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吹寄「上条。その……吸って、くれない?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:12:07.11 ID:gKHRPC680
――――どうして? なんで、こんなの。
誰もいない学校の保健室で、吹寄制理は完全に取り乱していた。
自分の体に、何が起こったのかわからない。こうなった原因も、一体なんなのか特定できなかった。
セーラー服の胸元の白いリボンをしゅるりと解き、鎖骨の近くにあるボタンを外す。
濡れた感じのするブラが気持ち悪い。セーラーの上着を脱いで、近くのベッドに無造作に置く。
畳んでおくような、そういう心の余裕が今は無かった。
大きすぎて邪魔で形も全然綺麗じゃない、色々と不満のある自分のバストを吹寄は掴んだ。
その感触に、唇がわなないた。だって、こんなの、おかしい。
背中に手を回して、ブラのホックを外す。正直に言って、それは怖かった。
不安を感じているその問題を、直視することになるから。
ブラは何の引っ掛かりもなくぷつりと外れ、肩紐が吹寄の肩を滑る。
吹寄が見つめる鏡の中では、年頃の女の子の平均を軽く凌駕するバストがそのボリュームを主張していた。
大きさだけなら、いつもどおりなのだが。

「なん、で……。どうしよう」

呆然と、吹寄は呟く。
オレンジの地にブルーのチェックが入った可愛らしいブラが、ぱさりと地面に落ちた。
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
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こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713091115/

アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713089503/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 02:13:35.55 ID:aT7BHOQDO
期待
3 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:15:08.09 ID:gKHRPC68o
とある魔術の禁書目録のSSです。

・上吹SS
・エロはR-15までは自重しない
・若干のご都合主義には目を瞑っていただきたい

以上、構わんよって人は是非読んでってください。
4 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:17:42.03 ID:gKHRPC68o

「っつー……あいつら、無茶やりやがって」

上条当麻は、保健室を目指していた。
ついさっきまで土御門たち、クラスの男子連中で遊んでいたのだが、
勢い余って上条は友達の一人と接触して盛大にこけたのだった。
膝のところの生地が傷んでいる。制服で遊ぶんじゃなかった。
買い直すお金はなくはないが想像するだに憂鬱なので、当分はこの服を着ることになるだろう。
服の内側で皮膚が擦り剥けているから、消毒と絆創膏をもらいに、保健室へと向かっているのだった
怪我は大したことないが、ジクジクと染み出る血が制服に着いては面倒だ。

「失礼しまーす」

コンコンと軽いノックをしつつ、上条は勢いよく保健室の扉を開けた。
仮病や体調不良でここに来たことはないが、怪我でなら結構ある。
勝手知ったる保健室だった。そのはずだった。
きっと中にはいつもどおり、定年間近のおばあちゃんである保健の先生がいるはずだった。
……まあ、上条当麻の日常というのは全く唐突に非日常に切り替わるのだが。
カラリとすべりのいい音を立てて横に開いた扉の先には。

――――上半身に下着すら身につけていない、クラスメイトの女の子がいた。

自然な感じのする黒髪を、ちょうど胸元くらいまで伸ばしている。
肌は、どきりとするような白色。普段見えている二の腕より先などは普通に焼けているのだろうが、
今、上条の目に映るのは、普段は服で隠しているであろう、おなかの辺りだった。
くるんと丸まった可愛らしいへそが陰影をつけていて、肌の白さを際立たせている。
触れればきっと、柔らかくて、さらさらだろう。
そのクラスメイトの名前は、吹寄制理という。

「……へ?」
「かみ、じょう……?」

二人で、見詰め合った。なんとも間の抜けた視線の交錯だった。
上条は必死で自分の落ち度を検索する。
保健室に来ることは悪いことか? 否。
保健室の扉に鍵は掛かっていたか? 否。
でもまあ、謝らない訳にもいかななった。
こういうことになった場合、男は無条件に頭を下げないとならないのだった。

「ご、ごめん! 悪気は無かった。てか、鍵開いてた!
 で謝ったけど一応上条さんに落ち度が無いことは強調させてもらいます!」
「……」
「だいたいお前、鍵もかけずにその格好はどうかと思うぞ。ちゃんと注意しろよ」

そう言いながら、上条は扉をぴしゃんと閉めた。だって他の誰かに裸を見られたら不味いだろうし。
あっけにとられたままの、吹寄と視線が合う。両手で胸を掴んで、いわゆる手ブラの状態だった。
どうやら、上条が入ってくる前からその姿勢だったらしい。
この年頃の女の子なんて隠そうとすれば完璧に隠せるサイズが普通のところ、
吹寄といったら、しっかり手で覆っているのにその横からこぼれんばかりだった。
そんな吹寄の肢体を、本能レベルで目が記録し脳が保存していく。
我に返った吹寄が、キッと上条を睨んだ。

「どうして、貴様はそこで開き直れるのかしら」
「へ?」
「……もういい。用が無いなら、出て行きなさいよ」
「許してくれるの?」
「知らないわよ、もう。こっちは困ってるって言うのに……」
5 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:19:28.41 ID:gKHRPC68o

その吹寄に、上条は違和感を覚える。
少し前のことだ。大覇星祭で、教室で着替えをする吹寄の裸を見てしまった事があった。
あの時も今と同じで、逸し纏わぬ上半身を視界に納めたのだった。
今回は下にスカートを履いているが、それは大した差ではないだろう。
あの時はたしか吹寄は、パイプ椅子で上条の頭をカチ割ろうとした。
だというのに、今日の吹寄はこちらをしかりつけることも無かった。

「吹寄、調子悪いのか?」
「なんでもない」
「馬鹿野郎、なんでもないやつがそんな顔するわけないだろ」

上条がそう問い詰めると、吹寄が瞳を揺らした。
見上げるようなその視線が、不安を抱えているのだと訴えていた。
ついさっき不機嫌そうに追い払おうとしたばっかりだったのに、その目は、上条にすがるようだった。
吹寄の仕草に、上条は浮ついた気持ちを全て吹き飛ばした。

「吹寄? どうかしたのか?」
「……」
「お前、変だぞ。なんか力になれることあるか?」

吹寄がそんな気弱になるなんて、絶対に変だ。
上条はクラスメイトの異変を、放っておくほど薄情ではなかった。
その真剣さに、絆されたのだろうか。内心の苦悩を漏らすように、ぽつんと吹寄が呟いた。

「……どうしよう、上条」

どうしたもこうしたもない。保健室にいるということは、体調が悪いということだ。
だが外見で、パッと判るような不調は見当たらない。
そして当麻が逡巡したその一瞬で、吹寄は自分の弱気を恥じたらしかった。

「……ごめん。なんでもない」
「なんでもないって。今お前どうしようって言っただろ」
「うん。でも、ごめん。やっぱいい」
「いいって……」
「上条には、話しにくい。つかジロジロ見るな」
「わ、悪い!」

慌てて横を向いた。視線を外して、上条は思案する。
保健室で裸になるような必要があるのだ。考えてみれば、確かに男の上条では色々と差し障りがあるかもしれない。

「先生、いないのか?」
「ええ。書置きがあって、怪我をした生徒に付き添って病院に行ってるって」
「そうか。じゃ、じゃあ、クラスの女子とか呼んだほうがいいか?」
「駄目!」
6 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:20:37.58 ID:gKHRPC68o

姫神辺りの顔を思い浮かべながらそう尋ねた上条に、吹寄が強く反対した。
その理由は上条には判らなかったが、単純だった。
こんな、恥ずかしい体の異変を、同年代の同性の友達に聞かれたくない。

「えっと、じゃあどうしたらいいんだ。お前、一人で平気なのか?」

吹寄は、その上条の問いかけに返事をしなかった。
だがかすかに聞こえる肌がこすれる音と、苛立ちとも不安ともつかない不安定な吐息が、吹寄の心境を代弁していた。

「出て行ったほうが良かったら、すぐ出て行く。話せることがあったらなんでも聞くし、誰にも話したりしない」
「……本当に?」
「信じろ。俺はそんな不安そうなヤツをほっぽりだしたり、笑ったりなんて絶対しない」

当たり前のことを、上条は吹寄に伝えた。
吹寄は、その言葉を信じていいか、迷った。
だって上条は男子だ。女子の悩みを、わからないかもしれない。
同性に打ち明けるのと違って、どう反応するのかわからない。
ただ、声の響きは真摯で、上条という人を疑う気持ちにはならなかった。

「こっち、見ないでね」
「あ、ああ」

吹寄がそう呟くのを、そっぽを向いたまま聞いた。
上条の視界の外で、吹寄は床に落ちたブラを拾い上げ、脱いだセーラーの上着のあるベッドへと進む。
そしてほどなく、シャッとカーテンが引かれる音が聞こえた。

「もういいわよ、上条」
「ん」
「鍵、閉めて」
「俺、出て行かなくていいのか?」
「いいから……。早く」
「わかった」

振り返ると、吹寄はカーテンの向こうのベッドにいた。腰掛けているらしいのはシルエットでわかった。
その肩のラインと、豊かに主張するバストのラインがはっきりと映し出されていて、上条はドキリとなった。
いけない、と思う。不安がっている女友達に興奮するなんて、最低だ。
後ろ手に鍵をカシャンと言わせ、密室に二人きりになることに背徳感を覚えながら、上条は吹寄に声をかけた。

「閉めたぞ」
「……ありがと」

返事はそれだけだった。一瞬の沈黙が二人の間に走る。
いつもならパンチの一発はあってもおかしくない。
もう、下着を着け終えて上条を地べたに這いつくばらせるくらいの時間はあったはずだ。
だが吹寄は、一向にあちらからアクションを起こさない。
いつもと違うその態度が、吹寄が気弱になっていることを感じさせた。
上条は、自分から声をかけるのを躊躇った。聞き方を間違えれば、吹寄を傷つけるかもしれない。
だが、その躊躇いはきっと吹寄を困らせる気がする。上条は身長に言葉を選んだ。
7 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:22:31.25 ID:gKHRPC68o

「吹寄。その、事情を聞いてもいいのか?」
「……」
「一応もう一回言っとくけど、誰にも喋ったりしないし、笑ったりもしない。
 俺以外に呼んで欲しい人がいるなら探しに行く」
「……いい。別に、人を呼んでもらっても仕方ないし」

それだけ言って、吹寄はまた黙った。出て行くわけにも行かない上条は、吹寄の言葉を待つほかなかった。
吹寄は、心の中で上条を吟味する。
上条は、秘密を守ってくれる人だろうか。体の異変を笑ったりはしないだろうか。
信じられる、と吹寄は思った。
上条はバカだしスケベだし不幸だーなんて叫びまわるやる気のない男だが、
不思議と、人として信じられないと思ったことは無かった。
カーテン越しの、上条を見つめる。直立でこちらを伺っているようだ。
心配してくれているのだと、思う。ふう、と上条に悟られないよう、吹寄は息を吐いた。
上条のおかげだとは認めたくないが、少し、背負っていた重荷が、軽くなった気がした。
不安に押しつぶされそうなときに、居合わせてくれたのが上条だというのは悪くなかったのかもしれない。

「ごめん、上条。ちょっと動転していたわ。病院に、行けばいいだけなんだけれど」
「俺のことは気にするなよ」
「っていうか、人の裸、見たのよね」
「ごめんなさい」
「ったく……上条当麻はいつ何時でも上条当麻なのね」
「どういう意味だよそれ」
「貴様は不幸だ不幸だっていう割に、この手のアクシデントには愛されているのね、って思っただけよ。大覇星祭の時にも思ったけど」

カーテン越しに上条は、吹寄がふぅとため息をついたのを聞いた。
少しは、気持ちを楽にしてくれたのだろうか。

「調子、悪いのか」

上条は何度目かになるその問いかけを、もう一度してみた。
うん、と吹寄は生返事をして、打ち明けようかどうか迷ったらしかった。

「絶対に誰にも言わない?」
「ああ。約束する」
「絶対に?」
「絶対にだ。信用ないかも知れねーけどさ、お前が真剣に悩んでることを、馬鹿になんてしない」
「うん。ごめん、それじゃ、貴様に話しても仕方の無いことだけど、聞いて欲しい」

吹寄も、その不安を一人で溜め込むのは、限界だった。
正直、男子にこんな話をするのは、恥ずかしいしおかしいと思う。
だけどなまじ女じゃないだけに、打ち明けられるというところもある。
手元のブラを、ぎゅっと握る。
躊躇う気持ちを押さえつけて、吹寄はぽつりぽつりと、口を開いた。

「胸が。……その、ちょっとおかしくて」
「胸が、おかしい?」
8 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:23:38.89 ID:gKHRPC68o

上条はその言葉を受けて、あらぬ想像をする。
吹寄の胸は、元からある意味おかしい。ちょっと高校生のレベルを超えていた。
制服越しならそうでもないのだが、体操服だとか、裸そのものだとかを見るとすさまじいことがわかる。
ただまあ、勿論そういう意味で言っているのではないだろう。
カーテン越しの陰影で、吹寄がまた自分の胸に手を当てたのが判った。

「三日前くらいから、なんか張った感じがしてたんだけど、今日のお昼食べてからなんか違和感があって。
 それで、さっきトイレで確認したら、その」

そこで吹寄は言いよどんだ。急かしても吹寄の負担になりそうな気がして、上条はじっと耳を傾けたまま黙っていた。
動かない上条をカーテン越しに見つめながら、吹寄はシーツを弄ぶ。
言葉を続けるのが、苦しかった。事実を口にすると、さっきの不安がぶり返してくるから。

「上条、聞いてる?」
「ああ、ちゃんと聞いてる。無理はしなくていいけど、良かったら、悩みを教えてくれ」
「うん、あのさ、私」

はぁ、と溜め込んだ不安をもらすような、そんなため息が聞こえて、
吹寄が抱えた悩みを、ぽつりとこぼした。

「――――母乳が、出ちゃったのよ」
「……へっ?」

吹寄の言った言葉が、咄嗟にどういう意味なのか、上条には分からなかった。
だって上条と吹寄は、まだ高校生だ。母乳なんて言葉とは、全く無縁だ。
いや、生物的には出てもおかしい年齢ではない。吹寄の体が、母乳を出したということは。

「吹寄、お前。それって彼氏と――」
「違うわよ! あたしは誰かと付き合ったりなんてしてない!
 それに仮に付き合ってる相手がいたって、この歳でそんなことしない!」

裏切られたように、吹寄が怒鳴った。
上条はそれで、吹寄を傷つけたことを悟った。

「ごめん。今のは、俺が悪かった」
「……そういうこと言われるのが嫌で、誰にも相談しなかったのよ」
「そっか。本当にごめんな、吹寄」
「もう、いいわよ。結局、誰に打ち明けたって、どうせ初めの一言はそうなるわよね」

むしろ、笑ったり決め付けられたりしない分、まだ良かったほうだろうと思う。
謝罪の言葉に本当の謝意があったから、許すことにした。

「それで、どうしていいか、わかんなくなって」
「そっか。……男の俺には直接はわかんねえけど、そういう原因不明の体調不良って、苦しいよな」
「うん……」
9 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:24:49.75 ID:gKHRPC68o

もう一度、吹寄はため息をついた。
仕方ないのかもしれない。体調不良は、往々にして誰のせいでもなく不幸な偶然として起こる。
だけど、吹寄がそんな風に憂鬱そうなのは、嫌だった。このクラスメイトには、強気の顔が良く似合っているから。

「吹寄、なんか原因とか、わかるのか?」
「ん……いくつかあるのよね。最近、風邪で新しい薬飲んだのと、体調悪いのにちょっと無理して能力開発の授業受けたのと、あとは、変だなって思った日ってアレの終わりの日で」
「えっと……」

アレ、という響きがリアルで、恥ずかしくなって上条は顔を横に向けた。
それにしても吹寄はそんな話をして恥ずかしくないのか、と内心呟かずにはいられない。

「言っとくけど上条、あたしだって、恥ずかしいの我慢して言っているんだからね」
「お、おう」
「貴様はあたしの相談に乗るって言ったんだから全部話をちゃんと聞いて、誰にも言わないで」
「わかってる」

意外な感じを、上条は受けていた。吹寄はしっかりした性格の女の子だ。
問題を抱えればパパッと解決の方策くらいは立てるほうだと思っていたのに、
不謹慎なことだが、上条に言い募る吹寄の不安定さが、可愛かった。

「それで吹寄。病院とか、行くつもりなのか?」
「……やっぱり、行かないと駄目でしょう。何もないのにこんなこと、起こるはずがないもの」
「だよな」
「でも、どの科に行ったらいいのかとか、よくわからなくて。一番それらしい所には、あまり行きたくないし」

それらしい、というのはやはり産婦人科だろうか。たしかに、吹寄の歳でそこに行くのはためらいがあるのだろう。

「ねえ上条」
「なんだ?」
「貴様にあんまり迷惑をかけるのも、悪いとは思うんだけれど」
「水臭いぞ吹寄。今更なんだしさ、何でも言えよ」
「うん、ありがと。あのさ、あたしと一緒に、病院についてきてくれない……?」

おずおずと、吹寄がそうお願いをした。
付き添う時間くらいは取れる。二つ返事で了解しようとして、ふと、そのシーンを想像した。
産婦人科に、緊張した自分と、不安げな吹寄。
――――これはもう、完璧に若気の至りでトンでもないことになった男女の図だった。
もちろん吹寄は、それを判って上条に頼んでいた。
一人で行ったって、きっと変な目で見られる。何も産婦人科の待合室まで来てくれなくていい。
総合病院までの道を共にして、総合受付まで着いてきてくれるだけでいい。
そう懇願する気持ちで、吹寄は上条に尋ねた。

「やっぱり、駄目かな」

上条は、その声に諦めの気持ちが含まれているように聞こえた。きっと、上条の躊躇を感じ取ったのだろうと思う。
そんな声が聞きたくなくて、上条は考え直した。
別に、本当に妊娠させたわけじゃない。誰かに知られたって、誤解だって事はすぐに証明できる。
自分が恥ずかしいかどうかなんて、吹寄が感じている心配に比べれば、軽いものだ。
10 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:25:53.08 ID:gKHRPC68o

「いいぜ。一緒に、病院に行こう」
「えっ?」

吹寄は、その上条の返事に、驚いた。
引き受けてくれて、勿論嬉しい。だけど随分と迷惑なのは事実だろう。

「ちゃんと、お前の体がどうなってんのか、見てもらおう。
 んで、ちゃんと直していつもどおりの吹寄に戻れよ。
 なんつーかさ、気弱な感じがして、調子が狂っちまうんだよ」
「……貴様って、時々卑怯よね」
「へ?」
「そういうこと、真顔で言える辺り」

上条に見えないところで、吹寄は恥ずかしくなってそっぽを向いた。

「そんなにあたし、いつもと違うように見える?」
「見える。つーか保健室に俺が入った瞬間ぶん殴るくらいはやってこそ吹寄だな、うん」
「バカ言ってんじゃないわよ、上条当麻」
「そうそう、それだ」

ちょっとだけいつもの元気をだした吹寄に、上条は相槌を打ってやる。
吹寄がフンと鼻を鳴らした。

「じゃあ、病院行く準備、しようぜ」
「あ……」
「ん? まだ何かあるのか?」
「えっと、その。不安なだけだったら、病院に行けばいいだけなんだけど」

服を脱いで、ブラを外したのには理由があるのだ。
吹寄は、カーテン越しに体を上条のほうに向けた。

「……ここまできたんだから、今更何を相談しても一緒よね。ブラを、つけるとちょっと、ね」
「な、なんかまずいのか?」

ものすごく相槌の打ちにくい話題だった。
上条はドギマギしながら答える。

「つけると、気持ち悪いの」
「なんで?」
「……その、濡れてるし、ほっとくともっと濡れるから」

何故濡れるのかといえば、そりゃあ話の文脈からして、母乳で濡れるのだろう。
で、濡れるということは、つまりは搾ったりしなくても垂れるくらい、出ているということだろうか。

「そ、それは大変だな」
「うん……どうしよう。まだ、出そうな感じなのよ」
11 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:27:11.14 ID:gKHRPC68o

どうするもこうするも、出さなきゃいけないといわれれば、出す先なんて選択肢はそうそうない。

「手洗い場は、部屋の隅にあるけど」
「知ってるわよ。……やっぱり、そういう所に捨てなきゃ、駄目かな」
「嫌、か?」

吹寄の声の響きにはっきりと否定的なニュアンスを感じて、上条は聞き返した。

「正直に言うと、ちょっと。赤ちゃんは授かってないけど、でもこれは、赤ちゃんに飲ませるためのものなわけじゃない?
 それを排水溝に、って。やっぱり、ね……」

吹寄とて、女としてやっぱり授乳というものには、夢というか、そういうものを感じるのだ。
子供を授かって、その子の口に含ませるのが、やっぱりいい。
原因はなんであれ、初めて出した母乳を下水に流すなんていうのは、嫌だった。

「そっか。ごめん、またデリカシーのないこと、言っちまったな」
「いいわよ。それが普通なのは、判ってるし」
「同じ理由で、ティッシュに含ませるのも駄目だよな」
「駄目って言うか……仕方がないなら、そうするわよ」
「じゃあ、諦めてそうするか、我慢してこのまま病院に行くか、のどっちかになるのか」

このままブラを付け直して病院に行くという案は、吹寄には受け入れがたかった。
上条はおそらく理解していないのだろうが、そんな少しの量ではないのだ。
ブラどころか制服まで染み出して、変な濡れ方をするに決まっている。

「まあ、誰かが飲むって選択肢もあるにはあるけれど」
「え?」

その選択肢を選ぶには、近くから赤ちゃんを探してくる必要がある。
しかし、どんな理由で出たのかもよくわからない自分の母乳なんて、小さい子には飲ませられないだろう。
……吹寄はそういうつもりで言ったのだが、上条には、別な意味で伝わっていた。

「その、吹寄は嫌じゃないのか?」
「嫌、って。むしろそれは相手に言うべきことじゃないかしら」
「……俺なら、嫌なことは、ないけど」
「俺……って? 上条、どうして貴様が嫌がる必要があるのよ?」
「え?」
「えっ?」

カーテン越しに、疑問のやり取り。
一瞬後に、吹寄は一体上条がどういう勘違いをしたのか、理解した。

「――?!?! ちょ、ちょっと上条! あたしはそんなつもりで言ったんじゃないわよ!
 た、ただ近くに小さい子がいて、その子に飲んでもらう的な、ああもう、何を言わせるのよ!」
「わ、悪かった。俺が悪かった! だから頼むから、それ以上俺の勘違いを抉らないでくれ!」

恥ずかしさに窒息しそうになりながら、上条は謝った。
だって、いくら動転しているからって、吹寄のおっぱいを、自分が吸うなんて。
吹寄も頬を染めてあちこちに視線を揺らしながら、必死に心を落ち着ける。
上条は現実的な解決策を考えていてくれたのだろう。
確かに、飲んでもらうなんて言い方をすればその相手は自分だと勘違いされても、おかしくなかった。
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/16(土) 02:27:15.62 ID:6VEjg+xCo
なんちゅーマニアックな
13 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:28:16.15 ID:gKHRPC68o

「い、一応コメントしとくと。小さい子なんてこの辺りにはいないぞ」
「わ、わかってるわよ」
「それじゃ、どうするんだ?」
「えっと……」

選択肢は、母乳を下水に流すかティッシュに吸わせてゴミ箱に捨てるか、我慢してこのまま病院に行くか。
……そして、冗談からうっかり出来上がってしまった、別の選択肢か。

「ネットで、さっき調べたんだけれど」

唐突に、吹寄が話題を変えた。

「ん?」
「まずは、味を見てみろって」
「まずって、どういう意味だ?」
「母乳が正常かとかって、味を見ればすぐわかるものらしいのよ。
 で、抵抗はあるかもしれないけど、母乳の味見はちゃんとしなさいみたいな事が書いてあって」
「そ、そうなのか」
「でもさ、やっぱりどうしていいか分からなくて。コップにでも出せばいいのかもしれないけど、
 この歳で保健室で一人そんなことをするって考えたら、やっぱり、ね。
 それに体調がおかしいのが原因なら、私が自分で味を見ても、何も判らないかもしれないし。
 だから、その――」

不安、なのだろう。いつもの気丈さが鳴りを潜めていた。
言いよどんだまま、吹寄がその先を告げなかった。
ぎゅ、と吹寄がシーツを握った音がした。かすかな衣擦れが聞こえる。
戸惑い、下着すら身につけられないまま、吹寄はどんな不安を感じているんだろう。

「吹寄」
「……」
「今から、馬鹿な事言うからな。おかしかったら、馬鹿にしてくれていい。
 吹寄。俺が味見て、そのまま飲んじまえば良いとか、そういうこと考えてるか?」
「べ、別に! そんなこと考えているわけないでしょうが!
 なんで貴様に、その、飲んでもらうとか――――」
「そうか、ごめんな、吹寄。俺の勘違いだったら、もっと責めてくれていい」
「……」

再び、吹寄が黙り込んだ。
それはもう上条を相手にしないという意思表示だろうか、あるいは別の意図だろうか。
時計の秒針が一周するくらい、長い沈黙があった。

「上条」
「ああ」
「貴様は、嫌だとは思わないの?」
「正直言って、恥ずかしいけど。嫌なことはねえよ」
「そう」
14 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:29:44.34 ID:gKHRPC68o

また、沈黙。
どんな意味を持った沈黙か、上条ははかりかねた。

「上条。アンタじゃなくても、例えばあたしに彼氏がいたとして、その人にでも、飲ませるのって変かな」

そんな仮定の話を、不意に吹寄が振ってきた。

「ん、っと。やっぱり戸惑うとは、思う。彼氏でも」
「そうよね」
「でも彼氏としては、嫌なことはないと思う。
 この歳でどうかは置いといて、彼氏彼女なら、別にそれくらい普通だろ」
「飲んでもらうのが?」
「いや、胸を、まあそのなんだ」
「……上条のこと、セクハラで訴えようかしら」
「止めてくれ。マジで。それで、どうする? この選択肢が無しなら、やっぱり無理にでもこのまま――」
「……うん、言いたい事は、わかってる。けどやっぱり、ちょっと。
 上条にはわかんないわよね。今だって、胸の先から少しずつ出てて、濡れてるのよ。
 手で押さえたり、仕方なくハンカチ当てたりしてるけど、もうベトベトなの。
 もう一度このブラつけて、ってやっぱり気持ち悪くて。考えたくない」
「いやでも、仕方ないだろ」
「うん……」

煮え切らない返事で、また吹寄が黙った。
その間を、上条は根気良く待つ。急かしても好転しないような気がした。
やがて、またぽつりと吹寄が言葉をこぼした。

「上条」
「ん?」
「仮定の話、だけど。彼氏以外の男子に飲ませるって、変よね」
「……だな。そういうのって、少なくともちゃんと付き合ってる相手同士でやることだろ」
「そう、よね」

それはどういう意味の確認だろうか。
上条があれこれと考え、答えに至らないうちに、吹寄がさらに尋ねた。

「ここにいるのは、上条だけよね?」
「あ、ああ。見てのとおりだけど」
「上条は、付き合っている子、いるの?」
「いや、別にいないけど」
「そう。あの、さ……。あたしがお願いしたら」

吹寄が、言葉を区切った。
何かを迷い、躊躇っている感じだった。
カーテン越しの吹寄が、シーツを手繰り寄せた音がした。
やがて、意を決したように、吹寄が上条に尋ねた。
15 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:30:41.10 ID:gKHRPC68o

「責任、とってくれる?」
「え?」

その言葉の意味を、上条は考える。
ここにいる男は上条で、もし上条に胸を吸わせることになれば。
上条の主張に従うと、上条は吹寄と付き合っていないといけない。

「え、ちょ、ちょっと待て吹寄。お前こそいいのかよ?」
「いい、って?」
「俺でいいのかよ、って意味だよ」
「貴様はどうなのよ」

吹寄のことは、嫌いじゃない。
放課後にキャッチボールして遊んだりと、実はなんだかんだで吹寄はクラスで一番仲のいい女子だ。
だけど、吹寄を彼女にするなんて、考えたことはなかった。
吹寄にとって、上条はどういう相手だっただろう。
大覇星祭の前なら、上条への評価は「好きでも嫌いでもない」だった。
だけど、あれからバカ騒ぎに付き合ったりと、それなりに親密になった。

「なあ吹寄。後にまでそんな影響のある選択肢は、選んじゃまずいだろ。
 気持ち悪いかもしれないけど、他のを、考えろよ」

上条はそう提案した。それが一番、吹寄のためになると思うから。
だってそうだろう、一時の体調不良の時に、たまたま保健室で出会った男を彼氏にするというのは、
どう考えても吹寄のためにならない。

「やっぱり、嫌なんだ」
「嫌じゃねえよ。でも、そうじゃないだろ?」
「別に、上条なら、いいわよ。ここにいるのが貴様じゃなかったら、あたしはこんなこと言ってない」
「そ、そりゃクラスメイトとして光栄だけどさ――」
「貴様は、あたしのことどう思ってるのよ!」
「え?」
「あ……」

語気を荒げて、吹寄がそんなことを、尋ねた。
そして突然、戸惑ったように黙り込んだ。
カーテン越しだから、表情は見えない。だけど様子は、なんとなくわかった。
上条は自問する。責任を取らされるのは嫌なことだろうか。
そんなことはない。吹寄は一緒にいて、楽しい相手だ。
躊躇っているのは、それが吹寄のためにならない気がしているからだ。
でも、そうだろうか。

「吹寄」
「な、なに?」
「結構、お前のこと、好きだ」
「えっ……?」
「いや、正直に言って、付き合いたいとか、告白だとか、そんなことを考えるレベルじゃなかった。
 他にそう言うことをしようと思う相手がいたわけじゃないんだけどさ。
 でも、お前が嫌じゃないって言うんなら、責任は取る。今日だけじゃなくて、この後もお前のこと、大事にする」
16 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:31:42.95 ID:gKHRPC68o

男女の関係なんて現金なものだ。好きと言われれば、惹かれてしまう。
だが、だからといってほいほいと態度を軟化させられないのもまた、男女の仲だった。
また、しばらくの沈黙があった。

「責任、取ってくれるんだ」
「ああ」
「嫌じゃないのよね?」
「嫌なことなんてない。吹寄こそ、どうなんだよ」
「私も別に。嫌なことは、ないわよ」
「軽い気持ちで相手を選んで、傷つくのはたぶん女子のほうだぞ。本当に、いいのかよ」
「……大丈夫。付き合う前の気持ちなんて、付き合ってからは大したことじゃないでしょ。
 大事なのは、その後どうやって一緒にやっていくかなんだから」

動転しているからではなく、どうもそれは、吹寄の恋愛観らしかった。
一理あるのはあるだろう。たしかに付き合う前の熱が冷めてしまうカップルは長持ちしない。
ただ、それを上条は納得しきれるわけでもなかった。

「そうは言うけど、やっぱ自分で惚れて付き合ったって、そういう覚悟は大事じゃないか?
 好きでもない相手と、こういうきっかけで付き合うのは、お前のためにならねえよ」
「……莫迦」
「え?」
「あたしも、貴様のことが。結構好きだから、提案してんのよ」
「吹寄さん? 今、なんて?」
「べ、別に貴様と同じよ。付き合うとか、考えたこともなかったけど、別に貴様以上に好きな相手がいるわけでもないってこと!」
「お、おお。なんというか、その、ありがとう」
「礼なんて言わないでよ……」

二人で、また黙り込んだ。もう何度目なのやら良くわからない。
動揺で浮つく自分の気持ちを持て余しながら、上条はこの状況を、必死に咀嚼する。
吹寄が、そこそこ自分のことを好きで、自分以上に好きな相手はいない。
自分もまあ、似たようなものだ。つまり付き合う障害は無くて、付き合う口実ならある。
カーテン越しに吹寄を見つめる。
姿は見えないけど、やっぱり自分の彼女になってくれるかもしれない女の子というのは、特別に見えた。
吹寄が、ため息をついた。それで、ハッと我に返る。
そうだ、今は、体調をおかしくしている吹寄にもっと優しくすべきだ。

「後悔、しないか?」
「……させる気?」
「そんなつもりは、ねえよ」
「じゃあ、別にいいわよ。……あのさ、やっぱり心配してくれる人がいると、安心できるから」
「判った。唐突だけど、それを言い訳にしたら駄目だよな。腹括る」

居住まいを、上条は正した。
カーテン越しに聞こえた衣擦れは、きっと吹寄も同じことをしたのだと思わせた。
17 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:33:48.40 ID:gKHRPC68o

「今から、俺と付き合ってくれ、吹寄」
「うん……。こちらこそ、よろしく。ってなんかやっぱり実感湧かないわね」
「そりゃカーテン越しだしな」

……これで、今この瞬間に、自分と吹寄は彼氏彼女になった。
だがこれっぽっちも、付き合いはじめた感慨が無い。
棚ぼた式で得てしまったからだろうか。

「ね、上条。こっち来て」
「……へ?」
「何を寝ぼけているの。そういう話から、始まってるんでしょうが」
「お。おう。そうだったな」

招かれたら、行くしかない。
とことこと、靴下で木のタイルの上を歩く音が部屋に響いた。
それに、吹寄が息を呑んだのが判る。

「吹寄、そっち行っていいんだな?」
「……いいって言ってるでしょ」
「わかった」

上条は、カーテンの端をそっと摘んで、ベッドサイドへの通路を開く。
そしてくぐるように抜けた先には、胸元を手で隠した吹寄が、ベッドに腰掛けていた。

「――――あ」
「な、何か言いなさいよ」
「悪い。その、見とれちまった」
「変なお世辞なんていらないわよ。さっきも見たでしょうが」
「そうだけどさ、綺麗なモンは、何度見たって綺麗だし」
「き、きれい、って――バカ!」

いつもみたいに、ムスッとした顔で吹寄が怒った。
だが違うところもあった。すっと頬が染まったのが判る。
それだけで、ずっと愛嬌良く、可愛らしく見えた。
もしかしたら、付き合うって話が出たからこその、色眼鏡なのかもしれない。

「吹寄。それじゃあ、その、吸えばいいのか」

何を、を言うのが恥ずかしくて、互いにぼかしてしまう。
吹寄とて、覚悟は決めているのだろう。コクリと頷いた。
上条は手始めに、吹寄のむき出しの肩に、手をかけた。
18 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 02:34:46.22 ID:gKHRPC68o
とりあえず書き溜めはここまで。
また書けたら投下します。
>>12 確かにマニアックだなwでも書いちまったモンは仕方がねえ。
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/07/16(土) 02:36:26.70 ID:zRhJY82Xo
よし脱いだ
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/16(土) 02:37:12.76 ID:6VEjg+xCo
( ゚∀゚)o彡゜ワッフル!ワッフル!
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 02:44:04.89 ID:I0rE4Ldk0
>>1くん>>1くん、パイズリはあるかい?
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/07/16(土) 02:52:29.45 ID:yB/3F7GAO
バイト先でフル勃起余裕でした
どうしてくれるwwwwww

ただのエロかと思って読み始めたけど、なんだかもどかしい高校生らしさがたまりませんわー
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/16(土) 03:02:59.15 ID:N0k/aGG7o
なんかすげえな

それにしても上条補正が妬ましいんだぜ
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西) [sage]:2011/07/16(土) 03:42:27.24 ID:txqG2zyY0
は、早く頼むぜ!!!

全裸正座で待ってるよ!
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2011/07/16(土) 03:47:13.91 ID:7i/RLqF9o
もうそろそろ保健の先生が戻ってくるな
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 04:46:17.53 ID:gOA5DxpDO
勃起しながら吸う上条さんに申し訳なく思って吹寄さんは………


ウェェェイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/07/16(土) 08:48:22.83 ID:+95zxvlQ0
>エロはR−15まで自重しない
エイプリルフールはとっくに過ぎたぞ
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 08:48:27.52 ID:KePfBBiDO
落ち着くんだ上条当麻!ここは紳士に胸からではなく 唇に口づけるんだ!
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 09:56:18.53 ID:H61Uv57e0
おい

息子が元気だぞ
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2011/07/16(土) 10:15:24.00 ID:bUQjXJiAO
またお前かあああああ!
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/16(土) 10:27:03.23 ID:gUImkoSI0
スレタイで何が起こるのかと思ったらこんなことがねぇ

姫神さんの次は吹寄か。期待!!
32 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 10:38:19.66 ID:gKHRPC68o

「あっ!」
「わ、悪い」

吹寄が出したのは、怯えた声だった。
無理もないだろう。

「そうだよな。付き合おうって言っただけで不安がなくなるわけ、ないよな」
「ごめん。今の別になんでもない。その、触って。別に構わないわよ。彼氏彼女なんだし」

その言葉を受けて、もう一度肩に触れてみる。
怯えた声こそ上げなかったが、吹寄が警戒感を覚えているのは、丸わかりだった。
そりゃまあ、上半身裸でさっきまでただのクラスメイトだった男に触られるのに抵抗がなかったら、そのほうが嫌だ。

「吹寄、髪、撫でていいか」
「え?」
「やっぱ、物事には順番ってのが、有ると思う」

シーツを、肩からかけてやった。そして隣に、上条も腰掛けた。
近いほうの手で吹寄を抱き寄せて、髪に、優しく触れた。

「あ……」
「嫌か?」
「ううん。っていうか、別にさっきのも嫌って訳じゃ」
「無理すんなよ」
「無理してない!」
「そうか、悪い」
「……」

唇をつんと尖らせて、吹寄がそっぽを向いた。
そしてそのまま、上条のなすがままに、髪を撫でられる。
吹寄の視線が自分から外れたのをいいことに、上条は吹寄の胸元を見た。
体に巻きつけたシーツが、吹寄の体のラインを縁取っている。
鎖骨のあたりの複雑な陰影と、そしてシーツを体から引き離すように押し上げる、豊かな胸の膨らみ。
そして、二つの乳房の間にある谷間の部分がシーツをへこませていた。
その先は緩く体に触れていて体のラインは判らない。太もものラインが僅かに見えて、それにもドキドキさせられた。

「上条……」
「え?」

ハッとなると、ジト目で吹寄が見つめていた。

「付き合ったからって、露骨に見ないでよね」
「ごめん」
「別に綺麗なものでもないし、見られてあれこれ感想付けられるのは嫌なのよ」
「……」

人並みに、きっと吹寄も自分の体のことで悩みがあるのだろう。
そんな、劣等感めいたものを感じさせる仕草だった。
33 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 10:39:26.09 ID:gKHRPC68o

「吹寄。感想付けられるのが嫌って言った傍からだけど、感想言っていいか」
「え?」
「……綺麗だよ。お前。すんごく」
「え、ちょ、ちょっと止めてよ上条!
 付き合ったからって、そんな風にお世辞言われても嬉しくない!」
「お世辞じゃねえよ! 本心だっての」
「嘘!」
「何で嘘って決め付けるんだよ」
「だ、だって」

吹寄は、視線を落として自分のコンプレックスの塊に目をやった。
人並みよりずっと大きい、自分のバスト。
いつだってコレには悩まされてきたし、低俗な視線ばかり集めるし、
それに体のバランスが取れないくらい大きいから、自分でも嫌なのだ。
サイズのせいで、下着だって満足に選択肢がない。
それに、何の因果かまだ経験もしてないのに、母乳が出るなんて。

「仕方ないし受け入れてもいるけど。やっぱり、自分の体が変だって自覚はしているもの」

自信なさげに、吹寄が視線を落とした。
それを見て、上条も吹寄の懊悩を理解しようと、吹寄に心を寄せた。
男だからその悩みに共感は出来ないけれど、彼女なのだから慰めてやるべきだし、
慰めてやりたいと、素直に思った。同時に少し、苛立ちもあった。

「何度でも言うけど。お前の気にしてる胸だって、なんだって全部、綺麗だ」
「……嘘つき」
「だから何で嘘って」
「なんで貴様があたしの体の全部を知ってるのよ」
「そりゃ全部は知らないけどさ、いやでも、じゃあ何で今俺は、お前の体見てドキドキしてるんだよ」
「えっ? ちょ、ちょっとやめてよね。てか付き合って五分で体見て興奮するって言われて嬉しいわけないでしょうが」
「悪い。でも、正直な本音だし」
「余計に悪いわよ」

もう、とため息をついた吹寄が可愛くて、つい、上条は髪を撫でる手を頬に伸ばした。
その感触に驚いた吹寄が、顔を上げた。そして上条と、見詰め合う。

「あ……」
「好きだ、吹寄」
「え、あ……? そ、そういうことはもっと本気になってから言いなさいって、ほら」
「もう、充分本気だって。ほら」
「あっ!」

上条は、言葉では吹寄をリードできるよう取り繕っていたが、見えないところでは心臓がバクバク言っていた。
そりゃそうだ、女の子をこんな風に抱き寄せるなんて、したことがない。
上条は裸の吹寄の背中に触れた。そして、ぐっと自分のほうに引き寄せた。
戸惑う吹寄の体の、前に掛かったシーツがほどけて落ちるのと、上条の体にその胸が押し当てられるのがほぼ同時だった。
34 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 10:40:17.74 ID:gKHRPC68o

「か、かみ、じょう……」
「やべぇ……吹寄、お前可愛いな」
「! ば、ばか……恥ずかしいのよ」
「もっと言ったほうがいいか?」
「駄目。落ち着かなくなるから」

吹寄を抱きしめた胸元から、いい匂いがする。女の子の匂いだった。
そしてとてつもなくやわらかくて、たわわな重み。
女の子を抱いているのだという強い実感に、上条は頭がクラクラとなった。
そっと、背中を撫でてやる。
むき出しの肩甲骨と、背骨の感触。それで吹寄の体の形を実感しながら、何よりびっくりするのは、その柔らかさ。
男と女では皮下脂肪の量が違うと聞くが、まさにそれだろう。
なんてことはない背中の肌なのに、もちもち、ふわふわとした感触で、撫でるだけで楽しかった。

「ん、ふ、ちょっと上条。くすぐったい」
「悪い。夢中になってた」
「……なんていうか、貴様はお世辞とかじゃなくて、本当に私の体で遊んでいるのね」
「う、そんな言い方ないだろ。遊んでるって」
「だってそうじゃない」
「まあ。……なあ、吹寄」

そろそろ、頃合いだろうか。
そんなつもりで声をかけると、吹寄も悟ったのだろう。小さく頷いた。

「うん。この体勢続けると、貴様の制服がもっと汚れてしまうし」
「え?」
「ごめん、上条。あたしも咄嗟に気づかなかったんだけれど、多分、あたしので、制服濡れてる」

吹寄が申し訳なさそうにそう言った。
だが、上条としては大した問題とも思わなかった。牛乳をこぼすよりはるかにマシな出来事だ。

「気にするなって。それより……いいんだな?」
「……うん。こんなこと、上条にしか頼めないし。ごめんね」
「謝るより、好きだって言ってくれたほうが嬉しいぞ」
「もう、催促するようなものじゃないでしょう」

嘆息して、吹寄が抱かれた胸元から顔を見上げた。
途端に顔を真っ赤にして、顔を上条の胸にうずめる。
なんだかやけに吹寄がうぶで、意外な感じさえした。
もう一度、チラリとだけ上条の顔を見て、吹寄が呟いた

「上条。気にかけてくれて、ありがと」
「おう」
「……あたしも、その、好きだよ」

それだけ言うともう吹寄は、目を合わせてくれなかった。
そっと、上条が体を離すのに、抗わなかった。

「あっ……」

ギリギリ掛かっていたシーツが、予兆も無くはらりと落ちた。
それで、今まで隠していた吹寄の胸元が、上条の目の前にさらされた。
35 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 10:44:19.57 ID:gKHRPC68o
日中にエロシーンは体に悪いので、夜までおあずけ。

>>21 >>27 未定だがR-18を希望するのかい?
>>25 そげぶ
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 10:49:44.08 ID:DDNYS1m20
今すぐみたいです(キリッ
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/07/16(土) 10:49:47.04 ID:dgoNcDTD0
上条さんはなんでこんなに巨乳に恵まれてんだろうな
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/07/16(土) 11:19:55.85 ID:8sY3XFk60
R-18でお願いします
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/16(土) 11:29:00.09 ID:H+1KaRtLo
乙ですた!

発見できてよかったww
丹念な心理描写はお流石ww
吹ちゃん可愛いなあ。
まだ、心がお互い上滑りしてるのがすごくいいですね!

R-18ですが。
高校生だし付き合って間もないし、倫理観の強い吹寄ちゃんだからなあ。
そりゃ、リビドーの赴くままに突き進むかもだけんども。
肉欲に負ける吹ちゃんもありっちゃあありですが。。。

お話に無理がなければ。
という感じですかねえ。

夜を楽しみにしてますよー
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/16(土) 11:50:32.71 ID:UxXhWLiAO
R-18で御願い致しますm(_ _)m

期待して舞ってる
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2011/07/16(土) 12:00:02.40 ID:KlBqMA0v0
オナ禁しようと決めた初日にどうしてこんなスレに出会うんだろうね?
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 12:01:47.18 ID:stcSQLUDO
うひょおおおおおおおおおおおおおっぱい!!
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 12:41:48.60 ID:1PAe155IO
夏とはいえずっと裸は体に悪いので早めにお願いします
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/16(土) 13:16:04.32 ID:VaB1LAQT0
ワッフル!ワッフル!
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/07/16(土) 13:19:36.00 ID:Nox6vkero
何という生殺し…
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/16(土) 13:56:48.41 ID:EyJZF3Xe0
是非ともぱいずりをお願いします
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(佐賀県) [sage]:2011/07/16(土) 14:25:47.54 ID:pA3yHzNdo
吹寄→おっぱい張って母乳出る→上条に飲んでもらう
上条→ずっと勃ちっぱなしで落ち着かない→吹寄に

後は分かるな
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/16(土) 15:05:08.09 ID:c90TQf8P0
お、俺のフルンディングが……
あれ、このコテって確かトンデモ発射場ガールの……
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/07/16(土) 15:45:10.24 ID:+95zxvlQ0
この流れでR−18じゃないって言うんなら・・・
まずは、その幻想をぶち殺す!
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/07/16(土) 15:47:49.25 ID:BqXyODdD0
トンデモで言ってた吹寄ssですね。待ってました。
だがここまでエロティックなものだったとは……
いや嬉しいんですけどね
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/16(土) 15:54:34.51 ID:xFL2rLcBo
変態で何が悪い!
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/07/16(土) 16:42:38.30 ID:eDtWP3x+0
>>1 上条「もてた」 の人か!! 楽しみにしてるぜ!!!
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/07/16(土) 16:48:14.30 ID:eDtWP3x+0
>>1 上条「もてた」 の人か!! 楽しみにしてるぜ!!!

>>35 俺達は姫神のときもR-18も見たいって言ってたろ!フンスッ
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/16(土) 16:49:59.71 ID:m3P1xTaV0
DTのくせして妙に手慣れた上条さんとかだったら萎えるなぁ
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 16:59:11.83 ID:pA3yHzNdo
童貞って明記されてたっけ?
記憶飛んでるし、もしかしたらもしかせんでもする
例えば雲川先輩とか
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 18:08:23.62 ID:f2hiYQaJP
R-18以外の選択肢が無い
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/07/16(土) 19:31:32.92 ID:NiGbmMapo
ssおれも書いてみようと思った時に限って面白そうなスレを発見するから自信なくして困るwwwwww

期待します!!
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [saga sage]:2011/07/16(土) 19:55:29.66 ID:ZTc52Rp40
>>57
思い立ったが吉日。
さあ書きましょう。

>>1さん面白いっす。乙乙
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/07/16(土) 20:34:23.90 ID:2RRlWqwr0
おい、オナ禁中になんて物見せてくれるんだ?
まだ二日目だぞ?
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州・沖縄) [sage]:2011/07/16(土) 22:27:59.61 ID:W81hxTQAO
まだかな そろそろ風邪ひきそうなんだが
61 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 23:11:13.59 ID:gKHRPC68o

「すげえ……」
「そんな反応……やめてよね」

きゅっと吹寄が目を瞑って、耐えるように唇を横に引いた。
直に胸元を見ると、圧巻の一言だった。
手のひらに収まり切らないくらいたわわに実った二房。
僅かに血管が透けているが、不健康な印象はない。
胸の先には、ぷっくりとした少し大きめの輪っかと、つんと立った先端のぽっちが存在感を主張していた。

「ちょっと、出てるな」
「だ、だからやめてよ……そういうの、言わなくていいわよ」
「お、おう。悪い」
「その、前と違うのは……出ちゃうせいだから。色とか形とか、変だけど」
「そ、そうなのか? 悪い、変かどうかはわかんねえ」
「う。もういい上条。何も言わないで」

ものすごく、吹寄はショックだったのだ。
さっき鏡で確認して、心なしか乳首がいつもより黒ずんだ感じだし、
乳輪から先が肥大しているのに気づいたときは。
もちろん、男の上条からみたらはっきり判るほどのことではなかった。
人並みにアダルトコンテンツで女性の胸の審美眼を養ってきた上条にとって、
特に不満を感じるような色や形ではなかった。
なんというか、こう、下乳のラインが上条の好みだった。
乳首が少し上付きなせいか、ちゃんと乳首より下の部分に、丸いラインが出ている。
上条としてはそのバストにほとんど満点を付けたい気分だったのだが、
生憎吹寄は、もう何も聞きたくない、という感じだった。褒めるのも逆効果になりそうだった。

「そ、それじゃ、いくぞ?」

他にすることもないし、いい加減誘惑に抗えなくなってきたので、上条は吹寄にお伺いを立てた。
目を瞑ったままの吹寄が、コクンと頷く。
……ほんの15分前には想像だにしなかったことに、事態はなっていた。
こんなに女の子のおっぱいを近距離で凝視したのは初めてで、そのリアリティにドキドキしているのに、
自分がモニタ越しではなく、直接それを見ているのだという実感がなんだか湧かなかった。
あと、乳首の先までほんの数センチのところで、その先っぽを上条は改めて眺める。
薄く、白い斑点があるのがわかる。それは乳腺から出た、母乳だった。
乳首の先端の、中央に一点あるわけではなかった。
それぞれ五点ずつぐらいだろうか、その突起の何箇所かから、母乳は出るらしかった。
ふるり、と乳首が震える。

「か、上条。早くしなさいよ……くすぐったいよ」
「い、いいんだな?」
「今更聞かないでよ、馬鹿」

上条は、吹寄の脇の下に腕を差し伸べ、背中に添えた。
今の体勢から吸いやすいのは、どちらかというと右の乳房。
吹寄をベッドに押し倒さないように支えながら、そっと、上条は吹寄の乳首に舌を触れさせた。
62 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 23:12:18.82 ID:gKHRPC68o
んもー。全裸待機の人のために書きたてのをとりあえず投下しとくよ。
続きはまたちょっと待っててな。
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/07/16(土) 23:22:09.82 ID:2RRlWqwr0
焦らすねー
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/16(土) 23:32:39.87 ID:OD6Ol/Xj0
>下乳のラインが上条の好みだった

なんでそんな冷静なんだよwwww
65 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 23:37:11.22 ID:gKHRPC68o

「んっ……!」

ぬるり、とした感触に吹寄は思わず声を上げた。
そして自分の体が引き起こしたりアクションが恥ずかしくて、息が止まりそうになった。
だって、今のはまるで。感じてしまったみたいだ。
息の震えを気取られたりこれ以上の声を聞かれたくなくて、吹寄は手を自分の口元に当てて耐えた。
上条はそんな吹寄の反応はお構い無しに、人生で初の、女の子のおっぱいの感触に夢中になっていた。
吸い付いた唇全体をやわやわと押し返す、豊かな胸の感触。口の中で、舌に転がされて踊る乳首。
舌と唇の触覚で感じる全てが、何もかも印象深い。手でも、上条は触れたくなった。
左の乳房に、ほとんど無意識に手を伸ばした。

「あっ、か、上条? ちょ、ちょっと……」

吹寄はその行為に戸惑った。
だって、いまこの行為に及んでいるのは、母乳を上条に飲んでもらうためだ。
手で触られるのは、ある意味約束と違う。何より恥ずかしい。

「手で触るなんて、聞いてないわよ」
「……え?」
「え、じゃない! もう、なんでそんな気の抜けた顔なのよ。
 吸ってはいいって言ったけど、勝手に触らないで」
「あ! わ、悪い」

怒られて、上条はなんだか悲しくなった。
いや、そりゃ勿論怒られても仕方ないと思うし、吹寄の言いたいことは分からないでもないのだが、
女の子の胸を吸っていると、充足感というか、なんだか変に落ち着いた気持ちになるのだった。

「そ、それで。味は?」
「味……?」
「ちょっと上条、ぼけっとしないでよ! 味は……母乳の味はどうかって、聞いているの」

だって、大事なことだから聞かないとしょうがない。
だが自分から上条にそれを尋ねるのは、酷く恥ずかしかった。顔が火照って仕方ない。
一方上条は、すっかり触感だけで夢中になっていたが、肝心なのは母乳の味見だったのを思い出した。
しかし、そう言われて上条は戸惑った。
だって、自分はもう乳首に吸い付いて舐め転がしたのに、母乳の味なんてほとんどしていない。
吹寄の肌の味というか、薄い塩味の印象しか無かった。

「な、なあ」
「何?」
「どうやって吸えば、母乳って出てくるんだ?」
「え?」
「今みたいに、舌で舐めても唇で吸っても、あんまり出ないんだけど」
「そ、そう……ごめん。あたしもわからないの」
「そっか。じゃあ、試行錯誤してみる。痛かったら、言ってくれ」
「うん……なるべく痛いのはやめてね」
「気をつける。歯を立てたら、まずいよな?」
「ちょ、ちょっとそれは……。怖いわよ」

確かに、デリケートなところを噛まれるというのは怖いだろう。
でもなんとなく、本能がそう言う風にすべきだといっているような気がするのだ。
上条は、自分の唇で乳首を包むようにし、その上から、歯を立てた。
これなら痛いのは上条の唇だから、吹寄に負担は掛からない。
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/16(土) 23:45:39.45 ID:7zeJV4lN0
て事は赤ちゃんは壮絶なテクの持ち主って事なんですね
67 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/16(土) 23:53:10.09 ID:gKHRPC68o

「んっ……あ」

吹寄は、さっきより強い刺激に、思わずまた声を漏らした。
その反応に、どうしても困惑してしまう。
だって自分の意志と無関係に声が出るなんて、そんな経験、したことない。

「声、可愛いな」
「!! ば、馬鹿! 聞かないでよ」
「聞こえるんだから仕方ないだろ。あと、可愛いのも仕方ない」
「上条……もう、恥ずかしいよ」

噛む強さや角度を変えながら、上条は吹寄の乳首をあれこれとしごいて見る。
だが、なんとなく母乳が舌に乗ったかな、という感じはあっても、
味わえるだけの量が出ることは無かった。
なんで出ないんだ? 咥え方が悪いのか。出にくいんなら、吹寄が困る理由は無いんだし。
そう自問しながら、舌で突付いてみたりとアレンジを加えていく。
ぴくん、と時折震える吹寄のリアクションが可愛い。正直、母乳が出なくても充分上条は楽しかった。
そしてしばらくして、ふと気づいた。もっと、胸を深く吸うようにしたほうが、いい気がする。
乳首はいわば蛇口だろう。母乳を蓄えているのはたわわな果実の方だ。
そちらのほうから吸い上げるようにしたほうがいい気がする。
上条は、口を大きく開いた。そして、乳輪全体を口の中に収めるくらいたっぷり吸い付いて、
乳房のほうから母乳を押し出すように、甘噛みした。

「ん!」
「か、上条? その……出たの?」
「んー」

吸い付いたまま、上条が鼻声で返事をした。その振動が自分の体にも伝わって、吹寄はむずがゆかった。
口の中の、いくつかの方向に母乳が広がっているのを上条は実感していた。
あったかい。それが一番の感想だった。
口の中に、結構な勢いで広がっていく。舌の上で転がすと、さらさらとした触感の液体だが、たしかに牛乳に近い印象だった。
充分にたまったところで、コクリと飲み干す。
立ち上がった香気と味わいを確かめて、上条はその味を評価した。

「ど、どう? 変じゃない……?」
「んまい」

不安になって、吹寄は上条につい問いかけた。普通に美味しくないことは充分にあるだろうし、
もし病気か何かなら、変な味がするかもしれなかったから。
だが、上条の返事は、それだけだった。乳首から、口を離すこともしなかった。
もっと知りたくて、吹寄は上条のほうを見る。至近距離で、目が合った。自分の乳房に吸い付く上条と。

「……っ!! 馬鹿! こっち見るな!」
「ふ、ぇ? んんん、んぶ、ふ、ふきよせ、息が」

吹寄は、上条の表情が見たくなくて、その頭を抱いて思いっきり自分の胸元に抱き寄せた。
――――乳房を抱いて溺死しろ、そう言わんばかりの振る舞いだった。
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/17(日) 00:15:10.45 ID:/KK4Zv4Io
前の姫神さんのっていうのはどれかしら?
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 00:19:06.40 ID:fO5Tg/kDO
この>>1は間違いなく日常的に吸ってる
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 00:19:51.45 ID:De9dC3YI0
あのカッコいいセリフがとんでもないことになってるwwww
奈須きのこもこんなことに使われるなんて思ってなかっただろうなww
71 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/17(日) 00:55:09.46 ID:F2SCVadmo

慌てて上条は、吹寄の背中をさする。もちろんギブアップの意味でもあるし、落ち着かせる意味もあった。
しばらくすると吹寄は暴れるのを止め、大人しくなった。
時折ちゅくりと上条の口元で鳴る水音だけが、二人の間に響き渡る。

「その……味、変じゃないよね」
「ん」

上条は、一旦乳首から口を離して、口の中に広がった母乳を嚥下した。
その味わいを振り返って、ほう、とため息をついた。

「吹寄、率直に言うと」
「う、うん」
「マジで美味い」
「えっ……?」

唇に残ったそれを舌で舐めとる上条の満足そうな顔を見て、吹寄はかあっと顔が赤くなったのを自覚した。
だって、まだ高校生の自分の母乳を、数分前に彼氏になった男に吸わせて、しかも満足そうに美味いといわれたら。
こんな時、どういう顔をしたらいいのか判らない。

「牛乳と比較すると、怒るかもしれないけどさ。一応思ったとおりのことを伝えておくと、
 やっぱりあれが一番違い味だと思う。ただ、牛乳よりは薄いな。んでもって、結構甘みがあるんだよ
 正直、人肌にあっためた飲み物として考えたら、牛乳より美味いくらいの味だと思う」
「あ……う」
「まあ人の好みってのはいろいろあるだろうから一般論はわかんねーけどさ、俺、結構薄味好きだし。
 吹寄の、美味いと思う。少なくともこれから病気っぽい感じするかって聞かれたら、はっきりないって言うレベルだ」
「……」

吹寄は、どうして言いか判らずに、顔を下に向けるしかなかった。
だって、なんで。
ほっとしたというのは勿論ある。普通の味なら、それに越したことは無いわけだし。
だけど、なんで。
自分は、美味しかったといわれて、嬉しく思っていたりするのだろうか。

「吹寄……?」
「えっ?」
「いや、一応大丈夫そうだって、伝えたつもりなんだけど」
「そ、そうね。ありがと、ちょっと安心した」
「おう。それで、その。これどんくらい吸えばいい?」
「え?」

なんというか名残惜しそうな目で、上条が右の乳房を見ていた。

「吸ってたほうは結構勢い落ちてきた。多分、吸えばまだ出るけど、普通にしてれば勝手に出ることはない気がする。
 だから、もし吹寄がこれ以上嫌なら、もうこっちは吸わいで大丈夫だと思う」
「そ、そう」
「とりあえず、もうかたっぽ、吸うな?」
「う、うん」
72 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/17(日) 00:56:01.00 ID:F2SCVadmo

美味しいと言われたらだろうか。なぜか、上条が可愛く見えた。
もう一度、上条が背中に手を回してきて、今度は左の乳首に吸い付いた。
二度目は手馴れたもので、あっという間に上手に吸い付いて、吹寄の母乳を吸いだした。
その頭を抱き寄せて、撫でてやる。

「ん……」

上条が顔をほころばせたのがわかった。その無防備なリアクションに、なんだか吹寄も張っていた肩肘を緩めた。
ちゅ、ちゅ、と母乳を吸う音と、こくりと飲み込む音がする。
上条が背中を撫で始めた。吹寄は、自分と上条の間にあった警戒感が急激に薄れて、自然に触れ合えるようになったのに気づいた。
そして、上条が吸うのを止めるまでの数分間、吹寄はそっと上条の髪を撫で続けた。

「ぷは。こっちも、だいぶ減ってきた」
「そう。……どれくらい、飲んだの?」
「え? 両方あわせて、多分コップに軽く二杯はあったと思う」
「そんなに? 飽きないんだ」
「あ、ああ。何でかわかんないけど、全然平気だった。
 まあ、小さい子はこれ食事にするわけだし、むしろ普通なんじゃないか?」
「そんなことはないと思うけど……」

ほう、と上条がため息をついた。
それでようやく、上条が同級生だったことを、吹寄は思い出した。
同年代の男の子に胸をさらして、まったく羞恥を感じていなかった自分を叱咤する。

「と、とにかくもう終わったのよね?」
「え、っと。多分もう下着つけても大丈夫だとは思うけど、まだ出るのは出る。
 もうちょっと、吸ったほうがいいか?」
「い、いいわよ! これで病院までもつならそれで。上条、そ、そのありがとう。悪いけどあっち向いてて!」
「え? あ、ああ」

上条が露骨に残念そうな顔をしたのが、恥ずかしかった。
まだ胸を吸っていたときの心地のままなのだろうか。
一足先に我に帰った吹寄は、ぼんやりしている上条の様子はついさっきまでの自分の様子そのものなのだと自覚して、
ひたすら恥ずかしくなった。
上条が視線を外したのを確認して、吹寄はブラを拾い上げる。

「吹寄」
「な、何?」
「そこ、一応洗ったほうがいいだろ。俺の唾がついたまんまだ」
「あ、そうね……」
「ちょっと座ってろ」
「えっ?」

上条が、手馴れた手つきでティッシュを探し当て、水を含ませた。
そして新しいティッシュと消毒液も一緒に持って、ベッドサイドに戻ってくる。

「ありがと」
「ほら、手、どけろよ」
「いいわよ、自分でやるから」
「いや、汚したの俺だし、やるって」
「あっ……」

上条が、優しく吹寄の手を払って、水で濡らしたティッシュをそっと乳首にあてがった。
73 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/17(日) 00:57:43.89 ID:F2SCVadmo

「んっ! あ、か、上条これは」
「あ、人にやられるとくすぐったいか?」
「そ、そう! だから自分でやるわよ」
「分かった。じゃあ、これ」

吹寄は無言でティッシュを自分の乳房にあてがって、無造作に拭いた。
だって優しい拭き方なんてすると、また声が出そうだったから。
そして続けて消毒液をティッシュにつけようとする上条を、吹寄は遮った。

「そんなのいいわよ」
「え? いやでも」
「別にいいでしょ……彼氏に吸われて消毒液って、どんな潔癖症の女なのよ」
「お、おう。そう思ってもらえるのは嬉しいけど」

なにせ付き合って10分のカップルだ。それくらいはされても、上条は文句を言う気はなかった。
だが吹寄は、それを必要だとは思わなかった。
本心として、もう、上条の唾液で体が濡れてしまったことを気持ち悪く思う気持ちがなくなっていたから。
色々順序がおかしいので、吹寄もなんだか自分の心情が良く分からなかった。

「吹寄、ブラ、つけるのか?」
「あ、ニップレスだけ、置いてある下着から借りようかなって」
「ニップレス?」
「貴様はそんなこと知らなくてもいいわよ。ほら、下着入れの引き出しあけるから、目を逸らしなさい」
「お、おう」

そこにあるのは吹寄以外の女の子もつける可能性のある下着だ。吹寄の以上に、見るべきではないだろう。
くるりと背を向ける。
吹寄はそれを見届けて、引き出しを開けた。サイズの近い適当な下着を摘み上げて、ニップレスだけを取り出した。
そして自分のブラの濡れたヤツを外し、付け替える。これでずいぶんとましだろう。
自分で胸を触っても、母乳が漏れることはもうなかった。
さっと、慣れた手つきでブラを肩に通す。ぱちんとホックを留めた。

「ん、いいわよ上条」
「おう。……それがニップレスって言うのか?」
「ちょ、ちょっと。見ないでよ」
「上条さんはそれよりもっとすごいものをさっき見たんですが」
「それとこれとは別!」
「ごめん」

吹寄は、床に置いた鞄からハンカチを取り出し、ニップレスを包んだ。
そして鞄の置くに隠し、ひとため息ついた。

「吹寄」
「え?」
「ブラひも、ねじれてるぞ」
「あ、ちょ、ちょっと」

上条が、そんなことを言って吹寄の背後に回った。
そして背中に触れて、それを直してくれた。

「ありがと……って言うべきなのかしら」
「吹寄」
「あっ! か、上条! ちょっと」
74 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/17(日) 00:59:04.61 ID:F2SCVadmo

そのまま、背後から抱きしめられた。

「好きだ、吹寄」
「そ、そんなこと急に言わないでよ」
「急じゃないだろ」
「急でしょうが。こんな、背中からいきなりなんて」
「じゃあ前からならいいんだな?」
「えっ?」

肩を抱いた上条が、吹寄の前に回った。
ぎゅっと、胸の中に抱きしめられる。
母乳を吸わせたときとは逆の構図だった。

「吹寄」
「ん……」
「好きだ」
「うん……。あたしも、好きだよ」
「マジで?」
「なんで嘘つくのよ」
「嬉しい。スゲー嬉しい」
「……上条の馬鹿」
「なんで馬鹿なんだ?」
「いろいろ、順番が変でしょうが」

吹寄が、上条を見上げた。それでようやく上条も悟った。
あんなことをしておきながら、キスがまだだったことに。

「もしかして、それずっと引っかかってたか?」
「ん……まあ、ね。でもあたしが頼んだことだったし」
「ごめんな」
「いいわよ」
「ごめん」
「そんな謝らないでいいって――あっ!」

上条は、吹寄の頬に手を添えて、そっとその唇を持ち上げた。
母乳から始まるラブストーリーというのを上条はついぞ聞いたことが無いが、
なんというか、それはそれで劇的な効果をもたらすものだというのを実感していた。
吹寄が可愛くて、いとおしくて、自分のものにしたくて、そういう気持ちがガンガン湧いてくるのだった。
付き合った時間の短さを余裕で補えるくらい、吹寄に惚れていた。

「ちょっと遅れちまったけど、ファーストキス、しようぜ」
「――――うん」

吹寄が、上条の制服の背中のたるみをきゅっと握り目を瞑った。
鼻と鼻がぶつからないように僅かに顔を傾けて、上条も目を瞑った。

「ん――」

鼻に掛かった甘い声で、吹寄が気持ちを表してくれた。
ちゅ、と唇と唇を触れ合わせる。それだけで幸せが何倍にも膨れ上がった。

普通の順番とはちょっと変わったことになりながら、
上条と吹寄は二人っきりの保健室で、恋人同士のキスを交わした。
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/17(日) 01:02:56.24 ID:JX9IyhPAO
ィィィィィヤッフゥゥゥゥゥゥゥッ!!!
76 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/17(日) 01:04:17.53 ID:F2SCVadmo
今日のぶん終わりっと。まだ続くんじゃよ。
それにしても読者には母乳で興奮する変態紳士が多くて困る。
しゃっきり頭切り替えて佐天さんとテレスティーナのガチおっぱいバトル書かないと。

>>69
それは俺に対する嫌味なのか? そうなのか? くそっくそっ。
こういうSSを書くのに必要なのは目の前のおっぱいじゃなくて童貞力なんだよ!!!1!!

