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とあるメイドのエロ霊装 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 17:50:50.58 ID:DeOkFPlSO
・SS初心者 (実質初投下)
・アニレー未見
・とりあえず好きなキャラを出したい、活躍させたい
・感想、叩き大歓迎。叩かれても泣いて喜ぶ変態 グヘヘ


では投下します。

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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 17:53:33.13 ID:DeOkFPlSO
神裂「堕天使エロメイドが霊装・・・?」


神裂「何を言っているのですか、建宮」

建宮「例のデザイナーに特注して、偶像崇拝の理論から特殊な霊装を開発したのよな」

建宮「そしてコレが女教皇の分なのよな」ジャーン!

神裂「ぃ・・・!!な、なんですかこれは!!」



アタッシュケースの中には明らかに"別の意味での奉仕"を目的としたような、生地面積の小さいメイド服が納められていた。


建宮「サイズは前もって調べておいたから安心するのよなー」

神裂「そ、そういう問題ではありません!!というか、その発言には色々と問題ありまくりです!!」

自分の知らない間にあんなところやそんなところまで採寸されていたかと思うと背筋が寒くなる。
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 17:57:10.39 ID:DeOkFPlSO

神裂「と、とにかく、私はそんなもの着るつもりはありませんから!!」

土御門「おいおい、そんな事言っていいのかい?ねーちん」

神裂「うっ!!つ、土御門!!何処から湧いて出たのですか・・・」

土御門「人を害虫みたいに言わないで欲しいのにゃー。それに、メイド服のある所ならオレは何処にでも飛んで行くんだぜぃ」キリッ

神裂(今この瞬間、この世で1番会いたくない相手ですよ・・・)

"メイドと土御門"という組み合わせには、神裂の人生で1、2を争う最悪の思い出があった。


土御門「覚悟を決めるぜよ、ねーちん」

神裂「何と言われても、このような物を身につけるつもりはありません!!メイド服とあなたが絡むと、大概ろくな事にならないんですよ!!」

神裂「そもそも、どこの世界にこんな破廉恥でふざけた霊装がありますか!?しかも、そんな簡単に天使の力を引き出す方法なんてあるはず・・


土御門「それがあるんだにゃー。覚えてるだろ?ロシア成教のサーシャ=クロイツェフを」

二度に渡り神の如き力の依り代となった者の名前だ。

4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:00:19.85 ID:DeOkFPlSO

建宮「サーシャは特殊な体質を持ってるのよな。でもそれだけじゃないのよ。"神の如き力"を生身の肉体で受け止められたのは特殊な霊装の効力だったてワケよ」


土御門「彼女はただの露出狂じゃなかったんだにゃー。あれは体内に膨大なテレズマを留まらせる為の拘束具の役割ぜよ。ねーちんのダサいファッションや、ヴァルキュリーのビキニ装甲も原理は同じようなもんだにゃー」


土御門「まぁ、信じられないなら無理強いはしないにゃー。ねーちんは世界に20人といない聖人だし、この霊装が無くても大丈夫かもしれないしにゃー」

神裂「そうですね。こんな破廉恥で怪しげな物に縋る程、私は弱くありませんから」

建宮「確かに女教皇は強いのよな。でも、アックアのような二重聖人や、本物の天使の前では力負けするのも事実なのよな」ハァ

神裂「そ、それは・・、そうですが・・」


5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/09(土) 18:04:03.77 ID:4zaiMkpE0
神の如き者じゃなくて神の力じゃね?

それとこのssどこかで見たことある気がする
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:04:32.90 ID:DeOkFPlSO

土御門「ロシアで何があったかは知っているよな?はっきり言って置くが、これから先俺達が相手にするのはアレと同等かそれ以上の化け物だ」


神裂「ええ・・・。ついに人が、天使の力さえその手に従えてしまったようですね」


第三次世界大戦中、たったの一撃で形勢を変えてしまった神の如き力。そしてそれを退けた科学の天使達。

土御門「神裂・・・、いくらお前が聖人でもアレとやり合って勝てる見込みはない。そして、聖人ですらないその他大勢は牙にもかからないだろう。現状の戦力では簡単に捻り潰されるな」

神裂「確かに、一方的な殺戮と破壊が行われるでしょう。今の私に止める力はない・・・・。」


7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:06:09.37 ID:DeOkFPlSO
>>5まじで?

前VIPで投下してすぐ落ちた。だから焼き直してこっち来た
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:08:11.56 ID:DeOkFPlSO

土御門「だからこそ俺達は、偶像崇拝の理論を用いた霊装の開発を密かに進めていた。誰でも比較的簡単に操れ、天使にも対抗しうる力を持つ霊装を、だ。」

神裂「それがこの堕天使エロメイドだと・・・?」

建宮「そういうことなのよな。ただ、こいつは意図的にパワーを落としてあるのよ。だから本物の天使より力は劣るのよな」

土御門「扱える力の大きさは個人の資質に依る所が大きいからにゃー。」

神裂「莫大なテレズマを抑え込めるだけの器・・・が必要という事ですか?」

土御門「そういう事だにゃー。でも、それだけの器を持った人間などそうそういるもんじゃない」

建宮「だからこそ、"オリジナル"の霊装にエロとメイドの成分を付帯する事によって、強すぎる力が流れ込まないようにしているのよなー」

神裂(エロとメイドにも必然性があったとは・・・)


9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:10:59.89 ID:DeOkFPlSO


土御門「詰まる所、"量産型神の力"って、所ぜよ」

建宮「本物には劣るけど、後は数の暴力でなんとかするのよなー」


土御門「ま、とにかくこの霊装は預けとくにゃー」

建宮「ぶっちゃけ他のシスター達には着れないのよなー。主にバスト的な問題で」

土御門「それにそのダサい格好してるよりかは幾分マシだと思うにゃー」ニヤニヤ

建宮「確かに!!冷静に考えると、今の格好も十分恥ずかしいのよなー」ニヤニヤ


ッ―!!

土・建「ひ、ひぃぃ・・!!」

一瞬、二人の頭の上を鋭利な何かが通り過ぎた。


神裂「・・・・。ワイヤーと刀、どちらの錆になりたいですか??」ビキビキ


建宮「ひぃ・・、ぷ、女教皇、じょ、冗談なのよな・・ぁ」ブルブル・・

土御門「そ、そういえばアニェーゼ部隊にまだ霊装支給してなかったのにゃー!!い、急いで行くにゃー!!!」サッ・・!!

神裂「待ちなさい!!」


建・土「待てないのよにゃー!!!!」


10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:16:31.03 ID:DeOkFPlSO

土御門「あ、ねーちん!!因みに上やんは魔法少女萌えだからその格好はどストライクのはずだにゃー!!それじゃぁ頑張ってなのにゃー!!ひぃ・・・っ!!」



来客者達が慌ただしく去った後、件の霊装だけが無造作に残されていた。


神裂(このようなコスプレ衣装で天使の力を得る事など有り得るのでしょうか・・・。それに、あの少年がそのような趣向を・・・)

なんとなく、姿見の前で合わせてみる。ただなんとなく。本当になんとなく。他意などあるはずも・・・

神裂(仕方ない。試してみるしかなさそうですね・・・・)

神裂「・・・・・」ヌギヌギ


神裂「あの少年が魔法少女を・・・。魔法少女・・・」








神裂「愛と信仰の伝導師、魔法少女マジカル☆カオリン!!」ビシッ!!

神裂「教会のみんなには内緒だよ☆」ニカッ



神裂「//////」カァァ



壁|
土・建「ねーちん(女教皇)って、本当バカ・・」

11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:17:39.28 ID:DeOkFPlSO
休憩
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:33:37.06 ID:DeOkFPlSO

―学園都市―

茜色に染まる町並みを、彼女はとある少年の住む寮へと歩いていた

五和(この大精霊チラメイドさえあれば、私だって上条さんのお役に立てる!!で、でも流石に常にこの格好ってのは目立ち過ぎますね///まぁ、あともうちょっとだし我慢して・・・)

帰路につく学生達は、五和を避ける様に歩道の両端へ寄って歩く。五和の方を一瞥しては、仲間内で何やら囁いている様子が見て取れた

ナンダアレ・・
ダイタイコスプレッテコト・・?
チョウヘンタイッテヤツジャナイデスカネ-
セクシーケイタントウハクロウシテルノサ・・
ダイジョウブバニ-ジャナイカラオウエンシテル・・・



五和(や、やっぱ無理////ど、どこかで私服に着替えよう//よくよく考えればこれを着るのは戦闘の時だけでいいわけだし、ロンドンからずっとこの格好で来る必要はなかったわけで//)

真っ赤になった顔を隠すように俯く。超変態と蔑まれたり、何故か応援されている事も、全てはあの元教皇代理が元凶だ。
近くにあったコンビニのトイレに駆け込みながら、口車に乗せられてしまった自分の浅はかさを悔い、それ以上にその元凶たる男を怨んだ。

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:36:51.20 ID:DeOkFPlSO

五和「空いてない・・・」

逃げ出した先に、安息の地はなかった。

五和(仕方ない。待ちましょう。大丈夫、きっとすぐ出てきます・・よね・・?)

一分が経ち、5分が経った。トイレのドアはまだ開かない。

五和(お願いします、お願いします、お願いします///)

色々と線が痛い



10分が過ぎる。

14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:42:24.21 ID:DeOkFPlSO

五和(もうダメ・・。)

店の中には五和の他に客が6人、レジには店員が1人。先程まで学生達で騒がしかった店内には有線放送の音楽だけが響いていた。

五和(さっきより視線が和らいだ気がするな・・・)

食玩コーナーでカエルのキャラに見入っているアホ毛の幼女、その付き添いらしき女性、頭に大量の花飾りをつけて雑誌を立ち読みする少女、ブツブツと独り言を呟く不健康そうな青年、缶ビールを大量に買おうとして店員に止められている小学生、マンガ雑誌を隅から隅までナメるように必死で立ち読みしている高校生。

五和(何だろう・・・。私が言えた義理じゃないけど変な人ばっかり・・・)

辺りを見回して、五和は少しだけ安堵した。

15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:44:59.37 ID:DeOkFPlSO

五和(この格好って、実は気にする程の事じゃない?いや・・流石にそれはないか//他のお店探そうかなー//うぅー・・、でも、せっかくここまで待ったんだし・・・)

それからまた数分して、ようやくトイレの扉が開いた。


■■「ふぅ・・・。」

出てきのは巫女装束に身を纏った少女。

五和(え・・、何この人。コスプレ??)ジロジロ



■■「何か用?」

五和「い、いえ・・、何でもありません」(また変な人が・・・)

16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:50:12.93 ID:DeOkFPlSO

■■「それ。コスプレ?」

五和「ち、違います///これは魔術的に重要な霊装であって、仕方なく///」

■■「魔術?」

五和「い、いや、まぁ・・なんていうか・・」(し、しまった!!つい、うっかり・・!!)アセアセ


■■「あなた。魔法少女?」


五和「へ?」




■■「大丈夫。私も魔法少女。これは魔法のステッキ。」

巫女少女が取り出したのはスタンガン機能つきの特殊警棒だった。

五和(け、警棒・・・)

五和「あは・・アハハ。そ、そうなんですよー。私も魔法少女なんですー・・アハハ・・」(とりあえず話を合わせときますか・・・ハァ。。)


17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 18:53:12.62 ID:DeOkFPlSO

■■「やっぱり。世間は今魔法少女ブーム。そう、なら。私とあなたで魔法少女コンビ結成ね。」ガシッ

五和「へっ・・?」アセアセ

■■「これで私、空気じゃない。もう何も怖くない。端っこの方で見切れる必要なんてない。」グイグイ
五和「へっ!?」


何に影響されたかしらないが、いつになく積極的に迫る巫女少女。そんな二人を余所に、こんな何処にでもある有り触れた日常は、突如としてぶち壊されてしまうのだった――。

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:01:26.09 ID:DeOkFPlSO

スキルアウトA「強盗だ!!金をだせ!!」

武装した三人組の男が押し入ってきた。

スキルアウトB「死にたくなければ言う通りにしろ」

スキルアウトC「全員その場から一歩も動くなよッ!絶対動くなよッ!!」


店員の指が防犯スイッチを押す寸前、強盗の銃が付き付けられる。

スキルアウトA「動くなって言ったよなァ?ン?」カチャ




 「おい、アンタらスキルアウトか?わざわざ銃なんかで武装してるってことは落ちこぼれの無能力者だろ?」

強盗達の前に男子学生が立ち塞がった。


スキルアウトA「あンだァ?てめェはよォ・・・」


灰村「俺は長点上機学園の灰村。Level4の発火能力者だよ」ボゥ!!


灰村「火葬場に行く前に灰になりたくなけりゃ・・・、

灰村「今すぐここから消えるんだな」フッ・・・



19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:05:31.38 ID:DeOkFPlSO

スキルアウトA「ヒャハ!!こりゃぁイイ・・。俺はなぁ、おめぇみてーな奴が1番気に喰わねぇーんだよ、えぇ!?」

スキルアウトA「樹計図の設計者に決められたレールにただ乗っかってるだけのクセに偉そうにしやがって!!!」

灰村「努力する事から逃げ出した負け犬風情に、馬鹿にされるような人生は送ってないんだけどねぇ・・・」ボボッ!!!

灰村の掌に炎が大きさを増す。一触即発の空気が店内を漂っていた。


初春「ジャ、ジャッジメントです・・・!!大人しく投降して下さい!!」


スキルアウトA「・・・ったく、世間知らずのエリート坊主の次は正義漢気取りの風紀委員様ですかァ?本当、変な所に押しいっちまったもんだなァ・・・!!!」ギロッ

強盗の殺気に満ち溢れた言葉が店内に響く。不健康そうな青年はそれに気圧されたのか、ひぃっ・・!!と声を上げて腰を抜かしてしまった。

20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:10:13.25 ID:DeOkFPlSO

初春「もうスグ騒ぎを聞き付けて警備員もやって来ます!!観念して下さい!!」

スキルアウトA「っ・・たく、ついてねぇよなァ。喧嘩の弱そうなガキ共だけの時を襲って、ささっとトンズラこくつもりだったのによぉ・・・。」


灰村「ごちゃごちゃ言ってねぇでかかって来たらどうだ、無能力者?」ボォォォ!!


