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なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/04/29(金) 00:38:42.07 ID:x+3bL0DL0

とある魔術と科学クロスのなのはです。
基本、とある魔術で進む予定。

魔術は、インデックス事件後から開始します。
なのはの時期はStrikerSで、ティアナやスバル達と会う前を予定。
時々安価を出しますのでその時はよろしくお願いします。
途中からオリストやオリキャラ等入る可能性もあります。


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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713613334/

ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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2 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 00:39:50.65 ID:x+3bL0DL0
『プロローグ』


【親愛なる上条当麻へ。禁書目録の件は一時は、イギリス本国へ至急連れ戻せ。とのことだったんだが、彼女にかかっていた魔法について問いただした所、手のひらを返したように保留となった。君と馴れ合うつもりはないし、礼を言うつもりも無い。以上だ】

とある病院の病室に居るツンツン頭の青年は、手紙を読み終えると物思いにふけったような表情で窓の外を見ていた。
彼の名前は、上条当麻(かみじょうとうま)。
とある高校の1年生。彼は―――
扉をノックする音が、当麻の耳に届いた。
「とうま。入っていい?」
声からして、訪問者は少女のようだ。
当麻が「どうぞ」というと、声の主であり、先の手紙に書かれていた禁書目録(インデックス)という、
不思議な名前の少女が入ってきた。


「どなた……ですか?」
「えっ?」
当麻の言葉に禁書は小さな悲鳴のような声を漏らした。
少女の瞳には、瞬く間に水が溜まっていく。
「わ、私はね? 禁書目録って言うんだよ?」
「不思議な名前ですね?」
「と、とうまはね? 偽名じゃねーかって怒鳴ったんだよ?」
「俺が? 人違いじゃ、ありませんか?」
「っ?!」
禁書の瞳に溜まった水は、川の氾濫のように溢れ出し、頬を伝っていく。
その時だった。


「くっ……くくくく。あははははは」
「えっ?」
突然響いた笑い声は、当麻のものだった。
突然のことに、頭が付いていかない禁書が、
驚いて当麻を見つめると、笑っていた。
「なんつー顔してんだよ。なんで? そんな顔してるから教えてやるけど、光の羽って言うのは魔術だろ?」
「あっ……」
「そう。つまり、魔術のダメージなんだから。右手で触れれば元通り」
「あっ、じゃぁ……」
「そう。記憶喪失なんてモーマンタイ」
当麻がそう言った途端、
禁書の歯がキラッと光る。
「あっとぉ……俺。病人―――」
「知らない!!」
その後すぐに、当麻の悲鳴が病院の音を掻き消した。


音を立てて扉が閉まる。
同時に、医者が入ってきた。
「本当に良いのかい?」
「ええ」
「本当は何も覚えていないというのに……」
「これで良いんですよ。手紙の内容が、全て事実。そうは思えないけれど。あの子にだけは泣いてほしくないそう思ったんです」
当麻が、小さな笑みを浮かべる。
「――案外。覚えてるのかもしれませんね」
「思い出が残っている? いったいどこに?」
「決まってるじゃないですか。心に。ですよ」


彼、上条当麻は、記憶を失ってしまった。
それも、思い出だけを。
それは、彼が魔術と言う非科学の世界に足を踏み入れ、禁書目録という少女を助けるための代償だったのかもしれない。
しかし、これはほんの些細な出来事だったのかもしれない。
彼は魔術を知ったことで、本来知りえなかった、聞くことは無かった、遭う事は無かった事件。
会うことは無い人と、出会うことになった。


それは、退院してから数日後のことだった。
3 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 00:41:50.63 ID:x+3bL0DL0
    第一章
死神と天使と幻想殺し


『ツインの少女』


「くっそぉ!! 不幸だー」
わたくしこと上条当麻は、
8月という、夏休み中旬になりかけの日。
補習から帰宅途中といった状態にあった。
というのも、
どうやら俺は、7月中の補習を理由はどうであれ、サボったらしい。
らしいっていうのは、人から聞いた話だからである。


「ちょっと!!」
「ん? なんだよ」
「勝負よ。勝負!!」
公園で黄昏ていた俺に、常盤台の制服の女子中学生が話しかけてきた。
否、勝負を仕掛けてきた。
勘弁してほしい。
俺は手元に戦えるモンスターは居ない。
よって、目の前が―――
目の前に閃光が迸り、咄嗟に右手を出すと光は消え、少女がこっちを睨んでいた。
「まったく、厄介な能力ね。それ」
少女は悪態をつく。
急になんのつもりだ!!
などと叫びたかったが、それは叶わなかった。
突如、世界が灰色に覆われ、目の前の少女が消えたのだった。


「えっ?」
灰色の世界?
あの女の子も、突然消えた。
一体なんだ?
公園をでて歩いていくと、1人の少女が居た。
栗色の髪をツインにした少女。
何か獣みたいなのと戦ってる?
俺が近づこうとした時、
少女が手にもつ杖らしきものから光が放たれ、眩しさに目を閉じる。
目を開けたときには獣は消えて、少女も居なくなっており、
灰色だった世界は、普通の世界に戻っていた。
「……?」
なんだった今の。


「あっ。あんたねぇ!!」
「えっ? ビリビリ?!」
「はぁ?! 私には、御坂美琴って名前が!!」
「ちょっ……」
御坂の周囲がバチバチと光る。
やばくないか?!
「不幸だー!!」

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__

学生寮。当麻の部屋

「とうま?」
「……」
「なんで、そんな死にかけているの?」
「不幸……だからだ」
4 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 00:42:22.41 ID:x+3bL0DL0
「はぁ……」
昨日同様、俺は補習を受けていた。
「上条ちゃん。ちゃんと聞いてますか?」
「きいてまぁす」
「だめじゃないですかぁ。ちゃんと聞いてくれないと。上条ちゃんの為だけの、補習なんですか」
現在俺は、この高校の名物教師、ロリ・小萌。こと、月詠小萌の個人補習を受けていた。
理由は、前言ったとおりである。


「でも、こんなの学んだところで、能力が使えるわけじゃないし……」
そう。
俺は無能力者なのだ。
しかし、手紙にもあったのだが、俺の右手は幻想殺しという異能の力を消し去る代物であり、
これのせいで、能力が使えないんじゃないか?
「もう、努力努力ですよ? あの常盤台の御坂さんだって、レベル1だったんですから」
「へぇ、アイツがねぇ……」
「知ってるんですか?」
「いや、まぁ……」
ビリビリより、あの女の子の方が気になる。
テレポーターなのかな?


_____________


________


____


公園


「ま、またか」
「何よ。今日はアンタが送れてきたでしょーが」
俺は、いつもの公園に来たのだが、特に用事があるわけじゃなく、
ただ単純に帰宅途中にあるだけ。
そこでまた、あのビリビリ中学生とであった。
退院してから、ここを通るたびに出会っていた。
そして、毎日補習なのだから、
もういっそ、待ち伏せされてるんじゃないだろうか。
なんて考える。
不幸だ。


「まぁ、良いや」
ビリビリを無視して、
自販機にお金を入れる……が。
「あれ?」
反応しない?
嘘だろ?
あろうことか、表示金額は0円だった。


すると、ビリビリが笑いながら近づいてきた。
「お金呑まれた?」
「……」
「いくら?」
「2千円」
自分で言ってて、馬鹿らしくなった。
そんな、絶滅危惧種レベルのお札なんかを使えばこうなるのは目に見えていたはず。
「まぁ、取り返してあげる」
ビリビリはそう言い、自販機に電流を流す。
5 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 00:44:12.74 ID:x+3bL0DL0
______________


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___


「はぁはぁ。な、んで。逃げるのよ」
「当たり前だろ」
俺とビリビリはベンチに座っていた。
2人の間には大量の不気味なタイトルのジュースの缶。
俺が逃げたのと、この缶の山には関係がある。
実は、ビリビリが電気を流した瞬間、
自販機が煙を噴き、缶を歯止め無く吐き出した。
だから、逃げた。
結局、俺の二千円は蘇るどころか、人殺し専用缶ジュースとなって生まれ変わった。
どうすんだよ……これ。
苺おでんとか……新手のいじめか?


「アンタさぁ。一々逃げ腰になんないでよ」
「なんだよ急に」
「アンタはこの超電磁砲こと、御坂美琴に勝ったのよ? そのアンタがそんなだと、私がその程度ってことになるじゃない」
……勝った?
なにで?
ま、まさか、喧嘩でこいつをぼこぼこにしたとかじゃ、ないよな?!
それだったら、俺サイテーじゃねぇかぁぁぁぁぁぁぁ。
「何悶えてんのよ」
「――あら? お姉さま」
「うげっ。黒子……」
ビリビリの視線を追うと、ビリビリ同じく常盤台の女の子がいた。
でも、あれ? この子……。


「ま、まさか。お姉さま。殿方と密会する為に?」
「違うわよ!!」
ビリビリと俺との間に、そのツインの少女が、割り込んできた。
「初めまして、殿方さん。わたくし、美琴お姉さまの露払いをしている白井黒子と申しますの」
へぇ、白井黒子……ねぇ。
「お姉さまにちょっかいを―――」
でも、服装とかも違うし……。
遠くでよく見えなかったけど。
髪留めが同じっぽいしなぁ……。


「だから違うって、いってんでしょーがぁぁあ!!」
ついにビリビリが痺れを切らし、白井に電撃を放つ。
けど、消え……
「ですわよねぇ。わたくしのお姉さまに限って」
いつの間にか、街灯の上に居た。
空間転移(テレポート)?!
まさか。
「なぁ、白井」
「……」
「お〜い」
「気安く名前呼ばないで欲しいですわ」
「じゃぁ、ツインテール」
「串刺しにしてよろしいですの?」
じゃぁ、なんて呼べと?


「で? 何ですの?」
「お前昨日……変な杖持って獣と格闘してたか?」
「げっ、あれをご覧になられたんですの?! いますぐ忘れなさい!! あれは、白井黒子の人生の汚点ですのよ!!」
「いや、俺的にはちょいかっこよかった気もしなくも無い」
「そんなわけありませんわ。兎に角。お忘れにならないと言うなら、この鉄針を頭の中に転移して……」
なんて、物騒な。
まぁ、忘れるか。死にたくないし。
白井は俺を睨むとまた、テレポートで消えた。


「アンタ、昨日黒子に会ったの?」
「いや、会ったと言うより、目撃したってだけ」
「そう――」
「――お姉さま?」
またか?!
――あれ?
二度目の「お姉さま」に、声の主を見ると、
それは、ビリビリと瓜二つの少女だった……
6 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 00:52:45.79 ID:x+3bL0DL0
『もう一人の御坂美琴』


「ふた……ご?」
「いえ。ミサカは、妹です。と、貴方の疑問系に答える形で言います」
妹?
瓜二つの?
やっぱ、双子か。
ってか、喋り方―――
「アンタ!! 一体何してるのよ!!」
ぐわぁぁぁ。耳が……
「研修中です」
「なに、カリカリしてんだよ。お前。同じ顔で喧嘩とかやめてくれよなー」
「う、煩いっ」
ビリビリはそういうと、妹を引っ張り、歩いて行った。
複雑な、ご家庭?
つぅか、何この缶ジュース!!
くっそぉぉぉぉぉぉぉ。

______________________


___________


___


まぁ、捨てるわけにもいかない上条さんは、
家に持ち帰ると言うわけで……
って。
「あぶねぇ」
俺の歩く先に、野球のボール。
ふふふ。
甘いな。
アレを踏んで転ぶ?
そんな展開にはなりませんよーだ。


俺は避けた。
そう。
避けたんだ。
なのに、風で動いたボールは……
「うわぁぁぁ」
はい。
展開ありましたー。
動いたボールは、俺が置こうとした足の真下で止まり、
見事に踏みつけ転倒。
俺はジュースをぶちまけた。


「不幸だ……」
「必要ならば、手を貸しますが?」
「え?」
ビリビリ?!
かと思ったら、右手にゴーグルを持っていた。
そういえば、なんかごついゴーグル持ってたな。御坂妹。
「どこに持っていけば、よろしい―――」
なんか、姉妹の区別のつけ方が、良く解った気がする。
7 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 01:01:05.18 ID:x+3bL0DL0
___________


_____


__


家に帰る。
というより、寮の俺の部屋の階につくと、部屋の前に白い塊がいた。
いた。というのは、それが俺の知り合いで人間だからである。
「お前、何してんだ?」
「えっとね、スフィンクスに、ノミがいたんだよ?」
「はぃ?」
「だ〜か〜ら〜ノミ」
二度言わなくても解っておりますとも。
「ノミ……ですか?」
「えっ?」
御坂妹が猫に手をかざすと、パシッと何かが弾ける音が鳴り、
猫の体から小さい生物―つまり、ノミ―が落ちていった。


「特殊な電磁波で、害虫のみを殺害しましたと、ミサカは報告します」
「あ、ああ。ありがとう……」
「それでは、用が済みましたら―――」
御坂妹は、そういうと寮から出て行った。
8 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 01:06:17.38 ID:x+3bL0DL0
>>4
送れて→遅れて
誤字です。



『もう一人の白井黒子?!』


そしてまた翌日。
俺は補習を終えて帰宅していると、ビリビリが黄昏ていた。
いや、どっちかというとさびしそうなというか、なんというか。
「よっ。なぁに黄昏てんだよ」
「あぁ。アンタか」
俺が話しかけるが、いつもの覇気が無かった。
まぁ、いつもと違うのは、やっぱり調子が狂うわけで。
互いに言葉を発することは無かった。


「なんか、あったのか?」
「……どうして?」
「いつもと違うだろ?」
「そんなのが解るくらい親しいんだっけ?」
ビリビリが自嘲気味な笑みを浮かべた。
「いつものつっかかりがねぇだろ」
「私だって、毎回あんなことはしないわよ」
「俺が知る限り、毎回なんだがな」
「あはは。っまぁ、気にしない気にしない」
そう言うと、ビリビリは歩いて行った。
なんだ? 一体。
そして、帰ろうとした矢先、また。
また、灰色の世界が訪れた。
「また?」
周りを見渡していると、すぐ近くで爆発が起きた。
走っていくと、そこに居たのは白い服に身を包んだ白井だった。


「ふぅ。レイジングハート。お願い」
白井がそう言い、掲げた杖が英語で何かを喋ると、
光を発して何か宝石みたいなのを取り込んだのが見えた。
「ユーノくん。おわっ―――」
白井が振り返り、俺と目があった。
やべっ。
忘れろって言われたのに……殺される!!
白井が黙っているのが、不気味だ。


「――えっと、今の見ちゃいました?」
「い、いや、み、見てない」
「……いや、嘘はいいから」
不意に少年の声が聞こえ、声の方向に目をやると、居たのは小動物。
あれ?
今……
「ユーノくん。出てきたら……」
「見られたし、別に良いよ」
やっぱり。
喋っているのはフェレットだった。
9 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 01:11:08.49 ID:x+3bL0DL0
もしかすると、肉体変化の能力者?
けど、人間からフェレットって。
「で、見ちゃったの?」
「し、白井。えっと、そのあれだ。すまん。不可抗力ってやつだ」
こんなことで殺されたくは無い。
などと考えて言った言葉は、すぐに疑問系で返された。
「白井って誰ですか?」
「えっ?」
「私、なのは。高町なのはです」
「あれ?」
「君は誰と勘違いしてるんだ? まぁ、それは良いけど、このことは黙ってて欲しい」
「なんで?」
俺が聞くと、フェレットは驚きの言葉を口にした。


「科学の学園都市に、魔術なんてあったら笑いものだからさ」
魔……術?
「うん。私は、魔法少女なの」
白い少女こと高町は、何の恥ずかしげも無く、魔法少女といった。
満面の笑みで。
まぁ、このくらいの歳の子なら、別に問題なく可愛いなんて思えるけど……。
「なのは。多分、魔術って信じてないよ」
「えっ? あ。まぁ、信じる方が凄いと思うけど」
「じゃぁ、なのはは凄いんだね」
「いやぁ、あの状況で信じないのもどうかなぁって」
まさか、学園都市で、
インデックス以外で魔術って言葉を聞くとは。
それも、わりと冗談ではなく。


「その魔術って言うのを見せてくれないか?」
「え?」
「いや、ちょっと、言葉だけじゃ信じられないと言うか……」
「じゃぁ、今さ。周りに人は居ないよね?」
フェレットが急に喋りだした。
「そういえば、灰色の世界になってから、人が……」
「ここはね、魔法で作られた別次元の学園都市。敵と戦う際に周りに影響が無いようにって僕が張った結界の中なんだ」
フェレットが軽く説明して、軽く呼吸したかと思うと、一瞬にして世界が色を取り戻し、
周りには人がたくさん居た。


「どう? 信じてくれた?」
「え? あれ? 服装が……」
高町の服装は微々たる変化をしており杖も消えて、代わりにに真紅の宝石みたいなものを持っていた。
「あれは、バリアジャケット。戦闘用の衣装みたいなものなの。ベースがこの学校の制服だから、同じに見えるけどね」
そう言って、高町がくるっと回った。
「まぁ、魔術を信じるって言うのには、聊か情報が足りないって言うのもある。例えば、幻覚を見せる能力だってあるし」
「そんなこと言ったら、私達が出会ったことさえ幻覚ってこと?」
「あ、いや。それは……」
上目遣いで見るな!!
身長的に仕方ないが、やばいから!!


「まぁ、信じるよ。少しだけは」
「全部信じて欲しいけど、お兄ちゃん次第だし。でも、このことは内緒だからね?」
「あ、うん。解った」
「じゃぁね、お兄ちゃん。また会えるといいね」
高町はそう言うと、歩いて行った。
……お兄ちゃん。か。
「……何考えてんだ。俺は!!」
突然大声をだしたことにより、冷ややかな視線を浴びることになった俺であった。
10 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/04/29(金) 01:14:20.50 ID:x+3bL0DL0
とりあえず、今日はここまで。
完全な俺得だが、気にしない。

なのはがStrikerSのと違う?
気にしたら負け。

見てくれている人がいるか解らないけれど、とりあえずまた明日。
11 :VIPにかわりましてNANOHAがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 01:21:10.88 ID:n9K4VygGo
StS時代でユーノと一緒……
無限書庫からユーノ引きずり出してるってことは、結構な重大事件みたいですな。

それとも、何か伏線かな。

12 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 07:21:13.36 ID:x+3bL0DL0
>>11
引きずり出したというより、自分から出てきただけですよ。
伏線とかというより、
STSであんまり出番が無かったから出してあげようかと。

それでは、次レスより、再開します。
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 07:42:11.89 ID:LpUmEprFo
三人称視点からいつのまにか一人称視点になっててこんがらがったww
14 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 07:42:59.74 ID:x+3bL0DL0
『妹達』


暫く歩いていると、視界に飛び込んできたのは、
黒猫にパンをちらつかせているミサカ。
一難去って、またミサカ……
「昨日はサンキューな」
っと、声をかける。
「謝礼が目的ではありませんと、ミサカは返答します」
ミサカ妹って……猫好き?


などと考えていると、
「私に餌を与える事は不可能なので、貴方が与えなさいと、ミサカは促します」
「なんで、不可能なんだ?」
「ミサカの体は常に、微弱な磁場を形成します。人に感知できなくても他の動物には影響があるようです」
見ると、確かに黒猫は震えていた。
「と言う訳で――」
何度かちらっとこっちを見てくる。
これはつまり、あれか?


「結局か……」
当麻は黒猫を抱きかかえ歩いていた。
「こいつの名前。お前が決めろよ? お前の猫なんだから」
「……ミサカの猫?」
「そう。お前の」
暫く考えているのか、黒猫をじぃっと見つめていた。
そして。


「いぬ」
は?
「いぬ。と、ミサカは命名します」
ふふっとミサカが笑う。
「も、もっと威厳あるやつに――」
「では、徳川家康と」
「偉すぎ」
「では、ケルベロスと」
「怖い!」
……ん?
そうだ。


「ちょいと本屋よるわ」
「?」
「正しい知識をあのシスターに入れないといけないからな。と言う訳で」
猫を差し出す。
「承諾しかねます。先刻もうしあg――?!」
抵抗するミサカ妹に黒猫投げる。
はん。
「フツーに触れんじゃんか」
そう言って当麻は、店の中へ入っていった。
15 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 07:46:00.59 ID:x+3bL0DL0
>>13
スマン
プロローグだけは3人称なんだ。
第一章からは、一人称。
ただ、ミスって混ざる可能性もあるので、
その時は、すいませんとしか言いようが無い。
16 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 07:47:58.24 ID:x+3bL0DL0
本屋に行くと、
これまた異様な服装の金髪少女が居た。
黒いスカートとかで、ああ。夏だな。って感じの涼しそうな服装。
で、なぜかマントに鎌。
な? 異様だろ?
しかも、本を見にきたって感じには見えないし。
ここは、アレだな。
話しかけよう。
そう思うのが遅かったのか、少女は消えた。
テレポーター?
なんか、黒い服装で鎌で、金髪。
いや、金髪は関係ないか。死神みたいだったな。
……。
結構かわい―――いや、ロリコンではない。断じて。
自身に言い聞かせて目的の本を買い、店を出ることにした。


しかし、猫は居るのに御坂妹は居なかった。
「どこ行ったんだ?」
猫を抱えあげて呟くと、猫がただ一点を見つめているのに気が付いた。
それは、路地裏。
時間があれだけど、まだ夕方。
けど、そこは洞穴のように暗かった。
俺は慎重に路地裏に入る。
路地裏=スキルアウトっていうわけではないが、全否定できるわけじゃない。
悪いやつらに脅されて連れて行かれた。
それだけでも、悪い予想だったのにも関わらず、現実はそれ以上に酷かった。


あたりに迸った赤い液体。
赤に彩られた路地裏に転がる見たことある服装の“何か”
「み……さか?」
そう思いたくは無い。
だが、頭にゴーグルをつけ常盤台の服装で、茶髪の少女。
それは紛れも無い、御坂妹だった。
いそいで、路地裏から飛び出して警備員に通報する。


____________


______


__



暫く経って警備員が到着し、一緒に中へと向かった。


―――が。


「い、ない?」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/29(金) 07:53:07.21 ID:x+3bL0DL0
御坂妹も、赤い液体も。
何もかもが消えていた。
「そんなはずは―――」
警備員に呼び止められるのも無視して奥へ奥へと向かう。
信じたくない。
死んでいたと言うことが、幻であった。
そういうことなら、受け付ける。
けど、そうは思えなかった。
あの匂い、あの吐き気。
あの液体に触れた感触。
すべて、現実のものだった。


奥まで行くと、白い寝袋を背負った少女が居た。
「御坂妹……」
「ご心配おかけして申し訳ありませんでした。と、ミサカは即座に謝罪します」
「良かった……生きてたんだな? 今の今まで、お前が危ない目にあってるんじゃないかと……」
「申し訳ありませんが、貴方の言動には理解しがたい部分があります。ミサカはきちんと死亡しましたよと、ミサカは報告します」
えっ?
何言って……
思わず、後ずさる。
さらに、背後に人の気配をかんじて振り返るとそこに居たのも御坂妹だった。
「なっ……」
そして周りからも、ぞくぞくと御坂妹が出てきた……
18 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 07:55:56.39 ID:x+3bL0DL0
>>17
酉付け忘れた。

『熊のぬいぐるみ』


「なんなんだよ……」
俺は、バスに乗って呟いていた。
あのあと、御坂妹たちはこういった。


「私達は、学園都市に七人しかいないレベル5。その超電磁砲の量産軍用モデルとして作られた体細胞クローン。“妹達”ですよ」


……御坂。お前は全部知ってたのか?
バスが、常盤台中学学生寮前に到着したことを告げる。。
バスを降りた俺の前には、御坂達常盤台の学生寮が聳え立っていた。


「ここに、御坂が……」
入ろうとした時だった。
突然背中を叩かれ、ビクッと体が震えた。
「ご、ごめんなさい。ここまで驚くなんて……」
振り向くと、いたのは魔法少女の高町だった。


「どうしてここに?」
「え?」
「常盤台学生?」
服装的にありえないが念のため聞く。
「いえ、ちょっと探し物をしてるんです。あっち関係で」
あっちというのは、魔術関係。
もしかして、あの時に回収してた宝石みたいなもののことか?
疑問はくちにせず、「気をつけないと危ないからな?」と言い、高町とは別れた。
一旦帰るふりをして引きかえして、寮に入る。


御坂の部屋番号を見つけて、呼び出しボタンを押すところで躊躇した。
会ってどうする?
御坂妹達は実験だと言っていた。
御坂のクローンとも……
状況から考えて、美琴は実験に素材を提供した協力者という事になる。
協力?
人一人簡単に殺す実験に?
あいつは本当に解ってたのか?
自分が何をやっているか。
妹達が何をやらされているのか。
もし、全て承知の上だとしたら?
何を話せば良い?


迷った挙句、俺はボタンを押した。
「はい?」
インターホンから流れる声は、御坂のそれとは違っており、
間違えたかと謝罪すると、
「いえ、相部屋ですので。間違ってはおりませんわ」
そう声が聞こえたかと思うと、玄関から寮内へ行く扉が開いた。
「どうせなら、中でお待ちくださいな」
そこで、声は途切れた。
19 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 07:56:28.56 ID:x+3bL0DL0
女子寮であり、金持ち少女達が住まうと思うと緊張する。
けど、今はそんなことを気にしている余裕は無い。
御坂の部屋へ行きノックをすると、中に居たのは白井黒子だった。
「あら、貴方でしたか」
「……」
「どうかなさいまして? まさか、わたくしをみて欲情なさっているわけではありませんわよね?」
「いや、ちょっと考え事を」
そうかえすと、つまらなそうに睨んできた。
「どうせ、欲情したとかいうと蹴りいれてきたりするんだろ?」
「あら、読まれていましたの? 予知能力者ですの?」
クスッと嫌味な笑みを浮かべ、白井が笑う。
にゃろう。


「で? 何の用ですの? 聊か深刻そうな面持ちでしたわよ?」
「あ、いや。別に」
「そうですの? どうもそうは思えませんが、本人が言えないようですし、詮索は―――」
瞬間、白井が黙ったかと思うと、足音が響く。
「みs――」
「寮監様ですの」
へ?
「寮監の巡回のようですの。面倒なのでテレポートを……?」
「悪い。俺の右手のせいで転移できないんだと思う」
「ああっもう」
かなりの睨みをきかせた目で俺を一瞥すると、ベッドのしたへ俺は押し込まれた。


ん?
背中に何かが当たって―――?!
思わず叫びそうになった口を押さえる。
暗いというのが見事にマッチし、
ベッドの下に押し込まれた熊のぬいぐるみは、まるでホラーだった。
そしてその熊は、財宝を隠し持っていた。
御坂妹の言っていた実験。
絶対能力者進化実験の資料。
パンドラの箱と言えなくも無いそれを、俺は手にとって読んだ……。
20 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 07:59:21.30 ID:x+3bL0DL0
______________

________

___

「何やってんだよ……」
「別に良いじゃない。私はレベル5だし、夜遊びくらい」
「ちげぇよ」
「?!」
俺がポケットから取り出した資料を見て、御坂が驚く。
「それで?」
御坂が口元だけで笑う。
「アンタは私が心配だとおもったの?それとも許せないと思ったの?」
その言葉を聞いた俺は、今までなんで悩む必要があったのかと、自分に怒鳴り、御坂に言う。
「心配に決まってんだろ」


「……」
御坂は黙ったままだが、少し表情が変わった気がした。
「部屋に勝手に入ったことは謝る。けど、この資料。まともな手段で手に入れたようには見えないし、この地図のマークこれは―――」
「撃墜マークよ?」
なっ……
驚く俺をよそに、御坂は淡々とした口調で続ける。
「研究所の機材は、一台数億とかするでしょ? 私はネットを介してそれを破壊して回った。そうすれば、研究続けられなくなるし、研究の永久凍結。なんて考えてたけど。自分の安易な考えに呆れてものが言えないわよ。研究機関なんていくらでもある。1つ潰しても、また他のところが拾う。エンドレスなのよ」
言い終えた御坂が自嘲気味に笑う。
「クローンは違法だろ? この資料を警備員とかに――」
「持って行く? 無駄よ」
「なん……」
「学園都市は常に監視されてるのよ? なのにも拘らず、問題にならないのはなぜ? 上が黙認しているからよ」
……何も言えなかった。


どこかへ向かうかのように少しだけ歩き、御坂が振り返った。
「でね? 考えたのよ。妹達の2万回に及ぶ殺害は、私が38回殺されれば、レベル6へ進化できるって言う基盤の元に出た演算結果。でももし、私にそれだけの価値が無かったら?」
なっ。
御坂……
まさか、お前は……
「死ぬつもり……なのか?」
「だとしたら?」
「そんなことはさせない」
御坂が黙って俺を睨む。でも、そんなこと知らない。
「例えお前が言う通り、それ以下の強さだったとしても、再計算されたら……」
「それは大丈夫。上は黙っているみたいだけど、樹形図の設計者は2週間前に地上からの謎の攻撃で撃墜されたわ」
「……行かせない」
御坂の進行方向に、俺は立ちはだかって言う。


御坂の周囲がバチバチと音を発し、電撃が俺に向かって放たれ、真横の地面に直撃した。
「……どきなさいよ。妹達を救うには―――」
「それでも、どかない」
「へぇ、アンタはあの子達がどうでも良いっていうことね。……だったら力ずくで止めにきなさいよ!!」
どうでも言いわけが無い。
短くて小さな係わりだけど、それでもあいつらと居たことには変わりない。
御坂の細かい電撃が襲いに来る中、俺は両手を広げてただ立つだけ。
「戦いなさいよ!! アンタが無抵抗でも今の私は撃ち抜くわよ?!」
「――戦わない」
「アンタ……死ぬわよ!!」
やべぇ。こわっ……。
でもな、御坂。
「戦えって言ってんのよ!!」
特大の落雷が俺に落ちた。
意識が飛びそうだ。
本当に死ぬかも。
倒れこみ、また立ち上がる。
「戦わない。そう言ったろ?」


「他に方法が無い? なんでお前が死なないといけない?」
「煩い!! 私のせいで1万の妹達が死んだ。ううん。私が殺したのと変わらない。そんな、悪党が―――」
「御坂が悪党? お前は本気で俺を攻撃すると言いながら、無意識のうちに手加減してる」
「て、かげん?」
「お前の本気の電撃だったら生きてるわけ無いだろ。気づいてんじゃねぇのか? この方法では救われないって」
俺は、そんな。
そんな、誰かが死ななきゃいけない……
「お前が死んで助かった妹達が、それでお前に感謝するとでも思ってんのか?」
「……よ」
「お前が助けたかった妹達ってのは、そんなちっぽけなもんじゃねぇだろ?!」
「止めてよ!! さっさとそこをどきなさい!! じゃないと――」
「どかない」
俺が言った瞬間、さっきの落雷以上の一撃が……俺に直撃した。
21 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 08:03:47.24 ID:x+3bL0DL0
小休止。

っていうか今気づいたけど、
なのは達を禁書本編に絡ませるの意外と難しいな。
一方さんマジお疲れさま。
科学の人じゃんよ。お前。


見てる人いるかどうかは別として、9時から再開。
22 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/04/29(金) 08:47:11.71 ID:x+3bL0DL0
意外と早く、用事が終わったから、次レスから再開する。
23 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 08:49:04.60 ID:x+3bL0DL0
『死神と怪物』


「もう終わりかァ?!」
……。
不味いな。
ユーノとなのは。早く来てくれないと。
……先に出ちゃった方が良い?
早くしないとあの人がころされちゃうかもしれない。
ごめん、独断専行許して!!


「バルディッシュ、サンダースマッシャー」
あの人は不思議な魔法を使ってる。でも……
「あァン? 何だァお前?」
気づかれた……このまま!!
直撃できた?!
……。
え? なんで?
「おィおィ。ンなもンきかねェよ」
弾いてる?
いや、違う?
バリアじゃなく、反射?
私の攻撃を受けながらこっちに歩いてくるなんて……


「なンだァ? その露出狂みてェな格好はよォ」
「っ?!」
いつの間に後ろに?!
振り返ると、誰も居ない。
っえ?
「ばァか。前だよ前」
さっきまで見ていた方向から声と同時に激痛がお腹の辺りに走った。
なんで?
ありえない。
そのまま私は吹き飛び、コンテナに直撃した。


後ろから声がした。
転移魔法?
ううん。
もとから……私の攻撃を受けることですら、魔力は感じられていない。
何?
一体、何だって言うの?
「っはぁ……はぁ……」
「ほゥ。今ので骨が砕けたはずなんだがなァ。肉体強化? いや、超電磁砲みてェなの使ってたなァ。多重能力者かァ?」
ジュエルシードで暴走……本当にしているの?
暴走しているにしては攻撃が冷静だし、言葉も。
「あ、貴方は自分が誰だかお分かりですか?」
「あン? 馬鹿かてめェ。あたりめだろォが」
やっぱり。
暴走してない。
24 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 08:55:23.90 ID:x+3bL0DL0
木原神拳的なのを、思いついただけです。彼女は。





「ンで? そろそろ殺されてくれるかなァ」
「そういうわけには、いきません」
だとしたら、本気でかからないと、私には勝てない。
逆に殺される。
まずは、戦いながらあの人の不思議な力を見る……
「バルディッシュ、ハーケンセイバー」
そう言い、射出された三日月型の刃が敵である青年めがけて飛ぶ。
……。
じっと見つめる。
見逃しちゃ駄目。
力の発動。
あれは故意?
それとも自動?
自動だとしたら、相当厄介なものになる。
けど、もしかするなら。


「あはははははhっ。きかねェつってンだろォがァ!!」
弾かれた?!
しかも、戻ってきてる。
自動反射?!
「貴方の力は反射ですか?」
「あァ? 能力の情報教えて下さいってかァ?」
「……気になっただけです」
「はっ。まァ冥土の土産に教えてやる。俺の能力は一方通行。ベクトル変換だ」
ベクトル?
向き?
っていうことは。
うん。解った。
これなら対抗できるかもしれない。


「なァに笑ってやがンだァ?」
「教えてくれて有難うございます」
「あァ?」
「バルディッシュ、プラズマランサー」
数本の短剣のような黄色い光が宙に浮かぶ。
「はっ。何度やったって同じことだ」
「……射出!!」
私の考えが正しければ、彼に攻撃が通せるはず。
これで決められなければ、二度通じることは無いかもしれない。
放たれた光の短剣は、一方通行目掛けて飛んでいく。


「くっだらねェ。こンなのはんsy―――?!」
反射したはずの攻撃が、一方通行を襲う。
……通った。
でも。浅かった。
「てめェ……。なにしやがった」
「何でしょうか。教えてしまうと、対処されるかもしれないので」
反射が発生した瞬間にターンを入れる。
瞬間的な動作だから難しかったけどできた。
「まァ。あンな直線攻撃。動いてればあたらねェけどなァ!!」
まずっ……。
油断した。
自分の攻撃が通ったことに油断してしまい、気づけば敵は目の前に居た。
「ゲームセットだなァ。クソガキ」


―――なのは
25 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 08:57:12.01 ID:x+3bL0DL0
もう一方通行偏というか、レディオノイズ終わり(早

『vs一方通行 終結』


「がっ……」
一方通行が真横に吹っ飛ぶ。
「大丈夫か?」
「えっ?」
間に合った。
というよりは、この子が戦っててくれたおかげか。
「サンキューな。後は任せてくれ」
「あっ……」
どっかで見たことあるが、今はアイツに集中だ。


「ってェ……何なンだァ、てめェ」
「実験を止めに来た」
「あァ? 関係者か? いや、ちげェな。誰だァ? あのクローンどもじゃねェな。オリジナルに頼まれたかァ?」
こいつ……
向こうで倒れてるのが御坂妹か……
「なぁ」
「え?」
「あそこで倒れてる子を頼めないか?」
「え? 貴方はあの人に対抗できるんですか?」
「ああ。みただろ? 俺ならあいつに触る事ができる」
女の子は少し考え、「気をつけてください」というと、御坂妹の方に走っていった。


「おもしれェ。ぶっ殺してやるよ」
ただ立っているだけの一方通行が、
足を地面に置いた瞬間、
反射で強力な飛石となり、俺に向かって飛んできた。
「ぐっ……」
「おィおィ。よけらンねェのかァ?」
不敵な笑みを浮かべる一方通行が線路のレールに触れると、それも俺に向かって飛んできた。
なんとか2本はかわしたものの、背後に突き刺さったレールに衝突し、よろける。
やっぱしつぇぇな。くそ。
学園都市第1位。
一方通行。
「何か手は……」
一瞬下を向いただけだった。
「余所見たァ。よゆうだなァ!!」


空にとん――
「ンなにしにたきゃ殺してやるよォ!!」
空から落ちる勢いを利用し、一方通行の蹴りが……
辛うじて俺は避けたものの、
一番下のコンテナがさっきの蹴りで壊れ、積み重なってたコンテナが雨のように降り注いだ。
ぐっ……
「危ない!! にげ―――」
少女の声が聞こえた……が。
「おせェよ」
一方通行がにやっと笑った瞬間。
爆発。
粉塵爆発というものが起きた。
「がぁ…はぁ。はぁ」
「おィおィ。どうしたんですかァ? イイ加減楽になれ」
一方通行が、近づいてきてる……
やっべぇ……
「一か八か!!」
俺の適当に繰り出したこぶしは……


「がァ?!」
一方通行が後ろに飛ぶ。
「オマエはァ!!」
俺のこぶしは、2度3度と、一方通行に当たっていく。
そうか。
こいつは……
「能力は確かに強い。けど、普通の喧嘩は弱い」
ぼそっと呟く。
これなら―――
しかし、優勢は長くは続かなかった。
無風だったこの戦場に。風が吹く。
瞬間。
突風が吹き付け、俺は抵抗することすらできずに、天空へと舞い上がった。
26 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 08:58:40.83 ID:x+3bL0DL0
「くくくかかかかきくここけかけ――」
なん……だ?
「目の前のクソをブチ殺すタマが。ここにあンじゃねェか」
吹き飛ばされた俺はコンテナの上に落ち、反動でまた、落ち……
血だらけになって倒れこんだ。
くそ……
「空気を圧縮…愉快なこと思いついた。何だ何だよ何ですかァそのザマは!!」
痛くて動けねぇ……。
なんてざまだよ。畜生。


そしてそこに、声が響いた。


「一方通行!!」
な……御坂?
「動かないで」
あの馬鹿……
御坂が俺を見て、微笑む。
「ごめん。勝手かもしれないけどさ。私はアンタに生きてて欲しいんだと思う」
御坂がレールガンの体勢に入る。
馬鹿やろう……
俺だって、お前には生きてて欲しい。
「え?」
御坂が驚いて声を漏らす。
「高電離気体(プラズマ)?!」


「吹っ飛ぶぜェ?」
一方通行のそれが、俺目掛けて放たれようとしたときだった……。
「ディバイィィィィィン……バスタァァァァ!!」
遠くから聞いた声が耳に入る。
それと同時に、ピンク色の閃光がプラズマを消し飛ばした。
「なっ?!」
一方通行が一瞬怯んだのが見えた。
痛む体を必死に動かし、一方通行に近づく。
「歯を食いしばれよ最強(さいじゃく)……」
それに気づいたのか、俺の方に一方通行が襲い掛かってきた。
「俺の最弱(さいきょう)はちっとばかし響くぞ?」
俺は、右手で相手の手を弾き、もう一度右手で一方通行を殴り飛ばした。
27 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 09:00:43.54 ID:x+3bL0DL0
『魔法少女と科学と魔術』


____________


________


___



「……」
病……院?
周りを見ると、もはや見慣れてしまった病室だった。
「いっそ、君用の部屋を用意したほうがいいかい?」
「……お世話になってます」
「全くだよ」
横には、カエル医者が立っていた。
「ははは。すみません」
「聞きたいんだがいいかい?」
「なんですか? この子達は小学生だよね? 妹かい?」
医者に聞かれ、来客用のイスを見ると、
ツインテールの少女と金髪の少女が寄り添うように眠っていた。


「いえ、妹ってわけでは……」
「ふむ。親御さんには電話したのかな?」
「いや、解んないです」
そういえば……
「御坂達は?!」
「彼女達は無事だよ。妹の方は検査を受ける必要があると言っていたけどね」
良かった……。
「そういえば、御坂美琴くんはさっき来ていたはずだが?」
来てたっけ?
覚えが無く周りを軽く見渡すと、机の上に小包が置いてあった。
小さな手紙も添えてあり、


【単なるお礼。勘違いしないでよね!!】


などと書かれていた。


「ははははは。どう勘違いするんだか」
「……明後日退院だから、今日は安静にしてるように。解ったね?」
「はい」
医者が部屋から出た後、暫く高町を見ていた。
最後のプラズマを打ち消した砲撃は高町が撃ったものなんだろうか?
魔法使い……こんな小学生が……。
って、この金髪の子も?!
思えば、普通の能力者が一方通行と対峙している訳が無い。
もしかして、この子も魔法少女だったり?


「んっ……あっ。寝ちゃった?」
金髪の少女が薄目を開けて呟く。
「お、おはよう」
じっと見つめていたことに焦り、上ずった声で言う。
「あっおはようございます。……怪我は平気ですか?」
イスから立ち上がり、ベッドのそばに来た少女が聞いてきた。
「この通り、麻酔で首から上しか動かせないけどな」
「そうですか。あっ。私はフェイト。フェイト・テスタロッサ・ハラオウンです」
長い名前だな……。
「外国の子?」
「はい。そんな感じです。貴方のお名前は?」
「俺は上条当麻。当麻でいいよ」
「……見られたから聞きますが、なのはが言う、目撃した青年というのは貴方で間違いありませんか?」
え?
28 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 09:01:35.23 ID:x+3bL0DL0
「言い方が変でしたね。魔術について、ご存知なのは貴方ですか?」
やっぱりか。
この子も魔法少女ってやつか。
「えっとテスタロッサは……」
「フェイトで構いませんよ。私も当麻って呼び捨てにしてしまいますから」
な、なんか小学生って思えないんだけど。
見た目は子供、精神は大人。とか言うやつ?
「ああ、一応知ってる」
「やっぱり。なのはが話していたツンツン頭の高校生くらいの男の人。貴方でしたか」
ツンツン頭……。
「ふわぁ……おはよ……」
「あっ。なのは。それにユーノ」
高町が起きると、影からフェレットが出てきた。


「お兄ちゃん。平気?」
寝ぼけ眼で高町が聞く。
なんかこう……ドキッとするよなぁ。
「ああ。平気」
「ところで、聞きたいことがある」
?!
フェレットがいつの間にか少年になっていた。
やっぱり、能力で?
それとも魔術?


「聞きたいこと?」
「貴方はどうやってジュエルシードを破壊したんです? 普通壊れる代物じゃないんですが……」
「ジュエルシード?」
「ユーノ。やっぱり偶然だと思う。当麻も気を失なっちゃってたし」
ユーノってこの元フェレット少年のことか?
「偶然で済む気がしないんだけど」
困った表情を浮かべるユーノ。
その時、病室の扉が開き、暴飲暴食居候ニートの禁書目録が入ってきた。
「あれ? 知らない人がいるね」
「インデックス?」
「とうま。夕食、朝食を抜きにするとはいい度胸だねぇ?」
歯を光らせて俺に近づいてくる居候。


「えっと、貴女は?」
「私? インデックスっていうんだよ」
「インデックスさん? 私は高町なのはです。よろしくね。なのはって呼んでね」
「私はフェイト・テスタロッサ・ハラオウンです。フェイトでいいですよ」
「僕はユーノ。ユーノ・スクライア。ユーノでいいよ」
……俺と高町以外全員外国名だな。
「で、高町。ジュエルs――」
「なのはで良いよ。お兄ちゃん」
うぐっ。
破壊力が……。


「で? 当麻、何か聞きたいことがあるの?」
「そうそう。そのジュエルシードって言うのは魔術的なものか?」
「そうだね。高濃度の魔力を溜め込んだ宝石だよ」
あー。
じゃぁ、俺の右手のせいだな。壊れたのは。
29 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 09:02:15.51 ID:x+3bL0DL0
「魔術?」
「え?」
「なのは達って魔術師なの?」
「う〜ん。同じようなものだけど、魔法少女ってやつかな」
フェイトが答える。
「ジュエルシードって、ロストロギアだよね?魔法科学で生み出された結晶体であり手にしたものに幸運を呼び、さらに持ち主の「望み」を限定的にかなえる力がある。っていう……」
「どうしてそれを?!」
ユーノ?
「私の頭の中の10万3000冊のなかにそれが載っていたんだよ。でも、それは架空の話のはず。詳しく聞かせてもらいたいかも」
俺の病室が魔法に占領されそうだ……。


_____________


_________


___


「へぇ、調査でねぇ」
「ただ、連絡とかも取れなくて困ってるんだよ」
なのはとフェイトは、盗まれたジュエルシードを取り返す為に、
ユーノは、地球で微かに感じられたロストロギアとかいうものを確認の為に、
態々、無限書庫とか言う所から出てきたらしい。
それほど、ロストロギアっていうのは危ないのだろうか。
しかし、転送魔術とやらでここにきたは良いものの、
なんかしらの障害により、仲間との連絡が取れないし、戻れなくなってしまったらしい。
「私は海鳴市に行けたら良いんだけど、ジュエルシードがまだこの都市内部に潜んでるから、蔑ろにできないの」
「名前で思ったけど、やっぱり日本人なんだ」
「はい。フェイトちゃんとユーノくんは外国だけどね」
……う〜ん。
「俺達も手伝おうか?」
「えっ?」
「だって、人数居た方が良いだろうし。な?」
「とうまはまたそうやって首を突っ込む。でも、私も賛成かな」
インデックス……。
「でも……」
「気にすんなって。困った時はお互い様ってことだよ」
こうして、俺とインデックス。なのはとフェイトとユーノ。は、
協力してジュエルシードという宝石を集めることになった。
30 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 09:04:02.70 ID:x+3bL0DL0
最早、サブタイとか思いつかない。




    第二章
魔法少女と魔術師の違いって何?


『夏休み唯一のバカンス時間』

現在、わたくしこと上条当麻の学生寮の部屋には、
俺を含め5人が生活していた。
一体何事だ?
そう思うのは当然のことだろうな。
実は昨日。
めでたくジュエルシード捜索隊が出来上がったのだが、
なのはのお願いを聞いたことでこうなった。


本来、なのはたちは学園都市の人間ではないため、ホテルとか家を借りることはままならず、
なんと野宿だったことが発覚。
なのはのお願いとはすむところを提供……だったのだが。
俺も未成年でできるはずも無く、困っていたところ。
インデックスが「じゃぁ、とうまの部屋に来たら良いんだよ」などと言い。
俺は拒否しようとしたものの、なのはやフェイトのことを考えるとそれもできず。
結果。
なのは達3人も俺の部屋にきたというわけで。
ユーノは基本フェレットで居ることにしているらしく、
寝る場所は机をどかして布団を敷くことにより、フェイトとなのはの場所は確保。
インデックスは相変わらずベッドを占領。
俺とユーノは風呂場。


まぁ、気にしない気にしないっと。


こんな生活だが、意外と不幸ではない。
補習に明け暮れている俺だが、
朝はなのはとフェイトが起こしてくれるし、料理もしてくれる。
家事全般を彼女達が負担してくれており、
宿題も「なぜか」彼女達がやってしまい。
なぜできたか、疑問だ。
そして、暴飲暴食でもない。
あぁもう。
インデックスとは大違いじゃないか。
そしてまた、俺は小萌先生に驚きのことを告げられた。
実家のある海鳴市へ帰れとのことだった。
いきなり言われたことにも驚いたが、
一番は、海鳴市はなのはの実家がある場所だと言うこと。
チケットは2枚あり、インデックスと帰れとのことなんだろうが……


「どうしよう」

安価>>33

誰と行く?

>>1 インデックス

>>2 なのは

>>3 フェイト



一時的なヒロイン選択みたいなものです。
31 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 09:18:17.75 ID:x+3bL0DL0
そういえば。
こんな安価出してますが、
暫くしても無い場合は、>>1が勝手に進めます。
多分、12時くらいには再開すると思う。
つか、それまで用事があってこれない。
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/04/29(金) 09:56:13.63 ID:vMftoo9o0
なのはとフェイトは不法侵入かつ学園都市の仮IDも持ってないはずだから
無理やり脱出っていうのが一番現実的……

まあこんなこと言ったら無粋だな

ksk
33 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 11:44:14.24 ID:x+3bL0DL0
帰ってきた〜。
時間帯がアレだし、俺得だし。
安価が来てないから勝手に進めるかも。
ちょい書き溜めだから次の投下まで暫くかかる。

一応、安価下
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/29(金) 13:40:33.01 ID:x+3bL0DL0
なのはで話を進めます。
因みにインデックスを選んでるとただのエンゼルフォールが起きるだけ。

投下は夕方からです。
用事ができたので、夕方ができない場合もありますが、
その時は夜に投下します。
書き溜めの時間が無い……

35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/29(金) 17:06:38.58 ID:x+3bL0DL0
では、再開します。



「えっ、私ですか?」
「ああ」
「むっ。とうまはついにロリとかいうのに手を出すんだね?!」
「なんでなのはなの?」
「ああ、実はさ、行き先が海鳴市なんだ。だから、地理に詳しいし、実家があるんだろ? だからだよ」
インデックスの言うようにロリコンに走ったわけじゃない。断じて違う。
―――全身全霊で否定できるわけじゃないが。
「あれ? 実家のある場所なんですよね?」
あっ。
なのはの疑問はもっともだ。
俺が記憶喪失で、実家どころか両親の顔すら覚えていないことを、
なのは達は知らない。
「でも、家に帰れれば、改めてここに来るときにIDの発行ができるからいいかもしれないね」
ユーノ。ナイスアシスト。


「つぅわけなんだけどさ。インデックスは部屋から出ないでくれ」
「了解なんだよ」
いつも通りなだけな気がしなくも無い。
「なのは。気をつけてね」
「フェイトちゃんも、ジュエルシードをよろしくね」
「うん」
おーい。出発は明日だぞー。


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______________


________


「はい。どうぞ」
俺はタクシーに乗り、学園都市を後にした。
車内は暇すぎて寝てしまい、特に何もしていない。
「つきましたよ」
運転手に言われ、お金を払う。
「ん? 荷物多いですね。引越し?」
運転手の疑問に軽く頷き、タクシーが見えなくなって一息つく。
「……ごめんなさい。無駄に気を張らせちゃったみたいですね」
俺の隣にはいつの間にかなのはがいた。
瞬間移動?
いいえ、違います。
実は、タクシーにも乗っていた。
ただ、魔法で自分がそこにいるという存在を消していた為、
見ることも触ることも話すこともできない。
学園都市にばれないか冷や冷やしたが何とか大丈夫だったらしい。
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/29(金) 17:09:33.46 ID:x+3bL0DL0
今考えると、>>35の禁書が家を出ちゃいけない理由書き忘れてた。
このあたりから、禁書からなのはに変わる。
というより、なのはを選択した時点でとある魔術ではなく、リリなのに移った。




「懐かしいです」
俺の隣を歩くなのはが呟いた。
「何が?」
「この旅館。フェイトちゃんが敵だった頃に戦って、そして負けた場所なんです」
驚いた。
あそこまで仲が良い2人が敵同士だったとは。
「もう、10年も前の話なんですよ」
「へぇ……ん?」
10年?
「あっ」
口をふさぐなのはが視界に入る。


どう見たって小学生。
あっ。
いや、これはあれか。
「なのはもフェイトもあれか、成長しない病気的なやつ」
「へ? あっはい。そうなんです」
小萌先生だけかと思ったけど……って。
「いやいや、じゃぁなんで小学生の制服を?」
「アレしかなかったんです。一応買って頂いた服のおかげでアレだけっていうのではなくなったんですが」
そういや、ホームレス同様だったんだっけ。
まぁ、仕方ない。
年齢聞くのは駄目ですよ。的な言葉があるし聞くのはやめておくか。


「私は荷物置いたら、翠屋に行ってきます」
「ん。俺は部屋で親を待つとするよ」
旅館に着き、部屋に行くとなんともまぁ立派なところだった。
「じゃぁ、行ってきます」
なのはが出て行き、一人になった部屋。
俺の親か……どんな人なんだろう。
記憶喪失のせいで、どんな人かなんてしらない。
お坊さんだったり、サラリーマンだったり、闇企業の人……いやいや、ないない。
これが初対面なんだよな……。


暇すぎて外に出たときだった。
「……」
丁度すれ違うように、不思議な……まるでアニメの機械人形的なコスプレ? ―服装と言えるかは解らないが―の格好の女の人3人とすれ違った。
ウェーブがかった薄紫の長髪をした人や、大きな丸メガネの人、長い金髪の人。
外人さん……なのかな?
それ以外に何も無く、
いつになったらくるのかと、親を待っていたが、
暫くして、電話がきて、荷物を纏めるのに手間取って明日そっちにいく。とのことだった。
37 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 17:11:27.33 ID:x+3bL0DL0
>>35>>36
酉忘れた。


『敵襲』


「……お兄ちゃん。いい加減起きようよ。朝だよ?」
なのはの天使ボイス(俺が思うだけ)に起こされ、欠伸をする。
「やっと起きた。自分で起きれるようにならなくちゃ駄目だよ」
小学生の体系の子に起こされる俺。
俺ってたぶん今幸せだと思う。
「しかし、なのはって結構遅く寝るのに早く起きるよな」
疑問を口にする。
なのはは、大体1時から2時に寝て、5時6時にはもう起きていることが多い。
俺にも真似できることではない。


「あはは。教導官ともなるとみっともない姿を晒すわけにはいかないから」
きょーどーかん?
「みんな……」
なのはの憂鬱な表情が一瞬だけ見えた。
「……大丈夫。みんな元気なはずだ」
「うん……」
なのはが心配いているのは仲間達のことだった。
自分達が戻らないことで迷惑をかけているのでは? と。
なのはの頭に手を置き、軽く撫でる。
妹だ……。
などと浸っていると、電話で両親の到着が告げられた。


「お兄ちゃんの家族かぁ……」
なのはが嬉しそうな顔をしたと思ったら急に深刻そうな表情へと変わった。
「どうかしたか?」
「その……私達の関係。どうしたらいいのかなって」
「あっ」
そういえば、完全に忘れてた。
「恋人ってどう?」
なのはの無邪気な声が耳に届く。
俺を警察に連れて行く気ですか?
どうすれば……。
刻一刻と迫る対面の時間。
そして、あることを思いついた。
38 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 17:11:57.09 ID:x+3bL0DL0
「預かってるってことにしよう」
「私を?」
「ああ。友達の妹で、たまたま友達が旅行に行くから、預かってるってことで」
「……う〜ん。それでいってみよう」
なのははなぜか楽しそうだが、下手したら俺は誘拐か何かに間違われそうな気がしなくも無い。
幾分不幸なもので。


しかし、予想以上の不幸だった。


「こんにちは」
「えっ?」
「ここは、俺たちの部屋なんですが……」
前日に見た、不思議な格好の女性が部屋に入ってきたのだった。
「えっとぉ。あっちゃんといるじゃない」
眼鏡をかけた女の人が笑う。
その人は、なのはを見つめていた。
知り合い?
そう。思ったときだった。


「高町なのは一等空尉。エースオブエースの魔導師さん」
「っ……」
「なのは?」
「J・スカリエッティ。聞いたことあるでしょ?」
何の話をしてるんだ?
「F・A・T・Eの……発案者。指名手配中のマッドサイエンティスト……」
なのはが声が微妙に震えて聞こえた。
「貴女を殺しに来たわ」
「えっ?」
途端に、魔法だろうか?
それが、なのは目掛けて放たれた。


「貴女達は誰?!」
「ナンバーズ。FATEプロジェクトの最終形態よ」
何だ?
考えてる暇なんてない!!
なのはの前方にピンク色の魔法の盾らしきものが、攻撃を防いでいるものの、
いつまで持つか……。
「うぉぉぉぉぉぉぉぉ!!」
「なっ?!」
右手で魔法を消し去り、敵が怯んだ隙に、なのはと共に部屋から逃げ出す。


「なのは、あれはなんなんだ?!」
「解らないよ……でも。敵ってことに変わりは無いかもしれない」
なのはが静かに呟いた。


「どうすればいいんだろう」
「さぁな」
俺たちはあの後闇雲に逃げ出し、どこかの公園に身を潜めていた。
「なんでこんなことに……」
「私のせいです」
「え?」
「あの人達は私を殺しにきたんです。私達の世界から」
なっ……
確かに、金髪の人が殺しに来たと言っていたけど……


「なんで?」
「理由は解らないけど。何か目的あってのことだと思う」
戦闘衣装に着替えたなのはが、武器を構える。
「お兄ちゃんはここにいて下さい」
「いや、そんなわけにいかねぇよ」
「貴方は一般人です。だからここにいて下さい」
「はぁい〜。お二人さん」
俺となのはが話していると、声が聞こえた。
あの丸めがねの女の人と、金髪の子がいた。
なん―――で?
39 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 17:13:33.48 ID:x+3bL0DL0
「あら。驚いてるわね。学園都市の監視衛星だっけ? アレって凄いわよねぇ。貴方達の居場所丸解りだもの」
学園都市?!
「なんで学園都市のこと……」
「教えてあげても良いわよ? そうね。貴方、上条当麻でしょ?」
丸眼鏡の人が言う。
俺の名前も知ってるだと?
「ふふ。だんまりってことはそうでしょ。ねぇ、知ってるかしら。絶対能力進化実験」
なっ……。
「2万人の御坂美琴という女のクローンを殺す実験。あれの発案者が、私達の生みの親であるJ・スカリエッティ」
ふざけやがって。
「あれで何人死んだと思ってやがる!! 御坂がどれだけ苦しんだかわかってるのか?!」
「そんなの知ったことじゃないわよ。実験に犠牲はつきものよ?」
「ふざけんな!! 犠牲はつきもの? そんな考えかたしかできねぇてんなら。まずはその幻想をぶっ殺させてもらう!!」
浅はかだったと思う。


「死んでね?」
金髪の少女がいつの間にか目の前に来ていた。
「お兄ちゃん!!」
瞬間、なのはが俺と少女の間に割り込み、魔法の盾を張ったものの、あっけなく打ち砕かれ
爪のような武器がなのはの腹を貫き、俺の目の前にまで来ていた。
「あっ。残念」
金髪の女はなのはの頭を掴み、爪を引き抜き俺に向かってなのはを投げてきた。
「ドゥーエ。ナイスアタック」
「クアットロ煩いわよ」
2人が笑うのが耳に届く。


「おい、なのは。無事か?!」
「あはは。防ぎきれなかったかな。やっぱり、この姿だときついなぁ」
なのはが今にも消えそうな声で言う。
「あぁ。そういえば、あんた達は10年前の姿になってるんだっけ?」
クアットロという女がクスッと笑う。
どういう意味だ?
10年前の姿って……。
「かわいそうな死にかけなのはちゃんにいいこと教えてあげる。フェイトちゃんもきっと死ぬだろうから、すぐに会えるよ」
?!
「どういう意味だ?!」
「そのままよ? 向こうにも暗殺者が向かっているということよ」
くそっ……。


「じゃぁ、2人仲良く。しんじゃってね」


女の声が聞こえると同時に俺は目を閉じて、なのはを抱きしめた。
40 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 17:33:11.07 ID:x+3bL0DL0
『大変なのです』


「あれ?」
いつまで経っても、攻撃は来ず目を開けると、フェイトでもなのはでもない少女が立っていた。
「すまへんなぁ。なかなか手ごわい障壁やったんよ。やけど……まにおうたみたいで良かった」
「な、アンタなんで?!」
「うちのアシスタント舐めたらあかんよ。リインは最高の仲間なんやから」
「クアットロ!! どうする?!」
「どうするも何も……引くしか」
「逃がしはしない」
クアットロたちの後ろに、濃いピンク色の髪をポニーで束ねた女の人が立っていた。


「観念せぇよ。私の友達傷つけた罪は重いで」
「ちっ……」
俺の前に立つ少女が本を開いたと同時に、どこからとも無く声が飛んできた。
「全く、何してんだか。引き上げるよ!!」
その声が聞こえたと認識する頃には、さっきまでいたクアットロたちは消えていた。
「……逃げられました」
「言わんでも解るで。それは仕方ない。今はなのはちゃん達や」
茶髪の帽子かぶった少女が視界に入る。
同時に気が抜けたのか、俺はその場に倒れこんだ。


____________


_______


__


「……あれ?」
「ん? めぇさましたん?」
「御坂?」
ぼやけた視界に映る、茶髪+髪留めで連想し、聞く。
「ん〜ちゃうよ。私は八神はやて。はやてでええよ」
徐々に慣れると、全然違う人だということに気づき、
思わず顔を伏せる。


「なんや、私の顔がみれんの? もしや一目惚れなんか?」
お茶らけて聞いてくる女の人を改めて見つめると、
丁度扉が開き、インデックスが入ってきた。
「とうま。平気?」
「ああ。怪我とかはしてないから―――」
そこであることを思い出し飛び起きるが、予想してたのか、はやてが制止して言う。
「なのはちゃんなら大丈夫や。ちょい貫かれただけやから」
「ちょい貫かれたって……」
「はやて。当麻?」
えっ誰?
俺の言葉の最中に金髪の長髪が綺麗と言えるお姉さんが入ってきた。
どこかで見たことがあるような気がしなくも無いが。
41 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 17:33:37.57 ID:x+3bL0DL0
「おお。フェイトちゃん。やっぱりこっちのほうがしっくりくるわ」
ん?
はやては今、フェイトちゃんって言わなかったか?
「当麻。私のこと分かる?」
金髪の女性が俺に聞く。
「もしかして、フェイトか?」
「もしかしなくてもそうだよ」
フェイトの笑い方がまた違って見える。


「でも、なんで?」
「魔法で私となのはは10年前の姿にされちゃってたんだよ」
「じゃあ、それが本来の?」
「うん。これが本来の私」
……なんていうか。
俺の好みに合わせて作られたギャルゲーのキャラみたい。
「なのはに……会えるか?」
「うん。もう、意識も取り戻してるから大丈夫だよ」
「ほんなら、みんなで行こうか」
「はやてちゃーん!!」
どこからとも無く、甲高い声が聞こえたかと思うと、
十数センチくらいの女の子? が空を飛んでいた。
「な、なんなん?」
「なんなん? ではありませんよ。始末書。提出しに行きますよ!!」
後でいいやん。とかなんとか。とりあえず逃げようとしているはやてに軽く怒鳴り、
その小さい女の子ははやてと共にいなくなった。


「リインもはやても大変だね……」
フェイトの呟きが耳に入る。
どうやら、あのちっちゃいのはリインと呼ばれているらしい。
「フェイト、とうま。早くなのはに会いに行こうよ」
なぜかはしゃぐインデックスと共に、俺たちは廊下へと出て行った。
……あれ?
「ここどこ?」
普段通りカエル医者の病院かと思いきや、まるで違う病院だった。
「ここは、ミッドチルダの病院だよ。私やなのはが言った、私達の世界」
見渡してみると学園都市より、先に進んでいる技術ばかりで、
興味をそそられる物が多々あり、なのはの病室に着いたことを、
フェイトに呼ばれなければ気づかないくらいだった。


ノックをすると、少し大人びた感じのなのはの声が部屋から聞こえ、
中に入ると、微笑んでいた。天使が。
いや、まじで。
小学生なのはの笑顔もそりゃ天使さんだったが、大人なのはの笑顔はまた違った感じで天使だった。
もちろん、お姉さん的年齢で、姿ですのでロリコンではありませんのことよ。
「なのは。怪我は?」
「もう平気だよ。まぁ、完治まではもう少し時間かかりそうだけど」
「その……悪い!!」
なのはに対し、頭を下げる。
俺のせいで、なのはが怪我をした。
俺がもう少し冷静だったら……。


「私は大丈夫だよ。当麻」
「え?」
お兄ちゃんと呼ばれなかったことに少し寂しさを覚えるが、気にしない。
「これ以上のダメージを負った事さえあるんだから。気にしないで。私は当麻が無事だっただけで十分だよ」
「なのは。少し自分の体を大切にしないと駄目だよ」
「うん。今回は当麻を巻き込んだから……」
「なのは。でもだな……」
「当麻。なのはが大丈夫って言ってるから大丈夫だよ。それより……」
フェイトが何かを言いかけたときだった。
またあの小さい女の子が来て、今度は俺に向かって衝撃の言葉を言った。


「ごめんなさい。どうやら、地球には戻れなくなっちゃったみたいなのです」


時が止まった気がした。
42 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/04/29(金) 17:36:16.27 ID:x+3bL0DL0
今日は多分、ここまで。

あの選択肢で、
インを選ぶと魔術。
なのはが、リリなの。
フェイトが科学のルートだった。


基準は特に無かったです。
こっからは、リりなのSTSを歩く形になるかと。
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 18:39:11.48 ID:mP70xsZQ0
乙!続き楽しみにしてるぞ!
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/29(金) 20:37:31.97 ID:x+3bL0DL0
>>43
どうも。
少しだけ書けたので投下。



『やれることを』

「どういうこと?」
「特殊なフィルタリングが施されてしまったのです」
「?」
「えっと、私達の世界が3次元だとすると、かみじょーさんのいた世界が3次元ではなく、4次元とか5次元とか。とりあえず違う次元に行ってしまったんですよ」
「はぁ。なるほど……ってえぇ?!」
いやいやいや。
理解させられたことを誇らないでそこの小さい人。
えっと、リインだっけ?
それ、笑えない冗談ですよ?


「リイン。それ本当なの?」
「冗談ではないのですよ」
「でも、なんで?」
「ロストロギアのせいなのです。ユーノさんが調査に行った理由はロストロギアでした。実は、それの発動が確認されたんです」
「なっ……そんな!!」
思わず、怒鳴りそうになった俺をインデックスが抑える。
「とうま。落ち着いて」
……みんなは?
「みんなはどうなるんですか?」
俺の問いに、少女は暫く黙り込み、答えた。
「一切分からないのです……ごめんなさい」
「そんな……」
愕然とし、そのまま倒れそうになったのをフェイトが支えてくれた……。
御坂や、御坂妹……白井や小萌先生……
まだ会ってない学校の友達や、両親……。
「畜生……」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/29(金) 20:38:16.76 ID:x+3bL0DL0
「リイン。何とかできない?」
「なのはちゃん。私達としても調査したいんですが、魔力防壁があまりにも硬くて調査すらできないんです」
「私のスターライトブレイカーなら抜けるはず……」
「――無理や」
「えっ?」
病室のドアにはやてが寄りかかっていた。
「実はな、なのはちゃん。ついさっき、アルカンシェル発射許可が下りよったん。せやけど、無傷や。超高速再生やとしてもアルカンシェルなら貫ける算段やった。やけど……」
「全力ってわけじゃないよね? はやて……」
「全力どころか、150%の超威力での使用や」
さっきまで、まだ希望があると言うような表情のなのはやフェイトまでもが表情を曇らせたのが目に見えた。
アルカンシェルというのがどういうものかは分からないが、相当の物だって言うのが分かる。
そして、その魔力防壁と言うものも。


「――一番厄介なものがあるんや」
徐に、はやてが続きの言葉を言う。
「自動迎撃システム。そんな感じのもんが、あれにはついとるらしくて……もう何人も怪我してるんや」
はやて?
「あぁ、俺をそこまで連れて行くことはできないか?」
「……無駄だよとうま」
「なっ」
「確かに、とうまの幻想殺しならバリアを砕けるかも知れないけど、一瞬で再生するよ。核を潰さない限り消えはしない」
「……そっか」
なんでか、冷静になってきた。
人って絶望の絶望になるとこうも冷静になるんだろうか。


「くくっははははは」
「当麻!」
「……?」
なのはの白く柔らかく、暖かくて力強い手が俺の手を握っていた。
「私も、家族があそこにいる。でも、無事だって信じてる。今は、自分達ができることを精一杯やろう?」
「なのは……」
なにやってんだ。
一人で絶望してんじゃねぇよ。馬鹿。
なのはだって、家族がいるだろ。
「そうだな。でも、何ができるんだ?」
俺は魔術使えないし。
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/29(金) 20:38:48.88 ID:x+3bL0DL0
「当麻なら、防御面でのサポートが良いかな」
「イ、インデックス?」
「だって、物理以外なら強制終了できるから。これほど素晴らしい盾は無いんだよ」
……怒ってる。
「あの〜」
「な に か な ? と う ま ?」
めちゃくちゃ怒ってる?!
「盾って……」
フェイトが少し驚いた表情で俺を見ていた。
そういえば、教えてないんだっけ。


「俺の右手は、異能の力ならかき消せるんだよ」
「あはは。冗談はあかんよ」
即却下?!
「ううん。はやてちゃん。それは本当だよ」
「あれ? 教えたっけ?」
「あの部屋で見せてくれたでしょ?」
ああ。
あの時か。
「あの部屋ってどういうことかな? 当麻」
「え?」
「うん。詳しく聞きたいかな。と う ま 」
な、なんで?
「なのはちゃんの男への幻想ぶち殺したんやね?」
「へ?」
な、なのはが頬染めてる?!
そのせいかー?!
「な、なんか勘違いなさってるんじゃないでせうか?」
「ほう。しらを切るつもりなんだね? と う ま 」
さっきから一々、インデックスが怖い!!


「「「問答無用!」」」


「ふこーだぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/04/29(金) 20:40:24.81 ID:x+3bL0DL0
『?閑話休題?』


「でや。部隊なんやけど、星と雷どっちがええん?」


安価下2

1、星

2、雷

3、はやてと同じ場所


暫くしてなければ、>>1が勝手に決めます。
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/04/29(金) 21:00:14.92 ID:MSgjIPnP0
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 21:28:57.88 ID:PbRgPovxo
2
50 : ◆vf1IorWJOc [sage]:2011/04/29(金) 21:30:08.14 ID:mAEpyWnT0
1!
更新楽しみにしてるよー
がんばれー
51 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/04/29(金) 21:46:36.31 ID:x+3bL0DL0
>>49
了解です。
>>50
頑張ります。

暫く書き溜めますので、少しお待ちいただけるとありがたいです。
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 22:01:40.59 ID:MSgjIPnP0

気長に俟ってる
53 : ◆vf1IorWJOc [sage]:2011/04/29(金) 22:02:35.97 ID:mAEpyWnT0
べっ別にあんたの更新を楽しみにしてる訳じゃないんだからねっ///


風呂入ってくる
54 : ◆vf1IorWJOc [sage]:2011/04/29(金) 22:11:26.03 ID:mAEpyWnT0
↑スカイプのチャットとまじった^q^
55 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 22:26:06.26 ID:x+3bL0DL0
台本形式の方がスピードがあるなぁ。
今更変えるわけにいかないか。


『副隊長シグナム』


「じゃぁ、雷で」
「それはまたなんでなん?」
「いやぁ、雷ってかっこよくないですか?」
「それには同感なんやけど……」
目に見えて不安そうなはやて。
「えっと……なにか?」
「解ってないんならええ。ただ、もう少し人の気持ちとか理解できへんと取り返しつかんようになるで?」
「は、はぁ……。それで、俺は普通に呼び捨てにしちゃまずくないか?」
「まぁ、私らといるときはそれでええよ。チームの時とかは、隊長とか、リーダーとか。そう呼べばええ」
はやてって、なんかこう。
ふざけてるような雰囲気だけど、根は真面目なんだな。
こういうお姉さんが俺の好み……。


「そないな目で見てたらあかん。シグナムに半分にされても文句いえへんで?」
シグナム……?
「主はやて。上の人が呼び出しで……」
ガチャッと扉が開き、あの時にはやてと一緒に助けに来てくれた女の人が入ってきた。
へぇ、普段は騎士甲冑じゃないのか。
まぁ、当然か?
「了解。聊か面倒何やけど。シグナム代わりに……」
「リインフォースにどやされたくないので」
「せやな。しゃぁない。あっ。私は行くからゆっくりしててええよ。なんなら、シグナム。当麻の案内でもしてあげてくれへん?」
「はぁ、了解しました」
「じゃぁ、またあとでな〜」
はやてはそう言って部屋を出て行く。
残された俺とシグナムさん。
あのぉ。
なんか、気まずいんですけど。
「どこか行きたい所があるのですか?」
「いえ……」
「「……」」
ばぁぁぁかぁぁぁやぁぁろぉ!!
話し終わっちまったじゃねぇか!!
56 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 22:27:40.95 ID:x+3bL0DL0
「どこの隊所属に?」
「あぁ、雷です」
「私も同じ雷隊だ。自己紹介しておくと、先刻言われたとおり、シグナム。階級は副隊長。デバイスは、レヴァンティン」
デバイス?
「お、俺は上条当麻。階級は、無いです」
「デバイスは?」
「なんですかそれ」
あれ、なんで空気が重く?


「すまない。君は主と同じ地球からきたんだったな」
「あ、はい」
「そうだな。資料によると、魔力は0。体術戦闘向き。魔力がないとはな。私達、雷隊は疾風迅雷読んで字のごとくの部隊だ。意味は解るな?」
「速さがあるってことですよね?」
「ああ。君は空を飛べるか?」
「いや、無理です」
「……」
あ、哀れみの視線?!
「仕方ない。ついてきてくれ。戦闘補助の魔力なしで使う装備を選びに行くぞ」
「……はい」
シグナムってなんか大人だよなぁ。
二十歳は超えてるんだろうか。
というか、聞いたところによると、
なのは、フェイト、はやてって19歳らしいけど……
これはやっぱり夢だろ。
俺の好みそのまんまだろ!!


______________


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57 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 22:28:15.23 ID:x+3bL0DL0
「へぇ、沢山あるんですね」
「まぁな。君はナックル系だと聞いたが?」
「あっ。右手はそうなんですが……」
「ふむ。左手はあくのか?」
「はい……」
「なら、右手に剣、またはナックルの装備が理想的だな。どちらも魔力はいらないものがある。ただ、ナックルは機械的だから壊れやすい欠点もある」
……それは剣も同様な気がする。
けどまぁ……いいか。
「剣だと中距離でも戦えますし、そうですね。剣がいいです」


こうして、俺はシグナムと同じ剣を扱う戦い方を選んだ。
足はウイングロードという言葉で、空に道を作る特殊なローラースケートみたいなのを扱うことに。
これは魔力バッテリーらしく、右手で触れないという……。
とにかく、これで俺は魔導師もどきとして、戦うことになった。
インデックスは、戦闘向きじゃないとのことと、機械系もあんまり強くないとのことで、
無限書庫とかいう、10万3000冊を超える本を貯蔵している場所でユーノの手伝いをするらしい。
なんだかんだで、馴染めるもんだな。
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 22:30:09.99 ID:MSgjIPnP0
無限書庫の本全部を暗記しそうだな
59 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 22:32:36.82 ID:x+3bL0DL0
今気づいたけど、
>>57
>「なら、右手に剣、またはナックルの装備が理想的だな。どちらも魔力はいらないものがある。ただ、ナックルは機械的だから壊れやすい欠点もある」

右手→左手

です。
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/04/29(金) 22:34:25.81 ID:mAEpyWnT0
>>58
全部読むとかすげぇな
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/29(金) 22:35:00.74 ID:MSgjIPnP0
>>59
全部右手→左手だと思う
右手にナックルつけたら幻想殺し使えないし
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/04/29(金) 22:37:10.41 ID:mAEpyWnT0
てか当麻ってよく考えたら弱点多すぎじゃね・・・え?いや、なんてもない
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/29(金) 22:40:07.38 ID:IWQAJX3U0
ブクマの整理が追いつかないじゃないか
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/29(金) 22:42:50.11 ID:IWQAJX3U0
>>62
打ち止めを抱えて銃弾を避けきれるけどな
65 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/04/29(金) 22:43:17.05 ID:x+3bL0DL0
>>61
>「まぁな。君はナックル系だと聞いたが?」
これが、
「君の戦闘スタイルは、格闘だと聞いたんだが」
だと、よかったんだと。
右手を全部左にすると、両の手どちらも、足のデバイスに触れないことになる。

>>60
暇だったらありえなくも無い。

>>62
言うな。後ろに人の気配を感じる前に忘れるんだ。
66 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 23:14:48.97 ID:x+3bL0DL0
>>64
天性の回避能力。

本日ラスト投稿開始。



『ツンデレ少女は御坂で十分?』


「はぁ。不幸だ」
学園都市ではなく、ミッドチルダにいても俺の不幸は変わらない。
昨日のことだ。

______________


_________


____


「部屋のことなんやけどな?」
この一言から、全てが始まった。
というかそれでもう終わったに近いんだが。
「空き部屋がないんよ」
……え?
まじで?
俺どこで寝泊りすればいいの?
というか、空きが無いってどんだけ?


「じゃぁ、私達の部屋においでよ」
なのはの……
この時ばかりは悪魔の一声に感じた。
だって、こんな美少女……少女?
美人さん2人のお部屋ですよ?
行ける訳が無い。
けど、拒絶の言葉が出る前に、連行され、拒否できる雰囲気じゃなくなるし。
インデックス?
もう、そんなやつ構ってる余裕なんてないって感じですよ。
インデックスは年下だからど〜でもいい。
とか考えて割り切ってたけど、
俺の好みストライクというかもう、なんていうか。
妄想から飛び出した女性的な2人ですよ?

67 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 23:15:18.92 ID:x+3bL0DL0
理性消し飛びかけますよ。流石の上条さんも。
まぁ、懇願してベッドで3人は避けて俺はソファで早めに寝たんだが、
朝起きたら、2人が下着姿。
うん。
俺死んだね。
だって、丁度インデックスが「おっはよ〜」なんてきたんですもん。
はやては意地悪? 天然?
いや、わざと、インデックスに2人と同じ部屋と伝えなかったみたいで、
噛み付かれたという。

___________


________


__


そんなこんなで朝っぱらから不幸満喫でしたのよ。
と、ため息をついていると、2人の少女の声が耳に届いた。
「大丈夫。ティアと私なら絶対」
「はぁ……どこからそんな自信が湧くのかしらね」
へぇ……訓練生か。
「あの〜」
俺はこの話しかけた行為を激しく後悔した。
「……なによ」
いきなりツインの女の子に睨まれた。
「いやっ、おの特に用事は……」
「なら話しかけないで。集中したいの」
「ご、ごめんね。貴方も訓練生?」
青い髪の子が俺に聞く。
こっちは大人しくてたすかったぁ。
「まぁ、そんなところ」


「私は、スバル・ナカジマ。こっちの無愛想な方gいたっ」
「誰が無愛想よ。ティアナ・ランスターよ」
十分無愛想だと思います。
っと心の中で呟きつつ、聞く。
「集中って、何かあるのか?」
「私達は昇格試験を受けるのよ」
昇格試験?
「あれ? 知らないわけじゃないですよね?」
不思議そうな顔をして、スバルが俺に聞いてきた。
適当に頷くと、話が続いた。
68 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 23:16:19.34 ID:x+3bL0DL0
「今回は高町教導官の試験なんだぁ。だから絶対成功しようって―――」
へぇ、なのはが。
そういえば、教導官とかいってたな。
学園都市の時とは……。
学園……都市……
「何泣いてるんですか? 一体」
ティアナに言われ、目をこすると確かに手が塗れた。
「ははは。なんでだろ」
「ホームシック?」
「……いや。うん。そうかもな」
「どっちよ。はっきりしないわねぇ。ああもう。こんなやつの傍にいたら私達まで辛気臭くなっちゃう。行くわよ。スバル」
ティアナはそう言って俺の横を通る。
……。


「――はい」
不意に、目の前にハンカチが差し出された。
「私達のせいかって思うと集中できなくなっちゃうから。さっさと受け取りなさいよ!!」
「あっ、悪い」
「ったく。男の癖に泣かないでよね」
「あっティア……。実は本心では心配してくれてるんだよ」
「ス〜バ〜ル〜早くしなさい!!」
「ごめん。また会えたらね」
スバルとティアナはいなくなった。
暫く受け取ったハンカチを見つめる。
「――なんか、ビリビリみたいな突っかかりかたしてくるやつだったな」
そう、呟いた。
69 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 23:19:58.86 ID:x+3bL0DL0
今日はここまで。
ティアナってツンデレだっけ?
というか、ツンデレ風に書けてる気がしない。
そして、当麻もげろ。

ティアナとスバルの試験は省くかも。
だって、当麻は魔力0だし。


ではまた明日。
時間帯は朝なければ、昼に投下するかもです。

以上。
本日はお疲れ様でした。
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/04/29(金) 23:26:25.50 ID:UIQ88bry0
上条さんならなのはの女キャラ全員とフラグ立つと信じてる
71 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/29(金) 23:55:53.13 ID:x+3bL0DL0
>>70
みんなの頑張りによるかもしれない。

気分的にアレなんで、今日は投下しませんが、
安価を取っておきます。


気分安価No,1

安価>>72>>77まで。
作者が戻ってきた際、>>77まで達していなくても打ち切ります。

1、なのは

2、フェイト

3、はやて

4、シグナム

5、スバル

6、ティアナ

7、とあるの登場人物から一名選択して、明記

8、なのは登場キャラから一名選択して、明記


キャラによっては特殊イベントが起こるかも。
投票ではないです。

では、また明日。
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 00:00:36.75 ID:aFLJe54I0
なのはデザインが苦手で無印の一話で切った俺が通りますと。
正直面白いの?
73 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/04/30(土) 00:12:17.99 ID:LqPcIEK90
寝る前に来たら……
>>72
俺も最初はタイトルの時点で苦手意識持ってた。
俺の語学力が足りないせいだが、
正直、言葉で言い表すのが難しい。

面白いというか、感動するというか。
とにかく、言い表し難いのでデザインを我慢してみてみることをお勧めする。



安価指定変更。

>>74>>80
雑談は構わんが、安価指定範囲のときは、安価に参加していただけるとありがたい。
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/04/30(土) 00:22:07.35 ID:nAUk4bIuo
全力支援

2
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/04/30(土) 00:24:31.22 ID:iruXCIIa0

今日から毎日確認する作業が始まる

安価は8、リイン2で
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 00:37:44.23 ID:m1a2WLaio
8でカリム
なんか教会繋がりで
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 01:05:17.60 ID:oevdlBFIo
1
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/04/30(土) 01:48:40.07 ID:D4QsJGIl0
5
79 :gutfitry :2011/04/30(土) 01:56:07.92 ID:D4QsJGIl0
6
80 :sgdfgs :2011/04/30(土) 01:58:06.07 ID:D4QsJGIl0
8でギンガ
81 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/04/30(土) 08:31:40.18 ID:LqPcIEK90
おはようございます。

>>74-78
参加どうもです。
>>74>>75
期待に沿えるよう頑張りたいです。

>>79>>80
連投は控えてください。
参加はありがたいのですが、他の人ができなくなります。


この時間から更新……というわけにはいかなくなった。
9時から本来なかったが、バイトに出ることになった。バイト終わりが14時。

だから、夕方から投下になるかと。
投下30分前くらいに予告する。

というわけで、

>>79>>80
が連投でしたので、取り消し。
>>78は受け付けます。

>>83>>84
この人達は、>>71安価に参加して下さって構いません。
強制ではないので、参加しなくても平気です。
82 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 15:03:08.22 ID:LqPcIEK90
では、戻ってきたので、
投下します。
安価は締め切りました。




83 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 15:03:42.40 ID:LqPcIEK90

『御坂がティアナで、白井がスバル?』


「動きが鈍い!!」
「す、すいませn」
「謝る余裕があるなら剣を触れ!! 動きを休めたら死ぬと思って動け!!」
「は、はい!!」
どうも。
上条当麻です。
拝啓、父さん母さん。
温泉はいかがでしょうか。
現在、俺は温泉ではなく魔法の光線の雨に晒されていた。
四方八方から来るため、幻想殺しだけでは対処しきれず、
左手に握る魔法衝撃に耐性のある剣を右手と共に扱わなければいけず、
かなり、集中力がいる。


_____________


_______


___


「ぜぇぜぇ……ぜぇ……」
「中々持ったと思うぞ」
「シグナムさん……厳しい」
「死んだら厳しくも優しくもされはせんのだ。この程度でねをあげるものじゃない」
シグナムさんが笑っているのが視界の隅に映った。
「おっ。早速しごいてんのか?」
え?
「ヴィータか。まぁな。中々期待できるぞ?」
「はっ。魔力無しに期待なんてできっかよ」
「あの〜」
「ん?」
「なんで子供がここに?」
「……」
84 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 15:04:13.43 ID:LqPcIEK90
あれ?
なんか言っちゃいけないことでも?
「馬鹿だな」
え?
なんですかシグナムさん。
あれ?
「おいお前。前言撤回すれば許してやる」
「はい? 何カリカリしてんだ?」
三つ編みの少女? の頭に手を置き、軽く撫でる。
「ほぉ〜。良い度胸だ。グラーフアイゼン!!」
いつの間にかハンマーのような武器が握られていた。
「死ぬ覚悟はいいな?」
「えっ?えぇぇぇ?!」
「死ねぇ!!!」
「うわぁぁぁぁぁぁぁ。不幸だぁぁぁぁぁぁぁ!!」
なんでこうなったぁぁぁぁぁぁ!!


______________


_______


__



「お疲れ様」
フェイトさんが飲み物を持ってきてくれた。
優しい人だぁ……。
「は、ははは。死ぬ」
「お前が撤回しないからだ」
「急に言われても困る」
どうやら、この三つ編みの少女はヴィータというらしいのだが、
シグナムさんと同じヴォルケンリッターという人たちらしい。
この二人以外に、シャマルさんとザフィ……? ザフィール?
あぁ。ザフィーラだ。
その2人もヴォルケンリッターらしい。
今度会ってみたいものである。
85 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 15:04:47.76 ID:LqPcIEK90
「おっ。ヴィータもきたん?」
のんきな声が聞こえ、倒れこんだままそっちをみる。
「ん? どないしたん? ボロボロ見たいやけど」
悪戯に笑うはやて。
うん。
知ってていってるなこいつ。
「そういえば、今日なのは監修の昇格試験を受ける無謀な挑戦者達がいるみたいなんよ。見に行く?」
「あれ? それってスバルとティアナのことか?」
「なんだ? 知り合いか?」
「一昨日出会ったんですよ」
「ほうほう。もう手回ししとるんやな?」
「おい、どういう意味だ」
はやては時々意味不明なことを言うから困る。
「……なのはのか。見に行くか」
シグナムとヴィータも行くらしく、俺も行くことにした。
ついでにハンカチを返せるしな。


______________


________


___


訓練場。


「って、終わってもうたんか」
「おいおい。時間間違えたのかよ」
「なにやってんだよーはやて」
ヴィータって駄々こねると小学生にしか見えない。
さておき……。
「あっ。当麻!!」
「……ほほう。私らもいるのに呼ぶのは当麻くんだけなんやね?」
なんだよはやて。
その意地悪な笑みは。
86 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 15:05:37.34 ID:LqPcIEK90
「あは。ごめんごめん」
「あー!! アンタ!!」
ティアナの俺に対する絶叫に近い怒鳴り声が響いた。
「よっ。ティアナ。どうだった?」
「あ、あああああアンタ一体何者なのよ……」
「あれ? 当麻の知り合いだったの?」
なのはの笑みが俺に向けられる。
うん。マジ天使。
「ま、まさか、なのはさんと貴方が知り合いだとは思わなかった」
スバル?
「あっ。で? どうだった?」
俺が聞くと、すっかり忘れていた小さい飛行物体ことリインフォースUは、
空中に浮かぶメモ帳的なものに記入を終えると、微笑んだ。


「……合格ですよ」
「おっ。おめでとう」
「べ、別に当然の結果よ!!」
「結構ギリギリだったよ。ティアが足くじい……ぐぇっ」
「余計なことは慎みなさい」
……んと。
御坂がティアナで、白井がスバル?
なんかそんな風に見えなくも無い。
「ん〜丁度ええな。スバルとティアナは今日は戻ってええよ。後日ちょっとした話がある。お疲れ様」
はやてがどこか神妙な面持ちで告げると、2人は帰っていった。
「はやてちゃん。なんかあったの?」
「せや、とりえず会議室に行こうか。話はそれからや」
……?
なんだ?


