このスレッドはSS速報VIPの過去ログ倉庫に格納されています。もう書き込みできません。。
もし、このスレッドをネット上以外の媒体で転載や引用をされる場合は管理人までご一報ください。
またネット上での引用掲載、またはまとめサイトなどでの紹介をされる際はこのページへのリンクを必ず掲載してください。

律「明日までに頼む!!」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

1 :1 :2011/05/26(木) 23:09:24.58 ID:XEShaTRJ0
時計は深夜2時をさしていた。

真っ暗な部屋にカタカタという無機質な音だけが響く。

「ふぅ・・・やっぱりこんな急には無茶だったかも・・・」

そういってキーボードから手を離し、一度大きく伸びをする。
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
このスレッドを閲覧することはできますが書き込むことはできませんです。
もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

2 :1 :2011/05/26(木) 23:11:07.78 ID:XEShaTRJ0
「でも、私が頑張らなくちゃ。皆が動けないもん!」

紅茶を少し口にして、もう一度パソコンと向かい合った。

「明日の朝には必ず間に合わせる…って、もう今日だった」



まだ眠れそうには無さそうだ。
―――――――――――――
―――――――――
―――――
3 :1 :2011/05/26(木) 23:12:55.38 ID:XEShaTRJ0
立秋とは名ばかりの猛暑が続く夏休み、
2人は部活を終え、帰路についていた。


学校を出てから律はずっと、何か物悲しげな顔をしている。
そして思いついたかのように急に口を開いた。
律「澪ー。これからさ、皆ずっと一緒で楽しく過ごしていられるかな?」
澪「!?って何言い出すんだよ!!そうに決まってるだろ」
律「そっか。なら安心だ」
また律は口を閉じる。澪はいつにもまして静かな律が少し心配だった。
4 :1 :2011/05/26(木) 23:13:09.83 ID:XEShaTRJ0
立秋とは名ばかりの猛暑が続く夏休み、
2人は部活を終え、帰路についていた。


学校を出てから律はずっと、何か物悲しげな顔をしている。
そして思いついたかのように急に口を開いた。
律「澪ー。これからさ、皆ずっと一緒で楽しく過ごしていられるかな?」
澪「!?って何言い出すんだよ!!そうに決まってるだろ」
律「そっか。なら安心だ」
また律は口を閉じる。澪はいつにもまして静かな律が少し心配だった。
5 :1 :2011/05/26(木) 23:13:55.20 ID:XEShaTRJ0
それも仕方の無いことかもしれない。
律の弟、聡が先月に特発性心筋症を引き起こしたのだ。
心臓移植をしなければ、持って2〜3年だと医者は言っていた。
しかし心臓移植を受けるためには1億円近いお金が必要になるが、
田井中家にはそんなお金用意できるはずは無かった。

その事は、律は軽音部ではまだ澪にしか話していない
6 :1 :2011/05/26(木) 23:15:01.03 ID:XEShaTRJ0

律「・・・そうだみおー、コンビニいこーぜー!」
  心配する澪を察したかのように明るく振舞い、誘いを振った。
澪「わかったよ、どうせ拒否権無いんだろ・・・」
律「さすが澪さんご馳走様です☆」
澪「ち・ょ・う・しに乗るな!!!」
律「いてっ!すみませんすみません・・・」
7 :1 :2011/05/26(木) 23:15:28.08 ID:XEShaTRJ0
小さな買い物袋を片手に持ちコンビニから出た二人は、
先ほどと変わらぬ雰囲気でまた歩き出した。

右手で痛みの引かぬ頭をさすり、左手でアイスを少しづつ味わう。
気だるそうに律が口を開いた。
律「あーあ、何か楽しいこと無いかなーみおー?」
  いつものような楽天的な律の発言に、半ば呆れながら澪が返事をする。
澪「何言ってんだ律、お前はいつも楽しそうに生きてるだろうが・・・」
8 :1 :2011/05/26(木) 23:15:58.66 ID:XEShaTRJ0
律「それは確かに否定出来ません☆でもさー・・・今年はむぎん家で合宿も無し、
  夏祭りも行かず、皆でプールにいも行かず!これで夏休みと言えるのですか!?」
澪「まぁ確かにな。明日皆に提案してみるか?」
律「さんせーでーす」

舞い上がってスキップをしだした律が、アイスを道路に落とし急にうな垂れた。
澪が黙って律の肩を叩き並んで歩いていく。
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:16:28.30 ID:nkj/8HJSO
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:16:57.64 ID:nkj/8HJSO
11 :1 :2011/05/26(木) 23:18:17.51 ID:XEShaTRJ0

公園の前を通った時、澪が恥ずかしそうに口を開いた。

澪「ごめん、ちょっとトイレ行っていい・・・?」

律「おいおい、さっきコンビニでいけばよかったのに。いいけどさ。」

澪「すぐ戻るから待ってて。」

律「そりゃ着いては行かねーよ(笑)行って来い」

そして早足で澪がトイレへかけて行った。
律は、半分ほどしか食べられなかったアイスのごみをゴミ箱に捨て、
ベンチに座って待つことにした。
12 :1 :2011/05/26(木) 23:18:54.26 ID:XEShaTRJ0
しかし、15分・・・いや20分ほど経っただろうか。
ひたすら待ったが一向に出てこない。
じっとしていると、汗が滝のように滴り落ちてくる。

