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兄妹SS(仮)サブイベント集 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/20(月) 23:38:37.63 ID:P3S9NJzC0
というわけで立ててみました
現行スレ:http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1300879888/
こちらではルートの募集をしております

ちなみに1〜4スレ目までのデータはこちらです
http://www1.axfc.net/uploader/H/so/136551
パスワードは「imouto」です

では、こちらでは携帯の方向けに今まで配布しかしてなかったサブイベントの方を公表していこうと思います
【 このスレッドはHTML化(過去ログ化)されています 】

ごめんなさい、このSS速報VIP板のスレッドは1000に到達したか、若しくは著しい過疎のため、お役を果たし過去ログ倉庫へご隠居されました。
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もし、探しているスレッドがパートスレッドの場合は次スレが建ってるかもしれないですよ。

ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/

旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713277692/

こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/

アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713089503/

2 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/20(月) 23:58:03.83 ID:P3S9NJzCo
妹先生 サブイベント

妹先生の補習

兄「ぐっ…あと少しで…あと少しでバイオ無セーブクリアが…!」

妹「兄さん〜寝ないんですか〜?」

兄「あ…あと少しなんだ…あと少し…!!」

妹「む〜…私先に寝ますよ?」

兄「ああ、俺もすぐに終わらせて寝に入るから…!」

妹「わかりました…では、おやすみなさい」

兄「また明日な、妹」ナデナデ
_____________
3 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/20(月) 23:58:50.77 ID:P3S9NJzCo
兄「達成…達成した…やっと…」

兄「今何時だ…?」

時計(6時ですが何か?)

兄「………」

兄「なっちまったもんは仕方ないな、うん」

兄「んじゃま…今日の用意するか…」

兄「幸い全然眠くないし…」

兄「妹も起こしてくるか」
_____________
4 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/20(月) 23:59:22.18 ID:P3S9NJzCo

登校

妹「兄さん…寝てなかったんですね…」

兄「いやホントすぐ終わったと思ってたんだけどな〜その後色々やってたら…朝になってた…」

妹「まったく…兄さんらしくないですよ?」

兄「あ〜…何で俺もあんなことしたんだろう…」

妹「やるにしても休みの日の前の日にやるべきですよ、今日テストですのに…」

兄「…え?」

妹「忘れてました?今日はテストですよ?中間テスト」

兄「……またまた御冗談を」

妹「兄さん…」

兄「すまん…」
_____________
5 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:00:18.10 ID:wmvhoZP5o
テスト中

兄「ダ…ダメだ…眠い…」

兄「せめて…せめてこの問題だけでも…」

兄「え…と…活用形…か…つ…」

兄「ぐぅ…」
_____________

キーンコーン

兄「はっ!!!!」

先生「終わりだーテスト集めるぞー」

兄「………」タラタラ

委員長「ほら、早く渡しなさいよ」

兄「…」プルプル

委員長「…あんた…」

兄「言うな…何も言わないでくれ…今の俺には慰めすら凶器…」

委員長「死ねば?」

兄「とっても辛辣!!」
_____________
6 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:00:49.30 ID:wmvhoZP5o

テスト終了後

兄「終わった…一時間だけだが長かった…」

妹「兄さんは今日テストこれで終わりですか?」

兄「ああ…テストが一時間だけで助かった…」

妹「私はこのあともう一時間あるので…」

兄「なら待っててやるよ」

妹「ホントですか?」

兄「ああ、図書室で少し寝てるな?」

妹「わかりました、では終わったらそちらに向かいますね?」

兄「おう、またあとでな〜」フワァ
______________

図書室

兄「はぁ…さすがにまずかったか…」

兄「なぜ俺はあんな無駄な記録に挑戦してしまったんだ…」

兄「いや、無駄なことに無駄に努力し、無駄に労力を費やすことこそがもしかしたら悟りへの道かもしれない、さとりん可愛い」

兄「…バカなこと言ってないで寝よう…じゃあな…無慈悲で残酷な現実…」スーッ
______________
7 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:02:55.44 ID:wmvhoZP5o
職員室

先生「よー戻ったぞ〜」

妹先生「どうでした?パッと見」

先生「あ〜…そうだな…若干一名…」ポリポリ

妹先生「どうしたんですか?姉さん?」

先生「言いにくいんだが…多分0点だ」

妹先生「ええ!?そんなに難しくした覚えはないんですが…」

先生「ああ、だってそいつ最初から最後まで寝てたしな」

妹先生「なんで起こさないんですか!」

先生「だって俺も眠かったんだもん」

妹先生「…それで何で寝てるってわかったんですか?」

先生「委員長」

妹先生「……まあいいです…それで、誰だったんですか?」

先生「信じられんとは思うが…ほれ」ピラ

妹先生「…ホントですか…?これ…」

先生「この紙切れが現実だっての」ピラピラ

妹先生「はぁ…兄君は今どこですか?」

先生「もう帰ったんじゃねえの?あいつ、今日一時間だし」

妹先生「妹さんは…二時間のはずだからどこかで待ってるはず…」

先生「ならどっかで寝てるんじゃないか?終わった後も眠そうだったし」

妹先生「…ちょっと探してきます…」

先生「がんばれよ〜」フリフリ
___________
8 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:03:23.44 ID:wmvhoZP5o
図書室

兄「ううん……マンダム…」

妹先生「…兄君、起きなさい」ユサユサ

兄「ん…あ…?」

妹先生「はぁ…起きたの?」

兄「あ…妹先生…」

妹先生「これ、見覚えある?」

兄「…テ…テストですか…?」

妹先生「これ間違いなく0点よね?」

兄「…あ〜…」タラタラ

妹先生「とりあえず、何も書かずに寝てるならわかるけど…何なのこの解答!?」

兄「…ね、寝ぼけてたんです…」

妹先生「寝ぼけてても活用形のところにカルピスなんて書く人兄君しかいないわよ…」ハァ

兄「そ、それは黒歴史なので…いじらないでください…」

妹先生「とりあえず、形式的に補習をとり行います」

兄「ほ、他に受ける人は…」

妹先生「今回は簡単だったから、兄君一人だけよ」

兄「バカな!?」

妹先生「事実です、というわけで、今度の日曜日に補習することになりました」

兄「お、俺の休日が…」

妹先生「自業自得です」

兄「わ…わかりました…」

妹先生「ま、兄君なら大丈夫でしょう…じゃ、私は職員室に戻るね」

兄「はい」

妹先生「明日はちゃんと寝ずに受けるのよ?」

兄「わかってますよ、俺も余計な補習を増やしたくないですしね…」

妹先生「それじゃね」
___________
9 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:04:14.12 ID:wmvhoZP5o
妹「兄さん〜終わりましたよ〜」

友「お兄さん、御存命ですか?」

兄「おう、お前ら…」

友「何死んだ魚みたいな目してるんですか〜」

兄「テストで0点とって補習だ…」

友「もう一回言ってもらえます?」

兄「テストで0点とって補習だ…」

友「もう一回言ってもらえます?」ニヤニヤ

兄「殺すぞナイチチ」

友「んな!これでも妹よりはありますよ!」

兄「中途半端より妹くらいの大きさのがいい」

妹「に、兄さん…恥ずかしいですよ…///」

友「い、妹は渡さんぞ!!」

兄「それは俺のセリフだ、おいで、妹」

妹「兄さん〜♪」ギュッ

友「そんなバカなああああああ!!」

兄「これが兄の力だ」ナデナデ

妹「ムフー」
__________

友「そういえば兄貴は…」

兄「ああ、あいつも二時間じゃなかったっけ…」

妹「迎えに行きますか?」

兄「多分いつもの場所で待ってるだろう、委員長も一緒だろうし」

妹「では、あっちへ直接行きましょうか」

友「了解!」
__________
10 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:04:41.27 ID:wmvhoZP5o
いつもの場所

委員長「それでね…っと、来たわね」

兄「あれ、待ってたのか?」

委員長「あんたなら妹ちゃん待ってると思ってたのよ」フゥ

男の娘『兄君、0点ってホント?』スラスラ

兄「…委員長から聞いたのか…?」

委員長「いいじゃない、どうせばれるんだし話のネタにもなるわよ」

兄「人の悩みの種を話のネタに使うんじゃねえ!!」

委員長「それってダジャレのつもり?もうちょっとひねった方が…」

兄「誰もそんなつもりで言ってないぞ!!!!」

委員長「わかってるわよ、一々声を張り上げないで、うるさいから…」

兄「誰がこうさせたと思ってんだ…!?」

妹「まあまあ、落ちついてください、兄さん」

兄「そうだな、俺ともあろうものが洗濯板ごときに心を乱されちゃいけないよな」

委員長「誰が…洗濯板ですって…?」

兄「いいか?委員長?洗濯板はモノだ、お前は人間、わかるだろ?」

委員長「…変な言い訳は…」

兄「つまりお前の一部をさして洗濯板って言ってるんだ、俺は誰もお前自身が洗濯板なんて…」

委員長「ふん!!」

兄「おっと危ない」ヒョイ

友「うきゃあ!!」ガスッ

妹「と、友ちゃん!!」

兄「おいおい、後輩が巻き添え食ったぞ?」

委員長「あ、あんたのせいでしょうが!!」

友「と、というか話が違うじゃないですか…さっき胸は小さい方がいいって…」

兄「確かにそうだが洗濯板はねえよ」

委員長「兄いいいいいい!!!!!」

兄「逃げるか…」ダッ

妹「あっ!待ってください兄さん!!」ダッ

友「…行っちゃったね…」

男の娘『ううん…ボク程よく空気だったね…』スラスラ

友「私も似たようなもんだよ」

男の娘『ボクより出てたし…ましだと思うよ』スラスラ
____________
11 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:05:58.18 ID:wmvhoZP5o
兄「ふぅ…逃げ切った」

妹「に、兄さん…速いですよ…」

兄「まったくあの洗濯板は…」

妹「女の人にあんまりそういうこと言っちゃダメですよ?」

兄「わーかってるって、俺も委員長にしか言ってないしな」

妹「それも問題なんですが…」

兄「とりあえず、今度の日曜補習なんだなあ…」ハァ

妹「自業自得ですよ…何も昨日にあんなことやらなくても…」

兄「男にはな…やらなきゃならない時ってもんがあるんだよ」キリッ

妹「それがテストの前日でも…ですか?」ジトー

兄「…さて…今日の晩飯何するかな〜」

妹「ごまかさないでくださいよ〜!」
____________

職員室

妹先生「はぁ…」

先生「やけに元気ねえな?どうした?兄に何かされたのか?」

妹先生「されてませんよ、兄君がまさか0点とるなんて思ってなかったので…」

先生「ショックなのか?」

妹先生「ちょっと…」

先生「まあ寝てたんだし、仕方ないだろ」

妹先生「仕方ないじゃすみませんよ…テストなんですから」

先生「ま、補習でがんばって叩き直してやれって」フワァ

妹先生「とはいえ…成績は優秀なので…やることって言えば、適当なプリント刷ってやってもらうだけなんですけどね〜」

先生「ならもう補習なんてしなきゃいいじゃねえか」

妹先生「でも一応…規則ですし…」

先生「規則はな…守るためじゃない…破るためにあるんだよ」キリッ

妹先生「教師の発言とは思えませんね…」

先生「まあ冗談はともかく、あいつもたるんでるところあるからな、じっくりしごいてやれ」

妹先生「そうしますかね…」
___________
12 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:06:23.78 ID:wmvhoZP5o
補習当日 兄妹宅

兄「はぁ…さて、行ってくるかな」

妹「がんばってきてくださいね、兄さん」

兄「どうしてこうなった…」

妹「兄さんの自業自得、ですよ」

兄「おっしゃる通りでございます…」

妹「ちゃんと頑張ってきてくださいね?」

兄「お前はちゃんと家に居ろよ?」

妹「兄さんがいないのに外になんて出ませんよ」

兄「これでも結構心配してるんだからな」

妹「えへへ…大丈夫です!ちゃんと待ってますから、がんばってきてください、兄さん」

兄「ああ、行ってくるよ」ナデナデ

妹「いってらっしゃい、兄さん♪」
___________

学校 補習教室

ガラガラ

兄「おはようございます」

妹先生「お、来たわね」

兄「今日はどんな試練を課せられるんでしょうか…」

妹先生「そんな大したものじゃないわ、このプリントをやってくれる?」

兄「え、それだけですか?」

妹先生「このプリント、普通の子なら難しいって言うようなものなんだけどね…」

兄「俺は割と得意ですしね」

妹先生「さて、それを終わらせたら補習は終わりよ」

兄「ホントですか!?」

妹先生「ただ…少し話したいこととかあるから、すぐには帰れないけどね?」ニコッ

兄(ゾワッとした…こええ!!)

兄「わ、わかりました…とりあえず終わらせます…」
___________
13 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:07:41.10 ID:wmvhoZP5o
兄「で、出来ました…」

妹先生「はい、よろしい、少し待っててね、採点するから」

兄(さ、さすがにやばかったか…0点は…)

妹先生「ん、さすがね、ほぼ満点」

兄「そ、そうですか…よかった…」

妹先生「そ・れ・で」ダンッ

兄「は、はい!?」

妹先生「どうしてこの実力が普段のテストで出せないのかな〜?」

兄「す、すいません!こ、これは…えっと…萃・泯翌の陰謀でして!」

妹先生「言いわけはよろしい」ペシリ

兄「あたっ」

妹先生「で、前日は何してそんなに眠かったの?」

兄「えーとですね…」

妹先生「ん〜?」ジィーッ

兄「は、発狂した村人を救済していたといいますか…」

妹先生「ゲームしてたのね…」ハァ

兄「あはは…面目ない…」

妹先生「まったく…ダメでしょ?テスト前なんだから…しかも前日に…」

兄「完全に忘れてましたよ…連休でしたし…」

妹先生「ま、姉さんもそんな感じだけどね…」ハァ

兄「先生も…ですか?」

妹先生「GEBとか言うのずっとやってたわ…」

兄「ああ…なるほど…」

妹先生「まあ、話を戻すけど、兄君?」

兄「は、はい…」
14 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:09:15.42 ID:wmvhoZP5o
妹先生「私は兄君の力を知ってるの、だからちゃんと実力を発揮して、ちゃんとした未来を作っていって欲しいの、わかる?」ズイッ

兄「あ…は、はい…」

妹先生「一回0点とっただけで成績はズタズタにならないけど…次に同じような事したら…わからないわよ?」ズイズイ

兄「き、肝に銘じます…」

妹先生「今後こういうことあったら許さないよ?わかってる?」ズイッ

兄「あ、あの…妹先生…会話中に失礼なんですが…」

妹先生「ん?何?」

兄「ち、近いです…」

妹先生「え…」

兄「…」ジーッ

妹先生「…」ジーッ

メトメガアウーシュンカーン

妹先生「あ、ご、ごめんなさい!///」

兄「い、いえ…///」

妹先生「こほん!と、とにかく///」

兄「はい///」

妹先生「テストはちゃんと受けて!いい?」

兄「わかりました、今後こういうことはないようにしますよ」

妹先生「よろしい」ナデナデ

兄「そ、そういうことはするもんじゃありませんよ///」

妹先生「あら?けど妹さんにはいつもしてるじゃない?」

兄「そ、そうですが…俺は男ですし…」

妹先生「恥ずかしいの?」ニコニコ

兄「そう…ですよ…」

妹先生「ふふ、なら今回はこのあたりで許してあげましょう」

兄「子供扱いしないでくださいよ…」フゥ

妹先生「ま、現に生徒だしね」

兄「それはまあそうなんですが…」
15 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:09:45.35 ID:wmvhoZP5o
妹先生「とりあえず!補習はこれで終わり!」

兄「ふう…結構疲れました…」

妹先生「まだ質問があるとか、何かしたいことがあるなら聞いてあげるけど?」

兄「いえ…結構です…色々体力使いましたし…」

妹先生「それは、兄君のせいです」

兄「まあ…そうなんですけどね…」

妹先生「それじゃ…帰ろっか」

兄「他の先生方はいないんですか?」

妹先生「そうみたいね、部活もないみたいだし」

兄「わ、わざわざそんな時に来ていただいてすいません…」

妹先生「いいのよ、それ以上に、兄君が心配だったし」

兄「は、はぁ…ありがとうございます…///」

妹先生「そうね…アイスでもおごってあげようか?」

兄「え、何でですか?」

妹先生「ん〜…今後あんなことしないってことで」ニッコリ

兄「…いただきましょうかね…」

妹先生「ん、よろしい」
___________
16 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:10:21.54 ID:wmvhoZP5o
アイス自販機前

