28(木) 21:15:09.85 ID:3fHbbYxAO
男「俺は……俺は、黒龍に殺された人々と物を元に戻してほしい!」

管理者「では、貴方は元ある世界へ還ることを選択なされるのですね」

女騎士「お、男……」

女騎士は悲しい顔でこちらを見ている、だが俺は続けて言葉を放つ。

男「それと、女詩人さんも生き返らせてほしい!いや……俺達と会う前の女詩人さんに戻してほしい!!」

管理者「……それはできません、願いはひとつだけ……どちらかを叶えればどちらかが無効になります」

男「そ、そんな……」

俺が愕然としていると、女騎士が俺に言葉をかけてくれた。

女騎士「……男……城やそこにいた人々のことは考えなくていい……
私は既に気持ちの整理がついた、だから……女詩人を―――」

女騎士が言い切る前に、管理者が女騎士へ話しだす。

管理者「貴女は貴女の想いを伝えなさい、己の気持ちを正直に……」

女騎士「わ、わた……し……は……」

女騎士はしばらく無言のまま下を向いていた、そして重い口を開き、俺に言葉を発する。

女騎士「騎士である私は……ただひたすらに強くあろうとした……
そこに私の生きる理由があると信じていた!
だが……!それはそなたと会うまでの話……
今は……そなたと共に生きたい!ずっと……ずっと一緒にいたいんだ!!」

女騎士は涙を流しながら俺に想いをぶつけた、その想いはとても純粋で、俺の心を揺るがす。

女騎士「私はそなたが大好きだ!!騎士としてではなく、ひとりの女として……!
そなたと……ずっと一緒にいたい!!だから……行かないでくれ……男……」

女騎士は泣き崩れた、積もった雪の絨毯には彼女の涙が一粒ずつ落ちていく。

男「俺も……女騎士さんが大好きです、出来るのならずっと一緒にいたいと思っています」

女騎士「男……」

女騎士は泣きながら俺を見上げる。

男「それでも……俺は……」

俺は管理者の方に顔を向いて決断する。

男「女詩人さんを俺達と会う前に戻してくれ、それが俺の望みだ」

女騎士「お、男……!」

管理者「……わかりました、では砂時計を……」

管理者は俺に輪廻の砂時計を差し出す、
俺が差し出された砂時計を掴むと同時に光りが強くなり、やがてその光は消えていった。


そして 輪廻の砂時計は 静かに刻をきざむ





283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/28(木) 21:29:50.24 ID:2GTPBgVvo
ゴ、ゴクリ
284 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/28(木) 21:53:32.96 ID:3fHbbYxAO
輪廻の砂時計の光は、俺の全身を包み込んだ。

女騎士「男!行かないでくれ……そなたがいなくなったら私は……私は!!」

女騎士は涙を流しながら立ち上がり、俺の方へ駆け寄る。

男「女騎士さん……大丈夫ですよ、また……必ず逢えますから……
絶対に逢う方法を見つけてきます!!だからさよならは言いません」

俺は光に包まれながら銀色の指輪を左手薬指にはめた。

男「これが……俺と女騎士さんを結ぶものです、ずっと一緒の証ですよ……
悲しい顔をしないで、笑って送ってください」

俺は瞼に涙を浮かべながら女騎士に向かって笑う、
女騎士も左手薬指に指輪をはめながら笑ってくれた。

女騎士「似合うか……?そなたとずっと一緒の証……だ……」

女騎士は涙を流しながら笑顔で俺に指輪をはめた左手を見せてくれた。


男「とても似合ってますよ」

女騎士「ふふっ、ありがとう」

俺と女騎士は共に笑いあった、お互いの涙が頬を流しながら。

管理者「……時間です……」

俺は管理者の方を向き、最後の質問をした。

男「……管理者さん、こっちの世界にいる人たちの記憶も消えるのか?」

管理者「……いいえ、記憶が消えるのは貴方だけです」

男「そっか……」

質問を終えると俺は女騎士の側へ寄り、笑顔で言葉を放つ。

男「いってきます、女騎士さん」

女騎士「いってらっしゃい、男」


途端に意識が薄れ、目の前が真っ暗になってしまった。




285 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/07/28(木) 22:04:43.49 ID:3fHbbYxAO
―――
――



