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上条「インデックス、ちょっとそこ座れ」 イン「もう座ってるんだよ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/20(水) 22:44:53.55 ID:OvmB70t00
○上条×インデックス
○原作の始まりから一年後の設定(上条さん高2、インデックス15歳か16歳くらい)
○登場人物の性格が原作とかけ離れている場合もありますのでご注意ください
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二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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2 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 22:55:24.38 ID:OvmB70t00
無事スレッドが建ったようなので書き溜めしてある分を投下していきます。


―――上条家


上条「インデックス、ちょっとそこ座れ」

イン「もう座ってるんだよ」

上条「……明日から夏休みに突入する訳ですが」

イン「うん、でもとうまは例のごとく補習だから学校に行かなくちゃならないんだよね?」
  
上条「ぐっ、痛いところを……って、それはまあ置いといてですね」

イン「うん」

上条「えーと……。俺らってさ、去年の夏休み初日に初めてあったんだよな?」

イン「……うん」

上条「なんだっけ、お前がベランダにぶら下がってたとかなんとか」

イン「引っ掛かってたと言ってほしいかも」

上条「おんなじだろ……どんな状況だったんだよ、マジで」

イン「行き倒れになっちゃってたんだよ」

上条「お前らしいっちゃお前らしいけどな」

イン「そこはかとなくバカにしてるね、とうま?」
3 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 23:01:37.71 ID:OvmB70t00
上条「い、いやいや……つーか、この一年いろいろあったよな」

イン「……ほんとだね」

上条「いつのまにやら世界の存亡にかかわっちゃったりな。普通の高校生である上条さんには荷が重いってもんですよ」

イン「……」

上条「ま、いろんな経験できたしな。知り合いも増えたし。大変だったけどよかった部分もある……か?」

イン「……とうま」

上条「てゆーか俺ぐらいだよな、世界中に訳のわからんコネクションを持つ高校生なんて……。これから先なんか役に」

イン「とうま!」

上条「」ビクッ

イン「……とうま、言いたいことがあるならはっきり言ってほしいかも」

上条「あー……うん。その、だな」

イン「私なら大丈夫なんだよ。……覚悟はできてるから」
4 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 23:05:47.11 ID:OvmB70t00
上条「か、覚悟!? そんなおおげさな……いや、そうでもないか?」

イン「……」ジッ

上条「……うん、そうだな。俺も覚悟決めるわ。
   何が言いたいのかっつーと、俺とお前で一緒に暮らし始めてもう一年になるだろってことなんだけど」

イン「……う、うん」

上条「一年っつーきりのいいところで」

イン「……うん」

上条「いい加減ちゃんとしようと思いまして」

イン「……へ?」




上条「……」
イン「……」



5 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 23:09:36.38 ID:OvmB70t00





上条「おっ……俺と!   


   つつつっつっつ、つ、付き合ってください!!」




イン「え」





6 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 23:14:05.75 ID:OvmB70t00
イン「えええ――――――!!!???」

上条「お、オイコラてめーその反応はなんだ!? 覚悟できてるとかいってたくせに!!」カーッ

イン「かかか覚悟はしてたけどあんまり予想外すぎてでもあれだってそんな」アワアワ

上条「あれ? 何!? もしかして俺一人で舞い上がってた!? もしかしたら両想いかもって!?
   ってなにいってんだ俺やだ何これ恥ずかしい死にたい今の忘れてなかったことに神様――――!!!!」キャ――!!

イン「……完全記憶能力だもん。忘れられないんだよ」

上条「突然冷静にならないでくれよ」




イン「……」
上条「……」




イン・上条「「あの」」
7 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 23:21:02.03 ID:OvmB70t00
上条「……どうぞ」

イン「……とうまこそどうぞ」

上条「ずりーぞお前……。あのさ、お前は一体俺が何を言うと思ってたんだ?」

イン「……あのね」

上条「おう」

イン「……この一年、とうまはいっぱい傷ついたよね」

上条「あー、そうだな。入院しまくったもんな。病院が第二の我が家となりつつあるのは否定しない」

イン「大事なものもなくしちゃって」

上条「キャッシュカードのことか? あれなら再発行してもらえたから気にすんなよ」

イン「……まじめにきいてほしいかも」

上条「私のせいでー、とか言うつもりだろ。どうせ。言わせるかよ」

イン「いっ言うよ! だって事実私のせいだもん!!
   私が側にいるだけでとうまは魔術師に狙われ続けるし魔術世界の争いにだって巻き込まれちゃうし!」

上条「今更だろ、そんなん」
8 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 23:24:18.01 ID:OvmB70t00




イン「今更でも……だから、私、ずっと思ってた。イギリス……帰ったほうがいいんじゃないかなって」


   

イン「とうま……も、そう思ってるんじゃ、ないかって」



9 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 23:31:43.59 ID:OvmB70t00
上条「……」

イン「思ってたら、どうしよう……ってそんなこと」

上条「インデックス!!」

イン「」ビクッ

上条「俺は今ものすごい怒ってる! 何にだかわかるか!?」

イン「」フルフル

上条「お前とお前が思う上条さんにだよ! 何!? 俺ってそんなダメなやつ!?
   めんどいからイギリス帰れよとか言っちゃう感じなのかお前の中の上条さんは!?」

イン「」フルフル

イン「い……言わない、とうまはそんなこと言わないってわかってるけど……」

上条「けどなんだよ? 言っとくけどな、魔術うんぬん抜きにしても
   お前みたいにわがままだわ、家事やらねーわ、すぐ噛みつくわの駄目シスター普通無理。追い出されても文句言えないからな」

イン「ひっひどいかも……」

上条「事実なのでしょうがない」
10 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 23:35:25.92 ID:OvmB70t00




上条「それでもさ、俺はお前と一緒にいたいんだよインデックス。お前の役に立ちたい。

   人のこと勝手に値踏みして、勝手に不安になるなよ」



11 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 23:45:54.02 ID:OvmB70t00
イン「と……とうまぁ……」

上条「う……そんな泣きそうな顔すんな、なんかいじめてるみてーだから。
   まあ、お前がイギリスに帰りたいっつーならまた話は別だけど……」

イン「そっそんなのやだ!! とうまと離れたくない!! とうまと……ずっと一緒に……い、ふ……ふぇ……う……うぇっ……」

上条「いや、な、泣くなインデックス!! それにそのセリフだと別れ話してるっぽい!まだ付き合ってもないのに!」

イン「……っ、うっ、とうまのばかぁ……、なんでそんなこというんだよう……」

上条「ええ――、いつのまにやら上条さんが悪いことに……。つーか、話がそれてきた。軌道修正しよう。

   あー……、と。そこらへんの問題は俺にとってはたいしたことじゃないし、俺が聞きたいにはそういうことじゃ
   なくてだな、お前の気持ちというか、その、お前はこれからどうしたいのか、みたいなだな」

イン「ど、どうって、う、と、とうまと、ひっくっ、一緒に、いたい」

上条「……それはインデックスさん、さっきの……アレの返事と受け取ってもいいんでしょうか」

イン「……っく、アレ?」

上条「そう、アレ。……二度は言わねーぞ」
12 :7月19日 [sage saga]:2011/07/20(水) 23:49:18.13 ID:OvmB70t00



イン「」コクコクコクコク


13 :7月19日 [sage saga]:2011/07/21(木) 00:00:43.67 ID:yOvuVtFB0
上条「……」
イン「……」






上条「わ、分かってんのかお前! 付き合うってアレだぞ!?
   一緒にご飯食べてー遊んでー楽しくおしゃべりしてーはい終了ーってそういうもんじゃないんだぞ!?
   大きな声じゃ言えないようなこととかもしちゃうかもしれないんだぞ!!
   もっと時間かけてよく考えてもいいんだからな?」アワアワアワ

イン「とうまから言ってきたのに……ひっく、なんなのかなそれは!」

上条「だってお前子供っぽいしいざそういうことになったときにって何を口走ってんだ俺!!」アワアワアワ

イン「だっだいたいとうまは私をみくびりすぎかも!! 私の頭の中の10万3000冊のなかにはとうまが本棚の後ろに
   隠してた卑猥な本よりずっとずっとすごいやつがごろごろしてるんだから!!」

上条「え!? そうなの!? いや、てゆーか見たのか本棚の後ろ!! 不幸だー……」
14 :7月19日 [sage saga]:2011/07/21(木) 00:07:06.62 ID:yOvuVtFB0