>>57
別に俺このSS初めてじゃないしね。初めに書いたのはもっと酷かった。
とりあえず書くといい。書いてればそのうち力もついてくる。
「処女作で大絶賛!」を期待すると反動で心が折れるから注意な。

77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2011/07/17(日) 01:04:20.54 ID:sVzQ5lwBo
林先生みたいに母乳プリン作り出さないかな
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/17(日) 01:04:52.18 ID:dkDixXUAO
>>68
http://www35.atwiki.jp/seisoku-index/m/search?keyword=%82%e0%82%c4%82%bd&andor=and&submit=%8c%9f%8d%f5
ウィキにまとめられてた。
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/07/17(日) 01:29:45.16 ID:y8PjYkmr0
( ゚∀゚)o彡°おっぱい!おっぱい!
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/07/17(日) 01:46:41.48 ID:o/s0uDBt0
ふぅ…

>>1
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/17(日) 02:27:03.51 ID:Ixxzs49M0
何時の間にかスレたてしやがって少し乗り遅れちまったじゃないか。
これから寝るつもりだったのに興奮して眠れなくなっちまったよ責任とれよndt。
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 03:02:31.37 ID:k7cRfZRDO
アーチャーが乳房を抱いて溺死しろなんて言ったらひくわ
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/17(日) 07:41:52.34 ID:SMVS57kQ0
乙。いや、ありがとう。
何故か優しい気持ちになった。
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/17(日) 08:15:55.99 ID:zshdjNsAO
中の人繋がりか?(某ハラショーより)と思ったらそうでもなかったでござる。
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/17(日) 09:18:42.32 ID:sy3RM0lCo
これは…いきなりハードル高いところ飛び越えておきながら、
肝心なところにはなかなかいかない凄まじい焦らし展開になりそうだww
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/17(日) 09:51:39.33 ID:SMVS57kQ0
乙。
この焦らし方……いい!!
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/17(日) 10:07:48.90 ID:lQp/dPkAO
母乳ってうまいの?

なんか成長してから飲むと不味いって聞いた気がするんだけど
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/07/17(日) 10:34:09.99 ID:yqIIxazAO
>>87美味いよ
味的なアレじゃなくて、精神的なアレで美味く感じる
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 10:37:21.45 ID:18nJkhEZ0
>>87
愛だよ、愛
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2011/07/17(日) 12:15:16.50 ID:9/oJQpmx0
ふぅ...
オナ禁って波に乗ると1週間は軽くいけるんだけど、禁欲し始めた一日目と二日目あたりが一番きついな
つまり俺いま賢者の境地
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/07/17(日) 13:54:12.19 ID:FgdTo7tBo
>>90
おい賢者の素垂れ流してんぞ
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/17(日) 15:24:02.57 ID:jNKLfOaAO
おっきした


佐天さんとテレスのガチおっぱいバトルだと……!?
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/17(日) 22:43:43.59 ID:Ur3Y68/00
おお、トンデモの人だ。
期待
がんばれー
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 00:44:37.24 ID:/KX4eC6g0
上条さんはフラグを建てまくってるから誰とでも付き合えるけど
すぐに別れそうなんだよななんとなく

でも吹寄とは、恋愛イベントはないけど最終的に
いつの間にか結婚してる気がする


……スマン、何か語りたくなってついorz
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/07/18(月) 01:01:47.29 ID:twKkJFr80
上条さんと吹寄の夫婦は他にはない安定感がある気がする
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/18(月) 01:05:45.00 ID:MdiQxK700
> 乳房を抱いて溺死しろ
> こんな時、どういう顔をしたらいいのか判らない
> 母乳から始まるラブストーリー

いろいろクスリとさせられるフレーズがたまらんww
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 01:30:05.90 ID:iN4L2B7b0
乙ー
優しい気持ちになれつつエロいとは…ただ者ではない…
次回も期待。
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/18(月) 02:10:08.43 ID:mZ6ZfxEko
一日チソチソだしっぱなしだよぉ
はやくときはなちたいよぉ
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/07/19(火) 02:17:56.61 ID:lNfwhx+n0
読んでたら透明な液体出てきた
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2011/07/19(火) 08:04:09.65 ID:Nx7dtXIT0
アイヤー
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) :2011/07/19(火) 10:46:51.69 ID:mpIPtBeAO
理想郷に投稿してるのって本人?
102 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/19(火) 11:03:05.97 ID:svfcHlsjo
本人が投稿してますよ。そういやこっちで言ってないのはアンフェアでしたね。
このSSは加筆修正を行ったうえでArcadiaに再掲載しています。
かけもち連載中の『ボーイ・ミーツ・トンデモ発射場ガール』と同じスタイルです。
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/19(火) 11:58:24.43 ID:QUw2HTcv0
向こうとこっちの両方で感想を書いてるのってダメっすかね?
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/19(火) 14:17:08.29 ID:lgoxJ17AO
いいんじゃないか?
ココと向こうは違うし
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/07/19(火) 17:20:24.62 ID:6zCKgsQ80
トンデモの方だけど両方で感想書いたことあるぜ
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/19(火) 19:29:38.82 ID:R3ZOcWyso
何の問題があるのでしょうか
107 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/20(水) 00:31:29.70 ID:sVoXyt0Go

ちょっと大き目の総合病院の婦人科。
その待合室で、上条と吹寄は軽く手を繋いでソファに座る。
周りのほとんどは、当然のことながら20代や30代と思わしき女性で埋め尽くされている。
付き添いの男性の姿もちらほら見かけるが、上条と違いきちんと収入を得て、家庭を築く能力のある人に見えた。
吹寄が、付き添ってくれと上条にお願いするくらい不安を抱えているのに、
こんな素っ気無い触れ合い方しか出来ない理由は、簡単だった。
だって心底不安そうに上条の腕なんて抱えていたら、誰がどう見ても若気の至りで大変なことになっちゃったカップルだからだ。
そうではないのだ。確かに自分は母乳が出てしまうというおかしな状態にあるが、別に妊娠はしていない。
そもそも数日前にアレは終わったばかりだ。
まさかそこから古代中東のとあるご婦人のように、男性と逢坂の関を越えずに懐胎するわけはないだろう。
さすがに自分は聖母なんていうしち面倒くさい運命は背負っていないと吹寄は信じている。

「け、結構待たされるな」
「そうね……。よく混んでいるもの」

なんとかクラブと名前のついた育児や出産にかかわる雑誌をめくる女性が多い中、
ひたすら上条は居心地の悪さを感じていた。
女性から向けられる視線は、たぶん上条と吹寄どちらにも同等の非難が込められているように思う。
責任も取れないのに早まった男と、それに流された尻の軽い女、そういう非難だろう。
一方、数少ない男性からは、はっきりと上条は怒りのようなものをぶつけられているように思った。
責任も取れないくせにやってはいけないことをした男、そういう非難らしい。
……まあ、もし上条が吹寄を妊娠させたのなら、周囲の視線の非難はごもっともだと思う。
問題は上条はこれっぽっちもそんなことはしていないことなのだが。
ついでに言うと、たしか自分の両親は上条の歳にプラス5くらいの年齢で上条を授かっているので、
ちょっとくらい若くても、本人達が望んでいるならそれで良いのではないかと上条は思っていた。

「吹寄制理さん」
「っ! は、はい!」
「先生がこちらでお待ちです」

ナースが吹寄の名を呼ぶと、緊張を隠せない様子で吹寄が立ち上がった。
鞄を上条に預け、そっと目線を重ねあわす。

「ここで待ってるから」
「……うん。ありがと、上条」

緊張を緩ませてやれたのだろうか、すこしだけ吹寄の目じりが柔らかい曲線を描くようになった気がした。
吹寄は踵を返し、診察室のほうへと消えて行った。パタリと、扉が閉められる。
――さて、ここからだむしろ我慢のときだった。
何せ、上条は制服を着ている。場違いなことこの上ない。
せめて私服を着てくれば、童顔であることくらいは目を瞑ってもうちょっと大人に見てもらえたかもしれないのに。
暇を潰せるような何かでもあればよかったのだが、なんとかクラブとかいう育児雑誌も、なんとかページとかいう料理雑誌も、なんとかセブンとかいう女性誌も、正直どれにも上条は手を伸ばせない。
もうちょっと男性に優しい空間にする配慮はないのだろうか。
男性誌なり漫画の一冊でもあれば、もっと周囲の視線を無視する方法もあったのに。
上条は、チクチクとした非難の視線を実情の10倍くらいに増幅させて感じながら、部屋の隅で縮こまる。
あと、何分で吹寄は出てくるだろうか。
すぐ終わる手術だから、みたいな事を言われて30分とか1時間とか掛かったら、自分は息苦しさで窒息しかねなかった。
すがる思いで、吹寄が入って行った扉を眺める。勿論すぐに吹寄が出てくるわけなんて無いのに。
だが、思いが届いたみたいに、不意に上条の視線の先でその扉がガチャリと音を立てた。
出てきた女の人が、中へと頭を下げて挨拶している。
108 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/20(水) 00:35:08.54 ID:sVoXyt0Go

「先生、どうもありがとうございました。失礼します」

――ざわ、ざわ。
上条は、自分達よりその女性のほうがはるかに周囲の視線を集めていることに気付いた。
そりゃあ、無理も無いだろう。吹寄が婦人科にいるより、不自然だ。
身体的特徴はさておいて、どうしてあの人はあの可愛らしい色使いのワンピースを着ているのだろうか。
……あの歳で。
ついでに言うと恐らく事実を知らない周囲の人々は、十代前半、それも小学生くらいの女の子が、
一人で婦人科に診察に来ているものと勘違いしていることだろう。
上条が周囲と違う理由は簡単だ。
何せ、その身長135センチの極めて童顔の女性は、上条のクラスの担任、月詠小萌なのだから。

「――!! やっべ!」

不味い、コレは不味い。
こんなところで担任に見つかるとか、どんな罰ゲームだよって言いたくなるくらい不味い。
やましい事があるかどうかではないのだ。
普通の男子高校生として、婦人科の待合室にいるところを見られるなんて、恥辱以外の何者でもなかった。
身を隠すところはないかと振り返る。
だが、当たり前だが病院の待合室にそうそう気の利いた死角があるはずも無い。
そして小萌は良い先生だった。視界の中に知っている学生がいれば、ちゃんと気付いて見守って挙げられるような。
……そういう教師の美徳が、今はとにかく邪魔に感じる上条だった。
慌てて鞄からテキトーに本を取り出して広げて、思いっきり下を向く。
腰をずり下げて座高を低くし、ちょっとでも視界に入りにくいようにと涙ぐましい努力をする。
あとは、見つからないようにと願うことしか出来なかった。

「それでは、診察料がこちらになります」
「はい、ありがとうございますです」

上条からは離れた受付で、小萌先生が支払いを済ませる声がする。
出口は受付の真横だ。このまま、何事もなく過ぎてくれそうだ。
ほっと、肩の力を緩めるように、息をする。
まさか、それが仇となったわけではあるまいが。

「で、上条ちゃん? どうしてここにいるですか?」

ビクゥ! と上条は飛び上がりそうになった。
慌てて確認すると、小萌先生は上条の目の前にいた。
にっこりと微笑むその後ろに、何割かの怒りと、そして心配を覗かせていた。
109 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/20(水) 00:38:56.76 ID:sVoXyt0Go
>>103
貰えれば貰えるだけ嬉しいし頑張る気になるのが感想なので、
両方で書いていただけるんならそりゃもう大歓迎です。
もちろんどちらかだけでも充分に嬉しいです。

>>105
ありがとう。ありがとう(´;ω;`)

>>83
なんか優しい気持ちになったってレスは妙に嬉しいな。
そういう方向を目指したい。性に旺盛な若者の勢いよりは。
まあエッチなことはするんですけどね。
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2011/07/20(水) 00:46:11.60 ID:X01XzN9To
きっと小萌の気持ちの5割は優しさだと思う
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/20(水) 01:02:21.95 ID:bM6AXkqAO
>>110
バファリンか
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/20(水) 01:27:04.85 ID:UL8/x6bro
上条さん何も悪くないのになw
まあそれが上条さんが上条さんたる所以だけどな
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/20(水) 02:38:05.15 ID:yIHMG5hI0
>>102の意味が全然わからん

どういうこと?
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/20(水) 03:36:51.51 ID:N069v6K40
>>113
バカにはわかんないままでいいよ
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/20(水) 03:39:03.10 ID:AWDYXk7DO
>>113
>>1がArcadiaっていう投稿サイトで、このSSと『ボーイ〜ガール』っていう2つのSSを執筆中ってこと。
『ボーイ〜ガール』の方もこのSS速報で執筆していて、そっちのスレでは「投稿サイトでも同じものを書いてます」って報告済みだったけど、このスレではまだ言ってなかったなっていうこと。
当たってるよな?
116 :103 [sage]:2011/07/20(水) 09:07:45.03 ID:Q2XGp/Jj0
>>109
ありがとうございます。今後から気兼ねなく両方に書けます。

このタイミングの悪さはやはり上条さん。
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/07/20(水) 18:30:13.66 ID:00tmMh7Qo
カエル先生に見てもらえばよかったのにね
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/07/20(水) 19:31:55.67 ID:gd2RZ6DU0
>>117
アホか…

母乳完璧にとめられるぞ…

上条さんの変態力に
乾杯!
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/20(水) 21:16:17.18 ID:Y8f+BNMYo
>>118
患者に必要なものは何とでもしてくれるから、
出し止め自由自在にしてくれるよ!
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/07/20(水) 22:03:06.74 ID:L8oD4T9Oo
禁書ss書くうえでカエル先生は本当に便利だよなwwww
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/20(水) 23:19:51.82 ID:KnC0KupAO
カエルに止めさせて、自分で孕ませりゃ解決じゃね
122 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/20(水) 23:49:39.63 ID:sVoXyt0Go

「え、えーと先生。落ち着いて聞いてくれますか」
「落ち着いて聞けるような状況ですか!? 上条ちゃん、その鞄うちの学校のですよね?」

微笑んだのは最初の一声の前だけだった。
小萌先生は瞬時に激昂して上条が抱えた鞄に目をやる。吹寄のと、二つ。
要するにここで上条が、同じ高校の女の子の診察に付き添っていることがバレバレだった。

「ま、まあ見てのとおりです。てか先生! その、先生も体の都合がアレなんですか」
「も? つまり上条ちゃんが付き添っている女の子は……そういうことになってるんですか?」
「そういうことって、いやあの」
「上条ちゃん。小萌先生は、学生さんがそうやって隠し立てをした事にも出会ったことがあるです。
 だから、分かるなんて言ったら怒るかもですけど、上条ちゃんの気持ちも、
 相手の女の子の気持ちも、たぶん分かるです。
 親御さんに話すのは、きっと先生に話すよりもっと辛いでしょう?
 絶対に笑ったりしないし、絶対に裏切ったりなんてしないから、全部、先生に話してくれませんか?
 ……こういうことで、彼氏も彼女も不幸になる姿を、先生は絶対に絶対に、見たくないです。
 だから上条ちゃん。真剣に先生に向き合ってください。
 お付き合いしてる女の子を、幸せにしてあげたいですよね?」

怒ってると思ったら、あっという間に小萌先生は泣き顔になって、上条に自首を勧めだした。
そんな若気の至りをやらかしていない潔白な身としては対応に困る言い草だった。
ちょっと回りを見回すと、周囲の女性が一斉に上条から視線を外した。

「え、えっと。先生」
「なんですか、上条ちゃん」
「別に、そういう話でここにいるんじゃなくてですね」
「じゃあその手に持ってる本はなんですか!」
「え?」

上条が手にしているのは、さっき小萌先生から顔を隠すのに慌てて鞄から取り出したノートかテキストだ。
ろくに確認もしていなかったので、今になってようやく目を落とす。
開かれたページには、いやらしさを感じさせないタッチの女の子の裸と、子宮だとかそういう体の描写と、
十月十日とかおしべめしべとかそういう感じのことが書かれていた。保健体育の教科書だった。
健全な男子としてこんな教科書を上条は絶対に鞄に入れて持ち運びなどしない。
まず間違いなく、きっと真面目な吹寄が鞄に入れていたものだった。
――――というか、状況証拠としてこの上なく怪しい書物のヤバげなページを上条は開いていた。

「ちちちち違います! これは上条さんが先生から顔を隠すためにですね」
「上条ちゃん」

慌てて誤魔化そうとした上条に、ぽつんと小萌先生が一言こぼす。
目じりには、もう涙がじわっと来ていた。
諭すように、怒るように小萌先生は上条を睨みつける。

「駄目です。上条ちゃんが、そうやって嘘をついて相談できる人を減らしたら、
 一番苦しむのは上条ちゃんの彼女さんなのですよ。
 誰にも話せない苦しみなんて、きっと男の人には想像も出来ないことです。
 先生は、上条ちゃんが女の子を苦しませて平気な子だとは思いません。
 上条ちゃんだってきっと、現実を受け止めるのは苦しいことでしょうけど、
 上条ちゃんの彼女と、お腹にいる新しい命のために、上条ちゃんは大人にならなきゃいけないです」
「先生……」

まくし立てられて、上条は弁解のタイミングを失った。
その隙を突くように、小萌先生が上条を、慈しむように抱きしめる。
123 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/20(水) 23:51:12.32 ID:sVoXyt0Go

「先生の前でなら、どんなに弱音を吐いても良いし、心の弱い部分を見せても良いです。
 そんなことで、先生は上条ちゃんを見限ったりなんてしません。
 だから、彼女さんの前では、上条ちゃんは強くいてあげてください。
 ほら、妊娠確認の尿検査に、たぶんもう少ししたら診察室から出てくるです。
 それまでにしゃんとしてください」
「いやだから先生」
「っ!」

言い募ろうとすると、さらに上条は強く抱きしめられた。
どうも、理由を説明しようとすると上条が言い訳をしているように思われるらしい。
そしてそれほどに上条が追い詰められているのかと思い込んで、せめて心を癒せるようにと、
精一杯心を込めて、上条を抱きしめてくれているらしかった。
……上条が顔を上げるたびにすっと外される視線が、ひたすら痛い。
学生のうちに相手を妊娠させた高校生と思わしき少年が、身長135センチのお子様に抱きしめられているのだ。
これを見たらもう犯罪というか、一体どういう状況なんだと問わずにはいられない状態に違いなかった。
上条は誤解を解こうと思うのだが、どうも、小萌先生は聞く耳持っちゃいなかった。
吹寄が帰ってきて、誤解を解いてくれるのを待つほうがいいだろうか。

「先生」
「なんですか、上条ちゃん?」
「先生は、何で病院に?」
「……ただの生理不順です。先生にはお相手はいませんから、そういうことではないのですよ」

何気なく聞いて、何気なく答えられてから上条は不味いと思った。
女の人に婦人科に来た理由を問うなんて、失礼もいいところだった。

「上条ちゃん、落ち着きましたか?」
「はあ、先生こそ、落ち着きました?」
「ふぇ?」

上条の胸、もといおなかから埋めた顔を上向かせて、小萌先生が首をかしげた。

「ちゃんと俺の話し、聞いてくれますか、先生」
「勿論です! 先生はさっきからずっと上条ちゃんの言葉を待ってるです!」
「いや、そうじゃなくて」

まるで聞いちゃいなかった。

「いいです先生。とりあえず診察室からアイツが戻ってきたら、話するってことで」
「わかりました。ちゃんと、話してくださいね」
「ええ、全部話します」

小萌先生はちょっと怒った感じで、とすんと乱暴に上条の隣に腰を下ろした。
そして上条の隣でキッと顔を上げ、周りの視線から上条を間持つように、周囲を見渡した。
そういう気遣いという意味では、小萌先生はとてもいい先生なのだった。
二人で座っていると、ほどなくて診察室の扉が開き、吹寄が出てきた。
ありがとうございましたとお礼を言い、丁寧に頭を下げて踵を返す。
そして、さっきよりもいくらか晴れやかになった顔で、こちらに戻ってきた。
……はずだったのだが、こちらの様子に気付いた瞬間、困った顔に変わっていた。

「吹寄ちゃん、だったですか」
「え? 先生?」
「上条ちゃんの、赤ちゃんを授かったのは」
「――へ?」

口を手で覆ってもう今にも泣きそうな小萌先生を前に、吹寄は混乱するしかなかった。
124 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/20(水) 23:54:27.72 ID:sVoXyt0Go
婦人科はなるべく女医さんのところがいいだろうという配慮でカエル医者には診せない事にしました。
あの人分娩台が好きみたいなこと言ってたよね?

>>113
>>115の言ってるとおりだね。まあ、盗作でない保証をするために、
どっちのサイトでも、転載してますって事を言わないといけなかったですという話。
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/21(木) 00:05:49.03 ID:fBWZhRoA0
カエル先生も何気に相当な変態だからな……
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/21(木) 00:10:59.71 ID:jcjP5CvAO
カエル先生そんな事言ってたのかよ……。
ナース服が好きとは言ってたけど
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/21(木) 00:14:35.54 ID:iBhltWO7o
カエル先生は自覚なしにセクハラ発言をする事が…
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/21(木) 00:33:31.02 ID:0BYufQxIO
冥土帰し「ちょっと味見するね?」
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2011/07/21(木) 00:34:56.97 ID:6gA7Q6mvo
冥土帰し「ちょっと触診するね?」
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/07/21(木) 02:49:38.04 ID:uBLGK4Dk0
続き気になりまくりんぐ
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/21(木) 05:38:26.76 ID:zrhkNFU1o
つまり、上条さんや一方通行はカエル顔の医者に診察されている時にセクハラされているわけですね!
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/21(木) 09:36:30.41 ID:58EjjZyK0
冥〇帰し「ここが重傷だね?」
一〇通行「やめ……ろォ……」
こんな感じか?
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/21(木) 10:33:42.13 ID:5aNEzkWoo
こども先生ダメすぎるww
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/21(木) 12:13:50.28 ID:dkCxql4AO
乙なんだよ!

>>133
おい待て それは聞き捨てならんな…
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/07/21(木) 12:28:14.90 ID:Pk/cpUKH0
これで「上条ちゃんの赤ちゃんは私が欲しかったのに」とか言ったりしたら周囲の視線がどうなることやら
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/07/21(木) 14:10:31.46 ID:FQpVc+kAO
小萌センセーに生理がきてるわけがない
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/21(木) 15:58:03.22 ID:s6sAZ1too
保守
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/21(木) 15:58:39.56 ID:s6sAZ1too
保守
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/21(木) 16:34:30.39 ID:zrhkNFU1o
上条さんが吹寄と姫神と雲川先輩を同時に妊娠させて4人で産婦人科に行っているところを発見されろ
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage ]:2011/07/21(木) 17:11:38.68 ID:76KLUJzh0
>>137-138
ここはVIPとかと違って保守いらんよ

141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/21(木) 17:19:05.93 ID:E40gO1e30
sageてるだけマシか
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/21(木) 21:30:40.73 ID:s6sAZ1too
>>140
すいません
ミスっただけですww
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 00:07:34.18 ID:nUpryY240
あれ?言葉みたいな顔になった五和さんに刺されるシーンがイメージできたぞ・・・・
吹寄逃げてぇぇぇぇぇぇ
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/22(金) 00:38:43.20 ID:2R5dCBGAo
まだかな〜 超楽しみ
145 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/22(金) 03:47:13.84 ID:n3GpRAbqo

「あの……先生、何を」
「吹寄ちゃん、その、今から検査ですか?」
「いえ、もう診察は終わりです。というか先生、勘違いを」
「それって……! じゃあ吹寄ちゃん、赤ちゃんを授かってはいなかったですか?」
「え、ええ。それはまあ」

上条を含め吹寄は男性とそういう仲になった覚えは無い。
だから当然そう返事をするわけだが、どうも小萌先生は違う受け取り方を下らしい。
はぁぁぁぁ、と安堵のため息を深くついて、それからキッと二人を睨みつけた。

「とりあえず、吹寄ちゃん。大変なことになっていないのは良かったです。
 でも、二人にはちゃんと、先生として言っておかなければいけないことがあります。
 ちょっとこっちに来るです!」

小萌先生はそう言ってバッグを持って婦人科を出て行った。

「……どうする?」
「どうするって、先生が来なさいって言っているんだから行くしかないでしょ」
「仕方ないか。それで吹寄、体、大丈夫だったのか?」

そう上条が尋ねると、吹寄は少し嬉しそうな顔をして微笑んだ。

「うん。飲んだ薬の組み合わせが悪かったんだって。前例があるみたいで、すぐわかったのよ。
 一週間くらいは続いちゃうから面倒なんだけど、体とかに別条は無いって」
「そっか、良かったな、吹寄。病気だったらやっぱり辛いもんな」
「そうね。……ありがと、上条」
「お、おう」

ふわりと笑った吹寄の笑顔が、いつになく険が取れていて可愛らしかった。
ドギマギしてちゃんと返事を返せなかった自分が恥ずかしくなった。

「上条、責任とるって言ったこと、後悔してない?」
「突然なんだよ」
「もし、病気だったら、責任取らないでいいって言うつもりだったのよ。
 だってそんな風に付き合うって言ってくれた人に、病気持ちの自分を押し付けるのは嫌だから。
 でも、そう言うのじゃないなら責任取ってって、言ってもいいのかなって」
「責任とか、そういう言葉はもういいだろ」
「え?」
「好きでお前の隣にいるんだから、そういう言葉使うなよってことだ」

それだけ言って、上条がぷいとそっぽをむいた。
なんだか、その照れた態度が嬉しくなる。
見守ってくれる人だとか、見守ってあげる人だとかになりがちな年の差カップルじゃなくて、
上条とは対等な感じがする。そういう、等身大の上条が傍にいてくれるのが嬉しかった。

「ほら、小萌先生待たすとまた怒られるし、さっさと行こうぜ」
「うん」

上条が出した手に、吹寄は軽く自分の手を絡めた。
146 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/22(金) 03:48:33.07 ID:n3GpRAbqo
1レスだけでごめんよ。。。帰宅が遅かったもので。
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/22(金) 06:58:08.99 ID:5tM3nUrxo
乙〜
ゆっくりで構わないよ。続きワッフル
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 11:05:40.47 ID:U+PIa6hp0
>>1乙っ

甘酸っぺぇ〜
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/22(金) 12:23:35.58 ID:bq1Z4P0AO
ぃぃぃやっふぅぅぅぅぅぅぅ!

あ >>1
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/22(金) 14:36:47.80 ID:2R5dCBGAo
続き楽しみにまってるよ〜
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 17:25:44.77 ID:nUpryY240
ここの作者は、「姫神がヒロインのスレはちゃんと終われず打ち切りになる」というジンクスをみごとぶち殺した、数少ない作者だから期待。
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 18:39:17.58 ID:QNrjmxCXo
かれこれ一週間近くチソコ丸出しでパソコンの前で待機してます
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/22(金) 22:09:21.12 ID:kP0aX/Hqo
>>151
そんなジンクスあるのかwwwwww
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/07/22(金) 22:40:42.99 ID:vWlO3c8u0
確かに姫神ヒロインもので完結したの「もてた」しか知らないな
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2011/07/23(土) 12:02:47.60 ID:PHNYPx9Y0
マダーーーーー??
156 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/23(土) 12:27:33.06 ID:Bel3T35Uo

二人で婦人科を出て、先に出た小萌先生をさがす。
階段を下りた先、総合受付の片隅にあるソファで、先生は待っていた。

「先手必勝で、とりあえず誤解を解かなきゃな」
「そうね。なんか、変な誤解をされたままなのは、ちょっと困るし」

何せ小萌先生の脳裏では、上条と吹寄が大人の階段を上ってしまったことになっているのだ。
まだキスと胸を吸ったことしかない上条としては、ちょっと困る。
小萌先生もこちらに気付いたらしく、コクリと頷いて二人を招いた。

「上条ちゃん、吹寄ちゃん」
「先生、とりあえず俺の言うこと聞いてください」
「え?」

諭すつもりで、主導権を握ろうとした小萌先生を上条は制止する。
不意を突かれた小萌先生が戸惑いを見せた。
その隙に、上条は言葉をさしはさむ。

「先生は俺と吹寄が、その、そういうことをして吹寄を妊娠させちまったとか、
 そういうことを疑ってましたけど、別にそういう理由で俺達はここに来たんじゃありません」
「えっ?」
「上条の言っていることは本当です。あの、ご心配をおかけしてすみません。
 全然、そういうのとは違うんです。あたしこの間体調不良で薬を飲んで、次の日能力開発受けたじゃないですか」
「あっ、もしかしてここ最近問題に挙がってるアレに、吹寄ちゃんも」

思い当たる節が、小萌先生にはあるらしかった。

「はい。さっきお医者さんも言っていました。こないだ飲んだ能力開発の新薬、ちょっと問題になっているって」
「たしか、月経の終わり頃の女の子によくある風邪薬と一緒に飲ませると、その、おっぱいが」
「……ええ、まあ。それで困っていたんです」

完全幼児体形の小萌先生に見つめられ、居心地悪そうに吹寄は体を揺らした。
そりゃこの胸じゃ母乳くらい出てもおかしくないわな、みたいな事を思われてないかと、
大きすぎる胸にコンプレックスのある吹寄としては気になってしまうのだ。

「えっと、それじゃ上条ちゃんは……?」
「俺はただの付き添いです。吹寄が困ったことになったの、今日の放課後らしくて。
 それでたまたま悩んでるところに出くわしたんで、病院探したりとか、そういうのに付き合ったんです」
「……そうだったですか」
157 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/23(土) 12:29:06.15 ID:Bel3T35Uo

ようやく、小萌先生は納得してくれたらしい。はぁー、っと脱力しながらため息を漏らし、ソファの上でくたりとなった。

「先生の早とちりが悪かったですけど、本当にびっくりしました。
 上条ちゃんと吹寄ちゃんがお付き合いしてるのかと思って、それが一番意外でしたし、
 それに、そんなに深い関係になってるのかって、本当に驚いてしまいました。
 二人とも、変なことを言ってしまってごめんなさいです」
「いえ、分かっていただけたらいいんです。あ、でもまだ先生、勘違いをしています」
「ふぇ?」
「その、あたしと上条が付き合っているっていうのは、本当の事です」
「え、えぇっ? そ、そうだったんですか?!」
「付き合い始めたのさっきなんで、知らなくてむしろ当然ですけど」

なんだか突然の展開に頭の整理が追いつかないらしく、小萌先生はしばらく目をしばたかせていた。
二人としてはその間が居心地が悪い。なにせ、こんなことを担任に告白するなんて気恥ずかしいことこの上ない。
視線を落として二人が頭を掻いたり制服の裾を摘んで伸ばしたりしていると、やがて小萌先生が上条に尋ねた。

「上条ちゃん、吹寄ちゃんが胸の、母乳が出てしまったことで困っているところに出くわしたって、言いましたよね?」
「はい」
「それは、吹寄ちゃんの裸を見たって、そういうことじゃないですか?」

上条のことを良く知っているからだろうか、鋭い洞察だった。
真実を言っても怒られることは無いだろう。上条に、別に落ち度は無いのだから。
すこし視線をさまよわせてから、正直に答えた。

「……そういうことです」
「それで、上条ちゃんは責任を取って、彼氏になるって言ったですか?」
「え?」

責任を取る、という響きはつい今吹寄と交わしたばかりの言葉だった。

「吹寄ちゃんも、見られたからっていう理由で、上条ちゃんと付き合ってるですか?」
「先生?」
「余計なお節介だったら謝ります。ちゃんと二人は、好きだから、お付き合いを始めたですか?」

それもまた、ついさっき確認しあったばかりのことだった。
吹寄と目を合わせ、二人でクスリとなった。
上条が吹寄の腕に手を添えると、上条の腕を抱くように、吹寄が腕を絡めた。

「きっかけは、先生の言うとおり変則的なんです。でも」
「俺は吹寄のこと、好きです」
「……馬鹿。あたしも上条のこと、その、好きです」

背中がむずがゆい。それは二人とも共通した感想だ。
だってなんで、こんな婚姻の誓いみたいに誰かに宣言しているんだ。
その表情を見つめていた小萌先生は、いつしか満足そうに微笑を浮かべ、うんうんと頷いた。

「先生、勘違いばっかりで本当にすみません。二人とも、言い顔をしているです。
 二人の組み合わせは、ちょっと意外だったですけれど、お似合いですね」
「お、お似合いなんてそんな」
「吹寄ちゃん、否定するですか?」
「う……」
158 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/23(土) 12:30:37.65 ID:Bel3T35Uo

お似合いなわけが無い、と言うのは上条に失礼だ。
でもお似合いなんて、きっとそんなわけはないのに。

「上条ちゃん!」
「は、はい」
「今日のは勘違いでしたけど、一応言っておくです。男の子と女の子ですから、深い仲になりたいと思うのは当然です。
 でも、特に上条ちゃんは良く考えて、吹寄ちゃんとイチャイチャするですよ。何かあったら、皆が傷つくんですから。
 上条ちゃんも吹寄ちゃんも、周りの大人も、そして、おなかに宿ってしまった新しい命にとっても」
「……はい」
「赤ちゃんは、授かりたいと思ったときに授かるのが一番幸せですから。節度は、絶対にもって恋愛するですよ。
 お堅い学校の先生からの、忠告です」

それだけ言って小萌先生はバッグを肩に掛け、よしと呟いた。

「それじゃ、先生はもう行きますね。ちゃんと完全下校時刻を守って帰ってくださいね」
「はい。あの先生! 心配してくれて、ありがとうございます」
「ありがとうございました」

二人で頭を下げると、いい顔をして小萌先生は病院を去って行った。
それを見送り、二人でため息をつく。
見詰め合うと、なぜかクスリと笑いあってしまった。

「今の勘違いは酷いよな」
「そうね、もうちょっと、あたしのことは信用してくれるかと思ったんだけど」
「俺は信用されてなくて普通だって言うのかよ」
「その通りでしょ?」
「ひでぇ」
「だったら普段の生活態度をあらためなさいよ。これからは、私も協力するから」
「お、おう」

そんな風に助けてもらえるのはありがたいが、同時にちょっと情けない上条だった。

「……ねえ、上条」
「ん?」
「結局、原因が分かったら不安はかなり消えたけれど、根本的に解決していないのよね。
 母乳が出ちゃって、ブラが汚れることは」
「そっか、そうだな」
「だから、あの。これからも、お願いしていい……?」

一週間くらいはこの症状は続くらしい。吹寄のお願いはつまり、その期間中は母乳を飲んで欲しいという事だ。
やっぱり、どこかに捨てるのには抵抗があるから。

「あ、ああ。お前が嫌じゃないなら、勿論引き受ける。次はいつだ?」

周りに会話が聞こえぬよう、そっと二人の間で囁いていると、僅かな逡巡を置いて吹寄がお願いをした。

「夜……これから、うちで、吸って欲しいの」

確かに吹寄はそう、お願いをした。
159 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/23(土) 12:32:00.44 ID:Bel3T35Uo
とりあえずここまで。つぎはまたおっぱい回だな。

>>151
そんなジンクス初めて聞いたww
まあ、確かに他に完結してるのあんまり知らないや。
吹寄SSってちゃんと終わってるの?
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/23(土) 12:49:57.90 ID:QPU+AByYo
おちゅ

>吹寄SSってちゃんと終わってるの?
そもそも絶対数が(ry
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/23(土) 13:12:42.92 ID:pHlctdFAO
結標×姫神とか完結してるやつ結構あるし、未完なんて他のキャラでも結構あるし、言う程ジンクスでも無くね?
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/23(土) 13:21:32.95 ID:ALNGVyxAo
吹寄とか上黒とか番外通行とか俺が好きな奴は完結しない率がかなり高い
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 13:30:43.59 ID:Di2qGEWDO
完結した木山先生スレを見たい。
ここで言うことじゃないなさーせん
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/23(土) 14:10:07.37 ID:eJIaCVyAO
乙。
つ、次はおっぱい回か……。








……ふぅ。
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 14:17:09.51 ID:ebN7A9YIo
>>164
まだはええよw
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/23(土) 14:27:51.86 ID:HgM/T0W1o
捨てるのが忍びないって理由が酷すぎるワロタ
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 14:47:21.19 ID:lXNQ9/POo
>>165
普通だろ
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/23(土) 14:50:56.06 ID:mRbZab3ro
乙ですた!
いやーこもえせんせーはいい教師ですねえ。
これで煙草さえ吸わなければお付き合いを前提に結婚を申し出るんだけどなあ。

少しずつ寄り添う二人の心理がやばいです。

あかんて・・・これはあかんて・・・。


次回も楽しみにしてますよー
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/07/23(土) 14:57:46.98 ID:WNAgX7PT0
精子も捨てるのが忍びないので
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 15:38:56.92 ID:iyPbCvX2o
>>169
上条「吹寄。その……飲んで、くれない?」

ということだな。
捨てるのは忍びないよな
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/07/23(土) 16:29:16.25 ID:c315ZSg5o
>>170
上条「吹寄。その……孕んで、くれない?」

と瞬間的に読んでしまった……ちょっと吹寄にヘッドロック受けてくる
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/23(土) 16:35:52.64 ID:XcgxMSCF0
>>170
ヘッドロックはむしろご褒美だろ

更新楽しみにしてるぜ。
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 17:58:51.92 ID:FIxJCSHSO
おまえらの想像力すげぇなw
何かSS書けよ
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 20:42:19.77 ID:lXNQ9/POo
>>173
単芝が偉そうに何言ってんだ失せろ
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/23(土) 22:24:10.85 ID:nykT0Ys+o
関係ないんですが、「妹ほしい」ってやつのURL貼ってもらえますか?
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 23:00:02.93 ID:ApGIwNQv0
>>159
>吹寄SSってちゃんと終わってるの?
一応、終わっているスレはあるからとりあえず自分が知っているやつでタイトルだけ張っておくね。(全部上吹)
吹寄「上条当麻……か」
上条「俺の家が燃えてる・・・」
上条「お前笑ったら案外可愛いよな」吹寄「・・・か、上条はッ!」
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/07/23(土) 23:15:20.28 ID:rPpXwn0X0
>>156
>何せ小萌先生の脳裏では、上条と吹寄が大人の階段を上ってしまったことになっているのだ。
まだキスと胸を吸ったことしかない上条としては、ちょっと困る。
胸吸ってる時点で結構登った感があるんだが
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/23(土) 23:43:17.84 ID:nykT0Ys+o
>>176
それ読めるとこありますか?
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 00:16:12.22 ID:PWq42IgDO
聞く前にググるくらいしなさい
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/24(日) 01:32:23.31 ID:3GNrHHFBo
>>176
なんと!全部チェックしていた私に死角は無かった
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/24(日) 01:55:04.00 ID:vINTaXHAO
あと上条さんが記憶喪失になる前は吹寄と付き合ってたみたいなのがあったな。
あれで吹寄とのカップリングにはまった
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 03:09:34.13 ID:QJjtvU4Io
>>181
何それ教えて!
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 04:11:31.25 ID:XenCBp7A0
>>182
たぶんこれ


吹寄「心に、でしょ」
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/24(日) 04:56:34.95 ID:vINTaXHAO
それそれ
続きが気になるけどないんだよなぁ
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/24(日) 04:57:01.51 ID:vINTaXHAO
それそれ
続きが気になるけどないんだよなぁ
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/24(日) 04:57:53.16 ID:vINTaXHAO
連投スマソ
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/24(日) 08:40:52.90 ID:1nQ1nDYAO
あまり気にしすぎんな

以前 その不具合のせいで 4連投してしまった俺が通りますよっと
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 10:48:58.33 ID:nnEtuW3AP
なんか上条さんが記憶喪失まで日記書いてたスレで吹寄にフラグ立ててた気がする
どんなスレタイだったっけ
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/24(日) 19:51:17.63 ID:/oqS0Zqyo
上条(幼少期)「にっき?」
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 20:03:22.26 ID:XenCBp7A0
>>189
S O R E D A
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 20:07:06.98 ID:F3nLS9Iuo
ワクワクしながら来てみたら
なぜか吹寄総合スレになってたのである
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 21:05:02.73 ID:VICM4ByDO
おっぱい…か…

素敵な響きだね…



ちょっと総合スレ見てくる
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 21:28:25.11 ID:XenCBp7A0
『幸福の定位置』


これ見てやっぱこの二人最高って思った
……スレ違いだなゴメンorz
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 00:19:29.74 ID:oZrKTF8Ko
幸福の定位置は上吹の理想像
吹寄に安易なデレはいらない
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 00:28:07.81 ID:ILoiWTsDO
ググっても出てこないぞ幸福の定位置
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 01:27:00.61 ID:DToXm7lEo
俺も見つけられんかった
だれかURLお願いします
197 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/25(月) 01:35:15.21 ID:DpZ7UGQso
なんか総合スレだなほんとw
まあ、俺は全然構わんのだけど嫌な人いるかもしれないしほどほどで頼むわ。

そしてごめん、ちょっと別のSSのほうの執筆に本気になっちゃったのでこっちはまた明日で。
>>194 このSS結構安易なデレが出てくるかもしれないけどそのときは御免よ
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 01:39:21.15 ID:So8eOpiSO
頑張れ〜

上条「にっき?」は名作
アレは読んでて切なくなる

後、上条さん家(寮)が燃えて 行き場を失った上条さんが吹寄さん家に転がり込むSSがあってだな
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/25(月) 01:49:03.47 ID:kVATFbh9o
幸福の定位置はエロパロにあった気がする
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 01:54:47.34 ID:XqJZerSwo
http://green.ribbon.to/~eroparo/contents/lightnovel-toarumajutu02.html
ここにあった
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 02:08:17.44 ID:DToXm7lEo
>>200
ありがとうございます
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/25(月) 02:36:51.59 ID:uzaFTWYAO
pixivでとある二人は上条制理を読んでないやつは読んだ方が良いぞ
良作だから
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2011/07/25(月) 17:48:40.48 ID:mNu9Orlm0
マダーーーーー??
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 19:17:39.32 ID:Oe02QuaSO
続きはエロエロがいいお
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/25(月) 22:45:43.26 ID:Kjg5b3wY0
>>202
読みました!良い作品ですね!
……まぁこのスレで話すことではないのでこの辺りで。
nubewo さん、この季節に全裸は問題ないのであせらずに書いて下さい!
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/26(火) 01:56:32.37 ID:pEimhD2SO
お前ら、そろそろ黙れ
207 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/26(火) 01:56:42.62 ID:qBH1HaPIo
ごめん、明日なって言っといて延期だ。
今日は忙しかった。。。
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/26(火) 02:00:53.71 ID:Iw9jgp5AO
>>207
┴┬┴┬|  |
┬ ∧ ∧|__|しっかり休んでくれ
┴(*・ω|‖|| ここで待ってるぞ
┬-| つ| ̄ |
┴-し―J|  |
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/26(火) 02:05:19.95 ID:Hqg3zs2Vo
>>207
いつでもいいよ、きちんと報告してくれるだけでありがたいw
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/26(火) 11:05:17.30 ID:zGh2u4BPo
関係ないんですが、誰か「よしバイトだ」のURL貼ってもらえますか?
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 12:42:52.80 ID:cX8OkZQG0
>>210
ホントに関係ないなww
ggったら普通に出るぞ
惰弱乙です
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/07/26(火) 13:08:44.69 ID:Oe/VfFJWo
>210
ttp://lmgtfy.com/?q=%E4%B8%8A%E6%9D%A1%E3%80%8C%E3%82%88%E3%81%97%E3%83%90%E3%82%A4%E3%83%88%E3%81%A0%E3%80%8D
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 13:35:03.72 ID:gR+9l+3AO
へんなの多いな
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 13:56:17.08 ID:3qloBpvDO
雑談多すぎ
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2011/07/26(火) 16:08:49.61 ID:CjNVUlbu0
マダーーーーー??
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 16:12:21.68 ID:cX8OkZQG0
>>215
お前昨日もageてただろ
学習しろよアホたれ
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/26(火) 16:31:47.47 ID:VtMCRk9lo
夏休みにエロSSに群がる糞ガキ共
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 18:08:11.35 ID:MxbrgrkWo
吹寄「上条。その……叱って、くれない?」に見えた
叱られたい吹寄さんに見当違いのトキメキを覚えてしまった

更新まってます
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/26(火) 19:32:35.79 ID:fpPqLrTAO
>>218
上条さんが吹寄に延々と説教するんですねわかります。
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/07/26(火) 19:54:03.21 ID:MgUV1PE2o
でも、確かに吹寄って叱られたことなさそうだよな
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/26(火) 20:56:30.58 ID:CjNVUlbu0
これでいいんですかね?自治厨の216さんwwww




マダーーーーー??
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/26(火) 20:57:36.05 ID:Zhy4EFqwo
ageについて注意されただけで……
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/26(火) 22:37:47.93 ID:ka6+55DG0
うわぁ……
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage saga]:2011/07/26(火) 23:05:50.02 ID:8HN9SUw2o
ないわ…
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/26(火) 23:10:53.71 ID:Iw9jgp5AO
いくら夏休みだからでも これは酷い

変なレスからは ニコ厨の臭いがするわ
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/26(火) 23:26:30.75 ID:Zhy4EFqwo
こいつ、単発ばっかwwww

とか言い出しそうだな
227 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/27(水) 00:44:26.33 ID:beT5DRcPo

カチャリと、吹寄が自宅の鍵を開く。
あれから言葉少なに、二人で家のほうへと戻ってきたところだった。

「玄関で、しばらく待ってて」
「ん、わかった」

女子寮に男子を連れ込んでいるので、当然廊下に上条を立たせておく訳には行かない。
仕方無しに玄関に上条を立たせ、吹寄は部屋の奥へと進んだ。
もとより整理は行き届いているほうだ。
椅子にかけたパーカーとベッドの上に広げたままの通販雑誌を片付けて辺りを見渡すと、
それで上条を招き入れても問題ないくらいの状態になった。

「いいわ。こっちに来て」
「おう」

若干挙動不審になりつつ、上条がリビングへと進む。
部屋の作りは男子寮と女子寮でそう変わらないので、勝手知ったるレイアウトだった。
上条に勉強机の前の椅子を勧めて、吹寄はベッドに腰掛けた。
ふう、とため息をつく。なんだかんだで長い一日だったから。

「お疲れさん、吹寄」
「うん、本当に一時はどんな酷い病気なんだろとか考え出して、精神的にキツかったしね。
 何事もなくて良かったわ。……まあ、上条がここにいるって言うのが、一番の変化なんだけど」
「まあ、そうだよな」

結局母乳が出る症状は一時的なものだと判ったが、吹寄との付き合いはむしろ一時的では困る。
そういう意味では吹寄にとっての一番の変化は、きっと上条と付き合うことに決めたことだろう。

「吹寄、家に帰って落ち着いたか?」
「うん、そりゃそうだけど」
「我に返って、付き合うって言っちまったの後悔したりはしてないか?」
「えっ?」

図星を突かれたように、ドキリと吹寄の心臓が反応した。心の中に罪悪感めいた気持ちが湧き上がる。
上条の前では気付かない振りをしてきたが、たぶん、自分は戸惑いを覚えていた。
上条が、彼氏という肩書きを持って自分の隣にいることに。
その状況を反芻して、吹寄は自分に問う。後悔を、自分はしているのか。
そうではないと、思った。

「……弱みを見せるような物言いは嫌いなんだけど」
「ん?」
「やっぱり、誰かと付き合うって不安じゃない。自分の思い通りにならない相手に、自分の人生の一部を預けるんだから」
「そりゃまあ、そうだな」
「後悔はしてないわよ。上条が相手として悪いとかそんなことも思ってない。けど、やっぱり戸惑うのは、仕方ないでしょ」
「そっか」

上条が、吹寄の手をそっと握った。両手で包み込むようにして、そのきめ細かな肌を撫ぜる。
そしてくいと引っ張って、吹寄に立つよう促した。
それに抗わず吹寄が腰を上げると、上条もまた立ち上がり、吹寄を抱きしめた。
228 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/27(水) 00:45:32.89 ID:beT5DRcPo

「……上条?」
「案外似たもの同士なのかね。俺も、ちょっと自信がねーんだ。
 こういう成り行きで吹寄と付き合って、ちゃんとお前のこと幸せにしてやれるかなって」

そんな言葉を聞いて、むしろ吹寄は安心した。
全幅の信頼、無償の愛、そういう綺麗なものを自分が持っていないことを、吹寄は自覚している。
もし上条がそういうものを吹寄に与えていてくれたなら、きっと罪悪感で自分は上条の傍にいられなくなった気がする。
たどたどしい手つきで、上条の背中に手を回した。

「吹寄」
「何?」
「抱きしめると思うんだけどさ、お前、可愛いよな」
「……馬鹿」
「そういう反応も可愛い」
「……」
「俺も今、たぶん吹寄に人生の一部を預けてみて、お前のことどれくらい好きか、自分で測ってるんだと思う」
「そっか」

なんだか納得のいく説明だった。
上条の胸の中にいると、上条の匂いがする。吹寄とは違う洗剤を使った服の匂いと、上条の汗の匂い。

「人生を預けるって、表現が結構重たいわね」
「吹寄が先に言ったんだろ」
「うん。そうね。あ……」

上条がぐっと頭を抱いて胸に引き寄せ、吹寄の髪に頬を寄せた。

「ちょ、ちょっとやめてよ」
「何をだよ」
「その、今日汗かいたし」
「……少なくとも嫌な匂いなんてこれっぽっちもない」
「嗅ぐな! 馬鹿!」

上条が少し、強引だった。吹寄にとっては強めで抗うのが難しいくらいの力が掛かって、ぎゅっと抱き寄せられる。
そのこと自体は嫌ではないのだが、今は困った状況にある。

「駄目よ、上条」
「抱きしめちゃ駄目か?」
「……だって、また出ちゃう、し」
「あ、悪い。そういうことか」

物足りないような、寂しいような顔をした上条をみて吹寄は申し訳なくなった。
抱きしめたいと思ってもらえるのはやっぱり嬉しいし。

「ごめんね、上条。……急かすわけじゃないんだけど、そろそろ」
「ん、わかった。なあ、脱ぐか脱がされるか、どっちがいい?」
「え?」

その発想は、なかった。
上条に脱がせて貰うというのは。
229 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/27(水) 00:48:49.02 ID:beT5DRcPo

「なななな、何言ってるのよ!」
「いや、半分くらいはマジで言ってるんだけど……」
「自分で脱ぐわよ!」

見るな、とキッときつい視線をくれてから、後ろを向いて吹寄は制服を脱ぎに掛かる。
脱ぐ前に下に着たキャミソールをスカートから引き抜いたりと、肌を見せるタイミングをなるべく遅らせて。

「……吹寄」
「え、あっ……!!」

後ろから、上条に抱きしめられる。

「ちょ、ちょっと、あ……だめ……」

振り返ろうと上条の胸の中で暴れたら、そっと頬に手を当てられた。
優しい力で、顎を持ち上げられる。
そのまま、了解もとりつけずに、上条がキスをしてきた。

「ん、ふ――」
「……吹寄、可愛いよ」
「強引過ぎるわよ、馬鹿」

上条の手が吹寄の恥じらいなんてお構い無しに、服の内側まで滑り込んできた。
おなかのほうから這い上がって、ブラに手を届かせる。
唇を離して、目で上条に問うと、もう一度キスされた。
その間に、不器用な手つきであれこれとホックを探し、息苦しくなるくらい長いキスになりつつようやくぷつんと外した。
重力の影響をはっきりと受けるだけの豊かなサイズのバストが、ぷるんと震えた。

「上条。もっと……優しくしてよ」
「あ、わ、悪い。つい――」
「ついじゃないわよ。ったく」

遠慮したのか、目的を達成したからか、上条が服の中から手を引いた。
そして吹寄の正面に回って、ちゃんと吹寄の目を見つめた。

「好きだよ、吹寄」
「う、うん」
「なんで目逸らすんだよ」
「恥ずかしいのよ……」
「そういうの、地味に傷つく」
「……だから恥ずかしいの! もう、わかったわよ」

吹寄が、ちょっと怒ったような顔をして上条の目を見つめる。
そのままにらめっこみたいに、二人で見詰め合った。
吹寄の反応が欲しくて、上条は頬を指でなぞる。

「キス、していいか」
「聞かないでよ」
「嫌だからか」
「……嫌だったら、部屋になんて入れるわけないでしょ。そういうの、言わせないでって言ってるの」
「じゃあ聞かないぞ。キス、するからな」
「もう、そういう断りも恥ずかしいのよ。ん……」

今度は、文句を言いながらも見詰め合ったまま、キスにこぎつけた。
所在なさげだった吹寄の左手に、自分の右手を絡めてやりながら長いキスをした。
そして、頬を撫でていた左手を、顎に這わせ、鎖骨に触れながら、その下へと滑らせていく。
ピクリと、吹寄が体を堅くしたのが判った。
救い上げるように持ち上げると、ブラのホックも外れて、ありのままの重みが上条のてに伝わった。
そっと唇を離すと、コクリと頷いた。
230 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/27(水) 01:09:32.58 ID:beT5DRcPo
>>215
ごめんよ、ちょっとここんとこ忙しくてな。
世間には夏休みというものがあるらしいが、今年取れんのかな……。。。
社会人並に学校いかな駄目な予感。
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/27(水) 01:30:30.45 ID:3fpVexXAO
超乙

>>1のペースで良いのよ?
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/27(水) 01:45:50.62 ID:x+/jfIf0o
ふう…

乙だ!
無理せず自分のペースで書いてくだされ
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 01:53:02.20 ID:TpdMWydZo
わっふるわっ…ふぅ

234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 08:06:39.81 ID:voqZh+VlP
あああああああああああああ
爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ
爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ
爆発しろ爆発しろ爆発しろ爆発しろ
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/27(水) 11:18:37.29 ID:qNYhPCcF0
無理せず頼むぜ乙。
もし青髪がこの事実を知ったらこの世に絶望するだろうな。
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/28(木) 12:09:25.99 ID:7LLFflZAO
青ピ「親友の幸せを妬むほどボカァ狭量やないで…ところでカミヤン家の落下型ヒロインくれへん?」
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/28(木) 23:18:55.47 ID:7EV2t47no
乙ですた!
いや、素晴らしかった。
放り込まれた状況の中でそれでも歩み寄ろうとする若人たち。
お互いを想い合いながらも双方に自信を持てない二人。
それでも二人はお互いを求める。

萌える!