大能力者の本気の火力なら、武装したスキルアウトなど一たまりもないだろう。だが、それでも強盗達は怯まない。灰村を見下すようにニヤリと笑っていた。


スキルアウトB「おい能力者様よ・・・。俺が手に持っているのはAIMジャマーだ。お前がその炎で攻撃しようってんなら、今すぐに電源を入れさせてもらうぜ?」ニヤリ

灰村「・・・!?」

灰村の動きが止まり、炎が消失した。


21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:14:31.79 ID:DeOkFPlSO

スキルアウトB「賢明な判断ありがとう。こいつはかなり強力なもんでな。なんてったって学園都市の最新型。能力者からの襲撃を恐れた上層部が極秘開発させた品だ。たとえ超能力者がいたとしても、ここで能力は使えない。ちょろっとでも変な気を起こせば能力が暴走して、みんな纏めて ボンッ!! だ。」

スキルアウトB「お前が能力を使うってんなら、みんな死ぬしか無いのさ。俺も、お前も、な・・。」カチッ

男は小型のスピーカーのような装置のスイッチを入れた。それが学園都市最新のAIMジャマーらしい。
だがしかし、上層部極秘開発品の真贋など、誰が判別出来るというのか―――、


22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:19:10.43 ID:DeOkFPlSO

灰村「ふ、ふん・・・。ハッタリだろう?なんでそんなもんをスキルアウト風情が入手できる?大体、誰も見た事がない極秘開発品がどうして見分けられる?」

スキルアウトA「クックック・・・。じゃぁ試してみるかァ・・?ビビって能力納めちまった癖に無理すンなよ、ンー?」

灰村「て、てめぇ・・!!」グッ!!


芳川「待って!本物の可能性がある以上、能力の使用は控えて。大能力者の暴走になんて巻き込まれたくないわ。ここには子供もいるのよ?」ガシッ

灰村「・・・・・・」

店内に、まだ小学生くらいの子供達がいるのを目にした灰村はそこで我に返った。


灰村「・・・クソッ!!」

23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:23:46.36 ID:DeOkFPlSO

小萌「こんな事しちゃ駄目なのです!!」

スキルアウトA「・・・。おぃ、俺はガキに銃を向ける趣味はねェ。だが、どーしてもってェなら容赦できねェけどいいか・・・?」

小萌「どーしてもです!!それに先生はガキでは無く高校の先生なのですよ」

小萌「親御さん達からお預かりしている大切な生徒を傷つける事も、人殺しにさせる訳にもいかないのです!!」

スキルアウトA「・・・・・・」


二人の間に一瞬の沈黙が生まれる

24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:27:33.23 ID:DeOkFPlSO

その沈黙を破ったのは、屈託の無い明るい幼女の声だった。

打ち止め「ねー、芳川!!これとこれとこれも欲しいな・・って、ミサカはミサカは歳相応に我が儘を言ってみる!!・・・って、アレ?どうかしたのって、ミサカはミサカは・・・」

初春「ア、アホ毛ちゃん・・・!?」

打ち止め「ぉーす、初春のお姉ちゃん久しぶり!・・・って、ミサカはミサカは突然の再会を喜んで走り回ってみたり!」

初春「ア、アホ毛ちゃん!!危ないからじっとしてなきゃ駄目ですよ!」

打ち止め「ん・・?」

初春の切迫した声に、打ち止めはキョトンとした表情で立ち止まる。しかし、状況が飲み込めていないのか、またすぐに走り出してしまった。

25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:31:02.36 ID:DeOkFPlSO

スキルアウトC「こらガキ!!大人しくしろ!!」イライラ

打ち止め「なに、なぜ、なんでなんですかァー?・・って、ミサカはミサカはあの人の真似をしながら尋ねてみる!!」

スキルアウトB「なんだ、このウザいガキは・・・」イライラ

スキルアウトC「おい!そこの男!!コイツの口塞いで黙らせとけ!」

青年「ひっ・・、な、なんで僕がぁ・・」ガクガク

スキルアウトが指名したのは先程腰を抜かしていた青年だった。

スキルアウトC「うるせぇ!!うるせぇ!!早くしねぇと二人ともブチ殺しなんだよ!!」

青年「わ、わかりましたっ、だから撃たないで!撃たないで!!」ガクガク

青年は打ち止めを抱き抱えるようにして制止させた。
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:39:38.55 ID:DeOkFPlSO

スキルアウトC「・・・ったく、手間取らせやがっ

―バチバチ!!

スキルアウトC「ぐぅぁぁ!!!」バタン


小萌「姫神ちゃん!!」

呻き声を上げて倒れるスキルアウトの横には、スタンガン付きの特殊警棒を構えた少女が立っていた。


姫神「残念だったわね。私達魔法少女が来たからには、あなた達の思い通りにはならない。」


姫神「私は魔法少女。それが私の個性。誰もが羨む流行の最先端ガール。ふふ。」

小萌「姫神ちゃんが・・・笑った・・・・」ガタガタ



27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:42:12.62 ID:DeOkFPlSO

スキルアウトB「なんで巫女さんがそんなもん持ってるかなぁ……。予定外過ぎるじゃないか」

姫神「巫女さんじゃない。魔法少女」

スキルアウトB「なんでもいいけど……。そっちの得物は警棒でこっちは銃だ。今みたいな不意打ちでもなければ圧倒的に不利だと思うけど?」

小萌「そ、そうです姫神ちゃん!!危ないので離れてるのです!!」


姫神「小萌先生。安心して。私がなんとかする。」

姫神「小萌先生の気持ち。私が守る。」

小萌「姫神ちゃん……」キュン

スキルアウトA「何いってんだァ……お前。一人で何ができる?身の程を弁えろよ三下ァ!!」


28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:50:51.12 ID:DeOkFPlSO

姫神「魔法少女は一人じゃない。」

スキルアウトB「はい?」


姫神「魔法少女マジカル☆あいさ。」キリッ!!


スキルA「……」
スキルB「……」
灰村「……」
小萌「……」
芳川「……」
初春「……」
姫神 「////」




姫神「いっ、行くわよ。もう一人の魔法少女。」ビシッ!!



五和(え……?えぇ……!!えぇーー!!!な、なんなんですかそれぇ!!!)


その場にいた全員から、刺すような、蔑むような、可愛そうな物を見るような視線が五和へ向けられた。

29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:55:25.30 ID:DeOkFPlSO

五和(何?なんですか?なんなんですかぁ、この空気!?もしかして待ってんですか?私がさっきの人みたいに名乗りを挙げるのを待ってんですかぁ!?お待たせしちゃってるんですかぁ!?えぇ!?)


 「……」



姫神「ゴホン。いくわよ。もう一人の魔法少女。」ビシッ!!

スキルA「……」
スキルB「……」
灰村「……」
小萌「……」
芳川「……」
初春「……」(うわぁ…)



五和(うぅー///仕方ありません!!どの道今この場を治められるのは魔術師の私だけ!!どっちみち戦うんなら////)


覚悟を決めた五和は、クルッとその場で一回転すると、スキルアウト達のいる方を指差す。



五和「ま、魔法少女、マジカル☆いつわちゃん……です///」ビシッ!!!

五和「て、天にまします我等が主に代わって、お、お説教よっ……ぅ///」カァ……!!!


五和の豊満な胸部がたゆんと揺れる。ミニスカートの裾は回転の勢いで浮き上がり、絶妙なチラリズムを生み出した。

スキルA「…!!」
スキルB「…!!」
灰村「…!!」
小萌「……」
姫神「うわ」
芳川「……」
初春「……」(わざわざ台詞増やした!!)

30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 19:59:32.68 ID:DeOkFPlSO

姫神「ティロ・フィナーレ。」ドガッ!!

スキルアウトB「ぬわぁー!!!」

五和へ視線が集中した隙を狙い、姫神が男の急所に必殺の一撃を叩き込む

スキルアウトA「こ、このやろォォ−!!!」

それに気づいた仲間の銃口が姫神へ向けられた。姫神と男の間に遮蔽物は無く、被弾を避ける術はない


五和(まずい・・・!!)



−ッ!!!

次の瞬間、スキルアウトの構えていた銃は引き金を引く前に真っ二つになっていた。


31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:02:23.72 ID:DeOkFPlSO

芳川(速い・・!!肉体強化能力?なら、あの装置は偽物って事?)


スキルアウトA「なン・・だァと・・」

五和「諦めて下さい。あなたは私に勝てません。今の私は音速を越えて動く事ができます。次は、ありませんよ・・・?」

スキルアウトA「クソッ・・。なんでだ?なんで能力が使える!!」

灰村「やっぱりAIMジャマーなんてはったりじゃねぇか!!なら俺だって・・・

五和「待って!その装置が偽物かどうかまだわかりません!!能力の使用は控えて下さい」

灰村「何言ってんだよ、さっきからアンタが能力使ってんじゃないか」

五和「へ・・?あー、えっと・・・・なんといいますか・・・これは能力では無くて・・・・実は、私・・・その・ぅ・・・」アセアセ



32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:07:52.36 ID:DeOkFPlSO

五和(どうしよう・・。万が一にも暴走したら、ここにいる全員の命が危ない。なんとか思い止まらせなきゃ・・・・。えーぇぃ!!頑張るのよ、五和っ!!)



五和「わ、私・・・・




五和「わ、私、"魔法少女"です・・から・・っ///」モジモジ


灰村「ぐっ、上目遣いで涙目に溢れんばかりの胸の谷間・・・っ!!!!こ、恋の魔法がぁ・・・ぅ゙」パタリ


 「ふざけンな・・・・」


スキルアウトA「ふざけてンじゃねェぞ!!そンなふざけたもンに、俺達の計画を潰されてたまるかよォォ!!!」


−ガバッ!!


33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:13:12.43 ID:DeOkFPlSO

男の体には大量の爆弾が括りつけてあった。

五和「な、なにをする気ですか!?」


スキルアウトA「決まってンだろ・・・?自爆だよ、自爆ゥゥッ!!だ・い・ば・く・は・つ・で・すゥゥゥゥゥ!!! 計画が失敗すりゃァ俺達はどうせ消されるンだ・・」


スキルアウトA「だったらいっそ、お前らも道連れにしてやンだよォォ・・・!!」

五和「だ、だめ!!やめて下さい!!」


スキルアウトA「独りぼっちは寂しいもンなァ!!一緒に逝ってくれよォォォォ!!キャハッ!!アハッ!!アハハハハッ!!!!!!!!」



轟ーー!!!!!!!!




目を潰されてしまいそうな程の閃光と、鼓膜を破るような爆音が辺りを包んだ――。
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:17:56.38 ID:DeOkFPlSO

五感が失われていく。何も見えず、何も聞こえない。最期に残ったのは、ただ一つ死という感覚。

初春は自分の最期を感じていた。あれだけの爆発に巻き込まれたのに不思議と熱さを感じない。皮膚が焼け爛れる感覚も、飛散物が突き刺さる痛みも無い。
死ぬっていうのはもっと苦しくて痛くて、恐い事だと思っていたから、こんなに簡単に死んでいけるという事は、ある意味幸運だったのかもしれない。走馬灯の様に沢山の思い出が蘇る。幻想御手に手を出した親友の為に戦った事。風紀委員の養成所での事。何でも無いお喋りをしたファミレス。
沢山の大切な思い出。それら全てが消えていく。あの時の事を思い返してにやけてみる事も、二度と出来なくなってしまうのだ。
それが寂しくて、悔しくて、初春は泣いていた。





そして気がついた。


頬を伝う涙の感触に。

自分がまだ生きているという事に。




初春(私・・・、助かった?みんなは・・?)


35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:22:17.63 ID:DeOkFPlSO

次第に取り戻されていく感覚。初春の前には、あの"魔法少女"が立っていた。そして、その魔法少女の前には竜巻の様な渦が見えた。それが初春達を爆発から守った物の正体だった。


初春(この人、あの風を使って爆発を封じ込めたんだ・・・。凄い・・)


五和(風の精霊シルフの力を借りて被害は最小限にできました。けど・・。犯人の人は・・助からない・・・)




―キィ!


騒ぎを聞き付けた警備員の車両が到着するのが五和の視界に飛び込んできた。


五和(あー、今回はID無いからちょっとマズイです・・・。見つからない内に逃げなきゃ・・)タッ・・





36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:25:27.72 ID:DeOkFPlSO

黄泉川「警備員じゃん!!全員おとなしくするじゃん!!!」



芳川「あら愛穂、犯人ならそこで伸びてるわよ?」

黄泉川「なんでこんな所にいるじゃんよ?つーか、これがどういう状況か説明して欲しいじゃん・・」


店の天井には直径2メートル程度の穴が空き、周囲には焼け焦げた跡が残っている。同じように床もえぐれて焦げついていた。その中心には中学生くらいの少年が一糸纏わぬ姿で倒れている。衣服はあの爆発で焼失したようだが、身体にはかすり傷一つ無かった。




37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:28:19.67 ID:DeOkFPlSO

黒子「初春!!怪我はありませんの!?心配しましたのよ?」


初春「ありがとうございます白井さん。少し頭がぼんやりしてますが大丈夫みたいです」

黒子「それにしても、あれだけの爆発で死傷者ゼロ、建物の損壊もあの程度で済むとは・・・。一体中で何があったんですの?」

初春「えっと・・、かなり際どい格好の空力使い・・?の方が、爆発から守ってくれたんです。ところで犯人は・・・」

白井「犯人も気を失っているだけで外傷はありませんの」

初春「じゃぁ、あの人が犯人まで守ってあげたんですね。やっぱり凄いなぁ・・・」



黒子「何を言ってますの初春?犯人は自分の能力で身を守ったのですわよ?大能力者クラスの窒素装甲。何故あれ程の能力者がスキルアウトなどに堕ちているのか理解に苦しみますが・・・」



38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:31:51.02 ID:DeOkFPlSO

数台の救急車が到着し、被害者達の搬送が始まる。

芳川「愛穂、最終信号は先に病院へ搬送したの?」

黄泉川「打ち止めも一緒だったのかじゃん?あたしらが来た時にはあの子はいなかったじゃんよ」

芳川「え・・・?そんなはずな・・・




芳川「 ねぇ・・、不健康そうな大学生くらいの青年はいた?」

黄泉川「いないじゃんよ。犯人と灰村って高校生意外、男はいなかったじゃんか」

芳川の脳裏を最悪のケースが過ぎった


芳川「愛穂!!あの子が危ない!!あの子を探して!!!!」


黄泉川「どういう・・・ことじゃんよ・・?」





39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:36:36.71 ID:DeOkFPlSO


青年「はぁ、はぁはぁ・・・っ」

不健康そうな青年はアホ毛の幼女を抱えて走っていた。

薄暗い路地裏。柄の悪いスキルアウト達が闊歩するこの場所には、一般の学生なら昼間でも近付かない。
抱えられた幼女は先程の爆発で気を失っているようだった。

青年(コイツさえいれば何とかなる!!計画はまだ死んじゃいない・・!!)


