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唯「こんなうすっぺらならいくらでもあげるよ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 22:37:58.30 ID:EFTYY9VDO
思いついたら書く

全部で28通り
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=^・ω・^= ぬこ神社 Part125《ぬこみくじ・猫育成ゲーム》 @ 2024/03/29(金) 17:12:24.43 ID:jZB3xFnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711699942/

VIPでTW ★5 @ 2024/03/29(金) 09:54:48.69 ID:aP+hFwQR0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711673687/

小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/zikken/1711622906/

満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1711617334/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 22:43:19.09 ID:EFTYY9VDO
律「お前の愛ってうすっぺらいよな」

澪「…なんだよ、いきなり」

律「だってさ、すぐ『愛してる』とか使うじゃん」

澪「そうか?そんなことないと思うけど…」

律「No,Thank you でもいきなり『だって今強く深く愛してるから』とか歌ってるじゃん」

澪「あぁ…、まぁ…」

律「だいたい、あの曲、歌詞があっちこっちいったりするから何伝えたいんだかわかんないんだよな」

澪「…たとえば?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 22:48:18.62 ID:EFTYY9VDO
律「Aメロ、Bメロ聴いてたらさ、『青春期のセンチメンタルな曲なの?』って思うじゃん?」

澪「あぁ…まぁ、それ意識して書いたからな、歌詞。…ホワイトボードとか」

律「だろ?聴いてる側も『そういう曲なのかな?』って薄々予感しながら聴いてるとこあんだよ」

澪「…うん」

律「それなのに、サビでいきなりそういうイメージぶっ壊すからな」

澪「…どこがだよ?」

律「『愛してる』とか、ほんと、バッカじゃねーの?」

澪「…」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 22:53:29.04 ID:EFTYY9VDO
律「だいたい、……だっ、誰を愛してんだよっ!?つーさー」

澪「…」

律「くだんねーよ、あんな歌詞を人前で澪が歌うとか」

澪「…」

律「澪が歌うとなんか安っぽいんだよ、くだんねーよ」

澪「…」

律「ほんと、くだんねー」アーヤダヤダ

澪「…」

澪「…あのさ」

律「…なに?」

澪「なんか怒ってるのか?」

律「…は?いや、怒ってねーよ、べつに」

澪「いや、怒ってるだろ」ニヤニヤ

律「怒ってないって言ってるだろっ!!てか、なにニヤニヤしてんだよ!?」

澪「…べつにー」フフッ
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 23:00:51.67 ID:EFTYY9VDO
澪「…」

澪「…あのさ、律」

律「…なに?」

澪「…なんか勘違いしてるみたいだから言っとくけどな」

律「…?」

澪「あの歌詞は別に『特定の人』を『愛してる』って歌ってるわけじゃないからな?」

律「…」

律「……へ?」

澪「捉え方っていうか、歌詞の切り方の問題っていうか…」

律「…どういうことだよ」

澪「あのな、『今』をすごく深く『愛してる』から、今が思い出になる、とか過去がどうだったとか、そんなことを考えるのは今はまだ遠慮しといて」

澪「とにかく今は『今』っていうこの瞬間を楽しんで生きていたいって意味をこめた歌詞なわけで…」

澪「別に私が誰かを愛してるっていう歌詞なわけじゃ」チラッ

澪「ないんだけど……」

6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 23:04:06.65 ID:EFTYY9VDO
律「……えっ」

澪「何か勘違いしてただろ、おまえ」

律「……今を愛してる?」

澪「うん」

律「……人じゃなくって?」

澪「うん」

律「……」

律「……」

律「……」








律「……///」ボッ
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/05/20(金) 23:04:43.13 ID:+DXrw8Tf0
うすっぺらでも良いから!
俺に愛を!
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 23:15:31.46 ID:EFTYY9VDO
澪「あっれぇ〜〜りつ、なんか顔赤くなってないか?」ニヤニヤ

律「なっ、なってねーしっ!!つーか、こっち見んなっ!!///」

澪「『愛してるとか、ほんとバッカじゃねーの?』」

律「!?」

澪「『だいたい、誰を愛してんだよ、つーさー』」ニヤニヤ

律「っ!?///」

律「くっ、繰り返してんじゃねーよっ///!?」

澪「私が誰を愛してるのか、りつは気になるのかなぁー?」ニヤニヤ

律「きっ、気になるわけねーだろっ!?に言ってんだよ!?」

澪「ほんとかなぁ〜?」ニヤニヤ

律「ほんとだっての!!だから繰り返して蒸し返すのやめろよっ!!」

澪「そっか、そっかぁー。律は私が誰を愛してるのか気になるわけかぁ〜」ニヤニヤ

律「だからちがうっての!?///」

澪「ふーん。そっかそっか〜」ナデナデ

律「!?」

律「かっ、勝手に撫でんなよっ///!?」

澪「ははは。かわいいやつだなぁ〜。勝手に勘違いして機嫌損ねちゃって〜」ナデナデ

律「…っ///!?」

律「ばーか、ばーか、澪のばーかっ!?」ジタバタジタバタ

澪「はいはい。恥ずかしいのはわかったから」ナデナデ

律「あー、もうっ!!///」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/20(金) 23:16:32.29 ID:EFTYY9VDO
1通りめ 澪と律 終わり


こんな感じでサクサクいきます
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/05/21(土) 06:07:51.77 ID:AfpbluKWo
はい
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 13:34:22.60 ID:0EXxx5rIO
コマンド
→様子を見る
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 18:19:42.01 ID:1whyY1tDO
ピンポーン

『はーい』

タッタッタ

がちゃ

唯「ほっ、どなたかなぁ〜」

純「あ、こんちにはー。憂いますか?」

唯「おぉ!よくきたねー。憂は今ちょっとお菓子買いに出かけちゃったんだよ」

純「あ、そうなんですかー…じゃあ、…どうしようかなぁ」

唯「ん?あがらないの?」

純「えっ?」

唯「家あがっていいよ?」

純「あ、いや、そのっ、でも、それはちょっと……」タハハ

唯「遠慮することないのに〜。どうせ今日遊びに来る予定だったから憂もお菓子買いに行ったんでしょ?」

純「はは…多分憂のことだからそうだと思い……ます、はい」

唯「なら、ど〜ぞ!あがりんしゃい」ニコッ

純「はぁ…、お、おじゃま、しま、す」

唯「うむうむ。お邪魔されちゃうよ〜」

純(……2人きりとか)

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 18:28:42.87 ID:1whyY1tDO
唯「麦茶でいいよね?」

純「あ、はい。お気遣いなく…」ハハッ


唯「はい、麦茶」スッ

純「あ、すいません。…いただきます」

唯「そんなかしこまらなくてもいいのにい〜」ゴクゴク


純「あ、いや、先輩ですし…」

唯「そんなぁ〜先輩だなんて」デヘヘ

純(う〜ん。憂と違って扱いやすい人だなぁ)ゴクゴク

純(それより、憂、はやく帰ってこーい。お菓子とかどうでもいいから)


純「あ、先輩もしかして勉強中だったりしてました?そうだったらこっちに構わないでいいんで」

唯「え?勉強?ぜんぜん」

純「」

純「…っさっすか」

<ドナイヤネン

唯「ははは、このテレビおもしろ〜い♪」

純(…笑えねぇ)

純(先輩は憂と一緒で笑いの沸点ひくいのかぁ)
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 18:48:01.08 ID:1whyY1tDO
純(しかしまぁ、なんというか、この角度から見る唯先輩は)ジー

<ソレモカノウトナリマンガナー

唯「くふふっ」

純(憂にそっくりだなぁ)ウンウン

純(この姉妹、本当によく似ていらっしゃる)ジー

唯「たははは〜そこはコロンビアだよぉ〜」

純(外見だけは)

唯「ん?なに?私の顔になにかついてたかな?」

純「へっ!?あ、いやべつに!?」ワタワタ

唯「じゃあなんで私のことさっきから見てたの?」

純「」

純(きっ、気づかれてた)
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 18:58:03.66 ID:1whyY1tDO
純「えっ、あ、いや、その…」

唯「んー?」

純「う、憂とホントにそっくりだなぁ、と思って…」

唯「それよく人に言われるんだけど、そんなに似てるかなぁー私と憂」

純「ちょっとだけ…は似てると思います。姉妹的に」

唯「どこらへんが?」


純「どこらへんって言われましても…困るというか…」

唯「なにか言ってみてよ」

純「いや、そんないきなり言われても…」

唯「言わないと憂に『私のこと見とれてた』って言っちゃうかもよ〜」ニヤニヤ

純「それはやめてください」

唯「じゃあ、言ってよ、似てるとこ」

純「え、えと…」

唯「うんうん。なになに?」

純「たまに、ほんとにたまにですけど」

唯「うん。たまに!?」

純「声とか、…仕草とか、…雰囲気とか、横顔とか…似てるかなって、思います」


唯「ほぉ〜横顔かぁ」

純「はい」

唯「さっきも?」

純「あ、そうですね。ちょうどこっから見える顔が似てました」

唯「そうなんだぁ〜」ヘー

純「……もういいですか」

唯「あ、あとさ、ちょっと聞いてみたかったことがあるんだけど聞いてみてもいいかなっ?」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 19:35:33.08 ID:1whyY1tDO
純「それって拒否したら…?」

唯「言うよ?」ニヤニヤ

純(楽しんでるなぁ、あの笑顔)

純「…なんでしょう」

唯「純ちゃんはさ」

純「純ちゃん…」

唯「あれ?憂は『純ちゃん』って呼んでるよね?」

純「はぁ。そうですね」

唯「私も『純ちゃん』って呼んでいい?」

純「まぁ、いいですよ…てか、それが聞いてみたかったことですか?」

唯「ううん。あのね」

純(喉かわいた…)

純「なんですか?」ゴクゴク

唯「純ちゃんは、憂のどこが好きなの?」

純「」ぶー

唯「うわっ!?純ちゃん、麦茶飛ばさないでよ!?」

純「すっ、すいません!?てか、なんですか!?その質問はっ!!」

唯「なにって、気になるから聞いてみたんだよ、憂のどこが好きなのかな〜って」

純「そんなこと答えませんよ!?」

唯「じゃあ、見とれてたって言うしかないね」

純「ぐっ!?」

唯「さぁ!どこが好きなのか教えてよ〜」

純(ういーはやくーはやくー帰ってきてぇ〜〜)

唯「もうネタはあがってんだぜ?純くんよぉ〜、さぁ、さっさと吐いて楽になっちまいなぁ」

純(誰?)

純「えぇー(どうしよう……これほんとに言わなきゃいけないのか?)」チラッ

唯「はやくはやく」ワクワク

純「……」

純「……」

純「……」

純「えと、その……」

唯「うん」

純「……み」

唯「み?」

純「みんなに優しいとこ…です…かね?」

唯「…」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 19:59:41.98 ID:1whyY1tDO
唯「…それだけ?」

純「いや、それだけ…ではないですけど……」

唯「なら、それ以外も言ってよぉ〜〜」

純「いや、無理ですって…」

唯「なんで〜教えてくれたっていいじゃん!!」

純「いや…」

唯「じゃあ、質問を変えよう!」

純「えっ?まだ続くんですか!?」

唯「あったりまえじゃん!」

純(当たり前なのか…)

唯「第2問!純ちゃんは、憂のことどれくらい好き?」

純(これまた妙にどストライクに聞いてくるなぁ…)

純(てか、第2問って、絶対遊ばれてるよ、これ)

唯「ねーねー憂のことどれくらい好き?山くらい?」

純「あ、じゃあ山で」

唯「んもう!ちゃんと答えてよぉ〜!!」

純(そんなこと言われても)

純「あの」

唯「なんでしょう」

純「なんでそんなに聞きたがるんですか?」

唯「ん?だって気になるんだもん」

純「…なにがですか?」

唯「憂の付き合ってる人って憂のことどれくらい好きで、憂のことどれくらい大切にしてくれるんだろうって」

純「……」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 20:13:59.05 ID:1whyY1tDO
唯「こういうの、聞くのっていけないと思うけど、いざとなるとやっぱ聞きたくなっちゃうなぁ〜」タハハ

唯「私、シスコンなのかな?」

純「ちょっとはそうなんじゃないんですか?」

唯「おおう!?直球でくるねぇ純ちゃん〜」

唯「でもまぁ、シスコンでもいいかな」

純「なんでですか?」

唯「えー、だって、憂が泣いたり悲しんだりしてるとこ見たくないもん、絶対」

純「……」

唯「だから、こうやって純ちゃんに色々聞いてさ、それで純ちゃんには嫌な思いさせたかもしれないけど」

唯「私にしたら、純ちゃんが嫌な思いするよりも、憂が嫌な思いする方が全然嫌だから」

純「……」

唯「機嫌そこねちゃったらごめんね?」

純「あ、いや、大丈夫です」

唯「純ちゃんだから言ってることだから、そこ、わかってね?」


純「はい。わかってます」

唯「……ほんと?」

純「……なんとなく」

唯「頼りないなぁ〜」

純「……よく言われます」

唯「まぁ、今はそれでいいけど、姉の妹に対する愛を甘くみるんじゃないよ、ってことね。わかった?純ちゃん」

純「……はい」

純「……」

純(色々、何も考えてなさそうで)

純(それでもやっぱちゃんと考えて、他人を心配してるとこはそっくりだなぁ)

純(不覚にもジーンときてしまった)

純(この人と憂に対する気持ちに、いつか追い付けたらいいな)

純「……」

純「あの」

唯「はい」

純「……いや、こういうのは…」

唯「ん?」

19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 20:33:16.58 ID:1whyY1tDO
純「憂の好きなとことか、憂のことどれくらい好きなのかとかは、」

唯「うん」

純「その……唯先輩じゃなくて、ちゃんと憂に直接言うんで、大丈夫…です」

唯「直接?」

純「はい」

唯「それって私に言うより恥ずかしいよね?」

純「…ですね」

唯「罰ゲームっぽいかも」


純「あーそうかもしれないです」

純「でも、まぁ…それくらい、恥ずかしい思いをしないといけないくらい、きっと……」

純「唯先輩の憂に対する気持ちって強いと思ってますから…」

唯「……」

純「今はまだ唯先輩の気持ちと比べたら、全然うすっぺらなのかもしれないけど」

純「こっちだって、……憂のこと生半可に考えてるわけじゃないですから」

唯「そっかぁ」

純「はい」

唯「だってさ、憂」

純「」

純「え?」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 20:52:10.00 ID:1whyY1tDO
憂「お姉ちゃん…ちょっとやりすぎだよぉ///」

純「」

純「い、いつ帰って…?」

唯「私が『憂のどこが好き』って聞いたぐらいだよ〜」

純「ほぼ最初っからじゃないですか!?」

唯「うん」

純「いや、そんな簡単に『うん』って言われても…」

唯「憂が帰ってくるのも気づかないくらい私に見とれてたんだね」ヒソヒソ

純「ち、ちがいますから!?」

憂「あの、純ちゃん///」

純「う、あ、いや、その、ね、う、憂///!憂も帰ってきてたんなら声かけて!?」ワタワタ

憂「いや、声かけようと思ったんだけど…ちょっと入りづらい雰囲気で…///」

純「あ、ですよねー」

唯「自分のこと話してたら入りにくいよねー」アルアル

憂「うぅ〜///」

純(照れてる憂かわええ///)

唯「純ちゃん、純ちゃん」ヒソヒソ

純「な、なんですか?」ヒソヒソ

唯「照れてる憂ってかわいいよね!」b(´∀`)グッ

純「んなっ!?///」

唯「ははは、照れない照れない。じゃあ、私はちょっと出かけてくるから後は2人でお楽しみに〜」ダッ

純(この状態で放置かよー!?)

憂「///」

純「……」

憂「///」

純「」チラッ

憂「」チラッ

憂純「!?」

純「…」

純「///」カァァ

純「……あのさ、憂」

憂「う、うん。なにかな、純ちゃん///」

21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/21(土) 20:53:12.84 ID:1whyY1tDO
2通りめ 唯と純 終わり



22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/21(土) 22:57:21.76 ID:sHdlrVKto
たまらん(*´∀`*)
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/22(日) 14:18:35.93 ID:hxPTzgWDO
梓「…」ゴクン

紬「…」ゴクン

梓「あのー」

紬「なにかしら?」ニコッ

梓「今日、みなさんは?」

紬「なんだかよくわからないんだけど、用事があって遅いみたい」

梓「そうなんですか…」

紬「そうなの。用事ってなんだろう」

梓「はぁ…」

紬「…」

梓「…」

紬「あ、クッキー遠慮しないで食べてね?」

梓「あっ、は、はい!?いっいただきます」アワアワ

サクッ
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 14:24:36.95 ID:hxPTzgWDO
梓(うむ〜。きっと高いクッキーなんだろうけど、変に緊張して味がわからない)モグモグ

サクッ

梓(…うすっぺらい味)モグモグ

紬「ねぇ、あずさにゃん」

梓「」ゴプッ

紬「あっ!?ご、ごめんなさいっ!!噛んでしまったわ!?///」カァァ

梓「あっ、い、いえ、…きっ、気になさらずにっ!?」ハハハ

梓(どんなかみかた!?)

梓「で、なんですか?琴吹先輩?」ゴクン

紬「あ」

梓「?」

紬「…あのね」

梓「はい…」

25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 14:31:22.04 ID:hxPTzgWDO
紬「その…私のこと、みんな『ムギ』って呼んでくれてるの」

梓「あー、そうですね。みなさん『ムギ』とか『ムギちゃん』って言ってますもんね」

紬「そ、そうなのっ///」
梓(なぜ照れる!?)

紬「だ、だからね…えっと、その…」チラッ

梓「?」

紬「わ、私のこと…『琴吹先輩』じゃなくって、ね」

紬「む、『ムギ先輩』って呼んでほしいなぁ〜って///」ソワソワ

梓「あ、ああ。なるほど…(そんなことか〜)」

紬「う、うん///」

梓(それを言うだけでこんなに顔を赤くするなんて)

梓(先輩だけど癒されるなぁ〜)
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 14:40:12.20 ID:hxPTzgWDO
梓(でも……下の名前というか、あだ名で呼ぶのって…浮気に入らないかな?)

梓(あの人の価値観はいまだに理解できないから浮気に入るかどうかがわからない…)

紬「黙っちゃうってことは…やっぱり、だめ…かしら?」

梓「あっ、いえ、……その…」ハハハ

紬「やっぱり、だめよね…」シュン

梓(そんな哀しそうな顔されても〜〜!?)


梓「……」

梓「えと…、多分だいじょうぶ、なはずなので…いいですよ?」

紬「ほっ、ほんと!?」ガタンッ

梓「えっ!?はっ、はい!?(そんな身をのりださなくても!?)」

梓(顔が近いぃぃいい///)

紬「」ハッ

紬「あ…!ご、ごめんなさいっ、う、嬉しくてつい…///」バッ

梓「あ…い、いえ、大丈夫です(まつげ長かった)///」タハハ

紬「…」

梓「…」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 15:02:10.32 ID:hxPTzgWDO
紬「…あの」

梓「はい…」

紬「ちょっと…呼んでみて?」

梓「えっ、今ですか!?」

紬「うん。今がいいな」

梓「えぇ〜〜〜〜」

紬「おねがいっ!」

梓「……」

梓「……」

梓「……えと」

紬「うん」

梓「…そ、そのっ…む」

紬「うんうん」ランラン

梓(あれ?なんかものすごく恥ずかしい!!)

梓「むっ、……ムギ、せんぱいっ…///」カァァ

紬「な、なんであずさにゃんが照れてるの!?///」カァァ

梓「いや、自分でもなんかすいません…///」

紬「って、また噛んじゃった///」アウウ

梓「///」

紬「///」

梓(なにこの雰囲気ものすごくキマヅイ)
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 15:03:46.59 ID:hxPTzgWDO
紬「あの///」

梓「は、はいっ!?///」
紬「もう一度言ってみてもらえないかしら?」

梓「えっ…」

紬「お願いよ、ね?///」

梓(とんでもなくかわいいから首をかしげないでいただきたい)

梓「まぁ、いいですよ」

紬「じゃあ、どんとこいです!!」

梓「なんですか、それは。……えと」

紬「うん!」

梓「む、ムギ…先、輩」

紬「もういっかい」

梓「ム、ギ、先輩」

紬「もっかい」

梓「ムギ、先輩(あ、ちょっとなれてきたかも)」

紬「もう一声!」

梓「ムギ先輩」

梓(あ、スラッと言えた…)チラッ

紬「えへへ。嬉しいな、そう呼んでもらえると」

梓「///」カァァ

梓(笑顔かわいすぎる)

紬「ふふっ///」ニコッ

梓「ははは〜///」ニコッ
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 15:15:35.79 ID:hxPTzgWDO
―――――

律「あの2人を2人っきりにさせたらどうなるのか見てみたけど」

澪「な、なんかものすごく見てるこっちが恥ずかしい雰囲気になったな///」カァァ

唯「」

律「おーい、ゆいー大丈夫かー」ユサユサ

唯「ううぅう…な、なんとか…」ゲソッ

澪「梓がムギを『ムギ先輩』って呼ぶのって、そんなにショックなのか?唯的に」

唯「……そうみたい」

律「意外と独占欲強いんだなぁ。そうは見えないけど」

唯「私もまさかこんなに自分が独占欲強くて嫉妬深いだなんて思ってなかったよ…」ガックシ

澪「まぁまぁ。唯、呼び方変わっただけでさ、梓の唯に対する思いは変わらないって」ナデナデ

唯「そうかな?澪ちゃん」

澪「……あー」シセンソラシ

律「いや、そこはちゃんと目を見て『そうだぞ』とか言ってやれよ」オイッ

唯「ぐすん」

澪「な、泣くなよ!?い、いや、その、大切なことだから、いい加減なこと答えたら駄目だなって思ってさ!?」ワタワタ
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 15:26:43.92 ID:hxPTzgWDO
唯「まぁ、ウソ泣きだけどね!」シテヤッタリ

澪「」

律「たはは。まぁ、ムギだって唯と梓が付き合ってるの知ってるんだしさ、ただ素直に『ムギ先輩』って呼ばれたかっただけだろうしさ…」

ぽんっ

唯「ぬふっ?」

律「『ムギ先輩』って呼ぶくらい許せるくらいに寛大になってやれよ、唯」ナデナデ

唯「え…え、えと…そ、その」ワタワタ

律「あん?別にいいだろ?『ムギ先輩』くらいさ、澪なんてファンクラブできてんだぞ?」ナデナデ

律「少しはこっちの気持ちも考えろよ、つーさー」ナデナデ

唯「い、いや、うん。あのね、『ムギ先輩』って呼ぶのはいいんだけど、その、ね?」ワタワタ

律「ん?なんだよ」ナデナデ

唯「頭なでられると、澪ちゃんの視線が痛いのです、はい」タハハ

澪「」ジー

律「」

律「あっ」

唯「多分、澪ちゃん撫でてる癖なんだろうけど、他の人にはやらないほーが、いいかな?なんて…」エヘッ
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 15:38:49.11 ID:hxPTzgWDO
律「あ、あの、澪!?唯の言う通り、澪の頭なでてる癖で、なっ?」ワタワタ

澪「へー、そっか。そっか。じゃあ、お前は癖で他のやつの頭も撫でちゃうんだな」ヘー

律「い、いや、そんなトゲトゲしい言い方されなくても」

律(こいつはこいつで見た目のまま嫉妬深いなぁ!おいっ!!)

澪「あのさ、律」

律「な、なんでしょうか…澪さん…」

澪「1週間私にさわらないでね」ニコッ

律「」

唯「どんまいです、りっちゃん。私、澪ちゃん見てたら自分の独占欲そこまでじゃない気がしてきたよ」ウンウン

律「こんなのってないよ」

澪「お前が悪いんだ、ばか律!」


―――――

梓「なんだか外が騒がしいですね」

紬「ほんとね。あ、お茶のおかわりいるかしら?」

梓「あ、お願いします、ムギ先輩」

紬「ふふっ、クッキーもまだあるから食べてね」

梓「はい。ありがとうございます」

紬「」ニコッ

梓「」ニコッ
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 15:39:19.27 ID:hxPTzgWDO
3通りめ 紬と梓 終わり
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 16:51:02.86 ID:YhwOE5Ypo
とりあえず乙
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 17:02:32.83 ID:wVSvtaRgo

初々しくて可愛かった
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/22(日) 18:58:54.87 ID:pb8meglSo
紬ちゃんかわいい…
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 17:58:12.01 ID:1xI8U/FDO
紬ちゃんは誰となんだ…
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/23(月) 22:03:05.83 ID:8/eUwv0DO
律「……」ポケー

紬「お茶飲む?」

律「……うん」

紬「じゃあちょっと待っててね」

律「……あぁ」ポケー

紬「……」

紬「空見て楽しい?」

律「……うん、楽しいよ」

紬「……そう」

律「……」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 22:03:59.74 ID:8/eUwv0DO
紬「はい、どうぞ」

トンっ

律「……あんがと、ムギ」

紬「どういたしまして。お菓子も食べてね?」

律「ん」ズズッ

律「…ふぅ。やっぱムギのお茶っと落ち着くな」ヘヘッ

紬「そうかな?そう言われるのは嬉しいかも。ありがとう」フフッ

律「そっか。嬉しいか」

紬「うん、とっても」

律「それはよかった」ズズッ

紬「……」

紬「ねぇ」

律「ん?なんだ?」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 22:05:05.46 ID:8/eUwv0DO
紬「また澪ちゃん呼び出し?」

律「……なんでそう思うんだ?」

紬「あからさまに落ち込んでる人が私の前でお茶飲んでるからかな?」

律「そっか。落ち込んでるようにみえるか?」ヘヘッ

紬「うん」

律「そっか」ズズッ

紬「……」

紬「大丈夫?」

律「当たり前だろ?高校入って何回目だと思ってんだよ」

紬「私が知る限りでは18回目よ」

律「マジでか!?」ガバッ

紬「数えてたからね。飛び起きるほど驚いた?」

律「あぁ…ちょっと…」ガタンッ

律「ったく。トイレの芳香剤みたいにフェロモン振りまきやがって…」

紬「数えてなかった?」

律「そんな女々しいことしたくないっての…」ズズッ

紬「女々しいことなの?」

律「さぁ。今思い付きででた言葉だから」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 22:06:10.99 ID:8/eUwv0DO
紬「そうなんだ。…なんで数えたくないの?」

律「数えたら自分が惨めに思えてきそうだから」

紬「別に惨めなんかじゃないでしょ?」

律「そっかな?」

紬「澪ちゃんと付き合ってるのは他でもなく、あなたなんだから」

律「……そっかぁ」

紬「……『告白されに行くな』とか言わないの?」

律「言ったことないよ」

紬「どして?」

律「……澪が『ちゃんと告白してくれる人にはちゃんと誠意で返したい』っていうすんばらしい考えの持ち主だって知ってるから」

紬「澪ちゃん、めんどくさいね」

律「そう。めんどくさいんだよ、あいつ…ったく」

律「でも、あいつはあいつのものだからな。誰のものでもなくて…」

律「だから…勝手に好きにすればいいんだ」

紬「…お茶おかわりいる?」

律「うん。たのまぁ…」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 22:07:17.82 ID:8/eUwv0DO
律「梓こないなぁ…」

紬「日直だったっけ?」

律「うん。そうメールきてた」

紬「…そう。日直にしては遅いね」

律「ん…」ズズッ

律「なぁ、ムギ」

紬「なに?」

律「澪がさ」

紬「うん」

律「澪が呼び出される日って、必ず空がきれいなんだ」

紬「そうなの?」

律「そうなの」

紬「へぇ〜」

律「まぁ、考えてみりゃたしかにな。誰も雨の日のどんよりした雰囲気の中で告白なんてしたくないってな」ハハッ

律「やんなるよ、まったく…」

紬「いいじゃない。天気くらい晴れさせてあげれば」

律「なんで?」

紬「澪ちゃんは断るってわかってるんだから」

律「……断るってわかってるか」

紬「そうでしょ?」

律「そうかな?」

紬「そうに決まってるじゃない」

律「なら、いいんだけどね」ズズッ
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 22:08:17.61 ID:8/eUwv0DO
紬「澪ちゃんのこと好きじゃないの?」

律「好きだよ」

紬「ならもっと自信持ちなよ」

律「澪のことは好きだけど…でもさ、ムギ」

紬「なに?」

律「たとえば、今澪に告白してるやつのがさ、澪のこと、もっと好きかもしれないし」

律「それに比べたらここにある気持ちなんてうすっぺらかもしれない」

律「でもって、今よか、澪のこと幸せにしてあげられるやつかもしれないじゃん?」

紬「そんなことないと思うけど…」

律「でも、そんなことあるかもしれないだろ?」

紬「まぁ…」

律「そこは否定してほしかったな」

紬「わがまま」

律「はいはい。どーせ無い物ねだりのわがままっすよ」ズズッ

紬「素直じゃないなぁ〜」

律「いまさらいまさら」

律「はぁー…」

紬「唯ちゃんも遅いね」

律「掃除長引いてんじゃね?」

紬「かな?」

律「多分」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 22:09:17.85 ID:8/eUwv0DO
律「なぁ、ムギ」

紬「なにかな?」

律「澪にフラレたら付き合ってよ」

紬「本気で言ってるの?」ムッ

律「いや、冗談だけど…」

紬「冗談でもそんなこと言っちゃだめよ?」

律「へいへい。今の内緒な?」

紬「澪ちゃんに?」

律「澪にもあれにも。てか、忘れて。今話してたこと全部」

紬「誰にも言わないよ」

律「さっすがムギさん。話がわかる」ヘヘッ

紬「元気でた?」

律「……少しは」フム

紬「澪ちゃんに八つ当たりしたらだめよ?」

律「わかってるよ」

律「……あーあ」ノビー

律「くそいい天気だ」ハァ

44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 22:10:47.81 ID:8/eUwv0DO
―――――

澪「……」トボトボ

澪「……」トボトボ

澪「……あ」

律「今日は遅かったな。もうみんな帰っちゃったよ」

澪「うん。ごめん。……待った?」

律「ぜんっぜんっまってないっ!!」フンス

澪「…なんだそれは」クスッ

律「腹減ったから牛丼食べてこーぜ」スタタ

澪「えぇぇ…牛丼って…」スタタ
律「……」タタタ

律「嫌なら、どっかの誰かのとこいっちまえ」タタタ

澪「……」タタタ

律「……」タタタ

澪「……牛丼食べる」タタタ

律「………」タタタ

律「………ん」タタタ
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/23(月) 22:15:19.46 ID:8/eUwv0DO
4通りめ 紬と律 終わり



そろそろ一人称や名称言わないのがきつくなってきたので設定をば。

このSSは
律、梓、純、あともう1人が男性化しています。

けいおんでする意味のない話を書くかもしれないSSです。

苦手な人はここでさよならバイバイをおすすめします。

46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/24(火) 22:32:25.93 ID:JHwJjFqIO
応援するぞー
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:43:41.85 ID:upZf5e5DO
ふむ、百合っぷるだと思ってたが…ふむ
共学設定なのか
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/24(火) 23:45:33.78 ID:NhTwC8WDO
純「あずさぁー!!牛乳なんか飲んでないでこれ見ろよー」ニコニコ

梓「ん?なんだよ。あと牛乳なめんな」チューゴクゴク

純「じゃじゃーん。これが目に入らぬかぁーっつって」ニシシッ

梓「お、ゴールデンチョコパンじゃん!初めてみた。買えたのか!?」

純「頑張って買ってきたんだぜ!ダルビッシュのまね〜」ブンブン

梓「おいこら、パン振り回すな。あとダルビッシュは投手だボケ」

純「まぁまぁ、細かいことは気にすんなよ。俺野球知らないから」ナハハ

梓「ったく…」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:46:27.62 ID:NhTwC8WDO
純「さてさてお味はどんなかしら」パクッ

梓「……どうだ?」

純「ふははっ、なんだこれ!このパンくそあめぇ。ウケる」モグモグ

梓「まぁ、見た目がすでに甘いけどな」ウヘェ

純「梓も食ってみる?」モグモグ

梓「いらね。甘いのあんま好きじゃないし」

純「俺も甘いのあんま好きじゃないわ」モグモグ

梓「ならなんで買ってくんだよ」チューゴクゴク

純「いや、せっかくだし1回くらいは買っておかないとなんか損かなって思ってさ…」モグモグ

梓「お前らしい理由なこって…」

純「おう。梓は?」モグモグ

梓「今日はKコンビニの弁当つめてきた」

純「…ずっと思ってたけど、コンビニの弁当を弁当箱に詰め替えるのってなんか意味あんの?」モグモグ

梓「……気分的な問題かな?」

純「ふーん」モグモグ
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:47:15.30 ID:NhTwC8WDO
梓「…」ムシャムシャ

純「…」モグモグ

梓「…」ムシャムシャ

純「…」モグモグ

梓「…」チューゴクゴク

純「この味飽きた」ゴクン

梓「だろうな」

純「いる?」

梓「いらねーよ」

純「ですよねー」ニコッ

梓「おう」ニコッ

純「だっーどうしよ!もう食いたくねー」ガシガシ

梓「憂ちゃんにでもあげりゃーいいじゃん」

純「あ、それだな!あとで憂にあげよう。憂も食べたことないだろうし」シッシッシッ

梓「……」

純「喜んでくれるといいなぁー」

梓「なぁ」

純「ん?なに?」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:48:14.36 ID:NhTwC8WDO
梓「純って、…平沢家の両親に会ったことある?」

純「ん?あるけど?」チューゴクゴク

梓「ま、まじ!?あ、あのさっ!!」

純「ん?なんだよ」

梓「平沢家のお父さんって、………どんな感じ?」ゴクリ

純「どんな感じって言われてもなぁ…」

梓「怖いか!?」

純「いや、怖くはないかな……今のところは」

梓「じゃあ、優しいか!?」

純「優しいといえば優しい…のか、な?」

純「あ、唯先輩は間違いなく父親似な」

梓「へーそうなのか。…てか、いつ会ったんだよ」

純「えっと…初めて会ったのは…」

梓「え?なにそれ?……もしかして結構会ってるのか?」

純「うーん、そうだなぁ。なんでか俺が家に遊びに行ってると帰ってくるんだよね。不思議なことに」

梓(それって…)

純「あー思い出した。最初に会ったのは中3の時だったかな」

梓「中3……」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:50:28.01 ID:NhTwC8WDO
純「ん。たしか唯先輩が修学旅行でいなくて、親も2人して出張だからっていうから泊まりにいったんだよね」ウンウン

梓「ちょ!?泊まり!?お前まさかっ!!」

純「おーっと、こらこら、変な妄想は止めてくださいよね梓くんよぉ」

梓「で、でも2人きりだったんだろ!?」

純「そりゃそーだけど、別に2人きりになったからってしなきゃいけないわけでもないだろ?」

梓「へー、そういうもんか?」

純「俺をお前と一緒にしないでもらいたいな」

梓「どういういみかな?」ニコッ

純「そういういみです」ニコッ

梓「うるせーよ!」カッ

純「なははっ。まぁ、んでさ、朝飯2人で食べてたら玄関の開く音がして」

梓「うん」

純「最初は『唯先輩が帰ってきたのかな』って思ったんだけど、すぐにドタドタ走る音が近くなってさ」

梓「うんうん」

純「いきなり憂になにか抱きついたわけね。こうガバッと」

梓「お、おう。それで?」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:53:16.95 ID:NhTwC8WDO
訂正 中3→中2


純「んで、目の前でさ、『うい〜うい〜うい〜ただいまぁ〜会いたかったよぉ〜元気にしてたかぁ〜い〜あああああああ』って叫びながら憂の肩に顔を埋めるおっさんがいるわけね」

梓「あ、あぁ…(簡単に想像できてしまう自分がかなしい)」

純「なにごと!?って思うけど、お前が多分今思い描いた感じな?」

梓「?」

純「唯先輩がお前に飛び付いて「あずにゃ〜〜〜ん」っていいながらスリスリしてるのと瓜二つだから。あの光景」

梓「あぁなるほど。……てか、お前なんでそれ知ってんの!?」

純「俺の情報網なめんな〜」フフン

梓「くっ!てか、網つーか、憂ちゃんしかいねーだろ」

純「まぁ、それは置いといて」

梓「あぁ、まぁ、続きを聞こうか」

純「その時はそんなの初めて見たしさ、まさか帰ってくるとか思わなかったから憂のお父さんとか思わなくて。
『このおっさん誰だよっ!』て味噌汁飲みながらパニクったんだよ」

梓「いや味噌汁飲むのやめろよ」

純「いや、俺もね思ったよ?『なに俺味噌汁飲み続けちゃってんの?』って。
思ったよ。思ったけどね、やっぱ相当なもんなんだって」

梓「なにが?」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:55:15.90 ID:NhTwC8WDO
純「知らないおっさんが彼女の名前呼んでスリスリ、ましてやクンカクンカしてる光景ってのはさ、
ちょっとさすがの俺でも思考がどっかいったね」

梓「へぇー」

純「んで、味噌汁飲みながらさ、憂とおっさんの会話聞いてたら、こう、時折『お父さん』って単語が聞こえてきて」

梓「うんうん」

純「『あ。この人ただのおっさんじゃなくて憂のお父さんなのかー』と味噌汁飲みながらやっとこさ状況を理解した瞬間、俺は」

梓「うん、お前は?」

純「憂のお父さんの顔に味噌汁フイタ」

梓「」

純「そのあと憂のお母さんがお父さんの顔を拭いている間中ずっと謝り続けたのが俺と平沢家の両親との初対面」

梓「…」

梓「……ちょっと言っていい?」

純「ガンガンいいよ。あんな体験した俺に怖いものはもうあんまないから」

梓「初対面ひどすぎるだろ」

純「……うん。嫌われなかったのが今でも不思議」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:57:16.90 ID:NhTwC8WDO
梓「なんか、良かったな」

純「ん。まぁ、俺がもうそんなひどい初対面してるからさ」

ぽんっ

純「お前は大丈夫だよっ」ニコッ

梓「……かな?」

純「おーう!なんならギター弾けばおじさんイチコロじゃね?」

梓「そうならいいんだけどなぁ」

純「機嫌よかったらなんか謎の白い液体飲ませてくれるから」

梓「なにそれ!?」

純「まぁ、まぁ。あれは飲んだものだけが知る未知なる物体だ」フフン

梓「なんで勝ち誇ってんだか…」

純「あ、でも、お前うまくやり過ぎて俺のハードルあげないでね?」

梓「はい?」

純「お前みたいになんでも上手くできる人間じゃないの!俺は!憂といるだけでも精一杯なんだからな!」

梓「よくわからんが…まぁ、ハードルあがったらあがったでどーせお前はそのハードルの下くぐってくから大丈夫だよ」

純「ふむ…一理ある」

梓「なんだよそれ」

純「まぁ、頑張れよ!味噌汁フクのだけは気を付けろ!!」

梓「そんなヘマは絶対しないから大丈夫です」ニコッ

純「ですよねー」ニコッ

純「ちくしょう!」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/24(火) 23:59:37.13 ID:NhTwC8WDO
5通りめ 前半 梓と純

男性化は相手にされないかと思ってたので
読んでくれる人がいるとは…
ありがたい
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/25(水) 02:42:44.53 ID:r1LTwQIVo
別に男化するのは問題無いんだけど
急にキャラ崩壊したな

まぁ乙
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 00:17:36.16 ID:Ep2dwucDO
たしかにキャラ崩壊がひどいですね…

キャラ崩壊が苦手な人もサヨナラバイバイでお願いします。

今日はちょっと気を付けましたがそれでもキャラ崩壊します。
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 00:18:56.49 ID:Ep2dwucDO
紬「はい、これ澪ちゃんの」コトン

澪「ありがとう、ムギ」

律「なぁ、唯」モグモグ

唯「ん?なに〜?」モグモグ

紬「これは、梓くんのね」カタン

梓「あ、ありがとうございます」モグモグ

澪「このケーキおいしいなぁ。どこのケーキ?」モグモグ

紬「駅前の新しくできたケーキ屋さんのよ」

梓「あ、あそこケーキ屋だったんですね」モグモグ

澪「梓、知ってるのか?」

律「ずっと気になってたんだけどさー」ゴクゴク

唯「うん」モグモグ

梓「はい。なんかずっと工事してたからなにできるのか気になってたんですよね」

律「お前って和のこと好きだったことってないのか?」

唯「え?ないよ〜」モグモグ

澪「へぇ〜そうなのか」

澪「…って、え!?」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 00:20:21.78 ID:Ep2dwucDO
律唯「ん?」

梓「律先輩……いきなりなんですかその質問は…」

澪「そ、そうだぞ!?唯になに聞いてんだよ、律!」チラッ

紬「……」モグモグ

律「へ?な、なんだよ、みんなして一斉にこっち見て…。
いや、ただ、唯の初恋って和なのかなってちょっと思ったから聞いただけだよ」ドギマギ

澪「いや、いきなりすぎるだろ!?」

律「そうか?別に普通に思ったから聞いただけだけどな」

唯「あずにゃんそのケーキ一口ちょーだい」

梓「ちょっと空気読んでくださいよ、唯先輩…」

澪「そ、それにしたって時と場所を考えろよ!!」

律「へ?なんで」キョトン

梓「律先輩……それ素で言ってるならドンビキなんですけど…」ウワッ

唯「あずにゃんや、ドンビキするならケーキをおくれ」オウオウ

律「えっ!?なんでだよ。てかお前尋ねる前にもうヒイてるじゃねーか!?」

梓「だって律先輩が…ねぇ、秋山先輩?」

澪「すまん、梓。まさかこいつの頭がここまでとは思ってなかった…私もがっかりだ…」ガッカリ

梓「俺もですよ…」ガッカリ

律「な、なんだよ、2人して!?つーか、唯はそれなら和のことどんな風に思ってんだよ?」ドギマギ

紬「……」モグモグ

唯「ふぇ?」モグモグ
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 00:21:44.52 ID:Ep2dwucDO
澪「ちょ!?おい律!」

梓「律先輩!?って、唯先輩ケーキ勝手に食べてるし!?」

律「あん?だからなんだよ、さっきから。
唯が和のことどう思ってるのか聞いてるだけだろ!?」

澪「いや、だからな!?」

唯「えっとね、お兄ちゃんかな?」モグモグ

律澪梓「へ?」

紬「……」モグモグ

澪「お兄ちゃん?」

唯「うん。和ちゃんは幼馴染み兼私のお兄ちゃんって感じかな」

澪「へっ、へぇ〜…そうなのか…」

梓「あ、あの!?」

唯「ん?なに?あずにゃん」

梓「じ、じゃあ…真鍋先輩に恋愛感情とか…持ったことはないんですか?」

律「あれあれ?なになに?梓ちゃんヤキモチ妬いてるのかなぁ」ニヤニヤ

梓「んな!?な、な、なにイッテルンデスカ律先輩!!
ヤキモチなんて妬いてるわけないですよ!」ヤダナーモー

唯「んー…恋愛感情ねぇ〜」

梓「えっ?あったことあるんですか…?」ザワッ

唯「いや、やっぱないよ。和ちゃんはお兄ちゃんってイメージが強いからかなぁ」

梓「そうですか…」ホッ

律「よかったな梓」ニヤニヤ

梓「くっ!?」
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 00:22:57.78 ID:Ep2dwucDO
澪「でもまぁ、たしかに和は面倒見よさそうだしなぁ〜。お兄ちゃんってのはわからなくもない」

律「あ、そういえばさ多分あと少ししたら和がここくるからさ。
唯、お前、和のこと『お兄ちゃ〜んって呼んでみろよ!』」ニシシ

梓「ちょ!?」

唯「別にいいよ」

梓「え!?唯先輩!?」

澪「おい、律。なんで和がくるってわかってんだよ」
律「ん?あぁ。いやね?昨日までに提出の書類まだ出してなくてさぁ〜」ペラッ

律「多分もうすぐ催促にくるんじゃ…ないかなぁ〜…って…」ハハハ

澪「ほう…昨日までに提出の書類ねぇ〜」

律「あ、いや、澪、なにかなその左手は…?
できればすぐ膝の上においてほしいなぁ〜なんちゃって…」ハハハ

澪「このバカ律!」

ガツンッ

律「ったーーーい!?」

澪「書類は期日を守れって何回言ったらわかるんだよ!」

律「だからって叩くことないだろ!?」

梓「何回叩かれても学習しないとか…うすっぺらい脳みそ」ボソッ

律「あずさぁ!!今なんか言ったか!?」

梓「いえ、なにも」



がちゃ
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 00:24:55.22 ID:Ep2dwucDO

紬「…あ」

律「お!きたきた!」

和「おい、律。お前、昨日までの書類出してないだろ」

律「あ、わりぃー。忘れてたわ」ヘッヘッヘ

和「忘れてたわ、じゃなくて忘れんなよな。
こっちだって忙しいんだから書類出すくらい自分でしてくれよ」

澪「そうだぞ、律!」

律「まぁまぁそう怒るなよ、ほらこれ!」ピラッ

和「ん。次からは気を付けろよ、
……ってこのセリフ毎回お前に言ってるんだけど。そろそろ学習してくれ」

律「あーもう!何回も言わなくてもわかったっつーの!!それより和!」

和「ん?なに?」

律「ほれ!いけ!いまだ唯」

唯「お兄ちゃ〜ん」ダキッ

和「」

梓「」

唯「和お兄ちゃ〜ん」ギュッ

律「くははっ、和、固まってやんの!」ケラケラ

澪「って、梓も固まってないか?」

和「……」

唯「………あれ?和ちゃん」

和「……なんの真似だよ、唯」ハァ

唯「いやね、和ちゃんは私の幼馴染み兼お兄ちゃんって話をしてて。
ちょっと勢いあまって抱きついてみました」テヘッ

和「へ〜…。とりあえず、テヘッとかいらないからはやく離れてくれないかな?」

唯「おぉ〜っと、すいやせん」パッ
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 00:25:42.72 ID:Ep2dwucDO
和「ったく…けいおん部はあいかわらずだな」

律「どーゆー意味かな?和ちゃんよぉ」

澪「あずさー大丈夫か?」ペシペシ

梓「」

唯「あれ?あずにゃんどうしたの?」

和「退屈しないってことだよ」

律「あぁ、退屈しないだろ!なんたって俺が部長だからなっ!」

和「じゃあ、次からはちゃんと期日を守ってもらいたいもんだな、部長さん」

律「あー、なんとかがんばるわ」

和「じゃ、俺生徒会戻るから」

律「ん!わざわざさんきゅ!」

和「ん」クルッ

ギュッ

和「ん?」

紬「真鍋くん」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 00:26:50.49 ID:Ep2dwucDO
和「どしたの?琴吹さん、袖掴まれると行けないんだけど」

紬「今日は一緒に帰れる?」

和「……少し遅くなるかもしれないけどいい?」

紬「うん。大丈夫よ」

和「わかった。じゃあ、また後で」

紬「うん。またね」

パタン

律「……え」

澪「なに驚いてんだ?律」

唯「あずにゃ〜ん。どしたの?元気だしてよー」

梓「あ、いや、なんでもないんで…大丈夫ですから気にしないでください」ハハハッ

澪「もしかして、お前知らなかったのか?」

律「……いつから?」

澪「もう3ヶ月くらいたつんじゃないかな?」

律「まじか…ムギに悪いことしたかな?」

澪「私ならプリン500個に値するな」

律「」

律「む、ムギっ!すまん!?」ガバッ

紬「ん〜いいのよ?気にしてないから」ニッコリ

律(優しい笑顔が逆に澪に怒られるよりコエーーーー!!)

紬「というか、澪ちゃんの視線が怖いからはやく離れてほしいかな?」

律「え?」

律「あ」ムギュ

澪「心残りはないか?」ニッコリ

律「」

梓(抱きついたぐらいで嫉妬とか情けなさ過ぎる…)ガックシ

唯「?」

紬「そろそろ練習しない?」

澪「ん、そうだな。律ももう土下座やめていいぞ?」

律「はい…ありがとうございます、澪さん……」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 00:31:00.35 ID:Ep2dwucDO
―――――

紬「……」

紬「……」

「紬」

紬「…あ」

和「ごめん。結構長引いちゃって」

紬「ううん。お疲れさま」ニコッ

和「ん。帰ろうか」

紬「うん」


紬「ねぇ、和くん」

和「ん?なに?」

紬「どうしてみんなの前だと『琴吹さん』なの?」

和「え?ダメかな?」

紬「ダメじゃないんだけど…どうしてかなって思ったの」

和「…なんか、恥ずかしいから……かな」

紬「恥ずかしいから、か」フムッ

和「あと」

紬「あと?」

和「他に『紬』って、呼んでる人いないし…なんか一人占めしてる感じがするから、かな」

紬「…… そっか」フフッ

和「ホントはもっと一人占めしたいんだけどね」ボソッ

紬「何か言った?」

和「いや…」

和「『手繋がない?』って、聞いたんだけど…」

紬「そういうのは聞かなくてもいいのよ?」

和「なんで?」

紬「和くんだから…かな?」

和「そっか」

紬「和くん」

和「なに?」

紬「もっともっと私のこと一人占めしてね?」

和「紬がいいなら」

紬「断るわけないじゃない」
和「…ん」

ぎゅっ
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 00:32:39.86 ID:Ep2dwucDO
6通りめ 紬と和 終わり
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 01:58:51.25 ID:L4vZMjvHo
けいおんじゃなくてよくねて思ってしまうわこういうの
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 07:58:01.73 ID:Ep2dwucDO
>>68
その通りだと思います

男性化SSって未完が多いのはどうしてだ
と思ったのでこのSS書き始めましたが、
百合書いてるほうがマシだなってくらい嫌になります
何が悲しくて男とイチャコラしてる話を書いてんだろうって思います

けいおんでやる必要ないなって自分でも思います

嫌なら見るなをお勧めするSSですね
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 09:16:27.13 ID:L4vZMjvHo
嫌なら書くなよwww
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/26(木) 11:00:38.49 ID:Ep2dwucDO
書く前まではこんなに嫌だと思わなかったので
でも、もう始めちゃったんで28通りまではいかなくても完結はします
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 00:31:56.16 ID:spD5KvwDO
5通りめ 純と梓 後半

キャラ崩壊
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/27(金) 00:32:36.09 ID:spD5KvwDO
梓「ところで聞いてみたかったんだけど」

純「ん?なにかね、梓くんや」モグモグ

梓「お前と憂ちゃんってどうやって付き合うようになったんだ?」

純「んー?」チューゴクゴク

梓「てか、まぁ、お前から告白したのはよくわかってるんだけどさ」

純「あー…んー…そだなぁー、うん」チューゴクゴク

梓「……え?なにそのうすっぺらい反応」

純「はははー…」ゴクッ

梓「もしかして…純からじゃなくて…」

純「まぁ、半分ハズレで半分アタリ…かなっ?」ハハハ

梓「は?」

純「いや、なにその『なに言っちゃってんの』みたいな目」

梓「いや、別に。半分ハズレで半分アタリってのは?どういうことだよ」

純「ん…話せば長いような短いような…」モグモグ

梓「言えよ」

純「……」チューゴクゴク

梓「……え、てか純からじゃないのか?」

純「だから半分ハズレで半分アタリだって」

梓「ちょっと詳しく話せ」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 00:33:22.51 ID:spD5KvwDO
純「えぇ〜?別にとくに珍しいことでもないけどなぁ…」

梓「いいから話せよ」

純「わかったよ。えっと…まぁ、憂から聞いた話もちょいちょい混ぜるけど…」

純「まずさ、俺と憂ってか、平沢姉妹は小学校は違うくて中学で初めて会ったんだ。
ほら、2、3地区ぐらい中学ってまとめて入れられるだろ?」

梓「あぁ」

純「んで、中1の時に始めて同じクラスになって」

梓「うんうん」

純「憂って優しいし、明るいから結構男女問わずですぐ友達できてたかな?
まぁ、俺ももれなく他のやつと同じくらいには仲良くなってさ、当たり障りのない会話はちょいちょいしてたと思う」

梓「へぇ…」

純「まぁ、中1のときはときになにもなくてお互いにクラスメイトの一員っていう意識しかなかったんじゃないかな?」


純「中2でもまた同じクラスで。
比較的女も男も運動系の部活してるやつが多いクラスだったから、クラスの雰囲気とかも明るくて。
まぁ、よくいえばノリがいい。悪くいえば悪ノリしやすくて流されやすいみたいな」

純「1年の時のクラスが同じ友達が何人かいたから、そこまで友達作りに苦労したってのは俺はなかったかな…憂はどうだか知らないけど」

純「女って嫌いなやつ相手でも平気で笑って話したりするし」

梓「お前は部活入ってたのか?」

純「いや入ってなかったよ。入ろうかと思ったこともあったけど、自分で自由気ままにベース弾いてるのが俺にはあってる」

梓「あぁ…だな」

純「おう」

純「で、いつ頃からかはっきりしたことは覚えてないんだけど」

梓「うん」

純「少しずつ憂がクラスの女子から避けられてるのに気づいたんだ」

梓「……」
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 00:34:05.43 ID:spD5KvwDO
純「最初は『あれ?』って程度だったのが、次第に『いやいやこれは鈍い俺から見てもそうでしょう』ってレベルまで」

純「憂は段々笑わなくなっていったけど、でも、俺が話しかけたら返してくれたりしてたから。
今なら笑い話で言っちゃうけど俺が結構支えだったのかもわからんね。席もあの時隣だったし」ナハハッ

梓「……」

純「まぁ、さすがにクラスメイトがそんな状態になったら気になるわけで。
探りを入れてみたらってか、回ってくる噂?ってのを聞いてみたらさ」

純「クラスにバスケ部に入ってる女子がいてさ。まぁ、女Aとしとこうか。」

純「その女Aが好きになった3年の男子生徒が好きなのが憂で。女Aは告白したけどその先輩にフラれちゃいましたってなんてことはない話」

梓「うん」

純「てか、その時、なんとなく俺は女Aが気になってたりしてたからその話聞いた時にひっそり失恋して枕を涙で濡らしたっていう裏話があったりしちゃうんだけど」

梓「……なんか、なにしてんのお前は」

純「ははは。昔の話だしいいだろ?」

純「で、女Aもさ、そこで俺みたいにひっそり枕を濡らしてりゃーよかったものをだ。これが女の怖いとこだよな。友達使って憂をシカトしはじめたんだよ」

梓「……なんと」

純「始めはバスケ部の女子だけだったのが次第にクラスの女子全体に広がってさ。もう一種のいじめだよね、ああいうの」

梓「ああな…」

純「1人でいる時は寂しそうな顔とかまったく出さないのにさ、
憂に話しかけた時のふとした笑顔と笑顔の隙間に見たあの悲しそうな顔ったら、もうさ…」

梓「……ん」

純「かわいすぎてなんかヤバかったわ」

梓「おい」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 00:41:59.52 ID:spD5KvwDO
純「冗談冗談。でもさ、あのクラスの中じゃ憂はホントにかわいかったんだよ」

純「まぁ、多分そのときくらいから俺は憂が好きになりはじめたんだと思う」

梓「……顔かよ」

純「いや、もちろん、顔だけじゃなくて性格もさ。他人のいいなりに人をシカトするやつなんざどんなに顔がよくても性格ブスだ、性格ブス」

梓「2回も言わなくていいだろ」

純「まぁまぁ。で、だ。いきなりだけどさ。てか、自分でこういうの言うのなんかむず痒いんだけど…」

梓「?」

純「その、告白されたのね、憂に」

梓「」

梓「いや、ちょっと待て。それは今結構話すっ飛ばしただろ?」

純「いや、……うん。すっ飛ばしてないよ、俺的には」

梓「俺的には?」

純「いやね、なんかその……憂が俺を好きになるきっかけみたいな出来事があるらしいんだけどさ」

梓「お前…もしかして…」

純「……俺、全く覚えてないの、それ」テヘッ

梓「ダメすぎるわ、お前ダメすぎ」

純「うん。言われなくてもわかる」

梓「しっかりしろよ…頼りないよ純」

純「ですよねー」タハハ

純「ん、と、まぁ、とりあえず告白されたらテンパるじゃん?」

梓「あぁ…まぁ、緊張とかするよな」

純「一応、その時は保留にさせてもらったんだけど、その……」

純「んーなんていうかさ、女の子に告白されたのとか初めてだったからさ、その…」

梓「うん」

純「次の日から意識しまくりで憂と全く話せなくなっちゃったんだよね」

梓「」

純「返事もしないまま俺もシカトする女の子達の一員になったという」

梓「おい。なにやってんのお前」

純「ほんと、なにやってんのかね、全く」ハハハ
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 00:42:25.88 ID:spD5KvwDO
あとすこし続く
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 01:44:39.49 ID:rX1HxQEio
やっぱり男体化嫌だわでも読んじゃう不思議
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 23:41:39.89 ID:spD5KvwDO
安定のキャラ崩壊
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/27(金) 23:42:37.68 ID:spD5KvwDO
梓「で?」

純「ん?」

梓「それからどうしたんだ?」

純「あぁ…それからね。なんというか、必然っていうか…ね?」

梓「いや、ね?と言われてもな。なんだよ」

純「憂は学校に来なくなったよ」

梓「え…」

純「憂は学校に来なくなったよ」

梓「あ、いや、聞こえたよ」

純「まぁ、俺がとどめをさしたようなもんだったんだろうね」ハハハ

梓「……」

81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 23:43:19.22 ID:spD5KvwDO
純「憂が学校に来なくなってからさ、学校にいる間はずっと憂のこと考えてたかな」

純「考えたくなくても考えちゃうんだよね。だってさ、隣の席、ずっと空席なんだもん。嫌でも目に入ってきてさ…」

梓「……」

純「なんかさ、おかしいよな。学校に本人が来てた時よか、本人が学校に来なくなった方がその人のこと考えてるだなんて」

純「自分が会いたいと思った時に都合よくその人に会えるだなんて限らないのに」

純「ほんと、ばかみたいだと思ったよ、自分のこと。
どうしてシカトされてるの、知ってたのに助けてやらなかったんだろうとか、どうしていまさら意識して話せなくなっちゃうなんてアホみたいなことになってんだろうって…。いつのまにか」

純「いつのまにか、こんなに好きになってたのに、どうして今まで気づかなかったんだろうって」

梓「……」
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 23:44:07.37 ID:spD5KvwDO
純「でも、そのくせ、自分から憂に会いには行かなかった…」

純「どんなに考えても考えても考えても!この思いがその場かぎりのうすっぺらな気がしたんだ…自分に自分で腹がたって仕方がなかったよ」

純「でもな」

梓「ん?」

純「俺よりももっと俺に腹がたってた人がいたんだ」

純「あの日は今でも忘れられないね」

梓「?」


83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 23:44:45.29 ID:spD5KvwDO

純「その日、社会の授業中、俺は一生懸命」

梓「うん」

純「教科書にラクガキをしていたんだ」

梓「いや、授業聞けよ」

純「しかも、何故か借りパクしてた憂の教科書に」

梓「教科書返せよ。しかも人のにラクガキしてんじゃねーよ」

純「で、な?千利休にチョンマゲを書いていたところで」

純「スパ―――――ンっ!!!!」

梓「うわっ、びっくりした!」

純「って教室の前のドアが開いたんだ」

梓「お、おう」ドキドキ

純「で、その人はドアんとこに仁王立ちで叫んだよ。2クラス先にまで聞こえそうな音量で
『鈴木純くん!!ちょっと顔かしなさい!!!!』
って」

梓「……それって」

84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 23:45:33.00 ID:spD5KvwDO
純「先生はもちろんクラス中の全員が驚いてただろうけどさ」

純「いちばん驚いたのはやっぱ俺だよな、ありゃー。あの瞬間、身体中の細胞からビックリマーク飛び出てたね」クックックッ

梓「そりゃあ、いきなり自分の名前呼ばれたらな…」

純「いやさ、違うんだ」

梓「へ?」

純「俺だけはきっと、他のやつらみたいにいきなりの訪問者に驚いたんでも、その声の大きさに驚いたんでもないんだ」

純「憂と瓜二つの顔、だけど憂とは違って髪を下ろしたその人が、一心不乱に俺を、俺だけを睨み付けてることに驚いたんだ」

梓「……唯先輩」

純「ピンポーン。流石梓くん!大正解!!」ヘヘッ

梓「うるさいよ」

純「先生の言葉には聞く耳もたずって感じで
そのままズカズカ俺の前まで歩いてきた唯先輩はそのまま俺を教室から引きずり出した」
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 23:46:30.60 ID:spD5KvwDO

純「制服の袖らへんをガシッと捕まれてどっかの空き教室まで連れていかれて」

梓「先生とか追ってこなかったのか?」

純「追ってきてただろうけど…まぁ、唯先輩のまき方がうまかったんだろうな。教室入るまで誰にも追い付かれなかったよ」

梓「へぇ〜〜」

純「で、俺は俺で連れていかれる最中からすんごくテンパってて…
なんかこれから怒られるのかとか、憂が学校に来なくなったことで責められるんだなぁ、て思ってガクブルしてたんだけどさ」

梓「うん」

純「空き教室入って、近くで唯先輩の顔みた瞬間、……なんか……こう…さ…」

梓「うん?」

純「いや、制服のリボンの色とか上履きの色とかで憂じゃないってのもわかってるし、髪を下ろしてるから不思議な感じで…」

純「でも…憂っぽい顔というか憂っぽいものを久しく見てなかったからさ…なんというか感極まっちゃって………」

梓「おい…おい」
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 23:47:13.81 ID:spD5KvwDO
純「いや、想像してらっしゃることはしてないよ?ただちょっと、思わず抱きしめちゃっただけっていうか…」ハハハ

梓「」

純「いや、ね?まぁ、仕方ないんだって…あの姉妹ホントに似てるんだよ!!それに昔のことだから許して!?」

梓「……まぁ、とにかく続き話せ」

純「たはは、やだなぁ、中野くん、こわ〜い」

梓「そういうのいいから!」

純「はは…、ま、まぁ、その後唯先輩にこってり怒られてさ」

梓「当たり前だバカヤロウ」
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 23:48:09.97 ID:spD5KvwDO
純「ああいうのを鬼の形相っていうんだなって初めて思ったよ。
その日はそのまま平沢家に行って、憂に謝ってちゃんと告白の返事もしましたとさ!」メデタシメデタシ

梓「最後らへんサラッと終わりすぎじゃね?」

純「別にいいだろ?それともなに?お前は俺が涙と鼻水垂らしながら憂に謝って告白した描写を聞きたいの?」

梓「うわっ…それはないよ、純」

純「だろ?いくら俺でも友達にそんなの話したくないよ」

梓「まぁ、さっきのでお前の情けなさはキチンと描写されまくってたけどな」

純「しまった」

梓「バーカァ」

純「俺ってホントバカ」

梓「うん、バカ。大バカすぎだろ、このバカ」

純「そんなにバカって言わなくても」シクシクシク

梓「でも、まぁ」

純「ん?」シクシク
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 23:49:18.04 ID:spD5KvwDO
梓「よかったな、憂ちゃん。てか、シカトされて堪えてた子がお前にシカトされて登校拒否とか…どんだけ純のこと好きなんだか…」

純「ん、あぁ。ホントに。どうしてそこまで好きになってもらえたんだか…」

梓「聞いてないの?きっかけになった出来事がなにか」

純「聞いたよ!めっちゃ気になるし。でも、教えてくれないんだよな〜何回聞いても」

梓「そうなんだ」

純「ん…。あ、あとさ」

梓「ん?」

純「黙ってようかと思ったけど、お前なら大丈夫だろうし、言うわ」

梓「なんだよ」

純「女Aってさ、うちのクラスの◯◯なんだ」

梓「えっ…」

梓「女Aって、……うそ…憂ちゃんとめっちゃ仲いいじゃん」

純「すごいよな、女って…」

梓「信じられん…憂ちゃん、よく話せるな、自分をシカトさせてた張本人なのに」

純「まぁ、さ。そんなこんなでやっぱ俺は思うのね」

梓「なにを?」

純「憂はみんなに優しいなって!」
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 23:50:13.90 ID:spD5KvwDO
5通りめ 後半 純と梓 終わり
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/28(土) 02:30:17.34 ID:Dh4WMqJBo
おんなはこわいな
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/28(土) 22:54:10.27 ID:m1FPCf8DO
ややキャラ崩壊チック
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 22:54:49.81 ID:m1FPCf8DO
ザーっ――…

和「雨…」

和「折りたたみすらもってない…」

ザーっ――…

和「やむ気配も…ない」

和「まいったなぁ…」

和(本屋なんて寄らないでさっさと帰っとけばよかった…)

ザーっ――…

和「はぁ…」

「あれ?真鍋先輩?」

和「ん?」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 22:55:37.45 ID:m1FPCf8DO
憂「どうしたんですか?こんなところで」

和「……あぁ…憂か。本屋に寄ってて…」

憂「あ、真鍋先輩もそうなんですか」

和「『も』ってことは…」

憂「私も本屋にいたんですよ」

和「へー。気づかなかったな」

憂「ここの本屋広いですからねぇ。帰らないんですか?」

和「今日傘もってないんだ」

憂「そうなんですか…」

和「天気予報外れるなんてな。まぁ、仕方ない。…いずれやむかもしれないし…」

ザーっ――…

憂「…止みそうにないですね」

和「だな…」

和「……まぁ、いざとなったら走って帰るから大丈夫だよ」

憂「……」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 22:56:31.88 ID:m1FPCf8DO
憂「…あの」

和「ん?」

憂「私傘持ってるんで。といっても折りたたみしかないんですけど、一緒に入りませんか?」

和「え?いいよ、そんな…申し訳ないし」

憂「でも、きっとこの雨止まないと思うし」

和「…そうかもしれないけど……でも」

和(…憂とはなぁ…)チラッ

ザーっ――…

和(かといって、やっぱこの雨の中を傘もささずに帰るのは…)

憂「帰る方向一緒なんだし」

憂「ね?一緒に帰りましょうよ」ニッコリ

和「……」

和「……じゃあ、ごめん。お願い……します…」

憂「えへへ。よかった」ニコッ

和「あ、入れてもらうんだから傘もつよ」

憂「あ、ありがとうごさいます」

和「いや、入れてもらって助かったのはこっちだから。
こっちこそありがとうだよ」

憂「ははっ。なんだか照れくさいですね。じゃあ、帰りましょうか」

和「だな」
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 22:57:17.43 ID:m1FPCf8DO

ザーっ――…

ピチャッピチャッ

和「……」テクテク

憂「……」テクテク

憂「ちょっとさすがにこの大きさで2人は無理でしたかね…」

和「まぁ…ないよりマシだから助かったのは本当だよ。ありがとう」

憂「なら、よかったです」

ザーっ――…


和「……なんかさ」

憂「はい」

和「憂と2人きりって久しぶりだな」

憂「……そうですかね?」

和「ごめん、言い直す。誰かとこうやって傘さすのが久しぶりなのかな、俺が」

憂「そうなんですか?」

和「うん。そうなんだよ」

憂「……そうですか」
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 22:58:13.38 ID:m1FPCf8DO
憂「高校生活はどうですか?」

和「……まずまずかな」

憂「ふふっ。その感想、真鍋先輩らしいですね」

和「そうかな」

憂「はい」

和「……そっか。そっちは受験勉強どんな感じ?」

憂「まずまずですかね」

和「憂の『まずまず』は『大丈夫』と同値だからなぁ」

憂「えぇ〜!?そんなことないですよ!?」

和「はいはい。狭いんだから騒がない騒がない」

憂「うぅ〜…」



ザーっ――…

和「あのさ」

憂「はい」

和「別に先輩後輩ってわけじゃないんだし、敬語やめてくれないかな?」

憂「敬語嫌ですか?」

和「何気に傷つくんだ。敬語も、憂に『真鍋先輩』って呼ばれるのも」

憂「……じゃあ、敬語やめる」

和「うん。そうしてくれると助かるかな」

和「……」

憂「……」

憂「…ねぇ、和くん」

和「ん?なに?」
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 22:59:33.65 ID:m1FPCf8DO
憂「どうしてお姉ちゃんと別れちゃったの?」

和「……」

憂「あ、ご、ごめんね?言いたくなかったら、その、無理に言わなくていいから」

和「……唯は」

憂「う、うん」

和「唯はさ、何にも変えられなくて。誰の代わりでもなくてさ。
全然俺の中でうすっぺらに扱えるようなやつじゃなくて」

和「唯のままだったんだ…善くも悪くも」

憂「……」

和「中学最後のたった3ヶ月だけだったけど、あれ以上付き合うのはきっとお互いのためによくないと思ったんだ」

和「だから、別れた」

憂「ごめん。ちょっと…言ってることがよくわからない…」

和「まぁ、わかられても困るから。わからないままでいてほしいかな。俺としては」

憂「……そっか」

和「うん……」

憂「……お姉ちゃんのこと嫌いになったの?」

和「いや。嫌いになったわけじゃないよ。今でも唯のことは人として好きだし」

憂「それって恋愛感情じゃなくて?」

和「恋愛感情じゃないね」

憂「言い切っちゃうんだ…」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 23:00:19.07 ID:m1FPCf8DO

和「付き合ってみて、唯はやっぱ『幼馴染みなんだな』って思い知らされたというか…」

憂「そういうものなの?」

和「だったみたいだね…こればかりは自分ではどうにも」

憂「そうだね…」

和「まぁ、唯ならすぐにいいやつできるでしょ。あいつかわいいんだし」

憂「お姉ちゃんのこと、かわいいって思うんだ」ヘー

和「からかうなよ」

憂「ごめんごめん」

和「ったく…」

憂「でもね?」

和「うん?」

憂「小さいときから、和くんって私のお兄ちゃんみたいな存在だったからさ。
ちょっと期待してたんだよ」

和「なにを?」

憂「もしかしたら、このまま本当にお兄ちゃんになってくれるのかなぁって」

和「……」

和「………そうなんだ」
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 23:01:03.85 ID:m1FPCf8DO

憂「たはは……私の自分勝手な希望だね」

和「なんか、ごめん」

憂「いや、謝ることではないでしょ」

和「……」

和「……あのさ」

憂「うん?」

和「こんなこと言うのもあれだけどさ」

憂「なにかな?」

和「憂が元気になって、また学校に行ってること、唯から聞いたときさ、本当に嬉しく思ったんだ」

憂「……そっか」

和「うん」

憂「ありがとう…」

和「……いや、俺は心配するしか出来てなかったし」

憂「それでも、和くんが私を心配してくれてたなら、それはそれで嬉しいから」
和「……そっか」

憂「うん。そうだよ」

和「……」

憂「……」

100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 23:01:49.47 ID:m1FPCf8DO