律「・・・・・・・・・暑い。」

流石に律も心配になり様子を見に行く事にした。

女子トイレの中へ入り、個室は1つしか無いなので大声で澪を呼ぶ。

律「みーーおーーちゃん。無事ですかー?・・・・・・」

返事が無い。
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:19:12.79 ID:nkj/8HJSO
つまらんから書くな
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:20:02.54 ID:nkj/8HJSO
かえれ
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/05/26(木) 23:20:37.55 ID:QSuhhU7Fo
>>13は他のスレでも同じ様なレスしてる荒らしだから気にすんな

続けろ
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:20:40.65 ID:nkj/8HJSO
作家気取りはキモい
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:21:08.78 ID:nkj/8HJSO
   。
    〉
  ○ノ イヤッホォォ!
 <ヽ |
 i!i/, |i!ii ガタン
 ̄ ̄ ̄ ̄
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:22:12.31 ID:nkj/8HJSO
   。
    〉
  ○ノ イヤッホォォ!
 <ヽ |
 i!i/, |i!ii ガタン
 ̄ ̄ ̄ ̄

>>1は……
19 :1 :2011/05/26(木) 23:22:45.26 ID:XEShaTRJ0
律「おいおい・・・何やってんだよ。でてこーい!
  出てこないなら入っちゃうぞー?」

そう言って律がノブに手をかけ少し引くと、鍵は開いていた。

律「開いてんのか?はいるz・・・!?!?」



目に映ったのは気絶した澪と、知らない人。
顔は良く見えなかったがおそらく体格から考えると男だろう。

次の瞬間男の右手からバチバチと音が聞こえ、律は気を失った。
20 :1 :2011/05/26(木) 23:23:33.72 ID:XEShaTRJ0

――――――――――――――――――――

―――――――――――――――
目を覚ますと、律は全く見知らぬ場所にいた。

まだ意識があまりはっきりしないまま辺りを見回す。
一面石造りでかなり古びた感じの、まるで映画にでも出てきそうな小洒落た部屋だ。

広さは約8畳と言った所だろう。
微かに香る磯の匂いで、海が近い事がわかった。

律「なんだこれ・・・どこだ?ここ」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:24:19.30 ID:nkj/8HJSO
つまらんから
22 :1 :2011/05/26(木) 23:24:51.46 ID:XEShaTRJ0
部屋には、大きな扉が一つと向かい側に窓、部屋の端に大きな棚のような物がある。

中には古ぼけたとても長いロープやら色んな工具が詰め込まれている。

扉の横には、1から8までのボタンらしき物が付いている。
自分のバッグなど荷物はいくら見渡しても見つからない。

窓の外を眺めるとやはり一面海が広がっている。
下まではそれなりの高さで、何メートルなのか検討がつかない。


窓の鍵は壊れていて、とても開きそうにない。
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:25:22.71 ID:nkj/8HJSO
地の文がうざったいから

消えてマジで
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:27:12.76 ID:nkj/8HJSO
        _,, -―――‐- 、
      ,,-''´           `''-、
    /                   \
   ./      ノノ)ノ ̄ ̄リノ\    .'、
.    |     .,ノリ'´ '´  ―'´  \  |
    .|    ,'  ´ ̄`ヽ     ''⌒ヽ, リ
.   |   ./ .(  ., =、   , ., =、 .ノ゙
    i⌒'リ .|  `.く_ ・._) , 〈 .く_ ・_)ヽ     
    |(.ヽ|ノ.      _ノ   '、ヽ_  〉     今は僕ですけどね
    .ト、_,イ \        (c、,ィ)    /     
    リ ノ.|           ,.へへ、 .イ     
    ノ/ \     、_∠ィ'lエlュ.レ /      
    /ヽ i \     ヽ二.ン ./         
 _,, -く  \.   `''-、   ン '、 /     
      \  `"''ー―\__ノ''- ,,_    
       \       ,ノ
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:28:08.99 ID:nkj/8HJSO