―ゾワッ!!


青年「・・・ひぃ!!」

あらゆる負の感情が入り混じり合ったような、酷く冷たく、底無しの闇に触れたような悍ましい感覚が、青年の背筋を撫でた。


 「オイ、うちの悪ガキ連れてどこに行こうってンだァ・・?」



40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:40:57.21 ID:DeOkFPlSO

青年「あ、一方通行・・・・っ!!」

一方「ァ?こンな暗がりに幼女なンか連れ込ンでよォ・・。お前はロリコンなンですかァ?そンなクソガキに欲情しちゃってるンですかァ?」

ガクガクと体が奮え出す。

止まらない。奮えを止める事ができない。必死の思いで銃を取り出し、青年はそれを打ち止めの頭に突き付けた。


青年「く、来るな!!来たらこの子の頭をブチ抜く!!チョーカーのスイッチを入れても一緒だ。手を近づけた時点で撃つ!!」

喋り終っても口を閉じられない。ガチガチと音をたてながら自分の意思とは関係の無い開閉を繰り返している。


一方「一応聞いとくが、誰に向かって言ってンのかわかってンだよなァ?」

一方通行は微塵も動揺していなかった。青年の警告など完全に無視して、チョーカーのスイッチに手を伸ばした。

41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:45:29.39 ID:DeOkFPlSO

一方「カウントダウンだ。俺がスイッチを入れるまで3秒待つ。ゼロになるまでにどォするか決めろ」スッ

一方「そのガキを撃つか、俺を撃つか、ガキを置いて逃げンのか・・・」


青年「ひぃ・・・っ!!」ガクガク

一方「まぁ、どの選択肢を選ンでも、お前は俺に殺されるンだけどなァ・・」アハッ!!


一方通行は青年との間合いをゆっくりと詰めていく。自分へ向けられる弾丸の照準を、わざわざ合わせ易くする。


一方「・・・3」


一方「・・・・2」


一方「・・・・・1」






青年「うぁぁ!!!!!」




―バン!バンバンバン!!バン!!

42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:50:37.70 ID:DeOkFPlSO


一方「・・・・・・・。カウント0だ、クソ野郎!!」キュィン


恐怖に震えた青年の手は、目前の一方通行へ照準を合わせる事ができなかった。ただの一発も、掠らせる事すら出来無かった。



ゴキャ―!!


筋肉の繊維が裂け、骨は砕け、青年の右手は有り得ない方向へと曲げられた。

青年「ぐぁぁぁ!!」

青年はその場に崩れてのたうちまわった。打ち止めを抱えていた手が離れる。


―ドカッ!!

今度は一方通行の蹴りが青年の腹部に命中し、ノーバウンドで10メートル程吹き飛ぶと、コンクリートの壁に当たって停止した。



一方「安心しろ、すぐには殺さねェ。お前には聞きたい事があるからなァ・・・」


43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 20:57:48.63 ID:DeOkFPlSO

青年「ぐがぁぁぁぁっっっ!!!!」


コンクリートの壁にもたれかかる青年の折れた右腕を、一方通行はグリグリと踏み砕く。気絶しないように注意深く、堪え難い痛みを与える。


一方「目的はなンだァ、三下ァ?個人的な復習かァ?それとも、暗部の連中からの指図か?」

青年「・・・っ。どちらでも・・・ない・・」

青年「俺達の目的はッ・・・ぐぁぁ!! 20001号の奪取・・・・お前は標的じゃない・・・ぐぁぁぁッ!!」

一方「ァン・・・?」


一方通行の脳裏に浮かんだのは、打ち止めを苦しめたとある事件の事であった。


44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 21:05:01.34 ID:DeOkFPlSO

一方「どォいう事だ・・・?」

一方通行の足が青年の腕から退けられた。


青年「おそらくアンタの予想通りさ。20001号にウイルスを打ち込み、ヒューズカザキリを造り出す予定だった・・・」

一方「ヒューズカザキリだと・・・?」


青年「アンタは既に二度、カザキリに遭遇してるはずだぜ・・。ファーストコンタクトは0930事件、そして二度目はロシア」

一方(あの眼鏡の事を言ってやがるのか・・・)

青年「0930事件の時、木原数多が使ったウイルスは不良品だった。ヒューズカザキリの精製にこそ成功したが、完全にコントロールする事はできなかったからな」

青年「あれからウイルスは改良され、ヒューズカザキリを兵器として自由自在に制御できる物が作られた。とある筋から情報を仕入れた俺達は、研究所からウイルスのデータを盗み出し、複製を造る事に成功した」


一方「で、そいつを使って金でも脅しとるつもりだったのかァ?くだらねェ事で命捨てちまったなァ・・・お前」


青年「金?そんなもんどうだっていい・・・。強盗なんて最初からブラフだよ・・・」

45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 21:15:24.50 ID:DeOkFPlSO

青年「幸い、ウイルスの事はバレてねぇ。だが、20001号を誘拐したとなればすぐに奴らに感づかれる。だから、『強盗が逃走の為にガキを人質にした』そう思わせておけば、その程度で連中は動かない。そういう計画だったんだよ・・・」

青年「アンタに邪魔されないように、強力なAIMジャマーも用意したんだが・・・。あれは不良品だったみたいだし・・・、俺達の計画なんて最初から詰んでたんだろうな・・・」




青年「俺達はチャイルドエラーだ。知ってるだろ?実験動物の事さ」

青年「俺の仲間は皆、何らかの実験で脳を破壊され、人格を塗り潰され、小さな手を血の色に染めさせられてきた。暗闇の五月計画に関わった奴もいるぜ・・・?」


一方「・・・・」


青年「もう二度と俺達みたいな子供を生み出させない。その為なら俺達はどんな犠牲だって払う・・・。そう誓ったんだよ。その為に、学園都市を完全に破壊する。カザキリならそれができるんだ。この絶望の連鎖を断ち切る力があるんだよ・・・」





一方「オイ・・・。なンか勘違いしてンじゃねェか?三下ァ・・・」

46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 21:26:01.56 ID:DeOkFPlSO

一方「てめェらがどンだけ苦しンだか、辛かったかなンざァ俺は知らねェ・・。わざわざ知ってやる気もねェ・・」

一方「だがなァ、たとえどンな事があっても、それで他人を犠牲にしていい道理なンてあるわけねェンだァ・・・」


一方「何かを本当に変えたいンなら、誰かを本気で助けたいンなら、なンでてめェは自分の拳で立ち上がらねェンだ・・・」

一方「自分にはできねェとか、資格がねェとか、そンなのは全部言い訳だろォがァ!!」


一方「いいぜェ・・・・」

一方「この世界を救うために誰かを犠牲にしなくちゃなンねェって言うンなら・・・・・・・・」

一方「自分には誰かを救う力がねェとか抜かすンだったら・・・・・・・・・」


 「まずはァ・・」

 「そのふざけた幻想って奴を・・・」

 「ぶち壊してやンぜェェェェェェェェェェ!!!」





ドゴォォォ―!!!!


コンクリートの壁に巨大なクレータが生まれ、青年が手に持っていたデータチップが砕ける。

そう、チップだけが。




一方通行から放たれた強大な力は、青年の体を避けるようにして、チップだけを綺麗に砕いていた。



47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 21:30:24.69 ID:DeOkFPlSO


―とある警備員の車中

プルルルルル・・・、ガチャッ


芳川「もしもし、一方通行?今何処?大変なの!最終信号が・・・」

一方『はァ?何言ってンだァ芳川?クソガキなら道端で眠ってやがったから、拾って家のベッドに放り込んどいたぞ。』

芳川「・・!?最終信号は無事なの?」

一方『だからさっきから何寝ぼけた事言ってンだ?クソガキならフカフカのベッドで大鼾かいて爆睡中だ』



芳川「そう・・・。私もそろそろ帰るけど、あなた何か食べたい物ある?今日は久々にみんなで美味しい物でも食べに行きましょう?」

一方『アァ?なンだ急に?』

芳川「いいじゃない、たまには家族ごっこも楽しいわよ?それに、きっとあの子は喜ぶわ」

一方『・・・。まァ、あのクソガキが起きたら聞いといてやるよ。じゃァな』


ピッ。


48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 21:33:26.04 ID:DeOkFPlSO

黄泉川「どうしたじゃん?」

芳川「一方通行が、道端で眠ってた最終信号を"たまたま"拾って家に帰ったそうよ」フフ

黄泉川「あいつ、また大人に気を遣いやがって・・。可愛くないじゃん」

ハァ・・と、黄泉川は大きなため息を吐く。

芳川「そうね。なんだか、いつの間にか逞しくなっちゃって・・・。ちょっと寂しいわね」

黄泉川「そういう事じゃんかねぇ・・・」




黄泉川「私としては、どっかの誰かにも、もう少し逞しくなって欲しいじゃんね」


芳川「来年から本気ry






―ベシッ!!


49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 21:37:35.22 ID:DeOkFPlSO

打ち止め「ムニャムニャ・・・、」ZZZ


一方「ったく、心配かけやがって・・・」



番外個体「おやおや?そんなに見つめちゃって、お姫様に目覚めのキスでもする気かい?」

一方「ァン?何馬鹿な事言ってやがンだ、[ピーーー]ぞ」

番外個体「ギャハ!!あんたがこのミサカを[ピーーー]って?無理しなくてイイよ」ギャハツ!!


一方「・・・・・。オィ、俺はちょっと出かけてくる。そこのクソガキが勝手な事しねェように見張っとけ」

番外個体「はぁ?なんでミサカが・・・

一方「それと、」


一方「今夜何が食べたいか考えとけよ」


―バタン


50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 21:40:25.58 ID:DeOkFPlSO

―風紀委員 第一七七支部


初春「うーん・・・」

パソコンの液晶画面を睨みつけて唸る。かれこれもう半日はこうしているか。部屋には初春と黒子の二人だけで、他の面子は昨日起きた研究施設爆破事件の調査へ当たっていた。


黒子「初春、またあの"魔法少女"探しですの?とりあえず紅茶でも飲んで気分転換でもしません?」

初春「そうですね・・。頂きます」

そう言って初春は液晶から目を離し、立ち上がった



ブワッ―!!


佐天「うぃーはーるー!!」


満面の笑顔でスカートをめくりあげられる。これぞ佐天涙子流、あいさつの魔法である。

初春「さ、佐天さんっ///」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 21:42:47.66 ID:DeOkFPlSO


〜中略〜


佐天「へぇ〜、それでその際どい格好をした魔法少女を捜してる訳ねぇ」

初春「歳、背格好、能力。書庫を隅々まで調べましたが、該当する人物が見つからなくて・・・」

黒子「だいたい、魔法少女だなんて馬鹿気てますわ。爆発のショックで変な夢でも見たのではないんですの?」

初春「ち、違いますよぉ〜。本当に居たんですから〜!!」

佐天「新約とある学園の都市伝説!!第7学区には際どいコスプレをした正義の魔法少女が存在する!!・・・ってかぁ〜?」

そこはかとなく馬鹿にしたような物言いで佐天涙子が言う


初春「も〜ぅ///本当なんですから〜//佐天さんのバカバカバカ///」ポカポカ


52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/09(土) 21:43:34.14 ID:Vfv7Iung0
>>1
随分深刻な話なんだよ。
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 21:45:15.96 ID:DeOkFPlSO


こうして何気ない日常が過ぎて行く。学園都市の裏と表で、それぞれの日常が過ぎていく。

『つかの間』の平和の間に。




五和「か、上条さん!!違うんです。これは霊装であって断じてコスプレなどでは・・・///」

上条「い、五和さん?上条さんは信じていたのですことよ?五和さんだけは普通でいてくれるって・・」

五和「で、ですからコレは・・・///」


土御門「上やぁーん!!遊びに来たぜよ・・って、アレ?天草式の五和がこんな所で何してるのにゃー?」

五和「つ、土御門さん!!いい所に!土御門さんからも説明して下さい。これはコスプレなどでは・・・」

土御門「どうみてもコスプレだにゃー。ねーちんにしても五和にしても、天草式にはそういう破廉恥な伝統でもあるのかにゃー?」ニヤニヤ

五和「う、裏切り者ぉ!!!」




五和「あぁ―ん!!もぉ!!不幸ですぅぅぅぅ!!!!!」




つづく!?