和「あ、もうここら辺で。ここからならもう走って帰れるから」

憂「えっ?」

和「傘入れてくれてありがとう。それじゃ!」タッタッタッ

ザーっ――…

憂「行っちゃったなぁ」

憂「風邪ひかないでね?和くん」
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/28(土) 23:02:21.15 ID:m1FPCf8DO
7通りめ 憂と和 終わり
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/30(月) 01:56:17.99 ID:/hTt38JKo
あら
今日はなかったのか
103 :1です [sage]:2011/05/30(月) 23:23:49.12 ID:A2IBeLbDO
明日にはきっとまた男性化で妄想ができる脳ミソに戻ってると思います…
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/31(火) 23:58:21.55 ID:4zq1/33DO
唯「ねぇ、りっちゃん」

律「なんだい、唯さん」

唯「りっちゃんの初恋っていつ?」

律「はい?」

唯「いや、だからりっちゃんの初恋はいつ?」

律「いきなりなんだよ、そりゃ……」

唯「ん〜じゃあ、質問を変えよう」

律「え?これ言わないと終わらないパターン?」

唯「りっちゃんっていつから澪ちゃんが好きなの?」

律「……なんだその俺の初恋が澪と決まりきったかのような質問は」

唯「え?違うの?」

律「い、いや、そうだけど…」

唯「流石りっちゃん。テンプレな存在」

律「それって誉められてるの?」

唯「半分くらいは…」

律(半分…)

105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/31(火) 23:58:59.64 ID:4zq1/33DO
唯「いつから?」

律「はい?」

唯「いつから澪ちゃん好きなの?」

律「えー……」

唯「言ってよ」

律「……小学5年ぐらい…?」

唯「なんで疑問系?」

律「あんま覚えてないんだよ…いつ好きになっただとか…」

唯「いつのまにか好きになってた的な?」

律「……多分」

唯「へ〜…」

律「自分から聞いといてその微妙なリアクション!!」

律「てか、そういうお前はどうなんですか!?」

唯「なにが?」

律「いや、今の話の流れからして初恋がだよ!初恋がっ!!」

唯「私の初恋…」

律「うん。唯の初恋。まさか、梓とは言わせないぞ?」

唯「なに?りっちゃん、私の初恋の人が気になるの?」

律「なんでそういう聞き方で返すんだ?」

唯「なんとなく」

律「今日……機嫌悪い?」

唯「なんで?」

律「いや、べつに…(なんか接しづらい)」

唯「普通だけどな…」

律「そうか」

唯「うん」

106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/31(火) 23:59:37.89 ID:4zq1/33DO
律「で?初恋誰だよ。こっちは言ったんだから唯も教えろよ」

唯「りっちゃんいってないじゃん。私が当てたよね」

律「……そこでなぜ噛みつく。てか、なんでそこまで言いたくないのかしらないが、どうせ和だろ?初恋」

唯「……」

律「はい、ビンゴ〜」

律「いつ頃好きだったんだよ、和のこと」

唯「……」

律「だんまりはなしだぞ」

唯「……中学の終わりまで」

律「『まで』ってなんだよ」

唯「『まで』は『まで』だよ、りっちゃん」

律「……」

律「……え?なんかさ、もしかして…唯と和ってさ…」

律「付き合っ………てたのか?」

唯「……」

唯「……ダメかな?私と和ちゃんが付き合ってたら」

律「いや、べつにダメじゃないけどな………」

律「てか、付き合ってたのか」

唯「」コクン

律「へー……知らなかった…」

唯「言ったことないからね、知らなくて当たり前だよ」

律「まぁ、そらそうだけど…」

唯「驚いた?」

律「なにが?」

唯「私と和ちゃんが付き合ってたこと…」

律「いや、まぁ、それはそれでテンプレなんじゃないかな」

唯「そっか」

律「ん」

律(てことは、いつの間にかけいおん部には和の元と今の彼女がそろってることになるのか…)

律(……)

律(正直、あんま知りたくなかったかも)

律(あいつ…よく平気な顔でこの部室入ってこられるな)
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 00:00:20.48 ID:oihLP/ZDO
唯「りっちゃん」

律「ん?」

唯「いいこと教えてあげる」

律「おう。なんだよ」

唯「『初恋』って実らないらしいよ」

律「『初恋』まっさかりな俺にそういうこと言うのやめたげてよォ!」オイッ

唯「……ふふっ、澪ちゃんに捨てられるりっちゃん無様」プークスクス

律「ちょっと待て。妙にリアル過ぎて笑えないんだけど、それ」

唯「だって、りっちゃんが澪ちゃん捨てるとか想像できないし」

律「嬉しいような、暗に『お前モテないだろ』と言われているような…」

唯「りっちゃんってモテるの?」

律「……えっ、どう捉えればいい質問なの?それ」

唯「てか、彼女いるのにモテたいとか思っちゃってる人?」

律「……いや、澪にだけピンポイントでモテテれば、それでいいです、はい」

唯「りっちゃん、澪ちゃんにベタボレだね」

律「んなっ?///」

唯「照れない照れない」クスクス

律「……やっぱ今日機嫌よくないだろ」

唯「そうでもないよ?りっちゃんからかうの楽しいし」

律「おいっ!!俺に謝れ!!」

唯「や〜だよ〜」エヘヘ

律「……ったく。バカなこと言ってないでお前はさっさと梓に告白すれば?」

唯「それはそれ、これはこれだよ、りっちゃん」

律「へ〜、てか、やっぱ唯は梓が好きなんだな」キシシシ

唯「あ」

律「『初恋』じゃないなら実るだろ?頑張れよ」

唯「かな?」

律「おう!部長正直嘘つかない」

唯「一気にうさんくさいよ」

律「うるせーよ!」

唯「まぁ、もう少し、様子見するよ」

律「そっか」

唯「うん」

律「……」

唯「……」

律(別に恋愛感情はないけど、気になる不思議)
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 00:01:10.38 ID:oihLP/ZDO
8通りめ 唯と律 終わり
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/01(水) 22:47:34.81 ID:oihLP/ZDO
澪「なぁ、梓」

梓「なんですか?秋山先輩」

澪「あっ、あのさ…」

梓「?」

澪「梓の、その、…だな…えーっと、さぁ…」キョロキョロ

梓「はい(えっ?秋山先輩、なんでこんなにキョドってんの?)」

澪「あのな、あ、梓の、初恋っていつだ?」

梓「へ?」

澪「あ、ち、違うんだ!?そのっ、今度の歌詞の参考にしようと思ってさ」ワタワタ

梓「そうなんですか…(次の歌詞、初恋がテーマなのか)」

梓(この人は彼氏がいても少女だなぁ)ホゥ

梓(思わず一句詠んじゃったよ)

澪「あ、あぁ。そうなんだよ」

梓(たまには…ロックな歌詞書いてほしいなって思っちゃったのは言わないでおこう)ウンウン

澪(なんでか頷かれてる?)
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 22:48:28.61 ID:oihLP/ZDO
梓「というか、初恋で歌詞を書くのであれば先輩自身のことを書けばいいんじゃないですか?」

梓(それだとそっくりそのまま律先輩宛てのラブレターな曲になるんだろうけど)

澪「あぁ…まぁ、そうなんだろうけどさ……」

澪「たまには自分の価値観で自分の世界を表すんじゃなくってさ、他人の体験で詩を書いてみようと思ってな」

梓「それで俺の『初恋』ですか」

澪「あぁ、うん。そうなんだけど…ダメかな?」

梓「ダメじゃないですけど…聞いてもつまんないですよ?」

澪「つまらないかどうかは私が決めるから大丈夫だ!!」キラキラ

梓「そうですか(なんか輝いてるなぁ)」

澪「うん!そうなんだ。だから、梓!聞かせてくれ!」ワクワク

梓「あぁ、はい。えぇーっとですね…」

澪「うんうん!」

梓「…いくつだったかな…多分、2才か3才くらいだったと思うんですけど…」

澪「2才…随分早いな…」

梓「両親共通の知り合いの知り合いの友達の主催だかなんだかのクラシックのコンサートに行ったんですね」

澪「1人でか!?」

梓「……両親とです」

澪「あぁ、なるほど!続けて続けて!!」

梓(なんか今日の先輩調子狂うなぁ…)
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 22:49:20.45 ID:oihLP/ZDO
梓「ていうか、いくら歌詞のためとはいえ、俺だけ言うのはちょっとフェアじゃないと思うんで」

澪「確かに」ウムウム

梓「秋山先輩の『初恋』の話も聞かせてくださいよ」

澪「えっ!?」

梓「別に減るものでもないし、いいじゃないですか」

澪「いや、で、でも……」

梓「じゃあ、話続けますね」ニコッ

澪「あ、ちょっと!?」

梓「で、コンサートに連れていかれたんですけど、そんなまだ2、3才のガキンチョにとってそんなとこ面白くもなんともないわけですよ」

澪「うんうん」

梓(あ、聞くんだ)

梓「なにやらそのコンサートホールには託児所みたいな、いわゆる『コンサート中に騒がれると迷惑だからガキはここへ』みたいな一室がもうけられてまして」

澪「へー。そんな部屋あるのか」

梓「俺はそこに預けられたんですね」

澪「うん」

梓「まぁ、当然の如く、友達なんかいませんから1人で用意されたおもちゃで遊んでいたら」

澪「いたら!?」

梓「いつの間にか同じ年くらいの女の子が横にいて俺が遊んでるのをジーっと見てたんです」

澪「えっ…なにそれこわい」ザワッ

梓「えっ、別に怖くないですよ!?」

澪「そ、その女の子、お、おばけじゃないのか!?」

梓「違いますよ!?てか、なに勝手に人の初恋話を怪談話にしてんですかっ!?」

澪「おばけじゃないのか、よかった。なら、話を続けてくれ」アンド

梓(この人なんでモテるんだろう…やっぱ外見か…まぁ、人のこと言えた義理じゃないけど)
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 22:53:41.08 ID:oihLP/ZDO
梓「いつの間にか女の子が横にいたのにも驚いたんですが」

澪「うん」

梓「やっぱ一番驚いたのはその外見ですかね」

澪「外見…」

梓「真っ白……というかすこしクリーム色の髪、で、ちょっとパーマかかってるのかいないのか…とにかくふわふわってかおっとりしたかわいい女の子だったな、っていうのを覚えてます」

澪「日本の人じゃないのか?」

梓「かもしれませんね。ホントに見た目はまさしく、『外国のお人形』って感じで。もちろん服装も」

澪「へぇ〜」

梓「生まれてこのかた黒髪以外の人間というものをそれまで生で見たことなかったんで」

澪「まぁ、2才だしな」

梓「もう、言ってしまえば一目惚れですよね」

澪「あぁ、じゃあ、その女の子が…」

梓「はい。俺の『初恋』の人ですね。名前も知らないし、会ったのはその1回こっきりですし、話らしい話しもしてないですけど…」

梓「妙に目が離せなかったのを覚えてます」

梓「これが俺のうすっぺらなら初恋話です」チャンチャン

澪「なんか…切ないな」

梓「ですかね?ん〜まぁ、でも『初恋』なんて実らなくて当然ですし」タハハ

澪「え?」

梓「え?」

澪「今なんて…?」

梓「え…初恋は実らなくて当然…って言ったんですが…」

澪「」

梓「秋山先輩?」
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 22:54:24.48 ID:oihLP/ZDO
澪「それ……本当か……?」ガクガク

梓(えっ?『初恋は実らない』ってデフォじゃないの?もしかして先輩知らないのか?)

梓「あ、いや、で、でも、それはまぁ、たいていの人がそうであるだけであって…全部の人に当てはまるわけじゃないと思うんですが」

澪「本当?」ナミダメ

梓「……」

梓(あー、こういうふとした先輩の仕草にみんなオチてるわけだ)

梓(今のかわいかったよコンチクショウ!)

澪「どうした梓?やっぱりどんな人でも初恋は…」

梓「あ、いえ、まぁ、誰でもってわけじゃないと思いますが」

梓「秋山先輩の場合はきっとこのままうまくいきますよ」

澪「そ、そうかなぁ…」

梓「大丈夫ですって。てか、秋山先輩をフったら多分律先輩はファンクラブの人やらなんやらからリーチくらいますから」

澪「……え?」

梓「大体律先輩はもっと自分が恵まれてることを自覚するべきなんですよね」

梓「先輩みたいな人の初恋の人&現在進行形で彼氏なんだから」マッタク

澪「……あ、梓」

梓「はい?あ、だからですね、秋山先輩。秋山先輩と律先輩みたいに─」

澪「す、ストップストップ///」

梓「は、はい!?」
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 22:55:14.66 ID:oihLP/ZDO
澪「な、なんで私の初恋の人が『律』だってわかるんだ!?」

梓「あー……それはですね」

澪「う、うん!?」

梓「今先輩の口から聞きました」

澪「……はい?」

梓「まぁ、かまかけたってやつですね。しかし、まさか本当に秋山先輩の初恋の人が律先輩だったとはな」

澪「」

梓「まぁ、いいじゃないですか。素敵だと思いますよ?初恋が実ってるだなんて。俺みたいなやつからしたら羨ましい限りですよ」

澪「……そうかな///」カァァ

梓「はい。そうですよ」ニコッ

澪「そっか…なんかありがとうな梓」

梓「いえいえ(この話の流れはよくわからないけどなんか感謝されたー!)」

梓「あの」

澪「ん?」

梓「今まで律先輩のが秋山先輩にべたぼれなんだなって勝手に思ってたんですけど」

澪「な、なんだよ……」

梓「意外と相当秋山先輩のが律先輩にぞっこんってことに今日気づきました」

澪「」

梓「律先輩はホントに幸せものだなぁ〜」ニヤニヤ

澪「くっ??///そ、そういう梓こそどうなんだよ!?」

梓「えっ、何がですか?」
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 23:00:16.36 ID:oihLP/ZDO

澪「唯だよ、唯!」

梓「ナ、ナンノコトヤラ」ハハハ

澪「意外と唯好きなやつ多いぞ?」

梓「え゙っ!?」

澪「まぁ、取られたくなかったら頑張るんだな!」

梓「は、はぁ…」

澪「てか、梓、唯好きなんだな。今知ったよ」ニヤニヤ

梓「」

澪「ふむ。かまかけるのもなかなか面白いな」フフフ

梓「しまった…」

梓(てか……えっ、平沢先輩…マジか…でも秋山先輩が強気ってことは)

梓(本当かもしれない…)

澪「さて、梓のおかげでいい歌詞が書けそうだ〜」

梓「貢献できてなによりです(一先ず頭の隅っこに追いやろう)」

澪「片想いの」テヘッ

梓「」

梓(あー、なんかあれだ。初めて『律先輩ファイト』って思えるほどに秋山先輩の子どもらしい一面を見たってことにしとこう)ウンウン
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 23:01:19.38 ID:oihLP/ZDO
9通りめ 澪と梓 終わり
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/01(水) 23:13:31.30 ID:PfCnQu0No
男体化なんて嫌なんだからね!誰もいないからし、しょうがなく見てやってるんだからね!///
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/02(木) 02:33:36.41 ID:eXH1gM88o
最初は男性化だと!?って思ったけど
面白いから続きが気になるじゃないか
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 01:53:49.34 ID:RyUZR+JIO
姫子を出すなら支援する事もやぶさかではない
120 :1です [sage]:2011/06/03(金) 07:00:16.20 ID:nssmMBBDO
なにやらコメントありがとうございます



姫子…姫子か…

じゃあちょっと姫子にはあるお方にモーションかけてもらうことにしようかな

ネタにそろそろ困ってたから助かった
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 11:37:08.60 ID:yQ0pUJSto
和ちゃん男になったらめちゃくちゃイケメンじゃね?生徒会長だし優しいしメガネだし
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 22:26:42.23 ID:nssmMBBDO
自分の中で和くんは某アニメの神にーさまのイメージ

123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/03(金) 22:28:08.97 ID:nssmMBBDO
律「なー、昨日のあの番組見たか?めっちゃおもしろかったよな?」クヒャヒャ

澪「あ、ごめん。昨日テレビ見てないんだ。詞考えててさ…」

律「えー、んだよー。お前が好きな芸人でてたからてっきり見てるかと思ってたんだけどなぁ〜」

澪「ご、ごめん。…あ、でもその分歌詞の方はしっかりできてさ」ガサゴソ

姫子「はよー」スタスタ

律「あ、立花ぁ。ちょーどよかった!」

澪「……あ」

姫子「え?なに、田井中くん」

律「たしかお前もあの芸人好きだったよな」

姫子「え?あぁ、うん、まぁそうだけど…」

律「じゃあさ、昨日のあれみたか?◯◯が△△でドン!ってやつ」

姫子「あ、うん。見たよ。昨日はすっごい面白かったね」

律「だよなー!!じゃあさ、じゃあさ、あれ見たか?」

澪「……」
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 22:28:44.80 ID:nssmMBBDO
姫子「え?なになに?」

律「ほら、先週の□□っやつ!」

姫子「あぁ、うん。最初つまらなかったのにラストで」

律姫子「あのオチっ!!」

澪(ハモった…)

律「ふははっ、マジであれやばかったよなぁ〜」

姫子「うんうん、今思い出しただけでも笑えてくる」フフフッ

律「だよな、笑えてくるな、やー、よかったよ」

澪「……」

姫子「え?なにが?」

律「いや、あの番組って結構マイナーだからさ、話せるやついないじゃん?」

姫子「あぁ…確かに。私もあの番組について人と話したの初めてかも」

律「やっぱり。また来週も面白そうだし、楽しみだな」

姫子「だね。あの終わり方からどう続くのかが楽しみだよ」
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 22:29:30.96 ID:nssmMBBDO
律「ん。あ、てか、お前バッグ持ったまんまだな。なんか呼び止めてすまん」

唯「姫子ちゃーん、おしゃべりしよーよー」

姫子「あぁ、まぁ、気にしないで。じゃあ、唯が呼んでるからまた」タタタッ

律「おう!」

律「……」

澪「……ずいぶん楽しそうだな」

律「おう!?み、澪、まだいたのかよ!?」

澪「いたよ。てか、『まだ』ってなんだよ、『まだ』って」

律「なんだよ、ただの言葉のあやだろ?別に気にすんなよ」

澪「立花さんと、結構話すのか?」

律「へ?いや、そこまで話したことないけど。なんで?」

澪「……いや、律、立花さんがあの芸人好きなの知ってたから…」

律「あぁ、いや、前に唯が『姫子ちゃんもその番組見てるらしいよ』とかなんとか言ってたの思い出してさ」

澪「へー」
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 22:30:24.68 ID:nssmMBBDO
律「まさか、あんなマイナーなの見てるとはな。人は見かけによらないな」クシシッ

澪「そ、それよりさ!これ!!昨日書いた詞なんだけど!」スッ

律「ん?あぁ……」

澪「ど、どうかな!?最近ではうまく書けた方だと思うんだけど!!」

律「そっか、わかった。後で目通したらいつもみたいに唯に渡しとくな」

澪「……え」

律「ん?なんだよ。あ、もうこんな時間か。席ついとかないとな。お前も早く席戻った方がいいぞ!」ジャッ

スタタタタ

澪「……」

澪「……なんだよ、もう」

澪「……ばか律」
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 22:31:38.47 ID:nssmMBBDO
10通りめ 姫子と律


128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/03(金) 22:47:59.57 ID:Q0QQKh+Ao
おお!
もやもやするすなー
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 23:16:56.80 ID:88mNfidSO
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 23:34:06.71 ID:yQ0pUJSto
トンちゃんは男体化してないの?
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 23:44:50.87 ID:nssmMBBDO
トンちゃんwww
まず人間化する必要があるな…
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/03(金) 23:45:42.03 ID:nssmMBBDO
トンちゃんwww
まず人間化する必要があるな…
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/03(金) 23:48:37.11 ID:nssmMBBDO
唯「ねぇ、うい」

憂「なぁに、お姉ちゃん」

唯「憂はさ、純ちゃんのことすっごい好きだよね」

憂「えっ、な、なに?いきなり…///」

唯「照れない照れない」

憂「あ、う、うん。というか、お姉ちゃんも『純ちゃん』って言うようにしたんだね」

唯「あ、こないだからね。純ちゃんが遊びに来たときに聞いたら、そう呼んでもいいっていってくれたから」

憂「そうなんだ。純ちゃん優しいね〜」フフッ

唯「え、あ、う、うん!そ、そうだね!中々男の子で『ちゃん』付けで呼ばれるの許してくれる子っていないよね!」タハハ

憂「えへへ。そういうとこが純ちゃんのいいところなんだよ〜」

唯(……我が妹ながらその感性、ちょっとよくわかりません)
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/03(金) 23:50:50.50 ID:nssmMBBDO
唯「ねぇ、うい」

憂「なぁに、お姉ちゃん」

唯「憂はさ、純ちゃんのことすっごい好きだよね」

憂「えっ、な、なに?いきなり…///」

唯「照れない照れない」

憂「あ、う、うん。というか、お姉ちゃんも『純ちゃん』って言うようにしたんだね」

唯「あ、こないだからね。純ちゃんが遊びに来たときに聞いたら、そう呼んでもいいっていってくれたから」

憂「そうなんだ。純ちゃん優しいね〜」フフッ

唯「え、あ、う、うん!そ、そうだね!中々男の子で『ちゃん』付けで呼ばれるの許してくれる子っていないよね!」タハハ

憂「えへへ。そういうとこが純ちゃんのいいところなんだよ〜」

唯(……我が妹ながらその感性、ちょっとよくわかりません)

135 :なんか重たくて連投しました。すいません :2011/06/04(土) 00:09:08.10 ID:tKR6iBFDO
唯「純ちゃんがいい子だってのは私もよく知ってるんだけどさ」

憂「うん」

唯「どうして憂は純ちゃんのこと好きになったのか、教えて欲しいなぁって思ってるんだけど」

憂「私がどうして純ちゃんのこと好きになったか?」

唯「うん。きっかけみたいなやつ?」

憂「きっかけ…」

唯「やっぱり、誰かしら他人を好きになる時って、何かときっかけとかさ、あるじゃよね?メンクイでもない限り、さ」

憂「うん。そうだね。私はメンクイじゃないけどね」

唯「そっかぁ」

憂「きっかけかぁ…」ウーン

唯「なにかありましたら教えては下さらぬか」

憂「あー…、えっとねぇ、じゃあ…。お姉ちゃんには、話してみようかな」

唯(やっぱりきっかけ、あるんだ)

唯(ただ漠然と好きになったわけじゃないんだなぁ)

憂「えっと」コホン

唯「なになに!」

136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 00:16:03.48 ID:tKR6iBFDO
憂「私たちの中学校って、お昼ごはんはお弁当持参なくせに、なぜか牛乳は配られてたじゃない?」

唯「えーっと、………たしかそうだったね。私も牛乳の配達係りしたことあるよ」

憂「うん。でね、前に言ったように2年生の時に私、クラスの人から……その」

唯「あぁー、うん。言いたくなかったら言わなくていいよ、憂。わかってるから」

憂「……ありがとう。大丈夫だから」

唯「そか」

憂「うん。でね、その、牛乳係りの人がお昼ごはんの時間にクラスの人の机に1人1つずつパックの牛乳を置いてってくれるんだけど」

唯「うん」

憂「ちょうど1学期の配達係りの子が女Aちゃんと仲の良かった子で」

憂「その子がね、私の牛乳だけいつも配ってくれてなかったの」

唯「……」
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 00:19:26.04 ID:tKR6iBFDO
憂「はじめはね、『配り忘れたのかな』って思ってたんだけど。ほら、クラス全員分を1人で配るって大変だし」

憂「でも、さすがに1週間のうちに何回も続いたら、……ねぇ」

憂「わざとなんだなって嫌でも気づいちゃうよね」ハハハッ

唯「……そうだったんだ」

憂「うん。そうだったの。たかが牛乳だけどね、自分の分が配られないってだけで結構精神的にくるものがあって…」

憂「ホント…たかが牛乳なのに」

唯「……」

憂「でもね、私の牛乳が配られなかったときはいつも」

唯「……いつも?」

憂「隣の席の人が、トンって、自分の分として配られた牛乳を私の机に置いてくれてたの」

憂「それで、その後いつも私にあげた代わりに牛乳係りの人のところに『俺の分の牛乳また配り忘れてたぞ、しっかりしてくれよ』とかって、笑いながら自分の分の牛乳もらいにいってね…」

唯「……」
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 00:24:14.79 ID:tKR6iBFDO
憂「無言だったから…私、いつも、ありがとうも言えなくて…」

憂「クラスのみんなが私を無視していたなかで、ただ1人だけ…」

憂「純ちゃんだけが私にいつも優しくしてくれたの」

憂「本当に…あの行為にどれだけ救われたかわからない」

唯「………」


憂「いつの間にか、好きになってたけど、でもそんなかっこいいことされたら好きになっちゃうよね」ヘヘッ

唯(あぁ…たしかにそんなことされちゃったら好きになるよね)ウンウン

憂「だから、純ちゃんにまで無視されたときは本当に悲しかったんだけど」

憂「それがなかったら、きっと……」

唯「きっと?」
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 00:27:03.35 ID:tKR6iBFDO
憂「お姉ちゃんが純ちゃんを怒りに教室に怒鳴り込みにいくこともなかっただろうし」クスクス

唯「そ、それはお恥ずかしい若気の至りですぜ」ヘヘヘッ

憂「きっと純ちゃんともこんな風に付き合うようになんてならなかったと思うの」

憂「辛いこともあったけど、もうそれもいい思い出」

憂「私には純ちゃんがいるから」エヘヘッ

唯「……」

唯「そうだったんだね」

憂「うん、そうなの」

唯「純ちゃんは憂の救いのヒーローだったんだね。他の誰よりもずっと、ずっと」

憂「純ちゃんに言ったら否定されちゃうんだけどね」エヘヘ

憂「…うん。純ちゃんは私のヒーローなんだ。今も昔も」

憂「大好き、純ちゃん」
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 00:28:34.42 ID:tKR6iBFDO
11通りめ 唯と憂 終わり
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 06:36:31.45 ID:qUdrDltM0
男になった純はきっとアフロ
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 21:21:09.07 ID:tKR6iBFDO
純ちゃんは女の子だから髪の毛長いとボンバーしちゃうけど
男で、ある程度髪短くしたらいい感じに無造作ヘヤになりそうなクセ毛だというイメージ
きっとそこら辺は憂がうまくやってます

アフロではないよ
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 21:22:02.28 ID:tKR6iBFDO
翌翌翌週

律「でさ、そっからの◯◯の追い上げがさぁ〜」

姫子「たははっ、そうだったそうだった。でさ、それから□の人が交代で〜」

律姫子「ヤイノヤイノ」

澪「……」

唯「ム、ムギちゃん」ヒソヒソ

紬「えぇ…わかっているわ…。でも、まだ様子をみましょう」ヒソヒソ

唯「そうだね…。姫子ちゃんもただりっちゃんとテレビの話してるだけだろうし」ヒソヒソ

紬(このままなにごともないといいんだけどね)

紬(でも、心のどこかで「なにかあればいいのに」とも思っちゃってる)

紬「……」

紬(私ってば罪な子♪)エヘッ

唯「あのね、ムギちゃん」ヒソヒソ

紬「なぁに、唯ちゃん?」ヒソヒソ
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 21:22:48.61 ID:tKR6iBFDO
唯「2人が楽しそうにしてるから声を大にしては言わないんだけどね」ヒソヒソ

紬「うんうん」ヒソヒソ

唯「正直、2人が見てる番組、めっちゃつまんないと私ずっと思ってたんだ」ヒソヒソ

紬「」

唯「あの2人、笑いのセンスないよ」ブヒャヒャ

紬「……」

紬「そうなんだ」ヘー

唯「え、あ、うん。まぁ、だいたいそんな感じ」

紬「そっか」

唯「うん」

紬「……」

唯「……」

唯(あれ?ムギちゃんなんか怒ってる?もしかしてムギちゃんもあの番組見てるのかも…)アワワワワ

唯(……)

唯(あ、思い出した)

唯(あの番組、和ちゃんが好きなんだー)ガビーン

唯(1分前の私のばかぁぁあああ)ギャー

律「来週が楽しみだな」

姫子「◎もでるみたいだし!」

澪「……律」
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 21:23:33.17 ID:tKR6iBFDO
―――――

純「うい〜、昨日のあれ見たか?」

憂「え、あれって?いつも言ってるあの番組?」

純「そうそう。昨日もかなり面白くて」

憂「……そうなんだ」

純「うん。◯◯の追い上げたあとの□の後ろで△がサラダ油まみれでさ」グハハッ

憂「純ちゃん」

純「ん?なに憂、思い出したらまた笑えてきた」クフヒャ

憂「サラダ油とか、料理に使うもので遊ぶような笑いを好きになったらダメだよ」

純「へ?でもサラダ油だって。別にそれくらいよくないか?昨日のすんごい面白かったし」

憂「めっ!!」

純「」

憂「次、その番組見たら私純ちゃんと口聞かないから」

純「そんな〜」

憂「返事は」

純「……」

純「……わかった」ショボン

憂「えへへ。素直なとこ、好きだよ」

純「くはっ!!いきなりなんだよ、憂」

憂「今日家来る?純ちゃんの好きなもの作るよ」

純「行く。光の速さで行く。むしろ未来で待ってる」

憂「なにそれ」クスクス

純(今の昨日やってたギャグってのは黙っとこ!)

憂「じゃあ、スーパー寄っていこうか」

純「へーい」
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 21:24:41.78 ID:tKR6iBFDO
―――――

唯「じゃあ、また明日ね!りっちゃん、澪ちゃーん」バイバーイ

梓「お疲れ様でした、秋山先輩」

澪「あぁ、梓も唯も気を付けてな」

律「おい、中野。1人忘れてるだろーが」

梓「あー、おつかれっしたー」スタタタタ

律「おい!こら、お前、明日覚えとけよォ!?」

テクテク

律「あー今日も部活疲れたなぁ〜」スタスタ

澪「あぁ…そうだな」

律「でもまぁ、こういう疲れはなかなか悪くないな」

澪「……」

澪「……なぁ、律」

律「ん?なんだよ」

澪「最近さ、立花さんとよく喋ってるな」

律「あぁ…、まぁ、そうだな。話してみたらあの番組以外に結構色々話が合ってさ」ポリポリ

澪「へー、……そうなのか…」

律「あぁ、うん。……そうなんだよ」タハハッ

澪「……」

律「……」

律(なんか気不味いんだけど…)
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 21:26:50.41 ID:tKR6iBFDO

テクテク

律「……あー、あのさ」

澪「……うん?」

律「コンビニ寄りたいんだけど、よっていいか?」

澪「……いつもこんなとこでコンビニなんて寄らないじゃん」

律「なんか腹減っちゃって…すぐ買ってくるからさ」

澪「……いや、私はいいや。律、行きたいなら人で行って。ちょっと今日は先に帰る」

律「へっ?澪?」

澪「じゃあ、また明日な、律」スタタタタ

律「……」ポツーン

律「……オイオイ、なんなのあいつ…ホントに1人で帰っちまったよ…」

律「あーあ、ありゃまた機嫌悪くしちまったな。何回目だよ、まったく」ハァ

律「……嫌なら嫌っていやーいいのに」ボソッ

律「とりあえず…コンビニ入るか」トボトボ

律「どうしたもんかねぇ〜」ヨイショ

姫子「いらっしゃいませー」

律「あれ、……立花ァ…?」

姫子「あれ?……田井中くん」
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 21:27:34.49 ID:tKR6iBFDO
10通りめ 姫子と律 続く
149 :訂正 :2011/06/04(土) 21:42:59.50 ID:tKR6iBFDO
澪「……いや、私はいいや。律、行きたいなら1人で行って。ちょっと今日は先に帰る」
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/04(土) 22:01:02.28 ID:Gr7G0levo
このSSにだんだんハマってきた
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/04(土) 23:10:33.94 ID:7bXkFDtAo
話が動いとる
wktk
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/06(月) 05:22:57.05 ID:Z6sz9MHDO
澪「なぁ、和」

和「どうしたのさ、秋山さん」

澪「和ってさ…」

和「うん?」

澪「そ、そ、その!どうして唯と付き合ったりしてないんだ…?」

和「……」

和「……なんだ?俺が琴吹さんと付き合ってるの、そんなに変か?」

澪「い、いや!さ、そう言うことが言いたいわけじゃなくて!!ただ単に『どうしてなんだろう』って思ったんだ」

澪「ほら、和と唯もさ、私と律みたいに幼なじみで小さい頃からお互いに傍にいたわけだろ?」

和「まあ。幼稚園ぐらいから一緒だしな」

澪「うん、だからさ、その……ムギと付き合ってるうんぬんがおかしいとかそういうことじゃなくて」

和「……つまり、どうしてこの2人は自分と律のように恋愛関係に発展しなかったのかってことか?」

澪「そ、そ、そ、そ、…そんな感じ///」カァァ

和「なんでそこで顔が赤くなるんだよ?」

澪「へっ!?あ、いや、なんかすまん。恋愛関係って言葉がなんか恥ずかしくて///」

和(……秋山さんはたまに見た目のわりに精神的に幼いな)
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 05:23:40.79 ID:Z6sz9MHDO
和「……あのさ」

澪「う、うん」

和「別に隠そうとは思ってなかったんだけどさ」

澪「うん」

和「一応、唯と付き合ってたことはあるよ」

澪「……えっ」

和「……」

澪「……それ本当か?」

和「こんなこと嘘ついてどうするんだよ」

澪「……知らなかった」

和「そりゃまぁ、今はじめて言ったからな。逆に知っていたら驚くというか…」

澪「……それはいつぐらいの話?高校でか?」

和「いや、高校じゃないよ。中学3年の終わり3ヶ月くらい」

澪「……それはまた妙な時期に」
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 05:24:19.87 ID:Z6sz9MHDO
和「たしかにな。中学同じだったやつには、3年間、ずっと付き合ってたと勘違いされてたみたいだし」

澪「やっぱ、唯って中学のときからあんな感じに和とはべったりだったのか?」

和「まぁ、さすがに今は抱きついたりはないけど、小学校、中学校はひどかったからな。勘違いされても仕方ないとは自分でも思うよ」

澪「そうなのか」

和「あんだけいつも一緒にいたらそう思われるのも無理ないってくらい、唯と2人でいるのは当たり前だったし」

和「でも、幼なじみってそういうもんだよな。恋愛感情抜きにしてもさ」

澪「ん?」

和「生活空間が重なりすぎって妙な連帯感というか…依存性というか。ほっとけないというか。目の届く範囲に自然といるっていうかさ。上手く言葉にできないけど」

澪「……あぁ、言いたいことわかるよ」

和「わかってくれるとありがたいね」

澪「でも、……てことは高校入学の時はもう」

和「あぁ。別れてたな。今思えば、よくもまぁ、俺も唯も普通に幼なじみの状態に戻れたと思うよ」クスクス

澪「たしかに…。唯とか未練がましそうにグダグダしそうだけど…」

和「…高校1年のはじめって新しいことがたくさんで、生活リズムも無理矢理に変えなきゃいけなかったから。そういうのが性格上よかったのかもな」

和「心に余裕持つ暇がなくてあれこれ考えるくらいなら寝ていたいみたいな」

澪「あぁ、なるほどな」
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 05:24:57.23 ID:Z6sz9MHDO
澪「……聞いていいのかわからないんだけど」

和「なんだ?」

澪「そ、その、どっちから『付き合おう』って言ったり『別れよう』とか言ったんだ?」

和「……」

澪「あ、嫌ならその、言わなくていいぞ?」

和「……いや、別に隠すことでもないし。『付き合おう』は唯からで『別れよう』は俺から」

澪「……そうなのか」

和「まぁ、俺からっていうより『別れよう』はお互いに、かな。……憂はいまだに俺から一方的に別れたって思ってるみたいだけど」

澪「あぁ、そっか、憂ちゃんは知ってるのか」

和「……それはまぁ、唯のことだからな。大抵のことは憂に筒抜けだろ?例外はあるだろうけどさ」

澪「……和はどうして唯と別れようって思ったんだ?」

和「……」

和「俺が唯にもらってたものがいつだって…」

和「心をえぐられるくらいの優しさの域をでなかったからかな」

澪「……優しさ……唯の性格が嫌だったからとか?」

和「いや、何年間幼なじみやってると思ってんだよ。唯の性格とかそんなのはもう許容範囲。あの馴れ馴れしいとこも、妙な熱中性も、怠け者なとこも」

澪「……そっか」
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 05:25:40.56 ID:Z6sz9MHDO
和「秋山さんだって、律に対しては同じようなもんだろ?妙に憎めないっていうか、でも、心の底から嫌ではないというかさ。たまに本気で腹立つこともあるけど」

澪「……あぁ、うん。そうだな」

和「人間として、幼なじみとして、俺は唯を嫌いになったことは一度もないよ」

澪「うん」

和「でも、そういう気持ちと恋愛感情ってのは必ずしも一致しないんだよな。たとえそれが幼なじみであってもさ」

澪「……」

和「唯といると楽しかったし、あいつは本当に俺のこと信頼して頼っていてくれたように思う」


和「でも、唯と付き合ったら付き合ったでその分、罪悪感めいたものもたしかに感じててさ」

澪「罪悪感…」

和「まぁ……さ、ようは幼なじみとしてはよくても恋人としては俺では唯には役不足だったってことだ」

澪「……自己完結?」

和「かもな。…うすっぺらい思いでも積み重ねたらいつか本物になるのかもしれないって思ってた俺のあさはかな願望の結末だよ」

和「唯には、悪いことをした」

澪「……うすっぺら」

和「……」
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 05:26:45.21 ID:Z6sz9MHDO
澪「……なぁ」

和「ん?」

澪「間違ってたら悪いんだけど和ってさ…」

和「なんだ?」

澪「本当に好きだったのは唯じゃないんじゃないか?」

和「……」

和「……さあな。もう昔のことだし」

和「きっと、言葉にしたら色んなものを壊してしまいそうだからなぁ」

澪「……」

和「それに今はもう、俺は琴吹さんがいるのが幸せすぎて仕方がないよ」

澪「……そうか」

和「ん」

和「あ、あとさ」

澪「ん?」

和「律は俺みたいなやつじゃないから…秋山さんと律は俺らみたいにならないよ。だから、そこは安心しなよ」

和「律は、本当に秋山さんが好きだからさ」

澪「……」

澪「……ん、ありがとう」
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 05:27:31.74 ID:Z6sz9MHDO
12通りめ 澪と和 終わり
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/06(月) 07:56:38.31 ID:XdQLMTQQo
和さん厨二病だった
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 08:09:57.00 ID:A48FqwdDo
厨二病か?
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 17:15:03.63 ID:BzB5hBdIO
中二病だな…
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 21:27:09.86 ID:Z6sz9MHDO
和くん…知らない間に中二病こじらせやがって…

和「くっ…俺のスタンドが…今はまだその時ではないと言っているッッ!!」
163 :今日はふと思いついただけの話 :2011/06/06(月) 21:28:31.97 ID:Z6sz9MHDO
唯「あの花でいうところの、りっちゃんはぽっぽだよね」

律「はい?」

唯「で、澪ちゃんはつるこで、和ちゃんがゆきあつであずにゃんがじんたん」

澪「ん?つるこって誰だよ?」

梓(主役ゲッツ!)

和(なん……だとぉ!?)


唯「そして私がめんまで」
紬(よくわからないけど、私はなにかしら?)ワクワク

唯「ムギちゃんがあなる」
律澪紬「」
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 21:29:49.05 ID:Z6sz9MHDO
律「へ、へー、なにいきなり言い出してんの、お前(今なんかあなるって言ったかこいつ!?)」

澪「な、な、ななななんだよ唯、その、あああ、あああの花って(とりあえず冷静に対応だ!)」

梓「今なんだか平沢先輩がハマってるアニメみたいですよ(ラーメン食いたくなってきた)」

和「唯、お前アニメなんて見てんのか(マジか!?唯もあの花見てるのか!!オタク?オタクなの?唯もオタクなの?)」

和「てか、律、はやく書類出せよ。俺も忙しいんだって(え!?え!?唯、いろはも見てたりしちゃう系?)」ソワソワ

律「あー、わりーわりー今書いてるから、お前、ムギの精神を支えといてやれよ。なんか変な音だして苦笑いしてんぞ」カキカキ

紬(あなるってあれよね、ファックの前についている単語よね)ツァツァツァ

和「あ、ホントだ(てか、俺、ゆきあつなら)」

澪「唯、それってどんな話なんだ?」

唯「あ、あのね。幽霊になっちゃった女の子がね」

澪「幽霊……」ゾッ

唯「昔好きだった男の子のところにかえってきて」

澪「」アーモウダメダワ

律「説明だけで現実逃避してんなよ」カキカキ
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 21:30:27.52 ID:Z6sz9MHDO
和(wwwダメだwwwあの力強く走っていた後ろ姿思い出してふきだすwww)プルプル

律(和のやつ、なに口を手で押さえてプルプルしてんだ?)カキ、ケシケシカキ

和「くぉ…っこと……ことぶきゅさンンンンン(だめwwwこらえて!俺、笑うのこらえてwwwwww紬のこと笑ってるみたいになっちゃうwwwフヒヒッwww)」

紬「真鍋くん……(笑いこらえてるような顔をしてる…)」

紬(私を笑っているのね?あなると呼ばれたこの私を)

和「だ、っ……はぁ、だ、大丈夫?(ふぶっwww白いワンピース売れまくってお前ら本気www)」

律「お前が大丈夫かよ」カキカキ

梓(あー真鍋先輩、あの花見てるな、このリアクションからして)ヘー

梓(つーか、笑いすぎててムギ先輩がかわいそうだ)

梓「ムギ先輩」トントン

紬「梓くん…(あなたまであなるな私を笑う気なの?)」

梓「かくかくしかじか」

紬「まぁ、そういうことだったのね!!」テテーン

唯(和ちゃんだけかー、あの花見てるの。あずにゃんは私が教えたから見てはいるだろうけど)

律「よし、出来たぞ!和」ホイッ

和「あ、ありがとな(ゆきあつさんwww実は俺も買っちゃいましたwwwワンピースwww)」

梓(真鍋先輩、律先輩にお礼言うくらいワケわかんないことになってる)
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 21:30:58.15 ID:Z6sz9MHDO
唯「あーあ、みんなが女の子だったら花の名前なんて簡単にわかっちゃうのになぁ」

紬「そうなの?唯ちゃん」

唯「そうだよ、ムギちゃん」エヘヘ

澪(全員が女の子…)

澪「律澪、唯梓、和紬……」ブツブツブツ

律「ん?なにつぶやいてんだ、澪」

澪(そして…花の名前…)

澪(……)

澪(あー、なるっ!)

和(今度俺も走ってみるかな)
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/06(月) 21:32:12.46 ID:Z6sz9MHDO
ふと思いついただけの話 終わり
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/08(水) 10:53:04.25 ID:OnQLaIVDO
全28クールで頼む
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/08(水) 15:57:53.68 ID:tssbCxrNo
梓の初恋の人が後で物語に絡んでくるのか思い出のまま終わるのか
姫子と律澪の関係とか唯と梓の恋とか続きが楽しみだ
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/08(水) 19:28:13.14 ID:LvkIfLjSO
今日は来ないのかのう・・・
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/09(木) 23:33:56.12 ID:IKDNOKNDO
律「えっ…な、なんでここに…!?」

姫子「いや、なんでって言われても…ここでバイトしてるからね」

律「バイト……そいつは知らなんだ」

姫子「はは…まぁ、寄ったからにはなんか買ってってね!」

律「あぁ…腹減ってるからそのつもりだよ」

姫子「それは良かった」

律「みたいだな」

姫子「ごゆっくり〜」

律「おう」スタスタ
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/09(木) 23:34:47.94 ID:IKDNOKNDO
律(あ、今日は◯□の発売日だったっけな…読んでくか)ヒョイ

律(フムフム…)ペラッ

律(……こんな格好してくれったって澪は恥ずかしがってしてくれないだろうな〜)ペラッ

姫子「いらっしゃいませー、あ、マイルドの10ですね」

律(あいつ、制服以外でスカートはかないからなー。……まぁ、はかれてもこっちが困るけど)

律(あ、これかっけー)ペラッ

姫子「こちらあたためなさいますか?」

律(……今月号つまんね)ペラペラペラパタン

律(パン買うか…)モドシ

姫子「ストローおつけしますか?」

律(……)

バイト男「姫子ちゃん、今日なんか元気じゃね?」

姫子「えっ、そんなことないですよ?」ハハハ

バイト男「いや、元気っしょ、その声の大きさで元気じゃないとかありえないっしょ」ニヤニヤ

姫子「そ、そうですかね…」

律(……パン、パン……っと)
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/09(木) 23:35:27.55 ID:IKDNOKNDO

バイト男「そうだって!てか、姫子ちゃーん、いい加減メアド教えてよ〜、てか、これ言うの何回目だよってな」ヒャヒャヒャヒャ

姫子「あはははは……いや〜…その……」

バイト男「何々?いいじゃん、別に教えてくれたってさ〜減るもんじゃないし」

バイト男「俺姫子ちゃんになら、メール毎日送っちゃうよ〜はりきっちゃうよ〜」

姫子「いや〜、ちょっとですねぇ〜……」

バイト男「なんだよぉ〜減るもんじゃないし、メルアドぐらいいいじゃん、な、な?」

姫子「あはは…いや、私、まだ高校生ですし…」

バイト男「いや、そんなの関係ないだろ?あ、てかさ、夜帰るとき危ないじゃん?なんなら俺、送ってこうか?てか、送っちゃうよ!?」

姫子「……いや、あの…それはちょっとわるいですから…」

バイト男「いや、大丈夫だからさ〜今日終わるの8時だよな?俺も同じだし、一緒に帰ろうよぉ〜〜姫子ちゃーん」

姫子「……いや、その……」




トンッ
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/09(木) 23:36:12.57 ID:IKDNOKNDO

律「立花ァ、これ、レジお願い」

姫子「……あ」

姫子「す、すいません。お客さん来たので」

バイト男「ちょっ、姫子ちゃん」

律「あ、あっためも頼むな」

姫子「あ、う、うん。……少し切るね」ピッ

律「おう!」ジャラッ

姫子「はい、おつりとパンね」

律「ん、サンキュー」

姫子「ありがとうございました。また明日がっこ─」

律「あ。あと今日何時にバイト終わるんだ?」

姫子「………え?」

律「バイトが終わる時間いつ?」

姫子「8時だけど…」

律「……あとちょっとだな。じゃあ、コンビニの前で待ってるから一緒に帰ろうぜ!」ニカッ

姫子「……え?」

律「待ってるからな!1人で帰るなよ!!」ジャッ

スタスタ
ピロピロ〜ン

姫子「あ、ありがとう…ございました……」

バイト男「ちょっwwwあいつなんだよ。『一緒に帰ろうぜ』とかマジでキメーんだけどwww」

姫子「……」

バイト男「なぁ、マジキメーよな、マジ。姫子ちゃんもそう思うだろ?」ヒャヒャヒャヒャ

姫子「私は…」

バイト男「ん、なになに?てか、メルアドおせーて、おせーて!」ケラケラ
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/09(木) 23:37:03.10 ID:IKDNOKNDO

姫子「他人に対してそんなことを言うあなたの方がよっぽど気持ち悪いと思います」

バイト男「………っへ?」

姫子「メルアドは教えられません。もう時間なので失礼します。お疲れさまでした」ペコッ

バイト男「え?え?ちょっ、まっ」

姫子「あともう話しかけないでくださいね。あなたの話し方は不快以上の何物でもないです。話しかけたらセクハラされたって店長に話しますから」

バイト男「」

姫子「では」スタスタ
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/09(木) 23:37:35.16 ID:IKDNOKNDO
律(……澪からメールの返じこねーし)モグモグゴックン

律(いつもなら返ってくる時間帯なのになぁ…)ハァ

律(………いっつも待ってるのは俺ばっかじゃねーか)パタン

律(………バカ澪)

「……田井中くん」

律「お、来たか!」ニコッ

姫子「待ったよね?」

律「いんや、ちょうどパン食い終わったから待ってないよ」ヘヘヘ

姫子「そっか…」

律「ん…」

姫子「……」

律「……」

律「……んじゃ、帰ろうか」

姫子「うん、そだね」
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/09(木) 23:38:20.78 ID:IKDNOKNDO
あー…まだ続く
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/10(金) 11:47:38.27 ID:hz2hjN2SO
おつー
続き楽しみに待ってる
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/10(金) 13:29:37.20 ID:szx4Y/vR0
なんか律むかつく
男だからかな
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/10(金) 19:46:40.13 ID:99nWjLbZo
確かに
男だからだな
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/10(金) 20:01:25.76 ID:NHk3MOoXo
>>1が何度も男性化嫌ならバイバイって言ってるの
男どうこう文句言うやつまだ残ってんのか
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:53:10.15 ID:FT3n2JxDO
テクテク

姫子「今日は澪と一緒じゃないの?」

律「あ、あぁ。たまには単独行動もしないとな」ハハハ

姫子「へー。でも、田井中くんと澪っていつも一緒にいるイメージしかないなぁ」

律「そうか?そこまで一緒にいるわけじゃないけどな…」

姫子「いやー、一緒にいるでしょ。多分一緒にいるのが当たり前過ぎて意識してないだけじゃない?」

律「そかな?」

姫子「そうだよ」

律「……立花が言うならそうなのかもな」フーン

姫子「なにそれ…」クスッ

律「てか、立花ってここら辺にすんでるんだな」

姫子「うん。……◯×の近くって言ったらわかるかな?」

律「あー、あそこか。てか、だったら家以外と近いんだな」

姫子「?」

律「俺、×◯の方なんだよ」

姫子「あ、じゃあ近いね」

律「な。近いな。
今まで会わなかったのが不思議だな」フヘヘッ

律「もしかして、小学生とか中学生の時に道ですれ違ってたりして!」

姫子「……あぁ、うん」

姫子「そだね」タハハ
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/10(金) 23:53:42.28 ID:FT3n2JxDO
律「いやー、しかし立花があのコンビニでバイトしてるとはなぁ」

姫子「まぁ、言ってなかったし、言うほど今まで話したことなかったからね、田井中くんと」

律「あぁ…たしかにそうだな」

姫子「……」テクテク

律「……」テクテク

姫子「……変かな?」

律「なにが?」

姫子「私がコンビニでバイトしてるの」

律「いや、変てか、ふつーに驚いてるだけ。
まさかあそこでバイトしてるとはって感じ」

姫子「いつもあのコンビニ使わないの?」

律「ん?なんで?」

姫子「結構前から私、あそこでバイトしてるんだけど、会ったの今日が初めてだからさ……」

律「あー…そういやそーだな。いつもは素通りするかな。
コンビニ寄るとしても…澪がKコンビニ好きだからそっち行くことが多いし」

姫子(……澪)

姫子「そ〜なんだ」

律「おう。なんか、あそこのデザート好きなんだ、澪」

姫子「あ〜。聞いたことあるかも、澪がそこのデザート好んで食べてるって」

律「え…」

姫子「?」

184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/10(金) 23:54:17.54 ID:FT3n2JxDO
律「……それ、どこで聞いたんだ?」

姫子「えーっと、たしかファンクラブの子かな?
たまたま澪が買ってるのを2、3回見たファンの子がいたらしくて」

律「そうなんだ…」

姫子「うん。まぁ、私はよく知らないけどね」

律「……」

律(……俺だけが知ってることだと思ってたのにな…)

律(HTTを通して澪が色んな人に知ってもらえるのは嬉しいけど、……)

律(こんな風に俺だけが見ることが出来る側面が減ってくみたいなのは……)

律(やっぱ、気分悪いな…)アーヤダヤダ

姫子「……」

姫子「やっぱさ」

律「ん?」

姫子「田井中くんは、澪が人気なのって彼氏としてすんごい嫌なわけ?」

律「へっ?なんだよ、いきなり」
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/10(金) 23:54:57.63 ID:FT3n2JxDO
姫子「いや、今すっごい嫌そうな顔してたから…」

律「……そうか?そ、そんなことないけどな」ハハハ

姫子「……さっきはありがとね」

律「なにが?」

姫子「コンビニで。わざわざ私にレジ頼んだでしょ?」

律「……」

姫子「あのバイト男、シフト私と合わせてきたり、メルアド聞いてきたりで。
初めのうちは親切そうだな〜って思ってよかったんだけど…」

姫子「最近ちょっと、つきまとわれてて。バイト中でもダラダラ話しかけてくるし」ハハハ

律「そーなのか」

姫子「うん。でも、今日は田井中くんがいたから助かったよ」

姫子「ありがとね、田井中くん」ニコッ

律「……」

姫子「……どうかした?」

律「いや、いきなり一緒に帰ろうとか迷惑かなと思ってたからさ、
そういう風に感謝されるとは…思ってなかったから」

律「ちょっとジーンときたわ」ハハハ

姫子「そりゃ、ちょっとはいきなり帰ろうって言われて驚いたけどでも、……それ以上に嬉しかったから」

律「……なにが?」

姫子「妙な優しさ……?」

律「妙なって…」

姫子「たはは…じょーだん。でも、学校以外で話す機会なかなかないから嬉しいんだよ?こういう風に田井中くんと話せるのは、さ」

律「……まぁ、ならいいけど…」
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/10(金) 23:55:31.47 ID:FT3n2JxDO
姫子「……あ、そろそろ道明るいし1人で帰れるから」

律「ん、………あぁ………」

姫子「じゃあ、送ってくれてありがとね!また明日学校で!!」

律「……あ、あのさ」

姫子「なに?」

律「またバイトの日は、送ってくからさ、遠慮しないで言えよ?」

姫子「え…でも…」

律「また今日みたいにバイト男と帰られて何か会っても困るしさ!」

姫子「……いや、それは」

律「まぁ、まぁ。本当に遠慮すんなよ!次はいつなんだ?バイト」

姫子「……明後日」

律「明後日か。終わりは今日みたいに8時か?」

姫子「う、うん…」

律「わかった。じゃあ、また明日な〜!気を付けて帰れよ」スタタタタ

姫子「……あぁ、うん、バイバイ……」

姫子「………」

姫子「………これっていいのかな?」
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/10(金) 23:58:13.75 ID:FT3n2JxDO
正直、姫子の口調がよくわかりませんのでおかしくてもスルーで

コメントありがとうございます
なんとか頑張って書ければいいな、と思いました
台詞わかりにくくてすいません
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/11(土) 00:32:19.86 ID:I1k5oSMvo
姫子の口調特に違和感ないよ
続き楽しみにしてます!
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 01:02:07.61 ID:WcFCyy02o
面白いし更新早いしいいね
応援してます
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 03:04:33.44 ID:aA9o0HUqo
りっちゃんそこまで優しくしたらだめだろ
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 13:43:34.02 ID:kFH4hdVSO

姫子の口調それでいいと思う
それに、台詞少なかったしあまり気にしないでいいんじゃない?
BDの設定だと姫子は今時の女子高生の挙動だけど礼儀正しく人情に厚いらしい
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/06/11(土) 14:59:50.27 ID:dVpLnm2AO
これじゃりっさんたらしみたいだぞ
はやく元の鞘に収まりなさい
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/11(土) 23:39:06.40 ID:n+aGJRDDO
唯「─って思わない??」

『……』

唯「ちょっと、聞いてる〜?和ちゃーん?」モシモーシ

和『あぁ、ちゃんと聞こえてるから耳元で大声出すなよ、唯』

唯「ならちゃんと返事してよね〜!」モウ

和『んなこと言ったって…』

唯「だからさー、そんなわけで私とムギちゃんは
ちょっとこのままじゃヤバいんじゃないかなぁと思うわけですよ!」

和『あぁ…まぁな…』

唯「澪ちゃん、ああ見えて豆腐メンタルだし」

和『豆腐メンタルだかどうかは知らないけど、まぁ…たしかに。
律と立花さんのことはクラスの男の間でもたまに話にでるけど…』

唯「え?そうなの!?なになに?どんな話してるの?」

和『いや、別に…。唯と紬みたいに真剣に話してるわけじゃないし…』

唯「聞きました?奥さん!!紬ですって!」

和『』
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:41:40.48 ID:n+aGJRDDO
唯「やっぱ和ちゃん、ムギちゃんのこと『紬』って呼んでるんだ〜」ニヤニヤ

和『(しくじった…)』

唯「なんでみんなの前で琴吹さん、なんて呼んでるの?」

和『……いいだろ別に……俺の勝手だし…』

唯「どうせ和ちゃんのことだから『みんなの前で恥ずかしい』とか思ってるんでしょ」

和『……』

唯「その沈黙はズバリ図星でしょう!」

和『……うるさいよ』

唯「唯さんにはなんでもお見通しですぜ。真鍋くんよぉ」クフフ

和『……てか、俺のことはどうでもいいだろ。今は律と立花さんの話』

唯「あ、そ〜でした。男子はなに話してるの?」

和『なにって言われてもなぁ…』

唯「うんうん」

和『……なんというか』

唯「なになに」
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:42:50.68 ID:n+aGJRDDO
和『律と立花さんが最近仲いいから今なら秋山さん横取りできるんじゃね?』

唯「……」

和『……みたいな』ハハハ

唯「下衆いよ、和ちゃん!?」

和『いや、俺はクラスのやつの意見を述べただけであって、俺が言ったわけじゃないからね?』

唯「あさましいよ、和ちゃん!?ムギちゃんいるのになに言ってるの!?」

和『いやいやいや!?お前がなに言ってんだよ?だから、俺が言ったんじゃないってば!!佐々木とか佐々木とか佐々木とかだって』

唯「あ、ごめんキャッチ入った―電話切るね、愚かな和ちゃん」

和『おい、ちょっと!?お前ちゃんとわかったのか?本当に俺が言ったんじゃないから!!』

唯「はいはい。ムギちゃんに伝えとくから」バイバーイ

和『伝えんなよ!?』

ツーツー

和「……電話切れてるし」

和「自分からかけてきといて、自分から切るとか…たく」ハァ

和(唯はやっぱ唯だな…)
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:43:36.54 ID:n+aGJRDDO
―――――

唯「もしも〜し」カメヨーカメサンヨー

『あ、も、もしもし…唯か…?』

唯「あはは…やだなぁ、もう。家の電話じゃなくて私のケータイなんだから、80割くらいは私が出るよ〜澪ちゃん」

澪『あ、そ、そうか。……たしかにそうだな。なんかすまん(……80割?)』

唯「いいよ〜。で、どうしたの?この時間に澪ちゃんから電話なんてめずらしいよね」

澪『あぁ…たしかにめずらしいな…。
その…なんというかさ…』

唯「うん」

澪『いや、唯とムギも気づいてるかもしれないけどさ、
最近…律と私、なんだか上手くいってない気がして…』

唯「上手くいってない…」

澪『あ、いや、その……別に律とは話も普通にするし、ケンカしてるわけでもないんだけど…』

唯「うん」

澪『なんか、こう…ちょっと、話しをするのとか減ってきてて…どうしたものかなって思って……』

唯「……そうなんだ」

澪『う、うん』
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:44:27.71 ID:n+aGJRDDO

唯「なんかさ、最近」

澪『うん』

唯「りっちゃんって、姫子ちゃんとよく話してるよね」

澪『………うん』

唯「さすがにそれは気づいてるよね、澪ちゃん」

澪『うん、気づいてるよ…てか、唯たちも見てるよな…クラスおんなじなんだし』

唯「最初はただ番組のこと話してるだけなのかなぁ〜って思ってたんだけど」

澪『うん…』

唯「なんか段々ふつーに仲良くなってきてるよね、あの2人…」

澪『やっぱ…そうだよな…』

唯「うん……。あのさ、澪ちゃん」

澪『なんだ?』

唯「大丈夫?」

澪『……』

澪『……』

澪『……ちょっとダメかも』

唯「……そっかぁ」
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:46:34.15 ID:n+aGJRDDO
澪『立花さんがいい人ってのはさ、わかるんだけど…』

澪『律と楽しそうに話をするのを見るのはちょっと………ヤダ』

唯「うん」

澪『……でも、立花さんのことそんな風に思っちゃう私が一番、ヤダ』

唯「……」

澪『別に律のこと、束縛したいわけじゃないのに…。
ただ、律は律で話の合う人と話をして楽しんでるだけなのに……』

澪『どうして2人が一緒に居るのを見ると…居場所がなくなったみたいに感じちゃうんだろう…』

澪『私の律への思いって、不安定でうすっぺらくて…』

澪『やっぱ、ヤダ』ハハハ…
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:48:16.70 ID:n+aGJRDDO
唯「そうなの?」

澪『かもしれない』

唯「誰かに『そんなことないよ』って言ってほしい?」

澪『……かもしれない』

唯「私が言ってもいいけど、それで澪ちゃんの憂鬱が消えるわけでもないよね」

澪『そうだな……』ハァ

唯「りっちゃんって、優しいから澪ちゃんも大変だね」

澪『……そうなのかな?』

唯「そうだよ」

澪『そうなんだ…』

唯「でも、澪ちゃんモテモテだからりっちゃんって大変なんだよ」

澪『それはないだろ』

唯「そうかな?」

澪『そうだよ』

唯「……そっかぁ」

澪『うん』

唯(むう…自覚がないとはどうしましよう、澪ちゃん……)

トントントン

唯「あ、ちょっとごめんね」

澪『あ、うん』
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:49:48.09 ID:n+aGJRDDO

唯「はーい。どうぞー」

ガチャ

純「あ、ご飯の準備出来たんで食べましょー」

唯「はーい」

純「って、まだ制服のまんまですか!?シワシワになったら憂がまた怒りますよ?」

唯「これはこれはすいませぬ」ヌッフェフェ

純「着替えてから降りてきてくださいね!
今日は春巻きですよ〜」

唯「わかったよ〜ありがと純ちゃん。すぐいく〜」

純「は〜い!」ジャッ

バタン

唯「春巻きかぁ〜♪もしもし」

澪『おう。てか、もう唯ん家は夕御飯なんだな。そろそろ切るよ。話聞いてくれてありがとうな』

唯「うん。なんか時間なくてあんまり話聞けなくてごめんね?また明日でもいつでも相談とか、のるから!」

澪『……ありがとう。じゃ、また明日!』

唯「ほいほーい。また明日!」

澪『……あ!唯!あと1ついいかな?』

唯「ん?なにかな?」
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:50:38.82 ID:n+aGJRDDO
澪『律から楽譜ってか、歌詞もらってると思うんだけどどうだった?』

唯「え?」

澪『ん?どした?あの歌詞ダメかな?』

唯「いや、ダメもなにも、私りっちゃんから歌詞の紙もらってないけど…」

澪『……え?律に渡したんだけどな』

唯「それっていつの話?」

澪『先先先先週くらいかな…?』

唯(りっちゃん……絶対忘れてる)

澪『唯?』

唯「あ、う、うん。ごめん、ちょっと最近忙しかったからまだ見てないんだ〜」

澪『そうか…。なら、見たら感想よろしくな』

唯「あ、う、うん!もちろんだよ!!じゃあ、そろそろ下に行かなきゃ!」

澪『ん。じゃあ、また明日なー』

唯「はーい」ピッ

ツーツー

唯「りっちゃん……歌詞……無くしてないよね?」


―――――

ツーツー

澪「……」

澪「あ、メールきてる…」

澪「……律か」

澪「……」

澪(なんか返す気おきないな…)

澪(…あとでまた送ることにしよう)
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:53:20.77 ID:n+aGJRDDO
13通りめ 唯と澪 終わり

コメントありがとうございます
姫子の口調は大丈夫みたいなのであんな感じでいきたいと思います
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/11(土) 23:58:09.04 ID:WcFCyy02o
おつおつ
これは一波乱ありそうだね
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/13(月) 17:37:41.79 ID:zEQUUPhSO
唯の和への台詞ワロタ
あと佐々木さんも男なんだなww
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/14(火) 12:54:47.26 ID:BJxMy4JDO
矛盾はわざとかしら
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/14(火) 14:03:27.51 ID:TF91H542o
男性化ありでここまでずっと恋愛話なのはちょっとキツイぜ
207 :1です [sage]:2011/06/14(火) 15:13:01.55 ID:009dYCmDO
一応自分で把握してる矛盾は

梓の、ムギと唯の呼び方

なんですが
それ以外になにかあったらもしよかったら教えてください

男性化しといて恋愛オンリーってのは
「エロをいれろ」と言うことでしょうかね
もしそうでしたら
エロは入れるかどうか考え中ですとしか言いようがないです

すいません
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/14(火) 17:02:33.38 ID:BJxMy4JDO
読み返してみたけど勘違いだったでござる

とりあえず1000まで頑張って下さい!
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/14(火) 20:12:45.15 ID:OlWCaMoAo
>>207
自分のやりたいようにやっていけばおk
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(和歌山県) :2011/06/14(火) 20:22:24.31 ID:ILLRtAiF0
>>207
大丈夫
俺の中では百合になってる
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/14(火) 22:53:37.38 ID:03iRajzbo
わたしエロはいらないと思います
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/14(火) 23:19:44.30 ID:TF91H542o
いやいやごめんなさい、


なんというか、男女の仲っていうのを感じさせないほのぼのっていうのかな、そういうのも間間で挟んでもいいんじゃないかなって
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/14(火) 23:51:30.75 ID:G80INiJVo
和と純 和と梓 とかあったら面白そう
兄vs彼氏
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/15(水) 00:02:43.29 ID:PJ9VA0A+o
兄?
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/06/15(水) 05:55:47.60 ID:R2cS12WCo
タイトルに男体化って書いとけクズ
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/16(木) 02:10:00.33 ID:eoIYrDKDO
澪「……」タタタ

澪(どうしよう…ちょっと遅くなっちゃった。
今日はもうさきに行っちゃてるかな)タタタ

澪(……あれ?)

澪(…なんでいつも通り待っててくれるって思えないんだろう)

澪(……律)
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 02:10:35.85 ID:eoIYrDKDO
タッタッタ

澪「……あ」

律「澪!おはよ」

澪「あ……うん。おはよ」

律「澪が遅いの、めずらしーな。いこーぜ!」タタタ

澪「……あ、うん」

澪(待っててくれた…)タタタ

澪(……なんで?)

スタスタスタ

律「おい、昨日はなんでメール返してくれなかったんだよ。
ずっと待ってたんだぞ?」

澪「え、……うん」

律「いや、『うん』じゃなくてさ。電話しても出なかったし。……1人で帰るし。
ちゃんと帰ったのか心配してたんだからな?」

澪「……ちゃんと帰れたから」

律「それなら…いいんだけどさ…(澪元気ないな…?)」

澪「……」

律「……」
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 02:11:10.61 ID:eoIYrDKDO
律「……(なにこの雰囲気。まだ怒ってんのか?)」

澪(……歌詞のこと、聞かないと……)

律(えーっと、なんか話題ないかな?)


澪律「あ、あのさ」

澪「えっ?」

律「あ…」

澪「り、律からいいよ」

律「えっ?澪からでいいぜ?大したことじゃないし」

澪「私も大したことじゃないから……律いいよ」

律「そっか…じゃあ。言うな」

澪「うん。なに?」

律「いやさ、昨日コンビニ寄っただろ?」

澪「うん」

律「そこで立花がバイトしててさ」

澪「……え?」
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 02:11:54.91 ID:eoIYrDKDO
律「いや、あのコンビニめったに行かないから、
昨日初めてそこで立花がバイトしてるの知ったんだけどな」

澪「……へー、そうなんだ」

律「あぁ。んでさ、ちょーどバイトが終わる時間だったし帰る方向一緒だったから、一緒に帰ったんだ」

澪「誰と…?」

律「へ?立花だよ。てか、立花だろ。話の流れからして」

澪「……そっか」

律「ん。でさ、バイトの終わる時間結構遅いみたいだし、あそこら辺物騒だから、
これからしばらくの間バイト終わりに立花送ろうって思うんだ」

澪「……」

律「ちょっと気になることもあるし」

澪「……え?」

律「ん?」

澪「なんだよ、それ……」

律「なにが?」
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 02:13:00.72 ID:eoIYrDKDO
澪「……なんで律がそんなことするの?」

律「へ?そんなことって?」

澪「いや、だからさ。
なんで律が立花さんをわざわざバイトの終わる時間に迎えに行って一緒に帰らなきゃいけないの?」

律「え……、だってあそこら辺、夜になると危ないの澪も知ってるだろ?」

澪「それは…わかってるけどさ…」

律「な?1人で危ないってわかってるんだから、立花帰らせるわけにもいかないだろ?」

澪「いや、でもだからってどうして律が立花さんと帰らなきゃいけないんだよ?」

律「だから1人だと危ないからだって」

澪「……」

律「なに怒ってんだよ…」

澪「……」

律「いきなりそんな怒られてもさ、こっちはわけわかんないんだけど…」

澪「……本当にわからないのか?」

律「ん?」

澪「律はどうして私が怒ってるのかわからないの?」

律「……」

律「……わかんないよ」

澪「……」ハァ
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 02:15:01.66 ID:eoIYrDKDO
律「なんだよ…」

澪「もういい」

律「……」

澪「律がどうして私が怒ってるのか本当にわからないなら、これ以上話したってムダだ」

律「だからなんだってそうなるんだよ…」

律「俺、悪いことしてるか?」

澪「……自分がなにしてるかわかってないんだろ?」

律「……」

澪「……もういいよ」

澪(どうせこの分じゃ、歌詞のことも忘れてるんだろうな)

律「おい…」

澪「勝手にしろよ。先行く。バカ律」タッタッタ

律「あ、ちょっと!?」

律「……」

律「なんだよ…一体」
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 02:15:40.90 ID:eoIYrDKDO
―――――

澪「……」スタスタ

ストン

唯「あ、澪ちゃんおはよー」

紬「おはよう、澪ちゃん」

澪「ん、あぁ…おはよう、唯、ムギ」

紬「なんか元気ない?」

澪「え、いや、大丈夫だよ」ハハハ

紬「そう。それならいいんだけど」

唯「てか、澪ちゃん今日はりっちゃんと一緒じゃないんだね」

澪「あ、うん、まぁ…ちょっと」

律「ちーっす」

紬「あ、りっちゃんおはよう」

律「あ、ムギ、はよ。唯も」

澪「……」
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 02:17:00.43 ID:eoIYrDKDO

唯「あ、りっちゃん来た。おはよー」

律「……あ、唯」

唯「ん?なに?」

律「……ちょっと遅くなったんだけどな」ガサゴソ

唯「?」

スッ

律「これ、新しい歌詞らしいから目、通しといて」

唯「あ!」

澪「……あっ」

律「ん?なんだよ」

唯「いや、ううん!別に!?」

唯(りっちゃん無くしてなかったー!)