俺たちははやてと共に会議室へと向かった。
87 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/04/30(土) 16:18:29.46 ID:LqPcIEK90
『会議』

「そうだね。それがいいかもしれない」
「けど、メンバー的な問題はいいのか?」
「それなんよ。当麻くんのいうとおり、その特殊事項に戦闘面で対策できるほどの能力がある人がおらんのや」
「……なるほど。それであの2人を誘うつもりなんだね?」
「そうなんやけど……それを抜いて後4人ほど欲しいんよ。少なくとも」
俺たちが会議しているのは、
あの俺の世界への行き方についてもなのだが、
盗まれたジュエルシードが、ここ最近現れるようになった言う、
自動戦闘ロボ通称ガジェットに組み込まれていることが解った。
そのガジェットについての詳細は解っていないが、なんかしらの事件につながるかもしれないといわれている。


現在の議題は、
なのは、はやて、フェイトが昔から考えていた3人の3人による、事件への迅速対応のための組織。
機動六課の設立についてだった。
設立許可はいまだに下りてはいないものの、
いずれ必要になるだろうと考えたはやてが今の内にメンバーに組み込む予定の人たちに声をかけるのだが。
戦闘におけるメンバーが少ない。
俺、なのは、フェイト、シグナムさん、ヴィータ。
はやては総指揮官の為、前線に出ることはあまりできないらしい。
つまり。5人しか戦闘メンバーがいないのと同義である。


そこで、はやてはスバルたちはどうだろうか?
と、話していた。
それについては、本人の意志に任せるということになり、保留。
あとは、フェイトが2人ほどあてというわけではないが、
協力してくれそうな子を知っているとのことで。
「……どうやろか」
……もし、学園都市にいけたら、
御坂たちも協力してくれるのだろうか。
いやいや、こんな危ないことに首は突っ込んで欲しくないな。
「とりあえず、それでこの話は保留にしておく?」
なのはの言葉により、俺たちはそれぞれ解散した。
88 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 16:19:12.68 ID:LqPcIEK90
___________


_______


___



「もう寝る?」
「あっはい。今度あの格好って言うのは止めてくださいよ?」
「あははは。ごめんごめん」
なのはが笑いながら、ベッドへと潜っていく。
俺はというと、ソファで寝ることにしている。
俺がいる部屋には、フェイトとなのはが相部屋なので、
ベッド3人で。
などとできるわけが無い。理性的に考えて。
結果。ソファなのであるが、
俺の寮のベッドより寝心地がいいのはなぜだろうか。
フェイトが電気を消し、俺たちは互いにお休みの一言で寝る。
フェイトとなのはは静かな寝息を立てて夢でも見ている寝る。だが、
俺は、ただ横になっているだけの寝るだった。


学園都市。
いまでこそ、記憶はほとんど無く、
おもいでとしては、あの病院でインデックスをからかったあたりからしかない。
それも、波乱万丈な。
一刻も早く戻りたい気もするけど、
御坂に突っかかられることが無いって言うのが、良いな。
けどやっぱ、寂しい気もする。
そんな憂鬱な気分になってる時だった。
寝息に混じり、すすり泣くような声が聞こえてきた。


「?」
声の方へ近づくと、それの発信源はなのはだった。
思わず、なのはの頭を撫でる。
気丈に振舞ってはいたみたいだけど、
やっぱり……心配だよな。
みんなといる時は心配かけないようにと、黙っているんだろうな。
なのはは大人とはいえ、優しいから。
明日、気分転換に誘ってみるかな。
なのはがいつの間にか寝息だけにっていることに気づき、元のソファにまで戻る。
「寝るか」
俺はソファに横になると、今度こそ眠りについた。
89 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 16:25:34.24 ID:LqPcIEK90
今回はここまで。
また夜に更新すると思います。

90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/30(土) 16:26:32.98 ID:azZpSeHOo
―- ̄: : : `丶      . . .-‐:… : : : : …‐-. . .      /: :
 , .-―…=-ミ:\,/ : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : `: : . 、{: :,:
' : : : : -‐: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :\ハ:
;ア´: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :
.: : : ; : : : : : : : : : : : : : ′: : : : : : : : : : : : : : : : : : : :丶: : : :
: :/ : : : : : : : : : : : : : i: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \:::.}
/: : : : : : /: : : : : : : : |: : : : :、: : : : : : : : : : : :\ : : : : : : :Y
: : : : : .:/: : : : :, : : : : :j|: : : : : \: : : : :\: : : : : :‘,: : : : : : ':
: : : : /:′: : : :{: : : : : :iト: : : : : : :|: : : : 、: : :、: : : : ‘, : : : : :
: : : /:/: : : : : :{i: : :.i: :.i|::. . : : : : ト: :_:斗:―十:‐-: ; :',: : : : : :
: : /: :|i: : i: : : {i : : |: :.i|:::::::、: : :.|::::\:{\: :ト: \: `:': : : : : :
: : : : :|i: : |: : : {i :-┼‐iト:::::::\: :トヽ::::::::::;:x==ミx: :}: : : : :.'
: : : : :|i: : ト /{\八.: i{:::::::::::::::ヾ;:::::::::::〃 , … 、 ヾ;Y: : .:′
: : : : :|i: : V:\:ヽ:.`x=ミ、:::::::::::::::\:::::'′| f)  }  /,イ: :/:: :
: : : : :|i: : :.Y:ヘ// , ‐ .`.::::::::::::::::::::::.:.. 、 _,厶彡:i:|.:/::: : :
: i : : :ト\: : ト{ {:{ { f) 〉:::::::::::::::::::::.:.:...´   ^´  从: : : :
八: : :|:i: :i\:\::ヾ  \/^'⌒^ Y´            /イ::}: : : :
: : ヽ: ヾ: ト个: : .、::::..^´       {:.           / 八: : : : :
、: : {\: :.\|: :≧=一             _,,  ′ }}: : : :
 ヘ:{  \: :.\: :圦     、 __ -‐… ´/     〃: : :/.:′
  \   ` : : >: \     ` ー―  ¨´      イ: : :.:/:/
        i「: : : : : :丶        ー '     / |: : :/}/
        i|: : : : : : 从> .        ..:::::ト  .: : /〃
       八: : : i : :{::ハ  __フ¨ ー一 ´::::::::ノ ∨://
         \: | : :ト:X:\√{` ー  --‐ ´  厶'′`丶
       _  -ァ^\{ `/::::{{        /′
  _  -‐   /    /  ⌒ヾ __, __, x=彡7
/ /    /    /´     ^┴Vー ´  /
  .    {      /                  .       /
 {    '.    厂 ̄|           i       ,/
 八,    }   /: : : : : ̄:|      .: =ミ,|    ,/
⌒V}    {   :′: : : : : : jイ⌒\/ {  \ ,/
  }}   ∧  {: : : : : : : : : /: : : : : : : : 丶   'く
  ノ′  //ヘ 八: : : : : : :./: : : : : : : : : : : :\   ヽ
91 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 19:51:40.74 ID:LqPcIEK90
では、1話分投下します。
内容は、気分安価の>>77です。
因みに順不同ですが、安価で選んでいただいたキャラは全員やる予定です。
92 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 19:52:38.65 ID:LqPcIEK90
因みに、気分安価も本編に関わっています。


気分安価によるイベント

『なのはと散歩』


どうも。
上条当麻でございます。
現在、俺はなのはとミッドチルダ敷地内と限られておりますが、
散歩中でございます。
昨夜、なのはが精神的に疲れていると感じた俺は、
なのはに気分転換でもどうだ? と発案。
即賛成してくれたのだが……
お金とか、店とか。
全然無いし知らないじゃん。
とかいう不幸に見舞われ、結局なのはにミッドチルダの案内をさせてるだけだった。


「悪いな、なのは。気分転換って言ったのに、案内させて」
昼をなのは達行きつけの場所で食べながら、俺たちは話していた。
「ううん。別に良いよ。どうせ今日は非番だったから」
「非番なら尚更だろ。誘わないほうが良かったよ」
そう言うと、なのはが少し寂しそうな表情になり、
俺に囁くように言う。
「それは、あれかな? 私とは嫌だったてことかな」
いやいや、滅相もございませんのことよ。
というか、俺から誘ったんだし。
「いやいや。誘ったの俺だろ」
「あははは。そうだけど、フェイトちゃんやはやてちゃんは非番じゃないから誘えなくて仕方なくって……」
「ちげぇよ。俺はなのはを誘ったんだ。非番じゃなくても予定を取り付けることはできるだろ? でも、それをせずに俺はここになのはといる。なのはじゃないといけなかったって証拠になるだろ」
正直なところ、なのはの地球の家族への心配。
あれを和らげてあげたいって言うのがある。
でも、連絡を取れたりするわけじゃなく、それは難しい。
だから、気を紛らわせてあげられたら。
それが俺の目的。
93 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 19:53:07.96 ID:LqPcIEK90
「当麻って、女の子の知り合い多いでしょ」
「はぃ?」
急な質問に、素っ頓狂な返事をしてしまった。
なんだ? 急に。
「自覚して無いだろうけど、駄目だよ。あんまり誑かしちゃ。本気にする子だっているんだから」
「……あの……なんのことでせうか?」
「もうっ。馬鹿」
へ?
なぜ怒られた?
俺なんかした?
なのはが怒るなんて……
笑ってるけど怒ってるよな。
「な、なのはその……ごめん」
「……なんで謝ってるのかな?」
「へ?」
「食べ終わったし、次の所にいこっ」
そう言い、食器を片付け終えたなのはが俺の腕を引っ張る。


_____________


________


___



気を紛らわせてあげることはできたのだろうか。
昼飯の後、訓練場を見たり、本来俺が泊まるべきだった宿舎。
デバイスのメンテナンス施設など。
勉強不足な上条さんには良く解らないものが多々あったが、
面白かった。
そして、夕方。
ベンチに2人腰掛ていて、思わずため息を吐いた。
「まじでごめん。なんかもう、俺が誘った意味が皆無だった」
「あははは。別に良いよ。私は当麻の楽しそうな表情が見れたし」
なんだかなぁ……。
「でも、そうだね――」
「ん?」
「また、誘ってくれると嬉しいな」
?!
な、なのは?
94 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 19:53:38.44 ID:LqPcIEK90
「肩に頭を乗せて寝る。久しくしたことなかったなぁ」
なのはが俺の方に頭を乗せて呟く。
「か、上条さんでよければいつでもどうぞ」
「うん。ありがと……」
……。
そのあと、暫く沈黙が続いた。
だが、不思議と嫌な感じではなく、むしろ心地良い感じだった。
なのは……。


「――ねぇ、当麻」
「ん?」
「私、やっぱり寂しいよ」
「……」
「やっぱり、怖いよ。このまま地球に二度といけなくなったりしちゃうんじゃないかって。心のどこかで不安が日に日に大きくなっていくの」
「……なのは」
やっぱりだった。
なのはは俺以上に不安だった。
俺の肩に頭を乗せているこの人は、静かに続けた。
「いつか会えると信じたい。でも怖いよ。怖いんだよ。お兄ちゃん……」
なのはが小学生の時の姿での呼び方……。
こういうとき、俺はなんていえば良い?
解らない。
なさけねぇ。
たった一言で良いんじゃないのか?
「――大丈夫。お兄ちゃんがついててあげますよ」
何言ってんだ俺。
自分の言葉に呆れていたが、なのはの小さな笑い声が耳に入った。
「うん。もう少し、このままが良いよ。お兄ちゃん」
なのはが囁いた。


で、夜になって戻ったら、インデックスに殺されかけた。
なんで?
それはもう。おきまりですよ。
また!! またとうまはそうやってインデックスを蔑ろにするんだね?
酷いんだよ と う ま 。
などと喚きながら豪快に何度も噛み付かれ、
噛み千切られるかと焦るほどだった。
フェイトとなのはがいなかったら……今頃墓の中かも。
「じゃぁ、お休み。フェイトちゃん。当麻」
なのはは呼び方がいつの間にか戻っていた。
あの時の「お兄ちゃん」という言葉は正直言って、かなりどきっとした。
今回は多分、なのはの気分転換が成功したかと思う。
特に何かしたわけじゃないけど、最後。
なのはが俺に言ったからな。
「ありがと。お兄ちゃんのおかげで少し……安心できた」
と。
俺。何したんだろうか。


そんなこんなで、俺たちの平凡な1日は幕を閉じた。
95 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 19:55:32.04 ID:LqPcIEK90
気分安価>>74投下。


気分安価イベント

『フェイトと模擬戦』


「え?」
それを聞いた時、俺は思わず聞き返した。
「だから模擬戦だよ」
ヴィータが少しいらついた口調で俺に言う。
「いやいや。この面子の中から選ぶって言っても……」
選択できる対戦相手。
なのは、はやて、フェイト、ヴィータ、シグナム。
「これって勝ち目無くないか?」
「ええやんええやん。負けてもええやん、なぁ。お に い ち ゃ ん 」
「なんだよ。はやて」
「べっつにぃ。なんでもあらへんよ〜。気にしすぎとちゃう?」
そんなわけが無い。


なぜかはやてが俺に対しお兄ちゃんと呼んでくることがある。
というか、今日の朝。会った時からお兄ちゃんと呼ばれた。
なぜ?
ただいま絶賛お兄ちゃんブームだとでも言うのだろうか。
ってそんなことはどうでもいい。
「戦わないって選択肢を要求する」
「却下だ」
シグナムさん!!
「解りましたよ。戦いますよ。で? だれと?」
「全員の時間は無いから1人だけらしいよ」
フェイトの言葉にほっと胸を撫で下ろす。


結局くじで決めたのだが……。
96 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 19:55:58.14 ID:LqPcIEK90
「ははは。お手柔らかに」
「うん。なるべ―――」
「フェイトちゃ〜ん。手ぇぬいとったら恥ずかしい〜写真をばらまくで」
「なっ?! はやて?!」
フェイトの恥ずかしい写真?
も、物凄く気になるんですが……
「えっと……ごめんね? 当麻」
フェ、フェイト?!
や、やばい。
し、死ぬ気がするよ。俺。


「ほな、戦闘開始や!!」


は〜や〜て〜!!
「ハーケンフォーム」
「鎌……」
「構えて。怪我しないようにはするから」
「こうなったら、勝つ気で行く!!」
まぁ、無理だろうけど。
俺がそう言った瞬間、フェイトが軽く笑った気がした。
「どこ……見てるの?」
?!
さっきまで目の前にいたフェイトは後ろにいた。
「はやっ?!」
咄嗟に剣で防いだものの、女の人とは思えない攻撃の重さに思わずたじろぐ。
これが、隊長の力かよ?!


「目で追ってたら間に合わないじゃねぇかよぉぉぉぉぉぉぉ」
とっさに走りながら攻撃を避ける。
「逃げてないで戦え!!」
シグナムさん。まじで無理です。
避けるしかないです!!
「いつまでも。避けていられる?」
フェイトォ?!
「だぁぁぁぁ」
「闇雲に剣を振ってもあたらねぇぞ?」
ヴィータ。
解ってる。解ってます。解ってますよ!!
でも、冷静に狙ってる余裕なんてないんですよ!!


「バルデッシュ。ハーケンセイバー」
「飛び道具?! くっそぉ!!」
飛んできた黄色い魔法斬撃を幻想殺しで消し去る。
「やっぱり……ね? 本当だったでしょ?」
「せやな」
ま、まさか俺の幻想殺しを確かめる為に模擬戦を?!
「不思議な力だね。それ」
「フェイト。手加減をしてくれませんか」
「ごめん。はやてが何持ってるか知らないけど、嫌だから」
はやて!!
俺がはやてを睨むと楽しそうに笑っていた。
あのやろー!!!
97 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 19:56:47.43 ID:LqPcIEK90
「これで、終わり」
?!
一瞬だった。
目の前にいたフェイトが消えて背後に現れ、さっき以上の速度で武器を俺の首元につけた。
「なんや、詰まんない終わりかたやね」
「ざけんなぁぁぁぁ。なんだよ。死ねばよかったのか? はやて!!」
「それも、面白かったんやない?」
「はやてちゃん。……それは、いけないかな」
「な、なのはちゃん。じょ、冗談や。冗談やからその怖い笑顔を止めてくれへん?」
ん?
はやては何に怯えてんだ?


「お疲れ様。魔力を一切使えないにしては、良かったと思うよ」
「何言ってんだよフェイト。ただ逃げてただけじゃねぇか」
ヴィータ。逃げるだけで精一杯です。
「……そうだね」
「特訓はもう少し厳しくやるからな」
「は、はぃ」
もう駄目。
特訓だけで死ぬかもしれない。
あれ以上に厳しくなるなんて……。


____________


______


__


翌日
なのは、フェイト、当麻の部屋


「あれ? なのはは?」
「あっ……フェイト」
フェイトが目を擦って俺の前に座った。
「なのはなら、教導官の仕事でもう行ったよ」
今日は、フェイトは仕事が非番らしい。
なのはは仕事で早く起きて行った。
「そっか。起こしてくれればよかったのに」
「きっと休ませてあげようとしたんだろ」
「うん。なのはだからね」
いつもの制服もかっこいいけど、
部屋着だと大人のお姉さんって感じがする。


「昨日。あの後シグナムとずっと訓練だったんでしょ?」
「ですよ。本当に死ぬかと思った」
はははっと笑ってため息をつく。
「でも、これを乗り切れれば、私、負けちゃうかもしれない」
「ん? 無理だろ」
「……そうかな? 私も特訓しないと」
「それ以上強くなるのかよ?!」
「うん。強さに限りも余りも無いから」
へぇ……。
フェイトって大人な考え方するんだな……。
「……負けないからね?」
「何期待してんだよ」
「さぁ。なんだろうね」
フェイトの無邪気な笑みには何か裏があるように感じられた。
俺がフェイトに……ね。
夢物語だよ。絶対。
俺がははっと笑うと、フェイトもくすっと笑った。


うん。なのはもだけど、俺の好みの女性です。
98 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 19:59:47.45 ID:LqPcIEK90
とりあえず、今はここまで。
また、9時か10時くらいに更新するかもです。

気分安価はたまにしかやりませんが、
ここで指定されたキャラがヒロインになったりするかもしれないです。
まだ残ってる気分安価も後々消化していきます。

気分安価に参加していただき有難うございました。
では、また後ほど。
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 20:00:46.13 ID:EnPNmFdj0
乙!
関係ないけど、>>90で盛大に吹いたwwww
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/04/30(土) 20:01:17.39 ID:EnPNmFdj0
100!
改めて>>1乙!
101 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 21:01:08.31 ID:LqPcIEK90
>>100
どうも。
……あっ。
>>100で安価しようと思っていたのをすっかり忘れていた。


時間ができたので1話だけ投下。
102 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 21:02:06.38 ID:LqPcIEK90
短いけど、これで1話。


『結成。機動六課』


スバルとティアナの試験のから一週間。
この間に、ガジェットの総確認数は一万を超えていた。
さらにガジェットは、新型が出てきており、
多く見かけられる、カプセルのようなガジェットは
ガジェット・ドローンI型
それの装備に少しだけ違いがある
ガジェット・ドローンI型改
この2種。


そして、これについて解ったことがあった。
それは、
レリックとかいうロストロギア。
それがある場所に、こいつらは現れているということ。
はやては、それに関して機動六課の設立を要求した。
はやてがいうには、迅速に対応できるように。とのことだ。
それに対し、陸上警備隊のお偉いさんたちは拒絶の姿勢を示していたのだが、
俺は知らないけど、
聖王教会とかいう、インデックスがお世話になりそうなところのカリムという人と、
なのは、フェイトの知り合いである、クロノ・ハラオウンという艦長。
その2人の手回しもあり、機動六課は設立することになったらしい。


そして。


「アンタがいるのは癪だけど。よろしく」
「今度から一緒だね。よろしく」
「ティアナとスバルか。よろしく」
そう、この2人ははやてたちから話を聞き、すぐに了承した。
けど、結成が許可されていなかった為、違うところにいたのだが、
結成が許可された為、こっちにきた。
さらに、フェイトが以前言っていた、協力してくれるかもしれないという2人。
「エリオ・モンディアル三等陸士です」
「キャロ・ル・ルシエ三等陸士です」
こ……子供じゃんか?!
「フェイトちゃん推薦の子なんやし……やけどええんか?」
「はい。俺達は覚悟できてます」
「私もです」
……そう言えば、なのはたちも9歳で魔法使いになったんだよな。
「キャロもエリオも。がんばろ?」
「「はい!!」」


こうして、機動六課が設立され翌日、メンバーが紹介された。
その時に、シャマルさんとザフィーラに会うことができた。
って、ザフィーラって犬かよ!!
それで、
俺所属の機動六課なんだが、メンバーはこうだ。


総隊長
八神はやて

隊長

高町なのは(スターズ分隊)
フェイト(ライトニング分隊)

副隊長

ヴィータ(スターズ分隊)
シグナム(ライトニング分隊)

隊員

スバル(スターズ分隊)
ティアナ(スターズ分隊)
キャロ(ライトニング分隊)
エリオ(ライトニング分隊)
当麻(ライトニング分隊)
サポートに、リインフォースU
あとは……俺の知らない人。
そして俺たち隊員へ、隊長であるなのは、フェイトの訓練が始まった。
103 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 21:03:33.28 ID:LqPcIEK90
もう1話……いけそうだ!!


『訓練も油断大敵』


「うわあぁぁぁぁぁぁぁ」
「逃げないと吹っ飛んじゃうよ〜」
「な、なのはさん。や……やばすぎる」
現在俺こと上条当麻は、一生懸命逃げております。
スバルが怯えて口にした名前。
そうですよ。
なのはですよ。
あの人が、ディバインシューターとかいうのを数十発操作して攻撃してくるんですよ。
非殺傷だから。
そういう問題じゃないって。
キャロがすでにゲームオーバー。
エリオもそろそろ限界。
スバルとティアナと俺もなんとかもっているって状態。
ゲーム開始からまだ2時間。
あと一時間は耐え切らないといけない。


「あっ。アンタ!! 前!!」
「へっ?」
「前方不注意だよ。当麻!!」
俺の前方になのは。
しかも、なにかチャージしてる。
これは、うん。
やばい。
「ディバインバスター!!」
なのはの声と共にそれは放たれ、俺の右手がそれを防ぐ……けど。


「当麻。右手に頼りすぎても駄目だよ」
なのはのディバインバスターに限ったことじゃないが、
継続して撃ち続ける魔法は、俺の幻想殺しの天敵。
相手の魔力が尽きるまで、それが消えることはないからだ。
「そんなこと解ってる!!」
「じゃぁ、工夫してみて!!」
?!
ディバインバスターの威力が―――
「と、当麻?!」
「馬鹿!!」
「わぁぁぁぁぁぁぁ」
ディバインバスターが爆発。


_____________


______


___
104 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 21:04:14.00 ID:LqPcIEK90
「あははは。やりすぎちゃった」
「やりすぎだよ。流石に」
笑うなのはを軽く叱ってるフェイトが視界に入った。
「あっ。大丈夫?」
なのはが訓練中とは違う声色で聞いてきた。
「死ぬかと思った」
とりあえず、まじで。
威力が上がったと思ったら爆発させるとか。
「スバル達は?」
「4人はもう宿舎に戻ったよ」
「そっか」
余談だが、俺はすでになのは達の部屋からは出て行った。
宿舎が空いた為、即座に申し出たのだ。


なのはは一緒にいようよ。などと誘ってくれたが、
精神的に耐えかねると言い、部屋を出た。
それで。
なぜか、その日から少々なのはの機嫌が悪い。
その日って言っても3日前の機動六課設立からなのだが。
フェイト曰く、普通だよ?
とのことだが、そんなことは無い。
訓練中も、俺に攻撃の時だけ殺しに来てる感じがしてならない。


はやてが言うには、
前に言ったやろ? もう少し人の気持ちとか理解できへんと取り返しつかんようになるって
っと、他人事のように……実際他人だけど。笑っていた。
人の気持ちを理解といっているが、
なのはに対して何かしたわけじゃない。
むしろ、機動六課設立と同時に空いた宿舎に住む事にした。
という、なのはたちのの部屋から出て行くくらいしかしてない。
あいつらだって、俺は男なんだしあんまりいいもんじゃなかったはずなんだから、
それで怒ってるわけでもないだろうし。
良く解らないんですが。


そんなこんなで大々的な事件もなく、訓練に明け暮れていた俺達。
あったとすれば、貨物列車に乗せてあったレリックを狙い、ガジェットが襲撃。
今までのもだが、新型が2種出てきた。
一種は飛行戦闘用のガジェット・ドローンII型。
もう1つは、大型の球体の形である、ガジェット・ドローンIII型。
敵の目的も地球の状況も謎のまま、機動六課設立から一ヶ月ほど経とうとしていた……。
105 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 21:07:32.11 ID:LqPcIEK90
すまんが、ここまで。

六課設立の部分とか、伸ばそうと思ったが資料が無くておっつんした。
貨物列車省いたのは、なんとなく。
少ししたらヴィヴィオが出てくるって所まで来た。
早くないか?
とか思うけど、気にするな。

多分JS事件だけで終わらないと思う。これ。


またあとで。
106 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 21:19:13.06 ID:LqPcIEK90
すまん。
超重要安価入れとく。
安価下1

1、なのは

2、フェイト

3、はやて

4、シグナム

5、スバル

6、ティアナ

7、リイン

8、当麻

9、ヴィータ

10、エリオ

11、キャロ

12、御坂

13、黒子


この中で一人だけ選んで欲しい。
この安価は0時に締め切る。
結構重要な安価です。

人が限られているのは、ストーリー上避けられないことなので、
1〜13の中からお願いします。
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/04/30(土) 21:42:43.05 ID:Iec6Lj6J0
1
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/04/30(土) 21:44:13.60 ID:mzZYBxoOo
2
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/04/30(土) 21:52:54.36 ID:ZP84I4/E0
1
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/04/30(土) 22:11:34.58 ID:D4QsJGIl0
8
何で上条さんまで入ってるんだ?
111 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 22:19:05.07 ID:LqPcIEK90
>>107
了解。
>>108>>110
申し訳ない。今回は安価下1のみ採用する安価。

>>110
これは、ヒロイン選択じゃなくて、本編に関わる安価なんだ。
書き溜めであるところまで来たけど、
原作通りはつまらないから多少ストーリーを変更した。




投下は30分から。
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/04/30(土) 22:26:17.47 ID:69zMtYwUo
ok
113 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 22:30:12.80 ID:LqPcIEK90
では、投下開始。


 気分安価イベント

『機動六課の休暇』


訓練に明け暮れていた俺達だが、一日だけ休暇が貰えるとのこともあり、
出かけることにしたのだが、
スバルとティアナで一組、キャロとエリオで一組。
……あれ? 俺は?
そんな風に落ち込んでいる時だった。
突然後ろから呼ばれたのだった。
「当麻くんは今日、どうするんですか〜?」
「ん? リインか」
「む。私じゃないほうが?」
ちょっと膨れるリイン。
あっかわい―――。
俺。やっぱ、ロリコン否定できないかも。


「いやぁ、誰とも出かける予定無くてさ」
「じゃぁ、私と。なんてどうですか?」
「リインと?」
「はいです」
笑顔で頷くリインあっかわい―――。
もういいか。ロリコンで。
そんなわけで、現在。
俺とリインはスバル達と同じ街に来ていた。


「一家に1人欲しいくらいだな。リインは」
「そうですか?」
「それはもう。暴飲暴食居候ニートを道端に捨て置いても良いくらいに」
「私、料理とかあんまり得意じゃないですし、できると言っても日常生活のサポートくらいですよ」
いやいや、料理得意じゃないのは上条さんも同じことですのよ。
それにですね、俺の家にいた居候さんは本当に何もしてくれませんから。
「……日常生活のサポートだけでもありがたいですよ」
インデックスを思い出してため息をつきながら言う。


「ふふ。でも私ははやてちゃんのパートナーですから。駄目ですよ?」
「解ってるよ。だからはやてに頼み込むとしようか」
「そ、そこまでしなくても?!」
「ははは。冗談ですのよリイン」
なぜかこの時、物凄く悲しい目をされたのだが……なぜ?
「あれ?」
「どうかしたか?」
「あれ、キャロちゃんとエリオくん……ですよね?」
リインが指差した先のベンチに、確かにその2人がいた。
114 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 22:31:11.03 ID:LqPcIEK90
……何やってるんだ?
「お〜い。エリオ。キャロ!!」
「あっ。当麻さんこんにちは。それに、リインさんまで」
「なにしてるですかぁ?」
「あっ。シャリオさんのお勧め散歩コースを歩いてる最中です」
エリオからそれを書いてある紙を借り、読んでみたが。
良く解らないルートだし、
一緒に1つのクレープを食べるって節約か?
「あ、あわわわわわ」
リインは真っ赤になって煙噴いちゃってるしなぁ……


「まぁ、せっかくの休みだし、楽しめよ」
「「はい!!」」
2人と別れ、暫く歩いたところで立ち止まる。
「リイン。大丈夫か? お前」
「へ? はひ?」
「熱でもあるのか?」
「いえいえいえ、違うのです。ただ、少し動揺してただけにゃのですよ……」
「動揺しすぎて噛んだな」
「……グスッ」
「わー!! 泣くなごめん泣かないで、悪い、悪いな、悪かったです!!」
何とか落ち着けて、昼飯を食べる為にレストランへときたのだが……


「いやぁ、なのはさんが……」
「あーみたぜ? 良く解らないゴーグル……」
「喋り方も……」
「スバル少し静かにできないの?」
店に入ると、数人の客の声が耳に入り込む。
煩いなぁ……。
レストランだからって静かなわけではないか。って、
「スバルとティアナじゃんか」
席に着いた俺たちの隣に2人がいた。


「リイン部隊長補佐に……アンタか」
「おいティアナ。なんだその落胆した表情は」
「別に。せっかくの休日にアンタの顔を見たせいで精神的に疲労したわけじゃないわよ」
「長々と説明ありがとうございます」
ったく……。
俺が何したんだっての。
「お二人はこの後どうするんですか〜?」
「デザートめぐりです!!」
「「えっ?」」
俺とリインはスバルの言葉に同時に反応した。
いや、それはありえないだろ。
なんて言葉が出てしまいそうな空間が目の前には広がっていた。
115 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 22:31:53.80 ID:LqPcIEK90
ティアナは小さなドリアなのだが、
4人前? 5人前だろうかのスパゲティを、スバルが一人で食べていた。
「ははは。気にしないで下さい」
ティアナは悲しそうな表情を浮かべて呟いていた。
「リインは何頼む?」
「わ、私はその……軽めのもので―――」
「リイン部隊長補佐は体調でも悪いんですか?」
「ふぇ?」
「いや、はやて部隊長曰く、リインは私より多く食べる大食い少女やって言ってたんで、軽めって言うから」
楽しそうに語るスバルを唖然とリインが見つめる。


「……じゃぁ、ステーキ定食にする?」
空気を換えようと俺が聞くが、それが悪かったのか、
「ち、違うのです、違うのでひゅ、違うのでしゅ、ちが\/.@[2321#%$"$"」
「リイン?!」
「最低ですね、貴方」
「えっ?」
「まぁ、スバルが一番駄目でしたけど」
「えっ? なにが?」
何が最低なんだ?
ってリインが倒れこんだ?!
「貴方達……似たもの同士ですね」
「俺とリイン?」
「アンタとスバルよ!!」
「あっティアナ待ってよ〜」
なんだったんだ? アイツ。
怒鳴って帰りやがった。


「リイン。平気か?」
「大丈夫なのです……あの」
「ん?」
「軽めのもので平気です。軽食ですから……」
「そうなのか? ガッツリいくんじゃ―――」
「それははやてちゃんの嘘です!!」
「は、はぁ……解った」
今一瞬、殺気だったぞ?
「じゃぁ、なににしましょ〜か?」
機嫌直った……のか?
女の人って良くわからないなぁ……。
116 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 22:32:44.71 ID:LqPcIEK90
書き溜めって無くなるの早いな



『傷ついた少女とレリック』


「じゃぁ―――?!」
「リイン?」
「感じませんか?」
「何を?」
急にリインの表情が強張り、空中で止まった。
感じるといわれても俺は何にも……。
そう考えていると、リインが何かに引かれるように路地を曲がっていく。
なんとか見失わないように行くと、女の子が倒れていた。
「おい、大丈夫か?」
「……私ははやてちゃん達に連絡しますです」
「ああ。頼む」
こんなボロボロで、足に鎖?
これは……レリックのケース?


_______________


_________


___


「ああ。スターズとライトニング。共に警戒に当たってくださいとのことだ」
「「了解」」
ティアナとスバル。キャロとエリオに連絡を入れて一息つく。
「俺は?」
「当麻くんは私との子の護衛に当たります」
「護衛?」
「はいです。この子はなんらかのわけあり少女以外ありえないのは見て解りますよね?」
リインの言葉に頷く。
というか、見た瞬間に解ったよ。
「リイン部隊長補佐。少女のh―――」
管理局の車が到着し、1人降りようとした時だった。


俺たちの目の前で、それは爆散し木っ端微塵に消し飛んだ。
「なっ……」
「リイン下がれ!!」
俺は何か異様な気配を感じ、左手でリインを掴み、2,3歩バックステップを踏むとそこにビームが放たれた。
「リイン、お前は戦えるよな?」
「ですが、この量は流石に無理があるです」
俺たちの目の前に現れたのは、数千機以上の数種類のガジェット。
「俺の右手が通用しないけど……左手の訓練だってしてんだ。やるぞ。リイン。俺たちが、この子を守るんだろ?」
「……はいです。私はサポートにまわるので……前線。お願いします」
「任せろ!!」
まずは一機!!
目の前にいた丸いガジェットを切り裂く。
117 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 22:33:15.74 ID:LqPcIEK90
……反動が軽く感じる。
シグナムさんとの打ち合いや、フェイトとの模擬戦。あっちの方が断然重い。
「えっと……なのはちゃんに習ったディバインシューター……ってー!!」
なのはの?
リインがそう言ってはなったのは、ピンク色ではなく水色。まさに心が澄み渡っているリインさんのm―――
「うわぁ?!」
「当麻くん?!」
「ゆ、油断しただけだ!! 大丈夫!」
あ、危なかった。
リインのこと考えてたらビームに照準合わされてた。


_______________


________


__


俺たちは何とか奮闘したものの、敵はまだ半分も削れていなかった。
「結構……不味い」
「が、頑張ってください。私達がやられたら、この子を守れない」
リインは最早余力を残しておらず、俺の肩に乗って魔法を使用していた。
リインはディバインバスターを60回以上使っていた。
一回につき、15〜6発を撃つ為、900発。
魔力がA+だとしても、慣れない魔法の為、燃費が悪く予想以上に魔力を消耗していた。
「リイン、移動魔法使えるか?」
「いえ、それはまだ……」
どうする?
俺も流石に、剣を振るう力がなくなって来た……。
一撃だったやつも、2回3回と同じ場所を切らないと切り裂けない。
限界……か?
いや、待て待て。
こんな程度で上条さんは終わりませんのことよ。


「リイン、ディバインシューターで隙を作ってくれ」
「えっ? そんな、相手は機械ですから……」
「普通に攻撃するだけでいい、俺がその間に、あの子を抱え挙げてウイングロードを張る」
「ウイングロード滑走経験は?」
「……いわずもがな」
「了解です。ディバインシューターフルシューティングなのです!!」
リインが全魔力を行使して、100余りの水色の魔弾を作り出した。
……リインが限界か。
急いで金髪の少女をレリックもろとも抱えあげおんぶすると同時に、リインが周囲の敵をディバインシューターで殲滅する。
頼むぞ。
「ウイングロード、展開!!」
俺がそう言うと、黄色い魔力の道路が空中に展開され、足に装着したデバイスがローラースケートのように、その道路を滑走した。
118 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 22:33:44.44 ID:LqPcIEK90
「オートか。これは都合がいい」
「……」
「リイン?! 大丈夫か?」
「ちょ……と、魔力を使いすぎましたのです」
俺が気を失いそうなリインを胸ポケットに入れ、空を滑走していた時だった。
「ちょこまか逃げるのが、管理局の得意分野かぁ?!」
女の人の怒鳴り声と共に、地上から突然放たれた白い閃光。
俺が進もうとした道が消え、立ち止まる。


「超面倒なんで、できればその子を渡して欲しいんですが」
「?!」
「超驚いてますが、どうでもいいです。超さっさとその子を渡してください」
後ろから声が飛び振り返ると、俺の走ってきたウイングロードに少女が立っていた。
なんだ?
いつの間に?
「超聞こえてますかァ?! さっさと渡せってェ言ってンですよ!!」
少女が右拳を構え、迫ってくる。
不味い……両手は塞がって……。


「良く頑張った」


「えっ?」


「紫電……一閃!!」
「?!」
敵の少女がいた場所に、巨大な斬撃が直撃した。
今の……って?
「シグナムさんか?!」
空を見ると、俺のほうにシグナムさんが降りてきていた。
「魔法なしでここまで良くたえたな」
「だけど、リインが……」
「……ここは任せて先に行け。機動六課のヘリが待機している」
シグナムさんに言われ、俺はヘリとの合流地点へ向かった。


シグナムさんの指示通りにいくと、ヘリが止まっていた。
「おっ……お疲れ。後は任せろ」
「ああ、頼む。あと、リインも……」
「馬鹿いうな。お前も乗れ。お前とリインフォースUには帰還命令が出てる」
「え?」
「あんな数千機相手に孤軍奮闘してたんだ、魔力や体力が無いのを予測した上での命令だ」
操縦席の男がククッと笑う。
何がおかしいんだ?
「信頼されてて羨ましいぜ、お前。だって2人の無事が確認される前に部隊長はそう命令を出したんだぜ?」
「ど、ういう?」
「つまり、お前ら2人が確実に生きてると信じて命令したんだよ」
あぁ……そういうことか。
くそっ……安心したら疲れが……。
「本当に、お疲れ様だぜ。運び屋サン」
操縦席の男の言葉を聞いた後、俺は気を失った。
119 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/04/30(土) 22:38:58.51 ID:LqPcIEK90
……。

書き溜めが切れました。
それでですね、
>>106の安価の理由は、ここで視点を変更するからです。


通常通りいくなら、ヴィヴィオとリインそれに当麻は管理局に戻れるんですが、
ここら辺いじくって戻れないルートを作りました。
なので、いっそ視点変更しちゃえばいいじゃん。
禁書となのはのクロスなんだから、当麻視点以外があっても良いよね。
とか思ったので、
安価しました。

>>107で選ばれたなのは視点で行きます。
今日更新は無理かもしれないです。
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga]:2011/04/30(土) 22:47:19.28 ID:LqPcIEK90
>>117

誤字。
ディバインバスター→ディバインシューター
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/04/30(土) 23:13:06.70 ID:7pdJhJ2w0


絹旗?
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/04/30(土) 23:53:35.42 ID:iruXCIIa0

リインかわいいよリイン

>>118
運び屋とか言うから某お医者さんが…
123 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/01(日) 09:25:50.83 ID:9rf8kCQ40
>>121
後ほど再登場するかもなのでその時に。
>>122
リインが可愛いのは言わなくても良いくらい当然。地球が自転するのと同じくらい当然。
運び屋さん。某お医者さん=カエル医者ですねわかります



脱字のせいで大変なことになってますね。

>>116のリインの台詞。

>「当麻くんは私との子の護衛に当たります」

これじゃぁ、リインと当麻の子供ですね。
正しいのはこっち↓

>「当麻くんは私と、この子の護衛に当たります」


訂正は以上のはず……です。

124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/01(日) 13:02:54.22 ID:G8YUtCYG0
もうヴィヴィオのとこまで来てるけどティアナが何か無茶してなのはが魔王化するとこやらないの?
125 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 14:41:42.48 ID:9rf8kCQ40
>>124後ほど説明します。

なのは視点。
なんか書き難い。


『表情』

「なのはちゃん……」
「あっ、はやてちゃん。こっちの被害状況はちょっと深刻かもしれない」
「……」
「どうしたの?」
「――なんでや?」
はやてちゃん……。
「なんでそないな平然としてられるん?! なのはちゃんの知り合いなんやろ?! なのはちゃんの大切な人なんやろ?! なんでなん?! 答えてや!!」
私に対するはやてちゃんの叫びは、遠くの人に聞こえるくらい大きく響いた。
平気なわけが無かった。
「だって、私は今、悲しんでる余裕なんて無いから」
そんなわけが無い。


「なんで、そんな……」
「はやてちゃん。私達は隊長だよ。はやてちゃんに至っては総隊長。私達が悲しんでていいわけないよ」
「信じられへん。なのはちゃんは、どんなことにもめげない不屈の心を持ってるって噂やった……せやけど、そんな、そんな優しい心じゃないんやな」
……。
「ただの……ただの冷徹で、残酷な冷たい悪魔の心や」
「はやて!!」
私にそう言ったはやてちゃんを、フェイトちゃんが叩いた。
何してるの?
事実だよ、フェイトちゃん。
現に、こうして笑ってるんだもん……。
リインちゃんを失って悲しんでるはやてちゃんが正しいんだよ。


「はやて、言いすぎだよ」
「言い過ぎや無い。正しい……言葉や」
はやてちゃんはそう言うと、歩いて行った。
私はただ立ち尽くしていて、
フェイトちゃんが何かを喋ってる気がしたけど……一言も耳には入ってこなかった。
私だって、悲しいよ。泣きたいよ。叫びたいよ。
ねぇ、はやてちゃん。
私だって、物凄く悲しいんだよ?
でも、なんでだろう。
泣けないんだよ。悲しめないんだよ。叫べないんだよ……はやてちゃん。
私、壊れちゃったのかな。
今までは普通だったのに、急になんだよ……どうしてだろう。


「なのは!!」
「?!」
「フェ……イトちゃん?」
「はやてはきっと、冷静になれてなかっただけだから……ね?」
「ううん。はやてちゃんは正しいよ。私、悪魔なんだよきっと」
私が言うと、フェイトちゃんが必死に否定した。
「違う、違うよなのは。なのはが悪魔だったら私を助けてはくれなかったはずだよ!! どうしてそんなこというの? なのは。元に戻ってよ。なのは」
フェイトちゃんも泣いていた。
なんで? 私のせい?
「あはは。泣かないでよフェイトちゃん。私は平気だから。大丈夫だよ」
私はそう言ってフェイトちゃんから離れると、仕事を終わらせる為に作業に取り掛かった。


_____________


______


__
126 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 14:42:11.12 ID:9rf8kCQ40
「あの……ひっ?!」
「あっ、なのh――すいません。なんでもないです」
……なんでだろう。
みんな私を避けてる。
おかしいな。私、何かしたかな。
避けてるというより、怯えられてるかな。
あとでフェイトちゃんに聞こう……。
私は部屋へ戻り、部屋着に着替えた。
ベッドに倒れこむ。
全然眠くない。


「――なのは」
暫くすると、フェイトちゃんが帰ってきた。
「あっ、お帰り」
そう言ってフェイトちゃんと顔をあわせた途端、フェイトちゃんの表情が歪んだ。
「どうしたの……なのは?」
急に聞かれても、解らないんだけれど。
私が首をかしげると、フェイトちゃんは鏡を私に差し出して言った。
「酷い顔になってるよ……なのは」
そう言われ、見てみると本当に酷い顔だった。
喜怒哀楽が入り混じった表情。
悪魔みたい。
だからみんな避けてたんだ。
「なのは……?」
フェイトちゃんの心配そうな声が私を優しく包む。


「フェイトちゃん……表情ってどうやって作るんだっけ?」


私はこの日から、無表情になってしまった……。
127 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 14:42:37.70 ID:9rf8kCQ40
『なのはとインデックス』


宿舎、当麻の部屋

「なのは……」
「ごめん、フェイトちゃん」
「気持ちは解るんだけど……でも、私達はほら……仕事が」
「やる気になれない……」
「なのは。私、仕事行って来るから」
私のせいかもしれない。
一週間前の機動六課の休日。
申請したのは、私だった。
みんな訓練頑張ってるし、1日くらい休ませてあげようよ。
それが、いけないんだ。きっと。


全てのことに対してやる気が出なかった。
食べることも、起きることも寝ることも……仕事も。
私はあの日の翌日。
当麻の部屋に来て、ベッドに倒れこんでから何もしていない。
寝てすらいない。
会いたいよ……お兄ちゃん。
そんな中、事故がおきた。
フェイトちゃんが運転中にトラックに突っ込まれたらしい。
多分、私のせいだ。
私がフェイトちゃんに心配かけすぎたせいだ。
私、何やってるんだろう。
どうして、ここにいるんだろう。
「――なのは!!」
「え?」
私の名前を呼んだのは、当麻の連れのインデックスちゃんだった。


「何してるのかな。ここはとうまの部屋なんだよ?」
「それを言ったら貴女もでしょ?」
「私はね、貴女をここから連れ出しにきたんだよ」
何言ってるんだろうこの子は。
なんで私が出なくちゃいけないの?
「貴女、いつまで悲しんでるつもり? はやてはもう仕事を頑張ってるんだよ?」
「だから何?」
はやてちゃんなんて、知らない。


「貴女は、とうまを信じていないの?」
「え?」
「はやても最初は泣いてた。私はね、こう言ってあげた。「悲しむのは一瞬でいい、私達が帰りを信じていれば必ずまた会える」ってね。私だってとうまがいないのは寂しいし、悲しい。まさか拉致されるなんて思ってなかった。でもねなのは。私は信じてるよ。とうまなら絶対、リインを連れて戻ってきてくれるって」
「私は……どうしたらいいのかな?」
「なのは。前に言ったよね? やれることを頑張ろうって。なのはができることは何? 悲しむこと? 違うよね、なのは。後は言わなくても良いはずだよ?」
ベッドに倒れこんでいた私に、インデックスちゃんは微笑んだ。
「それと、私に貴女に会いに行くよう言ったのは、他でもないはやてなんだよ? はやても物凄く心配してるよ。フェイトのことだってある。なのは。今は落ち込んでる……ひまなんてないんだよ?」
インデックスちゃんはそう言うと、部屋を出て行った。


……信じていない?
そんなこと、ない。
ない?
……ごめん、お兄ちゃん。
私、信じてなかった。
私、信じるから。
だから帰ってきてね?
そしたら約束守ってね。
……まずは、お風呂に入って……。
はやてちゃんに謝らなくちゃ。
128 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 14:43:37.68 ID:9rf8kCQ40
______________



________



___




「なのはさん?!」
「スバル、みんなもごめんなさい。私、がんばるから」
「……遅いで。なのはちゃん」
「はやてちゃん……」
「ごめんな? なのはちゃん」
「私も……ごめん」
私達にそれ以上はいらなかった。
「フェイトちゃんは?」
「軽傷や。安心しとき。……なのはちゃん達が捕らえ損ねたあの謎の敵と地球でなのはちゃんたちを襲った敵は一緒のグループみたいや。あとは、シグナムが戦闘したというセーターの少女と長い髪の女」
はやてちゃんから資料を受け取る。
……。
「戦闘機人?」
「はい。敵が自らそう言っていました」
スバルを見ると頷いていた。


「この、シグナムさんと戦闘した人は?」
「解らないんや。それが」
「どういう?」
「彼女達は魔法というより、なんて言ったらええかわからんのやけど……」
「――あれは、能力者だよ」
フェイトちゃん?!
「大丈夫なの?!」
「問題ないよ。なのは。戻ってきてくれて有難う」
「……うん」
フェイトちゃんが私に微笑み、私が微笑み返すとフェイトちゃんの表情が険しくなった。


「あれは学園都市の人だと思う」
「自信の根拠は?」
「私は一度、学園都市の人と戦闘してる」
学園都市の人……。
あれ?
でも地球にはいけないはずじゃ……。
「予め来てたってこと?」
「可能性は否定できへんな」
「戦闘機人と共闘してたのかもしれない。だから、同一のグループの可能性がある」
解らない事が多い……。
でも、解ったことも多い。


「で、なんやけど。1つ尾もろい情報があるんやけど……調査お願いできへんか?」
はやてちゃんはそう言って私に一枚の資料を手渡した。
……ゴーグルをつけた少女?
「どういうこと?」
「そのゴーグルの少女の服装。どうやら、学園都市の常盤台中学の制服なんや」
「それって……」
「いや、敵ではなく何かを探してうろついてるような感じらしいんやけど」
何かを?
「でも、今まで……」
「それがみつからんのや」
「どうして?」
「ことごとく、逃げられてんのや。見つけた瞬間に人間とは思えない速さで走っていくらしいんよ」
人間じゃないの?
でも……。


「で、や。それで私達が捕まえようって魂胆なんや。それをなのはちゃんにお願いしたい」
「?」
「学園都市を知ってるフェイトちゃん、なのはちゃん。どっちか。なんて考えとったけどフェイトちゃんは執務官の仕事があってな」
そういうこと。
うん。
「了解。今から行ってきます」
私はそう言い、急いで目撃情報のある街へと急行した。
129 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 14:48:41.81 ID:9rf8kCQ40
書き溜め以上。
時間無かった。
朝からバイトだったんですよ。一時間前まで。


>>124
ここら辺が収拾ついたらそれについてコメするから待って。


なんかもう、gdgdになってきた気がしなくも無いが、がんばる。



投下は後は夕方。

17時くらいから1話か2話する予定。
今から書く。
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/01(日) 15:18:27.80 ID:Oh4W+Hxd0


オリジナル部分はもうちょい描写を濃くしてくれると助かる
上条さんとリインは帰路でにさらわれたってことか?
131 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/01(日) 15:34:27.54 ID:9rf8kCQ40
>>130
そうなんだけど、詳しく言うと、
シグナムが言っていた味方のヘリが敵に奪われていて、
敵がパイロットに成りすましているのに気づかずに搭乗。
不意に襲った眠気(毒ガスのせい)←描写無くてスマン。で眠り拉致。

こんな感じ。
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/05/01(日) 15:45:48.44 ID:CanJl5Ri0
>>129

もっとゆっくり書いてもらっても全然大丈夫ですからー…
落ち着いてください
133 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 18:52:32.05 ID:9rf8kCQ40
>>132
落ち着いてはいるよ。

ゆっくりか。
できるだけゆったり更新にするよ。


19時から投下する。
134 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 19:00:07.07 ID:9rf8kCQ40
『ゴーグル少女』


「解らないな」
「そうですか。ありがとうございました」
情報が少ない……。
もう、数十人くらいに聞いたのに……。
一体……。
「あの、ゴーグルの少女を見かけませんでしたか?」
「ん? ゴーグルの子?」
「はい。不思議な格好で、スカートで……」
「ああ、それならさっき向こうで見たよ」
?!
「本当ですか?!」
「ああ、そr―――」
「有難うございました!!」
急がなくちゃ。


男の人の言葉を最後まで聞く前に、飛び出す。
どこに……。
どこに……。
……あの人!!
「?!」
逃げる?!
「バインド!!」
間に合わない?!
なんて早い動きするの!!
「ま、待って!!」
「?!」
止まってくれた?


「貴女は学園都市、常盤台の子だよね?!」
「?!」
やっぱり。
これなら話を……。
「貴女はなぜ学園都市を知っているの?! 答えて!!」
?!
電撃?!
「待って!! 戦闘する気はないの!!」
「じゃぁ、答えて。ここはどこ? 何で私を追うの?! 何で私を探すの?!」
いままでの局員が、この子に対する対応が駄目だったのかな……
135 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 19:00:46.99 ID:9rf8kCQ40
「ここは、ミッドチルダ。貴女達の世界とは違うの。貴女を追うのは、貴女が地球の人だから」
「……そんなの信じられないわ!!」
「信じなくてもいい。私は、情報が欲しい。貴女も情報が欲しい。お願い。私達に協力して欲しいの」
「……私は人を探してるの」
「え?」
「白井黒子。ツインテールで私と同じ服装の女の子」
「……ごめん。解らない」
「そっか。ここが異世界だって言うならついでに聞いて良いかな?」
「あっ、うん」
「上条当麻って人はここに来てない?」
「?!」
この子……。
当麻の知り合い?


「一ヶ月以上行方不明なの!! 教えて!!」
「……知ってるよ。当麻は少し前まで私達といたの」
「え?」
でも……。
「今は敵に拉致されてしまった……」
「……また厄介ごとに首突っ込んだんだ……」
「え?」
「私は御坂美琴」
「あっ、私は高町なのは。なのはでいいよ……?」
あのゴーグルが気になる。


「ん? ゴーグルきになるの?」
「え? あ、あははは」
ばれてた……。
「これは、妹がもっていたのをつけて遊んでたの。そのまま持ってきちゃった」
「……どうやってここに?」
それが一番気になる問題。
「解らない。突然出てきた光に触れたらここにいたの」
光?
なんだろう。
「ねぇ、とりあえず、貴女達の所に行くよ」
「え?」
「アイツの話も聞きたいしね」
「あ、うん。じゃぁ、行こう。美琴ちゃん」
「うっ、ちゃんは……なんか」
「駄目?」
「べ、別に良いんだけど。聞きなれなくて」
「あはは。次期に慣れるよ〜」
「はは。だといいけれど」
「?」
美琴ちゃんが色々と情報を持っていると嬉しいけど……。
美琴ちゃんの探してる白井黒子って少女。
見つけてあげなくちゃ……。
136 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 19:01:17.31 ID:9rf8kCQ40
『情報』


「なんやて?」
「はい。この画像……えっとシグナムさん? の戦っている長い髪のほうは知ってます」
「だれなん?」
「麦野沈利。学園都市にいる能力者の中でも屈指の強さの最凶の女です」
「私の剣が溶かされたのは?」
「この女の能力。魔法じゃありません。私たちはそういうものです。私が電気を扱えるのも能力です」
……美琴ちゃんの持ってる情報は多い。
「でも、美琴ちゃん。この人が誰かと協力するのはありえないって言うのは?」
「確実とは言えないんだけど、戦って垣間見たこの女の性格。他人と協力っていうのはしない人だと思うです。それが、知り合いで無い限り」
そっか……。
じゃあ、あの戦闘機人とは関係ないかもしれないということかな。


じゃぁ、あの戦闘機人と女の人たち。
それぞれの目的って……。
「思ったんだけど、この戦闘機人があの女の子とレリックを狙っていて、麦野さんが横取りって言うのはどうかな」
「それってどういう?」
「なのはちゃん、つまり敵対勢力。私ら管理局を入れたとすると第3勢力ってこと?」
第3勢力……。
「それなら、なんとなく筋が通ってる気もするね」
「それで、黒子のことは?」
「それが、あんましわかってない。目撃情報すら全然ないんや」
「そっか。でも、黒子なら大丈夫。そう信じてる」
強いな……美琴ちゃん。
私はあんなに悩んだことも、迷い無く信じてるって。
凄いなぁ。


「はやて!! なのは!!」
「フェイトちゃん?!」
「どないしたん? そんな慌てて」
「ガジェットについて、追加情報がある」
「え?」
「ガジェットは、J・スカリエッティが製造していることが解ったの」
っていうことは……。
「不味いことになってるってことやな」
「えっ?えっ?」
「美琴ちゃんはわからないよね……」
そういえば、こっちからは何の情報も与えてないんだっけ……。
137 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 19:01:48.60 ID:9rf8kCQ40
____________

セツメイチュウ……。
________

セツメイチュウ……。
___



「私は麦野を探すわ」
「うん。それでええよ」
「スターズは、麦野を追うことになってるから」
「え?」
フェイトちゃん?
どういう……それは聞いてない……。
「当麻を助けたいでしょ? なのはちゃん。せやから頼むで。リインのことも」
「はやてちゃん……」
「ライトニングは、Jスカリエッティの捜索で、いいんやね?」
「うん……」
フェイトちゃん……。


「じゃぁ、それぞれに連絡お願いするで」


「「はい!!」」


私達は、こうしてそれぞれ任務につくことになった。
ナンバーズという戦闘機人とガジェットドローン。
麦野沈利という学園都市の女の人。
しかし、そんな簡単に敵は手を拱いてはいなかった……。


《はやて部隊長!!》
ロングアーチ部隊からの緊急連絡が入った。
「どないしたん?」
《街中で戦闘が開始しました》
「え?」
《戦闘機人5人と、謎の女の人達が4人です》
「それって……」
《恐らく、女の人たちのアジトを戦闘機人が襲撃したと思われます》
……なんで?
いや、美琴ちゃんが言ったとおり。


「スターズとライトニング。出撃や」


「「了解!!」」


まさか街中にアジトがあったなんて……。
「スバルとティアナ。それと美琴ちゃんはリインちゃんと当麻と女の子の救出」
「「「了解!!」」」
「なのは。アンタはどうするのよ」
「私は……麦野たちとナンバーズの捕獲。みんな。気をつけてね」
「なのはこそ!!」
「私は美琴ちゃんとスバル、ティアナとは別ルートで戦闘へと向かう」
「なのはさん。気をつけてください!!」
「うん!!」


……。
急がないと……。
3人はヘリで移動、私は魔法で飛んで移動。
時間的には、3人が遅れて到着することになる……。
「なのは!!」
「フェイトちゃん!! それにエリオとキャロも」
「私達も出撃なんだから、頑張ろうなのは」
「うん」


そして私達は、戦場化した街へと足を踏み入れた。
138 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 19:03:58.12 ID:9rf8kCQ40
とりあえず、今できるのはここまで。

今度からゆったり更新していくことにするよ。

因みになのはさん視点は当麻が戻ってくるまでだから、
もうすぐ終わり。

139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/01(日) 19:15:18.19 ID:g8ZuFua00
乙!
リインがスカリエッテイの手に渡ったら、色々と不味い気が……
というかこれ、アイテム全員ミッドに来てる!?
140 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/01(日) 19:33:51.33 ID:9rf8kCQ40
>>1から>>36までが一章
>>37から>>97までが二章
>>102から>>128までが三章
>>134から四章です。
なんか、入れ忘れてたみたいです。


>>139
リイン!! 危ない!!
あっでも、スカリエッティの手に渡ったかは解りませんよ?
え?
アイテムメンバー全員来てるかって?
すぐわかります。

明日朝早いので、夜の投下は無いです。
よって、次回投下の予定は明日の夕方。または夜です。
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/01(日) 19:36:36.05 ID:SHrp7JRl0
乙!!
これからアイテムがどうからんでくるか楽しみ

魔術勢力は出てこないのかな?どっちでもいいんだけど
142 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/01(日) 19:40:30.18 ID:9rf8kCQ40
>>141
魔術勢力?
インなんとかさんがいるか(略
なのはたちが魔法w(略

今のところはまだわからない。
今後の安価、または作者の気分による。
143 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/01(日) 19:50:42.14 ID:9rf8kCQ40
すいません。
軽く安価とっておきます。


魔王なのはの時も当麻視点で行くのはok?
それとも、
ティアナorなのは?


1、当麻

2、なのは

3、ティアナ


因みに、これは訓練でなのはがティアナをフルボッコにする話でのことです。

これは範囲安価での投票です。

安価>>144から、>>1が終了というまでです。

では、清き一票をどうぞ。
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/01(日) 20:02:50.50 ID:g8ZuFua00
1で
地球のは「超能力勢力」「魔術勢力」なのはたちが「魔法(魔導?)勢力」で良いと思う
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2011/05/01(日) 20:30:50.09 ID:b3QYlYyoo
3
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/01(日) 20:37:54.76 ID:DK2nbNGZ0
3かな?
1でも良いのですが、どちらかと言えばね。
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/01(日) 20:47:41.54 ID:HL8hHeNqP
1
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/01(日) 21:48:48.06 ID:G8YUtCYG0
1
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/01(日) 23:55:32.05 ID:m50eAG+/0
1
150 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/02(月) 00:06:20.32 ID:fLMwCMMh0
日付が変わったので、終了とさせていただきます

結果。

当麻 4票

なのは 0票

ティアナ 2票

ということで、当麻視点でお送りします。
でも、この魔王の話はまだ先です。
書き溜めできるよう、先行募集いたしました。

>>144ー149
の方有難うございました。


>>144

そうですね、そんな感じです。
安価しているのは、私の好きなキャラしか登場しない。
なんてことにならない為です。

気分安価では、選んだキャラが、ミッドチルダではなく、学園都市のキャラだとしても、
登場します。敵か味方かは解りませんが。

では、また明日。

151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/02(月) 02:46:12.94 ID:KsdvKspDO
キャラが沢山いる時に誰が何言ってるかわからん時があるのだが・・・。
152 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/02(月) 19:45:13.30 ID:fLMwCMMh0
>>151
ごめん。
私の文章力の無さのせいです。
できるだけ、わからなくならないようにします。


えっと。
22時から投下します。
計3話。
何レス分かは、ちょっとわかりませんが。

とりあえず、最初の1話は、なのはさん視点最後の話です。
そのあと少し説明を入れて、2話連投します。
153 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/02(月) 21:52:52.39 ID:fLMwCMMh0
えっと、予定入ったせいで更新22時が不可。
多分徹夜投稿になると思う。

そでですが、予め安価取っておこうかと。
前回とっていただいた、カリムとか、なのはとか、消化していってます。
そして、残ってるカリムとスバルもちゃんと書き溜めの中にいます。
今日更新する予定はないけど。



気分安価No,2

ルール

1、この安価は、必ず実行されます。

2、現在当麻視点ですが、アレイスター。と選択された場合はその場合アレイスター視点でお送りいたします。
つまり、当麻の味方なら当麻視点で、当麻の敵ならそいつ視点でお送りします。

3、当麻以外でお願いします。

4、範囲指定安価ですが、その範囲内のは全て実行します。

5、連投はヤメテ

6、誰かが連投した場合はその連投者の下の人を採用します。例えば、>>90->>99までと言い、>>95から>>99まで連投されたとしたら>>100から>>104の人が安価に答えてもいいということです。

7、別に他の人が選んでるからって違う人にする必要性は皆無です。

8、敵か味方かは、>>1がサイコロで決めることは内緒です。

9、作者が確認した時に指定数を満たしていなくても終了です

10、意外に本編に影響与えたりします。

11、だから是非どうぞ、ご参加を


安価、>>154から>>160まで



1、とあるの登場人物から一名選択して、明記

2、なのは登場キャラから一名選択して、明記


キャラによっては特殊イベントが起こるかも。
投票ではないです。

雑談どうぞ、この作品への質問もどうぞ。
でも、安価に答えてくれるのが一番ありがたいです。
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/02(月) 22:14:21.77 ID:dY85x0/n0
1、御坂妹
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/05/02(月) 22:21:45.88 ID:qPsQ8OPZo
2、フェイト
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/02(月) 22:23:29.08 ID:x8No2KYDO
禁書サイドから美琴
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/05/02(月) 22:25:06.57 ID:DX4Gb38m0
2、フェイト
更新がんばってください!俺は舞ってます!
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/02(月) 23:40:12.74 ID:zpWEPKR10
1、黒夜
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/03(火) 00:20:16.45 ID:H5jx2bndP
1、麦野
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/03(火) 01:06:37.91 ID:R0fvXkOko
2.ヴィータ
161 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 07:51:23.00 ID:GFDlwTBp0
えっと。
寝落ちしました。
ほんと、ごめん。

>>154>>160
協力どうも。

>>157
有難うございます。


今から投下します。
162 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 07:53:03.69 ID:GFDlwTBp0
『救出』


「酷い……」
「いろんなところで爆発が起きてる……」
建物が溶けてるのは麦野という人の力。
じゃぁ、この近くのが?
「フェイトちゃん。私は近い所に行く。他の場所お願い」
「解った。気をつけて」
「フェイトちゃんこそ」
私がフェイトちゃん達と別れ、近くの爆発が起きている場所へ行くと、予想通り麦野という人がいた。


「見つけたよ。麦野さん」
「あぁ? 誰だてめぇ」
「時空管理局、機動六課スターズ分隊隊長高町なのは一等空尉」
「管理局の犬か。ったく、何の用だぁ?」
……戦闘機人がいない?
なんで……?
「貴女と戦闘機人の捕獲を……」
「あ〜。それは無理」
「え?」
「私は捕まる気ないし、戦闘機人は……ほら。そこで半分になってる」
なっ……。
この人、何の躊躇もせずに人を?!


「でぇ? アンタもああなりにきたんだろぉ!!」
っ?!
急に光った白い光に対し、魔法の盾を展開した……けど。
「はっ、んな柔な盾でぇ、原子崩しがふせげるかぁ!!」
盾が溶かされ……?!
「かろうじてかわしたか。ちっ。やっぱし逃げんのが専売特許のようだなぁ管理局の犬は」
「貴女はなぜ戦闘を?!」
「はっ。向こうが襲ってきただけだ。多分、ヴィヴィオとかいう餓鬼に発信機があったんだろ」
え?
「いいかぁ? 私は管理局に用はねぇ。ただ、自分達の世界に帰りたいだけだ」
「みんなを返しなさい!!」
「上条当麻とリインフォースU? あの2人はお前らに返す。だが、あの餓鬼は駄目だ」
どういうこと?
あの傷ついた少女に一体何が?


「聖王のゆりかご……」
「え?」
「私達が帰るのにあの餓鬼が必要なだけだ。邪魔しなければ、戦う気は無いが?」
「……みんなを連れ戻す。あの女の子も管理局が保護します。そして貴女達も」
「はぁ? つまり決別? 仕方ないなぁ。お前の両手両足消し去って×××にしてやらぁぁぁ!!」
「ディバインシューター、シュート!!」
「おせぇぞぉ……管理局のおんなぁ!!」
早い……それにとんだ?
「っ……レイジングハート、ディバイィィィィンバスタァァァァァ!!」
「ビームの撃ちあいしましょうってかぁ?!」
なっ……あの人も砲撃できるの?!
163 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 07:54:02.33 ID:GFDlwTBp0
「はっ。おんなぁ。いいぜぇ。楽しめるよぉ。だから……」
「っ?!」
「お前の×××を××××にして××××にしてやんよぉ!!」
うそっ……ディバインバスターが押し負けっ……。
プロテクション!!
この盾でもどれだけ持つか……。
「――第四位!!」
「あぁん?!」
「超電磁砲でも食らいなさい!!」
「てめぇ……なんで」
美琴ちゃん?!
「吹っ飛びなさい!! 麦野沈利!!」
「ちぃ……浜面!! 鍵が奪われた!! 防衛を中止、各自撤退!!」
あっ……逃げられた……。
「なのは!!」


_____________


_________


___



「なのは、大丈夫?」
「なんとか。でも、あの人。魔法の盾もディバインバスターも溶かした……」
「うん。アイツの能力は厄介だから。触れたものを分解できる粒機波形高速砲を撃てるの。魔法も関係なく溶かせるっていうのは驚いたけど……」
「みんなは?」
「当麻とちっちゃい人形みたいな子は昏睡状態。たぶん薬で眠らされてたんだと思う。女の子は怯えて泣き叫んでて手がつけられなかったけどフェイトがなんとか」
そっか……良かった……無事で。
「戦闘機人は全滅したらしくて、私達が来た時には麦野の仲間しかいなかった」
「それにも、逃げられちゃったね……」
「でも、当摩達を助けられたのよ? それで良いじゃない」
「そうだね」


私達は戦闘後、管理局へと戻り、今回戦闘した女の人たちの情報を纏めた。


「麦野沈利この人がリーダーなんや。で、絹旗最愛。以上二名はシグナムとの戦闘でわかってるんやけど、追加や。滝壺理后とフレンダ=セイヴェルンというらしい」
「金髪で碧眼のこの子が、フレンダ。その隣にいるのが滝壺」
フェイトちゃんが映像を出して言う。
みたところ、全員地球の服装で、地球から来たことを表していた。
「で、なんやが。なのはちゃん。それはホンマ?」
「え?」
「あの女の子が、必要だって言っていたことや」
「うん。本当だよ」
でも、なんかほかに重要なことを言っていた気がする……。
とても大事なことな気がするんだけど。


「悩んでてもしょうがないよ。はやて。今は無事帰ってきた2人と女の子。見舞いに行こう?」
フェイトちゃんの提案で私達は会議を終え、当麻達の所へと向かった。
帰ってきてくれた……のかな?
助けたの気がするけど。
まぁ、どっちでも良いかな。
病室の扉を開けると、当麻がこっちをみて手を振った。
心配かけすぎだよ……まったく。


「お帰り、当麻」
私がそう言うと、彼は優しく微笑んだ。
164 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 07:55:29.25 ID:GFDlwTBp0
ちょっと、説明入れます。

>>124

ヴィヴィオが、なのは魔王化より先に現れただけです。



とりあえず、なのは視点はここまで。

フェイト視点だと絹旗との戦闘と、ヴィヴィオを落ち着かせることが描写された。

美琴とスバル達は救出なんですが、ガジェットやフレンダたちと対峙する描写。
因みに、ティアナはここでミスをする描写がある。


黒子?
黒子はここでは関係ないので秘密です。


ヴォルケンリッターは、今回出撃してないです。他の用事に出ていましたので。

当麻とリインはそれぞれ、ここでの麦野たちの会話が手に入るのですが、
選ばれなかったので薬で眠らされることになり、何の情報も持ってない。

はやて選ぶと、騎士カリムとかが出てきたっていうのは内緒です。


こっからまた当麻の視点でSTSを歩きます。
165 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 07:56:05.72 ID:GFDlwTBp0
『貴方の為のキャラ』

「今日……少しだけ付き合ってもらっていいかな?」
俺は不意になのはに誘われた。
「何を?」
「ちょっと……相談」
思いつめた感じのなのはに対し、断れる度胸など皆無な俺は訓練後という憔悴しきった状態で、
これから何をするのかと恐れ戦きながら、なのはについて行った。
しかし、きたのは訓練場でも、管制室でもなく六課の支部でもなく、なのはとフェイトの部屋だった。


「なのは?」
「訓練……どうかな?」
制服のままベッドに座ったなのはが口を開いた。
「は?」
「私、ちゃんと教えられてるかな」
突然の質問に、答えを探す。
なのはの訓練……。
思い返すと、かなり厳しいし大変だし、なのはは鬼畜だし。でも……
「教えられてると思うぜ?」
「そう……かな」
「まぁ、あの訓練は解ってるやつにはわかるし、解らないやつにはわからないだろうさ」
「え?」
これ言うと、シャマルさんに危害が及びそうだけど……まぁ。ごめんなさい。


「なのははさ。みんなに無理して欲しくないんだろ? 自分の今できる範囲のことをやって、それ以上はしない」
「……」
「9歳からなのはは、魔法少女になった。そう言ってたじゃん。偶然の偶然でさ。戦いの記録とかちょいと見る機会があったんだけど」
「え?」
はははは。
そんな驚きの表情しなくても。
まぁ、過去はあんまり知られたくないだろうけどさ。
「スターライトブレイカー。いわゆる集束魔法砲撃。ありゃ、相当無茶やってたんだろ?」
「……」
「度重なる戦い。その中で蓄積していく疲労。それである時なのはは堕ちた」
「……無茶しすぎて、みんなに心配かけて、私、本当に馬鹿だったって思った。もう飛べなくなる。歩けなくなる。そう言われて、私はすごく悲しくて空っぽになりそうだった」
なのは……。


「みんなに無茶して欲しくないって言うのはそれが理由だろ? 訓練もそう。いつまで経っても同じことばっか。人によっちゃぁ、いらついてくることもあるだろ。
なんせ、これはもう完璧。自分でそう思うことがあるからな。でも、他所から見たらそれはまだまだ未熟でさ。体のことを省みずに行ってるんだよな」
「えっと……」
「訓練の意味……あれは、みんなに自分と同じ思いをして欲しくない。みんなが無事で帰ってきてくれるように。そういう意味でのあの訓練なんだろ?」
「まぁ、近いかな。慣れてきた魔法をもっと完璧に。そうしてから次の段階。そう考えてるの」
……う〜ん。
けど、あれだ。
「なんで俺に相談?」
「え? いや、その。なんとなく」
「俺はなんとなくで睡眠時間を削られているわけですか?」
「あっ、ち、違うの。お兄ちゃんは特殊メニューだから、話しても良いかなって」
……意味わかんない。
でも面倒だからそういうことでいいか。


「1つ良いか?」
「?」
「2人の時にお兄ちゃんって呼ぶのは何で?」
「あの時の名残り。でも、嫌なら止めるよ?」
「なのはさ。訓練の時とキャラ違いすぎる」
「それはそうだよ。貴方の為だけのキャラだし」
……はぁ。
「さいですか。まぁ、帰って良い?」
「えっ? うん。ごめんね、当麻」
「いや、別に良いですよ」
そう言って、俺となのはは別れ、俺は部屋へと戻った。


俺の為のキャラとか。
内心どう甚振ってやろうとか考えてんだろうなぁ。
不幸だ……。
166 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 07:56:33.11 ID:GFDlwTBp0
気分安価イベント

『カリムさんを襲ったので処刑します』

当麻たち救出から暫くの日。

「え? インデックスが?」
「そうや。インちゃんは今聖王教会で手伝いをしとる。なんか、教会が懐かしいからっていっとったで」
「へぇ……」
現在、俺とはやて。それになのはとフェイト。
そして、俺とリインが見つけた少女、ヴィヴィオちゃんは聖王教会という場所に向かっている。
聖王教会は、次元を超えて教えをしており、なんかもう規格外らしい。
で、そんなところにインデックスが行ってるらしい。
「カリムさんとの会談に君も出てもらうで?」
「何で俺も?」
「ちょいと話がしたいそうや」
まぁ、別に良いか。


「はやて。後どのくらいで着く?」
「そうやね、数分って所や」
「カリムさんと会うのは私達初めてだけど……どんな人なの?」
「良い人やで〜フェイトちゃんと同じ金髪やし」
「はやて。そう言いながら髪を弄くらないで」
「あはは。嫌や」
「はやて〜」
「拒否されるともっとしたくなる性質なんよ〜」
……本当に部隊長なのか?
リインが部隊長なんじゃないかって思えてきた。
「おっ。見えてきた。あれが、聖王教会や」
そう言ってはやてが指差したのは教会というより屋敷みたいなところだった。
でかい……教会なのか? あれで。


________

____

__


「初めまして、私がカリム・グラシア少将です」
「初めまして、高町なのは一等空尉です」
「初めまして、フェイト・T・ハラオウン執務官です」
「は、初めまして。上条当麻です」
「貴方が……」
「?」
カリムさんは俺を見つめて言うと、すぐに違う方向に視線を向けた。
「それで、カリム。今回の呼び出しの件は?」
「解ってると思うけれど、先日の戦闘機人ナンバーズと異世界の武装集団についてと、特殊事項」
異世界の武装集団?
まるでスキルアウトみたいな名前だな。


「ナンバーズとガジェットは、共にJ・スカリエッティの。これは解ってるのよね?」
「はい。あとは、ナンバーズと対峙していた謎の組織。彼女達がヴィヴィオを鍵と言っていた事も」
「鍵……ですか。聊か仄めかしの言葉に感じられますが……」
あれ?
「それについては、私達が調査しとるんよ。やけど、全く持って情報無しや」
「うん。私がもう少し頑張ってみるよ」
「フェイトちゃん、あんまり無理しなくていいよ」
「でも……」
あれぇ?
俺、空気じゃないか?
何の用があって呼ばれたんだ?


「で、これが最も重要な案件」
「1ヶ月後に起こりうるであろう陸士部隊の全滅と管理局システムの崩壊の予言について」
「「「え?」」」
「せやな、3人は知らんかったな」
陸士部隊って、あれか?
あのミットチルダに聳え立つあのでかい建物が本部の……。
「どういう……ことなの?」
「これは聞くより見せてあげるわ」
徐にカリムさんが立ち上がると、古紙らしき紙を手に取る。
なにを?
167 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 07:57:01.69 ID:GFDlwTBp0
「私の持つレアスキル預言者の著書(プロフェーティン・シュリフテン)によって、それは予報レベルのものですが予言されたのです」
「預言書……?」
「はい。ですが、確実とは言えず無視されてきたことも多々ありますが、この崩壊の件については見逃せなかった。そこで―――」
「機動六課を設立したてわけなんや。もちろん、前々からなのはちゃん達と言っていた、迅速に対応する為にっていうのもあったんよ?」
「へぇ、凄いなそれ」
「ええ、まぁ」
予言……か。
学園都市にも予知能力者的なのがいた気がしなくも無い。
意外と六課設立も奥が深かったって事か。


「それで、はやて。どう対処するつもりなの?」
「私ら機動六課で警備に当たる。私となのはちゃん、フェイトちゃん、カリムは中。他のみんなには外をお願いするつもりや」
「そんなうまくいくかな?」
「そうだが、初めから諦めるよりはましだと思うぜ? なのは」
けど、戦闘機人といい、謎の組織といい。
良く解らないことになってるな……。
なによりおかしいのが、地球はいまだに封鎖されているのに、御坂がこっちに来ているということと、話によれば白井まで来てるって?
何がどうなってんだか、誰か3行ほどで説明してくれ。
「そういえば、私は4ランク。フェイトちゃん、なのはちゃんは2.5ランクの規制つきなんやけど、それを解除できんのが、クロノくんとこのカリムなんよ。まぁ、2人のは私が解除できるってのはすでに――」
「え? じゃぁ、前々から感じてたやりにくさって言うのは……」
「な、なのは。あの時の説明聞いてなかったの? 同じ部隊にSランカーが多くいるといけないから規制かけられるって」
「……あはははは」
笑って誤魔化せるわけ無いだろうに。
っていうか、なのははランク下がってるのに訓練中あんな強かったのかよ?!
化け物じゃねぇか。


「後は特に無いから、私らはヴィヴィオのところ行こうか」
「え?」
何で俺を見る?
「カリムは当麻に用事があるらしいで。2人だからって何もしたらあかんよ」
「するか!!」
ったく。
はやて達3人が部屋を出て行き、俺とカリムさんが残ったのだが。
一向に一言も喋ってくれないんですが。
「あ、あの。用事とは?」
「――ごめんなさい」
え?
俺になんかしたっけカリムさん。


「どういう?」
「地球が封鎖されるかもしれないことは、さっきの予言に出ていたの。でも、何もできなくて」
「あっ、いや、別に平気ですよ。上条さん的には楽しませて頂いておりますし」
「ですが、ここの世界の人ではないのですよ? 自分の世界に帰りたいとは――」
「まぁ、思うけど。でも、今更どうこう言ったって、仕方ないことだと思う。俺も最初は狂い掛けたけど、なのはが「自分達ができることを精一杯やろう?」って言ってくれたんですよ
あいつ自身も辛い筈なのに。だから俺は自分のできることを頑張ってる。帰れないなら帰れないで結構。俺はこの世界。好きですから」
「……そうですか。余計なことでしたね」
……あれぇ?
カリムさんなんでそんな弱弱しい瞳で上目遣いを?
やめてくれ。頼むから。


「どうかしましたか?」
「いえ。で、話は終わりですか?」
「あっ、はい」
一刻も早く帰らないと死ぬ。理性的に考えて。
うん。
浅はかというか、いつもの不幸と言うか。
慌てて立った俺は、机に足をぶつけて、
よろけて倒れそうな先に、イスに座ったままのカリムさん。
「えっ?」
「よけ――」
「きゃぁぁぁ」
俺はそのままカリムさんに覆いかぶさった。


「ってぇ……すいませ――えっ?」
な、なんで?
「うっ……なにをそん―――?!」
なんで下着すがたなんでせうか?
「カリム!! 今のはなんの悲鳴や!!」
「敵?!」
……あ。
今の状況。
俺がカリムさんに馬乗り。
カリムさんなぜか下着姿。
168 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 07:57:33.84 ID:GFDlwTBp0
「当麻。ちょっと、お散歩しようか?」
な、なのは笑顔が怖いですって!!
「当麻って最低な人だね」
フェ、フェイト?!
その雰囲気まさに死神だから!!
「言わんかったっけ? 何もしたらあかんって」
「ご、誤解だ!!」
「へぇ……誤解? その状況で何がや」
は、はやてが怖い。なのはと同じくらい怖い。


「とりあえず、表出てください」
「え。誰?」
「シャッハ・ヌエラ。騎士カリムの補佐で、今から貴方を処刑するシスターです」
「弁解の余地は与えないんだよ。と う ま 」
い、インデックスー?!
「まっ、待って待ってくれぇぇぇぇぇぇぇ」
「当麻お兄ちゃん……変態さんなんだね」
ヴィ……ヴィヴィオ?!
「不幸だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ」


後に聞いた話、あの時カリムさんは儀式用の魔法で編まれた服を着用していたらしく。
俺がそれに触れた為、服が編む前の糸に戻ったとのこと。
とりあえず、不幸なんだけど……カリムさんごっつあんです。
「ふふ。お兄ちゃん」
「なのは?」
「私と模擬戦。しよっか」
「なっ」
「するよね?」
「するわけ――」
「 す る よ ね ? 」
「はい」

____________


______


__


「ディバイィィィィィィン……バスタァァァ!!!!」
「ぎゃぁぁぁぁぁぁ?!」
「エクセリオン……バスタァァァァァァァァ!!!」
「し、死ぬからやめてくれぇぇぇぇぇぇぇぇ」
「スターライトォ……ブレイカァァァァァァァ!!!!」
「ふこーだぁぁぁぁぁぁぁ!!!!」
169 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 08:02:32.86 ID:GFDlwTBp0
以上、投下ここまで。
投下するって言ったやつの中にカリム入ってたね。


今日はこれ以降、投下できるか不明です。
できそうだったら、投下予告します。


質問等あればどうぞ。
一応、全コメレスにお答えするので、気兼ねなく。


で、次話の予告。
というか、タイトル

『スバルと過ごす休日』

つまり、気分安価で取っていただいたスバルを消化します。
ではでは。
また後ほど?

170 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 14:55:07.92 ID:GFDlwTBp0
15時30分から投下します。
2話分です。
そんな長くないのはまぁ、許してください。
魔術勢力から誰かだそうにも、中々いいキャラが思い浮かばないorz
171 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 15:32:37.92 ID:GFDlwTBp0
気分安価イベント


『スバルと過ごす休日』


カリム襲撃事件から一夜明けたわたくしこと上条当麻は、現在ベッドにて休眠していた予定だった。
本来、今日は訓練なのだが嬉しいことに、なのはは他の戦技指導に借り出され、
フェイトは執務官の仕事。
ヴォルケンリッターの人達はなぜか出張しかもずいぶんと長く。
そのため、指導係りが居らず、俺達は外出許可はないものの訓練は無かった。
余談だが、このカリム襲撃事件というのは、昨日俺がカリムさんに覆いかぶさってたというだけの話だから安心して欲しい。
で、だ。
予定だった。には理由がある。
俺はせっかくの休みを部屋でだらんと―まぁ、主に不幸から逃げる為だけど―していたのに……。
「自主練付き合ってください」
という、熱血少女スバルにつきそい、俺は訓練中である。
というわけでもない。
実際のところついさっきまで確かに俺は訓練中だったのだが、


「リボルバーキャノン!!」
え?
「俺シールド張れないんだぞ馬鹿!!」
「あっ」
あっ。じゃねぇぇぇ!!!
「ぐふっ……」
寸止めで物理的ダメージこそ無かったものの、
余波が直撃し、俺はウイングロード(この時、ビル3階程度の高さ)から落下した。
「ご、ごめん!!」
「ふざけんなマジで。死ぬかと思った」
「いやぁ、当麻なら平気だって信じてました」
「いやいや、あれ本体食らってたら体分裂してたよ? 割と冗談抜きで」
俺は武装局員が着ているような軽めの鎧しか、身を守るものは無い。
ご存知の通りバリアジャケットなど着たところで、右手で触れて強制解除がオチだからである。


「でも、なんで俺を誘った?」
「え? いや、特訓したいなぁって思ったから」
「なら、エリオとかティアナが……」
別に俺じゃなくても……
「あ〜。エリオはキャロとほのかにピンクな雰囲気だったから話しかけられなかった」
まじか……。
俺もそういう相手いたらなぁ。
なのはとか、フェイト。カリムさん的なお姉さんが良い。
はやても捨てがたいし。
でもま、みんなは俺のこと眼中に無いだろうからな。


「ティアナは?」
「ティアはちょっとね。ティアと秘密特訓してるけど、それはティアとの連携だけの為だし」
「へぇ……確かに必要だよな。連携」
「うん。ティアは次の模擬戦でなのはさんに勝つって意気込んでるよ」
……は?
「正気か?」
「わりと」
「そうか」
俺からしてみると、アイツに勝てるのはフェイトくらいだと思うけどな。
はやては近距離戦闘には向かなくて、近づいて打撃打ち込まれて負けそうだし。


「でもね?」
「ん?」
「ちょっと無理してるかなって感じもするんだよね」
「アイツは決めたら曲げないって感じがするからな」
「前々から、周りに少し劣ってるんじゃないかって落ち込んでたみたいで……」
ティアナが?
「当麻さんが魔力無しなのに、物凄く強いって事でさらに心を抉られたらしく、この前の当麻さん救出作戦の際、色々とミスしちゃって」
っえ?
俺が物凄く強い?
幻想じゃねぇか。
「だから、自分は頑張ってるって、役立たずじゃないって。証明したいんだって」
「……まぁ、頑張ったらいいんじゃないか? でも、無茶はするな」
「え?」
172 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 15:33:07.46 ID:GFDlwTBp0
「俺が言えたことじゃないけどな? 無茶をすることは止めとけ。後々取り返しがつかなくなるようなことになるかもしれないからさ」
「はい」
ったく。
ティアナは頑張りすぎなんだよな。
十分役に立ってると思うけどな。
聞いた話じゃ、俺とリインが拉致られ時は幻術を駆使してレリックを守ってくれたらしいし。
「そういえば」
「ん?」
「隊長たちと物凄く仲がいいみたいですけどなぜですか?」
「あ〜」
色々深いわけがあるんだよなぁ。
学園都市とか、学園都市とか。
「まぁ、出身地が一緒でさ。気が合うんだよ」
「へぇ……あの時折見かけるシスターさんや御坂さんも?」
「シスター? だれそれ。御坂もそうだよ」
インデックスとか、今はもう厄介払い完了ウハウハレベルですよ。
「?!」
「どうかしたか?」
スバル?


「シスターさんって、インデックスさんですよ?」
「そんな、インなんとかさんって感じで略されちゃうようなヒロイン知りません。
ヒロインの癖に、暴飲暴食噛み付き居候ニートシスターですのよ? ここに来て厄介払いできたのに気にしてられませんよ〜」
「そ、そうですか〜。あ、あははははは」
ん?
「スバル熱でもあるのか?」
「いえいえ、無いです。最後に質問していいですか?」
「ん?」
「後ろにいる人。誰だかわかりますか?」
後ろ?
後ろにいる人?
えっと……?!!!!!!


「なるほど。とうまは私のことをそういう風に考えていたんだね?」
「イ、インデックス?!」
「どうせ私はインなんとかさんですよ!! 暴飲暴食で何が悪いのかな?!」
へ?
はぁ?
おい。インデックス。
「開き直ってんじゃねぇぇぇ!!」
「え?」
「え? じゃねぇよ!! ふざけんな。そこは、とうま。今までごめんね? とか。普通そういうだろうが!!」
「ふん。なんで謝る必要があるのかな」
あ?