54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 22:08:19.58 ID:DeOkFPlSO
あれ?誰も見てないって感じですかァー?
ツマンネ とか クセェ とか もっと叩いていいんだよ?ねー、ねー?
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 22:14:23.34 ID:GOOQFETIO
>>54
これさえなければクサくなかった
56 :灰色の放浪者 ◆4mK9XkqgB2 [sage]:2011/07/09(土) 22:41:50.21 ID:S4El47m60
>>55まあそういってやるなってwww

者が体自体は面白そう。大丈夫。超期待って訳だにゃーん
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 22:45:45.13 ID:KsIHyJ0/P
コテの方が臭くて>>1涙目
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/09(土) 22:47:08.50 ID:S4El47m60
ごめんパー速の酉付けたままだった
ほんっとゴメンorz
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 22:52:31.47 ID:DeOkFPlSO
>>53>>55>>56>>57
なんにしろ反応して貰えて嬉しいです。てか、結構ノーマルな言葉でもピー入っちゃうんですね。

何が良くて駄目なのかの確認も兼ねて、ロンドンの神裂さん達の様子を少し投下します。期待してくれる方が少しでもいるなら、本編の続きまた書きますね。それでは、お目汚し失礼しました。
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 22:56:09.10 ID:DeOkFPlSO

『ガブリエロ部隊』

"神の力"を人の身で扱う為、偶像崇拝の理論から開発された堕天使エロメイド霊装。それをイギリス清教必要悪の教会が量産し、所属シスター達をまとめた軍隊を編成した。それが、『ガブリエロ部隊』である。

そして、その部隊を束ねるメイドリーダーこそ、神裂火織その人である。
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 22:58:07.73 ID:DeOkFPlSO


神裂「まずは屈伸から―、


シスター達「「いち、にー、さん、し!ごーろくしちはち!」」



???「こ、これはエロい事この上ないにけるのよ!ふふふ、突き出されたヒップ、そしてチラチラと覗く秘部への食い込みと皺・・!!ぬっほぉぉ!!!パンツの食い込みを直す瞬間頂いたのでありけるわよ!!ハァハァ・・・やはりメイドこそ至高なのだわ・・」●REC


オルソラ「いち、にぃーさぁーんしー、ごぉーろぉーくしちはぁーちで、ございますのよ」ボヨーン、ボイーン、ウフフ


アニェーゼ「くっ・・・。何が悲しくてあんなモノ見せつけられなきゃなんねぇーんでしょうか」ショボ-ン

ルチア「主よ、何故私達を見捨てたのですか・・・」ブツブツ


神裂「そこ!訓練中に私語は慎みなさい。しっかり準備運動を行わないと、思わぬケガに繋がりますよ?」ビシッ! タユ〜ン!!


アニ・ルチ「・・・・・・チッ」


62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 22:58:18.13 ID:GgtWt3cJo
メ欄にsagaで回避
ローカルルールぐらい読んで来い
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/09(土) 22:59:25.20 ID:DeOkFPlSO

???「ノーブラで運動などすれば、こうなるのは当たり前でありけるの」フフ

???「いい・・。いいわよ、神裂!!これは売れる事この上なしに決定なのだわ!!」フフ、フフフフフ ●REC



神裂「シスターアンジェレネ。どうかしましたか?先程から顔が赤いようですが・・・」

アンジェレネ「ふぇっ!?」//

アニェーゼ「どうかしやがりましたか?」

アンジェレネ「い、いえ。何も・・・///」

アンジェレネ(霊装のサイズが小さくて、色々と食い込んでくるなんて言えないよぅぅ///)


64 :>>62すいません、気をつけます。 [sage]:2011/07/09(土) 23:02:05.61 ID:DeOkFPlSO

神裂「そうですか・・。もし体調が悪いのならあちらで見学を」

アンジェレネ「はい・・・。」トボトボ


アンジェレネ(はぁ・・。こんなんじゃいつまでたっても戦力外・・・。うぅ・・)ヨイショ


―ビクッ!!

アンジェレネ「はぅぅっ///」ギュ

ルチア「シスターアンジェレネ!!」

アンジェレネ「だ、大丈夫です///」ドキドキ

アンジェレネ(た、体育座り無理っ///く、食い込みがっ//んっ・・ふぁ・・//)

???「ほぅ・・・」●REC

65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 23:03:53.89 ID:DeOkFPlSO

アンジェレネ(ひゃっ//ど、どうしよう・・・。何か―、変な感じ――)フワーン

???「ふふふ、これは良いものが撮れそうでありけるわねぇ」フフ ●REC

アンジェレネ(あっ・・ダメ//なんか・・頭がぼーって///うっ・・・気持ち・・・イイ・・?)ドキドキ


アンジェレネ(ふっ・・ぁ//)モジモジ

アンジェレネ(くっ・・//)ビクン!

アンジェレネ(あ、あ、あわわわわ////)ジワッ



神裂「シスターアンジェレネ?本当に大丈夫ですか?」サッ



66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 23:07:39.35 ID:DeOkFPlSO

???「くっ・・!その位置に立つと邪魔につき、どくのよ、神裂!!」イライラ ●REC

アンジェレネ「は、はひぃ//らぃじょぅぶれす・・//」ガクガク

神裂「誰か、アンジェレネを医務室へ!」

ルチア「それなら私が」ササッ

アンジェレネ「はぁ・・はぁ・・はぁ///」ビクン!

ルチア「シスターアンジェレネ、さぁ、私がおぶりますから」ヨイショ

アンジェレネ「は、はひぁとふ・・ほざいま・・・


―ギュっ!


アンジェレネ「ぅーーっ!!!」 ブシャァ!!ガクガクガク!!!


ルチア「し、シスターアンジェレネ?」


アンジェレネ「お、おもらし・・ヒグッ・・しちゃ・・ヒグッ・・ゥグ・・ヒグッ、うわぁ〜ん!!!」ブワッ


67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 23:09:36.93 ID:DeOkFPlSO

???「きた、きたきたきたぁー!!ツルペタロリシスターの初イキおもらしぃ〜ぃ!!!!角オナや鉄棒オナを発見してしまった、その瞬間をも凌駕する劇的なる性への目覚めでありけるのよぉぉぉッ!!」ドヤァ!!


神裂(小学生くらいだと授業中におもらしとか稀にありますよね。可哀相にシスターアンジェレネ・・。 ん?何か聞き覚えのある声がしたような)ガサガサ


―バッ




68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 23:10:45.44 ID:DeOkFPlSO

ローラ「あら、神裂。訓練に精が出るのことね」シラッ

神裂「やはり貴女でしたか。何故そのような茂みに・・・


―タッタッタッタ!!

シェリー「おい!!大変だぞ!!善意の一般市民から通報があった!!」ゼェゼェ

オルソラ「あらあら。そんなに急いで何か大変な事でもあったのでございましょうか?」ニコニコ

シェリー「だから、大変だって言ってんだろうが!!」

69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 23:13:45.92 ID:DeOkFPlSO

シェリー「なんでも・・・


『そちらの教会のシスターの盗撮映像が販売されているのである。念のため、取り寄せて確認したので間違い無いのである。誠にけしからんのである。ふぅ・・・』


シェリー「・・・と、言う事らしい!!」


神裂「一体誰がそんな事を!!断じて許せませ・・・、ん? 」


ローラ「ん?」


神裂「最大主教・・その、手に持っているのは・・


ローラ「・・・・・・・」サッ

神裂「・・・あ」

ローラ「へ?」



70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 23:15:46.96 ID:DeOkFPlSO

―カチーン!

神裂「オィ、コラてめぇ!!アヘじゃねぇんだよ!!何を隠した!?てか、おもいっきりカメラじゃねぇか!!」ビキビキ

ローラ「な、何の事かわかりかねるにつきーぃ・・」アセアセ

神裂「またアンタか、そうか、そういう事か、えぇ!?」ビキビキ!!

ローラ「し、仕方ないのでありけるわよ?軍備を整えるにはお金が必要につきー。そ、それに救われぬ子羊達の妄想を慰めたるのもシスターの務めでありけるのよ〜。下着の食い込みの一つや二つ、施して然るべきと心得たらんの!?」キリッ!!


全員「「・・・・!!」」ビキビキッ!!!


神裂「いいぜ・・・。だったらまずは、てめぇのふざけたエロ動画でも配信しやがれクソアマぁぁ!!」


ローラ「す、ステイル!!ステイルーぅ!!」


―ドゴッ!!!


71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 23:19:03.58 ID:DeOkFPlSO

ステイル「ふぅ・・・。おや?なんだか呼ばれたような気がしたけど、まぁいいか」

ステイル「それにしても・・・


ステイル「この、『マリアの掟〜ツルツルペタペタあそこも濡れるかなぁ?〜』は最高だね・・・」


―ムクッ


ステイル「ん・・?やれやれ、僕の股間の炎剣が、まだまだ『幻想』を殺し足りないみたいだ」フフフ・・・




―つづく!?―
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/09(土) 23:59:11.75 ID:vBWPH+x+o
ルチアも結構胸があったような
いや、オルソラ、神裂、五和に比べりゃ普通サイズだけどさ
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/10(日) 18:48:41.97 ID:AnTvmJq8o
この組み合わせを待ってた
支援
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/07/11(月) 14:09:33.02 ID:ZVrBrrJh0
アックアさんが聖人から賢者になったか
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 10:31:07.56 ID:lBjkYuzSO
>>1です。今夜第二話投下します。

今回はヴァルキュリー編です。天使の力を優秀な部下にしようと企むヴァルキュリーが学園都市に侵入します。

その時、五和は? 一方通行は? そして彼らの仲間達は?

五和とあわきんが交わる時、物語は始まる!!


―閲覧時の注意―

・ヴァルキュリーのキャラや術式については、個人的な見解で勝手に設定付け足しました。

・同系統の能力者は転移できないという設定は、個人的に書きたい場面の都合で無視させて頂きました。

・佐天涙子、キャラ崩壊し過ぎたかも・・・。


>>72
私の脳内設定でした。ルチアさんと、>>72さんにお詫び申し上げます。

では。
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:17:57.45 ID:lBjkYuzSO
投下します。いろいろと突っ込みながら読んで貰えたら嬉しいです。拙い文章ですが、宜しくお願いします。
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:19:48.81 ID:lBjkYuzSO

一方「悪かったなァ。軽く殴ったつもりなンだが、全治三ヶ月ってな具合かァ・・・?」

目の前でのたうちまわるスキルアウトに、一方通行は吐き捨てる。


-ムギュ!


?「うわぁ〜ん。怖かったにつきぃぃぃ!!」グスン

一方「離れろ、女ァ・・・。」

そして、その左腕には女性の胸部が押し付けられていた。

78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:23:31.35 ID:lBjkYuzSO

この夜、一方通行は柄にも無く人助けをしてしまった。缶コーヒーを買いに行ったコンビニの帰り道で、スキルアウトに絡まれた外人の女を助けたのだ。


?「ぅぅ・・・。あいつら私のこの体を目当てに・・・」ウルウル

一方「つーか、テメェのその格好にも問題あンじゃねェのか?」


銀髪の外人女性は、細身の体に似合わない "たわわな膨らみ" を携えていた。胸だけでなく、スラっと伸びた脚に、女性らしい括れ、透き通るような白い肌。しかも街中をビキニ姿で俳諧中とあらば、スキルアウトでなくとも欲情してしかるべきなのだ。

-ぎゅぅ・・・

一方「離しやがれ、暑苦しい」イライラ

79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:26:06.20 ID:lBjkYuzSO

?「もうちょっとだけ・・・こうしていては駄目の事ぉ・・・?」ウルウル

-グィっ!


一方(アァー、面倒臭せェ!!!!!)チッ・・・

-ムギュゥ!!!

?「あなたって、とっても逞しいにつきぃぃ・・・」ムンムン

女は自らの胸部をより強く一方通行に押し当てる。更に足まで絡ませて、全身を使って密着した。

涎やら何やら垂らしてしまいそうな男のロマン的この状況にも関わらず、一方通行は苛立っていた。なぜなら彼は――、



-ブチッ!!


一方「だから離れろってンだろォが、 ク ソ バ バ ァ!!!!!!」バシン!!



80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:28:10.16 ID:lBjkYuzSO

?(クソババァ・・・と?)



一方「スキルアウトはそこで伸びてンだ。あとは警備員呼ぶなりなンなり自分でやりやがれ!!」スタスタ


一方通行は女を強引に振りほどいて足早にその場を離れた。




?(クソババァと・・・?)





?「ゆ、許すまじの事よ、第一位ッ!! 必ず、必ず後悔させてやるにつきぃぃぃぃぃぃぃっ!!!!!」ビキビキビキ!!!


81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:30:29.16 ID:lBjkYuzSO

-とあるファミレス-


それは、ある暑い夏の夜の事でした。


その日、とある高校に通うA君は補習で帰りが遅くなってしまいました。
このままでは最終下校時刻に間に合わへん。そう思った彼は、普段なら絶対に通らない林道を横切って近道をする事にしたのです。

覆い茂る木々は月明かりさえも遮り、黒いカーテンを広げたように分厚く、重い暗闇が続きます。さっきまで騒がしかった蝉の声もいつしか止み、いやに生暖かい風が、A君の頬を撫でました。

82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:32:16.87 ID:lBjkYuzSO

なんや、気色悪いなぁ。A君はそう感じながらも携帯電話の明かりを頼りに、一歩、また一歩と林道へと足を踏み入れていったのです・・・・

しばらくしてA君はふと足を止めました。街灯も、月明かりもない林道に白いモヤの様な物が浮かんでいるのです。しかしA君は、携帯の明かりが目に焼き付いた残像だろうと、特別気にもせず歩みを進めていきました。

 で す が 、

その残像は無くなる所か次第にはっきりとその輪郭を浮き上がらせます。

83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:34:24.39 ID:lBjkYuzSO

何やの? 残像ちゃうん?

何度も瞬きをして残像を払おうとしました。けれど残像は消えません。それどころかまたはっきりと、女性の後ろ姿を浮き上がらせていきます。

白いモヤのような長い髪のそれは、手足は人間のものでは無く、まるで獣のようであり、傍らには大きな刃物を携えていました。

84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:35:37.04 ID:lBjkYuzSO

あ、アカンて・・・!!


ゾクッと、A君の背筋を冷たい感覚が走ります。恐怖に奮え、来た道を引き返そうとしたその瞬間、白いモヤはゆっくりと振り返ってこう言ったそうです





『 す  る  の  と  さ  れ  る  の  ど  っ  ち  が  す  き  ぃ ? 』


ぎゃぁぁぁぁぁ!!!