いやー、いいわー。
まだまだ心が通じ合っているとは言えない二人がそれでも必死で寄り添おうとする。
素敵やん。

次回も楽しみにしてますよー
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/07/29(金) 16:57:32.02 ID:E9cQyFWX0
MO☆GE☆RO☆
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 00:02:48.91 ID:/SfGKb530
>>238
おいおい、MOGEちまったら続きが見られなくなるじゃないか
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 00:18:05.93 ID:82PmpRbU0
来ないねー(´・ω・`)
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 00:20:36.66 ID:3OPIJc280
>>240
ageんな馬鹿
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州・沖縄) [sage]:2011/07/30(土) 00:32:17.21 ID:gZhXcgsAO
来たのかと…orz
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/30(土) 01:19:31.67 ID:TNPoLAIAO
最近 堪え性のないのが増えてきたな・・・

1ヵ月、 半年 更新なくても対してそういうのは無かったってのに
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/30(土) 01:29:11.61 ID:3TmP8VyKo
やっぱエロっぽいタイトルなのが厨坊ホイホイになってるんじゃね
幾ら堪え性が無くても一週間くらいは我慢した方がいいと思うわ
今みたいなペースでほぼ毎日急かされたら作者が辛いわけだし
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/30(土) 01:32:23.70 ID:KJPFVwDOo
夏休みだからだろ
246 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/30(土) 01:34:09.53 ID:ocFpstT1o

吹寄から体を離すと、そっと制服の袖から腕を腕を引き抜いた。
袖をそっと持ち上げてやると、吹寄はきゅっと制服の中で縮こまって、上条が脱がせるのに従った。
恥ずかしいのだろう、眉がきゅっとなる。
彼女になった女の子のことをこう評価するのもなんだが、上条は、
吹寄はどちらかというと険のある顔をしていると思う。
真面目がとりえの女の子だし、気も強い。
だけど、こうやって服を脱がされて無防備になっていくときの顔が、
なんだか不安げで落ち着かない感じで、やっぱりそれは可愛いと思うのだった。

「吹寄は、自分で服脱げるよな」
「はぁ? 何を言っているの?」
「いや、わかってるんだけどさ。なんか、すげー可愛いから」
「言ってることが支離滅裂なのよ……馬鹿」

肩にかかったキャミソールの紐をさっと払う。
隙を突かれた吹寄が、あっと声を上げて瞳を揺らした。
さっきも見た、可愛らしい柄のブラが露わになる。
ホックは外れているから、それは胸の輪郭をいくらか隠す程度の力しかない。
もう一度上条が肩に手を掛けると、ちょっと拗ねたような顔をして吹寄がそっぽを向いた。

「な、なによ。変なタイミングでジロジロ見るな」
「脱がすぞ」
「……うん」

ブラを剥ぎ取られるのを警戒して曲げていた肘を吹寄はゆるめ、そっと上条に従う。
キスをしながら、上条は最後の砦を優しく壊した。
保健室で見たのと同じ、豊かに膨らんだ乳房が露わになる。
部屋のライトの照り返しや張った下乳のラインが、瑞々しさを感じさせる。
実際、食めば口の中に味わいが広がるという意味で、それはたわわな果実だった。

「吹寄。吸わせて、もらうな?」
「……うん」

上条は吹寄の腰を、くいと抱き寄せた。
二人とも、今はベッドサイドに立ち上がっているからこのままでは乳房を吸う事は出来ない。
何をするのかと、吹寄が戸惑った顔をする。
上条は最後の駄目押しに、もう一度キスをした。
少しでも互いの距離感を縮めて、吹寄に感じさせる精神的負担が減ればいいと思いながら。

「ん……ふ……」

長めのキスに、吹寄が鼻に掛かった吐息をつく。
息を止めているわけにもいかない長さだからそれは自然なことだが、
そういう反応が嬉しくて、つい、意地悪な気持ちが湧いてくる。
吹寄がいつ止めるのかと困惑気味に目を見つめ返してくるまで、
ずっとキスを続けてやった。
あまりに至近距離のそれに、僅かに目を合わせたらまた、吹寄は目を瞑ってしまった。
キスの間中、ずっと髪を撫でていた手をそっと下ろし、胸に触れさせた。
そして、ベッドにとすんと腰を下ろす。
吹寄は立ったままで、ちょうど上条の目線に吹寄の乳房が来た。
流れに身を任せ、上条はそれに吸い付こうと、体を軽く前に倒した。
247 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/30(土) 01:34:46.12 ID:ocFpstT1o

「だ……駄目!」
「へっ?」

駄目よ駄目よもなんとやらとかいう、そういうニュアンスじゃなくて、
割と本気の拒絶をされて、上条は戸惑う。
だって、ちゃんとキスして雰囲気作って、そっから胸を吸う流れにしたのに。

「駄目って、なんでさ」
「そ、その……。キスしてすぐは、駄目」
「はい?」

ちゃんと、恋人らしく出来たと思う。
作業みたいに吸ったりとか、ムードもそっちのけでいきなり胸に吸い付くとか、
そういう吹寄の心に寄り添ってないようなことはしなかったつもりなのだが。
どうも、それもまた吹寄のお気に召さないらしかった。

「キスして、そのあと胸って……その、そういうことみたいじゃない」
「まあ、そうだけど」
「だから駄目なの。……あたしと上条は、まだそこまで行くには早いわよ」
「あの、吹寄さん。では一体どうしろと?」

つまり、成熟した男女の行う愛の営みの一環として胸を吸われるのは、
吹寄にとってまだNGなのだった。それには、上条との関係はまだ早い。
付き合って24時間にもならないのに、それはよくない。
だから、恋人のキスをしてからすぐにおっぱいをあげるのは、ナシなのだ。
吹寄にとっては。

「ちょ、ちょっと待って」

上条が思わずカッコよく見えてしまった自分の気の迷いを、頑張って振り払う。
そしてちょっと乱暴に上条の頭を掴み、ぐっと胸の谷間に押し付けた。
突然の暴挙に上条が暴れるが、吹寄はそれで上条を離したりしない。
だんだん上条が大人しくなってきたのを見計らって、抱きしめたまま髪を両手で撫でる
ちょっとずつ上条が可愛く見えてきて、上条に心を預けるような気持ちから、
上条の心を受け止めるような余裕のある心境に変わってきた。
拘束を緩めて、上条の顔を胸の間から解放してやる。

「ぷは! し、死ぬかと……」
「何を馬鹿なことを言っているの。ほら、もういいから、その」
「お、おう。それじゃ、吸うぞ」
「どうぞ」

上条を見下ろして、変なことをされないかと若干警戒しながら腰を僅かに捻り、
その口に乳首をあてがってやる。
上条は大きめに口を開き、形を確かめるようにしながら、吹寄の乳首にむしゃぶりついた。
その、口腔内の熱くて湿った吐息と、そして直後にぬるりとした感触を覚えて、
吹寄は背中にゾクッとした何かが這い上がるのを感じた。体が、自分の意志を超えてそれに反応する。

「んっ! ……!!」

保健室でも、何度かあった。
吹寄は、それが快感の『種』なのに気付いていなかった。
心と体が噛みあって、そして自分と上条の心がちゃんと通じ合えば、
それは恋人同士がその営み中で自然と漏らす喘ぎ声になるものだ。
だが今はまだ、吹寄の心の中では、自分の体が示すその反射は戸惑いの種でしかなかった。
どうしよう、と吹寄は心の中で呟く。
今日今から、自分は何度この電流みたいなのに負けないようにしなければいけないのだろう。
うっかりと声を漏らすのは、酷く恥ずかしかった。

「っ……!」

声を押し殺す。吐息のリズムが不安定なのが気取られないかと不安になる。
上条がお尻の上辺りから背中までをさする、その感触が迷惑だった。
だって、なんだか色々と上条に預けて、乳首を吸われる感覚に耽溺してしまいそうだったから。
248 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/30(土) 01:37:52.24 ID:ocFpstT1o
皆期待してくれたり気を使ってくれたりほんとありがとさんです。
ちょっと来週研究室の中間発表と学会発表があるもんで、中々日付が変わる前に帰宅できへんのよ。

さて、胸を吸われるシーンを女の子の視点で書く、というのをお題にして書いてみた。
次は上条さん視点だな。
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 01:41:20.21 ID:3OPIJc280
>>1
乙!
体調を崩さないよう、自分のペースで頑張ってくださいな
次も期待してる
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 01:44:47.84 ID:uDpymH5H0

無理せんでくれよ
期待
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 03:40:53.83 ID:OcESmZkF0
>>1
ゆっくりでいいよ
忙しいなら適度に休憩することを勧める
休み過ぎると俺みたいになるがww
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国・四国) [sage]:2011/07/30(土) 11:48:14.05 ID:CAhdQtIAO

中間発表前か・・・。なかなか眠れんよな、あれは
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/30(土) 12:52:15.75 ID:OPyW0YOS0

無理は禁物
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/30(土) 14:49:29.73 ID:nKq5adfAO
おっきした

ハンドルに引っかかって運転できない

255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/07/30(土) 15:07:47.25 ID:KH+mEALao
>>254
嘘はいけませんよ?おっきして3cmなのは知ってますよ。
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/30(土) 15:19:15.81 ID:sOs5EQsAO
>>255
不用意にあげては駄目じゃん!
気を付けないと異様に責められちゃうのですよ〜
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/30(土) 15:29:28.57 ID:hphj70Uno
>>255
せめて9cmと言ってあげて!
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/30(土) 15:35:42.75 ID:KH+mEALao
>>256
あーめんごめんご。と、ミサカは軽々しく謝ります。ってミサカはミサカは姉妹達のマネをしてみたりー!!
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 15:37:43.54 ID:v4t+qRF4o
逆に考えるんだ
ハンドルがやたらとでかかったと考えるんだ
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 15:41:20.10 ID:J18H0KlIo
9cmって普通に巨チンじゃねーかwww
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/07/30(土) 15:43:57.19 ID:t7xPtMwEo
>>260
えっ?
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 15:44:08.59 ID:wOe/SurPo
>>260
え?
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/07/30(土) 15:45:16.38 ID:rJLgsaP3o
>>261-262
察してやれ
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2011/07/30(土) 15:45:49.50 ID:I0FMHARJo
260は朝鮮人
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 15:46:41.41 ID:wOe/SurPo
>>260
あ、ごめんな、韓国の人だったか… http://blog.livedoor.jp/kinisoku/20101009171034_30_1.jpg
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/07/30(土) 18:10:36.73 ID:Cbj7cxljo
あるいはでかくなることを知らんお子ちゃまか
どちらにしろこのスレには不要
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県) :2011/07/30(土) 18:14:11.45 ID:1M5lR/pC0
待て待て
>>260は長さではなく直径、いや恐るべきことに半径の話をしているのかもしれん
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/07/30(土) 18:30:37.30 ID:UCwryRPAO
>>267
本当に恐ろしいのはアゲたお前だよ
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/30(土) 18:52:33.49 ID:TNPoLAIAO
>>255 >>267
半年ROMってろ
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/30(土) 19:01:50.31 ID:KH+mEALao
>>269
IDがちんぽだけどどうなの?
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 19:04:04.09 ID:9k5gNP+DO
上げ
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/30(土) 19:04:29.62 ID:9k5gNP+DO
上げ
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/30(土) 19:12:49.41 ID:JBkh/camo
>>271-272
なぜ上げたし
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 02:01:36.93 ID:9oXBr97R0
>>273
なんで上げたらいけないん?
いいじゃん
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/31(日) 02:19:57.38 ID:Cs2/4y6So
>>274
ss速報の大体のスレでは
上がってる

>>1が来た
という暗黙のルールがあるから、無闇に上げると反感買うぞ
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/31(日) 03:14:13.30 ID:dZV+eYu2o
別にローカルルールに載ってるわけじゃないし気にしなくていいと思うけど
偶然上がってたおかげでこのスレを知れたみたいな人ももしかしたらいるかもしれないし
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/31(日) 03:55:30.13 ID:VAZUTyIH0
無理にageんなって言ったら反応するんだからスルーしようぜ

>>1をただ待とうぜ
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/31(日) 04:01:38.35 ID:Cs2/4y6So
>>277
すまん
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 06:50:10.42 ID:0XoJqqYIO
280 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/31(日) 11:38:31.93 ID:5WqC4+7vo

吹寄が戸惑いながら、時々ピクリとなることに、とうの昔に上条は気付いていた。
さっき吹寄が言ったことと、今吹寄の体が示している反応の矛盾に、ちょっと上条は拗ねていた。
吹寄の乳房を吸うという行為に、セクシュアルな感情を覚えているのは何も上条だけじゃない。
吹寄だって、感じているくせに。
舌で、そろそろ硬くなり始めた乳首を、弾くように舐め上げる。

「んっ!」

ほら、やっぱり。
可愛らしい声が、吹寄の口から漏れる。
普通の女の子がどんなものかなんて判らないが、少なくとも吹寄は、
乳首を舐められたら結構敏感に反応するみたいだった。

「吹寄、可愛い」
「だ、黙って吸ってなさい!」

その文句に取り合わず、指先を尾てい骨の辺りに添える。
そして肌の感触を楽しむようなゆったりとしたスピードで、背骨に沿って撫ぜ上げていく。
これもさっき気付いたことが、吹寄は背中を撫で上げられるのに弱い。

「ん! ……は、ん」

声にならない声で、肺にたまった空気を吐き出す。
乱れた呼吸は吹寄から理性を奪い、さらに呼吸を乱す。
上条の肩と頭に添えられた手に力が込められる。
理由は簡単だ。立っているのが辛くなって、ぐらりとなったから。
乳房も僅かに左右に揺れた。上条の口から離れていく。
もう一度くちゅりと音を立てながら咥えなおすと、
一層、上条を抱きしめる吹寄の力が強まった。

「ちょ、ちょっと上条」
「ん?」
「吸い方が、いやらしいのよ……」
「ほうか?」
「そうなの? もう、咥えたままで喋らないで、って、ん、ん!」

唇の力で乳首を強く噛んでやる。もちろん強くといっても歯で噛むのとは大違いだが。
じわじわと、舌の上に甘い吹寄の母乳がたまっていくのが判る。
夕方に吸ったときほどの勢いはなかったが、味は濃いような気がした。

「上条の、馬鹿……」
「はんでだ?」
「なんでって、貴様がいやらしいのが、悪いのよ」

吹寄の足が内股になっているのに上条は気付いた。
時々、ガクガクとなっているのがわかる。

「気持ちよくて、力が抜けちまうのか?」
「――――?! 馬鹿! 馬鹿、そんなわけない!」
「じゃあこれは何だよ?」
281 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/31(日) 11:41:35.08 ID:5WqC4+7vo

スカート越しに、お尻に手を触れる。
そしてそのまま手のひらを舌に滑らせて、必死に体を支える膝に触れてやった。

「あっ!」

ガクリとなって、吹寄の胸がぐっと押し付けられた。
上条は両腕と顔面を使って、吹寄が倒れないように支えてやる。

「大丈夫か?」
「……うん」
「なあ吹寄」
「なに?」
「体勢、変えたほうがいいか? たったままは、しんどそうだし」
「い、いいわよ別に。大したことじゃないから。それに変えるって、どうするわけ?」
「吹寄が寝そべってくれれば、それはそれで吸いやすい」
「!?!? そんなの駄目に決まってるでしょうが!」
「なんで?」
「だ、だってそんなの……っ! こ、恋人がそういうことしているみたいじゃない」
「俺と吹寄は、たしか恋人同士だったと記憶しているんですが」
「でもまだそういうのには早いって言っているのよ」

どうしてわかってくれないの、とジトリとした目を上条に向ける。
再び、乳首を咥えた上条とそれで目が合った。途端に、吹寄は自分の頬が熱を持ったのがわかる。
いくら彼氏とて、自分の胸を咥えている人と眼が合うのは、気恥ずかしかった。

「……わかった。じゃあ、このままするぞ?」
「い、言わなくていいわよ」
「吹寄」
「もう、何度も何よ!」
「大好きだ」
「――!」

もう一度、上条が大きな口をあけて、たっぷりと乳房を吸い込んだ。
好きだ、なんて言葉のせいだろうか。そうは思いたくない。
そんな自分が安直だとは認めたくない。
だけど、ゾクゾクとした何かが背筋から這い上がってきてしまうのだ。
吸われる胸や、吹寄が倒れないようにと支えてくれる手のひらの温かみが、
むしろ吹寄の理性を奪って、泥のように崩れ落ちてしまいたくなるような、
溺れてしまいたくなるような、そういう力を持っているのだった。

「……ん、ん、かみ、じょう」
「好きだよ、吹寄」
「あたしも、大好き」

思考の片隅で、流されちゃってるんじゃないのか、と見つめる自分がいる。
だって付き合おうっていって数時間で大好きなんて言っちゃう思考は、きっと浅はかだ。
でもなんだか、それが嘘偽りのない自分の気持ちのような気もしているのだ。
胸を吸う上条は可愛いし、自分のことを気にかけてくれる上条は格好いいし、
やっぱり自分は、上条のことが大好きであっているんじゃないか。
撫でてくれるその手つきが嬉しくて、んっ、とまた吹寄の体は切ない声を漏らした。
282 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/31(日) 11:46:59.99 ID:5WqC4+7vo
上条さんってどれくらいのサイズなのかな。
とってもマグナムなガチ条さんか、ちょっと自信のないミニ条さんか、どっち寄りだろう。

あと誰かがageちまったってそんなに怒らないで行こうぜー
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/31(日) 11:51:19.63 ID:CvAHms63o
尾てい骨ー!!!

>>282
サイズはともかく、倒れても倒れても何度でも起き上がると思います
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 11:52:22.67 ID:3eGXN/jh0
平均サイズのアベレー条さんでいいと思うんだ
でもミニ条さんで吹寄にかわいいと言われててもいいと思うんだ
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/07/31(日) 11:53:50.96 ID:qI6xIQdto
平均てことは15センチくらい?
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 11:54:03.22 ID:FV028SFe0
朝というか昼間っからktkr


ガチ条さんで良いと思う
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 11:58:50.63 ID:B7ktA91G0
おつっつ
そんなことより、吹寄のあでやかな胸の話しようぜ
288 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/31(日) 12:21:57.75 ID:5WqC4+7vo

「ん、はん。……あっ」

一体、もう何分くらいされているのだろう。
夢見心地で吹寄は時間間隔を失いつつあった。
時計を見ても、この部屋にたどり着いた時間を覚えていないせいもあって、
数字が全然意味合いを帯びてこなかった。
自分の乳首がすっかり熱を持って、ふやけてしまっているような気もする。
吸い終わったほうの乳房はもう上条の唾液も乾きつつあったが、
時折かかる上条の鼻息でひんやりとするたびに、吹寄の体は反応を示すのだった。
いつしか、お尻を触られることに文句を言うのも止めてしまった。

「吹寄?」
「え……?」
「吹寄、スゲーとろんとしてる」
「えっ?! え、嘘」
「……可愛いな」

雫を舐めとるように、ちゅ、と上条が乳首の先端に吸い付いた。

「ぁ、ん」
「とりあえず、もうほとんど出なくなっちまった。そろそろ終わりか?」
「えっ? そ、そうね……」

そりゃあ目的からして、出るものが出なくなれば終わりだ。
上条の表情が可愛らしい。

「名残惜しそうな目をしているわよ」
「それは吹寄だろ」
「な、何を言ってるのよ」
「事実だろ?」
「変なことを言わないで!」
「まあいいや。ほら、疲れただろ? 座れよ」
「うん……」

上条が立ち上がって、体を支えてくれる。
それに身を任せながら、自分のベッドに腰を下ろした。
上条と、隣り合わせになる。
自然と体が動いて、上条に寄りかかった。
その警戒感のなさに、むしろ吹寄自身がびっくりした。

「ほら、吹寄」
「あっ……!」
289 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/31(日) 12:23:52.31 ID:5WqC4+7vo

胸の中に、抱き寄せられた。
上条の制服の感触が背中に触れる。暖かくて、なんだか安心した。
見上げると、そのままキスされた。

「ん……上条」
「吹寄、好きだ」
「うん。あたしも……」
「あたしも、で止めるなよ。続きはなんだ?」
「あたしもね、上条のこと、大好き。――ん」

至近距離で、微笑んでくれた上条の顔が優しかった。
ドキドキする。だけど、心臓が苦しいようなのじゃなくて、嬉しい気持ちに近い。
もう一度キスすると、僅かに上条の舌が、吹寄の口の中に割り込んできた。

「ん!」

驚きに目を見開くと、上条と目が合った。
何を言うでもなく、見詰め合う。
そのまま上条が舌を入れるのを再開した。
戸惑いはなかった。なんだか、見つめられたままならこれもアリかと思ってしまう自分がいた。

「んん……」

おずおずと、こちらからも舌を返す。そしてつんつんと感触を確かめ合う。
他人の舌と触れ合うのは、変な感じだった。
そしてトロリと、上条のほうから唾液が流れてきた。
どうしよう、と戸惑って上条の目を見る。
何も上条は言わなかったけれど、吹寄はどうするべきか、それで悟った。
コクリと、僅かしかないそれを飲み干した。
彼氏の唾液を受け入れてあげるというのは、なんだか不思議な行為だと思う。
……ついでに味にも、一言物申したかった。

「美味しくない……」
「そうか?」
「当然でしょう。自分の、その、母乳の味なんて。薄いし」
「んー、薄いのは俺の口の中にちょっと残ってただけだからだろ。
 ちょっと待ってろ」
「えっ? ちょっと私はその、あっ」

上条がもう一度、吹寄の胸に吸いついた。
そしてしばらく乳房を咥え、そっと離す。嚥下した様子はなかった。
要するに、つまりそれは。

「んんっ……!」

上条が、吹寄が嫌がる暇すら与えず、もう一度キスをした。
そして唇の間から、たった今飲んだばかりの母乳を、吹寄の口の中へと伝え流す。
さっきと量が段違いだ。はっきりとした風味が吹寄の口に広がる。
もちろん、飲んだからといってさっきと感想が変わることはないのだが。
290 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/31(日) 12:24:38.46 ID:5WqC4+7vo

「どうだ?」
「別に。全然、美味しくはないわよ」
「え、そうか?」
「だって味、薄いじゃない。香りもなんか変だし」
「んなこたねーよ」

その上条の反応に、ちょっと吹寄は首を傾げてしまった。
母乳は他でもない、吹寄自身のものなのだが、イマイチだと言われて上条は不機嫌そうだった。
でも、悪い気はしない。

「まあ、病気の味じゃあ、ないのかな」
「当たり前だ。飲んでて、スゲー落ち着くんだ」
「……変態ね。それも度し難い」
「べ、べつにそんなことはないだろ。だいたい元はといえば――」

図星で恥ずかしいのか、拗ねた態度で上条は言い返そうとして、言葉を止めた。

「何よ」
「いや、吹寄だって不安だったんだもんな。責める様なこと、言うのはお門違いだし」
「……上条。今日は、ありがとう」
「礼なんていいって。恋人同士だろ?」
「うん。でも、だからかな。ちゃんと言いたいの。
 支えてくれて、ありがとう。その……嬉しかった」
「吹寄が笑ってくれて、俺も嬉しいよ」

二人で見詰め合って、ふっと笑いあった。
そしてブラやキャミソールを拾い上げて、着けるのを上条が手伝ってくれた。

「ねえ」
「ん?」
「恋人同士なのに、苗字って、やっぱり変よね」
「……だよな。実は、俺もそれ切り出そうかなって思ってた」
「そっか。かみ……あなたは、その、嫌じゃない?」
「むしろ呼んで欲しい。そっちはどうだよ」
「恥ずかしいけど。……二人きりのときなら」
「教室じゃ駄目なのか?」
「あ、当たり前でしょう! 不純異性交遊は認められてないんだし」

そういう問題か、と思わないでもなかった。
ベッドに腰掛ける吹寄に、上条はまたキスをする。
そして見つめ合って。

「好きだよ、制理」
「あたしも、好き。……と、当麻」

照れて、ちょっと怒ったみたいな顔をした吹寄の顔が、たまらなく可愛かった。

「これからも、よろしくね」
「ん、こっちこそ」

気安く、上条はそう返す。
……よろしくの意味が、母乳が出る状況が収まるまで一定時間ごとに授乳をするのでよろしく、
という意味であることには、あんまり気付いていない上条なのだった。
291 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/07/31(日) 12:26:14.61 ID:5WqC4+7vo
>>283
絶倫かw 「もうやめて!」「その幻想をぶち殺す!」
さて学校いってくるノシ
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/31(日) 12:34:37.00 ID:T1Rq83BAO
⊃搾乳機
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 12:48:21.52 ID:FV028SFe0


吹寄が可愛すぎるんだが
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 13:10:24.82 ID:B7ktA91G0
おちっち……間違えた。おつっつ

ばーくはつ、ばーくはつ
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 13:34:14.55 ID:lC14ZfTDO
ここまで、安心して読めるものもなかなかない
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/31(日) 14:31:38.52 ID:rHP+AyyR0
エロいんだけど正に純愛って感じだ
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/31(日) 14:34:01.63 ID:arluRcaAO
素晴らしい…素晴らしい…!
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/31(日) 14:49:40.06 ID:Qo4UvjiD0
過去作の上条さんもそうだったけど、DT のくせして手慣れてるなぁ
女もそうだけど、男も多少の恥じらいがないとなぁ
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/31(日) 15:06:56.78 ID:xeMdWTjBo
乙ですた!
いや、快楽に流される吹寄ちゃんがかわいいww
こうして少女は大人の階段昇るのねー。
そして上条さんの気遣いはホスト並。
この、天然女ジゴロ!(誉め言葉)

次回も楽しみにしてますよー
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2011/07/31(日) 22:05:04.19 ID:DGbf8kpQo
外野がうるさすぎ
ホントウザいわ
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/07/31(日) 23:24:57.97 ID:2Z/ASnso0
俺いつかこんなことできるようになるのかな?
乙です
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/01(月) 00:11:17.69 ID:/EUGqr0AO
>>300
スレが完結してから まとめサイトで読むと幸せになれる
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/01(月) 01:03:58.86 ID:Bsb5WJVa0
>>300
上げておいてソレかね?
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/01(月) 01:39:22.35 ID:A86MzI8AO
>>300
専ブラでも使って片っ端からNGに突っ込めば?
俺は専ブラ使ってないしそこまでしようとも思わんけど
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/08/01(月) 04:21:35.16 ID:yC+wCzddo
ageてれるヤツそこまで叩かなくてもよくないか?
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/08/01(月) 17:18:10.38 ID:BmyAdusgo
ageてるしただの荒らしだろ

荒らそす気がないならわざわざ空気悪くなるようなこと言わないだろうし
一々レスせずにNG入れるだろ
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/02(火) 00:23:23.50 ID:I21/DWcyo
age=迷惑行為、みたいな風潮まじアホくせーな
投下するときageるかどうかも含めて>>1が決めることだろうが
俺ルールでまわりが勝手にファビョってんじゃねーよ
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/02(火) 00:26:30.60 ID:I21/DWcyo
age=迷惑行為、みたいな風潮まじアホくせーな
投下するときageるかどうかも含めて>>1に任せりゃいいだろうが

忙しくてなかなか投下できないってことは
sageまくってたら新規の目に止まらないんだよ
過疎るより賑わってた方がいいじゃねーか
変な奴がきたらスルーしてろよ
俺ルールでまわりが勝手にファビョってんじゃねーよ
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/02(火) 00:27:34.13 ID:I21/DWcyo
これはごめんなさいしなきゃいけないよね
すみません
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/02(火) 00:40:46.33 ID:AqqcQjkAO
本人が「変な奴が来たらスルーしろ」って言ってるんだから
お望み通りスルーすればよろし
311 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/02(火) 06:47:03.61 ID:tHGloHLeo
>>307
作者以外のageに賛否両論あるのは構わないんだが、
アホくせーとかファビョるとかそういう言い方は、正直、困る。
言いたい事は穏便に表明するよう、お願いします。

夏はSS界隈に人が流れ込んで盛り立ててくれる時期だし、
ミスでageたっぽいのに文句言うのはナシでいこう。
そしてミスしても謝らなくてええよ。
んで、意図的にageていくのも、これまたナシで。
作者の俺は投下する時にageるようにします。

……野暮な自治コメで申し訳ないね。
期待してくれるみんなのためにも続きを書きたいけど、さすがにこの時間に帰宅して書く元気はないので、寝ます。
まーまったり行こうぜー。
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/02(火) 06:53:03.05 ID:nn32Iecxo
ゆっくり休んでくれ
続きワッフル
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州・沖縄) [sage]:2011/08/02(火) 09:08:41.91 ID:rxfFvckAO
全裸で正座しておとなしく待ってろってことだな
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 10:03:05.76 ID:wTfO0VhIO
自治厨乙
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/02(火) 10:49:31.45 ID:f2APiEE4o
じゃああぐらにする
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/02(火) 13:23:50.22 ID:XtVEF87AO
>>314
おだまり
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/02(火) 14:44:46.03 ID:vj4mvQ7AO
なんだろう……。
かなりエロい内容なのに何故かするっと読める。
のんびりと次の更新待ってますよー。
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/02(火) 16:04:31.75 ID:RurFWV+m0
人気スレはたいへんだな
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2011/08/03(水) 14:07:07.91 ID:JYVSdSK90
最近、2ちゃん落ちすぎって事でここに来たが更新されてなかった………
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/08/03(水) 20:21:19.77 ID:rYgc4qC1o
まだかな・・・
321 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/04(木) 03:06:24.04 ID:9MMXh6pEo
すまん、三日ほど学会なので続きはしばらく先だー
頑張って勉強してくる。
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/04(木) 03:48:29.57 ID:NEc6DHxAO
そうかそうか
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 09:03:30.18 ID:FV9gZ8KIO
全裸で舞ってる
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国・四国) [sage]:2011/08/04(木) 09:54:55.22 ID:jNROnlQAO
>>322
そっちじゃねぇwwww
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/08/04(木) 13:52:08.35 ID:xradUbTho
がんばって来てね
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/04(木) 14:20:16.76 ID:wTnt1jSh0
創価創価
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/05(金) 05:55:25.93 ID:WBvX4+4Vo
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYxZGuBAw.jpg
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 06:27:39.74 ID:pXe5ej9SO
>>327
もうちょい上手い人が描いてくれりゃあよかったのに……
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/08/06(土) 21:45:44.35 ID:FPabjcFF0
母乳じゃ無くて、普通に上制を書いて欲しいな
口は悪いけど、面倒見てくれる委員長キャラだし
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/07(日) 06:03:11.27 ID:eG/dYk9F0
>>329
>母乳じゃ無くて、普通に上制を書いて欲しいな

それをはぶくなんてとんでもない!
331 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/08(月) 11:45:40.81 ID:VhUH4pfVo
ただいま。学会といってもあっちのじゃないのよw
普通の工学系の学会。

>>329
同じヒロインで別の話を書くことはないだろうなぁ。
ごめんよ。

332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 13:21:03.24 ID:BBx81MoDO
おかーりー
舞ってたよー
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2011/08/08(月) 13:30:31.77 ID:Gj7mNPKqo
工科〜学会〜
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2011/08/08(月) 14:02:29.68 ID:hYWI2JOQ0
82 以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします 2011/08/08(月) 09:34:35.48 ID:F2FEASTb0
ゆとりはマジすげぇぞ??
いとこの小学生が遊びに来た時、テストで40℃のお湯と60℃のお湯を同じ量混ぜたら
100℃のお湯になるって答えたら×になったんだけど何で??
とか聞いてきやがった。
もうアホかと思って、それならこの部屋の気温は20℃、廊下の気温は10℃だから
ドア開けて空気を混ぜたら30℃になるのか?それだと夏並に暑くなるよな?って言ってやったよ。

そしたら、?ごめんねお兄ちゃん…わたし馬鹿だから…?
でもね、お兄ちゃんとわたしが一つになったらきっとずっと熱くなるよね??
そう言って服をするりと
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/08(月) 14:08:36.32 ID:c/+13clD0
おかえりんこ〜
待ってたよ
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/08/08(月) 15:14:19.92 ID:zvCqScblo
待っていたぞ!
早く続きを!!
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/09(火) 09:39:51.67 ID:vo/LAGNfo
乙!
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/10(水) 08:44:48.04 ID:7oL0VUPWo
正直学会アピールはいらない

339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/08/10(水) 09:00:53.87 ID:ThhkpIk6o
>>338
>>1来たと思ったのにageんじゃねぇよ
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 09:25:37.24 ID:7oL0VUPWo
>>339 すまんです
上も忘れてくれ、なんか勿体ないと思っただけだ
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/10(水) 21:59:40.49 ID:HsQTeB1Jo
>>340
まあ・・・なんだ、もう二度と書き込むなよ
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 23:25:27.41 ID:pRs8yUeSO
学会員さんマダー?
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 23:35:18.22 ID:qY/76KtAO
自分語りくらいさせてやれよ
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(沖縄県) [sage]:2011/08/10(水) 23:37:03.52 ID:pLDomKqMo
工学系の学会に出たんだったら準備とか大変だったんじゃないかな?
更新早い方が嬉しいが、リアルに支障が出ない程度に
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 23:43:22.26 ID:q02V+WrIO
母乳を出すJKの生態を研究するに忙しいかもしれませんが頑張ってください。
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 10:27:40.46 ID:W5PrBKS3o
授乳ロボの開発が進んでいるという話は本当だったのか
学会おそるぜし
347 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/11(木) 12:58:14.67 ID:4LyK3m2Mo

朝。昨日の夜が嘘のように、上条の日常が回っていく。
特筆すべきような不幸な出来事もなく、時間通りに学校へとたどり着いた。
開けっ放しの教室の扉をくぐると、まだ数の少ないクラスメイトの中に青髪がいた。
意図的に遅刻して小萌先生に叱ってもらうのが好きな男だが、
そういうのを狙わない日はかなり早めに登校するヤツだった。

「よう」
「あ、おはよ。カミやん。昨日あれからどしたん?」
「え?」

何気ない青髪の質問に、上条は思わず硬直しかけた。

「擦りむいただけとか言ってた割には戻ってこーへんし、いつの間にか帰ってたやん?」
「あ、あー」

その一言で合点がいった。同時にほっとする。
青髪に、吹寄の母乳を吸ったあげく手を繋いで婦人科に行き、
あまつさえ恋人同士になったことがばれたわけではなかった。
そういや昨日一件は、青髪たちと遊んでいた直後に起きたんだったか。

「保健室に行く途中で別のに掴まってさ」
「ふーん。……女の子?」
「な、なんでいきなり性別聞くんだよ」
「だってカミやんはカミやんやしね。で、新しい女の子にフラグ立てたん?
 それとも知り合いの子の高感度上げイベント?」
「ギャルゲーかっての!」

ったく、と呟いてペラペラの鞄から弁当を取り出し、机に入れて鞄を横にかける。
勉強道具なんてまともに持って帰らないので、上条の朝の準備はそれで終わりだった。
それを横目に、ジッと青髪が見つめる。

「今日はもう一言がないんやね」
「え?」
「いつものカミやんなら、『だいだい上条さんがモテるとかあるわけないだろ』的なことを言うのに」
「……だいだい上条さんがモテるとかあるわけないだろ?」
「怪しい!」
「言ってろ」

昨日、たしか吹寄とは下の名前で呼び合う仲になったはずなので、モテていることにはなるのだろう。
だけど、吹寄の顔を見ないとなんだか実感が湧かない上条なのだった。
トイレに行くかと、席を立ち上がる。

「なあカミやん」
「あん?」
「……今日のカミやん、ホンマに怪しいよ? なんか、まるで何か女の子ときわどいイベントをこなしたような――」
「なんでそんなことが判るんだよ」
「ほらそうやって誤魔化してトイレ行こうとするところとか!」
「違うって! 俺はトイレにも行けねーのかよ」

敗北者になるのかもしれないという不思議な焦りに押され執拗に問い詰める青髪に辟易しながら、
上条は教室の扉をくぐる。

「あ……」
「え?」

そういえば、今日は登校が遅いみたいで、まだ教室にいなかった。
吹寄が、いつもどおりのツンとした顔を驚いた顔に変えて、上条の正面に立っていた。
348 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/11(木) 12:59:10.91 ID:4LyK3m2Mo

「お、おはよう」
「え、ええ。おはよう。上条、ずいぶんと今日は早いのね」
「いや、いつもどおりだって。来れない日があるだけで」
「学生が学校に来られない日を抱えていること自体がおかしいのだけれど。
 ねえ上条。あなた、暇よね。ちょっと手伝いなさい」
「え、何を?」

キッと睨みつける吹寄の言葉を反芻し、その意味を考える。
吹寄は一端覧祭の実行委員をしているはずだ。その件だろうか。

「書類運びとかか?」
「え? ……バカ、察しなさいよ。そういうことでいいから、ちょっとここで待っていて!」
「はい?」

はじめは何のことやら分からない上条だったが、焦った吹寄の態度を見て、ようやく気付いたのだった。
そうか、あれから時間も経ったし、また。
納得していると、鞄を置いた吹寄が教室から出てきた。
その背中越しに、青髪と視線が合う。愕然とした表情だった。完璧に怪しまれていた。

「なにをぼうっとしているの?」
「い、いやなんでもない」
「ほ、ほら。さっさと歩く!」
「おう、判ったから押すなって」

吹寄に連れられて、上条はクラスメイト達の視界からさっと消えた。
パタパタと、スニーカーのゴム底で廊下を叩く音を響かせる。
二人になってから顕著だったが、吹寄はどうも結構焦っているらしい。

「吹寄。大丈夫か?」
「……12時間は、結構長いわね」

母乳は3時間もあればそれなりの量が溜まる物だ。
12時間あれば、もしかしたら昨日の保健室みたいなことになっているのかもしれない。

「もしかして、漏れて」
「それ以上言うなぁっ! 馬鹿、そんなの、二人っきりになってから聞いてよ」
「わ、わるい」

吹寄は校舎の隅にある使われていない教室の鍵を開け、そこに上条を招いた。
普通の教室だから勿論ガラスがあって中が見えるのだが、
ダンボールの山や、大覇星祭で使ったらしい大道具などが山積していて視界は悪かった。
これなら、物陰もあるだろう。
後ろ手に、吹寄が部屋の鍵を閉めた。

「ここ、大覇星祭と一端覧祭の道具を押し込んだ倉庫代わりなのよ。
 朝は、たぶん誰も来ないはずだから……」
「んっと、人に見えないように、ここでまた吸えば、いいのか?」

確認を取るように吹寄を見ると、返事をそっちのけでこちらをジト目で睨んでいた。

「吹寄?」
「呼び方が、違うでしょう。……と、と、当麻」
「お、おう。そっか、そうだったよな。制理」

秋の柔らかい日差しが差し込む窓際に吹寄を連れて行く。
外を見下ろすと学生が見えるが、カーテン越しのこちらを気にする相手はいないだろう。
廊下側からは完全に死角になる場所だった。

「結構、溜まってる?」
「もう、そういう言い方は私が淫乱みたいに聞こえるじゃない。母乳は、溜まっているけれど」
「じゃあ、飲ませてもらったらいいんだな?」
「うん」

吹寄が、きゅっと上条の袖を握った。
そして顔を見上げて、ポツリとこぼす。

「当麻。その……吸って、くれない?」
349 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/11(木) 13:02:30.66 ID:4LyK3m2Mo
>>338
んー、俺自身の言い分も>>343のような感じです。
淡々と書いてあるのを読みたい場合は、Arcadiaでたのんます。
自分語りがうざいってのはよくある意見だけど、作者のモチベ維持の一環だと思って欲しい。

さて、おっぱいが溜まる速度から考えるに、これから一週間、
上条さんと吹寄さんは校内で秘密の授乳プレイを満喫することになりそうですね。
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/11(木) 13:21:19.67 ID:FtfBGKNy0
乙。
最後の一行、タイトルから名前呼びに変わりましたね。
3時間でそれなりの量、ってことは朝、昼休み、放課後と少なくとも3回は校内で行われるんですね?

……ふぅ。
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/11(木) 13:35:48.38 ID:FCEgkYwAO
乙〜。
青髪意外と鋭いじゃないか。


……ふぅ。
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 13:45:04.25 ID:O0cnf8nYo
おっ・・・・・ふぅ。
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/11(木) 14:11:54.60 ID:dA4msf9e0
お前ら高校せ……ふぅ。

三時間もあればそれなりの量が溜まるっていうのは本当なのかnubewo先生?
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 14:56:40.26 ID:W5PrBKS3o
とりあえず男は溜まるな……ふぅ。
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(藤枝) [sage]:2011/08/11(木) 17:34:05.74 ID:aKzlHYT40
でも三回は多いのでは?・・・・・・ふぅ。
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 18:00:06.67 ID:Q2uvasnDO
個人差にもよるけど、溜まりやすい人だと三時間でパンパンになるよん
因みにきょぬーだろうがひんぬーだろうがあまり関係無いらしい

あと、母乳は乳首から汗のように染み出てくるから気付くと大惨事な場合があるそうな
・・・ふっきーは母乳パッドつけてるのかなぁ
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/08/11(木) 18:10:57.50 ID:1ZJKnZOm0
賢者大杉だろ……ふぅ。
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 18:21:27.40 ID:FP4tDKe8P
お前らどこから沸いてくるんだよ・・・ふぅ
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/11(木) 18:24:25.71 ID:CTdtJ4Heo
これが夏休みか
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/11(木) 21:32:39.48 ID:omw5Go4i0
>>359
夏休みはいつだってこうだ
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/08/11(木) 22:34:31.12 ID:kZwikHAmo
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 23:06:53.98 ID:FLncuUBIO
>>359
元々毎日が日曜日みたいな連中ばっかりさ
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 00:06:52.27 ID:uzThkd8IO
>>362
なんてーか、まあそうだな
364 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/13(土) 11:45:34.25 ID:Qx3BPZORo
賢者が釣れすぎw
ごめん帰省しますんで数日またお待ちください。すみません。
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/13(土) 20:49:52.96 ID:ZAnTVKq80
お前ら……ふう
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/15(月) 06:57:44.21 ID:MCW6LeKx0
ふぅ……



これから毎朝吹寄の家で授乳プレイして登校か、うらやましい
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 00:36:13.06 ID:KAu5JpSSO
まだ?いつまで裸な俺達を放置しておく気だい?
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/08/18(木) 14:45:03.71 ID:nCJ3uXX/o
ま、まだか・・・そろそろお腹が痛くなってきたのだが
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/18(木) 16:05:47.24 ID:wX00yc2o0
さて………何人釣れるかな?
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 16:06:55.34 ID:osVp2HZDO
>>369

しね
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 16:14:46.45 ID:zyuqbemOo
>>370
一本釣りいいい!!!!
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 19:51:50.44 ID:GqCzRqQIO
>>371
[ピーーー]
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/19(金) 04:20:23.04 ID:kedRKU7zo
まだ・・・なのか・・・?
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 08:53:37.12 ID:BrsEZC4DO
あんまり急かすなよ
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/19(金) 13:58:20.58 ID:RYfNVQ3ko
今頃>>1は彼女の乳吸いながら新しい話考えてるよ
376 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/19(金) 17:58:45.34 ID:hHNGkLRJo
>>375
実体験は重要だが本質ではない。大切なのは妄想力=童貞力なのだよ。

>>353
ネットで調べてると新生児への授乳は昼夜を問わず三時間ごと、だそうなので、
三時間あればそれなりに量がたまるんじゃないかと俺は思う。知らんけど。
>>356のが嫁の実体験とかだったら壁パンものですよね。
まあ吹寄のおっぱいには母乳と一緒に夢がつまっているので、
現実世界のおっぱいとちがうところがあるかもしれないけどお許しください。

今日の夜は頑張って書くようにしますね。
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 18:16:29.58 ID:zBaJEPaIO
今出先なのに……
ネクタイはどこだっけな
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 18:29:31.38 ID:wAfTSzkDO
スマン…
壁パンしないでいいから俺に腹パンしてくれ
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/19(金) 20:04:46.99 ID:FfPMpU5K0
さて、準備運動しておくか
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/19(金) 20:18:21.72 ID:Ah3VE+FAO
おいおい、今夜は冷えるんだぜ?
風邪引いちゃうよ
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [age]:2011/08/19(金) 20:49:00.06 ID:mp+Yt4HY0
ずっと思ってたけど青髪ピアスの本名が気になる
382 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/19(金) 23:58:56.60 ID:hHNGkLRJo

上条は、吹寄のその言葉にゴクリと唾を飲みこむ。
やっぱり、女の子の胸をその目にはっきりと収めて、10分間くらい自分の口で吸うのだ。
それで興奮するなというほうが無理だった。
だが逸る気持ちを抑え、とりあえず、上条は吹寄を抱き寄せる。

「あっ……」
「制理」
「……当麻」

ぎゅっと抱きしめたい衝動に駆られるがこれまた理性で必死に押し留める。
12時間待って、たぶん母乳は今にもこぼれそうな状態だ。
抱きしめてしまえば、またブラを汚すことになる。

「昨日も怒られたけど、胸、吸う前にキスしていいか?」
「いいわよ。ただ、あんまりその、すごいのは駄目」
「注文が多いな」
「だって、仕方ないでしょう。胸がこんなことになっているのは、私だって望んだわけじゃないんだし」
「それはまあ、そうだけど」

上条は吹寄の顔をそっと覗き込み、唇を近づけた。
化粧っ気のほとんどない、素のままの優しい色の唇に自分の唇を重ねる。
ダンボールだらけの茶色いバックグラウンドと部屋の誇りっぽさは原点だが、
燦燦と窓から差し込む秋晴れの朝の光は、なんだか不思議な気持ちになる。
官能的というよりも、朝から恋人と一緒なのだという充足感というか。

「ん――」
「おはよう、制理」
「え? ええ、おはよう。何でまた挨拶をしたの?」
「朝から一緒で、なんか嬉しい」
「っ……!」

怒ったように吹寄が唇を尖らせる。頬が赤いので照れ隠しなのは一目瞭然だ。
その分かりやすさがまた、可愛かった。

「それじゃ、吸うな?」
「は、早くしなさいよ。始業までもう時間もないんだから」
「おう。……で、どうやってする?」
「え?」

ここにはベッドも椅子もない。
つまり、上条の口の高さに吹寄の乳房を持ってくることが、比較的難しかった。
二人で顔を見合わせ、思案する。

「あ、あなたがしゃがみ込めばそれでいいんじゃないの?」
「んー」

上条は賛意をあまり示さないまま、とりあえず吹寄の正面に跪く。
高さの位置関係としては、そこまで悪くなかった。
ただ、いろいろ不満があるらしい。
383 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/20(土) 00:00:16.26 ID:CLtr4NeJo

「この姿勢で10分はしんどいな。制理もそうだろ?」
「え? 私は別に」
「吸われてるうちに、制理も結構没頭して姿勢崩すし」
「ないっ! そんなことないわよ!」
「えー」

吹寄に自覚がないのか、認めたくないだけだった。
上条ははっきりと昨日の吹寄の痴態を覚えている。

「やっぱ、膝枕のほうがいい」
「え?」
「座ってくれよ、制理。足伸ばしてさ」
「……こうすれば、いいの?」

また、むっと怒ったような顔をして吹寄が地面に腰を下ろした。
祭りが近く人の出入りがあるせいか、地面は掃かれてそれなりに綺麗だ。
上条は、スカートを気にしながら足を伸ばして座った吹寄の太ももの上に、
自分の頭が来るように調整しながら、床に寝そべった。

「ちょ、ちょっと?! その、当麻……?」
「やっぱこの方が安定していいだろ」

そして、男の浪漫でもある。彼女の膝枕というのは。
吹寄の太ももは柔らかかった。そしていい匂いがする。
見上げると吹寄と視線が合う。
なんだか困った顔をしていて、自然と上条は笑いがこみ上げてしまうのだった。

「な、何よ」
「可愛いよ」
「馬鹿」
「ほら、吸わせてくれるんだろ?」
「う、うん」
「ブラとキャミソール、脱ぐのか?」
「馬鹿! そんなわけないでしょう。脱いだら、もし誰かに見つかったとき、言い訳できないじゃない」
「えっと、じゃあ」
「その、肌着はたくし上げればいいし、ブラは、フロントホックのをしてきたから」

吹寄はそう言って、キャミソールを引っ張って胸より上まで上げ、両手でブラの正面を隠すようにした。
そしてしばし、ためらいを見せる。上条は目の先数センチで広げられるその光景に、見入っていた。
やがて、ぷつりという音が聞こえ、ブラの留め金が外れたのが分かった。
肩紐を通して支えられていた乳房が、重力にしたがってぷるんと震えた。
自信はないが、心なしか張ったような、そんな印象を受けるたわわさだった。
そっと、上条は手で外れたブラのカップを脇にやった。
昨日初めて見たばかりの、吹寄の胸、その乳首の先端までが露わになった。
そこに、上条はむしゃぶりつくように、吸い付いた。

「んっ!」

必死に我慢をするように、鼻から掠れるような声を、吹寄は漏らした。
たぶん、まだコレくらいなら、教室の外の誰かに悟られるようなことは無いレベルだった。
384 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/20(土) 00:02:53.05 ID:CLtr4NeJo
一旦ここまで。
続きを出来れば今日書きたいが、MMD杯今日からだったからそっちも見たい。。
忘れてた。
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/20(土) 00:06:40.97 ID:LNeRk7/AO
乙と言いたいが
こんな生殺し状態で終わらんでくれ!
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 00:18:33.10 ID:rse65Gi5o
乙です
↑に同じく
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 07:23:12.58 ID:2zdbs+cDO
待ってるよー
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [saga sage]:2011/08/20(土) 08:07:31.57 ID:pwiRmzNAO
乙〜。
生殺し、だと……!?
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/20(土) 15:25:34.41 ID:8d+xDMp60
まったく、焦らすのがお好きなお方だ。
乙。
390 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/20(土) 16:37:36.38 ID:CLtr4NeJo

「んっ……当麻、その、ちょっと優しく、吸って」

そう言われても、上条としては、そんなにがっついているつもりはない。
位置関係として上条の頭が吹寄の乳房より下にあり、吸いやすいだけだのようだった。
そのせいか、じゅわっと母乳が口の中に広がる。
昨日のより、コクがあって飲み応えのある味だった。

「今日も、美味い」
「ば、馬鹿。そういう報告はいらないのよ」

そう言いながら、吹寄は少しかがんで、上条の吸いやすいように乳首の位置を直してくれる。
そして、腕の中にすっぽり抱き込むように、両手で上条の頭を包み込んだ。
さわさわと、吹寄の吐息が髪に掛かる。その雰囲気に上条はある種の感動を感じていた。
このまま眠ってしまいそうなくらい、安心する。

「当麻」
「ん……」

上条は置き場の定まらない腕を吹寄の腕や腰に触れさせる。
なんだかその甘えた雰囲気が可愛くて、吹寄はつい微笑みを口元に浮かべた。
朝から母乳を吸ってもらうお願いをしなきゃいけないので、
学校に来る前まではあれこれと悩んでもいたし、上条に迷惑がられるかもと心配していたが、
こういう安心しきった顔を見ると、嫌だとは思われていなかったのかなとほっとする。
張った感じがしてしんどかった乳房の感じも、すぐにいつもどおりくらいの感じになってきた。

「こっちも、お願いね」
「ああ」

上条の口の中から、今まで含ませていたほうの乳首を放させる。
そしてもう片方の、まだ飲ませていないほうの乳首に吸い付かせた。
つんつんと、口の中にうまく乳首が収まるまでに二三度唇と乳首がぶつかった。
そしてうまく乳首を含むと同時に、上条が唾液で乳首を濡らしながら、ちゅ、と乳首に甘噛みをした。

「んっ……」

じゅわ、と自分の中から母乳が漏れ出していく感覚がする。
昨日、初めて感じたときには戸惑いしか覚えなかったのに、
すでに授乳するとなんとなくほっとする自分がいることに吹寄は気付いた。
上条が上手く吸い始めたのを確認して、吸われ終わったほうの乳首のケアをする。
ポケットからハンカチを取り出し、乳首に当てる。
早く拭かないと上条が吸ったときにつけた唾液がひんやりしてちょっと嫌なのだ。
かなり気を使って、そっと唾液を拭っていく。
乳首を拭くと、乳房の本体に対して折れるように、くにゅりと曲がる。
それでピリッと吹寄の背筋に電気が走った。
乳首が、完全にツンと立っているせいで拭くのも難しいのだった。
391 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/20(土) 16:38:18.91 ID:CLtr4NeJo

「拭こうか?」
「えっ?」
「ほら、ハンカチ貸して」
「ちょ、ちょっと。自分で――んっ! 駄目、吸いながらそういうのは反則よ」
「いいだろ」

非難の目を上条に向けると、いたずらっぽく目が笑っていた。
口元は自分の乳房を吸っているので良く見えない。
上条が、吹寄から取り上げたハンカチを人差し指の先に巻きつけた。
ちょんと、それを吹寄の乳首の傍に押し当てる。

「当麻……手つきがいやらしいわよ」
「制理こそ、乳首立ってる」
「?! そ、そんなの! 吸われたんだから仕方ないでしょうが!」
「気持ちいいか?」
「馬鹿! そんなことない!」
「ふーん」

ちゅくちゅくと、ひときわ大きく上条が音を立てて吹寄の乳首を吸い上げた。
舌を乳首に絡み付けるようにしながら、ぬるりとした感触を吹寄の与える。

「ひゃんっ! あ、あ」
「可愛い声だな」
「馬鹿、馬鹿ぁ……」

そう言いながら、上条がハンカチ越しに、吸い終わったほうの乳首をもてあそぶ。
乳首の周りを円を描くようにハンカチで擦り、時折弾くように、乳首を攻める。

「んっ、ちょ、っと。駄目……」
「いいだろ? 俺、制理の胸、好きだし」
「……胸が、んっ、好きだって言われても、嬉しくない」
「胸だけって意味じゃないぞ」
「本当かしら」
「キスしたら信じてくれるか?」
「今は駄目。そういうのはちゃんと飲み終わってから――」
「キス、して欲しいんだな?」

ニヤッと、上条が笑った。それで自分が何を言ったのかに、吹寄は気付く。

「……そう思っちゃ、駄目なわけ?」
「いや、スゲー嬉しい。まあ、もうちょっと待ってくれ」
「もう……」

上条の手からハンカチを回収し、ため息をつく。
ぎゅっと抱きしめるように、もう一度吹寄は上条の頭を抱きしめた。
392 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/20(土) 16:39:08.43 ID:CLtr4NeJo
とりあえずこんだけ。ごめんよ投下が遅れまして。
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/20(土) 16:46:06.61 ID:8uR0dbHmo
乙ですた!

倫理観のしっかりした吹寄ちゃんが愛欲に溺れていくのがたまらない

高校生男児らしく欲望があふれる上条さんもらしくて素晴らしいww

次回も楽しみにしてますよー
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/20(土) 17:21:34.62 ID:x+F+1CSKo
なんか土御門あたりにバレそうだな
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 17:51:01.43 ID:MEUkI1leo
土御門にばれた時の土御門の態度が気になるな
シリアスもコメディもできるしなつっちー
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/20(土) 20:50:11.48 ID:pwiRmzNAO
ふぅ……。

>>395
この話に対してシリアスつっちーって、最早シュールじゃないですかwww
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/08/20(土) 23:07:25.93 ID:8NWA5zjxo
      _ヽ        /            \j`ヽ:  <
      \          /      / .::/ .:| 、:.       >
       <     / .::/ /  :| :ハ ハ :|i  \:.    <
     、ー‐'  :∠ .::/ :i/∠ /j/ j/ | 八i、 ,ハ:. 、一'´
       \   .::ノ / .::j/―-=ミ、    j/ ,ィ≦::ヽ:. \
      < .:∠rj八∠,r::::::::::::::=‐-、ノ__,:代リ:::::::}ノ ̄       上やん…
       ∠   { ヽ ̄ 、:::弋)ソヽ:::::)⌒ヽー:':/       今朝はどこに居たんだ?
.         厶イヽ ゝjノ ` ー―‐ ´   ヽ ̄i
         厶イハー‐ヘ           /  ,′
            jノj八i  、      -―  /
                | ヾ|  丶、     ∠._
           /  `'ー-、_ >. ..__/  {
          /       ´~"''‐- ,    /
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 23:13:29.91 ID:MX2vYxY+0
こいつ俺の日常と似てるな
399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/20(土) 23:41:15.20 ID:HEaq5JhB0
乙〜。
あれか。つっちーは舞夏といたすときの参考にするつもりだな?
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 07:20:25.32 ID:/o4u8E/DO
土御門「かみやん、二プルファックって知ってるか?」
401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/21(日) 09:28:03.80 ID:PsrJ7xse0


402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/21(日) 12:54:05.75 ID:tHFymQfC0
桂ぁ!?いま何キロォ!?
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/21(日) 13:06:25.42 ID:9a/xEd/yo
ドボォ
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/22(月) 02:44:55.98 ID:dw4wfIvDO
いいぜ・・・お前がここまで生殺しにするってんなら・・・
まずはその幻想をぶち[ピーーー]!!
405 : ◆4wbH.WUDlA [sage]:2011/08/22(月) 12:36:54.05 ID:dw4wfIvDO
次はいつかな?
406 : ◆4wbH.WUDlA [sage]:2011/08/22(月) 12:37:30.03 ID:dw4wfIvDO
次はいつかな?
407 : ◆4wbH.WUDlA [sage]:2011/08/22(月) 12:38:29.39 ID:dw4wfIvDO
次はいつかな?
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/08/22(月) 21:28:27.97 ID:+N5X3zDYo
童貞の都合のいい妄想まるだしワロタ
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/22(月) 21:57:38.41 ID:S6yRJhXAO
カレー食べて「アイスクリームの方が冷たくて甘い」って
店主に文句付ける奴がいるかよ。
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/22(月) 23:08:23.26 ID:iI6Cay1SO
その例えわかりづらいな
三行で頼む
411 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/22(月) 23:10:06.91 ID:FIu2UU/yo
厨房
タヒ
412 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/24(水) 08:11:26.43 ID:cK+Wv58AO
>>411
良い仕事だ
413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/24(水) 17:00:40.79 ID:+LXY5p0SO
>>411

ぶっちゃけタヒなんて使ってる奴が厨房がどうとか言っても……
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/24(水) 20:12:00.57 ID:SxpXqWHAO
うるせぇそんなことよりおっぱいだ
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/24(水) 21:06:18.11 ID:ICgkRW+Ko
ArcadiaというSS投稿サイトにこの作品が掲載されていたんだが、あれって本人による転載なの?
すわ盗作かと思ったけど、あまりに堂々としているから本人かと思っていたんだが……。
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/24(水) 21:08:32.63 ID:Y/TgnU+IO
>>415
お前このスレよく見ろよ……
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/24(水) 21:08:53.43 ID:nebTHjgVo
>>415
nubewoさんによる投稿だよ。
ここで書いて、色々見えた粗をあちらで修正。
これが一番いい投稿スタイルだそうですね。

ん。

ここはボケとくべきだったのかしらん。
418 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/25(木) 01:29:14.57 ID:wtXdoyVjo
なかなか更新できなくてごめんな。
>>415
>>102で言及しておりますとおり、本人による転載ですよ。
気にしてくれてありがとう。

419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 02:13:01.63 ID:f+LQR0uw0
おっぱいまだー?
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 02:36:02.58 ID:XLHrekqDO
>>419
ボーイミーツの方で言ってたんだが、9月から忙しくなるそうで
その準備で時間が取れないそうだ。

待つことしか出来ぬとは、辛いものよのぉ。
421 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/27(土) 11:55:59.12 ID:wtqv7NWuo

ちゅ、ちゅ、と時々上条が口元でそんな音を立てる。

「ん、ぁ……」

まさか外に聞こえるわけもないが、吹寄は自分の口から時々漏れるその声を必死に押し隠そうと、
抱きしめた上条の頭の近くで押し殺すように息を吐く。
それを聞かさせる上条はたまったものではない。
可愛すぎて、どうにかなりそうだった。
手が届くので、吹寄の髪をそっと撫でてやる。なんだか恨めしい顔で睨み返された。

「なんだよ」
「ずるい、わよ」
「え?」
「こっちは恥ずかしいのを必死に隠しているのに、あなたは気楽そうに吸ってるだけじゃない」
「いや、そう言われてもなあ。制理のおっぱい吸うの、楽しいし」
「……そ、そんなこと言われても別に嬉しくないわよ」
「喜ばせたいんじゃなくて、ただの本音だけど」
「……」

そんなことを言われてしまうので、吹寄は上条に勝てないのだった。
吹寄が拗ねてつい顔を逸らしたところに、すかさず上条はいたずらを仕掛ける。
乳首の周りを、なぞるように舌でつうっと舐める。

「はぁん!」

二人っきりの教室に、控えめ程度に吹寄の声が響く。
我に返った吹寄がハッと息を吸って、周囲をうかがう。
誰かに気付かれなかったかと、気が気ではなかった。

「大丈夫だって。今の位だったら教室の外には聞こえないだろ」
「馬鹿! そんなの分からないじゃない! もう、心臓が止まるかと思ったわよ……」
「ごめん。確かに母乳もそろそろ止まりそうだ」
「そっちは関係ない! もう、当麻。見つかったら二人とも怒られる程度じゃ済まないのよ?」
「……だな。ちゃんと学校に行ってる制理に迷惑かけるのは悪いな」
「あなたも、ちゃんと学校に来なさいよ」
「いや、上条さんも最大限の努力はしているんですよ?」
「それでこの体たらくって、どういうことよ」

どうせ上条はまた、赤点スレスレになるだろう。
恋人になったんだしちゃんと助けてあげなくちゃ、と吹寄は内心で心に決めているのだった。
やっぱりずっと先のことを考えれば、彼氏にはちゃんと頑張って欲しいし。
そこまで考えて吹寄は頭の中に湧いた未来像を慌てて打ち消した。

「制理?」
「なんでもない。ね、そろそろ止まった?」
「ん、勢いはもう全然ない。ちょっと噛んでも出なくなったし」

上条が唇を使って痛みを与えないように乳房に噛み付いているのには気付いていた。
それでも出ないということは、朝はこんなところだということだろう。

「そっか。それじゃあ、朝はこれで終わりね」
「ん」

ちょっと名残惜しい顔をした上条が可愛かった。
だから、撫でる代わりに上条のおでこにキスをした。

「せ、制理」
「ふふ。当麻も、照れることあるんだ」
「なんだよ」
「可愛い」

そう言って吹寄が笑いかけると、照れくさそうにしながら上条がハンカチをひったくった。
そして膝枕の体勢から体を起こして、自分が吸ったばかりの乳房を、やさしく拭いてくれた。
422 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/27(土) 11:57:04.56 ID:wtqv7NWuo

「ありがとう」
「こっちこそ、飲ませてくれて、ありがとな」
「……やっぱり、吸いたいの?」
「そういうの聞かれると正直に答えるのが恥ずかしいだろ」
「ね、当麻。教えてよ」
「……笑いたきゃ笑えよ。制理の胸を吸うと、安心する」
「……」

ストレートな物言いはヤバイ。上条は恥ずかしくて死にそうだった。
同時に、吹寄も言葉が口をついて出てこなかった。
なんだか恥ずかしいけど、嬉しくて。

「そろそろ、いいか?」
「え?」
「母乳の味も口からなくなったと思うし、キスしていいか?」
「あ、うん……」

上条が、隣に腰掛けた。
そして吹寄の腰と肩に手を当てて、そっと吹寄の唇を自分の方に引き寄せた。

「ん……」

触れるだけのキス。
おもわず瞑ってしまった眼を開くと、上条が優しい顔をしていた。

「好きだ、制理」
「ん、私も」

すごく、自然にそう言えた気がする。上条に、ごく自然にそう言ってもらえた気がする。
それが嬉しかった。
もう一度、惹かれあうようにキスをした。
今度はさっきよりも深く、舌を絡めて。

「ん、ん……」

セーラーの下に上条が手を滑り込ませて、まだブラを付け直していない胸に触れた。
くにゅ、と手のひらに包まれて乳房が形を変える。
上条の手のひらの温かみのせいで、じんわりとした快感が吹寄の脳裏に広がった。

「はぁ」

ふと、上条がキスを止めてどこかを見た。教卓の上、時計のあるところだ。
つられて吹寄も見ると、もう、チャイムが鳴るまで五分もなかった。

「あ。もう、行かなくちゃ」
「だな。嫌だけど、仕方ないか」
「うん……」
「ほら、ブラつけてやるから」
「う、うん」

もう一度キスをしてから、上条はブラの両カップを手に取り、ぐっと真ん中に引き寄せた。
先ほど外すところをみていたから、付け方は分かる。

「あ、ちょっと待って」

吹寄が、開いた両手で乳房の位置を整える。
すっぽりとカップの中に乳房をしまいこんだのを確認して、上条はパチンと留め金を留めた。
二人で、はぁ、とため息をつく。吹寄が制服を軽く調えると、もう、それで日常が戻ってきてしまった。

「当麻。ねえ、お願いがあるんだけど」
「なんだ?」
「お昼も……その、して欲しいの」
「ん。放課後より昼のほうがいいんだな?」
「放課後は、あたしも忙しいから。絶対に時間が取れるとは分からないし、
 家に帰って夜になることにはまた困ったことになっちゃうから」
「じゃあ、昼にまた」
「うん。ごめんね」
「謝るなって」
「ありがとう。それじゃ、教室に戻りましょ」
「ああ」

二人がいたのは、もとより人通りの少ない一角にある教室だ。
大した問題にぶつかることもなく、二人は教室に戻った。
朝の授乳を無難にこなせたことに、二人は安堵していた。
423 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/27(土) 11:59:56.53 ID:wtqv7NWuo
若干吹寄さんがデレすぎたかもしれん。。。
さて、これからも童貞の都合のいい妄想まるだしでいこうと思います。
しかし、本番はおあずけでおっぱいだけでエロを書くって結構きついけど面白いな。
424 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/27(土) 12:02:52.39 ID:wtqv7NWuo
さて、結構書いたし、ここらで一回くらい宣伝するのをお許しください。

私nubewoがこれまでに執筆したSSを紹介させていただきます。

『Portraits of EMIYA -士郎のいる象景-』
【原作】Fate/stay night, Fate/hollow ataraxia
【状態】打ち切り
【ジャンル】大長編(の予定だった)・ロンドンもの(の予定だった)
【掲載場所】私立アール図書館
【あらすじ】
Unlimited Blade Works編のGood End(Sunny Day)直後の士郎を取り巻く日常・非日常を描いた作品。
構想としては伏線を張りつつロンドンものへと話を展開する予定だった。
【コメント】
処女作なのに大長編プロットを描いて序盤で頓挫するという絵に書いたような初心者の過ちをやったSS。
しかしプロット練りのために調べたことが今後のSSで役に立ったりと、決して無駄ばかりでもなかった。
読者の方には無駄な時間を割かせてしまったかもしれない。


『エンゲージを君と』
【原作】Fate/stay night, Fate/hollow ataraxia
【状態】塩漬け
【ジャンル】中編・恋愛・シリアス
【掲載場所】Arcadia TYPE-MOON板
【あらすじ】
なんてことはない穂群原学園の生徒、氷室鐘には婚約者がいた。
普段は言葉も交わさないはずの衛宮士郎とひょんなきっかけで接点を持ったその日の夜、
10年前の大火災で死別したその人の名前が士郎であったことを知る。
そんな不思議な出来事をきっかけに、二人の距離は縮まって――――
【コメント】
二作目。Portraits of EMIYAが長大すぎること、また執筆力の低さに困った結果、
短編を書いて実力をつけようという意図から書き始めた。
ところが士鐘モノ、しかもセイバーend後という設定から強い批判も受け、
設定と描写の緻密化に試行錯誤した結果、短編で終わらなくなった。
そして書き手の構成力の限界から、続きを書くのが難しくなり中断。
終わりまでが遠くないので処女作と違い続きの執筆を諦めきれずにいる。
「マリア様がみてる」という小説の影響で女性の心理描写を濃くすることに面白さを感じ、
以降の自分のテイストが出始めるきっかけとなった。


『上条「姉妹丼ってのを食べてみたいんだけどさ」』
【原作】とある魔術の禁書目録・とある科学の超電磁砲
【状態】完結
【ジャンル】短編・恋愛・ギャグ
【掲載場所】Arcadia その他板
【あらすじ】
街中で御坂美琴、御坂妹と出くわした上条当麻。
ちょうどお昼時だったこともあって上条はクラスメイトに聞いた、「姉妹丼」なるメニューを出すお店に行こうと二人を誘う。
よくわかっていない当麻、お子様の美琴、斜め上の方向に想像のかっとぶ御坂妹、
それにお姉さまの「妹」白井黒子が横槍を入れて、事態はとんでもない方向へ――――
すれちがいと勘違いが織り成すギャグテイスト短編。
事態はとんでもない方向へって実は本当にとんでもないことになります↓
【コメント】
三作目。エンゲージの中断から数年ぶりに執筆したSS。
絶対に完結させるという目的のため、短編で終わることを強い枷として書いた。
面白いアニメを見る→アフターストーリーを妄想→他人のSSを読む→自分で書きたくなる
という王道のルートを数年ぶりにたどって執筆熱が沸いた。
またギャグという路線は初めてだったため、読了感の出し方が分からなかったことを今でも後悔。
数年前と比べ自分で描いた空想への没入感が浅くなり、アニメ・小説に燃えられなくなった自分を感じると同時に、
空想を自分から突き放せるようになったことでSSを書くことが昔より楽になったのを実感。