ガコン

兄「学校内に自販機があるって便利ですよね…アイスまであるとは…」

妹先生「まあ私立だし…校長先生があれだしね」

兄「まあ…あれですしね…」

妹先生「もう少しピシッとしてほしいんですけどね…学校長なわけですし…」

兄「あの人はあの人で楽しいですけどね」

妹先生「楽しければいいってものじゃないと思うけど…」

兄「まあ悪い人じゃありませんよ」

妹先生「それはわかってるんだけどね」フゥ

兄「それにしても…やっぱりおいしいですね、セブンティーンのワッフルバニラ」

妹先生「私はチョコクランチかな」

兄「最後に残ったコーンまで美味しいですよね」

妹先生「私はむしろコーンが本体だと思ってるわ」

兄「そ、それはまた偏った考えですね…」

妹先生「…バニラも美味しそうね…ちょっともらえる?」

兄「え!?あ…はい…いいですけど…」

妹先生「それじゃ、そのまま持っててね」パクッ

兄「…」

兄(間接キスって…気にしないのかな…妹先生…)

妹先生「うん、シンプルでいい感じ♪」

兄「…」クスッ

妹先生「ん?どうしたの?」

兄「いえ、アイス食べてる先生が子供みたいな表情だったので…」

妹先生「先生にそんなこと言うもんじゃありません、姉さんじゃあるまいし…」

兄「まあ…あの見た目ですし…」

妹先生「あ、私のも食べる?はい」

兄「…い…いただきます」パクッ

妹先生「おいしい?」

兄「あ…は、はい…///」

妹先生「ん?顔赤いよ?」

兄「い、いえ!なんでもないです!はい!」
__________
17 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:11:56.87 ID:wmvhoZP5o
妹先生「さて…食べ終わったし、そろそろ帰るかな」

兄「そうですね」

妹先生「っていうか…兄君、口元ベタベタよ?」フキフキ

兄「い、いえ!じぶn…むぐぐ」

妹先生「はい、完了」

兄「ありがとうございます…」

妹先生「ん、兄君、結構かっこいいんだから、ちゃんとしておかないと宝の持ち腐れよ?」

兄「そ、そんな…言いすぎですよ」

妹先生「現に、いっぱい女の子に慕われてるでしょ?」ニヤニヤ

兄「言うほどでもないと思いますが…」

妹先生「他の子に聞かせたら…怒るでしょうねきっと…」

兄「何の話ですか?」

妹先生「いえ、こっちの話よ」

兄「そんなこと言ったら、先生だって綺麗ですよ」

妹先生「おだてても何も出てこないわよ」

兄「事実を言ってるまでですからね」ニコッ

妹先生「そういうこと言ってるから…」

兄「ん?なんですか?」

妹先生「…こっちの話…」
__________
18 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:13:53.13 ID:wmvhoZP5o
妹先生「それじゃ、また明日学校でね」

兄「うへぇ…明日もあるんですね…」

妹先生「自業自得」

兄「わかってますよ〜」

妹先生「ま、ダメならダメで、またこうやって指導してあげるけどね」ニコニコ

兄「嬉しそうですね…」

妹先生「ま、今日もわりと楽しかったしね、いっぱい話せたし」

兄「そ、そうですか…///」

妹先生「うん」

兄「俺も妹先生の補習ならいくら受けてもいいですよ、俺も楽しかったので」

妹先生「…だからって悪い点ばっかり取っちゃだめよ?」

兄「わーかってますって」

妹先生「じゃ、また明日ね」ノシ

兄「はい、また明日」ノシ
___________
19 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:14:22.07 ID:wmvhoZP5o
兄妹宅

兄「はぁ…ただいま…」

妹「おかえりなさい、兄さん!」ダキッ

兄「いきなり飛びかかるなよ、危ないだろ?」

妹「いいじゃないですか〜スキンシップですよ」

友「私もスキンシップされたい!!」

兄「…何でお前がここに居んだよ…」

友「妹が一人と聞いちゃあ…黙っちゃいれねえ!べらんめえ!!」

兄「…よくわかった、妹、こいつに変なことされなかったか?」

友「失敬な!!!」

妹「大丈夫ですよ兄さん、何もされてませんから」

友「まったく…失礼なお兄さんだなあ!」

兄「お前なら何してもおかしくないからな」

友「名誉棄損だ!!こいつに審判の鉄槌を!!」

兄「こいつ呼ばわりすんな!ほら鉄槌だ!!!」ガン

友「うにゃあ!!」

妹「あはは…」
__________
20 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:15:56.74 ID:wmvhoZP5o
先生ズ宅

先生「おーお帰りー」

妹先生「ただいま、姉さん」

先生「ん?行く前より元気になってないか?」

妹先生「そうですか?」

先生「ああ、何かスッキリした顔してやがる」

妹先生「ま、そう見えるなら…そうなのかもしれませんね」

先生「まあいいや!それより俺腹減った〜!」

妹先生「はいはい…今から作りますよ」

先生「外食がいい…」

妹先生「どうしてですか?」

先生「たまにはいいだろ?なあ?いいだろ〜?」

妹先生「…はぁ…仕方ありませんね…」

先生「よっしゃ!!」

妹先生「その代わりお子様ランチとか頼まないでくださいよね」

先生「俺がそんなことするとでも思ってんのか!!」

妹先生「実際にした人に言われても、説得力ありませんけどね」

先生「ぐ…むう…」

妹先生「ほら、行きますよ?姉さん」

先生「へいへい…」
____________
21 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 00:16:32.58 ID:wmvhoZP5o
次回テスト前

兄「よーし!次は難易度プロフェッショナルでノーセーブ最速クリア行ってみっか!!」
____________

妹先生「兄君…?」ピキピキ

兄「すいませんでした!!!」



妹先生の補習 完
22 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 13:49:48.09 ID:wmvhoZP5o
妹 サブイベント

妹の授業参観

兄教室 SHR

先生「んじゃあ、また明日な〜…って、忘れてた」

兄「何忘れたんですか?身長ですか?」

先生「殺すぞ」

兄「ごめんなさい」

先生「えーと、お前ら明日休みだ」

兄「なんでそんな大事なこと早く言わないんですか…」

先生「忘れてたからに決まってんだろうが!!!!!」

兄「逆切れしないでくださいよ…」

男の娘『まあまあ…って、明日何かあったっけ…?』スラスラ

先生「明日は1、2年の授業参観だ、3年は休み」

兄「ああ、そんなの予定表に書いてあったな…」

委員長「あんた、ちゃんと見ておきなさいよ」

兄「いや、見てたんだけどさ、3年が休みなんて知らなかった」

先生「ま、とりあえずそういうわけだ、ゆっくり家でテレビでも見てろ」

兄「いえ、ゲームします」

先生「また俺にも貸してくれ、ってことでもう帰っていいぞ〜」
______________
23 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 13:50:25.12 ID:wmvhoZP5o
妹教室 SHR

妹先生「では、明日は参観日なので、忘れないようにしてくださいね」

妹先生「それでは、また明日、お疲れさまでした」

ガタガタ

妹先生「あ、妹さん、ちょっといい?」

妹「はい?なんですか?」

妹先生「参観日のことなんだけど…お父さんかお母さん、来れる?」

妹「えっと…多分来ないと思います…今もどこにいるかきちんと把握してませんから…」

妹先生「妹さんは…それでいいの?」

妹「仕方…ありませんから…」

妹先生「そう…わかったわ。気をおとさないでね」

妹「ありがとうございます…」

妹先生(…そうね…)
______________
24 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 13:52:01.54 ID:wmvhoZP5o
兄「さて…妹達と合流して、帰るとするか…」

ピンポンパンポーン↑

妹先生『3年次の兄君、兄君、今すぐ職員室に来てください、繰り返します…』

ピンポンパンポーン↓

兄「あれ、妹先生だ」

委員長「あんた何かしたんじゃないの?」

兄「呼び出し食らうようなことはしてないんだけどな…」

男の娘『ボクも一緒に行こうか?』スラスラ

兄「いや、先にあいつらと合流してやってくれ、遅かったら先に帰っていいからな」

男の娘『うん、わかったよ』スラスラ

兄「そんじゃ、行ってくる」

委員長「悪い報告がないことを祈るわよ」フリフリ
_______________

待ち合わせ場所

妹「あ、兄さん!」

兄「おう、待たせたな」

委員長「遅かったわね、欠点があったとか?」

兄「いや、俺にはなかった」

男の娘『兄君…には…?』スラスラ

委員長「つまりそれは…」

兄「ああ…誠に残念ながら…」

妹「わ、私ですか!?」

兄「…補習がんばれよ」

妹「そ、そんな〜…」

兄「なんてな、冗談だ」ナデナデ

妹「そういう冗談はやめてください!」

友「ま、妹なら心配ないよね」

男の娘『ボクは友の成績の方が心配だけどね』スラスラ

兄「言えてるな」

友「なんてことを!私だって本気を出せば!!」

兄「出せば?」

友「ギリギリ赤点を免れることができます」キリッ

兄「そんなもん誰でもできるっての」

男の娘『ボクとしては友が妹であることが恥ずかしい…』スラスラ

友「この人たちひどいよ〜妹〜」

妹「もう…兄さん?」

兄「冗談だよ冗談…1割くらい」

委員長「それ気休めにもなってないわよ」

友「いつか…見返してやる!」

兄「ま、やれるもんならな」
_____________
25 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 13:52:29.79 ID:wmvhoZP5o
兄妹宅

兄「ふぅ…疲れたな…」

妹「明日は兄さん休みなんですよね…羨ましいです…」

兄「送り迎えくらいしてやろうか?」

妹「いいんですか?」

兄「ああ、それくらいならいいぞ」

妹「ありがとうございます!兄さん!」

兄「まあ…俺も暇ってわけじゃないからな、見送りと迎えの時以外は…ダメだぞ」

妹「ちなみに…明日何時くらいに予定入ってるんですか…?」

兄「お前を送ってから…授業参観終わるくらいまでだな」

妹「そ…うですか…」

兄「まったく…おかんや親父も帰ってきたらいいのにな〜」

妹「そうですね…」

兄「ん?どうした?」

妹「い、いえ!何でもないですよ!もう寝ましょうか!」

兄「寝るって…ずいぶんはy」

妹「おやすみなさい!兄さん!」

兄「あ、ああ…」

バタン
_____________

妹部屋

妹「せめて…兄さんだけでも来て欲しかったですね…」

妹「…予定入ってるなら仕方ないですね…」

妹「…ぐすっ」

妹「…」ゴロン

妹「兄さん…」
_____________

兄部屋

兄「ふー…」

兄(仕方ないとは言え…気分が良いものじゃないな…)

兄(俺が悲しませたことになるんだよなぁ…)

兄(ま、今は気にしても仕方ない…寝るとするか…)
_____________
26 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 13:53:00.78 ID:wmvhoZP5o
翌日 登校

妹「…」

兄「…元気ないな?妹?」

妹「そ、そんなことないですよ?」

兄「そうか…?」

妹「大丈夫です!今日は早く授業が終わるので、若干テンション高めですよ!」

兄「それなら…いいんだが…」

妹「に、兄さん?もし予定が早く終わったら…」

兄「いや、そんな早く終わることないし…」

妹「…わかりました…」

兄(ごめんな、妹)
____________

兄「それじゃ、このあたりでな」

妹「ええ、またあとで、です…兄さん…」ノシ

兄「ああ、またあとでな」ノシ

妹「…」ノシ

妹「はぁ…」

妹「行きましょう…」
____________

???

兄「さて、俺も行くか…久しぶりだな…」

兄「もう…一年前か…」

兄「悪いな、妹」

兄「俺って結構意地悪なんだぜ」
____________

妹教室 参観授業

妹先生「では、授業を開始します」

妹「兄さん…来てないですよね…」チラッチラッ

友「妹…」

友(どうしたのかな…)

友(お兄さんに何かされたのかな…)

友(私が慰めてあげたいな…)

変態友(そしてあわよくば私が…へへへ…)ジュルリ

妹先生「では、ここを…友さん」

友「さすが!!私コーメイ!!」

妹先生「…そうですね、中国には関係してますが…孔明は出てきてませんね」

友「え?何の話ですか?」

妹先生「…」

妹「はぁ…」
____________
27 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:11:59.13 ID:wmvhoZP5o
妹先生「えっと…では、妹さん」

妹「あ…はい…えっと…」

妹先生「1行目から3行目まで訳をお願いします」

妹「はい…え〜…私は翌日…」

妹先生「妹さん、その『あした』は、翌朝という意味ですよ」

妹「え、あ…そうでしたっけ…?」

妹先生「やれやれ…今日は少し生徒達の調子が悪いみたいですね…」

妹先生「せっかくなので、父兄の方たちに解いていただきましょうかね」

ザワ…ザワ…

妹先生「お、私も知ってる方が来ていますね」

妹(兄さんがいないならもうなんでも…)

妹先生「では…父兄参加している方に解答をお願いしましょうか」

妹先生「そうですね…では、そこのパーカーを着ている若いお兄さんに」

妹「!?」クルッ

???「上級生に問題を解けと言うのはありなんですかね?」

妹「兄さん!」ガタッ
28 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:12:27.67 ID:wmvhoZP5o
兄「妹よ…兄は悲しいぞ、ちゃんとこの間教えてやっただろ?『あした』の意味」

妹「いえ!そんなことより何で居るんですか!?」タタタッ

兄「授業参観だからだが」

妹「でも今日用事だからって…」

兄「だから授業参観に出る用事」

妹「そ、そんな…」

兄「ま、つまりそういうことだ」

妹「い、意地悪ですよ…兄さん…」

兄「俺は歪んでるんだよ、性格とか色々」

妹「来てくれないかと思ってました…」

兄「まあ、父「兄」だしな」ナデナデ

妹「最初から来る気だったんですか?」

兄「ああ、お前に言われるまでもなくな」ナデナデ

妹「兄さんは…ずるいです…」ギュッ

妹先生「え〜…こほん、お二人さん?今は授業中、しかも後ろに保護者の皆さんもいらっしゃるんですが」

妹「あ!!すすすすいません!!///」

兄「すいません、こいつブラコンなんです」

妹先生「兄君も相当なシスコンだけどね」ニヤニヤ

兄「そう言われると反論できないんですが…」

妹先生「それで、問題解いてくれる?」

兄「ああ、妹、ちょっと教科書貸してくれ」

妹「はい、どうぞ」

兄「使いの女が翌朝目を覚ますと帝のお呼び出しが…」

妹(兄さん…嬉しいです…)ポー

兄「詠みました…これでいいですか?」

妹先生「さすがね、完璧だわ」パチパチ

兄「…授業参観でこんなことしていいんですか?」

妹先生「まあ…問題ないでしょう」
______________
29 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:15:15.71 ID:wmvhoZP5o
妹先生「じゃあ再開しますよ、妹さん、続きを」

妹「はい!そこで…」

友(ポジションを…ポジションをとられてしまった!!)ガスッガスッ

妹先生「兄君が来た途端調子が出たわね…」

兄「気のせいでしょう」

妹「と、おっしゃられお帰りになられた…です」

妹先生「はい、大正解ね」

妹「やりましたよ兄さん!」

兄「そうだな、偉い偉い、偉いから席に戻れ」ナデナデ

妹「あ…すいません///」
______________

キーンコーン

妹先生「あ、もう時間ですね」

兄「さすがに古典談議はしませんでしたね」ニヤニヤ

妹先生「こんな時くらいはね…はい、起立」

ガタガタ

妹先生「礼…父兄の皆様もありがとうございました、よろしければこのあとの説明会の方にもご出席ください」

ガヤガヤ

妹「兄さん」トテトテ

兄「ん?どうした?」

妹「ありがとうございました」ペコリ

兄「お前が寂しそうにしてたのなんかまるわかりだったってーの」ナデナデ

妹「えへへ…」

兄「昨日呼び出された時も妹先生に頼まれてな」

妹「え…妹先生がですか?」

兄「ああ」
______________
30 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:16:23.96 ID:wmvhoZP5o
昨日 職員室