俺はふと目を覚ます、どうやらゲームをやりながら眠ってしまったようだ。

男「あ、あれ?ゲームしたまま寝ちゃった?おかしいなぁ……まぁいいや、続けよ」

俺は寝っ転がりながらゲームをやり始める、西洋的なアクションRPGのファンタシーモンスターイーターオブアルカナだ。

男「今日はどの武器で行こうかな、気分的にガンランスかダブルセイバーかな」

そんな独り言を語りつつゲームのクエストミッションを選ぶ。
男「よし!こいつがいいな!」

クエストミッションを選び、自分のキャラクターが出発する。


その男の左手薬指には 透きとおるような銀色の指輪がはまっていた。




286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/28(木) 22:27:39.86 ID:2GTPBgVvo
(T ^ T)
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 23:08:04.02 ID:j/s4NfTpo
あれ?女詩人いらないこじゃね?
わがままでついてきて勝手にしんで
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/29(金) 00:51:38.12 ID:d1mGBA5lo
いらないコじゃないお
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/29(金) 00:52:23.17 ID:qVqEhFQAO

いよいよ佳境か
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 18:41:45.68 ID:DQG7BE0SO
ぐおおどうなるんだろう
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/30(土) 02:55:37.19 ID:qukoihdro
アグリアス顔のジナイーダとな、そそる
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 00:20:43.77 ID:wXdeX4cSO
輪廻の砂時計とか銀色の馬車とかどうみてもロスト
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 00:21:41.99 ID:wXdeX4cSO
つまり幼女は既に骨なんですねロスト的に考えて
294 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/01(月) 14:28:16.57 ID:TWBUeRXAO
男「あーあ……尻尾の剥ぎ取り忘れたなぁ」

ゲームのキャラクターがクエストミッションから帰還し、街に戻る。

男「やっぱりソロはキツいなぁ、あの人がいればなぁ……ん?あの人?」

俺は自分で何を言ったのかわからなかった。

男「……あの人って誰だ?やばいな、厨二病が再発してる……
静まれ俺の右腕!!あれ?これは邪気眼だった」

左手で頭をポリポリと掻く、頭を掻いていると左手薬指に違和感が生じた。

男「お?……おぉ!!な、なんじゃこりゃ!」

左手を確認する、そこには銀色の指輪が薬指にはまっていた。

男「綺麗な指輪……高そう、じゃなくて!こんなの身につけた覚えがないぞ!?」

俺は銀色の指輪を外そうとしたが、指輪は俺の指にピッタリとはまっていて外せる気配はない。

男「んぎぎぎぎぃ!なんでばずぜないんだぁ!!」

指輪を外そうと試行錯誤する中、突然指輪が青白い光を放ち、俺を包み込む。

男「ぎゃああああ!!目がぁ!目がぁぁぁぁぁ!」

青白い光が眩し過ぎて、俺は目を瞑っているしかなかった。

男(俺死んじゃうのかな?あ、ゲーム起動しっぱな、、、し、、だ)

俺の意識は徐々に遠くなり、なくなっていった。

295 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/01(月) 15:03:26.32 ID:TWBUeRXAO
―――

俺はいつもと違う匂いがする場所で倒れていた。

男「……?」

辺りを見回すとそこには女性3人が椅子に座りながらテーブルを囲んでいた、
正確には女性2人と女の子1人、どうやら食事をしているようだ。

男「あ……」

すると女の子がこちらに気がつき、立ち上がりながら俺に指を差す。

青髪でポニーテールの女の子「あああああああぁぁぁぁぁぁぁ!!!」

男「!!?」

俺は突然の叫び声に吃驚する、同時に他の2人も俺に気づき、立ち上がった。

緑髪で長髪編み込みの女性「変な服ですぅ……けど……
えへへ♪もぅ!強盗ですか?私の気持ちを盗みにきたの?そんなぁ♪
でも貴方になら私の愛を―――」


銀色の長髪で巨乳の女性「……男……?」

男「……え?」

緑髪の女性は何やら病んでそうだ、そして銀髪の女性は俺の名前を呼ぶ。


男「……騎士さん?……女騎士さん……!?」

女騎士「男っ!!!」

女騎士は俺に飛びつき強く抱きしめる、俺は全てを思い出した。


青髪の幼女、緑髪の女詩人、そして銀髪の女騎士、
なぜ記憶が戻ったのかはわからない、想いの力なのか、、それとも。。。




296 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/01(月) 15:05:08.65 ID:TWBUeRXAO
>>145
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 15:13:52.08 ID:2FlqwrOIO
えっ
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 16:51:52.38 ID:TgqGwd9bo
終わったのか…


乙した

そのこれからのイチャイチャが…
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage saga]:2011/08/01(月) 18:39:13.93 ID:LVU4iFc7o

