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少女「エーテル病になった……」【Elona】 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 01:05:59.91 ID:SXnxgJxF0
Elonaな世界を舞台にキャラクターが行ったりきたり。
メインクエスト全く関係なし。ついでに言うと時間軸も多分違う。
なのでロミアスとかニヤリとか緑髪のエレアみたいな本編に出てくるユニークキャラも多分出ない。
みんなのアイドルたる異形の森の使者が出なくてごめんなさい。
詳しく言及されてないものに対して妄想設定捏造したりしてる。
残酷描写とかに関しては原作的にお察しください。あんまりねちっこく書かないと思うけど一応。
大体そんな感じ。

それでは投下開始。うみみゃあ!
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713277692/

こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/

アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713089503/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 01:07:27.20 ID:SXnxgJxF0
=雪原=

少女「はっ……はっ……!」

街道から少し外れた場所を一人の少女が駆けていた。
その息遣いは荒く、頬は紅潮しきっており、体力が限界に近いのは明白だ。

薄く積もった雪に足を取られ、もつれる足で何度も転んでは起き上がる。
その体は傷だらけであった。
それでも彼女は足を止めない、止まる訳にはいかない。
何故なら……。



盗賊「おーおー頑張るねェ」
盗賊「流石はローラン、こりゃなかなか良い値で売れそうだ」

それは彼女が追われているからだ。
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 01:08:26.23 ID:SXnxgJxF0
盗賊達は馬上でにやにやと酷薄な笑みを浮かべ、
逃げ惑う少女を嬲るようにわざとゆっくりとした速度で追い立てている。

逃げ切れないと知りつつ懸命に逃げ続けていた少女にも、ついに限界が訪れたらしい。
もはや歩くのと変わらぬ速度となり、いつ倒れてもおかしくない。

その様子に、盗賊たちにも飽きが来た様子である。

頭「……オイ、そろそろ捕まえろ」
盗賊「へい、ただいま」

痩せた男が一本の小汚い杖を取り出すと、それを少女へ向け振りかざした。

少女「ぁ……!」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/04(月) 01:10:12.48 ID:aBhrYUcQ0
…本当に始めてしまったのか?
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 01:12:45.64 ID:SXnxgJxF0
杖先から飛び出した"何か"に絡め取られ、少女は力無く雪原へ倒れ込む。
少女が弱々しくもがく度に、それはねばねばと彼女に絡み付く。
その様子はまるで蜘蛛の糸に絡め取られた蝶のようであった。

男は杖を懐に仕舞うと馬から降り、うずくまる少女へゆっくりと歩を進める。

少女「っ!」ガッ

少女の側にたどり着いた男は何の躊躇いもなく彼女の腹を蹴り飛ばし、仰向けにさせた。
フード代わりに被っていた厚手の布がはだけ、少女の顔が露になる。
年の頃は14程だろうか。
あどけないながらも整った顔立ちと、汗と埃で顔に張り付いた蜂蜜色の髪。
サファイアのように透き通った瞳が怯えながら男の顔を見つめていた。
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 01:16:02.89 ID:SXnxgJxF0
盗賊「お頭ァ、こいつァ中々の別嬪ですぜ」

頭「バァーカ、ローランなんざどいつもおんなじ顔だろうが」

男が言った頓珍漢な感想に仲間の盗賊たちが爆笑する。
笑われた男は羞恥でカァッと頬を紅潮させ、八つ当たりのように少女をその場にねじ伏せ服に手をかけた。

少女「――っぁあ!」

するとそれまで身動ぎ一つしなかった彼女が最後の力とばかりに暴れだす。

盗賊「おいおい、せっかくいい値で売れそうなんだからあんまり傷をつけるなよ」

既に馬から降りて休憩ムードとなっている盗賊たちは、男の行為を軽くたしなめながらもそれを止めはしない。
ウィスキーを片手に見物を始めるものまでいる始末だ。
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/04(月) 01:24:33.96 ID:0bYDrqnFo
支援するよ(ニヤリ
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 01:25:12.77 ID:SXnxgJxF0
盗賊「チッ、暴れんな欝倒しい」

今までぐったりとしていた彼女の何処にそんな力が残っていたのか、渾身の力で暴れる少女に男は酷く手間取った。
中々進展しない状況に男は苛立ち、周囲からは野次が飛ぶ。

少女「や、やめ――!」

盗賊「うるせェ」

男は地面に少女を押さえ付けると、手に持ったナイフで一気に厚手の生地を引き裂く。
布を引き裂く音と共にバチンという何かが弾ける音が響き、背中の素肌が露出する。

少女の白く痩せた背中が露出されると、彼女はポロポロと涙を零し、嗚咽をもらす。
それは大衆に素肌をさらした羞恥によるものではなかった。
目の前に飛び出した光景に、盗賊達が息を飲む。


盗賊「なっ――!?」

少女「やめて……見ないで……」ポロポロ

弱々しく訴える少女に、盗賊の頭は苛立ったように舌打ちする。



頭「……てめぇ」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/04(月) 01:32:01.27 ID:3h8QNZkHo
あなたの背中に羽が生えた支援
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 01:32:16.06 ID:SXnxgJxF0



頭「―――エーテル病かッ!」




少女の背中から飛び出した蒼白く淡い燐光を放つ"翼"に、盗賊達一同は顔をしかめる。

盗賊「くそっ!」

少女「あぐうっ……!」ドガッ

少女を押さえつけていた男は拘束を解くと忌々しげに彼女の腹を蹴り上げる。
そして汚らわしい彼女に触れていた手を汚らわしいとばかりに雪で拭う。
怒り心頭の男が蹴り上げる度少女の軽い体は軋み、彼女は苦痛に悶える。


頭「……ベルトで押さえた上に厚着して誤魔化してやがったか。軽鎧でも着込んでいるのかと思えば」

盗賊「殺しやすか?」

頭「やめとけ、返り血を浴びれば感染るかもしれん。どうせ放っておいた所で飢え死にだ」

少女「うぁっ!」ガッ ガッ

頭「おおい、その辺にしとけ。時間の無駄だ」

盗賊「へい。……チッ」

少女「……う…ぁ……」


11 :微調整しながらだと時間かかる… [saga]:2011/07/04(月) 01:41:30.97 ID:SXnxgJxF0
少女「う、うぅ……」グスッ

盗賊「クソッ……」

少女に暴行を加えていた男は爪先を雪に擦り付けると、馬へ戻った。
その場にうずくまり、弱々しくすすり泣く少女を後目に、盗賊の頭は唾を吐き捨て馬上に戻る。
それに倣い他の盗賊達も馬に跨がり、少女に背を向ける。

盗賊「……まったく、何時間も追い回した挙句がこれかよ」

盗賊「売った金でクリムエール買い込むつもりだったのになぁ」ハァ

盗賊「まさかエーテル病とはな。たく、商品にならねえってのに」

盗賊「汚物なら汚物らしくしてろってんだ」ペッ

盗賊「ホントついてねぇよな」


盗賊達が愚痴りつつもその場を離れようとした所だった。



「いいや、オレとしてはついてるな」



盗賊「あ? ……!?」

*キィィ――ン!*

聞きなれぬ声に盗賊が振り返った瞬間、世界は轟音と爆風に埋め尽くされた。
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 01:51:15.30 ID:SXnxgJxF0

 盗賊団の構成員A〜Dは聴覚を破壊されて殺された!


鼓膜が破裂しそうな轟音と共に、爆風の余波が盗賊達を包み込む。

頭「なっ――!?」

盗賊「ギャッ」ドッ

盗賊「がッ」ゴッ

 盗賊団の構成員E〜Gは矢で射られてミンチになった!

頭「落ち着けッ!」

突然の出来事に、盗賊団たちは混乱する。
その中で唯一正気を保っていた頭領が一喝するも、場は収まらない。
舌打ちをしつつ周囲を見渡した頭領は、数メートル先に黒いマントを背負った青年がボウガンを構えているのを発見した。

頭「て、てめぇ! どっから現れやがった!」

そこには今まで誰もいなかった筈。白昼堂々、突然現れた男に頭領は恐慌状態に陥いる。
少し考えれば誰にでも分かるトリックだが、それが思い当たらない程度には頭領も混乱していた。

その様子に青年はニイッと口元に笑みを浮かべ、崩れかけた紙切れを地面に放り捨てる。
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 02:06:20.82 ID:SXnxgJxF0
それをみて頭領はハッとした。
相手は小道具を使う。それならば接近武器は不利だ。ならば銃器か術。
術は詠唱に少し時間がかかるし、配備している銃器には命中精度に不安がある。
ならば。

頭「銃を持ってる奴は弾幕を張れ! 持ってない奴は術士を守れ! 術士は……ッ!」

頭領の指示に慌しく盗賊たちが動く。
だがそれよりも早く青年は動いていた。

盗賊「ぎゃああ」ズシャ
盗賊「ひぃ、こいつ強い」ズバッ

 盗賊団の構成員H〜iは大剣で切られてミンチになった!

黒いマントを翻し、凄まじい速度で接近する青年はまるで黒い竜巻のようであった。
手に持った黒光りする大剣で盗賊たちが次々となます斬りにされてゆく。
銃持ちも接近武器持ちもやられた。だが間一髪ながら詠唱は完了していた。

術士「このっ……!」

術士がならんで杖を振り上げる。杖先には青白いエネルギーが集束している。
だが、青年は焦らない。

青年「ルビィ、やれ」

生き残った三人の盗賊団の術士が並んで杖を青年に振り上げると同時に、彼らの横に小さな影が出現する。

妖精「はいよ、《地獄の吐息》ッ!」

妖精の指先から灰色の光線が噴出し、盗賊団の術士達を貫いた。
光線によって穿たれた風穴からは生命の輝きが噴出し、術士たちの全身から一瞬で血の気が失せる。

 盗賊H〜Jは冥界に堕とされた!
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/04(月) 02:13:39.28 ID:ldUp80TKo
オパ子じゃないのか
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 02:19:20.63 ID:SXnxgJxF0
頭「よ、妖精だと!」

頭領の言葉に妖精は術士達から抜き取った生命力を吸収しキラキラと輝きながら憤慨する。

妖精「失ッ礼ね! アタシは妖精じゃなくて”妖精さん”。由緒正しき収穫の神の使徒なんだから! そこらの魔物と一緒にしないでくれる?」

盗賊団の頭領は一瞬にして部下が全滅した事実に打ちひしがれ、信じられないといった面持ちで妖精を見つめていた。
……無理もない。
彼はこの道幾数年、それなりの頭脳とそれなりの腕っ節を使って何とか頭領の座にまでのし上がって築き上げてきたものが。
部下の扱いにもそれなりに気を使い、それなりの信頼も得て、それなりの強さの盗賊団を纏めてきた。
その盗賊団が瞬く間に壊滅したのだ。それも冒険者一人と、たかが妖精一匹相手に。
それなりの実力でしかなかったのだと、彼は思い知らされた。

衝撃の余り脱力してしまった彼は、自身に迫るもう一人の刺客に気付かない。気付く事が出来ない。
それに気付いた所で対処する事も出来なかったであろう。
黒い剣士はもう彼のすぐ側で大剣を振り上げていた。

青年「戦闘中に呆けてんじゃねえぞ」

その言葉に顔を上げた頭領の目の前には無骨な鉄塊が剣風とともに迫っていた。
呆然とした表情のまま、盗賊団の頭領の上半身は宙を舞う。

 盗賊団の頭領は大剣で斬られてミンチになった!