「えっと、インデックスさん。謝るべきだと思うよ?」
「え?」
「だって、居候だったのに暴飲暴食ってことは、遠慮せず飲み食いで食費凄かっただろうし、ニートってことは何にもしなかったって事でしょ?
それは流石に当麻でも怒ると思う。私でも流石に嫌だよ」
「う……」
俺の言葉は逆切れだけど、スバルに言われるとたじろぐのか。
あれ?
俺に逆切れしちゃいけないよね。普通。
「わ、解った。ごめん。とうま。これでいいでしょ。もういいもん!!」
……インデックスさ〜ん
全然よくありませんよ〜。


「当麻って結構苦労してたんだね」
「ははは。まぁ……ね」
「……私も……な」
「ん? なんか言ったか?」
「ううん。なんでもない。せっかくの休みに付き合ってもらっちゃってごめんね」
「別にいいよ。だらけてるより有意義だったからな」
「そう言われると、嬉しいです」
……。
スバルって、無駄に熱い時もあるけど、こうして外で黄昏てたりすると女の子だなぁって思う。


「? どうかしました?」
「いいや。なんでも。そろそろ戻るか」
「そうですね。そうしましょうか」
こうして、俺とスバルは自主練を終え、各自戻った。
休日らしい休日ではなかったものの、なんか楽しかった。
俺はもしかしたら戻れなくなることを望んでいるのかもしれない。
そんな風に感じる一日だった……。
173 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 15:33:41.68 ID:GFDlwTBp0
『決断は、いつかその日、その時までに』


はぁ……疲れた。
明日なのはと模擬戦じゃん。
現在、俺こと上条当麻は、訓練を終えて帰宅したところです。
学園都市にいるならばこんな日々ではなかっただろう。
けれど、大変だが楽しくもあるこの毎日に、嫌な気分はしない。
なのはや、フェイトに厳しく―実質厳しいのはなのは―訓練されているが、
その分、ご飯は美味しいし、みんなと話す時間も楽しい。
俺にとって、学園都市は必要ないものになってきているんでは?
最近そう思うようになった。


俺は戻れるようになっても戻らないかもしれない。
そんな気がしてきた。
俺は記憶を失ってしまった。
そして、そんな俺は、記憶を失った日から学園都市にいた頃の倍以上の時間をここで過ごした。
だから。
そう結論付けるのも、どうかとは思う。
例え短かったとしても、あそこで俺が生きてきたということに変わりは無いし、
俺の両親や友達。会ったことはないけれど、確かに存在している。


それらに会いたいとは思う。
でも、俺はここにいたいというだろう。
なんで?
そんな問いに対して俺は解らないって答えるはずだ。
ただ、言えることは、
今このままで行くなら俺はここにい続けたいと思うってことだ。
たとえインデックスが向こうへ帰らなければならないとしても、
きっとここに残ることを選択するだろう。
174 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 15:34:07.32 ID:GFDlwTBp0
「私は残ってくれると嬉しいな」
「……なんで?」
「う〜ん。聞かれると答え難いんだけど、お兄ちゃんがいて私がいてフェイトちゃんが、はやてちゃんが、ヴィヴィオが、スバルがティアナが、
エリオが、キャロが。みんながいて。私はそんな世界が良い。もしかしたら、お兄ちゃんはここにいてはいけないのかもしれない。でも、
それでも、私はお兄ちゃんがいてくれないと、寂しい。みんながいる世界が私が守りたいものだから。誰か一人でもかけるのは嫌なの」
カリム襲撃事件の夜。
なのはに悩みを打ち明けると、そんな答えが返ってきた。
俺としては嬉しかった。
けど、本当にそれでいいのかって。思い止まってしまう。
いまだに地球には帰れないし、事件だって解決していない。


「私は帰りたい」
「なんで?」
「あそこが私の居場所で、待ってる人たちがいるからよ」
御坂は、そう言っていた。
居場所……。
待ち人。
御坂には確かにいるかもしれない。
でも、俺は?
記憶を失って覚えていないけれど、いたのだろうか。
インデックスも、必要以上に突っかかってくる御坂も。
2人ともここにいる。
記憶を失う以前はどうか知らないが、
失った後の俺は、この2人が俺を待ってくれる人だった。
御坂はどうか知らないし、インデックスはただ、飯を食わせてくれる人程度なのかもしれないけど。


全てが終わってからでも決断は遅くないのか?
もし、事件が解決して、地球に帰れるようになったとしたら。
その時に決断すればいい。


「決断はまだ……先で良いんだよな……」
俺は一人そう呟き、深い眠りへと身を預けた。
175 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 15:35:20.52 ID:GFDlwTBp0
「私は残ってくれると嬉しいな」
「……なんで?」
「う〜ん。聞かれると答え難いんだけど、お兄ちゃんがいて私がいてフェイトちゃんが、はやてちゃんが、ヴィヴィオが、スバルがティアナが、
エリオが、キャロが。みんながいて。私はそんな世界が良い。もしかしたら、お兄ちゃんはここにいてはいけないのかもしれない。でも、
それでも、私はお兄ちゃんがいてくれないと、寂しい。みんながいる世界が私が守りたいものだから。誰か一人でもかけるのは嫌なの」
カリム襲撃事件の夜。
なのはに悩みを打ち明けると、そんな答えが返ってきた。
俺としては嬉しかった。
けど、本当にそれでいいのかって。思い止まってしまう。
いまだに地球には帰れないし、事件だって解決していない。


「私は帰りたい」
「なんで?」
「あそこが私の居場所で、待ってる人たちがいるからよ」
御坂は、そう言っていた。
居場所……。
待ち人。
御坂には確かにいるかもしれない。
でも、俺は?
記憶を失って覚えていないけれど、いたのだろうか。
インデックスも、必要以上に突っかかってくる御坂も。
2人ともここにいる。
記憶を失う以前はどうか知らないが、
失った後の俺は、この2人が俺を待ってくれる人だった。
御坂はどうか知らないし、インデックスはただ、飯を食わせてくれる人程度なのかもしれないけど。


全てが終わってからでも決断は遅くないのか?
もし、事件が解決して、地球に帰れるようになったとしたら。
その時に決断すればいい。


「決断はまだ……先で良いんだよな……」
俺は一人そう呟き、深い眠りへと身を預けた。
176 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 15:41:46.06 ID:GFDlwTBp0
……連投orz

>>174>>175違いはありません。
ただ、>>1が失敗して連投しただけです。


今回はここまで。
今日の夜は投下するかもしれない。
明日早くないから。
読んでる人はいなくても投下する。



次回はなのは魔王編なんだけど、
当麻視点だからなのはの怖さが無いかもしれない。


では、以上お疲れ様でした。
また夜……かな?
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/05/03(火) 20:36:17.75 ID:wlFs9lLX0
乙!!
投下スピード凄いな

次回も楽しみです
178 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 21:26:37.45 ID:GFDlwTBp0
>>177
少しペースは落とすつもりですが、
明日投下できないので、その分投下してるだけですよ。


では、30分から投下します。
179 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 21:30:15.06 ID:GFDlwTBp0
『魔王降臨』


「じゃぁ、前々からの予定通り、模擬戦やろっか」
生き生きしてますね。なのは。
君は今物凄く輝いてるよ。
まぁ、解らなくも無いけどな。
「ところで、チームはどうするんだ?」
「私はスバルとよ?」
「ティアナと〜」
と、きいた瞬間に答えるティアナとスバル。
「私は……エリオくんと」
「俺はキャロとです」
よし、リア充チーム結成おめでとう。


「じゃぁ……アンタとか」
「俺、ギンガさんと組むkぐふぅ?!」
冗談だったのに……。
ほんの少し冗談で言った言葉は冗談と取られなかったのか、
御坂の左足での蹴りが、俺の腹部を抉った。
「私がいるわよ!!」
「あはは。そうだね。そのチームで行ってみようか」
なのは〜。なんか目が笑ってないよ?
なんで?
「私は1vs1ですか?!」
驚くギンガさん素敵です!!
あっ。ギンガさんというのは、スバルのお姉さんで、
機動六課に応援できてくれたんだよ。
ついこの前から。



「教えられたことを守ってやるように」
なのはがスタンバイしながら俺たち全員に向けて言う。
まずは、俺と御坂でなのはに一撃をというものだ。
俺が教えられているのは、近接戦闘魔法無しだ。
俺には魔法という力は無いし、御坂同じくの超能力も無い。
だが、俺には、魔法無効化の幻想殺しがある。
どうすればいいか。
簡単なことだ。
突っ込んで、魔法のシールドを打ち砕き、物理をぶち込み、武器と武器をぶつけ合って行動を制限し、御坂に止め。
こんなものだ。


「模擬戦……開始!!」


「さってっと、まずは牽制行くわよ!!」

御坂がポケットから小袋を取り出し中身を振りまく。
中身は大量の砂鉄。
横幅10cmにしても、縦幅2,3km程度に伸ばせる程の量だ。
「かわしきれるかしら!!」
全方位を覆うように、黒い砂鉄がなのはを覆う。
「……ワイドプロテクション」
全体を魔法の盾で覆った?
でもな、なのは。
「なのは。それは陽動だ」
「あっはは」
?!
「シュート!!」
なのはの不気味な笑みに気づいたときは遅かった。
180 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 21:32:44.65 ID:GFDlwTBp0
俺の背後に設置されていたディバインシューターが俺目掛けて飛ぶ。
「くっ。まだ!!」
御坂の砂鉄がディバインシューターから俺を庇う。
しかし、それも予想の範囲内だったらしい。
「ディバイィィィィィィンバスタァァァァァァ」
「ちょっ……ええい、ままよ!!」
御坂に向けてのディバインバスター。御坂もレールガンで対応。
「なのは、後ろが空いてるぜ?」
「シュート!!」
は?
なのはが言った瞬間、俺をピンク色の球体が多数取り囲んだ。
ディバインバスターうちながら俺にディバインシューター?!
「自動制御だよ。さぁどうする? 数は40程だよ」
なのは……鬼畜じゃねぇか。


「だぁぁぁぁぁぁぁぁ」
右手で消し、左手の剣で受ける。
「当たったら負けだよ?」
「わかってらぁぁぁぁぁ」
「なのは……余裕かましてんじゃないわよ!!!」
御坂のレールガンの太さが増し、威力の上昇を表したものの、
なのはは余裕そうに、俺から御坂に視線を変える。
「まだまだ。火力が足りないよ?」
にこっと笑うなのはが、ディバインバスターに魔力を注ぐ。
ん?
あれ?
体が引っ張られ―――


「なのは。私達の勝ちよ」
「え?」
「わぁぁぁぁぁぁぁ」
「きゃっ……」
なんてことをしてくれたのだろうか。
御坂が、レールガンの威力をあげたのは囮。
そっちに注意を一瞬逸らせればよかったらしい。
本命は、俺をなのはに磁石の要領で衝突させることだった。
なのは自身に電気は通ってない。
だが、最初にばら撒いた砂鉄がなのはの周りに漂っており、俺はそれにひきつけられていた。


「プロt―――」
「だぁぁぁぁ。盾じゃなくて避けるべきだろぉぉぉぉぉ」
「あっ」
あっ。って何その反応。
俺の右手のこと忘れてたのか?!
俺の右手がなのはのシールドを粉々に打ち砕いた。
ごめん、なのは。不可抗力。
フラッシュムーブ。
なのは最後の逃げの一手。
しかし、これをするにはレールガンを相殺中のディバインバスターを止めなければいけない。
止めたらレールガン直撃は確実だ。


「ま じ で ご め ん 」
俺はそう言うと、なのはへと突っ込んだ。
こちろん、俺の意思ではないし、
ましてや作戦でもなんでもない。
御坂自身の独断でやった結果だ。
俺に罪は無い……はずなのに。
「ほほう。なのはにてぇだんすだなぁ?」
まずは、ヴィータ。
「カリムさんにも手を出して、なのはも毒牙にかけるつもりなんだ……」
と、BJを着たフェイト。


「も、模擬戦だからこういうこともあるから、し、仕方ないよ」
いやいや、ないない。
なのはが少し赤くなって言う言葉におれは冷静に(心の中で)これ重要。(心の中で)ツッコミを入れた。
せっかくの被害者? であるなのはが、被害者? である俺を弁護してくれたのだから、
態々潰すわけには―――
「そんなわけ無いでしょ。これ、コイツの提案なんだから」
「は?」
「「 コ ロ ス 」」
ちょっ。
ヴィータとフェイト目がまじだって!!
勘弁してくれよちくしょー!!
ふこーだぁぁぁぁぁぁぁぁ。
181 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 21:33:20.69 ID:GFDlwTBp0
「……」
「だ、大丈夫ですか?」
「な、なんとか」
ああ、キャロ優しい。
若干、距離を感じるけど。
「あっ。次、ティアナさんとスバルさんですよ」
エリオがはしゃいでるのをちらっと視界に入れた後、
なのはに対峙する2人を見つめる。
なんか嫌な感じがするな……。
「ヴィー……」
「なんだ?」
そんな獲物を捕捉した鷹のような目で見ないで下さい。
「なんでもねぇよ」
気のせい……気のせいだよな。


「いくわよ。スバル!!」
「うん!!」
二人が散開して……って
「なんだありゃぁ。教えてるのと全然ちげぇじゃんか」
ヴィータが怒り気味(8割俺のせい)で言う。
それは俺も同感だった。
俺は訓練をウイングロードの上でやる為、他のみんなの訓練が視界に入ることが多い。
ティアナは、後援的な訓練だったはず。
けれど、あれじゃまるで……。
「なにしてんだ……ティアナのやつ……」
ヴィータが唖然と呟いた。
ウイングロードを伝ってなのはの頭上からダイブ。
デバイスは、なぜか第一形態のガンではなく、銃剣のような短刀がティアナのデバイスから出ていた。


あんな、前線のやつらがやるような戦い方……。
止めに動こうとした時、背筋が凍る気配を感じ、足が止まる。
ヴィータも、軽く震えているし、
エリオや、キャロも身動きひとつしない。
フェイトは険しい表情になっていた。
背筋が凍るような恐ろしい雰囲気を放っていたのはなのはだった。
直後、ティアナがなのはに直撃させるという瞬間に爆発が起こり、辺りが煙に包まれた。
煙が晴れると、俺たちの視界に、なのはが左手でスバルの突き出した拳を掴み、
右手で、ティアナのデバイスから出た刀の刃の部分を掴んだ状態で映った。
「おかしいなぁ、どうしちゃったのかなぁ……」
や ば い 。
「頑張ってるのは解るけど、模擬戦は喧嘩じゃないんだよ?」
なのはの声だけが、俺の耳もとまで届く。
スバルとティアナはかなり怯えているのが解る。


この前言ってた、ティアナとスバルの秘密特訓っていうのはこれのことだったか。
馬鹿野郎が。
おれはいったじゃんか。
無茶はするなって。
「練習の時だけ言うこと聞いてるふりで、本番でこんな無茶するなら……練習の意味。無いじゃない」
……なのは。
「ちゃんさ、練習通りやろうよ。私の言ってること。私の訓練。そんなに間違ってる?」
なのは……本気で怒ってるぞ?
そんな時、ティアナがなのはから離れて、なのはの正面にある一段高いウイングロードに移った。
あの馬鹿……なにを?
「私は、もう誰も傷つけたくないんです!! 誰も失いたくないから!! 強くなりたいんです!!」
ティアナのやつ……けど。


「……少し、頭冷やそうか」
「不味いよ! あ――」
「待て!! 御坂」
ティアナを助けに行こうとした御坂の腕を掴む。
「で、でも……。アンタだってあのままじゃあぶないこと――」
「知ってる。でも非殺傷設定だろ。大丈夫だ」
ティアナの足元となのはの足元に魔方陣が展開された。
「……」
俺たちは黙ってそれを見届ける。
「ファントムブレ―――」
「……クロスファイア」
ティアナより速く、なのはがクロスファイアを放つ。
「なのはさん!!」
叫んだスバルをなのははバインドで拘束した。
「よく、見ておきなさい―――」
そう言うと、クロスファイアでティアナに止めを刺した。
「ティアァァァァァ!!」
スバルの悲鳴が訓練場に響く。
182 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 21:33:48.03 ID:GFDlwTBp0
『ティアナとなのはと当麻』


「……」
俺はティアナが眠る医務室のベッドの横に座っていた。
以前、なのはが言った。
「……無茶しすぎて、みんなに心配かけて、私、本当に馬鹿だったって思った」
今まさに、ティアナは無茶をした。
なのはも無茶をしたと言っていた。
魔法に出会った年に起きた2つの大きな事件。
1つは、PT事件。
プレシア・テスタロッサという、フェイトの母親が起こした事件。
ジュエルシード事件。とも言われている。
そしてもう1つ。
はやてとヴォルケンリッターのみんなが深く関わった事件。
闇の書事件。


なのはこの2つの事件の中、無理に無理を重ねた。
しかし、それは不必要な無理って聞かれたら、ほぼ間違いなくNOといえるだろう。
誰も失わずみんなが笑顔で無事にいられるように。
なのはそういう志の元、無茶をし続けた。
けど、ティアナ。おまえは……。
「っ……」
そんなことを考えていると、ティアナが目を覚ました。


「……アンタ、何してんのよ」
「第一声がそれか。まぁいいや。お前はなのはに撃墜されたんだ。覚えてんだろ?」
ティアナが一瞬顔を顰め、悔しそうに下唇を噛むのが見えた。
まったく。
ため息をつくと、睨まれた。
まぁ、当然か。
「何よ。なんかいいたいことあるなら言いなさいよ」
「別に。あるといえばあるし、無いといえば無いさ」
「……」
だんまりかよ。なんかこう。あの時みたいだな。


「よし、じゃぁ、上条さんと散歩行こうか」
「え?」
俺は半ば無理やりティアナを連れ出す。
「人気が無い場所に連れ出して何するつもりですか?」
「別に、風に当たろうかなって」
「嘘でしょ」
「まぁな」
そう返すとやっぱり睨まれた。
まぁ、ですよね。
183 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 21:34:26.84 ID:GFDlwTBp0
「なぁ、ティアナ。強くなりたいってお前言ったじゃん?」
「……」
「それは別に、悪いことじゃないと思うぜ? つよけりゃ、みんなを守れるし、戦わず退ける。何てこともできるわけだしさ」
チラッとティアナを見ると、凄く沈んだ表情をしていた。
「今から言うことはみんなには秘密にしててくれよ?」
「え?」
「地球。魔法とは無関係な世界に、一人の少女がいた。ごく普通の少女だ。魔法? アニメの世界の話でしょ? なんて感じだったはずだ」
まぁ、魔術師いるんですけどね。
「けどある日、不思議な出会いをした。小さな赤い宝石を首にぶら下げたフェレットだ」
「そして、その日、事件に巻き込まれた。得体の知れない敵に襲われ、フェレットの持っていた宝石は魔法を使えるようになる宝石だった」
シャーリーさん。ちょいかりますよ〜。
シャーリーに借りているなのはの記録を、ティアナに見せる。


「これって……」
「そう、なのはだよ。その時は9歳だったかな」
「フェイトさん?!」
「あれ? フェイト?」
俺の背後から、優しい声が聞こえ、振り向くとフェイトがいた。
「私は当時、なのはの敵だった。今でも覚えてる……」
「そう、その時の映像にあるその魔法。お前ならわかるだろ? ティアナ」
画面に映し出されているのは、なのはのスターライトブレイカー。
「集束魔法砲撃……」
「それも馬鹿みたいな威力でな」


映像は次の事件、闇の書事件へと変わっていた。
「はやてや、シグナム。ヴィータや、シャマルが関わった闇の書の事件。その時に使ったその体に多大な負荷をかけるエクセリオンモード」
……ザフィーラ抜けてますよ〜。
「そんな風に酷使してたら体が持たない……」
ティアナが何かに気づいたように言葉を止める。
「ああ。持たなかった。ある時、普段のアイツなら味方を守って無事生還できる状況なはずだった。けど、溜まった疲労のせいで動きが鈍ったんだろうな。
大怪我をしたんだ、その映像。見て解るとおり管が全身についてる状態だよ。回復後も一生歩けなくなるんじゃないかって言われてたくらいだよ」
その言葉にティアナはただ黙って何かを考えているように俺は見えた。


「その時、なのはな? 「無茶しすぎて、みんなに心配かけて、私、本当に馬鹿だった」って思ったなんて言ってた。それに、飛べなくなるかも歩けなくなるかも。そうきかされて、悲しくて空っぽになりそうだった。とも言ってた」
「……」
「確かに、無茶しなくちゃいけないようなこともあるけどさ。お前はあの時、あんな無茶をしなければいけなかったのか?」
模擬戦での戦闘を思い出して聞く。
「……」
「なのはの訓練が地味で、意味があるの? なんて思うのは俺も同感だ。けどさ。なのは自分と同じ思いをして欲しくないんだよ。苦しんで欲しくないんだよ
みんなが無事に帰れるように。なのはは俺たちのことを考えてああいう特訓をしてるんだよ」
俺がそこまで言うと、背後の草ががさっと揺れた音が耳に入り、黙り込む。


「……あはは」
なのはにキャロにエリオにスバル。
ああ。
つまり全員に聞かれてたのね。
「まじでごめんなのは」
「人の過去。ばらしちゃ駄目だよ〜」
その怒り方に迫力ないっす。
昼間のあれが怖すぎるんですよ。
184 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 21:34:59.74 ID:GFDlwTBp0
「ティアナのデバイスちょっと貸してくれるかな」
なのはがティアナからデバイスを受け取り、何かを呟くとデバイスを返した。
「モード2って言ってごらん」
「モード2」
ティアナが言うとデバイスが、銃の形のままダガーモード。
つまり、銃口の少し下あたりから魔力刃を形成した。
「これ……」
「いずれティアナが執務官になった時は個人戦が多くなるだろうからって予め考えてたの」
なのはが言うと、ティアナがすすり泣く。
えっと…・・・
「俺たちは帰ろうか」
「ヴィヴィオが待ってるし」
「明日も早いし」
それぞれ理由をかこつけて逃げるようにその場を後にした。


余談だが、


「連絡?」
寝ようとしたところ、連絡が来たので受けると、
予想通りというか、なんというか。
「人の過去をばらすのはいけないことだよ?」
なのはからだった。
「ああ。俺はマジで悪かったと思ってるよ」
「じゃぁ、今度散歩行こうね」
と、なんだか穏便ではなさそうな散歩に行くことになった。
そして、来週。
カリムさんの言っていた予言の日が、待ち構えていた……。
185 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 21:45:42.35 ID:GFDlwTBp0
今日の投下は以上です。

明日は投下はできないと思うので、
今日の投下は明日との合併号だと考えて下さい。

魔王なのはの描写少なくてごめんなさい。
当麻視点だと、遠くから見ていると言う感じになるのであんまり書くこと無かったんです。
ティアナへの当麻の説教の時フェイトはいないのが普通なんだけど、
そこは、ちょっとだけ改変したと言うことで。

次回はあれです。
地上本部への攻撃と、機動六課への攻撃。
ごめん。本当にごめんねギンガ。
君を書き入れるタイミングをすっかり失ってたんだ。
ギンガとの係わりは少なめの予定だったのに加えて訓練の描写がすくないから……。
因みに、スバルとの休日の際、ギンガはまだいませんでした。
その翌々日あたりに来たってことで。
ヴィヴィオとギンガが攫われるのですが、
あの人と安価に出てきたあの人を出す予定です。
お疲れ様でした。
では、また今度。
186 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 21:52:57.06 ID:GFDlwTBp0
あ〜あ。
シリアス台無しですね。
脱字です。
>「ちゃんさ、練習通りやろうよ。私の言ってること。私の訓練。そんなに間違ってる?」

正しくは
「ちゃんとさ、練習通りやろうよ。私の言ってること。私の訓練。そんなに間違ってる?」
です。
ほんと、ごめん。
187 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/03(火) 22:56:31.76 ID:GFDlwTBp0
すいません。
安価で投票しておきます。
前回みたいな視点変更ではありません。
どういった理由での投票かも秘密です。
だってその方が面白いと思うし。


では、
安価下から>>1が明日確認に来るまで


1、御坂

2、御坂妹

3、別の方法


以上の中から選んでください。
これは、めちゃくちゃ重要な安価です。
本編に関係あるとかそういうレベルではない。
と、予めお伝えしておきます。

では、ご協力お願いいたします。
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/03(火) 23:41:51.23 ID:hu+LTvNC0
3
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/05/03(火) 23:59:07.67 ID:wlFs9lLX0
2
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/05/04(水) 02:02:53.77 ID:oyhnlyDj0
3
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/04(水) 09:46:32.73 ID:uqUNgGp00
3
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 16:14:27.29 ID:lxBRp5aBP
1
193 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 18:42:15.67 ID:8ni6IQae0
はい、安価有難うございました。
御坂人気ないなぁ……。
残念だよ。

というわけで、3番のルートで進みます。
いやぁ、私としては2番当たりが良かった
で、
申し訳ないんですが、もう1つ安価したいんです。
これはもう、何の安価かばらしちゃってもいいかもしれませんね。
でもばらしませんが。
さてと、次のレスで安価指定します。
因みに今回も範囲投票安価です。
レス数稼ぎたいだけだろと、思うかもしれないので言っておくと、
そんな気はさらさら無いです。
だってこれ、結構長くなりそうだから、まぁ1000いくとは思わないけど。
とにかく範囲でとらないと、俺も安価に参加したかった(まぁ、vipじゃないからいないかも)なんてのがあるかもなので、
よろしくです。
194 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 18:48:14.14 ID:8ni6IQae0

マジカル安価。

安価は>>195から下で、0時までとさせていただきます。
まぁ、無いとは思うけど、0時までに結構集まったと思ったら切り上げます。
では、安価です。


1、フェイト

2、なのは

3、御坂

4、禁書目録

5、カリム

6、リイン


限られてて申し訳ない。
何の安価かって言うのは大体解ると思います。
この安価取れないと書きためすすまなかったりします。
先にやればよかったorz


では、ご協力お願いします。
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 19:12:07.96 ID:hlkST0/DO
4

クロスだからという理由なだけでこれまでなのはへ説教以外の一番の見せ場がなかったので
196 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 19:16:19.14 ID:8ni6IQae0
マジカル安価。

すまん、1人入れ忘れてた。

安価は>>197から下で、0時までとさせていただきます。
まぁ、無いとは思うけど、0時までに結構集まったと思ったら切り上げます。
では、安価です。


1、フェイト

2、なのは

3、御坂

4、禁書目録

5、カリム

6、リイン

7、はやて


限られてて申し訳ない。
何の安価かって言うのは大体解ると思います。
この安価取れないと書きためすすまなかったりします。
先にやればよかったorz


では、ご協力お願いします。

>>195一応、安価に参加として加えますが、
1人加えたので、最安価してもいいですよ。



197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 19:55:24.95 ID:hlkST0/DO
>>196
いや、4のインカ文明さんのままで
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 19:58:26.40 ID:lxBRp5aBP
3

なのはと御坂で迷ったけど、人気ない御坂に頑張ってもらいたい
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/04(水) 20:21:38.30 ID:ahPE8E8DO
1
200 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 20:41:13.63 ID:8ni6IQae0
>>197了解。

>>198
うん、御坂には頑張ってもらいたい。
>>199
フェイトって人気だよなぁ……。


暇すぎるんで、投下します。
安価は0時まで続けるので投下中だからって気にしないで答えてください。


では、21時より投下します。
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 20:51:39.99 ID:yCu04TfDO
3.御坂

なのは組と悩んだけど禁書組にももう少しスポット当てても良いんじゃないかと思うよ
202 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:00:00.62 ID:8ni6IQae0
記念安価イベント

『襲撃の地上本部』


「私となのはちゃん、フェイトちゃん、当麻、美琴ちゃん、シグナムが中に入る」
「うん。解った」
「りょーかい」
俺たちは地上本部へと来ていた。
というのも、カリムさんの予言による地上部隊の壊滅や管理局システムの崩壊という脅威を恐れてのことである。
俺と御坂が中にいるのは、デバイス無し、魔法無しの戦闘が可能だからである。
なぜかと言うと、
前回俺が拉致された時に、魔法が使用できなくなる特殊な力場―AMF(アンチマギリンクフィールド)―というものが確認されたからである。


「あっ、カ、カリムさん」
「あっ、えっと……その……」
いきなりカリムさんと遭遇。
これはマジでついてないな。
はやてがめちゃくちゃ睨んでるし。
「前回。あれは不可抗力だったので、特に何も無ければ何もおきませんよ」
「へぇ、何も起きんかったとしても、当麻が起こすことはあるんやろ?」
「はやて。俺を何だと思ってやがる」
「犯罪者、変態、最低男、非常識人etc……」
ひでぇ。
酷すぎる。


「はやてちゃんとイベント起こしてないもんね」
「なのはちゃん? どういう意味や」
「え? なんか言った?」
あれぇ、今物凄くメタっぽい発言した気がするよ。なのは。
まぁ、いいか。
「それより、配置どうするのよ。流石に全員同じ場所ってわけにもいかないでしょ?」
「そうだね。美琴。はやて。どうするの?」
フェイトの質問に暫く唸った挙句、はやてがひらめいたように手を叩いた。


「私とシグナムは、カリムたちと居る。なのはちゃんフェイトちゃんは、待合室。ヴィータは予定通り外の指揮。へんt――当麻と美琴ちゃんは自由や」
今、変態って言おうとした。今、絶対に!!
というか、自由って。
「主はやて。お言葉ですが、戦闘において未熟な2人を自由行動はいかがなものかと」
「そうだぜはやて。私らが自由の方がまだましだ」
「へぇ、子供がでしゃばってくれるわねぇ」
「そうやってすぐ突っかかるから駄目だって言ってんだ」
ヴィータが言ってるのはもっともだけどあんま御坂を刺激しないで。頼むから。
「でもはやてちゃん。2人が敵に出会ったらしたら大変だよ?!」
「せやね。当麻が大空に羽ばたくことを期待しとるで」
「はやてさん、マジ勘弁して」
「冗談や。せやけど自由行動は本気や。敵に捕まらんよう、動いててもろうたほうがええんや」
へぇ、意外と考えてるのか。
冗談が少し笑えないけど。
203 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:01:06.03 ID:8ni6IQae0
「それじゃ、各自頼むで」
「「「「了解」」」」
こうして俺たちは散開し、地上本部のレジアス・ゲイズとかいうおっさんの会見が始まった。
「何にもおこらないに越したことは無い」
俺と御坂は適当に歩きながら、会話していた。
「どうかしらね。何かしら起きる気がするわ」
「おいおい、やめてくれよ」
「冗談じゃなくて。なんかこう、嫌な気配がするのよ。神経がぴりぴりしてるって言うか……」
もしかしたら、御坂の発している微弱な電磁波が何かに触れているんじゃないか。
と、考えたが、その何かが解らないから黙ってようかと考えている時だった。
「ひゃあははははは。解ってない。解ってないねぇ。地上本部の馬鹿どもは」
「?!」
「このォ黒夜海鳥が、教えてあげるよォ……警備システムの甘さってやつをさァ!!」
イルカのぬいぐるみを持った少女が不気味に笑い、叫ぶと近くの部屋が爆発した。
「うっすィンだよォ……中に入られたことを考えて対処しとけェ!! 開戦だァ!! ナンバーズゥ!!」
黒夜と名乗った少女が叫ぶと、さらに各所で爆発が起こり、警報と共に、隔離防壁が通路を遮断して行き、俺と御坂は少女から分断されてしまった。


「くっ……レールガンで壁を吹き飛ばせば」
「一般人を巻き込む気か?!」
「じゃぁ、どうすればいいのよ!!」
「わかんねぇよ!!」
くそっ……どうすれば良い?
なのは達は無事だろうけど……。
待てよ?
「御坂。お前の能力でこの隔壁を操作できないか?」
「え?」
「制御はCPUを使ってるはずだ。なら、お前の能力で操作できないか?」
「解らないけど……やってみる」
御坂はそう言うと、扉に触れて目を閉じた。
頼むみんな。
無事でいてくれよ!!


「できそうか?」
「もう少し待って」
「解った」
現在、俺たち機動六課は地上本部へと出向いていた。
その理由は、地上部隊の壊滅と管理局システムの崩壊の予言。
そして、それは唐突に起きてしまった。
地上本部の偉いおっさんレジアス・ゲイズ。
こいつの会見開始から数分後。
俺たちの目の前にいたイルカのぬいぐるみを持つ少女―黒夜海鳥―が不気味に笑い叫び、
各所で爆発が置き始めた。
さらに、身を守る為の隔壁が仇となり、
念話の無い俺たちは完全隔離された。


そして今、御坂の電子操作能力で自分達の目の前の隔壁を開こうとしている。
「できた、隔壁ロック解除申請。ロック解除。行くわよ!!」
「ああ」
隔壁を開くと、少女はいなかった。
さらに、ハヤテたちがいる方向へ向かう為の通路をふさいでいたであろう隔壁は木っ端微塵に吹き飛んでいた。
「急ぐぞ御坂!!」
不味い不味い!!
「うわぁぁぁぁぁぁぁ」
「きゃぁぁぁぁぁぁぁ」
悲鳴?
俺たちが急いで向かっていると、
陸上部隊の兵士達の悲鳴が上がった。
204 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:01:38.74 ID:8ni6IQae0
「今の……」
「ああ。はやて達のところだ!! 急ごう!!」
「解ってるわよ。ちょっと、能力使うわね!!」
「へ?」
御坂はそう言うと俺の襟首を掴み、能力で加速して走りだした。
「うわぁぁぁぁぁぁぁ……」
「我慢しなさい!! すぐ着くから!!」
すぐって言ったって。
これじゃぁ、ついた瞬間吐くぞ!!


「着いた」
「きゅ、急に止まるな!!」
「……」
「開けるぞ」
御坂に確認し、扉を開ける。
「っ……これは……」
「あン? てめェ何しにきたンだァ?」
さっきの子……?!
「はやて!!」
「き、来たらあかん……私なら大丈夫や」
「まだァ大丈夫なだけだぜェ? 私がこの手に力入れたら簡単に首が折れる」
はやては、宙に浮いていた。
それは魔法ではなく、黒夜と言う少女がはやての首を掴んで持ち上げているせいだった。


「ぐっ……」
「シグナム?!」
「あ、主はやてを……守る!!」
「や、やめるんや、シグナム!! あかん!!」
「馬鹿な女だァ。認めてやらァ。その心意気。だから……貫け空槍」
「がっ……」
はやての元へ走って行ったシグナムが後ろに突き飛ばされた?
なにが……?
まさか、あの子。学園都市の能力者なのか?!
「眠れベルカの騎士ィ。弾けろォ窒素爆槍ゥ!!」
間に合え!!


俺がシグナムの体の周囲を右手で隙間無く探ると、
何かが割れた音が響いた。
「あァ?! なぜ発動しない?!」
「動かないで!! 能力者!!」
「ちィ。てめェ。常盤台の超電磁砲かァ」
「?!」
やっぱり、能力者か。
「うごかねェのは良いけどよォ。コイツ。殺しちまうぜェ?」
っ……はやて。
「さっさと、その女を殺せ!!」
レジアスが怒鳴る。
「仲間ごと撃てる訳ないだろ!!」
「できるわけ無いでしょ!!」
「仲良しこよしの馬鹿どもがァ。だからよえェってんだよォ!!」
「ぐぅっ?!」
「はやて!!」
「ええから、撃たんかい!!」
はやて……。
畜生。
「みs――」
「――その必要はないですの!!」
「?!」


「はやてが消えた?!」
「……今の声」
「御坂!!」
「アンタを拘束する!!」
「はっ。舐めんなァ!! 爆ぜろォ窒素爆槍!!」
っ?!
壁を爆破した?!
逃げられた……。
205 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:02:09.50 ID:8ni6IQae0
『我慢』

「何をやっているのだ!! 追え!!」
「無理だ。俺たちは空を飛べない。デバイスが無いからな」
「使えんやつらだ!! それに加えさっきの言葉遣い。屑の集まりだな!!」
「黙りなさい髭親父!!」
御坂?
「仲間を見捨てて敵を撃てと言う腐ったアンタに屑と呼ばれる筋合いは無い!! 大体!! アンタが設置した隔壁のせいで救援が遅れたのよ?!
もう少し遅かったらはやて達が殺されてたのかもしれないのよ?!」
「っ……」
「シグナム。平気か?」
「あ、主はやては?」
「――ここですの」
あ、あいつ!!


「白井?!」
「黒子?!」
はやてを抱えて現れたのは、
御坂の親友で後輩。
露払いをしているとかいうテレポーター。
白井黒子だった。


「で? 白井。お前どこにいたんだ?」
「どこも何も、拘束されてたんですの。ここの施設に」
「へ?」
「お姉さまを見つけてダイブしたら光に飲み込まれまして……出てきたのがさっきのおじさんの部屋で……」
あぁ……それは不審者扱いだし、不法侵入だし。
捕まるわな。
「……シグナム。肩を貸すよ」
「忝い。本来なら私は……」
「まぁ、気にすんな。怪我してるんだから。頼ってくれ。それより、なのはたちが待合室にいなかったのが問題だ。
多分、自力で出ただけだと思うけど、俺みたいに拉致されたりしたのかもしれないからな。それだったら不味い」


なのは達もデバイスが無いし、はやて達が言うには、AMF濃度が高いらしく、
魔法も使用できないらしい。
外に出ると、すでに戦いは終わっていた。
しかし地上本部はほぼ崩壊に近かく、
ティアナたちもかなりボロボロだった。
シグナムとはやてを医療班に任せ、フェイトのところへ向かう。
「フェイト。なのはとスバルは?」
「……」
フェイト?
「なのはは機動六課に向かった。スバルは病院」
「え?」
「なのはは特に怪我はしてないけど……スバルがボロボロ。それと、ギンガが攫われた」


「あと、もう1つ。最悪の自体……」
フェイトの表情が暗くなる。
「機動六課が壊滅した。みんなかなりの重症……ヴィヴィオも……攫われた」
なっ……。
なんだと?
「ザフィーラたちが護衛をしてたんじゃ……」
「してたけど、ザフィーラ達もかなりの重症だって……私達もここの事態の収拾つきしだい、全速力で向かう」
206 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:03:18.48 ID:8ni6IQae0
______________


_______


__



「これは……」
俺たちはすぐに地上本部でのことを終え、機動六課へと向かった。
そして視界にはいったのは変わり果てた機動六課の施設だった。
襲ってきたのはナンバーズの内3人。
たった、それだけに機動六課は壊滅させられたってのか?
くそ……。
「なのは……」
「当麻、それに美琴ちゃん、フェイトちゃんと……だれ?」
そういえば、紹介してないけど……なのは。
見回っていると、普通に仕事をしているなのはがいた。
「わたくしは白井黒子ですの」
「あっ。美琴ちゃんのお友達の……私仕事あるから、終わったらあらたm――」
「ちょっとなのは。話がある」
俺がそう言うと、フェイトがなのはから仕事に使う電子板を奪い取る。
「こっちはやっておく。なのは。話してきていいよ」
「で、でも……」
「いいから来てくれ。美琴と白井はフェイトの手伝いを頼む」
俺たちはそう言い残し、その場から離れた。


「な、なに?」
「大丈夫か?」
「別に怪我とか――」
「そうじゃなくて、ヴィヴィオのことだよ」
「……」
やっぱりか。
「泣きたい時は泣くべきだろうに。我慢すんな。泣きたいだけ泣いてやるべきことにやるべき時に、全力でやれるよう。溜め込むな」
「お、お兄ちゃん……ヴィヴィオが……ヴィヴィオが……」
「殺されはしないはずだ。麦野たちが鍵という。ナンバーズが必要以上に追う。つまり、何らかの鍵で重要な何かってことは確かなんだ。機会を待とう。そして絶対。助け出そう」
「うん……うん!!」
すすり泣くなのはを軽く抱きしめ、俺はヴィヴィオとギンガさんを救出することを心に誓った。
207 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:09:38.33 ID:8ni6IQae0
>>201
なるべく絡ませてるんだけどね……。
中々でばんが無いというか……。

なんか、なのはが不屈の心持っていない気がするけど、
当麻の前では甘えてていいよね?
黒夜の口調。あんまり知らないんで、間違ってたらごめん。
それと、御坂とフェイトの交流イベント書いてあるんだけど、投下する?

208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 21:19:37.66 ID:yCu04TfDO
>>207
>御坂とフェイトの交流イベント
ぜひとも投下してほしい

あと黒夜の口調は一方さんみたいな感じで善いと思う
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/04(水) 21:19:55.32 ID:ftbClGXs0
折角のクロスなので1でおねがいします
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/05/04(水) 21:20:58.13 ID:wUdCmNl30
>>207
もうちょい本編進めてからにしてほしい
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/04(水) 21:23:31.80 ID:yCu04TfDO
無限書庫での禁書と淫獣もといユーノの交流イベとかも面白そう

禁書の記憶能力を発揮するところとか
212 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:25:17.66 ID:8ni6IQae0
>>208
あってるなら良かった。
投下します
30分から。

213 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:27:30.70 ID:8ni6IQae0
>>209
了解
>>210
交流イベ中も本編が進むので、交流イベ=本編です

>>211
それ良いなぁ……。
考えとこう。
214 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:30:40.51 ID:8ni6IQae0
気分安価イベント

『美琴と当麻』


俺は泣き止んだなのはを、無事だった部屋へ連れて行くと寝かせた。
ただでさえ訓練漬けだったなのは。
ヴィヴィオ達の事もあり、疲労もあるだろうと俺が休むように言った。
「フェイト?」
俺が部屋から出ると、フェイトが歩いて行くのが見え呼びかけるが、
返事どころか気づいてすらいないようで、さっさと行ってしまった。
「フェイト?」
不思議に思いながらも用事があるんだろうと、俺は美琴たちのところへ向かうことにした。


「あっ、類人猿さんではありませんの」
いきなりそうきたか。
訓練場の建物の屋上に2人はいた。
「おい白井。せめて上条とか名前を使う気にはならないのか?」
「野蛮人の方がよろしくて?」
「ああそうかい。ならこっちはお前が呼ばれたく無いだろう呼びかたしてやるよ」
「わたくしは別に呼ばれたくない名など―――」
「黒子。黒子。ねぇ黒子」
「?! そ、その呼び方はお姉さまだけしか許してませんの!!」
「しらねぇよ。黒子黒子黒子黒子黒子〜」
「いやぁぁぁ。止めて下さいですの。上条さん、上条さんとお呼びしますからぁぁぁ」
俺はにやっと笑って「それでよし」と言い、御坂に視線を向けた。


「……良いなぁ」
「何が?」
「ふぇ?! べ、別になんでもないわよ!!」

バチバチとなり始めた御坂に慌てて右手を置く。
「落ち着け馬鹿。ただでさえボロボロの六課に止めさす気か?」
「あっ……」
気づいたのか放電はなくなり大人しくなったのだが……
「これって、戦争……なんだよね?」
「お姉さま?」
「御坂?」
疑問系で聞いたが、俺は解っている。
多分、白井も解っている筈だ。
215 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:31:13.09 ID:8ni6IQae0
俺たちは学園都市のただの学生で。
そりゃ、能力者っていう類に分類されるだろうけど、
戦争なんてものとは無縁だった。
たしかに、俺も御坂も一方通行の絶対能力進化実験において、戦いを繰り広げた。
けど、そんなものは、これに比べたらただの喧嘩に等しいものだ。
関係ない人が傷つき、
関係ある人が嘆き苦しみ、
多大な力と力のぶつかり合い。
―――戦争。
その言葉が異様に重く感じられた。


「私達……どうしたらいいのか。解んないよ。第4位の人たちや、あの黒夜という少女。あの子達だって学園都市の子じゃない!! なのになんで、あんなに平気で人を傷つけられるのよ」
「御坂……」
御坂はそう言って、俺に体重を預けるように寄りかかった。
「お姉さま……。力は所詮力ですの。学園都市、同じ地球。同じ世界で生まれたからと、考えが同じになるとは限らないんですの。
人を傷つけるか否か。問題はそこではないんですの。今ここにある己の力をどう使うかそれを考えるべきですわ。
ここに比べたら学園都市は平和ですの。ですが、学園都市だけでなく、地球と言う惑星の中でも戦争はあったんですの。いえ、平和にはその前に戦争があるのが物事の道理ですの。
ならば今、ここは戦時中かもしれませんが、平和はあるんですの。その平和を手に入れるために、わたくしたちは戦うのではないんですの?」
白井が色々と言う。
ごめん。
俺にはなんて言ってるかさっぱりです。
「平和の為に人を傷つけなくちゃいけないの……?」
ここまで弱弱しい御坂は初めてだな……。


「そうですの。でも、殺す必要はありませんの。必要な犠牲それは死なせることではなく、相手を弱らせて戦闘不能それだけでいいんですの」
「でも、相手が強くて頑固だったりしたら?」
「それでも、俺たちで何とかするだけだ。もちろん、誰一人死なせることなく……な。敵も味方も」
俺が白井の言葉を盗ったせいか、軽く睨まれたが、
ため息をついて白井は歩いて行った。
何なんだ一体。
「ねぇ、アンタはさ……」
「ん?」
「アンタは、戦える?」
「誰と?」
「敵と」
「それが敵ならな」
「……強いわね」
「別に、ただ、守らなくちゃいけないものがあるから戦うんだよ。誰だってそうだろ」


暫くの沈黙。
御坂は、俺に寄りかかったまま。
そして不意に、御坂が顔を上げて聞いてきた。
「守らなくちゃいけないのって……何?」
「六課のみんなだよ」
「……つまんない回答ね」
「悪かったな」
「でも……アンタらしいわよ」
「そりゃどうも」
「ねぇ……」
「ん?」
「当麻って呼んじゃ駄目?」
……?
「そう呼ぶのに、許可は要らないだろ」
「そうだね。ねぇ、当麻」
「なんだ?」
「ううん。やっぱり……いい」



俺たちはその後、普通に会話して部屋へと戻った。
余談だが、
ほとんどの部屋が駄目な状態だったので、
俺、白井、御坂、なのは、フェイトが同じ部屋だったと言う。
そこそこ広くて、隣同士とはならなかったものの、
白井の何かしたらコロスというオーラが尋常じゃなく恐ろしく、寝ている余裕が無かったのは言うまでも無い。
そういえば、誰か知らないけど息が荒い人がいたような……
多分白井の獲物―俺だと思う―を狙う息遣いなんだろうけどな。
216 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:31:53.19 ID:8ni6IQae0
気分安価イベント

『お兄ちゃんと呼ばせて』


「本部襲撃から2日目。大分持ち直してきたが……本部をどうするか……」
「それなら……考えてあるで」
え?
はやて?
「ちょっ……はやて大丈夫なのか?」
「はやてちゃん、大丈夫なの?」
「全然問題はあらへんよ。ただちょぉ首絞められとっただけや」
いやいや。
それ十分危ないから。
最後、気を失ってたし。


「ほんまに助かったで? 当麻」
「当然のことを―――」
「せやけど、なんで私ごと撃たんかった? ああいう場合、どうするかは教えとるはずやよ?」
「……俺と御坂にそんな度胸は無いんでね」
「そないな躊躇しとったら死ぬで?!」
「ははっ。どんなことがあっても俺は死なない。みんなを残して先に逝くほど、上条さんは薄情ではないんですよ」
「……大馬鹿者や」
それで結構。
「それで、はやてちゃん。本部についての考えって?」
「アースラ。アースラを本部として借りることにした」
「え?」
アースラ?
なんだそれ……?


「また後で話し聞かせてくれ」
「え? ちょっ―――」
なのはの呼び止めの声を無視して、
ある人物が歩いて行った方向へと向かう。
……え〜っと?
いた……。
「おいフェイ――?!」
言葉を止めて駆け出す。
急に倒れこみやがって……。
俺が追ったのはフェイト。
なんかフラフラして危ない足取りだと思ったら……。


「おいフェイト!! フェイト!!」
「……」
くそっ。シャマルさんがいないってのに。
医務室もぶっつぶれてるし……。
「おいフェイト……?!」
フェイト……すごい熱じゃねぇか!
額に触れるとかなりの熱さで、フェイト自身の息も荒い……。
「今部屋に連れてってや――?」
急に突き飛ばされ、倒れこむ。
……?
なにが?
217 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:32:27.71 ID:8ni6IQae0
見上げるとフェイトが佇んでいた。
「大丈夫……大丈夫だから」
「どこがだよ?!」
「ヴィ……ヴィヴィオが待ってるはずだから……は、はや……」
っ!!
膝からがくっとフェイトが崩れるのを何とか支える。
「フェイト……大丈夫じゃねぇだろ?」
「だいじょ……うぶ」
「フェイト?!」
だぁぁぁ。この馬鹿。
無茶しすぎなんだよ!!


急いで部屋へと担ぎ込み、ベッドに寝かせて濡らしたタオルを額に置く。
「……ごめん」
「ん?」
「心配させたよね」
「もしかしてさ、一昨日から調子悪かったんじゃないのか?」
「……どうして?」
「呼んでも返事が無かったから。急いでたんじゃないかって考えてたけど急いでるんなら小走り程度してるはずだからさ」
俺がそう言うと、フェイトは黙り込む。
……。
「うん……そうなんだ。2日前から少し具合悪くて……」
「もしかして……寝てなかったりもする?」
俺が聞くと、少し驚いた表情をしたものの、
申し訳なさそうに頷く。


「なんで言わなかった?」
「……みんなに心配かけたくなかった」
「馬鹿。余計心配かけたぞ? なのはが知ったら怒るぞ。きっと。「フェイトちゃんの馬鹿」なんて感じで」
「ふふっ。多分そうだね」
いつもクールなフェイト執務官。
まぁ、普段を知る俺は優しいとことか、慌ててる部分とか、驚いてる時とか。
フェイトの色んな部分を知ってるけど、
熱で弱弱しくなってるフェイトはなんかこう……物凄くイイデス!!


「ねぇ、当麻」
「ん?」
「当麻となのはってどんな関係?」
急に何を聞くんですか貴女は。
俺となのは……?
「ただの友達……かな」
「本当?」
なんだよ。ただの友達以上?
「親友かな」
「……そっか」
「急になんで?」
「……気になっただけ」
まぁ、良いけど。
218 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:32:55.82 ID:8ni6IQae0
「当麻は、なんて呼ばれるのが良いの?」
「はい?」
「当麻とか上条とか、上条さんとか、当麻くんとか、貴方とか君とか……お兄ちゃん。とか」
「お兄ちゃんは駄目です」
「なんで? なのは専用?」
なぜなのはがそう呼んでいる事を知ってるんだ?
小さい姿の時は知ってるだろうけど、
今の姿の時にそう呼んでるのは2人だけの時……待てよ?
そういえば、前にはやてがお兄ちゃんとか言ってきてたな。
まさか。


「もしかして、なのはが俺をお兄ちゃんと呼んでいる事を?」
「はやてと私、シグナムも知ってる。はやてが当麻となのはのプライベートをストーキングしてたらしいよ」
あの野郎。
マジ何してくれてるんだよ。
「私もお兄ちゃんって呼ぶのは駄目?」
「なんで?」
「クロノがあんまり呼ばせてくれなくて……」
「俺のほうが年下だろ」
「当麻は弟って感じがしないんだもん」
なんだそれ。


「駄目?」
「別に良いけどさ……なのは同様、他といる時は呼ぶのやめてくれよ?」
「うん。できるだけ2人になるよ」
「ちょっとー聞いてますかー?」
クスクスっと笑うフェイトを視線から外し、欠伸と共に伸びをする。
「お兄ちゃんも寝たら?」
早速使うんだな……まぁ良いけど。
「じゃぁ、そうす―――?!」
立ち上がった途端、腕を引かれてベッドに倒れこむ。
フェイト?


「傍にいて……お願い」
……?
「どうした?」
「1人は嫌だから……お願い」
そう懇願され仕方なく、フェイトの隣に寝転ぶ。
「お休み、お兄ちゃん」
「うん。ゆっくり休め」
フェイトが寝たら離れるつもりだったが、
思いのほか睡魔が強敵で、幻想殺しが効かなかった為俺も寝てしまった。


その後、
異様な室内の雰囲気に目を覚ますと、なのは、白井、はやて、ヴィータ、御坂に囲まれてるんだもんな。
みんないますぐ殺してやるってオーラだったし。
でもまぁ、フェイトが弁解してくれたおかげで何にも無くてすんだってことで不幸ではなかった。
フェイトも翌日にはすっかり回復して、体調万全になったようだった。


そんなつかの間の休息は突如、終わりを告げた。


聖王教会が襲撃され、壊滅。
カリムさんが連れ去られたと連絡が入ったのだった……。
219 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:35:33.84 ID:8ni6IQae0
御坂とフェイトの交流イベは以上です。
御坂もうすこし長くてよかったかもって後悔してる。
フェイトだって、ヴィヴィオが連れ去られて悲しいんです、疲労してたんです。


あれ?
カリムさん、大丈夫ですか?
220 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/04(水) 21:46:03.58 ID:8ni6IQae0
見てる人いるかな?
兎に角、
みんなごめん。

>>196の安価に答えておいてください。
暫く席をはずします。
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/04(水) 22:05:11.67 ID:uqUNgGp00
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/04(水) 22:14:43.52 ID:ahPE8E8DO
5
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/05(木) 10:43:52.66 ID:eE1NyvWDO
1
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/05(木) 15:00:57.60 ID:lRpXgtth0
1
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/05(木) 15:02:12.54 ID:lRpXgtth0
もうしたの忘れてた。さっきの無しで
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/05(木) 19:17:21.70 ID:GRCYkwjJ0
美琴とフェイトのイベントめっちゃよかったb
227 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/05(木) 21:29:11.85 ID:W2E+jczX0
>>225了解

0時にレス忘れてた。
嘘です。
寝てました。


ご協力ありです。

まず、前回の安価は、

1、1票

2、2票

3、3票

この結果は狙われてたんですね。
まぁ、別の方法ってことで。

次。

1、4票

2、0票

3、2票

4、1票

5、1票

6、0票

7、0票

です。

フェイト人気過ぎ。
じゃぁ、フェイトには一肌脱いでもらわないと。
ごめん、フェイト過労で倒れないでね。

>>226
そう言ってもらえるとありがたい。


じゃぁ、35分より、投下

ではでは。
228 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/05(木) 21:37:01.24 ID:W2E+jczX0
『ありえない敵』


「カリム……」
「もうしわけありません……一生の不覚です」
崩落した聖王教会の建物が戦闘の凄まじさを物語っていた。
……?
「御坂?」
「襲撃者は麦野たちよ」
「なっ……」
なのは達が驚く。


「どうしてわかるん?」
「建物が少し特殊な焦げ方してる。これは麦野の原子崩しを受けた証拠なのよ」
御坂が神妙な顔つきで言う。
この2人は多少の因縁があるようだ。
「一体何の目的が……」
「カリムさんのレアスキル。あれは他の場所にもれているってことは無いのか?」
「あれは、最高機密です!! 知られれば狙われてしまう!!」
シャッハが怒鳴る。
「けど……狙われたのは事実だよ。どうする? はやて」
フェイトがはやてに判断を委ねる。


フェイトの言った通り、襲撃され連れ去られたことは事実。
可能性としては、カリムさんの能力がばれていることは確実だ。
けど、それだけでここを襲撃しようと考えるか?
ここの守りは格別薄いわけじゃない。
どちらかといえば、地上本部より堅いはずだ。
それに、本来なら機動六課へ緊急出動要請が来てたはず。
襲撃で壊されてなければ……待て?
「なぁ、なのは」
「なにかな?」
「機動六課の襲撃事件は外部に漏れてるか?」
「いや、それは無いと思う。一般市民の不安を無駄に煽らないようにって規制かけてあるはずだよ?」
なのはが言ってることが事実なら、これは相当不味いことになってるかもしれない。
229 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/05(木) 21:37:37.87 ID:W2E+jczX0
「それがどうかしたの?」
「……いや、少し気になっただけ」
「? そう?」
今は仮定の段階。
隊長陣を混乱させるべきじゃないからな。
「シャッハ。敵は何人やった?」
「7人です」
「?!」
7?!
まて、おかしいぞ?
麦野達は4人じゃ……


「詳しくは確認できていませんが、あの4人のほかに男性一人、金髪の背の高い女性が一人、そして……」
「え?」
シャッハさんが御坂を見据えて、衝撃の言葉を口にした。
「貴女です。御坂さん」
?!
そう言うと同時に、シャッハが武器を構える。
「ちょっと、そんなわけ無いでしょ?!」
「いいえ、警備隊のほぼ全員が敵のうちの1人が貴女だったと確認しています。丁寧に敵も自分の名前を口にしていましたミサカ。と」
「違うってば!! そんな馬鹿なことないわよ!!」
御坂……?
もしかして御坂妹のことか?!


「さぁ、居場所を吐いて頂きます」
「っ……」
「抵抗したらあかんよ。美琴ちゃん」
「え?」
「シャッハ。私らは襲撃の当日、美琴ちゃんと一緒に居った。せやけど証明はできへん。せやから身柄を拘束してくれてかまわへん」
「なっ……」
「はやて?!」
「当麻、仕方ないことなの。証明できない以上こうする他に手は無いの我慢して」
なのはが俺の腕を掴んで言う。
なのは自身も苦虫を潰した表情を浮かべていた。


「では……」
「せやけど、拘束しかゆるさへんで。美琴ちゃんは無実や。もし拷問でもしようもんなら私らが全力で阻止するで? 手ェ出したらあかんからな? シャッハといえどそこは許すわけにはいかん」
はやてがシャッハを見据える。
沈黙が数秒その場を支配する。
「解りました。騎士カリムのご友人はやて様を信じます。しかし、拘束はいたします。犯人をお連れしてくだされば解放をお約束いたしましょう」
「御坂……」
「当麻!! 私は大丈夫よ。よろしくね?妹達のこと……」
御坂は俺にそう微笑みかけると、シャッハと共にいなくなった。
よろしくってどうすりゃいいんだよ。
御坂妹と御坂どっちかを犠牲にしなきゃいけないって言うのか?!
くそっ!!
御坂妹……なにしてんだよ馬鹿野郎!!
「大丈夫? 当麻」
フェイト……。
「少し動揺したけど平気。まずは今後どうするか決めよう」
「うん」
230 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/05(木) 21:38:08.47 ID:W2E+jczX0
気分安価イベント


『鉄球少女マジカルヴィータ』


現在……俺こと上条当麻は、
六課の新本部、アースラの食堂にいた。
アースラに移ったのは昨日。
で、俺は机に突っ伏していたのだが……
「どうした、お前が元気ねぇと調子狂うんだけど」
ヴィータが心配なのか話しかけてきた。
「ああ、ちょっとな」
一昨日、御坂は聖王教会に拘束された。
何かしたわけじゃない。
だけど……襲撃犯のなかに御坂妹がいた。
みんなにクローンと説明するのは構わないが、証拠が無い。
一緒にいた。でも証拠が無い。
結局、御坂を拘束させたまま犯人を捕らえ、聖王教会に突き出さなきゃいけない……。
そう、御坂妹を。
「だぁぁぁぁぁ!!! 辛気臭い顔してんじゃねぇよ当麻!!」
「急に怒鳴るなよヴィータ」


「けどさぁ……当麻が変態で変質者で、すぐに体を触るし、襲ったりする最低野郎だってわかってるけど……」
「待てヴィータ。それは偏見だ。そして誤解ってレベルじゃない」
「けど、やっぱ、お前が元気ないとこっちまで暗くなっちまう。だから元気出せよ」
隣に座るヴィータが軽く背中を叩く。
「ああ……」
「ったく。美琴は無実だって解ってるだろ? とっとと麦野とかを見つけてとっちめて美琴の偽者を突き出してやろうぜ?」
ヴィータは知らない。
いや、ヴィータだけじゃない。
みんな知らない。
敵の中にいるのは御坂のクローンで、偽者ではないことを。
本来は敵になんかなるようなやつじゃないことを。
231 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/05(木) 21:38:35.55 ID:W2E+jczX0
そして、御坂を助けるには御坂妹を、御坂妹を助けるには御坂を。
どちらかを犠牲にしなければいけないということを。
「当麻……今日はあたしと付き合え」
「は?」
不意にヴィータがそんなことを言い、
「いーから。さっさと行くぞ、ほら」
「うおっ……」
俺は無理やりに近いかたちで、食堂の外へと連れ出され、
連れてこられたのはヴィータの部屋だった。


「で? なにすんだよ」
「えっと、今からやることは誰にも言うなよ?」
「は?」
「いいから。解ったら少し目を瞑っててくれ」
「ほいほい」
何だよ一体。
連れてくるなり誰にも言うなとか、目を瞑ってろとか。
目を瞑っていると、服の擦れ合う音が部屋に響いた。
……?!
「な、何してんだよヴィータ!!」
「煩い、あと少しで準備終わるから待ってろ。良いって言う前に目を開けたらアイゼンを血で洗わせて貰うからな」
解ってるよ……。


暫く服の音が響きそれが止む。
沈黙が部屋を包み込み、俺とヴィータの静かな息遣いのみが聞こえていた。
「も、もう良いぞ。ゆ、ゆっくり目を開けてくれよ?」
ヴィータの少しだけ震えた声に目を開けると、視界に入ったのは……
「マ、超機動少女カ、カナミン!! あ、あな……貴方をげ、元気にしてあげる!!」
トリコロールカラーの露出度高めな、超機動少女カナミンという、
学園都市でやっているアニメのコスプレをし、真っ赤になって意味不明な台詞を言うヴィータだった。
「あのぉ……なにしてるんでせうか?」
「っ……あのシスターが、これ着てこの台詞言えば当麻が元気になるって言ったから……駄目だったか?」
いやぁ、駄目と言うかなんと言うか。
驚きで上条さん言葉が出ませんよ。


「結構恥ずかしいんだぞ?」
「そりゃそうだ。そんな露出度の高い……」
ヴィータは俺のためにこんなことしてくれたんだよな。
「ありがとな、ヴィータすごく元気になった」
「ほ、ほんとか?!」
ここらでこういう喜び方をするあたり……子供に思えるんだよな。
そう心で呟きククッと笑う。
「なんだよぉ。まぁ、笑ってくれたなr―――」
「ヴィータ? 部屋に居るん?」
「ちょっまっ―――」
がちゃっとはやて、怪我から回復したシグナム。
なのはにフェイトが入ってきた。
232 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/05(木) 21:39:02.10 ID:W2E+jczX0
「「「「え?」」」」
「ヴィータちゃん、なんでそんな格好してるの?」
なのはが不思議そうに聞き、
「あのヴィータが……」
シグナムとフェイトは同じ驚き方をして……
「ヴィータ? 何しとるん?」
はやてが聞く。
そして……。
「と、当麻に着ないとアイゼン壊すって脅されたんだ!!」
へ?
んなばかな。
アイゼンはヴィータが……あれ?
俺の胸ポケットにはなぜかヴィータのデバイスであるグラーフアイゼンが収められていた。


「へぇ……当麻。そういう趣味があったんだね」
なのはが怖い。あの魔王化のときと同じくらいに!!
「ヴィータは嫌がってるみたいだよ?」
フェイト……目が笑ってない。目も笑って!!
「ほぅほぅ。ご立派な身分やねぇ……? 当麻くん?」
はやてが、こ、わ、い、よ。
「く……くくくっ。ヴィ、ヴィータが……」
シ、シグナムさん?
何笑ってんでせうか?


「「「覚悟。しなさい」」」

「なっ、俺はそんな要求してねぇぇぇ!!」
「往生際が悪いで!!」
「ふこーだぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!」
233 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/05(木) 21:44:28.63 ID:W2E+jczX0
どうも。
投下は以上です。
機嫌がよければあと2つほど投下するかもですが。

さておき、
お分かりでしょうか?
>>187の安価の理由。
聖王教会にどちらを差し出さないか……です。
御坂が選ばれた場合、御坂妹を聖王教会に、
逆に、御坂妹が選ばれた時は、御坂を、差し出さなければいけなかった……のに。
>>1が第3の選択肢入れたせいでどっちでもなくなった。

鉄球少女マジカルヴィータとか、関係ないんで。いや、マジで。
次回はあの人が出てきます。あの人。禁書のあの人。
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/06(金) 07:11:57.88 ID:qALl2+gDO
>>1超乙です


ところで、時間軸的に超カミやんにそげぶされてない浜面がアイテムと超組んでるのは何故です?何かの超伏線ですか?

それと、浜面出す前に一方通行超出してください。あと魔術サイド(主に土御門)の出番はまだですか?超期待してます
235 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/06(金) 14:49:10.12 ID:7RF+c0pH0
>>234
有難う絹旗。

ごめん、浜面に伏線もなにもフラグもないわけよ。
だってまず、カミやんが、一方戦後消えたってことは、
0901の事件の時にいないし、
オリアナの事件でもいないし、
0930が起きてないし、
つまり、第3次世界大戦も起きていないわけよ。
結局、平和なわけよ。
だから、浜面可哀想だから出してあげただけ。
土御門? 超誰ですかそれ。
嘘ですごめんなさい。
魔術サイド、科学サイドの話じゃないと出てこない人もいるってわけです。結論。
でもこのまま2部的なの書くかもしれないから、そしたら出てくるかも。
一方さんは打ち止めと楽しく暮らしてます(ぇ?

だんだんgdgdになってきたorz
でも、完結はさせる。
伏線残したまま完結って新しくてよくない?(嘘です。多分。
あっ、安価取りますね。
視点変更安価です。
因みにゆりかご関係の戦闘は上条さん以外描写しません。
戦闘描写が苦手な>>1が逃げました。

長くなったんで次のレスで安価内容表記します。

236 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/06(金) 14:54:19.40 ID:7RF+c0pH0
視点変更安価


安価は、>>237から>>247の10レス間。
そんなこない?
じゃぁ、時間指定で。
この後>>1がこれるのが21時か、22時なんですよ。
さっきまで大学。これからバイトorz
なので、21時か、22時の>>1が来た時まで。
では、安価は



1、フェイト

2、なのは

3、御坂

4、禁書目録


4大ヒロインです(ぇ?
彼女達のうち、誰視点が良いですか?
どこの場面かは秘密。
では協力よろしくお願いします
237 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/06(金) 14:57:17.01 ID:7RF+c0pH0
言い忘れてた。
>>196の安価は、ヒロインを決める安価でした。
ヒロインはフェイトさんです。はい。
それで固定です。多分。
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/06(金) 15:32:06.74 ID:qALl2+gDO
なん…だと…


「また!また1は私を放っておいてとうまとフェイトでイチャイチャさせるんだね!>>1〜!」>>1の頭をガブリ
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/06(金) 16:18:37.38 ID:0dDEqQtP0
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/06(金) 16:19:18.95 ID:qALl2+gDO
「それと>>238で言い忘れてたけど、視点変更は4番以外ありえないんだよ!」
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2011/05/06(金) 16:19:50.79 ID:xrjiPDSj0
2
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/06(金) 16:25:30.21 ID:56uYAJCDO
3
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/06(金) 16:38:54.51 ID:gSgYi/E80
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/06(金) 16:59:13.89 ID:2y1+3O1DO
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/06(金) 17:38:37.55 ID:mqLCiPCDO
2
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/06(金) 18:06:54.03 ID:I8WLMIaNP
1
247 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/06(金) 22:51:53.87 ID:7RF+c0pH0
>>238
どうかしたかね?
インデックス。
みんなが安価で選んでくれなかったことを恨むが良い。

いわせてもらうけど、デバイスなんか一言も喋ってないんだぞ?
英語で打つの面倒だから普通の日本語で良いけれど、
デバイスなんて殆ど会話ないから、安価で選ばれないと出番無いのに(ぇ?

>>239>>246
サンクス

1、4票
2、2票
3、1票
4、1票

禁書組不人気すぎ。
まぁ、良いけどさ。
というわけで、フェイト視点ですね。
で、
23時10分から投下します。
質問等あればどうぞ。
というか、見てる人いるかなぁ……
まぁ、俺得だから気にしないけど。
248 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/06(金) 23:10:22.19 ID:7RF+c0pH0
『天使vs天使』


「ほんっとごめん」
「別に良いけどさ。慣れてるし」
ヴィータに謝られながら、それを適当に受け流していた。
「そういや、なのはは?」
「なのはなら管轄世界に出てるよ。一応麦野とかが逃げてるかも知れないからな」
「そうか」
麦野達……か。
なぁ、御坂妹。
お前は何であんなことをしたんだ?
自分の意思でしてるわけじゃないって信じてるからな?


「た、たいへんですぅ!!」
「な、なんだ?!」
憂鬱な気分になっていると、リインの叫び声がアースラに響いた。
急いで管制室に向かうと画面にはなのはそして、なのはと対峙する羽が生えた男が映っていた。
「な、なんだよ……あいつ」
「どうしたん?!」
「はやてちゃん、フェイトちゃん。大変です。なのはちゃんのところに敵が――」


〔誰……なのかな?〕
〔俺か? 俺は学園都市のレベル5の第二位。垣根帝督だ。時空管理局のエース・オブ・エース。高町なのは〕
〔学園都市?!〕
〔やはり、すでに学園都市の者と接触していたか〕
学園都市?
何なんだ一体。
どうしてこんなに一杯、学園都市から流れ込んできてるんだ?
それに学園都市第二位って……やばい。
「リイン、いますぐなのはを呼び戻せ!!」
「え? え?」
「あいつは御坂や麦野よりやばい!! 能力制限のかかったなのはじゃ殺される!!」
くそっ……不味いな……。
「はやて、能力解除の許可を」
「わかっとる。なのはちゃん、能力限定解除許可!!」


〔ほぅ……限定解除か。俺のことを知っているやつがいるみたいで良かったな高町なのは〕
〔どういう意味?!〕
〔いや、ただお前が瞬殺されてはつまらないだろう?〕
?!
あいつ……。
「駄目だ!! なのはを戻せ!!」
「す、すぐには無理……」
〔さぁ、始めようか。高町なのは。抵抗してくれよ?でなきゃつまらない〕
〔くっ……アクセルシューターシュート!!〕
〔打ち消せ、烈風〕
?!
アクセルシューターがかき消された?!
ただ、翼を動かしただけだぞ?!
249 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/06(金) 23:11:17.92 ID:7RF+c0pH0
言い忘れた。
〔〕は、映像の音声です。





〔なっ……〕
〔さて、お前の動きを止めていては転送魔法で連れて行かれてしまうからな。死ぬ気で動かなきゃ死ぬぞ?〕
垣根が翼を動かすと、抜けた羽根がなのは目掛けて飛ぶ。
〔こんな羽根……っ?!〕
「なのはちゃんが動かないといけないから、転送魔法が捕捉できません!!」
「なんで、あの羽根は魔法防壁を突き抜けたん?!」
あいつの能力って何だ?
「あれは……垣根帝督?」
白井……?


遅れて管制室に来た白井が呟く。
「何か知ってるのか?!」
「……かなり最悪の敵ですの」
「どういうことなん?」
「あの人の能力は、未元物質。例えばあの羽根。あれが魔法防壁を突き抜けたのは、魔法の影響を受けない羽根として生成されたからですの」
「対処法は?!」
「恐らく無いですの。逃げるしか……」
「っ、フェイトちゃん、向こうに援護にいくんや!!」
「了解!!」
《なのはちゃん、救援にフェイトちゃんを向かわせるからあんs―――》


〔ほぅ、フェイト・T・ハラオウンが来るのか。して、今の声は八神はやてか?〕
〔?!〕
「「「「?!」」」」
なっ……どういうことだ?
「な、なんでなん?! 念話やったはずなのに……」
〔なんで? そんな顔してるな高町なのは。教えてやろうか?〕
〔え?〕
〔俺に常識は通用しない。ただそれだけだ〕
どうすれば良い?
あのままじゃなのはが……。


〔私は、負けない!!〕
〔ほぉ?〕
〔レイジングハート!!〕
〔……集束魔法。一撃必殺のスターライトブレイカーか〕
〔スターライトォォォォォォォォォ、ブレイカァァァァァァ!!!!〕
なのはの全力のスターライトブレイカーが垣根を飲み込む。
あれなら!!
「駄目。あの人にアレは効かないですの」
え……?
白井?


〔え? ど、どうして?!〕
なのはの驚きの声が管制室に響いた。
〔だから言ってんだろぉ? お前じゃ俺には勝てない。潔く死ね〕
〔なんで無傷なの?!〕
〔簡単なことだ。俺の周囲の空気中に魔力を分解し酸素に変換する物質をばら撒いただけだ〕
〔そん……な……〕
〔お前は話に聞くと天使らしいな〕
〔え?〕
〔俺の翼は天使の羽〕
こいつ……なにを?


〔天使は一人で良い。空気中に未元物質撒布。魔力の結合を解除する効力を追加した酸素だ〕
〔え?〕
なのはの足の羽根が消えた?!
〔堕ちろエセ天使。未元物質生成。土の性質に衝撃で核以上の爆発を起こす成分を追加〕
それが起きたらなのはが木っ端微塵に吹き飛んじまう!!
〔魔力の生成ができない……〕
なのはの声が映像と共に流れる。
「なのはぁぁぁぁぁ!!」
俺の声はなのはに届かない……。
そしてなのははそのまま、地上へと堕ちていった。
250 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/06(金) 23:11:56.11 ID:7RF+c0pH0
『信頼』


〔――間に合った!!〕
「フェイト?!」
さっきから声が聞こえなかったのは転移してたからか……。
「ようやったで、フェイトちゃん。リイン。そのまま撤退や!!」
〔……まぁ、良いだろう〕
〔……〕
〔お前たちごときじゃ、俺に勝てないことは解っただろう?〕
〔……次は負けません〕
〔はっ。言ってろレプリカ。夜天の女に伝えろ。いずれ殺しにいく。と〕
「っ?!」
そう言い残し、フェイト達が転送されるより先に垣根はいなくなった。
完全なる敗北。
隊長陣が“見逃された”それが衝撃的過ぎた……。
管制室に……嫌な沈黙が立ち込めていた……。


_______________


________


___



「……ごめん」
「……生きててくれただけでええよ」
なのは、はやて……。
俺にはかける言葉なんてない……。
「一応、医務室へ行っといた方がええで」
「うん」
……。
なのはが医務室へ向かった後、俺たちは暫く黙り込んでいたが、
はやてが不意に言葉を放つ。


「どうなん? 黒子ちゃん。あいつについて詳しく教えてくれへん?」
「ええ。そのつもりですの……初春がこの世界にいないのが惜しいですが……」
白井が電子板を受け取り、さっきの垣根の画像を映し出す。
「未元物質。この世に存在しない素粒子を生み出す、または引出して操作する能力 。
及びそれによって作られたこの世に存在しない素粒子(物質)ですの 」
「暗黒物質とかそういうものではないってことか?」
ヴィータの問いに、白井が静かに頷く。
っていうことは、
さっき白井が言った通り、なのはの魔法防壁を突き抜けたのは魔法を中和し、盾に阻害されない効果が付属されていたからか……。
なのはが魔法を使えなくなったのも……。
垣根帝督。厄介とかそういうレベルの敵じゃない……か。
251 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/06(金) 23:12:31.05 ID:7RF+c0pH0
あいつと戦えるのは俺くらいか?
付属効果がつけられてもそれは能力でのものだから、触れれば効果は消える。
「彼とであった場合は逃げることしかできません。それほど、危険な相手ですの」
白井の言葉に、なのはが何もできずに終わった先ほどの戦いを思い出す。
再び沈黙する管制室……。
「俺が、俺が戦う」
「な、何を?!」
フェイトが驚愕の表情で俺を見つめる。
「垣根帝督が出てきたら俺が戦う」
「無茶や!!」
「いえ、上条さんは間違ってませんの。上条さんの右手。異能を打ち消すとか言う曖昧なものですが、垣根帝督の能力で生成されたり歪められたものを消したり元に戻すことが
できるはずですの。ただ、物凄く危険なことに変わりはありませんの」
白井がいつもと違った優しげな目で、俺を見ていることに気がつく。



「あんまり、無理はなさらないことですの」
「解ってる」
「なら言うことはありませんの。私の知っている情報は以上ですの。部屋に……戻ってますわ」
白井はそう言うと部屋を出て行き、俺たちもそれぞれ解散した。
俺は無意識の内に、医務室に来ていた。
今回の戦い。
なのははきっとプライドをズタズタに引き裂かれた気分だ。
自身の必殺技が無傷。
隊長でありながら見逃された事。
なんて声をかければいいんだろう?


戸惑いながら俺が医務室の扉を開けると、なのはは居らずいたのはシャマルさんだけだった。
「……なのはちゃん、すごい落ち込んでたわ」
「解ってます」
「傍にいてあげて。多分。それだけで良い筈だから」
シャマルに言われ、なのはの部屋へと向かう。
「あっ、当麻さん」
「スバル……みんなもか」
途中、スバルやエリオたちフォワード陣とであった。
スバル達も映像を見たんだろう……。


「なのはさん……怪我は無いんですよね?」
スバルの質問に頷く。
「……あのなのはさんが手も足も出なかったなんて」
「違うわ!! あれは、相手の力がわからなかっただけよ!!」
「ティアナさん……そんな怒鳴らなくても」
エリオの言葉にティアナが怒鳴りキャロが止める。
……最悪の空気だ。くそっ。
「なのはだけじゃない。アイツとまともに戦うのは、魔導師じゃ無理だ」
「「「「え?」」」」
「あいつと戦えるのは俺だけだ」
そう言うと、ティアナたちは一瞬疑ったが、
すぐに信じたのか、心配そうな視線に変わった。


「その時が来たら全力で援護するわ」
ティアナが微笑む。
「僕も」
「私も」
「私もです」
エリオ、スバル、キャロ。と頷く。
「みんな……」
こいつら……みんな良いやつだな……。
「なのはさんのところに……行ってあげて下さい」
エリオたちがそう言うと、歩いて行った。

252 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/06(金) 23:13:02.99 ID:7RF+c0pH0
なんて声をかけるか……よし。
なのはの部屋をノックし入る。
「なのは……」
「当麻……」
扉を閉めると、寝るときのような仄かにオレンジ色の光のみが明かりとなっていた。
その明かりの下のベッドに、なのはが座っていた。
「私……物凄く惨めだったよね」
「……」
「能力の限定解除もして、スターライトブレイカーも撃って。でも、無傷だった。子供のようにあしらわれた。いつでも殺せる程度だって見逃された……隊長失格だよ私」
なんていえば良いか。
わからねぇけど。
でも……。
「なのはは隊長失格なんかじゃない。白井によれば、あいつと戦うこと自体愚かな事だって話だ。あいつは魔法を使えなくしたりできるんだ。なのはが―――」
「そんなの気休めにもならない……」
「なのは。俺がなのはの仇を討ってやる」
「え?」
「なのはにこんな屈辱を与えたあいつを、俺が叩き落してやる。俺みたいな無能なやつが、有能を叩き落すんだ。それ以上の屈辱は無いだろ」
「……」


「なのは。みんなはなのはのことを惨めだとか、隊長失格だなんて思ってない。だから安心しろ」
なのはの隣に座って、言う。
「……そうかな? 私、いいのかな」
「ああ。大丈夫だ。駄目っていうやつがいたら俺がぶん殴ってやるよ」
「ねぇ、当麻。無茶はしないで」
「……」
「当麻?」
「解ってるよ」
垣根との戦闘自体無茶ということは伏せておこう。


「あははは。じゃぁ、ご飯食べに行こうよ。お腹すいちゃった」
なのはが不意に立ち上がり、俺の手を引く。
「ったく、浮き沈みが激しいな。なのはは」
そう笑うと、なのはも笑う。
無茶はするけど、絶対帰ってくるさ……。絶対。
来たるべき垣根との戦いに、覚悟を決めた俺は、
なのはと一緒に食堂へと向かった。
253 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/06(金) 23:17:30.30 ID:7RF+c0pH0


とりあえず、以上です。
うん、垣根強すぎた。
やらかした感はある。
だって、垣根の能力いまいち良く解らないんだもん。
垣根強すぎるだろ。
とかあれば、言って下さい。
弱くする……かも。


で、このあと、
気分安価麦野と、御坂妹をやります。
まぁ、普通に深夜ですね。
もしかしたら寝落ちして明日になるかも。
そしたらごめん。


じゃ、また。
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/06(金) 23:59:15.39 ID:gSgYi/E80
乙!!

第二位が魔法というものにある程度触れていれば
魔法の法則とかそんなものを解析してしまって
これくらいのことは簡単にできるはず
強すぎだwww

でも、いくら垣根でもフィアンマよりは弱いんだからいいのでは?
255 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 00:55:17.44 ID:F/t7nyMi0
>>254
できると思ったんだけどやりすぎたね。
なのはを瞬殺したらつまらないだろう?って挑発。
フェイトをレプリカと呼ぶ。
垣根ェ。
能力リミッターつけようか?


さてと、1時30分から投稿するかも。
256 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 01:30:55.42 ID:F/t7nyMi0
気分安価イベント

聖王教会襲撃の5日前。


『アイテム作戦会議』


「……で? だれだてめぇは」
「お姉さんに向かってその口の聞き方は無いと思うなぁ。要求不満中なのかしら?」
「ぶっころされてぇのか?! あぁ?!」
「む、麦野。超落ちついて下さい。とりあえず、敵ではないんですから」
「……」
私達は、ヴィヴィオという聖王のゆりかごを動かす為の鍵を一度は手中に収めていたものの、
あの餓鬼には発信機のようなものが仕込まれていたのか、
機械人形みたいなやつらに襲撃され、防衛線を開始。
そいつら自体はただの雑魚。
しかし、時空管理局の犬共。
機動六課とかいう組織に挟み撃ちの形で襲撃され、抵抗むなしく、餓鬼も捕まえていたちっちゃいやつとツンツンの餓鬼も取られ、
あえなく撤退し、今は身を潜めている状態だった。


そんな中、2人の女に出会ったわけだ。
一人は背の高い金髪の女。
もう一人は第3位のクローン。
今はその背の高い金髪と話している最中だった。
「まぁ、一応自己紹介すると、オリアナ・トムソン。魔術師よ」
「じゃぁ、こっちの世界の人間ってわけよ」
「残念。貴女達と同じ地球の人よ」
「出鱈目言ってんじゃねぇ。魔術師が地球に? ちゃんちゃらおかしい妄言だなぁ……」
「あら、誰が魔術は無いと証明したのかしら? 教えて欲しいわね」
「っ……」
「結局、証明できないわけよ」
「そんなことは超どうでもいいです。私達を手伝ってくれるのは本当ですか?」
絹旗……。
確かに戦力補強はありがたいけど……。
わけの解らないやつを仲間に入れるわけには……。


「ミサカ10032号は、その質問に対し頷いて答えましたと、ミサカは説明します」
「私もよ。早くこんなわけの解らない世界から帰りたいし。まぁ、面白くはあるけどねぇ」
オリアナの不敵な笑みが気になるが……
別に問題はなさそうだな。
絹旗とフレンダも賛成のようだし。
「仕方ないわね。でも、私の指示に従ってもらうわよ?」
私がそう言うと、2人は素直に頷く。
それが本心かどうかは解らないけどね。
257 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 01:31:38.51 ID:F/t7nyMi0
「何か作戦でもあるのですか? と、ミサカは心の内を明かします」
「聖王のゆりかごってロストロギアを知ってるか?」
「この世界のものだったら知らないよ?」
私が聞くと2人は首を横に振る。
オリアナの逐一揺れる胸がいr――。
「まぁ、いい。実はそれが地球へと帰るための手段なんだよ」
「誰がいってたのか知りたいわね」
「垣根帝督っていういけ好かないやつよ。でも、あいつは情報通だから、信じられないわけでもない」
「それで。具体的に超何するんですか?」
浜面が戻ってこないわね……。
まぁ、いいか。
「手始めに聖王教会を叩き潰す」
「え?」
「それに何の意味があるってわけよ」


「あそこにいる騎士カリムという女は預言書というものを持っているらしいし、あの女を掌握すれば機動六課の部隊長八神はやての能力リミッターを外せる人が減るわ」
「へぇ、中々良いと思うわ。その案」
オリアナがニィッと笑う。
「……はまづらが帰ってきた」
さっきまで寝ていた滝壺が頭を上げて呟く。
同時に、ドアが開き浜面が本当に帰ってきた。
「良くも無く悪くも無くって情報だ」
「いいからさっさと教えなさい」
一々面倒な浜面とのやり取りを省略する。
「地上本部と機動六課が壊滅した」
「は?」
まさか。
あのくそウザイやろうどもを壊滅させたやつらがいるってのか?


「正確には本部が。だけどな」
「は〜まぁづらぁ!!」
ガセか?
あぁ?!
「で、でもよ。六課のギンガ・ナカジマが拉致。スバル・ナカジマ、ザフィーラ、リインフォースU、シグナム、八神はやてが重傷って話だ」
「あぁ? でたらめじゃねぇよな?」
「マジな話に決まってる。態々、六課にまで出向いたんだからな」
まぁ、コイツに嘘をつくメリットないしな……
「超それだけですか?」
「いや、鍵が攫われた」
「?!」
「あの機械人形共か?!」


まさか先手を打たれるとは……。
「で、見たところ、高町なのはが精神的に追い詰められていて、どうやらフェイト・T・ハラオウンもやばいらしい」
「だからどうした?」
「結局その2人潰せば、機動六課の隊長全滅ってわけよ」
そうか……。
いや、しかし待て?
今ここで機動六課を潰すべきか?
「ミサカは、機動六課を放置し、機械人形と争わせることを提案します」
「うん。お姉さん賛成〜」
「私も超その方がいいです。主に楽だから」


……そうね。
「その方が良いわね」
「ですが、聖王教会を叩くのなら好機です。と。ミサカはもう一度提案します」
「ああ、地上本部と機動六課が瀕死状態。なら、聖王教会を攻略するのは簡単って訳よ」
「超いいですね。それ」
「じゃぁ、5日後。カリム・グラシアの拉致そして、預言書を頂く。良いわね?」
「「「「「了解」」」」」
258 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 01:32:06.42 ID:F/t7nyMi0
気分安価イベント


『ミサカはミサカ』


「ミサカは何をするべく、ここにいるのでしょうか……と、ミサカは自身への問いを空に向けてします」
ミサカは、ミサカ10032号。
ミサカネットワーク起動申請。
起動は確認できません。
……。
現状の個人的見解での整理を完了した為、それに基づいた今後の動きを自問自答(プラン)します。
ここは地球ではない他の惑星。または、異世界。
私達の地球が科学で発展した世界とするならば、この世界は魔法で発展した世界。と、捉えておきます。
私がこの世界に来た方法は、光に吸引されたことによる、空間転移と考えられます。
しかしながら、アレについては聊か不可解な点がある為、今は伏せておくことにしますとミサカは思考から除けます。
そして、現在私が共にいる、麦野沈利、絹旗最愛、滝壺理后、フレンダ・セイヴェルン、浜面仕上、オリアナ・トムソンについて、
ある程度考察することを先決します。
麦野、絹旗、滝壺、フレンダ、浜面。
以上五名は学園都市の暗部組織、アイテムのメンバーである。
彼女達がここに来たのもまた、光に吸引と、聞かされています。


オリアナについては不可解な点が多々あるのですが、省いて考察いたします。
彼女は私より先にここに来たことが解っている。
私がここにきたのは学園都市の日付で9月30日。
お姉さまたちの行方不明事件により延期となっていた大覇星祭を行ったのがその日であり、
オリアナは、本来大覇星祭を行う予定であった9月19日にここに来たと、彼女は言っている。
そして、彼女は魔術師というこの世界の人間に近しい存在でありながら、
私達の世界から来たという不可解な点が挙げられます。


では、今後の行動について考えることにしましょうと、ミサカは自身に提案します。
暫くは、この人たちと行動を共にします。
願わくば、お姉さまたちと対峙することが無いことを願っております。と。ミサカは些細な願いを込めて呟きます。
一体、どこにいるのですか? 光に吸い込まれてこの世界に来ているのですか?
と、何度かたずねます。
……。
そして先日、不本意ながら聖王教会を襲撃しなければならなかったと、ミサカは残念そうに俯きます。
必要なこと……周りはそう言いますがどうもミサカは気乗りしませんでした……と、ミサカは胸中を露にせず、心で呟きます。


「こんなところで超なにしてるんですか」
「……ミサカはただ、黄昏ていました。と、貴女の問いに答えます」
「まぁ、別に超どうでも良いですけど……」
……?
ミサカは絹旗のどこか物寂しそうな表情に気づき、声をかけることにします。と、ミサカは心で決意します。
「どうかしたのですか? と、ミサカは貴女を心配して、問います」
「……」
「黙っていては―――」
「超煩いです。黙ってください」
……。
貴女はかなりの興奮状態にあります。
ミサカは……落ち着くように。
「ちょ、超何するんですか?!」
「抱擁です。と、ミサカは素直に答えます。ミサカはこの行動で貴女が興奮状態から抜け出せると考えます」
実際……もう落ち着いてるようですね。と、ミサカは心で呟き、微笑みます。
259 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 01:32:40.96 ID:F/t7nyMi0
「そろそろ、はなれま―――?」
「もうちょっとだけ。もうちょっとだけ超こうしてて下さい」
「ミサカは構いませんよ? と、抱擁したまま呟きます」
……?
「脈が少々速いようですが、大丈夫ですか? と―――」
「平気です。超正常です。ただ少し……嬉しいだけ」
「この行動が嬉しいのでしたら、ミサカもそう言って頂いた事が嬉しいですと、ミサカは……」
「……」
「……?」
「貴女の喋り方はムードを超ぶち壊すので、超直した方がいいと思います」
あっ……。
絹旗がいなくなってしまったと、絹旗が私から離れて部屋で戻ってしまったことを悲しみます。
私の喋り方……検討してみますと、ミサカは誰もいないベランダで呟きます。
「もう少し、抱擁していたかったですと、ミサカは胸中を露にして、部屋へと戻って寝ることにします」


______________



_______



__


「お加減はいかがですか? と、ミサカは……」
「私は何をされても力を使うことはいたしません絶対です」
……ミサカの心遣いですら敵意と感じるのでしょうか。と、ミサカは少し悲しくなりましたと、心の中で呟きます。
「少々、怪我が増えているようですが、治療しますか? と、ミサカは貴女に尋ねます」
「別になんともありませんので、お気になさらず。敵に治療されるつもりはありません」
「そうですか。ミサカの目には、貴女が大分出血しているように見えますが? と疑問を口にします」
「結局、その女は死のうとしているわけよ。そうでしょ? カリム・グラシア」
「フレンダさん。私を拘束したところで何が得られるのでしょうね? 貴女達のリーダーは未熟のようね」
そのようなことは言わない方がいいのでは、とミサカは少しだけ恐怖を感じて震えますとミサカは状況を心で解説します。


「まぁ確かに暴走すると手がつけられないって欠点はあるけど、未熟って言われる人ではないわけよ」
「どうかしら? 現に私は――」
「ミサカは貴女を哀れみます」
「え?」
「ミサカ達は会議の結果、貴女に自白剤を投与することになりました。と、結果を報告します」
「……」
少し、恐怖しているようですね。と私は貴女を哀れみます。
ですが……
「恐れる必要はありませんよ? と、ミサカは貴女に優しくお話します」
「どういう……」
「薬の効力って訳よ。話すだけ話してもらったら、私達のことがばれないようとある副作用つきってわけ」
そして、その副作用は、まるで人道的ではない……と、ミサカは……


「幼児退行。無様に床に這い蹲ってあぅあぅ言うことしかできなくなるって訳よ。薬の副作用で脳細胞を破壊されてね」
「っ……」
フレンダ少し言いすぎです。とミサカは思うのですが。
薬の効力については嘘偽りはない。と、思い出して頷きます。
「嫌だったら話すしかないわけよ」
「お断りします。私は聖王教会騎士カリム。そのような脅しに動じる女ではありません」
その強引さは少しばかりあの人を思い出します。と、ミサカは懐かしきあの人の表情を思い浮かべます。
ミサカを実験から救ってくれたあの人。
どこにいるのでしょうか……と、ミサカは……。
260 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 01:33:30.06 ID:F/t7nyMi0
「別に私達は貴女の自白剤を使用された後の惨めな姿を見れるから構わないって訳よ」
「……」
「それに、その後は裸にひん剥いて、路地裏にでもほっぽり出す予定って訳よ」
「フレンダ〜。流石におしえすぎじゃないかなぁ……?」
「麦野?!」
「まぁ、いいけど。裸にして路地裏、きたねぇ、男共の×××でも××××って×××でもして、×××にでもなれ」
「卑猥な言葉ばかり並べて……人として恥ずかしくは無いのですか?」
「あぁ? べつにぃ? お前の×××を引き裂いて中身晒しても良いんだけどぉ? 生かしてあげてるんだから言葉には気をつけようかぁ?!」
「がっ……あっ……」
麦野の右足が、カリムの右頬を直撃し、カリムの口から血が滴る。
「聊かやりすぎなのでは? と、ミサカは制止します」
「あぁ? 第三位のクローンが、たてつこうってのか? あ゙ぁ゙?」
「いえ、ミサカは純粋にこの人が死亡して計画が無意味になることを恐れての行動です、と、ミサカは正直にお話します」
流石にミサカは見逃すわけには行きませんと、麦野をじっと見据えて立ちふさがりますと、
ミサカは心の中に状況を記録します。


「ちっ。浜面が薬を取ってきたら即使っててめぇの自尊心ズタズタに引き裂いてやるよ。せいぜいそれまで生を楽しんでろぉ」
麦野とフレンダはそのまま部屋から出て行った。
「「……」」
「口を開けてくださいと、ミサカは貴女に指示します。お願いではなく命令ですと、ミサカは予め伝えます」
「……」
黙って口を開いたカリムの切れた唇に血を吸い取る為に綿を押し当てて、ミサカはカリムを見つめる。
「少し沁みますが、我慢してくださいと、ミサカは消毒を開始します」
私は何をしているのでしょうか。と、ミサカは少し悲しくなります。
この人はなにも悪いことはしていない、危害を加えてきたわけでもない。と、
ミサカは今までのことを思い出しながら考えます。


「貴女は……優しいはずなのに……」

「貴女はなぜあの人たちと行動しているの?」
なぜ……でしょうか。
「ミサカは居場所がない。たまたまであった彼女達と協力しているだけです。と、ミサカはお答えします」
「居場所が無い……?」
「はい。ミサカはこの世界の人間ではないと、告白します。そして、どこで何をすればいいか、なぜここにいるのか。それさえも理解できていないのですと、ミサカは正直に胸中を露にします」
なぜ普通に話しているんでしょうか。
こんな治療をしても、自白剤を投与されたら彼女は……。
「ミサカは貴女に聞きたいことがあります。と、ミサカはの目を見据えて問います」
「?」
このような質問をしてはいけないのかもしれませんが、とミサカは自分自身にため息をつきます。
きっと、あの人に出会ってなければこんな風に思うこともなかったでしょう。
それ以前にミサカはここにいることも無かったでしょう。
利用するだけされて殺されるはずだったミサカはあの人に救われてここにいる。
ならミサカはあの人の真似事でもしてみようかと思いますと、ミサカは結論にたどり着きましたと、ミサカは内心大喜びします。
「貴女は―――か? とミサカは尋ねます」
カリムは一瞬驚き、意を決したように口を開いた。
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2011/05/07(土) 01:36:05.92 ID:eQCrQ1a40
>>255
レプリカが駄目なら量産型アリシアちゃんだ!
ほらなんかかっこいい!
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/07(土) 01:39:19.34 ID:afy/AvXd0
>>261

とある再構成物で見たガンオタていとくんを思い出した
263 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 01:41:02.75 ID:F/t7nyMi0
>>260
>「ミサカは貴女に聞きたいことがあります。と、ミサカはの目を見据えて問います」
ここ、貴女が抜けてます。
「ミサカは貴女に聞きたいことがあります。と、ミサカは貴女の目を見据えて問います」
です。

ミサカ一人称まじで無理。
安価で聞いといてあれだけど難しかった。
そして、これでできたとは言えない。
カリムごめん。
本当にごめん。
サイコロ振ってミサカ妹が敵って出たせいだよ。

もうすぐ最終話です。
結局1000なんてムリゲなわけですよ。
では、また明日?


読んでくれたら感想を……なんて厚かましいですね。
まぁ、読んでる人いる?
最後までがんばるよ〜。
いてもいなくても。
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/07(土) 01:42:29.08 ID:afy/AvXd0
乙!
最後まで付き合うぜ
265 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/07(土) 01:45:05.35 ID:F/t7nyMi0
>>261
止めてェ〜弱く感じるからorz

>>262
ここのていとくんただのチートキャラ。
それ以上でもそれ以下でもない。


人いるみたいだし、後一話くらい投下して良い?
駄文だけど。
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/07(土) 08:03:09.96 ID:LiSyeyvDO
乙!
次が最後って悲しい。
なのは達と上条のイベントもっと読みたかったです。
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/07(土) 09:22:47.74 ID:bhn9lb6O0
え……もう最後!?
ここ最近個々の更新を舞ってるのと読むのが楽しかったのにな
268 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/07(土) 10:58:14.80 ID:F/t7nyMi0
おはよ〜。
寝たorz

>>266
まだ終わらないよ。
最終話が近いだけ。
そう言って貰えると嬉しいデス。

>>267
サンクス
あとすこしで、最終話なんだよね。
一応。
でも、ちょっと続きみたいなのを書いてるから、
まだ終わらない。と思う。

なのはととあるのクロスオーバー。
そこに一工夫入れたトリプルの話。
オリジナルな話になるから駄文だけど。

投下、夕方くらいかな。
17時か、19時か。
2つほど投下するよ。
では、今の時間帯は失礼いたします。
またあとで……かな?
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/07(土) 16:39:08.13 ID:mTShZBGX0
終わった後にIF話とかやってほしい
270 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/07(土) 18:37:22.25 ID:F/t7nyMi0
誰かが望んだ?
いいえ。
でも投下する。

>>269
全てが終わったらやっても良いかも。

では、次レスよりひっそりと。
271 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/07(土) 18:38:27.03 ID:F/t7nyMi0
『襲撃の予告』


「みんな。集まったな?」
「はやて、緊急事態とは?」
フェイトが聞く。
いったいなんだ?
最近起きてることは確かに緊急事態だとは思うけど、
今度は一体……。
「実はついさっき、とある所から映像が送られてきたんや」
はやてが電子板を操作しながら言う。
「どういうことなの?」
「……まぁ、見て貰った方がええ」


〔やぁやぁ、全世界管理局の皆様どうも〜〕
?!
「J・スカリエッティ!!」
フェイト……。
「っ……」
「落ち着け。フェイト」
フェイトの手を掴んで、そっと言う。
〔私は世界を滅ぼす。悔しければ私を見つけてみろ。止めて見せろ。3日後。聖王は目覚め、翼が羽ばたく時。世界は終焉の時を迎える!!!〕
こいつ……正気か?!
なんで滅ぼす必要があるんだ?
〔はははははは。では、3日後終焉の日に会おうではないか!!〕
そこで映像は途切れた。


「態々手の内を晒した……」
「余裕があるってことかよっ!」
シグナムがレヴァンティンを握り締め、ヴィータが怒鳴る。
聖王っていうのは、聖王教会の……?
「聖王が目覚めるっていうのは?」
なのはが聞く。
「聖王は古代ベルカの王のことや。それが目覚めるって言うのはありえへん……それに」
「それに?」
「翼が羽ばたく。聖王で翼。いや、ありえへん……そないなこと……あかん」
はやて?
何か知ってるのか?