澪(……なんだよ)

律「ちょっと澪から渡されてから時間経ってるんだけど、確かに渡したからな!」

唯「うん。わかったよ!」

澪(立花さんと帰るくせに…歌詞忘れてないとか…)

澪(律が何したいのか本当にわからない…)

224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 02:17:35.30 ID:eoIYrDKDO
紬「今回も良さそう?」

律「ん?……まぁ、それは見てからのお楽しみだな!」

紬「ふふ。そうね。楽しみにしとくわ、澪ちゃん!」
澪「えぇ…、あぁ…うん。そうだな」

紬(……あれ?やっぱなんか元気ない)

紬(これは…)

律「……」

姫子「はよー」

唯「あ、姫子ちゃんおはよー!」

姫子「ははっ、唯は朝から元気だなぁ」

唯「えへへーそれほどでもー」テレテレ

姫子「いや、誉めてないから」

律「……」

姫子「あ、……おはよう……田井中くん」

律「ん、あぁ、おはよう、立花」

姫子「昨日はありがとね」

律「あぁ…いや、別に気にすんなよ!」

澪「……」

唯(ム、ムギちゃん!?)ヒソヒソ

紬(……えぇ、唯ちゃん)ヒソヒソ

紬(これはなにかあったみたいね)ヒソヒソ

唯(やっぱり?)ヒソヒソ
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 02:19:08.96 ID:eoIYrDKDO

佐々木「おい、真鍋」

和「朝から話しかけんな、佐々木」

佐々木「なにそれひどい」

和「お前のせいでこっちはひどいめにあってんだ」

佐々木「俺ってば、人気者!?」

和「うるさいよ」

佐々木「ったく、朝からお前は冷たいやつだなー。それより」

和「…なんだよ」


佐々木「田井中と秋山さん、またけんかかな?」

和「そうなのか?俺にはまったくわからないんだけど」

佐々木「チッチッチッ、まだまだですなぁ。生徒会長さんよぉー。
俺ほどになると田井中と秋山さんがけんかしたかどうかなんて、
秋山さんのため息でズズッとビバッとお見通しよ!」

和「……へー、そうなのか」

佐々木「素でちょっとヒクなよ」

和「すまん」

佐々木「いや、素で謝られても困るんだけどな」

和「俺にどうしろと……」

佐々木「まぁ、とりあえず、田井中と秋山さんの仲がヤバイってことはあれだ」
和「どれだ」

佐々木「ついに俺の時代か!?」

和「それは永遠にない」

佐々木「永遠に!?」ガーン

和「永遠に、だ」

佐々木「2回言わなくていいよ!?」ガビーン
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 02:20:18.77 ID:eoIYrDKDO

コメントありがとうございます

自分の好き勝手に書かせてもらいます

227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/06/16(木) 03:32:59.14 ID:ydCxo60AO
なんだよこの律…
少女マンガみたいだぞww
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 18:02:41.30 ID:5bEDF78p0
ウザ律
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/16(木) 23:57:13.37 ID:q4Q8hlySO
ほう
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 04:54:35.96 ID:71rsVLPDO
律(女)「あちゃ〜あいつ、少女マンガっちゃったかー」

よく思うけど、SSで「これはヒドイ」って思われても
そのキャラがひどいわけじゃなくて、
そのキャラにそんなヒドイ言動をさせるようにそれを書いてるやつが悪いんだと思うんですよね

というわけで、律はウザくない
231 :思いついただけの話2 :2011/06/18(土) 04:55:47.50 ID:71rsVLPDO
唯「あれ?今あずにゃんの声が聞こえたような…」

唯「でも今あずにゃん、男性化してるのに…」ウン?

唯「……(脳みそフル回転中)」ムンッ

唯「なるほど、さっぱりわからん」

唯「とにかく声がする方へ行ってみよう!」タタタタ
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 04:56:33.64 ID:71rsVLPDO
「でさ〜、そこでメルルの敵キャラがいきなり〜」

「あ、いた〜!あの娘だ!」

「は?マスケラとかあんた本当に中二入っててひくんだけど」


ソーッ


「はぁ?そこらのアニメとメルルを一緒にすんな!」

唯「あ、ずにゃ〜ん」ピョーン

ガシッ

「うぁ!?な、なに?なんなのいきなり!?」ピッ

「あ、電話間違えて終了ボタン押しちゃった!?」

233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 04:57:18.48 ID:71rsVLPDO
唯「うぁぁあああああああん!?この声だよぉ!!あずにゃんあずにゃんあずにゃんあずにゃん」クンカクンカクンカ

「ひっ!?ちょ、な、なんなのあんた!?いきなり抱きついてきて!!てか、人の匂いをかぐなぁ〜〜!?」

ムニッ

唯「」

「ひゃあ!?ち、ち、ちょっと!?どこ触ってんのよ!!」

唯「胸があるだとォ…!?」

「あるに決まってるでしょ!!バカじゃないの!?」

唯「胸さわっただけでバカ!?」ガーン

唯「和ちゃんよりひどいよっ!」

「てか、どうでもいいからはやく離せってのっ!!」

唯「というか、よく見たら髪も黒くないし、ツインテールでもない!?」

「あーもう!うざったい!!いいかげん私から離れろ〜〜〜」ジタバタジタバタ
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 04:58:01.28 ID:71rsVLPDO
唯「あ、あれ!?でもやっぱり声はいっしょだ!?」

「声って…てか、くっ、こ、こいつ腕の力強すぎっ!!いい加減離れろってば!?」

唯「………でも、あずにゃんはこんな乱暴さんじゃないよね?」

「し、失礼な!私のどこが乱暴だっての!?」

唯(あずにゃんなのに…あずにゃんの声なのに……)

唯(だが、しかし…ちょっと乱暴で言葉遣いがあずにゃんではない…)

唯(これは一体どういうことなのだろうか…!!)

「はーなーせー!!」

唯(取り合えずここは…)
パッ

「お、おっと!?はぁ、や、やっと離してくれた…」

唯「でへへ、なんだかすいやせん」

唯(道化を装い様子をみよう!!)

「ったく…てかその制服、ここら辺の高校じゃないみたいだけど…」

唯「あぁ…声はあずにゃんなのに…」

「な、なによ!?その不満そうな目はっ!!」
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 04:59:37.24 ID:71rsVLPDO
唯「でも……」ジリジリ

「ちょっと……なんで少しずつ近づいてきてんの…」

唯「この子はこの子でかわいい〜」ガシッ

「うわっ!?ちょっ!?だからなんで抱きついてくるんだっての!!
てか、私がかわいいとか当たり前だから」

唯「うはーあずにゃんとはまた一味違った匂いがするけど、目をつむれば声はあずにゃんで、
でもそれでいて身体に感じる温かさと柔らかさはあずにゃんのそれとは全く違っていて、
そのことに絶望を感じている私は一体どうしたらよいのやら……」ワサワサクンカクンカ

「離れればいいでしょ!?てか、本当に匂いをかぐなっ!!
……て、どこ触ってんの!?」ギャー

唯「カムバックあずにゃん!」サミシー

「っていきなり何泣いてんの!?」

唯「だって…あずにゃんに会いたいんだもん…」シクシク

「……い、いや、私にそんなこと言われたって」

唯「あずにゃん分が足りないよぅ…」シクシク

「そ、そのあずにゃんってのはあんたの何なのさ?」

唯「あずにゃん?あずにゃんはあずにゃんだよ?」

「いや……あずにゃんはあずにゃんって……それ全く答えになってないし」
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 05:01:17.29 ID:71rsVLPDO
唯「あずにゃんはね、私のたった1人の後輩なんだよ」

「へー、あんた、何か部活でもしてんの?」

唯「うん、けいおん部に入ってるよ」

「けいおん!?あんたが!?」

唯「そうだよ〜。私とあずにゃんはギターなんだ。
でも、あずにゃんの方がギター上手でいっつもあずにゃんを私は怒らせてばっかりなんだ」デヘヘ

「あんた、先輩ならしっかりしなさいよ…」

唯「めんぼくねぇです……。けどね、あずにゃんいつも私に対しての態度は怒ってるんだけど、
心からは私のこと怒ってないってこと、私、知ってるんだー」

「へー……そうなんだ」

唯「うん。きっと私のこと本当に心配してくれてるから怒ってくれるんだよね。
どうでもよかったら、多分私になんて何にも言わないであずにゃんは自分のギターの練習してると思うから」

「……ふーん。なんかいいやつじゃん。あずにゃんって人(なんか……)」

「(こいつに抱きつかれてると懐かしいような、ホッとするような気持ちになるのはなんでなんだろう…)」
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 05:02:14.62 ID:71rsVLPDO
唯「そうなんだよ、あずにゃんはいい子なんだ。
本当に…優しくてかわいくて…」

唯「本当に…」

「へ〜……てか、いいかげんに離れて」

唯「あずにゃん…(´д`)」

「ん?」

唯「(´;ω;`)ブワッ」

「ちょ、な、なんでまたなくの!?」

唯「会いたいよ…あずにゃんに会いたいよ(つд∩) ウエーン」

「ほ、ほ、ほら、げ、元気出しなさいよっ、きっと会えるってば、そのあずにゃんって人に!!」ワタワタ

唯「ホント…?(つд・ )チラ」

「多分…」

唯「多分…(;´д`)」
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 05:04:28.42 ID:71rsVLPDO
「まぁ、あんたが諦めない限り大丈夫だよ、きっと。なんでか知んないけどそんな気がする」

唯「そう思ってくれる?」

「思うよ。あんたの、あずにゃんへの気持ち、うすっぺらいうわべだけの思いじゃなさそうだし…
そう思うからさ、もう泣くのはやめなよ、先輩がそんな泣いてばっかならあずにゃんだってきっと困るって!」

唯「ふふっ…」

「なに笑ってんの」

唯「あずにゃんの声でそう言われたら、なんだか大丈夫な気がしてきた」ヘヘヘッ

「……そう。それはよかったじゃん」
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 05:05:41.05 ID:71rsVLPDO
唯「うん!」ゴシゴシ


パッ


「あっ……」

唯「抱きついたまんまで泣いちゃってごめんね?」ヘヘッ

「いや、別に。そんな気にすることじゃないから……(なんでかもう少し抱きついててほしかったかも)」

「(って!なに考えてんだわたしは!!)」ハッ

唯「あずにゃんがいつでも帰ってきてもいいようにギターの練習しなくちゃ!」

「そっか」

唯「じゃないと久しぶりに会うのにまたあずにゃん怒らせちゃうもんね!
先輩としてはなんとかそれだけは避けないと!!」フンス

「……なんだ」

唯「ん?」

「あんた、ちゃんと先輩出来てんじゃん」

唯「そ、そうですかね?」デヘヘ

「早く会えるといいね、そのあずにゃんって人に」

唯「うん。ありがとう!じゃあ、私帰るね〜」バイバーイ

タタタタ


「なんかよくわからないけど…すごい人に会った気にする…」


「私もたまには…あいつに優しくしてみようかな…」

「……まさかね」
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 05:06:19.87 ID:71rsVLPDO
思いついただけの話2 終わり
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 05:21:52.82 ID:tU4hlI0SO

次回も楽しみにしてるよ
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/18(土) 06:06:40.76 ID:0+N/EO/fo
>>230
そんなこと一々言わなくても(ry
あと色んな意見全てに反応しなくてもいいんだぞ
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 07:27:40.15 ID:71rsVLPDO
>>240

訂正

「なんかよくわからないけど…すごい人に会った気がする…」


そこまで反応してるつもりはないんですけどね
ちょっと反省します
すいません
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/18(土) 19:42:20.60 ID:71rsVLPDO
律『キャッチボールをしよう!』

梓「え。いやです」

律『うはっwww即答www』

梓「え!?なんですかその反応。キモッ」

律『キモッとかいうなよ。素でへこむだろーが!!』

梓「そっすか」
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 19:44:19.20 ID:71rsVLPDO
律『ながすなよ!ツッコメよ!!なんかはずかしいだろ!!』

梓「え?律先輩がしたいのってもしかして」

梓「…言葉のキャッチボール!?」ゴクッ

律『つば飲むな!深刻そうに言うな!!
てか、言葉のキャッチボールって「したい」って思わなきゃできないものだっけ!?あれ!?』

梓「まぁ、律先輩ですから…」

律『お前、その、こいつどうしょーもねーなって雰囲気醸し出すのやめような?』

律『なぁ、キャッチボールしよーぜ〜』

梓「キャッチボールしたことないんで」ムリムリ
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 19:46:24.18 ID:71rsVLPDO
律『うそこけ!体育の授業でしてるだろ』

梓「あ、たしかに」

律『な?』

梓「でも、グローブ持ってないです」

律『み…さとしのがあるから大丈夫』

梓「…えーと」

律『ん?なんだよ』

梓「あ、つき指するとギターの練習できないんで」

律『お前、今考えたろ、それ』

梓「……まぁ」チッ

律『(舌打ち!?)』

梓「でも正当な理由ではあると思います」

律『なら、つき指しない程度に頑張ればいいんだよ』

梓「なんですか、それ。意味わかりませんけど…」
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 19:47:31.65 ID:71rsVLPDO
律『まぁまぁ。夕方で涼しくなってきたし!公園で待ち合わせな!じゃ』プチッ

梓「ちょ!?」プープープー

梓「…」

梓「絶対高校野球見てて自分もしたくなったんだ…」

梓「…自分勝手な人だなぁ」ッタク
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 19:49:22.81 ID:71rsVLPDO
――公園――

律「あずさ〜」ヤホー

梓「あ!」

梓「自分から誘っといて遅く来るとか…(自転車とばしてきたのに)」

律「ゴメンゴメン。グローブがなかなかみつからなくてさ。ほら」ポイッ

梓「うわっ!?」パシッ

梓「いきなりグローブ投げないでくださいよ」

律「はめてみ?大きさちょうどいいだろ?」

梓「…はい。ちょうどいいです」

律「中学生の時に使ってたんだけどな。とっといてよかったよ」ボールボール

梓「(中学生…微妙に複雑だ)」

律「よし!」パシッ

律「梓ちょっとあっち行って」

梓「あ、はい」タタタタ

梓「こんなもんすか?」

律「うん。OKOK!じゃー投げるぞー」
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 19:50:53.97 ID:71rsVLPDO
梓「(律先輩、スポーツ得意そうだけど、キャッチボール上手いのかな?)」

律「それ〜!」ポーン

梓「ちょ!?どこ投げてんですか!?」タタタタ

律「ごめ〜ん」テヘ

梓「1球目から走らされるとか」タクッ

梓「あ、あった」ヒョイ

梓「いきますよ〜」

律「オーイェ!」

梓「そーいっ」ポーン

律「お!ナイス!!」パシッ

梓「こ、これくらい普通ですよ」

律「照れるな照れるな」

梓「照れてません!!」

律「次いくぞ〜」

梓「あ、はい」

律「違うぞ!梓!!掛け声は『バチコーーイ』だ!」

梓「ば、ばちこーい…」

律「それ!」ポーン

梓「」

梓「またあらぬ方向に!?」
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 19:53:07.96 ID:71rsVLPDO
律「あ。ごめwwwとってきてwww」

梓「…」タタタタ

梓「あ、あった」

梓「いきますよー」

律「バチコーイ」

梓「そりゃー!」ブン

梓「(あ!ちょっとそれた!?律先輩取れないかも!?)」

律「なにおー!!」ズササササー

律「ほっ!」バシッ

梓「!!」

律「どうだ〜うまいだろ!!」イェーイ

梓「今のは普通にすごいですね!!」

律「捕るのは何回もしたからなぁー」

梓「捕るのは?」

律「まぁまぁ。ほら!いくぞー!」ポーン

梓「って!?だからさっきからどこ投げてるんですか!?そんなに左にいませんよ!?」アイムヒアー


律「あwwwごめwwwまた変なとこいったwwwとってきて梓!!」スマンスマン

梓「…」タタタタ

梓「(あれ?もしかして…律先輩って)」アッタ…
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 19:54:49.34 ID:71rsVLPDO
梓「いきますよ〜」

律「うっしゃー!!」

梓「うらっーー」ビュン

律「ほっ」バシュ

梓「(やっぱ捕るのはうまいんだけど)」

律「梓、お前球投げるのうまいなぁ〜」

梓「いや、普通ですよ」

律「照れない照れない」

梓「照れてないっすよ」

律「いくぞ〜」

梓「おぉー(今までのことから推測して律先輩は)」

律「今度はちゃんとなげるからな〜」ブンブンブン

梓「(こんな素人が投げるのですら普通に見えるほど)」

律「ほれ!」ピョーン

梓「このノーカンやろぉぉぉおおおおおおお!!!!!!」

律「あ、ばれた!?」ケラケラ
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 19:56:50.49 ID:71rsVLPDO
梓「ばれた!?って自覚ありですか!!」

律「うん」

梓「いや、うんって!?キャッチボールできないのに誘わないでくださいよ!!」

律「久しぶりにしたらできるかな〜って思ったんだけどなwww」

律「無理だったwww」

梓「なんですか!?それー!!」ウガー

律「そんな怒るなよwww」

律「あ、梓!!」

梓「え、なんですか?」

律「ボールとってきてwww」

梓「」

梓「うぜー!!!!!」タタタタ

律「www」

律梓「ヤイノヤイノ」




澪唯「……」
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 19:59:31.16 ID:71rsVLPDO

澪「何してんだ?あいつら」

唯「キャッチボール?」

澪「あ、キャッチボールか」

唯「りっちゃん全然ダメダメだね!」

澪「あぁ…あいつは…」

唯「?」

澪「中学生の時に体育の授業の練習がてら2人で練習してたからあいつは捕るのはうまいんだけどな」

澪「投げるの慣れてないんだよ」

唯「そーなんだ」

澪「うん」

唯「う〜ん」

澪「?」

唯「じゃあ、澪ちゃんは投げるの上手いけど捕るのダメダメなんだね!」

澪「…いや」

澪「律の特訓むなしく、私は投げるのも捕るのもダメダメのままだ」

唯「なんと!?りっちゃん、不憫な子!!」
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 20:02:53.24 ID:71rsVLPDO
澪「まぁ、でも…」

唯「?」

澪「あいつら今、楽しそうだからよくない?」

唯「…」

律「うなれ!ナックルボール!!」ニョーラーン

梓「ちょ!?普通に投げることすらできないんだから、そういうのやめろ!!バカ!」

律「バカいうな、このバカ!」

梓「バカっていうほうがバカだろ!」ブン

律「うるせーよ!」バシッ


律「てか、言い出しっぺお前だからやっぱり梓がバカじゃんwww」ポーン

梓「だからどこなげてるんだって!?」

律「www」

律「つーか、お前ムキになって敬語とれてんだけど」
梓「あっ」

唯「……だね」ニコッ

澪「う、うん(かっこよく決めたかったのにびみょーに私がスベって
唯が空気よんだみたいな感じになった)」
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 20:04:14.74 ID:71rsVLPDO
14通りめ 律と梓 終わり
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/18(土) 21:36:50.28 ID:20ICPH09o
おつ
青春してるね
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 22:32:50.53 ID:QZBICYmDO
唯「あーめあーめふ〜れふ〜れあーずにゃーんが〜」

唯「にゃ〜のめーでお〜むかえーうーれし〜いな〜」

唯「ぴーちぴーちちゃーぷちゃーぷ」

唯「にゃーんにゃーんにゃーん」

梓「……」
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 22:33:36.65 ID:QZBICYmDO
唯「えへへ〜♪」

梓「なんですか?その歌は…」

唯「あずにゃんと相合い傘してる歌だよ〜」ヘヘッ

梓「んなっ///」カァァ

唯「雨降ってて嬉しいなぁ〜」チャプチャプ

梓「そ、そうですか…雨の日好きなんですか?」ピチャピチャ

唯「……ん〜、じゃあ、そういうことにしとこうかな?」

梓「?」

唯「〜♪」
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 22:35:09.60 ID:QZBICYmDO
梓「てか、今日雨の予報だったんですから傘忘れないでくださいよ…」

唯「たはは…ごめんごめん。
ギー太のレインコートの準備してたら自分の傘を多分玄関に忘れてしまいまして」

梓「ギー太が濡れなくても先輩が濡れたらもともこもないじゃないですか」

唯「ごもっともです」

梓「なんなら、雨の日くらいは部室に置いて帰っても」

唯「それはヤダっ!ギー太は私と一緒にいなきゃダメなんだよっ」

梓「………そうですか」ハァ

唯「うん。そうなんだよ」フンスッ

唯「♪〜」

梓「……」

梓(まさかギターに嫉妬するなんてな…)

梓(……情けない)

唯「にゃーんにゃーんにゃーん♪」
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 22:36:37.14 ID:QZBICYmDO


ザ――………


梓「……」ピチャピチャ

唯「……」チャプチャプ

梓(あ……)

梓(唯先輩…右肩が…濡れて)

唯「ん?どうしたの?こっちばっか見てるけど」

梓「えっ!?あ、いや、な、なんでもないです!?」ワタワタ

唯「」ジー

唯「あー!」

梓「へ、な、なんですか!?」ビクッ

唯「あずにゃん、左肩濡れちゃってる!?」

梓「え、……あ、ほんとだ。でも、それを言うなら平沢先輩だって…」

唯「ん?あ、ほんとだ!!気づかなかったやー」ウワー

唯「お互い結構かたっぽだけ濡れちゃってるね」

梓「ですねぇ」

唯「肩だけに」

梓「……」

唯「んもう!黙らないでよ」

梓「いまのにどんな反応すればいいんですか…」

唯「笑えばいいと思うよ?」

梓「笑っていいなら笑いますけど」

唯「なんか私とあずにゃんの言ってる『笑い』の種類が違う気がするからやっぱ、笑うのはやめようか」

梓「はぁ……」

261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 22:37:33.58 ID:QZBICYmDO


ザ――………


梓「……あの」

唯「ん?どうしたの?」

梓「いや、そのっ…」

唯「?」

梓「このビニール傘ちょっと2人だと小さいんで、もう少し寄りませんか?」

唯「……」

梓(あ、やばっ。ヒカレタ!?)

梓「あっ!?いや、なんというか、平沢先輩に風邪ひかれても困るっていうか、平沢さんに申し訳ないっていうかですね!?」

スッ


梓「あ」

唯「へへ。これくらい近づいたら濡れないかな?」

梓「……」

唯「……あずにゃん?」

梓「あ…、あ、は、はい!多分濡れないと思います」

唯「ん!じゃあ、雨が強くならないうちに帰ろ〜」

梓「……はい」

262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 22:38:44.39 ID:QZBICYmDO


ザ――………


唯「あーめあーめふ〜れふ〜れあーずにゃーんが〜」

梓(……左肩が歩く度に当たるなぁ)

唯「にゃ〜のめーでお〜むかえーうーれし〜いな〜」

梓(先輩は気にしないのかな…そういうの……)

唯「ぴーちぴーちちゃーぷちゃーぷ」

梓(……端から見たらどんな風に見えてるんだろ)

唯「にゃーんにゃーんにゃーん」

梓(……なぁ、ギー太、どんな風に見えてるのかな)

唯「ぴーちぴーちちゃーぷちゃーぷ」

梓(………まぁ、いっか)チラッ

唯「にゃーんにゃーんにゃーん」

梓(なんか今、物凄く幸せだから)

唯「ぴーちぴーちちゃーぷちゃーぷ」

梓「って、何回繰り返してんですか!?」

唯「ん?……だって嬉しいんだもん」

梓「そんなに雨好きなんですね…知りませんでしたよ」

唯「えへへ〜……」

梓「明日も雨ならいいですね」

唯「だね!……にゃーんにゃーんにゃーん♪」
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/20(月) 22:39:24.65 ID:QZBICYmDO
15通りめ 唯と梓 終わり
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/20(月) 22:47:11.07 ID:hDWivPlSO
うむ、雨はいいね
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/06/22(水) 01:06:16.81 ID:m4LVbnoAO
さぁ早く投稿するんだ( ・´з`・)
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2011/06/22(水) 22:02:03.19 ID:bPLR0NQT0
「じゃーなー!!」

「おうっ!!」

律「ん〜…今日もたくさん遊んだなぁー。暗くならないうちに早く帰らなきゃ!!」スタタタタ

律「早くしないとまたおかーさんにおこられちゃう」タタタタ

律「ほっほっほっ…ん…?」タタタタ

律「…あれって…同じクラスの…」ピタッ
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/22(水) 22:03:28.03 ID:bPLR0NQT0
「うううぅ〜〜やだよぉ〜〜」グスグス

律「どうしたの?」ヒョイ

「ひっ!?」ビクッ

律「おわ!?びっくりした!?」

「えっ…え!?あ、あの……う、うぅうう!!」グスッ

律「え!?なんで泣くの!?な、なかないでよ!?」ワタワタワタ

「うわーん」ポロポロ

律(あれ?僕が泣かしたみたいになってる!?)ガビーン

「ひっ…えぐっ…あの…、い、いきなり泣いて…ごめんね…ひっく…ちょっとびっくりして」

律「いーよ。いきなり声かけちゃったし。それよりどうして泣いてたの?みおちゃん」

澪「…みおちゃん?」

律「え?あ、いやだった?でも、せんせいが『友達の名前にはちゃんと"ちゃん″をつけてあげましょー』って言ってたよ?」

澪「ともだち…?」
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:04:57.92 ID:bPLR0NQT0


律「うん!友達!!…って言っても、みおちゃんとはあんまり話したことないけどさ、
同じクラスだし…きっともう『友達』だよ」キシシ

澪「じゃあ…たいなかくんは…りっちゃん?」

律「へ?…んと、僕は男だから…もし呼んでくれるなら『りつくん』がいいな」

澪「…りっちゃん」

律「りつくん」

澪「りっちゃん」

律「りつくん」

澪「…りっちゃんがいい」

律「え〜〜。男が、ちゃん付けとか…おかしーし」

澪「りっちゃん」

律「りつくん!!」

澪「…りっちゃん」ウッ

律「あ!な、泣かないで!?いいよ!!いいから!うん。
あ、どうしてかな?いきなりみおちゃんに『りっちゃん』って呼ばれたくなってきたなー」ハハハ

澪「…本当?」ピタ

律「う、う〜ん…。本当はいやだけど、みおちゃんだけ、特別だからね!!」

澪「えへへ…りっちゃん」ニコッ

律「…!!」ドキッ

澪「?…どうしたの?」

律「あ?ううん!な、なんでもないよ!?」

澪「?」

律(なんだろう、今、みおちゃん胸がドキっとした…)

律(うーん…)

律(よくわかんない!)シャキーン
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:05:38.36 ID:bPLR0NQT0

律「ねぇねぇ、みおちゃん」

澪「ん?なに?りっちゃん」

律「さっきはなんで泣いてたの?」

澪「あ…」

律「?」

澪「お話…聞いてくれる?」

律「うん!いいよっ!!みおちゃんの話、聞くからおしえてー!!」

澪「あ…」ドキッ

律「どうしたの?」

澪「う、ううん。なんでもない…」

澪「…あのね」
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:07:28.63 ID:bPLR0NQT0
―――――



律「へ〜〜!!すごいね!!みおちゃんいっつも本読んでるもんね!!」

律「1人で!!」

澪「あぐっ!?」

律「うん?どうしたの?」

澪「ううん…な、なんでもない…」ズキズキ

律「でも、どうして作文読みたくないの?」

澪「だって…恥ずかしいもん…」

律「え〜!?恥ずかしくなんかないよ!賞とっちゃうなんてすごいことじゃん!!」

律「僕ならみんなに自慢しちゃうけどな〜〜。おかーさんだってきっとほめてくれるだろうし〜〜」ヘッヘー

澪「だったら、りっちゃんが読めばいいじゃん!!みんなの前で読むのなんてやだよぉ!!」

律「」

澪「あ、ご、ごめ…んなさい」シュン

律(ちょっといま、おかーさんにしかられてるみたいだった。み、みおちゃんって…なんかすごい…)ドキドキドキ

律「…ねぇ」

澪「…ん?」

律「なんでみんなの前で読むのいやなの?」
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:08:17.92 ID:bPLR0NQT0

澪「…だって、怖いんだもん…」

律「怖い?なにが?」

澪「私の作文のことで…もしもみんなに笑われたらって思ったら…怖い」

律「そんなぁ〜。誰も笑わないよぉ!!」

澪「…笑うもん」

律「え〜笑わないと思うけどなぁ〜〜」

澪「笑われたら…みんなに嫌われたら…やだ…グスッ」ジワッ

律「わわわわ!?だから泣かないで!?ね?ね?」ワタワタ

澪「う〜〜…グスッ…グスッ…」

律(あわわわわわ!?ど、どうしよう!?どうしよう!?)

律「…」

律「…」

律「…!」ピーン

律「そうだ!ねぇ、みおちゃん!!ちょっと家に来て!!」

澪「へ?え?な、なんで…?」グスッ

律「いいからいいから!!もう僕ん家すぐ近くだからさ!!」グイグイッ

澪「わっ…りっちゃ…ひっぱらないで…」

律「あ…ごめんごめん!!じゃあ、手をつなごっか!」ニコッ

ギュッ

澪「…あ」

律「じゃあ、いこいこー♪」タタタタ

澪「あ…う、うん…」タタタタ
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:09:46.77 ID:bPLR0NQT0
―――――



律「ただいまー」

澪「お、おじゃま…します…」

しーん

律「あれ?おかーーさーーん」ドタドタドタ

澪(…あ、行っちゃった…)ポツーン

澪(…人の家って…はじめて…きた)キョロキョロ

澪(…あ、りっちゃんの匂い)

律「みおちゃーん」ドタドタドタ

澪「きゃっ!?」ビクッ

律「あ、ごめんね、おどろかせて」

澪「あ…う、ううん」

律「おかーさん、買い物行っちゃっていないみたい!!あがってあがって!!」

澪「あ…、うん。お、おじゃましま…す」ヌギヌギ

ガチャ

律「ここにランドセルおいていいからー」ドスン

澪「うん…」トン

律「じゃあ!ちょっとまっててー」タタタタタタ

パタン

澪「…」ポツン

澪「…」
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:11:00.12 ID:bPLR0NQT0


ガサガサ



律「あれーー?おかーさんどこにしまってるんだろう…」

ガサガサ

律「あ、あった!!」

むんず

律「へっへ〜〜!!これこれ!!これがあれば〜〜♪」タタタタタ
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:11:54.36 ID:bPLR0NQT0

ガチャ



律「みおちゃーん」

澪「…」

律「って、ずっと立ってたの!?」

澪「あ、…う、うん。…どうしたらいいかわからなくて」

律「てきとーに座っててよかったのに〜」

澪「…だ、だって…人の部屋ってあんまり入ったことなくて…よくわからないから…グスッ」

律「あわわわわ!?な、泣かないで!?ほら!!ほら見てみて!!」

澪「…?…グスッ」

律「うるとらまーん」

律「せぶん!!」シャキーン

澪「…」キョトン

律「ほら!!うるとらまんせぶん!!」シャキーン

澪「プッ…」クスクス

律「ん?」

澪「スプーン目に当ててる…」クスクス

律「ちがうよ〜〜!!スプーンじゃなくて目だよ!!目!!」ホラホラ シャキーン

澪「全然似てないよぉ〜〜…」

律「……へへっ……」
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:12:57.81 ID:bPLR0NQT0
律「みおちゃん」

澪「ん?なに、りっちゃん」クスクス

律「もしさ、みおちゃんのこと、笑うやつがいたら僕がそいつのこと『ダメだよ』って怒ってあげるね!」

澪「え…?」

律「だから、大丈夫だよ!みおちゃんの作文、みんなちゃんと聞いてくれるよ!!」

澪「…怒ってくれるの?」

律「うん!こうして…うるとらまんせぶんになってすぐに駆けつけるから」シュワッチ!

澪「えへへ…やっぱ似てない」クスクス

律「そうかなぁ?」シャキーン

澪「…じゃあ、りっちゃんは私のヒーローだね」

律「……へ?」

澪「だって、私のこと、守ってくれるんでしょ?」

律「あ……」

澪「…ちがうの?」

律「…ううん。そうだよ」

律「僕がみおちゃんのヒーローになるよ!誰かにいじめられたり、笑われたり。いやなことされたらすぎに言ってね?」

律「みおちゃんのこと、ぜったいたすけてあげるから!!」シュワッチ!

澪「…うれしいな」

律「ほんとぉ?」

澪「うん…ありがと、りっちゃん。私、作文がんばるね!」

律「うん!みおちゃんならできるよ!!」ヘヘヘ
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:14:03.35 ID:bPLR0NQT0
―――――





律「おおうぅ!?」がばっ

律「……んあぁあ……夢か……てか、今何時…」ガサガサ

律「2時半すぎ…」

律「昨日、立花さん送ってからそのまま寝たのか…シャワーあびよう…」

律「それにしても、なんか…なつかしー夢見ちまったなぁ〜〜」ハハハ

律「……」

律「『りっちゃんは私のヒーロー』…かぁ…」ボスン

律「はぁ…なにしてんだか…俺…」


律「…澪」
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:15:58.30 ID:bPLR0NQT0
16通りめ(1'通りめ) みおとりつ 終わり
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:22:02.98 ID:bPLR0NQT0
>268 訂正

律(なんだろう、今、みおちゃんみたら胸がドキっとした…)
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:33:00.41 ID:5i8vhNxSO
お!来てた
幼律澪いいね〜乙
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/23(木) 15:08:54.57 ID:LPImaxTio
よきかな
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/24(金) 00:13:26.02 ID:MTTq6AB20
和(はぁ…、律のあの提出物忘れの癖はどうにかならないもんかな…)

和(…もう今度から秋山さんにでも頼むか)

和(今日はこれからもう何もないよな、たしか。…まぁ、一端生徒会室に戻ろう)スタスタ

「お〜い!のどかぁ〜〜!!」タッタッタッタ

和「ん?」クルッ
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/24(金) 00:17:38.61 ID:MTTq6AB20
律「おーい!!」

和「おい、律。廊下走るなよ」

律「ははは。わりーわりー。そんなことよりさ、和!」

和「ん?なんだよ?さっき部室であったばっかだろ。てか、追いかけてきたのか?」

律「あぁ…。てか、さっき、わるかったな。俺、お前とムギが付き合ってるなんて知らなくてさ」ハハハ

和「…いや、べつに謝られてもな。俺も教えなかったから」

律「つーか、ムギとか。お前もなかなかやるよな。抜け目がないというか」ハハハ

和「…なんだ?殴られにきたのか?おまえ」

律「!?いやいやいやいや!?め、めっそうもない!!!」

和「じゃあ…なんだよ」

律「おう!あのさ、和!」

和「?」

律「バンドやろーぜ!!」

和「じゃあ、俺生徒会行くから」スッ

律「だーーーーっ!?ちょっとまったぁああああ!!」ガシッ

律「話だけでもきいてくださいっっっ!!!!!」

和「…ッチ…なんだよ、その『バンドやろう』って…。お前もうバンドくんでるだろ」

和「そもそも俺は楽器ができない」

律「いやさー、その、なんというか。俺たちなんだかんだでもう3年生だし、今年で文化祭最後だろ?」

和「ああ…まぁな。確かに今年で文化祭最後だな」

律「てか、さっき舌打ちしたか?」

和「いや?」

律「空耳か…さっきも梓に鼻で笑われたから…」

和(こいつ…不憫なやつだな…)
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/24(金) 00:19:14.71 ID:MTTq6AB20
律「まぁ、いいや。話を戻そう。いやさ、もちろん、けいおん部としてバンド演奏はしたいと思ってるんだけどさ…その」

和「?」

律「…なんというか、どうせ最後ならいつも出来ないことやってみたいって思ってさ」

和「いつも出来ないこと…俺とバンド組むことがそれなのか?」

律「ん〜、はずれでもあたりでもないというか」ヘヘヘ

律「あのさ」

和「ん」

律「文化祭で対バンしたいんだ。HTTと」

和「へぇ〜〜…そうなのか」

律「あぁ………反応うすっ。で、ぜひ和にそのバンドのメンバーとして一緒に演奏してもらいたいんだよ」

和「というか、対バンってなんだよ」

律「そっからかよ!?」
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/24(金) 00:20:17.02 ID:MTTq6AB20
和「当たり前だろ。あとさっきも言ったけど、俺は本当に楽器弾けないからな」

律「ん。まぁでも、和にはキーボードしてもらおうって思ってるから。これもう決定事項な」

和「…楽器弾けないって言ってるのにもう楽器が決定してるなんて…。しかもなんでキーボード?」

律「お前がムギの彼氏だからだ!!!」ド――ン

和「いや、まて。わけがわからない。なんだその理屈は」

律「へへ…!!まぁ、いいじゃん!!キーボード、ムギに教えてもらえよ!!あいつ本当に演奏うめーから」

律「ついでにもっと仲良くなってキスでも一発かましてやれよっ!!」グッ

和「だまれ」

律「調子にのってすいません」

和「…」

律「…と、とにかく…。文化祭まではまだ3ヶ月くらいあるし!!曲もなるたけキーボード素人が弾けるやつ選ぶからさ!!!」

和「…」

律「まぁ、…考えるだけでも考えといてくれよ!!お前も生徒会でいろいろ忙しいと思うし!!」ポンッ

和「…俺のほかには」

律「ん?」
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/24(金) 00:21:16.50 ID:MTTq6AB20
和「俺のほかには誰か決まってるのか?バンドのメンバー」

律「あぁ…。一応、去年の文化祭のステージ部門の応募だと4人以上なら応募できるんだよな?それ今年も同じか?」

和「まぁ。大体の流れは去年と一緒だと思うから、今年もそうだと思うけど…」

律「なら、俺と梓と純でもう3人決まってるから…」

律「あとはお前だけだな…和!」

和「…そうか」

律「おう!だから、まぁ、考えといてくれよな!!最後の文化祭、一緒に思い出つくろうぜ!!」

和「…」

律「じゃ、俺、部室もどるわー。曲決まったらすぐ知らせるから!!」タッタッタッタ

和「おう…あ…律!!だから廊下は走るなって!!」

律「ははは。きにすんなきにすんな!!」タッタッタッタ

和「…ったく」

和「…」

和「…思い出か」
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/24(金) 00:22:31.89 ID:MTTq6AB20
17通りめ 律と和 終わり

いつもコメントありがとうございます
はげみになります
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/24(金) 05:25:47.36 ID:6acB5J7/o

男女分かれたグループで対バンか
楽しみだ
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/24(金) 22:57:39.53 ID:l1uoy7cT0
おつー
片側が律、梓、純、和ならもう一方はその恋人の澪、唯、憂、紬かな
梓と唯はまだ恋人じゃないけど、そっちの行方も気になるね
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/24(金) 23:41:18.19 ID:MTTq6AB20
唯「ねぇ、和ちゃん」

和「ん?なんだよ、唯」

唯「最近さ、憂に彼氏ができたんだー」

和「…」

和「…へぇ〜〜。そっか、よかったな」

唯「うん」
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/06/24(金) 23:42:04.67 ID:MTTq6AB20
和「最近学校来てるみたいだし…」

唯「その彼氏になった子がね、憂のこと助けてくれたんだ」

和「…助けた?どうやって」

唯「私があれだけ言ってもダメだった憂に…家にまで来てくれて土下座で泣き名がら憂に謝ってくれてさ」

和「謝った…?なんでそいつが?」

唯「んと…『憂のことシカトしてごめん』とかなんとか聞こえてきてたけど…ごめん。
あんま聞いちゃいけないかなって思って途中から外に出てたからわかんないや」

和「…そっか」

唯「うん…」

和「…」

唯「…」

唯「和ちゃんさ…ホントに私のこと、好き?」

和「…すきだよ」

唯「うそだ…」

和「…本当だって…てか、いきなりなんでそんなこと聞いてくるんだよ」

唯「…あのね、いいこと教えてあげよっか?」

和「…?なんだよ」
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/06/24(金) 23:43:54.31 ID:MTTq6AB20
唯「和ちゃんの言うとおりに、もし、本当に、和ちゃんが私のこと好きなんだとしてもね」

和「だから、好きだって」

唯「うん、それ違うから」

和「えっ…」

唯「だから、もうやめて」

和「…どういう意味だよ…それ…」

唯「和ちゃんが、私を好きなのは、さ、」

唯「私が憂と似てるからだよね…?」

和「…」

唯「へへ…気づいちゃったっていうか、私はずっと和ちゃんのこと見てたから、知ってるんだよ?」

唯「ねぇ、和ちゃん、私がいつも和ちゃんのこと見ててもね、いつだって和ちゃんの視線の先にはさ…憂がいたんだ」

和「…」

和「ゆい…」

すっ

唯「さわらないで」

和「…」

唯「あ、あははっ、ごめんね?」

和「あ、い、や…」

唯「でも、いま…和ちゃんに触れられたらきっと…」

唯「…きっと、私本当にもう、ダメになっちゃう気がするんだ」エヘヘ

和「…」
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/06/24(金) 23:44:40.88 ID:MTTq6AB20
唯「もう和ちゃんと憂と、仲良しの3人でいられなくなる気がするの」

唯「もう、同じ場所になんて戻ってこられなくなるって…」

唯「…わかるから」

和「…ゆ…い…?」

唯「えへへ」

唯「あ、でも、そうなると…和ちゃんの初恋も、もう終わっちゃったんだよね?」

和「…」

唯「ね?」

和「…でも、憂が学校に復帰できたんなら…それが一番いいに決まってる」

和「そもそも…憂がクラスのやつらに無視されたのだって…全部、俺のせいだし」

和「ういが…また幸せそうに笑ってくれるだけでも、俺はうれしいから…」

唯「…つらかったよね、和ちゃんは、和ちゃんでさ」

和「…」

唯「和ちゃんは悪くないのに…。ただ、好きな人の名前を言っただけなのにね」

和「そんなことない…俺が、軽率だったんだ。考えが甘かったから…」

和「でも、本当に悪いと思ってるなら…俺は憂の前で喉をかっ切ってでも謝るべきだったんだよな」
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/06/24(金) 23:45:34.93 ID:MTTq6AB20
和「死ねばよかったのに…俺なんて…」

和「まぁ…、その程度の気持ちだったってことか…俺の憂への気持ちなんて」

和「…こんなに…うすっぺら…」

和「なにもしなかったやつより、土下座でもなんでもしたそいつのほうが全然人間人間してる…」

唯「そんな風に…もう自分を責めちゃやだよ、和ちゃん」

和「簡単にできたらいいんだけどな」

唯「…じゃあさ、こうしようか」

和「…」

唯「私も和ちゃんに付き合ってあげるよ」

和「…?」

唯「私の初恋も、もう今日で終わりっ!」ヘヘッ

和「…なんだよ…ゆい…」

唯「いつも『仲良し』でいいよねっていわれて、でも、ホントはちょっとかなしくて」タハハ

唯「あきらめてた初恋は、和ちゃんにとって、憂のかわりでいてあげられることしかできなかったけど…」

和「…なに言ってんだよ…」

唯「別れよっか!!私たち」ニコッ

和「…え?」
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/06/24(金) 23:46:23.82 ID:MTTq6AB20
唯「…いや?」

和「…なんで別れなきゃいけないのか、わからない」

唯「そう?私はすっごいわかるけど…」

和「好きだよ、唯」

唯「…和ちゃん」

和「ん?」

唯「そういうこと、言うの、やめようね。それ以上何か言われても、逃げてるみたいにしか聞こえないよ」

和「…」

唯「私、憂じゃないんだ。平沢唯なんだ。だから、ごめんね?」

和「…」

和「…」

和「…ごめん」

唯「ううん、いいよ。…あ、でも」

和「うん?」

唯「最後に1回だけ、ギュってしてほしいな」エヘヘ

和「…いいの?さっき嫌がったのに」

唯「私がしたいからいいのです!!」

和「そんなもん?」

唯「そんなもん」

和「…それじゃあ」スッ





ぎゅ
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/06/24(金) 23:47:25.74 ID:MTTq6AB20
唯「…えへへ…和ちゃんあったかーい」

和「そうか?お前のがあったかいけど…」

唯「…」

和「…」

唯「…ごめんね?」

和「なんで唯が謝るんだよ」

唯「私が、好きになっちゃってごめんね…はぁ…私が、憂ならよかったのになぁ」フフッ

和「…」ギュ

唯「きっと、ううん、絶対、憂の気持ちのほうがうれしかったよね。
  憂の気持ちからしたら、私のなんかうすっぺらかったでしょ?」

和「そんなこと…」

唯「でも、和ちゃんにだったからね…私」

唯「こんなうすっぺらならいくらでもあげたんだよ」エヘヘ

和「…ゆい」

唯「いままでありがとう、和ちゃん」

唯「ばいばい、私の初恋」
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/06/24(金) 23:52:16.70 ID:MTTq6AB20
18通りめ 唯と和 終わり


コメントありがとうございます
4人バンドの曲でおすすめとか…あったらよかったら教えてください
このままだと男の声であの曲になってしまう…
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/25(土) 01:11:35.22 ID:NNWt5zfb0
乙!
なんか切ないな……
けいおんはまだ一期しか見てないけど引き込まれる文章だ
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 01:56:47.84 ID:zFJY0umSO
おつおつ
純憂の裏側にこんな物語があったとは……(´;ω;`)
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 03:27:04.76 ID:nUmcWbIyo

4人組バンドだと洋楽だけどザ・フーとかどうだろ?
二期三話で律と澪がザ・フーのDVD見てたし、律はザ・フーのドラムのキース・ムーンのファンらしい
梓もこのバンド知ってるみたい
唯が腕を回してギター弾いてたウインドミル奏法もギターのピートがやりだした技
Baba O'Rileyが曲も歌詞も好き
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/25(土) 14:48:34.45 ID:s2TooHKf0
ザ・フーのアルバム何枚か持ってるけど、けいおん見てて名前が出たときはびびったわwwwwww
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/27(月) 15:25:45.54 ID:7U0fYRHDO
28通りじゃたりないと思うんだ
280通りでもいいと思うよ
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/28(火) 01:03:05.83 ID:Z0rCWTjp0
律「あー、今日集まってもらったのは他でもない!!」

梓「…」モグモグ

純「…」モグモグ

和「…」カキカキ

律「おし!とりあえず、まず1つ言いたいんだが、お前ら『小学校で人の話は聞きましょう』って習わなかったのか?」ニッコリ

梓「あー…習いましたね」モグモグ

純「はい!習いました!!よく覚えてます!!」モグモグ

和「…」カキカキ

律「」イラッ

ガシッ
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 01:03:44.65 ID:Z0rCWTjp0
律「だったら人の話はききましょーねぇ?なァかァのォくゥゥゥゥウウウウウウンンンン!?」

グググググググ

梓「ちょっ!?肩いたい肩いたい!?」

律「話きくか?ドラマーの握力なめんなよ?なんだったらもっと強くしてもいいんだぞ?」ヘッヘッヘ

梓「聞きます聞きます!?ぜひ聞きたいなぁ〜田井中先輩のためになるお話!!」

律「…ったく」

パッ

梓「っつぅ〜〜!?」ジンジン

純「ははは〜梓マジで痛そうだな、それ」モグモグ

梓「純…てめぇ…」

純「え!?なに!?俺いまなにもしてないよ!?」ビクッ

和「…」カキカキ

律「…なんだよ…このまとまりのなさは…」トホホ
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 01:04:37.21 ID:Z0rCWTjp0
梓「つーか、マックスバーガーで話し合いってのも無理があると思いますが…」イテテ

純「いつもは律先輩の家なのに」モグモグ

梓「まぁ、律先輩の部屋イカ臭いから正直マックスバーガーのほうがいいけど」ボソッ

律「イカ臭くねぇよ!?梓!!お前なに言ってんだ。ほんとにシバくぞ、おい!?」

純「まぁまぁ、そこらへんでやめなイカ!な〜んっつって!」チョッキンチョッキン

律「…」

梓「…それカニ」

純「あ!」

和「…」カキカキ

純「…なんかすいません」

律「…お、おう」ハハハ

梓「ど、どんまい、純。いいことあるさ」ハハハ

純「なぐさめが心にいたい…てか、本当になんで今日はマックスバーガーなんですか?」

律「ん?あぁ…それはこいつが…」チラッ

和「…」カキカキ
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 01:05:08.75 ID:Z0rCWTjp0
和「…ん?なにか言ったか?」

律「ははは…んにゃ…なんでもないよ…ただお前がそうとうムギをベタ惚れしてるって話」

和「なんだそれ?」

梓「あぁー…そういえば、マックスバーガーってムギ先輩がバイトしてましたね」

純「琴吹先輩が!?それはなんでまた!!一番バイトしてなさそう…というかバイトしなくてもよさそうなのに…」

和「…そんなこと俺に聞かれても」

スタスタ
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 01:05:50.30 ID:Z0rCWTjp0
紬「おまたせしました〜」カタン

律「お!やっときたよ、俺の月見バーガー!!」ウヒョヒョ〜イ

紬「ごめんね、りっちゃん、遅くなっちゃって。この時期月見はよくはいるから」

律「ん!いいっていいって!!ムギもバイトがんばれよ!!」

紬「うん、ありがと!あ、和くん」

和「ん?」

紬「今日は21時にあがりだから…勉強いそがしいなら帰っても」

和「いや、大丈夫だから。待ってる」

紬「そっか。いつもありがとう」フフッ

和「…いいから、はやく戻りなよ」

紬「あ、うん!じゃあ、またあとでね」

スタスタ
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 01:06:20.60 ID:Z0rCWTjp0
梓「…」

律「月見うめぇ〜〜♪この黄身がたまらんっ!」モグモグ

純「…なるほど」ウムウム

梓「たしかに…ベタ惚れですね、これは」ウムウム

和「…」

梓「つーか、律先輩、月見バーガー食ってないで早く話してくださいよ」

律「はっ!そうだった!」

純(食い物で機嫌よくなるとか唯先輩みたいだなぁ〜)ゴクゴク

律「おし!テイク2な!!今日集まってもらったのは他でもない!!」

純「おー!どうしたどうした!?」

梓「純、そのノリはおかしい」
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 01:07:00.34 ID:Z0rCWTjp0
和(のど渇いた…コーヒー…)

律「文化祭まで残り1ヶ月半をきった今日この頃!!わがけいおん部のキーボード琴吹紬大先生の積極的な努力の甲斐あって!!」

純「あって!!」

梓「いや、だから純」

律「和くんとムギが昨日初キスすませましたーー!!」イヤッフー

和「」ブーっ

梓「」

純「」

律「…あ、あれ?こうドバッっと歓声はないの?なんかこうドバッっと!?」

純「」ポタポタポタ

梓「…純、大丈夫か…?和先輩が吹いたコーヒー全部顔にかかってたけど…?」

純「…なんとか…あ、鼻にちょっと入ったかな…?なんか…こう目頭がツーンと熱くなってきた気がする」ハハハハ

梓「…シミになるから…さっさと制服洗って来い…ついでに顔も」

純「顔はついでかよ…梓…まぁ、いいや…ちょっとトイレ行ってくるわ…」ガタン

スタスタ
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 01:08:26.36 ID:Z0rCWTjp0
梓「あぁ…たっしゃでな…純」

和「…おい、律」

律「うっわー、なにかな真鍋くん…俺…そんな鬼の形相な人間…澪以外にいままで見たことないやぁ」アハハハ

和「なんでお前がそんなこと知ってんだ」

律「え?なんでって言われてもなぁ…って、さりげなく靴の先踏むのやめて!!」イタイイタイ

和「なんで知ってんだって聞いてるのは俺なんだけどな?」ニコッ

律「」

律「え、あ、いや、その、あの…今日ムギが部室で言ってました、はい」

和「」

律「…って言ったのにどうして爪先にかかる圧力が増しているのかなぁぁあああいたたたたたたtatatatat!?」

和「…本当か?」

梓「あ…はい…実は俺も聞いてました…すいません」

和「」
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 01:08:58.25 ID:Z0rCWTjp0
スタタタタ

純「うわ〜、染みついちゃったかもしれねぇ…憂に怒られるかなぁ…」

和「」

律「」

梓「…」

純「ってなにこの葬式モード!?俺がいない間になにが!?ここマックスバーガーだよね!?」ガビーン
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 01:13:26.72 ID:Z0rCWTjp0
19通りめ   続く


まさか答えてくれる方がいるとは思わなかったのでありがたいです
ザ・フーの曲を聴いてみて
一応書いてはみたんですが、どうにも話にしっくりこなかったので
「教えろ」と言っておきながら、すいません
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 03:00:00.34 ID:PhoDb6gko

まとまりない4人だなwwww
演奏までに団結できるのか
曲のほうは話に合うと思うもの焦らず探してみればいいんじゃない?
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 19:02:47.47 ID:dsw/Poroo
乙乙

修羅場は無いのかなシュラバ
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/28(火) 23:35:47.10 ID:Z0rCWTjp0
律梓純「…はぁ」

和「…」カリカリ

純「…あ」

梓「…ん?どした?」

純「いや…あの、律先輩」

律「んあ?」

純「そういや、ずっと気になってたことがあったんすけど」

律「おう!なんよなんよ?」

純「どうして律先輩ってカチューシャしてるんですか?」

律「ん?あ、これ?変か?」

梓(うん)

純「いや…変っていうか…ちょっと、どうしてかなって思ってただけです」

律「へーそういうもんかなぁ〜」
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:36:54.37 ID:Z0rCWTjp0
梓「あぁ…純…」

純「ん?」

梓「この人さ、カチューシャとったら…実は」ヒソヒソ

純「え?マジ?」

梓「…あぁ…不本意だけど」

律「おい!そこ!!なにヒソヒソ本人の前でしゃべってんだよ。つーか、梓、不本意って何だよ不本意って!!」チューゴクゴク

純「律先輩!」

律「ん?なんだよ…」

純「カチューシャとってみてください!!」ワクワク

律「へ?カチューシャ?なんで?」

和「あ、俺も見てみたい」

律「いや、ほんとになんでだよ!?」

純「いいじゃないっすか!!減るもんじゃないし!!」

律「まぁ…別にいいけど…ほら」ヒョイ

パサッ
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:37:45.94 ID:Z0rCWTjp0
純「…!」

梓「…あぁ…この前髪サギが…」

和「…ほぅ」

律「誰だ!?今『前髪サギ』ってつぶやいたやつぁ!?」

純「律先輩…前髪あったらめっちゃかっこいいじゃないですか!?」

律「へ…?そ、そうか?」テレッ

梓「お世辞だよ、お世辞」チューゴクゴク

律「てめっ」キッ

和「…それにしても、なんで律はカチューシャするようになったんだ?」

律「ん?なんだ?カチューシャの秘密が聞きたいのか〜?和ちゅわ〜ん」ガシッ

和「その呼び方やめろ。あと、重いから肩くんでくるんじゃねーよ」

純「なんですか!?そのカチューシャの秘密って!!知りたいっす!!」ワクワク

律「え!?あ、…お、おう!聞きたいか純」ワタワタ

和「なんで動揺してんだよ…せっかく話にのってきてくれてるのに」

律「い、いや。まさか俺の話に食いついてきてくれる人がいるとか思ってなくてさ…こんなの久しぶりだわ」ハハハ

梓・和(不憫なやつだなぁ〜…)
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:44:44.31 ID:Z0rCWTjp0
律「こほん!まぁ、秘密ってほどでもないんだけど」

和「なら、さっさと話せよ」

律「…さっきからみんな俺の扱いひどくね?まぁ、別にこんなのいつもだからいいんだけどさ」

純(いつも…俺でもなんだか律先輩かわいそうに思えてきた)

律「…あのな、うん、やっぱ秘密でもなんでもないな。うん。澪がさ、つけろっていうからつけてるだけなんだ、このカチューシャ」

梓「秋山先輩が…?」

律「おう。小学6年ぐらいだったけかな。いきなりカチューシャくれてさ、『今日からこれつけて』って。
  最初はこっぱずかしかったけど、今じゃ、これがないとなんだか落ち着かなくてさ」ハハハハ

純梓和「へぇ〜」

律「まぁ、カチューシャつけてからなんかクラスメイトの女子から話しかけられることが次第に減っていって、
  いつのまにか女友達が澪だけになってたんだけどな」ハハハハ

和(あぁ…首輪代わりか…)

純「いいはなしだなぁ〜」ウンウン

梓(秋山先輩の独占欲、小学生の時からつえぇー!)
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:45:26.10 ID:Z0rCWTjp0
梓「というか、律先輩、秋山先輩と早く仲直りしてくださいよ!部活やりにくいったらありゃしない」

和「…」

純「…ん?律先輩と秋山先輩、今けんかしてるんですか?」

律「いや…別にそんなんじゃ」

梓「けんかってか、律先輩がふたまたかけてんの」

純「え"ぇ〜〜〜!?」

律「ちょ!?おまえなに言ってんだよ!?」

梓「そうですよね?先輩っ!」ニコッ

律「いや…別にふたまたじゃないだろ…ただ立花がバイト帰りに1人で帰るのが危ないと思ってさ。方向一緒だから送ってるだけだし」

梓「だから、その考え方がおかしいですってば…」

律「…」
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:46:07.66 ID:Z0rCWTjp0
純「立花さんっていうんですか?その人」

和「ほら、純。この人だよ」スッ

律「って!?和!!お前なんで写メもってんだよ!?」

和「頼んでないのに佐々木が送ってきた」

律「佐々木…あいつなにしてんだ…つーか、これめっちゃ盗撮じゃねーか!!」

純「うわ!?なんですかこのきれいな人!!えっ!?てか、この制服、桜高じゃないですか!!」

律「…」

和「桜高もなにも俺らと同じ3年2組だよ」

純「なんすかその状況は!?」

梓「な。いくら純でもおかしいと思うよな」ゴクゴク

律「はぁ!?違うって!別にふたまたじゃねーよな、純!?」

純「…え、あ、えーっと、…たはは…なんというか…
  あの、律先輩は、バイト帰りに送ったりしちゃうくらいだし立花さんって人のこと…その、好き…なんですか?」

律「あぁ…!?いや、友達としては普通にいいやつだなって思うけど、好きじゃねーよ、別に」

和「あー…、じゃあ、お前、自分に「好き」って感情がないから『これはふたまたじゃない』って言いはってんのか」

律「言い張るって…なんでだよ…立花のこと…本当にそういう風に好きじゃねーんだから、当たり前だろ!?」

梓「うわー…」

律「なにヒいてんだよ…」
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:46:45.03 ID:Z0rCWTjp0
純「…律先輩」

律「なんだよ…」

純「ダウトっす」

律「ダウトって…」

和「…もうお前さっさと秋山さんにフラれてこいよ」

律「…」

律「」カチン

律「なんだってーんだよ!?お前ら好き勝手に言いまくりやがって!!
  もうしるか!!今日はもう帰る!!ちょうど時間だし!」

和「時間ってなんのだよ」

律「立花さんのバイトのあがりのだよ!!」

梓純「うわー…」

律「だからそのリアクションやめろっての!!ちくしょう!!お前らみんなばーかばーか」ダッ

純「あ…律先輩!!」

律「あぁ!?なんだよ!?」クルッ

梓和(素直に振り向くんだ…)

純「あの」

律「…なんだよ、早く言えよ!?」
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:47:15.78 ID:Z0rCWTjp0
純「たとえば、律先輩にその気がないにしても、もし」

律「うん?」

純「立花さんが律先輩のこと好きだったらどうするんですか?」

律「え?なに言ってんだよ、それはないだろ」

梓「そんなこと言い切れないじゃないですか」

律「だって、俺彼女いるし。そもそも澪以外の女に好かれたことないし」

和「でもお前の行動はどうみても彼女いるやつの行動じゃないぞ?」

律「え…」

律「…」

純「たしかに夜にバイト終わりで暗い道女の人が1人で帰るのって危ないですけど」

律「だっ、だよな!?」ホッ

純「でも、律先輩のその行動って確実に秋山先輩を傷つけてると思いますよ?」

律「…」

律「…」

律「…」

律「…帰る。今日はなんかすまんかった。でも、とりあえず今日はもう帰るわ」

梓「あ…」
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:47:51.83 ID:Z0rCWTjp0
律「あー梓、曲はちゃんと考えとくから心配すんな」ポリポリ

梓「…あ、はい」

律「とりあえず、みんなも早く帰れよ、じゃあ、またな」タッタッタッ

梓「…」

純「…大丈夫かな、律先輩」

和「さぁ…というか、純、お前なかなかいいこと言ったな」

純「え?そ、そうっすかね?」テレテレ

ピリリリリ
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:48:22.45 ID:Z0rCWTjp0
純「あ…電話…憂だ!!」

和「…」

ピッ

純「も、もしもし!?」

憂『純ちゃん!?いつまで遊んでるの!?おじさんからこっちに電話きたよ!?
 明日も学校なんだからこんな遅くまで遊んでちゃダメだよ!!』

純「あ、ご、ごめっ!憂、ほんとにごめん!!」ペコペコ

和「…エアーおじぎ」

梓「…」

純「あ、う、うん。今、もう帰るから!うん、はい、うん、わかったって!
  うん。じゃあ、また家帰ったらメールするから、はい、うん、はい?あ、あ。はいはーい」

ピッ

純「…」

純「…聞いて…ました?」

和「…」コクン

梓「…」コクン

純「じゃあ、俺、帰りますね…」

和「あぁ…うん…なんというか…がんばれよ」

梓「うん、純…とりあえず…がんばれよ」

純「やめて!妙に優しいのが心に痛いの!!じゃあ、また明日」タッタッタッ
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:48:51.15 ID:Z0rCWTjp0
梓「…」

和「…」

梓「あ、じゃあ、俺も帰ります」

和「…あ、おう!気をつけてな」

梓「はい!真鍋先輩、演奏がんばりましょうね!」

和「あぁ…おう」

梓「じゃ、おつかれっしたー」タッタッタッ

和「…a」

和「あ、律のやつ、カチューシャ忘れてる…明日渡すか」

和「…もう少しであがりだな。コーヒーもう一杯飲むか」
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:50:17.41 ID:Z0rCWTjp0
―――――


姫子「…」

律「おう!わりぃ!遅くなった!!」ッタッタッタ

姫子「あ…ううん…別に…待ってないし…って!?」

律「ん?」

姫子「田井中くん…でいいんだよね?」

律「あぁ?そうだけど…え?なに?俺、ついに人間としても認識されづらくなってきた?」

姫子「いや…そういうんじゃなくて…その…カチューシャ…」

律「あ!どうりで走ってて前髪が邪魔だと思ったんだよ!!
  …って、つーことはカチューシャ忘れたのか!?くそっ!!ムギか和が明日持ってきてくれうように祈っとこう…」

姫子「…」

律「ん?なんだよ、立花、人の顔じろじろ見やがって…そんなにおかしいか!?」

姫子「え?…い、いや、おかしくないよ?」

律「ははは、お世辞とか別にいいぞ?おかしいと思ってんだろ、どーせ」ケラケラ

姫子「そっ…そんなこと思ってないよ!!」

律「おおう!?いきなり大声だすなよ!?びっくりするじゃねーか!!」

姫子「あ、…ご、ごめん…」
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:50:50.29 ID:Z0rCWTjp0
律「へへ…まぁ…おかしくないなら別にいいや、あんがとな、立花」ヘヘヘ

姫子「あ…う、うん…」

姫子「」ハッ

姫子「あ、は、はい、これ!」スッ

律「ん?…あ、これ!!ストロベリーシュガーミルク!!」

律「なんで?」

姫子「いや…いつも待ってくれてるときに飲んでるなぁ〜って思って見てた…から…」

律「そかっ!!サンキュ〜」へへっ

律「じゃあ、帰るか!」

姫子「あ…」

姫子「…うん」
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/28(火) 23:53:26.06 ID:Z0rCWTjp0
19通りめ 律和梓純 終わり

10通りめ  姫子と律 続く

コメントありがとうございます
曲はだいたい検討をつけているしだいです
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/29(水) 00:17:53.43 ID:1kFd/w+A0

律、ちょっと体育館裏来い
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/06/29(水) 00:49:23.56 ID:YccyaeFi0
純のナイスプレーで釘刺したし、なんとかなると信じて

梓もそろそろがんばれと
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/29(水) 01:47:26.69 ID:4E12Ax6uo
追いついた
期待してる
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/29(水) 12:11:02.62 ID:93HIJuN/o
おつ
最初から見てるけどなんだかんだで男体化も馴染んできたよ
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/29(水) 20:38:33.48 ID:qxjBAS9DO
乙乙
複数男化で恋愛系のけいおんSSは珍しいから、どうせならいろいろやってほしいね
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/07/02(土) 21:11:53.54 ID:7mukhOzAO
まだー(*´д`*)
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 02:51:11.61 ID:Y0e16C8IO
今日もないかー
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/03(日) 08:11:58.69 ID:gqZ/ljQP0
唯『わ〜〜!見てみて!!おっきな入道雲がでてるよぉ〜〜!!』

『あ、ちょっと、そんな後ろ向きながら歩いてたら危ないって』

唯『だいじょぶ、だいじょーぶ!転ばないから!!』ブイッ

『その自信はいったいどこからくるのやら…それにしても入道雲ほんとにキレー…つか、すっごいでかいなぁ…』

唯『ね!もう夏なんだね!』

『まぁ、…夏というか、お互い夏休みだからこうして会えてるんだけどね』

唯『いつもスカイプしてるからあんま久しぶりな気がしないけどね!…それにねぇ〜』

『まぁ、久しぶりな気がしないのはたしかに。…?』

唯『私がもし転びそうになっても、ちゃんと助けてくれるんでしょ?』エヘヘ

『っ!?な、なに言ってんだよぉ!?』

唯『ふふふ、照れない照れない』

『照れてない!!というか、そんなタイミングよく助けるなんてできないからちゃんと前向いて歩こうよ!?』

唯『えへへ』

『なんで怒ってんのに笑ってんの!』

唯『いやー、そんなこと言ってても、いざとなったらちゃんと助けてくれるんだろうなぁ〜って思って』

『…いやー、入道雲がキレーダナー』

唯『ふふ…だね。でも、入道雲が月だったらもっとうれしいセリフなんだけどなー』

『…』

『…ゆい』

唯『んー…なに、あ』
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:13:13.97 ID:gqZ/ljQP0


唯「ぬふぇ!?」ガバッ

紬「トンちゃん、ご飯おいしい?」パラパラ

唯「え?え?ここどこ?あれ?…あれ?入道雲は?」キョロキョロ

紬「はい、ごちそうさまでしたっと。あ、唯ちゃん起きた?」

唯「…え?あ、ムギちゃん…」

紬「ん?お茶飲む?あと、ここは部室よ」

唯「あ…、私、いつのまにか寝てたんだ…お茶のむ」

紬「じゃあ、淹れるわね。起こそうと思ったんだけど、ものすごく気持ちよさそうに眠ってたから」

唯「…そっすか」

紬「そっす♪」
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:14:12.01 ID:gqZ/ljQP0
―――――


唯「ふはぁ〜」

紬「ふわぁ〜」

唯「あ、ムギちゃんつられあくび」エヘヘ

紬「えへへ、唯ちゃんにつられちゃった」

唯「今日部活ないから1人で練習しようって思ってきたけど、…まぁ、寝てたけど。ムギちゃんが来てくれたからよかったや〜」ゴクッ

紬「それは私の煎れたお茶が飲めるから?」

唯「ん〜、それはどうかなぁ〜」ニヤニヤ

紬「えー」

唯「えへへ、うそうそ!冗談だよムギちゃん!ちゃんとムギちゃんが来てくれたことがうれしいんだよ〜」

紬「ん、もう…イジワルだなぁ…唯ちゃんは…」

唯「えへへ…」

紬「今日どうして部活休みなんだろうね?」

唯「さぁ…でも、最近ちょっときまづかったからちょうどよかったかも」ゴクッ

紬「そうね。りっちゃんと、澪ちゃん…大丈夫かな?」ゴクッ

唯「りっちゃん、姫子ちゃんのこと好きなのかな?
澪ちゃんいるのに、バイト帰りに一緒に帰るとか正気の沙汰じゃないよね」

紬「姫子ちゃんは…りっちゃんのこと、どう思ってるのかな?」

唯「あー、どうなんだろうね。彼女いる男の子にそんな風に一緒に帰ってもらってて」

紬「やっぱり…好きなのかな?」
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:15:48.28 ID:gqZ/ljQP0
唯「…かな?なんか少女マンガみたいな三角関係だね〜」

紬「あー…そうね。少女漫画みたい。幼馴染で付き合ってる設定とか」クスッ

唯「こうゆう時って、たいてい幼馴染同士が元の鞘に戻るだけで、もう1人はカマセみたいな役割になるよね」

紬「そうそう。女の子2人ともがかわいくて頭も良いのに、
その2人が好きになるのがたいして顔がよくない優しいだけがとりえの平凡な男の子っていう設定も王道よねぇ〜」

唯「もう何回も見たパターンなのに、登場人物が違うってだけでついつい見ちゃうんだよねー。
結末なんてわかりきってるようなもんなのにー」

紬「それが商売よ、唯ちゃん!」

唯「それが商売かー、大人はこわいね〜、ムギちゃん」エヘヘ

紬「…あ!」

唯「ん?どったの?」
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:16:29.28 ID:gqZ/ljQP0
紬「王道って言えば、やっぱり初恋よね!!」

唯「うん?まぁ、そうだね。扱いやすい題材ってのでもあるんじゃないかな?」

紬「違うの違うの!もう漫画の話じゃなくて!!」

唯「?」

紬「りっちゃんと澪ちゃんってお互いに初恋さん同士?」

唯「あぁ、そっちね。澪ちゃんは…どうなんだろう。りっちゃんは、初恋は澪ちゃんだって言ってたよ」

紬「やっぱそうなのねー。でも、澪ちゃんみたいにかわいい子とずっと一緒にいるんだから、
好きにならないほうがおかしいわよね」ムムム

唯「…ねぇねぇ」

紬「うん?なにかしら?」

唯「ムギちゃんの初恋っていつ?」

紬「私の初恋…?」

唯「うん。そうだよ。ムギちゃんの初恋」ニッコリ
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:17:05.42 ID:gqZ/ljQP0
唯「まさか和ちゃんが初恋なわけじゃないでしょ?」

紬「それはそうだけど…でも、随分小さいときのことだから聞いても全然楽しくはないと思うよ?」

唯「楽しいかどうかじゃないんだよ、ムギちゃん!!私が聞きたいの!!」

紬「…まぁ、本当に対したことじゃないから言えるんだけどね…聞く?」

唯「うん!おせーて!おせーて!!」ワクワク

紬「えっとね」

唯「うんうん!」

紬「…いくつだったかな…多分、3才か4才くらいだったと思うんだけど…」

唯「3才…随分早いんだね…もっと小学校ぐらいかと思ってた」

紬「ふふっ。そのときに、父の会社が主催のクラシックのコンサートに行ったの」

唯「クラシックコンサート…!!一気に話が上流家庭だよ!!」
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:18:17.87 ID:gqZ/ljQP0
紬「それぐらいから私はピアノを習っていたし、
勉強の一環ってことでいまならクラシックも聞いてもいいんだけど、
そんなまだ3、4才の時に聞いてもあの頃はまだクラシックのよさってよくわからなくて」

唯「うんうん」

紬「それに…まだ暗いところが怖かったの。演奏中はステージを残して会場のライトはほとんど消えてしまってたから、すごく怖くて」

唯「あー、3才くらいならまだ怖いよね。私もよく憂に夜中にトイレ一緒についてきてもらってたもん」

紬「そうよね…やっぱり怖いわよね…ん?」

唯「?」

紬「…ううん。聞き間違いってことにしておくわ。そのコンサートホールには、私がよく行くし、
行くと必ず怖くなってホールから出たがってたから託児所が出来てて。もちろん、一般の人も利用してたけど」