――――――
――――
――
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/04(月) 02:26:39.80 ID:SXnxgJxF0
今回はここまで。
緑髪のエレア涌きすぎワロタw
オパ子じゃなくてごめんね!ごめんね! 理由は次回。大した理由じゃないけど。

なんか味気なく感じて投下しながら文足していったら凄く少女がリョナられてた。なにを(ry
ついでに頭領のちょっとしたバックストーリーみたいなのが追加されてた。な(ry
SS、というか台本形式風の文書くの初めてなんで色々不安。
地の文なしで大作書ける人マジパネエ。

あと関係ないけどベルセルク大好きです。
それではおやすみなさい。
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/04(月) 02:39:46.46 ID:HZd7+ADy0
発症してるのが使える羽でよかったね
顔が爛れるだのでなくてよかったね 
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/04(月) 02:41:28.21 ID:SXnxgJxF0
あ、盗賊団の馬の描写忘れてた……。グレネードで驚いたって事で……!?
あー……死亡ログで分かりそうでもありますが最初の爆発は手榴弾です、これも忘れてたorz

なんか終わってから気付く事多すぎ。
今度こそ寝るぅ!
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/04(月) 09:54:44.75 ID:HXBAg/3co
ああ、それと書き溜めてから投稿するのをオススメしよう

余り間が空きすぎると寝落ちと勘違いされることもあるだろうしな(ニヤリ
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2011/07/04(月) 14:51:35.80 ID:2F1jHBXpo
すごく……ベルセルクです……
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/07/04(月) 15:15:20.91 ID:7HwgDlDz0
盗賊団って大抵ストーリーだと数の多いかませ役なのはもはや世界の摂理ですね
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/07/04(月) 16:11:38.10 ID:U7aoAikAO
Elonaでの盗賊団も交易品目当てに返り討ちにされるだけの存在だしな……
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/04(月) 16:12:38.01 ID:U7aoAikAO
sageチェック忘れたでおじゃる……
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/07/04(月) 16:21:19.83 ID:Y6RxGWo8o
盗賊の術士がかわいくてしかたがない
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/04(月) 16:28:05.79 ID:Ik1bA2tM0
指輪で高感度を上げた後ラファエロに売り渡すんですね、わかります。
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/04(月) 17:26:04.77 ID:2yaUSUoTo
*チリーン・チリーン*
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/04(月) 17:49:53.77 ID:TW0PzyRG0
とうとう君も…(ニヤリ
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/05(火) 09:39:40.63 ID:+DZsNZveo
ラーラララさんは出るの?
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/05(火) 10:22:12.72 ID:dc4UKCdAO
>>1見る限りじゃラーラララさんもいないんじゃね

それにしても翼生えたくらいで騒ぎすぎだろ……
進んでエーテル病の維持してる半異形のPCなんていくらでもいるってのに
初期少女ペロペロ
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/05(火) 10:58:09.68 ID:+DZsNZveo
>>29
まあオンラインだったら世界の有力冒険者の三割が十三本の腕を持っている、とまで言われるゲームだしな・・・
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/07(木) 00:55:54.20 ID:tKUwR1OF0
日付変わってごきげんよう!
短めだけど投下する。
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/07(木) 00:57:52.11 ID:tKUwR1OF0
――
――――
――――――

=簡易シェルター内=

青年「ひぃふぅみぃ……あー、ハズレかな、こりゃ」

青年は盗賊団の持ち物をかき集め、価値の高い物を選り分けていた。
が、どうもこの盗賊団、弱かっただけあってたいした物を持っていないらしい。
久々にそこそこ大所帯の盗賊団を見かけたと思ったらこれだ。

青年(……ん? こいつは……)

妖精「ちょっとバルトー? 戦利品の勘定なんてしてないでこっちの手伝いしなさいよ!」

青年が下っ端の一人が首からぶら下げていた紫色の首飾りに何かを感じ取った時、背後から妖精の怒鳴り声が響く。

青年「あァ? ちょっと待ってろ、今忙しい」

青年は振り向きもせずに手に持った首飾りを鑑定するように注視する。
そんな彼に痺れを切らした妖精は、作業を止めて詰め寄った。
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/07(木) 00:59:40.08 ID:tKUwR1OF0

妖精「もうっ! 普段戦利品なんて適当に纏め売りする癖に……恥ずかしがってないでとっとと来なさい童貞!」

青年「なッ――!?」

思わぬ罵倒を食らって青年は思わず首飾りを取り落とすと――
落とした先が『鉄屑』をまとめた物の中であることにも気付かずに――振り返った。

青年「だ、誰ァが童貞だこの羽虫! 女の裸くらい……」

憤怒の形相の青年に対して、羽虫呼ばわりされた妖精さんは涼しい顔だ。

妖精さん「なら、とっとと手伝いなさい? 女の裸くらいじゃ動じないんでしょう?」

顔を赤らめる青年の強がりに、彼女は内心微笑ましく思う。
もうしばらくからかっていたいが、場合が場合なのでぐっと我慢した。

34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/07(木) 01:01:26.36 ID:tKUwR1OF0

青年「だ、だけどよ、女の世話ァするなら同じ女のお前がやった方がいいだろ? だから俺は……」

妖精「……あーハイハイ言い訳は良いからさっさとこっち来る!」

……前言撤回。
大柄な青年がもぢもぢとしながら尻すぼみの言葉で言い訳する姿は正直見るに耐えない。
ぶっちゃけキモチワルイ、と彼女は思った。

妖精「そりゃ出来る事ならこのコだって男のアンタに看られるより同性に看られた方が良いでしょうし、アタシだってそう思うけどさぁ」

青年「だったら……」

反論の糸口を見つけたとばかりの青年を、妖精が手で制する。

妖精「……あのねぇ」

大袈裟にため息をつくと、彼女はズビシと自分と少女を両手で指し示す。

妖精「このコとアタシの体格差どんだけあると思ってんの? 例え動けたってお人形にゃ人間のお世話はできないでしょ?」

せいぜいが十数センチの背丈しかない妖精と、栄養失調なのか随分と小柄とはいえ人間の少女。
そりゃあまともに手当てしろと言うのが無理な話である。

35 :早くもミス発見。修復しつつ投下 [saga]:2011/07/07(木) 01:10:21.89 ID:tKUwR1OF0

妖精「……なにか言いたいことは?」

ジト目で見つめられ、たじろぐ青年。
「あー」だの「うー」だのと声にならぬ声を出し、焦りと羞恥で紅く染まった顔で百面相する姿は滑稽である。
数十秒の葛藤の後、彼はやがて諦観の表情を浮かべた。

青年「……わあったよ、やりゃあ良いんだろ!」

妖精「わかりゃいいのよ」

こうなってしまったからには手伝わねばならない、と腹をくくった青年は視線を少女に向ける。
そこには敷いた対冷ブランケットの上で半裸を曝して深い眠りについている先ほどの少女の姿があった。

既に妖精が魔法使ったりなんだりで奮闘したらしく、ボロボロのローブは脱がされている。
近くの桶には湯がたまっており、その上には汚れた小ぶりの布が浸かっている。
体を拭いてやっていたらしい。

一応大事な所は布で隠してあるとはいえ、それはとても刺激的な光景である。
先ほどは強がりを言ったが青年は家を出て以来剣一筋、娼婦を抱いた事すらない生粋の童貞である。
ちなみにそんな事は妖精さんもお見通しだが。
彼が見た異性の裸なぞ、幼少期母に体を拭いて貰った時に一緒に居た妹のものくらいである。
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/07(木) 01:26:57.22 ID:tKUwR1OF0

青年「……」

外の雪に見劣りしないほどの白さを持った少女の素肌には蒼痣がいくつもあり、手足の指先は軽い凍傷を起こしている。
それらに炎症を起こし赤くなった無数の切り傷や擦り傷が加わり、痛々しいコントラストを刻んでいた。
だがそれすらも言い知れぬ背徳の美のようなものを感じさせるものとなり、青年の頬を紅潮させる一要素となり得た。

そして極めつけは肩胛骨の下辺りから突き出した通常人体にはあり得ぬ特徴――エーテルの翼が、その神秘的な美しさを助長する。

他の何とも違うその不可思議な物質で出来た翼。
硝子にも似た透明感と、光の当たり具合で微妙な変化を見せる不思議な色合い。
それでいて本物の羽のような柔らかそうな質感を醸し出している。
気をつけなければ気付きづらいが、常に淡い燐光を浮かべる翼。
それに、青年は知らずに見惚れていた。

妖精「鼻血出すんじゃないわよ?」

にやにや笑いを浮かべた妖精に言われ、ようやく自分が少女を舐めるように見ていたことに気付き、青年は再び赤面する。

青年「…………出すか!」

そんなやり取りを交えつつも、妖精は少女の傷痕に軽傷治療の魔法を掛け始める。
軽口を叩ける程度には少女の容体は安定して来ていると言うことだ。
運び込んだときには寒さで全身蒼白だった少女だが、現在は簡易シェルター内に設置去れている魔力結晶を動力とした空調装置と
対冷ブランケットの保温効果によって徐々に血色が良くなっている。
見れば傷自体も数は多いものの酷いものは無く、体温の低下と過労による衰弱が主であった。

妖精「ホントは人肌で暖めてあげるのが一番なんだけど……幸いそこまで差し迫った状況でもないからね。第一、アタシじゃ体格的に無理だし、アンタは鼻から出血死しそうだし」

青年「しねーよ。……んで、何すりゃ良いんだ?」

青年が訊ねると、妖精はしばし考えてから鞄を指差した。
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [saga]:2011/07/07(木) 01:32:25.67 ID:tKUwR1OF0

妖精「桶出して髪洗ってあげて。蜘蛛の糸はなんとか取れたけど、虱なんかもいてあまりに酷いから。あと、時々体制の変更もお願い。アタシじゃいちいち魔法使わなきゃできないし魔力がもったいない」

青年「面倒くせえ……」

妖精「じゃあ、私の代わりに体を拭いてあげる?」

青年「…………」

青年は無言で鞄を開けた。

――――――
――――
――

中途半端だし短いけど今回はここまで。
この形式の文章は地の文の加減がよく分からない。

じつは月曜日の段階で出来てたけど、Elonaやってたら投稿する時間がなくなった。
主人公たちについてだとか色々書くつもりだったけど、今回出せなかった……。
妖精さんが本来使わない魔法使ったりするかもだけど、ゲームと違ってペットとかも魔法書から覚えたりとかも出来るって事で。

>>19
書き溜めはしてるよ!よ!
ただ投下の段階になると文章の薄っぺらさが気になって気になって書き足しながら投下して気が付いたらもとの文章量の1.5倍くらいになってただけだよ!
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2011/07/07(木) 01:34:33.40 ID:jCSqbt8bo
elonaで童貞処女って実はすごく貴重なんじゃ・・・
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/07(木) 01:40:28.77 ID:tKUwR1OF0
ゲーム中じゃ誰も彼も娼婦がいればヤり始めるものすごい節操なしだし、ユニーク以外の友好NPCあいてなら酒があればいつでもウェルカム!な感じだけど、小説にするにあたってその辺マシになってます、さすがにww

まぁー現代よりかなり貴重である筈。
あっちこっちでエンジョイ&エキサイティング!が繰り広げられているので。
一回目の投稿でも見られたように目立つエーテル病に掛かってると……まあ、襲われにくくはなる。
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/07(木) 01:42:21.95 ID:L6fNmPW00
あの世界じゃダルフィにしばらく滞在したら女の裸如きじゃ動じなくなりそうだがな
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/07(木) 01:44:41.57 ID:hZARIAvFo
とういうことはこの冒険者はグウェンちゃんをもぐもぐしたこともないのか
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2011/07/07(木) 01:45:52.75 ID:jCSqbt8bo
貴重といえばelonaSSこそまさに貴重なので全力で期待してます
何はともあれ乙
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/07(木) 01:49:32.59 ID:tSgj3SpAO
妖精さんは罵倒した!
そういえばまどマギとElonaのクロスとかもあった気が。
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/07(木) 01:55:46.20 ID:v8YpvHyIO

Elonaといえば開始早々装備が一気に堕落してテレポート地獄に陥った思い出が…
飢餓状態で宿屋に行くのがめちゃくちゃ怖かったな…
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/07(木) 09:26:06.67 ID:4WK0YjT1o
>>43
kwsk

全ての町の店主(特にラーナ)が女になるまでリロードしたなあ
何故かって?気持ち良いことで簡単な金策になるからだよ言わせんなはずかしい
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/07(木) 10:50:57.27 ID:NzOkVLgIO
>>45
ほむら「エーテルの風?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1305656040/

これだとおもふ
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/07(木) 11:09:30.56 ID:tSgj3SpAO
>>46
そうそれ。