「聖王の翼とも呼ばれる兵器、当時の呼びかたで戦船。現在は聖王のゆりかごって呼ばれとるロストロギア。アレが起動するなら、ホンマに世界が滅ぶ」
「聖王の……ゆり……かご?」
なのは?
「せやけど、鍵の聖王がなければ動かないはずやし、見つかってもおらんはずやのに」
「―――鍵はヴィヴィオだと思う」
「なのは?」
急になのはが震えた声で言う。
「どういうことですか?」
スバルが聞くと、なのはが酷くうつろな目で答えた。


「あの麦野と言う人が、言っていたのを思い出したの……聖王のゆりかご。その為にヴィヴィオが必要だと」
「なっ……」
「ごめんなさい。私がもっとしっかりしてれば……」
「な、なのはのせいじゃないよ?! ……当麻、なのはをお願い」
フェイトに言われ、俺はなのはに肩を貸してなのはの部屋へと向かった。
272 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/07(土) 18:38:52.79 ID:F/t7nyMi0
_________


___


_



「大丈夫か?」
「うん……ちょっと、ショックが大きくて……でも平気。当麻に言われたように落ち込んでたって意味無いから」
そっか……。
「なのは、麦野は必要って言ったんだよな?」
「うん。確か……帰るのに必要だって」
帰るのに?
地球にか?
「……もしかしたら大変なことになるかもしれない」
「え?」
「前に言った第3勢力の麦野さん達。あの映像を彼女達が見てたとしたら?」
?!
ってことは……。
「スカリエッティ達と麦野さん達の聖王のゆりかごの取り合いが起きる」
なのはが真剣な表情で言う。


「けど、俺たちも行くんだよな?」
「うん。ヴィヴィオを助けたいから」
っとすると……問題があるな。
「最悪挟み撃ちになるぞ?」
「うん。そこら辺ははやてちゃん達が作戦を立ててるはず。それにカリムさんを探さなくちゃいけない」
カリムさん……どこにいるんだ?
それに御坂妹……。
どうするかまだ決断できていない……。


「当麻? どうかした?」
「え?」
「顔が怖いよ?」
「……なのは。話しておきたいことがある」
「え?」
「実は、カリムさんを浚った中にいる御坂に似ているやつっていうのは御坂妹」
「え? 妹って……そんな」
それだけじゃない。
以前……えっと、あれか。


「学園都市でクアットロたちの襲撃受けたの覚えてるか?」
「うん」
「あの時、J・スカリエッティの名前が出たんだ。その御坂妹っていうのは、プロジェクトFATEの副産物」
「え? じゃぁ……」
「ああ、御坂のクローンだ」
「「……」」
そこまで言うと俺達は沈黙し、沈んだ空気が漂っていた。


「どうするの?」
……。
「美琴ちゃんの妹と美琴ちゃん。どっちかを聖王教会に差し出さなくちゃいけないんだよね?」
解らない。どうすればいいかなんて。
「……選びたくないよね」
「当たり前……だけど……」
「他に回す?」
「いや、決断する。必ず」
「そっか……」
なぁ、御坂。
お前は……。
あの時なんで御坂妹をよろしくって言ったんだ?
まさか……。


どうすればいい。
決断しなくちゃいけないんだよな……。
何でこんなことばかり決断しなくちゃいけないんだ……。
畜生……。
273 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/07(土) 18:39:29.99 ID:F/t7nyMi0
『寂しいのが嫌だから』


いよいよ明日、J・スカリエッティの言っていた聖王が目覚め、翼が羽ばたく時。
それが……明日。
結局、聖王のゆりかごの在処はつかめずにおわった。
……。
「なぁ、フェイト」
「なに?」
「いや、なに? と返されると困るっつうか……」
「そうだね、私が呼んだんだし」
俺たちはアースラという時空管理局の巡視艦にいた。
現在、このアースラは機動六課の本部になっている。
そして俺は昨日、フェイトに明日一日付き合って欲しいと頼まれ、
フェイトの部屋に来て、フェイトと並んでベッドに座っていた。
アースラの中と限られた空間であり、
特に散歩とかもできないのがフェイトの部屋に来ることになった理由である。
そしてなぜか、呼び出した張本人は心此処に在らずって感じなのが今。


「明日……全てを決める戦い……だよね」
「ん? そうだな……」
それで全てが決まるといったらそうではないのかもしれないが、
少なくともフェイトの因縁である、プロジェクトFATEに終止符を打てる。
「私、所詮レプリカなんだよ? アリシア・テスタロッサの」
フェイト?
急に空気の悪い言葉がフェイトの口から漏れ始めた。
「お兄ちゃんは、レプリカってどう思う?」
「何だよ急に」
「前から考えてた、私は所詮人間ではなくて、ただの人形なんじゃないかって」
っ?!
「フェイト!!」
「えっ?!」
「二度とそんなこと言うな。フェイトは人形なんかじゃない。立派に生きてる人間だろ?! 何でそんなこと言うんだよ」
名前を呼んで、肩を掴んで怒鳴る。
何でそんなこと……言うんだ?


「ごめんなさい、少し変なこと聞いちゃったね」
「ああ、二度と聴きたくない言葉だよ」
「うん……ごめん」
フェイトは謝ると、思い出したように続ける。
「そういえば、私達はジュエルシードがきっかけで出会ったんだよね」
「そうだったな」
「なのはと同じ出会い方」

「ジュエルシード……そういえば、後1つ見つかってないんだ……」
「え?」
「反応は無いから地球ではないと思うよ」
「そっか……結構びびるぞ。反応あったら」
救援にいけないからな。
274 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/07(土) 18:40:18.92 ID:F/t7nyMi0
そういうと、フェイトがぎゅっと俺の手を握った。
「ど、どどどうしたんでせうか?!」
「この前……1人は嫌って言ったよね…… 私」
「あ、うん」
あの熱出した時か。
それがどうかしたのか?
「当麻……ううん。お兄ちゃん。絶対に帰ってきて」
「え?」
「私はもう……失いたくない。お母さんのように、ぬくもりを与えてくれるお兄ちゃん……どこにも行って欲しくない
戦いに出ないで欲しい。それが私の本心。でも、それは許されないことだから……絶対に帰ってきて」
「それはまぁ……当たり前だろ」


「本当? 絶対帰ってきてくれる?」
「なにをそんな……」
「私、あの時、寝てないだろって言われて頷いた。あれね? 正確には寝てるの」
……?
「なにが――」
「真っ黒な空間に、私と当麻が浮かんでるの……」
握られていた手が、そこにあることを再確認するように強く握られる。
「それで、お兄ちゃんがどんどん遠くへ行ってしまう。手を伸ばしても届かない。どんなに追いかけようともがいても……」
フェイト?
「怖い、怖いの……お兄ちゃんがいなくなってしまいそうで……怖いんだ……私は」
急に仕事モードの口調に変わり、思わず焦る。
「どうすれば良いのかな? 私は当麻の上の立場なのに……どうすれば良いかな?」
……?
「何が言いたいんだ?」
「……それに答えるのは明日の戦いが終わったらで良いかな」
はぃ?
「いや、別に良いけどさ」
「ありがと」


「じゃぁ、もう別れよう?」
「今日一日付き合うって約束だろ?」
「ううん。良いの。私は目的を果たしたから。あとは明日に備えるだけ」
「無理……するなよ?」
「お兄ちゃんこそ」
たがいに軽く笑って俺は部屋を出て行った。
今日のフェイトは少し様子が変だったけど……
なんかあったのかなぁ……。
明日は浮上したゆりかごが軌道上に行く前にナンバーズを捕縛、ゆりかごを奪取しないといけない。
最悪のケースである、麦野達との挟み撃ち。
そして、垣根帝督。
麦野達なら何とかできるかもしれないけど、
垣根が来たら……。


余計なことは良い。やれることをやる。
ただそれだけだ。
275 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/07(土) 18:48:01.66 ID:F/t7nyMi0
今回は以上。
次回は、ゆりかごとかの戦闘。
ちなみに、スカリエッティは都合上ゆりかご内部にいることになってるんでよろしく。
最初の話だけ、なのは視点。
で、都合上当麻視点のみの戦闘だから、
エリオとかキャロとか。
書かれてないのはごめん。
>>1は戦闘描写が物凄く苦手なんだよね。
そこら辺我慢してください。
いや、本当に。


ひっそりと投下は以上です。
また、夜。
来れたらきます。
ではでは。
276 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:05:53.64 ID:F/t7nyMi0
21時30分から、最終回手前の5話分。
10〜15レスを一気に投稿する。
因みに最終回は即興になる。
で、

>>269に言われたし、>>266>>267のように言ってくれる方もいるので、
このスレが>>1000に行くまで……とは言わないけれど、
書けるだけこの続きを書いてみたいと思います。
多分、やろうと思ってなかったことだから最終回以降はオチが無いかもしれない。
それでも良いかな?

>>1は基本、ほのぼのが苦手。
シリアスは中の下
コメディは下の下
戦闘は書けないに等しい。
恋愛は中の下。
こんなレベルのスキルだけどorz


では、21時30分。
まぁ、見てる人いてくれると嬉しいけど、
いなくてもがんばる。
さぁて、ゆりかご決戦開幕。
まであと25分
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/07(土) 21:11:49.89 ID:bhn9lb6O0
乙!!

楽しみ
278 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:31:13.16 ID:F/t7nyMi0
『聖王強制覚醒』

「あれが……聖王のゆりかご……」
大きい……。
あれを外部からの攻撃で破壊はできそうにない。
内部から打ち抜くしか……ない。
「なのはちゃん、フェイトちゃん。ええな?」
「待ってください!! 地上本部周辺にナンバーズ確認!! 防衛に向かわせてください!!」
リインの声が、司令室に響く。
「どないするか……」
「私達が行きます!!」
「スバル……ティアナ、エリオとキャロも?」


「スバルと私は空が飛べません。地上を守るべきです」
「人数的に、隊長たちを陸上にまわす余裕は無いと思います。僕らも地上を」
……みんな。
確かに私とはやてちゃん、フェイトちゃんを、地上に回してたら、
ゆりかごを逃してしまう……。
「ホンマに大丈夫なんか?」
「あと、俺と白井も下に行く」
「どういうこと? 当麻」
「麦野達が現れるかもしれないから、そしたら俺たちが叩く」
「そういうこと、異論は認めないですの」
黒子ちゃん……当麻……。


「では、送り届けますの。わたくしたちは先行いたしますわ!!」
黒子ちゃんが消え、当麻も部屋を出て行く。
「じゃぁ、私達も行きましょう」
「うん」
みんな……。
「気をつけてね!! 必ずまた集合だよ!!」
「大丈夫です。そのための訓練を、私達は受けてきましたから」
ティアナが笑って言い、スターズ分隊、ライトニング分隊。
ともに、地上へと向かった。


「なのはちゃん……私らも行くで。みんな強い。大丈夫や」
「……うん」
……ティアナ。
「フェイトちゃん、西側。私は東側。行くよ!!」
「了解!! ライトニング1出ます!!」
「スターズ1出ます!!」
私達は出撃と同時に、違う方向へ向かう。
《中距離火砲支援します!! 離れてください!!》
味方に思念通話で通達し、
レイジングハートを構える。
「ディバイィィィィン、バスタァァァァァァ!!」
無限増援ともいえる敵の数。
敵は機械、こちらは人間。
機械は致命傷でも破壊しない限り攻撃してくるけど、
人間は……。
ただでさえ、こっちは人数で負けているのに…
279 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:31:42.39 ID:F/t7nyMi0
《広域魔法打ち込むで、範囲はA−23からC−18までや、総員退避して!!》
はやてちゃんからの念話がきて一時的に、下がる。
はやてちゃんの魔法は敵を半分削る。
けど、また敵は出てくる。
どうしよう、どうすれば。
そんな時だった。
「なに……? あれ」
地上に、現れた多数の魔物?
《はやてちゃん!!》
《こっちも確認した、シャマル、ザフィーラが向かってる。大丈夫や。フェイトちゃん、ヴィータ、なのはちゃんはゆりかご内部頼む》
《こちら、ライトニング1。ゆりかご内部への入り口発見。スターズ1、スターズ2東側にもあるはずだからそっちから》
《スターズ2了解》
《スターズ1了解》
念話を終了し、ゆりかごへと接近する。
この中にヴィヴィオが……。


「なのは!!」
「ヴィータちゃん」
「慎重に行くぞ」
「うん……?」
中に入ると、足元の羽根がかき消され、魔法が使えなくなった。
これは……
「AMF濃度が高い。歩いていくしかないみたいだな」
「道が分かれてる」
「あたしは駆動炉に向かう。なのはは、ヴィヴィオのところに」
「ヴィータちゃん、気をつけて」
「誰に向かって言ってんだ」
「それもそうだね」
軽く笑い、互いに違う道に進む。


念話もできない……
敵が出てきたら逃げるしか……?!
「よぉ。高町なのは」
最……悪だわ。
「垣根帝督……」
「ははっ。まぁ、そう警戒するな。俺としてもこの船をスカリエッティに渡しておくのは我慢できないんでな」
「どういうこと?」
「地球を包んでるわけのわからねぇフィールドバリアをコイツでぶっ壊す」
「え?」
「帰るにはそうしないといけない」
……。


「協力してやるよ。高町なのは。船全体にしかれたAMFを中和する物質を空気中に撒く。そうすれば魔法を使えるだろ?」
「……」
「おいおい、本当に戦うつもりはねぇよ。それに、お前みたいな雑魚は殺す価値も無い」
「っ……」
雑魚……私が。
「屈辱ですってか? 仕方ないだろ。本音を隠すのが難しくてな」
「じゃぁ、なぜはやてちゃんには殺す。と?」
「決まってる。夜天の女だからだ」

「知らなくていい。いつか知ることになる」
「え?」
「さっさと行け。聖王の玉座はこの奥だ」
……今は訪う問答してる余裕は無い……。
280 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:32:13.94 ID:F/t7nyMi0
垣根と別れ、さらに奥へと進むとナンバーズの1人が横たわっていた。
バッテリーかな。
そんな感じのものが引き剥がされ機能停止に陥っているみたい。
そして、あからさまに大きな扉を開けると、ヴィヴィオがいた……
「ヴィヴィオ!!」
「マ……マぁ……なのはママぁ!!」
ヴィヴィオ!!
駆け寄ろうとすると、どこからとも無く声が響く。


〔はっあ〜い。おひさしぶりだねぇ、エースオブエースさぁん〕
この声。
地球で襲ってきた……クアットロ?!
〔その子を渡すわけには行かないの。だ・か・ら。殺されてくれるかな。その子に〕
?!
「やっ、やだぁぁぁぁぁ。ママ!!! ママァぁぁぁぁぁぁ!!」
「ヴィヴィオ?!」
〔聖王の強制覚醒よぉ〕
「え?」
〔さぁて、我が子に殺されるか、我が子を殺すか。見せて頂戴。高町なのはさん〕
声はそこで消えた。


目の前で悲鳴を上げていたヴィヴィオはいつの間にか大人しくなり、
そして、虹色の光がヴィヴィオを包み込んだ。
281 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:32:44.03 ID:F/t7nyMi0
『ゆりかごへ』


「白井、サポート頼むぞ!!」
「癪ですがお姉さまだったら協力するでしょうから」
俺たちは、地上へと来ていた。
地上本部を襲撃する予定なのだろうか、ナンバーズが数人確認されたからだ。
そして、俺たちはその中の1人と対峙していた。
「女の子っていうのが、やり難いな」
「……ディードです。こんな場でなければ、よろしく。と言いたかった」
この子……。
「上条さん、解っておりますわね?」
「ああ」
さて……


「では……戦うんですね?」
ディードがたずねる。
「君が大人しく拘束されてくれるなら、戦わなくて良いんだけど」
「それは……できません」
やるしかない……か。
「行きますわよ!!」
白井が先行し、様々なものを転移してディードの頭上へと落とす。
「転移系魔法? でも、かわすくらいは簡単」
「おらぁぁぁ!!」
「?! マジックシールド!!」
「無駄だ!! 打ち砕く!!」
「魔法が無効化された? 該当魔法を検索」
「そのような余裕、与えませんの!!」
「がっ?!」
白井がディードの下がろうとした方向に車を転移させ、ディードが後頭部をそれに直撃させた。


「捕獲する!!」
「されるわけには行きません!!」
っ?!
「ま、まだ、私は戦えます」
「フラフラしてるだろ。もう止めようぜ」
「断ります」
……。
「そこまでして、貴女は何を守りたいんですの?」
「私が私でいられること」
「?」
「私には、博士が全て、博士の命令しかない。それを守ることが私が生きている意味」
この子は……。


「じゃぁ……死んで良いんじゃねぇかぁ!!!」
?!
「白井!!」
「言われずとも!!」
白い光線が、ディード目掛けて放たれ、
白井がディードと共に転移して回避した。
「ちっ。敵同士庇ってんじゃねぇ!! いらいらする。裏切りはあるし、ゆりかごは敵の手だし、邪魔すんなぁ!!」
あいつが麦野……。
282 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:33:17.61 ID:F/t7nyMi0
「超死んで貰いますね」
?!
こっちも?!
「なんで、私を守ったんですか?」
「死なせたくない。敵も味方も」
「ただのあまちゃんの考えだなぁ!!」
「だとしても、殺すよりましですの。貴女はそうは思わないようですが」
「で、超殺していいんですよね、生意気ですから」
……あっちは絹旗か。
レベル的には……。


「白井。絹旗を」
「命令しないで欲しいですの」
「だぁ。そんな余裕はねぇだろ」
「……無理だけは、なさりませんよう」
「わかってら。ディードだっけか? 君は動かないでそこにいてくれ。頭打ってふらふらなんだから」
「……」
「ブ・チ・コ・ロ・ス!!」
「やってみろ!! カリムさんの居場所を吐かせてやる!!」


白井と絹旗は少し遠くに離れたか……
「さぁて、クソガキ。てめぇの×××をぐちゃぐちゃにしてやる!!」
おいおい……そんな言葉平然と……。
「カリムさんはどこにいる!!」
「さぁな。私は把握してないんでね!!」
ふざけてるのか?
「拉致したのはお前たちだろ!!」
「逃げられたんだよぉ!! 第三位のクローンが見事に裏切りやがったからなぁ!!」
え?


御坂妹が?
あいつ……。
「それでいらついてんだぁ、殺させろぉ」
「むちゃくちゃだ!!」
「ちょこまかと避けてんじゃねぇ!!」
そんなこといわれても。
あの白い光は右手で消せるかどうか……。
「こうなったら、全てを吹き飛ばすからなぁ!!!」
げっ……乱射?!


「ディード!!」
「?!」
ディードの方に向かった白い光線の前に立ち、右手を翳す。
「あ゙ぁ?!」
打ち消せた!!
「私を守らなくて良い。敵なのだから」
「じゃぁ、避けてくれ。俺たちは君に死なれて欲しくない」
……?
283 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:34:02.71 ID:F/t7nyMi0
「私は死ぬではなく、壊れるです」
ったく。
こいつは……
御坂妹みたいなやつだな……。
「いちゃいちゃしてんじゃねぇクソガキどもがぁぁ!!」
してるつもり無いんだけどな。
「君は、壊れるじゃない。生きているんだ。自分を機械みたいにいうなよ」
「……」
「麦野!! お前を止める為に殴らせてもらう!!」
「やれるもんならやってみろぉ!!」
やってやるさ。

_________


______


__


「くそがきがぁぁぁぁぁ!!!」
「くそっ……なんて出鱈目な使いかたしやがるんだよ畜生!!」
俺は現在学園都市のレベル5麦野沈利と交戦中であった。
他に、
白井が絹旗と、地上にはスバル、ティアナ、エリオ、キャロが降りてきているはず。
そして、キャロたちが降りたであろうとこには2体の巨大なドラゴン? らしきものが佇んでいて、
スバル達のほうにはウイングロードが2つ並んでいた。
1つは、スバルの。
もう1つはギンガさんのだ。
入った情報によれば、ギンガさんは敵に何かされ、俺たちを敵と認識しているらしい。
スカリエッティとかいうやつをぶっとばしたい……んだけど。


「隠れてねぇで出てこいよクソガキぃ!! てめぇの×××を×××に×××してぐちゃぐちゃにしてやるからよぉ!!」
さっきから言葉が怖い!!
「私も……戦う?」
「は?」
「貴方は敵じゃなさそうだけれど、あの人は私の兄弟を……傷つけたから」
「その必要はありませんの」
「? 黒子? 勝ったのか?」
「違う。あの黒夜って子が割り込んできたのよ」
……?!
「御坂?!」
「私もいるんだよ」
インデックスも……

284 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:34:36.44 ID:F/t7nyMi0
「カリムさんを連れて妹が戻ってきたわ」
「え? じゃぁ……」
「大丈夫。カリムさんは、妹はスパイしていただけですって言ったわ」
カリムさん……。
「当麻、インデックス、黒子。私に麦野は任せなさい」
御坂がポケットから砂鉄入りの袋を取り出す。
え?
「とうま。聖王のゆりかごを使って、地球を覆うフィールドバリアを壊すんだよ」
え?
そんなことできるのか?


「聖王のゆりかごの内部構造、防衛システム、操作法。全て私が記憶してる。行くよ」
インデックスが覚悟を決めた表情で頷く。
かなり危険だけど……。
行くか。
「ウイングロード展開!!!」
「そこかぁぁぁ!!」
「第四位!!」
「超電磁砲?!」
俺がウイングロードを展開したと同時に、麦野が構えたが、御坂が飛び掛り攻撃を阻止した。
白井がインデックスを空間跳躍で運び、俺がウイングロードで、ゆりかごの内部へと向かう。
285 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:35:03.49 ID:F/t7nyMi0
『ゆりかご進入』


俺たちはみんなの援護を受けながら、ゆりかご内部へと入ることに成功した。
「……システム強制介入」
インデックスが、空中に浮かぶ電子板のキーボードを叩き、操作していく。
「インデックス?」
「A……H。見つけた、防衛システム介入、クラッキング開始。完了。防衛システムより、増援派遣システムを停止。完了」
インデックス……全て暗記してたのか……。
〔ちょっと、ちょっと!! 何よアンタ!! 私のところから防衛システムを奪うなんてなんてことしてくれてるのよ〕
空中に画面が現れ、ナンバーズのクアットロが怒鳴る音声が響いた。
「音声識別、六課情報より検索、ナンバーズ。クアットロ……あってるかな?」
インデックスが嫌味な笑いを浮かべて聞く。
〔アンタ一体何者? 船のコントロールルームの外からクラッキングなんて……〕
「基礎システムから割り込んだだけだよ? システムの全てを知っていれば、穴を見つけるのは簡単なこと」
〔はぁ? そんな出鱈目……〕
「無限書庫の本を、全て読破した私の知識を舐めないでほしいかも!!」
え……?


一度だけ見せていただきましたが。
あの量を全て読んだ?
しかも、能力が能力だから暗記した?
まじか?!
いや、確かにそうじゃないと、機械音痴なインデックスさんがクラッキングなんてできるわけ無いんですけども。
〔……まぁいいわ。どうでも。これ見なさい〕
クアットロがそう言うと、空中に2つの映像が流れた。
1つは、聖王の玉座の間。
もう1つは……ゆりかご内部の研究施設だろうか……。
どちらにせよ、あまり見たくはない映像だった。


〔玉座の間ではただいま、娘と母親の喧嘩の真っ最中で〜す。それも殺し合いのような……ね?〕
クアットロがクスクスと笑う。
映像を見る限りでは、ほぼ一方的にやられていた。
なのはなら、相手が聖王だとしても一方的とはならないはずだった。
だけど、その聖王はヴィヴィオだった。姿が少し変わってはいるものの、
あの目、あの髪……ヴィヴィオだと思わせるものがあるから、ヴィヴィオだと解る。
なのはは本気で攻撃ができていない。
だから一方的にやられてる……。
「あのままじゃ、なのはは殺されちゃう。あんな柔らかい攻撃してても聖王の鎧は貫けない」
「その聖王の鎧……というのは?」
白井が聞く。
286 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:35:40.02 ID:F/t7nyMi0
「聖王がもつ、固有スキルって言ったら分かり易いかな。あの虹色の光がそれに当たる。聖王を守るオートな障壁。並大抵の攻撃は弾かれちゃう」
「じゃぁ……」
「なのはの攻撃は通ってない。ただの一度も」
まずいな……。
急がないと。
〔そしてもう一方は私達と同じフェイトさんそして、博士の直接対決で〜す〕
「あの術式……あれは、古代の古代……ううん。あれは……見たことない」
「インデックスさん。先に進んだほうが良いですわ。こんなところで、映像を分析するよりも、やることがあるはずですわ」
「そうだな」
〔あら、まにあ―――〕
「うるせぇ!! 全員で帰る。フェイトとそう約束した。それはヴィヴィオもなのはもフェイトもってことだ。誰一人欠けさせるわけにはいかねぇんだよ!!」


「とうまは、フェイトのところ行って。術式が解らない以上、私のスペルインターセプトも無意味」
「聖王の方は?」
「あれは基本、古代ベルカで組まれてるから大丈夫」
「じゃぁ、頼んだ」
「お姉さまを悲しませないで下さいませ。上条さん」

白井とインデックスが空間転移で消える。
さて、あの施設はどう行けば……?
「レプリカを助けに行くのか?」
?!
「垣根帝督!!」


道を曲がろうとした矢先、俺の前に垣根が立ちはだかった……。
血まみれのヴィータを抱えて。
「落ち着け、戦う気は無い。こいつも道中拾っただけだ」
「信じられるか!!」
「問答している暇があるのか?」
「っ……」
「これを、左手で受け取れ」
「え?」
垣根がそう言い、小袋を投げてよこして来た。


「それを肌身離さず持っておけ」
「どういうことだ?」
「そのままだ」
……。
「この餓鬼は、俺が外に出しておく」
「待て、垣根」
出て行こうとした垣根を呼び止める。


「なんだ?」
「はやても、なのはも……お前には殺させない。絶対」
「おれもできるならそうするけどな。きっと……いや。今は時間がない。急げ」
できるなら?
なにがあるっていうんだ?
はやてが反旗を翻したりするはずがない……
くそっ。
わからねぇ!!
白い羽根を広げて垣根が飛び去ったのを見送り、俺は奥へと進んでいった。
287 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:36:05.30 ID:F/t7nyMi0
『お父様』


「フェイト!!」
研究室の扉を開けると同時に、叫ぶ。
「おやおや……救援ですか?」
スカリエッティ……
「フェイトは?!」
「彼女ならそこで磔中です。かの神様も十字架に磔られた……確か地球にはそんな話がありましたよねぇ?」
くっくっと笑うスカリエッティを睨み、壁に磔にされているフェイトを見る。
どうする……?


「君は、学園都市の子だろう?」
「……」
「私はこれを使って地球を破壊するのが目的なんだよ」
「どういうことだ!!」
「アレイスターと管理局最高評議会にね、ちょっとばかりお仕置きをしなくちゃいけない。己のエゴで私を作った……
愚かな人間どもに制裁を。くくくくくっ。私を作ったことを後悔させて挙げなければいけない」
作った?
まさか……
「アンタ、まさか……」
「私はさっき言った愚かなやつらがアルハザードの技術で作り上げたいわば人造人間さ」
「ならなんで、そいつらと同じような研究をする?!」
「人造人間の復讐とでも考えておけば良いじゃないか」
……こいつ。


「そういえば、君のその右手。それは、まるであれのようだね」
……?
「制御できなくなった聖王を止める為の魔力を消し去る装置」
「だからどうした」
「いや、別にどうもしないさ。ただ、君が私を倒そうとしているのなら無駄だよ? 君の力は私の攻撃を消せない」
「俺は、この世界に来て幻想殺し以外の戦い方を知った。なのはに、フェイトにシグナムさん。いろんな人から教わったこの戦闘スタイルでお前をぶっ飛ばす!!」
「やれるものならやって見せてくれたまえ」
スカリエッティが余裕の笑みを浮かべる。
288 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:36:38.49 ID:F/t7nyMi0
何であんなに余裕そうにしてられるんだ?
考えるな、目の前にいるやつを力の限りにぶっ飛ばすただそれだけで良い。
「うおぉぉぉぉ!!」
「ただの突撃か。それじゃぁ――」
「カートリッジリロード……シグナム直伝、紫電一閃!!」
スカリエッティに直撃し、あたりに煙が立ち込める。
俺自身に魔力はない。
でも、カートリッジをロードすることによって、武器に纏わせる魔法に近いものを行使できる。


「魔力がないと思ってたのは私の間違いだったのか? まぁ、それでも傷1つつかないのだがね」
煙が晴れ、笑っているスカリエッティが視界にはいる。
予想はしていたけどまさか無傷とは……。
「私は君と戦うのは少しつまらないな」
「え?」
「彼女と戦ってくれたまえ」
スカリエッティがそう言うと、磔にされていたフェイトが地面に落ち、立ち上がった。
フェイトと戦う?
なに言ってるんだ?


「仲間同士の殺し合い。これは楽しめる」
スカリエッティがにぃっと笑った瞬間、視界からフェイトが消え――
「がっ……はっ」
気づけば、壁に叩きつけられ、一瞬息が詰まった。
なに……が?
自分がさっきまでいた場所に拳を突き出したフェイトが立っていた。
まじかよ……くそっ。
「何をしやがった!!」
「少しだけ弄らせて貰っただけだよ。フェイト・テスタロッサの脳をね」
……。


「彼女に何を言っても無駄だよ。君が彼女を、彼女が君を。どちらかが死ぬまで、戦い続けるしかないのさ」
高笑いするスカリエッティ……。
フェイトを見ると、臨戦態勢に入っていた。
武器を取って構えろ。
どちらかが死ぬまで戦おう。
そういうことか?
なぁ、フェイト。
俺は、この力でお前を傷つけなきゃいけないのか?
「フェイト!!」
「……」
「くそっ……カートリッジロード。ライトザンバー……」
ライトザンバーは、フェイトが使うジェットザンバーを小さく止め、軽くしたもの。
カートリッジは残り20程度。
だけど……。
289 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:37:09.71 ID:F/t7nyMi0
「……」
フェイト。
「フェイト!!」
大きく振りかぶったジェットザンバーをライトザンバーで受ける。
本物である、それに対し、偽者であるそれは敵わない。
でもだからこそ……。
フェイトが教えてくれたかわしかたで。
ジェットザンバーの軌道上から自身の体を逸らし、ライトザンバーを中断。
ジェットザンバーが地面を切り裂くと同時に駆け出し、フェイトに接近する。
「フェイト……我慢してくれよ」
右手を握り締め、力いっぱいフェイトの腹を目掛けて打ち抜く。
瞬間張られたシールドを簡単に砕く。
フェイトなら知ってるはずだろ……。
俺の右手に盾は無意味。
バリアジャケットの装甲も撃ち抜く一撃だって。


今の俺のパンチ力は、学園都市にいた時とは違う。
戦う為に、守る為に鍛えた力。
「?!」
「ぶち抜けぇぇぇぇぇぇ!!」
握り締めた拳がフェイトを捉え、撃ち抜く。
フェイトの体が壁に衝突した音が響いた。
これで……気を失ってくれれば――え?
「言ったじゃないか。彼女の体は彼女が操作しているわけじゃない。意識が無くても攻撃はしてくるよ」
スカリエッティがにやっと笑う。
意識がない為、魔法が使えないのかは知らないが、
フェイトがバルディッシュを乱雑に振り回しながら、接近してきた。
くそっ……どうしろって言うんだよ。
「このままじゃ、本当に殺すしかないのか?」


「その必要はありません。と、ミサカはたどり着いて早々に叫びます」
「御坂妹?!」
「なに? なんでここにいるっ?!」
「この世界にきた理由。やっと解った気がしましたと、ミサカは自身の問題を解決したことを報告します」
「お前……」
「初めまして、お父様。ミサカはお父様を止める為にここにきたのでしょう。と、答えを口にします」
「学園都市の産物の父はアレイスターだろう?」
「いいえ、その研究の発端であるプロジェクトFATE。それはお父様のものですから。ミサカの父は貴方で間違いありませんと、ミサカは微笑みます」
絶対能力進化実験のことか……。
290 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:37:43.13 ID:F/t7nyMi0
「あの人の生体電気を弄くっている機械を特殊な電波で破壊します。少し時間かかるので、ミサカを守ってくださいませんか?」
「オーケイ解った。死んでも守る」
「貴方はいつだってそうやって、みんなを守ってきたんですね? この世界で」
御坂の口調が少し……変わった?
「ミサカは貴方を信じて破壊に集中します。貴方はミサカを守ること。自分が死なないことに集中しなさいと、ミサカは指示します」
御坂妹……。
「任せろ。そして任せた」
「任されました。そして任せます」


「バインド!!」
「カートリッジロード。紫電一閃」
シグナムさんの技で、御坂妹を捕らえようとしたバインドを切り裂く。
「バインドを……面白い、ならば……」
「させるか、ソニックムーブ!!」
足のデバイスが瞬間的な速度を上げ、一瞬でスカリエッティの正面に出る。
「カートリッジロード。ACSドライブ!!」
「それは……」
「なのは直伝、エクセリオンストライク。貫けぇぇぇぇ!!」
「無駄だ!!」
「カートリッジダブルロード、セカンド。3・2・1。イグニッション!! スフィア展開。ACSフルドライブ!!」
俺が持つ、シグナムが選んでくれた剣の形のデバイスが、ピンク色に光り輝く。
それと同時に、何かが徐々にひび割れる音が響いた。


「俺の攻撃が無駄だって言うなら、まずはその幻想をぶっ殺す!!」
「なっ―――」
俺の一撃がスカリエッティの強固な装甲を撃ち貫き、スカリエッティが壁に衝突して動かなくなる。
「フェイトォ!!」
振り返って、名前を呼ぶ。
「……」
フェイトの攻撃目標は俺しか設定されていないらしく、
御坂妹のは目もくれていなかった。
「カートリッジロード、ライトザンバー!!」
今度は金色に輝いた剣をフェイトに向ける。
「今、助けてやる」
俺の金色の剣と、フェイトの金色の剣が接触し、爆発した……。
291 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 21:45:39.66 ID:F/t7nyMi0
>>277
どうもです。


ちょっとごめん。
本当にごめん
5話じゃなくて、4話だった。
ここまでで一旦止める。
PCが少し死に掛けた。
うん、酷使しちゃってるんですよ。
連投規制、何度も引っかかったし。
次で最終回です。
投下まで暫く待って。
人いるなら雑談でもしよう。
で、垣根が伏線めいた事ほざいてるけど、気にしないで。

それで、前言ったけど
〔〕←これは、映像の音声だから
《》←念話。
{}←電話(未使用)
「」←普通の台詞。


292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/07(土) 23:10:05.41 ID:LiSyeyvDO
乙!

戦闘も(上からですみません)面白かったです!
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/07(土) 23:30:08.10 ID:afy/AvXd0
乙!
前に冗談で書き込んだのに……インデックス、マジで無限書庫読破してたのかwwww
294 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/07(土) 23:53:11.24 ID:F/t7nyMi0
>>292
どうも。
いえいえ、下から見れる人がいたら会ってみたいですよ。

>>293
インデックスは読破したようです。
描写無くてスマソ。
活躍できてるよ。インデックス!!


次で最終回とか嘘。
3話。
あと3話ある。
1話で、ゆりかご戦終了。
次の1話で、エピローグ?
その次が最終話。
って感じ。
疲れた。うん。
物凄く。
295 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 00:09:40.23 ID:hufeJ7UH0
今投稿しても良いけど、
疲れたから寝たい。

だから明日の朝投稿すると思う。

で、>>276で言ったけど、その後のストーリーを書くよ。
因みに、私が予定していた最終話とは違う最終話がここで投稿されるやつ。
実は次回作的なのを書いてるんですよ。
まぁ、相変わらず駄文なんだけどorz
次回作は主人公変わる。
これは固定。
でも、時々視点変更する。

それはおいといて、安価>>296から投票安価

安価@

ここでその後のストーリーを書くのですが、
エロ描写必要?(>>1はそういうのを書くのが物凄く苦手)

1、はい

2、いいえ

3、その他要望(できるだけ無茶は止めて)



安価A
事件とかおきない平和な話が良い?(>>1はそういうのを書くのが物凄く苦手)

A、はい

B、いいえ

C、その他要望(できるだけ無茶は止めて)

では、協力よろしくです。
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/08(日) 00:12:28.58 ID:uGL4zUiO0
1、B
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/08(日) 00:17:24.39 ID:+zHTFLlDO
2、A
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/08(日) 00:24:34.01 ID:nzeCcTVi0
1、A
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/08(日) 00:25:28.77 ID:vmh//uUDO
1.A
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) :2011/05/08(日) 00:26:04.33 ID:PzPmxCv0o
2A
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/08(日) 00:35:55.66 ID:f99WGWwD0
1.A
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) [sage]:2011/05/08(日) 00:47:43.21 ID:7PIIs8xBo
2A
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/08(日) 00:53:14.82 ID:XpEOrXtYP
1A
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/08(日) 01:10:17.71 ID:jDEATFea0
2 でも存分にいちゃいちゃして欲しい

AかBかは棄権します
305 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/08(日) 08:49:36.50 ID:hufeJ7UH0
えっと……

1が5票
2が4票

Aが7票
Bが1票


少しでも意見取り入れようとしたらこうなった。
エロとかどう書くのってミサカはミサカは知識が無かったり。
微エロでええよね?
いちゃいちゃ〜な感じでええよね?
濃厚なセクロスとか必要ないのよなぁ……。
ssにセクロスはいらん!!
と、思う……。
まぁ、入れるかもしれへんけど、クオリティの低さは突っ込んだらあかんよ。
事件無いって事は、
平和な日常の描写か。
なんか参考になりそうなやつ探してこよう。
ついでにR18ssも。
とりあえずは完結が必要やね。


それでは投下は10時から。
306 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:00:36.15 ID:hufeJ7UH0
『俺は君が好きだった』

「はぁ……はぁ……はぁ」
「お疲れ様でした。機械の破壊に成功しましたよ。と、ミサカは微笑みます」
良かった……。
〔こちら、インデックス。とうま、こっちは終わったよ!! 短髪と黒子となのはとヴィヴィオは脱出したよ〕
そうか……。
「御坂妹」
「何でしょうか?」
「早く脱出しろ」
「貴方はどうするんですか?」
……。


「少し、やることがある」
「それは、貴方がミサカ達の元へ戻れるような内容ですか?」
どうだろうか。
多分……。
「詳しく聞くのは止めます。ただ一言で良いです。それが終わったらお帰りなさいとミサカ達に言わせて下さい」
「ああ、解った」
「……当麻」
「フェイト?」
意識が戻ったのか……。
魔法を使って飛んでいってくれそうだな。


「なのはから念話で聞いたよ。この船で地球のフィールドを壊すんでしょ?」
「あ、ああ」
「そしてこれを操作する為に、貴方は残る」
……。
「そんなことさせない」
「くっ……力ずくでもどいてもらうぞ。フェイト」
俺の前に立ちはだかったフェイト……。
御坂との鉄橋でのやり取りが脳裏に浮かぶ。


「何してるんですの?!」
白井か?
白井が空間転移で入ってきた。
「白井。御坂妹とスカリエッティを外に、そしたら戻ってきてくれ」
「……? 了解ですの」
白井が御坂妹とスカリエッティと共に、転移して消える。
「軌道上まで運んだら、白井の転移で戻る。それで良いだろ?」
「解った」
……ごめん、フェイト。
307 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:01:07.06 ID:hufeJ7UH0
白井が戻ってきた後、インデックスの待つコントロールルームへ向かう。
インデックスに一通りの操作法を聞き、俺が操縦する。
フェイトが、魔法で欠けた機能を修復して、何とか操作していく。
「なぁ、フェイト」
「なに?」
「フェイトのザンバー威力半端なかった」
俺がそう言うと、フェイトが当たり前だよと笑う。
「なのはのスターライトブレイカー。あれは歩く教会ですら破壊されるかもしれないよ」
「かなりの大威力。この船が大破しかけましたわね」
白井とインデックスも軽く笑う。


「へぇ、あれが地球を覆うバリアか」
地球を覆うように半透明の膜が出ていた。
「結局、あれって何なんだろうな」
「あれは、学園都市の技術ですの」
「は?」
「学園都市、統括理事長アレイスターさんが、上条さんたちは異世界からの侵略者に連れて行かれたなどと迷言を。それで、そうならないようにと、覆ったのですわ」
「でも結局白井達が……」
「あれは、垣根帝督の仕業ですの」
はぃ?!


「垣根さんは、アレイスターさんの―何かは存じませんが―計画を潰す為に、上条さんの知り合いや、その敵をフェイトさんたちの世界に送ったんですの」
なんだそれ。
「何でそんなこと知ってんだ?」
「さっき、外でお聞きしたんですの」
何がしたいんだ? 垣根は。
「それで、これがバリア破壊に必要な理由は?」
「それはね、あれがアルハザードの技術でできてるからなんだよ」
インデックスが急に口を開いた。
あれが?
「アルハザードのものは、アルハザードのものでしか破壊はできない。無限書庫の本に書いてあった。あのバリアのことも、これのことも」
「へぇ……」
「聖王って言うのは、アルハザードの人だった可能性があるんだよ?」
え?
308 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:01:47.75 ID:hufeJ7UH0
「そんな……」
「フェイト。だってそう思わない? たくさんの魔法がある中、異質な力の聖王。古代ベルカですらロストロギアといわれたこの聖王のゆりかご。これを所持していた聖王」
……言われてみれば……。
「そうかもしれないね」
「まったく、良く解らない言葉ばかりですの」
「そりゃそうだ。俺たちは違う世界の人間だからな」
俺たちは軽く笑ってから、地球を見る。
「さて、そろそろこれをぶつけて爆発させよう」
インデックスが微笑む。
「私は信じてるからね? とうま」
「インデックス……」
白井が、インデックスとフェイトの肩を掴む。
「こればっかりはなんといえばいいか。とりあえず、お待ちしてますわ」
「ああ」
初めて俺に対し白井が微笑む。


「当麻……一緒に戻るんじゃないの?」
「いやぁ、ごめん。俺さ。右腕のせいで白井の転移打ち消しちゃうんだわ」
あははっと笑う。
「ふざけないで!!」
?!……。
「俺は真面目だよ。フェイト。最後まで誰かが操縦してなきゃいけないんだ。自動操縦プログラムは破損してるからな」
「そんな……そんなのって」
「ごめん、フェイト。でも大丈夫。俺は絶対戻ってくるから」


「お兄ちゃん!!」
おいおい、その呼び方は2人の時だけにして欲しかった。
「お兄ちゃん。昨日言った……明日話すって言った内容。それは―――」
「俺が帰って来た時に聞かせてくれ。それを聞く前に、俺は言いたいことがあるんだけど」
ククッと笑う。
「じゃぁな、フェイト。みんなによろしく」
「そろそろ友軍艦に転移できる限界距離ですの。これを越えたら宇宙空間に転移することになりますの」
「お兄ちゃん。また……後でね?」
「ああ、また今度」
白井が2人と共に、転移して消える。


「さぁてと、最後の一仕事……いきますか」
俺はインデックスが開いていった操作盤を見つめる。
多分、俺はこれで死ぬだろうな。
衝突させて爆発。
それがバリアの破壊方法。
フェイト……俺、フェイトが好きだよ。
そう……言いたかった。


直後、俺を乗せた聖王のゆりかごは地球を覆うバリアに衝突し、バリア共々木っ端微塵に吹き飛んだ
309 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:02:41.13 ID:hufeJ7UH0
『その後……そして』


あのJS事件から1ヶ月。
機動六課は試験的な組織だった為解散し、私達はそれぞれの役職に準じる職場に戻った。
けれど……お兄ちゃんは帰って来てくれていない。
「どうして、帰ってこないんだろ」
「どうかしましたか? フェイト執務官」
あっ……。
「いえ、なんでもありません」
仕事に集中しないと。


___________


______


__


「お帰り、フェイトちゃん」
「ただいま。なのは」
なのはは前線を退いて、戦技教導に集中している。
ヴィヴィオを正式な養子として迎え入れ、
少しでも長く一緒に居るためらしい。
一応、私と同居していたりするんだけど……迷惑かなって思うようになってきてる。
なのはの結婚とか考えたら、私は邪魔だから……。
「フェイトママ〜」
「ただいま、ヴィヴィオ。良い子にしてた?」
「うん!」
私はヴィヴィオの頭を軽く撫でて部屋へと戻る。


「……当麻」
部屋で呟く。
インデックスや、美琴。御坂妹や、黒子……も地球へ帰り、
犯罪ではあったけど、
地球で処罰ということにし、麦野たちも地球へと返した。
スカリエッティたちは、協力的なナンバーズは保護観察。
そうでない者は、拘留中。
ナンバーズの1人、ディードは、本人たっての希望で、学園都市で生活をしている。
彼女はこう言っていた。
「彼は私を助けてくれた、壊れるのではなく、死ぬといった。私と近い存在の御坂妹達と、彼の世界を私は歩きたい」と。
でも、ただ一人。
当麻だけは帰ってきてはくれなかった。
地球にいったわけじゃない。
JS事件。
最後の最後、地球のバリアを破壊した。
その破壊した時に当麻も……。


地球といえば……。
当麻と出会うきっかけになった地球での任務、
盗まれたジュエルシードを探してた。
結局見つからなかった1つのジュエルシード。
そして、ユーノが地球に行った理由である、
謎のロストロギア反応。
それもいまだに見つかっていない。
310 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:03:19.63 ID:hufeJ7UH0
現在も遺失物管理のチームが捜索に当たっている。
「フェイトちゃん……?」
「なのは……」
扉が開き、なのはが入ってきた。
「フェイトちゃん、大丈夫?」
「え?」
「泣いてるよ。フェイトちゃん」
……。
私が?
袖で頬を撫でると、確かに湿っていた。


「当麻のこと?」
「うん」
「そっか」
「どうしたら……良い?」
私は……
「忘れ……られないよね?」
「あのね?」
「?」
「あの時、私は当麻に言いたかったことがあったの。でも帰ったら聞くって」
なのに、なのに……


何で帰ってきてくれないの……?
「1ヶ月ずっと泣くの我慢してた、帰ってくるって信じて。でも帰ってきてはくれなかった」
「うん。うん。フェイトちゃん……泣いて良いんだよ。泣きたい時は。そうしてやらなきゃいけないときに頑張れるようにする。当麻もそう言ってた」
なのは……当麻……。
「なのはぁ……」
私は柄にも無く泣いてしまった。
なのはの服を濡らしてしまった……。
暫くして、私はなのはから離れた。


「もう、平気?」
「うん、少しだけ」
「そういえばね、明日から任務があるの」
「え?」
「フェイトちゃんだけが行くの」
私……?
「なんか重要?」
「うん、物凄く重要」
なのはを不思議に思いつつ私は任務の話を聞いた。
311 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:03:52.32 ID:hufeJ7UH0
特に戦闘とかそういうものではなく、
会って欲しい人がいるということらしい。
重要というのだから管理局の偉い人だろうか……。
「それで、詳しくは言えないんだけど滞在期間が長くなるかも知れないから」
「どういうこと?」
「相手がいつまで一緒にいたい。とか言ったらそれだけ一緒にいなくちゃいけないってこと」
それは要するに……
「接待? 枕営業?」
「……詳しくは言えない」
「そっか。どちらにしても、私はそれに行かなくちゃいけないんだよね?」
「うん。絶対」


なのはが私の問いに頷く。
私はベッドに仰向けに倒れこみ、徐に語り始めた。
「私……当麻が好きなんだ。なのは」
「うん。知ってるよ」
それに少し驚きながら、先に進む。
「―――この任務でその相手の人と枕営業的なことしないと駄目なのかな」
「フェイトちゃん……」
「嫌だよ。なのは。私は私は……」
止まったはずの涙が溢れ出す。
嫌だ嫌だ嫌だ……
「そんなの嫌だよ……当麻ぁ……」
「フェイトちゃん」
「なのは?」


なのはに急に抱かれ、思考が止まる。
「フェイトちゃん。大丈夫。絶対」
「え?」
「フェイトちゃんが嫌がることしようとしたら、みんなで助けに行く」
「なのは」
「だから安心して行ってきて良いよ」
「なのは……解った。安心して行くよ。今日はもう……寝るね?」
「うん。明日時間になったら起こすからゆっくりしてね」
なのははそう言うと、部屋を出て行った。
出て行く直前、互いに軽く笑って……。


本当にああいうことしなくちゃいけないのかな……
なのはが助けてくれるって言ったけど、やっぱり怖い。
怖い怖い嫌だ嫌だ……。
「当麻……なんで傍にいてくれないの……当麻……」
暗くなった部屋で1人私は泣いていた。
312 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:04:38.34 ID:hufeJ7UH0
『一瞬に込められる想い』

「フェイトちゃん、起きて。出発1時間前。準備しないと」
なのはの優しく心地よい声が私の体に染み渡る。
「……おはよ。なのは」
「うん。おはよう」
私達は挨拶を終えて、寝室を出る。
なのはは私より先に起きて、ヴィヴィオの朝食等の準備を終えていた。
私は朝の日課とも言えるお風呂に入ってから髪を整え、管理局の制服に着替える。


リビングに向かうとヴィヴィオがすでに朝食を食べ終えていた。
「フェイトママ。おはよ〜」
「うん。おはようヴィヴィオ」
笑顔のヴィヴィオの頭を軽く撫でる。
「ヴィヴィオ〜学校〜」
「は〜い。行ってきます。フェイトママ」
「行ってらっしゃい。気をつけてね」
玄関へと向かう、我が子のようなヴィヴィオの後姿を見送る。


「あっ、フェイトちゃん、少し待ってて」
「朝食くらい自分で――」
「いいよ。今日は私、暇だから。フェイトちゃんは待ってて」
なのはは料理が上手だ。
実家が翠屋という喫茶店を営んでおり、
私も一応料理はできるけど、料理スキルは私なんか足元にも及ばない。
なのはは優しいし、家庭的だし……。
「ねぇ、なのは」
なのはの朝食準備中の背中に話しかける。


「なに? フェイトちゃん」
「結婚……しないの?」
「えっ?!」
慌てて振り返るなのはが面白い。
ふふっと笑って、なのはを見つめる。
「急にどうしたの?」
朝食のスクランブルエッグと味噌汁とご飯。
定番といえるようなメニューを手になのはが私のところに来た。
313 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:05:15.33 ID:hufeJ7UH0
「気になっただけ」
「それだけだとは思わないけど?」
なのはの心を見抜くような瞳に思わず苦笑する。
「私、ここにはもう来るの止めようかなって」
「え……? 冗談は駄目だよ?」
あははっと笑うなのはから一旦視線を外し、
なのはの料理を口に運ぶ。
うん。美味しい。とっても。
「冗談じゃないよ。なのは」
口に運んだ料理を飲み込み、視線をなのはに戻して言う。


「なんで?」
「だって私がいるから、なのはは結婚しないんじゃないかなって」
「そんなこと―――」
「それにね、このなのはの料理。とっても美味しいよ。とっても」
私はもう一度料理を口に運ぶ。
「フェイトちゃん?」
「この料理、私やヴィヴィオの為だけじゃ勿体無いよ。なのは」
私はなのはを見つめて言う。
いつの間にか、なのはの料理は半分以上減っていた。


「どういうこと?」
「わからない? 男の人にも振舞ってあげるべきだよって事」
「フェイトちゃんが気にすることじゃないよ」
「でも、私……ここにいたら迷惑だよね? そういうことになったら」
……。
「フェイトちゃん、それはいつかそうなるかもしれないけど、今はまだ無いことだから。気にしないで」
「でも―――」
「フェイトちゃん!! もう。大丈夫だって言ってるのに」
なのは……。
一度言ったら聞かないし……
「解ったよ。なのは。ご馳走様」
「うん」


私は時計を確認し、玄関までなのはに見送ってもらう。
「行ってらっしゃい。フェイトちゃん」
「うん、行ってきます。なのは」
私達は互いに苦笑して別れた。
私は自分の車に乗り込み、仕事で行かなければいけない場所に行く為の中継地点。元機動六課本部へと向かった。
なのはの家から大体2時間程度で、そこについた。
314 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:06:08.82 ID:hufeJ7UH0
「フェイト・T・ハラオウン様ですか?」
「え? あ、はい」
中に入ると、本局の人間だろうか。
そんな服装の人に話しかけられた。
「付いて来て下さい。転送ポートにご案内します」
「は、はぁ……」
一体どこへ向かうのか。誰と会うのか。
何も知らないまま、私は転送ポートの前まで辿り着いた。


「フェイト様。デバイスを」
「え?」
「何らかの危害を加えることを懸念した上です」
けど……。
バルディッシュは身を守る唯一の方法というわけではない。
一応体術も嗜んでいる。
けど、話しかける相手がいなくなって、一人になるのが……怖い。
「どうしてもですか?」
「はい」
……。
「解りました。丁重にお願いします」
私はそう言ってバルディッシュを本部の人に渡す。


____________


_______


__


「やっぱり……」
転送で移動した先は寝室。
経験は無いものの、一応知識としては枕営業をしっている。
地球にいた頃に何度か耳にして調べてしまった。
あの時は物凄く後悔したが、
実際今からあるかと思うと、見聞きだけの情報だとしても……怖さが和らぐ。
わけが無い。
何をされるのかが解る。
怖い。


「来たな。フェイト」
「?!」
後ろからの声に振り向くと、評議会らしき服装の男の人がイスに座っていた。
「ここで、何をするんですか?」
「解らないわけじゃないだろ?」
男の人が私を指差すと、バインドで縛られ、ベッドに仰向けに倒れこむ。
ピンクのバインド?!
「な、何を?!」
なんとか上体を起こして聞く。
バインドはかなり硬く、デバイス無しで解くのは無理だった。
315 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:07:33.13 ID:hufeJ7UH0
「さてと、その状態じゃ、自分で脱げないだろ?」
「え?」
「脱がしてあげるよ」
「い、嫌……やめ……駄目です!!」
怒鳴っても、彼は近づいてくる。
「拒否しても無駄。これからずっと可愛がってあげるからな」
「嫌、嫌だ。嫌だ!! 止めて!! お願いだから……」
「?」
みっともなく、私は泣いていた。
私は、認めたくなかった。
こんなことになるなんてことを……。


「まぁ、まぁ、落ち着けよ。冗談だから」
「いやぁ!!!」
私が叫んだと同時に、ピンク色のバインドが音を立てて砕け散った。
「え?」
状況がうまく理解できず、素っ頓狂な声が漏れる。
「俺、見て解らない?」
本局の服装の男の人が私に聞く。
良く見ると、ツンツン頭の……?!


「と、当麻?!」
「そう、俺です。かみj―――ぐはぁ?!」
私は起き上がって、当麻のお腹に一撃を叩き込んだ。
「怖かった!!」
「す、すまん」
「私……本当に無理やりされるんじゃないかって……」
「わ、悪かった」
「寂しかった」
「すまん」
「悲しかった」
「悪い……」
「待ってた」
「待たせたみたいだな」
「帰ってくるって……言った」
「帰ってきたろ? フェイト」


「お兄ちゃん!! お兄ちゃん……当麻……」
私は無我夢中で当麻に抱きつく。
普段の自分では考えられない行動だけど、
そんなことはどうでも良かった。
「生きててくれて有難う……当麻」
「ああ」
そういえば……。
「どうやって助かったの?」
「衝突の直前、垣根がくれた小袋が光り輝いて、気づいたらここにいた」
「1ヶ月間も?」
「いや、聞いた話だと、俺は未元物質の作り出した特殊な空間に吸い込まれて、1ヶ月間を一瞬で過ごしてここに転移したと」
……。
つまり、私の苦しんだ1ヶ月間を当麻は一瞬だったって事……。
「なんにせよ、無事でよかった」
「フェイト……そういえば、言いたいことあるって俺は言っただろ?」
「うん……言ってたよ?」
「俺さ―――」
当麻が何か言いかけた時に、はっと気づいたように言葉を止める。
316 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:08:07.97 ID:hufeJ7UH0
「みんな出てってくれよ」
「え?」
当麻が言うと、はやてや、なのは、シグナム達ヴォルケンリッターが出てきた。
「なんや、覚えとったんか」
「あははは。ごめん、フェイトちゃん」
あぁ……だから。
「私にバインドかけたのってなのは?」
「うん」
「……怖かったよ? 物凄く」
「「「「ご、ごめんなさい」」」」
はやて達の謝罪を聞き、微笑む。
そうすると、私と当麻を残してみんないなくなった。


「で……さ」
当麻が思い出したように切り出す。
「なぁに?」
「えっと、俺……フェイトが、好きだ」
「……」
「その……なんだ。生活してる世界とかフェイトが働いてることだとか。差が大きいけど……」
「私も当麻が好き」
「え?」
私は多分、今までに無い笑顔だろう。


「私も貴方も両想いだね。当麻」
「あ、ああ。そう……だな」
気恥ずかしそうに返事をする当麻。
クスッと笑って近づく。
「当麻……最後まで言って欲しい」
「フェイトが中断させたんだろ」
「そうだっけ?」
ふふっと誤魔化すと、当麻が微笑む。
「俺と、付き合ってくれないか?」
私はそれに答える前に、当麻と唇を重ねる……。
数秒か、刹那か。はたまた永遠の時が流れ、離れる。


「―――もちろん。喜んでお受けします」


私はそう言って微笑んだ。


         THE END
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/08(日) 10:11:50.93 ID:i80a9cU40
おおおおおおおww
>>1お疲れ様!
できれば当麻とフェイトのその後〜みたいなのもかいてほしいでふ
318 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:18:11.27 ID:hufeJ7UH0
こんな感じで、最終回に来たわけだけど。
どうだった?
って、まぁ感想求めてみたりするわけだけど。
最終話とその前。
フェイトの口調おかしいかも。
それはまじでごめん。

>当麻が未元物質の空間に入れた理由。
細かいことは気にすんな。
嘘です。
というか、当麻の右腕の周囲をその特殊な未元物質で包み込んでそれを無力化し、
それごと空間に飲み込んだ。
そう考えてくれるとありがたい。

で、だ。
少し前から言った通り、続きを書くわけだが、
書き溜めてない。
更新は待って下さい。
うっせぇ、早く書け>>1
そんなこと言われると、地の文抜いた台本ssならすぐ書けると思う。
それでエロやると、読者が物足りないって聞いた。
さておき、
少し待ってね。
話とか1_も考えてないから。
暫く雑談して、書く量を減らしたかったりする>>1


ではでは。




319 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 10:31:23.80 ID:hufeJ7UH0
>>317
どうも〜。
私が後書きを書くより先にコメ来てるとは。
うん、まぁ書く予定。


みんなに言っておくと、
私が書けるエロともいえないけどそういう描写は>>316の最後のようなキス描写くらい。
で、安価でエロ欲しいか聞いて、欲しいということだけど、
あんまりうまく書けない。
それは許して欲しい。
で、数年後とか飛ばす気はさらさら無い。
まぁ、あんまり良いアイデアがないから投下まで少し空くと思う。
それも、ごめん。
一応コメされてたら返すから、コメして。いや、して下さい。
できるだけ書く量を(ry
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/08(日) 10:49:02.41 ID:vmh//uUDO
乙でした。

ところで当麻さんはいつからフェイトさんのことを?
321 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/08(日) 11:07:47.40 ID:hufeJ7UH0
>>320

いつから好きかなんて分からない。それが本当の恋。
いや、冗談です許して。
いつから好き? と言われると明言はできません。

当麻自身、自分がフェイトを好きだって気づいたのは、最後の時。
描写してなくて悪い。
だから、当麻が突っ込んでいく話のタイトルが「好きだった」になってる。
フェイトが心配してくれることに対して、黒子の転移で脱出すると言って騙したことに心の中で謝ったあたりが気づいた時。

つまり、そこら辺あやふやなわけです。


分かり難い説明でごめん。
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/08(日) 12:20:20.53 ID:SvtDwHNE0
超乙!!ほんとによかった

なのはが上条さんのこと好きそうな描写があったように思ったんだが、
もしなのはが上条さんのこと好きならちゃんとこの結末に納得できたのかな
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/08(日) 13:09:31.94 ID:DZHlSGvAO
乙です!!
ところで常識が通用しない方は・・・
324 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/08(日) 13:15:15.01 ID:hufeJ7UH0
>>322
なのはは納得してるよ。ちゃんと。
>>236の安価でなのはが選ばれてると、
その描写があった。


>>323
それはね。こまけェこたァ良いンだよ。
嘘です。
>>295で言った次回作に繋げた。
そっちはもう、完全なるオリストで低クオリティ。


ほのぼのって書き辛いね。
心が折れそうだよ。
事件起こして不幸にしたいよ(七割本音
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/08(日) 13:37:04.19 ID:vmh//uUDO
今更ですが、

ほのぼのとシリアスを
交互にするというので
いいのでは?
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/08(日) 13:39:19.15 ID:DZHlSGvAO
本当ですか!?
次回作に期待です。
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/08(日) 13:49:50.69 ID:vmh//uUDO
あ、いえ

先ほどのは作者さんへ
たずねてみただけです。

紛らわしいことをしてすみません。
328 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/08(日) 14:38:23.83 ID:hufeJ7UH0
>>325
ほのぼのを書く技量が、>>1には無いのだよ。
でもまぁ、そうしようかなって考えてる。
だって、ほのぼの系、1話考えるのに半日かかる。


>>326
ヤメテ。
そんなに期待しちゃうと、ガッカリしちゃうと思う。
期待は程々にね?


>>327
明確な描写の無い>>1がいけない。
だから気にしなくて良いんだよ。
気になったら聞いて良いんだよ。
>>1の苦しい言い訳が聞けるから(ぇ?

329 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 14:52:53.41 ID:hufeJ7UH0
よし、みなのもの……安価だ!!

ってまぁ、そこまで人気あるわけじゃないからそう、気張る必要ないんだけど。

麦野達は、現在保護観察対象です。
彼女たちを見守る役割の人を、頼む。

麦野
絹旗
滝壺
フレンダ

この四人の観察人を決めてくれ。
早いもの順。
1人に付き、一人分の安価選択しか駄目。
一人で麦野が誰。滝壺が誰。
と、決めるのはなし。
じゃぁ、頼んだ。


因みに

御坂妹には、ディードが付いています。
フェイトは選択出来ません。
垣根? だれそれ。
できるだけ早く頼んだ。
欲張らないけど、早く。
1人くらい決まらないと、書き溜めできない。

因みの因み。
浜面
>>ザフィーラ
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/08(日) 15:06:56.92 ID:DZHlSGvAO
まさかの土御門
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/08(日) 15:08:34.17 ID:vmh//uUDO
絹旗.上条
332 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 15:15:34.10 ID:hufeJ7UH0
>>331
解った。

>>330
だが、ちょっと待ってくれ。
言い忘れた>>1が根本的に悪いんだけど、
ミッドチルダの元機動六課から選んでください。
いや、マジで。
土御門は関係ないから……ごめん


よし、みなのもの……再安価だ!!

>>1が書き忘れてたのを付け足すぞ。

麦野達は、現在保護観察対象です。
彼女たちを見守る役割の人を、元機動六課から頼む。←これ重要。

麦野
絹旗は>>331で決まり
滝壺
フレンダ

この3人の観察人を決めてくれ。
早いもの順。
1人に付き、一人分の安価選択しか駄目。
一人で麦野が誰。滝壺が誰。
と、決めるのはなし。
じゃぁ、頼んだ。


因みに

御坂妹には、ディードが付いています。
フェイトは選択出来ません。
垣根? だれそれ。
できるだけ早く頼んだ。
欲張らないけど、早く。
1人くらい決まらないと、書き溜めできない。

因みの因み。
浜面
>>ザフィーラ

333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/08(日) 15:38:24.40 ID:DZHlSGvAO
>>330ですが、>>1さんすいません理解力なくて。
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga]:2011/05/08(日) 15:45:03.26 ID:hufeJ7UH0
>>333
気にしない気にしない。
>言い忘れた>>1が根本的に悪いんだけど。
言葉通り、そのままだから。

読者が理解できないのは>>1の文章力の低さのせい。
それ以外のなにものでもないのだぁ。ってミサカはミサカ威張ってみる。


さぁ、安価に答えよ若者!!ってミサカはミサカは命令のようなお願いの仕方をしてみたり。
335 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 18:36:58.57 ID:hufeJ7UH0
>>334
これ>>1です。
トリップ付け忘れた。
っていうか、まだ絹旗しか決まってないお。
まぁ、良いけどさ。
>>332の安価。埋まるまで募集というわけにもいかないけど、
一人選んであるし、おかげでいますぐって事も無いので暫く募集しっぱなしで。

投下でもないのに、ageるのはすまん。
一応、安価に答えて欲しいというのが本音。
まぁ、気長に待つというか、なんというか。

書き溜め進まない……だと?
安価がどうのこうの以前に話が浮かばない。
ちくせう。
明日投下できるかなぁ……。
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/08(日) 18:45:53.39 ID:SvtDwHNE0
頑張れ!!待ってるぞい

安価なら 麦野―リインとか?
337 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/08(日) 21:54:55.16 ID:hufeJ7UH0
>>336
サンクス。
中々シュールな光景……か?


ほのぼのとか無理でした。
みんなマジでごめん。
ほのぼのしてないよ。
半日で4話書きためしかできないし、
ほのぼのしてない。
これは酷い。


フェイト……可愛いよフェイト。
今日の投下は多分ないです。
安価のためにageる。
明日朝早いよ……。
だるい。
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/05/08(日) 23:21:34.88 ID:1kwPn6eV0
じゃあ安価取れそうだから
フレンダーヴィヴィオ
は冗談として、なのはで
つか、ヴィヴィオの所属が良くわからン。
機動六課と言えなくも無いし、それでいてそうでもないから。
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/05/08(日) 23:27:35.93 ID:1kwPn6eV0

うん、やっぱ未練あるからもう一度書き込ませてくれ。
とりあえず俺は妹とほぼ同じ年齢の幼女に監視されるフレンダが見たかったわけだが。
無理ならなのはで。(ヴィヴィオと接点があると言う理由から)
キャロ? えりおとしあわせになってください
340 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 02:59:35.53 ID:8HXZtbTk0
寝るの早すぎた。
23時に寝たせいでこんな時間に起きた。


>>338>>339
了解
なのはとヴィヴィオはセット。
ヴィヴィオ所属してないよ。どこにも。だから、なのは=ヴィヴィオでいいかも。
キャロ・エリオのリア充は知らない。


今日? 明日?、2話くらい投稿出来たらな……と考えてる。


安価はあと滝壺の保護観察人。
>>1が勝手に決めるかも。

341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/09(月) 10:24:43.55 ID:X4ThoTADO
安価また大丈夫かな?

大丈夫なら滝壺にはやてで
342 :341 [sage]:2011/05/09(月) 10:26:41.12 ID:X4ThoTADO
誤:また 正:まだ
343 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/09(月) 11:24:47.80 ID:8HXZtbTk0
早朝バイト死ぬ。
なんで代わりに入ってっ電話くるの?
ねぇ、入れないなら入れないにしとけよ。
愚痴はさておき、

>>341
うん。
解った。
じゃぁ、以上で安価は終了かな。

エロ書けない。
何故だ……。
いちゃいちゃしかかけない!!
というか、フェイト出番少なかったorz
まぁ、これから増やすさ。要らないほどに(ぇ?
あっ。
若干名キャラ崩壊の可能性。
思いついたのをそのまま書く>>1だから、
キャラがおかしくても堪忍。
できへんのなら回れ右が良いかも。
でも基本崩すつもりは無い。
意図して崩してるのではなく、
>>1のテンションのせいで崩れる。

これから講義。
帰るの夕方以降=投下はまだ。
待ってる人もそうでない人も、もう暫しお待ちください。

344 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 17:37:17.44 ID:8HXZtbTk0
物凄く変な質問なんだけど、
>>1はエロ文章初めてなんですよ。
それで、
性器の描写を、

女性器→秘部

男性器→アレ

こんなで良いかな?
それとも生々しく、片仮名で書いちゃうほうが良い?
特に安価じゃないんですが、一応聞いとこうかなって。
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/09(月) 17:45:29.14 ID:MEm2xNuJo
時と場合と好みによりけりかなぁ
エロ小説読んで勉強してみたらいいんじゃない?
取りあえずアレは止めた方がいい気がするけど

ていうか今更だけど書けないなら無理して書かんでも
346 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 17:49:23.33 ID:8HXZtbTk0
>>345
まぁ、一応希望取った身だし、
やっぱりなし。なんてする気は無い。
書けなくはないよ。
うまいかどうかは別として。

まぁ、エロ少なめ、基本イチャイチャですから。
「アレ」は駄目か。
なら、息子?
息子とか、チ○コとか、マグナムとか。
そういう表記が多いよなぁ。
347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/09(月) 18:43:35.44 ID:X4ThoTADO
直接的な表現じゃなければいいと思うけどその辺は>>1次第かしら

ただあまりにも濃い表現は控えた方が良いかも
348 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 18:55:43.29 ID:8HXZtbTk0
>>347

女性器→秘部

男性器→息子

こうなった。
で、ちなみに、性器から飛び出すものも
そのまま名前は出さない。
〜液体って感じで良いよね。


喘ぎ声以上に難しいものは無い。と、思った。

349 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 19:06:35.83 ID:8HXZtbTk0
15分から投下する。
でもごめん、エロは無い。

2話連投します。
350 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 19:15:02.93 ID:8HXZtbTk0
『幻想殺しじゃ殺せない』


「当麻、ほら。起きないと遅刻するよ?」
「あっうん……」
俺こと、上条当麻は現在。
高校の寮ではなく、一軒家に住んでいる。
というのも、先刻の声の主、フェイトが買った。
いや、まじで。
先週、俺はフェイトと再会した。
特に変わった様子も無い。
聞くところによると、みんな元気にもとの職場に戻っただけとの事。


俺は現在、学園都市にいる。
一応高校生だったりするわけですよ。
授業的には遅れているのだが、まぁフェイト式勉強法で後ろからついて行っている感じだ。
で、なんで学園都市に一軒家?
って聞いたところ、学生寮じゃ一緒に居られないだろうから。との事。
ご丁寧にインデックスはイギリスへ強制送還。
したかった。
のに。
だめだった。
この家には俺とインデックスとフェイトが暮らしている。
フェイトは自分の仕事用の部屋と生活用の部屋。
分けているみたいで、仕事用の部屋にはミッド直結の転送装置がある。


「おはよ。フェイト」
「おはよ。当麻。学校の宿題とかは?」
「終わってる。昨日やったよ」
「忘れないで持っていけるよう私が準備するから、当麻はご飯食べてて」
「あ、ああ……」
今一慣れない同居生活。
インデックスと暮らしていたりしたが、そんな比ではない。
仕事があるというのに、家事の殆どをやってくれている。
料理も手作り。
そういえば、フェイトは俺の不幸体質を知っている。
だから、宿題入れたはずなのに、ねぇぇ?!
とならないようフェイトが学校の用意をしてくれるし――
「ご馳走様。洗い物はやっとくよ」
「うん、ごめん。お願い」
部屋の置くからフェイトの優しい声が聞こえる。
洗い物、歯磨き、洗顔、着替え。
全てを終えて、フェイトに告げる。
351 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 19:15:29.61 ID:8HXZtbTk0
「じゃぁ、いこっ当麻」
フェイトが微笑む。
インデックスはまだ寝てる。
まぁどうでも良いよね。
フェイトと共に、黒いスポーツカーに乗る。
――俺が不幸体質で事故らないよう、車で送ってくれる。
帰りは流石に、フェイトは仕事で無理だ。
というか、こうやって一緒に居られることですら珍しいことだ。
「お弁当作れなくてごめんね?」
「ん、良いよ。フェイトだって忙しいだろ?」
「え? ありがとう……じゃぁ……えっと」
学校の前に着き、車が止まる。
フェイトが少し恥ずかしそうに声を漏らす。


「ん?」
「その、今日、明日、明後日って会えないから……」
「あっ、そっか」
「ごめん」
「いいよ。無理はしないでくれよ?」
俺はそう言って、フェイトとキスをして車を降りる。
フェイトは車のドアを閉める前に小さく手を振っていた。
「行ってきます」
俺はそう言って学校の中へと入っていった。


フェイトは俺より3つ年上で、お姉さん。
なのだが、
意外と寂しがり屋、恥かしがり屋と、お姉さんという感じがしない。
もちろん、仕事の時とかはちゃんとしている。
俺といる時にしか見せない素顔だ。
さっきのキスもフェイトの提案で、「暫く会えない時は寂しいから」。などと言って頼んできたことだ。


「カ〜ミや〜ん」
「騒がしい!! なんだよ」
教室の扉を開けた瞬間の青髪ピアスの突進をかわして、聞く。
「宿題わs―――」
「やった。持ってきた。忘れてない。だから補習はありえない」
「「「「えーっ??????!!!!!!」」」」
なんでクラス全員の悲鳴が上がるんだよ。
おかしいだろ。
俺が忘れること前提か。
「留学中になにがあったんだにゃー?」
「ん? 真面目さを学んだ」
土御門に対し答える。
言ってなかったが、俺は行方不明ではなく留学していたことになっている。
申請し忘れて学園都市を出てしまった。とミスしたことになっていたりする。


「は〜い。せきついてくださ〜い」
俺の担任、小萌先生の声が耳に届いた。
今日は11月20日。
もう今年も終わりに近い。
「先生!!」
「ねんですー?」
「上条君が宿題やってきました!!」
青髪ピアス。
お前は俺を何だと思ってやがる。
「え゙?!」
先生!! なんで驚いた?!
「せっかく、補習プリントを―――」
「忘れること前提かよ?!」
不幸?
言うわけが無い。
俺にはフェイトという幸運の女神がついている。
幻想殺しじゃ殺せない。
だって、それは現実であって幻想じゃないからな。


さぁて、今日も一日……頑張るか!!
352 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 19:16:07.66 ID:8HXZtbTk0
『とある任務の初期微動』

「上条くん、では、病気のという意味を持つ英単語を――」
「ill。ですか? sickですか?」
「?!」
俺は一応勉強しているのだ。
なのはが優しく教えてあげるね?
と言われたのだが、
フェイトが、自分でやらないと駄目。調べても解らなかったら質問。頑張って。
と、言うので自力で頑張った。
結果、英語なら、単語は2700ほど覚えた為、みんなに劣ることは無く、
国語も古文とかなにそれ状態だった俺は、優秀なレベルまでできるようになった。
それもこれもフェイトといる為だったりする。
俺は高校を出たら、ミッドに移ろうかと考えていたりする。
それなら向こうの勉強も。
それはもちろんしている。
けど、高校を卒業できなきゃ意味ないし、
フェイトの彼氏である以上、みっともない成績など取りたくない。
それが本心だ。


「気をつけー礼」
授業が終わり、一息つくと一人の女子が寄ってきた。
「上条当麻。ずいぶんと変わったみたいね」
「別に、ただ真面目になったらこうなっただけだよ」
「そうは思えない。何か変化の材料でもあったんでしょう?」
俺に話しかけてきているのは吹寄制理。
クラスのトップ的な人だが、別にクラス長ってわけでもないらしい。
俺は夏休みのインデックスと病院で出会い、一方通行をぶっ飛ばしてから今まで。
ミッドチルダにいた為、学園都市の情報は無に等しい。
麦野達アイテムのメンバーや、御坂に聞いたが、
特に良い情報は無い。


この吹寄や、青髪ピアス。土御門など、
俺は名前こそ知っているものの、俺との関係性は知らない。
浜面に調べてもらった情報では、青髪ピアスと土御門とは仲が良く、
3バカと1括りにされたりすることもあるらしい。
「変化の材料……な」
俺は吹寄の言葉とともに外を見る。
「色々あったからな……色々」
「なんや、カミやん。恋か?」
「黙れエセ関西人」
「エ、エセ?!」
「俺は本物の関西人知ってるから。お前とは全然違うぞ?」
「んなっ……連れてこんかい、その人を。勝負したる」
「馬鹿言え。忙しい人だから無理だ」
はやてを連れてこれるわけ無いだろ。
忙しいって言うのもあるけど、連れてきたらお前らが粗相を働きかねない。


「そういえば、カミやん」
「なんだ土御門」
「あの黒い車。誰が運転してたんだにゃ?」
み、見られてた?
いやまぁ、見られるだろうけど
「知り合いだよ。たまたま――」
「ほう、金髪しか見えなかったけど、外人さんとお知り合いなのかにゃ?」
どこかしらに怒気の篭った声が鼓膜を揺らす。
「お前だって金髪だろうが」
「まぁ、そうだが」
「そういうことだ」
353 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 19:16:45.14 ID:8HXZtbTk0
フェイトとの関係が知れたら大変なことになりそうだ。
「残すところ後二時間だにゃ」
「だな、さっさと終わらせて家に帰らないと」
「そういえば、なんで寮から出た?」
うぐっ……。
次から次へとぉ!!!
「親戚がこっちに来たんで同居を……」
「今度遊びに行ってええ?」
「それは無理だ。重要な機材―転送装置―があるから」
「そうか、残念だけど諦めるか」
授業の始まりということもあり、土御門たちは部屋へと戻っていった。


_____________


______


__


「カミやん、帰ろうぜ」
「ん? あ――」
返事をしようとした時に、携帯が振動した。
えっと……はやて?!
何故に?!
{もしもし?当麻?}
{ちょっと頼みたいことがあるんよ}
{できることならなんでも}
{絹旗の保護観察頼んでええ?}
……はぃ?
{なんでまた?}
{歳も近いやろ? で、明日から当麻のクラスに通ってもらう事になった}
……まじで?
{アイツって中学生じゃ……}
{こっちの方で少し手を回したから年齢の部分は問題ないで。ほな頼むで}
はやてはそう言い、一方的に電話を切った。


頼むって……。
「どうしたん?」
「ああ、電話。まぁ帰ろうぜ」
俺たちはそう言って下駄箱へと向かった……のだが。
「超いつまで待たせるんですか」
はぃ?
彼女がそこにいた。
「青髪?」
「超違います。私が用事あるのは貴方です。当麻」
「なん……やて? カ〜ミや〜ん。シ・ケ・イ・カ・ク・テ・イ・ネ・?」
「絹旗、逃げるぞ!!」
「ちょっ……」
俺は絹旗の腕を掴んで夢中になって走った。
354 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 19:17:19.78 ID:8HXZtbTk0
後ろから怒りパワー全開の青髪ピアスが迫ってきていた。
「超なんなんですかあの人」
「非リア充はリア充に見えるやつに対してはみんなああなんだよ!!」
「私達、超普通――」
「態々女の子が「いつまで待たせるんですか?」なんてくるのが普通か?!」
これから1時間。
ずっと逃げ続け、何とか撒いた。


「はぁ……超苦しいです。飲み物奢って下さい」
「ほいよ」
言われるだろうと、先に自販機で買ってあったオレンジジュースを渡す。
「超助かります。スープカレーとか来ると思いました」
「そんなことしねぇよ。するy―――」
「主に浜面が超してきます。前に私の超レモンティのペットボトルの中身を、超薄めたスープカレーと入れ替えてました」
なんだそれ……。
「飲んだのか?」
「吐きました」
「ですよね……」
「超屈辱でした。ごくって飲んだら、おえって……浜面を超殺そうかと思うくらいに」
絹旗の目が一瞬暗くなる。


「大丈夫か?」
「ええ。貴方がくれたのは超オレンジジュースですから」
……
会話がねぇ!!
どうすれば……。
「そういえば、私の保護観察人が貴方に決まったことを伝えようと……」
「ああ、はやてから電話で聞いた」
そう言うと、じぃっと、絹旗が見てることに気づき、視線を逸らす。
「隊長さんを超名前で呼び捨て……ですか」
「え?」
「超良いご身分ですねってことですよ」
あぁ……。
確かにな〜。
深く意識してねぇし、はやても気にしない様子だったからなぁ。


「いつも超呼び捨てだったんですか? 隊長さん」
「ん? そうだな」
「注意されなかった?」
「あぁ。向こうは特に気にしてなかったぞ?」
「……苗字を超呼ぶ人と、名前で呼ぶ。その差は超何なんですか?」
「ん〜。話しやすさというか、親しみやすさ?」
「……超どうでもいいです。明日から登下校よろしく超お願いします」
え?
俺に有無を言わせず、絹旗は立ち去った。
登下校?
まじで?
俺は悩みを抱えたまま帰宅することとなった。
355 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 19:21:34.53 ID:8HXZtbTk0
はい。
今回はこれまで。

書き溜めを一気に投稿しろと思う人もいるでしょうが、
そうすると、明日、明後日とか執筆できない日が連日ある可能せいがあるので、
そうなると投下できなくなる。
まぁ、それを避ける為です。


クオリティ低くてごめんなさい。
>>1からは以上です。
356 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 20:35:38.09 ID:8HXZtbTk0
読み返してたら誤字見つけた。

>>351
>「ねんですー?」
この小萌の言葉。
正確には、
>「なんですー?」
こうでした。


以上です。
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/09(月) 21:39:45.72 ID:B7ibb2Hi0
乙!!フェイトも上条さんも行動力あるなあwww

そして絹旗は誰に旗を立てられた!?
358 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 22:22:42.64 ID:8HXZtbTk0
>>357
行動力あるけど、ちょい初心な感じにしてるつもり。
こういうフェイト、当麻も良いでしょ。
絹旗の旗?
誰か立ててくれるよ。
でもまぁ、浜面は……ありえない!! かも。

1話だけ投下ー。

1話書き溜めたら1話投下みたいな感じで。

35分から多分、2レス分
359 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 22:37:03.38 ID:8HXZtbTk0
『フェイトのいない1日目』


「インデックス、起きてくれ」
「まだ食べる〜」
くっそぉぉぉぉぉぉ!!
幸せな寝言言いやがって!!!!
俺は学校だから洗濯物とかを頼もうと思ったのに!!
駄目だ。典型的なニートだ。
よし、今までは俺の金だったから良くは無いけど我慢してきた。
けどな、インデックス。
今度からはフェイトの金なんだ。
あのフェイトが働いて手に入れたお金なんだ。
俺の支援金なんて安っぽいものじゃぁ無いんだよ。
だからな、働かざるもの食うべからずだぁ!!


そんな時に、インターホンが鳴る。
「あっ……そういえばそうだった」
慌てて家を出ると、やや怒った絹旗が睨んできた。
「超殴らせてください。100以上なら何発でも良いので」
「勘弁してくれ」
「まぁ、良いです。超立派な2階建ての一軒家ですね」
「ああ、フェイトの―――」
「超同居……ですか?」
「え? ああ、そうだけど」
って、学校行かないと。


「執務官とは超どんな関係ですか?」
「は?」
「気になっただけです。超無視してくれて構いません」
なんだ?
少し様子が変というか……。
「なんかあったのか?」
「いえ、ただ貴方が私の保護観察者というのが超気に食わないだけです」
超あるじゃねぇか。
気に入らないとか……。
俺、なんかしたっけ?


______________


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__
360 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 22:38:01.49 ID:8HXZtbTk0
結局学校まで無言……。
くそ。
俺、何やったんだ?
昨日のオレンジジュース嫌いだったとか?
「カミやん? 今日誰と登校してた?」
「……」
「カミy――」
「は〜い席ついてくださ〜い」
小萌先生の中々に高い声が、俺を思考の海から救い出した。


「今日から新しいお友達ですよ〜」
そう言って入ってきたのはやはり絹旗だった。
まぁ、聞いていたから……。
はやて、何で俺を選んだ?
嫌われてるんですけど。
「どうも、絹旗最愛です。超よろしくお願いします」
「あれ、あれって今朝カミやんが……」
「見てたのかよ」
「……」
土御門?
黙り込む土御門の表情はかなり厳しかった。


1間目終了後、
「……絹旗」
「……超関係ありません。私達はすでに「元」であり、ただのなじみでの集まりですから」
2人のヒソヒソな話し声がギリギリで聞こえた。
そういえば、絹旗達がアイテムって組織なのは聞いたけど、
土御門もグループという暗部の一員らしい。
ちなみに、浜面情報。
まぁ暗部だとかそういうのは良く解らないからどうでも良い。
どうでも良いといえば、学園都市の統括理事長が変わったらしい。
誰に、どんな理由で。それは知らない。



「で、あるから。で―――」
現在6限目。
絹旗は学校に来てから一度も口を聞いて来ない。
もしかしたら、昨日の追いかけられたやつを気にしているのかと思い、
放課後まで俺も話しかけることは無かった。
誰もいなくなった教室で、俺たちは対面した。
「あの青髪の人と超はなれてくれませんか? 話し難いんですが」
予想通りだった。
帰り道、不意に質問が飛んだ。
「昨日みたいに追い回されたくないので、話すのを控えましたが、超ちょっと寂しかったですか?」
「別に、お前と話すことは基本珍しいの分類だし、今に始まったことじゃ―――」
「超いら付く解答ですね。まぁいいです。確かに今に始まったことじゃありませんから。それと、ここまでで良いです」
プイっと方向を変えて歩いていく絹旗を見送る。
なにカリカリしてんなだよ。あいつ。
普通のこと言っただけだろうに。


「ただいま」
「おっそいんだよ……と う ま !!」
「あっぶねぇ?!」
「きゃぁぁ」
あっ。つい避けてしまった。
俺は六課で鍛えていた為、
不意打ちに対しても、反応できるようになっていた。
「わ、わるい。平気か?」
「避けるなんて卑怯なんだよ」
「避けないと噛み付くだろうが」
「解ってて手を差し出したんだね? とうま」
しまったぁぁぁぁぁぁぁぁぁ。
361 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 22:39:16.85 ID:8HXZtbTk0
「いてぇ……って、なんでこんな散らかってんだ?」
「誰も何も作ってくれないから適当に漁って食べたんだよ」
フェイトが常に綺麗にしていたキッチンは一夜。いや、数時間でゴミ溜めになっていた。
とうぜん、洗濯物をやっておいてくれては居らず。
「もう、インデックス飯ぬいて良いか?」
隠してきた本音がつい、漏れる。
「え?」
「いや、何にもしないで食べるだけ食べるの止めろよ。住んでるのは俺とお前だけじゃないんだぞ」
「後でやろうと……」
「ああ、良いよ。俺が帰ってきたから俺がやる。余計なことしなくて良いから」
俺はミッドに行く前にインデックスと病室で出会う。それ以前の記憶を失くす前から、インデックスを養っていたんだろうか。
俺は、今の俺は……それを続けていける自信が無い。


部屋を片付けて、学園都市製高性能洗濯機に洗濯と乾燥を任せ、
料理を作り、洗い物をし、風呂に入り、ベッドに飛び込む。
フェイト……無事かな。
携帯を見ると、着信が入っていた。
フェイトからだった。
3時間前……今は向こうは昼か。
多少の時間のずれが、ミッドと学園都市にはあり、
俺たちのここが今、21日の22時。
ミッドは、今、同日の13時くらいだ。
電話をかけなおすと、フェイトが出てくれた。


{もしもし、フェイト?}
{あっ、当麻? ご飯とか平気?}
{ああ、大丈夫。俺だって作れるよ}
{そうだね……あのさ}
{ん?}
{一緒に居られなくてごめんね?}
{いやいや、それはこっちの台詞ですよ。寂しくないか?}
{とっても寂しい}
フェイトの嬉しそうな声が受話器から流れる。


{フェイト、明後日戻ってくるんだっけ?}
{うん。明日もしg――「フェイト執務k――」あっティアナ}
ティアナ?
懐かしい声が割り込んだと思ったら。
フェイトがティアナに待つように言う声が、かすかに漏れる。
{仕事中だった?}
{お昼食べてた}
{くぅ。俺は購買だった}
{帰ったら暫く休暇だから、作ってあげるよ}
マジで?!
やった。

{楽しみに待ってる}
{当麻}
{ん?}
{大好き}
?!
この人は平然と……。
まぁ。
{俺もだよ}
そういうと、くすっと笑う声が聞こえ、
{顔、真っ赤だよ?}
{え?! 見えて―――}
{ううん。ただの勘}
{恐ろしい勘だな}
{じゃぁ。またね}
{ああ。みんなにもよろしく}
{うん}
互いに軽い会話を終え電話を切る。


「もう……寝るか」
俺はすぐに、眠りに付いた。
362 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/09(月) 22:42:49.83 ID:8HXZtbTk0
今日は以上です。
インデックスニート。
インデックスいるせいで良い雰囲気作れないじゃん。

なんかフェイトのキャラ崩れてない?
気のせい……だと良いんだけど。

また明日。
夕方か夜に投下。
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/10(火) 00:13:13.45 ID:GXt+2l5t0
乙!!フェイトかわいい

上条さんなら絹旗の寂しさに気付いてくれるはず!
しっかし、このインデックスは原作より格段に酷く見える……
364 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 01:16:30.64 ID:H6BI+43N0
>>363
フェイト可愛い。うん。常識でッせダンナ。
上条さんってかなり鈍(ry
インデックス原作より酷い?
え、まじで?
でも、ゆりかご戦頑張ったよ。描写無いけど。


安価とる。

安価下1

上条さんは映画の無料券2枚を手に入れたようです。
誰と行く?