唯「へー」

紬「でね、いつもみたいにその一室に斉藤さんに連れてってもらったの」

唯「斉藤さん?」
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:19:29.80 ID:gqZ/ljQP0
紬「あ、斉藤さんは私が小さい頃からお世話してくれている執事さんね」

唯「」

唯(なんかムギちゃん家の話ってすごいなー。
なんでか無性に和ちゃん家の浴槽に一心不乱にザリガニを入れてたあの頃の私に説教しに行きたい気分だよ…)

紬「いつもは誰もいなくて、私は1人で遊んでたんだけど、その日は先客がいてね」

唯「先客…」

紬「私がいつも1人で遊んでるおもちゃでその子が遊んでて…。
別に私のおもちゃってわけじゃなかったんだけど、ほら、自分が使ってたり、
とっておきの認定をしちゃったものって妙に愛着ってわくじゃない?」

唯「ううん?」

紬「えっとね…、たとえば…行きつけのファーストフードで必ず座っちゃう窓際の席とかさ、あるでしょ?」

唯「あ、うん!」
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:21:51.11 ID:gqZ/ljQP0
紬「なんていうか・・・別に自分の席でもないし、予約とかもないから早いもの順で誰でも使っていいはずなのに、
いざ誰かに使われてたらちょっと、自分の空間を害された気分になっちゃわない?」

唯「あるね・・・ものすごいわかるよ、それ・・・」

紬「よかったわかってくれて。
だからね、そのとき、幼心にものすっごくそういう気分になっちゃって。『そのおもちゃ私のなのに!!』って」

唯「ふんっふんっ」

紬「でも、普段大人しか周りにいなくて、自分と同じ年の子とあまり接する機会がなかったから、
どうすればいいのかわからなくて・・・話かけることもしないで、ただその子のこと、横からジーって見てたの」

唯「ちょっと、想像したらシュールだね、その空間」

紬「で、ジーっと見てたら、おもちゃばっか見てたその子がやっろ私のこと気づいてくれて。こっちに顔を見せてくれたのね」

唯「うんうん。それで?っていうか、初恋の人いつでてくるの?」

紬「恋に落ちました」

唯「」
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:22:39.89 ID:gqZ/ljQP0
唯「えぇえーー!?え!?ていうか、その子がムギちゃんの初恋の人なの!?」

紬「うん。だって・・・かわいかったんだもん。
  顔見た瞬間にそれまでその子に感じてたモヤモヤ感なんてどっかいっちゃった!」

唯「へぇー。メンクイなんだね。そうみえないけど・・・」

紬「そうかな?」

唯「そうだと私は今の話を聞いて思いました」

紬「うーん。自分としては顔というより心とかで好きになってるつもりなんだけどな」

唯「その子とはどうなったの?」

紬「どうもなってないわ。ただコンサートが終わるまで一緒に遊んだだけ。名前も知らないし、それから1度も会ってないの」

唯「ほえぇ〜。ムギちゃんの初恋ってなんだか、少女マンガみたい・・・」

紬「えへへ。ほんとにね。自分で言っててそう思ってた」

唯「でも、なんかいいね。そういう淡い思い出みたいな恋って・・・」

紬「・・・唯ちゃんは?」

唯「ん?」
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:23:17.91 ID:gqZ/ljQP0
紬「唯ちゃんの初恋って、どんなの?やっぱり、少女漫画みたいなの?」

唯「・・・」

紬「・・・」

唯「んー・・・どうかな。私のは・・・少女マンガっていうより、夜中にやってるしょっぼいB級映画のそれかな」エヘヘ

紬「?」

唯「まぁ・・・少女マンガでも、ありきたりすぎて誰も見向きすらしなくなった設定っていうか、さ」ヘヘヘ

紬「そうなんだ」

唯「・・・もうすぎたことだし。それより・・・ムギちゃん!!」

紬「?」

唯「お茶のおかわりおねがいっ!」ニコッ
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/03(日) 08:25:00.39 ID:gqZ/ljQP0
20通りめ 唯と紬 終わり

コメントありがとうございます

姫子ちゃんェ・・・
347 :訂正・・・ [sage]:2011/07/03(日) 08:35:44.00 ID:gqZ/ljQP0
>>345

唯「まぁ・・・少女マンガでもありきたりすぎて、
  誰も見向きすらしなくなったうすっぺらな設定っていうか、さ」ヘヘヘ

紬「そうなんだ・・・」
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/03(日) 10:13:16.02 ID:Sm7NBOg+o
やはりむぎだったんだなー
にやにや
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/03(日) 10:28:23.63 ID:2XpS3JZ80
乙にやにや
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/05(火) 17:20:57.51 ID:GZylSZLCo
そろそろこないかなー
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/07/07(木) 01:28:03.76 ID:5ADocppAO
(´・∀・`)早く続き書いて〜
352 :1です [sage]:2011/07/08(金) 23:52:51.37 ID:MHBA72M20
すいません。
話し考えてて「こいつらリア充だな」ってふと思ったら勝手に1人で嫌になってました。
来週くらいからしっかり更新します。
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 02:34:01.55 ID:L4nkikaSO
ワロタwwwwww
更新楽しみに待ってます
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/12(火) 00:42:14.59 ID:PSrcHwXe0
澪「・・・」

澪「・・・はぁ」

澪「・・・今日も律は立花さん、迎えにいってるのかな・・・きっと、そうだよね・・・」

澪「・・・なにやってんだよ・・・ばか律・・・」

澪「・・・」

澪「たぶん、立花さんは・・・律のこと・・・好きなんだろうな・・・」

澪「りつ、優しいからなぁ・・・高校1年生のときも唯とかムギに優しくて、最初ヤキモチやいちゃったし・・」フフフ

澪「・・・」

澪「私のこと・・・嫌いになっちゃったのかな・・・?」

澪「・・・」
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:43:32.86 ID:PSrcHwXe0
澪「・・・はぁ、こんなんじゃダメだ・・・勉強集中できないな・・・なんか甘いもの食べたい」

澪「甘いもの・・・プリン・・・アイス・・・ケーキ・・・なんか違うな・・・」ウーン

澪「あ・・・ストロベリーシュガーミルク・・・飲もうかな」

澪「でも、あれいつも1人で半分しか飲めなくて律に飲んでもらってるし・・・」

澪「・・・いや!!律がいないからってなんだよ!!私は私が飲みたいもの食べればいいんだ!!」

澪「律なんか・・・律なんか・・・!!!あぁ、もうっ!!!」

澪「・・・冷蔵庫に1本あったっけかな・・・?」






澪「・・・ない」
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:44:00.15 ID:PSrcHwXe0
澪ママ「あら?澪ちゃん、冷蔵庫でなにか探しもの?」グビグビ

澪「あ、ママ・・・。ストロベリーシュガーミルクってジュース、1本冷やしてたんだけど、知らない?」

澪ママ「ストロベリーシュガーミルク・・・?」グビグビ

澪「あ・・・」

澪ママ「・・・あ」ゴクン

澪「・・・」

澪ママ「・・・これ?」

澪「そうです・・・」

澪ママ「飲む・・・?もう半分も残ってないけど」

澪「いや、いいや・・・買ってくる」

澪ママ「今から?こんな時間に1人で危ないわよ?りっちゃんパシッたら?」

澪「ぱし・・・ママはいったい律のことなんだと思ってるんだよ・・・」

澪ママ「え〜〜?現在進行形かつ将来的な・・・私の下僕・・・かな?」テヘッ

澪「」
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:45:02.67 ID:PSrcHwXe0
澪「ママのばかっ!!律は下僕じゃないっ!!」

澪ママ「でも、澪ちゃんとりっちゃんって、ぱっとみの印象、お姫様とその召使よね」

澪「」

澪ママ「ってこないだりつママンと2人で話て笑ったわ」フフフ

澪「律のお母さん!!そこは笑わないで!?」

澪ママ「そういえばりつママンに聞いたけど、最近りっちゃんと仲良くないんだって?」

澪「っ・・・!!ま、ママには関係ないだろ!?」

澪ママ「だって。最近澪ちゃん元気ないから心配なんだもん]

澪ママ「それでそれとなくりつママンに聞いたらりっちゃんも元気ないっていうし・・・」

澪「・・・律も・・・」

澪ママ「ダメよ、仲良くしないと。りっちゃん、優しくてかっこいいんだからぼーっとしてたら誰かにとられちゃうかもよ?」

澪「・・・・・・わ、わかってるよ・・・そ、それくらい・・・」

澪ママ「あ、あと佐々木さんからなんか意味深なメール届いたんだけど内容聞く?」

澪「だ、だれだよ・・・・その佐々木さんって・・・初めて聞く名前だけど・・・」
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:45:41.51 ID:PSrcHwXe0
澪ママ「まぁ、なんというかー、ちゃけー、メル友っていうかー、バリ仲いいママ友っていうかー」

澪「ママ、そのしゃべり方、やめろって言っただろ・・・?」

澪ママ「やだ澪ちゃん、ちょっとふざけただけじゃない、そんなに怖い顔でにらまないで」ホホホ

澪「ったく・・・で、なんだよ、意味深なメールって教えてよ、気になる」

澪ママ「えーどうしよっかなーママ困っちゃうっていうかー澪ちゃんをちょっといじめたくなるっていうかー
    かわいい子ほど旅させたくなるってかー、でもこれ見たら澪ちゃんの機嫌悪くなることこの上ないしー」

澪「」イライライライラ

澪ママ「どうぞ」すっ

澪「・・・どうも」

澪「いったいどんな内容・・・・」

澪「・・・」

澪ママ「率直に聞くけど・・・りっちゃんにふたまたかけられてる?」

澪「・・・いや、別に・・・律は立花さんがバイト帰りに1人で危ないからっていって送ってるだけだし・・・」

澪ママ「立花さんっていうんだ・・・その子」

澪「・・・同じクラスなんだ。最近、律と仲良くなったっていうか・・・」

澪ママ「そうなんだ。りっちゃん、あいかわらず女の子に優しいのね」

澪「まぁ・・・」
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:46:56.44 ID:PSrcHwXe0
澪ママ「でも、だれかれかまわずに優しくてもだめなのよ、人間って。そういうとこ、まだまだりっちゃんは青二才ね」

澪「・・・」

澪ママ「青臭いっていうか・・・もうイカ臭いっていうか、あら私ったらなにをぶはははは」

澪「ママに律のなにがわかるっていうんだよっ!!!」

澪ママ「み、みおちゃん!?」ビクッ

澪「『律が優しい』って言ったって、ママが知ってる律なんてそんなの律のうわっつらだけだろ!?」

澪「わかったように律のこと悪く言わないでよ!!ママのばかっ!!」ダッ

澪ママ「み、みおちゃん!?ど、どこいくの!?」

澪「ママに飲まれたからストロベリーシュガーミルク買ってくるんだよっ!!」ダッ

澪ママ「あ、あぶないわよ、こんな遅くに!?」

澪「うるさいっ!!」

ドアガチャバターン

澪ママ「つぅう〜〜耳にくるわね、この音。家のうめき声ね。ドアは静かに閉めなさいって言ってるのに・・・まったく」

澪ママ「まぁ、若気の至りなんていうけどね」

澪ママ「澪ちゃん傷つけたら、いくらなんでもしょうちしないんだからね、りっちゃん」

澪ママ「一生奴隷の刑ね!!」フフフ

360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:48:53.41 ID:PSrcHwXe0
―――――
律「」ブルッ

姫子「どうしたの?」

律「いや、なんか唐突に寒気が・・・?」

姫子「風邪・・・?」

律「なんだろ、よくわかんないや」

姫子「大丈夫?」

律「あぁ、大丈夫大丈夫。でさ、澪のやつがさぁ〜そこで俺の頭をまたたたいて〜」

姫子「・・・あ、あのさ」

律「ん?なんだ?」

姫子「その・・・いつもバイト帰りに送ってくれてありがとね?」

律「え?なんだよ、いきなり〜。そんなこと面と向かって言われたら照れるっつーの!やめろやめろ」ハハハ

律「それに今日はストロベリーシュガーミルクおごってもらったし!むしろこっちがありがとうだって!」

姫子「・・・いつもそれ飲んでるよね?ストロベリーシュガーミルク。好きなの?」
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:49:24.54 ID:PSrcHwXe0
律「ん?あぁ・・・好きっていうか・・・なんていうかな・・・俺、本当は甘いもの好きじゃないんだ」

姫子「え?そうなの?でもそれって、甘いジュース系の中でも結構甘いほうだよね?」

律「あぁ・・・そうなんだけど・・・なんというかなぁ・・・んー立花さんって口堅いほう?」

姫子「たぶん・・・口は堅いほうだと思うけど・・・」

律「まぁ、別に誰かに言われても支障はないんだけどさ・・・これ、誰にも言うなよ?」

姫子「う、うん。なにかな?」

律「ストロベリーシュガーミルクさ、」

姫子「うん」

律「澪がすきなんだよね、ほら、あいつ、甘いもの好きだからさ!」

姫子「・・・あ、あぁ・・・」

姫子「そ、そっか・・・秋山さんが・・・好きなんだね・・・」

律「そうそう。でさ、自分が買ったんだから全部自分で飲めばいいのにあいついつも半分飲んで余すんだよ」

姫子「へ、へー・・・そうなんだ・・・」
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:50:20.82 ID:PSrcHwXe0
律「で、結局俺に押し付けてくんのね!『残したらもったいないから飲んで』って。だったら買うなってはなしなんだけどな」ハハハ

姫子「・・・じゃあ、秋山さんのために?」

律「うーん・・・まぁ、なんというか、いきなり飲まされてもさ、
 本当に甘ったるくてきついんだよ、これ。後から胸焼けしてくるし。だから、普段からならしてるっていうかなんていうか・・・な」ヘヘヘ

姫子「そっか・・・。そんなに思われてうらやましいな、秋山さん」ボソッ

律「ん?なんか言ったか?今」

姫子「えっ?あ、ううん。な、なんでもないよ・・・ホントに・・・なんでもない・・・」ハハハ

律「そっか。立花さんも今度飲んでみなよ、これ。めっちゃ甘めーから。
  でも、澪いわく、これ飲んだら集中力がアップするらしいぞ!俺にはいっさい効き目ないんだけどな」ケラケラ

姫子「田井中くんは優しいね」

律「おおう!?な、なんだよ、い、いきなり!?そんなほめたってなにもでねーぞ!?」

姫子「前からね、ずっと思ってたんだ。おんなじクラスになったとき・・・ううん。高校1年生のときからずっと・・・」

律「へ・・・?高校・・・1年のとき・・・?」
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:51:54.14 ID:PSrcHwXe0
姫子「うん。接点はなかったんだけどね、けいおん部で1人だけ男子でさ、どんな人なんだろうって思ってて。・・・女の子3人の中で男子1人ってさ、最初あんまりいい印象なかったけど」

律「・・・あぁ、それはよくいわれます、主に男にだけど」

姫子「でも、1年生のときの文化祭のときに初めてけいおん部の演奏みてさ、田井中くん、ドラム叩いてて
   ・・・秋山さんはベース弾いてて、琴吹さんはキーボードで、唯はギター弾いてて」

姫子「男子1人だけなのに、全然違和感がなかったんだ。4人でいることがすっごく自然に見えて」

姫子「『どうしてそこまで詳しく知らない人なのに、外見とかそういうので勝手に悪い印象を植え付けちゃったんだろう』って思ってさ」

姫子「そうだな・・・あの頃からきっと・・・自分でも知らない間に・・・」

律「た、立花・・・?」

姫子(でも、・・・田井中くんには秋山さんがいるから・・・ダメだ・・・こんな気持ち・・・あきらめなきゃ・・・)

姫子「きっとさ、田井中くんはけいおん部の女の子だけじゃなくてさ、私にしてくれたみたいに女の子みんなに優しいと思うんだ」

律「そうかな・・・あんま、自分で自分のこと優しいとか・・・思ったことないし。
  てか、むしろ、澪にはいつも怒られてるから優しくはないと思うけどな」

姫子「ううん。優しいよ、田井中くんは十分優しいよ。でもね、それを自覚してないっていうのにはきっと理由があるんだよね」

律「理由ねぇ。つーか、そこまで優しいって連呼されて言われたことないから
  若干恥ずかしくなってきてるんですけど・・・俺、ほんとに優しくないからね?」

姫子「田井中くんと秋山さんってずっと一緒にいるんだよね?」
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:52:36.79 ID:PSrcHwXe0
律「へ・・・?あぁ・・・まぁ、小学校からの幼馴染だしな。ほとんど大半の時間一緒に過ごしたっていってもまかりまちがってないっていうか」

姫子「きっとさ、秋山さんと一緒に長いこといたから、もう自然になっちゃってるんだよ、女の子に優しくすること」

律「・・・」

姫子「秋山さんって、小さいとき、こわがりだったり人見知りだったりとかしてた?」

律「あぁ!それはめっちゃめっちゃあたってる!!てか、いまでもまだ怖がりだし、人見知りするけど昔ほどじゃねーもん!!」

姫子「ならなおさらだよ、田井中くんが優しくなるのも」

律「へっ?」

姫子「小さいときにそんなに臆病な女の子がそばに居たら、自然に覚えちゃうんだよ、女の子に優しくする方法」

姫子「むしろ、秋山さんが嫌がることはしないっていうかさ。
   秋山さんが嫌がることは他の女の子にもしないって無意識にもう脳のインプットされてるんだよ、田井中くん」

律「そんなもんですかねぇ・・・自分じゃまったく自覚ないけど・・・」

姫子「自覚なくても、優しいもん、田井中くん」
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:53:25.04 ID:PSrcHwXe0
律「まぁ、自覚のある優しさなんて、ただの押し付けがましい恩売りみたいで俺は好きじゃないけど。
  そういうの見てるのもやられるのもなんかつらいし嫌だし」

姫子「自覚がないからこそ、その優しさがつらいときもあるんだけどね」

律「うーん。なんだか難しい話だなぁ・・・」

姫子「そっか・・・田井中くんはもう全部、秋山さん中心で廻ってるのか・・・」

律「・・・ん?」

姫子「ねぇ、田井中くん」

律「なに?立花さん」

姫子「あのさ・・・(これでもう最後にしよう)」

姫子(だから・・・ちょっとだけごめんね?秋山さん)
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:53:55.26 ID:PSrcHwXe0
――――――


澪「はぁ・・・結局またKコンビにまで買いに来ちゃったよ」

澪「・・・くらい・・・」

澪「・・・」

澪「・・・は、はやくかえろうっ!!」ダッ
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:54:48.08 ID:PSrcHwXe0
―――――

姫子「ちょっとさ、今まで黙ってたんだけど」

律「お、おう・・・な、なんだよ・・・・(あれ・・・なにこの雰囲気)」ドキッ

律(え?ドキってなんだよ、ドキって!?くそっ純が変なこというから妙に意識するっていうか・・・)

律(ままままま、まさかねー立花さんが俺のこと、そんな、まっさかー)ハハハ

姫子「私、ね、その実は」

律「お・・・おう」ゴクッ

姫子「暗いの怖いから、手つないでほしいんだけど」

律「へっ!?」

姫子「ん?」

律「あ・・・いや・・・な、なんでもない・・・(ほ、ほらやっぱりな、俺がモテるわけないんだってーの!!)」

律(・・・心配して損した)ハァ

律(・・・ん?手って・・・この場合つないでもいいのか?)
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:55:32.71 ID:PSrcHwXe0
姫子「だめかな?」

律「えっ?あれ・・・?どうなんだろう・・・?だめ・・・なの・・・かな?」

姫子「田井中くんが、ダメなら、私、我慢するからいいんだけど」

律「・・・(えぇ〜〜〜)」

律「・・・」

律「・・・あ、いや、その・・・うん・・・まぁ・・・たぶん手は大丈夫だと思うかな、うん」

姫子「ほんとう?」

律「あ、・・・お、おう!だからそんな顔すんなよっ!」

律「手ぐらいな、ほら、こここ、こうやって、簡単に握れちゃうっての!!」ハハハ

ギュ

姫子「・・・あ」

律「ははは・・・な?」

姫子「あ・・・う、うん。そうだね・・・」

律「・・・ははは」

姫子「・・・」

律「・・・か、かえるか!?」

姫子「あ、う、うん・・・」
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:56:11.71 ID:PSrcHwXe0
―――――


澪「うぅううう・・・暗くて、こ、こわい・・・り、りつぅううう・・・」テクテク

澪「・・・い、いや・・・だめだ・・・律に頼っちゃだめだ・・・私が勝手に出かけたんだから・・・」テクテク

澪「く、暗い・・・・・・や、やっぱちょっと、む、無理かも・・・・・・ん?」

澪「あ・・・あれって・・・」
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:56:49.40 ID:PSrcHwXe0
―――――


律(・・・)

律(なんだろう・・・今までこんなこと思ったことなかったのに・・・)チラッ

姫子「・・・」

姫子「・・・ん?どうしたの?」

律「えっ!?あ、い、いや、な。なんでも。た、立花って、手、ちっさいんだな。澪となんかちがうなぁって思って」ハハハ

姫子「あ、え、あ・・・そ、そうかな・・・」

律「あ、と、・・・あ、う、うん」

姫子「・・・」

律「・・・」

律「・・・」

律(手つないだら・・・罪悪感が・・・ひどい・・・)




―――ドサッ
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:57:22.59 ID:PSrcHwXe0
律「・・・ん?今、なんか音した?」

姫子「したけど・・・私たちなにも落としてないよね・・・?」

律「でも、たしかに音が・・・後ろから・・・なにかおとした・・・か・・・」クルッ


律「あ・・・」

姫子「どうしたの?」クルッ


澪「・・・」

律「・・・澪」
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 00:58:19.48 ID:PSrcHwXe0
もうちょい続く10通りめ 

コメントありがとうございます

今週は出来るだけがんばって更新します・・・できるだけ・・・
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/12(火) 01:04:09.38 ID:pxEfvw340
いやぁぁぁぁぁぁぁぁ

>>1ハリーアップ!
こんなとこで終わるなんて胸の痛みががががが
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/12(火) 01:09:29.98 ID:RNWrViLQo
しゅらばらばんば
乙ー
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 08:32:18.52 ID:yZ0BgJgIO
澪つらいな…
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/14(木) 21:18:49.82 ID:hbhyBPOAO
続き書いてくれ〜
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 01:13:12.42 ID:kwwr6l9d0
澪…
続きが気になる
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/18(月) 15:19:54.82 ID:cqXg7bx90
律「え・・・ちょ・・・な、なんで澪が・・・?」

姫子「・・・あきやまさん・・・」

ぱっ

姫子(・・・あ・・・手・・・)

澪(律・・・立花さんと・・・)

姫子「・・・」

姫子「あ、あのね、これはその・・・違くて・・・ね?」

澪(手つないでた・・・)

律「お、おい。なんか落としたけど大丈夫か?つーか、お前なんでこんな時間に1人で・・・」

澪「・・・っ!!」ダッ

姫子「あ、秋山さん・・・!?」

律「あ・・・え!?ちょ、ちょっと、待てよ、みお!?」

律「え、な、なんだこ、これ・・・もしかしてやばいのか・・・あ、あれ?」

姫子「田井中くん!」

律「あ・・・立花さん・・・そ、その・・・」
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/18(月) 15:20:48.80 ID:cqXg7bx90
姫子「追って!」

律「え・・・」

姫子「いいからっ!!早く秋山さん追いかけて!!」

律「で、でも・・・」

姫子「早く追いかけてってばぁ!!!」

律「・・・た、立花さん・・・」

姫子「ご、ごめん、大声だして・・・でも、・・・」

律「いや、・・・俺もわるい、その・・・俺、澪、追うから。もうここまで来たら1人で帰れるよな」

姫子「うん・・・」

律「なんかその・・・とりあえず、すまんっ!!!明日またなっ!!」ダッ

姫子「・・・」
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/18(月) 15:21:25.92 ID:cqXg7bx90
姫子「行っちゃった・・・でも、これでいいんだ・・・きっと」

姫子「・・・田井中くん」

姫子「手、おっきかったな・・・」

姫子「たったの1回手をつなぐだけでよかったのに」

姫子「まさか、その1回さえダメだなんて・・・」

姫子「初恋って・・・報われないなぁ・・・」タハハ

姫子「秋山さんに・・・悪いことしちゃった・・・」

姫子「・・・・謝らないと」

ガサッ

姫子「ん?あ、秋山さんが落としたもの・・・」ヒョイ

姫子「なに落としたんだろ・・・」ガサガサッ

姫子「・・・あ」
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:22:54.21 ID:cqXg7bx90
姫子「あはは・・・ストロベリーシュガーミルク・・・それに2本・・・」

姫子「誰と飲むつもりだったんだろうね、秋山さんは・・・」

姫子「・・・」

・・・がさっ

キュ

姫子「」ゴクゴク

姫子「ぷはっ」

姫子「・・・うわ・・・これ・・すんごい甘い・・・」ジワッ

姫子「ははは・・・エグッ・・・ヒクッ・・・す、すんごい・・・あ、甘いなぁ・・・もう・・・」

姫子「・・・」ゴクゴク

姫子「ぷはっ・・・」

姫子「・・・う・・・うぅううう」ポロポロ

姫子「あんなに優しくされたら・・・好きにならないほうが無理だよ・・・」ポロポロ

姫子「彼女いるって・・・わかっててもさ・・・」ポロポロ

姫子「・・・田井中くんの・・・ばかっ・・・」ポロポロ

382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:23:35.18 ID:cqXg7bx90
―――――



律「み、みおぉ!!おい・・・ちょっと、ちょ、待てってばァ!?」

澪「・・・・・・・」タッタッタッタ

律「はぁはぁ・・・く、くそ・・・あいつ、足はえぇし!!」ダッダッダッダ

澪「はぁ、はぁ・・・」タタタタ・・・

律「でも、あいかわらず持久力は俺ほどないという・・・」ダダダダダ

ぎゅっ

澪「うあ・・・!?」
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:25:07.42 ID:cqXg7bx90
律「ははは・・・つ、捕まえた・・・」ゼイゼイ

澪「り、・・・りつ・・・」ゼイゼイ

澪(お、追いかけてきてくれたのか・・・?)

澪「」ハッ

澪「さ、さわるなよっ!?」

ばっ

律「え・・・」

澪「・・・あ」

律「さ、さわるな・・・って・・・な、なんで・・・?」

澪「なんでって・・・お前・・・立花さんと・・・手、つないでたじゃないか・・・」

律「え?あぁ・・・あれは・・・その・・・なんというか・・・その・・・なりゆきっていうか・・・その・・・だな」

澪「そんな手で・・・他の女の子とつないだ手で・・・私にさわらないでよ・・・りつ」

律「みお・・・」
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:26:19.00 ID:cqXg7bx90
澪「ていうか・・・なんでカチューシャしてないんだよ・・・おい・・・」

律「カチューシャ?いや、カチューシャは別に・・・ちょっと忘れてきたっていうか・・・」

澪「そんな簡単に外すもんじゃないだろ?カチューシャなんて・・・どこに忘れてきたんだよっ!?」

律「え・・・どこって・・・
 (澪と唯と憂ちゃんには内緒でバンド組んでるからここで集まってたの言うのはまずいよな)」

澪「なんだよ・・・言えないとこにいたのかよ・・・立花さんと」

律「はいっ!?いや、そんな言えないとこには行ってないっていうか、立花はかんけーないってっ!!」

律「立花はその、いつもどおりにバイト帰りに送ってただけだし!!べつにふつーだろ?」

澪「・・・」

澪「・・・ふつー・・・か」

律「そうだよ、ふつーだろ」
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:26:47.88 ID:cqXg7bx90
澪「本当にそう思ってる?」

律「・・・お、思ってるよ」

澪「嘘ついてない?」

律「・・・ついてないよ・・・」

澪「そっか」

律「・・・なんだよ」

澪「あのさ」

律「ん・・・?」

澪「律にとって」

律「?」
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:27:16.51 ID:cqXg7bx90
澪「律にとって、私はいったい何なんだ?」

律「なにって・・・その、・・・かっ、彼女だけど・・・」

澪「彼女がいるやつが・・・普通、他の女の子と一緒に夜、手をつないで歩くのか?」

律「それは・・・立花さんが夜遅くて危ないから・・・」

澪「そうだな、たしかに夜はここら辺は暗くて女の子1人じゃ危ないとは私も思うよ」

澪「現に・・・私だって、さっき1人でここ通るのすごく怖かったし・・・」

律「だ、だろ?そうだよなっ?」

澪「うん、律は優しいよな、いつだって・・・優しい」

律「いや、優しいとかそういうことじゃなくてだな・・・」

澪「本当に、誰にでも・・・」

律「みお・・・?」
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:27:45.28 ID:cqXg7bx90
澪「でも、私は、・・・律みたいに優しくないから」

澪「律には、私にだけ、優しくしてほしいって思っちゃうんだ」

澪「いつまでも・・・私だけのヒーローでいてほしいって思っちゃうんだ」

律「ヒーローって・・・」

澪「律のこと、好きだから」

律「えっ・・・あの、その・・・///」カァァ

澪「律は、私の彼氏だから。・・・他の女の子と一緒に帰ったり、手、つないだり」

澪「・・・してほしくなかった」

律「あ・・・いや、でも、その・・・あれは・・・」

澪「りつ」

律「・・・?」
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:28:13.37 ID:cqXg7bx90
澪「私のこと、まだちゃんと好きでいてくれてる?」

律「・・・」

律「そんなこと・・・当たり前だろ?・・・なに言ってんだよ・・・」

澪「・・・」

澪「そっか・・・当たり前か・・・」

律「・・・ほ、ほら!もう遅いし帰ろうぜ!澪の母さんだって心配してるだろうしっ!!」ハハハ

澪「りつ」

律「ん?なんだよ、あ、そういえば、なんか落としてたけど、あれってなんだったんだ?」

澪「・・・っよか」

律「へ・・・?」
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:29:14.17 ID:cqXg7bx90
澪「私たち、別れよっか」

律「・・・え」

律「なんで・・・そんなこというんだよ・・・」

澪「なんでって言われても・・・律に自覚がないんなら教えてもしょうがないし・・・」

澪「そんなこと言うんだよって言われても、それはむしろ私が言いたい」

律「好きだぞ?ちゃんと・・・俺、お前のこと・・・好きだよ?」

澪「・・・りつ」

律「・・・」

澪「今の律にそんなこと言われても・・・・うすっぺらいよ、その言葉」

律「・・・澪」
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:29:56.43 ID:cqXg7bx90
澪「じゃあ、私、先に帰るな」スタスタ

律「え・・・ちょ、ちょっと・・・おい・・・おいってば・・・」

クルっ

律「あ!」

澪「また明日な、田井中くん」ニコッ

律「・・・え?お、おい・・・た、田井中くんって・・・みお?」

澪「じゃあな・・・」スタスタ

律「・・・」

律「・・・え?」

律「・・・みお?」
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:45:43.47 ID:cqXg7bx90
―――――


姫子(泣いたら・・・すっきりした・・・)

姫子「・・・帰ろう」

律「・・・」トボトボ

姫子「・・・あ」

姫子「田井中くん・・・」

律「へ・・・?あぁ・・・立花さん・・・」
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:46:18.42 ID:cqXg7bx90
姫子「ど、どうしたの・・・?秋山さん・・・は?」

律「澪・・・あー・・・みお・・・は」

律「帰っちまった」ハハハ

姫子「帰ったって・・・1人で?」

律「ん、まぁ・・・そうだな・・・1人だな・・・」

姫子「あ、危ないんじゃないの!?ここら辺1人でって!?」

律「あーそうだな・・・危ないよな、1人は、・・・さ・・・」

姫子(田井中くん・・・なんか、様子がおかしい・・・?)

律「つーか、立花さん、帰らないの?ずっとここにいたの?」

姫子「あ、う、うん・・・ちょっと・・・(泣いてたなんて・・・言えない・・・)」
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:46:55.52 ID:cqXg7bx90
律「そっか。じゃあ、送るよ。1人は、危ないだろうし・・・」

姫子「え・・・で、でも・・・秋山さん・・・」

律「・・・」

律「あれ?なにもってんの?」

姫子「えっ?あ、こ、これ!秋山さんが落としたやつ・・・」スッ

律「・・・Kコンビニの袋・・・何を買いに行ってんだよ・・・夜に・・・」ガサガサ・・・

姫子「・・・」

律「・・・あ」

律「ストロベリーシュガーミルク・・・これ買いにわざわざ・・・」

律「ばっかじゃねーのか・・・頼んだら買ってくるのに・・・てか、なんで1本からっぽ?」

姫子「・・・あ、あの」

律「ん?」
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:47:28.34 ID:cqXg7bx90
姫子「2本入ってて・・・私1本・・・その、ちょっと飲んじゃったんだ・・・それ」

律「あぁ・・・なるほどな。じゃあ、俺も」キュ ゴクゴクゴクゴク

姫子「え・・・ちょ、ちょっと!?そ、そんなに一気に飲んだら」

律「ごほっ!?」

姫子「やっぱり!だ、大丈夫?田井中くん?」サスリサスリ

律「ごほっ!?エフん、エフンっ!?だ、だいじょう・・・ごほっ!?」

姫子(・・・秋山さんとなにかあったのかな?)

姫子(やっぱり・・・私のせいで・・・)

律「・・・ふぅ・・・」

姫子「だ、だいじょうぶ・・・?その、いろいろ・・・」

律「ん?あぁ・・・だいじょうぶだよ」ニコッ

姫子「あ・・・」

律「じゃあ、帰るか」
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 15:51:38.66 ID:cqXg7bx90
10通りめ 姫子と律 終わり → 16通りめに続く


コメントありがとうございます
自分の中でようやくひと段落ついたかな、という展開になってきました

396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/18(月) 15:58:44.27 ID:ruxR8rZY0


律の自業自得だがどっちもつらいよな……
見てるこっちまでつらくなるわ
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/18(月) 20:40:49.96 ID:HOGic0nAO
いいわーめっちゃいい最高れす(^p^)
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/27(水) 00:10:20.45 ID:E+E4NjN80
律「・・・・・・」

澪「・・・・・・」

和「――というわけで」

和「3年2組の学園祭の出し物『ロミオとジュリエット』のロミオ役、ジュリエット役はそれぞれ」

和「秋山澪さん、田井中律くんに決定しました」

クラス「わー」パチパチパチ

姫子「・・・・・・」パチ・・パチ・・

佐々木「お、俺の秋山さんが・・・ロミオ役だとォ・・・!?」

信代「佐々木!あんたのじゃなくて田井中くんのでしょーが!」

クラス「どっ!」

澪「・・・・」

律「・・・・あははは・・・」

紬(・・・・あら?)
399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 00:11:02.58 ID:E+E4NjN80
瀧「そうだよ、佐々木!!あんたは木の役でもやってなよ〜」

佐々木「なんだとぉ!?てめーこそ、舞台裏で秋山さんを照らすライトでも操作してろよ!」

瀧「なんですって〜!?」

三花「こらこら、2人ともけんかするんじゃないよー」アハハハ

いちご「うるさい・・・」ボソッ

律「つーか、おい!!」ガタッ

和「・・・なんだよ、律。いまさらやりたくないとかいうくだらない意見は聞かないぞ」

律「いやいやいやいやいや!!お前らちょっと待て!!本気でちょっと待て!!」

和「ん?」

律「あとくだらなくねーよ!!聞く前にちゃんと聞く耳を持ってください!!」

佐々木「じゃあ聞くからさっさといえよ。あともう決定したことだからお前のわがままは本当にきかないからな」ケッ

律「」イラッ
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 00:22:07.60 ID:E+E4NjN80
律「おし・・・いいぜ、百歩譲って劇はやってやるよ!俺だって和に投票したし・・・投票だけして自分はやりません、なんていわねーよ」

和「俺に入った2票のうち1票お前だったのか・・・」

和「てか、あと1票は・・・」チラッ

紬「うふふ♪」ニッコニッコ

和「あ、はい。了解です」

律「やってやるけどな・・・!!お前ら!!!」

律「なんで俺が女役なんだよっ!?普通逆だろ!!逆!!」

鈴木「なんでって・・・それはまぁ・・・」

和「おもしろいからだよ」

佐々木「腹かかえて笑うためだよ」

信代「おもしろいからだね」

瀧「おもしろいからだよね〜♪」グッ

佐々木「秋山さんのりりしい姿もたまにはいいかもな」

いちご「・・・ゆにーく」ボソッ

律「・・・・・・おまえら・・・まじめにしろよ・・・てか、佐々木ィ・・・てめぇ・・・」ギリギリ

律「ん・・・?(なんだか視線を感じる・・・)」チラッ
401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 00:22:42.72 ID:E+E4NjN80
姫子「・・・・・・あっ」

律「あ・・・・・・」サッ

律(やべ・・・思わず目そらしちまった・・・・・・)

姫子(・・・田井中くん)

和「まぁ、もう決まったことだし、部活でいそがしいだろうけど、律、秋山さん、2人ともよろしくな」

律「っておい!?だから勝手に決めんなって!?てか、ほ、ほら・・・」

和「なんだよ、まだなにか言うのかよ」

律「そ、その・・・」チラッ

澪「・・・・・・」

律「み・・・あ、秋山さんがいやかもしれねーだろ?男の役なんて・・・さ!!!」

クラス(秋山さん・・・?)

澪「・・・・・・」

和「あー・・・、んー・・・それはまぁ、t―」

澪「やるよ」

律「えっ?」
402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 00:23:19.57 ID:E+E4NjN80
澪「私はちゃんとやるから。大丈夫だ」

和「そっか。でも、嫌なら嫌って言っていいんだよ、男の役なんだし」

佐々木「そうだよ、秋山さん、無理はしないで?」

紬「そうよ、澪ちゃん!!!」

律「おい。なんだ、この待遇の違いは」

澪「みんなが私がいいって言ってくれたんだ。・・・文句なんて言わないよ」

律(・・・・・・みお?)

澪「みんな、ありがとうな!!最後の文化祭だし、いい思い出をつくろうな!!」

紬「澪ちゃん・・・」ジーン

佐々木「さすが秋山さん・・・俺・・・なんか目から汗が・・・」クッ

パチパチパチパチ

信代「そうだよね!!どうせするなら本当にいい劇にしよう!!」パチパチパチ

瀧「なんだかすっごくたのしみだね〜!!コーラ飲みたい気分だよ」エヘヘ

和「じゃあ、続いてその他の配役と舞台監督、大道具などを決めていきたいと思います」

佐々木「俺、写真係で!!」ハイハイハイ

いちご「・・・・・・げす」ボソッ
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 00:23:47.19 ID:E+E4NjN80
姫子「ゆい、ゆいってば・・・そろそろ起きなよ・・・係り決めるみたいだよ・・・」ユサユサ

唯「うへへ〜うい〜〜もう食べられないよぉ〜〜」zzz

紬(それにしても・・・)チラッ

律「・・・」チラッ

澪「」プイッ

律(・・・目そらされた・・・)ガーン

紬(りっちゃんと澪ちゃん、なにかあったのかしら?)
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 00:25:45.99 ID:E+E4NjN80
21通りめ ロミオとジュリエット 続く

コメントありがとうございます
更新が遅くて本当にすいません
夏バテには注意してください
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 00:50:10.49 ID:u7aORTUSO
乙!
二人はどうやって仲直りするんだろう
あとモブ達もいいキャラだなwwww
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 01:28:00.77 ID:OOcfGVXH0
佐々木さんがいいキャラしてるwwww
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/29(金) 00:34:06.49 ID:SQ3EYqLG0
梓「くっ・・・・!!!」プルプルプルプル

律「・・・・・・」

紬「はい、お茶」コトン

澪「ありがとう、ムギ」

紬「うふふ〜♪」

唯「」ウツラウツラ

紬「唯ちゃん、これ飲んだら目が覚めるよ、はい」

唯「あ〜、ありがと〜むぎちゃ〜ん」ネボケネボケ

梓「・・・くひひ・・・」プルプルプルプル

梓「り、律先輩が・・・・じゅ、じゅりえ・・・ジュリエットとか」プルプルプル

澪「・・・・・・」ズズッ

律「―おい、梓」

梓「へ?な、なんでクフッすか?り、るぅいつせんぱひっウェヒヒ」プルプルプル

律「あー、なんだ、そのそんなにおかしいか、ええ?このやろうっ」

がしっ
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/29(金) 00:34:51.80 ID:SQ3EYqLG0
梓「いや、おかしくないっすよ。いいと思いますよ、律先輩。てか、なんで肩くんでくるんですか?」

律「いやーなんとなくだから気にしないでくれよ、梓くん」

梓「そ、そうっすか・・・でも、それにしても楽しみだなぁ〜」

律「なにがだよ?」

梓「そりゃーなにがって律先輩の」

律「俺の?」

梓「女装」ブフゥ!!

律「おもいっきし笑ってフイてんじゃねーかっ!!なーにが『おかしくないっすよ』だ!!こんちきしょー!?」

ぎゅっ

梓「だっー!?律先輩、コブラツイストはだめですって!?入ったはいったいぃぃぃいたいいたいたい!?」ギャー

澪「このお茶おいしいなぁ、ムギ」

紬「本当?そう言ってもらってうれしいわ」エヘヘ

唯「まいうー」ゴクゴク
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/29(金) 00:35:30.53 ID:SQ3EYqLG0
―――――

梓「」グッタリ

律「ったく。ジュリエットなめんな!」

紬「りっちゃん。やる気まんまんね〜。はい、お茶」

律「さんきゅ。やる気なわけじゃないけどな。引き受けた以上はちゃんとやらなきゃいけないだろ?」

紬「そうね。ふふっ」

律「まぁ、ロミオとジュリエットとか話の内容知らないけどな」ズズッ

紬「え?」

律「ん?」

澪「・・・・・・」

唯「まいうー・・・」ゴク・・・ゴク・・・
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 00:36:00.36 ID:SQ3EYqLG0
律「あ、このお茶うまっ」

紬「あ、ありがと。というか、りっちゃん、ロミオとジュリエットの話本当に知らないの?」

律「当たり前だろ?グリム童話とか読んだことねーよ。名前は知ってるけど」

紬「・・・・・・」

梓「グリム童話じゃないですよ、律先輩」イテテ・・

律「へ?じゃあ、なに童話だよ、ロミオとジュリエットは」

梓「とりあえず童話から離れましょうよ・・・」

紬「梓くん、お茶ど〜ぞ」コトン

梓「あ、ありがとうございます。ムギ先輩」ニコッ

紬「いいえ〜」ニコニコ

梓「ロミオとジュリエットはイングランドの劇作家ウィリアム・シェイクスピアによる戯曲です」ズズッ

梓「あ、本当にお茶おいしい」

紬「えへへ〜」

澪「おい、唯、コップもちながら寝るなよ。危ないぞ」

唯「う〜・・・ん〜・・・」ウツラウツラ
411 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 00:36:32.54 ID:SQ3EYqLG0
律「ギキョク?」

梓「簡単にいうと戯曲っていうのはですね、舞台用にかかれた文学作品ですね」

律「へーそうなのか」

梓「てか、ロミオとジュリエット知らないのにどうしてジュリエットが女ってのは知ってるんですか?」

律「ん?あぁ、勘」

梓「はい?」

律「だってよ、クラス中みんな笑ってんだぞ。さすがに俺でも気がつくよ」

律「しかも俺以外の候補者の名前全部女だったし」

梓「あぁ・・・てか、律先輩ってクラスでいじめられてるんですか?」

律「は?なんでそうなるんだよ」

梓「いや、なんでもないです。きっと知らないほうがいいことがこの世にはあるんだ」ウンウン

律「なに一人で納得してるんだよ」ゴク

梓「でも、ロミオ役が秋山先輩でよかったですね」

律「え?なんで?」
412 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 00:37:02.64 ID:SQ3EYqLG0
梓「え・・・?だって、ロミオとジュリエットって恋愛ものですし」

律「」

澪「・・・・・・」ゴクッ

律「まじで?」

梓「本当に話知らないんですか・・・有名な話なのになぁ。マジですよ。ガチ恋愛ものです」

律「・・・・・・うそ」

紬「りっちゃん、どんな話だと思ってたの?」

律「てっきり、ジャックと豆の木みたいな冒険ものだと思ってた」

梓「ジャックと豆の木は知ってたんですね・・・」

律(澪は知ってたんだろうか・・・)チラッ

梓「ムギ先輩はなにするんですか?」

紬「脚本書きますっ!」

澪「ムギ〜。脚本、お手柔らかになぁ〜」

紬「うふふ。まかせておいて。澪ちゃん!!しっかり山場作るからね!!」

澪「・・・・・・逆に不安になってきた」

紬「えぇー!?」ガーン
413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 00:37:48.54 ID:SQ3EYqLG0
律(って、知ってるよな。梓が知ってたくらいなんだから)タハハ

律(・・・別れたってムギと唯とか、クラスのやつにも言ってないみたいだし・・・)

律(何かんがえてんだかなぁ・・・)ゴクゴク

梓「・・・唯先輩はなにするんですか?」

唯「」ネボケネボケ

澪「おーい、唯聞かれてるぞ〜?」

唯「・・・う〜ん?」ネボケネボケ

澪「おはよう、唯。てか、なんか眠そうだな」

唯「いやー、昨日の夜ちょっとめがねの人から惚気電話がかかってきてて〜あんまり寝てないんだよ〜」ネボケネボケ

梓(めがねの人・・・?)

澪「そうなのか・・・(めがねの人?)」

紬「唯ちゃん」

唯「ん?」ゴシゴシ
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 00:38:57.69 ID:SQ3EYqLG0
紬「梓くんが、唯ちゃんは劇でなにするのか?って聞いてたのよ」

唯「おぉ〜〜!!あずにゃんは私の役が気になると!!」シャキーン

梓「あ、いや、気になるというか・・・話の流れから聞いたっていうか〜〜!?」アワアワ

唯「木だよ」

梓「へ?」

唯「私は木(G)で劇にでますっ!!」ドーン

梓「・・・木(G)・・・(そんなに木が必要な話だったっけ?)」

律「まぁ・・・とりあえず、練習しよーぜ」ガタッ

梓「なにぃ!?」

唯「おぉ!?」

紬「あら?」

澪「・・・・・・」

梓「律先輩が練習しようだなんて・・・なにかあったんですか・・・?」

律「・・・そろそろ泣いてもいいかな?」ハハハ
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 00:39:42.80 ID:SQ3EYqLG0
律「まぁ―・・・」

律「別に・・・なんもないさ。俺たちもライブするんだしさ、さすがにのんびりしてられないだろ?」

澪「・・・・・・」

梓「あぁ・・・ようやくまじめに練習ができそうだ・・・」ジーン

律(こういう気分の時はなにも考えずにドラム叩くのが1番だ)

紬「じゃあ、練習しよ〜」オー

澪「・・・・・・だな」ガタッ

唯「あ、りっちゃん」

律「ん?なんだよ、唯。早くギー太かまえろよ」

唯「今日、帰りちょっといい?話たいことがあって」

律「はい?」

梓澪「・・・?」

紬(・・・あら?)
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 00:40:10.32 ID:SQ3EYqLG0
律「あー・・・まぁ、別にいいけど、なんだよ」ポリポリ

唯「えへへ、まぁまぁ。それはそのときに!!」

律「ふーん。まぁ、なんでもいいから早くギー太かまえろよ」

唯「はーい。ギー太ぁあ〜」スタタタ

梓(え・・・?なにはなすんだろう・・・)

澪(・・・唯・・・?)

唯「よーし!準備できたよー」

律「じゃあ、まずはごはんな」

梓唯紬「はーい」

澪「・・・・・・」

律「・・・」

紬「りっちゃん?」

律「んぁあ・・・1、2、3、4!」
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 00:42:19.05 ID:SQ3EYqLG0
21通りめ ロミオとジュリエット 終わり

コメント毎度ありがとうございます。励みすぎる
この2人はどうやって仲直りするんでしょうかね・・・
澪が好きな佐々木さん、大好きです
418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/29(金) 00:53:16.33 ID:g7/4kTnC0
乙!
次も楽しみにしてる

早く仲直りさせてやってくれー
419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/29(金) 01:32:19.24 ID:ipWl0+oSO

唯の律への話が気になるね
>この2人どうやって仲直りするんでしょうかね・・・
がんばれ作者w楽しみにしてます
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 01:51:34.83 ID:InVpzexdo

毎回面白いけどもう4分の3終わっちゃったんだな
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 00:24:31.87 ID:fvCYSWU20
キンコンカーンコーン

純「やっと終わった・・・」グッタリ

梓「おい純」

純「ん?あぁ、梓か」

梓「今日はスタジオで練習だから」ボソボソ

純「あ・・・そうだったっけ・・・」

梓「おいおい、しっかりしろよ・・・」

梓「俺と律先輩は部活終わってから行くから少し遅くなるかもしれない」

純「てことは・・・最初は俺と和先輩の2人だけか・・・」

梓「ん?なに?お前真鍋先輩嫌いなのか?」

純「え?なんで?」

梓「いや・・・なんか、そんな眉間にしわ寄せてる顔あんま見たことないから」

純「そっか・・・いや、嫌いなわけじゃないんだけどな」

梓「?」
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 00:25:14.70 ID:fvCYSWU20
純「ん〜、なんというか、俺が嫌いというよりもむしろ和先輩のが俺のこと嫌いなのかな?って思ってた時期があったもんだから」

梓「へ〜・・・そうなのか。そういや中学一緒だっけか?」

純「あぁ。まぁ、色々と・・・。今となっては昔のことだけどな」ハハハ

梓「・・・?」

純(憂は・・・俺を選んでくれたんだし・・・和先輩彼女できたんだし、もういまさらだよな?)

梓「よくわからないけど、とりあえずちゃんと時間守ってこいよ?予約は律先輩の名前でいれたから」

純「おう!てか、『入れたから』って梓が予約したのか?」

梓「そうだけど」

純「じゃあ何で律先輩の名前で予約してんだよ」

梓「ん〜、いや、ああいうスタジオで自分の名前使うのってなんだかためらわれるよね」ニコッ

純「いい笑顔だなぁ、おい(先輩かわいそっす)」

憂「純ちゃ〜ん、一緒にかえろ〜」

梓「お。じゃあ、俺部活いくから!またあとで」タッタッタ

純「おう!がんばれよー」
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 00:26:05.15 ID:fvCYSWU20
憂「梓くんとの話邪魔しちゃった?」

純「ん?あぁ、大丈夫だよ。ちょうど終わったとこ」

憂「そっか。なに話してたの?」

純「ちょっとね(憂にもバンドのことはまだ内緒のがいいよな。唯先輩に知られたらまずいだろうし)

憂「ふ〜ん」

純「じゃあ、帰ろう・・・・あ!」

憂「うん?どうかしたの?」

純(このまま憂と一緒に帰って家まで送ってって、自分ち帰ってベース持って反対方向のスタジオまでチャリで約30分ちょい・・・)

憂「じゅんちゃん?」

純(絶対遅刻する・・・!?)

純(梓ならともかくさすがに和先輩は待たせられないぞ・・・・どうする?俺!?)チラッ

憂「?」

純「・・・」

純「あ、・・・う、うい!?」
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 00:34:47.72 ID:fvCYSWU20
憂「え?どうしたの?いきなりそんなにあわてて」

純「す、すまん!?ちょっと用事を思い出した。今日一緒に帰れない!!」

憂「・・・え?」

純「その、ホントにごめん!!今度ジュースおごるから!!じゃあ!!」ダッシュ

憂「え?あ、ちょっと純ちゃん!?」

タッタッタッタ

憂「行っちゃった・・・」ポツン

憂「ジュースは要らないんだけどなぁ・・・」ボソッ

「ういちゃーん!」

憂「あ、女Aちゃん」

女A「今日は鈴木くんと一緒じゃないの?」

憂「うん。今日はなんだか用事があるんだってさ」

女A「そうなんだ。じゃあ、一緒に帰ろうよ。今日私部活なくてさー。久しぶりにヒマなんだぁ」

憂「そっかぁ。じゃあ、一緒に帰ろうか」ニコッ

女A「うん!あ、アイス食べて帰ろらない?こないだ新しいお店出来たよね?」

憂「うん、いいよ〜。私、アイス大好きなんだ〜」ニコニコ

女A「ほんと!よかったぁ!!じゃあ、さっそくGO!!」スタスタ

憂「ははは・・・たのしみだねぇ〜」タタタ

憂(・・・純くん)
425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 00:35:15.37 ID:fvCYSWU20
―――――
和「・・・」

純「あ、和せんぱーい!!」チャリチャリチャリ

和「お・・・純」

純「おまたせしてす、すいません」ゼェハーゼェハー

和「大丈夫か?すっごい息乱れてるけど」

純「あはは・・・だ、大丈夫っす!!自転車とめてきますね」ゼェーゼェー

純(ま、まにあった!!)

和「そんなに急がなくてよかったのに」

純「いや〜和先輩を待たせるなんてできませんよ」

和「そっか」

純「そっす」

和「・・・」

純「・・・」
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 00:36:11.86 ID:fvCYSWU20
純(なにこのちんもくぅううううううう!?)

和「あ、律たち遅れてくるみたいだから」

純「あ、梓から聞きました。先に入って練習しときましょうか」

和「ん。・・・純」

純「はい!?」

和「声裏返ってるぞ?」

純「え!?あ、あはははは!?」ワタワタワタ

和「なに1人であわててんだ。落ち着けよ」

純「す、すいません・・・」

和「でさ、お前・・・音符読めるか?」

純「え?」
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 00:36:40.79 ID:fvCYSWU20
和「音符だよ、音符」

純「あぁ・・・まぁ、一応は読めますけど・・・」

和「じゃあ、俺に音符の読み方教えてくれ。全くわからないんだ」

純「え・・・」

和「ん?なんだよ。ダメなのか?」

純「いや・・・、な、なんでもないです。てか、琴吹先輩に教えてもらったのでは?」

和「教えてもらったけど、よくわからなかった」

純「そうなんですか・・・」

和「で、教えてくれるのか?くれないのか?」

純「いや、俺がわかる程度なら教えますけど・・・」

和「そうか」ニコ

純「・・・!」
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 00:37:09.41 ID:fvCYSWU20
和「じゃあ、さっさと中はいるか」スタスタ

純「そ、そっすね!!」スタスタ

純「・・・」

純(和先輩ってこんな風に人に教えてくれとかって言って、あんな風に笑う人だったっけ?)

純(中学のときはもっと怖いイメージがあったんだけどなぁ・・・)

和「おい、はやく来いよ。俺、スタジオとか初めてだからわかんないんだから」

純「あ、今行きます!」

和「よし。とりあえず、今日はこっちの曲をなんとかしよう・・・」ブツブツ

純「・・・」

純「へへっ」

純(ま、いっか!音楽する人に悪い人はいない!!)

純(俺理論、発動!!)タタタタ
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 00:40:33.12 ID:fvCYSWU20
22通りめ 和と純 終わり

コメントありがとうございます
唯と律と澪はとりあえず・・・
気がつけば4分の3が終わってたんですねぇ
意外と早かったなぁ
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/30(土) 00:50:13.92 ID:ghnV7Hq00
乙!
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/31(日) 16:10:50.53 ID:dlX2uPsG0
キンコンカーンコーン

憂「純ちゃ〜ん一緒にかえろ」

純「あ・・・ごめん、憂。ちょっと用事があって・・・(今日は4人めずらしくそろえる日だから)」

憂「そっか・・・」

純「ごめん」

梓「おい、純、はやくしろよ!」タッタッタ

純「お、おう!じゃあ、また明日!」タッタッタ

憂「あ・・・」
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 16:11:29.53 ID:dlX2uPsG0
キンコンカーンコーン

憂「純ちゃ〜ん一緒にか」

純「ごめん、今日も(和先輩、いい加減音符の読み方覚えさせなきゃ・・・)」

憂「わかった・・・」
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 16:11:59.13 ID:dlX2uPsG0
キンコンカーンコーン

憂「純ちゃ〜ん・・・」

純「すまん、憂・・・今日も・・・ムリ・・・(今日は先輩たちが劇の練習してるから部室で梓と)」タハハ

憂「・・・」

梓「おい、純、はやくしろよ、時間なくなっちまう!!」

純「あ、わりぃ!ご、ごめんな、憂!!それじゃあ」ダッ

憂「・・・」

がしっ
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 16:12:26.71 ID:dlX2uPsG0
女A「う〜いちゃん!」

憂「ひゃ、ひゃあ!?」

女A「おわっ!?びっくりした!!」

憂「あ、ご、ごめんね・・・」

女A「ううん、いきなり抱きついた私も悪いし!てか、憂ちゃんやわらか〜い」ムギュムギュ

憂「ちょ、ちょっと、女Aちゃん!?ど、どこさわってるのかなぁ?」アハハハハ

女A「このやわらかさは純くんのおかげかな〜!?」

憂「・・・怒るよ?」

女A「えへへ。じょーだんじょーだん!」パッ

憂「もう・・・」

女A「それよかさ、ねぇ」

憂「ん?」
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 16:13:18.98 ID:dlX2uPsG0
女A「う〜いちゃん!」

憂「ひゃ、ひゃあ!?」

女A「おわっ!?びっくりした!!」

憂「あ、ご、ごめんね・・・」

女A「ううん、いきなり抱きついた私も悪いし!てか、憂ちゃんやわらか〜い」ムギュムギュ

憂「ちょ、ちょっと、女Aちゃん!?ど、どこさわってるのかなぁ?」アハハハハ

女A「このやわらかさは純くんのおかげかな〜!?」

憂「・・・怒るよ?」

女A「えへへ。じょーだんじょーだん!」パッ

憂「もう・・・」

女A「それよかさ、ねぇ」

憂「ん?」
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 16:14:43.14 ID:dlX2uPsG0
女A「最近、鈴木くんと梓くんって仲いいよね?」

憂「ん〜、最近っていうより、もともと2人は仲いいと思うけどなぁ」

女A「なんていうかさ、男友達としての仲のよさはもともとあったんだけど、最近はそれにさらに磨きがかかってるっていうかっ!」

憂「そうかな・・・?」

女A「そうだよ。だって、鈴木くん、最近憂ちゃんとよりも梓くんと一緒にいることが多い気がするし」

憂「それは・・・」

女A「だよね?」

憂「・・・そうだけど」

女A「やっぱ噂通り、出来てるのかな?」

憂「ふぇ!?」

憂「で、出来てるって?な、なにが?というか、噂って?」

女A「え?憂ちゃん知らないの?」

憂「なにを?」
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 16:15:14.24 ID:dlX2uPsG0
女A「最近、鈴木くんと梓くんって仲いいよね?」

憂「ん〜、最近っていうより、もともと2人は仲いいと思うけどなぁ」

女A「なんていうかさ、男友達としての仲のよさはもともとあったんだけど、最近はそれにさらに磨きがかかってるっていうかっ!」

憂「そうかな・・・?」

女A「そうだよ。だって、鈴木くん、最近憂ちゃんとよりも梓くんと一緒にいることが多い気がするし」

憂「それは・・・」

女A「だよね?」

憂「・・・そうだけど」

女A「やっぱ噂通り、出来てるのかな?」

憂「ふぇ!?」

憂「で、出来てるって?な、なにが?というか、噂って?」

女A「え?憂ちゃん知らないの?」

憂「なにを?」
438 :連投失敬 [sage]:2011/07/31(日) 16:16:51.17 ID:dlX2uPsG0
女A「いや、最近クラスの女の子たちが言ってるから憂ちゃんも知ってるものだとばかり・・・」

憂「え?どんな噂なの?」

女A「・・・聞きたい?」

憂「聞かないほうがいい噂?」

女A「どうだろ・・・世の中には知らないほうがいいこともあるし。今まで知らなかったんならきっと知らなくてもいいことなんじゃないかと私はこっそり入れ知恵しちゃうけど」

憂「たしかに。でも、そこまで言われたら・・・」

女A「言われたら?」

憂「・・・・知りたくなる」

女A「まぁ、別にたいした噂でもないんだけどね(・・・でも、憂ちゃんにだけ伝わってないってことはみんな空気読んでるのか?)」

憂「なら、教えてほしいなぁ〜」

女A「(あれ?・・・それでみんな教えてないってことは・・・これ私、本人に言って大丈夫なの?私空気読める子でいたいんだけど)」

憂「ほしいなぁ〜」

女A「うっ!?(憂ちゃん、女の私相手にその上目づかいは反則でしょーがっ!!)」

女A「(かわいすぎるんですけどっ!!)」
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 16:18:21.09 ID:dlX2uPsG0
女A「え・・えとさ、・・・そのね、噂って言うのはね」

憂「うん!」

女A「鈴木くんと梓くんが付き合ってるんじゃないかって・・・噂」

憂「」

女A「(うわ―――――!!顔から表情が一瞬で消えた―――――!?)」

女A「・・・・あははははははは!そ、そんなわけないよね!!鈴木くん、彼女いるのにそっちの道に走るわけないってね!!!」バシバシバシバシ

憂「い、いたっ!?」

女A「もー!み、みんな何言ってるんだかっ!!私あとでしかっておくからー!!
   ほんと『お前閻魔大王の生まれ変わりか!?』ってくらいしかっておくからー!あはははは」バシバシバシバシ

憂「ちょ、ちょっと背中叩かないでぇ!!」

女A「あ、ご、ごめんっ!?」

憂「う、うん。いいよ・・・噂も教えてくれたし」

女A「・・・」

憂「・・・」
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 16:19:39.73 ID:dlX2uPsG0
女A「まぁさ、噂はあくまで噂だし、みんな面白がって言ってるだけだと思うからさ、気にしないほうがいいと思うよ」

憂「う、うん・・・。女Aちゃん、ありがとうね」ニコッ

女A「ううん。別にこれくらい・・・」

女A(憂ちゃんにしちゃったことの罪滅ぼしとしては全然うすっぺらいよ・・・)

「女A−!今日部活行かないのー?」

女A「あーいくいくー!!ちょっと待ってって!!」

女A「じゃあ、ちょっと部活行くけどさ、本当に気にしないでね!!鈴木くんは憂ちゃん一筋だよ!!!」

女A「本当にいろんな意味で!!」ドーン

憂「ははは・・・う、うん。ありがとう。部活がんばってね」

女A「うん!!じゃあ、また明日!!!」タッタッタ

憂「また明日〜」
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 16:20:46.34 ID:dlX2uPsG0
憂「・・・」

憂「・・・純ちゃん」

憂「本当に梓くんが好きなのかな?」

憂「・・・・・・」

憂「・・・よし!」
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 16:23:34.42 ID:dlX2uPsG0
23通りめ  続く

乙 ありがとうございます
そういえば、姫子を出した時点で最初考えていた「28通り」がぶっ壊れてて
それに加えて考えなしに思いついたままに書いてるので28通りで終わるかどうかわかりません
443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 18:05:52.93 ID:GXipFODSO

女子の噂になってる純梓ww
面白いから長くなるのは大歓迎だよ
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/07/31(日) 20:16:06.74 ID:AEAvg5nAO
むしろ80通りくらい書けいや書いてください
445 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 20:21:11.64 ID:Klm9mIkno

ライブにロミジュリ、それぞれの恋愛事情とかまだまだいろいろあるもんね
どんどん増やしちゃっておk
446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/01(月) 23:47:30.73 ID:tNcss7lE0
キンコンカーンコーン

憂「純ちゃん、一緒にk」

純「あ、ご、ごめん憂・・・今日も・・・ムリだな・・・(今日はスタジオ練習だから遅れられない)」

憂「・・・」

純「じゃ、じゃあ、また明日・・・」スタスタ

ぎゅ
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 23:49:24.07 ID:tNcss7lE0
純「へ・・・?うい?」

憂「やだ」

純「え・・・いや、いやだといわれましても・・・というか、制服の後ろ掴まれると行けないんだけど・・・」

憂「・・・やだ」

純「えぇ・・・」

憂「純ちゃん、一緒にかえろうよぉ」

純(・・・あ)

純(この憂の顔は・・・経験上とてもまずい・・・!!!)

憂「ねぇってばぁ」ぎゅ

純「うへぇ・・・あ、あの、憂・・・こ、ここ学校だからちょっと抱きつかれるのは・・・///」カァ

スタスタスタ

純「ひっ!?う、憂!?ひ、人きてる!!人来てるってば!?」

憂「ん〜〜!」ぎゅうう

純(だー!?こんなときに憂がわがままモードはいっったぁあああ!?)

「鈴木くんって・・・」ヒソヒソ

純(ぎゃー!!今あっちからあきらかに『すずき』ってキコエタァー!?)
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 23:59:26.19 ID:tNcss7lE0
「・・・じゃないのかな?」ヒソヒソ

「え・・・ということは憂と三角カンケイ・・・」ヒソヒソ

純(憂と三角・・・よく聴こえなかった?なんの話だ・・・三角って?)

純「って!?う、憂!?人くる!?人来るから離れて!?」

憂「一緒に帰ってくれる?」

純「え?い、いや、それとこれとは別問題っていうか!俺、今日も用事あるんだって!!」

憂「一緒に帰ってくれないなら離せない」ぎゅ

純「」

純(え、どどどどどどうしよう。この抱きつかれ方はちょっと見られたら恥ずかしいぞぅ!?)

純「〜〜〜エライコッチャ〜〜〜」脳みそフル回転中

純(う、うん!よ、よし!!脳内シュミレーションしたところによると。な、なんとか間に合う!!一緒に帰っても間にあわせる・・・・)

純「・・・・」

すたすたすたすた
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:02:31.63 ID:MUtOru8F0
純「あ、足音近づいてきたぁ!?」ギャア

純「あ、・・・・・後で遅れるって電話すればいいのか」ピーン

純「今日は梓もいるしな、うん、そうだ!そうしよう!!」

憂(え・・・今純ちゃん、・・・『梓』って言った・・・?)

憂(やっぱり・・・噂どおり、純ちゃんと梓くん・・・)

純「憂、よしわかった!!今日は一緒に帰ろう!!」

憂「ほ、ほんと!?」ぱっ

純(おぉ!?離してくれた!?)

「あ、・・・憂と鈴木くんじゃん!」

純(だぁーーー!!ききいっぱつぅうううう!!!)

「あ、ほんとだー。こんなとこで2人どうしたの?」

「てか、あいかわらず仲いいですなぁ〜」ニヤニヤ

「いま帰るとこ?」

純「あはは〜〜、ですよね〜〜(うちのクラスの女子のこのノリはどうも苦手だ・・・)」
450 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:03:38.24 ID:MUtOru8F0
憂「うん。いまから帰るんだ〜」

純(憂が復活してる!!ヨカタ!!!)

「そっか!じゃあ、また明日ねー」

「ばいばーい」

すたすたすたすた

純「あはは・・・」

憂「ばいば〜い」

純「・・・」

憂「・・・」

純「・・・じゃあ、帰ろうか」

憂「ほんとに?私・・・わがまま言っちゃったよね・・・?」

純「あー・・・まーね」
451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:04:30.65 ID:MUtOru8F0
憂「こんなとこで抱きついちゃったし」

純「それは、・・・できれば今度からやめようね。鈴木くんから平沢さんに心からのお願い」

憂「うん。・・・ごめんね?」

純「・・・あ、うん」

純(でも、経験上、憂がわがまま言うときは俺がなにかしら無理とか我慢させちゃってるときなのよね)

純「・・・」

憂「・・・」

純「じゃ、帰ろうか」

憂「うん!」
452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:05:00.56 ID:MUtOru8F0
―――――

憂「♪〜」

純「・・・」

純「ねぇ、憂」

憂「ん?なに純ちゃん」

純「そんなに俺と帰るの、うれしい?」

憂「え?なんで?」

純「え?・・・だって、・・・」

憂「?」

純「あー、やっぱなんでもないっ!」

憂「そっか!」

純(機嫌いいときに鼻歌唄う癖・・・気づいてないんだもんなぁ〜)

憂「♪〜」

純(なんかこっちが恥ずかしくなってくる)
453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:07:26.56 ID:MUtOru8F0
純(憂が今日わがままになった理由って・・・)

純(・・・)

純(うはっ!)

純(うわー、今なに考えたんだ!?ばかみてー・・・自意識過剰ですかっての!!)

純(いくら憂でも俺とずっと帰れなかったからストレスためたわけじゃないっつーの!!)

憂「あー・・・」

純「ん?」

憂「でもねぇー、一緒に帰りたかったのは本当だよ」

純「・・・」

純「そうなんだ」

憂「うん。だって、ずっと純ちゃんと一緒に帰れてなかったんだもん」

純「・・・」

純「・・・そっか」

憂「うん!」ニコッ

純「・・・」

純「あの・・・ちょっと、ごめん」

憂「ん?なにかわすれもの?」
454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:08:55.96 ID:MUtOru8F0
純「いや・・・ちょっと、電話してもいいかな?」

憂「うん・・・いいけど」

純「すぐ終わるから!!」ガサガサ

憂(誰に電話するんだろう・・・?)

ピピピピピ

純「・・・あ、梓?」

憂(なんと!?)

純「あ、う、あぁ・・・うん、ですよね。わかります、はい。
  もう集まってるよな・・・あー・・・今?今まだ・・・学校っていうか・・・たぶん、今日ちょっと練習間に合えそうになくてさ」

憂(・・・練習?)

純「うぐっ!?声でかいって!!・・・えーっと・・・なんていうか、その・・・」

純「・・・あ、律先輩?」

憂(・・・・まさかの田井中さん!!?)

純「えぇーーっと、その、ちょっとその・・・ゴニョゴニョゴニョ」
455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:09:49.70 ID:MUtOru8F0
憂(なになんなの・・・?もしかして・・・・田井中さんと、梓くんと・・・純ちゃんの・・・)

憂(ラブトライアングル・・・なの!?)

純「・・・っていうことで、今日は行けないんですけど」

憂(・・・でも)

純「はい、自分で練習はしっかりするんで。はい、すいません。ありがとうございます」

憂(一番純ちゃん好きなのは私だもんっ!)グッ

純「ではまたー」

ピッ

純「ふぅ・・・」

憂「純ちゃん!!」
456 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:10:46.99 ID:MUtOru8F0
純「あぁ、憂、今日はこれで心おきなく一緒に帰れるぞー!!」ニカッ

憂「手つなごう、手!」ハイッ

純「あぁ?・・・うん、いいけど・・・」ハイッ

ぎゅ

憂「うん・・・!」

純(ぐは、相変わらずやわらけ。ベースの弦とは大違いっす)

憂「これでよしだよっ!!」

純「?」

憂「純ちゃーん」エヘヘ

純「なんだかよくわからないけど・・・、ま、いっか!」

憂「今日は一緒にご飯も食べられる?」

純「おう!久しぶりに憂のご飯食べたいなぁ〜」

憂「じゃー、今日はたくさん純ちゃんの好きなもの作るよ!」

純「おぉ〜うれしいねぇ。ありがとな、うい」

憂「えへへ〜」
457 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:12:24.86 ID:MUtOru8F0
憂「♪〜」

純「・・・」

憂「♪〜」

純「・・・」

憂「ん?どうしたの?ずっとこっちみて」

純「え、いや、なんでもないよ・・・うん」

憂「そっか!」

憂「♪〜」

純(俺ってば、幸せもの)

純(・・・練習、がんばらないと!!)