>>45
別に男でも気持ち良い事はできるじゃないかw
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/07(木) 14:02:40.61 ID:qY5E4Xxgo
あんなに有用なエーテル病の翼を生やさないなんてどうかしてる
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/07(木) 17:24:07.87 ID:hobe095Ao
デメリットはヴィンデールクロークが着られなくなるくらいだしな
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/08(金) 09:37:41.43 ID:Hz73bKHBo
エーテル抗体はノイエル親子に優先して渡すと良いぞ(ニヤリ
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/08(金) 10:37:16.11 ID:rzXnc2qAO
よく見たらアルバレスト捨てちゃってる……
52 : ◆UV52On/lMo [sage]:2011/07/09(土) 13:28:41.91 ID:ctSD4M7+0
トリップ付けてみようかな……
53 : ◆UV52On/lMo [sage]:2011/07/09(土) 13:30:51.56 ID:ctSD4M7+0
お、こんな感じかな。
それじゃバイト前の投下を始めるので。

>>51
ニヤリ
54 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/09(土) 13:32:22.34 ID:ctSD4M7+0
――
――――
――――――

青年「……こんなもんか」

少女の髪を乾いたタオルで拭いてやると、青年はひとりごちた。

妖精「そうねー。あー疲れたー」コテン

傷や内出血を概ね治療し終えた妖精はブランケットの上に五体を投げ出して寛いでいる。
『お肌は女の子の命だもの』と、念入りに治療された少女の肌は輝くような美しさであった。
全身まんべんなく掛けられた回復魔法によって代謝も良くなり、血色も完全に戻った彼女は現在ブランケットにくるまって穏やかな寝息を立てている。
青年が洗った髪はと言うと、かなり不器用かつ乱暴な洗い方であったと言うのに黄金の輝きと艶を取り戻していた。

妖精「流石はローラン……美の結晶の呼び名は伊達じゃ無いわね」ウーム

お手入れ無しでこの艶なんてずるい! などとぼやく妖精の側で青年はため息をついた。

55 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/09(土) 13:34:11.95 ID:ctSD4M7+0

青年「しかし、こんだけされて起きねえなんて、よっぽどだな」

長時間に渡って盗賊たちに追い回されたらしい少女は身も心も疲れきっているらしく、
治療はもとより洗髪されても目を覚ます気配は無かった。

むしろ治療魔法により苦痛や疲労から解放された今、より穏やかな眠りへと移行したらしい。
その寝顔に、青年は仏頂面をわずかに緩めた。

妖精「あー、今やらしい事考えてたでしょ?」ニシシ

青年「ちげえよ。……それより、服はどうする? コイツが着てた服は泥だらけな上に破れてんぞ」

少女が着ていた厚手のローブは最早ただのボロ布である。
かといって年頃の少女をこのまま裸ブランケットで過ごさせる訳にも行くまい。

妖精「う〜ん……さっきのの戦利品に何かない?」

青年「ねぇな。鎧や装飾品なんかの売れそうなもんは持ってきたが……大体使い物になんねぇから服なんか取らねぇし」ハァ

妖精「そっか。あ、そういえばネフィアで拾った布のローブがなかったっけ?」

青年「あぁ、あのショボいアーティファクトな……サイズが合わねぇと思うが無いよりマシか。それより羽はどーするよ、背中の部分を……」

少女「ん……」ゴソゴソ

今まで身動ぎ一つせず泥のように眠っていた少女が、突然もぞもぞと動き出した。
56 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/09(土) 13:35:30.35 ID:ctSD4M7+0

少女「……んー?」ムクリ

二人がそれに気付いてそちらを見ると、少女はおもむろに上半身を起き上がらせた。
何の前触れもなかったので、青年は咄嗟に反応出来ず少女の方を見たまま固まってしまう。

妖精「あら、思ったより早かったわね」

少女「ようせい、さん……?」ゴシゴシ

妖精が微笑みかけるのを寝ぼけ眼を擦りながら眺めていた少女は、おっとりとした動きで周囲を見渡す。
妖精と青年の姿を交互に眺めた後、自分の体に目を落とす。
起き上がった事でずり落ちたブランケット。何も着けていない素肌。
段々意識が覚醒するに従い、だらしなく広がっていた翼が折り畳まれてゆく。
それに伴い、少女の顔色はどんどんと青ざめて行った。

青年「……」クルリ

少女「……」

ようやくフリーズ状態が解けたらしい青年が無言で背を向ける。
57 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/09(土) 13:39:43.72 ID:ctSD4M7+0
それが引金となったらしい。

少女「――――ひぅっ!?」ササッ

少女は慌てて翼を折りたたむと膝に掛かっていたブランケットで覆ってうずくまった。

妖精「って、ちょっとー? 隠す所間違って……」

翼隠して体隠さず。
そんなちぐはぐで頓珍漢な行動に出た少女に笑ってしまいそうになった妖精だが、その行動の意味を悟り言葉を止める。

小刻みに震える少女は、羞恥心やら貞操の危機やらを感じるより前に、翼を見せてしまった恐怖に震えていた。

妖精「バルト、ローブ出しておいて頂戴。あとなにか食べるものも」

青年「……おう」

青年も雰囲気から悟ったらしい。大人しく頷くと、バックパックを広げる。
彼女は羽を広げ、彼女の傍までゆっくりと飛んで行き、そして優しく微笑んだ。
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/07/09(土) 13:41:27.54 ID:58SThf3ro
キター!
59 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/09(土) 13:43:48.68 ID:ctSD4M7+0


妖精「……いままで辛かったんでしょうね、きっと。エーテル病について正しい知識を持ってる人なんて稀だから」

少女「……」

妖精「知識のない人にとって、エーテル病はどういう性質かわからない、とても恐ろしい病気だから、あなたを虐げる。
   まるで伝染病患者のように扱う」

少女「……っ!」

優しい口調ではあるが、妖精の言葉は容赦無く少女の琴線をえぐる。
歯の根は合わずカチカチと音を立てる。冷や汗が吹き出す。
目を固く閉じてガタガタと震える少女の頭を、妖精の小さな手のひらが優しく撫でた。

少女「……」ビクリ

急に触れられた事で硬直し、身構える少女。

妖精「だけどね、アタシ達はちゃあんと知ってる」

震える少女を慰めるように、諭すように言葉を紡ぐ。
60 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/09(土) 13:48:17.06 ID:ctSD4M7+0

妖精「エーテル病は、そう簡単に感染ったりしないわ。体内に蓄積されたエーテルの量が一定値を超える事によって発症するものだからね」

妖精「だから人から人へ感染る事はない。例外は……まあ粘膜接触による体内エーテルの移動かな?
   それもエーテルの風に比べたら微々たるものだけど」

少女「……」

エーテルは揮発性が高く、大気中ですぐに分解される物質だ。
定期的にヴィンデールから吹き付ける高濃度のエーテルを含んだ風を浴びたり、エーテルに適応しそれをもって身を守る魔物からの
攻撃を受けるなどをしなければ、エーテル病に掛かる心配はあまりない。

発症者が吐く息や体液などにも微量なエーテルが含まれては居るが、その程度の量はすぐに分解され無害化するので問題はない。
致死量寸前の蓄積でもなければ、発症者が周囲に与える影響は微々たるものなのだ。

妖精「まぁ、要するに何が言いたいかって言うとね」

少し余計な事を話しすぎたか、と妖精は頭をぽりぽりと掻いた。
そして、一層優しさを声に込める。


61 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/09(土) 13:48:57.60 ID:ctSD4M7+0



――私たちはあなたをいじめたりしないってコト。


62 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/09(土) 13:50:42.54 ID:ctSD4M7+0

少女「……」

少女がゆっくりと顔を上げると、目の前には優し気な微笑を浮かべる妖精の姿があった。
そして、その背後には気まずそうに目を反らしつつもローブを差し出す青年の姿もある。

少女「…………」

少女の目から涙が溢れ出す。
先ほどとは違った理由で体が震える。

少女「……がとぅ」

消え入りそうな声で少女が感謝の言葉を紡いだのを、妖精の長い耳は聞き逃さ無かった。

妖精「どーいたしまして♪ ほら、おいで」クスッ

両手を広げ笑みを浮かべる彼女に少女は戸惑いの表情を浮かべる。
その様子に妖精はクスリと笑うと、自分から少女の肩に乗り、彼女を抱擁し撫でてやった。
少女はしばらくおろおろとしていたが、やがて恐る恐る彼女の体を右手で包み、軽く頬ずりする。






青年(……服、とっとと着ろよ)

視線を反らし、ローブを差し出した手をそのままに、青年はため息をついた。

63 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/09(土) 14:03:36.64 ID:ctSD4M7+0
はい、これにて今回の投下は全て終了にございます。とっとと帰りなさい、「えー」じゃない。

……いや、冗談です。
師匠のツンデレを真似するには自分じゃレベルが足りませぬ。

なんだか書いてて全身がかゆくなってきますこういうシーン。
とりあえず、エーテル病なんてかかったら普通に考えて激しく差別されるよね、って話。

このイルヴァではまだあまり抗体が行き渡っておりませんので、そう簡単に治療は出来ないのです。
一部の知識人を除き、エーテル病について正しく知ってる人なんて一握り。
そんな中、顔がただれたりだの体が変容したりだのする病人が居れば……当然差別が起きます。

エーテルの性質とか実はよく知りませんが、すぐ霧散して消えるようなものじゃないとやっていけないだろうということでこうしました。
イメージ的にはアルコールスプレーでシュッシュして細菌(メシェーラ)を殺す感じで。

実はメインクエ放り投げて好き勝手にプレイしてきたので、全容知らなかったりしますがw

それでは、書き溜めが早くも尽きたので、次が出来るまでさようなら。
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/07/09(土) 14:13:52.54 ID:58SThf3ro
これはいいelona
乙!
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/09(土) 14:24:42.09 ID:PO2+8gJlo
乙!
綺麗なelona・・・なんという違和感ww
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2011/07/09(土) 15:32:08.08 ID:kuFxbE/po
>>63
ハーブのことを高品質粗食とでも言いそうだな!
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2011/07/09(土) 15:33:09.33 ID:kuFxbE/po
もとい
高品位
68 : ◆UV52On/lMo [sage]:2011/07/09(土) 17:31:16.30 ID:ctSD4M7+0
バイト休憩中……
肉嫌いロールプレイならやったことある。
肉は食べない・餓死寸前のときのみしぶしぶ肉を食べるプレイ。(肉嫌いゆえ体調がおかしくなる演出の為の腐肉)

思い出したように聞くけど、自己紹介後キャラたちを普通に名前表記しちゃってもいいもんかね?
既に青年と妖精は名前出してるし……。
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/07/09(土) 17:40:28.03 ID:58SThf3ro
いいんじゃね?
ただ日を置いたら、最初だけ
バルト(主人公)「」
みたいな表記にして欲しいかな

空腹的な意味であれば、料理出来れば、肉は食べて無くても何とかなるな
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/09(土) 17:49:02.64 ID:PO2+8gJlo
登場人物紹介で誰が誰だか分かるようにしてくれると個人的には助かるかな
これから増えるだろうし
71 : ◆UV52On/lMo [sage]:2011/07/09(土) 23:00:37.49 ID:ctSD4M7+0
バイトオワタ。
じゃあ多分次回と思われる自己紹回で名前表記に切り替えることにするので。
人物紹介は実は出来てるので、自己紹回の後に多分貼る。
それでは
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/09(土) 23:52:53.60 ID:a9KdjYd3o
wwktkwwktk
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/10(日) 01:16:51.79 ID:RiSAz8eho
マニ(ボンコツ)「」

こんな感じか
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/07/10(日) 03:15:37.14 ID:ggX4Uo7I0
>>71 
異名もお忘れなきよう。

キャッツクレイドル使ったついでに全ての街をメテオで潰したら
ラーナが再生されなくてちょっと後悔した。皆も気をつけろよ!
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/07/11(月) 00:40:47.00 ID:r8Yc58780
こういうの見ると創作意欲が刺激されるというか自分も書いてみたくなるね
今後もがんばれー
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 01:57:39.58 ID:0Tj/SU6IO
まさかの平沢師匠が出てきて
嬉しいですwww
77 : ◆UV52On/lMo :2011/07/16(土) 23:59:41.33 ID:afmrSQ0h0
日が変わる前にごきげんよう!
今日も外は火の火炎の桃源郷だった……水道からリアルにお湯が出る……。
Elona MODのテスター応募に落ちてショック。いいもん、俺には犬版があるもん……。