その後、A君が部屋に帰る事は二度と無かったそうです・・・ 』

85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:37:25.96 ID:lBjkYuzSO

初春「こ、これが妖怪牛女ですか・・・」ガタガタ

佐天「される方と答えれば大きな刃物で切り刻まれ、する方と答えると、死ぬまで牛女に付き纏われて永遠に殺し続けなくてはならないそうです・・・。最後には発狂して精神病棟送りになるとか・・・・・・・・」


黒子「初春、佐天さん? こんな作り話を怖がっているなんてお子ちゃまですわよ」マッタクアキレチャイマスノ

黒子「妖怪なんているわけありませんわ。そうですわよねぇ、お姉様?」



御坂「 」ガタガタ

86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:39:01.62 ID:lBjkYuzSO

黒子「・・・お姉様?」


御坂「へ?な、何?」ガタガタ

黒子「まさか、お姉様までこんな子供騙しの都市伝説を信じていますの?」

御坂「ぇ!? い、嫌だなー黒子!! そんな訳ないでしょ! ハハ、ハハハハ-」ガタガタ


黒子「無理なさらなくてもよろしいのですわ、お姉様。今夜はこの黒子めが御一緒のベッドでっ・・


−バシッ


御坂「どさくさに紛れて抱き着くな気持ち悪い」

黒子「お、お姉ざまのぃげずぅ゙・・・・・」フラフラ


87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:40:45.76 ID:lBjkYuzSO

−ゲコゲコ ゲコゲコ

御坂「あ、ごめん。なんか呼び出しだわ」

黒子「お姉様? また何か面倒事に首を突っ込んだのではございませんの?」

御坂「違うわよ。ちょっと生体電気に関する研究を手伝っててさ。今年の夏休みはちょっと忙しいの」

御坂「初春さん、佐天さん、ごめんなさいね。また今度」スタッ


黒子「門限までには帰って下さいましー。あまり遅くなると牛女に襲われますのよー」(棒)

御坂「はいはい、気をつけるわよー。じゃぁね」タッタッタ



黒子「さて、私達も行きますのよ初春」

佐天「あれ? 今日も風紀委員?」

初春「ごめんなさい、佐天さん。最近能力者の失踪事件が頻繁していて、これから緊急の対策会議があるんです」

黒子「そういう事ですの。ごきげんよう、佐天さん」


佐天「あっ・・・」

88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:42:37.18 ID:lBjkYuzSO

佐天「研究協力に・・・、風紀委員ね・・・・・」

佐天「やっぱ・・・、夏だからって浮かれちゃう無能な私とは違うんだよね」シュン


−グシャ


佐天涙子の手の中で一枚のチラシが皺くちゃに丸められた。

『納涼怪奇ツアー 深夜の都市伝説巡り99連発!!』と印字されたその紙切れは、つい数分前まで佐天涙子の宝物だった。
親友を介して仲良くなった白井黒子や、雲の上の存在だった超能力者の御坂美琴。それにもちろん初春も含めた仲良しグループで、このツアーに参加する計画をたてていたのだ。

89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:44:17.05 ID:lBjkYuzSO

セブンスミストの代理店でこのチラシを見つけた時から今日この瞬間まで、三人の驚く顔や嫌がる姿を何度も想像した。何でもない木目や壁のシミに脅える超能力者や、強がりながらもシャツの袖を掴むツインテ少女。意外に初春は動じなそうだなとか、何度も何度も考えては、期待に胸を膨らませていた。

佐天「私だけ場違いだよ・・・。なんか一人だけ、能力以前に人間としてのレベルが低いっていうかさ・・・」

佐天「やっぱり駄目だな・・・私・・・」


皆が置いていった小銭と伝票を持って会計を済ませると、佐天涙子はいつもと反対の方向へ歩いた。

90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:46:37.21 ID:lBjkYuzSO

-その夜-

佐天(や、やばい!! いつの間にこんな時間に!?)タッタッタッタ

佐天(どーしよう・・・。終バス行っちゃってるよぅ)アセアセ

辺りは暗闇に包まれ始めている。最終下校時刻を過ぎた街中には人の気配も無い。

そのせいか、ふと、昼間の怪談話を思い出してしまった。


佐天「牛女・・・・。ま、まさかね。ハハ・・」

―スッ

 「お嬢ちゃん・・・」


佐天「ひぃ・・!!」ガタガタ

91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:48:46.37 ID:lBjkYuzSO

恐る恐る振り返った先にいたのは牛女ではなく白衣の中年男性だった。何処かの研究員かはたまた教授か。もしかしたら学校の教員で、こんな時間に出歩いてる自分を咎めるつもりかもしれない。そんな風に考えて、彼女は心を落ち着けた。

佐天「ご、ごめんなさい。ちょっと迷っちゃいまして・・・。急いで帰りますので、で、では―、


―ガバッ!!


変態「ぅ、ウヘヘ。そんな事よりさぁ・・・。こ、こいつの研究を一緒にしてくれたら、それはとっても嬉しいなぁって・・・?」ハァハァ


佐天「う、うへ? ち、ちん・・・・」ブルブル

佐天「ちんっ、っ、っ・・・!!」ガクガク


男が白衣の前面を豪快に開けると、その下半身には、男の男たる証があらわになっていた。
対峙する無垢な少女は、余りの混乱と恐怖で悲鳴を挙げる事すらままならない。

92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:50:34.27 ID:lBjkYuzSO

変態「う・・ウヘヘ。。ほ、ほらぁ・・?もっと近くに・・来て!見て!!触って!!!研究してよぉぉッ!!ドュフッWWドュフフッWWW」ギンギン!

 ぃ、 ぃ ゃ ・・・・


一息で間合いを詰めた白衣の男は、ひ弱な少女を力任せに押し倒す。


変態「ぁぁぁッ!!!しゃ、しゃいこぉぉッですかぁッ!?しゃいこぉぉですぅぅぅッWWWWWWッWWWW」
変態「たまんねぇ・・たまんねぇんだよぉ、お前のその表情ッ!!!怖いか?キモいかぁッ!?汚いかぁッッ!?もっと見ろよッ!!蔑んだ視線で、汚い物を見るようにしてさぁぁッ!!」

・・・・・ゃ・・め・・・・・・

変態「顔逸らすなよォォッ!!汚くて、キモいオッサンのイチモツに汚されちゃう可哀相な中学生の、きゃっわいいお顔を見せてくれよぉぉ!!!!」


93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:53:08.47 ID:lBjkYuzSO

・・・た・・す・・け・・・

変態「ねぇ?初めて?初めてなのかなぁ?貰っていい?オジサンが初めて貰っていい・・・? 大丈夫。痛いのは最初だけだからさぁぁ!! ぐふWWぐふふふふWWWWW」

男の手は少女の太股を這うようにしてスカートの中へと侵入すると、そこにある薄い布地を掴んだ。瞬間、少女の心は深い絶望へと堕ちていく。

あ・・・、そうか・・・私・・・ 汚される・・・ん・・・




―ボフッ!!



変態「   」 バタン


 「そこの少女、怪我はないとの事?」

94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:54:56.80 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「ふぅ。夏場になると、頭が沸いて分別の付かない変態が多くなるのは世界共通につき。気をつけるの事よ」

腰まで伸びた銀髪を夜風になびかせた、異様な女が男の股間をけりあげていた。

砂浜でもないのにビキニを着て、これまた何故か『牛柄』の長い手袋とブーツを身につけている。

佐天「・・あ、う、牛・・牛お・・牛女ぁぁあ!!!」ビクビクビク


―ボカッ!!

ウァルキュリー「これはエロい踊り子さんにつきぃぃ!! これだから東洋女は好まんの・・・」イライラ


95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:56:41.42 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「で、少女。一人で立てるの事?」

佐天「は、はい・・。ごめんなさい。ありがとうございました」グスン

ヴァルキュリー「なんなら私が送ってあげるの事よ?」

佐天「はい・・。」グズッ


佐天(ぅぅ。あんな、あんな変態なんかに・・・・・。うぅ・・怖かったよ初春ぅ・・)グスン


ヴァルキュリー「この道を真っ直ぐで良いの事につき?」

佐天「はい・・。」


ヴァルキュリー「時に少女。何か能力は使えないの事よ?」

佐天「できたらさっきやってますよ。私は無能力者ですから・・・ 」ボソッ


96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 19:58:09.34 ID:h684Fg0p0
なんなんだこのスレ何を目指してるのか全く分かんねぇんだけど意味分かんねえ
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 19:59:07.01 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「だから、 "あんな変態に純血を明け渡しても仕方ない" と、でも言うの事?」


佐天「嫌だけど・・・・勝てないから・・・。私にはそんな力、ないから・・・・」

佐天「さっきだって諦めてたんです。私はここで汚されるんだって。皆みたいに能力使えないし、何か取り柄がある訳でもない。私がどうにかなっても別に何も変わらない。誰も気がつかないし困らない。そんな事すぐに忘れちゃうんだ。だから・・・、誰も助けに来てくれるハズないんだって」

佐天「人知れず犯されて殺されたとしても、それはそんな価値しかない私だから仕方がないんだって・・・・」



98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:01:11.41 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「力無き者は力有る者に組み伏される。そして、一部の特別な者だけが世界を動かすの。それ自体はごく当たり前の事につき」

佐天「・・・」

ヴァルキュリー「少女が今の自分を受け入れるのなら、そうやって組み伏されていれば良いの事よ。けれど、もし・・・」


ヴァルキュリー「もし望むのなら、私が力になってあげられるの事だけど?」

佐天「ぇっ・・・?」


ヴァルキュリー「その代わり、少し手伝って欲しい事があるにつき。世界を動かす主人公として」

そう言ってヴァルキュリーは、一振りの剣を少女へと差し出した。

99 :>>96 好きなキャラ使ってオナニー [saga]:2011/07/16(土) 20:04:05.30 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「これはダーインスレイヴ。呪われし剣の事」

佐天「のろわれしつるぎ? ゲームのやり過ぎじゃないですか・・・?」


ヴァルキュリー「ふふ。試してみればわかる事につき。そうね、そこの蜘蛛にでも向けて軽く振ってみたらどうの事?」

ベンチの背もたれに作られた蜘蛛の巣を指差すヴァルキュリー。そんな彼女に疑いの眼差しを向けたまま、佐天涙子は剣を手にした。

佐天「はぁ。一体何だって言うんですか? 振るだけで敵を消滅させちゃう伝説のチート武器とか? まさかそんなもん・・・


−ジュッ


剣が触れた瞬間、小さなは蜘蛛がミイラのように干からびて、サラサラと音を立てる砂に変わった。

100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:06:18.08 ID:lBjkYuzSO

佐天「・・・嘘」


ヴァルキュリー「ふふ。お気に召したの事かしら? その剣は標的の傷口から血を啜るの。かように小さき虫などは一瞬で砂にできるにつき」

ヴァルキュリー「標的が人間でも、10分程度で綺麗なミイラが作れるの事よ?」

佐天「私がやったの・・・? これ・・・」

ただただ茫然となる。

暫くして、内臓を握り締められるような酷い痛みに襲われた佐天涙子は我に返った。

佐天「うっ!! ぅぁぁっ・・・!!」ガタ

101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:08:00.03 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「拒絶反応ね。まぁ、この程度で死にはしないにつき」

佐天「何よ・・・そんなの聞いてな・・・っ」グハッ・・・!


ヴァルキュリー「聞かれなかったから答えなかった。それだけの事につき」

ヴァルキュリー「言ったでしょう? これは "呪われし剣" だと」

佐天「だったら、こんな物渡されたところで――、

ヴァルキュリー「ふふ。 "まだ" 使いこなせていないだけにつき。そのうち剣と少女は一つになり、拒絶反応も無くなるの事」

うろたえ、涙ぐむ少女の耳元で悪魔が囁く。

大丈夫。痛いのは最初だけだから、・・・と。




102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:10:05.23 ID:lBjkYuzSO

―とある学生寮―

インデックス「なんで、またまたまたまたまたまたまたまたまた!! 天草式の五和がここにいるのかな!? とうま!!」

上条「い、インデックスさん? お、落ち着いて下さ・・・

インデックス「ようやく帰って来たと思ったら、すぐに他の女を連れ込むんだよ!? どういうつもりなのか説明して欲しいかも!!」ギリギリ

五和「ぁ、あのぅ・・・」タジタジ

インデックス「五和は黙ってるんだよ!! わたしはとうまに聞いてるんだから!!」ギリギリ!!

上条「だから、上条さんだって良くわからない事に対して説明を求められましても――、


―ガブッ

上条当麻の言葉は最後まで紡がれる事なく悲鳴へと変わった。後頭部を咀嚼するヘンテコシスターに見つかる前に、傍らで固まる地味少女がいつも通りの装いに戻っていてくれた事だけが唯一の救いだろうか。

だがやはりこの少年は叫ぶ。不幸だ、と。


103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:11:45.27 ID:lBjkYuzSO

〜中略〜

ジュー ジュー

五和「さぁ、沢山食べて下さいね」

インデックス「お土産に高級天草豚焼肉セットを持ってくるなんて、五和はセンスの塊かも」ガツガツガツ!!

上条「焼きトンがこんなに美味しいなんて・・・。脂は甘く、弾力があるのに柔らかくて、ジューシーで・・・・嗚呼!! 肉汁が上条さんの細胞に染み渡っていくぞ、インデックス!!」

インデックス「ガツガツガツガツ!!!!!!!」トウマ!!ソノニクモヨコスンダヨ-!!

五和「そ、それにしても、相変わらず良く食べますね」ハハハ

インデックス「ガツガツガツ」イマハハナシカケナイデホシイカモ-!!

上条「あ!! それは俺が育てたドラいち肉!!」

インデックス「ガツガツガツ」アミニノセタジテンデジユウケイヤクナンダヨ!