1、フェイト

2、禁書目録

3、なのは

4、美琴

5、絹旗

6、麦野

7、リイン

8、はやて

9、フレンダ

10、滝壺

11、姫神

12、黒子

13、吹寄


結果によって本編への影響あり。
安価下1じゃ、考察できない。
そんな時は、安価下と記入して考察をレスして下さい。
そんなにレスこないと思うけど。

ぜひとも協力よろしくです。
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/10(火) 01:32:12.32 ID:7gQORpvuP
4
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/10(火) 01:54:17.05 ID:GXt+2l5t0
1のフェイトと行って欲しいところだが……

367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/10(火) 06:26:39.66 ID:MHRutxxDO
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/05/10(火) 07:31:47.51 ID:jF1yI6Ub0
12
369 :はっぱ [sage]:2011/05/10(火) 09:16:34.47 ID:7q93wU1AO
370 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/10(火) 10:31:53.08 ID:H6BI+43N0
安価下の予定だったけど、なんか、5つも来てるし、
2票の絹旗に……そんなわけは無い。
一応安価下に指定してあったので美琴です。
で、人気のある絹旗はまた後日なんかイベントに招き入れます。

371 :ポムポムプリン :2011/05/10(火) 13:25:23.33 ID:eBdKKQlv0
フェイト
372 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/10(火) 14:14:04.01 ID:H6BI+43N0
>>371
もう、安価は締め切っちゃってます。
ごめんなさい。
373 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/10(火) 14:18:41.50 ID:H6BI+43N0
この本編
なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」
を纏めました。
こういう纏め方で良いか解らないし、
見る人いるかどうか解らないけど、とりあえず。
374 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/10(火) 14:19:14.81 ID:H6BI+43N0
これです。

〜プロローグ〜
0話>>2

第1章
〜死神と天使と幻想殺し〜
1話>>3>>4>>5
2話>>6>>7
3話>>8>>9
4話>>14>>16>>17
5話>>18>>19>>20
6話>>23>>24
7話>>25>>26
8話>>27>>28>>29

第2章
〜魔法少女と魔術師の違いって何?〜
9話>>30>>35>>36
10話>>37>>38>>39
11話>>40>>41
12話>>44>>45>>46
13話>>55>>56>>57
14話>>66>>67>>68
15話>>83>>84>>85>>86
16話>>87>>88
17話>>92>>93>>94
18話>>95>>96>>97

第3章
〜現れた謎の少女〜
19話>>102
20話>>103>>104
21話>>113>>114>>115
22話>>116>>117>>118
23話>>125>>126
24話>>127>>128

第4章
〜奪われし友と〜
25話>>134>>135
26話>>136>>137
27話>>162>>163

第5章
〜特訓の意味〜
28話>>165
29話>>166>>167>>168
30話>>171>>172
31話>>173>>174
32話>>179>>180>>181
33話>>182>>183>>184

第6章
〜襲撃の連鎖〜
34話>>202>>203>>204
35話>>205>>206
36話>>214>>215
37話>>216>>217>>218
38話>>228>>229
39話>>230>>231>>232
40話>>248>>249
41話>>250>>251>>252

第7章
〜決戦!! ゆりかご〜
42話>>256>>257
43話>>258>>259>>260
44話>>271>>272
45話>>273>>274
46話>>278>>279>>280
47話>>281>>282>>283>>284
48話>>285>>286
49話>>287>>288>>289>>290
50話>>306>>307>>308

最終章
〜エピローグ〜
51話>>309>>310>>311
最終話>>312>>313>>314>>315>>316
375 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/10(火) 16:11:51.47 ID:H6BI+43N0
今日の19時に投下します。
全3話。
短くて6レス、長くて9レスのはず。

いまだにエロに入らないのはなにとぞご容赦。
ただ、少々教育上よろしくない言葉が含まれているので、
お気をつけ下さい。

業務連絡は以上です。
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/10(火) 16:13:54.00 ID:4iw2QNT60
フェイト可愛い・・・。超ハッピーエンドになってほしい
377 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/10(火) 16:28:16.36 ID:H6BI+43N0
>>376
基本sage進行で頼む。
安価のときはageでいいけど。
フェイトが可愛いのは必然。
一応、バッドは無い予定だけど必要ならば(ニヤニヤ


因みに言うと、セクロスして終了なんてことを>>1はしません。
で、>>376がいうハッピーエンドですが、基本ハッピーです。
バッドも>>1は大好きですが、しない予定だったりする。
でも、たまにテンションあがって余計なことする。
さておき、ハッピーorバッド。
決定付けるのは時折とる安価ですので。
バッドが良い人はそうなるよう安価を。
それが嫌な人はならないよう安価を。
フェイトを選ばなかったからと、バッドに向かうわけではないです。
まぁ、誰を選んだらとかは言いませんが。

ではでは。
378 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 16:43:20.24 ID:H6BI+43N0
あっ。
ねぇ、安価とるね。

安価>>340


上条当麻もとい、とある高校の修学旅行先を挙げてください。
修学旅行は12月10日から12月12日まで。
2泊3日? です。
まぁ、外国とかでもいいです。
学園都市ジェット機は高性能なので地球の裏側でも半日で着けます。


では、よろしくです。


379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/10(火) 17:22:31.74 ID:mMIpMWDDO
イギリス
380 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/10(火) 17:31:32.75 ID:H6BI+43N0
あっ……。
安価>>380
だったねこれ。
>>340はかんけいねぇよ。
>>1ふざけんなよ。

まぁ、というわけで、なんか親切にも>>379がいてくれたので、
イギリスに行こう。
っていうか……まじか。
マジでイギリスか。
偶然とは恐ろしいものですね。
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/05/10(火) 19:00:43.45 ID:H6BI+43N0
『フェイトのいない2日目』


「……インデックス」
「んむ〜」
「インデックス!!」
「ひゃい?!」
「いい加減起きてくれ」
「え? でも……」
思わず怒鳴ってしまった……。
俺は馬鹿だな。


「昨日言ったろ? 住んでるのは俺とフェイトとお前。俺やフェイトが学校なり仕事なり、家事なりとやってるのに、お前は遊んでるだけだろ」
「えっと……」
「料理をしろとは言わない。操作手順に従ってやれば洗濯はできる。掃除もできる。食べたら片付ける。できるな?」
「う、うん」
「働かざる者食うべからず。じゃあ、俺学校行って来るから」
「……」
俺は家を出て、絹旗と合流する。
まぁ、初日だしある程度ミスしても大目に見るっきゃないな。
だけど、インデックスにもそろそろ家事とか負担してもらわないと、働いてて家事までやるフェイトが可哀想だ。
俺も積極的に家事をやるようにしよう。


「超考え事の顔ですね。どうかしたんですか?」
「いや、つまらないことだよ」
「そうですか? 私でよければ超手伝うんですが」
「家事を手伝えってインデックスにな。まぁ初めての家事だから多少の失敗は大目に見ようかなって」
「私なら家事ごときで超失敗することは無いですけど。っていうか、初めて?」
そうなんですよ。
まともに家事なんてしたこと無いんですよ。実は。
記憶を失くしてから一方通行と戦うまで、俺が家事を担ってた。
まぁ夏休みだったし補習があったけど、午前中だけだったから苦ではなかった。
インデックス……いつも何してんだろ。


「世の中には超ゆとり。なんて言葉がありますが当てはまってますね」
「まぁな。働かずして金が手に入ってる俺らが言えた口じゃないけどな」
「そうですね。流石にミッドでの生活を超体験すると、自分達がどれだけ恵まれてたか超呆れてしまいますよ」
「お前らも仕事してたの?」
「一応、バイトしてました。魔法が無いので低レベルの超庶民バイトでしたが」
「お疲れ様だな。俺は時空管理局の民間協力者でやってた」
互いにミッド時代の話で盛り上がっていると、あっという間に学校へと辿り着いた。
そして、青髪ピアスと土御門に……会ってしまった。
「カミやん、女連れやんか」
「カミやんが? ほうほう、贅沢な登校だぜぃ」
「その心は?」
俺が聞くと、2人は隙間ない笑顔を見せていった。


「「殴らせろ」」


「だが断る!!」
382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/05/10(火) 19:01:17.75 ID:H6BI+43N0
「ちゃんと超時間までには来て下さい」
「見捨てるな絹旗ぁぁぁぁぁぁ」
「面倒は超嫌ですよ」
絹旗は俺をおいて教室へと向かう。
くそぅ。注意を怠った結果がこれだよ!!
うわぁぁぁぁぁぁぁ。
「「「「リア充殲滅じゃぁぁぁぁぁ」」」」
ふ、ふえたぁぁぁぁ?!
いつの間にか騒ぎを聞き、リア充撲滅推進会の面々が俺を追いかける人に加わっていく。


____________


______


__


「上条君。平気?」
「え? 誰?」
「うぐっ……姫神秋沙」
「他クラスなら戻った方が……」
「ここの一員。9月1日から転入してきた」
あぁ……じゃぁ知らない。
というか誰一人知らなかったんだけどな。
「あぁ、で? なに?」
「さっきまで。走り回ってたみたいだから」
「あぁ、平気だよ。このくらいなら全然疲れない」
そう言うと、不思議そうな表情で俺を見ていた。


「みんな。ばてばてなのに?」
「俺は鍛えてたから」
「そう。あ。小萌が来た」
姫神が言うと、小萌先生が扉を開けて入ってくる。
絹旗に目をやると、「お疲れ様」と言っていた。
なぁにがお疲れ様だ。
心にもないことを言いやがる。
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/05/10(火) 19:01:46.77 ID:H6BI+43N0
で、放課後。
結局、俺と絹旗は青髪ピアスと土御門とともに帰る事となった。
「で、どういう関係?」
「青髪ピアスに言う必要ない関係」
「超恋人です」
?!
なっ……。
「絹旗?!」
「なんや、カミやん。隠さんでもええで?」
「ちが――」
「青ピ。俺たちはお邪魔だにゃ〜」
「非リア充は毒されないんやで〜」
2人はそう言って無邪気に笑いながら、走り去って行った。


「絹旗」
「……」
「絹旗」
「……」
「絹旗!!」
「超なんですか。怒鳴らないでくださいよ」
「ふざけてんのか?」
「超言ってる意味が――っ?!」
絹旗の胸倉を掴み引き寄せる。
「超なんですか? 貴方に触れられていては窒素装甲も超無意味。ただのか弱い少女の私を……超殴りますか?」
絹旗……。


「なんで恋人なんて嘘ついた?」
「困るんですか?」
「っ……」
「私に優しくしたのが超いけないんですよ。私は……暖かさが欲しかった」
え?
「ミッドで、超電磁砲の妹に抱かれた時、暖かくて、嬉しくて、超泣きそうでした。貴方の言葉は、
声は……同じくらい超暖かい。同居中の執務官とはなんでもないんですよね? なら良いじゃないですか」
絹……旗?
「ええ、馬鹿です。碌に知りもしない貴方を、なぜか私は超好きです。暖かいんです。貴方のくれたオレンジジュースの味が解らない位に。
貴方が苗字で私を呼び、執務官や隊長を名前で呼ぶのが超とても嫌だった。いっそ話しかけることすら嫌で、話しかけるのをやめて、一人で帰ろうとも考えて、
でも教室に貴方は残っていて。超最低ですよ。話しかけられなくて超寂しかったのは私です。貴方から来てくれないのかなって、超馬鹿みたいに期待して、
話しかけないのがいつも通りみたいなこと言われて……そうです。そうですけど、私はそんな普通は超嫌です。貴方と話したい、一緒にいたい」
「絹旗……どうs――」
「あの家が執務官の家だって聞いて超悲しくて、ならなんで私の観察者が貴方になったんだと管理局に超問い合わせました。
歳が近い? 学園都市を知ってる? 超ふざけるな。私が貴方を好きになってしまったじゃないですか。超どうしてくれるんですか?
執務官と同居するような超関係なんですよね?」


絹旗……。
「俺とフェイトは付き合ってる」
「そうですか、超どうすれば良いですか? 貴方を誘拐? 執務官を殺害? 陵辱? 超冗談じゃない。
私は奪った笑顔なんて嫌。私を超好きになってください。私なら、執務官みたいに離れることなく一緒にいられるんですよ?」
「そんなこと……できるわけない」
俺はただ、走らせたことに罪悪感があって、
浜面の悪戯が酷いなと思って……。
「執務官が超好きですか?」
「え?」
「執務官も私も超処女です」
え?
な……。
場の空気のせいで顔が赤くなることはない。


「私、今からスキルアウトに超レイプされてきます」
「は?」
「貴方が超好きになってくれないのなら、私は暖かさが得られない。それは超嫌ですから。聞けばレイプされれば超精神崩壊するって話です。超良いじゃないですか」
絹旗……。
「絹旗!!」
「なんですか、やっぱり私を……」
「どうしたんだよ急に、最初は普通だっただろ?」
「……超もう良いです。帰ります」
「絹旗?!」
「スキルアウトに会いに行きませんから超安心してください。貴方が付いてきたりしたら超行くかもですけど」
絹旗……。
俺は、そのまま絹旗を見送ることしかできなかった。
追いかけられず、ただ立ち尽くしただけだった。
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/05/10(火) 19:02:25.94 ID:H6BI+43N0
『オレンジジュース』

「……朝?」
今日学校あるじゃんか。
起きないと……。
俺はゆっくりと上体を起こして、時計を見る。
いつもより一時間早い起床だった。
寝汗が酷い。
絹旗の声が続々と頭の中で反響する。
絹旗……。


おれはさっさと準備し、家を飛び出した。
絹旗の家は一応知っている。
道行く人が少ないこの時間。
普段は聞こえない自身の吐息が耳に響く。
「き……ぬはた」
絹旗が借りているらしいマンションの部屋はごく普通の部屋だった。
インターホンを鳴らす。
10秒、20秒、30秒。
それだけ待ってもう一度鳴らそうとすると、鍵が開く音が響き、俺は咄嗟に扉を引いた。


「きゃぁ?!」
出てきたのは、歳相応な可愛らしいパジャマに身を包んだ絹旗だった。
「絹旗、お前……何にもされてないよな?!」
「はぃ? 超言ったじゃないですか。スキルアウトには会いに行かないと」
けど、だけど……
「まさか、そんなことが超心配で?」
絹旗が鼻で笑う。
「そんなことでだよ。何か文句―――」
「超大有りです。馬鹿みたいに世話やいて楽しいですか? 超満足ですか? そうやって私を甚振って、さぞかし超楽しいんでしょうね」
絹旗……


「何が―――」
「私はそんな優しさが欲しい。私だけに超欲しい。でも。貴方は執務官が超好きなんですよね?」
「あ、ああ……」
「じゃぁ、超何でこんなことするんですか?」
「え?」
「はっきり言って、好意が無い女に超優しくしないで欲しい」
「は?」
「それとも……」
絹旗……?
「お前……どうかしたのか? 絶対に変だろ」
「何を言うかと思えば……超少し待っていてください。許可無く入ってきたら超ぶっ飛ばします」
絹旗が出てくるのを待つ。
20分ほどで、制服に着替えて出てきた。


「登校しましょう。超学校ですし」
「あ、ああ。そうだな」
……。
無言の登校時間。
不意に口を開いたのは絹旗だった。
「貴方には私が超どう見えますか?」

質問。
その答えは……。
「女の子」
「超つまらない回答ですが、まぁ良いです。私には、貴方が超暖かい光に見えます」
人じゃないのかよ。
なんてツッコミを入れたくなる言葉だ。

385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/05/10(火) 19:02:59.73 ID:H6BI+43N0
「まぁ、昨日言った通り、私にとって貴方は超暖かいんです」
あれ……?
なんか昨日とかと雰囲気が変わってる気がする。
「絹旗?」
「冗談はさておき、私、ちょっと頭超おかしくなっちゃってました」
立ち止まった絹旗が頭を下げた。
「はぃ?」
「さっき部屋に戻ったら、超冷静になって何言ってたんだろうって」
え〜と?
つまりなにが?


「ニュース、超見てませんね?」
「へ?」
「さっき、部屋に戻って準備しようとテレビつけたら、超面白いこと言ってたんですよ。オレンジジュースに薬物混入とか」
……はぃ?
意味解らないんですが。
「オレンジジュースに、媚薬的効果のある薬が超紛れ込んでたらしいんですよ」
「で?」
「効果継続時間は3日程度。私が貴方にオレンジジュースを貰ってから3日と少し。超意味解りましたか?」
え?
じゃぁ、なに?
あれって全部薬のせい?


「全部が全部薬のせいってわけじゃない。貴方の優しさが暖かいって言うのは超本音です」
「じゃぁ、好きって言うのは?」
「超薬のせいです。私は貴方に興味はありませんから」
「良かった……」
ほっと胸を撫で下ろす。
絹旗が軽く睨んできたが、すぐに視線を逸らして微笑む。
「――学校。超ちこくしますよ?」
んな゙?!
確かに不味い。
「私が昨日言った言葉は超全て忘れてください。いや、本当に超お願いしますから」
走りながら絹旗が言う。
「まぁ、覚えていたくない言葉ばかりだったけど……しないよな?」
「スキルアウトで喪失するのは真っ平超ごめんです」
そう言い笑う絹旗。
元に戻った……のか?


あれ?
でも、あれ?
部屋に戻って冷静になった?
タイミングよ過ぎる気も……。
というかオレンジジュースに薬物ってんな馬鹿な。
まぁ、本人がそう言ってるし気にしないでおいた方が良いか。
今日からフェイトがまた戻ってくる。
よっしゃぁ……さっさと学校を終えて帰る!!

無駄に意気込む当麻だった。
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/05/10(火) 19:03:37.84 ID:H6BI+43N0
『フォロー? よしその幻(ry』

授業中、ふと携帯を見ると、メールが一件来ていた。


To.フェイト
Re.ただいま
【今家に着いたよ。学校にちゃんと行けたよね? 宿題とか平気だよね?
色々な報告とみんなから伝言貰ってるし。今日は迎えに行くよ】


……ちゃんと学校行けた? って、俺はそこまで子供じゃねぇよ。
まぁ、フェイトの場合、俺が事故ったりしていけなかったとかを心配して言葉だろうけど。
思わず、笑ってしまう。
笑うといってもにやけるに分類される方だが。
「きりーつ。れー」
「「「「さよ〜なら」」」」
そんなこんなで一日もあっという間にすぎた。
絹旗の不明な言動の薬物の件だが、
吹寄達も同じニュースをみたらしく、それで盛り上がっていた。
なんかヤンデレとかツンデレとか、性格が変わるやつだったとか。
絹旗は……変わってたけど、なんていう性格なんだか。


「カミやん、今日はデートd――げふぁ?!」
「超死ね。超殴らせろォピアス」
もうすでに殴ってるというツッコミを入れずに、絹旗とともにさっさと学校を出る。
校門の前にはフェイトの車が……って。
絹旗のこと良いのかな。
「お帰りフェイト」
「あっ、ただいま当麻。絹旗については聞いてるから。2人とも乗って」
「超甘いです」
「「?」」
運転するフェイトの隣に俺が座り、後部座席に絹旗が座っていた。
「そういえば、報告って? これ、道的に家に向かってないし……」
「この道順、超普通にアイテムの隠れ家への道です」
はぃ?


「みんなの保護観察人が決まったから、会わせとこうかなって」
「ああ、超そういうことですか。っていうか、私の観察が上条とか、超いじめですか? なにされるか……」
「しねーよ。俺にはフェイトがいるからな」
「はぁぅあ?!」
「フェイト?! ハンドル。ほっぺじゃ無くてハンドル握ってくれ!!」
「皮肉ですら超甘い言葉に……超恐るべきたらしの言霊」
なんだよ。恐るべきたらしの言霊って。
意味解らないから。
「ってフェイト〜、現実に帰ってきてくれ〜!!」


___________


_____


__
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/05/10(火) 19:04:11.87 ID:H6BI+43N0
「正直、超死ぬかと思いました」
「ご、ごめん。つい、嬉しくて」
「つい。で走行中にハンドルから手を超放さないで下さい。超死んでしまいます」
俺たちはまぁ、危なかったが事故ることなく、アイテムの隠れ家に辿り着いた。
聞けば、ここはすでに隠れ家として使われておらず、麦野たちが生活空間の一部として使っているらしい。
「やっと来たって訳よ」
車から降りると同時に、家から2人の人影が飛び出した。
「フレンダとヴィヴィオ?」
「フェイトママに当麻パパ!!」
俺が疑問系で名前を呼ぶと、ヴィヴィオも呼ぶ。
ぐっ……。
そう呼ばれると、俺とフェイトの子供みたいじゃねぇか。


「あっ、フェイトちゃんに当麻。絹旗ちゃんも一緒に来たんだ」
なのは……だと?
「なのは。久しぶりだな」
「うん。本当に、私はフレンダちゃんの保護観察人としてきたんだよ?」
フレンダの性格矯正がおこなわれるんですね、悪い方向に(魔王的な意味で)
「へぇ、フレンダに超教官殿ですか。麦野には?」
「私なのです」
「一々甲高い声出さないでくれ。耳が痛い」
げっ。
麦野にリイン?!
っていうか、肩にリイン乗せた麦野とか……。
「俺にはコイツだよ」
部屋の奥から、浜面とザフィーラ(犬ver)が出てきた。


「浜面? 超何でここにいるんですか?」
「何?! 俺だってアイテムの―――」
「下っ端だろぉが。しゃしゃんな」
「麦野さん。口調が荒っぽいですよ〜?」
「う、うるせ……煩いな。私は元からこういう口調なんだ……です」
「む、麦野が……超イメージ崩壊していきます!!」
腹を抱えて笑う絹旗を攻撃しようとする麦野を何とか抑える。
「む、麦野……た、滝壺は。滝壺はどうした?」
「あぁ? ああ……そういえば、観察人誰だっけ? 電波電波……あぁ。観察人は隊長だぞ。確か」
へ?
隊長?
ってことは、はやてか?


「みんな、ごめんなぁ。待たせてもうたなぁ」
「はやてが寝坊した」
話していると、はやてと滝壺が走ってきた。
「この時間まで寝てたのかはやては!! って言いたいけど、はやてって仕事きついだろうしな」
「そ、そうなん―――」
「昨日、スーパークエスト対戦[空と大地と呪われし機怪獣を徹夜でやってたの知ってる」
滝壺さ〜ん。
俺のフォローを掻き消さないで。
「まぁ、そいでな? 全員面識あるんやろうけど、一応、誰が誰のバディかを覚えとくように。誰々の観察不行き届きなど、連絡を私に……」
「徹夜ゲームで寝坊した隊長さんに言うのか?」
「む、麦野さん。本音は閉まって下さい」
「リイン……ちょっとフォローになってないと思うよ?」
「あは。あはは……あははははははは」
「はやて?!」
本音を言う麦野をリインが注意し、なのはがリインに言い。
はやてが、ずっと苦笑い。
もうだめじゃね?
チラッとフェイトに視線を送る。
388 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 19:04:58.37 ID:H6BI+43N0
「きょ、今日は解散しようよ。みんな。はやても具合わるそうだし」
「フェイトちゃん……」
「まぁ、それも結局徹夜ゲームのせいってわけよ」
「超だらしないです。超直すべきです」
「もう嫌や……うわぁぁぁぁん」
「大丈夫だよ、はやて。生活習慣が狂ってるとしても、私はそんなはやてを応援してる」
フォロー出来てないってばぁぁぁぁぁ!!
その後各々解散となり、それぞれ帰っていった。

___________


_______


__


「みんな元気だったな」
「ミッドから戻ってまだ2週間程度だよ? もう懐かしいの域?」
「ん〜。そうだな。あの場の空気って言うは懐かしいよ」
「うん。そうだね」
フェイトが料理をしながら話しかけてくる。
俺はフェイトの隣で手伝い。
あれ?
なんか……新婚っぽくない?
「ちょっと味見して?」
フェイトが作ったおかずを差し出す。
「フェイトの料理に失敗は無いだろ」
食べてそう言うと、フェイトが料理に戻って言う。
「そうかな? でも、当麻好みにしたいから」
フェイト!!
何でそんなに可愛いんでせうか?!
お姉さんキャラじゃないよ?!
それがまた素敵なんですがね。
「……」
「インデックス?」
「……別に。なんでもないんだよ」
こっちをじぃっと見ていたインデックスが視線をテレビに戻す。
なんだ? 一体。


そのあとは普通にフェイト作の料理を平らげ、風呂に入って互いに言葉を交わして寝る。
え? 寝室?
一緒ですよ。
ただ、フェイトはすぐ寝ちゃうけどな。
仕事の帰りだったから疲れてたんだろうし。
「さて、寝るか……」
389 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 19:07:44.55 ID:H6BI+43N0
>>381〜387まで。
これ全部>>1です。
酉付け忘れましたorz

今日の投下以上かな。
余裕があればあと1話。
22時くらいにするかも。
絹旗のくだりは無理があったと自覚してる。
テンションだけで書いたらこうなった。
気をつけるよ。今度から。
390 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 19:32:39.52 ID:H6BI+43N0
安価とるの忘れてた。

安価下1から投票


安価@

修学旅行の班

1、2人

2、3人

3、4人

4、5人

5、6人

安価A

当麻と組む人

絹旗、吹寄、姫神、青髪、土御門から選択。


協力お願いします。





391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/10(火) 19:54:40.66 ID:7q93wU1AO
安価@

安価A
絹旗、吹寄、土御門
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/10(火) 20:04:54.92 ID:GXt+2l5t0
 安価@
3の4人

 安価A
絹旗、姫神、土御門

またフェイトが可愛くなってるwww
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/10(火) 20:31:25.31 ID:mMIpMWDDO
安価@
3

安価A
姫神、土御門、絹旗
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/10(火) 20:34:32.47 ID:S/4wrsEE0
安価@
3

安価A
絹旗、吹寄、土御門
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/05/10(火) 20:57:48.05 ID:4iw2QNT60
安価@
2
安価A
姫神、青髪、つっちー
396 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/10(火) 21:55:35.97 ID:H6BI+43N0
あれ、予想以上に多い。
もう良いや。
締め切ろう。

というわけで、

1、0票

2、1票

3、4票

4、0票

5、0票


絹旗、4票

吹寄、2票

姫神、3票

青髪、1票

土御門、5票


土御門の人気に嫉妬。
まぁさておき、
当麻・絹旗・姫神・土御門の4人で1組ということで。
ちくせう。
人数は1の2人で、絹旗と二人を予測してたのに。
まぁだからどうだとか一切ないけど。

じゃぁ、余裕できたので22時から1話だけ投下。

>>392
フェイトが可愛いのは当たり前、呼吸するより当たり前。
397 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 22:01:11.26 ID:H6BI+43N0
『 ゆ う え ん ち 』

土曜日。それは月曜から金曜までを生き抜いた戦士の休息の日。
現在時刻は9時。
「フェイト……まだ寝てる」
朝になってもフェイトの寝顔を見れることは、まず無理に近い。
フェイトは朝が早く、俺が起こされずに起きる時間の1時間近く前には起きている。
が、この土曜日とかは彼女も休日……ということは少ないが、暫く非番らしくゆっくりしてるみたいで。
すぅすぅと小さく柔らかい寝息を立てていた。
そして、布団に隠されて入るフェイトの体を見る。
……。
「執務官も私も超処女です」
絹旗のその言葉が蘇り、真っ赤になる。
いや、流石にそれは……え? でも……。
フェイトが経験ないとか……事実なのか?
って、何を考えてやがる俺はぁぁぁぁぁぁぁ!!!
髪をくしゃくしゃに掻き乱していると、
フェイトの起きる寸前の色っぽい声が漏れる。


「あっ……当麻。起きてたの?」
「わ、悪い。起こしたか?」
「ううん。平気。逆に寝すぎちゃって少しだるいかもしれない」
「大丈夫か?」
「ふふっ。平気。心配性だね、当麻」
「フェイト程ではないかな」
朝の一幕。
俺たちは寝室を一緒ということに関して特に話して決めたわけではなく、
少しでも長く傍にいたいというフェイトの提案。
まぁ、俺がはじめに言う予定だったことは内緒だ。


俺たちは、リビングへと向かう。
当然のごとくインデックスは起きてきていない。
フェイトがいない時に家事をやらせたが、多少失敗はあったものの、
説明のおかげか出来てはいた。
ただ、そのあたりから嫌に不機嫌な状態が続いていた。
フェイトが帰ってきた昨日もそうだが、
何か気に食わない様子で、フェイトも何かしちゃったのかな? と不安になっていた。
俺が家事をやらせたことを言うと、本当にそのことだけかな?
と、神妙な表情で言っていた。
398 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 22:01:46.11 ID:H6BI+43N0
「当麻、今日はどうする?」
「え?」
「どこか出かけたりしないの?」
そう言われて、少し考え込む。
「フェイトが仕事で疲れてないなら、デートでもと思うんだけど」
「え? あ、え? も、もう一度」
真っ赤になって聞こえなかったは通用しない。
しかし、俺は優しいから……ではなく、フェイトの反応を見たいから、
少しだけ言葉を変更して言う。
「デートしようぜ、フェイト」
「そ、う、だ、ね……あぅ」
「フェイト?」
「少し照れただけ。じゃぁ準備しよっか」
「ああ」


実は俺達。
付き合ってまだ一度もデートをしたことが無い。
したかったのは山々なのだが、
学園都市に帰るに当たっての様々な手続きと、フェイトの仕事。
置いていかれてた勉強。
それらもあって、したことがない。
つまり、今回が初めてだったりする。
「私は終わったから、当麻良いよ」
「あ、ああ。うん」
そして俺たちは準備を終えた……のだが。


「フェイト」
「え? なに?」
「物凄く色っぽいです。どこの天使ですか?」
「て、天使って大げさだよ。当麻。当麻だってかっこいいよ?」
フェイトに言われると本気でそう思えるけど、
俺自身、フェイトに似合うほどのイケテル男ではない。
フェイトはなんで俺を好きになったんだろう。
そんな疑問が脳裏を過ぎる。
でも、すぐに消える。
フェイトは今、確かに目の前で幸せそうな笑顔をしている。
それで十分だった。


「2人どっかでかけるの?」
いざ出発というところで、インデックスがリビングに来た。
「あ、インデックス……ああ。すk―――」
「私が一緒でも良い? 駄目?」
え?
「私も一緒に出かけたいって思ったんだけど」
「え? あ……まぁ、良いんじゃないかな」
フェイトが残念そうな笑みを浮かべて言う。
インデックスが準備してくると言い、走って行った。
399 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 22:02:32.92 ID:H6BI+43N0
「フェイト……?」
「ごめん、でも仲間はずれって言うのも……可哀想だから」
「いや、フェイトが良いなら良いけど」
でも、何で急にインデックスは起きてきたんだ?
まさかずっと起きてたとかは……ないか。
「お待たせ〜」
「相変わらずの修道服かよ」
「他の服は要らないの?」
「要らない。他の服は着づらいから」
「そ、そう?」
なんか刺々しいなインデックスのやつ。


俺たちは、車で遊園地へと向かった。
学園都市の学区1つを丸まる遊園地。
凄いんだけど、1日2日で回れる気がしない。
「わぁ、遊園地なんだよ。とうま」
「そうだな。フェイトは遊園地行った事――」
「……初めて。私は」
「ああ、ごめん」
「ううん、平気。だって今日、当麻と来たから」
フェイトが微笑む。
どうせなら2人で来たかったけど……。


「とうま、とうま、あれ乗ろうよ!!」
「ちょっ、メリーゴーランド?! 流石に俺は……」
「私も乗ってみたい」
フェイトが輝いた目で言う。
服装と見た目はお姉さんなのに中身は子供だ。
まぁ、初めてって事だし。
気持ちは解るけどな。
「じゃぁ、乗るか」
俺はフェイトとインデックスを連れてメリーゴーランドに乗ろうと、係員に話しかけた。
「では、入園証明書を提示してくださいとミサカは指示します。っていうか、高校生男子がメリー……くくっ」
高校生男児がそんなの乗るな?
煩い黙れ笑うな係員。
って、ミサカ?
よく見ると、係員はミサカだった。つまりあれだ。
ミサカネットワークにお広めご苦労様でした。
うわぁぁぁぁぁぁぁ!!


乗った後、係員のミサカが話しかけてきた。
「楽しめましたか? と、ミサカは貴方が誰であるかをわかった上でニヤリと笑って言います」
「MNWに広めた?」
「いいえ、広めていませ―――」
「良かった……」
「広めるというより、常に回線は開きっぱなしですよ。とミサカは衝撃の事実を囁きます」
「あ、御坂妹……だよね?」
「フェイトさん。お久しぶりです。しかし、ミサカが出会うのは初めましてです」
「え? え?」
フェイトが混乱して、考え込む。
400 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 22:03:08.70 ID:H6BI+43N0
「ミサカは10058号。つまり、貴方方が御坂妹と呼んでいるミサカ10032号ではないのです。と、ミサカはお教えしま――あ、お客様ですのでこれにて」
ミサカ10058号はそう言って走って行った。
素晴らしく馴染んでるけどいいのか? 良いのかあれで。
「フェイト、理解できた?」
「た、沢山いるという事であってる?」
「うん。あってる」
「とうま、早く。次はあれ」
「あれ? え? あれ?」
血の気がサァーと引く。
学園都市が作り出した悪魔のジェットコースター。
時速300kmの殺人兵器。
一応安全ではあるらしいけど……
「ジェットコースター? 当麻。のってみよ?」
はい。乗ります。乗りますよフェイト。
もう地獄の底まで付いていきます!!


乗った結果
「し、死ぬかと思ったんだよ……」
「同じく……もう乗りたくない」
「あのくらいの速さなら、私のソニックフォームの方が早いよ?」
え?
まじですか?
「フェイト……凄いよ。凄すぎる」
「あ、ありがと……当麻。平気?」
「きゅ、休憩求ム」

___________


_____


__


「さて、そろそろ帰るか」
「そうだね、メリーゴーランド、ジェットコースター、お化け屋敷にその他諸々」
「楽しかったよ。また3人で来たいねとうま」
「え? ああ」
こうして土曜日は遊びつくして終わった。
そしてその夜。
401 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 22:03:43.11 ID:H6BI+43N0
「ねぇ、当麻」
「ん?」
「気になったんだけど、あのグルグル回ってた四角いゴンドラはなんで避けたの?」
き、気づいてたのかよ。
「えっと……それはあれだ。その……」
は、はずい。
でもまぁ、頑張る。
「あれは、俺とフェイト。2人で行った時に乗るんだよ」
「……」
?!
布団の中でフェイトが俺の手を掴む。
「どうかした?」
「ううん。別に、あのさ」
「ん?」
「楽しみにしてる。その日が来るのを」
?!
フェ、フェイトの上目遣いは反則ですよ。
ちくしょぉぉぉぉぉぉ!!


「あ、それとね当麻」
ま、まだなんかあるのか?
そう考えた瞬間だった。
「当麻。大好き」
「?!」
フェイトはそう言い、俺の顔に顔を近づけてキスをした。
「お。俺もだ、だだだだだぃ好きだよ」
恥かしさに声が震えて裏返り、変な声になる。
それに対しフェイトがクスッと笑う。
「うん。じゃぁ、お休み」
「ああ、お休み」
互いに手を握ったまま、眠りに付く。
今度は2人で……いけると良いな。
402 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/10(火) 22:05:45.61 ID:H6BI+43N0
今日の投下は以上です。
また明日ですね。
19時くらいにはこれるかな。多分。

>グルグル回ってた四角いゴンドラ
これが何なのかは言わなくても解るよね。
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/10(火) 23:20:02.60 ID:7q93wU1AO
フェイトさんが可愛い過ぎてヤバイです
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/11(水) 00:51:00.81 ID:KNAVgGkR0
フェイトさんマジ天使!
早く上条さんと二人っきりでデートできるといいなb

フェイトならインデックスの寂しさ?に気づいてるのかな
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga]:2011/05/11(水) 06:46:48.27 ID:aeoCQfP90
>>403
フェイトが可愛いのは当たり前、呼吸するより当たり前そして地球が自転するより当然のこと。

>>404
フェイトこそ真実の天使。
どうだろう。
彼女自身、仕事があるからね。
フェイトなら或いは……気づいてるかも。
だからこそ、当麻とのデートを消してまでインデックスを入れたのかもしれないよ?

1話だけ投下すんぜぃダンナァ。
406 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 06:48:55.96 ID:aeoCQfP90
>>405
これ>>1です。


『お茶会……?』


土曜日の次は日曜日。戦士たちの準備の日だ。
でもまぁ、そんなのは関係ないようで、
俺とフェイトは出かけていた。
デートではなく、仕事のようなものだ。というわけでもない。
「あっ、超早かったですね」
「それより早かった絹旗は超々早かったな」
「まぁ、超当然です」
絹旗と合流し、フレンダの家に向かう。
特に用事と言うわけでもないが、
なのはの「お茶会でもしない?」により、行われることとなった。


「なのは。急にどうしたの?」
「気分的にしたいなって」
「よぉ、ヴィヴィオ。良い子にしてたか?」
「うん。当麻パパ」
だから当麻パパは止めてくれ。
苦笑いを浮かべていると、フレンダと絹旗が近づいてきた。
「で、結局どっちの子供な訳よ」
は?
「いや、どっちでもない」
「髪の色的に、超執務官の子供っぽいですけど」
「お前らなぁ……」


「当麻」
「ん? どうしたなのは」
「フェイトちゃん少し借りるね?」
「は?」
「仕事の話。だから少しの間4人で何かしてて」
フェイトとなのはが歩いて行った。
で、取り残された、
俺と絹旗、フレンダ、ヴィヴィオ。
で、何してろと?


「ねぇ、みんな」
「ん? どうかしたの? ヴィヴィオ」
フレンダが微笑む。
うん、なんかお前ら姉妹に見える。
だが、その後、ヴィヴィオの口から衝撃的な発言が飛び出した。
「模擬戦しようよ」
「「「はぃ?」」」
「模擬戦。私、みんなと戦ってみたい」
ヴィヴィオさんがなんか言い始めましたよ?
どうするんですかこれ。
「私は超賛成です。丁度4人だし」
「私も賛成な訳よ」
えぇぇぇ?!


「当麻パパ……しよ? ね? ヴィヴィオしたいの。当麻パパと」
「ま、待てヴィヴィオ。その発言は聊か問題がある。模擬戦ならやるよ。模擬戦なら!!」
「じゃぁ、超やりますか」
あ。
「前言撤回とかは……?」
「無理な訳よ」
ぐっくそ……
「解った。で? チーム分けはどうするんだ?」
「私、フレンダ、ヴィヴィオvs当麻ですが超なにか?」
おいおい。
407 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 06:49:21.66 ID:aeoCQfP90
「俺にヴィヴィオたちを殴れと?」
「あぁ、それなら問題ないわけよ」
「はぃ?」
「私とフレンダは顔じゃなければ超無問題ですし」
「私は聖王モードで戦うから」
いや、それ俺が危なくね?
「じゃぁ、超準備良いですか?」
「俺は全然駄目です」
「私準備良いです。いつでも」
白いBJに身を包んだ高校生くらいの女の子が話しかけてきた。
うわぁ?!
誰?!
って……オッドアイ?


「ヴィヴィオ?」
「はい。一応、聖王モードだとこうなります」
うわぁ……凄いな。おい。
「サイドテールなのはなのはの?」
「うん。そうだよ」
「雑談は超後回しです。さぁ、やりますよ模擬戦」
くそぉ。
時間潰して2人が戻るのを期待したのに。
「わぁーった。やるよやりますやれば良いんだろ」
「「「じゃぁ……」」」
「手加減無しだ。俺は元機動六課ライトニング分隊、上条当麻。行くぞ!!」


_____________


_______


__


「窒素装甲を打ち消すってのは超解ってたけど、まさか超ヴィヴィオを止めるなんて」
「う〜。ちょっとずるいよ。当麻パパ」
「いやぁ、でも危なかった。なんせ、デバイス無いし、フレンダの設置トラップがあったし」
「他に気を取られてる間に設置してたわけよ。でも結局かわされたけど」
まぁ、
俺がもし、ミッドチルダに行ってなければ、確実にぼろ負けだった。
爆弾が爆発する寸前に回避なんて無理だったし、窒素装甲を左手で受けられる受身的な体術もなかっただろうし。
なのは達の訓練のおかげだな。


「さっきは模擬戦やってたの?」
「お。フェイト。話は終わった?」
「うん。で、勝ったの負けたの?」
「フェイトママ〜当麻パパずるいんだよ〜魔法とか一切効かなかった」
「3vs1だったくせに何を言いやがる」
「当麻、自主練してる?」
げっ、なのは。
「ん〜。時々」
「へぇ、ほ ん と う に ? 」
ぇぇぇぇ?!
何で怒ってるんでせうか?!


「してないです。嘘つきましたごめんなさい!!」
「あはは。まぁこっちではあんまり役に立たないもんね」
「ジャッジメントでも超なれば良いと思います」
「それかなり良い案だと思うって訳よ」
ジャッジメントか。
いや、でもなぁ……。
「面倒だし、良いよ。やっぱり俺は無能力者だから、、手の届くものを守れればそれで良い」
「その手というのがどのくらいの長さかによるけどね、当麻」
「はははは。まぁそんなに長くないよ」


「そんなに、の度合いは?」
「なのは。もう良いだろ? この話題」
俺たちはその後お茶会らしいお茶会を終え帰宅した。
インデックスは連れて行ってもらえなかったことにいじけたのか、
小萌先生の家に泊まりに行くと、書置きがあった。
そして、この日の夜……だった。
408 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 06:55:14.13 ID:aeoCQfP90
どうも。
え〜と。
こんな時間に投下したのはまぁやんごとなき事情がありまして。
この次の話が、あれなんです。
濡れ場?
まぁエロですよ。セクロスですよ。
>>1が他のssを参考に頑張った話ですよ。
その割りに……。

だからまぁ……普通の話と分けておこうかなって。
次の話の投下は夜。これは固定です。
では。
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/11(水) 11:20:01.55 ID:hABz9bK1o
乙ん

セクロスktkr
これは全裸待機せざるを得ない
410 :>>1だけど、暇つぶし [sagesaga]:2011/05/11(水) 16:08:18.25 ID:aeoCQfP90
>>409
ま、待て落ち着け。
服は着とけ。
そこまでじゃない……かもしれないから。
>>1にはどのくらいのレベルのエロが書けたか解らないorz

心理定規「私達の出番がないわね」

垣根帝督「まぁ本編悪役だったし」

心理定規「それは貴方だけ。私達は関係ない」

垣根帝督「まぁ、諦めろ」


冗談はさておき、
バイト中にバッドエンド思いついたから、
選択間違えすぎるとバッドエンドになるから気をつけてください。
このお話は基本的に、フェイ当です。
当フェイでも良いけど。
投下は、19時以降です。
で、たまにみんなのレスから話を作ることもあります。
その時はスマソ。
411 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/11(水) 18:47:55.85 ID:aeoCQfP90
もう投下する。
眠いから寝たいんです。
412 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 18:48:49.80 ID:aeoCQfP90
『初めての』


俺たちはいつも通り夕飯を食べて布団に入り、少し雑談して寝る。
そのはずだった。
しかし、フェイトの一言で、その流れは崩れた。
神妙な面持ちで、どこか恥じらいがあった。
「ねぇ、当麻」
そう先っぽを口に出したフェイトに、俺はいつも通り、
どうかしたのか?
と尋ねた。
そしてフェイトが悩みなり何なりを言い、俺が答える。
それがいつも通り。
だが、違った。
「どうかしたのか?」
これへのフェイトの回答は……


「私と、したいと思わないの?」


だった。
流石の俺も機能を停止、再起動した。
だが現実は変わらず、フェイトは俺を恥かしそうに見つめていた。
「きゅ、きゅうにどうしたんだよ」
「今日、なのはに聞かれたんだ。当麻とその……アレはもうしたの? って」
なんてこと聞いてんだなのはぁぁぁぁぁぁ!!!
と、心の中で怒鳴りながら言葉を捜す。
だが、フェイトは待たずに続けた。
「なのはが言うには同棲してるのにしないのは、その相手に興味が無い可能性があるって……」
まじで、何吹き込んでるの? ねぇ、なのは。
卑猥な言葉が一切出ていないのに破裂しそうなくらい真っ赤ですよ? フェイトが。


「あの……フェイトはどうなんだ?」
「ふぇ?!」
何だその声?!
「え、えっと……わ、私はそういうことを良く知らないから……興味ない……訳じゃないけど―――」
「みなまで言うな。フェイト。俺も良く知らないからさ。そのなんていうか、不安なんだよ」
「不安?」
フェイトが首をかしげる。
互いにベッドに並んで横になっていて、
互いの息がぶつかる。


「だって、もしかしたらフェイトを傷つけるようなことになるかもしれないだろ?」
俺は絹旗に言われる前から意識はしていた。
けど、フェイトがそう意識していないと思うと言い出せなかった。
だからこそ……。
「フェイト。俺は……その……したいかな」
「え? それって……するってこと?」
「あ、い、嫌なら良いんだよ。別に。俺はフェイトが傍にいてくれる以上は望んでないから」
それは本心だ。
413 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 18:49:25.15 ID:aeoCQfP90
「えっと……当麻がしたいなら、する」
「え? でも……」
「平気。す、少しなら知識あるから」
小さく震えながら、フェイトが言う。
あの再会した時を思い出す。
無理やり襲うふりをした。
あの時、泣くほどまでに怖がっていた彼女は今、目の前にいる。
「フェイト……別にいますぐやる必要は無いから」
そう言うと、フェイトは首を横に振った。
「私は貴方に答えたい。当麻は今、望んでるから」


フェイトがパジャマのボタンを丁寧に1つずつ外していく。
6つあるボタンが全て外れ、中に着ていた黒いシャツが露になる。
それだけでも、凄いと思った。
寝る前にブラはつけないらしく、豊満な胸を形作る黒いシャツの左右の胸の部分には突起が二つあった。
「フェイト?」
「……」
固まったフェイトに声をかける。
数秒返事が無く、もう一度声をかけようとした時だった。
「下は、脱いだ方が良い? それとも脱がす?」
……唖然。
まさかフェイトがそんなこと……まぁ、場面的にありえなくは無いんだけど。


「フェイトに任せる」
「う、うん。解った」
フェイトは頷くとズボンに手をかけ、下へとずらしていく。
俺はAVとか見てた記憶は無い。
見た可能性は無きにしも非ずなのだが、記憶は消えている。
ズボンは布団の中で脱がれて、そこから引っ張り出された。
下半身は布団の中で、見えてはいない。
恥らうフェイトがこっちに視線を向ける。
「脱ぐ? 私が脱がす?」
フェイトはそう言うと、手を伸ばしてきた。
俺は自分で脱ぐと言い、パンツだけになる。


フェイトが決心したように布団をどかし、フェイトの下着姿が露になった。
下着は黒。
さして色気も無いような普通の下着に見えるが、フェイトが履いているとなぜか……。
「当麻。あとは当麻の好きにして。私は受け入れるから」
「え?」
ベッドに仰向けに寝るフェイト。
呼吸で上下する胸が現実を教える。


「じゃ、じゃぁ、行くよ?」
「うん。お願い」
大して無いミッド前の学園都市での記憶。
その中で、一度だけ青髪ピアスの部屋で読んだエロ本を思い出す。
シャツの上からフェイトの胸に触れる。
優しく、優しく。
それだけを意識して揉む。
「んっ……」
?!
突然漏れたフェイトの声に思わず手を離す。
414 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 18:49:54.45 ID:aeoCQfP90
「痛かった?」
「……違う。でもなんか不思議な感じ。続けて平気」
フェイトに言われ、また胸へと手を伸ばす。
今度はシャツをたくし上げ、肌を晒す。
「ッ?!」
真っ赤になったフェイトの表情を一度視界に入れて、胸に視線を戻す。
服の上からとは違った感触。
それはさながら水風船のようだった。
掴んだ時に、指と指の間から逃げるように出てくる乳房。
掴んでは放し、撫でてては揉む。
それを繰り返していくと、フェイトがまた声を漏らす。


それを確認してから、左手で胸を弄ったまま秘部へと右手を移動する。
「はぁっ……はぁっ……んっ?!」
少し撫でると微かに湿っており、同時にフェイトも小さく声を上げた。
本で読んだとおり……そしたら。
湿った下着を僅かにずらし、多くも無く少なくも無い陰毛に覆われた部分を晒す。
「ひゃぅ?!」
まずは人差し指。
ゆっくりと入れていく。
湿っていたおかげかすんなりとはいえなくても入っていった。
「と……うまぁ……」
フェイトの優しい声が少しばかり甘く色っぽい声に変わる。


「じゃぁ、指で慣らしていくよ」
俺はそう言い、胸から左手を放し、右手に集中する。
そして、入れた右手の人差し指をゆっくりと出し入れする。
そのたびに、ねっとりとした透明の液体がそこからあふれ出す。
「んんっ?! ……あっ……な、んか……変」
フェイトが少しずつ媚声を漏らし始める。
その言葉を聴き、少しずつ速度を上げる。
「はぁっ……はっ……あっ?! ちょ、ちょ……んっ! っと、当麻。当麻待って!!」
「え?」
フェイトの甘い声での制止の呼びかけ。
だが、それに気づくには遅く―――
「あっ……駄目、駄目?! もれっっっっっうぅん?!」
瞬間、フェイトの媚声の悲鳴が上がりフェイトの秘部からは透明の液体が噴出し、
俺の右半身に少しだけ、かかった。


「あっ……うぁ……」
これがあれか。
小さく震えているフェイトをみて、本の一部を思い出す。
イクってやつだな。
よし……。
今度は、中指と人差し指をくっつけて進入させる。
「ひゃぁ?! まっ、まひぇ! なんか……おかs―――」
入れただけでまた?
そういえば、イったあとって敏感なんだっけ?
「ごめん、もう止められない」
予め謝り、続ける。
415 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 18:50:27.68 ID:aeoCQfP90
「あっ……あっと……まぁ。だ、だみぇ……当麻……あぅっ?! ま、まひゃぁぁぁ?!」
また液体が飛び散った。
えっと……やりすぎたか?
「はぁっ……はぁっ……つ、次は私が……」
かなり疲労した表情のフェイトが起き上がり、俺のパンツを下げる。
「うっ……」
いざ見られると物凄く恥かしいんだけど……。
「ど、どうすれば良い?」
「え?」
「わ、私、良く知らないから……指示して」
え? まじで?


「じゃ、じゃぁ、て、手で優しく握って、上下に……」
俺にフェラしろと言う勇気は無い!!
「っ〜〜〜〜〜?!」
「こ、こう?」
優しく包まれ、けれども力強い抱擁が俺の息子を包む。
さらに上目遣いで確認を取るフェイト。
あっ……これは不味い!!
自分でも驚くくらい早くあの感覚が訪れ、フェイトに告げる前に白い液体が放たれ、
フェイトの顔や髪、胸にまで迸った。


「な、なにこれ……?」
フェイトが、白い液体をまじまじと見つめ、一舐め。
「に、苦い」
「ちょ、何してるんだよ。そういうものじゃないからそれ」
フェラしなくて良かった……。
もう、やめるか。
息子は収まってないけど、これ以上―――
そう思ってベッドから降りようとした時だった。
「でも、不思議な感じ……当麻」
「はぃ?」
呼び止められ、フェイトを見る。
「……最後までやろう?」
そしてフェイトがそう言って、微笑む。
いや、え?
最後?
その……えぇぇぇ?!


「いいのか? 初めは痛いらしいけど」
あの本の描写も、物凄く痛そうに叫んでた。
「当麻なら平気。当麻は全てが優しいから」
フェイト……。
フェイトがそう言ってくれてる。
なら――。
「フェイト……」
「当麻……」
軽い口付け。
そして、フェイトの秘部を確認する。
まだ湿ってはいる。
「また、やるよ」
そう言い、今度も右手の中指、人差し指のコンビを秘部に出し入れをする。
フェイトの甘く優しい媚声が漏れる。


「あっ、はぁっ?! はぁっはぁっ……んんっ?!」
またあふれ出す透明の液体。
クチュクチュと心地良い音が鳴る。
それにあわせて指の速度を上げたり、指を曲げたりと様々な動きをさせる。
「ひゃぁっ?! まっ、またくる……と、とうみゃぁぁぁ?!」
フェイトの可愛い悲鳴が上がり、透明の液体が噴出す。
その後も暫く弄くり、確認する。
「も、もう平気かな?」
「はぁっ……はぁっ……」
フェイトに聞いても返事は無く、荒い息が聞こえるだけ。
416 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 18:51:13.64 ID:aeoCQfP90
決心し、俺の股間に聳え立つ塔をフェイトの秘部にあてがう。
行為には体位なんてのがあるらしいけど、そんなのはしらない。
「フェイト。力抜いて。痛かったら言えよ?」
「……」
フェイトは黙って頷く。
ゆっくりと、指を差し込んでいた場所に入れていく。
「んん〜〜〜〜〜〜っ!!!!!」
「大丈夫か?」
「だ、大丈夫だきゃら……続けて」
フェイトが少し涙目で答える。
ゆっくりと……慎重に入れていくと、何かに当たる。
これは……あれか?


「フェイト。本当にいく?」
「な、何度も言わせないで……は、恥かしいから……大丈夫。と、当麻を信じてるから」
それでも震えた声。
徐々に奥へと突く。
そして―――
「あぅっ?!」
「フェイ――」
「良いから!! 平気!!」
――処女膜を破った。
秘部から生々しい血が流れ出る。


「少し痛い……でも、当麻を感じるから……」
「フェイト……」
よし、解った。
何度か決心したけど、覚悟を決めた。
「優しくやるから」
「うん。お願い」
フェイトとキスをして、腰を上下に動かす。
そのたびに漏れる淫らな音が、リズムを作り出す。
「はぁっぁぅっ……な、なんかふ、ふんわりする」
「っく……っていうか、あれだ。寝て目を覚ます感じ」
互いに少しずつ余裕が出来、ラストスパート前の会話をする。


「いくよ。フェイト」
「きて、当麻」
フェイトの声を聞いて、思わずにやける。
一気に速度を上げる。
「ひゃぁぁぁうぅん?! きゅ、急に――あぁっ?!」
小さく、遅いリズムは大きく、速くなっていく。
「「はぁっ……はぁっ」」
互いの呼吸がシンクロし、臨界点が近づく。
「と、とうみゃ……わ、わたひ……さっきの……またぁ」
そろそろ……抜かないと。
フェイトが俺の腕を少しだけ強く握る。
限界が来た兆候。
そして―――
「ふあぁぁぁ?!」
「くっ……!!!!」
出る瞬間にフェイトの秘部から抜き、
白い液体はフェイトの全身に向けて放たれた。
417 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 18:51:43.07 ID:aeoCQfP90
___________


______


__


俺たちはベッドに倒れていた。
「フェ、フェイト生きてる?」
「明日……仕事無くてよかった」
フェイトの小さな笑いが聞こえる。
「俺……学校だ」
「まだ22時だから平気だよ。それより布団洗って、その間にお風呂入ろうよ」
「ああ、じゃぁ先に――」
「何言ってるの? 当麻。もう恥かしがらないで、一緒に入ろう?」
俺はフェイトに手を引かれ、風呂場へと向かった。


体と髪を洗って2人で浴槽につかる。
意外と広い浴槽は、3,4人でも入れる。
これははやての提案であり、友達とか泊まりに来たら一緒に入れるように。らしい。
「ちょっと、自分が自分じゃないみたいだった」
フェイトが不意に呟く。
確かに……理性はあったけど、なんていうかな……。
「不思議な感じ……だったかな。当麻はどうだった?」
「俺も同じ。どうすれば良いんだろう? っていうのが考えなくても解るようになってさ」
フェイトを見ると、タオルで纏められた長い金色の髪から水が滴っていた。
俺たちは軽く笑って、風呂場の天井を見上げ――
「でも……」
「「疲れた……」」
――二人同時に呟いた。


そして翌日、
俺が腰痛に悩まされて体育を見学したのは、また別のお話。
418 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 18:58:04.70 ID:aeoCQfP90
……。
いやまぁ……ね?
>>1がエロ苦手って言ってあるもんね?
こんなクオリティで許してね?

セクロスは以上。
今後もあるかもだけど、それはまぁ、
みんながこんな感じのセクロスで満足してくれるなら。
満足しなければイチャイチャ止まりです。

419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/11(水) 19:58:13.54 ID:M+L3bQwAO
僕は満足です。
でもイチャイチャさえ見られればエロはあってもなくてもいいかなぁと思ったりしてます。
これからも頑張ってください!!
420 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/11(水) 20:37:13.06 ID:aeoCQfP90
>>419
そう?
まぁ、入れるの止めとこうかな。
気分で決めよう。
ガンバルッス

では、
1話投下。
これで、今日も計3話。
書き溜めが吹き飛びそう。
421 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 20:37:46.05 ID:aeoCQfP90
『臨時体育教師は戦技教官』

「昨日はどうしたんだにゃ?」
「めちゃくちゃ疲れて、死に掛けてただけだ。今日は平気」
「まぁ、ええけど無理はあかんで? カミやんが無理すると小萌先生が泣いてまう」
「まぁ、私としては超どうでも良いですけど」
お前には聞いてないぞ絹旗。
と、心の中でツッコミを入れ、授業開始を待つ。
これから始まるのは体育。
な の だ が 。
とある戦技教官が飛び入り参加すると、俺は風の噂(HRの小萌の言葉)で知った。
で、俺は警戒していた。
あの鬼教官が何をさせようというのか。ということだ。


因みにこうなったのには訳がある。
実は黄泉川という体育教師(小萌の知り合い)が風邪でダウンしたそうで。
それを聞いたなのはが「なら私が代わりに」などということだ。
意味が解らないならそれは、多分説明不足。
「は〜い。みなさん。初めまして。高町なのはです」
男子勢から歓喜の叫び、女子からは尊敬の眼差しが送られていた。
って、なのはは保護観察いいのかよ?!
と思ったが校庭の隅で遊ぶ2人が視界に入り、納得した。


「あの〜なのは先生」
「はい?」
「きょうはなにするんだにゃ〜?」
「模擬戦です」
「「「「「は?」」」」」
やっぱりか……。
「じゃぁ、チーム分け。絹旗ちゃんと当麻で1チームvsその他」
はぃ?
笑顔で何言いやがる鬼教導官!!
「ちょっ、なのは!! そりゃあんまりだろ!!」
「出来るよ。当麻と絹旗ちゃんなら」
「私は超能力使用制限必要ですか?」
「うん、使っちゃ駄目」
「なるほど、超死ねと」
「ううん。だってみんな……当麻しか狙わないから」
あのやろー!!
知っててわざと!!
「カ〜ミやん。ぶっ飛ばさせてもらうでぇ」
「殴らせろ殴らせろだにゃ〜」
や、やべぇ……
「当麻と絹旗ちゃん、その他大勢は全員新聞紙の刀を使って良いです。では、ファイト!!」


なのはが号令をかけた瞬間、校庭が揺れた。
「「「「「「死ねや、リア充がぁぁぁぁぁぁ!!!!!」」」」」」
校庭を揺らす群衆の雄たけびが上がる。
ざっけんなぁ!!
え〜と。
422 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 20:38:15.86 ID:aeoCQfP90
シグナムさん教訓その@
大群に突っ込むな、逸れた敵を落とす。


足の遅いやつが逸れるのはそうだが、
足が速いやつはこっちに近いのに逸れてる。
これなら!!
「チェストォォォ!!」
「丸見えだ馬鹿!」
切りかかる男子に怒鳴る。
振りかぶってきた新聞刀を軽くかわして一刀両断。
残り37人。
と、思いきや、足の遅い人を絹旗が切り倒しており、
残り28人。


フェイト教訓@
ヒット&アウェイ


瞬発力を生かしたライトニング分隊の技!!
こっちが逃げて、向こうが追う。
だけど、急に逃げてる側が攻めてきたら?
「らぁぁぁぁぁ!!! 待て上条!!」
「じゃぁ、攻める」
身を翻して、一気に攻める。
「「「「「?!」」」」
急な行動変更にたじろぐ敵。
「そんなんじゃ駄目だぜ? 三下!!」
「後ろにも私が超いますよ?」
不意打ちの挟み撃ち。一気に26人狩り、
残り2人


なのは教訓@
ガンガンいこうぜ!!


え?
あれ?
まぁ……いいか。
「カミやん、許すぜよ!!」
「斬る際に声を上げると位置が読まれるぞ!!」
俺に斬りかかる土御門の新聞刀を自分ので弾き、斬りつける。
その時、土御門がにぃっと笑った。
肉を切らせて骨を断つ……か?
けどな、土御門。
背後に向かい横一閃を決めると、青髪ピアスに直撃した。
「なっ?!」
「悪いなお前ら。俺に不意打ちは効かない」
「なん……やと?!」
「しゅ〜りょう!!」
なのはの号令がかかる。
なのはの敗者への言葉は――
「みんな駄目駄目だね」
――だった。
423 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 20:39:08.03 ID:aeoCQfP90
昼休み。


「あれ? 上条君。お弁当?」
「ああ。姫神も?」
「うん。私は基本。お弁当」
俺のはフェイトが朝作ってて、中身を知ってるという。
開ける楽しみ?
馬鹿言え、そんなものはいらない。
必要なのは誰が作ったか。それだけだ。
「わぁ。豪勢なお弁当」
「そうか?」
俺の弁当の中身。
玉子焼き2切れ、タコさんウインナー2つ、
ミニロールキャベツ2つ(フェイト作)
と白飯。


そんなに量はないように思えるけれども、
まさかのボリューム。
十分一人前の量だ。
「にゃー。美味しそうだぜぃ。カミやん自作?」
「さぁ、どうだろうか」
「1つよこすんやリア充!!」
「あっ」
玉子焼き0.5個消滅。
「う……美味すぎる。これはカミやんを愛する女性の手作りや!!」
?!


「そ、それはマジですかにゃ?! ピアス先輩!!」
「え、ええ。マジやで。グラサン先輩!!」
「上条君を……女性」
「そんなわけあるかこの馬鹿」
って言っても、的中というか的を射てるってレベルじゃねーぞ。
「それ、まさかなのは先生じゃ……」
「な、なんやて、グラサン先輩!!」
「あらぬ噂を立てるな!!」
「「わーニゲロー」」
ふざけやがって。


めちゃくちゃ美味しいな……。
そういえば、俺に合わせるって……。
フェイト……。
「超嬉しそうな顔してますよ? 当麻」
「ん? まぁな」
「私、これ自作ですけど1つ交換しませんか?」
「ん? ああ。良いよ」
玉子焼き0.5個(フェイト作)消滅。
玉子焼き0.5個(絹旗作)手に入れた。


「絹旗のも美味しいぞ」
「――超敗北です」
「ん?」
「いえ、流石です。超美味しいです」
その後は普通に会話して昼食を終えた。
聞くところによると、
麦野は料理が出来ないのだとか。
滝壺は料理が上手だとか。
フレンダは丸焼きしか作らないだとか。
姫神は和食しか作れないだとか。
些細な会話をして昼休みは終わり、学校もあっという間に終わった。
424 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 20:39:41.37 ID:aeoCQfP90
「今日も超迎えに来てるかと……」
「いや、今日は良いよって言ったんだよ。流石にまいn―――」
「当麻〜!!」
「当麻パパー!!」
この声は……振り向くと予想通りの3人組だった。
「なのは。今日のあれは?」
「気分的にね。でさ、聞いて良いかな」
突然小声になり、なのはが耳打ちする。
俺は「良いぞ」と答えて頷くと、
ありえない言葉が返ってきた。
「フェイトちゃんと、した?」
「え?」
「だから、夜の……ね?」
何言ってやがるんですかこの人。
あーでもそういえば。
フェイトに余計なことを言ったのこの人か。


「なのはのおかげでな」
「それは良かった。私もインデックスちゃんを引っ張り出した甲斐があったんだね」
え?
「それは小萌先生が……」
「私が小萌に頼んだんだよ? まぁ、あの子繋がりで接触したんだけど」
ま、マジかよ。
じゃぁ、あの時インデックスがいなかったのも、フェイトが恥かしがりながらも積極的になるように仕向けたのも。
全部なのはが裏で……。
いつの間にか、なのは、絹旗、フレンダ、ヴィヴィオと別れる場所まで着ていた。
「なのは、まじで有難う」
「お礼は良いよ。2人には幸せになって欲しい、ただそれだけ。幸せな表情が見れれば、私はそれで満足だよ?」
そう言って微笑んだなのはは、どこか悲しそうだった。


_____________


_______


__



「なのはが?」
「うん。そうらしい」
俺は寝る直前の会話で、なのはとのことを話す。
「なのはにお世話になってばかりだなぁ。私」
「ん。今回ばかりは俺もだ」
「……ねぇ当麻」
「ん?」
急に張り詰めた空気に、思わず息が詰まる。
「私って、悪い子かな?」
子ではないことは確かだけど、
「いや、違うと思う」
俺のその返答に、フェイトは微笑んだ。
「そっか。当麻は優しくて、暖かい」
「どうしたんだよ。急に」
「別に――お休み」
フェイトと軽くキスをして、俺たちは眠りについた。
425 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 20:42:27.73 ID:aeoCQfP90
はい。
以上です。
え?
書き溜め?
もうないッス。
昨日今日と書き溜めしてないんですよ。
時間があまり……なかったわけでもないけど。


ちょっとだけシリアス入ってしまったorz
フェイトの
>「私って、悪い子かな?」
考え方によっては……。
まぁ、今後の展開は>>1にもわからない。

426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/11(水) 21:07:35.34 ID:M+L3bQwAO
乙です。

新聞紙で作った刀で戦う高校生(笑)
相変わらずフェイトさんは可愛いですね

427 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/11(水) 22:21:21.40 ID:aeoCQfP90
>>426
割とシュール?
いや、でも騎馬戦と思えば……。
フェイトは可愛い。これテストに出るよ。
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/11(水) 22:28:09.89 ID:KNAVgGkR0
上条さんの戦闘力パネエ!!学園都市の暗部でも勝てるやつがいるかどうか

それにしてもなのは、やぱりまだそうだったんだな
早くその傷が癒えるといいんだけど
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga]:2011/05/11(水) 22:35:58.34 ID:aeoCQfP90
>>428
なのは、フェイト、シグナム。
この3人の教導を受けたからね。
並大抵の暗部じゃ歯が立たない。
神裂にも勝てるかもしれない。当麻は一応剣のデバイスだったから。

なのは……。
なのはの心境……それは。
傷が癒えるのはいつの日か。
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/11(水) 23:56:28.92 ID:xb4baRYEo
まさかのさんにんで…?
はりーはりーはりーはりー
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/05/12(木) 14:11:06.53 ID:mOSl8Mi40
>>430
3人に教えてもらっただけです。もちろん、戦闘法を。
早くは出来ないです。>>1の予定的に。
432 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/12(木) 14:13:33.45 ID:mOSl8Mi40
>>431>>1です。
酉付け忘れた。
sage忘れたorz

あ。で、投下は18時30分くらいかも。
または、19時以降。
433 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/12(木) 16:51:26.72 ID:mOSl8Mi40
安価とります

クリスマス。
誰と過ごそうか。


投票安価。

1、フェイト

2、なのは

3、はやて

4、御坂

5、御坂妹

6、絹旗

7、禁書目録

8、その他とあるのキャラ一名明記

9、その他なのはのキャラ一名明記


ごめんなさい協力よろしくです。


434 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 16:52:17.78 ID:mOSl8Mi40
安価なのにage忘れた。
では、お願いします。
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/12(木) 17:29:55.53 ID:lM9ePgOQo
3
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/12(木) 17:38:12.06 ID:boYegkIq0
上条さんがフェイト以外と過ごすなんてありえないはず
ということで1

この二人には幸せになってほしいからな 
……なのはの分まで
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 17:57:22.59 ID:/JYu4RUt0
普通にこれは1ですね。
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/12(木) 18:26:12.38 ID:8L105jmAO
1で
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga]:2011/05/12(木) 18:53:03.67 ID:mOSl8Mi40
これはもう、あれかな。
フェイト確定。
じゃぁ、安価きります。


もう1つ安価お願いします。

安価>>441

リインフォースUへの処罰を考えてください。
執行者は当麻です。

ルール

死刑とか殺す関係は駄目。

では、よろしくです。
440 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 18:54:21.09 ID:mOSl8Mi40
しくった。

安価お願いします。

安価>>442

リインフォースUへの処罰を考えてください。
執行者は当麻です。

ルール

死刑とか殺す関係は駄目。

では、よろしくです。
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/12(木) 19:33:02.97 ID:XCup8xM20
ksk
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/12(木) 19:38:50.09 ID:boYegkIq0
一週間(当麻と)フェイトのメイドになる
443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/12(木) 19:39:51.06 ID:GTkfg/2H0
媚薬投入・経過観察
444 : ◆LFImFQtWF6 [sagesaga]:2011/05/12(木) 20:11:51.50 ID:mOSl8Mi40
>>441
kskサンクス
>>442
了解。うん。優しい処罰だと思う。
>>443
ちょっ……
当麻がそんなことするわけないよ。
するならフェイトに……。
でも、それゲス条じゃない?

投下は少しお待ちを。
夕飯があるので(準備が)
445 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 21:51:11.49 ID:mOSl8Mi40
遅くなりました。
待ってた人は……いない。と、思うけど
22時より。投下します。
インデックス、御坂、フェイトいちゃいちゃの3話です。
446 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:02:03.14 ID:mOSl8Mi40
『記憶』

「当麻。朝だよ?」
「ん……?!」
起き上がろうとした時に激痛が頭に走る。
「と、当麻?!」
「やっべぇ……頭痛い」
そう。
俺は熱を出した。
体温を測ったところ、39.3度。
中々の好成績だぜ。


「大丈夫?」
フェイトの心配そうな表情が上から覗いていた。
「今日一日はゆっくりしてないと駄目だな……ごめん。迷惑かける」
「ううん、良いよ。前の逆だね。前は私が看病されてた」
「ああ、あの時は多忙なことに加えて六課壊滅……すごかったもんな」
思い返してみれば、自分は良く生きているなと、思う。
訓練で死ぬとは言わないが、
一方通行との戦闘。
戦闘機人との戦闘。
麦野との戦闘。
スカリエッティとの戦闘。
フェイトとの戦闘。
ゆりかごでの特攻……。


「俺が今ここにいるのって奇跡だよな」
「うん。私の隣に貴方がいることも」
「なんだそれ」
「両想いじゃなければ、私は諦めてたかもしれないから」
フェイトが少し涙目になる。
「俺もだよ。俺みたいな普通の男の傍に、フェイトみたいな美人さんがいるのは奇跡でも言い表せないくらいのことなんだぜ?」
「び、美人?! わ、私はそんな……普通だよ」
いえいえ。
貴女が普通だったら、世界はぶっ壊れます。
まじで。


「そうだ、当麻。お粥作ってくる。絶対安静だよ?」
「あぁ、うん」
絶対安静といわれても、
この体のだるさじゃ動く気にならないし、何もする気にもならない。
下にいるフェイトの足音が耳に入る。
インデックスはどうせまだ起きていないんだろう。
そう思ったときだった。
部屋のドアが開き、インデックスが入ってきた。
447 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:02:37.33 ID:mOSl8Mi40
「おま……何しに来たんだよ」
「とうまが学校行ってないことに気づいて、風邪かなって」
「ああ、だから近づくな。移る」
「別に良いよ? 移しても」
「は?」
インデックス?
扉付近にいたインデックスはいつの間にか目の前にまで来ていた。
「前、私が看病したの……覚えてる?」
え?
いや……覚えてない。
「悪い、今ちょっと思い出しにくい」
「私のためにボロボロになるまで、とうまは戦ってくれた」
それって、あれか?
インデックスと魔術師の……。
あの手紙の内容のことか。


「ねぇとうま、私じゃ何で駄目なの?」
「え?」
「なんで、フェイトを選んだの? とうまは私の傍にいてくれるんじゃなかったの?」
記憶が無い時に、俺たちは付き合ってたのか?
そんな……でも、だとしたら、常に一緒に居た理由になる。
もしかして俺は、とんでもないことをしたのか?
「酷いよ。前は私と一緒に居てくれた。笑ってくれた。でも今はフェイトといちゃいちゃ。なんで?」
インデックス……。
「あの遊園地の時。私ね? 起きてた。デートって言ったの聞いてた。だから邪魔した」
?!


「どうしたんだよ急に。変だぞ?」
「変なのはとうまだよ!! 脳細胞が破壊されて記憶喪失。あれって、実は本当のことなんでしょ?」
?!
「そん――」
「誤魔化さないでとうま。お願い。真実を私に言って」
インデックス……。
階段を上がる足音が聞こえ、扉が開いた。
「あれ? インデックス」
フェイトがインデックスに声をかけた。
「「……」」
「じゃぁ、とうま。明日には治るように。お大事にね」
インデックスはそう言って笑顔で部屋を出て行った。


「当麻?」
「……」
結局、答えてない……。
どうすればいい?
本当のことを話すべきなのか?
「当麻?」
「……?!」
フェイトの柔らかく優しい手が、俺の額に触れる。
「上がっては無いかな。ぼうっとしてたよ? 平気?」
「あ、うん。ごめん」
「お粥……はい」
はぃ?
フェイトがお粥の乗ったスプーンを向ける。
「え?」
「だるいでしょ? 私が食べさせてあげる」
「えっと……ごめん」
448 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:03:08.26 ID:mOSl8Mi40
俺が口をあけると、フェイトの動かすスプーンが口の中へとお粥を入れる。
「美味しい? まぁ―――」
「美味しいよ。卵粥。俺好きなんだよ」
「良かった。はい。あ〜ん」
嬉しそうに次のを掬うフェイトが視界にいる。
それがインデックスの言葉で、インデックスの姿に変わる。
……。
俺は、どうしたらいい?
今の俺は、フェイトが好きで、フェイトと付き合ってる。
でも、前の俺はインデックスが好きで、インデックスと?
そう思うと、目の前のフェイトも、逃げるようにいなくなったインデックスも。
どっちのことも騙しているような気がして……。


「? 当麻。どうかしたの?」
「なぁ、フェイト」
「うん。なに?」
「俺が、この先の世界で記憶喪失になって、フェイトじゃない人を好きn―――」
「止めて……そんなこと。考えたくないよ」
「ごめん、そんな感じの夢を見て気になったんだ。気にしな――」
「――嫌。そんなことになったら、私、物凄く悲しくて、駄目になっちゃうかもしれない。
何もする気が起きなくて、ただ、毎日生きる為に必要最低限な事しかしない。そうなると思う」
?!
「それなのに、俺がフェイトの傍にいながら誰か別の人が好きになってたら?」
「嫉妬する。なんで、私じゃないの? 私のこと前は好きだったのに。どうして……? そう思う」
まるっきり今のインデックスと被る。
やっぱり、俺とインデックスは。
くそっ。
どうすれば良いんだよ。


「でも、そんなことにはさせない」
え?
フェイトの優しい抱擁が全身を包む。
「記憶喪失にならないようにする。もし、なってしまって私を忘れても。
それは私が当麻を守れなかったってことだから。甘んじてその結果を受け止める」
フェイト……。
インデックスに俺のことを伝えて、俺の気持ちを伝えよう。
俺は記憶喪失だと。
今ここに存在する上条当麻は、フェイト・T・ハラオウンが好きなのだと。
それで……良いよな。
前の俺はもういない。
でもきっと、この選択はインデックスを傷つける。
けど、何も言わずにいたとしたら、
俺は2人を騙して、傷つけてる。
選ばなくちゃいけない。
いつか言わなければいけなかったこと。


「フェイト……」
「なに?」
「俺、フェイトが好きだ。大好きだよ」
「え? え? 急にどうしたの?」
離れようとしたフェイトを今度は俺が抱き寄せる。
「俺はフェイトの傍にいる。フェイトだけを好きでいる。フェイト……」
「と、当麻? う、うん。解った。私も好き。私も傍にいる」
暫くして、俺はフェイトを離した。
449 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:03:34.65 ID:mOSl8Mi40
「じゃ、じゃぁ、食器片付けてくるね」
フェイトがまた部屋を出て行った。
すると、待っていたようにインデックスが入ってきた。
「ごめんね、とうま。すぐに聞きたくて」
「ごめんなインデックス。俺は記憶喪失だよ」
「やっぱり。本当の事が聞けた。なんとなくそうなんじゃないかなって思ってた」
インデックスが微笑む。
「で――」
「ううん。いいよ。とうま。私は今のとうまの好きにして欲しい。前のとうまが私を好きだったとしてもそれは前のこと。今は違う。
それにね、とうま。私色々調べたの。ステイルや神裂に連絡したんだよ?」
? 誰だそれ。
魔術のやつらか?


「教えてくれた。私のせいだったんだね。ごめんねとうま。私のせいで、思い出をなくしちゃったんだよね?」
「インデックス……謝るなよ。俺が選んだ道だから」
俺がそう言うと、インデックスは言葉を止める。
そして、フェイトが入ってきた。
「とうまに言いたいことがあるの」
「え?」
インデックスは少し寂しそうな、でも決意の固まった表情で言葉を放った。
「私、イギリスに帰る」
「はぃ? 急にどうして?」
「前々から少しずつ準備してたんだよ。向こうには私の魔術関係の知り合いがいるから、帰ろうかなって考えてた」
「で、でも。インデックス。お前が――」
「それにあれだよ。とうま。私がいるといちゃいちゃし難いでしょ?」
「な゙?!」


悪戯に笑うインデックス。
翌朝、インデックスは迎えに来たという魔術師。
神裂火織と共にイギリスへと帰っていった。
電話があるから寂しくないよ。
とインデックスは去り際に言っていた。
もしも、前の記憶があれば、俺は―――いや。
考えない。
前の記憶はどうでも良い。
今、隣にフェイトがいる。
これが今。
気にする必要は……ない。


そして、学校に遅れていったが、お咎め無しだった。
というのも小萌先生も見送りに来ていたからだ。
先生は少し泣いていて、フェイトに心配されていた。
そして、フェイトのことを聞かれた俺は、
付き合ってると告白することになるのだが、それはまた別の話。
クラスのやつらに広まらないことを願う、俺であった。
450 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:04:06.60 ID:mOSl8Mi40
『御坂と映画』

俺は現在、映画の無料券片手にいつもの公園にいた。
ベンチに座ってある少女を待っていた。
「と、当麻。ま、待たせちゃった?」
「いや、まだ30分前だし」
「ごめんね、黒子が色々としつこくて」
「ああ、あいつか。じゃぁ、行くか御坂」
「う、うん」
待っていたのは御坂美琴。
常盤台のレベル5であり、俺に突っかかってくるビリビリ少女である。


なぜ俺が御坂と映画に?
それはまぁ、単純なことだ。
小萌先生に俺とフェイトの関係が知られてしまったのだが、
先生はじゃぁ、映画でも行ってくるです〜
と映画の無料券をくれた。
くれたのだが、それが『超勇者ゲコ太の憂鬱』とかいう作品で、
フェイトに言った所、それは美琴が好きだから誘ってあげれば?
などと言われたのだ。
俺としてはフェイトと。だったのだが、使える日が限られている上にその日がフェイトは仕事だったのだ。
で、今に至る。
「でもまさか、当麻が私を誘うなんてね」
「まぁ、お前これ好きだろ?」
「う、うん。まぁそれ以上に――」
「ん?」
「な、なんでもないわよ。さっさと行きましょ」


〔超勇者ゲコ太の憂鬱!!〕
タイトルが大画面に映し出され、ナレーターが読む。
っていうか、勇者が憂鬱っていいの? それでいいの?!
〔常中出身、ゲコ子!! ただのカエルには興味ありません!!
平泳ぎではなく、クロール。緑ではなく虹色。四本足ではなく2本足。そんなカエルがいたら私の所に来なさい!!〕
……いみわかんねぇ……。
っていうか、勇者関係なくね?
ただの学園生活じゃね?
憂鬱関係なくね?
ツッコミが間に合いません!!

____________


_____


__
451 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:04:48.69 ID:mOSl8Mi40
「面白かったわね。やっぱりゲコ太は最高だわ」
「ん〜そうだな」
「つまらなかった?」
「いや、面白かった。けど、あのゲコ子とゲコ太。どっちが主役?」
「ゲコ太よ?」
まぁ、タイトル通り行けばそうなんだけどなぁ……。
ゲコ太出番少なかった気がする。
まぁ、御坂が楽しめたみたいだし。いいか。


「この後どうする?」
「どうするか。このまま解散ってのも良いけど」
「じゃ、じゃぁ、お昼食べようよ」
「そうだな。フェイトは仕事でいないし。そうするか」
「……」
「御坂?」
「え? ああ、良い店知ってるの。行くわよ」
どうかしたのかな……。
ぼうっとしてたけど。


「へぇ、ここかぁ中々シャレた店だな」
御坂が連れてきたのは、中々にシャレたイタリアンのレストランだった。
「当麻からそんな言葉が出るなんて……」
なんだと!
「俺をどんな目で見てたんだお前」
「こういう店に興味がない貧乏学生」
前はそうだったけど。
ミッドの給料に、普通に貰ってる資金。
それに付け加えフェイトからのお小遣い。
あれ?
お小遣い貰わないべきじゃね?


「当麻はなににする?」
「俺は……タラコスパゲティで」
「私はカルボナーラで」
「了解しました。とミサカは注文を受けて頷きます」
……?
御坂と顔を見合わせ、店員を見る。
「どうも、お姉さま、上条さん。ミサカ17640号ですと、自己紹介――」
「注文受けたら戻れー!!」
「あ、失礼しますとミサカは挨拶し厨房へ向かいます」
厨房の奥から声が響くとミサカは急いで戻っていった。
……あいつら。もう自由だな。
452 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:05:46.77 ID:mOSl8Mi40
「まさか普通にバイトしてるなんてね〜」
御坂が笑う。
俺は頷いて、遊園地のことを話す。
「へぇ、そこかしこにいるのね。今度探してみようかしら」
「案外、常盤台寮近くのコンビニにいたりして」
「ないない〜」
普通の会話。
目の前に御坂。
今まではこんなことなかったけど、
御坂が改めて少女なのだと再認識した。


「――遊園地は、2人で?」
「3人。インデックスとフェイトと俺」
「ふぅん。両手に花ってことね。羨ましい」
「羨ましくねぇよ。お前だって白井やその友達と出かけるだろ?」
「……まぁね。そうだけど」
「お、お待たせしましたーって?!」
?!
なっえ?!


「当麻?!」
「麦野?!」
な、馬鹿な。
「麦野。何してんだよ」
「う、煩い。リインにやれって言われてるのよ」
あぁ……なるほど。
「麦野って、ウェイトレス似合うな」
「え? そ、そうかな……じゃなくて。このこと誰にも言うなよ? 言ったら殺すわよ」
「へいへい。いいません。死にたくないからな」
俺は麦野から注文の品を受け取り、麦野は俺を何度か睨みながら厨房へと消えた。


「リインもナイスな選択をしたな」
「……そうね。私もこの店のメイド服。似合うかしら」
御坂が?
御坂は黒とかは似合わないと思うなぁ。
「似合わないと思うぞ?」
「な゙?!」
「お前は明るい色が良いって。茶色とか黒とか。お前は似合わない」
「へ? あ、そ、そう?」
あれ?
なんか赤くなってる。
俺、変なことでも言った?
そのあとは普通に話をして店を出た。
453 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:06:14.14 ID:mOSl8Mi40
「今日は有難う。楽しかった」
「そっ。俺も中々楽しかった」
夕方。俺たちはいつものベンチに腰掛けていた。
「あのさ、当麻」
「ん?」
吹く風が、互いの肌をなぞる。
時期が時期で、息も白い。
そんな中御坂は声をかけてきた。
「……やっぱり良いや」
「んだよ。気になるだろ」
「……じゃぁ言うけど、勝負しない?」
「断る」
「でしょ? 正直でよろしい」
「はぁ?」


「人生って、正直でいないと後悔することばかりじゃない?」
「……そうだな」
インデックスとのやりとりが、頭の中で再生される。
「当麻は不幸?」
「いや。全然」
「そっか。じゃぁ、正直者?」
「基本、嘘はつかないぞ」
「でしょ?」
何が言いたいんだ御坂は。


「……今日はありがと。今度お礼でもするわよ。当麻と、フェイトに」
「別に気にするな。するなら無料券くれた小萌先生に頼む」
「じゃぁそうするわ。またね、次あったら勝負よ勝負」
にやっと笑う御坂がベンチから飛ぶように離れ、俺の正面に立った。
「道分かれて先回りはなしな」
「ちぇっ。ばれてたか」
おいおい。
「勘弁してくれよ」
「冗談よ。私も流石にそこまでしないわ。じゃぁ、ばいばい」
「ああ。じゃぁな」
俺たちはそう言って互いに、別の道に歩いて行った。


帰宅すると、フェイトがいた。
「お帰り当麻。どうだった?」
「面白かった。あぁ、それで――」
おれが麦野のことをフェイトに話すと、苦笑していた。
「リインはそういうところ。意地悪だからね」
「まったくだ。でも以外に似合ってた。あの黒いメイド服」
「へぇ、私も着てみようかな」
「止めて、上条さんを悩殺しないで」
「そ、そんな? ならしてみたくなっちゃうな」
フェイトは冗談にも乗ってくれるし、驚く。
会話が楽しいですよ。上条さんは。
「明日学校だぁ」
明日月曜。
また一週間が始まる。


「1週間頑張ってね?」
「がんばるよ。ちゃんと」
フェイトの笑顔にそう答えて、夕食作りが始まった。
454 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:07:09.27 ID:mOSl8Mi40
ちょっと、たんま。

PCがオーバーヒートしそうだから、
フェイトいちゃいちゃは待って
455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/05/12(木) 22:11:31.81 ID:p2XkpTcV0
つ氷
456 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:35:05.14 ID:mOSl8Mi40
>>455
ありがt――?!
氷が溶けて水がPCの中に……うわぁぁぁぁ。

ジョーク
それじゃ、すぐ投下
457 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:35:38.57 ID:mOSl8Mi40
『負担も日課になれば?』


時は放課後。
冬のせいか、すでに当たりは暗くなっていた。
「あっ、超お願いがあるんですけど良いですか?」
「べつに、簡単なことなら」
「買い物に超付き合って欲しいんですよ」
「おーけー。その程度ならまかせやがれって訳よ」
「フレンダの超まねですか?」
あれ?
予想以上にうけなかった。
滑ったか。


「フレンダの真似で笑いは超無理ですよ」
「本人の前で言うな。ダメ。ゼッタイ」
軽く笑っていると、あからさまな気配。
というかすでに声が聞こえてるんだが。
「おい、兄ちゃん。可愛い彼女じゃんか」
「どうだじょうちゃん。そいつの粗チンより、おれらのビッグマグナムであそばねぇか?」
うわぁ……めんどくさいな。
俺は暴力反対なんだけど。
「別に超良いですけど、きっと貴方達じゃ私を超満足させられませんよ?」
「あぁ? 言ってくれるじゃねぇか」
「あ〜あ。これだから馬鹿は超嫌いです。良いですか? 私が求めるのはそんな超冷めた光じゃない。超暖かい光です」
「意味わかんねぇな。まぁ、俺たちとやろうぜ? すぐに喘ぐさ」
「そうそう」


……どうする?
武器は無し。
相手はざっと10人程度。
逃げるだけで良いと思うけど……。
「超ウザイです。死んじゃえ。馬鹿ども」
うわぁぁぁぁ。挑発しやがった!!!!
「ちっ。せっかく穏便に誘ってやったのによぉ。レイプが望みですかぁ!!」
「おい、絹旗ぁ。お前のせいだからな」
「絡んできたアレが超いけないんです」
まぁそうだけどさ。
「さぁて、やるっきゃない。保護観察人として能力の使用を認める。行くぞ絹旗」
「超仕切らないで下さい。まぁ、超了解です」


「ぐぁ?! この餓鬼能力者か?!」
「超大正解。レベル4です」
「ぐぁぁ?!」
「おい!! 誰かあれもってこい!!」
不良というか、スキルアウトの一人が怒鳴る。
対能力者ようのなにかか?
途端、甲高い音が響き、絹旗が倒れこむ。
「絹旗?!」
「っ……キャパシティダウンですか……超ムカつくもの持ってますね」
キャパシティダウン?


「ああ。まぁ、製造とかはされなくなったせいで、ここにあるのが最後の1つだけどな」
なるほど。
じゃぁ、それを壊せば良いというわけですね?
俺はにやっと笑う。
有難う幻想殺し。
お前のおかげでレベル0だ。
「なぁ、スキルアウト」
「あぁ? なんでてめぇは効いてない!」
「そのスピーカーぶっ壊させてもらうぜ?」
周りの不良がざわざわと何かを呟く。
作戦?
じゃぁ、行こうか。
武器もなし、逃げ場も無し。
そういう時の戦い方。
458 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:36:32.03 ID:mOSl8Mi40
なのは教訓A
全力全開。周りを吹っ飛ばせ。


「全員かかれ!!」
リーダーが声を荒げて言う。
ばぁか。
そんなことしたら、お前ははぐれることになるんだぞ?
「?!」
リーダーに向けて一直線。
「まずはアンタだ。戦う時は逸れるな。これ基本。テストに出るよ」
「がぁっ?!」
一撃でノックアウト。


そのまま、甲高い音が流れるスピーカーを蹴り壊す。
「おわっ……壊せた?!」
俺が壊せないと思ってたスピーカーは一撃でばらばらに砕けた。
脆かったのか、それとも俺の蹴りが強かったのか。
どっちかは後で考えるか。
すぐに他の残党を睨む。
「っ……」
「別に追わないから逃げて良いぞ。俺たちは戦う気は無いから」
そう言うと、リーダーを担いで逃げていった。


「平気か? 絹旗」
少しふらつきながら立ち上がる絹旗を支える。
「少し超気持ち悪いです。頭の中でまだ音が響いてる」
「ぶっ壊したから次期に良くなるよ」
そう言って微笑むと、なぜか睨まれた。
なんで?
「当麻超強すぎませんか? 模擬戦でも感じましたが」
肩を貸して2人で歩いていると絹旗が呟いた。
「いったろ? おれは元、管理局のメンバーだったって」
「そうでした。超危ない教官がいるんでしたね」
本人の前で言わないでよ。頼むから。
「あ〜もう超平気です。買い物は付き合ってもらわなく―――」
「いや、付き合うよ。またあいつらみたいなのが来たら困るだろ」
あの機械はもうないらしいけど、念の為に。
「そうですか? じゃぁ、超お願いします」


で、スーパーに着いたわけですが。
「何買うんだ?」
「あぁ、超弁当の材料及び朝食夕食のものです」
「冷凍食品は良いのか?」
「超馬鹿ですね。冷凍なんて超愛情ないです。執務官が冷凍食品超使ってるなら別ですが」
「いや、フェイトは何から何まで全て手作りだ」
な、なんかまた睨まれた?!
「ですよね? 超理解できましたね?」
「あ、ああ」
あれ?
絹旗もしかして好きな人でもいるのか?
すげぇな。
誰だ? 一体。
459 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:37:03.95 ID:mOSl8Mi40
「なんやぁ? 絹旗ちゃんに当麻やん」
こ、この声は。
声の方向を見ると、バッテン髪留めでピンクセーターにジーンズ。
やっぱり、ピンクのジャージの人の2人がこっちに来た。
「隊長さんに超滝壺じゃないですか。どうしたんですか?」
「はやてと買い物。夕飯とかの食材」
「はやても滝壺も料理上手なんだっけ?」
「そうやで〜? まぁ、フェイトちゃんにはかなわへんよ〜。愛情的な意味で」
「な゙?!」
「保護観察とはいえ、買い物までおるんのは関心せぇへんよ? 愛妻がおるのに」
はやてはなんでこうも変な発言が多いんだよ。


「ああ。それが超不良に絡まれまして、また襲われないようにと超護衛です」
「きぬはたなら、大丈夫じゃないの?」
「それが、そうでもない。キャパなんとかって機械で能力が使えなくなったみたいなんだよ」
「キャパシティダウン? ……一応みんなに伝えておく。早めに帰ろう。はやて」
「え? せやな。良い子は夜遊び禁止やで〜」
「2人も早めに。解った?」
「ああ」
そう言い、はやてと滝壺は歩いて行った。


___________


______


___


「超助かりました。今度お礼しますよ」
「ん。別にお礼は良いよ」
「そういうのは超受け取るべきです」
「わ、解ったよ」
絹旗を家まで送り届けた俺は、フェイトの待つ家へと帰った。
家のドアを開けた瞬間、フェイトが抱きついてきたのは言うまでもなく、
いつもの帰りより3時間も遅かったのは流石に不味かったらしい。
半泣き状態のフェイトを宥めたり、俺が料理を作ったりと、まぁ別に不幸ではない。
460 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:37:32.44 ID:mOSl8Mi40
フェイトに遅くなった理由を説明すると、
絹旗に関してとキャパシティダウンについて色々と聞いてきた。
絹旗については怪我をしてないかとかそういうことだけだ。
「当麻。今度からは連絡してね? 心配になるから」
「はは。悪い。でもありがとな。信じて待っててくれただろ?」
「当たり前だよ。当麻はどんなことがあっても帰ってきてくれるって信じてる」
中々に嬉しいことを言ってくれるな。
「今度から当麻の料理もたまには食べたいな」
「じゃぁ、フェイトが仕事の時に作るよ」
「ありがと。帰りに当麻の料理があるのは嬉しい」
「違うよ」
「え?」
「弁当も作るよ。いつも作ってもらってるから」
「え? え? で、でも」
「あ〜あ〜。良いよ良いよ。たまには作らせろよ」
「う、うん。ありがと」
そう言ってフェイトが微笑む。
眩しいですフェイトさん。
物凄く美しい笑顔ですよ。
その笑顔の為なら毎日作ります。
いえ、作らせてください。


「明日は?」
「仕事。明後日はないよ」
ベッドの上での些細な会話が今日も行われる。
「じゃぁ、早速明日作るよ」
「え? 本当?!」
な、なんですかその子供みたいな輝いた瞳は。
「ああ。俺自身のも作りたいし」
「あ」
そう言うと、フェイトが何かに気づいたように声を上げた。


「ん?」
「ねぇ」
「どうした?」
「一緒に作らない? お互いの分」
え?
はい?
「どういうこと?」
「私は当麻の分作りたい」
「え? それは嬉しいけど……」
「私が当麻の。当麻が私の。分担して作れば良いんだよっ」
あ〜。そういうこと。
って……


「それじゃぁ、フェイトの負担が減らないだろ」
「負担? 私が当麻のお弁当を作るのは日課であって負担じゃないよ?」
「そうなのか?」
「嘘はつかないよ? それに呼吸より大切なことを負担に感じてたら生きていけないよ」
なっ……。
フェイトってなんか……こう。
言葉に出来ないものがあるんですけど。
「それはなんていうか、物凄く嬉しいです」
そう言って笑う。
本音がポロっと。
まぁ、今のは本音=建前なんですけどね。
「うん。だから、そうしよっ?」
「あ、うん。そうしようか」
「じゃぁ、お休み。時間には起こすね?」
「おきてなかったら頼む」
「はい。任されました」
互いに苦笑して、電気を消す。


料理の腕を上げないとな……。
461 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/12(木) 22:40:50.33 ID:mOSl8Mi40
はい。
以上3話。
そろそろネタ切れ。
やばいお。


インデックス。
お前。ついに気づいたんだな。
で、神裂達と、インが知り合ってるのは、
病院のところで再会してるってことで。
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/05/12(木) 23:47:02.52 ID:p2XkpTcV0
フェイトの作った弁当がハートで上条さんフルボッコですね分かります
463 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 00:01:20.39 ID:6Y1fYpOw0
>>462
え?
朝食の時点で(ry

1話投下。

そして、明日、明後日投下できない危険性orz
464 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 00:02:41.92 ID:6Y1fYpOw0
『キスの味』


まじか。
いや、まぁ。マジだ。
現実なんだが。
「修学旅行は、イギリスにけってーです!!」
小萌先生の声が響き渡った。
ありえないんですけど、いやまじで。
そういう理由は、
先日、インデックスは俺とフェイトの為だと言い、イギリスへと帰った。
で、そしたら修学旅行の行き先がイギリスに決まっちまった。
どうするよ俺。
会い難いよ。
まぁ、会わなければ良いんだけどさ。
「で。班は、くじで決めますね〜。一人1つ引いてくださ〜い」


「知った顔ばっかだにゃ〜」
「まぁ、その方が良いんじゃね?」
「私。その方が良い」
「私もこれで超オッケーです」
俺の班は3班で、
メンバーは、絹旗、姫神、土御門、俺。
いいのかこれで。本当に。
「っていうか、急すぎないか?」
「馬鹿だなカミやん。一ヶ月前から言われてるんだぜぃ?」
「土御門くん。上条君はいなかったから」
ほへぇ〜。
パスポート……あ。
パスポート持ってなくね?