今回ちょっと長めなんだ。
それでは投下。
78 : ◆UV52On/lMo :2011/07/17(日) 00:02:58.04 ID:n9jRotCb0
――
――――
――――――

青年「……ちったあ落ち着いたか?」

少女「はい。あ、ありがとうございます」

背中の部分を一部切り取ったぶかぶかのローブを着た少女はホットミルクを受け取ると一口すすり、小さく吐息を吐いた。
あの後すっかり安心し、何年も張りつめていた緊張の糸が切れた彼女は涙腺が緩み嗚咽をもらし、妖精に慰められた。

背中に生えた異物のせいで人目を避けて生きざるをえなかった彼女。
拾ったベルトを使い翼が軋み酷く痛む程の強さで押さえつけ、分厚いローブを着込んだ。
もしもエーテルの翼に気付かれれば迫害を受け、その街での生活は出来なくなり、最悪命を奪われるだろう。

ただでさえローランという種族に産まれた彼女にはすがれる公共機関も限られている。
そんな環境は、両親を喪い愛情に飢えた少女には過酷であった。
少女の中で育った孤独は、彼女を押し潰す寸前にまで成長していたのだ。
79 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/17(日) 00:04:44.08 ID:n9jRotCb0

妖精「しっかし災難ねぇ、エーテル病なんてそうかかるもんじゃないわよ」

エーテル病は件の風にさえあたらなければ、生涯かかることのない病気だ。
今の時代、どこにでもシェルターはあるし、第一吹き付ける期間は大体決まって居るので回避は容易である。

稀に起きる"時期外れ"を除けば、浴びる危険はあまりない。
だが、逆に言えば少しでも浴びれば発症する可能性は出てくる。
発症に至る蓄積量は人によって異なり、更には体調や心理状態によっても大幅に上下する。
昔に浴びたきりのものが、晩年体が弱ってから発症するなんて事もある。

少女「……わたしの両親は、"終末"で命を落としました」

"終末"という言葉に、二人の表情が変わった。

青年「…………」バキッ

苦虫を数百匹まとめて噛み潰したような表情で青年が歯ぎしりする。
終末とは、突如降りかかる最悪の災厄である。

ひとたび訪れれば大地を穿ち火柱が上がり、時空の裂け目が現れ魑魅魍魎悪鬼羅刹が溢れ出してくる。


――エーテルの風と共に。


そしてあとは裂け目が塞がり、呼び出された魔物を全滅させるまで破壊と病を振り撒き続けるという。
正に地獄の蓋が開くような災厄であるのだ。
80 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/17(日) 00:06:39.67 ID:n9jRotCb0

少女「父はわたしを庇ってドラゴンに食べられてしまいました。母とわたしは何とかシェルターに逃げ込めました。でも母は……」

少女は唇を噛み締め、爪が皮膚に食い込む程に強く拳を握り締めた。

少女「母は――中でエーテル病を発症して、そのまま街の人にシェルターの外へ放り出されました」

嗚咽を漏らす少女に、青年はかける言葉を喪う。

妖精「酷い……」

少女「わ、わたしも母を追って外へ出ようとしたんですが、街の人が許してくれなくて……風が止んで外に出たときはもう……」

青年「もういい」

わなわなと震える少女の言葉を、青年が止める。
エーテルの風を浴び続けた人間の末路を彼女の口から語らせるのはあまりにも酷だ。ましてそれが母親ならば尚更。

少女「お母さん……」

簡易シェルター内に、重苦しい空気が満ちた。
81 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/17(日) 00:10:55.05 ID:n9jRotCb0

妖精「……ねえ」

沈黙を破り、妖精が真剣な表情で声を上げた。

妖精「これからあなたはどうする?」

少女「え……?」

妖精の言葉に、少女は思わずカップを取り落としそうになる。

妖精「これからどこか行く宛てはあるの?」

少女「……いえ、ありません」

少女は揺れるホットミルクの水面に目を落とした。

少女「わたしはローランですから、両親以外に頼れる親戚も居ません……」

少女「それにこんな体じゃどこへ行ってもお仕事なんか……」

少女は自身の翼を恨めしげに見つめる。
そもそも流れ者の彼女が訪れた街で真っ当な職に着くことは難しい。
女性(一部男性も)が選べる最後の選択肢である娼婦ですらエーテル病が丸分かりなこの姿では客を取る事も不可能だ。
何度も翼を切り落としてしまおうと思ったが、痛覚もあるこれに刃を入れればどれほどの痛みを伴うかと考えてしまい、実行できていない。
更に言えば、切断した程度でどうこうできる問題ではない可能性もあるのだ。

82 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/17(日) 00:13:57.05 ID:n9jRotCb0

少女「ですから、街を転々としつつアピの実でも拾いながら生きていくつもりです」

もう少し強ければ、わたしもネフィアに潜ってお金を稼げるんですけど。
と自嘲するように彼女は言った。

身体能力が高く社会的保障が得られ難いローランは冒険者として糧を得ている場合が多い。
しかしながら栄養が足りず種族本来の身体能力が発達していない彼女にはそれができない。

妖精「それじゃあさっきみたいに盗賊とかに襲われたらどうすんのよ」

少女「わたしはお金も持ってませんし、こんな身だから商品にもなりません。手籠めにしようなんて酔狂な人もそういないと思います」

少女「……運が悪ければ腹いせに殺されたりはするかもしれませんが」

それも良いかもしれません、と少女は全てを諦めたような表情で語る。
少しぬるくなったミルクを名残惜しそうに飲み干すと、彼女はカップを床に置いて立ち上がった。

少女「……っ」*ふらり*

青年「無理すんな、治療したとはいえ全快たあ言えねえんだ」

ふらりとよろめいた彼女を青年が受け止める。

少女「ありがとうございます。……でも、わたしなんかのためにあなた達をこれ以上足止めするのも気が引けるので」

少女は青年の手を優しくほどくと、自分の足で立ち上がり、弱々しく微笑んだ。

少女「何のお礼も出来なくて申し訳ないですけど、助けていただいて本当にありがとうございました」

少女が踵を返し、シェルター出口の梯子へ手をかける。
83 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/17(日) 00:17:25.19 ID:n9jRotCb0

青年「……待てよ」

黙り込んでなにかを考えていた青年が口を開いた。
妖精は静かにその様子を見守る。

少女「……?」

青年「あー、その、なんだ」

訝しげな表情で少女が振り向くと、青年は頬をぽりぽりと掻きながら伏し目がちにこちらを見ていた。

少女「何でしょうか?」

青年「……行く宛て、無いんだろ」

少女「え、ええ」

相変わらず伏し目がちに言う青年に、少女は困ったような表情を浮かべる。
続きを促すように視線を向けるも、青年は次の言葉を中々発しない。
そんな様子が数十秒続くと、妖精はついに堪えきれなくなった。

妖精「あ〜もうじれったいッ! よーするにバルトはねぇ、『行き場がないなら俺に着いてこい』って言いたいわけ!」

少女「!!」

頬をサッと紅く染めのけぞる青年と予想外の言葉に狼狽える少女に、妖精はやれやれと額に手を当てる。
84 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/17(日) 00:19:17.41 ID:n9jRotCb0

妖精「アンタねー、なんでこういう肝心なときだけ妙にシャイなの? そんなだから幼なじみ取られちゃうのよ」ハァ

青年「なっ、なんでそれを――!」カアッ

妖精「んでもってアンタ!」

少女「は、はい?」

彼女は青年の抗議を受け流し空中で踵を返すと、狼狽える少女の顔をズビシと指差した。

妖精「アンタとは、さっきのでちょーっとくらいは打ち解けられたと思ったけど、まだまだ心の中でアタシ達を拒絶してるわね」

少女「いえっ、そんな事は……」アセアセ

少女が慌ててそう言うと、妖精は彼女の顔面へ詰め寄り、口元に指を当てた。

妖精「いいえ、あるわね。アナタは怖いんでしょう、上げて落とされるのが。すがって拒絶されるのが。だから自分から離れようとした」

妖精「それで今まで通りになるし、下手に希望を持つよりそっちの方がいいって。……でも、さっき言ったでしょ? 『アタシを頼ってもいいんだよ』って」

少女「で、でも、もう十分お世話になってしまいましたし、これ以上は……」

少女がうつ向くと、妖精はため息をついた。
85 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/17(日) 00:21:18.34 ID:n9jRotCb0

妖精「あのねぇ、あんな話聞かされてハイさよならできるほどアタシたちは冷たく無いわよ」

少女「そんなつもりじゃ……」

妖精「でも、心のどこかじゃ救われたいと思ってる。だから話してくれたんでしょう?」

妖精の真剣な眼差しに射抜かれて、少女はその場に縫い付けられたように硬直した。
その様子を見て、妖精は表情を和らげる。

妖精「さあ、アナタには今二つの選択肢があるわ」

そう言うと彼女は少女の眼前で二本の指を立てた。

妖精「一つは、アタシたちと別れて今まで通りにやって行くこと」

出来ればこっちは選んで欲しくないけど、と彼女は付け加える。

妖精「もう一つは、アタシ達について来ること」


――さあ、どっちにする?


86 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/17(日) 00:25:19.22 ID:n9jRotCb0
差し出された小さな手に、少女は戸惑いの色を隠せない。

青年が、妖精が静かに彼女を見つめている。
沈黙の中、少女がおずおずと口を開いた。

少女「――どうして、わたしなんかのためにそこまでしてくれるんですか?」

彼女は震える声でそう言った。

少女「娼婦すらさせられない今のわたしなんて、奴隷商も買取ってくれませんよ……?」

妖精「売り飛ばすつもりなんてサラサラ無いから、べつに商品価値なんて求めてないわ」

少女「魔法も使えない上に非力だし、おまけに学もありません」

青年「これでもそれなりに名の知れた冒険者だからな。あんたを守りながら戦うくらいわけねえよ。学に関しちゃ、俺も人のこと言えねぇし」

少女「わたしなんか連れてたら、あなた達まで変な目で見られるかも……」

妖精「インコグニートの魔法なら得意よ?」

少女「や、痩せてるし、エーテル病だし、お肉も美味しくないと思いますよ!」
少女「それから、それから――」

視線を宙に游がせ、理由を探す少女を、二人が見つめる。
その暖かい眼差しに、彼女は理由を探すのを止めた。

少女「こんな、こんなわたしを、本当に受け入れてくれるんですか……?」

恐る恐る、声を震わせながら上目遣いに訊ねる少女に、妖精は微笑んだ。
87 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/17(日) 00:30:33.72 ID:n9jRotCb0

妖精「だから言ったでしょ? こっちは最初から受け入れるつもりよ」

青年「……ま、そういうこった」

二人の言葉を何度も反芻し、少女は胸がじんわりと熱を帯びるように感じた。
指し伸べられた小さな手へ、ゆっくりと手を伸ばす。

ゆっくり、ゆっくりと。恐る恐る伸ばした指が妖精の手のひらに触れる。
大切なものを包み込むように、優しく彼女の手を握る。

妖精はそんな様子の少女へ向け、慈愛に満ちた視線を向けた。

少女の目から一筋の雫がはらりと零れ落ちる。

それは、彼女の中で凍り付いていたなにかが真に解け出した物だったのかもしれない。
少女は顔をくしゃりと歪め、再び盛大に泣きじゃくった。

青年(……全く、よく泣くやつだ)

泣きじゃくる彼女とそれを慰める妖精の姿を後ろから眺め、青年は小さく笑みを作った。
88 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/17(日) 00:39:40.20 ID:n9jRotCb0



以上で今回の投下は終了となります。
事前に修正してあると割りと早く終わるね。

……あれ、自己紹介まだやってない? 話、進んでない? A・ROR?
しょうがないじゃん、なんか少女がなかなか心開いてくれないんだもの。
しかも最後の方の流れ書いててなんか痒くなる……。

次回こそは自己紹回へ突入できたらいいなとおもう。
基本的に執筆タイムは通学電車と講義中なので、休み中は筆が進まない。
しかもゼミの課題で中篇書いてとっとと出せと先生がのたまったのでそっちもやらねばならない。

まあ、なるべく早く仕上がればいいな、という事でじゃあまた次回が出来るまでさようなら。
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 00:42:28.95 ID:k7zlS+xAo
……読んでてもちょっと痒くなるかもしれんね。ちょっとねww

