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めだか「球磨川がカッコよすぎて生きるのが辛い……」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 00:23:51.33 ID:K10PeDSAO
【二○XX年 某日】




「………………あまり、こういうことは聞きたく無いのだが、
貴様、それでも人間か?」

「もちろん、俺が人間だ」

「………そうか」

「!!」

「だったら私は、化け物でいいよ」
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さくらみこ「インターネッツのピクルス百科辞典で」大空スバル「ピクシブだろ」 @ 2024/04/13(土) 20:47:58.38 ID:5L1jDbEvo
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暇人の集い @ 2024/04/12(金) 14:35:10.76 ID:lRf80QOL0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/07/08(金) 00:24:12.25 ID:RxtFtWzHo
        ,,、_
.     ,,''´o ̄ ヽ
     il  i__  _ l
      {{‐'(・)Y(・Y{
.      !l_l__V^`r'/
      ~lr、i_ニ_l,'
  ,. r-‐‐]l===l[‐--,r- 、
  〉、l!   `Y´o  l!゙, '〈
. // 〉、__l__/il〈. ヘ
// /! } ,'´ ̄`ヽ_{ ハV_,ヘ
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 00:37:32.44 ID:K10PeDSAO
【二○XX年+一 某日】

「………………あまりこういうことを聞きたくないのだが、
貴様、それでも人間か?」

「もちろん、俺が人間だ」

「………そうか」

「!!」

「だったら、私はーー」

『めだかちゃんひさしぶりっ。僕だよ』
目の前の自称を王よりも、背後から聞こえてくる「何か」の声を聞いてそちらを向いてしまう。

少なくとも、目の前の王を名乗る男からは目をずらしてはならなかったはずだ。

にも関わらず、振り向かずには入られない。






「ーーーーっ、球磨川っ…!?」






これは箱庭学園でおきるこれからのことーー








という訳でめだかボックス七巻からの再構成ものです。

以前書いた話とは真逆の展開かもしれません。

SSは二回目です。

みんな、仲良くしてね
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/08(金) 00:38:43.78 ID:UlWsL709o
期待
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 01:05:29.23 ID:K10PeDSAO
【球磨川禊の建て前】

こういうことを言うのは信じられないかもしれないけど、

『めだかちゃん!! そういう事言うなよ!! 幸せになるんだろ? 自分を化け物なんて言っちゃ駄目だよ!!』

「なんだ、貴様は? とりあえず、『平伏せ』」

『……えっ?』

わおっ、地面とキスをしちゃった。初キッスが鉄の味だなんて、僕らしいかな。

「……つまらん、雑魚か、さて、黒神?」

ズボンを払いながら立ち上がる。

「……貴様、どういうことだ?」

『ん? んー、何を言ってるかは分かんないけど、いくら僕が駄目な人間だからっていつまでもひれ伏しているわけないじゃないか!!』

「……そういうことではないのだかな、まぁ、いい。もう一度『平伏せ』」

また、地面とキスをする。セカンドキスも地面だなんてやだなぁ。なので、僕は平伏そうと思ったけど止めた。

二回も同じことをするなんて流石にジャンプ的にも微妙だしね。

あれ、これ、ジャンプだっけ、まぁ、後で考えればいいや。

『非道いや、王土君!! 友達にそんなことを強要するなんて!!』

「なっ!? どういうことだっ! 王たる俺の!」

一歩ずつ王土君に近づく。

「『平伏せ!!』『平伏せ!!』『平伏せ!!』『平伏せ!!』『跪けっ!!』」

『んーと、何ていうか王土君、君ってさ

王、王、言ってるわりには三下だよね』

「〜〜〜〜っ!! 貴様!!」

腹を蹴られて内臓が潰れる。足を蹴られて、複雑骨折する。腕が少し千切れて、骨が見える。頭を潰されて思考がーー続く。

『もう、やめてよ、王土君!! 僕は君たちの喧嘩を止めに来たんだ!!』

「なんだ貴様は!! 化け物かっ!!」

尻餅をつき、怯えている。

『違うよ、僕は人間だよ』

「っ!! 貴様のその異常! 徴税す……う、うわぁぁぁぁぁぁ」

腕を伸ばした瞬間、叫びだす。そして、手を離し、彼はいった。
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 01:27:06.70 ID:K10PeDSAO
「冗談じゃないぞ!! あんな無【闇】を!!
あんなとりかえしのつかないものをお前は俺に渡そうとしたのか、お前は!?

お前は人間を何だと思ってるんだ!!

このっ…化け物がっ!!」

『??? 言いたいのはそれだけ?』

「…俺の負けだ。 偉大なる俺は二度と王を名乗らん。

フラスコ計画も今日を持って凍結する。

だから許してくれ」

『??? んーと』

「…………行橋と古賀の命は俺が保証する。

これまでフラスコ計画が犠牲にしてきた者達にも出来る限りの保証をしよう。

たからーー許してくれ」

『??? んっとねー』

「…………! 『言葉の重み』も『理不尽な重税』も永久に封印する!

今後、絶対に、悪事は働かないと誓う!

だから、許してくれ」

『??? あのさー』

「…………なぜ、貴様は納得をした顔をしない!?

それ以上、俺にどうしろと言うのだ…!!」

『いや、別に僕にはよく分かんないんだけどさ。

とりあえず、反省をすればいいんじゃない?

とりあえず、あれこれする前にさ、

悪いことをしたら

ごめんなさい

するんだよ』

「」

王土君はその場で正座をする。

「ごめんなさい。」

『これにて一件落着ゥ!








とはいかないみたいだね? めだかちゃん?』

まるで僕が親の仇とでも言うのかい?
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 01:30:19.10 ID:K10PeDSAO






case1 黒神めだか




8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 01:53:39.80 ID:K10PeDSAO
あの日、起こった出来事はあまりにも疾風怒濤だった。

私は今日も生徒会室で執務をこなしながらその『出来事』を考える。

仮に、私があそこで都城を改心させたとしても結果は何も変わらなかっただろう。

目的通り、計画は凍結した。都城も改心した。

しかし、

『なんだか、まだ納得していないみたいだね』

「……当たり前だっ!! 何であそこで貴様が入ってきた!」

『めだかちゃん、女の子が殴り合いなんかしちゃぁ、いけないよ』

「〜〜〜〜っ!!」

頬に熱が籠もる。こいつはあれから三日の間、毎日、こうやって、私の下で過去に何の諍いも無かったかのように、普通の先輩と後輩のように語りかけてくる。

『ん、照れてるの? なんキュンくらい? あ、ちなみに百キュンくらい溜まると片思いするらしいよ。

ま、嘘なんだけどさ』

「生憎だか憤怒で顔が鬱血して死にそうだ」

『残念だな。でも、そうやって軽口を叩ける程度に仲良くしてくれるんだね』

「軽口? 違うよ、球磨川、これはある意味、呪詛だ。貴様に対するな」

『何だか、おっかないなぁ。めだかちゃんが望むように「改心」したのに何が不満なのさー』

唇を尖らせる仕種すら腹が立つ。

「……何がっ、改心だっ!! 貴様のその態度のどこに過去の反省がある」

『反省してるよ? だから僕はもう好きな子の顔を剥がしたりなんかしないよ』

「…………っ!!」

私は立ち上がり、執務室を出る。こいつを追い出すのは出来ない。

なぜなら、直々に、堂々と、正面から、目安箱を利用してきた。

『だからさ、そろそろ仲直りしないかい? めだかちゃん?』





【黒神めだかちゃんと仲直りがしたいです。

三年−十三組、球磨川禊】
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 02:22:42.73 ID:K10PeDSAO
『んじゃ、僕も手伝うね』

野球グラウンドの草むしりをしている所にあいつは来た。一週間、毎日だ。げんなりする。

「……私、一人で十分だ」

『じゃあ、僕は二分くらいだから十二分だね』

くだらない言葉遊びだ。

『うーん、そうだ!!』

どこかに携帯をかけ始める。

『めだかちゃん、業者を呼んだからもうだいじ……』

こめかみに青筋が立つ。

「貴様っ!! 予算は最初から決まっておるのだぞ!!」

『意外とケチくさいんだね、箱庭学園って』

溜め息混じりに携帯を出し、さっきの依頼をキャンセルしている。

『んじゃ、一気に爆破でもすればーー』

「なんで、貴様はそんなに発想が残念なのだ!! 私達の手でやるからこそ、達成感があり! 意味があるのだろうが!」

人差し指を球磨川の額に何度か突き刺し(あくまで少し赤くなる位の力で)ながら私は憤る。

『ふーん、そういうものなのかー』

「貴様は全うに生きてきてないのがこれで証明されたな」

『あははー、非道いや、めだかちゃん』

そして、ぶちぶちと草をむしる。球磨川も喋らず黙々と。

「……そういえば、プラスシックスと負け犬軍団についてなんだが」

『んー?』

「まるで何かに怯えているらしい? 知らないわけないよな。球磨川?」

何せ、こいつは激戦区であったらしい場所を堂々と通り、エレベーターで降りてきたのだ。

接触していないわけがない。

『んーと、知らないなぁ。



と言うのは嘘だよ』

「また、貴様はっ!! 縋りたくなるような嘘を!!」

怒りで草を抜く力がます。ぶぢぃ、ぶぢぃ!!

『あはっ、それって今の僕を信じていたいってこと?』

羞恥に頬が赤くなる。

「そ、そういう訳ではない……わけでは無いのだが。あ、あれだ。『貴様が改心したかも』という可能性を捨ててないだけだっ!! 期待などするなっ!!」

『えっ? めだかちゃんってツンデレ?






んー、でも、聞いたらきっと後悔するよ』

私は草を強く抜くことで聞く意志があることを肯定した。
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2011/07/08(金) 02:33:11.25 ID:cERscQwAO
下条さんの人?
違ったらめんご
期待してる
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 02:47:43.45 ID:K10PeDSAO
『んっとねー、簡単に言えば僕が死んじゃったからじゃないのかな?』

「…………どういうことだ?」

『だから文字通り、僕は何回も死んじゃったんだよ。その度に彼女と会わなきゃならないのが苦痛だけどね』

何を言っているのだ、こいつは?

『あははっ、気にしないで。めだかちゃん。






でもね、彼らが僕(弱者)を蹂躙して殺した。それは本当にあったことなんだよ』

「……それも嘘なのだろうが」

いつの間にか私は草を引き抜くのを止めて球磨川の顔を見つめていた。

『嘘じゃないと言っても信じて貰えないんだろうな。




ただね、めだかちゃん。人は平気な顔をして人を[ピーーー]ことができる。

けれど生き返る化け物を相手に平気ではいられない。

きっと壊れて、泣いて殺し続けるんだろうね』

「…………ふん、貴様の戯れ言はうんざりだ。プラスシックスと負け犬軍団の件がある限り私は貴様を信用できない」

『裏を返せば信用したいと言ってるようなもんだよ。めだかちゃん。




だけどね、僕がもし真実を見せるとそれはめだかちゃんの終わりの始まりでめだかちゃんの夢の終わりなんだ』

「……ふん、まぁ、いい。そろそろ時間だ。貴様のせいで十分どころか、三分も終わらなかったではないか」

私は夕焼けが沈む方向にある壁掛け時計を見て告げる。

『めだかちゃんが質問したのにねぇ』

「う、うるさいっ!! 貴様が正論を吐くなっ!!」

『めだかちゃん、僕にだけ理不尽すぎない?』

「そ、そんなことはない」

『差別するなよ……っては言わないよ。それって特別って証だからねっ!』

「〜〜〜〜っ、貴様はっ!!」

私は奴の顔を見たくなくて、さっさとグラウンドを去った。
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/08(金) 02:54:27.10 ID:l3dLQxg5o
善吉・・・
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 02:58:04.42 ID:K10PeDSAO
っと一旦、投下中止します。

>>4

頑張ります。フンス

>>10

ありがとうございます。

あっさりばれました。三日は隠し通せると思っていた。そういう時期が>>1にもありました。

以前

下条「……はぁ、不幸だ」-SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1309290091/

を書かせて頂いた>>1です。

今回もよろしくお願いします

と、いうか。

下条スレは依頼出したんですが削除されてなく新スレ建ててよかったんでせうか。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 02:59:34.40 ID:K10PeDSAO
>>12

善吉ちゃんはちょっと忙しいのです。
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/08(金) 03:16:05.46 ID:DvdTiRmAO
やっぱりお前か九州ww

てか球磨川(マイナス)なら最優先で善吉は止めにかかるだろ
先輩だろうと教師だろうと容赦出来ない番犬だぞ、千敗しようが凶人になろうが汚れを厭わない番人だぞ
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [saga_sage]:2011/07/08(金) 03:20:10.80 ID:K10PeDSAO
テイルズのマイソロジーのラスボスを倒す為に二時間(レベル上げ)とったつもりが試しに挑んであっさり倒したので続き投下します。

まじちね、死ねじゃなく、ちね とかボスに呟いたのは今となってはいい思い出です。


投下間隔やらネタとか考えればよく考えれば下条と被ってますね。
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 03:23:05.54 ID:K10PeDSAO
>>15


んと、善吉ちゃんの件は本当に忙しいことにしといて下さい。



今後の展開に全く、関係ないんだからね。

いいか、絶対に関係ないんだからね。

いいか、絶対なんだからね!!
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/08(金) 03:31:42.89 ID:DvdTiRmAO
>>17
『そうだよね!僕は1を信じるよ!』

『このスレでも下条みたくなったら』

悲しいなぁ…

『なんてね、ははは』
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 03:39:32.37 ID:K10PeDSAO
【閑話休題】

『ん、善吉ちゃんじゃないか。おーいっ!!』

「球磨川っ!! 今までどこにいやがった」

『んと、めだかちゃんとエロ本、買いに行ってたんだよ』

「……どこからが嘘だ?」

『もう、善吉ぃ!! 幼なじみの言うことが、信じられないの!!』

「お前と幼なじみになった覚えはねぇよ!! 毎日、毎日、生徒会室に来やがって!!」

『それは善吉ちゃんの情けない姿が見たいからだよ。



なーんちゃって、でも、さっきの話なんだけどめだかちゃんと一緒にいたのは、本当だよ?

それに堂々と高貴ちゃんを尾行させといてそれは非道いんじゃないかなぁ?』

「…………」

『めだかちゃんも気づいてるし高貴ちゃんも隠すつもりは無いみたいだしね。

そんなに信用がないかな』

「当たり前だ。例え、めだかちゃんが許しても俺はお前を許さない」

『へーぇ、こうやって立っているだけで精一杯なのに?』

「関係ない。俺はお前が嫌いだ。だから先輩後輩の関係や友達なんて、絶対になれない」

『善吉ちゃんらしいね。

無理をせず、自分らしさを誇ろう。きみはきみのままでいいんだよ


って言おうと思ったけどやっぱ、やめた。善吉ちゃんはいつだって真っすぐだからね』

「けっ、いいか。球磨川。俺はめだかちゃんを絶対に守る、守り抜いてみせる」

『…………まぁ、いいや。言いたいことは特にないし。

んじゃ、また明日とか!』

「一昨日きやがれ!」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 03:42:33.77 ID:K10PeDSAO
善吉との対立は案の定ばれてーら状態でした。

最低限の手は生徒会も打っているようです。

あの日の話は別の機会に。


さてめだかちゃん編続き投下再開します。
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/08(金) 03:43:09.42 ID:gNIe5zPDO
クマー気持ち悪い…
原作と変わらず気持ち悪い…
そこが好きだ
>>1応援してる
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 04:10:15.65 ID:K10PeDSAO
「それで貴様と私は何でこんな所にいる?」

周りを見ると、ジェットコースター、観覧車、メリーゴーランド。

「大事な話があると聞いていたんだが」

あの日の記憶を思い出す。


【三日前】

『負け犬軍団とプラスシックス……じゃなかった。めだかちゃん。ちょっと、お話しがあるんだ』

椅子から勢いよく立ち上がり、私は

「聞こうか」

『…………ここじゃあ、人の耳があるから』

奴は一通り執行部の面々を見渡すと、そう呟いた。

「めだかちゃん、そんなの球磨川の罠に決まってんだろうが!」

「そうですよ!? めだかさん!」

「別にいいんじゃないかな? 黒神さんが決めれば?」

めだかちゃんと善吉ちゃんと高貴ちゃんがもがなちゃんを見つめている。

「おい、なんで釣られた?」

善吉ちゃんが疑っている。

「べ、別に可愛い競泳水着なんて貰ってないよ!」

もがなちゃん以外の面々がジト目で睨んでくる。

『違うよ! 僕は純粋にもがなちゃんのセクシー競泳水着姿が見たかったんだよ!』

「球磨川さん……キュン」

こちらを見つめるもがなちゃん。

「おい、完全に目が円マークだぞ!! 駄目だ、めだかちゃん。喜界島の奴、完全に物で釣られやがった!!」

『まさに、喜界島ェ……状態だねっ!!』

「貴様が言うなっ!!」

めだかちゃんが怒っている。なんでだろう。

『ま、それはそうと、どうする。めだかちゃん?』

「わかった、行こう」

「「めだかちゃん(さん)!」」

「と、言うわけで善吉と阿久根書記、二人きりで話がしたいからーー」

『いや、今日はお暇するよ。二人に噛みつかれそうだしね

めだかちゃん。そうだね、日曜日に朝九時箱庭学園駅前に来て。

衣装はそうだな、私服がいいな』

「わかった。その日は一人で行こう」


【回想終了】


「だから、これは何の冗談だ? 球磨川?」




『決まってるだろ、めだかちゃん!! 遊園地に男と女の組み合わせ!!

デートに決まってるじゃないか!!』
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 04:17:39.85 ID:K10PeDSAO
すいません、投下再開から2レスしか投下していませんが今日はここまでで。

ほんとすいません。めだかちゃんの話はまだまだ続くよ!!
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 04:18:51.60 ID:K10PeDSAO
あと次回投下は今日の深夜か明日の明け方になります。

量が少なくてすいません。
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 04:21:17.01 ID:K10PeDSAO
>>22

超ミス。

途中で視点が変わる大ポカ。

回想シーンなのでギャグスルーとか



うぎゃぁぁぁぁぁぁぁぁぁ
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/08(金) 04:44:22.90 ID:DvdTiRmAO
螺子貫通による入院はトラウマに変更か…まぁ鍋島先輩は大丈夫だろうけど
そういやめだかちゃんの異常が完成だってのもまだ分かって無いんだよな

まぁ忘れられてる右脳左脳は今後頑張って
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/08(金) 06:04:41.78 ID:kiEzTWDLo
王都君の下り無理矢理のような気もするが、やりたいのはそこじゃないんだろうし気にしなくていいか
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/08(金) 13:44:03.38 ID:Cx6wDelG0
もがなちゃん球磨川先輩のこと頭が終わってるとか言ってたくせに変わり身はええよな
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/08(金) 16:00:11.55 ID:DvdTiRmAO
>>28
あれは終業式でクマーがやらかしたからだ
まだ改心なり丁度いい落としどころなりをめだかが見つけ出してくれるもんだと信じてんだろうて
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/08(金) 23:19:51.79 ID:K10PeDSAO
>>28

もがなが球磨川に対して嫌悪抱く理由は集会時の頭がオワテル事件と初対面の時の先輩名前ばれに起因してると思っています。

なんでめだかちゃんや善吉ちゃんや阿久根くんがどうこう言った所で表面上から「うわぁ」と思っても心の底からよく知らない人間を終わってるとは言えないと考えてます。

むしろマイナスなイメージを聞かされている分、「あれ? 普通になんか手伝ってくれてるみたいだし(善意【無料】のボランティア)、水着くれるし、いいひとなんじゃないってな具合なんでもがなちゃんには意外と好評なようです。

おくばせながら>>1です。

鍋島先輩? んと、細けぇことはいいんだよ!

きっと関西弁なんでどこかで出てきます。

王土君の下りはもうあれです。

どうしようも無いです。

「なんだ貴様は! 生徒会の新手か!(名前いってたし、多分そうだろう)」

「よし、王の言葉で



えっ?



えっ?」


「うわぁぁぁぁぁ、生徒会超怖い、普通たる俺には無理ぃぃぃぃぃ」

てな具合で保管してください。

別にスルーでも構いません。

要は王土君はヤムチャなんだよ!

ってことです。

では一時間後にでも再開します。
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/08(金) 23:36:32.98 ID:2uI34dEso
スクエアのみそぎボックスでもがなちゃん普通にクマとイチャイチャしててワロタ
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/07/08(金) 23:56:42.36 ID:ZCFW66rN0
これは括弧いいクマー
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 00:22:12.50 ID:QSql0i7AO
と、今から投下開始します。

みんな仲良くしてね!

あと、今日の内容なんだけど。鬱展開やらないのでほんに勘弁してやー。

というわけです

>>31

あれ、SQ買ったんだけどありましたっけ?

教えろください!
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/09(土) 00:36:53.11 ID:NSrO9GJDo
>>33
読まずに書いてたん?
前々くらいのやつに「みそぎボックス」って読み切りあったよ
今普通にもがながクマーと仲良くしてるのはあれがあったからかな

サボることなく普通に仕事するクマちゃん
もがなのおっぱい揉むクマちゃん
もがなに惚れたクマちゃんが見れるよ
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 00:40:27.01 ID:QSql0i7AO
「まぁ、貴様が碌でもない理念のもと行動しているのは今に始まったことではない」

私は球磨川の私服を見る。

皺の入ったTシャツによれよれのチノパン。靴はサンダル。

相対的に見れば私が気合いを入れているように見えるのが腹立たしい。

『めだかちゃん!! 今日は可愛いねっ。気合い入れてきてくれたの?』

「そんなわけあるかっ!!」

『ほらほら、楽しもうよ、しゅっぱーつ』

私の怒声を流して、入場口へ歩いていく。

「〜〜〜〜っ!!」

腹立たしくもここでおめおめ帰っては本当に今日、何の為にこいつと会ったのか分からない。

否が応でも、あの日の事について口を割って貰おう。

『あ、高校生二枚でっ』

「おい、球磨川。自分の分は自分でだす」

『全く、めだかちゃんって、ほんと、空気読めないよねー』

明らかに馬鹿にされた。

「なっ! 私のどこが空気を読めないと言うのだ!」

『デートなんだよ? 様式美くらい弁えてよ。全く……はぁ』

ため息をつきたいのはこっちだ!!

「何時の時代の様式美だっ!! 男女平等が進んだ今はそういうお約束は廃れている。
何より、それは仲の良い男女における様式美だ!」

『んー、そうなの?』

「そうだっ!!」

『じゃあ、夕飯を奢ってよ。それでチャラにしようじゃないか』

「ん? あぁ、貴様がそれで良いというのなら……

待て、何故、昼ではないのだ? そもそも夕方まで貴様と過ごさなければならないのか?」

『あったりまえだぜー、黒神っ!! 何の為のデートだと思ってんだ!!』

「なんだ、その無駄な熱血は……暑苦しい、やめろ」

みぶりてぶりを交えて意気揚々に語る奴を見て、こめかみを押さえる。
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 00:51:09.63 ID:QSql0i7AO
『と、まぁ。自信満々に入場口をくぐったはいいけど、実際に遊園地とか初めてきたわけだしね』

ぶちぃ、ぶちぃ!!

今のは草の根ではなく、私の堪忍袋の緒が引きちぎれた音だ。

「貴様は一体、何がしたいのだ!!」

『デートにきまっているじゃないか!!
まぁ、お互い、初めてだろうし、ここはテキトーに』

そこで今日、初めて、私は勝ち誇った笑みを浮かべる。

「ふっ……球磨川。私は以前一度だけ喜界島会計と来たことがあるぞ」

『……めだかちゃん。一回で全てを把握したような顔はちょっと……』

球磨川の奴がどん引きしている。

「だ、大丈夫に決まってるだろう!! 箱庭学園生徒会長だぞ!!」

『いや、でも実際は一回だけの初心者なんだし……』

「ふ、ふふふふ、ならばっ!! この黒神めだかが如何に遊園地を熟知しているか見せてやろう!!」

『えー?』

「うるさいっ!! つべこべ言わずに付いて来いっ!!」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 01:06:49.23 ID:QSql0i7AO
長い、長いな。

腕時計をちらりと見ると既に一時間以上この地帯にいることになる。

『ねぇ、めだかちゃん。あっちのアトラクションも面白そうだよ』

「いや、これは面白いのだっ!!」

しかし、長蛇の列の進み具合を考えるとあと一時間待ち。

『この遊園地のジェットコースターは世界最速で最長らしいね。おそらくめだかちゃん達が以前行った遊園地とは規模が違うんじゃないかな? まだまだ時間がかかりそうだよ?』

「それでも、それでも面白いのだっ」

これではただの聞かん坊ではないか。

しかし、球磨川を相手に意見を曲げたりしたくはない。

ましてや自分が買って出た案内で適当に面白そうなアトラクションに並び、一時間も無駄にしたとなればがっかり……ではなく、呆れるだろう。

それをこいつに許すと思うと癪に障る。

『…………』

しかし、黙っているこいつを見ると、もしかしたらバレているのではないかと心配する。

「な、なぁ、球ーー」

『ん! やっぱ、この乗りものが面白そうだよね!!』

「そ、そうであろう!! 当たり前だ。私が案内するのだから、計画に不備はないに決まっているだろう!! は、ははは」

もしかしたら気を使わせたかと思ったが、私はすぐにかぶりをふる。

こいつにそんな神経などあるものか。
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 01:29:53.63 ID:QSql0i7AO
「やはり、あれは面白かったな!!」

初めての方はお薦めできませんと書いてあったが、私は二度目なので問題はなかった。

『う、うん、そうだね』

やはり初心者にはきついようだ。千鳥足のようにふらついている。

「なんだ、球磨川。あれ一つでバテたのか?」

『僕は体を鍛えていないからさぁ』

「善吉や阿久根書記はもっとタフだぞ?」

『……僕は善吉ちゃんや高貴ちゃんじゃないからね。
そろそろ、お昼にいい時間帯じゃないかい?』

奴が指差す先は園内に設置されているファミリーレストランと呼ばれている所だった。






『あれ? もしかして、あんまりこういう所に来たことがない?』

「そ、そういう訳ではないのだがな」

穴があくくらい、メニュー表を見つめながら、私は返答する。

さて、どれにするべきか。うーむ。

『まぁ、いいや』

球磨川はベルを鳴らし、ウェイターを呼ぶ。

私はまだ決めていないと言うのに!

