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美琴「私の好きな人のことを、それ以上悪く言わないで!」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/21(火) 23:45:06.28 ID:GtzSuawF0
1スレ目 美琴「す・・・好きです!!付き合ってください!!」上条「何やってんだ、御坂」
http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1304/13045/1304506297.html

2スレ目 美琴「当麻♪」上条「なんだ、美琴」垣根「俺も仲間に入れて」心理「はいはい」

http://ex14.vip2ch.com/news4ssnip/kako/1305/13053/1305377166.html

3スレ目 上条「美琴、愛してる」美琴「私も♪」垣根「俺も♪」心理「ジャマしないの」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1306063255/

4スレ目 上条「美琴は可愛いな」美琴「えへへ//」垣根「速さが足りない」心理「はいはい」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1306724889/

5スレ目 上条「放さないからな」美琴「うん♪」垣根「話さないからな」心理「しゃべりなさいよ」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1307282872/

6スレ目 上条「抱きしめようか?」美琴「うん//」垣根「抱こうか?」心理「やめて」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1307709819/


7スレ目 上条「守り続けるからな」美琴「うん//」垣根「これがリア充です」心理「あなたもよ」

http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308139244/



このスレは、上記のシリーズの番外編?となります


主な登場人物


上条当麻

幻想殺しを右手に宿した少年
美琴の彼氏であり、彼女を守り続けると自分に誓った

ときに不器用、ときに愚直

それが、彼の弱さであり強さでもある



御坂美琴

超電磁砲の名で知られる超能力者
上条の彼女である

女性の知り合いが多い上条に悩みながらも平和な日常を過ごしている




このスレは、さっきも言ったとおり番外編扱いです

そのため、本編にはあまり影響がありません

ただ、他のキャラがほとんど登場しません


おいおい、ほのぼのギャグは?と思われた方は少々お待ちを

次スレからはまた平常運転ですので


上琴が書きたくなったんだ、いいよね?
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/21(火) 23:46:06.85 ID:q2CvYRDFo
いいに決まってるじゃないか
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/06/21(火) 23:46:40.97 ID:WKHPO6JAO
いいに決まってるだろ!!

すごい期待
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/06/21(火) 23:47:12.53 ID:XM/04JdAO
好きなように書いてね///
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/06/21(火) 23:47:33.31 ID:2iCTqts70
もちろんいいに決まっている
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/06/21(火) 23:48:07.46 ID:4h+5+SWjo
????(?D??)
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage ]:2011/06/21(火) 23:51:30.52 ID:p2cpNyVQ0
前スレから今スレへの移行所要時間、6日と2時間45分

どうやっても1週間は切るんだなwwwwww
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/21(火) 23:52:03.05 ID:XjYdo8LIO
むしろ本望
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/06/22(水) 00:01:18.00 ID:KTxmvWcz0
良いわけ無いわけ、無いだろう
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/06/22(水) 00:10:28.78 ID:UyoTH68AO
>>1がこんなに頑張る理由とは…!

カズマ「死ぬのが怖いわけじゃない。 何もせずに死ぬのが怖い。
なんの証も立てないまま朽ち果てるのは・・・それだけは死んでもゴメンだ!」
11 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 00:14:08.50 ID:28Y1gtDa0
さて・・・こちらもそろそろ進行しますか

と言っても今日は最初のプロローグを

みなさん温かいコメありがとうございます、目に涙が吸い込まれていきました

12 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 00:17:43.36 ID:28Y1gtDa0
二人の間にある感情に

「愛」という名前がついたその瞬間から

もはや、その感情は意味を成さなくなる


降りしきる雪は、止むことはなかった


それは、雨よりも重く、雨よりも冷たく


番外編 美琴「私の好きな人のことを、それ以上悪く言わないで!」

始まり
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 01:47:42.20 ID:UcVo9m5a0
超期待してる
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 08:23:36.55 ID:92XzJR+IO
期待しまくりんぐ
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/22(水) 08:37:45.93 ID:Ro2AWUWd0
>>7
6日もかかったのか、遅かったな、と思ってしまった
>>1の速さに体が順応してきてしまったのか
とりあえず全力で期待する!
16 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:29:04.35 ID:28Y1gtDa0
クリスマス

世間では特別な行事

特に、カップルにとっては非常に重要なイベントだ


上条と美琴にとっても、それは特別だった


17 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:31:58.50 ID:28Y1gtDa0
上条「あぁ・・・さみぃ・・・」

上条当麻

少年の名前だ

両手を擦り合わせ、少しでも暖かくしようとしている

上条「・・・そういえば、美琴と付き合い出してもう一年か・・・」

街を彩るイルミネーションを見ながら、上条がつぶやく

上条(プレゼント、用意しないとな)

店のウィンドウを軽く見ながら、上条は寮へと帰っていた

18 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:34:26.83 ID:28Y1gtDa0
美琴「寒いわね・・・」

はぁ、とため息をつく少女がいた

御坂美琴

常盤台中学の二年生であり、超電磁砲の異名を持つ超能力者でもある

そんな彼女も、日常ではごく普通の女の子だった

美琴(・・・もう一年なんだ・・・早いわね)

美琴が、あの日のことを思い出す


19 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:36:22.60 ID:28Y1gtDa0
それ以上、俺の好きな人のことを悪く言わないでくれよ


キザで、ベタで、回りくどくて
でも、どこか不器用な告白の言葉は、今も美琴の心の中に残っていた

美琴(クリスマス・・・ねぇ・・・)

去年は旅行で、結局垣根達に邪魔をされた

今年こそは二人だけで楽しみたい

そう、美琴は心に決めた

20 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:39:21.11 ID:28Y1gtDa0
上条「ただいまー・・・って美琴は寮に帰ってるんだっけ」

上条がカバンを無造作にベッドの上に置く

上条(・・・美琴がいないとなんとなく広く感じるよな・・・)

ほんの一年前までは当たり前のように美琴はいなかったのに

まぁ、その代わり別の居候はいたのだが

上条(今じゃ、美琴がいるのが当たり前なんだよな)

21 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:41:51.76 ID:28Y1gtDa0
寮に帰ればおかえり、と迎えてくれて

お腹が減ったら一緒に食事を作って

そんな、当たり前の日常を美琴と過ごしていた

上条(冬休みはこっちに泊まるって言ってたな・・・楽しみだ)

上条が嬉しそうに笑う

楽しい冬休みのことを考えると、残り三日の補習も苦にはならなかった

22 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:43:38.12 ID:28Y1gtDa0
美琴「やっと最後の授業が終わったわねー」

美琴が教室で、ぐぐっと体を伸ばす

周りの生徒は、冬休みの予定などについて話している

と言っても、常盤台の生徒は一般の中学生とは違う

映画とかカラオケ、ではなく海外旅行や帰省などといった、お上品な予定ばかりらしい

美琴(・・・冬休みはずっと当麻といられるのよね)

そのことを考えるだけで自然と笑顔になってしまった

それほど、上条と過ごす時間は楽しいものなのだ

美琴(今日は当麻のところに寄ってみようかな)

そう考えながら美琴は帰る準備をする


23 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:45:57.72 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・はぁ、やっと一日目の補習は終わりましたよ」

美琴が授業を終えた、と喜んでいるころ、上条は道をトボトボと歩いていた

その後ろ姿は哀愁すら漂わせていた

上条「いやー・・・世の中はもう冬休みか」

あと二日、上条は冬休みをロスしてしまう

それもこれも、美琴の時間を楽しみすぎて勉強をしなかったせいなのだが

上条「はぁ、幸せのための補習ならがんばりますよ!」

ぐっ、と右手をにぎりしめる

周りの通行人がヘンな目で見てきたが、上条は気にしていなかった


24 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:49:21.38 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・あれ、鍵開いてる」

出てくるときは鍵はしっかりと掛けたはずだ

一瞬、空き巣だろうか、と考える

しかし、ドアを開けてそこにあった靴を見た瞬間に、そんな考えは吹き飛ぶ

むしろ、笑顔で部屋の中へ入っていく

上条「美琴、来てたのか」

美琴「あ、当麻・・・遅かったわね」

上条「補習でしたから」

25 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:52:05.65 ID:28Y1gtDa0
上条が、やざとらしく不幸だー、なんて叫んでみる

それを美琴が笑いながら見つめる

ほんの少ししか離れていなかったのに、かなり久しぶりに会ったような気になる

美琴「あと補習は何日あるの?」

上条「二日、それが終わってから冬休みですよ」

はぁ、と上条がため息をつく

周りが冬休みだー、と騒いでいる中を登校するというのは中々辛いものがある

26 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:54:18.42 ID:28Y1gtDa0
美琴「ま、勉強は大切だからね」

上条「なんで美琴は補習とかないんだよ・・・」

美琴「私はちゃんと勉強もしてるからよ」

美琴が、偉そうに胸を張る

上条「それはそれは・・・あ、飯食うか?」

美琴「こんな時間に食べてもね・・・いらないかも」

上条「そっか、まぁ4時なんて確かに微妙な時間だもんな」

上条が時計を見つめる

27 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 10:57:14.35 ID:28Y1gtDa0
美琴「私は・・・5時くらいには寮に帰らないといけないわね」

上条「外泊届け出しに行くんだっけ?」

美琴「うん、それあれば当麻のところに泊まれるし」

もちろん、帰省という名目にしておく

学校に、実家ではなく上条のところに泊まっているとバレたら恐ろしいことになってしまう

しかし、そんなこと気にしていられなかった

それほどまでに、美琴は上条と一緒にいたかったのだ

28 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:00:46.60 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・クリスマス、どうするんだ?」

美琴「デート・・・できる?」

上条「あぁ、大丈夫」

上条がにっこりと微笑む

それを聞いた美琴も、顔を輝かせる

美琴「じゃあ・・・デートしょっか」

上条「よし!上条さんの楽しみが増えましたよ!」

美琴「だったらしっかり補習を終わらせないとね」

美琴の一言で、上条は現実に引き戻されたが
29 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:02:37.10 ID:28Y1gtDa0
美琴「じゃ、一旦帰るから・・・また明日ね」

上条「あぁ、またな」

美琴が部屋から出ていく

上条(クリスマスは5日後・・・かなり楽しみですよ!)

赤のペンで、上条がカレンダーに印をつける

何度も何度も、忘れないように

その時

部屋の電話が鳴った

30 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:05:10.76 ID:28Y1gtDa0
美琴「楽しみね・・・」

美琴も、カレンダーに印をつけていた

クリスマスとその次の日

上条と付き合って一年記念もするつもりだ

一年というと長く感じるが、実際は本当に矢のように過ぎていった

31 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:07:07.64 ID:28Y1gtDa0
遊園地での初デート、垣根たちとの出会い

去年のクリスマスの旅行ではエツァリたちとの出会い

正月には垣根たちと羽根つきや餅つきをした

バレンタインには、上条と喧嘩をした
それも、しっかりと仲直りして乗り越えた

花見では、黒子が削板との出会いを果たしたり

垣根の別荘に行った

二人で実家に帰省もした

32 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:08:27.10 ID:28Y1gtDa0
全ての思い出は、鮮明に残っている

美琴(・・・来年も、こんな楽しい日々が続くのね)

そう考えたら、心が弾んだ

周りの目を気にしていた昔とは違い、心から楽しい日々が

これから先もずっと続くのだ

美琴(・・・プレゼント、何にしようかな)


33 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:10:35.63 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・五和と神裂が?」

上条は電話で会話をしていた

相手は、建宮だった

なんでも、神裂と五和が明日から学園都市に遊びに来るらしい

上条「うん、分かった・・・案内くらいなら出来るから」
10分くらい話してから、上条は受話器を置いた

二人が来るのはクリスマス前らしいから、予定も空いている

上条(せっかく来るんだからしっかり案内してやらないとな)

カレンダーに、二人との予定を書き込む


しっかりと、誰にでも分かってしまうほどに

34 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:12:12.88 ID:28Y1gtDa0

美琴「あー・・・当麻は今日も補習だったわね・・・」

美琴は上条の寮の前まで来ていた

そこで上条の不在を思い出したのだ

美琴(ま、昨日みたいにあがって待っておけばいいわよね)

合い鍵を取り出して、ドアの前へ向かう

ガチャリ、と乾いた音がして鍵が開く

美琴「失礼しまーす・・・って誰もいないんだけどね」

美琴が一人で笑う

35 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:14:34.79 ID:28Y1gtDa0
昨日とほとんど変わらない部屋

カレンダーを見ると、クリスマスにグルグルと丸がつけられている

美琴(やっぱり当麻も楽しみにしてくれてるんだ)

美琴は、嬉しくなる

しかし

その少し左に書かれた予定を見てその表情が凍った

美琴(神裂・・・五和・・・これって、あのイギリスの人達よね・・・)

36 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:18:36.27 ID:28Y1gtDa0
二人とも、上条と親しい女性だったはずだ

なぜ、二人の名前がカレンダーに書かれているのか

それも、絶対忘れないように、といった感じで、強く

美琴(・・・ち、違うわよ!きっと・・・)

頭の中で必死に否定する

しかし、否定すればするほど不安は膨らんでいった

美琴(・・・時間までしっかり決めてある・・・私との予定は日にちだけだったのに)

37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/06/22(水) 11:20:21.41 ID:V7Ut2TnIo
これは酷い……
38 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:21:14.71 ID:28Y1gtDa0
細かく予定を決めるというのは、それほど大事だからだろうか

美琴(違う・・・わよね?)

返事の帰ってこない疑問を抱く

今すぐ、上条に否定してほしかった

俺はお前との予定が一番だよ、と言ってほしかった

美琴(・・・当麻・・・)

39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/22(水) 11:21:29.74 ID:gSnSk0duo
泣いた
40 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:22:21.40 ID:28Y1gtDa0
>>37
>>39 上条さんは悪気なんてないんですよ、本当に




上条「あ、美琴・・・今日も来てたのか」

いきなり声を掛けられたからか、それとも緊張感からか

美琴の体がびくりと跳ねる

美琴「あ、と、当麻・・・おかえり」

上条「ん、ただいまー」

上条がいつも通りカバンをベッドの上に置く

41 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:24:13.88 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・聞いてみよう)

美琴「ねぇ、当麻・・・12月20日って、予定入ってる?」

上条「あー、悪い・・・その日はちょっと無理だ」

上条が申し訳なさそうに謝って来る

美琴(・・・)

美琴「どうしても無理?」

上条「・・・ゴメン、ちょっとその日だけはダメなんだ・・・次の日なら空いてるけど?」

美琴「ううん、ならいい」

42 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:26:02.59 ID:28Y1gtDa0
美琴が話を終わらせる

上条は状況が飲み込めず首を傾げていたが


美琴(・・・私よりも大切な予定・・・ってわけね)

悲しかった、辛かった

彼はそんなことをするような男ではないとは分かっていた

それでも、やはり不安は襲ってきた

捨てられたのではないか

43 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:28:01.49 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・ゴメン、今日はもう帰るわね」

上条「もう遅いからな・・・送ろうか?」

美琴「ううん、一人がいい」

美琴が部屋から出ていく

上条は一人、部屋に残されていた

上条(・・・?待てよ、一人「が」いい?)

44 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:29:23.59 ID:28Y1gtDa0

美琴は走っていた

なんとなく、走っていればイヤなことを忘れられそうだったから

前のバレンタインのときも、こんな感じだった気がする

一人で思い悩んで、一人で追い込まれて

美琴(バッカみたい)

分かってはいた

なのに、心は悲鳴を上げていた

45 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:31:11.37 ID:28Y1gtDa0
醜い嫉妬ではあるが、それは美しい愛情からくるものであった

美琴(・・・早く帰って寝よう)


美琴は寮に着くなり布団に入った

黒子が心配して声を掛けてきたが、心配いらないとだけ返しておいた


外泊届けは、まだ出していなかった


46 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:33:56.30 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・朝か」

目が覚めたのは翌朝だった

何の気無しに携帯を開くと、上条からの着信履歴があった

昨日美琴が寝てしまった後に掛けられたようだった

美琴(・・・心配してくれたのかな?)

美琴が考える

しかし、かけ直すことはしなかった

今は彼の顔を見たくはなかった

美琴(ゴメン、当麻・・・今の私はアンタのこと傷つけるかもしれないから・・・)

美琴(落ち着くまで時間をちょうだい・・・)



47 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:36:32.66 ID:28Y1gtDa0

上条「・・・美琴、大丈夫なのかな?」

昨日は様子がおかしかった

体調でも悪かったのではないか?

それを悟られまいとして、一人で帰りたがったのではないのか

上条(・・・白井に聞いても、一応帰ってきてはいる、だけだし・・・)

何か彼女にあったのではないか

ふと、あの実験の記憶が蘇る

上条(・・・また、あんなことになってたりはしないよな?)

上条は、苦い顔をする

上条(美琴にメールするか)

48 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:38:32.69 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・あ、メール・・・)

美琴が携帯を開く

そこには、上条当麻の名前があった


「美琴、何かあったか?
何かあったなら遠慮しないで相談してくれよ
俺はお前の味方なんだから」


美琴(・・・当麻らしいわね)

美琴が微笑む

そして、メールを打ち返す

49 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:40:24.31 ID:28Y1gtDa0
上条「あ、返信だ・・・」

「大丈夫、ちょっと風邪気味なだけだから
でも二日くらい会えないかも
クリスマスまでには治しとくから心配しないで
ありがとね」


上条「あー・・・やっぱり風邪だったか・・・お大事に、っと」

上条が携帯を閉じる

たしかに風邪のようなものだが、それが恋の病とは知る由もない


50 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:42:11.76 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・どっちにしろ、クリスマスには会わないといけないわよね)

なぜか、ひどく緊張してしまう

美琴(・・・明日は12月20日か・・・)

上条が、あの二人との予定を書き込んでいた日だ

美琴(イヤだな・・・)

くだらない独占欲かもしれないが、美琴は上条がほかの女性といる、と考えるだけで辛かった

美琴(浮気・・・ううん、ないない、第一二人だったのよ?同時には・・・)

それでも

片方とだけ浮気しているのではないか?

という不安は拭いきれなかった

部屋は、とても寒かった
51 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:43:45.95 ID:28Y1gtDa0
上条「風邪・・・か」

上条は部屋の中で一人呟いていた

昨日の美琴は、何か様子がおかしかった

だがまさか風邪気味だったとは知らなかった

上条「・・・無理させちゃったかな?」

上条が少し顔を曇らせる

美琴のことだ、きっと彼に心配をかけないようにしたのだろう

上条(・・・二日くらい会えないらしいし・・・我慢我慢)

本当は、自分のあの予定のせいで美琴は苦しんでいるのだが、上条は気づかなかった


52 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:45:10.62 ID:28Y1gtDa0

美琴「・・・当麻・・・そろそろあの二人と会ってるんだろうな」

美琴は布団の中で、枕に顔を埋めて呟いた

その目には、少し涙が浮かんでいる

美琴「・・・行って・・・みようかな」

のそり、と美琴が体を起こした

53 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:46:41.44 ID:28Y1gtDa0
神裂「申し訳ありません、上条当麻」

上条「いや、せっかく来てくれたんだから案内くらいいつだってするって・・・五和も久しぶり」

五和「お、お久しぶりです・・・」

三人は上条の寮の前で待ち合わせをしていた

五和はセーターなどを着ているが、神裂は相変わらずいつものような格好だった

上条「・・・お前、寒くないのかよ?」

神裂「この程度で寒いなどと言うほど、弱い神経ではありません」

54 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:49:00.91 ID:28Y1gtDa0
五和「女教皇様はこの服装でこそ、力を十二分に発揮できるのです!」

五和が少し力を込めて言ってくる

いやー、力を発揮するなんて場面には遭遇しないでほしいですよー、と上条は肩を落とす

上条「じゃあ・・・どこか行きたいところはあるか?」

神裂「ではとりあえず・・・」


神裂「久々の日本ですので、和食を食べたいですね」


55 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:51:15.29 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・やっぱり、親しい関係なのね)

美琴は、そんな三人を陰から見つめていた

ストーカーみたいだな、なんて自嘲しながらもその眼光は鋭かった

上条達が移動を始めた

美琴(・・・行こう)

美琴も、そのあとをつけていく
56 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:53:35.00 ID:28Y1gtDa0
上条「はぁ・・・食った食った・・・」

五和「おしぼりどうぞ・・・」

上条「ん、サンキュー・・・そういえば昔は五和はよくおしぼり渡してくれたな」

五和「は、はい!その・・・少しでも上条さんの役に立てれば・・・と」

上条「いやー、本当にありがたいよ」

上条が笑う

なにせ、周りには彼女がいるというだけで突っ掛かってくるクラスメートや、いつでもデートの邪魔をしてくるバカな友人ばかりなのだ

そういう普通の気遣いが本当に身に染みる

57 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:54:47.27 ID:28Y1gtDa0
五和「・・・か、上条さん・・・」

上条「ん?なんだ?」

五和「やっぱり・・・恋人の方のこと・・・大切ですか?」

上条「はい?」

神裂「・・・」

沈黙が流れる

58 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:55:59.03 ID:28Y1gtDa0
五和「・・・私は、まだ上条さんのことを忘れられません・・・いつでも困ったときには救い出してくれました・・・」

五和「泣いているときは暖かい言葉で励ましてくれました・・・」


五和「そんな上条さんのことが・・・まだ、忘れられないんです」

五和が、少し声を震わせる

上条も神裂も、辛そうな表情をする


59 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:57:01.84 ID:28Y1gtDa0
美琴(いやだ・・・)

怖かった

もしも上条が、あの少女の気持ちに答えてしまったら

自分が捨てられたら

想像は、最悪の展開ばかりを描いている

美琴(・・・あんな子・・・太刀打ちできないわよ)

気立ても良さそうで、純粋で、見た目もかなりのものだ

60 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 11:59:07.64 ID:28Y1gtDa0
もし、少しでも上条の心が揺れてしまえば

その時点で自分に勝ち目はない

美琴(いや・・・いや!)

気がついたら、美琴は逃げ出していた

あの先を聞きたいのに、上条の口から自分が大切なんだ、と聞きたいのに

もしかしたら、という可能性に怯えてしまった

美琴(・・・どうすればいいのよ)


61 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:01:10.11 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・五和・・・その、気持ちは嬉しいよ」

沈黙を破ったのは上条だった

上条「俺みたいなヤツに、そういうこと言ってくれるなんて・・・本当に嬉しい」

五和「・・・」

上条「だけど、その気持ちには答えられない」

上条「俺は美琴だけが好きなんだ」

五和「・・・そんなに・・・ですか?」

上条「あぁ」

上条が力強く頷く

62 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:03:16.97 ID:28Y1gtDa0
上条「あいつは、俺のことを守ってくれた・・・俺のことを愛してるって言ってくれる」

上条「それは、俺も同じなんだ」

五和「・・・あなたのことを守りたいと思っている人は・・・愛している人は、もっとたくさんいるはずですよ?」

上条「それでもだよ」

上条の目が、真っすぐ五和を見つめる

上条「どれほどの思いに埋もれていても、美琴の声だけは鮮明に聞こえるんだ」

上条「あいつが俺の名前を呼んでくれたら・・・あいつが愛してるって言ってくれたら」

上条「美琴のためなら、俺は誰のためよりも早く駆け付ける」

63 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:04:05.40 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・みんなのヒーローにはなれないかもしれない、でも」


上条「美琴一人の、王子様にならなってみせる」

上条の言葉に、五和は耳を傾けるだけだった

そして、ため息をつく

五和「・・・やはり、彼女への思いは大きいのですね」

上条「あぁ、俺の愛情は全部美琴のために使ってる、99%じゃなくて、100%を」

64 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:04:32.35 ID:28Y1gtDa0
五和「・・・うらやましいです、そんなに愛されている彼女が」

神裂「上条当麻」

神裂が重かった口を開く

神裂「それならば、絶対に彼女のことだけは守りきってみてください」

上条「んなこと言われなくてもやってやるよ」


上条「ずっと前に、自分に誓ったんだから」


65 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:05:08.40 ID:28Y1gtDa0
美琴は、あの公園へ来ていた
上条との思い出がたくさんつまった公園へ

美琴(・・・あの時は、当麻が涙を拭いてくれたのよね)

その頬を涙が伝う

美琴(だったら・・・)


美琴(今も、駆け付けて拭ってよ・・・)

王子様は、現れなかった


66 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:05:41.51 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・他に行きたいところとかあるか?」

五和「いえ・・・特にこれといって」

神裂「観光に来たとは言ってもさすがに派手には動き回れませんから」

上条「そっか・・・大変だな」
魔術側と科学側の溝は未だに埋まってはいなかった

神裂「では・・・あなたがなぜその御坂美琴という女性に恋をしたのか、をお聞かせ下されば・・・」

上条「え、それは・・・」

五和「あ、興味あります!」

上条「うぅ・・・」

上条が頭を抱える

67 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:06:33.60 ID:28Y1gtDa0
神裂「いえ、話しにくいことなら構わないのですが・・・」

上条「そういうわけじゃないけど・・・ただ、あいつが俺を守ってくれて、俺もあいつを守りたくて・・・って感じだよ」

上条「いつから好きになった、とかはなくて・・・ただ、気づいたら好きになってたんだ」

上条が答える

神裂「・・・なるほど、それが恋なのでしょうね」

五和「聞いているだけで微笑ましい話ですね・・・」

上条「そうかな・・・」

上条(・・・そういえば・・・美琴は今何してるのかな・・・)


68 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:07:12.14 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・会いたい)

上条の顔を見て安心したい

美琴は、公園で一人泣いていた

冬休みにしては珍しく、公園には美琴以外だれもいなかった

それが幸いだったのか、それとも不幸だったのか

美琴には分からなかった

美琴(・・・)

69 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:07:42.16 ID:28Y1gtDa0
上条のことになると、美琴は冷静にはなれなかった

昔からそうだったのかもしれない

美琴が感情を剥き出しにするのは、いつも上条が関わっている時だった

そして今も、脆い感情が剥き出しになっている

美琴(私・・・最低よね)

冷たい風が吹く中、美琴は涙を流し続けた


70 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:08:17.74 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・さて、別の場所にでも行くか」

五和「よかったんでしょうか・・・恋人の方をほうっておいて?」

上条「美琴か?なんか、風邪で会えないみたいだからさ・・・」

神裂「それは・・・こんなことをしている場合ではないでしょう」

上条「いや・・・でも、美琴は会えないって言ってたから、どうせ帰っても意味ないからさ・・・」

五和「そうですか・・・早く治るといいですね」

71 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:08:46.80 ID:28Y1gtDa0
上条「あぁ、そうだな」

上条が頷く

美琴は今もベッドで寝ているんだろう

上条はそう思っていた

上条「ま、そういうわけだからさっさとどっかに行こうぜ」


72 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:09:14.43 ID:28Y1gtDa0
三人は、ショッピングモールに来ていた

上条「五和は服とかよく買うのか?」

五和「わりと買うほうですよ、天草式は服も重要なものと考えていますから」

上条「あぁ・・・そういう意味でよく買うのか・・・」

神裂「我々にとって衣服とは、まず体を守るための物ですから・・・デザインなどよりも機動性や防護性を重視するのですよ」

上条「うへぇ・・・毎回そうやって服を選ぶのか・・・」

そう言いながら、上条は二人と一緒に服を見て回る


湾内「・・・あら、あれは確か・・・御坂様の恋人の・・・」

彼を知る人に見られているとも思わずに


73 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:09:49.25 ID:28Y1gtDa0
上条「今日は楽しかったよ」

五和「こちらこそ、楽しかったです!」

神裂「また来てもよいでしょうか?」

上条「もちろん、今度はステイルとか建宮とかも連れてこいよ」

神裂「えぇ、それでは」

二人を見送った上条は、そのまま寮へと帰る


74 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:10:16.20 ID:28Y1gtDa0
上条「ただいまー・・・って美琴はいないんだったな」

苦笑しながらベッドに寝転がる

そこでふと携帯を開いてみる

メールが一通だけ着ていた

上条(・・・ん?白井か・・・)


「上条さん・・・お姉さまが元気がないようなのですが
何か心当たりはございませんか?」


75 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:10:55.38 ID:28Y1gtDa0
上条(あれ、あいつらルームメイトなのに風邪のことは知らないのか?)

上条がそのことをメールで伝える



しかし、返ってきた返信は予想していない物だった


「いえ・・・お姉さまは風邪ではありませんわ
それに、今は外出されているようですの」

76 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:11:28.16 ID:28Y1gtDa0
上条(・・・風邪じゃない?)

ならば何故、美琴は自分が風邪をひいたなどと言っていたのか

上条(・・・メールしてみるか)

美琴にメールをしてみる

何か隠し事をしていないか、と

77 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:12:00.55 ID:28Y1gtDa0
湾内「あ、御坂様・・・こちらにいらっしゃったのですね」

美琴「・・・湾内さん?」

美琴が公園で涙を流していたら、一人の後輩から話し掛けられた

急いで涙を拭いて、いつものように接する

美琴「なに?どうかした?」

湾内「いえ・・・御坂様の恋人の殿方を先程お見掛けしたのですが・・・」

びくり、と美琴の肩が跳ねる

78 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:12:33.93 ID:28Y1gtDa0

湾内「ほかの女性と、その・・・服を買いに行かれていたようでしたので・・・」

美琴「・・・服を?」

食事を食べに行くのは分かる
水族館などに観光に行くのも分かる

だが、服を買いに行くのはなぜか

イヤな想像ばかりが膨らんでいく

美琴「そ、そう・・・多分それは友達だから気にしなくていいわよ」

自分に言い聞かせるように美琴が答える

79 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:13:05.30 ID:28Y1gtDa0
湾内「あぁ、それならよかったですわ・・・失礼なことを申してしまって・・・」

美琴「いいっていいって、またね」

美琴が立ち上がる

さっさと寮に帰りたかった

公園から出てすぐ

携帯にメールが届いた

美琴(誰だろ・・・)

携帯を開いた美琴の動きが止まる

上条からだった

80 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:13:35.02 ID:28Y1gtDa0
「何か隠してないか?
悩みがあるなら相談しろよ?」


美琴(・・・そっか、悩んでるのよね、私)

美琴が返信をする

そして、深呼吸をして上条の寮へと向かう

震える手を押さえ付けながら

81 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:14:06.47 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・今からこっちに来る、か・・・」

上条は呟いた

来る、ということはやはり風邪ではなかったのだ

なぜ、美琴はそんな嘘をついたのか

上条(何か抱え込んでるんじゃないだろうな・・・)

ずっと、ドアのほうを見つめる

何分経ったときだろうか

そのドアがゆっくりと開いた

82 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:14:38.01 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・やっほ」

美琴が入ってくる

なぜだろうか、目が少し赤い

上条「・・・何かあったのか?」

上条が異変に気づく

いつもの覇気というか、元気さが無くなっている

まるであの実験のときと同じように

上条の背中を嫌な汗が流れる

一体どんな話をされるのか、と不安になる

83 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:15:08.41 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・今日、例の二人と会ったのよね?」

上条「あぁ、会ったけど・・・それがどうかしたか?」

美琴「・・・服・・・買いに行ったの?」

上条「え、なんで知ってるんだ?」

美琴「・・・後輩が見掛けたらしくてね」

上条「そっか・・・うん、買いに行ったよ・・・でも、それがなんか関係あるのか?」

美琴「なんで・・・服なんて買いに行ったの?」

84 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:15:36.17 ID:28Y1gtDa0
本当に自分はイヤな女だ

そう思いながらも、美琴は言葉を止められなかった

上条「なんでって・・・別に美琴には関係ないだろ?」

美琴「な、なによそれ!私に言えないような理由でもあるっていうの!?」

上条「い、いや・・・ないけどさ、でも一々お前に言う必要あるか?」

上条が首を傾げる

悪気があるわけではなく、本当に疑問を抱いているのだ

なぜ、美琴はそんなどうでもいいことを追及してくるのだろうか、と
85 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:16:28.10 ID:28Y1gtDa0
ちょいと休憩を

書き溜めは300くらいまではありますが・・・どうしよう


上琴ですし、番外編なので結局はほほえましい話になっていきます、それだけは言っておきますねw
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/06/22(水) 12:18:20.39 ID:6/5fiCNpo
上条さんの鈍感っぷりはたまに殴りたくなるレベルだなぁwwwwwwまぁそんなとこも魅力のひとつなんだろうけどwwwwww
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/22(水) 12:18:37.36 ID:gSnSk0duo
リアル過ぎるな、話が
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/06/22(水) 12:20:04.90 ID:4IulXSOp0
この>>1の書き溜め速度はどうなってるんだ
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 12:23:11.40 ID:KAgZ8dAn0
休憩は是非とってください。
ただ、投下はどんどんお願いします←

にしても上条さん張り倒したい。
90 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:25:06.39 ID:28Y1gtDa0
>>86 鈍感というか、純粋なんでしょうね

>>87 後半はほのぼのイチャイチャになると思います
だからこそ、前半はリアルにやりたかったんですよね・・・

>>88 前スレが遅かったのは書き溜め作りながらだったのもありますね、はい

一日100くらいずつ書き溜め作ってたのでわりといいペースでいけるかと


現実の恋愛なんてこんなもんでしょうね、きっとw

91 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:26:14.08 ID:28Y1gtDa0
>>89 張り倒さないでください、スレタイ通りですので

ちょっと風邪気味なだけですから大丈夫です

自動車学校行きたくないな・・・w


投下は少しお待ちを
92 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:29:45.87 ID:28Y1gtDa0
美琴「何よ・・・本当は・・・」

言ってしまったらいけない、美琴は思った

それを言ったら二人の幻想は崩れてしまうから

でも

言葉は、もう止まらなかった

美琴「浮気してるんじゃないの?その二人の片方と」

痛々しい沈黙が、二人を飲み込んだ

93 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:30:26.68 ID:28Y1gtDa0
上条(浮気?何が?誰が?)

一瞬頭が回らなくなる

なぜ美琴は泣きそうな表情をしているのか

いや、そもそもなぜ浮気になってしまうのか


上条「俺は、ただ女友達と服を買いに・・・」

美琴「本当にただの友達なの?私の予定より細かく決めてたくせに」

自分でも吐き気がするくらい、美琴はひどい言葉を繋いでしまう

94 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:30:59.35 ID:28Y1gtDa0
美琴「どうせ・・・どうせ、私に飽きたんじゃないの?」

上条「ふざけんなよ!」

上条が、大きな声で叫ぶ

そんな彼の声を聞くのは、かなり久しぶりだった

おそらく二人が付き合ってから初めてではないだろうか

上条「俺はそんなこと・・・」

美琴「ウソなんじゃないの!?私が一番だなんて・・・本当は、イヤイヤ付き合ってるんじゃないの!?」

上条「!!」

95 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:31:41.06 ID:28Y1gtDa0
上条の頭の中で何かが弾ける



痛い

美琴の頬に、鋭利な痛みが走った

上条が平手打ちをしたのだ

彼に、初めて手を上げられた

上条「・・・あ、悪い・・・」

上条が何かを言っていた

96 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:32:07.42 ID:28Y1gtDa0
でも、もう聞きたくはなかった

彼の言葉を無視して、美琴は部屋から飛び出した

上条「おい!待てよ美琴!」

後ろから上条が追い掛けて来る

美琴は逃げた

あの優しい上条が、手をあげるなんて

きっと自分に愛想を尽かしただろう

97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/22(水) 12:32:18.84 ID:gSnSk0duo
上条さんそれDV男の典型的パターンや
98 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:32:34.62 ID:28Y1gtDa0
あんなひどい言葉を吐いてしまったのだ

彼に、愛している上条当麻に

美琴(最低よ、私は)


走り続けた、逃げ続けた


涙が、こぼれ落ちた


99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/06/22(水) 12:33:15.20 ID:8brBDWFAO
このスレの二人くるりの「ばらの花」をイメージして読んでるw神曲なんで是非w

他には「BABY I LOVE YOU」とか。
100 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:33:20.03 ID:28Y1gtDa0
>>97 愛とは、ときとしてそういう醜いものでもありますよ


上条「・・・ちくしょう、アイツ・・・どこ行ったんだよ・・・」

上条が右手を見下ろす

どんな異能の力でも打ち消す右手

美琴のことを守ってきた右手

彼の勇気の象徴でもある右手

その右手で、美琴の頬を叩いてしまったのだ

101 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:34:09.77 ID:28Y1gtDa0
>>99 聞いてみます、期待期待


上条(・・・謝らなきゃな・・・)

美琴も、もちろん理不尽ではあった

だが、手を上げてしまった自分のほうが間違っていたのは明白だった

上条(美琴・・・どこだよ)

焦りながら、彼女の姿を探す

しかし、いくら時間が過ぎても見つけ出すことは出来なかった

102 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:34:43.47 ID:28Y1gtDa0
上条(・・・メール、しとくか)

上条が携帯を取り出す

すると、美琴からの一通のメールが届いていた

上条(・・・)

緊張しながら読んでみる


「ゴメン
いくら不安になったからって、ひどいこと言い過ぎた
少し落ち着いてから話したいから、今はちょっとだけほっといてくれない?
本当にゴメン」


103 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:35:11.58 ID:28Y1gtDa0
上条(・・・悪いのは俺なのに)

分かった、とだけ上条は返信する

上条(彼女がいるのに、女友達と遊ぶなんて・・・しかも、美琴は俺のことをめちゃくちゃ慕ってくれてるのに・・・)

上条(・・・自分の都合だけで考えすぎてたな)

上条が目を閉じる

涙をこらえるために

104 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:35:49.85 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・落ち着いてどうしようって言うのよ)

美琴は自分自身を責めていた

彼にひどいことを言ったのは自分

彼が平手打ちをする原因を作ったのも自分

全て自分が悪かった

そのうえ、時間をくれなんて

105 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:36:19.23 ID:28Y1gtDa0

自分のわがままさに吐き気がした

いつから自分はこんな醜い人間になったのだろうか

そんなことばかり考える

美琴(・・・こんな女・・・当麻もイヤよね)

美琴は笑っていた

自分を嘲笑っていた

106 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:37:12.94 ID:28Y1gtDa0
朝が訪れても、美琴の気持ちは晴れなかった

むしろ、時間が過ぎるほど暗い底へと堕ちていく

美琴(・・・メールは・・・来てない)

美琴(当たり前よね、私から言ったんだから)

携帯を閉じ、美琴がまたベッドに寝転がる

美琴(もう・・・どうでもいいわよ)

彼に嫌われてしまったら

自分にはなんの意味もないのだから

107 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:37:38.38 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・美琴、おは・・・」

いつものように挨拶をしかけて思い出す

昨日、二人はケンカしたのだと

些細なすれ違いからだった

しかし、ほんの小さなズレも、直線が長いほど大きなヒビへと変わってしまう

上条(メール・・・もしないほうがいいよな)

どうすればいいのかさえ分からなかった

ただ、もどかしさだけが積もっていく

108 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:38:06.08 ID:28Y1gtDa0
あのケンカから、もう二日が経ってしまった

二人はあのあと、一言も口を交わしていない

そもそも、顔を合わせてすらいないのだから


美琴(・・・避けてるわけじゃないわよ・・・でも・・・)

自分はまた、彼を傷つけてしまうだろう

それがイヤだったのだ

美琴(どうしようかな)

迷いながら、歩いていた

109 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:38:42.33 ID:28Y1gtDa0
「もう、いいだろ・・・お前を傷つけたくないんだ」

だからなんとなくそんな光景を目の当たりにした

「・・・私も、あなたを傷つけたくはないわ」

今の自分達と似たような、愛し合う二人が


「別れよう」


別れを決断する光景を

110 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:39:12.62 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・そうよね、これ以上一緒にいたって傷つけちゃうだけよ)

上条と、別れるなんてことは考えたくなかった

だが、それ以上に彼を苦しめるのが嫌だった

今までどれだけ彼に迷惑をかけてきただろうか

だからこそ、美琴は心に決める

111 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:40:00.16 ID:28Y1gtDa0
こんな、不器用で嫉妬ばかりしてしまって



彼を傷つけてしまう自分なんかよりも


あの友達のように、綺麗で気立てのよさそうな人と幸せになってもらいたいと


美琴(・・・別れよう、それがアイツの幸せのためだもん)


112 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:40:27.01 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・」

上条はずっと考えていた

美琴を傷つけない方法を

そして、一つの答えにたどり着いた

彼女と別れる、という答えに

単純なことだ、そもそも彼女に触れたりしなければ傷つけることもないのだ

なんと自分本意な考えだろうか

自分がいい子でいたいだけかもしれない

113 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:40:55.64 ID:28Y1gtDa0
だがそれでも、美琴を傷つけてしまうのはイヤだったのだ

上条(・・・美琴なら、もっと素敵なヤツと出会えるはずだよな)

自分はそれを見守ろう、と

誰か他の恋人を作るのではなく
ただ、ずっと美琴を愛して

そして、その思いを閉じ込めたまま毎日を過ごそう、と

上条は決めた

114 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:41:34.17 ID:28Y1gtDa0





二人の幻想は、とうとう崩れてしまった






115 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:42:08.00 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・メール・・・か」

上条が携帯を見つめる

美琴が、今から会いたいらしい

上条(いいタイミングなのか悪いタイミングなのか・・・)

とにかく、自分の考えを伝えなければならない

上条「・・・ゴメンな、美琴」

彼女を前にしたら謝れなくなってしまうだろう

だから、今この場で言う

届かないとは分かりながらも

116 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:42:48.80 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・ゴメン、急に呼び出して」

上条「いや、大丈夫」

どこかよそよそしい会話

ぎこちない雰囲気

事情を知らない人からすれば、初々しいカップルに見えないこともないだろう

しかし実際は違った

彼等は1ページ目をめくるのではなく

最後のページを塗り潰そうとしているのだ

117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 12:42:52.73 ID:IR4X8onIO
変な言い方だけど、読み物ってどちらの状況も気持ちもわかるから余裕を持ってハラハラできるんだよな
でも現実は自分が置かれた状況しかわからないから本当に目の前が真っ暗でどうしたらいいかわからなくなる

結末はわかってるのに胸が苦しくなってきた
もっと読みたい
上条夫妻がんばれーめげんなー
118 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:43:19.00 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・俺さ、考えたんだ・・・お前を傷つけない方法」

美琴「私も考えてた」

上条「・・・あのさ」

美琴「あのね」


上条・美琴「別れよう」

119 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:44:33.21 ID:28Y1gtDa0
>>117 ですよね、現実は客観的には見られませんから
余裕のないハラハラだけが、自分を襲いますよね


上条「・・・お前も、やっぱりそうだったか」

上条が苦笑する

なんとなく分かっていた

美琴の考えることは、分かっていた

美琴「・・・アンタをこれ以上傷つけたくないもん」

上条「あぁ、俺もだよ」

二人が相手の顔を見つめる

120 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:45:02.67 ID:28Y1gtDa0
きっとこの距離で見つめ合うのも最後だろう

美琴「・・・全部私の責任だから」

上条「違うだろ、俺の責任だよ」

美琴「・・・じゃあ、どっちの責任でもないってことで」

美琴が笑う

その笑顔には、元気なんてなかった

121 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:45:28.93 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・最後にさ、一回だけキスしていいか?」

美琴「・・・私のこと、まだ好きなの?」

上条「あぁ、愛してるよ・・・けどさ、仕方ないから」

上条がため息をつく

傷つけないように、両手を放してしまうのだ

122 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:45:54.43 ID:28Y1gtDa0
それはもう抱きしめられないことを意味していた

美琴「いいわよ・・・私もアンタのこと、愛してるから」

上条「ゴメンな、美琴」

そっと、悲しいキスをする

永遠だと思っていたその時間は、すぐに終わってしまう


123 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:46:20.36 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・これからは、また前みたいに友達でいような」

美琴「うん、よろしくね・・・アンタ」

上条「あぁ・・・御坂」

お互いに名前で呼べなくなるのは辛かった

でも、名前で呼んでしまえば、また距離を縮めたくなってしまう

もう、夢を見るのは懲り懲りだった

124 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:46:55.99 ID:28Y1gtDa0
上条「じゃあな・・・送ろうか?」

美琴「私を誰だと思ってんのよ?」

上条「誰って・・・ビリビリ中学生だろ」

美琴「あ、なんかそれ久しぶりね」

二人が笑う

恋人だった時間のようにではなく

かつて、追いかけっこをしていた頃のように

125 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:47:23.52 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・ただいま」

返事の帰ってこない部屋に上条は帰ってきた

すぐにベッドに寝転がる

何もしたくなかった

上条(・・・カレンダーの予定・・・消さなきゃな)

クリスマスに書かれた印が、寂しく輝いていた

126 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:47:53.50 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・もう、届かないんだ)

美琴は、ベッドで泣いていた

黒子が気を遣ってくれたが、それを拒否して彼女は布団にくるまっていた

こうしていると、偽りの温もりが得られるから

彼に抱きしめられていた時のような温かさを一瞬だけ感じられるから

美琴(・・・今まで楽しかったな)

明日からは、あんなに楽しかった日々は過ごせない

127 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:48:27.09 ID:28Y1gtDa0
それでも後悔はしていなかった

彼を傷つけることに比べたら、自分が傷つくほうがマシだったから

美琴(・・・ねぇ、アンタも・・・後悔なんてしてないわよね?)