しかし単なる稼ぎの場かヴェルニース恒例行事にしか思えなかった終末が
なんだか蝕レベルの禍々しい事態に思えてきたぞ……いやそれが正しいのか

何はともあれ乙乙
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/17(日) 00:48:26.18 ID:ng0GjKI5o
すくつで虚空さんが終末起こしたときの面倒くささときたら
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/17(日) 00:57:39.12 ID:ad+t5ZMAO
いきなり高レベルの魔物は沸きまくるわ火柱で街が燃えるわエーテルの風まで吹くわの大騒動、万全の大勢で挑めるPCと違って一般人にはものごっつい災害だよな
火事場泥棒のためにあっちこっちの街でラグナロク振り回してごめんなさい……
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/17(日) 02:26:36.70 ID:u12TgKbUo
生き武器十三刀流まであと二本の俺が支援
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/17(日) 21:27:46.24 ID:oSkFvbgf0
このスレの影響でelonaを始めた俺が支援
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 18:46:13.15 ID:XhADSbvQo
たらばがに!
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/18(月) 21:41:38.64 ID:Ph2buPZIo
一般人ってなんで生き返るんだろう
96 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 12:34:28.03 ID:7WsoKpkU0
お昼時にごきげんよう!
さて、多少区切りのいいところまで溜まったのでこれより投下する。
97 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 12:37:48.07 ID:7WsoKpkU0
少女「何度もすみません……」グス

妖精「年下は甘えてナンボよ、アナタみたいな可愛い女の子は特にね。ほら、おねーさんの胸でいくらでも受け止めてあげるから」

小さな体を目一杯広げる妖精に、泣き腫らした目を拭って少女が微笑む。
白目こそドロドロに腫れてはいるが瞳は先程より蒼く澄んでおり、晴れやかなその表情からも重荷が取れた事が窺える。
そのすべてを取り払う事はまだまだ無理だろうが、いつかは必ず、と妖精は意気込んだ。

少女「本当にありがとうございます。でも、なぜわたしにここまでしてくれるんですか?」

この厳しい世界、彼女のように辛い思いをしている人間はいくらでもいる。
そんな中で自分に差し伸べられた手に、彼女は未だに実感が涌かなかった。

妖精「んー、そうね。アタシ達も普段はここまでしないわ。最低でも路銀くらい渡すけど」

少女「じゃあ何故わたしは旅の仲間に加えてもらえるんでしょうか?」

青年「……ま、理由は色々あるんだけどよ」

青年が頬を掻きながら言った。
98 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 12:40:08.57 ID:7WsoKpkU0

青年「"終末"に因縁がある、ってぇのがまず大きな理由だな」

少女「終末……えっと、あなたも被害に遇われたんですか?」

青年「――ああ、ガキの頃にな」ハァ

青年はそう言ってため息をついた。

妖精「ガキの頃にって言ってもほんの五年前くらいじゃないの」

青年「十分ガキの頃だろ。故郷を出たのもお前と同じく終末が理由だ」

青年の言葉に、少女が息を飲む。

妖精「まあ、終末自体は何とか乗り切れたのよ。アタシも神の使徒として、家の護り手として村の守護に徹したし、
 避難も割りとスムーズに行ったわ。風が止んだ後はガードギルドと冒険者ギルドが共同で魔物を殲滅してくれたし」

被害もかなり少なく済んだと思ったんだけどね。妖精は落ち込んだ様子で耳を垂れた。

妖精「体が弱かったからかしらね、肝心のあのコはよりによって……」ポツリ

青年「まあ、後は同じようなもんだ」

妖精の言葉を仏頂面の青年がそう遮った。
99 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 12:41:58.12 ID:7WsoKpkU0
少女(あの子……?)

妖精も青年の心情を察したのか、続きを話そうとはしない。
少女もそんな様子を見てわざわざ詳しく聞こうとはしなかった。

妖精「……そうね、まあ大体の理由はこんなもの。納得はいったかしら?」

少女「はい、とりあえずは」

妖精「ん、よろしい。それじゃあ、これから一緒に旅するのにいつまでもお互い名前も知らないままじゃ色々と不都合があるし、
  自己紹介でもしましょうか」

言われてみれば、未だ互いに名乗っていない事を少女は思い出した。

妖精「んじゃあまずはアタシからね〜」クルリ

妖精はそう言うと、きらきらとした軌跡を残しながら宙返りし、空中で何やらポーズを取った。

妖精「偉大なる収穫の神・クミロミ様より地上に遣わされた、農家の味方・畑の守護者!」キラリン

仰々しいんだかなんだかよく分からない口上を述べながら、妖精はきらきら輝く鱗粉を撒き散らし踊る。
100 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 12:45:05.40 ID:7WsoKpkU0

妖精「収穫神の使徒、妖精さんが一人!」キュピーン

妖精「『真紅の閃こ……アイタッ」ペシッ

後頭部を指で弾かれ、妖精が空中で一回転する。

妖精「もうっ、いきなりあにすんのよ!」ヒリヒリ

青年「長い」ハァ

呆れ顔の青年と目を点にしている少女に、妖精は小さくため息をついた。

妖精「ちょーっと場を和ませてあげようとしただけなのにぃ……」

そんな事を言いつつも気を悪くした様子は無い。
ツッコミ待ちだったのだろうか。

101 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 12:46:14.43 ID:7WsoKpkU0

妖精「まあいいわ、アタシは妖精さんのルビィ。二つ名は真紅の閃光よ」

少女は妖精――ルビィの姿を見てなるほどと納得する。
名前の由来であろう燃えるような紅い髪と、好んで着ているらしい赤いドレス。

小さな羽から零れる鱗粉が放つ燐光の色は赤。
すばしっこそうな彼女が飛べば、見る者の目には赤い閃光のように映るだろう。

ルビィ「んで、こっちがジューアの黒い剣士ことバルト」

バルト「おい」

抗議の声を上げる青年、バルトに、ルビィはニシシと悪戯っぽく笑う。

ルビィ「いーじゃない、どうせアンタが自分で名乗ったら『バルトだ』くらいで終りそうだし」

そうだけどよ、と口ごもる青年の姿に、少女はくすりと笑った。
そんな様子に気分が良くなったのか、ルビィは紅い軌跡を残しながら少女の頭上へ乗り、耳打ちした。

ルビィ「……ねぇねぇ、"黒い剣士"の異名の由来、判る?」ヒソヒソ
102 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 12:49:04.99 ID:7WsoKpkU0

少女は怪訝な顔をするバルトを見て首を傾げた。
黒髪黒目、黒い鎧に黒い外套。そして背負った無骨な大剣。
わざわざ考えずともそのまんまではなかろうか。

少女「ええと、格好そのままじゃないでしょうか」

ルビィ「まあそれもあるけどね。……烙印勇士物語って知ってる?」

バルト「おいやめろ」スカッ

聞こえたらしい。
慌てたように少女の頭に乗るルビィを鷲掴みにしようとするも彼女は妖精、ひらりとかわした。

ルビィ「男の子に大人気の物語の一つで、近々また演劇でもやる物語なんだけどね、その主人公の格好が身の丈を超える
   大剣を装備した黒衣の剣士なのよ」ソレハ ケント イウニハ アマリニモ…

バルト「おいマジでやめろ」

ルビィ「バルトったらそれに憧れちゃってさ、装備を黒で統一して、武器まで真似しちゃってるのよ」ケラケラ

ボウガンにー爆弾に投げナイフにーと笑ながら指折り数えるルビィに、バルトは顔を真っ赤にしてうつ向く事しか出来なかった。
103 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 12:50:32.36 ID:7WsoKpkU0

ルビィ「まま、そー恥じらわなくても。実力が追いついて自然と呼ばれるようになったんだから立派なもんじゃない」ポン

わしわしと頭を撫でるルビィに、バルトはなすがままである。
そんな二人の様子に、少女はくすくすと声を漏らして笑った。

少女「バルトさんって、ルビィさんに頭が上がらないんですね」クス

ルビィ「ふふん、当ったり前よぉ! なんたってコイツが産湯に漬かる頃から見守ってきたもの。義理の息子みたいなものね」

バルト「誰が息子だ。つーか、俺がお前の存在を自分で確認したのは旅に出てすぐだったけどな」

ルビィ「まあ、不可視の魔法で身を隠したアタシを見れるのはあのコだけだったからねーっと。さて、次はアナタの番ね」

頭上から払い除けようとする手をさらりとかわし、ルビィが少女とバルトの間に戻る。
自己紹介を促された少女は緊張した面持ちになる。

少女「え、えぇと……」

ルビィ「あはは、発表会じゃないんだし楽にしてれば良いのよ」

少女「は、はい。慣れて無いもので……」モジモジ

少女は小さく深呼吸すると、一息に話始めた。

少女「ええと、わたしはフィアトって言います。まわりにはフィアって呼ばれていました。異名は特にありません」
104 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 12:55:07.50 ID:7WsoKpkU0

フィア「あ、あと年は十六で、誕生日にお母さんが買ってくれたメロンパンが好物です」

少女、フィアトがさらりと付け加えた言葉に二人が目を見開く。

ルビィ「えっ十六ぅ!?」

バルト(一つしか違わねぇのかよ)

二人の反応にフィアトは恥ずかしそうに翼を縮める。

ルビィ「う〜ん、ローランの十六っていったら大体成長しきるあたりだけど……」

ルビィが目を丸くして彼女の身体を頭から爪先まで眺める。
彼女は十六と言ったが、身長や体系からみても十四歳程度に見えた。

“ローランの少女達”は大体十六〜十七の姿で変化を止め、皆大体同じような姿となる。
生活環境の違いなどから微細な違いは出るものの、そう大きな違いは中々でない。

105 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 12:56:24.53 ID:7WsoKpkU0

フィア「その、両親が居なくなって以来あまりちゃんと食べれなかったから……」

その言葉で、ルビィは彼女がアピの実などを食べて命を繋いでいた事を思い出す。
そういえば彼女は肋骨が浮き出そうな程に痩せ細っていた。

成長に支障が出るほどの栄養失調が続いてなお腹水が溜まるなどの症状がでていないのは、
彼女らの創造主が掛けた美の祝福……否、呪いの影響であろうか。

ルビィ「んー、まあローランなんだし、ちゃんと食べてればすぐに体型も戻るんじゃないかしら。そのうち背も伸びてくるわよ」

ルビィはそう言うと、ぽんと手を打った。

ルビィ「よし、んじゃあ早速何か栄養つくもの食べましょう? アナタの加入祝いも兼ねて、ね?」

フィア「気を使わせてしまってすみません……ありがとうございます」

フィアトは申し訳なさげにそう言うものの、その表情は明るい。
無理もない、普段アピの実や山菜、たまに魚などしか食べられない彼女にはまともな食事は随分と久しぶりの事である。

ルビィ「ふふ、いいのよ。……んじゃ、いっちょやるわよバルト!」

バルト「はいはい」

――――――
――――
――
106 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 13:05:38.35 ID:7WsoKpkU0
す_す__ま___な____い!!!!!!!!