後日談はあるのかな
300 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/01(月) 19:09:50.04 ID:TWBUeRXAO
長期にわたり最後まで読んでいただきありがとうございます。

物語の中で疑問がありましたら何でもお聞きください。

主人公の身長や体重、年齢、職業、容姿などは、あえて明確にしていません。
読んでくださった方が主人公と思っていただけると嬉しいです。

SSは初めて書かせていただきましたが、おちんこでたりしたけどわたしはげんきですまる
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/01(月) 19:30:44.20 ID:hSzjbRfro
おつ
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/01(月) 22:13:41.23 ID:HnNGLWgAO
乙!
エピローグが欲しいところ
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/02(火) 00:09:57.81 ID:S+5771xzo
女詩人が蘇って嬉しい

後日談…チラッ
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 17:24:06.08 ID:E94hxKsSO


後日談か2期か
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/03(水) 16:12:58.25 ID:X19eeDoko


解説とかエピローグが欲しい
306 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/03(水) 23:34:20.63 ID:6ELvhTHAO
>>305さん

疑問に感じたことを書いていただけると嬉しいです。

【特殊能力】
主人公の特殊能力は具現化は出来ませんが、身体能力と体質を高めたり変えたりできます。
特殊能力の源は妄想力です、頭の中で強く思い描くほど強くなります。

【女狩人】
元盗賊のリーダーです、男勝りな性格でサバサバしています。
一人称は『あたし』。
赤色の短髪で、武器は主に弓を使用しています。

【男戦士】
各地を巡りながら傭兵をし旅を続けています。
熱血漢で曲がったことが大嫌いです。
一人称は『俺』。
黒髪の短髪で立てています、武器は大剣やアックス、ハンマーを使用しています。

【男剣士】
恋人を魔物に殺されてしまい、それからは魔物を全滅させようと旅をしています。
額の傷跡は、恋人を守ろうとして魔物から浴びた切り傷です。
稀に額の傷跡が疼き『ぐおっ!俺よ静まれ!』。
『まずいな、このままだと封印していた俺の力が!!やめろ!俺は!』
一人称は『俺』。
茶髪の短髪で、得意な武器はダブルセイバー、ツインダガー、片手剣です。

【男商人】
大きな武器箱を背負い、各地を転々としながら商売をしています。
売っている物は武器のみで、防具は売っていません。
臆病ですがとても気前が良く、人との出会いを大切にします。
一人称は『私』。
痩せていて頭にターバンを巻いています、得意な武器はライトボウガン、クローです。
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 20:02:41.50 ID:777PWJRco
最後の女騎士達は同一人物?
そうだとしたら女詩人はなぜ復活したの?
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage saga]:2011/08/04(木) 20:32:46.47 ID:5o25oHDHo
>>307
お前ちゃんと読んだ?
>>282をゆっくり百回音読してみろ
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/04(木) 21:44:17.48 ID:aC498QoHo
>>307がとても面白い件
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 22:37:36.84 ID:777PWJRco
とても寝ぼけておりました
ごめんなさい
311 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/05(金) 14:55:35.52 ID:1Gulu1jAO
―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―*―