『上条「姉妹丼ってかなり美味いよな」』
【原作】とある魔術の禁書目録・とある科学の超電磁砲
【状態】完結
【ジャンル】短編・恋愛・18禁
【掲載場所】Arcadia xxx板
【あらすじ】
『上条「姉妹丼ってのを食べてみたいんだけどさ」』の続編。
変な勘違いをきっかけに、正しい意味で姉妹丼を頂いちゃうことになった上条さん。
初二つの女の子達を五段重ねにして丸ごと平らげちゃうとかマジ鬼畜。
Sっ気のある上条さんが無垢な女の子達にあれやこれやしちゃいます。
【コメント】
18禁も人生経験だし書いておくか、というよく分からない動機で書いたSS。
自分が最も興奮を覚える文体の官能小説とはこのようなものであると思う。
作家とは自分を切り売りする生き物だと言われるが、
確かにこのSSで自分はまぎれもなく性癖を公開したのであろう。
425 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/08/27(土) 12:03:42.31 ID:wtqv7NWuo

『ボーイ・ミーツ・トンデモ発射場ガール』
【原作】とある魔術の禁書目録・とある科学の超電磁砲
【状態】連載中
【ジャンル】長編・原作再構成
【掲載場所】Arcadia その他板, ss速報vip
【あらすじ】
初夏のある日。
上条当麻は不良に襲われているところを、ひとりのお嬢様に助けられた。
佐天涙子は伸びない能力に向き合うため、ひとりのお嬢様に助けを求めた。
常盤台中学が誇る空力使い(エアロハンド)、"トンデモ発射場ガール"がヒロインのお話。
【コメント】
短編の予定が長編になるという失敗をまたやらかしたSS。
しかし以前と違い、構成力の不足で執筆を断念する気配は今のところ無い。
アニメで好きになった婚后光子を活躍させたいという思いが動機のひとつ。
もうひとつは、どうやら描写の濃さが自分の売りらしいと自覚しはじめ、
それならば原作を超える描写の量で説得力を確保し、
原作では落ちこぼれ扱いだった佐天涙子を成長させようというもの。
現在、自分の作品中で最長の作品。文庫一冊分を超える文字数となっている。


『上条「もてた」』
【原作】とある魔術の禁書目録
【状態】完結
【ジャンル】中編・恋愛
【掲載場所】製作速報vip, ss速報vip, まとめwiki
【あらすじ】
とある魔術の禁書目録のSS。中編。
クラスメイトとの口論から、上条は女の子をデートに誘うことに。
偶然すぐ傍には、姫神秋沙がいた。その偶然が、二人の関係をガラリと変えていく。
いわゆる姫神大☆勝☆利!
【コメント】
どうやら時代は2chタイプの掲示板にレスという形で連載するものらしいということで、
そういう環境で書いてみたくて立ち上げたSS。
行数が少なくても投稿が可能で、しかも感想が気軽につくため、大きなメリットを感じた。
これに影響を受け、トンデモもss速報で掲載してからArcadiaにまとめるというスタイルを採用した。
エンゲージで好きになったコテコテの恋愛モノをそのまんま禁書でやった感じ。


『吹寄「上条。その……吸って、くれない?」』
【原作】とある魔術の禁書目録
【状態】連載中
【ジャンル】中編・恋愛・R-15
【掲載場所】ss速報vip, Arcadia
【あらすじ】
とある魔術の禁書目録のSS。中編。
保健室の扉を上条が開くと、困惑した顔の吹寄がいた。
不安に押しつぶされた吹寄は、そこで上条にある『お願い』をした。
【コメント】
トンデモがバトル三昧になり、苦手意識もあって閉塞感があったので立ち上げたSS。
安易なエロで話を進める軽い内容にしよう、というコンセプトで書き始めた。
タイトルは、「吹寄が『吸ってくれない?』とか絶対釣りだろコレと思ったらガチのおっぱいSSだったでござる」を目指しました。
二人は一体どこまで行くんだろうか。
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/27(土) 12:27:09.48 ID:4Me1erh40
あんたが行けると思ってる所まで行ってくれ。
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/27(土) 13:26:13.81 ID:ycOcsaPR0
何だ、ただの神か
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/27(土) 16:08:18.74 ID:nVusTfHAO
乙〜。
相変わらず、良い微?エロですなぁ。
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/27(土) 19:09:25.61 ID:ACWwWTOWo
なんだ、神かよ
脅かすなよ
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 05:02:58.10 ID:X59vg3LRo
全部読んでるよー
これからも楽しみにしてる!
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/29(月) 02:18:45.90 ID:MEnTk8Nd0
今日のおっぱいないの?
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/29(月) 09:27:05.73 ID:XSWD+LKAO
>>431
エドはるみ「も〜しょうがない子ね」
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2011/08/31(水) 13:35:29.56 ID:xCPJX8X60
…何人釣れるかなぁ??
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 13:41:52.20 ID:j+x4xJn+0
あ、宣伝乙

宣伝乙
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/09/02(金) 19:28:12.60 ID:eOoTISx/0
夏は去ったな
よし
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 20:46:16.91 ID:bZjDsPYIO
女子高生の指導で、中学生ら照れながら授乳体験…京都

http://blog.livedoor.jp/jyoushiki43/lite/archives/51793396.html


自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/09/03(土) 09:07:20.12 ID:wC+XiKbvo
>>436
これか……
俺は見事に騙されたな
確かにスレタイは間違ってないけど
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/03(土) 09:31:18.07 ID:TsUHBVue0
>>436

ちくしょう!釣りか!
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/09/03(土) 11:09:09.81 ID:gCZG0G3AO
吹寄「しゃぶれ」
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
440 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/03(土) 12:56:36.44 ID:n8P+J+uno

始業前のあの蜜月もはるか遠く、余韻に浸るうちにあっという間に昼前になっていた。
目の前で熱心に喋る小萌先生も、あと15分位したら上条たちに昼食を取る権利をくれることだろう。
要は、四時間目の終了間際なのだった。

「ふぁ……」

うつむいて、欠伸をかみ殺す。
教師にしてみれば学生の欠伸など日常茶飯事だ。それくらいで咎められたりはしない。
だが、それに反応したのか、青髪がこちらを振り向いた。
朝からなぜか、時折こちらを見てくるのだ。
普段は授業中に上条に興味を持つ男ではないし、色々後ろ暗いところのある上条としては落ち着かない。
その黒髪を眺めながら、自分の彼女になってくれた女の子の綺麗さにドキドキする。
だが遠くに座る吹寄は何処からどう見ても完全にいつも通りで、不審な点など欠片もなかった。
その平静さがちょっと寂しいというか、もうちょっとドキマギしてくれてもいいのになと思わないでもない上条だった。

「ふぅ、説明はここまでで、残り時間はプリントをやってもらおうと思ったですけど……
 今日はお疲れの子が多いですね。普段は真面目な子も、ちょっと上の空ですし」

教卓の上で頬に手を当て、小萌先生がそうぼやいた。視線はたぶん、吹寄のほうを向いているように思う。
指摘された自覚があったのか、吹寄が僅かに慌てたのが分かった。
まあ、ずっと吹寄を見つめている上条以外に気付いた学生がいたかは分からないが。

「上条ちゃんが黒板に集中してくれないのは良くあることですけど、
 授業中ずっとだとさすがに先生は悲しいです」
「へ?」

突然、名指しで怒られた。

「まあいいです。さてそれじゃ、眠たくて目を擦ってる学生さんたちに、刺激的な話をしましょうか。
 先生はこのクラスの、つい昨日出来立ての新婚カップルさんを知ってしまったです」
「「「「?!?!?!?!」」」」

ざわ、ざわ。
しゃっきりと起きていたクラスメイトが騒然となる。
一体誰と誰だよ、という感じを装って、上条は辺りを見渡した。なんとか第三者に成りすますためだった。
異端審問官の如く、周囲の男子がギラギラとした視線を部屋中に飛ばしまくっていた。
なんとなく、青髪と視線が合うと不味い気がしたので、あたりを見渡す振りをしながらも、そちらに目は向けなかった。
……が、視界の端っこで青髪がずっとこちらを見ているらしいのは、なんとなく見えた。
吹寄は、たぶんいつも通りの態度なのだろう。
基本的に興味がない、という感じで筆箱をかき回して、シャーペンの芯の追加を行っていた。

「せんせー! それって誰と誰ぜよ?」

土御門が手を上げて小萌先生に問いかける。クラスメイト達も一様に頷きながら、教卓の前に注目する。
だが小萌先生はうふふと笑って、ほっぺたに手を当てるだけなのだった。

「それはプライバシーですから言えないのですよ。でもとってもいい男の子と女の子のカップルなのです」

小萌先生は心からそう思っているように、嬉しそうにそう言う。上条がなんだかそれがむずがゆかった。
だがクラスメイトとしてはまるで役に立たない情報だった。
なにせ、小萌先生はクラスの男子女子全てを、とってもいい子だと思っているのだ。
カップルの特定情報にはこれっぽっちもなりえない。
上条は小萌先生がそれくらいのネタ晴らしで満足してくれることを、第三者を装った表情の下で願った。
だが、小萌先生の顔は依然として、幸せそうで。
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
441 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/03(土) 12:57:15.38 ID:n8P+J+uno

「彼女さんのほうはお付き合いをはじめたと聞いてちょっとびっくりしたです。
 彼氏さんのほうは、とってもやんちゃでしたけどようやく落ち着くかも知れないですね」

まあこれくらいじゃわからないですよね、という感じで、
ようやく満足したらしく小萌先生が一息ついて、手に持ったプリントをトントンと整えた。

「さ、それじゃプリント配るですよー」

小萌先生が、この警戒感のある空気からいち早く抜けて、日常に戻る。
だが学生達はそれに追随する気配がなかった。
授業に興味のない学生も、皆が顔を上げてクラスのどこかを眺めている。
上条の席までプリントが回ってきたのでそれを手に取る。
プリントが来たんだからそりゃ問題解いたって不自然じゃないよな、と思いながら視線を手元に落とす。
クラス全体にプリントが行き渡ったらしく、静かになってきた。
追及の手がそれでやんだかと、ほっと一息つく。そして何気なく、上条は顔を上げた。

「……?」

クラスの、大半がじっとこちらを見ている。
プリントなんてそっちのけだった。
誰を見ているのか確認するため、一応上条は自分も後ろを振り返った。

「何処見てるん、カミやん?」
「え……?」

すっとぼけたふりをしながら、上条は周囲を見渡し、視線の集中している点を計算する。
どうみても自分だった。

「ちょ、ちょっと皆、先生も悪かったですけどプリントはやってくれなくちゃ困るです」
「先生」
「なんですか?」

青髪に呼びかけられた小萌先生が、首をかしげる。

「先生は今まで、このクラスの男子で誰のことを『やんちゃ』って言ったことがあるか、覚えてるんですか?」
「えっ?! そ、それは……どうでしょう。男の子はやんちゃなくらいがいいですし、
 そういう子は何人かいると思いますけど」

思い当たる節が、小萌先生にもあったのだろう。戸惑う表情に焦りが見えた。
それを聞いてクラスメイトの大半が、確信した。

「なあカミやん」
「……授業中だぞ」
「小萌先生が『やんちゃ』って言うとき、大概誰のことを指してるか、カミやん知ってる?」
「お前か? 青髪」
「それやったら嬉しいんやけどねえ」

青髪は小萌先生に怒られるのが好きらしい。嬉しいというのは本音は本音だろう。
だが、今の台詞にはそういう羨ましさ以外に、何か黒いものが混じっていた。

「カミやん。小萌先生の『やんちゃ』と言えば、それはカミやん以外の男子は指さへんよ?」

自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
442 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/03(土) 12:58:07.06 ID:n8P+J+uno

クラスメイトみんなが、コクリと頷いた。

「お、おいおい。いきなり何言い出すんだよ。上条さんがもてたためしなんかありませんのことよ?」

その上条の言葉に真正面から反論する人間はいなかった。確かに、今日まで恋人を作ったと言う噂はないからだ。
だが、ざわざわと囁きあう言葉の一つ一つを拾ってみると、
不良に絡まれてるところを助けてあげただとか、
階段で転んで怪我しそうになった女の子を助けてあげただとか、
○○さんは上条君のこと格好良いかもって言ってただとか、そういう話がひしめいていた。
小萌先生の言うやんちゃというのは、困っている人は放っておかないところだとか、女泣かせなところとか、
そういういろいろある上条の武勇伝をまとめての評価だった。
上条は、そのクラスの雰囲気にいたたまれなくなって、つい、味方を探した。
遠くで吹寄が、ちょっとムスッとした顔で、こちらを見ていた。

「カミやん何処見てるん? 誰と視線を合わせた?」
「っ?!」

上条の視線の方向を、一斉にクラスが追った。上条のいるところから教室の対岸方向だ。
あわあわとしてる小萌先生を尻目に、次は上条の相手探しらしい。授業なんてお構いなしだった。
そちらのほうにいる女子が、自分ではないと言う感じに手を振りながら、正解は誰かと視線を工作させた。
青髪が、その中でも際立って不審な一人の女の子に、視線を向けた。
吟味するように、じっと眺める。
黒髪の綺麗なその女の子は、その視線から逃れるように居住まいを正した。

「なあ姫神さん。まさか、カミやんと姫神さんって」
「……違う。私じゃ。ない」
「で、でも。たしか姫神さんって転校前からカミやんと知り合いって聞いたよ?」
「それとこれとが。全然関係ない」

困ったように姫神が首を振ると、さらさらと髪がウェーブを描く。
クラスメイトが再びざわめきだした。
曰く。
「上条君を追いかけてこの学校に来たって事だよね?」「じゃなきゃこの学校選ばないよね?」
「大覇星祭のとき二人で一緒にいるところ見かけたって!」「え、じゃやっぱりあの頃から?」
「っていうかどう見ても姫神さんは上条君のこと好きじゃん」「えー、それはあんたの目がおかしい」
「姫神さん隣のクラスの男子にコクられた時、他に好きな人がいるって言ったらしい!」
「その噂、告白自体ガセって聞いたぞ」「俺も。ってか姫神って男に興味あるか?」
「俺喋ったことない」「俺も」「俺も」「俺もだ」「上条はこないだ一緒に弁当食ってたぞ」
「上条……クソッ」「なんかあの時、姫神慌ててたよな?」
「あれ上条がブラのホック外したらしいぞ」「ハァ? どこのラブコメだよ。ってかどうやったらそんなことに?」
「上条に常識が通用するわけねーだろ」「ま た 上 条 か」

一つ一つは上条には聞き取れないのだが、どういう悪意があるのかは良く分かるのだった。
特に男子の中で、上条に対する敵意が膨れ上がっていくのが分かる。
どうも、上条の相手が姫神らしい、という方向で推測が行われ、
しかも集団心理によってそれが事実かのように思われ始めているらしかった。
なんとかなだめようとは思うのだが、上条が何を言っても火に油を注ぐことにしかならない気がした。

「ちょっと! いい加減にしなさいよ!」

耐えかねた、という感じで吹寄がバンと机を叩いた。
それで、ピタリとヒソヒソ話が止む。

「まだ授業中でしょうが。集中しなさいよね」
「そ、そうです! プリントは宿題とは別ですから、皆が出来るまで授業は延長するですよ?」

冷淡な感じを装って、小萌先生がそう言った。
空腹で死ぬ、やめてくれといった声が生徒の間で上がる。
しかたなしに、のろのろと皆、プリントを解きに戻った。
上条は顔を上げて、吹寄を見る。
ゴメンと言うつもりで軽く頭を下げたら、ふんとすげなくそっぽを向かれてしまった。
事情を理解している小萌先生がその光景を見て、ニッコリと笑ったのだった。

自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
443 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/03(土) 13:01:53.75 ID:n8P+J+uno
さー次はクラスメイトの監視が光る中での隠れ授乳プレイですね。
台風のおかげで休日が出来た。週明けが怖いけど休みは嬉しいね。
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
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444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/03(土) 13:04:49.91 ID:XoDpl5Juo
待ってたぞ、乙!

小萌先生は味方にも敵にもなりそうだよな、フラグ的に
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
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445 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/09/03(土) 13:10:35.82 ID:MH32Iwd80
>「上条に常識が通用するわけねーだろ」「ま た 上 条 か」

ワロタwwwwww

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446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/03(土) 13:18:52.95 ID:faVJjrYAO
乙!!
これは消去法で吹寄にたどり着くのも時間の問題だな
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447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/03(土) 13:20:59.94 ID:PXiBTeYAo
疑惑をはらすために男と付き合えばいいと思います
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
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448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/03(土) 16:08:15.95 ID:9Gv0OZU6o
>「上条に常識が通用するわけねーだろ」

第二位ェ…
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
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449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 09:11:02.28 ID:cwfEG8kB0
>>「上条に常識が通用するわけねーだろ」

垣根ェ・・・ww
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
450 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/09/04(日) 21:26:06.43 ID:atzqiVqj0
>>「上条に常識が通用するわけねーだろ」
ていとくんェ・・・
451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/09/08(木) 15:35:45.51 ID:Uz4o1Qvvo
>>「上条に常識が通用するわけねーだろ」
冷蔵庫ェ…
452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/09(金) 22:05:30.55 ID:bpuUp8IX0
>>「上条に常識が通用するわけねーだろ」
帝凍庫ェ……
453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/09/09(金) 22:35:10.11 ID:oPvDybuF0
>>「上条に常識が通用するわけねーだろ」
工場長ェ……
454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/09/09(金) 23:07:36.18 ID:NTbSg05Fo
糞みたいな流れでスレを消費される悲しみ
455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 00:06:02.48 ID:38PHhwENo
だが、それがいい
456 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 01:57:10.81 ID:PL/4xJCfo

「それじゃ、チャイムも鳴ったしこれで終わりにします」

起立、礼と日直が号令をかけ、小萌先生の退室を見送る。
これで上条のクラスは昼休みに突入した。延長もほとんどなかったので、晴れて昼休みを取れることになったのだが。

「さ、さー昼飯昼飯っと」

シンと静まり返った教室に、白々しく上条の言葉が響く。
昼休みなのだ。もっと、普段ならみんなはしゃぎまわるし、煩くなるはずなのだが。
……明らかに、そういう気配はなかった。

「なあカミやん。さっきは吹寄さんに邪魔されたけど」

トントンと静かな手つきで青髪がノートと教科書を整え、机に仕舞った。
周囲のクラスメイトも、青髪と心を同じくしているらしい。

「姫神さんとの関係について、ちゃんと喋ってもらおか」

コクリと、周囲が頷いて同調した。
遠めに姫神が戸惑っているのが分かった。
そりゃあそうだろう。たまたま知り合いである自分のいる学校に転校してきたからって、
まさかそれだけで好きな男の子を追っかけてきたとか、実は付き合ってるとか、
そういう噂を立てられたら迷惑に決まっている。
ちゃんと、否定するのも礼儀だとは思う。もちろん姫神に興味がない、というわけではないけれども。
……まあ、つい昨日から、興味を持ってはいけなくなったのだった。

「ほらカミやん、黙秘も事実を認めないのも、誰のためにもならへんよ」
「待て。ちょっと落ち着いて話をしよう」
「誰が興奮してるように見えるん?」
「興奮って言うかお前完全に自分の妄想を事実認定してるじゃねーか」
「……まさか、カミやんシラ切るつもり?」

すっと青髪の声に冷たい響きが混じる。
彼女なんているわけねーよ、なんて嘯きながら影でこっそり付き合う男と言うのは、
およそ人として最低の部類に入る。友好的な関係など、結ぶ余地はない。
そんな風に青髪は暗に宣告していた。

「シラを切るっていうか、姫神と付き合ってるって事実は否定しないと、姫神に悪いだろ」
「……」

なっ?と姫神に話を振ると、姫神はつまらなさそうな顔をした。

「確かに私は。この学校を選ぶ時に上条君がいるなんて知らなかった」
「で? 知らなかったけど、同じクラスメイトにまでなっちゃって、
 急激に意識し始めて二人の距離は見る見るうちに……ってことなん?」
「違うよ。別に。その。私は。上条君とはなんでもないし」
「そうだぞ! っていうかそういう変な気持ちなんかお互い持ってないっての!
 そういう邪推をするなよな、なあ姫神」
457 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 01:57:46.87 ID:PL/4xJCfo

否定する姫神に便乗して、上条は青髪に食って掛かる。
カップル認定された人間の両サイドから青髪を攻め立てるつもりだったので、
再び上条は姫神にアイコンタクトを送った……のだが。
なんだか、姫神の顔がひどくつまらなそうだった。
表情には乏しいほうだが、それに輪をかけて醒めた感じと言うか。

「……姫神さん?」
「君は。もうちょっと人の気持ちを察する能力を身につけたほうが良いと思う」
「へ?」
「別に。私と上条君とはなんでもないけれど」
「けど、何だよ?」
「なんでもない。それより。もう一度言うけど。上条君と私は。別に付き合っているわけじゃないから」

大きな声ではなかったが、姫神はそうクラス中に伝えるように宣告し、
そして周りの視線を一切無視してお弁当箱を取り出し、昼食の準備を始めた。
いつになく強い姫神の主張に皆はちょっと戸惑ったらしかった。
青髪の煽りに乗せられて騒ぎ始めたクラスメイトだったが、
どうもそれが早とちりらしいということになって、またざわつき始めた。

「またアイツの先走りか?」「青髪を信じるとかお前ゴシップを真に受けるタイプかよ」
「ってことは姫神はまだ相手ナシってこと?」「俺の春到来?」「それはねーわ」
「とりあえず声かけてみようかな」「俺こないだ二三言で会話打ち切られた」「俺も」「俺も」「皆一緒か」
「で、結局上条に彼女ができたって本当か?」「アイツは女子の気を引いといて放置する最悪なヤツだからなぁ」
「もしアイツが誰かと付き合えば空白を縫って俺が」「……止めろよ、そういう甘い期待をすると後が辛いぞ」
「まあ、上条に彼女が出来るとか、ねーだろ」「結局はそうだろうな」「発端は青髪だしな」

空腹は食事以外への興味を薄れさせるいいスパイスだ。
四時間目という時間帯は、むしろ上条に好都合に働いたらしかった。

「で、お前ら。お前昼飯は?」
「ボクはもう買かってあるよ」
「俺は弁当があるにゃー」
「ん、じゃあ俺パンでも買ってくるわ」
「……まさかカミやん、誰かと逢引?」
「っていうかお前はそういう迷惑な噂を撒き散らしておいて開き直るんじゃねーよ!」

きわどい反論をこなすのに冷や汗をかきつつ、上条は自然な素振りで教室を後にする。
姫神はもうそっぽを向いていて視線は会わなかったし、その近くに座る吹寄は、いつの間にかいなかった。
昼に会うことは、朝のうちに約束した事柄だ。
だからこの後上条はこっそりと吹寄と二人きりになりたいのだが、どうやって、それを成すか。

「もっかい教室に戻って、顔を合わせるのは危ないな……」

クラスメイトの視線のなくなった廊下で、上条はそう思案する。
メールか電話で確認しようと思ったところで、大切なことに、気がついた。

「俺……制理のアドレス、知らねーじゃん」
458 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 01:58:53.23 ID:PL/4xJCfo

由々しき問題だった。
学生カップルの癖に、互いのアドレスを知らないなんて、間抜けもいいところだ。
携帯が役に立たない以上、自分の足で吹寄を探すほかない、と言うことになる。

「見つかるか……?」

とりあえず、昼ごはんは用意するしかないので購買のパンを買いに行く。
そして腹が膨れる程度に見繕い、上条は吹寄を探してそのあたりをうろついた。

「あいつ、弁当派ではなかったよな」

そして購買にも学食にもいなかった。すでに昼食を買ったのだろうか。
準備のいい吹寄のことだから、その可能性は高かった。
となると吹寄がいるのは、どこだろうか。そのまま、二人であれやこれやをできる場所だろうか。
正直に言って、上条にはその心当たりはほとんどなかった。
無闇に変なところには行かない性分なのだ。何があるかわからないし。
心当たりというか、吹寄と二人きりで過ごした場所と言うと、
保健室か、あの倉庫代わりの教室くらいしかないのだった。
その二箇所をとりあえず当たってみるかと早足になったところで、横から声をかけられた。

「随分と挙動不審に見えるけど? 上条」
「え……先輩?」

廊下の窓際に背中を預け、豊かな胸元の下で腕を組んだ、上条の先輩。
雲川がニヤニヤと上条を見つめていた。
手には上条と同じパンの入った袋が下げられているので、あちらも昼食を買ったところなのだろう。

「先輩、購買のパン食べるんですね」
「珍しい行動なのは認めるけど。時々、この学校臭い垢抜けなさが恋しくなるんだ」
「普通の揚げきな粉パンをそこまで貶しますか」
「愛情の裏返しだよ。何もストレートだけが恋愛のアプローチじゃない」
「はあ」

なんというか、話がかみ合っているようでかみ合ってなかった。
というか常識的な上条の対応に取り合う気がないらしかった。
この聡明な先輩は、おそらくやろうと思えばそんなことは簡単に出来るのだろうが。

「それで、あちこちキョロキョロとしているのはどうしてなんだ?」
「え? いや、まあその」
「……どの女だ?」
「へ? てか先輩! どういう目で俺を見ているんですか」
「どうもこうも、極めて純正でフェアな目で見ているよ。時々悔しくなるがね」
「悔しいってなんでですか」
459 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 01:59:26.64 ID:PL/4xJCfo

この先輩は、基本的に上条をブンブン振り回して遊ぶタイプの人だった。
会った瞬間から、なんとなく不安を感じている。
だが、そんな不遜な雲川の態度が、一瞬だけ、揺らいだ。
上条にもなんとなくしか分からない隙だった。

「今日の夜、パーティがあるんだ」
「はあ」
「私には、エスコートしてくれる男性がいない」
「……先輩、もてるでしょ?」
「侍らせたい男にはもてないよ。私は高望みなほうだからな」
「はあ」
「上条。夜は、暇か?」

ニッと雲川が笑う。仮に吹寄がいなくても、断りの言葉は口にしただろう。
そう言う場所が似合う柄じゃないし、先輩のエスコートなど到底こなせないから。
だが、そういう事情に加えて、断らなければならない理由は、ちゃんとある。

「時間は、あります」
「そうか、それじゃ」
「でも、いけません」
「……どうして?」
「雲川先輩とは、なんでもない関係なので、そういうことは出来ないです」
「……」

雲川は、それ以上言い返さなかった。
聡明な人だから、もっと上条を困らせることは出来ただろうけれど。

「お前、落ち着いたな」
「へ?」
「台風に手を突っ込む立場の人間ではない、なんて気取っていたのが莫迦だったのかもしれないな」
「いや、言ってる意味全然分からないんですけど。どういうことですか?」

なんでもないよと雲川は手を振り、なにやら鈍重そうな体つきで、ふらふらと上条から距離をとった。
背中越しにポツリとこぼす。

「恋人のいるお前に、私はそれを言えないよ」
「えっ?」
「吹寄は保健室の前にいたぞ。じゃあな」

ひらひらと手を振る雲川を、上条は呆然と見送った。
吹寄との関係はせいぜい小萌先生くらいにしか、知られていないはずだったのだが。
ハッと我に帰って、吹寄を待たせるわけにも行かないからと上条は早足でそこを後にした。
460 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 02:01:07.73 ID:PL/4xJCfo
そういや「常識は通用しない」ってていとくんの台詞でしたね。忘れてた。
久々の投稿でごめんよー。そしてどっかで見たようなキャストを登場させまくりました。ノリで。
雲川先輩好きだなぁ。
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/10(土) 02:11:43.73 ID:vbj06UJY0
乙!
上条さんは姫神に殴られても仕方ないと思うの。
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 02:31:18.24 ID:n00ABOPO0
おっぱいきてた
463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage saga]:2011/09/10(土) 02:33:03.40 ID:mWZNA7bC0
なるほど、次は先輩のおっぱいを吸うのか
464 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 03:15:36.17 ID:1thAs98IO
シリアスな上条さんは浮気はしない
これはシリアスですよね
465 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/10(土) 03:53:15.66 ID:dDw8aRIAO
乙〜。
上条さん、姫神にその態度は残酷ですよ……。
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/10(土) 04:01:50.41 ID:TRTN95nw0
この作者は好きなキャラを徹底的にいじめるところがあるからな。
467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 07:14:11.50 ID:wBFnIg/+0

>>1は巨乳好きと見た
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2011/09/10(土) 15:32:53.76 ID:OJhNVqEk0
この上条さんはもてたとは違う!
469 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 17:43:29.07 ID:PL/4xJCfo
>>461
別のSSで姫神は幸せにしてあげたからそれで許して下さい

>>464
おっぱいSSをシリアスと呼ぶ理由が分からないwww
いや、浮気はしませんよ。そういうダウナー系の展開にはしない予定なので。

>>466
褒めるなよー照れるじゃねーかよー

さてこの先の展開がいつになく変態ぽくて困る。
ちょっと引く人いるかも。俺の中ではコレはアリだけど、普通はどうだろうね。
470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 17:49:46.93 ID:38PHhwENo
アリです
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 17:51:01.65 ID:Hki+bFH1o
構わん、やれ
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 17:54:49.07 ID:38PHhwENo
碇司令まで読者だったのかw
473 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 18:05:38.75 ID:RhMhpViDO
まってるんだよ!!
474 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2011/09/10(土) 18:09:55.64 ID:KFIOtIoAO
大丈夫だ。どうせ読者にも変態しかいない。
475 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 18:14:01.09 ID:kWsMGWBN0
上条と吹寄の子供ってこんな感じなんだろうなー
ttp://i.imgur.com/kq1jF.jpg
476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/09/10(土) 18:20:48.06 ID:NHs8+aOAO
>>475 kwsk
477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 18:31:55.24 ID:gAL2bzwPo
>>475
上嬢「おはよう」百合子百合子「おォ、おはよう」で見たが、やっぱ上嬢いいな
478 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 18:41:17.63 ID:PL/4xJCfo

雲川先輩に言われたとおりに保健室に行くと、部屋の傍に吹寄がたたずんでいた。
こちらにはまだ気付かないらしく、落ち着かない様子で地面を軽く蹴っていた。

「吹寄」
「あ……」

一応人前なので、苗字で呼びかける。
それに気付いたのか、ほっとしたように吹寄の表情が和らいだ。
う、と上条は呼吸を乱した。普段はつっけんどんな顔をしているヤツなのに、
こうして時々見せる柔らかい表情は、なんだか悔しいくらいに可愛いのだ。
自分には勿体無い、と思う。人間、誰しも自分に対する自信というのは持ちきれないものだ。
こんなに可愛い吹寄の、立派な彼氏かと問われると頼りない気持ちになるのもまた事実だった。

「遅くなってごめんな」
「い、いいわよ。別に待ち合わせしたわけじゃないんだから。
 むしろ思ったより早かったくらい。そ、その、どうしてここだと思ったの?」
「え?」

吹寄は、どういうつもりでここに来たんだろう?
怪我をしているわけでもなく、そして昼休みの保健室なんて千客万来もいいところだ。
こんなところで吹寄の胸を吸えるわけもない。

「いやその、さっき吹寄がここにいるって人に聞いたから」
「……」

なんだか、吹寄が期待はずれだと言う顔をした。
そりゃあそうなのだ。なんら待ち合わせ場所を指定していない相手と出会うために、
一番ありえそうな場所として吹寄が選んだのが、ここ、保健室前なのだ。
それは昨日、上条が付き合おうと言ってくれて、ファーストキスをした場所なのだ。
吹寄としては、むしろここ以外の何処で会うのだと言いたかったが、
肝心の上条はゆっくり購買でパンなんて買って、自分のことは二の次みたいだったのが気に入らなかった。

「上条は、やっぱり上条なのね」
「え?」
「なんでもない」
「あの、急かして悪いけどここにいると色々困るだろ? その」
「分かってる! ちょっと離れてついてきて。三階にいくから」

ぷいと上条に背を向けて、吹寄は早足で歩き始めた。
その機嫌の悪さに上条は困惑する。
吹寄以外の女の子と親しくしたとか、そういう理由で怒られるのならわかるが、
一体自分は、何か悪いことをしただろうか。
不自然にならないように、上条は吹寄の後を追いかけた。
479 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 18:41:53.38 ID:PL/4xJCfo

階段を上り、吹寄の姿を探す。
音楽室や理科室の集まる一角の一部、三年生向けの部屋を、吹寄は鍵を使って空けた。
吹寄と上条は、まだお世話になったことのない部屋。進路指導室だった。
特殊教室からはとっくに生徒はいなくなっていて人通りは少ない。
軽く目をしのんで、上条はその部屋に入った。

「お、お邪魔します……」

部屋に入り扉を閉めると、正面に置かれたソファに吹寄が座っていた。
状況によっては保護者も入れるような、ちゃんとしたつくりの部屋だ。

「上条、鍵を閉めて」
「あ、ああ」

不機嫌そうに言いつけられ、上条はそれに従う。
扉も簡素な教室のそれと違い、閉めたら簡単には開きそうになかった。

「ここ、大丈夫なのか?」
「……ここも一応、一端覧祭の資料があるのよ。悪いことはしているけれど、
 まったくあたしに関係ない場所の鍵を借りてるわけじゃないから、大丈夫」

吹寄はそう言って、スカートの裾を直した。
ちょっと座高が低くて、短いスカートなら中が見えてしまいそうなソファだった。
もちろん吹寄は真面目に膝下まであるスカートを履いているので、そういうアクシデントは期待できない。

「えっと、吹寄」
「……まだ苗字で呼ぶわけ?」
「あ、悪い。……制理」
「取って付けられても嬉しくないけれど、まあそれはいいわ」
「俺、何処に座ればいい?」
「勝手にすれば良いでしょ」

気を使って、尋ねたつもりだったのだ。
機嫌が悪いときに近づかれたくないなら、対面のソファに腰掛けてもいいと伝えたつもりだったのだが。
判断を丸投げされてしまった。

「じゃあ、隣に座るな」
「……うん」

不服な態度を崩してはくれなかったが、拒まれないからたぶんこれで正解だったのだと思う。
上条が腰掛けるとソファは沈み込んで、吹寄の体を少し上条のほうに近づけた。

「制理」
「何よ」

腕を組んでみると、軽く睨まれた。

「何でそんなに怒ってるんだよ」
「別に怒ってない」
「怒ってないって、いや、そうなのか?」
「知らない」
480 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 18:42:45.25 ID:PL/4xJCfo

また、そっぽをむかれる。機嫌が悪いのは間違いなかった。
なんだか、胸の話を振ると怒られそうなので、無難な話題を頑張って探してみる。

「えっと、吹寄が授業終わって出てからさ、姫神との話を、ちゃんとクラスの連中に説明しといた」
「っ! ……なんて?」
「え?」
「どう、説明したわけ?」

真剣な表情で吹寄がこちらを見た。
それに若干うろたえながら、さっきのことを思い出して説明する。

「姫神とは付き合ってないって、言ったんだけど」
「……そう、なんだ」
「いや当たり前だろ? 今俺は制理と、付き合ってるんだし」
「付き合う相手は一人だけって、ちゃんと分かってるんでしょうね」
「当然だ! ってか制理は俺のことどう思ってるんだよ」
「だって! いっつも女子がらみで変な事件起こすでしょうが」
「なんだよその評価。んなことねーっての」
「どうだか。だってそうじゃない。あたしも噂で聞いたことしかなかったけど、
 姫神とは、転校前からの知り合いなんじゃない」
「そうだけど、関係ないって」
「じゃあなんで、姫神はここを選んだのよ。別にウチくらいの学校なんて山ほどあるのに」
「知らないって。別に転校してきてからも特別仲良くしてるわけじゃないし」

姫神と、他のクラスの女子との間に差をつけた接し方はしていなかった。
だっておんなじ友達だし、普通にクラスメイトだし、むしろ変な特別扱いのほうが失礼だ。

「じゃあ、授業中に姫神を見ていたのはどうして?」

潤んだ瞳で、ツンと唇を尖らせて、吹寄は最後にそう尋ねた。
それで、ようやく上条もなんとなく、察せた気がした。吹寄の不機嫌の種を。

「制理」
「何よ」
「姫神と制理って、席近いだろ?」
「ええ」
「俺が眺めてたのは姫神じゃなくて、制理だよ」
「え?」
「いや、当たり前だろ?」

好きな女のことを追いかけてしまうなんて、ごく普通の男の性だと思うのだが。
急に吹寄は慌てて、髪を整えるように手で梳いた。

「も、もしかして授業中あたしのことを見ているわけ?!」
「ああ。やっぱ、綺麗だなって」
「っ!? バ、バカ。恥ずかしいでしょうが」
「じゃあ姫神でも見てればいいのか?」
「駄目!! あっ……」
481 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 18:43:29.21 ID:PL/4xJCfo

限りなく素直な本音を、吹寄がこぼした。
そしてそれに気付いて、あっという間に真っ赤になる。
とても、それがいとおしかった。
戸惑う吹寄を、抱き寄せる。

「授業中は、窓の外か、黒板か先生か、制理を見ることにする」
「……まあ、あたしだけを見られても困るけど。でも窓の外は余計でしょ」
「体育やってる女子を見るって意味じゃないぞ?」
「そういうつもりで言ったんじゃないんだけど、何、上条、そういうのを眺めているの?」

迂闊だった。そりゃ体育やってれば女子だろうが男子だろうが見えるので、
自分で言ったことは否定はしづらかった。

「制理の後姿に、今日は釘付けだった」
「な、なんでよ」
「だって、綺麗じゃん」
「……褒めても、何も出ないわよ」
「え?」

何気なく吹寄はそういったのだが、間違いなく、吹寄の胸から出る母乳を上条は吸いに来たわけで。

「……つまらないギャグを言いたいのなら、聞いてあげるわよ」
「いや、いいです」
「まったく、もう」

吹寄が仕方ないと言った風に嘆息した。
どうも、怒っていた態度はちょっと軟化してきたらしかった。

「なあ制理」
「なに?」
「その、昼飯は用意してあるのか?」
「ええ。貴方と一緒で、パンだけれど」

吹寄はスカートのポケットから小ぶりの惣菜パンを二つ取り出した。

「パン食べるのと、制理の胸を吸うのと、どっち先にすればいい?」
「え? べ、別にどちらが先でも良いけれど」
「昼飯食った口で吸われるのはやっぱ嫌だろうし、先に胸吸おうか」
「それは気にしなくていいわよ。別に、貴方に吸われるのを汚いとは全然思わないから」
「ん、まあそういってもらえるのは嬉しいんだけど、実は飲み物を買い忘れてさ。
 食べ終わった後、あんまり口の中がスッキリしないまま吸うことになるし」
「ウェットテッッシュがあるから、それは本当に気にしなくていいんだけど」

なんだか吹寄の言葉が歯切れが悪かった。
そういえば、吹寄も飲み物がないらしかった。
……そして、よくよく考えれば、吹寄の胸からこぼれるそれは、まぎれもなく液体なわけで。

「と、当麻。まさか」
「いやいやいやいや! さすがにそんなことは考えてない!」

胸を庇うようにした吹寄の仕草で、何を疑われたのかすぐに上条は理解した。
いくらなんでもそれは変態的すぎる。

「じゃ、じゃあどっちからするつもりなのよ」
「どっちでも俺は構わないけど……」

気の強い吹寄のために選択権を遺しているつもりの上条なのだが、
そういう気遣いは必ずしも必要ではないらしかった。
一瞬、無言の空白がさし挟まる。
先導して決めてやるかと、上条が心に決めて口を開こうとしたところで。
くうっと、吹寄のお腹が可愛らしく鳴った。

「あ」
「……昼飯にするか」
「……うん」

ちょっと恥ずかしそうな吹寄の髪を撫でてやって、上条はパンの入った袋の口を開いた。
482 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/10(土) 18:45:16.83 ID:PL/4xJCfo
HENTAIはこの後に持ち越しだな。ごめん。
晩飯をそろそろ用意せねば。買い物にいってくるノシ
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 18:47:46.28 ID:RhMhpViDO
ひ、ひどすぎるんだよ!!
あんまりなんだよ!!
484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 18:51:28.15 ID:kWsMGWBN0
イントラディトラスさんは静かに
あと今更だけど制理なんてあまり人の名前として良くないよな。
思春期の男なら生理って言う感じを思い浮かんでしまう・・・・
485 :名無しNIPPER [sage]:2011/09/10(土) 18:53:17.13 ID:NVZnYqIAO
吹寄って
スカート短くなかったっけ?

間違ってたらスマソ
486 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 18:57:32.75 ID:38PHhwENo
ひざ下まであるよ
487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/10(土) 18:58:07.08 ID:38PHhwENo
ひざ下まであるよ
488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/10(土) 18:58:57.92 ID:teNJWvEbo
あるあるよ
489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/10(土) 19:22:41.80 ID:+egbAYQK0
飲み物買ってくる発想のない二人
いいぞもっとやれ
490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 19:36:43.66 ID:kWsMGWBN0
>>484
参考画像
ttp://r-s.sakura.ne.jp/w/n/ilp59.jpg
491 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/10(土) 19:52:39.50 ID:cYQ/Wza20
今すぐ統括理事になって、滞空回線を閲覧したい。
492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/10(土) 20:16:52.42 ID:atXDjOAAO
お客様の中に17600号!17600号はいらっしゃいませんか!?


…と思ってたら何故か20000号が思い浮かんだ
死にたい
493 :名無しNIPPER [sage]:2011/09/10(土) 20:37:25.04 ID:NVZnYqIAO
>>490

やっぱり膝上だよね

サンクス
494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/10(土) 21:07:21.48 ID:myZb+fqqo
上条さんは吹寄、姫神、雲川先輩、雲川鞠亜の4人のおっぱいを吸えばいいよ
495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/10(土) 21:10:24.29 ID:myZb+fqqo
上条さんは吹寄、姫神、雲川先輩、雲川鞠亜の4人のおっぱいを吸えばいいよ
496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 21:45:29.21 ID:V3I0OBqSO
>>490

背後霊が!!
497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 23:04:21.99 ID:kWsMGWBN0
>>496
そうそう吹寄には地獄少女という背後霊が・・・って違うよ!!
このスレで喧嘩したくないから見逃すけど、今度姫神を背後霊扱いしたらオブジェにしてやるよ
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/11(日) 00:46:59.36 ID:BSrydk8y0
授乳も大切だけど、上条さんの右手の話とか、ヒーローやってる話とかもちゃんとしないとね
お付き合いするんだったら

ていうか時期的にはいつごろの話なのですか?
499 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/11(日) 01:19:47.13 ID:r5GlqQYdo
このSSで想定してる時期は16巻のチョイ手前のイメージ。大覇星祭は終わってて、一端覧祭はまだ。
ちなみに『上条「もてた」』と同じ時期で、並行世界のつもり。
あとスカートの丈ちゃんと調べたら、膝上3センチくらいなんですね。ごめん、リサーチ不足だったわ。

>>484
最愛ちゃんとか理后ちゃんとかがいる世界なので制理くらいは普通だな、うん

>>498
そういう「ちゃんとした」お話に触れることはないかもー
インデックスとの折り合いの付け方だとか、振られた美琴がどうなるかとか、
そういうシリアスな部分を描くってのは前作ですでにやってあるからなー
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/11(日) 02:55:50.19 ID:Zg7z0i8vo
>>469
ダウナー系→メルトダウナー→麦のん→ヤンデレ→吹寄が病み化

ここまで考えたのは俺だけではないはず
501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 07:41:42.14 ID:DVR3lEapo
ヤンデレ吹寄良いな
502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 21:51:31.69 ID:eo9srIIDO
姫神のも良かったが吹寄のも素晴らしいな
こうなると上条さんがフリーな状態で雲川先輩とパーティーに誘われて、イチャイチャするのもみたい。
新訳2巻で出番があったことだし
503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/12(月) 00:17:55.44 ID:kDdQjOkIO
うーん、週末の更新はここまでかな?
早く続きを飲みたい…いや、読みたい
504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/15(木) 18:38:00.96 ID:EaNb83Se0
>>504がキターーー\(^o^)/
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 19:41:44.18 ID:R+q6dK5IO
描写が無いから気になってるんだが、
授乳中の上条さんの下条さんはどうなってるんでしょうか?
やはり血流操作能力のレベル5状態でしょうか?

今後その辺の描写も期待してます
506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/09/15(木) 21:11:16.50 ID:lWqH4jSwo
誰かに見つかっちゃうのかな?
こちらとしては見つからないでほしい
507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 04:27:16.61 ID:wONbc9dz0
>>502
雲川先輩はまだ謎が多いから書きにくそう
記憶無くなる前の上条さんと何があったのか今後明かされるのかな
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/09/16(金) 04:38:49.22 ID:JLU5Tdgno
雲川先輩ってどんなひとだっけ?
509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/16(金) 22:06:26.84 ID:lgvjFozc0
個人的には、親イベントと、吹寄が他の男子に告白されるイベントが見たいなぁ〜
510 :なすーん [なすーん]:なすーん
                     __        、]l./⌒ヽ、 `ヽ、     ,r'7'"´Z__
                      `ヽ `ヽ、-v‐'`ヾミ| |/三ミヽ   `iーr=<    ─フ
                     <   /´  r'´   `   ` \  `| ノ     ∠_
                     `ヽ、__//  /   |/| ヽ __\ \ヽ  |く   ___彡'′
                      ``ー//   |_i,|-‐| l ゙、ヽ `ヽ-、|!  | `ヽ=='´
                        l/| | '| |!|,==| ヽヽr'⌒ヽ|ヽ|   |   |
  ┏┓  ┏━━━┓              | || `Y ,r‐、  ヽl,_)ヽ ゙、_ |   |   |.         ┏━┓
┏┛┗┓┗━━┓┃              ...ヽリ゙! | l::ー':|   |:::::::} |. | / l|`! |i |.        ┃  ┃
┗┓┏┛     ┃┃┏━━━━━━━.j | l|.! l::::::ノ ,  ヽ-' '´ i/|  !|/ | |リ ━━━━┓┃  ┃
  ┃┃    ┏━┛┃┃       ┌┐   | l| { //` iー‐‐ 'i    〃/ j|| ||. |ノ        ┃┃  ┃
  ┃┃   ┃┏┓┃┗━━━.んvヘvヘゝ | l| ヽ  ヽ   /   _,.ィ ノ/川l/.━━━━━┛┗━┛
  ┃┃  ┏┛┃┃┗┓     i     .i  ゙i\ゝ`` ‐゙='=''"´|二レ'l/″           ┏━┓
  ┗┛  ┗━┛┗━┛    ノ      ! --─‐''''"メ」_,、-‐''´ ̄ヽ、              ┗━┛
                   r|__     ト、,-<"´´          /ト、
                  |  {    r'´  `l l         /|| ヽ
                  ゙、   }   }    | _|___,,、-─‐'´ |   ゙、
                    `‐r'.,_,.ノヽ、__ノ/  |  |      |、__r'`゙′
                            |   |/     i |
                             |          | |
511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/17(土) 00:24:41.95 ID:deB7qH9Ro
ナス?
512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 00:28:39.17 ID:5YK3PTi9o
なすはもう消えたと思ってたんだがな
513 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 07:15:02.74 ID:rDovVKOSO
ナス来てもうたか…
514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/09/17(土) 18:58:52.56 ID:jfQQk7zno
ナスーっていってるキャラなんのキャラなの?
515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/17(土) 19:34:17.79 ID:deB7qH9Ro
ナスが来るとどうなるの?
516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 20:28:38.47 ID:4WlMVKrZo
>>515
このスレはターゲットした。埋めるから覚悟しろ

見たいな
517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/18(日) 15:18:44.69 ID:+xoZHjkk0
三連休だから>>1はどっかいってるのかな。

流石に5回も6回も読み返すと飽きる。
518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/18(日) 15:54:51.18 ID:a9UOXHwk0
5〜6回で飽きるとかまだまだだな
519 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/18(日) 18:17:35.65 ID:lC4lpcXqo
>>509
こっちの都合で本当に申し訳ないんだけど、親イベントは婚后さんヒロインのほうに置いておきたいのです。

>>517
連休前に四日連続で飲み会だったから昨日はぐったりしてた。
とりあえず今日はもうちょっといいところまで書けたら上げますわ。
520 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/18(日) 18:57:39.98 ID:lC4lpcXqo

ガサガサとビニール袋がムードのない音を立てる。
二人っきりの部屋で、無言で出来合いのパンを開ける時間は、なんだかちょっと居心地が悪かった。

「制理」
「え、何?」

上条が呼びかけると、吹寄が手を止めて振り向いた。
吹寄もなんだか自分と同じような表情をしているのを見て、上条はようやく何が腑に落ちないのか理解した。

「キスしよう」
「へっ?! ちょ、ちょっといきなりどうしたのよ」

上条がまさかそんなことを言うなんて、という顔を吹寄がした。ごもっともだ。
確かに自分も今しがたまで考えつかなかった。

「だって、二人っきりになれたんなら、やっぱそういうことしたいって思うんだけど、だめか?」
「嫌なんてことはないわよ。ただ、びっくりしただけで」
「制理」
「あっ……とう、ま」

二人並んで腰かけたソファの中で、絡まるようにして二人で抱き合う。
吹寄を初めて抱きしめたのは、まだ24時間前にもならない。だけど随分、慣れてきた自分がいた。
吹寄も上条に体を預けるのに慣れてきたらしく、すっと吹寄の体が上条の胸の中に納まった。
頬に、手を添える。

「あ……」
「好きだ」
「本当に?」
「こんなところで嘘つけるほど、器用じゃない」
「……うん。それは、信じてあげる」
「なんか色々信用されてないのが納得行かないけどな」
「だったら、もっと信用させてよね」
「お、おう」
「大好き」

拗ねたような吹寄の顔が、言葉を重ねるごとに柔らかくなるのが可愛らしかった。
顔を近づけると、吹寄が目をつぶった。

「ん……」

唇を重ねる直前で、上条は顔を近づけるのを止める。
いつまでたってもキスがこないで不安になった吹寄が、そっと目を開けた。
その顔に、ニッと笑いかける。

「ねだる顔、可愛いな」
「えっ?! ちょ、ちょっとやめてよ。もう、なんで」
「意地悪してごめんな」

不意打ち気味に上条はキスをした。
吹寄は警戒してか、今度は目をつむらなかった。

「んん」

鼻で、そっと息をする。
唇をわずかに擦らせながら、上条は吹寄の肩にかけた手を、撫でるように下におろしていく。
鎖骨に触れると、吹寄の体が震えた。

「ん、ぁ……」
521 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/18(日) 18:58:26.43 ID:lC4lpcXqo

たっぷりとしたボリュームの胸に、上条は手を伸ばす。
救い上げるように掌で包み込むと、しっかりとした重みと張りが手に伝わった。
ひととおりその感触を楽しんで、手を背中に伸ばす。
あんまり胸ばかりに集中すると、吹寄は不満な顔をするのだ。

「はぁ、ぅ」

吹寄が、心の中に残していた最後の緊張をほどいて、くたりとなった。
大きく背中をなでてやると、安心してそうなるらしかった。
四度目のこういう機会で、ようやく吹寄の体のことが、わかり始めていた。
吹寄の手が、安定を求めて上条の腕から肩を這う。

「制理。首に」
「……うん。ありがと」

キスをやめて、短くそう伝える。そしてすぐにまた唇を重ね合わせる。
ちゅ、ちゅ、と水音が狭い部屋に静かに響く。
昼休みを謳歌する学生達の喧騒が遠くなって、本の古くなったような匂いがするこの部屋で、
上条は吹寄の体と唇に、夢中になった。
ソファの軋む音と、二人の服が擦れ合う音と、そして吹寄の熱っぽい吐息。
舌を絡めると、吹寄の呼吸がリズムを見失って、不安定になった。

「可愛い」
「ふぁ、あ……」

吹寄は返事をしなかった。ただ、漏れる声に喜色が混じったのが分かる。
髪を撫でながら、しばらく上条は吹寄の口の中を堪能した。

「当麻……」
「昼飯前に、ちょっとやりすぎたか?」
「べ、別に、そんなことない」

ツンと尖った態度をすっかり軟化させて、切れ上がった目のすみが柔和になってしまった。
その吹寄の状態に、嬉しくなる。人前でさらけ出さないようなところを、見せてくれるのが嬉しい。
もう少し、可愛がりたいと上条が考えたところで、もう一度、吹寄のお腹が可愛くなった。

「あ……」
「ごめん」
「何で謝るのよ」
「恥かかせただろ。まあ、俺は気にしないけど」
「うん……雰囲気壊してごめん」
「そんなことないって。ほら、とりあえず食べよう」
「そうね」

吹寄に、袋からパンの頭を出して差し出してやる。
いつもからそうだったかは覚えていないが、小さく吹寄がパンにかじりついた。
上条も自分のパンにかぶりつく。二人して無言の時間が、生じた。
522 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/18(日) 18:58:59.69 ID:lC4lpcXqo

「……」
「……」
「う、美味いか?」
「え? まあまあ、かしら」

なぜかは分からないが、上条も、そしてたぶん吹寄も緊張していた。
別段学食のパンなど飛び切り美味しいわけでもないが、それにしても今日は味がしなかった。
なんというか、食べにくい。理由を考えると、そういえば口の中がカサついていた。
唾液の出が悪いのは、緊張の証拠か。

「なあ制理」
「え?」
「なんか、変に緊張しないか?」
「あ……当麻、も?」

どうやら思いは同じらしい。そうと分かると、途端にほっとした。
上条は吹寄を抱き寄せる。

「えっ?」
「食べながらで行儀悪いけど、なんかこの方が落ち着ける気がする」
「あ……ぅ」
「やっぱ嫌か?」
「ううん。そんなことない。なんか、そう言われて納得した自分がちょっと悔しかっただけ」

吹寄も、口の中にちょっと味が戻ってきたのを実感していた。
変な話だ。全くもって。
普通にパンを食べているより、上条に撫でてもらいながらのほうが、美味しいなんて。
そうやって目を瞑って、油断していたのが悪かったのか、
ちょっと面白がったような声の上条に、声をかけられた。

「制理」
「え?」
「あーん」
「えっ? ちょ、ちょっと」
「いらないのか?」

目を開けると、上条が吹寄の口元に自分のパンを差し出していた。
気を使っていないからなのか、それとも狙ってなのか、
ちょうどそこは、上条が齧って歯型をつけたところそのまんまだ。
そりゃあ、直接キスをしているわけで、今更こんなことで戸惑う必要もないのだが。

「もしかして、恥ずかしい」
「っ! べ、別になんでもないわよ、こんなの」

ニヤッと笑う上条を睨み返して、吹寄はそのパンに、口をつけた。
歯を立てて噛み切ると、そこそこ柔らかいパンの触感と、フィリングの味が口に広がった。
523 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/18(日) 18:59:42.16 ID:lC4lpcXqo

「美味いか?」
「ま、まあ普通でしょ。購買のパンなんだし」
「そりゃそうだけど。ほら、制理」
「ん?」
「俺にはくれないのか?」
「……コレが狙いで、やったんでしょ。変態ね」
「べ、別に普通だろ。俺と制理は、恋人同士なんだし」
「う……」

なんだか、むずがゆい。
そういう関係を、上条に歓迎されていると実感できるのは、嬉しい。
だけど、恥ずかしい。ストレートに言われると、顔が火照ってしまう。

「俺にもくれよ、制理の」
「……うん」

吹寄は内心で、ちょっとした冒険に出ようかと逡巡していた。
これくらい、恋人同士なら、その、普通よね。
手に持ったパンを差し出すことくらい、わけはない。
だけど、もうちょっと、その、恋人らしいのも、ありかな。
……いい、わよね。

「制理?」

吹寄は、手に持ったパンを、自分の口に持っていって、小さく齧った。
そして、無視されたのかと戸惑う上条に向かって、唇を差し出した。

「え?」
「ん」
「いやだから」
「ん!」

説明なんて、したくない。そんなの恥ずかしくて出来ない。
だから、分かって欲しかった。
手で食べさせてあげるんじゃなくて、口移しをしようとしているのだ、と。
すぐに上条も察したようだった。ゴクリと、唾を嚥下するように喉が動いたのが分かった。

「行くぞ」
「ん……」

舌の上にパンの欠片を乗せて待っていると、上条が唇を重ね、こじ開け、吹寄の口の中に進入してきた。
その生々しい感触に、ゾクリとなる。
そっと、上条にパンを渡すために、舌で口の中のパンを押した。
すぐに上条の口が、それを引き込むように、うごめく。

「ん、ん、んっ……!」
524 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/18(日) 19:00:40.39 ID:lC4lpcXqo

普段のキスとも違う感触に、戸惑いという名の快感を、吹寄は覚える。
この倒錯的な感じが癖になりそうで、怖い。
上条には問われても絶対に正直になんていえないけれど、
吹寄はこの行為が、嫌いではなかった。

「んっ?! んっ、あ、ふぁ」

突然、上条がパンを引き込んでさらに、吹寄の口の中を犯してきた。
まだ口の中には、吹寄の咀嚼したパンの欠片があちこちに残っている。
それを綺麗に舐め取るように、上条の舌が吹寄の歯や舌を這い回る。

「とう、ま……ぁ。汚いよ」
「どこが?」
「どこ、って……」
「制理の体に汚いところなんてねえよ」
「ふぁぁ、ん」

そんな報告を、耳でされたら、駄目になってしまう。
支えるのが苦しくなって、吹寄は上条にしなだれかかった。
もう、ぐちゃぐちゃなのは口の中だけじゃなかった。
体も絡まりあうような、そんな心持ち。

「ほら、また一口」
「うん……」

今度は上条も、口移しだった。
自分でほお張るには少し大きいくらいの欠片を、吹寄は口に突っ込まれた。
緊張して味が分からないなんて思ったのをすっかり忘れて、
吹寄は陶然となりながらそのパンを味わう。
どこか冷静な脳裏の片隅で、もう二度と、このパンを今まで見たいに何気なく食べることは出来ないかも、なんて考えていた。

「半分くれ」
「え? あ、ん」

上条がまた、吹寄の口の中からパンを奪い取った。
もう咀嚼しかけで、吹寄の唾液と混ざり合って原型のないものだ。
そんなものを分け与えることが、欲しがられることが、たまらなかった。
口から少し、濡れた破片がこぼれた。それを上条が、舐め取る。

「ん……」
「制理の顔、すげえ蕩けてる」
「馬鹿ぁ……! あなたが、変なことをするから」
「俺のせいか?」
「どう考えてもそうでしょ」
「じゃあ責任取らなきゃな」
「うん……取ってよね。あっ」

上条が、再びパンの交換を始めた。
どちらかが噛んで、どちらかに渡し、そしてまたそれを返してもらって。
そんな行為を繰り返す。酷く時間の掛かる昼食だった。
そして食事というのは食欲を満たすための行為なのに、いつの間にか、
それをしながら、上条に胸をやわやわと弄ばれていることに気がついた。
525 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/18(日) 19:01:28.68 ID:lC4lpcXqo

「ん、ふ、はぁん」

食べながらのせいで口を開けないから、必然、鼻から息がこぼれることになる。
それを聞いて、上条はおかしくなりそうだった。
あまりに、色っぽい。このまま、もっと先に行きたくなる。
少し腹が満ちて、食欲より性欲に流されそうな自分を、上条は自覚していた。

「胸、触っていいか?」
「……いいよ」
「素直だな」
「だって。責任、取ってくれるんでしょう?」
「理由になってない気がするけど」
「もう。じゃあ、断って欲しいの?」
「いや。ごめんな、意地悪いって」
「本当に、意地悪すぎるわよ。それにこんな変態行為をして……」
「嫌がることは絶対に、しないから」

そう言うと吹寄はそっぽをむいた。
だって、今していることに異を唱えないのは、吹寄自身が嫌がっていない行為だと言うようなものだ。
制服とキャミソールをたくし上げ、上条は、ぷつんとブラのホックを外した。
先端が少し濡れていた。そしてそれ以上に。

「堅くなってる……」
「馬鹿。い、言わないでよ……」
「自覚はあったのか?」
「知らない!」

天邪鬼すぎる態度は、正直者と同義だった。
ブラに触れて、濡れ具合を確かめる。幸いこの後吹寄が不快になるようなことはなさそうだった。
だからつい、上条は、問いかけてしまった。
……だから、という言葉にはたぶん論理的な整合性は全くない。

「吸っても、いいか……?」
「え?」

ぼんやりと、吹寄がテーブルを眺めた。
まだ、パンは残っている。

「それって、まさか」
「……さっきは、やらないって言ったけど」
「嘘」
「あ、嫌だったら、しない」
「……」

吹寄は、困った顔で上条を見つめた。現れたのは、明確な拒否とは、違う何か。

「ね、当麻」
「ん?」
「もう一口、当麻の、くれない?」
「あ、ああ……」

適当にパンを齧って、少し噛んで崩して、吹寄に与える。
小鳥のようにそれをせがんで、受け入れる吹寄が可愛い。

「貴方が、したいんなら」
「え?」
「し、しても別に怒らないわよ……」
「え? い、いいのか?」
「だ、だって! 恋人同士なんだもの。しょうがない、じゃない」

積極的にやりたいわけではない。だけど、いやと言うほどでもない。
上条が望むのなら受け入れてあげたい、そう言う感じの、表情だった。
目を見つめたまま、クリッと吹寄の乳首を捏ねる。

「んっ……馬鹿。恥ずかしい」
「じゃあ、飲ませてもらうな?」
「うん……」

吹寄が、自分の制服を、上条のためにそっとたくし上げた。
526 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/18(日) 19:02:14.25 ID:lC4lpcXqo
ここまで。キザ条さん過ぎたかなー
あと嗜好が変態でどうもすみません。
527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/09/18(日) 19:26:28.77 ID:U/aJGOBEo
なんでここで切るんだよー!

続きが気になって寝られないじゃん
528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/18(日) 19:35:02.77 ID:+xoZHjkk0
俺的には全然おk。むしろもっとやれ。
529 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/18(日) 20:35:15.59 ID:a9UOXHwk0
上条さんに影響されて徐々にエロに寛容になっていく吹寄が可愛い
530 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/18(日) 21:04:01.28 ID:a9UOXHwk0
読み返してみたが、吹寄さん制服を2回たくし上げてない?
531 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2011/09/18(日) 22:10:50.36 ID:nBOM7zpbo
>>530制服って上下あるだろ?ほら解決
532 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/18(日) 22:23:50.60 ID:f08CLybIO
一度目にたくし上げあとブラを外している
つまり一度目が上で二度目はスカート

『上条のために』スカートをたくし上げた、というわけか…股間熱
533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/18(日) 23:37:25.87 ID:cYkTPtHno
勃起がおさまらない
どうしてくれる
534 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/18(日) 23:52:31.77 ID:lC4lpcXqo
>>530
一回目は上条さんがたくし上げた。二回目は上条さんに愛撫してもらいやすいように吹寄さんが自分でたくし上げた。
そういうことだ。ちょっと分かりにくかったか。ごめん。
下にはまだ手を出していないんだからねっ

食べ物でイチャつくネタに特に文句が来ないのでこの路線で書き続けることにしましょうか。
535 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/19(月) 00:07:52.09 ID:76wyBquh0
乙!
これは……いい!!なんか桃色だ!!!