ガラガラ

兄「失礼します」

先生「ん?兄か、もうゲーム持ってきたのか?」

兄「誰も貸す約束なんてしてないでしょう…」

先生「嘘つき!さっき貸してくれるって言ったじゃねえか!」

兄「先生が一方的に言って来ただけでしょう…っと、妹先生はいらっしゃいますか?」

先生「ん?あいつなら…」

妹先生「あ、兄君、早かったのね」

兄「あ、妹先生、何か御用ですか?」

妹先生「あのね、明日授業参観があるんだけど…」

兄「ああ、言ってましたね、先生が」

妹先生「それで…ご両親は…」

兄「来ませんよ、どこ居るかわかりませんし」

妹先生「…さっきも妹さんに聞いたんだけどね、それで、もしよかったら兄君が来てあげてくれない?妹さん、悲しそうな顔してたから…」

兄「あはは…元からそのつもりでしたよ」

妹先生「そう…なの?」

兄「ええ、これでも兄ですからね」

妹先生「そう…それならよかったわ…」

兄「わざわざ妹の為にそこまで考えていただいてありがとうございました」

妹先生「いえいえ、妹さんは私の生徒ですからね」

兄「妹先生の場合、他のクラスの生徒でも放っておかないでしょう?」

妹先生「それはどうかしらね?」クスクス

兄「伊達に先生達を2年間見てきてませんよ」

先生「なんか引っかかる言い方だな…ストーカーみたいだ!」

兄「お、俺は別にそんな…」

妹先生「姉さんは照れてるのよ」

先生「誰も照れてなんかねえよ!!」

兄「…とてもそうは見えませんが…」
31 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:17:14.65 ID:wmvhoZP5o
妹先生「これでも、この人の妹だからね」

兄「性格や身長は似ても似つきませんけどね」

先生「兄…てめぇは殺されたいのか…」

兄「冗談ですよ冗談」

先生「まあ、胸の大きさは俺には勝てないだろうけどな!」

妹先生「…くっ!」

兄「その…触れにくいネタはやめてもらえませんかね…」

先生「一目瞭然だろ?なんなら触ってたしかめてみるか?」

妹先生「ね、姉さん!///」

兄「なんてこと言うんですか!///」

先生「冗談だよ冗談…くっくっく」

兄「ぐっ…してやられた…」

先生「ま、俺に逆らおうなんて100年早いんだよ」ニコニコ
_____________

兄「という感じでだな…」

妹「兄さん…」

兄「まあ、俺も妹先生もお前のことを…」

妹「触ったんですか!?先生の胸触って確認したんですか!?」

兄「なんでそこに食いつくんだよ!!!」

妹「わ、私のも触って確認を…!」

兄「やめろよ!教室で爆弾投げつけるなよ!!周りの目が痛いだろ!!」
_____________

下校

兄「ふぅ…散々だったぞ…あの後奇異の視線向けられるし…」

妹「ご、ごめんなさい…ですが…」

兄「はいはい、俺はどっか行ったりしないから」ナデナデ

妹「うう…わかってるんですか〜?」

兄「毎回言ってるが、手のかかる子供は一人で十分だ」ナデナデ

妹「こ、子供じゃないですよ〜…」

兄「そうだな」ナデナデ

妹「絶対そう思ってないでしょう!兄さん!!」

兄「どーだかな〜」ポンポン

友(私…終始空気だった…)
_____________
32 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:28:58.45 ID:wmvhoZP5o
兄妹宅

兄「ふぅ…お前もちゃんとできるんだな」ドサッ

妹「もちろんです!兄さんが傍に居ましたし!!」

兄「俺がいない時はできないのか?」

妹「あ〜…それはですね…」

兄「ま、悪い気はしないな」ナデナデ

妹「えへへ…」ギュッ

兄「まったく…」ナデナデ

妹「兄さん、他の時でも…こうやって来てくれますか?」

兄「他の時って?」

妹「文化祭とか…体育祭とか…」

兄「それは一緒に居るだろ?」

妹「修学旅行とか…」

兄「待て、修学旅行までついて行かなきゃいけないのか?」

妹「だって私だけ特別に兄さんの修学旅行について行ったじゃないですか!」

兄「あれは親父の陰謀だろうが!!」

妹「ならお父さんに頼んで…!」

兄「残念だがその親父は…」

pllllllll

兄「…いやな予感がする…おい、妹出るんじゃないぞ」

妹「もしもし?」

兄「おい!!」

妹「あ、お父さん?はい…はい…」

妹「ホントですか!?わかりました!」

妹「じゃあ、その分のお金を振り込んでくださいね!!はい!ありがとうございます!」

ガチャ

兄「…なんて?」

妹「兄さんの分の修学旅行金とお土産用のお金を振り込んでもらえるそうです♪」

兄「なんでそうなるんだよおおおお!!!!」

妹「もし別のことに使ったらネックツイストして殺すぞ?って言ってました」

兄「うわ、殺したい」

妹「ちなみに使わなくても焼き土下座させると…」

兄「俺に逃げ場ねえじゃねえか!!」

妹「まあ、お父さんが兄さんにそんなことしようとしたら私が兄さんを守るために銃を手に闘います」キリッ

兄「そういうのはやめてくれ…」ナデナデ

妹「ですが…これで私と兄さんは片時も離れずに済みますね!」ギュッ

兄「はぁ…」
_____________
33 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:29:48.83 ID:wmvhoZP5o
兄部屋

妹「兄さん〜♪一緒に寝ましょ〜♪」

兄「今日はご機嫌だな…」

妹「いいこといっぱいありましたから!」

兄「俺は修学旅行のこと考えると軽く憂鬱だ…」

妹「そんなに私と一緒に行くのがいやですか?」

兄「下の学年と一緒っていうのがいやなんだよ…」

妹「なら私と兄さんだけ学校用の部屋にしてもらわないということで…」

兄「変な噂立つだろ!」

妹「私は大歓迎です!」

兄「俺はごめんなんだよ!!」
_____________

兄「とりあえずもう寝よう…今日は疲れた…」

妹「兄さん学校来ただけじゃないですか〜」

兄「メンタル的に疲れてんの」ナデナデ

妹「弱いですね〜」

兄「誰のせいだと…まあいいや…とりあえずおやすみ、妹」

妹「あ、勝手に寝ちゃわないでくださいよ〜」ユサユサ

兄「俺は眠いんだって…」

妹「むぅ…仕方ありません…おやすみなさい、兄さん」

兄「ああ、おやすみ、妹」

妹「あ、せめてこっち向いて寝てください」

兄「…」ゴロン

妹「えへへ…おやすみなさい♪」ギューッ

兄「…おやすみ」ナデナデ
_____________

妹「兄さん、起きてますか?」

兄「…なんだよ」

妹「ずーっと一緒ですよ♪」チュッ

兄「お、おい!」

妹「えへへ…おやすみなさい、兄さん♪」ギューッ



妹の授業参観 完
34 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:34:41.41 ID:wmvhoZP5o
男の娘 サブイベント

なくしたスケッチブック

電車内

兄「ふぅ…疲れたな…」

男の娘『ごめんね?兄君、買い物付き合ってもらっちゃって』スラスラ

兄「いいって、俺の意見なんか参考になったかわからないけどな」

男の娘『ううん、兄君のおかげで良いプレゼントが買えたよ』スラスラ

兄「しかしお前もちゃんと兄貴してるんだなあ」

男の娘『あれでも妹だし…誕生日くらいプレゼントあげないとね』スラスラ

兄「お前らほとんど似てるところないよな、ホントに兄妹か?」

男の娘『残念なことに…ま、あの子にもいいところはあるんだけどね』スラスラ

兄「少しはお前を見習って大人しくしてほしいぜ」

男の娘『まあ友だしね〜難しいかも』スラスラ

兄「個性ってことで妥協しとくか…」

次は〜…

兄「お、もう着くな」

男の娘『結構早かったね』スラスラ

兄「降りる準備しとけよ?多分他の人も一気に流れ出るぞ」

男の娘『うん、気をつけるよ』スラスラ
_______
35 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:35:29.26 ID:wmvhoZP5o
兄「うへ〜…思った以上だったなこれは…大丈夫か?男…」

男の娘「…」

兄「あれ、お前スケッチブックは?」

男の娘「(´;ω;`)」

兄「なくしたのか!?すぐ取りに行かないと!」

電車(だが断る)プシュー プァァァァァン        キカンシャトミーサ!

兄「あ〜…行っちまった…な…」

兄「仕方ない、スケッチブックくらいなら新しいの買ってやるから…」ガシッ

男の娘「(;_; )( ;_;)」

兄「い、嫌なのか?」

男の娘「(>_< )Ξ( >_<)」

男の娘(初めて兄君に買ってもらった大切なものなのに…)

兄「あれじゃないと嫌って…スケッチブックなんかどれも同じだろ?」

男の娘「(ノ△・。)」

兄「ああ!わかったわかった!とりあえず探すから!」
_______

一時間後

兄「全然みつからねえ…もしかしてまだ電車の中なんじゃないか?」

男の娘「(ノд-。)クスン」

兄「でもそれなら…誰かが取っちまわない限り駅員さんに届けてもらえるだろう、とりあえず今日は遅いし、ひとまず家に帰ろうぜ?な?」

男の娘「llllllρ(   )lllll」

兄「ほら、見つからなくなったわけじゃないんだから、明日また来てみようぜ?」

男の娘「((._.`)」
_______
36 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:36:13.25 ID:wmvhoZP5o
兄「ほら、もう着いたぞ」

男の娘「(´・ω・`)」

兄「大丈夫だって、明日は暇だし、みっちり付き合ってやるから、な?」

男の娘「(*・・)?」

兄「ああ、ホントだって。だから心配するなよ」ナデナデ

男の娘「(///ω///)」

兄「あ、悪い…男に頭撫でられるのなんて気持ち悪いよな、つい癖でな…」

男の娘「(・・*))((*・・)んーん」

兄「へ?もっと?何で!?」

男の娘「イジイジ( ´・ω・`)σ」

兄「ああ、わかったよ」ナデナデ

男の娘「(*・ω・*)」

兄「…」ナデナデ

兄「…お前って結構髪サラサラなんだな…」スーッ

男の娘「!!」ビクッ

兄「ああ!悪い!いやそういうのじゃなくてな…その…」

兄「と、とりあえずまた明日な!詳細はメールで追って伝えるから!!じゃあな!!」ダッ

男の娘「…♪」
______
37 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:36:45.79 ID:wmvhoZP5o
兄妹宅

兄「ただいむぁ〜…」ガチャ

妹「兄さん!!遅かったじゃないですか!」

兄「ああ、悪い、ちょっと長引いてな…」

妹「ちゃんとプレゼント買えました?」

兄「ああ、でも正直何買えばいいかわからなかったからな…うまく選べたかどうかはわからないな」

妹「兄さんが選んだものならきっと大丈夫ですよ」

兄「妹が来てくれたらもっと楽だったんだけどな〜」

妹「私もそうしたかったんですが…仕方…ありませんよ…」プルプル

兄「今日はお前友の足止め係だったもんな〜効果は抜群だったみたいだし」

妹「私だって…私だって兄さんと買い物行きたかったんですよ〜!」

兄「お前がついてきたら絶対もれなく確実にあいつもついてくるだろ?そうはいかなかったんだよ」

妹「だって〜…」

兄「また今度埋め合わせはしてやるから、な?」

妹「むぅ…じゃあ今度絶対一緒に行きますからね!」

兄「ああ、わかったよ…っとそうだ」

妹「どうしたんですか?」

兄「明日もちょっと俺出かけるぞ」

妹「ええ!?どうしてですか〜」

兄「ああ、今日実は…」

兄説明中

兄「ってことで俺も探すのを手伝うことになった」

妹「そんなぁ…」

兄「どうせ明日は予定なんかなかったし…」

妹「だから久しぶりに二人きりでのんびりイチャラブしようと思ったんですよ〜!」

兄「誰と誰がイチャラブだよ」ペシン

妹「私と兄さんに決まってるじゃないですか!」ムン

兄「はぁ…まあいいや、とりあえずそういうわけだ」

妹「最近冷たいですよ〜倦怠期ですか〜?」

兄「結婚すらしてねえっつの!」
_______
38 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:37:11.51 ID:wmvhoZP5o
男の娘&友宅

ガチャ

友「ん?兄貴、帰ったの?」

男の娘「(´・ω・`)」

友「へ?あれ?スケッチブックは?」

男の娘「ω;`)」

友「なくしたのね…」

男の娘「(・_・。)(._.。)」

友「あ、そうだ、じゃあこのメモ帳に…」

男の娘「((・・ )( ・・))」

友「へ?何で?」

男の娘「(*・・*)ポッ」

友「ああ…お兄さんに買ってもらったものだから…ね…」

友「あの無自覚フラグメイカーが…いっそのこと弟子入りさせてもらって妹へのフラグの立て方を…」

男の娘「ε=ε=ヾ(*゚ー゚)シ  |風呂|」

友「あ、ん?風呂?うん、わかった」

友「まあ…前よりは顔文字のバリエーション増えたし…やりやすいかな」

友「その点だけはお兄さんに感謝してあげないとね」
______
39 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:37:43.56 ID:wmvhoZP5o
翌日 午前8時

兄「さて…集合はあいつの家の前でいいだろう…時間は10時…でいいか」カチカチ

兄「送信っと…あいつ起きてるかな…」

兄「とりあえず服を着替えて…」ガチャ

妹「スパッ☆」

兄「何故いるし」

妹「妹は兄の傍にいるための10の能力を所持しているのです」

兄「そんな能力消滅させてしまえ」

妹「できません♪ポケモンでいう秘伝技のようなものです」キリッ

兄「なら技忘れ爺さんのところにつれて行かなければならないようだな」

妹「盲点でした!!」

兄「ほらほら、着替えるんだから出てけ」

妹「いいじゃないですか〜♪少しくらい…見・せ・て♪」

兄「…」ガシッ

妹「ああん♪兄さぁん♪」ヒョイッ

バタン
______
40 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:38:26.81 ID:wmvhoZP5o
着替え終了後

ガチャ

兄(アホかあいつは…)

兄「妹〜!飯食ったのか〜!?」

妹「あ、うん、今食べてるよ〜」

友「おはようございますお兄さん」

兄「おー…う…?」

友「なんですか?私の顔じっと見て、何かついてます?」

兄「そうだよな、お前に常識を求める俺が間違ってるんだよな」

友「何気に失礼なこと言われた気がしますがまあいいでしょう、兄貴とのデートがんばってくださいね」

妹「!!」クワッ

兄「変な言い方するんじゃない!あいつ男だろうが!!」

友「愛に性別は関係ありません、ええ、ありませんとも!だから私は妹が大好きだあああああ!!!」

兄「友のいきなりの告白に妹はどうする?」

妹「ダウト」

友「しどい!!」

妹「私の色々な初めては兄さんの為だけに!!!」

兄「行ってくるわ」

ガチャ

妹「兄さん!愛する妹に行ってきますのキッスは!?」

兄「友にしてもらえ」

友「ヘイ!カモンカモン!!」

妹「ねーよ」

友「もっと!もっと蔑むような目で見てぇ///」

兄「友達は選べよ?妹」

妹「私もちょっと考えてます」

兄「それじゃあ行ってくる」

妹「できるだけ早く帰ってきてくださいね〜」
_______
41 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:39:08.70 ID:wmvhoZP5o
男の娘&友宅前 午前10時

兄「お、おはよう、男」

男の娘「( ・ω・)ノ」

兄「今日もまた…気合入ってるな…」

男の娘「(  ̄ω ̄)=3」

兄「モノ探しに行くだけなのにその格好じゃあなあ…」

男の娘「(o・ω・o)?」

兄「いや、悪いとは言ってないって、似合ってる…しな」

男の娘「(*ノノ)」

兄「ほら、さっさと探しに行くぞ!」

※今回はワンピースのようなものを着ております
_______

駅内

駅員「スケッチブック…ですか?こちらには届いてませんね…」

兄「そうですか、わかりました」

男の娘「(´・ω・)」

兄「さすがにこの駅で発見されてるって可能性は低いだろ?」

兄「他の駅の駅員さんにも聞いてみようぜ」

男の娘「(*¨)(*..)(*¨)(*..)ウンウン」

駅員「あ、こちらから別の駅に問い合わせを…」

駅員「…行ってしまった…」

駅員「まあいいや、苦しめリア充ども」
_______
42 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:39:38.41 ID:wmvhoZP5o
別駅内