「絹旗。お前パスポート持ってる?」
絹旗の腕を軽くつつき、耳元で囁く。
「え? ああ。その心配は超無用です」
「どういうことだ?」
「私と当麻のパスポートは管理局の方で超手配済みです」
なんですかそれ。
管理局便利すぎる。
「執務官に感謝しといてください。執務官が超申請したんですよ?」
え?
あれ?
俺、このこと初めて知ったのに?
「詳しくは超執務官に聞いてください」
絹旗はそう言うと、土御門と姫神の会話に入っていった。


____________


_______


___
465 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 00:03:14.65 ID:6Y1fYpOw0
「ただいま〜フェイト」
「あっ。お帰り」
帰ると、黄色いパジャマに黒いエプロンのフェイトがキッチンにいた。
「どうして、パスポートのことを?」
せっせと台所で料理中のフェイトに聞く。
「なのはが修学旅行海外行くかも知れないから手配しときなって」
なのは?
あっ。ああ。
そういうことか。
小萌先生と色々話したのか。
なのはって、なんていうか……凄いな。


「当麻」
「ん?」
「お弁当美味しかったよ」
「ほんとか? 正直自信なかったんだけど」
「そんなことないよ。自信持って良いよ。私のお墨付き」
笑顔でそう言うフェイトはどこか子供っぽい感じがした。
っていうか、もう何回言った?
可愛いですフェイトさん。
可愛い、可愛いです、可愛すぎます。
「フェイトのは、美味しくて天にも昇りそうです」
「それはどうも。次は昇りきるようがんばる」
「じゃぁ、俺も」
「楽しみにしてる。でも、明日は仕事ないから平気だよ」
「そっか。っていうか、今日の夕飯作らせちゃったな」
「当麻の為だよ?」
「感謝します」


そう言って互いに苦笑する。
その後、暫く見詰め合う時間が続き……
「当麻、あのさ」
「ん?」
「キスしよ?」
「それは俺の台詞だろ」
「そうだっけ?」
「そうですよ」
ぐいっとフェイトの腕を引く。
「んっ……」
唇が触れ合う。


どれくらいキスしてた?
そう聞かれたら、一時間くらいかな?
そう答えるくらい長く感じた時間。
でも、結果は2分程度。
離れた時のフェイトの表情が頭から離れない。
嬉しそうに、けど恥かしそうな、少しだけ赤みをおびた表情。
「ご飯。食べたくなくなっちゃったかも」
フェイトが不意にそんなことを言い出した。
「具合悪いのか?」
「ううん。違う」
「じゃぁ――」
「当麻のキスの味。忘れちゃうから」
予想の斜め上をはるかに超えすぎて、もはやXの値が0になった。
で、それに対する答えはもちろん1つ。


「寝る前にすれば明日まで持ち越せるだろ」
「?!」
少し驚いた表情を見せたフェイトだが、すぐに微笑む。
「うん。そうだね」
あぁ、可愛いです。
可愛い時々綺麗。
そんなフェイトさん素敵です。
心の中でにやける俺だった。
466 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 00:08:53.44 ID:6Y1fYpOw0
いちゃいちゃいちゃ……。
こんな話ばかり書いてるけどこれで良いのかな。
そろそろネタ切れてきたし、エンディング考えないとな。
もちろん、とった安価はやるけど。

今日は以上です。
あっ、日付変わってる。
で、明日? 今日? と明日? 明後日? は厳しい。
来週はもっと厳しい。
バイトと講習の挟み撃ちorz
一週間のうち6日バイト。

じゃぁ、また。
467 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 03:34:56.37 ID:6Y1fYpOw0
安価〜。


ルール。

陵辱等、エロは駄目。
死刑等、殺すも駄目。
胸もみは、おk。
これは、イヴ(24日であり、25日の本命ではありません)です。
25日はフェイトと2人きりで過ごします。

参加者。

はやて、なのは、フェイト、当麻、ヴィヴィオ、エリオ、キャロ、スバル、ティアナ、
ヴォルケンリッターの皆様、リインフォースU、カリム。

安価は下から>>1が戻るまで。
安価@はみんなが出してくれた案から2つ>>1が選び、
安価Aは、投票です。



安価@

クリスマスパーティ(はやて主催)の出し物は?

安価A

その夜(24日)当麻と最後に話す人は?
参加者の中から選択。




では、ご協力よろしくお願いします。
468 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 03:40:28.33 ID:6Y1fYpOw0
それと、出来れば安価のときはageしてくれるとありがたい。
では、>>467の安価ご協力お願いします。
469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/13(金) 11:24:25.23 ID:l2TcswW10
安価@
マフラー
Aフェイト
470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/13(金) 11:48:15.72 ID:A7XolmXe0

安価
@ケーキ
Aフェイト

そういえば本編は第○章何々みたいなのあったけど、アフターにもそういうわりふりあるの?
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2011/05/13(金) 12:41:48.24 ID:LX7uem2AO

@手作りケーキ
Aなのは
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/13(金) 14:04:43.24 ID:ZE1J7duDO
@みんなで持ち寄ってプレゼント交換

Aはやて
473 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 18:34:51.92 ID:6Y1fYpOw0
>>469>>472
どうも。
協力感謝です。
出し物は、手作りケーキ。プレゼント交換(プレ交はなくなるかも)
話す相手はフェイトで。


>>470
Q.そういえば本編は第○章何々みたいなのあったけど、アフターにもそういうわりふりあるの?

A.ないです。元々、このアフター自体作る予定ではなかったので、割り振りはありません。

では、18時50分から投下したいです。
余計な邪魔が入らなければ(リアル生活の意味で)出来ます。
474 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 18:50:02.38 ID:6Y1fYpOw0
『カラオケ』


「なぁ、フェイト」
「なに?」
「カラオケ行こう」
「え? どうしたの急に」
「フェイトの声なら何歌っても素晴らしく感動できる気がしてさ」
って言うのは嘘で。
いや、真実という名の嘘なんだけど。
まぁ、真実を隠す為の真実なんだけど。
「当麻が行きたいなら行く。それに、私もカラオケっていうの行ってみたいし」
あ〜。
フェイトはほとんどの事に関して経験がないんだよな。
小さい頃が過激だったせいで……。
PT事件後は、闇の書事件まで管理局の監視対象。
で、闇の書事件に巻き込まれて……。
そのあとも時間があれば勉強とかで……。


「へぇ……ここがカラオケ」
フェイトと一緒にカラオケに来たわけだが、
フェイトにとって未知との遭遇だったらしい。
あちらこちらに足を運んで色々資料を見ていた。
で、もう慣れた。
驚くのはやめた。
「どこの部屋が良いのですか? と、ミサカはラブラブドキュン、キャッキャッな上条さんにお尋ねします」
「変な言葉を使うな。まぁ、空いてる部屋で。う〜ん。周りに人がいないとこで頼む」
「それは構いませんが、くれぐれも情事は行わないで下さいね? と、ミサカは予め釘をさしておきます」
「おこなわねぇよ。俺たちは所構わずするような人じゃないから」
「当麻〜終わった〜?」
手続きの終了を少し遠くから尋ねるフェイトに「あと少し」と言葉を返す。
「では、お楽しみくださいな。メリーゴーランドのごとく」
「お黙りミサカ。それはそれ、これはこれだ」
「女もとっかえひっかえって―――」
「あ〜〜〜〜聞こえない」


迷惑な定員(ミサカ10857号)から部屋の鍵を受け取る。
マイクとかは部屋においてあるらしい。
「わぁ、なんか少し薄暗いけど、なにかのステージみたいな感じもするね」
部屋に入ったフェイトの第一声。
天井ではミラーボールが回っていた。
「どっちが先に歌う?」
「ん〜。俺的にはフェイトの歌が良いな」
「わ、私?」
「そう」


あんまり知らないんだけど……
そう呟きながらカタログから曲を選曲しているフェイト。
暫くして、笑顔になる。
きっと知ってるのを見つけたのだろう。
「私が知ってるのがあったよ」
「ほぅ。実力見せてもらおうか」
意地悪に言うと、フェイトが負けないから。
そう言い、曲番号を入力していった。
かっこいい音が流れ、
フェイトがマイクを握った。
475 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 18:50:46.81 ID:6Y1fYpOw0
「遥か天空(そら)響いている〜祈りは〜奇跡に〜」


え?
滅茶苦茶上手い?


「真夜中の蒼に溶けて、流れてく〜涙の粒
迷いなく〜包み込む〜温もりに出逢った」


フェイトが楽しそうに歌っていく。
その姿はさながら歌姫のようで、
かっこよくて、綺麗。
そう感じた。


「時空(とき)を越え刻まれたぁ悲しみの記憶〜
まっすぐにぃ受け止める〜君は光の女神〜
あの日胸に灯った永遠の炎
深い闇解き放って、自由のトビラ開いてく〜
強く、果て、ない、未来へ」


「そう、きっとここから、始ぃま〜る〜」


フェイトが歌い終え、点数が出る。
え?
98点。
あ〜。
「フェイト。物凄く上手かったんですが、練習したの?」
「好きだったから歌ってたことはあるよ」
「なるほど。じゃぁ、俺だ」
98点を超えられる気がしない。
というか、この機械壊れてる?
あと2点は何だよ。
明らかに100点だったけど。
476 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 18:51:22.48 ID:6Y1fYpOw0
「夢。ちっぽけでもいいから、手を離すなよ!
もう一回笑うため〜」



「そこにある現実が、痛いほどシビ〜アで
ポジティブがあっけなくぅ崩れてゆく〜音を聞いたよ〜」

____________


_______


___



「今なにもかもがゼェロでも、きっと見つけ出せる
手のひらめいっぱい空に向け」


「待ってろ いますぐ行くから すぐに追いつくから
絶望ぶっ壊し 守ってやる
めちゃくちゃに傷ついーた分、強くなってさ
もぉいっかい、笑おぉぜ〜」


う、歌いきった……。
「点数は、89点か……」
「上手かったよ。当麻」
「フェイトより、低かったけどな」
「まぁまぁ、落ち込まないで」
落ち込みはしないけどね。
フェイトの歌は……えっと?
「次何歌うんだ?」
「2人で歌おうよ」
477 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 18:52:08.87 ID:6Y1fYpOw0
「「胸に宿る 熱き彗星は 始まりの鼓動へ……」」


フェイトと二人で歌う。
フェイトが選んだ曲。
相変わらず上手で俺が一緒じゃないほうが良いんじゃないかと悩む。
隣を見ると楽しそうに笑うフェイト。
フェイトが楽しそうだから良いか。
そう、思考が閉じられる。

____________


______


__


「「天使の囁き
確かな記憶を辿って
これからきっと生まれてく 真実へのトビラ
どんな冷たい暗闇に縛られていても
僕は知りたいから決して止まらない」」


歌いきって息をつく。
流石に2連続だと息が続かなかった。
「ごめん、少し無理させちゃった?」
「いや、平気だよ。フェイトと歌ったんだから」
「理由になってないよ?」
「まぁ、フェイトといるからってことだよ」
「?」
フェイトと一緒に来たカラオケ。
実は俺自身も初めてに近い。
カラオケを歌った記憶がない。
歌。歌詞。知識はある。
でも、ほかは何も知らない。


誰と来て、何を歌ったか。
その最初のページは今日。フェイトと。
それで埋められた。
こんどもまた来れると良いな。
ん?
2人で歌った歌の点数?
それはやっぱり……。
100点だったぞ?
478 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 19:01:04.92 ID:6Y1fYpOw0
えっと、
フェイトが歌ったのは、
ETERNAL BLAZE。

当麻が歌ったのは、
ゼロからの逆襲。

2人で歌ったのは、
SECRET AMBITION

さてと、次回は修学旅行です。

21時頃または22時頃投下します。
だって、まだ書きおわ(ry



479 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 22:08:42.46 ID:6Y1fYpOw0
22時30分から投下します。

……これ、オチどうしようorz
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/05/13(金) 22:12:54.65 ID:JQ6hZv1L0
オチつけないで続けるという道もあるのよ
481 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 22:35:46.89 ID:6Y1fYpOw0
『普通の少女』

今日から俺は修学旅行だ。
修学旅行というより、ただの観光旅行とも言えるけど。
荷物は全て、昨日の内にフェイトと準備と確認を終え玄関に置かれていた。
まぁ、これで忘れ物とかはないんだが。
「あの……3日だけだから……ね?」
俺は体を束縛している縄……ではなく、小動物……でもないけど、
そんな目をしているフェイトに言う。
「うぅ……それは、解ってるけど離れたくない」
あぁ、可愛いなぁ畜生。
修学旅行キャンセルしたくなってくる。


涙目で行かせまいと抱きついたままのフェイトの頭を撫でる。
「大丈夫。前にフェイトも3日間仕事でいなかっただろ?」
「う、うん。でも。でも。修学旅行だと電話できないから。その……寂しいなって」
「えっとぉ……小萌先生に何とか頼んで電話するよ。駄目って言われたら隠れてする」
「え? 本当?」
「ああ、本当。絶対にするから。な? そろそろ絹旗が来るから」
「やっぱり、わ、私も行こうかな」
「フェイトは仕事があるだろ」
「ゆ、有給をとれば――」
あ〜。
もう駄目。
もう我慢できません!!
一旦フェイトを引き剥がし、今度は俺が抱きつく。


「ふぇっ?! な、ど、どうな、したの?」
「フェイトが可愛いからだ。俺だって一緒にいたいけど、これは学校の行事だからさ。な? フェイトも仕事だし。そろそろ良いだろ?」
とりあえず、説得。
「う……わ、解った。怪我とかしないでね? 迷子にもならないようにね?」
「了解。俺がいないからって仕事で無茶しないように、ぼうっとしないように」
「わ、解ってるよ。仕事は仕事ここはここでちゃんと区切ってる」
だと良いけど。
まぁ出来てるだろうけどね。
「じゃぁ、行ってくる」
フェイトに軽く長いキスをして家を出る。


若干、泣いてた気がしたが、まぁ、気のせいのはず。
たかが、3日だけ修学旅行に行くから離れる。
それくらいで……。
そう思ったところで電話がかかってきた。
家を出てまだ2mくらいだ。
{当麻、行ってらっしゃい}
{ん。泣くなよ。フェイト。帰ってきたらデートしような}
{なぁぅ?! ……うん。楽しみにしてる}
そう言って電話を終える。
丁度絹旗と土御門、姫神なんで後者2名が一緒なのかは知らないが、合流した。


「は〜い。ひっこぉきしゅっぱつで〜す」
「危ないから席に着くじゃんよ小萌」
先生が注意されている飛行機内。
飛行機内だからととくにすることはないと思っていたのだが……
横に座っていた絹旗が俺の肘をつつく。
「どうかしたのか?」
「いや、そのですね? 超気のせいで済ませたいんですが……」
絹旗が指を指したのはCA。
キャビンアテンダントだ。
だからどうしたんだ?
そう思って見つめると、あからさまに見た人だった。
茶髪の長髪。
その人はこっちに来ると、微笑む。
482 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 22:36:16.47 ID:6Y1fYpOw0
「お久しぶりです」
「ディード。お前何してんの?」
「一応、手に職つけようとCAの資格を取ったんです。御坂妹と一緒に」
マジか。
あいつもか。
「超すごいんだか、馬鹿なんだか。御坂妹も超いるんですか?」
「はい。一応、隣のビジネスクラスでやってるかと」
へぇ……もう驚かない。
カラオケの時でもそうだけど。


「修学旅行。楽しんでくださいね」
「ん。ディードも自由時間とかあるんだろ?」
「はい。でも他のCAと一緒に行動する予定なので、お二方とは会わないと思います」
そっか。
少し残念だけど、まぁ仕方ない。
ディードが仕事に戻ると、
そこはやはり、クラスの男子達に睨まれた。
主に、土御門と青髪ピアス。
「超平和になったんですね。私はいまだに、超あの感覚が抜けません」
「あの感覚?」
「超暗部時代のことです」
あぁ……。
「私は今、ここにいて良いのか。超そう思うんですよ。時々」
そういう絹旗は少しだけ辛そうな表情だった。


「でもそれは仕方のないことだったんだろ?」
「仕方ない。それで人を傷つけてきたんです。私にとってそれは超正義。でも、世界からは超悪なんです」
「馬鹿言うな。お前がそうすることしか出来ない環境を作ったのは世界だろ? その世界にお前をとやかく言う資格はねぇよ」
俺がそう言うと、絹旗は何かを隠した笑みを浮かべていた。
「貴方が兄、いや、家族と言わず、暗部前に超傍にいてくれたのなら、私はきっと超普通の少女だったかも知れません」
「お前は普通の少女だよ。今も昔もこれからも。お前がお前である限りはな」
「まったく、人の気も知らずによくもぬけぬけと。まぁ、超嬉しい言葉です。状況が状況じゃなければ」
絹旗はそう言うと、俺の肩に頭を預けて目を瞑った。
何が言いたかったんだ?
絹旗は。
そんなことより、インデックスに会うことにならないと良いけど……。
頭を悩ませる俺たちを乗せた飛行機は、イギリスへと向かっていた。
483 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 22:36:45.14 ID:6Y1fYpOw0
『 修 学 旅 行 』


「ついたにゃ〜!!! ごふっ」
「超静かにしてください。一緒にされたくないので」
着いたことを高らかに叫んだ土御門は、天に昇った声とは逆に、地に伏せた。
「上条君。とりあえずどうするの?」
どうするもこうするも、一応集まって先生の話を聞き、
荷物をホテルへばいば〜いした。
つまり。もう自由時間な訳で、適当にぶらりするだけなんだが。


「超行きたいところある人いますか?」
絹旗が聞く。
「とくにはないにゃ〜。きぬh――ぐふっ」
「超ぶっ倒れててください」
「私。ロンドンの服屋とかが見てみたい」
「じゃぁ、姫神の意見もあるし行くか」
こうして俺達は向かったのだが。


「スバル〜どこ〜?」
ロンドンの古風豊か? というか、レンガな町並みを眺めていると、
聞いた声が聞こえてきた。
「エリオく〜ん、ル〜ちゃ〜ん!」
……げっ。
絹旗と顔を見合わせて、ため息をつく。
何でこうも知り合いがいるんですか? ねぇ?
「お。お困りの淑女がいるにゃ〜」
「「あ」」
俺たちはするーする予定だったのだが、土御門のせいでおじゃんとなった。
もういい。
もう知らない。
どうにでもなれ。


「あ。当麻さん、絹旗さん。どうしてここに?」
「お前らが何でいるんだよ」
「はやてさんに旅行でもどう? って。有給がてら来たんです」
な〜るほど。
はやての刺客と言うわけですか。
「なんだにゃ〜。知り合い?」
「留学の時にな」
「どうも、ティアナ・ランスターです」
「キャロ・ル・ルシエです」
「超気になるんですが、名前を超呼んでた3名は?」
「「迷子」」
あははは。
まじか。
484 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 22:37:15.05 ID:6Y1fYpOw0
「上条君。探してあげる?」
「まぁそうだな。俺たちも探すってか、電話は?」
「あの3人持ってないのよ」
「まじかよぉ。ここ広いんだぜこん畜生」
「ぼやく暇があるなら超探しましょう」
絹旗に言われ、スバルとエリオの捜索が始まった。
と、ここで気になったんだが、
この二人は真面目だ。
うん。
迷子にはならない。
一方、迷子の3人は真面目な時もあるが、
ほとんど真面目ではない。
勝手にどこかへ行くって言うことはありえなくはない。
ないんだが。
ここは現在、服屋の宝庫だったりするわけで、後者三人はさして興味がない面子だろうが、
前者二名は興味大有りではなかろうか。
2人で服を見てたら3人が先に行ってしまった。
多分こういうオチだ。


3,4時間探したところで、聞き忘れてたことを聞く。
「で? あいつらが何か見たいって言ってなかったか?」
「う〜ん特にないわね」
「超難しいですね……」
絹旗も頭を悩ませていた。
あぁ。
じゃぁ、あれか。
エリオとスバルなら……
「ちょっと、レストランにでも行こう」
はてなマークの5人にいいからいいからと言い聞かせ、
レストランの店員に話しかける。
「Excuse me」
「What will it be?」
「With a girl of the pink hair, and With a boy of red hair and
With a woman of blue hair Did not you see ?」
「that in the third seat of this shop」
「thank you」


「あ、アンタ……」
「店の中の3番席にいるそうだ。合流して来いよ」
「超英会話できてましたね」
「うん。上条くん。外国人みたいだった」
「上条さんあこがれます」
「エリオでも喋れるようになるさ」
「な、なんでそこでエリオ君が……」
とぼけても無駄です。
全員知ってるから。
赤くなってますよ顔が。
「じゃぁ、合流してきます」
ティアナがそう言い、キャロと共に店内へ消えていく。
485 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 22:37:44.68 ID:6Y1fYpOw0
「カミやんがまさか喋れる日が来るとは」
「馬鹿言うな土御門。俺はこのくらい喋れるさ」
喋れないとデバイスの言葉が解らないとは言えない。
バルディッシュと会話してたら覚えたなんて言えない。
「それは超どうでも良いですが、彼女達と行動するんですか?」
「そうだなぁ、一応俺らは修学旅行なのであって、観光じゃぁないからな」
俺たちは少し思案した結果、出てきたティアナたちに別れを告げて、元の目的の場所へ向かった……のだが。


{かみじょ〜ちゃん。集合時間過ぎてますよ〜}


などと連絡が来た。
つまり、1日目はなにも出来ずに終わったわけだ。
あ〜まじで愉快痛快。
まぁ仕方ないか。
「また明日こようよ」
そう言ってホテルへと帰った……が。
何の虐めだろう。
「おいおい、何やってるんだ当麻、絹旗」
「お前らこそ何してるんですか? ヴィータ。シグナムさん」
「私達は主はやてがイギリスに欲しいものがある。有給とって行ってきて欲しいと」
はぁ、そういうことですか。


なんだなんだよなんですかぁ?
俺が絹旗に手を出さないか監視?
安心してくれ。
そんなことにはならないから。
「して、そっちは?」
「ああ、超修学旅行中です」
「修学旅行かー。なんだそれ」
ヴィータが興味に満ちた目で聞く。
そういやヴォルケンリッターは学校とか行かないんだもんな。


「修行のたび。そう思ってくれよ」
全然違うが、まぁこんな感じで良いかもしれない。
そんな感じで別れ、夕食を食べたのだが、
なんか物凄くクラスの男子が睨んでくると思ったら、どうやら、俺たち3班は4人1部屋らしい。
というのも、遅刻したせいだとか。
色々不味い。うん。色々と。
夕食後、俺はトイレに篭って電話をかけた。
相手はもちろん約束のあの方である。


{あっ、もしもし。テスタr……かみじょ……テスタロッサ・ハラオウンです}
{どうした? そこフェイトの家だからテスタロッサで出て良いと思うんだけど}
{え? 当麻だったから悪戯で言おうかなって}
いやいや。
言い直した時点で違う……。
ん?
恥かしくてやめたとか?
{なんだよ。寂しくて名前呼んでたとか?}
{わ、悪い? そうだよ。寂しいもん}
あ〜なんかごめん。
{まぁまぁ、約束通り電話したぜ? 俺もフェイトが傍にいないのは寂しいからな}
{うん。で、どう? 修学旅行}
{あー。聞きたいんだけどさ}
{なに?}
{エリオ、キャロ、スバル、ティアナ、ルーテシア、シグナム、ヴィータは今日来た?}
{ううん。有給とかで……まさか?}
{そのまさかだよ。全員に会った}
{ず、ずるい。私も行く。いますぐ行く。待ってて}
{いや、ちょ、ま、待てフェイト!!!}
486 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 22:38:13.10 ID:6Y1fYpOw0
そう言って数秒。
あーこれマジで来ちゃうの?
なんて思っていると、電話がつながったままだと気づいた。
{フェ〜イト〜}
{……なぁに?}
{こないのか?}
{行きたいけど、仕事があるから}
{なければ来るの?!}
{もちろん。当麻の傍にいたいから}
まったく。
甘えん坊なんだな……フェイトは。
{でね? 当麻}
{フェイト。大好きだぞ}
{ふぇ? あぅ? あれ? っ〜〜〜〜〜〜〜?!}
奇襲成功。
多分向こうから言ってくるつもりだったのだろう。
けどたまには。
こっちから言わせましょうよ。


「酷いよ。当麻。私が先に言おうと思ったのに」
{はいはい。真っ赤なお顔をお隠しくださいな}
{あぅ。それ私が前に言った言葉}
{仕返し}
俺も顔が赤いだろうけど。
向こうも顔が赤いのは事実で。
互いに見えない相手。
声だけの相手に対して微笑む。
{{また明日。お休み}}
俺はそこで電話を切り、布団へと入った。
一応、左右で男女分けており。

土 当 I 絹 姫
御 麻 I 旗 神
門   I


こんな感じで寝る。
相当寝相が悪くなければ問題はない。
そうして俺たちは部屋の電気を消して、眠りについた。
487 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/13(金) 22:43:19.63 ID:6Y1fYpOw0
>>480
ネタがないのよな。そろそろ。
やっぱり、ほのぼのには限界があったってわけよ。
このまま、vividに持っていく手もあるけど、
生憎、俺はvividを全く知らない。

今日の投下は以上。

それとも修学旅行編だけでも終わらせとくか……。
488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/13(金) 23:05:51.29 ID:dSAhyyRAO
オチ?フェイトと当麻が結婚でOK
489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/05/13(金) 23:07:34.47 ID:dSAhyyRAO
修学旅行のオチはフェイトと会って、フルボッコですね分かります
490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/13(金) 23:08:43.62 ID:dSAhyyRAO
土御門とかからフルボッコっつー訳ですにゃー
上げてすみません
491 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/13(金) 23:12:59.69 ID:6Y1fYpOw0
>>488>>490
ageは気にするな。
まぁ、基本sageだが。
さておき、フェイトは仕事できません。
つっちーとかにフルボされるほど、ここの当麻は弱くないですよ。
2人が結婚か。
よし、奥義―数年後―を使うか。
492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/05/13(金) 23:35:55.47 ID:dSAhyyRAO
らめぇっ!ゆっくり愛を育んでほしいのね!
493 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/13(金) 23:42:18.64 ID:6Y1fYpOw0
>>492
えっ?
そんな長く続けられないよ。
男性が結婚できるのは18歳以上。
当麻はまだ、高校1年orz
ミッドでは、地球の常識は通用しねぇ。これで行くか。
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/14(土) 00:43:03.68 ID:0nC9nuLAo
完結の後別ルートで書き直してもいいのよ
495 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 00:59:48.88 ID:KrernF8i0
>>494
別のルートで書き直すって……
なのはルートとか、御坂ルートとか?
少し難しいかも。
フェイトルートで相当ネタ出したし(>>1のほのぼの知識は浅い)
まぁ、やれなくはない。
496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/14(土) 02:03:22.64 ID:s7Gl54wQ0
やっぱりなのはルートがやってほしいですね
せっかくクロスオーバーですし
御坂ルートだとなのはを絡ませた意味があんまりないような気がすると個人的には思ってみたり
もちろん>>1さんの負担にならない範囲で
497 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/14(土) 02:23:18.42 ID:KrernF8i0
>>496
実は、ゆりかご戦から、フェイトルートなんで、
そこから再構成しないといけn(ry
アフターからなら5,6話くらいなら出来るかもしれないけど……、
フェイトルートの話を少し変えるだけとかになりそうだけど。

フェイト、なのは、リイン、はやて、カリムくらいかな。出来そうなのは。
カリムは遠恋。
でも、ネタがn(ry
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/14(土) 02:44:17.05 ID:CSdVB6KJ0
ハーレムルートとかはどう?もしくはまだ誰とも結ばれてなくて上条争奪戦はまだ続いていたとか
499 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/14(土) 02:51:00.49 ID:KrernF8i0
っていうか、当麻視点のみで構成してるせいなんだけどね(笑
じゃぁ、フェイトルートは初詣までで切って良いかな?
それとも、奥義―数年後―使って結婚式挙げる?

それか、ほのぼの捨てて、オリスト事件起こす。
まぁ、文章力に自信無いけど。

ハーレムかぁ。
そうすると、あれかな。逐一視点変更しないと。
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/14(土) 04:28:44.21 ID:sM+Tu2IDO
何はともあれ、負担にならないように続けていってもらいです。
501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/14(土) 04:31:31.90 ID:aesk0oWDO
オリストもオリストでいろいろ構成やら考えたり大変じゃない?

>>1に負担にならない程度にアフターストーリーで進めても良いと思うよー
502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/14(土) 06:22:07.55 ID:4DO3QjptP
まさかのユーノルート
503 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/14(土) 08:10:07.44 ID:KrernF8i0
>>500
負担にならない程度で頑張ろうか。
さて……ネ、ネタが無いだと?!
に、陥る>>1(笑

>>501
オリキャラ使えば、いけ無くも無いよ。オリスト。
ただ、大抵の場合、オリキャラ無双で大変なことに。


>>502
スマン。
BLは……BLは専門外だ!!
ブラック・ロックシューターは知らないんだ!!

以下BL注意

当麻「ユーノ……俺……」

ユーノ「だ、駄目だよ……こんなところで」

当麻「やらないか?」

ユーノ「……仕事が終わったら……ね?」

当麻「待ってる……」

________


_____


__


フェイト「いやぁぁぁぁぁぁ?!」

なのは「フェ、フェイトちゃん?!」

フェイト「当麻とユーノが……と、と、当麻とユー……は、吐き気が……」

なのは「フェイトちゃん?!」

はやて(なんや、BLの夢見せて目覚めさせよう思うとったのに、あれじゃ駄目やな)

俺には書けないユーノルートなんてっ!!
504 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 14:59:33.80 ID:KrernF8i0
じゃぁ、あのですね。

やれるかどうかわからないけれど、
フェイトルートの次のルート選択してください。

投票安価です。

1、なのは

2、リイン

3、カリム

4、はやて

5、ヴォルケンズから1名明記

6、御坂

7、黒子


因みに、誰一人として、>>1は話を考えていません。

では、>>505の方からご協力お願いします。
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/14(土) 15:13:34.31 ID:sM+Tu2IDO
1
506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/05/14(土) 15:21:22.26 ID:uIiepOX/0
1
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/14(土) 15:24:03.40 ID:NMogBU5t0
1
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/14(土) 15:36:32.61 ID:aesk0oWDO
4

509 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 16:22:39.87 ID:KrernF8i0
あれ。
投票するまでも無くなのはだと?

まぁとりあえずはフェイト終わらせようかな。
18時30分くらいに投下します。
あっ。
引き続き投票お願いします。
もしかしたら、なのは以外のが浮上するかも。
というか、なのはの後の人もついでになんて考えてるので。
510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/14(土) 16:43:33.02 ID:CSdVB6KJ0
4
511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/14(土) 17:07:08.54 ID:Ri6M5aBPP
6
512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/14(土) 17:31:43.68 ID:NMogBU5t0
さっき投票したので投票はしませんが、一つ聞きたいことが。
もしフェイト以外も書くとしたらエロってあるのですか?
513 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/14(土) 17:31:53.77 ID:0QPl2UjAO
514 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 17:41:05.40 ID:KrernF8i0
>>512

どうだろう。
それは考えてないけど、みんなが欲しいというなら入れるつもりだよ。
いまやってるフェイ当のようにメインイチャイチャ、セクロス1回って感じになるかもだけど
このセクロス描写くらいのレベルで良いのなら、書くよ?


で、口には出さなかったけど、泥沼が欲しいというのなら、醜い争い起こしまくる。
例えば、親友を不良に売ったり、殺したりと。
でも、それはなのはたちのキャラを極限までぶち壊すので控えてる。
だから、なのはのしつこいアタックはないし、逆に協力してくれてる。
キャラたちの醜い争いは一切起こさない。
ところどころ、醜いことになりそうな場面。あったのわかると思う。
けれど、読者が求めるのなら>>1は入れます。

515 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 18:30:27.78 ID:KrernF8i0
『 修 学 旅 行 2 』


「今日は集団で移動しますね〜」
なんていうことで、俺たちのクラスはバスに乗っていた。
俺の隣は姫神である。
ん?
絹旗は一人で座ってる。
え?
俺は何もしてない。
何もしてないはずなんだよ。
事の発端と言うか、もうその理由は朝起きた時の一コマだった。


土 当 I 絹 姫
御 麻 I 旗 神
門    I

確かにこう寝ていた俺たち。
しかし、しかしだ。
朝起きたら、

土  当絹 I 姫
御  旗麻 I 神
門      I


こうなっていた。
俺と絹旗がXの形に抱き合っていたと言うか。
なんと言いますか。
いや、動いたのは見て解るとおり絹旗なんですよ?
けど……そのね?
柔らかいものが……。
いや。
俺はフェイトにしか興味はない。
それはそうなんだが、あの夜を思い出してしまいましてね。
どうも真っ赤なまま固まってしまったわけで。


絹旗も絹旗でパンクした状態。
真っ赤な表情で顔を伏せたままだ。
一応、姫神たちが声をかけたが、
返ってくる返事が、
「ふみゅ〜」「あふぅ」「にゃぁん」の3種類。
どれも意味が解らず、手をつけられない状態だ。
それに付け加え、この後の行き先がまた曲者だ。
イギリスです。
じゃぁ、イギリスといえば?
ロンドン!!
ジャックザリッパー!!
あれ?
まぁいいか。
516 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 18:31:10.96 ID:KrernF8i0
その2者は全く関係がない。
素晴らしい外見と内装。
なにより、見学自由な教会に行くらしい。
イギリス清教?
いいえ、違います。
聖王教会です。
ふざけんなよ。
ミッドチルダの観光かよぉ。
と、泣きたくなってきた。
まぁ、別に良いけどさ。


「どうもみなさん。私は今回ガイドさせていただく、シャッハと言います」
あー。
解ってた。解ってたよ?
もう。ね。
シャッハさんは俺のことに気づいて「え?! な、何で貴方が?!」って顔してるし。
うん。多分この流れで行くと、あの人出てくるな。
ほぼ確実と言える。
そんな頃に絹旗も俺も調子が戻ってきた。
「うぅっ、当麻。あれは超事故ですから。忘れてください」
「解ってるよ。忘れるよ」
はっきり言うが、すでにかき消されている。
理由?
フェイトとの情事が俺の新しい記憶の上に上書きされたから。


「で、でですね」
完全に俺のせいでてんぱってる。
頑張れシャッハさん。
「ここの管理をしてくれているのが、カリム・グラシアさんです」
はいっキター。
「どうも、カリム・グラs――? ……? ?!」
金髪をなびかせ、ミッドで見たのとはまた違った地球的な衣装に身を包んだカリムさんがにこっと出てきて固まった。
これまた俺のせいだろうなぁ。と考えつつ、軽く手を振ってみる。
?!
睨まれた。
シャッハさんに睨まれた。
きっとトンファーの餌食になるよ。俺。
517 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 18:31:48.20 ID:KrernF8i0
で、一通りの紹介等終わり、自由時間になると、俺と絹旗はやっぱり呼ばれた。
「何してたの?」
「あ〜。俺たちの高校の修学旅行で……まさか、聖王教会に来ることになるとは」
「私も超驚きでした。まさか、貴女に会う日が来るなんて……」
この二人は少しばかり因縁があると言うわけでも……。
カリムさん誘拐事件以来だろうか。
まぁ、その時絹旗は敵だったのだが。
「まぁ、楽しんでくださいね。特に何もないところだけれど」
「騎士カリム。本音をお隠しください」
貴女もです。
シャッハさん。

_____________


________


___


そんなこんなで終えた2日目。


みんなへのお土産も一応用意した。
御坂には、ゲコ太(ver.ジャックザリッパー)何でゲコ太が置いてあったのかは知らない。
白井にはゲコ太(ver.ホームズ)御坂とおそろい。ははは。
なのはには……ビックベンのキーホルダー(時計機能付き)特に意味はない。
ヴィヴィオはなのはと色違いのやつ。
はやて? はやてにはいらないんじゃない? シグナムさん達に頼んだはずだし。
後は全員には紅茶もある。うん。オッケー。
麦野達アイテムメンバーには絹旗が色々と買っていた。
フェイトへのお土産?
まぁ、あれだ。
うん。
秘密。
あー電話したい。
実は携帯の充電が切れた。
オワタ。
電圧変換プラグがないからアウツ。
フェイトの声聞きたいよ!!
そう心の中で叫びながら、俺はしぶしぶ眠りにつくのだった。
518 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 18:44:55.44 ID:KrernF8i0
『 修 学 旅 行 3 』


「それは、突然のこと過ぎて。
唐突に起きたそれは……。
俺たちをとある場所へと追いやって……。
ああ、何でこうなったんだろう。
俺は隣の人に視線を移す。
観光客と呼ぶには、周りに興味がなさそうで、
現地の人と言うには、服装が少しばかり特殊で。
彼女の髪は、愛しき人と近き色で。
そんな……出会いでした」


「あの〜。ローラさん?」
「え? はい? 何なのかしら?」
「ただの迷子だから。俺たち」
俺は隣で意味不明な言葉を並べていた女性に声をかけた。
俺が迷子と言ったらそう言うわけでもない。
あ〜なんか困ってる人いるじゃん。
そう思って近づいていったら腕を引っ張られて気づけばみんなと逸れた。
まぁ、迷子ですよ。どうせ。
「っていうか、何の用で俺を引っ張ったわけ?」
俺はこの人を知らないはずなのだ。
しかし、この人は知っているようだ。


「禁書目録。そういえば解っていただけたけりかしら?」
「……イギリス清教か?」
「そうよ? 貴方には色々感謝ありけりなのよ?」
どこからが真実なんだか。
俺はため息をついて目の前の女性を見つめる。
「何かありけるの?」
「いや? 禁書目録で感謝? なにを?」
正直記憶にはないが、あの手紙からして俺に礼を言う感じではない。
「何を疑っているの?」
「べっつに。アイツは元気か?」
「ええ。今まで以上に元気。元気すぎるくらいなりけるなのよ」
元気過ぎるくらいに?
「アークビショップ!! また勝手に出歩いて……上条当麻!! なぜここにいる?!」
「はぃ?」
赤い髪の長身の男。
あからさまな魔術師の服装。
だれだこいつ。
ごめん。記憶にない。記憶がない。


「ステイル、少しはなしを。ね……」
「しかし……」
「やましいことは何一つしてない。これで良いだろうよ。ステイル」
今さっき聞いた名前を使っておく。
これで記憶喪失は……いや。
「悪いなステイル。俺はお前を知らない」
「はぁ? ついにいかれたか」
そんな罵りの言葉を、ステイルはぶつけてきた。
まぁ、説明は面倒だ。
「当麻〜!!」
ほ〜ら。絹旗達が呼んでる。
「じゃぁなイギリス清教。インデックスに伝言頼む。「いつでも遊びに来てくれよ。お前は俺たちの大事な仲間なんだから」と」
俺はそう言い、足早にそこから立ち去った。
519 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 18:45:48.34 ID:KrernF8i0
_______________


_________


____


「超何してたんですか?」
「カミやんが急に消えたからきn――がはぁ?!」
「超黙ってろォ」
絹旗のブローが決まり、土御門が倒れこむ。
今一瞬能力が発動した気もするが、気のせいとしておこう。
「上条君。そろそろ飛行機の時間」
姫神が腕時計を見せる。
あぁ、確かに時間がやばい。

……小一時間……

「で、飛行機を遅らせた理由は?」
「迷子になってたんです。俺が」
はい。
見事に遅刻しました。
タクシー乗ったら渋滞に巻き込まれ、走っていったら自転車にぶつかりだとか。
そういう不幸は全部慣れているので言わず、小萌先生に言う。
「まぁ、置いてきぼりにならなくて良かったですね。では、離陸お願いします」
小萌先生の声で、離陸した。
数時間後、ようやく空港へと到着。
飛行機内で寝ていた俺たちは、眠い目を擦りながら家へと帰っていった。


「ただいま〜」
……?
あれ?
いつものフェイトの声がない。
今日は確か仕事はないんじゃ……。
鍵は開いていた。
つまり出かけているわけじゃない。
強盗?!
嫌な予感が脳裏を過ぎり、修学旅行の疲れなど吹き飛ぶ。
急いで各部屋を回る。
荒らされた形跡はない。
でももしかしたら。
不法侵入で、女の人を×××なんて聞かない話だがないわけでもない。


急いで寝室へと向かう。
「フェイト!!」
ベッドを見ると、1人分盛り上がった状態の布団。
ほっと胸を撫で下ろし、それに近づく。そしてあることを思い出した。
フェイトは携帯を握り締めて寝ていた。
つまり、一晩中待っていた可能性がある。
「わ、悪い。充電切れてた」
寝ていて聞こえていないだろう言葉を、フェイトに言う。


「……別に」
へ?
「フェイト? おきてたのか?」
「別に」
……?
なんか、変。
「フェイ―――」
「触らないで」
?!
伸ばした手はフェイトによって弾かれ、空をきった。
――え?
「フェイト?」
俺が呼んだのに気づかないようにフェイトはそのまま下に下りていった。
で、電話忘れたのがそんなに駄目だったのか?
520 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 18:48:37.51 ID:KrernF8i0
今日の投下は以上かな。

安価は20時くらいまではとっとくから、
>>504の安価お願いします
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/14(土) 18:57:15.01 ID:YCstSFyL0
なにこれフェイトこわい
安価は1で
522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/14(土) 19:10:09.49 ID:YCstSFyL0
先が気になりすぎて腹いたい
523 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 19:26:36.60 ID:KrernF8i0
>>521>>522

フェイト怖いよ。フェイト。
心理掌握にあやつ(ry
先はまだかけてない。
リアルタイムで良いならやるけど……。




524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/14(土) 19:46:25.56 ID:YCstSFyL0
>>523
時間通りでおねがいします!
525 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/14(土) 20:00:39.95 ID:KrernF8i0
>>524
時間通りって……。
特に定めてないなぁ。
大体、1日2〜3話。
投下時間は、
18時30分か、19時。
でなければ、22時。

今日は投下したし、明日の18時以降だね。投下は。


526 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/14(土) 20:04:48.37 ID:YCstSFyL0
>>525
まじすかー。むむー先が気になるwwwwフェイトの不機嫌がなおるまでおねがいしてます!
527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/14(土) 20:23:34.18 ID:9niKXxas0
ああ、「また明日」って言ってからずっと電話通じなかったからな……
528 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/14(土) 21:53:42.11 ID:KrernF8i0
>>526
気になって眠れなくなってしまえww

>>527
まぁ、そうなんですが。

22時10分から投下する。
529 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/14(土) 22:03:32.96 ID:YCstSFyL0
>>528
明日仕事だからねむりたいっすwwwwwwwwww
530 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 22:10:14.04 ID:KrernF8i0
『誕生日』


突然訪れた拒絶。
それは、余りにも衝撃的で、
俺はただ、彼女のぬくもりが残るベッドに座り込むだけだった。
下では聞きなれた足音。
聞きなれたリズムでの調理が行われていた。
俺は真意を知るために、下へと降りてフェイトの姿を視界に納めた。
いつもの姿。
黄色いパジャマではなく、白いパジャマ。
そこにかかる黒いエプロン。
いつもの彼女。
いつもの時間。
ただ、会話と笑顔がない。2点を除いては。


「……フェイト」
「……」
意図せず漏れる言葉。
名前を呼ぶのは、呼吸して二酸化炭素を吐くのと同じような感じだった。
けれどもそれには返事はなく、ただ、料理を続ける彼女の姿しかそこにはない。
「フェイト」
二回目。
それに彼女は振り返った。
「フェイト。あの……」
「……」
俺を軽く見るだけで、言葉はない。


彼女は料理を終えて、机に並べた。
怒っている。それは確かだった。
でも、料理は俺好みの味で、美味しかった。
食器と箸との接触音のみが木霊する空間。
居心地が悪いなんてものじゃない。
「……」
「……」
「フェイト」
「……」
彼女は何も言わずに、風呂に入り、部屋へと戻っていった。
俺とフェイトの寝室は一緒。
戻れるわけがなかった。
531 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 22:10:59.18 ID:KrernF8i0
翌朝。
ソファで寝てた俺は、フェイトの足音で目を覚ました。
「お、おはよう……フェイト」
「……」
相変わらず無言の彼女は、さっさと仕事へと向かっていった。
一人残された俺。
しかし、すぐにインターホンがなった。
「修学旅行。どうだった?」
「……ごめん。それどころじゃないから帰って――」
「フェイトちゃんのことでしょ?」
尋ねてきたのはなのはだった。
ヴィヴィオもフレンダも。
この時のなのはは連れてきてはいなかった。


「「……」」
家に招きいれる訳にもいかず、俺たちは近くの喫茶店に来ていた。
互いに無言。
気まずい空気。
でもそれは、フェイトのそれよりは明らかに軽い空気だった。
「……フェイトちゃん。凄く怒ってるでしょ」
「うん」
「何をしたか、解る?」
「電話をしてなかった」
「それだけ……かな? 本当に」
なのはの質問の意味が解らなかった。


「何が言いたい?」
「別に。ただ他に隠してることが、あるんじゃないかなって」
次の瞬間。
俺は柄にもなく机を力強く叩き、なのはを睨んでいた。
そのなのはは、俺を睨んでいた。
「私は聞いてるだけだよ? それとも。隠すようなことでもあるの?」
なのはが冷静に聞く。
「ない」
断言できる。
ない。と。
「いや……でも修学旅行。男女相部屋だった」
「そんなことで怒るフェイトちゃんじゃないと思う」
「じゃぁ、なんなんだよ!!!」
「……店を出よ。迷惑極まりないから」
なのはは冷めた声で言うと、勘定を済ませて店を出た。
532 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 22:11:36.25 ID:KrernF8i0
人気のない公園。
そのベンチに俺たちは座っていた。
「なのは。お前なんか知ってるんだろ? 教えてくれよ」
「私が言っても良いのなら。私は教えても良いよ?」
「じゃぁ、教えてくれ」
「出来るわけないよ。今の貴方は、人を殺す目をしてる」
そんなことはない。
自分ではそうは思ってない。
「ただ、怒りっていう感情が抑えられないだけだ」


「教えてあげても良いよ? でも、聞かないで」


「……解った」


風の音が俺たちの間をすり抜けていく。


「フェイトちゃんは、自分に怒ってるんだよ」
「は?」
さっきまでの俺を攻める言い方とは裏腹に、
そんなことを言い出した。
「なんで?」
「聞かないで。私はそう言ったよ?」
「もし知りたいなら、携帯を見てご覧。きっと解ると思う。それと、5月29日だからね?」
5月29日?
謎の暗号に悩みながら、
充電が切れて閉じた携帯。
なのはと別れ、家に帰って充電しながら電源を入れると、
メールが来ていた。
両親から。


その内容は、誕生日おめでとう。


12月11日。
それが俺の誕生日だったらしい。
俺は記憶喪失で、自身の誕生日は知らなかった。
もしかして、俺がフェイトに誕生日を黙っていたんじゃないかって疑ってたのか? なのはは。
けれど、それだけではフェイトの理由が……。
そんなもやもやを残したまま、フェイトが帰宅する時間になった。
扉を開ける音。
リビングに入ってきた、今にも泣き出しそうなフェイト。
「フェイ……ト?」
思わず出た声に、フェイトは何も言わない。


そして。
533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/14(土) 22:11:52.70 ID:YCstSFyL0
上条wwwwww初のうwwwwww
534 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 22:12:15.03 ID:KrernF8i0
「ごめんなさい」


え?
いきなりの謝罪。
何が?
「私、私……駄目な……女だよ」
状況についていけない俺は、
今にも泣き崩れそうなフェイトを思わず抱きしめてしまった。
「離れてよ。当麻」
「嫌だ」
「お願い」
「嫌だ」
「どうじで?」
ついに泣き出してしまったフェイトをさらに強く抱きしめる。
「何で離れなくちゃいけないのかが不思議だよ」
俺は正直に、聞く。
「だって……当麻の誕生日。祝えなかった」
……は?


「え? それだけ?」
「それだけって、大事なことだよ。1年に一度しかない大切なイベントなのに。
私、知らなかった。当麻の傍にいる資格なんてないよ」
えぇぇぇー?!
そんなことで?!
悩んでた俺って何?!
「教えてなかった俺のせいだから……」
「ううん。把握しとくべきだもん。恋人の誕生日くらい。ご両親からの電話で気づくなんて最低だよ」
まさか……。
「私の誕生日。把握してるでしょ?」
「5月29日?」
なのはの暗号をそのまま使う。
「うん。ほら。やっぱりいる資格ないよ」
「フェイト」
「なに?」
「11日。俺修学旅行だった」
「だから?」
「今日。祝ってくれないか?」


俺の言葉に、フェイトが驚く。
俺のほうが背が低いのが情けない……。
それでも、フェイトの頭を撫でる。
「気を使わなくて良いのに。来年は当日にやろうぜ。でも、今年は修学旅行でいなかった。だからチャラ」
俺はそう言って微笑む。
フェイトはもう完全にすすり泣いていた。
535 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 22:12:51.62 ID:KrernF8i0
___________


_____


__


「もしかして、俺に触らないでって言ったり、話さなかったのって」
「えっと……私はそんな資格がないかなって」
思い込んだら一直線ですね〜。
あ〜畜生。
俺凄い寂しかったんだけど。
「俺、嫌われたかと思って死にたいくらい落ち込んでたんだぞ?」
「ご、ごめん」
「許さない」
「ど、どうしたら許してくれる?」
「ケーキ」
「? 今作ってるけど……」
ケーキは現在フェイトが手作り中だ。
けど、そうじゃない。


「フェイト」
「なに?」
「ケーキをさ。口移しで食べさせて」
「ふぇぇ?!」
「いやなら良いよ。許さないから」
ほんの意地悪。
誕生日を祝えないだけで落ち込む彼女を許さないわけがない。
「そ、そんなの嫌だ。口移しする。っていうかしたい」
ぉーぃ。本音出たぞ〜。
「でも、まずは普通にキスするか」
「ふぁ……」
キッチンで調理中のフェイトにキスをする。
あーくそ。身長。
何で俺が背伸びすんだよ。


「「大好き」」


で、その後はケーキをフェイトの口移しで食べたけど、
ごめん。味が解らない。
フェイトの味しかしなかった。
つまりあれだ、フェイト味のケーキ。
うん。美味しかったよ。
フェイト。
その後も何度かキスをした、俺たちだった。
536 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 22:14:37.20 ID:KrernF8i0
>>533
挟まったwww
後書き来るまで待とうぜ先生。

投下は以上。
当麻の誕生日が分からないからやった。後悔は微塵も無い。
537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/14(土) 22:16:00.33 ID:YCstSFyL0
>>536
ごめんなしあwwww
538 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 22:20:23.43 ID:KrernF8i0
>>537
まぁ、これで寝れるはず。
仕事頑張ってこーい。
>>1も早朝5時からバイトorz

フェイトって誕生日いつなんだろ。
アリシアの誕生日で良いのかな5月29日。
539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/14(土) 22:21:09.40 ID:YCstSFyL0
>>538
おやすみ〜♪
バントがんばってーww
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/14(土) 22:26:48.88 ID:YCstSFyL0
うー・・・ニヤけすぎてハイテンションだったぜ。
541 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 22:44:13.03 ID:KrernF8i0
>>540
それは良かった。
良い夢を。

さて。
明日の分書けるかな……。
542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/14(土) 22:51:59.56 ID:CSdVB6KJ0
1日でいいから変わってくれ、上条さん
543 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 23:19:14.65 ID:KrernF8i0
>>542
夢の中で、自分に置き換えよう。
っていうか、このフェイトみたいな女性は世界中探しても居るかどうか……。
544 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/14(土) 23:50:54.99 ID:KrernF8i0
散歩中に続編考えた。
この続編はアフターストーリーのその後の話。
forceと絡める予定。
オリキャラもぶち込む予定。
とあるとなのはとXXXXのトリプルで書く予定。

で、何だけど。

ルートの引継ぎをしたいんだけど、
フェイトルート引継ぎで良いよね?
駄目?
545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/15(日) 00:08:15.63 ID:2ozWKMjDO
大丈夫だ、問題ない
546 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/15(日) 12:10:22.89 ID:juB3QCbD0
>>545
そうか。じゃぁ、いいか。


で、なんだけれど。
まだ先の話だけど、
もしかしたらフェイトルートのエンドに不満があるかもしれない。
というか、全ルートに言えることだと思う。
その時は、申し訳ない。
今日はこの後14時からバイト。
早朝バイト(9時まで)午後バイト(14時から18時まで)
一日で二回もバイト。
もうやだorz

投下は19時半以降です。

では、また後で。
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/15(日) 12:31:33.71 ID:85z+YKmF0
乙!
548 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/15(日) 18:45:31.19 ID:juB3QCbD0
予定通り

19時から投下。
549 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/15(日) 19:00:33.94 ID:juB3QCbD0
『麦野さん大変です』

保護観察を始めて1ヶ月くらい経ち、
なのは達はミッドへ戻って行った。
というのも、さして問題ないと思う。とのこと。
あとは当麻に任せる。
はやてはそう言い残し、帰った。
で、晴れて絹旗の保護観察人を終えた俺。
絹旗は、本人の希望で俺の高校を卒業するつもりらしい。
で、こんなことは今関係ない。


「で?」
「いや、で? と超言われても」
「何で俺がこの面子に混じってるわけ?」
「とうま。諦めて」
「いや、ナゼに?!」
「お静かに。公共の場ですのよ? 上条さん」
「「「「……」」」」
麦野が……壊れました。


俺は現在、元アイテムの人たちとお茶会してます。
魔法少女続けてます。みたいな言い方だが、
まぁ、そんな生易しいものじゃないんです。
俺は絹旗に話がある。と誘われ、来たのが喫茶店だった。
何の話かと思いきや、麦野達がいるではありませんか。
なんかしたのかと悩んだ末に、聞かされたのは麦野が壊れたと言う言葉だった。
いや、まぁ確かに前が壊れてただけで、これが正しいのかもしれないけど、
なんか麦野が女の人の喋り方をしてるのは違和感がある。
いや、鳥肌が立つ。


「どうかなさったのですか? 上条さん。そんなに見つめられると、恥かしいのですが」
微かに頬を染めて、麦野が言う。
「絹旗。俺帰る」
「ちょ、超待ってください」
「まぁ、現実から逃げたくなるのも解るわけよ」
「いや、俺関係ないからね?!」
「大丈夫だよ。関係ないこともきっと首突っ込んでくれるって、私はとうまを信じてる」
「滝壺!! 意味解らないから」
「お静かになさって下さい。喫茶店とは寛ぐものですのよ?」
もうやだ。誰この人。
こんなの麦野じゃない。
クローン。クローンだよこれ。
それか瓜二つの妹か姉。
それ以外は認めない。


「なぁ、麦野」
「何でございましょうか?」
「麦野って、老けてるよね?」
もちろん心にもない言葉である。
っていうか、綺麗な人だって俺は思ってる。
ただ、この麦野にこういえば前のに戻るかなって……。
「女性にそういうのは如何なものかと。上条さん。めっ。ですよ?」
「「「「……」」」」
「もうやだ帰る」
「ちょ、麦野。原子崩しを超当麻に撃ちまくったりしないんですか?!」
「いやですわ。私が野蛮な人みたいな言い方ですのね」
「わ、私も超帰ります」
「ま、待つわけよ2人とも。私達だけにしないで」


「超どうします?」
「もういっそこのままで良いだろ」
「このままはまづらに会わせたら食べられちゃうよ」
「だからどうしろと?」
「元に戻して欲しいわけよ」
いやいや、老けてるっていっても怒らなくなった麦野をどうやって?
「この幻想を超壊してください」
無理です。
現実から逃げないで下さい。
550 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/15(日) 19:01:12.18 ID:juB3QCbD0
「あ、あの。私が何か困らせてしm――」
「超黙っててください」
「あ……はい。ごめんなさい」
あー誰だよ!!
リイン何したんだよ!!
麦野を返してくれよ!!
「あっ、とうま」
「ん?」
「むぎのの体に触ってみて」
「急にどうした滝壺」
「いや、魔法で何かされたのかなって」
あ〜。
そういうこと。


「じゃぁ、麦野。店を出るわけよ」
……?
え?
何で出る必要が。
俺たちは半ば引っ張られるように麦野の家へと来ていた。
今の人格の麦野の部屋なんだろうか。
女の子っぽいものばかりだ。
「じゃぁ、頑張って」
はぃ?
「うわっ」
「きゃぁぁぁ?!」
フレンダにそういわれた瞬間背中を押され、麦野へと突っ込んだ。


突っ込んだ結果、俺は麦野をベッドに押し倒す形で倒れていた。
「ってぇ……。何しやがるフレンダ!!」
「……けよ」
ん?
「てめぇ、どけっつってんだろぉが!!!!」
「わぁぁぁ?!」
急に走った白い閃光に、思わず飛びのく。
「てめぇ、何したか解ってんのか? あぁ?!」
「い、いや。その。フレンダに押されたわけで」
「あぁん? じゃぁ、フレンダどこにいるんだよ? あぁ?!」
ま、マジで切れてますって。
っていうか、あいつら逃げやがった!!!
これやばい。
あー。ゆりかご戦の地上戦再び。


「ったく。で? 何しようとしてた? 正直に答えろ」
「えっと、麦野がおかしくなってたから、魔法で何かされたのかと疑いまして。その……触ろうかと」
「ほぉう。去勢すんぞ」
「まっ、ちょ……頼むから止めて」
「まぁ、あのくそチビに変な魔法かけられたのは事実だ。事実だが。ベッドに押し倒す必要はねぇんじゃねぇか?」
ごもっとも。
俺も毛頭その様なつもりではなかった。
って言うかかけられてたんだ。
「すみません。転んでしまいました」
「……わ、私。初めてだから優しくしてね?」
「麦野?!」
「死ね馬鹿。冗談に決まってんだろーが」
「いや、まじでびびった。魔法が再発したのかと」
まぁ、それに麦野が初めてなわけ……ないよね?!


「この部屋、麦野の趣味?」
「わりぃか? 私だって女なんだから集めてたって良いだろぉが」
「いや。ただ意外だなっと。麦野って怖いイメージがあるから、こういう趣味持ってると思うと、可愛いな」
「―――いますぐ出て行け。3分待ってやる。だから出て行け!!!」
スターライトブレイカー的な集束を始めた麦野の原子崩し。
俺はその場から逃げるように、って言うか逃げた。
551 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/15(日) 19:01:44.04 ID:juB3QCbD0
____________


_______


___


「なんてことがありまして」
「……」
「フェイト?」
「……当麻」
「なに?」
「馬鹿」
「んな?!」
「だって、麦野が可愛いんでしょ?」
「へ? あ、いや。それはだな……」
「当麻の馬鹿」
あぁー。
涙目フェイトさん超可愛い。


「ごめんフェイト。でも、フェイトが一番可愛いよ」
「……」
「フェイト」
「なに?」
「俺はフェイトのことしか、好きにはならないよ。今もこれからも」
「……信じてるから」
布団の中で抱き合って寝た俺達。
俺はフェイトが好きなんだよ。
それは変わらないさ。絶対にな。
552 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/15(日) 19:02:12.49 ID:juB3QCbD0
『帰れないなら』


「……行きたくない」
「いや、ね? 俺は別に構わないから、行って来いよ」
「わ、私はやだよ。何でこういう時に限って……」
「たははは。まぁ、仕方ない。フェイトはそういう仕事についてるんだから」
「やめようかな」
「うぉい?!」
「冗談。本当にごめんね当麻」
フェイトはそう言って転送装置でミッドに向かった。
いつもの短めの仕事ではなく本局での仕事。
時間がかかるのは当然だ。
で、
こんなしみじみしているのには理由がある。
現在、12月20日。
わ〜い、クリスマスだ〜とそろそろ子供達が騒ぎ始める頃であり、
親t……。サンタさんがやべぇぇぇ!!! 魔力残ってないのに、プレゼント作り終わってねぇ!! なんて慌しい頃である。


で、今週。
そのクリスマスとクリスマスイヴがあるのだが、今週はフェイトが出張だったりする。
俺としては、一緒に居たいのが本望だが仕事にいかせてあげるのが普通だ。
っていうか、フェイトが行きたくないと駄々こねていたが、
けどまぁ渋々フェイトは仕事へと向かった。
そしておれは終業式のために学校へと登校中。
「いやしかし……フェイトいないのか……」
「超落胆していますね」
「ははは。まぁ、ね。気にしないで」
「いやいや、超落ち込んでる貴方の負のオーラを見逃す? 超出来る相談じゃないです」
絹旗の声が耳に届く。
あー。
まじでどうしよう。


「超執務官がいないって、長期任務ですか?」
「ん。今週は本局に磔だな」
「その言い方は少しばかり語弊が超生じますが、つまり、本局で超仕事があって帰れないってことですよね?」
「そうだよ」
「帰れないなら、超貴方が行けば良いじゃないですか」
……。
あっ。
……?!
「そうだ、そうだよ、そうですよ。俺が行けば良いんじゃんか!!」
「超急に叫ばないで下さい。っていうか、一週間会えないことを超我慢できないんですか?」
「いや、俺は構わない……訳でもないけど、主にフェイトが無理。朝は仕事行きたくないって駄々こねてたし」
「超甘えん坊な人ですね。それ現実ですか? 超幻想じゃないんですか?」


な、なんか絹旗が睨んできたんですけれど。
「執務官のイメージ超崩壊する情報ですよ。それ」
だ、だろうな……。
「今日で終わりですし、超行っちゃってください」
「そうするよ」
「できれば―――」
「ん?」
「いいえ、超なんでもないです。遅刻前に急ぎますよ!!」
553 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/15(日) 19:02:43.03 ID:juB3QCbD0
で、放課後。
「よぉ。当麻」
「む、麦野? 校門でなにしてるんでせうか?」
「カミやん。死刑やで?」
「だまってろぉ。殺すぞ」
「うはっ。超ドキドキするで」
「「?!」」
「超気持ち悪ィから死ね!!」
「げほぁ?! ぐはぁ?! い、痛いけど快感やでぇ!!」
「ひィ?!」
殴られ蹴られで、快感って……
あ、青髪が暴走してやがる。
絹旗も麦野までも怯えてるよ。
これやばいって。
「行くぞ、2人共!!」


_________


____


__


「な、なんなんだよ。あいつは」
「気にするな。で? なんのよう?」
「あぁ、絹旗から当麻がミッドに行くって聞いたからよ」
絹旗のネタバレはやっ!!!
って、なにこれ。
俺は麦野からドクロマークが描かれた小瓶を受け取った。
「強力な媚薬。リインにあの魔法の罰として使え」
「はぃ?」
「それをリインに全部使って放置プレイ。いいな?」
「わ、解った」
麦野は怒鳴って帰っていった。
まぁ、説明書は後で読むか。


「じゃぁ、みんなに超よろしくお願いします」
「ん。了解」
「また……超来年。ですかね」
「そうかも」
絹旗も帰っていった。
じゃぁ、俺も。
ミッド本局のフェイトのところに帰りましょうかね。
554 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/15(日) 19:05:18.07 ID:juB3QCbD0
今回は以上。
リインへの処罰安価はここの為にとりました。
……麦野ェ。

っていうか、青髪のキャラ崩壊してる?
555 :gcit4dg :2011/05/15(日) 20:05:00.09 ID:GvJ5Uv2f0
乙です。続き楽しみにしてます。
556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/15(日) 20:21:44.21 ID:jVYvG6nSO
そういうことか…

リインがなんかやらかしたかと思ってすごい探してたのにorz
557 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/15(日) 20:49:06.79 ID:juB3QCbD0
>>555
また明日〜。

>>556

ごめんね、安価しながらリアルタイムじゃないから、
先に安価とって、後で反映させるってやり方だから。



で、物凄く気になったんだけど。


みんなに聞きたい。

1、上条フェイト

2、当麻・T・ハラオウン


どっちが良いかな。
558 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/05/15(日) 21:15:05.17 ID:nalIkcQAO
559 :gcit4dg :2011/05/15(日) 21:35:32.83 ID:GvJ5Uv2f0
560 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/15(日) 21:39:32.71 ID:mUydsSG40
561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/15(日) 21:41:10.17 ID:85z+YKmF0
562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(西日本) [sage]:2011/05/15(日) 21:46:33.40 ID:nfe2b1qRo
1
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/15(日) 21:59:05.39 ID:85z+YKmF0
>>553
読み返してみたら、いつかの媚薬安価が採用されてたww
>>1ありがとうございます
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/05/15(日) 21:59:05.50 ID:GvJ5Uv2f0
2
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/05/15(日) 22:00:33.00 ID:GvJ5Uv2f0
間違えて二回投稿してしまいました。すいません。
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/05/15(日) 22:01:32.86 ID:GvJ5Uv2f0
間違えて二回投稿してしまいました。すいません。
567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(西日本) [sage]:2011/05/15(日) 22:05:49.21 ID:nfe2b1qRo
落ち着けww
568 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/15(日) 22:08:35.29 ID:juB3QCbD0
あれ、なんか凄い増えてる……。

>>563
いえいえ、それは悪魔で麦野の提案ですから……。
実行するのは安価通り>>442
>>443はネタとして借りただけ。
それか、
リイン視点で媚薬投入放置プレイ編とかって見てみたい?

>>ID:GvJ5Uv2f0
まぁ、気にするでない。
569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/15(日) 22:11:32.44 ID:85z+YKmF0
>>568
正直にいえば、見たいです
570 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/15(日) 22:15:57.81 ID:juB3QCbD0
>>569
なら書くよ。
ただ、今日は無理。
明日も出来るかわからないけど、
19時あたりにきてみてくれ。
もしかしたら投下してるかもしれない。
571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/16(月) 07:31:32.08 ID:hN+N4bGw0
まだ安価あります?あるなら1で
572 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/16(月) 08:50:28.44 ID:xXLx4m0DO
まだ安価おkなら2
573 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 08:55:58.12 ID:DUHFG03a0
>>571
問題ない。

1、上条フェイト       3票

2、当麻・T・ハラオウン   4票

やっぱ2番の方がかっこいい気もする。
トウマ・テスタロッサ・ハラオウン
上条フェイト・テスタロッサ・ハラオウン
上条とるなら、後ろ二つは省略かな。
上条フェイトこれでok。

まだ募集しとく。

というか、これでも良くない?!
なんて案があれば。ぜひ。
574 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 11:28:16.19 ID:DUHFG03a0
>>569
まじで、申し訳ない。
書くとか言って置きながら、2日目までしかネタがない。
だから、リイン視点で媚薬投入放置プレイ編は2話しかない上に、駄文。
でも>>1にはこれが限界のようです。
575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/05/16(月) 11:52:56.23 ID:uKFwduXV0
完全にネタだが、過去の事例に即して考えるなら
フェイト・T・H・上条とかやらかしそうではあるw
576 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/16(月) 11:55:33.48 ID:DUHFG03a0
>>575
では、

K・フェイト・T・ハラオウン

で、どう?
577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/05/16(月) 13:28:08.77 ID:JA3Eli0S0
いいと思います。当麻はK・トウマ・T・ハラオウンがいいな〜
578 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 14:30:57.13 ID:DUHFG03a0
K(上条)・フェイト・T(当麻)・ハラオウン

っていうか、現在

1、上条フェイト       3票

2、当麻・T・ハラオウン   5票

2で決定かな。これは。

なのはルート書きたいのに、案が全然浮かばないorz
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします。 [sage]:2011/05/16(月) 15:24:47.47 ID:9kFVh3rDO
なのはルートではヴィヴィオとの絡みも入れてみたらどうですか?
580 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 16:07:32.55 ID:DUHFG03a0
>>579
まぁ、それはそうなんだけど、地の文が思いつかない(ぇ?
581 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 18:27:43.54 ID:DUHFG03a0
30分から駄文投下
582 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 18:33:49.11 ID:DUHFG03a0
『1日目』


「リイン曹長!!」
「はぃ?」
なんでしょうか。
「上条様から差し入れとのことです」
え?
当麻くん?
「今どこに?」
「これを渡したらさっさと居なくなってしまいました」
そう言って渡されたのは、小さい私専用のカップに入ったお茶。


「では」
「どうもです」
のどが渇いてた私はそれを一気に飲み、仕事に戻る。
……この文章は訂正はありませんね。
……これは。
「18番のプリント訂正あるので、来てくださーい」
「はい!!」
私がやっているのは、文章作成の確認で、
訂正があれば呼んで指摘する。
地味だけれど意外と面倒な仕事。


「あの、どこが……」
「えっと……あれ?」
「リイン曹長?」
「ちょ、ちょっひょまってくらはい……」
ら、らめら……頭がぐわんぐわんしゅる……。
し、仕事を終えたら、や、やしゅまないと……。
「リイン曹長? 大丈夫ですか?」
「へ、平気でしゅ……3行目ぇっ、あっ……3行目から5行目まで……ていせっいです」
「は、はぁ。了解しました。本当に大丈夫ですか?」
……んっ?!
「はぁっ……はぁっ……」
「リイン曹長?」
「ぐ、具合が悪いので、へ、部屋に戻ります……」
583 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 18:34:35.93 ID:DUHFG03a0
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__


部屋に戻ったけど……はやてちゃん居なくて良かった。
「んっ……はぁっはぁっ」
なんか変な感じ……。
体が熱いというか……。
それに……。
服を脱ぐと、下半身がびしょびしょに濡れ、下着はおろか、スカートまで洗ったように濡れていた。
「な、なんでこんにゃ……トイレには、行ってたはっぁんずなのに……」
しかも……。
「ひゃぅっ……下着がすれるだけで、変な刺激が……」
「なんや? リインおったん?」
「ひゃぁぁぁぁぁぁぁ?!」
「な、なんなん?!」


「は、はやてちゃん。いつの間に?」
聞かれた?!
「ついさっき」
良かった……。
……?
「ちょっと、シャワー浴びてくるです」
「なら私も……」
「だ、駄目です!!」
「そ、そっか……」


私は急いでお風呂場へと逃げ込む。
……ごめんなさいはやてちゃん。
でも、今の私……なんか変なんです。
なんて言えば良いか。
少し……ふわふわな気分というか……。
なんで?
なんで……こんな。
シャワーが体に当たるだけで、変な刺激が全身を襲い、私は途中で気を失ってしまった。
584 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 18:35:21.60 ID:DUHFG03a0
『2日目』

「……あれ?」
私が目を覚ますと、医務室だった。
聞くと、私は入浴中に倒れてしまったらしい。
あの感覚。
あれはまるで……。
「リイン。もう平気なん?」
「はやてちゃん?」
「無理はあかんよ。入浴中に倒れるなんて」
……えっと。
「ごめんなさい」
「ええよ。リインが無事何やし」


はやてちゃんはそう言って微笑み、仕事へと向かった。
私も仕事……。
私は昨日中断してしまった仕事へと戻る。
「……」
昨日の変な感覚はまだ抜けていない。
まだ、下腹部がじんじんするし、熱っぽい。
でも、仕事を終らせなければいけない。
「あっ、リイン曹長。お体の方は?」
「平気です。仕事に戻りますね」
「はい。お願いします」
……。


33番までは訂正なし……。
あと22枚。
「リイン曹長。お茶です」
「ありがとうですぅ」
お茶を少し飲み、机に置く。
昨日で終えてるはずの仕事だから休んでられないからなぁ。
んっ……。
はぁっ……。
ま、また?!
熱い……。
仕事中なのに……。
体が熱くて我慢できずにお茶を飲み干す。
585 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 18:36:39.63 ID:DUHFG03a0
けど……飲んでも冷えるどころか、症状は悪化するだけ。
「……あぅ」
汗なのか、昨日みたいな良く解らないものなのか。
私の全身はびしょびしょに塗れ、まるでお風呂上りの状態になっていた。
残りの確認作業を早急に終えて、部屋を出る。
呼吸が荒く、焦点も中々定まらない。
視界がぼやけ、壁にぶつかる。
「はぁっはぁっ……せめて、部屋に戻らないと……」
「あれ? リイン。大丈夫?!」
「だ、だれ……でひゅか?」
声だけで識別できず、焦点が定まらない私は顔も見えない。
「フェイトだよ。リイン。大丈夫? いま――」
あっ……やぁっ―――
フェイトさんの手が私を包んだ瞬間、
私は声にならない叫びを上げて、気を失った。


____________


_________


___


「んっ……?」
「あっ、起きた? 大丈夫?」
えっと……。
あっ……。
「ご、ごめんなさい!!」
「え?」
私が謝ったことに、フェイトさんが驚く。
「私、その……体がなんかおかしくて……漏らしてしまったというか……その」
「ねぇ、リイン。あれは尋常じゃないよ。なにがあったの?」
「わからないんです。お茶を飲んだら、急に……あぁ!!」
そうだ。そうじゃないですか。
昨日もお茶を飲んだら変な気分になって……。


「リインのお茶に変な薬でも入ってたのかな?」
「はいです。可能性というか。それ以外ないです」
フェイトさんは、少し悩んだ末に私を見つめた。
「リインは体がおかしい時、どんな感覚だった?」
「え?」
「体が、疼くだとか、無性に……下半身が気になるだとか」
フェイトさんが気恥ずかしそうに言う。確かに、そんな感覚だった。
私が頷くと、フェイトさんは神妙な面持ちで、口を開いた。
「お茶に入れられてたのは、媚薬だね」
「媚薬?」
え?
媚薬?
え?
聞いたことはあるけど……。
「それって、あの、そのぉ……アレなことに使う……?」
586 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 18:37:14.08 ID:DUHFG03a0
私の言葉にフェイトさんが頷く。
その時に、当麻くんが来た。
「ん。リイン起きたのか」
「あっえ? なんで?」
「いやぁ、フェイトから聞いて驚いたよ。突然、「リインが気絶しちゃった……どうしよう?!」って電話が来てさ」
あぁ、そっか。
私、気絶したんですね。
「ごめんなさい、心配かけてしまって」
「いや、良いよ」
「あっ、当麻。私、仕事戻らないといけないから。お願いできる? はやても少ししたら戻れるらしいから」
「了解」
フェイトさんはそのまま退出して行った。


「リイン」
「はぃ?」
「悪かった」
「へ?」
「リインのお茶。あれは、媚薬茶なんだ」
媚薬茶?
媚薬?
え?
「な、なんでですかぁ?!」
「麦野。お前麦野に魔法かけて帰ったろ」
あっ。
そういえば……。


「めちゃくちゃぶち切れててさ。で、処罰が媚薬を飲ませて放置。ってことでさ」
「わ、私……その……」
「まさか、ここまで強力なやつだとは思わなかった。ごめん」
「い、いえ。私が元々、魔法をかけたままにしたのがいけないので、自業自得です」
……物凄く恥かしかったけど。
「本当は、1週間やらないといけないんだけど、止めとく」
え゙? 1週間?
「あははは、そんなにやられたら私壊れちゃいます」
さすがに、あのむず痒い感覚。
フェイトさんに教えられてなんなのか気づいちゃいましたし……。


「あの。当麻くん」
「ん?」
「私、当麻くんが好きです」
「へっ?!」
「って、媚薬の力で言わせるのが本音だったんですよねぇ?」
「ちげぇよ。そんなことしない。俺にはフェイトがいるから」
「……そう。ですよね」
「ああ」
「もう、戻って良いですよ? はやてちゃんがもうすぐだと思いますし」
思わず、頭が下に下がっていき、俯いてしまう。


「平気なら戻るけど……」
「……平気です」
俯いたまま、答える。
笑え、笑え、笑え。
こんなんじゃ平気じゃないって言ってるようなものなのです。
「――だから、家にもどっていいですよ?」
私は満面の笑みで答える。
しっかりと、当麻くんの顔を見て。
「そっか。飲み物は普通に飲んで良いからな。もう混ぜたりしないから」
「はいです。では、お幸せに」
「ありがと。じゃぁな」
私はその扉が閉まるまで、笑っていた。
閉まっても、暫くは笑顔のままだった。


「――リイン。帰ったよー。体調は……?」
はやてちゃんの手が、私の頬を撫でた。
暖かい……。
「はやてちゃん。私、私……」
「何も言わんでええよ。全てわかっとる。だから、泣いてええ。笑顔で見送れたんなら凄いことや。
今は私とリインしかおらんから、泣いても大丈夫やよ?」
私は、はやてちゃんに優しく包まれたまま、おお泣きした。
子供のように、泣きじゃくった。


――好きだった。今も、好き。


ただ、私のその想いは伝えられることなく、胸の奥へと隠されていった。
587 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 18:38:50.73 ID:DUHFG03a0
はい。
こんなもんです。

2日目は別のバージョンが書いてあったりするけど、
どちらにしろ駄文orz
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/16(月) 19:47:14.50 ID:hN+N4bGw0
(*・ω・)リインよう頑張った。
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/16(月) 19:51:21.30 ID:FE59QvSg0

まさかあの鬼畜安価からこんな感動的な展開になるとは良い意味で裏切られた気分です
頑張ったなリイン…………


別バージョンも見てみた(ry
590 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/16(月) 20:24:07.13 ID:DUHFG03a0
>>588
頑張った。うん。褒めて良いと思う。

>>589
鬼畜安価の使い道に困った挙句の裏切り。
成功でよかったです。

別ver……。
ボツにしたやつですからね。
30分に投下します。
591 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/16(月) 20:36:33.67 ID:DUHFG03a0
『2日目』


私が目を覚ますと、医務室だった。
聞くと、私は入浴中に倒れてしまったらしい。
あの感覚。
あれはまるで……。
「リイン。もう平気なん?」
「はやてちゃん?」
「無理はあかんよ。入浴中に倒れるなんて」
……えっと。
「ごめんなさい」
「ええよ。リインが無事何やし」


はやてちゃんはそう言って微笑み、仕事へと向かった。
私も仕事……。
「リイン。大丈夫か?」
そう言って医務室に来たのは当麻くんだった。
当麻くん……?!
そういえば。
「流石に強かった?」
「昨日のお茶。あれ、何か入れたんですか?」
「媚薬」
「びy……」
当麻くんの笑顔が怖い……。


「麦野の伝言」
「え?」
「てめぇ、このクソガキ。よくも変な魔法かけてくれやがったな? 媚薬で変態になれ。とのことだ」
「えっと、その……」
やっぱり、昨日の変な感覚は、エッチな……。
「で、今日も飲んでもらうよ?」
「え? い、嫌です」
「なんで?」
「だって、物凄くエッチな気分になっちゃうし、下着もスカートもびしょびしょに……」
「リインは麦野に何したんだっけ?」
……。
でも。


「べつに、それ使ってセクロスしろとかじゃない。
今日耐えれば、それで良いんだ」
え?
今日?
「今日、今からリインに飲んでもらう媚薬は1週間分」
「ふぇぇぇぇぇ?!」
「昨日のは因みに、1日分」
そ、そんな。
あれで?!
あれで、1日?
592 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/16(月) 20:37:23.24 ID:DUHFG03a0
「昨日ので失神するくらい辛かったのに」
「だけど、麦野の処罰だし。じゃぁ、飲んで」
……。
「どうしてもですか?」
「ああ。どうしても」
ううっ……。
「おかしくなったら責任とって下さい」
「解った」
渡されたお茶を一気に飲み干す。
お茶というより、少し甘いような、なんともいえない味が口に広がる。


「大丈夫か?」
当麻きゅんのこえがぁ……。
「だいひょうふひゃひゃいれふ」
「……呂律が回ってないぞ?」
クラクラひゅりゅ……。
ぼぉっとしゅる。
ま、また、濡れ……。
立ち上がった状態の私の股下から水滴が滴る。
「ど、どうひゅればいいひょ?」
「そのまま仕事」
「む、むりれひゅぅ……」
このままひゃ……ただの変態になっちゃう。


「ひゃぁぁぁん?!」
「?!」
少し動いただけで、擦れ合う服で私はお漏らしのように、液体を噴出す。
「はっ……はっ……はっ……」
自然と手が、股下へ伸びる。
本能的行動。
抑えられなかった。
「リイン。仕事行かないのか?」
当麻くんは意地悪にそう言う。


「こんなんひゃひぇきるはふないひゃないれふきゃ」
「もう、意味が通じねぇよ」
「と、当麻きゅんにょせいれふっんっよぉ?」
手は伸ばしたまま、触ってはいない。
触らなくても、何もしなくても、
体が勝手に快感を得る。
いつの間にか足元には水溜りが出来ていた。


「て、てちゅだてぇ……」
「ん?」
「おねぎゃい……わ、わたひのここ……」
自分ですら触ったことは無い。
この行為自体、知識としてあるだけでしたことは無い。
「良いのか?」
「み、見てるく、くしぇにぃっ……どうしゅれびゃいいきゃわかりゃないから」
この会話中も、なんども鋭い感覚に襲われ、意識が飛びそうになる。
「じゃぁ……」
当麻くんの指が、私のからだに触れた瞬間、意識が跳ね飛ぶ。
そして倒れこみ、その衝撃でまた意識を取り戻す。
「ひゃぁぁぁぁぁあぁんっ?!」
「ん〜と。ここをなぞれば……」
「ひゃぁん。あっ、あひゅん?!」
私の下腹部を、当麻くんの指がなぞって行き、
足の付け根に、指が触れる。
「ふゃぁぁぁあぁっっ?!」
593 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/16(月) 20:37:55.80 ID:DUHFG03a0
___________


______


__


「……」
頭が痛い……。
気づけば外が暗くなっていて、私は自分の部屋に居た。
「おっ。気がついたか?」
「と、うまくん?」
えっと……。
あれ?
「なんでここに?」
「リインが気を失ったし、あのままじゃ不味いかと思ってさ」
その言葉で、昼間の行為を思い出す。


「あぅ……今朝のは誰にも言わないで下さい」
「なんで? 可愛かったぞ? 喘ぎ声とか」
「そういうこと言わないで下さいっ!!」
は、恥かしい……。
それに……。
それに―――。
「当麻くんには、フェイトさんがいるんですから」
「なんで今フェイトが出てくるんだ?」
……。
「当麻くんは、フェイトさんが好きですよね?」
「ん? ああ」
「じゃぁ、禁句です」
「だから――」
「良いから!! 禁句です。良いですね? 解ったらもう戻ってください」
「……解った。じゃぁ、無理するなよ?」
当麻くんはそう言い部屋を出て行く。


媚薬のせい、媚薬のせい……。
………。
違うってことは解ってる。
ずっと前から好きだった。
おもえば、あの休暇。
ヴィヴィオちゃんを発見したあの日以前より好きだった。
ねぇ?
どうやったら止められるんです?
私の、この想いは。
感情は、涙は……。
どうやったら?


……当麻くん。


――好きです。
594 :番外編orz ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/16(月) 20:39:35.58 ID:DUHFG03a0
ボツ過ぎるからsage進行(笑

本編は明日で良いかなぁ(サボリ
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/16(月) 20:44:14.86 ID:FE59QvSg0
乙!
普通好きな相手でもここまでされたらさすがに嫌だろうに……一途だなリイン
596 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/16(月) 23:32:53.22 ID:uiRNyATM0
久々に来てみたら安価が二つも……
リイン√も面白いかと思うんだがなあ

リイン一週間メイドってやるんですか?
一途な、しかも上条さんの傍にいれてちょっと嬉しいリインがと思って
すいません自分が撮った安価なので気になっただけですすいません
597 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 00:17:06.93 ID:DKy07i1Z0
>>595
一途な子。それがリインです。

>>596
一週間メイドやるけど。
だけど、中々書けんのよな……。
なんか案が浮かばない。
書けても、
まぁ、1週間全部やるわけじゃないよ。
598 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 17:26:18.82 ID:DKy07i1Z0

さて、18時30分頃から投下。
もしくは、18時20分。
599 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/05/17(火) 17:45:13.69 ID:f8RnOsSh0
待ってます!
600 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 18:33:16.85 ID:DKy07i1Z0
『俺って』

「よっ、エリオ」
「当麻さん久しぶりです!!」
「キャロもルーテシアも元気そうだな」
「え? 当麻さん? 来たんですか?」
「当麻。久しぶりです」
どうも。
俺こと上条当麻は元機動六課の施設にきていた。
そして、なぜかエリオたちが、俺の視界に入ったため、話しかけたのだった。


「どうしてここに?」
「んー。なんとなく、みんなに会いたいなって」
フェイトと会えないのが寂しいなんていえない。
「全然こないから嫌いなのかと思った。当麻はミッドの救世主。この世界の誰もが崇める存在なのに」
ルーテシアが微笑む。
まぁ、その通り。
俺はJS事件において、ゆりかごを軌道上まで運び、
地球を包み込んでいたアルハザードの技術で作られたフィールドバリアごとゆりかごを破壊した。
さらに、死ぬかもしれないというか普通死んだはずのその状況から帰ってきたことで、
英雄、救世主。などと、呼ばれていた。
ただ、俺としてはそんなものは暑苦しい限りで、
普通に接して欲しいのが本音である。
フェイトと再会、学園都市に戻ってからはくるのが初めてだ。


「あら、当麻くん。いつきたの?」
「シャマルさん。ついさっきですよ」
「フリードも会いたがってましたよ?」
「当人はどこにいるんだ?」
「あー。フリードは管理局管轄世界の自然保護の監視してます」
エリオが思い出したように言う。
フリードは、キャロのパートナーの白い竜。
で、エリオとキャロとルーテシアは自然保護隊に入隊しており、
どこだっけ。
第1……14? 管轄世界の自然保護を担当している。


「今度会いに行くよ。そういえば、エリオ」
「はぃ?」
「……告白したか?」
「んなっ?!」
耳元でそう囁くと、真っ赤になって固まった。
うん。まだってことか。
っていうか、ルーテシアとキャロ。どっち選ぶんだろ。
「お〜。何やきたんか」
「「「八神特別捜査官」」」
「はやて、相変わらずですな」
「ついこの間まで同じ世界で生活しとったやん」
エリオたちが敬意を示して話す相手のはやて。
俺にそんなことは関係ない。
仕事以外で会うなら全てはやて。
仕事であってもそれでもはやて。
601 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 18:34:00.70 ID:DKy07i1Z0
「そういや、はやて。リインどこにいる?」
「多分、本局の七におるおもうけど、なんでなん?」
「ちょっとな」
うん。
ちょっと。
主に麦野のことですこーしお話があるだけです。
俺ははやて達に別れを告げて、本局の第7支部に向かった。
支部の部屋の前ですでにリインの声が聞こえた。
さて、どうしようか。
麦野には「媚薬使って放置しろ」なんて言われたけど、
俺に、リインをそんな辱める勇気はないのですよ。


「よっ。リイン」
「はわっ?! と、当麻くん……」
「その様子だと、俺が来た理由解ってるよね?」
「む、麦野さんのことですよね?」
「ご名答。すいません、少しリイン借ります!!」
「はぅわ?! だ、駄目なのです。し、仕事……」
「あっ、上条様の御用でしたらどうぞ」
「あわわわ……」
「様は良いよ。上条で良い」
「し、しかし……」
「俺は当然のことをしただけだから」
はぁ……上条様。ねぇ。
普通に呼んでよ。
まぁ、リインを貸し出しOKになったから良いか。


人気のないところまで、というか屋上に俺たちは来た。
というかリインを連れてきた。
「あ、あの、その」
「麦野めちゃくちゃキレてたけど」
「つ、つい。その。おしとやかな麦野さんにしようと……」
いや、正直あれ気持ち悪いから。
「口が悪いけど、優しい。それが麦野だから。あれは、麦野じゃないからね?」
「はぅ……ごめんなさいです」
「で、だ。麦野から処罰を預かってる」
しょんぼりしたリインから視線を外し、ポケットから小瓶を取り出す。


「な、なんですかそれ。あからさまなドクロが……」
「麦野が態々リインの為に裏ルートで仕入れた媚薬」
「え゙?」
「えっと、説明すると、どんなものでも一滴で欲情させる超強力な学園都市製」
どんなものって言うのがまたあれなんだよね。
説明書には普通の人間で例えると、一滴だけで一般男性が自慰で300万回連続でヌくことが可能だとか。
「よ、欲情って、そのあれな……」
「そうです」
「はわわわわ……」
あー泣きそうだよ。


「でも、麦野は優しいから、それ使って何しろとかは言ってないんだよ」
「ほ、本当ですか?!」
「うん。むしろ放置しろって。因みに一滴じゃなくて全部使って放置」
「そ、そんなことされたら……」
そうなった自分を想像したのか、リインは恐怖に顔を歪めていた。
でもまぁ。
「それじゃ可哀想だから、俺は提案があるんだけど」
「は、はい」
「俺とフェイトの専属メイド一週間ってどうよ」
「め、メイドですか?!」
「ああ、嫌なら良いよ。媚薬使うから」
「い、嫌です嫌ですぅ。め、メイドになります!!」
602 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 18:34:29.47 ID:DKy07i1Z0
____________


________


___


「そ、そんなわけでよろしくお願いします」
「当麻、メイド好きなの?」
「いや、リインが麦野にやらせてたの思い出して、じゃぁ、リインも的な感じ」
ははは。
なんとなくリインのメイドが見たくなったなんていえない。
「もぅ。当麻の為ならいつだってメイドのコスプレするのに」
「駄目だよ。フェイトはメイドじゃなくて女神様だから」
「女神がメイド。見てみたくないの?」
「俺を悩殺したいんでせうか?」
「うん。したい」
「……こ、この凄く甘い雰囲気の空間で1週間。ご、拷問です。はやてちゃん」
「あっ。リイン。嫌ならびy――」
「嫌じゃないです!!!」


「そうだ、当麻」
「ん?」
「こっちに来てくれてありがと」
「当然。会いたかったから」
「当麻」
「フェイト」
「……もう何も言いませんです」


俺って、もしかしたらSなのかもしれない。
そう思った日でした。
603 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 18:35:14.98 ID:DKy07i1Z0
『何もない1日』

「なぁ、リイン」
「はぃ? なんでしょう。ごひゅ……ご、ご主人様」
「噛んだ?」
「な、なんのことやらぁ」
からかい甲斐があるというか……。
一人、苦笑する。
「やっぱ一家に1人はリインが必要だな」
「ふふ。嬉しいです。けど、そんなこと出来ませんよ?」
「解ってますよ〜」
もちろん冗談。
記憶を複製して、見た目を同じにして。


そんな事をしたって、リインは元になったリインだけ。
それ以外はリインであってリインじゃない。
「……で、何のようだったんです?」
「いや、特に。することないから呼んだだけ」
「まぁ、私も今は仕事がないですからね〜。暇ですぅ」
どうしようかな。
窓から外を見ると、雨風が視界を狭める。
つまり、天気が悪くて遊びに行くことすら叶わない。


「リイン」
「……はいです」
「こたつの中で丸まってると、間違って蹴っちゃうんですが」
「だってぇ、気持ち良いんですよ〜」
「お前一応、氷系魔法専門だろうに」
「寒いわけじゃないです〜。この中が暖かくて気持ち良いんですよぉ」
言葉通り、俺の視界にリインはいない。
視界に広がっているのは、コタツとその机の上のみかんと、面白いテレビをやっていないので電源すら入っていないテレビ。
リインは、コタツの中で猫のように丸まってる。と思う。
俺だったら熱くて出来ないことだな。


ひまだなぁ。
腰から下はコタツの中に隠し、上半身だけそこから出てる俺。
大の字で倒れこむ。
「ぷぎゅっ?!」
ぷぎゅっ?
その時、足を動かしたせいでリインを潰したらしい。
「な、にしゅんるんですかぁっ」
俺の体をよじ登ってきた。
「いや、ごめん。見えなかったから。それに言ったぞ。間違えて蹴る。と」
「蹴ったんじゃなくて潰したんですよ? 痛かったです」
604 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 18:35:43.65 ID:DKy07i1Z0
リインが睨んでくる。
とはいえ、こんなちっこい美少女に睨まれたところで、
俺が怖い。などと思うことはありませんがね。
部屋の中に響くのは、雨の音と風の音だけ。
互いの呼吸もそれに掻き消されていた。
「当麻くん」
「なに?」
「聞いて、良いですか?」
リインの少しだけ高い声が、そっと、空気を揺らす。
「どこか出かけるとかは無しな」
「解ってますよ〜。私も出かけたくないです」
2人互いに苦笑する。


俺のお腹の辺りには、コタツとは違った温もりがあり、
それが徐々に、上へと移動してきた。
「フェイトさんって家だとどんな感じなんです?」
「なんだぁ? はやての刺客か?」
「ちがいますよぉ。単なる疑問ですぅ」
家だと……。
「ここ数日見てきたまんまだよ」
甘えたがりで、寂しがり屋で、少しドジっ子で……。
「あはは。仕事とこっちじゃ正反対ってやつですね」
「そうだな。まぁ、俺としては違うフェイト。もしくは本当のフェイトが見れるから良いけど」
「……楽しいですか?」
「ああ。楽しいよ」
「……そうですか」
ん?