イン「……」
上条「……」




上条「えーと……それでは改めて確認させていただきたいのですが」

イン「……うん」

上条「インデックスさんはワタクシ上条当麻と付き合うということで……いいんでしょうか」

イン「……うん」

上条「そ、そっか、そうなのか」

イン「……うん!」ニコ

上条「そっそうか! うん、それならよかった!! つーか俺らさっきから正座で向き合ってなにやってんだろうな……はは……」
15 :7月19日 [sage saga]:2011/07/21(木) 00:11:09.50 ID:yOvuVtFB0
上条「よし!!来いインデックス!!」

イン「えっええ!? そっそんないきなりは駄目なんだよとうま!!」

上条「ちがっ……いや違わないけど! そうじゃなくてだな、もっと軽いスキンシップというかいわゆるハグ的な……」

イン「ハグ……それなら大丈夫かも……」ソロソロ

上条「」ドキドキ

イン「」ソロソロ
   


ピタ。



16 :7月19日 [sage saga]:2011/07/21(木) 00:22:06.90 ID:yOvuVtFB0
上条「……なぜそんな半端なところで止まるんですかいんでっくすさん」

イン「やっぱり恥ずかしいかも……」///

上条「お前、噛みつきの密着は平気なくせに……ああ、もうっ!」


   グイッ


イン「ひゃあっ!ととととうま!!」///

上条「うるせーこのやろー今日一日俺がどんだけ悩んでたか知らねーだろ。
   どうやって話切り出そうとか、本気で拒否されたらどうしようとか、うわーそうなったら気まずいなーとか
   考えすぎて頭パンクするかと思ったんだからな」ギュー

イン「……ばか。私がとうまを拒否なんてするはずがないんだよ。
   
   だって、私、とうまのこと……大好きだもん」ギュー

上条「……知ってる。分かりやすいもん、お前」

イン「む。とうまのくせに」

上条「なんだよ、それ」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/21(木) 00:22:22.42 ID:soxQBSkP0
期待
18 :7月19日 [sage saga]:2011/07/21(木) 00:23:55.23 ID:yOvuVtFB0
イン「とうま」

上条「ん?」

イン「これからもよろしくね」

上条「おう」




上条「つーか、これからは家事手伝えよ」

イン「味見とかなら……」

上条「ふざけんなバカ」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(西日本) :2011/07/21(木) 00:25:00.51 ID:fg2nVm4X0
ちゃんと最後までかけよ

かいてくださいおねがいします
20 :おまけ 7月19日深夜 [sage saga]:2011/07/21(木) 00:28:40.76 ID:yOvuVtFB0
イン「とうま!! 恋人どうしになったのにどうしてお風呂場で寝ちゃうの!?こっちで一緒に寝ればいいんだよ!!」ンギギギギ

上条「バカ!!それとこれとは話が別なんだよ!!」ドアカラテヲハナセ!!

イン「お・ん・な・じなんだよ!!」ドアヲアケルンダヨ!!

上条「なんか間違いが起こったらどうするんだよ!お前だってさっきまでいきなりは駄目って言ってただろ!」ンギギギギ

イン「さっきはさっき、今は今!! 
   それに起こるべくして起こった間違いならきっと神様もお許しになってくださるんだよ!だ・か・ら!!」ンギギギギギ

上条「勝手な理屈だなオイ! ともかく今日は勘弁して! 上条さんさっきので精根使い果たしちゃったから!!」 ンギギギギギ

イン「キ―――!!!」ゲシゲシゲシ!!

上条「駄目!!風呂場のドア蹴っちゃ駄目!!」ヤメテタスケテ――!!!
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/21(木) 00:37:43.00 ID:yOvuVtFB0
こんな感じで両思いになった上条さん高2とインデックスさん15、6歳の夏休みを書いていきたいと思ってます。
本当は7月19日から始めたかったのにもたもたしてたら21日になってしまいました……

書き溜めておいたものがもう少しあるので手直ししつつ投下していきます
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/21(木) 00:42:07.12 ID:LOCsCfkN0
>>21
ほんっとにありがとう
ここまで甘くて絆が感じられれば問題ない!
ちょっと上条さんの説教に臭さが足りないような気もするが
超期待
23 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 00:45:39.95 ID:yOvuVtFB0

上条「そんじゃ、行ってくるからなインデックス」

イン「とうま、今日の補習は何時までなの?」

上条「今日は午前中だけ。昼飯はちゃんと作ってやるから安心しろよ」

イン「私はお昼ご飯の心配をしている訳ではないんだよ!!」プンプン

上条「はいはい。じゃ、行ってきまーす」

イン「いってらっしゃーい」


   ガチャ、バタン


上条(……いつも通りだった)

上条(いや別に、いってらっしゃいのアレとか期待してたわけではないんですが)

上条(でも一応……付き合うことになったんだし、いや、でもこんなもんか)
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2011/07/21(木) 00:47:37.67 ID:r3cG32Zy0
上インは癒されるなあ
期待
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/21(木) 00:54:18.28 ID:MxATQwTto
これはいい上イン
期待期待
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/21(木) 00:59:15.42 ID:pxVruwhb0
やっぱり上条さんのヒロインはインデックスだな
27 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 00:59:56.20 ID:yOvuVtFB0


   ガチャ


イン「とうまぁ」

上条「!? どうしたインデックス」

イン「わ……わかんない。とうまの姿が見えなくなったら急にさみしくなっちゃって……」

上条「!!?? いやいやいや上条さんが学校にいくのはいつものことだろ!?」

イン「だから、わかんないんだよ!!」ピトッ

上条(うおっ、背中にひっついてきた!!)///

イン「ん……とうま、ちょっとだけこのまま……」

上条「お、おう。ちょっとだけなら……」


イン「……」
上条「……」


イン「―――よし、充電完了かも! これでお昼まで大丈夫なんだよ!」

上条「ははっ、なんだそれ」

イン「……ただ単にとうまにくっつきたかっただけかも」

上条「なっ……何言ってやがんだかこのシスターさんは」
28 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 01:04:49.69 ID:yOvuVtFB0

イン「とうま、早く帰ってきてね」

上条「ん、わかってる。つーか、俺もお前と離れんのは……さみしいんだからな」

イン「ほ、ほんと、とうま!?」///

上条「当たり前だろ」

イン「そっか……えへへ、うれしいな」///

上条「」


   ギュ


イン「ひゃ、と、とうま?」

上条「」ギュ-
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2011/07/21(木) 01:08:47.85 ID:6gA7Q6mvo
チュッとやってしまえ!
30 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 01:09:14.07 ID:yOvuVtFB0




イン「とうまぁ……」

上条「インデックス……」

??「はい、カ―――ット!! そこまでぜよ!!」




イン・上条「「」」







31 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 01:15:28.09 ID:yOvuVtFB0
上条「のわあああっ! つっ土御門、いつの間に!!??」

土御門「『俺もお前と離れんのは……さみしいんだからな(キリッ)』あたりからぜよ」

上条「いやああ!! 一番聞かれたくなかったそこ!!」

イン「あ、そ、それじゃとうま、いってらっしゃーい」ソソクサ バタン

上条「逃げた!!逃げましたよあの子!!」





土御門「カミやーん、公共の場で朝っぱらからなーにいちゃついてんだにゃー」

上条「……つい出来心で」
32 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 01:25:07.20 ID:yOvuVtFB0
上条「えーと……、まあ、俺とインデックスそういうことになったんで」

土御門「そうか、おめでとうカミやん」

上条「あ、あれ? なんか拍子抜けっつーか……。もっといろいろ言われるかと」

土御門「いやいや同じ高校生のの土御門さん的には『ふざけんなリア充死ね☆』なんだぜい。
    しかも相手は恋愛なんかご法度のはずのシスターさんなんだしにゃー。
    ……でも、俺は今までのお前らを見てきたしな、いつかこうなるだろうとは思ってたよ」

上条「あー、うん。そっか」

土御門「ま、これからもいろいろ大変だろうけどよ、力になれるとこはなってやるから」

上条「……おう、サンキュ」

土御門「で、これイギリス清教に報告していいのかにゃー? っていうかステイルに」
33 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 01:26:01.77 ID:yOvuVtFB0




   ステイル『ほう……あの子とね……よし分かった今すぐ死ね消し炭になって死ねえええ!!!』



34 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 01:47:40.73 ID:yOvuVtFB0

