魔王「姫を捕らえてきた」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:05:46.84 ID:L9E6KMlQ0

魔王「姫を捕らえてきた。」

側近「・・・で？」

魔王「『で？』とはなんだ。この私がわざわざ外に出て、
　　　人間との戦いの人質になる人間国の姫を捕まえてきたのだぞ。」

側近「・・・はい、それは魔王様として正しい行動だと思います。
姫という人質が私たちの元にいれば人間国だって、
迂闊に全力で攻撃できませんし、様々な交渉の材料となるでしょう。
ええ、ですから決して間違えた行動ではありません。

で・す・が！その娘は明らかに姫じゃなくて一個目か二個目の町で
何度話しかけてもずっと『ここは〜の町です。』とか言ってる町娘だろ！！」

1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 ＠ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 ＠ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:06:22.24 ID:L9E6KMlQ0

魔王「てへっ♪」

側近「『てへっ♪』じゃねぇよ！なに一般人捕まえてきてるんですか！？」

魔王「いや、だってな・・・最初はちゃんと人間国まで行こうとしたんだぞ？
だがな飛行魔法って結構疲れるだろ。
だから途中で休憩がてら人間の町に立ち寄って・・・
まあ、別に姫じゃなくてもいいかな、と。」

側近「国に行く途中でめんどくさくなって、途中で適当な娘連れ去るなぁぁぁ！！」

町娘「あの・・・すみません・・・。」

側近「なんだ！？」

町娘「ひっ・・！わ、私は一体どうなるんでしょう・・・？」

側近「はぁ・・・、もういい帰れ。」

町娘「は？」

側近「だから！貴様などここにいても何の役にも立たんから
さっさと元の町にでも帰って、また『ここは〜の町です。』
とでも言ってろ！」

町娘「で、でも、どうやって帰ったらいいんでしょう・・・？」

側近「知るか！歩いてでも帰れ！」

町娘「か、帰り道が分かりません。」

3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:06:50.64 ID:L9E6KMlQ0

側近「ちっ、じゃあ魔王様。さっさとこいつも元の町に送ってください。
こんなやつここにいても邪魔なだけです。」

魔王「だが断る！」

側近「断固拒否！？な、なぜですか！」

魔王「・・・面倒だ！

それに町娘よ。」

町娘「は、はい？」

魔王「お前は本当にあの町に戻りたいのか？」

町娘「そ、それは・・・。」

側近「？」

魔王「どうなんだ。『戻りたい』か『戻りたくない』かしっかり答えろ。
『戻りたい』ならば面倒ではあるが、特別にこの魔王様が送り届けてやる。
『戻りたくない』ならば・・・そうだな、この城に置いてやる。」