別れると決めたことを

そして

一年間、美琴と恋人だったことを

128 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:49:14.75 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・さーて、飯でも作りますか!」

上条が無理矢理明るく振る舞う

部屋には、その声がむなしく響いただけだった

自分の声が反響してくるだけで、聞きたかったあの優しい声は聞こえてこない

当たり前といえば当たり前だった

自分から手放したのだから

上条(・・・幸せにな、美琴)

129 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:50:04.94 ID:28Y1gtDa0

彼女が幸せになってくれるなら

自分はその分不幸になってもいい

彼女が誰かと幸せになるのを


自分は、微笑みながら見守りたい

上条はそう心に決めていた

無理をして決めていた

130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/06/22(水) 12:50:17.63 ID:6/5fiCNpo
おい、ちょっと上条さん家にステイルさん呼べ、あと建宮さんと土御門も。
131 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:50:28.95 ID:28Y1gtDa0
美琴「ねぇ、黒子」

黒子「なんですの、お姉さま?」

美琴にいきなり話し掛けられて、黒子は驚く

美琴「・・・アイツと別れちゃった」

黒子「な、なぜですの!?」

黒子がベッドから飛び起きる

132 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:51:22.32 ID:28Y1gtDa0
>>130 それはダメです・・・


黒子が知る限り、上条と美琴はとても仲が良かったはずだ

そんな二人が別れたなんて、信じられなかった

美琴「・・・実はね」

美琴は話した

全てを、包み隠さず

自分の心を整理させるために

133 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:51:59.80 ID:28Y1gtDa0
黒子「・・・お二人が後悔なさっていないのなら、黒子も反対はいたしませんわ」

黒子は、美琴の話を最後まで黙って聞いていた

そして、終わってから言葉をかける

美琴「・・・後悔はしてないの・・・ただね、なんでこうなっちゃったのかな、って思ってるだけ・・・」

黒子「・・・お姉さま、恋を忘れるには新たな恋ですの」

黒子「今すぐに上条さんを忘れろとは言いませんわ、ですがそのうち、もっと素敵な殿方が現れるはずですの・・・お姉さまは、その殿方と幸せなるべきですの」


134 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:52:43.70 ID:28Y1gtDa0
黒子「そして、上条さんを見返してやってくださいな!」

美琴「あはは・・・見返す、か・・・」

黒子「お姉さまと別れたことを後悔させてやるんですの!」

美琴「何よそれ」

美琴が小さく笑う

135 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:53:13.64 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・黒子、ありがとね・・・少し元気出たわ」

黒子「それはよかったですの・・・では、おやすみなさい」

美琴「うん、おやすみ」

美琴は眠りに堕ちた

夢の中では、まだ上条と幸せに暮らしていた

136 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:53:39.70 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・おやすみ」

返事は返ってこないと分かっても、上条はつぶやいた

なんとなく、いつもみたいに返事が返ってくるんじゃないかと考えて

もちろん、そんなものはなかった

それでいいのだ

137 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:54:13.67 ID:28Y1gtDa0
こうやって何度も絶望して、自分の過ちの重さを知って

そして、美琴のいない生活に慣れていけばいいのだ

上条(寒いな・・・)

冬の空気は冷たかった

だがそれ以上に、なぜか上条は寒さを感じた

今までずっと美琴がいた場所にスペースが出来てしまっている

悲しみというすき間風は、上条の心の穴をどんどんとえぐっていった
138 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 12:55:09.11 ID:28Y1gtDa0
では、少し休憩を


この二人のこういう話は出来れば書きたくないですね・・・

でも、一度の挫折は大切ですよ、うん


文章力のなさは、リアリティーでカバーだ!!
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/06/22(水) 12:56:24.90 ID:/3Zzw23Wo
>>1
仕事中だけど涙が…
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/22(水) 12:57:37.70 ID:jho/ntGAO
>>1乙です
リアルすぎて泣ける…
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/06/22(水) 12:57:47.01 ID:6/5fiCNpo
黒子はやっぱりお姉様の一番のパートナーなんだね……
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 13:00:34.87 ID:IR4X8onIO
展開が早いとこだけアレだけど、すれ違う過程そのものはすごいリアル
>>1の体験談ですね、わかります

いやあ昼休みにこんな胸を抉られるとは思わなかった
帰る頃には二人ともまた幸せになってますように
143 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:32:42.08 ID:28Y1gtDa0
>>142 展開はこれくらい早くしないと、いったん別れるまで1スレショウカしそうだったのでw

体験談だなんて褒めないでくださいな

続き投下
144 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:33:31.19 ID:28Y1gtDa0
上条「あー寒い・・・」

最後の補習も終わり、上条は寮へ向かって歩いていた

補習の内容なんて頭に入ってこなかった

ずっと、美琴のことばかり考えていた

別れるなんて、急ぎすぎたのではないか

もっと他の解決法があったのではないか

145 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:34:07.91 ID:28Y1gtDa0
上条(今さら考えても遅いよな)

両手に向かって息を吐く

少し前までなら、寒くなれば二人で手を繋いでいたのに

上条(・・・寂しいな)

そのまま寮に向かうのも味気なかったので、上条はあの公園へと向かった

何かを期待しながら

146 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:34:33.49 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・アイツ・・・元気にしてるかしら?)

美琴は一日中、上条のことを考えていた

別れる、と言っても二人はまだお互いのことを思っていたのだ

美琴(愛してるからこそ別れるなんて・・・変な話よね)

美琴がクスリと笑う

147 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:35:01.24 ID:28Y1gtDa0
そしてまた、すぐに悲しい表情へと戻る

美琴(・・・公園、行こうかな)

何かがあれば彼が駆け付けてくれたあの公園へ


美琴も行きたくなってしまった

148 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:35:31.21 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・不幸だ」

ジュースを飲もうと1000円札を自販機に入れた

なのに、ランプは光らないし返却ボタンを押しても戻ってこない

あれ、デジャヴュ?なんて思いながら上条は呟いていた


そんな上条の肩を、一人の少女が押す

149 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:35:57.39 ID:28Y1gtDa0
美琴「どいたどいたー!美琴様は飲み物買いたいの!」

美琴だった

なぜだか、とても嬉しそうな表情をしている

上条「あぁ、美・・・御坂か」

美琴「と・・・アンタは何やってるの?」

上条「ご覧の通り、お札を飲み込まれてしまったのですよー」

はぁ、と上条が肩を落とす

150 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:36:24.39 ID:28Y1gtDa0
美琴「なるほど・・・」

美琴がなんとなく自販機の前に立つ

すると、その途端自販機のランプが付いた

美琴「何よ、ちゃんと動いてるじゃない」

上条「・・・理不尽だ!この自販機意志を持ってるだろ!美琴に蹴られるのがイヤだからって確実にお前を判別できるように・・・あ、御坂だ御坂」

美琴「言い直さなくてもいいわよ・・・」

151 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:36:51.83 ID:28Y1gtDa0
美琴はヤシの実サイダーを買う

あれ・・・俺の金・・・という上条の声を無視して、美琴はベンチに座る

上条「しゃあねぇな・・・」

美琴の登場のおかげで通常運転になった自販機で飲み物を買う

上条「あれ、ヤシの実サイダー買ったはずなのに・・・なぜにいちごおでんが?」

ちょっとした不幸のオマケが付いてきたが

152 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:37:18.66 ID:28Y1gtDa0
上条「あれからどう・・・ってまだ昨日のことだもんな」

美琴「正直、まだ実感は湧かないわね」

美琴がジュースを飲みながら答える

上条「・・・俺も、だよ」

美琴「でもさ、出した答えを後悔しても意味ないわよ」

上条「後悔はしてないと思う、お前が幸せならそれでいいからさ」

美琴「今は幸せじゃないけどね・・・」

上条「・・・そっか」

二人が口を閉じる

153 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:37:45.76 ID:28Y1gtDa0
この沈黙も、今となっては気まずいだけだった

美琴「ゴメン、そもそも私があんな勘違いしなきゃよかったのよね」

上条「自分を責めるなよ・・・お前は前だけ見つめてればいいんだ」

美琴「・・・アンタもよ」

上条「分かってる」

周りにはちらほらと、幸せそうなカップルがいた

クリスマス直前だからか、全員が手を繋いで歩いている

154 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:38:18.83 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・幸せそうだな、みんな」

美琴「クリスマスが近いのよ?カップルにとっては一大イベントじゃない」

上条「そうだよな・・・一大イベントなんだよな」

上条が目を細める

この前まで、美琴とクリスマスはどうやって過ごそうかと胸を踊らせていたのに

どうして、こんなふうにすれ違ってしまったのか

155 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:38:45.18 ID:28Y1gtDa0
上条「さて・・・寒くなってきたし帰りますか」

美琴「そうね・・・風邪、ひかないようにね」

上条「お前もな・・・まぁ白井がいるから看病は心配ないけど」

美琴「アンタは・・・今は一人暮らしか」

上条「俺は頑丈だから風邪なんてひかねーよ」

美琴「あはは・・・たしかにそうかもね」

156 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:39:13.14 ID:28Y1gtDa0
二人がベンチから立ち上がる

でも、見ているのは別々の方向だった

上条「じゃあな、御坂」

美琴「うん、バイバイ」

またね、なんて言えなかった

そんな無責任なことは言いたくなかった

157 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:39:41.28 ID:28Y1gtDa0
上条(・・・ヒマだよな、アイツがいないと)

上条は部屋の中で目を閉じて考えていた

こうやって寝転がっていたら、いつも美琴が抱き着いてきた

上条(・・・寒い寒い)


震える体を擦りながら、上条はコタツの中へと避難する

158 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:40:08.95 ID:28Y1gtDa0
上条「あ・・・宿題あるんだっけ」

上条がカバンからプリントを取り出す

上条「ちゃっちゃと済ませて、冬休みの残りはナンパでもしちゃいますかー!」

そんなつもりは毛頭なかった


それでも、無理に明るく振る舞えば少しは元気になれる気がしたのだ


159 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:40:34.23 ID:28Y1gtDa0
美琴「ねぇ、黒子」

黒子「なんですの、お姉さま」

美琴「・・・別の恋をしろ、って言ったわよね」

黒子「えぇ、もしかして・・・」

美琴「アンタの知り合いにさ、いい人とかいない?」

美琴が黒子に尋ねる

160 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:41:01.32 ID:28Y1gtDa0
本当は、そんなつもりはなかった

ただ、なんとなく暇つぶしになればと思ったのだ

他の男性と少し接してみて、上条がやはり素敵な男性だったと確認したかったのだ


もう、美琴と上条はただの友人だというのに

美琴(・・・でも、簡単に忘れられるわけないわよ)


161 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:41:28.25 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・あれ・・・アイツからメールが来てる」

上条が携帯を開く

登録名はまだ美琴だった


「そっちに料理作りに行ってもいい?
寮にいてもやることないからさ」

162 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:42:00.78 ID:28Y1gtDa0
上条(・・・アイツ・・・)

嬉しかった

まだ、自分のことを気にかけていてくれるのだと

だから


「悪い、今日は友達と飯食いに行く予定なんだ」

上条は、冷たく突き放した

163 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:42:27.36 ID:28Y1gtDa0
美琴がさっさと自分を忘れられるように

上条(ゴメンな)

携帯を閉じて、上条は布団に入る

涙なんてほとんど流したことがなかった

なのに、今はとめどなく溢れてきてしまった

164 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:43:21.71 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・友達と、か)

突き放されたな、と美琴は感づく

きっと、鬱陶しいと思われたのだろう

それもそうだ、自分が原因で別れたのに今さらご飯を作りに行くなんて

美琴(バカよね、私)

美琴が携帯を机の上に置く

165 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:43:47.46 ID:28Y1gtDa0
黒子「お姉さま!ちょうどいい殿方がいらっしゃいましたの!」

美琴「そっか、よかった」

布団にくるまったまま美琴が答える

本当は、そんなことどうでもよかった

美琴(・・・当麻・・・)

ただ、少しでも早く忘れなければならなかった

彼に迷惑をかけないためにも


166 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:44:13.44 ID:28Y1gtDa0
上条「いただきまーす」

上条は一人でコタツに座っていた

目の前には、適当に作った夜食があった

上条「・・・うむ、美味い」

一人でそう呟き、箸を進める

本当ならこの場に美琴もいるはずだったと考えると少し胸が苦しくなった

167 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:44:39.62 ID:28Y1gtDa0
しかし、今それを言っても意味はないのだ

上条(早く、美琴が俺のことを忘れられるといいな・・・)

早く、他の誰かと幸せになってくれれば

上条が愛したあの笑顔で笑ってくれれば


上条は、自分が不幸になってしまっても構わなかった

168 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:45:05.17 ID:28Y1gtDa0
上条「俺もさっさと新しい相手を・・・」

見つけるつもりはなかった

だって、美琴より素敵な女性なんていないのだから

上条当麻にとって、幸せとは美琴がそこにいることだったから

上条(俺・・・情けないよな)

一人で食べる食事は、塩分の量を間違えていたようだった

169 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:45:32.75 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・)

黒子「それで、その方のお兄様がちょうど交際相手を探してらして・・・お姉さま?聞いてますの?」

美琴「あぁ、ゴメンゴメン・・・で、なんだっけ?」

黒子「ですから、わたくしの後輩のお兄様が、ちょうどお姉さまとデートをしてみたい、と」

美琴「ふーん・・・いいんじゃない?」

美琴にとっては誰でもよかった

170 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:45:59.13 ID:28Y1gtDa0
美琴(最低よね、私)

その男性のことも傷つけてしまうだろう


黒子「・・・お姉さま、大丈夫ですの?」

美琴「うん、大丈夫大丈夫・・・気にしないで」

黒子「・・・無理はなさらないで下さいね」

171 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:46:25.55 ID:28Y1gtDa0
美琴「ありがと」

黒子の気遣いが嬉しかった

こうやって人の温もりに触れられるのは、本当に幸せなことだった

黒子(・・・上条さん、申し訳ありませんの・・・)

黒子(ですが、お姉さまのこととなっては、このわたくしも協力をしなければなりませんの)

172 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:46:51.93 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・メール、しとこう」

上条が美琴にメールをする

今日は悪かった、とだけ打って携帯を閉じる

上条(寝るかな)

クリスマスまであと3日

街がイルミネーションで輝くころ

上条は一人、悲しみを抱えていた

173 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:47:38.09 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・明日?」

黒子「はい、その殿方のご予定が明日空いているのがその日だけでしたので」

美琴「また急ね・・・」

黒子「ですから、お姉さまにも心の準備をしていただきたいんですの」

美琴「心の準備?」

黒子「お姉さま、上条さんのことは綺麗しっかりとお決めになるべきですの」

黒子が、美琴の瞳をまっすぐと見つめる

174 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:48:30.71 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・明日?」

黒子「はい、その殿方のご予定が明日空いているのがその日だけでしたので」

美琴「また急ね・・・」

黒子「ですから、お姉さまにも心の準備をしていただきたいんですの」

美琴「心の準備?」

黒子「お姉さま、上条さんのことは綺麗さっぱり忘れるべきですの」

黒子が、美琴の瞳をまっすぐと見つめる

175 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:48:57.37 ID:28Y1gtDa0
黒子「いつまでも過去を振り返っていてはいけませんわ、お姉さま」

美琴「・・・簡単には忘れられないわよ」

黒子「お姉さま、ご自分の気持ちに正直になられてくださいな」

黒子「お姉さまの悲しげな顔を見るのは辛いですの」

美琴「・・・ありがと、黒子」

美琴がベッドから立ち上がる

美琴「ねぇ、服選ぶの・・・手伝ってくれない?」

176 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:49:24.07 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・やることがない」

上条は一人寂しく部屋でテレビを見ていた

土御門は義妹との予定があるらしい

青髪はバイトが忙しくて、とても遊べる状況ではなかった



上条(美琴がいないだけで、こんなに退屈なんだな・・・)

177 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:50:05.87 ID:28Y1gtDa0
今までの日常を失ってしまったのだ

何もやることがなくなっても仕方ない

それほどまでに、美琴は当たり前の存在だったから


上条(・・・寂しいな)

上条は一人で寝転がっていた

178 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:50:32.17 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・よし、服も準備出来たわね・・・」

美琴は、明日のための服を購入していた

黒子「お似合いでしたの、お姉さま」

美琴「ありがとね、黒子」

黒子「いえいえ、お姉さまのためならいつでも一肌脱ぎますの!」

179 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:50:58.59 ID:28Y1gtDa0

美琴「うん、本当にありがと」

ニコリと美琴が微笑みかける



黒子(・・・少しでもお姉さまのお役に立たなければなりませんわ)

黒子(上条さん・・・お姉さまは、あなたしか愛することができませんの)

黒子(・・・わたくしがお二人の問題に手を出してしまうことをお許しくださいな)

180 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:51:24.28 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・ん、寝てたのか・・・」

上条が目を覚ましたのは翌日の朝だった

いつの間にか眠ってしまっていたらしい

上条「・・・どっか行こうかな」

上条が外出する支度をする

これといって行きたい場所はなかったが、何もしていないとまた暗い気持ちになってしまうのだ

上条(はぁ・・・公園にでも行くかな)

なんとなく行きたくなるのはいつもあの公園だった

181 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:51:51.34 ID:28Y1gtDa0
美琴(・・・待ち合わせはここだったわよね)

美琴は公園にいた

黒子の紹介で、とある男性と待ち合わせをしているためだ

美琴「はぁ・・・緊張する」

別に、本気で他の男性を求めているわけではない

ただ、ほんの少しでも打開策が見つかったら、そう思っていた

美琴(・・・周りから見たら、男なら誰でもいいって思ってるみたいよね)

美琴が苦笑する


182 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:52:18.81 ID:28Y1gtDa0
「あぁ、すいません・・・待たせてしまいましたか」

一人の男が頭を下げながら美琴に近づいてきた

年齢は美琴より2つほど上だろうか

美琴「えっと・・・岡野裕也さん・・・ですか?」

岡野「はい、今日はよろしくお願いします」

岡野と呼ばれた男が頭を下げる

183 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:52:44.88 ID:28Y1gtDa0
美琴「あ、いえ、こちらこそ・・・」

美琴も、頭を下げ返す

美琴(・・・やっぱりよそよそしいわよね)

岡野「では、行きましょうか」

美琴「はい」

美琴は岡野の後へついていく

184 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:53:12.21 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・なんだよ、あれ」

上条はその様子を陰から見ていた

公園に来たらたまたま美琴がいたのだ

そして、彼女は男性と待ち合わせをしていた

なぜ?

上条(あぁ・・・そっか)

185 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:53:43.95 ID:28Y1gtDa0
自分ではなく、他の男性を選んだのだ

上条(はは・・・よかったじゃねーか・・・俺のことを忘れられるなら・・・いいじゃねーかよ)

震える右手を握り締める

上条(いいんだよ・・・もう美琴は俺のなんでもないんだ!)

自分にそう言い聞かせながら上条は走った

頭についてくる考えを振り払いながら

186 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:54:14.30 ID:28Y1gtDa0
きっと美琴は、あの男性と付き合って

一緒にデートをして、キスをして

その先にだって、いつかは進むのだろう

関係ないのに

なぜか、上条はとても苦しかった

とても、とても
187 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:55:25.42 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・食事とか、どうですか?」

岡野「えぇ、結構ですよ」

ニコリと岡野が微笑む

気のせいだろうか、どこかで見たような笑顔だった

美琴「あの・・・失礼ですけど、岡野さんはどうして私と?」

岡野「いえ、昔からかねがね御坂さんのお名前は存じてまして・・・一度お会いしたいと思っていました」

岡野が真面目な口調で答える

188 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:55:52.15 ID:28Y1gtDa0
美琴(そっか、私の話・・・聞いてたんだ)

やはり

この男性も、御坂美琴を見ているのではなく、超電磁砲としての彼女を見ているのだろう

直感でそう分かった


今までいろんな人から向けられた視線と同じ視線を彼もしていたから

189 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:56:20.77 ID:28Y1gtDa0
岡野「・・・それで、白井さんから聞きましたが・・・恋人の方と別れられたとか・・・」

美琴「・・・はい、そうなんです」

その言葉に少し美琴の顔が曇る

彼を少しでも諦めるためにこの場に来たのに

なぜ、彼の名前をここでも聞かなければならないのだろうか

美琴「でも、今はもう諦めましたから」

190 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:56:47.14 ID:28Y1gtDa0
岡野「そうですか」

嘘をついた

自分を騙すために

しかし


岡野「ではなぜ、あなたは泣いているのですか?」

騙せはしなかった

自分の心は、正直だった

191 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:57:17.75 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・」

上条はまだ走っていた

涙が溢れてきた

あんな光景、堪えられなかった

覚悟していたはずなのに

彼女が幸せになれるなら、自分はどんな辛い思いをしてもいいと思っていたのに

192 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:57:43.88 ID:28Y1gtDa0
それが現実になってしまったら、彼は堪えられなかった

上条(・・・そうだよ、俺はまだ美琴のことが好きなんだよ・・・)

今さら気づいて何になるのだろうか

そんなこと、もう伝えようもない


上条(ちくしょう・・・ちくしょう・・・)

193 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:58:19.85 ID:28Y1gtDa0
ただ、走っていた


それからすぐ

一人の少女にぶつかった

上条「・・・すいません」

イン「あれ?とうま?」

彼をよく知っている少女にぶつかった

194 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:58:53.71 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・泣いている?」

私が?

岡野「えぇ、とても辛そうな顔をしてますよ」

岡野が真剣な顔で美琴を見据える

美琴「そんなこと・・・」

岡野「ない、とでも?」

195 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:59:19.72 ID:28Y1gtDa0
美琴が息を呑む

そうだ、自分はとても悲しんでいるのだ

上条と一緒にいられなくなってしまったことを

岡野「・・・お話なら聞きますよ」

岡野がニコリと微笑む

やはり、どこかで見たような笑顔だった

196 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 15:59:48.60 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・嫉妬してしまったんです、私」

美琴「・・・彼が、他の女性と一緒にいたっていうだけなのに・・・」

美琴「くだらないですよね、私」

岡野「・・・他の女性と、ですか」

美琴「なんで・・・あんなひどいこと言っちゃったんだろう・・・」

涙が溢れてくる

197 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:00:20.47 ID:28Y1gtDa0
目の前に岡野がいるとか、そんなことは気にしていられなかった

涙を止めることを出来るのは上条だけだったから

岡野「あなたは、その方を心から愛しているのでしょう?」

美琴「・・・でも、忘れなきゃいけないんです」

美琴「私が全部悪いから・・・もう、アイツを傷つけたくないから」

198 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:00:51.49 ID:28Y1gtDa0
美琴が答える

少しの沈黙のあと

岡野「そうでしょうか」

突然


岡野が口を開いた

199 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:01:18.47 ID:28Y1gtDa0
イン「・・・みことと別れたの・・・?」

上条「・・・あぁ、俺のせいなんだ」

俺が他の女性と仲良くしたから、と上条は答える

イン「それは、お互いが悪いんだよ」

上条「お互いが・・・?」

イン「そうなんだよ」

インデックスが頷く

200 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:01:57.92 ID:28Y1gtDa0
イン「どっちが悪いとかじゃなくて、二人ともすれ違って・・・それに気づかないで急ぎすぎただけなんだよ」

上条「急ぎすぎた?」

イン「・・・みことに別れようって言われたとき、みことに別れようって言ったとき」

イン「とうまは少しでも、イヤだって思わなかった?」

上条「・・・思ったよ・・・少しなんかじゃない、とてもイヤだったさ・・・」

イン「そうでしょ?」

インデックスが、じっと上条を見つめる

201 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:02:25.90 ID:28Y1gtDa0
イン「とうまはまだ、みことが好きなんだよね?」

上条「・・・あぁ、好きだよ・・・」

上条「でも、もう・・・」

イン「簡単に、諦めるの?」

イン「まだ・・・まだ、みことを抱きしめられるのに」

上条「!」

202 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:02:56.74 ID:28Y1gtDa0
岡野「話を聞く限りでは、その方に問題があると思います」

美琴「・・・え?」

岡野「恋人がいるのに、それを放っておいて他の女性と遊ぶなんて」

岡野「正直、軽い男だなって思いますよ」

美琴「!」

岡野「そんな男性があなたみたいな人と付き合えていただなんて信じられません」

203 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:03:27.90 ID:28Y1gtDa0
岡野「軽い上に、簡単にあなたを捨てて・・・」

岡野「最低としか言えませんよ」

岡野「目の前にいたら殴り飛ばしたいですね」

岡野が淡々と続ける

岡野「御坂さん、そんな男とは別れて正解ですよ」

岡野「そんな男・・・」


岡野「あなたに愛される資格はありませんから」

204 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:04:00.86 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・ふざけないで」

美琴の声は震えていた

しかし、それは泣いているからではない

美琴「ふざけないでよ!」


怒りに震えていたからだ

205 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:04:26.54 ID:28Y1gtDa0
イン「一度手を放れてしまったからって、なんでもう一度抱きしめたらいけないの?」

イン「とうま、とうまはいつも言ってたんだよ、人間はいつだってやり直せるって」

イン「それは、とうまも同じなんだよ、とうまだっていつでもやり直せる・・・」

イン「とうま、その男の人とみことが付き合っても、笑顔で受け入れられるの?」

上条「・・・俺は・・・」

イン「とうま」

206 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:04:54.53 ID:28Y1gtDa0
イン「自分の気持ちに嘘をつかないで」

イン「とうま、もしもとうまが、今からみこととやり直せないなんていう幻想を抱いてるなら」

イン「そんな幻想、打ち砕いていいんだよ」

イン「・・・とうま、もう一度きくよ?」


イン「とうまは、みことのこと・・・好き?」

上条「・・・あぁ」

207 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:05:40.26 ID:28Y1gtDa0
そうだ

昔も、そして今も




「愛してるに決まってるだろ・・・上条当麻!」








208 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:06:11.76 ID:28Y1gtDa0
美琴「アンタなんかに・・・アンタなんかに、当麻の何が分かるのよ!」

美琴「軽い男ですって!?冗談じゃないわよ、当麻は私を命懸けで守ってくれたのよ!?」

美琴「そうよ・・・当麻は、私のことを愛してくれてたのよ!」

美琴「不器用だけど、ちょっと他の女の子と仲が良すぎるけど・・・」

美琴「でも、当麻は最高の彼氏だったのよ!」

美琴「それ以上当麻のことを悪く言うなら・・・私はアンタを許さないわよ・・・」

美琴が拳を握り締める

209 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:06:45.46 ID:28Y1gtDa0





美琴「私の好きな人のことを、それ以上悪く言わないで!」

210 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:07:12.18 ID:28Y1gtDa0
岡野「・・・」


岡野「答え、見つかりましたね」

ニコリと岡野が微笑む

美琴「・・・え?」

岡野「私の好きな人のことを、それ以上悪く言わないで・・・」

岡野「好きだった、ではなく好きな、なんですよね?」

岡野が問い掛ける

211 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:07:39.52 ID:28Y1gtDa0
岡野「まだその方を愛しているのでしょう?だったら自分なんかに構っている時間はないはずです」

美琴「・・・あ、あなたそのためにわざと・・・」

岡野「御坂さん」

どこかで聞いたような声だった

岡野「もう一度言います、答え・・・見つかりましたね?」

美琴「・・・えぇ、見つかったわ」

美琴がはっきりと答える

もう声は震えてなんかいなかった

212 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:08:05.88 ID:28Y1gtDa0
美琴「私は、上条当麻を愛しているのよ」

岡野「そうですか、安心しました」

岡野がニコリと笑う

美琴「・・・ちょっと、用事出来ちゃいました」

岡野「おや、ちょうど自分も帰ろうかと思ったところだったので」

美琴「・・・岡野さん、ありがとうございました」

岡野「いえ、いってらっしゃい」

213 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:08:33.95 ID:28Y1gtDa0
美琴は走る

上条を探して


岡野「・・・これでよかったでしょうか、白井さん」

黒子「えぇ、ありがとうございました」


黒子「エツァリさん」

214 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:09:08.09 ID:28Y1gtDa0
岡野「いえ、あのお二人には何かと借りがありましたので」

岡野がその顔をパリパリと崩す

下からは、浅黒い肌が現れた

エツァリ「少しでもお役に立ててよかったですよ」


ニコリとエツァリが微笑む

215 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:09:34.40 ID:28Y1gtDa0
黒子「それにしても・・・一体なんの能力ですの?」

エツァリ「まぁ、ちょっとした・・・変化術みたいなものですよ」

黒子「はぁ・・・」

エツァリ「それにしても驚きましたよ、いきなり連絡を受けたと思ったら、他人に化けて御坂さんを応援してほしいだなんて」

黒子「申し訳ありませんでしたの」

エツァリ「あぁ、責めているわけではありませんよ」

エツァリが慌てて手を振る

216 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:10:01.27 ID:28Y1gtDa0
エツァリ「・・・それにしても、よく皮膚なんて手に入りましたね」

黒子「適当な男性に、協力を要請しただけですの」

黒子が怪しい笑みを浮かべる

エツァリ「・・・そういうことにしておきます」

エツァリは、自分が冷や汗をかいていることに気づいた


217 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:10:27.93 ID:28Y1gtDa0
黒子「・・・お姉さま、大丈夫でしょうか」

エツァリ「えぇ、大丈夫ですよ」

エツァリ「だって」


二人の愛は今もここにあるから


218 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:10:54.20 ID:28Y1gtDa0
上条「美琴・・・どこだ!?」

上条は街を走っていた

あの男が誰だったのか、なんて今はどうでもいい

ただ、もう一度自分の手で彼女を抱きしめたかった

たとえ拒否されてしまっても

とにかく、今の気持ちを伝えたかった

219 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:11:29.03 ID:28Y1gtDa0
上条「そうだ、携帯・・・」

ちょうどその時

上条の携帯に電話がかかってきた


美琴「あ、当麻!?」

上条『美琴か!?今どこにいる!?』

美琴「今・・・あの橋の上、当麻は?」

220 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:11:59.68 ID:28Y1gtDa0
上条『待ってろ、今すぐ行くから!』

美琴「え、ちょっと・・・」

電話はそこで切れた

とても短い会話だった

なのに

美琴の心は、その会話のおかげで落ち着いていた

221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/22(水) 16:12:00.52 ID:jho/ntGAO
うおぉぉぉぉ!!
やっぱり師匠だったか!!

そしてインデックスさんがかっこいい…


上条さんの気持ちが痛いほどわかる
今図書館なんだがヤバイよホントに泣けてきた
222 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:12:33.73 ID:28Y1gtDa0
>>221 恋ってすれ違いとの戦いですよね、ホントに


上条「美琴!」

美琴「当麻・・・」

上条が美琴を強く抱きしめる

突き放されしまうかもしれないと考えながら

それでも抱きしめたかった

美琴「・・・当麻」

美琴も、上条の背中へ腕を回す

二人が、お互いを放さないように抱きしめる


223 :VIP変わりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 16:12:51.98 ID:EyOGsxEY0
ふおおおおお!辛い!辛すぎる!
おい>>1!また美琴と当麻をくっつけなかったらぶち[ピーーー]からな!!!
224 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:13:01.11 ID:28Y1gtDa0
上条「美琴、聞いてほしい話が・・・」

美琴「待って、私から」

美琴が、上条の言葉を遮る

美琴「・・・ゴメン、私は嫉妬ばっかりしちゃうんだ」

美琴「当麻は悪くないの、ただ私が欲深いだけ」

美琴「当麻を自分だけのものにしたいのよ」

美琴「最低よね・・・」

美琴「だから、もしかしたら嫌われるかもしれないけど・・・」

225 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:13:27.72 ID:28Y1gtDa0
>>223 くっつけるに決まってるじゃないですかw


上条「んなわけないだろ」

上条が抱きしめる力を強める

上条「俺の愛してる人のことをそれ以上悪く言うなよ」

上条「お前は悪くない、俺が不器用で気遣いできなくて・・・」

上条「バカなだけだからさ」

226 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:13:53.64 ID:28Y1gtDa0
美琴「ちょっと・・・」


美琴「私の愛してる人のことをバカなんて言わないでよ」


上条「・・・美琴、俺達は一度別れたんだ」

美琴「・・・うん、分かってる」

上条「だからさ・・・」

227 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:14:27.75 ID:28Y1gtDa0
上条が、美琴にキスをする

この前公園でした別れのキスとは違う

上条「もう一度、俺からプロポーズさせてくれ」

上条「やっと、もう一度プロポーズ出来るんだ」


美琴「・・・分かったわよ、聞いてあげる」

228 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:15:12.18 ID:28Y1gtDa0
上条「俺のことを愛してるって言っていいのは美琴だけなんだ」

上条「俺が愛してるって言ってやりたいのは美琴だけなんだ」

上条「俺にとってはさ、お前だけが必要なんだよ」

上条「また放してしまうかもしれない、またケンカしてしまうかもしれない」

上条「でも、一度悪いことを言ってしまった、二回お前を喜ばせることを言うよ」

上条「上条当麻は、御坂美琴を愛してる」

上条「御坂美琴のいる世界を、御坂美琴の世界を」

229 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:15:42.86 ID:28Y1gtDa0
上条「お前がいる場所全てに俺もいたいんだ」

上条「俺の居場所は、お前の前なんだよ」

上条「二人で向き合って、二人で笑い合って」

上条「二人で愛し合いたいんだよ」

上条「ずっとお前を見ていたい」

上条「ずっとお前の瞳に映っていたい」

上条「手を握り締めていたい」

230 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:16:08.78 ID:28Y1gtDa0
上条「お前のことをいつも感じていたい」

上条「お前に愛してるって言いたい」

上条「愛してるって言われたい」

上条「たくさん、本当にたくさん願いがあるんだ」

上条「その願いを叶えられるのは美琴だけなんだ」

上条「俺の願い、叶えてくれないか?」

231 :VIP変わりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 16:16:31.92 ID:EyOGsxEY0
>>1
ですよねー(´・ω・`)
232 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:16:33.78 ID:28Y1gtDa0

美琴「バカね・・・」



美琴「それ、私の願いじゃないの・・・」


ぎゅっと、上条が美琴を抱きしめる

そしてもう一度、優しいキスをする


233 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:17:17.09 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・当麻、まだプロポーズ・・・終わってないでしょ?」

上条「あぁ・・・そうだな」

上条がポリポリと頭を掻く

そして、美琴の目をじっと見つめて言う


上条「美琴、俺と付き合ってくれ」


美琴「・・・はい」


234 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:17:55.65 ID:28Y1gtDa0


二人の唇が合わさる

空から、白い雪が舞い降りる


二人の再会を祝うかのように、ひらひらと舞い降りる




235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/22(水) 16:18:26.91 ID:gSnSk0duo
えんだああああああああああ!
236 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:18:41.75 ID:28Y1gtDa0
いったんここまで

まぁ下げてから上げるは常套手段ですねw


書き溜めがあるってホントに便利


やっぱこの二人は笑顔であるべきですよ、うん
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/22(水) 16:20:21.92 ID:jho/ntGAO

えんだあああああああああああ!!
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/06/22(水) 16:26:12.35 ID:2hbOWzzO0
超GJですよ!!
239 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 16:56:22.50 ID:28Y1gtDa0
どうも

投下はまた夜にでも


今まで見たいなほのぼのギャグもいいけど、たまにはこんな雰囲気もありですよね?