        | ,.-''" ̄ ̄ ̄ `"''-,,  .ヽ
        |./           ',   ',
        /-      -     i   .|
        /⌒ヽ    /⌒     .|   |
       ,' - `  ´  -      |  .|
       |.ノニ・、〉 ,  ./・ニヽ     |/,⌒i
       |  ̄./     ̄       .>ノ.| けいおんSSなんざ、そんなもんや
        .',  .|   -、       .、_ノ
.;:'"_ヽ     . ヽ  `フj⌒´     / ./ .|
| .;' '; .i _   .|ヽ ( r、ヽ,   ./   /  |
.',ヽノ.,'   ̄ ̄ ヽ、(`´シ      ./  .|
. `'ー' ノノ     |\ ̄      / /  |
     フーッ  |. ヽ___/  ,'   .|
           |ヽ_______,,-''"|
        ''"´ヽ           ノ`"''
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:29:13.66 ID:nkj/8HJSO
        _,, -―――‐- 、
      ,,-''´           `''-、
    /                   \
   ./      ノノ)ノ ̄ ̄リノ\    .'、
.    |     .,ノリ'´ '´  ―'´  \  |
    .|    ,'  ´ ̄`ヽ     ''⌒ヽ, リ
.   |   ./ .(  ., =、   , ., =、 .ノ゙
    i⌒'リ .|  `.く_ ・._) , 〈 .く_ ・_)ヽ     
    |(.ヽ|ノ.      _ノ   '、ヽ_  〉     左が打てんわ
    .ト、_,イ \        (c、,ィ)    /     
    リ ノ.|           ,.へへ、 .イ     
    ノ/ \     、_∠ィ'lエlュ.レ /      
    /ヽ i \     ヽ二.ン ./         
 _,, -く  \.   `''-、   ン '、 /     
      \  `"''ー―\__ノ''- ,,_    
       \       ,ノ
27 :1 :2011/05/26(木) 23:30:22.07 ID:XEShaTRJ0
律「何の冗談だよ!出るぞこんなとこ!」

そう叫び扉の前に立ち手をかけたが、押しても引いてもスライドさせてもびくともしない。
どれだけ力をこめても一向に開く気配がしない。

律「・・・こっちも鍵かかってるな。どっちからも出しません、ってか」
扉を背もたれにし、力なく座り込んだ。

律「これはもしかして拉致・・・監禁されたのか?」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:31:35.94 ID:nkj/8HJSO
        _,, -―――‐- 、
      ,,-''´           `''-、
    /                   \
   ./      ノノ)ノ ̄ ̄リノ\    .'、
.    |     .,ノリ'´ '´  ―'´  \  |
    .|    ,'  ´ ̄`ヽ     ''⌒ヽ, リ
.   |   ./ .(  ., =、   , ., =、 .ノ゙
    i⌒'リ .|  `.く_ ・._) , 〈 .く_ ・_)ヽ     
    |(.ヽ|ノ.      _ノ   '、ヽ_  〉     この>>1は頭が
    .ト、_,イ \        (c、,ィ)    /     
    リ ノ.|           ,.へへ、 .イ     
    ノ/ \     、_∠ィ'lエlュ.レ /      
    /ヽ i \     ヽ二.ン ./         
 _,, -く  \.   `''-、   ン '、 /     
      \  `"''ー―\__ノ''- ,,_    
       \       ,ノ
29 :1 :2011/05/26(木) 23:31:48.70 ID:XEShaTRJ0
目の前に広がるあまりに非現実的な光景に、律は動揺を隠し切れないようだ。

律「いやいやいや、そんなはず無い!だって確か、部活終わって澪とコンビニ行って
  アイス買って澪が公園のトイレ行って・・・トイレの中に」


あの時の冷たい現実が律の脳裏をよぎった。

律「まさか、ほんとに誘・・・」

言葉を遮られるように、ポケットからシンプルな機械音が鳴り響く。
驚いて少し声を上げてしまったが、落ち着きを取り戻しポケットから音の正体を
取り出した。
30 :1 :2011/05/26(木) 23:32:47.92 ID:XEShaTRJ0
律「これは・・・iPhone?」

律のポケットの中の音の主は、見覚えの無いiPhoneだった。

iPhoneにはAM9時を知らせる画面が表示されていた。

律「もう9時か・・・なんか何日も眠らされてたような気がするけど」
そう言いながら、ひとまずアラームを停止させた。

律「そうだ、これで電話を...!」

淡い期待を込めて電話アイコンに指で触れる。
31 :1 :2011/05/26(木) 23:33:38.54 ID:XEShaTRJ0
しかし、iPhoneは無情にも
〔起動制限されています エラー419cf〕

簡単に助け出してくれそうには、無い。


他の機能も全て同じ事が表示され、期待は脆く崩れ去った。
おもむろに次のページをめくると、
[ルール説明][チャット]と書かれた2つのアイコンがあった。

不審に思いながらもルール説明のアイコンに触れる。

エラー表示は、出ない。
正しく起動したようだ。
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:33:47.65 ID:nkj/8HJSO
        _,, -―――‐- 、
      ,,-''´           `''-、
    /                   \
   ./      ノノ)ノ ̄ ̄リノ\    .'、
.    |     .,ノリ'´ '´  ―'´  \  |
    .|    ,'  ´ ̄`ヽ     ''⌒ヽ, リ
.   |   ./ .(  ., =、   , ., =、 .ノ゙
    i⌒'リ .|  `.く_ ・._) , 〈 .く_ ・_)ヽ     
    |(.ヽ|ノ.      _ノ   '、ヽ_  〉     あ
    .ト、_,イ \        (c、,ィ)    /     
    リ ノ.|           ,.へへ、 .イ     
    ノ/ \     、_∠ィ'lエlュ.レ /      
    /ヽ i \     ヽ二.ン ./         
 _,, -く  \.   `''-、   ン '、 /     
      \  `"''ー―\__ノ''- ,,_    
       \       ,ノ
33 :1 :2011/05/26(木) 23:34:56.33 ID:XEShaTRJ0
動画再生の画面になり、殆ど真っ暗で何も見えないまま声が聞こえる。

「おはよう律、良い目覚めだったかい?