憂「♪〜」
458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:14:49.97 ID:MUtOru8F0
23通りめ 憂と純 終わり

コメントありがとうございます
「面白い」と言ってもらえると、嬉しく思う反面、申し訳ない思いで一杯です
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 01:07:36.01 ID:Vr+CAS+SO
なぜ申し訳なく思うww
十分楽しませてもらってるよ

460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 01:25:58.11 ID:J4QDh1tXo

おねだり憂ちゃんの破壊力はすごいな
そして勘違いがさらに発展してワロタwwww
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 02:32:09.12 ID:ABxFkUF0o
この憂ちゃんは可愛いなー
病んでたり選手だったりが多いから癒される
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 12:03:28.77 ID:66nLQ6xso
憂ちゃんかわいすぎるだろ
463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/04(木) 00:37:16.28 ID:thEQc+Om0
紬「じゃあ、2人ともまた明日ね」

唯「うん!みんなまた明日〜」

律「おー・・・じゃあなー」

澪「・・・あぁ・・・、また明日な、唯」

梓「・・・おつかれ・・・さまでした・・・唯先輩」チラッ

律「梓、俺に『お疲れさま』はないのか?」

梓「あるわけないです」

律「おい!?」

梓「じゃあ、おつかれっしたー」

唯「あずにゃん、また明日ねぇ〜!」

梓「あ、はい・・・・また明日・・・です。では」

ばたんっ
464 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 00:37:53.25 ID:thEQc+Om0
唯「・・・」

律「・・・」

唯「よーし、みんな帰っちゃったー」

律「あぁ・・・だな。で、なんだよ、話って」

唯「まぁまぁ。とりあえず、立ち話しもなんだし、すわろっか」

律「・・・ん」
465 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 00:38:19.95 ID:thEQc+Om0
―――――

澪「今日はなんだか練習はかどったな」スタスタ

紬「そうねー」スタスタ

梓「・・・」トボトボ

澪「いつもあれくらい唯も練習がんばってくれたらいいんだけどなぁ〜」ンー

紬「でも、今日はりっちゃんもがすっごい練習がんばってたわね」

梓(ゆ、唯先輩・・・律先輩に、何を話すんだろう・・・)

澪「あ、あぁ。・・・そうだったな・・・」ハハハ

梓(もしかして・・・、唯先輩・・・)

紬「・・・(澪ちゃん・・・やっぱりりっちゃんの話、避けてる?)」

梓(・・・律先輩のこと、好きなのかな・・・?)ザワッ

澪「・・・ところでさー、あずさー」クルッ

梓「・・・(え・・・でも、律先輩は秋山先輩と付き合ってるんだし、二股野郎だし・・・)」ボー

紬「?」

澪「あずさ?」
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 00:38:46.70 ID:thEQc+Om0
梓「・・・(別に唯先輩が律先輩好きでも俺には関係ないし・・・)」ボー

紬「梓くん?」

梓「・・・」

澪「おーい、梓ってばぁ」トントン

梓「へっ!?」

澪「あーやっと気づいたか」

梓「え?」

澪「何回か呼んだんだけど・・・ぼーっとしてた?」

梓「あ、す、すいません。気づきませんでしたっ」

紬「考え事でもしてた?」

梓「・・・あー・・・いや・・・っとー・・・」

梓(ど、どうしよう・・・)

紬澪「?」

梓(・・・意識しないでいようとすればするほど)

梓(ものすごく気になる――っ!!!)
467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 00:39:53.76 ID:thEQc+Om0
梓「・・・」

梓「・・・あ、あのっ!」

澪「おう?どうした?」

梓「―っと、そ、その、ですね、」ゴクッ

紬「ん?」

梓「あ、あはは、俺、ちょ、ちょっと、教室に忘れ物しちゃったみたいで!!」ワタワタ

澪「そうなのか」

梓「は、はい!なんで、今から取りにいくんで、秋山先輩とムギ先輩は先に帰っててください!」

紬「待っててもいいよ?」

澪「うん。取りにいくなら待つぞ?」

梓「え!?・・・い、いえ、その、待ってもらうとか申し訳ないんで、帰っていいですから」ハハハ

梓「じ、じゃあ、失礼します!おつかれさまでしたっ!!」ダッ

澪「・・・あんなに急いで。そんなに大切な忘れ物なのか」

紬「梓くん・・・」
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 00:40:23.50 ID:thEQc+Om0
澪「・・・」

紬「戻った?」

澪「だろうな。明らかに不自然だろ、梓」マッタク

紬「梓くん、唯ちゃん好きなんだね」

澪「なんだ、ムギ。知らなかったのか?」

紬「ううん。2人ともわかりやすいもの」フフッ

澪「そっか。たしかに。梓、わかりやすいもんな」

紬「なんとなくそうなんだろうなぁって思ってはいたけど、こうはっきり確信は持ったことなかったから」

澪「まぁ、梓は隠せてるって思ってるんだろうけどな」

紬「バレバレよね」クスクス

澪「バレバレだよな」クスクス

紬「・・・澪ちゃんは行かなくてもいいの?」

澪「・・・」
469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 00:41:23.22 ID:thEQc+Om0
紬「やっぱりっちゃんと何かあったんだ」

澪「・・・わかる?」

紬「澪ちゃん。私たち、どれだけ毎日一緒にいると思ってるの?」

澪「ですよね・・・」タハハ

紬「クラスのみんなには隠せてたかもしれないけど」

紬「私と唯ちゃんに隠せると思うほうが間違ってるわ」

澪「やっぱ、唯もそうなのか・・・、ずっと寝てばっかりだと思ってたのにな」

紬「むしろ、私よりも唯ちゃんのほうがそういうみんなの変化には敏感だと思うけど」

澪「あぁ、言われてみるとたしかに」

紬「でも、とりあえず今回は澪ちゃんが変わりすぎ」

澪「・・・そう?」

紬「そうよ。まず自覚がないってのはもうダメじゃない」

澪「・・・そ、そうかな・・・?」

紬「普段の澪ちゃんならあんな風に劇の主役なんか引き受けたりしない」

澪「・・・」
470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 00:41:56.16 ID:thEQc+Om0
紬「それに、りっちゃんのことやたらに自然に接してる」

澪「・・・それって変か?」

紬「澪ちゃんが自然に接するからりっちゃんもいつも通りに接しようとしてるんだろうけど」

澪「あー・・・」

紬「りっちゃんは、ぎこちないわよね」

澪「・・・律は、嘘へただからなぁ・・・」

紬「嘘が下手なんじゃないでしょ。りっちゃんは戸惑ってるのよ」

澪「・・・」

紬「『自然』を装う澪ちゃんがりっちゃんにはあまりにも『不自然』だから」

澪「・・・んー、たしかに」

紬「・・・」

澪「そうかも・・・ムギの言うとおりかもしれない」

紬「・・・」

澪「でも、私だって・・・譲れないことがあるんだよ・・・ムギ」

紬「りっちゃん、澪ちゃんになにかした?」
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 00:46:05.36 ID:thEQc+Om0
澪「したといえば・・・したけど」

紬「姫子ちゃんのこと?」

澪「・・・」

澪「知ってるのか」

紬「なんとなくね」

澪「そっか。でも、それは時間が経つにつれて私がわがままなだけな気もしてきてる・・・」

紬「・・・」

澪「でも、ちょっと離れたほうがいいと思ったんだ。お互いのために・・・」

紬「離れる?」

澪「あのー・・・そのだな、なんというか・・・・」

澪「隠しててもしかたないから言うよ、あのさ、ムギ」

紬「うん」

澪「・・・わかれた」

紬「え?」
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 00:47:06.47 ID:thEQc+Om0
澪「・・・」

紬「・・・え?誰と?」

澪「誰って・・・」

澪「・・・律と」

紬「・・・」

紬「・・・え?」

―――――
律「おいー、唯さっさと言えよー」

唯「えー、なに?なにか用事でもあるの?」

律「いや、別に用事はないけどさ・・・(こっちはまだ練習が残ってんだよ!)」

唯「あのね」

律「おう」

唯「りっちゃんさ」

律「なんだよ」

唯「ずばり!」

律「ずばり?」

唯「澪ちゃんにフラれたでしょ」

律「」

―――――

梓(なんだとー!?)ゼェハーゼェハー
473 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 00:50:04.05 ID:thEQc+Om0
23通りめ  続く

コメントありがとうございます
全員結構キャラ崩壊ちっくですけど、
憂は一番、キャラ崩壊を意識して書きましたね・・・かわいいはつくれる!
474 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 02:11:16.53 ID:rZfQoOmDo
おつー!
475 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/04(木) 23:48:04.38 ID:OnGsCNDS0

これで部内のみんなが知ったわけだけど
どうなるんだろうね
476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/05(金) 01:09:51.36 ID:oicqbsMo0
どさっ

律「おいムギ、なんだ?これ」

紬「台本出来たからみんなの分刷って持ってきちゃった!」

澪「みんなの分って・・・」

姫子「てか、ムギ、一人でこれ運んだの?」

紬「そうよ〜」ニッコリ

瀧「すごいムギちゃん!!コーラ飲む?」

紬「コーラは・・・いらないわ」タハハ

佐々木「さすが琴吹さん・・・やることが財閥・・・」ザワ・・・ザワ・・・
477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:10:49.36 ID:oicqbsMo0
紬「とりあえず、いる人は台本もらってね〜!はい、りっちゃん、澪ちゃん、唯ちゃん」スッ

律「あぁ・・・あんがと」

唯「ありがとうムギちゃん!」ウワーイ

澪「ありがとう、ムギ」

紬「和くんも」スッ

和「あぁ、ありがとう。でも、こういう経費はクラスに割り当てられてる予算で出すからよかったのに」

紬「いいのよ!これくらい!!その分、劇の小物とかにお金を使ったほうがいいでしょ?」

三花「ムギちゃんは、しっかりしてるねぇ〜」ジーン

和「まぁ・・・たしかに・・・でも、お前が1人ですることでもないだろ?」

紬「大丈夫!!菫ちゃんに手伝ってもらったから!!」

和「でも・・・」

紬「私、締め切りに追われた漫画家みたく切羽詰って作業するのが夢だったの〜」

和「あぁ・・・そうなんだ。というか、切羽詰まったんだ・・・菫ちゃんも?」

紬「うん!!」ニッコリ

和「(・・・紬の思いつきに付き合わされて大変だったろうにな。いつか菫ちゃんにはお礼をしよう)」ウンウン
478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:11:26.09 ID:oicqbsMo0
佐々木「おい、真鍋!お前らなにいちゃついてんだよ」

和「いちゃついてないから」

瀧「佐々木!自分にいちゃつく人いないからって人にいちゃもんつけるのやめなってば!」

佐々木「ま〜たお前は横から口を挟む。てか、かんけーねーだろ!黙ってコーラでも飲んどけよ」

瀧「なんだと〜!コーラなめんなよぉ!?」シャカシャカシャカ

佐々木「お、おい!?なに振ってんだよ!?・・・まさか・・・!?」

瀧「そのまさかだ!!くらえ佐々木ぃ!!コーラの怒り!!」ぶしゃー

佐々木「ぎゃ―――!?こっちむけんなっ!?てか、教室でコーラ人にぶっかけんな!このばかっ!?」

瀧「あっはっはっは!!」

和「お前ら、教室でなにやってんだよ!?」

信代「ふくもの拭くもの!!だれかティッシュもってないの!?」

いちご「私・・・もってる」スッ

信代「あ、ありがと・・・って、ポケットティッシュじゃなくて箱!?」

いちご「私、慢性鼻炎だから」ズズッ

信代「あ、そ、そうなんだ」ヘー
479 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:11:57.58 ID:oicqbsMo0
佐々木「いいからはやくティッシュくれぇ〜・・・びしょびしょだよ、どっかのバカのせいで」ビシャビシャ

瀧「バカはよけい。でも、ベトベトはしてないでしょ?」

佐々木「え?・・・・あ、ほんとだ。なんで?」

瀧「これ、ゼロコーラだから。砂糖入ってないんだ」

律「なにやってんだ、あいつら・・・ばかか」

澪「だな・・・」

律「へ?(み、澪が返してくれた!?)」ビクッ

澪「あっ(しまった、つい返してしまった)」

澪「あ、あー・・・っと、えっと、だ、台本よまないと!!」パラパラパラ

律「・・・」

澪「へー・・・なんだかすごいなぁー・・・(私、これ、本当に主役なんて出来るのかな?)」パラパラパラ

律「・・・あのさ、澪」

澪「・・・」パラパラ

律「・・・」

澪「・・・」パラパラ・・・

澪「・・・なんだよ」ボソッ
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:13:01.25 ID:oicqbsMo0
律「あのさ、・・・その・・・なんというか、言い訳にしか聴こえないかもしれないし、言うことすら無駄なのかもしれないことなんだけど」

律「知っといてほしいから言う」ポリポリ

澪「なんだよ」

律「あの日から・・・その、な。立花さん、送って帰ってないんだ」

澪「・・・」

唯「ふむふむ・・・なかなか出番が多いね、木(G)」

姫子「あ、ほんとだ。唯がんばってねぇ〜」

唯「うん!がんばるよー!!」

姫子「ふふっ。・・・あ」

唯「というか、ロミオとジュリエットってどんな話なんだろう。私知らないや」

姫子(田井中くんと、秋山さん2人で何か話ししてる・・・)

唯「う〜ん・・・シンデレラとどう違うんだろう。ね、姫子ちゃん」

姫子(なに話してるのか聞こえないけど・・・)

唯「姫子ちゃん?」オーイ

姫子(・・・やっぱ、2人は2人でいるのがお似合いだなぁ)

唯「姫子ちゃんってばぁ!!」ヒョイ

姫子「わぁ!?唯、顔ちかいって!」

唯「だって、姫子ちゃんが話し聞いてないから悪いんだよぉ〜」

姫子「あぁ、ごめん、ごめん。ちょっと考え事してて」

唯「ん、もう!ちゃんと話きいててよね!!」

姫子「たはは・・・ごめんってば、ゆい」

唯「っていうか、これってどういうこと?」

姫子「へ?どれ?」
481 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:13:49.69 ID:oicqbsMo0
澪「・・・なんだよ、それ」

律「なんだよって?」

澪「まるで私があんなこと言ったからそうしたみたいだろ。立花さんがかわいそうじゃないか」

律「・・・んー、そうかもな」

澪「そうかもって・・・お前・・・」

律「でも、立花さんもうバイトやめるんだってさ」

澪「え?」

律「あぁ・・・、勘違いするなよ?もうさすがに受験が近いからやめるってだけの話」

澪「・・・そうなのか」

律「ん。だから、『もう送らなくていいから』って言われちゃってさ」

澪「へー。立花さんにもフラれたんだな」

律「フラれたって?なんの話だよ、てか『も』って・・・お前」

澪「・・・べつに(こいつ・・・立花さんに好かれてるの、気づいてないのか?)」

律「・・・たく、まぁ、だからそういうことですよっていう話!」

澪「ふーん」

律(・・・やっぱこんな話してもそっけないまんまか)

澪「・・・」

澪「・・・律は」

律「ん?」
482 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:14:33.69 ID:oicqbsMo0
澪「律はそれでいいのか?」

律「それって?」

澪「立花さんと帰れなくていいのかって」

律「え?なんで?」

澪「だって、立花さんと一緒に居たかったから送ってたんだろ?」

澪「わ ざ わ ざ」

律「・・・え?いや、別に」

澪「へ?」

律「だって、夜1人で帰るのが危ないから送ってたわけだし。
  もう送る必要ないなら一緒に居るも帰るもなにも。つーか、そういうの考えたこともないし」

澪「・・・そう、なのか」

律「んー・・・これ何度も人に言ってる気がするけど、そもそも俺は立花さんのことそういう風に思ってないからね。
  そこ勘違いすんなよ!これ超重要な!!」

澪「・・・」
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:15:02.26 ID:oicqbsMo0
澪「ん。わかった・・・」

律「よし!・・・さて、俺も台本読むか。せっかくムギが作ってくれたんだしな」ペラペラ

澪「・・・」

澪(そうなんだもう一緒に帰ってないんだ・・・)

律「・・・あれ・・・?」ペラッ・・・ペラッ・・・

澪(律は、・・・立花さんのこと、好きじゃないんだ)

澪(・・・よかった)ホッ

律「ここも、ここも、このページも、このページも・・・」ペラッ・・・ペラペラペラ

澪(あ、・・・でもそれならなんで)

澪(最近部活終わっても1人で先に帰るんだよ・・・りつ)

律「全部じゃねぇか・・・!!」ガビーン
484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:15:32.65 ID:oicqbsMo0
澪「ん?どうしたんだ?」

紬「あ、りっちゃん気がついた?」

律「おい、ムギ!!」

紬「なにかしら?」ニッコリ

律「台本のセリフとか名前が全部・・・」

律「『ロ澪』と『ジュ律エット』なんだけど」

澪「え?」

紬「うん!それわざと!!」

律「」

澪「もしかして・・・台本全部それ?」

紬「うん!!そうなの!!とっても素敵でしょ?」エヘヘ

澪「」

律「ジュ律エットって・・・だじゃれかよ・・」

澪(あ、でも・・ロ澪とジュ律エットか・・・)

澪「少し、いいかもしんない」ボソッ

律「まじかよっ!?」ガビーン
485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:16:10.80 ID:oicqbsMo0
紬「私、夜中に悪ノリしちゃうのが夢だったの〜」

律「悪ノリで台本をかいてくんなっ!」ポコッ

紬「あたっ!」

姫子「っていう話なんだよ、ロミオとジュリエットは」

唯「はいはいはい!!姫子ちゃん!質問です!!」

姫子「はい、なんでしょうか、唯ちゃん」

唯「ということは、りっちゃんは女の子の役をやるんですか!?」

律「って、お前はまだ役の把握もできてないんかいっ!?」パコーン

唯「あいたっ!?」

律「ったく!!・・・コーラ教室でぶちまけるやつがいるやら、悪ノリで台本書いてくるやつやら、話は飽くしてないやつやら・・・」

律「だいじょうぶかよ、この劇は!!」

澪「話を把握してなかったのはお前もだろ。いばるなよ」がつ

律「いたっ!?おまっ!!今台本の角でぶったろ!?」

澪「なんのことだか〜♪」
486 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:20:57.85 ID:oicqbsMo0
佐々木「あらぶる秋山さんも素敵だわ・・・胸がキュンキュンする」

佐々木「俺も台本の角っこで頭叩かれたい」キリッ

瀧「佐々木、コーラ買ってきて。なくなっちゃった」

佐々木「あ、今秋山さん見て目の保養してるからそれ無理。てか、だれがお前のためにコーラ買いに行くかっての!!」

瀧「なんだとぉ〜!?」がつ

佐々木「いって!?おめー今台本の角でぶったろ!?」

瀧「だって、叩かれたいってさっき言ってたジャン」

佐々木「おめーにじゃねーよっ!?」

唯「りっちゃん、女の子の格好するんだ〜おっかし〜」ケラケラケラ

律「だから、お前はワンテンポ話題が遅いっての!!」

姫子「いや、そのツッコミはなにかおかしいと思う・・・」

和「・・・・いや、みんなちゃんとやれよ・・・練習の初日からなんだよ、このカオスは・・・」ふきふき

いちご「まだコーラふいてたんだ」

和「・・・あぁ、意外と飛ぶんだな、コーラって。新発見だ」ふきふき

いちご「・・・」

いちご「・・・手伝う」ふきふき

和「あ、ありがと」ふきふき
487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:24:16.20 ID:oicqbsMo0
24通りめ ティッシュとコーラ 終わり

コメントありがとうございます
雑誌の角っこで叩かれると地味に痛いです
488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/05(金) 01:30:33.28 ID:Vp1iSf+W0
>>1乙!
仲直りの兆しが見えてきたな
景気づけにコーラかけでもやるか!
489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 02:02:51.82 ID:JrsAM4cSO

律と澪のちょっとずつ打ち解けてきてる感じいいね
あとこのクラスは相変わらず楽しそうだな
490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 06:02:42.88 ID:C3AwSe+9o

瀧エリはやっぱコーラ好きなんだなww
そしてムギナイス!
491 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:28:36.16 ID:8QAAfqfz0
梓「やっべー・・・掃除当番で遅くなっちゃったよ。早く部活部活」タタタタタ

梓「くそ・・・廊下めっちゃ暑いな・・・」タタタタタ

ふっ

梓「ん・・・?」

梓「今のって・・・」

梓「・・・間違いないよな?」

梓「・・・でも、どうして・・・今の時間にあっちの方向に?」

梓「どうせもう部活には遅れてるんだし、ちょっとくらいいいよな・・・・」スタタタタ
492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/06(土) 00:29:54.67 ID:8QAAfqfz0
―――――

梓「・・・うわ・・・人気がない校舎の墨側とか・・・」スタスタ・・・

『〜〜〜〜〜』

梓「あ。・・・話声が聴こえる・・・」ピタッ

梓「というか、このシチュ・・・もしかして・・・」そぉっ・・・

『あ、あの!!いきなり呼び出してすいませんっ!!』

唯『あはは〜〜。たしかにいきなりだったけど・・・その、用事ってなにかな?』

梓「・・・・・・」

『え、!?あ、っ・・・そ、そのっ・・・!!!』

唯『うん?』

梓「ま、まじかよ・・・あれって、たしか4組のやつだよな?」

梓「噂では聞いてたけど、男のおれから見てもかっこいいとか・・・どんだけイケメンだよ・・・」

梓「つーか、そんなイケメンから呼び出しくらう平沢先輩って・・・」

梓「・・・・・・」
493 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:30:44.14 ID:8QAAfqfz0
『あの、俺!1年4組の男っていいます!!』

唯『うんうん。そうなんだ〜。それで男くんが私になにか用なのかな?』

『え!?っと・・・その・・・ですね・・・』

梓「うわ・・・この空気で・・・平沢先輩ってひょっとして鈍感なのか・・・?男のやつあれ・・・フラれるだろ」

梓(つーか、俺はなんで覗き見しちゃってるんだ・・・見ていいもんじゃないよな、人のこういうのって)

梓(でも・・・もしかしたら、未来の俺の姿かもしれないしな。そうかんがえると・・・目が離せない・・・)

『あ、あの!!俺・・・!!あなたのことが好きでそれで・・・!!』

梓(あ・・・)

唯『えーっと、ごめんなさい』ペコッ

『え・・・?』

梓(え・・・?)

唯『・・・・』

梓(・・・平沢先輩?てか、断るのはやいな。あれはちょっと自分がやられたらかなりきついぞ・・・)
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/06(土) 00:32:21.72 ID:8QAAfqfz0
『え・・・フラれました?』

唯『うん。フリます。だからごめんなさい』ペコッ

『・・・えっと、理由を聞いてもいいですか・・・?』

梓(なかなかくいさがるな、男。俺ならもうテンパって走って逃げてそうだ・・・)

唯『私、好きな人いるんだ』

梓(・・・)

梓(・・・なんだ、そうなんだ。好きな人いるのか・・・平沢先輩)

梓(あれ?・・・なんで俺、こんなにがっかりしてるんだ・・・?)

『それって・・・先輩の好きな人って誰ですか?』

梓(いや、男、そこまで聞かなくても!?というか、俺もすっげぇ知りたいけどさぁ!!)

唯『う〜ん。それはたぶん、男くんが知らなくてもいいことだと思うんだけどな』

『それはそうかもしれないですけど、でも・・・!!先輩が誰がすきなのか・・・気になるんです』

唯『・・・』

梓(うん。気になる・・・誰がすきなんだろう・・・やっぱ、同じ学年の人なのかな?)

唯『あのね。たとえば私が今ここで男くんに私の好きな人の名前教えても何も変わらないと思うんだ』

『なにも・・・かわらない?』

梓「・・・・・・」
495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:33:45.61 ID:8QAAfqfz0
唯『うん。というか、変わらないって言い切れるよ。だって、私、その人のこと、本当に好きなんだもん』

『・・・・・・』

梓(・・・・そんなに好きな人がいるんだ、先輩)

梓(ってか・・・あんな風に人に自分の意見を言える人なんだな・・・・)

梓(ちょっと・・・意外だな。いや、意外ってなにがどう意外なのか自分でもよくわからないけど)

『そうですか・・・』

唯『うん。だからごめんね。』

梓(っと、そろそろ・・・行かないとはちあわせはやばいよな、さすがに・・・)ヨイショッ

タタタタタ――



唯『じゃあ、私、部活だから。そろそろ行くね』

『あ、あの―っ!!』

唯『ん?なにかな?』

『そ、その。往生際が悪いんですけど、その先輩の好きな人って・・・同じ学年ですか?』

唯『・・・えー。言わなきゃだめ?』

『やっぱり、そうなんですかね?』

唯『うーん。・・・まぁ、私よりは精神的に年上なんじゃない・・・かな?』

『・・・てことは、年下なんですか?』

唯『あはは〜。詮索はなしってことで!!じゃあ、ばいばい!!』スタタタ
496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:34:31.96 ID:8QAAfqfz0
―――――
がちゃっ

梓「こんにちはー」

紬「あら。梓くん、こんにちは」

律「梓おせーぞー!!」

梓「すいません。掃除当番だったので・・・って律先輩と琴吹先輩だけですか?」

律「あぁ・・・澪はなんか用事で」

梓「ってことはまた秋山先輩は呼び出しですか?」

律「・・・そうだよ、バーカ」

梓「ばかって・・・俺に当たってもしょうがないでしょ?」

紬「りっちゃん、だめよ、人に当たっちゃ」

律「っち・・・はいはい。わかったわかった」

紬「唯ちゃんはちょっと用事があって遅くなるって。お茶いま用意するから座っててね」

梓「あ、あぁ・・・そうなんですか。あ、どもです」
497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:35:39.19 ID:8QAAfqfz0
律「・・・」ボケー

梓「・・・」ボケー

梓(なんか・・・聴くんじゃなかったな・・・やっぱり・・・そっか。先輩すきな人いるのか。そっか)

梓(こんな日に限って空がきれいだな・・・)

紬「2人してぼけーっとしちゃってどうしたの?はい、これ梓くんのお茶」コトン

梓「あ、ありがとうございます・・・」

梓「」ズズッ

紬「どうかしら?」

梓「・・・おいしいです。さすが琴吹先輩」ニコッ

紬「ふふっと、ありがとう」

トントントントン

律「・・・お!」

梓「誰かきたんですかね?」

がちゃ
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:36:10.87 ID:8QAAfqfz0
唯「こんちゃーっす!」

律「・・・なんだ、唯かよ」

唯「唯かよっていきなりひどいよりっちゃん!!」ガーン

紬「用事はもう終わったの?」

唯「うん!!遅くちゃってごめんね〜」スタタタタ

梓「・・・」

がたん すとん

唯「ふぅ・・・やっぱりこの席はおちつくなぁ〜〜」ノビー

梓「・・・なにか落ち着かないことでもあったんですか?」

唯「んー・・・そういうわけじゃないんだけどね」エヘヘ

梓「そうなんですか・・・」

紬「はい、唯ちゃん、お茶よ〜」

唯「うわ〜い!!ありがとう!!ムギちゃん!!」

紬「ふふ。そういう風に唯ちゃんに喜んでもらえると嬉しいわ」

唯「あれ?そういえば、澪ちゃんは」ゴクッ
499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:36:59.18 ID:8QAAfqfz0
律「・・・用事だよ」ボソッ

唯「用事って・・・あれ?」

紬「うん。そう」ズズッ

唯「へー、澪ちゃんもてもてだねぇ〜」

梓(あなたがそれをいいますか・・・)ゴクッ

唯「あー!だからさっき私が入ってきたとき、りっちゃん、
  まるでスーパーの前につながれて飼い主さんを待つ犬みたいな反応したんだねー」

律「どういう意味だよ」

唯「だって、私じゃなくてみ―フグッ」

律「っだーーー!?みなまで言うな!?そういうことはわかってても心の中にしまって鍵をかけておくもんなんだぞ!?」

唯「うわっぷ、ちょ、ちっちょっと!?りっちゃん、わかったから手で口押さえないで、く、苦しいっ!?」

紬「あらあら♪」

梓(この2人に男と女という遠慮は互いにないのだろうか・・・平沢先輩も嫌がってないみたいだし)

梓(・・・嫌がってない・・・・もしかして)

梓(・・・先輩の好きな人って、律先輩なのかな・・・・?)
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:37:58.22 ID:8QAAfqfz0
唯「ふぅ・・・・苦しかった・・・」ケホケホ

律「でもさっきのは唯、お前が悪いっ!!」

唯「澪ちゃんのこととなるとすぐこれなんだから・・・まったく」

律「あー?なにかな、唯、もしかして遠まわしに口ふさぎリクエスト?」ニッコリ

唯「あ、それよりさ、みんな!!」

律「それよりってなんだよ、おい」

梓「なんですか?」

唯「今度うちの近所で夏祭りあるんだよ〜」

梓「へーそうなんですか」

紬「夏祭り・・・!!!」

律「そっちの方面のってたしか花火あがるんだったっけ?」

唯「うん、だから、みんなで行きたいなって思って!和ちゃんとか、憂とか純ちゃんとかも誘ってさ!」

律「いいなー!いいぜーみんなで行こう!!」

紬「花火ってなんだか夏らしくていいわね!!」

梓(花火かぁー。花火ってあんまり見たことないなぁ)

唯「だよねー!!だからみんなで行きたくってさ!あずにゃんも行くよね?」

梓「え?あ、」

唯「行くよね・・・?」
501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:38:42.13 ID:8QAAfqfz0
梓「・・・はい。みなさんが行く、のなら・・・」アハハ

唯「よかった〜〜。これで楽しみが増えたねぇ〜〜」ニコッ

梓(・・・楽しみが増えたのか・・・なら、よかった)ハハハ

律「っと、もうこんな時間じゃねーか。帰らないと」

紬「あら、ほんと・・・澪ちゃんは今日はもう来られなかったわね」

律「まぁ、しかたないさ・・・用事なんだし」

唯「今日は私も遅れちゃったしごめんね?」

律「んー、今日は梓も遅かったし、タイミングが悪い日だったんだろうな」

唯「あれ?あずにゃんも来るのおそかったの?」

梓「あぁ・・・まぁ・・・掃除当番だったもんで」

唯「そうなんだ」

梓「あはは・・・」

律「俺は澪待っとくから、いつもみたくみんな先に帰っててくれや」

紬「うん、わかった」

唯「じゃあ、また明日ね〜りっちゃん!!あ、花火のこと澪ちゃんに話しといて!!」

律「へいへい。じゃあ、今日つけて帰れや」

梓「はい。おつかれさまでしたー」

紬「じゃあ、また明日ね、りっちゃん」

律「おう」

スタスタスタスタ
502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:43:17.64 ID:8QAAfqfz0
律「・・・さてと。今日はどれくらい待つのかね」

律「あんだけきれいだった空ももう雲がたくさんでてきてるな・・・明日は雨でも振るのか?」

律「それにしても、夕焼けはきれいなオレンジだな」

律「こんなに夕焼けがきれいだと・・・・」

律「腹がへる」グー

律「帰りは牛丼の気分だな、こりゃ」

律「遅いなぁ・・・もしかしてOKとかしてたりとか・・・?」

律「まさかね?」グー

律「・・・」

律「こんな気分のときにも腹はなるのか」

律「・・・」

律「あー、早く来いよぉ!!みおのバカやろー!!」ウガー
503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:45:22.12 ID:8QAAfqfz0
25通りめ 続く

コメントありがとうございます
なんだか無駄な話ばかり書いているような気がします
話が先に進まなくてすいません
504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/06(土) 02:20:43.05 ID:q2SBnJJt0
確かに全然話進まんし毒にも薬にもならんな

だがそれがいい
28通りなんて言わずもっとやってくれ
次も楽しみにしてる
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 02:22:13.91 ID:OCN5Ux6Qo

本筋から離れた話とか合間の話もすごい面白くて好きなんで
どんどん膨らましちゃってくだせえ
506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/06(土) 13:54:04.45 ID:zJSW3dJy0

毎回楽しみにしてるんでこれからも自分の書きたいように書いてっちゃってください
ところで、律澪は復縁したのかなそれともまだ一緒に帰るだけなんだろうか
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/08(月) 00:46:46.08 ID:X8+GgJPu0
―――――


梓「・・・」

律「・・・あちぃー」パタパタ

和「・・・」

純「・・・」

梓「先輩たちなかなかきませんね・・・」

律「ったく、格好なんてどうでもいいのに・・・な〜にが『みんなも浴衣きるなら私も着る』だっての」

純「あはは・・・でも、秋山先輩の浴衣姿っていいかもしれませんよ?」

律「あー、そりゃたしかにそうかもしれないけどさー・・・って!お前・・・だれだっけ?」

梓「律先輩、忘れたんですか?俺と一緒に4月にけいおん部に見学きてたじゃないですか・・・」

律「えーそうだっけ・・・あーすまん。あの時はメイドのコスプレをさわちゃんにされててそれどころじゃなくってさ」

梓「あー・・・たしかに。メイド姿でしたね、あの時・・・」

律「俺は嫌だって言ったんだけどな。『着ないなら抱いて!』とかわけわからないこと言い出すからさ、あの人」

梓「あぁ・・・俺もこないだ『ネコ耳つけないなら抱いて!』って言われました。言われたってか、耳元でささやかれました」

律「あのときの梓のおびえ方はいまでも思い出して笑うけどな」ケラケラ

梓「うっわ、この人サイテーだ。てか、あの時最終的に俺にネコ耳つけたの律先輩でしたよね」

律「先輩に対してサイテーとはなんだ、サイテーとは。ネコ耳はけいおん部の儀式だからな!逃れる術はないのだよ、梓くん」

梓「儀式って・・・」

純「あのー」

梓律「ん?」
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:47:35.74 ID:X8+GgJPu0
純「あ、俺は鈴木純っていいます」

律「あ、ごめんごめん。すっかり忘れてた」

純「わす・・・」

律「へー、てか、今日なんでいるの?」

純「」ガーン

和「おい・・・律、おまえ今日はなんだかひどいな。頭が」

律「なんだとー!?ていうか、和もなんでいるんだ?」

和「お前・・・。俺と純も唯に誘われたんだよ。一緒に花火大会行かないかって」

純「まぁ、俺はもともと憂と行くつもりでしたけど。大勢で行ったほうが楽しいだろうし」

律「へ?憂ちゃんと?なんで?てか、なぜに呼び捨て?」

純「え・・・なんでといわれましても・・・なぁ、梓」タハハ

和「・・・・・・」

律「なに?梓、何か知ってるのか?」

梓「いや、俺にふらずに自分で言えよ」

純「だって、なんか自分でこういうのって言いづらくね?」

梓「ったく・・・律先輩」

律「おう!なんだよ!はやくおしえろよっ!!」

梓「こいつは平沢さんの彼氏です」

律「え」

和「・・・・・・」
509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:48:21.66 ID:X8+GgJPu0
純「あはは・・・ども。憂の彼氏やってます」

律「なに〜〜〜〜〜〜!?」

律「おい!!梓!!なんでこんな天パが憂ちゃんの彼氏やってんだ!?」

純「天パって!?」ガーン

梓「こらこら先輩、それは言いすぎですって。
まぁ、人それぞれ好みがあるでしょうし・・・平沢さんはきっと天パが好きなんですよ、えぇ、きっと」

純「梓、それ、フォローになってないよ!?」

和(・・・俺も天パならよかったのか?)

タタタタ

紬「みんなおまたせ〜!!」

律「お!ムギィ!!――――って」

梓「・・・きれいですね」

純「うん、すっごいきれい」

和「ほう」

紬「えへへ、ありがとう」

律「なぁなぁ」ヒソヒソ

紬「なぁに?りっちゃん」ヒソヒソ

律「澪は澪は?ムギ、澪は?」

紬「ふふふ。りっちゃん、そんなにあせらなくても澪ちゃんたちならもうすぐ」
510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:49:15.91 ID:X8+GgJPu0
梓「うわ・・・秋山先輩・・・きれいすぎる・・・」

澪「あ、梓!?そ、そんなお世辞言わなくてもいいから!?」モジモジ

梓「い、いやお世辞じゃないですって・・・てか、やっぱ先輩は青が似合いますねー」

律「!?」

律「ばっ!?梓、てめー俺よりさきに見るとはなに、ご、と・・・だ・・・」

澪「あ、り、りつぅ・・・ど、どうかな?」モジモジ

律「・・・」

澪「ゆ、浴衣とか、着方わからなかったから小学生以来きてなかったんだけど・・・」モジモジ

律「・・・」

澪「・・・りつ?」

律「え・・・えと、すっごいかわいいです・・・はい///」カァアア

澪「・・・あ」

澪「あり・・・がとう///」カァアア

律「ん」

紬「真鍋くん」

和「ん?」
511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:49:52.94 ID:X8+GgJPu0
和「あぁ・・・琴吹さん。俺、けいおん部のメンバーじゃないし場違いかもしれないけど今日はよろしく」

紬「!!」

紬「ううん!?そんな、場違いだなんて思ってないよ!!真鍋くんが今日来てくれて私、嬉しいの!!」

和「そっか。嬉しいことを言ってくれるね。ありがとう、琴吹さん」ニコッ

紬「え・・・う、うん!!」

和「つーか、そろそろ行かないと、なかなか混むからいい場所とれなくなるような・・・」

紬「・・・あ、あの!!」

和「ん?どうしたの?」

紬「・・・そ、その、今日のこの姿・・・ど、どうかな?」

和「姿?浴衣?」

紬「」コクコク

和「とってもかわいい、というかきれいだよね」

紬「そ、そんな・・・///」

和「上品っていうか、制服とはまた違った琴吹さんって感じがして、俺は好きだよ」

紬「あ、ありがとう・・・・///」
512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:50:35.87 ID:X8+GgJPu0
純「憂はなに着てもかわいいねぇ〜〜」ナデナデ

憂「純ちゃん・・・あの・・・」

唯「私・・・唯なんだけどな〜、純ちゃん」ニッコリ

純「」

純「すすすすす、すいませんっ!?」バッ

憂「んも〜。純ちゃんのばか」

純「ご、ごめんって・・・」

唯「そ〜んなに、にてるかなぁ、髪あげただけなのになぁ。澪ちゃんにもムギちゃんにも似てるってさっき言われたし」

憂「ん〜、でもたしかに私もたまに自分を鏡で見てて『え?お姉ちゃん?』ってなるときあるかも」

唯「え〜、そんなぁ〜、憂までぇ!?」

憂「っていうか、それでも純ちゃんには気づいてほしかったかも」ムッ

純「うえ!?なんとういう無茶振り!?」

憂「気持ちが足りないなぁ〜」

純「で、でも、しょうがないじゃん・・・同じような髪型にしたら本当に2人って見分けつかないって」アハハ

唯「そうだよね〜。でも、中学生のときから知ってるんだし、さすがに純ちゃんは見抜けないといけないっていうか〜」

純「」

純「あ、あずさぁあああああ!!!2人がいじめるよぉおおおお!!!」
513 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:51:09.64 ID:X8+GgJPu0
梓「あぁ?なんだよ、大声で人の名前呼んで」

純「お前、どっちがどっちかわかる?」

唯「あ・・・」

梓「ん?どっちがどっちか?」チラッ

憂「えへへ。どうかな?梓くん」

唯「・・・」

律「おぉ〜〜。これまた難しいクイズだね!梓くんよぉ〜」ガシyッ

梓「おわっ!?いきなり肩くんでこないでくださいよ」

律「んー・・・・えー・・・これマジでわからんなぁ・・・え・・・っと、右が憂ちゃんで・・・左が唯・・・か?」

律「和はどっちがどっちだと思う?」

和「ん?」

憂「あはは・・・」

和「・・・右が憂で左が唯だろ」

憂「和くん・・・」

和「?」

唯(和ちゃんまで・・・)
514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:51:44.69 ID:X8+GgJPu0
律「ほぉ〜〜!和は俺に1票か!さて、梓はどうだ?」

唯(きっと・・・あずにゃんも・・・間違えるんだ・・・)

梓「ん〜」

唯(私は憂のお姉ちゃんだけど、さ)

純「わかんないよな?な?わからないならわからないで素直にそう言っていいんだぞ?」

唯(どうせ私なんて・・・憂の二番煎じでしかないんだ・・・・)

梓「俺は、左が平沢さんで、右が先輩だと思います。てか、絶対そうだと思います」

唯「え・・・?」

憂「はい!梓くん!!正解です!!」

律和純「なにぃいいい!?」

和(俺が間違えた・・・?)

紬「ま、真鍋くん!?」

唯(・・・あずにゃん)
515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:52:30.84 ID:X8+GgJPu0
梓「っていうか、みなさんこの2人の一体どこ見てるんですか?」

律「胸だよ」

澪「おいこら」ガスッ

律「いたっ!?じょ、冗談だっての!?いきなり叩くなよ!?」

梓「・・・アホな先輩の言うことはおいといて。平沢先輩と平沢さんって全然似てないじゃないですか」

澪律和紬憂純「え」

唯「・・・」

梓「『え』ってなんですか、『え』って」

律「梓。お前、どんな目ェつけてんだよ。2人とも瓜二つだからみんな困ってんじゃねーか」

梓「だから、瓜二つじゃないですってば。平沢先輩と平沢さんは全然ちがいます!!!」

梓「ねっ!先輩っ!!」

唯「え?」

梓「先輩も言ってやってくださいよ!!私と妹は全然似てないって!!」

唯「え・・・あ、あ・・・え、えと・・・」ワタワタ

梓「?」
516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:53:21.34 ID:X8+GgJPu0
律「こうして唯が髪あげてると本当にわからないんだけどなぁ〜」ジー

憂「たはは・・・」

澪「律、距離が近いぞ」

純「というか、目が犯罪者です。そんな目で憂を見ないでください」

律「なにこの俺の扱い!?」

和「というか、そろそろ行かないと本当にやばい時間なんだけど」

澪「あぁ。ここでだべってる場合じゃなかったな」

紬「私、屋台のやきそばが食べたかとですっ!!」

律「んじゃ、とっとと行きますか!!」

和「けいおん部は相変わらずせわしないなぁ〜」

スタスタスタ

梓「お・・・じゃあ、行きましょうか、先輩」スタスタ

唯「・・・う、うん」スタスタ
517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:54:04.79 ID:X8+GgJPu0
―――――

律「はー着いたな。てか、人多すぎだろ!!」

澪「これは・・・いったん迷子になったらもう会うのはムリだな・・・」ゴクっ・・・

律「探すのめんどいから絶対はぐれるなよ・・・お前祭りは必ず迷子になって泣いてんだからな」

澪「」

憂「なんか年々人が増えるね」

純「だね。やっぱ花火あげるようになったからかな?」

紬「おぉおおおお〜〜おおおお!!!!」

和「テンション高いね・・・琴吹さん」

紬「私こういうお祭りってはじめてなの!!」

和「そうなんだ。じゃあ、今日は楽しもう。
  あ、でも、はぐれないようにね。花火始まったらもう少し人が増えるだろうから」

紬「うん!!気をつけます!!」ニコッ

和(笑顔がかわいい人だなぁ)

唯「うわ〜〜、人がおおい!!」

梓「先輩・・・迷子になりそう・・・」

唯「そんなことないよ!!私をみくびらないでよね!!!あずにゃん!!!!」

律「テンション高いなぁ〜〜、唯のやつ」

紬「なにかいいことあったのかしら?」

澪「マイゴニナラナイマイゴニナラナイマイゴニナラナイマイゴニナラナイ」

律「おーい。ちゃんと探してやるからかえってこーい」
518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:54:41.91 ID:X8+GgJPu0
すたすたすた

唯「わー・・・ほんとうに人おおい・・・」

梓「気をつけてくださいね・・・?」

紬「やきそばぁ〜」

和「え・・・これで3つめだけどやきそば」

律「ほれ、澪」ンベー

澪「うわ、きれいに緑だな・・・」

憂「あ、フランクフルト食べたい」

純「なんていうか、絵的に俺は食べてほしくないけどね」

憂「?」

純「いえ、こっちの話です。フランクフルト2本くださーい」

唯「♪〜」

どんっ

唯「おわっ!?」ズサッ

唯「いてて・・・ころんじゃったよ・・・あたたた・・・」

唯「・・・」

唯「・・・・あれ?みんなは?」
519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:55:45.75 ID:X8+GgJPu0
・・・・・
・・・・
・・・
・・





純「あのー、唯先輩がいないんですけど・・・」

梓「・・・え?」

律「お約束かよっ!?」

梓「あ、お、俺さがしてきますっ!!」ダッ

律「ちょおぉい!?梓!?」

和「あー・・・これははぐれたな、完全に」

澪「どうする?」

律「んー・・・まぁ、梓なら大丈夫だろ。きっと見つけるよ、唯」

紬「ほむおいうお」ムグムグ

和「はい、口の中のものをなくしてからしゃべろうね、琴吹さん」

律「ケータイは?」

澪「あー今日、唯『ケータイとか荷物になるだけだからいらないよね!おいておこう』って言ってた」

和「今日こそ必要だろ・・・あいつは特に・・・」

律「・・・梓はもってたっけ?」

純「あ、はい。梓は持ってました」

律「んじゃー梓から連絡くるの待ちつつ俺らは俺らでさがすか!!」
520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:57:07.83 ID:X8+GgJPu0
―――――

唯「・・・みんなどこ?」キョロキョロ

唯「私迷子になっちゃった・・・高校2年生なのに・・・」

唯「・・・やっぱり私・・・ダメなのかも」

唯「うぅう・・・」グスッ

唯「・・・あず」

「せんぱーい」

唯「え?」

梓「あー!!いた!!よかった!!!見つかってほんとうによかった!!!」ゼェハーゼェハー

唯「あ、あずにゃん・・・・なんで?」ゴシゴシ

梓「なんでって・・・というか、ひざから血がでてますよ!?」

唯「あ、うん・・・ちょっと転んじゃって・・・」アハハ

梓「どっか座りましょう・・・えと」キョロキョロ

唯「あ、・・・あっちの土手のほうなら座れるとこあるよ」

梓「じゃあ、そっちに行きましょうか。歩けます?」

唯「た、たぶん・・・」スタ

ずき

唯「いてて・・・」

梓「肩かしますよ」スッ

唯「あ・・・うん、ありがとう」

梓「いえいえ。困ったときはお互いさまですよ」
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:57:52.73 ID:X8+GgJPu0
―――――

梓「はい。じゃあまたー」ピ

梓「律先輩たちと連絡とれてよかった〜」

唯「なんて言ってた?」

梓「どうやらあっちも律先輩と秋山先輩、純と平沢さん、琴吹先輩と真鍋先輩でわかれちゃったそうですよ」

唯「そうなんだ〜。というか、それすっごい・・・カップルだね」

梓「あはは・・・ですね。せっかく一緒に見にきたのになぁ」

唯「ねー・・・ほんとに・・・まぁ、転んじゃった私が悪いんだけどね」

梓「・・・」

梓「な、なんとか座れてよかったですね。痛くないですか?」

唯「うん。なんとか。ありがとね、あずにゃん」

梓「いえいえ。ていうか、お約束通り、迷子になりましたね」クスクス

唯「うっ・・・わ、わらわないでよぉ!?」

梓「いや、す、すいません。でも、先輩らしいなぁーって思って」クスクス

唯「あ、・・・」

唯「・・・あずにゃん!!」

梓「はい。なんですか?」

唯「・・・・・・」

唯「そ、そのね」

梓「?」
522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:58:32.33 ID:X8+GgJPu0
唯「さっき・・・どうしてわかったの?私が右だって」

梓「え〜。先輩までそれを聞いてきますか?」

唯「だって・・・いつもみんな間違えるから」

梓「みんなって・・・ひょっとして親もですか?」

唯「うん。仕事がいそがしくて2人たまにしか会わないからね。
  お母さんはギリギリわかってくれるけど、お父さんはよく間違えるかな〜」

梓「へぇー・・・。そんなに似てますかね?先輩と平沢さん」

唯「自分で言うのもなんだけど・・・似てるんじゃないかな?」

梓「でも、俺は似てないって思いますし・・・実際、2人の見分けもつきますから」

梓「それでいいじゃないですかね?」

唯「・・・・・・」



どーん



唯「あ」

梓「あ」
523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 01:02:06.62 ID:X8+GgJPu0
唯「・・・きれい」

梓「・・・うわぁ・・・ここめっちゃ見えるじゃないですか」

唯「うん。私と和ちゃんと・・・憂の特等席だったからね」

梓「そうなんですかー。いやー・・・本当にきれいに見える」

どーん どーん

梓「・・・うわぁーうわぁーすごい!!」

唯「」チラッ

唯(あずにゃんテンション高いなぁ〜)クスクス

梓「あーパラパラしてる!!!滝みたいですね!!」

どーん

唯「ありがと、私のことわかってくれて」

どーん どーん

梓「ん?なにか言いました?先輩」

唯「ううん。なんでもないよ」

梓「そうですか!!あ、またきれい!!すっげー!!」

唯「あずにゃん」

梓「はい。なんですか?」

唯「花火きれいだね!!」エヘヘ

梓「はい!!こんなきれいな花火先輩と見られてよかったです!!」

唯「・・・」

どーん

梓「うわぁ〜きれいだなぁ〜」

唯「・・・えへへ」
524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 01:06:35.66 ID:X8+GgJPu0
25通りめ 2年生の唯と1年生の梓 終わり

コメントありがとうございます
本当に書かれていることがありがたすぎて・・・ありがとうじゃ足りないです

詳しく書くかどうかわからないことなのでちらっと言うと
律は練習の後にずっと梓の家とかスタジオで練習してるので澪とは一緒には帰ってないです
たまに一緒に帰ることがあってもおそらく

澪「なんでついてくるんだよ・・・」 律「俺の家がこっちにあるの」

状態だと思います

525 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/08(月) 01:23:14.67 ID:uqNdCO860
乙!
律澪、早く復縁できるといいな……
526 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 01:50:33.08 ID:jnIkuq9IO
おつ!律辛いな…
527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 13:44:50.88 ID:oBb90nlfo
おつー
>憂「あ、フランクフルト食べたい」
>純「なんていうか、絵的に俺は食べてほしくないけどね」
純ちゃん何言ってんだwwwwwwww
528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/14(日) 20:26:19.24 ID:ZVwk6TnN0
律「え・・・?なんで知ってるんだ?(まさか、澪・・・唯にはしゃべってたのか?)」

唯「ん〜。だって、2人ともなんだか最近おかしいんだもん」

律「おかしい?・・・澪に聞いたんじゃないのか?」

唯「聞いてないよ?ていうか、そこからおかしいよね。
  そういうの、普段の澪ちゃんなら言ってきそうなのにさ、ムギちゃんにも私にも言ってこないなんて」

律(澪・・・2人に言ってないのか・・・たしかにおかしいな、そりゃ)

唯「まぁ、りっちゃんが澪ちゃんにフラれたのは本当にざまぁって感じで
  自業自得で私は今猛烈に笑いそうになるのをこらえてるんだけどね!!」

律「・・・お前・・・(俺が悪いのはわかってるけどすんげぇ腹立つな・・・)」

――ドア――

梓「先輩・・・これで律先輩のこと本当に好きならなんか腹黒い・・・」
529 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:27:25.21 ID:ZVwk6TnN0
唯「りっちゃんも澪ちゃんも、水くさいよ、まったく」

律「す、すいません・・・」

唯「『すまん』って謝っておけばそれで全部がきれいに終わると思ったら大間違いなんだよ?」

律「たはは・・・ほんとにな・・・。というか、俺がフラれたことを確認したいだけならもう帰っていいか?」

唯「ううん。まだ、言いたいことあるからダメ」

律「・・・まだあるのかよ・・・もう、今日は精神的にズタボロなんだから帰らせてくれよ(練習時間が・・・)」

唯「たしかにもう下校時間になっちゃうから、ずばっといっちゃうけどさ、りっちゃん」

律「ん?」

唯「私、こう見えて本当はね」

律「な、なんだよ・・・」

梓(え・・・?ひ、平沢先輩・・・まさか・・・告白!?)

唯「りっちゃんのこと・・・」

律「・・・え?ゆ、ゆい?」

梓(ま、まじかよ!?え・・・い、嫌だ!!)ガチャ

ガシッ

梓「うわっ!?」
530 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:28:27.75 ID:ZVwk6TnN0
律唯「ん?」

律「今、なんか声しなかったか?」

唯(今の声って・・・)

律「声したよな?だれかいるのかな?ちょっと見てくるな?」スタスタ

唯「あ、ま、待って!!声とかしなかったよ。やだな〜りっちゃん」アハハハハ

律「え・・・?そ、そうか?でも・・・」

唯「空耳じゃないの?りっちゃん耳悪いなぁもう!!」

律「耳は悪くないはずだけどなぁ・・・まぁ、いいか・・・こんな時間に俺ら以外残ってるやつなんていないだろうし」

唯「そうそう、そうだよ!それよりも話の続きなんだけどさ」

律「あぁ、おう。なんだよ」

――ドア――

梓「も、モガッ!?(え!?な、なんで秋山先輩がここに!?)」

澪「こら、大声だすなっ」ヒソヒソ

梓(てか、だ、抱きつかれて、・・・く、口・・・お、押さえられてる!?)ドキドキドキ
531 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:30:12.97 ID:ZVwk6TnN0
澪「梓、だめだろ。こういうのは最後まで出て行っちゃダメなんだ。わかったか?」シー

梓「」コクコク

澪「よし。手はなすけど、大声だすなよ?」スッ

梓「ぷはぁ〜」

澪「まったく・・・。唯のこと心配なのはわかるけど、仮にも盗み聞きなんだからな」ヒソヒソ

梓「」

澪「なんだよ。そんな驚いた顔して。忘れ物じゃなくて、唯のことが心配だから戻ってきたんだろ?」ヒソヒソ

梓「え・・・い、いや、べ、べつに!?そんな!?
  ひ、平沢先輩のことが心配とかじゃなくて、その、が、楽譜をここ、に忘れてただけで、その!?」ワタワタ

澪「はいはい。わかったわかった。楽譜を忘れたんだな。そっかそっか」ヒソヒソ

梓「ぐっ・・・(全然わかってない)」

梓「ていうか、せ、先輩」ヒソヒソ

澪「ん?なんだよ」

梓「そ、そろそろ離れてほしいというか、その。先輩にだきつかれるのは嬉しいんですけど、あの、なんというかですね・・・」ヒソヒソ

澪「!?」バッ

澪「す、すまん!?///」バッ

梓「あはは・・・べ、別にいいですけど、その、ね・・・(柔らかかったという感想は墓場まで持っていこう)」

澪「うぅうう・・・ゆ、油断していた・・・///」

梓「油断・・・なのかどうかはわからないですけど、その、まぁ、お互い忘れましょう」アハハ

澪「す、すまん・・・梓」

ガチャ

梓澪「・・・あ」
532 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:30:50.81 ID:ZVwk6TnN0
律「なにしてるのかな〜?」ニコッ

唯「2人ともそんなにひっついて〜」ニコッ

梓「え・・・?」

澪「いや、その・・・なんだろうな・・・あはは・・・」

唯「ていうか、あずにゃんと澪ちゃんって仲良かったんだねぇ〜りっちゃん」ジトー

律「だな〜唯。まさか2人で人の話を盗み聞きとはなぁ〜」ジトー

梓「あ、いえ、その・・・楽譜を部室に忘れちゃってですねぇ・・・あはは」

澪「そうそう。梓が楽譜忘れたっていうから・・・取りにきてさ・・・あはは」

律「つーか、梓、距離近いからもっと澪から離れろ!!」

唯「澪ちゃんもあずにゃんから離れてよ!!」

梓澪「」

梓澪「す、すみませんっ!?」

梓(・・・あれ?今のって・・・)

律「まったく・・・梓、楽譜の忘れものならさっさととってこい、もう鍵しめるぞ」

梓「あ、・・・す、すいません」ダッ

梓(本当は忘れ物とかないけど、一応探して入れるフリしとこう)ガサガサ

澪「ふ、二人はもう話・・・終わったのか?」

唯「ん〜。まぁ、終わったといえば終わったけど。ね、りっちゃん」ニコッ

律「・・・あぁ、まぁな」チラッ

澪「!」スッ

律(・・・また目そらされた・・・)ガーン

澪(し、しまった・・・また目をそらしてしまった・・・)アウウ

唯(う〜ん・・・どうにかならないかなぁ。このままじゃ劇も演奏もぼろぼろな予感で一杯だよ)ポリポリ

梓「すいません!!お待たせしました(本当に楽譜忘れてた!!あっぶねー!!)」

律「・・・おう!じゃあ、帰るか」ガチャガチャ

唯「ムギちゃんはいないんだね?」

澪「あぁ、ムギは和と帰るってさ」

唯「ほうほう!アツアツですなぁ〜!!」

澪「はは・・・本当にな」

律「・・・俺、鍵返してくるから、3人とも先に帰ってくれ。じゃーな」スタタ

澪「あ・・・」

唯「・・・一緒に帰ればいいのに」

梓「・・・」

唯「じゃあ、3人でかえろっかー。澪ちゃんは途中までしかだけど」

澪「あぁ・・・うん、だな」
533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:31:52.78 ID:ZVwk6TnN0
―――――

澪「唯ももう私たちが別れたこと知ってたんだな・・・」

唯「知ってたっていうか、わかるよ〜!!2人とも変なんだもん」

梓(やべ・・・俺、全然わかんなかった・・・)

澪「それ、ムギにも言われた・・・そんなにおかしかったかな?」

唯「自覚がない時点ですでにアウト!」

澪「む〜〜」

梓「・・・あ(練習のこと忘れてた!!)」

唯「ん?どうしたのあずにゃん?」

梓「あ、あの?」

澪唯「?」

梓「お、俺、ちょっと用事思い出したので、先に帰りますね!!」

唯「え・・・?」

澪「そうか・・・じゃあ、また明日な」

唯「・・・」

梓「はい。一緒に帰れなくてすいません・・・ちょっと1人きりずつで女の人を帰すの不安ですけど」チラッ

唯「?」

梓(でも、きっと律先輩が1人で帰ったってことは・・
  練習時間押してたからだよな・・・もう待ってるかもしれないから早くかえらないと・・・)

澪「その気遣いだけで十分だよ、な、唯!」

唯「う、うん・・・」

梓「すいません。では2人とも気をつけて帰ってくださいね!!お疲れ様でした!!」ダッ
534 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:32:29.65 ID:ZVwk6TnN0
唯「・・・」

澪「・・・一緒に帰りたかったか?」

唯「え!?そ、そんなことっ!?」

澪「まぁ、私もだけど、唯もなかなか水くさいよな、私たちに」

唯「そ、そうかな?そんなことないと・・・思う・・・けど・・・」

澪「そうだよ。『自覚がない時点ですでにアウトだ』」

唯「たはは・・・ご、ごもっともですね・・・」

澪「・・・」

唯「・・・」

澪「帰るか」

唯「うん」
535 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:33:29.46 ID:ZVwk6TnN0
スタスタ

澪「・・・律とはなに話たんだ?」

唯「ん?気になる?」

澪「うん」

唯「おぉ!!澪ちゃんがやけに素直!!」

澪「・・・からかうなよ」

唯「すいやせん」デヘヘ

澪「で、なに話たんだ?」

唯「んーとね、すっごい短いよ。なんていうこともない話。聞く?」

澪「聞くからはやく教えろよ」

唯「たはは。澪ちゃんってばせっかち」

澪「ゆ〜い〜?」

唯「あわわ!?言う言う言う!!言うから怒らないで!!そのさ、そのね!!」

澪「まったく。なんだよ」

唯「なんていうか、ただ『りっちゃんはいろんな人に優しいけど、
  本当に大切なものがあるならそういうの全部ほおりだしちゃっていいんだよ』って言ったの」

澪「・・・」

唯「りっちゃん、ぶちょーさんだし、ああ見えて面倒見いいでしょ?
  なんたって、澪ちゃんとずっと一緒に幼馴染して、付き合っちゃうくらいだし」

澪「どういう意味だよそれは」

唯「どういう意味って・・・澪ちゃんってさ、かなりめんどう人だなって私が思ってるだけだよ」

澪「」
536 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:34:20.53 ID:ZVwk6TnN0
澪「・・・・めんどうな人?私が?」

唯「うん。だって、本当ジャン。嫉妬深いし。結構りっちゃんのこと束縛ぎみだし」

澪「マジか・・・」

唯「自覚ないんでスカイ・・・?」

澪「・・・いや、ちょっとはあったけど。でも・・・」

唯「りっちゃんは優しいから、そういうのもグチグチいいながら結局は澪ちゃんに合わせてくれてたでしょ?」

澪「う・・・、そう・・・だな」

唯「りっちゃんと姫子ちゃんのことは、りっちゃんが優しすぎて思わせぶりで
  本当にりっちゃんってバカだな〜って端から見て思ってたから、今回澪ちゃんにフラれたことはいいお灸になったと思うんだ」

澪「かな?」

唯「うん。でも廻りまわって考えると、
  りっちゃんの優しさっていうのは澪ちゃんが起源なわけだからさ、一概にりっちゃんが悪いってのは言えないよね」

唯「私がけいおん部入ったのも、ムギちゃんと澪ちゃん、それに、りっちゃんが私のこと引き止めてくれたからだし」

唯「まぁ、こんなことりっちゃんに言ったら調子に乗るから絶対に言わないんだけどさ」

澪「・・・」
537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:35:36.41 ID:ZVwk6TnN0
唯「りっちゃん、優しいね」

唯「そういうとこ、好きだよ私。友達として。恋人としてはパスだけど」キッパリ

澪(・・・なんだかすごく色々と複雑な気持ちになったのは間違いじゃないよな)

澪「でも、うん。わかるよ。・・・昔から優しいんだ・・・りっちゃんは」

唯「りっちゃん?」

澪「り、律はっ!!」ハッ

唯「あはは!りっちゃんって澪ちゃんが言うの初めて聞いたかも!!」ケラケラ

澪「わ、笑うなよぉ!?」

澪「・・・」

澪「って!立花さんのことも知ってるのかよっ!?」

唯「え?何いまさら。だって、私姫子ちゃんと隣の席だし」エヘヘ

澪「それと何の関係が・・・」

唯「姫子ちゃん、授業中しょちゅうりっちゃんのこと見てるんだー」

澪「・・・そっか」

唯「うん」

澪「そっか・・・」

唯「澪ちゃん、まだりっちゃんのこと好き?」
538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:38:01.24 ID:ZVwk6TnN0
澪「・・・」

澪「・・・」

澪「・・・すごく好き」

唯「なら、はやく仲直りしてほしいな。きっとりっちゃんも澪ちゃんのこと、すごく好きだから」

澪「よくわかってるな・・・私のことも、律のことも・・・」

唯「だてにおんなじ空間で毎日過ごしてませんから!」エッヘン

澪「それ、ムギにも言われた」

唯「みんな心配してるんだよ、2人のこと」

澪「そっか」

唯「そうなのです」
539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:38:27.26 ID:ZVwk6TnN0
澪「ありがとな、唯」

唯「もっとほめていいんだよ?」

澪「・・・でも、私は唯と梓のことも心配なんだけどな」

唯「ナ、ナンノコトッヤラっ!?」

澪「まぁ・・・ごまかすならそれはそれでいいけどさ。信用されてないんだな、私って」

唯「あはは・・・そ、そういうことじゃなんだけど・・・」

澪唯「〜〜〜〜」











律「・・・あの2人はなにをこっぱずかしー話をしてるんだ、まったく///」コソコソ

―――――

梓「」ゼェゼェゼェ

梓「り、律せんぱい・・・いねーし」アレ?
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 20:39:55.27 ID:ZVwk6TnN0
23通りめ 澪と唯 終わり

コメントありがとうございます
なかなか思い通りに更新ができなくてすいません
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/14(日) 20:43:16.61 ID:s4fEb8sv0
乙!
いくらでも待つから>>1のペースで構わんよー

梓不憫wwwwww
542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 21:38:29.65 ID:6lHvAcO2o
梓は誤解したままか
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2011/08/15(月) 04:46:18.52 ID:RfVaolAMo
一瞬だけ黒唯が見えたが気のせいか…
544 :訂正 [sage]:2011/08/18(木) 00:54:46.35 ID:0KbDc+Sp0
ささやかな訂正ですが 23通りめ 澪と唯 → 紬と澪と唯

ムギを忘れてたわけではないんです。間が空いていたから、ちょっとうっかりしてたのです。
545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/18(木) 00:57:14.48 ID:0KbDc+Sp0
律「おい、梓!いくぞ!!」

梓「あ、っっと、はい!」ガサガサ

律「おせーよ、なにやってんだよ!!」

梓「自分はステックだけなくせに」ボソッ

律「ああ!?今なんか言ったか!?」

梓「いーえー!なんにもっ!!」

澪「ん?なに急いでるんだ?」

律「え?べ、べつに!!梓、先行ってるからな!」ダッ

澪「っておい!!」

紬「なんだかりっちゃん急いでたわね」

澪「あぁ・・・」

唯「あずにゃん、あずにゃん。この曲のここちょっと聞きたいんだけど」

梓「よいしょっ!っと!!じゃあ、おつかれさまでした〜!!(いそげいそげ〜)」ダッ

唯「あ・・・」
546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 00:57:46.19 ID:0KbDc+Sp0
紬「あら・・・梓くん、唯ちゃん無視するなんていい度胸じゃない」

唯「・・・行っちゃった・・・」

澪「・・・な、なんというか、いまのは無視というよりタイミングが悪かっただけだと思うぞ?唯」

唯「そうかな?」

澪「お、おう。・・・確信はもてないけど」

唯「あうぅ」

紬「澪ちゃん、それフォローになってないわ」

澪「うっ。す、すまん・・・。でも、最近律と梓って練習終わったらさっさと帰るよな」

唯「そうだね・・・」

紬「そうね(・・・本当は何してるか和くんから聞いてるけど、内緒にしておこう)」

澪「まぁ、また明日にでも聞けばいいさ。私たちも帰るか」
 
唯「うん・・・そうだね。帰るよ〜ギー太ぁ」ヨイショッ
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 00:58:26.23 ID:0KbDc+Sp0
―――――

紬「じゃあ、またね!!」

澪「おう!また明日な、ムギ」

唯「ばいば〜い」

・・・
・・


澪「で、ここのハモリをさ」スタスタ

唯「んー・・・じゃあ、明日はそうしてみよっか」スタスタ

澪「うん。お、じゃあ、ここで」ピタ

唯「あ・・・うん」ピタ

澪「あぁ。気をつけてな」

唯「澪ちゃんこそ、気をつけてね」

澪「ん。じゃあ」スタスタ

唯「また明日ね〜」スタスタ
548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 00:58:57.15 ID:0KbDc+Sp0
・・・
・・


唯「・・・」スタスタ

唯「・・・」スタスタ

唯「・・・」スタスタ
549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 00:59:42.88 ID:0KbDc+Sp0
―――――

ジャジャジャ ジャーンっ ダダンッ!

律「おしっ!!今日の練習おわりっ!!」

唯「ふわぁ〜〜、つ、疲れた」ヨタヨタ

澪「唯、昨日言ってたハモリのとこどうだった?」

梓「・・・」ガサガサ

唯「あ、う〜ん。どっちかっていうと、今日やったほうのが歌いやすかった、かな」

澪「そうか。私も今日のほうがよかったな」

唯「澪ちゃんも?」

澪「うん。じゃあ、今日やったほうにするか」

唯「う〜ん・・・」

澪「なんだよ。なにかひっかるのか?」

唯「いや・・・ひっかるというか、なんというかですね・・・」

唯「・・・あ」

唯「あずにゃんは聴いててどうだった?」クルッ
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:00:59.58 ID:0KbDc+Sp0



    しーん



唯「って、いない!?」

紬「あ、梓くんとりっちゃんならさっき帰ったわよ」

唯「そ、そうなんだ・・・あはは」

澪「え?いつのまに・・・。声ぐらいかけていけよな。てか、律もか・・・あいつちゃんと劇の練習してるのかよ・・・」

紬「一応、ジュ律エット役として、腕と足の無駄毛処理してきてね!って今日言っといたわ」

澪「・・・そ、そうか」

551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:01:40.63 ID:0KbDc+Sp0
唯「まぁ、りっちゃん、元々薄いからそこまでしなくてもいいと思うけどね。存在とか、ほんと色々」

紬「ダメよ!!女の子役やるならそういう人の目につくところから女の子はじめなくっちゃ!!!」

澪「ムギはこだわるなぁ〜」

唯「じゃあ、りっちゃんが無駄毛処理するなら澪ちゃんは無駄毛処理しちゃだめってことになるね」

澪「え"っ!?」

唯「だって、澪ちゃんは男の子役やるんだから、そういうことなんじゃないの?」

澪「そっ、それは・・・ちょっと・・・」

紬「唯ちゃん、それは秋山澪ファンクラブの掟に反することだからダメよ」

澪「ムギィ」ホッ

澪「ん?掟?」

唯「え・・・でも、そういうことなんじゃ」

紬「ダメよ」キッ

唯「は、はい。わ、わかりました。ムギ監督っ」ビクッ

紬「わかればいいのよ。じゃあ、もう遅いし帰りましょうか」

澪「だな」

唯「うん。おいで〜ギー太ァ」ヨイショッ
552 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:02:50.40 ID:0KbDc+Sp0
―――――

紬「明日は唯ちゃんも出てくるシーンからだから」

唯「うん。がんばるよっ」

澪「おい!ムギ、電車着来てる!!」

紬「あ、やだ。じゃあ、2人ともまた明日ねっ!!」ダッ

澪「おう!気をつけてな〜」

唯「いそげー、ムギちゃん」

・・・
・・


澪「唯的になにがどうダメなんだ?」

唯「ん〜、ダメってわけじゃないんだけど・・・」

澪「でも、前のやつよりは私も唯も歌いやすいって思ってるんだし、今日のでいいと私は思うけどな」

唯「ん〜・・・」

澪「・・・」

唯「・・・」

澪「歌のスランプ・・・?」
553 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:03:26.22 ID:0KbDc+Sp0
唯「・・・そういうのじゃないんだけど・・・なんだか、スッとこないっていうか・・・」

澪「・・・・じゃあ、また明日やってみるか」

唯「いいの?」

澪「いいさ。当たり前だろ。唯が納得できないなら、どんなに歌いやすくったって、それは歌ったことにならないよ」

唯「ありがと・・・澪ちゃん」

澪「ん。じゃあ、また明日な」

唯「あ、もうさよならするとこか・・・ん、バイバイ澪ちゃん。また明日ね〜」
554 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:04:15.55 ID:0KbDc+Sp0
・・・
・・


唯「・・・」スタスタ

唯「・・・」スタスタ

唯「・・・きの・・・かくー・・・りつー・・・」スタスタ

唯「わりー・・・だす・・・」スタスタ

唯「けい・・・さん・・・しき・・・あれば」スタスタ

唯「いいー・・・のに・・・」ピタ

唯「んー・・・」

唯「・・・」

唯「・・・」スタスタ

唯「おぉ〜」

唯「・・・夕焼け、きれいだなぁ〜」

唯「・・・」

唯「・・・」
555 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:05:06.30 ID:0KbDc+Sp0
―――――

ジャ ジャジャ ジャーンっ ダダンッ!