再び女騎士のいる世界へ行ってから、
俺は元の世界と女騎士達がいる世界を行き来できるようになった。

銀色の指輪に女騎士を強く思い浮かべると女騎士のいる世界へ、
帰りたいと強く念じると元の世界へ戻ることができる。

黒龍を倒したあの日以来、管理者は俺の前に姿を現さない。
彼女が俺の存在を受け入れてくれているのか、黙認してくれているのか、、、


女詩人「〜♪」

女詩人がテーブルの前に立ちながらフルートを奏でている、
その音色は美しいが、とても不思議な旋律だ。

俺と女騎士と幼女は、テーブルの椅子に座りながら女詩人の演奏を聴く、
しばらく聴き入っていると女詩人の演奏が終わった。

男「おおぉぉ!!」

女騎士「素晴らしいな」

幼女「……くー……くー……」

どうやら幼女は寝てしまったようだ。

女詩人「あらら……幼女ちゃんには子守唄だったかなぁ」

女詩人は寝室から毛布を持ってきて、幼女にかけてあげている。

女騎士「そんなことはない、美しい音色だった」

男「毎日聴いていたいくらいですよ!不思議な曲でしたが俺は好きですね」

女詩人「!?」

突然女詩人が顔を真っ赤にしながら言葉を発した。

女詩人「さあ忙しくなってきたわ忙しくなってくるわ、大盤振る舞いのてんてこ舞いよ。男くんたら私の私の演奏を好きだなんてとてもかわいらしいことを言ってくれるんだから♪もう、簡単に言わないでほしいわ、まったくもう甘えん坊さんなんだから♪だけど仕方ないわね、あんな風に頼まれちゃったら断るなんてできないもの!素敵な旋律をたくさん作って毎日と言わず一時間おきに奏でてあげちゃうんだから♪ううん、さすがに一時間おきはやり過ぎかな、一時間半おきぐらいが妥当よね!あんまりやり過ぎると引かれちゃうもんね!何事もほどほどが大事よ♪私もいい加減それくらいは学習しなくっちゃいけないわ!とりあえずお作曲に集中しなくっちゃ!色んな種類の曲をつくって、どれがいいか男くんに選んでもらおうっと♪そうだ、そのときは緊張して長々と喋らないように注意しなくちゃいけないわね!私ったらついついお喋りが長くなっちゃう癖があるのよね♪でもこれからはそういうのも控えるようにしないといけないわ!だって私は男くんと女騎士さんと幼女ちゃんの4人で幸せになりたいんだもの♪ね、男くん♪」

男「……はい!」

女騎士「やれやれ……」
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/05(金) 15:29:57.46 ID:4hT+dpHco
キター*・゜゚・*:.。..。.:*・'(*゚▽゚*)'・*:.。. .。.:*・゜゚・*

女詩人のヤンデレもキター
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/06(土) 16:18:55.10 ID:JlYVMvgzo
ワクテカが止まらない
314 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/07(日) 20:39:16.66 ID:xqgvS7HAO
幼女「おにいしゃん!みじゅあびしにいこー!」

幼女が俺のズボンを引っ張りながらジャンプしている。

男「え?水浴び?なんで?」

女詩人「えっと……水浴びしないと匂いが……ううん、男くんの
匂いは大好きだから水浴びしなくても大丈夫なんだけど私達は
……その……自分の体臭が気になるから……
あ!そうだ♪水浴びしなくても男くんが私達の体を舐め―――」

女詩人の会話中に、すかさず女騎士が会話に割り込む。

女騎士「体を洗わなければ不衛生だろう、その為の水浴びだ」

男(そういえばこの世界にはお風呂やシャワーが無いんだった)

幼女「みじゅあびー!みじゅあびー!」

女騎士達は着替えと大きい布切れを持ち、水浴びの準備をしている。

男「あ、あの……水浴びって……全裸で……?」

女騎士「ん……そ、そうだが……男も一緒に来るか?」

女騎士は下を向きながら顔を赤らめている。

男「いいいいいいんですか!?あんなことやこんなことをしていいんですか!?」

女詩人「お、男くんが良ければ……私の体を好きにしてください♪」

女騎士「……何の話だ?」

冗談で言った俺の言葉は女騎士に理解されなかったようだ、
安堵していると女詩人が女騎士に説明してしまった。

女詩人「あんなことやこんなことは性行為のことです♪


男(うわああああ!やめてぇ!冗談を説明されると恥ずかしい!)

女騎士「性行為……?男が私達と……?
す、すまない……私はそういう行為は初めてだから……そ、その……よろしく頼むっ!!」

女騎士は俺に深いお辞儀をした。

男「や、やだなぁ冗談ですよ!俺は違う世界で体を洗ってきたので大丈夫です!
家で待っているので3人で行って来てください!」

俺は天国への道を自ら遮った、否、己の性欲に打ち勝ったのだ。

女騎士「そ、そうか……それでは仕方ないな……」

女詩人「えぇ〜!!残念ですぅ……」

女詩人は勿論のこと女騎士まで残念そうな顔をしていた。

男(ああぁぁ!2人ともごめんなさい!)

幼女「おにいしゃんこないのー?なんだぁ……」

幼女までしょんぼりとしてしまった、俺は選択を過ったのか。。

女騎士「では行ってくる、戻るまで待っていてくれ」

女詩人「男くんお留守番お願いします♪」

幼女「ひんぬーおねいしゃんときょぬーおねいしゃんはやくいこー!」

女詩人「だ!誰が貧乳なのよぉ!」

3人は賑々しながら行ってし
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [saga]:2011/08/07(日) 21:52:10.74 ID:9Av6SwlAO
ほのぼのしてるねなんか
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/08(月) 00:53:20.47 ID:InPnWB7AO

エピローグだな
男と女騎士のイチャイチャはあるのかな?
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/08(月) 01:27:33.79 ID:c0cnJKEqo
素晴らしい

乙した
318 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/08(月) 16:23:07.20 ID:bh7a27BAO
女詩人「紅茶淹れましたよ〜♪」

幼女「わーい!わーい!」

女騎士「薔薇の紅茶か、良い香りだ」

カップの中には薔薇の花弁が入っていた、女詩人のセンスが伺える。

男(う、美味い!薔薇紅茶美味!)