もう一つの作品の方も楽しみにしてますよ〜
536 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/19(月) 00:32:48.65 ID:gLvmMVNZ0
しかし光子ちゃんの作者と同じ人がこんな変態SSを書くなんて・・・
この業界は分らんもんだなあ
537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/19(月) 01:10:29.43 ID:T6xHreYAO
乙。
口移しって、エロいんだな……。
いいわぁ。
538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/19(月) 01:42:28.16 ID:G+JHmy/r0
乙だがこいつら神聖な学び舎で何してやがる授乳どころか口移しだともっとやってください。

この作者の性癖から鑑みるに、この後美琴を(精神的に)ボコボコにする段階があるはずだ。
539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/19(月) 02:33:14.40 ID:gLvmMVNZ0
おっぱいが大きな女性はエロいって新井里美さん(黒子の中の人)がオーディオコメンタリーで言ってた
「固法先輩はエッチだからおっぱい大きい」って
540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 03:20:34.30 ID:aonBdMjDO
乙!!

いやぁ〜、エロいって良いですね〜
541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/09/19(月) 04:56:11.91 ID:lPPXTlMWo
もうこれは誰にも見つからず最後までやってほしい
542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 05:58:51.54 ID:hlr0fHWIO
>>534
>>534
>下にはまだ手を出していないんだからねっ

わっふるわっふるわっふるわっふるわっf(ry
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/19(月) 11:00:47.53 ID:UeAAyvSjo
544 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/21(水) 12:10:35.69 ID:Fx4Ny58v0
貴様が貴方になるとちょい気になるな
もう吹き寄せさんに見えん
545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/21(水) 18:32:28.04 ID:v4ne35+to
つまり、上条制理さんって事か
546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/21(水) 18:57:29.12 ID:P9XI84hIO
>>545
神浄を聖理する者か…胸が熱くなるな
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/21(水) 21:46:02.69 ID:+sYbHv/IO
ほんとだ、貴様じゃなくて貴方になってる
気がつかなかった
胸の先が熱くなるな
548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/21(水) 21:54:16.20 ID:k4fcCse2o
個人的には貴様呼びに愛を感じていたのです
549 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/22(木) 01:29:30.63 ID:YSOv1FO4o
おー、ようやく「あなた」呼びの件に突っ込み入ったな。
これ、「貴様」で通すかどうか悩んだんだけど、
やっぱ付き合ったら貴方に変化するかなと思ったので変えることにしたんですよ。
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 06:33:23.53 ID:MXdhNOOSO
ダーリン!ダーリン!
551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/22(木) 09:20:35.35 ID:4AdDGRIf0
ちょっと怒り方のタイプが違う刀夜、詩菜夫妻になりそうだな。
552 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/22(木) 10:05:56.31 ID:S8g9sOB0o
吹寄「あらあら、当麻さん?」
オデコDX連打

こんな感じかw
553 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 10:49:55.72 ID:9BQodMJIO
むしろそれに近いのは光子の方では?
554 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/25(日) 22:59:41.69 ID:SaXbiJQf0
続きまだ〜?
555 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/25(日) 23:13:15.36 ID:fBHxVmzeo
ageるなって
556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/09/26(月) 05:07:09.79 ID:WViDm6Too
age
557 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/26(月) 05:14:03.65 ID:6FCTW67vo
>>556
しね
558 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 08:11:12.61 ID:r4qIHXwIO
このスレでもこの流れが始まるのか…
559 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/09/29(木) 22:00:48.72 ID:uJY6btXko
更新かと思ったか?



俺だよ!!
560 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2011/09/29(木) 23:08:27.34 ID:NKzsEzdAO
>>559
氏ね
561 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/09/29(木) 23:12:33.86 ID:ETNvY2y+o
上がっちゃってるし俺も書き込むか。
なんとか今週末くらいから執筆ペースを戻したい。いける、と思う。たぶん。
お待たせして済みません。。。
562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/29(木) 23:15:49.62 ID:zcwG/DTyo
>>561
ご無理はなさらずにー
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/29(木) 23:17:16.88 ID:f8EkLYWn0
おお>>1来たか・・・
あまり無理しないでくださいっていう気持ちと
早くエロいシーンカモンっていう本音とで挟まれる…(おっぱいだけに)
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/01(土) 04:47:44.73 ID:uYnLZA5R0
更新かと思ったか?






わしじゃよ!ホッホッホッ
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/01(土) 09:23:02.47 ID:aYyCgCfWo
ちくしょー、騙されたー(棒読み)
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/02(日) 07:08:45.23 ID:oRYddSoAO
どうしようもない馬鹿だな…

小学生かよ
567 :名無しNIPPER(栃木県) [sage]:2011/10/02(日) 09:29:29.96 ID:9nQPENxAO
そうやって
一々反応する
>>566

足らないよな
568 :VIPにかわりまして統括理事会がお送りします [sage]:2011/10/03(月) 13:05:11.25 ID:YTMyS+aR0
とある魔術の禁書目録劇場版公開決定!!!!!
更に新約とある魔術の禁書目録3巻は12月10日に発売決定!!!
劇場版の詳細は10月11日発売の電撃文庫マガジンで!
569 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/05(水) 22:04:02.20 ID:kQLeaVLRo

一応マナーかな、と思いながら上条は自分の口の中の食べかけをさらうように嚥下する。
水がないから完璧ではないが、ちょっときれいにしたその口で、
そろそろ見慣れつつある吹き寄せの乳首に吸い付く。
なんの因果か同年代や妙齢の女性の裸をうっかり見てしまうことがたまにある上条だが、
吹寄の乳房は、綺麗だと思えた。誰と比べてというほど、ほかの女の子のはあんまり覚えていないのだが。
たっぷりとした重みがあって、ちょっと張った感じがして、だけど手で包み込むと柔らかい。
乳首は、もしかしたら普通より大きめかもしれない。実際には普通というのを上条は知らないが。
色あいもヴァージンライクな、可愛らしい色だった。
そして口に含むと、優しいミルクの味がする。

「んっ……」

吹寄は上条の与えるその感触に、ずいぶんと素直に反応するようになった自分の体を、
受け入れ始めているところだった。
触れる直前の、上条の吐息でひんやりする感じ。
そして舌が触れた瞬間のぬるりとした感じ。
最後に、胸の先っぽを口でしっかりと包まれた、暖かい感じ。
そしておまけの、自分の体から母乳が染み出ていく感じ。
そういうのを感じると、無性に吹寄は上条の頭を抱きたくなる。

「美味い」
「もう、報告しなくていいの」
「制理。ほら、パンくれよ」
「え?」

上条に、パンを手渡される。口元に持っていけばいいのかと思って差し出したら、拒まれた。

「そうじゃなくて、パンは口移しで、さ」
「あ、うん……」

仕方がないので、上条の言うとおりにする。
ちょっとくらい噛んで崩したほうが喜んでくれるかなと思いながら、咀嚼する。
だが時々脳裏に走るピクンとした快感の波のせいで、味に集中できない。
執拗に、上条が乳首を責め立てるからだった。

「あ……」

無言で、上条が乳首からそっと口を離した。そしてニッと吹寄に笑いかける。
そっと、そのまま唇が吹寄の唇に重ねられた。

「んん……」

とろとろと、温かいものが口に流れ込んできた。味が付いていて、唾液じゃないとすぐに気づいた。

「んぅ?! ん、ん!」

素早く、上条が吹寄の口の中でそれをかき回し、パンに含ませた。
食べ合わせは、悪くない。悪くないのだが、さすがにこれは背徳的もいいところだろう。
女の子に、自分の母乳とパンを合わせたものを、食べさせるなんて。

「んー!」
「制理はいらないか?」
「ん!」

避難を込めて鼻声を出したら、軽く笑いながら上条が吹寄の口の中からパンを吸い上げ、平らげた。

「スゲー美味い昼飯だよな」
「馬鹿、馬鹿じゃないの。さすがにあたしもこんなの、喜べないわよ……」

というか彼氏がドの付く変態だと悟って付き合いを考え直してもいいレベルだと思う。

「嫌、だったか?」
「……大丈夫。吸ってもらっているんだし、別に怒るほどのことじゃなかったし」
「なら、いいんだけど」
「でも、その、ごめん。やっぱり自分のはあんまり味わいたくないっていうのが本音なのよ」
「そっか。ごめんな。それじゃ最後のやつみたいなのは、しないから」
「うん。だからその」
「続きをすれば、いいよな?」
「お願い、します」

なんでかわからないけれど、すごく従順な感じで、吹寄はそう上条にねだってしまった。
570 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/05(水) 22:05:56.51 ID:kQLeaVLRo
1レスですみませんが。
吹寄さん若干従順になりすぎな気がしないでもない。
571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/05(水) 23:14:49.00 ID:9Z7qhy9AO
>>1乙です

こういう制理たんもイイッすな
572 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/05(水) 23:30:43.88 ID:AleRngoAO
乙です!!
あ〜ぁ、この久々のピンクな雰囲気……たまらんわぁ
573 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/06(木) 00:53:50.39 ID:l+zMNWKE0
下条さん変態すぎやでぇ〜wwwwwwwwww
一日前はじめておっぱい吸った人間のやることとは思えないwwwwwwwwwwwwwwww
574 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/06(木) 00:55:35.37 ID:l+zMNWKE0
下条さん変態すぎやでぇ〜wwwwwwwwww
一日前はじめておっぱい吸った人間のやることとは思えないwwwwwwwwwwwwwwww
575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/08(土) 23:12:13.98 ID:n5nWdLrB0
更新かと思ったか?!




またワシじゃよ!ホッホッホッ
最近、更新なくて、ついついやっちゃうよね
576 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/08(土) 23:14:50.28 ID:Txjb2wKAo
ageられてキター!と思って開く俺達の身にもなれよ
577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/08(土) 23:15:30.59 ID:6CTFoqJZ0
>>576
反応すんなよ
578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/09(日) 01:04:19.03 ID:h4iWx14po
もうちょっと連投した方がそれっぽいんじゃね?
579 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/10(月) 10:26:40.60 ID:GlGOmDEHo

ぐっと、上条が強めの力で吹寄の肩を引き寄せた。その強さに、ドキリとする。

「まだ、パン食べられるか?」
「え? うん、なんだかかなりお腹いっぱいになっちゃったけれど、まだ大丈夫」
「そっか。じゃあ、ちょっと俺にもくれよ」
「うん……」

言われるままに、パンの残りのかけらを口に入れて、噛んでいく。
上条に食べてもらうために、自分の唾液をパンに含ませながら、形を崩していく。

「ん、ん……」

ピリッと背筋に暖かい電気が走る。上条が、乳首を舐めたせいだ。
吸うのは吹寄からパンをもらってから、ということだろう。

「ほら、くれよ」
「ん……ちゅ」

舌で、口の中にあるものを、上条の口の中に運び入れる。
貪欲に吸い込むのを、吹寄は可愛らしいと思った。
機嫌を伺うように髪を撫で、上条が、すっかりツンとなった吹き寄せの乳首を、口に含む。

「ふあ、ん!」
「……声、可愛いな」
「?! ば、馬鹿」
「声の大きさには、気を付けないとな?」
「別にそんな、大きな声とか」
「ま、外がうるさいから大丈夫だろうけどな」

なんて、意地悪なんだろう。
上条のせいで、自分はこんなふうになってるのに。
悪いのは、全部上条なのに。

「可愛いよ。制理」
「うん」

優しくされると、なんだか強く言えないのだ。
コクコクと鳴る上条の喉を見ていると、なんだかまあいっかと思ってしまうのだ。
惚れた弱みっていうのは、こういうのを言うのかしらと思いながら、
吹寄は静かに、上条の為すがままに逆らわなかった。
580 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/10(月) 11:58:32.73 ID:GlGOmDEHo

ぐっと、上条が強めの力で吹寄の肩を引き寄せた。その強さに、ドキリとする。

「まだ、パン食べられるか?」
「え? うん、なんだかかなりお腹いっぱいになっちゃったけれど、まだ大丈夫」
「そっか。じゃあ、ちょっと俺にもくれよ」
「うん……」

言われるままに、パンの残りのかけらを口に入れて、噛んでいく。
上条に食べてもらうために、自分の唾液をパンに含ませながら、形を崩していく。

「ん、ん……」

ピリッと背筋に暖かい電気が走る。上条が、乳首を舐めたせいだ。
吸うのは吹寄からパンをもらってから、ということだろう。

「ほら、くれよ」
「ん……ちゅ」

舌で、口の中にあるものを、上条の口の中に運び入れる。
貪欲に吸い込むのを、吹寄は可愛らしいと思った。
機嫌を伺うように髪を撫で、上条が、すっかりツンとなった吹き寄せの乳首を、口に含む。

「ふあ、ん!」
「……声、可愛いな」
「?! ば、馬鹿」
「声の大きさには、気を付けないとな?」
「別にそんな、大きな声とか」
「ま、外がうるさいから大丈夫だろうけどな」

なんて、意地悪なんだろう。
上条のせいで、自分はこんなふうになってるのに。
悪いのは、全部上条なのに。

「可愛いよ。制理」
「うん」

優しくされると、なんだか強く言えないのだ。
コクコクと鳴る上条の喉を見ていると、なんだかまあいっかと思ってしまうのだ。
惚れた弱みっていうのは、こういうのを言うのかしらと思いながら、
吹寄は静かに、上条の為すがままに逆らわなかった。
581 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/10(月) 11:59:45.92 ID:GlGOmDEHo

「……り、制理」
「え……?」

ふと、呼びかけられる声で、吹寄は意識を浮上させた。
それで気づく。いつの間にかうつらうつらしまっていたことに。
たぶん、上条が髪を撫でてくれたせいだった。

「何時?」
「ん? あと5分で昼休み終わり」
「えっ?!」
「どうかしたか?」
「あ……」

たぶん、10分くらい寝ていたのだろうと思う。
好きな人に撫でてもらって眠るというのは悪くないことだが、
限られた時間を無駄にしてしまったようで、やけに寂しかった。

「ごめん、ちょっと寝ぼけちゃって」
「寝顔見逃したな。寝てるって気づかなくて」
「そうなの?」
「ずっと撫でてくれてたからな」

ありがとう、という感じで上条が微笑んでくれた。
その笑みに、心がきゅっとなるのを吹寄は感じた。
なんだか、嬉しい。自分の行いで、好きな人に喜んでもらえるのが。

「さて、そろそろ教室に戻らなきゃいけないな」
「そっか。昼からも授業があるものね」
「サボるか?」
「バカ。学生が本分を投げ捨ててどうするのよ」
「真面目だな。……で、どっちが先に戻る? できれば制理に先に行って欲しい。
 土御門たちにパン買うって言って出てきたからさ、追求されないようにギリギリで戻るわ」
「うん……」
「制理?」

なんていうか、こういうことを校内でやっているのを見られるのは、困る。
だけど、こんなことをしたあとなのに、まるでなんでもない他人みたいに別れて、
教室でも知らんぷりし合うことになるのが寂しかった。

「一緒に帰ると、怪しまれるよね」
「……そりゃな」
「うん。じゃあ、あたしが先に戻るわね」
「ああ、よろしくな」

すっと、吹寄は名残惜しいような気持ちを断ち切るように、
上条にあずけていた重みを自分に取り戻した。
それだけで、なんだかもう淋しい。

「制理、好きだよ」
「うん。あたしも、好きだよ。当麻」

ごく自然と、二人はくちづけを交わした。
キスをやめないまま、上条が髪を手で梳いて整えてくれた。
はだけたブラも胸へと引き寄せてくれた。パチンと、ホックを自分で止める。
収まりが悪いのはこのあとトイレで直そう。
ぷつんぷつんと上条がボタンを止めてくれるのにドキドキする。

「……」
「……」

二人で、見つめあった。理由ははっきりしなかったけど、タイミングがばっちりとあったのが嬉しかった。

「寂しいな。なんか」
「え?」
「……貴方とこうするのをやめるのが、寂しいって言っただけ。
 聞き返さないでよね。柄じゃないって、私もわかってるんだから」

上条の肩に触れながら、吹寄はソファから立ち上がった。

「それじゃ、戻るね」
「また夜に」
「うん」

そう約束を交わして、昼の逢瀬を二人は終えた。
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/10(月) 13:26:02.71 ID:1FmM5ZhAO
待ってたぜ主おつ
のぞいてみて正解だったぜ
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/10(月) 14:08:31.47 ID:YIDrlOz20
うん。爆発しろ。
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/10(月) 14:09:09.56 ID:YIDrlOz20
うん。爆発しろ。
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/10(月) 15:11:33.55 ID:YIDrlOz20
もう一回だ。
爆発しろ。
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 19:42:11.23 ID:8PQo2j1SO
ただおっぱい吸ってるだけなのにこのバリエーションの豊富さは何なんだろうな
おっぱい恐るべし
587 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/10(月) 22:02:48.73 ID:W/Xl4dnjo
なんか重複してたり調子悪いな…
>>586 そろそろ苦しくなってきたのも事実w
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/10/11(火) 10:09:01.88 ID:PHQO4YT40
乙。おっぱい頑張れ。
美琴を苛めてねーからまだ終わらねーんだろうけど。
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/11(火) 18:35:06.13 ID:516ZWAjk0
マンネリ化してもしかたないし、纏めるところは纏めた方がいい作品になるよ
590 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/13(木) 22:17:56.05 ID:HwrfW5Sjo

「お、お邪魔します……」
「うん……」

時間は、夜。ちょっと長居すればすぐに日付をまたぐような時間帯だった。
だいたいの学生が部屋に収まり食事なり風呂なりしている頃に、
上条はそっと女子寮に忍び込んでいた。場所はもちろん、吹寄の部屋。
早々に空いたドアから体を滑り込ませ、人目を避ける。

「その、こんな時間の呼び出しでごめんなさい」
「それはまあ、いいんだけど」

なんとなく落ち着かない。
そりゃそうだ。恋愛関係にある男女が、こんな夜に、ベッドのある一室で二人っきりなのだ。
しかも訪いの目的が、彼女の胸を吸うためだともなればそりゃあ緊張だってするのである。

「メールでも言ったけど、やっぱ明日の朝まではもたない気がして」
「そ、そうか」

昼に学校でしてから、夕方にもう一度吸っていたのだが、どうやら今日は多い日らしかった。
夕方に交換したばかりのアドレスから、また吸って欲しいとメールが来たときは、
だんだん慣れてきた上条でも思わずどきりとしたものだった。

「あのさ、と、当麻」
「ん?」
「お茶とか、飲まない?」
「あ、ああ。よかったらもらうけど」
「わかった。じゃあ淹れるわね」

変に呼びなれない感じで、吹寄が名前を呼んだ。
お茶はそりゃいただけるのならいただくが、
一体どういう風の吹き回しなのだろうか。

「制理?」
「え?」
「なんかぎごちないけど、どうかしたのか?」
「……えっと」

目を天井の方に泳がせながら、吹寄がやかんを手にする。
おもてなし用なのだろうか、あまり減っていない紅茶のティーバッグを一つ取り出した。

「あのさ、何度も貴方に付き合ってもらってるけど」
「うん」
「ゆっくり話すような時間、とったことなかったなって」
「そういやそうだな」

毎度、胸を吸うのがまずありきで、それ以外の時間なんてとったことなかった。

「ちょっとそれを不満に思ったんだけど、あたしからお願いしたことだから、
 貴方に文句を言うのも筋違いかなって思って」
591 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/13(木) 22:18:22.40 ID:HwrfW5Sjo

つまりこのお茶の時間は、胸を吸うこと以外に取りたい、二人の時間だということらしかった。
考えてみれば、こんなに可愛い女の子を彼女にしたというのに、デートのひとつもしたことがなかった。
まあ、まだ付き合って二日目だが。

「ごめんな、そういう気遣い、できなくて」
「べ、別にいいわよ。バタバタしてたし」
「落ち着いたら、デートしようぜ」
「えっ?」

なぜか、驚かれた。

「……彼氏彼女なら、当然のことだと思うんですが」
「そ、それはそうだけど。貴方の口からそんなこと聞いたから驚いただけ」

一体自分はどのような男だと思われていたのだろうか。
視線での追求を避けるように吹寄は台所へ逃げて、やかんに水を汲んだ。
静寂が、部屋に広がる。鈍い冷蔵庫の駆動音が耳についた。

「不思議ね。二人っきりで、こんなことになるって」
「まあ、そうだよな。制理と話すっていったら、大概怒られてた気がするし」
「あ、貴方が悪いんでしょう。学校に来なかったり、女子と変なことになったり!」
「最後のは否定するぞ! そんなことあったわけねぇ」
「嘘!」
「変なことになってたら、制理とこんなことになる前に上条さんに彼女がいたことになるんですが」
「……私がはじめての彼女?」
「うん」
「本当に?」
「嘘ついてどうするんだ、そんなの」
「そっか」

カップ二つぶんの水だから、あっという間にシュシュと音を立て始めた。
さっとカップを温めて、沸かしたてのお湯を注ぎ入れる。

「簡単なのでごめんね」
「いや、自分じゃ紅茶なんて淹れないし」
「実を言うとブレックファスト用のブレンドなんだけどね。うち、これしかなくて」
「コーヒーとか飲まないのか?」
「あるけど、夜にコーヒーは飲まないもの。それに普段は、買ってきた牛乳かジュースが多いしね」
「一人暮らしならそんなもんだよな」

ティーバッグの入ったマグを、吹寄がそっと机に置いた。
そして自然な感じで、上条の隣に腰掛けた。
二人で、ベッドにもたれかかりながら、肩をくっつけ合う。
592 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/13(木) 22:19:13.01 ID:HwrfW5Sjo

「ティーバッグだから一分もあればできるから」
「ああ」
「出すぎで渋いのが嫌なら、早めに出してね」
「わかった」
「砂糖とミルクは、いるならこれ使って。気の利いたお茶菓子はないけど」
「いいって。ありがとな、気を使ってくれて」
「うん。こんな時間に来てくれてるのに、お礼としてはささやかすぎるけど」
「なんだよ、水臭いぞそういうの」
「そうかな」
「……まあでも、実はスゲー嬉しい」
「本当?」
「ああ。なんか、気遣ってもらえるっていいよな」
「うん。あたしもそう思ってる。ありがとね、すぐ来てくれて」

そっと吹寄が上条の腕に自分の頭をあずけた。
一分だけの短い待ち時間を、そうやって過ごす。

「静かだなー」
「そうね。やっぱり、朝や昼とは違うわね」
「学校でって、なんだかんだで落ち着かないよな」
「そりゃ当たり前でしょう。しちゃいけないことをしているんだもの」

砂糖とミルクポーションを持って吹寄が入れるかと尋ねた。
ミルクだけと答えると、上条のぶんまで茶葉を取り除いてミルクを注いでくれた。
セットでいくつか持っているだけなのだろうが、ふたりでお揃いのマグにお茶をいれ、
静かに飲むこの時間がなんだか嬉しかった。
ふうふうと、吹寄がカップの表面を吹く音がする。

「制理がこんなに、可愛いって知らなかった。」
「も、もう。恥ずかしいでしょうが。今はもうちょっと落ち着いた話をしなさいよ」
「わかった。じゃあ、キスしよう」
「ちょっと。全然落ち着かない話じゃない」
「そうじゃなくて、落ち着いたキスしようぜ」
「え?」

不意打ちはしない。急ぎもしない。そういう気分だった。
吹寄を待たせたまま、紅茶を口に含む。
ちょうどいい加減の風合いだった。
朝用だからかどこかスパイシーな香りが鼻に抜けるのを感じながら、
上条は吹寄の髪を撫でた。
そして、見つめ合う。ちゃんと、吹き寄せの準備はできていた。

「ん……」

音も立てず、かるく唇の触れ合うキスをした。

「どう?」
「うん。その、こういうのは嫌じゃない、わね」

ふう、と軽く息をついて吹寄が体に入っていた力を抜いた。
自分の前では肩肘を貼らずに羽を伸ばしてくれるのだと解って、嬉しくなる。

「俺といて、そうやって体を楽にしてくれるの、嬉しいよ」
「え? もう、そういうエッチなこと考えるのやめなさいよね」
「そういう変な意味じゃないって。好きな女の子が、自分と居る時に自然体で居てくれるのが嬉しいって話」
「当麻は、あたしといて肩肘張らない?」
「張ってるように見えるか?」
「ううん。いつもどおり」
「そういうこった」

目線を交わしあって、二人でクスリと笑った。
上条がそっと手を握ると、自然な感じで吹寄も握り返してくれた。

「紅茶、どうかな?」
「美味いよ」
「ありがとう」

それだけ言って吹寄は言葉を重ねるのをやめた。
嫌な沈黙じゃ、なかった。
593 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/13(木) 22:22:22.07 ID:HwrfW5Sjo
たまにはエロなしのいちゃいちゃで、と。
>>588
たぶん美琴は出てこない。ちょっと美琴はいじめすぎた。
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/13(木) 22:31:24.72 ID:HBN0+YADO
乙!!

読んでいてとても微笑ましく・・・つーかカユかったwwwwwwwww

だがそれが(・∀・)イイ!
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/13(木) 23:31:53.88 ID:0FryS9kSO
後で母乳飲むのに今紅茶飲ませたらお腹タップンタップンになりそう

あれか、お腹の中でミルクティー作っちゃうぞ☆とかやるのか?
と思って読んでたら何故よりにもよってミルクだけ追加してんだ……
596 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/14(金) 01:28:11.60 ID:xznxb1lIO
牛乳の銘柄はやっぱり…
597 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/14(金) 07:28:16.01 ID:xspEaZFIO
農・協・牛・乳・!
598 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/15(土) 00:22:50.25 ID:VhQcCHZAO
明治 いやらしい牛乳か
599 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/15(土) 00:26:22.90 ID:fZtDY5Dno
>>596
ムサシノ牛乳だなんて言わないんだから!!
600 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2011/10/16(日) 00:37:07.89 ID:H7zEcw5to
武蔵の牛乳・・・///
601 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/16(日) 06:19:34.51 ID:a7eQaxLAO
上条さんの白濁ミルクは いつ飲ませるんだ?
602 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/16(日) 12:56:41.96 ID:sgqITaruo
>>601
信じられるか? まだ付き合い始めてから一週間も経過してないんだぜ……?
603 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/10/16(日) 15:58:52.27 ID:ukzIPJNTo
まだ2日か3日だよなww
604 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 19:36:37.88 ID:6YG5yt0SO
確か付き合いはじめてから30時間くらい
605 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/16(日) 23:33:36.19 ID:1GWNTheh0
DQNやビッチは付き合った瞬間から、いや付き合ってすらない奴とでもズッコンバッコンやってんだろ?
こいつらなんてピュアなもんだよ
606 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/10/17(月) 12:51:39.33 ID:dvoJhYr8o
リアルならビッチ呼ばわりされるレベルだよな。考えてみると。
607 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/17(月) 13:02:58.96 ID:kAa7E7cQo
始まりが吸ってくれないだからいいんじゃねーの?ww
608 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/17(月) 13:17:00.21 ID:bsYk0P87o
まあ、高校生にしちゃ軽いかもしれないが
リアルの子なんてこんなもんだろ
609 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/10/17(月) 18:11:29.23 ID:ZpckdKDHo
誰彼構わず乳吸わせてるわけじゃないからビッチではなくね?
610 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/17(月) 23:22:25.46 ID:jKsf/zzAO
最近は ビッチという言葉をちゃんと分かってないのが多いな
611 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/17(月) 23:24:22.85 ID:jKsf/zzAO
言葉足らず過ぎた

つまり >>609に激しく同意
612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/18(火) 01:54:14.49 ID:EGsAvz+bo
馬鹿だな、羞恥心・背徳感・罪悪感と快感・幸福感のせめぎあいが素晴らしいじゃねえか
613 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 04:08:47.19 ID:DoQIQmDl0
お前らにとっては子持ちの母親だと全員ビッチなのか?
614 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 05:27:58.97 ID:DoQIQmDl0
>>605
ねえよ何言ってんだお前
まずそれDQN関係ねえよ
615 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/10/18(火) 13:35:21.52 ID:1no7v91j0
お前らの意見をまとめると、
上条さんうらやましいってことだな、つまり。
616 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/19(水) 03:19:13.35 ID:/SP6IqaAO
むしろそれ以外何があると言うのか
617 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/20(木) 01:53:48.22 ID:xSNgqKiAO
あるぞ。 続きマダー?
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/21(金) 15:36:43.76 ID:djjHL4C4o
ちがう、もっとやれ!だ
619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/25(火) 23:34:08.74 ID:nkWdB8Imo
もう書かれないのかね
620 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/10/27(木) 00:52:54.63 ID:yVmDiM4AO
留学の準備で忙しいんじゃね?
621 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(神奈川県) :2011/11/07(月) 23:34:59.59 ID:yZw4WPMN0
最近書き込みが全くないな
続きがはやく読みたい・・・
622 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]:2011/11/08(火) 00:15:32.21 ID:+YrRH3H40
さげろやクズ
623 :名無しNIPPER(仮鯖です) [sage]:2011/11/08(火) 17:33:33.00 ID:O15CAxKAO
ちっさい事でキレんなクズ
624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/08(火) 22:10:28.86 ID:3iMbriDAO
簡単にそんな言葉を使うんじゃありません メッ
625 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/08(火) 23:38:05.56 ID:SG+wVWZ9o
どうもすみません。書きためのできる週末を観光に充てているのでどうしても時間が掛かりますねー。。。
平日もハロウィンやらホームパーティやらで予想外にリア充してるもので。
626 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(高知県) [sage]:2011/11/08(火) 23:59:44.39 ID:FfTSw6J4o
>>625
気をつけろ。それは童貞力を奪う罠だ。
627 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/11/09(水) 00:22:35.45 ID:+PegC3Rg0
日本でハロウィンとは珍しいな。
628 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/09(水) 00:42:00.63 ID:8/ps6OgAO
>>627
留学してる件について
629 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(岡山県) [sage]:2011/11/09(水) 08:28:44.06 ID:KJnHjwWz0
作者は今、この作品の上条さんになっております。
630 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/10(木) 02:01:47.79 ID:grlI7o7AO
INアメリカとか?
631 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/12(土) 00:54:52.33 ID:YXjYWgT/o
ニューヨークの近くにいます。日本語を久しくしゃべってねーなあ。
632 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/12(土) 00:56:52.18 ID:YXjYWgT/o

カップ一杯の紅茶がお腹の中に収まるまで、たわいもない話を二人で交わす。

「……まだ、あの宿題やってないの?」
「ごめんなさい」
「宿題なんて貯めておくほどやりたくなくなるの、わかってるでしょう」
「いやほんと、そのとおりなんですけどね。上条さんにも、
 できない理由というか突発的自体というのがありまして」
「……」
「制理?」

急に黙り込んだ吹寄を怪訝に思って、上条はその表情をのぞき込む。

「ごめん。可愛くないね」
「はい?」
「自分でもわかってるんだけどさ」
「急になんだよ」
「あたしって説教臭いな、って」
「……あー」

言われてみれば、今のは付き合う前の同じノリだった。

「まあ、これがあたしの性分だし。これでいいと思ってるところもあるんだけど。
 やっぱり、貴方の前でもずっとこうっていうのはね」
「嫌なのか?」
「当麻こそ、彼女がこんなじゃ嫌でしょ?」
「んー、でもこれが普通の制理だからなあ」
「そう思われるのが嫌なの」
「なんで?」
「なんで、って」

吹寄が言いよどんで、咎めるように上条を見た。
すっと体を離し、自分と上条の分のマグを手にとって、立ち上がった。
そして振り向きざまに、一言こぼした。

「貴方にくらい可愛いって思われたい、って思っちゃ駄目?」

その拗ねたような響きが、上条をクラっとさせた。
こんな可愛いところが、吹寄にあったのか。

「制理」
「……なによ。付いてこなくていいわよ」

台所の流しに立った吹寄の後ろに、そっと立つ。
633 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/12(土) 00:57:38.37 ID:YXjYWgT/o

「今の、めちゃくちゃ可愛かった」
「えっ?」
「ツンデレ委員長ってのは、悪くないもんだな」
「っ?! バ、バカ! 変なステレオタイプで呼ばないで!」
「ごめん。そういうつもりじゃなかったんだけど。
 とにかく、今の吹寄はすんげえ可愛かった」
「……本当に?」
「嘘なんてついてないって。ほら」
「あっ」

マグを洗う腕を邪魔しないように、吹寄の胴に上条は腕を回した。
そしてぎゅっと、後ろから抱きしめる。

「もう。変なところ触らないでよ」
「こう抱きしめたら当たるのは仕方ないだろ。それに、初めて触ったわけじゃないし」
「それはそうだけど」
「時々素直になる制理が、可愛いよ」
「……どこでそういう褒め方、覚えたの?」
「お、覚えたって。本音で言ってるだけだって。
 それとも何か。もっと馬鹿にするようなこと言った方が嬉しいか?」
「それは、やっぱり褒めてもらえたほうが嬉しいけれど」

きゅっと、水道のコックをひねって吹寄が水を止めた。
洗ったマグを近くのかごに置いて、手をタオルで拭いた。
その吹寄の肩を押して、上条は自分の方を振り向かせた。

「制理」
「……当麻。そ、その」
「ん?」
「大好き」

上条は返事をしなかった。
頑張って素直になろうとした吹き寄せが可愛すぎて、
言葉で褒めるよりキスを早くしたかった。

「んっ……! ん、ん」
「制理。俺も好きだよ」
「うん。嬉しい。その、二人の時は、できるだけ可愛くなる、から」
「ありがとな、制理。俺もできるだけ優しくする」
「うん……!」

今に戻る時間も惜しんで、上条は、吹寄に口付けを続けていく。
きゅっと上条に回された吹寄の腕が、刺激を与える度にぴくんと反応するのが楽しかった。
634 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/12(土) 00:59:05.37 ID:YXjYWgT/o

「ん、ふ、はぁ……」
「制理」
「え……?」

キスをしながら移動して、ベッドの傍に二人で立つ。
吹寄の目は、もうとろんとしていた。

「このまま、するか?」
「あ、うん。えっと……」

自然に誘えたつもりだったのだが、吹寄が、戸惑ったような顔をした。
ちょっと自信があっただけに上条は心中がっくりとなった。

「ごめん。嫌ならちゃんと待つ」
「あっ、ごめんなさい。そういうつもりじゃなかったんだけれど」

吹寄は、慰撫するように上条の胸に顔をうずめた。

「いつも、そういう流れでしちゃうでしょう?」
「そういう、って?」
「もう。その、エッチな流れっていうか」
「そうかな」
「そうよ。いっつもあたし、流されるみたいで」
「嫌だったか?」
「違う。そういうのじゃないの。だけど、こんな夜に二人でそういうことになったらって」

言われてみれば、確かに危険なシチュエーションだ。
歯止めが効かない場合、行き着くところまで行ってしまう。
特に女の子の吹寄からしたら、不安かもしれない。

「じゃあ一回、落ち着いてからにするか?」
「うん。ごめんね。それでもいい?」
「制理が安心できる方法でいこうぜ。それが一番いい」
「ありがとう。……彼氏になってもらうまで知らなかったけど、優しくしてくれて、嬉しい」
「可愛い彼女にだからな」
「あは」

照れながら、吹寄は嬉しそうに笑った。

「しかし、どうやって落ち着くか」
「手を出さなかったら、大丈夫よ」
「え?」
「その。当麻があたしに変なことをしなければいいだけなの」
「……要は悪いのは俺だと」
「そ、そうでしょ。ほら、横になって」
「……え?」
635 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/12(土) 01:00:21.37 ID:YXjYWgT/o

吹寄が指さしたのはベッドだった。
どう考えても、そこは落ち着く場所ではない。

「あ、貴方が変なことしなければいいの。
 手であたしに触っちゃだめ。吸うときも、変な吸い方はだめ」
「変な吸い方ってどんなのですか吹寄先生」
「そ、その。噛んだりとか、舌で舐めたりとか」
「純粋に吸えと」
「だからそう言っているの! ほら、さっさと寝る!」
「お、おう」

いわゆる吹寄らしい手つきで、子犬の首でもつまむように上条の頭をベッドに押し付けた。
そのベッドから吹寄の匂いがして、ひどく上条はドキドキした。

「な、なによ。静かになって」
「いやだって、これ、制理のいつも寝てるベッドだろ」
「っ?! ちょ、ちょっと匂い嗅がないで」
「いい匂いがする」
「そんなわけないでしょう! その、もう一週間以上はシーツ洗ってないから……」
「いや、それくらいは普通だろ。もう寒いし」
「でも」
「制理の匂い、好きだよ」
「……」

黙ったまま、吹寄が上条の頭のそばに腰掛けた。
ぽんぽんと太ももを叩いたので、上条は体全体をベッドに乗せて、吹寄の太ももを枕にした。

「あたしも」
「ん?」
「当麻の匂い嗅ぐと、落ち着くから」
「お、おう」
「恥ずかしいから電気消すけど、変なことはしないでね」
「制理が嫌なことは絶対しない。約束する」
「うん」

部屋の真ん中の証明を吹寄は落として、ベッドサイドのライトをつけた。
それだけで、場が一気に夜めいた雰囲気になる。

「あんまり見ないで」
「脱いでるところ、見たいんだよ」
「駄目」
「駄目っていっても見るからな」
「嫌なことはしないっていったじゃない」
「見られるの、制理は嫌じゃないだろ?」
「なんでそう思うのよ」
「だって、死ぬほど綺麗な体だから」
「馬鹿! そんなわけないのに」

だが、吹寄はそれ以上抗議をしなかった。
部屋着のトレーナーから腕を引き抜き、そっと頭から脱いでいく。
上条は、その光景を不思議な高揚感とともに見守った。
服の下は、ブラだけだった。豊かな胸のラインを電灯が照らしている。
吹寄が、脱いで乱れた髪をなおした。
そして、上条のすぐ目の前、ブラのカップの部分に両手を当てて、縦にずらすように動かした。
ぷつんと軽い音がしてすぐ、拘束を解かれた乳房が重たげに揺れた。

「すげえ……」
「本当に、エッチなんだから」

怒るような目をしながら、吹寄はカップに当てていた手を外し、
肩からそっと、ブラを外した。
見慣れたはずではあるけれど、上条は見とれてしまった。
ツンと尖った胸の先端と、そして胸全体が描くその曲線に。
636 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/12(土) 01:01:16.75 ID:YXjYWgT/o
とりあえずここまで。ふう。
637 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(高知県) [sage]:2011/11/12(土) 01:04:11.16 ID:9R0HhDfIo
童貞力はまだ衰えておらんな
638 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/12(土) 01:19:47.02 ID:Z6ADcMTAO
なにこの焦らし…ビクンビクン おつ

>>631
YouTubeとかで好きな歌を探して 歌うといいよ
639 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/12(土) 06:16:35.53 ID:19Jr0CdSO
ふぅ
640 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岡山県) [sage]:2011/11/12(土) 11:17:38.14 ID:JOxK1F9F0
復活おめでとう。
そして警察と青ピ呼んできて。
641 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西・北陸) [sage]:2011/11/13(日) 06:42:50.02 ID:XbYagydAO
ふぅ


















ふぅ
642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(愛知県) :2011/11/13(日) 23:26:07.68 ID:SUOD8yjq0
Ok
643 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) [sage]:2011/11/14(月) 00:21:34.61 ID:kEbLDBHs0
こんごーさんも待っているのだが、正座で。
644 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/14(月) 03:15:40.61 ID:dSVCHfBAO
>>643
じゃあ別のスレを建てることなるな
645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(秋田県) [sage]:2011/11/14(月) 23:12:32.38 ID:+cgs/3t/o
>>644
もう既に立っている別スレの話だよ
646 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 00:01:09.77 ID:3R8WP1Kmo

「制理。それじゃ」
「あ、待って」

手を伸ばそうとしたら、吹寄に止められた。

「え、なんで?」
「そ、その。触ったらまたいつもみたいに暴走するんじゃないかと思って」
「暴走って。したことないだろ?」
「どの口でそんなこと言うのよ」

吹寄が、膝上から自分を見つめる上条の髪を撫でた。
怒っているのかと思ったら、表情は柔らかかった。

「制理」
「なあに?」

普段よりずっと柔らかいその声に内心で驚きながら、
上条は吹寄に可愛がられるままになる。
吹寄は、自分の子供でも可愛がるかのように、上条の髪を撫でたり、
頬や耳に触れて、形を指でなぞった。

「なんか変な気分だ」」
「うん。実はあたしも、変に落ち着いてて不思議」
「吸わせてくれよ」
「うん。いいよ」

吹寄が柔らかく笑った。そして、ぐっと自分の体をかがめて、
体全体で膝上の上条の頭を包み込むようにした。
必然と、吹寄の乳房が上条の顔のすぐ上にあてがわれることになる。
上条は口を大きく開けて、その乳首を、たっぷりと口に含んだ。

「ん――」

咳ととれなくないような、かすかな声を吹寄が漏らした。
口の中に入ってきた吹寄のあたたかみを感じて、上条は唾液を分泌させる。
それを乳首の周りに塗りたくるように舌を動かしてから、
自分の口の内側と吹寄の乳房の間に空気が入らないように、しっかりと吸い付いた。

「あ、は――」

吹寄の声は、今までより静かで、ずっと深い感じがした。
そっと吸い付いたせいか、唇に吹寄の胸の柔らかさを感じる。
よく母乳の出る吸い方というのにも慣れてきたので、
上手く唇で甘噛みすると、口の中に吹寄の味が広がった。

「……ふふ」
「んー?」
647 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 00:01:41.54 ID:3R8WP1Kmo

吹寄が、自分を見下ろして笑っていた。
クスクスという感じの笑いで、活動的な吹寄には珍しい。
そして自分が笑われている理由がなんとなくわかるのが気恥ずかしかった。

「当麻が赤ちゃんみたい。気づいてるのかしら。すっごい甘えた表情、してるの」
「んー」

自覚はないでもない。
女の子にこうやって撫でてもらっておっぱいを与えられると、
記憶にすら残っていないようなずっと昔の条件反射がよみがえるのだ。
言い訳をするのも面倒に思いながら、ゆるゆると絶え間なく口の中に溢れてくる母乳を嚥下する。
そんな上条を、吹寄は幸せそうに見つめる。

「こういう幸せは、ほんとは貴方じゃなくて、二人で赤ちゃん授かってからなのにね」
「……」

黙って、上条は吹寄を見つめた。吹寄はまた、なあにと首をかしげて微笑んだ。
ものすごく際どいことを言ったのに、吹寄には自覚がないらしかった。
上条に母乳を上げるのが幸せなのかとか、二人で赤ちゃんを授かるとか。
突っ込めばきっと赤くなってうろたえるだろう。
でもこの雰囲気を壊したくなくて、上条は追求しなかった。
黙って、吹寄のお腹に触った。

「ちょっと。変なところ触らないの」
「ん」

触っても、子宮の場所はわからなかった。当然だが。
いつか、吹寄を孕ませることがあるのだろうか。
好きな女の子に家族になって欲しいという気持ちを、上条は不意に抱いた。

「そろそろ、出なくなってきた?」
「ん。ああ」
「そっか。今日もありがとね」
「礼なんていいって。なあ、制理」
「ん?」
「好きだ」
「うん。あたしも」
「結婚してくれ」
「……いいよ。あたしは今年度中に結婚できるようになるから」
「あー」

冗談を真剣に返されると、困る。上条は結婚できる年までまだ間があった。
それに、働いてもいないのに結婚なんて、という感覚を上条は持っていた。

「大学、吹寄は行くのか?」
「え? うん。今のところはそうしようかなって。当麻は?」
「まだ高校一年で実感ないからなあ」
「そういうこと言ってると、すぐに慌てる時期が来ちゃうわよ」
「そりゃそうだけど」
648 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 00:02:12.63 ID:3R8WP1Kmo

真剣に考えなきゃな、と上条は思った。
吹寄とずっと一緒にいたいなら、結婚したいなら。
遊んでるだけじゃダメで、ちゃんと、社会の中で仕事をしなければならない。
ヴィジョンのない今のままをずっと続けることはできない。

「制理に愛想つかされないようにしないとな」
「そんなにあたし、薄情に見えるの?」
「そういう事を言ってるんじゃないって。
 やっぱり、好きな子に結婚してくれって言うんだったら、ちゃんとしないと」
「そうね。でも、当麻はなんとかしちゃう気がする」
「え?」
「土御門とかと一緒にいるときは馬鹿ばっかりやってるけど、
 大事なところとか、何とかしなきゃいけないことっていうのは、
 当麻はわかってるような気がするから」
「買いかぶりすぎだろ」
「そうかな。頼もしく思ってちゃいけない?」
「過剰な欲求をされても答えられませんのことよ?」
「過剰かな」
「……頼ってもらえるくらいには、頑張るさ」

上条は体を起こして、吹寄にキスをした。
吹寄の腕が、首に絡まる。その腕を手でつかんで、上条は吹寄を押し倒した。

「制理」
「当麻」

見つめ合う。吹寄の瞳に不安の色はなかった。

「どこまでなら、していい?」
「最後までは、だめ」
「耳噛んでもいいか?」
「……一つ一つ聞くのも、だめ」
「なんで?」
「恥ずかしいから……」
「じゃあ、して欲しくないことやれたら、やめてって言ってくれ」
「うん」
「だめ、じゃやめないからな?」
「え?」
「制理はもっとして欲しいときにだめって言うだろ?」
「そ、そんなことない……!」

上条の視線を避けるように、吹寄がうつむく。
その顔をのぞき込むようにして上条はまたキスをした。

「ん……」
「愛してる。制理」
「あたしも、大好き」
「名前読んでくれよ」
「当麻……あ、ん。当麻ぁ」
649 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 00:02:41.70 ID:3R8WP1Kmo

名前を呼んでくれと言っておきながら、上条はそれを遮るようにキスをする。
その合間に切れ切れに名前を囁く吹寄の色っぽさを、耳で堪能する。

「……当麻?」
「ちょっと待ってな」

不意に体を離した上条を、寂しさを感じながら吹寄は見上げた。
薄手のセーターを、脱いでいるらしかった。

「ベッドで制理とくっつくと、ちょっと暑くてさ」
「……」

もぞもぞとセーターを脱ぎ捨て、おざなりにたたんで床に投げる。
下はTシャツらしかった。
上条は、吹寄が意味ありげな瞳で自分を見つめているのに気づいた。
言うのをためらっているような、そんな感じ。

「どうかしたか?」
「あの、さ……」
「制理?」

吹寄がシーツを引き寄せた。胸元が、それで隠れる。
口元位までを隠すようにしながら、おずおずと口を開いた。

「あたしだけ裸なの、恥ずかしい」
「……いつものことだろ?」
「い、いつもはたくしあげるだけで脱いでないじゃない」
「まあ、そうだけど。どうしたらいいんだ?」

服を着たいという意味なのだろうか、と内心で残念に思いながら上条は確認する。
しかし、吹寄が言いたいのはそういうことではなかった。
もっと、恥ずかしくて、大胆なこと。

「ねえ。当麻も、上、脱いで」
「――制理」
「だ、だって。あたしだけって、恥ずかしいじゃない」
「わかった」

上条は、シャツに手をかけて唐突に吹寄の気持ちに共感できた。
年頃の男子として、たしかに女子の前で半身を晒すというのは、気恥ずかしかった。
男の自分でこれなんだから、吹寄はもっとだろう。
意を決して、さっと上条はシャツを首から引き抜いた。

「あ……」
「な、なんだよ。あんま見るなよ」
「なんでよ。あたしの体、いっぱい見てるんだからあたしだって当麻の体、見てもいいでしょ」
「いやでも、なんか小っ恥ずかしいじゃん」
「あたしがどれだけ恥ずかしい思いしてると思ってるのよ」
「制理のは、綺麗だからいいんだ」
「理由になってないわよ。それに」
「え?」
「当麻だって、なんか、かっこいい」
「はい?」
650 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 00:03:44.04 ID:3R8WP1Kmo

特別鍛えているわけでもない体だ。
腹筋が割れてることもないし、胸板が厚いこともない。
貧乏食のおかげかすらっとしてはいるが、それは貧相という言葉とも相性が良かった。

「男の子なんだな、って」
「俺が女の子に見えたことがあったのか?」
「そうじゃなくて。やっぱり女子の体とは全然違うじゃない」
「当然だろ」
「……もう。茶化さないでよ」
「ごめん」

言いたいことはわからないでもなかった。
何度見ても、吹寄の体には惹きつけられる。
自分と違うからだろうか、その体のラインを見ただけで、落ち着かない気分になるのだ。
そういう気持ちと、一緒なのかもしれない。

「抱きしめていいか?」
「うん。来て……」

恥ずかしそうなのに、どこか期待しているのを感じさせる声だった。
上条の肩に吹寄の手が触れられる。その感触だけで頭がクラクラしてきた。
吹寄の手が首に回されるのと同時に、上条は、吹寄に覆いかぶさるようにして体全体をくっつけた。

「はあぁぁぁん!」

切なそうな吹寄の声が、部屋に響いた。
上条だって、その声が意味しているのと同じ気持ちで、心の中がいっぱいだった。
気持ちよくて、嬉しい。

「すげ……」
「当麻ぁ……ああ」

肌がひんやりしているのに、暖かい。
そして、腕だとか腰だとか、思ったよりも骨張ったところがあたって硬い感じがするのに、柔らかい。
不思議な二律背反。
体全体で女の子を抱く感覚というのは、とても不思議で、とても気持ちがいい。
手のひらを大きく広げて、吹寄の頭を撫で、背中をさする。

「はぁぁ、ああ」

ひどく安心したような、深い呼吸。
とろけるような目で、吹寄が上条を見上げた。

「凄いな」
「うん。……どうしよう、あたし、おかしくなりそう」
「なってもいいよ。ずっと抱きしめてるから」
「うん。お願い。離さないで……」

そのまま口付けをする。吹寄に積極さはなかった。舌もおざなりにしか差し出してくれない。
だけど、その理由もわかるから上条は気にならなかった。
体のどこかをなでる度に、吹寄が喘ぐように深い呼吸をするから。
上条の与える感触に、陶然としているのがありありとわかる仕草だった。
651 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 00:04:17.39 ID:3R8WP1Kmo

「どこを触って欲しい?」
「……ぇ?」
「どこを、触って欲しい?」

答えを、吹寄に強要する。
耳元で囁く声も快感のもとになるのか、吹寄が悶えるように首をうねらせた。
そして、目をつぶったまま恥ずかしそうに笑う。

「当麻の、好きなところに触って」
「どこでもいいのか?」
「だめなところは、だめっていうから」
「だめ、じゃ止まらないって行っただろ?」
「……でも」
「ん?」
「やめて、って言えないわよ」
「なんで?」
「怖いから、だめな場所はあるけど、やめてって言えない」

言葉が強すぎるのだ。やめてというのは。
それが吹寄の正直な気持ちだった。
だめ、なら言える。だけど、上条に止めてとは言えなかった。
触っていいかどうかは、上条に全部察して欲しかった。
それに、きっと、上条ならひどいことはしないと思う。

「あたしが嫌なことは、しない?」
「当たり前だ」
「じゃあ、何してもやめてって言わないから。優しく、して」
「……わかった」
「ありがと。とうま……あっ、あっ」

吹寄が言い終わるより先に、耳を甘噛みしてやった。
反応は顕著だ。体をくねらせるようにして、吹寄がはねた。
耳の複雑な形をなぞるように舌を這わせると、ぎゅっと吹寄が目をつぶった。

「はぁん!」
「気持ちいいか?」
「き、聞かないで」
「声、出てる」
「……わかってる、から。言わないでよ」

分かってたって、止められないのだ。
上条が耳を攻めるのをやめた。それが寂しくて、吹寄は上条を探す。
もちろん体はべったりくっついているのに、おかしなことだった。

「当麻……」
「制理?」
「あ、な、なんでもない」
「おねだりか?」

かあっと顔に血が登るのを吹寄は感じた。
完全に上条に見透かされていた。
652 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 00:04:54.31 ID:3R8WP1Kmo

「もっとしてください、は?」
「え……?」
「してほしいんだったら、ほら、おねだり」
「……できない、わよ」
「なんで?」
「だって」
「じゃあ、抱きしめるのも終わりな?」
「あっ、だめ、だめ」

すっと体を離しかけた上条を引き止めるように、腕をつかむ。
にっと笑った上条がとても意地悪く見えて、吹寄は切なくなった。
すぐに、もう一度抱きしめられた。だけどそれ以上のことを、上条はしてくれなくて。

「もっとしてください、は?」
「……馬鹿」

吹寄の、負けだった。もしかしたら、これからもずっと負け続けるのかもしれない。
上条と目が合う。だけど恥ずかしくて、目を見ては言えなかった。

「もっと、してください」
「ん。いい子だ」

同級生なのに。同い年の自分をお子様扱いするなんて。
だけど、嫌な気持ちは全然なかった。
こういう扱いをされることの恥ずかしさと倒錯感、そしてそれを受け入れそうな自分が怖いだけだった。
一度、受け入れてしまえばそれは全て、会快感館に変わる。
上条が、耳の裏を舐め上げた。

「ふぅん、んんん」

泣きそうなくらいの切ない声を聞いて、上条は自身の興奮を抑えきれなくなりそうだった。
このまま、全てを自分のものにしてしまいたい。
それに、こうやって時間をかけて吹寄の心と体を崩していけば、手に入れられるかもしれない。
抱きしめるという行為が、守ってあげるという意味合いだけじゃなくて、
征服してしまいたいという意味合いを含むものに、変わりつつあった。

「ん、あっ……!」

背中を撫でていた手を、上条は、そっと前に伸ばした。
ついさっきまで吸っていた豊かな胸に、上条は手のひらを押し当てた。
653 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 00:05:27.45 ID:3R8WP1Kmo
さーエロイ気持ち切り替えて教授とディスカッション行ってくるべ。
続きはまたな。
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/15(火) 00:10:53.62 ID:ELlm3GU3o
おつおつ
この話はどこに向かってるんですか?
甘いままの雰囲気なのにエロい
655 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/15(火) 00:12:36.01 ID:By6lr3dAo
乙!!

てかここで寸止めかよwwwwwww


ディスカッションいてらさー
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/15(火) 00:16:23.76 ID:P9tz51vAO
ここで終わり・・・だと・・・!?

乙  焦らしェ・・・
657 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/15(火) 00:59:32.38 ID:q2zlHAhAO
おつおつ!
なんでこんな時間に、と思ったら>>1はNEW YORKか
658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) :2011/11/15(火) 01:59:29.94 ID:b8nNxX8go
NYだと……何大なんよ
659 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 02:55:02.00 ID:3R8WP1Kmo
ニュージャージーの州立大。綺麗なとこです。キャンパス内にリスとかいるし。
>>637
ハロウィンで深夜に行ったクラブじゃきわどい服きた女の子たちの体があたりまくった。
てかこっちの女の子ってなんでみんな胸の谷間の見える服来てるのかな。雪も降ったのに。
しかも下半身のライン出まくりのタイツみないたの履いてる子も多いし。
>>643
このSS終わったら、俺、上条さんと婚后さんの馴れ初め書くんだ。
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/15(火) 04:08:28.00 ID:SMizrXRJ0
お前禁書大好きかよ
661 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/15(火) 11:09:01.02 ID:+D/GnTaAO
何だ、このムラムラと甘酸っぱさを入り交じった絡みは・・・
662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区) [sage saga]:2011/11/15(火) 15:37:50.64 ID:/+hUDr0Y0
結論:甘エロい
663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(神奈川県) [sage]:2011/11/15(火) 17:39:47.26 ID:pd7Mw0z3o
アメリカまで行って何を書いとるんだこの>>1
いいぞもっとやれ
664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岡山県) [sage]:2011/11/15(火) 22:56:44.24 ID:gPHP4mHm0
これ書いた後に教授と議論だと……?
一体どういう精神構造をしているんだ作者は。
甘エロい乙。
665 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 23:04:47.84 ID:3R8WP1Kmo
ホテルのアドレスがなぜか規制を食らってるので、夜に書いて朝イチで大学であげてんのさ。

>>660
好きです。
666 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 23:05:20.42 ID:3R8WP1Kmo

「ふあぁ、あっ、あ」

吹寄の胸は、大きい。手のひらには収まりきらない。
仰向けになった吹寄の胴の上で広がった乳房を、
手でまとめるように、あるいはすくい上げるように揉みしだく。
乳房に沈み込んだ指を一本ずつ別々に動かすと、
わずかに勃ち始めた乳首が、あちこちを向いた。

「制理のおっぱい、可愛いよな」
「んっ、へ、変なこと言わないの」
「舐めていいか?」
「……知らない」

上条は、わざとゆっくり吹寄の乳房に顔を近づけた。
吹き寄せの表情を見ると、眉をきゅっと引き寄せて、何かに耐えるような顔をしていた。

「すげえエッチな顔してる」
「馬鹿ぁ……。見ないで、お願い」
「それは無理な相談だな。感じてる顔、めちゃくちゃ可愛いから」
「やぁぁ……だめ。おかしくなる」
「なってくれよ」

ふう、と生暖かい息を乳房に吹きかけた。
むしゃぶりついてしまいたい衝動を抑えるのに、上条も必死だった。

「ひぁぁぁぁん!」

掠れるような声で、吹き寄せが鳴いた。
それに気をよくして上条は、固くなりきっていない乳首をちろりと舐める。

「ひゃん!」

ぴん、と吹寄の体がのけぞるように跳ねた。
上条はそのまま吸い付きたくなる気持ちを抑えて、じっと待つ。

「と、当麻……」
「舐めて欲しいか?」
「……」

吹寄がそっぽをむいた。だが、その直前にすこしだけ頷いた気がする。
とりあえずは、それで合格ということにする。
上条はもう一度乳房に顔を近づけた。

「あ、あ……」
「まだ舐めてないけど?」
「っ!!」

意地悪な上条の顔を見て、吹寄が信じられないという顔をした。
そして羞恥に唇をわななかせ、上条から顔を見られないように必死にどこか別のところに顔を向けた。
死ぬほど、恥ずかしかった。
しかし吹寄は、そう思いながら嫌ではないと思う自分の心に戸惑っていた。
意地悪されるのは、普通に考えたら嫌なことのはずなのに。
自分は今、ひどく期待をしている。
上条がどこかのタイミングで、たくさんの快感を与えてくれることを。
そして、それまでずっと、こうして焦らし続けてくれることを。
667 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 23:05:48.72 ID:3R8WP1Kmo

「ねえ、当麻」

理性と乖離した体が、自然と上条の名前を呼んだ。
それに反応するように上条の手が胸を這う。慎重に、乳首を避けて。

「あ……あ」

ほとんど声にならない声を、漏らしてしまう。
ほんの何センチか上条の指が先端に近づいただけで、体が期待をこめて反応してしまう。

「して、ほしいか?」
「……あ、う」

素直に、従順に答えてしまいそうな自分がいる。
だけどそんな自分をさらけ出すのははずかしい。
……葛藤のはずなのに。葛藤していること自体が、もう快感だった。

「乳首を舐めてくださいって、言ってくれよ」
「……だめ」
「駄目じゃないだろ? 言わなきゃ、やめるぞ?」
「だめ……!」
「あれもこれも駄目か」
「……」
「じゃあもう、やめちまうか?」
「あ、だ、だめ!」

上条が体をすっと離そうとした。寂しい。
それだけで、条件反射で吹寄は上条の首に腕を絡めて、抱きとめた。

「舐めてください、は?」
「あ……なめ、て」

吹寄は、負けてしまった自分を自覚した。
耐えるのをやめて、今この瞬間、上条に溺れてしまった。
聞こえる最小限の声で、ちいさく、つぶやく。

「乳首を、舐めて、くだ、さ、っ?! はぁぁぁぁん! あっ! あぁぁ」

突然だった。不意打ちだった。完全に、この間を狙われていた。
従順になって、おねだりをしてしまったその瞬間。
吹寄が全てを言い終わる直前に、上条が乳首に吸い付いた。

「はぁん、はぁ、ん! ん! ん!」

上条が、乳首に吸い付いて、舌で乳首を転がしている。
だが吹寄にはもう細かいことはわからない。
どかんと、あるいはじゅわりと、体の奥から快感が吹き上げていて、
もう何がなんだかわからなかった。
もう五感が用をなさなくて、うねるような快感が体を痺れさせている。
その愛らしい吹寄の反応に、上条はひどく満足感を覚えていた。
まんまと成功した、という感じだった。
吹寄の体が急にぐにゃりとなって、ベッドの上で波打ちだした。
手が上条を求めるように動き、時折シーツの縒れをみつけてはぎゅっとつまむ。
そして太ももが、ぎゅっとこすり合わされるように動いた。
それは吹寄が、お腹のすぐ下に、何かを感じている証左のように思える。
668 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 23:06:35.39 ID:3R8WP1Kmo

「気持ちよかったか?」

舌が疲れてきたので、上条はそっと口を乳首から離した。
攻撃が止んだのを感じ取って、吹寄が荒い息を付きながら酸素を求めた。
上条の問いかけに、コクコクと首肯を返した。

「エッチなところも、可愛いな」
「エッチじゃ、ない」
「そんなことないだろ」
「当麻が……全部悪いの」
「俺のせいかよ」
「だって」

涙がでてきそうだった。理由は分からないけれど。
ひとりじゃ、絶対にこんなことになんてならないから。

「なあ制理」
「え?」
「太もも、こすり合わせてるけどさ」
「えっ?!」

あわてて吹寄は足の緊張を解いた。
まるでそれが、何かを暗示していたと認めるように。

「制理って、自分でするのか?」
「な、何、を?」
「自分の指で、気持ちよくなったりするのか?」
「そ、そんなこと聞かないで」
「認めてる?」
「ち、違う……! 一般論として、だめだってこと」
「なあ制理」

上条が、覆いかぶさるのをやめて吹寄の横に寝転がった。
そして背中の方から吹寄を抱きしめて、その手を握った。

「いつもどうやってるのか、教えてくれよ」
「知らない……知らない!」

吹寄はこれ以上追求されるのが怖かった。
だって、どんなリアクションをとっても、自分で慰めていることを認めたように受け取られそうだから。
エッチな女の子だとは、思われたくない。

「どの指?」
「してない……!」
669 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 23:07:19.89 ID:3R8WP1Kmo

やや強めの力で、上条がつかんだ吹寄の手を下半身へと持っていこうとする。
必死にそれに、抵抗する。
万が一にも触ってしまえば、自分の体がどうなっているか分かってしまう。
もう薄々気づいているけれど、それでも今は気づかないふりをしていたかった。

「もしかして指じゃない?」
「え?」
「道具持ってるとか」
「いくらなんでも、そんなわけないでしょ」
「でも制理、通販好きだろ?」
「っ! だ、だから何よ」

声が上ずらないように、必死に吹寄はトーンを平常通りに保つ。
だが、何かを隠そうとしているのは、上条にはバレバレだった。
不意に、部屋に通るような大きめの声で、上条が吹寄に尋ねた。

「なあ。あの電動マッサージ器、何に使うの?」
「えっ?!」

上条がむいた方向を、吹寄は思わず探った。
だって、あれは。見えるようなところに置いていないはず。
ちゃんとしまって、あるはずだから。

「……適当に言っただけなんだけど」
「あ、あ」
「持ってるんだな」
「それは、その」
「胸が大きい子は肩が凝るって言うから、制理が持ってても変じゃないと思うけど」
「あ、う……」

言葉が出なかった。完全に、上条のハッタリに騙された。

「マッサージ器、どこにあるんだ?」
「さ、さあ。忘れたわよ」
「そっか。じゃあ次までに見つけてくれよ」
「ど、どうして……?」
「肩凝り、ほぐすの手伝うからさ」
「う、うん……」

それで終わらない気がしてならない。

「マッサージ器に、制理の匂いついてるかな?」
「えっ、だ、だめ!」

つい条件反射で言ってハッとなる。

「だめって、なんで?」
「それは……」

吹寄が首を振って言い淀む。だが、上条は追求をやめるつもりはなかった。
沈黙で、先を促しながら、見上げる吹寄の顔に微笑んだ。
670 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/15(火) 23:08:35.62 ID:3R8WP1Kmo
二人の夜は長い。続きはまた。
今日は修羅場だし明日はブルーノート行くからしばらく先かも?
671 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東海・関東) [sage]:2011/11/15(火) 23:16:03.51 ID:DrUova+AO
672 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/15(火) 23:26:56.49 ID:By6lr3dAo
乙!!