律「そいやっ!!今日の練習はこれにて終了でっす!!」

澪「ん・・・今日は劇の練習があったから・・・1曲しかできなかったけど、しかたない・・・か」

梓「ですね・・・」アハハ

唯「りっちゃん。ガニマタ禁止っていったじゃ〜ん」ニマニマ

律「うっせー!!そのネタいつまでも引きずんなっての!つーか、ドラムやってたらガニマタは必然なんだからなっ!!」

紬「りっちゃん、もう1回腕触らせて〜」タタッ

律「えーっ!?またかよー!!今日の劇の練習のときに散々触っただろっ!?」

紬「でも、りっちゃんの腕すっごいツルツルなんだもんっ!」ツルツル

律「んなこと言われてもうれしくねーって・・・」

澪(・・・私よりツルツルとか・・・おかしいだろ・・・絶対おかしいだろ・・・)ガチャガチャ

梓「あはは・・・(めっちゃ笑いたいけど、今笑ったらまたなんか技かけられるからやめておこう)」ガサガサ

律「おい、梓、今ものすっげー計算高いこと考えたろ」

梓「さぁて、どうでしょうかね〜」アハハ

律「ふん。あとでコブラツイストしてやる。はい、ムギおしまい」バッ

紬「あ〜」
556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:05:39.41 ID:0KbDc+Sp0
律「さてと・・・」スタスタ

澪「もう帰るのか?」

律「あー・・・、そだけど。なんかある?」

澪「・・・・いや、べつに」

律「ん」

唯「あ、あずにゃん・・・あのさー今日・・・」

律「ほら、梓、行くぞー!!」

梓「あ、はいっ」

唯「あ・・・」

梓「あ・・・」

梓「・・・えっと・・・明日でいいですかね?ちょっと急いでるので・・・」

唯「・・・え、あ、う、うん。明日でも大丈夫だから」ワタワタ

梓「すいません。じゃあ、また明日!!おつかれさまでしたー」ダッ

唯「・・・」

澪「・・・」

澪「帰るか・・・」

唯「だね。かえるよ、ギー太」ヨイショ

紬「えぇ、戸締りするわね・・・(なにかしら、この恋愛スクランブル)」
557 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:06:12.51 ID:0KbDc+Sp0
―――――

紬「今日はちょっと用事があるからここで」

澪「そっか」

唯「用事?」

紬「えぇ、ちょっと。家のことで。ね」

澪「じゃあ、気をつけてな。こっちの道って今の時間危ないから」

紬「うん。澪ちゃんと唯ちゃんも気をつけて。じゃあまた明日」

唯「また明日ね〜」

・・・
・・


澪「今日はどうだった?私はやっぱり前のハモリ方よりも今のほうがいいんだけど」

唯「う〜ん・・・」

澪「・・・」

唯「澪ちゃん」

澪「ん?なんだ?」

唯「なんか、私、やっぱ歌のスランプなのかな?」

澪「へ?」

唯「というか、ずっとなんだかモヤモヤする、胸のあたりが・・・」

澪「モヤモヤ・・・」
558 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:06:50.12 ID:0KbDc+Sp0
唯「うん。なんでかホッチキス歌ってるときはとくにモヤモヤする・・・
  ごはんの時は大丈夫なんだけどなぁ〜・・・」

澪「・・・ホッチキス」

唯「あずにゃんもなんだか忙しいみたいで、ギターのこと全然聞いてくれないし・・・」

澪「・・・」

唯「他にも話たいこと、いっぱいあるのに」

澪「・・・」

澪(そういえば・・・)

澪(最近、唯と梓が一緒に帰ってるの見てないなぁ)

唯「今日だって帰りに一緒にアイス食べたかったのに・・・」

澪「・・・唯、それってさ」

唯「ん?」

澪「あ、・・・いや、なんでもない」
559 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:07:19.18 ID:0KbDc+Sp0
唯「そっか。なんだかごめんね、澪ちゃん劇のほうも大変なのに」

澪「べつに迷惑なんかじゃないんだけどさ、その・・・」

唯「?」

澪(こ、こういうときって・・・なに言えばいいんだろう・・・)

澪「あ、・・・明日はさ、梓に聞いてアドバイスもらってみようか」

唯「んー・・・でもあずにゃん、聞いてくれるかな?」

澪「大丈夫、明日はきっと聞いてくれるよ、唯のことなら」

唯「そうかな?迷惑じゃないかな?」

澪「迷惑なわけないだろ?気にしすぎだよ、唯は」

唯「んー・・・だといいんだけどね」エヘヘ

澪「・・・じゃあ、ここで」

唯「うん。ありがとね、澪ちゃん」

澪「え?私はお礼言われるようなことなにもしてないぞ?」

唯「いいからいいから。じゃあ、また明日」

澪「ん、また明日な、気をつけて」

唯「澪ちゃんもね〜」
560 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:07:47.33 ID:0KbDc+Sp0
・・・
・・


唯「・・・」スタスタ

唯「・・・」スタスタ

唯「・・・」スタスタ

テテテテ

唯「・・・あ、ねこ」

唯「あずにゃん、ねこだよ、ねこっ」くるっ



唯「・・・」

唯「・・・あ、そだった・・・いないんだった・・・」

テテテテ

唯「あ・・・ねこいっちゃった・・・」

唯「・・・」スタスタ

唯(1人で歩くこの道って・・・さみしいなぁ)スタスタ

唯「・・・」スタスタ









唯「あずにゃん・・・」ボソッ
561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 01:09:58.94 ID:0KbDc+Sp0
26通りめ 唯 終わり

コメントありがとうございます
もう26通りめなんですね、どっかで数を数え間違えていないか不安になってきました
562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 02:26:51.65 ID:pAqXpY3do

いつも一緒にいる相手がいないってのは切ないな
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/18(木) 18:16:41.63 ID:zJje0MnB0
乙!
切ない……でも唯かわいい

これってもしかして唯と梓がくっついたら終わりだったりするのかな?
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/21(日) 23:47:42.89 ID:iKd4v4JX0
律「いやーいい風呂だった」ホカホカ

律「♪〜」チラッ

カチッ カチッ カチッ

律「まだ、準備するにははやいか・・・」ドサッ

律「・・・」

律「まぁ、高校生にもなって誕生日に嬉しいとかもうないんだけどさ」

律「そーいうんじゃねーんだよ、そーいうんじゃ」ウンウン

律「・・・」

律「・・・」

律「・・・」ウズウズ

律「な、なんか落ち着かないな」ハハハ

律「ざ、雑誌でもよ、読むかっ!!!」ガバッ

律「・・・」ペラッ

律「・・・」ペラッ

律「・・・」

律「っっだーーーー!!!内容が頭にまったく入ってこねぇぇええー!!!」

律「うぅうう・・・くそぉ・・・」チラッ

カチッ カチッ カチッ

律「・・・時間・・・すぎるのおせぇー・・・」

律「・・・」ウトウト

律「・・・zzz」

565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:48:48.97 ID:iKd4v4JX0
―――――


「―――い」

律「・・・ん・・・」

「おい――つ」

「起きろって」

律「んあ・・・・だれ・・・?」

澪「おいってばぁ」トントン

律「へ?」

澪「あ、やっと起きたか?」

律「!!」ガバッ

澪「うわっ!」

律「み、みお!?な、なんでいんの!?」

澪「なんでって・・・律が電話でないから家のほうに電話したら律のお母さんがおいでって・・・」

律「へ・・・?電話・・・え?今なんじ」チラッ

澪「・・・まったく、何で寝てるんだよ」

律「あ・・・2時過ぎてる・・・わるい」

澪「何回も電話したんだぞ・・・ばか」

律「・・・ほんとだ。って、50回はかけすぎだろ・・・・あ、唯とムギからメールきてる・・・和からもだ」カチッカチッ
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:49:36.37 ID:iKd4v4JX0
律「そういや、1人でうちまで来たのか・・・?」

澪「パ・・・お父さんに送ってもらった」

律「さですか・・・。理解のあるお父さんでよかったよ」

澪「なんだよ、理解があるって」

律「いや、ドラマに出てくる昔ながらのやつ。『娘はやらんっ!!』つってちゃぶ台ひっくり返すみたいな、さ、そんな人じゃなくてよかったってこと」ハハハ

澪「うちのパパに限ってそれはないだろ」

律「まぁ、・・・そうだな(パパはスルーしてやろう)」

澪「今年はもうやめとく?もう遅いし」

律「ん?いや、別にいまから行こうぜ?夜中のがきっときれいに見えるだろ」

澪「でも、あぶないんじゃ」

律「だいじょうぶだろ。まぁ、夏だし変なやつはいるかもな」ヘッヘッヘ

澪「・・・それって大丈夫なのか?」

律「細かいことはきにすんなよ!!ちょっとしたくするから待ってろ」

澪「うん」
567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:51:26.29 ID:iKd4v4JX0
律「さーて、行きますか!」

澪「おい、静かにしろよ・・・みんな寝てる時間なんだから」

律「あ・・・だな」シー

澪「まったく・・・」

―――――

律「夜中の町ってなんか新鮮だな。いつもと雰囲気ちがうっていうか」スタスタ

澪「・・・だ、だな・・・」スタスタ

律「街灯ついてるけど、懐中電灯もってくればよかったか?」スタスタ

澪「お。・・・おう」スタスタ

律「?」スタスタ

わおーん

澪「」ビクッ

律「うお!びっくりしたー。犬の遠吠えか」

澪「・・・・あ、ははは」

律「・・・なぁ」

澪「ん・・・な、なんだ?」

律「ひょっとして、こわい?」

澪「んなっ!?・・・そ、そんなこと!!!高校生にもなってあるわけないだろっ!?」

律「そっか」

澪「そ、そうだっ!!!」

ガサッ

澪「ひっ!?」ガシッ

律「うおっと」ヨタッ

澪「あ・・・」

律「あはは!やっぱこわいんじゃねーか!もー澪ちゃんったら強がっちゃって!!」クハハ

澪「わ、わらうなよっ!?」

律「はいはい。じゃあ、ん」すっ

澪「え?」
568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:51:55.38 ID:iKd4v4JX0
律「ほれ。いらない?俺の右手。今日なら特別価格で販売ちゅー」ニカッ

澪「なんだよそれ・・・あはは・・・」

律「ん?いらない?」

澪「・・・いる」

ぎゅ

律「よし。じゃあ、いくか」ヘヘヘ

澪「うん」

律「てか、お前今日なんか匂いがするな」スタスタ

澪「あ・・・、うん。香水つけてきた」スタスタ

律「そうなんだ。いつもはしないのに」スタスタ

澪「きらい?」スタスタ

律「いや、いいにおいだと思うけど。さわやかっていうか」スタスタ

澪「なら、よかった」スタスタ

律「おう」スタスタ
569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:52:42.74 ID:iKd4v4JX0
―――――

律「さーて!ついたな」ドッコイショ

澪「ここは・・・ずっと変わらないな」ヨイショ

律「だな!あーーやっぱここは星がきれいだな!」

澪「うん・・・ほんとう。星がきれい・・・」

律「うはぁ〜」

澪「あれがアルタイル、で、あれがベガで・・・こっちが」

律「ベネブ・・・だっけ?」

澪「やっと覚えた?」

律「さすがに毎年言われてたらなぁ・・・」ゴロン

澪「おい、ねっころがるなよ」

律「へへへ!いいじゃん!!どうせ誰もいないんだし!澪もねっころがれよ!!きっと満天の星空ってこういうことをいうんだぞ?」

澪「・・・」ゴロン

律「・・・なんだかんだ言ってねっころがる」ボソッ

澪「う、うるさい!・・・うわぁ・・・本当に、星の天井って感じ・・・」ホウ

律「・・・」

澪「・・・」

律「みおー」

澪「なに?」

律「左手」

澪「・・・」

ぎゅ
570 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:54:21.06 ID:iKd4v4JX0
澪「・・・りつ」

律「ん?なんだ?」

澪「もう過ぎちゃってるけど、誕生日、おめでとう」

律「お!・・・へへ・・・ありがと」

澪「・・・」

澪「・・・りつの」

律「ん?」

澪「律のこの1年が、とってもすばらしいものになるといいな・・・」

律「なんだよ、それ」ハハハ

澪「なんとなく・・・思っただけ」アハハ

律「・・・」

律「なんつーか・・・」

澪「ん?」

律「み、澪といれれば・・・その、俺はなんでも楽しいし、なんでも嬉しくなるから」

澪「そう思ってくれる?」

律「ん。そう思う。思うよ。だから、・・・あんまり遠くにいくなよ?」

澪「なんだよ、それ」ハハハ

律「いや、だって・・・お前、高校入って中学のときよりモテてるからさ・・・ちょっと心配」

澪「・・・」

律「って、まぁ、澪は澪のものだから、好き勝手にどこにいってもいいんだけどさ」ハハハ

澪「・・・」
571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:55:04.14 ID:iKd4v4JX0
律「・・・」

澪「・・・なぁ」

律「ん・・・なに?」

澪「私は・・・こんな性格だし、嫉妬もきつい。だから、きっといつか律を傷つけるかもしれない」

律「そんなこと・・・」

澪「可能性は0じゃないだろ?」

律「・・・まぁ・・・・残念ながら」

澪「私、そうなったら、自分が悪くても律に素直に謝れないと思うんだ」

律「いや、謝れよ・・・」

澪「うん、ごめん」

律「今じゃねーよ」

澪「でも、本当に、本当にね、律。私が本当に自分が悪いって思ってて、律に謝りたいって思ったら
  ・・・今日のこの香水をつけるから・・・それでわかってほしいんだ」

律「・・・」

澪「すごく、反省してると思うから・・・それで私のこと、『ばかだな』って思ってあきれてもいいから。
  ・・・嫌いになってもいいから。ただ『あぁ、謝りたいんだな』っていうことはわかって、ね、りつ」

律「・・・」
572 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:56:03.81 ID:iKd4v4JX0
律「・・・なんだか、わがままなお願いだなぁ、おい。しかも俺の誕生日にお前がこっちに頼みごとかよ」

澪「ご、ごめん・・・」

律「まぁ、そのときになってみないとわからないけどな・・・この匂い、覚えてるかどうかもわかんねーし」

澪「そうか・・・、そうだよな」

律「というか、そんなことが起こってほしくないけどな・・・・はは・・・まぁ、覚えておくよ」

澪「うん・・・お願いね、律。ありがろう」

律「はいはい、わかりましたよーっと。ていうか、なんでお礼?」

澪「おちゃらけるけど、きっと、覚えててくれるだろ、このこと」

律「・・・さあね」

澪「律のそういうとこ、好きだよ」

律「ぶっ!?な、なにをいきなり言い出すんだ!?」

澪「だって、普段こういうこと言わないから。こういう時くらいいいかなって・・・」

律「・・・っ・・・さですか」

澪「ねぇ、こっちむいてよ」

律「・・・やです」

澪「ねぇってば」

律「・・・」

律「・・・」ヨイショッ

澪「ふふっ・・・照れてる律の顔すき・・・・」

律「・・・お前なぁ・・・」

澪「律は?」

律「・・・・好きだよ」

573 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:56:34.37 ID:iKd4v4JX0
澪「どれくらい?」

律「・・・自分じゃ、もうどーしょーもないくらい?」

澪「そっか」

律「みお」

澪「ん?」

律「また来年も2人で星を見にこような」

澪「・・・」

澪「うん」

律「じゃー、帰るか!!」ヨイショ

澪「・・・だな」
574 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:57:15.75 ID:iKd4v4JX0
律「・・・」スタスタ

澪「・・・」スタスタ

ぎゅ

律「・・・帰りはなにも言わずに繋ぐんですね」

澪「ん?なんかいったか?」

律「いや〜、なんでもねーよ!」ハハハ

澪「そっか」ニコッ

律「・・・」

澪「ん?どうかしたか?」

律「・・・いんや、なにも」

律(うん・・・澪のためならなんでも気がする)

澪「・・・ふわぁあ」

律「ファイト!!俺!!!」

澪「?」
575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 23:59:08.94 ID:iKd4v4JX0
律誕ということで番外編

コメントありがとうございます
とりあえず30通りくらいで終わればいいかなっていう予定です
576 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/22(月) 00:17:54.33 ID:MV4cwxR7o

すっごい良かった!
577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/22(月) 00:21:21.11 ID:NWxEUR6A0
乙!
今回も良かった、よかったんだが……

たしかベネブじゃなくてデネブじゃなかったか
578 :訂正 [sage]:2011/08/22(月) 00:22:59.62 ID:4N5weuy40
すっごいとこ間違えてました すいません

>>574

澪「そっか」ニコッ

律「・・・」

澪「ん?どうかしたか?」

律「・・・いんや、なにも」

律(うん・・・澪のためならなんでもできる気がする)

澪「・・・ふわぁあ」

律「ファイト!!俺!!!」

澪「?」
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/08/22(月) 00:38:17.92 ID:5a0cNDodo

この澪可愛すぎるだろ・・・キュンキュンしちゃう
580 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 14:32:32.89 ID:ogXlVp6IO
純ちゃんの尻に敷かれてる感じとかやわがままモードの憂ちゃんとか良いな
581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/28(日) 23:18:52.43 ID:mCEPCD5p0
律「・・・くそねみぃ・・・」スタスタスタ

唯「うーん・・・」スタスタスタ

律「お!!あの後ろ姿と背負われているギー太は・・・!ゆーい!」スタタタタ
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:19:57.57 ID:mCEPCD5p0
唯「ん?・・・あぁ。なんだ、りっちゃんおはよ」

律「朝っぱらからなんだとはなんだ!まぁ、はよ」

唯「朝からりっちゃんにだけ会うってめずらしいね」フワァ

律「あぁ。今日、ちょっと寝坊したんだ」

唯「そうじゃなくて。・・・澪ちゃんとまだ仲直りしてないの?」

律「・・・」

唯「図星ですか」ヤレヤレ

律「・・・うっせーし」

唯「そろそろちゃんとしてくれないとなぁ〜。
  劇もキスシーンあるでしょ?りっちゃんからの。みんな楽しみにしちゃってるよ?」

律「」
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:21:14.98 ID:mCEPCD5p0
唯「まぁ、みんなって言っても女子が大半で、男子は発狂してるけどね。
  そのせいで今りっちゃん男子にはぶられてるんだけど、りっちゃんバカだからそれ気づいてないよね」

唯「でも、それ端から見ててすっごい面白いよ」ニッコリ

律「・・・は?あ、鍵は・・・?俺とってきてないけど」

唯「とってきてるよ」

律「さっすが唯さん」

唯「おだてても何もないよ」

ガチャガチャ

唯「というか、え?なにその驚いてる顔・・・もしかして、はぶられてること気づいてなかった?」

ギィ

律「いや、はぶられてるのはもとからだし・・・。てかお前、さっきなんつった?」スタスタ

唯「え・・・?みんな楽しみにしてるよって・・・りっちゃんの女装」スタスタ

律「んなこと言ってなかっただろーが!!つーか、女装楽しみって・・・!!!」ガーン

バタン

唯「まぁ、りっちゃんのジュリエットかわいいような気がするようなしないような気がするから大丈夫だよ!!!」

律「そ、そーかな・・・」テレッ

唯「うわ〜、照れてるりっちゃんキモーイっ」シッシッ

律「」
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:22:06.33 ID:mCEPCD5p0
律「ってちがうわーい!!!」ブンッ

唯「あーでました、さすが律選手!!朝からかれいなエアーちゃぶ台返しですっ!!!」

律「つーか!!」

唯「?」

律「き、き・・・き・・・・s・・うぅうう・・・///」カァアア

唯「え・・なんでいきなり顔が赤くなってるの!?」ガチャガチャ

律「う、うっせっ!!///キ、キスシーンってなんだよ!?」ドムゥドムゥ

唯「ほえ?りっちゃん知らないの?なんで?台本読んでないの?」キュキュ

律「バカにすんなよ!!台本なんて毎日読んでるわっ!!んなもんどこにも書いてなかったっつーの!!///」

唯「え?・・・でも、台本に書いてあったから」

律「書いてない!!」

唯「書いてた!!」

律「書いてなかったっ!!お前のほうこそ台本読んでねーだろ!!いつも練習中に寝やがって!!」

唯「なっ!?寝てるけど自分の出番のときはちゃんと起きてるよっ!!」

律「えばってんじゃねーよ!ちゃんとずっと起きとけよ!!」

唯「んもう!私が寝てても劇は進むんだよ!!私は木Gなんだから!!
  っていうか、本当に台本に書いてあるよ?ちょっとごめんね、ギー太」ゴトン

唯「あのわからずやりっちゃんにちゃんと証拠をみせてやるっ!!」ガサガサ ペラララララララ

律「なにぃ!?じゃあ、俺だってちゃんと証明してやんよ!!」スタタタタ
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:23:04.62 ID:mCEPCD5p0
律「き、き・・・シーンなんて書いてねーってことをな!!」ガサガサ ペラララララララ
 
唯律「・・・」ペラララララララ

唯律「・・・・あ!!」

唯律「ほらぁ!!!ここ見てみなよ(ろよ)!!」バッ

唯律「・・・」

唯律「・・・あれ?」

唯「私のには書いてあるのに・・・」

律「・・・俺のには書いてない」

唯「・・・」

律「・・・」

律「・・・ど、どういうことだよ、こりゃァ・・・」

唯「どういうことなんだろう・・・ていうか、みんなのには書いてあったよ、このページにキスシーンって」

律「」

唯「もっというと、みんなのやつも私のやつも役名、そんな風にロ澪とか、ジュ律エットってなってないよ?」

律「なんだと・・・?でも、たしかにムギが全部そうなってるって言ってたけど」

ガチャ
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:24:08.87 ID:mCEPCD5p0
紬「あら?今日の朝練はこの3人?2人ともおはよう」

唯律「・・・・」

律「ムギー!!!」ダッ

紬「きゃ!?な、なにりっちゃん。いきなり大声だして」

律「どういうことだよ!?これ!!全員分ロ澪とジュ律エットじゃなかったのかよ!?」

紬「あ。それうそ。りっちゃんと澪ちゃんと私の3人分だけよ」テヘ

律「」

唯「じゃあ、このキスシーンって・・・澪ちゃんしらないの?ムギちゃん」

紬「ううん。澪ちゃんの台本には書いてあるわよ。書いてないのはりっちゃんの台本だけ」

律「」

紬「本当は澪ちゃんの前で気づいてその反応が見たかったんだけど・・・気づいちゃったならしかたないわね」

唯「あちゃー、それはたしかにみたいかもっ!ごめんムギちゃん、私どじっちゃった」アー

紬「いいのよ、唯ちゃん。言っていなかった私も悪かったし」クスッ

紬「それに・・・」

唯「?」

紬「効果は十分だったみたいだし」

律「え・・・?え・・・?げ、劇でき、キスシーン・・・?え・・・?み、・・・えっ?」

律「・・・」

律「・・・///」ボンッ
587 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:25:27.71 ID:mCEPCD5p0
唯「あーオーバーヒートだよ」

紬「澪ちゃんは澪ちゃんで嫉妬深いのはいただけないけど、
  りっちゃんはりっちゃんでヘタレなのがこのカップルのダメなところよね。まぁ、澪ちゃんに優しいのは評価するけどね、りっちゃん」

唯「と、いいますと?」

紬「たまには・・・自分の欲望のために強引になってもいいんじゃない?ってことよ、唯ちゃん」フフッ

律「・・・2人とも・・・えらい他人事だな・・・いや、わかるけど。これ恥ずかしいの絶対俺だけだもん・・・くそっ・・・///」

唯「りっちゃん」

律「あ?なんだよ」

唯「澪ちゃんだって恥ずかしいのは一緒だよ」

律「え・・・」

紬「そうよね。ステージの上で観客に好きな人とのファーストキス見られるんだものね」

律「ちょっ・・・!!」
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:26:22.10 ID:mCEPCD5p0
唯「え!?ファーストキス!?2人ともまだしてないの・・・!?
  私、主役するから恥ずかしいだろうなっていうぐらいの意味だったんだけど」

律「・・・なんで知ってるんだよ、・・・ムギは・・・・」ガックシ

紬「女の子を甘く見ちゃダメよ、りっちゃん」フフフ

唯「あれ?知らなかった私って一体・・・」ガックシ

律「あーもう・・・くそはずい・・・ムギが知ってるってことは・・・ふぁ」

紬「もちろんファンクラブの子も知ってるし、男子生徒にも知れ渡ってるでしょうね」

律「うあー・・・だからいまだに告白してくるやつが多いのか・・・チャンスがあると思って」

唯「チャンスあるんじゃない?キスもまだなら。第一今フラれ中なんだし」

律「」キッ

唯「♪〜」プイッ

紬「・・・でもね、りっちゃん、ちゃんと考えてね?」

律「ん?」
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:27:13.36 ID:mCEPCD5p0
紬「りっちゃんは知らなかったけど、澪ちゃんはキスシーンのこと知りながらここ数日練習してきてるのよ?
  もちろん澪ちゃんのことだからきっと台本も最後まで読んでるはず」

律「あ・・・っ!」

唯「そうそう。そうだよね!!もうそれっておっけーってことじゃん!!よかったねりっちゃん!!」

律「くっ・・・!!ゆ、唯!!さっきからうっさいっ///」ブンッ

スッ

唯「いつからそれが実像だと錯覚していた」フフフ

律「・・・お前のそのとっさの演技力、もう木Gじゃもったいねーと思うよ、俺」

紬「それにね」

律「なんだよ・・・まだあるのかよ・・・」

紬「りっちゃん気づかないかな?」

律「・・・何に?」
590 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:28:42.99 ID:mCEPCD5p0
唯「気づいてないんじゃない?このでこ、もうテンデだめだから。ドラム以外」

律「おいっ!唯!!ほめるかけなすかどっちかにしてくれ!!リアクションに困るっ!!てか、でこいうな!」

紬「最近澪ちゃん、いい匂いするよね」

律「・・・に、匂い・・・?なんだよ、それ・・・」

唯「あーちゃー、もうだめだやっぱダメだ、このでこ」

律「なんだよ、匂いってなんだよ・・・・って2人ともすっげーがっかりした顔で俺をなぜに見る!?」

紬「もういいわ・・・唯ちゃん、練習しましょう。こういうのは自分で気づいてなんぼよ」クルッ

律「え・・・あ・・・ちょっと!?」

唯「そうだね。りっちゃん!男あげて出直してきなさい!!」ギー太オマタセー

律「いや・・・まったく意味わかんないんですけど・・・つーか、人のファースト、キ、キ、スをおもちゃにしてるお前らほんっとに悪趣味」

ギュギュイーン チャチャチャー

律「きいちゃいねー」
591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:43:08.45 ID:mCEPCD5p0
律「・・・」

律「俺も・・・練習しよっ・・・」ガタッ

シャーン ドンドン タタタンッ


スッ

律「ん・・・?今外に誰かいた?」

律「・・・気のせいか」

律「・・・」

律「・・・匂い」

律「か・・・」

592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:44:58.81 ID:mCEPCD5p0
―――――

澪梓「」ドキドキドキドキ

梓「あ、あぶなかったー」ヒソヒソ

澪「だ、だな・・・」ハハハ

梓「つーか、・・・今の話聞いたあとにここに入るってきまづいっすね。どうします?」ハハハ

澪「・・・気をつかわなくてもいいよ、梓」ヨイショ

梓「へ?」

澪「私は教室に行くから、梓は練習しなよ」

梓「で、でも・・・せっかく朝はやく来てるんだし・・・練習しないともったいないっていうか」

澪「あんな話聞いたら」ボソッ

梓「?」

澪「は、・・・恥ずかしいんだよ・・・わかれよ・・・な?」

梓「・・・」
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:45:47.06 ID:mCEPCD5p0
澪「ん?どうした?」

梓「あ、・・・い、いえ・・・その」

澪「?」

梓「秋山先輩は本当に律先輩が好きなんだなぁって・・・再確認させられて驚いているっていうか・・・」

澪「んなっ!?な、なんでだよっ!?」

梓「なんというか、・・・先輩、顔がまっかです」アハハ・・・

澪「〜〜〜〜〜〜!?」

澪「ばか梓!」ダッ

梓「あ」

梓「・・・走っていかなくても・・・つーか、ばか梓って・・・」

ガチャ
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:46:20.37 ID:mCEPCD5p0
唯「あ、やっぱあずにゃんだ〜」

梓「へ?あ、お、おはようございます」ワタワタ

唯「おはよ〜。あずにゃんも練習?」

梓「あ、はい。まー・・・そんなとこです・・・」

唯「・・・」ジー

梓「え・・・なんですか・・・人の顔・・・ジロジロ見て・・・」

唯「ううん、なんでもないっ」ニコッ

梓「なんですか・・・それ・・・」

唯「あ、あのね!!聞きたいことがあるんだよ、ここのとこなんだけど」

梓「あ、はい。じゃあ、ムスタングの準備したら教えますね」

唯「うん!ありがとね!!あずにゃん!!」スタタタ
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:47:00.08 ID:mCEPCD5p0
梓「・・・」

律「あずにゃんあずにゃん」ガシッ

梓「朝からひっついてこないでください、暑苦しいです」

律「お前、耳まっか」ヒソッ

梓「っ!?」

律「キシシシシシ!!愉快愉快!!」

梓「・・・ファーストキスまだのチキンのくせに」ボソッ

律「!?」

律「おい、梓!!お前今なんて」

唯「あずにゃーん、りっちゃんになんてかまわなくていいからはやく〜」

梓「あ、はーい。わかりましたー」スタタタ

律「おいおい!」

梓「なんすか。もう・・・。耳が赤いとか茶化すくらい俺の気持ち知ってるなら邪魔しないでくださいよ」スタタタ

律「・・・」

律「・・・なんかあれだなこの気持ち、あれだな」

律「・・・」

律「すっげぇ、せつねぇ」
596 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 23:49:09.78 ID:mCEPCD5p0
27通りめ 続く 

コメントありがとうございます。
更新が遅くなりました。
ベネブじゃなくてデネブですね・・・間違いが多すぎて申し訳ないです。
脳内で訂正お願いします。

597 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/29(月) 00:14:15.36 ID:m2HH0cNAO
乙ー
またニヤニヤさせられた…
598 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/29(月) 01:19:15.19 ID:9zPZvrDko
この唯は毒があってゾクゾクする
599 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/30(火) 00:25:50.43 ID:VHJbSzIf0
律「こ、こここがおかわりになったのは誰の手引きで?」

紬「りっちゃん、『おかわり』じゃないわ。『おわかり』よ」

律「へっ?あ・・・俺、今『おかわり』って言ってた?」

澪「・・・うん。ていうか、セリフちゃんと覚えてるか?」

律「・・・わりぃ」

唯「くすくす」

律「笑うな!!木G!!」

唯「なにそれ〜!!りっちゃんが間違うのがいけないんじゃん」

律「んなっ!?」

佐々木「つーか、田井中!!お前まじでいい加減にしろよ!!さっきからとちってばっかじゃねーかっ!!」

律「ぐっ・・・!!」

瀧「まぁまぁ!!田井中くんだって部活でいそがしいんだし、仕方ないよ〜。コーラのむ?」

律「ぶ、部活は関係ないだろっ!!あとコーラは飲まん!!」

瀧「コーラ拒否られた〜〜」アー

和「瀧さんはいつもコーラ飲んでるね」

瀧「好きなんだ、コーラ」エヘヘ

律「へ、へぇ〜」

澪「ったく。せっかくフォローしてくれてるのにつっかかるなんて・・・」ハァ

姫子「・・・」
600 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/30(火) 00:26:58.12 ID:VHJbSzIf0
紬「りっちゃん、今日、調子悪い?」

律「あ・・・ムギ・・・いや、調子が悪いわけじゃないんだけどさ・・・」チラッ

澪「ん・・・?」

澪「なんだよ、人の顔みて」

律「へっ!?あ、い、いや!!な、なんでもないっ!?」バッ

澪「変なやつだな」

律(い、言えねーだろっ!!き、き、キスのこと考えたら・・・・劇どころじゃないとかよォ・・・///)

唯「りっちゃんが変なのは元からだよ、澪ちゃん!!」ニコッ

澪「そっか。そうだったな、唯」ニコッ

律「って!!なに意気投合してんだよっ!!!俺は変じゃないってーのっ!!!」バッ

律「・・・あ」

澪「え・・・?」

唯(おぉ・・・!?)

姫子「あ・・・」

律「・・・」

澪「・・・」

佐々木「ちょ!?おまっ田井中ぁ!!なに秋山さんとみつめあってんだよぉ!!」

瀧「はいはい、邪魔しない邪魔しない」がしっ

佐々木「うお!?ちょっと!!おまえマジはなせって!!てか、力つよっ!?」

瀧「コーラの力をなめるなよ〜」ニッシッシ
601 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/30(火) 00:27:44.30 ID:VHJbSzIf0
律「・・・」

澪「おい、律」

律「・・・へ?」

澪「だから、さっきからなんなんだよ。私の顔、なにかついてるか?」

律「うっ・・・(だ、だめだ・・ど、どうしてもくっ、唇に目がっ・・・・///)」

律「な、っなんでもねーよ!!」クルッ

澪「なんだよそれ・・・わけわんない・・・」ハァ

唯「・・・まぁ、きっと頭がとちくるってるんだよ」

律「くそっ!!(ぼんのうきえろ〜ぼんのうきえろぼんのうきえろ〜〜!!!!)」ウガー

和「今日は律はいったいどうしたんだよ、ホントに」

紬「う〜ん・・・まぁ、さしずめ、恋に恋でもしてるんじゃないのかな?」ウフッ

和「はい?」

キンコーンカーンコーン
602 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 00:28:37.84 ID:VHJbSzIf0

唯「ありゃりゃ。チャイム鳴っちゃたね」

紬「とりあえず、今日はもう練習は終了ね・・・。みんな、お疲れさま!今日の練習はここまでにしましょう!!」

佐々木「あぁ〜〜、またすすまなかったなぁー!!」

律「・・・悪い」

佐々木「・・・ふん」スタスタスタ

信子「おいこら!!佐々木!!なに片付けサボろうとしてんのさ!?」

佐々木「やべ!ばれたっ!!」ダッ

瀧「こら待て!!」ダッ

木下「って、エリちゃんも・・・」アハハ

律「・・・」

姫子「さわがしいなぁ〜」

いちご「仕方ない」

和「明日も同じ時間にするから練習これない人は今日中に俺に連絡くださーい」

一同「はーい」
603 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 00:29:06.37 ID:VHJbSzIf0
律「・・・」

律(くそ・・・俺のせいで練習すすまなかった・・・どうにかしないと・・・)グッ

澪「おい」

律「あ・・・澪」

澪「なんか、・・・大丈夫か?」

律「あぁ・・・お、おう。大丈夫だよ・・・なんか、わるい・・・練習すすまなくて」

澪「私は、別にいいんだけどさ」

澪「先にすすむと・・・あのシーンがあるから・・・」ボソッ

律「ん?なんかいったか?」

澪「あ、い、いや!!べつにっ!!」ワタワタ

律「そ、そっか・・・あはは・・・」

律(・・・こんなに前みたいに話せるようになったのに・・・なんで前より澪が気になるんだろう・・・)

律(前よりも・・・もっと)

澪「うん・・・とりあえず、部活に行こう。梓が待ってるだろうし」

律「あ、あぁ・・・そ、そうだなっ!・・・部活に―」

フワッ
604 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 00:29:43.20 ID:VHJbSzIf0
律(ん?・・・あれ・・・?・)

澪「律?どうかした?」

律「へ?」

律「あ、い、いや!!な、なんでもないっ!!」

澪「そっか。ならさっさと行こう」スッ

フワッ

律「お、おう・・・(あれ・・・またこの匂いって・・・前にどっかで・・)」

「た、田井中くん」

澪律「ん?」クルッ

律「あれ・・・たち・・・ばなさん・・・どったの?」

澪「・・・」

姫子「あ、いや、・・・そ、そのね!!」

律「?」

姫子「今日、帰りにちょっと時間ある?」

律「へ・・・?」

澪「律、私、さきに部室行ってるから」

姫子「・・・」

澪「・・・」

澪「・・・」スタスタスタ

律「あ、ちょっ!?みお!?」
605 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 00:30:10.01 ID:VHJbSzIf0
姫子「・・・田井中くん」

律「あ、えっ?・・・あ、・・・ていうか、え?なにか・・・用事・・・ですかね?」

姫子「・・・」コクン

律「・・・」

律「・・・ぜったい?」

姫子「・・・どちらかというと・・・」ゴクッ

律「・・・」

律「これって・・・」

姫子「え?なに?」

律「あ、い、いやっ!!ひ、ひとりごとっ!!」アハハハ

姫子「そ、そうなんだ」

律(これって・・・あれだよな。俺知ってるよ、こういうの。澪がよくこういう感じで呼び止められてたもん)

姫子「」モジモジモジ

律(・・・ど、どどどどどどどうしよう・・・・!!!)ガクガクガクガクガクガク
606 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 00:31:22.48 ID:VHJbSzIf0
唯「デコ、テンパリ中です!どうぞ!!」ヒソヒソ

紬「デコ、身から出た錆ね!!よろしくどうぞ!!」ヒソヒソ

和「お前ら・・・2人で隠れてなにやってんだ・・・」

唯「あ、和ちゃんに見つかった!!脱出!!」ダッ

紬「了解!!」ダッ

和「お、おい!こら!ろうかを走るな!!」

紬「あ、和くーん!今日も校門でね〜!!じゃあ、また〜」タッタッタ

和「だからはしるなってば」

和「・・・まったく。つーか、紬のやつ、唯に似てきてないか・・・?」

和「ま、いっか。生徒会行こう」スタスタスタ
607 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 00:32:03.09 ID:VHJbSzIf0
律(・・・ど、どうしよう・・・)

姫子「だめ?」

律「あ、いや、ダメってわけじゃないんだけどさ・・・
  (練習があるから本当はダメなんだけど今はそれどころじゃない気がハンパねぇ)」

律「ほ、ほら!な、なんていうかっ!い、いきなりだなって思ってさ!」アハハ


姫子「・・・それは・・・そうなんだけど・・・」

律「けど・・・?」

姫子「・・・」

律「・・・」

姫子「・・・い、言いたいことがあるんだ、田井中くんに」

律「」

姫子「これ以上時間が経ったら・・・もうダメそうだから、・・・どうしても。今日・・・どうしても・・・」

律「・・・」

律「・・・」
608 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 00:33:07.56 ID:VHJbSzIf0
律「・・・そ、そっか!お、俺に言いたいことがあr、あるのかっ!!!」

姫子「」コクン

律「うっ・・・・じ、じ、じゃあ、聞くしかねーなぁ!!」アハハハハハハ

姫子「・・・いいの?」

律「お、おう!?な、なんでもいってみろっての!!」アハハハハ

姫子「なんでもって。ふふ、・・・田井中くんらしいな・・・じゃあ、帰りに下駄箱のところで待ってるね」

律「あ、お、おう!わかった!!!じゃあ、俺もう部活いくから!!!」アハハハハハハ

姫子「う、うん。待ってるからね」

律「あはは!お、おう!!じゃあ、ちょっと部活してくるわっ!!」ダッ

姫子「あ・・・」

姫子「逃げてくみたいに行っちゃったな・・・」ハハハ

姫子「・・・・」

姫子「・・・ごめんね?」
609 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 00:34:22.11 ID:VHJbSzIf0
27通りめ 続く

コメントありがとうございます。
期待に添えない展開になると思いますが・・・とにかく終わりたい一身です。
610 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 06:18:27.48 ID:6H7j/y6ho

すごい続きが気になるとこで終わったww
次も楽しみにしてます
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
611 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 10:46:21.99 ID:zAlqMTbDO
期待に添えない展開……?
まさかNTR……

自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 22:23:05.69 ID:2YBTGTKQ0
ちくしょう律澪でハッピーエンドはないのかよ
この世には神も仏もいやしねぇ
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613 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/31(水) 00:23:40.12 ID:WaoEmqM80
澪「・・・」

コトン

紬「はい、澪ちゃん、お茶」ニコッ

澪「あ・・・、うん。ありがとう、ムギ」

ピロロロ〜ン

唯「あ、あずにゃんからメールきたー」ピピピピ

紬「なんて?」

澪「・・・」ゴクッ

唯「え〜〜〜!?」

紬澪「?」

唯「あずにゃん、今日はクラスの出し物の準備があるから部活これないって・・・」ガックシ

紬「あらら・・・元気だして?唯ちゃん」

唯「ムギちゃ〜ん・・・わ、わたし、今日はもう・・・だめかも・・・」ガックシ

紬「ゆ、ゆいちゃん!?これ新しいお菓子よ!!」バッ

唯「うわ〜い♪おかしー!」ガバッ

澪「なんだよ・・・この芝居は」

唯紬「えへへ〜♪」

澪「まったく・・・」

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614 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 00:24:17.90 ID:WaoEmqM80
唯「あ、パンプキン味なんだね、このタルト!!」

紬「うん。もう秋だから。はい、これ澪ちゃんの分」スッ

澪「あ、ありがとう・・・ムギ」スッ

紬「ねぇ、その、りっちゃんのことなんだけど」

澪「あ・・・、う、うん・・・」

タタタタタ

澪「」ピクッ

ガチャ

律「ういーっす!遅くなったー!!」

バタン

唯「あ、りっちゃんおそーい!あと、空気よんでー」モグモグ

律「だから、遅くなったって今言っただろ・・・聞いとけよ。空気よめは・・・よくわからないけど。なんだそれ?」ドン

唯「さあねー」ゴクン

紬「あ、りっちゃん。今お茶いれるから」

律「お、ムギ、さんきゅー」スタスタ

ストン

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615 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 00:24:56.73 ID:WaoEmqM80
律「ふいー・・・。疲れたぁ・・・」グダッ

澪「・・・」

唯「疲れることなにかしてきたの?」

律「あぁ?なんだそれ。まぁ・・・今日の劇の出来のこと言ってるなら・・・悪かったよ」

澪「・・・」

唯「はぁ・・・。りっちゃん、そういうのがほしいわけじゃないんだけどな、今」

律「はい?」

フッ

律(またこ匂い・・・!?)ガバッ

澪「ん?・・・どうかしたか?」

律「あ・・・!!・・・いや、その・・・お、お前最近・・・香水とかつけてる?」アハハ

澪「あぁ・・・まぁ・・・」

唯「りっちゃん、覚えてないの?」

律「へ?なにを?」

澪「・・・」

唯「あーあー。まったく。こういうの、やっぱ私は彼氏に嫌だな、澪ちゃん」

澪「あはは・・・」

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616 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 00:25:27.65 ID:WaoEmqM80
律「な、なんだよ・・・。つーか、俺だってお前みたいなめんどくさがりなやつと付き合うとか願い下げだっての」

唯「ムギちゃーん!このお菓子おいしーよ!!すっごいおいしくてほっぺが落ちるよ!!」モグモグ

律「シカトですか・・・」

紬「そう?よかったわ。ふふっ。はい、りっちゃん」コトっ

律「お、あんがと・・・ムギ・・・。てか、唯、梓は?」

唯「今日はクラスで文化祭の準備があるからこれないってメールきてたー」ゴクゴク

律「そっか。あいつは俺に連絡しないでなんで唯に欠席のメールするかね」ゴクゴク

唯「まぁ、りっちゃんだし」モグモグ

律「どーゆー意味だよ、それ。ムギこの菓子もらうぞー」ヒョイ

紬「うん。どーぞー」

律「あ、うめ」モグモグ

紬「よかった」フフフ

澪「・・・」モグモグ

紬「・・・」ゴクッ

唯「・・・」ゴクッゴクッ

律「・・・」モグッ・・・モグッ・・・

律「おい、なんだよ、この葬式みたいな雰囲気・・・」

澪紬唯「え?」

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617 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 00:26:03.13 ID:WaoEmqM80
律「いや、『え』じゃねーよ・・・。どったの?お前ら。さっきの劇の練習のときと比べて元気なくね?」

唯「え?別にさっきと変わらないけど。ね、ムギちゃん?」

紬「えぇ。とくにかわったところはないと思うけど・・・ね?澪ちゃん?」チラッ

澪「え・・・?あ、・・・律・・・」

律「ん?な、なんだよ」

澪「・・・」

唯(言ったれ!澪ちゃん!!)グッ

澪(『さっき、立花さんになんて言われたんだ?』・・・なんて聞けるわけ、ない・・・よな)

澪「・・・いや、なんでも・・・ない」

律「そ、・・・そっか」ハハハ

律「(なにも聞いてこないんだな・・・)」ゴク

律(もう・・・俺のこととかどうでもいいのかな?澪は・・・)チラッ

澪「・・・」モグモグ

律(き、キスシーン・・・も、あんまり気にしてないみたいだし・・・)

律(やり直せるんじゃないかって、俺だけばかみたいに盛り上がってるだけなのかもな)ハハハ・・・

律(・・・もともとつりあってなかったんだし・・・)

律「・・・」

律(まぁ、いまさら考えたって仕方ないか・・・)ゴクンッ

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618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 00:26:48.66 ID:WaoEmqM80
律「・・そろそろ練習すっか。この時間じゃ、2曲くらいしか弾けないだろうけど」スッ

唯「めずらしくやる気だね!りっちゃん」

律「こういうときだけお前はうるさいっての・・・!!」

律(ドラム弾かなきゃ、落ち着けないんだよ・・・この後のこと考えると・・・)ドキドキ

紬「こういうときって?」

律「え!?あ、い、いやべ、べつにっ!!」ハハハ

澪「・・・」ガチャガチャ

律「準備できたな?じゃーいくぞー、1・2・3・4」カチカチカチカチ

―――――

律「んじゃ、今日の練習はここまでってことで!!」

唯「はぁ・・・疲れた・・・。あずにゃん、本当にこなかったし・・・」ガチャガチャ

紬「クラスの出し物の準備なら、仕方ないわよ。ね?」

唯「うん。だね。明日の朝練、あずにゃんくるかなー?ね、ギー太」キュキュ

律「・・・」ゴソゴソ

澪「・・・り、りつ」

律「ん・・・?どした、澪」

澪「あのさ・・・」

律「おう」

澪「ほ、本当に・・・覚えてないのか?・・・この香水の匂い・・・」

律「・・・へ?」

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619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 00:27:14.94 ID:WaoEmqM80
律「・・・」スンスン

澪「・・・」

律「・・・いや、ちょっと・・・覚えてないけど・・・。なんかあったっけ?」アハハ・・・

澪「そっか。いや、なにもないんだけど、ちょっと・・・聞いてみたかっただけ」ハハハ

律「ふーん。でも、・・・その、あ、あれだな」

澪「?」

律「み、澪にぴったりの・・・いい匂いの香水だと思うよ」

澪「・・・」

澪「そっか。うん、ありがとう」

律「おう。じゃあ、ちょっと・・・俺、用事あるから。先帰るわ!!3人ともおつかれー!!早くかえれよー」ガチャ

澪「・・・うん。がんばってな、律」

律「おう?あ、劇の練習がんばれってか?まぁ、明日はちゃんと覚えてくるから!じゃあな」

澪「・・・」

バタン

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620 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 00:28:39.14 ID:WaoEmqM80
27通りめ 続く

コメントありがとうございます
テンポが悪いですね・・・。無駄な場面を書きすぎかもしれません。
書いても書いても終わらない・・・もうしばらくお付き合いください。
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621 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 01:01:00.33 ID:+WFkGWJ8o

もうひたすら澪が不憫だな・・・
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622 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 01:10:44.98 ID:Rr2g4WWIO
りっちゃんのばーか
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623 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 04:01:25.53 ID:rlNSlHh1o
何気にこのスレの唯ちゃん可愛い(^ω^)ペロペロ
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624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/31(水) 13:43:47.54 ID:8oqo5GCFo
若干黒いのがタマラン
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625 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga]:2011/08/31(水) 20:50:39.56 ID:pQ3XB1j20
唯だけ爆散しねぇかな
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626 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/02(金) 00:37:25.02 ID:8p4DTvUM0
姫子「・・・」

スタスタスタ

姫子「・・・あ」

律「よ、よっす・・・ま、待った?」アハハ

姫子「いや、待ってないよ」

律「そ、そっか」アハハ

姫子「・・・」

律「・・・」

姫子「座ったら?」

律「あ!お、おう!!」ストン

姫子「・・・(そんなに離れて座らなくてもいいのにな・・・)」

律「・・・まぁ、待っててもそりゃ素直に『待ってた』なんてふつー言わないか」

姫子「んー・・・。なんていうか」

律「・・・ん?」

姫子「たしかに待ったといえば待ったけど、
   こんなの田井中くんが私のバイト終わるの待っててくれたのと比べたら、『待ってる』なんていえないよ」

律「・・・」

律「・・・そっか」

姫子「そうなんだよ、田井中くん」

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627 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:38:31.48 ID:8p4DTvUM0
律「・・・」

姫子「・・・」

律「・・・ゆい」

姫子「え?」

律「唯なら・・・言いそうだけど」

姫子「なにを?」

律「『え〜!?私ずっと待ってたんだよ』とかって」

姫子「あぁ・・・たしかに」

律「だろ?唯なら言いそうだよな」ハハハ

姫子「うん。わかるわかる」クスクス

律「・・・あいつは遠慮ってものがないからなぁ。なんで俺にあんなズバズバ言ってくるんだろう」

姫子「それは・・・。唯の中で、田井中くんにならなに言っても大丈夫っていう安心みたいなものがあるんだよ、きっと」

律「そっか?つーか俺より、唯は和のほうが安心とか感じてると思うんだけどな」

律「ムギの彼氏っつっても、一応は幼馴染なんだし」

姫子「・・・」

姫子「真鍋くんは・・・唯にとって安心感を与えてくれる存在ではないんじゃない?」

律「・・・そうなのか?」

姫子「・・・さぁ。適当に言ったから気にしないで」

律「そか」

姫子「うん」

律「・・・」

姫子「・・・」

律「・・・」

姫子「・・・あ、あのさ。田井中くん」

律「ん・・・?・・・なに?」

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628 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:39:18.50 ID:8p4DTvUM0
―――――

澪「……」ポケー

唯「みおちゃーん。帰らないの?」

澪「・・・・・あぁ・・・うん、・・・そうだな、きっとそれがいいな」

唯「・・・」

紬「・・・」

唯「まったくもって上の空ってやつだね」

紬「そうね・・・」チラッ

唯「私、ここで一緒にいるからムギちゃん帰っていいよ?」

紬「え・・・でも・・・」

唯「えへへ。大丈夫だから!唯さんにまかしときんしゃい!」ドンッ

唯「それに・・・」

紬「?」

唯「和ちゃん、あぁいう風に見えてすっごくさみしがり屋だから。ムギちゃんと帰るの楽しみに待ってると思うんだ」

紬「・・・」

唯「和ちゃんが悲しいと、まだ少しだけ私もかなしいから。・・・幼馴染として」

紬「唯ちゃん・・・」

唯「だから、行ってあげて?ね?澪ちゃんのことはちゃんとどんなことがあっても私がそばにいるからさ」ニコッ

紬「・・・」

紬「お願いしても・・・いい?」チラッ

澪「・・・・・・」ポケー

唯「うん!もちろんだよっ!!そのかわり、ムギちゃん、和ちゃんのことよろしくね!!」

紬「わかったわ、じゃあ・・・。私、帰るわね」

唯「うん!!気をつけてね!!また明日!!」ニコッ

紬「えぇ。また明日。なにかあったらメールして」

唯「わかった。じゃあね」

バタン
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629 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:40:01.73 ID:8p4DTvUM0
唯「・・・」

澪「・・・」ポケー

唯「澪ちゃん」

澪「……ん?」

唯「お茶いれようか?」

澪「・・・・・・うん」

澪「って!唯、お茶いれられるのか?」

唯「これがあるからっ!!」スッ

澪「ティーパックか・・・」

唯「まぁ、私が淹れるよりはうまくできると思いますがっ!!どうでしょう!?」

澪「・・・なら、お願い」

唯「へへ。じゃあちょっと待っててね」 カチャカチャ

澪「・・・」

唯「♪〜」カチャカチャ

澪「唯は帰らなくていいのか?」

唯「うん。澪ちゃんと一緒にいたい気分だから」カチャカチャ

澪「なんだそれ・・・」

唯「照れる?」エヘヘ

澪「・・・ばか」

唯「よし!はい、これ!!あと少ししたら飲めるよ」スッ

澪「あ、・・・ありがとう」

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630 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:40:37.40 ID:8p4DTvUM0
唯「・・・」ズズッ

澪「・・・」ズズッ

唯「・・・」

澪「うすっ・・・」

唯「お湯いれすぎたかな?私も薄いや」

澪「いや、なんとか飲めるよ、ありがとうな」

唯「ううん。でも、やっぱムギちゃんみたいにはいかないね」

澪「毎日こなしてる人と比べてもなぁ・・・」

唯「・・・」

澪「・・・ゆい」

唯「ん?なにかな、澪ちゃん」

澪「・・・」

澪「律、覚えてなかったよ。この匂いのこと」

唯「うん・・・何年前だっけ?」

澪「1年のときの律の誕生日だから・・・2年前くらい?」

唯「あー・・・じゃあ、覚えてないんじゃない?りっちゃんだもん」

澪「やっぱ・・・そうかな・・・?」ズズッ

唯「劇のセリフすら覚えられないんだもん、りっちゃん。『おかわり』ってすっごいレベルの間違え方だよ・・・」

澪「たしかに・・・」

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631 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:41:23.46 ID:8p4DTvUM0
唯「・・・」

澪「・・・」ハァ

唯「・・・気になる?りっちゃんと・・・姫子ちゃん」

澪「まぁ・・・気にならないといえば嘘になるけど」

唯「っていうか、気になってなかったらこんなに残ってないよね?」ズズッ

澪「・・・ですね」

唯「不安?香水のことも覚えてなかったし」

澪「んー・・・不安っていっても、もう私と律、付き合ってないし・・・そういう関係じゃないし・・・」

唯「・・・」

澪「・・・いま、律が立花さんと付き合うようになっても、それはもう、私にはどうしようもないことだから・・・」

唯「そっか」

澪「うん・・・」

唯「・・・」

澪「・・・」

唯「ねぇ」

澪「ん?」

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632 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:42:15.06 ID:8p4DTvUM0
唯「ざわざわする?」

澪「なにが?」

唯「むねの奥のほう」

澪「・・・」

澪「・・・する」コクン

唯「そういうの、やだ?」

澪「・・・」

澪「・・・」

澪「・・・やだ」

唯「でも、澪ちゃんが誰かに呼び出されるたびに、りっちゃんはそういうのきっと感じてきたんだよね」

澪「・・・」

澪「・・・」

澪「・・・そっか」

唯「・・・」

澪「いつも、律はこういう気持ちで私を待っててくれたのか・・・」

唯「ムギちゃんが言ってたけどね」

澪「?」

唯「澪ちゃんのこと待ってるりっちゃんは、ずーっとそこの席から窓の外を見てるんだって」

唯「一体、なにを見てるんだろうね」

澪「・・・窓の外か」

唯「うん。その、ちょうどいつも澪ちゃんが座ってるとこにわざわざ座って、窓の外見てるんだってさ」

澪「・・・」

澪「そっか・・・」

澪「・・・もう夕暮れだな」

唯「だね」

澪「でも」

澪「すごく、きれいだ」
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633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:42:47.07 ID:8p4DTvUM0
―――――

姫子「私・・・田井中くんのことが好きなんだ」

律「・・・」

律「・・・」

律「・・・えっと・・・マジですかね?それ・・・」

姫子「残念ながら・・・マジ」

律「残念ながら・・・か」

姫子「うん、そう。・・・残念ながら、なんだよ、田井中くん」

律「・・・どうして?」

姫子「だって、田井中くん、私のことこれっぽっちも好きじゃないでしょ?」

律「・・・」

律「・・・」

律「・・・」

姫子「はは、なんか言ってよ・・・。それって、肯定・・・?」

律「・・・」

律「・・・ごめん」

姫子「むやみに謝られるのも・・・きついんだけどね」

律「でも、友達としては好きだよ」

姫子「・・・ごめん、全然嬉しくない」アハハ

律「・・・そ、そか」

姫子「そんなに秋山さんのこと・・・」

律「・・・」

姫子「好き・・・?」

律「・・・」

律「・・・好きじゃない」

姫子「え・・・?」

律「俺は澪が大好きなんだ」

姫子「・・・」グッ
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634 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:43:46.00 ID:8p4DTvUM0
姫子「・・・それはやっぱり、かわいいから?」

律「違う」

姫子「じゃあ、なんで?」

律「・・・」

律「たしかに澪は一般的に見て、俺なんかにもったいないくらいかわいいし、美人だとは思うよ」

姫子「・・・」

律「あ、それはもちろん、立花さんも・・・かわいいとは思ってる。本当に・・・」

姫子「・・・そうなんだ」

律「ん。・・・でも、見た目的なものだけで、『その人の傍にいたい』って思えるほど俺は・・・心に余裕がないっていうか、さ」

姫子「余裕・・・?」

律「そう。俺の意思なんておかまいなしに、あいつ、モテるから。不安なんだ。
  いっつも。目を離した瞬間にどっかいっちゃうんじゃないかって・・・」

姫子「・・・」

律「高校生になってさ、自分たちがやってることの自主性みたいなもんがためされるようになって。
  中学のときよりもっと人間の裏と表が見えるようになって」

律「でも、澪はずっと見た目は大人っぽいのに、妙にこどもっぽくてさ。
  真面目な優等生かと思えば、変に頑固で・・・わがままで・・・こわがりのまんまで」
  
律「そういうとこあるから、もう目が離せないんだ。澪から。きっと、もうムリなんだ、そういうの。
  はじめっから決まってたんじゃないかってくらいに」


姫子「・・・」

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635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:44:38.04 ID:8p4DTvUM0
律「それに、俺、あいつの作る歌詞も好きなんだ。・・・・たまに俺のがすっげぇ恥ずかしいんだけどな」ハハッ・・・

律「なにをやっているにしろ真っ直ぐさなんてまがりなりにもそんなものなくて、
  いかに『自分は無力だな』って思ったときにどれくらい立ち上がっていられるか。
 『そんなきれいごと、通用するわけがないだろ』って言われてることほど澪は音楽の中で唄うから」

律「そんな澪の傍に俺はいられるように。澪の傍にいることが他人からも認めてもらえるように。
  そんなこと思いながら、ベースの音にあわせてドラム叩いてる」

律「そういうのがすっごい嬉しいんだ。澪と音楽でつながることも、もちろんだけど」

律「もちろん、俺よりあいつにふさわしいやつがいるならそれまでなんだけど・・・な・・・つーか、今、フラれちゃってるし・・・あはは・・・」

姫子「・・・」

律「・・・」

姫子「・・・田井中くんってさ」

律「うん」

姫子「ずるいね」

律「へ?」

姫子「そんな風に言われたら、私、もう秋山さんから田井中くんのこと奪えないよ」

律「う、奪う・・・!?」

姫子「だって、・・・なんだかんだ言って、田井中くん、秋山さんのこと他の人に譲るつもりまったくないんだもん・・・大好きすぎるんだもん・・・」

律「・・・」
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636 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:45:45.65 ID:8p4DTvUM0
姫子「・・・いいな、秋山さん、田井中くんにそんなに思われて・・・」

律「・・・」

姫子「いいなぁ・・・」グスッ

律「・・・」

律「・・・」

律「・・・ごめん」

姫子「・・・」

律「・・・あの」

姫子「ん?」

律「そ、その・・・お、俺のどこが・・・その、・・・好きだったの?」

姫子「・・・」

姫子「笑顔・・・とか?」

律「え、えがお・・・」

姫子「・・・バイト終わって送ってくれるの、すっごく嬉しかった・・・一緒に帰っててすっごい嬉しかった・・・」

姫子「田井中くんは、すっごい優しい。人として、すっごい他人に優しい人だと思う」

律「・・・」

姫子「でも、もうこんな風に秋山さん以外の人に優しくしちゃダメだよ・・・?勝手に好きになった私がいうのもなんだけどさ」

律「・・・」

姫子「ねぇ」

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637 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:46:14.77 ID:8p4DTvUM0
律「・・・」

姫子「私のこと、本当に好きだったこと、一瞬でもなかった?」

律「・・・」

律「・・・ごめん、好きだって思ったことは一度もない」

姫子「そっか・・・そっか・・・」

律「・・・ごめん」

律(・・・澪は)

律(呼び出されて、俺がぼけっとしてるとき、こんな気持ちで毎回人をフッてたのかな・・・?)

律(嫉妬してた・・・俺の気持ち・・・うすっぺらくて・・・)

律「・・・」

律(・・・ばかみてぇだ)

律「みお・・・」

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638 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 01:30:01.36 ID:8p4DTvUM0

―――――

澪「・・・」

スタスタスタ

澪「・・・あ」

律「あ・・・」

澪「・・・」

律「・・・」

律「もしかして・・・待ってた?」

澪「・・・」

澪「・・・うん」

律「そっか・・・」

澪「・・・」

律「・・・帰る?」

澪「・・・うん」

スタスタ

律「・・・」

澪「・・・」

律「・・・泣いたのか?」

澪「・・・なんでそんなこと訊くんだ?」

律「目が赤い」

澪「・・・」

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639 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 01:31:15.86 ID:8p4DTvUM0
律「・・・あと、お前、泣くと目の下んとこ、こすりまくるクセあるから・・・目の下も赤い」

澪「・・・うっ・・・」

律「・・・」

澪「・・・だって・・・」

律「だって?」

澪「りつが・・りつが・・・うっえええ・・・・」ポロポロ

律「ばっ!?お、おまえ、いきなり何泣いてんだよっ!?」

澪「り、りつがぁあ・・・」ポロポロ

律「ん?俺がなんだよ?まぁ、俺が悪いのはわかってるけどさ。とりあえず泣き止めよ・・・な?」

澪「ち、ちがう・・・り、りつは悪くなくて・・・わ、わたしが・・・グスッ・・・わたしが・・・わがままだから・・・
  香水とかバカなこと言って素直に謝れないから・・・」ポロポロ

律「んー・・・香水・・・?」

澪「だって、・・・り、つ覚えてないんだろ・・・?」グスグス

律「・・・」

律「・・・え?」

律「香水って・・・あぁ・・・なんだよ・・・」

澪「?」

律「あのさ、澪」

澪「うん・・・?」グスッ

律「なんつーか、話してる内容と、お前ら3人がグダグダ匂いがどうたら言ってるのから推測してるだけだから
  俺の記憶違いだったら笑ってくれてかまわないんだけどさ、そのさ」

澪「?」
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640 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 01:31:53.81 ID:8p4DTvUM0
律「・・・あの時の香水って、いま澪がつけてるやつと違うよな?」

澪「」

澪「へ?」

律「え?いや、だから、さ。その・・・高1の夏に約束したときの匂いと今の香水って違うよな・・・って?」

澪「・・・」

澪「え?」

律「あの時の香水っぽい匂いだけど、・・・あれってたしかベースの練習してるときにヘッドぶつけて落として割ってなかったっけ?」

澪「・・・」

澪「・・・」

澪「・・・あ」

律「だよな?」

澪「え・・・?え・・・、っていうか・・・りつ・・・・覚えててくれてたのか・・・?」グスッ

律「まぁ、・・・約束したし。なぜか俺の誕生日だけど。
  つーか、お前、似てる香水の匂いでくるって反則だと思うけど、それってありなの?まぁ・・・気づけてよかったけど・・・」

律「あ、でも気づいたの・・・今なんだけど・・・・さ」アハハハハ

澪「・・・」

澪「・・・」

澪「・・・っううぅう」ポロポロポロポロ

律「えぇ!?ちょっ!?なんでまた泣くんだよっ!?」

澪「だって、だって・・・わ、忘れてたのかと思ってて・・・」ポロポロポロ

律「いや、忘れてたのは忘れてたんだけど・・・ていうか、いや、マジで匂い違うのに気づけってのが無理ゲーっていうか」

澪「りつ・・・あの、その・・・、その、な?」グスグス

律「なんだよ・・・」

澪「だいすきだ」グスッ

律「・・・」
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641 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 01:32:36.45 ID:8p4DTvUM0
澪「もう・・・私のこと、律はきらいになっちゃったかもしれないし・・・。立花さんのこと好きかもしれないけど・・・」

澪「でも、私・・・りつのことがやっぱりすき」ポロッ

律「・・・」

律「・・・うはぁ・・・」

澪「?」ズズッ

律「ったくお前が先に言ったら、もっとうすっぺらくて情けなくなっちゃうでしょーが・・・」ゴシゴシっ

澪「んっ!・・い、いたいよ・・・りつ・・・?」グスッ

律「そのさ」ゴシッ・・・ゴシッ・・・

澪「ん・・・?」

律「大好きだよ、他の誰よりもいちばん澪がだいすき」

澪「・・・」

律「俺でよかったら、・・・また付き合ってほしい。・・・どうかな?」

澪「・・・・ほんとに?」

律「さすがの俺でも冗談でこんなこっぱずかしいこと、道で言ったりはしないかな・・・?」

澪「私でいいの・・・?」

律「むしろ、澪じゃないとだめなんだ。逆に、澪は、俺でいいの?もっといいやつはきっと世界にたくさんいると思うけど」

澪「・・・うぅうう」ポロッ

律「・・・」

澪「りつじゃないと・・・やだ・・・」

律「・・・」

ぐいっ

澪「わっ・・・」





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642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 01:34:40.54 ID:8p4DTvUM0


律「・・・」

澪「・・・」

律「・・・」

澪「・・・」

律「・・・帰るか」

澪「・・・」

澪「うん・・・」

―――――
トボトボ

律「・・・」

澪「・・・」

律「・・・て」

澪「・・・」

ぎゅ

トボトボ

澪「・・・」

律「・・・」

澪「りつ」

律「ん?」

澪「・・・ストロベリーシュガーミルク飲みたい」

律「却下」

澪「え〜〜、・・・・のみたい」

律「最近飲んでないから・・・却下」

澪「・・・いじわる」

律「また今度な」

澪「ばか・・・」

澪「でもすき」

律「・・・」

律「・・・あほ」

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643 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 01:37:25.57 ID:8p4DTvUM0
27通りめ 姫子と澪と律 終わり

コメントありがとうございました
もう次は28通りめ・・・遅いのか、早いのか。

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644 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 01:55:46.12 ID:p49AbvWTo

よかった・・・本当によかった・・・( ;∀;)
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645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 04:01:09.30 ID:KzVKYruSO

律と澪が別れてから長かっただけに
辛そうだったふたりが元に戻ると思うとホッとするね

しかし好きなSSがもう少しで終わってしまうのは何か寂しいな
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646 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/02(金) 04:34:03.87 ID:87+tJbqD0

やっぱ香水のことちゃんと覚えてた
お互いを一途に想いあってる感じがすごい良いなあ
姫子ちゃんも幸せになっていってほしいね
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647 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 09:54:11.95 ID:cnMZVrrIO
おつ!よかった…
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648 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/02(金) 16:48:46.09 ID:SQLvEhHJo
ぐふふ
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649 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 15:55:52.19 ID:ODUZOlqao
唯にゃんはどこいった!
唯にゃんはどこいった!


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650 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/08(木) 06:10:29.83 ID:hS+z3tSAO
更新はやくぅぅぅぅぅ
651 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/08(木) 18:59:04.52 ID:l3BcZ9Gko
欲を言えば姫子ちゃんにも救済措置が欲しい所ではあるが果たして・・・・
652 :1です [sage]:2011/09/08(木) 23:22:54.92 ID:PfOD7MvDO
コメントありがとございます。
更新ができなくて申し訳ないです。
もう少しだけお待ち…ください
653 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/09(金) 08:13:40.87 ID:BNAMkAGAO
おぉ生きてたか!
期待してます!
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/11(日) 16:51:40.23 ID:yE5GguZU0
─────

律「ちぃ〜す、和!」

和「お、来たか…」

梓「どもです」

律「あれ?純は?」

和「さぁ。まだ来てないけど」

律「あれ?今日は劇の練習も衣装のカンケーでないし
  部活もムギと唯が忙しくて休みにしたから、放課後すぐスタジオって昼にメールしたよな?」

和「梓何か聞いてないのか?」

梓「いえ…、むしろ、純から『梓、おめー遅れんなよ!』ってドヤ顔で言われましたけど」

和「連絡とかきてないか?」

律「俺にはきてないぞ」サッ

梓「俺にも来てないですね」サッ




ピリリリリリ
655 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 16:52:31.61 ID:yE5GguZU0
律「おわっ!?びっくりした!?」

和「いや、驚きすぎだろ……」

梓「あ、純から電話ですね」

律「なにぃ?出ろ!すぐ出ろ!!」

梓「言われなくても出ますって……もしもし」ピッ

梓「おい!純!もうみんな揃ってるぞ!!なにやってんだ、バカか!?先輩怒ってるぞ!?」

律「いや、別に怒ってはないけど…」

和「まぁ、相手に罪悪感を感じさせるにはうってつけの言葉だな」

梓「お前今どこに……へ?学校?もしかして平沢さんに捕まったか?この色ボケがっ!!!」

和(……嫉妬か?)