訳員「いやあ、こちらにも届いてないですねえ…」

兄「ううむ…」

男の娘「…」クイッ

訳員「あの、別の方にも連絡を…」

兄「ああ、大丈夫だって、ちゃんと探してやるから」

男の娘「…」コクッ

訳員「いや、ですから…」

兄「ありがとうございました、別の方も回ってみます」

男の娘「(´・ω・)ノシ」

訳員「(^ω^ )話し聞けお」
______

電車内

兄「なかなか見つからないなあ」

男の娘「(´・ω・`)」

兄「そうしょげるなって、焦っても仕方ないだろ?」

男の娘「…」コクッ

兄「今日はいい天気だしな、普通電車に乗って、景色でも見ながらのんびり探そうぜ」

男の娘「(*゚。゚)」

兄「結構田舎っぽいけど、緑が多くて綺麗だよな」

男の娘「(゚ー゚)(。_。)」

兄「ああ、ほら、向こうに海が見えるぞ」

男の娘「O(≧▽≦)O」
______
43 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:40:04.56 ID:wmvhoZP5o
兄「へえ〜こんなところもあったんだな」

男の娘「(*・ω・)σ」

兄「ん?乗り換えするのか?」

男の娘「(゚ω゚)(。_。)」

兄「んじゃあこっちの方行くか…」

兄「って…そういえばそろそろ昼だな、駅弁買うか?」

男の娘「ヾ(〃^∇^)ノ」

兄「何があるかな」

兄「桃太郎の祭り寿司…?」

男の娘「ρ(・д・*)コレ」

兄「これにするのか?」

男の娘「(。・・。)(。. .。)ウン 」

兄「それじゃあ俺もこれにするか、すいません、これ二つください」

男の娘「(・・;)」

兄「気にするなよ、弁当代くらい出してやるさ」

男の娘「<(_ _*)>」
______

電車内

兄「ふう、人少ないな、普通電車だからか?」

男の娘「(。・ρ・)」

兄「ああ、はいはい、じゃあ食おうぜ」

男の娘「!o(⌒ω⌒)oΨ」

兄「はい、どうぞ〜」

男の娘「ヾ(@⌒¬⌒@)ノ」

兄「確かに結構うまいなこれ」

男の娘「((= ・・)σアーン」

兄「へぁ!?」

男の娘「((= ・・)σアーン」

兄「食えって…?」

男の娘「( ̄^ ̄*)(_ _*)」

兄「…あーん」パクッ

男の娘「(*^^*)」

兄「ああ、うまいうまい…」
______
44 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:40:31.84 ID:wmvhoZP5o

兄「いい景色だなあ」

男の娘「(´・ωゞ)」

兄「何だ?眠いのか?」

男の娘「(*´0)ゞ」

兄「ちょっと寝るか?俺は別にいいぞ」

男の娘「(・・*)(..*)」

兄「ああ、じゃあ適当に起こすから、それまでゆっくり寝てな」ナデナデ

男の娘「(。-ω-)zzz」
______

五分後

男の娘「…」コテン

兄「ん?ああ」

兄(しかし…あんなスケッチブックくらいいくらでも買ってやるのに…)

兄(そこまで固執する必要ないと思うんだけどなあ)チラッ

男の娘「…」スースー

兄(…なんか…いい匂いするな…シャンプーみたいな…)

兄(まつ毛長いし…ホントに女みたいだな…)

兄(髪もサラサラで長いし…女装は似合うし…生まれる性別間違ってたんじゃないか?)

男の娘「…」ギュッ

兄「っ!」

兄「………わざとじゃないだろうな…」

兄「…あったかいな…俺も眠くなってきた…」

兄「でも今寝たら…いつ起きれるか…まあ…いいや…」
______
45 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:45:39.81 ID:wmvhoZP5o
4時間後

兄「やっちゃったZE☆」

男の娘「ヽ(´◇`)ノ ファ〜」

兄「なんてこったあああ!!!!!ここどこだよ!!!!」

兄「寝過ごしたってレベルじゃねえぞ!!」

男の娘「ヾ(^^ )」

兄「ああ…とりあえず元来た方向に戻るか…終電までに帰れない…とかねえよな…」

男の娘「♪」
______
46 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:46:13.74 ID:wmvhoZP5o
兄「悪いな、男、スケッチブックも見つからない上にこんなわけわからない場所に連れてきちまって」

男の娘「(・。・。)(。・。・)」

兄「でもな…心配するな〜とか言っといてこんな始末だから…」

男の娘(ボクはその気持ちだけでも…嬉しいよ、兄君)

兄「笑えないよな…あはは」

男の娘(だから、そんな悲しそうに笑わないで?)

兄「見つけられなくてごめんな…?」

男の娘「…」ギュッ

兄「うぁ…あのな?一応公共の…」

男の娘「兄君」

兄「!!しゃべって…」

男の娘「いいの…誰もいないし…そんなことよりね?兄君」

男の娘「ボクは今日兄君と一緒にこんな小旅行みたいなことしたけど…全然嫌じゃなかったよ?」

男の娘「むしろすっごい楽しかった…」

男の娘「確かに兄君のくれたあのスケッチブックがなくなっちゃったのは残念だったけど」

男の娘「けど今日の兄君とのデートで…嫌なことと嬉しいこと、プラマイ0だよ」ニッコリ

男の娘「だから兄君が責任を感じる必要なんてないよ」

男の娘「元々はボクの不注意だったしね」

兄「いや、だが…」

男の娘「いいの、被害者のボクが言ってるんだから、大人しく聞き入れなさい」

兄「…」

男の娘「それと…さ」

兄「なんだ…?」

男の娘「ボクが寝て少しした時にホントに男か?みたいな目で見てなかった?」

兄「は!?いや…起きて…たのか?」

男の娘「やっぱりそうだったんだ…」

兄「カマかけやがったな!!」

男の娘「あはは、舐めるような視線は感じてたよ〜」

兄「ぐ…ぬぅ…!!」

男の娘「…ねえ…兄君」

兄「なんだよ」

男の娘「確認…してみる?」

兄「は、はぁ!?何言ってんだお前!?」

男の娘「ふふっ冗談だよ」ニヤニヤ

兄「…!!もう知らん!!知らん!寝る!!」

男の娘「………」

男の娘「…」チュッ

兄「おまっ!」

男の娘「今日の、お礼だよ♪ほっぺでごめんね♪」

兄「ーーーーーーっ!!///」

男の娘「ありがとね、兄君♪」
47 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:47:10.99 ID:wmvhoZP5o
_______

到着

兄「はぁ…やっと着いた…」

男の娘「┐(´-`)┌ 」

兄「誰のせいで疲れたと思ってんだよ…!!」

男の娘「ε-( ̄ヘ ̄)」

兄「もういいや…帰るぞ…」

妹先生「あら?兄君と…男君?」

兄「え?妹先生?」

男の娘「(。・ω・)ノ」

兄「こんな時間にどうしたんですか?」

妹先生「ええ…姉さんの要望でシュークリームを買いに…」

兄「あ〜…お疲れ様です…」

妹先生「あ、そうだ、男君」

男の娘「(´・ω・)?」

妹先生「スケッチブック、電車の中に落としてなかった?」

兄「へ!?何で知ってるんですか!?」

妹先生「マスターが拾ったらしくて、姉さんに渡してくれたらしいのよ」

兄「…今日の苦労は…」

妹先生「そういえば兄君達はこんな時間まで何を…?」

兄「実はですね…」

兄説明中

妹先生「あっはははは!」

兄「笑い事じゃないですよ!!俺の休日が!!」

妹先生「まあいいじゃない、男君の落し物も見つかったわけだしね」

男の娘「v(。・ω・。)」

兄「はぁ…どっと疲れが出ましたよ…もう帰って寝ます…」

妹先生「お疲れ様、ちゃんと明日遅刻せずに来るのよ、後こんな夜中に出歩かないように」

兄「それは妹先生にも言えますよ」

妹先生「あら?どうして?一応私も大人なんだから…」

兄「先生は美人ですからね、誰に狙われるかわかりませんよ」クックック

妹先生「…せ、先生をからかわない!」

兄「あはは、それじゃ先生、お休みなさい」

妹先生「うぅ…ちゃんと寝るのよ!」

兄「わかってますって〜」ニヤニヤ

男の娘「…」

兄「ん?どうした?男」

男の娘「…」ギュウ

兄「いてえ!!捻るなよ!!」
______
48 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:47:54.16 ID:wmvhoZP5o
兄「それじゃ、明日ちゃんとスケッチブック取りに行こうな」

男の娘「…」ツーン

兄「なんだよ…何で機嫌悪いんだ?」

男の娘「…」ジーッ

兄「なんだ?じっと俺の顔見て…」

男の娘「お・や・す・み」チュッ

兄「んむぅ…!?」

男の娘「また明日、ね♪」

ガチャ

兄「…最後の最後にしてやられた…」
______
49 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:49:14.68 ID:wmvhoZP5o
兄妹宅

ガチャ

兄「ただいま…」

妹「兄さん…?遅すぎませんか…?」

兄「あ、ああ…実は…」

妹「なるほど…昼間っからあんな感じのホテルでご休憩(笑)とかしてたんですね?そうですね?」

兄「おい!違う!!っていうかお前どっからそんな知識を…」

妹「問答無用!!たとえ兄さんの後ろが開発されても前だけは私のモノなんですよおおお!!!」

兄「なんてこと口走ってんだお前は!!!!」

妹「兄さあああああああん!!!今夜は私とベッドインフォーエバーですよおおおお!!!」

兄「やめんかこのバカが!!!」ベシッ

妹「いひゃい!!」
_______

男の娘&友宅

男の娘(もう友は寝てるかな…?)

男の娘(遅くなっちゃったなあ…ん?メモ?)

友メモ『兄貴へ、遅くなるなら連絡くらいしなさい』

男の娘(こういうところは素直に可愛いって思うのになあ…)ニヤニヤ

男の娘(さて…ボクも明日学校だし、ちゃんとお風呂入って寝ようっと…)

男の娘(友…プレゼント喜んでくれるといいなあ…)

男の娘(ふふっ兄君とボクが選んだんだから間違いないよね♪)
_______
50 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 14:52:02.01 ID:wmvhoZP5o
後日 友誕生日

男の娘メモ『兄君と選びました、友、誕生日おめでとう♪』

友「兄貴…私の為に…」パカッ

世界有数のマンドラゴラストラップ!気になるライバルにとどめを刺そう!引っこ抜いたら発狂音声が出るよ♪

友「よし、兄を殺そう」



なくしたスケッチブック 完
51 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 15:01:20.47 ID:wmvhoZP5o
以上が今までのサブイベント集です

これから書くサブイベントはこちらに投下していくことにします

とはいえ、メモ帳に書いてからですが…
52 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/06/21(火) 15:48:07.70 ID:wmvhoZP5o
では、必要ないとは思いますが一応イベントについて解説を…

妹先生のサブイベントは、普段成績の良い兄が補習を受けた場合を想像しました
本編では妹に見本を見せるために結構な完璧超人にさせていただいた兄だったので、こういう形でちょっとふざけさせることができたのは嬉しいです
後、現行スレほど好感度はたまっていないので、初々しいといいますか…そんな感じを出したかったのですが…出せてましたかね?
妹先生は…まあ『普通』な感じの先生ですね
他の人のキャラが割と濃い中で、設定的特徴は、古典が好きすぎるということと貧乳…
ただ、他のキャラと比べれば、大人の魅力と言う物があるのではないかと俺は思ってます
司書さんや先生などと比べれば、一番大人な人だと思います

そして妹のサブイベントは、本編より好感度を少し下げてお届けしました
とにかく妹は兄に構ってほしいしくっつきたい
大好きだけど手が出せない状態ですね
兄もまんざらではありませんが、まだそういう対象としては見てはないという感じですかね
まあこの二人はデフォルトでブラコンシスコン設定ですので
割と日常茶飯事かも…
もしかしたら途中から普通に現行の妹ルートと変わってないような感じもしたかもしれませんが…

最後の男の娘のイベントは、要望が多かったノースケッチブックの男の娘ですね
ちなみに実体験を元にしてます
この間学校へ行くために朝早くから電車に乗ったら爆睡してしまいまして
気付いたら兵庫から京都まで行ってました
まあ、俺のことはどうでもいいですね
男の娘と言うと、自分の女っぽさにコンプレックスを持ったタイプと、そういうの関係なしに女の子のように行動するタイプと二つありますよね、男の娘は後者です
具体的に言うと、兄と知り合うまでは前者で、知り合った後は後者です
その辺はルートに入れば説明します
このサブイベントで疲れたのはなんといっても顔文字探しですね…
正直男の娘は「男」として一人のキャラで、兄の友人として出そうと思ってたキャラだったんですが
かなり人気が出ましたし、俺としても気に入ったので、男の娘として、ヒロインに導入したわけです
って、これじゃ設定の話ですよね、すいません

本編はgdgdだったので各キャラクターの良さが全部発揮できませんでしたが
今後はちゃんと計画していきますので、gdgdは…多分…ないです…はい、メイビーですが
53 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/07(木) 02:38:48.35 ID:UX+Chyyso
妹 サブイベント

タイトル未定

神社

巫女「…ほ、本当によろしいのですね?」

妹「もうこれしか方法はないのです…」

巫女「ですが…そのためには…」

妹「わ、わかってます!ですが…この願いだけは…!!」

巫女「わ、わかりました…あなたがそこまで言うなら…」

妹「これだけは…絶対に叶えてみせます!!」
________
54 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/07(木) 02:39:27.42 ID:UX+Chyyso
翌日 兄妹宅

兄「ん?妹?妹ー!」

妹「なんですか?」

兄「あ、いや、起きたらベッドからいなかったからどうしたのかってな」

妹「特に理由はありません」

兄「そうか、まあ飯にしようぜ」

妹「そうですね」

兄「…」

妹「…」

兄「…いつもみたいにしないのか?」

妹「いつもみたいに?」

兄「いや、いつも朝はお前の方からキスとか迫ってきてただろ?」

妹「そういえばそうでしたね」

兄「今日はいいのか?」

妹「ちょっとそういう気分じゃありませんから」

妹(あああああ!!ホントはキスしたいです!朝から口の中を兄さんの唾液と舌でいっぱいに!そしてその後(ryくらいしたいのに!!)

兄「そ、そうか…まあいいや、飯食うぞ」

妹「はい」
55 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/07(木) 02:40:12.06 ID:UX+Chyyso
食卓

妹「…」モグモグ

霊「…」モグモグ

兄「…」モグモグ

兄「い、妹、これ食べないか?」

妹「いただきます」

兄「んじゃ、ほれ」

妹「…なんですか?」

兄「いや、あーんって…」

妹「食事中にそんなことするのは感心しませんよ」

兄「Σ」

妹「とりあえずいただきますね」ヒョイ

霊「…兄さん、妹さんに何かしたんですか…?」ボソボソ

兄「い、いや…何もした覚えはないが…」ボソボソ

霊「…ではどうしてこんなに妹さんが…」

兄「むしろ俺が聞きたいって…」ボソボソ

妹(兄さん!そんなに霊さんとくっついて…!!でも今日一日…一日だけ…!我慢しませんと…)

妹「ごちそうさまでした」ガタッ

兄「お、おう…」

霊「…ホント…どうしたんでしょうね…」

兄「お兄ちゃん結構ショック…」
56 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/07(木) 02:40:47.08 ID:UX+Chyyso
リビング

兄「妹ー!GEBしないか?」

妹「私は今から課題をしないといけませんので」ガマンガマン

兄「そ、そうか?なら俺が手伝ってやろうか?」

妹「いえ、結構です、自分でやることに意味がありますから」

兄「(´・ω・`)」

妹「では、また後ほど…」

兄「お兄ちゃんダブルショック…」

霊「切ないですね…」

兄「俺何かしたかなあ…」

霊「女の子からしてみれば、男の人の何気ない言動でも傷ついたりすることがあるんです…」

兄「なら俺はいつの間にか妹を傷つけてたのかなあ…」

霊「その原因から考えてみてはいかがですか…?」

兄「そうするかなあ…」

妹(兄さんにかけよりたい!…ってダメです!もうリタイアする寸前じゃないですか!!)