余談ですが、やっぱボディビルって面白いですよね
周りからはヘンな目で見られますがw
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 17:12:11.55 ID:ObC01hUAo
>>18
すげえ今更で申し訳ないけど
付き合って1年経ってるのに美琴は2年生のままなのか
241 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 17:14:22.02 ID:28Y1gtDa0
>>240 前スレとかでも言っているように、バーローの原理ですw

年は永遠にとらない・・・のかも

ですが、いつかは結婚させて完結させないといけませんから・・・


難しいですねw
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/06/22(水) 17:27:48.08 ID:Y25QB+eAO
このインなんと…いやインデックスさんなら好きになれそうだ
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/06/22(水) 17:30:19.84 ID:UN4HZvG/o
ちゃんとシスターしてるインデックスさんは天使だな……
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 17:46:50.08 ID:nYZubt5b0
ここのインデックスがかわいいと思ったやつは↓のやつを読んでインデックス教に入ってね(^_^)
ttp://blog.livedoor.jp/toaru_ss/archives/1797150.html#more
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 17:50:08.55 ID:t76JsIADO
>>1乙。
天使なインさんいいなぁ……

苦手かもしれないけど、>>1の書くインデックスがもっとみたいんだよ!!






それか苦手なら書きやすいように改変しちゃうんだよ〜
246 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 18:00:41.90 ID:28Y1gtDa0
いや、もうこれ以上キャラは増やせませんw


いつかこのシリーズが終わって気が向いたらやってみてもいいでしょうけど、>>1がキーボードから手を放すのはいつになるやら・・・
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/06/22(水) 18:07:42.08 ID:XXS4Fn3i0
前スレ>>978です
まさか書いて貰えるとは....
ありがとうございますニヤニヤしてますww
248 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 18:47:38.62 ID:28Y1gtDa0
このあとは上琴イチャイチャになってしまいます


ちょっと欝だったからこれからはほのぼの明るいストーリーに!!


何度も言っておきますが、番外編なので本編に関わるほど重大なイベントはおきませんw
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 18:52:12.23 ID:hYogLSVIO
>>248
いや
もうなってくれ、イチャイチャに
250 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 18:54:34.55 ID:28Y1gtDa0
>>249 このあと上琴、海外旅行です

前スレ最後の無理矢理なていとくんとの通話は伏線だったのさ!!


投下は8時くらいかな?

でも、海外旅行編は明日かも
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/22(水) 19:08:33.49 ID:Ro2AWUWd0
よかった、上琴になることは分かっててもハラハラしたぞ・・・
もう、後は盛大にいちゃいちゃさせてやってください
252 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 19:12:42.69 ID:28Y1gtDa0
>>251 >>1は上琴病なので、二人を別れさせるなんて鬼畜なことはしませんw


いえ、これからはちょっとトラブルはあったりしますけど、いつもどおりの上琴です


書き溜めが進まない・・・

速さが足りないですね
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 19:47:16.98 ID:D/7hJCSl0
ここまで一気に読んで号泣。半分残ってたティッシュ使い果たした。
こういう純愛ものに弱いんだよなあ・・・
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 20:01:38.00 ID:aZbkq6nh0
もう…なんかやばいわ……
この二人にはずっと幸せでいてほしいな!
>>1乙!!
255 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:16:25.04 ID:28Y1gtDa0
>>253 半分はナニに使っていたんですか

>>254 つたない文章でしたが、リアル感はなかなかだったかとw

続きいきますね
256 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:18:07.72 ID:28Y1gtDa0
上条「美琴」

美琴「なに?当麻?」

上条「こんなこと言ったらヘンに思われるかもしれないけどさ・・・」

上条が照れ臭そうに言う

上条「俺、一度美琴と別れたことは後悔してないんだ」

上条「美琴がいない生活を送ってみて、美琴の大切さに気づけたんだ」

257 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:20:16.92 ID:28Y1gtDa0
上条「忘れかけてた大切なものを思い出したんだ」

上条「お前がいないと、俺はちっとも幸せじゃない」

上条「だから、俺をずっと幸せにしてくれ」

美琴「・・・その代わり、私もずっと幸せにしてよね?」


上条「もちろん」


258 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:22:21.25 ID:28Y1gtDa0
お互いの手を強く握り締めて、二人は歩いていた

上条「そういえば、あの男の人・・・誰だったんだ?」

美琴「あぁ・・・多分私と当麻を仲直りさせるために黒子が仕組んだんだと思うわ・・・」

美琴が苦笑しながら答える

まったく、困った後輩だと

上条「・・・でも、美琴はその人とお見合いみたいな感じで会ったんだよな?」

美琴「まぁ、当麻のことを早く忘れなきゃ迷惑だと思って・・・あ」


259 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:23:54.43 ID:28Y1gtDa0
美琴「もしかしてヤキモチ?」

上条「・・・べつに」ツーン

美琴「へー・・・ヤキモチか」

上条「違うし」ツーン

美琴「分かる?私もあの時はそんな気持ちだったのよ?」ニヤニヤ

上条「・・・」

260 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:25:25.88 ID:28Y1gtDa0
突然上条が振り返る

そして、美琴をぎゅっと抱きしめた

美琴「な、なに?」

上条「美琴は俺のものだからな」

美琴「・・・当たり前でしょ・・・」


美琴「私を抱きしめていいのは当麻だけなんだから」


261 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:27:29.55 ID:28Y1gtDa0
上条「ただいまー」

美琴「・・・なんか、すっごく久しぶりに来た感じがする・・・」

上条「ははは・・・三日くらいしか経ってないのにな」

美琴「それくらい、いつも一緒にいたってことね」

上条「これからもな」

部屋に先に入った上条が、美琴を見つめて言う


上条「おかえり」

美琴「・・・ただいま」

満面の笑みを浮かべて、美琴は部屋へと入った

262 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:29:11.46 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・当麻、その・・・ありがとね」

上条「ん?何が?」

美琴「・・・私のこと気にかけてくれて」

上条「当たり前だろ?好きなんだから」

美琴「うん・・・」

顔を赤くして、美琴が上条に寄り添う

263 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:30:02.00 ID:28Y1gtDa0
トクントクンという鼓動が、相手に聞こえるのではないかと思うほど強まっていく

上条「・・・肩に重さを感じるのも久しぶりですよ」

美琴「いいでしょ、これ落ち着くんだから・・・」

上条「・・・あぁ」


上条「俺だって落ち着くよ」

264 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:31:44.14 ID:28Y1gtDa0
美琴「夕飯何食べたい?」

上条「そうだな・・・美琴の手料理ならなんでもいいよ」

美琴「うわ・・・一番困る返事ね」

上条「じゃあ美琴の手料理が食べたい」

美琴「変わらないじゃない・・・」

上条「・・・美琴を食べたい」

美琴「バ・・・ま、まだ付き合い始めたばっかりでしょ!」

265 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:33:09.52 ID:28Y1gtDa0
上条「う・・・そうなるんですよねー」

がっくりと上条が肩を落とす

美琴は、その様子をあたふたしながら見つめる

美琴「あ、いや、その・・・」

美琴「よ、夜になったら・・・ね?」

上条「ありがと」

ニコリと上条が微笑む

そんな笑顔を見るのも久しぶりだった

266 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:34:37.14 ID:28Y1gtDa0
美琴「ごちそうさまー」

上条「ごちそうさまー・・・やっぱり美琴の手料理が一番だよ」

美琴「そ、そう・・・ありがと」カァッ

あんなことがあったからだろうか、美琴は初々しさを取り戻していた

上条(う・・・少しやりにくいですよ)

267 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:36:18.83 ID:28Y1gtDa0
美琴「あ、当麻・・・」

上条「?どした、美琴・・・?」

美琴「お風呂、どうするの?」

上条「うーん・・・一緒に入るか」


無言で、顔を赤らめながら美琴が頷く

268 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:37:57.41 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・髪、洗おうか」

美琴「うん、お願い」

上条がシャンプーを手に取り、美琴の髪を優しく洗いはじめる

美琴「・・・落ち着くわね」

上条「そうか?よかった」

シャカシャカ、と髪を洗う音が風呂場に響く

自然と二人は笑顔になる

269 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:40:16.45 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・美琴、愛してる」

美琴「何よ急に?」

上条「もう放さないからさ」

上条が力強く美琴を抱きしめる

上条「ずっとそばにいてくれないか?」

美琴「当然でしょ・・・そのかわり、当麻も離れないでね」

270 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:40:51.23 ID:28Y1gtDa0
上条「あぁ、他の女の子とは極力二人きりにならないようにするよ」

美琴「・・・ゴメンね、嫉妬深くて」

上条「それも愛だと思えば堪えられますよ」

美琴「ん、洗い終わったわね・・・」

上条「流しますよ」

美琴「うん」

271 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:43:03.61 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・綺麗だな、美琴」

美琴「もう・・・照れるからやめてよ・・・」

上条「ははは・・・いいだろ、本当のことなんだから」

上条が美琴を抱きしめる

上条「やっぱり・・・今が幸せだ」

美琴「ふふ・・・まぁ一度の別れもいい経験だったかもね」

上条「たしかに」ハハハ

272 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:44:26.23 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・でも、案外なんもなかったみたいな感じがするな」

美琴「今までもたまにケンカはしたもん・・・今回はちょっとあれだったけど」

上条「うん、そうかもな」


美琴「今度は私が洗ってあげる」

上条「サンキュー」



273 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:44:52.60 ID:28Y1gtDa0
美琴「・・・ねぇ、当麻」

上条「なんだ、美琴」

二人はベッドで並んで寝転んでいた

美琴「クリスマス・・・空いてるの?」

上条「もちろん、お前との予定あったし」

美琴「・・・よかった」

美琴が上条を抱きしめる

274 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:46:28.53 ID:28Y1gtDa0
美琴「ね、当麻」

上条「ん?どうした?」

美琴「・・・どうせなら、旅行行かない?」

上条「旅行?どこに?」

美琴「海外がいいわね」

275 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:48:13.21 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・じゃあイギリスでいいか?」

上条が美琴に尋ねる

美琴「・・・女の子達ばっかね」

上条「あ、いや!そういうつもりじゃ・・・」

美琴「でも、イギリスは素敵だったし・・・いいかも」

上条「そっか、じゃあ・・・イギリス、行くか」

276 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:50:05.02 ID:28Y1gtDa0
クリスマス


カップルにとって特別な一日


そして


それは、上条当麻にとって最も幸福な日々でもあった

277 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:51:56.09 ID:28Y1gtDa0
上条「うっひゃー・・・なんか、前に来たときよりさらに綺麗な景色になった気がするな・・・」

美琴「本当・・・なんか、世界は変わっていくのね」

上条「あぁ・・・そうだな」

二人は、イギリスの街を眺めながら歩いていた


手を繋ぎながら、決してはぐれないように

278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/06/22(水) 20:52:06.81 ID:E2nk63Xd0
何食べたいがどうしてもエツ編の美琴が手あげて言うあの台詞がサトリナボイス付きで脳内再生されるわけだが?wwwwwwww
279 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:53:03.24 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・こっちでもやっぱりクリスマスはあるんだな」

美琴「むしろ外国のほうが派手なんじゃない?」

イルミネーションや、音楽を目の当たりにして、二人は口をポカンと開ける


上条「・・・なんか、お祭り騒ぎどころじゃないな」

美琴「賑やかね・・・派手だし、雰囲気出てるわね」

上条「あぁ・・・そうだな・・・」

美琴「・・・いいクリスマスになりそうだね」

280 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:53:59.59 ID:28Y1gtDa0
>>278 サトリナは俺の(ry


美琴が、上条に少し近づく

上条「美琴・・・どこ行きたい?」

美琴「そうね、とりあえず・・・」


美琴「ホテル、行きたい」


上条「ここか・・・今日泊まるの」

美琴「うん、大きいわね」

281 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:54:28.83 ID:28Y1gtDa0
二人は、ホテルの入口に突っ立っていた

宿泊代がかなり高そうだな、なんて感想を上条は抱く

上条「・・・部屋も広いなー!」

美琴「うわ、見て見て!街が一望できる!」

大きな部屋に窓から見える絶景

それらに感嘆する二人


282 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:54:57.22 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・はぁ、いいなぁ・・・本当に二人きりの旅行だな」

美琴「ね、当麻」


美琴が、上条の肩をつつく

上条「ん、どうした?」

美琴「ベッド・・・シングルなんだけど」

上条「ん?あれ、本当だ」

283 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:55:23.69 ID:28Y1gtDa0
どこかでミスをしたのだろうか、ダブルで予約したはずだったのに

上条(・・・てことはつまり、そういうことですよね?)

美琴「・・・当麻、何考えてるのよ」

上条「はいっ!?いや、何も・・・」

美琴「当麻のエッチ」

美琴がジト目で上条を見つめる

284 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:55:52.55 ID:28Y1gtDa0
上条「い、いや、だから違う・・・」

美琴「・・・いいわよ」

美琴が上条に抱き着く

甘えるように、何かを求めるように


美琴「今から観光もちょっと遅いでしょ?」

285 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:56:18.46 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・しょ、食事がそろそろですけど・・・」

美琴「・・・前菜にしてはちょっと長いかな?」

上条「・・・メインディッシュでお願いします」

美琴「バカ」


ギシギシとベッドが軋む

愛情の確認ともいうべきだろうか

二人の行為には、どこか特別な意味がある気さえした

286 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:56:46.40 ID:28Y1gtDa0
上条「ん、美琴ったら・・・またイったのか?」

美琴「うっさい・・・アンタが胸ばっかり触るからよ」

上条「相変わらず弱いのな」

美琴「・・・アンタにやられてるからよ」

上条「光栄です」

クスクス笑いながら

また二人は、暑い夜を過ごす


食事を取ったのはそれから二時間もしてからだった

287 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:57:12.80 ID:28Y1gtDa0
上条「おはよう、美琴」

美琴「ん、おはよ」

ベッドで向かい合いながら二人は目を覚ます

上条「朝飯食ったら観光するか」

美琴「うん、どこ行こうか?」

上条「そうだな・・・歩きながら考えるか」

美琴「ぶらり旅か・・・悪くないわね」


朝食を終えた二人は、イギリスの街を闊歩していた

288 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:57:40.11 ID:28Y1gtDa0
上条「へー・・・クリスマス限定商品とかの土産もあるんだな」

美琴「みんなに買って帰らないとね」

上条「あぁ、そうだな」

街のショーウインドーや景色を見ながら

二人はゆっくり進んでいく

289 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:58:06.17 ID:28Y1gtDa0
上条「んー・・・あ、これ良くないか?」

美琴「え・・・なんか地味」

上条「うっ・・・」


美琴「あ、これ可愛い!」

上条「買いませんよ、ちょっと高いし」

美琴「・・・」ナミダメウワメヅカイ
290 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:58:37.26 ID:28Y1gtDa0
上条「仕方ないな美琴さんは」

美琴「当麻大好き!」パァッ

上条「は、恥ずかしいことを大声で言わない!」

美琴「恥ずかしいわけないでしょ!それにここじゃ日本語通じないわよ」

上条「あ、それもそうか」

291 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:59:03.46 ID:28Y1gtDa0
上条「・・・うーん・・・色々良さそうなお土産ばっかですな」

美琴「うん、あ、これいいかも」

美琴が一つのショーウインドーの前で立ち止まる


しかし、上条はそれに気づかず先へと進む

それが間違いだった


292 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 20:59:35.50 ID:28Y1gtDa0
美琴「ね、当麻も可愛いと思うでしょ!?・・・って、あれ?」

美琴「・・・当麻?」


上条「あ、これとか良くないか?値段もお手頃だし、な、美琴・・・」

上条「あれ、美琴は?」


広い街の中で

二人ははぐれてしまったのだ


293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 21:00:04.83 ID:XA/SMDYy0
なぜエロを詳しく書かないんだwwwwwwww
294 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 21:00:13.27 ID:28Y1gtDa0

美琴「当麻・・・どこ?」

美琴は不安そうな顔で辺りを見回す

先程まで近くにいたのに、急に姿が見えなくなったのだ、不安にもなってしまう

美琴「と、当麻!?どこなのよ!?」

美琴は必死に走って探す

上条がいるのと逆の方向へ走りながら

295 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 21:01:29.00 ID:28Y1gtDa0
>>293 そ!!げ!!ぶ!!

いや、この雰囲気には必要ないでしょう、それと>>1はエロが苦手です

経験がないので、経験がないので、大事なので(ry



上条「・・・美琴ー!どこだよ!?」

大声を上げながら、上条は美琴を探す

周りの人が何かを言ってくるが、生憎彼には英語がわからない


ちなみに、周りの人はどうかしたのかい?と尋ねてきているのだが



296 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 21:01:57.90 ID:28Y1gtDa0
上条「あぁ・・・こんな広い街ではぐれたら・・・もう・・・」

会えないかも、なんて考えそうになって上条は頭を振る

上条(いや、もう放さないって決めたんだ・・・絶対に見つけ出してみせる!)

上条は走る

美琴の名前を呼びながら

297 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 21:02:23.35 ID:28Y1gtDa0
美琴「もう・・・どこ行ったのよ・・・」

はぁ、とため息をつく

一人にされてしまうと、一気に寂しさが襲って来る

美琴(・・・当麻、そばにいるって言ったじゃない・・・)

見つかったら電撃の一発でも浴びせよう、と美琴が思ったその時


ステイル「おや、君は・・・」

一人の少年に話し掛けられた

298 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 21:02:58.35 ID:28Y1gtDa0
上条「美琴・・・どこだ・・・」


上条はもはや泣きそうになっていた

上条「はぁ、どうしよう・・・」

もう見つからないかも、と思った

上条(・・・あれ、でも何かを忘れてる気がする)

299 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 21:05:23.57 ID:28Y1gtDa0
今日はおそらくここまで・・・


いやぁ、書き溜めって便利便利ww


でももう尽きそうです


このスレは、基本こんな雰囲気で進みます

前半では少しハラハラさせましたが、後半はグダグダイチャイチャかと


でも、上琴を>>1が書きたくなったのでやってみました、後悔はしていない


1日で300行けばまぁまぁですよね


300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/22(水) 21:10:31.63 ID:gSnSk0duo
>>300とか速さが足りてる
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 21:19:41.82 ID:KAgZ8dAn0
すているくんは少(ry
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/06/22(水) 21:21:29.69 ID:Y25QB+eAO
3日で終わるペースじゃないかww
303 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 21:32:30.25 ID:28Y1gtDa0
>>301 ステイルさんじゅうよんさいですよ、少年・・・あれ?


今書き溜めは旅行が終わって大掃除です


正月までの上琴をこのスレで描いて、正月は次スレでいつものメンバーでw
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 21:38:11.20 ID:92XzJR+IO
>>1
  , - ,----、 
 (U(    ) 
 | |∨T∨    
 (__)_)
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 21:51:34.90 ID:hYogLSVIO
>>1もエツァリもGJ!

今度のGJマンはステイルかな?
306 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 22:02:07.34 ID:28Y1gtDa0
>>305 いえ、ステイルは・・・うん、あれですw
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2011/06/22(水) 22:24:42.55 ID:E4o3JESD0
きっとこのステイルさんはエツァリさんだ!
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/22(水) 22:36:13.25 ID:Tzt71kUv0
>>307そげぶ
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:39:25.43 ID:hYogLSVIO
>>306
・・・えっ?噛ませ?
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/22(水) 22:41:55.18 ID:tEtmovFIo
岡野ってまさか>>1の本名か
311 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 22:57:50.27 ID:28Y1gtDa0
>>310 いえ、「おか」の「ゆ」うや

おかゆ=エツァリ、ですw


今、書き溜めがエロに入ってます・・・ハァハァ

やっぱり、上琴にはエロもつきものでしょうw


今日はもう投下はないです、そして書き溜めも尽きそうなので明日から失速しますw

312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/06/22(水) 23:02:04.76 ID:+L+AP5WNo
二回目のみおぼえのある笑顔のとこでエツァリさんだと気付いてなんか鳥肌がたった後に全力でにやけてしまったwwwwww エツァリさんは基本的に美琴が涙を流すことは絶対に許さないよね。 もちろん愛してるのはショチトルさんだけだろうけど、それとはまた別の次元で。
313 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 23:03:50.78 ID:28Y1gtDa0
>>312 彼は上条夫妻の友人ですからw

エツァリが守りたいのは日常なんです、きっと


エツァリ・・・かっこよくなりやがって、本編では変態だけど
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/22(水) 23:07:21.11 ID:Tzt71kUv0
どっちも>>1のエツァリの本質さ
315 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/22(水) 23:11:11.51 ID:28Y1gtDa0
では、今日は寝ますね

これからはいつものスレの上琴だけをピックアップ、みたいな感じになります


エツァリが好評でよかったよかった
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) [sage]:2011/06/23(木) 01:13:40.66 ID:nspdCgzO0
ちょっと下げすぎ感。
音楽と一緒で、あんまり下げすぎると上げても微妙になる気がする。
なんか話って上限はすぐ来るくせに下は底なしなイメージだからかね。
あれだよあれ、スパイス的な。
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/23(木) 09:50:09.82 ID:ThsYFDlDO
別れさせる必要はなかったな〜。個人的にわかってはいてもきつかった

>>1のバーカ!!
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/23(木) 10:45:44.76 ID:wp6iWmxSO
一回別れたから逆にどう仲直りするか楽しみな面もあったな
結構リアリティもあったと思うし友人カップルがそうだった

黒子が他のSSに比べて対応よかった
319 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 10:46:11.32 ID:wvP5JgQp0
下げすぎですかね・・・

結構、リアルで一時的な別れって多いんですよ、うん

美琴って結構極端な性格っぽいからこういうのもありかな、と

というかもうネタ切れしそうな予感w
320 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:05:54.19 ID:wvP5JgQp0
>>318 黒子は一度も、上条のことを忘れろとは言ってないんですよね、そこがミソかな、と

>>1の実体験もちょいちょいだけ入れてますがリアリティを出しすぎたかもしれませんww

続き投下
321 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:07:22.26 ID:wvP5JgQp0
ステイル「君は・・・上条当麻の恋人だったね」

美琴「・・・あなたはたしか、当麻とケンカになった人よね」

ステイル「・・・あぁ、そうさ」

美琴は不機嫌な顔をする


自分の大切な人とケンカをした男なんて、いい目では見られなかった
322 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:08:14.45 ID:wvP5JgQp0
しかも

ステイル「僕は上条当麻が気に入らないからね」

自分の大切な人をそんなに言われたら


いい目で見られるわけがなかった
323 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:10:09.13 ID:wvP5JgQp0
美琴「・・・どうして気に入らないの?」

ステイル「あの子を・・・インデックスを裏切ったからさ」

美琴「インデックスを?」

美琴が眉をひそめる

聞き覚えのある名前が出てきたからではない

裏切った、という言葉にひっかかりを覚えたからだ
324 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:11:15.19 ID:wvP5JgQp0
ステイル「君は知らないかもしれないが、インデックスは上条当麻に救われたんだ、地獄の淵から」

ステイルが語る

ステイル「彼はね、インデックスを救ったのさ」

ステイル「インデックスは、彼に好意を寄せていた」

美琴「・・・知ってるわよ、それくらい」
325 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:12:28.32 ID:wvP5JgQp0
ステイル「でも」


ステイル「彼はインデックスの気持ちに答えなかったんだ」

ステイル「それが気に入らないのさ」

ステイルの表情が険しくなる

美琴「・・・そんなことが?」
326 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:15:02.16 ID:wvP5JgQp0
ステイル「そんなこと?そうだな、君にとってはそうかもしれない」

ステイル「でもね、僕にとっては・・・インデックスにとっては大きな問題だったのさ」

ステイルが、美琴を睨む

ステイル「君に恨みがあるわけではないが・・・上条当麻を奪った存在であることはたしかだ」

美琴「なによ、それ」

美琴は呆れた声を出す

この男は、いつも他人に理由を求めているのだろうか
327 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:16:46.53 ID:wvP5JgQp0
ステイル「・・・僕はね、インデックスを守ると決めた」

ステイル「そして、彼女を傷付けた人間を許さない」

美琴「傷付けた?決め付けてるんじゃないわよ」

美琴「インデックスは傷ついてなんかいないわ、前を見つめて歩いてるのよ」

ステイル「君に何が分かる?」

美琴「アンタこそわかってないわよ」
328 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:18:24.79 ID:wvP5JgQp0
ステイル「・・・君は、彼と似ているな」

ステイルが拳を握り締める

ステイル「愚直すぎる、不器用すぎる」

ステイル「その両手には何人もの人を抱きしめられるのに」

ステイル「たった一人しか抱きしめない」

ステイル「僕からしたら愚かだよ」
329 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:21:52.61 ID:wvP5JgQp0
ステイルは笑う

彼にはわからなかった

上条当麻はなぜ、たった一人の恋人しか守らないのか

ステイル「彼は、愚かだ」
330 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:23:03.63 ID:wvP5JgQp0
美琴「やめときなさい」

美琴の声が響く

そこには、明確な怒りが含まれていた

美琴「それ以上私の好きな人のことを悪く言うと・・・」


美琴「私が容赦しないわよ?」
331 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:24:48.31 ID:wvP5JgQp0
ステイル「そうかい、構わないよ」

二人はにらみ合う

そこにあるのは、上条当麻に対する感情だけ

一人は愛情

一人は憎しみ

裏表の感情はしかし、どこ似ていた
332 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:27:07.87 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・どうしようかな・・・」

上条は迷っていた

美琴とはぐれてしまったからだ

上条(何かを・・・忘れてるよな)

上条は考える

こういうとき、はぐれたとき

便利な道具があった気がするのだが
333 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:28:14.22 ID:wvP5JgQp0
上条(えーっと)


その時

ピリリ、と携帯が鳴る


垣根からの着信だった
334 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:29:36.01 ID:wvP5JgQp0
垣根『あ、上条か?』

上条「あ、垣根か」

垣根『どこにいるんだよ、お前』

上条「ん、まぁ・・・」


上条「ちょっと外国にさ」

垣根『』

335 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:30:45.60 ID:wvP5JgQp0
電話の向こうの垣根が黙りこくる

ん、電話?


上条(あ、そうだよ携帯で美琴に連絡取ればいいんだよ!!)

上条は思い出す

つい、イギリスで美琴とはぐれたという焦りから冷静な判断ができなくなっていたのだ
336 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:32:42.01 ID:wvP5JgQp0
垣根『は?』

いまさら、垣根が反応してくるが、もう話しているヒマはなかった

上条「あ、悪い・・・切るな」


上条が通話を切って、すぐに美琴に電話をする

上条(いやー、文明万歳)


そんなことを思いながら
337 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:35:07.37 ID:wvP5JgQp0
美琴「・・・インデックスは、アンタが守ればいいんでしょ?」

ステイル「あぁ、そう決めたよ」

ステイル「でも、やはり君たちへの憎しみは残っている」

美琴「何が憎しみよ、独りよがりの自己満足ね」

美琴は吐き捨てる


少し前、彼女も自分の感情だけを考えて壊れてしまったから
338 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:38:55.66 ID:wvP5JgQp0
美琴「・・・アンタ、何でインデックスを守りたいのよ」

ステイル「・・・あの子が大切だからさ」

美琴「そうね、その通りだと思うわ」

ステイル「あぁ、そうさ」

美琴「だったら・・・そのために、誰かを傷つけたらいけないわ」

ステイル「傷付ける?ただ罰を下すだけさ」
339 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:40:40.57 ID:wvP5JgQp0
美琴「くだらないわね」

ステイル「・・・分かっているさ、でもね・・・」


ステイル「そうでもしなければ、僕は納得できない」

ステイル「君が、上条当麻をけなした僕を憎むのと同じさ」

ステイル「僕は、インデックスを傷付けた彼を憎む」


美琴「・・・そう、アンタとは相容れないわね」
340 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:42:01.15 ID:wvP5JgQp0
ステイル「・・・そうだね」

美琴「もう一度言うわよ、私は、当麻のことを悪く言った相手は許さない」

美琴「決して、許さない」

ステイル「いいよ、だったら・・・」


ピリリ、という乾いた音が二人の会話をさえぎった
341 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:43:37.73 ID:wvP5JgQp0
美琴「・・・ったく、こんなときに・・・って当麻?」

上条『あぁ、美琴!!よかった・・・』

美琴「当麻・・・今どこ?」

上条『お前こそ、どこだよ!?』

ステイル「なんだ、上条当麻からの電話か・・・」

上条『な、ステイル!?ステイルがいるのか!?』

ステイル「あぁ、そうさ・・・君の大切な人は預かっているよ」
342 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:46:05.08 ID:wvP5JgQp0
美琴「は?」

上条『てめぇ・・・いったいなんのために・・・!!』

ステイル「それはあとで話そう、場所は、三番通りだ・・・急いで来たまえ」

上条『くそ、待ってろよ美琴!!』

美琴「い、いや・・・」

美琴が否定しようとしたが、その前に通話が切れた
343 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:47:37.54 ID:wvP5JgQp0
ステイル「・・・彼は、本当に君のことしか見えないようだね」

美琴「・・・何よそれ」

ステイル「・・・僕はね、もう力で解決しようなんて思ってはいない」

ステイル「ただ、彼と話したいのさ」

ステイル「彼と、話さなければいけないんだ」

ステイルの顔は険しかった

ステイル「・・・」
344 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:49:21.23 ID:wvP5JgQp0
上条「美琴・・・!!無事か!?」

美琴「当麻!!」

少しして、上条が駆けつける

その顔は、無事な美琴を見て安堵に染まる

上条「よかった・・・」


二人がしっかりと抱き合う
345 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:50:32.98 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・美琴、ちょっと待っててくれ」

上条が美琴をそっと放す

そして、ステイルへと歩み寄る

上条「一回ぶん殴ったくらいじゃダメだったってわけか」

ステイル「・・・戦うつもりはないよ、ただ話したいだけさ」

上条「・・・話?」

ステイル「僕には分からない」
346 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:51:53.54 ID:wvP5JgQp0
ステイル「君が、なぜインデックスを選ばなかったのかを」

ステイル「その子が・・・そんなに大事なのかい?」

ステイル「インデックスよりも、その子のほうが?」

ステイルの顔はどこか悲しげだった

彼は、インデックスを守るために、自分の思い出を封じ込めたほどなのだ

そんな彼は、インデックスの不幸を認めたくなかったのだ
347 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:53:51.88 ID:wvP5JgQp0
上条も、それを理解する

忘れることの辛さを知ってるから

忘れられることの辛さを分かっているから

だからこそ、上条は答える



上条「・・・あぁ、そうさ」
348 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:56:25.00 ID:wvP5JgQp0
上条「俺は、インデックスではなく美琴を選んだ」

上条「・・・気持ちを天秤にかけたんだ」

上条「それだけさ」


ステイル「そうか、君はインデックスを捨てたのか」

上条「あぁ、そうさ・・・捨てたのかもしれない」
349 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:57:48.23 ID:wvP5JgQp0
上条は辛かった

誰かを抱きしめるには、他に手で握り締めていたものを手放さなくてはならないから


ステイル「・・・許せないね、僕は」

上条「あぁ、俺だって吐き気がするよ、こんな自分に」
350 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 11:59:42.65 ID:wvP5JgQp0
上条「でもな、俺を責める権利は俺にはない、お前にもない」

上条「俺を責める権利だけは、インデックスにある」

上条「そして、インデックスは俺を応援してくれてる」

上条「だったら・・・俺は、自分の道を走るだけだ」



上条「後ろは振り向かない」
351 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:00:27.11 ID:wvP5JgQp0
上条「美琴と、走るだけだ」


ステイル「そうか、君の思いは本当というわけか・・・」

ステイルが苦笑する

そこには、憎しみはなく、ただ諦めだけがあった

上条「・・・俺は、美琴を守りたいんだ」
352 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:02:45.76 ID:wvP5JgQp0
上条「他の世界は捨ててしまうかもしれない」

上条「美琴だけを守るための人間になるかもしれない」

上条「ヒーローじゃない、ただの一人の人間に」

それでも、と上条は続ける

上条「ヒーローみたいに、大きな体はなくたって」

上条「ヒーローみたいに、すごい力はなくたって」

上条「俺には、両手があるんだよ」
353 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:04:04.13 ID:wvP5JgQp0
上条「右手だけじゃない、誰かを抱きしめる両手が」

上条「特別な人間じゃなくていい」

上条「美琴を抱きしめられるなら、俺は普通の人間でいいんだよ」


上条「俺は、美琴だけを守りたい」

上条「・・・ステイル、俺はインデックスを捨ててしまった」
354 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:05:27.24 ID:wvP5JgQp0
上条「だからさ」


上条「お前が、アイツを守ってくれよ」

ステイル「・・・全く、勝手な男だな」


ステイルが溜め息をつく

上条「・・・無理か?」
355 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:06:48.76 ID:wvP5JgQp0
ステイル「君に言われるまでもないさ」

上条「・・・」

ステイル「僕はね、君と出会う前からインデックスを守っていたんだ」

ステイル「心に誓ったのさ、あの子を守ると」

上条「上出来じゃねぇか」

上条が嬉しそうに笑う
356 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:08:22.62 ID:wvP5JgQp0
ステイル「・・・さて、僕は帰らせてもらうよ」

上条「ん、いいのか?」

ステイル「君にも迷惑をかけたね」

美琴「・・・これくらい構わないわよ」

美琴「当麻の気持ちも聞けたから」

上条「・・・な、なんか思い出したら恥ずかしいな・・・」

顔を真っ赤にして、上条がつぶやく
357 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:09:25.86 ID:wvP5JgQp0
ステイル「・・・良い旅をしたまえ」

上条「なぁ、ステイル」

上条がステイルを呼び止める

ステイル「なんだい?」


上条「インデックスさ、今度旅行に行かせてやりたいんだよ」
358 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:10:47.13 ID:wvP5JgQp0
ステイル「ふん、そうか」

上条「でも、良い場所、見つからないんだよな」

ステイル「あぁ、それなら・・・」


ステイル「いい場所、知ってるよ」

上条「そりゃ助かる」
359 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:12:18.18 ID:wvP5JgQp0
美琴「ねぇ、当麻・・・」

上条「なんだ、美琴?」

美琴「私のことだけを守ってくれるの?」

上条「当たり前だろ、お前だけを守りたいんだから」

その声には迷いはなかった

美琴「・・・ありがと」
360 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:13:09.86 ID:wvP5JgQp0
上条「お礼よりも愛してるって言葉がほしいなー」

美琴「な、なによ・・・」

美琴が顔を真っ赤にする

上条「いいだろ、言ってほしいんだから」

美琴「・・・あ、愛してるわよ」

上条「俺も」

ニコリ、と上条が笑う
361 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:13:56.96 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・はぐれたときはどうしようかと思ったよ」

美琴「私も慌てたわよ・・・」

上条「・・・ゴメンな」

上条が美琴の頭を撫でる

上条「放さないって決めたのにな」

美琴「・・・じゃ、その代わり抱きしめてよ」
362 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:14:41.95 ID:wvP5JgQp0
美琴「不安だったんだから」

上条「はい」

そっと、上条が美琴を抱きしめる

上条「これでいいですか?姫」


美琴「・・・うん、満足」
363 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:15:11.05 ID:wvP5JgQp0
上条「さて・・・どうしますか、美琴さん」

美琴「もう一度散策するわよ」

上条「またはぐれないか?」

美琴「だから」

美琴が、ぎゅっと上条の手を握る

上条「え?」

美琴「こうやってれば、もう放れないでしょ?」
364 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:15:45.06 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・周りの人たちがほほえましい顔をしているんですが」

美琴「いいじゃない、私達はカップルなんだし」

上条「そうだけど・・・」

上条は、こういうことに未だに緊張してしまう

上条(・・・でもまぁ・・・)

満面の笑みを浮べている美琴を見て、上条は思う
365 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:16:21.03 ID:wvP5JgQp0
美琴「・・・あ、このクッキーおいしそうじゃない?」

上条「うん、買ってみるか?」

美琴「え、いいの?」

上条「さっき置いてけぼりにしちゃったお詫びだよ」

美琴「・・・ありがと♪」

二人はお菓子屋へと入る
366 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:16:47.90 ID:wvP5JgQp0
上条「あぁ、良い匂いがする・・・!!」

美琴「甘いものの匂いって・・・こう、お腹を空かせるわよね」

上条「魔力があるようですよねー・・・」

美琴「あはは、そうかもね」

クッキーやチョコを眺めながら、二人は笑う

上条「あ、ここって買ったらその場で食べられるのか」

美琴「それ用のテラスもあるのね」

上条「どうする、ちょっとお腹も空いたし・・・」

美琴「うん、食べたい!!」
367 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:17:53.69 ID:wvP5JgQp0
チョコとクッキー、それと小さなケーキを買った

二人はそのまま、テラスへ向かう

上条「うお・・・すっげぇ・・・」

美琴「見た目だけでも楽しめるわよね・・・」

上条「でも、食べてこそ初めてのお菓子ですよ!」

美琴「うん、食べよう」

とても甘いお菓子を、二人で食べる
368 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:18:27.90 ID:wvP5JgQp0
上条「はい、あーん♪」

美琴「今はダメ」

上条「・・・」

美琴「じょ、冗談だから!!」

上条「ふーん・・・」

美琴「あ、あーん♪」

上条「あーん♪」
369 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:19:17.46 ID:wvP5JgQp0
上条「はぁ、食べた食べた・・・」

美琴「美味しかった・・・レシピ知りたいわね・・・」

上条「お土産に買っていくか?」

美琴「うん、あさって買いに来ましょう♪」

上条「はーい」

手を洗ってから、二人は店を出る
370 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:19:45.89 ID:wvP5JgQp0
上条「さて・・・次はどこへ行きますか?」

美琴「うーん・・・当麻は行きたい場所とかないの?」

上条「友達のところとかかな・・・」

上条が顎に手をやって考える

彼は、イギリスにたくさんの戦友がいるのだ
371 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:20:13.51 ID:wvP5JgQp0
上条「でも、それじゃ美琴はあんまり楽しくないだろ?」

美琴「だって当麻、女の人ばっかりと会うから・・・」

上条「う、それは・・・」

上条が少しうろたえる

上条「・・・こ、今回の旅行は二人きりってことで!!」

美琴「うん、それでよし!」

美琴は勝ち誇ったような顔を浮べる
372 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 12:22:41.19 ID:wvP5JgQp0
ちょいと自動車学校なので休憩


これからはマジでグダグダです


前半の欝な感じをイメージされてたら、あまりに低クオリティーでがっかりすると思います

今までのシリーズと同じグダグダになりますのでご了承をw


今は書き溜めは帰省です、正月は上琴実家です、はい
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州・沖縄) [sage]:2011/06/23(木) 13:04:14.55 ID:q3Tx1qcAO
自分の好きな人を勝手に他人に押し付けて、その本人が自分の本当に好きな人を見つけたら怒るとは…

なんと無責任かつ身勝手な(´Д`;)

と、マジスレしてみる。
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/23(木) 13:40:33.50 ID:2UF5py5DO
まぁリアルではありえないことが掛かっているからしょうがない気も…
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/23(木) 16:13:28.95 ID:yWnjK7IIO
>>373
マジスレ…?
376 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 16:32:54.09 ID:wvP5JgQp0
人間の愛情って本当に醜く美しいもんですよ

このスレは賛否両論になるかもしれませんね・・・


でも、>>1はこういう恋愛も嫌いじゃありません、自分の立場だったらゴメンですけどw


投下は6時くらいかな?