仲間が随分乱暴に連れて来たみたいで申し訳ない。

ここは日本から遠く離れた孤島だ。

そしてボクはこの島の住民、目的を率直に言うと君達とゲームがしたい。

君たちの脱出をかけたゲームを。
34 :1 :2011/05/26(木) 23:39:14.31 ID:XEShaTRJ0
この建物は大きく分けて2つのエリアに分かれている。

エリアごとにボクが課題を出すから、それを協力し合ってクリアして欲しい。

 全部クリアしたら確実に日本へ帰す事を約束する。ボク、嘘は嫌いだからね。

 もしクリアできなかった場合、日本へは帰れません。

 その場合こちらから身体的危害を加えたりは一切しないけど・・・後長くて2,3日の命だ。
35 :1 :2011/05/26(木) 23:40:33.35 ID:XEShaTRJ0
さて。まず第一の課題は、今居るのは同じ部屋が縦に8部屋重なっている棟だ。

 灯台のような物を想像してくれたらいい。

 その順番を一番上を1とし、自分の番号を当てるという物だ。

 わかったら扉の横にあるボタンを押して、全員押して正解ならクリア。

 簡単だろ?

 では、説明は以上。横にあったチャットアイコンを起動すれば、
 他の部屋の7人とも連絡が取れるから使いたければどうぞ」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:40:56.17 ID:nkj/8HJSO
        _,, -―――‐- 、
      ,,-''´           `''-、
    /                   \
   ./      ノノ)ノ ̄ ̄リノ\    .'、
.    |     .,ノリ'´ '´  ―'´  \  |
    .|    ,'  ´ ̄`ヽ     ''⌒ヽ, リ
.   |   ./ .(  ., =、   , ., =、 .ノ゙
    i⌒'リ .|  `.く_ ・._) , 〈 .く_ ・_)ヽ     
    |(.ヽ|ノ.      _ノ   '、ヽ_  〉     はよ肩治せや
    .ト、_,イ \        (c、,ィ)    /     
    リ ノ.|           ,.へへ、 .イ     
    ノ/ \     、_∠ィ'lエlュ.レ /      
    /ヽ i \     ヽ二.ン ./         
 _,, -く  \.   `''-、   ン '、 /     
      \  `"''ー―\__ノ''- ,,_    
       \       ,ノ
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:41:28.07 ID:nkj/8HJSO

        | ,.-''" ̄ ̄ ̄ `"''-,,  .ヽ
        |./           ',   ',
        /-      -     i   .|
        /⌒ヽ    /⌒     .|   |
       ,' - `  ´  -      |  .|
       |.ノニ・、〉 ,  ./・ニヽ     |/,⌒i
       |  ̄./     ̄       .>ノ.| やかましいわボケ
        .',  .|   -、       .、_ノ
.;:'"_ヽ     . ヽ  `フj⌒´     / ./ .|
| .;' '; .i _   .|ヽ ( r、ヽ,   ./   /  |
.',ヽノ.,'   ̄ ̄ ヽ、(`´シ      ./  .|
. `'ー' ノノ     |\ ̄      / /  |
     フーッ  |. ヽ___/  ,'   .|
           |ヽ_______,,-''"|
        ''"´ヽ           ノ`"''
38 :1 :2011/05/26(木) 23:41:28.46 ID:XEShaTRJ0
そこで動画は終わった。

律「・・・なんだそれ?ドラマの中じゃあるまいし・・・」

得意の強がりにも、半分諦めたのか覇気を失っていた。
しぶしぶ隣のチャットアイコンに指を触れる。

起動すると、どこか少し懐かしいと言えば聞こえがいいが、
単に古臭いチャットウインドウが表示された。
39 :1 :2011/05/26(木) 23:45:36.90 ID:XEShaTRJ0
―りつが入室しました―

みお:やっとか律!

ゆい:相変わらずりっちゃん隊員はお寝坊さんですな

のどか:とにかく、8人がこれではっきりしたわね。


見覚えのある名前が浮かび少しほっとしたが、
しかし、当然ほっとしている場合では無い。

律もすかさず発言をした。
40 :1 :2011/05/26(木) 23:47:20.48 ID:XEShaTRJ0
りつ:よかった、見覚えのある皆様方だ。で8人って誰?

つむぎ:軽音部の5人と・・

うい:平沢憂です。

じゅん:なぜか私もいます!鈴木純です!

のどか:で、私の計8人と言うわけ。
41 :1 :2011/05/26(木) 23:53:48.25 ID:XEShaTRJ0
りつ:なるほど。で、皆はもう状況は掴めたのか?