上条「いっいや……その問題はもうちょっとゆっくり考える時間をくれ!!」

土御門「どんな修羅場が見れるか今からたのしみなんだぜーい」イエーイ☆

上条「ああそうだー、ステイルの問題があったんだよなーアイツもインデックス好きなんだもんなー
   
   俺にはそんな女の子いないから心配ないけど」ハアー

土御門「……カミやんカミやーん、本気で殴っていい?」

上条「えっ何!? 俺殴られるようなこと言った!?」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/21(木) 01:52:09.43 ID:LOCsCfkN0
>>34
好いた女の言動以外には全く、これっぽっちも目を向けなかったんだな上条さんwww
36 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 01:53:06.15 ID:yOvuVtFB0


―――イギリス


ステイル「いっきし!!」

神裂「ステイル、風邪ですか?」

ステイル「いや……今朝から無性に寒気がしてね。なんだか気分も悪いし。なんというか……胸がムカムカするんだ」
     
神裂「五和も似たような症状を訴えていました。夏風邪が流行っているのかもしれませんね。私も気を付けないと」
37 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 02:08:33.48 ID:yOvuVtFB0


―――とある高校・教室


上条「うん、あいかわらず変わりばえのしないメンバーだ」

小萌「はーい、みなさんプリントは行きわたりましたかー?」

青ピ「夏休みまで小萌先生に会えるなんて補習ってなんて素晴らしいんや、そう思うやろカミやーん」

上条「うるせー、俺をてめーと一緒にすんな!!」


ソレデハキョウカショヲミナガラプリントノモンダイヲ 
   
   センセーヒッキヨウグワスレマシター

ナニシニキタンデスカ、モウ!! プンプン
38 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 02:12:23.47 ID:yOvuVtFB0

上条(あー今日も暑いなー……)ボー

上条(こんな暑い日は海とかいきてーよなー)

上条(でも学園都市の外に出るとなるといろいろ手続きがあるしなー)

上条(プールでもいいかー、あいつ行ったことないだろうしな)

上条(となると水着……いや去年買ったやつがあるけど)

上条(あいつも微妙に成長してるしな)

上条(……胸とか)ウン

上条(それにあの水着には……)チラリ

青ピ「ん? どしたんカミやん、ボクの顔になんかついとるー?」

上条(『御使堕し』の ト ラ ウ マ がっ……!!!)ガックリ

青ピ「ええー? なになにカミやーん、人の顔見てがっくり落ち込まんといてーなー」

上条「気にすんな青髪……お前はなにも悪くない……悪くないから……」ハハ・・・


39 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 02:20:53.13 ID:yOvuVtFB0
小萌「はーい、そこ黙りやがれですー。まじめにやらないと居残りさせてしまいますよー」

土御門「センセ―、カミやんは彼女出来立てで浮かれてるので居残りは勘弁してやってほしいにゃー」


   ザワッ

   カミジョーニカノジョ!?


上条「ぐお!? 土御門お前何を」

土御門「ん? 俺は助け船をだしてやったんだぜい?
    決して朝っぱらからいちゃついてたことに対してムカついたとかそんなんじゃないんだにゃー」

上条「ムカついてたんだ!! ムカついてたんだな!!??」

青ピ「朝っぱらからあああ!!?? カミやーん!! こんの裏切り者があああ!!!
   なんやさっきの落ち込みは!! 笑ってたんか!? 心ん中でボクを笑ってたんかあああ!!!???」

姫神「ぜひとも。くわしく。話を聞きたいところ」ジツハ。ズットイタ。

小萌「そっそれは本当なのですか上条ちゃん!?……って今は授業中なのです! みなさん集中してくださーい!!」
40 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 02:35:31.10 ID:yOvuVtFB0


上条「はあー、やっと終わったよ……まだ昼前だというのにどっと疲れた……」


上条(昼飯どーすっかなー。冷蔵庫の中なんかあったっけ。買い物してくと遅くなるよなー)

上条(……待ってるだろうし、とりあえず家に)


  「とーうま!!」


上条「」

上条「インデックス!?」



イン「驚いた?」

上条「驚くわ!! 何やってんだよ校門の前で……まさかずっと待ってたのか? このクソ暑い中!?」

イン「べっ別にとうまをまってようと思ってたわけではないかも! 適当にお散歩してたらいつのまにか学校にたどりついちゃって
   そっそしたら偶然とうまが出てきて……そう、すべては神様のおみちびきなんだよ!!」アワアワ

上条「……ソーナンダーカミサマッテスゴイナー」

41 :7月20日 [sage saga]:2011/07/21(木) 02:42:07.95 ID:yOvuVtFB0

イン「……」
上条「……」


上条「……つーか、マジで暑いな外……。どっか店入ろうぜ、暑くてやっとれん」

イン「おおっ……それはもしや!!」

上条「そー。外食ってことですインデックスさん」

イン「やったー!! 暑い中待ってたかいがあったんだよ!!」

上条「やっぱ待ってたんじゃねーか!! つーか今日だけだからな!!」

イン「わかってるんだよ! とうま大好きー!!」

上条(うれしいけど食べ物で餌付けしてるみたいだ……、いいけど)







小萌「やっぱり上条ちゃんの彼女はシスターちゃんなんです?」コソコソ

姫神「けど。いつもと様子が変わってないような」コソ。コソ。

小萌「うーん。上条ちゃん元からシスターちゃんには甘かったですからねー」コソコソ

姫神「上条君は。たいていの女の子に優しい。それはもう見境なく」コソ。コソ。

小萌「ですねー。彼女が誰であれ苦労することは間違いないのですー」コソコソ

42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/21(木) 03:04:53.35 ID:10pJ8qRe0
超支援します
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/21(木) 03:18:44.93 ID:yOvuVtFB0
とりあえず書き溜めていた分は終了です。
感想ありがとうございます。励みになります。

こんな感じでシリアスもなくアクションもないだらだらしたラブコメが続く予定です。
上インがいちゃつこうとすると第三者が介入してくる感じで。

1日1エピソードとかできたらよかったんですが無理だということを悟ったのでこれからは日にちがとびとびになります。

初SSなので読みづらい部分多々あったと思いますが、読んでくださってありがとうございました。
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/21(木) 03:19:36.25 ID:8lL2UHdLo
乙乙
毎日見に来るけど自分のペースで書いてください
続き楽しみにしてる
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/21(木) 03:24:28.42 ID:UQRuTNQxo
>>1
最初の告白シーンでニヤケまくった
読みやすいし雰囲気も好みで最高

っていう感想を打つために投下終了を待機してた!!
続きまってるよー!!
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/21(木) 04:04:12.71 ID:w8CdUB0d0

超期待してます!
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/21(木) 06:18:10.15 ID:LNUzFHaAO
いいねェいいねェ最ッ高だねェ!
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/21(木) 08:26:08.64 ID:NEXWL7Tw0
>>1
キャラのやりとりがらしいしにやにやできるし楽しかった
これからも期待!
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/21(木) 15:57:57.67 ID:yOvuVtFB0
感想ありがとうございます。本当にうれしいです。

書き忘れていたのですが、とある高校はクラス替えがなかったという設定でおねがいします。

7月21日はとばすつもりだったのですが、土用の丑の日にインデックスがウナギを催促しないはずがないと思い
勢いで書いてみました。小ネタな感じです。あんまりいちゃいちゃしてません。なんのための両想い設定なのか。
50 :7月21日 [sage saga]:2011/07/21(木) 16:06:22.88 ID:yOvuVtFB0
イン「とうま!! 今日は土用の丑の日なんだよ!!」

上条「ダメだ!!」

イン「……まだ何も言ってないかも」

上条「土用の丑の日ときたらウナギの催促以外思いつかねーよ。
   我が家にそんな家計の余裕はありません。今年のウナギはいつもより高いしな」

イン「やだやだー!! 今日ウナギを食べないと夏バテしちゃうんだよ!!」ジタバタジタバタ

上条「あのな、インデックス。土用の丑の日にウナギを食べようってのはな、江戸時代に平賀源内っつー偉い人が
   夏になると売り上げが落ちるウナギ屋さんに頼まれて考えてあげたキャッチコピーなんだよ」

イン「む。知ってるよそれくらい!! 日本にはもともと丑の日に頭に『う』のつくものを食べると病気にならないって迷信が
   あったんだね。そこからヒントを得て『本日丑の日』って張り紙をするようにアドバイスをしてあげたら
   それが大当たり。ほかのウナギ屋さんも真似しだして『土用の丑の日=ウナギ』がいっきに広まっていったんだよ!!」

上条(負けず嫌い……)

イン「ちなみに土用っていうの土旺用事を略したもので五行思想の木・火・土・金・水をそれぞれ季節に」

上条「あーあーストップストップインデックス!! とにかくそんなわけでウナギはなし!!」

イン「どんなわけなのかな!? ……ところでとうまは伊能忠敬は知らなかったくせに平賀源内は知ってるんだね。以外かも」

上条「いのう……? 誰だっけ……」キイタコトハアルヨウナ

イン「すっかり忘れてるんだよ!!」
51 :7月21日 [sage saga]:2011/07/21(木) 16:15:59.94 ID:yOvuVtFB0

イン「ウナギうな丼蒲焼きうな重ひつまぶし―――――――――!!!!!」ゴロゴロゴロゴロジタバタジタバタ

上条「ダメったらダメ!! 今日の夕飯はそうめん!!」

イン「とうまぁ……うなぎぃ……」ウルウル

上条(ぐっ……! この甘えボイスに惑わされるな上条当麻!!)