律「うぉ!?梓どなるなよ、うるせーな、ちょっとかわれ」バッ

梓「……あ、ちょっと先輩にかわるわ」

律「もっしー、俺だよーん」

和「きめぇ」

梓「『だよーん』って…そりゃフラれるわ」

律「純、今日はどした?うん?うん。うん。
  あー…ゴニョゴニョ…憂ちゃんが…なるほどなー。そりゃ仕方ないな……」ウーン

和「…憂に捕まったのか」

梓「らしいです…」

梓(俺と違って、律先輩はやっぱ柔軟性が高いっつーか、周りのことよく見てるよな)

梓(頭ごなしに純にどなっちまった…後で謝っとこう…)

梓(……先輩は、律先輩のこういうとこにホレたのかな?)
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 16:53:05.42 ID:yE5GguZU0
律「じゃあ、今日はお前は練習来なくていいから。
  あ、でもちゃんと練習はしとけよ?おう。じゃあ、またなー」ピッ

律「ほい、梓ケータイサンキュー」スッ

梓「あ、はい」

和「純は今日来ないのか?」

律「おう。まぁ、憂ちゃんのための特別休暇みたいなもんだな」アハハハハ

和梓(純……うらやま)

律「さ、今日は3人だけどはりきって練習しよーぜっ!」
657 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 16:53:52.43 ID:yE5GguZU0
─────

ジャ−ン

律「ぐは……」ガクッ

純「ちかれた…」ウヘェ

和(この2人……なんか似てるな)

純「和先輩、だいたいミスなく弾けるようになりましたね。ってか、上達はやいっす」

律「ほんとに、和はすっげーうまくなったよな」

和「まぁ、やると言った以上は迷惑かけられないしな」

梓「全体的にもだいぶ揃うようになってきましたもんね」

律「おぅ!なかなかいー感じなんでない?」グビグビ

和「おい、律!!ここ飲食禁止だって!!」

律「おぉう!わりーわりーすぐ近くに置いてたからつい」ヘッヘッヘッ

純「つーか、またそれ飲んでる……律先輩それ好きですね」

和「よくそんな甘ったるいもの飲めるよな…飽きもせずに毎日……」ウワァ

律「へいへい。なんとでも言ってくれ」

ゴクッ

さわ子「あら、でもこれおいしいじゃない」

律和梓純「」
658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 16:54:37.81 ID:yE5GguZU0
さわ子「ストロベリーシュガーミルクね……。
    りっちゃんが好きなら今度から買い占めようかしら」フフッ

梓「って!なんでまたさわ子先生がいるんですかっ!?」

さわ子「『また』って何よ!『また』って!梓くんひっどーい!」

律「センセーのがひっでーよ!俺の勝手に飲むんじゃねー!もう飲めねーだろーがっ!?」

さわ子「なんでよ?」

律「へ!?だ、だ、だ、だって!か、か、か、間接キッ……///」プシュー

さわ子「ふふっ。相変わらずりっちゃんはウブね〜。もう飲まないならもらってもいい?」

律「か、勝手にしろよ!?///」

梓(やっぱ照れてる律先輩ってきめぇな)

さわ子「わーい、りっちゃんの飲みかけー!間接キスね!」

律「やっぱ返せ!全力で返せ!!」

さわ子「やーよ。もうもらっちゃったもの。私のものは私のもの。りっちゃんのものは私のものよ!」フフンッ

律「うるせーよっ!」

純「相変わらず神出鬼没だなぁ、さわ子センセーは…」

和「もういきなりさわ子先生が現れるの、大概慣れてきたけどな」

純「たしかに」
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 16:55:19.36 ID:yE5GguZU0
律「ったく。で、今日は何しに来たんだよ」

さわ子「りっちゃんつめた〜い。でも、それがいい。もっと罵って〜」ハウ〜ン

律「」

梓「はは……というか、本当に今日はなんで?」

さわ子「今日はね、寸法測りに来たの♪」

梓「はい?」

純「寸法って、何のですか?」

さわ子「何って、あなたたちがバンド演奏するときの衣装のよ」

律和梓純「……」

律和梓純「衣装!?」

さわ子「そうよー衣装よー」

和「衣装……着るのか?律」

律「へ?いや……俺は制服でいいかなって思ってたけど」

梓「俺も制服かなって思ってました」

純「俺も俺もー」ハイハイハーイ

さわ子「まぁ、あなたたちなら顔もいいし、制服でもいいと思うけど、
    でも、せっかく舞台に立つんだから私が作っちゃおうって思ったの♪」

和「ほぅ……」

律「せ、先生……俺今なんかすっげーかんd」ジーン

さわ子「あ、別に身体に触りたいとかあわよくば揉んだり
    胸押し付けちゃおうとかは思ってないから、本当に思ってないからね!ね?」

律「あ、今すぐスタジオから出てってください」

さわ子「や〜ん。澪ちゃんにフラれたりっちゃんこわ〜い」キャピ

律「」
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 16:56:06.42 ID:yE5GguZU0
純「あ、でも、俺衣装着てみたいも!そーゆーの着たことないし!」

さわ子「あら、ありがとう。こないだ憂ちゃんに校内で抱きつかれてた純くん」

純「」

律和梓(……抱きつかれてただとぉ!?)

律「世の中理不尽だなぁ、梓よ」

梓「お前が言うなと言いたいところですが、同感ですね。なんで純みたいなのに平沢さんは抱きつくんだか」

和(……俺は何かを言ったら紬に悪いから何も言わないでおこう)ウンウン

さわ子「とりあえず、私は勝手に寸法測るからみんな練習続けなさい」サワッ

律「尻をさりげなくさわんじゃねーよ!そろそろ訴えるぞ!?」

さわ子「やめて!訴えられたら私、りっちゃんと結婚式あげられなくなっちゃうじゃない!?」

律「」

律「もうわけわからん…」ガックシ

和「律って、意外とモテるよな」

梓「あれって、モテてるうちに入るのか?」

純「・・・さぁ」

梓(でも、平沢先輩も……律先輩が好きなんだろうし)

梓(やっぱ律先輩はモテてるのか……?)

和「あ、そういえば、律。がっくししてるとこ悪いんだが」

律「あん?なんだよ」
661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 16:57:01.80 ID:yE5GguZU0
和「そろそろ参加の書類提出してくれないと、衣装どころか俺ら文化祭で演奏出来ないんだけど」

律「……へ?」

梓「ちょっ!?律先輩!?また書類提出してないんですかっ!!」

律「え?え?俺、出してないっけ」ガサガサガサ

純「うわーいきなりバッグあさりだしたーフラグ立ちまくりー梓に殴られる5秒前!」ケラケラ

律「やかましーぞ、純!……え、えーっと、…たしか出しはずのような」


律「…それでも何かをしなきゃいけなくて出しそびれたような……」ガサガサガサガサ

律「……あ、プリントあった……」

ペラッ

和「すっごいクシャクシャだな」

律「あはは……わ、わるい。でも、持ってただけでも奇跡じゃね?これ」アハハハ

梓「秋山先輩がいないとすぐこれだよ」

律「み、澪はかんけーねーだろっ!?てか、提出出来なかったのにはちゃんとわけがあんだよっ!」

梓「なんですか?わけって。一応聞いてあげますよ」
662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 16:57:53.60 ID:yE5GguZU0
律「ほ、ほら、ここっ!」ピッ

梓「ん……?」ジー

和「あぁ……」ジー

純「そういや、俺ら決めてませんでしたね」ジー

律「だろ?俺1人じゃ決めらんねーし、みんなに訊こうと思って忘れてたんだよ」

和「いや、忘れんなよ」

梓「さすが律先輩ですね」

純「和先輩が言ってくれなきゃ俺ら出場できなかったのか…」

梓「ていうか、もう本番まで1週間なのに書類大丈夫なんですか?」

和「……そこは俺がなんとかしてるから大丈夫」

純「さっすが生徒会長!」

律「うぐっ。わ、忘れてたのは悪かったよ。
  でも、とりあえずこれ決めなきゃ提出できないからさっさと決めちまおーぜ!何にする?」

梓「いきなり言われても…」

さわ子「乙児組なんてどうかしら」

律「却下だ。即却下だ」

さわ子「りっちゃんのいじわる〜」ブーブー

律「まぁ、急に言われても思い付かないだろうから、明日までに考えてくるよーに」

和梓純「うえーい」
663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:13:43.76 ID:yE5GguZU0
―――――


律「ち、ちょっと休憩…」ゴロン

梓「あ!律先輩!寝っ転がるなら汗拭いてからにしてって言ってるのに…床が汚れる…」

律「あ、わりぃわりぃ。後でちゃんと拭いとくから」グダッ

梓「まったく……」

梓(まぁ、でも。たしかに疲れるよな…劇の練習に、部活に、そしてその後でバンド練習…の後で……)

梓「よく身体もつなぁ」

律「ん?なにか言ったか?梓」

梓「いえ、なにも」

律「ふーん。つーか、疲れてる俺より床が大事か。なぁ、おい」ゴクゴク

梓「うわぁ…またそんな甘ったるいもの飲んで……」

律「また無視かよ……。あと俺がこれ飲む度にいちいちうっせーよ!」

梓「女々しいんだから。さっさと泣きついて鼻水垂らしながら謝ればいいのに」

律「なんのことかなー梓くん」ニコッ

梓「それよりさっきの俺の演奏どうでした?」

律「…あぁ、演奏?まぁ、付け八重歯にしてはいい線いってんじゃねーの?」

梓「付け焼き刃な、付け焼き刃」

律「」
664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:14:24.80 ID:yE5GguZU0
律「う、うっせ!わざとだよ、わざと!つーか、またお前、タメ口……」

梓「あー、さーせん。なんか律先輩相手だとタメ口がついうっかりポロッと」

律「ったく…まぁ、別にいいけどな」

梓(じゃあ言うなよ…)

律「なんかもう、お前、俺の弟みたいな感じだし」

梓「……」

律「な、なんだよ、なんか言えよっ!こっちが恥ずかしいだろーがっ!!」

梓「いや、……」

律「なんだよ」

梓「まぁ、兄貴がいたらこんな感じなのかなと、少し思ったり…思わなかったり……」

律「えっ……」ガバッ

梓「あっ……いや、そのっ」モジモジ

律「……」

梓「……」

律「な、なんなんだよ!?この妙なふんいきは!!きっめーよっ!!俺らちょっときっめーよっ!?」アタフタアタフタ

梓「ででで、ですね!?さて、練習しましょう!!練習練習!!」アタフタアタフタ

律「あ、・・・そ、そういえばさ、梓」

梓「なんですか?」
665 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:15:24.86 ID:yE5GguZU0
律「その、な、えーっと・・・その・・・俺、昨日み」モジモジ

梓「モジモジして気持ち悪い。はやく言ってくださいよ」

律「」ムカッ

律(久しぶりになんだかイラッときちまった!絶対こいつには教えん!!)

梓「いきなり黙らないでくださいよ。気になるじゃないですか」

律「お前、唯に告白とかしないのか?」ニヤッ

梓「」

梓「・・・え?」

律「へ?いや、だって、お前ってば唯のこと好きだろ?」

梓「え・・・?」

律「いや、なにを驚いているんだか知らないけど、お前態度でッバレバレだからな?な?」

梓「」

梓「本当・・・ですか?」

律「本当ですよ♪まぁ、唯は気づいてないけどな」

梓「よ、よかった。・・・気づいてないなら本当によかった」ホッ

律「・・・え?なんで?気づいてたほうが告白とか楽じゃね?」

梓「うわ、その考え方・・・やっぱ律先輩ゲスいですね」

律「」

律「な、なんだよ!?うるっせーな、お前ら2人ともして俺のことゲスいとかいうな!!」

梓「2人・・・?」

律「あ、いや、・・・なんでもねーよ」

梓「ったく・・・。まぁ、でも、先輩にばれてないならよかったです」

律「だから、なんでだよ」

梓「いや・・・だって・・・」

律「?」
666 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:18:46.52 ID:yE5GguZU0
梓「平沢先輩・・・他に好きな人がいるみたいなので」

律「」

律「その話・・・マジで・・・・?」

梓「いや、確信はないですけど、たぶんそうだと思います(つーかお前だよ)」

律「マジかよ・・・。てか、なんで唯は俺にそのこと教えてくれてないの?」

梓「はい?ていうか、万が一人に教えたとしても律先輩には絶対教えないと思いますが」

律「うわっぁああああ・・・・俺・・・唯のこと信じてたのに・・・そんなに俺って人間として信用がないのかぁああああ!!!?」ワアアアアアアア

梓「?(なんでこんなに先輩は驚いてるんだろう?)」

律(あれ?唯って梓が好きなんじゃなかったの?ねぇねぇ?
  あの時俺に言ってたのって嘘だったの?俺、唯に嘘つかれてるの?え?人間ってこわいっ!!!)

梓「まぁ、っつーわけで、俺は平沢先輩に告白はしません。迷惑かけたくないし・・・」

梓「傍にいられるだけでいいんです・・・こんなうすっぺらな思いでも伝えたらきっともう一緒にはいられないだろうから」

律「・・・梓」

梓「・・・・・・」

律「・・・・・・」

律(あ、雰囲気おもっ!俺こういうのムリだわ。もうこの話をやめてしまおう。梓のためにも俺のためにも・・・!!)

律「てか、さっきの俺の演奏どうだった!?」

梓「あ、全然ダメでした」ニコッ

律「」
667 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:19:15.86 ID:yE5GguZU0
梓「やっぱ基本がおろそかになってると全然ダメですね」

律「」

梓「つーわけで、明日までにこれやってきてください」ドサッ

律「なに・・・これ・・・」

梓「基本のレッスン本です」

律「いや、それはわかるんだけど・・・『猿でもわかる基本練習本』って書いてあるからな」

律「って!猿て誰だよ!?」

梓「・・・」スッ

律「話の流れでわかってたけど無言で指指すんじゃねーよ!!」

梓「まぁ、音楽なめてもらっちゃ困るってことですよ、律先輩」ニコッ

律「このスパルタ野郎・・・!!!」

梓「だって、純に教えてもらってる真鍋先輩のほうが上達はやいじゃないですか」

律「そ、そりゃそーだけど・・・でも・・・」

梓「・・・劇の練習も、楽器の練習も付き合いますからがんばりましょうよ、律先輩」

梓「言い訳はいくらでもできるんですから」

律「梓・・・」

梓「練習始めましょうか」

律「・・・・・・」

律「くっそ〜〜〜!!やってやろうじゃねーっか!!!やるぞ!!梓」ガッ

梓「その粋です。じゃあ、いきますよ。1、2、3、4」
668 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:21:54.87 ID:yE5GguZU0
─────

律「さて。お前ら考えてきた?」

和「タンスの上のアインシュタイン」

梓「The・monkey」

純「はるまき!」

律「……」

律「アインシュタイン、猿に春巻……」

律「お前らそれ……マジか」

梓「純、春巻好きだもんな」

純「おう〜♪」

律「ぜんっぜんダメダメじゃねーかよォ!」

和「そういう律はどんなの考えてきたんだよ」

律「カチューシャとゆかいな仲間たち」

純「はるまき!」

梓「うわ…ゆかいな仲間たちって俺らのことですか?」

律「当たり前だろ?」

和「おまけみたいだな、なんか」

さわ子「センスないわね〜。まぁ、それがりっちゃんのいいとこなんだけどねっ!」

律和梓純「」
669 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:22:29.11 ID:yE5GguZU0
律「今日も来たのかよ…」

さわ子「来ちゃった」テヘッ

さわ子「あ、今のなんだかおしかけ女房っぽいセリフじゃない?」キャッ

律「ははは・・・今日はしょっぱなからテンションたけーなぁ、おい」

和「センスないのは律だけですから。俺たちを一緒にしないでくださいよ、さわ子先生」

梓(真鍋先輩は律先輩のこと言えないと思う)

純「はるまき!」

律「いいと思うんだけどな、カチューシャとゆかいな仲間たち」

和「それを言うなら俺のタンスの上にアインシュタインが最高だろ」

梓「てか、どんな状況ですかそれ…」

純「はるまき!」

律「つーか、和ってたまに唯みたいなこと言うよな。さっすが幼馴染み」アハハハ

和(……紬と考えたんだけど)

純「はるまき!」
670 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:23:14.72 ID:yE5GguZU0
梓「この4つの中なら俺のThe・monkeyが1番いいですね」

和「猿…」

律「今時『The』をバンド名につけるとか…お前ちょっと生きる時代違くね?」

梓「うっさいです。ロックはやっぱ『The』がつかないと」

純「はるまき……」ショボーン

律「てか、猿ってなんだよ」

梓「あ、それはほら」スッ

律「だから当たり前のよーに俺を指差すなっ!?」

純(明日憂に春巻作ってもらおー)

さわ子「ふっふふ〜ん♪」カキカキ

律「って何勝手に書いてんだっ!?」

さわ子「あなたたちセンスないから私が書いちゃった」フフッ

純「なんて書いたか見せてください」

さわ子「はい、どうぞ」ペラッ

律「ったく、……HTTのときといい…勝手に決めんなよなー」ブツクサ
671 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:23:43.61 ID:yE5GguZU0
梓「……まぁ、カチューシャとゆかいな仲間たちよりはいいかも」ジー

和「まぁ、……い、いいんじゃないか?(俺よりセンス高いな・・・)」ジー

純「俺はなかなか好きですよ、これ」ニコッ

さわ子「ふふ、ありがと、純くん」ニコッ

律「たくっ…なんて書いたんだよ」ジー

律「なになに……?」

律「……」

梓「まぁ、みんな初めて挑戦することばっかりですし」

純「足並み揃えてる感じがしていいですね」ヘヘッ

和「律、どうかな?俺たち3人はいいと思ってるけど」

律「みんながいいなら……俺もこれがいい、かな?」

さわ子「素直じゃないわね〜りっちゃん。気に入ったってちゃんと言っていいのよ?少し頬を赤く染めながら」

律「いや、頬は赤く染めねーけど……ま、まぁ、…ありがとな、さわちゃん」

さわ子「」

律「な、なんか反応してくれないとはずかしーんだけど…。さわちゃん?」

さわ子「りっちゃんにお礼言われたら私、妊娠しちゃう!」

律「」
672 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:24:30.94 ID:yE5GguZU0
さわ子「でも、りっちゃんと澪ちゃんヨリ戻しちゃったからもう私りっちゃんのお嫁さんになれない!」

律「ちょっ!?」

梓「へー。ヨリ戻したんですか」

純「よく許してくれましたね、秋山先輩」

和「俺らにそういう報告はないんだな、お前」

律「いや、ちょっとまって。ちょっとまって」

律「さわちゃんはなんで・・・そのこと知ってるのかな・・・?あははは・・・?」

さわ子「だって、りっちゃんと澪ちゃんキスしてたから」

律「」

梓和純「……」

律「あはは…あーもう…頭痛が痛いっつーか…はは。あれ?3人とも顔がすっげーこえーけどどうしたのかなー」アハハハハ

和「さわ子先生」

さわ子「ん?なにかしら和ちゃん」

和「和ちゃ……」

梓「それっていつのことですか?」

さわ子「んー……1週間くらい前かしらね?」

純「あー…たしかそれくらいに律先輩無断で練習休んで和先輩が呆れてた」

律「あはははは……」
673 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:26:06.92 ID:yE5GguZU0
和「あー、なるほどね。あの日がそうだったのか」

梓「『具合が悪いから練習来れない』だなんて嘘ついて」

律「い、いや!その、言おうと思ったよ!?思って話かけたりしたけど……けどさ!」

律「お前ら、俺の話聞いてくれないじゃん!!」

梓和純「……」

梓「言われてみたら」

和「たしかにこの1週間妙に律に話かけられてたな…」

純(律先輩……なんか切ないっす)

律「だろ?だろ!?俺は話そうと思ったけどお前らが聞いてくれなかったの!だから俺は悪くないっ!!」

梓(でも、ヨリ戻したってことは……平沢先輩……大丈夫かな……?)

和「まぁ、とりあえず仲直りできてよかったな」

さわ子「私としてはこのままりっちゃんが私のモノになることを望んでたんだけどね」

律「なりません」

さわ子「りっちゃん……!そんな冷たい目線で私を見るあなたが私、大好きだったわ……!!」ハァアアアアアアアンンン

律「おい、これどうにかしろよ、梓」

梓「先輩がどうにかしてくださいよ。てか、さりげなく告白されてますけど」

純「教師と生徒の恋愛関係か……」ゴクリ

律「いや、恋愛関係じゃねーから。唾飲みこむなよ!?向こうからの一方通行だからな?純」

さわ子「りっちゃんの…………ばかっ!!」

さわ子「でもすきっ!」ダッ
674 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:26:34.27 ID:yE5GguZU0
梓「とうとう走っていってしまいましたね」

律「……」

純「あの人、黙ってたら美人なのに色々損してる」

律「ま、まぁ……あの変態教師のことは置いといて…」

律「練習するぞー!!!」

和梓純「おー!!」
675 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:27:14.74 ID:yE5GguZU0
─────

律「さて、いよいよ本番3日前なわけだが……」

和「俺らは明日劇の方で来られないからこれが最後の練習か……」

純「はやかったな〜色々と」

梓「おい、純。まだ振り返るのは早いっての」

律「だな。もちろん本番で成功するのを当たり前に望むけど、
  万が一にも失敗するかもしれないんだから気は抜くなよー」アハハハハ

和「いや……笑いながら縁起でもないこと言うなよ」

梓「本当ですよ、律先輩」

律「あはは、わりぃわりぃ。でもさ……本当、みんなありがとな」

和「?」

純「?」
676 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:28:01.96 ID:yE5GguZU0
梓「……なんですか……いきなり……」

律「いや……なんというか、最後の練習だし…さ」

梓「……」

律「みんな、ありがとな。3年最後の文化祭の思い出にっていう俺のわがままに付き合ってくれてさ・・・」

律「和とか、生徒会と勉強とバンドとムギのことと両立してるのにすんげー上達してくれて正直驚いてる」

和「ちょっと1つ余計じゃないか?いや、余計でもないんだけどさ」

律「純も、ベースは澪以外の高校生は全員へたくそだって思ってた俺の常識を勝ち破ってくれた」

律「お前は俺のベストベーシスト第2位だよ、純」

純「喜んでいいのか微妙ですが、役に立てて嬉しいっすよ、律先輩」

律「そして、梓」

梓「・・・はい」

律「なんつーか、お前はもうなんつーか・・・」

梓「・・・」

律「よくわからん!!」

梓「はい?」
677 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:29:38.43 ID:yE5GguZU0
律「お前には言いたいことがものすんげーもう山のようにあるはずなんだが、いざとなったら言葉にできないもんだな」

梓「そうですか・・・」

律「とりあえず、これだけ言っとくわ。梓」

梓「・・・なんですか、律先輩」

律「俺は、お前のこと信じてるからな!!」

梓「・・・・・・」

律「だから俺のこと裏切らないでねっ!!」

梓「・・・・・・あぁ、まぁ、はい。どうもです」

律「ぐはっ!リアクションうっすいなーお前はあいかわらず!!これ結構はずかしーんだぞ?」

梓「そうですか。それはいい気味ですね」

律「お前は・・・なんで俺にそう突っかかるかね、最後まで」ッタク

純「梓は素直じゃないからなぁ」

和「まぁ、でも律と梓は、なかなかいいコンビだとは俺は思うけどな」

律梓「どこがっ!?」

律梓「あっ」

純「そういうとこがですよ、ね?和先輩」ニコッ

和「だな。息ぴったりじゃんか、2人とも」

律「・・・」

梓「・・・」

律「ま、ま・・・その、さ、梓」

梓「なんですか?」
678 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:31:27.86 ID:yE5GguZU0
律「本番はよろしく頼むぜ」ヘヘッ

梓「先輩こそ。ミスしたらカチューシャへし折りますからね」フッ

律「ったく、手厳しーな、梓は。まったく」

梓「劇もがんばってくださいよ?」

律「おう!まかしとけっ!」ドンッ

和「本当はすっごい仲いいだろ、この2人」

純「ですよね。なんで素直になれないんだか・・・」

さわ子「みんなお待たせ〜、衣装できたわよ〜」

律「おぉ!できたのかー!!」

梓「衣装なしなのかと思ってましたよ」

和「もうさわ子先生が突然現れてももう何の違和感もないな」

純「俺もです」

律「よしっ!!衣装もできたことだし!!最後の練習すっか!!」

律「いくぞー!!若葉ブラザーズ!!!」

梓和純「おーーっ!!」
679 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 17:32:23.09 ID:yE5GguZU0
28通りめ 若葉ブラザーズ 終わり

コメントありがとうございます
更新が遅くなって本当にすいません
いよいよ終盤です
680 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 23:42:24.10 ID:eBLa83gDO
乙乙
まだまだ終わらせなくてもええんやで
唯梓、和紬をもっと……!
681 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/12(月) 03:25:37.86 ID:1emDJn0AO
ほんとそう
唯梓と和紬が足りないっ…!!
682 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/12(月) 13:39:15.83 ID:oM2IHIRoo
男性化のSSって面白くないなーと実感させられるSSですね
683 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/12(月) 21:41:24.45 ID:oEphcVdSO

梓はずっと勘違いしたままなんだなww
唯梓の行方が楽しみだ
684 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 02:06:00.98 ID:K7pA361E0
あれ、ここの梓って男だよな……?
なんか最近唯とかよりも可愛く見えてきた
685 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/13(火) 02:55:22.75 ID:Vhnu+MFRo
それはつまり……
686 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/13(火) 05:20:46.89 ID:8UJMy0V5o
少し梓が可哀そうだが確かに可愛いな
687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/13(火) 17:09:44.00 ID:CB21ycFZo
律澪だけじゃなくもっとゆいあずとわムギもやってほしいな
で、終わったら今度は性別を逆転させて再スタート
688 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/14(水) 00:40:21.49 ID:rRn/ZBFAO
更新おせぇ
書きだめしとけよな
689 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/14(水) 21:28:41.69 ID:Q5R+t78IO
>>688
だきしめとけよな
に見えた
690 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/15(木) 00:52:34.45 ID:KysQ9jJh0
律「・・・」

紬「いいわぁ〜」ウットリ

三花「なかなか・・・!!」ゴクリッ

いちご「いいと思う」

瀧「すっごいかわいー〜〜コーラのむ?」

律「コーラのまねー」イライラ

佐々木「お前、かわいいな」ヤラナイカ?

近田「うっわ〜〜すっごいかわるもんだねぇ」

和「ほう・・・なるほど。なかなかかわいいじゃないか」

律「っだーーー!!!おまえらうっせーよっ!?」
691 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 00:53:40.33 ID:KysQ9jJh0
唯「りっちゃん似合ってるよ、そのかっこう!ぶふぅ!!」

律「ゆぃいいいいいいい!!!お前、おもいっきり笑ってんじゃねーか!!」

唯「だって、りっちゃん、カチューシャとったらすっごい似合ってるんだもん女装。おもしろー」ケラケラ

律「じょ、女装いうなぁ!!つーか、お前のかっこうのが面白いわ!!」

信子(私よりかわいいだとぉ・・・!?)

瀧「ていうかさ」ヒソヒソ

ちか「田井中くんってカチューシャとったら」ヒソヒソ

一同(なんかかっこいい・・・!!)

律「くそ・・・!!前髪が邪魔だ。はやくきがえてーなぁ・・・スカートとか下にズボン履いてっけど妙にすーすーするし」

さわ子「りっちゃん、きついとか、動きにくいとかない?」ハァハァ

律「さわちゃん・・・あ、あぁ。今のとこ不具合はないけど・・・てか、息荒いけど大丈夫?あとさりげなく尻触ろうとしないで」

さわ子「りっちゃんのいけずぅ!!お尻くらい触ってもいいじゃない!!」

律「よかねーよ!?」

さわ子「んもう」

ワーーアキヤマサンカッコイイーーー!!

律「・・・お」ピクッ
692 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 00:54:26.23 ID:KysQ9jJh0
さわ子「あら?」

澪「あ、ありがとう・・・って言えばいいの・・・か?」アハハハハ

唯「わ〜〜〜!!澪ちゃん本当にかっこいいーーー!!」

澪「ゆ、唯ありが・・・って、木の衣装すごっ!!」

唯「ノンノンノン!!澪ちゃん!!これは木じゃないよ!!」チッチッチ

澪「な、なんだよ・・・」

唯「木Gなのです!!」ジャジャーン

澪「そ、そうか・・・お互いがんばろうな」

唯「もちのろんでございます!」ブイッ

澪「ふふっ、唯らしいな」

姫子「秋山さん」

澪「あ、立花さん」

姫子「動きにくいとか、着にくいとかない?大丈夫?」

澪「う、うん。いまのとこ大丈夫だよ、ありがとう」

姫子「そっか。でも、一生懸命衣装つくってよかったよ。秋山さん、すっごい似合ってる」

澪「そ、そうかな・・・?」

姫子「うん!本当にかっこいいロミオだよ!本番もがんばってね」ニッコリ

澪「あ、・・・ありがとう、立花さん」
693 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 00:54:57.92 ID:KysQ9jJh0
―舞台袖―

律「うっはー。結構人はいるもんなんだなぁ〜〜」

唯「みんなりっちゃんの女装みて笑いたいんじゃない?」ブフッ

律「お前はまだそれを言うか・・・」

三花「私がんばっちゃうよ〜」

姫子「あはは、がんばってね!!袖でしっかり応援しておくから」

澪「うぅうううう・・・」ビクビクビク

姫子「あ・・・」

澪「(さっきはだ、大丈夫だったのに・・・今ごろになって緊張してきた・・・!!!)」

澪「(失敗したら・・・セリフ忘れたらどうしよう・・・!!!)」ガクガクガクガク

姫子「秋山さ」

スッ
694 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 00:55:41.07 ID:KysQ9jJh0
律「お前、こんなギリギリに緊張してんのかよ。腹くくれよな〜〜まったく」

澪「り、律・・・!だ、だって・・・私が失敗したら・・・それだけで劇がめちゃくちゃに」

律「だーー!!もう!!お前が失敗したら失敗したで俺がなんとかするからドンと構えてろよ!!」

澪「な、なんとかって・・・た、たとえば?」

律「へ・・・?たとえばと言われましても・・・」

澪「うぅううう・・・や、やっぱり失敗したらどうしよう・・・私のせいで・・劇が!!」

ぎゅうう

澪「り、りふ!?」

律「ほらほらほら〜〜!澪ちゃーん。そんなおっかない顔しないのぉ〜〜!!」グリグリグリグリ

澪「いた、いたた。ちょ、りふ、いたひからほっぺたぐりぐりしなひでぇ〜!」

律「はい、リラックスリラックス!」グリグリグリグリグリ

澪「ちょ、ちょっと、ほほんとにやめへっへば、り」

律「くはははは、お前へんな顔っ!!」ケラケラ

澪「」イラッ

ごんっ!
695 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 00:56:41.72 ID:KysQ9jJh0
律「った〜〜〜!?なんで叩くんだよ!!」ズキズキズキ

澪「お、お前が悪いんだろぉ〜〜!?」

律「いたたた・・・」

澪「まったく」フンッ

律「へへっ」

澪「なに笑ってんだよ」

律「いや、この痛みもひさしぶりだなぁと思って」

澪「・・・ばか」

律「まぁ・・・お前が失敗したら俺が全部笑いにかえてやるから安心して失敗しろな」ニコッ

澪「・・・」

澪「いや、失敗したらダメだろ」

律「くはは、だな。まぁ、今までやってきたことでもちょっくら信じて、ベストをつくそーぜ!ロ澪さんよ!」

澪「あぁ、そうだな。自分のためにもみんなのためにも頑張るよ・・・ジュ律エット!」

姫子「・・・」
696 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 00:57:21.54 ID:KysQ9jJh0
三花「ふふっ。秋山さんと田井中くんって見てて本当にラブラブだねぇ〜」

紬「三花ちゃん!!あなたよくわかってるわねっ!」good!

いちご「見てるとちょっとやりとりが薄ら寒いけど、それがいい」

佐々木「ぐぬぬ・・・!!俺が秋山さんをはげまそうと思ってたのに!!田井中のやつぅ!!」

瀧「あの短時間でいつもの秋山さんに戻っちゃったって感じだもんね。さっすが田井中くん」

姫子「あ、う、うん。そうだね」

姫子「・・・」

姫子「・・・本当にお似合いの2人だよ」

唯「りっちゃん、さっきなに澪ちゃんに怒られてたの?」

律「おこられてねーし」

唯「ふーん。まぁ、じゃれてるようにしか見えなかったけどね」

律「ん?なんかいったか?」

唯「べっつに〜〜。あ、私、最初向こうだった。移動しなきゃ」

律「あ・・・ゆい!」

唯「ん?なに、りっちゃん」

律「そ、そのさ・・・・」

唯「?」
697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 01:01:34.96 ID:KysQ9jJh0
律「がんばろうな、劇」

唯「うわ〜〜、がらじゃな〜い」

律「うっせ。わかってるつーの!」

唯「・・・ふふっ!うそうそ!!がんばろうね、りっちゃん!じゃあ、また舞台上でねぇ〜〜」タッ

紬「いよいよ本番ね・・・!!」

瀧「あ、円陣くもーよ円陣!!」

佐々木「俺のキャメラが火をふくぜっ!!!」キラーン

律「おい、和。おまえ掛け声しろよ!」

和「は?なんでだよ」

近田「いいじゃんいいじゃん。こういうのはやっぱ和でしょ!」

唯「そうだよー、和ちゃんがお似合いだよー!」

和「じゃ、じゃあ・・・」

コホン

和「さて、みんな!!そろそろ始まるけど準備はいいか?」

「おー!」

唯「はい!私は今から木Gです!!」

「いや、それ今言わなくていいから」どっ

和「いつも上から目線で本当に悪かった。こんな俺についてきてくれて本当にありがとう!」

紬「・・・真鍋くん」

律「あーだな、あれだな。和は少し謙虚さを学んだがいいと思うぞ」

佐々木「ちょっとお前黙っとけよ」

瀧「佐々木が今いいこと言った!」

律「」

澪(どんまい律・・・)

和「・・・みんな本当に練習がんばってきたって思う、だから俺はこの劇の成功を本当に信じてる」

唯「和ちゃん・・・」

和「アクシデントがあったらすぐに俺でも琴吹さんでも誰でもいいから言ってくれ。1人で解決はしないように」

「はーい」

和「じゃあ、頑張っていこう!!行くぞ!!3年2組!!」

「おぉおおおお!!!」
698 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 01:02:48.02 ID:KysQ9jJh0
29通りめ ジュリエットとロミオ 続く

コメントありがとうございます
更新が遅くて本当にすいません
699 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/09/15(木) 04:01:08.66 ID:uMtRhL20o
>>698
乙乙
憂を、憂をください
700 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 11:15:38.45 ID:7FR+M80qo

今回も面白かった
701 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/15(木) 17:16:53.35 ID:5k2ZNEFw0
和さんかっけー
702 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/16(金) 01:05:18.44 ID:wzcrMvkc0
―講堂―


ザワザワガヤガヤ

憂「うわぁ〜すっごい人が多いね、純ちゃん」

純「ほんとになぁー。先輩たちの劇、すっげぇ。早めに席取りに来てよかったよ」ヒャー

憂「やっぱり澪さんと田井中さんがロミオとジュリエットするからこんなに人が来てるのかな?」

純「かね?秋山先輩はやっぱHTTのボーカルとしてちょっとした人気者だもんな。ファンクラブまであるし」

憂「だね、それ考えるとやっぱこのくらいの人数が劇見に来るのもわかるかも」

どんっ

憂「きゃ!?」
703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 01:06:20.76 ID:wzcrMvkc0
「あ、すいませーん」タッタッタッタ

純「大丈夫?うい」

憂「あ、うん。ちょっとぶつかっただけだから」

純「ったく。こんなに人が多いとこで走ったら危ないっつーの!!ばっかじゃねーの!?」

憂「あはは・・・まぁ、しかたないよ。そんな怒らなくていから、ね?」

純「・・・ういがそう言うなら・・・」

憂「ふふっ。あ、でもさっきみたいに人がくると危ないから」

ぎゅ

純「・・・」

憂「手はつないでおいてね?」

純「・・・だな」

憂「えへへ」ニコッ

純「ははっ」ニコッ

憂「あ、あそこ席4つあいてるよ〜」

純「!!」

純「はやく座ろう」ダッ

憂「わっ。ちょっと、純ちゃんいきなり走らないでよぉ!」

純「あ、ごめんごめん」アハハハハ

憂「もう!これじゃあさっきの人のこと言えないじゃん」

純「・・・す、すみません」

憂「まったく!っめだよ、純ちゃん!!」

純「あはは・・・。ま、まぁ、席取れたし、さ。てか、ここでいいかな?」

憂「うん。ちょうど真ん中よりだし、結構いい席だね」ストン

純「余りものには福があるってね〜♪」ストン

純「梓に場所メールしとくか」カチカチカチ
704 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 01:07:02.06 ID:wzcrMvkc0
憂「♪〜」

純「なんか、楽しそうだね?劇そんなに楽しみ?」

憂「うん!!楽しいよ〜」ニッコリ

憂「今日はずっと一緒にいられるからね、純ちゃんと」

純「・・・そっか」

憂「純ちゃんは楽しい?」

純「うん、楽しいよ、憂といられてすっごい楽しい」

憂「じゃあ、よかった」エヘヘ

純「だね」

憂「おねぇちゃんの演技も早く見たいなぁ〜」
705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 01:08:08.67 ID:wzcrMvkc0
―――――

タタタタタ

梓「はぁはぁ・・・ま、間に合った?」

梓「つーか、人すげぇ・・・」

梓「え〜っと、純たちはどこだ・・・?」

梓「あ、おーい純!」

純「お、あずさー!こっちこっち!」

憂「ここだよ〜」

梓「すんなり見つかってよかった(座っても手つないでる・・・)」ストン

憂「おつかれさま。喫茶店どんな感じだった?」

梓「あぁ、なかなか結構人が来て、忙しいっちゃ忙しかったよ」

梓「へぇ〜そうなのか。じゃあ、退屈しなくてすみそうだな」

梓「あ、そっか。2人とも劇の終わりぐらいから当番か」

純「そうそう」

憂「うん。だから、劇の途中から抜けなきゃいけないんだけどね」

梓「なるほどな・・・でも、さっきから人が少なくなってさ」

憂「そうなんだ」

梓「どうしてだろうって当番のやつらとで言ってたんだけど・・・ここに来てわかったよ」

純「?」
706 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 01:08:39.88 ID:wzcrMvkc0
憂「あぁ・・・人がこっちに流れてるんだね?」

梓「そうそう、すっげぇ人だな。こんなに劇見に来る人がいるとは」

梓(秋山先輩は緊張してパニくったりとかしてないだろうか・・・?)

純「あ、・・・梓来たことだし、俺ちょっと今のうちにトイレ行ってくる」

憂「純ちゃん、さっきウーロン茶がぶ飲みするから・・・」

梓「あぁ・・・だな、席取りありがとな、行ってこい行ってこい」

純「おう!!正直、かんなりやばかったんだ!!じゃあ、行ってくる」ダッ

梓「・・・・おー。いってらー」

梓「・・・」

憂「・・・」ジー

梓「・・・ん?」

憂「・・・あの」モジモジ

梓「ん?なにかな?」

憂「私も・・・行ってきても、・・・いいかな?」モジモジ

梓「あ、あぁ。席はちゃんととっておくから。平沢さんも行ってくるといいよ」ニッコリ

憂「う、うん!!ごめんね、中野くん、ちょっと行ってくる」タタタタタ

梓「・・・いってら〜・・・ははは・・・」

梓「・・・」
707 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 01:09:23.15 ID:wzcrMvkc0
ザワザワガヤガヤ

梓「・・・」

梓(こうして俺はいつも1人になるなぁ・・・)

梓(まぁ、わずらわしくなくていいんだけどな)

梓「・・・それにしても、人が多い」

梓「・・・」ボー

梓(唯先輩、演技大丈夫かなぁ・・・)ボー

「でさー、やっぱ今の生徒会長と唯先輩って中学校の時付き合ってたらしいんだよ」

梓「・・・」

梓「・・・へ?」

梓(つーか、この声って、どっかで・・・)チラッ

梓「・・・あ!!」

「お前、それマジで?」

「マジマジ!!中学が同じやつから聞いたから、ホント!!」

「へ〜。でも。『付き合ってた』ってことは今はもう付き合ってないのか?」

梓(1年のときに唯先輩に告ってフラれてたやつじゃねーか!!)

「ん〜。なんか、そいつの話だと高校入ってから別れたらしいぜ」

梓「・・・」
708 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 01:10:32.73 ID:wzcrMvkc0
梓「・・・そうなんだ」

梓(・・・じゃあ、もしかしてあの時先輩が『好きな人がいる』って言ってたのは)

梓(真鍋先輩のことだったのか・・・)

梓「精神的に年上・・・確かに、真鍋先輩のことだよな・・・当てはまりすぎてる」ハハハ

梓(でもって、今は律先輩かぁ・・・)

梓「・・・俺、本当にあの人の眼中にないんだな」

「でも、ちょっとそういうの知りたくなかったなー」

「まぁな。でも、今付き合ってるやついないみたいだし、俺にもまだチャンスはあるってことじゃね?」

「1回フラれたやつがなに言っちゃってんだよ、ばーか」ケラケラ

「うっせーよ、ばーか。希望は簡単に捨てちゃいけねーんだよ」ケラケラ

梓「・・・」

梓「ははは・・・(秋山先輩が言ってた通りだ)」

梓(平沢先輩って結構人気あるんだな・・・かわいいし、あたりまえか・・・)

梓(気持ちを伝えないって決めたのに、そばにいられるだけでいいって思ったのに)

梓(・・・なんか、すっげーモヤモヤする)

梓(自分勝手すぎて嫌になる・・・俺って、こんなに嫌なやつだったんだな)

梓「・・・」

梓「先輩は、俺が好きなわけじゃないのに」ボソッ
709 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 01:11:32.65 ID:wzcrMvkc0
純「あずさー、わりわり!」ハァハァ

憂「ま、間に合った」ハァハァ

梓「あ、・・・純、と平沢さん・・・」

純「いやー、トイレまで混んじゃってて大変だったわー」ストン

憂「ねー、劇間に合わないかと思っちゃったよ」ストン

梓「へー・・・そっか・・・」

純憂「?」

純「梓、なんかあった?」

梓「へ?なにもない、けど・・・?」

純「そっかー。なんか、さっきより元気なくね?な、うい」

憂「うん。なんだか、ぼけーってしてる」

梓「あー・・・ちょっと、喫茶店で張り切ったからそれの疲れが出てきたかな?」ハハハ

純「ふーん。まぁ、劇の最中にねるようなヘマはすんなよなー」キシシシシ

梓「おめーじゃあるまいし、そんなことはしねーよ」ハハハハ・・・

さわ子「やっぱ見所はりっちゃんよね〜。まぁ、澪ちゃんもたしかにかっこよかったけど」フンフンフン

梓「」

さわ子「ね、そう思わない?梓くん」

梓「いつのまに隣に・・・!!」
710 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 01:12:05.75 ID:wzcrMvkc0
さわ子「ほら、梓くん!!集中よ!!集中!!りっちゃんくぁいいからね!!」フンフンフン

純「あれ?さわ子センセーいつのまに!?」

憂「あれほんとだー」

純「あいかわらず、神出鬼没だな」

「そういえば、この劇ってロミオとジュリエットを演じてる性別が逆なんだっけ?」

「秋山澪っていうファンクラブ出来てる人がロミオらしいぜ」

「ふーん、かわいいのか?その娘」

純「あそこの人たち、秋山先輩のこと知らないんだなーおっくれてるーー」クスクス

憂「純ちゃん、人のこと笑っちゃだめだよ?」

「で、ジュリエット役が男ってか、きんめぇ〜〜〜!!!」 

「えーまじでかよー、唯先輩がジュリエットじゃないのかよー」

梓「・・・」

梓(また唯先輩の名前・・・)

さわ子「そこの男2人!!りっちゃんの女装のかわいさにひれ伏しなさい!!」

梓「先生ちょっとだまって!!」


ふっ
711 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 01:12:51.54 ID:wzcrMvkc0
純「お!暗くなったー!!」

憂「あ。はじまるのかな?」

梓「・・・」

さわ子「さて!楽しみましょうかね!!」フンフンフン

梓「・・・」

ざわざわざわがやがやがや

ざわざわがや

ざわ・・・

・・・

・・




『ただいまより、3年2組の演劇「ロミオとジュリエット」を上演を始めます』
712 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 01:15:02.39 ID:wzcrMvkc0
29通りめ ジュリエットとロミオ 続く

コメントありがとうございます
713 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/16(金) 02:12:41.72 ID:HAqMUdke0
>>1乙!
梓かわいいよ梓もう男でもなんでもいいよ

ちょっと憂にぶつかったヤツぶち殺してくるわ
714 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/16(金) 12:18:09.59 ID:NKBQrihzo
1乙
>>705
ここ梓と梓が会話してるが
どっちか純と言う解釈でいいんだよな?
715 :訂正 [sage]:2011/09/19(月) 15:35:57.31 ID:118qVdEP0
ご指摘ありがとうございました

>>705

憂「ここだよ〜」

梓「すんなり見つかってよかった(座っても手つないでる・・・)」ストン

憂「おつかれさま。喫茶店どんな感じだった?」

梓「あぁ、なかなか結構人が来て、忙しいっちゃ忙しかったよ」

純「へぇ〜そうなのか。じゃあ、退屈しなくてすみそうだな」

梓「あ、そっか。2人とも劇の終わりぐらいから当番か」

純「そうそう」


でお願いします
716 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/19(月) 15:37:45.82 ID:118qVdEP0
澪『あの人はあまりに美しい、賢い。賢いまでに誠実だ』

澪『あの人は男を愛さないと誓った。
  その誓いのせいで、こうしてこの話をしている俺は話にならないほど、生きる屍だ』

純「すっげぇ〜。秋山先輩、うめぇ・・・」

憂「純ちゃん、静かに!」メッ

さわ子「男役のみおちゃんもいいわねぇ・・・」ウットリ

ちか『どうだろう?いっそ、その人のことを忘れてしまっては』

澪『それなら忘れる方法を教えてくれないか?』

ちか『きみに目に自由を与えるんだ。そして、他の女のもつ美しさをよく見さえすればいい』

澪『くはは・・・君はなにもわかっていない。
  そんなもの、俺がいっそうあの人の魅力を思い知ることになるだけだ』

澪『すぐれた美女とやらを俺に見せるがいい。その美しさが何の役に立つというのだろう』

梓「・・・」
717 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:38:38.03 ID:118qVdEP0
澪『ただこの俺が、そのすぐれた美女よりもさらにすぐれた人を思い出すだけだ』

澪『思い出して、さらに忘れることが難しくなるだけだ・・・』

梓(・・・唯先輩)

ちか『このキャピュレット家恒例の宴会にこの国に存在するすべての美女とともに、
   きみが愛してやまないうるわしのジュリエットも出席する』

ちか『行きたまえ、きみも、そのとらわれの目で、あの人と俺が教える顔を見比べてみたまえ』

澪『・・・』

ちか『きみの愛しい人をカラスと思えるようにしてやるよ』

梓(たしかに俺は人目ぼれだった)

澪『・・・やれるものならやってみろ。そのような偽りにくらむのなら、この涙など炎となればいい』

梓(きっかけは不順で、誰にもいえない)

澪『わが恋人より美しい人だと!!あまねく太陽にどんなに目がくらんでも』

梓(だけど・・・)

梓(新入生の歓迎ライブではじめてあの人を見てからずっと)

澪『俺の目はこの世の最初から輝いているあの人の太陽のような輝きから目を離せない』
718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:39:28.08 ID:118qVdEP0
―――――

佐藤『ばあや、娘はどこ?』

純「お・・・!!ついにくるか!!!」

憂「かな?」

さわ子「〜〜〜〜〜く、く、くるわよくるわよ!!」

梓「せ、先生・・・おちついてください」

梓(というか・・・律先輩の衣装姿って俺結局見てないなぁ。どんななんだろう)

純「笑う準備はできてるぜ!!」

憂「あはは・・・」

三花『まぁ、さきほどお呼びしたのにまだおいでにならない!!
   まったく・・・どこにいらっしゃるのやら』

梓(純みたいに笑うやつがたくさんいて、劇が失敗・・・なんてことはない・・・よな?)

三花『ジュリエットさまぁ〜〜〜〜!!!』

純憂さわ子梓「くるっ!!!!」
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:41:24.64 ID:118qVdEP0
律『なぁに』ヒョッコリ

「え、あのジュリエット、身長たかくない?てか、声・・・」ヒソヒソ

「ジュリエットかわいいね」ヒソヒソ

「あれで男かよ・・・・みえねぇな」ヒソヒソ

「かわいい・・・」

「でも、そこらへんのより全然かわいいね、ジュリエット」ヒソヒソ

梓(あれ?笑いがおこらないでむしろ・・・)

純「・・・え、り、律先輩・・・普通にかわいい。それに演技もうめぇ・・・」

さわ子「でしょでしょ!?純ちゃん、私をもっとほめていいのよ?ほらほら」コモーン

憂「田井中さんほんとうに女の子みたい・・・しぐさとか・・・すっごいかわいい」

梓「・・・」

さわ子「どうしたの?梓くん、口開いてポカーンとしちゃって」

梓「あ、いえ・・・まさか、これほどとは思ってなくて・・・」

律『好きになってみせましょう。見て好きになれるものなら』

さわ子「梓くんまで・・・。どいつもこいつもりっちゃんを見くびりすぎなのよ」ッタク

律『でも、私の矢が届く範囲はお母様のお許しが届かせてくれるところまで』

さわ子(まぁ、りっちゃんが努力を人に見せたくないタイプだからなのかもしれないけど)

梓(律先輩・・・すげぇ・・・ほんとうにすげぇ・・・)

律『それより先へは進みません』
720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:42:37.28 ID:118qVdEP0
―――――

憂「あ!!おねえちゃんだ!!」キャー

純「・・・木。あれ顔だす意味あるのか?」

さわ子「純ちゃん、そこはノータッチがマナーよ」

梓(顔だけ・・・)

澪『人の傷を見て笑うのは傷ついたことのない連中だ』

澪『笑いたければ笑え!!・・僕は痛みを知っている』

澪『恋する痛み・・・この胸の疼きを・・・!!!』

梓「・・・」

純「つーか、実際に秋山先輩と律先輩が付き合ってるって知ってるからか、さっきからセリフがムズムズするな」

憂「たしかにね・・・あはは」

さわ子「そのことを知ってる人は今頃、りっちゃんへの憎しみではらわた煮え繰りそうなのかしら」
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:43:11.19 ID:118qVdEP0
―――――
佐々木「くそ!!田井中くそっ!!!」カシャカシャカシャカシャ

瀧(佐々木、写真撮りながら嫉妬してる・・・そうだよね、佐々木、本当に秋山さんのことが・・・・)

佐々木「なんで田井中の女装はこんなにかわいいんだよぉおおーーー!!?」カシャカシャカカシャ

瀧「」

瀧「心配して損した!!」

佐々木「ん?なんか言ったか?瀧」

瀧「なーんも言ってませーんよーだっ」プイッ

佐々木「?」

―――――

さわ子「ね?梓くん」ニコッ

梓「なんで俺にふるんですか?」

さわ子「べっつに〜〜。で、そこんとこどうなのよ、梓くん」

梓「さぁ・・・どうでしょうね。つーか、別に俺、秋山先輩好きとかじゃないですけど」

さわ子「ふふ、あなたもまだまだねぇ〜」

梓「?」
722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:44:58.96 ID:118qVdEP0
律『あぁ、ロミオ!!あなたはなぜロミオなのぉ!!』

唯『・・・』

澪『あの天使のような声は・・・・!!』

梓(このシーンに木が、あの場所にいなければいけない意味があるんだろうか・・・)

律『誓いなどなさらないで。どうしてもとおっしゃるのならあなた自身にかけて』

梓(もし、)

律『あなたがご自信にかけての誓いなら・・・私はその言葉を信じますわ』

梓(もし、本当に唯先輩が律先輩を好きでいるなら、今どんな気持ちで舞台の上にいるんだろう)

唯『・・・』

澪『あなたの愛の誓約を、ぼくの誓いとひきかえに・・・』

梓(俺はとっても先輩が好きだけど、でも、どうしようもなくて。同じ舞台の上にすら立てないでいるけど)

律『それはお求めになる前に、さしあげたわ。できることなら返していただきたいと思うけれど』

唯『・・・』

梓(先輩は同じ舞台の上で、誰よりも2人の傍で。
  存在しているのに存在していないかのように扱われながら、2人を見守らなきゃいけない)

澪『返すだって!?それは一体なんのために!?』

梓(一体・・・どんなにつらいんだろう・・・)

律『あなたにもう一度さしあげるために』

唯『・・・』

律『私、気前のよさは果てしない海の深さのよう、見上げても手を伸ばしても届かない空の高さのよう』

律『そして、それは恋の深さも』

梓「・・・」
723 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:45:49.47 ID:118qVdEP0
律『あなたがいくらでもさしあげてくださるほど、それだけ私も受け取るわけですもの』

律『どちらもきりがないわ。だから、ここで終わりにしましょう?』

梓(どうして・・・)

律『愛しいひとよ、さようなら』

梓(どうして俺は、ここにいるんだろう)

澪『おぉ!しあわせな、しあわせな夜だから、これがすべて夢ということにはなってくれるな』

梓(なんで先輩の傍にいることができないで、こんなところで劇の観客をしているんだろう)

澪『かといって、心とろかす、このせつなさ、この甘さ、現実とも思えない』

律『ロミオ・・・』

澪『・・・ジュリエット』

「きゃ〜〜〜」

梓「いや・・・抱き合っただけでこの黄色い悲鳴って・・・」

純「うは!!!やるじゃん、律先輩!!」ヒュ〜

憂「なんだか、ドキドキしちゃうね」ドキドキ

さわ子「なかなかあの身長差での抱擁はこの身をもだえさせるわね・・・!!!!」ハウーン

梓「・・・先輩」

唯『・・・』

律『私たち、また会えるかしら』

澪『会えるとも。そして今のこの悲しみがそのときは楽しい語りぐさになるだろう』

純「つーか、本当に木のいる意味あるのか、あれ」
724 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:46:37.93 ID:118qVdEP0
―――――

信代『どうした、ジュリエットはまだか!!花婿はすでに到着しているぞ!!』

三花『死んだのです!お嬢様はなくなられたのです!!あぁ!!』

唯『・・・』

純「別ヴァージョンの木もあるのか・・・つーか、このシーン室内なんだけど、木・・・」

憂「おねえちゃんかわいい〜」

梓「・・・観賞植物・・・的な?」

さわ子「はやくりっちゃんまた出てこないかしら」ワクワク

純「センセー他の生徒の演技も見たげぇ〜」
725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:48:06.43 ID:118qVdEP0
―――――

鈴木『では、ロミオへの手紙は届けられなかったというのか!!!』

鈴木『誠実な若者たちの、なんという不幸なすれ違いの運命なのだろう!!』
726 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:49:59.93 ID:118qVdEP0
―――――

律『これは・・・なに?杯が愛する人の掌のなかに』

さわ子「りっちゃん・・・もう・・・ほんとうにかわいい・・・グスッ」

憂「・・・先生、泣かないでぇ・・・グスッ」

純(憂の泣いている理由とさわ子センセーが泣いている理由はこれっぽちも重ならないんだろうなぁ)

律『毒なのね。ひどい。すっかりのみほしてしまって』

律『あぁ・・・!!!ミオ!!あ・・・ろ、ロミオ!!どうして私の分の毒を残しておいてくれなかったの・・・!!』

「みお」ヒソヒソ

「ミオ」ヒソヒソ

「みお?」ヒソヒソ

純「今、律先輩、『みお』って言わなかった・・・?」

憂「役に入りすぎちゃったんじゃないのかな・・・グスッ」

さわ子「りっちゃん・・・さわこって呼んでよかったのに・・・!!」ズピーッ

律『その唇に、口付けを。そこにまだ毒が残っているかもしれないから。それで[ピーーー]れば、あの世で本当の愛を、ロミオ』

梓「え・・・このシーンってなくなったんじゃ・・・」

さわ子「あぁ、一回なくしたんだけど、『2人がより戻したからシーンも元通り』って言ってムギちゃんが」

梓「・・・そんな」

さわ子「っていうか、なんで梓くんがシーンなくなったこと知ってるのかしら?」

梓「あはは・・・ま、まぁ、いいじゃないですか」ははは
727 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:50:47.76 ID:118qVdEP0
さわ子「まったく・・・。もちろん、フリだけよ?本当にするわけじゃないわよ。梓くんったら、大げさなんだから」フフッ

梓(フリだとしても、そんなの・・・頭ではわかってても嫌なものは嫌だろ・・・)

律『あなたの唇、まだあたたかいわ』

「きゃ〜〜〜〜〜!!!!」

純「お!」

憂「ひゃ〜」ドキドキ

さわ子「あぁ〜〜!!澪ちゃんがうらやましいぃいいい!!!!」

梓「・・・」

「うは、劇でキスシーンとか・・・俺をもだえ[ピーーー]気かよ!!!」

「いい話だなぁ・・・エヅッエグッ・・・」

「え、え、え、え!?あれって本当にキスしてない!?」

「え?まっさか〜〜!!恋人でもない人と劇でキスとかしないっしょー。フリだよ、フリ」

「あ、だ、だよねー、でも、フリでもすっごいリアルだった」アハハハ
728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:57:17.94 ID:118qVdEP0
純「フリだとしても、あの2人はリアル恋人同士だからね」

憂「というか、フリだとしても劇で人前でキスシーンは恥ずかしいよ・・・澪さん、すごいなぁ」ドキドキ

律『待っていて、この剣が私をあなたの下へ導いてくれる!!』

いちご『お前、そこでなにをしている!!!』

律『はっ・・・・はやくしなくては。剣よ、この胸があなたの鞘。そこにおさまり、そして私を死なせて』

梓「・・・」

律『・・・ミオ』

律『あぁ!』







純「終わった・・・」ジーン

憂「いい話だったねぇ・・・グスッ」ジーン

梓「たしかに・・・いい話だった」

パチ

パチパチ

パチパチパチパチパチ

純「うっは〜〜〜拍手すげぇ〜〜!!俺も俺も〜〜」パチパチパチパチ

「いい話だったけど、あれって唯先輩でてる意味あったか〜〜?」パチパチ

「さぁ、よくわかんね。まぁ、かわいかたけどさ。顔だけだしてさ!!」パチパチ

「おっまえは・・・本当に唯先輩好きなんだな・・・」

「あったりまえよぉ〜〜!!だてに告白してないっつーの!!」

憂「むっ!!おねえちゃんだってちゃんと劇の練習家でしてたもん!!いる意味あったもん!!」

純「あはは・・・たしかに。木の練習は・・・ずっとしてたよな、家で。なにつったってんだって思ってたけど」

憂「純ちゃん、おねえちゃんの練習見てそんなこと思ってたの!?ひどい!」

純「え、い、いや。その。お、俺にあたるなよぉ〜〜」

梓「・・・」パチパチパチ

729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:58:47.17 ID:118qVdEP0
パチパチパチパチ

さわ子「ガチで澪ちゃんがうらやましい・・・うらやましい・・・」ポロポロポロ

梓「せ、先生・・・・泣かないでくださいよ」ギョ

純「あ、つーか、俺ら劇まるまる見ちゃったよ!?」

憂「あ、交代の時間すぎてる!?じゅ、純ちゃん!?」

純「急いでいこう!!あ、梓、じゃあ、またあとでな!!」ダッ

梓「あ・・・おう!あ、平沢さん、喫茶店がんばってね。劇終わったからきっとまた客足ふえると思うから」

憂「うん。がんばるよ、じゃあ、またね!!」ダッ

梓「あ、・・・ん、また・・・」ヒラヒラ

梓「・・・ちょっとだけ、後ろ姿と笑った顔はそっくりだな」ボソッ

さわ子「ん?誰と誰のこと?知らないフリはなしね、ちゃんと聴こえちゃったから」

梓「さぁ、だれのことですかね・・・」

さわ子「・・・あなたはとことんとぼけるわね」

梓「先生には関係のないことですし」

さわ子「まったく・・・いつも強気なのに、そういうメンタルすっごい弱いわねぇ」
730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 15:59:36.90 ID:118qVdEP0
梓「なんですか」

さわ子「そうやって知らないフリしようとして何も見ようとしないなら、見落としているものって増えていくだけなのよ?」

梓「見落とす以前に、見たくないんです。迷惑かけたくないし」

さわ子「それを迷惑と受け取るかどうかを決めるのはその相手であって、梓くん自身が決め付けることではないんじゃないの?」

梓「そんなの・・・第三者による勝手な言い分ですよ」

さわ子「そうね・・・。私、他人だし・・・結局はどんなにがんばっても他人事としてしか梓くんには伝わらないのかも」

梓「・・・」

さわ子「それって、ちょっと切ないわね」

梓「・・・すいません」

さわ子「謝らなくていいわ。それって、人と人がそれぞれ全く別の固体として存在しているのなら避けられないことだもの」

梓「・・・」
731 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 16:01:08.30 ID:118qVdEP0
さわ子「でも、どんなに伝わらなくても、言わずに心の中でとどめて想いを腐らせておくようなことだけは、私したくないの」

梓「先生はもっと、心の中にとどめておいたほうがいい言葉が多すぎると思うんですが・・・」

さわ子「でも、言わずに後悔するより全然いいもの。逆にあなたは言わなさすぎよ」

梓「そうですかね・・・。俺は言って後悔するほうが何倍も嫌です。それが勘違いならなおさら黙っておいたほうが、得ですよ」

さわ子「その歳で損得考えるもんじゃないわよ?いいじゃない。
    損したって。損を被るリスクを背負った当事者だけが、本当の得を得ることができるのよ?」

梓「・・・当事者ねぇ」

さわ子「まぁ、世界は広いからロミオとジュリエットのようにお互いを想い合いながらすれ違うのも美徳かもしれないけどね」

梓「・・・」

さわ子「さてと、柄でもなく梓くんに説教もしたし。そろそろ行こうかしら」スッ
732 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 16:03:09.88 ID:118qVdEP0
梓「どっか、行くんですか?」

さわ子「あったりまえよ!私こう見えて3年2組の担任なんだからね!!」

梓「あぁ、・・・なら、先輩たちによろしく行っといてください」

さわ子「はいはい。あなたも、そんなぶーたれた顔いつまでもしてないで、舞台にあがってきなさいよっ!!」

梓「ぶーたれた顔って・・・」

さわ子「あなた、りっちゃんのこといつもバカにしてるけど、りっちゃんの方が今のあなたよりも何十倍も男らしいわ」

梓「・・・言われなくてもそれは俺もわかってますよ」

さわ子「やつあたりもほどほどにね!しっかりしなさい!!こんの青春まっさかりっ!!」バシッ

梓「いたっ!?」

さわ子「じゃあね〜〜」スタスタスタ

梓「・・・・いたた、たた・・・背中叩いていきやがった・・・」ヒリヒリヒリ

梓「・・・」

梓「・・・同じ、舞台ねぇ」

梓「つーか、さわ子先生にまであんなこと言われるなんて・・・」

梓「俺ってバレバレなのか・・・?」

梓「まさかな」アハハハハ

梓「・・・」

梓「・・・部室でもいくか」
733 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 16:04:31.19 ID:118qVdEP0
―――――

澪「こんの〜〜〜ばか律ぅ〜〜〜〜!!!!」バシバシバシバシッ!!!!

律「いだだだだだだだだ!?や、やめれって!?お前!!そんな叩かなくてもいいだろ!?」

澪「いいわけあるかぁ!?あの劇、録画されてるの知ってるのか!?」

律「あ、マジで?それはしらなかった」

澪「」

澪「りつぅ!?」

律「ど、どなるなよ・・・まぁ、いいじゃん。どうせバレてないって!!」アハハハハ

澪「バレてたらどうするんだよぉ!?」

律「いや、お前死んでるフリしてただけだし、ズームでもしてない限り映ってるわけないから大丈夫だって」

澪「ほ、本当か?」

律「あ、いや、実際はどうかしらないけど」

澪「りつぅ!!」ばしっ

律「あっいった〜〜!?剣で叩くのマジでやめて!!」
734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 16:07:04.27 ID:118qVdEP0

三花「澪ちゃんと田井中くん、なにさわいでんの?」

姫子「・・・さぁ。なんだろうね、一体。」

姫子(やなこと聞いちゃったなぁ〜〜。まぁ、恋人同士ならいいと思うけど・・・ね)

いちご「やるじゃないか、あのカチューシャ」

姫子「それより、お疲れ。劇よかったよ」

三花「えへへ。本当!?ありがとー。姫子も裏方本当おつかれ!!」

姫子「うん。ありがと」フフッ

和「なんとか・・・おわったな・・・石は結局見つからなかったけど・・・。やっと肩の荷が下りたっていうか」

紬「・・・」

和「琴吹さ・・・ん?どうした?」

紬「よ、よかった!劇が成功して本当によかったよぉ、和くん!!」ポロポロポロ

和「え、え〜〜〜!?ちょ、な、何で泣いているの!?」ワタワタ

紬「りっちゃんも澪ちゃんも忙しいのにがんばってくれて!!
  みんなも一生懸命私が書いた台本を演じてくれて!!本当に私、嬉しいの・・・」

和「・・・だな。うん、みんな本当によくがんばってくれてた」

紬「うん・・・!うん・・・!!」ポロポロポロ

和「でも、俺は紬が一生懸命がんばってたことも知ってるよ?一生懸命みんなのこと考えて監督してたこと知ってるよ」

紬「のどか・・・・くん」ポロポロポロ

和「おつかれさま、紬」

紬「うわぁあん」ポロポロポロ

ぎゅ
735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 16:09:06.69 ID:118qVdEP0
和「おわっ!?」

ちか「あー、ムギちゃんとかいちょー抱き合ってるー」ヒューヒュー

佐々木「写真撮っといてやろう」カシャ

和「おい!!佐々木ぃ!!っていうか、紬、はなれて!!恥ずかしい!!!」

瀧「コーラもかけちゃおうか?」

和「コーラはかけなくていいから!?」

信代「っていうか『紬』って呼んでるんだね」

和「」

和「あぁもう!!」

さわ子「みんな、おつかれさま!」

ワイワイガヤガヤ

さわ子「・・・・グスン。誰かかまいなさいよぉ!」

律「あ、センセー!!この衣装ってセンセーが作ったんだってな!!ありがとな〜〜」

澪「こら律!!話はまだ終わってないぞ!逃げるなっ!!」

さわ子「りっちゃんから『ありがとう』って言われちゃった」ジーン

姫子「あ、センセー、劇見てたんでしょ?どうだった?」

さわ子「へ?」
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 16:10:44.74 ID:118qVdEP0
いちご「衣装、動きやすかった・・・感謝している」

三花「そうそう!!衣装本当に動きやすかったよ!!先生、そういう才能あるんじゃない?」

佐々木「遠くから見ててもきれいだったもんなー。いや、センセー、本当にいい仕事したよ、あんた」

瀧「あんたは一体何様なのさ、佐々木」

瀧「あ、でも、衣装は本当に遠くから見ててもきれいだったよ、さわ子先生」

さわ子「みんなが私にかまってくれてる・・・・!!」

律「いや、あんたがいつも見てないだけで、結構みんなさわちゃんのこと好きなんだぞ?」

澪「衣装本当にどうもありがとうございました、さわ子先生」

「ありがとうございましたーー!!」

さわ子「・・・」

律「おぉう!?なにキョトンとした顔してんだよ!!こういうとき、先生は感動の涙を流してだな」

澪「いや、そういうのは卒業式なんじゃ・・・」

さわ子「みんなに優しくされたら・・・・私・・・・わたし・・・」ウルッ

さわ子「もう私死ぬ!!!」

律澪「なんで!?」
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 16:11:31.32 ID:118qVdEP0
さわ子「と、見せかけてからの号泣!みんな大好きよ――――!!」ウワーーーン

佐々木「うはは。泣くなよ〜さわ子センセー」カシャカシャカシャ

瀧「あんたはどさくさにまぎれて秋山さんの写真撮ってんじゃないわよ」バシッ

澪「」

佐々木「あたっ」

和「泣き止んだ・・・?」ナデナデ

紬「うん。ありがとう・・・和くん。ごめんね?いきなり泣いちゃって」

和「いいよ。がんばったんだし、涙くらいでるよ」

姫子「さわがしいなぁ。このクラスは」アハハハハ

いちご「でも、そういうとこ嫌いじゃない」

三花「あ、わっかる〜〜。そういうの、いいとこだよねこのクラスの!!」ブイッ

ちか「うんうん!!でも、本当に成功してよかったよ!!みんなお疲れ〜〜!!」
738 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 16:11:58.01 ID:118qVdEP0
ワイワイガヤガヤ





唯「・・・」

唯「えへへ・・・めでたし、めでたしだね」ニコッ
739 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 16:12:30.19 ID:118qVdEP0
29通りめ 続く

740 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 17:02:01.37 ID:ge2Qn4bSO

劇の間にいろんな想いが錯綜してて面白かった
今回のことで梓も告白への決意を固められばいいな
741 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/19(月) 17:28:42.43 ID:31pPG0tqo
つまらん
742 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 18:26:27.06 ID:H8ZDVuOm0
劇の次はライブかな
今回も面白かった
次の投下も楽しみにしてる乙
743 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/20(火) 14:25:42.11 ID:AVkR8+fIO
梓は不器用じゃのう、、
744 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/21(水) 18:42:54.82 ID:gngt+k3Z0
このSSの澪ちゃんかわいすぎ。
唯ちゃんや憂ちゃんもかわいい。
745 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/21(水) 19:16:13.52 ID:RVNhvFNIO
あずさんかわいいよあずさん
746 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/21(水) 21:03:08.31 ID:VaDmdQiAO
はやくー
747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/22(木) 16:35:38.30 ID:gex9FBzAO
いつまでズボンを脱いでればry
748 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/23(金) 22:36:38.13 ID:D+2BEg5T0
『ねぇ』

梓『なに?』

『いつもどっかで何に対しても自分が悪いって思ってる?』

梓『え・・・?』

『違ってたらごめんね?でも、なんでかたまにそういう風に見えるから・・・』

梓『・・・そっか』

『うん、そう』
749 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:37:28.96 ID:D+2BEg5T0
梓『そういうつもりはないけど、そういう風に見えちゃうなら、そうなのかもしれない』

『・・・そういうの、やめちゃったら?』

梓『やめようって思ってやめられるものでもないと思うんだけど・・・。というか、やめられるんならとっくにやめてるっていうか』

『えへへ・・・大丈夫だよ。やめられるよ』

梓『なんでそんなことを言い切るかな・・・根拠もないくせに』

『だって、ねぇ・・・』

梓『なにさ』

『これまではいなかったけど、今は私がいるでしょ?』

梓『・・・』

『そういう風に思う度に「めっ」って言ってしかってあげるよ』エヘヘ

梓『・・・』

『あ、でもその分たくさんほめるよ!「よくできましたね」ってたくさん頭なでてあげるよ〜』

梓『いや、別に頭なでてもらわなくてもいいんだけど・・・』

『だから、たくさん間違っちゃいなさい!でもってたくさん成功しちゃいなさい!』

梓『なにそれ』

『私的超理論なのです!』フンスッ

梓『・・・』

『いや?』
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:38:15.93 ID:D+2BEg5T0
梓『いや、別に嫌じゃないけど』

梓『・・・どうしてそういうことを言ってくれるの?』

『へへ・・・私なりの恩返しかな』

梓『恩返し?俺なにかしたっけ?』

『うん、たくさん』

梓『たとえば?』

『言っちゃったら興ざめだからそれは言わないよ〜』

梓『ふーん・・・』

『あ、順番きたよ!いこうよ、あず―』

律「あっずにゃ〜〜ん!!」

梓「へっ!?」ガバッ

ごっつーん

律梓「いっだ〜〜!?」

紬「あららら、梓くん大丈夫?」

澪「2人でなにしてんだ・・・・大丈夫か、梓」

唯「うっわ〜。ごっつーんってすっごい音したよ。大丈夫、あずにゃん」
751 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:39:29.60 ID:D+2BEg5T0
梓「いたたたた・・・って、あれ?・・・ここは」ズキズキズキ

律「いでででで・・・誰も俺の心配してくれないんだな。でこより心が痛い」ズキズキズキ

唯「あずにゃん長いすの上で寝てるからっていたづらしようとしたりっちゃんが悪いよ」

澪「素直に起こせばいいのに・・・まったく」

律「まさかの非難轟々!?」ガーン

律「ムギーお前は俺の味方だよなぁ!?」

紬「あはは・・・」

律「苦笑い・・・だと!?」

澪「ばーかばーか」

律「そこうっさいぞ!」

梓「そっか、部室で練習してていつのまにか寝てたのか」

梓(てことは、さっきのは夢か・・・)

梓「律先輩が俺のことあずにゃんって言うからおかしな夢みちゃったじゃないですか」

律「なに?どんな夢みてたのおまえ」

梓「あ、いえ・・・別にたいした夢じゃないですけど」

唯「あー、私もききたーい!どんな夢みてたの〜?」

梓「あ」ドキッ

唯「?」

梓「い、いえ・・・ほ、ほんとに話す価値もなにもない夢ですから」ドギマギ

唯「そうなんだ」

梓「え、ええ・・・そうなんですよ」アハハハ

唯「じゃあ、また今度はなししてね!あずにゃん」ニッコリ

梓「あ・・・」

梓「・・・はい。そうですね。今度にでも話します」

唯(なんか元気ない?)
752 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:40:07.81 ID:D+2BEg5T0
梓(あの夢は一体・・・。とりあえず、今はまともに顔を見られる自信がない)

紬「でも、梓くんが居眠りってなんだから珍しいわね。ずっとここで寝ていたの?」

梓「あ、いえ、先輩たちの劇を見てから部室きたので」

澪「てことは、1時間くらいか」

梓「ですかね」ハハハ

唯「あ、あずにゃん!私の木Gはどうだった!?」

梓「あー・・・えーっと・・・」

唯「どうだった、どうだった!?」

梓「とっても・・・木でした」

唯「」

律「いや、それぐらいしかコメントできんだろ、・・・あれは」

梓「なんだか、すいません」

唯「いいんだよ・・・あずにゃん、いいんだよ・・・私は木をやりつくした。
ただそれだけのことだけど、それだけのことだったんだ」ガックシ

律「あはは・・・ま、まぁさ、俺たちの劇どうだった〜?俺ばっちりだっただろ!?」

梓「あー・・・そうですね。まぁ、練習どおりに出来てたんじゃないですか?」

律「お前はまたそうやって上から目線で・・・!!ちょっとはほめてもバチあたらないと思うぞっ!?」

澪「っていうか、梓、律の練習みてたのか?」

梓「へ?なんでですか?」

澪「いや、だって今『練習どおりに』っていうから、さ」

梓(あ、しまった!)
753 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:41:02.36 ID:D+2BEg5T0
梓「あ!純と平沢さんが秋山先輩の演技、すっごいって言ってましたよっ!俺も先輩の演技すっげぇーって思いました!!」

澪「そ、そうか?ま、まぁ、はずかしかったけど、そう言ってもらえたらがんばってよかった・・・かな?」テレッ

梓(ご、ごまかせた)

紬「澪ちゃんはすっごいがんばってたもんねぇ〜」ナデナデ

澪「あ、頭はなでなくていいよムギッ!?」

紬「うふふ〜よくできました〜」ナデナデ

澪「うぅうう・・・///劇よりもこっちのほうが恥ずかしいかも」

律「・・・うらやま」

唯「あとで澪ちゃんにしてもらえば?」

律「ばっ!?///なに言ってんだばか唯!?」

唯「え?べつにふつーのこと言っただけだけど。なんであせってるの?」

律「べ、べつにあせってなんかないしっ!!」アセアセ

唯梓(どっからどうみてもあせってる)

律「さ、さーて!ひっさしぶりにみんなで集まったことだし・・・!!」

澪「お、さっそく練習でもするか」

律「ムギ!!お茶の用意だ―!」

ごつんっ!
754 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:41:38.12 ID:D+2BEg5T0
律「っだー!?だから叩くなっての!ちょっとしたジョークだろ!ジョーク!!」

澪「明日本番なのにそんな冗談言うな!!」

紬「♪」コポポポポ

律「はいはい。わかりましたよっ。さーて、今度こそれんしゅー」

律「って!ムギ本当にお茶の準備しなくていいから!!」

紬「あら?そうなの?私てっきり・・・これどうしよう」

唯「あー、淹れた分のお茶は私が飲むよー」ゴクゴクゴク

紬「ありがとう唯ちゃん!」

梓「なんだかみなさん、ひさしぶりでかみ合ってないっていうか」

澪「・・・先が思いやられるな」

梓(これ、本番大丈夫なのか・・・!?)