うい:認めたくないですけどね。

みお:上に同じ。でも従う以外にどうしようもなさそう・・・

ゆい:とっくに把握してるよー、りっちゃんが起きる前に笑

りつ:はいはい。こんな馬鹿げた冗談・・・やるしか、無いのか?

つむぎ:んー、ほんと馬鹿げた冗談だけど、ほっぺを抓ったら痛かったわ

じゅん:残念ながら夢では無いみたいです!
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:54:47.42 ID:nkj/8HJSO
        _,, -―――‐- 、
      ,,-''´           `''-、
    /                   \
   ./      ノノ)ノ ̄ ̄リノ\    .'、
.    |     .,ノリ'´ '´  ―'´  \  |
    .|    ,'  ´ ̄`ヽ     ''⌒ヽ, リ
.   |   ./ .(  ., =、   , ., =、 .ノ゙
    i⌒'リ .|  `.く_ ・._) , 〈 .く_ ・_)ヽ     
    |(.ヽ|ノ.      _ノ   '、ヽ_  〉     へいへーい
    .ト、_,イ \        (c、,ィ)    /     
    リ ノ.|           ,.へへ、 .イ     
    ノ/ \     、_∠ィ'lエlュ.レ /      
    /ヽ i \     ヽ二.ン ./         
 _,, -く  \.   `''-、   ン '、 /     
      \  `"''ー―\__ノ''- ,,_    
       \       ,ノ
43 :1 :2011/05/26(木) 23:55:14.22 ID:XEShaTRJ0
律は少し期待していた。
そろそろ誰かがドッキリのネタ晴らしをする事を。

律「おいおい・・・もう逃げ道は、無いか」


りつ:ドッキリのネタ晴らしがあるなら誰か早く頼むぞホントに

ゆい:残念ですがそんなプランは有りません!

みお:律、それはお前だけじゃなくて7人全員の意見だ。

どうやらやるしか無さそうだ。
ふと窓の外を眺めると、とても気持ちのいい青空が広がっていた。
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/05/26(木) 23:55:21.84 ID:nkj/8HJSO

        | ,.-''" ̄ ̄ ̄ `"''-,,  .ヽ
        |./           ',   ',
        /-      -     i   .|
        /⌒ヽ    /⌒     .|   |
       ,' - `  ´  -      |  .|
       |.ノニ・、〉 ,  ./・ニヽ     |/,⌒i
       |  ̄./     ̄       .>ノ.| このSSはゴミやな
        .',  .|   -、       .、_ノ
.;:'"_ヽ     . ヽ  `フj⌒´     / ./ .|
| .;' '; .i _   .|ヽ ( r、ヽ,   ./   /  |
.',ヽノ.,'   ̄ ̄ ヽ、(`´シ      ./  .|
. `'ー' ノノ     |\ ̄      / /  |
     フーッ  |. ヽ___/  ,'   .|
           |ヽ_______,,-''"|
        ''"´ヽ           ノ`"''
45 :1 :2011/05/26(木) 23:56:58.77 ID:XEShaTRJ0
りつ:仕方ない。なら、一丁やってやろうか

あずさ:ハイ!やってやるです!

みお:ま、やらないと帰れ無さそうだしな

のどか:流石部長さん・・・と言ったところかしら。

ゆい:とりあえず、皆の階数を当てればいいんだよね?
46 :1 :2011/05/27(金) 00:00:18.55 ID:UkOMYCXl0
つむぎ:でも、部屋に閉じ込めれられたままじゃ・・・

みお:こんな閉じ込められてちゃどうしようも無いよな

あずさ:確かにみお先輩の言う通り…


律にもどうすればいいのかはわからなかった。

ひたすら考えているつもりだか、まずどうすればいいかが浮かばない。
おそらく皆同じなのであろう、誰もなかなか発言をしない。
47 :1 :2011/05/27(金) 00:03:56.59 ID:UkOMYCXl0
のどか:とりあえず皆部屋の様子を教えて?

うい:出口と窓があって、どっちも開きません。扉の横にはボタンがあります。

みお:大きな棚があって、色んな物が突っ込んであるな

あずさ:一緒ですね。窓の外は一面海です。
48 :1 :2011/05/27(金) 00:07:13.38 ID:UkOMYCXl0
ゆい:私もー!

つむぎ:私もね

りつ:じゃあ、皆同じ部屋か。

うい:みたいですね
49 :1 :2011/05/27(金) 00:08:38.26 ID:UkOMYCXl0
じゅん:あの…私もそんな感じなんですけど、窓を外から塞がれてるのか真っ暗です

みお:真っ暗…?

のどか:わざと外を見えなくしたのかしら?