マッサージ器wwwww



てかブルーノート逝くのか・・・いいなぁ・・・
673 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区) [sage saga]:2011/11/15(火) 23:53:56.63 ID:/+hUDr0Y0
うおおおぉぉぉ乙!

周りに日本語読める人いる?
674 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/16(水) 01:38:26.11 ID:JvVqsirAO
おつ
675 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/16(水) 01:52:38.81 ID:GC5RFmZIO
ブルーノートいいなぁ
676 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/16(水) 05:31:39.64 ID:gXenleSHo
チック・コリアの70歳記念ライブだぜyeah マイルス・デイヴィスのバンドでやってた頃のメンバーでやるらしい<ブルーノート
>673
研究室に日本びいきの台湾人ならいる。一番好きな日本の女優は芦田愛菜ちゃんだって。
カタコトで話せるけど、読めはしないな。
677 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/16(水) 08:02:56.44 ID:JvVqsirAO
>>676
>芦田愛菜 
普通、1番好きな女優としてあんな幼い少女をあげないわwwww
彼女しかロクに知らないか、ロリコンだな
678 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岡山県) [sage]:2011/11/16(水) 08:57:24.38 ID:qXZP9A/20
このまま待たせるとか。
生殺し乙。
679 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/16(水) 09:29:56.46 ID:ilvaZeWNo
乙でした
魅力的なタイトル見つけて読んでみたら、もてたとかトンデモ発射場の人とか俺得すぎてもうね、
とんでも発射場の方もあわせて気長に続き待ってます
680 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [sage]:2011/11/16(水) 20:00:26.42 ID:lUNtr70Ro
チック・コリアか・・・
生スペインとか最高だなあ。
いいなあ。

そして上条さんたちは情熱のフラメンコなわけだぬ。
681 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/16(水) 22:42:41.78 ID:gXenleSHo
>>677
ロリコンでオタだって自分で言ってたからな。奥さんが別の離れた大学で博士過程してんだけど、そっちに会いに行くときに「嫁とセックスすんのめんどくさい。二次元が一番」って言って出ていきやがった。
>>679
あっちを二週間くらい放置してるな。ごめん。頑張ります。
>>680
スペインやるかはわからんけどなー。上吹にはベッドの上でもっと踊ってもらいます。

区切りが悪いんだけどちょっとだけ書いたからあげる。
682 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/16(水) 22:43:17.36 ID:gXenleSHo

「制理?」
「……」
「黙ってると、わからないぞ」
「……でも」
「制理?」

吹寄の表情が陰ったのに気づいて、上条は慌てた。
いじめると言っても、本気で相手を傷つけるようなことをしたいわけじゃない。

「ごめん、言いすぎた」
「……当麻」
「制理?」
「嫌いに、ならない?」
「え?」

その確認は唐突で、あまり要領を得なかった。どういう類の心配なのかがわからない。
だけど、答えにはそれなりに自信があった。

「制理のことを、嫌いにならない自信はある。どういう心配なのかわかんないんだけど」
「その。……自分で、エッチなことしてる女の子って、嫌?」
「つまり、自分の指で体に触ったりしてる女の子のことか?」

認めたくないように、上条からそっぽをむいて、小さく頷いた。
その体を後ろから抱きしめる。そうして、小さな言葉も聞き漏らさないように、吹寄の頬にキスをした。

「そういう女の子って、嫌かな?」
「いや別に、そんなことは思わないけど」
「そっか」

ほうっと、吹寄が息をついた。
そして、上条の手を握って、とぎれとぎれに呟いた。

「ちょっとだけ、したこと、あるの」
「マッサージ器で?」
「ち、ちがう……!」
「じゃあ、指で?」

コクンと、吹寄が頷いた。

「友達がそういうののやり方の書いてある雑誌持ってきたことがあって、それ読んで。
 ほ、ほんとに何回かだけだけど、ちょっと興味で、やったことがあって」
「そうなんだ。言っとくけど、別に嫌なことは何にもないし、それで吹寄の見方が変わるとかはないから」
「うん。……余計な心配だったかな」
「だな。ほら、キスしようぜ」
「うん」
683 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/16(水) 22:44:00.33 ID:gXenleSHo

ちゅ、と唾液ですこしベタつくキスをした。
肩の荷を降ろしたように、吹寄が笑った。
それでつい、上条はまた意地悪なことを考えてしまう。

「それでさ、制理」
「え?」
「電動マッサージ器に過剰反応したのはなんで?」
「えっ?!」

吹寄の体が硬直した。
そして弁解するように、言葉を重ねる。

「あ、あれはほんとにただのマッサージの目的で買ったのよ。それだけ。
 だけど後で通販サイトの評価コメント見て、そういう使い方もあるって、知っただけ」
「ああ、そういうことなのか」
「ええ。嘘じゃないからね」
「そういう念の押し方は嘘つきのすることだと思うんだけど」
「違うわよ。だって、貴方があたしのこと犯人扱いするから。
 どんなふうに言っても、あなたの都合にいいように受け取られそうで」

恨みがましい視線だった。あわててキスで機嫌を取りに行く。

「そういう当麻は、どうなの」
「へっ?」
「むしろ男子は、するのが普通くらいって聞いたし。その当麻は……?」

吹寄が言いよどんだ気持ちを、上条ははっきり理解した。これは恥ずかしい。

「し、しちゃ悪いかよ」
「……誰も悪いなんて言ってないでしょ。ほら、当麻だって聞かれたら困ってる」
「う、悪かったよ」
「それで、してるの?」
「……ああ」
「どれくらい?」
「どれくらい、って」
「雑誌には毎日って書いてた」
「ま、毎日はしねーよ」
「じゃあ週に一回?」
「……それよりは、多いです」
「そうなんだ」

恥ずかしくて死にたくなった。
その様子をみて、吹寄は幾分か溜飲を下げたらしい。

「ねえ、男子ってさ。そういうこと、する時ってさ、その、本とか見たりするんでしょう?」
「……ええ、一般的に言って、そうでございます」
「当麻も、そういうの持ってるの?」
684 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/16(水) 22:44:48.57 ID:gXenleSHo

心の中でもうやめてくれ!と上条は叫んだ。
男の尊厳を踏みにじる行為だと思う。
だけど先にいじめた関係で、強く出られなかった。

「普通の男子だし、まあ、持ってる」
「ふうん……」

つまらなさそうな顔を、吹寄がした。

「制理?」
「……別に、写真に写ってる子のこと好きなわけじゃないのよね」
「ま、まあ。そりゃな」
「アイドルとか、そういうのの写真? まさか、クラスメイトのとか、ないわよね?」
「自分の知り合いの写真なんてねーよ。それは、さすがに」
「なら、許すべきなのかもしれないけど……」

口の先を尖らせて、吹寄が不満げだった。
もしかして、焼餅を妬いてくれているのだろうか。

「制理?」
「……あたし以外の女の人の写真とか、ホントはもってて欲しくない」
「えっと」
「今日も帰って、そういう写真を見るつもりなの?」

そんなの、全然面白くない。四六時中とは言わない。
だけど、今日の夜くらい、ずっと自分のことを考えていて欲しい。
それが吹寄の本音だった。

「制理。それは大丈夫だ」
「えっ?」
「今から、死ぬほど恥ずかしい思いして、本当のこと言うから」
「う、うん……」
「き……昨日からずっと、そういうのするときは制理のことしか考えてない」
「……そ、そうなんだ」

上条としては、ドン引きされるのも覚悟して言った内容だった。
だが意に反して、吹寄はどこか、まんざらでもないような顔をしていた。

「あたしのこと、考えててくれたんだ」
「……そういうことしてないときも、ずっと考えてた」
「そうなんだ」
「制理はどうなんだよ」

吹寄が、体を上条の方に向けた。
軽く誘導すると、すっぽりと、胸の中に収まった。
そして見上げるようにして、囁いた。

「あたしも……ずっと当麻のこと考えてた」
「具体的にはどんな?」
「キスしてもらった時の感触、思い出したり」
「おんなじだな。俺も、そういうの思い出してた。あと、次はどんなキスをしようかって」
「嬉しい」
「好きだよ」
「あたしも。大好き。……ねえ、当麻」
「ん?」
「その、これからもそういうことするときは、あたしのこと、考えてくれる?」
685 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/17(木) 00:11:55.48 ID:Ae/U3TFDO
インさんとひとつ屋根の下で週数回……
686 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [sage]:2011/11/17(木) 00:15:11.35 ID:PHLUqp7to
>>685
小萌てんてーに預かってもらってる間とかじゃね?
687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/17(木) 00:41:00.55 ID:YXi/uDZJo
>>686
それつまり小萌先生にはナニする日を把握されてるってことか…
688 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岡山県) [sage]:2011/11/17(木) 01:14:38.17 ID:LH46CA1Y0
青ピ「それどんなご褒美?」
689 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) :2011/11/17(木) 01:14:49.98 ID:9FCG1a4Oo
>>687
小萌「よい先生は生徒を第一に考えるべきなのですよ!上条ちゃんの担任である私にはその義務があるのです!」
690 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/17(木) 02:34:22.32 ID:cR+NuCsx0
甘いよぅ・・・
691 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/17(木) 04:46:49.34 ID:WbhIywU7o
普段は貴方なのにいちゃいちゃしてるときにあなたって呼ぶのがつぼ
692 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/17(木) 11:34:47.02 ID:oKC/NL7AO
>>690


だが、酸っぱいのも交差してるがなw
693 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/17(木) 15:34:52.19 ID:DQLzyvTAO
なにこれ 
 ・・・・末長く爆発しろ
694 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/17(木) 23:10:36.92 ID:2lTAc6mJo
>>691
それは俺のミスだなw 狙ってないぞ。

ライブすげーよかった……。行き帰りの電車の中で書いた分あげますね。
695 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/17(木) 23:11:23.91 ID:2lTAc6mJo

そのお願いをした吹寄の顔は、ちょっと怒った感じがした。
もちろん、可愛い彼女の頼みだから二つ返事で返事をしたいのだが。

「お、おう」
「……歯切れ、悪い」

今この瞬間から、二度と自分の集めたエロ本を見るなと言われたら、
それなりの割合で男子は抵抗を感じるものだと思う。
彼女は彼女、それとこれとは全く別のことだと思うのだが。

「……やっぱ、そういう写真に写ってる女の人の方が綺麗なんだ」
「そ、そんなことはねえよ」
「どうだか。だって、あたしは別にモデルでもなんでもないし」
「いやでも、俺が生でそういう人達の裸は見ることはねーし」
「……あたし以外の女の人の裸を直接見て楽しむなんて、絶対に駄目なんだから、」
「あ、当たり前だ」

際どかった。上条は嘘はついていない。
うっかり女の子の素っ裸を見たことはあっても、見て楽しんだことはない。
たぶん。だってあれとかあれとかあれはアクシデントだったわけだし。

「やっぱ、あたしじゃ魅力ないかな」
「制理」

キスをしようとしたら、阻まれることはなかったが受け止めてくれるそぶりもなかった。
誤魔化そうとしていると思われたのだろう。実際、そういう意味合いはなくもない。

「めちゃくちゃ、制理は綺麗だよ」
「……じゃあ、もうそういうエッチな本は捨てる?」
「えー、借りたり買ったりはしない方向で。
 てか、そういうところはあまり追求しないのが男女のお約束では」
「そんな卑怯なの許さないわよ。あたしは、当麻のこと以外なんて絶対考えないもの」
「う」

嬉しい言葉だった。それだけに自分の理性がわりと下半身の欲望に忠実なのが申し訳ない。

「もっと何か強烈な思い出とかがあれば、いいのかしら」
「え……?」
「そ、その! ヘンな意味じゃなくて。
 もっとあたしのこと、好きになってもらえば大丈夫なのかなって」

恥ずかしいことを言ってる自覚はあるらしい。
みるみるうちに、上条の顔を直視できなくなって、悶え出した。

「制理」
「何?」
「男のわがままで悪いけど、ずっとってのは、なかなか難しい」
「どうして?」
「あのさ、ものすごく、男の勝手な言い分を言うぞ」
「うん、どうぞ。あたしもそういうの、分かっておきたいし」
「毎回同じ写真とか動画だと、飽きる」
「……要するに、男の人は毎回別の女の人がいいってこと?」
「現実にそういうことするわけじゃないぞ。
 ただ、ほらなんだ。自分でするときくらい、いいだろ?」
696 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/17(木) 23:12:17.57 ID:2lTAc6mJo

まあ、わからないとも言わない。
毎度同じシチュエーションを再現するのでは昂らないという理屈は吹寄にも共感できた。
もちろんそういう感想を上条には絶対に知らせないが。

「それで、どうしたいの?」

何か、提案があるような顔を上条がしていた。
よくわからないが、自分の方をちゃんとみてくれる案であれば、飲まないでもない。

「制理。今日は、下、脱いでくれよ」
「え……えっ?!」

予想外だった。てっきり、何か許してくれというお願いがくるものと思っていた。
こっちから、何かをするなんて。

「その、どうして?」

率直な疑問だった。ブラどころか胸まで晒しておいてなんだが、
下はあんまりこれまで見せたことはなかった。
もしかしたら気づかないうちに見られたり触られたりはしたかもしれない。
でも、こんなにはっきりと、お願いされるなんて。

「なにか制理が新しくエッチなことしてくれたら、それで我慢する」
「そ、そんなの。……だめ、恥ずかしい」
「じゃあ、俺もエロ本見るの我慢しない」
「それは……もう。なんでこんなおかしな取引になるのよ」

上条がエロ本を見るのを許すか、今ここで下着を見せるか。
割に合わない気がする。なんといっても、
禁止し続けるには定期的にさらに過激なことをし続けないといけないのだから。

「で、どうする?」
「……当麻が、こんなに意地悪だって知らなかった」
「男はみんなこんなもんだ」
「そうかしら」
「なあ制理。そのジャージ、下ろしてくれよ。
 そしたらずっと、吹寄のことだけ考えることにする。
 写真とかであっても、他の女の子は見ない」
「……」
「約束する」
「約束されても。あたし、確認できないじゃない」
「そう言われましても」
「……本当に、あたしのことだけ考えて、その、してくれるの?」
「ああ」

別に下着を見せるくらいいいかな、と吹寄は考え始めていた。
夜にシャワーを浴びてからお気に入りのを履いているし、上下でちゃんとおそろいだ。

「すっごく恥ずかしい思いしてるの、分かってよね」
「ん。ありがとな、制理」
「当麻にだから、許してるんだからね」
「ほかの男子にされるのは、嫌だ」
「しないわよ。当麻にだけ」
697 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/17(木) 23:13:08.15 ID:2lTAc6mJo

吹寄は、目をつぶって上条にキスをねだった。
期待通りに上条は答えてくれた。ぎゅっと抱きしめて、優しいキスをしてくれる。
そして髪を撫でながら軽く舌を絡め合わせた。

「制理。脱がして、いいか?」
「ジャージだけだから、ね?」
「わかってる」

許可を与えてくれたものの、不安があるのか吹寄がゴムの当たりに自分の手を添えた。
明確な拒絶はないので、上条はその手を軽く握ってから、ジャージのゴムに手をかけた。
骨張った腰の当たりまで下ろすと、吹寄が腰を浮かせてくれた。
その間に、お尻の下をくぐって、ジャージをずらす。
そのあとはもう簡単だ。するすると、吹寄の前も、あらわになる。

「あ……」

恥ずかしさに、吹寄が息をのんだ。上条も、そのあらわになった下半身の美しさに見とれていた。
可愛らしい、ブラとお揃いの下着。そしてそこから広がる、白い太もも。
肉付きの加減が、たまらなく魅力的だった。むしゃぶりつきたくなるような、そんな感じ。
そして濃密な吹寄の匂いが広がる。いくらか汗ばんだ感じがするそれを、上条は嫌だと思わなかった。
ただ、頭がクラクラするような妖艶さがあって、自制が効かなくなるのが怖かった。

「こ、これでいい? ねえ、当麻」

死にそうだった。恥ずかしさで、頭がおかしくなりそうだ。
上条の視線がひどく真剣なのが、恥ずかしさを助長する。
素肌を、そして最後に一枚残った布をこんなにまじまじとみられるなんて。
せめて、綺麗だと思っていて欲しい。

「綺麗だ」
「ほ、本当に?」
「嘘じゃない」
「そ、それはよかった、けど。あっ!」

上条が、なんの断りもなく太ももに触った。その手のひらは熱かった。
膝のすぐ上から足の付け根の方に向かって、内ももを撫で上げた。

「ひぁん! ちょ、ちょっと。触るなんて聞いてないよ」
「触っちゃだめなんて聞いてない」
「でもだめ。今日は触るのなし」

慌てて、邪険にならないようにそっと手を払った。
あんまり大放出大売出しをしてしまうと、あとのエスカレートが恐ろしい。

「じゃあ、じっくり見せてもらうな?」
「……本当はそれも駄目って言いたいけど」
「これはしてもいい約束だろ?」
「当麻に、都合が良すぎるわよ」
698 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/17(木) 23:14:40.43 ID:2lTAc6mJo

そう口で言うが、吹寄は抗わなかった。

「足、開いてくれよ」
「それはまた、今度」
「えー」
「だ、だって。あれもこれもしたら、次がすごいことになるもの」
「それは、否か?」
「……あんまり急なのは、怖いよ」
「悪い。今ちょっと焦ってるな、俺」
「うん……」

上条が自制してくれたのに、ホッとする。
やっぱり男の上条の方が力は強いだろうから、
上条が暴走してしまったら、吹寄にはもうどうしようもないから。
顔を上げると、上条が微笑んでくれた。嬉しかった。
好きな人が優しく笑ってくれると、それだけで胸が一杯になる。
吹寄はきゅっとガードしていた太ももの力を抜いて、軽く体勢を整えた。
……それが、油断だった。

「あ……」
「どうしたの? 当麻……もう、あんまり見ないでよね」

やっぱり当麻も女の子の下着に興味あるんだな、なんて事を思っていると、
なんだか、上条の顔が真剣で、じっと注視していた。

「当麻?」
「制理の……濡れてる」
「えっ?!」

そんな、嘘だ。
吹寄は慌てて隠すように体を縮めた。

「嘘」
「嘘じゃないって。だって、濡れた色してるし」
「だ、だけど。あたしそんなこと、なったことない」

それはまあそうだろう。
こんなに、感じた経験なんて今まで無かった。
こんなに、はしたない声をあげたことなんてなかった。
699 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [sage]:2011/11/17(木) 23:35:34.99 ID:/5grO8bno
スーパー生殺しTime……
700 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/18(金) 00:04:31.95 ID:J+nlyFMB0
なんだ純愛か
701 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/18(金) 06:53:52.65 ID:Bz5C8IYSO
もう向こうに投稿するときは×××版に移動しちゃえよ
702 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岡山県) [sage]:2011/11/18(金) 08:32:12.88 ID:vUpW/9i30
なんでこんなところで切るかなぁぁぁぁ!?
703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/18(金) 16:35:39.73 ID:+c/HnLTIO
なぁぁぁああああああまぁぁぁぁああああああごろし…
704 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/19(土) 00:59:45.53 ID:KNabhg7po
書けたところまで上げたからだな。焦らすつもりはないんだけど。
なんか住んでるホテルのIPが弾かれるので、週末はいつもどおり更新できねっす。

>>701
それ時々考えるんだけど、キスと胸タッチしかしてないのにXXX板に行ってもなあ。
二人にはまだ早いっていうか。
705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(大阪府) [sage saga]:2011/11/19(土) 01:19:01.27 ID:1UX1wJol0
母乳吸うのってかなりコツが要るんだぜ…
ただ吸うだけじゃほんのちょっとしか出ないから、吸うというよりハムハム甘噛みみたいにしないと上手く出ない
その点難無く吸いだす上条さんは間違いなくかなりのテクニシャン、というか天性の搾乳プレイヤー

S条さんもイイヨイイヨー
今から他作品も読んでくる
706 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(新潟・東北) [sage]:2011/11/19(土) 01:28:16.11 ID:AeFWlWeAO
>>705
オマエハナニヲイッテルンダ?
707 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/19(土) 01:56:45.00 ID:eAZ8i/LYo
>>705
甘噛みというか
上の歯でずれないように優しく押さえて
下で乳首の奥から手前にかけて強めにしごく
ってなかんじかな
708 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(大阪府) [sage saga]:2011/11/19(土) 02:20:28.87 ID:1UX1wJol0
>>706
実体験だよ
言わせんな恥ずかしい///

>>707
乳輪をすべて口に含む位咥えて歯でプレスしながら手前へ、って感じ
プレス→スライド→咥え直す←この時に吸うけど母乳は「搾る」って言った方が動作として正しい
ぴゅーぴゅー出てしまうレベルの吹寄クラスなら簡単かもしれないけど、赤ん坊と違って歯があるから実際は…まぁ……ね?
709 :名無しNIPPER [sage]:2011/11/19(土) 04:15:25.67 ID:82iUq64AO
要するに
>>708キモい
でおk?
710 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/19(土) 08:03:57.60 ID:KNabhg7po

「じゃあ、触って確かめてみろよ」
「……やだ」
「俺がやろうか?」
「だ、だめ! 絶対だめ!」
「なんでだよ」
「だ、だって今日はそこまでしない約束じゃない」

たしかにそう、上条は吹寄に約束してくれた。だからこれを理由に拒むのは嘘ではない。
だが、触らなくてもわかるのだ。自分の下着が、濡れていることくらい。
じっとりとした感触に自分の下半身が包まれている自覚はあるし、
何より、さっき上条に可愛がってもらったときに、自分の指で以前そうなったときよりも、
何倍も強い感覚で体の奥がとろりとなる感じがしたから。

「気持ちよかったのか?」
「……知らない」
「なんで制理の体、こんなことになったんだろうな?」
「し、知らないわよ。あたしだってこんなの初めてで」

上条が、意地悪そうに笑った。

「なんだ、濡れてるって自分でもわかってるんだな」
「あっ……!」
「なあ制理。そういうのって、触らなくてもわかるもんなのか?」
「馬鹿、馬鹿ぁ……聞かないでよ」
「制理も結構エッチなとこあるな」
「違う……。当麻が悪いの」
「俺?」
「当麻の手が、いやらしいから」
「いやらしいほうがいいんじゃないのか?」
「別に優しいだけで、いいもの」
「こんなに制理の体は悦んでるんだけどな」
「そんなこと、そんなことない」
「ほんとに?」
「だって」
「じゃあ、もっと体、触っていいか?」
「えっ?」
「嫌だって言われたら、しない」
「……」
「制理」

上条の目が、さっきみたいに獰猛な感じになっていた。
あたし触られちゃうんだな、と吹寄はすぐにそれを受け入れてしまっていた。
嫌な気持ちは、これっぽっちもない。
ただ、受け入れる姿勢をはっきりとは示さない。それは、はしたないから。
はっきりとは自覚していないが、少し拒みながらの方が、より吹寄も燃え上がるのだった。

「ん……」

ちゅ、ちゅ、と水っぽい音を立てながら、上条が吹寄に口づけする。
やめてという意思表示なのか、離れないでという意思表示なのか、
どちらとも取れるような手つきで、吹寄が上条の手に自分の手を添えた。
711 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/19(土) 08:05:29.72 ID:KNabhg7po
1レスだけですまんが、これだけ。続きは来週以降なー。
来週中に帰国するんで忙しいから、予定はわからん。
712 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岡山県) [sage]:2011/11/19(土) 08:21:15.83 ID:D1bphUZW0
お帰りなさいだな作者。

だからってこんな所で切るなんて……。
713 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/19(土) 08:47:38.25 ID:P7q/YQGUo


それにしてもこのスレの生殺し具合は凄まじい…
714 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/19(土) 08:49:20.43 ID:kwZs0SqAO
生殺し乙

気になってたんだけど、上条さんがたまに制理呼びしたあと吹寄呼びになったりしてるのに理由はあんの?
715 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/19(土) 15:43:22.25 ID:pkbQYtwAO
>>714
今まで「吹寄」と呼んでいたから、
無意識や とっさに言う際はそうなるんだろ。(二人きり以外では「吹寄せ」だしな)

または ここぞという時に
716 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/19(土) 19:43:28.70 ID:7fFLFFuAO
>>715
まぁ、吹寄が普段は「上条」で二人っきりで「当麻」と呼ぶのと同じ事さ
717 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/19(土) 20:17:21.19 ID:wr6SkpOSO
えるしってるか
この上条さんこれでも童貞なんだぜ?
718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/19(土) 22:49:00.01 ID:pDimESjDO
この上条さんの右手は幻想ではなく常識をぶち殺しそうな感じだな
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/21(月) 07:21:37.33 ID:pgrRz10V0
>>708ググったんだろ?自慢するなボケ
720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/21(月) 23:07:18.07 ID:i3iu2G7IO
まあまあ
ここでくらい見栄を張らせてやろうぜ
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西・北陸) [sage]:2011/11/22(火) 00:00:37.58 ID:h4TQuzLAO
>>719
IDがプギャー
722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(USA) :2011/11/22(火) 03:29:33.94 ID:9eq0pQaso
ちょっとコテハン抜きで書いてみる。住んでる場所の表示出るかな。
723 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:31:36.63 ID:9eq0pQaso
おー。USAでた。
さて、英語での20分くらいの講演もし終わったし、あとは優雅に帰るだけだな。
休日に資料作成から現実逃避して書いた分を投下しますー。
724 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:32:24.84 ID:9eq0pQaso

吹寄の横に寝そべって、髪に手をかけながら吹寄の頭を自分の胸元に抱き込む。
まだ、いくらは気恥しさはあるようだが、素直に寄り添ってくれた吹寄の顔は穏やかだった。
上条はさっきの吹寄の反応を思い出しながら、手のひらを優しくというか、大きく使って撫でる。
首筋に近いところから、時間をかけて滑らせて、腰の当たりまで撫でる。
そしてそのまま止めずに再び首元へと撫で上げ、円を描く。
時折、肩甲骨のあたりの複雑なラインや、腰のあたりの背骨の輪郭を指でなぞり確かめるようにして、
変化を付けながら吹寄の肌の滑らかさを手のひらで堪能する。

「はぁぁ……。あぁぁ、ぁ」

吹寄の喘ぎ声が、たちまち始まった。
しかもさっきのような甲高く鋭いものではなくて、深い、ため息のような感じ。
そういう吹寄の変化が楽しく、また、行為のはじめとしてはそうしたやり方が正しい気がして、
上条は背中や、頭や、太ももや、時折乳房を、夢中で撫で続けた。

「はぁぁぁぁん……」

吹寄は、いつしか自分の声すら遠くに聞こえるような、まどろみの中にいた。
意識の懸濁した感じは、休みの日の朝寝に似ている。
何度も二度寝を繰り返して、ぼうっとしながら、寝るとも寝ないともつかないような世界にいる感じ。
ただ、寝起きとは大きな違いもある。
とびきりの安心感があることと、そしてなにより、上条が与えてくれる快感があることだった。

「あ、ん……当麻、当麻」
「好きだよ、制理」
「あたしも、愛して、る」

薄く目を開くと、優しく笑う上条が目の前にいる。
それだけで胸がいっぱいになる。嬉しくて、上条の懐に顔をうずめて、深く息を吸う。
上条の匂いがする。それだけで、またとても、落ち着いた気持ちになった。

「すげー制理が甘えてる」
「うん……好き」

上条は、流行る自分の気持ちを必死にこらえながら、撫でるのを続ける。
吹寄は今隙だらけだ。だから何も策を練らずとも、吹寄の一番大事なところに触れると思う。
それどころか、下着だって脱がせるかもしれない。
そういう、吹寄が望まないことを、やってしまいたいという欲望が確実に上条の中にはあった。
撫でているだけでは、自分の欲望は満たされない。

「お尻、撫でていいか?」
「え……? うん、いいよ」

あっさりと、吹寄が承諾を出した。それは今日の許容範囲外だったはずなのだが。
豊かなバストと同様にふっくらと肉のついた、そのお尻にまで上条は手を伸ばす。
もちろん下着越しだったが、その丸みのある感触に、やっぱり上条は感動を覚えてしまった。
女の子の体というのは、こんなにも男と違って、柔かくて丸い。
725 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:33:03.53 ID:9eq0pQaso

「エッチなところは、だめ」
「……どこのことだ?」
「知らない、わよ」

吹寄は触ってもらえるのが嬉しくて、ついお尻を許可したのを少し後悔していた。
だって、濡れていると指摘されたさっきよりも、もっと自分の体の中から溢れてきている自覚があった。
上条が、自分の体のことを分かってき始めているのが、わかる。
快感が明確に周期を持ち始めていることに、吹寄は自覚はないものの、気づいていた。

「はぁ、ん……! あ、あ、あぁ……」

よくわからないが、押し寄せる波のような快感が、自制できるより強くなりつつある。
そんなつもりはないのに、体がうねってしまう。
一箇所にじっとしていられなくて、上条に抱かれたまま吹寄は手足をくねらせた。
のろのろと暴れる吹寄を、笑って上条は自分の手元に引き寄せる。
そして手や足で吹寄の四肢を絡めとり、時にはキスで首や耳を愛撫した。

「はぁ、あ」

快感の波が静まる。その度に吹寄は上条を見上げ、そして上条の匂いに包まれて吐息をつく。
昂ったときには視界や嗅覚があやふやになって上条の手のことしか考えられなくなるので、
落ち着いたときに感じられる上条の笑顔や、自分とは違う男らしい匂いに陶然となるのだった。

「制理」
「え……? あ」

それは不意打ちだった。というか、上条の真剣というか、ちょっと必死な感じのする顔を見たら、
上条がなんだか何かを我慢しきれなくなったような感じに見えた。
太ももの間に手を差し込まれて、大きく開かされた。
そしてその間に、上条の下半身が滑り込んだ。

「当麻……?」

つい不安げに、問い返してしまった。ちょっと悪いことをしたような気持ちになる。
上条を、疑ったみたいで。
撫でられているときには、赤子のように上条のことを完全に信頼していたのに。
726 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:33:34.49 ID:9eq0pQaso

「脱がせたりは、しないから」

上条はジーンズを履いているし、自分だって下着を着けている。
だけど二人の下半身は、布越しにぴったりと接触していた。
布がなければなんの言い訳もできないような、完全に男女が交わる時の体位だった。
――当麻がこうしたいんだったら、いいかな。
吹寄は内心で、そんな風に考え始めていた。
一線を越えるのはもちろん怖いし、今日はそこまでは行って欲しくない。
だけど、これくらいなら。上条は優しいし、そして何より、気持ちいいから。

「制理。愛してる」
「あたしも……。当麻」
「ん?」
「これ以上は、怖いから」
「わかってる。脱がせたりとかは、しないから」
「うん。あと、指で触るのも……」
「今日は、しない。約束する」
「うん。わがままでごめんね……?」
「無理言ってるのは俺の方だろ。なあ制理」
「え……?」
「気持ちよくしてください、って。言ってくれよ」

恥ずかしかった。それを言うのは。
だってそれは紛れもない自分の本音だから。
もうほとんど溺れかかっている自分がそれをいえば、
引き返せないくらい、ひどく快楽に溺れてしまいそうだった。
だけど、それでも。

「気持ちよく、してください。撫でてください……」
「わかった。いっぱいしてやるから」
「うん……あぁ、はぁ、ん! は、あっ!」

上条が、太ももの間に押し込んだ自分の下半身を押し付けてくる。
自分の指とは違う、圧迫感。だがそれは強い快感を伴っていた。

「はぁぁんっ!」

二人きりの室内に、吹寄の甘い声が響いた。
自分で、その声の大きさにハッとなった。

「あ、あたし」
「すごく可愛い声だったな」
「えっ……」
「もっと鳴いてくれよ」
「や、だめ。隣に聞こえちゃ……あっ、はぁん! あぁ、あ!」

上条の攻めが、激化した。
さっきよりも「手」がひとつ多いのだ。
片手で髪を撫でられ、そしてもう片方の手で胸を弄ばれる。
口が首筋から耳にかけてを舐め上げていて、そしてさらに、下半身で吹寄の陰処を愛撫していた。
快感に、翻弄されてしまう。どこかへ流れていきそうな理性をつなぎ止めるように、吹寄は上条にすがりついた。
727 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:36:34.49 ID:9eq0pQaso

「んっ! んっ! あ、とう、ま……はぁ」
「気持ちいいか?」
「うん。あっ、気持ち、いいよ」
「もっとして欲しい?」
「してほしい。離れちゃ嫌」
「放すわけねえよ」
「んんぅ!」

上条が体重をかけるようにして、吹寄にぎゅっと密着した。
その重みすら、快感に変わる。
少し息苦しくなったところに、上条がキスをかぶせてきた。

「気持ち良さそうな顔してる」
「み、見ないで……。恥ずかしい。恥ずかしいから」
「断る。制理の可愛い顔が見たくて、こういうことしてるんだ」
「いやぁぁぁ……」

上条から顔をそらしたくて、首を左右にふっていやいやをする。
そんな吹寄の頬に手を添えて、上条は強引に吹寄を自分の方に向かせる。
息を止めるようにキスで口を塞ぐと、鼻から苦しそうに吹寄が息をついた。

「んんっ、ん! ん!」

その口の中に、唾液を流し込む。
あっという間に、吹寄自身と上条の唾液で口の中があふれ、それが少し口元から溢れた。
それを上条はまた、ぺろりと舐めとる。

「はぅん、はぁん、あぁぁ……!」

もう、快感で頭の中がぐちゃぐちゃだった。
上条のことしか、考えられない。
上条が与えてくれる快感しか、感じられない。
密着した下半身がすごいことになっている自覚がある。
まだしないと約束はしたけれど。体は完全に、上条の体と繋がる準備ができていた。
そしてそれどころか、さらに。

「とう、ま……怖い」
「制理? 怖いって」
「あたし、どっか行っちゃいそう」
「え……?」

快感の波のうねりが、留まることを知らず高まっていく。
押しては引き、押しては引きを繰り返す中で、一番の高波が防波堤を越えそうな、
そんな予感を吹寄は覚えていた。
自分でしたときにはこんなことになったことなんてなかった。
その果ての向こうがどうなっているのか分からなくて、吹寄は漠然とした恐怖を覚えていた。
728 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:37:44.55 ID:9eq0pQaso

「イっちまえよ」
「えっ……?」
「俺はずっと制理の隣で、制理のこと抱いてるから」
「あ……」

また、体の奥がじゅわりとなった。
だんだんと、嬉しさや、気持ちよさが、吹寄の体が持つ女らしい機能とリンクしていく。
上条によって体が開発されていくその過程を、吹寄はいま経験していた。

「ずっと、一緒にいてね」
「当たり前だ。結婚してくれっていっただろ」
「うん。うん……!」
「愛してる。制理」
「あたしも、んっ! はぁぁぁん! 愛して、る! とうま、とうまぁ……!」

上条が、さらに力を込めて下半身を突き出した。吹寄は足を曲げて、上条を抱き込む。
離れて欲しくないから。その温かみを分け与えて欲しいから。
脳が過熱していく。さながら暴走するエンジンのように、吹寄の頭は理性を失い、
快楽ばかりを貪って、酸素を求めて荒い息をつく。

「当麻……っっ。はぁん、はぁん、あたし、あたし」
「見てるから。ほら」
「うん。あっ、あ、あ、あ、あぁぁぁぁぁ……」

瞬間。快楽の波が停止した。
そして、突如としてそれは、噴火するように吹寄の体を襲った。

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁんんん!!!!!」

噴火するような、イメージだった。
自分が火山で、自分の中から再現なく何かがあふれ、流れ出していくイメージ。
細々と四肢が伝えてくる情報から、吹寄は自分が上条にしがみついて、痙攣しているらしいと何となく感じた。
声が自分の口から漏れているのもわかる。
だけどそんなことは些細なことでしかなくて。
信じられない量の快感が、焼き尽くすほどに脳から背筋を通り、
体全体に広がっていることが何よりもリアルで、吹寄の全てを支配していた。

「すげ……」

それが一般に、どういう名称で呼ばれる現象なのかを上条はようやく実感しつつあった。
ぎゅっときつく目をつぶり、何かに耐えるように喘ぐ吹寄を見て、上条もなにか満たされた気持ちになっていた。

「あ、っ。は、はぁ、は、ぁ……」

二三度、呼吸の仕方を忘れたみたいに無茶苦茶な息をついて、吹寄がようやく、体を弛緩させた。
多分10秒にも満たない時間だったと思う。
だけど、二人共のどちらにとっても、もっと長く感じられる瞬間だった。
729 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:38:22.96 ID:9eq0pQaso

「制理」
「当麻……あたし」
「イったか」
「……たぶん」

吹寄も、知識としては自分の身に起こったことがなんなのか、知っている。
だけどその達するという現象と自分の身に起こったそれが同じものなのか自信が持てなかった。

「気持ちよかったか?」
「……うん」
「どれくらい」
「わかんない」
「わなんないって、なんで」
「言いようがないの……。今までで、一番」

吹寄が、もたれかかるように上条の胸に頭をあずけた。
本当は体全体で上条にしがみつきたくらいだった。
体が、うまく動かなかったのでそれは出来なかったけれど。

「嬉しい……嬉しい」
「嬉しい? なんで?」
「わからない。だけど、貴方にこんなふうにしてもらえて、なんでか、嬉しいの」

吹寄の顔を見ると、疲れた顔で、せつなげに、だけどひどく嬉しそうに微笑んでいた。
そのなんとも言えない表情が、とても美しかった。
色気を放つというのとは少し違う。快感の極みを体験した爽快感のようなものが、浮かんでいた。
それは上条が惚れ直すのに充分なくらい、綺麗だった。
だからつい、茶化したようなことを言ってしまう。

「でも、約束破ってあきらかにやりまくっちまったけどな」
「それは。……うん。当麻は反省してね」
「なんだよ。俺が悪いのか」
「うん。全部、当麻のせいだから」
「ひでえ」
「だから。また、して」

いたずらっぽく、吹寄が笑った。

「じゃあ今からもう一回するか」
「あ、だめ……だめっ」

割と本気で拒まれた。少なからず、ショックを受ける。
730 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:39:26.90 ID:9eq0pQaso

「い、今はだめ」
「なんでだよ」
「体がなんか過敏になってて。……気持ちいいって思えなくて」
「そうなんだ。悪い」
「当麻はわからなくて当然だもの。……そうよね?」
「なんで聞き返すんだよ。女の子の体、こんなに触ったの初めてだ」
「あは」

上条も緊張を解いて、吹寄の隣でだらりとした。
髪を撫でてやると、吹寄は嬉しそうに笑った。
不意に時間が知りたくなって、時計を見た。

「当麻……」

吹寄もその行為の意味に、すぐに気がついたらしかった。
時計は、ここに来た時より二時間遅い時刻を指していた。
日付だってもう変わってしまった。

「朝まで一緒……はだめ、かな」
「明るくなってからここを出るのは、まずいな」
「うん……。そうよね」
「まあ、もうちょっとしたら帰るしかない、な」
「そっかぁ……」

ありありと、吹寄が落胆の顔を見せた。
だって、こんなに幸せな時間があったというのに、ほんの数十分後にはまた独りになるなんて。
その落差が、あまりに切ない。
思わず涙ぐみそうになって、あわてて吹寄は自分のいつもの調子を取り戻すよう、心を奮い立たせた。
こんなのは、さすがに自分らしくなさすぎる。

「また、しよう」
「うん……」
「別に毎日会えるわけだしさ、寂しがらなくても大丈夫だって」
「うん」
「今日の制理は、世界で一番可愛かった」
「……褒めないで」
「なんで?」
「優しくされると、寂しくて泣きそうになるのよ」

拗ねるように見上げられて、上条は困ってしまった。
冷たくなんて、出来る訳がない。こんなに愛しい彼女なのに。
そしてその彼女にこんな顔をされたら、優しくする以外に何もできやしなかった。
吹寄のお願いを無視して、髪をなでる。

「寝ちゃうまで、撫でてやろうか」
「え?」
「制理が寝たら、こっそり戻るから」
「でも、そんなの。悪いわよ。呼んでおいて見送りもしないなんて」
「気にするなよ。今日は制理のために、出来ること全部してやりたいんだ」
731 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:39:57.23 ID:9eq0pQaso

その提案は、悪くない。
どうせ別離の瞬間が寂しいのはどうやっても変わらないのだ。
せめて、眠りにつく瞬間が穏やかなのは、嬉しいことだった。

「いいの……?」
「そりゃもちろん。それで制理が、よく眠れるんだったら」
「うん。撫でてもらってたら、すごく眠れる気がする」
「じゃあ、そうしてやるから」
「ありがとう」

おやすみのかわりに、二人はキスを交わした。
ゆっくりと、だけど深く。
吹寄が体勢を楽にして目をつぶると、上条がすぐ髪を撫で始めてくれた。
まず激しく動いて散らかった髪を整えてくれて、あとはそれと何度も何度も、梳くように。
とてもそれは、気持ちが良かった。
髪を撫でてもらえるのがこんなに気持ちいいのかと、驚いてしまうくらいに。
疲れているのもあって、吹寄が意識を落とすのにそう時間は掛からなかった。

「……おやすみ」

何度か上条自身も意識を手放しかけたが、既のところで保って、そっと、吹寄を起こさないように部屋を出た。
732 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:41:37.91 ID:9eq0pQaso

「ん……」

まだ夜と呼べる時間帯。
ふと、吹寄は目を覚ました。

「当麻……あ」

喪失間。隣に、さっきまでいてくれた人がいなかった。

「あ、そうだ、当麻は戻っていって……」

愕然となる。このまま明るくなるまで、眠り続けられるものと思っていたのに。
よく考えてみれば下着一枚を除いて裸なのだ。エアコンをつけていても薄寒かった。

「パジャマ、着なきゃ……」

中途半端に起きたせいで、意識と体が乖離したような気だるさがあった。
もしかしたら上条とした行為のせいかもしれない。

「よ、っと」

少し乱暴に体を起こして、ベッドに腰掛けた状態になる。
とりあえずジャージを、と思ったところで、それに気づいた。

「あ……」

下着の感触が、ものすごく、気持ち悪い。
ごわごわとしているし、じっとり湿った感じがする。

「……いますぐじゃないと、駄目か」

真新しくて、お気に入りの下着だった。
このまま脱いで朝まで放置したら、きっと汚れが落ちにくくなるだろう。
勤勉な吹寄とて、お気に入りでなければほったらかしたかもしれないが、
もしこの下着をまた見たいと上条に言われたときに、
上条に見せられないような染みが残っていたらと考えると、
やっぱり洗わざるを得ないという結論に達するのだった。

「はぁ……。なんでこんな時間に」

寂しさがジクジクと心を責める。
上条が居ないのが普通だというのを知らしめるように、日常が吹寄に襲いかかる。
バスルームで、するすると下着を脱いで落とした。
ついでに素っ裸のまま、鼻を首元に近づけて、臭いを確かめる。
さすがにそれで判断はつかなかったが、どう考えても、登校前にシャワーを浴びざるを得ない。

「今、のほうがいいわね」

朝にまた早起きしてシャワーを浴びて洗濯するのは大変だ。
起きてしまった以上は、シャワーは今のほうがいいだろう。
吹寄は裸のまま、洗面台の前に立った。
首元を中心に、鏡で自分の肌を確かめる。幸い、キスマークはなかった。
それを確認してから、赤いコックをひねって、タブに浅くお湯を貼る。
下着を裏返してクロッチの部分を見ると、いつもよりかなり大変なことになっていた。

「うわ……」

棚から小さなボトルを取り出し、中身のジェルをクロッチの部分に落とした。
お湯を救ってジェルを伸ばし、下着によく揉み込む。
使ったのはいわゆるランジェリー専用の洗剤だった。
手洗いでしっかりと揉んだ後、お湯に漬け洗いすることで汚れはきれいに落ちる。
お気に入りの下着を綺麗に保つ努力のひとつだった。

「あたし、こんなことになったんだ……」

数時間前の出来事は、もう夢の中の出来事みたいだった。
上条の手に、そして口付けにあんなに翻弄されて。
嫌ではなかったけれど、反省はしてもいい気がする。
……また迫られたら、拒めない気もしたけれど。

「あ、そういえばメール」

もしかしたら、上条から何かが来ているかもしれない。
処理を済ませた下着を置いてリビングに戻り、ケータイを確かめると。
――今日の制理は死ぬほど可愛かった。愛してる、制理。

「あたしも……大好きだよ。当麻」

ぎゅっと携帯を胸に抱いて、吹寄は微笑んだ。
733 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/22(火) 03:43:35.57 ID:9eq0pQaso
今回は生殺しなところでは終わらなかったぜ。続きはまた。
734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) :2011/11/22(火) 04:20:22.34 ID:ZvS/c6dUo
ここまできて入れなくてもくわえさせなかった上条はインポ
735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/22(火) 04:42:41.24 ID:8VR/64yE0
最近ハードなエロゲしたからか純愛見とくとかゆくなる
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/22(火) 07:20:17.49 ID:Xx5ioQ/DO
乙!!

通勤中は読んじゃいけねえな、コレwwwwwwwww
だがそれが(・∀・)イイ!
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/22(火) 07:22:49.46 ID:gJpZuhSSO
いつ上条さんが「先っちょだけ!先っちょだけだから!」って言うのか期待してたのに
738 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岡山県) [sage]:2011/11/22(火) 09:17:18.32 ID:qcU/XVEs0
>>737
木多康昭のキャラみたいだなwwww
どのくらい進んだ所で終わるつもりなんですかてんてー?
739 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [sage]:2011/11/22(火) 09:21:31.36 ID:DjZ0Ne+4o
乙ですた!

いやあ、倫理観の強いおにゃのこがラブと快楽でズブズブとかいいわあ。
これは吹寄というあのキャラだからこそ背徳的な感じでそれを彼女も自覚してとかもうたまらんですたい。


次回もたのしみにしてますよー
740 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/22(火) 09:23:09.03 ID:ems+GUmAO
>>736

確かにwwwいや、むしろヘタなポルノ小説よりも抜けるぞこれwww
741 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/22(火) 09:32:28.12 ID:trSxKpHAO
おつ

ちょっと彼女襲ってくる
742 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/22(火) 09:51:28.17 ID:ems+GUmAO
>>741

ルパンダイブするんですね、わかります。
743 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区) [sage saga]:2011/11/22(火) 17:09:27.30 ID:rZYlyD0Z0
乙です
もう普通に抜けるレベルだったwww

今回は誤字が多いような気がしました
744 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/23(水) 00:59:39.58 ID:K3kfwNTAo
勢いで書くと誤字が増えますね、チェックが足りずごめんなさい。
>>741
ルパンダイブで空気嫁割っちゃダメだぞ。かわいそうだからな。

じゃー投下しますー
745 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/23(水) 01:01:22.15 ID:K3kfwNTAo

「じゃ、じゃあ。俺が……責任とって、飲む」
「はまづら。はまづらの病気は、バニーさんだけじゃなかったの?」

うら寂れたアパートの一室。
「アイテム」の元メンバーたちがたむろする場所として浜面が用意したその一室で、
自分の体のことを横に置いて、痛ましい目で滝壺が、想い人である浜面仕上を見つめていた。



経緯はこうだ。
ロシアに行ったりしていろいろ大変だった浜面たちだが、なんとか学園都市には戻ってこれた。
学園都市から命を狙われる身だったが、「上」と交渉できるカードを手に入れ、
二人を取り巻く危機的な状況は改善しつつあった。
とはいえすぐさま安全とも言えず、帰国後しばらくは滝壺の身を人知れぬところに匿っていたのだが、
ギリギリの状態からなんとか復活した程度の滝壺の体調は能力の調整をすぐに必要としていた。
……ということで、せめてもの助けにと浜面が裏ルートで薬を入手したのだが。

「はまづら。私ははまづらを疑ったりなんてしないから、はまづらが用意してくれたものはなんでも受け入れるから。
 だけど、不意打ちではまづらの趣味に走るのはやめてほしい」
「ちち、違うって! なんつーかこんな風にしといて言い訳するのもなんだけど、
 これ学園都市自体も想定外だったんだよ。買ったときには俺にも誰にも想像がつかなかったんだって!
 何度も言ってるけど、これ別に俺の趣味じゃないから!」
「……って言うことは、はまづらは。胸の小さい女の子が好きなの?」
「サイズは今関係ねェ! てか彼女の胸からその、母乳が出るシチュエーションって特殊すぎるだろ」
「でもはまづらは、それを望んだんだよね?」
「違う! 断じて望んでない! そりゃ個人的な趣味を語れば母性的な女の子っていいなーとは思うけど」

一言、余計だった。
隔意のある滝壺の視線が、さらに浜面から距離をとるような感じになった。

「はまづら。私もはまづらの好みには合わせたいけど、こういうやり方はちょっと」
「だーかーらー、どうしてこれがわざとじゃないって点を認めてくれないんだよ」
「だって」

恨みがましい目で滝壺に睨まれた。無理もない。
……ちょっと胸が豊かなだけの普通の女子高生である滝壺の胸から、なぜだか母乳が出るようになってしまったのだから。
それも、浜面の買ってきた薬のせいで。
で、「どうしたらいいかわならない。本当は赤ちゃんにあげるためのものなのに」とつぶやかれたので、
浜面としては責任を取って飲む、という結論に至ったわけだったのだ。
だってそれ以外に浜面ができることなんてないわけで。

「ねえ、はまづら」
「なんだ?」
「わざとじゃないのはもしかしたら信じられるかもしれないけど。吸いたいって思ってるのは本当?」
「え、いや」

母乳にそこまで執着はない。
しかし、よく考えると母乳を飲ませるには胸をはだける必要があるわけで、
要するにまだキスしかしていない二人の仲を進展させる理由を公然と得られるわけで。
……その逡巡が、滝壺から信頼を奪っていく。
746 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/23(水) 01:02:04.97 ID:K3kfwNTAo

「やっぱり。はまづらは吸いたいんだ」
「え、いや、誤解だそれは!」
「はまづらの病気は私が思っていたより深刻なんだね。でも、大丈夫。わたしはずっとはまづらと一緒だよ。
 ゆっくり、治していこう?」
「俺は普通だって!」
「……バニーさんが好きなのに?」
「だからそれは誤解で」
「本来ありえないような場所で女の子が肌の露出の多い服を来ているシチュエーションが好きなのに?」
「……」

それは確かに浜面の趣味だった。ぐうの音も出なかった。
しかし、フェティシズムのひとつやふたつ持っていたって、男としては健全なはずだ。

「……だめなのか」
「え?」
「男がそういう浪漫を持ってちゃ、だめなのか」
「駄目って。はまづら」

絶対にいるはずだ、賭けてもいい。
この学園都市のどこかには必ず、彼女の胸から母乳が出たのをいいことに、
授乳プレイを楽しんだ奴が絶対に一人くらいはいる。絶対にだ。

「お前は俺のこと病気って言うけど、じゃあどういう趣味の男が好みなんだよ」
「……普通の人」
「普通ってなんだ。定義は。どんなフェチが普通なんだ」
「はまづら。熱くならないで。普通の人は、そういう変な趣味は持ってないよ」
「世の中の男にそんな奴ァいねえ!!!!」

絶対に、真理だと思う。
なんらかのフェティシズムを持たない男など、それは男ではない。

「なあ滝壺」
「なあに? はまづら」
「俺がこういう趣味だったら、お前は俺と縁を切るのか」
「そんなことないよ」
「じゃあ、俺の趣味を受け入れてくれたっていいだろ」
「それは……」

困ったように、滝壺は辺りを見回した。しかし何も滝壺の助けになるものはない。
掃除は浜面がしたから綺麗だが、基本的に殺風景な、他には誰もいない部屋だった。
いくばくかの逡巡を置いて、滝壺は再び浜面の目を見た。

「はまづらは、バニーさんだったらどんな女の子でもいいの? おっぱいが出れば誰でもいいの?」
「そんなことはない。お前だけだ」
「バニーさんじゃない私は、好きじゃない?」
「んなわけないだろ。ほら、こないだだってキスしたし」
「うん」
747 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/23(水) 01:02:38.99 ID:K3kfwNTAo

確かに、あの時はそういう浮ついたタイミングじゃなかった。
というか今まで、滝壺はいかなる時もバニーコスに身を包んだことはない。

「……じゃあ、一回だけ。わたしも着てみようかな」
「へっ?」

どういう、風の吹き回しだろうか。浜面は滝壺の心中がわからなかった。
思わず滝壺をまじまじと見つめてしまう。
滝壺としては、浜面の趣味を理解するのが恋人としての勤めなら、
一度くらいは、そういう自分の望まないシチュエーションに飛び込んでみようかと思ったのだった。

「もしかして、バニーさんの服、ここにある?」

浜面は、答えに窮した。なぜなら答えは「ある」だからだ。
もちろん、浜面が買ったわけじゃない。このアパートの一室はイベント企画会社の夜逃げ跡なのだ。
そこかしこに着ぐるみだのが転がっている。
……その中にバニーコスがあるのを把握済みなのはまあ、浜面の趣味なのだが。

「ないことは、ない。サイズは知らないし」
「……はまづら」

ひどく痛ましい目で、滝壺に見つめられる。
自分が悪いんじゃないのに、いたたまれなかった。

「べ、別に無理して着なくていいんだからな?」
「うん。着たいわけじゃないけど、はまづらのこと、理解したいから」

ちょっと頑張って作った笑みに浜面はある種の感動を覚えた。滝壺の包容力は、いつだって浜面を癒してくれる。
浜面は、滝壺の決意が揺らがないうちに、こないだバニーコスを見つけたダンボールを開いた。
たぶんサイズは、大丈夫だった。滝壺は平均的な女の子だし。

「これ……」
「うん」
「ホ、ホントに着てくれるのか?」
「はまづらが、して欲しいなら、いいよ」

ゴクリ、と浜面は音を立てて口の中にたまった唾液を嚥下した。
それを見ている滝壺の中に、やっぱり不安が膨らんでいく。
やはり、浜面は病気なのではないかと。

「……してくれ。滝壺のバニー、観たい」
「わかった。それと、胸も吸うんだよね」
「……あの、お願いします」

バニーコスを着るには今日の滝壺のブラは不適切だ。
どのみちノーブラになるのなら、もう吸わせても一緒だ。
……滝壺の中での価値観は、そういうことになったらしかった。

「はまづら。今からこっちの部屋で着替えるけど、絶対に覗いちゃだめだからね」
「お、おう。約束は守る」
「……うん」
748 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/23(水) 01:03:12.84 ID:K3kfwNTAo

釈然としない思いで滝壺は返事をした。いっそ、入り込まれたほうがまだ納得がいく。
裸を見るのは我慢できるけど、バニーを見るのは我慢できないという浜面の趣味が、ますます不安になった。
ひどく軽くて心もとないバニースーツを浜面から受け取って、滝壺は小さな部屋の扉を閉じた。

「……てか、これ、ラッキーなんだよな」

ひどく自分の恋人に勘違いされたせいでなんだか落ち込んだ気持ちになっているが、
よく考えたら彼女の初おっぱいの瞬間だ。もっと感動してもいい。

「滝壺のおっぱい、おっぱい」

誰もいないのをいいことに、ぼそっとつぶやいてみる。
抱きしめたことはあるので、なんとなくサイズは読める。
……正確には、カップサイズを示すアルファベットが決して若くないということがわかっている、というだけだが。
どんな色か、形か。そう考えるだけでちょっと下半身がワクワクし始めたのを浜面は感じた。

「やべ。こんなとこ誰かに見られたらマジ洒落にならねーな……」

幸いここは人通りなど皆無の場所だ。
治安に難有りだが、ロシアへの大旅行を済ませたあとの浜面にしてみれば安全で涙が出るレベルだった。
かさかさ、しゅるしゅるという音が奥から聞こえる。
そうした生活音が漏れることに滝壺は頓着していないらしかった。
その無防備さが、なんだか浜面の興奮を妙に誘う。

「はまづら。一応、着終わったけど」
「お、おう」

扉越しに会話をする。

「はまづらはこれを見ても、おかしくなったりしない?」
「へ?」
「はまづらの病気……趣味が、これでひどくなったらどうしようって思って」
「だ……大丈夫、だと思う」
「はまづら……?」

扉越しに気遣わしげな声が響く。真剣に滝壺は自分の身を案じてくれているらしかった。
その健気さは間違いなく可愛いのだが、いかんせん、ずれている。
……いや、ずれてはいないのか。確かに滝壺のバニー姿なんぞ見てしまったら、正気は何割か吹っ飛ぶだろう。

「そ、それじゃそっちに行くから」
「お、おう。あ、こっち窓があるから、嫌なら俺がそっちに」
「だめ」
「え?」
749 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/23(水) 01:03:52.69 ID:K3kfwNTAo

割と明確な拒否だった。

「こ、こっちは。私が脱いだ服があるから、ダメ」
「わ、悪い! 咄嗟に気がまわんなくてよ!」
「うん。それじゃ開けるね」

ほんの数秒を、無限に近い感覚で待つ。
体のラインがはっきり見える服だから、つい胸元だとか太ももだとかがどういう感じなのかと夢想してしまうが、
はじめに見えたのは、ぴょっこりと頭の上で折れ曲がった、長い耳だった。

「はまづら」
「お、おう……」

うさ耳はカチューシャとして滝壺の髪の上から生えていて、すぐに滝壺の顔が扉の奥から現れた。
憂いのある表情に、浜面はやられてしまいそうだった。
心の中で、叫ぶ。
――そうそう、この非日常さに戸惑う感覚がサイコーなんだよっ!
まあ、表情には一切出さないのだが。

「大丈夫……?」
「え?」
「バニーさんを見て、体がおかしくなったりしてない?」
「あ、当たり前だろ」
「……」

どうも、滝壺の晴れない顔は恥じらいではなく浜面への気遣いらしかった。
だが、体に異常がありまーす主に下半身でーす、というのはさすがに言えない。
滝壺は疑わしい目を浜面に向けたまま、二三歩歩いて部屋の外に出てきた。

「綺麗だ……」

知れず、口からそんな言葉が漏れた。
滝壺に着せたバニーコスは胸元からお腹の下までを覆う部分が真っ白なやつだった。
表面をうさぎの毛を模してモコモコにしてある。そしてふんわりと柔らかそうな滝壺のお尻には、
まん丸なしっぽがちょこんと付いていた。
タイトな作りな上に滝壺の体にぴったりとフィットして体のラインをあけすけに晒しているもんだから、
年頃の浜面としては、そりゃあもう、どストライクだ。
かなり深刻なところまで切れ上がり胸の谷間なんかがばっちり見えている胸元と、
首元に巻いた小さな赤いスカーフとの間の肌が露出した部分がとても白く艷やかだった。
太ももはもちろん、網タイツに包まれている。
網目が細かすぎてストッキングっぽいのは減点だが、初めて見る滝壺の太ももは、肉付きの加減がまさに浜面好みだ。

「はまづら。はまづら。私の声、きこえてる?」
「お、おお。聞こえてるって。」
「大丈夫? 血圧とか心拍数とか、血糖値とか」
「最後のはわかんねーけどあとのは正常だ」
750 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/23(水) 01:04:39.14 ID:K3kfwNTAo

無論、興奮している状態として普通だ、ということだが。

「よかった。バニーさん見ても、鼻血でてないよ」
「当たり前だ。こないだのあれはただの偶然であって」

そう言いながら、何気なく浜面は鼻をこする。

「いてっ」

ちょっと荒っぽかった。慌てている証拠だろうか。

「これなら、はまづらの症状はそんなに深刻じゃないんだね。
 ちょっとずつ慣らして、完治させよう?」
「え、いや。完治ってのはどういう状態だ?」
「えっと」

その瞬間。
鼻から、ドロリと暖かいものが、流れ出た。
鉄くさい匂いのする、なにかだった。

「は、はまづら……やっぱり、やっぱりだめだよ! こんなことしたら浜面が死んじゃう」
「い、いやこれは鼻こすったせいで」
「で、でも私がこれを着なかったら浜面の病気は収まったかもしれないのに」
「関係ねえよ! この鼻血はお前のバニーコスとは一切カァンケイねェェんだよォォォ!!」

慌てて近くのティッシュで鼻血を拭き取る。
量は少なかったらしく、一度拭き取るともうほとんど出てこなかった。

「はまづら……私、着替えてくるから。もう浜面の体に負担をかけないようにするから」

滝壺が、後悔を感じている目で、謝るように浜面にそう言った。

「だ、大丈夫だ! ってかほんとにビョーキとかそんなんじゃねえから!
 ほ、ほらもう一つやることがあるだろ? お前の体のことなんだし、そっちを心配しろよ」

ここまで来て、そっちの夢を諦めることなんて、できない。
ほんの少し、あの開いた滝壺の胸の谷間に人差し指を差し込んで下におろすだけで、
滝壺の、おっぱいが拝めるのに。

「わ、私のことは大丈夫だから。今までと違って辛いことはないし、原因も治し方もわかってるんだし」
「けどよ。結構張ってきついんだろ?」
「それは、そうだけど……。でも本当に私は大丈夫だから、はまづらは自分の心配をして」
「それこそ大丈夫だよ。俺の……病気は普通の病気だし、治らなくても普通だ」
「言ってることがおかしいよ、はまづら」
751 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/23(水) 01:05:49.13 ID:K3kfwNTAo

痛ましい目で滝壺がこちらを見つめてくる。
変な心配をされまいと普通に振舞っているつもりなのだが、
滝壺にはそれが余計に、去勢を張っているように見えるらしかった。

「滝壺。嫌なら、しない。けど滝壺がこうなっちまったの、今回は俺の責任だし」
「うん……」
「流しに捨てたりするの、嫌なんだろ?」
「うん」
「だ、だから、俺が、吸うから」

浜面は、怖がらせないようにゆっくりと滝壺に手を伸ばした。滝壺は、拒まなかった。
もう浜面には、滝壺の胸元しか見えていない。
その表情が、泣きそうなくらいなのを、気づいていなかった。
滝壺は、浜面の手がかすかに震えているのを見て、たまらない気持ちになっていた。
やっぱり、禁断症状があるに違いない。浜面は、どこかおかしいのだ。心の病気なのだ。
母乳をほしがるなんて、きっと、幼少期に何かがあったのだろう。
――私が、浜面を癒してあげなきゃ。
浜面が大切な自分の彼女である滝壺に触るのに緊張して手が震えたのだとは、全く思いもよらない滝壺だった。

「さ、さわるぞ」
「はまづら。大好きだよ」
「お、俺もだ。愛してる」

このタイプのバニーコスは胸元のガードが思いの外しっかりしている。
力をいれて脱がせることになるが、滝壺の肌を傷つけることだけは避けねばならない。
慎重に慎重を期して、浜面が自分の指をそっと滝壺の胸の谷間のあたりにかけた、その瞬間だった。

「おっはよー」

無造作に、ガチャリと玄関のドアノブがひねられる音がした。
……ここは、人通りの少ない裏寂れたアパートの一室だ。
自分たち以外の人なんて、誰もこないような場所。
問題は、その自分たちというのが滝壺と自分の二人ではなくて、
麦野沈利と、絹旗最愛というさらに二人の女性も含んでいることだけ。

「浜面、挨拶くらいしなさいよね。滝壺も」

玄関の靴でこちらがいることは気づいたのだろう。
麦野が、すたすたと、二人のいるリビングに歩いてきた。
逃げるような暇は、なかった。

「浜面、そんなトコで何を……」

言い訳を考える暇もなかった。
麦野は機嫌が良かったのか、足取りも軽やかに、二人のもとにあっという間に接近した。
滝壺はバニーコスを着ていて、浜面はその胸元に手を差し込まんとしている、そんな状態の二人のもとに。
思い出したように、浜面の鼻からもうひと筋、鼻血が流れた。
言い訳なんぞ、しようもなかった。

「麦野。おはよう」

場違いなほど普通の挨拶を滝壺が投げかける。麦野の反応は、しかし滝壺の方には向かなかった。
視線が指したのは浜面の方だった。一言、麦野がつぶやいた。

「はーまづらぁ」

その表情はにこやかだが、顔に殺すと書いてあった。

「ちょっ! 待て待て待て待て待て待てまてえええええええェェェェェェーー!」

直後。
『原子崩し』のビーム砲が、浜面めがけて降り注いだ。
752 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/23(水) 01:07:53.37 ID:K3kfwNTAo
誰かの感想で、他にもこういうことになってる奴いるだろって言ってるのがあったので、
面白そうだから具現化してみた。
マンネリ回避と時間経過の描写の意味も込めてちょっとばっかしこちらにお付き合いください。
753 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) [sage]:2011/11/23(水) 01:11:45.86 ID:6GK8p7eXo


ここまで来てむぎのん襲来とか上条さんより不幸だな
754 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/23(水) 01:17:31.89 ID:dMqjkdcuo


あれだね…
初々しいって素晴らしいね…
755 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/23(水) 01:30:32.20 ID:i7ASC6fAO
上条さんと浜面、一体何がこの二人を分けたwww


しかし他にもいるみたいだけど、はっ!?まさか、一通さんサイドの方にも・・・いや、それはないか・・・
756 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(静岡県) [sage]:2011/11/23(水) 03:07:20.44 ID:AjLO/kpI0
番外通行も…お願いします。
757 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岡山県) [sage]:2011/11/23(水) 03:39:41.69 ID:Xho+LrtT0
どうしよう学園都市に凄く行きたい。
758 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/23(水) 04:49:01.28 ID:q3iSUgrHo
ってことは佐天さんと初春がお互いに吸いあってたりとかも・・・
759 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/23(水) 06:47:11.60 ID:K3kfwNTAo
百合か……ふむ。
次の更新は早くて週末かなー。
760 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/23(水) 07:31:40.27 ID:PkJ4LRQSO
ある程度なら脇道行くのもいいけど本筋忘れんでね
付き合ってるのがバレてクラスから弄られる吹寄さんを早く見たい
761 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(不明なsoftbank) [sage]:2011/11/23(水) 09:26:22.40 ID:AfOoKquF0
>>760
に同じく
でも上条さんと青ピがぎりぎりの舌戦を繰り広げるのも見たい
762 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/23(水) 09:44:38.85 ID:3dE9WyWDO
乙ー

たまに脇道も頼みますぜ
763 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東・甲信越) [sage]:2011/11/23(水) 19:20:27.29 ID:i7ASC6fAO
>>759

とある変態淑女「百合と聞いて(シュタ」
764 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) [sage]:2011/11/23(水) 22:22:02.90 ID:t9zBCVXD0
婚后さんルートという脇道にも頼むぜ…
765 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/11/27(日) 10:24:56.55 ID:LfKRRNq4o
こっちに婚后さんはでねーよw
766 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/27(日) 10:30:39.39 ID:vmZO9h0AO
あげんなks
767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/27(日) 10:34:24.95 ID:vmZO9h0AO
すみません誤爆です
768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区) [sage saga]:2011/11/27(日) 13:27:58.46 ID:VtnX+84Z0
随分タイミングが良い誤爆だな
769 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(山陽) [sage]:2011/11/28(月) 12:04:14.71 ID:JUX5dzSAO
知っているか>>755
貧乳でも母乳は出る

つか男でも出ることあるらしいし被害範囲は想像以上かも知れんね
770 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/28(月) 13:45:09.62 ID:XSYS1DfDO
>>768
気付いたら作者だったんだろ、察してやれ
771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/28(月) 17:43:19.96 ID:QCXUusQdo
つっても雑談でageることもねえよな、ここの>>1

なんかこまめにageてる気がする
772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) :2011/11/29(火) 18:18:49.47 ID:ejTZ7UVu0
そろそろ更新したかと思ったらまだしてなかったか・・・
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(不明なsoftbank) [sage]:2011/11/29(火) 22:01:16.79 ID:0VDq+FH10
>>772
そしてお前は上げるな
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [sage]:2011/11/30(水) 02:12:37.10 ID:2LqNfgmWo
ていうかこの作者はSS乱立しすぎなんだよ
だからひとつひとつの更新速度が遅い
775 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(愛知県) :2011/11/30(水) 02:59:25.09 ID:nS7bTW0R0
どんな面してageてんだ?