やばい、全然進んでない、シェルターから出られない。展開遅い。
まあとりあえず自己紹回はおわった、次回でシェルター引き払って街へ行きたいね。
とりあえず手直ししてキャラ一覧を出そうかな。異名その他書いたやつ。
107 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/07/23(土) 13:33:50.55 ID:7WsoKpkU0
異名:黒い剣士 名前:バルト 年齢:17
種族:ジューア 職業:戦士
信仰:収穫のクミロミ

ジューア西部に位置するそこそこ富んだ農村の出身。
終末をきっかけとして家を飛び出し、単身冒険者となった。
出生の関係でクミロミ信仰となっている。
物語の主人公に憧れて装備を黒一色にするなど、少年らしい一面も持ち合わせている。
女慣れてそうな外見に反してなかなかウブ。童貞。

・バルト君はモデルであるガッツさんとは比較にならない程幸せな幼少期を送っています。
悲劇らしい悲劇も終末後の一件くらいなもので、ガッツさんほどやさぐれていませんし、お節介焼きのルビィの影響で結構他人にも甘いです。


異名:真紅の閃光 名前:ルビィ  年齢:乙女の秘密
種族:妖精さん  職業:魔法使い
信仰:収穫のクミロミ

バルトが産まれる遥か前から彼の家を陰から支えていた存在。
家に産まれた子供であるバルトたちをたいそう可愛がって居た。
終末の一件後、村を飛び出したバルトに同行した。
ぶっちゃけ、彼女が同行してなかったら現在バルトは生存していない。

ゲームの妖精さんと違って魔法使いであり、使える魔法も豊富。
ただし遠隔武器は使わないし、バルトがいらないと言うので種も吐かない。

・黒い剣士のお供は妖精と相場が決まっているって事でオパ子をさしおいて仲間に入れたルビィさん。
ところが性格はベルセルクの妖精'sと違ってしっかり者で世話焼きの姉御肌。
彼女が居ないと話が進みません。台詞も彼女が一番多いです。


異名:――   名前:フィアト 年齢:16
種族:ローラン 職業:――
信仰:無のエイス

冒頭で盗賊団に追われていた少女。
両親とは幼くして死別、乞食同然の生活をしている所を奴隷商に捕まる。
そしてその後娼館に買われ下働きをさせられている時にエーテル病を発症。
準備段階の商品が駄目になった事で激昂した娼館の主人に殺されかけ、命からがら逃げ出した。
そして翼を隠して行く宛てもなくふらふらとさ迷って居るところを盗賊に目を付けられ、現在に至る。

体が弱っているせいで力も無く、魔法が使えるわけでもないので戦う力は皆無。
ただし羽根があるので……。

Elonaのマスコット、ローランの少女。ヒロインはやっぱり彼女たちから作ろうと思った。
原作Elonaでの屈強な戦士っぷりは発揮せず、ひたすらヒロインやってもらうためにこんな性格付け。
両親凄惨に死ぬわ奴隷商に捕まって娼館へ売られるわエーテル病発症して娼館の主人に殺されかけるわ盗賊に嬲られるわで一番酷い目に遭ってる子。
名前の由来は某fiatさんですが、フィアはローランなのでちゃんと女の子です。
108 : ◆UV52On/lMo [sage]:2011/07/23(土) 13:39:17.79 ID:7WsoKpkU0
今更ながらなんで中途半端に台本形式にしたのかとちょっぴり後悔。

……まあ おおむねこんなもん。
全然進まなくてホント申し訳ない。

こんな事言うとアレですが書き込み無くてさみすぃ。
なので、書き込んでもらえるようもっと頑張ろうと思います。
それではまた次回。
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/23(土) 13:50:35.78 ID:kNBHg3ALo
フハハハハハ!乙!
楽しみにしているぞ!
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 15:02:38.78 ID:h9/rE+olo
お兄ちゃん!
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/23(土) 15:24:26.25 ID:wbGGteZSo
乙した
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 15:27:55.36 ID:I+dOjPpio
思った主人公若かいと思ったのはやはりガッツさんのせいだなww
そしてこのスレのおかげで、elonaの謎の貝とかのグラフィックって
もしかしてベヘリットが元ネタなのかと言うことにようやく思い至った
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/23(土) 16:46:09.64 ID:QQsaKmBKo
ガッツもあれでまだ25歳前後だけどな・・・・。
114 : ◆UV52On/lMo [sage]:2011/07/23(土) 17:33:34.34 ID:7WsoKpkU0
バイト休憩。
Elona開発版以降は密かにドラゴン殺しも出てくるんだよね。
てかあのグラフォーラムに投稿したの俺だったりするがww
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 17:58:47.57 ID:I+dOjPpio
Ω ΩΩ<ナ ナンダッテー!
そういえばベヘリットのことを「貝みてーなもん」ってガッツも言ってたな・・・

>>113
いやぁ、17だとまだ少年って感じだけど、
25なら青年と言う年なわけで結構イメージも変わってくるなと
言うなれば鷹の団に入る前のガッツと蝕の後のガッツみたいな

というか剣鉄也が18歳とか星一徹が33歳とか知ったときから
俺はもうキャラクターの見た目や声の渋さについては考えるのをやめた
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/23(土) 23:03:05.30 ID:aSG/154Io
お、いいスレ発見
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/24(日) 02:06:37.59 ID:hULn65vJo
元ネタに関してはwiki見たらだいたいわかるんじゃないのクヴェンちゃんモグモグ
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 02:19:03.31 ID:squz01yko
ウィキにベルセルクのことは書いてなかったような気がするが
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/24(日) 03:15:48.01 ID:12cT+yhAO
fiatてSP-2の人かよw
まあ俺も美人だとは思うが

>>113
どう考えてもガッツさん25も行ってないぞ……
ガンビーノの傭兵団を追われたのが11、鷹の団入団が15、脱退18、蝕直前で19、復讐者としての放浪期間が二年で21…それからキャスカとパック連れてその他仲間が増えて一年は経ってるだろうから大体22〜23?
おいおい、老けすぎだろう……?
てかもうそろそろガッツさんに年齢追いつきそうでなんか焦る
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/24(日) 04:42:38.98 ID:vM6hJTaZo
>>119
ガッツが斬り込み隊長やってた時期が18、そしてじ時系列的に鷹の団脱退が19、一年の武者修行後20で再加入して蝕。
そして22でロストチルドレン、その後から現在までで約三年経過と作者がどこかで言ってたはず。
つまり25歳になる。
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/24(日) 04:46:14.11 ID:vM6hJTaZo
現在ってのは、たしか犬鎧で死にかけになって、部分白髪や味覚障害、色覚異常が出始めたあたりだったと思う。
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/24(日) 14:32:45.58 ID:12cT+yhAO
マジか、そんなに経ってたっけ。
思ったより時間経ってるのね。
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/07/26(火) 01:37:48.31 ID:ccNGq3/Uo
エーテル病はその風に直接当たらなくても大気に微量ながら混じり体を少しずつ蝕んでいく設定だったはずだぞ
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/26(火) 05:45:51.09 ID:bL28aurfo
この世界観で果たしてその設定を把握している奴が何人いることやら
125 : ◆UV52On/lMo [sage]:2011/07/26(火) 17:15:05.64 ID:zFZpYwqf0
PCもそうですしね。ネフィア探索中にポーション中毒になったりとか。
ただ、ほとんど勢いで書いてる(その割には遅いけど)ので、基本的には「こまけえこたぁいいんだよ」って事にしといて下さいorz
物語の都合上、エーテル抗体がひじょーに入手困難な貴重品となっているので「風に直接当たらなきゃ大体大丈夫」くらいに緩和しました。
ぶっちゃけメインクエ無視して遊んでるのでストーリーを把握しきっていないという。第二部出たら本気出す。

完結できたら台本形式止めて内容もいろいろ手直ししつつ理想郷にでも投下する予定。
あ、続きはまだです。
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 18:01:18.51 ID:Cz2e9RCjo
お兄ちゃん!
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/26(火) 18:22:52.97 ID:bL28aurfo
お兄ちゃん?
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/07/26(火) 21:35:44.74 ID:EWPD2Enyo
>>125
理想郷!まさかエタったと思ったelonaの作家さんかい?
あれも妖精さんだったし
129 : ◆UV52On/lMo [sage]:2011/07/26(火) 21:43:28.80 ID:zFZpYwqf0
>>128
違いまする。
え、妖精さんのやつあったっけ?
大分前にカオスシェイプが主人公のヤツは見た記憶があるけど……。なんか微妙にエロいやつ。
あとは……なんかプチドリンクみたいなのが出てくる微妙にElonaな現代っぽいヤツがあった気が。
どっちもタイトル忘れたけど。

って、こんなことしてる場合じゃなかった。課題やらねば。
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/07/26(火) 21:48:56.80 ID:EWPD2Enyo
新しいelonaのSSがまたひとつ……

>>129
首を太くして待ってるよ!
131 : ◆0B/w5KTbb. :2011/07/29(金) 11:09:42.26 ID:7mj/KDoAO
>>130
つ 祝福されたエーテル抗体ポーション

未開の地、砂の大地へ向かう列車からごきげんよう!
サンドワームに襲われたら迷わずテレポ杖で逃げるつもりです。
冗談です、鳥取のみなさんごめんなさい。

運転免許を取るため今日から合宿に行くため、二週間ほど間あきます。
携帯から投下出来んこともないですが、貼り付け面倒そうなので。
その間も携帯で書き溜めておきいて、帰って来たら投下しますので。
それではまた。
132 : ◆0B/w5KTbb. [sage]:2011/07/29(金) 11:11:12.16 ID:7mj/KDoAO
t 頑丈なロープ
あなたは首を吊った…
遺言は? 「sageチェック忘れたorz」
133 : ◆0B/w5KTbb. [sage]:2011/07/29(金) 11:14:38.39 ID:7mj/KDoAO
あれ?トリが違う……
こうかな? 違ったらもういいや、帰ってからやる。
134 : ◆0B/w5KTbb. [sage]:2011/07/29(金) 11:16:01.48 ID:7mj/KDoAO
あれ?なんかトリが違う……ど、どっか間違えたか?
こうかな? 違ったらもういいや、帰ってからやる。
135 : ◆i2dUM.GMvI [sage]:2011/07/29(金) 11:22:21.86 ID:7mj/KDoAO
うがー!二重投稿までorz
ホントごめんなさい……
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 12:32:41.11 ID:ciFap4X+o
>>1Qy@!!!Qy@!!!
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 13:59:02.09 ID:VPUM8R7Mo
elonaだと@さんが出てくるだけじゃ・・・
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/29(金) 16:09:42.26 ID:E9cQyFWX0
1回しか出てこないから注意な
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/01(月) 01:18:58.03 ID:Y9lckGy8o
剥製がとれにい
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 21:22:54.24 ID:grU/8SFVo
   △  ¥ ▲
  (  皿 )    >>139
  (        )    マニを信仰するといいマニ  
 /│  肉  │\       
<  \____/  >
    ┃   ┃
    =   =
141 : ◆UV52On/lMo [sage]:2011/08/04(木) 14:41:20.06 ID:/FlRlPbAO
携帯でのトリップテストしつつ仮免受かったと報告してみる。
運転難しい……。

文章の方はと言えばあまり進んでない。
予想してたより時間が無かったのだ……。
効果測定の為に勉強やったり、朝が普段よりも早い上に寝過ごして延長とか洒落にならんからいつもより早寝してるせいでもある。
一番の原因は電車に乗らないからと授業中携帯禁止だからかな。
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/08/04(木) 14:55:39.76 ID:/FlRlPbAO
お、直ってた。
全角半角の違いだったか。
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/08/16(火) 00:54:38.41 ID:0IlAkasto
しえん!
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/16(火) 01:53:08.45 ID:8x+GXkxFo
フハーン
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 02:48:56.39 ID:2zS1ThKDO
フハー……
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/16(火) 07:06:58.04 ID:8fcoZRlAO
久しぶりに起動して緑髪を核ブッパしてきた。
マジ爽快。
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/16(火) 21:37:27.50 ID:p/CcDGDY0
ほしぅ
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/16(火) 22:09:02.26 ID:5nkXPYne0
>>147
「ここでは…保守…いらないよ」
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/16(火) 23:04:49.24 ID:vB07I0Ulo
クミチンポぺろぺろ
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 10:19:36.80 ID:14X5LmaDO
オパ様を信仰してたら願いの杖拾ったしエヘ様像もゲット出来ました!
一生ついていきますオパ様!!!!!
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 15:24:43.40 ID:9MaHEWSs0
>>148 はずかしい//