皆で紅茶を飲んでいると、突然女騎士が俺に頼み事をしてきた。

女騎士「男、頼みがあるのだが……」

女騎士が俺に頼み事を言うなんて珍しい。

男「はい、俺にできることなら」

幼女「こうちゃおかわりー!」

女詩人「幼女ちゃんちょっと待っててね〜♪今淹れるからね♪」

女騎士は真剣な眼差しで俺を見ながら言葉を放つ。

女騎士「男……私と一戦交えてくれないだろうか」

男「えっ……一戦交えるとは……つまり女騎士さんと俺が闘うんですか?」

俺は下ネタを言おうとしたが、女騎士が真剣なのでやめた。

女騎士「うむ……」

男「だだだ駄目ですっ!俺がすぐ倒されて終わっちゃいますよ!!」

幼女と女詩人は紅茶を飲みながら聞き耳を立てている。

女騎士「そんなことはない、そなたは強い!だからこそ剣を交えたい!」

男(ええぇぇ!?女騎士さんと闘いたくないぞ!どうしよう)

辺りは沈黙に包まれる、そして最初に口を開いたのは女詩人だった。

女詩人「……真剣勝負って素晴らしいと思います♪
お互いの気持ちがぶつかっているような……
ううん、相手を考えながら闘うことは綺麗で素敵なんです♪」

幼女「こうちゃおかわりー!」

気持ちのぶつかり合い、その言葉を聞き俺は決心した。

男「……わかりました!俺!女騎士さんと闘いますっ!!」

女騎士「ありがとう男、では早速外へ」

女騎士は椅子から立ち上がり、壁に架けていた剣を持つ。

男「い、今すぐですか?女騎士さん鎧は着ないんですか?」

女騎士「そなたも鎧は装着していないだろう、対等な条件で闘いたい」

男(俺には特殊能力があるから対等じゃないと思うけど)

女騎士はドアを開け先に外へ出る、俺も慌てながら壁に架けてある剣を取り女騎士を追った。

外は快晴、森に囲まれた一軒家、小鳥の囀りが耳を通る。

女騎士「手加減などせず、特殊な能力を使い全力できてくれ!」

女騎士は俺の方を向き軽く構える。

男「はいっ!」

少し遅れて女詩人と幼女が家から出てくる、どうやら観戦するようだ。

女詩人「2人とも頑張って♪」

幼女「なにがはじまるの?わくわく!」

そして、俺も女騎士へ向け剣を構えた。
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/08(月) 16:31:54.21 ID:c0cnJKEqo
ワクワク
320 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/10(水) 16:41:54.36 ID:8Zf4kdeAO
男(さぁ、どうしよう、、女騎士さんへ迂闊に攻撃したら負けるな)

女騎士は俺の戦い方、特殊な能力を知っている、
俺も女騎士の戦い方や癖を知っている、
今までの冒険が俺達にそれを教えてくれた。

男(動けない、、女騎士さんに隙がない)

頭の中では動こうとしている、だが女騎士の強さがそれを阻む。

男(こうやって攻撃したらこうやって反撃されるって分かるからなぁ)

女騎士は動かない、これほど戦い難いものはなかった。

幼女「ふたりともかたまっちゃってるね!」

女詩人「お互いの様子を伺っているの、男くんかっこいい♪」

しばらくの時間が過ぎる、俺と女騎士は構えたまま動かない。

森に風が流れる、女騎士の髪が風に靡く。

風に乗って木の葉が俺達の周りに舞い散る、それは俺と女騎士の視界を悪くした。

男(勝機は一瞬!!今がその機会だっ!)

俺は高速移動で女騎士の背後に回り、女騎士へ突撃した。

だがそこに待ち受けていた女騎士は、
後ろ姿ではなく、俺の方を向き剣を構える姿だった。

男(読まれたっ!?いや!もう引き返せない!!)

女騎士「……っ!!」

俺の剣と女騎士の剣がぶつかり合い、辺りに音が響き渡る。
女騎士の剣は俺の剣を地面へ押し止める。

男(打ち落とし!?いや!まだいけるっ!!)