『じゃあ、サンドイッチとプレートランチで』

「お、おいっ!! 何を勝手に!!」

『落ち着きなよ、めだかちゃん。ほら、店内だよ?』

貴様が堂々と正論をーー!!






「ーーこれは。美味いな」

『んとね、携帯の掲示板でそのプレートランチは絶品だって口コミがいくつも載ってたんだよ』

「ふむ、そうなのか」

ん、待てよ。そういえば、今日こいつが携帯を弄る姿は見ていないな。

ならば、事前に調べたということではないのか?

ならばこいつは園内の状況を把握していたんじゃ……

『んと、この後、乗りたい乗りものはある?』

「……いや、無い」

『そっか、僕が生きたい場所があるんだけどいいかな?』
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 01:47:39.88 ID:QSql0i7AO
「この動物達は!!」

一角にあったのはアニマルスペース。それも相当な広さを誇っている。

虎、キリン、ゴリラ、パンダ、コアラ、像etcetc。

『ん、名瀬さんが飼っていた動物達だよ。実験が凍結した今はここで飼育されていて、急増で一時的に開かれてるアトラクションなんだけど


…………あー、聞いちゃいないね』

「かっ、かかかかかかか、かんっ、かんっ、鑑賞鑑賞鑑賞鑑賞!!」

かっ、かわかわかわかわ、かわいいーーーーっ!!










「楽しかったな!!」

「ん、満足出来たなら良かったよ」

はて…………、何かを、あっ。

『めだかちゃん、最後にさ。あれ、乗ろうよ』

指差す方向にあるのは一周が三十分はかかる巨大な観覧車。

「……あ、あぁ」

『ん、よかった』



観覧車に乗り、十五分。

頂上に来たときに私は口を開いた。

「く、球磨ーー」

『んっとね、あの日の話を聞きたいんだよね』

こいつに抱く必要のない罪悪感が湧き出る。
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/09(土) 01:51:42.28 ID:Zmj/5xBao
ラヴラヴやないか
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/09(土) 01:52:30.75 ID:3lEHnVCAO
週刊少年ジャンプ風に言って、良いパターンなら球磨川改心編で悪いパターンならめだか改悪編だなコレって
後者なら既に心が腐り出してるのが随所に溢れ出とる
信念曲げて理想崩して希望捨てて理念折って主義を変えて原則を外して目的失って観念、なんて勘弁だぞ…
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 02:00:47.59 ID:QSql0i7AO
『んーと。

まず、話さなきゃならないのは僕のことだね。

君たちとは違う形の異常と呼ばれているよ』

「アブノーマル以外の異常だと?」

『うん、まぁ。僕や今後、マイナス十三組にやってくる、もう一つの異常選抜。

僕達はこの能力を「負」とよんでいるよ』

「マイナス?」

『そうだね。めだかちゃん達がプラスなら僕達はマイナス。

決して誉められない。

決して報われない。

決して幸せになれない

そんな異常さ。優秀でも特異でもない。
ただのマイナス』

それは私の夢に対する宣戦布告。

『めだかちゃんは恐らく「みんなも幸せにして、自分も幸せになる」とか思ってるんじゃない?』

「っ!! だからどうした!!」










『無理だよ』









ばっさりとあっさりにいとも簡単にこいつは、私の夢を、善吉の言葉を、今まで背負った物を、


躊躇なく、躊躇いもなく、足踏みもせず、否定した。
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 02:27:09.64 ID:QSql0i7AO
「球磨川っ!!」

『無理だよ、無理。 有り得ないよ。君たち、生徒会執行部がフラスコ計画を悪夢と言うように、

僕達、マイナス……いや、球磨川禊がそんな悪夢を否定しなきゃならない!!』

「悪夢だと!! 貴様にっ!! 貴様に何がわかる!!」

『だって、みんなは気づいていないし、教えてあげないし、言わないから

僕が言わなきゃならない。






化け物になって幸せな訳ないだろ?』

「〜〜〜〜っ!!」

『だったら私は化け物でもいい?

そんな訳ないだろ?

みんなを幸せにするために進化し続ける?

良い訳ないよ。

例えばーー

幾多の数学論者より、数学ができる。

数多の短距離の陸上選手より短距離走が速い。

幾数多の小説家よりも遥かに素晴らしい小説を生み出せる。

それを同時に出来る君を数多くの奴らは君をなんて呼ぶ?』

そんなのは考える必要がない。善吉の言葉がその呪いをーー。

『そんな奴らを幸せにする?

妬まれ、憎まれ、蔑まれ。

私は別に平気だ?

そんな訳ないじゃないか。

化け物だなんて、誰も呼ばれたくないよ』

「それでも私は受け入れる!!

数学論者は未知の論理に取り組むことができる幸せがある!

短距離走者は新たな記録を出すために努力ができる未来がある!

小説家はそれよりも素晴らしい小説を生み出せるという結末がある!

それに私はがむしゃらに何かをするのではない。

みんなを幸せにするために動くのだ!

数多くの事をこなし、幸せにする。

それが生きる意味であり!

生まれた理由だからだ!!」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 02:58:13.38 ID:QSql0i7AO
『それってさぁ……




とどのつまり、

化け物って呼ばれながら、人を幸せにしろっていう隷属の誓いだよね?』

なんで、それを否定できるのか。

なんで解決した『謎』を再び、掘り起こすのか。

黒神めだかの生まれた意味は見知らぬ誰かを幸福にするためであり、

それは自分以外のみんなであることを示す。

隷属と呼ばれようが関係ないはずだ。

『めだかちゃん。忘れないで。

化け物と呼ばれて嬉しい人間はいないよ。

隷属であることに満足する化け物なんていないよ。

人なら人であるべきなんだ。

めだかちゃん、それとも、君はあれか?

この世で一番、不幸にでもなりたいのかい?』

「そ、そんなわけないだろうっ!!

私は人を幸せに出きるなら化け物でも隷属でも構わない、化け物でも幸せになれる!

そしていつか私を理解してくれる者があらわれる!!」

『…………うん、めだかちゃんらしいや』

「それで私を籠絡させる甘言は終わりか? 残念だったな」

『うん、終わりさ。

ただね、僕はめだかちゃんを化け物だなんて思わない』

「そういう戯れ言はーー」

球磨川はどこからか取り出した巨大な螺子を自分の頭に突き刺す。

『地下で見てたからわかるよね』

螺子が消え、傷痕が消えていた。

『化け物だったら、僕も一緒さ。

だけど僕は化け物でありたくない。人でいたいよ。



っと、大分、話がそれたね。

この『マイナス』はね、死んだ後でも発動するんだ』

「死んだ後でも、だと?」

そこで先日の話が歯車を嵌めるように意味をなす。

【けれど生き返る化け物を相手に平気ではーー】

「最後に聞こうか、球磨川。先日の草むしりの時……」

そこで観覧車は終わる。

『めだかちゃん。僕は人でいたい。
化け物なんかは嫌だ。
だから僕は一生、幸福にはなれないよ』

「おい、球磨川!! 夕飯を一緒に食べるのではなかったのか? まだ話はーー」

『今はお腹が空いてないからいいや。
んじゃ、また明日とか』
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 03:05:55.38 ID:QSql0i7AO





翌日の月曜日。球磨川は生徒会執行部に転校してきて初めて来なかった。





46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 03:48:53.05 ID:QSql0i7AO
「なんか、やけにめだかちゃん、苛立ってないか」

善吉の質問に、

「そんな事はない」

即答する。

「……一昨日、球磨川の野郎に何、吹き込まれたか知らないけどよ、あいつの言う言葉なんて戯れ言だ」

「わかっている」

わかっているのだが、こうやって球磨川に対し常に否定的なスタンスを取っている事実に違和感を感じる。

「…………」

「おっと、球磨川は来ないみたいだし、俺は色々、仕事してくるよ」

善吉が部屋を出て行く。

阿久根書記が体育館の備品確認に出ている今、この部屋には喜界島会計と、私のみとなる。

「黒神さん、デートに失敗した?」

「そ、そんなものではない!! 私は奴に事情聞きに行っただけだ!!」

「ふーん、けど向こうは事前に色々と準備してたみたいだよ。本当に仲直りしたかっただけなんじゃないの?」

「そんなわけあるか!! 球磨川がそんな高尚な……」

果たして、本当にそう言えるだろうか。

球磨川がここに来て、した事と言えばいわばボランティアを手伝ったり、雑談をしにきただけであった。

「なんかさ、黒神さんも人吉君も球磨川さんの事を毛嫌いしてるよね。阿久根先輩は見ているだけで何を考えてるかはわかんないし。
過去に何があったかは知らないけど、見ているこっちが痛々しくなる程、毛嫌いしなきゃならないわけ?」

確かに喜界島会計の言うことは正しい。

「そ……うだな」

「黒神さんは知らないかも知れないけどーー」

『おっと、もがなちゃん。軽いお口にはお菓子が似合うぜ!』

いつの間にか入ってきた球磨川が喜界島会計にカステラを口一杯に頬張らせる。

「美味しいっ!!」

『ついでにジュースもあるよ』

「無料ですか?」

『もちろん』

買収されやすい喜界島会計の将来を不安する。

「どういう風の吹き回しだ? 来たり、来なかったりと」

『あれ? まさか毎日来てほしかったの?』

「そんなわけあるかっ!!」

喜界島会計が睨んでくるが、すぐさま手の平を孵すような事は出来ない。

『めだかちゃん、僕が今日来た、理由は目安箱への投書を無かったことにするんだ』






えっ?

47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 04:22:48.95 ID:QSql0i7AO
『んっとね、どう考えてみても僕とめだかちゃんは仲直りできないし。
そういう無理難題を押しつけるのは流石に良心が痛むなって』

「良心など、貴様が持ち合わせているのか?」

「黒神さんっ!!」

『ま、最初から期待してた僕が悪いんだけどね

理事長にお願いしていたマイナス十三組の転校生の受け入れ遅延もそろそろ限界だし』

「球磨川!! そのマイナス十三組とは何なのだ!!」

『……めだかちゃん。
僕は人でいたいし、人でありたい。
化け物になんかなりたくないし、隷属なんてごめんだよ』

「何を訳のわからないことをっ!!」

「……黒神さん? 本当にわかんないの?」

「喜界島会計はわかるとでも!!」

『…………めだかちゃんはきっと、みんなが幸せで自分が幸せと言う夢は達成できるよ』

喜界島会計のその顔はきっと、失望だろう。

しかし、未だに私には理解できない。

『めだかちゃんのみんなの中にはきっと「僕」は入ってないだろうからね。



じゃあね、めだかちゃん。

以上

三年−十三組 球磨川禊でした』


あっ…………

あぁっ………………




あぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ、

私は今、何をした。

いや、今まで何をしていた?

『球磨川禊』というだけで嫌悪し、『球磨川禊』というだけで邪険し、

球磨川禊というだけで私がいうみんなの幸せから除外していた。

普通の、例えば、善吉や阿久根書記だったのならば、

一昨日の出来事は素直に謝ることができただろうし、午後の出来事はお礼をいうことが出来たはずだ。

観覧車の中で私が化け物でいいという言葉は奴の化け物ではいたくないという否定で。

そもそも奴は改心したと言わなかったか?

それを否定していたのは【人吉善吉】【黒神めだか】、

私は急いで廊下にでる。

しかし、奴の後ろ姿は見えない。
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 04:31:40.48 ID:QSql0i7AO
という訳で、本日の投下は以上です。




さって、疑問に思うかもしれませんが。

Q、なんでめだかちゃんってこんなに球磨川に冷たいん?

A、原作もそんな感じじゃね?
球磨川君に対しては本当に有り得ないレベルの冷たさ

Q、なんでめだかちゃんってあっさり壊れたん?

A、実際はあの台詞、古賀ちゃんがいったから良かったものの面と向かっていわれたら、めだかちゃんでも多分、心が折れる。

だって、助けて欲しいって言ってる人間にNOと言って、そんで助けて欲しかったって言われたようなもん。

どこかでみたことがある?

はいはい、維新の戯れ言【首つり】です。ごめんなさい。

まぁ、いーちゃんより精神補正プラスにしても散々、機会を見てきたのにそれを無視するとか酷いって話な訳よ!!
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 04:38:20.54 ID:QSql0i7AO
>>41

ゴメンね。テヘッ

いや、まじすいません。

先読みSUGEEEEEEEEE

とか思ったけど>>1が下手くそだっただけですね。
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 04:40:41.49 ID:QSql0i7AO
でも主義は変えてないですし、観念もしてません!!

ただ心根が少し壊れただけです!!

ただ一言、
球磨川さんはいいやつクマー
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 05:06:17.60 ID:QSql0i7AO
【次回予告】

『んと、あぁー、来ちゃったなー。マイナス十三組』

『えっとねー、んー。ごめんっ!! 善吉ちゃん』

『いや、だってあの子少し、怖いしさぁ。それに善吉ちゃんのフラグだから譲らないとね』

『ヤンデレ長文メンドクサいからあの子を押し付けたわけじゃないよ』

『それにほら、善吉ちゃんにぶつかってお姫様抱っこされてるし』

『あれ? そう言えば人吉先生まだ居ないんだっけ。


……あれ、やばいかな? やべー!これやべー!やべーわこれ・・・やべー!マジやべー!やっちった!やべー!やべーなぁ・・・これはマジでやべえな・・・。やばくないかな?あんまりやばくないかな?いやでもやべーだろ!これやべーだろー!絶対やべーって!これマジやべーって〜!いや・・・やばくないかな?いややべーだろやっぱ!いや・・・?

うん、後で怪我だけ直しておこう』

『馬に蹴られたら死んじゃうしね

僕はそういうとこ、ほら、敏感だからさ』

『別スレが既に嫁宣言してるから遠慮するわけじゃないよ』

『こっちはこっで大変だからさ




ねっ、志布志飛沫ちゃん』








next title

飛沫「球磨川さんがカッコよすぎて生きるのが辛い……」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 05:28:24.80 ID:QSql0i7AO
【小ネタ】

「はぁ、どうすればええんやろ。

まさか、一人ですたこらさっさ、したのバレるわけにはあかんし

いや、でも流石に殺人事件は引くわー。

間違いなく、あれは死んだやろうしなー。そりゃあ、逃げんなって無理な話や。

いの一番に逃げ出してよかったで。さて、このまま、ちょっくら北海道でも行って、美味しいもんでも食べるとしよか。

え? 誰だかわからへん。

いや、名前言うわけにもあかんし。

それに>>1がコテコテの関西弁苦手なのもバレたら困るんやけどな。

青ピみたいなあれやったら使いやすいんやけどな。

方言って難すぎんねん。

さて、指名手配がでない内にばいばいありがとうさようならっと。

待っとれ、美味しい道産子料理ィ!!」









「そういえば鍋島先輩だけ病院で見なかったな、まぁ、あの人の心配は本当に不必要だろうな。いくら球磨川とはいえ、どうこう出来ると思えねぇもん。

それにしても、今日のめだかちゃんは機嫌悪かったな。

まさ球磨川の奴にフラグが!?………それは無いな。安心した

って、うわっ」

「きゃんっ!

あいたーっ!
ちょっとあんた! 馬鹿じゃない!? なんでそんなとこでぼーっと突っ立ってんのよ!!」

「あっ…悪い!
少し考え事してて…

ほら、立てるか?」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 05:31:45.35 ID:QSql0i7AO
次回投下は今日か明日の夜更けにでも!!



それじゃ次回も

仲良くしてね!!
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/09(土) 05:51:12.78 ID:QSql0i7AO
いまジャンプnextの番外編読んでもがなが可愛いことに気づいた。

雲仙姉派の俺の心を揺らすとは

喜界島ェ……
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/09(土) 09:27:09.91 ID:3lEHnVCAO
なるほどこのクマーは甘ったれた改心か
大嘘憑きという欠点を増やし、二度と顔を見せないという約束を破り、その上めだかと仲直りしたいなぁ、って。償って苦しんでやり直すのにまだ抵抗はあるなんて。
わざと問題を作り出して縋るような弱い奴を救いやしねぇよ、格好付けて悪ぶって困って無いから。なんてほざいてみる

ともあれ1乙、やっぱり言葉遊びは難しいね、妙な先読みゴメンね吊る、宗像先輩がいるのに殺人の間違いが発生するなんて有り得ないとか言わないぜ
と嫁宣言を書いた私はほざくって訳よ
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/09(土) 12:37:18.42 ID:TQIwO1c9o
>>55
あんまり言わない方がいいかも知れないけど、なんかキモい

ともあれ1乙頑張ってね
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/07/09(土) 12:37:26.60 ID:aLovjvxco
きめぇえええええ
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/09(土) 13:03:01.74 ID:3lEHnVCAO
うん、書いてから気付いたごめん自重する
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/09(土) 14:54:22.90 ID:a9KdjYd3o
ごめん自重する←自重してない
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 00:32:42.98 ID:wvhaqiVAO
こんばんは。

今日も、仲良くしてね

さて、ふと思った、疑問なんですが、

みなさんのお気に入りのキャラクターは誰でしょうか

>>1は雲仙姉の可愛さは12858051967633865程度のスキルを凌駕する可愛さです。

さて、投下を再開します。
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 01:02:11.56 ID:wvhaqiVAO
【球磨川禊の準備】

どうやらマイナス十三組の三番乗りは彼女のようだ。

「さて、球磨川さん……だっけか? 随分と面白いことしてくれるじゃないか」

彼女は自分の肩をバットで軽く叩きながら、訪ねてくる。

『えっと? 志布志飛沫ちゃんだっけ? 初めまして? こんにちは』

「そんな前置きはぶちまけて、捨てといて、何であたし達の邪魔をした?」

『ははは、そんな覚えは無いよ。何の事かな?』

次の瞬間、頭に鈍い、そして重い衝撃が走る。

「あ、しまった。つい、ムカついてバットでいきなり殴っちまった。
ごめんなさい、もう二度としません、許してください」

僕は頭から血を流しなから飛沫ちゃんを見つめる。

「それでーー、どうして、あたし達がこの学園を潰す邪魔をしたんだ?

返答しだいによっては、
コロスゾ?」

『あはは、そんなの決まっているじゃないか。意味なんて無いよ。

マイナスな人間が意味ある行動をしなきゃいけないのかい?』

「ふーん、そっか」

何かが軋む音がする。あぁ、多分、頭蓋骨が折れたんだろうなぁ。

「ちょっ…、いきなり何をしてるんですか、志布志さん!」

どこからか駆けてくる足音。恐らく、男子だろうな。

「え? いやほらなんか、前に生まれただけの癖に偉そうでムカついたから…、

ごめんなさい、もう二度としません許してください」

「あのねぇ、志布志さん。気持ちはわかりますが……

同感です」

脳味噌が潰れ……、

「偉そうな奴ってのは……
誰に何をされてもしょうがないですよねぇ」









『うーん、やっぱりマイナス十三組は過激だなぁ』

立ち上がり、制服のズボンの埃を払う。

飛沫ちゃんも、もう一人の子も既に立ち去ったようだ。

『…………』

とりあえず、僕はやるべき準備を整えようか。
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 01:05:18.31 ID:wvhaqiVAO





case2 志布志飛沫





63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 01:29:30.42 ID:wvhaqiVAO
今日のあたし、血飛沫飛沫の予定はとりあえず転校生らしく学園を散策することだ。

そんで普通に先輩や同級生達に挨拶をする。

その際、血の海が流れようが、死体の山が積まれようが、あたしは悪くない。

それは幸せ【プラス】な人間に偶々、襲いかかった不幸【マイナス】であるからだ。

あたし達はマイナスだ。

故に誰に何をしたって構わない。

行く先々で何が起ころうが、それは息をするのと同じことだ。

あたしがマイナスを撒き散らしたいわけではない。

マイナスが勝手に散らばって行くのだ。

だからあたしは悪くない。

「機嫌悪そうですね」

十年間の腐れ縁を持つ蝶ヶ崎蛾々丸と共にリノリウムの床を歩く。

このゴーストバベルと呼ばれる一角に『一から三年のマイナス』の為に用意された教室がある。

「まぁ、別に大したことがありそうな学園でがっかりしただけだよ」

「ふむ、志布志さんの言いたいことは分かりますが、我々よりもマイナスな人間なんて、そもそも存在するのでしょうか?」

「昨日の上級生も同級生も腐ってはいやがってたが、マイナスを名乗り出るには些か、力充足だったし」

喋りながら、教室の扉を開く。

さて、今日もゆっくりと堕ちていこう……











『おはようっ!! 飛沫ちゃん、蛾々丸ちゃん!!』





えっ?

64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 01:31:28.77 ID:wvhaqiVAO
>>63

なぜか、名前が違う、志布志飛沫ちゃん。

それじゃあ、中二も真っ青やわ。

ゴメんなさい、脳内保管よろしくお願いします。
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 02:08:07.63 ID:wvhaqiVAO
『えっと、どうしたのかな?

あ、僕?

暫定的に委員長を押し付けられる球磨川禊です。

仲良くしてね』

そいつは当たり前のように挨拶を交わしてきた。

『…………はぁ、まったく。何が気に入らないというんだい?

せっかく、君たちを幸せに導いてあげる為に委員長を押し付けられたのに』

こいつはあろうことかそんな最低な台詞を上から目線で当然のように告げてきた。

「球磨川さん……だったか? あんた何様のつもりだよ」

『ん? 上から目線を気に入らないかい?

だってしょうがないじゃないか!

君たちなんて最低で救いようのないマイナスじゃないか!!』

わかっちゃいるが。

わかってはいるが。

「球磨川さん、あんたがそれを言うのかい? マイナス十三組の癖に」

「同感です。マイナスであるならばマイナスであることはおかしいわけじゃないですか」

『??? 何を言ってるんだい? 最低な人間に最低と言って悪いわけないじゃないか!! むしろ誇りに思うべきだよ!!

君達は最低だ。世界平和の為にむしろ率先して死ぬべきだよ!!』

あたしは球磨川禊の前に歩いていく。

『どうしたの? 早く、席につきなよ。
その内、授業が始まるよ?』

「つくわけねぇだろ。

つーかムカつくんだよ、あんたわ!」

『そんな冷たいこと言うなよ。

僕たちは同じクラス【マイナス】の仲間だろ?』

あたしはスイッチをいれる。

今から、こいつのトラウマを開く。

『…………』

「ひひっ、声もでねぇか、球磨川さん。そりゃ、最高でもマイナスだもんな」

『……酷いな、飛沫ちゃんは!!

こんなことされたらショックだよ!!』

あたしはすぐさま、跳び下がる。

なんで、こいつは平気な顔ができる?

「どういうことなんだよ?」

蛾々丸のような能力かと思い、隣をちらりと見る。

『……違うよ、僕は蛾々丸ちゃんみたいな能力はないよ。

えっと、なんて言うんだっけ、あれ……』

蛾々丸が前にでる。
「…………『不慮の事故』ーーーー」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 02:34:00.37 ID:wvhaqiVAO
「待ってください。球磨川さん。私はあなたと戦いませんよ」

『そんな!! 女の子がピンチなのに、助けないなんて非道いや!!



よし、ここはひとつ僕が悪役になって、蛾々丸ちゃんを挑発してみようか』

無駄だ。蛾々丸はマイナスであるにも関わらず、理性的である。

通常のマイナスなら迷わず、目の前のこいつをぶっ[ピーーー]だろうが。

それはこいつの美点【マイナス】でもあり、欠点【マイナス】でもある。

「? 挑発? そんなの無駄ですよ! たとえ何を言われたところで私はーー」

球磨川は蛾々丸を指差し、

『お前、何だかトランプとか武器にして戦いそうな顔だよな(笑)』

あ、これは、やばい。

「なんっ…で、そこまで! 的確に人を傷つける台詞が言えるんだよ、お前はあああああっ!!」

蛾々丸の奴、ぶち切れやがった。

あたしは急いで廊下まで下がる。

「言うに事欠いてまさかのトランプだと!?

トランプを武器にする奴なんて現実にいるわけねーだろ!

俺が二次元と三次元の区別もつかねー馬鹿だってのか!?

こんな侮辱を受けたのは初めてだ!

確実に許さねえ!

お前は! 俺が!

ぶっ[ピーーー]!!」

あーあ、死んだな。球磨川禊先輩の次回作にご期待下さいってか?

『いいね、その被害妄想【マイナス】
まさに理解不能【マイナス】だ。

とは言え、一方的にやられたりすれば先輩として舐められるしね。

こっちから仕掛けてあげるね、蛾々丸ちゃんーー』

左拳を固めて、球磨川は殴りかかっていく。

あーあ、無駄だってーの。
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 03:08:09.53 ID:wvhaqiVAO
突然だがあたしのマイナスの話をしよう。

あたしの能力【マイナス】は『致死武器』【スカーデット】と呼んでいるし、呼ばれてもいる。

内容は至って簡単かつシンプルだ。

他人の古傷を開く、

ただそれだけだ。

何故、それが致死に至るかって?

簡単だ。何も、古傷とは怪我や故障だけではない。

そんなものを一斉に開いた所で入院させて治って終わりだ。

私のマイナスは他人の心の傷ーートラウマさえも開く。

昔からよく言うだろ?

死に至る病は絶望だって。

そんであたしの能力は以上だ。

一見、無敵に見えるがそうじゃない。

蛾々丸相手だと相性が悪いし、さっきの球磨川みたいに効かない人間もいる。

トラウマを抱えないで生きている脳天気な馬鹿【プラス】と会うつもりも関わりももつつもりもない。

それにこのマイナスは無造作に暴れることがある。

あたしだって一応、女だ。

人並みに恋愛にも興味あるし、友人だって欲しい。

だけどマイナスにそんなものは出来るわけがない。

私は割り切れながら自分より最低を探す。

だって、自分より下種な人間がいれば、安心ができるし、やすらぐ、もしかしたら、その人とーー





危ない、危ない。

こんな乙女ちっくな妄想【マイナス】はあたしには似合わない。

さて、もう一つ、話をしなければならないことがある。

それは蝶ヶ崎蛾々丸の能力【マイナス】である『不慮の事故』【エンカウンター】だ。

心的外傷も精神抑圧、怪我する時のダメージも故障した時の結果も、全てを他の場所に押し付ける。そんなマイナスだ。

押し付けられた奴がその後どんな人間になるかは知ったことではないが、きっと、そいつはプラスではないだろうな。





さて、まとめるなら

あたしを攻勢的なマイナスの極みだとすればあいつは保守的な最低の極み。

そして、あたしは何故、好きでもないし、気が合うわけでも無いのにあいつと物別れになることなく十年間つるんでるかと言うとーー

それはあたしが死にたくないからだ。

だってそうだろ?