イン「ほしいよぉとうまぁ……うなぎほしいよぉ……っ」

上条「」グラグラグラ

イン「とうまぁ……とうまぁ……うなぎ……うなぎほしいのっ……うなぎぃっ……」

上条「」グラグラグラグラ

イン「  う  な  ぎ  ぃ  っ ・・・・・・ !!」

上条「」





上条「ああもうわかったわかりましたよ!! ただしスーパーで売ってる安いやつだからな、しかもちっちゃいの!!」

イン「ほんと!? やったー!! うなぎうなぎうなぎ―――――!!!!!」

上条「甘すぎる俺……いつまでたっても家計が上向かないわけだよチキショウ」



イン「スフィンクス―!! 今日の夕飯はうなぎだよ―――!!!」ワーイワーイ



上条「……ま、いっか」
52 :7月21日 [sage saga]:2011/07/21(木) 16:28:00.84 ID:yOvuVtFB0


―――夕食後


イン「うなぎおいしかったんだよ!!」

上条「へいへいようございました。結局国産の高いやつ買わせやがって」

イン「とうま!! たっぷり栄養取ったからこれで今年の夏は大丈夫だね!!」

上条「……ん、そーだな」


上条「これから(の本格的な夏)にむけての精力は付いたかな」
 
イン「」


イン「せ……せーりょく?? こっ……これから!?」

上条「そーそー。これから(補習やら遊びやらで)体力使うし、(夏休みの)途中でスタミナ切れになんないようにしねーと」
  
イン「たったっ体力!? スタミナ!!??」

上条「(夏休みの)半端なとこでバテちゃったら俺もお前もつまんないもんな!」





イン「とっとっととうまの……とうまのえっち!!」///

上条「なんで!?」
 
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/21(木) 16:47:52.56 ID:yOvuVtFB0

これで終わりです。インデックスさん15、6歳はいったい何を想像したのでしょう。
このSSは基本わがままなインデックスとそれを無駄に甘やかす上条さんな感じでやっていきたいと思ってます。
聖女なインデックスやかっこいい上条さんを期待していた方はすみません。

上インに夏らしいことさせたいなーと思ってこのSSを書き始めたのですが
最初に出てきた夏エピソードがウナギという結果になってしまいました。
浴衣で花火ーとかみんなでプールーとか肝試しーとかお泊りーみたいなやつもいずれ書けたらいいなと。

次の投下は明日か明後日くらいになると思います。
読んでくださってありがとうございました。
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/21(木) 17:26:29.91 ID:yiWL712IO
乙!

「みんなで」プールは大波乱の予感が・・・
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/21(木) 17:28:30.76 ID:K23S+r/AO
乙かわえええ
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/21(木) 17:59:03.10 ID:+kJre9+1o
素晴らしいスレを見つけました
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(-長野) [sage]:2011/07/21(木) 19:55:11.62 ID:aTa4z1XAO
良かったスレ消えてなかった
夢じゃないんだね!まだまだこの正座カップル見られるんだね!!
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(-長野) [sage]:2011/07/21(木) 19:55:41.89 ID:aTa4z1XAO
良かったスレ消えてなかった
夢じゃないんだね!まだまだこの正座カップル見られるんだね!!
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/21(木) 20:00:27.64 ID:Px820qUb0
乙です!!
インデックスはあの甘えん坊ぶりが可愛い〜
これからも超応援させていただきます。
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/21(木) 20:06:37.49 ID:HAfL0FVJ0
乙です。二人が可愛すぎてタマランわあ
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富山県) [sage]:2011/07/21(木) 20:44:38.73 ID:PeG05p/Ko

中国産じゃなくて国産にしたのかww
大きいのだと1尾1500円近くかかったろうなぁ
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/21(木) 21:14:47.75 ID:LOCsCfkN0
実家から東京に出てきてる俺には高すぎて買えないよ鰻なんか

乙乙。インデックスの駄々をこねてるとこも喜んでるとこも超可愛い
だが流石禁書目録。しっかりと妄想してしまったようだな
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/21(木) 22:52:33.54 ID:OOSRoK+mo
久しぶりに正統派ヒロイン禁書さんを見た気がする
>>1超期待&応援します
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 01:05:42.04 ID:wjuwQu0No


>イン「とうまぁ……とうまぁ……うなぎ……うなぎほしいのっ……うなぎぃっ……」
とうまのうなぎがほしいとな
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州・沖縄) [sage]:2011/07/22(金) 15:56:29.25 ID:+j+nlS/AO
>>32
何このお前が言うな
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 16:15:59.74 ID:PYgaohZO0
タイトルで「がんばれタブチ君」を思い出したのはオッサン
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 20:53:51.18 ID:o+cUNm0To
素晴らしいスレを見つけてしまった
支援
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/22(金) 21:18:05.89 ID:As9Oge2AO
追い付いた
これは甘い、素晴らしく甘いんだよ乙!!
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 21:29:24.24 ID:Q5u04iVZo
>イン「とうまぁ……とうまぁ……○○○……○○○ほしいのっ……○○○っ……」

ふぅ……乙
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/22(金) 22:35:50.26 ID:/Fd8VOVi0
感想ありがとうございます。昨晩の我が家の食卓にウナギの姿はありませんでした。

今日の分を投下しようと思いますが実はまだ前半部分しか書けておりません。
今回も小ネタな感じでーと思っていましたが、だらだら書いていたら予想外に長くなってしまいました。

機械オンチのインデックスはエレベーターにちゃんと乗れているんだろうかと疑問に思っていたのでそれをもとに書いてみました。

またもやあんまりいちゃいちゃしてません。しかも夏関係ないです。それでもよかったら読んでください。
71 :7月22日 [sage saga]:2011/07/22(金) 22:38:10.28 ID:/Fd8VOVi0


―――上条家


上条「――――は? 待て、お前今なんつった?」

イン「え? だから……『えれべーたー』ってあの箱に一人で乗ったことはないんだよ」

上条「……」

イン「とうまとか、ほかの人が一緒のときは乗るけどね」

上条「いやいやいやお前一人でもふらふら出掛けてんじゃん……どうしてたんだよこの一年」

イン「とうま……このマンションにはね、階段っていうものがちゃんとついてるんだよ?」

上条「なんだそのかわいそうなものを見るような目は!! わかっとるわそんなん!!
   じゃあ何だお前この一年一人のときは階段上り下りしてたのか!? 七階だぞここ!!」

イン「そうだけど……そんな驚くようなことかな。 ちょっと大変だけどやってやれないことはないんだよ」

上条「大変なら使えよエレベーター! そんな余計なカロリー消費運動はやめろ!」

イン「……やだ」

上条「……なんで」

イン「……怖いから」

上条「……エレベーターがか?」

イン「……そう」

上条「……」

イン「……」
72 :7月22日 [sage saga]:2011/07/22(金) 22:43:35.99 ID:/Fd8VOVi0

上条「いや怖くねーし! エレベーターがお前に一体何をしたっていうんだよ!!」

イン「とうまは私より『えれべーたー』の味方をするんだね!!」

上条「こっちは毎日お世話になってんだよ!! エレベーターの何が怖いんだ言ってみろ!!」

イン「まずあのせまい空間がいや」

上条「……閉所恐怖症だったのか?」

イン「別にふつうかも。でもあのせまい箱に閉じ込められると言いようのない恐怖を感じるんだよ」

上条「なんだ閉じ込められるって……いやお前今までそんなふうには全然見えなかったけど」

イン「だから誰かと一緒なら大丈夫なんだってば、お話してれば気がまぎれるし。
   それからあの扉に貼ってあるカニのシールがいや」

上条「カ・カニ!? 貼ってあったけそんなん」

イン「あるんだよ!!
   真っ黒いカニがお前の指をちょん切ってやるって目をギラギラさせてこっちをにらんでくるんだよ!!」

上条「ああ、ドアに注意ってあのシールのことか」

イン「どうしてドアに注意でカニなのかな!? 意味が分からないんだよ!!」

上条「扉で指はさまないように注意しろよってことだろ……確かにカニである必要はないな」

イン「そうそれ!! あの勝手に閉まる扉にいつかはさまれるんじゃないかと思うとそれも怖いんだよ!!」
73 :7月22日 [sage saga]:2011/07/22(金) 22:50:58.37 ID:/Fd8VOVi0