うい:怪我しないように気をつけてね…

律「真っ暗か。確かに偶然窓が外から塞がれてるなんて考えられないし…」
50 :1 :2011/05/27(金) 00:17:20.88 ID:UkOMYCXl0
何か意味があると思っても、普段使わない部分の頭はなかなか働いてくれない。
何も出て来ない悔しさで髪を掻き毟りながら少しイラついた声を上げた。

考えている最中に、唯が閃いたように発言する。

ゆい:もしかして、塞がれてるんじゃなくてさ地下だったりしないかな?

あずさ:確かにそれはあるかもしれませんね
51 :1 :2011/05/27(金) 00:20:26.96 ID:UkOMYCXl0
みお:なら純は一番下ってことになるけど

律「なるほど、その考えは無かったなー。でも…」
律の中に何かが引っかかる。

りつ:でも、何かが引っかかるんだよな…

のどか:上に同じ、ね
52 :1 :2011/05/27(金) 00:22:15.18 ID:UkOMYCXl0
沈黙が続く。
もちろん、無音はずっと前から続いているのだが。

うい:あの、ちょっと思ったんですけど

ゆい:どうしたのうい?

うい:この建物ってそもそもは多分普通の建物ですよね?ということは、地下は普通窓を作らないと思います。
53 :1 :2011/05/27(金) 00:23:46.68 ID:UkOMYCXl0
あずさ:そっか。そりゃそうだ・・・

つむぎ:よく考えたら当たり前ね

りつ:とにかく、確かに地下って可能性は無いな

ゆい:でも、結局どうしたらいいのかな
54 :1 :2011/05/27(金) 00:24:31.59 ID:UkOMYCXl0
律「確かになー、だからなんだよって話だしな」

胸のモヤモヤが取れた所で、進展は無い。

仰向けで大の字に寝転がる。
ふと視線を横に向けると、棚に無造作に放り込まれたボロボロの縄が目に入った。

律「窓割ったら、外には出れるか。でも出た所で…そもそも結構丈夫そうだから割れねーな」
ふっとため息を吐いた。

ゆい:いっそ、皆で窓から逃げよっか?
55 :1 :2011/05/27(金) 00:26:18.99 ID:UkOMYCXl0
あずさ:冷静になって下さい

みお:同じく。

律「ったく、私かっつーの。」

そう小さくつぶやき、窓の外を眺めると鳥が楽しそうに空を舞っている。
学校、部活、家族、色々な事がふと頭をかすめる。
56 :1 :2011/05/27(金) 00:28:32.33 ID:UkOMYCXl0
律「もし割れたら…ん?

  そうか」
律は額の汗をぬぐいながら、あわててiPhoneを手に取った。

りつ:なあむぎ、ガラス割れるか?

むぎ:多分割れると思うけど、私だけでも逃げ出すの?
57 :1 :2011/05/27(金) 00:30:05.77 ID:UkOMYCXl0
りつ:違う、もし同じ面に窓があれば、

  窓割って下にロープ垂らせば下の階が分かるんじゃないか?

みお:…こいつほんとに律か?

つむぎ:りっちゃん凄いわ!やってみる、任せて

じゅん:けがしないようにして下さい

ゆい:むぎちゃん、逞しい子
58 :1 :2011/05/27(金) 00:33:50.21 ID:UkOMYCXl0
律「…ちょっと前進かな」
律の顔に、微かに活気が戻ったように見えた。

つむぎ:やっぱり手じゃ無理だっから、棚投げつけたら簡単に割れたわ!

のどか:ほんとに割ったのね…

じゅん:流石ですむぎ先輩!

あずさ:コメントし辛いです…
59 :1 :2011/05/27(金) 00:34:55.07 ID:UkOMYCXl0
みお:とりあえず、さっそくロープ垂らしてみてくれむぎ

りつ:むぎはゆっくり目に垂らして、もし見えたら「見えた」って発言してくれ

つむぎ:じゃあ行くわね

律は入力欄に「見えた」と入力し、すぐ対応出来るようした。

うい:見えました
みお:見えた
ゆい:見えたよ
のどか:見えたわ
あずさ:見えました

律の視界にロープは、映らなかった。
入力欄をクリアした。
60 :1 :2011/05/27(金) 00:38:10.23 ID:UkOMYCXl0
りつ:見えなかったのは、私と純だけか。

のどか:整理すると、紬憂澪唯私梓は確定ね。

ゆい:案外いけそうだね

みお:んー…でも、あと律と純が何処なのかがわかんないからな。

うい:発言の時間間隔から言って、間には入らないと考えられます。

あずさ:どうしましょう…
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/05/27(金) 00:40:05.67 ID:o09yJfYyo
律「とある夏の日の話」
と同じっぽいけどなんか関係あるの?
62 :1 :2011/05/27(金) 00:40:13.31 ID:UkOMYCXl0
下唇を噛み、苦い表情を律は浮かべていた。
律「どうすりゃいんだ…?私は高さから行って一番下は無い、むぎにロープ上に投げてもらっても、順番で判断は出来ないし…。」

ゆい:じゃあさ、同じように上に投げたらいいんじゃない?