実戦においたらあいつは無敵なんだから。
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 03:11:01.40 ID:wvhaqiVAO









『感動するよ。理性が無くても敗北は受け入れてくれるんだからね』









69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 03:28:30.03 ID:wvhaqiVAO
何がどうなっているか、わからない。

ただ、わかることは蛾々丸が一方的に殴られて、倒れていることだけだ。

『ん? どうしたの飛沫ちゃん?』

確信した。こいつはマイナスだ。

それもあたしや蛾々丸じゃ比べられない程度に最低だ。

『んとさ、えっと。それは何の真似?』

あたしはバットで肩を叩く。

「なんかさ、あたしはマイナスだけど、幼なじみが蹂躙されて平気なふりができない程度の最低っぽいね」

心的外傷は先程試みたが、効果は全くなかった。

いや、考え方を変えよう。

そもそもマイナス相手にトラウマを開いた所で何のプラスになる。

むしろ、更にマイナスになるだけじゃないか。

だからあたしは頭が足りないとか言われるんだろうね。

バットを振り回し、奴に一撃をいれる。

そして、剃刀の刃を投げつける。

そして、トドメに今まで築いてきた怪我を開く。

全身裂傷。

なんだ、効くじゃないか。

『うん、参った、降参だよ、飛沫ちゃん』

そいつは何事も無かったかのようににじみ出ていた血は止まり、傷痕は塞がってーー

そんなことを告げた。
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 03:39:07.51 ID:wvhaqiVAO
さて飛沫ちゃんの前編は終了。

このあと、

蛾々丸ちゃんの

「なんでどうしてこーなった!?」

の説明します。

ちなみに飛沫ちゃんのマイナスのコントローラブル表記は精神的な意味合いです。

曰わく、制御するつもりがない。

気持ちが気紛れすぎる

ついうっかり相手に能力発動。制御できない的な捉え方でお願いします。



飛沫はマイナス制御できんだよ!!

って突っ込みは読んでるんだぜ!!


よし、

ちょっくら悟りの書、開いてくるわ

開いてくるだけなんだからね!!









…………………………ふぅ
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 04:03:27.03 ID:wvhaqiVAO
ねぇ、ジャンプnextにあった佐伯俊って、ツンデロじゃね?
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 04:05:27.58 ID:wvhaqiVAO
ごめん、別スレと誤爆。

AOユーザーでクイック誤爆、ごめんなさい。

俺みたいなのがいるからAOが馬鹿にされんだよな……

あと少しで再開します。

73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/10(日) 04:50:34.21 ID:VmJfXWWIO
球磨さんかっけええええ!
期待
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 04:54:08.06 ID:wvhaqiVAO
「……どういうことだ?」

『それが、聞いてよ飛沫ちゃん。

僕も落としどころを見失っちゃったんだよ。

このまま、君たちを再起不能しなきゃならないと思うと悲しむよ。

だから飛沫ちゃんが蛾々丸ちゃんを助けてくれて本当によかった。

正義を見せられると悪は観念する。漫画じゃそういうもんだよね。

だから、僕はこうやって間違った何かを正してくれる誰かを待ってたんだ!!』

背筋が凍る、この先を聞いても、何も得はしないし、何の損にもならない。

なのにろくでもない予感がしてたまらない。

これ以上、聞きたくなくて、あたしは手のひらを突き出し、静止をかける。

「あんたが大将だ、球磨川さん」

『ん、ベジータ?

でもツンデレはめだかちゃんで間に合ってるんだよね』

「そんなんじゃねーよ。あたし達の負けだ。素直に認める。

球磨川さん。あんたの支持にあたしは従う。

ただ、一つだけ、教えてくれ。どうやって、あんたは不慮の事故を破ったんだ?」

『とんでもない甘ったれ【マイナス】だね、飛沫ちゃん!!

でも教えてあげるよ』

正直、この後、仕返しでもしようか考えていた。

だってあたし達はマイナスだ。約束なんて破るのに抵抗などない。

しかしーー

『僕の欠点【マイナス】は

現実【すべて】を、なかったこと【虚構】にする

それが「大嘘憑き」【オールフィクション】だ』

そんな甘い考えは、

全て、吹き飛んだ。




だってそうだろ?

人間【±】は傷ついて生きていく。

その事実【現実】が無かったこと【虚構】になるなんて、

それは人に対する感慨【恨み】を、
痛みから誕生する気持ちも【喜びも】

努力【徒労】、愛【虐待】、友情【裏切り】、勝利【敗北】、正当性【インチキ】、幸福【不幸】、偽善【偽悪】、【被害】加害、、【破壊】創造、

ありとあらゆる因果を無かったことにするなど。

それは人間の否定で生命の否定で平等の否定で夢の否定で好意の否定でーー

『でもね、僕の能力だって万能じゃないよ。

君たちのマイナスを消すことなんて出来ないしね』

何故か悲しそうな瞳でこちらを見ていた。
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 05:22:22.15 ID:wvhaqiVAO
『だから、僕が出来ることと言えば、

飛沫ちゃんがマイナスを使って、僕に傷口を開いたという現実を無かっただけだし。

蛾々丸ちゃんを殴れたのは不慮の事故が起きる要因を無かったことにしただけなんだよ?』

「め、滅茶苦茶じゃないですか」

ふるぼっこにされた蛾々丸が起き上がる。

「私の不慮の事故が起きる要因を無かったことにするなんて相性は最悪、いや、最高なんでしょうね」

『あ、ごめんね、蛾々丸ちゃん。飛沫ちゃんと勝手にいちゃついてて。今、腫れ上がった顔を無かったことにするから』
アンパンマンになっている蛾々丸の顔が一瞬でもとに戻る。

「いちゃっ!!」

そして、あたしはまるで生娘のような声をあげた事実に自分でひく。

「やめてください。球磨川さん。見た目と違って初なんですから」

『あっははー、ごめーん。

それでも僕たちはこうやって、ジャンプ風に喧嘩したんだから、仲直りでもしようじゃないか。

僕たちなりに生温い友情、無駄な努力、虚しい勝利を掴んでいこうよ。

先輩なんだからさ、後輩が例え最低なマイナスでも見捨てないんだよ。

それに志布志ちゃんや蛾々丸ちゃん程度の最低なら大丈夫、幸せになれるよ。マイナスなりの形だろうけど。


じゃ、先輩らしくハンバーガーでも奢るよ』

「……球磨川さん、あんたは本当に最低だな」

蛾々丸も彼についていくだろう。

あたしもついていこうと決めた。

球磨川さんは本当に最低で、

だけど、それはあたしにとっては最高に最幸なわけで、

多分、この人とならいつかーー












『ズーン』

「ちょ、ちょっと志布志さん、球磨川さんが擬音を言葉に出すくらい落ちこんじゃったじゃないですか!!」

「え? あぁ、わりぃ」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 05:45:11.60 ID:wvhaqiVAO
【蝶ヶ崎蛾々丸の憂鬱】

「そういえば、私、途中で既に泣いてませんでしたっけ?

いくら確かに不慮の事故が起きるのは殴られた痛みを他者に押し付けることもできますし。

まさか、球磨川さん、

ずっと私が殴られてる時に、

殴られた事実を消していたんじゃないんでしょうか?

え? じゃあ、私が殴られていて泣いていたのは幻痛だったわけですか?

というか、私はそれをどこかに押し付けていればよかったんじゃ。

いや、待ってください。

そうすると

球磨川さんの拳々破壊、私は殴られるという現実がありません。自動エンカウンターも殴られているという現実はないわけで、痛みは一瞬感じるというわけで、そもそもエンカウンターの発動定義がーー、いやいや待ってください。球磨川さんがもし私がエンカウンターしようとするという気持ちをなかったことにしたら

えっ?




えっ?







球磨川さんの能力って±の以前に最強過ぎません?

悟空だって勝てませんよ。

一方通行より強いと思ってたんですが、

そんなチートありえないじゃないですか




うわぁ、というかマイナスを消せなくても別に余裕じゃないですか……しかし」キュン

「なぁ、球磨川さん、あんたに弱点ってあるのか?」モフモフ

『たくさん、あるけど、特に色仕掛けには弱いよ!!

ねぇねぇ、飛沫ちゃん。 今度、デートしようね!!』モキュモキュ

「えっ? あたしは別に、構わないんだけど」テレテレキュンキュンキュイ


「まぁ、深く考えればどつぼですね。きっとジャンプとかだと途中で封印されるレベルの能力でしょうし。

球磨川さん、待ってください。

その前に私とデート致しましょう」バンッ

「えっ?」ポトッ

『えっ?』モキュモ、

「なんですか?」ンミュ?

『蛾々丸ちゃんて一人称、私だけど実は女の子だったりする?』ミュミュ?

「いいえ、私は男ですよ?」テヲブンブン

『oh…………』アセアセ
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 06:07:13.25 ID:wvhaqiVAO
という訳で飛沫ちゃん編 終了

ガチで考えると蛾々丸ちゃんとクマーの能力は2強過ぎで泣く。

なんで蛾々丸ちゃんの定義解釈を下に書きます。

不慮の事故【保険用語だったような】の定義で

外的要因

偶発的要因があります。

そこにクマーの能力で

偶発ではなかった

そもそも、外的要因ではなかった【だったら内的要因じゃないの?という二元論はなしで】



との強引な合わせ技で不慮の事故が起きる要因はなかった……これは不慮の事故ではない。という話。

実際に漫画では蛾ちゃんが自分で攻撃をしにいったことはないです。

なんで、もしかしたらカウンターに物凄く弱いんじゃとか思ってます【そもそも自分で仕掛けにいくというのがマイナス的なあれではなくなりそう】

蛾々丸ちゃんを殴ります。ダメージ通ります。通ったダメージはもはや不慮の事故で押し付けられません【押し付けられるならそれはもはや別の能力】

あくまで因を押し付けられる【内心的な意味合いは含まない】

果はもはや押し付けられないと定義。

まじむずいぜよ。

強引ですがご容赦を。
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 06:37:05.78 ID:wvhaqiVAO
【次回予告】

『マイナスがマイナスたる由縁は惚れっぽさにあるんだろうねぇ』

『まぁ、飛沫ちゃんとのデートは楽しかったし』

『んでも、飛沫ちゃんは意外と照れ屋だったんだね』

『んと、そんなことよりももうすぐ人吉先生が来ちゃうんだよねぇ。まだ、ちょっと先みたいだけど』

『というか、善吉ちゃんは着々とフラグ進めちゃってるっぽいな』

『怒江ちゃん、男子には反応してくれないし。飛沫ちゃん曰わく、何でも浮気になるそうだよ……はぁ』

『まぁ、でも不知火ちゃんもまだまだ関わってきそうにないし、今の所、最も敵対しそうな、あの子と和解しておかなくちゃ』

『僕たちは腐ってもマイナスだからね、さてと、なんだろう。これは、味噌だる?

なになに、
えっ、えっ?』

『善吉ちゃん、これはやばいぜ。やばいぜぃ……

まさに江迎ェ……』

『さすがにこんなに送られたら可哀想だからいくつか無かったことに…………』

『嘘だよ、怒江ちゃん。

え? なに? 出ていけ?


はーいっ』


『ごめん、善吉ちゃん。君の家には今日、一時間おきに、計三十樽の味噌が届くよ』

『さて、話がそれちゃったみたいだね。

さて、おそらく、向こうもそろそろ話し合いができる頃合いだろうね』

『それに同じゴーストバベルにいるのに挨拶しないわけにはいかないしね、んと、確かこっちかな』

『訪ねようと思ったら、まさか僕たちの教室を訪ねただなんてね』

『あんまり、こういうことはいいたかぁ、ないけど


不幸なんてろくなもんじゃないぜ?

名瀬さん?』










next title

くじら『球磨川がカッコよすぎて生きるのが辛い……』
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 07:00:09.46 ID:wvhaqiVAO
【関係ない世界】

「やっと、僕も関わることができたぜ。
作者め、次回titleを二重カギかっこにしやがって、

そんなことをすれば僕の球磨川君がマッチポンプしたみたいじゃないか。

ただのミスだから気にしないでくれ?

僕かい?

僕は球磨川君に惚れた一人の女の子さ。

最近はよく来るんだけど、すぐ帰ろうとするんだ。全く……連れないぜ。

さて、ここでの立ち位置は何々?

なんで僕が球磨川君とめだかちゃんのデートの話をしなきゃならないのさ!!


ん? 趣旨が違う。なる程、

つまりここは僕が如何に球磨川君がカッコよすぎるか語る場なんだね。

さて、何から語ろうか。

あぁ、あの子実は寂しがり、

……そういうのはいい?

何々………不愉快だが、これも球磨川君のカッコよさを後世に伝える為だ。



まず、そうだな。

めだかちゃんのデートに関して如何に頑張ったか伝えようか。

ちなみにめだかちゃんが以前遊園地を楽しんだのは知ってたんだ。もがなちゃん経由で。

軽口を叩いてみたらめだかちゃんの奴、調子にのりやがって!!

さて球磨川君はもちろんめだかちゃんがテキトーに並んだのは気づいていたよ。

ま、そこは紳士の嗜みさ。言わぬが華ってね。

ちなみにお昼ご飯は事前に別のチェーン店で食べたんだよ。

流石はロイ○だね!!

別に回し者じゃないよ。

さて、名瀬さんの動物を遊園地のアトラクションにしたのも彼なんだ。

なにせ、実験は凍結だからねぇ。

完全放置だったわけさ。

それをあの手、この手で。

もがなちゃんは実はこの動き知ってたみたいだね。

めだかちゃんはすっかり忘れてたみたいだけど。

まぁ、管理はあの子の管轄ではないしね。スパコン壊して終わらせようとしてたしね。あと、きっとビッチだろうしの。

僕の球磨川君を誘惑しようだなんて万死に値するよ!!


さて、あのタイミングで球磨川君が観覧車誘ったのもめだかちゃんから話を切り出しにくそうだったからなんだよ。


球磨川君、まじ紳士。出来れば付き合いたい。可能なら結婚したい。


と、まぁ。まだまだ、語り足りないんだけど文字制限的にも厳しいからね。

じゃあ、最後にいっておくけど球磨川君は僕の婿なんだからね!!」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 07:04:22.66 ID:wvhaqiVAO
それじゃあ次回投下は明日か今日にでも。

ちなみにギャグを挟んで本編入ります。

作者はクマー信者ではありますがホモではないです。

最後に
球磨川さんはいい奴クマー
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州・沖縄) [sage]:2011/07/10(日) 07:46:27.36 ID:PN34M+bAO
球磨川さんマジかっけぇ
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/10(日) 13:25:00.54 ID:9N80hwiko
球磨川さんマジかっけぇ
括弧良すぎてそのかっこ良さの半分も理解できないぐらいかっけぇ
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/10(日) 14:27:46.31 ID:YG1a+Oz90
球磨川さんマジかっけぇ
>>60古賀ちゃんは俺の嫁
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県) [sage]:2011/07/10(日) 19:17:10.42 ID:2eTMWno8o
球磨川がめだかちゃんを寝取る展開はまだですか
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/07/10(日) 23:11:39.93 ID:dxmB9tBG0
球磨川さんマジかっけぇ
>>60俺は太刀洗委員長を貰っていきますね
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鳥取県) [sage]:2011/07/10(日) 23:23:26.85 ID:nf3zAcs+o
>>60
容姿を褒めると照れて逃げちゃう飛沫ちゃん可愛い
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/10(日) 23:46:33.18 ID:wvhaqiVAO
みなさん、お久しぶりです

>>1です。

仲良くしてね

それではギャグ回、本編の流れで投下再開します
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/07/11(月) 00:03:52.80 ID:rGEPNck6o
いつも思うが貯めてないのか
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/11(月) 00:26:49.25 ID:CjhLSWoAO
【とある教室での日常会話】

「そういえば、球磨川さん、あんた、蛾々丸の奴を切れさせたけど、あのムカつくような台詞ってすぐ思いつくようなもんなのか?」

『んと、僕って最弱だからね。だからこそ他人の弱点も見えるんだよ』

「じゃあさ、あたしの弱点ついてみなよ。あたしは絶対にぶちきれないからさ。くるとわかってれば大抵のことは大丈夫だろ」

『えっ? んー、飛沫ちゃんがいいっていうならいうけどー




お前なんだか、ジョジョの登場人物みたいだよな(笑)』

「」

『?』

「なんっ…で、そこまで! 的確に人を傷つける台詞が言えるんだよ、あんたはあああああっ!!

言うにことかいてジョジョだと!!

やけに身長がでかいからってあんな登場人物が現実にいるわけねーだろ!!

チャームポイントの唇ももしかしたらぼってりに見られて、二次元と三次元の壁を悪い意味で超えたような女だってのか!!

こんな侮辱を受けたのは初めてだ!

必然に許さねえ!

お前が!

泣くまで!

あたしは殴るのをやめねぇ!!」

『ちょ、ちょっと飛沫ちゃん。

僕は色々と無かったことには出来るけど、殴られたら流石にいたいんだよ!!

謝るから許して、僕が悪かった……』

「関係ねぇぇぇ!! 関係ねぇぇぇぇんだよぉぉぉぉぉぉ!」






「」グスグス

『』チーン

「わ、私が出てる間に何があったんですか……」





【ショッピングにて】

「あーあ、球磨川さんもあたしみたいジョジョ女とショッピングだなんて、災難だ」ツーン

『全く、いいかい?

僕は飛沫ちゃんみたいなチャーミングな唇があれば、ToLOVEる的な展開を期待するし、

綺麗な足には見ほれるし、豊満な胸にはいちご100%したいし、

とにかく自分に自身に誇りをもとう。

君は君のままでいいんだよ』キラーン

「…………球磨川さん」キュイキュイテレッテー

『んと、じゃあデートの続きでも楽しもうか。飛沫ちゃん?』
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/11(月) 00:32:46.74 ID:CjhLSWoAO
>>88

別ケータイに書きためはあります。

それを見ながら再度打ち込み、なんで文章がおかしいところがチラホラ。

修正しつつ、投下みたいな形です。

なんで下書きケータイでしてんのに投下しないの?

って思うかもしれませんが一発投下は色々酷い話なんで

推敲かねつつ、投下しております。

なのに日本語が酷かったりするのは>>1の力不足です。
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/11(月) 00:35:22.45 ID:rGEPNck6o
正直な話転校するならマイナスのが楽しそう
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/11(月) 01:11:17.36 ID:G9N94+H7o
他人の古傷を開くスタンドとか終盤で出てきたら無双過ぎてもうね
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/11(月) 01:18:12.71 ID:CjhLSWoAO
【球磨川禊の勝ち負け】

『単刀直入に言うよ。名瀬さん、早くお帰りになってくれないかい?』

「いいぜ!

ーーとでも言うと思うのか?
ふざけんな、この負完全野郎。

どうして客人が帰らなきゃなんねーんだよ。
用も足さずに帰るなんて、無駄足運んだ意味ねーじゃねーか。馬鹿馬鹿しい」

机に足をあげて大胆不敵に彼女は吐き捨てる。

なんだか今は外にいる二人も穏やかではない空気を醸し出していたし、厄介事はつきない。

『ん、じゃあ、ここに来る理由なんてあるのかな?

挨拶なら後日、真黒ちゃんにするからさぁ』

「なぁ、あんたらはマイナスって呼ばれてるんだろ?」

話を聞いてすらいない。まったく。

『そうだね、でも、それがどうかしたかい?』

「ふぅん。

だったら俺に『マイナス十三組に入ってください』とか言うのがセオリーだと思ってよ」

『はて、それはなんでだい?』

「…………こう見えても俺は幸せになるために幸福になる、本当に素晴らしいものは地獄からしか生まれないという持論を追っていてーー」

『知っているよ』

「…………っ! ならマイナスがマイナスたる由縁はそのーー」

『うん、わかってるよ。それで言えば名瀬さんにはマイナスの素質はあるよ』

彼女は勢いよく立ち上がり、

「だったら俺を、マイナスに!」

『いれないよ。君は素質があってもマイナスじゃない』

彼女の顔が憤怒、憎悪に染まる。

「あんたに俺の何がーー」

『わからないし、知ろうとも思わないよ。

そもそも、そういう発言がプラスだと思わないかい?

誰かを理解する、誰かとわかりあう。誰かと友達になる

そんな当たり前が出来ないからマイナスなんだ。

許されない、救われない、友達ができない、評価されない。

そういうマイナスが必死に傷を舐めあう為に作ったクラスに入りたい?

舐めないでよ、黒髪くじらさん。

ポリシーすら捨てられる友達がいる君が、

僕達の一生懸命舐めあっている所【マイナス】に入れるとか思うなよ。

ここはこの一角だけはマイナスの居場所だ。

邪魔をしてもいい。蔑んでもいい。壊しにきてもいい。

ただ、そういう思いあがりはやめてくれないか?』
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/11(月) 01:29:36.48 ID:CjhLSWoAO





case3 黒神くじら
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/11(月) 01:33:41.34 ID:CjhLSWoAO





case3 名瀬夭歌





96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/11(月) 02:18:35.75 ID:CjhLSWoAO
「名瀬ちゃん、何だか機嫌悪い?」

「こ、古賀ちゃん、そんなことねーぜ!」

俺の部屋のベッドでごろんと横になる古賀ちゃんを横目に俺は言う。

俺は球磨川禊という男にお礼を言いにいく予定だった。

そもそも実験が凍結し、古賀ちゃんの修理修繕検査をしようとも手持ちが無い。

世知辛い話になるが、世の中はお金が全てだ。

漫画じゃあるまいし、何でもかんでも揃うわけじゃない。

仮にも実験が続けれたのは十三組の十三人であったからであり、俺自身が何か稼いでいたわけじゃない。

つまりは古賀ちゃんを修繕修理検査しようとも場所がないし、設備がない。

そもそも、あいつは、あの球磨川という男は穴の空いた心臓を治した。

しかし、後遺症も気になる上に異常【アブノーマル】が無いから為、精密な検査を行いたい所だ。

凍結された瞬間から各実験部屋の使用が規制された。

最初は一週間程立って、黒神真黒ことお兄ちゃんが条件付き協力言い出してきた。(条件が条件なので断りたかった)

その翌日、地下のモルモット達が一匹残らず消えていた。そして一枚の書き置き。

そこには実験を廃止して維持費に困るモルモットをとある遊園地に買い取ってもらう手続きを生徒会非公認で踏んでいるとの旨。

飼い主である俺の名前宛てに小切手が一枚。

前金であるその金額は食べるものにも着るものにも住む場所にも、古賀ちゃんをちゃんとした検査を受けさせるのにも困らなかった。

「それで球磨川先輩ってどんな人だった?」

命の恩人の様子を聞き出してくる古賀ちゃん。

「んーと、俺の趣味じゃなかったな。いまいち、ぱっと冴えねーっていうか」

「ふーん」

大して興味も無かったのだろう再び、ゴロゴロし始める。

「名瀬ちゃん、この後どうするー?
せっかくの夏休みだしさー、遊びに行こうよー」

グテーと伸びながらつげる。

「うん、いいぜ。気晴らしにどっか行こう」

あいつのムカつく顔を思い出して鬱憤が溜まった。
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/11(月) 02:49:38.88 ID:CjhLSWoAO
こうして街を歩いて見るとわかる。

俺は本当に頭がいいだけで他に何もない。

ひたすら勉強して、何かを目指すわけでもなく、拷問のような毎日に満足して。

そんで次は毎日、実験の繰り返し。知識を追い求め、探し求めた。

結果が名瀬夭歌であり、俺だ。

「名瀬ちゃんはどこにいきたい?」

「あ、あぁ、どこでもいいぜ」

言葉を濁す。なにせ、わからないのだ。

「そっか、ならこのいたみさんに任せなさい」

意気揚々と胸を叩く。

「ん? なぁ、古賀ちゃん、あれは何だ?」

「あー、あれはーー」






気がつけば遅い時間帯だった。

本屋に入ると古賀ちゃんとは漫画コーナーで分かれ、俺は哲学書のコーナーをうろついていた。

あたしの格好はやっぱり目を引くのだろう。トレードマークたる頭に突き刺したナイフはぬいているのだが、顔が包帯だらけの女など鏡以外で見たことがない。

『ん? んー? あれ、名瀬さんだ』

振り返ると奴がいた。

当たり前にありきたりであまり意味の無い使い回しでもこいつには意味がありそうだ。

球磨川の奴は周りを見渡し、

『哲学書でも読んで自分は不幸だと慰めて貰いたいのかい?』

第一声から癪にさわる。

というか、これは挑発だろう。挑発だな。挑発でした。

とりあえず、常備している注射の針を奴の目前まで突きつける。

『気に障ったかい?
ごめんね、お詫びに飲み物でも奢らせてくれないかい?』

指を指しているのは本屋から見えるカフェテリア。

俺は少し迷ったが、頷く。こいつにはいくつも聞くべきことがある。
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/11(月) 03:02:53.89 ID:CjhLSWoAO
ごめんなさい。今日の朝に用事できました。

少量投下ですいません。

とりあえず、明日はジャンプを読んで恐らく先週からの流れで裸エプロン先輩がどうなったか、見て、書き込みます。

なんで今日の夜更けにでもすいません。すいません。
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/11(月) 09:34:39.09 ID:1PJx1HXDO
下条スレに比べて大分、キャラクターの捉え方が上手い希ガス

向こうはわざと崩してる感じがあったが、こっちはクマー以外のキャラクターを崩さずやってる感がするわ。

とりあえず応援する
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/11(月) 10:43:32.91 ID:ipkl04G4o
乙。ジョジョの登場人物みたいで吹いたww
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/11(月) 15:39:22.53 ID:+A/Apql4o
赤さんがすごく可愛かった
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/11(月) 15:57:40.99 ID:m3BiDc7DO
久々に全盛期のクマーを見た気がする
やっぱ球磨川さんマジかっけぇ
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/11(月) 20:39:16.92 ID:3VkpH3TC0
阿久根さんが赤ちゃんの何を見て優しいと言ったのかが分からん。
そして何故クマーが主人公じゃないんだ
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/07/11(月) 22:11:21.50 ID:Db+1AzWW0
>>103
病人を治す所しか見てないからじゃね
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/11(月) 22:26:01.19 ID:CjhLSWoAO
みなさん、ごめんなさい。

球磨川さんが格好良すぎて日本酒を飲み始めたら、酩酊状態になりました。

酒が弱いのに、呑んでごめんなさい。

早起きしたら、書きます。


ごめんなさいごめんなさいごめんなさい
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/07/11(月) 22:29:38.96 ID:27fhL4c9o
vipでもないし好きに書けよ
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/11(月) 22:38:37.22 ID:9qIGVUero
好きだぜ
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/11(月) 22:52:32.11 ID:CjhLSWoAO
ほんとごめんなさい。

今週は叶の新連載も始まって、なんという俺得

ガチで球磨川さんが格好良すぎて三回は吐いた。

109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/11(月) 23:44:56.96 ID:9qIGVUero
>>1のゲロゲロを飲み干した*ごくっ*うまい!
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/12(火) 09:22:48.62 ID:jRhE9ruAO
球磨ー
  ∩___∩
  |ノ   丶
  / ●  ●|
 |     ミ
 彡、  ▲ 、`\
`/ __   /> )
(___)  /(_/
 |    /
 | /\ \
 | /  ) )
 ∪  ( \
     \_)
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/12(火) 18:09:27.18 ID:r3Eqifz80
いや、わかるぜ
本当にスレタイ通りだからな、今週のクマー
このSSもマイナス13組やくじ姉登場で俺得だし、楽しみに待つさ
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 20:56:03.27 ID:DTvpc6uDO
現在の流れ

めだかちゃん……クマーのこと嫌いすぎて夢やぶれたクマー
善吉ちゃん……クマーが嫌いクマー
高貴ちゃん……クマーが生徒会にくると見張るクマー
もがなちゃん……クマーのくれるものが好きクマー。黒神さんが最近やなやつクマー。
怒江ちゃん……善吉ちゃんが大好きクマー。浮気になるから男子とは喋らないクマー
飛沫ちゃん……クマーがかっこよすぎてやばいクマー
蛾々丸ちゃん……クマーがかっこよすぎてやばいクマー
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 21:07:07.18 ID:DTvpc6uDO


負け犬軍団……クマーに敗れて怖いクマー
猫美ちゃん……逃げるクマー
プラスシックス……クマーに敗れて怖いクマー

くじらちゃん……感謝してるクマー
いたみちゃん……感謝してるクマー?