妹(これで負けては私の願いが…!!絶対にこれは耐えて見せます!)
57 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/07(木) 02:52:36.98 ID:UX+Chyyso
兄「何かあったっけなあ…」

霊「ですが…あの妹さんですから…理由なくあんな態度をとるわけはないと思うんですが…」

兄「そうだよなあ…いつもなら理由もなくくっついてくるくらいなのに…」

霊「昨日変わった様子はなかったんですか…?」

兄「昨日…特に何もなかったと思うが…あ…」

霊「何かありましたか…?」

兄「ああ、昨日帰りに寄りたいところあるからちょっと待っててくれって待たされた」

霊「どこですか…?」

兄「ほら、お前を実体化させる時に行ったあの神社だよ」

霊「何しに行ったんですかね…」

兄「さあなあ…そこで何か言われたのかもしれないな…」

霊「兄さん…寂しいですか?」

兄「まあ…いつも寄ってきてるからなあ…物足りない」

霊「…私でよければくっ付いてあげますよ?」

兄「はぁ!?何言ってんだ!」

霊「いえいえ…私は使用人みたいなものですから…主のメンタルケアも仕事の内かなと…」

兄「いつから使用人になったんだよ!っていうか使用人は主と一緒に飯食わねえよ!」

霊「細かいことを気にしていたら大きくなれませんよ…」

兄「そんなところ見られたら誤解されるだろ!ていうかお前のキャラじゃないし!」

霊「兄さんの中で私はどんなキャラだったんですかね…」
58 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/07(木) 02:53:11.33 ID:UX+Chyyso

お昼

兄「妹〜せっかくだし、今日は飯でも食いに行かないか?」

妹「あれ、いつもは自分で作るじゃないですか」

兄「たまにはな、どうだ?」

妹「そうですね…わかりました、行きましょう」

兄「そうこなくちゃな、それじゃあ…」

妹「霊さんも行きますか?」

霊「え…私は…」チラッ

兄「え、ええとだな…」

妹「問題ありませんね、行きましょうか」

兄「…」

霊(もうやめてあげてください…兄さんのMPはゼロですよ…)
59 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/07(木) 02:54:00.60 ID:UX+Chyyso
ファミレス

兄「おい、妹、この二人で食べる…」

妹「!!」

妹(だ…ダメです…譲歩しちゃ…ダメです!)

妹「結構です、私はこちらのハンバーグで」

兄「なん…だと…」

霊「うわぁ…」

兄「お兄ちゃんトリプルショック…」

霊「兄さんのライフポイントに2000のダメージ」

兄「トラップカード発動!!」

妹「変なことしてないで注文してください」

兄「すみませんでした…」

霊「(´・ω・`)」
60 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/07(木) 02:55:06.81 ID:UX+Chyyso
妹「ごちそうさまでした」

兄「あんま食えなかった…」

妹(ああ…兄さんが見るに絶えません…私のことをそこまで…)

霊「大丈夫ですか…?」

兄「あ、ああ…とりあえず帰ろう…」チラッ

妹「?なんですか?」

兄「いや…何でもない…」

霊「…」
61 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/07(木) 02:55:34.07 ID:UX+Chyyso
兄妹宅

霊「妹さん…」

妹「どうしましたか?霊さん」

霊「今日はどうしてそんなに兄さんに冷たいんですか…?」

妹「…あんまり詳しいことは言えないんですが…」

霊「はい…」

妹「私は今すぐ兄さんと[ピーーー]して[ピーーー]されたあとめちゃくちゃに[ピーーー]されたいと思っています」

霊「真剣な顔して何言ってるんですか…」

妹「つまり、私はとある事情でこういうことをしているのであって、別に嫌いになったりケンカしてるわけじゃないですよ」

霊「なるほど…」

妹「ですがそれが辛いです!!ああ…兄さん…」

霊「兄さんの方も参ってますねえ…」

妹「兄さんも私がいなければああなっちゃうんですね…それを見れて嬉しいですが…ああ!!心苦しい!」

霊「一体いつまでこんなことするんですか…?」

妹「明日まで…」

霊「このままじゃ兄さん死んじゃいそうですよ…?」

妹「ですが…兄さんの為にも我慢しなくてはいけないのです!」

霊「…終わったら教えてくださいね…?」

妹「もちろんです!生まれ変わった私と共に!」

霊「…?」
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/12(火) 15:16:44.21 ID:m88fnghto
兄「妹…飯だぞ…」

妹「あ、わかりました」

兄「……なあ」

妹「どうかしましたか?」

兄「俺何かしたか?」

妹「いえ?どうしてですか?」

兄「俺が何か嫌なことしてたら謝るからさ…なんか今日は他人行儀というか冷たいと言うか…」

妹「そういうわけでもないですよ?」

兄「そういう風にしか見えないだろ!いつも鬱陶しいくらいベタベタしてくるのに」

妹「なんと…鬱陶しいと思われていたんですね…」

兄「い、いや!むしろそれがいいと言うかなんというか…」

妹(まさか兄さんがそんな風に思っていたとは…これは終わったら…ですが今は心を鬼にして…)

妹「とりあえず、私はどうにもなっていません、少し態度を改めた程度です」

兄「改めたって…」

妹「そういうことです、もう話は終わりですか?先にお風呂入りますね」

兄「……(´;ω;`)ブワッ」

霊(…見るに絶えませんね…)
63 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:17:14.23 ID:m88fnghto
あ、すいません、今のは>>1です!
>>1ですよ!
64 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:17:53.98 ID:m88fnghto
妹「では、私は先に寝ますね、おやすみなさい」

兄「…」

霊「兄さん…」

兄「なあ…」

霊「どうしました…?」

兄「人は死んだらどこへ行くんだろうな…」

霊「!?早まらないでください!!気を確かに!」

兄「あ…明日になったら元に戻っているだろうか…妹…」

霊「兄さん?どこ見てるんですか?目が死んでますよ?」

兄「桃源郷は歩いてこない…自分で作るものなんだ!!」

霊「兄さん!?お気を確かに!兄さん!兄さあああああああああん!!」
_____

妹(むっ…兄さんの慟哭が聞こえます…)

妹(ですがもう少しです…もう少し我慢すれば…)

妹(これも全て兄さんの為なのです!)

妹(待っていてくださいね…兄さん!)
65 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:18:27.35 ID:m88fnghto
妹「では、私は先に寝ますね、おやすみなさい」

兄「…」

霊「兄さん…」

兄「なあ…」

霊「どうしました…?」

兄「人は死んだらどこへ行くんだろうな…」

霊「!?早まらないでください!!気を確かに!」

兄「あ…明日になったら元に戻っているだろうか…妹…」

霊「兄さん?どこ見てるんですか?目が死んでますよ?」

兄「桃源郷は歩いてこない…自分で作るものなんだ!!」

霊「兄さん!?お気を確かに!兄さん!兄さあああああああああん!!」
_____

妹(むっ…兄さんの慟哭が聞こえます…)

妹(ですがもう少しです…もう少し我慢すれば…)

妹(これも全て兄さんの為なのです!)

妹(待っていてくださいね…兄さん!)
66 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:19:38.87 ID:m88fnghto
翌日

兄「ヴァー…」

妹「…なんですかこれ?」

霊「一晩中この状態だったんですかね…」

妹「こ…こんな兄さんは見たことありません…」

妹「ですがそれもこれで終わりです!起きてください兄さん!」ユサユサ

兄「妹…?」

妹「そうです、私ですよ」

兄「放っておいてくれ…俺は美の向こう側へ旅立つんだ…」

妹「ちょっと今から神社に行きますよ!ついてきてください!」

兄「どうせ俺なんて洗っても洗っても汚れが落ちないボロ雑巾なんだよ…もう使い物にならねえんだよ…」

妹「良いから私と来てください!デートですよ!デート!」

兄「!!」ダッ

妹「あ!兄さん!」

霊「…服を着替えに行ったんじゃないですかね…」
67 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:20:23.81 ID:m88fnghto
兄「待たせたな!」

妹「ど、どこへ行くつもりなんですか…?」

兄「お前とのデートなら気合い入れるしかないだろう!!」

妹「だからって何着てるんですか…」

兄「タキシードだ!どうだ!?似合うか!?」

妹「着替えてきてください」

兄「なん…だと…似合ってない…!?」

妹「似合ってますが今日行く場所に着て行くものじゃありません!」

兄「そういえば、場所はどこだ?遊園地か?」

妹「いえ、神社です」

兄「なるほど、なら袴でもはいて行くか」

妹「普通の恰好にしてください」

霊「いつもの立ち位置が完全に逆転してますね…」
68 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:21:01.45 ID:m88fnghto
兄「さ、行くか」

妹「最初から普通にしてきてくださいよ」

兄「ああ、お兄ちゃん張り切っちまった」

霊「妹さん…帰ってきたら教えてくださいね…」

妹「ええ、もちろんです!では、行ってきます!」

霊「お気をつけて〜」
_____

兄「んで、どうして神社なんだ?」

妹「一昨日、私が神社に行ったのは覚えてますか?」

兄「ああ、そりゃ覚えてるけど…」

妹「その時にちょっとした願掛けをすることにしたんです」

兄「なるほど、そんで、何の願い事だ?」

妹「即効性に優れるとても良い願い事です、少しばかり代償が必要でしたが…」

兄「何が代償なんだ?」

妹「一番親しい人との一日のイチャラブです」

兄「oh…なるほど…だから昨日はあんなに冷たかったのか!?」

妹「私が兄さんを嫌うわけないでしょう?」

兄「昨日はホント辛かったんだからな…」

妹「いつも口で言ってることを聞く限り、そんなに堪えないと思ってたんですが…予想外にショックを受けてたので、ち

ょっと嬉しかったです」ギュッ

兄「もうあんなことするなよな…本気で嫌だったんだからな」ナデナデ

妹「大丈夫ですよ、この願いがかなえられれば、もう必要ありませんから…」

兄「一体何を願ったんだ?」

妹「後で実際に見せてあげます、だからそれまではお預けです!」

兄「ま、楽しみにしとくか…」
69 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:21:45.49 ID:m88fnghto
神社

巫女「お、お待ちしてました…」

妹「巫女さん!どうですか!?」

巫女「準備は整いましたよ、さっそく呪法を…」

兄「ちょ、ちょっと待て、呪法って何願ったんだ!?」

巫女「そ、それは…」

妹「兄さんには後で教えてあげます、後でその身で実感してもらいますから…」

兄「危ないことじゃないだろうな…」

巫女「そんなことはないので大丈夫ですよ」

兄「なら良いか…」

巫女「では…始めます!」
70 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:22:26.03 ID:m88fnghto
巫女「…っ!」

兄「どうしたんだ?」

巫女「非常に強い信念を感じます…私の呪法を妨害するくらいの…」

兄「何だそれ、本当に何を願ったんだ?」

巫女「私も巫女です、力が弱いと言うことは決してないのですが…妹さんの願いを本気で拒否する方がいるようです…」

妹「なん…ですって!?」

巫女「そしてその妨害力の発信源は…」チラッ

兄「ん?なんだ?」

巫女「…兄さんです…」

兄「は?なに?何が?」

妹「そ、そんな…兄さん!!」

兄「いや、俺何もしてねえって!」

妹「そんなに…そんなに私の胸が大きくなるのが嫌なんですか!?」

兄「は?」

妹「昨日…昨日一日がんばったのに!!」

巫女「妹さんのお願いは胸を大きくすることだったんです」

兄「そんなもん一朝一夕で出来るもんじゃないだろう」

巫女「それを可能にするのが巫女なのです、一応、神社というのも聖域の一種ですから…」

兄「でもそんなしょうもない願いを…」

巫女「確かに半端な気持ちの願いなら私も拒否しましたが…妹さんの目は本気でしたから…」

妹「うぅ…」

兄「けど俺は別に何にも考えてなかったぞ」

巫女「…おそらく…」

兄「おそらく?」

巫女「無意識に兄さんの貧乳願望が恐ろしいくらい強くなっていたのではと…」

兄「そんなバカな、俺は胸は大きかろうが小さかろうが…」

巫女「きっと無意識なうちに異常なほどの貧乳属性になってたんですね…原因はわかりませんが…」

兄「…」チラッ

妹「わ、私…ですか!?」

兄「いやあ…無意識って怖いね!」

妹「うわあああああああああああん!!」
71 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:22:55.07 ID:m88fnghto
兄妹宅

兄「というわけで戻ってきた」

霊「…アホくさっ…」ボソッ

妹「ぐすっ…」

霊「泣くほどのものだったんですか…」

妹「やっぱり胸のある人は羨ましいですねえ!!」モミュモミュ

霊「うひゃあ!やめてくださいぃ!!」

兄「おい、妹やめとけ」

妹「ううぅぅぅ…」

兄「とりあえず…昨日の分の妹分を補充するために俺の部屋に連れていくが異論はないな?」

霊「は…はい…連れていってください…」
72 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:23:35.53 ID:m88fnghto
兄部屋

兄「んで、落ちついたか?」

妹「はい…」

兄「そんなことのためにずっと昨日冷たくしてたのかよ…」

妹「私にとっては大問題だったんですよ!!」

兄「ああ、わかったわかった」ナデナデ

妹「…」ギュッ

兄「やっとこうやって触れあえたな」

妹「私だって寂しかったんですから…」

兄「それにしても巫力を打ち消すくらいの願望があるのか俺には…」

妹「感心しないでください!」

兄「まあまあ…神様もお前の胸が大きくなるのは望んでないってことで…」

妹「ひどい!ひどいでs…んむっ…!」

兄「無理に良くしようとしなくたって、今のお前が一番可愛いよ」

妹「に、兄さん…」

兄「今日は…もう離さないからな…!」ガバッ

妹「あぁん♪兄さぁん♪」
73 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:24:59.71 ID:m88fnghto
深夜 4:00

霊「自重しろってこないだ言ったろうがあいつら…!!」ギリギリ



妹の願掛け 完
74 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/12(火) 15:29:25.83 ID:m88fnghto
はい、なんかgdgd感が否めませんが…
この機会に、いつもとは違う感じの兄を書いてみました
いつもは妹→兄でしたが今回は兄→妹って感じを出してみました
っていうかまあ…見たままですね
そして霊ちゃんも若干キャラ崩壊気味です
構想はこんな感じで出来てたんですがどうも文章力がついて行きませんね…
お題をくれたFw3d0R8DO様のお気に召すかどうかはわかりませんが…
もっと文章をうまく書けるようになりたい!!
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/13(水) 01:45:15.82 ID:YpqOAYkDO
まずまっ先に書いてもらっている事に感謝。
凄く面白いものを読ませて貰えました
本当にありがとう!!
76 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/13(水) 02:00:52.85 ID:I2EYdYQJo
お気に召していただけたなら幸いでございますm(__)m

これからもちょっとずつ上達しながら(予定)がんばって行きますのでよろしくお願いしますm(__)m

G戦争についてはまだ待っていただきたいです…
正直結構難しいですね…
勝ち目のない戦いを演出するのは…

とりあえず友ルートの出だしから考えます!
77 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 00:49:01.93 ID:NYz2bdO/o
ゴッドイーター妄想小説