刹那、俺は打ち落とされた自分の剣を高速に横から抜き、
しゃがみ込んで女騎士の横腹へ突きつけた。

男「……」

女騎士「……引き分け……か……」

女騎士の剣先は俺の右肩に乗っていた。

お互いに体勢を立て直し、剣を鞘に収める。

女騎士「ありがとう、男」

男「いえ、こちらこそありがとうございましたっ!」

女詩人「す、すす凄かったですぅ〜!!」

幼女「ふぁー!よくわかんないけどすごいすごいー!」

女騎士は微笑みながら右手を差し出す、俺も右手を出し女騎士と握手をした。

女騎士「男、私は―――」

俺は握手している女騎士の右手をこちらへ引っ張り、強く抱きしめた。

女騎士「お、男……?」

男「……もう闘いませんからね」

女騎士「……うん」

女騎士も俺を抱きしめてくれた。

女詩人「あー!女騎士さんだけズルいですぅー!私もまぜてくださぁい♪」

幼女「じゃあ!あちしもー!!」



森の中に 4人の声が木霊する それはとても幸せなことで とても素敵なこと
全てはひとつに重なり 全ては還っていく 輪廻は常に 刻をきざむ
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/10(水) 22:49:35.66 ID:gfQr57uJo

今更だけどこれいろいろな台詞混じってるよな?
アグリアスとジナイーダしかわからんかったけど
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/11(木) 02:35:32.94 ID:rtLil05vo
乙した
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/11(木) 16:46:21.35 ID:tDljA/4AO
324 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/21(日) 23:36:56.15 ID:1SfOnVTAO
◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇

女狩人「行っちまったねぇ」

女狩人は男と女騎士が通った扉を見ながら木で作られたジョッキに入っている酒を飲み干した。

酒場のマスター「流れで送り出しちまったが……やはり心配だねぇ」

男剣士「はぁ……またマスターの病気が出たよ!」

男剣士は呆れた顔で溜め息をついた。

男戦士「ま、あいつらにはあいつらの目標がある、俺達が関与することじゃねぇさ」

男商人「黒龍か……私が加勢をしても足手まといになるな」

しばらく酒場には物憂げな空気が漂う、そして酒場の店主が口を開いた。

酒場のマスター「なぁ……あんた達、今からクエストでもやらんかね?」

酒場の店主は真面目な顔つきで皆を見渡す。

男剣士「は?今から?もう酒飲んじまったしギルドに行く気はねーよ」

男戦士「……俺は傭兵だ、金が貰えんなら行くぜ」

酒場の店主による突然の言葉は皆の意見をバラバラにする。

男商人「私は物を売ることが仕事だ、クエストはやらないね」

女狩人「そのクエストって……まさか……」

酒場の店主は女狩人を見ながら頷いた。

酒場のマスター「クエスト内容は護衛、対象はさっきの2人組だ」

男剣士「ブフォッ!」

酒場の店主がクエスト内容を言うと、男剣士が飲んでいた酒を吹き出した。

男剣士「あ、あのなぁ……心配性もここまで悪化したか!?
北の集落だっけか?今からじゃ追い付けるかわかんないぜ?
それに……黒龍なんて相手にできねぇよ!!」

酒場のマスター「うぅむ……だが、放っておけんよ……報酬は弾む!頼むよ」

酒場の店主は頭を深く下げながら皆に頼んだ。

女狩人「……わかったよ、そこまでお願いされちゃあ仕方ないね……けど、
自分の命を最優先に行動させてもらうよ?」

女狩人は足下に置いてある皮袋を取り、テーブルに立て掛けてある弓に手を置き立ち上がった。

男戦士「言ったはずだ、金が貰えりゃ俺は行くぜ」

男戦士も大きな剣に寄りかかりながら立ち上がる。

酒場のマスター「おぉ!狩人さん黒い戦士さんありがとう!」

男剣士「……ったく!しゃーねーなぁ!このお人好しの心配性め!」

男商人「お人好しか……じゃあ私もそれに便乗しよう」

男剣士と男商人も立ち上がる、酒場の店主は満遍の笑みを浮かべながら皆に礼を言った。

酒場のマスター「ありがとう……あんた達……本当にありがとう!!」
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/22(月) 01:06:03.62 ID:2EYuBDvTo
乙した!