真黒ちゃん……空気クマー
王土ちゃん……王じゃないクマー
未造ちゃん……空気クマー
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 21:27:19.46 ID:DTvpc6uDO
安心院さん……クマーを好きすぎて生きるのが辛い


東北……みんなに言われて自重してるクマー。宗像先輩を愛してるクマー
>>83……古賀ちゃんは俺のクマー
>>84……めだかちゃんのNTRまだかクマー
>>85……太刀洗ちゃんは俺のクマー
>>86……照れる飛沫ちゃんは可愛いクマー
>>1……冥加は俺の嫁クマー。ゲロは三回クマー。日本酒クマー。






禊ちゃん……カッコイイクマー。いい奴クマー。惚れっぽいクマー。



下条スレ同様ならsage進行クマー
でも>>1が下手くそと卑屈になる必要はないクマー。変な糞スレよりマシだクマー。むしろ最近のに比べたら良スレクマー。
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/12(火) 21:30:28.60 ID:DTvpc6uDO
右脳左脳……忘れ去られてるクマー
人吉先生……出てくる雰囲気クマー
>>60
赤さんは貰っていきますね
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/12(火) 22:36:23.11 ID:eC0WyNPqo
なんなんだ
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/12(火) 23:43:49.37 ID:NCRdm2wAO
皆さんこんばんは

>>1です。仲良くしてね


>>112>>115

まとめてくださり、サンクスです

めだかちゃんに関しては夢破れたか云々はおいといて、概ねそんな感じです。

右脳左脳の活躍は>>1の次回作(そんな予定は無い)にご期待下さい。

前回が中途半端でしたので今日はくじらちゃん完結を目指して頑張ります。
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/13(水) 00:13:39.68 ID:BKilq4dAO
『さて、僕から聞きたいことは実のところ無いんだよね』

「へぇ、だったら聞かせて貰うが、なんで俺がマイナス十三組に入れないんだ?」

『だって君はプラスじゃないか』

「…………けっ、まぁいいけどよ」

俺はキャラメルマキアートペガサス昇天盛りとか呼ばれる訳のわからない飲み物を口にする。

「別にあんたらに興味があった訳でもないし、別にいいんだがよー」

『あは、別にいいを乱発しているよ、古賀さん?

まぁ、でも君には不幸が似合わないとでも言っておこうかな』

「くっせぇ台詞ありがとうございます、あんまり言うと惚れちゃうぜ」

睨みつけながら俺は言う。

『君には古賀さんがいるし、真黒ちゃんやめだかちゃんがいる。

そして何より君はポリシーより大事な何かを持っているじゃないか』

「…………悪いかよ」

『ううん、素晴らしく幸福なことだよ。

悪い点なんか一つも無い。満点すぎて僕達マイナスには眩しすぎるくらいだよ』

「けっ、要はてめぇの好き嫌いなのかよ。球磨川先輩」

皮肉をこめてそう呼んだ。

『そうだね、好き嫌いなんだよ。そしてそれが一番重要なのさ』

「…………」

『君は君に頼ってくれる誰かを見つけた。

そして君は君を頼ってくれる誰かに巡りあった。

そんな君が不幸になったら誰が一番悲しむ?

友達だから地獄の底までついていく?

違うよ、それは。

そもそも付き合わせようとか考える時点で友達なんかじゃなく主従関係だ。

そんな関係はきっとそういう関係なんかじゃ無いんだろうね。

あれ?

そうすると名瀬さん、君は古賀さんのことを実験動物程度にしか見てないんだね?』

「ち、違う!」

奴の言葉が何かを抉る。

普通なら普段なら不動なら動揺する必要はないのに。

『名瀬さん、君にマイナス十三組は似合わないと言ったのは訂正するよ。

よく考えてみればそうだよね。
不幸になりたいと言ってるんだから、友達ができるなんて思わないよね』

「違う、古賀ちゃんは友達だ」

『ううん、友達じゃないよ。古賀さんは名瀬さんにとって実験動物。


わかりきっているのにそんなショックを受けたみたいな顔はやめなよ。

訂正するよ、君は実に不幸で【ストイック】で、実に不幸【ヒロイック】でとっても偉人【マイナス】っぽいね』
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/13(水) 00:35:39.22 ID:BKilq4dAO
「な、名瀬ちゃんを苛めるな!」

いつの間にか店内にいた古賀ちゃん。

『ん、仮に苛めてたとしたら、どうするの?

君には異能もないし異質もない。

そんなか弱い女子高生が僕を相手にどうするって言うんだい?』

次の瞬間、私を囲うように螺子がつきささる。地面にはしっかりと穴があき、それが刺されば致命傷は避けられない。

それは力の差を見せつけるには十分で……

『どうする? 古賀さん? 飛沫ちゃんみたいに他人を不幸にできるスペシャリストじゃないけどこの程度はできるよ?』

脅しでもなく、強気でもない。漫然たる事実を突きつけるように球磨川は告げた。

そして、次の瞬間。





古賀ちゃんは土下座した。






店内だろうが構わない勢いで。

「わ、わたしにはこの程度のことしかできないけど、それで名瀬ちゃんがいじめないで貰えるなら!」

『………………マイナスに弱点を持って対応する。

最も有効だね。

可愛い女の子に土下座をさせて許せないような人間はもはや人間じゃない。

ましてや可愛い女の子に土下座をさせるなんて男子失格だな』

頭をぼりぼりと掻きながら、

『どう名瀬さん?

これでもまだ不幸になりたいかい?』

「…………ごめん、ごめんな、古賀ちゃん!」

土下座する古賀ちゃんに抱きつく。恐怖からか安堵からか、それとも罪悪感からか涙が零れる。

『んっと、お邪魔みたいだね

じゃあね、名瀬さん。

もう一度言うけど、君に不幸は似合わないよ』

同じ台詞なのに、同じ場所なのに、同じ相手なのに。

俺は自分の動機が早くなるのを感じてそれを誤魔化す為に古賀ちゃんをぎゅっと抱きしめた。
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/13(水) 00:41:34.34 ID:BKilq4dAO
うわ……

久々の投下で酷いミス


>>118

古賀さん?→無かったことに

>>119

一人称→私→俺


まじ、すいません

うぐぎゃゃゃゃゃゃぁ
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/13(水) 01:03:59.78 ID:BKilq4dAO
球磨川……先輩の言うとおり、俺はプラスなのかもしれない。

黒神くじらはどうしようもなく不幸を好んでいたのかもしれないが、あたしは幸福が嫌いではないことを実感した。

満足な愚者でもいいと知ってしまった。

不満足なソクラテスでは嫌だと思ってしまった。

だから、俺は過去と決別するように頭に突き刺したナイフを抜き、包帯をとる。

「名瀬ちゃん! 顔が!」

「な、なんだよ、古賀ちゃん」

「可愛い! ペロペロしたい! くんかくんかしたい!」

「ちょ、ちょっ!」

夏休みだが制服に着替え学校に行く準備をする。

あいつはいるかもしれないし、いないのかもしれないがそれでも俺は少しだけ名瀬夭歌としてあいつのことを近くで見たい。

「け、けど、これは間違っても恋じゃねぇからな、勘違いすんじゃねーぞ!」

「何言ってるの、名瀬ちゃん?」

ゴーストバベルに入った所で古賀ちゃんに不思議そうな顔をされる。

『あ、名瀬さんに古賀さん。今日も可愛らしいね』

T字路の右から歩いてきた球磨川が開口一番そんなことを告げてきた。

「あ、球磨川さん」

『やぁ、名瀬さんの素顔はんー、んー』

「な、なんだよ」

『うん、やっぱり可愛らしいね!!

不幸なんか望んじゃ駄目だよ』

「けっ、そうかよ」

駄目だ。俺は今、台詞程余裕が無い。

顔はきっと真っ赤だ。

「そ、そういう、あんただって昨日は格好よか」

「球磨川さん! 名瀬ちゃんはあたしのだから惚れちゃ駄目ですからね」

『んっと、それは約束出来ないなー。

ほら、こんだけ可愛いとね』

「あ! わかります! でも駄目ですからね!」

古賀ちゃんが腕を強く抱きしめてくる。
『それじゃあね、古賀さん、名瀬さん』

さっきは最後まで言えなかったが、心の中で呟いてみる。

昨日の球磨川先輩はちょっとカッコよかったぜ、と。
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州・沖縄) [sage]:2011/07/13(水) 01:04:22.75 ID:z1zTQiDAO
>>120
そんなことは
気にすることないクマー

>>119
自分の動機⇒自分の動悸
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/13(水) 01:08:55.58 ID:BKilq4dAO
>>122

ありがとうございます

ぐぎゃぁぁぁぁぁぁぁ



さて名瀬ちゃん編は終了です


財部ちゃんの話をやりたすぎて名瀬ちゃんを出した次第であります。

さて小ネタと番外と次回予告の少数になりますが、投下再開します
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/13(水) 01:30:13.95 ID:BKilq4dAO
【関係の無い世界】

「今週の球磨川君がかっこよすぎて、いっひゃうよぉぉぉぉぉぉぉ!

らめぇぇぇぇぇぇいぐぅぅぅぅぅぅ!






…………ふぅ

今週の球磨川君はやばいな。ブリオナで七回も逝っちゃったぜ。

早く球磨川くんこないかなぁ。

せっかく裸エプロンにナースキャップつけてるんだけど。

『安心院さん、いやなじみ……キスしていいかい?』

『もちろんだよ、禊くん』

『レロレロレロレロ』

『レロレロレロレロ』

なーんちゃっで! ぐひ、ぐふぶ、げーすげすげす。

いかん、笑い声が。

これでは球磨川くんがどん引きするではないか。

よし、気を取り直し、もっかいジャンプを読もう。

球磨川くんの活躍が読めるのは週刊少年ジャンプだけだしね。

んっ、んぅ。

なんだか、また………

よし、しょうがないな。

これもかっこよすぎる球磨川くんが悪いんだぞっ。

あびゃぁぁぁぁぁぁ、ぎも゛ぢい゛ぃー、くまがわぎゅん、いぐっいぐっ、いぐーーっ!





…………ふぅ、許そう、全てを」








『』ブルル

「どうした? 球磨川さん?」

『いや、なんか、寒気が、飛沫ちゃん、心当たりない?』

「んー? ねぇけど、大嘘憑き使えばいいんじゃねーの?」

『いや、やってるんだけど……』ブルブル

「たく、しょうがねーな」ピト

『えっ?』

「ほら、人肌だと温まるっていうからさ」テレテレ

『あ、うん、ありがとう』テレテレ

「球磨川さん! この私、蝶ヶ崎蛾々丸がしてさしあげましょうか!」フンス

『いや、いいよ』ブルブル
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/13(水) 01:38:03.12 ID:GZFvOZYHo
これはひどい
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/13(水) 01:54:11.57 ID:p7tqe7who
まあ一つ持つだけでもれなく性格が歪む曰く付きのスキルを一京も持ってりゃこうなるわな
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/13(水) 01:55:13.58 ID:DJm+E19Go
嫉妬に狂った安心院さんに皆殺しにされそうだな
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/13(水) 02:00:20.77 ID:BKilq4dAO
【選択肢限られた戦い】

『んっとー、んっとー』

「どっちをとるんだよ! 球磨川さん!」

「もちろん俺のだよな!」

『んっとー、んっとー』

「いいから選んでくれよ!」

「俺の方だよな!」


「「だから、どっちのエロ本をとるんだよ!」」

『えぇー?』


「こんにちは、蝶ヶ崎蛾々丸です」

「古賀いたみです」

「さて、何が起こったかというと、それは数時間前に遡ります」

【二時間前・マイナス十三組の教室】

「なぁ、球磨川さん。今日用事あんのか?」

『夏休みだしねー、エロ本でも買いにいくよ』

「なら私がお付き合い……」

『嫌だよ! だって蛾々丸ちゃん、ガチホモのしか持ってこないし!』プンプン

「ガッデム」

『と、いう訳だからさー』

「な、ならさ……あたしが選ぶの付き合おうか?」

『え゛っ?』

「そ、そうだな。それがいい!」

『いや、でも……』

「何だよ、あたしじゃ不満なのかよ」イジイジ

『……うん、わかった、行こうか』

「あ、あぁ」テレテレ

【校門】

「お、おい、球磨川先輩!」

『あ、夭歌ちゃん?』

「あ、あのよ、これから俺と」

「球磨川さんは今からあたしと本を買いに行くんだ」

「はぁ? だったら俺も」

『い、いやエロ本を……』

「あ」テレテレ

「ひひっ、わかったか。元包帯さん、帰りな!」

「な、な、いや、俺も行く」

「はぁ? なんで?」

「俺の方が球磨川先輩の好みを把握している」

「はぁ? んなわけねーだろ? 白黒つけてやんよ」ニイッ

「上等だ」ニイッ
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/13(水) 02:05:28.01 ID:BKilq4dAO
【現在・書店】

「蛾々丸です。正直、帰りたいとです」

「あたしも」



「球磨川さん! あたしのようなナイスバディの方がいいだろ?」

「はぁ? 俺のようなバランスがとれたのが一番に決まってんだろ」

『ほら、みんなそれぞれ個性があるし、みんな違って、みんないいって……』

「「あ゛ぁ!?」」

「よし、てめぇは裂く」

「はぁ? んなもん俺が会得したマイナスに通じるかよ」

「関係ねぇぇぇんだよ!」

『あ、ほら! 僕が二冊買えばいいだけだからさ』

「命びろいしたな」フンッ

「てめぇがな」フンッ



『あ、この本くださーい』

「しゃーせェ。あ、当店では学生服着用の方への成人図書の販売はお断りさせて頂いてますゥ」

『』
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/13(水) 02:25:34.58 ID:BKilq4dAO
【次回予告】

『んっと、エロ本は買えなかったなぁ』

『まぁ、結局、喧嘩は無かったし結果オーライかな』

『あれは怒江ちゃん。
手帳を落としたぞ。しかもご丁寧にページまで開いて』

『うわぁ、嫌でも目に入るなぁ。

【善吉が生徒会長と喋ってた】
【善吉が会計と喋っていた】
【善吉が陸上部の女の子を見ていた】
【善吉が水泳部の男子を見てた】
【善吉が食堂のおばさんに声をかけられた】
【善吉が私を見て喜ばなかった】
【善吉が私の声を聞いたのに感動しなかった】
【善吉が私の作った味噌をお弁当に使ってなかった】
【善吉がエロ本を持ってた】
【善吉がエッチなサイトをブックマークしてた】
【善吉のベッドに母親の髪の毛があった】
【善吉の机に善吉以外の教科書があった】
【善吉の教室の机の椅子から違う女の匂いがした】


え、ごめん。拾ったんだ。

中? 見てないよ?
うんうん。だから空気を腐らせるのは止めてね。

うん、誰にも言わないよ。

うん、じゃあね』


『善吉ちゃん逃げてぇー!?』

『やんでれってレベルじゃないよ』

『んと、どうしようかな。そろそろ人吉先生がやってくる頃合いだし。挨拶でもしとこうかな?

あれは…………』


『…………ん、結構久しぶりっ。

もがなちゃん!」










next title

もがな「禊ちゃんがカッコよすぎて生きるのが辛い……」
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/13(水) 02:25:38.89 ID:fSroF5t4o
学生服を無かったことにするんだ!
…あれ、後に残るのは…
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/13(水) 02:33:02.36 ID:BKilq4dAO
みんな今回の安心院さんはごめんね!

今週見た瞬間、どうしても書きたくなったんだ!

ちなみに番外編のエロ本のくだりは蛾々丸ちゃんはクマーのストーキング、古賀ちゃんは名瀬ちゃんのストーキングだよ!

安心してね!

次回更新は明後日になるかも!!

最近、レスが増えてちょっぴり嬉しかったりします!!

最後に球磨川さんはいい奴クマー。
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/13(水) 09:32:28.06 ID:LuFPZ+Mko
名瀬ちゃんが、いつのまにかマイナスを会得している!!
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/13(水) 09:34:47.71 ID:LuFPZ+Mko
名瀬ちゃんがいつのまにかマイナスを会得しちゃってるよΣ(゜Д゜; )
135 :133・134 [sage]:2011/07/13(水) 09:37:00.82 ID:LuFPZ+Mko
エラー出たから、ついでに書き直したら連レスしてしまった
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/14(木) 13:36:01.71 ID:SpN1rNlM0
>>1
>>135あるある

さて、俺の中のくじらちゃん像が無かったことにされたけどまぁ結果オーライなんだぜ。
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/14(木) 20:30:32.68 ID:B35s9ZtV0
善吉くんと怒江ちゃんが仲良しさんでよかった
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/15(金) 22:51:14.27 ID:58Ccrwxyo
なか…よし…?
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/16(土) 00:29:54.55 ID:O05LefSQo
善吉くんと怒江ちゃんが仲良しさんでよかった
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/16(土) 03:19:19.76 ID:KT6lUPuAO
みなさん、夜分おそくにすいません

昨日投下開始するとか抜かしていた>>1です

仲良くしてね


所で名瀬ちゃんのマイナスについて突っ込みがありましたが今度、ギャグ回で投下します。

決してシリアスで深いクマーとはならないのですいません。

クマーと夭歌ちゃんがいちゃつく回です。

ちなみに今回はtitle通りじゃなく。

どちらかと言うととある人物の続きなので、もがなちゃんファンのみなさん仲良くしてね。

善吉ちゃん?

うん、なかいいねー(棒
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/16(土) 03:45:17.11 ID:KT6lUPuAO
【球磨川禊の選択肢】

「み、禊ちゃん! 一緒に帰ろ!!」

善吉ちゃんがいれば、彼氏がいるかどうか訪ねるレベルの発言だった。

僕の感情をここまで揺さぶるなんてもがなちゃん、恐ろしい。

というか惚れっぽい僕が駄目なんだろうけど。

『えっとーもがなちゃん、どういうこと?』

誘われる心当たりが無いわけではない。

「み、禊ちゃん、きょーはいーてんき! だね!」

僕は空を見て、何とも言えない顔で、

『え、あぁ、うん。雲量が九割だけど、いい天気なのかもしれないね』

沈みかかる太陽が見えない空を見て、彼女にとってこれがいい天気なのかもしれないなと納得。

「え、あっ、うぅ」

やたら困った顔をするので、

『んと、帰りながら買い食いでもどうかな。もがなちゃん』

と聞いてみる


「えっ!」

すると彼女は花が咲くようにはにかむ。 全く、そんな顔をされたらマイナスだろうがプラスだろうが関係なく惚れてしまうよ。

間違えても僕が惚れっぽいなんて思ってはいけない。


『とまぁ、虚勢張った所で意味もないか』

「え?」

『いやいや、こっちの話さ。そうだね、駅前に駄菓子屋さんがあったよ』

そして僕は彼女と歩きだす。
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/16(土) 04:07:29.05 ID:KT6lUPuAO
『満足そうだね』

「うんっ!!」

爪楊枝の先についた黄粉餅を美味しそうに頬張る。

三百円程度のお菓子を押し付けがましく奢った身とすればここまで喜んでもらえたなら元は十分とれた。

『さってとーもがなちゃん、今日は何の用事かな?』

僕にはモテる要素が無いし、善吉ちゃんのように他人に好かれるような特技【プラス】はない。

『いや、言わなくてもいいよ。僕にはその話を聞くことも聞かないこともできる』

ましてや、

『僕自身、もう受け入れた事柄だしね。
選ぼうが選ばまいが関係ないんだよね。
残り半年の高校生活、僕はめだかちゃんと関わるつもりもないし、わかりあう努力はもうしないよ』

そもそも、そんな意味も意志も意識も認識も微塵に無い。

「く、黒神さんは多分球磨川先輩のことを後悔してる」

『んーと、僕がして欲しかったのは後悔じゃない。ましてや懺悔や謝罪なんていらない』

きっと、僕は。

『めだかちゃんに叶わない夢を見て欲しくなかったんだよね。選択肢無き世界など無いということを』

救える者がいて、救われる者がいて、救えることが出来る者がいて、救えることが出来ない者がいる。そして救いようが無い者がいる。

そこには解答は無限にあるけど正解は限られている。

こんな言い訳をつらつらと並べてみるけどさ。

結局、僕はめだかちゃんの事が○○なんだろうね。
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/16(土) 04:14:38.67 ID:KT6lUPuAO





case4 喜界島もがな





144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/16(土) 04:42:36.13 ID:KT6lUPuAO
「ねぇ、黒神さん。目の下のクマ酷いよ?」

あれから一カ月、夏休みもいよいよ終わりに近づき、盆が開けて始めての生徒会執行部の活動日。

黒神さんは目下(比喩ではない)何か邪悪な生物を抱えて執務をこなしていた。

「めだかちゃん。今日は休んだらどうだ? 今日のところは俺たち、三人で何とかなるしよ」

人吉くんの発言にあたしと阿久根先輩は頷く。

「そういうわけにはいかぬ。この後は草むしりか……」

何だか寂しそうに呟いている。

人吉くんや阿久根先輩は黒神さんがおかしくなった理由を多分知らない。そして、あたしには恐らく理由がわかる。

球磨川先輩が最後にこの場所へ姿を表した後、すぐさま冷静に極めて普通ないつも通りの黒神さんを取り戻していた。

いや、それは演じていたと言った方が正しいか。

一週間は誰も何も異変には気づけなかったし、隠し通されていた。

その事実に疎かった自分に、頼ってくれない黒神さんに苛立ちが募る。

「ならいーけどよ」

ふてくされながらも渋々と従う人吉くん。

「それじゃあ、あんま無理すんなよ」

「めだかさん。いつでも頼りにしてください」

二人はそれぞれの仕事をしにでていく。

「黒神さん、今日は手伝うよ。私の仕事は終わったし」

「しかし……」

「駄目、こんな熱い中、一人で作業させらんないよ。むしろ、変わりたいぐらいなのにさ」

「わ、わかった。それでは喜界島会計。よろしく頼む」

こうしてあたし達は炎天下の中、草むしりを始めることにした。

本来なら無理してでも止めるべきなんだろーけどあたし達に止められるそんな気配は微塵すら無い。
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/16(土) 04:43:56.24 ID:KT6lUPuAO






『ピッチャーびびってる、へいへいへい』






146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/16(土) 05:06:00.61 ID:KT6lUPuAO
「…………」

「…………」

あたしと黒神さんは無言だった。

いや、お話しの展開からすれば、このあとなんだかんだ言って球磨川さんが心を開き、黒神さんの良き理解者になるとか感動的な物語の果てに二人の距離が近づくとかそんな展開じゃないのだろうか。

先週の盆前に一緒に帰った時の意味深な発言をしといて……

こんなあっさりと……

何か台無しだった。

あたしが考えていた再会プランやら台無しだ。

色々と台無しだった。

「いきますよ!! 古賀いたみ流シンカー」

『女の子だから打たれないと思った?

オリジナルシンカーだから安全だと思った?

僕が可愛らしい顔立ちだから超人的な能力で投げたなら打たれないと思った?




甘ぇよ』

ぶぅん。

プロ顔負けのシンカーはキャッチャー代わりのネットに吸い込まれた。

『…………………

…が、その甘さ、嫌いじゃあないぜ』

「何、かっこつけてんだよ。三振だ」

名瀬……先輩だっけ?

包帯をしていないからわからないけど、声を聞く限りあの地下にいた先輩だ。

『いやー、ごめんね、飛沫ちゃん』

「ま、まったく、しょうがねーから教えてやるよ」

ベンチには二人。しぶきと呼ばれた女子に執事服にモノクルをつけた男子。

「おい、すけばん、引っ付きすぎだろ。てめーは痴女か」

「ひひひ、あたしは元野球少女だからくっついてフォームを教えてあげてるだけだ。てめーみてーな引きこもりじゃ無理だけど」

「買ったぜ、その喧嘩」

「来いよ、二代目」
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/16(土) 05:34:57.33 ID:KT6lUPuAO
グラウンドで騒ぐ五人。それは普通の高校生が戯れるような至って普通で微笑ましい光景なのだが。

「…………」

黒神さんのその目は、その姿は怨敵にでも会ったような、

「く、黒神さん!! 草むし……」

「くっ、球磨川ぁっ!!」

あぁ、駄目だ。とめられなかった

『やぁ、めだかちゃん。久しぶりっ!!』

「おい、黒神。なんでいきなり乱神してんだよ?」

名瀬さんが訪ねる。そんな中、球磨川先輩がみんなをみわたして、

『んーと、ごめんね。ちょっと用事が入ったからさ、今日は帰るよ』

「お、おい、球磨川さん。その女は誰だよ!!」

『彼女の名前は黒神めだか!