筋トレやってきますんで
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/06/23(木) 17:08:29.71 ID:3pI7uVNmo
14才16才なんだから迷って当たり前
それでも決着をつけられるこの二人はやっぱりヒーローだと思う
378 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 17:46:37.84 ID:wvP5JgQp0
>>377 この二人がベストカップルだと思います

今日は500くらいまで行かせる予定です、寿司食いたい
379 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:01:38.67 ID:wvP5JgQp0
続き

上条「・・・さて、ホテルに戻りますか」

美琴「うん・・・今日はクリスマスイブだから、夜は盛り上がるかもね」

上条「・・・眠れないかもな」

街中は夕方でさえ騒がしかった

夜中になったら、もっとうるさくなるだろう
380 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:02:17.04 ID:wvP5JgQp0
上条(でもまぁ、こういうのもいいか)


美琴といられれば、それが幸せなのだから


上条「美琴、今晩どうする?」

美琴「うーん・・・どうせ眠れないでしょうし・・・」

上条「じゃ、外で派手に騒ぎますか!」

美琴「うん、そうしましょ!」
381 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:02:58.34 ID:wvP5JgQp0
クリスマス

人々は、その聖なる夜に熱狂する

二人も、決して例外などではなかった


上条「おー・・・雪も降ってますよ」

ホワイトクリスマスというものだ

とても幻想的な雰囲気を醸し出している
382 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:04:06.78 ID:wvP5JgQp0
美琴「綺麗ね・・・」

上条「学園都市にも・・・降ってるのかな、雪」

美琴「降ってるわよ、きっと」

美琴が笑う


美琴「だって、世界は繋がってるのよ?」
383 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:05:42.63 ID:wvP5JgQp0
この幻想は壊したくないな、なんて上条は思う


隣に愛する人がいて、自分はそれが幸せで



きっと、それはとても壊せはしないだろう


たった一つの、守りたい幻想だから
384 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:07:02.03 ID:wvP5JgQp0
上条(いいな・・・こういうの)

突然、上条は唇を奪われる

美琴が横からキスをしてきたのだ



顔を赤くして、彼女は笑っていた
385 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:08:41.81 ID:wvP5JgQp0
美琴「えへへ・・・当麻・・・」


美琴「メリークリスマス」

上条「・・・あぁ」


上条「メリークリスマス」
386 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:10:26.30 ID:wvP5JgQp0
空には月と白い雪が

地上には小さな二つの星が

聖なる夜を照らすのは

その輝きだった


上条「みんな派手に騒いでなぁ・・・」

美琴「本当、文化は違っても人の根本は変わらないわね」
387 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:12:28.57 ID:wvP5JgQp0
街中は、活気づいていた

お酒を飲んで、騒ぐ若者

雪を見て喜ぶ少女

当たり前のような光景が、イギリスにもあったのだ


上条(・・・日常ってのはどこかにあるもんじゃない)


美琴(私と当麻がいるところに、日常が生まれるのね)
388 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:13:36.69 ID:wvP5JgQp0
上条「お、サンタの格好してるおじさんがいる」

美琴「人形配ってるみたいね」

上条「珍しいな、なんか」

美琴「優しいおじさんなのね」


二人もサンタおじさんに近づく
389 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:14:15.11 ID:wvP5JgQp0
上条「あれ、もしかして日本人ですか?」

上条が驚いたように尋ねる

「・・・どうやらお前達もそのようだな」

美琴「ボランティアの方ですか?」

「まぁ・・・そんなところだ」

上条「すごいですね・・・」

「今までたくさんの人間に迷惑を掛けてきたからな・・・少しでも恩返しをするためだ」
390 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:16:09.48 ID:wvP5JgQp0
美琴「恩返し・・・ですか」

「あぁ、それにしてもステファニーのヤツはどこに行ったんだ・・・おっと、メリークリスマス、少年」

その日本人は少しぎこちない英語で、しかし優しそうな笑顔を浮かべて小さな男の子に人形を渡す

上条「じゃあ、俺達は行きますので・・・頑張ってくださいね」

「うむ、メリークリスマス」

美琴「おじさんも、メリークリスマス」

二人は手を繋いでその場から立ち去る
391 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:17:49.08 ID:wvP5JgQp0
「おじさん・・・か、そんな呼び方をされるとはな」

「あ、砂皿さん、こんなところで配ってたんですか!」

「お前が勝手に先に行ったんだろう」

「はいはい、今度は児童養護施設ですよ!」

「分かったからそう急ぐな」

392 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:18:15.53 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・サンタのコスプレって当たり前なのかな?」

美琴「さっきからすれ違う人の半分はサンタコスしてるわね・・・

メリークリスマス!という声があちこちから聞こえる

上条「微笑ましい光景だよな・・・」

美琴「うん、幸せな光景ね」

そこには悲しみや怒りはなく、ただ笑顔だけがある

こんな光景ばかりなら、世界はきっと平和なのにな、と上条は考える
393 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:18:42.01 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・メリークリスマス、美琴」

美琴「もう・・・何回言うつもりよ」

上条「お前といられるってさ・・・当たり前だったけど、でも本当に幸せなことなんだよな」

美琴「・・・そっか」

上条「お前がいれば、プレゼントなんていらないな・・・」
394 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:19:54.11 ID:wvP5JgQp0
上条「こんな幸せな人生をプレゼントしてくれたサンタさんに感謝ですよ」

美琴「私も・・・サンタさんに感謝しないとね」


シャンシャン、という鈴の音が聞こえる

嬉しそうな笑い声が聞こえる

世界で最も幸せな風景の真ん中に

上条と美琴はいた
395 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:21:02.13 ID:wvP5JgQp0
上条「はぁ、まだ外は騒がしいな・・・」

上条はホテルの窓から外を見てつぶやいた

上条「クリスマスイブ・・・か」

美琴「聖なる夜よ」

美琴が嬉しそうに笑う
396 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:21:50.86 ID:wvP5JgQp0
上条「美琴、あと一つわがまま言ってもいいかな?」

美琴「なに、当麻?」

上条「お前の全部がほしいんだ」

美琴「・・・いいわよ、クリスマスプレゼント」


美琴「そのかわり、優しくしなさいよね」

上条「もちろんです、姫」
397 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:24:06.58 ID:wvP5JgQp0
美琴「どうだった?私のプレゼント」

上条「最高でした」

恥ずかしそうに上条が答える

美琴「・・・私も、最高よ」

二人の唇が自然と重なる
398 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:25:32.98 ID:wvP5JgQp0
上条「そろそろ寝る?」

美琴「うん、明日も早いから」

上条「じゃ、おやすみな」

美琴「ん、抱きしめてていい?」

上条「もちろん」

しっかりと、放れないように抱き合って

眠りへと落ちていった
399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/23(木) 18:26:05.26 ID:VQhhqklIO
あれ、おかしいな
大事な部分投下しそこなってないか?
400 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:27:08.71 ID:wvP5JgQp0
いやぁ、グダグダですなホント

これからは本当にこういうノリばっかなのでご容赦してください


書き溜めは600ちょいまでの分はありますが・・・その後はまだだな

帰省が終わるまでがこのスレになります、そして次からはまた四人がスレタイに登場する形になります


いったん休憩
401 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:28:29.54 ID:wvP5JgQp0
>>399 それはのちほどw

いや、>>1はエロ書くの苦手なんですよ、真面目な子なので、真面目な子なので

402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/06/23(木) 18:32:03.42 ID:ro5NNnp4o
>>401
ダウト
403 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 18:55:30.66 ID:wvP5JgQp0
>>402 なん・・・だと?


里帰り、意外とサクサク書けてます


というよりも今までのノリと大して変わってませんね

番外編にする必要があったのかどうかさえ怪しいですw
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/06/23(木) 19:13:51.83 ID:WTSZkklAO
ある程度投下終わったら黒子が岡野君(真)から皮膚奪う所を単発でやって欲しいなww
405 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:16:20.99 ID:wvP5JgQp0
>>404 それぜひとも次スレでやってみますww

では続きをば
406 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:18:08.60 ID:wvP5JgQp0
上条「うわー・・・まだ早朝なのに人が多いな・・・」

美琴「ホント・・・徹夜の人も多いんじゃない?」

二人が窓の外を見ながら驚いたような声を出す

外は、まだ熱気覚めやらぬ雰囲気だった


いや、むしろここにきてさらに盛り上がっている
407 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:19:46.24 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・踊る阿呆に見る阿呆」

美琴「同じ阿呆なら踊らにゃ損、ね」


街へと繰り出すと、早速二人は商店街へ向かった

上条「クリスマスセール・・・かな?」

美琴「うわぁ・・・いろんな商品が安いわね・・・」
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/23(木) 19:19:49.00 ID:YqNq86qz0
ステファニー×砂皿の単発は?
奇態してしまった俺の気持ちはどうすれば?
409 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:21:32.63 ID:wvP5JgQp0
美琴「あ、この帽子可愛くない?」パァッ

上条「えー・・・ちょっとガキっぽい・・・」

美琴「何か言った?」ニッコリ

上条「とっても素敵ですはい!!」


上条「お、このTシャツとかかっこよくないか?」

美琴「えー・・・なんか地味よね・・・」

上条「なんですか、姫?」ニッコリ

美琴「当麻に似合いそうね!!」
410 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:23:15.29 ID:wvP5JgQp0
>>408 それはまたいつかw


服を見終わったら、次は食事だろう

そう考えて二人はレストランへ入る

上条「スパゲッティでいいかな」

美琴「ん、私もそれで」

同じレシピを注文して、一息つく
411 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:25:26.64 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・にしてもこの人混みはすごいな」

美琴「またはぐれそうよね・・・」

上条「手握っとけば大丈夫だって」

美琴「うん、放さないでよね」

上条「もちろん!!」

ドン、と上条が胸を叩く

美琴「ふふふ・・・頼りないなぁ」
412 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:28:14.24 ID:wvP5JgQp0
上条「えぇ・・・そうなの?」

美琴「うん、全然頼りないわよ」

上条「く・・・ショックですよ」

がっくりと上条が肩を落とす

美琴「でもね・・・」

顔を真っ赤にした美琴が小さくつぶやく


美琴「それを頼りたいって思うのが、愛なのよね」
413 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:29:56.34 ID:wvP5JgQp0
上条「う・・・イギリスはあまり料理は美味くないんですね・・・」

美琴「うん・・・なんか、微妙よね」

レストランの食事に悪態をつきながら二人は話していた

上条「やっぱ日本人が経営してるところがいいのかな?」

美琴「今度からはそうしましょう」

新たな発見

イギリスの食事は、食べるとがっかりする
414 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:31:13.73 ID:wvP5JgQp0
上条「ふあー・・・しっかし、寒いな」

美琴「人混みの中だからまだマシじゃない?これで誰もいなかったら・・・」

上条「イギリスってけっこう寒いのな」

美琴「そりゃそうよ」

当たり前でしょ、と美琴が溜め息をつく

上条にはなぜそれが当たり前かはイマイチピンとこなかった

上条(教えてください、偉い人)
415 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:33:33.96 ID:wvP5JgQp0
上条「明日にはもう帰るんだよな・・・」

美琴「長いようで早かったわね」

上条「・・・早いって単語を言わないで、垣根が出てきそうだ」

美琴「あはは!!いいじゃない、出てくるかもよ?」

上条「やめて!!それは困る!!」

ウガー!と上条が吼える
416 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:34:58.62 ID:wvP5JgQp0
美琴「みんなのお土産も今日のうちに買っておかないとね」

上条「そうだな・・・何買う?」

美琴「お菓子とかは?」

上条「チョコは溶けちゃうから無理だけど・・・クッキーならいけるかな」

美琴「あと、キーホルダーとか」

美琴が適当なキーホルダーを手に取る
417 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:37:31.71 ID:wvP5JgQp0
美琴「ほら、ビッグベン」

上条「お、そういうのはいいよな」

美琴「やっぱイギリスって分かるのがいいわよね」

上条「うん、そういうの探すか」

とりあえず、ビッグベンのキーホルダーを二つ買う

それぞれのカップルには、同じものを買いたかった
418 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:40:21.83 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・ホームズのシルエット、か」

美琴「それもいいんじゃない?」

上条「他には・・・」

美琴「あ、エリザベス女王の肖像をモチーフにしてるんだって、これ」

上条「あー、それもイギリスって感じだな」

いろいろな土産物を漁っていく
419 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:42:20.18 ID:wvP5JgQp0

美琴「クッキーでいいわよね、だったらこれは?」

美琴が比較的安価なクッキーを差し出す

上条「うーん・・・あんまり安いと失礼じゃないか?」

美琴「友達なんだしいいじゃない」

美琴がクスクスと笑う
420 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:45:01.21 ID:wvP5JgQp0
上条「垣根とかショチトルとかしつこく値段聞いてきそうだろ・・・」

美琴「あ、ちょっと分かる」

そんなことを想像して、二人は冷や汗をかく


上条「・・・もうちょいいいの探すか」

美琴「そうしましょ」
421 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:46:16.93 ID:wvP5JgQp0
上条「土産選ぶのも神経使うよな」

美琴「ホント、旅行の醍醐味とは言え・・・」

二人は少し休憩を取っていた

座っているベンチの前を、サンタの格好をした若者が通りすぎていく

上条「美琴は今年はやらないの?」

美琴「なにを?」
422 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:47:04.80 ID:wvP5JgQp0
上条「サンタの格好」

美琴「し、しないわよ!!」

上条「見たかったなぁ・・・」

上条が寂しそうに言う


美琴「な、そんな言い方されたら・・・」
423 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:47:31.21 ID:wvP5JgQp0
上条「されたら?」

美琴「わ、分かったわよ・・・サンタコスプレ買うから」

上条「待ってました!!」

上条の顔がパーッと輝く


策士だな、なんて感想を美琴は抱いた
424 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:47:57.76 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・似合ってます、美琴さん」

ホテルの部屋で上条はつぶやいた

目の前には恥ずかしそうにサンタの格好をしている美琴が

美琴「な、なんか目つきがやらしいわよ・・・」

上条「いやいや、そんなことはないですよ!」

上条が微笑む

美琴(・・・喜んでくれてるのは嬉しいけど・・・)

やっぱり一人だけなのは恥ずかしい
425 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:48:23.23 ID:wvP5JgQp0
上条「美琴サンタは何かプレゼントはくれるのか?」

上条が素朴な疑問を抱く

美琴「・・・はい、どうぞ」

ちゅっ、と美琴が上条の頬にキスをする


上条「・・・あ、ありがと」
426 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:48:51.60 ID:wvP5JgQp0
美琴「・・・どういたしまして」

真っ赤な顔をしたサンタと

真っ赤な顔をした少年

その二人は、強く抱きしめあっていた



ほほえましい光景は、いつも上条のそばにあった
427 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:49:17.23 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・はぁ、もう夜か」

美琴「明日は朝一で帰るから・・・なんか寂しいわね」

上条「帰ったら何しようかな・・・」

美琴「デート」

上条「またか?」
428 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:49:45.83 ID:wvP5JgQp0
美琴「イヤ?」

上条「まさか」

上条が美琴を抱き寄せる

上条「美琴と一緒にいられるなら、なんだってしますよ」

美琴「ありがと、当麻」


楽しい日々はすぐに終わる

その思い出は永遠に続くのだが
429 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:50:13.07 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・帰るんだな、もう」

美琴「もう少しこっちにいたかったわ」

空港で二人は名残惜しそうにつぶやいていた

上条「でも、帰ったらいつもの日常が戻ってきますよ」

美琴「うん、それもそうね」

上条「・・・楽しみだな」
430 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:50:44.70 ID:wvP5JgQp0
美琴との未来は、本当に楽しみだった

美琴「ね、当麻」

上条「なんだ、美琴?」


美琴「これからもよろしくね?」

上条「あぁ、こちらこそ」


431 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 19:51:52.92 ID:wvP5JgQp0
ちょいと風呂ですので

旅行編は終了、ちょっと駆け足でしたが・・・これくらいの早さじゃないと、やりたいことが1スレで終わらないんです、許してくださいorz


次はちょっとエロのあと、里帰りです

今日は500までくらいの投下です、ご了承を
432 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:26:12.23 ID:wvP5JgQp0
上条「ただいまー」

美琴「疲れたー・・・」

二人は寮へと帰り着いた

そしてすぐにバタンと倒れ込む


久しぶりの我が家は少し広く感じた
433 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:27:26.35 ID:wvP5JgQp0
上条「時差ぼけ・・・だ・・・」

美琴「眠くない・・・でも寝ないといけない・・・」

上条「疲れる・・・いや、もう寝よう、うん」


支離滅裂な会話をする二人

434 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:28:03.89 ID:wvP5JgQp0
上条「美琴、なんか食うか?」

美琴「ううん、食べなくていいわよ・・・」

上条「んじゃ・・・いったんおやすみだな」

美琴「うん、おやすみ・・・」



適当に着替えて二人はベッドに入る

435 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:29:42.98 ID:wvP5JgQp0
すぐに眠りに落ちた


時差があるとはいえ、やはり旅行は疲れてしまう


楽しい夢を見ながら、笑顔で二人は寝ていた

436 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:31:09.92 ID:wvP5JgQp0
上条「さて・・・クリスマスが終わりました」

美琴「うん、楽しかったわね・・・」

上条「そして・・・年末ですね」

美琴「ついこの間、正月だった気がするんだけど・・・」

上条「俺も・・・まぁいいや」

437 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:32:23.44 ID:wvP5JgQp0
上条が部屋の窓を開ける

少し肌寒いが、爽やかな朝の空気が部屋に入ってくる

上条「さて、美琴さん」

美琴「なに、当麻?」


上条「大掃除をしましょう」

上条夫妻の年末

438 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:33:59.60 ID:wvP5JgQp0
上条「まずはキッチンからやるか」

美琴「いきなり頑固なところからやるのね」

上条「最初に面倒なところからやれば、後は楽に感じるだろ?」

美琴「うん、それもそうね」

上条「さーて、コンロは・・・って、うわ・・・」

コンロのカバーを取った上条が嫌そうな顔をする

439 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:36:36.69 ID:wvP5JgQp0
美琴「油汚れがひどいわね・・・」

上条「信じられない・・・こんなに一年で汚れるのかよ」

美琴「まぁ、私がよく料理してたから・・・汚れちゃうのかもね」

上条「うぅ・・・幸せの代償は頑固な汚れなんですね」

上条がはらはらと涙を流す

美琴「はいはい、とにかく掃除しましょ?」

440 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:38:56.04 ID:wvP5JgQp0
油を取るための洗剤やハイターを用意する

上条「ハイターの匂いってキツイんだよな・・・」

美琴「窓開けてるから大丈夫よ、きっと」

上条「よし!今年の汚れは今年のうちに、だ!」

上条が袖をまくる

そこから覗く筋肉質な腕に、美琴は少しドキリとする

441 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:41:17.24 ID:wvP5JgQp0
上条「ん、どうした美琴?」

美琴「な、なんでもないわよ!掃除掃除!」


ゴシゴシとスポンジでコンロを擦る二人

しかし、ハイターを使ってもなかなか汚れは取れない

疲れだけが溜まっていく

442 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:43:05.83 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・なんなんだこの頑固さは」

美琴「諦めたらダメよ・・・」

上条「よし、がんばりましょう!」


それから格闘すること20分

上条も美琴も汗だくになる

443 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:44:13.69 ID:wvP5JgQp0
美琴「はぁ・・・はぁ・・・」

上条「・・・美琴さん、ちょっとエロいです」

美琴「うるさいわね!真面目にやってるんだから茶化さないでよ!」

上条「は、はい!すいません!」

美琴「もう・・・」

困ったような顔をしながら、美琴は掃除を再開する

444 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:45:52.76 ID:wvP5JgQp0
上条「だー!やっと終わった!」

美琴「あー・・・疲れた」

上条「でもおかげで綺麗になりましたよ」



さきほどまでの汚れがウソのようにコンロは綺麗になっていた


445 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:49:36.75 ID:wvP5JgQp0
上条「さて・・・少し休憩したら次はリビングですよ」

美琴「リビングかぁ・・・ここが一番力を入れないとね」

上条「あぁ、二人が過ごすからな・・・」

美琴「ふ、二人・・・//」

上条「ん?どした、美琴」

446 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:50:34.14 ID:wvP5JgQp0
美琴「な、なんでもない!なんでもないわよ!」

上条「?」


上条「さぁ・・・まずは家具を移動させますか」

美琴「私は小さいの移動させるか、大きいのは二人でやりましょ?」

上条「了解!」

447 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:51:14.59 ID:wvP5JgQp0
上条「あ、これこの前無くしたプリント・・・宿題が見つかるなんて・・・不幸だ」

美琴「無くしたままだったら補習だったでしょ?」

上条「う・・・そうですね」

美琴「そう考えたら不幸ではないんじゃない?」

上条「うーん・・・そうなるか」

美琴「そうよ」
448 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:54:16.18 ID:wvP5JgQp0
上条「お!これハイキングのときの写真だ!」

美琴「あ、ホント!懐かしい・・・」

上条「たしかこの時、一方通行のヤツへばってたよな・・・」クスクス

美琴「そうそう、疲れたァとか言いながらね・・・」クスクス

上条「また行きたいな」

美琴「うん、いつか行きたいわね」


449 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:55:10.32 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・使用済のゴムが出てきました」

美琴「・・・捨てましょう」

上条「はい・・・」

美琴「いったいいつのよ・・・」

上条「さぁ・・・」
450 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:57:44.54 ID:wvP5JgQp0
上条「はぁ・・・なんかいろんな思い出が詰まった部屋だな」

美琴「これからもっと増えていくわよ」

上条「あぁ、そうだな」

上条が美琴の頭を撫でる


美琴「嬉しいけど・・・手、ホコリまみれ」

上条「あ、すいません」

451 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 20:59:34.18 ID:wvP5JgQp0
美琴「次は風呂ね・・・」

上条「カビ取りハイターの出番だな」

美琴「うん、カビ取りハイター使ったらしばらくは立ち入れないわね」

上条「その間にどこか別の場所掃除しとこうか」

452 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:02:11.83 ID:wvP5JgQp0
上条「さて、残るは玄関ですよ」

美琴「靴箱とか地味に汚れるのよね・・・」

上条「う・・・臭いがキツイな」

美琴「当麻・・・靴あんまり洗ってないでしょ」

上条「わかりますか・・・」

美琴「いい?今日はついでに靴も洗いましょう?」

上条「・・・はい」

上条がしぶしぶといった感じで返事をする

453 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:02:39.56 ID:wvP5JgQp0
美琴「よし、掃除はだいたい終わったわね・・・風呂も流したし」

上条「やっと終わりましたね」

美琴「お互いにお疲れ様ね・・・昼はなに食べたい?」

上条「ん、俺も手伝うよ」

二人が並んでキッチンに立つ

454 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:03:59.51 ID:wvP5JgQp0
上条「冷やし中華でいいですよね?」

美琴「うん、午後からは買い出しだから、さっさと作れるのがいいもんね」

美琴がキュウリや玉子を切っていく

上条「なんか、料理上手くなったよな」

美琴「アンタのために練習してるんだから感謝しなさいよね?」

455 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:06:05.51 ID:wvP5JgQp0
上条「ん、そうなのか・・・ありがとな、美琴」

美琴「うん、それでよろしい!」

美琴が幸せそうな顔で笑う



上条(幸せだ・・・やっぱり)

456 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:07:41.92 ID:wvP5JgQp0
美琴「さ、買い出しに行くわよ」

上条「何買うんだ?」

美琴「とりあえず餅と・・・あとはおせちの材料かな」

上条「美琴のおせち・・・去年は美味しかったなぁ・・・」

美琴「今年はもっと上手くなってるわよ」

上条「そう思うと元気が出ますよ!」

美琴「ふふふ・・・じゃ、行こう?」


手を繋いで、二人は買い出しへと向かった

457 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:09:20.13 ID:wvP5JgQp0
上条「もう街も正月色に染まってるな」

美琴「クリスマス終わったばっかりなのにね」

上条「12月はホントにいろいろ忙しいよな・・・」

美琴「さ、私たちも急がないと」

上条「あぁ、そうだな」

458 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:10:45.56 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・うーん・・・おせちって何作るんだ?」

美琴「昆布巻きとか・・・海老とかも買わないといけないわね」

上条「ホントに大変なんだな・・・」

美琴「当麻のためなんだから頑張るわよ」

上条「ありがと、愛してる」

美琴「わ、私も愛してるわよ//」

顔を真っ赤にしながらも美琴は食材を探す

459 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:11:21.92 ID:wvP5JgQp0
上条「さて・・・やっと終わりましたよ・・・」

美琴「もう何もしたくない・・・」


上条「・・・我が家に帰り着いた上条当麻と御坂美琴は、ベッドに寝転がるのであった」

美琴「誰に向かって言ってるのよ・・・眠い・・・」

上条「少し寝るか・・・」

美琴「うん、おやすみ・・・」

460 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:12:51.71 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・ずいぶん寝てたんだな」

上条が目を覚ましたのは夜の7時だった

隣ではまだ美琴が寝ている


上条(・・・寝顔、可愛いな)

461 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:14:51.41 ID:wvP5JgQp0
そんなことを考えながら見つめていたら

美琴「ん、当麻ったら・・・そんなことしたらダメだって・・・」

少し艶やかな寝言を聞いてしまった


上条(いや、夢の中の俺は何をやってるんだよ)

462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/23(木) 21:17:36.71 ID:wsS5NAxDO
冬に冷やし中華は流石にないな…
463 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:17:37.31 ID:wvP5JgQp0
きっと、美琴をいろんな方法で責めているんだろう

上条「よし、なら」


現実でもいろんなことをしてやろう

上条はニヤリと笑った


464 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:18:48.90 ID:wvP5JgQp0
>>462 え・・・12月に週三回は冷やし中華を食べる>>1はおかしいのか・・・?

いや、寒いときってかき氷とか美味しくないですか?あれ?


最初は少しだけ、胸に触れる

ピクリ、と一瞬だけ美琴が体を震わせる

上条(おぉ・・・いいですなぁ)

そのまま、だんだんと力を強める

美琴「んんっ・・・当麻?って何やってんのよ!」

465 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:20:31.74 ID:wvP5JgQp0
上条「いやぁ、美琴さんがエッチな夢を見てたようですから・・・それを叶えてあげようかな、と」

美琴「な、見てないわよそんな夢!」

上条「ん?嘘はよくないですよ?」

美琴「嘘じゃない・・・んっ・・・!」


上条が美琴を本格的に責め始める

466 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:21:01.20 ID:wvP5JgQp0
美琴「やっ・・・ちょっと、疲れてるのよ・・・?」

上条「ダメ?」

美琴「う・・・そんな悲しそうな顔で言わないでよ・・・」

上条「ダメなの?」

美琴「・・・もう、その代わりあんまり長くは出来ないわよ?」

上条「大丈夫、一回だけだから」

上条が優しく美琴にキスをする

467 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:22:46.85 ID:wvP5JgQp0
美琴「ふぁっ・・・と、当麻は一回だけでも私は何回も・・・んぁっ・・・」

美琴の声が少しずつ艶を帯びていく

上条「美琴ったら・・・可愛いな・・・」

美琴「や・・・ねぇ、なんで服脱がさないの?」

上条「脱がしてほしいのか・・・?」

468 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:24:14.17 ID:wvP5JgQp0
美琴「・・・いいでしょ」

美琴が顔を逸らす

上条「ふーん・・・でも今日はこのままで・・・」

美琴「な、なんでよ!」

上条「別にいいだろ?」

ニヤニヤと上条が笑う

469 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:25:40.73 ID:wvP5JgQp0
それは、美琴の困っている反応を喜んでいるということを意味していて・・・

美琴「・・・何よ・・・自分で脱げって言うんでしょ?」

上条「分かってるじゃないですか」

美琴「この変態・・・」カァッ

上条「変態でいいよ、でもさ・・・」

470 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:26:12.46 ID:wvP5JgQp0
上条が美琴にもう一度キスをする


上条「こういうことするのは美琴に対してだけだからな」

美琴「・・・わ、分かってるわよ」


美琴が、顔を赤くしながら服を脱ぐ

上条「おぉ・・・これはなかなかにそそりますな・・・」

上条がじっとその光景を見つめる

471 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:27:59.64 ID:wvP5JgQp0
美琴「・・・し、下着も自分で脱がなきゃダメ?」

上条「うーん・・・出来れば」

美琴「・・・分かったわよ・・・アンタのためだからね!」

上条「ありがと」


美琴が、一糸纏わぬ姿になる

472 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:29:17.71 ID:wvP5JgQp0
上条「よく出来ました!」

美琴「うぅ・・・早く続きやってよ」

モジモジと体をくねらせながら美琴が言う

上条「・・・ご褒美、な」

上条がいきなり美琴の胸に舌を這わせる

473 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:31:33.85 ID:wvP5JgQp0
美琴「ふぁぁっ!ちょっと、いきなり・・・なんてっ・・・んあっ・・・」

美琴は少しだけ、満足そうな顔をする

口からは否定する言葉が出ているが、上条にこういうことをされるのは正直嬉しいのだ

上条「・・・気持ちいいか?」


美琴の答えが聞きたくて、上条はつい訊ねてしまう
474 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:32:20.36 ID:wvP5JgQp0
美琴「んぁっ・・・バカ・・・そんなわけっ・・・はぁっ・・・」

否定するような答え

しかし、美琴の声はもういつものそれではなかった

美琴「んゅっ・・・ふぁぁっ!当麻・・・当麻、当麻!」

上条「はぁ・・・美琴、もっと感じてくれ・・・」

上条も、その声に興奮していた

475 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:33:57.02 ID:wvP5JgQp0
美琴「あっ・・・イく・・・」

突然

美琴が激しく痙攣する


その瞬間、彼女は絶頂を迎えたのだ

はぁ、と美琴が疲れたような声を出す
476 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:34:55.70 ID:wvP5JgQp0
上条「大丈夫か、美琴?」

少ししてから上条が訊ねる

美琴「・・・ちょっとだけ待って・・・なんかいつもより気持ち良かったから・・・」

上条「ふーん・・・自分で脱いだからですか?」


上条がニヤニヤと笑いながら尋ねる
477 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:36:57.29 ID:wvP5JgQp0
美琴「うっさい・・・そんなんじゃないわよ」

美琴が上条を睨む

上条「・・・そんな顔も可愛いぞ?」

美琴「う・・・ひ、卑怯よアンタ・・・」


上条のそんな言葉に、美琴はつい恥じらいを見せてしまう

478 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:38:00.16 ID:wvP5JgQp0
上条(こういう反応がたまらないんだよな・・・)

そう思いながら、上条は美琴の下半身へと手を滑らせる

美琴「あっ!まだ・・・ダ・・・メ・・・はぁっ・・・」

クチュクチュ、と美琴の下半身は淫らな音を立てる


美琴「やぁっ・・・まだダメだってば・・・んんっ・・・」

479 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:38:42.10 ID:wvP5JgQp0
上条「美琴、グショグショだな・・・」

美琴「はぁっ・・・うる・・・さいわよ・・・」

美琴は普通に話すのさえ辛そうだった


それもそうだろう、今も上条に責め続けられているのだから

少し上条が手を動かす度、美琴の体は反応してしまう
480 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:40:14.52 ID:wvP5JgQp0
美琴「んゅっ・・・くっ・・・バカぁっ・・・」

上条「・・・美琴、可愛いな」

美琴「はぁ・・・今言われても・・・嬉しくないわよ・・・」

上条「じゃあなんで顔がにやけてるんだ?」


上条の問いに美琴はうっ、と反応しただけだった


481 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:42:14.25 ID:wvP5JgQp0
美琴「・・・ねぇ、中は・・・触ってくれないの?」

上条「ん?じゃあおねだりしたら?」

美琴「ま、また?・・・今日のアンタ、なんか意地悪ね・・・」

上条「美琴はこういうほうが感じるんだろ?」

美琴「・・・アンタだったらなんでもいいわよ・・・はぁっ!」

482 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:45:57.57 ID:wvP5JgQp0
美琴の顔が、美琴の声が

上条を興奮させる

美琴「あ、ちょっと待って・・・待って、待ってってば!あ・・・イく・・・」

美琴は強い抵抗をすることもなく、そのまま頂点へ昇ってしまう

美琴「あぁぁぁぁぁぁっ!んぁぁ・・・はぁ・・・バカ当麻・・・」

上条「気持ち良かっただろ?」

483 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:46:30.60 ID:wvP5JgQp0
上条「気持ち良かっただろ?」

美琴「うるさい・・・変態当麻・・・」

上条「そんなこと言う子には、もうしてあげませんよ?」

美琴「え、ヤだ!」

上条「んんー?美琴さん、続けてほしいのかな?」

美琴「・・・続けて・・・ください」

484 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:47:05.82 ID:wvP5JgQp0
上条「じゃ、ちゃんとおねだりしな」

美琴「わ、分かったわよ・・・」



美琴「もっと・・・私を・・・いじめてください・・・」

顔を赤くして、美琴がおねだりをする
485 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:47:54.74 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・美琴」

上条が、中指を美琴の膣へと差し込む

美琴「あぁっ・・・んっ・・・」

その瞬間、美琴の下半身から愛液が垂れた

上条「・・・あれ、またイった?」

上条が少し焦ったように訊ねる
486 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:48:25.63 ID:wvP5JgQp0
美琴「はぁ・・・はぁ・・・」

上条「お、おーい・・・美琴さん?」

美琴「イったわよ・・・悪い?」

上条「い、いや・・・ずいぶんなペースでイくんだなと思って」

美琴「アンタにこんなことされたら・・・感じるのよ」

少し恥ずかしかったが、美琴は正直に答える
487 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:48:54.32 ID:wvP5JgQp0
上条「へー・・・美琴ってやっぱりMだよな?」

美琴「・・・そうかも」

少し火照った顔で美琴が笑う

上条「・・・美琴、もう少しもつか?」

美琴「うーん・・・でも休憩はしたいかな・・・」

上条「あぁ・・・そっか」

488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/06/23(木) 21:49:57.46 ID:OOhyjg3Ho
上琴は1スレで終わらなくてもいいんだよ!
489 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:50:01.18 ID:wvP5JgQp0
美琴「あ、そうだ」

美琴が少しだるそうに体を起こす

そして、そのまま口を上条の肉棒に近づける

上条「・・・って待て待て!もしかして・・・舐めるの?」

美琴「イヤなの?」

上条「そういうわけじゃないけど・・・」

490 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:51:04.09 ID:wvP5JgQp0
>>488 いえ、ずっと上琴だとそれはそれでネタ切れしそうなのでw


美琴「・・・こんなに大きくなってるじゃない」

彼女の手が、上条の肉棒を軽く擦る

上条「あっ・・・お、おい・・・あんまり擦りすぎたら」

美琴「いいでしょ、私は何回もイかされたんだから」

上条「いや、男の子と女の子はそもそも回復に必要な時間が違う・・・」

美琴「いいから、少しだけよ」

491 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:51:29.84 ID:wvP5JgQp0
チロリ、と美琴が舌先で舐める

上条「んっ・・・お前・・・」

美琴「私だって、アンタを満足させたいのよ」

口を開けて、肉棒をその中へと導く

少し大きいが、それでも構わなかった

歯を立てないように気をつけながら、優しく頭を前後に動かす

492 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:51:58.30 ID:wvP5JgQp0
上条「はぁっ・・・はぁっ・・・美琴・・・」

美琴「んっ・・・んっ・・・」

上条が美琴の頭にそっと手を置く

まるで、自分が無理矢理動かしているかのようにも見える


上条(これは・・・煽情的だな・・・)

493 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:52:45.74 ID:wvP5JgQp0
愛している女性が

自分のものをくわえて必死に奉仕している

その光景は、上条を興奮させた

美琴「はぁっ・・・んっ・・・んっ・・・」

美琴の顔が、だんだんと赤くなっていく

494 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:53:37.17 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・美琴、そろそろ上条さんはイきそうなんですが・・・」

そう上条が伝えても、美琴は動きを止めない

むしろ、上条を達させるために激しくする

上条「はぁっ・・・バカ、イくってば・・・」

そう言いながらも、上条は抵抗できなかった


上条「はぁ・・・出るぞ・・・いいのか?」

495 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:54:21.45 ID:wvP5JgQp0
美琴「んっ!んっ!」

上条「もう・・・ダメだ、出すぞ、美琴!」

美琴「んーっ!」


頭の中を白い火花が飛び散る

美琴の口の中で、上条の存在が爆発する


愛している人を征服したという感覚が、上条の体を突き抜ける


496 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:54:49.27 ID:wvP5JgQp0
美琴「・・・苦い・・・」

上条「飲むからだろ・・・吐き出せばよかったのに」

美琴「なんか、喉越しも悪いのよね」

上条「そりゃ飲むためのものじゃないからな」

時間が経ち、二人はある程度呼吸を整えていた

上条「・・・美琴、そろそろ大丈夫か?」

497 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:55:16.78 ID:wvP5JgQp0
美琴「ん・・・大丈夫」


そっと上条が立ち上がる

そして、美琴の体を優しく抱き上げる

美琴「あっ・・・はぁ・・・」

上条「ん・・・ホントに大丈夫か?無理すんなよ?」

498 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:55:54.29 ID:wvP5JgQp0
美琴「大丈夫・・・ちょっとくすぐったかっただけ」

そういう美琴の顔は、どう見ても普通ではなかった

上条に触れられただけでも、達してしまいそうなのだろう

上条(・・・可愛いな)



そんな彼女さえも、上条は愛おしかった


499 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:56:24.36 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・入れるからな、美琴」

美琴「うん・・・ちゃんとつけてけれたんだ」

上条「当たり前だろ」

美琴「・・・ありがとね、当麻」


真剣に相手を思っているからこそ、上条はそういうマナーはしっかりと守った


500 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:56:55.20 ID:wvP5JgQp0
上条「・・・っ」

美琴「あっ・・・あぁっ・・・」

美琴の中へと、上条の肉棒が入っていく

美琴「入って・・・きた・・・当麻、当麻・・・」

上条「はぁ・・・美琴・・・」

501 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:57:55.05 ID:wvP5JgQp0
美琴「あっ・・・あっ・・・んっ、んっ!」

上条「はぁっ・・・はぁっ・・・」

二人の嬌声が響く


クチュクチュという水音が響く


パンパン、と下半身のぶつかる音が響く


502 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:58:31.89 ID:wvP5JgQp0
上条「はぁっ・・・美琴、お前の中・・・あったかい・・・」

美琴「うっさい・・・いちいち・・・はぁっ・・・言わないでいいから・・・あっ・・・」

お互いが限界の寸前だった

前戯だけでも十分に感じていたのだ

そして今は、二人の体がつながっている


その事実だけで、頭がクラクラとしてしまう

503 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:59:00.36 ID:wvP5JgQp0
上条「はぁっ・・・はぁっ・・・」

美琴「いやっ・・・んぁぁ・・・」

相手の甘い声を聞いて

二人の耳はもはや蕩けていた


相手の火照った顔を見て

二人の視覚はもはや蕩けていた

そして


相手の体を感じて、二人の脳はもはや蕩けていた

504 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:59:31.03 ID:wvP5JgQp0
美琴「んぁぁ・・・もうダメ、先に・・・イっちゃう・・・あっ!」

上条「お、おい・・・締めすぎ・・・」

美琴「ふぁぁっ!んっ!んゅっ・・・はぁっ・・・」


美琴のほうが先に達してしまったようだ


少ししてから、上条も達する

505 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 21:59:57.02 ID:wvP5JgQp0
上条「はぁ・・・美琴、可愛かったぞ・・・」

美琴「んぁぁ・・・はぁ・・・当麻、愛してる・・・」

上条「ん、俺も」

未だに快感に打ちひしがれているお互いの体を抱きしめ合う

少し、汗で体がべたつく

506 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 22:00:41.58 ID:wvP5JgQp0
絶頂を迎えてから少しして

上条が、美琴に問いかける



上条「・・・風呂入るか・・・このままだと風邪ひくぞ」

美琴「うん、入る」

倦怠感の残る体を半ば無理矢理起こして、二人は風呂へと向かう

507 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 22:01:14.43 ID:wvP5JgQp0
美琴「カビ取りハイターの臭いがキツイわね・・・」

上条「あれって洗い流してもしばらく臭い残るよな」

風呂場で体を流し合いながらそんな会話をする

上条「ふぅ・・・やっと一息つけますよ」

美琴「アンタが寝てるところを襲ってこなかったらもっとゆっくり出来たんだけどね」

美琴が少しきつめの口調で言う

508 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 22:01:53.80 ID:wvP5JgQp0
上条「目の前の彼女が卑猥な寝言を言ってたら堪えられるわけ・・・」

美琴「い、言ってないわよそんな寝言!」

いやいや言ってましたよ、と上条はつっこみそうになる

美琴「うぅ・・・ま、まぁいいわ」

上条「いや、何がいいんでせう?」

美琴「いちいちうっさいわね!もう・・・」

美琴がなんだか険しい表情をしているので、とりあえず上条は抱きしめてみる

509 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 22:02:19.20 ID:wvP5JgQp0
上条「その・・・怒ってる?」

美琴「だ、抱きしめれば許されるなんて思わないでよね・・・」

上条「許してくれないのか?」

美琴「・・・今回だけね」

上条「ありがと」

ニッコリと上条が微笑む

510 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 22:02:55.09 ID:wvP5JgQp0
美琴「うーん・・・夕食作るのも疲れるわよね・・・」

上条「今日は俺が作るよ」

美琴「悪いわね、ありがと」

上条「たまには俺も役に立ちたいからな」

ポン、と上条が美琴の頭に手を置く

511 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 22:03:40.10 ID:wvP5JgQp0
美琴「い、いてくれるだけでいいのよ・・・」ボソ

上条「ん?なんか言ったか?」

美琴「言ってない!早く作りなさいよ!」カァッ

上条「はいはい、腹ぺこ美琴も可愛いですよ」

美琴「腹ぺこ言うな!」

512 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 22:04:17.57 ID:wvP5JgQp0
美琴「美味しかったー!」

上条「満足していただけたみたいで・・・わたくし上条、感激ですの!」

美琴「・・・その物真似はやめなさい」クスクス

上条「はい」クスクス



二人が顔を見合わせて笑う

513 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 22:04:55.69 ID:wvP5JgQp0
上条「さて・・・少し早いけど寝るか」

美琴「うん、明日も早いものね」

上条「おやすみ、美琴」

美琴「おやすみ、当麻」

いつものように、二人は抱き合いながら眠りへと落ちる


けっして、相手を放してしまわないように

しっかりと抱きしめながら
514 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 22:07:22.50 ID:wvP5JgQp0
ちょっと早いですが今日はここまで

これ以上速さを極めたら書き溜めが尽きてしまいますのでw


この後、二人の里帰りでこのスレは終わりです

上琴だけってのも悪くはないか、なんて>>1は思っていますが、ツマンネーって方はもう少しだけご辛抱願いたいですw


書き溜めってホント便利、ポンポン投下できるし、投下したら同じ行数書き溜め作る、を繰り返したら絶対なくなることもないし・・・



うへへうへへ

でも、こんなクオリティーで果たしてよかったのか

ただいま試行錯誤してます
515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/23(木) 22:13:06.17 ID:TVKqg/AIO
ツマンネーなんて思うわけがない

クオリティも申し分無しです

ただ、冬に冷やし中華は同意出来んな・・・
516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/23(木) 22:15:11.62 ID:22dVx2rvo
面白いな……

速さ足りすぎワロタ

でも、冬に冷やしt(ry
517 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/23(木) 22:20:44.65 ID:wvP5JgQp0
>>515
>>516 どうもです

こんなつたない文章でよかったのかなぁ・・・と>>1はいまさら後悔してます

これなら丸々1スレシリアスのほうがよかったかも、いやウソです


鍋は夏に食べるもの、冷やし中華やかき氷、ガリガリ君やソフトクリームは冬に食べるもの

これは譲れない

あと、サトリナは夜に食べ・・・おっと俺が来たようだ
518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/23(木) 22:24:09.71 ID:22dVx2rvo
それは 逆です
519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/23(木) 22:35:06.83 ID:TVKqg/AIO
おっと、サトリナが>>1の元へ行くようだ
520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/06/23(木) 23:17:46.24 ID:o5CzYbbAO
夏に鍋だけは同意できる
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/06/24(金) 00:29:08.99 ID:51t7Ertxo
ここで罰ゲームで真冬に半袖ハーパンでアイスを買いに行かされた俺が来ましたよ。
真冬にアイスいいよね。だが冬は冷やしラーメンだろ。

ここの上琴は相変わらず素晴らしくてよいですね。
522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/06/24(金) 02:41:57.64 ID:seE3WVsqo
これが、これが、愛なんですね!