五和「あははは・・・」

104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:13:26.43 ID:lBjkYuzSO

―2時間後―


五和「三日分はあったんですけど・・・」

インデックス「足りないんだよ!! もっと食べたいかもなんだよ、いつわ!」

上条「こら、インデックス。お前はもう少し遠慮って物をだなぁ・・・」

五和「いいんです。私、ちょっと買い出しに行ってきますね? お金なら心配しないで下さい。イギリス清教持ちですから」

インデックス「それってつまり毎日焼肉しても問題無いって事? だったらいつまででもココに居るとイイんだよ!!」パァァ

上条「何と言うか、大変お世話になりますです、はい。買い物ならむしろこの上条めが・・・」


五和「いえ、ちょっと寄りたいところもありますので私が」


そういうと、小さなドラムバックを一つ持って五和は出掛けていった。

105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:15:31.91 ID:lBjkYuzSO

―バタン


五和「はぁ・・・」

土御門「どうだにゃー? 作戦の進行具合は」ニヤニヤ

五和「土御門さん・・・。私やっぱり・・・

土御門「今更降りるとは言わせないにゃー。それに、五和がやらなくても代わりの誰かがやるだけだぜぃ? 結果は同じ事ぜよ。他の組織の連中だって虎視眈々と機会を伺っているようだしな・・・」

五和「わかってます・・・。わかって・・・」シュン



土御門「で、早速だがお仕事だにゃー」

土御門「対象は北欧の魔術師ヴァルキュリー。狙いは学園都市の超能力者と幻想殺しで間違いないだろう。既に第7位がやられている。こいつは相当手強いかもしれないぜよ?」

五和「だとしても、やらないなんて選択肢は私にありませんから・・・」


106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:16:38.42 ID:lBjkYuzSO

土御門「じゃぁ、後は五和に任せるぜよ。男の俺が戦うのは少々問題がある相手だから今回は殆ど協力できないのにゃー。まぁ、代わりを一人手配しておいたから仲良くやるといいぜよ」ニヤニヤ


五和「代わり? ですか?」キョトン




107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:18:11.42 ID:lBjkYuzSO

―とある公園―

結標「なんで私がこんな格好・・・・・・」イライラ

結標淡希はイラついていた。顔のわからないパートナーと待ち合わせる目印として、土御門が用意した "殆ど隠せてないメイド服" を着せられているからだ。しかも、予定の時間は30分も前に過ぎているのに目的の相棒は現れない。

結標(つーか、この格好でやる仕事って何よ。どっかのお偉方に枕営業でもさせるつもり!?)イライラ


「あ、あのぅ・・・///」タジタジ


結標「なに!?」イラっ!!

結標に声をかけたのは、大精霊チラメイドに身を包んだ五和だった。

108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:20:11.79 ID:lBjkYuzSO

五和「も、もしかしてショタコンさんですかぁ?」///

結標「誰がショタコンだぁぁ!! 誰が!!」ビキビキ

五和「す、すみません」タジタジ

五和「つ、土御門さんからそういうコードネームだとお聞きしていたのでっ」タジタジ

結標(あの野郎・・・)


結標「つまりアンタが相棒って訳ね。随分と待たせてくれたじゃない? "隠れ巨乳" さん」

五和「へっ?」///

結標「アンタのコードネーム、土御門から聞いたのよ? まぁ、全然隠れて無いみたいだけど巨乳には違いないわね」フーン

結標「土御門も全く的外れなコードネームを付けた訳じゃ無いのか・・・」


五和(つまり、貴女はショタコンなんですね・・・)ウゲ-

109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:22:16.85 ID:lBjkYuzSO

結標「ところでアナタ、仕事って何するのか知ってるんでしょ?」

五和「ええ。土御門さんから聞いてませんか?」

結標「全然」

結標「一体この格好でナニを・・・」


五和(この人能力者なのに、何でこんな格好してるんだろう・・・)

結標「ちょっと、聞いてんの?」

五和「あ、ごめんなさい。じゃぁ、説明しますね」アセアセ

110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:25:00.77 ID:lBjkYuzSO

五和「先週から続発している失踪事件はご存知ですか?」

結標「知ってるわ。失踪したのは強能力者以上の男子学生ばかりって事件ね」

五和「では、簡潔に説明します。この事件の犯人の排除、それが私達のお仕事になります」

結標「ふ〜ん。そいつの居場所はわかってる訳?」

五和「ええ。犯人が次に狙う可能性があるのは、幻想殺しの少年か学園都市第一位のどちらかでしょう。幻想殺しの少年には私が張り付きま―、

結標「ちょ、ちょっと待った! あの一方通行に張り付けって言うの!?」

五和「はい。24時間片時も離れずにお願いします。犯人が現れたら携帯で連絡を。睡眠は土御門さんと交代で―、

結標「だったら最初から土御門がやればいいじゃないっ!!」

五和「駄目なんです。男性はヴァルキュリーとの相性が最悪ですから。土御門さんの協力はあくまで限定的かつ最小限に留めて下さい」

結標「はぁ? ヴァルキュリー? 何なのよそれ」


五和(説明するの面倒臭いな・・・)

111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:26:45.38 ID:lBjkYuzSO

そんなちょっと黒い感情に五和が身を委ねようとしていた時、唐突に結標の携帯が鳴った。


結標「もしもし?」

?『緊急事態ですよ、ショタコン!!』

結標「・・・って、海原!? そのコードネームで呼ぶな!!」

海原『まぁ、いいじゃないですか。事実なんですし。因みに僕はスネークだそうです』フッフッフ

何処か得意げに海原が笑う。


112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:34:11.95 ID:lBjkYuzSO

海原『犯人が一方通行に接触します。至急現場へ向かって下さい。現場の座標は既にメールで転送済みですから』

結標「一発で行ける距離じゃないわね・・・。少し時間稼げるかしら?」

海原『いえ、私もそろそろ限界かと・・・。クソっ!! 美琴さんというものがありながら・・・ぁぁ!!』

結標「何言ってんのかわかんないんだけど・・・」

海原『とにかく急いで下さい!! 私は今直ぐこの場を離れま・・・っ、ぐぁぁ!! おっぱ――』

-ピッ。


結標「とりあえず急いだ方がいいみたいね」



結標「そーゆー訳だから、話が有るなら早くしてくれるかしらっ!?」

誰も居ないはずの後方へ向かい、結標が問い掛ける。

-サッ

黒子「・・・気がついていたのですわね」

113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:38:03.56 ID:lBjkYuzSO

黒子「私、不本意ながら貴女方の会話を聞いてしまいましたの」

結標「盗み聞きの謝罪なら、また今度でいいわ」

黒子「いえ。謝罪をするつもりはございませんわ。ただ、私は風紀委員ですの。今の話を聞いて黙って行かせる訳にはいきませんわ」

結標「つまり、私達と一緒に行きたいって事かしら?」

黒子「そういう事ですの」

白井黒子は真剣な眼差しで結標淡希を見据えた。まだ中学生の少女に過ぎない大能力者は、揺るがぬ決意を瞳に湛えている。だが、結標は即座にそれを一蹴した。

114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:40:31.01 ID:lBjkYuzSO

結標「駄目よ。これは風紀委員のお遊びじゃない。まだ貴女には早いわ」

黒子「舐めないで頂きたいですの。私はこれでも大能――、


-ヒュン


食い下がる黒子の言葉を待たず、結標達は消えてしまった。

黒子「チッ・・・。人がまだ話をしているというのに、失礼千万ですのっ!!」グッ

残された黒子は、唇を噛みながら結標達がいた空間を眺めるのみ。そして――、

黒子「あら・・・?」




黒子「あらあら、まぁまぁ・・・。携帯電話をお忘れですのよ、おバカさん」フフフ


115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:42:10.76 ID:lBjkYuzSO

一方通行がいるのは、とある列車の操車場だった。自らの意思で来たのではなく、おびき寄せられたと言った方がいいかもしれない。

一方「なかなか粋な真似してくれンじゃねェか。褒めてやンから出て来いよ・・・」

-ザザッ

コンテナの陰から学生服の男達が姿を現す。ざっと見渡せる限りでも、20人はいるだろう。

一方「ンだァ? てめェら。この俺に喧嘩売るとはイイ度胸じゃねェーか。コソコソ付け回して、こンな所まで連れてきたンだァ・・・。楽しませてくれンだよなァ?」


「「・・・・・・・・・」」


一方「チッ・・・。なンか喋れってェーの」

116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:44:09.79 ID:lBjkYuzSO

男達は一方通行の言葉には答えずに、ゆっくりと彼を取り囲む。その瞳に光は無く、意思の無い操り人形か、食卓に並ぶ直前の家畜のように冷えきっていた。

一方(シケた顔してンじゃねェよ、思い出しちまうだろォーが)


男達は各々の能力を発現させて狙いを定める。高温の炎が出現したかと思うと、ゴゴゴという地鳴りと共に地面から水が噴出する。更には大量のナイフが宙に浮かび、一方通行へ狙いを定めていた。

一方「発火能力、念動力、あっちは水流操作か? よくまァこンだけ揃えたもンだなァ。因みにお前は心理操作、いや・・・、この感覚は "魔術師" って奴だろォ? イイ趣味してンじゃねェーか」

この事態を引き起こした黒幕は、コンテナの上で退屈そうに腰掛けていた。

117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:45:52.45 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「察しがいいの事。さすがは第一位につき」
一方「ァン・・・?てめェは、あン時のクソババァじゃねェーか」

ヴァルキュリー「フン。言ってくれるの事ね? 素直に我が優秀な部下となるのなら許してあげるつもりだったのだけど、気が変わったにつき」

ヴァルキュリー「手足の2、3本もいでから、ゆっくりと教育し直してあげるの事よ!!」


ヴァルキュリーの言葉を合図に、男達の能力が一方通行を襲った。
しかし、どんなに高温の炎や鋭利な刃物でも、一方通行へは届かない。尽く反射された力は能力者本人へと牙を剥いた。

118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:47:39.68 ID:lBjkYuzSO

一方「はン・・・。こんな雑魚集めた所で本気で勝てると思ってンのか?」

それでも男達は立ち上がる。反射されるとわかりきった攻撃を何度でも繰り返す。

一方(コイツらの攻撃が反射膜を通る事はねェ・・・。だが、あンまり長引きゃァこっちがタイムオーバーだ。翼を出せば・・・、殺しちまうだろォなァ)

一方「いい加減倒れとけよ三下ァ。じゃねェと、本当に殺しちまうぞォ!!」

「「・・・・・・・・・・」」

ヴァルキュリー「ふふふ。何を言っても無駄につき。その男共を解放したくば、私を倒して魔術を解く他ないの事よ?」

一方「なンだ、そいつはありがてェ。ちょうど今、テメェをブチ殺したくてウズウズしてた所なンでなァ・・・」


-ゴゴッ!!



119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:48:58.52 ID:lBjkYuzSO

一方通行の足元から地面が捲りあげられる。足場を奪われた男達はバランスを崩して倒れ、その隙に一方通行が宙を蹴った。ミサイルの如く加速した一方通行は、コンテナの上の黒幕へと最短距離で突っ込む。そして、後数メートルで全てが終わるというその瞬間、一方通行は突如として真横へと吹き飛ばされていた。



一方「・・・ッ、なンだ、なンだァ! どういう事だァ、オイ!!」

一方通行に立ちはだかるのは学園都市第七位、削板軍覇。自分自身ですら理解できない力を振るう、極めつけのイレギュラーだ。

120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:51:15.89 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「そう、そう。その白いのはお前と同じ超能力者。第七位の男につき。なかなか手強いの事よ?」フフフ

削板「・・・・・・」


一方(第七位? いや、そンな事は関係ねェ。アイツの拳は反射膜を擦り抜けやがった・・・。まるで・・・、まるで・・・)

ヴァルキュリー「ふふふ。昔もこんな事があったのではないの事?ちょうどこの操車場で、今みたいに殴られた事とか・・・」


一方通行の記憶が鮮明に蘇る。ツンツン頭の少年に拳一つで捩伏せられた日の思い出がフラッシュバックする。

121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:52:52.62 ID:lBjkYuzSO

一方「・・・・・・・」




ヴァルキュリー「 人 殺 し の 第 一 位 。」

一方「・・・ろォ。」

ヴァルキュリー「一 万 人 殺 し た 第 一 位 。」

一方「・・・ェ・・・てくれェ。」


殺 し て 食 べ た 第 一 位 ・ ・ ・ ・ ・。


一方「やめろォォ!!やめてくれェェ!!!!!」


122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:54:14.54 ID:lBjkYuzSO

人 殺 し の 第 一 位 。
一 万 人 殺 し た 第 一 位 。
殺 し て 食 べ た 第 一 位 。

私 を 殺 し た 第 一 位 。
一 万 人 殺 し た 第 一 位 。
殺 し て 食 べ た 第 一 位 。

ミ サ カ を 殺 し た 第 一 位 。
一 万 人 殺 し た 第 一 位 。
殺 し て 食 べ た 第 一 位 。


一方「やめろォォォ!!!もう、やめてくれェェ!!」 ガタガタ


123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 20:57:13.71 ID:lBjkYuzSO

あの子達だって生きていたのに・・・。

ミサカは何故、死ななければならなかったのですか・・・?

あなたを絶対能力にする為ですか?

でも、あなたは私を助けてくれた。って、ミサカはミサカは・・・

打ち止めとアナタの平穏の為に、あの子達は死んだの?

潰され、もぎ取られ、噛み砕かれて死んだの?


ねぇ、お願いしますよ・・・



『 死 ん で 下 さ い よ 、 一 方 通 行 。』


一方「ォ!!!やめてくれェェ!!」


『 苦 し ん で 下 さ い よ 、 一 方 通 行 。』

一方「ろォ・・・」



『 早 く 死 ね よ、 ク ズ 』

一方「ァァァァァァァァァァァァァァァ!!」



124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 21:00:12.42 ID:lBjkYuzSO

-ドカッ!!!