神…人類の信仰の対象で、その行動はすべての人間の模範となる
善を尊び悪を罰す
それが…想像上の神の姿…
「…その信仰の対象が、今じゃあ人類の天敵とは…皮肉だなあ…」
俺は剣を振り回しながら独りごちた
「のんきに独り言なんて言わないで集中してください!!」
そう言って俺を叱ったのは銀髪碧眼の少女、アリサだった
アリサは俺と色違いの剣、アヴェンジャーを変形させ、真っ赤なガトリングガンへと姿を変える
その変形の隙をカバーするように俺は剣を一閃させる
「そうは言っても、ちゃんと仕事は出来てるよ」
周囲にはオウガテイルが6匹、ヴァジュラが2匹、まあ大した敵じゃない
「これくらい、俺とアリサなら簡単だろう?」
俺は剣を青と黒の装甲に変形させると、素早くアリサの前に後ろに回り、攻撃からかばう
その後アリサはヴァジュラの頭の中心を撃ち抜くように弾丸を放った
「当たってください!」
綺麗な線を描き、弾丸は飛び、ヴァジュラの兜の部分に直撃し、飛散させた
ヴァジュラは吐息に雷を交えながら咆哮し、アリサに襲い掛かってくる
俺はヴァジュラの前足を装甲で受け止めると、インパルスエッジでとどめをさす
「痛そうですねえ…」
俺はそのヴァジュラを見下げながら、すぐに神器を変形させ、喉元に喰らいつく
体中に力がみなぎる感覚、いつになっても良いものだ
「リーダー!捕食は後に…」
そう言って振り向いたアリサにオウガテイルが襲いかかる
そのまま行くと、ちょうど頭に食いつくだろう
アリサまでマスク・ド・オウガになられるのはごめんだ
「よそ見は感心しないなあ、アリサ」
俺はさっき回収したアラガミバレットをぶっ放す
ヴァジュラから回収したアラガミバレットは雷をまといながらオウガテイルの顔面に直撃し、断末魔を上げながら燃え尽きた
「きゃあ!!」
衝撃でアリサがこっちに飛んでくる
それを片手で受け止めると、アリサは頬を膨らませながら抗議してくる
「リーダー!危ないじゃないですか!」
「俺がお前に当てるわけないだろう?信用してないのか?」
俺はからかうように笑いながら問いかける
78 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 00:49:35.36 ID:NYz2bdO/o
「それでもですね…」
「あーあー俺はアリサのことを心底信用…いや、信頼してるのになあ」
いかにも残念そうに溜息を吐きながらそんなことを言ってやる
「な…」
アリサは顔を真っ赤にして俯いてしまう
うむ、実に良い、マーべラスの評価を与えよう
と、そんな雰囲気をブチ壊すかのようにオウガテイルが突っ込んでくる
俺は片手であしらいながらアリサを後ろにかばう
「って!こんなことしてる場合じゃないです!」
「そんなこと言われても飛ばされて来たのはアリサだし…」
「原因はリーダーじゃないですか!」
軽口をたたきながらも着実にオウガテイルの数を減らしていく
お互いに背中を預けながら、踊るように仕留めて行く姿は他の奴らから見れば尋常じゃないモノなのだろう
これはお互いを信頼し、お互いの動きと思考を完璧に理解し合った者にしか出来ない動きである
「つまり熟練の夫婦ってわけだな」
「誰と誰がですか!?」
アリサがこっちにオウガテイルを飛ばしてくる
「そりゃもちろん俺とアリサが」
俺は向かい側から突進してくるオウガテイルをそいつにぶつけてやる
「じょ、冗談言ってる場合じゃありません!」
お互いに頭をぶつけたオウガテイルにかかと落としを喰らわせ、そのまま捕食
うむ、中々美味だな
もう片方の最後のオウガテイルもアリサが喰って仕留める
「冗談で言ってるわけじゃないんだがなあ…」
「もう!リーダー!」
現に俺とアリサは、新型としてほぼ同期でフェンリルに入り、共に戦ってきた
辛いこともあったが、二人で乗り越えてきた
もはや夫婦と言わずしてなんという
と、そんなところにもう一匹のヴァジュラが…
引き摺られてきた
「…なんか…出てきたな…」
「あれって…新種ですか!?」
一度聞いたことがある、龍のような見た目に全身炎をまとい、人間らしい動きをするアラガミ…
79 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 00:50:00.30 ID:NYz2bdO/o
「あれが噂に聞くハンニバルか…」
「あんなの出てくるなんて聞いてませんよ!」
情報によると、何度喰っても死なないってやつか…
後であのクソ眼鏡に言っとこう
もっとちゃんと他のアラガミの動向チェックしとけって
「アリサ、あいつはコアをいくつも持っているらしい、完全に喰い殺しきれないから、一旦気絶させたら支部に戻るぞ」
「わ、わかりました…」
アリサが返事するやいなや、ハンニバルは咆哮して突っ込んできた
反射的に俺たちも走って逃げる
「おー、ジュラシックパークみたいだな」
「のんきなこと言ってる場合ですか!!」
予想外に速いハンニバルはどんどん俺たちに追い付いてくる
「あ〜…あれってどれくらいの速さなのかな、電車とか?」
「はぁ…はぁ…生きて帰れたら検証してください…」
アリサは結構疲れている様子だな
「アリサ、先に謝っとくぞ、変なところ触ったらすまん」
「え?何を…ひゃあ!」
俺は強制解放剤(俺特製ブレンド)をかみ砕き、アリサを抱え、疾走する
「お〜…良い感じに速いな〜」
「な、何するんですか!」
さすが俺だな、味も申し分ない、ウマすぎる
「お前疲れてたみたいだったからな、まだまだ鍛錬が足りんぜよ」
「変なしゃべり方にならないでください!」
注文が多いなあ…
と、後ろを振り向くがハンニバルはかなり小さくなっている
結構距離を稼げたな
「このあたりで良いか…」
俺はアリサを降ろすと、一息ついた
「ホント…めちゃくちゃしますね…」
アリサは息切れしながら文句を垂れている
そんなアリサにレーションを渡し、俺はハンニバルの注意をそらすために石ころを見当違いの方向に放り投げる
ハンニバルの注意はそっちに引けたようだ
ものすごい速さで走っている
時速60kmは越えてるな、確実に
80 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 00:51:23.03 ID:NYz2bdO/o
「とりあえず…一難は去ったな」
「また一難来そうですけどね…」
俺たちは失ったスタミナや体力、それにオラクルを補充する
俺はアリサの頭を撫でながら、ビーフジャーキーをかじる
「…何でそんなもの持ってきてるんですか…後撫でないでください」
「いや、うまいじゃん?」
微妙に物欲しそうに見るアリサに気付き、俺はニヤニヤ笑う
「何笑っているんですか…」
「一ついるか?」
「…くれるんですか?」
お、妙に素直だな…
いつもなら、そんなものいりませんとか言いそうなのに
疲れてるんだろうな
「ああ、いいよ、一つあげる」
そう言って俺は一本口に咥えてアリサに向ける
「ほれ」
「…それを食べろと?」
「少し前の言葉でいうポッキーゲームという奴だ」
アリサはためらいながらビーフジャーキーと俺の顔を交互に見ている
「なんだ?食べないのか?」
俺はニヤニヤしながらビーフジャーキーを揺らしてやる
「別にそんなことしても食べられるじゃないですかぁ!」
アリサは顔を赤くして抗議するが俺は聞く耳を持たない
「いやあ…せっかく俺が作ったんだし、ちょっとは俺の言うことも聞いてほしいなあ…みたいな?」
「うぅ…」
アリサは顔を自分の剣より真っ赤に染めて、ビーフジャーキーのもう片方にかじりつく
俺はそのアリサの顔をまっすぐ見つめてやる
するとアリサは恥ずかしそうに目をそむけながらもジャーキーをかじる
どんどん近づく二人の距離
こいつ肌綺麗だなあ…ニキビ一つもないぞ…
「はんまりみらいでくらはい…」
ジャーキーを咥えながら恥ずかしそうに言うアリサ
素直に可愛いなあ…こういうところ
そしてお互いの鼻と鼻がくっつきそうになったところで…
「も、もういいです!!」
81 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 00:52:12.71 ID:NYz2bdO/o
真っ赤になってジャーキーを離してしまうアリサ
「あーあ、もうすぐAが済むところだったのに」
「変な表現使わないでください!」
俺は残ったジャーキーをゆっくり食べて行く
「ほらほら、見てアリサ、間接キス〜」
「〜〜〜っ!!!」
アリサはすでに涙目になっている
からかいすぎたかな
「ごめんごめん、つい可愛かったからさ」
といいながら撫でてやる
「ふん!」
そっぽを向いてしまう
とはいえ俺の手をふりほどこうとしないと言うことは拒んでないってことなのな
まさにツンデレ、これは高得点ですよ皆さん
と、そこにアリサの顔の色にも負けないくらい真っ赤な龍が壁を壊して乱入してくる
「うわっこういう奴をKYって言うんだよ」
「ちょうどいいです、ストレス発散の的になってもらいましょう」
「え?ストレスたまってたの?」
「誰のせいだと思ってるんですか!!」
会話シーンであるにかかわらず、ハンニバルは突っ込んでくる
もうちょっと空気読もうぜ、カミサマ
俺とアリサはお互い反対側に避け、突進をかわす
正直どんな攻撃が効くのかあんまりわからないんだが…見た目的に氷属性の方が効くだろう、きっと
「アリサ、多分こいつ氷属性の方が効くと思う、俺が前に出るからバックお願いしていい?」
「了解です!」
アリサは素早く銃に切り替えると、牽制する
俺は一瞬アリサに注意を向けたハンニバルの尻尾を縦に斬る
思った以上に固いな
そう判断した俺は体を回転させ、その遠心力でさらに斬る
前ではハンニバルの頭に向けてアリサが銃を撃ち続けている
俺はそのまま体に向けて剣を振ったが…
剣は空を切っただけだった
その時の俺とアリサは信じがたい光景を目にした
ハンニバルがバク転しながら俺たちから距離をとったのだ
「な、なんですか…あれ…」
82 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 00:53:00.06 ID:NYz2bdO/o
「人間らしい動きって何のことだと思ってたが…こういうことだったのか…」
こいつはインド人もビックリだな
ビックリしすぎてポックリ逝っちまいそうだ
「リーダー!危ない!!」
アリサが叫ぶとともに、ハンニバルは腕を炎の剣に変え、俺に向かって突進してきた
「かっこいいな!おい!」
俺は横に回避しながら素早く銃に変形させ、頭を撃ちながら距離をとる
その後すぐに剣に変え、あえて俺からハンニバルに突っ込む
「はぁっ!!」
気合いを入れて一閃したつもりだったが、予想以上にハンニバルの装甲は固い
少しの痛みと痺れを感じながら斬りつけて行く
ハンニバルは余裕の態度で俺に向けて拳を振るおうとするが、アリサの銃に阻まれる
そして鬱陶しくなったのか、標的をアリサに変え、アリサの方に走っていく
「おっと…いけませんねぇ…!」
アリサは銃形態のままだ、このままじゃガードもままならない
俺はまた強制解放剤をかみ砕き、走る
すぐにアリサとハンニバルの間に割り込み、アリサをかばう
俺の装甲に弾かれたハンニバルの拳をすかさずアリサは捕食する
「いただきましたよ!」
拳を喰われたハンニバルはものすごい咆哮をあげ、またバク転しながら距離をとる
「大丈夫か?」
「それはこっちのセリフです!あんな…結構な無茶して…」
「お前を死なせるわけにはいかないからなあ」
「それは…私だって同じです!」
言ったがいなやハンニバルは吐息に炎を交えながら突っ込んでくる
どうやら御立腹らしい
「こっちも結構、今ので頭に来てるんですよっ!!」
俺も叫びながらハンニバルに突っ込む
「リーダー!受け取ってください!」
アリサがアラガミバレットを俺に飛ばしてくれる
リンクバーストの感触を体に感じながら、俺はさらに勢いをつけて突っ込む
ハンニバルと正面衝突した俺だが、アリサのリンクバーストのおかげで、何とか持ちこたえた
そのままハンニバルの頭を砕き、横へ弾く
「隙が多いですよっ!」
頭を壁にぶつけたハンニバルを捕食してやる
83 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 00:53:40.47 ID:NYz2bdO/o
「おい!アリサ!こいつかなりうまいぞ!」
「いい加減その場違いなジョークはやめてください!!」
「ジョークじゃないんだが…」
事実これはかなりうまい、そしていつも以上に力がみなぎる
その勢いのまま、俺は背中を斬りつけてやる
すると、そこがパックリ裂けて…
炎の翼が姿を現した
「なっ…!?」
俺は一旦距離をとり、アリサと合流する
「ホント…イレギュラーですね!」
「まあ…新種だしなあ…しかしかっこいいなあ…」
「感心してないで警戒してください!何かしてきますよ!」
ハンニバルは手を交差させ、空中に浮かぶ
「俺も空を自由に飛びたいなあ」
「はぁ!?」
割と本気で厳しい視線を浴びる
俺はそれをスルーし、アリサの前で盾を構える
「ちょっとリーダー!私は…」
「いいから俺に任せてろ、俺が危なくなったら、回復してくれ」
俺はニッコリ笑いかけ、真剣に攻撃に備える
その瞬間、ハンニバルが咆哮を上げると同時に、ものすごい熱が俺たちを襲った
かなり離れているのに肌が焼けそうだ
「アリサの綺麗な肌に傷がつくかもなあ…!!」
「ぐっ…うっ…」
「そうなったらあいつの装甲全部剥いで素っ裸にしてやる!」
俺は軽口叩きながらさらに耐える
そしてハンニバルが咆哮するたびに、今度は炎の柱が飛んでくる
俺はかろうじて耐える
腕が少し焼けた感じがするが、まだ大丈夫
しかしまずいな…まったく対策が立てられない…何もかもが予想GUYってやつだ
「アリサ」
「な、なんですか…?」
「一旦撤退するぞ、対策もなしにこれは危険だ」
「で、ですが…」
「とりあえず、このサウナに耐えたらスタングレネード使って撤退だ、いいな?」
俺は装甲が微妙に溶けそうになっているのを感じながらアリサに言う
84 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 00:54:14.33 ID:NYz2bdO/o
アリサはかなり悔しそうな顔をしているが、しぶしぶ頷いた
そしてハンニバルが咆哮をやめ、地上に降りた隙にスタングレネードを放り込む
視界が真っ白になるほどの光と、耳をつんざくような音が放出される
ハンニバルは真ん前でそれを食らって頭を振っていた
その隙に俺とアリサは支部に向かって走る
いつも以上に支部への道が遠いように感じたのは気のせいじゃないかもな…
85 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 00:55:09.70 ID:NYz2bdO/o
と、一旦区切れたのでここまでです

どうでしょうか?
いつも書いてる情景描写と少し違う感じな気がしないでもないです…

変なところがあったらご指摘お願いします!

一応続きはありますが…
文がこんなものなので、需要があればということで…
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国) :2011/07/15(金) 20:02:07.05 ID:DY2wed6AO
いつもとは違う感じだけどこっちも好きです
このSSの影響でGEB始めた俺としては続きが読みたいアリサ可愛い
87 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 22:55:00.43 ID:NYz2bdO/o
>>86
ありがとうございますm(__)m

これから少しずつ変な感じになりますが…

投稿していきますね〜
88 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 23:00:27.36 ID:NYz2bdO/o
「…なんとか逃げ切れたな…」
俺とアリサは支部へと帰る途中で少し休憩していた
「途中にホールドトラップを仕掛けといたから、多分追跡はしてこないだろう」
俺は笑いながらペットボトルでお茶を飲む
しかし、アリサの表情は晴れない
「悔しいです…」
「…あのなあ…命拾いしただけましだろ?死んで勝っても意味が…」
「違いますよ!また…リーダーにだけ辛いことをさせてしまいました…」
「んあ…?ああ、そんなことか…」
俺は嘆息しながらまた一口お茶を飲む
しかしアリサは俺の一言が気にくわなかったようで…
「そんなことじゃありません!いつもいつも…私はリーダーに守ってもらってばかりで…私だって新型です、剣も盾も銃もついてるんですから、もう少し…私もリーダーに迷惑かけないようにしたいです…」
アリサはそう言ったきり俯いてしまった
今にも泣きそうな表情で…
俺はそんなアリサを撫でてやる
「撫でないでください…」
「大丈夫、俺はお前に支えられてるからな」
「き、気休めは必要ありません…」
「気休めなんかじゃないさ、俺は一緒に居るのがアリサだからこそ、あそこまで動けるんだよ」
ポンポンと頭を優しく撫で、背中も撫でてやる
「アリサだからこそ信頼して動ける、アリサだからこそ任せられる、アリサじゃなかったら俺はあんなこと出来ないって」
それでもアリサの表情は晴れない
「ですが…それでまたこうやってリーダーが辛い思いをするのは…」
「何言ってんだよ、俺は全く辛くなんかないぞ」
胸を張って言ってやる
89 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 23:01:13.81 ID:NYz2bdO/o
「俺はしたくてやってるんだよ、だから、気にするな」
「気にしないなんて…できませんよ…」
アリサはまた泣きそうな顔をしながら俯く
「それにな、お前が無事で居てくれなきゃ、誰が俺を回復してくれるって言うんだよ?」
さらに撫でながら優しく諭す
「俺はお前を傷つかないように守っている、お前は俺が死なないように補助してくれている、これでお互いの関係が成立してるんじゃないか?」
事実、強制解放剤などの特殊なアイテム以外はすべてアリサに使ってもらっている
回復弾や、罠の設置、全部アリサの計算で設置し、使用する
これによって俺も何度命を救われたか…
その点でも感謝してもしきれないくらいだ
「またそうやって適当な言葉並べてごまかすんですね」
口ではそういっても少し口元がほころんでいる
ホント、素直じゃないなあ…
「ま、そういうことだ、俺は俺が死なない限り、お前を守り続けてやるよ、だからお前は俺が死なないようにしてくれ」
「無茶苦茶な注文ですね…ですが…了解です、リーダー」
そう言って、アリサは笑ってくれた
「さ、そろそろ帰るぞ、汗かいたから風呂入りたいな」
「そうですね、帰りましょうか」
俺たちは立ち上がって、今度こそ完全に帰路についた