球磨川禊の元カノでーっす!』

「なっ……」

「えっ……」

「ガガッ……」

「へぇー」

四者四様の驚き。

『ーーというのはもちろん冗談なんだけど……えっ? みんな、ちょ……』

名瀬先輩が氷の棍棒で、なんとか飛沫さん(飛沫なんとかさん?)が剃刀の刃を投げつけ、男子生徒が右拳を固め、古賀先輩がボールを急所へ超人的なコントロールで投げていた。

『お、うおっ、痛っ……心の準備が、大嘘憑きがまだ……嫌だよ、気絶したくないよ。謝るから許して、僕が悪かった』

「ははっ」

氷の棍棒。

「球磨川さんの口からそんな言葉を聞くなんてね」

剃刀の刃がたくさん。

「とてもじゃないですが」

綺麗に決まる黄金の右。

「信じられませんよー」

最後のとどめは股関にストレート。

ぐってりと倒れふす。

「あー腹減った。名瀬さん、飯でも食いに行こうぜ」

「そうだな。古賀ちゃん、お昼にしようぜー」

「それで蝶ヶ崎はどうすんの」

「それではご相伴に預かりましょうか」

立ち去っていく四人。
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/16(土) 05:42:33.17 ID:KT6lUPuAO
すいません、今日はここまでで。

もがなちゃんがクマーに対する呼び名についてなんですけど、

テンパったり、きゅんきゅんしてたら→禊ちゃん

通常時は球磨川先輩
にしています。
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/07/16(土) 12:18:39.98 ID:JEkwNw0Yo
球磨川さん人気ですねぇ

一応あげとこう
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/16(土) 13:46:04.40 ID:jJEXIoHQ0
>>1
ピッチャービビってるで不覚にもフイタww
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/07/16(土) 21:13:34.75 ID:FTejYtcb0
というか、後悔してた割には普通にぶち切れたな黒神めだか
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/16(土) 21:27:02.95 ID:O05LefSQo
めだかって基本的にツンデレだろ、作中で言われてたぐらいだ間違いないぞ
で、ツンデレって基本後悔してるのにいざ謝ったりなんなりしようと顔合わせると照れ隠しで相手を殺しにかかる奴が基本だろ
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 22:49:56.82 ID:mAelYeAIO
俺の知ってるツンデレと違う!
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(空) :2011/07/16(土) 22:56:20.56 ID:zXZtlx3G0
え・・?>>153の知っているツンデレは違うの!?
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/07/16(土) 23:03:54.47 ID:FTejYtcb0
>ツンデレって照れ隠しで相手を殺しにかかる奴が基本

……最近の風潮からして、冗談と笑えないのが怖いよ
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県) [sage]:2011/07/16(土) 23:09:37.16 ID:UIA+cMQYo
むちってこわい!
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/16(土) 23:54:50.67 ID:KT6lUPuAO
こんばんは>>1です

ツンデレ議論で意外に伸びててびっくりです。

仲良くしてね

最近のツンデレ風潮

ツンデレヒロインの戦闘力がギャグ補正で主人公が生きるのが辛い……

ってな具合です。

真黒ちゃんも改神とアイスファイア食らいました。

ツンデレじゃないけどギャグ補正じゃなかったら重傷なんて話じゃありません

そんじゃ、投下します。
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 00:24:12.47 ID:2C7RGbDAO
『んーと、それで何の用かな』

みるみるうちに傷が癒えて、制服も元通りになる球磨川先輩。

あたし達がいうのもなんだが、暑くないのだろうか。

「随分と楽しそうじゃないか」

『楽しいよ。それがどうかした?』

「これなら私が幸せにせずとも十分じゃないのか?」

『んーとね。別にそれでもいいんだよ。ただめだかちゃんが言うみんなの幸せに僕は含まないで欲しいかな。

僕は君の力で幸せにはならない。僕は君との関わりで幸せにはなれない。

そういえばめだかちゃんにいつか言っていたよね

二度と君の前に姿を表さないって』

「あぁ、まさか堂々と恥を知らずに出てきたものだから卒倒しかけたぞ」

『恥を知らないわけじゃないし、恥ずかしがり屋なわけでも無いよ。

ただ偶々、自分が化け物だと言う女の子がいたから止めただけさ。

そんな発言を許し、傍観するなんてもはや男子じゃない、ただの雄だよ』

その発言に黒神さんは眉を潜める。

「ほぅ、善吉や阿久根書記の事を言っているのか?」

恐らく肯定したならば殴られてもおかしくない問い。
「善吉くんや阿久根書記を馬鹿にしているなら相手になるぞ」とその瞳が物語る。

『そうだね。善吉ちゃんも高貴ちゃんも真黒ちゃんも去勢するべきだよ』

そしてそれを真っ向から受け止め返す。

『まさか、気を悪くした。ごめーん。悪気は無くて悪意しか無いんだ』

「…………貴様っ!!」

『だってそうだろ? めだかちゃんがあそこで自分を肯定したらずっと化け物扱いだ。そんなの可哀相だよ』

「〜〜〜〜っ!! そんな甘言で私を落とせると思うな」

あれ黒神さん、顔が真っ赤だ。怒りというよりもこれは羞恥かな。

『んと甘言じゃないよ。飛沫ちゃんがそんなことを言ったら僕は止めるし、夭歌ちゃんが言ったら否定する。もちろん、もがなちゃんが言ってもそれを無かったことにするよ』

「はぁ、ありがとうございます」

一応、可愛いと褒められたので礼を言った。

良かった空気にならなくて。

『それで本当に何の用?』

「…………来いっ!!」

『わわっ』

ぐいっと黒神さんが球磨川先輩の腕を引っ張り出した。

そして校舎へ入っていく。

もしかしてあたしは邪魔なのかな。
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 01:11:23.59 ID:2C7RGbDAO
『それでこれは何の冗談なのかな?』

「この前は夕飯をご馳走していないからな」

調理実習室で黒神さんが用意しはじめたのはフレンチのコース料理。

「……簡単な物で悪いな」

申し訳なさそうに呟く黒神さんにに球磨川先輩やあたしはドン引きだ。

世界中の料理人を始め、食育委員会の二人を憤怒死させるような発言を黒神さんは理解しているだろうか。

『ごめんね、めだかちゃん。気持ちは嬉しいけど僕は食事をする際は素手しか使わない主義だからさ』

球磨川先輩は先輩で有り得ない理由を付けて断ろうとするし。

「それで私に言いたいことはないか?」

『んー、特にないけど』

「そんな訳ないだろう!! もしかしたら、あの時のことを……」

『いつの話かわからないけど、それは勘違いで思い違いで心違いだよ。

そもそも僕は気まぐれだからさ。てきとーに発言しててきとーに台無しにして、

てきとーに生きているのさ』

「……私は貴様にあやま」

『ストップ、めだかちゃん。その先は誰の得にもならないし、今後君の夢にも影響するよ』

「そんなわけ無いだろう。私の夢はみんなを幸せにすることで自分も幸せにーー」

『だったら、尚更。んぐ』

球磨川先輩は素手で軽く焼かれたステーキを一切れつまみ、ソースのついた指を舐める。

『君には君の夢がある。僕は応援してないけど邪魔もしない。
化け物は化け物で大人しくしてるよ』

「だから貴様らも幸せにしないと私は」

『傲慢だね。理解しているのに。
君の夢と僕達マイナスは相容れない。分かり合えない。共に生きていけない』

「そんなことは無い!! こうして共に話合えるではないか!!」

『話合えるから理解し合える?
更正させれる?

まさにプラスの鏡だ。羨ましいよ。妬ましいよ。

そして……心底、憎らしいよ』

初めて、怒りの表情になる。

『そうやって幸せな世界で頑張ればいいじゃないか。
めだかちゃん、もう一度約束するよ。

まぁ、箱庭学園から去るわけでは無いけども。




二度と君たちの前には姿を現さない』

「そうじゃないだろう。許すのは私じゃなく、赦されるのは貴様ではない」

『ご馳走さま。美味しかったよ。めだかちゃん。いいお嫁さんになれるねっ』

去り際に球磨川先輩があたしに耳打ちをする。
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 01:22:38.23 ID:KLU11rNDO
なんか、とてもいーちゃんです。
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 01:29:47.77 ID:2C7RGbDAO
『もがなちゃん。あとはよろしくね』

「球磨川先輩!! 何で……」

『もがなちゃんは優しいね』

腕をとられ廊下へと連れていかれる。

「なんで許してくれないんですか!! 黒神さんは」

『わかってるよ。だけど、まぁ。

理解して欲しいんだろうね。まだまだ甘いな、僕も』

何を言っているんだろう。

『もがなちゃん。僕達マイナスがプラスと分かり合うには劇的でなくちゃあならない。
そうでなければ飛沫ちゃんや蛾々丸ちゃんを説得できないからね』

「だけど……」

あたしは納得できない。人見知りだから誰かと仲良くなるなんて得意じゃないけれど、それに理由が必要だなんて思えない。

『うん。プラスだね、もがなちゃんは本当にいい子だ』

「そんなことは無いです!!

あたしだって黒神さんと対立したし、今でも」

『んと、何かあったのかとか聞かないし、知りたいだなんておごがましいことは言わない。そういうのは彼氏にでも告白しなよ

めだかちゃんの元先輩として一つだけお願いがあるんだ』

「お願い?」

『ずっとめだかちゃんの友達でいてあげてね。あの子は化け物なんかじゃない。普通の女の子なんだ』

そんなのは当然だ。

『うん、じゃあ。多分、味方としてはこれで最後だね』

えっ?

『ジャンプ的に言えば次が貴様らの最後だ……って所かな』

「ど、どういうーー」

『んじゃ、また明日とか』

球磨川さんは去っていった。

そして、時は少し流れ、始業式ーー
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 01:34:12.86 ID:2C7RGbDAO








『箱庭学園 学校則 第四十五条 第三項に基づき

生徒会長 黒神めだか

きみに解任請求を宣言する』








163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 01:50:42.94 ID:2C7RGbDAO
【次回予告】

『んーと準備は整ったかな』

『人吉先生も始業式に合わせてやってくるし』

『え? なんだろう、この紙。なになに、婚姻届?』

『善吉ちゃん、何があったかは知らないけど十八歳以下は……えっ? 誓約書?』

『なになに、【わたくし、人吉善吉は十八歳を迎えた際に江迎怒江さんと入籍することを誓います】

そして血判…………』

『…………』

『善吉ちゃん。僕は君のことを忘れないよ』

『え? この紙? ううん、盗んだわけじゃないよ?

いや、結婚の邪魔なんてしないよ。

むしろマイナスの代表としてスピーチしたいくらいだね!!

えっ? お願いします?

いやいやいやいや、僕みたいなマイナスがスピーチなんて……

あ、だから空気を腐らせるのは駄目ってばよ……

はい……はい。やらせていただきます。はい。

式場も決まっている?

えっ?

ブーケは球磨川さんにあげるって?

な、なんだか呪われて……

ううん、何でもないよ。

お幸せにねっ!!』

『…………人吉善吉先生の来世にご期待くださいっと』

『さて、始業式だし。行こうかな』



『…………………』





『僕は幸せでプラスなみんなにマイナスの気持ちをわかってほしいだけなのかもしれないね』

『そして不幸でマイナスのみんなにプラスの気持ちを……』


『まっ、戯れ言なんだけどねっ』







next title

瞳「箱庭学園が終末すぎて息子がヤバい……」
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 02:07:28.75 ID:2C7RGbDAO
【球磨川禊の策謀】



「それではこれより本年度二学期始業式をーー

ふぁいひふる」

壇上で始業式の挨拶をするめだかちゃんの頬ひっぱる。

そして、マイクを奪いとり。

『やっほー、箱庭学園の皆さんはじめまして!

僕は球磨川禊!

めだかちゃんの元彼でーっす!!』

ざわめく面々。

『ーーというのは冗談なんだけど。

あはっ! 今信じた馬鹿どのくらいいるー?』

「球磨川ぁっ!! てめぇ、どの面さげてここに来たぁ!!」

善吉ちゃんが吠える。それを止めるのはめだかちゃん。

「球磨川。今、壇上に上がってよいのは生徒会役員だけだぞ」

『…………生徒会役員ねぇ』

紙束をだし、突きつけながら。

『いやいや、邪魔をする気は無いんだよ。ただこのような場でめだかちゃんに話しておきたいことがあるだけでさ』

「……なんだそれは? …署名?」

訝しむめだかちゃん。

『そう署名だよ。めだかちゃんの大好きなみんなの意見って奴だ』

もったいぶって、道化ぶって、正義ぶって。




『箱庭学園 学校則 第四十五条 第三項に基づき

生徒会長 黒神めだか

きみに解任請求を宣言する』

堂々と僕は彼女に告げた。
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 02:09:26.17 ID:2C7RGbDAO






case5 球磨川 禊





166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 02:31:11.16 ID:2C7RGbDAO
生徒会執行部に明白な不備がある場合、全校生徒の過半数の署名をもって役員は即日罷免される。

そして今期、生徒会の不備。

『副会長の不在』

生徒会則第二条にひっかかる。

生徒会執行部は会長、副会長、会計、書記、庶務の五名よりなり、会長は当選後迅速に他の役職に相応しき者を選定しなければならない。


めだかちゃんの能力が高いから必要無かったんだろうけど、これは明らかな業務不履行だ。

高貴ちゃんが署名を奪いとる。

「こんなもの捏造に決まってーー署名している生徒が全員マイナス十三組だと!?」

『そう、一年マイナス十三組、二年マイナス十三組、三年マイナス十三組、三クラス総員の署名だよ』

めだかちゃんが高貴ちゃんと僕の間に立つ。

「名ばかりの署名を集めて過半数か

大したみんなだな、球磨川」

『おいおい、名ばかりだろうと人数合わせだろうとこの箱庭学園のこの箱庭学園の生徒だぜ?


差別するなよ

ちなみに会長が解任される際には役員もろともだよ。

つまり高貴ちゃん達もお役御免ってことだ。

そして第十三項解任責任。

行事運営に支障が無いよう解任請求者次期選挙までの間臨時で生徒会長を務めなければならないのさ。

さぁ、めだかちゃん、その腕章を自分で外して渡すんだ』

「な、なんでこんなことを!!」

めだかちゃんが叫ぶ。

『んー、それはマニフェストでいうから待っててね』
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 02:54:13.67 ID:2C7RGbDAO
『さて、無能な先代と違って僕は役員の候補は選んでるよ。
まぁ、あくまで候補なんだけどね』

僕は机に手をつき、マイクに向かう。

『んじゃ、新生徒会長としてマニフェストを発表します!

えーとまずは、
授業及び部活動の廃止。
直立二足歩行の禁止。
生徒間における会話の防止。
衣服着用への厳罰化。
手及び食器等を用いる飲食の取り締まり。
不純異性交遊の努力義務化。
奉仕活動の無理強い。
永久留年制度の試験的導入。


そしてアブノーマル、スペシャルと呼ばれるエリートの抹殺。

以上九点の実現に向けて一生懸命頑張ることをここに誓います。

皆さん応援して下さい。

なお全生徒会の負の遺産である目安箱は当然僕が引き継ぎますね。

困ったことがあれば遠慮せずになんでもいってください。
二十四時間三百六十五日、僕は誰からの相談でも受け付けます!』

「く、球磨川先輩!! 何がしたいの!!」

もがなちゃんが問いつめてくる。

『目的?

まぁ、強いて言うなら生徒総会の強制召集権かな。

登校義務の無い十三組もこうすれば一網打尽できるでしょ?』

「球磨川、何故だ。お前は改心したではないか。話しあえるではないかっ。私と仲直りがしたいと言ってくれたではないかっ!!」

めだかちゃんがヒステリックに叫ぶ。

『んー。










僕みたいなマイナスが本当に改心すると思った?

話し合えるから理解しあえると思った?

僕がかわいらしい顔でめだかちゃんと仲直りしたいと言っていたから大丈夫だと思った?』
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 02:56:02.82 ID:2C7RGbDAO








『甘ぇよ。』









169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 03:17:09.37 ID:2C7RGbDAO
「球磨川ぁァァッ!!」

めだかちゃんが掴みかかる。

『おいおい。勝手に期待しといて逆恨みはよせよ。

必ずしも期待した通りになるわけないじゃないか。

僕の方こそ、勝手に期待されて迷惑だったよ






僕は被害者だ』

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!!」

めだかちゃんが殴りかかってくる。

騒ぎだす面々。

『殴れば気がすむかい?』

「球磨川っ!! 例え生徒会執行部が……」

善吉ちゃんが何かいいかける。

『第二、第三の執行部ができるって、それはきっと非公認だよ。全く、茶々、入れないでくれないかい?』

螺旋を体育館中に打ち込む。

『見なよ、めだかちゃん。僕はこうやって直ぐに誰でも傷つける準備はできてるよ。

それに君たちは勘違いしているしね。

マイナスの僕を改心させる?

それは力がある者がやるべきだ』

「あまくみんなよ!! めだかちゃんはお前なんて!!」

『おいおい、善吉ちゃん。まだ、わからないのかい?』

「はぁ?」

『そういえば、今年は何年だい?』

「あ? んなもん西暦二○XX年+1だろ?」

『ふーん、それで君たちが入学したのは?』

「そんなも………」

善吉ちゃんがとまる。そして震える。

そしてマイクを通して全校生徒に意味が伝わる。

だれ一人として気づかなかった事実に。

『あぁ、僕のマイナスってばさ、油断すると全て「無かった」ことにしちゃうんだ。こんな風に』

体育館に打ち込んだ螺旋を消す。

穴があいたわけでもないし、壊れたわけでもない。

だけど体育館が震える。

『だからさ。みんなが頑張った一年間を無かったことにしたんだよ』

「えっ?」

善吉ちゃんの瞳が怯えを取り戻す。
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 03:43:34.32 ID:2C7RGbDAO
『……それでどうするめだかちゃん?』

体育館内は静かだ。

「そ、それでも、私は貴様を改心させる!!」

『そう、めだかちゃん』

殴られる。無かったことに。蹴られる。無かったことに。気絶する。無かったことに。悶絶する。無かったことに。

壇下の誰かが呟く。

「ば、化け物」

それは彼女を差した言葉か、僕を差した言葉か。

「…………っ!!」

『報われないね、めだかちゃん。こんなに健気に頑張っているのに』

殴られる。

『化け物扱いだ。誰を救っているかわかりやしない』

「それでも私はみんなを幸せにする為に!!」

『めだかちゃん。ここに選択肢がある』

「…………っ」

『僕を倒して進む未来と僕に負けて繰り返す過去』

未来にあるのは畏怖で、

過去にあるのは苦痛。

「球磨川、最後の願いだ。改心してくれ」

懇願だった。

とても主人公とは言えない。

僕は反撃するために右手に螺旋をだす。
油断しているめだかちゃんの眉間をーー
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 03:53:45.61 ID:2C7RGbDAO
そこで善吉ちゃんに掴まれる。

「めだかちゃん!!」
左手に螺旋を

「めだかさん!!」

高貴ちゃん。

腰にはもがなちゃん。

「黒神さん!! 例えあなたが一人で抱えようとしてもあたし達がいるから!!
頼りなくてもあたし達も頑張るから」

………………。

「そうだー!! 黒神!! そんな化け物ぶっとばせ。なんなら援護するぜー!!」

「あなたは私達の生徒会長でしょ。そんな三下にやられないでよ!!」

「いつだってあんたは英雄だー、がんばれー!!」



『ははっ、英雄か。化け物じゃなくて……ね』

「…………球磨川、私は多分、貴様を幸せにはできない」

『そう。めだかちゃん』

「私はみんなを平等に幸せにできない。いや、貴様の無かったことにより既にできなかったんだろうな」

『……あっそ』

「だから、私は誰かをみんなの幸せとかもう綺麗事をぬかさぬよ」

『へぇ』

「私は箱庭学園の生徒会長だ。生徒の為の幸せを選ぶ。何よりこんな私でも許されないような化け物でも英雄と呼んでくれる。そんなみんなを差し置いてなんで他を幸せにできよう」

…………

「だから球磨川卒業生……すまんな。まずは箱庭学園のみんなを幸せにするために……」

そう全てを拾うことなど出来ない。

物事には順番があり優先順位がある。

彼女はそれを無視して、届かない夢を掴もうとしていた。

「貴様はいつかまた幸せにしてやる。それまで待ってろ」

『うん、じゃあ、また明日とか』

「あぁ、そうだな。また明日だ」

あぁ、全く。

僕の恰好つけたがりもここまでくれば大したもんだね。
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 03:54:56.48 ID:2C7RGbDAO







case1 黒神めだか





173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 04:18:54.77 ID:2C7RGbDAO
あれから一月。未だに球磨川は姿を表さない。

ともあれ全力て殴って全身の骨が折れているにも関わらず、奴はあの能力で姿を眩ませた。

そして未だに副会長の座は空いている。

「日之影前生徒会長?」

「おぅ、黒神。ひさしぶりだな」

「いえ、そちらから姿を現して頂けるとは……お久しぶりです」

「まぁ、話しをしておかなくちゃならないからな」

「話?」

「あぁ、失われた一年間についてだ」

「…………」

「まぁ、端的に言えば箱庭学園に関わる全ての事柄を一年間巻き戻した。これに尽きるな」

「巻き戻す?」

「そうだな。無かったことにする。あの野郎、人生にリセットボタンがあるなんて出鱈目すぎんだろ」

「そんな漫画みたいな」

「少なくともあいつにとっては漫画でありたかったんだろうな」

どういうことだろうか。

「去年も同じような展開になったが生徒会戦争と呼ばれることが起きた」

「生徒会戦争?」

「まぁ、俺が覚えているのは途中までだしな。まったく不知火の奴の能力なんて当てにすんじゃなかったぜ」

ため息をつき頭を掻く。

「本来ならお前が球磨川を倒して、全てを終わらせる予定だったらしいが、どこかの馬鹿が力加減間違ってお前を倒しちまった」

「は?」

「だから球磨川くんがお前を完膚無きまでに倒しちまったんだよ。まぁ、一番困惑してたのは本人だったしな。箱庭学園は無法地帯になるわ、廃校寸前になるわで」

「……なぜ、球磨川はやり直したのでしょうか」

「あいつらはなエリートとか呼ばれる奴らを嫌っていた」

「はい」

「けれどな嫌悪は好意の裏返しなんだよ。早い話が、結局。中学校の頃に好きになった女の子にちょっかいをかけにきたが、やりすぎちゃったって話だ」

「……球磨川が私に惚れていると?」

「ん、まぁ。そういうこった。だからやり直して、ついでに幸せになれる道を作ったんだろうよ。化け物と呼ばれず、女の子として英雄に祭り立てられるようにな」

「どうすればいいのでしょうか」

「箱庭学園第九十九代生徒会が試験的に導入した試験的に導入した制度を覚えてるか?」

「永久留年制度」

「あんの馬鹿、未だにゴーストバベルに住み着いてんだよ」

「日之影前生徒会長は仲が良さそうですね」

「ああ?」

頭を掻いている。

「まぁ、こう見えて今じゃ意外に普通と友達してんだよ」
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 04:44:05.08 ID:2C7RGbDAO
扉をノックする。

『はいはーい?』

開いた先には球磨川禊がいた。

『えっ? なんで? ばれたの?』

特別留年措置クラス。

ゴーストバベル旧三階に建てられた施設。

「舐めるな、箱庭学園の生徒会長だそ?」

『ま、まぁ。何はともあれこほん。

久しぶりっ!! めだかちゃん。僕だよっ!!』

「あぁ、球磨川久しぶりだな。よくもあの場で逃げ出した物だな」

『えっ? ほら、いやさ』

「言っただろう。貴様も幸せにすると」

『うぇっ、めだかちゃん。球磨川禊に対しては百パーセントツンのステータスはどうしたの?』

「……あぁ、もう、うるさいっ!!」

肩を掴む。

善吉風に言えば黒神めだかの真骨頂その三だろう。

しかしながらあれだな。意外と恥ずかしいな。

うん? そういえば今までキスをする際に恥ずかしいなどあったか。 意識すればするほどーー。

『わわっ、肩に指がめり込んでいる!!』

「お…お前に惚れてしまったからっ! ちゅーするぞ!!」

『え゛?』

そこでドアが開く。

「…………失礼しましたー」

日之影前生徒会長が閉め直す。

『ちょっと待ってよ日之影君!! おい、待て、待てよ!! 待てこらぁ!!』

「…………貴様は嫌か?」

『あ、嫌とかじゃなくてさ。あー、なんというかさ。

僕なんかが幸せでいいのかなって……』

唇を塞ぐ。

『んっ、んっーー!!』

「っぷはぁ……ありがとうっ、禊!!」

『〜〜〜〜〜〜っ!!』

「どうした、浮かない顔してるな」

『ん、いや。ほら、めだかちゃんは誰にでもこういう事するから複雑な気分で』

「……心配する必要は無い! あれだ、私も彼氏が……できたら、自制する」

語尾が小さくなり、こいつが聞き取れたかわからない。

『え?』

「うるさいっ!! いいかっ、覚悟しておけよ!! 私が貴様を幸せにしてやる。忘れるな!!」

『えっ? あぁ、うん』

教室を出る。

ふむ、私は幸せだ。だから今日もみんなと幸せになるとしよう。
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 04:49:47.66 ID:2C7RGbDAO
さて今回の投下は終了。

前回のスレと真逆でみんながキャッキャうふふする話です。

さて超展開すいませんでしたー!!