削板「・・・・・・」

完全に動きを止めた一方通行に、削板軍覇の拳が容赦なく打ち込まれた。
第七位の強烈な連打は、一方通行の骨を砕き、内臓を押し潰す。

一方「ァァァァァ、ァァァァァ・・・」ガタガタ

ヴァルキュリー「ふふふ。ちょっと幻覚を見せてあげただけなのに。情けないの事ね、第一位。そんなに体を震わせて、まるで可愛い子ウサギみたいにつきぃ・・・」 フフ


地面に俯せに倒れる一方通行。その姿からはもう、闘争心などカケラも感じられなかった。
最早この男は脅威では無いといった様子でヴァルキュリーが歩み寄る。


125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 21:03:10.38 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「ねぇ、第一位? お前が悪いの事。最初から素直に情欲へ身を任せていれば、もっと気持ちのイイ関係でいられたのに。でもね、ウサギみたいで可愛いから許してあげるのよっ。ふふ」

ヴァルキュリー「私達、始め方は間違えてしまったけれどきっと仲良くなれるわ。だから、ね? もぅ貴方が馬鹿な気を起こさないように――、

こ の 足 は 切 り 落 と し て あ げ る に つ き 。」ザッ


ヴァルキュリーの剣が一方通行の左足目掛けて振り下ろされる。まるであの実験で彼女から奪った事を償わせるように。そして――、



結標「何やってるのよ、貴方!!」


振り下ろした剣の先に、一方通行はいなかった。


126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 21:05:47.67 ID:lBjkYuzSO
このスレ見てくれてる人いるかわかんないけど、ハリポタ終わるまで休憩します。
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/16(土) 21:26:05.31 ID:xq2QVPY3o
見てるから早く書いてくれると嬉しいなって
そして待ってるよ
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 23:51:50.36 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「せっかく仲直りしようとしてたのに・・・。ねぇ? 私のウサたんを何処へ隠してしまったのかしらッ!? 不粋な真似は・・・しないで欲しいにつきぃ!!」 キィィ!!

ヴァルキュリーの言葉に呼応するように、地面に突っ伏していた能力者達が立ち上がる。


五和「ショタコンさん、テレポートさせられる距離の限界は何メートルですか!?」

結標「え? まぁ、800メートルくらいだけれど」

五和「十分です。 操られている人達を半径500メートル以内から排除して下さい」

五和「ヴァルキュリーの魔術には範囲制限があるんです。どんなに優れた力があっても、術者からそれだけ離れれば干渉できない。一時的にですが自我を取り戻せるはずです」

結標「わかったわ。任せて」

129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 23:53:50.88 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「チッ・・・。魔術師め、余計な事を喋ってくれるにつきぃぃ!! けれど、そう簡単にはいかないの事よッ!!」


-ボォォ!! ズシャ!! ドカッ!!

能力者達の力が次々と結標を狙う。

結標(駄目・・・。こうも間髪入れずにこられたら、回避するので演算が中断されちゃうじゃない・・・)

五和「ショタコンさん!!」

ヴァルキュリー「貴女の相手はこっちにつき。魔術師」

ヴァルキュリーの剣が五和を襲おうと振り上げられる。しかし、振り降ろそうとした時には既に、五和はヴァルキュリーの背後に回り込んでいた。

130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 23:55:24.02 ID:lBjkYuzSO

ヴァルキュリー「なっ・・・!!」

五和「そんな速度じゃ、一生私には当たりませんよ?」

ヴァルキュリー「ふん・・・。ならコレならどうの事?」

形勢は目まぐるしく変わっていく。何か大きな力の気配を感じとった五和は、ヴァルキュリーへの攻撃を中断して後方へ飛び退く。
間一髪。先程まで五和のいた場所を強力な衝撃波が襲っていた。

削板「・・・・・・」


ヴァルキュリー「ふふふ。何も私が戦う必要は無いにつき。その女を殺すの事よ、第七位」

削板「・・・・・・」


131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/16(土) 23:58:49.11 ID:lBjkYuzSO

-ブンッ!!

五和(速い!! しかも威力も尋常じゃないっ・・・!!この人をなんとかしないと・・・)


五和「ショタコンさん!!この人を――、

結標「悪いけど、こっちも結構忙しいのよっ!! それに、そんなスピードで動き回られちゃ座標移動は使えない・・・わッ!」

結標は能力者達の攻撃を空間移動で交わしながら、一人一人確実に術式の範囲外へと転移させていく。

132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:01:36.68 ID:FaXuUchSO

結標(キリがない・・・。何人か纏めていきたい所だけど、そんな余裕・・・ないわねっ!!)

後方からの炎を身体を捻って交わし、続けて襲う電撃は空間移動で避ける。

結標(マズイ・・・!!!)

しかし、ここで痛恨の演算ミスが起きた。転移した先で片足を地中に埋めてしまったのだ。克服したハズのトラウマが結標の演算を乱す。だが、その間も能力者達の攻撃は止まない。絶体絶命のピンチを迎えた結標淡希の体に、小さな手が触れた。

-ヒュン


133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:07:58.03 ID:FaXuUchSO

黒子「助けてあげたお礼なら、また今度でいいですの」


結標「どうやってここに・・・?」

黒子「携帯電話を忘れていましたのよ? お馬鹿さん。さて、私は何をすればいいんですの?」

結標「あいつらを、ここから500メートル先に飛ばせるかしら?」

黒子「私の能力では、せいぜい80メートルが限度ですわね。ですから、私が貴女を守りますわ。その間に貴女が飛ばして下さいまし」

結標「あら、なかなか痺れる台詞を言うのね?」

黒子「残念ながら、私はお姉様のものですのよ? それでも貴女なら、デートぐらいはして差し上げますの」


ここから、テレポーター達の圧倒的な逆襲が始まる。

134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:12:53.33 ID:FaXuUchSO

-ブンッ! ブンッ!!

ヴァルキュリー「避けてるだけでは永遠に終わらないの事。わかっているにつき?」

五和(ぅっ・・・!!そんな事言ったって、一般の学生さんを傷つける訳には・・・)

削板軍覇の拳が繰り返し空を裂く。休む事無く打ち込まれる拳を、五和は全て寸前の所で避け続けていた。

ヴァルキュリー「知っているの事よ。それは "堕天使メイドシリーズ" であるにつき。操り人形の第七位など簡単に退けられると」

ヴァルキュリー「あなたが、とんだ甘ちゃんで助かるにつきぃ〜」フフフ

五和「あなたって人はっ!!」


ヴァルキュリー「ほらほら、よそ見は危ないの事よ?」



135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:14:57.23 ID:FaXuUchSO

-シュッ

五和「っ・・・!!」

削板軍覇の拳が五和の腕を掠めた。繊細なバランスで繰り広げられていた音速の攻防は、ここでようやく途切れる。

五和「ぁっ!!」

重心を崩した五和の体は傾き、反射的に伸びた手は削板軍覇の腕を掴む。五和が削板を巻き込むようにして背中から倒れ込んだ。


五和「いたっ――、




削板「・・・っ・・・ぃ」 モゾモゾ

五和「ぃ・・・?」





削板「おっぱぃぃぃ!!」ムクムクムク!!


五和「へっ?」///


136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:16:35.59 ID:FaXuUchSO

ウァルキュリー「私の "九人祝い" が破られた・・・?」ガタッ!!

五和「・・・?」///

胸の辺りを圧迫するような違和感を感じる。よく見れば、削板軍覇が五和の胸を鷲掴みにしながら雄叫びをあげている所だった。


五和「ひ、ひゃぁっ///」



-バチン!!


削板「ぶはぁっ!!」

五和の強烈な平手が炸裂し、削板軍覇の意識を刈り取った。

137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:18:05.21 ID:FaXuUchSO

ヴァルキュリー「そんな・・・。まさかっ・・・!! この私が負けた? エロい踊り子さんであるこの私が負けたの事・・・?」オロオロ

ヴァルキュリー「あ、あの "おっぱい" に、負けた・・・」ガクッ


ヴァルキュリーの行う術式は、その色香で戦士を虜として支配する。対象がヴァルキュリーに溺れれば溺れるほど忠実なるしもべとなるように組まれているのだ。あの瞬間、削板軍覇の自我が戻ったのはつまり――、


五和の体に、今までに無い程強烈な色香を感じた事で、ヴァルキュリーへの忠誠心が失われたからであるっ!!! ドヤァ!!


五和「あわわわわわ///」

ヴァルキュリー「負けた・・・」ガクッ

138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:21:29.78 ID:FaXuUchSO

結標「どうやらおしまいみたいね。ヴァルキュリー」

自分に任された役目を終えた結標達がヴァルキュリーを取り囲む。


ヴァルキュリー「ふふ。確かにこの勝負は私の負けにつき。でも、このまま終わる訳にはいかないのよ? 第一位に備わる天使の力は強大につき。その力が我が物となるならよし、ならぬなら脅威でしかないにつき、早いとこ消えてもらうに限るのよ。つまりぃぃ!! あのウサちゃんは殺しちゃうしかないの事につきぃぃぃ!! ふふふふふッ」

ヴァルキュリーが不気味な笑みを浮かべる。


結標「行き過ぎた愛は怖いわねぇ。でも、今の貴女に何ができるのかしら?」

ヴァルキュリー「ちゃ〜んと、搦手を用意しておいたにつき」

黒子「仮にも学園都市第一位ですのよ? 例え誰が相手でも、そう易々と倒されるとは思えませんわ」

ヴァルキュリー「能力が使えない第一位など、無能力者の少年と何らかわりないにつき。それに、さっき古傷をエグって意地悪しちゃったから、放って置いても勝手に死んでくれるかもしれないの事。ふふふッ」

結標(とりあえず近くの公園に飛ばしちゃったけど、今アイツ一人よね? どうみても普通の状態じゃなかったし・・・。バッテリーも切れてるかも・・・。ダメージだって・・・)


結標「悪いんだけど、そいつは貴女達に任せるわよ。一方通行には借りがあるし、私が動くのが一番早いから」 サッ

五和「わかりました。敵の能力で何か困った事があれば私か、土御門さんに連絡を」


黒子「私もお供しますわ。そこの "おっぱい" さんは信用できる方のようですし。第一位と言えど、学生の身に危険が及ぶのなら風紀委――、


結標「勝手になさい。ついて来れるのなら、ね」

―ヒュン

黒子「待ちなさいですの!!」

-ヒュン



五和「さて、まずは学生さんを元に戻して下さいね? それと、色々聞かせて頂かないといけませんね」ニコッ



139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:24:14.91 ID:FaXuUchSO

身の丈に合わない剣を引きずりながら歩く一人の少女。

-ズズッ ズッ ズズ

佐天「人殺しの第一位・・・。一万人殺した第一位・・・。御坂さんのクローンを、殺して食べた第一位・・・」 ボソボソ

目的はブランコにだらりと座る第一位。削板軍覇から受けたダメージは一方通行の肉体を破壊し、あの実験の記憶は心を砕いていた。


140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:26:22.55 ID:FaXuUchSO

佐天「ねぇ? アナタが第一位だよね」

一方「・・・・・・・」


佐天「なんとか言いなさいよ」

佐天「 人 殺 し 。」


一方「・・・・・・」ビクッ

佐天「なんか拍子抜けしちゃぅなぁ。こんなモヤシが最強だなんて」

一方「そうだなァ・・・」ボソ


佐天涙子は、その細い腕で一方通行の頭上へと剣を持ち上げる。


141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:28:08.27 ID:FaXuUchSO

佐天「そう思うなら、今ここで死んで――、


-ザッ!

もわっとした生温い空気が縦に切り裂かれる。その軌道の先にいるのは一方通行だ。
チョーカーのバッテリーは能力使用モードの限界を超えており、反射で回避する事はできない。この非力な少女が重力に任せて振り落とす剣でさえも、一方通行の肉へとたやすく届くだろう。

なのに。

その鋭い刃は一方通行を切り裂く事なく、誰もいないブランコのイスを叩いた。

142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:29:18.63 ID:FaXuUchSO

佐天「え・・・?」

標的が突如として消え失せる。

無抵抗の一方通行に剣を振るう少女。直後に消える一方通行。操車場での出来事をなぞるように起きたこの現象は、やはり――、



結標「これはデシャブってやつかしら?」



結標淡希によるものだった。

143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:34:05.18 ID:FaXuUchSO

一方「なン・・・で・・・来た・・・」フラッ

結標「しっかりしてよ。貴方、第一位じゃなかった?」

目の前に転移させた一方通行がよろけ、その体を結標が抱き止める。





佐天「何で・・・、何でそんな奴助けちゃうの? 私が変態に襲われた時、助けに来たのはあんな悪魔だけだったのに・・・。 なんでそんな人殺しには普通に助けが来ちゃうの・・・?」

佐天「教えてよ・・・。今すぐアンタが教えてよ・・・。だって許せないよ・・・。そんなの私は許せない!! 早く死んでよぉ!! 人殺しッ!!」


144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:37:11.00 ID:FaXuUchSO

佐天涙子は結標達の方へ突っ込んでいく。剣先が届く間合いに入った瞬間に、両手で握った重たい剣を真横へ薙いだ。


結標「なぁーんだ。まるっきり素人じゃない」フフ

佐天涙子の後方から、その声は聞こえた。


佐天「本当・・・、空間移動能力者って面倒な人ばっかだね・・・。とっとと死んでよぉぉ!!」

佐天「うぉぉぉぉ!!!」


座標移動で斬撃を交わす結標。佐天涙子はそれを追いかけて、剣を振るう。

145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:38:59.64 ID:FaXuUchSO

佐天「あたれ!! あたれ! あたれ! あたれ! あたれ、あたれぇぇぇっ!!!」


戦いのセオリーなど知らない少女は、ただがむしゃらに剣を振るった。剣の重さにバランスを崩されながら、ただがむしゃらに。

その剣が、虚しく空を斬る事十数回。突如、少女は自らの胸を抑えて膝をついた。


佐天「・・・ぅっ! かはっ――、


-ブシャァ!!

少女の口から大量の血が吐き出される。

146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:41:01.70 ID:FaXuUchSO

結標「な、なに・・・?」


佐天「ゥグッ、痛い・・・ょ、初春・・・っ、痛いよぉ・・・っ、ヒグッ、助けてよ・・・、御坂さん・・・ヒグッ、白井さん・・・助けてょ・・・ヒグッ・・・」ボタボタ


結標(この子も・・・操られてる・・・?)


佐天「ヒグッ、痛い・・・ヒグッ、痛い・・・ヒグッ、ゲホッ、ゴホッ!」ブシャァ!