わたくし感激ですの!クスクス
523 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 08:42:56.07 ID:Yrg9nqko0
あれ、俺の味覚はおかしいのか・・・?

>>519 それはいい、すごくいい

とりあえず投下は5時くらいになります
524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/06/24(金) 11:15:22.29 ID:D6s0QtNO0
冬の冷やし中華は良いと思うよ、というか何時でも良いと思う
525 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 16:17:22.11 ID:Yrg9nqko0
>>524 ですよね、ですよね


ただいまです

今日は700ちょいまでの予定


今から筋トレ、書き溜めなので・・・投下は6時頃になってしまいますね、申し訳ない


サトリナの画像をインターバル中に見ると記録が伸びる不思議
526 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:34:38.27 ID:Yrg9nqko0
上条「今年ももう少ないし・・・やり残したことないか?」

美琴「・・・まぁちょっと大変だったクリスマス前ではあったけど仲直りできたしいい年だったわ」

上条「んー・・・とくにやり残したことはないって感じかな・・・」

美琴「・・・ね、今年の大晦日らへんは実家に帰らない?」

上条「お、いいな・・・うちは父さんは帰ってこれないだろうけど」

美琴「うちもそうだから気にしないでいいわよ」

527 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:36:14.24 ID:Yrg9nqko0


上条「ん、じゃあ今から連絡取ってみるか」

美琴「そうね、そうしましょう」


上条「あ、母さん?大晦日あたり美琴とそっちに帰りたいんだけど・・・うん、分かった・・・じゃあ明日くらいにはそっちに行くよ」


美琴「・・・お母さん?大晦日あたりに当麻とそっちに・・・あーうるさい!親戚呼ばなくていいから!ただの帰省だから!」

528 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:39:03.97 ID:Yrg9nqko0
上条「俺のところは大丈夫だってさ、そっちはどうだった?」

美琴「大丈夫よ・・・はぁ、あのバカ母とは話すだけで疲れるわ・・・」

上条「嬉しいんだろ・・・半年ぶりくらいの帰省だし」

美琴「9月に会ったばっかりよ?親戚呼ぼうとか言ってたし・・・まぁ冗談だったみたいだけど」


美琴が少し力なく苦笑する

あの美鈴のことだ、半分本気で言ってそうな気がするからだ
529 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:40:34.66 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・なんか美鈴さんは本気でやりそうだよな」

美琴「さすがにやらないわよ・・・で、いつ帰る?」

上条「俺のところは明日には帰る予定だけど・・・大丈夫か?」

美琴「うん、じゃあおせちは今日作って今日食べましょ」

上条「オーケー」

530 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:41:36.91 ID:Yrg9nqko0
上条と美琴は二人でおせちを作る

ある程度は既製品なので、簡単な調理をするだけで済むのだ

美琴「うん、これなら昼には食べられそうね」

上条「よし、楽しみですよ」

美琴「ちゃっちゃと作っちゃいましょ」



それから、二時間ほどでおせちは完成した


531 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:42:39.44 ID:Yrg9nqko0
上条「では!いただきます!」

美琴「いただきます!」

二人でおせちを囲みながら箸を進める

美琴「当麻、あーん♪」

上条「あーん♪」

532 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:45:23.22 ID:Yrg9nqko0
そんな幸せな時間を過ごしながら、二人は昼食を終える

美琴「さて・・・皿洗ったら帰省の準備しないとね」

上条「そうだな・・・いい大晦日になりそうだ」

美琴「うん、そうね」


しばらくしてから、帰省の準備を始める
533 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:46:39.09 ID:Yrg9nqko0
バッグの中に衣服やシャンプーなどを入れていく

上条「美琴ってシャンプーこだわってるんだ」

美琴「毎回違うシャンプー使ってたらなんかね・・・こう見えても女なんだから」

上条「もちろん知ってますよ」

美琴「当麻は・・・いざとなったら石鹸で髪洗いそうね」

534 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:49:12.04 ID:Yrg9nqko0
上条「な、んなわけないですよ!」

美琴「焦ってるじゃない」

上条「・・・と、とにかくほかに準備するものは・・・」

美琴「あ、ごまかした」

上条「あー!いいからいいから!」

535 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:50:54.50 ID:Yrg9nqko0
上条が必要なものをどんどんバッグに詰め込んでいく

そして、ある物を見つめながら美琴に問い掛ける

上条「これも持っていく?」

美琴「・・・い、一応よ一応!別にやるとは限らないけど・・・」

上条「ふーん・・・ま、一応な」ニヤニヤ
536 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:52:43.24 ID:Yrg9nqko0
美琴「ニヤけんな変態!」

上条「傷つきますよそんなこと言われたら」

美琴「本当のことじゃない」


内心では美琴も期待していた

だが、恥ずかしくてそんなことは言えなかった
537 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:53:51.92 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・なんだかんだであっという間に夜ですよ」

美琴「なんか、当麻と一緒だと一日が早く感じるわね」

上条「俺もだよ」

上条が優しく美琴を抱きしめる

上条「でも、ずっと一緒だからな」

538 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:55:21.73 ID:Yrg9nqko0
美琴「早く感じるなら・・・その分、長く一緒にいればいいんだもんね」

上条「あぁ」

美琴「・・・当麻、大好き」



上条「俺も愛してるからな」

539 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:57:49.77 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・明日は朝早くに空港に行かないとな」

美琴「そうね・・・」

上条「やっぱり緊張するよな・・・」

美琴「なんでよ、前にも一回帰ったじゃない」

上条「そうだけどよ・・・やっぱりドキドキするんだよ」

540 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 18:59:47.38 ID:Yrg9nqko0
美琴「うん、私もちょっとドキドキしてる」

美琴が苦笑する

上条「・・・美琴、今日は寝ようか」

美琴「そうね、寝ましょう」

少し緊張を抱えながら

二人は眠りへと落ちた

541 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:01:38.51 ID:Yrg9nqko0

上条「・・・おはよう、美琴」

美琴「おはよう・・・あんまり眠れなかった・・・」

上条「俺も眠れなかったよ・・・めっちゃ緊張してさ」

美琴「なんでだろうね・・・やっぱり実家って特別なのかも」

上条「あぁ・・・そうだな」

美琴「さ、早く朝食済ませましょう」

542 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:03:36.85 ID:Yrg9nqko0
二人は朝食を終わらせ、空港行きのバスに乗っていた

上条「はぁ・・・そういえば年末っていっつもドタバタしてるよな」

美琴「去年は垣根がカラオケ忘年会とか言い出したしね・・・」

上条「そうそう・・・俺達の毎日って本当に騒がしいよな」

二人が苦笑する

543 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:05:25.66 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・空港、ついたな」

美琴「うん・・・飛行機もすぐ着くはずよ」

上条「あぁ・・・実家かぁ・・・」

美琴「どうしたの、当麻?」

上条「いや、なんかさ・・・俺って昔の記憶はないけど、帰る故郷があるのはいいなって思ってさ」

544 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:06:10.89 ID:Yrg9nqko0
美琴「・・・そうね、それに」

美琴がそっと上条の肩に頭を乗せる

美琴「帰る場所なら、ここにだってあるでしょ?」

上条「ありがと、美琴」


上条(美琴・・・ここは、俺が帰ってきたい場所なんだよ)

上条(そして・・・お前にとってもそういう場所であってほしいんだ)

545 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:07:48.68 ID:Yrg9nqko0
上条(俺は、いつだってお前のことを待ってる)

上条(いつだって、両手で抱きしめられるように待ってるんだ)

上条(だから、いつでも帰って来てくれ)

上条(俺は、お前とずっと一緒にいたいんだ)

上条(恥ずかしくて言葉には出来ないけどさ)


上条(俺は、ずっとお前と一緒にいたいんだ)


二人を乗せた旅客機は


青い空を飛んでいく
546 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:09:39.59 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・あのー・・・スチュワーデスさんが倒れそうだったから支えただけでして」

美琴「あんなに強く抱きしめる必要があったんだー、ふーん」

上条は空港で慌てていた

前にもこんなことあったような・・・なんて考えながらも美琴に謝っている

上条「その・・・許してください」

美琴「どうしよっかなぁ・・・」

547 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:11:26.27 ID:Yrg9nqko0
上条「う・・・なんでもしますから」

美琴「じゃ、手・・・繋いで?」

上条「あれ?そんなことでいいのか?」

美琴「そんなことってねぇ・・・かなり嬉しいことなのよ?」

上条「それでいいなら」

上条がしっかりと美琴の手を握る

548 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:12:39.45 ID:Yrg9nqko0
上条「どうですか、姫?」

美琴「ん・・・最高」

美琴が、とても幸せそうな顔で笑う

上条(この笑顔が見られるなら・・・)


上条(俺はなんだってするさ)


549 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:14:05.78 ID:Yrg9nqko0
美琴「もう少しでつくわね・・・」

上条「あぁ・・・緊張する」

二人は空港からタクシーに乗って移動していた

まずは美琴の実家へ向かう

上条が胸に手を当てながら、落ち着けー落ち着けーなんて言っている

550 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:14:56.96 ID:Yrg9nqko0
美琴(そんなに緊張するのかな?)

美琴(別に結婚の申し込みとかのわけじゃないんだから・・・)

美琴(・・・結婚・・・?)

娘さんを僕にください!!

僕が、一生幸せにし続けます!!


美琴(・・・結婚・・・)



そんなことを考えていたら、美琴は急に恥ずかしくなってきた


551 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:17:03.96 ID:Yrg9nqko0
美琴「ふ・・・」

上条「ん、どした?」


美琴「ふにゃぁぁぁぁぁぁ!!」

上条「バ、バカ!タクシーの中ではぁぁぁぁ!」


道を行く一台のタクシー


その中からは、不幸だー!なんていう幸せそうな声が聞こえていた

552 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:18:07.21 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・電撃はダメだって・・・」

美琴「ゴ、ゴメンってば・・・」

がっくりと肩を落とす上条に美琴は謝る

さっきまでとは立場が真逆だった

上条「タクシーの運転手・・・すごい顔してたぞ」

553 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:19:28.86 ID:Yrg9nqko0
美琴「うぅ・・・反省してるわよ・・・」

上条「まぁ、今回は許すけどさ・・・」

次は勘弁な、と上条が言う



美琴はただ頷くだけだった

554 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:20:50.05 ID:Yrg9nqko0
美鈴「いやっほう!おっかえりー!」

美琴「ただいま・・・何よそのテンション」

美鈴「お、ツッコミとあいさつを一緒にするとは・・・美琴ちゃんもたくましくなったねぇ」

玄関先で、意味の分からない涙を流す女性

彼女が美琴の母親だ

555 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:21:54.06 ID:Yrg9nqko0
上条「美鈴さんは相変わらず元気そうで・・・」

美鈴「お、上条君もいらっしゃい!」

ニコニコと美鈴が笑う

人に好かれそうな笑顔だな、なんて上条は思う

上条「これから少しだけど、お世話になります」

556 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:22:34.55 ID:Yrg9nqko0
美鈴「あー!そんなに畏まらないの、息子なんだから!」

美琴「む、息子って・・・」

美鈴「おやおやぁ?二人が結婚したらそうなるんだけどなぁ」

また、美鈴がニヤニヤとする

上条「結婚なんて・・・まだまだ先ですよ」

美鈴「え?美琴ちゃんが16になったらするでしょ?」

美琴「そんなにすぐにはしないわよ!」

557 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:23:21.03 ID:Yrg9nqko0
美鈴「へぇ・・・じゃあいずれは」

美琴「あー!とにかく荷物置くから!」

顔を真っ赤にしながら美琴は家へと上がる


美鈴「・・・からかいすぎたかな」

上条「・・・そうかもしれませんよ」

二人は、そんな美琴を苦笑しながら見つめていた

558 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:25:06.66 ID:Yrg9nqko0
美琴「で、お母さんはおせちとか作るの?」

美鈴「いやー・・・めんどくさいじゃん?」

上条「母親とは思えないその台詞」

美鈴「う、心にグサリときたよ」

く、苦しいーなんて演技をしながら美鈴がつぶやく

559 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:26:08.94 ID:Yrg9nqko0
美琴「はぁ・・・じゃあお寿司でも食べに行かない?せっかくの年末なんだから」

上条「いいけど・・・美鈴さん、大丈夫ですか?」

美鈴「うちのパパのお金は私のお金!大丈夫大丈夫!」

美鈴がガッハッハと笑う



こういうところは似てない親子だよな、と上条は感想を抱いた


560 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:27:47.51 ID:Yrg9nqko0
美琴「・・・ん?どしたの、当麻?」

上条「・・・回らないお寿司・・・だと?」

美鈴「だってお祝いにだよ?回転寿司はさすがにね」

美琴「何のお祝いよ・・・」

美鈴「まぁいいじゃない、それより・・・上条君はこういう店は初めてなの?」

上条「いっつも回る寿司ですよ・・・」

あぁ格差社会、と嘆く上条

それを慰める美鈴

カップルというよりも、上司と部下のようだった


561 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:29:17.84 ID:Yrg9nqko0
美鈴「ん、大将よろしく!」

「了解ですよー」

美琴「外国人の大将なんだ・・・」

上条(なんか見覚えがある)

「はい、マグロですねー」

562 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:31:26.60 ID:Yrg9nqko0
美鈴「うん、美味い!」

美琴「口の中でさっと溶けるわね」パァッ

上条「・・・これが・・・本当のマグロ・・・」

美琴「当麻・・・涙流してどうしたの?」

美鈴(マジで来たことなかったのかぁ・・・)

上条「美味い!」

563 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:32:13.71 ID:Yrg9nqko0
「それはよかったですねー」

上条「大将!次は?」

「はい、カンパチになりますねー」

美鈴「うん、美味しい!」

美琴「しっかりした食感ね・・・」

上条「美味い・・・」

564 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:33:06.17 ID:Yrg9nqko0
美鈴「鯛ね・・・うん!甘くて美味しい!」


美琴「大トロも口の中で消えて無くなったわ!」


上条「鯵ってこんなに美味しいのか・・・」


上条「あー・・・満足満足!」

美鈴「大将、結構なお手前で」

565 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:33:56.65 ID:Yrg9nqko0
「それは嬉しいお言葉ですねー」

美琴「うん、お腹も膨れたし・・・」

「こちらは娘さんですかー?」

美鈴「えぇ、恋人と帰ってきてくれたんですよ」ニコニコ

美琴「ちょ、ちょっと!何言って・・・」

566 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:34:32.31 ID:Yrg9nqko0
「おやおや、それはそれは・・・」

上条「いやぁ・・・年末ですからね」

「お祝いということでお安くしておきますよー」

美鈴「ホントに!?大将ありがとう!」


「いえいえー」

567 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:35:54.71 ID:Yrg9nqko0
三人は勘定を済ませて家へと帰る

「幸せそうですねー・・・うらやましいです」

「・・・上条当麻、不幸な少年でしたよねー」


テッラ「上条当麻の幸せを上位に、不幸を下位に」

テッラ「ちょっと遅いクリスマスプレゼントですよー」

568 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:36:31.45 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・なんで」

上条は家にあがってすぐ立ち尽くしていた

美琴「・・・どうして」

美琴もその隣で呆然としていた


上条・美琴「どうしてお父さん「旅掛さん」がいるの「んですか」!?」


569 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:38:11.71 ID:Yrg9nqko0
旅掛「いや、二人が帰ってくるって昨日母さんから電話があってさ」

美琴「お母さん!なんでお父さんまで・・・」

美鈴「パパも上条君に会いたいって言ってたし・・・」

旅掛「そりゃあ未来の息子だからなぁ!」

ワッハッハ、と旅掛が笑う



美琴「・・・頭が痛いわ・・・」

570 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:39:32.54 ID:Yrg9nqko0
上条「旅掛さん・・・久しぶりですね」

旅掛「よっ、上条君・・・元気だったかい?」

上条「はい、おかげさまで」

上条が頭を下げる

旅掛「おいおいよそよそしいな・・・そんなに気を張らなくてもいいんだよ」

美鈴「義理の父親っていうのは接しにくいのよ、パパだってそうだったでしょ?」

571 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:40:49.90 ID:Yrg9nqko0
旅掛「あー・・・なるほど」

旅掛が妙に納得したような顔をする

美琴「とにかく・・・お父さんも年末は一緒に過ごすのよね・・・」

旅掛「おう、嬉しいのかよ?」

美琴「・・・ため息が出るわよ」

572 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:41:43.19 ID:Yrg9nqko0
はぁ、と美琴は頭を垂れる

旅掛「は、反抗期!?これが噂の反抗期!?」

美鈴「パパったらショック受けちゃって・・・よしよし」

旅掛「美鈴ぅ・・・」

美琴「あー!当麻もいるんだからイチャイチャするなぁ!」

573 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:43:20.29 ID:Yrg9nqko0
上条「あ、い、いや・・・別に・・・どうぞ」

上条が気を遣って一歩引く

美鈴「ならお言葉に甘えて・・・」

美琴「甘えるなー!」


旅掛「さて・・・急いで帰ってきたから疲れちまったなぁ」

574 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:44:14.20 ID:Yrg9nqko0
美鈴「私にする?美鈴にする?それともか・な・い?」

旅掛「まずは風呂にする」

美鈴「えぇー」

旅掛「上条君も一緒に入るか?」

上条「いいんですか?ゆっくり入りたいんじゃ・・・」

旅掛「なぁに、将来の息子とゆっくり話したいのさ・・・」


旅掛「いろいろとな」

575 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:45:19.32 ID:Yrg9nqko0
旅掛「・・・上条君」

上条「なんですか、旅掛さん」

二人は風呂場で真剣な顔で向き合っていた


旅掛「今まで何回くらい美琴とヤったんだ?」

上条「教えてません!」

旅掛「はっ!数えられないほど抱いたってことかよ!」

576 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:45:57.15 ID:Yrg9nqko0
ぎゃー!と言いながら上条が頭を抱える

旅掛「はっはっは!親と友人のような関係になれるなんて素敵じゃないか!」

上条「いやいや!そこはある程度ぎくしゃくしてながらも、内心はお互い信頼してるってほうがいいですよ!」

旅掛「なにぃ!?言うな、上条君!」

上条「あー!なんなんですかこの緊張感の無さは!」

旅掛「・・・ま、冗談は置いておくか」


577 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:46:27.39 ID:Yrg9nqko0
いきなり、旅掛の声のトーンが低くなる

旅掛「上条君」


旅掛「一度、美琴と別れたんだってな」

上条「え、なんで・・・」

旅掛「なんで知ってるのかって?」

578 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:46:54.25 ID:Yrg9nqko0
旅掛「俺に必要な情報だから手に入れた、それだけさ」

旅掛「そんなことはどうでもいい・・・で、それは本当なのかい?」

上条「・・・はい、俺の責任です」

旅掛「おいおい、バカ言っちゃいけないな」

579 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:48:22.57 ID:Yrg9nqko0
旅掛「恋人の問題に、どっちが悪いなんてあるか」

旅掛「どっちも悪いのさ、そしてどっちも間違っちゃいない」

旅掛「・・・かく言う俺も、一度美鈴とそういうことになった経験があってな」

上条「・・・美鈴さんと・・・ですか?」

旅掛「あぁ」

580 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:49:59.95 ID:Yrg9nqko0
旅掛が笑う

懐かしいものを思い出すように

旅掛「理由なんてホントに小さいことだったな・・・たしか、俺が約束を一度すっぽかしたんだったよ」

上条「・・・え、それで別れたんですか?」

旅掛「周りからしたらくだらない理由だけどな」


581 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:51:58.32 ID:Yrg9nqko0
旅掛「そこに愛という特別なものがあるだけで、何もかもが意味を持ってしまうのさ」

旅掛「だけどな・・・やっぱり、お互いが相手を必要としてたんだ」

旅掛「だからすぐに復縁したよ」

上条「・・・そうなんですか」



少しだけ、沈黙が流れる


582 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:52:24.91 ID:Yrg9nqko0
旅掛「俺はな、美琴の父親だ」

旅掛「それはつまり、美琴の味方であるということだ」

旅掛「だから、俺は正直君を殴りたいのさ」

上条「・・・」

旅掛「美琴を傷つけたってのは、許せない」

583 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:55:01.69 ID:Yrg9nqko0
旅掛「でも、君は美琴をその分・・・いや、それ以上に笑顔にしている」

旅掛「一発殴りたい気持ちと、たくさん褒めてやりたい気持ち」

旅掛「・・・まぁ、つまり君には感謝してるってことさ」

上条「俺は、一度美琴を放してしまいました」



上条「でも、だからってもう一度抱きしめたらダメってことにはならない」


584 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:56:56.17 ID:Yrg9nqko0
上条「何より、美琴も俺に抱きしめてほしいと思ってるはずです」

上条「だったら、俺はその気持ちに答えたいんですよ」

上条「・・・美琴が好きだから・・・答えたいんです」

旅掛「君は昔の俺にそっくりだな」

旅掛が微笑む

その優しさは、父親のものだった

585 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 19:59:26.45 ID:Yrg9nqko0
旅掛「さて、辛気臭い雰囲気になったな・・・悪い」

上条「いや・・・むしろこういうほうがそれらしいかと」

旅掛「えー・・・俺はこういう空気苦手なんだけど」

上条「なんで!あんなにシリアスなこと言ってたじゃないですか!」

旅掛「それは、美琴のことを思えばだ!」

586 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 20:01:27.34 ID:Yrg9nqko0
上条「だぁ!アンタは親バカなのかぁ!」

旅掛「はっはっは!そりゃあ手塩にかけて育てた可愛い娘だからなぁ!」

上条「そりゃ分かりますけど・・・」

上条が肩を落とす

旅掛「・・・だから、美琴に彼氏が出来たと知ったときはショックだったぞ正直!」

上条「あぁ!やっぱりそういうタイプの人ですか!でも俺は美琴とずっと一緒にいるつもりですから!」

587 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 20:03:45.86 ID:Yrg9nqko0
旅掛「なにぃ!?そういうところまで昔の俺そっくりだな君は!」

上条「えぇー・・・だったら応援してくださいよ・・・」

旅掛「君の理屈は君の理屈、俺の理屈は俺の理屈!俺が彼氏の立場のときはいいけど、父親の立場のときはダメなんだ!」

上条「あぁもう!なんで旅掛さんと美鈴さんの間に生まれた美琴はこんなにも性格が違うんですか!」

旅掛「いーや!似てるね、明るいとことか優しいとことか!」

588 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 20:04:54.30 ID:Yrg9nqko0
上条「似てませんから!俺は絶対認めませんからね!」

旅掛「頑固だな上条君!俺にそっくりだな!」

上条「そこは今も変わらないんですね分かりますよ!あぁもうせっかく父親の顔になったと思ったらすぐこんな雰囲気に!」

旅掛「娘の彼氏に対しては優しくすると決めたのさ!義理の父親から冷たくされる辛さはよくわかっているからなぁ!」

上条「旅掛さん何をしたんですか!絶対何かしたんでしょ!?」

589 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 20:06:38.20 ID:Yrg9nqko0
旅掛「若気の至りというヤツだ!」

上条「いやいや恋人の親は尊敬しときましょうよ!」

旅掛「尊敬とは理解から最も遠いんだぜ!!」

上条「あぁ!!言うと思いましたよ!!」

旅掛「ははは!!!上条君、これくらいで慌ててたらまだまだだぞ!!」

上条「何がですか!?」
590 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 20:07:15.31 ID:Yrg9nqko0
ギャーギャーと二人は騒いでいた

そこにあるのは、他人同士なんていう堅苦しい関係ではなく


まるで、水入らずの、本当の親子のようなほほえましい関係であった


上条「不幸だー!!」
591 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 20:08:19.70 ID:Yrg9nqko0
いったん風呂なので

書き溜めは800くらいまでならあります

そろそろ終盤ですか・・・


上琴って、1スレくらいが限界ですねw

でもやっぱこの二人、大好きです
592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/24(金) 20:09:38.41 ID:nRlCksJ5o
一旦乙ー

テッラさんカッコ良すぎる……
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/24(金) 20:32:09.66 ID:6koktLKIO
仕事終わったら真っ先に携帯取り出してこのスレをいそいそと更新する、そんな毎日
上琴分も補給されて何とも幸せです
594 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:04:48.46 ID:Yrg9nqko0
>>592 テッラって地味に好きなんですよ、はい

>>593 そんな毎日でいいのかどうかw

でも嬉しいです


続きをば

もう書き溜め全部投下しますねw

595 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:05:55.34 ID:Yrg9nqko0
美鈴「なんか風呂が賑やかだねぇ」

美琴「ギャーギャー騒いでるわね・・・ったく、二人して何してるんだか・・・」

美鈴「いいじゃない、パパと上条君が仲良くなって」

美琴「そりゃそうだけど・・・」

上条が旅掛に似るのはイヤだ

美琴はそう思っていた

596 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:06:27.47 ID:Yrg9nqko0
上条「あがりましたよー」

旅掛「いやぁ、有意義な親子の時間だった!」

美琴「・・・当麻にヘンなこと吹き込んでないわよね?」

旅掛「・・・父さんは傷ついた!」

美琴「はいはい・・・私入ってくるわね」

597 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:08:05.26 ID:Yrg9nqko0
美鈴「あ、私も一緒に入るわね」

美琴「ちょっと・・・なんでそうなるのよ!」

美鈴「いやぁ・・・美琴ちゃんの成長を見届けないといけないからねぇ」ニヤニヤ

美琴「一体どこの成長を見届ける気・・・ってアンタ達、ヘンな想像したでしょ!?」

上条「は!?いやいや、してませんよまったく!」

598 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:10:19.87 ID:Yrg9nqko0
旅掛「俺はしたけどな」

上条「したんですか!そこはしてたとしても否定しましょうよ!」

旅掛「はっはっは!何を恥じる、俺は嘘をついたことはないんだ!」

上条「あぁもうめんどくさい!」

上条はどこからツッこんでいいのか分からず頭を抱える

それは美琴も一緒だった
599 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:12:09.42 ID:Yrg9nqko0
美琴「・・・もうヤだ」ハァ

美鈴「まぁまぁ、お風呂に入れば疲れも取れるわよ」

むしろ美鈴と風呂に入ったほうが疲れそうだ



そう考えて、美琴はもう一度大きなため息をついた

600 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:14:14.12 ID:Yrg9nqko0
美琴「・・・結局一緒に入る羽目になったし・・・」

美鈴「女同士なんだからいいじゃないー」

美鈴が嬉しそうに笑う

美琴「・・・ていうかなんでお母さんはそんなに胸がでかいのよ・・・」

美鈴「んー?もしかして美琴ちゃんったらうらやましいの?」

601 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:15:26.38 ID:Yrg9nqko0
美琴「う、うっさいわね!いいでしょ別に!」

美鈴「きゃーこわーい」

美鈴がわざとらしい悲鳴を上げる

美鈴「まぁ、美琴ちゃんも中学生にしたら十分だと思うけど?」

美琴「・・・そうなのかな」

602 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:17:47.76 ID:Yrg9nqko0
美鈴「はぁ・・・上条君は胸とか気にしないと思うわよ?」

美琴「そ、そんなんじゃないったら!」

いきなり核心を突かれた美琴が慌てる

美鈴「あらあら、図星だね」

美琴「な、何よ!それじゃあ悪いわけ!?」

603 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:19:01.41 ID:Yrg9nqko0
美鈴「別にー・・・ただ、美琴ちゃんもそういうことを気にする歳になったんだなぁと思ってね」

美鈴が複雑そうな顔をする

美琴「・・・何よそれ」

美鈴「この前まで小さかったのになぁ・・・」

美琴「・・・そうなんだ」

美琴も少し、静かになってしまう

604 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:20:04.39 ID:Yrg9nqko0
美鈴「・・・美琴ちゃんを産んだのはずいぶん昔だけど、今でも覚えてるんだ」

美鈴が笑う

とても嬉しそうに

美鈴「美琴ちゃんがお腹の中にいるって分かったときはすごく嬉しかった」

美琴「なんで?」

美鈴「パパの子供が産めるんだ、って思ったら・・・幸せだったのよ」

605 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:21:03.48 ID:Yrg9nqko0
美琴「・・・」

美鈴「産むときはめちゃくちゃ痛くて・・・正直、泣きそうだったのよ?」

美琴「泣かなかったの?」

美鈴「うん、だって・・・」


美鈴「美琴ちゃんが泣きながら生まれてきたから」

606 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:22:12.26 ID:Yrg9nqko0
美鈴「だったら、せめて私は笑って迎えてあげなきゃ、って思ってね」

美鈴「赤ちゃんが泣きながら生まれてくるのは、未来が怖いからなんだって」

美鈴「だから、私が笑って迎えてあげて・・・世界はこんなにも楽しいんだよ、って教えてあげて・・・」

美鈴「一秒でも早く、美琴ちゃんに笑ってほしかったんだ」

美琴「・・・私は、笑ったの?」

607 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:23:10.38 ID:Yrg9nqko0
美鈴「私が美琴ちゃんを初めて抱きしめたら、笑ってくれたのよ」

美鈴「とっても幸せそうな顔で」

美鈴「そしたら、今度は私が泣いちゃったわよ」

気のせいだろうか

美鈴の目元に、少し光るものがあるように見えた

608 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:24:27.37 ID:Yrg9nqko0
美鈴「・・・美琴ちゃんが笑ってくれたのが嬉しかったから・・・」

美鈴「私は、この子を笑顔に出来たんだ、って思ったから・・・」

美鈴「嬉し泣きしちゃったのよ」

美琴「・・・そうだったんだ」

美琴は、少し嬉しかった

609 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:25:56.23 ID:Yrg9nqko0
自分を愛してくれているのは上条だけではないと改めて確認できたから

美鈴「そういうわけで、美琴ちゃんが成長するのは嬉しさ半分寂しさ半分なのよ」

美鈴が苦笑する

美琴「・・・でもね、お母さん」

だから美琴は伝える


美琴「いつまで経っても、私はお父さんとお母さんの娘だから」

610 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:27:41.14 ID:Yrg9nqko0
上条「あ、あがったか」

美琴「うん・・・ってお父さんはビール飲んでるし」

旅掛「いやぁ、上条君が二十歳超えてたら一緒に飲みたかったんだけどなぁ」

美琴「・・・二十歳超えてもお父さんとは一緒に飲ませないわよ」

旅掛「ガーン!父さんショック!」

611 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:29:21.42 ID:Yrg9nqko0
上条「笑顔で言わないでくださいよそんなこと・・・」

美鈴「なになに?私も飲みたい!」

美琴から少し遅れて美鈴もリビングに帰ってくる

旅掛「お、じゃあ二人で飲むか!美琴と上条君はジュース、どうだ?」

上条「あ、じゃあ飲みます」

美琴「本当にジュースでしょうね・・・」

612 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:30:45.62 ID:Yrg9nqko0
旅掛「・・・母さん、美琴が反抗期で俺は悲しい」

美鈴「あーよしよし、こう見えて美琴ちゃんは私たちに感謝してるみたい・・・」

美琴「だー!!言うなバカ母!」

美鈴「バ、バカなんて・・・お母さん、泣いちゃうわよ!」

上条「おもいっきり嘘泣きじゃないですか」

はちゃめちゃな親子に振り回されて、上条はため息をついていた

613 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:32:18.06 ID:Yrg9nqko0
美鈴「ぶはー!いやぁ、ビールは美味いねぇ!」

上条「もう出来上がってる・・・」

美琴「こうなったら手がつけられないのよね・・・」

美鈴「美琴ちゃん!胸が小さいからなんなの!心が大きければプラマイゼロよ!」

美琴「あぁ!いきなり何言い出してんのよ!」

614 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:33:27.42 ID:Yrg9nqko0
旅掛「はっはっは!美琴はそんなことで悩んでるのか!大丈夫、上条君にいろいろしてもらえば・・・」

上条「やめて!美琴にそういうことを吹き込まないでください!」

美鈴「何よ・・・どうせ夜中には二人でイチャイチャしちゃってるんでしょ?」

美琴「な、そんなことないわよ!」

美鈴「おやおやぁ?本当かなぁ・・・そのわりに美琴ちゃんの体はずいぶんと女らしく・・・」

615 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:34:59.69 ID:Yrg9nqko0
旅掛「なにぃ!?母さん、そこのところ詳しく・・・」

美琴「きくなぁ!」

上条「・・・賑やかだなぁオイ」

旅掛「美琴、孫はまだ早いからな!俺も母さんも心の準備が出来てない!」

美琴「バ・・・何言ってるのよ!」

616 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:36:50.61 ID:Yrg9nqko0
美鈴「避妊はしなさいよねー」

美琴「す、するわよちゃんと!」

旅掛「あぁ!そういう行為をしていること自体は否定しないのか美琴!」

美琴「うっさい!」

実の両親に、美琴は振り回される

お酒の力は恐ろしかった

617 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:38:05.92 ID:Yrg9nqko0
旅掛「さて・・・そろそろ寝るかな」

上条「・・・なんか疲れた」

美鈴「これからもっと美琴ちゃんは突かれるのよねぇ?」ニヤニヤ

美琴「漢字が違うから!しないから!」

美鈴「ま、ちゃんと避妊は・・・」

618 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:39:39.13 ID:Yrg9nqko0
美琴「だからしないってば!」

美鈴「え、避妊しないの?」

美琴「もういい!酔ったお母さんとは話にならないわ!」

きーっ!と美琴が頭を抱えながら叫ぶ

上条(・・・なんていうか)

上条(フリーダムな一家だよな)

619 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:41:01.48 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・やっぱり同じ部屋なんだな」

美琴「・・・なんで気遣われたみたいな雰囲気になってるのよ・・・」

二人はため息をつく

あの両親は、なんかがおかしい

そう思いながら

620 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:43:18.76 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・それで、どうします?」

美琴「どうって・・・」


アァ!タビカケ!
オ、ソノヨビカタヒサシブリダナ!
ハァ・・・アッ!アァ!