なるほど、女狩人が駆け付けてきたのはこういうことだったのね
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/22(月) 22:47:39.51 ID:DOwU0HQAO
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 04:23:11.97 ID:DeFw057SO
乙乙
最高にいいぜ
328 : ◆kasumiZG8Q [agesaga]:2011/08/27(土) 05:17:15.69 ID:DpUHTWQAO
※ネタバレ注意


〔主な登場人物〕

【男】
主人公。
髪型や身長、体重などはあえて明確にしていません。
主人公はあなたです。

特殊能力を使い、黒龍を倒す冒険へと女騎士と共に出る。

【女騎士】
幼い頃に両親を戦争により失い、そこに通りかかった王族の女性により城で育てられる。
のちにその王族の女性は城の王妃となり、女騎士はその城の騎士団長となった。
女騎士は己の剣術で少しでも争いをなくそうと、王族の女性に引き取られてからは剣の稽古ばかりで、学を殆どまなんでいない。

長い銀髪のストレート、巨乳で真面目な性格。

真面目で正義感がある彼女は騎士達の人望も厚かった。

【女詩人】
主人公に一目惚れをしたドジっ子天然ヤンデレ。

女詩人が住んでいた町が魔物によって壊滅され、両親も殺された。
独り身になり仕事を探すが性奴隷のような仕事ばかりだった。
娼婦にはなりたくないと一人旅を決意し、旅の途中で男と女騎士に出逢う。

洞窟で魔物にレイプされる前に自ら命を絶つ、
後に復活した女詩人は、男達と逢う前の肉体と記憶で蘇る。

緑色の長髪編み込みで貧乳、実は楽器を奏でるより謳うほうが得意。

母の形見であるフルートを大切にしている。

【幼女】
魔物によって崩壊した集落の生き残り、族長である父から集落の宝である銀色の指輪を授かった。

炎の海と化した集落で男に助けられ、共に冒険へ出ることになる。

青髪のポニーテール、垢抜けしていないふにゃふにゃした口調で話す。

【黒いドレスを着た女性】
男が入り込んだ世界の管理者、この世界で彼女は絶対であり神である。

金色の長髪でウェーブがかっている、男を監視している内に感情が芽生え、黒龍討伐後、男の進入を黙認している。

常に持っている銀色の砂時計は、男がこの世界にいられる制限時間を示している。
だが砂時計は停止してしまい、管理者は村で男に警告をした。
砂時計が止まった理由は、男が帰ろうとする意志から女騎士を守る意志へと変化したため。

【場所】
城・城下街・村・町・集落・森・草原・岩場・洞窟・塔
場所の名前はあえて付けていません、お好みの名前に置き換えて下さい。


最後になりましたが読んでくださった方々本当にありがとうございました。
女狩人達の冒険も書きたかったのですが、今日でアレが止まってしまいます。
語彙力がなくて伝わり難いところもあると思いますが、疑問に思ったことがありまし
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/27(土) 07:08:41.34 ID:S4QAUGtJo
おつ
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/27(土) 09:37:58.19 ID:7FHoXUHW0
おつ
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/08/27(土) 10:51:34.82 ID:03b+loKAO
なかなかファンタジーじゃないか
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/27(土) 12:27:39.38 ID:fHfOuUOoo
乙した


男は元の世界では相変わらずなのかな?というか、女騎士のいる世界に入り浸り?



女騎士たちとのエロをみたかった…
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/27(土) 14:29:49.37 ID:uX3b+9wAO

イチャイチャはなしかな?
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/08/27(土) 15:55:29.76 ID:0mtn5Z0AO
追いついた
良かったよ乙
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/28(日) 01:19:36.58 ID:g/rs9w410
さっき見つけて今追いついた
めちゃよかったよ!!乙
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/08/28(日) 21:00:50.44 ID:DTbgUv5AO
何故クロハリをしようとしたのかっ!アサクラやライクラのが(ry

失敬、乙
337 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/31(水) 23:21:00.18 ID:B5RgYl+AO
◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇―◇

酒場に群がる4人の冒険者と1人の店主、どうやら冒険者達は酒場の店主と顔馴染みのようだ。

男剣士「―――ってなわけで、俺達4人は男と女騎士を華麗に助けたんだぜ!」

男剣士は酒場のカウンターに肘を付き、酒場の店主に向かってクエストの結果を報告していた。

酒場のマスター「みんな……ありがとう!それで、その2人は今何処に……?」

途端、場の空気が重くなる。

男剣士「あ……それは……」

女狩人「……あたし達が塔に着いた時には、男と女騎士と子供の3人だったんだ」

男戦士「スケルトンと戦っていたあいつらを、俺達は助けた……」

男商人「3人は塔を登っていったよ、そして私達がスケルトンを
粗方片付けた後、3人は戻ってきた」

女狩人「でもあたし達の前に姿を現した3人は……全員女だったよ」

酒場の店主は少し考えてから言葉を発した。

酒場のマスター「ま……まさか……!女装?いやいや!性転換かい!?」

男剣士「んんなわけあるかいっ!男がいなくなって知らない緑髪の女になっちまったんだ!」

酒場の店主は驚きながら男剣士の酒を勝手に飲んだ。

酒場のマスター「なっ!なんだってぇ!?グビグビッ」

男剣士「ああぁぁ!!俺の酒ぇ〜!!」

男商人「まぁ、女騎士に詳しいことを聞こうとしたんだが、
女騎士にお礼を言われて森で静かに暮らすって言った後、
颯爽と行ってしまったからね、男がいないのに……なにがあったかはわからん」