支部に帰ると、桃色の髪の少女が出迎えてくれた
「お帰りなさい!二人とも、どうでしたか?」
この娘は台場カノン、お菓子作りが趣味な、一般的な女の子…
ただ一か所をのぞいて…な
「竜虎相討って言葉がありますが…その現場と結果を見てきましたよ」
「え…?どういうことですか?」
カノンは頭に疑問符を浮かべているが、今はあのクソ眼鏡に話す方が先だ
「とりあえず、あのクソ眼鏡…おほん、榊博士に報告したいことがあるので、ちょっと行ってきます」
「あ、わかりました、いってらっしゃい!」
カノンに見送られながら俺たちは研究室に向かった

「やあやあ!おかえり、無事で何よりだねえ!」
そんな気の抜けた声で出迎えた白髪でメガネのおっさんは榊博士
90 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage]:2011/07/15(金) 23:01:47.57 ID:NYz2bdO/o
かなり研究熱心だが、他のことにはもっぱら適当
まあ、悪い人じゃないんだが…
何かにつけて本当に適当だからそのとばっちりを俺たちがくらう
それが、俺がこいつをクソ眼鏡呼ばわりする理由だ
「榊博士、私たちハンニバルに遭遇しました」
アリサが単刀直入に本題に入る
毎回のミッションの周辺地域の調査や敵の数の把握もこの人がやっている
しかし、割と適当なことが多く、今回みたいに割りこんでくるアラガミも少なくなかった
「なんと!それで、どうだった?コアは回収できたかい!?」
この人は…命からがら戻ってきたと言うのに…!
「それが死にかけた者に向ける言葉ですか?榊博士…」
俺は思いっきり怒気を含めた声と蔑んだまなざしを向ける
「いいですねえ…現場に行かない人は…では今度は、御自分でハンニバルと対戦してもらいましょうか?ああ、大丈夫、神器ならリッカさんに作ってもらいますから…超旧式のピストル型神器でいいですか?」
「い、いやぁ…ごめんよ〜…さすがにそれはちょっと予想外だったと言うかなんというか…」
博士は頬をひきつらせながら冷や汗をかいている
いい君だ…とはいえ…
「というか、そちらの方でハンニバルの動きは特定できてるんですか?」
「ううん…それなんだよねえ…何せめちゃくちゃ速いし、特定の場所に生息するわけじゃないからねえ…あんまり動向がつかめないんだよ〜コアもないし」
「それってどこででも出没する確率があるってことですよね…」
アリサが顎に手を当てながら眉を寄せている
確かにそういうことになるな
俺とアリサだったからまだ逃れることは出来たが、誤射女王カノンとかだったら…やばそうだな…
「それなら今からしばらくはミッションに出る人を限定しないといけないですねえ…」
そしてコアを手に入れたら、それを頼りにマッピングしてもらうことにしよう…
「でもねえ…最近またアラガミの行動が活発化してきているからね…正直のところネコの手も借りたいくらいなんだ…」
「ですがそれで神器使いが[ピーーー]ば意味ないですよね?」
「ま、そうだよね…僕は君たちを誰ひとり失いたくないし」
そう言っていつもの細長い目を少しだけ開く
「とりあえず、ミッションに出る人ですが…私とアリサ、タツミさんに…サクヤさんくらいをリーダーにして出た方が良いんじゃないですかね?あ、もちろん私とアリサはセットじゃないと力は発揮できませんよ」
91 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:02:48.57 ID:NYz2bdO/o
あ、すいません

ピーは死ねです

神器使いが死ねば

です!

サガ入れ忘れてました…
92 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:03:20.67 ID:NYz2bdO/o
俺は少し笑いながらさりげなくアリサとセットにしてもらうようにする
まあ、最終的にメンバーを選ぶのは俺なんだが…
「またそんなこと言って…」
なんてアリサは文句を言っている
「確かにタツミ君やサクヤ君なら大丈夫そうだねえ…それにしても、君たちのコンビネーションには目を見張るものがあるよね、感服するよ」
「ええ、なにせ夫婦ですから」
「誰が夫婦ですか誰が!!」
俺がさらっと言った言葉を即時否定する
もう少し迷っても良いと思うんだけどなあ
結構付き合い長いし
「ははは!君たちの掛け合いは夫婦漫才として割と神器使いの間で人気だからねえ!」
「そんな風に言われてるんですか!?勘弁してくださいよ!」
本気で嫌そうに見える
「リーダーちょっとショック受けちゃう」
「気持ち悪いしゃべり方やめてください」
グサグサと言葉の刃が突き刺さるが、俺はそれをあえて抜かずに受け止める
そしてそれが次第に快感へ…ないな
「ま、とりあえず今日は疲れているだろう?ゆっくり休んでくれ、ハンニバルについての対策はまたの機会にするよ!」
まだ他のアラガミの会議も開けてないからねえ、と博士は笑う
職務怠慢じゃないのか?
しかもそれ大半が博士の研究とかで時間潰されてるからだろうし…
「わかりました、それじゃ、私はシャワー浴びてきます、ハンニバルのせいで汗びっしょりですよ」
「あ、私もそうします」
俺の言葉にアリサが同意する
つまりこれは…
「え…そんな…私と一緒にシャワーを浴びたいと…いやはやまたこれは積極的…」
「だ、誰がそんなこと言いますか!!」
アリサはまたも顔を真っ赤にする
今ので何度目だろうなあ
「ははは!別に君たちがどこで何しようがナニしようが構わないけど、周りの迷惑にならないようにね〜」
「もう!!いいかげんにしてください!!」
93 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:03:52.65 ID:NYz2bdO/o
アリサは顔を真っ赤にしたまま先に出て行ってしまった
「いやはや、やりすぎたかな?」
「あの反応も、可愛いものですよ」
俺はアリサの後を追って研究室を後にした

「アリサ〜」
後ろから声をかけるがアリサが反応する様子はない
ちょっと怒らせたかな?
俺はアリサの前に回り、立ちふさがった
「アリサ?」
俺が名前を呼ぶがガン無視して先に進んでしまう
結構怒ってるみたいだな…
やっぱりからかい過ぎたかな
「悪いってアリサ、ちゃんと謝るからさ?」
そう言って手を合わせる俺を一瞥するが足を止める様子はない
ううむ…怒っていると言うか拗ねているのか…?
もう少しでシャワー室に入ってしまう
なんとかこっちに注意を惹かねば…
ならば…!
「ア・リ・サ」
俺は耳元で囁きながら息を吹きかけた
「ひゃああああ!!!??」
アリサは大声をあげて飛び上がり、やっと俺の方を向いた
「まったく…やっとこっち向いたな」
「な、何するんですかもう!!」
「いや、俺のこと見ようとしなかったからな〜」
「あれだけからかわれたら…見たくもなくなるでしょう?」
そう言ってまたぷいっとそっぽを向く
何だかんだで15歳、子供っぽいのは仕方ないか
だが…それがいい
「後でアリサの好きなお菓子とか作ってやるからさ、な?」
今度はいつもつけている帽子をとって頭を撫でてやる
ほんのり甘い香りとサラサラの髪の手触りが心地いい
アリサは一瞬だけ目を細めたが、すぐに顔を引き締め、反論する
「ですから頭は撫でないでくださいって!後、お菓子なんかで釣られる私じゃありません!」
94 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:04:40.28 ID:NYz2bdO/o
ちょっと揺れてた癖にな〜
素直じゃないこと
「とりあえず、シャワー浴びたら俺の部屋に来てくれ、なんか用意しておいてやるよ」
と、俺は帽子を乗せ直し、先にシャワー室に入る
「か、勝手に決めないでくださいよ!ちょっと!」
と、アリサが何か叫んでいたが、あえて聞かなかったことにしよう
さて…何を作ってやるかなあ…

俺は手早くシャワーを済ませると、すぐにラフな格好に着替えて部屋に戻った
首にタオルをかけるところは何かおっさん臭さを感じる
「いやだなあ…この年でそんな風に見られたら…」
何だかんだで俺もまだ17歳だ、正直おっさんに見られるなんてちょっとへこむ
「そんなことはいいや、さて…材料は何かあったっけか?」
俺は冷蔵庫を開いて確認するが、これと言って良いものはない
「あ〜…ホットケーキくらいなら出来るか…」
かろうじてバターや小麦粉などは健在なので、おそらく二枚分くらいならギリギリ焼けるだろう
俺は材料をボウルに入れ、かき混ぜる
…そういえば、この材料って遺伝子組み換えされてなかったっけ…
まあいいや、俺が作ったモノがうまくないはずはない
俺はトロトロになった生地を一旦置き、ヤカンに水を入れ、沸騰させる
そしてポットにアールグレイの茶葉を入れ、スタンバイ完了
俺はフライパンに油を馴染ませ、限界まで熱した後、すぐにフライパンを裏返し、水を流し、冷ます
こうすることでホットケーキは綺麗に焼けるようになるのだ
というわけで、今がその時だ!
生地をフライパンの真ん中にシュート!
超エキサイ…やめておこう
というわけでホットケーキは完成した
バターとハチミツは後で良いだろう
「そうだな…そろそろ…」
と、呟いた直後、俺の部屋の扉が開いた
「……」
「やあ、おかえり、アリサ」
俺は笑顔でお風呂上がりのアリサを迎えた
というか、この娘はどうしてこんなに…なんというか…発育がいいのだろうか
95 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:05:35.91 ID:NYz2bdO/o
普段着ている服も刺激的だが、こういうラフな格好でもある一部分が自己主張している
というかあの普段着は恥ずかしくないのだろうか
「あ、あんまりジロジロ見ないでくださいよ」
アリサは軽く頬を染めると、ズカズカと進んできてソファに腰を下ろした
「着席をOKするまでに座るのは面接的にNGなんだぞ」
「私はすでに就職してますから問題ありません」
俺は出来たてのホットケーキをバターとハチミツと共にトレーに乗せて持っていく
「はい、今回も良い出来だ」
「…相変わらず、料理とかはうまいんですね」
アリサは俺が座るのを待っているらしい
心持急ぎながら沸騰したお湯をポットに入れてテーブルに持っていく
「今日はアールグレイだよ」
「今日も、じゃないですか?」
最近は材料不足で、ちゃんとした茶葉が手に入ることは少ない
アールグレイはすぐ近くから取り寄せることが出来るが、他の茶葉はかなり入手の頻度が少ないのだ
「仕方ないよ、このご時世じゃね」
俺は茶葉のジャンピングを見ながら、俺とアリサの分のカップを出す
アリサの方には角砂糖とミルクを一つずつ
俺はカットしたレモンをカップソーサーに乗せる
これで完璧に準備が完了した
「さて、ジャンピングを楽しみながら雑談と行こうじゃないか、あ、先に食べていいよ」
俺はアリサにホットケーキを勧めるが、アリサは首を横に振る
「まだ良いです、リーダーは紅茶が出来てから食べるんでしょう?」
「俺のことなんか気にしなくていいのに」
俺は苦笑しながらソファに腰を下ろす
「ふぅ…やっと落ちつけたなあ」
「そうですね…」
今日は色々あった
とはいえ新種と遭遇しただけで後はいつも通りだったわけだが…
「それにしてもあの新種は強かったですね…」
アリサは唇を噛みながら悔しそうに言う
「ま、仕方ないだろう、こっちも進化してるけどあっちも進化してるってことだ」
俺はタオルを少し離れた洗濯機の中に投げ込む
「…行儀が悪いんじゃないですか?」
アリサがジト目で見てくる
96 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:06:17.17 ID:NYz2bdO/o
「俺のコントロールは完璧だって」
俺は笑いながら茶葉が入ったポットを眺める
うむ、いい感じに開いている
やはり水は軟水だな
「綺麗ですねえ…」
「ここでアリサの方が綺麗だよと言えば高得点に…」
「なりません」
ぴしゃりと言われ、肩を竦める
「ま、どっちかというと可愛いんだけどね」
「もう…そういうこと軽々しく言ってると、いざって時に本気だって思ってもらえませんよ?」
アリサが呆れたように溜息をつきながら言う
「何言ってるんだよ、俺はアリサ一筋だからな」
「はいはいそうですか、良かったですね」
気のない返事に聞こえるが、アリサの頬が染まっていることを俺は見逃さなかった
こういう反応を見ていると本当に可愛くてついニヤニヤしてしまう
「な、何ニヤついてるんですか…気持ち悪い」
「なんでもないよ」
俺はニヤけながら紅茶のポットを持ち上げる
「そろそろ良いみたいだ、淹れるぞ」
「あ、はい」
ポットから茶葉と共に琥珀色の紅茶が注がれる
「いい匂いですね…」
アリサは目を閉じて香りを楽しんでいる
こうしているとお嬢様みたいだな
「それじゃあ…ごちそうになりますね」
「ああ、感想も聞かせてくれ」
アリサは俺に一言断り、ホットケーキにバターとハチミツを塗って一切れ口にする
そんな動作も一々様になっている
もしかしたら本当にお嬢様だったのかもしれないな
そして紅茶をすすり、溜息をつく
「ん?気に入らなかったか?」
俺は少し心配になりアリサの顔色をうかがう
「いえ、紅茶とも良く合ってます、これは感嘆のため息ってやつですよ」
アリサは優しい笑顔を浮かべながらまた一口食べる
アリサにこうやってお菓子をふるまうことは少なくない
97 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:07:02.40 ID:NYz2bdO/o
何だかんだ理由をつけて、飯や菓子をふるまっている
時に俺から、そして時にアリサから、それぞれ誘い、誘われる
俺はアリサが料理を美味しく食べてくれる姿を見るのが好きだし
アリサはアリサで俺の料理を気に入ってくれているらしい
しかし、ここ最近俺への対抗心か、カノンやジーナ(試食役)も参加してくることがある
俺は料理好きとしてカノンに負けるわけにはいかないからこうやって練習も兼ねてアリサに料理をふるまっている節もある
ここ最近カノンは新作のブラストクッキーを完成させたそうだ
要注意だな…
ん?アリサは自分で料理しないのかって?
そんなの部屋の散らかり具合見たらわかるだろ、あっはっは!
「リーダー、今失礼なこと考えましたよね?」
「何故に断言?確かにその言葉を完全には否定できないが」
「何考えたんですか?」
アリサは疑いの目を向けてくる
「大したことじゃないよ、ただアリサは家事が出来ないなって思っただけだし」
「ホントに失礼ですよ!女の子に対して!」
「それを俺が補ってやればいいことだろ?ほら、まさに夫婦」
「いつまでそのネタ引き摺ってるんですか!」
アリサは家事全般が苦手らしい
病院生活も長かっただろうし、そのせいかな
ま、そういう部分は本当に俺が補ってやらないとって思ってる
いつかは全部アリサ一人で出来るようになればいいんだけどなあ
「せめてアリサもバレンタインチョコくらいは作れるようになってほしいなあ」
「作れてもリーダーにはあげませんよ」
「そ、そんな…ということは私をもらってください的な?さすがにそれはちょっと早いんじゃないかなあ」
「どうしてリーダーの思考回路はそうポジティブに捻じ曲がってるんですかね!?」
アリサの突っ込みスキルの上達に感心しながら俺はホットケーキにパクつく
バターの塩気とハチミツの甘さが混じり合ってとてもうまい
今度はもっと凝ったモノを作ってみたいな…
で、だ
「御機嫌は直りましたか?お嬢様?」
俺は立ち上がり、恭しくお辞儀をする
まるで専属の執事の用に
「…べ、別に…最初からそんなに怒ってないですし…」
98 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:07:48.16 ID:NYz2bdO/o
「なるほど…つまり意地を張ってただけと…」
「余計なこと言わなくていいです!」
ま、それなら安心だ
…大体わかってたけど
「それならよかった…」
と、俺が言葉を続けようとしたら部屋の扉がノックされる
他に誰か呼んだっけ?
「ん?誰だろう…」
「他に誰か呼んだんですか?」
「いや、アリサだけだけど…」
俺は二人きりの空間を乱されることに不快感を感じながら扉の前に立つ
「どなたですか?」
「おっす!俺だよコウタだよ!」
「帰れ」
俺は扉をロックしてアリサの元に戻ろうとした
すると扉越しに
「なんだよちくしょう!うまそうな匂いがするから来たって言うのに!」
「ホットケーキを焼いてたんですよ、もっともすでに残ってませんが」
「じゃあもう一回焼いてくれ!」
なんてことを言いやがる
こいつも俺とほぼ同期で入ってきた新人のゴッドイーターだった
何だかんだで結構こいつとも馬が合う
楽しい奴だが今は空気読めと言いたい
「リーダー、誰だったんですか?」
「ぬぅ!?この声はアリサだな!お楽しみだったんだなちくしょう!!」
「コウタですか…」
コウタはドンドン扉を叩き、あけるように催促する
「お前ばっかりずるいぞ!カノンちゃんやジーナさんもお前ん所ばっかり行くし!」
「それは私に張り合ってお菓子を作ろうとするからですよ」
「俺もハイスペックになりてえええええ!!!」
「はぁ…廊下でそんなに五月蠅くしないでください…」
「じゃあ入れてくれ!!」
と、アリサの顔を見て見るが
「良いんじゃないですかね…」
まあ、仕方ないか…
「わかりましたよ、開けます」
99 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:08:17.44 ID:NYz2bdO/o
俺は扉のロックを解除してコウタを中に通す
「おおお!話が分かるなやっぱり!!」
「紅茶くらいなら出せますよ」
俺はコウタに来客用(男子)のカップを出す
何気にこういうところは俺も気を使っている
中には気にしない人もいると思うが
こういうのはきちんとやるべきだと少なくとも俺は思っている
「お、サンキュー、砂糖3つね!」
「どんだけ甘々で飲むんですか…」
アリサが呆れながらコウタを見る
「仕方ねーじゃんかよ、コーヒーなんか苦すぎて飲めたもんじゃねえし」
「お子様ですねえ」
「んだとぉ!?」
アリサも人のこと言えないけどな
同い年だし
俺はコウタの前にカップと角砂糖3つを出し、また元の位置に腰を下ろす
「とりあえず、俺がここに来たのは…」
「ホットケーキが目的だったんじゃないんですか?」
「いや、それも目的だったんだが…」
コウタは紅茶を少し飲むと、一拍置いて真剣な表情をした
「聞いたぜ、ハンニバルと戦ったんだって?」
「情報が早いですね、博士ですか」
「ああ、あの新人二人、えっと…アネットとフェ…フェ…フェルマータ?」
「人の名前くらいちゃんと覚えましょうよ…フェリシングさんですよね」
「アリサも間違ってますよ、フェデリコ・カルーゾです」
まあ…この支部に置いて一番影の薄い人物と言っても過言じゃないからな…
アネットとフェデリコは二人まとめて新型としてこの支部に配属された新人だ
アネットは生粋のハンマー使い、鈍足になるのもかかわらずハンマーしか使わないハンマー主義者らしい、後縞パン
フェデリコの方は…あんまりわからん
これといった特徴もないし
「やーいアリサも間違ってやんのー!」
「ぐぅ…」
うわ、ハンニバルの時より悔しそうな顔してる
よっぽどムカつくんだろうな…
「まあ、とりあえず、そいつらのミッションは特に注意するようにって言ってたから」
100 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:08:53.81 ID:NYz2bdO/o
何だかんだ言って博士も動きが早いな
悪いことじゃない
「それで、気になって博士に聞いてみたら二人がハンニバルと戦ったって言うから様子見に来たってわけ、ま、無事でよかったよ」
コウタはカラカラ笑う
こういう仲間想いなところもあるから憎めない奴なんだよな
「んでんで!?どんなだったんだハンニバル!」
そして即座に話題を転換してしまう
もしかしたら気恥ずかしかったのかもな
「かなりかっこいいですよ、男のロマンってやつですかね」
「おおおおお!!次は写真とか撮ってみてくれよ!」
「そんなのんきなことしてる暇はありませんよ!」
ま、今日の戦闘を鑑みればどう考えてもそんなことできないな…
アリサの指摘はもっともだが
あれは確かに写真で残したい
だってかっこいいもん
「そうですね、主要の攻撃は、突進してきたり、尻尾で薙ぎ払ったりですが…あ、手を剣に変えて攻撃もしてきますよ」
「マジでマジで!?くううう!!かっこいいなおい!!」
コウタは足をジタバタさせてハンニバルを想像しているらしい
あれは男なら誰でも憧れるよな〜
「不謹慎ですよ!こっちは危うく死ぬところでしたのに…」
「私とアリサならウロヴォロスが100体出てこようと生き残れますよ」
俺はそう言ってアリサに片目をつぶって見せた
正直俺はアリサと一緒ならどんなミッションでも負ける気しないからな
「調子に乗りすぎです!まったく…リーダーは…」
「でも、あんたら二人だしなあ…あながち間違いじゃねえんじゃねえの?」
事実、俺とアリサが携わった任務でミスしたモノはほとんどない
この間なんかコンゴウ8体に囲まれて生き残ったくらいだ
あの時はさすがに危険だったが、二人でなんとか力をあわせて乗り切った
「まあ、データがあればの話ですけどね、今回は新種のハンニバルでしたし、ホント大変でしたよ」
俺は片手を振りながら紅茶を煽った
「二人でもそんな危険なのか〜…こりゃ俺たちが出られる幕はないかもなあ…つまんね〜」
コウタはつまらなさそうに足をぶらぶらさせている
「詰まる詰まらないの話じゃありません、命を落とすより良いでしょう?」
101 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:09:32.02 ID:NYz2bdO/o
「ま、そりゃそうなんだけどな」
そうしてコウタは一口しか手をつけてなかった紅茶を一気に飲み干す
「討伐した数とかによって給料も変わるだろ?ちょっと意地汚い話しだけど俺は気にしてるからさ」
コウタには居住区に家族がいる
母親と妹が一人
たった二人の家族だから本当に大事にしている
ゴッドイーターになったのも二人を支えるためだったらしい
「まあ、いざとなったら私も協力しますので」
「もちろん私もですよ」
俺とアリサは最初からそのつもりだ
大事な仲間の一人だからな
「…サンキュー、やっぱ持つべきものは友ってやつだな!」
コウタは首を鳴らすとソファから立ち上がる
「もう帰るんですか?」
「ああ、俺も今日はミッションだったからな、疲れたから寝ることにするよ、ま、しばらくミッションはないかもしれないけどな」
コウタは大きなあくびをしながら俺たちに手を振って出口に向かう
「お疲れ様です、私たちも今日は早めに寝ましょうかね」
と、突然コウタが振り向く
「一緒に寝るのかお前ら!?」
「何であなたまでそんな反応するんですか!!」
「まあもう少し先でしょうね」
「リーダー!!」
アリサに怒鳴られ、俺とコウタは笑う
「じゃ、とりあえずお疲れさん、また明日な!」
「お疲れ様です、ゆっくり休んでください」
「おやすみなさい」
俺は手を振り、アリサは鼻を鳴らしながら別れる
「さて…と…」
俺はコウタのカップを片づけ、流し台に持って行く
「どうする?もう寝るか?」
「紅茶のカフェインが効いてもう少し寝れそうにありません」
何だか言いわけじみて聞こえるのは俺だけか?
「そっか、んじゃあもう少し俺に付きあってもらうかな」
俺はすぐにアリサの元へ戻り、残っている紅茶を二人分に分けてしまう
102 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:09:58.15 ID:NYz2bdO/o
これでポットは空だ
「さて…それじゃあアリサの家事下手についてなんだが…」
「怒りますよ!」