もしクマーが圧勝したらの話でした。

なんか大嘘憑きが強すぎて世界がオワタ
みたいな話なんです。

とシリアス本編はこんなもんです。

何で好きな子の為にクマーが本気だした
って捉えてください。
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/17(日) 04:52:33.79 ID:cd0Bl4RXo
おつおつ

こうみるとめだかちゃんは可愛いな
このあと取り巻きでの球磨川さん取り合い後日談はありますか?
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 04:56:44.38 ID:2C7RGbDAO
>>176

SYU・RA・BAはあります
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 05:09:23.17 ID:2C7RGbDAO
【善吉君の受難】

「いつの間にかめだかちゃんが球磨川の奴に夢中だった」

「そして俺は何故か許嫁がいる」

「さらには誓約書というものがある」

「家には常に味噌が届く」

「お母さんは貴腐ワインで何故か満足顔」

「曰わく『息子が心配で見にきたけど別に何てことはなかった。球磨川くんがかっこよくなってたことには驚いたけど別にどうでもいいか。あぁ、今日も平和でお酒がおいしっ!!』とかとか」

「いやいや、息子めっちゃピンチですよ」

「幼なじみは寝取られるし、重度のヤンデレに……」

「あれ、何だか空気が腐って………」










「ん? ここは部屋? 誰もいないぞ?
うげっ、手錠!!」

「なになに、善吉と怒江の愛の巣……だ…………と………………」

「しかも机の上にあるのは高校生御用達のスキン…………ゴクリ」

「いや、まぁ嫌じゃないんですよ。それに子供さえできなければ両者の合意で……ゴクリ」

「ま、まぁ、手錠がついてるけど善吉へのボーナスステージってことだろ」

「おっ、足音が、げす、げすげすげすげす」

「げーすげすげす」










「え、責任とってね? えっ? えっ?どういうーー」


真相は次回予告で!!
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/17(日) 05:09:23.84 ID:73ul5lmOo
それはいい、実にいい

ぽっとでの妹にリードされる名瀬ちゃん可愛い
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 05:25:14.21 ID:2C7RGbDAO
【次回予告】

『ふんふーん、何だか人生は楽しいなぁ』

『ん? あれは怒江ちゃん。あれは近藤さん』

『てっきり怒江ちゃんのことだから生だと』

『え? そうすると善吉くんからしてくれない?』

『作るなら二人の合意の基で?』

『なんだ、ちゃんと節度は…………


え、待ってよ

なんで針で穴を開けてるの?』

『えっ、えっ?


えっ?


使うかどうかは善吉ちゃんの責任だし、破けてるなんて怒江ちゃんは知らない?

いやでも、いまあけて……

何でもないよ!!

うん!!

だから刺さないでね。

痛いから…………』

『人吉先生に祈るしか……』

『え? 貴腐ワインで懐柔した。いい関係?

お義母さんってもう呼んでるって?


え、うん、それじゃあ』

『瞳ェ……』

『やばいな、善吉ちゃん。もう確実に詰んでるよ』

『さて、まぁ。いざって時は幼なじみが助けて……』

『あれ? そういえば今日は一緒に帰る約束してたな』

『は、はははっ、大丈夫だよね。まさか、僕みたいなマイナスよりも善吉ちゃんは優先されるよ』

『なんかそれはそれで切ないなぁ』

『あれ? メールだ。一緒に帰ろうだ……と……?』

『う、嬉しいけど…………』

『よし、僕はさっき何もみ「無かった」し、誰とも会わ「無かった」ぞ!!』

『んじゃ、みんな、また明日とか』










next title

空洞「球磨川くんがリア充すぎて憎い……」
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 05:45:06.25 ID:2C7RGbDAO
>>1です

実は本編はこれくらいで終わってることを今更ながら説明します。

球磨川くんがめだかちゃんに対するお話がメインなのです。

なんで後は蛇足的にたらたら書く後日談や仲のよいぷらまいをかいていくつもりですが……いいのか悩んでおります。

次回作が決まったら終わろうかなとか思ってますが今の所未定なんです

なんでギャグとほのぼの、イチャイチャ、シリアスは無いよ的な流れとなります

一言だけ言っておくなら

>>1の安心院さんは安心の安心院さんです
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 06:21:41.45 ID:2C7RGbDAO
【負け犬とシックスの部屋】

ラスカさんがログインしました


ラスカ:誰かいるー?
姉:よっす
ラスカ:あれ、ねーちゃんだけ?
姉:おとめちゃんは飯ROM
ラスカ:そっかー
姉:で、何?
ラスカ:暇wwwww
姉:あたしもwwwww
乙女座:お、ラスカじゃん。ちわー
ラスカ:よぉ、大食らいwwwww
姉:おwwwwwおwwwwwぐwwwwwらwwwwwいwwwww
乙女座:芝生うぜぇwwwww
ラスカ:てか、俺たちいつになったら学校いけんの?
乙女座:理事長の許可が下りるまでらしいよ
姉:てか理事長、あたしたち忘れてないよね……
ラスカさん:…………
乙女座:………………
姉:えっ、嘘、マジで!!
ラスカ:だといいなぁ。
乙女座:てか学校行ってもてめぇらぼっちだろうがwwwww
ラスカ:あ、俺友達できたwwwww
姉:あたしは会話が成立する女の子発見したwwwww
乙女座:おい、嘘つくなよ、おい!!
ラスカ:ところがどっこい
姉:これが現実!!
ラスカ:wwwww
姉:wwwww
乙女座:よし、表いこうか
ラスカ:はーい、とぅいまてぇーん
姉:謝ってないwwwww
乙女座:ビキビキ
姉:何の音?
乙女座:サイボーグ野郎から借りた携帯ゲームが潰れる音
ラスカ:やまちゃん涙目wwwww
姉:とばっちりwwwww
ラスカ:そういやぁ。あの女もう出ないよな
姉:弟は未だにトイレ行けないって
乙女座:モンスターwwwwwチャイルドwwwww
ラスカ:いやいや、お前らも入院直後うなされてたし
姉:正直、死んだと思った。
乙女座:1ヶ月はトラウマで悩まされた
ラスカ:クマーさんが怖い
姉:やめて、まだ、回復したわけじゃないんだから
乙女座:僕の球磨川くんに何をしたのかな? かな?
ラスカ:おいやめろ
姉:死ぬぞ
乙女座:大丈夫だってあんなもやしwwwww

乙女座さんがログアウトしました

ラスカ:えっ?
姉:えっ?
ラスカ:……寝るわ、お休み
姉:うん、あたしも
ラスカさんがログアウトしました

姉:なにこれこわい
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 06:26:43.31 ID:2C7RGbDAO
チャット形式にしたんですが読みやすさはいかがだったでしょうか。

会話と会話が改行+1無いんですがどんな感じでしょうか
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鳥取県) [sage]:2011/07/17(日) 06:28:30.38 ID:fyZYIRnno
個人的に改行+1が欲しい
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 06:31:46.85 ID:2C7RGbDAO
>>184

わかりました

次回のチャット形式はそうします!!

186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 06:52:08.22 ID:2C7RGbDAO
【負け犬とシックスの部屋U】

ラスカさんがログインしました


ラスカ:ちーっす

GUNKI:よっす

LOVE:おはようだし

ラスカ:うげっ邪気コンビかよ

GUNKI:はぁ? 邪気眼じゃねぇし

LOVE:ぐんきさん馬鹿にすんなし!!

ラスカ:はいはい、サーセン

GUNKI:で、湯前の話聞いたか宗像? 何者かにやられやがった。くそっ!!

LOVE:何でも球磨川さんはカッコいいと一日中呟いてるらしいし

GUNKI:仲間のピンチは見逃せない私だ!

LOVE:流石、ぐんきさん。かっけぇし!!

GUNKI:誰がやったか知らないか? 敵をとってやる!!

LOVE:ぐんきさんについていくし!!

ラスカ:なんか螺子女にやられたらしいよ

GUNKI:………………

LOVE:ぐんきさんリベンジだし!! 応援してるし!!

ラスカ:おら、いってこいよwwwww

GUNKI:あ、なんか腹痛い。トイレ行ってくる

LOVE:ぐんきさんなら楽勝だし!!

ラスカ:ならてめーがいけよwwwww

LOVE:意味わかんねぇし!! ぐんきさんがやるし!!

GUNKI:いや、俺は……

LOVE:ぐんきさん、余裕っすよね?

GUNKI:おう、楽勝だぜ!!

LOVE:ほらみろだし

ラスカ:じゃあ今からいってこいよwwwww

GUNKI:いや、いまからは無理。マジ、腹痛いし

LOVE:行ってくるし。ねぇ、ぐんきさん!!


GUNKIさんがログアウトしました


ラスカ:逃げたwwwww

LOVE:はぁ? 逃げてねぇし? 意味わかんねぇし!!

ラスカ:はいはい、じゃあお前一人でも行けよ


LOVEさんがログアウトしました。


ラスカ:wwwww

ラスカ:あー、暇すぎる
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/17(日) 07:02:57.61 ID:2C7RGbDAO
次回の投下は明日か明後日にでも

最後のギャグ回二つはキャラ超崩壊ごめんね

仮想現実だからみんなキャラ作ってると思ってください。

ほらメールやチャットだと性格が変わるってやつ。

それにしても

チャット形式は動かしやすくて

いいなぁと思います。

あとチャットに必要な知識が必要だったら教えろください。

球磨川さんはいい奴クマーと久々に挨拶とさせて頂きます。
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 07:15:20.08 ID:gaTbgfuIO
>>1>>3はそういう事だったのか

『いやぁ、面白いねっ☆』
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2011/07/17(日) 10:05:24.32 ID:QH2Z8DdAO


このクマーはめだかちゃん、名瀬ちゃん、飛沫ちゃん、安心院さんとフラグが建っていて、
なおかつ将来は財部ちゃんともフラグが建つと……

どう見てもプラスです本当にありがとうございました
クマー爆発しろ
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/17(日) 14:04:58.92 ID:vB7US5Je0
めだかに萌えたの初めてだわ…>>1ありがとう乙
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/17(日) 16:37:31.80 ID:svCFfOmco
めだかちゃんを中心に安心院さんの制裁フラグが…
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/17(日) 23:58:04.21 ID:2JF0wb1no
乙ーこれはいいめだかちゃん
さて、もう一度最初からから読み返すか
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/18(月) 01:46:34.55 ID:AWHp/kxAO
こんばんは>>1です

仲良くしてね

>>1>>3のくだりを突っ込んで頂きありがとうございます

支援スレも多々とありがとうございます。こんな雑文に付き合ってくださり感謝感激でございます。

あと、前回スレみたいに小賢しい真似をしてすいませんでした

さて、ここからは明白な球磨川さん爆発しろ【ラブコメ】スレになります。

愛米じゃないので大丈夫です

なので欝展開やシリアス展開は少ないと思います。

なので目的としては

めだかちゃんがきゅんきゅんきゅいする

くじらちゃんが悶々する

飛沫ちゃんが頑張る

安心の安心院さん。

人吉くんェ……

時々、新キャラ。

そして半袖ちゃんなんですが>>1の考え上、出てきません。

お話の上では会話で登場するかもしれませんが……

今日もよろしくお願いします
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/18(月) 02:15:18.98 ID:Ph2buPZIo
やっべラスカが誰だかわからん
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/18(月) 02:25:32.03 ID:AWHp/kxAO
【関係があった世界】

「どうせここは夢の中で心の中だ。

ーーきみの本音なんか誰も聞いちゃいないさ

だから格好つけずに括弧つけずに言ってごらん」

「………………あいつらにーー」

球磨川くんはそこでとまる。

『いや、やめておくよ。

格好付けずにいたら僕じゃない。

括弧つけなかったら僕じゃない』

「…………それはどういう意味だい?」

ここまでお膳立てをして、

今更ーー

全てを台無しにしようとでも?

ただのくだらねーカスの癖に、

「僕は君が本音でしゃべれと言ったんだよ? まさか理解できないわけじゃないよね」

『あっははー、安心院さんらしいや。

まさか、たかだか一京程度のスキルで負完全な僕を相手に完全に完璧に完勝できると思ったの?

片腹が痛いね』

過負荷であろうが異常であろうがめだかちゃんじゃない限り僕は負けない。

ましてや球磨川くんなんかに遅れはとらないはずさ。

『今からめだかちゃんに勝つ僕がどうして安心院さんなんかに負けるの?

抱腹絶倒、驚天動地だね。

あぁ、でもここは一つ、僕が悪役になって挑発してあげるよ』

「球磨川くん、僕は一京のスキルを持つんだよ? 今更何をいわれた所で……」

『お前四天王で言えば三番目に登場しそうな風格があるよな(笑)』

「」

『ぷーくすくす』

「なんっ…でそこまで!

的確に人を傷つける台詞が言えるんだよ君はあああああっ!!

僕みたいな美少女が幽霊タイプを駆使するばばあなわけねーだろ!

ばばあ扱いして今更僕に告白したことを後悔させるくらい魅力の無い女だっていうのかい!!

こんな侮辱を受けたのは初めてだよ!

絶対に許さない!

君は!

僕が!

ぶち[ピーーー]!!」

196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/18(月) 02:51:08.09 ID:AWHp/kxAO







『やばい、どうしよう。勝っちゃった……

やべー!これやべー!やべーわこれ・・・やべー!マジやべー!やっちった!やべー!やべーなぁ・・・これはマジでやべえな・・・。やばくないかな?あんまりやばくないかな?いやでもやべーだろ!これやべーだろー!絶対やべーって!これマジやべーって〜!いや・・・やばくないかな?いややべーだろやっぱ!いや・・・?

やっぱやばいよ!!

いや正直、千日手レベルかと思ったけど心折っちゃうなんて。

よく考えればリアル時の砂とかチートすぎるよ……

いくら無限の命だからって無限に挑発し続ければ心折れるか……

流石に気の毒だよ』

「………………生きててごめんなさい。カスは僕でした。いや僕って一人称はキャラ作りじゃなくて……」

『あ、あの安心院さん?』

「ひぃっ、もうキクコは勘弁してください。黒髪は出落ちじゃないです、完勝(笑)とか〜〜〜中略〜〜〜はい、本当ごめんなさい。生きててすいません」

『いや、安心院さんは美人だよ!

僕みたいなカスがいっても説得力ないけどさ。

もっと自分に誇りをもとう。

きみはきみのままでいいんだよ』

球磨川きゅん。

あれ?

球磨川きゅんってこんなにいい男だっけ?

いや顔立ちはもともと可愛らしくて僕の好みだし。

いざという時はかっこいいし。

よく考えれば、僕は球磨川くんの髪をくんかくんかしたい!

口をペロペロしたい!

「球磨川くん! 惚れたぜ!!」

飛びつこうとすると避けられる。

『じゃ、じゃあ会長戦だし……』

「そ、その前に合体してパワーアップしようよ!!

なんならスキルたくさん貸すからさ!!」

『ひぃ』

球磨川くんは扉から戻っていった。

照れ屋だなぁ。球磨川くんは。


あ、でも。嫌じゃないんだよ。そもそもそういう所も好きだしさ。
なんにせよ、球磨川くんは僕のことが好きってことだよね。だったら応援しなくちゃ。ほら、もう両思いなんだし彼氏彼女みたいなものだろ?
でも球磨川くんは照れ隠しで顔を真っ赤にするだけだろうね。そこはほら、良妻らしく優しく何も言わないであげるしね。
球磨川くんってばどんな髪の毛が好きなのかな。いや、今の僕の髪型が一番ってのはわかるよ? だけど偶には変えないとマンネリだしね。でも考えれば球磨川との間にマンネリなんてないよね。ほら僕と(以下略
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/18(月) 02:52:48.41 ID:AWHp/kxAO
>>194

ラストカーペットで宗像さんです

わかりにくくてすいません


あとスキル一京持ってたら精神攻撃翌余裕だろとか無しでお願いします。

198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/18(月) 02:55:50.93 ID:AWHp/kxAO





case28 日之影空洞




199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/18(月) 03:21:10.93 ID:AWHp/kxAO
「球磨川くん、次回予告の時の話なんだが」

『?』

「いや、球磨川くんがリア充すぎて憎いだったんだよ」

『えっと、意味がわからないよ』

「だけどな?

本来なら

「球磨川が格好良すぎて生きるのが辛い……」

がメインフレーズなんだよ」

『えっと本当に意味がわからないんだけど……』

「つまりだな

球磨川が格好良すぎて生きるのが辛い……だと、

球磨川が、格好良すぎて、生きるのが、辛い……の四つにわかれるだろ」

『うん? うん。その部分はわかった』

「しかしだな、球磨川くんがリア充すぎて憎い……だと」

『三つの構造だね』
「そうだ。球磨川くんが、リア充すぎて、憎い、になる」

『うん? うんうん。それで?』

「実は隠れている言葉がある」

『?』

「本当のタイトルは

球磨川くんがリア充すぎて憎いから拳々破ァ!!

がタイトルなんだよ」

『えっ、ちょっ』

「気にするな。これは俺の意志じゃないんだ。流石に最近の安心院さんも安心できない展開らしいからな。というか安心院さんって誰だ?

まぁ、それは置いときお灸を据える意味で……な?」

『な? じゃないよ!!』

「まぁ、あれだ。こうでもしなきゃ箱庭学園男子がマジで暴動起こしかねないんだ」

『…………私怨何割?』

「七」

『う、うわああああああああああつ!!』




俺の名前は日之影空洞。

まぁ、こんな俺でも誰も知らない英雄でも友達と遊んだりするわけだ。

今日も黒神の生徒会執行部のおかげて学園が平和だ。


『な、なんだ、さっぱりわからない…! 完全に言いがかりじゃないか!?』

「ちなみに人吉の奴が署名を集めていた」

あぁ、本当に学園が平和でお茶がうまい。
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/18(月) 04:27:42.95 ID:4yPLH7X3o
なるほど大嘘憑き持っていったら勝っちゃったのか

確かに負けはしなさそうだしな
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/18(月) 07:29:50.72 ID:oDiXAFKAO
原作とは違う形で結局全員がゆっくり不幸に懐柔されているとしか見えない俺は異端
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/18(月) 07:47:32.81 ID:Ph2buPZIo
いや別にそうでもねーぜ
だって他でもないこの俺と同じ意見なんだから
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 09:36:47.10 ID:8TXlro5co
このSSは球磨川が主人公

めだかは主人公ではない

なので大嘘憑きでも勝ってしまう、めだかは主人公じゃないから

ってことか、成る程
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/07/18(月) 20:19:02.54 ID:i6TgY8j+0
人吉ww
そういや、阿久根の反対勢力を集めてたのも奴だったな
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 22:38:34.04 ID:Hf3CRJeDO
多くのフラグがある球磨川と大きなフラグがある善吉
どっちに爆発して欲しい?
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/18(月) 23:17:52.53 ID:cfal5QDCo
善吉はそのうち爆殺されそうだからどうでもいい
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/19(火) 20:08:00.99 ID:b59vE6IDO
>>1の消え方がいつもと違うくないか?

いや無事だと思うが
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/19(火) 23:53:12.82 ID:b59vE6IDO
というか、キクコが誰なのかわからない……
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/07/20(水) 00:35:40.17 ID:tjTRwjU4o
四天王の三人目のBBAの名前だな
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/07/20(水) 00:58:30.79 ID:uhMVRARe0
>>208
ポケモンFL・LGに出てくる四天王の一人
一応ゴーストポケ使いだけど、二回目以降は毒タイプ×4体使ってくるので
実質毒ポケ使いでも間違ってないと思う

ポケモンは戦わせるべきだと言う持論を持つ婆さんで、
研究の為ポケモン図鑑を作る事に否定的
オーキド博士とは昔からの因縁の仲・ライバル関係にあったようだ
また、シンオウの四天王に『キクノ』と言う名の良く似た人物がいるが
彼女との関係は不明である
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/20(水) 01:46:45.72 ID:cUQedIeDO
>>209、210

サンクス

あぁババア扱いされりゃあ切れるわな

というか年齢一切いってないのに……

被害妄想理解不能のマイナスってこういうことなんだろうな

あと、さりげなく安心院さんが「いえ僕ってキャラ付けじゃなくて……」とか酷いこと言ってんなwww
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/20(水) 02:46:55.82 ID:mLmc2Cv3o
>>208
なんでリメイク限定なんだよ
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/22(金) 09:20:42.20 ID:9Gxz8j/qo
>>77
面白いんだが、ちょっと突っ込み。
原作では、不慮の事故は「すでに通ったダメージ」も押し付けられるよ。
というか、それが本来の使い方で、「食らう前に防ぐ」という方が応用。
例えば、致死武器でダメージは受けるけど(実際、出血してるシーンがある)、受けた後でどこかに押し付けることは可能、って単行本巻末で解説されてる。
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 11:04:35.91 ID:Z8Gw7LSDO
>>213

だから受けたダメージも不慮の事故によって押し付けるんだから要因をなくして押し付けられないって考えには矛盾はないんじゃね?
しかも本人が幻痛っていってるからオラオラでも可


というかマジで>>1から音沙汰ないな


携帯だからとまったのか?
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/22(金) 19:51:56.87 ID:9Gxz8j/qo
>>214
うん、大嘘憑きで不慮の事故を攻略できるってのはいいんだが、
>通ったダメージはもはや不慮の事故で押し付けられません
てのはおかしくね?って話。
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 23:41:20.88 ID:Z8Gw7LSDO
>>215

だから不慮の事故で通ったダメージ肩代わりさせるんだろ
そんでクマーによってマイナス無効とかされてるんだから可能なんじゃない?
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/22(金) 23:46:01.91 ID:tpmlbA3fo
>>215
俺は納得できなかったから自分で勝手にぼくのかんがえたさいきょうの理論に差し替えた
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) :2011/07/24(日) 15:14:59.61 ID:jSIPNERY0
みんな久しぶりっ、僕だよ。

パソコンからすいません>>1です。

携帯が止まったとか推理した人は天才です。お前は俺かと思いました。

もうすぐバイト代が入るのでそれまではパソコンから書き込みという形になりもうす。

とはいえ、久々のパソコンなんで仲良くしてね。

球磨川くんVS蛾々丸ちゃんの対戦なんですが>>216みたいな感じです。

ともあれ、自分でも無茶があったなぁ。とか思ってますので>>217みたいな考え方か、とりあえず球磨川さんの攻撃はエンカウンターできないクマーと思っていただければ幸いです。

真昼間ですが、投下します。
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/07/24(日) 15:17:00.36 ID:jSIPNERY0
うあぁぁぁぁ、パソコンは自動で下げてくれない、

ごめんなさい。こんな糞面白くない>>1の文をあげてごめんなさい。
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/07/24(日) 15:53:32.15 ID:jSIPNERY0
【俺の妹がこんなに可愛いわけがない】

「あ、くじ姉だ」

「うげっ」

「なぜ、そう嫌な顔をするのです。相談相手を探していたところなのです」

「完全無敵、豪華絢爛の生徒会長が何のようだよ」

「ここでは人の目がありますので……」




「それで何の相談だよ?」

「……申し上げにくいともうしますか、恥ずかしいといいますか」

「恥ずかしいだと。おいおいおいおい、黒神、熱でもあるんじゃねぇのか」

「い、いえ、そういうわけでは無いのです。実は……その恋をしたと言えばお姉さまは笑いますか?」

「ん? あぁ、どうせ人吉だろ?」

「いえ、違うのです」

「なん……だ……と」

「善吉とは仲はいいのですが、あやつとはそういう関係ではありません」

「そ、そうなのか。ま、まぁ別に相手がどんな奴だろうがかまわないけどよ、お前なら大抵の男でも平気だろうよ」

「そ、そうなのですか」テレテレ

「あぁ、間違いねぇよ」ハァ

「そ、それならばいいのですが、あいつは結構浮気性というか惚れっぽいというか、あっちにふらふらこっちにふらふら見境ないのです」

「……」

「気がつけば喜界島会計を口説いたり、風紀委員会の面々を口説いたりなど」

「おい、なんでそんなチャラ男にひっかかってんだよ」

「チャラくはないのです。ただ少しといいますか、大分といいますか。惚れっぽい性分の為、めだかは気が気でないのです」

「やめとけ、浮気なんてする男は駄目だ。いや、別にお前がどうなろうか知ったこっちゃねーがよ。ほら、あれだ。あくまで先輩としてだな……」
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/07/24(日) 15:54:49.30 ID:jSIPNERY0
「や、やはり駄目なのですか」

「あぁ、駄目だ。他にどんな所がある?」

「えっと、かっこいいです」

「黙れ、馬鹿妹。そんなもんあばたもえくぼみたいなもんだろーが」

「し、しかし、あいつは悪い奴では……」

「悪い奴が彼女を放ってふらふらするかよ」

「あ、いえ、まだ彼氏とか彼女とかいう関係では」

「だったら尚更だろーが。どこのフラグ建築士かしんねーけどよ、辛い目を見るのはお前だぜ?」

「や、やはり、私では駄目なのでしょうか」

「あぁ、そんな男は相手がメスだったら誰でもいいんだよ」

「う」

「う?」

「うわああああああん、うわああああああん、うわああああああん、うわあああん、うわああああん、うわあああああん」

「お、おい、何泣いてんだよ」

「私はあいづじゃないど駄目なのでず。うわあああああん」

「……わかった、わかった。どんだけ好きなんだよ、ったく」

「ど、どでもずぎなのでずー、うわあああああん」

「だったらよー」

「?」グスグス

「お前に夢中にさせればいいじゃーねか。完全無敵の生徒会長で豪華絢爛才色兼備の俺の妹が何をふぬけていやがる」

「夢……中にさせる」

「そうだ。それともあれか? お前はそいつのことを簡単にあきらめられんのか」

「そうです……ね。そうです!  私は諦められません! 私があやつを幸せにするって決めたのですから!」

「その意気だ、黒神」

「お姉さま、ありがとうございます!」

「ふん、別に暇だったからかまわねぇよ」ドヤァ



「それで一体、どんなヤローなんだ?」

「??? お姉さまは知っているはずですよ?」

「あ? んだよ、俺の知り合いと言えば高貴くんや人吉、フラスコの奴らくらい」

「違いますよ、この前野球してたではないですか」

「……蛾々丸か?」ダラダラ

「いえ、蝶ヶ崎同級生ではなく」

『あ、めだかちゃんに夭歌ちゃんじゃないか』

「なんだ禊か」ツンツン

『なんだとは随分ひどいなめだかちゃん』

「女の尻をおいかけまわすような男に優しくしてやる道理などないだろう」プンスカ

『あれ、めだかちゃん。妬いてる?』

「き、貴様なんぞに妬くものか!! 自惚れも甚だしいぞ!」

『ふーん、ねっ、夭歌ちゃん。あれ? どうしたの? おーい』

「」
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/07/24(日) 16:05:31.18 ID:IbLb3asH0
ヒトキチ涙目だな
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/07/24(日) 16:12:15.32 ID:jSIPNERY0
【負け犬とシックスの部屋V】


ラスカさんがログインしました。



ラスカ:うぃっす

ゆとり世代:やほー

小獣:よー

ラスカ:小怪獣がいるしwwwwww

小獣:んだよ、わりぃかよ

ラスカ:いや、いまだに夢にうなされるって。トイレにねーちゃん同伴wwwwww

ゆとり世代:ちょwwwwwwモンスターwwwwww

小獣:るせーよ。螺子女マジでこえーんだよ。

ラスカ:まぁ、否定はしない

ゆとり世代:あのね、おとめちゃんがくまがわさんがかっこいいって煩いんだけど。

ラスカ:洗脳オワタwwwwww

小獣:球磨川さんこわいくまー

ラスカ:おいやめろ。馬鹿にしたら、出るぞ

小獣:えっ?