男商人の言葉を聞いた酒場の店主は、俯きながら歯を食いしばっていたが、
少し経つと微笑みながら胸をなで下ろした。

酒場のマスター「そうかい、いや……みんな本当にありがとう、
約束の報酬は―――」

酒場の店主の言葉を男戦士が遮る。

男戦士「いらねぇよ……クエストは失敗だ、男と女騎士を守るってのができなかったんだからな」

酒場のマスター「しかし……」

女狩人「村へ帰ってくる前に4人で話し合った結果なんだよ、
男剣士は不服みたいだったけどね」

男剣士は慌てながら額に手を当てて辺りを見回す。

男剣士「うおぉぉ!額の傷が疼く……!!」

男商人「ったく、都合のいい疼きだな」

酒場のマスター「ありがとう……ありがとうみんな!!」

酒場の店主は何度も何度も深く頭を下げた。

女狩人「ほとぼりがさめたら、女騎士達のいる森へ行ってみようと思うよ」
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
338 : ◆kasumiZG8Q [sagesaga]:2011/08/31(水) 23:58:32.24 ID:B5RgYl+AO
男商人「私も付き合おう」

男戦士「俺もだ」

男剣士「俺も行くぜ!!」

4人が盛り上がっている中、酒場の店主は首を傾げて男剣士に質問する。

酒場のマスター「ちょっと待ってくれ、確か男剣士は最初の報告で2人を助けたと―――」

突然男剣士が額に手を当て頭を大きく振った。

男剣士「ぐわあぁぁ!!傷がっ!!静まれ俺よっ!!」

酒場のマスター「……ふむふむ、お金は欲しいからねぇ」

酒場の店主は顎に手を置き頷く。

男商人「これは重傷だな、男剣士の頭が」

男戦士「やれやれだぜ……」

酒場の店主はカウンターの下から金貨の入った4つの皮袋を取り出し、
カウンターの上に乗せた。

酒場のマスター「どっちにしろ、報酬は渡すつもりだったから大丈夫だよ」

女狩人「い、いや……あたし達は……」

女狩人は少し困った顔で首を横に振る。

酒場のマスター「なら、これは気持ちとして受け取ってくれ」

そう言いながら、酒場の店主は皆に金貨の入った皮袋を投げ渡す。

男戦士「……なら、その気持ちを俺は重んじる、この剣に誓って!」

男戦士は大剣を持ち上げ、天井へ振り上げた。

女狩人「ならあたしは弓に誓おう」

女狩人は弓を横に持ち、酒場の店主に向ける。

男商人「私はライトボウガンに誓うぞ!」

男商人はライトボウガンを持ち、リロードする。

男剣士「俺は―――」

男戦士「お前は額の傷に誓ってろ」

女狩人「そうだね、額の傷に誓いな」

男商人「うむ、額の傷に誓うべきだ」

男剣士「お、俺だけ扱いが酷いぞっ!!」

酒場に皆の笑い声が響き渡る。


それは満月の夜のこと、月の光が世界を照らす。


黒いドレスの女「また……異世界の住人が迷い込んできましたか……」

黒いドレスを着た金髪の女性は、銀色の砂時計を2つ持っている。
彼女の顔には、小さな微笑みがうまれていた。。。



自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
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339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/01(木) 15:50:18.71 ID:bfglIaeUo
きた!
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
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340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/09/01(木) 19:23:01.51 ID:fFkw2JJAO
乙!
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341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/25(日) 18:17:25.96 ID:BZNJ5QlD0
追いついたけど
もうエピローグ終わってしまった?
342 :名無しNIPPER [sage]:2011/09/27(火) 19:01:22.24 ID:ZlVfU1jAO
続きが気になる
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県) [sage]:2011/10/16(日) 01:17:44.44 ID:CTEd7Mgr0
やっと追い付いたぜ。乙!
まだ続いてくれるかな?
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