上条「・・・向こうはお楽しみみたいですけど?」

621 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:44:28.70 ID:Yrg9nqko0
美琴「少しは声を抑えようとか思わないのかしら・・・」

両親がそういうことをしている、というのは正直複雑な気持ちになる

自分達もしょっちゅうしているので厳しくは言えないのだが


上条「・・・ゴムはありますけど?」

美琴「ん・・・じゃあ・・・一回だけだからね?」

622 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:46:27.25 ID:Yrg9nqko0
二人も、体をそっと重ねる


上条「・・・美琴、なんか感じやすくなってない?」

美琴「はぁっ・・・んぁぁっ・・・うっさい・・・わよ」

上条「か、上条さんはゾクゾクしてきました」

623 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:47:28.93 ID:Yrg9nqko0
美琴「いちいち・・・んゅっ・・・い、言わなくていいから・・・んっ・・・あぁっ・・・」

上条「・・・美琴、いい?」

美琴「当たり前でしょ・・・早く来て」

その夜

二人は何度も何度も、お互いを求め合った



624 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:48:31.79 ID:Yrg9nqko0
上条「おはよ、美琴」

美琴「おはよ・・・さっさと一階に降りましょう」

二人が並んで階段を降りると


旅掛「うーん・・・今日は何をかけようか」

旅掛が、目玉焼きに何をかけるか悩んでいた

625 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:50:31.44 ID:Yrg9nqko0
上条「おはようございます・・・何やってるんですか?」

旅掛「お、二人ともおはよう」

美琴「目玉焼きに何かけるか悩むなんて・・・小学生みたいね」

旅掛「いやいや、これは人類が未だに解決出来ていない問題の一つさ」

意味のわからないことを言いながら、旅掛がキメ顔をする

美鈴「あ、二人ともおっはよー!そこに作ってあるから」

美鈴がキッチンから顔を覗かせる

626 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:51:56.11 ID:Yrg9nqko0
上条「ありがとうございます・・・っていうかまだ作ってるんですか?」

美鈴「せっかく二人がいるんだもん、豪華にしなきゃね」

美琴「いや・・・朝からそんなにがっつりは食べられないわよ」

旅掛「若いのに情けないぞ、美琴」

美鈴「違うわよパパ、美琴ちゃんはきっとダイエットを・・・」

美琴「違うわよ!」

627 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:53:33.80 ID:Yrg9nqko0
上条「必死になってるみたいだぞ、美琴」

美琴「だから違うってば!」

旅掛「美琴ももうそんな歳に・・・」

美琴「話を聞きなさいよ!」

騒がしい朝のひと時

628 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:53:59.82 ID:Yrg9nqko0
上条(これはこれでほほえましいよな・・・)


旅掛「美琴、たくさん食わないと胸でかくならないぞ」

美琴「娘にそんなこと言うなエロ親父!」


上条(やっぱりほほえましくない)


629 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:55:34.48 ID:Yrg9nqko0
上条「さて・・・一旦、俺の実家にも行くか」

美琴「やっとあのバカ両親から離れられるわ・・・」

美琴がはぁ、と溜め息をつく

その横顔は本当に疲れているようだ

上条「バカ両親って・・・」

美琴「とにかく、当麻の家は平和だからいいのよ」

630 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:57:06.34 ID:Yrg9nqko0
そうでもないんだけどなぁ、と上条は思う

美琴は知る由もないが、詩菜はあぁ見えて、夫婦喧嘩のときは手当たり次第に物を投げるタイプなのだ

記憶では一度しか見たことはないが、それはそれはすさまじかった

平和と言うには程遠い



上条(まぁ今日は父さんはいないから大丈夫だろうけどな)


631 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 21:57:49.95 ID:Yrg9nqko0
二人はタクシーで上条の実家に向かっていた

上条「俺の家にも泊まるのか?」

美琴「もちろん、そのために来たんじゃないの」

美琴が当然、といった感じで答える

上条「・・・久しぶりだな、我が家も」

美琴「帰ってくる機会なんてなかなかないもんね」

632 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:00:10.54 ID:Yrg9nqko0
学園都市は最近まではかなりセキュリティーが厳しかった

今も若干は緩くなったものの、まだまだ自由な出入りには程遠かった

そのため、あまり学園都市の外の実家に帰る学生はいないのだ


上条「半年ぶりだな・・・」

美琴「楽しみね」

胸を踊らせながら、二人はタクシーの中で寄り添っていた


633 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:01:05.62 ID:Yrg9nqko0
詩菜「あらあら、当麻さんも美琴さんも、よく帰ってきたわね」

ニコニコと、詩菜が二人を迎える

上条「ただいま、やっぱ父さんは帰って来れないのか?」

詩菜「えぇ・・・本当は四人で一緒に食事でもしたかったんだけど・・・」

美琴「仕方ないですよ・・・またの機会にでも」

詩菜「あらあら、また帰ってきてくれるなんて・・・嬉しいわね」

634 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:02:02.71 ID:Yrg9nqko0
詩菜が頬に手を当てながら笑う

まるで、どこぞやの貴婦人みたいだった


上条「ただいまー!やっぱ我が家って感じだな・・・」

記憶にはあまりないが、そこはたしかに心の休まる場所だった

美琴「お邪魔しまーす」

美琴も上条に続いて家へと上がる

635 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:03:38.21 ID:Yrg9nqko0
詩菜「とりあえず、荷物を置いたら食事にでも活きましょう」

嬉しそうな顔で詩菜が二人に言う

上条「何食べるんだ?」

詩菜「あらあら、二人が食べたいものでいいのよ?」

美琴「うーん・・・特にないかな・・・当麻は?」

636 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:04:14.99 ID:Yrg9nqko0
上条「そうだな・・・寒いから、鍋とか食べたいな」

美琴「あ、私も食べたい」

詩菜「まぁまぁ、仲が良くてうらやましいわ」


ニコニコ笑いながら、詩菜が近くにいい店がないかを素早く調べる

しばらくすると、詩菜が顔を上げた

637 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:05:44.49 ID:Yrg9nqko0
詩菜「しゃぶしゃぶでいいかしら?」

上条「うん、いいよ」

美琴「そういえば最近鍋って食べてなかったわね・・・」

詩菜「あらあら、ちょうどいい機会だったのね」

上条「じゃ、思う存分食べましょう!」


三人が鍋料理の店にタクシーで向かう

638 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:07:01.36 ID:Yrg9nqko0
上条「おぉ・・・年末なだけあってお客さんもたくさんだな・・・」

美琴「みんな考えることは同じなのね・・・」

詩菜「予約していたから、すぐに食べられますよ」

上条「楽しみだな・・・」


「三名でご予約の上条様!」

639 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:08:04.05 ID:Yrg9nqko0
上条「あ、呼ばれた」

詩菜「さ、行きましょう」

三人は店員に案内され座敷に座る

美琴「いい雰囲気のお店・・・」

上条「こんな店知らなかった・・・」
640 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:09:34.90 ID:Yrg9nqko0
美琴「あ、来たわよ」

三人の前に鍋と肉、野菜が置かれる

上条「・・・こんなお肉が食べられるなんて、一昔前の俺だったら脳卒中起こしてたな・・・」

詩菜「まぁまぁ、当麻さんったら大袈裟ねぇ」

上条(・・・わりとマジなんですけどね)

美琴「ほら、当麻、食べましょうよ」

上条「ん、そうだな・・・じゃあ」

641 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:10:59.70 ID:Yrg9nqko0
上条「しわとしわを合わせて!」

美琴「・・・それはやめて」

上条「あ、すいません」

詩菜「?」

上条「いただきます!」

美琴「いただきます!」

642 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:11:52.27 ID:Yrg9nqko0
三人が肉や野菜を入れていく

上条「肉はさっとしゃぶしゃぶするだけでいいんだよなー」

美琴「うん、あんまりやりすぎたら固くなるもんね」

上条(・・・言い方がエロいです、美琴さん)

詩菜「うふふ、とってもおいしいわね」

643 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:13:03.16 ID:Yrg9nqko0
美琴「あ、ホント・・・肉が甘いわね」

上条「どれどれ・・・お!美味い!」

体も温まるし一石二鳥だな、と上条は思う

美琴「じゃんじゃん食べちゃいましょ!」

上条「おー!」


644 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:13:39.09 ID:Yrg9nqko0
上条「ふぅ・・・食べた食べた」

美琴「美味しかったし満足ね」

詩菜「あらあら、喜んでもらえたみたいでよかったわ」

上条「よし、腹も膨れたし一旦帰りますか」

美琴「うん、そうしましょう」

645 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:14:58.71 ID:Yrg9nqko0
上条「ただいまー」

詩菜「当麻さん達はこのあとどうするのかしら?」

美琴「そうですね・・・特に予定はないですけど」

詩菜「あらあら・・・私はこれから少し用事があるから、しばらく二人になるけれど・・・」

上条「ん、大丈夫だって」

詩菜「まぁまぁ、頼もしいわね」フフフ

美琴「それじゃあ、いってらっしゃい」

詩菜「えぇ、いってきます」

詩菜が外出して、上条と美琴は文字通り二人っきりになる


646 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:16:19.05 ID:Yrg9nqko0
上条「さて・・・何するか」

美琴「うーん・・・やることないわよね」

上条「今日はここに泊まるから・・・片付け・・・は必要ないか」

美琴「もう大掃除は済ませてるみたいね」

上条「やることない・・・」

美琴「やることないわね・・・」

647 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:17:29.82 ID:Yrg9nqko0
二人の視線がぶつかる

家に二人

特に、他にやることはなく

眠いわけでもない

つまり


上条「・・・いや、昼間からはダメだよな」

648 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:18:17.46 ID:Yrg9nqko0
美琴「そ、そうよね!」

なぜか美琴が少しがっかりしたような顔をする

上条「ん?もしかしてやりたかったのか?」

美琴「そんなわけないでしょ!バカ・・・」

上条「ふーん・・・そっか」

上条がゴロンとソファーに寝転がる

649 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:19:42.47 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・枕が欲しいなぁ」

美琴「なんで私を見ながら言うのよ・・・」

上条「・・・ひざ枕、してください」

美琴「・・・イヤ」

上条「ふーん・・・まぁいいや」

美琴「え?」

上条がプイ、とそっぽを向く

650 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:20:44.04 ID:Yrg9nqko0
美琴「ね、ねぇ・・・怒っちゃった?」

上条「何が?」

美琴に背を向けたまま上条が尋ねる

美琴「ゴ、ゴメンってば!その・・・ひざ枕してあげるから」

上条「いやいや、別にいいですよ」

ふん、と上条が拗ねたような声を出す

651 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:21:13.48 ID:Yrg9nqko0
美琴「と・・・当麻?そんなに怒ったの?」

上条(・・・あぁ、困ってる美琴も可愛いなぁ)

上条はそんなことを思っていた

美琴には少し悪いが、こういうことをして美琴の可愛い反応を見るのも上条の幸せの一つなのだ

上条(でも、さすがにかわいそうか)

652 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:21:45.30 ID:Yrg9nqko0
上条が体をゆっくりと起こす

そして、美琴の隣に座る

美琴「・・・怒ってる?」

上条「ううん、怒ってない」

美琴が不安にならないように、上条は強く抱きしめる

653 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:22:11.64 ID:Yrg9nqko0
美琴「な、何よ・・・意地悪してたの?」

上条「ゴメンな、美琴」

優しく、美琴の唇にキスをする

上条「ひざ枕、してくれるんだっけ?」

美琴「・・・は、早くしなさいよ」

654 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:24:10.84 ID:Yrg9nqko0
美琴の気が変わってしまう前に、上条はそのひざに頭を乗せる

短いズボンの裾から、太ももがチラリと覗いている

それに少しドキリとしてしまう

上条「・・・いいな、ひざ枕」

美琴「そんなに好きなの?」

655 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:25:20.71 ID:Yrg9nqko0
上条「だって、美琴の顔を見ながらゆっくり出来るなんて最高じゃんか」

美琴「・・・そんなにいいんだ・・・」

美琴が少し考えるような仕草を見せる

しばらくしてから、美琴がおもむろに口を開いた


美琴「私も・・・ひざ枕してほしい」

上条「はい?」

656 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:26:10.35 ID:Yrg9nqko0
どうしてこんなことになったのだろうか、と上条は首をかしげていた

美琴が、自分のひざに頭を乗せて寝転がっている

上条「・・・男がひざ枕ってあんまりしないよな」

美琴「そうかもね・・・でも、なんか落ち着く」

美琴が嬉しそうな顔をする

その笑顔に上条は胸の高鳴りを覚えた

657 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:27:09.43 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・俺も、美琴の顔が見れて嬉しいですよ」

美琴「・・・当麻、愛してる」

上条「俺だって、愛してる」

二人がお互いの目を見つめながら言う

上条「・・・可愛いな」

上条が美琴の綺麗な髪の毛を撫でる

658 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:28:49.12 ID:Yrg9nqko0
美琴「・・・んっ・・・」

上条「あれ・・・もしかして感じてる?」

美琴「違うに決まってるでしょ・・・くすぐったいだけよ」

美琴「こんなことでいちいち感じるほどは淫らじゃないわよ」

上条「ふーん・・・」

659 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:29:17.11 ID:Yrg9nqko0
そんなことを言われたら、どこまで堪えられるのかを試してみたくなってしまう

上条が指先でツンツン、と美琴の胸をつつく

美琴「ちょ・・・ちょっと、昼間なのよ?」

上条「いやいや、別にそういうことをする気はないですよ?」

美琴「う・・・じゃあ触らないでよ」

660 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:30:33.38 ID:Yrg9nqko0
上条「ん?触られたらまずいのか?」

美琴「そういうわけじゃないけど・・・ふぁぁっ・・・」

上条がまた美琴の胸をつつく

あえて敏感なところを避けて、その周りだけを集中的に弄る

美琴「もう・・・ダメだってば」

661 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:31:00.18 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・ま、今はやめとくか」

上条が手を止める

美琴「う・・・それでいいのよ」

少しだけ不機嫌そうに美琴がつぶやく

662 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:31:33.94 ID:Yrg9nqko0
上条「しっかし・・・やることがないな・・・」

美琴「うん・・・このまま寝ちゃいそう」

上条「眠っちゃいますか?」

美琴「このままでいい?」

上条「どうぞ」

663 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:32:04.21 ID:Yrg9nqko0
美琴が上条のひざに頭を乗せたまま、寝息を立てはじめる



上条(・・・幸せそうだな)

そんな美琴の顔を見て、上条もまた幸せになる


ずっと、その寝顔を見つめていた

664 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:32:32.93 ID:Yrg9nqko0
美琴「ん・・・おはよ、当麻・・・」

上条「おはよう、ゆっくり眠れましたか?姫」

美琴「うん、最高」

美琴がこれ以上はないというほどの笑みを浮かべる

上条「さて・・・そろそろ母さんも帰ってくるみたいだし、食事でも作りますか」

美琴「うん、一緒に作ろう」

665 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:32:59.99 ID:Yrg9nqko0
二人が料理を作り終えたころ、ちょうど詩菜が帰ってきた

詩菜「あらあら、食事を作ってくれたの?」

上条「あ、おかえり母さん・・・まぁ手の込んだものは作れなかったけどさ」

美琴「おかえりなさい、一応簡単なものは作っておきました」

詩菜「まぁまぁ・・・二人ともありがとう」

666 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:33:40.73 ID:Yrg9nqko0
ニコリと詩菜が微笑む

きっと、自分が食事を作って待っていてもらえるなんて久しぶりなのだろう



上条「じゃ、みんなで食べるか」

美琴「うん、食べよう」


667 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:34:11.28 ID:Yrg9nqko0
詩菜「美琴さんは料理が上手ね・・・将来が楽しみだわ」

上条「そうだな・・・こんな美味しい料理が毎日食べられたら幸せだよ」

美琴「ま、毎日作ってもいいわよ・・・//」

上条「そ、それはそういう意味ですか?」

美琴「う、うん//」

668 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:35:00.79 ID:Yrg9nqko0
詩菜「あらあら・・・仲がいいわね」

顔を真っ赤にする二人を詩菜が嬉しそうに見つめる

今まで上条は不幸不幸と口癖のように言っていて

それを、詩菜も隣でよく聞いてきていた


そんな自分の息子がこれほどの幸せを手に入れたことは、詩菜にとってよほど嬉しかったのだろう

669 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:35:27.29 ID:Yrg9nqko0
上条「じゃ、風呂入ってくるな」

美琴「うん、いってらっしゃい」

上条が先に風呂へと向かう


残された美琴と詩菜は、上条について話していた


670 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:35:53.18 ID:Yrg9nqko0
詩菜「・・・当麻さんがあんなに幸せなのは美琴さんのおかげね」

美琴「そんなことないですよ・・・私だって当麻からたくさんの幸せをもらってますから」

詩菜「あらあら、謙虚なのね」

詩菜がフフフ、と笑う


詩菜「でも、美琴さんがいなかったら当麻さんはこれほど笑顔を浮かべられなかったはずなのよ」

671 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:36:22.46 ID:Yrg9nqko0
美琴「・・・」

詩菜「当麻さんは・・・昔から人のことは守って、自分のことは自分だけで背負っていたもの」

詩菜「それが私はずっと心配だったのよ」

詩菜が寂しそうに話し始める

詩菜「小さい頃から不幸で・・・周りからはそのせいで冷やかされて」

詩菜「それでも、決して弱音は吐かなかったのよ」

672 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:36:48.26 ID:Yrg9nqko0
詩菜「ずっと・・・一人で抱え込んでいたはずなの」

詩菜「でも、美琴さんに出会ってから、当麻さんは変わったんだと思うわ」

詩菜「自分を支えてくれる人に出会えて・・・自分が守りたい人に出会えて」

詩菜「当麻さんは幸せになれたのよ」

詩菜「当麻さんを幸せに出来るのは私でも、刀夜さんでも、他の誰でもなく」

詩菜「美琴さん、あなたなの」

673 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:37:15.05 ID:Yrg9nqko0
詩菜「お礼を言わなきゃいけないわ、あなたのおかげで当麻さんは笑顔になれているのだから」

美琴「・・・そんなことはないんです」

美琴が口を開く

美琴「たしかに、当麻は私が幸せにしてあげたいですし・・・それに、きっと私がいなくなったら当麻は泣くと思います」

美琴「でも、お母さんだって当麻を幸せにしているはずです」

美琴「当麻が生まれてきたときは泣いて生まれてきたはずです」

674 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:37:42.22 ID:Yrg9nqko0
昨日、美琴は知った


自分を愛してくれている人はたくさんいると



だから

きっと、上条にもいるはずなのだ

675 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:38:10.93 ID:Yrg9nqko0
美琴「そんな当麻が・・・生まれてきてすぐ笑ったはずなんです」

美琴「世界が怖くて、未来が怖くて」

美琴「それでも、無邪気な笑顔を浮かべたはずなんです」

上条が初めて笑顔を浮かべたのはいつだろうか

それは美琴にも、上条にも分からない

676 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:38:37.09 ID:Yrg9nqko0
しかし、きっとずっと昔のことだろう

美琴「その笑顔は、お母さんやお父さんが作ったものなんです」

美琴「だから・・・お母さんも、当麻を幸せにしているんですよ」

美琴も

美鈴や旅掛のおかげで笑顔になっているのだから

677 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:39:04.81 ID:Yrg9nqko0
詩菜「・・・美琴さんは優しいわね」

美琴「いえ・・・当たり前のことを言っただけです」

詩菜「当麻さんが聞いたら泣いて喜ぶわね」

詩菜の目元には涙が浮かんでいた

美琴「・・・そろそろ当麻があがってきますね」

678 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:39:31.57 ID:Yrg9nqko0
詩菜「そうね、美琴さんが次に入ってちょうだい」

美琴「ありがとうございます」

美琴が頭を下げる

詩菜(ありがとう、美琴さん・・・)

詩菜(ふふふ、あなたみたいな子が将来娘になってくれるなんて、私も幸せね)

679 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:40:10.49 ID:Yrg9nqko0
上条「あがったぞー・・・次はどっちが入るんだ?」

美琴「あ、私が入るわ」

美琴が脱衣所へと向かう

残された上条は詩菜のほうを見つめる


詩菜は少し、幸せそうな笑みを浮べていた
680 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:40:47.83 ID:Yrg9nqko0
上条「何話してたんだ?」

詩菜「ふふふ、秘密の話よ」

上条「ふーん・・・」


上条があまり興味なさそうに言う

だが、詩菜の笑顔が上条は嬉しかった
681 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:41:13.22 ID:Yrg9nqko0
詩菜「・・・当麻さんは美琴さんと一緒にいて幸せ?」

上条「もちろん、幸せに決まってるだろ」

迷いもなく上条が答える

上条「俺は美琴といるだけで幸せになれるんだよ」

詩菜「・・・そう、本当に美琴さんが好きなのね」

682 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:41:39.45 ID:Yrg9nqko0
上条「好きだよ、世界一好きなんだ」


嬉しそうな顔で


幸せそうな顔で


上条が笑う

683 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:42:06.10 ID:Yrg9nqko0
上条「父さんが母さんを愛したように、母さんが父さんを愛したように」

上条「俺は美琴を愛してる」

上条「そして、美琴も俺を愛してくれてる」

上条「俺さ・・・今めちゃくちゃ幸せなんだよ」

上条「日常の中の不幸でさえも、幸せの一部に感じるくらいにさ」

684 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:42:33.42 ID:Yrg9nqko0
上条「だから、美琴には感謝してる」

上条「美琴を守ることは、俺の幸せな日常を守ることでもあるんだ」

上条「俺のためだけに美琴を守るんじゃない、美琴のためだけにそばにい続けるんじゃない」

上条「二人の幸せを守るために、俺は守り続けたいんだよ」

上条「ちょっとわがままかもしれないけど」

上条「そんなわがままを言いたくなるほど、美琴のことを愛してるんだ」

685 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:42:59.42 ID:Yrg9nqko0
詩菜「・・・本当に当麻さんは幸せなのね」

詩菜が嬉しそうに言う

詩菜「だったら、私はそれを温かく見守ることにするわ」

詩菜「それだけで私は幸せだから・・・」

上条「何言ってるんだよ母さん」

686 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:43:25.32 ID:Yrg9nqko0
上条が少し驚いたように言う

上条「母さんも、俺の幸せの中に入ってるんだよ」

上条「もちろん父さんだって」

上条「美琴だけじゃなくてさ」

詩菜「・・・どうしてかしら?」

687 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:44:01.55 ID:Yrg9nqko0
詩菜は微笑みながら尋ねる

分かっていた

上条当麻は、そういう男だと

家族や友人の存在にも感謝している男だと


だから、確認のために尋ねた

688 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:44:43.71 ID:Yrg9nqko0
上条「決まってるだろ、俺は上条刀夜と上条詩菜の息子なんだぜ?」


上条「今までも、そしてこれからも」

上条「だから、俺の幸せには二人も入ってるんだ」

詩菜「・・・本当に」


詩菜「当麻さんは幸せね」

689 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:45:16.82 ID:Yrg9nqko0
詩菜「私にも分かるほど幸せだもの」

詩菜は笑う

少し涙を浮かべて


それでも、本当に嬉しそうに

詩菜は笑っていた
690 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:45:43.96 ID:Yrg9nqko0
美琴「あがりましたよー」

美琴がタオルで髪の毛を拭きながら脱衣所から出てくる

詩菜「あらあら、なら私も入ろうかしら」

ニコニコと笑いながら詩菜が脱衣所へ向かう

美琴「・・・お母さん、なんか嬉しそうだったけど・・・」

691 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:46:10.58 ID:Yrg9nqko0
上条「ま、いいじゃないですか」

美琴「?」

首を傾げる美琴にそっと上条が笑いかける

上条「にしても・・・湯上がりの美琴は妙に色っぽいというかなんというか・・・」

美琴「バ、バカ!」

692 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:46:36.22 ID:Yrg9nqko0
美琴が顔を真っ赤にする

だが、湯上がりの女性というのはいつもよりも美しく見えるものだ

上条「・・・髪、乾かしましょうか」

美琴「・・・ヘンなことしてこないでしょうね?」

上条「しないしない」

693 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:47:03.79 ID:Yrg9nqko0
ドライヤーのスイッチを入れた上条は、美琴の後ろへと回る

そして、美琴の髪を乾かしていく

美琴「んー・・・快適」

上条「どこか痒いとこはありませんかー?」

美琴「それ、床屋さんじゃない」

クスクスと美琴が笑う

694 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:47:29.49 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・どう、気持ちいいか?」

美琴「うん、なんか幸せ」

上条「そっか・・・よかった」

ドライヤーの音だけが部屋に響く

二人とも、長い間口を閉じていた


695 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:47:56.56 ID:Yrg9nqko0
上条「美琴」

沈黙を破ったのは上条だった

上条「俺さ、お前がいるだけで幸せなんだ」

上条「お前が何をやっても可愛く見えるし、お前がどこにいてもすぐに駆け付けられる」



上条「冗談みたいに聞こえるかもしれないけどさ・・・俺は、お前と出会うために生まれてきたんだと思うんだよ」

696 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:48:28.44 ID:Yrg9nqko0
上条「お前に俺の心を全部捧げてもいい」

上条「命までは無理だけどさ・・・俺が死んだらお前は泣くだろうから」

上条「だから、俺は出来る限りお前を守る」

上条「出来る限りお前を愛する」

上条「俺みたいなヤツにできることなんて限られてるけどさ」

697 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:48:58.41 ID:Yrg9nqko0
でも、と上条が言う

上条「美琴のためになら、俺はなんだってやってみせる」

上条「だって俺は、お前と一緒にいたいから」

上条「愛してる、美琴」

ずっと、同じようなことばかり言ってきた

698 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:49:26.26 ID:Yrg9nqko0
これからだって言うのだろう

ベタで、暑苦しくて、少し不器用で

誰かのように、オシャレな言い回しはできない

誰かのように、自分を犠牲にしてまで相手の幸せは願えない

699 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:50:02.41 ID:Yrg9nqko0
それでも



今の言葉には、何一つ偽りはなかった



ずっと伝えてきた、そしてずっと伝えたかった言葉


上条当麻は、それを言葉にする


700 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:50:37.12 ID:Yrg9nqko0
美琴「・・・ドライヤーがうるさくて聞こえないわよ、バカ」

上条「じゃあなんで顔が真っ赤になってるんでせう?」

美琴「のぼせたのよ・・・きっと」

上条「俺の愛情にですか?」

美琴「うっさい」

701 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:51:05.87 ID:Yrg9nqko0
美琴が下を向く

そして、たった一言上条に答える


美琴「私も同じよ」


上条当麻と御坂美琴

二人は、同じ大きさの愛情を互いに抱えていた


702 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:51:37.10 ID:Yrg9nqko0
上条「さて・・・寝ますか」

美琴「明日はもう大晦日なのね・・・」

上条「あぁ・・・なんか去年の忘年会が昨日のことみたいだ」

美琴「一年ってあっという間よね・・・」

上条「来年も、きっとあっという間だよ」

703 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:52:04.56 ID:Yrg9nqko0
楽しいときは刹那だから

楽しい日々は早く過ぎる

上条「来年もずっと一緒にいような」

美琴「うん、ずっとね」

二人は寄り添いながら眠りへと落ちる

幸せそうな笑顔を浮かべながら

704 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:52:32.00 ID:Yrg9nqko0
上条「あー・・・大晦日ですよ」

美琴「大晦日ね・・・」

二人は、上条宅のリビングで寝転がりながら話していた

時間は午前の10時

詩菜は少し用事があるらしく出かけている

705 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:52:59.10 ID:Yrg9nqko0
上条「一旦美琴の家に行くか?」

美琴「うん、ヒマだしそうしましょう」

むくりと二人は起き上がって、簡単に外出の準備を済ませる


上条「じゃ、行きますか」

美琴「うん」
706 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:53:25.34 ID:Yrg9nqko0
タクシーで15分ほどで美琴の家に着いた

また騒がしくなるんだろうなぁ・・・なんて思いながら美琴はチャイムを鳴らす


旅掛「はーい・・・ってなんだ美琴と上条君か」

出てきたのは旅掛だった

707 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:53:52.48 ID:Yrg9nqko0
美琴「ヒマだから一旦帰ってきたのよ・・・お母さんは?」

旅掛「美鈴は今買い物だ、俺が留守番だよ」

上条「あぁ・・・食材とか買ってるのかな」

旅掛「おせち作るらしいからな」

美琴「お母さんのおせちか・・・なんか久しぶり」

美琴が嬉しそうにつぶやく

708 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:54:40.18 ID:Yrg9nqko0
旅掛「俺は三年ぶりくらいかな」

上条「旅掛さんは忙しいみたいですからね」

旅掛「まぁな・・・おかげでなかなか帰ってこれないのさ」


旅掛がため息をつく

愛妻の下へなかなか帰ってこれないのは辛いのだろう
709 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:55:25.88 ID:Yrg9nqko0
美琴「ま、とりあえずあがるわよ」

旅掛「おぅ、もう少ししたら美鈴も帰ってくるはずだからな」

上条「じゃあ・・・ただいま」



旅掛「あぁ、おかえり!」

710 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:55:56.80 ID:Yrg9nqko0
上条「旅掛さん・・・昼間から飲んでたんですか」

旅掛「いやー!テレビも面白いのがないし、ついな」

美琴「・・・太るわよ」

旅掛「なっ!?最近俺が悩んでることをなぜ知っている!?」

美琴「やっぱり・・・なんかお腹弛んでると思ったのよね」

711 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:56:29.88 ID:Yrg9nqko0
旅掛「マジ!?上条君もそう思う!?」

上条「若干・・・」

二人からの攻撃を受けた旅掛ががっくりと肩を落とす

旅掛「・・・ビール、ちょっと減らそう」

大人の悩みは、子供には分からないのだ

712 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:56:55.60 ID:Yrg9nqko0
上条「旅掛さん、来年もよろしくお願いします」

旅掛「お、なんだいきなり?」

美琴「大晦日だからね・・・私もよろしく」

旅掛「な、なんだ!?二人して俺を泣かせるつもりか!?」

上条「いや、そうではなく」

そんな、いつものような会話をしながら三人は適当に時間をつぶす

713 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:57:23.47 ID:Yrg9nqko0
旅掛「・・・にしても美鈴のヤツ・・・遅いな」

少ししてから、旅掛がいきなりつぶやいた

美琴「まぁ、買い物は時間かかるもんだし・・・」

旅掛「はっ!?まさか見知らぬ男に襲われていたり!?」

上条「なんでそうなるんですか・・・」

714 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:58:11.31 ID:Yrg9nqko0
旅掛「だって美鈴だぞ!?あんなピチピチの女がいたら男たるものそういうやらしい考えも浮かぶだろ!?」

上条「いやいや!それおかしいですから!!」

旅掛「なにぃ!?上条君は美鈴には全く魅力がないと言いたいのか!?」

上条「そうじゃないですけと!!」

旅掛「あー!ほら見ろ、やっぱり美鈴に色目を使ってたんだ!!」

715 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:58:45.77 ID:Yrg9nqko0
上条「だーもう!!なんでそう考え方が極端なんですか旅掛さんは!?」

旅掛のはちゃめちゃなペースに上条は振り回される

美琴「当麻、相手にしたらダメよ」

旅掛「み、美琴は俺を邪魔者扱いするのかよ!?」

716 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 22:59:26.48 ID:Yrg9nqko0
美琴「うん」

当たり前、といった顔で美琴が頷く

旅掛が固まる

旅掛「ウソ・・・だろ・・・手塩にかけて育てた娘が!!こんなひどいことを言うなんて!!はっ!もしかしてこれが・・・」


旅掛「女の子の日!?」

717 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:00:33.61 ID:Yrg9nqko0
美琴「当麻、二階行こう」

上条「あ、あぁ」

旅掛のボケにつっこまずに二人はさっさと二階へ避難してしまった

旅掛「・・・」


旅掛「美鈴が帰ってきたら慰めてもらおう」

父親は辛いよ

718 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:02:25.69 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・で、何をしますか?」

美琴「うーん・・・年賀状はもう書いちゃったから・・・って」


美琴「垣根達に書いた?」

気まずい沈黙が流れる

上条「やっべ・・・学校の友達にしか書いてない!」

719 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:03:56.24 ID:Yrg9nqko0
美琴「私も・・・今からでも書きましょう!!」

慌てたように二人が起き上がる

大晦日に出せばなんとか間に合うはずだ

上条「よーし!って年賀はがきがない!」

美琴「買ってきましょう!」


720 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:05:10.92 ID:Yrg9nqko0
全速力で年賀はがきを買ってきた二人は、息をつく暇もなく内容を考え始める

上条「うーん・・・あんまり堅苦しいとおかしいよな」

美琴「まずはあけましておめでとう、でいいわよね」

心を込めて、手書きで文字を書く

上条「えっと・・・今年もよろしく」

美琴「・・・で、余った部分にはなに書こうかしら」

721 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:05:42.55 ID:Yrg9nqko0
うーん、と二人が顎に手をやって考える

上条「あ、上条当麻と御坂美琴は結婚いたしました、とか・・・」

美琴「そ、それはダメ!そういうのはダメ!」

上条「う・・・傷つきましたよ」

美琴「違う!ちょっと照れ臭いから・・・」

722 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:06:46.49 ID:Yrg9nqko0
上条「ふーん・・・いわゆるツンですか」

ニヤニヤと上条が笑う

美琴「なっ・・・うっさいわねバカ・・・」

顔を真っ赤にしながら美琴は目を逸らす

上条「・・・で、なに書こうか?」

723 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:07:41.72 ID:Yrg9nqko0
美琴「だ、だったら・・・これからも私達をよろしくお願いします、とか」

上条「ふむふむ・・・でもちょっとインパクトに書けるよな」

美琴「別に年賀状なんだからいいのよ」

美琴がさらさら、と書いていく

上条「・・・あ、そうだ」

724 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:08:23.49 ID:Yrg9nqko0
上条も何かを必死に書いていく

美琴「・・・どれどれ?」

美琴が上条の書いた文章を横から盗み見る


「上条夫妻は永久に不滅です」


725 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:09:32.15 ID:Yrg9nqko0
上条「な、いいだろ?」

美琴「・・・」

上条「ってあれ?美琴さーん?」

美琴「ふ・・・」


美琴「ふにゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」


上条「電撃はダメだってばぁぁぁぁぁぁ!!!!」
726 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:10:00.67 ID:Yrg9nqko0
旅掛「お、降りてきたのか二人とも・・・で、なんで上条君はそんなにやつれてるんだ?」

上条「不幸だ・・・」

美琴「あ、あははー・・・なんでもないわよ」


美琴が両手を振ってなんでもないアピールをする
727 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:10:26.93 ID:Yrg9nqko0
旅掛「そうそう、さっき美鈴から電話があってな、もう少しかかるから適当に昼飯食っとけってさ」

美琴「じゃあ私が作るわね」

旅掛「お!美琴が作ってくれるのか!」

上条「俺も手伝うよ」

美琴「じゃあお父さんは待ってて」

旅掛「おう!」


728 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:10:52.31 ID:Yrg9nqko0
美琴「はい、できたわよー」

旅掛「上手くなったもんだなぁ・・・昔はヘタだったのに・・・」

美琴「昔って・・・幼稚園とか小学生の頃じゃない」

旅掛「いいだろ!娘の成長はうれしいんだよ!」

旅掛が嬉しそうに手料理を食べる

729 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:11:20.61 ID:Yrg9nqko0
旅掛「うん、美味い・・・なんか美鈴の手料理と似てるなぁ」

美琴「ふーん・・・やっぱり親子だからかな?」

旅掛「かもな」

答えながら、旅掛は箸を止めない

上条「じゃ、俺達も食べるか」

美琴「うん、食べましょう」

730 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:11:51.74 ID:Yrg9nqko0
上条「やっぱり美琴は料理上手だな」ホクホク

美琴「えへへ//」

旅掛「ちくしょう!娘が彼氏とイチャイチャしてるのは複雑だ!」

美琴「ちょっと黙ってて」

旅掛「」

731 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:12:17.31 ID:Yrg9nqko0
美琴「はい、当麻・・・あーん♪」

上条「あーん♪」

旅掛「」

二人のイチャイチャした甘い空間

そこに旅掛の居場所などなかった

732 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:12:58.29 ID:Yrg9nqko0
旅掛(美鈴、早く帰ってきてくれ・・・)


しばらくして、家のドアが開かれた


美鈴「たっだいまー!」

旅掛「おかえりぃぃぃ!」

美鈴の帰宅を待ち侘びていた旅掛は、一目散に玄関へ向かった

733 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:13:25.29 ID:Yrg9nqko0
上条「美鈴さんは・・・いろいろ買ってきたんですね」

美鈴「うん、おせちの材料と・・・あとは年越しそばもね」

美琴「あぁ・・・こういうの見ると本当に年末なんだ、って実感が湧くわよね」

上条「明日には新年なんだよな・・・」

旅掛「俺は明後日にはまた仕事に戻らなくちゃならないんだ・・・はぁ、イヤだ」

美鈴「パパが稼いでくれないと私と美琴ちゃんが困るのよ」

734 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:13:53.19 ID:Yrg9nqko0

美琴「私は別に困らないけど」

旅掛「美鈴ぅ!最近美琴が冷たいんだ!」

美鈴「おーよしよし」

美鈴が旅掛の頭を撫でながら慰める

上条(・・・なんだかんだいってもいい夫婦だよな・・・この二人)

美琴(これでもう少し落ち着いてたらいいんだけどなぁ)

735 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:14:19.33 ID:Yrg9nqko0
美鈴「さてと・・・美琴ちゃんはママの手伝いしてくれる?」

美琴「はーい・・・当麻はゆっくりしてて」

上条「ん、俺もなんか手伝いますよ」

美鈴「お、嬉しいね・・・だったら上条君もおせち作るの手伝ってよ」

上条「分かりました!」

736 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:15:00.95 ID:Yrg9nqko0
旅掛「なー、俺は何すればいいの?」

美琴「ジャマにならないように寝てて」

旅掛「」

美琴「じゃ、はじめましょう」


三人は並んでキッチンに立っていた

737 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:15:38.07 ID:Yrg9nqko0
完璧なコンビネーションでおせちを作っていく

その少し後方

ソファーに寝転んだ旅掛は、そんな三人をうらやましそうに見ていた



旅掛(・・・旅掛は寂しいと死んじゃうんだぞ)


738 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:16:10.73 ID:Yrg9nqko0
上条「さて・・・一段落ついたな」

美琴「あとは盛りつけるだけだし・・・風呂にする?」

美鈴「じゃ、上条君はパパと先に入ってきてよ」

上条「はーい」

上条が旅掛の肩を叩いて起こす

739 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:16:37.13 ID:Yrg9nqko0
上条「旅掛さーん、風呂の時間ですよー」

旅掛「うーん・・・あと1秒・・・」

上条「それあんまり意味ないですよね?」

旅掛「よし、よく寝たし風呂で目を覚ましますか!」


上条「そういえば旅掛さんってどうして美鈴さんと結婚したんですか?」

740 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:17:31.86 ID:Yrg9nqko0
風呂で上条は尋ねてみた

旅掛「なんでって、好きだったからさ!!!!」

上条「・・・え、それだけですか?」

旅掛「何言ってるんだ、それ以上の理由なんていらないだろ?」

旅掛「美鈴のためなら俺は仕事も私生活もがんばれる気がした、それだけなのさ」
741 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:18:11.58 ID:Yrg9nqko0
旅掛「もちろん、女はまた別だろうな」

旅掛「結婚相手に養ってもらう女性がほとんどだから・・・」

旅掛「収入とか将来性を見るかもな」

上条「・・・好き、っていう理由だけで十分ですかね?」

旅掛「なんだい、不安なのか?」

742 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:18:37.84 ID:Yrg9nqko0
上条「うーん・・・」

上条がうなる

不安なのではない、ただ

上条「こう・・・美琴と結婚したあとの生活っていうのがイマイチ想像できないんですよね」

旅掛「あぁ、そりゃ当たり前だ」

旅掛がニッ、と笑って答える

743 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:19:13.21 ID:Yrg9nqko0
旅掛「君と美琴はいつも一緒にいるだろう?それがもう結婚生活みたいなもんなのさ」