それから少し他愛のない話をしていたらアリサがあくびをし始める
「眠いか?」
「まあ…少し…」
と、口では言っているがかなり眠そうだ
目が閉まりかけている
「そんなに眠いなら先に戻って寝ればよかったのに」
俺は苦笑しながら頭を撫でてやる
「とりあえず、これだけ片付けたら部屋まで送ってやるよ」
「ん〜…ありがとうございます…」
アリサは目を擦りながらうつらうつらしている
俺が手早く紅茶セットとホットケーキの皿を片づけて戻ると、アリサは完全にソファに横たわり、眠るモードに入っていた
「アリサ〜起きないと俺と寝ることになるぞ〜」
俺はアリサの体を揺すりながら何とか起こそうと試みるがまったく起きる気配はない
気持ち良さそうに寝息を立てている
どうせだからほっぺをプニプニしてやる
まるでマシュマロのような柔らかさとサラサラの肌触りにいつまでも触っていたくなるが、そんなことしてたら朝になってしまうので、無理やり手を引き剥がし、諦める
「さて…どうするかなあ…」
このままお姫様抱っこで部屋に運んでやっても良いが…
問題はアリサの部屋に鍵がかかっていた場合だ
とりあえず確認するために部屋を出ようとする

アリサに手を掴まれていた
何で?さっきまで掴まれてなかったのに!
そしてアリサは薄眼を開きながら寝ぼけ口調だがはっきりと話しかけてきた
「どこ行くんですか…」
「あ、起きたのか?いや、部屋の鍵をお前を送るためにチェックを…」
俺は少し焦って支離滅裂になりながら状況を説明する
とりあえずアリサが起きたならラッキーだ、まさか本当に一緒に寝るなんてことは俺はしない、なんてたって紳士だからな
「ん、別にいいです…ここで寝ますから…」
103 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:11:15.51 ID:NYz2bdO/o
なんだって?
「おい、アリサさん?自分が何言ってるかわかりますか?」
「んうぅ…」
それだけ言ってアリサは完全に寝に入ってしまった
困ったな…
さすがにソファで寝かせるわけにはいかないと、俺はアリサを担ぎあげ、ベッドへと運んだ
「まったく…こんなことばっかりだったら俺の精神がもたないぞ…」
部屋に入れたことは何度もあっても同じ部屋で寝ることは一回もなかった
そりゃまあ当然だけど…
アリサも今日は疲れてたんだろうな、ハンニバルと戦ったんだし
とりあえず俺は毛布を持ってきて、ソファの上でくるまった
少し寝辛いが我慢するしかない
「それじゃあ…おやすみ、アリサ」
俺も疲れていたのか、すぐに寝ることが出来るようだ
遠のく意識の中、自分のことをまるで他人事のように考えながら、俺の意識は闇に落ちて行った
104 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:12:01.21 ID:NYz2bdO/o
「よし落ちつけ、よく考えよう、これはどういうことだ」
傍で聞こえる規則的な自分のものじゃない寝息
体に感じる柔らかい感触
そして目の前にはプルっとした唇と長いまつげ
「しかも俺ソファで寝たのにどうしてベッドに居るんだ!?」
お約束がすぎるだろさすがに!
「んん…うるさいです…」
と、黙らせるためかどうかはわからないがアリサは俺をきつく抱き締める
それに合わせて柔らかい二つの物体が押し潰される感触がする
エマージェンシー
これはやばい
いつもからかってはいるがアリサは本当に可愛くて俺の嫁にしたいくらいなんだがこういう状況では本当に俺は弱い
だって考えたこともねえんだもんよ!!
ていうか俺自身何考えてるかわからねえ!
とりあえず脱出…脱出を…
と、アリサの腕から逃れようとするが、微妙にパニックになってるせいかうまく抜けられない
「落ちつけ…そうだ、落ちつくんだ、深呼吸しよう」
深呼吸するたびに香るアリサの甘い匂い
違う!逆効果だこれは!
と、そうこうしてると
「ホントうるさいですよ…誰ですか…も…う…」
ついにアリサが目を覚ました
そして俺とばっちり目が合う
「お、おはようございます、お嬢様」
「へ!?え!?いやあ!!」
バシン、と乾いた良い音が部屋に響いた
105 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:12:40.33 ID:NYz2bdO/o
「ご、ごめんなさい…」
「いや、良いよ…おかげで冷静になれた…」
アリサの渾身のビンタを喰らった俺は完璧に冷静になり、アリサと共にソファに座った
頬がヒリヒリするぜ…
「とりあえず…どうして私がリーダーの部屋で寝てるんですか!?」
「お前自分で昨日言ったこと覚えてないのか?」
「まったく覚えてないです…」
俺が昨日のことを教えてやると顔を真っ赤にして悶えだした
「うぅ…」
「まあ、元は俺が話を長引かせたからなんだが…」
「わ、私が自分からそんなこと言うなんて…!」
「あ、手は出してないぞ、俺紳士だからな」
「当たり前です!!」
顔を真っ赤にして叫ぶアリサ
いや、しかしそれはおかしい
「いや当たり前じゃないだろう、俺じゃなかったらきっと襲われてたぞ?アリサ可愛いし」
「そ、そういう反応に困るようなことを言うのはやめてください…」
そういうことに対してまったく免疫がないのかやっぱり顔を真っ赤にして俯いてしまう
こういうのを見るとこう…思いっきり抱きしめたくなるな!
「と、とりあえず過ぎたことは気にしないでおこう!朝飯だ朝飯!」
「あ、私は部屋にパンがありますから…」
「またよろず屋で買った総菜パンだろ?置いとけ、俺が美味いの作ってやるからさ」
微妙に寝癖が残ったアリサの髪を撫でてやる
そこで寝癖に気付いたアリサはまた顔を赤くする
「お前昨日からずっと顔真っ赤だぞ?」
106 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:13:36.54 ID:NYz2bdO/o
「したくて赤くしてるわけじゃありません!」
「それで…どうする?俺の洗面台使うか?」
「さ、さすがにそれは…」
「やっぱり気持ち悪いよな、とりあえず顔だけ洗ってから俺の部屋に来てくれるか?」
「き、気持ち悪いってわけじゃないですけど…」
なんだかはっきりしない様子で口の中でモゴモゴ言いだすアリサ
なんだ?いつもならはっきり言うのに
「どうかしたのか?」
「な、何でもないです!とりあえず顔洗ってきますね」
と、アリサは足早に俺の部屋を出て行った
なんなんだ?
ちなみにアリサの部屋は俺の斜向かいだ
俺の部屋は新人棟の最奥
本来ならリーダーになった時点でベテラン棟に行かなければならないんだが、俺は無理を言って新人棟のままにしておいてもらった
色々理由はあるんだが…アリサの部屋に近いからってのが一番でかい理由だな!
「さてっと…何作るかなあ」
俺は壁にかけてあったエプロンを首からかけ、紐を結んで気合いを入れる
やっぱり朝飯と言えばベーコンエッグだよなあ
と…その前に
俺はまずレタスをとりだし、適当な大きさにちぎって水に晒しておく
そして食パンを4枚トースターに放り込み、まとめて焼き上げる
次にメインディッシュに取り掛かる
冷蔵庫からベーコンを6枚取り出し、油で炒める
途中塩コショウしながら、片面に焦げ目がついたらひっくり返し、そこに卵を直接落とす
本来ならこんなやり方はしない方が良いらしいが、今は手順より時間優先だ
火を少し弱めてから蓋をしておき、次にトマトをとりだしてくる
トマトを適当にカットしながら、卵の様子見をする
焦げたら大変だからな
カットし終わったトマトを皿に盛り付け、続けてレタスも盛り付けて行く
ちょうどいい具合に卵も固まってきたようだ
ナイスタイミング
先ほどレタスとトマトを盛り付けた皿にベーコンエッグを乗せてやる
そして最後にトースターが焼き上がりを示す音を発する
うむ、まさに完璧だ
後はトースト用に塗るものだが…
まあいいか、このさい全部出しちまえ
マーガリン、バター、イチゴジャム、ブルーベリージャム、マーマレード、チョコレートクリーム、ピーナッツバター…ちなみにピーナッツバターは俺が作った
と、ちょうど良い所でアリサが帰ってきた
「おかえり、ちょうどいいタイミングだな」
「もうこんなに出来たんですか!?」
「ああ、リーダー張り切っちゃったぜ」
俺は全部まとめてトレーに乗せ、テーブルに持って行く
「あ、紅茶淹れ忘れてた…カフェオレしかないけど、それでいい?」
「それ、自分で作ったんですか?」
「ああ、市販のは甘すぎる」
107 :A1h4hQOe0 ◆3KKT9vrQyY7x [sage saga]:2011/07/15(金) 23:14:22.15 ID:NYz2bdO/o
と、現在ではここまでです

トーストに塗るもの〜
からちょっと変更しようと思ってるところです

まだまだな文で申し訳ありません

もっとうまくなって良い感じに表現できるように精進します…
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国) :2011/07/16(土) 11:23:37.70 ID:ArAhPm0AO
いいよいいよー
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