みお:純は外見えないから順番はわからないぞ。

それに重りを付けた所で、せいぜい1つ上の階にしか届かないだろ
63 :1 :2011/05/27(金) 00:41:13.41 ID:UkOMYCXl0
ゆい:そっかー

うい:でも、もし律さんが紬さんの上だったとしたら、

純ちゃんは分からないけどとりあえずやってみる価値はあるんじゃないですか?

つむぎ:それもそうね、やってみるわ

りつ:いつでも来い!!

律は唾を飲み、目を凝らしじっと窓の景色に集中した。
その刹那、ガラスが先端に括り付けられたロープがよたよたと下から現れ、
そして消えた。
64 :1 :2011/05/27(金) 00:42:20.12 ID:UkOMYCXl0
りつ:見えた!見えたぞ

律「よし、これで後は純さえわかれば。」

みお:よし、後は純だな

じゅん:なんか私のせいで、すみません…

ゆい:大丈夫だよ!なんとかするからね

あずさ:あとは純が、一番上なのか一番下なのか
65 :1 :2011/05/27(金) 00:42:48.48 ID:UkOMYCXl0
つむぎ:そんなの、どうやったらわかるの?

律「一番上か一番下か、外が見えない純にわかんのかよー…」

ここにきて、立ち止まる。
止まった思考が動き出す事をひたすら祈っても、なかなか案が出ずにいた。

律「どうすりゃいいのかなー?・・・こんなくそ重い棚投げるどころか、持ち上げることも出来ないしなぁ・・・」

始まって最長だろうと思われる停滞、沈黙。
何分経ったかはわからない。
道を切り開こうとしているつもりだが、誰かが切り開いてくれる事を期待していることも事実だった。
空気を淀ませないよう、と軽い気持ちで律が発言した。
66 :1 :2011/05/27(金) 00:43:16.02 ID:UkOMYCXl0
りつ:純が何処なのかわからないなら、私の上に部屋があるかどうか、あるいは梓のしたに部屋があるかどうかがわかればいいんだけどな…

みお:それがわかれば苦労しないって!

のどか:確かにね、どうすれば…ロープの先にしっかり引っ掛けるような物でも付いてれば出来たかもしれないけど

じゅん:いっそ私も窓を割って!

あずさ:あの滅茶苦茶思い棚一人で持ち上げて投げつけられるの?

じゅん:…すみません
67 :1 :2011/05/27(金) 00:43:47.83 ID:UkOMYCXl0
数分の間が空いた。
そして唯が発言する。

ゆい:わかる、わかるよ!むぎちゃん?窓の真下って海だよね?

つむぎ:うん、一面海ね

ゆい:じゃあさ限界まで下ろして、ロープが濡れてたら、あれ?

なんて言えばいいんだろ…

りつ:おーい!まじかよ

律「ったく、何が言いたいんだよー!」
68 :1 :2011/05/27(金) 00:44:15.36 ID:UkOMYCXl0
うい:梓ちゃんの所まで下ろして、そこから一階分下ろして引き上げて、

先端が濡れていたら純ちゃんは一番上、濡れて無かったら一番下…って事かな、

おねーちゃん?

ゆい:そい!どうかなこの案?

うい:おねーちゃん凄い!

のどか:確かに、唯のいう通りね

じゅん:私も活躍したい…

つむぎ:でも、梓ちゃんのところからちゃんと一階分おろせるかしら…
69 :1 :2011/05/27(金) 00:45:01.71 ID:UkOMYCXl0
みお:なら一回憂ちゃんのとこまで降ろして、手に持ってる部分に

目印付けて引き上げて、目印までの6倍の長さにして降ろせばいいんじゃないか?

つむぎ:わかった、やってみる

律「上手くいってくれ…頼む」


つむぎ:濡れてるわ、純ちゃんは最上階で決定ね

緊張の糸が一気に切れ、律はほっと胸を撫で下ろした。

ゆい:じゃあ、「純律紬憂澪唯和梓」で決まりだね
70 :1 :2011/05/27(金) 00:45:29.66 ID:UkOMYCXl0
じゅん:やったー!

あずさ:なんとかやりましたね

りつ:じゃ、さっさと脱出しようぜ

みお:そうね

つむぎ:みんな、ここまで来て間違えないようにね

律は意気揚々と立ち上がり扉の方を向き、2と書かれた扉を押した。
その顔に不安は無い。
71 :1 :2011/05/27(金) 00:45:56.93 ID:UkOMYCXl0
数秒の間が空き、重々しい音と共に扉が開いた。
とても新鮮とは言えないが、気持ちの良い風が吹き抜けた。

律「よっしゃ、第一関門クリア!」

大きくジャンプし、
思いっ切り叫びながらガッツポーズをした。

一度振り返り、長い長い時間過ごした気がする部屋を眺め、力一杯扉を閉める。
古びれた石造りの階段を、早足で下っていった。
72 :1 :2011/05/27(金) 00:46:46.44 ID:UkOMYCXl0
階段の昇り降りを何度も繰り返し、長い廊下を歩くと、同じ造りの扉が見えて来た。