旅掛「だから、想像できない・・・それが当たり前だからだよ」

旅掛「地球に立っている人間が、重力や引力などのおかげで宇宙に飛び出さずに立っていられるんです、って言われて上手く想像できないのと一緒さ」



旅掛「考えるまでもないくらい、当たり前のことなんだよ」

744 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:19:46.70 ID:Yrg9nqko0
上条「そういうもんでしょうか・・・」

旅掛「あぁ、そうさ」

旅掛が頷く

旅掛「それに、未来のことなんかいちいち想像してたらつまらないぞ?」

旅掛「その時になって初めていろんな経験をすれば、いつも刺激に満ちた生活ができる」

745 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:20:13.88 ID:Yrg9nqko0
旅掛「安定してしまった生活なんかより、いつも少し慌ただしいくらいの生活のほうが楽しいさ」

上条「・・・そうかもしれませんね」

上条も頷く


きっと、そんな毎日を今も過ごしているからだろう

746 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:20:44.94 ID:Yrg9nqko0
旅掛「とりあえず・・・君が美琴と結婚するってことはもう決定事項なんだな」

上条「え、あ・・・まぁ」

旅掛「はっはっは!素直でいいじゃないか!」

大笑いをする旅掛

危うく転びそうになっていた

747 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:21:14.29 ID:Yrg9nqko0
旅掛「危ない危ない・・・ま、俺も君になら美琴を安心して任せられるよ」

上条「ありがとうございます」

旅掛「君は美琴をいろいろと助けてくれたからな・・・当たり前だろ」

上条「俺が美琴を守るのも当たり前ですよ」

旅掛「あぁ、そうだろうな」

748 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:21:49.93 ID:Yrg9nqko0
かつて旅掛がそうだったように

上条も愛する人を守りたいと心に誓っているのだ



旅掛「まぁ俺は今でも美鈴を守るけどな」

上条「誰に向かって言ってるんですか」


749 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:22:23.22 ID:Yrg9nqko0
美鈴「お、二人ともあがったね」

美琴「私も早く入ろうっと」

美琴が風呂へ向かう

上条「美鈴さんはまだいいんですか?」

上条が問いかける
750 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:23:02.61 ID:Yrg9nqko0
美鈴「いやぁ、本当は美琴ちゃんと入りたかったんだけど・・・断られちゃった☆」

テヘ、なんて言いながら美鈴が頭を叩く

上条「はぁ・・・昨日風呂でなんかやったんですか?」

美鈴「いや、母と娘の会話をしただけよ」

絶対ウソだ、上条は直感でそう思った


751 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:24:52.95 ID:Yrg9nqko0
美琴「さて・・・私もあがったことだし、そろそろ年越しそばの準備でもしますか」

上条「あぁ、手伝うよ」

美鈴「じゃあ私は風呂に入ってきまーす!」

美琴「うん、いってらっしゃい」


752 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:26:38.53 ID:Yrg9nqko0
上条「旅掛さんはどれくらい食べますか?」

旅掛「たくさん!」

美琴「適当に作るわね」

旅掛「・・・いや、たくさん・・・」

美琴「作るわね?」

753 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:27:18.74 ID:Yrg9nqko0
旅掛「はい」

美琴のあまりの迫力に、旅掛はたじたじになる

旅掛「・・・美琴・・・ますます美鈴に似てきたな」

美琴「ありがと」

大して嬉しそうなそぶりも見せずに美琴が言う

上条「よし、じゃあすぐに作るか」


754 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:28:44.60 ID:Yrg9nqko0
それから20分程で年越しそばも完成した

美琴「お母さんもそろそろあがるでしょうし・・・みんな揃ったら食べましょうね」

旅掛「偉いぞ美琴!」

美琴「はいはい」

上条「美琴は優しいな」ニコッ

美琴「えへへ//」

旅掛(寂しい)

755 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:30:06.49 ID:Yrg9nqko0
上条「あ、美鈴さん、おかえりなさい」

美鈴「ただいまー・・・いい湯だったわ」

美琴「はい、お母さんの分も出来てるわよ」

美鈴「サンキュー・・・じゃ、いただきます!」

一同「いただきます!」

756 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:31:17.28 ID:Yrg9nqko0
上条「うん、美味い」

美鈴「テレビ見ようよー」

旅掛「ん、笑わなきゃいけない学園都市でも見るか」

美琴「そうね、他にいいのもないし」


757 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:32:14.05 ID:Yrg9nqko0
上条「はぁ・・・テレビ見てたらあっという間にカウントダウンの時間ですよ」

美鈴「早いねぇ・・・」

旅掛「今年は・・・上条君ともたくさん話が出来たし、いい一年だったよ」

美琴「私も楽しかったな」

上条「来年もいい年にしような」

758 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:33:56.82 ID:Yrg9nqko0
美琴「うん、そうね」

テレビの中の司会者は、もうカウントダウンを始めている

上条も、美琴も、新しい年に思いを馳せていた


美鈴「3!」

旅掛「2!」

美琴「1!」

上条「あけまして!」


一同「おめでとうございます!!」

759 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:34:57.62 ID:Yrg9nqko0
上条「じゃ、寝ましょうか」

旅掛「カウントダウン終わったらすぐ寝る、これが鉄則だな」

美琴「明日は・・・ていうか今日は早く起きて初日の出を見ましょうね」

美鈴「オーケー!」

元日の計画を確認してから四人は眠りへ落ちる


初夢で骨折する夢を見た上条は、やはり不幸なのだろうが

760 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:36:01.96 ID:Yrg9nqko0
上条「おはよう・・・」

美琴「おはよう当麻・・・ってどうしたの?テンション低いけど」

上条「初夢が最悪だっただけですよ」

ははは、と上条が力無く笑う

上条「・・・あれ、そういえば二人は?」

761 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:37:02.68 ID:Yrg9nqko0
美琴「・・・当麻、今何時だと思う?」

上条「え?」

上条が時計を見る



針は、朝の7時を差していた

762 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:38:24.73 ID:Yrg9nqko0
上条「あーっ!初日の出見に行くんだった!」

美琴「お父さんとお母さんは二人で行ったわよ」

上条「・・・あれ?美琴はよかったのか?」

美琴「・・・いいのよ」


美琴「初日の出なんかより当麻のほうが大事だもん」

763 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:38:55.95 ID:Yrg9nqko0
美琴が上条の肩に頭を乗せる

上条「そ、そっか」

美琴「・・・ねぇ、当麻」

上条「ん、なんだ、美琴?」


美琴「今年も一年、幸せにしてね」

上条「・・・当たり前だろ」

764 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:40:02.42 ID:Yrg9nqko0
美琴「お母さん達は二人でデートしてくるんだって」

上条「そっか・・・じゃあ俺達は・・・年賀状でも分けときますか」

とは言っても上条達には来ていないだろう

寮に届くはずだからだ

上条「さーて、これは旅掛さん、これは美鈴さん・・・これも美鈴さん、これは美琴・・・」

765 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:41:25.51 ID:Yrg9nqko0
美琴「え?」


上条・美琴「なんで?」


二人が年賀状の束を確認する

そこには、二人がいつもつるんでいる友人の名前があった

766 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:43:07.52 ID:Yrg9nqko0
上条「エツァリとかテクパトル・・・一方通行も」

美琴「ウソ・・・黒子のもあるわよ?なんで・・・」

上条「・・・あ、垣根のメッセージがある」



年賀状の束の一番上に、簡単なメモが挟まれていた


767 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:44:26.18 ID:Yrg9nqko0
「これを読んでるってことは上手く年賀状が届いたってことだよな、届いてなかったら泣く

それか暴れる


新年あけましておめでとう

これからもよろしくな

あと、いつも通りお幸せに

P.S 俺に常識は通用しねぇのさ

垣根」

768 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:46:32.68 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・垣根の仕業かよ・・・」

美琴「ふふ・・・みんなおんなじこと書いてるわよ」

美琴が年賀状を見せてくる

上条夫妻、幸せに

なんていうメッセージがどれにも書かれていた

769 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:47:37.85 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・なんか照れ臭いよな」

美琴「でも嬉しいじゃない」

美琴が微笑みながら一通一通読んでいく

黒子の年賀状は妙にハートが多かった

心理定規の年賀状はとても綺麗な字で書かれていた

770 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:48:03.30 ID:Yrg9nqko0
削板の年賀状は真っ赤で

テクパトルと19090号の年賀状にはツーショットが写っていて

エツァリの年賀状は堅苦しく

一方通行はいつもと違い丁寧で

番外個体は相変わらず少し乱暴な言葉使い

771 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:48:35.15 ID:Yrg9nqko0
ショチトルは二人を冷やかすような内容で

垣根は相変わらず意味のわからないあいうえお作文をやっていて


どれもが、とてもほほえましい年賀状だった


772 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:49:03.87 ID:Yrg9nqko0
上条「なんか懐かしい感じがするな」

美琴「みんな元気そうでよかったわ」

上条「そうだな・・・」

美琴「・・・こんなたくさんの友達が出来たのも、当麻のおかげね」

上条「美琴のおかげだよ」

773 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:49:31.09 ID:Yrg9nqko0
二人は寄り添いながら年賀状をもう一度読み返す

微笑みながら、幸せそうに

上条「・・・明日には帰るんだよな、学園都市に」

美琴「うん・・・なんかちょっと寂しいかも」

上条「・・・でも、やっぱり帰りたい気持ちもあるんだよな」

774 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:50:01.29 ID:Yrg9nqko0
美琴「いつかはみんなバラバラになるのかな・・・」

上条「そうかもしれないな・・・」

それぞれのカップルがそれぞれの人生を歩んで

そして、それぞれの居場所を探して離れていく

だが

775 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:50:32.61 ID:Yrg9nqko0

上条「でもさ・・・なんとなくだけど」

上条「きっと、俺達はいつまでも友達でいられると思う」

上条「離れ離れになっても、またいつか同じ場所に帰ってこられるはずだと思うんだ」



美琴「・・・うん、そうだといいな」

776 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:51:03.00 ID:Yrg9nqko0
上条「今は、今を生きていこう」

上条が優しく美琴を抱きしめる

美琴「・・・当麻、愛してる」


上条「俺もだよ」

777 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:51:37.92 ID:Yrg9nqko0
美鈴「ただいまー・・・二人ともどうしてたの?」

美琴「ヒマだったからテレビを見て・・・そのあと適当に食事作ってって感じだったわよ」

美鈴「ふーん・・・てっきりお楽しみかと思ってたんだけどなぁ」ニヤニヤ

美琴「な、なんでそうなるのよ!」

上条「昼間からはやりませんよさすがに・・・」

778 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:52:05.17 ID:Yrg9nqko0
旅掛「な・・・まさか、夜だったらヤるつもりだったのかぁ!」

上条「あぁもう深くつっこんでこないでください!」

相変わらず慌ただしい会話をしながら

四人は元日の夕方を過ごしていた

779 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:53:23.00 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・明日には帰らないといけないんで・・・何かやり残したことはないですかね?」

美琴「うーん・・・なんかあるかしら?」

美鈴「そうだな・・・」

旅掛「じゃあ、あれだ」


旅掛「上条君の両親・・・というよりお母さんと会ってみたいな」


780 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:53:48.63 ID:Yrg9nqko0
上条「・・・あの、旅掛さん・・・なぜに俺の母さんと?」

旅掛「美鈴は上条君の両親と会ったことあるだろ?」

旅掛「でも俺は上条君のお母さんとは会ったことないからな・・・挨拶しておかないといけないだろ?」

美鈴「うんうん、美琴ちゃんと上条君が結婚したら世話にならないといけないからなぁ・・・」

美琴「そ、そんなこと・・・あるかもしれないけど、その・・・」カアッ
781 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:54:26.29 ID:Yrg9nqko0
上条「まぁ、いいですけど・・・じゃあ母さんを呼びましょうか?」

旅掛「いやいや、俺達が行くべきだよ」

美鈴「じゃ、上条君の実家へレッツゴー!」

上条「はーい」

美琴(・・・お酒は飲ませないようにしましょ)

782 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:54:54.76 ID:Yrg9nqko0
詩菜「あらあら、美琴さんのお父さんなんですか・・・私は上条詩菜と言います」ニコニコ


旅掛(これ本当に実の母親?)

上条(はぁ・・・)

美鈴(うらやましいほどの肌年齢・・・)

旅掛「あ、そうそう・・・俺は美琴の父の御坂旅掛です、よろしく」

783 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:55:21.67 ID:Yrg9nqko0
詩菜「よろしくお願いします」ニコニコ

上条「えっと、電話で言ったとおりみんなで飯でもどうかなって」

詩菜「あらあら、素敵な夜になりそうね」

美琴「じゃあ、どこか食べに行きましょう」

美鈴「正月だし・・・料亭にでも行きますか!」

784 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:55:47.93 ID:Yrg9nqko0
上条「緊張するな・・・こういうとこは」

美琴「そう?別にしないけど」

美鈴「あ、料理来たわよ」

五人の目の前においしそうな料理の乗った皿が運ばれてくる

旅掛「じゃ、食べますか!」

一同「いただきます!」


785 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:56:14.69 ID:Yrg9nqko0
上条「美味い・・・こっちに来てから上条さんの舌は肥えるばかりですよ!」

美琴「わ、私が美味しい料理くらい作ってあげるわよ・・・」ボソ

美鈴「お!?美琴ちゃんのデレが入りました!」

美琴「は、入ってないわよ!」

詩菜「あらあら、賑やかねぇ」

786 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:56:44.68 ID:Yrg9nqko0
旅掛「はっはっは!楽しいなぁ!」

上条(いや、騒がしいんですよ)

詩菜「・・・当麻さんは美琴さんとお付き合いしてから本当に毎日が楽しそうなんですよ」

旅掛「うちの美琴も、上条君と付き合ってからはより一層元気になりましたよ・・・安心しました」

旅掛が笑う

787 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:57:14.10 ID:Yrg9nqko0
美琴は今まで、たくさんの問題を一人で抱えてきたのだ

だが、今は違う

何かがあれば相談できる人がいる

何かを思えば伝えられる人がいる

それが、旅掛は嬉しかった

788 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:57:55.63 ID:Yrg9nqko0
旅掛「さぁ!今夜は二人の新しい一年の幕開けを祝って・・・無礼講だ!」

美鈴「おー!」

詩菜「あらあら」ニコニコ

美琴「やめて!大声で恥ずかしいこと言わないでよ!」

上条「あぁもう!不幸だー!」
789 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:58:27.39 ID:Yrg9nqko0
旅掛「さーて、次は肉だな!」

美鈴「パパ、あーん♪」

旅掛「あーん♪」

美琴「いや!そういうのは遠慮しなさいよ!」

上条「ちくしょう!美鈴さんも旅掛さんも少しは人目を・・・」

790 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/24(金) 23:59:25.80 ID:Yrg9nqko0
旅掛「愛は恥ずかしがるべきことじゃないだろう!?さぁ、二人も仲良く!」

美琴「ここではしないわよ!」

美鈴「おやおやーん?ならどこではするのかなぁ?」

上条「あぁ!酒もないのにめんどくさいですよこの人達!」


上条の声が料亭に響いた
791 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 00:01:30.04 ID:NbXNiLpf0
今日はここまで

書き溜めが思ったより少なかったww

明日で本編は終わり・・・850くらいまでが本編です

あとは、ちょっとした短編(これも上琴)を書いて埋めるかと


明日で次スレいければいいな・・・

でも、書き溜めなくなったらピンチなんですよね

みなさんのコメで少しでもレス数を増やしてください、お願いしますw


サトリナかわいいよサトリナ
792 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/06/25(土) 00:02:14.35 ID:YUYDYxKho
乙です!
793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/25(土) 00:03:34.21 ID:rc+iRjflo
速さ足りすぎワロタ
794 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/06/25(土) 00:07:01.35 ID:4MgEgThw0
このスレは、あくまで番外編って事にするんなら>>1000まで行かなくても別にいいんじゃないの?
795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/06/25(土) 00:09:21.83 ID:/J9tmfvj0
この>>1の速さに常識は通用しねえな
796 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 00:09:27.67 ID:NbXNiLpf0
>>794 いえ、キリ悪くなりそうですし・・・

>>404の単発とかもやってみたかったりw

明日の午前で本編終わらせて、午後は単発などかと


前スレがやや遅かった分今回はがんばりました、もう無理ですw

次スレからはマターリやりたいな、と思ってます
797 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/25(土) 00:12:09.57 ID:DoyLYHxAO
>>1
垣根かっこよすぎだろ…
798 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 00:12:18.04 ID:NbXNiLpf0
>>795 ストていと・くーガーですね分かります


いや、本当に疲れました、酸素をくださいw
799 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 00:13:40.58 ID:NbXNiLpf0
>>797 あ、そこですか・・・

直接しゃべったわけでもないのにこの存在感・・・

果たしてよかったのか
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/06/25(土) 00:13:49.88 ID:4MgEgThw0
>>404なんだけど期待してまってるww

つか今日やっと新品のパソコンが届いて今、悪戦苦闘中ですww
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/25(土) 00:17:07.60 ID:rc+iRjflo
地方表示
802 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 00:17:37.85 ID:NbXNiLpf0
>>800 パソコン部品・・・いや、なんでもないです


そろそろ寝ますね

明日で終わらせられたら僥倖です


・・・あっついなぁ最近w
803 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/06/25(土) 00:25:14.87 ID:2q0TclOAO
乙 速さが足りてる!

>>802
今日 埼玉県の一部では 最高気温が 39℃だったらしい…
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/06/25(土) 00:29:33.46 ID:4MgEgThw0
>>801

>>404は携帯からだから携帯からだと東海でPCからだと中部になるらしい

>>801媚薬とかじゃないからねww
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 00:35:43.26 ID:lC12RC1t0
速すぎ乙!
次スレからマターリだと…?
ていとくんに怒られるぞwwww
806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) :2011/06/25(土) 01:11:45.53 ID:etTh1yQq0
垣根の意味不明なあいうえお作文を見てみたい
807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/06/25(土) 03:16:24.30 ID:I509RCmKo
あいをこめ
いのちをかけて
うでにだき
えがおのはなを
おしばなとする
808 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 05:10:44.35 ID:D/eGxj3O0
かみにちかうんじゃない
きみじしんにちかえ
くるしきても、つらくても
けしてあきらめずに
こころにきめたひとをまもるとちかえ

だめだwww 思いつかんwww
809 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/25(土) 08:16:08.88 ID:1jrBQIrc0
旅掛さん、いいキャラしてんなぁw
しかしテクパトル…お前美琴の実家に19090号写った年賀送っちゃダメじゃないのか…
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/06/25(土) 08:51:46.67 ID:+c0S1LA5o
>>807
これじゃね?
811 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:36:20.82 ID:NbXNiLpf0
>>807 かっけぇw

>>808 これもかっけぇ

>>809 いえ、ていとくんが送ったのです

そして、彼はそれを美鈴が見ないとわかってたんです
なぜかって?

彼には(ry


でh、本編を
812 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:37:23.48 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・結局、途中から美鈴さんと旅掛さんは飲みだしたし・・・」

詩菜「まぁまぁ、賑やかでいいじゃない」ウフフ

上条「よくねぇ!全くもってよくねぇ!」

美琴「はぁ・・・お母さん、ごめんなさい・・・こんなことになるなんて」

美琴が頭を抱える

少し、青筋が浮かんでいるように見えるのは気のせいか
813 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:37:49.15 ID:NbXNiLpf0
詩菜「あらあら、とっても楽しかったわよ?」

美鈴「さっすが上条さーん・・・分かってるぅ・・・」

美鈴が回りきっていない呂律で言う

美琴「はいはい・・・帰るわよ・・・じゃあ、お母さん・・・また今度」

詩菜「えぇ、いつでも帰ってきてね」

814 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:38:41.50 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・もう一回風呂入るか」

美琴「ねぇ・・・お父さんもお母さんも・・・寝るならベッドに行きなさいよ」

美鈴「はーい・・・パパ、行こう・・・」

旅掛「はいよー・・・」

うぼーん、という意味のわからない声を上げながら二人は寝室へ向かっていく

残されたのは上条と美琴だけ
815 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:39:17.48 ID:NbXNiLpf0
上条「さて・・・じゃあ風呂入るな」

美琴「あ・・・私も入っていい?」

上条「え?あぁ、いいけど・・・」

上条が顔を赤くする


こちらに来てから一緒に入っていなかったので少し緊張してしまう

816 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:39:45.35 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・背中流すぞ」

美琴「うん・・・」

上条が美琴の背中を優しく洗っていく

緊張から、少し手が震えてしまう

美琴「・・・ちょっとくすぐったい」

817 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:40:32.11 ID:NbXNiLpf0
上条「あ、悪い」

ギクシャクした空気も、たまには悪くないなんて上条は思う

美琴「・・・そういえば初めて一緒に風呂入ったときは緊張しすぎてたわね」

上条「ていうか美琴は電撃飛ばしてきたよな」

美琴「うっ・・・それはいきなり当麻がいろいろしてきたから・・・」

美琴が慌てて言い訳をする

だが、風呂場で電撃というのはさすがに冗談ではすまない
818 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:40:58.05 ID:NbXNiLpf0
上条「でも気絶させる必要はなかっただろ・・・」

美琴「あ、そういえばそうだったわね」

上条「・・・なんか懐かしいな」

美琴「あはは・・・あれからも一年以上経ったんだよね」

上条「あぁ・・・早かったな、本当に」

819 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:41:23.59 ID:NbXNiLpf0
美琴「ん、今度は私が洗うわよ」

上条「サンキュー」


美琴に背中を洗ってもらいながら、上条はふと考える

上条(・・・いつか、美琴との間に子供が産まれるのかな・・・)

上条(そしたら、俺はその子も守らなきゃいけないな)

820 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:41:50.11 ID:NbXNiLpf0
上条(・・・でも、やっぱり一番大切なのは美琴だろうな)

上条「美琴、愛してる」

美琴「ん?いきなりどうしたの?」

上条「言いたくなっただけだよ」

上条が笑う

美琴「・・・私だって、同じくらい愛してるわよ」

821 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:42:16.37 ID:NbXNiLpf0
上条「さーて・・・明日には帰らないといけないからさっさと寝ましょうか」

美琴「うん、そうね」

二人がぎゅっと抱きしめ合いながらベッドに寝転がる

上条「じゃ、おやすみな、美琴」

美琴「うん、おやすみ」

822 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:43:17.55 ID:NbXNiLpf0
上条(・・・初夢は叶わないんだよな、たしか)

上条は目を閉じながら考える
だったら、昨日の夢は現実にはならないだろう

上条(なら、今日はいい夢を見られますように)

そして、上条は夢へと落ちる

上条の二日目の夢は


美琴との幸せな生活の夢だった

823 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:43:44.84 ID:NbXNiLpf0
上条「おはよう・・・って、旅掛さんは?」

美鈴「もう出発したわよ、飛行機にも乗ったみたい」

美琴「なんだ・・・お見送りくらいはしてあげようと思ったのにな」

美鈴「二人が仲良く寝てたから起こすのも可愛そうだって言ってね」

美鈴が苦笑する

824 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:44:11.86 ID:NbXNiLpf0
上条「そうだったんだ・・・俺達ももうすぐ帰らないといけないな」

美琴「うん・・・なんかちょっと寂しいわね」

美鈴「帰りたくなったらいつでも来てよ!」

上条「美鈴さんもたまには遊びに来てくださいね」

美鈴「もちろん」

美鈴が嬉しそうに笑う

825 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:44:42.48 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・じゃあ、そろそろ行かないといけないんで」

美鈴「車で送っていくわよ」

美琴「え、いいの?」

美鈴「少しでも二人とも話してたいからね」

上条「じゃあお願いします」

826 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:45:22.49 ID:NbXNiLpf0
美鈴「・・・二人とも本当に仲良さそうでよかったわ」

上条「これからもずっと美琴とい続けますよ」

美琴「私も・・・当麻とい続けるわよ」

美鈴「うん、そうだと私も安心よ」

美鈴が安堵したような声を出す

よほど、上条を信じているのだろう
827 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:45:50.77 ID:NbXNiLpf0
上条「美鈴さん、美琴のことが心配かもしれないけど・・・」


上条「でも、俺がずっと守り続けますから安心してください」

美琴「・・・当麻」

美鈴「分かってるよ、上条君は頼りになるからね」

上条「任せてください」

828 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:46:41.11 ID:NbXNiLpf0
三人は、空港のロビーに立っていた


上条「じゃあ、いってきます」

美琴「いってきます」

美鈴「うん、いってらっしゃい」

名残惜しそうに、でも明るく

三人は振舞っていた
829 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:47:06.94 ID:NbXNiLpf0
美鈴「いつでも帰ってきてね」

上条「はい」

美琴「お母さん、体調に気をつけてね」

美鈴「もちろん・・・飛行機、来たみたいだよ」

美鈴がガラス越しに外を見る

830 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:47:36.32 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・それじゃ、また」

美鈴「元気にしてね!」

美鈴が手を振る

それに合わせて、上条と美琴も手を振る


何度も、何度も
831 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:48:11.99 ID:NbXNiLpf0
上条「さて、帰るんだな・・・」

美琴「うん、帰るのね」

二人は手を繋ぎながら飛行機へと向かった


青い空も
白い雲も

二人の幸せな一年の始まりを祝っているかのようだった
832 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:48:37.22 ID:NbXNiLpf0
上条(・・・もう、学園都市に向かってるんだな)

上条には居場所があった

美琴の隣という居場所が

それでも、彼にはもう一つ帰るべき場所があった

上条(記憶になくたって、やっぱり故郷は大切なんだよな)


上条(また、帰ってくるからな)

833 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:49:14.75 ID:NbXNiLpf0
上条「なぁ、美琴」

美琴「なに、当麻?」

上条「また来ような」

美琴「うん、今度はまた夏休みにでも来たいわね」

去年みたいにみんなで、と美琴が言う
834 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:49:40.47 ID:NbXNiLpf0
上条「そうだな、そうしよう」

嬉しそうに二人が笑う

また帰ってこれるときを考えたら


自然と笑顔になった

835 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:50:20.56 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・帰ってきたな、もう一つの故郷に」

美琴「うん、なんか懐かしいわね」

学園都市の空港に、二人は到着した


科学的な町並み

少し淀んでいる空気

それらも、なぜか懐かしく感じた
836 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:51:15.17 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・じゃ、まずは俺の寮に向かいますか」

美琴「ちょっと休憩もしたいもんね」

上条「あぁ、そうだな」

タクシーを拾って二人は上条の寮へと向かう


ちなみにタクシーの座席にガムがついていて、それの上に座ってしまう辺りはやはり不幸な上条だった
837 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:51:41.88 ID:NbXNiLpf0
上条「ただいまー・・・我が家ですよ」

美琴「まぁ今までも実家にいたから我が家にいたんだけどね」

上条「そりゃそうだけど、生活感はこっちのほうがあるじゃんか」

美琴「あ、それはたしかにそうね」

美琴がクスクスと笑う

838 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:52:07.58 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・これからどうする?」

美琴「そうね・・・とりあえず少し昼寝したいかも」

上条「じゃあ一旦寝ましょうか」

美琴「うん、おやすみ」

上条「おやすみ」

839 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:52:33.42 ID:NbXNiLpf0
二人が目を覚ましたのは夕方だった

上条「・・・もう飯の時間だな・・・」

美琴「うん・・・適当に食べましょう」


簡単な夜食を作って二人は食卓につく

上条「はぁ、疲れたからお腹空かないな」

840 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:53:35.34 ID:NbXNiLpf0

美琴「あはは・・・そうね」

年末年始は本当に騒がしく、そして楽しかった


美琴との喧嘩や、イギリスへの旅行

実家で過ごした年末年始

短い期間でも、これだけの思い出を二人は作った

きっと、一年ではもっとたくさんの思い出を作るだろう
841 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:54:01.59 ID:NbXNiLpf0
上条「そういえば明日はどうするんだ?」

美琴「みんなにあいさつしに行かないと」

上条「年賀状は一応書いといたけど・・・たしかに大事だよな」

美琴「久しぶりに会うから楽しみね」

上条「あぁ」


842 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:54:28.50 ID:NbXNiLpf0
明日が楽しみだな、なんて上条は思う


そのあと二人はどうにか風呂に入った


体が疲れていたが無理矢理に入った

おかげで更に疲れが溜まってしまったようだ


843 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:55:08.67 ID:NbXNiLpf0
地面を擦るように這い、二人はベッドへと入る


上条「おやすみ、美琴」

美琴「おやすみ、当麻」

抱きしめ合って

二人はすぐに眠りへと落ちた


844 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:55:50.23 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・おはよう、美琴」

美琴「おはよう・・・疲れとれた?」

上条「うーん・・・まぁまぁかな」

上条が苦笑する

実は、あのあと目が覚めてしまい、しかも美琴の寝顔に緊張して眠れなかったのだ

845 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:56:18.59 ID:NbXNiLpf0
上条「今日は・・・みんなにあいさつだな」

美琴「あ、その前に私の寮に帰らないと」

上条「それもそうだな」


簡単に朝食を済ませ、二人は外出する

上条「やっぱ正月は人が多いな・・・」

846 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:56:59.10 ID:NbXNiLpf0
美琴「ホント・・・普通の道でさえこんなに混むなんて・・・」

二人は寮に向かう道を歩いていた

すれ違う人達はみんな着物を着ていた


美琴「帰りに初詣も行かない?」

上条「了解です」

847 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:57:31.09 ID:NbXNiLpf0
常盤台の寮の前に上条は立っていた

さすがに中に入るのは気が引けたからだ

上条(・・・なんかみんながジロジロ俺を見てくるんですが)

過去のこともあって、上条は有名になっていた

中には握手を求めてくる生徒さえいた

上条(・・・あ、美琴が出てきた)

848 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:58:02.71 ID:NbXNiLpf0
美琴「ゴメン、当麻・・・遅くなっちゃって」

上条「大丈夫、じゃあ初詣に行くか」

美琴「うん」

上条と美琴は手を繋いで歩いていた

向かうは神社

去年もお参りした神社だった

849 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:58:29.59 ID:NbXNiLpf0
上条「さて・・・人が多過ぎですよ」

美琴「イヤになるわね・・・」

上条「並びますか」

美琴「うん」


二人が並んだのは列の最後尾

この調子だと二時間は待つことになるだろう

850 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 10:59:24.88 ID:NbXNiLpf0
上条「はぁ、長いな・・・」

美琴「仕方ないわよ」

疲れのある体には少しきつかった

足が痛くもなってくる


それでも二人は我慢して順番を待つ

851 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:00:12.07 ID:NbXNiLpf0
それから二時間と少しして

やっと上条達の番が回ってきた

上条「じゃ、行きますか」

美琴「うん」


二人は目を閉じ、手を合わせてお願いをする

852 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:00:49.12 ID:NbXNiLpf0
美琴(今年も当麻と幸せでいられますように)

上条(今年も美琴と幸せでいられますように)


二人の願いは、同じだった

853 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:01:15.95 ID:NbXNiLpf0
上条「じゃあ・・・あいさつに行きますか」

美琴「うん、行きましょう」

いつもの居場所へ

いつもつるんでいる友達のところへ

二人は向かう


854 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:01:57.36 ID:NbXNiLpf0
帰ってきたのだ

自分達の居場所へと


上条「・・・あいつら、ちゃんと待っててくれてるかな?」

美琴「大丈夫よ」

855 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:02:34.07 ID:NbXNiLpf0
上条は少し前に、友人へメールをしていた

待ち合わせ場所を指定して、そこに来てくれ、と

上条「なんか緊張するよな」

美琴「あはは、久しぶりだもん」

もう二週間近く会っていないのだ

856 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:03:08.57 ID:NbXNiLpf0
今までそんなことはなかった

上条「・・・そろそろ着くな」

美琴「なんか、ドキドキするわね」

美琴が上条の手を握る

上条「・・・行こう」

美琴「うん」

857 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:03:54.25 ID:NbXNiLpf0
上条達が待ち合わせ場所へ着くと

そこには


垣根「あー、早く来ないかなー」

心理「待ちなさいよ」

黒子「垣根さんは辛抱を覚えてくださいな」

削板「ははは!でも待ち遠しいな」

858 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:04:36.67 ID:NbXNiLpf0
テクパトル「久しぶりに会うからな」

19090「お二人はミサカのことを忘れていないでしょうか・・・とミサカは少し心配します」

一方「ンなわけねェだろォが」

番外「いやいや、そっけなくされるかもよ?」

エツァリ「あのお二人なら大丈夫ですよ」

ショチトル「そうだな」

859 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:05:10.88 ID:NbXNiLpf0
いつものみんながいて


上条「・・・行くか!」

美琴「うん!」

いつもの居場所があって


860 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:05:57.39 ID:NbXNiLpf0
心理「あ、二人とも!」


上条・美琴「ただいま!」


一同「おかえり!」


いつもの日常があった
861 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:06:35.46 ID:NbXNiLpf0
垣根「上条!会いたかったぜーー!!」

垣根が上条のところへ走ってくる

上条「よ、垣根・・・」

垣根「ヒールアンドトゥー!」

上条「ぎゃー!」

美琴「と、当麻ぁ!」

862 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:07:28.98 ID:NbXNiLpf0
いつものやり取り

いつもの光景

垣根の暴れっぷりも変わらないな、と


上条は笑っていた
863 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:08:49.07 ID:NbXNiLpf0
さて、本編はこんな感じで

やや展開が急でしたが、一つ一つを掘り下げたらもはや番外編の長さではなくなってしまいそうだったのでw

では単発を

まずは、黒子、皮膚を奪う
864 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:10:17.32 ID:NbXNiLpf0
黒子「・・・お姉さまが上条さんと喧嘩をされたようですの」

エツァリ「それは・・・では、自分が協力をしますよ」

黒子「あら、どうするんですの?」

黒子が首を傾げる

エツァリ「そうですね、自分は人の顔や姿を真似る能力があるんですよ」

黒子「あら、能力者でしたの?」
865 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:12:14.80 ID:NbXNiLpf0
エツァリ「その話はまたいつか・・・」

エツァリ「それで、その能力を使って自分が御坂さんに近づいてみます」

エツァリ「御坂さんの愛情を、もう一度確かめてみましょう」

黒子「それは名案ですの!」

エツァリ「ただ、一つだけ問題がありまして・・・」

黒子「?」
866 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:14:15.94 ID:NbXNiLpf0
エツァリ「化けるには、誰かの皮膚が必要なんです・・・」

黒子「ひ、皮膚ですの?」

黒子が少し冷や汗をかく

皮膚をどうするのかを想像したら、少し悪寒がしたのだ


エツァリ「えぇ、10cm四方でいいんですが・・・」

黒子「・・・なるほど」
867 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:16:14.23 ID:NbXNiLpf0
黒子「それは、お姉さまの知り合いでなければ誰でもよろしいんですのね?」

エツァリ「?え、えぇ・・・」

黒子「少々待っていてくださいな」

黒子の姿が消える

エツァリ(・・・)

エツァリ(だ、大丈夫なんでしょうか?)
868 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:18:56.90 ID:NbXNiLpf0
黒子「・・・さて」

黒子は、風紀委員の事務所にきていた

手ごろな犯罪者を探すためだ

黒子(あら、これはどうでしょうか)

黒子が一人のデータを見つめる


その男性は、中村正也という青年だった
869 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:21:04.96 ID:NbXNiLpf0
すぐに、収監所へ向かう


黒子「・・・あなたが中村正也さんですの?」

中村「え、あ、はい」

そこにいたのは、大人しそうな青年だった

周りに収監されているスキルアウトとは違い、清楚な見た目の青年

黒子「たしか・・・あなたは強盗の罪で捕まったんでしたわね」
870 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:23:18.47 ID:NbXNiLpf0
中村「・・・勘違いなんですよ、何度も説明しているんですが・・・」

中村は肩を落とす

たしかに、この青年はそういう罪を犯しそうではなかった

中村「自分が人相が似ているというだけで・・・はぁ」

黒子「・・・わたくしが協力してさしあげましょうか?」

中村「!!本当ですか!?」
871 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:25:02.11 ID:NbXNiLpf0
黒子「人相で判断されたということは、監視カメラの映像ですのよね?」

中村「えぇ・・・」

黒子「でしたら、うちにそういうことのエキスパートがいますの、きっとお役に立てますわよ」

黒子が一人の後輩を思い浮かべながら言う

中村「本当ですか!?」

黒子「えぇ、ただ・・・」


黒子「わたくしにも、協力してほしいんですの」
872 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:26:29.02 ID:NbXNiLpf0
中村「皮膚の提供・・・ですか?」

黒子「えぇ、少しでいいのですが・・・」

中村「・・・まぁ、それで無実の罪が晴れるなら」

中村が頷く

よほど、収監生活は辛いのだろう

黒子「では、いきますの」

中村「・・・え?」
873 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/06/25(土) 11:26:41.55 ID:rc+iRjflo
お花畑さんは同学年ですの!
874 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:28:34.81 ID:NbXNiLpf0
黒子が、いきなりナイフを取り出し・・・

中村「いやいや!!病院でお願いします!!」


その後仮の出所届けを使い、中村と黒子は冥土帰しの病院へと向かった

黒子(・・・これで準備は満端ですの)

中村「では、皮膚は提供しましたので・・・あとはお願いします」

黒子「えぇ」

黒子が初春へ連絡をする
875 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:30:20.12 ID:NbXNiLpf0
>>873 あ、風紀委員の後輩、でしたw

詳しく書かなかったですね


黒子「・・・さて、これでおそらく大丈夫ですの」

中村「ありがとうございます!」

黒子「では、このままこの場所へ向かってくださいな」

黒子が中村に風紀委員の支所の住所を教える

黒子「それでは」
876 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:32:07.83 ID:NbXNiLpf0
黒子の姿が、今度はエツァリの目の前にいきなり現れる

エツァリ「おや、おかえりなさい」

黒子「どうぞ、皮膚ですの」

黒子がガラスケースに入った皮膚を差し出す

エツァリ「・・・まさか本当に手に入るとは」

黒子「お姉さまのためですの」
877 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:33:42.48 ID:NbXNiLpf0
エツァリ「あぁ・・・そういえばこの皮膚の持ち主はなんという方ですか?」

黒子「中村正也さんでしたわ」

エツァリ「では、偽名を使ったほうがいいですね」

エツァリが皮膚を眺めながら言う

黒子「あら、なぜですの?」

エツァリ「万が一御坂さんがバンクに検索をかけたらその中村さんに迷惑がかかりますから」
878 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:35:49.46 ID:NbXNiLpf0
黒子「・・・では、なんと名乗りますの?」

エツァリ「そうですね・・・」

エツァリが、皮膚を体に貼り付ける

すぐに、彼の見た目は変わっていく

エツァリ「では」


エツァリ「岡野裕也、はどうでしょうか?」

黒子「ベタですの」


単発終了

舞台の裏側はこんな感じだった
879 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:37:11.09 ID:NbXNiLpf0
つづいて、みんなの年賀状の内容


心理定規


あけましておめでとう

今年も、二人の幸せを願っています

これからもよろしく

あと、いつまでも私達と友達でいてね


880 :404 [sage]:2011/06/25(土) 11:37:49.90 ID:4MgEgThw0
おお単発来てたww
書いてくれてありがとう
881 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:38:18.19 ID:NbXNiLpf0
エツァリ

あけましておめでとうございます

今年も、何卒よろしくお願いいたします

二人の末永い幸せを祈って


では、この辺りで筆を置かせていただきます

それでは、よいお年を
882 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:39:58.52 ID:NbXNiLpf0
>>880 中村君は涙目ですねw

ショチトル

やっほぅ

あけましておめでとう

美琴、今年もよろしくな

上条、お前は美琴を泣かせるなよ

それでは


避妊はしろよ
883 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:41:15.12 ID:NbXNiLpf0
テクパトル


あけましておめでとう

義姉さん、上条、今年も幸せにな

俺達は相変わらず騒がしい年末を過ごしている

二人もきっとそうだろうな


来年もよろしく、それじゃ
884 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:42:25.44 ID:NbXNiLpf0
19090号


あけましておめでとうございます

お二人ならきっと素晴らしい年末年始を過ごしているのでしょうね

ミサカも楽しい年末をすごしています!