作者の人時間かかってもいいから続き待ってるよ
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/24(水) 15:33:04.40 ID:g22YlLWso
まだかなまだかな
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 00:34:48.18 ID:8XhJolGDO
フハーン!
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/29(月) 00:07:10.15 ID:S2XzxeeJ0
まだかなー
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/29(月) 00:08:15.61 ID:S2XzxeeJ0
まだかなー
156 :sage :2011/08/29(月) 00:09:42.13 ID:S2XzxeeJ0
さげわすれた
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 12:28:35.76 ID:BE5n0SSDO
△  ¥ ▲
(  皿 )
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/06(火) 16:05:50.75 ID:Et1HCSwso
出たな余分三兄弟
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 08:03:52.22 ID:5Cq/eYkDO
 △  ¥ ▲  がしゃーん
(  皿 )  がしゃーん
 △  ¥ ▲  がしゃーん
(  皿 )  がしゃーん
 △  ¥ ▲  がしゃーん
(  皿 )  がしゃーん
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 08:04:29.11 ID:5Cq/eYkDO
 △  ¥ ▲
(  皿 )
 △  ¥ ▲
(  皿 )
 △  ¥ ▲
(  皿 )
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/16(金) 17:02:14.02 ID:qSZDP1hYo
こういうSSがあると脳内RPの質が向上する→リアルが充実→心が豊かなので性格も良い→彼女ができる
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/17(土) 00:04:11.83 ID:pQbvpBDWo
→結婚→両親共に廃人なので子供がグレる→ハッキングでデータが吹っ飛ぶ→世界が壊れたので死にます
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 23:51:19.93 ID:UAntg88ko
→そんなRPが出来るのはElonaだけ
164 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 01:39:40.31 ID:ebI+/rNs0
投下の兆し!と言って自分を追い込む。
最終チェックしたら投下する。今度こそシェルターとオサラバだ!
165 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 01:53:18.40 ID:ebI+/rNs0
―――グツグツグツ。

火にかけられた寸胴からもわもわと湯気が昇る。
高温で煮込まれた馬骨の白濁した出汁の放つ香りに、三角座りをしていたフィアトの鼻がひくりと反応する。
役目を終えて引き上げられた馬骨、それにこびり付いた肉片から立ち上る湯気に、空腹の少女は思わずゴクリと生唾を飲み込んだ。

芳しき湯気漂う鍋に少量ながら残っていた香辛料と塩が加えられる。
更なる芳香を放ち始めると、くるくると少女の腹から可愛らしい虫の音が漏れ出す。
魔法で火の勢いを調整するルビィがそれに気付いてくすりと笑うと、少女の顔が真っ赤に染まった。

豆と山菜、駄馬肉の切り落としを加え一煮立ちさせた後、バルトは玉じゃくしでスープを少し掬い、口に運ぶ。
そして顔を顰める。どうも味が薄かったようだ。

ルビィ「んん? どれどれ。……こんなもんじゃない?」ズズッ

同じく味見をしたルビィ的には十分だったらしい。
というか、味が薄かろうがなんだろうがもう調味料の類は残っていない。
バルトはしぶしぶと椀を取り出し、玉じゃくしでなみなみとスープを注ぐ。
肉と山菜を心持ち多めに。
166 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 01:56:42.90 ID:ebI+/rNs0

バルト「ほらよ」ヒョイ

視線は既に釘付けである。差し出された椀を食い入るように見つめながら両手で受け取る。

フィア「あ、ありがとうございます」

受け取った椀を見つめぷるぷると震えるフィアトを後目に自分用の椀とルビィ用の小皿にもスープを注ぎ終えると、
どっかりと床に腰を下ろして椀に口をつけた。

お祈りもせずに食べ始めたバルトを白い目で見つつ収穫の神に祈りを捧げたルビイが小さなスプーンでスープを掬い始めるのを見て、
半ば固まっていたフィアトがやっと動き出す。

おずおずと椀を持ち上げ、ゆっくりと口元へ運ぶ。


フィア「……」ズ


馬の骨と肉から染み出した出汁とほのかな塩味が広がる。
何より暖かなスープが喉を下り、胃へ満ちてゆく感覚がフィアトの頬を緩ませた。


フィア「…………」ズズッ


再びスープをすすり、スプーンで肉や山菜をかき込み、フィアトは静かに感動する。
頬を高潮させ、潤んだ目を細めながら咀嚼する。


フィア(――おいしい)


こんなにも暖かな食事はいつ振りだろうか。
胸に満ちる幸福感を噛み締め、少女は名残惜しむように肉と山菜を嚥下した。





バルト(……味がしねぇ)

作った本人には不満があったようだが。
167 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 01:58:50.56 ID:ebI+/rNs0
十数分後には鍋の中身は半ばまで無くなっていた。
飢餓状態が続いたせいか、胃袋が縮んでいるらしいフィアトはスープを二杯ほど飲んで満足してしまった。
なので残りは殆どバルトが平らげたものだ。

水分が抜けてガチガチに硬くなっていた為に誰も食べなかったパンをスープに浸して柔らかくしながらかじるバルトに、
至福の表情を浮かべるフィアトが話しかけた。

フィア「バルトさんって、料理もできるんですね」

バルト「……まあな」

倒した魔物の生肉にかぶりつくようなワイルド過ぎる冒険者は割と多い。
そうでなくとも干し肉などの保存食ばかり食べて調理しない冒険者は結構な多数派だ。

ルビィ「バルトの家は割と富んだ農家だったからね。生肉とかになかなか慣れなかったから自然と覚えたのよ」

アタシは体型的に手伝いくらいしかできないし、と笑う彼女。

カチャリ、と食器が鳴る。
バルトも食べ終えたらしい。

胃が縮み切っているフィアトとそもそも容量が小さいルビィは少量しか食べ無いので、鍋にはそれなりの量のスープが残っている。
168 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 02:00:37.96 ID:ebI+/rNs0

バルト「飯も食ったし、そろそろ寝るぞ」

ルビィ「そうね、フィアちゃんの事もあるし早めに休みましょうか」

バルトは鍋に蓋をすると、布で軽く拭った食器をバックパックへ仕舞う。
代わりに対冷ブランケットを取り出すと一枚をフィアトに放り投げた。

慌てて彼女がソレを受け取るのを後目に、彼は壁を背に片膝を立てて座り込む。

バルト「物資も残り少ない。明日中には街まで移動するからしっかり身体を休めとけ」

フィア「あ、はい。……お、おやすみなさい」

返事をしつつ彼女がその場でブランケットにくるまって横になると、ルビィは天井に吊られた魔力式のランタンの明かりを弱めた。

ルビィ(全く、無駄にカッコつけちゃってからに)

壁際に座り込んで目を瞑るバルトに、彼女は小さくため息をついた。
ちなみに安全地帯であるシェルターで眠るとき、彼は普段普通に横になって眠る。

ルビィは天井から戻るとフィアトのブランケットに潜り込んだ。

――――――
――――
――
169 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 02:04:15.56 ID:ebI+/rNs0

――
――――
――――――

――朝。
魔力の結晶が尽き、暖房が停まったシェルター内にはひんやりとした空気が漂っていた。

バルト「……」モゾ

ランタンの薄明かりの中、定刻通りにバルトが目を覚ます。
彼は小さくあくびをし、手の平を頭上で組み軽く伸びをすると、立ち上がろうとした。

バルト「……ああ?」

膝に小さな違和感を覚え、立ち上がろうと入れかけた力を抜く。
おもむろに視線を下ろした彼は思わず目を見開いた。
170 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 02:05:46.93 ID:ebI+/rNs0

フィア「すぅ……すぅ……」

驚き硬直する彼の膝を枕に、穏やかな表情をしたフィアトが眠っていた。

ルビィ「しーっ」

バルトが思わず立ち上がりそうになるのを、眠れる少女の小さな胸に抱えられたルビィが、口許に指を当てて制した。

ルビィ「夢見が悪くて朝早くに目が覚めたみたい。それでこっちに来たのね」

バルト「おい、んな事よりどうすんだコイツ」

ルビィ「膝くらい貸しといてあげなさいよ、減るもんじゃないし」

何やら焦った様子のバルトに、ルビィは欠伸混じりにそう返す。

ルビィ「……ずっと一人だったから人肌恋しいのよ、きっと。
    色々話して多少は打ち解けたとはいえ、会ったばかりの男の股ぐらで安心感を得られるんだからよっぽどねぇ」

バルト「無防備にも程があるだろ」
171 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 02:08:24.08 ID:ebI+/rNs0

小さな妖精は口許に手を当て、くすくすと笑う。

ルビィ「シャイで奥手な童貞のアンタだから手を出される心配も無いと無意識に悟ってるんじゃないかしら」プププ

バルト「てめっ……!」ガッ



フィア「……ん」モゾ…



話し声に反応したのか、動きに反応したのか。眠れる少女が身じろぎした。
今まさにルビィに掴みかからんとしていた手は虚空で止まる。

フィア「……ふにゅ?」

薄ぼんやりと開けられた少女の目が、自らの胸元(に抱かれているルビィ)へ差し出された手を捉えた。

フィア「……」

バルト「……」

二人の目と目が合う。
彼女の意識がはっきりするとともに、彼女の目にも意思が宿ってゆく。
やがて、状況を理解したフィアトがうっすらと頬を染めながら呟いた。

フィア「ええと……小さい、ですよ?」カァッ

バルト「違ぇよ」

その良く分からない返答に、バルトは思わずツッコんだ。

172 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 02:09:38.42 ID:ebI+/rNs0

――からん。空になった鍋へ、やや乱暴にお玉が投げ込まれる。

ルビィ「ふー、食べた食べたー」

フィア「ほわぁ……」

駄馬肉スープの残りを利用した麦粥を食べ終え、膨れた腹を擦りながら寝転ぶルビィ。
昨夜よりもやや多く胃に入れたフィアトも、至福の表情でほうけている。

鍋と食器の汚れを布で拭い取りバックパックに突っ込むと、バルトは立ち上がって鎧を身に着け始める。

バルト「少ししたらシェルターを引き払って街道に向けて出発する。ぼぉっとしてねーでお前らもそろそろ準備しとけ」

バルトがそう言うと、ほうけていたフィアトが慌てて立ち上がる。

フィア「す、すみませんぼおっとしちゃって。えっと、街道に出るなら翼を隠さなきゃ……」

数少ない自分の荷物から予備のベルトを取り出すフィアトの肩にルビィが座る。

ルビィ「ねえフィアちゃん、翼の事はちょっとアタシにまかせてくれない?」

フィア「え?」

その申し出に、フィアトがきょとんとした表情を見せると、ルビィがくすりと笑う。

ルビィ「昨日言ったでしょ? インコグニートは得意だって。じゃ、まずは……」

173 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 02:12:05.83 ID:ebI+/rNs0

フィア「あ、あの……本当に大丈夫なんですか?」

大きく開けたローブの背中からは、折り畳んだ翼が露出している。
付け根と半ばを布の帯で軽く縛って固定しただけのそれに、フィアトは酷く不安そうな顔をする。

痛みを堪え、堅い皮のベルトで幾重にもギチギチに締め付けた上で分厚いローブを被って誤魔化していた彼女にとって、
この軽装は心許ないものであった。

ルビィ「大丈夫大丈夫、おねーさんに任せときなさい」

そんな様子のフィアトに向けてルビィが自信に満ちた笑みを浮かべる。

ルビィ「それじゃ、ちゃっちゃとやるわよ。……《インコグニート》!」キュイーン!

鎧を着け終えたバルトと不安そうなフィアトが見つめる中、ルビィが呪文を唱えると淡い光が少女の小さな背中に鎮座する諸悪の根源を包み込んだ。




フィア「…………」
174 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 02:12:51.19 ID:ebI+/rNs0




フィア「…………ぁ」



175 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 02:20:40.21 ID:ebI+/rNs0

フィアトの蒼い目が大きく見開かれる。
震える手で、自らの背中をぺたぺたと確かめるように触った。

――ない。

幼い少女を長年苦しめてきたあの忌々しい翼は、確かに無くなっていた。

ルビィ「どう? うまく隠せてるでしょ?」エヘン

確かめるように背中を擦るフィアトに、得意気な笑みを送るルビィ。

フィア「翼、消えた……」サスサス

ルビィ「認識を歪めてるだけだから実際に消えた訳じゃないけど、ちょっと触ったくらいじゃ分からないハズよ」

翼がある筈の場所を不思議そうに擦るフィアト。

ルビィ「その上から外套でも羽織ればちょっとやそっとじゃバレないわ。ただし、大幅に形状が変わったら誤魔化し切れなくなるから、
町中では翼を広げちゃダメよ?」

ルビィが人差し指を立てて注意すると、フィアトは静かに頭を下げた。

フィア「……はい、ありがとうございます」



フィア「本当に、ありがとうございます……」ポロポロ

176 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 02:22:20.96 ID:ebI+/rNs0

フィアトの頬を暖かいものが伝う。

長年彼女を苦しめていた枷が、仮初の物とはいえ外されたのだ。
零れる涙を拭いもせずに感謝の言葉を伝える少女に、妖精は慈愛に満ちた表情を浮かべる。


ルビィ「もう、ホント泣き虫さんね。……ごめんね、ホントはこんな幻影じゃなくてちゃんと治してあげたいんだけど」

フィア「いいえ、十分です。翼が見えなければ、差別を受けることもありませんし」

フィアトは涙を拭うと、花の咲くような笑顔を浮かべた。その笑顔に陰りはない。
翼が生えたあの日以来、初めて咲いた心の底からの笑顔であった。

だが、あくまでこれは呪文によるものだ。いつか彼女がこの病から真に開放される事を二人は切に願った。


バルト「それじゃあ、街道へ出て街へ向かう。それなら街中を堂々と歩けるだろ」


フィア「……はい!」

三人はシェルターを引き払うと、街道を通りメルカーンを目指す旅路についた。
177 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/23(金) 02:35:35.77 ID:ebI+/rNs0
初期少女可愛いよ初期少女。
なんか異様に泣き虫な子になっちゃってますが、主に僕の趣味でございます。
うれし泣きしちゃう姿も好きなんだ。逆の涙も興奮するけど。

てかやっとシェルター抜けたー!!!