側近「魔王様！？」

町娘「・・・私は・・・」

魔王「どっちなんだ。」

町娘「『戻りたくない』・・・です。」

4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:07:18.54 ID:L9E6KMlQ0

魔王「分かった。ならば、この城に置いてやる。」

側近「魔王様！このような町娘、この城にいても邪魔になるだけです！
それともこの娘に『ここは魔王様の城です。』と延々という役でも預けるというのですか！」

魔王「だそうだぞ、町娘。・・・お前、何か得意なことはあるか？」

町娘「えっと、お料理とか掃除とかは・・一応得意だと思います。」

魔王「ふむ・・・。では決めた。お前は今日から私の城の『メイド』だ。
しっかり働けよ。」

『町娘』改め『メイド』「は、はい！」

5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:07:49.97 ID:L9E6KMlQ0

一日目【食堂】

側近「はぁ・・・魔王様、本気ですか？」

魔王「何がだ。」

側近「決まっているじゃないですか。あの娘をこの城に置くことです。」

魔王「そのことか。もちろん本気だ。
それともこの私の決定になにか異論でも？」

側近「・・・ありませんよ、まったく。」

魔王「そうだ、この城の魔物たちにメイドを襲わないよう注意しておかねばな。
うっかり食べられてしまっては大変だ。」

側近「はぁ・・・。」

魔王「そういえばメイドはどこだ。
奴にはまだこの城の説明をしていなかった。」

側近「さぁ？もうどこかの魔物の胃の中じゃないですか？」

6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:08:17.56 ID:L9E6KMlQ0

ｲｿｲｿ

メイド「あ、あの・・・」

魔王「おお、キッチンにいたか。どうした、何か問題でも起きたか。」

メイド「いえ、そうではなく・・・そろそろお昼の時間だったので、
お料理を作ってきました。」

魔王「なるほど、確かにそろそろ腹が減ってきたな。頂こう。」

メイド「は、はい！只今、お持ちいたします。」

7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:08:44.58 ID:L9E6KMlQ0

メイド「お、お待たせいたしました。お口に合うかは分かりませんが・・・。」

魔王「ほう、ハンバーグか。
いい匂いだな。いただきます。」ﾊﾟｸｯ

側近「ふん、人間の作った飯などマズイに決まっている。いただきます。」ﾊﾟｸｯ

メイド「」ﾄﾞｷﾄﾞｷ

魔王「な、なんだこれは！！？」ｶﾞﾀｯ

側近「そ・・・そんな、ありえないぞ！こんなのは！」

メイド「ひっ！」ﾋﾞｸｯ

魔王「う、うまい！！！中に肉汁が染み込んでいて噛めば噛むほど旨味が口の中に広がっていく！
そして、これは・・・軟骨か！！軟骨が生地の中に混ぜられていて、歯ごたえも抜群だ！！」

側近「更に奥の方の進めば、そこにはチーズが挟まっている！
そのチーズが溶けてデミグラソースと絡み合うことで、元々のおいしさを格段にあげている！」

魔王・側近「「まるで味の宝石箱やぁ〜。」」

8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:09:10.86 ID:L9E6KMlQ0

メイド「よかった・・・。」ﾎｯ

魔王「側近よ。これでどうだ？」

側近「ま、まあ・・しばらくは城に置いても良いのではないですか・・・」

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:09:38.17 ID:L9E6KMlQ0

魔王「ところでメイドよ。」

メイド「はい、なんでしょう。」

魔王「その・・・なんだ・・・そ、その服はどうしたのだ？」

メイド「あ、この服ですか？すみません、来るときに着ていた服が汚れていたもので、
そのままお料理するのはどうかと思いまして、
エプロンがないかと少し城の中を歩いていたらこの服を見つけたもので勝手にお借りしてしまいました・・・。
申し訳ありません・・・。」

魔王「いや・・・それは良い。それより、その格好なんだが・・・。」

メイド「？」

魔王「・・やっぱり良い。これから城を案内してやる。付いてこい。」

メイド「は、はい。」

10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:10:03.37 ID:L9E6KMlQ0

一日目【廊下】

魔王「まずここが私たちが先ほどまでいた食堂とキッチンだ。
私たちは人間と同様に朝・昼・晩と飯を食べるのでよろしく頼む。」

メイド「はい、分かりました。」

魔王「・・・ところで、今日の夕飯は何にする予定だ？」

メイド「お魚があったので、そちらでムニエルでも作ろうかと思っています。」

魔王「そうか。楽しみにしているぞ。」ｼﾞｭﾙ

メイド「はい！」(///)