(^q^)←こんな面してます
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/30(水) 04:39:21.21 ID:hEqZxdySO
乱立しすぎ……だと……?
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(チベット自治区) [sage saga]:2011/11/30(水) 14:58:54.22 ID:81c7+U3d0
2つだけじゃない?
778 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [sage]:2011/12/02(金) 00:08:39.80 ID:czdOlQwfo
まぁ面白いからいいじゃん。
779 :rinndou :2011/12/03(土) 18:37:58.06 ID:Tuc9g8Dr0
もう一つのSSってなんでスカ?
780 :rinndou :2011/12/03(土) 18:40:11.64 ID:Tuc9g8Dr0
あと、このSSみたいな(似てる)SS教えてくりゃれ
781 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) [sage]:2011/12/03(土) 18:42:57.27 ID:XtCBfUhL0
>>779
ボーイ・ミーツ・トンデモ発射場ガール
782 :rindou :2011/12/03(土) 19:15:40.19 ID:Tuc9g8Dr0
あざーす

ってゆーか、早く更新してほしーですね!
783 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/03(土) 20:01:11.50 ID:8qC64pmSO




784 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(鹿児島県) [sage]:2011/12/03(土) 22:55:54.16 ID:XGtz77t20
たった一回あげただけで下げろ下げろ言って
無駄にレス消費するのもどうかと思う
まあ俺のも無駄なレスなわけだが…
785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) [sage]:2011/12/04(日) 00:04:04.60 ID:kOpzmwqqo
お前ら、無駄なスレの消費はやめてくれないか?(キリッ)
786 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 17:28:17.39 ID:6ss21xES0
上がってたから下げただけだろ。
そのついでに下げろと言っただけで
787 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/12/09(金) 22:29:32.36 ID:VrKf32dRo

「つーかなんで俺は追われてんだよ!」

走る。ここが割と裏通りの、表からは離れた場所なのが災いした。
麦野が遠慮をする必要がない。さっきからこちらの姿を視認する旅に、ビーム砲が飛んでくる。
射程距離が結構あるもんだから、話し合いのできる距離に持ち込むことが難しかった。

「……くそっ、話す気もねーのかよ!」

さっきまで、滝壺といい感じだったのに。
幸い、かどうかはわからないが、体調の万全でない滝壺に逃避行を強要することはなかった。
たぶんさっきの部屋で帰りを待っていてくれることだろう。
浜面はひとり、人気のあまりない狭い通りをジグザグに駆け抜ける。
男で、しかもある程度は鍛えてあるはずの浜面に、麦野はしっかりと追随してくる。
なんというか、その根性はいつだってそうだが、浜面を怯えさせるに十分だった。

「麦野! 聞こえてるんだろ! なんで追いかけ回すんだよコンチクショウって、
 おわ! あぶね! 今カスった! カスったぞこのうわぁぁぁごめんなさい!」

一体、麦野が何を考えて自分を追いかけてくるのか、わからない。
別に誰かを危険にさらしたりなんてしていないし、
麦野の機嫌を損ねるようなことなんてなかったはずだ。
まあ、確かに自分の知り合いカップルがイチャついているところに出くわしたら、
気まずかったりリア充っぷりにイラつくことくらいはあるかもしれないが。
女王様気質というか、若干ヒス気味の麦野とはいえ、ここまで理不尽なことはなかったと思う。

「多分アイツ、滝壺と同じくらい胸あるよな」

普段は野暮ったいジャージに隠されている滝壺のポテンシャルを垣間見た程度で、あそこまで怒ることはないだろう。

「言っとくけど無理やりじゃないからな! ちゃんと合意の上だったからな?!」
「余計悪いわ」
「え?」

思ったより近くから、ぼそっとつぶやくのが聞こえた。
浜面には何を言っているのか、うまく聞き取れなかった。
聞き返しても返事はない。いや、さらに高密度で飛んできた『原子崩し』を返事と受け取るべきだろうか。

「だぁっ! 死ぬ! 死ぬ!」
「私が楽に死なせてあげると思ってるわけ?」
「いやそういうこと言う時だけはっきり大声で言うんじゃねえェェェ!」

たぶん、こちらが直線的に逃げるのを避けているのを察して、最短ルートを麦野は選んでいるのだろう。
だがそれにしても、こちらの位置をGPSか何かで把握してるとしか思えないような的確さだった。

「なんで滝壺にあんなの着せたわけ?」

逃げる浜面に、初めて麦野が問いかけらしい問いかけをした。
対話は望むところだ。逃げ続けるよりは有意義でいい。
もちろん、足は止めないが。経験上そこまでやるとパックリ食われる気がする。

「付き合ってる彼女と一緒に趣味に走っちゃ悪いか!」
「ふうん。アレが、浜面の趣味なんだ」

麦野が独りごとのようにそう呟いた。
それを微かに耳に拾うと同時に、浜面の目の前に大通りが開けた。
788 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/12/09(金) 22:31:07.30 ID:VrKf32dRo

「……おい、付いてきたンなら荷物の一つくらい持ったらどォなんだ」
「別にミサカは、来たくて来たわけじゃないし」
「オマエ、自分がなんて言って俺やコイツと一緒に来たか覚えてねェのかよ」

買い物の道すがら。大根だの白菜だのと重たい野菜の詰まったレジ袋を手に下げて、
一方通行は隣をとぼとぼ歩く番外固体<ミサカワースト>に声をかけた。
落ち込んでいる理由は単純だ。今日もまた、やらかしてしまったからだ。
番外固体は、ミサカネットワークの中から悪意やそれに類するものを選択的に拾い上げるという性質を持っている。
負の感情の中には当然、嫉妬と羨望も含まれており、傍らにいる打ち止め<ラストオーダー>からの感情も当然共有される。
故に、見た目どおりの幼さで、一方通行とおしゃべりしたい、一緒に買い物に行きたいと駄々を捏ねるそのお子様の気持ちを、
見た目17歳の番外個体が、そのまんま自分の体で再現してしまったのだった。
性質の悪いことに、何度もこの辱めを受けて、二度とやるまいと心に誓うのだが、、
ネットワークから感情が流れてくれば、マタタビを得た猫のように、どうにも抗えなくて自己嫌悪をしているのだった。
番外個体の反対側には件のお子様、打ち止めが上機嫌に歩いている。
こちらも同じように我侭いっぱいに付いてくると主張して今ここにいるのだが、番外個体とは対象に足取りは軽い。
生後まもない自分と違って一ヶ月以上もお姉さんなこのちびっ子に、番外個体は恨めしい目を向けた。

「ぐるんぐるんびゅびゅーん、ってミサカはミサカは腕をプロペラみたいに回してみたりー!」
「ついでに買い物袋を振り回すな。クラッシュした食材なンぞ食いたくもねェ」
「あー。信用してない! ちゃんと軌道を計算してアクシデントは回避してるんだから、
ってミサカはミサカは私達の演算能力の有用性をいつになっても受け入れない貴方に文句を言ってみる!」
「まァ、世話になってるのは事実だけどよォ」

心配しているのは演算の正確さではなくて、アクシデントに対して脆弱な自分の体格を、
打ち止めが過小評価していやしないか、という点だったのだが。
一方通行は、さりげなく打ち止めがこけても大丈夫なように位置取りをしながら歩いていたが、
不意に足を止め、放り投げるように傍らの番外個体にレジ袋を渡した。

「何?」
「何でもねェよ」

自由になった腕で首元に触れる。能力を行使するのに人より初動が遅れる分、周りの音に一方通行は敏感だった。
番外固体も耳を澄ますと、近くの路地裏から遠慮のない全速力の足音が聞こえていた。

「優しい王子様だこと。ミサカ、妬いちゃいそう」

彼らを取り巻く環境は、劇的に改善している。おそらくはこれも、杞憂に過ぎないだろうとは思いながら、
一方通行は足音の主しが現れるのを目で追った。

「麦野! これ以上追っかけても無駄だからな!
 今から連絡とって、お前の知らないところで滝壺と二人っきりでイチャイチャするんだからな!」
「……あー」

ひどく頭の悪そうな、どこにでも転がっていそうな三下が路地の奥に向けてそんな捨て台詞を履いた。
残念なことに、一方通行はその顔に見覚えがあった。もう会うこともない、さっさと忘れるべき顔だったが。
どうやらこちらに気付かなかったらしい。まあ、気づいた上であんなことを叫んでいるよりはいくらかマシだ。
そのまま、後ろから女に追われながら、浜面は遠くへ逃げていった。
789 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/12/09(金) 22:33:15.13 ID:VrKf32dRo

「楽しそうなプレイをする気ね」
「頭の悪そうな、だろォが」
「あら、一方通行。貴方は母性に興味はないの? このミサカならあふれるくらいあるんだけど♪
 劣情にならいくらでも付き合って上げるわよ。血まみれプレイでも、白いのまみれでも、受け入れちゃう」

そう言って番外個体が胸を押し上げるように腕を組む。
彼女の着る白の鮮やかなアオザイはただでさえ成熟した番外個体の体のラインを強調している。
本人の雰囲気とあいまってそれはとても攻撃的な色気を醸し出しているのだが、一方通行は一瞥すらせず、
頭痛を抑えるかのように眉間に指で触れて、再び打ち止めのほうに視線をやった。

「ロリコンは犯罪よ?」
「生後一ヶ月以下の幼児のオマエが性的嗜好を語るのはまだ早いンだよ」
「……生後一ヶ月以下の幼児のはちきれそうなおっぱい、吸ってみない?」
「くだらねェ冗談はほどほどにしておけ。さっさと帰ンぞ」
「冗談、ねえ」

番外個体が含みのある相槌を打った。
一方通行はあっちこっちに寄り道をしたがる打ち止めの手綱を握りに向かった。

「どういう経緯かはわからないけど、噂のクスリにひっかかったのかもね」
「あン?」
「さっき走っていった彼、確か連れ合いが居るでしょ。おっぱいが出る薬、飲んじゃったのかもしれないなぁって」

白が眩しいアオザイから太ももを露わにして、番外個体が妖艶に体をくねらせる。

「オマエはどこからそンな頭の悪いゴシップを手に入れたンだ」
「あら、真面目なニュースになってるのよ、これ。低レベル能力者用の新しい能力開発薬を、
 生理がちょうど終わったタイミングで飲むと母乳が出ちゃうって話」
「……くだらねェ」
「男のあなたにはね。ミサカは女の子だし、やっぱり気になっちゃうなぁ。
 あなたには何度も殺されちゃうくらいの激しい愛情で可愛がってもらったから、
 そういう男に優しく乳首に噛み付かせてあげるって頭が良いカンジに逝っちゃってて、
 ミサカ、とってもそういうプレイに興味津々」
「他にいい相手を探せ」
「冷たーい」

ニヤニヤと笑いながら見つめる番外個体を黙殺して、一方通行は歩く。
辺りを走り回ってひととおり自分の好奇心を満足させたらしい打ち止めが、二人を見上げた。

「なんの話をしてたの? ってミサカはミサカはいつの間にか仲間外れにされて怒ってるのを隠して優しく聞いてみる」
「くだらねェ話だ。お前は知らなくていい」
「あー! そうやって仲間外れにするんだ。いいもん。別にネットワーク経由でいくらでも調べられるんだし、
 ってミサカはミサカは拗ねながら貴方の気を引いてみたり」
「おい、このお子様にアダルトコンテンツのフィルタリングをかけろ」
「無理とわかっててお願いされてもね。ってか、ミサカが居なくても14歳並みの性知識なら普通に持ってるわよ」

一方通行が教えてくれる気がないのを既に察していたのだろう。
ネットワーク越しに今の会話のログを漁ると、あちらが流してくれたのか、即座に見つかった。
790 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/12/09(金) 22:35:03.84 ID:VrKf32dRo

「・・・・・・また、胸の話なの?! ってミサカはミサカはこないだからずっとそればっかの現状に苛立ちながら文句を言ってみる!!」
「っていうか勝手に盛り上がってるのはそっちよね。まあ胸が盛り上がってるのは確かにミサカのほうだけど」
「そうやってまた馬鹿にする!! ってミサカはミサカはいい加減にあなたに対して行動を制約するコマンドがないのを
 何とかすることを考えながら威嚇してみたり!!」
「どうやってもそんなことは無駄なようにミサカはできてるわよ。ほら、その貧相な洗濯板から母乳は出ないから、今回は諦めなさい」
「せ、せ、せんたくいた……っっ!」

ガツンとハンマーで頭を殴られたように、その身も蓋もない悪口に衝撃を受けながら、打ち止めは二三歩たたらを踏んだ。
自分の胸を見下ろす。ここ最近で一体何度繰り返した行為だろうか。
番外個体の胸を見れば、そこには優美な大人の女性の曲線。それは断じて板とは呼べまい。
ギギギ、と歯軋りをしながら、目線で穴でもあけるのかというほどにその豊満な脂肪の塊を睨みつけた。

「い、いいもん! それならこちらにだって最終手段がある――!!
 ってミサカはミサカはあのカエル顔のお医者さんの電話番号をネットワークから探してみたり!!」
「何をする気だ」
「今からもう一度成長して、あなたを越えるバストを持つレディになるんだから!! ってミサカはミサカは不退転の決意をここに表明する!!」
「前も言ったけど、ミサカは別の成長促進剤使ったからなあ。お姉さま<オリジナル>の貧相な体と、他の妹が見事にそれに追従してるの見て、
 胸の薄い大人になっちゃう可能性を充分に覚悟してから挑むことをミサカはオススメするわ」
「だ、大丈夫だもん! ってミサカは心を惑わせる貴方の言葉を心からシャットアウトしたり!!」

一方通行は大きくため息をついて、後ろの二人を無視して歩き始めた。
彼女達の遺伝子上の母親に当たる御坂美鈴は、黄泉川ほどとは行かずとも日本人としてはかなりのバストの持ち主である。
どうやら『母親』のスタイルのことは二人は知らないらしいが、それを伝える気は一方通行にはこれっぽっちも沸き起こらなかった。

「くだらねェ……」
「くだらない!? 今くだらないって言ったの?! ってミサカはあなたの胸倉を掴む勢いで聞き返してみたり!!」
「せめて色気付く歳になってから悩め」
「ミサカは花も恥らう14歳だもん!! って設定された精神年齢の仕様に基づいて反論してみる!!」
「そォかい。ならあと5年は待て。今時中学や高校で子供を生むやつなンざ少数だ」
「って言うか、もう一度問題のクスリが悪さをする条件を見てみなって。生理が来てないと駄目なんだけど?」

14歳といえば、微妙な歳だ。平均的にはもう少し初潮は早いが、この歳でまだの女の子も普通にいる。
そもそも身体的に10歳程度の打ち止めなら、来ていないほうが普通だ。
ぐっと恨めしそうなめで番外個体を睨んだことからも、たぶん、まだなのだろう。

「ま、ブルーデーが来るころにはこの薬の製造はとっくに終わってて、市場に流通してないと思うし、
 今回は縁がなかったってことで、諦めるのね」

それで勝ちが確定したという感じに、番外個体が打ち止めから離れ、一方通行に寄り添った。

「それで、ミサカとはいつ遊んでくれるの?」
「……テメェ、製造から何日立ってンだ?」

あら、といたずらが見つかったような表情で、番外個体が呟いた。

「もしかして気付いてた? ミサカも『まだ』だって?」
「知らねェよ」
「きっとすぐだと思うから、ミサカのためにお赤飯炊いてね☆」
「黄泉川に言え」

三人の仮住まいのマンション、黄泉川邸はすぐそこだった。
791 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga]:2011/12/09(金) 22:37:34.20 ID:VrKf32dRo
そう長くなく、吹寄以外のおっぱいについてはさっくりと終われそう。
更新頻度がひくくてごめんよー。
792 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 22:49:38.25 ID:HMN3wv0eo
793 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 23:11:00.37 ID:GqTCOrCSO
貧乳は
おっぱいに
非ず

794 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage saga]:2011/12/09(金) 23:26:06.63 ID:aOBLARCy0
>>793
馬鹿な
おっぱいに
貴賤なし

795 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 23:33:15.78 ID:mO8vNC2Ho
>>786
sageは下がらないよ。上がらないだけ。
他が上がると相対的に下がるんだよ。
796 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 00:33:06.73 ID:993iiocgo
上条吹寄が読みたい
797 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 11:15:05.67 ID:0jht/ZOAO
>>796

ココのssでは将来的に上条制理になるんだろうな

てかここでの時系列新約禁書時代だったのかぁ!?
798 :331 [sage]:2011/12/10(土) 17:00:05.05 ID:H972EZXIO
ハマメンと滝壺が付き合ってんだからそんなんだろ
あっ>>1
799 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 17:00:51.18 ID:H972EZXIO
コテ外し忘れてたスマヌ
800 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2011/12/10(土) 22:26:18.45 ID:5K5jvfRNo
時系列は実は適当です。本編は上条さんロシア行く前だし。
まあゆるい話だから許してくださいな。
801 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 23:34:45.22 ID:RNB/dq3SO
時系列を気にするような話じゃないしな
そういうのを綿密に考えなきゃいけない展開に持って行ったらそれはそれで凄いけどもw

「母乳は世界を救う!」とか名言飛び出そうだ
802 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 23:51:41.06 ID:dCMnKw7O0
乙っぱい。
803 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/12(月) 00:14:31.17 ID:puH44gbLo
>>1
804 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 07:07:24.62 ID:Uaqy5ZDAO
age
805 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage saga]:2011/12/13(火) 21:54:08.09 ID:5VzdwBjW0
>>804
死ね
806 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/14(水) 21:37:51.25 ID:QeK5+nDuo
>>804
イ`
807 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/17(土) 14:31:40.63 ID:LDsxVc9IO
まだなのか…………
808 :rindou :2011/12/19(月) 21:47:13.59 ID:/dK6ZOAH0
まだなのかaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaaa
フラストレーション溜まる田丸wwwwwwwwwwwwwwwwwww
809 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/20(火) 07:23:37.40 ID:x8NT90IAO
相変わらずガキが多いな、ここ
810 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/20(火) 17:35:08.13 ID:yKPZpIWIO
ガキはおっぱいが好きだからなぁ
811 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/20(火) 17:36:49.63 ID:yKPZpIWIO
ガキはおっぱいが好きだからなぁ
812 :rindou :2011/12/20(火) 22:25:23.07 ID:Z0bEcCsD0
ガ・ガキじゃないもん


キモヲタでもないもん(*3*)
813 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/20(火) 22:37:17.97 ID:V0NQaFZg0
上げるなks
814 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/20(火) 22:55:25.51 ID:zKnD6vEL0
[ピーーー]下げ厨
815 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 19:32:31.70 ID:Zvx1KwjC0
どうせ冬休みだろ
早く終われ
816 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/23(金) 00:16:06.14 ID:VNTHPckho
だめだ辛抱堪らん…
817 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/26(月) 11:41:41.35 ID:Cwxzms/DO
まだかなー
818 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/26(月) 12:11:08.70 ID:zLkgWTH10
まーだだよ
819 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/29(木) 17:56:34.19 ID:/Q+Xc6ER0
まだなのかい?
820 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/29(木) 21:13:27.86 ID:/Q+Xc6ER0
上条×吹寄のエロ同人誌教えて
821 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 21:26:49.37 ID:sZWv/i90o
↑IDがERO
822 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 21:36:16.06 ID:DVzBr0eJo
>>820
ふっきーの薄い本は、ほとんど相手は上条さんだよ
823 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/30(金) 13:16:01.38 ID:yZqXZc+V0
それは嬉しいな
題名教えてくれるとありがたい
824 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/30(金) 19:40:45.20 ID:3eAXCDAe0
冬休みだからか、最近ageる人が居る様なので……。

このような書き込みはスレを圧迫するという意見もあるので、不快に思われる方もおられると思います。

自治厨ウザイと思われる方もおられるでしょう。申し訳なく思いますが一言言わせてください。

作者(nubewo ◆sQkYhVdKvM 氏)以外はメール欄に『sage』を入れましょう。

何故頻繁にsageろという指摘があるのかというと、上がった時は作者が投下した合図ってのが此処、SS速報VIPの暗黙の了解なんです。

ですので書きこむ時は『sage』と入れたか確認するように心がけましょう。

本文を心待ちにしているのに覗いてみたらどうでも良い雑談だった時は残念でしょう?

書き込みを行うなら『マナー』を守っていくように心がけましょう。半年ROMれとは言いませんから、自分以外の読者の事も考慮していきましょう。

『もてた』の頃からnubewo ◆sQkYhVdKvMさんの書かれるお話は何時も楽しませてもらっています。こっちも『発射場』も大好きです。

長文失礼しました。
825 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/30(金) 21:47:02.69 ID:NBnbn7zf0
>>824感謝します                          これでageる人が減るぜ
826 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 00:42:58.99 ID:zVx1GyNe0
まぁ、冬厨は文をちゃんと読まないからageるやつはいるんだろうけどね
827 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 01:37:57.44 ID:7u1VaR5ho
sageるのは構わんけどさ
専ブラも導入せずにあげた奴をクズとか言ってる人は何なの?
うっかりあげた奴にいきなりクズだの冬厨だのおかしくね?
専ブラ導入すればagesage関係ないからクズとかのレスのが不快なんだけど
828 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 02:08:18.52 ID:6jC8ARfZ0
つまり下げ厨タヒねということですな?
829 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 02:26:52.22 ID:Q/gcAKkYo
適度にモラルやマナーを守りましょう。
で終わる話しに何レスも使うなよ
というかいい加減スレチ
830 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 07:42:35.44 ID:gW6rSE5AO
おっぱいのみたい
831 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 08:22:06.91 ID:uUGcd3lYo
取り敢えず、なんでageないといけないの?
832 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 08:48:23.02 ID:HnlJpERxo
相変わらずゴミクズばかりだな、ここ
833 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 12:31:03.94 ID:x54k9vKxo
レス伸びてるから投下されたのかと思ったらただの無駄レスだったでござる
834 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 12:36:10.22 ID:IJhEw/u6o
新着レス数で判断するのが普通じゃないのか…
835 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 13:26:15.66 ID:p3R4p5I80
>>834確かにそうだな俺も少し思ったよ
836 :rindou [sage]:2012/01/03(火) 00:11:32.84 ID:R+q2AVpV0
オトナですね!
837 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/01/05(木) 21:02:34.77 ID:unMZvAKS0
新着レス数とか
いちいちいままでのレス数覚えてられる脳みそじゃないもん
838 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [saga]:2012/01/06(金) 22:56:53.52 ID:uBP1qhFy0
http://beebee2see.appspot.com/i/azuYmLm_BQw.jpg
誰かこの同人誌の名前をおしえてくれ
839 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/01/06(金) 23:15:45.04 ID:e2qxxTPL0
あああああああああああああああ
見たことある
名前忘れたああああああああああ
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/06(金) 23:28:53.12 ID:Tqr62YHvo
吹寄健康法
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/06(金) 23:29:35.17 ID:dsVFWKFIO
テストステロんかな?
つかこんなとこで聞くなよ
VIPでスレでも立ててやれks
842 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福島県) [sage]:2012/01/06(金) 23:56:32.73 ID:bRhLoI/T0
吹寄健康法
843 :rindou [sage]:2012/01/08(日) 14:40:31.10 ID:ccKCccyO0
マダでせうか?
俺の健康法はこのssを読むことなのだが……
844 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/10(火) 09:27:07.87 ID:NfQMsBoIO
伸びてると思ったら全く関係無い雑談かよ
黙って待ってろよ
845 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2012/01/10(火) 10:33:23.81 ID:KsEMJaih0
ここって変なの多いな

微笑ましい
846 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/13(金) 11:39:51.67 ID:LZde0/XDO
更新遅いな・・・この季節何かあったっけ?
847 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(秋田県) [sage]:2012/01/13(金) 20:08:13.21 ID:u2poelSKo
理系の院生なら、この時期は後輩の卒論研究を見てやらないといけないな
848 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/15(日) 02:18:03.17 ID:OPRFDPPao
遅れて本当にすまん。
論文遅らせすぎて先生に怒られたから休日返上してた。
一つか二つのレスなら返せるんだけど、もうちょっと書き溜めて投下したい。
トンデモのほうかどちらか、明日投下する様にするわ。
849 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/01/15(日) 02:57:47.67 ID:vScpggLx0
おかえりなさい。
光子の方が埋まりそうなので、スレ立てもお願いします。
850 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/15(日) 16:01:16.57 ID:OPRFDPPao

「……で、あのマセガキ総司令から得たこの知識について、我々はどういった対応を取るべきでしょうか、
 とミサカは現在抱えている中で最も重要な議題をブチ上げます」

名門私立女子校、常盤台中学の制服に身を包んだ同じ顔の女の子たちが、病室で顔を突き合わせながら会議を行なっていた。
それは平穏というか最近毎日がしょーもないというか出番がない感じというか、
そんなこんなで暇を持て余す彼女たちにとって、結構重要度の高いブリーフィングだった。
彼女たちに個体名はない。学園都市第三位の御坂美琴の妹達<シスターズ>、それが彼女たちだ。

「月経後に摂取すると乳腺の一時的な発達を促し母乳が出るようになる、という話だそうですが」
「成長促進剤で生物として無理のある成長をしてきた我々にはリスクの高い行為ですね」
「まあ、今月のはちょうどこないだ終わったばかりですから、我々は条件を満たしているわけですが」
「というかこの薬品を摂取するという話になぜなったのかが見えないのですが、とミサカは発起人の19090号に疑いの視線を向けます」

わずかに、19090号がたじろいだ。残る三人のミサカ達の疑いの視線を受け手のことだった。
いつかのダイエットの時にもそうだったが、この19090号は他の妹達とは少し異なる思考の持ち主らしいというのがネットワーク上の定説となりつつあった。

「あの薬を飲めば、母乳が出るのでしょう」
「そういうことらしいですね」
「その状態で、あの少年に会えば」
「より振り向いてもらえる可能性が高くなる、と?」

その発想は他の妹達にはなかったらしい。しばらく沈黙が続いた。
それぞれ、自分の脳裏でそのシチュエーションをシミュレートする。

「……母乳が出る、というのは殿方にとって魅力的に映るポイントでしょうか」
「男性は傾向として優れた出産能力をもった女性に惹かれる、という情報を以前得ました。
 女性の外見を男性が重視するのは、体臭の清潔さや表皮に現れた油脂の多さ、あるいは顔の造りの対称性などをチェックし、
 そうしたポイントから出産能力に優れた健康な女性か否かを本能的に見極めているからだそうです」
「しかし薬で生物の自然に反して母乳が出るようになった状態を魅力的と感じるものでしょうか」
「それにそもそも、授乳を性的行為と絡めるのは非常にマニアックな嗜好のような気がするのですが」
「あの少年は、ミサカのおっぱいを吸うのを喜ぶでしょうか」

妹達は、黙って自分たちの胸を見下ろした。彼女たちの姉と寸分たがわぬ、その胸を。
自信をもって誇示するには、やや、ちょっと、いくらか慎ましやかなところがあった。

「……まったく、なぜお姉さまはこうも低スペックなのでしょうか、とミサカはコピー元に対する文句を隠しきれずに嘆息します」
「この未発達な胸に吸い付きたいとは、男性は思わないでしょう。あの少年もそうなのでは」
「19090号、それでも貴方は薬を入手し、さらにあの少年を探し出し胸を吸うよう誘惑を試みるつもりですか。
 この体のつるぺたさをあの少年に対して暴露しようとしている個体にはマジで割と消えて欲しいという気持ちを隠すことなく伝えつつ確認を取ります」
「べ、別にミサカはやると宣言したわけでは……」

19090号と呼ばれた少女は視線を漂わせ、後ろに回した手をこっそりもじもじさせて、それで押し黙ってしまった。
それが彼女たちの結論だった。まさか、上条当麻はそこまで変態ではあるまい。
ここで彼女たちが動いていれば、もしかしたらミルクがけの姉妹丼を上条がいただいてしまう展開もあったかもしれないが、それはまた別のお話。
851 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/15(日) 16:02:15.77 ID:OPRFDPPao

「ハァ、ハァ、た、助かった」
「なんでまた超追われていたんですか、浜面?」

うすら寂れた映画館。いつだったか絹旗に引きずり込まれたそこに浜面はいた。
人の多い繁華街では麦野の攻撃力は封じられる。そのうちに地理に詳しい点を生かして少しの時間を稼いだあと、
浜面は全く自分の行動からは外れたこの場所に身を隠しにやってきたのだった。
その逃げ込み先でこのC級映画大好き少女、絹旗最愛と出会ったのは必然ではないにせよ偶然というほどのことでもなかった。ここは彼女のホームグラウンドだ。
万が一に備えてあまたを低くしながら息を整える浜面を呆れた目で見つめながら、絹旗は事情を聞きにかかる。
知りたいからというよりは、あと5分で始まる映画を視聴するのに邪魔されたくなかったからだった。

「まあ、なんつーか。こないだ確保した拠点で滝壺とイチャイチャしてたら麦野がやってきて、キレた」
「そうですか。浜面が超悪いですね。死んで詫びればよかったのに」
「テメェ事情も聞かずに即効で俺を悪者扱いすんじゃねえ!」
「浜面の事情なんて超聞く価値ないですから」

さあ義理は果たしたと言わんばかりに絹旗がスクリーンに向かって座り直したのを見て、浜面はため息をついた。
いつもこんな役回りばっかりだ。別に、悪いことなんてしたはずはないのに。

「で、何を見られたんですか。キスでも超していたんですか?」
「……興味あるのか? 発育前のお子ちゃまが」
「そんな私の太ももに超釘付けになったことのある浜面が何を言うんですか」
「のほぉぉぉっ、てめ、またそんな見えそうで見えないきわどいアクションを……っ!!」

目線を上映前のスクリーンに向けたまま、絹旗が太ももを優雅に振るって組み替える。
それに気づいたのは当然浜面がその太ももを凝視していたからに他ならないが、そんな浜面を絹旗は勝ち誇った目で見下げていた。

「所詮浜面は超浜面ですね。何度やっても引っかかる学習能力のなさはいかんともしがたいんですね。
 ほら、犬以下の浜面が席に座るなんておこがましい。地べたに超這いつくばれ」
「前回に引き続き不意打ちなんつーダーティな手でしか攻めて来ないお前に言われる筋合いはないね!
 もっとこう、滝壺は正攻法でガチで俺を負かせに来るんだ。それに比べちゃお前なんてまだまだだ」
「恋人の肩を持つ気持ちは汲んであげたいところですが、客観的事実とは超分けてもらわないと困ります。
 滝壺さんより私の方がスタイルはいいですよ。浜面だって超釘付けじゃないですか」
「いーやっ、ジャージを脱いで本気を出した滝壺はやばかった! お前なんぞ敵じゃねぇ。もう三年後くらいに比べてもお前じゃ無理だわ。
 あれには永久に勝てない。おとなしく事実を受け入れるのはお前の方だ!!!」
「一体滝壺さんの何を見たというんです」

負けず嫌いで割と仲間に依存するタイプな絹旗は、あまり顔に出さないようにしたつもりで口元を露骨にひん曲げながら、イラッとした空気を周囲に撒き散らした。
周りに客が皆無なので撒き散らされたそれを受け取るのは浜面だけなのだが、当の浜面はというと、絹旗を言い負かした優越感に浸ってちょっと油断していた。

「まあなんだ、滝壺にちょっといつもより大胆な服装をしてもらっただけだ」
「……まさか、バニーですか?」
「い、いやなんで突然にバニーが出てくるんだよ」
「浜面が超酷いバニー中毒患者なのは超常識です」
「だからそれは誤解だって」
「じゃあ、滝壺さんはどんなコスを超着せられたんですか?」
「……」

浜面は図星なので、黙るしかない。ただ沈黙は雄弁なるイエスだった。
あっさりと絹旗は浜面の隠そうとした真実を読み取っていた。割とドン引きしつつ。

「雑居ビルで彼女にバニーコスを着せて遊んだんですか。しかも、それを知り合いの別の女に見られたと」

侮蔑すらなく、本心からそうすべきという顔で「浜面は超死んだほうがいいんじゃ」と呟かれた。地味に傷つく反応だった。
852 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/15(日) 16:03:13.86 ID:OPRFDPPao

「ま、まあ迂闊だったのは認めるけどよ、でも何も麦野も追い回すことはないだろ?」
「……」

それは浜面の本音だったのだが、絹旗は咎めるような目でチラリと見て、押し黙った。

「な、なんだよ」
「もてる男は辛いぜ、という超自慢ですか?」
「はぁ? い、いやそんなんじゃないだろ。ってか麦野のアレは」

好意の裏返しで意地悪をするような歳では、最早あるまい。

「麦野は初子(おぼこ)いところがありますから。ああ見えて」
「はぁ?」
「彼氏なんていたことないんじゃないですか?」
「……上から目線の絹旗さんはそうでもないと?」
「さあ。でも私は麦野と違って人生超これからですから」

話を一旦切り上げるように、絹旗は立ち上がりパンパンと、ウール地の短いワンピースの太ももを払った。
傍らのポップコーンの箱をくしゃりと潰し、やや残念そうな顔で真っ黒なスクリーンを見つめた。

「絹旗?」
「仕方ありませんね。事を無事に収めるのに浜面では超力不足でしょうから」
「た、助けてくれるのか?」
「浜面」
「お、おう」

優しい顔で絹旗が微笑んだ。

「犬のように這って私の靴を舐めて『超助けて下さい絹旗サマ』って言ったら助けてあげます」
「テメェどこまで俺を下に置きたいんだ! 麦野と同類か!」
「あんな突き抜けた性格と同列視されては超不愉快ですね。助けてあげなくてもいいんですよ?
 滝壺さんと麦野を同席させて、ちゃんと浜面が超弁解できるんであれば」
「ぐ……。そ、それは。いやしかし流石に」
「じゃあ負けてあげましょう。二人の目の前で私の足にすがって『超ありがとうございました絹旗サマ、ご恩は忘れず貴女の犬になります』と言って下さい」
「いやいやいや、それさっきよりハードル下がったか?」
「超我侭ですね、浜面は。所詮超浜面の癖に」

ぐぬぬ、と手をわななかせながら浜面は耐える。絹旗の仲裁があるのは正直に言って心強いのだ。
麦野と二人きりになって説得するシーンというのは、どう考えても上手く転びそうにない。

「くっ……。頼む。いや、お願いします。助けてください」
「こちらの要求にまるで届かない誠意ですね。せめて『絹旗サマ』とくらいは呼んでもらわないと」
「ぐぐぐ。き、キヌハタ、サマ」
「棒読みです。もう一度」
「だぁっ! よろしくお願いします、絹旗サマ!!」

なけなしのプライドを捨てて、浜面は絹旗に頭を下げた。もうどうにでもなーれ、というやけっぱちだった。
絹旗はこっそりと、ふうと息をつく。内心で結構満足を覚えたからなのだが、そんなことを悟らせれば浜面はきっと付け上がる。

「いいでしょう。一度くらいは犬浜面の面倒を超みてあげましょう。駄犬でも懐けば可愛いものですから」
「て、てめっ。いつかひんむいて恥かかせてやるぞ」
「そんな隙なんて見せませんよ。それに仮に剥かれたとして、恥じるようなスタイルではありませんから」
853 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/15(日) 16:04:51.30 ID:OPRFDPPao

フン、と浜面を小ばかにしながら絹旗は腕を組んだ。悲しいかな、それで盛り上がるような豊かさは絹旗の胸にはなかったが。

「で、浜面」
「ん?」
「麦野に超話をつけるのはいいですが、とりあえず事情をもう少し聞かないとなんとも動けませんね。
 ……一体、麦野の前でどんな行為に及んでいたんですか? 手を繋いだ程度ではそこまでキレないと思うんですが」
「あ、あー……」

流石に、逡巡する。何せ絹旗は、小学生か中学生か見分けがつかないくらいの年齢だ。

「ディープキスでもかましたんですか?」
「ぶほっ。ま、まあそれくらい知ってるよな……」
「私を超馬鹿にしたいらしいですね。自分の数年前を思い出せば分かるでしょう」
「まあ、興味くらいはあったけどよ、その頃に実体験はなかったぞ」
「私にもありませんよ」
「……そっか」
「超気色悪いですよ、その半笑い顔。お兄さんぶった微笑みのつもりでしょうが超ロリ狙いの不審者の顔です、それ」
「馬鹿言え。お前みたいな未発育に興味はねーよ」
「だからそういうことは私の体を超嘗め回すようにジロジロ見るのを止めてから言ってください。……で、何をしていたんです?」

絹旗は、際どい動きで浜面の視線を誘導しようと指を動かしたところで思いとどまった。
長居すると映画が始まってしまう。中途半端に視聴するのだけは許せないので、行くならさっさと出て行きたいところだった。
話がループしかけたのを戻すために、ジロリと浜面を見上げた。

「……とりあえず、キスではない」
「それ以下でもないでしょう? 流石に麦野があれで超お子様とはいえ、抱き合っているくらいでブチ切れるとも超考えにくいです。
 まあでも、浜面が滝壺さんに超バニーを着せてる時点で充分に懲罰の対象ですが」
「バ、バニーは成り行きでなっただけだって」
「あの、まさか、浜面?」

ここまではぐらかすのだ、それなりに口憚ることなのだろうと、絹旗にも想像できた。
そして、キスよりももっと先というと、それってもう、あれくらいしかないんじゃないかと思うわけで。

「バ、バニーを着せて本番ですか……?」
「お、おい! お前の歳で本番とかそういう言葉使うな!」
「浜面、それは……」

超不潔です! ってくらいに罵られるほうがマシだった。純粋な驚きと非難、そして割とガチな軽蔑の視線に、浜面は弁解を余儀なくされた。
ガシガシと頭を掻いて、ため息をつく。詳細はできればぼやかしたままにしたかったのだが。

「……こないだ、滝壺に飲ませるための能力開発薬を仕入れてきただろ?」
「ええ」

絹旗にも覚えがあった。久々の低レベル向けの開発薬を手にして、懐かしさで皆笑ってしまったのだった。
浜面を除けば絹旗、滝壺、麦野ともレベル4以上。ほとんど自分専用か、特定の能力者向けの開発薬ばかりなのだ。
それらは摂取する人間の少なさから、飲みやすさなんていうものはこれっぽっちも考慮されていない。
故に、数十万人向けの大衆薬であるその薬の飲みやすさを懐かしんで味見をしたのだった。
854 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/15(日) 16:06:11.51 ID:OPRFDPPao

「アレ、最近話題になってるの知ってるか?」
「いえ……。副作用でも超あったんですか?」
「んー、死ぬようなのじゃないんだけどな」

浜面は、手を差し出して絹旗が手にしたゴミを引き取った。

「その、タイミングが悪いと、女の子は母乳が出るようになるらしいんだ」
「……」
「で、滝壺がその条件に引っかかっちまってさ」
「まさか」
「お前も想像してみろよ。嫌だろ? 自分の胸から母乳が出るようになったとして、それを流しに捨てるとかティッシュに吸わせてゴミ箱とか」
「……じゃ、じゃあ。浜面は、滝壺さんの、胸を」
「滝壺だって良いって言ったんだぞ! あとする直前で麦野にじゃまされたからノーカンだ!」
「超変態だと言って来ましたが、まさか、私の想像を超上回るとか」
「良いだろ! お前の言う本番だってそういうのアリじゃねえか。前戯で止めてんだからお前の想像よりは下いってるって!」
「母乳プレイが普通、ですか?」

価値観がゲシュタルト崩壊したかのようにフラフラと絹旗が頭を振った。
だって、そんな。一体何処の彼氏が、彼女の母乳を吸いたい等と思うのか。

「とりあえず話は全部したからな! ほら、頼む。麦野を静めてくれ」
「……」

一歩か二歩、絹旗が距離をとった。

「麦野に会います。これからの浜面の取り扱いについて、超相談する必要がありそうですので」
「おい! 俺が悪い側かよ!」
「麦野に落ち度はないでしょう? 浜面が超母乳プレイをしている時点で犯罪者は誰かなんて一目瞭然です」

隣に立った浜面を大きく迂回するように座席の間を通り抜け、絹旗は劇場の出口に立った。

「とりあえず浜面はこれから私の半径5メートル以内に近づかないで下さい」
「俺は病原菌か何かの保菌者か?!」
「襲われないための自衛です」
「不意打ちで何とかなるようなヤツかよ、お前も麦野も」

必要最小限の話以外はしません、という感じで絹旗が先を進む。
浜面は近くのゴミ箱に適当にゴミを投げ、絹旗を追った。そしてふと、思い出す。

「お前は大丈夫だったのか?」
「え?」
「いや、量は少ないけど、お前と麦野も飲んでただろ、あの薬」
「……私には何ともありませんでしたよ。確かめてくれなくて結構ですから超近寄らないで下さい浜面」
「近づいてねーだろ! ってか、まあなんともないならそれが一番だよ」

振り返った絹旗のほうを見ながら、浜面は嘆息した。
胸がないとは言わないが、年相応の、ほとんどふくらみのない上半身。
お尻も発達しているとはいいがたい、細いというよりは幼いラインを描いている。
……だから、まあ、予想としては間違っていないと思うのだが。

「まああの様子じゃ生理もまだだろうし、薬飲んでも大丈夫だもんな」
「何かいいましたか? 浜面?」
「え? い、いやなんでも?」
「随分と馬鹿にしてくれたもンですね?」
「お、おい」

図星だったからなのか、あるいは『来て』いるのに子供らしいといわれたからなのか、
いつもと違ってコンプレックスを突かれた様な顔で、冷淡に絹旗は通告した。

「超死ね、浜面!!!」
「うおぁ!? てめっ、あぶねえ!! ってか麦野だけじゃなくてお前もかよ!」
「誰が悪いのか自分の胸に手を当てて考えろこのクソ浜面が!」

容赦ない破壊音が、映画館前の路上にこだました。

……最終的に浜面が滝壺の元に戻れたのか、そして何人分のおっぱいにありついたのか、誰も知るものはいない。
855 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/15(日) 16:07:12.05 ID:OPRFDPPao
次からまた上条制理にもどりますー。
遅くってごめんな。
しかし気を使わないとどんどん「もてた」と話が似てくるから困る。
856 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/15(日) 17:40:44.82 ID:2+B3MWq4o
>>855
超面白かった
超続きを楽しみにしてる
857 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/15(日) 21:12:22.36 ID:Ru32GVwSO
そうか絹旗にかかれば上条さんたちの行為は変態プレイだったのか
そんなことを半年も書いてた作者マジ変態
858 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/15(日) 21:22:18.80 ID:oy7B0wQr0
超乙!
859 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/15(日) 23:45:48.27 ID:OPRFDPPao

「中々面白い薬が出回ってるんだにゃー」
「んー?」

とある高校の学生寮。土御門という表札というか紙で書かれたネームプレートが掛かったその一室で、
その部屋の主である男子高校生がケータイを放り上げながらベッドにもたれかかった。書かれている事は結構真面目な内容だった。
学園都市の学生の半数近い無能力・低能力者の学生達、彼らのための能力開発薬に問題があって、
薬品の回収と共に、その薬を飲んだ学生を対象に無料の検査をするらしい。

「飲むとおっぱいが出るようになる薬、だとさ。なんてロマンティックな薬なんだにゃー」
「『漢の浪漫』と『ロマンティック』は実は全然違う言葉だと思うぞー」

今日は、妹が来てくれる日だった。土御門舞夏。
土御門とは血の繋がらないその妹は、メイドになるための学校に通う、非常にプロフェッショナル意識の高い娘さんだった。
今も台所でカレーを作っている。勿論カレー粉など使わずにだ。そしてそれでいて、インドのカレーを作るでもない。
きちんと小麦粉をバターで炒めているし、冷蔵庫には薄切りの牛肉が買ってきてある。
カレー粉を使わずに、インドから英国を経由して日本にもたらされたカレーをきちんと再現しているのだった。
カレー粉でも大して変わらないものが出来る、と土御門の舌は判断しているのだが、彼女にはこだわりがあるらしい。
高校生でそんなスキルを持った女の子に甲斐甲斐しく尽くしてもらえる男など万死に値するのだろうが、
土御門は当然という顔で手伝いもせずにだらけていた。まあ、手伝おうものなら迷惑そうな顔で追い出されるのだが。

「言葉選びはおいといて、男なら一度は憧れるもんだからな」
「ふーん、なんで?」
「なんで、って」

この手のしょうもない話は、ふーんと流されるのが常だったのだが、食いつかれてしまった。

「惚れたメイドさんと結婚して、お腹が大きくなったり娘が生まれたときに、
 おっぱいから出る母乳をちょっと味見させてもらうって、男なら誰でも夢見るもんだにゃー」
「相手がメイド限定で、生まれる子が娘限定なのは兄貴の趣味だしなー。その他の部分も普遍性があるとは思えないし」
「な、なにをおっしゃいますか舞夏さん。世の中の男は誰だってメイド属性の一つや二つ持ってるにゃー!
 ほら、カミやんの声も今日は聞こえないけど、きっとどこかでメイドの乳に溺れているに違いない!」
「……上条当麻の嗜好メイドさんじゃなくて寮の管理人のお姉さんだったと思うぞー」
「な、なんで舞夏がカミやんの嗜好を……!?」
「兄貴が心配するようなことは何にもないぞ。……ほら」

舞夏がおたまからカレールーを少しよそい、味見用の小皿に載せて土御門のところに持ってきた。
時は夕方、もういい加減に空腹で、その香りに随分と中てられていたところだ。

「ん。……いい味だ」
「これでいい?」
「ああ。ってか、味見なんて今までさせてくれたことなかったのに、どういうことだ?」

メイドの仕事に主人に味見をしてもらうなどという家庭的なことはない、というのが持論だったような気がする。

「……ミルクってのは、空腹時に飲むと以外にミルク臭さが気になることがあるんだよなー」
「はい?」

機能性の高いメイドの服装は、脱ぎ着は結構面倒だ。そのお仕着せの胸元を軽く指でつまみ、舞夏が軽く引っ張った。
地味なサイズの舞夏の胸は、分厚いその布地とエプロンを通すとあまり分からない。

「私も能力開発はからきしなの知ってるよね、お兄ちゃん」

舞夏は、普段は土御門をお兄ちゃんとは呼ばない。
多くを、舞夏は語らなかった。

「舞夏……?」
「血の繋がらない妹の母乳の味って、知ってみたい?」

ガタリと、土御門が椅子から立ち上がる音がした。
その後の二人を、知る者はいない。
860 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/15(日) 23:47:13.81 ID:OPRFDPPao
シメの1レス忘れてた。つぎから本編な。
861 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/15(日) 23:50:45.13 ID:R4I0lMTqo
ガタッ!
862 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/15(日) 23:58:23.02 ID:2+B3MWq4o
ガタガタッ!
863 :rindou [sage]:2012/01/16(月) 00:06:34.49 ID:53LwFek/0
gatattttt!!!
864 :rindou [sage]:2012/01/16(月) 00:07:38.71 ID:53LwFek/0
gatattttt!!!!
865 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2012/01/16(月) 00:31:00.79 ID:cAEa8Vn/o
ふざけんな舞夏が先だ
866 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/01/16(月) 01:30:37.42 ID:s0lbmNqC0
おい
舞夏はどこだ
舞夏をだせ
867 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/01/16(月) 02:09:56.65 ID:pc7MqozK0
なん…だと…?

868 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/16(月) 07:13:32.52 ID:Zdn/eEGSO
作者はとんでもない爆弾を落としていきました
869 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/16(月) 12:06:33.29 ID:p3yXmA6DO
取り敢えず土御門宅に監視カメラを仕掛けるよう、初春に手配しておいた
870 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/01/16(月) 12:13:25.00 ID:6gGxAw2io
立ち上がれ兵どもよ!陰陽師狩りだ!!ガタッ
871 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/01/16(月) 18:41:37.82 ID:TCrcJOmL0
ちなみに血の繋がらない兄妹は結婚できるから禁断でもなんでもないぞ
872 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/16(月) 23:49:41.26 ID:wrqG6LRbo
なんか滝壺と麦野のおっぱいより食いつきがいいのなw
この差はなんだ。あれか、メイドがええのんか。
873 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/16(月) 23:54:48.00 ID:UEWC3XN2o
いや、本編でも微妙にぼかされてるからじゃあないかなww
舞夏はなんとなく鉄壁のディフェンスっぽいし。

なので、ハリーハリーハリー!

濡れ場でも、いいのよ?
874 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/17(火) 00:21:26.43 ID:GJKZVPKfo
>>873につきる!
それに、つっちー×舞夏ってガチ展開はなかなかお目にかかれないし
875 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2012/01/18(水) 12:46:55.69 ID:+hixZplj0
濡れ場かどうかわからないので全裸待機して待ってる。
876 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/18(水) 19:06:18.63 ID:0mntezFRo
風邪ひくなよ
877 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/01/21(土) 16:21:56.32 ID:S6CqpnJAO
何を間違ったのか、何故か母乳がでてしまった魔術サイドの方はおりませんか!
878 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/23(月) 02:35:42.25 ID:HzOLRyKIO
>>877
アックア「呼んだのであるか?」
879 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/23(月) 07:15:23.67 ID:DDhkoBcSO
噴き出す母乳でダイヤカットできそうだ
880 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/24(火) 01:07:18.48 ID:T8hoeZOAO
>>878
同じこと考えてた
881 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/25(水) 02:13:53.15 ID:MpCrbMqIO
待ち切れないぜよ!
882 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/26(木) 20:41:28.76 ID:T5XKorTp0
土御門兄妹で盛り上がってるとこ悪いが俺はやっぱりふっきーとかみやんが見たい
883 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/28(土) 11:11:44.96 ID:Y+6TcOwDO
2スレいくかな?
884 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/28(土) 11:44:26.41 ID:X3tzfDHQo
1スレには収まらない予感。そういやこの板ってR-18書いていいの?
>>882 次は吹寄のおっぱいだから安心して溺死しろ
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/28(土) 13:03:31.90 ID:ZEP/s/0Eo
>>884
注意書きがあればR-18だろうがR-18Gだろうが問題ないですぜ
886 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/01/28(土) 14:31:31.34 ID:kn3VcyjAO
ナニをしなければ・・・大丈夫だ、問題ない。(多分)
887 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/28(土) 18:47:45.42 ID:1smaNlKAo
ナニも問題ないぞよ
888 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/01/28(土) 19:22:32.42 ID:9q0GDNXAO
吹寄のR-18wktk
889 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/01/28(土) 20:46:32.91 ID:xyDsQNDgo
おっぱいで溺死したい
890 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/01/29(日) 01:19:28.02 ID:Rrs4kP2B0
ふむふむ、そのうちR18もあるというわけだな
パンツは粗大ゴミの日に出しておこう
891 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/01/29(日) 08:38:35.03 ID:7SiFp2gAO
ちなみに俺はまだむぎのん期待してる
892 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/01/29(日) 19:53:11.02 ID:okI+JwiC0
R18キボンヌ
まあ、小萌先生の注意はしっかり守りましょう。
893 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/30(月) 14:50:13.11 ID:hvxFzFvQo

さわさわと、胸に掻き抱いた上条の頭を、吹寄は両手を使って撫でる。
耳の生え際の髪を整えてやったり、襟の乱れを指で直してやったりするその仕草は、浮かべているその優しい表情に似つかわしかった。

「んっ……」

ちゅくちゅくと、上条が乳房に吸い付いているのを優しく見下ろす。
上条は目を瞑って、一心不乱に乳房に甘噛みを続ける。その表情があどけなくて、ときめいてしまうのだった。

「痛っ、いよ……」

少し吸い付きがきつかった。吹寄は自覚していないが、非難の声も棘なんてなくて、柔らかい。
上条は返事をせず、吹寄の背中に回した手でそっと撫でた。
その柔らかいタッチが嬉しくて、吹寄もまた目を瞑った。

うららかというには冬めきすぎた朝日ではあったが、二人を包む空気は暖かい。
使われていない倉庫代わりの教室。そこにあったダンボールを敷いて寝転がれる場所を作り、二人は抱き合っているのだった。
荷物のジャングルに適当にダンボールを立てかけて、廊下側からは覗けないように細工もしてある。
こんな作りではいずれは見つかるのだろうが、それももはや問題ではない。

「もう、出ない?」
「ん。……そうだな。これで終わりみたいだ」
「そっか。じゃあ」
「ああ。ほら」

たくしあがった上の制服とキャミソール、そしてフロントホックの外れたブラをそのままにして、今度は吹寄が上条の胸の中に納まった。
上条も手馴れたもので、吹寄を抱き寄せ、ぎゅっと力を込める。

「はぁ……」

胸を吸われた時の快感もだが、こうやって抱きしめられたときにも、つい声が出てしまう。
吹寄としてはちょっと恥ずかしいのだが、自分がこんな反応を見せてしまったときの上条の満足そうな顔が嬉しくて、つい、甘えてしまう。
弄ぶように、上条が胸へと手を伸ばし、指で乳首を転がし始めた。
文句を言わず、吹寄はされるがままになりながら、上条の匂いを吸い込んだ。

「朝だってのに、だいぶ出なくなってきたな」
「そうね。まあ、一週間程度って言われてたし、そうでなくちゃ困るんだけど」

なんだかんだあって、母乳が出始めて、そして上条と恋人になって、もう一週間くらいになる。
母乳をあげるのも吸うのも上手くなって、手馴れてきた矢先のことではあった。
初めのうちは朝から激しくなって、その後の授業を気だるい気持ちで受けたこともあったのだが、
流石にその反省からか、この数日は朝はこうやって静かな雰囲気で授乳するようになっていた。
激しいのも嫌いではないのだが、この優しい雰囲気も、また格別だった。
余計なことをせずに胸に吸い付いている上条はやけに可愛いし、その後に、こうやって抱きしめてもらって、髪を撫でられるのも大好きだった。

「あと、どれくらい?」
「10分はこうしてて大丈夫だ」
「良かった。あは」

ふんわりと、吹寄が笑う。その表情に改めて感慨深いものを覚えずにはいられなかった。
こんなに丸い笑顔なんて、見たことがなかった。もっと勝気で、きつい女の子のイメージが、吹寄にはあったから。
今でもクラスでは以前見た顔そのままなのだが、二人きりになったときに見せてくれるこの表情には、惚れ直さずにはいられない。
894 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/30(月) 14:50:39.75 ID:hvxFzFvQo

「好きだよ、制理」
「嬉しい」

表裏なく、そうやって嬉しいといってくれることが、嬉しい。
やっぱ彼女がいるって幸せなことだよな、なんて思わずにはいられなかった。
朝一番、胸を吸う前にもしたけれど、もう一度吹寄にキスをした。

「おやすみ、当麻」
「朝だけどな」
「10分だけなんだから、いいでしょ」

そう言って吹寄は目を瞑った。こうやって朝は胸を吸った後、吹寄の顔を眺めながら時間を過ごす。
嫌ではないが、これが中々苦行だった。なにせ、自分も寝てしまえば遅刻は必死。
それは避けねばならないので、10分間、吹寄の暖かさと柔らかさを堪能しながら、意識をはっきり保たねばならないのだった。

一方で、吹寄にとっては至福の時間だった。
上条といるときはいつでも勿論幸せなのだが、こうやって撫でてもらいながら眠る時間は、格別だった。
うつらうつらと、深い眠りにまでは届かないこの時間に見る夢は、リアルなことが多い。
そして上条に抱かれながら眠るせいか、夢の中でも上条と一緒にいることが多かった。
フワフワとしているのに、目を瞑る前の状況に繋がっているような、そんな感覚。
ふと、吹寄は時計を見上げた。教室に備え付けられた味気ない時計が、10時を指していた。
その事実に飛び上がりそうになる。どうしよう。こんなの、絶対。
クラスのみんな、怪しんでるわよね。あたしは普段遅刻なんてしないもの。
「ヤバイ、戻ろう」なんて言って、上条が手を引いて起こしてくれた。そして、優しいキス。
当麻……どうしよう。先生に怒られるし、それにばれちゃったら。
だが上条はその吹寄の心配に取り合ってくれなかった。上条はあっという間に吹寄の手を引いて、廊下を走った。
自分達の教室が、もうそこに見えている。
――そこでハッとなる。そうよ、いつもは当麻がブラを止めてくれるのに、今日はしてない。
このままじゃ、皆に胸を吸ってたんだってばれちゃう……。それに気付いてガンガンと心臓が高鳴り始める。
当麻は、言ってくれるのかな? あたしが彼女だって、皆に。
でも、言っちゃえば、胸を吸われてたんだって、ばれちゃう。

「制理。制理」
「え……?」

状況が、瞬時には理解できなかった。
どうして、ダンボールの上に寝そべったままなんだろう? ここはさっき出て行ったはずなのに。
見下ろす上条が少し意地悪そうに、優しく笑っていた。
895 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/30(月) 14:52:43.43 ID:hvxFzFvQo

「制理も寝起きに寝ぼけることってあるんだな」
「あ……」

かあっと、顔に血が上る。
一体自分はどんな夢を見ていたのだ。遅刻をする夢はいい。
だけどその後、胸をはだけたままクラスに戻る心配をして、上条に彼女として宣言してもらう夢を見るなんて。

「夢、見てただろ?」
「えっ?!」
「なんかさ、夢見てるときの顔って表情豊かになるんだな」
「え、ちょ、ちょっと。嘘」
「全部可愛かったから。気にしないでいいって」
「――っっ!」

恥ずかしくて、上条の顔を見れない。
別に、胸を吸われるのはもう嫌じゃなかったし、そういうことをしているときの上条も可愛いとは思っていたけれど。
でもあんなふうに、自分から望んでるようなことなんて、きっとないのに。

「へ、変な顔とかしていなかった?」
「んー、ちょっと苦しそうな顔、だったかな?」
「そ、そう」
「どんな夢だったんだよ」

言える訳がない。そのままなんて、絶対に伝えられない。

「……貴方と一緒に寝坊する夢」
「あー、それ危険だな」
「ええ」
「最後はどうなったんだ?」
「教室に行こうとしたところで目が覚めたから、別にどうとも」
「実際にやらかしたら怒られるだろうなぁ」
「当たり前でしょう」
「クラスの連中にもばれるしな」