上条「滅多なことがない限りはさまれたりしねーから安心しろよ……」ハア。

イン「む。とうまがあからさまにめんどくさいオーラを出し始めたんだよ。……あ、そうだ」

上条「なんだよ」

イン「これからは……あの箱に乗るとき、手、つないでほしいかも……怖いから」

上条「う、あ、ん、え!!??」

イン「……だめ?」ウワメヅカイ

上条「や、そ、それくらいならいつでも……って、あ、いやその、その……
   ふ、ふたりっきりのときだけ、な」

イン「ふふ、とうまはそういうとこ照れ屋さんだよね……かわいいかも」ニジニジ

上条「(よ、寄ってきた!!) てっ照れてねーし上条さんは全然余裕ですのことよ!!」

イン「ふーん、余裕なわりには顔真っ赤かも♪」ニジニシ

上条「ば・ば・ば・ばか顔ちかいっつーの……」







イン「とうま……」

上条「イ……インデックス」






74 :7月22日 [sage saga]:2011/07/22(金) 22:53:26.33 ID:/Fd8VOVi0





??「は、はうあ―――――――――――――――!!!!????」ガバアアアアッ!!





75 :7月22日 [sage saga]:2011/07/22(金) 22:58:57.86 ID:/Fd8VOVi0


―――ロンドン・日本人街


建宮「なっ何事よ、五和!? 偶然天井裏に潜んでおいてよかったのよな!!」ドヤドヤガヤガヤ

五和「わっわかりません……でも急に寒気と胸のムカつきがいっきに増しました!! この不安感は一体……
   はっ……もしや上条さんに何かあったんじゃ……!?」


76 :7月22日 [sage saga]:2011/07/22(金) 23:05:38.96 ID:/Fd8VOVi0






上条「……ってダメだダメだダメだあああ!!!」ガバアアアアッ!!

イン「なっ何なのかなとうま突然!! いい雰囲気だったのに!!」

上条「……北北西から何か念波のようなものを感じたような……いや、まぁそれは置いといてだな。
   ふぅ、あやうく流されて有耶無耶になるとこだったぜ」

イン「……流されてくれればいいのに」ボソリ




77 :7月22日 [sage saga]:2011/07/22(金) 23:09:04.84 ID:/Fd8VOVi0

上条「インデックス、特訓だ!!」

イン「へ? 特訓!? なんの?」

上条「エレベーターに決まってんだろ」

イン「何を言い出すかと思ったら……いいよそんなの。必要ない」

上条「これから先エレベーターくらい一人で乗れなくてどうする」

イン「どうって……別に乗らなくても困んないもん」

上条「お前この科学バンザイ学園都市でずっとそのスタンスつらぬくつもりか!?
   苦手だから嫌いだからやんなくていいやってか。そういえばケータイだっていまだにまともに使えてねーし」

イン「『けーたいー』はまた別のもんだいかも! 出来ないものは出来ない無理なものは無理嫌なものは嫌!!」

上条「やってみなきゃわかんねーだろ。意外と平気だったりするもんだって。ちゃんと教えてやるからさ」

イン「……っとうまは電化製品なんでも使いこなせるからそういうことが言えるんだよ!
   掃除機がせいいっぱいの私の気持ちなんてとうまにはわからないかも!!」
   








上条「逃げてんじゃねーよ!!」

イン「」ビクッ 

78 :7月22日 [sage saga]:2011/07/22(金) 23:14:44.38 ID:/Fd8VOVi0

上条「さっきから聞いてりゃあれが嫌これが駄目ってふざけんなよ!
   思い出せよこの一年の戦いを!!
   次から次へと問題が起きてさ、苦しい局面に幾度となく立たされて、たくさん傷ついたし傷つけたりもしたよな。
   何度も挫折しかけたし、何度も生死の境をさまよった。辛くて、悩んで、苦しんで……
   
   それでも誰も逃げなかった! 俺もお前もだ!!
   どんなに無謀でもどんなに理不尽でも勇気を出して立ち向かった!
   諦めずに乗り越えてきたから平和な今があるんだろ!?
   
   それにくらべたらエレベーターくらいなんだよ!!」

イン「……っそ、それとこれとは話が」

上条「同じだ!!」

イン「」

上条「なあ、インデックス。誰の心にも弱い部分はあるよ。あって当たり前だ。
   でもそれを見ないふりしちゃ駄目なんだよ。正面から向き合う。それが大事なんじゃないか?」

イン「……やってみて駄目だったらどうするの」

上条「いいよ失敗したって。お前の頑張りは俺が全部見てるから。
   自分で自分の可能性否定するような真似だけはしてほしくない」
   
イン「……」

上条「お前には俺がついてる。そうだろ、インデックス」

イン「……うん」






イン「とうま、私やってみる! 一人で『えれべーたー』に乗れるように頑張って特訓する!!」

上条「わかってくれたかインデックス! 出来るよお前なら、頭いいんだしな!!」

イン「も、もう!! ほめてもなんにも出ないんだよ!!」///

79 :7月22日 [sage saga]:2011/07/22(金) 23:16:06.50 ID:/Fd8VOVi0



サッソクトックンカイシダー!! ビシビシイクカラナクンジャネーゾ!!

オ、オテヤワラカニタノムンダヨ!!

アハハハ

ウフフフ




土御門「……」

土御門「エレベーターと世界の危機を一緒に語るなよカミやん……」

舞夏「兄貴ー、さっきから壁に耳つけて何やってんだー?」

80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/22(金) 23:18:13.46 ID:/Fd8VOVi0

これで前半終了です。
今回いろいろ強引すぎる部分がありますが、考えるより感じろ!な感じでお願いします。
階段つかうって言ってるならそれでいいじゃん。健康的だし。というツッコミもご容赦ください……。

それでは読んでくださってありがとうございました。
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/22(金) 23:32:57.75 ID:7qC9dr3Io
ワロタwwwwwwwwwwww
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 23:37:11.73 ID:Q5u04iVZo
うん、上条さんと一緒にエレベーターに乗る方が危ないな!(不幸的な意味で)
一緒に閉じ込められて半泣きのインデックスを優しく抱きしめて内心ドッキドキな上条さんを幻視した
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/22(金) 23:57:03.30 ID:VD9frf+r0
吹いた ちょっとくらい流されてもいいのに説教かよ上条さんwwwwww
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 01:13:40.99 ID:4GfW1GdIO
上条さんェ・・・
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/23(土) 01:37:36.51 ID:6Q13+z400
ああ、付き合っていても圧し折れるもんなんだなフラグって。
折角DT喪失フラグだったかもなのに……説教って……
とりあえずインちゃんのわがままさと可愛らしさを同時に表現する>>1に乾杯。
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/23(土) 09:09:54.76 ID:RHiatKv10
やはり上インの安心感ハンパないな
インデックスかわいすぎる そしてそこで説教する上条さんもかわいすぎる
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/24(日) 11:29:47.71 ID:NkJwyMms0
感想ありがとうございます。

後半部分なんですが書いていくうちにぐっだぐだになってしまって、これを人様に晒すのはどうだろうと悩んでいるうちに
一日たってしまいました……。でもせっかく書いたので晒します。

今回は最初から最後まで本当にぐだぐだしています。それでもよかったらいって読んでください。
88 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 11:32:52.11 ID:NkJwyMms0

―――エレベーター前


上条「それじゃまずこの下向いてる矢印のボタン押してみろ。エレベーターが昇ってくるから」

イン「? 一階にある『えれべーたー』を7階まで呼び出すんでしょ?
   じゃあこの上向きの矢印のほうがいいんじゃないかな?」

上条「そこからかーそこから説明せんといかんのかー……
   あのな、これは俺たちが今から下に降りますよーって意味なんだよ」

イン「なるほど……じゃあ上へ行きたいときはこっちのボタンを押せばいいんだね!?」

上条「その通りだ、偉いぞインデックス。……まぁ、上行くことなんてほとんどないんだけどな」

イン「……そ、それじゃあ……ええい!!」ズビシイッ!!