お姉様、お義兄様と仲良くされてください

それでは
885 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:44:07.90 ID:NbXNiLpf0
黒子

お姉さま、あけましておめでとうございますの

上条さん、お姉さまをこれ以上泣かせたら承知しませんの

では、お二人の幸せを願って


末永く、お幸せに
886 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:46:23.60 ID:NbXNiLpf0
削板


あけましておめでとう!!

今年もよろしく!!

お前たちなら今年も幸せだ!!

信じてる!!

じゃあな!!
887 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:48:06.20 ID:NbXNiLpf0
一方

あけましておめでとうございます

内容は黄泉川に考えてもらっています

二人とも幸せにお過ごしください

こんな内容でよかったのかはわかりません

それじゃ


お前ら笑ってたら殺すからなァ
888 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:50:36.16 ID:NbXNiLpf0
番外個体

あけおめ!!

二人とも幸せに!!

まぁミサカたちには敵わないけどね

あと、避妊はしようね


じゃ、また
889 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:55:11.06 ID:NbXNiLpf0
垣根

あれくるう海を見つめ
けがれを知らない子供達は
まるで、未来を目指すかのように
しあわせな笑みをうかべていた
てを伸ばせば届いていたはずの何かに背を向けて
おもいでを捨てて
めでながら
でっぱの木原くんが
とうがらしを食べて
うっぷんを晴らした
890 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:56:12.19 ID:NbXNiLpf0
垣根二枚目


一枚目は忘れてくれ
あれはひどかった、酔ってたんだ、うん

あけましておめでとう

お前たちの幸せは俺が見守ってやるよ

眩しくて真っ直ぐは見つめられないけどな

とにかく、めでたいことだ

おめでとう
891 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:57:24.54 ID:NbXNiLpf0
垣根三枚目

上条、御坂をいつまでも守り続けろ
御坂、上条をいつまでも支え続けろ

それが、二人の愛情だ

じゃあな

これからもよろしく


P.S  俺は常識が通用しないんだぜ?
892 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 11:59:35.34 ID:NbXNiLpf0
単発終了

では、続いて


上条・美琴、早くも子供の名前を考える
893 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:02:14.45 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・なぁ、美琴」

美琴「ん?どうしたの、当麻・・・」

上条「去年の子供の名前ランキングって見た?」

美琴「あぁ・・・たしか、さくらちゃんとか大翔くんとかが人気だったわね」

上条「うん・・・でさ」


上条「俺達の子供ができたらなんて名前にする?」

美琴「」
894 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:03:59.42 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・いきなり電撃はダメだろ」

美琴「と、ととととと当麻があんなこと言うから!!」

上条「はぁ・・・ま、それでなんにする?」

美琴「え、あ・・・麻琴・・・とか//」

上条「一文字ずつとったのか・・・いいかもな」

美琴「当麻は何がいい?」

上条「うーん・・・幸平とかかな」

美琴「・・・泣きそうなんだけど」
895 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:08:52.83 ID:NbXNiLpf0
上条「あとは・・・美香とかかな」

美琴「・・・うん、なんか綺麗ね」

上条「うちの男はとう、が絶対つくから・・・」

美琴「とう・・・とう・・・当樹?」

上条「・・・ちょっと苦しいな」

美琴「そうかもね」アハハ
896 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:10:15.38 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・子供、何人ほしい?」

美琴「と、当麻との子供だったら何人でも・・・//」

上条「・・・いや、嬉しいけどさ・・・さすがに何人もは美琴がきつくないか?」

美琴「うーん、三人くらいかな?」

上条「それくらいだろうな」

上条がうんうん、と頷く
897 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:11:51.97 ID:NbXNiLpf0
上条「はぁ・・・美琴と結婚したら幸せでしょうね」

美琴「うん、幸せよね」

上条「・・・これからもよろしくお願いしますね」

美琴「こちらこそ」


単発終了


他に書いてほしい上琴単発ありますかね?

短く済みそうなのを

今日で埋めたいんですよねw
898 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 12:17:16.80 ID:2nVZseNSO
黒子とインデックスが喧嘩時の上琴について語ってみる

だめですかね?
899 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:25:14.15 ID:NbXNiLpf0
>>898 やってみますw

二人は少しだけ面識ある設定で


イン「ねぇねぇしらい、みことととうまは仲直りできたの?」

黒子「えぇ、お二人で正月は帰省していたそうですの」

イン「ふーん・・・そっかぁ」

黒子「・・・しかし、喧嘩をされていたときのお姉さまはすごかったですわ・・・」

イン「すごかった?」
900 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:27:06.04 ID:NbXNiLpf0
黒子「お姉さま、ずっと泣いていらっしゃいましたの」

イン「そうなんだ・・・とうまも、私と会ったときは泣いてたんだよ」

黒子「なんであんなに仲の良いお二人が喧嘩をなさったのかは謎ですが・・・」

イン「とうまが誑しなのが悪いんだよ」

インデックスがジュースを飲みながら不機嫌そうに言う

イン「みことと付き合ってるなら、もう少し女の子の友達との付き合い方を考えるべきかも!」

黒子「それもそうですのね」
901 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:28:32.49 ID:NbXNiLpf0
イン「そうだよ!」

黒子「でも、お姉さまも少し早とちりしすぎですのよね」

イン「やっぱり、それだけとうまのことが好きなんだよ」

黒子「それはそうでしょうが・・・」

それにしても、少々焦りすぎだったのでは、と黒子は思う

黒子「仲直りできたので結果オーライですけれども」

イン「うん、そうなんだよ」
902 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:30:11.75 ID:NbXNiLpf0
イン「でも、もしあのまま二人が仲直りできてなかったらどうなってたのかな?」

イン「しらいは、どう思う?」

黒子「・・・お互いがきっと、ずるずると引きずってしまったと思いますわね」

黒子「ですが、あの二人は絶対に仲直りすると確信していましたの」

黒子「愛というのは、そんなに簡単には裂けませんわ」

イン「よくわかんないんだよ・・・」
903 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:31:24.03 ID:NbXNiLpf0
黒子「・・・あら、電話が鳴っていますの」

イン「あ、ちょっと待ってて」

インデックスが電話を手に取る

イン「はい、こちら上条なんだよ・・・ってステイル?」

イン「うん、元気なんだよ!!おせちは美味しかったし・・・」

イン「うん、うん!!楽しみにしてる!」


少し会話をしてから、インデックスが受話器を置く
904 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:32:22.34 ID:NbXNiLpf0
黒子「お友達ですの?」

イン「うん、とっても大切な友達なんだよ!」

黒子「まぁまぁ」

黒子が笑う

インデックスの顔が、あまりに幸せそうだから

イン「今度遊びに来てくれるんだって!」

黒子「それはよかったですのね」
905 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:33:24.56 ID:NbXNiLpf0
イン「楽しみなんだよ!」

黒子「・・・」

インデックスがスキップをする

黒子(そうですのね、この子も幸せを掴んでいるようですの)

黒子(上条さん、あなたは罪な方ですわ)

黒子(インデックスさんにも辛い思いをさせたのですから)
906 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:34:42.43 ID:NbXNiLpf0
黒子(ですから、周りがつい応援したくなるような幸せを掴んでくださいな)

黒子(わたくしも、応援していますの)

黒子は思う

上条と美琴なら、絶対に放れないと

たとえ距離は離れても、心はいつもそばにあると

黒子(なぜですかって?なぜならそこには・・・)


愛があるから


単発終了
907 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:35:58.10 ID:NbXNiLpf0
途中から違うことになった単発でしたw


1時から2時まで自動車学校なので、投下は3時くらいかと

今日は足のトレの日です
雨で蒸し暑いですががんばりますw


リクはまだまだどうぞ


そろそろ次スレの題名を考えますかw
908 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 12:44:34.85 ID:2nVZseNSO

インさん可愛いww

この単発みてたら美琴さんは特に一人で抱え込む癖が抜けきってないような?
909 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:48:25.89 ID:NbXNiLpf0
>>908 いえ、他の悩みなら上条に打ち明けたでしょうが

上条のことで悩んでるのを上条には相談できず・・・かといって、他に相談できる人もいなく、って感じでしょうか

女性は悩みを人に話すと苦しみが半分に、男子は悩みを人に背負わせると苦しみが二倍になりますが

美琴は例外で、悩みを人に話そうとさえしないんでしょうね
だからこそ、心からぶつかれる上条に惚れたのかと


>>1もこんな可愛い彼女がいたらもう何もいりません、たぶん

インさんが可愛い・・・だと?

・・・

・・・あれ?
910 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/25(土) 12:51:07.56 ID:1jrBQIrc0
19090号以外の妹達からも美琴たちには年賀が届いているはず
ということで、何名か抜粋して見てみたいな
主に10032号とか20000号とか
911 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 12:55:25.73 ID:NbXNiLpf0
>>910 なるほど、やってみますw

3時くらいになってしまいますがお待ちを・・・

とりあえず、10032、10033、14510、20000、17600、天国から9982ですかね
912 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 14:26:36.91 ID:NbXNiLpf0
10032号の年賀状


お姉様、お義兄様、あけましておめでとうございます

ミサカたちは騒がしい年末を過ごしていますが、お二人はいかがおすごしでしょうか

ぶっちゃけ、イチャイチャしてるんでしょうね

そんな幸せがいつまでも続くことを祈っています

お姉様、お姉様のお幸せがミサカたちの一番の幸せです

それでは
913 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 14:27:42.93 ID:NbXNiLpf0
10033号の年賀状

お姉様、お義兄様、あけましておめでとうございます

お二人は今もきっと仲良くされているのでしょう

うらやましいです、ちきしょう

ですが、そんなお二人を見ているといつも癒されますよ

がんばってくださいね

それでは


お姉様、大好きです
914 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 14:29:11.75 ID:NbXNiLpf0
14510号の年賀状


お姉様、お義兄様、あけましておめでとうございます

もう他のミサカがいろいろ書いてるのでネタ切れです

ミサカは、お二人の幸せがうらやましく、また妬ましくもあります

いつまでも、ミサカをモヤモヤさせてくださいね

お二人の正月の話、今度聞かせてください

それでは

915 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 14:30:19.29 ID:NbXNiLpf0
17600号の年賀状

二人して帰省するんだって?

スネークからしたらそんな情報を得るのはたやすいのさ

ま、うらやましさ半分呆れ半分ですが

お二人なら楽しく過ごせるでしょう

それでは、今年もよろしくお願いします
916 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 14:30:55.52 ID:NbXNiLpf0
20000号の年賀状

ハァハァ!!!

避妊は大切にね!!


あけおめ
ことよろ

幸せにな、お姉様

大好きだよ
917 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 14:32:59.56 ID:NbXNiLpf0
9982号の年賀状
決して届きはしないけれど


お姉様、お義兄様、あけましておめでとうございます

きっと、この年賀状をお二人がご覧になることはないでしょう

お姉様、ミサカに温もりを教えてくれたのはお姉様でした

お姉様、ミサカにバッジをくれたのはお姉様でした

お姉様、ミサカに笑顔をくれたのはお姉様でした

あんな実験がなければ、もっとミサカはお姉様のそばにいたのでしょうか?

ですが、あの実験がなければミサカはそもそも生まれていなかったのでしょう
918 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 14:34:18.21 ID:NbXNiLpf0
お姉様、ミサカはお姉様を愛しています

ほんの短い時間でしたが、お姉様とは本当の姉妹のように過ごせました

こんなミサカにも、心というものがあるのだと教えてくださいました

お姉様、ミサカたちはお姉様に感謝しています

この命を下さったのも

この心を下さったのも

お姉様なんですよ
919 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 14:35:43.90 ID:NbXNiLpf0
お姉様、愛しています

ミサカはもう、お姉様とはお話しすることは出来ません

ですが、ミサカは決してお姉様を忘れません

お姉様も、ミサカのことを覚えていて下さったらとても嬉しいです

それでは


会ったことのない上条さん

お姉様を幸せにしてあげてください

ミサカも、応援しています

それでは



今年も、よろしくお願いします
920 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 14:36:25.55 ID:NbXNiLpf0
年賀状はこんな感じでしょうか

短い文章で個性を出すのは難しかった、うん


筋トレやってきますので、単発リクどうぞ
921 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 14:41:41.22 ID:yRmUGipDO
上条夫妻とぎこちないステインのWデートとかだめかな?
922 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/06/25(土) 14:50:54.69 ID:Bj1TwwMa0
どうにかして9982号を美琴にあわせてやりたい
テクパトルと9982号があってるとこに美琴が
はちあわせするってだめかな?
923 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 15:02:44.72 ID:JihjCALIO
9982号良い子だな(´;ω;`)ブワッ
924 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/06/25(土) 16:28:11.20 ID:YUYDYxKho
このスレのステイルさんが見てみたい
特にインなんとかさんとの絡みとか・・・
925 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 16:50:39.45 ID:NbXNiLpf0
>>921 それやってみたいですね、てかちょっとだけやりましょうw

>>922
>>923 そこは、会わせられないもどかしさがいいと思うんですよね
でも、いつかはちょっと書いてみたいような気も・・・

あとね、9982号だけではなく
全員を美琴に会わせてやりたいんですよね・・・

でもシリアスになっちゃうので難しいですw
926 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 16:52:34.55 ID:NbXNiLpf0
単発

ステイルさんじゅうよんさいのWデート


上条「なんだ、ステイルが来るのかよ」

上条は寮の部屋で驚いていた

美琴「ステイルってあの赤い髪のでっかい人?」

イン「うん!!なんか、私と出かけたいんだって言ってたんだよ!!」

美琴(・・・なるほど、インデックスと二人でデートを・・・)

上条「よし!!俺達も一緒に・・・」


美琴「気づけこの鈍感!!!!!!!!」
927 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 16:54:08.00 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・Wデートならいいだろ」

イン「ねぇねぇ、みこと・・・デートなの?」

美琴「え、あ、まぁ・・・」

上条「とにかく、空港に迎えに行こうぜ・・・」

三人が空港へ向かう


ステイル(やっとだ・・・)

ステイル(やっと、あの子と二人に・・・!!)

ステイルは希望に打ち震えながら飛行機から降りてきた
928 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 16:55:51.76 ID:NbXNiLpf0
ステイル(きっと、インデックスが迎えに来てくれていて・・・)

ステイル(お、落ち着け・・・まずは、あいさつから・・・)

段取りを考えてる時点でおかしいのだが、彼は気づいていない

そして、ロビーへ着いた彼に

イン「ステイルー!!」

懐かしい少女が駆け寄ってくる

ステイル(あぁ、やっと・・・)


上条「よぉ!!ステイル、しばらくぶり・・・」

ステイル「イノケンティウス!!!」
929 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 16:57:17.21 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・なんで攻撃してきたんだよ・・・」

ステイル「君は空気を読めないと言われないか?」

上条「うぅ・・・美琴・・・」

美琴「今回はアンタが悪いわよ・・・」

上条「えぇ、そうなの!?」

上条が頭を抱える


ステイル「・・・それで、Wデートとはなんだい?」


一同「は?」
930 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 16:58:37.23 ID:NbXNiLpf0
美琴「いや、二組のカップルが一緒にデートするのよ」

ステイル「うん、それでカップルはどこだ?」

上条「は?」

ステイル「一組は君たちだろう、もう一組は?」

イン「私たちなんだよ?」


世界が、止まった



ステイル「もう、僕は死んでも良い」

上条「落ち着け」
931 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:00:19.12 ID:NbXNiLpf0
上条「まぁ、付き合ってるわけじゃないけど・・・お前たちは仲良いしさ」

ステイル「上条当麻、君に感謝しよう」

美琴(態度変わったわね・・・)

イン「でも、あんまり時間がないから喫茶店とかなんだよ」

ステイル「構わないよ、君といられるなら」

美琴「あら、カッコイイじゃない」

上条「・・・」ムスー

美琴「ん?当麻のほうがカッコイイわよ」

上条「そ、そうですか」カァッ

ステイル(これがカップルか・・・)
932 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:02:09.71 ID:NbXNiLpf0
ステイル「・・・いい喫茶店だな」

上条「まぁな・・・たまに美琴と来るんだよ」

美琴「うん、デートでね」

イン「ステイル、何か食べる?」

ステイル「あぁ、君の食べたいものでいいよ」


美琴「・・・当麻、これがカップルじゃないの?」

上条「あぁ、まだ付き合ってないんだぜ、コイツら」
933 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:04:02.17 ID:NbXNiLpf0
ステイル「インデックス、楽しいかい?」

イン「うん!とっても!」

二人は、同じメニューを頼んでいた

ステイル「・・・懐かしいな、こういうのも」

イン「?何か言った?」

ステイル「いや、独り言だよ」

ステイルが微笑む
934 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:05:17.92 ID:NbXNiLpf0
上条(・・・美琴さん、なぜちょっと離れた席に?)

美琴(・・・気を遣いなさいよ)

上条(はぁ・・・)


ステイル「・・・君は昔から甘いものが好きだね」

イン「うん!!お菓子とか大好きなんだよ!!」

ステイル「・・・あぁ、知ってるよ」
935 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:07:14.75 ID:NbXNiLpf0
ステイル「紅茶、飲むかい?」

イン「うん!ありがとう!」

インデックスが嬉しそうに笑う

ステイル「・・・君は昔からお菓子のあとは紅茶だったからね」

イン「?昔?」

ステイル「・・・いや、なんでもない」
936 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:11:34.23 ID:NbXNiLpf0
ステイル「・・・インデックス、こっちの生活はどうかな」

イン「みんな優しいんだよ!」

ステイル「それはよかった・・・こっちでも充実してるんだね」

にこり、とステイルが微笑む


上条(・・・アイツ・・・笑えるんじゃねぇか・・・)

美琴(・・・なんか、複雑ね・・・)
937 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:13:03.81 ID:NbXNiLpf0
ステイル「・・・インデックス、僕は君に謝らなければいけない」

イン「何を?」

ステイル「僕は・・・君を傷付けたことがある」

ステイル「ひどい傷を負わせたことがある」

体にではなく


心に、深い傷を負わせたのだ

ステイル「・・・すまなかった」
938 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:16:24.11 ID:NbXNiLpf0
イン「ステイル、そんなに自分を責めないで」

インデックスが微笑みながら言う

イン「・・・私が、いろいろ迷惑をかけたのは知ってるんだよ」

ステイル「迷惑なんかじゃないさ」

ステイル「僕は、君を守りたかったんだ、そして今も守りたいのさ」

イン「・・・私は、わがままなんだよ?」

ステイル「知っているよ」
939 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:17:50.46 ID:NbXNiLpf0
ステイル「君の事はよく知っている」

ステイル「・・・ずっと、一緒だったからね」

ステイルが苦笑する

もう、インデックスが思い出せない昔を思って

ステイルが愛したときを思って

だから、インデックスは答える

イン「昔のステイルのことは覚えてないんだよ・・・」

イン「でもね」


イン「今のステイルのことは知ってるよ?」
940 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:19:08.49 ID:NbXNiLpf0
イン「時間があったら電話をしてきてくれて」

イン「何かがあったら相談に乗ってくれて・・・」

イン「それが、どこか懐かしいんだよ」

記憶には、もうないけれど

ステイル「・・・覚えているのかい?」

イン「うん、きっと」

ステイル「どうして?」


イン「心で、覚えてるからなんだと思う」
941 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:20:08.13 ID:NbXNiLpf0
イン「だから、私はステイルといるのが楽しいんだよ」

イン「すっごく、楽しいんだよ!」

インデックスが嬉しそうに言う

それは、嘘でも偽りでもなく


心からの言葉だった
942 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:21:08.73 ID:NbXNiLpf0
ステイル「・・・そうか、よかった」

イン「また、時間があったら来てね?」

ステイル「もちろん」


上条(・・・いい感じだな、あの二人)

美琴(うん、進んだみたいね)

二人も、笑顔で見守っていた
943 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:22:23.33 ID:NbXNiLpf0
ステイル「・・・残念だけど、もう帰らないといけないな」

イン「うん、またね」

ステイル「あぁ、また・・・上条当麻、君にも一応感謝しておくよ」

上条「一応かよ・・・」

美琴「インデックスのことは心配しないでいいわよ」

ステイル「・・・君たちにしばらくは任せておくよ」


ステイル「しばらくは、ね」
944 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:23:21.69 ID:NbXNiLpf0
ステイル「それじゃあ、飛行機が着たみたいだから」

イン「ステイル!!」


少女の声に、ステイルは振り返る

もう、見られないと思ったその光景を


インデックスが、微笑んでいる光景を

目に焼き付けるために
945 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:24:40.73 ID:NbXNiLpf0
イン「・・・また、電話してね?」

ステイル「あぁ、時間が出来たらすぐに」

ステイルが手を振って搭乗口へと向かう

少しして、飛行機は空へと飛び立った


イン「・・・さ、帰るんだよ!!」

美琴「・・・うん、そうね」

上条(インデックス・・・辛いだろうな)
946 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:25:47.36 ID:NbXNiLpf0
上条「インデックス、辛かったら泣いていいんだぞ?」

イン「なんで?」

インデックスは訊ねる

強がりでもなく、純粋に

上条「いや・・・寂しくないのか?」

イン「・・・ちょっとだけ寂しいんだよ」

インデックスが苦笑する

イン「でもね」
947 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:27:09.21 ID:NbXNiLpf0
イン「ステイルは、またねって言ってくれたんだよ」

イン「バイバイとか、さよならとかじゃなくて」

イン「それって、また逢えるってことなんだよね?」

イン「だったら、楽しみにして待っておくんだよ!!」

上条「・・・インデックス・・・」

美琴「・・・」


美琴「インデックス、今日は三人で焼肉に行かない?」

イン「え、ホント!?」

やったー!!と、インデックスが大喜びする
948 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:28:34.47 ID:NbXNiLpf0
上条「・・・ステイル」

上条が、空を見てつぶやく

上条(しばらくは預かっとくよ、インデックスを)

上条(でも、俺は美琴を抱きしめてるから・・・インデックスまでは守りきれない)

上条(だからさ)


上条(早く、迎えに来いよな)


空には、綺麗な夕日が浮かんでいた


単発終了

即興で書いたからヘンだったかもね、ゴメンなさいorz
949 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:30:15.92 ID:NbXNiLpf0
>>922 現実で逢うことは出来なくても、夢ならいつでも逢えるはず


このスレ最後の単発になります



9982「お姉様」

一人の妹達に、美琴は出会った

不気味なクローンでもなく、凶悪なクローンでもなく

9982「お姉様」


ちょっと不器用で、無表情で

でも、本当の妹のような子に
950 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:31:49.58 ID:NbXNiLpf0
美琴「・・・うーん・・・あれ?ここは?」

美琴が目を覚ますと、一面真っ白の世界だった

美琴「えっと・・・当麻の部屋にいたはず・・・って、これ夢か」

すぐに美琴は気づいた

そもそも、現実感がなさすぎるのだ

美琴「なんだ・・・じゃあ、さっさと起きよう・・・」

その時

9982「あ、お姉様」


見覚えのある子が現れた
951 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:33:08.07 ID:NbXNiLpf0
忘れはしないその声を

忘れはしないそのバッジを

美琴は、覚えていた

美琴「アンタ・・・!!」

9982「・・・なるほど、夢と天国ってつながっているんですね、とミサカはつぶやきます」

美琴「9982号・・・?」

美琴が呆然と立ち尽くす

ありえない光景だった
952 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:34:42.98 ID:NbXNiLpf0
9982「あぁ、これは一応夢ですから・・・とミサカは説明します」

美琴「ちょっと待って!!でも、さっき天国って・・・」

9982「えぇ、ミサカたちは天国で幸せにしていますよ」

10031人で、と9982号が付け加える

美琴「ウソ・・・そんなこと・・・」

9982「いや・・・嘘ではないんですが、とミサカは・・・」

美琴「本当・・・なの?」

953 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:36:37.30 ID:NbXNiLpf0
9982「はぁ・・・テっくん、という呼び名に聞き覚えは?」

美琴「!!アンタ・・・知ってるの?」

9982「天国からはなんだって見えるんですよ、とミサカは説明します」

9982「あぁ、お姉様が彼氏と初めて夜を迎えたときは・・・」

美琴「だぁぁ!!それは言わないで!!」

美琴が頭を抱える


そういえば、9982号と初めて出会った時もこんな風に振り回された
954 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:38:22.06 ID:NbXNiLpf0
9982「とにかく、そういうことですよ、とミサカは軽く答えます」

美琴「・・・生きてるの?」

9982「いえ、死んでます、とミサカは現実を伝えます」

9982号が、自分の体を指差す

9982「これは、実体があるように見えますが・・・幻覚に近いのです、とミサカは詳しく説明します」

9982「現実ではそもそもお姉様と顔を合わす方法はほとんどありません」

美琴「ほとんど?」

9982「えぇ」
955 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:40:56.82 ID:NbXNiLpf0
9982「実は、幽霊になる方法があるんです、AIM拡散力場を利用して一人分の体を作ることが可能で・・・って、聞いていますか?」

美琴「・・・そんなオカルト、ありえないわよ」

9982「でしたら、テっくんに聞いてみてください、ミサカの抱き心地はどうだったか、と・・・」

美琴「あのミサカ誑しはアンタにまで手を出したのか!!」

また、美琴が頭を抱える

9982「まぁ、そんな感じで意外とミサカは普通の生活を送っています、とミサカは説明します」


そういえば、9982号に初めて出会った時もこんな風にペースを乱された
956 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:43:01.69 ID:NbXNiLpf0
9982「おっと、そんなこんなしているうちにもう朝ですね、とミサカは朝日を眩しそうに見つめます」

9982号が目を細める

その視線の先には、上がってきたばかりの朝日があった

9982「・・・では、お姉様」

美琴「ちょっと待って」

美琴が言葉をさえぎる

美琴「・・・今まで、こんな夢は見たこと無かったわ」

9982「えぇ、これは偶然の賜物ですから、とミサカは答えます」
957 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:44:34.65 ID:NbXNiLpf0
9982「偶然、お姉様の夢とミサカの夢が重なったのでしょう、とミサカは仮説を伝えます」

美琴「夢?」

9982「天国にも時間はありますよ、とミサカは驚愕の事実を教えます」

美琴「・・・てことは、今度はいつ逢えるかわからないわけね」

9982「というよりも、もう二度と会えないかもしれませんね」

9982号が答える

少し、目を細めて
958 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:45:51.22 ID:NbXNiLpf0
9982「ですが、ここで目を覚まさなければ死んだのと同じですよ、とミサカはお姉様を諭します」

美琴「・・・わかってる」

美琴が頷く


9982「・・・朝日、眩しいですね」

美琴「そうね」

9982「世界は、美しいですね」

美琴「・・・」
959 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:47:42.32 ID:NbXNiLpf0
9982「ではお姉様、お元気で・・・」

美琴「ねぇ、幽霊でもいいから・・・たまには会いに来てよ」

9982「ミサカたちは順番で幽霊になっているので、いつこのミサカの順番になるかはわかりませんが・・・」

美琴「いいのよ、みんなと逢いたいから」

9982「・・・では、詳しい話はテっくんに聞いてください、とミサカはお姉様に伝えます」

美琴「ありがと」


9982号の体が薄れていく
960 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:48:39.41 ID:NbXNiLpf0
9982「・・・それでは、お姉様・・・」

消えていく9982号に

美琴がそっと近づく

9982「・・・どうかされましたか?」

美琴「・・・9982号」

美琴が、悲しそうな顔で言う


美琴「ゴメンね」
961 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:49:50.77 ID:NbXNiLpf0
美琴「アンタたちは、幸せになれなかったのに」

美琴「私だけのうのうと幸せになって」

美琴「最低よね・・・」

美琴「・・・ゴメン」

9982「お姉様の幸せが何よりですよ、とミサカは心からの言葉を伝えます」

美琴「・・・優しいのね」

9982「当然です、お姉様の妹なのですから」
962 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:51:18.94 ID:NbXNiLpf0
美琴「9982号、今度会ったら一緒にもう一度遊びましょ?」

9982「は、楽しみにしておきます、とミサカは笑顔で答えます」

もう、ほとんど9982号の体はなかった

美琴「・・・」

それでも


美琴「9982号、ありがとう」
963 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:51:44.53 ID:NbXNiLpf0




                 ギュッ
















964 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:53:04.27 ID:NbXNiLpf0
美琴は、9982号を抱きしめた

しっかりと、しっかりと

9982「・・・お姉様、ありがとうございます・・・とミサカは涙ぐみながら伝えます」

美琴「・・・一度、抱きしめてあげたかったのよ」

9982「・・・ミサカも」


9982「お姉様に、一度抱きしめてほしかったんです」

9982号が笑う

とても嬉しそうに
965 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:55:13.01 ID:NbXNiLpf0
美琴「今度は、もっと長く抱きしめてあげるわよ」

9982「楽しみにしています」

美琴の体も、少しずつ薄れていく

美琴「それじゃ・・・」

9982「えぇ」



           またね



966 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 17:56:42.11 ID:NbXNiLpf0
美琴「・・・ん」

上条「あ、おはよう美琴」

美琴「うん、おはよう当麻」

美琴が体を起こす

美琴「ねぇ、当麻」

上条「なんだ?」
967 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:00:11.94 ID:NbXNiLpf0
美琴「今日、行きたい場所があるんだけど、いい?」

上条「いいけど・・・どこだ?」

美琴「ちょっとね・・・」


美琴「妹達に会いに行くのよ」


単発終了

こんなのでよかったのかな
968 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:01:59.77 ID:NbXNiLpf0
さて・・・このスレはもう投下終了でしょうね

雑談とか、>>1への罵詈雑言(ミサカ口調でけなすように)をお願いしますw
969 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:07:33.00 ID:NbXNiLpf0
一応次スレ


http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1308992651/



もうスレタイもネタ切れだね、うん
970 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州地方) [sage]:2011/06/25(土) 18:10:15.76 ID:fhrY794S0
>>955 テッくんが義姉さんである美琴に超電磁砲でおしおきされるのをイメージしてみたww
971 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/06/25(土) 18:10:43.19 ID:2q0TclOAO
超乙

しかし、いくらなんでも投下ペースの速さが足り過ぎています
…とミサカは>>1に称賛と文句を送ります。

ちょっと遅くても良いんですよ? とミサカは>>1と交渉してみます
972 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:12:03.74 ID:NbXNiLpf0
さて・・・ちょっと早いですがあとがき?を



今回のスレは、書き溜めを使えたため、いつもよりはやや内容を詰められたかと

ただ展開が速かったのは申し訳ない

速さが・・・いや、あんまり詳しくやりすぎたらもう3スレくらい使いそうだったんですよw

あくまで、シリーズの番外編でしたので、サクっと終わらせたかったんです


今回の上琴は、好き嫌いが分かれるかもしれません

上条さんって鈍感すぎるだろ、美琴って嫉妬深すぎ

そんな意見もあると思います

ですが、実際の恋愛はこんなもんだと思います

旅掛も言っていましたが、当たり前のことでもそこに愛があるだけでそれが特別なことになってしまうんですよ

とりわけ、上琴は強さとかを除けばわりと普通のカップルですから、なおさらに

973 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:14:47.43 ID:NbXNiLpf0
>>970 それはイヤだww

>>971 ふぅ・・・

書き溜めがあったのでサクっとやれました、次スレも書き溜め使いたいなぁ・・・無理だろうけど



とにかく、>>1が前スレの最後辺りから無性に上琴が書きたくなったから、突発的にやってしまいました

完全なるオナヌーでしたが、それでも楽しんでいただけたなら幸いです

今までがグダグダだった分、新鮮になれたらなぁ・・・と思いましたが


ていとくんが旅掛に変わっただけな気がしました

ちょっと後悔してます
974 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:18:04.18 ID:NbXNiLpf0
本編が早く終わってしまったため、残りを単発で埋めるという計画性の無さも問題ですね

しかも、ステイルにスポットライトを当てるなんて・・・


言っておきますが、>>1はインデックスは苦手です、本当に

だからキャラも出来る限り憎たらしく描いてみました


あれ?


>>1は本当に上琴が好きなんだな、って確認させられました

この書き溜め自体は毎日夜に2時間未満、4日で書けましたが・・・

今までと違ってサクサク書けたんですよ

それだけ、>>1は上琴が好きなんです

他のカップルだったら途中で心が折れたでしょう

上琴万歳

975 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:20:51.03 ID:NbXNiLpf0
あと、速い速い、と言ってくださるのは嬉しいんですが・・・


それって、つまり>>1がヒマなんですよね

涙が出てきました

いや、ウソではなく本当に高校生で自動車学校行っていて、バイトもしてるんですよ


ただ、リア充ではありません、ここが重要です

>>1はリア充>なんてコメを見ては泣いています、そんなわけがない、と


夏休みは速さが足りなくなってしまいます、バイトが忙しいでしょうから

それでもいいという方は>>1を応援してください

ミサカ口調で応援してください


976 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:25:07.31 ID:NbXNiLpf0
あと、1レス分の投下量が少なくてゴメンなさいね

4行とか少なすぎですね・・・


でも、早く1000まで行かないとまずかったので、と>>1は言い訳をしてみます



最初のほうはわりと満足な出来でした、上琴復縁くらいまでは
自分でも19点くらいはあげられそうでした

でも、その後はおなじみのグダグダでしたね

本当に溜め息しか出ません


ただ、美鈴さんの母親としての言葉はみなさんにも覚えていてほしいです

母親がおなかを痛めて生まれてくたのが人間です

だったら、その痛み以上の何かをお返ししなければなりません

最近の若い人は親を大切にしない傾向があって悲しいです

かくいう>>1もそうですが

たまには感謝の念をこめて、皿を洗ったりとか風呂を溜めたりとかしたいですね

父の日母の日関係なく、いつでも
977 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/06/25(土) 18:28:57.06 ID:2q0TclOAO
そんな>>1のSSを読み、超乙を贈るのが日課になってしまいました
…とミサカは>>1に暗にこれからも頑張れと言ってみます
978 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:31:45.36 ID:NbXNiLpf0
さて・・・前スレが遅かったぶん、今回はちょっとがんばりました

まだまだクーガーには敵いませんね


余談ですが、スクライドのDVDはもちろん全巻持ってますよ

えへへw


美琴のフィギュアがほしい今日この頃

俺がオタクだと伝えたら、大抵周りの反応が「ウッソだー」な今日この頃

自動車学校で、「国籍は?」と訊ねられ「日本です」と言ったら「あぁ、ハーフですか?」と言われた今日この頃

バイト先の先輩が未だにレポート終わらせたことを誇らしげに自慢してきて、その度に何かを奢るハメになっている今日この頃


>>1を助けてください

嫁がほしいです・・・うぅ



サトリナさんって天使、それだけは言いたい


雑談どうぞ、>>1も混じりたいです、雑談

え?いらない?すいません、許してください



979 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:33:14.87 ID:NbXNiLpf0
>>977 ふぅ・・・

ミサカ口調ってたまらんですよね

この前知り合いの子に、ミサカ口調で何かを言わせたら


「うぜーよハゲ、とミサカは○○(>>1の名前)を罵倒します」って言われた

とっても萌えた、いや泣いた・・・そんな>>1です
980 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/06/25(土) 18:36:27.34 ID:2q0TclOAO
DVD全巻・・・だと・・・!?

埋めのついでに問題だして おk?

常夏3姉妹の名前を全員 述べよ
981 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:45:52.91 ID:NbXNiLpf0
>>980 晩夏、仲夏、初夏・・・懐かしい・・・w
982 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/06/25(土) 18:48:10.66 ID:fyWoZZKAO
忙しくて何日か見てなかったらめっちゃ進んでたww
とりあえず乙!
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/06/25(土) 18:49:34.11 ID:2q0TclOAO
>>981
マジか・・・答えおった!?

○○○○○・ジグマール
 ○○座 ○○型
穴埋め問題
984 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:50:36.53 ID:NbXNiLpf0
>>982 それが問題なんですよね・・・忙しい方には申し訳ない


ただ、>>1がヒマなのがいけないんです・・・チクショー
985 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 18:52:56.33 ID:NbXNiLpf0
>>983 マーティン
設定年齢19歳!!蟹座のB型ッ!!

このネタははたしていいのか?
986 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州地方) [sage]:2011/06/25(土) 18:59:29.51 ID:fhrY794S0
>>1くゥゥゥゥゥゥゥゥン!!お疲れ様だぜェって一方通行は一方通行は俺の幼女。。。ゲフンゲフン
打ち止めの口調をマネして言ってみるぜェ
987 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/06/25(土) 19:01:25.20 ID:1jrBQIrc0
9982号と美琴で涙腺が緩んだ
この二人にはホント弱いわ……>>1GJ
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 19:02:12.69 ID:H7jAcY3Xo
じゃあ禁書の問題でも出すか
○以下の漢字の読み方を答えよ

 迎電部隊
 北欧玉座
 薄絹休味
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 19:23:34.72 ID:H7jAcY3Xo
あり、完全にスレストやっちまったか?
この際>>1以外でもいいので答えてくだちい;
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 19:34:41.41 ID:Rdi41tVv0
>>1
てっきり黒子による皮剥ぎは、顔に手を当てて、触れている部分をえいやって、テレポートするのかと思ってたよ
んで、その後に軽い出血とともに真皮がむき出しに・・・とか
991 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 19:38:15.62 ID:NbXNiLpf0
どうもw

>>988 スパークシグナル
   フリズスキャルヴ
   うすきぬやすみタソ

風呂でした、ていうかその前にバイト先の先輩が家に来て焦りましたww

>>986 おぇぇ・・・w

>>987 いいですよね、こういうの

>>990 いやいや、それは・・・えげつないので 
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 19:57:57.82 ID:H7jAcY3Xo
席外してただけか、焦ったww

>>992なら次スレでもステインいちゃいちゃが見れる
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/06/25(土) 20:03:14.79 ID:DoyLYHxAO
>>1乙なのですー

自分で書き溜め作っててより>>1を尊敬するようになった
994 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 20:03:32.66 ID:NbXNiLpf0
>>992 もうやめて!!

このシリーズにこれ以上キャラを増やしたら>>1自体が把握しきれないわ!!

ただでさえエツァリとかエツァリとかエツァリとか忘れそうなのに!!
995 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 20:04:40.15 ID:NbXNiLpf0
>>993 いやいや、書き溜めを真面目に作られてるほうが尊敬します

>>1は即興で書いてしまうせいで支離滅裂ですので・・・
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 20:11:29.93 ID:+VHBfALIO
ごめん、昨日仕事終わったらとか言ったけどそんなのが無関係な休日でも暇があれば更新してたわ

毎日ありがとう
このシリーズが毎日の原動力です
997 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 20:12:46.07 ID:NbXNiLpf0
>>996 このシリーズもいつかは終わるんですかね・・・

まったく計画してませんw
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/06/25(土) 20:14:57.76 ID:5/x/yoaf0
>>1000ならていとくんは俺の嫁
999 : ◆G2uuPnv9Q. [saga]:2011/06/25(土) 20:16:03.66 ID:NbXNiLpf0
>>1000ならサトリナは俺の嫁
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/06/25(土) 20:16:12.32 ID:+VHBfALIO
終わりなどはないさ、終わらせる事はできるけど
こうですね、わかります

>>1000なら>>1が一生上琴を書き続ける
1001 :1001 :Over 1000 Thread
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