律「来たか、次はいったい何だ?」

扉を開き、部屋の中へ足を踏み入れた。

辺りを見回す。広さは教室を一回り狭くした程度だろうか、床や壁は同じく古めかしい石造りだ。
先ほど入ってきた扉の横に、もう一つ扉があった。

天井はとても高い。
扉の反対側の壁には、大きなモニターがついている。

律「クリア出来たらあれ貰って帰ろっかな…」
律がモニターの迫力に思わず本音をこぼす。
73 :1 :2011/05/27(金) 00:47:56.25 ID:UkOMYCXl0
部屋の端にボロボロの机と椅子、机の上にはメモ張とペンが置いてある。
モニター側の壁に排水溝らしき物がある。

部屋の特徴はこれ位だろう。

部屋をざっと観察し終えた所で、モニターの電源が付いた。
先ほどとは別人なのだろうか、低く落ち着いた声が聞こえる。


「先ほどはどうもご苦労様です。正解お見事でした。

早速ですが次の説明に入らせていただきます。
74 :1 :2011/05/27(金) 00:48:22.63 ID:UkOMYCXl0
先ほどは階数でしたが、この棟では並び順を当てていただきます。

8部屋が横並びになっているとお考え下さい。

ちなみにこの棟は、完璧なシンメトリーになっております。

並び順が全てわかった場合、説明終了後にモニターが入力画面になりますので、

タッチで入力をお願いします。

入力にはパスワードの解析が必要になります。

パスワードはアルファベット1文字の非常に簡単なものですが、

1度でも誤入力されますとシステムが停止し脱出出来なくなりますので、慎重にお願いします。
75 :1 :2011/05/27(金) 00:48:54.20 ID:UkOMYCXl0
サービスとして、机の上にメモとペンを用意しましたのでお使い下さい。

さらに中野様の部屋にはもう一つプレゼントを用意して置きました。

では検討をお祈りしています。」

説明が終わると画面が切り替わった。画面には
[Wanders is]と表示され、その下にパスワード入力欄がある。

律「…意味わかんねーぞ。こういうのは澪や和に任せるのが得策だなー…っと」

ゆい:英語は読めません!

りつ:澪と和とむぎ、頼んだぞ!

じゅん:すみません…
76 :1 :2011/05/27(金) 00:50:48.78 ID:UkOMYCXl0
みお:まったく、お前らは

のどか:ま、皆でこれに付きっ切りになるよりか得策かも知れないわね

みお:仕方ない、じゃあ私らはしばらく机と格闘か

つむぎ:とっても責任重大ね

のどか:じゃあ肝心の並び順は皆にお願いするわね

うい:任せて下さい

あずさ:頑張ります!

先ほどの棟をクリアした事もあり、全員比べ物にならないくらい覇気があるように感じた。
77 :1 :2011/05/27(金) 00:51:57.04 ID:UkOMYCXl0
律「いい空気だな、このままさっさとクリアしてしまおっと」

ゆい:とりあえずどうしたらいいかな?

うい:そだ、梓ちゃん説明で言ってたプレゼントって何?

あずさ:プレゼントって、このはしごの事かな…皆の部屋には有りますか?

じゅん:無し!

ゆい:ずるい!

律が顔を上げ、改めて周りを見回す。
律「はしご…なんて明らかに無いよな」
78 :1 :2011/05/27(金) 00:52:24.44 ID:UkOMYCXl0
りつ:無いぜー

うい:そんなの無いよ

あずさ:じゃあやっぱりはしごがプレゼントかー…

ゆい:やっぱりはしごだから、高い所に登るんだよあずにゃん!

あずさ:まあそうなりますよね…でも上に何も無いですけどね

じゅん:きっと登ったら覗き窓があって、隣が分かるんだよ、で何か役に立つ物が置いてある。

きっとそんな感じ…だといいな笑

あずさ:そんな都合いい事あるわけ無いじゃん。でも、とりあえず登ってみるべきだよね

りつ:行動してみない事には何も始まらないしな

ゆい:あずにゃんよろしく!

うい:落ちないでね…
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 00:52:27.48 ID:sIMgZqiOo
排水溝からペンを転がして
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/05/27(金) 20:53:21.62 ID:qgmhwmbuP
どうしたかったの
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/05/27(金) 23:53:43.75 ID:c1KjWvSg0
前にvipで同じようなの読んだような?
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮崎県) :2011/06/01(水) 16:08:46.10 ID:Q30RGZH/0
りっちゃんが金より友情とって終了
83 :!ninja [sage]:2011/06/07(火) 22:40:34.56 ID:AtkVD87ro
ガンガレ
34.70 KB   
VIP Service SS速報VIP 専用ブラウザ 検索 Check このエントリーをはてなブックマークに追加 Tweet

荒巻@中の人 ★ VIP(Powered By VIP Service) read.cgi ver 2013/10/12 prev 2011/01/08 (Base By http://www.toshinari.net/ @Thanks!)
respop.js ver 01.0.4.0 2010/02/10 (by fla@Thanks!)