上条「気合い入れすぎだ!! 軽くでいいんだよ軽くで!!」

イン「そ、そういうことはもっと早く言ってほしかったかも……」オロオロ

上条「いや別に次から気を付ければ……あ、ほら。あそこの数字が変わっていくだろ。
   あれはエレベーターが今この階にいますよーってことだ」

イン「と、ということは……4、5、6」


  チ――――ン♪


イン「きっ来た!! 来たんだよとうま!! 私にもできたんだよ!!」

上条「あのーインデックスさん、こっからが本番なのですが……よーし乗り込めー」グッタリ

イン「お―!! ……ってとうま微妙につかれてない?」
89 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 11:36:22.29 ID:NkJwyMms0

上条「平常運行ですのことよー……はい、じゃあまずエレベーターに乗り込んだら他に乗る人がいないか確認します」

イン「うん」ムギュー

上条「……誰かいた場合はこの開くのボタンを押して待っててあげます」

イン「うんうん」ムギュギュー

上条「……誰もいない場合は、だな、この閉めるのボタンを―――――って近いわ! 引っ付きすぎだ!!」

イン「『えれべーたー』はせまいから仕方がないんだよとうまー♪」ムギュムギュベタベタ
  
上条「……あ、あのな、このエレベーターいちおう監視カメラ付いてるからな」

イン「ひぁっ!? きゃめら!? そ、そうなの!?」キョロキョロ

上条「そーなの。……だから」


   キュ  


上条「……手、繋ぐので我慢しろ。さっき約束したしな」

イン「とうまぁ……」///
   
上条「……インデックス、お前の手ってさ、小さくて、その、かわ」


  ウイ―――ン

  『ユキサキ ボタンヲ オシテクダサイ』


イン「!? きゃ、きゃああ、とうま!! まだボタン押してないのに勝手に扉が閉まったんだよ!!
   しかもどこからか女の人の声が!!」

上条「むぐ……こっ、このようにある程度時間がたつとドアは勝手に閉まる!
   それじゃ、この@のボタンを押せ!! いいから押せ!!」

イン「し……心臓にわるいんだよ……。えーと、この数字のボタンは自分の行きたい階数ってことでいいのかな?」

上条「そう。でも一階以外に行くことないだろうしな。@を押すって覚えときゃいいよ」

イン「ふんふん……。ところでとうま、さっきなにか言いかけてなかった?」

上条「ない!!」
90 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 11:41:49.92 ID:NkJwyMms0







   チ――――ン♪


イン「っぷは――!! やっと7階まで戻ってこれたんだよ!!」

上条「つ……疲れた……エレベーターで往復しただけなのに……
   自分にとっての常識を人に教えることがこんなに大変だとは……」グタグタグッタリ

イン「じゃあとうま、さっそく私一人でやってみるね!!」

上条「お、おー? やる気だなインデックスさんよ」

イン「今ならあのせまさも扉もカニも怖くないような気がするんだよ!! ……でね、とうま」

上条「んー?」

イン「ちゃんとできたら……ごほうびがほしいかも」

上条「ああ? ごほーびだぁ!? なんだよ黒蜜堂のケーキか? プリンか? それとも肉が食べたいのかこの贅沢者!!」

イン「……とうまは私=食べ物って考えなんだね」

上条「事実そうじゃないですか」



   ガブリ!!!


91 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 11:50:28.17 ID:NkJwyMms0

上条「ギャ――――!!?? ひさびさの噛みつき脳天にくる!!!!」

イン「ふんだ!! とうまのばか!!」

上条「なんだよなに怒ってんだよ? ご褒美って何が欲しかったわけ!?」

イン「いいもん、もう!! ……えーと、この下向き矢印を」ポチ

   ウイ―――ン

イン「ひゃっ!? すぐ開いたんだよ! ……そっか箱は7階にあるんだもんね。

   じゃ!! 私は一人冒険の旅に出るから、とうまはここでおとなしく反省してればいいかも!!」ドスドスドス!!

上条「はいはい……待ってるからさっさと戻ってこいよ」

イン「……言われなくてもそうするもん。えっと、他に乗る人がいないか確認して……」

上条「……インデックス」

イン「……なに」

上条「えーと……頑張れよ」

イン「……ん」ポチ


上条「……」

イン「……とうま」

上条「ん?」

イン「いってきます……」

上条「お、おう!!……行ってらっしゃい」

イン「……うん、いってきまーす!! すぐ戻ってくるからね!」

92 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 12:15:53.83 ID:NkJwyMms0


   ウイ―――ン

   ヴ――――……


上条(手ふりながら降りてったし……あれなら心配ないか)

上条(……5・4・3)

上条(2……アレ?)

上条(3階で止まった?)


上条(あ、動いた……2・1)

上条(よし、無事下まで着いたみたいだな。あとは7階まで戻ってくるのを待つだけだ)ホッ


   ツンツン


上条「うわぉう!!??」

??「なにやってんだ上条当麻ー。エレベーター待ってるのか−?」



上条「お、おう舞夏か!! 今インデックスが一人でエレベータ―乗れるように特訓してんだよ」

舞夏「なんだそりゃー、エレベーターの特訓なんて初耳だぞー。何をやるんだー?」

上条「いや別に……7階から1階まで降りて1階から7階まで昇ってこれたら完了なんだけど」

舞夏「そんなものは特訓とは呼ばないんだぞー」

上条「いいんだよ! 俺らにとっちゃ小さな一歩でもアイツにとっては大きな一歩なんだ!」

舞夏「たかがエレベーターでおおげさな……でも上条当麻―」

上条「なんだよ」

舞夏「エレベーターさっきからずっと1階で止まったままなんだけどいいのかー?」

上条「アイツのことだから一階でもたもたビクビクやってんだろ」
93 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 12:18:06.92 ID:NkJwyMms0


舞夏「……知ってるか上条当麻ー。マンションのエレベーターってのは結構危険だったりするんだぞー」

上条「はぁ? 危険ってなにが」

舞夏「密室だからなー。いきなり抱きつかれて体を触られたーとか聞いたことあるぞー」

上条「え」

舞夏「逃げ場がないからなー。大声出しても外には聞こえないし」

上条「い、いや、でもちゃんと監視カメラついてるから」

舞夏「カメラがついてるからなんだー。事件が起こってからじゃおそいんだぞー」

上条「」

舞夏「忘れてるかもしれないけどここ一応男子寮だしなー。気を付けるに越したことはないぞー」
94 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 12:19:20.28 ID:NkJwyMms0



  『ふふんふんふんふーんふふんふーん♪ あっ誰か乗って……き、きゃあ!?

   なにするのやめて離してほしいんだよ! やっ……やだそんなとこ触らないで…… 

   とうま助けて!! と う ま ―――――――――――― !!!!』



上条「」


95 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 12:29:13.73 ID:NkJwyMms0

舞夏「……なんてなー、ちょっとおおげさに言いすぎ」


上条「 イ ン デ ッ ク ス が 危 な い ……!」

舞夏「」


上条「俺ちょっと階段で降りて様子見てくる」

舞夏「ちょ、ちょっとちょっと上条当麻!?」

上条「舞夏は警備員に連絡を……って駄目だ、あいつのことは警備員には頼れないんだ」

舞夏「ま、まってまってまだ何かあったってわけじゃ」

上条「なんかあってからじゃ遅いんだろ!?」

舞夏「そうなんだけどちょっと落ち着いてってば」グイグイ

上条「離せ舞夏!! 俺が行ってやらないと大変なことに」



   チ――――ン♪


上条「」


   ウイ―――ン






イン「……ただいま、とうま」トコトコ
96 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 12:43:36.96 ID:NkJwyMms0

上条「い……インデックス」

毎夏「シスター!」

イン「あれ、まいかもいる……ふたりとも慌ててるみたいだけどどうしたの?」

舞夏「シスターがなかなか帰ってこないせいで上条当麻が騒ぎ出して大変だったんだからなー!」

上条「い、いやだってそれは舞夏が……ってお前!! なんでこんなに時間かかってんだよ!?」

イン「それなんだけどとうま……やっぱり私には一人エレベーターは難しかったかも……。
   ……私はシスターさんにあるまじき大罪を犯してしまったんだよ」

上条・舞夏「「はぁ!?」」



イン「『えれべーたー』の扉で人をはさんでしまったんだよ……」

上条・舞夏「「」」



イン「『えれべーたー』が三階に止まってね、人が乗ってきたんだよ……それでね、すぐ扉がしまっちゃったら大変だから
   開くのボタンを押さなくちゃと思ったんだけど……その時の私はすっごく焦っていたんだね」