結標「早く病院に行きなさい。その出血をなんとかしないと手遅れになるわ・・・」

佐天「・・・ヒグッ・・・エグッ・・・ヒグッ・・・」

降伏を促す結標の言葉は少女に聞こえていなかった。ツー、と少女の耳の穴から血液が流れる。


147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:44:16.98 ID:FaXuUchSO

結標(耳から出血って事は、脳がやられてる可能性が高い・・・。いつ何処でそんなダメージ受けてたのよ?)


結標「ねぇ、聞こえる? このままだと、貴女死ぬわ。早く病院へ――、


-ブワッ!!

結標の二の腕を剣先が掠める。
完全に不意をつかれた結標が、右腕を切断されずに済んだのは、本当にただの幸運としか言いようがなかった。



佐天「アハ、アハハハハハハ、アハハハハハハハハハハハハハッ!!」

148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:45:45.96 ID:FaXuUchSO

結標「くっ・・・、何なのよ、本当に!!」


血ヘドにまみれて膝をつくひ弱な少女が、片手で横薙ぎにした重たい剣。戦い慣れた結標淡希が避けきれれない速さで放たれた一撃。
少女の目に光りは無い。
最早そこに少女の意思は無い。

少女が剣を振るうのでは無く、剣が少女の体を支配していた。

149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:46:52.87 ID:FaXuUchSO

結標(う・・・、掠っただけなのに・・・痺れ薬でも塗ってたの・・・?)

結標の足元がフラつく。座標移動で間合いを取ろうとするも、頭が上手く働かない。結標はすぐに演算を中断した。
この "酷い貧血" のような状態で複雑な11次元演算を行うのは危険過ぎる。実質、結標の座標移動は封じられてしまったのだ。

結標(やられた・・・)

特別な力を持つ能力者と、ただのひ弱な少女という絶対的な構図がひっくり返った。

150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:49:04.81 ID:FaXuUchSO

佐天「ハハハッ、ハハハハハハハ!!


もう一度剣を振るう為に、佐天涙子が手首を返す。それに気がついた一方通行は結標を後方へ押し退けた。

結標「貴方、何を・・・」

体を起こした結標が見たのは、剣先を三センチ程食い込ませた一方通行の右足だった。
しかし、血は一滴も流れていない。赤黒く光る剣が、流れでるはずの血液を啜り取っているように見える。
それは比喩でも、幻覚でもない目の前で起きる事実。一方通行の右足が、見る見るうちに枯れていく。

151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:54:38.97 ID:FaXuUchSO

結標「何してるのよ!!」

結標が必死に体をぶつけ、一方通行から強引に剣を引き離した。


一方「結標・・・お前は一人で逃げろ・・・」ボソ

結標「何言ってるの・・・?」

一方「俺は死ンだ方がいいンだ・・・構うな・・・」

結標「何を・・・」

一方「もう、死なせてくンねェか・・・?」



結標が一方通行の胸倉を掴みあげる。

結標「ふざけた事言わないで!!」


結標「貴方って本当ダサいわよ!! 方足は機能失って、チョーカー無しじゃミミズみたいに地べた這いつくばるしかできない癖に!!」

結標「そんな体になってまで生きようとして、生にしがみついて!! 暗部にまで落ちて!! それに、その気色悪い口調は本当に最悪よ!!」

152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:56:59.66 ID:FaXuUchSO

結標「私を、私の仲間を助けて、沢山の命を救って、過去の罪から救われようとして!! その全部を投げ出して逃げて!! 死んだら許されると思う? 違うでしょう!?」

結標「いい加減に目を覚ましなさい!! 貴方がそこまで苦しみながら今日まで生きてきた理由は、こんな所で捨ててしまってイイものなの!? 苦しいからって逃げ出して、失ってしまってイイものなの!?」

結標「答えなさい!! 一方通行っ!!!」



一方「生きようとする・・・理由・・・?」

佐天涙子の持つ剣が振り降ろされる。大量の血を吸い、赤黒く光る霊装が二人を襲う。

153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 00:59:04.53 ID:FaXuUchSO

こんなに苦しいのは・・・

許して欲しいからなンだ・・・

あいつらに許されてェーからなンだ・・・

けどよォ、俺がした事は絶対に許されねェ・・・

何より俺自身が許す事ができねェ・・・

俺みてェなクズは、死ンだ方がいいンだ・・・

なのによォ・・・



154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 01:04:58.20 ID:FaXuUchSO

怖い・・・

あのクソガキと、黄泉川や芳川と・・・

番外個体と・・・

一緒にいられ無くなンのが・・・

アイツらに忘れられちまうのが・・・

嫌なンだよ・・・

俺はアイツらの所に帰りてェ・・・

我が儘でも、なンでもいいから・・・

俺が守りたいのは、アイツらだけじゃねェ・・・

アイツらとの生活を、

俺のいたい場所を・・・

まだ、死にたくねェ・・・


俺は、生きてェ――。





 「いけ、上やぁん!!」

「うぉぉぉぉぉ!!!」


-パキン!!

渇いた音が夜空に響く。


颯爽と現れたヒーローは、ただ右手をかざした。たったそれだけで、佐天涙子を支配していた悍ましい霊装が消滅する。

ただ右手をかざすだけで、その掌は全ての絶望を打ち消し、ありったけの希望を掴み取った。



155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 01:06:37.84 ID:FaXuUchSO

-とある病院の屋上-

フェンスの前に佇む一方通行。体に受けた傷は、もう殆ど完治している。

一方「・・・・・・」

結標「まさか、そこから飛び降りようって訳じゃないわよね?」

入口の方から結標淡希が声をかけた。

一方「ァン? テメェか・・・」

結標「命の恩人に対して、その態度は無いんじゃない?」

結標は一方通行の隣まで歩み寄っていく。


156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 01:09:54.53 ID:FaXuUchSO

結標「あのさ・・・。まだ死にたいって思ってる?」

一方「ァン・・・?」

一方通行の表情が曇った。


結標「貴方は学園都市第一位でしょう? 私達を暗部の枷から外してくれた最強の男。感謝してる。心の底からね」

一方「なンだ? 気色わりィ・・・」

茶化さないでよ、と一言入れてから結標は話を続けた。


結標「でも根本、この世界が変わった訳じゃない。どうしようも無いクソッタレの支配するゴミみたいな世界は続いてるわ」

157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 01:13:24.78 ID:FaXuUchSO

結標「そんな世界だけれど、私には守りたい物があるのよ。だから、暗部から解放されたからって戦いは終わらない。貴方だってそうでしょう?」

一方通行は答えない。


結標「貴方は私が背中を預けられる数少ない存在よ。だから、勝手に死なれちゃ困る。絶対に困るのよ」

一方「・・・・・・」


少しの沈黙の後、一方通行は空を見上げた。

一方「死なねェよ・・・。俺は絶対に死なねェ。死にたくなンかねェ」

その空の向こうに、彼らが望む未来を見据えながら言う。


一方「まァ、俺が生きているうちは、お前の背中も守ってやるよ・・・。ついでにだかなァ」


結標「ふふっ。貴方って結構クサいわよね?」

一方「茶化すンじゃねェ・・・」


気持ちの良い、暖かな夏の風が二人を包んだ。


158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 01:18:10.08 ID:FaXuUchSO

そんな二人の様子を陰から盗み見る男が二人――、


土御門「ショタコンとロリコンが良い感じなんだにゃー」ニヤニヤ

海原「気が合うんでしょうね、同じ小児性愛者同士ですから」



海原「ところで。 "グループ" が解体された今、私達がこうして一方通行の御見舞いに来る必要はあるんでしょうかね?」

土御門「さぁな。でも、俺はお前達と一緒にいるのは嫌いじゃないんだぜぃ」

海原「それには私も同感です」


お互いの顔をまじまじと見合った二人は、『柄じゃないけどな』と、言って笑った。


159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 01:19:29.36 ID:FaXuUchSO

-とある学生寮-


上条「・・・で、五和さんは上条さんに黙って魔術師退治をしていたと?」

五和「はい・・・」

上条「五和さん?あの後上条さんは大変だったのですよ?肉はまだかと苛立つインデックスに噛み砕かれそうになったり、急に土御門に連れ去られたりと・・・・・・」 ウダウダ

五和「すみません・・・」

土御門が上条当麻を連れ去った原因は五和だった。ヴァルキュリーをちょっとした拷問にかけて洗いざらい吐かせた後、少女と第一位の両方を救う為に幻想殺しを連れていくよう伝えたのだ。

160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 01:20:57.84 ID:FaXuUchSO

上条「しかも白井にはなんか誤解されて殺されかけたし・・・。いや、上条さんは怒ってるとかそういうんじゃないんですよ? ただ、ちゃんとした事情を説明してもらわない事には納得がいかないというか、体中の傷が疼くというか・・・」ウダウダ

結標を追いかけて来た白井黒子は、血まみれの友人を見つけて発狂し、上条当麻を殺しかけた。


五和「わかりました。全てお話します・・・」

上条「うんうん」


ふぅ、と大きく深呼吸をする五和。そして、核心が語られる。


161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 01:22:34.87 ID:FaXuUchSO

五和「か、か、か、か、上条さぁ・・・っ・・・ん///」

上条「なんでしょうか五和さん?」

五和「わ、わ、わ、わ、私・・・っ・・・私とぉっ!!」///

上条「うんうん」

五和「け、け、けぇぇぇ///////」

上条「うんうん」






五和「結婚して下さいっ!!」 プシュー /////


上条「うんう・・・・・・う? 結婚!?」 ガタッ


五和「////」 プシュー

喋り終わると同時に全身から湯気を出して気絶する五和。

上条「い、五和さん? 五和さん? 五和さぁぁーん!?」


何これ、どっきり? カメラ何処よ? 等とあたふたする上条当麻を余所に、物語は大きく動き出していく。



つづく!?

162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/17(日) 01:25:49.12 ID:FaXuUchSO
以上です。お目汚し失礼しました。また続きを書き溜めてきます。
感想、意見、突っ込み、指摘などありましたらドンドン教えてください。

163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 19:13:05.27 ID:cX63lYpso
五和さんが可愛ければそれでいいれす
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 23:11:08.12 ID:FaXuUchSO
読んで下さった方、ありがとうございます。SS初心者の表現力向上の為、御意見下さい。

-今回の話で書きたかった事-


一方通行の生きる理由。
彼には、打ち止め達を守りたいという思いがあります。これには、『あの実験への贖罪』の意味が強く反映されています。だからこそ彼女達の為なら命だって捨てる。
このSSでは、幻覚の御坂達に[ピーーー]と言われた一方通行が、それで彼女達が救われるのならと、佐天涙子に殺されようとしました。
けれど結標の説教タイムを経て、自分が生きている理由は『あの実験への贖罪』だけでは無い事に気がつきます。
一人の人間として、大切な家族や仲間と共に過ごす幸福を、自分自身が強く望んでいた事に気がつきました。
だから、最後の最後で、ただ守りたいからだけではなく、『皆と一緒に居たいから生きたい』と願った訳ですね。

『元グループの仲間』について。
本当ならただの高校生で、部活や恋愛など青春真っ只中なハズの彼ら。暗部から解放されてもそれぞれの戦いは終わらないでしょう。けれど暗部の枷が外れた事で、年齢相応の幸せを、『仲間との青春』を求める気持ちが少しだけ表に出て来た訳です。同年代の子供達が爽やかに青春やってる中、毎日血に塗れて生きてきた彼らだからこそ、普通の生活への渇望は強いのでは無いしょうか。

165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 23:14:12.67 ID:FaXuUchSO

黒子の強い気持ち。
『お姉様達が立っている場所に追い付きたい』という思いから、既にそのステージに立っている同系の上位能力者に、ある種の憧れを抱いているという勝手な設定があったりします。結標のレベルまで行けば、御坂美琴の横に立てると思った訳ですね。それ故に結標に執着心を見せ、追いかけていました。

佐天涙子の希望と絶望。
学園都市でなければクラスの中心になれそうな彼女。真面目で正義感も有り、努力家で、友達を大切にする優しい子です。
ですが、どんなに努力しても手に入らない物に憧れてしまいました。素養格付けが有る以上、彼女が夢を叶える事は無いでしょう。
ですが、その事実を知らない彼女は血の滲む様な努力をして夢を目指してきました。努力の末に超能力者になったと自負する御坂美琴よりも、苦しい思いをして来たかもしれません。
そんな過程でどんどん卑屈になった彼女は、悪魔の囁きに耳を貸してしまった訳ですね。

以上を今回の話に盛り込んだつもりなのですが・・・。どうでしょう?表現できてましたでしょうか?
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 23:15:12.27 ID:FaXuUchSO
>>163
五和さん、可愛くかけるように頑張ります。
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/21(木) 22:46:04.99 ID:FebuyagPo
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     /   Vノ::/:/ {ヾ;、 丶  / ノ::ハ:{::{:::::{ \:ヽ ヾ;、_
     ,′  ノ/ハ:/  ヽ`ゞ、__z彡7::ハ:ハ:ヘ::\ \` }
     {   /l V! \ \ ̄ ̄´ /  ヽ ヽ\:`ヽ   }
     {  ´   !/V  丶   ̄ ̄  /   ヽ l `ー    j
      ',    /  `   \    /       \      j
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 19:51:50.00 ID:PYl4Cblpo
まだなのかな

そろそろお腹がへったんだよ!
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 22:21:57.90 ID:CA0UbCxIO
なんという俺得スレ
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 17:14:23.21 ID:Etr5h7TIO
>>1は死んだのか…
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 18:00:35.15 ID:vdK68LIIO
            /  ̄  ̄ ̄ \
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        | / oヽ  / oヽ |::::::::::|
        | ヽ._ノ  ヽ._ ノ レ⌒ヽ
       ノ   o       6 |
      /__   \    _ノ
     まだかい     >   ゝ   ノ
         <、___   イ
          / |/ \ / \
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 22:27:46.53 ID:N8dK0N/Qo
せめて生存報告を
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 18:38:36.79 ID:violB2Nao
追いついてしまった

174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/09(火) 17:42:43.97 ID:uZXOoc3IO
まだかい
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