あと長らくほったらけにしてごめんなさい。あと免許無事一発で取れました。
エウダーナプレデター二盾格闘とかやったりだらだらしたりElonaしたりバイト行ったりダラダラしたりしてました。

長い休みはヤバイね。すっかり*堕落*してしまった。
何もなせず、成さず。ただ漠然と寝て起きてPCしてダラダラして、バイト行っての繰り返し。

これが書けなかったのは主に電車移動時間や授業という逃避エネルギーの発生源が無かったからです。
続きはまあちょくちょく書き始めてるので近いうちに。

それでは、ご!
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/23(金) 09:18:10.43 ID:yb2wTjAro
おつおつ
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/23(金) 10:46:47.71 ID:geAT2G6to
続きキテタ━━(゚∀゚)━━!!!
1さん乙だよ!だよ!

フィアちゃんかわいいな
なでなでしたくなるね
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/23(金) 20:29:39.84 ID:AXRc6i6io
た、種は!?妖精さんが種をぷりっとおああ

乙です
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/09/24(土) 13:56:34.98 ID:JaZCpaVAO
種は必要とされてないから吐かないとか>>107で言ってた
コロコロ居場所変わるから育てる暇が無いんじゃね?
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/24(土) 23:49:17.95 ID:jqz3XCYko
>>181
本当だ…リアルタイムで一度読んでそれっきりだから忘れてたよ
恥ずかしくて死ぬう!
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/25(日) 19:11:48.82 ID:21RjeJwOo
クミ様信仰したことないけど、妖精さんの吐き出した種を食えば間接・・・ゴクリ
184 : ◆i2dUM.GMvI [saga]:2011/09/28(水) 20:36:06.24 ID:1iollwDAO
ご!
バイト中だけど書き上がったので今晩中に仕上げて投下すると宣言する!
185 : ◆0B/w5KTbb. [sage]:2011/09/28(水) 20:37:16.65 ID:1iollwDAO
トリをまちがえただと……!
次間違えててもしーらないっと!
186 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/29(木) 00:10:46.62 ID:VGfxVw1d0
日付変わりましたが、ご!
やはりトリ間違えてたか……携帯だとなんか毎回間違えるな。
だれもいないようでさみすぃけどそろそろ投下します。荒いし短い番外編的なアレだけど。
187 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/29(木) 00:14:33.36 ID:VGfxVw1d0
=???=

虚空に現れた黒い裂け目が空を割ると、きらきらした光の粒子が周囲に舞った。
火柱が雲を衝く。
空の亀裂から地獄が溢れ出している。

気付けば目の前では小山のような黒い竜がダレカを貪っている。
ダレカは必死に何かを叫んでいる。

――きこえない、こわい。
188 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/29(木) 00:15:42.91 ID:VGfxVw1d0

耳を塞ぎ目を背けた先には、名状し難い姿をした異形のナニカが火にまかれて踊り狂っていた。

肥大し、ただれた顔が熱で泡立ち、強固な甲殻を持った胴が焼けてひび割れる。
それでも殆ど炭になった唇を震わせ、ナニカはわたしに向かって何かを訴える。
液体を滴らせながら黒焦げの手をわたしに差し出す。

――わからない。わかりたくない。

ただただ恐ろしくて。
ただただ悲しかった。

――――――
――――
――
189 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/29(木) 00:20:11.66 ID:VGfxVw1d0

「…………っ」

ぼやけた視界に、無機質な天井が目に入ってきた。
燃料が尽きかけているのか、温風を弱々しく吐き続ける空調機の音が辺りに響いている。
胸元に感じる微かな重みに目を向ければ、寝息を立てる小さな妖精――ルビィさんの姿が見えた。

しばらくの思考の末、わたしはあの日の夢を見ていたんだと気付いた。

「……はぁ」

小さく吐息を吐き、昨日あった出来事を思い出す。
いつものように街道付近の平野に生えている木から木の実をもいで食べていたら盗賊に目をつけられて。
何時間ものあいだ石をぶつけられながら散々追い回されて。
今度こそもう駄目かな、なんて思ってたら捕まってしまって。

それから――バルトさんたちに出会った。
190 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/29(木) 00:26:22.59 ID:VGfxVw1d0
壁際に腰掛け眠っているあの人の姿に、わたしは胸の高鳴りを感じた。

朦朧とした視界の中で見たあの人の戦う姿は、まるでわたしを迎えに来た死神かなにかのように思えたのだけれど。
そんなあの人たち助けられて、介抱されて、暖かいスープを飲ませてもらって、こんなわたしを受け入れてくれて……。
本当にうれしかった。

ルビィさんの言葉を思い出すと、胸の奥がじんわりと熱くなる。
こんな気持ちになれたのは、あの日以来だ。

「ううん……」

胸に抱いたルビィさんがうめいた。
無意識に抱きしめる力が少し強まったのか、と慌てて力を緩める。幸いにも、ルビィさんが起きた様子はなかった。

ふと見ると、バルトさんのブランケットがずり落ちているのが見える。
わたしはルビィさんをくるんだブランケットごと立ち上がると、側に行って膝をつき、バルトさんのブランケットをかけ直してあげた。
191 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/29(木) 00:32:53.18 ID:VGfxVw1d0
「……ふふ」

浅く寝息を立てているバルトさんの顔はを間近で見て、思わず頬が緩む。
起きてる時はちょっと怖い顔だけど、寝ているときの穏やかな表情はなんだか可愛らしい。

そういえば、二人ともわたしの歳を聞いてびっくりしてた事を思い出す。
わたしはあの日から背もあんまり伸びてないし、無理もない気がする。
でも実はわたしもバルトさんの歳にびっくりした。
てっきり、二十代半ばくらいだとおもってたから。

「……ふぁ」

小さくあくびが漏れる。
……まだまだ疲れが残っているみたい。目蓋がとても重かった。
わたしはそのままバルトさんの膝を枕に横になる。
怒られるかな? なんて思いながらも、わたしは目を閉じて睡魔に身を任せた。
192 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/29(木) 00:33:27.66 ID:VGfxVw1d0


明日も、どうか幸せな日でありますように……。


193 : ◆UV52On/lMo [saga]:2011/09/29(木) 00:42:37.43 ID:VGfxVw1d0
はい、>>169の少し前あたりの出来事をフィア一人称視点で書きました。
てか一人称って難しいね。一人称で書いたの二回目くらいだわ。
だからかしらんけど読み返すと凄く荒い。あと短い。
もうちょっとちゃんと手直しすればいいかと思ったけど時間かかりそうだったからやめた。
ちゃんと書き直すのはいつか理想郷への再投下のときにする予定。

さて、次回はメルカーンの街から始まります。
それでは!
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/29(木) 07:06:49.87 ID:4/Ofv6RXo
おつおつ!
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/29(木) 08:50:57.62 ID:xmiuGjMIO
楽しみにしとるでな!
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/10/06(木) 21:02:58.68 ID:z8Tv6j2To
乙!!
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 00:37:49.07 ID:zWrISC/Uo
まだかなまだかな
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/19(水) 19:18:34.80 ID:7nMMhqK5o
まってぅ
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/23(日) 00:28:07.05 ID:pCsP40Y90
ずっとずっとずっとずっと待ってぅ
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/27(木) 20:50:38.98 ID:vt5d9+7fo
まだー?
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/30(日) 00:06:42.28 ID:PZEe35ijo
おーい
帰ってきて〜
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]:2011/11/01(火) 19:51:24.17 ID:vEKyLA+Wo
俺は待ってるからな!

サーバを移転しました@荒巻 旧サーバ:http://vs302.vip2ch.com/
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) :2011/11/04(金) 22:16:40.39 ID:CxidGLxeo
まだですかー
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/14(月) 22:10:07.19 ID:fHyuQLgJ0
待ってるよ
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) :2011/11/15(火) 14:30:55.34 ID:+ROSquGIO
全く関係無いけど
核P-MODELいいよね
>>1はやっぱり師匠が好きなのかね
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方) [sage]:2011/11/17(木) 18:33:38.99 ID:HMd3lDkEo
えーてぅ製ゔぃんでーぅくろーく羽織ってまってぅ
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/28(月) 21:51:58.56 ID:8hiHwzPCo
ま…まだか…まだなのか…
。・゜・(ノД`)・゜・。
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(山口県) [sage]:2011/12/01(木) 00:47:36.25 ID:rtYJ6rex0
ここの妖精さんは小さいんですね
うちの妖精さんは180cm90kgの頼もしいヤツです
交換してください
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(埼玉県) [sage]:2011/12/03(土) 21:37:22.08 ID:ycXOASMAo
>>208
デカすぎワロタ
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/06(火) 22:26:30.17 ID:0l6iAyht0
少女のエーテル病か…
トラウマが蘇る…
211 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 11:21:39.24 ID:FE1yhXz10
そろそろエーテルの風が吹くな・・・
212 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/14(水) 15:55:04.05 ID:9ha93heW0
>>210
おい、やめろ
やめてくれ…
213 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/16(金) 19:24:38.77 ID:lG/PWZLI0
>>210
それって少女の日記?
あれどっかにまとめてないのかな?
214 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 23:38:42.59 ID:GY6CHtA8o
まだ帰ってこないなぁ…
215 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/23(金) 06:17:17.77 ID:QVD/fAII0
>>213
まとめは見たことないね
一晩であれだけ書くんだから、またどこかで書いてくれないかな
216 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 21:41:31.29 ID:I6BZwLdzo
>>213>>214
何それkwsk
217 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 22:51:19.74 ID:+E3XtXNSo
>>216
蛇足ながら解説すると
「elonaってフリゲやってたら妹と気持ちいい事できた」っていう
8月15日にたったVIPのスレに一晩で投下されたSSのことだよ
よくも悪くもスレが騒然となった
SSとしては悪くない出来だったと思う
218 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 12:26:24.64 ID:XMsEy1hh0
>>216
一応閲覧注意
即興でああも書けるものなのか…
219 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 23:46:15.19 ID:uGO4p6BFo
あれは以前から投稿者のノリが気持ち悪いと言われてたしな
別に悪いわけじゃないから誰も何も言わなかったけど、なんか男子校に女が紛れてきた感じだった
220 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 10:20:17.61 ID:D3Zg349/0
>>219
そう思ってるのはお前だけじゃね?
VIPなら遠慮なく叩かれるだろうし

それよりも続きはよ
221 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 14:31:07.30 ID:j5/8qy4ao
俺だけじゃないから叩かれて騒然となったんだって…

続きマダー?
222 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 15:42:30.41 ID:Vj+4Bh9G0
>>221
あれって偽者騒動だぞ
223 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 16:27:22.81 ID:D3Zg349/0
>>221
叩いてる連中は相当キモかったし、他の住人に叩き返されていたぞ
elonaSSが増えるチャンスだと思ったのにな
他にも妹のエロSSを書いてくれる人がいたのに…
224 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 10:49:25.17 ID:KZf5Lovw0
>>221
自治厨はVIPから出て行け
この糞ゆとりが
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