舞夏「……間違えて閉めるほうのボタンを押してしまったんだなー?」

イン「そのとおりなんだよ……」ガックリ

舞夏「でも大事はなかったろー? エレベーターの扉は人にぶつかったら開くように出来てるんだからー」

イン「うん……その人も謝ったら許してくれたんだよ……」

舞夏「じゃあよかったじゃないかー。落ち込むことないぞー」ヨシヨシ

イン「気持ちのもんだいかも……そんなわけでしばらく一階で自己嫌悪にくれて



上条「インデックス!!」

イン「」ビクッ
97 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 12:54:43.02 ID:NkJwyMms0

イン「と、とうま、怒ってるの? こ、今回は失敗しちゃったけど、次はちゃんと」




   ギュー



イン「」



イン「と、とっとっと、と、とうま!?」///

上条「よかった……! よかったお前が無事に帰ってきてくれて……っ!!」ギュー

イン「お、おおげさかも……」

上条「大袈裟じゃねーよ!! 心配したんだからな……」ギュー

イン「心配かけたのは謝るけど……これはダメなんだよとうま……」アワアワアワ

上条「何がだよ」

イン「だって失敗しちゃったもん……ごほうびはもらえない、かも」

上条「はぁ!? ご褒美って……」





イン「……これ。とうまのぎゅー」

上条「」

イン「とうまにぎゅーってしてもらいたかったの」

上条「」



98 :7月22日 [sage saga]:2011/07/24(日) 13:00:36.99 ID:NkJwyMms0




ギュウ――――ッ




上条「……こんなもんでいいなんてずいぶん安上がりになったなお前」ギュウウウウ

イン「ん、とうまちょっとくるしひかも……ってどういう意味かな!!」///

上条「そのまんまの意味ですよっと……ごめんな、嫌なこと無理やりさせて」

イン「……とうまはなんにも悪くないよ。苦手なことからずっと逃げてた私がわるかったんだよ。
   これからは、私もいろいろ頑張るから……とうま、見ててね?」

上条「当たり前だろ……でもエレベーターはそれほど頑張らなくていいぞ、危ないから」

イン「……ついさっきまで『えれべーたー』の味方だったのに私のいない間になにがあったのとうま」




   トウマー インデックスー   
   
アハハハハウフフフフ









舞夏「私は空気の読める優秀なメイドさんだからなー。二人の世界をジャマするような真似はしないんだぞー」
99 :7月22日・おまけ [sage saga]:2011/07/24(日) 13:04:55.60 ID:NkJwyMms0

上条「それじゃインデックス、次は電話の練習もしてみようぜ」

イン「で・電話は駄目かも!! だって電話は一分話すと寿命が一日ちぢんじゃう悪魔の機械なんだよ!!」

上条「あるわけねぇだろんなこと!! どこのバカがほざいたんだか知らんが……」

イン「」ジトー

上条「何その目……って、あれ? そういえば……」



   『知ってるかインデックス、電話って一分話すと一日寿命が減るらしいぞ?』



イン「目の前にいるとうまのばかなんだよ!!」

上条「そうでしたすみませんでしたインデックスさん!! やめて犬歯をぎらぎらさせないで!!」
 
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/24(日) 13:28:38.54 ID:NkJwyMms0
これで終了です。

小ネタでちょろっと書くつもりだったのになぜこんなに長くなってしまったんだろう……。

>>82
そのシチュエーションものすごくおいしいですね。そんなわけでちょっと想像してみたのですが


 イン「こわいけど……とうまがいれば平気、かも」

 上条「インデックス……」

 イン「とうま……」

  
   チ――――ン♪


 土御門「大丈夫かカミやん助けに来たぜい!!」

 上条・イン「「」」


こんなオチしか浮かびませんでした……。

ではぐだぐだになってしまいましたが読んでくださってありがとうございました。

101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/24(日) 13:33:18.51 ID:aL3TdWL2o
投下乙
幻想通行やっぱ良いなぁ
sageてると目立たなくて勿体ない気がするがあげてもいいのかね?
sage進行でしたいかもしれないからとりあえず下げておくけど
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 16:03:27.36 ID:F3nLS9Iuo
>>100
 >>82拾ってくれてありがとう! 土御門は頼りになるなーチクショウ

>>101
 幻想通行、だと……!?
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/24(日) 16:30:28.44 ID:bZvVo/la0
乙乙
>上条「 イ ン デ ッ ク ス が 危 な い ……!」
ホントどうでもいいけど「みんなの危険が危ない!!」を思い出した。本当にどうでもいいけど

にしてもニヤけてる自分が気持ち悪いですセンセー
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/07/24(日) 19:21:54.26 ID:io6hkGZ0o
>>101
アッー!
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 21:17:27.06 ID:lH1d2KMH0

この>>1はどれだけ俺を悶えさせるつもりなんだ
二人とも可愛いってレベルじゃねえぞ、ゴルァ!
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/24(日) 21:50:19.94 ID:NkJwyMms0
感想ありがとうございます。

>>101 アッー! って誤爆じゃないと信じてレス。

基本sage進行でやってこうと思っていますが何が何でもsage!!ってわけでもないのであげていただいても
まったく問題ありません。むしろ感想キタ―と喜びます。

一方さんとか打ち止めちゃんを早く出したいです。

とりあえず7月23日分投下します。昨日の日付ですが気にしないでください。


107 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 21:58:06.72 ID:NkJwyMms0

―――とある高校


土御門「どういうことなんだカミやん……説明してくれ!!」

上条「っ!? どうしたんだ土御門!! また何か問題が……!?」




土御門「毎日聞き耳たててるのにちっともうふんあはんの楽しい展開にならない!!
    そこんとこ説明してほしいぜよ!!」

上条「」



上条「――――んなことしてやがったのか! ふざっけんなテメェ!! 
   毎日こっちがどんな目にあってると思ってんだよ!!」

土御門「どんな目にあってんだにゃー?」



上条「毎晩毎晩風呂場の前で一緒に寝よう一緒に寝よう騒がれて寝不足なんだよこっちは!!

   ……俺はまだ、そういうのは、その、早いかなーって思ってんのに」ゴニョゴニョ



  ゴドン!!



上条「がっ―――ばっ、ア!?」

土御門「ふざけてんのはテメェだカミやん!! 単なる惚気かよ死ね!!」

青ピ「死ね!!」







??「死ねえええええ!!!!!」









神裂「ど、どうしたのですかステイル!? 突然大声で叫んだりして」

ステイル「わからない……けれど急に叫びたくなったんだ」
108 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 22:04:25.24 ID:NkJwyMms0

―――上条家


上条(俺がインデックスと付き合うようになって5日)

イン「とうまー」

上条(とはいっても元々一緒に暮らしてたわけで生活自体に何か特別な変化があったかというとそうでもないわけで)

イン「と・う・まー」

上条(……この一点を除けば)

イン「とうまってばー……」




イン「とうま!! いったいいつまでお風呂場で寝るつもり!?

   お部屋で一緒に寝ようよいいかげん!!」ゲシゲシゲシガンガンガンガン




上条「だから風呂場のドア蹴んなっつってんだろ!! 毎晩毎晩わめくな叫ぶな暴れるな――――――!!!」 

イン「とうまがおとなしくお風呂場から出てきてくれたら私だってこんなことしないで穏やかな気持ちで眠りにつけるんだよ」

上条(んなことしたら俺が穏やかじゃいれねぇだろ!!)
109 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 22:07:05.82 ID:NkJwyMms0

イン「とうまー、とうまー」ガリガリガリ

上条「あーあー聞こえなーい」

イン「とうまー、とうまはどうしてそんなに頑ななのかな?」

上条「上条さんはもう寝ましたよー」

イン「とうまはいつまでこんな狭い空間に閉じこもってるつもりなの?
   広い世界に羽ばたいてみたいとおもわないの?」

上条「グーグー」

イン「とうまーとうまーとうまー」ガリガリガリガリ

上条「ドアひっかくな。ネコか」

イン「ネコ……ほら、とうま!! スフィンクスがおもしろい格好してるよー」

上条「それで俺がわーいっつってドア開けると思うのか?」

イン「むぅー!! ……っあ、スフィンクス!?」


イン「スフィンクス――――!!