ゆとり世代:おとめちゃんは球磨川さんを馬鹿にしてあぁなった。

小獣:今のは尊敬してるって意味だ!! ごめんなさい!!

ラスカ:最低でも十回は言わないと……

小獣:ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい

ゆとり世代:……

ラスカ:……

小獣:大丈夫なのか……?

ラスカ:あぁ、多分。反省が通じたんだろうな

ゆとり世代:よかったね

小獣:よかった〜



小獣さんがログアウトしました



ラスカ:うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ

ゆとり世代:えええええええええええええええっ!!

ラスカ:……さって、なんか面白いことない?

ゆとり世代:うーん、ねーちゃんが売店で面白いガム見つけたらしいよー

ラスカ:なに?

ゆとり世代:なんかガムらしいけど味が球磨川くんとのキス味らしいよ

ラスカ:うわぁ……
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/24(日) 16:33:20.22 ID:qQLbi+Ba0
ゆとり=遊鳥
小獣=雲仙  でおk?
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/07/24(日) 16:41:39.21 ID:jSIPNERY0
>>224

おk
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 22:37:29.12 ID:BeE8iq6DO
クマーの結婚式の仲人は人吉夫妻
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/26(火) 19:05:02.26 ID:e3yX01uW0
だれかチャットの人名訳教えてくれ
今一わからね
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 00:23:21.78 ID:OqfIBcbAO
>>227

ラスカ=ラストカーペット=宗像

姉=雲仙姉

乙女座=水タイプのおっぱいおばけ

GUNKI=糸島くん=仲間を見捨てない私だ!

LOVE=初恋=百町(男)

小獣=モンスターチャイルド=雲仙弟

ゆとり世代=優鳥=髪の毛おばけ
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 00:36:17.83 ID:OqfIBcbAO
皆さんこんばんは。

>>228>>1でした。仲良くしてね。


久々に携帯から投稿。

この前はパソコンからとか中途半端にごめんなさい。

実はこの話完結はしてるんだぜ

とネタばらし。

次回作も投下してない間に構造が出来たんで。

修羅場と蛇足的完結編を投下します。

針金ちゃんと仕種くんと機械くんと大食い女はでません。

最後に平戸ロイヤルはでません。本当にごめんなさい。

>>1としては甚だ不本意なのですが、出す機会を逃しました。
ちっくしょう。

それでは投下します。











最後に蛇足的完結編は酷くオリジナル要素を含みます。作者の完全な自慰なので勘弁してください。
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 01:13:52.01 ID:OqfIBcbAO
【残酷な天使】

「これは俺の知り合いの話だ」

「語り部? 大丈夫だ。俺のことは誰も覚えちゃいねぇし、誰も知らねー」

「ま、重要なのはお前らが本当にこれをうらやましいと呼べるかどうかだ」


【生徒会室】


「おい、禊っ」イライラ

『な、なにめだかちゃん』

「くじ姉と動物園にいったそうだな」ダンダン

『えっ、なんで、知って……』

「無論、つけ……ではなく不純異性交遊が無いか見て回っていただけだ」

『あ、う、うん』

「それで?」

『えっ?』

「ほら、あれだ。楽しかったのか?」ツクエバキバキビキビキ

『まぁ、わりかし……』バキッ

「すまない、うっかり乱神してしまったようだ。仕方ないよな、誰だってミスはある。人間だからな」

『あ、う、うん、まぁね?』

「それで楽しかったか?」

『……めだかちゃん! 今度僕と遊園地いこうよ』

「そ、そうか! 仕方ないやつだな、禊は! そんなに遊んで欲しいのか」ウムウム
『じゃあ、これで……』

「それで貴様は楽しかったのか?」

『』


【プール】

「ねぇ、禊ちゃん。黒神さんとデート楽しかった?」チャポン

『あぶ、あぶぶっ、あぶぶぶっ』バシャバシャバシャン

「禊ちゃん、ちゃんと泳がないと罰にならないよ。足を結んで泳がないと罰にならないし」

『あぶぶぶっ』ビッタンバシャン

「大丈夫、ちゃんと、人口呼吸してあげるからねっ?」

『あぼっ、あばばばばっ』バシャバシャ

「それでもがなちゃんが一番可愛いやら一番好きって言ったのはどこにいったのかな、かな?」チャポチャポ

『あばっ』バシャバシャ

「あれ、しょうがないなぁ。人口呼吸してあげるから」バシャン
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 01:34:50.35 ID:OqfIBcbAO
【三年マイナス十三組】

「なぁ、球磨川さん。喜界島とか言う女と遊んだってな」

『えっ、うん!』

「そうか」トラウマッ

『ひ、ひぃぃぃぃ、なんで怒って』メダカチャンコワイ

「別に。ただむかついただけだ。ごめんなさい。もうしません、許してください」

『あ、う、うん』ガクガクブルブル

「そんで生徒会長ともデートしたらしいな」

『う、うん』

「そうか、酷いよな。飛沫ちゃんが一番好きだったはずだろ?」トラウマッ

『うひゃぁぁぁぁ、ひぃぃぃぃっ』モガナチャンコワイ

「まったく。ちゃんと誰が一番好きか教えねーとなぁ」ニタァ

【ゴーストバベル地下四階】

「なぁ、球磨川先輩、誰が一番好きだ?」

『そりゃあ、君だよ、よ』ブブーッ

「嘘発券機反応っと。古賀ちゃん。ハンマー」

「はーい」ドゴッ

『はうっ』

「それで球磨川先輩、誰が好きなんだよ」

『だから君が』ブブーッ

「古賀ちゃん」

「アイアイサー」ドゴッ

「球磨川さん。早く好きだって言ってくれよ。俺はあんたのことをこんなにもーー」

『ひぃぃぃぃ』ブブーッ

「アイアイサー」バゴッ
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 01:37:17.04 ID:OqfIBcbAO
【三年十三組】

『』ガクガクブルブル

「あー、球磨川くん。まぁ、逃げ出したくなるのはわかるがなっ?」

ガラリ

「日之影前生徒会長、禊……じゃなく、球磨川を見かけませんでしたかっ!」

「えっ、知られざる英雄は?」

「そんな些細な事はどうでもいいのです。見かけませんでしたか」プンスカ

「あ、いやぁ。知らねーな」

「そうですか。ありがとうございます」タッタッタッタッ


「おい、あんたあたしの球磨川さん。知らねーか?」

「あ、いや、わからんな」

「ちっ、ここじゃねーか」タッタッタッタッ


「日之影先輩、球磨川さん見かけませんでしたかっ!」

「ぃ、いや、だからなんで……」

「知らないんですねっ。ありがとうございますっ!」タッタッタッタッ

「俺の球磨川先輩をしら……球磨川さんの匂いが……」

『』ガクガクブルブル

「よし、俺は帰る。じゃあな。球磨川くん。また明日とか」タッタッタッタッ

『おい、待てよ。英雄! 待てっ、待って、待ってください……』

「球磨川先輩、みぃつけたぁ」ニタァ

「あっ、禊」タッタッタッタッ

「禊ちゃん」タッタッタッタッ

「球磨川さん!」タッタッタッタッ

『う、うわぁぁぁぁぁぁぁぁん!』ガクガクブルブル
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 01:39:47.64 ID:OqfIBcbAO
みんなごめん。

よく見直せば修羅場じゃなくてメンヘラ特集だったね!

人数多いと修羅場は名前無しじゃ……

ほんとごめんね!

次で蛇足的完結編を投下します。
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 01:45:27.33 ID:OqfIBcbAO





case??? くm???wa????ぎ





あぁ、これは死ぬなぁ。





last title

禊「好きだよ、めだかちゃん」
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 02:02:22.34 ID:OqfIBcbAO
【球磨川禊の王道】

王道とはなんたる不幸だと僕は思う。

沿えば必ず不幸は避けられない、例えそれが幸福への道標だとしても。

だからこそ僕は王道が嫌いだ。邪道でいい。わざわざ辛い思いに、不幸な目にあいにいくなんてごめんだ。

それに僕が主人公なお話の王道など惨憺たるものだろう。

プラスのみんなの王道が幸福ならマイナスの王道は破滅。

だから僕は幸せなんか知ったらいけなかった。

不幸なことに僕はマイナスで。

不幸なことに僕は球磨川禊で。

不幸なことに幸せだった。


だからそういうことだ。めだかちゃん辺りなら「貴様が幸福で何が悪い」と叱ってくれるんだろうけどね。

だけどさ。

やっぱり幸福が似合わないからこそマイナスなわけで。

マイナスであるからこそ不幸は避けられない。

支離滅裂で意味不明。頭の中がごちゃごちゃになる。

こんな状況下でみっともなく、かっこつげずに、括弧つけずに言うよ。




「好きだよ、めだかちゃん」





けれど僕はやっぱりマイナスだからさ。思いが通じることはなくーー。

幸せになんかなれたりしない。

だってさ、僕が主人公なら。いや、僕が主人公な僕の人生だからこそマイナスな終わり方なんだろう。

人生の終わりによぎる走馬灯が見ることになろうとは思わなかった。

僕には終わりなんて「無かった」

だけど、僕の物語は終わり。

願うならどうか。僕の人生が無駄でありましたように。

僕なんかが誰かの主人公でありませんでしたように。
そうすれば僕がばらまいた不幸なんてなくなるから。

罪悪感じゃなく優越感。

僕が最低に最高な不幸だったらきっと下なんて誰もいないから。

僕にだけ許された最低であるという特権。

だけど最低だった筈の僕は普通にこう思う。

ーーそれはやだなぁ。

不幸にも僕は普通にこう思う。

ーー幸せだったな。
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 02:21:08.15 ID:OqfIBcbAO
【とあるマンションの一室】

「はぁ、球磨川先輩がカッコよすぎて生きるのが辛いぜ……」

俺こと、名瀬夭歌はベッドの中でカエルのパジャマに身を包みぽつりと漏らす。

「まったく、鈍感だしよー。こんだけアピってんだから少しは靡けよ」

俺は認めざるを得なかった。

名瀬夭歌は球磨川先輩の事が好きだ。

それも毎日会って、毎日、一緒にいて、彼の傍にいて、違う女といたら嫉妬して、構って欲しくてちょっかいだして、ほめられたり、なでられたり、遊びに連れて行ってもらったら最高に幸福を感じるくらいには。

「あれ、駄目だ。俺、球磨川先輩のこと大好きじゃん」

認めるとか認めない以前にべた惚れだった。

うあーと呻きながら枕で顔を隠す。やべー、明日まともに喋れるか?

「なんか名瀬ちゃんが可愛いことをしてる!? ムッハー!!」

お風呂あがりの古賀ちゃんがパンダのパジャマですり寄ってくる。

そこでインターフォン。

「ちぇ、あたしがでてくる」

廊下へパパパとスリッパで小走っていく。

そして次の瞬間。古賀ちゃんが扉を吹き飛ばし、部屋の棚に激突する。

「こ、古賀ちゃん!!」

「に、逃げて」

「できるかよ!!」

俺はすぐさまベッド下に隠した注射器をとりだし臨戦態勢を整える。

しかし奴は自信満々に、悠々自適に、傲岸不遜に姿を表した。

「あんたはーー」











……俺こと名瀬夭歌は球磨川先輩が大好きだ。
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 02:31:21.63 ID:OqfIBcbAO
【とあるアパートの一室】

「球磨川さんがカッコよすぎて生きるのがつらい……」

志布志飛沫はマイナスだ。少なくともこんなプラスな悩みは持たないはずだった。

「だってしょーがねーだろ。かっこいいんだから」

Tシャツとホットパンツの家着を眺める。

「球磨川さんくらいだよなぁ。誉めてくれるの」

外見を誉められるのは恥ずかしい。性格を可愛いと言って貰えると恥ずかしい。

「けど恥ずかしがってちゃいつまでもすすめねーんだよな」

あたしは球磨川さんとそういう仲になりたい。

「大体球磨川さんはふらふらしすぎなんだよ」

そのマイナスは些か許せない。許せないが、好きな気持ちは微塵たりとも揺れたりびくついたりはしない。
「あー、どーしよ」

ぱふっとベッドに倒れ込み黙考。

悩むなんてあたしらしくない。

そんな時、インターフォンが鳴る。

もしかしたら球磨川さんかも知れない。服装を眺め、着替えるかどうか迷う。

だけど、その迷いは玄関の破壊音が不必要だと教えてくれた。

好き勝手に入ってきた奴を睨みあたしは訪ねる。

「誰だ、てめーは?」



















あたしこと志布志飛沫は球磨川さんが大好きだ……
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 02:47:08.67 ID:OqfIBcbAO
【箱庭学園室内プール】

「禊ちゃんがカッコよすぎて生きるのが辛い……」
プールに仰向けになりプカプカと遊泳しながら呟く。

あたしにとって泳ぐと遊ぶは一致しなかった。

泳ぐけとはお金を稼ぐ手段でそれ以外に何もない。

みんなが帰った後にあたしはプールに浮かびながらプカプカする。

別にお金が大事じゃなくなったわけじゃない。今でも一番大事だ。

ただ好きなもの、じゃなく好きな人が増えただけで。

まぁ、以前ほどお金に対して攻勢的では無くなっただけだ。

それは心変わりと言えば心変わりだろう。 ただ、お金があっても無くても変わらないものがあると知っただけ。

以前、禊ちゃんと遊びに行った時。

「守銭奴な女の子をどう思う」と訪ねた。

『うーん、どうも思わないかなぁ。守銭奴萌えじゃないし。
でも僕はもがなちゃんはもがなちゃんらしくでいいと思うよ。僕はそのままのもがなちゃんが好きなわけだし』

ばしゃばしゃと水面を叩く。

「うぁー、あんな事を言われたら好きになっちゃうよー」

ライバルはたくさんいるのはわかっている。

特に黒神さんはやばい。本人の前じゃ未だにツンツンしているが裏ではやばい。真骨頂とかそういうレベルじゃない。素直クールがガチのツンデレてかやばい。

けれど不思議とあきらめようとは思わないかなぁ。だってあたしはもう禊ちゃんに。

「楽しそうだな、水着女」

えっ、誰もいないはずなのにーー。











あたし、喜界島もがなは禊ちゃんが大好きだ……
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 03:01:58.74 ID:OqfIBcbAO
【箱庭学園・生徒会執行部室】

「球磨川がカッコよすぎて生きるのが辛い……」

人は堕落する生き物だ。

前の私ならいざ知らず、今の私ならこの言葉の意味を少し理解できる。

人は堕ちていく。

少なくとも私は普通の女の子のように恋をしている。

端からみれば堕落になんてならないかも知れない。

愛情と好意は似ている。

しかし、恋と好意は全く意味が異なる。

私はいま。全てを賭して全てを救える自信はない。

化け物という呼び名を受け入れたくない。

だって化け物だと恋をするのは難しい。相手が受け入れてくれないかも知れない。

だからこそ、あいつは化け物なんて呼ばれたくなかったのだろう。

普通の男の子のように恋をして結ばれる。

その願いは叶えてやりたいが応援はできない。
それは私が叶えてやりたいだくで誰にも取られたくないという意味だ。もし譲れば幸せに誰かがなるとしても。これだけは絶対に譲れない。

故に私は堕落する。大切な何かを失って。でも私はそれでいいと思う。

要はどの方向に堕落するかが問題なのだ。

だから私はゆっくりと確実に堕落していく。



「随分と物騒な入り方だな。都城三年生」

蹴飛ばされた扉をみて、嘗て王を名乗った男を睨みつける。

「そう言うな。黒神よ」


240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 03:15:58.48 ID:OqfIBcbAO
以前、この男から感じた威圧感に禍々しさ足されていた。

「さつ、王を名乗ることをやめて悪さをしないと誓った貴様はどこへいった」

「約束など対等な立場がするものだ。

神たる俺には意味など無くなった」

「神とはまた、随分と傲ってるな」

「ふむ、驕りではない、事実だ。さて、黒神、貴様を我が妻にしてやろう」

電磁波はとんでこない。つまりはまだ本気をだしていないということだ。

「断る」

「黒神、貴様のような化け物は俺以外に結婚は愚か恋もできぬだろう。俺に従え、女の喜びを教えてやろう」

「私は化け物ではない。そして私に女の喜びを教えて貰うのは断じて貴様では無い」

あいつが私を女の子と見てくれる限り、私は化け物では無い。

「生憎、私の手で改心となると手荒になるぞ?」

「神たる俺には心遣いなど必要無い」

自動反射で私は距離をつめるーー。



















黒神めだかは球磨川禊が大好きだ……
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 03:29:41.99 ID:OqfIBcbAO
【ゴーストバベル地下十三階】





「神たる俺は貴様になど遅れはとらぬ」


俺は血まみれでベッドに横たわる黒神に電磁波を流しこみながら告げる。


「弱くなったな、黒神よ」

睨みつける、その視線が食指をそそる。

「神たる俺が何をしているかわかるか?」

黒神は答えれない。電磁波の影響で舌を動かせないのだろう。

以前中途半端に終わった洗脳を行う。

「今からお前は俺の妻になる。光栄に思うことだ」














「遅かったな、ちょうど、今。洗脳が完了した所だ」

『あはは、まったく。マイナス相手にルール無用でふっかけるなんて』

以前の俺なら奴の姿を見て心が折れただろう。

しかし、今はちっぽけで矮小な存在にしか見えない。

「ふはははは、そう言ってくれるな。これはちょっとした座興だ」

俺は指を鳴らす。物陰から現れる三人。

『……どういうことかな?』

貴様のその顔が見たくて、貴様に復讐を果たしたくて、俺の上にたつ貴様を許せなくて。

神たる俺は弱者を哀れむようにあざ笑い、告げてやる。

「心配するな。未だに手も口もつけていない。貴様の死体の上でお前の女だった、俺の従順な下僕を味見してやろう」
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/07/27(水) 03:33:13.17 ID:OqfIBcbAO
今日はここまでです。

明日には完結できます。
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/07/27(水) 09:23:43.94 ID:0HgM01IAO
都城三年生どうしてこうなった…
好きなキャラだけにキツいわ
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/27(水) 15:15:51.96 ID:nj+rXhWO0
まぁ原作の都城先輩なら絶対にありえない展開だが、二次創作だし。
つか今週の処理ちゃん可愛すぎるだろ
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/28(木) 03:12:25.34 ID:0oILWbhAO
異常に人格を支配されたまま、異常が人格を自己支配って感じかな
となると良くも悪くも重税が鍵かな
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/28(木) 08:55:41.93 ID:TTcfX+NKo

そういや、重税や完成で過負荷をコピーしたシーンって無いんだよな。
できるんじゃね?とは言われてるけど。
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/28(木) 14:40:06.94 ID:0oILWbhAO
>>246
王土はやらないと決めてるし、めだかは完成させる気無いんだろう
他人を下げるだの他所に押し付けるだの古傷開くだの、あまりにめだか向きじゃないし
このスレのめだかならやりかねんがな
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/28(木) 16:19:16.22 ID:RB271iLh0
>>246
めだかちゃんの異常でもあんなにビビってんのに
めだかちゃんも恐怖する過負荷のを徴税しようものなら王土君精神崩壊しちゃうよ
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/07/29(金) 03:18:54.28 ID:pTXSnIEAO
めだかの改心で改心させた訳じゃなく、ただマイナスでへし折っただけだから普通なる俺になりきれなかった感じかな?
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 00:04:55.77 ID:9/Yf5SjAO
皆さんこんばんは

大嘘こいて明日に投下します。とか調子に乗っていた時期がたしかに>>1にもありました

仲良くしてね


さて王土くんに関しては賛否両論ありますね。

でもここからはオリジナルとか調子に乗ってスーパー[田島「チ○コ破裂するっ!」]タイムになりますけど勘弁してください。

251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 00:26:41.55 ID:9/Yf5SjAO
みなさん、ごめんなさい。下書きを推敲しつつ投下しようとしたら、有り得ないことに気づいた。







能力に矛盾が生じてお話の展開がぱーんってな状態です。

252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 00:45:47.56 ID:9/Yf5SjAO
【ゴーストバベル地下十三階・球磨川】

『僕が男の子だから女の子に攻撃しないと思った?

好きな子たちを傷つけないと思った?

僕が君に遅れをとると思った?




甘ぇよ』

両腕にネジをだし、飛沫ちゃんの脇をぬけ、自称なんたらのライオンをネジふせる為に駆ける。

「致死武器を使って俺を守れ志布志」

古傷が開く。が、それは効かない。なぜなら、

『そう、僕には「大嘘憑き」という欠点がある!』

傷口を瞬時に無かったことにーー。

ならない。

「不思議そうな顔をしているな」

王土くんはニヤリと悪い顔だ。まったく腹が立つよ。

「行橋風に言えば都城王土の真骨頂そのB『勝手たる救世』だ」

僕はじりじりと後退をするとある程度はなれた所で傷口が治り始める

「まぁ、これは言葉の重みと同じようなものでな。俺に近づくだけでスキルを使おうという考えを奪わせてもらったぞ」

『ふぅん、ならそういう事なら僕にだって』

しかし、いつの間にか僕はひれ伏していた。

無かったことにできないーー

「悪いな、球磨川よ。非常に勝手ながら貴様のマイナス勝手ながら救済させてもらったぞ」

僕は頭を上に向ける。

「神たる俺に近づけば翼は焼かれ地へ落ちる。貴様の頭の中では既に無かったことにしようという意識こそが無くなりつつあるんだよ。さしずめ、今の救世率は八十七パーセントという所か」

『あはは、何の数字?』

体中に力を入れるが立ち上がれない。

「なぁに、貴様の使えるマイナスのパーセンテージだ。貴様は油断すれば世界を無かったことにできるのかもしれないが、大丈夫だ。今のお前では小さな傷口を治す程度の小さな嘘しか使えない」

『負けた相手が強くなって戻ってくるなんてどんな少年漫画だよ』

「さて……神たる俺が用意した余興だ。黒神。球磨川を楽にしてやれ」

めだかちゃんは寝かせられた机から起き上がり、

「わかりました」

僕の前に三度立ちはだかった。
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 01:14:31.02 ID:9/Yf5SjAO
「球磨川、夫の言うとおり楽にしてやろう」

ようやく、僕は立ち上がる。

『うーん、寝取られってこういうことなんだね』

やれやれとかぶりをふる。

次の瞬間、僕はめだかちゃんに殴られる。無かったことに出来ない。
蹴られる。無かったことに出来ない。肺が潰れた。
腕を折られる。無かったことに出来ない。
肩を外される。無かったことに出来ない。
膝を割られる。無かったことに出来ない。
鳩尾を蹴られる。無かったことに出来ない。
鼓膜を破られる。無かったことに出来ない。
右目を殴られ、見えなくなる。無かったことに出来ない。


無かったことにーー




「あっけないな、球磨川よ」

『あはは、僕は戦闘向きじゃないからね』

「貴様の大嘘憑きには感服したぞ。神たる俺の力を持ったとしても未だに救世率は九十四パーセントしか救えぬ。しかし、それでは傷口すら無かったことにできまい」

『傷口なんて無かったことにならない方がいいと思うんだ。ほら、なんだっけ勲章みたいな?』

「大丈夫だ。すぐに貴様に惚れている女はいなくなる。安心院とかいう女もすぐに我が妻として迎えてやろう。だから安心して逝くがいい」

『………………』

「あぁ、これは余談だが貴様に関する記憶も都合の良いことは全て俺に書き換えておいてやろう。そして貴様の記憶は全て消してやる。文字通り、お前を無かったことにしてやる」

『あはっ、それはありがとう』

それならば彼女達が傷つくことは無い。みんながプラスの物語だ。

『やだなぁ』

誰にも聞こえない、みっともない呟きを洩らす。

不幸なのに、マイナスなのに、いつものことなのに、それは嫌だと。

「黒神、やれ」

「…………どうしてもですか?」

めだかちゃんが聞き返す。

「洗脳が不完全だったか? ならば上書きをするまでだ」

発光が目視できるほど強力な電磁波をめだかちゃんは浴びる。

「…………彼を、禊を、殺したくはありません」

発光が止まってもめだかちゃんは泣きながら懇願する。

「神たる俺に逆らうのか!! いいからやれ!!」

めだかちゃんは見えない何かに抗いながらも一歩、また一歩近づいてくる。
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 01:24:54.06 ID:9/Yf5SjAO
『めだかちゃん、ここ数ヶ月楽しかったよ』

めだかちゃんは僕に馬乗りになり、綺麗な指を僕の首に絡める。

僕は彼女に話かける。

生徒会戦争のこと。

やり直した時のこと。

遊園地にいったこと。

そして生徒会リコールの時のこと。

『めだかちゃん、色々、あるけど善吉ちゃんの二番煎じだから、最後にこれだけは言うよ』

めだかちゃんの指に力が徐々にこもる。

「そんな今和の際みたいな台詞はいうなっ!!」

僕は括弧つけずに恰好つけずに確固たる思いを告げる。




「好きだよ、めだかちゃん。もがなちゃんにようかちゃんにしぶきちゃんも」

最後の最期にマイナスらしく四股発言をする。好きなものはしかたないよね。


だから僕はマイナスだけどこう思う。

彼女達と一緒にいれて幸せだったーー
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 01:49:01.53 ID:9/Yf5SjAO
【ゴーストバベル地下十三階・都城】

「終わったか……」

靴の裏にべったりとついた血を地面にこすりつける。

足元には頭蓋骨が陥没した球磨川の死体。

黒神は結局、殺せなかった。その事実が神たる俺の洗脳の不完全さを証明する。

「うぁぁぁぁぁぁぁん、うぁぁぁぁぁぁぁん、うぁぁぁん、うぁぁぁん、うぁぁぁぁぁぁぁん!!」

黒神は球磨川の死体に乗りながらすがりつくように泣き喚く。

「ふむ、救世率は九十九パーセント。これでは死を無かったことには出来ないだろうな、しかし、念には念を押して球磨川に触れておくか」

俺は後ろを振り向き、驚く。

人形のように心を空っぽにした三人が涙を声をあげずに流していた。

「心配するな。貴様らも時期にその死体が何なのか分からないようにしてやる」

電磁波を指先にためる。

「そんなことを僕がさせると思うかい?」

ネジをつけた和服の女がいきなり現れ、蹴りかかってきた。

「貴様が安心院か。ふむ、我が妻に相応しき相貌だな」

「黙っててくれないか? 今の僕は腸が煮えくり孵り、今すぐにでも君を殺したい気分なんだよ」

「強気だな、しかし、神たる俺に勝てると思うのか」

女はニヤリと口角をつりあげる。

「生憎、一京程度はスキルが余っててね。僕のスキルを使えばーー」






「なる程、貴様は中々に強いがこれまでのようだな」

勝手たる救世が奴のスキルを使えなくなったことを示す。

「残念だったな。貴様がいくら抱えていようが、神たる俺の前には無駄だったというわけだ」

電磁波を出し、洗脳を開始する。

強気な女が悔しそうに顔をゆがめ、支配するのは俺の優越感を満たす。

電磁波の出力をあげる。目はとろけ、頬は朱に染め。

「さ、最後にいっておく」

驚いた。まだ口が聞けるのか。

「僕の球磨川君を舐めるな」












『知ってるかい? 人生はプラスなんだってさ』

足元にネジが突き刺さるーー
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 01:51:12.67 ID:9/Yf5SjAO
【ゴーストバベル地下十三階・