リインはもぞもぞとコタツの中へと戻っていく。
最早ペットに近しい感じがする。
「あーそうだ。リイン」
「はぃ?」
「ちょっと頼みたいことがある」
「聞いてから考えます」
「リインの髪の毛触らせて」
「はぃ?」
またしても、もぞっとコタツから顔を覗かせて人の体をよじ登るリイン。
もうやだ、可愛い。


「触りたい理由は?」
「特にない。なんとなく思っただけ」
「フェイトさんのを触ってるんじゃないんですか?」
「それはもう、毎日」
俺が笑うと、なんか刺すような視線が小動物から……。
「じゃぁ、良いじゃないですか」
「フェイトの髪は、まるでシルクのような感じでさ。さらさらとスルスルって感じ」
「まぁ、女の子は髪を気にしますから」
「リインは?」
「はぃ?」
「気にしないのか?」
ほんの冗談のつもりの言葉。
ただ、リインの髪の手触りが気になり、聞いただけ。
リインも気にしていることは解ってる。
605 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 18:36:22.52 ID:DKy07i1Z0
「それは私が女の子に見えないから気にしていないんじゃないかって言葉ですか?」
それに返ってきたのは刺々しい言葉だった。
「あっ、いや……そういうつもりじゃ……」
「何が違うんですか? 女の子は気にしてるといったのに、貴方は……貴方は私に気にしていないのかと聞いた。
私がデバイスだから? だから女の子とは思えない。そういうことですよね!!」
急に怒鳴ったりインに思わずたじろぐ。
「いや……違う――」
「ごめんなさい。ただの八つ当たりです。髪は私も気にしていますよ? 触りたければ今貴方の胸辺りにいるのでどうぞ」
俺の言葉をさえぎって彼女の口から出たのは、高く聞きなれた声ではなく、
少しだけ低い声だった。


八つ当たり?
「何かあったのか?」
「……天気が悪いことの八つ当たりですぅ」
いつもの声色のリイン。
ほっと胸を撫でおろs――
「きゃうっ」
ごつっと何かに……。
というかリインにチョップが決まった。
「なにするんですかぁっ」
「ごーめん。そこにいるというのをすっかり忘れてました」
ポカポカと叩いてくるリインの頭を撫でる。
「サラサラ〜」
「当たり前ですよ。私も女の子なんです」
「そうだな」


リインの髪を弄くって遊ぶ。
「三つ編みリイン」
「私は似合わないです」
「じゃぁ、サイドテール」
「これもなんか……」
「ポニーなんてどう?」
「まぁ、ましかなって感じです」
様々な髪型にチェンジして遊ぶ。
「ツインテールッ!」
「私はやっぱりストレートです」
「だな」
一通りやってみたものの、見慣れているのがストレートなので、やっぱりそれが良いかな。


「何か事件おきるのは嫌だけどさ、何かしらの楽しさが欲しいよな」
「私といてもつまらないですかぁ?」
「そういうわけじゃないんだけどさ、話のネタになりそうなものが欲しいってことだよ」
「フェイトさんと当麻くんのイチャイチャ話で良いかと」
「嫌です。やめてください」
俺が返すとリインの小さな笑い声が聞こえた。
「ずっとこのままだと良いな」
「そうですね。私達管理局に仕事がないのは良いことですぅ」
「リインが言うとサボりたいだけに聞こえる」
「あぅっ?! そんなことないですぅ!!」
「ジョークですから、態々大きくなって叩くなよ」
「解ればよろしい」
リインはそう言うと、また小さくなってコタツの中へ消える。


「熱くないの?」
「平気ですよ〜」
……そんなこんなで、事件も何にもない平和な一日だった。
606 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 18:41:22.05 ID:DKy07i1Z0
今回はこんな感じで如何でしょう?
てなわけで投下は以上。

リインの髪型はやっぱそのままが一番良い。
次回は……『うん。勢いでやった後悔している』です(嘘(でも>>1の心情はこれ
607 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/05/17(火) 20:00:01.54 ID:f8RnOsSh0
乙です!次の話はどんなのか楽しみです。
608 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/17(火) 20:37:35.95 ID:kjD4NUbDO
乙。ほのぼのしてていいね
609 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 20:39:13.01 ID:DKy07i1Z0
適当に続編の嘘予告作ってみた。

とある世界に暮らす……幸せな一家―――


「じゃぁ、私は本局行ってくるから」
「フェイト、気をつけてな」
「行ってらっしゃいママ〜」
「うん。当麻。明日香をよろしくね?」
「任せとけ」

娘と父2人きりになったミッドチルダの休日――


「当麻パパ。何してるの?」
「今日はフェイトママの誕生日だぞ〜?」
「私も手伝う〜」
「じゃぁ、クリームを混ぜておいて」
「は〜い」


仕事を終えた母親に走り寄る、親友――


「フェイトちゃん!!」
「はやて?」


そして、聞かされた、信じたくない言葉――


「落ち着いて、聞いて欲しい―――」
「え?」


同時期に現れた、謎の少女と少年。そして少女を部品と呼ぶフッケバイン一家――


「何がおかしい!!」
「しらねェってのはおもしれェもんだ。てめェが手にしてるそいつが一体どんなシロモノなのか。それもしらねェで部品を助けた?」


母親の前に現れた白きドレスの少女――


「貴女の願い、かなえましょうか?」
「私は……私は―――」


少年と部品と呼ばれる少女が出会い……平和の調律が乱れた時……戦いが――始まる。



――ねぇ、当麻……ずっと……一緒だよ?
610 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/17(火) 20:44:53.97 ID:DKy07i1Z0
>>607
過度な期待は(ry
>>608
ほのぼの〜。
まぁ、このアフターストーリーの基本はほのぼので行こう。だから。


嘘予告(笑
force単行本買わないと全然知識ねぇm9(^p^)
でも完結してないorz
よし、オリストだっ!!
オリキャラだァ!!
611 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/05/18(水) 12:14:32.16 ID:pRzuY3bE0
続編見てみたいっす!けどなのはルートも見てみたい。どうすればいいんだぁ〜
612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/18(水) 14:10:23.65 ID:CRFLcMnh0
>>610 楽しく見させていただいております!頑張ってください!
613 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/18(水) 19:46:24.22 ID:n/w8OL2p0
>>611
なのはルートがかけるかわからない切迫した状況な>>1
ほのぼのがなぜか書けないぉ。

>>612
どうもです。
頑張りますよ。
元々>>1得で始めてたことだし。
まぁ、本編は終ってるんだけど。


投下は出来ないかもしれない。

青島「室井さん!!執筆が間に合いません!!」
こんな状態(笑
614 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:18:52.13 ID:cHvx/q4s0
見事なタイトル詐欺。
20分から投下。
615 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:19:58.68 ID:cHvx/q4s0
『祝福の風、リインフォースU』

「あ、あの……」
「おはよう。リイン」
「よっ。リイン」
「私がメイドの意味なくないですか?」
リインが言ってるのは正しかったりする。
まず、夜のうちにフェイトが洗濯を終え乾燥機に入れてあり、
朝は俺がフェイトの為に朝食と弁当を作っている。
リインの出る幕はありません。


「あぅ……私は何してれば」
「のんびりしてて良いぞ」
「はぃ?」
「あっ当麻行ってきまーす」
「うん。行ってらっしゃい」
フェイトは行っちゃったし……。
う〜ん。
「リイン、何かしたいことある?」
「メ、メイドの意味が……」
「リインに媚薬使うかどうか迷った末に適当に言っただけだよ」
ははは。
まぁ、リインの幼女モード(身長1m少し)の白いメイド服(はやて監修)これ見れたし。
……。


「……なぁ」
「はい?」
「リインは過去の記憶とか……気にする?」
「きゅ、急になんですか?」
「俺は、フェイトに隠してることがあるんだ」
「……? 良く解らないですが。気にするべき記憶なら」
気にするべき記憶。
俺の記憶は……。
616 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:20:39.91 ID:cHvx/q4s0
「私は聞いている通り、2代目です。
しかし、初代としての記憶なんて私は持っていません。
聞けば、数多の屍を踏み潰していた存在。です」
リイン……。
「ですが、それがどうだと言うのでしょうか?」
「え?」
「過去の記憶。振り返るべきなのですか?
確かに、振り返らなければならない時もあります。
自身の過ちを忘れるなんてことはしてはいけませんから。
私は過去を忘れてはいけないんです。記憶はありませんが。
ですが、当麻くんが言う過去の記憶。それは振り返るべきものですか?」


リインが俺を見つめて言う。
振り返るべき記憶だったか……。
その記憶は俺にはない。
俺にとって記憶はあの時インデックスにあってからしかない。


「そうでないのなら、忘れてしまうべきです。
私に過去の……初代の記憶、想い、願い。それらを知るすべはありません。
ですが、今の私の願い。それは知るすべがあるんです」
リインが微笑む。
「祝福の風リインフォース。私は初代ではなく、2代目なんです。
それ以外に何が必要なんでしょうか?
今の私の願い、それは間違いではない、初代の願いとともにある。私はそう信じています」
「……けど、以前と願いが違うとしたら?」
「だとしても。解らない以上どうしようもないじゃないですか。
なら、私は今の自分の願いを叶えるだけですよ。
はやてちゃん、ヴィータちゃん。シグナム、シャマル、ザフィーラ。
なのはさん、フェイトさん、当麻くん、エリオくん、キャロちゃん
スバルさん、ティアナさん。その他のみんなとも。ずっと一緒に。
その願いを叶え続けるだけです」


「強いな、リインは」
「いえ、弱いです。物凄く。でも、弱いから、私は振り返らない。
前だけを見る。振り返る強さを私は持っていないから」
「どこがだよ。強いよ。俺なんかより、ずっと……」
おかしいな。
なんでだろう。
自然と、涙がこぼれた。
「え? あぅ……当麻くん?!」
失われた過去の記憶。
それが重要だと、思ったことはない。
でも、インデックスや御坂。両親。
みんなのことを覚えていない俺。
俺と付き合っていた可能性。
俺が、好きだったかもしれないインデックス。
617 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:21:15.04 ID:cHvx/q4s0
「記憶がない」
「え?」
「俺には、過去の記憶がないんだ」
「え? えぇぇぇ?!」
「そのなくした記憶の俺は、インデックスが好きで、インデックスと付き合ってたかもしれないんだ。
でも、今の俺はフェイトが好きで……それでいいのかって」
慌てていたリインは、落ち着いていて。立ち尽くしていた俺の手をその小さな両手で包み込んだ。
「良いんです。失くした記憶が好きでも、
今の貴方は彼女を好きですか?
彼女は今の貴方を好きですか?
彼女にそれは打ち明けたんですよね?」
「打ち明ける前にばれたけど……」
「なんて言われました? きっと、今の貴方のしたいようにして。そういわれたんじゃないですか?」
え?
「な、なんで?!」
なんで? 誰にも言ってないはずなのに。


「……女はそういうものですよ? まぁ、例外はいるかもしれませんが……
好きな相手が幸せなら、自分は悲しみを受け止めよう。
そう思うんです。って、私が言っても説得力ないですね」
苦笑するリインが、下にいる。
目線を下げた俺の視界に映る彼女は、
見た目に反して強く、大人だった……。
「隠してるのは、記憶喪失のことですか?」
「……ああ」
「もし、貴方がその失くした記憶の中に、フェイトさんに申し訳ないと思う記憶があるのなら言うべきです。
でも、どうでも良い記憶。今の貴方に、彼女に。関係のないことだと言うのなら、
記憶喪失だと言うことを、忘れて良いんじゃないですか?」
記憶喪失を忘れる……か。
考えたことないことだな。


いつも、常に、インデックスに記憶喪失がばれることに怯えていた。
忘れようにも忘れられなかった。
それは、傍にいたアイツに重要なことだったから。
でも、今傍にいるのはフェイトで。
そのフェイトに必要なこと?
「良いのかな。忘れて」
「……それは、貴方が決めることですよ?」
微笑むリイン。
俺がどうするか。
きっと解っているんだろう。
いらない記憶?
決して、いらないわけじゃない記憶。
でも、俺達に必要な記憶?
そう聞かれたら、答えはきっと「必要ない」そう答える。
だから。
618 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:22:02.41 ID:cHvx/q4s0
――忘れてしまおう。


――記憶を忘れた。


――そのことを。


――俺達に必要は無いから。


「そういえば、今日、これからどうします?」
「……え?」
「いや、だって暇すぎますよぉ?」
そう言って首をかしげるリイン。
さっきまでの大人なリインは跡形もなかった。
俺に見せたのは、それは本性?
それとも……。
「俺が奢ってやるよ。どこ行きたい?」
「そうですねぇ―――」


ありがとな? リイン。
お前はやっぱり、リインフォースだよ。


「何笑ってるですか?」
「いや、なんでも。さっさと行こうぜ」
「はいですっ」
619 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:24:20.83 ID:cHvx/q4s0

Q、って、打ち明ける選択肢は何でないんでしょうか。

A、それは打ち明けても意味無いからだよワトソソ君。

Q、いえ、決して無意味ではないかとむしろ重要では?

A、フェイトに記憶喪失で、インデックスが好きだったァ。そう言うンですかァ?

Q、あ、いえ。そうですね。重要じゃないです。

A、そう、それでいいンだよォ。ワァァァァトソォォォォォンクゥゥゥゥン。


冗談はさておき、
話の筋が通っていないことは自覚しています。
勢いでやった。後悔はちょっぴりしている。
次の一話は少し長いかも。
連投開始
620 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:24:49.19 ID:cHvx/q4s0
『ケーキ戦争』


「ミッド? 地球とは関係ない? そんなことはしらん!!」
「は、はやて。落ち着こう。落ち着こうぜ」
現在、12月24日。
地球でひっそりとやる予定だったそれは、
フェイトの本局での仕事により、中止になりそうだった。
けど、
俺はフェイトと過ごす為に一昨日からミッドチルダにきていた。
そしてさらに、はやて開催のクリスマスパーティに巻き込まれていた。


「えーと。大規模だな」
「そうだな。主はやてが元六課面々でやりたいといったからな」
いやしかし……。
「なぜカリm――」
「お気になさらずに」
「でm――」
「お気になさらずに」
「はい」
こぇぇぇぇ?!
睨まれた。
っていうか、カリムさん独り身だったの?


はやて、なのは、フェイト、俺、ヴィヴィオ、エリオ、キャロ、スバル、ティアナ、
シグナムさん、シャマルさん、ヴィータ、ザフィーラ、リイン、カリムさん。
15人も参加していた。
「はやて、ケーキ食べようぜ、ケーキ」
「ヴィータちゃん少し落ち着いて」
「ヴィータさんって子供……」
「なんか言ったかスバル!」
「い、いえ……ティア〜」
「今のはアンタがいけないわ」
こうも人数が多いと、収拾つかなそうなんだけど。
そんな中、はやての手を叩く音が響いた。


「はい、静粛に〜」
「はやてちゃん。いったい何を?」
「僕も気になります」
「わ、私も」
「ヴィヴィオも楽しみ〜」
なのはに続いて言葉を発する子供達。
まるで家族だ。
「まず、ヴィータ」
「ん?」
「ケーキは、ない!!!」
621 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:25:18.67 ID:cHvx/q4s0
「「「「「えぇぇぇぇ?!」」」」」


「ど、どうするんだよーリイン」
「わ、私に聞かないで下さいよぉ」
あ〜。
もしかして、もしかしてあれか?
「なぁ、はやて」
「ん?」
「さっきチラッと見えた俺達全員分くらいのキッチン。あれまさか……」
「そやで、私達が作るんや!!」
「まじで?!」
「まぁ、男が作ってもつまらんから、作るのは女性陣だけやで」
はやてが微笑む。


いや、まぁ別に良いけど……。
「作れない人居るんじゃないのか?」
「あ、主はやて。私は……」
「なんやシグナム作れへんの?」
「は、はい……」
「……」
「カリムさんどうかしたんですか?」
「へ?! う、ううん。な、なんでもないわ」
あれ。
もしかして……。


「じゃぁ、シグナム。それと、ヴィータは採点や」
「ほ〜い」
「申し訳ありません」
「当麻。私がんばるからね」
「ああ。頼むよ」
「えっと、私もがんばるよ。エリオ君」
「うん。頑張って」
「けっ。甘いく〜きやなぁ、ぶっ壊したるでぇ!!」
……。
俺たちは軽く顔を見合わせて、視線をはやてに向ける。
もしかして、はやてお酒飲んだ?


「えっと……クリームつくるんだよね〜」
「ヴィヴィオもやるんですね」
「エリオ。誰の応援?」
まぁ、キャロだろうな。
で、俺たちの前
俺たちというのは、
俺、ヴィータ、シグナム、エリオ、ザフィーラ。
男子勢は審査員固定で、シグナムとヴィータは料理が出来ないかららしい。
そして――。
622 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:26:00.61 ID:cHvx/q4s0
___________

アッ、ハバネロワスレター
_______

アレェ? クリームガ……
__


「「「「「「「できたー」」」」」」」


「で、誰からにする?」
「じゃぁ、わt――」
「フェイトちゃんは駄目」
「え? な、なんで?!」
「絶対に美味しいとわかっとるからや。なのはちゃんも……カリムもなぁ?」
「ひっ……え、ええ」
……?
「じゃぁ、ヴィヴィオがいちばんー」
ヴィヴィオはそう言って、持って来たのは黒いケーキ。
決して暗黒物質でも、未元物質でもない。
ごく普通のチョコレートケーキだ。


「あのね、アイナさんに習ったの」
「え? なのはじゃないのか?」
「うん。私が色々と忙しい間に、アイナさんが教えてくれたらしいよ」
へぇ……。
ヴィヴィオがとりあえず、俺達審査員5人分切り分ける。
「「「「「いただきまーす」」」」」
……。
え〜と?
ん?
あれ?
ヴィータがの表情が引きつり、シグナムは目を閉じて、
エリオは苦笑い、ザフィーラは無言で食べ続けていた。
あれ?
俺が言わないと駄目?


ヴィヴィオの期待の眼差しが痛い。
「ヴィ、ヴィヴィオ」
「なぁに?」
「えっとだな。砂糖を入れたんだよな?」
「えっと……多分」
は、はははは
なのは達も俺の一言で察したのか、首をふったり、
可哀想な目をしていた。
「これ、入ってるの塩だよ。ヴィヴィオ。失格」
「えぇぇぇぇ……残念」
愛情は美味しく頂きました。
623 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:27:36.08 ID:cHvx/q4s0
で、我こそは、と出てきたキャロ。
「あまーーーーーーーい」
「こ、ここまでとは」
「キャ、キャロ。もう少し甘さ控えめで頼む」
最初に悲鳴をあげたのはエリオ。
次にザフィーラ。そしてシグナム。
ヴィータは甘くてOkらしい。
「う〜ん。美味しいけど、甘すぎる。ヴィヴィオと混ざってようやくOKかな」
俺たちは互いに顔を見合わせ頷く。


「じゃぁ、次は私とはやてちゃんですぅ!!」
「どうや、家庭派魔法少女はやてちゃんのクウェーキ!!」
「発音おかしいぞ。はやて」
「気にしたらあかん!! お披露目や!!」
?!
はやてが出したケーキは、白。
白以外何一つ使われていなかった。
「あ、主はやて。真っ白ではありませんか」
シグナムが首をかしげる。
見た目はヴィヴィオの正反対。
ホワイトチョコケーキ。
しかし。
味は……。


「苺?!」
エリオが小さく声を上げた。
し、白いクリームを口に含み、現れた赤き結晶。
こ、これはまさか?!
「刻み苺や。一見、真っ白と思わせといて、実はクリームに苺を仕込んでおいたんや」
「おぉ。美味しい!!」
「流石です」
ヴォルケンのみんなは大喜び。
いや、しかし。
残念だ。
「はやて、苺。良いのを選びすぎだぜ」
「な、なんやて?!」
「ショートケーキの上の苺に、仄かにすっぱさがある理由解るか?」
「え? そ、そんなのたまたま――」
「いいや、違う!! いいか、ケーキというのは甘いのが基本だ。甘いケーキの上に甘い苺? 何の意味がある。答えろ! リイン!!」
「ふぇぁ?!」
624 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:28:33.73 ID:cHvx/q4s0
なのはは微笑んでる心得ているということか。
「ふふ。ショートケーキの上の苺が仄かにすっぱいのは、甘いケーキを引き立たせる為の味。でしょ?」
「そういうことだ!!」
「な、なんやと……む、無念!!」
「高町なのは。翠屋の娘として必ず勝たせて貰うよ〜」
なのはが出したのははやてとはまた少し違ったピンク鮮やかなケーキ。
……なるほど。
「当麻。気づいたね?」
「これは、桃のクリームだな!」
そう。
ピンク色のクリーム。
正体は、桃とシンクロしたクリーム。
そして、スポンジに挟まれた、僅かにすっぱみのある桃。
「完璧だ!!」
「なのはさん。凄い」
「うむ。確かに美味い」
高評価だ。


「わ、私。自信ないけど……」
フェイトがそう言って出したのは、
まさに見た目そのままショートケーキ。
クリームの上にちょこんっと苺。
スポンジの間にも苺。
「テスタロッサ。まさか、シンプルで勝負と?」
「フェイトさんのケーキ……」
審査員全員が一口分のケーキを口に含む。
こ、これは?!


「レ、レモンだと?!」
ザフィーラが唸る。
「く、クリームは白い……まさか!!」
「スポンジにレモンをすっぱさ控えめで沁み込ませたの。いまいちだった?」
フェイトさん、マジ天使。
「いや、これは素晴らしい。甘いクリームの次に来る仄かなすっぱさのスポンジレモン。
すっぱいとも、甘すぎるとも言わせない絶妙な位置での味。完璧だ!!」
「しかも、これ、態々薄めてますよね?」
エリオが聞く。
「うん。そのままじゃすっぱいかなって。レモンと水を9:1くらいで薄めたの。
その後は、スポンジになる工程で薄くなっていくから」
625 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:29:21.84 ID:cHvx/q4s0
___________

サイテンチュウ……
______

コレハカナリ……
__


「けっかはっぴょー」
「第三位、八神はやてとリインフォースU!!」
「くっ……ぬかった!」
「第二位は……高町なのは!!」
「うっ……でも次は負けない」
「堂々の第一位。自信ない素振りをしておきながら、めちゃくちゃ高度なテクを使用していたフェイト・T・ハラオウン!!」
「え? あの……」
「ん?」
「カリムさんのは?」
……あ。
「って、居ないんですが?!」
どうやらカリムさんは逃げ出したらしい。
「みんなでとっ捕まえるんや!!」
「「「「「おー!!!」」」」」


俺はみんながワイワイやってる部屋から独り抜け出し、
オープンテラスでミッドの夜を眺めていた。
「学園都市も曇りねぇけど、ここも良いもんだな」
そう、呟く。
俺としては天体に興味があるわけではない。
ただ、汚れた自然よりは綺麗な自然の方が良い。そう思う。
「ふふ。珍しいね。当麻が外で寛ぐなんて」
「……フェイトか」
「私じゃ駄目だった? 夜天の下で夜天の主といたかったとか?」
「やめてくれ。この静かな夜天を壊す主の騒ぎから逃げてきたんだから」
「ふふっ。そうだね」
フェイトはそう言うと、俺の隣のイスに座った。
626 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:30:09.43 ID:cHvx/q4s0
「綺麗だね」
「黒天に光る星。中々ロマンがあると思う」
「当麻が壊れた?!」
「おいおい、たまには良いだろ? 景色に見惚れるのも」
「私には?」
「いきなり振るな〜」
「気になった」
そう言って苦笑する隣の女性を、俺は見つめた。
「常に見惚れてるよ。フェイトには」
「私も、常に当麻に惹かれてる。そして、包まれてる」
フェイトは持ってきていた飲み物を口に含んで呟いた。


「包まれてるって……そりゃ、抱きついたり抱いたりしてるけど」
「そうじゃないよ?」
……?
「優しさで私を包み込んでくれる。仕事の時。貴方が待っててくれるから、私は頑張れる。
貴方を待つとき、貴方が帰ることを信じることが出来るから、待っていられる。
そう思えるのは、当麻が暖かくて、優しく私を包み込んでくれる人だからなんだよ?」
……。
え〜っと……。
「俺も、フェイトが居てくれるから頑張れるし、絶対に帰れる。
フェイトも、暖かくて優しい。そう思う」
「ほんと?」
「本当」


「ねぇ当麻」
「ん?」
「綺麗だね」
「そうだな」
黒い闇夜に光る金色の月。
フェイトの目はそれを捉えていた。
「……まるで、フェイトみたいに綺麗だよ」
俺はそう付け加えた。
フェイトに目をやると、耳まで赤く染め、何かを考えているようだった。
「フェイト――」
「ふぇ?」
ゆっくりとフェイトに顔を近づけたときだった。


「はよ、チューせぇ!!」
「「?!」」
「あっ、は、はやてちゃん!! 邪魔しちゃ駄目なのに」
「主はやて、流石に最低な行為かと」
「はやて、流石に駄目だわ。今のは」
「は、はやてちゃん。さ、最低ですぅ」
「と、当麻さん。どうぞ続けてください」
……。
おいおいおいおいおいおい。
「いつから?」
「「ねぇ、当麻」あたりからだぜ。確か」
ヴィータが人差し指を立てて言う。
「何してんだよぉ!!」
「と、当麻。わ、私達が不注意だっただけだし……」
もじもじとしたフェイトが呟く。
627 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:31:15.13 ID:cHvx/q4s0
いやぁ、それでもあれを全員に見られてたとなると……。
……。
「当麻パパ、フェイトママ」
そんな中、純粋無垢な少女は俺たちの前に立って一言。
「チュー見せて?」
「「?!」」
「せや、みせぇみせぇ」
「……ヴィヴィオ」
「なのはママ?」
「ちょっと、お散歩行きましょ」
「え? でも……」
「フェイトママと当麻パパは、はやてちゃんに用事があるらしいから邪魔しちゃ駄目」
「は〜い」


なのは。
ありがとう。
なのはとヴィヴィオに続き、スバル達も部屋へと戻っていく。
「ほな、うちも……」
「まぁ……待てよ。はやて」
「え?」
「そうだよ。はやて。なのは言ってたよね? 私達、用事があるって」
「え? あ……ご、ごめんなさい。で、駄目?」
「「駄目!!!」」
「か、堪忍してや〜!!!!」


はやてに制裁を加えた後も、
俺たちのクリスマスパーティは終わらず、
結局、フェイト達の仕事の時間まで続いた。


で、その後は、カリムさんのケーキを食べたわけだが、
まぁ、普通。うん。地味だった。
美味しいけれど、どこか物足りない感じだった。
それはどうやら、シャッハさん直伝らしい。
そういえば、はやてがカリムさんに意地悪してたのは、
とって置いて欲しいといわれたお茶を間違えて違う人に出しちゃったとかで。
なんともまぁ、変な話だ。
628 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/19(木) 19:36:58.08 ID:cHvx/q4s0
はい。
以上です。
というか、初詣で終らせる予定だけど、
そこらへんどうなんだろう。
そろそろネタ無いぞ。ネタ。
ちょっと、色んなss読んでネタパクリしてくる。


で。
……なのはルート書き溜めないんだけど。
フェイトルートも書き溜めないんだけど。
orz orz orz orz orz orz orz

629 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2011/05/19(木) 21:03:11.45 ID:EyXuTYPN0
遅ればせながら乙
630 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/19(木) 22:31:09.98 ID:cjBGfBcY0
ケーキ以上に甘いな
上条さんとフェイトは本当に甘いな
631 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/05/19(木) 22:45:17.46 ID:7l8GQ7IQ0
>とって置いて欲しいといわれたお茶

即座に媚薬入りのアレを想像した俺は相当やばいと思う
乙!
632 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/19(木) 23:06:44.88 ID:cHvx/q4s0
>>629
それは、乙かそれともポニーテールが靡いただけか?
>>630
甘いです。いつまでもどこまでも。
何よりも(笑
>>631
あながち間違っていないかもしれませんよ?
はやてがそれを出す相手を決めていたのに、
間違ってはやてに出していたとしたら……?
633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/20(金) 08:00:50.37 ID:iBAcES/e0
フェイトに媚薬一週間分一気にのませてほしいです。それで上条さん幸せに・・・ww
634 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/20(金) 08:50:56.86 ID:x3mSRscB0
>>633やめなさい!wwwwwwwww やめなさい
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 13:35:52.83 ID:bezKlAzDO
やっちまえ
636 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/20(金) 14:55:01.33 ID:DuUlwJJY0
>>633
そのままで十分幸せですからっ
そんなことしなくたって!!
>>634
やりませんwwwwwやりません
>>635
やらないっス。


フェイト「やっ……らっめぇっ!」

はやて「媚薬のお味はどうや? フェイトちゃん」ニヤッ

フェイト「はっやてぇ……お願い止めて……」

はやて「なんもせぇへんよ。媚薬を打ち込んで放置。我慢大会や」

フェイト「やっあっ……だめっ……」

はやて「触りたいやろ〜?」

フェイト「そ……なこと……ひゃうっ」

はやて「どこまで理性が持つか。楽しみや」

フェイト「ぁぁぁぅっぁ……」


調子に乗った。
うん。以上。
637 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 15:19:41.24 ID:CEDxkqiDO
キマシ

良いぞもっとやれww
638 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/20(金) 19:51:28.20 ID:DuUlwJJY0
>>637
や〜ら〜な〜い。
>>1はエロが苦手なんです。


さて、予定が狂わなければ20時30分に投下できる。
639 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/20(金) 20:08:24.24 ID:DuUlwJJY0
スマソ。
諸事情により今から投下。
640 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/20(金) 20:08:50.70 ID:DuUlwJJY0
『大好き。それ以上に愛してる』


「昨日は楽しかったね〜」
「そうですね〜」
「そうだな」
「……」
「あの……」
「…・・・フェイト。行ってらっしゃい。待ってるよ」
「えっと……」
「ん?」
「あぅ……。行ってきます」


今日は寝ていなかったりする。
昨日のはやてが行ったクリスマスパーティは夜通し行われ、
翌日仕事だったフェイト、なのは、ティアナを限界近くまで苦しめており、
ちょいとサボろうとしていたフェイトを俺は仕事へと向かわせた。
「リイン。俺たちは寝ようか」
なんて呟いた時だった。
通信が入り、なのはの姿が映し出された。
……?
「ひ、暇だよね?」
「いや、これから寝ようかなって」
「私達が頑張ってるのに?」
「はい」
「手伝って。じゃぁ、六課で使用してた訓練場。来てね。リインと一緒に」
わぁ。
拒否権無しだ。
「で、どうするリイン。逃げる?」
「命は惜しいです」
「ですよねー」


というわけで、俺たちはなのはに誘われ、訓練場に来ていた。
「え? なにしたんでせうか?」
「て、徹夜で加減忘れて吹き飛ばしちゃった」
現状を説明すると、訓練生が全滅していた。
いたるところに訓練生が突き刺さったり垂れ下がったり転がってたり。
なにしたの? ねぇ。
なにしたんですか?
加減忘れるにも程って物が(ry
「リインは治療魔法でなおせんだろ。俺となのはで重傷者から救護室に運ぶ。はいっスタート」
俺がそう言い、傷の軽い人(転がってる、ぶら下がってる人)を、リインが治療魔法で治し、
重傷な人(壁にめり込んでる人)を俺となのはが壁から慎重に抜き取り、救護室へと運んでいく。
余りにも多い怪我人の為、シャマルさんまで駆り出された。
641 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/20(金) 20:09:46.96 ID:DuUlwJJY0
「まったく、なのはちゃんはただでさえ高威力なんだから。気をつけてね?」
「ごめんなさい」
「しっかりしろよ〜。戦技教官殿」
「ゔ……」
俺のいやみな言葉は予想以上になのはへダメージを与え、
なのはが拗ねてしまった。
「あ、あのぉ……なのはさん?」
「きっと、魔王とか言われるんだろうなぁ」
魔王?
「誰が?」
「私が」
「馬鹿言うなよ」
「管理局の白い悪魔。魔王。私の小さい時、現在。この呼び名がたまにでるの」
「なのはさん……」
合流してきたリインが呟く。
「まぁ、かっこいいから良いけど。そういえば、フェイトちゃんは今日仕事早いんじゃないっけ?」
え?
きいてねー。
俺はなのはに別れを告げて、フェイトが居る本局へ向かった。


「あれ? 当麻。偶然?」
「早く終わるのなら言って欲しかったと、トウマはぼやきます」
「な、何それ」
「御坂妹の真似」
「ば、馬鹿ですか?」
「リインには言われたくない」
「んなっ?!」
リインが小さい体(身長30cm程度)で、ポカポカと叩いてくる。
ごめん痛くない。
あーそうだ。
「リイン」
「はぃ?」
「今日ははやてのとこ帰って良いよ」
「え? 良いんですか?」
「うん。今日は、フェイトと2人で居る予定だから」
「当麻……。リイン。そういうことだから、ごめんね?」
「いえ、むしろ大感激です」
「「?」」
642 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/20(金) 20:10:36.53 ID:DuUlwJJY0
____________


_______


__


「フェイトは待ってて」
「え? うん」
家に帰ってきた俺たちなのだが、
まぁ、まだ午後4時と早い時間なんだが……。
「当麻〜」
「なに?」
「暇だよ〜?」
……。
「執務官殿が自宅のリビングとはいえ、床でごろごろしているのは聊か問題があるかと」
「固い事言わないでよ当麻。私もたまにはごろごろしたい」
「クールなフェイトの言葉とは思えないな」
軽く笑う。
「当麻の前だからだよ〜」
「承知してます」
フェイトは仕事の時だと、クールで真面目。冷静な人。
でも、俺の前だと、甘えたり、慌てたり、泣いたり、床の上でごろごろ、うだーってしてたり。
そんなフェイトが居る。


……さて、こうしとけば後は待つだけ。
30分ほどして、料理の仕込が終わった。
時間はもう、17時30分。
「あれ? フェイト?」
暫く聞こえてこなかった彼女の声。
リビングを覗くと、小さな寝息を立てて、ソファで寝ていた。
「……暇すぎた?」
彼女に囁く。
けど、本当に寝ているフェイトには聞こえていない。


前髪を指で除けて、その表情が露になる。
フェイトが寝ている姿はそうそう拝めるものじゃない。
たしか、以前言った気がする。
携帯の待ち受けにするか。
そんな言葉が脳裏に浮かぶ。
でもまぁ。
フェイトをお姫様抱っこの形で抱き上げる。
季節はまだ冬。
まだじゃなくて、12月25日って冬のまた冬。
それなのに布団もかけずに寝るのは風邪引くからな。
643 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/20(金) 20:11:13.95 ID:DuUlwJJY0
階段を慎重に上がり、寝室のベッドにフェイトを降ろす。
「んっ……」
少しだけ体が揺れたせいか、小さく声が漏れた。
……起きてない?
「フェイト?」
「……」
また小さな寝息が続くだけ。
たまたまかな。
「……で」
「ん?」
「……行かないで」
やっぱりおき―――?!


寝言か何かを呟くフェイト。
その頬を一筋の涙が伝っていく。
「もう嫌だから……」
フェイト……。
以前、フェイトが言ってた。
黒い空間に俺達がいて、どんなに手を伸ばしても、追いかけても届かない。
失いたくない、怖い。
そう言ってた。
「お母さん……アリシア……アニス……」
そっとフェイトの頬を撫でて、涙をふき取る。
「俺は傍に居るぞ? ずっと」
フェイトの手を優しく握る。


「当麻……嫌だよ。……ないで」
フェイト?
「どうして、帰ってき……ないの?」
「フェイト!!」
「?!」
あっ……やべっ……
「と、うま?」
「どうしたフェイト」
「こわ……かった」
「ん?」
「あの時、当麻が帰ってこなくて……私っ」
っ?!
フェイトが急に俺に抱きつく。
どうしたんだよフェイト。
「俺は、ここにいるだろ?」
「うんっうんっ。解ってる。解ってる……」
「なら平気。俺はどこにも行かないから。安心しろ」
「当麻……好きだよ。当麻暖かいよ。当麻……もう少しこのままで居させて」
644 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/20(金) 20:11:44.62 ID:DuUlwJJY0
____________


________


___


「落ち着いた?」
「うん。ごめんね? なんか」
「気にするなよ。俺もたまに同じような不安に煽られる時がある。
でも、俺はフェイトを信じてるから。そんなのは気にしない」
「……そうだね、当麻」
「ああ」
……って、もう19時?!
「そういえば、当麻夕飯作ってたんじゃ……」
「そ、その通りです」


で、その後、一応煮込み物だったおかげで失敗ということにもならずに済み、
美味しく頂きました。
「美味しかった」
「だろ。で、今日はクリスマスだから」
「え?」
「手作りケーキ。はやてや、なのは、フェイトみたいに美味くは出来ないけど、ショートケーキ」
俺は作っておいたケーキをフェイトに差し出す。
「美味しいっ」
「良かった」
フェイトが笑ってくれる。
それだけで、幸せだから。
泣くなよフェイト。
苦しむなよフェイト。


「なぁ、フェイト」
「なぁに?」
「可愛いよ。フェイト」
「か、かわっ……」
真っ赤になって顔を抑えるフェイト。
それを見て苦笑する。
「だって、綺麗って言うより可愛いの方があってるぞ? 今のフェイトは」
「うっ……でも、嬉しい。そう言ってくれて」
フェイトがケーキを最後まで食べて微笑む。
「ねぇ、当麻」
「ん?」
「愛してる」
「な゙?!」
大好き。
それ以上の言葉。
愛してる。
フェイトはそう言うと、微笑んだ。
645 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/20(金) 20:13:43.09 ID:DuUlwJJY0
はい。
投下は以上。
1話だけだけど、長めだから。と言うことで簡便。

フェイト。可愛いよフェイト!!

646 :執筆が上手くいかないから腹いせ ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 01:05:01.70 ID:66WHi/Z20

はやての部屋。

「やっ……らっめぇっ!」

私の目の前で、金髪の女神さまは苦しんでいた。

「媚薬のお味はどうや? フェイトちゃん」

私は嫌味な笑みを浮かべて尋ねる。

「はっやてぇ……お願い止めて……」

誰が止めるものか。
私がこんなことをするようにしたのは、
ほかでもないフェイトちゃんやのに。

「なんもせぇへんよ。媚薬を打ち込んで放置。我慢大会や」

「やっあっ……だめっ……」

フェイトちゃんの表情はとろんとしていて、
いますぐにでも襲いたい雰囲気や。
せやけど、何もせぇへん。

「触りたいやろ〜?」

「そ……なこと……ひゃうっ」

軽く秘部を撫でただけで、軽くイッた。
相当強力な媚薬を使ったんやから、
当然と言えば当然。

「どこまで理性が持つか。楽しみや」

「ぁぁぁぅっぁ……」

壊れてしまうまで、そのままや。
フェイトちゃんは表では長期任務中。
さよならや……フェイトちゃん。
縛られて身動きできず、媚薬による強制発情に悶える元親友を私は部屋に残し、海鳴の我が家を出て行った。
この家は1週間ほど使用不可にしてあるから誰も来ない。
誰も。
それは私も含めて。

「1週間発情し続けて、我慢しててな?」

ゆうたやん。
なのはちゃんは私のもん。
手ぇ出したらあかんって。
破った罰や。
存分に苦しんでなぁ?
フ ェ イ ト ち ゃ ん


>>636
地の文追加で、台詞前の名前を抜いてみた。







647 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 01:52:05.26 ID:B21wOmoDO
はやてから黒いオーラが…
648 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 02:03:20.69 ID:66WHi/Z20
>>647
あえてそういう書き方した。
因みに本編無関係。
649 :AAにはまったから>>646AA化 ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 02:22:14.23 ID:66WHi/Z20
         / ̄ ̄ \               ― 、    ヽ、
        /      / ̄               `ヽ、  ヽ
.         イ       ./   /           \    .ヽ  ヽ
     /  /  /   /   /       /      ヽ、   i   i
―=´―</  /    ,'   ,'   /     / ∨ .l      ヽ   |   |
        /   /    i   |   |  ,'  ,'   i |、   | l  i   |.  .|
.     ,'  〃     |    |  ,'| /. ./   | | | .\ |、 .|   |   |
.      i  / |  |!  |    |. 」,.イ.|∧ |   | |レ.ヽ: ハ≧x|    !   .|
.      | ./ . |  .|  |   イ:.|  |.| .ヽ|   .リ   ソ ',: | |.ヽ  |   .|
.      | | .∧  .|  |   .斗z≦示示=x.     x=示示≧トx_ .|  |
       N   .∧ . | .|}  ヾ、戈斗=¨゙      ゙¨ー=之ンl .〃 |ハ |
.           ∧l/ハ. |   .ト、 ////  l  //// .l    .|_」 |
.            |  ム:| .   iヘ                 .|   .|__ .|
             /  |    l ヽ               .|    .|  `ヽ
          /    .|    | . \   /´ ̄ ̄`ヽ    ./|    |     .',
            {      |   |  .>、  ゝ __ ノ  .< |     .|    }
.          入    |  , '    .>     <    ヽ   |     .'
               | /         >-<          Y  |.   .,イ


                          /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :ヽ
                         / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
                        / : : : : : : : / : : : : : : : : : : : : : : : : : : : \
                       /: : : : /: : : /: : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : : :_ヽ
                        /: : : : /: : : / : : : : : : : : : /: : : : : : : : : : : : : : : : ̄: .、
                         /: : : : /: : : /: : : : : : :/: :,イ: : : : : : :l: |: : : : : : : i: : : : : :l
                         /: : : : /: : : l : : : : / ;イ: ://: :/ : : : ;イ :l : : : : : : :l: : : : : :l
                    / : : / :l : : : l: !: _l_/_l_:/ l: ;ィ : : : :/.l: :l : : : : :i : ;l : : : : :l
                    l /: :l : :!: : : :l: li: : :l/ l:/`l メl、: : : :/ .l: | :/ : : :レ'/lヽ、: :/|
                    lイ : l: : : : : : レ'l: : : |  l'  |l .l : : : l  l: :l :ハ: : : レ'/,lヽ //:|
                    !|: : |: : : : : : ト、 Zニニ_ミヽ{ l : : l  ナメ、l l: : : :ハ/: l/,ヘ: :|
        ォ____        l,イ |: : : : : :l i: l    ヾ   ヽ/ /´ |:lヽl: : /: ヽ:レヽヽ:|
       /::| l        ̄  .ー{ l :l :| : : i l  l |         rェミ、 ,リ./:l: :/li: :i!:l : : ∨
      /:::::::::L_,!_         ∧lハ:| :i :l :l  l |            `ム/: :l /: :l| l:l l: : : l
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│                                                          │
    フェイト「も、もうゆるひてぇっ」
    
    はやて「駄目や。もっと苦しんでもらわなあかん」
    
    フェイト「も、もう、なのはに触らない、話しかけない、視界にも入らないからぁ!!」
    
    はやて「口では何とでも言えるんよ? ……なんとでも」
│                                                          │
┼──────────────────────────────────────┼
650 :AAにはまったから>>646AA化 ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/21(土) 02:52:15.11 ID:66WHi/Z20
           \三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三三
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  '''- ,,_           | i| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|i |
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  ==== |     ,-、゙ .| i|:  | ゚ |: .|:::::::::::::::::::   |   |は は は:|: |`ll ̄ ̄ ̄l |l____________、|
  ||i;i;i;i;i;⌒Y⌒| ii ) | i|    ̄   |::::::::::      |     ̄ ̄ ̄ ̄   |、|___:,|、|| ̄ ̄ ̄||
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│                                                          │
    はやて「ねぇ、ゆうたやろ?」
    
    フェイト「い、言いました!! ごめ――ひゃぁぅっ?!」
    
    はやて「ならなんで、抱きついたん?!」
    
    フェイト「な、なのはが好きだから!!」
    
    はやて「……」ブチッ
│                                                          │
┼──────────────────────────────────────┼
651 :AAにはまったから>>646AA化 ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/21(土) 02:59:59.04 ID:66WHi/Z20
                  ___
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    はやて「まだ、わかっとらんの?」
    
    フェイト「……」
    
    はやて「ええかげんにせぇよ?」
    
    フェイト「解ってないのは、はやてだよ!!」
    
    はやて「?!」
│                                                          │
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652 :AAにはまったから>>646AA化 ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/21(土) 03:13:51.46 ID:66WHi/Z20
ヾ、\ヽ |     /  l   |   ハ l  ヽ   l  ',   ',   ヽ、   ヽ
ヽ、 ヾ、,|    ,'!  .|  .|!  ,'  ',|   l   |  l    |    ヽ 、   ヽ
´`ヽ、ー.|     !|  |  ||  l   l!   l   l  l    |     ', `ヽ、 \
 (ヾ ∨ |    l! _|__|__,.)!   l ',  l  |  |    |     .l    ` ー\
  ニヽ∨!    |´  l',  |l /レ   |`ー-|‐"/´` /!   |       |
 ヽ、 〈 .',|   | ! ヽ、|ヽ .l/    | | /!/ | / l   .|       |
、  j l、 |  ,_|,..l___`__,./     ,|/___,.._,|/リ|   / ヽ,    l
 ヽ、__   | ´.|´とつ´```      ´´`○/./|/ |  /   \   |
   /   |  | |          、      彡' / |.| ,/.      \ |
 /.    |  | |           '    /   | /         リ
人:::::\  !  ! |     ___ ,    /|    |
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|::::::::/:::|-=‐十、_ ',::::| ヘ::::::|  |:::::::::::|// ヽ::::::| ヘ_::,,:}-ヘ-:、/\:::::::|',∨ / }
|:::::::|::::::i     ._ ニ≧、.'.,:::|  |::::::::::}`彡===≦ミ ヽ.:|. ヘ::,'\ \} 〉 〈 |
ヘ:::::|:::::::i , ´.´  ., 、`ミ.. ヘ|  |:::::::/     , 、   `、 、   ,':::::::\// ∧ ',|
. ヘ::::ヽ:::|/ i    .!・.i!       |::::/    .!・:i!    ヽヽ }:::::::::::::/ /:::::',.}
  |ヘ::::ヽ.ヽ{     ゝノ      i,'      .ゝノ       } ,ゝi::::::::::/, ':::::::::::|
  {:::ヘ/::',           ..........               /' i:::::::::/:::::::::::::::::|
  |:::::::::::::',  とつ_ - ´..:::::::::::::::::::::::::...` ー- __と つ    i  イ:::::::::::::::::::::|
  .!:::::::::::::{  `!i´      ,            `i i´  // ::i::::::::::::::::::::|
  ヘ::::::::::::ゝ   {i         `            i }  ,' '::::::::::i:::::::::::::::::/
   ',:::::::::::::::' ,. !i      ヽー―_‐_、        i i /, '::::::::::i:::::::::::::::/
   ヘ::::::::::::::::ヽゝ     ` ー― ´      // ィ:::::::::::::::i:::::::::::::/
      ',:::::::::::::::::`        ~         ' '  ヽ/::::::::i:::::::::::/
     ヘ:::::::::::::::::::::ヽ              <.     /::::::::/:::::::::/
       ',::::::::::::::::::::::::::ゝ _ _    ィ        /::::::::/:::::::::/


                      レハ:.|::.:.:∧::i.:::| ::::|:::::::::::::ヽ_心ヾヾ、_'i.:::i.::.i.:}/:/   ヽ   V::::...:..:..:..ヘ
                       /;:| 'ハ:.:.:.ハ:N::.:.ト:.:.|:::::::::::::::::\::::::::::ヘ..i:.:|.:.:}イイ´    \.  }:::::::::.:.:. .:.ヘ
                   {ハ| /ハ:.:ハ:.:ヾ::ヾト、;;;;;;;;;;;;;;;;;;::::::::::::::::}:|:ノ:.:b ノ      \( \:::::::.:.:.:.::ヘ
                   \  _/"⌒ヾ!ヽ\ゝヽハ` ,   ''''''''''''''レリ:/<_    r---、\ \::::::::.:.:.}
                   `ー-ニ_(⌒ヽ   ト\ ト::ト、  __    ノイ| !    `TT'´   \    ':,::::::.:.|
       __.         ノヽ.   》  ヾ!. \     ,. イイ:.::| !     !:ハ      \__ }:::::..リ


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│                                                          │
    フェイト「はやては何も解ってない!!」
    
    はやて「わかっとる!!」
    
    フェイト「解ってない!!」
    
    はやて「解っとる!!」
    
    なのは「……解ってないよ。なんにも」
    
    はやて・フェイト「な……のは?」
│                                                          │
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653 :AAにはまったから>>646AA化 ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/21(土) 03:21:10.78 ID:66WHi/Z20
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  l::::::ヘ:::::::\/::::::::::::::::::::::::::i::::::i::::l:::::l:::::::::::ヽ::::::::l::::::::l ヽl
  l::::::::::ヘ::::::/::::::/:::/::::/:::::::l::::l::l::::l:::::l:::l::l::::::l:::l::::::l::::::::l |
 . l::::::::::::ヘ::l:::::::l::::::l:::::l:::::::/:::://::/l:_/l_」_l、:::l:::l::::::l::::::::l
  ヽ::::::r‐‐|::::::l::::::l:::_」::-r‐:/7フ´「/ .l/ォミ:::l::::l::::::l:::::::l
  . ヽ::{  l:::::::l:::::l:´::l:::/∠ ニ=ミ  チ゚://::/ /:::::イ::::/
    ヽ\ ヽ:::::l::::::l::::<´,イ  ,リ   .ム//;イ:::/::::/.l:::/
     ヽ:>ーl\{ヽ{ヽ{  辷z/     l'//::/l:::/ l::/
     V  .l::::l` `            v':// l:/ l/
   . r,/   .l::::l            _ /l:::l:::l /'
   /〈 ヽ、  ヽ:ヾ 、       ´/::::::l:/:::::l
  ./  \ ヾヽ、ヽヘ/` ┬-....´:::::::::/'::::::::::l



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│                                                          │
    なのは「私は、フェイトちゃんが好き」
    
    はやて「う、嘘や!!」
    
    なのは「どうして?」
    
    はやて「だって、なのはちゃんは……なのはちゃんは……」
    
    なのは「みんなに優しい? でも、友達としてじゃない好きなのは、フェイトちゃんなの」
    
    はやて「……」
│                                                          │
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654 :AAにはまったから>>646AA化 ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/21(土) 03:28:40.42 ID:66WHi/Z20
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 !:.:.:./l:.:.:!:.:.:.!:.⊥┼┼ 丁| ヽヽ 二二二} |:.:.:.:.イ }:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
 l:.:./ l:.:.:l:.:.:.:ヽ:.:.,イ芋示ヾ、   / 仍 示 》:.:.:/|  !:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : |
 l:./ l:.:.:l:.:.:.:l:.:.ヽ と辷シ      ゞ==つ/:.〃 |/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : |
 l/  l:.:ト:.:.:.lヽl∧\           //:.:.! |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
 ′   !:.iヽ:.:l ヽ:∧     ヽ        ,イ:.:./ .!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |
     ヽ{ ヽ:l l:.:.:.:ト    ―‐      ,イ/:.:/ |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
         \マ:.ヽ ヽ          l/:.:/  |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
          マ:.:',  /{≧  ≦  //:.:/≧ュ 、:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : |
         x≦マ\/ \    / 〃 |:::::::::::::::::::≧ュ:::、:. |
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  /::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::|   /r≠_ \   /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::}
. /:::::|::::::::::::::::::::::::::::::::::::| / | /  ヽ /::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::/::::::i


             /::::::::::::::/::::::::/::::/:::|:::::::::::::::::::::::::::::ヽ:::::::::::ヽ:::::::::::::ヽ
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           /:::::::/::::/:::::::::i::::/|:::::/l:::::|:::::::|:::::::|;:::|:::::::|::::::l::://ト、::::/メ
        i:::::::/::::::i::::::::::l::/ .l::::l .l:::::|:::::::|:::::::|::::|ヽ::.!::::::l//:::\ヽ´/|
         |::::::i:::::::::|:::::::::l/  |::::l .l:::::|:::::::|:::::::|::::| !::|ヽ::l/::::::|::;//ヽ||
.         |::::::|::::::::::|::|:::::|_,| _,.|斗‐-tト、::::|ヽ-||/‐┼:|、_i::|'::::::|´/::ヽ|:|
        |:::::|:::::::/::|::|:::´|::| ≠てうミ||. マ::! l::::!≧云/`刈l:::::::|´::::::::|::|
        |::::||::::::i::::|::|::::::!〃{::::::::心 ヽ ヽ,|/´{:::::::心ヽ|:|:::::::l:::::::::::|:::|
.        |::|.|:::::|:::::::||、::|ヽ ら:゚:::::7::::::::::::ヽ  ら。::::7 〃::::/::::::::::.!:::|
        |:| |:::|:::::::|ヽマ::ヽ につ:メ::::::::::::::::::: ーにつ  ´:/:::::::::::::l::::|
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          |:||::::::|::::::::::::::\.゚    ´ー ‐`    ゚./::::::::::::::::::/::/
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            |::::|::::::|:::||:|ハ:|  ヘ、_   <l:////:::::::/::/::/
             ヽ:::|:::::|::::|::|:/\   :::::   /ヘ::://:://::/
             ゝ|、:|::::リ/.  \_____./   〃イ__/::/
    __ - ―‐  ̄ ̄ ヽヽ||    /;;;;;;;;;ヘ.   /:::ヘ ` ̄ ‐― - __
    ィ         ___/ヽヽヘ. ∧;;;;;;;;;;;∧ /|:::::::::ヘ___       ̄ -,、
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│                                                          │
    なのは「私のせいだよね……ごめんなさい」
    
    はやて「なんで!」
    
    なのは「?」
    
    はやて「なんであやまるん?!」
    
    なのは「……」
    
    はやて「そんなんやから!! 私も、フェイトちゃんも!! なのはちゃんが好きになるんや!!」

    はやて「ずるすぎる……ずるすぎるで。なのはちゃん……」
│                                                          │
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655 :AAにはまったから>>646AA化 ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/21(土) 03:36:16.24 ID:66WHi/Z20
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    はやて「もう。勝手にせぇ!!」ダダダッ
    
    なのは「はやてちゃん!!」
    
│                                                          │
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656 :AAにはまったから>>646AA化 ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/21(土) 03:44:27.28 ID:66WHi/Z20
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       ヽヽ ゝ:.:.:{',:.|   ` ̄.            i!::f_/::/.以:.:.:/}:.:}:/:.:!i:.:.:.:.:.:! .|/
       ヽ/ヽ:.:.:i .\            .l    ヽ__シ ´7:.:/:.:.:〃:.:./:|:.:.:.:.:,'|/
         i:.:.:.\\           /        //:.:.:./|:.:.:.,':.:|:.:.:.:/ !
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│                                                          │
    フェイト「……行って。なのは」
    
    なのは「でも……」
    
    フェイト「いいから。心配でしょ?」
    
    なのは「……ごめんっ!!」ダダッ
    
    フェイト(また謝った……)
│                                                          │
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657 :AAにはまったから>>646AA化 ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/21(土) 03:47:43.58 ID:66WHi/Z20
あれ?

俺何してんだろ。
今日はもう寝る。
このAAストーリーは、本編に一切関係ありません。
>>1が、執筆が上手くいかない腹いせにやったことです。
もしかしたら、ここでこのAAストーリーは打ち切りになるかも。


因みに、本編でAAはしようしませんので。
ではでは。
658 :AAにはまったから>>646AA化 [saga]:2011/05/21(土) 07:33:25.11 ID:66WHi/Z20
          , - ‐‐‐- 、:.´:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:ヽ、  /:.:.:.:.:.:.:.:.:.::.:.:.:.ヽ、
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.   |.  ',:. | ',:| .|ヽヽ`.ヒリ            /://:.:.:! /: |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:|
.      ヽ| リ !:.:.ヽ\ ヽ  _    .〃|:.:.:.:.:./_//.!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. :.:|
.       ヽ  i:.:.:人   ∨  ヽ  /  !:.:.:.:.//.  |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : :|
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  l:::::::!::l::::::|:::::l::::::ハ:l  ヽ::::::::::l  ∠ヽ:::|:::::レ'::::l
   l:::::|::::l::::::l-:l-/-サニ==ミヽ:::::::|イ  l`l/!::/:::::::l
   l::::レ'::l:::::l:::|/ ,イ´  l  ヽ::::l bーリ  レ'::::::::l
    Vヽ::ヘ:::ヽ|ヘ| レ,ー リ   ヽ{` ̄  l::::::l::::/
    ヽ_l::::::\{   ム-´      ,   /:::/:::/
      .l:::::::::::ト       , - ァ   ,イ:::/:::/
      |\:::::ヽ:ヽ、      ー ´ //レl::::/
      |  \::ヘ::l\ー― --  / // \
     /|ー-/ \{l /` 「 ̄  /  /´     \
     Yヽ /   lレ'|  人  /   /        \
     .| / \  l /`i   y'    /           __ >、
     .l l  ,> .l l  |  /    / .ヽ      /    l
     l l <´  l┴ ⊥/=ニ ̄ ̄   ヽ    /      l
     l l ヘ  l   /   >     ヽ  /    /⌒ヾ
     .l  l  ヘ  l  /  /      l  V   /     }
     l  l  ヘ V  /        l  /ヽ  弋    イ
     l   l    ヘ `<         .l /  ヽ   `T_T´ .l


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│                                                          │
    なのは「待って!! はやてちゃん!!」
    
    はやて「なにしにきたん?」
    
    なのは「はやてちゃ――」
    
    はやて「私の前から消えてくれへん?」
    
    なのは「え?」
    
    はやて「そんな全員に優しくなんかせぇへんでええ。フェイトちゃんが好きなら」
    
    はやて「フェイトちゃんにだけ手を差し伸べとけばええ!!」
    
    なのは「でもっ――」
    
    はやて「でも? でもなんや? 心配? そんなんされとぉないわ!!」
│                                                          │
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659 :AAにはまったから>>646AA化 [saga]:2011/05/21(土) 07:41:16.78 ID:66WHi/Z20
             -― -
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  l::::::ヘ:::::::\/::::::::::::::::::::::::::i::::::i::::l:::::l:::::::::::ヽ::::::::l::::::::l ヽl
  l::::::::::ヘ::::::/::::::/:::/::::/:::::::l::::l::l::::l:::::l:::l::l::::::l:::l::::::l::::::::l |
 . l::::::::::::ヘ::l:::::::l::::::l:::::l:::::::/:::://::/l:_/l_」_l、:::l:::l::::::l::::::::l
  ヽ::::::r‐‐|::::::l::::::l:::_」::-r‐:/7フ´「/ .l/ォミ:::l::::l::::::l:::::::l
  . ヽ::{  l:::::::l:::::l:´::l:::/∠ ニ=ミ  チ゚://::/ /:::::イ::::/
    ヽ\ ヽ:::::l::::::l::::<´,イ  ,リ   .ム//;イ:::/::::/.l:::/
     ヽ:>ーl\{ヽ{ヽ{  辷z/     l'//::/l:::/ l::/
     V  .l::::l` `            v':// l:/ l/
   . r,/   .l::::l            _ /l:::l:::l /'
   /〈 ヽ、  ヽ:ヾ 、       ´/::::::l:/:::::l
  ./  \ ヾヽ、ヽヘ/` ┬-....´:::::::::/'::::::::::l


           /:::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::::\
          /::::::/:::::::::::/::::::::::::/::::|::::::::::::::::::ヽ
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          /::::::/::::::::|__リ::i |:::/|斗≦≠z|≠イ、:|::::i
.       .i:::::::i:::::l::::||,t.う、.|::| レ´.{::゚_う.イ|=|、v|:::::|
        ||::::::|ハ:ヽ:|《{、_゚} .レ′ . ゝ-メ  |::::|´ゞ|:::::!
        |.|::::||::|::|ヽ| ゝ¨´<        |:/::::::/:::::|
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.          リ |::::::人    ∨  }    ./ .|:::/::::::::/
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│                                                          │
    なのは「フェイトちゃんが行けって……」
    
    はやて「同情やんか。敗者への同情やん」
    
    なのは「ち、違う!!」
    
    はやて「なにがちゃうんか? 言うてみぃ?」
    
    なのは「……」
    
    はやて「言えんやろ?」
    
    はやて「せやから消えてくれへん?」
    
    なのは「どうして、はやてちゃん。こんな離別するような――」
    
    はやて「甘ったれるのもええ加減にせぇ!!」
│                                                          │
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660 :AAにはまったから>>646AA化 [saga]:2011/05/21(土) 08:33:47.63 ID:66WHi/Z20
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         , イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.ヽ:.:.:.:\
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      ',:.:.:.:.:.:.ヾ、:',                i:.:.:.:.i:.:.:.:.:.:.:./
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           ヽ:.:ヽヽヽ ヽ:.:.|丶<    i //./  /
           ヽ:.ヽヾ、ヽr 、   ___ - " |:/ ',、
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           ,、r ´ / : i /;;;;;;;;;∨   //: : : |、   `ヽ、
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  はやて「何かを得たければ、何かを捨てなあかん!! それが世界や!!」

  なのは「フェイトちゃんを選ぶには、はやてちゃんと縁を切らないといけないの?」

  はやて「そういうことや。私がなのはちゃんを好きだから。それ以外に道はない」

  なのは「だったら……だったら選択なんてしない!!」

  なのは「嫌だよ。3人で仲良く今まで通り……いようよ」

  はやて「それはできひん、それをするには互いの気持ちを知りすぎた」
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661 :AAにはまったから>>646AA化 [saga]:2011/05/21(土) 09:10:55.35 ID:66WHi/Z20
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          .',:.:ヽ、 |:.:.:.:.:._|:┼:.:≠才芋ミ /  .|イうス|`:.:|:.:.:.:.} ',:.:.:| ヾ、
           .',:.:.:.ヽ_|:.:.:.:.:.',:.〃てノ::::::|     / ト´::}.》|:.:∧:.:.:.:i ',:.:.|
            ∨:.:./ヽ',:.:.:.:.i ヾ 廴zz少      . ゞ=′|/:.:.:i:.:.:.:} .i:.:!
           ヽ、{ .| \:.:ヽ                  /:.}:.:.: |:.:.:.,' }/
                ヾ、ヽ|ヽ\ヾ           '     !:.|:.:.:||:.:.,' /
              `ヽ{:ヽ:{ \        r フ   .ノ:|:.:.:.|}:./
                ヾ:.:.ヽ、             イ:.:.:|:.:. |レ′
                  ゝ:.:| > 、        ./:.}:.:.:/:.:. |
               / ヽ:.|   `> 、 __/|:.:.:.:i:.:/:.:.:. |
             r:::´|   ヽヽ     ./_.|:.: |:.:.: |:/:.:.:. |
        , r<´::::::::::::::|、  ヾ\> 、_ /ヽ::`:ヽ〃__:.:. : |
    , .r<´:::::::::::::::::::::::--l\      /∨ヽ ',ヽ/::::::::::`::ヽ、
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  /::`ヽ、::::::,::‐::´:::::::::::::::::::::|   \   /  >Tヽ ヾ |  ヽ::::::::::|:::|


                  ,  "´  ̄ ̄ ̄ ̄ `丶
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.          ,′ :/ .:/:/ :!.:::|::   |::.  ヽ __ヽ  ',:: ハ
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          |   :| :::|:l│,ィ≡气 \| x≡气、.::j∧ヽ! :::|
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          l   :|  :::::小       '      | ::|::::...::|.::,'
             ', :::|   :::::|:ヽ    ー 一    | ::|::::: ::j:/
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       〃::.::.::.::.::.::.::.::.:/::.::.::.| /ミ{^}彡, |::.::.:.ヽ::.::.::.::.::.::.::.  ̄入
       ∧::.::.::.::.::.::.::.::./::.::.::.::.::.W/∧\.Y::.::.::.::',::.::.::.::.::.::.::.::./:.::|
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  なのは「はやてちゃん!!」

  はやて「しゃぁないんよ。そういうわけやから……」

  なのは「はやてちゃん……」

  はやて「今までありがとうなぁ?」

  はやて「ホンマに……ありがとう」

  なのは「はや―――」
│                                                          │
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662 :AAにはまったから>>646AA化 [saga]:2011/05/21(土) 09:18:03.79 ID:66WHi/Z20
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           /   '  ̄ ̄ ̄ \ニミx.、
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         ,         ´      \  \ \\
      /                   \\  \ \\
       /            、   、 \ハ、}ヽ.   \ \\                 ,. -=≦  ̄ ̄ \
      .:         _ 、 \ .ハ/ト|  ハ\  \ \\             /            \    r
- ―― {          i .{ \\ ∨ヾリ .,ィリ' i! i}    \ \\           ./            \   j
-‐ァ '⌒i|      八 i|、八  \}/lヾ ,彡'   | リ\.    \ \\     __ 〃                  ̄
/   :  |   .、 \\.\  ヽ|       j/  :.    ハ_≧=--/´ _.i|
    八 八.    \ \/ヾ ,             i、.|    トー―‐./,ィ≦'¨¨||
、     \ハ.   \ \ ハ ,.イリ     ` ,、      W     i|\_,.ィ≦‘     i||
}} /      ヾ     \ \ a      ´    ,:リ    八/ 〈   、_.,.ィ||    ←フェイト
リi{  ,.イ    \ \  ≧=ー‐‐ァ            八    /   _ `   ///i||
イ  {八       \{≧=---=≦―‐ァ__ .. =≦'    ./  ,ィ´    .////,Y
. |   \\      \{  \   \   ≧x/   ./ /  ,.ィニニ{/////||
八     ヾ{   \.    \  \   \  /   /,ィ===≦彡'´  ∨///八
  \        ハ \ __ _.≧、\.   Y     _.ノ´ ̄ ̄ ̄      ∨///∧
    ≧=‐――=ミ、 |ゝ---イ     ヾ}   |  /       ‐‐= ._ \.  ∨////\
              リ         У リ   {_              ¨ニ=-


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    なのは「んっ……ゆ……め?」
  
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663 :AAにはまったから>>646AA化 [saga]:2011/05/21(土) 09:24:13.41 ID:66WHi/Z20
             ヽ
                 \     _
          ., -_―ニー .、 .,>、´  ̄    ` ・ .、 , --、
        イ´  .,イ ⌒  `  .}             X
          ,.イ .,ィ  /            ,、    \
       ー=' - イ   /      .,、   } ハ }   ',
            ./,イ / .i. ,i i  .i ハ i ノ ∧ヽ l  l. ',
            〃{  .{ .i .ハ八 .l{  } .}/ / ‐ヽ .j   i  .}
       , 、、_/.八  l 八.{ |i .iヽ l  .|,ハ./  _.y  j  .j
      ./ ヾ ̄,`ー 、_j八 .ハ.{. ヾ  i 〃,.イ心/ i .八. ,′
      人_ ,.イ_..ィ ,.イ .ノー-ィ弐ミ、    ゞつ i ./ i ,′
     ./  ∨ `=≦≦ニ=イ',      '     ,′..ハ i,′     ←何度も言うけど、フェイト
    /    .\__  ./-イ/ ,∧.  ,、 ,.、 ./.i i {  .{
   ./   .:::::::::::::>イ/ //}/   >:.. __ ,...イ-{ i l_ 八
   /  :::::::::::::::::ノ ./  { {,′ /,ィチ_}    ,.イ::{ .i | `ヽヾ
  ./    __;::イ〈 _,.ィ ̄ゝ/ ./イ:;イ ′ / ::::∧ j .,ィ´`.〉
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 {     :::: /:::::::: `ー ,イイ,.イ    ,.へ   { / ./    .l ヽ
 .l     ./ :::::::::::::  ,.イ./  / ,〈   `ー{/ {:::/   .j   '.,
  '.,      _,ィ_/ ./ ., '   /      マノ,イ     l、   ハ


                _____         ,-------、
    _      , イ:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:≧ュ、    〃:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.i
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 !:.:.:./l:.:.:!:.:.:.!:.⊥┼┼ 丁| ヽヽ 二二二} |:.:.:.:.イ }:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
 l:.:./ l:.:.:l:.:.:.:ヽ:.:.,イ芋示ヾ、   / 仍 示 》:.:.:/|  !:.:.:.:.:.:.:.:.:.: : |
 l:./ l:.:.:l:.:.:.:l:.:.ヽ と辷シ      ゞ==つ/:.〃 |/:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. : |
 l/  l:.:ト:.:.:.lヽl∧\           //:.:.! |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
 ′   !:.iヽ:.:l ヽ:∧     ヽ        ,イ:.:./ .!:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:. |
     ヽ{ ヽ:l l:.:.:.:ト    ―‐      ,イ/:.:/ |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
         \マ:.ヽ ヽ          l/:.:/  |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|
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  フェイト「ん? なのは?」
  
  なのは「フェイトちゃん……はやてちゃんが……」

  フェイト「はやてに何かされたの?!」

  なのは「あっ……ちがっ――」

  フェイト「はぁぁぁぁゃぁぁぁぁてえぇぇぇぇぇぇ!!」ダダダダダダッ
│                                                          │
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664 :AAにはまったから>>646AA化 [saga]:2011/05/21(土) 09:34:02.97 ID:66WHi/Z20
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       /二二二`ヽ, 、 |/ /_
    __ ====,イ´,  /      `ヽ、.    /三三三三三三ゝ
   >===≠ / /  /         \ ≠三三三三三三三\
 /   ゝ〃//   / 、 /        、.ヽ _ `¨¨升≦/三三三心、
.{   ヽ / // /  / /  /ヽ / / |     /  く ,ュ≦≧</: : : : `寸三/心、
‘,   \- / 〃 i. < 心 \i | /  /  ./}/////////>、: : : :`寸三/心、
 ヽ     \ //  /!.|ゞシ |/ ./,二 ̄!  //∧¨¨¨</ : : : : : : : : : : `寸三,心、
  \     ヽ、 | リ    , //f:::::ハ i  i /.|///,}  |_、: : : : : : : : : : : `寸三心、
    ヽ     /\  / ヽ/ .`´ 〃 /|/!マ///}. |ヽ,}≧、 : : : : : : : : : : `寸/,心、
     | \  /ヽヽ: i `ヽ /   //| l/ |∧ マ//}. |i/},',//\: : : : : : : : : : : `寸/心、
     !:.:.:.:.:ヽ、:.:.: `/    `ヽ < ≠{ ',∨∧  マ/} .!/三三三\: : : : : : : : : : : :`寸,心、
     ∨,  ̄ \/        ヽ {三', ∨,,∧  `   寸三三三\: : : : : : : : : : : :`寸/}
      ‘,  , イ ゝ、         ', ¨.∧ .∨ : ',    .∧: :`寸三三/\: : : : : : : : : : : : ̄\
      i //::::::::::::\        },//∧ ヽ: :∨   ∧: : : :`寸三三,\: : : : : : : : : : : : : :\
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  はやて「ふんふふ〜♪ ふんふふ〜♪ ふんもっふ〜♪」
  
  フェイト「はあぁぁぁぁやぁぁぁぁてえぇぇぇぇぇぇ!!」ダダダダッ

  はやて「なんっ……フェイトちゃん?!」

  フェイト「ジェットザンバー!!」

  はやて「ちょっ?! なんなん?!」

  フェイト「なのはになにをしたぁぁぁぁ!!」

  はやて「な、なんもしてへ〜ん!!」ニゲッ

  フェイト「まぁぁてぇぇぇぇぇ!!」
│                                                          │
┼──────────────────────────────────────┼
665 :AAにはまったから>>646AA化 [saga]:2011/05/21(土) 09:42:33.40 ID:66WHi/Z20
                   . -‐ …… ‐- .
                    ,.ノ´::::::::ヘ、:::::::::::::ヘ
                 /::/::;:i:ヘ;:ヽ、!l:、:::::::::::::ヘ
                   /リ:l::::l:l::><´ヘ!lヾ::::::::::::::ヘ
                   l::l::.!:::v'rt、ヽ::l:::::l::::::::::::::八
                   l::l::.!::::l iリ ' リ!::::.!:::::::::::::::从
                  l:lヘ:l:く_   /'l,'l/}::::::::::::;ヘ从 ,…、
                 i' `ヘ:´.   ..::/','´!へ'`'"~/"''ミニ彡`≧=-- 、
          _               ヽ!`l'" 〉ヘ´./ : l´ ̄ l          , '   >、_
        rfi.!l-、          ,イl三彡lヘ/、∠   ヘ,xz=- 彡=-'、   /// > 、
        {:孑' ノ、        rァ' '/ヘ / ∨  / ━ .r' ニr'        >'、l 、 , <フ
          〉、_ノ' .〉,、    /´ー:' \ヘ、.\/   .....::::::::::l         \r'i  \
         \  // ≧=-'´=-‐´=-彡〈 ...;へ、::::::::::::::::::::ハ              ヘ_、i !i 〉
         >'、   ::...  ..:::> ´  \:::::::::\:::::  / 〉,               `"´
            ` 、 _::::::..>´       ` 、 へ  _ r'〉〉=- .
                ̄               l、_r‐┐!‐‐'     /

                 ____
          ___ イ´. : . : . : . : . : `. ヽ
          /   /¨\. : . : . : . : /ヽ. : . : .ヽ
         /    /. : . : . : . : . : . : . : . : ヽ. : . : . :ヽ
      /    /. : . : . : . : . : . : . : . : . : .ヽ. : . : . :.',
   ト、  |    /. . /. . . . . . . . . . . . .`ヽ. . ..ヽ. . . . . ',
   |l \,l    /. . /. . /. . ∧. . . . . . . . .ヽ__. .ト、. . . ..',
   ||       ,' ./ l /. l. :./  l.:i. :|: . l. : . : ヽヽl ヽ. : . : l
   ||     ,' /: .レ|. :ハ |_ | ハ lヽ ト、\ } トl |ヽ ゝ: . :.|
   ソ      | l. : ∧ .|_V_ l | V___ヽ__l |. :|. :ヾ. :ヾ l
  /       | |l: . |ヽハ弋_ノレ   弋_ノ ノl i: : l、: . ',: .:ヾl
           | | |: .| |. :l ` ̄      ̄  レ/:./ ヽ. :l. : . |
         V l. :i l. :l、  `       /,イ\ハ ヽヽ \
          V ヽi. :i ヽ、〜〜〜  イ// |  ヽ: .l: ヽ: .:.ヽ
             |. :|/ `7ーtニイ // |   |: .|. : .\: .:\
            /ヽ|   l  l/ \.//  ノ    |: .|\. : .\: .:\
             / / ヽ  ', |7 | // ,/     ! :.!  ヽ. : .:ヽ. : ヽ




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│                                                          │
  はやて「誰か助けて〜!!」
  
  リイン「はやてちゃん。今度は何したんですぅ?」

  はやて「なんもしてへん!! 冤罪やぁぁぁ!!」ダダダッ

  フェイト「あくまで言い逃れる気なのかな!! はやてぇ!!」ダダダッ

  はやて「せやから!! なんもしてへんってぇ……いっとるやろ!!」ダダダッ

  フェイト「嘘をつくなぁぁぁぁぁ」ダダダッ
  
  はやて「なんでぇ?!」ダダダッ
  
  リイン(日頃の行いのせいですぅ。これに懲りたら、少しは自重してくれると良いけど……)
│                                                          │
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666 :AAにはまったから>>646AA化 [saga]:2011/05/21(土) 09:45:53.38 ID:66WHi/Z20
|: ::!: : l : ::| : : : : : | : : : ::l |:l .| : : : : / :// .|: : : l : l: : : :,! : : : : : : : :l: : l : : : : ∧: :|
| :,'|: : l : :.| ::_..-‐!:l'':: ̄/` ト l|:: : : :/ /:/   | : : ,!: :.!: : :./ : : : : : : : :l: : :l: : : : : :∧ |
|::l |: : :! : :l:´ :| l :l !: :::/  !| !l : : :/:/:7 ̄`ト: ./| : l: : :/: : : : : : :|: :.! : : ト、: : : : :∧|
| ! |: : :| : ::!:::::! .|:! |: :,′  | / ,! : :////   .,! :/`ト:,'|: :/!: : : :/ : : l: :|: : :∧:\: : : ∧
!l l: : :| : : !: ||. | .|/ −-.、 /:;///'   /'l/  l:/.!ヽ:,!: : :/ : : :/.: :l: : : :∧: :.\: :.∧
l' .l: : :|: : :| :||. _=土三ニ:::.、/ ' /   , ‐-/    /' .|//: : :/ : : :/!: : ハ: : : :.∧: : : ヽ: :ハ
  |: : |、: ::ト:!、´  ̄ ̄`丶       ´ニ≡::.、./  /./ : /: : : :/ .l: ::!: :∨ : :.ハ: : : : :|ヾ:}
   ゙! :| ゙、 :l.|\              ̄`゙丶ミヽ、 /: :/: : : ::/  !:/! : : ∨: : :!: : : : ! }'
   l゙:| : :゙、l| ```                ``/,.イ : : : :/  //:|: : : : ∨: :|: : : : |
   | : : : : :|、          ,:       `` / //: :, ':! //: |!: : : : :.∨:|: : : : |
   .!: : : : :.| ヽ       _           , //: /:/ ./ .|: :l|: : : : : : }/: : : : .!
   .|: : : : ∧  \      ヽ`>          , ' ̄//: :./ ./ .|: :l|: : : : : :/': : : : : |
   .∨: !: :从   l\             _/ /!: : : :/    |: :!|: : : : : : : : : : : :.!
    ∨:ト、{    _|  \      _.. ‐ '"    /: : : :/    .|: |.|: : : : : : : : : : : :.!
     ヾ `\ .∧    丶... -‐ "´ .|_     ./イ;イ/       !: ! !: : : : : : : : : : : :|
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     なのは「いつも通り……だよね」

                            THE END
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667 :AAにはまったから>>646AA化 ◆BtJ/wdYBqI [saga]:2011/05/21(土) 09:47:42.70 ID:66WHi/Z20

収拾つけるために夢オチ(笑

さておき、次からはちゃんと本編投下します。
いつ投下するかはまだ未定だけどorz

では、また後ほど
668 :AAにはまったから>>646AA化 ◆BtJ/wdYBqI [sagasage]:2011/05/21(土) 09:48:28.18 ID:66WHi/Z20
あれぇ?

酉が……
669 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/21(土) 09:49:18.37 ID:66WHi/Z20
おかしいなぁ
670 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/21(土) 09:50:04.80 ID:66WHi/Z20
なおったぁ!!

ではまた、後ほど。
671 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/21(土) 13:18:46.68 ID:95UzbGMY0
めっちゃ甘い雰囲気で超俺得だと思って読んでたら
何かが始まっていた。ビックリしたwww
672 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 13:51:37.35 ID:66WHi/Z20
>>671
ごめん。
ネタが思いつかなかったから気晴らしに遊んだ。
後悔して……る。


っていうか、AAおもしろいなぁ。
673 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 21:48:54.06 ID:66WHi/Z20
乗っ取った方で遊んでますが、こちらもしっかりと。

では、22時より投下
674 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 22:00:02.10 ID:66WHi/Z20
『恋』


フェイトが夢で魘された翌日。
俺は、訓練場に来ていた。
というのも、気分が晴れないからだ。
もしかしたら、俺は死んでるのか?
そう考えてしまう。
生きてる時と変わらない行動が出来る。
でも、もしかしたら……。


「A班少し遅いよ!!」
「「「「はい!!」」」」
「もう少し、狙いをつけた方が良いね。速射は精度が無いと意味は無いから」
「「「「はい!!」」」」
……。
「なのは」
「あれ? どうかしたの?」
「模擬戦やろうぜ」
「は、はぃ?! 急にどうしたの?」
「なんとなくやりたいなって」
なのはは少し考えてから、訓練が終わったらね?
と言い、承諾してくれた。


俺が模擬戦をやる理由は特には無い。
でも、こうすれば自分が生きていることを死んでいないことを信じきることが出来るかもしれないから。
「じゃぁ、今日はここまで」
「「「「「有難うございました!!!!」」」」」
訓練生達が半分グロッキーな状態で帰っていく。
それを見送った後で、なのはに近づく。
「じゃぁ、やろっか」
「ああ。我がまま言って悪いな」
「気にしなくても良いよ。当麻とやってみたい欲もあるから」
「ブラスターは使用するなよ?」
「そこまで引き出す自信あるの?」
「ねぇよ。自信なんて……」


「じゃぁ、互いに一撃ヒット。何でもいいよね?」
「いいよ」
久しぶりにつけた足のデバイスと手に握る剣のデバイス。
懐かしいな。
「「スタート!!」」
2人で同時に叫ぶ。
「アクセルシューター!!」
「ウイングロード展開!!」
なのはの魔弾をかわしたり、消したりしつつ、なのはに近づく。
「正面から来ても無駄だよ!! プロテ――?!」
「ウイングロード展開!!」
なのはの直前で、ウイングロードを曲げる。
「カートリッジロード!! 紫電一閃!!」
なのはの背後から決めた……が。
675 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 22:00:48.19 ID:66WHi/Z20
「あっぶない……」
「何だよその防御力」
「あっはは。ついつい、本気で作りました」
なのはが軽く笑って俺をチラッと見る。
「ちぇっ。いいぜぇ、打ち砕いてやんよ」
右手で打ち砕いて、左手で斬る。
「うおぉぉぉお!!」
「ディバイィィィィィィィィン、バスタァァァァァァァァ!!」
「効くかぁぁぁぁぁ!!」
ディバインバスターを右手で相殺しながら、徐々に近づいていく。
「カートリッジ……ロード!!」
「っ……」


「 う ち く だ けぇぇぇぇぇ!!」
俺の右手がレイジングハートを掴み、砲撃が止む。
「なのは。もらっ―――」
「シュート!!」
「んなっ?!」
背後から猛スピードでせまる魔弾。
かわすには距離も時間も足りず……。
「ぐはぁ?!」
直撃。
っくそ……やられた。
……え?
「なのは避けろ!!」
俺が倒れる先には、なのはがいて……


「うわぁぁぁ?!」
そのまま突っ込む。
その時だった……。
事故とはいえ、なのはの唇に俺の口が……。
「な、なのは……悪い」
咄嗟にどいて謝る。
「……」
やっべぇ、怒ってるよな。これ。
「なのは」
「ごめん……なさい」
「え?」
なのははそのまま飛び去って逃げる。
え?
ちょっ……。
「って待てよ!!」


ウイングロードで追える訳も無く、俺は走って探すことになった。
676 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 22:01:25.11 ID:66WHi/Z20
……なんでなのはが謝ったんだ?
あの場合、非があるのは俺の方で……。
「ん? こないなとこでなにしとるん?」
避けられなかったことを謝ったのか?
でも、あれは……
「ちょっ、当麻!!」
「へ? ああ。はやて。なんか用か?」
「人がよんどったの気づかんかったんか?!」
「悪い。今、なのはを探してて……」
俺がそう言うと、はやてはどこか切なそうな瞳をして呟いた。


「なのはちゃんは、元六課施設の屋上におる」
「え? 本当か?」
「……嘘はつかへんよ」
「ありがと、じゃ――」
「まちぃ!!」
「?」
「なのはちゃんを、責めたらあかんよ?」
はやてはそう言うと、歩いていく。
責める?
別に責めることなんて無い。
俺が六課の屋上に行くと、はやての言う通りなのはがいた。


「……良く解ったね。私の居場所」
「はやてが……教えてくれた」
「そっか。いつもいつも、お節介なんだから……はやてちゃんは」
なのはは空を見つめたまま、ため息をつく。
何故だかこっちを見ようとはしない。
「なのは。さっきは、その……悪かった」
「何で謝るの?」
……?


「あれが事故なら仕方ないでしょ?」
「そうだけど……でも」
「でも、事故じゃないから、私が謝った」
「え?」
なのは?
事故じゃないって……。
「わざと避けなかった。わざと私の方に倒れこむように仕向けた。わざと、キスをした」
「何言ってんだ? そんなうまく……」
「私は精密射撃型。貴方にどう当てればどう倒れるか計算した上で、そこに当てられる」
なんで?
677 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 22:02:06.22 ID:66WHi/Z20
「何でそんなことする必要がある? 理由が」
「理由ならあるよ?」
……?
「理由なら……ある」
なのはが振り向いて微笑む。
風がなのはのサイドテールに縛った髪を弄ぶ。
風の音が、なのはの声を妨害した。
けれど、それは小さな声だったはずなのに、
風の音で聞こえないはずなのに、
確かに聞こえた。
まるで、静寂な空間に響いた声のように。


「私が、貴方を好きだから」


「なのは……?」
「って、もう昔の話。とっくに諦めて、捨てた想いの筈なのになぁ」
自嘲気味に、なのはが笑う。
どういう……。
「親友の為、好きな人の為、私は応援し続けた。影で手を回したりして手伝った。それが、私の幸せ。
貴方達が笑顔でいてくれることが、私の幸せ……そう、縛り付けてたはずなのに」
「なのは!! なのははそんな素振りは見せなかっただろ?」
「うん。だって、フェイトちゃんの想いを知ってたし、貴方の想いも知ってたから」
「……なのは」
「でもね? フェイトちゃんや当麻が笑ってるのを見て、幸せなはずなのに、胸が苦しかった。辛かった。誰も居ないところで、私は泣き続けてた」
なのはが微笑む。
明らかに光の無い瞳で。


「馬鹿しちゃったなぁ、もう。ごめんね? 勝手にキスなんかして」
「そ、それは別に……」
「ほらね。そうやって、相手を傷つけない言葉を選ぶ」
?!
なのは?
「フェイトちゃんと付き合ってるんだよ? あれは事故じゃなく、私が故意に起こしたことなんだよ?
なのになんで、別に良いって言えるかな? 私の想いを知った上で、何で優しくするかな?
酷いよ。酷いよ。優しい言葉ばかりかけないで、たまには突き放してよ!!」
っ……。
俺は……。
678 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 22:02:42.55 ID:66WHi/Z20
「貴方は優しいし、暖かい。私達女から見たらそれは、掛け替えの無い存在になるの。
だからね? 私も、フェイトちゃんも、他のみんなも。貴方に惹かれたの。それぞれ係わりを持つのを控えて身を引いたりして、
こんな風になるのを避けてた。でも、私は駄目だった。貴方を頼ってしまった。どうしても離れることが出来なかった。
本当の親の温もりを知らないフェイトちゃんが、それに近い温もりをもつ貴方のことを好きになるって解り切ってたのに」
なのはは次第に泣き始めていた。
それでも、笑顔は崩さない。
まるで仮面のようにそれは剥がれない。
なのはに近づこうとするが、
「こないで!!!」
なのはの声が響く。


「貴方が今の私に出来ることは、私から離れることだけ」
「そんなこと……」
「まだ解らない!!? 私は貴方が好きなの!! いますぐにでも貴方に抱きしめられたいの!!
でも、貴方にはフェイトちゃんがいるでしょう?! 全てを救える人間なんて居ない!!
私を……私をこれ以上苦しめないで!!!」
足は、止めたまま石化したかのように動かない。
前に進もうと突き出した手は、そのまま体の脇まで落ちる。
何も出来ない……。
今のなのはには、俺が出来ることが何一つ無い。
優しく言葉をかけることも、抱きしめて宥めることも。
あの頃のようには、行かない。


「ごめん……なのは」
「なんで、なんでそこで謝るのよ?! 止めて、止めてよ。何も言わずに居なくなってよ!! 独りに……してよ」
俺はなのはの叫びに従って離れた。
何も出来ない。
これだけが俺の出来ることだから。屋上から中に入ると、はやてがいた。
「責めたらあかん。自分も、なのはちゃんも」
「はやて……」
「恋ちゅうのは、こうなるもんなんや。1人で全員を救う手立てなどあらへん。せやから任しとき。
なのはちゃんのケアは私がしといたる。当麻には当麻のケアが必要な人が、おるんやろ?」
はやてはそう言うと、屋上へ出て行く。


……俺は。
施設を出て、空を見る。
もうすぐ夜だと物語る空だった。
「当麻!!」
「フェイト?」
声の方を向くと、フェイトが走りよってきた。
その姿を見て、思わず涙がこぼれた。
「と、当麻?! どうしたの?」
それに答えることは無く、
フェイトも言及することは無く、
俺たちは家へと帰った。


「……フェイト」
「なぁに?」
「ありがと、傍に居てくれて」
「へっ?! そ、それはこっちの台詞だよ」
「そっか」
「うん」
……。
フェイトだけは、なのはのように苦しませたくない。
なのはがどう苦しんだか、詳細はしらない。
でも、泣かせることだけは絶対にしない。
そう、心に誓った。
679 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/21(土) 22:05:12.11 ID:66WHi/Z20
なんかもぅ。
あれですね。
良く解らなくなってる。

というわけで投下しました。
680 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 22:35:30.66 ID:6OhfPanDO
なのはルートの時には、なのはには幸せになってもらいたいです。
681 :( & ◆DH.w3f2HtffR :2011/05/22(日) 17:14:12.14 ID:IEbvhCGa0
>>680 激しく同意、ものすごく同意
682 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/22(日) 17:19:43.28 ID:IEbvhCGa0
>>681です、すみません酉がついてしまいました、本当は( ′・ω・`)←こんなのにするつもりだったんです、すみませんでした次から気を付けます
683 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/05/22(日) 17:20:54.53 ID:uoN7a6rI0
とりあえずフラグ立ってるキャラ全員のルートやってほしい!
最後にハーレムルートを!
684 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/22(日) 17:26:42.99 ID:COWuBgZ50

>>680
そうだねぇ……幸せになるといいね

>>681>>682
そこら辺気にする>>1ではない!!
まぁ、それより、sage進行。
急に上がってきて何かと焦ったorz

>>683
難しいことを言う?!
なのはルートですら、ネタが無くて停滞中だというのに。


ほのぼのって難しいっ!!
もしかしたらフェイト以外は書き溜め無しのリアルタイム安価進行かも。
だって、ネタが無いんだもん。
685 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 23:31:08.48 ID:WgWd4bNAo
ご都合主義でもいいみんなが幸せに
686 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/23(月) 22:06:06.83 ID:jilg2zW90

みんなが幸せに……ねぇ。
ハーレムルートならあるいは可能かもしれないけど。

さてと、15分から投下するよ。

687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/05/23(月) 22:09:08.80 ID:Omb5x6BAO
おかえり
688 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/23(月) 22:16:44.51 ID:jilg2zW90
『年末恒例、擽り(ぇ?』

「当麻〜まだ〜?」
「子供じゃないんだからもう少しまとうぜ」
「仕方ないなぁ手伝ってあげる」
「初めからそうしようよ。一人でおせち料理作成とか無理だから」
「今日は仕込みだけでしょ。私は年越しそばの方やっておくよ」
「ん。頼んだ」
現在、12月31日22時50分。
年末ですよ。皆さん。
そんなことは良いとして、
俺たちは大掃除も終え、おせち料理及び年越し蕎麦を作っている。
1から手作りですが何か?