それはまずいよな、という顔で上条が同意を求めた。
吹寄は、いつもなら首肯しているはずなのに、即答できなかった。

「制理?」
「付き合ってるって他人にばらすのは、あたしの胸の問題が収まってからって、決めているものね」
「ああ、そのほうがいいだろ? こんなことしちまって、俺が責められるのはいいけど、制理が変な目で見られるのは悪いし」
「うん……」

今、上条との交際がばれてしまえば、口さがない連中は母乳の件と絡めずにはいられないだろう。
それは全く以って事実なのだが、揶揄されるのは嫌だった。はしたないといわれるのは当然だろうし。
上条にしても、自分が手が早いだの下半身が無節操だの、そういうことを言われるのはいいが、吹寄がゆるい女だと評されるのは不愉快だった。

「ま、もう数日の我慢だろ」
「そうね」

母乳は、ほとんど止まっている。昨日の出方と比べれば、明日には止まるだろう。医者がそう見立てていた。
だから、学校でこうやって授乳するのは、たぶん今日が最後。
896 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/30(月) 14:55:26.09 ID:hvxFzFvQo

「今日の昼は、どうする?」
「……たぶん、夕方までもつことはもつと思うけれど」
「じゃあやめとくか?」
「貴方が無理なら、別にしなくても大丈夫」
「いや、俺に別の用事はないし、その、吸っていいなら」
「……じゃあ、仕方ないわよね。それじゃ昼も、いつもどおりに」
「ん」
「今日も、ありがとう。当麻」
「どういたしまして。愛してる」
「うん」

毎日、吹寄は律儀にありがとうといってくれる。そんな言葉は要らないと上条は言ったのだが、吹寄は辞めなかった。
毎回、礼なんていいと言い返すのも悪いので、最近は素直に受け取って、キスを返すようにしていた。
合わせた唇を、すっと離す。これが、終わりの合図だった。
時計を見れば、始業まで五分。頃合だ。

「じゃ、ブラ留めるから」
「ありがと」

ぎゅっとカップを引き寄せて上条がパチンとフロントホックを留めた。
僅かに後ろを向くようにして、吹寄はおさまりきっていない胸をブラのカップの中に入れるようにして整える。
その間に、上条はたくしあがったキャミソールを下ろしてくれた。
二人して、立ち上がる。見下ろしたグラウンドには、ギリギリに学校に駆け込む学生達の姿。
早朝にここにくるようにしてから、随分とああいう状況とは無縁になった。吹寄は元から無縁だったが。
吹寄の髪の乱れを手で梳いてやる。その間に、吹寄がキャミソールの裾を丁寧にスカートの中に仕舞った。
軽くセーラーを整えて、吹寄の準備が整った。

「ほら当麻。貴方も髪、変になっているから」
「サンキュ」

少し背の低い吹寄が、見上げるようにしながら髪を整えてくれた。
そして崩れる要素なんてない気はするのだが、学ランの襟元を直して、ほこりを払うように軽く背中を撫でてくれた。

「行きましょうか」
「一緒に?」
「……バカ」
「悪い」

一緒にいられなくなる、この瞬間が一番寂しいのだ。
人の目があるから、この部屋から出るときは時間をずらさなければならない。
それが、吹寄も上条も嫌だった。

「先に行ってるから」
「うん」

朝の最後の、キスを交わす。
そして上条は、ダンボールで作った死角から離れ、教室の出入り口の扉に、手をかけた。
ガラガラという音と共に、上条が離れていく音がする。
その、間際。

「上条君?」
「ひ、姫神?」

扉が閉まっていくと同時に、上条が知り合いに出くわした声が、フェードアウトしていった。
897 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/01/30(月) 14:58:14.44 ID:hvxFzFvQo
とりあえず最終的にR-18になるプロットを組んだので、たぶん最終的にそうなります。
吹寄のR-18って他にもあるんだろうけど、別におまいらエロはいくらあってもおkだよね。
まあ、これからもしばらくはR-15です。
898 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/30(月) 16:33:57.55 ID:b6Fdlyo1o
最高乙
899 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/01/30(月) 19:04:06.06 ID:iw9qTytAO
待ってたぜヒャッハー!
乙!
900 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山形県) [sage]:2012/01/30(月) 19:12:10.10 ID:u0OGXoVeo
修羅場ktkr?
901 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/01/30(月) 19:25:29.09 ID:1Lj87yYBo
>別におまいらエロはいくらあってもおkだよね。

見くびるなよ。おk、なんじゃない。大歓迎なんだ。
902 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/01/30(月) 23:04:06.28 ID:bdintKb20
やっぱ学校でやってるのはばれないでほしい
903 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/31(火) 02:15:44.50 ID:okpMkyI/o
いやぁ堪らん!
乙!
904 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国) [sage]:2012/01/31(火) 06:32:10.61 ID:jl6+BwWAO
おちんちんほっこりした
905 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/01/31(火) 22:48:26.18 ID:pejPbuWn0
バレどこではないね。
ぎりぎりで回避して欲しい。
906 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/02/04(土) 18:57:45.22 ID:J4Ct4KwAO
このSSのおかげで吹寄の魅力に気付いた
907 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/02/04(土) 19:54:34.12 ID:T+pgiDj20
このSSのおかげで手術が成功した
908 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/04(土) 23:22:41.00 ID:fL0JQZsIO
このSSのおかげで生き返った
909 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/05(日) 01:07:10.76 ID:G6MjOVW+P
このスレを見るために地獄の底から這い戻ってきた
910 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/02/05(日) 08:21:46.36 ID:bi9t3MZ1o
このスレのおかげで彼女ができた
911 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/05(日) 14:28:34.16 ID:BsnPmecvo

「上条君。どうして。こんなところに?」

他意のない目で、姫神が上条を見つめた。僅かに首をかしげたせいで、そのサラリとした髪が肩から流れ落ちる。
マズい、と上条は体をこわばらせた。不自然にならない態度で、後ろ手に教室のドアを閉める。
流石にここから吹寄が見えることは、ないと思う。

「姫神こそ、なんでこんなトコに?」
「別に。私は日直の仕事で職員室に行っただけ」

この廊下を通ること自体は、別に不自然ではない。不自然なのは、こんな普段使われていないような教室から出てきた、上条だけ。
姫神が、不審げに眉を動かした。

「ここ。確か倉庫みたいな部屋だよね」
「あ、ああ。大覇星祭の道具とかが詰まってる」
「なんで上条君がそんなところに?」
「いやまあ、なんつーか」

誤魔化しきれなかった。なんというか、学校をサボりがちな上条には、こんな場所との接点がない。
彼女の名前を出すのは、避けたかったのだが。
一応、この場所に留まると吹寄が困るので、姫神を誘導するために上条は教室に歩き出した。

「うちのクラスには大真面目な実行委員がいるだろう」
「吹ちゃんに。頼まれたの?」
「ああ」
「ふうん」

少し面白くなさそうな目で、その部屋のほうを姫神が眺めた。
吹寄の手伝いなら、姫神だってついこないだやったところだ。交通整理の計画を立てに外出したのだ。

「……私も一緒のときに。上条君を誘ってくれればよかったのに」
「え?」
「なんでもない。それで。吹ちゃんは?」
「さ、さあ。俺一人でこれやらされたからな。あいつ人使い荒いし」
「そんな風に言うのは良くないよ。上条君だって学生で。大覇星祭の参加者の一人なんだから。
 吹ちゃんは無闇に人をこき使う人じゃない。一番頑張ってるのはいつだって吹ちゃんだよ」
「……分かってる」

別に、吹寄がどんな奴かなんていわれずとも良く分かっている。
この一週間、一緒にいるときには沢山の言葉を交わしたのだ。
それはただの睦み言だけではなくて、他愛ない学校での出来事だとか、吹寄が今まで上条に見えないところでやっていた努力など、
吹寄がただの嫌味な委員長キャラじゃないって事は、ちゃんとわかっている。
ただ、そんなことを姫神にはいえないし、つい、吹寄の評価が荒っぽくなるのだ。
どこまで上条の真意を汲んだかは分からないが、僅かに咎めるように吊り上げていた口元をゆるめ、姫神が微笑した。

「ならいいけど。上条君」
「お?」
「大覇星祭は。参加できるの?」
「当たり前だろ。学校も休みだし、強制参加なんだしさ」
「そういう意味じゃなくて。上条君は。すぐ誰かのために日常からいなくなるから」
「……」

そういえば、姫神の転校してきたその日にも、上条は非日常にいた。
ゴーレムと戦ったのは、始業式だけで学校が終わった後の時間ではあったけれど。

「ねえ。上条君」
「何だ?」
「……その。参加種目とか。もう決めちゃった?」
912 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/05(日) 14:29:34.35 ID:BsnPmecvo

穏やかな表情と物腰のわりに言葉はストレートな姫神が、やけに躊躇いがちな感じで尋ねた。
姫神が足取りを緩める。教室まであと少しの廊下で、二人の距離が少し開いた。

「まだクラスでちゃんと決めてないだろ?」
「うん。だから先約とか。あるのかなって」
「いや別に、ないけど」

男女ペアの嬉し恥ずかしなイベントには、実行委員で忙しい吹寄は参加する気がないのだ。
となると、別に上条としては参加種目はなんでもいい。だから全然決めてなどいなかった。
……そのせいでちょっと吹寄に小言を言われたことはあるのだが。

「そっか。あの。上条君……」

姫神が胸にかけた十字架を弄んで、落ち着きなく視線を廊下に這わせる。

「私。男女ペア対抗の競技に出ろって。女子のくじ引きで決まってしまって困ってるの」
「あ、女子はくじで決めたのか、結局」
「……うん。うちのクラスには。公認のカップルっていないし。みんな遠慮しちゃって」

真実はちょっと違って、上条姫神をくっつけようとする政治力が裏で働いていたのだ。
……そういう事情をなんとなく察しながら、姫神はその流れにあえて逆らわなかったのだが。

「で、相手は決まってるのか?」
「ううん。これでも私。一応女子校育ち」
「男子と手を繋ぐのは怖いとか?」
「別にそこまでじゃないけど」

つんと、姫神が唇を尖らせる。まるで察しの悪いこの男に苛立っているからだ。
大体、こんな話の振り方をして、上条を誘っているのだと何故気付かない?

「上条君は。まだ参加する種目決めてないんでしょ」
「ああ」
「だったら……」

勇気を、振り絞る。
別になんでもないことなのだ。付き合って欲しいと告白するわけじゃない。
そんなのじゃなくて、ただ、大覇星祭という青春の大きなイベントで、上条と一緒に、ゴールを目指すだけ。
すう、と息を吸って、心を整える。

「私と一緒に。その」
「姫神?」
「男女ペアの競技に。出てくれないかな」
「へ?」

突然の申し出に、上条は目を見開いた。
だが手だけは止まることなく、カラリと教室の扉を開いた。

「おはようカミやん。今日もずいぶん遅いんやね……って、え?」

黒板の傍で誰かと喋っていたのか、真っ先に青髪が声をかけてきた。
だが、すぐさま青髪は凍り付いていた。
……上条と姫神が見詰め合っていて、姫神の表情がいつになく、恋する女の子の顔だったから。

「嘘、やろ……?」

数秒後、ホームルーム間近でほとんど揃っていたクラスメート全員がその状況に気付き、驚愕することになる。
――――すなわち。姫神秋沙は、やはり上条当麻と、友達以上の関係にあるのではないかと。
913 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/05(日) 14:32:03.57 ID:BsnPmecvo
良く考えたら俺姫神スキーだったわ。なんかこれ書いてて再認識した。
>>910 上条乙
914 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/02/05(日) 15:13:37.27 ID:xQYVHchDo
あれ?大覇星祭じゃなくて一端覧祭じゃね?
915 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/05(日) 15:19:12.43 ID:bzcxQq9Wo
>>913
安心しろ、そんなことわかってる
916 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/05(日) 17:10:04.19 ID:UElXYKJIO
時系列なんてクソくだらねぇ幻想は俺がこの手で跡形もなくぶち殺してやるよ!
917 :rindou [sage]:2012/02/07(火) 02:09:25.05 ID:0qIGVFCN0
時系列云々より……吹き寄せさぁぁーーん、大丈夫かぁぁー?
918 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/02/07(火) 18:53:37.98 ID:Xi9s9Pvfo
やっと本編きたか
どーなるかねぇ
919 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/02/08(水) 00:34:11.42 ID:M4n8C13U0
ひと波乱あるな
クズ条さんにだけは為らないでくれよな
920 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/08(水) 23:16:49.17 ID:eys0r9tSO
美琴イジメに定評のある作者が今度は姫神イジメに入るようです
921 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/09(木) 10:22:23.95 ID:UvEKStqU0
そして状況を完璧に把握可能なのが吹寄しかいないというwww
922 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/13(月) 21:49:25.98 ID:WEHD9jst0
舞ってる
923 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/02/15(水) 15:53:31.75 ID:URsJkmZAO
復活
924 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/17(金) 01:35:08.72 ID:SKE9GiOQo

「おはよう」
「あ……お、おはよう吹寄さん」

廊下で談笑していたクラスメイトの女子が、僅かにたじろぎつつ挨拶を返す。
いつもは理不尽に苛立ちを撒き散らしたりなどしない吹寄が、今日に限っては分かりやすく怒っていた。

「昼休みに、一言いってやるんだから」

上条がさっきとった行動は、間違ってはいないと思う。
二人で逢引していたところを目撃されないように、ちゃんと吹寄を隠しながら出て行ったのは、行動としては正解だ。
だけど、それをそのまま認める気にはなれなかった。上条が一緒に連れ歩いた相手が、友人の姫神だから。
正確には、別に友人であるという部分はどうでもいいのだ。問題なのは、姫神秋沙が、転校するより前から上条と知り合いだということ。
それは今になって、吹寄を苦しめる一因だった。
姫神はいい友達だ。その性格上、吹寄は真面目なタイプの知り合いのほうが好きだ。何事にも丁寧な姫神には好感を抱いている。
だが、好感を持てることが問題なのだ。姫神を好きになる男子の気持ちは、分からないでもない。自分よりも男子受けのする性格と容姿だろう。
……もしかして、上条とお似合いなのは、自分よりも姫神ではないか。姫神と上条がニアミスするたびに、この一週間、そんな不安を抱えていた。

教室の扉を開いて、近くにある自分の席を目指す。
周囲にいたクラスメイトに軽く挨拶をして、鞄の中身を机に移してふと顔を上げると、なんだか雰囲気がいつもと違っていた。
クラス中の視線が、盗み見るように時折こちらに向けられる。視線の先は自分ではなく、ちょっと後ろ。

「おはよう。吹ちゃん」
「おはよ。これ、どうしたの?」
「……さあ」

いつもより、姫神の態度は素っ気無かった。困惑の表情を浮かべてはいたけれど、どこか、追求を避けるようなニュアンスがあった。
姫神は僅かに首をかしげて軽く髪を整え、クラスメイトの視線を振り切るように何も書かれていない黒板を見つめた。

「話の中心は姫神?」
「……それと上条君」
「えっ……?」
「さっき。たまたま上条君と会って。一緒にちょっと廊下を歩いて教室に入ったんだけど。それを見て皆が何か考えているだけ」
「……」

姫神の頬が僅かに染まったような、そんな気がした。それが気のせいでないと吹寄は直感的に確信した。
上条の方を見つめると、尋問でもされるかのように、土御門と青髪に見下ろされていた。
困りきったような顔で、こちらを見つめてきた。

「カミやんどっち向いてるん?! 姫神さんに助けでも呼ぶ気?」
「はあ? いやだから、違うって!」
「つまらない意地を張ってもいいことなんて一つもないにゃー」
「つーか別に姫神のほうを見たんじゃなくて、吹寄が入ってきたから」
「ハァァァ? カミやん次は吹寄さんなわけ? 浮気するなんて姫神さんだけじゃなくて僕らも許さんよ? 相手がいること事態も許せへんけど」
「浮気って、全然ちげーよ!」

もう一度、情けない顔で上条がこちらを見た。その表情を見て、カチンとなった。
――――浮気ですって?
冗談じゃない。上条が自分を見るのは、浮気でもなんでもない。
本命は、他の誰でもない、自分なのだから。そのはずだから。
徒にクラスメイトに関係をバラしたりはしないと二人で決めてはいたけれど、こんな事態になってもはっきりとしない上条の態度が嫌だった。
言ってくれたって、良かったのに。
姫神との関係を疑われて、そんな風にヘラヘラと困り顔をこっちに向けてくる上条が、嫌だった。

「ほらカミやん、吹寄さんに助け求めたって無駄やね。呆れて返事もしてくれへんし」
「ってかなんか吹寄の機嫌は微妙によくない気がするにゃー」
「それはそうと、ほら、朝礼まであと二分しかないし早く吐けカミやん」
「何を吐けってんだよ」
「いつからや!? どこまでや?!」
「質問の意味がわかりませんね! さっぱり」
「シラ切っていいことなんか一つもないぜよ?」
「もう一度聞くでカミやん。いつから姫神さんとお付き合いしてて、どこまで姫神さんと行ったんや?」
「どこって。さっき廊下で出くわして、この教室まで行ったけど?」
「……一体いつまで尋問されたいんかな? 言っておくけど、僕らだけちゃうよ? 追及の手は」

コクリと、教室全体が頷いた。姫神と吹寄を除いて。
そして、何処からともなくポツリと、呟く声が聞こえた。
925 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/17(金) 01:36:53.69 ID:SKE9GiOQo

「最近だと思う。一ヶ月前には気配はなかった」「いや姫神の転校前からデキてたんじゃ」「それはない。俺の勘では」
「やっぱり大覇星祭効果か」「上条はあんまり手伝ってないだろ」「いやでも、イベントは多いし、姫神は吹寄の手伝いよくしてるし」
「転校前から知り合いで、秋のイベントを機に急接近、そのまま聖夜にゴールイン、か」「おいばかやめろ」
「どこのエロゲのスケジュールだよ」「エロゲが出てくるあたりお前彼女いないだろ」「……」「童貞乙」
「姫神さんってやっぱ上条君狙いかー」「だって男女ペア競技のくじ、引いたじゃん」「どういう理屈?」
「あれ絶対、わざと姫神さんに引かせたって本人も気付いてるよ」「だよねー。意外に積極的って言うか、大胆だって私も思ったし」
「仮に気付いてなかったとしても、今さっき姫神さんから上条君を誘ったんでしょ? 確定じゃん」
「なんか変じゃない? デキてないから誘うんでしょ? 付き合ってるんだったら別に無理してこんなイベントやらなくてもいいし」
「違うでしょ。カップルになれたから、ふたりの思い出にしようって魂胆でしょ」「そういうもん?」「あたしならそうだけどな」
「彼氏いない暦イコール年齢でしょ。アンタも」「それが何か?」
「でも姫神に彼氏ができた素振りはなかったよねー」「上条君にも異変はなかった気がするんだけどなぁ」

そして、誰の声だったろうか。最後の一言が、やけに教室にこだました。

「今週はバタバタしてたしね。アレの件で」

――そう。今週は、女子生徒の一部に、体調不良が出た件で学校、否、学園都市中が大変なことになっていたのだ。
妙齢の女子生徒たちの中に、母乳が出るようになってしまった生徒が続出したのだ。

「えっ……?」

ざあっと、姫神に、クラス中の視線が集中した。
特に男子の視線に限定すると、姫神の、慎ましくも小さくはない、その胸に。

「何……?」

誰も何も言わず、姫神から視線を外した。そして、ある一つの可能性に、たどり着く。
さすがにマニアックすぎる、そのプレイ。そこらに売っているようなエロ本では絶対にありえない特殊描写。
まさか。上条当麻は、姫神秋沙の母乳を飲んだのではないか。

「カミやん、まさか」
「ち、ちがう! 俺はそんなこと」

そう反射的に弁解しながら、上条はしまったと心の中で冷や汗をかいた。
動揺が、その態度に滲み出ていた。
困惑しながら頬を染める姫神の態度が、周囲の誤解を助長していた。
高校生にはいささかディープすぎるその趣味に、女子の大半がドン引きし、男子の半数が女子と同様の反応を、そして残りの男子が否定的な表情を作りつつもどこか羨ましいような、微妙な反応を示す。
もう、誤解は解けないのではないかと、そう思わせるような事態になっていた。
クラス中で、授業の準備をしようとしていた手が止まる。高校生、それも一年生の彼らには余りにセンセーショナルな出来事であった。
そこに。

「はーいみなさん、席に着くですよー。ホームルーム始めるです」

月読先生が、重たげに教室の扉を開けて入ってきた。小脇に抱えた紙束をよいしょと教卓に置いて、辺りを見渡す。
いつもより学生の足取りが遅いというか、戸惑いのようなものがあるのを感じつつも、時間を守らせるように教師らしい視線で周囲ににらみを利かせる。

「ほら早く座るです! ……それじゃホームルームを始めます。今日は連絡は一つだけですが、とっても大事なことなのでよく聞いてください。
 三時間目に予定されていた体育は時間を変更して、一時間目になったです。男子はグラウンド、女子は保健なので教室に残ってくださいです」

その言葉の意味を、学生達はすぐに理解した。
この一週間は、体育の授業がいつも変更になっている。女子が保健の授業という扱いなのもいつもどおりだ。
……要は、女子の健康診断をやっているのだった。年頃の女子にとって非常に不安も大きく、恥ずかしいという思いも強い出来事なので、誰が母乳が出るようになったのかをはっきりさせない意味でも、女子の検診は必ず全員受診だった。

「とりあえず時間がないので、男子はすぐに移動を始めてください。それじゃこれでホームルームを終わります」

移動を促すためか、月詠先生は教室をすぐには去らず男子を一人一人見つめた。
クラスを席巻したあの追及する空気は、これでひとまず中断することになりそうだった。
926 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/17(金) 01:39:04.33 ID:SKE9GiOQo
持ち上げてから落とすパターンで好きな女の子を苛めるのがパターン化してきた。。。
>>919 ハーレムはない。NTRもない。その辺は心配しないでくれ。
927 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/02/17(金) 03:55:08.81 ID:iRGu4t2AO
待ってた!
>>1 乙です

続きも超待ってます!
928 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/02/17(金) 04:19:46.17 ID:cAWT2gSAO
ふっきーかわいいよふっきー
929 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/17(金) 18:26:57.27 ID:lY1AaQRj0
この上条さんの演技を見るにつけ上条さんが脳味噌足りないって嘘なんじゃないかなって思う。
・・・少々情けないが。
930 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山形県) [sage]:2012/02/17(金) 20:12:22.52 ID:DEgi5q5po
>>929
まあ、詰めが甘いからボロ出かけてるみたいだけどね
931 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/17(金) 20:32:50.43 ID:SKE9GiOQo

「次の人は中に入ってくださいですー」

一時間目が始まって、吹寄たちのクラスの女子は保健室の隣の部屋であれこれと他愛もない話をしていた。
母乳の一件で被害にあってしまった生徒の割合は四人に一人くらいだ。決して少なくはないが、大半の生徒にとっては他人事だ。
友達とだらだらと話した後に医者の診察を軽く受けるだけの楽な時間なので、学生側に不満はなかった。

「順番だよ。吹ちゃん」
「行こっか」

ハ行仲間の吹寄と姫神はこういうときは一緒に行動することが多い。
月詠先生に促され、二人は待機室から出て保健室に入った。

「これっていつまで検診続くのかな?」
「こないだ聞いたら、今週はこれでおしまいで、あとは来週の終わりにもう一回だって言ってたわね」
「そうなんだ」
「とりあえず一週間で問題は収まるって話だし」

保健室には普段と違い、衝立がいくつも立てられている。
入り口から見えない隅のほうで、吹寄は数人のクラスメイトに混じって服を脱いだ。
保健室に入ってからは上半身はブラ一つになって待機らしい。
しゅるしゅるとセーラーの首元を緩め、腕を袖から引き抜く。髪が乱れないように気を使いながら服を脱ぐと、隣で姫神がジッとこちらを見つめていた。

「どうしたの?」
「ううん」

吹寄と姫神の身長はほとんど変わらない。ただ、全体的に姫神はすらりとしていて、手も足も吹寄より細くて白い。
体重では恐らく姫神のほうが軽いだろう。そして、体重差の一番の要因は、きっとその胸のボリュームじゃないかと思う。
いつも服を脱ぐたびに、吹寄のスタイルを羨ましく思う。自分と違って、あれなら露出の高い水着などもさぞかし似合うだろう。

「……」
「吹ちゃん?」
「な、なんでもない」

実は吹寄のほうも、姫神のスタイルには劣等感めいたものを感じているのだった。
自分で認めたくはないが、姫神のブラに比べて、自分のブラのカップのなんとドでかい事か。
肩にかかったストラップも姫神のブラよりはっきり太いのが分かるし、ホックの作りも質実剛健だ。
下着はもっと、繊細でいて欲しいと思う。特に最近は、毎日大切な人に見せているわけだし。

「可愛いの着けてるね」
「えっ?」
「あんまりそれ。見たことないし」
「ま、まあね。新しく買ったやつだから」
「そうなんだ」

姫神のブラは黒の綿製のやつだった。装飾は一切なくシンプルだけど、肌の色とのコントラストが綺麗だ。
シックに、大人らしく纏まっていると思う。自分が同じものをつけても、なんだか、だらしない感じがするのだ。
……それを色香と素直に受け止められない辺り、吹寄はまだ若い高校生だった。
自分のブラを見下ろすと、ややダークなオレンジを基調とした、チェック柄が目に入る。
子供っぽい柄を上条に見せたくはないけれど、大人っぽいデザインのは狙いすぎているというか、そんな感じがするのでそれも見せたくない。
通販で一時間唸って、ようやく決めたブラだった。

「あ。呼ばれたから。行ってくるね」
「ええ」

衝立の向こうに、姫神が進んで行った。扉を開け、保健室の置くの準備室みたいなところに行く後姿を見送り、吹寄はため息をついた。
同時に、次のクラスメイトが保健室に入ってくる。
姫神が症状の現れた女学生かどうかはよく分からないが、おそらく数分で出てくるだろう。
932 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/17(金) 20:33:56.55 ID:SKE9GiOQo

「ねー吹寄。もう姫神行った?」
「え? ええ。それがどうかした?」
「どうかした、って。吹寄はこういうときに無関心を決め込むよねー。勿体無い」

吹寄の次の女子は、割とノリも良く口の軽いタイプだった。
さっさと服を脱ぎ、吹寄たちよりもいくらかお座なりに服を畳んで、吹寄の横に座る。

「姫神ってたぶん、『出ちゃった』サイドの人間でしょ」
「……さあ。知らないけど」
「吹寄もだよね?」
「えっ?」
「あー、実は私もだからさ。吹寄も姫神も時間かかってるから、分かるんだよね」
「そう」

積極的に肯定はしなかった。口が軽いといえ、この問題をペラペラと男子にばらす様な真似は流石にしないだろうし。

「もう収まって来た?」
「そろそろ一週間だし、収まるって言われてる頃じゃない」
「私は結構続いてるんだよね……。タイミングが一番悪かったみたいで。毎日こう搾ってるとさ、嫌になるよね」
「ええ……」

実は吹寄はただの一度たりとも自分で「処理」したことはない。
良く考えると、毎回彼氏に吸ってもらっていると言うのは、壮絶に変態的ではないだろうか。

「吹寄ってやっぱ一杯出たの?」
「は?」
「いやだって、ねえ。女子からすれば恨みたくなるレベルじゃん」
「小さいほうが楽でいいわよ」
「喧嘩売ってる?」
「買ってくれるなら喧嘩じゃなくて胸のほうを売りたいわね」
「くっ」

大きくても小さくても悩むものだ。それをわかって相手も冗談を飛ばしてきたのだろう。口を尖らせて口ごもり、言い返してきたりはしなかった。
彼我の間にはどうしようもなく越えられないような差がある。吹寄には深遠な谷間があり、自分には見通しやすい平原が広がっていた。

「……でさ。まあ本題は吹寄じゃなくて、姫神よね」
「上条君ってさ、やっぱ姫神と、しちゃったのかな。ねー吹寄、あんたはどう思う?」
「あたしが知っているわけないでしょう」

――もし万が一、上条が姫神のおっぱいを吸ってたりしたら、躊躇わずに包丁で刺せる気がする。

「でも姫神と一番よくつるんでんの吹寄じゃん。最近付き合いが悪くなったとか、そういうことないの?」
「別に。どっちかって言うとあたしのほうが付き合い悪いし」
「そっか。大覇星祭実行委員だもんね」

正しくはそれに加え、上条におっぱいを吸ってもらうために付き合いが悪くなっているのだが。

「はー、姫神ってたぶんこの一週間で上条君とデキたっぽいよね。アクシデントをうまく使ってるあたりしたたかというか」
「……したたかって。そういうことじゃないと思うけど。それに、と……上条とデキてるって話、どこまで確実なわけ?」

思わず擁護してしまったのは、他でもない自分のしたことへの弁解からだった。
ついでに言えば、上姫カップリングを前提に話しているのが実に不愉快だ。
薄い胸を張るように腕を組んで、クラスメイトが何言ってんのよとしたり顔で吹寄に諭す。
933 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/17(金) 20:35:26.82 ID:SKE9GiOQo

「上条君を追っかけて転校してきてんだから、そりゃ姫神は上条君狙いでしょ。上条君だってまんざらでもないと思うし、そういうの」
「……」
「やっぱああいう清楚なタイプの子から想われたら、男子は絶対に手を出しちゃうでしょ」
「そう思うなら自分もそういう路線で行けばいいじゃない」
「え、私? ムリムリ。私やあんたみたいなのじゃ上条君はなびかないし」
「……どういう意味?」
「えっ?」

問いかけには、二つの意味があった。
姫神みたいなのが上条の好みで、吹寄は範囲外というのは聞き流せない下馬評だ。
そして、そのクラスメイトが、暗黙の前提として付き合う相手に上条を選んでいるような物言いなのが、見過ごせなかった。

「べ、別に上条君を狙ってるって訳じゃなくて。ほら、話に上条君が出てきたからってだけ」
「そう」
「クラスでバカやってるから評価は低いけど、締めるトコは締めるっていうか、自分ってのを持ってる感じがするじゃん、上条君って。
 ああいうところは、私みたいなヘラヘラしたのとじゃつりあわないと思うんだよねー、ってだけの話」
「……別にあたしはヘラヘラしてないけどね」
「ん? あれ、もしかして吹寄って意外と上条狙い……?」
「別に。狙ってなんかいないわよ」

もう、射止めているわけだし。

「なら怒るのやめてよね。なんか吹寄の本命を馬鹿にしちゃって怒られたのかと思ったし」
「そういうのじゃないわよ」
「まあ、今からどう動いても姫神ルートで決まりっしょ。さっさとフリーのかっこいい人の話で盛り上がるべきよね」
「あたしは興味ない」
「吹寄っていつもそうだね。まあ、硬派で似合ってるけど。って、あ、姫神出てきた」

ありがとうございました、と抑揚に乏しい声で呟き、姫神がこちらに向かってきた。
同時に、吹寄さん、と呼ぶ声が奥からした。

「あのおっぱいを上条君は独占かー。……姫神お疲れ!」
「うん」

姫神に声をかける前の、小さく呟いた声がやけに耳に残った。
それを振り切るようにして、姫神は保健室の奥へと進んだ。
934 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/17(金) 20:36:35.21 ID:SKE9GiOQo

「喰らえ必殺の魔球! エターナルフォースシュートォォォォ!!!!! カミやんは死ぬ!」
「おわっ!?! バカ、テメェそれただの上段回し蹴りじゃねーか!」

ボールは上条と青髪のすぐ傍を平和に転がって行った。空振りというよりは、もはやボールはオマケに近い。

「審判! コイツにレッド出してくださいよ!」
「無理やって。先生は今ボールのほう見てるし」
「テメーもボールに集中しろよ!」
「いや、ボクら今日はカミやんのマーク担当やし」
「二対一でマークされるほど上条さんはサッカーのセンスなんて持ってません!」

先生も気がそぞろなのか、男子の体育はグラウンドを全面使ったサッカーだった。
人間の密度が薄くコンタクトの回数が少ないし、ルールも分かりやすいのでサッカーは放置しやすい球技なのだ。

「おい青髪! 土御門! もっと上条にべったり張り付け! 上条に仕事をさせるな!」
「分かってるって! ほらカミやん! ボール来とるで! 死ね!」
「最後の単語が何で出てくんだよ! これはスポーツだろ」
「え? サッカーは格闘技やで?」
「どこの国の常識だ!」

必死になって青髪ピアスから距離をとる。体格で負けているせいで、なかなか逃げ切れない。
コートの中で二対一なので、振り切ることも出来なかった。
殺意をむき出しの青髪に対し、終始楽しげに笑っているだけの土御門のほうが補足し辛かった。

「チャンス! 殺れ土御門! そいつは副作用に苦しむ姫神さんの弱さに付け込んで最低の行為をしたクズだ!」
「――ッ!」

やばい、と上条は咄嗟に体を硬直させた。土御門は完全に背後を取っている。しかもウェイトの位置がいい。
体重の乗った蹴りが飛んできて、しかもかわす余裕が全くない状況だった。
だが。

「おい土御門ォォォ! テメェ何やってんだ! ちゃんとサッカーやれよ!!!!!」
「いやこれサッカーのプレイ内容じゃねーって!」
「いやー悪いみんな。ちょっとタイミングを取り損ねたにゃー。だが次は確実に決める!
 このうらやまけしからん男子高校生に裁きの鉄槌をくだしてやるぜよ!」

少し、土御門の反応が鈍かった。まるで後ろめたいような、というか自らの行為の正当化をし損ねたような。
ピーンと、上条の頭が今後の行動指針をはじき出す。なにか、ひらめいたものがあった。

「さあサッカーを楽しむぞカミやん! とりあえず真実かゲロの一つでも吐いてもらうぜよ!」
「吐くのはテメーだろ土御門! 昨日自分の部屋で妹と何をやってた!」
「なっ?!」

――戦闘行為において上条より高みにいるはずの土御門が、ブザマに第二撃をスカってずっこけた。

「な、何をカミやん!」
「あの……土御門、君?」

不意に、秋めくグラウンドに、冬の到来を予感させる寒々とした風が吹きすさんだ。
静寂が辺りを支配する。クラスメイトの男子が、一斉に足を止めていた。

「なあ上条チーム」
「なんだ土御門チーム」
「サッカーってさ、フェアなゲームだよな?」
「もちろんだ。片方のチームのキャプテンだけが狙われるのはアンフェアだ」
「じゃあ、そっちもマンマークつけていいぞ。うちの優秀なキャプテンに」
「ああ。そうさせてもらおう。幸いそちらのキャプテンは肉体再生の能力者だったな。アキレス腱の一つや二つ、ぶち切れても問題ないな」
「構わん。やれ」

土御門と上条を除くクラスメイト達が、重々しくコクリと頷いた。

「おいカミやん! 変な疑いをかけるんじゃねー! 俺まで狙われることになっただろ!!」
「ハァ? 舞夏の弱さに付け込んで最低の行為をしたクズに何を言われても響きませんねーだ!」
「俺はそ、そんなことしてないにゃーっ!!! 人の意思に反してまでやるようなクズだとは思うなよ!」
「合意の上でやったとか余計に悪いだろ!」
「そういうカミやんこそ自分の犯罪を棚に上げるな!」

乱闘付きのサッカーは、高校生の体育では珍しいはずなのだが。
……乱痴気騒ぎは教室で授業を受けている他クラスから苦情が来るまで続いた。
935 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/17(金) 20:38:12.84 ID:SKE9GiOQo
そろそろ昼休みだから上条さんは吹寄さんとまたイチャイチャすると思う。この状況で。
936 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国) [sage]:2012/02/17(金) 21:13:54.90 ID:1CfdXgEAO
うおおお舞夏ああああ
937 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/18(土) 16:17:34.04 ID:qu5kRWuSo
938 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/19(日) 00:05:58.55 ID:A2lTiGqSO
舞夏と土御門の母乳プレイは舞夏上位で進行しそうだよな…
939 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/02/19(日) 02:03:46.65 ID:Lt92J5CYo
乙!
940 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/19(日) 19:24:21.98 ID:QylVmRDr0
クラスメイト何者だしwww
「色香」って「だらしない感じ」を指してるの?
941 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/02/19(日) 19:52:43.53 ID:vbIUupzAO
上条さんと我が人生とのあまりの落差に涙した
末永く爆発しやがれこの野郎
942 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/20(月) 19:22:47.45 ID:0NFTqGopo
>>940
色香のある下着の着こなしを、年若い吹寄さんは性的にだらしがないと感じている、という趣旨です。

舞夏が攻めの授乳か……。
943 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/20(月) 20:45:24.18 ID:miBLjRKu0
吹寄がボロ出したのかね
それとも元々知ってたのかね
944 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/20(月) 21:02:57.80 ID:miBLjRKu0
>>942
なるほど、じゃあ吹寄が黒ブラを装着したら色気があるのか・・・
当然かwww
945 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2012/02/24(金) 20:56:35.02 ID:ctRriBlAO
しかし、もうすぐ1000か。あっという間だな…
946 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 00:51:22.19 ID:c9ryZsRCo
眠い目を擦りながら、上条はどうやら今は二時間目が終わったところの休み時間らしいと、辺りを見渡して確認する。

「ふぁ……」

一時間目がさんざんだったおかげで、二時間目から疲労の極致だ。
物言いたげな青髪ピアスの視線が授業中もずっと刺さり続けていたおかげで、今となってはほとんど気にならず、スルーできるようになった。
体をほぐすついでに、秋晴れの空を眺めて、振り向き様にすこしだけ姫神を視界に納める。こちらに背を向けているから、表情は分からなかった。

「カミやん」
「……」
「カミやん! 無視する気ならいくらでも声かけるよ?」
「なんだよ。さっきの話にはもう乗らないぞ」
「今日のお昼はどうするんかを聞きたかったんやけど」
「あー、まあいつもどおりだ」

上条は毎日青髪たちと食事を共にするわけではない。
違う友達とつるんだりもするし、今週に限っては吹寄と二人きりで食べることが多かった。

「そうなんや。ええね、姫神さんと二人でお昼とか」
「……」

反論するのも面倒で無視を決め込んだが、なんだか青髪の態度がいつもと違って弱っているというか、諦念が混じっていた。

「土御門君は舞夏ちゃんとで、カミやんは姫神さん、か」
「お、おい。カミやんとセットで俺に疑いをかけるな」
「なんか吹寄さんも誰かと付き合ってるって噂らしいし」
「へっ?」

要はカップル数が多くてへこんでいたらしいのだが、最後の一言には聞き逃せない名前が含まれていた。

「吹寄って、そういう噂あるのかよ」
「カミやんは関係ないやろ。もう相手いんのに」
「そういうのは今は良いだろ。気になるだろ、その、あの吹寄の話だし」
「あの、って。カミやんがどう評価してるんかは知らんけど、吹寄さんってモテるほうやと思うけど。
 噂では、大覇星祭の実行委員つながりで上の学年の先輩と急接近したって話しやったかな」
「その先輩って誰だよ」
「そこまでは知らへんわ。でも吹寄さんのは情報が少ないし、まだ噂の域を越えへんような気はするね。
 なんか、学校の中で逢引してるって情報があって、相手は誰かって予想したら実行委員がらみかなっていう流れやったはず」
「ふーん」

ばれないように、こっそり上条は安心のため息をついた。まず確実に、その相手は自分だ。
長時間の休みはほぼ毎回吹寄を拘束しているので、浮気を疑う余地は少ない。
それにまあ、あそこまで吹寄にさせている男子が自分以外にいるとも思えないし。
947 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 00:52:16.60 ID:c9ryZsRCo

「なあカミやん」
「なんだよ?」
「やっぱ二人っきりのときの姫神さんって、可愛いん?」
「……はあ。知らねぇっつの」

そんなことを聞いてどうするというのだろうか。
別に答えがイエスでもノーでも、青髪に関係ないのは確実なんだし。

「姫神さんってやっぱ、あの薬に引っかかってるん?」
「知らねーよ。仮に知ってても、何でお前に言うんだよ」
「別に僕も本気で聴きたいって訳じゃあないんやけど」
「じゃあなんで俺に声かけるんだよ」
「そうでもしんとやってられへんからね」

はぁ、と面白くなさそうなため息をついて、青髪は机に突っ伏す。
これで話は終わりかとほっとしながら、上条も頬に手を付いて辺りを眺めた。
そんな窓際での男子のやり取りを、遠巻きに見ながらクラスの女子が姫神に話しかけた。

「あ、上条君がこっち見た」
「……」
「姫神ー。ちょっと反応したでしょ」
「別に。してないよ」
「まあそりゃそうか。教室内で見つめられるくらい今更だよね」
「……何回。否定すれば信じてくれるの?」
「はぐらかさなくって良いって。上条君が昼休みはたいていどこかに行ってるってのは事実みたいだし、姫神も最近フラフラしてたじゃん」
「別に。私は友達と別の場所で食べたりしてただけ」
「上条君にも聞けばそう答えるんだろうけどね。でも姫神よかったじゃん。上条君が一人の女の子に絞るって意外だったけど」
「上条君は。別にそういう軽薄な人じゃないと思う」
「あ、ごめん。なんか色んなトコで女の子と仲良くなるって噂があったからさ。彼氏の悪口とか聞かされたくないよね」
「だから。私と上条君はそういうのじゃない」
「……なんでそんなに否定するの?」
「なんでって。私は事実を言っているだけ」
「んー。でもそうなると、たぶん上条君には他に彼女がいるんじゃないかってことになるよねー」
「もうその辺にしといたら?」

いい加減、聞き続けるのも不愉快だった。姫神とクラスメイトの会話を遮るように、吹寄は声をかけた。

「なんかあたしの噂もされてるみたいだけど。本人のいる教室ではやめときなさいよ。せめて」
「あー、ゴメン。そういうの吹寄嫌いだもんね」

それこそが自然な姿とばかりに一人歩きをする噂話が嫌いなのもあるが、勿論理由はそれだけじゃない。
そして、その理由を説明をすることも憚られる現状に、吹寄は苛立っていた。
昼休みには、上条にその不満をぶつけてやる、そんなつもりで吹寄はいた。
948 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 00:52:57.05 ID:c9ryZsRCo

お決まりの鐘が、昼休みを告げる。腹をすかせた高校生達にとっては待ちに待った時間だ。
だが。

「……ごゆっくり。カミやん」
「延滞すると先生の拳骨が飛ぶからご休憩はほどほどにな」
「別に、そんなんじゃねえよ」

「ごゆっくり」は、まあすることになるかもしれない。
ただ相手は周りが思っているように姫神とではなく、当然、恋人の吹寄とだ。
吹寄の座る席のほうを眺めると、もう立ち上がって、教室の外へと出ようとしているところだった。
ちなみにそばの姫神は、まだ席に座っていた。思わず目が合って、二人で気まずい感じに目を逸らした。

「……いいなあ」

ぽつりとこぼした青髪の言葉は、本音そのものといった響きだった。
それがたぶん、姫神との仲を羨んだものなのだろうとわかって、上条はため息をついた。

「お前の想像は間違ってるぞ」
「……僕が思ってるよりもっとすごい事してるん?」
「ああもう面倒くさいな。お前が思うんならそうなんだろう。お前の中ではな」
「僕の単なる妄想やったらどんなに良かったか……ハァ」
「ったく。パン買ってくる」

いい加減付き合うのにも飽きて、上条は教室を後にした。
早く吹寄の元にたどり着かないと機嫌がどんどん悪化していく気がするので、上条は早足でいつもの場所を目指した。
一応、姫神との中が取りざたされたせいで、吹寄がつまらない思いをしていることは察せている上条だった。



そんな上条を見送りながら、姫神はトントンとノートを整えた。
机の中に教材をしまい、どうしようかと迷いのある視線を扉のほうに向けた。

「……今日に限って。お弁当なしなんて」

食材の都合で今日はパンでも買う予定だったのだ。それがまずいことになった。
今、教室を出て行けば。確実にそれは上条に会いに行ったというサインだと受け取られるだろう。
でも。

――さっきの返事を。くれるのかもしれないし。
949 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 00:53:41.47 ID:c9ryZsRCo

朝にもちかけた相談、すなわち大覇星祭の男女ペア競技へ一緒に参加しないかと言った件は、返事をもらえないまま保留されている。
教室を出る直前にくれた一瞥は、その返事をするという意図だったのかもしれないと、姫神は考えていた。
それが自分ではなく吹寄に向けられた視線だという可能性は、少し上付いた姫神の思考裏には閃かなかった。

「姫神も、パン?」
「今日はお弁当、作ってないから」
「ふーん。ごゆっくり」

そのフレーズはついさっきあちらのほうで聞こえたものと丸かぶりだ。

「……青髪くんと結婚すれば?」
「げ、それは勘弁」

楽しげに嫌味を言うクラスメイトに言い返して、姫神はごく自然な素振りで教室の扉を開いた。
それを、クラス中の皆がこっそりと見送った。

「――さて、諸君」
「なんだ?」
「学校内での不純異性交遊を、諸君は許せるのか?」
「――否。断じて否」
「では」
「我々も行動を起こそう」

クラスの男子が、一斉に頷いて昼食を勢い良く食べ始めた。
学内で不純異性交遊が行われないよう、見回りを行う気なのだった。

「男子って暇だね」
「そう言うなら見回りに参加するか?」
「え? いやー……。ってか尾行してるのバレたら見つからないように地下に潜るだけだと思うんだけど」
「その時はさらに執拗に迫るのみ」
「あっそ」

いち早く教室を出た吹寄、それを上条が追い、姫神がさらに続き、その上にクラスの男子が追い、噂話を女子が振りまく。
そうやって学校というのは回っているのだった。
950 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 00:56:41.95 ID:c9ryZsRCo
そろそろ終わりが見えてきたな。1000までにはさすがに終わらないだろうけど。
あ、R-18は本編終了後の枠でやります。
951 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/02/25(土) 04:11:40.66 ID:UO/LgraDo
952 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/02/25(土) 06:03:47.82 ID:SDY5ah3AO
楽しみにしてる
953 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/25(土) 08:35:34.28 ID:WywCJkBT0
青髪・・・可哀想に
954 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/25(土) 10:08:11.17 ID:dxwgXetSO
姫神好きな人が「もてた」の後にこれ読んだら
あまりの境遇の違いに泣いてしまうんじゃないかな
955 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 11:31:10.97 ID:c9ryZsRCo
でも別のところで幸せにしたげたからこそ酷く扱える気もする。
美琴もだな。
956 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 13:26:34.46 ID:c9ryZsRCo

あてもなく、吹寄は廊下を歩く。上条に見つけてもらえる場所を歩かないといけないから、和気藹々とした空気の学生達の間を縫うことになる。
怒りに押されて教室を出たのに、気付くとなんだか後ろ向きな気持ちになっていた。
もしかして上条は姫神と一緒にいるんじゃないかとか、そうでなくてもこのまま昼休みじゅうずっとすれ違うんじゃないかとか、そんなことを考えてしまう。
姫神がもっと嫌な女子だったら、こんな気持ちにはならないだろう。上条なら好きになるかもしれないと不安に思うくらい、姫神は可愛いと思う。

「早くしてよね」

小さく、あてもなく呟く。文句をいいたい相手の顔は、一週間前には考えられないくらい鮮明に思い浮かべられる。
ついでに言うと、一週間前よりも優しく笑ってくれる顔を思い浮かべやすくなったあたりは惚れた弱みだった。
吹寄は、歩きながら、手にした小さいビニール袋を、意味もなく抱きかかえた。
クシャリとなるその煩わしい音で、不安を僅かに紛らわす。

「制理」
「あっ」

小声で、追いついてきた上条が吹寄に囁いた。
ちょんと二の腕に触れたその感触で、沈んでいたはずの心があっという間に躍動し始める。
そんな態度は表には出さなかったが、現金な自分の心に少々あきれないでもない。

「遅いわよ」
「悪い。それと文句は後で聞くから、急ごう」
「え?」
「クラスの連中が探してるっぽい」
「……」

こんな往来で吹寄の腕を引っ張るわけにもいかない。
だから何とか言葉や態度で急かしたいのだが、それと裏腹に、吹寄は黙り込んで足を止めた。

「せ……吹寄?」
「いいわ。行きましょう。上条」

上条を追い抜くようにして、スタスタと吹寄が急に早足で歩き始めた。
吹寄がそんな態度を見せる理由が分からず、上条はその後姿を追いかけるほかはなかった。

「な、なあ。どうしたんだ?」
「別に。上条こそ姫神と一緒にいなくていいわけ?」
「はい? ちょ、ちょっとお前までそんなこと言うのかよ」
「まんざらでもないくせに」
「そんなことねーよ」
「どうだか」

吹寄の怒りがどうにも理解しがたかった。
姫神と一緒に過ごす時間なんてなかったこと、吹寄が一番知っていることだろうに。
朝も昼も、そして夜もあんなに毎日吹寄と一緒にいたのだから。

「ここでいい?」
「あ、ああ。まあ結局は一番見つかりにくいと思うけど」

朝も過ごした、物置部屋だ。
作りは普通の教室と一緒で、うず高く積まれた荷物とダンボールが視界を塞いでいる。
大覇星祭の荷物が多いせいか、埃っぽいというか、土っぽい匂いがする。
周囲に視線がないのを確認して、二人で入室する。
吹寄が中から鍵を閉めるのをきちんと今日は確認してから、吹寄の肩を抱く。
いつもの、ダンボールを敷いた一角へと誘った。
三枚ほど重ねておいた、そこそこ柔らかいベッド代わりのそこで、この一週間、何度も吹寄を可愛がった。
曇ったままの顔の吹寄を、そこに座らせる。
そうやって学校というのは回っているのだった。
957 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 13:28:30.13 ID:c9ryZsRCo
「とりあえず、これで逃げ切れたかな」
「……」
「なんか、怒ってるか?」
「別に。怒ってない」
「あー……。そうですか」

完全に不機嫌な態度で怒ってないと言われるほど理不尽なこともないだろう。
かける言葉が上手く見つからないから、とりあえず、上条は吹寄を抱き寄せた。
それに抗うことはなかった。

「……。当麻」
「ん?」
「姫神のことどう思ってる?」
「どう、って。クラスメイトだろ。それ以上でも以下でもねえよ」
「転校前からの知り合いでしょ」
「それ言うならお前とのほうが付き合い長いだろ」

吹寄が、抱かれた胸の中で上条を見上げた。
その唇にキスをして吹寄の気を紛らわせることも考えたが、不機嫌そうな態度をそれでは吹き消せそうにない。

「あたしじゃ、貴方の彼女に見えないのかな」
「制理?」
「なんかさ、納得しちゃうのよね。貴方と姫神が付き合うパターンって。そりゃクラスのみんなも納得するだろうな、って」
「制理はそうじゃないって事か?」
「そりゃそうでしょ。きっとこんなことがなかったら、あたしは貴方と付き合おうなんて、考えていないと思うもの」
「……」

それは、上条もそうだろうなと思わされるポイントだった。
いいヤツだとは思っていたが、可愛い女の子とは見ていなかったと思う。

「でも、今俺は、制理と付き合ってる」
「うん。浮気されてるかもって心配は、してないわよ。するかもって心配はしてるけど」
「しねえよ。自分で言うのもなんだけど、結構惚れてると思うぞ。制理に」
「……うん。あたしも、だよ」
「だから変な心配はしなくて良いって。姫神とも別に何かあったわけじゃないし、そこはちゃんと皆に説明するから」
「あたしも、貴方以外の人と付き合ってるって話は、ちゃんと否定しておくから」
「あー、そういやそういうことになってるんだっけ」
「あたしも、浮気なんてしてないからね」
「分かってるって」

ようやく、吹寄が顔をほころばせてくれた。
頭を撫でると吹寄が目を瞑った。何も言わず、唇を塞ぐ。
958 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 13:29:04.07 ID:c9ryZsRCo

「ん……」
「好きだ、制理」
「うん。あたしも」
「昼食べて、さっさと帰ろう」
「そうね。それと、その」
「朝もしたから、別に昼はしなくても大丈夫だよな。どうする?」
「夕方もどうなるか、わからないし」
「じゃあ」
「うん。お願いします」

上条がむしろ吸うのが好きなくらいなのでわざわざ「お願い」をしなくてもいいのだが、一応毎回こう言うことにしている。
悩む自分を、助けるために始めてくれた行為なんだし。あとお願いをしておくと上条が嬉しそうな顔をするからでもある。

「んっ……」

口付けを上条と交わす。いつものようにトントンと腕を叩かれたので、条件反射で上条に腕を回す。
もう随分と慣れた上条の匂いと唾液の味を感じながら、体の力を抜いていく。
体をまさぐる上条の指に、意識を集中していく。今日はやっぱり急いているのだろうか、ブラに手をかけるのが早い気がする。
プツリとホックが外れて、締め付けられていた乳房が重みを訴える。
上条が、髪を撫でているのとは反対の手で、その胸を救い上げるように手のひらに収めた。

「ふ、んぅ」
「可愛いよ」
「ん……」

服の中に手を入れて乳房を弄ぶ上条の手が、いやらしい。
初めのうちの手馴れてない感じが薄れてきて、小慣れた指使いで乳首を捏ねる。
吹寄の感じやすいところを上条が理解したからか、それとも自分が上条に開発されたせいか、
望んでいるとおりの快感が広がって、声を漏らさずにはいられない。

「ぁん……」
「気持ちいい?」
「……馬鹿」
「答えてくれよ」
「声でてるんだから、分かってるで、しょ。あ、あ」
「もしかして今日は声控えてる?」
「だって。なんか当麻だって、急いでるじゃない」
「そうかな」
「そうよ」

落ち着かないのだ。誰かが探している、と思うと。

「ゆっくりするのは、夜に置いとこう」
「……そうね」
「まあ制理はゆっくりしないかも知れないけど」
「……昨日のは、当麻がひどかったんだから」
「今もやって欲しいか?」
「だ、駄目。あんなの」
「まあ手がどうしても綺麗とはいいにくいし、あれは夜だな」
「……」
「期待した?」
「馬鹿。馬鹿……!」
959 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 13:31:14.54 ID:c9ryZsRCo

拗ねて上条を見上げると、いたずらっぽく笑って、吹寄の手を握った。

「たくし上げてくれよ。吸わせてもらうから」
「……わかった、わよ」
「さっきお願いしますって言ったの、制理だろ」
「だから、やだって言わなかったでしょう」

中途半端にスカートから引き抜かれたキャミソールを、布が伸びないようにそっと全部出して、セーラーを胸の上まで持ち上げる。
もう随分と慣れたものだった。半脱ぎで上条に授乳するのも、もう10回は超えた行為だし。

「いただきます」
「馬鹿」

昂ぶると馬鹿としか言えなくなる自分を自己嫌悪しつつ、上条が口を自分の胸に持っていくのを眺める。
チロリと、上条が乳首を舐めた。

「んっ!」
「感じてるな」
「あ、当たり前でしょう。そんな不意打ち……んんっ」

舐められた乳首がヒヤリとすると思っていたら、上条の暖かい口の中に、いきなり含まれた。
ざらざらとした上条の口の中のひだと、唾液で濡れた乳首がぴったりと触れ合う。胸の先端から快感がほどばしる。

「はぁ、んっ! あ、あ、ぅ」

手の置き場所を探して、やっぱり上条の頭をぎゅっと抱いてしまう。
もう片方の乳房を弄びながら、上条がさらに深く乳首を吸い込み、母乳を吸い上げようとする。

「あっ……」
「ん、ちょっと出た」

初めの頃の勢いはもうない。当然だ。一週間あれば回復するといわれているのだから。
そのかわりに、上手くなった上条がもたらす快感は、一週間でずっと増してしまった。

「とりあえず、出る分は頂いちまうな」
「え、ええ。はぁ、ぁ、ん」

執拗に吹寄の乳首を、上条が吸い上げる。
どんどんぼうっとしてくる思考の中、夢中な上条の顔を優しく見つめる。
いつものことと化した、二人の幸せな時間。
……だが。



――――ゴン、と扉が揺れる音がした。



「え?」
「えっ……?」

ビクリと、二人の体が硬直した。
外に、聞きなれた声がする。

「青髪ー。ホントにこんなトコにいるのかよ?」
「今朝の最新ニュースに基づいた予測やから、信頼性は有ると思うよ?」
「お前に信頼性がないのにどう信じろと」
「……てかそう思うんやったら土御門君についていけばよかったやん」
「アイツは今回の件じゃ使えないだろ。被疑者だし。で鍵持ってんの?」
「今持ってきてもらってるからちょっと待ってて」

数人の男子に、ちらほら女子が混じっているらしい。
全員、顔を思い浮かべられる。クラスメイトだ。

「どう、しよう……」
「とりあえず動かずに、じっとしてよう」

二人のいる場所は完全な死角だ。見える場所にまでやってくるには、荷物をかき分けて進まねばならない。
物音を立てなければやり過ごすことも、可能かもしれない。そして逃げ道がない以上、二人はただ、見つからないことを祈る意外に方法はなかった。
960 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 13:35:45.45 ID:c9ryZsRCo
次スレもうちょいしたら立てるわ。
質問なんだけど、R-18の注意書きってスレのタイトルには書かなくていい?
>>1で断りを入れるのがいいかな。
961 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/02/25(土) 14:29:06.10 ID:h0OtpzGAO
>>1で断っとけばいいんじゃないかな
962 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/25(土) 16:48:35.35 ID:dxwgXetSO
最初からエロ目的で書いてたのならまだしも話の流れでそうなっちゃってんだから
少なくともタイトルに入れるのはなんか不粋な感じするな


【R-18】吹寄「上条。その……吸って、くれない?」

とかスレタイ見ただけでチンコ痛い卑猥
963 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/25(土) 17:56:29.11 ID:uQWMWi4DO
>>960
それでいいと思う
964 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/02/25(土) 18:37:41.47 ID:uZ6aZi4Ko
>>1に書き込むへ一票
965 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/25(土) 18:41:04.42 ID:Toa4sPVko
スレタイに入れると変なのが寄ってきそうだし>>1でいいと思う
966 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/02/25(土) 20:43:32.35 ID:c9ryZsRCo
ありがとう。支持してくれる人が多いので、タイトルには書かない方向で行きます。
967 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/25(土) 20:53:08.81 ID:WywCJkBT0
それより>>1よ、デートプランは考えているのか?
968 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/02/25(土) 20:59:22.35 ID:NTwYkZzdo
デートなんてしてたら童貞力が落ちるぞ!
969 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/26(日) 00:31:06.88 ID:E3D5Xa9T0
>>967
違う違う、上条さんのセリフにあったやつ
970 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/02/26(日) 03:32:19.86 ID:ljKXXRCDo
嫁さんと授乳プレイしてた時期があったが、甘みなんてなかったぞちくしょう
971 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/26(日) 04:16:48.83 ID:t5o7gOWIO
>>970
お前と奥さんの関係性が甘いって事だよ。
言わせんな恥ずかしい///
スイーツ(笑)
972 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/27(月) 04:29:40.13 ID:pOaZnToOo
母乳は太る
ソースは俺
973 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/28(火) 19:58:28.48 ID:DcDF1sLSO
じゃあ俺は醤油で
974 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/02/28(火) 21:43:25.03 ID:qKMuF+XRo
ならば俺はバターを塗ろうぞ
975 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/02/28(火) 21:55:38.07 ID:D9a90xKbo
塩コショウこそ至高
976 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/02/29(水) 04:34:01.98 ID:NzhGCqLAO
マヨネーズが最強
977 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山形県) [sage]:2012/02/29(水) 05:47:51.89 ID:XLycfZbLo
塩こそ最高の調味料(AAry
978 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/03/03(土) 00:48:38.64 ID:qT0k84620
今週は更新こねーのかな
979 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/03/03(土) 23:58:18.51 ID:A2iEyjixo
今日は何とかちょっと投下する予定。
そろそろ次スレ立ててくるか。

>>967
いわゆるデートって形にはならないかもしれない。
980 :nubewo ◆sQkYhVdKvM :2012/03/04(日) 01:18:08.66 ID:iJDfMYBBo
2スレ目
ttp://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1330791076/

立ててきた。ちょっとこっちもまだ残ってるけど、続きはあちらに上げていこうかな。
みなさま、移動のほうよろしくお願いします。
981 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 08:32:08.59 ID:kZ0yHIDIO
梅?
982 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2012/03/04(日) 13:02:50.77 ID:ojV9H+y5o
次スレ乙
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 13:32:22.55 ID:lHZrLPaZo
次スレに移動したようだし埋めていいんじゃない?
984 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2012/03/04(日) 13:35:31.08 ID:ojV9H+y5o
うめ
985 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2012/03/04(日) 16:39:30.46 ID:+YO2KYXv0
おつ〜
986 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/03/04(日) 17:05:40.47 ID:YuX6+FNWo
うめ
987 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 17:11:05.18 ID:xFssd1JKo
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/04(日) 17:12:42.41 ID:XffLfVrEo
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(青森県) [sage]:2012/03/04(日) 18:01:08.41 ID:jRotTaC+o
うめ
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/04(日) 18:22:53.70 ID:OC+ZRntEo
うめ
991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 22:01:15.94 ID:YPNIBXvIO
うめ
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 22:01:42.77 ID:YPNIBXvIO
うめ
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 22:06:51.94 ID:YPNIBXvIO
うめ
994 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/04(日) 22:07:36.90 ID:YPNIBXvIO
うめ
995 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 22:10:08.63 ID:DXtfxCo3o
うめ☆
996 :nubewo ◆sQkYhVdKvM [saga sage]:2012/03/04(日) 22:12:49.33 ID:iJDfMYBBo
うめてんてーに円環の理に導かれたい
997 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 22:22:51.03 ID:XTFTRAUpo
うめー
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 22:32:06.23 ID:OVOuthS6o
うめてんてー
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/03/04(日) 22:44:06.61 ID:uipTGSRAO
1000なら上条は吹寄とでき婚
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/03/04(日) 22:44:33.76 ID:uipTGSRAO
1000なら上条は吹寄とでき婚
1001 :1001 :Over 1000 Thread
           , -―  、
         /       丶
        /          ヽ      こんなにもスレ住民達がおじぎに飢えてるとは思わなかった
        i   _,,_ル,,rョュ 、 i
        |  ィ rっフ , 弋ミア |r,         わたしの愛を  全てのスレ住民に!!!
       _|  "''"~ ハ   ハ   .i;{ 
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     /.:::::::::::::: i、  - / -―- 、⌒V::::::/ // j___ノ、  ヽニニニニニ
  /ニニ、`ヽ`ヾ;  ヘ.イ 、__(   >  \/ (__ ノニニニ     \ニニニニニ
 ,仁ニニニ\ヽヽヽ ∨   /ニニ>彡>--')__ ノ    `ヽニ     \ニニニニ
 ニニニニニニヽ   /     {ニニ> ´ `¨¨´         ニ}      \>''"´
 ニニニニニニニニ/     ∨ /               }八
 ニニニニニニニ./        }ニ{  >>1000 thread over    ノニヽ     ノ
 ニニニニニニニ/       }ニハ               /⌒ヽヽヽ ___彡
 ニニニニニニニ!        ノニニヽ、            /     ` ー=彡'ニニニニ
 ニニニニニニニ}          ⌒`丶、     /⌒ヽ  ノ     ノ____
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魔本「魔界の王決定戦を安価で行います」 @ 2012/03/04(日) 21:47:49.20 ID:MjrUd+CAO
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誕生日が何かの記念日だとネタになるよね @ 2012/03/04(日) 21:45:04.07
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ちんちんちちんちんどぴゅどぴゅ @ 2012/03/04(日) 21:39:03.73
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【Fate】TYPE-MOON SS談義スレ 3【月姫】 @ 2012/03/04(日) 21:15:11.35 ID:bs3NGfx+o
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