球磨川】
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 02:12:10.80 ID:9/Yf5SjAO
僕は世間話をするかのように王土くんに話かける。

『正直な話さぁ、死んだかと思ったよ。わりかし』

「きっ、きぃっさまぁ〜、どうして!!」

簡単な話。

『そう、簡単な話なんだよ。王土くん! 死んだら蘇って強くなる。ジャンプじゃ当たり前だよ!!』

僕は誰でも知っているお約束を教えてあげる。

「おい、黒神っ!!」

王土くんは呼びかけるが、

『あぁ、ごめーん。王土くんが一生懸命洗脳したらしいけど「無かった」ことにしちゃった』

「貴様、どこにそんな力が!」

『どこにも何も……「僕は絶対に諦めない」パワーだよ。お約束だよね』

「ならば、志布志、あいつを!!」

「ふざっけんなぁ!!」

飛沫ちゃんがぶちぎれ、王土くんの古傷を全開にする。

「がっ、がぁぁぁぁぁぁっ!!」

のた打ち回る王土くん。

その間に三人を手招きして呼ぶ。



「く、球磨川さん、すまねぇ。あたしは一瞬でも球磨川さん以外の男に慕っちまった……」

僕は飛沫の唇に唇を重ねる。

「んっ!?」

『いま、僕のことを好きだっていってくれたらあいつをぶっ飛ばしてくる』

飛沫ちゃんは顔を真っ赤にし、

「あぁ、好きだ!! 大好きだよ、球磨川さん!!」



「…………」
『妖歌ちゃん、どうかしたの?』
「合わせる顔がねぇよ、俺は洗脳とはいえあいつの為に球磨川さんを傷つけた」

『んむっ』

僕はきっといたみちゃんに泣くまで殴られるだろうね

「どうして許してくれんだよ、俺は……」

『そんなこと言うなよ。僕が妖歌ちゃんを好き。それだけいいじゃないか』

「……いいのか? 俺は球磨川先輩を」

『いや、妖歌ちゃんが僕を嫌いなら……どうしよう』

「嫌いなもんか。俺は球磨川先輩が大好きだ!!」



「禊ちゃん!!」

『んーっ!?』

今度は僕がキスをされる。

「禊ちゃんが一番好きだから!! 大好きだから、だから!!」

『嬉しいなぁ』

「お金よりも、執行部のみんなよりも、種子島さんや屋久島さんよりも、誰よりも、何よりも大好きだから!!」
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 02:34:34.52 ID:9/Yf5SjAO
『………………』

「ちょっと、僕はスルーなのかい!?」

『えっ』

「えっ……じゃないよ!! むしろ僕が一番誉められるべきだよ。 メインヒロインなはずだよ!!」

『うわぁ……自分でメインヒロインとか……』

「うわぁって何さ! 顔は剥がされるし、封印されるし、援軍一発目の蹴りで無効剄がやられて、洗脳されかけるし、蔑ろにされるし」
僕はなじみ副会長に口をつける。

『嘘だよ、安心院さんには感謝してるし、美人だし、好きだし』

「えへーっ」

『ありがとう、安心院さんのおかげだよ。もし、あのまま完全に大嘘憑きが使えなくなれば死んだことになっていたし』

「当たり前だよ、僕は球磨川くんが大好きだからね」

『うん、ありがとう』

「んふー」





『めだかちゃん、僕だよ』

「うぁぁぁん」

『あはは、泣き虫だなぁ。大丈夫だよ』

「うぁぁぁん、みぞぎぃ」

『めだかちゃんが何をしようと、何をされようと、何を言おうと、何を思わされようと』

めだかちゃんが僕に強く抱きついてくる。

『僕が「無かった」ことにしてあげるから』

「うんっ、みそぎっ」

めだかちゃんはゴシゴシと制服の袖で涙を拭い、顔を近づけ。

『んむ゛っ、んーっ、んーっ!』

十秒、二十秒。流石に、他の四人の視線が辛い。

「っぷはぁ、みそぎ、頑張れ!!」

『……うん、頑張る!!』




「お前のそれは一体なんなんだ!!」

やだなぁ、心あたりがありすぎる。

『それってなに? 生き返ったこと? 攻撃をしようと思えなかったこと? それとも救世率が九十九パーセントと君のスキルが教えてくれてるのに大嘘憑きが自由に使えること?』

「全てだ!!」

王土くんは短期だなぁ。

『簡単だよ、死んだことを無かったことにした』

「それが無理だと!!」

『君が攻撃しようとする考えを無かったことにした』

「そんなことができるわけ」

『最後に……一パーセントの可能性でも僕は諦めない』

「意味がわからな……」

まったく。簡単だよ。
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 02:48:32.48 ID:9/Yf5SjAO
『諦めなければ夢は叶う。一パーセントでも可能性を諦めない』

僕は王土くんに歩みよる。

『有り得ないこと【虚構】を有るよう【現実】にする。

僕はこのプラスを「おおかみ憑き」【ノンフィクション】と呼ぶことにするよ』

「そ、そんなものがプラスなものか!」

『でもそれを決めるのは君じゃない。

僕は一パーセントでも力があればオールフィクションを可能にする。どんなに可能性が低くても零じゃなければ可能にする


オールフィクションはもう使えるはずがない?


一パーセントの力じゃスキルはまともに発動できるわけがない?

そんな有り得ないは「あった」のさ』

僕は王土くんのスキルを『無かった』ことにする。

「馬鹿なそんなことは有り得ない、有り得ない!!」

消えていく異常に関して彼は何を思うだろうか。

「俺の努力が、俺の年月がぁぁぁ」

『あっははー、そんなに大事だった?

ごめーん、無かったことにしちゃった。努力に対する思い入れとかよくわかんないしさー』

そして僕は普通に普遍な彼に向かって右拳を固めて見せる。

『まぁ、ありきたりだけど』

そして、ふりぬく。

『僕の女達に手を出すな』

複数形だとありきたりじゃなくなった。



まぁ、何にせよ。一件落着。
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 02:51:01.24 ID:9/Yf5SjAO





after case 球磨川 禊
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 03:14:55.57 ID:9/Yf5SjAO
『ん、いい天気だ』

僕は一軒家のベランダで洗濯物を干す。

『さて、めだかちゃんを起こさなきゃ』

家にあがり、めだかちゃんの寝室をノックする。

「んー?」

部屋の中から未だに夢の中らしき返事が聞こえる。

『めだかちゃん、おはよう』

「うみゅ、おはよう」

目をこすりながらトラのパジャマでゴロゴロベッドで転がりまくる。

『今日は善吉ちゃん達が来る予定でしょ?』

「そうだったなー」

ゆっくりとした動作で立ち上がり、着替える。

「見るな、禊」

『あー、はいはい』

扉を閉めて、僕は居間に戻る。めだかちゃんの露出好きは未だになりを潜めないが、何故か僕には手厳しい。訪ねると顔をまっかにして逃げられた。

リビングでコーヒーを注ぎめだかちゃんに渡す。

「ありがと、禊だけだよな?」

『うん』

「ふ、二人っきりだな……」

『え? あぁ、うん』

「つ、つまりは二人っきりというわけだ」

『ん? だからそうだってーー』

「……だからどうして貴様は鈍いのだ!! 二人っきりなのだぞ!!」

『いや、僕は欲視力で見られてるし』

「私と口写しすれば見られないぞ?」

『いや、でもバレるし。みんなで作った約束だから……』

「私たちが規律を守るわけでは無い。規律が私たちを守るべきなのだ!!」

『いや、その規律は僕が痛い目を見ない為の……』

「うるさいっ!!」

僕は唇を奪われる。

「うむ、今日も一日が始まったという気分だ」

『はぁ、まったく駄目だよ』

「禊にルールをとやかく言われたくない」

『僕はルールは結構守るよ』

「あの時、私の前に姿を表したのにか?」

『迷惑だった?』

「言わせるな、馬鹿者」

ぎゅーっと抱きついてくるのはいい。

いいけどめだかちゃんが僕を好きすぎて背骨がヤバい……

『めだかちゃんは本当に可愛いね』

「お前はかっこいいぞ」
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 03:30:32.88 ID:9/Yf5SjAO
「やっぱり、二人でいちゃいちゃしてる!! だから人吉くん達を迎えに行きたくなかったのに!! ジャンケンに弱いあたしの馬鹿っ!!」

思いっきり扉を開けてもがなちゃんは善吉ちゃん達が聞けば友情に泣くような台詞を叫んでいた。

そして背中に抱きつかれ。

「禊ちゃん、あたしといちゃいちゃしよっ!!」

「な、何を言うのだ、もがな!!」

「だって、先週は忙しくて禊ちゃん成分たりてないし!!」

「そ、それをいうなら私だって大学に行ってたから八時間も離れていたんだぞ!!」

『でもめだかちゃん、単位足りてるからって途中で抜け出して……』

「ずっるーい!! めたかさんは禊ちゃんにくっつきすぎだよ!!」

僕を離して二人は額をくっつけあい言い争う。

「わ、私の愛を換算すれば一番一緒にいて当然だ」

「ひっどー!! あたしの愛はめだかさんに負けてるわけないじゃん。あたしが一番、禊ちゃんが好きなのに!!」

「いや、四番目くらいだな、きっと」

「そ、そんなリアルな数字はやめてよ!!」






「よぉ、球磨川、大変だな」

善吉ちゃんが右肩をきりきり締め付ける。

「球磨川さん、大変ですね」

高貴ちゃんが左ひじの関節を決めてくる。

「よぉ、球磨川くん。真黒くんがお義兄さんと呼ぶなってよぉ」

日之影くんが頭をアイアンクローで持つ。

『あはは、いや、マジで離して。痛いってレベルじゃねぇぞ』

「俺の震脚で球磨川の家がヤバい」

「破壊深とでも名乗りましょうか」

「とりあえずな、拳々破っとくか」

『いや、家が壊れるからやめてね……』
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/01(月) 03:33:38.50 ID:9/Yf5SjAO
ごめんなさい。今日完結のつもりでしたが次回で。

明日とか大見得きって待たせたら悪いので未定で。


最後にオリジナルに関してだけど。本当にどうかしてたとしか言いようが無いです。ほんとにごめんなさい。


それじゃ、最後に王土くんはヤムチャクマー
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/01(月) 11:24:23.19 ID:YPIw5iCW0
色々とアレだけどまぁ面白いからいいや。>>1
つか行橋ェ…
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 17:48:18.20 ID:S7UrgLCko
最初はえ?
と思ったけどおおかみ憑きの発想は面白かったし>>1
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州・沖縄) :2011/08/02(火) 13:05:49.50 ID:boZ/1IsAO
>>263


>>140の約束は守ってくれると信じている
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2011/08/02(火) 16:33:17.14 ID:GNp0O9v2o
ハッピーっていう不条理が僕の大好物です
クマーかっこいいクマー
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) :2011/08/04(木) 01:55:51.24 ID:/8RYIaDAO
>>266

うわぁ、完全に書いてるかと思ったら書いてなかった……

本編投下後にでも

こんばんは、自己紹介が遅れました>>1です。仲良くしてね

実は既に流れ的には尻すぼみして締めてるところです。

なんで数レスで終わると思いますがよろしくお願いします

269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/04(木) 02:20:40.88 ID:/8RYIaDAO
【生徒会旧執行部】

『居酒屋でやりなよ……』

生徒会に関係無い僕は何で参加させられてるんだろう。

和室の長テーブルの上には酒類を散らかし、つまみを食べながら僕は思い呟く。

「み、禊は私が禊以外の男と会って平気なのか!?」

「禊ちゃんはあたしが違う男と居酒屋言っても平気な訳!?」

『いや、まぁ信用してるし』

少し温くなった缶ビールに口をつける。

『お互いの信頼関係は大事だよ』

「言いたいことはわかるが私は貴様を違う女と会うのはやめて欲しいぞ」

缶ビールを思いっきりテーブルに叩きつけるめだかちゃん。

『信用ないなぁ』

「あ、あるわけないでしょー!! 一体、何度フラグを乱立させればいいのー!?」

『わ、訳がわからないよ、もがなちゃん』

善吉ちゃんはイカを食べながら。

「そういやぁ、希望が丘や財部、よじろーの奴が会いたがってたぞ」

『ほんと?』

「それを言うなら赤さんや米良さん、十二町さんも会いたがってましたよ」

「負け犬やプラスシックスは合コンに誘えと言われたぜ。俺のアブノーマルが日に日に破られていくんだが、それって良いことなのか、悪いことなのかわかんねえ」

高貴ちゃんや日之影くんの発言を聞いて僕はポツリと漏らす。

『合コンかぁ』

「行ったらtheend」

「行ったら音響砲」

僕は絶対に行かないことを心に決めた。

「球磨川はいい身分だよな。俺もハーレムを味わってみてーぜ」

『怒江ちゃんにメールっと』

善吉ちゃんは全力で土下座してきた。

「いや、正直、うらやましいですよ。めだかさんに喜界島さ」

『処理ちゃんに連絡っと』

高貴ちゃんは泣きながらやめてくれと言ってきた。

「はははっ、一癖もふた癖もある奴が相手だと大変だなぁ」

僕は日之影の傍により肩を叩く。

「俺は断じてうらやましく……ねぇっ……ぢぐじょう……」

漢泣きが似合う日之影くんの最近は真黒くんとナンパをすることらしい。

曰わく、見えられるようになったが影が薄いらしい。不憫でないた。
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/04(木) 02:44:25.45 ID:/8RYIaDAO
【マイナスプラス十三組】

「よぉかちゃんがかぁいいよー、お持ち帰りぃ!!」

「い、いたみちゃん。飲みすぎだって」

居酒屋の座敷でもたれる二人を眺めながら僕はビールを飲む。

「球磨川さん!! いつになったら僕のゲイバーに来るんですか!!」

『いやぁ、飛沫ちゃん達に怒られるし』

「ったりめぇだろ!! 蛾々丸、いい加減諦めろ!!」

「ふ、ふざけないでください!! 球磨川さんは僕の初めての人ですよ!」

モノクルがずり落ちながら蛾々丸ちゃんは叫ぶ。

「大体、僕は高校時代からそれとなくゲイのビデオや本を送ってたんですよ!」

「憎武器で余裕でした」

「凍る火柱で余裕でした」

「ガッデム!!」

ヘッドドラムでビールの瓶が倒れる。

「あー、濡れちゃったぁ」

『あー、もう。はい、いたみちゃん。おしぼり』

「んふー、禊せ・ん・ぱ・い、やっさしー」

豊満な胸が抱きついた衝撃であたり、夭歌ちゃんや飛沫ちゃんの視線が殺意の波動で生きるのが辛い……

「嬉しそうだな!!」

夭歌ちゃんが唇を尖らせる。

「まったく、少し目を離した隙に!!」

微妙に致仕武器が発動していて傷口が開くし。

「んっふー、よぉかちゃんは一番好きですけど、せんぱいはぁ、男性で一番すきー」

『あ、それはありがとう……ひぃっ』

「……気乗りしないぜ」

夭歌ちゃんがニンマリと笑う。

「球磨川さんは忘れてるようだから、よかったな。色んな記憶が思いだせて」

『いやだよ、死にたくないよ……』

「大丈夫だ、死にはしないぜ?」

「そーそー、ちょっとばかし死にたくなるくらいだからな」

『うっ』

うわぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ




「ふむ、球磨川よ。毎度のことながら残念だな。女性に囲まれるのは男性の夢だが普通たる俺には羨ましいとは思えんよ」

『お、遅れてきたくせに……』

「まぁ、許せ」
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/04(木) 03:06:50.98 ID:/8RYIaDAO
【ノットイコール=変態】

「さて、僕の番だね!」

「何を言ってるのだ、なじみ?」

「ふっふっふー、世界の観測者過ぎてメタファー余裕でしたって所さ!!」

「?」

「めだかちゃんはわからなくていいよ。執行部のターン、マイナスのターン。そして安心院さんのなじみよる禊くんの為のムフフの回!! キス表現が限界のめだかちゃん達の回と違って「みそぎくんのキャーエッチ、でも禊くんの為なら……」の回なんだよ!!」

「よくわからんが」

「ふふふ、ラブラブなんて生温いもはや子供にお見せできないよ的な展開を……」

「禊なら晩御飯の買い出しに行ったぞ」

「えっ……

でも一人なら誘惑して公園でもありかなって」

「よくわからんが、くじ姉やもがながじゃんけんで勝ったからついていってる」

「な、なんで僕を呼ばないのさ!! 禊くんのハーレム要因なんだから僕も呼べよ、むしろ…………呼べよ!!」

「呼んだが、部屋であんだけ叫んでいたら声もかけにくい」

「僕の馬鹿っ!! だから禊くんのパンツを盗むなってあれほど……」

「はぁ……まったくちゃんと返しておくのだぞ」

「いや、今は禊くん人形スケール一分の一が履いてるから無理」

「だから貴様は蔑ろにされるのだっ!!」

「はぁ!? 僕の愛にけちをつけな」

「愛情と倒錯を履き違えるな。私はちゃんとした愛情だから毎日いちゃいちゃしているぞ」

「かぁーっ、甘いねめだかちゃん。僕は禊くんのツンの部分とデレの部分を同時に味わえるのさ。君たちじゃ禊くんのツンの部分しか味わえないだろう。普段は呆れたり、冷ややかだったりツンツンな禊くんが二人きりになっていい雰囲気だとデレる。最高だよ!!」

「ふむ、なじみがマゾなのはわかった。しかし私は常に禊といちゃいちゃしていたいな。禊はかっこよくて優しいし」

「ば、ばーか、ばーか、羨ましくなんてねぇし!!」

「なんだ、羨ましいのか」

「ばーか、ばーか!」





『なに、やってんの二人共』

「あ、禊くん、お帰り!! 僕とせっく」

『もういいもどれ』
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/04(木) 03:36:26.39 ID:/8RYIaDAO
【球磨川禊の幸せ】

幸せの形は色々ある。

僕の形は幸せなんだろうか。

ゆっくりと僕たちの世界は堕落する。

めだかちゃんは完璧じゃなくなった。

善吉ちゃんは許せないものを許してしまった。

高貴ちゃんは甘やかし受け入れた。

もがなちゃんは大事なものが変わってしまった。

日之影くんは強大じゃなくなった。

真黒くんは妹二人を僕みたいなろくでなしに任せた。

いたみちゃんは僕を恨めないし、夭歌ちゃんを恨めないから恋心を押し込めた。


けれどその背景に。

飛沫ちゃんは他人の傷口【不幸】を開くことをやめた。

蛾々丸ちゃんは人の痛みを知った。

怒江ちゃんは幸せを受け入れることをした。

夭歌ちゃんは不幸が嫌だと言った。

なじみちゃんはえっと、何だろう。退屈じゃなくなったって言ってたっけ。



そして僕はどうしようもなく幸せだった。

思う。いつだって僕が幸せでいいのかと。

だけど彼女達が僕を求めてくれたから。

ある日、消えようとした僕を殴って、泣いて、止めたから。

ーー貴様、いなくしてどうして今更、私が幸せになれるっ!! 貴様のせいだ!! 貴様が私を、禊が私を弱くしたんだ!! だからこんなちっぽけなマイナスで消えようとするな馬鹿者ぉ


ーー他人がなんと言ってもあたしは禊ちゃんがそうしたいって言うなら受け入れる。それがあたしの一番大事なあなたの決めたことなら


ーー大体よー、今更、消えようなんて都合良すぎんだろ。俺達をこんなに惚れさせたんだ。責任の取り方はそうじゃねぇだろ、禊先輩。


ーー禊さん。あんたが選んだなら私たちはあんたの女だ。世間様とか今更、マイナスなあんたが気にする必要はねぇよ。


ーーこれだけ、女の子から言わせたんだぜ、禊くん。普通のお付き合いが幸せだとかはいらない。そして勘違いしないで欲しいのはそんな普通は僕たちは幸せじゃない。僕たちの幸せは他人から見たら異常でマイナスな世間体でも……禊くん、君といることなんだぜ?






『そう……だよね』

「まったく、こんな時間に考えごとか」

隣で寝ていためだかちゃんが掛け布団顔から顔を出す。

『ねぇ、めだかちゃんは幸せ』

「……何を考えてるかはわからんが、私程幸せな人間はいないだろうな」

照れたように呟く。

『うん、よかった』

だから僕は格好つけずに、格好つけずにーー
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/04(木) 03:40:41.58 ID:/8RYIaDAO






「僕は世界で一番の幸せ者【プラス】だね」






274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/04(木) 04:21:07.40 ID:/8RYIaDAO
【凍る火柱[炎上編]】

「致仕武器、大嘘憑き、不慮の事故にらふらふなんたら」

「なにしてんのー?」

「古賀ちゃん、ちょっくらマイナスになってくる!!」

「えぇぇぇぇぇぇ!!」




「これが俺のマイナス」ゴクリ

「乗り軽すぎだよ!! 絶対に『名瀬ちゃんの心はいつだって痛みと共にある』とか名言が入るあれなはずだったよ」プンスカ

「ご、ごめんな」

「別にいいけど何が出きるの?」

「まずは血液で氷を」シャキーン

「うぇぇぇぇぇっ!!」

「爆発させるぜ!!」チュドーン

「うぇぇぇぇぇっ!!」

「これが体温調節の凍る火柱!!」

「いやいやいやいや、体温調節ってレベルじゃねぇ!!」

「そうか。他にも頭を冷やして冷静になれたりするぜ?」

「ん? それじゃあ火柱の方はどうなの?」

「わかんねー、古賀ちゃん。試してみる?」ンミュ?

「どんと来なさい!!」マカセナサイ

「ヒバシラー」ミョミョミョ

「…………」

「どう?」ンミュ

「名瀬ちゃんをペロペロしたい!! ペロペロペロペロペロペロしたいっ!!」ハァハァハァハァ

「ちょ、まっ」アイストーネド

「はっ、お、恐ろしい技。頭が湧き上がって欲望がストレートにでたよ」アセアセ

「そ、そうか。しかしこれを使えば」ニヤ
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/04(木) 04:23:24.78 ID:/8RYIaDAO
『あ、夭歌ち』

「ヒバシラー」ミョミョミョ

『夭歌ちゃん、今日もすごく可愛いね!』

「せ、成功したか」

『何のこと?』

「な、何でもねぇ。なぁ、今日は暑いな」ムネヲパタパタ

『よ、夭歌ちゃん』

「あ、球磨川先輩、どうしたんだ?」

『いや、胸が見えるよ』

「あぁ、しまったノーブラだった」ケイカクドオリ

『ちょ』

「……あー、しまったな」ジー

『あ、ううっ』ジー

「球磨川先輩のスケベ」ニマ

『うぇっ』

「……触りたいか?」テレテレ

『え? えぇぇぇぇぇぇっ!!』ゴクリ





「うぃーっす」ガラリ

『あ、飛沫ちゃんおはよ……』ホッ

「どうしたんだ、球磨川さん?」

『あ、いや、今日も綺麗だなって……』

「き、今日の球磨川さん、何か変だぜ。いやあたしは嫌じゃないけど」

「冷凍ビーム!!」ミョミョミョ

『…………ふぅ。どうかした夭歌ちゃん?』

「いや何でもねぇ」ムスッ

『あ、飛沫ちゃん、今日も綺麗だね!』

「素かよっ!!」
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/04(木) 04:35:20.86 ID:/8RYIaDAO
ということで終わりです。

読んでくれた方ありがとうございます。

最後にオリジナルの設定だけ

王土くん。

電磁波の結界バリアー。入ってきた相手のアブノーマルを使おうという意識を打ち消す。

『勝手たる救世』

触れた相手の脳みそをいじくりスキルを発動させる時に余分な意識により能力を封印する。一回で完全に封印できない。
徴税だと王土くんは心折れるクマ。


『おおかみ憑き』

僕が考えた最強の能力。必ず勝つ。

あてじは狼【イソップ】でも大神【桜大戦】でも構いません。王土くんの神位の上なんですね、わかりません。
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/04(木) 04:51:19.41 ID:/8RYIaDAO
次回作は既にいくつか考えております。なんで、次のスレを建てる時にこのスレは依頼に出したいかと。




相良良晴「大悪司…………?」

織田信奈の野望ってライトノベルのSS。

友人に報告したら。主人公の名前を完全に変えて官能小説に応募【二次元ドリーム】しろといわれた代物。エロくは無いと思う。



一方通行「誰が小悪党だァ!?」美琴「どう考えてもあんたのことでしょ!!」

一方さんが滅茶苦茶小悪党な話。ほのぼので進行する予定。


下条「……大番長に大悪司?」

二十三(だっけ?)学区を各地独立させてシュミレーションゲームみたいな展開で各地を制覇していくお話。今回の下条さんは悪党になりきれない悪党。

ちなみに安価は無い。安価はありません。安価は無いのです。あったとしてもメンバー補強安価くらい。



需要ってあるんですかね?
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/08/04(木) 11:22:22.62 ID:t7Flm1nAO

相変わらず、胸糞悪いスッキリしないシビアなリアルを書くのが上手いな
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 14:39:59.34 ID:WNXTwsu5o
乙!
球磨川爆発しろ
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/04(木) 15:08:50.50 ID:mzXpUKKq0
乙といいたいんだが米良にクマフラグた立ってるのは許さない。米良ちゃんはクロードとイチャイチャするべきなんだ!!
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 15:26:50.49 ID:TuGmDpNLo
>>3で前回とは真逆ってかいてありますが前作のタイトルは何ていうんですか?
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 18:51:03.71 ID:02H5dZiDO
>>281

下条「……不幸だ」

確か十レス目前後にURL張ってある。個人的には十五禁な話
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