俺たちは学園都市に帰ってきている。
フェイトの用事も終えたことだし、そのままミッドで。
そう思ったが、フェイトは学園都市が良かったらしい。
そういえば、お正月の間、なのはは実家へ戻るらしい。
はやても同じく地球の我が家に戻るとのこと。
小さい頃お世話になった医者の人や、
友達である、アリサ・バニングスと月村すずかっていう人たちに会う為らしい。
フェイトと俺も1日に海鳴市に行く。
俺は両親に会いに行く。
あの時会うことの出来なかった両親に会う。


「よし、後は蕎麦を食べて年越しを待つだけっと」
フェイトの手伝いもあり、23時30分現在。仕込み完了。
あと5分くらいで出来上がる蕎麦を待っていた。
「私達が出会ったのは8月だよね」
「そうだな、あの操車場が初めてだったな」
いや、実際は……。
「「……本屋で」」
「ん?」
「あれ?」
なんだ。
689 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/23(月) 22:17:18.89 ID:jilg2zW90
「知ってたのか」
「当麻こそ。こっちを見てたから見られてる?って焦って逃げたんだもん」
「まぁ、あのかっこは一瞬露出狂かなって思った」
「ひ、酷い言い方。あれは早く動くためなんだよ?」
解ってますよ。そんなこと。
「少しからかっただけだよ」
「もうっ」
あー拗ねないで拗ねないで。
っていうか。


「まだ、5ヶ月なんだよな」
「うん。そうだよ」
なんか、色んなことがありすぎて、何年もたったような感じがする。
「おっ、蕎麦完成」
「じゃぁ、食べようよ」
話している間に出来た蕎麦。
コタツに入って頂きます。
「「頂きまーす」」


……。
「どうかしたの?」
「いやぁ、フェイトがコタツに入っているのがなんかシュールでさ」
「そう?」
蕎麦を食べながらそんな事を思った。
フェイトは見た目外国の人だから、コタツとかに合わないんじゃないかなって俺は思う。
というより、フェイトは暑さに弱そうなんだけど。
「私は日本のもの好きだよ? 抹茶も」
抹茶といえば。


「フェイトのお母さんってリンディさんだよね?」
「うん」
「フェイトもリンディ茶飲むの?」
「飲んでみたい? 私が飲むかどうか解るよ」
「な、なんで遠い目をしているんせうか?」
苦笑するフェイトの食器と自分の食器を洗い場に持っていく。
「どんなやつなんだ?」
「物凄く甘い」
へ?
抹茶だよね?
え?
「砂糖にミルクまで入れて飲むんだよ?」
「うはぁ。抹茶の意味が無い」
でしょ? とフェイトが笑う。
そして……。


低い鐘の音が響く。
690 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/23(月) 22:17:53.64 ID:jilg2zW90
「「あっ……」」


互いの呼吸のみが室内音。
外から入る、鐘の音。


「越えたね」
「ああ」
フェイトが微笑み、俺も笑う。
洗ったばかりの食器から、水が滴る。
「今年もよろしくお願いします」
「こちらこそ、よろしくお願い致します」
そう言い終わると、フェイトの笑い声が耳に入った。
「な、なんだよ」
「当麻が「致します」って、な、なんか変」
「なんだと。真面目に言ったのにっ」
「きゃぁ、や、止め……くすぐったい」
フェイトに飛び掛り、腋を擽る。
「足の裏は如何ですか〜。もれなく腋もくすぐりまーす」
倒れこんだフェイトに馬乗りになって囁く。
「いやぁぁぁ、よ、弱いからく、くすぐりはぁあははははっ」
さて、去年は波乱万丈な1年だった。
今年はどうなるんだろうか。


「あはっあはっはははははは。も、もうやめりぇ〜」
「じゃぁ、ごめんなさいをどうぞ」
できれば、こんな平和な一年であることを願う俺。多分叶わないけど。
「ご、ごめんらはい……あははははごめあはははっく、くるしぁはははは」
「いえてないぞ〜」
「手、手をてめれぇ〜あはははははあっ、だめ、とまっ、くすっあははは」
「もう笑わない?」
「わ、わらいませんかりゃ〜くすぐあははは」
そろそろ止めてあげるか。
手を止めて、フェイトの上からどく。


「はぁっ……はぁっ……」
「笑うからいけn――?!」
離れようとした瞬間、押し倒された。
「か、覚悟はい、良いよね?」
かなり荒い呼吸でフェイトが不敵な笑みを浮かべて言う。
「えーと、上条さんは明日学校が……」
「ないよね?」
「えっとぉ」
「ないよね? 当麻」
「嘘つきました」
「じゃぁ、擽り地獄。味合わせてあげるね?」
「ぎゃぁぁぁあぁははははははは!!」


そのあと1時間近く擽られた俺は、フェイトの手によってベッドまで運ばれた。
691 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/23(月) 22:25:58.71 ID:jilg2zW90
>>687

ずっと居たよ。ここに(笑
ただ、執筆が終ってなかっただけ。
で、次は初詣のところなんだけど、
フェイトルートはそこで終わりって事で良いかな。

なのはルートは完全安価性台本形式文になるかもしれないし、
これまで通り行くかもしれないし、
安価無し台本形式かもしれない。

この際聞いておくけど、

1、AA使った安価形式

2、AA使った安価無し

3、安価アリ台本形式

4、安価無し台本形式

5、これまで通り。

どれが良い?
少しだけ集計とってみる。
>>1的にはAA使用がやりやすい(ほのぼのだけは)
まぁ、それだとエロとか一切消えるんだけどorz

>>692から暫く投票安価。
協力よろしくです
692 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/23(月) 22:45:33.77 ID:ifwguyw90
5
強いて言うならエロがほしい
693 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2011/05/23(月) 22:45:53.20 ID:Vcpxvl7i0

694 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/05/23(月) 23:24:59.64 ID:Omb5x6BAO
乙です

5
695 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2011/05/23(月) 23:33:00.65 ID:QGmwLVkR0
乙です
5です
696 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 02:21:24.95 ID:LJYEOYpDO


やっぱり今まで通りの方が良いと思うよ何かと

てなことで5
697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/24(火) 08:01:25.38 ID:7t8dtAkJ0
今まで通りがいいと思うので5でよろしくです
698 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/24(火) 12:18:23.09 ID:sN0+7IQAO
5で
699 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/24(火) 12:21:08.80 ID:xNMDKfEY0
なんというバカップル
フェイト√もそろそろ終わりか。ちょっと寂しいな

今まで通りがいいので俺も5で
700 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/24(火) 19:28:24.56 ID:2bFL4YTQ0
                        イ
                    //
                   / ,′
            ___  {  // >.         イ
        , イ       ` /      `  ̄ ̄ ̄ /
       /                 、     /
     /  /                ヽ    ヽ   /
    ,′ i   |    /   /  /  ‘,\  \
     i   |   | |  /  / /  / !     ヽ  ヽ
     |   |    | |  / /! /  / } | ! } ‘, ヽヽ ',
     |   |    | | 才-┼- 、 / i | }  ! i ヽ i ヽ}
     |   ||   | 丁| -||--、 |/  |丁 、 |  | i }  `
     |   ||   | |{リ l| fヽ/   /,、7 /  ! i| !
     |   ||   |! { ヽ、|! ゞ′   {リ //  /| i! |
     |   ||   |ヾ、   ll    `  7// / ! / | |
    |  i||   |  ij  ij     ij/// /,'/ リ
    |  i||   | |ヽ   <こァ  イ|/  |//
    |  i||   | |   >   イ  | l   i|
    |  i||   | ヽ- == /`´__|  i| il   l
    |  i||   |ヽ  /ヽ ,ヽヽ 、 | i|  i|
    |/ l|   | \ i >  ヽ',: :\ `ヽi|
    /   i|   |  |: :ヽ ヽ´ ` -、: : \ ` ヽ-、
  /     i|   |:.:. |: : : :ヽ/: : : :ヽ: :/:.:.:.\ |
  i`:.ヽ、./i|   !:.:.:.|__: :\ : : : i: :ヽ、:.:.:.:.ヽ
  l:.:.:.:.:.:.:.:. : |  il:.:.:.:.:.:.:./: : : :ヽ : : !: : : :/ ヽ、ヽ
  |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|  /:.:.: :´: `: :<: : : : ', : }: : /: : : : :ヽi
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  l:.:.:.:.:.:.:.:./:.:.:./|: : : : : : : : : : : : : ://: : : : : : : : :/
  |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./: :!: : : : : : : : : : : : 〃: : : : : : : : :/
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   |:.:.:.:.:.:.:.:./ : : ト : : : : : : : : : io: : : : : : : : :o: i
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┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
  ま、満場一致で5ですか……。
  >>692さん、ごめんなさい。>>1はエロが苦手なんです。

  >>696>>697
   今まで通り、ですか?
     中々文章が思いつかないので、かなり亀になるかもしれません。
       なのは♪ ルートもほのぼのなので、難しい。

  >>699
   はい、残念ながら終了です。
     >>1がほのぼのかける人だったなら、終らなかったんですが……

             >>1からの連絡

   次回投下まで少し空くかも。
   執筆が進まないorz
   リアルが忙しいわけではなく、
   ただ、話の構想がまったく思いつかないだけです
   出来次第投下します。
   それで、なのはルートは微塵もすすんでません。
   フェイトルートでほのぼのは燃え尽きましたorz
   フェイトルート終了後、なのはルート開始まで空く可能性があります。
   意見等、あればどうぞ、言って下さい。
   要望とかも受け付けられる範囲内で受け付けます。
                                    ではでは
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
701 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/24(火) 19:29:10.43 ID:2bFL4YTQ0
                        イ
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    ,′ i   |    /   /  /  ‘,\  \
     i   |   | |  /  / /  / !     ヽ  ヽ
     |   |    | |  / /! /  / } | ! } ‘, ヽヽ ',
     |   |    | | 才-┼- 、 / i | }  ! i ヽ i ヽ}
     |   ||   | 丁| -||--、 |/  |丁 、 |  | i }  `
     |   ||   | |{リ l| fヽ/   /,、7 /  ! i| !
     |   ||   |! { ヽ、|! ゞ′   {リ //  /| i! |
     |   ||   |ヾ、   ll    `  7// / ! / | |
    |  i||   |  ij  ij     ij/// /,'/ リ
    |  i||   | |ヽ   <こァ  イ|/  |//
    |  i||   | |   >   イ  | l   i|
    |  i||   | ヽ- == /`´__|  i| il   l
    |  i||   |ヽ  /ヽ ,ヽヽ 、 | i|  i|
    |/ l|   | \ i >  ヽ',: :\ `ヽi|
    /   i|   |  |: :ヽ ヽ´ ` -、: : \ ` ヽ-、
  /     i|   |:.:. |: : : :ヽ/: : : :ヽ: :/:.:.:.\ |
  i`:.ヽ、./i|   !:.:.:.|__: :\ : : : i: :ヽ、:.:.:.:.ヽ
  l:.:.:.:.:.:.:.:. : |  il:.:.:.:.:.:.:./: : : :ヽ : : !: : : :/ ヽ、ヽ
  |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.|  /:.:.: :´: `: :<: : : : ', : }: : /: : : : :ヽi
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  |:.:.:.:.:.:.:.:.:.:.:./: :!: : : : : : : : : : : : 〃: : : : : : : : :/
   }:.:.:.:.:.:.:.:.:./: : |: : : : : : : : : : :/: : : : : : : : : :/
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  ま、満場一致で5ですか……。
  >>692さん、ごめんなさい。>>1はエロが苦手なんです。

  >>696>>697
   今まで通り、ですか?
     中々文章が思いつかないので、かなり亀になるかもしれません。
       なのは♪ ルートもほのぼのなので、難しい。

  >>699
   はい、残念ながら終了です。
     >>1がほのぼのかける人だったなら、終らなかったんですが……

             >>1からの連絡

   次回投下まで少し空くかも。
   執筆が進まないorz
   リアルが忙しいわけではなく、
   ただ、話の構想がまったく思いつかないだけです
   出来次第投下します。
   それで、なのはルートは微塵もすすんでません。
   フェイトルートでほのぼのは燃え尽きましたorz
   フェイトルート終了後、なのはルート開始まで空く可能性があります。
   意見等、あればどうぞ、言って下さい。
   要望とかも受け付けられる範囲内で受け付けます。
                                    ではでは
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
702 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/24(火) 19:31:39.87 ID:2bFL4YTQ0
連投……だと?
ごめん。
とりあえず、今日書き終わることは無いかと。
703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/05/24(火) 19:55:50.54 ID:sOAlk6hAO
何ヶ月もまった事あるから大丈夫

いつまでも待ちます
704 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/05/24(火) 21:39:11.00 ID:sN0+7IQAO
待ってます!!
705 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします :2011/05/25(水) 08:59:14.98 ID:knWQ/N560
>>702謝らなくていいですよ?、投下してくれるだけで感謝ですからいつまでも待っていませう!
706 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/05/25(水) 10:56:27.00 ID:EWatbBZAO
>>705
くそ 釣られた何故上げた
707 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/05/25(水) 17:45:28.38 ID:knWQ/N560
>>706あの……なんかすみません
708 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/25(水) 21:22:22.00 ID:bf/tOzgd0
>>703
そんなに待たせるわけには行かないよ。
>>704
うん。ありがと
>>705
サンクス
あんまり待たせないよ
>>706
まぁ、気にしない気にしない。


うん。
それじゃぁ、22時30分あたりから投下しようか。
フェイトルート最終話
 『同じ言葉』

期待はあんまりしないように。
では、22時25分頃にお会いしましょう。
709 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/25(水) 22:16:30.66 ID:bf/tOzgd0
さてと、予定切り上げていっきます(キリッ
眠い疲れただるい。
その3拍子が最近多いんだけど、歳だろうか?
まぁ、まだ20にもなっていないという。

どうでも良いことはさておいて、投下します。
710 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/25(水) 22:17:04.81 ID:bf/tOzgd0
『同じ言葉』

現在。時刻は午前4時。
初日の出に行く予定です。
……が。
あーもう死んで良いかもしれない。
そんな光景が目の前に広がっていた。
「当麻〜どうかな? 着物。着た事なかったんだけど」
金髪をポニーテールで纏めていた。
なんとなくだが、着物にポニーは似合わない気がしなくも無いが、
そこはやはりフェイトだからか、そんな気は微塵も起こらない。
和服=日本人?
うるせーばーか。
そう言いたくなるようなマッチ。
これを見るために年を越えたといっても過言ではないと思う。


「と、当麻。似合わない?」
「似合う。いや、似合うとかそういうレベルじゃない」
「どういう意味?」
「そういう意味」
俺たちは家を出て車に乗り込み、海鳴市へ向かう。それだけだったはずなのに。
玄関から出た瞬間ヤツらが居た。
「カ〜ミやん。はつひn……」
「つっちーどうしたん……」
「あ……」


「カミやん。正直に言うんや!! あの着物姿の金髪超絶美人はだれや!!」
「正直に言わないならタコ殴りだにゃー」
「そ、それは……」
言うべきか?
言って良いのか?
しかし、迷う時間を神は……女神はくれなかった。
「初めまして、フェイト・T・ハラオウン。当麻の……恋人です」
あー良い笑顔。
「「なん……だと?!」」
「そういうわけで……」
「行くわけ無いやろ。なぐらs――」
「当麻を殴ったら、私、貴方達を許せないので止めて下さいね?」
「「?! ……すいませんでした」」
土御門達は謝ると、脱兎のごとく逃げ出した。
711 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/25(水) 22:17:34.53 ID:bf/tOzgd0
「フェイト……」
「なぁに?」
「バルディッシュを展開しようとしただろ」
「だって、殴るなんて言うから」
あははは。
あぶねぇって。
まぁ、手加減するだろうけど。
「当麻。早く帰ろう? 海鳴市へ」
フェイトが微笑む。
俺たちは車に乗り込み、海鳴市へと向かった。


__________


______


__


車が止まる。
「ただいま。海鳴市」
フェイトが微笑む。
俺にとってもただいまなのだろう。
でも、俺は。
そんな時、フェイトが俺の左手を右手で握った。
「当麻。ご両親に会いに行こうよ」
「え?」
「ご挨拶。私も会った事ないし」
それはつまり、俺とフェイトの交際を公言することになる。
親が許可しなければ―多分許可しないことは無いが―別れなければならない。
だが、そんなことになったとしても親になんと言われようと別れるつもりは無い。
むしろ、問題なのは……いや。
それは忘れたことだ。


「じゃぁ、行こうぜフェイト」
「うん」
再び車が動き、俺の実家へ……ん?
「フェイト。家知ってんの?」
「たまに当麻に送られてきてた荷物に、住所書いてあったよ」
へぇ……そういえば来てたな。
車は寄り道することなく、俺の家らしい家に着いた。
電気がついており、親は起きてるらしい。
712 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/25(水) 22:18:02.14 ID:bf/tOzgd0
「じゃぁ、行くよ」
車から降り、緊張に震えるフェイトの手を引いていく。
「ただいま!! 父さん。母さん」
「おおっ。おか―――」
「あらあらまぁまぁまぁ。当麻さんが女の人を連れてきたわねぇ」
丁度、玄関に両親が居た。
父さんは普通だけど、母さん若くないか?!
小萌先生みたいに小さくないけど、明らかに……。
「は、初めまして。フェイト・T・ハラオウンです」
「あらあら、ご丁寧に。上条詩菜です」
「えっと、上条と、刀夜です」
「父さん。フェイトに触るなよ。絶対」
「な、なんだ急に?」
きゅうにじゃねぇーよ。
鼻の下伸ばしたおっさんにフェイトを触らせるわけにいかねぇよ!!


普通に上がらせて貰った俺達は、リビングにいた。
「で、当麻。この人は?」
「えっと、一応。俺の恋人です」
「あらあら。当麻さんもついに不幸から逃れられたの?」
「そうなのか?!」
「いや、まだまだ不幸なことは沢山起きてるさ。でも、俺はそれ以上に幸せなものを手に入れた。そう思ってる」
そう言ってフェイトを見ると、苦笑していた。
よし、擽りの刑だな。
「っていうか、フェ、フェイトさんは良いのか? うちの駄目な息子で」
「私は当麻と一緒に居ることを選び、ここに居ます。当麻は全然駄目ではありません。むしろ、最高の男性と思っています」
「「……」」
さて、じゃぁ言っちゃうか。
いつかは言うことだから、どうせなら。


「父さん、母さん」
「なにかしら?」
「俺は、何年かしたらフェイトと結婚する。それを認めて欲しい」
「「「???!!!」」」
「ちょっ、と、当麻……」
恥かしさに顔を真っ赤に染めたフェイトが口をパクパクさせていた。
「認めないといったら?」
「その時は、この家と絶縁することになる」
俺は両親の目を見据えて言う。
これは冗談じゃなく、本気だから。
「当麻……」
「「……」」
「そこまで覚悟あるなら、認める。というか、認めないわけ無いだろ? こんなかw――」
「あらあら、刀夜さんったら」
父さん……。
713 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/25(水) 22:18:34.00 ID:bf/tOzgd0
俺達はその後少しだけ話して、なのはたちの待つ丘へと登った。
「あっ、遅いよ。2人共!!」
なのはが手を振っていた。
俺達も手を振り返す。
「ヴィヴィオも来たのか」
「……うん。眠いけど、日の出をみたい」
「そっか。おきてないと見れないぞ」
「へぇ、まさかフェイトが彼氏作るとはね」
「アリサ……どういう意味? それ」
「そのままよ。まぁ、フェイトが認めた人だから、きっと良い人なんだろうけど」
ツンデレ?
「みんな、もうすぐだよ!」
もう一人の紫っぽい髪の女の人が言う。
多分、すずかさんだろう。


「「「「「……」」」」」


日の出の時、誰一人として言葉を発することは無く、
ただ、その景色に見惚れていた。
山々の間から少しずつ昇る太陽。
その黄金の光が俺たちを祝福するように輝いていた。
「何度見ても良いものだね〜」
なのはが笑う。
「そういえば、はやてたちは?」
「間に合わなかったみたいよ? っていうか、名前は?」
「今年からよろしくお願いします上条当麻です」
「え? 上条? もしかして上条刀夜の息子?」
ん?


「ああ。そうだけど」
「私のお父さんのお気に入りなのよ。貴方のお父さん。次期副社長候補よ」
はぃ?!
「アリサちゃん。そういうのって秘密じゃないの?」
「固い事言わないでよ、すずか。別に良いのよ」
「アリサ、すずか。自己紹介」
フェイトが思い出したように言う。
「そうね。今年からよろしくお願いするわ、アリサ・バニングスよ」
「初めまして。そして今年からよろしくお願いします。月村すずかです」
「今年もよろしくね、当麻、フェイトちゃん」
「今年もよろしくお願いします。フェイトママ、当麻パパ」
「「今年もよろしく、ヴィヴィオ」」
「この後、みんなで翠屋いくけど、来る?」
「当麻、予定ある?」
「いや、初詣まで時間あるし。邪魔じゃなければ」


__________


_______


__
714 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/25(水) 22:19:07.42 ID:bf/tOzgd0
「なぁ、ザフィーラ」
「なんだ?」
「女子会に来てしまった男子はどうすれば良いの?」
「知らぬ。お主ならばとけ込めるはずだ」
いやぁ、無理があるだろ?!
なのは、フェイト、すずかさん、アリサさん、はやて、
シグナムさん、ヴィータ、リイン、シャマルさん、ヴィヴィオ。
美少女、美人の会だろ?


「そういえば、当麻」
「何でしょうかアリサさん」
「さんは良いって。ア・リ・サ」
「なんですか、アリサ」
俺がそう言うとなぜか溜息をつかれ、
はやて達は苦笑していた。
なんで?
「で、アンタ達さぁ、挙式はいつなのよ」
「「なっ?!」」
「アリサちゃん。そういうのは聞くべきじゃないよ」
「まぁ、聞きたい話ではあるなぁ」
「はやて、挙式って何だ?」
「ヴィータちゃんには早いことよ」
「教えろよシャマルー」


なんて事を聞いてきやがるっ!!
「で、いつなの?」
なのはまで?!
「まだだよ。俺はまだ17だし」
「ん? ミッドチルダなら問題ないぞ?」
「シ、シグナムまで。なに言ってるんですかっ」
「それに、俺が高校卒業してからだから」
「そうか……」
「で、その後はどないするん?」
「ミッドに移り住んで、本局勤めかな」
俺が言うと、なのはたちが微笑む。
「それは楽しみやな」
「当麻パパも、フェイトママも。はやくこっちに来てね?」


「ん? みんな帰るのか?」
「私達は仕事。明日初詣行く」
「そうなんだ……みんなで行きたかったけど」
残ったのは、俺、フェイト、すずかさん、アリサ。
この4人で行くことになった。


______________


_______


___


「物凄く睨まれてる」
「別に良いじゃない。両手に花なんだから」
「それで恨まれるのは頂けない」
「フェイトちゃんと歩いてても一緒だと思うよ」
すずかさんが苦笑する。
女性陣は全員着物。
しかも物凄く似合っているせいか、その輪に居る俺は周りの男達から睨まれていた。
715 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/25(水) 22:19:47.92 ID:bf/tOzgd0
「まずはお賽銭をやってと」
各自お金を投げ入れ、2礼2拍1礼。
願い事かぁ……。
フェイトと一緒に居られますように。
……かな?
「あ。そういえばここのお守り……」
ん?
「フェイト?」
フェイトがお守りを買いに行き、追いかけようとした俺を2人が止める。
「私達は先におみくじの方行きましょうか」
「で、でも……」
「 い き ま し ょ う か ? 」
「は、はい」
す、すずかさんこえぇぇぇぇ!!
っていうかなんで脅されなくちゃいけなかった?!


おみくじに並んでいると、フェイトが合流した。
「ごめん。待たせた?」
「いや、今丁度俺たちの番」
まぁ、どうせ大凶だけど。
そう言い、4人でおみくじを引いた。
すずかさん:末吉
アリサ:大吉
フェイト:大吉
俺:中吉
……え?


「お、俺が中吉?!」
「どうしたの?」
「どうせ大凶だと思ってたら、まさかの……」
「大凶の方が珍しいわ。何言ってんのよ」
いや、俺の不幸的に考えて……いや。
きっと、フェイトのおかげだ。
その後は得にする事も無く、2人に別れを告げて帰宅した。



そして帰ってきたのだが……。
「今日は、まだ時間あるけど……どうする?」
「……当麻」
「ん?」
「あ、あのさ、嫌なら嫌って言って欲しいんだけど……」
どうしたんだ?
急に。
「あ、ああ。で? どうs――」
「子供が欲しい」
「ぶっ????!!!!」
な、なんだ、なんだよ、なんですか?!


「ど、どうしたんだよ。急に」
「ヴィヴィオを見てて、ママって呼ばれて思ったの。欲しいなって。駄目?」
いや、その……。
そんなことを言われてもですねぇ……。
どうすれば……。
「俺が、高校卒業間近になったら、やろう」
あー俺何言ってんだ?!
「うん。絶対だよ?」
……こうなったらもう仕方ないか。
フェイトも望んでることだから。
「ああ、絶対」
俺は頷いて笑う。


「ねぇ、当麻」
「なぁ、フェイト」


互いに言葉が同時に出て、顔を見合わせる。
どっちが先言うとか、関係ない。
だってきっと、


「「愛してる」」


同じ、言葉だから。
716 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/25(水) 23:02:59.42 ID:bf/tOzgd0
                  , -‐───-、_/ ̄,>
                /            <__
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             |/ /./| ./}〈弋zソ   .ヒリ .レ'| 八|
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     ゝ-‐\  l/ 7 ―――――--- イ _x.=lv┘
    く  丶   V l\  V: : : :/  /  |  /  ′
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┏━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┓
   フェイト「以上で私のルートは終わりです」

   当麻「ちょっ……フェイ――」

   フェイト「物足りないだとか、色々不満があると思います。
                そういうのはどんどん、言ってくださって構いません」

   当麻「だか――」

   フェイト「次回以降、なのはルートです。みなさんはなのはが幸せになって欲しい
        そう言っていましたので。しかし、ほのぼのはもう限界に近い>>1は、
         多分、幸せに出来ないと思います。いや、努力はしますよ」

   当麻「……というわけで、なのはルートはあまり期待しない方向で」

   フェイト「当麻。愛してる」

   当麻「俺も」


  はい、フェイトルートは以上です。
  不満があればどうぞ。
  自分でも良い出来とは思えていない、ただ、これ以上思いつかなかった。
  その点については申し訳ない。
  では、次回はいつになる?
  一応、1話2話作ったけどそれ以上書けていない、なのはルートです。
                                   明日、ですかね。
                                 では、お疲れ様でした。
                                                    ▽
┗━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━┛
717 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/25(水) 23:05:39.49 ID:bf/tOzgd0
最後にミスったorz

                  , -‐───-、_/ ̄,>
                /            <__
               / / ̄`      ⌒ヽ,   `ヽ、
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   フェイト「以上で私のルートは終わりです」

   当麻「ちょっ……フェイ――」

   フェイト「物足りないだとか、色々不満があると思います。
                そういうのはどんどん、言ってくださって構いません」

   当麻「だか――」

   フェイト「次回以降、なのはルートです。みなさんはなのはが幸せになって欲しい
        そう言っていましたので。しかし、ほのぼのはもう限界に近い>>1は、
         多分、幸せに出来ないと思います。いや、努力はしますよ」

   当麻「……というわけで、なのはルートはあまり期待しない方向で」

   フェイト「当麻。愛してる」

   当麻「俺も」


  はい、フェイトルートは以上です。
  不満があればどうぞ。
  自分でも良い出来とは思えていない、ただ、これ以上思いつかなかった。
  その点については申し訳ない。
  では、次回はいつになる?
  一応、1話2話作ったけどそれ以上書けていない、なのはルートです。
                                   明日、ですかね。
                                 では、お疲れ様でした。
                                                    ▽
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718 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/25(水) 23:12:58.17 ID:bf/tOzgd0
フェイトルートまとめ。
全部で30話。意外と短い。

1話>>350>>351
2話>>352>>353>>354
3話>>359>>360>>361
4話>>381>>382>>383
5話>>384>>385
6話>>386>>387>>388
7話>>397>>398>>399>>400>>401
8話>>406>>407
9話>>412>>413>>414>>415>>416>>417
10話>>421>>422>>423>>424
11話>>446>>447>>448>>449
12話>>450>>451>>452>>453
13話>>457>>458>>459>>460
14話>>464>>465
15話>>474>>475>>476>>477
16話>>481>>482
17話>>483>>484>>485>>486
18話>>515>>516>>517
19話>>518>>519
20話>>530>>531>>532>>534>>535
21話>>549>>550>>551
22話>>552>>553
23話>>600>>601>>602
24話>>603>>604>>605
25話>>615>>616>>617>>618
26話>>620>>621>>623>>624>>625>>626>>627
27話>>640>>641>>642>>643>>644
28話>>674>>675>>676>>677>>678
29話>>688>>689>>690
最終話>>710>>711>>712>>713>>714>>715
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2011/05/25(水) 23:21:42.67 ID:vLIeCRjz0
720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 00:02:10.34 ID:IkhEjk74o
幸せにできないなんてそんな幻想上条さんならぶち殺してくれるさ!

>>1
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/26(木) 09:20:19.21 ID:zi9De6Rx0
いやー乙でした。上条さんとフェイトが甘すぎてすごかった
なのは√も頑張ってください!!
722 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/26(木) 18:50:35.45 ID:7cjAP7CL0
>>720
>>1「ぐふっ……」
しかし、幻想は打ち消せないようだ。

>>721
ほのぼのを書けないからイチャイチャに逃げ(ry
イチャイチャも苦t(ry
>>1はなのは√から逃げ出した。
しかし、回り込まれてしまった。


>>1はどうやらシリアス路線に走るようです。
それと続編のほう書く為に、force全巻買おうと思ったら、
携帯代、電気代、水道代で余分な金が残らなかったorz
ごめん関係ない話だ。
魔法少女まどか☆マギカを見てみた。
主人公の笑い方は何とかなら無かったのかな。
マミさんの死に方が救われない。
仁美がハルヒの某ヒューマノイドインターフェイスに見えたのは>>1だけ。
なのは達とクロス……いえ、迷言です。


余談はさておき、投下は22時ころを予定してます。
その時には3話目まで書けてると良いけど……。


723 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/26(木) 21:48:48.02 ID:7cjAP7CL0
では、予定より少々早いですが、投下します。
724 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/26(木) 21:49:32.35 ID:7cjAP7CL0
『出迎えはSLBで』


「どうして……だろうね」
「なのは?」
「忘れたいのに、忘れられないの……」
ゆりかごの中での最後の会話……。
当麻は絶対帰って来ると言った。
なのに、1ヶ月も帰ってきていない。
本当は解ってる。あんな爆発で生きてるわけが無いって。
だから、忘れたい……でも。
忘れられないよ。


「フェイトちゃん。どうしたら良いんだろう」
「……解らない。私も、割り切れてるわけじゃないから」
フェイトちゃん……。
そういうと、フェイトちゃんは一足先に仕事へ向かった。
フェイトちゃんも当麻が好き。
だから、フェイトちゃんも当麻を忘れることなんて出来てるわけが無い。
隣に居るヴィヴィオが私の腕を掴む。
「なのはママ?」
私の心情を察してかは、分からない。
でも、ヴィヴィオは微笑んできっと大丈夫。と言う。


「ヴィヴィオ……なのはママ。もう耐えられないよ」
「どうしたの?」
娘に何を言うんだろうか私は。
馬鹿みたい。
この子の前では強くなければならない私が、何で泣いているんだろう。
「なのはママ。悲しいの?」
「……ごめんねヴィヴィオ。なのはママ、お仕事に行かなきゃ」
ヴィヴィオも聖王教会の学校に通っている。
少しでも早く、ヴィヴィオから離れたい。
私のこんなみっともない姿を娘に見せたくない。


ヴィヴィオを学校に送り、私は訓練場に来ていた。
今日は模擬戦の予定。
訓練生の前ではしっかりしないと……。
私はレイジングハートを軽く握り締める。
「master……」
レイジングハート……。
「are you ok?」
「うん。大丈夫」
「really?」
……。
「高町教導官!! 全員集合いたしました!!」
「うん。解った。アップは終えてる?」
「はい。すでに」
「じゃぁ、模擬戦を……」
「待てなのは。今日はあたしが相手する」
え?
「ヴィータちゃん?」
725 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/26(木) 21:50:00.75 ID:7cjAP7CL0
「All right」
「レイジングハート?」
「今のなのはじゃ、訓練生に落とされる」
「そんなこと……」
「無いって言えるか? 自信を持っていえるか? 高町なのは教導官!」
「The present master cannot do the simulation war」
「レイジングハートは解ってるみたいだぞ? ただ、あたしはなのはが出来るって言うなら任せるけど」
……。
そんなこと解ってる。
今の私は、反応も、速度も、威力も……視野も狭い。
模擬戦なんて出来る状態じゃない。


そんな中、1人の訓練生が前へ出てきた。
「ヴィータ教導補佐!」
「なんだ?」
「自分が高町教導官と1vs1を行いたいのですが」
「1vs1? なめてんじゃ……お前。その装備……」
ヘルメット型のデバイス装備のせいで顔は見えないけど、
当麻と近い装備の訓練生。
こんな子いたっけ?
「……良いよ。全員は無理だけど、1人相手にそこまで舐められてるわけには行かないから」
「では」


「一対一? あいつ馬鹿じゃねぇか?」
「自分から申し出てたぜ?」
「黙ってろ訓練生!! しっかり見とけ!!」
ざわつく訓練生に、ヴィータちゃんが怒鳴る。
「私を落とす自信があるのね?」
「ええもちろんです。今の教導官殿なら、お――私は確実に落として見せます」
「He does not say as a joke. A master」
……当麻と同じようなかっこで。
ふざけないでよ。
私を確実に落とす?
「出来るわけ無いじゃない。身の程を教えてあげる。来なさい」
「いえ、教導官殿からどうぞ。そのくらいのハンデは必要だと思うので」
っ……。
「馬鹿にするのも大概にしなさい!!」
726 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/26(木) 21:50:29.61 ID:7cjAP7CL0
「教導官殿。怒りの沸点がやや低いのでは? それでは、冷静になることは出来ません」
「He is right」
……。
「……レイジングハート。エクシードモード」
「Is a master sane?!」
「レイジングハート。良いから。早くして」
「……All right」
私の服装が変わり、エクシードモード。
つまり完全戦闘用の衣装に変わる。
「アクセルシューターフルパワー。シュート!!」
「ウイングロード展開!」
操作がうまくいかない……。


「教導官殿。どこを狙っているんですか?」
っ……。
「ディバイィィィンバスタァァァ!!」
ディバインバスターも的外れな場所に当たる。
訓練生にはかすりすらしていない。
「……」
「立ち止まったら、的になるわよ?!」
急に訓練生が立ち止まった。
なんのつもり?
「もう、解ったんじゃないか?」
「え?」
聞き返す必要なんて無い。
初めから解ってる。
今の私には訓練生一人まともに相手出来ないってことくらい。
でも……。
「教導官を馬鹿にしないで」
「はいはい。解りましたよ。じゃぁ、その幻想ぶち殺してやるよ。俺に負けたら、休暇とれよな」
え?


訓練生は頭のデバイスをはずして、ヴィータちゃんの方に投げた。
な、なんで?
「ったく。声で気づけなかった? 疲れてんじゃねぇの?」
目の前の訓練生は、ツンツン頭で……。
剣のデバイスを左手に持ち替えて。
「さぁて、じゃぁ、続きやるか。なぁなのは……」
「スターライト……」
「へ?」
「……ブレイカー!!!」
「ちょっ?!」
私は彼に向けてスターライトブレイカーを放つ。
逸れることなく、その一撃は確かに彼を捉えていた。


「なのは!! これはないって!!」
彼は右手で打ち消しながら、叫ぶ。
「煩い!! いつまで経っても帰ってこなかったくせにっ!!」
「そ、それは少しばかり訳が……ってこれ止めろぉ!!」
「落とせるんでしょ? 落として見せてよ!!」
「だぁぁぁぁぁふこーだぁぁぁぁぁ!!」
727 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/26(木) 21:50:59.13 ID:7cjAP7CL0
_______________


________


____


「調子に乗りすぎました」
「解れば良いよ。解れば」
「なのは。後はあたしが引き受けるから、帰って良いぞ」
「え? ヴィータちゃん……」
「良いから、せっかくの再会だ。誰もとがめたりしない」
ヴィータちゃんはそう言うと、訓練生と模擬戦の為に訓練場へ戻っていく。
私達はゆっくりと歩きながら喋ることにした。


「当麻。どうやって戻ってきたの?」
「それがさ、良く解らないんだよ。光に包まれて、気づいたらここにいた」
「1ヶ月も何してたの? 私もフェイトちゃんも、みんなも待ってたんだよ?」
私が聞くと、当麻は小難しい表情を浮かべていた。
「どうやら、1ヶ月間を、俺は時間跳躍したらしいんだ」
時間跳躍?
つまり、私達の悩み苦しんだ期間を一瞬で?
「あははは……」
「なのは?」


「馬鹿!! 心配したんだよ?」
「ごめん」
「……生きててくれてありがと……」
抱きついた私を、当麻の腕が包み込む。
「なのは……」
「……」
「好きだよ。なのは」
「え?」
「俺と、付き合って欲しい」
と、うまが?
私を好き?!
え? え?
夢? 夢なの?!
覚めちゃ駄目!!


「駄目か?」
当麻の残念そうな表情……。
何でそんな顔するかなぁ。
「当麻」
「ん?」
「私も、大好き!」
そう言って、当麻にキスをする。


……。


キスを終えて気づいたけど。
ここ。外だ。
あはははは。
みんなに見られちゃった……。
……。
でも、良いや。
私……。
当麻が好きだから。


こうして私達は付き合うことになった。
気が引けたけど、
フェイトちゃんに言うと、祝福してくれた。
でも、きっと……。
ごめんね、フェイトちゃん。
有難う、フェイトちゃん。
大好きだよ。当麻。
728 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/26(木) 22:00:03.02 ID:7cjAP7CL0
1話投下ごとにPCが死にそうな声を上げる。
そろそろ変え時か。
あー金無い。

余談はさておき、投下は以上です。
ごめん。1話しか無理だった。
2話目は修正あるので明日にでも。
3話目は出来るかわからない。


文句等あればどうぞ。
ではでは。
729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/05/26(木) 22:16:47.16 ID:1KHQssym0
乙です。物語はいい感じにできていると思います。
730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/05/26(木) 22:43:40.59 ID:JelNlCTN0
なのはルート終わって余裕あったらフェイトルートまた戻ってほしいです。子供がでkりうまで
731 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/26(木) 22:56:08.91 ID:7cjAP7CL0
>>729
何を心にm(ry
そう言ってもらえるとありがたいんですが、
1話目はいいんです。
でも、2話目以降を書ける気がしないんですよorz

>>730
なのは√ですらまともに書き終わる気がしないのになんてことを。
落ち着いて>>1のレスを読み返そう。
ネタに困ったから初詣で終らせた。つまり打ち切り(笑
冗談のようで冗談じゃないかもしれないのは置いておいて、
一応考えてみる。
でも、期待はしないで←これ重要。
732 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/05/26(木) 23:32:18.64 ID:4POftRAAO
>>731

ネタならたっぷりある様な気がするけど…

例えば バレンタイン(フェイトの準備編.当日)、ホワイトデー、花見、フェイトの誕生日、夏休み、卒業後の進路について等々

オマケでは、なのはの代わりにヴィヴィオの授業参観&数日間預かる、6課メンバーによるオフトレ、当麻の事が好きなメンバーによる会話、

重要所では、プロポーズ、両家への挨拶、結婚式(前夜、当日)、新婚旅行、子ども(出来た時、途中、生まれる時、その後)などを取り敢えず考えてました。
733 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/26(木) 23:46:00.83 ID:7cjAP7CL0
>>732
変わりに書く?
いや、そうなんだけど……。
地の文が追いつかないって言うか……。

でもまぁ、ありがと。
うん。
ガンバルよ。
なのはも、初詣までいけたら初詣で終わり。
これで良いよね?
734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 00:04:11.05 ID:Xt8/smi5o
すばらしいすばらしい
>>1ガンバル オレタチウレシイ
735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 16:35:38.72 ID:EW+YNoGxo
垣根のほうはやっと追いついたのに終わってしまったん?
736 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/27(金) 21:40:51.06 ID:xngIUNmQ0
>>735
あ。忘れ(ry
いやまぁ、あははははは。
まぁ、

つ続編フェイト「とある魔術と」当麻「魔法少女と」???「????」

ジョーク。
まぁ、垣根は……まだ終ってない。
はず。
投下したいけど、眠いから無理かも。
22時30分以降連絡なければ寝たってことで。
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/05/27(金) 22:11:01.70 ID:AC/GSkdAO
あと20分な訳だが
738 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/27(金) 22:23:47.30 ID:xngIUNmQ0
>>737
まぁまて落ち着こう。
そう、カウントダウンするなよ。
まるで>>1の予約投稿みたいだろ?


兎に角、明日朝早いんだ。
連投して、後書き書いて寝る。
誰にも邪魔はさせない。
今から、いますぐ投下。
739 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/27(金) 22:24:30.29 ID:xngIUNmQ0
『いちゃいちゃ』


「お〜い。起きろ〜」
「ん? ふわ?」
「ふわ? じゃありません。なのは。今日仕事じゃないの?」
「な、なんでなんで、当麻が私の部屋にいるのー?!」
何を言ってるんでせうか……。
「一緒の家で、一緒に暮らしてるからだろ?」
俺達は学園都市で暮らしている。
なのはの気遣いで、学園都市に移り住んだのだ。
ヴィヴィオも連れてきており、ヴィヴィオが学校。
なのはが仕事に行く際は、この家のとある場所においてある転送装置で行く。


「なのはママー起きたー?」
ヴィヴィオが寝室に入ってきた。
「ヴィヴィオも起きてんぞ?」
「あぅ……当麻がキスしてくれれば起きる」
「朝からなに言っているんですか貴女は。娘の前で平然とそういうことは言っちゃいけません」
まぁ、俺もしたいのは山々だけど、ヴィヴィオが居るから出来ません。
「ヴィヴィオ〜準備終わったら下に下りてて」
あっ、まさか。
なのはが微笑む。
「今はここにヴィヴィオいないよ?」
あーもう。


俺達は軽くキスをして下に下りる。
俺はすでに準備を終えており、朝食も作っていた。
といっても弁当を作ったそのあまりだけど。
「……」
「どうしたなのは」
「私がお弁当作ろうと思ったのに」
「帰ってきたのが遅かったんだから無理するなよ」
「目覚ましがきこえ――」
「あぁ。あれ、俺が切った」
「ふぇぇぇぇ?! なんで?」
「寝てから1時間後に目覚ましって馬鹿ですか?」
「だってぇ……」


ほっとくとすぐに無茶しようとする。
まったく、手のかかる人だよ。なのはは。
まぁそれが放っておけないって言うか、
なんていうか。
そんな感じでいつの間に好きになってたら世話ないな。俺。
「仕事が無くて暇な時とかに頼むよ」
「わかった……夕飯は私が作るからね!」
「はぃはぃ。楽しみにしてる」
なのはの手料理は店を構えられるくらい美味しいと思う。
というか、なのはの実家が翠屋という喫茶店を営んでおり、
なのはもまた、そこの娘として恥をかかないよう料理を学んだらしい。
そのなのはが、弁当を作ってくれたとしたら、
上条さんはもう死んでしまいます。
740 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/27(金) 22:24:59.87 ID:xngIUNmQ0
「当麻、宿題とかは私がちゃんと入れておいたから」
「え? いつ?」
「帰って来た時」
「わ、悪い。助かる」
「うん。別に……あっ、もう時間が殆ど無いよぉ!!!」
さっさと起きないから。
まぁ寝て1時間後の目覚ましで起きてたらこうならなかったんだろうけど、
そんなことしてたらなのははまた体を壊す。
だからさせない。
日常生活においてそんな無理はさせるわけにはいかない。


暫くしてなのはは準備を終えた。
「さて、じゃぁ、行ってらっしゃい。鍵は閉めるからな」
「うん。じゃぁ、ヴィヴィオ」
「は〜い。当麻パパ。行ってきます」
「行ってらっしゃい。気をつけてな〜」
なのはとヴィヴィオが光に包まれて消える。
……と、当麻パパ。
なんか本当に夫婦みたい……?!
って、遅刻するぅぅぅぅぅぅぅ!!!


__________


______


__


「ギ、ギリギリ間に合った……」
「カミや〜ん」
?!
机に伏せていたところへ、青髪ピアスの襲撃。
それを軽くかわす。
「げはぁ?!」
「なんだよ。騒々しい」
「よ、避けんでもええやん」
「癖で避けた」
実際、そういうのに対してかわしてしまう癖が付いているのは事実だ。
まぁ、職業病?
741 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/27(金) 22:25:28.07 ID:xngIUNmQ0
「にゃ〜カミやん。宿題は忘れてきたよな?」
「そんなわけあるか。しっかり持ってきた」
宿題のプリントをちらつかせて言う。
「「「「「「「「「「なん……だってぇぇぇぇぇぇ?????!!!!!!!」」」」」」」」」」」」
そんな驚くことなのか?
もしかして、記憶喪失前の俺って不真面目?
何やってんだよ。
まぁ、良いか。
俺はもう、真面目なやつになるって決めたからな。
なのはに恥はかかせられないからな。
英語だって、レイジングハートと話してたら自然と出来るようになったし、
他はなのは達に教えて貰いながらちょくちょく……。


俺の居ない間の変動は、アイテムの浜面が調べておいてくれたらしい。
ただ、記憶喪失以前の情報は無い。
クラスメートの名前とかは一応調べておいてくれたみたいなので、なんとか。
「は〜い。席ついてくださ〜い」
あれは小萌先生か。
補講でお世話になったからな……。
懐かしい……な。
って言っても、向こうに行ったのが8月。
今は11月だからまだ3ヶ月の話なんだよな。


先生の話は俺の頭に入ることなく通り過ぎていく。
あの時、初めてなのはを見て、その後、白井を見て。
最初、なのは=白井だと思ってたんだよな。
おもえば、あの出会いが無ければ、俺はずっと学園都市にいて、
ミッドチルダで過ごす過激な3ヶ月も無かった。
それがなければ……。
「上条君。どうかしたの?」
不意に、隣の女子の声が耳に届いた。


黒髪の長髪。
無口な女子……。
たしか……。
「姫神?」
「覚えてるのね。今日は運が良いかも」
はぃ?
「それで、なんか用か?」
「いや。ただ。上条君が黄昏ていたから」


「黄昏てた?」
気づかなかった。
「授業の号令でも。座ったままだった」
へ?
「授業の号令?!」
「一時間目は終わったよ?」
なんだと?
……。
そんなに浸ってたのか俺。


「まぁ、楽しかったからなぁあの頃は」
「え?」
「ちょっとな。色々あったんですよ」
742 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/05/27(金) 22:25:58.00 ID:xngIUNmQ0
__________


______


___


「当麻〜ヴィヴィオ〜。お夕飯できたよ〜」
「おぉ、どうも。待ってました!!」
「ご飯っご飯っ」
はしゃぐヴィヴィオを視界の隅に入れつつ、
料理を運ぶなのはを見る。
俺達……付き合ってるんだよな。
寝て起きて夢でした。
そんなんじゃないんだよな。
「当麻?」
「!」
「どうかしたの?」
「いや、なんでもない」


見惚れてましたー。
ヴィヴィオがいるから言わないけど、見惚れてました。
そういえば、インデックスはイギリスへと帰った。
もうこっちで保護する必要はないからとのこと。
肩の荷が下りた感じで、今度からはなのはをささえていかないとな。
と、おもうんだが、家計的に支えてくれてるのはなのはだったり。


まぁ、兎に角。


「なのは」
「なぁに?」
「好きだよ?」
「ヴィ、ヴィヴィオの前でそう平然と……」
「いちゃいちゃしていいよ〜? 私はなのはママと当麻パパが仲良いところ見て居たいから」
ヴィ、ヴィヴィオさーん。
なんでそんなこと。
「なんでそんなことばを?」
「はやてちゃんが教えてくれた〜」
……。
よし。
「なのは。頼んだ」
「任せといて」
人の娘に何吹き込んでやがるあんにゃろぅ。
処罰だな。執行は、なのはです。
どうなってもしーらない。


翌日、はやてが部屋に引きこもったことを、リインからきかされた。
……ん〜。
何したんだ?一体。
まぁ、はやてがいけない。
はやてが余計なこと吹き込んだのがいけない。
743 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/27(金) 22:30:40.37 ID:xngIUNmQ0
以上です。

どうしよう、3話目かけてないよ。
明日投下無理かな。これは。
フェイ当くらい甘く書こうかと思ったけど、無理だった。
事前に言うと、
本当に真面目に、2話目以降の話し思い浮かんでないから、
明日投下できるかわからない。
あさっても、その次も……etc。

まぁ、今日はもう寝る。
これは変えられない事実。
744 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/05/28(土) 00:07:39.63 ID:YpJEZyEE0
よくよく考えたら
なのは「とある科学の」 当麻「魔法少女」
がスレタイだから、つまり…いやなんでもない
745 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/05/28(土) 11:21:01.64 ID:ZkM3PnJw0

楽しみにしてるよ!
フェイトの時とネタかぶっても構わないし
746 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/05/28(土) 19:09:32.30 ID:GVsox2SJ0
>>744
な、なにかな? かな?(汗

>>745
うん。
まぁ、あんまりかぶらせたくはないと言うか……。
もう全部かぶらせ(ヤメロ


    〜業務連絡〜

今日の投下無理です。

・書き終えていない
・頭痛い

っていうわけです。
頭痛いけど、投下くらいなら。
そう思ったけど、書き終えてないんだ。
いや、本当に申し訳ない。
明日書き終えられたら3話を投下する。
明日も具合悪かったら、明日も駄目だけど。
というわけで、すいません。
今日は投下しません。
頭痛いからなのはさん(氷)に頭冷やして貰って来る。


連絡以上
747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/05/30(月) 12:40:12.39 ID:alhv5nYpo
お大事に
748 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/30(月) 17:03:35.73 ID:Zge0DLd20
お大事に
749 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2011/06/03(金) 19:12:44.58 ID:Q20UA/d40
ふむ…
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 11:50:06.02 ID:qUBEGtp50
あれから、ちょっと、経ったな、………
図々しいと思うが生存確認位報告してくれ……>>1よ………
751 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/06/06(月) 02:16:15.82 ID:O379K3SB0
>>750
すまん。
普通に居るんだけど、全く先が書けない。
なんでか、文章を作る前の映像すら作れなくて、
作れても文章に出来ない、負のスパイラルorz

憂さ晴らし的な感じで、違う作品かいてる状況だよ。
でも、こっちの執筆は忘れては居ない。
ただ、書けない。
俺にはほのぼのは無理だと、よーく解ったorz
752 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/06(月) 20:38:51.94 ID:O379K3SB0
さてと。
ほのぼのは駄文。
それ以外も駄文だけど。

投下します。
色入りと上手くいかなくて泣けてきた。
さぁ、がんばローゼン(笑
753 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/06(月) 20:39:22.66 ID:O379K3SB0
『とある休日。的な?』


「当麻パパ〜」
「ん?」
「暇」
「とは言ってもなぁ……」
今日はなのはが仕事でいない。
「どこか行きたいところあるか?」
「学園都市で散歩したい」
散歩……ねぇ。
「じゃぁ、遊園地でも行くか」
「うん!」
わぁ、良い笑顔。


で、遊園地に来たんだけど。
「身長制限があるわけで、ヴィヴィオ。どうする?」
「聖王モード解放するっ」
「駄目っ」
ヴィヴィオはジェットコースターに乗りたいと言ったんだけど、
さっき言ったけど身長制限で乗れない。
というか殆どの乗り物が、身長または年齢制限で乗れない。
「当麻パパ」
「ん?」
「やっぱり、散歩が良い」
「散歩? ただ街を見て歩くだけだぞ?」
「うん。だって、遊園地じゃ遊べないんだもん。詐欺だよ。詐欺」
……あのー。
ヴィヴィオさん?
754 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/06(月) 20:40:02.97 ID:O379K3SB0
「どこでそんな言葉……」
「学校だよ〜?」
ははー。
ですよねー。
そのあと、結局俺達は遊園地を出て、学園都市の散策をすることにした。
「当麻パパ〜。何で大人の人が少ないの〜?」
喫茶店に来ていた俺達は、他愛ない会話に入っていた。
「ああ、ここは学生の街だからな。でも、他の学区。たとえば、研究所密集学区とかは大人が多いよ」
「あのね? 当麻パパの学校に行ってみたい」
う〜ん。
行っても平気かな。


「ん? お前何してんだ?」
「げっ、麦野」
「あぁ?」
席を立とうとした俺の背中からの声。
振り向くと、お姉さんって感じ(見た目だけ)の麦野がいた。
ヴィヴィオは幸いなことに、
あの誘拐された時の犯人が麦野だと知らない。
「当麻パパ〜。このお姉さん誰〜?」
「あぁ、俺の知り合いの麦野沈利」
「ほぉ。私を呼び捨てか?」
「別に良いだろ。じゃぁ、麦野さんにするか?」
「ねぇねぇ、当麻パパ」
「ん?」
「浮気は、めっ。だよ?」
……。
755 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/06(月) 20:40:43.33 ID:O379K3SB0
「おいおい、当麻ぁ。なんつー教育してんだ?」
笑い事じゃないです。
「誰が教えてくれたのかな? そのお言葉は」
「はやてちゃん〜」
ですよねー。
とりあえずため息。
それ以外に何をしろと。
麦野はいつの間にか注文してるし。


「っていうか、麦野は他のやつらどうしたんだ?」
「他? ああ。絹旗たちか。暇してるんだろうよ。別にアイテムの集まりもないから」
「じゃぁ、あんまり集まることないのか?」
「そういうわけじゃない。でも、それぞれやりたいことがあるんだよ」
コーヒーを啜りながら、麦野が呟く。
へぇ……。
「ヴィヴィオ。ヴィヴィオのやりたいことは?」
「私は、ママのように強くなりたい」
おっかねーなぁおい。
間違っても魔王にだけはならないでくれよ。
ヴィヴィオの将来を想像し思わず苦笑する。
756 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/06(月) 20:41:12.24 ID:O379K3SB0
「って、ヴィヴィオ。高校行くんじゃないのか?」
「麦野さんともう少し話していたい」
「だってよ? 当麻パパ」
「麦野が言うとなんか変」
「どういう意味だ? あぁ?」
いやいや、俺に対し麦野が当麻パパとか。
「俺が麦野に、お姉ちゃんって言うのが正しいんじゃないか?」
「おねっ……馬鹿言うな。お前みたいな弟がいたら過労で死ぬ」
そこまでかよ……。


そして、
俺たちは店を出た後、公園に来ていた。
「しっかし、なのはがお前みたいなのを選ぶとはね」
「なんだよ」
ヴィヴィオが砂場で遊ぶのを眺めながら、
俺と麦野は話していた。
「なのはってほら。綺麗でもあれば、可愛くもあって、
かっこよくもあるじゃない?」
「そうだなぁ。でも、お前も負けては居ないだろ」
「煽てたって、何もあげないわよ」
麦野はそう言って苦笑する。
757 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/06(月) 20:41:39.04 ID:O379K3SB0
「ん?帰るのか?」
ベンチから立ち上がった麦野に聞く。
「もう、夕方よ? 冬は暗くなっちゃうし」
夕方ごろになるまで公園で話しているとは……。
気づかないうちに、覇が傾いていた。
「そうか、じゃ。俺も帰るとするか。ヴィヴィオ〜」
「は〜い」
「じゃぁな、帰るんだろ? 奥様の下へ。さ」
麦野はそう言って笑って歩いていく。
奥様って……。
まぁ、確かにそうなりたいけど。


でもなぁ。
なのはが奥様……。
「ねぇ、当麻パパ」
「ん?」
「お顔真っ赤だよ?」
なっ?
え?
「まじ?」
「うん。林檎みたいに真っ赤だよ〜」
「ははは。まぁ、気にしないで良いよ」
俺はそう言って苦笑する。


なのはのウエディングドレス姿を妄想してたことは、
ヴィヴィオには、秘密です。
758 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/06(月) 20:43:06.34 ID:O379K3SB0
なんか上手くいかない。
元々あれだけど、
さらになんか。ね。orz

さて、夕飯作ってくるので。
           ではでは   
759 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/06(月) 20:49:13.39 ID:nGTwSMqAO
乙です
あとおかえり
760 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/06(月) 21:08:52.84 ID:TOT+VSZAO
乙です。

僕的にはとても良いと思うんですが・・・。
>>1さんのほのぼのは僕の癒しです!!
761 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/06(月) 21:34:50.25 ID:O379K3SB0
>>759
ただいま。

>>760
そう?
そう言って貰えるだけありがたいものです。
762 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/06/06(月) 21:46:40.30 ID:opqeZwTD0
いや実際>>1のほのぼのは見ててホントに
読んでよかったって思えるから安心して下さい

書けないときは無理に頭を煮詰めて圧力上昇で爆発とかしないでくりゃれ?
763 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/06(月) 22:05:17.57 ID:O379K3SB0
>>762
煽てても文章力は上がらないよ(笑
安心しとく。
雛見沢に圭一が来た時の梨花くらいは安心するよ。

大丈夫だ。問題ない。
764 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 01:05:21.99 ID:aulyS3la0
亀でごめんね。
所詮その程度ってことだよ。
765 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 01:05:54.12 ID:aulyS3la0
『質問』


「え?」
{ご、ごめん。ちょっと仕事が長引くだけだから}
良い子は寝んね。
そんな時間である22時。
なのは遅いなー。なんてところに、
なのはから衝撃的な報告が来た。
なんと、なのはが仕事で帰って来れないという……。
{ヴィヴィオのことよろしくね?}
「ん、了解。明日が日曜日でよかった。って、ほど良くもないけど」
逆に、せっかくの休日になのはと居られないのがなぁ。
「じゃ、じゃぁ。なのは。仕事頑張って」
{う、うん。あ、あのね。当麻}


「ん?」
{好きだよ!}
「っえ?!」
なのははそう言って強制的に電話を切った。
切れたことを伝える音が鳴る中、
俺は放心状態に近い状態で、ベッドへと倒れこんだ。
「言いたいこと言って電話切りやがった」
そんな呟きを零し、俺は隣の枕を軽く叩く。
766 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 01:06:22.89 ID:aulyS3la0
いつもならそこには、なのはがいて。
笑っているか、寝ているか。
どちらにせよ。
俺なんかには勿体無い人がいる。
「――当麻パパ?」
不意に呼ばれ、扉のほうを見ると、
ヴィヴィオが心配そうに見ていた。


「なのはママ、帰って来れないの?」
「ん。みたいだよ。今日は当麻パパと2人きりだ」
そう言って微笑むと、
ヴィヴィオは嬉しそうに駆け寄り、「今日はなのはママの代わりだね」と言ってベッドに飛び込んだ。
代わり。ね。
隣で布団に潜ったヴィヴィオの頭を撫でる。
「ヴィヴィオはヴィヴィオだよ」
「うん? うん」
ヴィヴィオが微笑む。
767 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 01:06:53.11 ID:aulyS3la0
「ねぇ、当麻パパ」
「ん?」
「なのはママ、好き?」
へ?
「急に何言ってんの?!」
「教えてよ」
ヴィヴィオの鋭い視線に押され、
「好きだよ」
と、答える。


「じゃぁ、ヴィヴィオは?」
意図のわからない質問に困惑しながらも、
さっきと同じ答えを繰り返す。
「ヴィヴィオも好きだよ」
俺の言葉に、
少しだけ赤くなり、なのはの枕を軽く握って
ヴィヴィオがまた、質問を投げかけた。


「じゃぁ、なのはママとヴィヴィオ。どっちが好き?」
768 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 01:07:40.39 ID:aulyS3la0
あまりの急展開に、言葉が詰まった。
それどころか、世界が止まった様に感じた。
「ヴィ、ヴィオ?」
「答えてくれないと、麦野さんとのことをなのはママに話しちゃうよ」
別に疚しい事は一切してないから問題ないけど、どうしたんだ。急に。
でも、答えておくか。
「どっちも――」
「それは。駄目どっちか」
ヴィヴィオが俺の鼻を指で突付きながら言う。


どっちか。
そうだな、どっちかを。
か。
なら、答えは簡単だ。
「俺は、なのはが好きだよ」
「……私じゃないんだ」
「あぁ、だって、なのはがヴィヴィオをすきなんだから、俺がなのはを取れば、ヴィヴィオも選んだことになるからな」
「……当麻パパ。欲張り」
ヴィヴィオはそう言って拗ねたように布団を被ったが、
その時に嬉しそうに笑っていたのを、俺は見た。


もちろん、ヴィヴィオも好きだぞ。
俺は心の中でそう呟き、眠りについた。
769 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 01:10:20.12 ID:aulyS3la0
ごめん。
以上です。
中々上手くいかないものでorz

ヴィヴィオと当麻の絡み。
わすれちゃいけないのは、ヴィヴィオはまだ5歳だっていうこと。

はやてのせいで、耳年増に成長中(笑
     ではではまた今度
770 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/06/10(金) 09:37:40.83 ID:jUzZfHXZ0

5歳児の言うセリフじゃないよな
771 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 10:07:02.00 ID:aulyS3la0
>>770
はやてさんの教育の賜物です(笑
基本、普通の子だから大丈夫なはず。
772 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/06/10(金) 10:08:19.94 ID:aulyS3la0
ageちゃったよ。
失敗orz
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/10(金) 15:15:31.92 ID:/7my/VDl0
ここら辺で一回はやてちゃん制裁しといた方が良さそうだなおい
割と本気で、
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/10(金) 16:19:48.75 ID:mILunKyAO
>>773
お供します

制裁後のはやてちゃん貰ってもいい?
775 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 16:31:22.96 ID:aulyS3la0
>>773
一度されてるんだよ。実は。

>>774
駄目だよ。上げない。
っていうか浜面が唾つけて(ry
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/06/10(金) 16:57:55.54 ID:PKwfsonAO
昨日の夜からケータイで頑張って読み切った
なのはシリーズはなのは・フェイト・はやてくらいしか知らなかったけど楽しみながら読めた
続きも頑張れ

はやてちゃんって上条さんにフラグ立ってるのに一度もイベントなくね?
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/10(金) 16:59:04.57 ID:mILunKyAO
>>775
おのれ浜面お前を[ピーーー]変わりに滝壷を犯・・・あれ外にゴツイバイクが
778 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/06/10(金) 17:06:23.14 ID:aulyS3la0
>>776
フラグは全く立ってない。

実質立ってるのは、
リイン、なのは、フェイト、カリム、スバル、ティアナ、御坂、ヴィータ。この8人。

順位で言うなら、


1番 フェイト・なのは

2番 リイン・御坂

3番 スバル・ティアナ・ヴィータ・カリム


こんな感じ。
因みに、麦野達はあくまで恩人としての態度。
はやては完全な欄外。
本編中のイベント無しに付け加え、カリム達への行動による変態意識。
好感度はマイナスでもおかしくない。

>>>777
冗談だから。
はやてはボッ(ry
779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/10(金) 17:56:47.87 ID:mILunKyAO
>>778
なら貰っていいですね
幸せにしますから
780 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 19:02:50.15 ID:aulyS3la0
>>779
上げるものか!
はやては>>1が美味しく頂きます。

というか、はやてと当麻。
なんかイベント考えようかな……。
781 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/10(金) 20:17:24.01 ID:mILunKyAO
>>780
何か最初らへん霞んで見えないや

イベントか 皆で鬼ごっこでもやらせます? ラッキースケベ有りの
782 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 23:04:01.67 ID:aulyS3la0
>>781
ラッキースケベしたら、なのはさんにあたま冷やされると思うよ。
783 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/10(金) 23:18:23.74 ID:MWud6R840
ヴィヴィオとのフラグは立たないの?
義娘とその親友達との爛れた関係を望んでいる自分は腐っている。
784 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 23:23:59.22 ID:aulyS3la0
>>783
年齢的問題がでかすぎる。
因みにvividを読んだ事がない>>1
785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/10(金) 23:37:45.15 ID:MWud6R840
>>784
その年齢問題が良いのだろ(腐)

>>1が読んだ事がないのじゃ仕方がない。
786 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/10(金) 23:57:45.21 ID:aulyS3la0
>>785
それはかなりの問題発言(汗
アクセロリータも真っ青だ。
787 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/11(土) 00:32:30.80 ID:Tb0H7WBAO
むしろ同士が増えたと歓喜では
788 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/06/11(土) 00:35:19.85 ID:1ThKfiJ00
>>787
流石に5歳は……
789 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/11(土) 10:39:01.34 ID:bQqQe3+S0
5歳とはいえ、5年経てば10歳だし、7年なら12歳だぞ。
流石に一桁で本番はないが、徐々に育て(調教して)いく過程が良いのじゃないか。調教中にNANOHAさんに頭を少し冷やされたりとか、フェイトが更正のため関係を持ってくるとかのイベントも付けられる。
790 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/06/11(土) 13:45:49.47 ID:1ThKfiJ00
>>789
ちょっ。
それもう完全な別作品や。

とある少女の調教記録。

そんなタイトルでスレでも立ちそうな内容だよ。
791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/11(土) 17:55:48.81 ID:Tb0H7WBAO
>>790
なるほどそれが次回作か
792 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/11(土) 18:41:44.11 ID:1ThKfiJ00
>>790
>>1はそういうエロ描写がとっても苦手。
ほのぼのも同じくらい苦手。

つまり、そんな次回作は存在しない。
やるとしても、
安価でとある少女の調教記録。こんなもんだ。
因みにそういう場合は地の文はない。
793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/11(土) 20:04:59.54 ID:bQqQe3+S0
幸運と恋愛機微をフラグに捧げている上条さん(鈍感男)には鬼畜調教や煩悩全開のエロルートは展開的に無理がある。
ロストギアで解決しようにもそげぶ一発で無効化するし…スカさんに拉致られ改造ぐらいの展開が必要になりそう。
794 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/06/11(土) 20:26:49.61 ID:1ThKfiJ00
>>793
スカさんの改造手術。
脳みそ弄るからちょっと危ないかも。
つい、変態な上条さんが出来てしまうかも(笑
795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:04:34.27 ID:ZdKwp8BIO
エロ条か
796 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/06/11(土) 23:27:00.84 ID:1ThKfiJ00
>>795
そうなるね。

ただ、書く予定は無いけどね。
797 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/12(日) 23:10:09.25 ID:a0YgfqCAO
スカさんなら右手をロケットパンチにしてくれると信じてる
>>796
先生書いて下さいお願いしますん
798 : ◆LFImFQtWF6 [saga sage]:2011/06/13(月) 14:50:46.18 ID:FwILuMsA0
>>797

俺にエロ条は書けないの。
俺はエロ描写が苦手だと言ってるだろー。

なんかアイデアが浮かばないよorz
はやて折檻でも書くか……。
でも、地の文がかけないという……。
799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/14(火) 19:14:42.44 ID:cka9voO00
エロ抜きだとスカさんに拉致られ、それで右往左往するなのはさん達と数の子にフラグを立てる上条さんとか。
実験の被験者を求める求人広告を出していたら上条が当たり、右手と幸運をフラグに変換する体質にスカさんが興味を持ち拉致。
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/14(火) 19:44:29.29 ID:r1zKLijIO
上条さんの説教分が足りない
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/14(火) 19:45:11.57 ID:r1zKLijIO
上条さんの説教分が足りない
802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/15(水) 21:48:50.05 ID:VHaiOwGE0
数の子に仕事をさせて、そげぶすればいいのじゃないか。
オチは他所で女を作ってきた上条さんの頭をNANOHAさんが管理局捕縛術(魔法を抜いた体術)か全方位飽和デバインバスターで冷やす。呆れながらも気絶した上条さんをフェイトが膝枕。
フェイトは嫉妬して悲しむ事はあっても攻撃性に出る雰囲気がない。NANOHAさんは目が据わって浮ついていた頭を一気にクールダウンさせそう。
803 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/06/15(水) 23:13:01.16 ID:oufbTaMd0
>>799
数の子にフラグ。よし、メガネとフラグを!!

>>800-801
逸れは仕方ない。
魔法世界はそげぶ無双だからね。

>>802
なのはの表記がガクガク。
フェイトそんって、意外に嫉妬しそうな気がするけど。
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/16(木) 01:38:35.12 ID:zC2vXqiAO
>>803

嫉妬しても皆の前で抱きつくとかじゃね

俺的に後ろからがベスト
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/16(木) 18:23:14.48 ID:/VFE+V6z0
悪戯っぽく笑って皆の前で抱き付くフェイトか…
フェイトの嫉妬は可愛い感じなのにNANOHAさんの嫉妬は怖い感じなのは何故だろう。
806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/17(金) 23:56:35.83 ID:U96G5c5AO
>>805
だってあの人オーバーキルの天才だから

なんかほら笑顔が黒・・・
807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/22(水) 23:12:20.10 ID:O/jHi/IDO
次の話の予定とかあったりしますか。
すみません気になったもので。
808 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagasage]:2011/06/22(水) 23:21:47.82 ID:Y/0EqzWW0
>>807
>>780

ただ、
構想が浮かばない。=スランプに陥ってる。
ほのぼのはちょっとネタがきれやすい。
来週には投下できるよう頑張ってみる。

809 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/23(木) 19:59:04.46 ID:r17VraKAO
私まーつーは
五和でもまーつーは
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/24(金) 23:45:41.61 ID:yLc6Snxo0
なのはさん、フェイトもそうだけど、管理局職員として格闘訓練を受けている。
上条は能力頼りのチンピラ、ゴロツキ連中との喧嘩が殆ど、魔法抜きの殴り合いでも上条はなのは達に勝てない。上条の相手がそれなりに格闘の心得があり鍛えているとか拳銃とかの質量兵器を保持していたら普通に殺され掛ける。
もしくはヴィヴィオがお父さん弱いから守ってあげるの様な事を言われ、娘の前で強がる為にシグナム、ヴィータ、フェイトに鍛えられる話とかはどうだろう。もしくははやてに相談し、はやての伝でゲバル(バキ)に弟子入り対銃、対爆薬を含めて鍛えられるとか。
811 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/10(日) 22:38:13.67 ID:wc1Q2Mmu0
>>1
一気に読ませてもらいました
どちらの作品も好きなので続きお待ちしてます

>>810
スキルアウトってのは主に能力がない人達なので肉体や武器を使うのが喧嘩してた相手ですよ
812 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/10(日) 23:08:53.17 ID:i/dVejDe0
能力無しの肉体派とは相性が悪いので、滅多に戦わず逃げるのが基本じゃなかったっけ?
813 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagasage]:2011/07/10(日) 23:26:07.84 ID:bKdwi82G0
ここの上条君は強い子です。
814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/11(月) 17:42:49.05 ID:0EG33v1v0
上条さんは確か一人なら勝てる、二人ならギリギリ、三人ならすぐ逃げる、じゃなかったっけ
でもここの上条さんなら二十人相手位でも勝てるんじゃないかな?
815 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/11(月) 19:38:13.89 ID:C4Oo3u7U0
別の所だと特訓で100人抜きしていたな。
ここだと、高町家の婿に相応しいか壊さない程度に痛め付けるのを目的にした扱きで鍛えられそう。
816 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/12(火) 22:30:49.09 ID:3pkZsmfAO
>>811
能力無いっていうより挫折じゃね


何にせよ新約上条さんなら勝てる気しないけど


それより>>1さんの生存報告が聞きたい
817 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:35:15.56 ID:OzPeF6AC0
えっと。
ずいぶん放置しててごめん。

短いし駄文だけど投下するよ。
818 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:35:59.61 ID:OzPeF6AC0
『授業参観?』


「ねぇねぇ」

ヴィヴィオがわざとなのか。

いや、それともアレか、

学校側の悪戯か。

多分、前者以外の何者でもないんだろうが、

なのはの居ない日曜日、

ヴィヴィオが一枚の紙を持って近づいてきた。

そこに書かれていたのは、

授業参観のお知らせ。

というものだった。
819 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:36:36.99 ID:OzPeF6AC0
「じゅ、授業参観?!」

「うん、明日なの」

なのはなら仕事を休んででも必ず行くというんだろうけど、

なのはが仕事を休んだだけで、

ミッドチルダに出る影響は計り知れない。

っと、すると。

必然的に俺しか行けないわけなんだけど、

生憎と高校生である私、上条当麻は、

当然のごとく、当日は学校なのである。
820 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:37:14.07 ID:OzPeF6AC0
はやてに参加してもらうか?

なんだかんだ言って、

はやては暇じ……でもないか。

だとすると、どうしようもないな。

「それでね? 参加できないなら、不参加で良いらしいんだけど、

でも、やっぱり誰かに来て欲しいなって」

ヴィヴィオが少しだけ寂しそうな表情を一瞬だけして、顔を伏せる。
821 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:37:58.13 ID:OzPeF6AC0
どうしたもんかなぁ。

…………あ。

「ヴィヴィオ、留守番頼める?」

「え? うん」

俺はヴィヴィオにそういい、

支度をさっさと終えて、家を飛び出す。

多分というか、

ほぼ確実に暇なあの人なら、

俺達の代理で出てくれる。はず。
822 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:38:29.60 ID:OzPeF6AC0

_________


_____


__


「と。いうわけで頼めないか?」

「なにが、と。言うわけでだ。頭沸いてる?」

「いや、だって麦野くらいしか頼める人いないし」

「何でだよ。

フェイトに、はやてに、シグナム、シャマル、カリム、その他大勢。

ミッド連中沢山いるだろぉが」

いやね、うん。

まぁ、そうなんだけど……。
823 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:39:06.55 ID:OzPeF6AC0
_________


_____


__


翌日とある高校。


……気になる。

麦野に頼んだのは良いけれど、

正直言って、

麦野は麦野で少しばかり常識から外れてるからなぁ。

「上条君。どうかしたの?」

「ん? 姫神か。いや、別に。ただ、不安なことが―――」

「上条君の不安なこと?

それが何であっても。上条君の不幸につながるなら。

きっとそれはおこると思う」
824 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:40:00.55 ID:OzPeF6AC0
姫神がくすっと笑う。

姫神……それ笑う所じゃない。

そんな感じで不安なまま昼休みに入った時だった。

俺の携帯が、マナーモードの振動で着信を知らせる。

表示されたのは、ヴィヴィオの通ってる学校。

その学校からの電話だった。

俺は小萌先生に軽く事情を説明し、早退して学校へと向かった。
825 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:41:09.35 ID:OzPeF6AC0
「麦野、ねぇ、何してくれたの?

なにやってくれちゃってるんでせうか?」

「あははは〜ごめんごめん」

「えっと、それでですね……」

俺が呼ばれた理由は、ヴィヴィオのせいではない。

関わってはいるけれど、

それにはまったく意味がないというか……。
826 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:41:46.38 ID:OzPeF6AC0
体育の時に、

ヴィヴィオが跳び箱で少し怪我をしたらしい。

そしたらその跳び箱に原子崩しを撃ち込んだというのだ。

弁償とかは麦野が当然負担した。

その後は、

なのはの年齢×2くらいの奥様方があふれる教室の後ろに、

俺は紛れ込んでヴィヴィオの様子を見ていた。
827 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:42:14.97 ID:OzPeF6AC0
割と真面目に受けているようで、一安心。

先生からの問題の質問にも的確に答えていて、

これは将来有望だな。と、改めて実感した。

……将来。か。

将来という単語に、思わず溜息が漏れる。

多分というか、7,8割の確立で、

なのはの後を継ぐと思われるヴィヴィオ。
828 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:42:41.17 ID:OzPeF6AC0
すでに、

巷では管理局の白い魔王Jr

なんて呼ばれていたりするわけで。

というのも、

なのはのSLBを習得したとか何とか。

授業参観を終えて帰宅すると、なのはが帰ってきていた。
829 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:43:21.15 ID:OzPeF6AC0
「ねぇ、当麻」

「ん?」

「授業参観なんて聞いてないんだけど」

あ。

「い、いや。ね?

なのはには仕事に集中してもらおうかなーって」

「当麻、ずるいよ!!

当麻は当麻で学校あったくせに」
830 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:44:43.71 ID:OzPeF6AC0
なぜかバリアジャケットに着替えたなのは。

うん。

これはもしかしなくても、うん。

「当麻パパ。がんばってね」

満面の笑みで、部屋に逃げていく元凶。

「ちょっと、久しぶりに訓練しよっか」

「あー当麻さんは……」

「しよっか?」

「あっ、はい」


このあと、ボロボロに打ちのめされ、

翌日学校を休む羽目になったのは、言うまでも無かった。
831 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:47:24.33 ID:OzPeF6AC0
こんだけ時間かかって――っていうのは(ry)だと嬉しい。

はやてとのやつ書けるかな……。

とりあえず、今日はこれしかできてません。

すいません。
832 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/14(木) 20:51:32.46 ID:ecGNoO6/o
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!!
833 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/07/14(木) 20:56:27.65 ID:82lQikfVo
乙でした
次の投下も期待してるぞ
834 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/07/14(木) 20:57:22.78 ID:OzPeF6AC0
あ。
>>822>>823の間にこれが入る。



握った拳に汗がにじむ。

麦野はニートだろ。

なんてことは口が滑っても言えないことでして。

「ミッドの皆は忙しいらしくてさ……」

「まぁ、解った。

ただ、無事に授業参観を終える保障はしないわよ?」

「いや待って、なにその戦時中ですみたいな」

「冗談よ。まぁ、何とかなるわ」
835 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/14(木) 21:31:47.86 ID:6Rlg9J+e0
少年兵を普通に使う管理局には、人並み以上の正義感と人並みの良識を持つ当麻としては入って欲しくないだろうな。自分だったら大人(高卒以上か、せめて中卒)になってから、それでも年齢一桁を使うどこぞの内戦地のゲリラのような管理局との縁を切らせたい。
義娘が特別な存在でそうも言っていられない事を自覚しているから余計にやりきれないだろう。
836 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/14(木) 22:53:59.95 ID:6Rlg9J+e0
更新乙!
837 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 13:53:56.21 ID:xG1PDgAk0
お疲れ様でした!!
838 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/26(火) 13:55:23.21 ID:pcrjciF20
お。更新来てたのかい。乙乙!!
NANOHAさんマジ閻魔さん
日常のほのぼのってなんか書き辛いよなぁ

この上条さんは、強さ的にはブリテン・ザ・ハロウィーンの上条さんくらいかな?
839 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2011/07/26(火) 19:41:28.22 ID:JY111D/AO
ヒョー
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/30(土) 23:19:20.83 ID:JvZWYjhY0
北斗で例えるなら、この上条さんは牙大王の手下その一かマッド軍曹の訓練生(モヒカン以上名前付き拳士以下)ぐらいの強さじゃないのか。
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2011/08/14(日) 19:37:21.65 ID:jtzFVIbAO
まだかなー
842 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:42:12.17 ID:Ig/0OqC60
おいおい。
わざわざあげちゃぁいかんぜよ。

ところで、次の話で最終回になりそうな予感。

それで良いかな。

良くなくてもなるけど(ぇ?


843 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/08/14(日) 19:44:53.93 ID:ddXpMOwyo
もう終わっちゃうのか…
残念だな…
844 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:47:07.80 ID:Ig/0OqC60
『ずっと一緒に』

蝉が煩く鳴いていた。
気づけば、いつの間にか朝だった。
目覚ましの為に鳴り響く携帯を眠気に引かれそうになりながら手に取る。
「えぇぇぇ?!」
気づいたのは数秒後。
止める度にまた鳴り響く携帯。
開いて気づいた。
アラームではなく、着信だった。


{な〜の〜は〜ちゃん!!!}
通話モードになった瞬間に飛び出した怒声。
寝起きにこれはきついなぁ。
と、心の中で呟きつつ、
電話の相手、はやてちゃんの言葉に耳を傾けた。
{なぁにしとるん?
しーごーとー大遅刻やで?}
怒り口調ながらに優しい声のはやてちゃんに言われ、
覚醒した。
845 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:47:51.68 ID:Ig/0OqC60
「あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!」
{ちょっ、うるさっ、ええから、早く来るんや!!
これ以上遅刻するつもりなら、訓練生にはっずかしぃエピソード話したるからなぁ!!}
私の叫びにはやてちゃんの怒声が相殺され静まり返った我が家。
小さく溜息をつきながら、管理局の制服に着替えていると、
ふと、あることを思い出した。


「ヴィヴィオ〜?」
あることの中心人物。というよりはそのあることそのものの名前を呼ぶ。
返事はない。
ヴィヴィオに宛がってある部屋のドアを開けて、違和感に襲われた。
殺風景。
女の子が到底いるとは思えないほど何もない部屋。
ではなく、
ベッドすら、そこには存在していなかった。


部屋を間違えるはずはないと思いながらも、
全ての部屋を覗く。
けれど、ヴィヴィオはいなかった。
慌ててはやてちゃんにかける。
{なんなん?}
少し不機嫌そうな声になっていた。
846 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:48:21.91 ID:Ig/0OqC60
「はやてちゃん、ヴィヴィオが、ヴィヴィオがいないの!!」
{はぁ?}
「どうしよう、ただいないんじゃなくて、ベッドも、何もない!!」
{ちょぉまぁ、落ち着いてもらってええ?}
打って変わって心配そうな声になったはやてちゃん。
一方の私は、涙で顔がぐしゃぐしゃだと思う。
{まず、ヴィヴィオはフェイトちゃんの家で預かることで了承したやん。
元から何人か同い年の子が居るから、なかよぉできるようにって、
なのはちゃんがそう言ったんやろ?}


「え?」
思わず、素っ頓狂な声が漏れる。
{寝ぼけんのもええかげんにせぇ……}
はやてちゃんの溜息交じりの声が受話器から漏れる。
そんなはずはない。
ヴィヴィオは、
ヴィヴィオは私と。
ヴィヴィオは私と、当麻と。
3人で……当麻?
847 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:48:48.27 ID:Ig/0OqC60





         当麻は?



848 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:49:17.92 ID:Ig/0OqC60
今まで何で忘れていたのか。
最愛の人の名前、存在。
学生であるから、無意識的に学校へ行ったのだと、決め付けていた。
そう、かもしれない。
でも。
そんな淡い希望なんて落とした皿のように簡単に砕け散った。
仕事で離れることが多いから。
だから、いれる時はずっと傍に居たい。


そんな想いで選んだダブルベッドはシングルベッドになっていた。
自分と当麻。
2人一緒に使おうと買った大きな洋服タンスも、
一人で使うくらいの大きさになっていた。
{もしもし〜?}
はやてちゃんの呼ぶ声に答える暇もなく、
私はキッチンへ駆け込む。
3人お揃いのカップも、消えていた。


上条当麻という存在。
私の最愛の人の存在が、この家から消えていた。
床にへたり込み、握っていた電話を耳に当てる。
震える声。
かれた声。
涙声。
兎に角、自分のものじゃないような声が受話器に向かって出て行く。
「と、当麻が……当麻がいないよぉ……。
どうしよう、はやてちゃん……当麻がぁ……」
849 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:50:06.76 ID:Ig/0OqC60
情けないと笑われようが、
なんだろうが。
声が出せただけで、私にとって奇跡とも言えた。
私が私である為に。
高町なのはと言う人間がそこにいるために必要だったものが、消えた。
しかし、受話器から返ってきた言葉は無情にも、そんな私の崩壊を加速させた。
{当麻って誰なん?
もしかして、なのはちゃん、私らに黙って彼氏でもつくっとたんか?}




   ‘当麻って誰なん?’




「え? はやてちゃん、冗談はやめてよ。
こんなの、冗談にならないよ。
皆で私を騙してるの? ねぇ」
{何言ってるん?
冗談はそっちが言うとるんやろ?
ヴィヴィオがいないだとか。当麻がいないだとか。
よー解らんこと―――}
携帯を投げ捨てる。
床に叩きつけられた携帯からは、
未だにはやてちゃんの怒声が響いていた。


止め処なくあふれる涙が、
頬を、制服を。
全てを伝って、床に零れ落ちていく。
失っちゃいけない、失いたくないものを。
私は失った。
悲しみにくれ、
泣き続ける私の頬を誰かが拭う。
周りに誰も居ない、
不自然な感覚。
けれど、安心できる暖かさに身を任せ眼を閉じる。
850 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:50:33.19 ID:Ig/0OqC60


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851 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:51:01.49 ID:Ig/0OqC60
「っ……」
重い瞼を開けると、目の前には天井が見えた。
私の家の寝室だった。
重い半身を起こすと、布団の上に白いタオルが落ち、
頭に痛みが走った。
吐き気がする。
視界も、なんだか歪んで見えた。


「お、おい! 馬鹿。起きるな!」
ドアを開けて入ってきた誰かが、
そう怒鳴り、私の体をベッドに押さえつけるように戻す。
「誰? ユーノくん?
黒い髪の毛だから、クロノくんかな?」
ぼんやりしたシルエットにそう問いかけ、苦笑する。
「私、全部なくしちゃった。
ヴィヴィオがいて、当麻がいて。
そんな生活は夢だった」


そこにいる人は黙って私の手を握る。
私はその人に軽く微笑み、続けた。
「ヴィヴィオがフェイトちゃんの家にいる。それは良いの。
でも、でもね?
当麻が、当麻が居ないの。
たとえ夢だったとしても、当麻がいないのは耐えられない。
嫌なの。怖いの。
当麻が居ない世界なんて……私は――」
852 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:51:28.24 ID:Ig/0OqC60
「俺はここにいるぞ?」
傍にいる人が、私の頬を拭う。
冷えた冷たい刺激が、
私の頭から全身に伝わる。
「……当麻?」
歪んでいた視界が冷やされたおかげか少しずつ正常に戻っていく。
つんつんの黒髪。
優しそうな表情。


「どんな夢見てんだよ、馬鹿。
俺がお前の傍からいなくなるなんて世界が終ったとしてもありえねぇよ」
握られていた私の手に少しだけ強い圧迫感が訪れた。
私はそれを受け入れて、握り締める。
「当麻……良かった、夢……で、良かった」
また出てきた涙は当麻に拭われて消える。


今日、私は39度の熱を出していたらしい。
今は大分熱が下がったけれど、
当麻は絶対安静と言い、私をベッドから出してくれない。
「ごめん、お手洗い行かせてもらえる?」
私はそう言ってベッドから出て、部屋のドアに手をかけた。
「すぐに戻ってこいよ?」
「うん。ねぇ、当麻」
「ん?」


「ずっと、ずっと、絶対。一緒にいよう。当麻」
「ああ、絶対」
私はそう言って、部屋から出て行った。
853 : ◆LFImFQtWF6 [saga]:2011/08/14(日) 19:54:51.54 ID:Ig/0OqC60
これで終了です。
駄文しかかけないし、ほのぼの無理だし。

つぎのまでに時間かかるし。

はやて達とのやつも書こうかなとは考えたけど、
地の文がorz

あーでも。
まだ書くかもしれないです。
書かない場合はひっそりとHTMLします。
854 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:29:48.65 ID:jdAZ/IlDO
是非とも書いてほしい
です。
855 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/08/15(月) 10:18:39.89 ID:JoHjsuZAO
来てたよワーイ
856 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/15(月) 10:43:55.03 ID:ggycsdDIo
きっと、インなんとかさんの呪いだな…
857 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2011/08/16(火) 21:16:21.56 ID:GEsvD+FI0
やっと追いついたー^^
858 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/29(月) 09:26:48.46 ID:B92N7jtx0
来てたのか乙!!

何か思いついたらまた書いてくれ!!
859 : ◆LFImFQtWF6 [sagasage]:2011/09/03(土) 01:44:14.17 ID:uXwFF/f00
すまん。
ここはもうHTMLするよ。
また書く時は新しいスレを建てる。

ここまで読んでくれて有難う。
それじゃぁ、お疲れ様でした。
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
860 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/03(土) 01:58:57.25 ID:5WtIfGGX0
は、はやて√を……
はやて√をお願いします!
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
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