11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:10:44.52 ID:L9E6KMlQ0

魔王「ここが魔物たちの仕事場だ。
おい！魔物たちよ、注目だ！」

魔物's「はっ！！」

魔王「今日からこの城に置くことにしたメイドだ！
くれぐれも食べたり、襲ったりしないように！」

魔物's「ｻﾞﾜｻﾞﾜ。ｻﾞﾜｻﾞﾜ。」

魔王「静かに！
・・・はぁ、メイドよ。先ほどのハンバーグはまだ余っているか。」

メイド「はい。もっとたくさんお食べになるかと思ってたくさん焼いてしまいました・・。」

魔王「そうか。
お前ら！食堂に行って、メイドの作った飯を食べてこい！」

魔物's「はーい。」ｿﾞﾛｿﾞﾛ

12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:11:11.39 ID:L9E6KMlQ0

食堂の魔物's「まいうー！！！」

魔王「あれが私の配下の魔物たちだ。まあ、悪いやつらではないから、仲良くやってくれ。」

メイド「はい。夕飯はあの方たちの分も作りますね。」

魔王「よろしく頼む。」

13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:11:41.51 ID:L9E6KMlQ0

魔王「そしてここが最初にお前をつれてきた魔王の座だ。
・・・勇者たちが攻め込んできたときに戦う部屋でもある。」

メイド「・・・はい。」

魔王「・・・ここの説明はこれで以上だ。
次に行くぞ。」

メイド「・・・。あ、あの魔王様。」

魔王「なんだ？」

メイド「し・・いえ、なんでもないです・・・。」

魔王「そうか。」

14 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:12:08.65 ID:L9E6KMlQ0

魔王「そして、最後にここが今日からメイドの部屋になる。」

メイド「え、わ、私の部屋・・・？」

魔王「そうだ。ちなみに隣は私の部屋なので何か困ったことがあったら来い。」

メイド「私の部屋・・・。」

魔王「どうした？」

メイド「い、いえ・・・まさか、自分の部屋が頂けるなんて、思ってもいなくて・・・。」

魔王「だったらどこで休むつもりだったんだ？」

メイド「廊下とかでお休みをいただこうかと、思っていました・・・。」

魔王「・・・。メイドよ。いいか、お前は自由なんだ。
この城で働いているということ以外、お前は自由だ。
だから暇な時はお前の自由時間として好きなことをして良い。
もちろん月末にはちゃんと給料も出す。
だから、たまには町に降りて買い物をするのも良い。

お前は何をしてもいいんだよ。誰にも縛られる必要なんてないんだからな。」

メイド「・・・はい！」

15 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) ：2011/04/29(金) 11:12:39.35 ID:L9E6KMlQ0

メイド「・・・ところで、魔王様。少しいいですか？」

魔王「なんだ。」

メイド「こちらのお城、お掃除とかは・・・？」

魔王「ああ、それならちゃんと週に一回魔物たちに掃除させているぞ。」

メイド「週に・・・一回・・・？」ｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞｺﾞ

魔王「め、メイド？（なんか変なオーラが・・・）」

メイド「魔王様！」

魔王「は、はい！！」

メイド「掃除道具はどこですか！？」

魔王「はい！こ、こちらの倉庫に一式あります！」

メイド「ありがとうございます！・・・では・・・」

魔王「で、では・・・？」


メイド「お掃除を開始します・・・！！！」


後日、魔王は語る。

魔王「あの迫力は私まで一緒にお掃除されてしまうような勢いであった。
正直、歴代の勇者より怖かった・・・。」

16 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2011/04/29(金) 11:47:37.19 ID:MG/GNgHoo

ほうほう

17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]：2011/04/29(金) 13:44:46.00 ID:Ak5lEr6so

期待

18 ：ＶＩＰにかわりましてＮＩＰＰＥＲがお送りします [sage]：2011/04/29(金) 15:22:26.62 ID:MSgjIPnP0

というか、何気に歴代の勇者たちを退けてるんだなこの魔王
言動からは判りにくいが、実は相当強いんじゃね？

19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/04/29(金) 23:48:03.86 ID:IZpXkikDO

期待

20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2011/04/29(金) 23:48:40.90 ID:bcl5/5qJo

期待

21 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sega]：2011/04/30(土) 16:19:47.97 ID:+R8WRolSO

wktk

22 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]：2011/05/01(日) 14:50:54.82 ID:EBVnw5z8o

歴代勇者に毎回倒されて、何度も蘇ってるパターンもあり得る

23 ：目次 ：2011/05/01(日) 18:04:37.61 ID:MMkWUGsSO

早く続きが見たいんだよ…………………………………………更新早いと嬉しいな!!

24 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/05/01(日) 18:11:49.22 ID:g8ZuFua00

>>23
パンあげるから下がってろ

25 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/05/02(月) 00:59:29.97 ID:gYBbYByN0

>>24あわきん作のパンな

26 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/05/03(火) 23:15:44.51 ID:9OYSputIO

きたい