律「あ、ちなみに今日徹夜だからな!」

梓「へ?ちょっと、律先輩今なんて・・俺それ聞いてないんですけど」

律「さーて、そろそろマジで練習すっぞ!!位置につけ〜〜」ムシ

梓「ちょっと!?」
755 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:42:46.24 ID:D+2BEg5T0
―――――

じゃーん

唯「っとと」ギュイン

澪「ふぅ。なかなかそろってきたな」キュ

紬「えへへ・・・!」

梓「久しく合わせてないのにこの一体感・・・(これだからこの4人との演奏は魅了されまくりで困る)」

律「なーんだよー。なにか不満なのかよ、あずさぁ」ゴクゴクッ

梓「いえ、別に。ただ・・・」

律「ん?」

梓「すごいって言ってるんですよ」

律「あらめずらしい!もっとほめていいんだぞ?」キシシ

梓「やかましいです」

律「」

澪「あ、唯。ハモリ、すっごいしやすかったよ」

唯「ほんと!?よかった〜。自分でも今のはできたかなって思ったから澪ちゃんに言われると安心だね」ホッ

澪「ずっとうまくいってなかったもんな。なにかきっかけでも掴んだのか?」

唯「うん。ちょっとね、えへへ〜。きっかけっていうか音楽の師匠に最近会ってなかったのが原因みたい」

澪「音楽の師匠?そんな人いたんだな、唯にも」ヘー

唯「いるよー。失礼だな〜澪ちゃんは!!」ブーブー

梓(へー。そんな人がいるのかぁ。尊敬してるギタリストか誰かかな)

紬「ふふふ」ニッコニッコ

梓「ムギ先輩、なにをニコニコしてるんですか?」

紬「ちょっとね」

梓「?」
756 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:43:38.02 ID:D+2BEg5T0
澪「外も暗くなってきたし、そろそろ休憩しないか?」

唯「あ、本当だ!!すっごい暗い!!」

律「つーか、はらへった」グー
 
紬「夜ごはんってどうするの?」

律「考えてなかった!」

澪「おい」

律「まぁ、銭湯行くときにでもなんか買えばいいんじゃね?」

澪「行き当たりばったりだな」

唯「そういえば言うの忘れてたけど、ういがね」

紬「?」

がちゃ

憂「みなさ〜ん、おつかれさまでーす」

純「差し入れ作ってきましたー!」

律「おぉ!!さっすが憂ちゃん!!気がきくなぁ〜〜!!」

純「律先輩!俺もいるよ!!俺も!!」

唯「うい〜でかしたよ〜さっすが私の妹!!」ムチュチュチュチュ

憂「あはは・・・お、おねえちゃん。うれしいけどせめて家でしてね。そういうことは」

唯「ういにフラれたー」ガーン

純「唯先輩は元気だなぁ〜。劇にも出てたはずなのに」

梓「まぁ、そういう人だし」
757 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:45:06.95 ID:D+2BEg5T0
紬「それにしても・・・すっごい量ね」

澪「これ・・・ほんとうに食べていいの?」

憂「はい!そのために作ってきたのでみなさんで召し上がってください」ニッコリ

律「おにぎりいっただっきー」モグッ

澪「あ、こらっ!行儀わるいぞ!?」

律「うっめー!!さすが憂ちゃんの握ったおにぎり!!」アハハハハハハハハ

憂「あはは・・・ど、どうもです」

唯「りっちゃんのテンションにういがヒいてるよ」

澪「よっぽどおなかすいてたんだな・・・・すっごいがっついてるし」

律「うっめーけど、これ具が春巻きなのはなんでなの憂ちゃん」

憂「あ、そ、それは・・・」アハハ

律「?」モグモグ

純「あ、それは俺が作りました」

律「」ブー
758 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:45:41.01 ID:D+2BEg5T0
純「ちょ!?なんでふくんですか!?」

律「ばっか!!おまえ!!なんで春巻きなんて握ってんだよ!?」

純「俺が春巻き好きだからです」

律「んなことしるかよ!?」

純「さっきうっめーって言ってほおばってたじゃないですか!!」

律「おまっ・・・それとこれとは話がべつだっつーの!?」

澪「でも、なかなか斬新だな、春巻きのおにぎりって。ありがとうな、憂ちゃん」モグモグ

唯「あ、これは卵焼きがはいってるよ!でもおいしい〜。さっすがういだよ〜」モグモグ

憂「えへへ!!喜んでもらえてよかった」

純「秋山先輩絶賛のさっすがー俺のセンスさっすがー!あ、嫌なら食べなくていいっすから律先輩」

律「」

わいわいがやがや

梓「あ、このからあげおいしい」モグモグ

紬「梓くん、お茶どうぞ」

梓「あ、どもです、ムギ先輩」

がちゃ

紬梓「?」
759 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:46:36.02 ID:D+2BEg5T0
和「おい、律いるかー」

紬「あ、和くんどうしたの?」

和「ちょっと律に用事があって」

律「ん?なんだよ、和」モグモグ

和「って・・・これまた豪勢な弁当を広げて・・・本当にけいおん部はなんでもありだな」

憂「あ、和先輩」

純「こんにちはっつーか、もうこんばんは、か!」

和「お、憂と純。てことは、これは憂が作ったのか」

唯「さっすが和ちゃん!ものわかりがはやいね!!」

憂「和先輩も食べます?」

和「・・・いや、俺はいいや。生徒会で弁当とってるし。気持ちだけいただいとくよ、ありがとう」

憂「そっかぁ」

純「・・・」

律「てか、お前なにしにきたの?」モグモグ

和「・・・りつ、また書類忘れてるだろ。学校泊まる部活はこれ出せって何回も催促したよな?」ペラッ

律「あれ?・・・そんなのあったっけ?てか、俺だしてないっけ?」

和「あったし、お前が出してないから俺が今ここにいる」

澪「りつぅ〜?」
760 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:47:12.97 ID:D+2BEg5T0
律「あはははは。な、なんせ最近忙しくて何がなんやらで・・・」アハハ

紬「それって出してないと泊まれないの?」

和「本当はそうなんだけど。まぁ、助かったな。届出だしてない部活が今年は多いから今生徒会で集めてる」

紬「じゃあ、泊まれるの?」

和「うん。そういうこと」

紬「よかった〜〜!!」

唯「ムギちゃん泊まるの楽しみにしてたもんね〜〜!!」

紬「うん!!私、みんなと学校に泊まるのが夢だったの〜〜!」

和「へー。それはよかったなーー(棒)」

紬「昨日も和くんとこの話してて!『楽しみだね〜』って」

唯「そうなんだ〜。じゃあ、楽しもうねー!」

紬「うん!」

和「あはは・・・・」

純(和先輩、ぱねー)

梓(真鍋先輩・・・生徒会の権力乱用したのか)

澪(ムギのためにすべてがチャラになったってわけか。愛されてるな、ムギ)

律「なんだ〜〜!!じゃあ、結果オーライだな!!出してなくてむしろよかったっつーか!」カキカキ

澪「お前は反省しろ!!」

律「そう怒るなっての!!ほれ、和!!書いたぞ!!」ペラッ

和「ん。・・・よし。食事時に邪魔して悪かったな」

唯「和ちゃんも今日泊まりなの?」
761 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:48:00.84 ID:D+2BEg5T0
和「あぁ。そうだよ。明日のステージ部門の準備とかあるし」

唯「じゃあ、寝るときここにきなよぉ〜。みんなで一緒に寝ようよ!!」ニコッ

紬「うん!うん!!」キラキラ

和「あはは・・・。いや、けいおん部はけいおん部で楽しみなよ」

唯「えぇえ〜〜なんでぇ〜〜!?ムギちゃんしょんぼりだよ」

紬「」ションボーリ

和「・・・紬には昨日言ったけど、夜にも色々構内点検とかあるし、それに」

唯「それに?」

和「けいおん部が思い出を作るように俺も生徒会のみんな思い出を作りたいんだ。
最後の文化祭だし。だから、ごめんな、唯」

唯「和ちゃん」ジーン

律「大人になっちゃって」ジーン

和「誰だよお前ら」

律「くはは・・・!!まぁ、悪かったなわざわざ来てもらっちゃって!」

和「慣れたくなかったけど、もう慣れたよ」

澪「すまんな和・・・こんなやつのおもりみたいなことさせちゃって」

和「秋山さんも大変だな。わかるよ」

律「お前ら2人はなにを共感しあってる」

和「っと、次行かなきゃな。じゃあ、俺は生徒会室戻るから」

憂「あ、和先輩」

和「ん?」
762 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:49:24.14 ID:D+2BEg5T0
憂「これ、1つだけでも・・・!!」すっ

和「・・・え、いや、いらない・・・けど・・・」

憂「・・・もうおにぎり食べてもらう機会ないかも知れないから。最後に。ね?」ニコッ

和「・・・」

和「じゃあ、もらってくな・・・ありがとう」

憂「うん。生徒会がんばってね」

和「ん。憂と純は気をつけて帰れよ。純、憂のことちゃんと頼むな」

純「・・・あ、はい!!」

和「じゃあ、また明日」

律「おう!またな〜」

紬「おやすみー和くん」

和「あぁ、おやすみ。しっかり休めよ」

ばたん
763 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:50:38.50 ID:D+2BEg5T0
―――――


じゃーん

唯「ゆ、ゆびの先がヤヴぁいです・・・!!」アガガガガ

澪「私もそろそろ限界か、も。肩が痛い・・・」イタタタタ

梓「さすがにこの時間までぶっつづけで楽器弾くと身体がもちませんね。俺も手が痛いです」

律「おっめーら軟弱だなぁ!!俺とムギを見習えよぉー!!まだシャカリキカリキじゃねーか」アハハハハ

紬「」zzz

律「って!ムギ寝てるし!!!」

澪「立ったまま寝てるとか、すっごい器用だな」

唯「ムギちゃーん、おきてぇ〜〜。風邪ひいちゃうよー」ペチペチ

紬「・・・」zzz

唯「ありゃりゃ、起きる気配がないよ」

梓「風邪以前に立ったまま寝てるってすっごい危ない」ヨッ

唯「あ」
764 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:51:42.48 ID:D+2BEg5T0
澪「さっすが男の子って感じだな・・・ていうか、お姫様抱っことか」ムムム

律「なんだよ・・・無言で俺を見るんじゃねーよ」

澪「べつにー」

梓「とりあえず、長いすの上にでも」ヨイショ

紬「」zzz

唯「まったく起きないねぇ〜。あずにゃんに運んでもらったのにー。あずにゃんにー」ツンツン

梓「疲れてたんでしょうね。というか、あんまり夜更かしするイメージがないかもな、ムギ先輩」

唯「私は?私は?」

梓「え・・・。うーん。平沢先輩も夜は早い印象がありますね。だから、正直この時間まで起きてるのはちょっと予想外っていうか」

唯「へ〜そうなんだぁ」

唯「というか、私のこともそろそろ平沢先輩じゃなくて」

律「いっよっしゃー!!そろそろ寝るかーー!!!」

梓「うわ、律先輩うるさっ!!」

澪「ほんっとにうるさいぞ、りつ!!そんな叫ばなくても聴こえるってば」

律「あはは!!なんか夜中ってテンションあがるよなー」

唯「・・・」
765 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:52:50.09 ID:D+2BEg5T0
梓「あ、今なにかいいましたか?」

唯「言ったけど、とくに大切なことでもないからいいや」プイッ

梓「そ、そうですか・・・」

唯「りっちゃんほっとにうるさいよっ!!ばかっ!!」

律「え???あ、す、すまん・・・」

梓(なんか機嫌悪いのか・・・?)

律「あずさ、あずさ」

梓「はい?」

律「唯なに怒ってるの?」

梓「さ、さぁ・・・。律先輩がうるさかったんじゃないんですか?」

律「そんなにうるさかったか?」

梓「はい。もう公害レベルでした」

律「」

唯「りっちゃんのばーか。ほんとばーか」

紬「和くん・・・」zzz
766 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:53:48.61 ID:D+2BEg5T0
―――――

澪「テーブルとか色々すみっこに動かしたら結構広くなったな」

唯「だね、これなら3人で横になって眠れるね」

律「長いす真ん中に持ってきてホワイトボードをしきり代わりにしてっと」キュルキュル

律「こっちが俺たちの陣地な!!」

梓「ふむ。2人で寝袋使うには楽器が邪魔ですけどまぁ、仕方ないですね」

澪(梓、陣地にツッコミはしないのか)

律「俺のドラムを遠まわしに邪魔とかいうな!!」

澪「ムギ寝袋で寝かせたから、使うなら長いす使っていーぞ」

律「あ、じゃあ俺が長いすで寝るー!!」

澪「いや、梓と話合えよ・・・」

律「あずさぁ!!!」

梓「俺、寝袋でいいんで律先輩が寝てください」

律「いやっふーい!!長いすで寝るとか、これぞ青春って感じだよなぁ〜〜!!」ゴロンッ

紬「うーn・・・」ムニャムニャ

唯「あ、りっちゃん静かにしてよ!!ムギちゃんがおきちゃうよ!!」

律「す、すみましぇん」ビクビク

梓「やっぱり平沢先輩、律先輩に怒ってません?何かしたんですか?」

律「してないしてない!!ガチでなにも心あたりない」ブンブンブン

梓「なんだかなぁ」

唯「・・・」
767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 22:54:34.29 ID:D+2BEg5T0
澪「おい、りつー。そっちで電気消してくれよ」

律「あぁ、わかった」スタタ

律「じゃあ、電気消すぞー」

ポチッ

澪「うわ、くらっ!!」

唯「ほんとだー暗いねー」

梓「なんだか変な感じがしますね」

澪「私たちが帰ったあとの部室ってこんな感じなのかな?」

唯「ねー。こんな暗いとこにトンちゃんはいつも1人でいるんだね」

澪「さみしくなるこというなよ・・・(今度からちゃんとトンちゃんにご飯あげよう)」

唯「こう暗いと修学旅行思い出しちゃうね」クスクス

澪「たしかに・・・」

紬「・・・・・・しゃれこうべ」ムニャ

律「うおっ!暗くて下がよく見えない・・・」スタタ

ムギュ
768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 23:02:03.53 ID:D+2BEg5T0
梓「いたっ!?」

律「あ、わりぃ!踏んだ!!」

梓「いたたた・・・ったく、気をつけてくださいよ・・・」

律「しかたねーだろ、暗くてよく見えないんだから。・・・おっ!だんだん目がなれて見えてきた」ゴソゴソ

梓「まったく・・・」

律「・・・」

梓「・・・」

律「なぁ」

梓「なんですか、今眠れそうだったのに話しかけないでくださいよ」

律「・・・お前こんなときでもそんな口叩くか・・・・」ヤレヤレ

梓「・・・なんですか、本当に」

律「明日、がんばろうな」

梓「・・・」

律「最後の文化祭とか、思い出作りとかさ、肩書きは色々作っちゃったけどよ」

梓「?」

律「素直にけいおん部は俺が音楽がしたくて作った部活だから」

梓「・・・」

律「なんにも気負わずに、明日は音楽、楽しもうな」

梓「・・・はい」
769 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 23:03:07.65 ID:D+2BEg5T0
律「俺は澪や唯、ムギだけじゃなくってお前とも本当に音楽したいって心から思ってるよ」

梓「本当になんですか・・・急に」

律「いや、なんだろ。言いたくなったから言ってみた」

梓「さですか」

律「さです」

梓「・・・」

律「・・・」

梓「り」

律「じゃ」

梓「あ」

律「お?なんか言ったか?」

梓「い、いえ・・・たいしたことじゃないので。明日、がんばりましょうね」

律「あぁ、だな。がんばろうぜ!!俺が失敗したらフォローよろぴく」キリッ

梓「いや、失敗しないでくださいよ」

律「くはは・・・!!まぁ、こんなこと言うのはお前の前だけだから、かんべんかんべん!」

梓「はぁ・・・。たしかに秋山先輩とかに言ったら『冗談いうな』ってまた叩かれそうですもんね」

律「へへ。まぁ、そういうことにしといてやるよ!」

梓「?」

律「んじゃおやすみ。いい夢見ろよ」ゴロン

梓「あ、は、はい、・・・おやすみなさい」

梓「・・・」

梓(素直じゃないなぁ、まったく・・・俺もだけどさ)

梓「・・・寝よ」ゴロン
770 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 23:03:35.07 ID:D+2BEg5T0
―――――

「うわわ・・・暗くてよく見えない・・・」ヨタヨタ

梓(ん・・・りつ・・・先輩・・・?)

ムギュ

梓「いてっ!?」

「あわわわ!?」

どんっ!

梓「ぐふっ!?ちょっと!?り、律先輩!?」ズキズキ

梓「長いすから落ちるとか寝相悪すぎでしょー!?」

律「スヤッ」ZZZ

梓「あ、あれ?ちゃんと寝てる・・・」

「あたたた・・・」

梓「」
771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 23:04:20.50 ID:D+2BEg5T0
唯「ごめんね〜、あずにゃん、暗くて下が見えなくて転んじゃったよ」

梓「」

唯「あ、あず・・・にゃん・・・?」

梓「」

唯「お〜い」

梓「・・・と、とにかく、早く俺の上からど、どいて・・・くれませんか・・・!?」

唯「あ、ご、ごめんねっ!?重かったよね?」バッ

梓「い、いえ、そういうんじゃないんですけど」

梓(感触的にやばかった!!!)

梓「っていうか、な、なにをしてるんですか!?」

澪「ヴーん・・・」

唯「しー!!みんな起きちゃうよ」ヒソヒソ

梓「す、すいませんっ」ヒソヒソ

唯「いやね、その、ちょっと、・・・に行こうかと思ってたんだけど暗くって転んじゃったしだいであります、はい」ヒソヒソ

梓「あ、・・・そ、そうなんですか」ヒソヒソ

唯「う、うん」モジモジ

梓「あ、はやく行ってきたほうがいいですよ?もらしたら大変ですし」ヒソヒソ

唯「!?」

唯「も、もらす・・・!!あずにゃんがそんなりっちゃんみたいなこと女の子に言うなんて・・・!!」ヒソヒソ

梓「へ?」

唯「あ、あずにゃんのばかー」ダッ

梓「え、あ、はっ!!いや、そのもらすっていうのは別にあの!し、心配していった言葉で別にそういう他意はなくて〜!」

しーん
772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 23:04:56.75 ID:D+2BEg5T0
梓「・・・し、しまった・・・先輩に変なこと言っちゃったよ・・・バカだろ、俺。律先輩がうつったか・・・?」

しーん

梓「寝るか・・・」ゴロン

梓(唯先輩もらさずにちゃんとトイレ行けたかな・・・?)

梓(ってなんで、もらす前提で考えてんだ!!もう高校3年だぞ!?もらすわけないだろ、
  いくらなんでももらすとか、疲れて頭の中がおかしくなったのか?)

梓(ねよねよ・・・明日は本当に大変なんだ、しっかり寝ないと)

梓「・・・」

梓(それにしてもさっきの唯先輩、やわらかかったな。寝袋ごしであれとかダメでしょ・・・)

梓「・・・」

梓(・・・だめだ、眠れねぇ。消えろよ、煩悩、俺のばか、マジでばか)アーモウ

唯「あずにゃんや」

梓「ぎゃー!?」

唯「ちょ、ちょっと、驚きすぎだよ!?みんな起きちゃうって!!」シーシー

梓「あ、す、すいません」ドキドキドキドキドキ

梓「というか、もうトイレ行ってきたんですか?早いですね。ちゃんといけました?」ヒソヒソ

唯(なんだか子供・・・というか幼稚園児並みの扱いを受けている気がするのは気のせい?)

唯「そ、それがですねぇ・・・」モジモジ

梓「・・・?」
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 23:05:52.81 ID:D+2BEg5T0
29通りめ 続く

コメントありがとうございます
中途半端なとこですいません
続きはすぐにでも・・・
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/24(土) 00:08:50.17 ID:yzn5GuFK0
おお、多めの更新きてたー乙
いいとこで終わったな
次回も期待
775 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/24(土) 00:13:07.92 ID:K4dab3a6o
かわいい。世話の掛かる唯先輩かわいい。
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/09/24(土) 00:24:33.89 ID:BuWs4UE/o

ずっと待ってる
777 :1だけど [sage]:2011/09/24(土) 01:05:48.24 ID:xubHRcpE0
777げっと!
778 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/24(土) 01:19:15.95 ID:LeHYpdpko
唯ちゃんもうマジ恋する乙女
779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/24(土) 03:11:49.54 ID:nFN7BzSbo
毎朝唯起こしたい
780 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/24(土) 10:52:14.80 ID:x3d1qO5AO
いいねェ最高だねェ
781 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/25(日) 19:39:28.13 ID:dd2+32hAO
だぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁはやくぅぅぅぅぅぅぅぅぅ
782 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/27(火) 20:03:39.09 ID:ubR+Oa6AO
消えたか
初めからスレ建てるなよな
783 :1です [sage]:2011/09/27(火) 23:47:13.54 ID:F5gEsR2z0
すいません。
消えてないんですが、もう少しお待ちください。
784 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/28(水) 22:21:59.04 ID:xnKKaUJVo
待ってるよー(*´∀`*)
785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/28(水) 23:20:35.90 ID:KdwnFUpZ0
>>782
一週間も経ってない内に消えただの言いだすたぁ
随分と早漏なやっちゃな

ともあれ>>1乙!
待つのは全然大丈夫だから>>1のペースでやってくれー
786 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/30(金) 04:51:53.34 ID:vkUzHJuAO
ムギと和の馴れ初めが知りたいな
多分、ムギから告白したのかな?
787 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 18:07:50.07 ID:eKndfEj7o
和ムギは余りものをくっつけた感があるから掘り下げないと思う……
788 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/09/30(金) 21:39:28.58 ID:vkUzHJuAO
oh...
789 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/10/03(月) 03:32:07.50 ID:+CN8UN/AO
しね
790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/10/04(火) 00:11:20.54 ID:Y7fxjXCAO
書きだめしてるんだよな?な?
791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/04(火) 04:56:38.97 ID:R/1DKzxXo
もういいからお前は黙ってろよ
792 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/05(水) 22:16:07.24 ID:9tEbmUwe0
―――――

梓「・・・ここで待ってるんで」

唯「あ、じゃあすぐ終わるから」

梓「・・・そういうこと言わなくていいから早く行って来て下さい」

唯「は〜い」スタタタ

梓「はぁ・・・」

梓「まるで小学生の付き添いしてる気分」ハハハ

梓「さすがにこの時間じゃ作業してる人もいないかぁ。見事にまっくらだな」

梓「お、月が出てる。きれいな満月・・・満月か?ちょっと欠けてるか、あれ」

梓「・・・」

梓(明日が終わったら、先輩たちは引退かぁ)ボー

梓(明日は、大丈夫だろうか。真鍋先輩と純は今日も練習したのかな。俺と律先輩は練習なしの一発本番・・・)

梓(うまくいくかなぁ)

梓(いや、うまく成功させるんだ!!弱気になってどうする!!)ウンウン

梓(俺はやれば出来る子!!)

梓(今までだってそうやって自分に言い聞かせてがんばってきたじゃないか)

梓(大丈夫、大丈夫、俺らはきっと、大丈夫)ウンウンウン

梓「・・・」

そろぉ〜
793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:17:13.11 ID:9tEbmUwe0
唯「ばぁ!」どん!

梓「ぎゃー!?」

唯「うわわわ!?あずにゃん再び驚きすぎだよ!?」

梓「ゆ、唯先輩!?び、びっくりしたー!」ドキドキドキドキ

唯「ふぇ!?」

梓「まったくなにしてるんですか!ふつーに声かけてくださいよ。
驚きすぎだって言われても、いきなりこんな暗闇で背中押されたら誰だっておどろきますって」

唯(あ、あれ・・・?気のせいだった?でも今たしかに・・・唯先輩って。でもあずにゃんふつーだ)

梓「ん?いきなり黙ってどうしたんです?」

唯「あ、い、いや、な、なんでもないよ、あずにゃん」アハハハハハハハ

梓「?」

唯(意識しないようにしてたのに〜。急に「トイレついてきて」だなんてあずにゃんに言ったこと恥ずかしくなってきちゃったよぉ)

梓「・・・」

唯「・・・」

梓「戻りましょうか、部室」

唯「あ、う、うん!そうだね!!そうしよう!!」
794 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:18:34.87 ID:9tEbmUwe0
―――――

唯「・・・」テクテク

梓「・・・」スタスタ

唯「あ、あずにゃん」

梓「なんですか?平沢先輩」

唯(平沢・・・やっぱりさっきのは聞き間違いだったのかな。私どんだけ下の名前で呼ばれたいんだろう・・・)

唯「ご、ごめんねぇ〜。1人でいければよかったんだけど、校舎の中、昼間と違ってすっごく暗くって」テクテク

梓「しかたないですよ。昼間の校舎と夜の校舎って全然雰囲気違いますし。俺でも1人でこの暗い中を歩くのはムリです」

唯「あずにゃんでもこわいの・・・?」

梓「そりゃ怖いですよ。暗闇はそこまで得意ってわけでもないです」

唯「そうなんだ〜。あずにゃん、暗いとこ得意そうなのに、なんだか意外だね」

梓「暗いとこ得意っていうイメージはどっから・・・。いや、聞くまでもなく予想はつきますけど」

唯「猫っぽいもんね、あずにゃん!」グッ

梓「あんまうれしくないです・・・もう何回も聞きますけど、そんなに似てますかね?」

唯「似てるよ〜。くりそつだよ〜。かわいいよぉ〜」

梓(か、かわいい・・・かっこいいじゃないのか)ハハハ・・・

唯「・・・それにしてももう明日が本番なんだねぇ〜」スタスタ

梓「そうですねぇ。先輩たちは2日連続舞台って大変ですよね」

唯「あずにゃんのクラスは喫茶店だったっけ?憂と純ちゃんがうちでお茶の淹れ方練習してたよ〜」

梓「そうなんですか。(どうりで模擬でやったときに純の淹れ方が常備なはずだ・・・)
なかなかお客の入りもよくて。まぁ、売り上げとしてはプラマイ0ぐらいでしょうけど」

唯「売り上げ・・・あずにゃんは現実的だねぇ〜」

梓「そうですか?楽しかったっちゃー楽しかったですよ?喫茶店で接待するのも」

唯「え?あずにゃん接待係りだったの!?」

梓「はい。純が『梓はどう考えても売り上げに貢献できるから接客すべき』って言ったらしくて。しらない間に接客係りになってました」

唯「そうなんだ・・・」

梓「楽しかったからいいんですけどね。レストランでのバイトってこんな感じなのかなぁ〜って思ったし」

唯「ねぇねぇ」

梓「はい?」

唯「・・・かわいい子とかきた?」

梓「え、か、かわいい子ですか?う〜ん」
795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:19:10.41 ID:9tEbmUwe0
―――

梓『おまたせしましたー』

女生徒1『きゃーきゃー!あ、ありがとうございますぅ〜!』キャーキャー

梓『あ、すいません。これ、とってもらってもいいですか?』

女生徒2『あ、は、はい!!』スッ

梓『あ、す、すいません』

女生徒2『きゃーきゃー!手ふれちゃった〜手ふれちゃった〜!?』キャーキャー

女生徒1『え〜〜まじ、女生徒2ちゃんうらやましぃいい!?私もさわりたかった〜!?』キャーキャー

梓『あ、ハハハハ、・・・で、ではごゆっくり』ダッ

梓(なんだか今日はどの女子もテンション高くてこえぇええ!?)

『すいませーん、こっち注文おねがいしまーす』

梓『あ、はーい。いまいきます』

すっ

梓(お・・・あの子・・・)
796 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:20:03.97 ID:9tEbmUwe0
憂『純ちゃーん、そろそろ席どけようか、お客さん多くなってきたみたいだし』

純『ん?あぁ、だな〜。次どこ行こうか』

梓(なんだ・・・平沢さんか)

憂『劇の時間まで時間つぶせるとこってどこかなぁ』ペラペラペラ

純『お、梓〜』

梓『よっす、純』

純『だれかかわいいこでもいたかー?』ケラケラ

梓『一番最初に聞くのがそれかよ。まぁ・・・とくには』

純『お前はまったく・・・』

梓『なんだよ』

純『一回自分の中の感でもとっぱらって物事でも見てみたらどうだ?かわいい子なんてたっくさんいるぞ〜?』

梓『あはは・・・。そう、かもな』

梓(でも、他の人と比べたところで、もっと唯先輩のこと好きになってくだけだ・・・)

純『あ、お前も先輩たちの劇見られるんだよな?』

梓『あぁ、うん。だけど、交代の時間ギリギリだから席とれなくて立ち見かもな』

純『じゃあ、俺たちが席とっといてやるよ』

梓『ほんとか?』

純『おう!どうせ見るなら一緒にみようぜ!な、うい』

憂『うん、そうだね!ちゃんと梓くんの分の席もとっておくから、安心してね』

梓『なら、お願いするわ。ありがと、2人とも』

純『いーっていーって!俺とお前の仲だろ?』グッ

梓『あはは・・・』

憂『純ちゃん、ほら、つぎいこ!』

純『あたた!?行くから腕ひっぱらないで、うい!?』

憂『じゃあ、またあとでね梓くん。がんばって〜』

梓『うん、またあとで』

『すいませーん!ちゅうもんまだですかー!!』

梓『あ、はい!!ただいま!!』
797 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:20:43.59 ID:9tEbmUwe0
―――

唯「わ〜その沈黙は・・・かわいい子いたんだぁ〜・・・」

梓「あはは・・・。い、いや、あれを『かわいい子がいた』にいれるのはどうかと思うんですが・・・」

唯「へぇ〜・・・そっかぁ〜・・・」

梓「いやぁ・・・なんというかですねぇ〜(参ったなぁ・・・言い訳するにもどうにも理由がなぁ)」

唯「・・・あずにゃんってどんなタイプの子が好きなの?」

梓「へ?いきなりなんですか?」

唯「いやぁ、いきなりではないと思うけど・・・話の流れ的に気になっただけといいますか・・・」

梓「えぇ・・・話の流れとしても強引過ぎるような・・・」

唯「で、どうなんですか?好きなタイプ!」

梓「え、い、言わないといけないんですか!?」

唯「いいじゃん、こんな話めったにあずにゃんとしないんだしぃ〜」

梓「うう・・・えぇ〜・・・。す、好きなタイプ・・・と、とくにないですけど」

唯「ほんとぉ〜?」ジトォー

梓「ほ、ほんとですって!!」

唯「ムギちゃんとか好きなんじゃないの?下の名前で呼んでるし」

梓「ムギ先輩を下の名前で呼んでるのは、ムギ先輩が『ムギ先輩』って呼んでっていうからで他意はないです」

唯「ほんと?」

梓「こんなことで嘘ついてどうするんですか。嘘つくメリットがわかりませんって」

唯「へぇ〜・・・(ムギちゃんが頼んだから呼んでるだけなんだぁ)」
798 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:21:23.67 ID:9tEbmUwe0
唯「じゃあ、じゃあね、じゃあね」

梓「えぇ〜・・・まだ続くんですか、この話。もうやめましょうよ」

唯「澪ちゃんは?」

梓「絶対ないです」キッパリ

唯「そうなの?」

梓「そうです」キッパリ

唯「嘘でしょ?」

梓「だから嘘じゃないですってば」キッパリ

唯「そんなこと言って本当は澪ちゃんのこと好きだったりしてぇ〜。むしろファンクラブとかこそっと入ってたりしてぇ〜」

梓「んな!?秋山先輩が好きとかないですから!ファンクラブも入ってないです!」キッパリ

唯「怪しいなぁ〜。さいきんあずにゃん澪ちゃんと仲よかったし、2人で私とりっちゃんが話してたとき抱き合ってたし」

梓「そ、それは・・・秋山先輩がかってに抱きついてきただけだし・・・あんなの事故ですよ事故」

唯「でも澪ちゃんってやっぱり男の子から見たらかわいいし、美人さんでしょ?」

梓「そ、そりゃあ・・・かわいいし美人だなとは思いますけど・・・それだけで好きになるとかサルじゃないんだから」

唯「サル?」

梓「おっと口がすべりました」
799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:22:36.08 ID:9tEbmUwe0
唯「えぇ〜。澪ちゃんじゃないとしたらぁ・・・ういとか?」

梓「平沢さんは・・・」

梓「・・・ないですね」

唯「ちょっと!?さっきの澪ちゃんのときのキッパリ感がないんじゃないのぉ〜中野くん!!」

唯「でも、ういはすでに純ちゃんのものだよ!残念!!」

梓「『中野くん』って・・・誰ですかそのキャラ。別に平沢さんのことも好きじゃないですって」

唯「でも、ちょっと迷ったよね、ういで」

梓「迷ったって・・・ちょっと考えただけです」

唯「考えたってことは、やっぱりあずにゃんはういみたいな子がタイプなのかな?」

梓「『やっぱり』ってなんですか、つーか、俺すきな人いますし」

唯「え」

梓「あ(しまった)」

唯「・・・・・・」

梓「・・・ひ、ひらさわ・・・先輩・・・?」

唯「あずにゃん好きな人いるの?」
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:23:23.77 ID:9tEbmUwe0
梓「あ、いや、(一緒に)スキー(したい)人がいるっていうかっ!?」

唯「それは言い訳が苦しいよ、あずにゃん」

梓「ですね、はははははは」

唯「そ、それは・・・私の知ってるひとぉ?」

梓「知ってる・・・っていわれても返答に困るんですが・・・」

唯「・・・澪ちゃん?」

梓「いや、だから違いますって!?どんだけ俺を秋山先輩が好きなやつにしたいんですか、先輩はぁ!!」

唯「で、でも・・・(『澪ちゃんが好き』としかあずにゃんの行動からは考えつかないんだけど・・・)」

梓「ほら、もう部室つきますし、この話はこれで終わりにしましょう!!」

唯「えぇ・・・」

梓「終わりです!もうなに聞かれても答えませんからねっ!!」

唯「あずにゃんのいじわるぅ〜」

がちゃ

梓「いじわるで結構です、ほら、はやく入ってください。暗いから足元気をつけて」ヒソヒソ

唯「は〜い」シブシブ

梓「・・・」

梓「先輩は・・・」
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:24:45.11 ID:9tEbmUwe0
唯「ん?何かいった?」ヒソヒソ

梓「いえ、何も言ってません」

梓(いじわるって・・・律先輩が好きな人に言われたくないですよ・・まったく)

梓(俺の気持ちなんて知らないくせに)

梓「・・・」

梓(まぁ、知っててもそれはそれで困るけど)

ぱたんっ

唯「じゃあ、おやすみ、あずにゃん!好きなひとの夢みれたらいいね!」ヒソヒソ

梓「あはは・・・おやすみなさい、先輩もいい夢みてくださいね(なんだか弱み握られた気分だ)」ヒソヒソ
















―――――

チャーンチャチャーンチャーン

梓「んぐっ・・ふぁあ・・・・な、なんだ・・・この音・・・もう朝・・・?」

律「くかぁ〜」ZZZ

梓「・・・まだ、真っ暗だ・・・」
802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:25:37.09 ID:9tEbmUwe0
チャチチャーンチャーン

梓「・・・」

梓「・・・やっぱ音がするけど」

梓「この音って・・・」

すたすたすた

梓(暗いところはやっぱ歩きにくいなぁ・・・)オットット

がちゃ

唯「ん〜・・・ここのところがまだ自信持てないなぁ〜」

梓「・・・」

梓「なにしてんですか・・・平沢先輩・・・・」

唯「あ・・・あずにゃん。もしかして起こしちゃった・・・?」

梓「いつから」

唯「え?」

梓「いつから起きて練習してたんですか?」

唯「えぇーっと・・・いつ・・・だろう。時計見てないからわかんないや」アハハハ

梓「・・・もしかして、トイレ行ってから」

唯「♪〜」ピューピュー

梓「寝ないとダメじゃないですか!?」

唯「わわわ!?あずにゃん声が大きいよ!みんな起きちゃうってば」シー

梓「す、すいません。というか、寝なくちゃダメじゃないですか!?」

唯「えへへ・・・す、すいません。とりあえず、あずにゃん座ったら?というか、座ろうよ」

梓「・・・」

梓「・・・」ストン
803 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:28:43.52 ID:9tEbmUwe0
唯「こうやって階段に座るってなんだかいいね。青春ってかんじ〜」

梓「・・・そうですね」ムスッ

唯「あずにゃん、機嫌わるいの?というか、ねむい・・・?」

梓「眠くないですけど、先輩」

唯「ん?」

梓「・・・明日寝不足でどうするんですか・・・演奏できないじゃないですか」

唯「いや、演奏はちゃんとするけど・・・」

梓「夏フェスのときも眠くなったらすぐ寝ちゃって移動中人におぶさってた人がなにを言いますか」

唯「あはは・・あの時はお世話になりました」ドモドモ

梓「まったく・・・」ハァ

唯「・・・」

唯「あずにゃん・・・」

梓「ん、なんですか?」
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:29:40.97 ID:9tEbmUwe0
唯「いっつも迷惑かけてごめんね?」

梓「いきなり何を言い出すんですか・・・」

唯「だって、あずにゃん、今すっごいあきれてるでしょ?私のこと・・・」

梓「・・・」

梓「あきれるわけないじゃないですか・・・。
  でも、そう見えてしまってるならこっちの不手際ってやつで申し訳ないですけど・・・」

唯「・・・あきれてないの?」

梓「心配はしてますけど・・・あきれたことは一度もありませんよ」

唯「本当?」

梓「本当です。こんなこと、嘘ついてどうするんですか。信じないなら何回でも言いますよ?」

唯「そっかぁ。心配してくれてるのか、」

梓「そ、そうですよ」

唯「えへへ。なんだかくすぐったいね」

梓「こっちはこんなこと言っちゃってすっごいぱずかしいですけどね」

唯「照れてるあずにゃんなんて、4月にさわちゃんにメイド服着せられて以来だねぇ〜」

梓「ぐっ・・・人の忘れたい過去をひっぱりだしてこないでください・・・むしろさっさと忘れてくださいよ」

唯「忘れられないよぉ〜。すっごい似合ってたもん、あずにゃん」

梓「うっわー、すっごい複雑です、その感想」

唯「えへへ・・・本当はね、眠ろうとしたんだけど」

梓「・・・?」
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:30:49.94 ID:9tEbmUwe0
唯「だけど、明日失敗したらどうしようって思ったらなんだか眠れなくって」

梓「・・・先輩」

唯「1年生のときは声が枯れちゃって歌えなくて、2年生のときは風邪ひいてみんなに心配かけて当日はギターを忘れて途中参加」

唯「思えば・・・」

唯「・・・思えば今年の文化祭が私の高校生活最初で、そして最後の最初から終わりまできちんとできるライブなんだよね」

梓「そうでしたね・・・。2年生のときは、ギター忘れてみんなで本当に心配して、
  でも、成功したじゃないですか、ちゃんとふわふわ時間弾けたじゃないですか」

唯「うん。なんというか、あの時は家から学校まで往復で走ってちょっとテンションがハイになってたからね。
  その勢いにまかせたところがあるというか、なんというか」

唯「でも、今回は歌も唄ってさ、ギターも弾いて。
  もちろんみんなと演奏できることは楽しいし嬉しいことだけどでも、失敗したらすべてがそこで壊れちゃう。
  私のせいでみんなの高校生活最後のライブに傷がついちゃう」

梓「・・・」
806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:31:36.51 ID:9tEbmUwe0
唯「そう思ったら、なんだか眠れなくて・・・ここでギー太と一緒にいてもらったのです」エヘヘ

梓(そうだったんだ・・・)

梓「・・・先輩ってプレッシャーに実は弱いんですね」

唯「あはは〜。私だって1人の人間だからねぇ。むしろ苦手なことのほうが多いよ?家のことは全部ういにやってもらってるし」

梓「家のことはがんばりましょうよ」

唯「でへへ・・・すいやせん」

梓「まったく・・・」

唯「い、家のことは、そのうち。そのうちするようになります・・・たぶん」

梓「あはは・・・たぶん」

梓「・・・」

梓「・・・先輩が」

唯「ん?」
807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:32:32.44 ID:9tEbmUwe0
梓「もし先輩が、本番にステージの上で演奏を失敗してしまっても」

梓(たとえどんなに唯先輩が律先輩のことが好きでも、そのステージの上では)

梓「俺がちゃんと平沢先輩のことフォローしますから。フォローできるような演奏をしますから」

梓「だから、安心して演奏して失敗してください」ニコッ

唯「・・・」

唯「安心して失敗って・・・ふふっ」

梓「あ、笑いましたね?」

唯「だって、安心して失敗しろだなんてはじめて言われたよぉ〜。
  いつも『しっかりがんばって』とか『失敗しちゃダメだよ』としか言われてこなかったのに
  『安心して失敗しろ』だなんて、なんかおかしいよ〜」クスクスクス

梓「わ、笑うのは別にいいですけど・・・だいたい先輩はよくばりなんですよ!」

唯「へ?よくばり・・・?どうして?」

梓「プロのミュージシャンだって初めてのステージで緊張もたくさんするし、少々の失敗くらいしますって」

唯「そうかな・・・?あずにゃんが言うならそうかもしれないけど」

梓「そうですよ。でも、そう見えていないのはプロはプロの意地があるから、
  失敗してもそれを客に『失敗した!』だなんて思わせないようにカモフラージュしてるだけなんです」

唯「ほぇえ〜そうなんだ」

梓「だから、『絶対失敗しちゃいけない』だなんて、そんな構えなくてもいいんですよ。
  むしろそんな風に思ってたら身体がガチガチになっていい演奏なんて出来ませんって」

唯「そうかなぁ〜」
808 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:34:28.57 ID:9tEbmUwe0
梓「そうです!これだけは自信をもって言えます!!」

唯「じゃあ、あずにゃんのこと信じるよ」

梓「え?」

唯「私が失敗したら、フォローしてね?フォローできるようにそばにいてね?」

梓「そばにって・・・それは大げさなんじゃ・・・」

唯「だって、そばにいてくれないと私が失敗したかどうかわからないよ?」

梓「なんで失敗するの前提になってるんですか・・・」

唯「あずにゃんが失敗してもいいって言ったからです!」

梓「・・・」

唯「あきれた?」

梓「あきれてません!」

唯「よかった・・・」

梓「・・・わかりました。先輩のことフォローできるようにそばにいますから」

唯「ホントに」

梓「本当です」

唯「ホントにホント?」

梓「本当に本当です。信じないならいくらでも言ってあげますよ」

唯「約束だよ?」

梓「はい、約束です。先輩がどんなに失敗したって、いくらでも俺が助けます。何回だって俺が助けます」

唯「・・・」
809 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:35:53.75 ID:9tEbmUwe0
梓「だから、明日は(最初に俺が先輩を見たあの歓迎ライブのような)」

梓「先輩らしい明るい演奏を俺にも、そしてHTTの演奏を聴きにくれた人にも聴かせてください」

唯「・・・えへへ・・・あずにゃん、ありがとう」ニッコリ

梓「じゃあ、もう寝ましょうか。これ以上は本当にもう寝不足で明日に響きますよ?」

唯「でも、寝不足で失敗してもあずにゃんが助けてくれるから〜」

梓「寝不足は自己管理の不足なのでそのときは助けません」

唯「えぇ〜〜!?それはひどいよあずにゃん!?」

梓「それはそれ、これはこれです。さ、ギー太を片付けて寝ましょう」

唯「ちぇ・・・ギー太〜おねむの時間だよぉ〜」

梓(おねむの時間って・・・)

がちゃ

唯「あずにゃん」

梓「はい?」

唯「すきな人の夢、見られるといいね」ニコッ

梓「・・・」

ぱたん

梓「そうですね。・・・先輩がそう言ってくれるとそんな幸せな夢が見られる気がしてきました」ニコッ

唯「じゃあ、本当におやすみ、あずにゃん」

梓「はい、おやすみなさい、先輩」

梓「・・・」
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:37:09.84 ID:9tEbmUwe0
梓「・・・」モゾモゾ

律「お前らなにこっぱずかしー話してんの?」ヒソヒソ

梓「」

梓「お、起きてたんですか・・・?」ヒソヒソ

律「あんなに階段で話されてたら嫌でもきこえてきますぅー。目も覚めますぅー」ヒソヒソ

梓「そ、それはすいません・・・」ヒソヒソ

律「好きなひとの夢みられるといいね、あずにゃん」ヒソヒソ

梓「あ、そうですね」

律「うっわーリアクションうっすいなぁ。りっちゃんつまんな〜い」ヒソヒソ

梓「・・・先輩」

律「ん?なに?」

梓「明日はがんばりましょうね」

律「お、おう・・・そりゃあ、がんばるけど」

梓「では、おやすみなさい」モゾッ

律「・・・ん、おやすみ」
811 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:37:46.73 ID:9tEbmUwe0
梓「・・・」

梓(好きなひとの夢なんて見られるわけがない)クスッ

梓(目を開けても開いてみても、ほとんど傍にいるような1年半だったんだから)

梓(夢を見る必要なんてなかったんだから・・・それくらい、そばにいられた1年半だったんだから)

梓(こんなうすっぺらいおもいでいいならいくらでもあげるのに)

梓「・・・」

梓(・・・ゆいせんぱい)
812 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 22:41:36.50 ID:9tEbmUwe0
29通りめ ジュリエットとロミオ 終わり

コメントありがとうございました
予想以上に遅くなってしまって・・・
本当にすいませんでした
813 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/10/06(木) 00:17:39.10 ID:5fWy61bAO
おつ!
梓と唯には幸せになってもらいたいな
814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/10/06(木) 01:20:07.04 ID:UXoosYp6o

自分のペースで良いんだよ
ゆっくりと待ってるから
その代わりどんだけかかってもいいから完結させてくれよな
815 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/06(木) 10:00:32.98 ID:48eYX60IO
やきもきする!
いつも楽しくよんでるから、自分のペースでたのむ
816 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/06(木) 18:20:46.06 ID:KrU0S5LX0
乙!
にやにやしてる俺がいる……

時間かかるのは大丈夫だからしっかり最後まで頼む
817 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/10/11(火) 12:20:44.82 ID:VjAV55IAO
生存報告
818 :1です [sage]:2011/10/13(木) 03:06:55.53 ID:rSdR+d0DO
残念ながら生きています。
もうしばらくお待ちください。
819 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/19(水) 21:33:51.52 ID:AYhWfkEIO
男体化嫌いじゃないんだな。
頑張って欲しいんだな。
820 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県) [sage]:2011/10/21(金) 11:40:24.36 ID:atDhgjtoo
面白いよぅ
早く続き読みたいよぅ
821 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/10/21(金) 16:35:11.96 ID:CZE/MEdAO
まだかぁ…
いつまでズボンを脱いでいれば…
822 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/10/29(土) 17:25:54.41 ID:cv2NujnAO
生きてるかー
823 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) :2011/10/29(土) 18:46:35.92 ID:cv2NujnAO
生きてるかー
824 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/30(日) 02:14:37.16 ID:BBlpwcAF0
―――――

梓「ぷはぁっ」

律「あー・・・やっぱ顔洗うと目が覚めるなぁー」ボケェー

梓「そうですねぇ」ボケェー

律「えーっと、どこやったっけ」オロオロオロ

梓「カチューシャならここですよ」スッ

律「おお!サンキュ〜梓!」カポッ

律「さて!いきますかっ!!」シャキーン

梓「ですね(顔洗ったときよりカチューシャしたときのが目が覚めてるってすげぇな)」

スタスタスタ

コンコン

律「おーい、もう準備できたかー。そろそろはいりてーんだけどー」

ガチャ

澪「うん。もういいぞ。悪かったな」

律「いえいえ。もう慣れっこだっての、な、梓」スタスタ

梓「ですね・・・(慣れるこの環境もどうかと思うけど・・・)」チラッ

澪「ん・・・?人の顔見てどした?はやく入れよ」

梓「あ、いえ、なんでもないです」アハハハ

澪「?」

梓(思えば、環境的には申し分ない2年間だったんだなぁと
  秋山先輩を見てるとつくづく思うなぁ)スタスタ

唯「あ、あずにゃんおはよ〜〜!!」

梓「あ、・・・お、おはよう、ございます、平沢先輩・・・」

唯「いい夢見られた?」

梓「へ?」

唯「いや、だから昨日はなしてた夢のことだよ〜」

梓「あ、あー・・・、夢ですか。う〜ん・・・。なにか見た気はするんですけど、」

唯「うんうん」

梓「どんな内容のを見たのかは覚えてないですね」アハハ

唯「え〜、なにそれぇ。心配してたのにぃ!!」

梓(夢の心配って何?)
825 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 02:15:32.79 ID:BBlpwcAF0
梓「先輩はちゃんとあれから眠れましたか?」

唯「うん!!すっきりぴょんだよっ!!いい夢も見たし!」ブイッ

梓「へ、へぇ・・・ど、どんな夢を?」

唯「え!?そ、それは内緒だよ!?内緒!!」

梓「そ、そうですか、それは残念ですね・・・」

澪「2人とも何のこと話してるんだ?」

律「あー・・・。まぁ、ほっといてやれ。
  あぁいう青春の形もあるんだろ、俺にはわからんが」ウンウン

澪「?」

紬「すれ違いねぇー」ホワワ

唯「えへへ〜」

梓(この分じゃ、もう大丈夫なのかな・・・?)

がちゃ

和「おーい。今日のこと確認しに着たんだけど起きてるかー」

律「お!和!!おっはー」

紬「和くん、おはよう」

唯「和ちゃ〜ん!おはよー」

和「お前ら朝っぱらから元気だなぁー・・・。まぁ、おはよ」

梓「おはようございます。今日のことってのは・・・?」
826 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 02:16:03.75 ID:BBlpwcAF0
和「あぁ、うん。まぁ、軽い打ち合わせっていうか、
楽器はけるときのこととか示し合わせみたいなもんだから」

澪「じゃあ、みんなで聞いておいたほうがいいな」

紬「そうね」

和「よし、じゃあ、今日の段取りについて説明するからな」

律「お前ら耳かっぽじーってよーーーくきいとけよ!!」

律「で、あとで俺に教えてくれっ!!」

澪「律もちゃんと聞いとけよ!!」ゴチンッ

律「あいたっ!?じょーくだよ、じょーく!!すぐに俺の頭を叩くなっつーの!!」

唯「あはは!!りっちゃんばっかだー」ケラケラ

紬「ふふふっ。2人ともあいかわらずねぇ」クスクス

律「ったく、2人とも笑うなよー。こいつのげんこついったいんだぞー?」

和「お前ら・・・本番でも緊張感ないなぁ・・・」

澪「め、めんぼくない・・・」

梓「(・・・・いつもどおりのけいおん部だなぁ)」

梓「(こんな風に5人でずっといられたらいいのに・・・)」

唯「ん?あずにゃん黙ってどうしたの?」

梓「えっ?いや、なんでもないですよ」アハハ

唯「・・・?」

和「じゃあ、改めて説明するからちゃんと聞いててくれよ」

一同「はーい」

―――――
827 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 02:16:32.93 ID:BBlpwcAF0
舞台裏

律「いよ〜っし!!もうここまで来たら文句なしだぜっ!」

澪「何に対しての文句だよ・・・」

唯「・・・ふぅ」

梓(・・・・あれ・・・唯先輩・・・もしかして)

紬「唯ちゃん、唯ちゃん!!人がたくさんいるよっ!!」

唯「えっ!?あ、ほ、ほんと!?す、すっごい楽しみだねぇっ!」アハハハ

紬「ねー!!こんなに人が着てくれてたらなんだかワクワクしちゃうわねっ!!」ワクワク

唯「あははー・・・う、うん!!が、がんばらないとねっ!!」

梓「・・・」

梓「・・・平沢先輩」

唯「ん・・・?どうしたのあずにゃん」

梓「ちょっと、こっちきてください」グイッ

唯「おわっ!・え、ちょちょちょ、ちょっと、あ、あずにゃんっ!?」タタタタ
828 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 02:17:02.94 ID:BBlpwcAF0
スタタタタ

律澪紬「」ポカーン

律「あいつ、いつからあんな積極的に・・・?」

澪「さ、さぁ・・・・てか、こんな本番前に2人は何しにいったんだ・・・?」

紬「これはぜひともたしかめに・・・!」ダッ

ガッ

律澪「やめとけっ!」

紬「離して2人ともっ!!濃厚なラブコメのにおいがぁ〜」ジタバタジタバタ

和「なにしてんだあいつら・・・?」



―――――

梓「・・・ここら辺までくれば先輩たちには聴こえないかな?」キョロキョロ

唯「え、え、っと・・・あ、あずにゃん?いったい・・・」

梓「あ、・・・あの・・・先輩・・・・!!」

唯「は、はい・・・!」
829 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 02:17:45.01 ID:BBlpwcAF0
梓「その、もしかしてまだ緊張してませんか?」

唯「ほえ?」

梓「いや、そのっ・・・、なんだかさっきの先輩、
   昨日言ってたことまだ気にしているように見えたから・・・」

唯「あ・・・」

梓「俺の勘違いなら全然いいんですけど、・・・大丈夫ですか?」

唯「・・・気にしてくれたの?私のこと」

梓「うぇっ!?い、いや、そ、そういうわけじゃ・・・!!」

唯「気にしてくれたんじゃないの?」

梓「・・・」

梓「・・・いや、気、気にはしてましたけど、・・・その」

唯「・・・」

梓「昨日もいいましたけど」

唯「うん」

梓「先輩が失敗しても、
・・・俺がちゃんとフォローしますから、先輩らしい演奏をしてください!!」

唯「・・・」

梓「・・・」

唯「・・・」

梓「・・・あのぉ、、、何か言ってくれないと、この沈黙めっちゃキツいんですk」

唯「ありがと、あずにゃん」

梓「あ、いえ、・・・別に。俺に出来ることをするだけです」

唯「そっか」

梓「はい・・・」

唯「・・・」

唯「・・・あずにゃんは」
830 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 02:18:53.71 ID:BBlpwcAF0
梓「え?」

唯「どうして私のために色々してくれるの?」

梓「せ、せんぱいのために色々してますかね・・・俺」

唯「うん。してくれてるよぉ。自覚ないの?」

梓「自覚は・・・ないですけど・・・してるなら・・・してるのかも」

唯「なにそれぇ。なに言ってるのかわからないよぉ、あずにゃん」クスクス

梓「で、ですね。俺も自分で何言ってるのかよくわかりません」アハハ

唯「それにしても、今日で終わっちゃうんだなぁ」

梓「・・・」

唯「みんなで一緒に楽しめたら、それはとても幸せなことだよね?」

梓「それはそうですよ、だって音楽ですもん」

唯「えへへ。あずにゃんが言うならきっとそうなんだね」

梓「俺が言わなくても絶対そうですよ」

唯「よーし!なんだか『やるぞっ』って思えてきたっ!」

唯「ありがとう、あずにゃん」ニコッ

梓「役に立てたなら・・・それは、よかったです」

唯「じゃあ、もどろっか!もうそろそろ時間だしっ!」

梓「はい!がんばりましょうね、先輩!」

唯「フォローよろしくね、あずにゃんっ!」

梓「まかせてください!!」
831 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 02:19:47.57 ID:BBlpwcAF0
30通りめ 続く

コメントありがとうございます
更新が遅くてすいません・・・やや難な状態です
832 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/30(日) 02:45:34.61 ID:lMKQvccso
キタ━━━━━━(゚∀゚)━━━━━━ !!!!
833 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 16:31:59.86 ID:PTpKw+bIO
楽しみにしてるよ
ゆっくりでもいいよ
834 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/11/02(水) 02:39:46.56 ID:CVCL84ED0
紬「あ、来たみたいよ」

澪「お前らなにしてたんだよ、もう本番だぞ?」

唯「ご、ごめ〜ん!」タタタタ

梓「あはは、ちょっと色々ありまして・・・」タタタタ

律「ほほう・・・!!色々とな・・・」

澪「ったく。ギターが2人してステージにいなかったら元も子もないだろ」

梓「す、すいません・・・」

唯「えへへ・・・ん?りっちゃん達そんなTシャツさっきまで着てたっけ?」

律「ん?あぁ。ほら、これお前ら2人の分!」パサッ

唯「ほっ!」

梓「あ、どもです」

唯「これは?」

紬「さわ子先生が作ってくれたんだって!かわいいわよね」フフフ

唯「さわちゃんが・・・」モゾモゾ

梓「・・・手は器用ですもんね。ところで本人はどこへ?」モゾモゾ

律「なんかあくびしながらどっか行っちまったな」

澪「さっきまでここに居たんだけどな」
835 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/11/02(水) 02:40:41.32 ID:CVCL84ED0
唯「おぉお・・・!びっくりするほどサイズぴったり」ピッタリ

澪「私たちもなんだよな」ピッタリ

紬「どうしてかしら」ピッタリ

律「だてに3年も俺たちの顧問してないってことだろ」ピッタリ

梓「理屈が常識としてはおかしいけど、さわ子先生なら納得です」ピッタリ

唯梓紬澪律「・・・」

澪「がんばろうな・・・ライブ」

唯「・・・うん」

紬「これが最後だなんて・・・なんか実感がないわ」

梓「・・・・・・」

律「おいおいおいおい!おまえら始まる前からしめっぽくするなっつーの!!」

律「さていよい 和「けいおん部、準備できたか?」

律「」

紬「和くん!」

和「あ、律今なんか言おうとしたか?」

律「いえいえ、いいんですよ、どうせ俺なんて最後までこんな扱いで、どうぞしゃべってくださいってーの」

澪「いじけるなよ・・・」

律「み、澪!お前は俺のこと心配してくれ 澪「それで、和、なにかようか?」

律「」
836 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/11/02(水) 02:41:34.78 ID:CVCL84ED0
和「・・・あ、あぁ、うん。去年まではけいおん部の演奏で学園祭は終了だったんだけど」

唯「そうだっけ?」

紬「そうだった気がしないでもないような・・・」

澪「いつも演奏終わったらすぐに部室に楽器片付けに行ってたから後のことってわからないな」

和「で、な。今年はけいおん部の後にも演奏したいっていうバンドがいるから
・・・よかったらけいおん部は演奏が終わったら楽器を片付けに戻らないでそのまま講堂内にいてくれないかな?」

律(・・・あ、そっか。こいつらが楽器片付けに部室戻ったら意味ないのか。うっかりしてたぜ)

律(ナイス和)グッ!

和「? (なんだ律のやつ、目でも痛いのか?)」

澪「へー。そうなのか」

紬「ジャズ研の人?」

和「いや、なんというか・・・一般応募というか」

唯「そういうのも出来るんだね〜私しらなかったよ!!」

梓「俺も初耳ですね」

和「俺らの3年間じゃステージでパフォーマンスしたいっていう生徒がいなかったからな、
  何年か前はそういう個人の人のステージが主だったみたいだけど」

律(じゃあ俺らが久しぶりに個人の部ってわけなのかぁ〜)ヘー

和「まぁ、そういうことだから、一応伝えとくな」

澪「ん。ありがとう和」

紬「和くんは今からどうするの?」
837 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/11/02(水) 02:43:20.44 ID:CVCL84ED0
和「俺は仕事だから舞台袖にずっといるけど?」

紬「そっか・・・!!」ニコニコ

和「?」

唯「あぁ!もう!!和ちゃんは相変わらず女心がわかってないねぇ〜〜」チッチッチッ

和「な、なんだよ・・・唯・・・てか、相変わらずって・・・」

唯「ムギちゃんは和ちゃんに演奏聴いててもらいたいんだよ!!」イワセンナハズカシイ

紬「ちょ、ちょっと、唯ちゃん・・・!?」

和「・・・・・・」

唯「照れるな照れるな、ムギちゃんよ!
和ちゃんはこういうのほんっとに鈍いから言ったほうがいいんだよっ!!」

梓「・・・・・・」

律「いきなり黙ってどうしちゃったのかなぁ〜あずにゃん」ニヤニヤ

梓「・・・いえ、別に。てか、あずにゃんやめてください。虫唾が走ります」

律「」

和「・・・あ、あぁ・・・なるほどね。紬」

紬「あ、・・・・え、えと、そのね、和くん、いそがしいなら唯ちゃんの言ったこと気にしなくていいからね?」

和「なんというか・・・。その、けいおん部の演奏、一番傍で聴きたくてこの仕事してるとことか、さ、ほら、あるから」

紬「・・・」

和「だから、その・・・。ちゃんと聴いてるからいつもどおりがんばれよ。演奏楽しみにしてるから」

紬「・・・」

紬「・・・うん、ありがとう、和くん。私がんばるから」

和「ん」
838 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/11/02(水) 02:43:58.11 ID:CVCL84ED0
和「俺は仕事だから舞台袖にずっといるけど?」

紬「そっか・・・!!」ニコニコ

和「?」

唯「あぁ!もう!!和ちゃんは相変わらず女心がわかってないねぇ〜〜」チッチッチッ

和「な、なんだよ・・・唯・・・てか、相変わらずって・・・」

唯「ムギちゃんは和ちゃんに演奏聴いててもらいたいんだよ!!」イワセンナハズカシイ

紬「ちょ、ちょっと、唯ちゃん・・・!?」

和「・・・・・・」

唯「照れるな照れるな、ムギちゃんよ!
和ちゃんはこういうのほんっとに鈍いから言ったほうがいいんだよっ!!」

梓「・・・・・・」

律「いきなり黙ってどうしちゃったのかなぁ〜あずにゃん」ニヤニヤ

梓「・・・いえ、別に。てか、あずにゃんやめてください。虫唾が走ります」

律「」

和「・・・あ、あぁ・・・なるほどね。紬」

紬「あ、・・・・え、えと、そのね、和くん、いそがしいなら唯ちゃんの言ったこと気にしなくていいからね?」

和「なんというか・・・。その、けいおん部の演奏、
一番傍で聴きたくてこの仕事してるとことか、さ、ほら、あるから」

紬「・・・」

和「だから、その・・・。ちゃんと聴いてるからいつもどおりがんばれよ。演奏楽しみにしてるから」

紬「・・・」

紬「・・・うん、ありがとう、和くん。私がんばるから」

和「ん」
839 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/11/02(水) 02:45:12.64 ID:CVCL84ED0
唯「いいねぇ〜若いって青春だヨォ〜」ニヤニヤ

澪「唯だって若いだろ? 一生懸命がんばってきたんだ」トンッ

唯「あ・・・」

澪「お互い、気持ちが伝わるように精一杯唄おうなっ!」ニコッ

唯「・・・澪ちゃん」

律「澪の左手が唯の右肩に・・・!!」

梓「秋山先輩からボディタッチってなんだか新鮮ですねぇ」

律「ん〜・・・まぁ、なんだかんだで澪も緊張してんじゃねーの?」スゥ

ガシッ

梓「なんすか、その右手の動きは」

律「いや、俺らも仲良く肩でも組もうかと」アハハハハ

梓「折られたい?」ニコッ

律「おれれなくないでぇーすっ!」ニコッ

梓「まぁ、本番前に馬鹿なことしませんけどね、律先輩みたく」パッ

律「お、やけに素直に腕をはなしたな」

梓「緊張してます?」

律「誰に言ってるんだ〜い、あ〜ずさくんよぉ〜」

梓「手、めっちゃぬれてましたけど」

律「」

律「ぬ、ぬれてねーし!?これ、あれだし!!汗っつーか、体液だしっ!?」フキフキフキフキ

梓「・・・」

梓「律先輩」
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/11/02(水) 02:47:56.45 ID:CVCL84ED0
律「な、なんだよ、改まって」

梓「・・・今まで散々リズムキープのこと言ってきましたけど」

律「お、おう・・・(なんだ?本番前まで怒られるのか?)」

梓「今日はもう今まで言ったこと忘れてください」

律「・・・」

律「・・・」

律「・・・へ?」

梓「先輩が作ったんだ、この部は。最後くらい、好きに暴れたって文句いいませんよ」ニコッ

律「・・・」

梓「・・・なんか言ってくださいよ、木っ端恥ずかしいじゃないですか」

律「へ?・・・あ、あぁ・・・・なんつーかよ梓」

梓「はい」

律「・・・がんばるか」ヘヘッ

梓「はい。がんばりましょう、律先輩!」ヘヘッ
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/11/02(水) 02:49:03.74 ID:CVCL84ED0
30通りめ 続く
コメントありがとうございます
842 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(関東) :2011/11/02(水) 03:43:58.50 ID:q8m0bgKAO

良かったよ
843 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(長野県) [sage]:2011/11/06(日) 00:50:23.08 ID:A2i83tWbo
乙乙
844 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(関東) :2011/11/07(月) 05:12:50.68 ID:HjDJZVRAO
梓と唯には、幸せになってもらいたい
845 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区) [sage]:2011/11/17(木) 18:25:31.62 ID:COo6ZdMeo
まだかな
846 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [1です]:2011/12/04(日) 23:24:46.05 ID:8nVdtgbz0
ここをいつまでも借りておくわけにもいかないのでいったんHTML化だそうと思います。
自分の力不足と精神的な持続力のなさが原因です。
読んでくださっていた方、大変申し訳ないです。
本当にごめんなさい。
847 :梓塩 ◆aZSio..p4w :2011/12/04(日) 23:36:39.45 ID:YWv38xOUo
>>846
なんだと?!
848 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(不明なsoftbank) [sage]:2011/12/04(日) 23:46:22.95 ID:hGrqWceco
偽者め!騙されないぞ
849 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/05(月) 00:10:13.67 ID:wynk8kkao
いったんHTML化はもう二度と戻ってこないフラグだお
3ヶ月いっぱい悩んでもいいんだお
850 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/05(月) 02:36:05.21 ID:XGeJzgVIO
詰んだ
851 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東) :2011/12/05(月) 05:41:52.82 ID:Ohmv5p4AO
結局逃げんのかwwww
852 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/05(月) 06:02:05.00 ID:kKr1LScBo
面白かったから楽しみにしてるんだけどな・・
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