   ……行っちゃった。もう、最近抱っこしようとするとすぐ逃げちゃうんだから……」

   



   




イン「……さみしい」ポツリ


上条「う」
110 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 22:10:56.27 ID:NkJwyMms0

イン「すっごくさみしいかも……。せっかくとうまと両想いになれてずっとずっと一緒にいられると思ってたのに
   とうまは毎日補習で学校だし、夜は夜でひきこもっちゃうし……

   これじゃ前となんにも変わってないんだよ……」

上条「インデックス……」

イン「もういいよ、とうまのばか。とうまの私なんかと一緒に寝たくないって気持ちはよーく伝わったから。
   とうまは一生バスタブにつつまれて眠ればいいんだよ」

上条「い、いやそうじゃなくてだなインデックス」

イン「おやすみ浴槽マニア」

上条「オイ!!」
111 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 22:13:44.58 ID:NkJwyMms0




オイデスフィンクスーイッショニネヨウ

・・・コナイシ



上条「……」



   イイモンベツニ・・・ヒトリハナレテルカモ




上条「…………」




   ・・・・・・・・・・・・・グス




上条「―――――――あぁ、もうー!!」
112 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 22:23:02.44 ID:NkJwyMms0


  ガチャ、バタン


イン「……とうま?」

上条「……えーと」


  バサッ


上条「……今日からこっちで寝る」

イン「ふぇ?」

上条「あー、寝るっつっても床に布団敷いてってことだからな。
   ……一緒のベッド、とかは、ちょっとまだ、無理。勘弁してくれ」

イン「わ、私だって最初っからそのつもりだったかも!!
   一緒のお部屋で寝ようとは言ったけどベッドとまでは……」アセアセアセアセ

上条「うぇ!? そ、そうなのか? 俺はまたてっきり、いや、ま、考えたらそう、か?」アセアセアセアセ






イン「……」

上条「……」






イン「……とうまどういう心変わり? バスタブにふられたのかな」

上条「俺は無機物にゃ興味ねーよ。バカなこと言ってねーで寝るぞ。今日体育の補習で走らされて疲れてんだからな俺は」ゴロン

イン「……」コテン
  
113 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 22:25:48.19 ID:NkJwyMms0




上条「…………」

イン「…………」




イン「……とうま」

上条「」ドキ



上条「な、なんだよ」






イン「……いっしょに寝てくれて……アリガト。すっごく、うれしい」


上条「――――――」

114 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 22:32:35.83 ID:NkJwyMms0


イン「……あのね」


イン「とうまが私のこと大事に思ってくれてるからお風呂場で寝てたっていうのは……ちゃんとわかってるよ」


イン「わかってるけど……私としてはそんなふうに大事にされるより」


イン「とうまとは、いちばん素直な気持ちで向き合いたいな……おたがいに」




上条「……」




イン「そんなこと言って、私もときどきあまのじゃくになっちゃうけどね」


115 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 23:25:27.42 ID:NkJwyMms0



上条「……あ――――」

イン「!? なに? どうしたのとうま今電気つけるね!」

上条「いや何でもないからつけんでいい!! あー、と。なんつーか……
   夏休み入ってからのあれは完全な自己満足だったなー、と」

イン「あれ?」

上条「風呂場ひきこもり」

イン「……」

上条「お前のこと大事にしてるつもりだったのに、お前の気持ちとか考えてなかった」

イン「……大事にしてくれてること自体はうれしいんだよ」



上条「なんて言えばいいのか……たぶん俺、前の関係がすごく居心地良かったんだと思う。
   その延長線上に今を置こうとするからなんかちぐはぐな感じになってたんだな」

イン「ちぐはぐ……」

上条「その……お前とそういうこと、したいけどしたくない、みたいな……」

イン「あぅ……」///

上条「付き合ってるんだよな俺たち。今までとは違う」


116 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 23:27:01.07 ID:NkJwyMms0

上条「……インデックス」

イン「ん?」




上条「俺さ、これまでずっとお前のこと『女の子』として大事にしてきたけど……

   これからは『恋人』として大事にする」




イン「……恋人」

上条「……いいか?」

イン「……うん」

上条「……そっか」
117 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 23:31:49.50 ID:NkJwyMms0





イン「…………」

上条「…………」








上条「―――――よ、よし!! 話もまとまったことだし! さ、寝るぞ!!」///

イン「う、うん!! 寝る! 寝るんだよ!!」///








イン「……とうま」

上条「ね、寝なさい」

イン「寝るよ。おやすみ……大好きだよ」
   

上条「え!? あ、えーと……       俺も……」

イン「……」


上条「その……おやすみ」



イン「おやすみなさい、とうま」

118 :7月23日 [sage saga]:2011/07/24(日) 23:38:42.81 ID:NkJwyMms0






上条(うああああああ!! なんであそこで俺も好きだとかいえねぇの!?
   今さら照れることないじゃん!!!馬鹿じゃん俺!!!!)ゴロゴロゴロゴロ



上条(つーかなんかここで寝るって言っちゃったけど果たして無事に寝れんの俺!!??)

上条(だってインデックスの布団侵入癖はまだなおってないだろうし)チラ

イン「ん……」ゴロ

上条「」ギクッ

イン「んん……」

上条「」

イン「ん……―――――――――――すぅ」スヤスヤスヤ

上条(ね、寝息!! もう寝てんのかよ寝つきいいな!! 人の気も知らねぇで!!)







上条「…………」

上条「インデックス―」コゴエ

上条「もう寝てんのかー?」

上条「……寝てんだなー?」


イン「」スヤスヤ


上条「……よし寝てるな」





上条「俺も好きだよインデックス。 おやすみ」
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/24(日) 23:40:46.02 ID:NkJwyMms0
これで終了です。

読んでくださってありがとうございました。
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 23:45:42.09 ID:kSb+eXyXo
まだスレは終わらないよな今回の投下が終わっただけだよな?
いや>>1は投下終了時に「これで終了です」と「読んでくださってありがとうございました」を言うってのは分かってるんだが
物語的に一山越えたからもしやと不安に(ry

何回読んでもこの後インデックスが起きてて真っ赤になるとしか思えない
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 23:56:17.17 ID:pRRfC1NIO
乙!ニヤニヤさせて貰いましたwww


明日もニヤニヤさせてくれよ
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/24(日) 23:57:53.93 ID:HNjAaiJqo
>>120
落ち着け
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 00:02:27.28 ID:oZrKTF8Ko
ひたすら乙
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/25(月) 01:01:40.02 ID:WoQPRQcVo
投下乙
なんで通行って言ったんだろ俺、幻想目録大好きですって頭の中じゃそう言ってたのに
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 09:24:24.22 ID:xe0H4PNI0

二人が可愛すぎて悶え死にしそうです
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/25(月) 20:29:21.62 ID:JQ70IF2F0
感想ありがとうございます。

>>120 まだ続きますよー。夏休みは始まったばかりです。まだ夏休みらしいエピソードが出てきてませんが……。

今日の投下分は昨日の続きです。上条さん高校2年生(思春期)が悶々するだけの話です。

よかったら読んでいってください。


127 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 20:31:56.79 ID:JQ70IF2F0



   スー・・・スー・・・



上条「……」



   スー・・・・・・



上条「…………」



   ギ シ


上条「」ビクッ


   
  「……んぅ」モゾ


上条「」ドキドキドキド


  「ん……ん・・・・・・ぅうん……ん」ゴロン


上条「」ドキドキドキドッドッドッドdddddddd






上条(  寝  れ  る  か  !!)
128 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 20:34:47.16 ID:JQ70IF2F0

上条(疲れてるのに眠れない!! 寝息とか寝返りとかベッドのきしむ音とか
   背中越しに聞こえるアレやコレが気になって寝れない!!!)


上条(現在の時刻は午前1時)

上条(布団に入ってもう2時間)

上条(一睡もできてねぇ!!!)


上条(今日は補習休みだからアイツ連れてどっか行こうと思ってんのに……つーかさっきから寝返り多いなアイツ)
  
上条(……こっそり風呂場にもどろうか)

上条(で、アイツが起きる前にこっち戻ってこれば……)

上条「………」


上条(ってバカ!! いつまでそんな生活続けるつもりだよ、これから先ずっとか!?)

上条(慣れるんだこの状況に……がんばれ俺の環境適応能力!!)


  「ぅん……ふへへ」


上条「」ビクッ


  「ふふ……ふふ、あはは……ふふ」ゴロ ギシ


上条(寝言!? のん気に笑ってんじゃねーよ、人の気も知らねぇでええええええ!!!!!)


   「ひょーかぁ……えへへ」ニマニマ


上条(……風斬の夢か。それならよし)
129 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 20:38:24.34 ID:JQ70IF2F0


  「―――――すぅ……すぅ」スヤスヤ


上条(うん、このままおとなしく寝てくれインデックス……俺も寝る。寝てみせる)

  
スー・・・スー・・・


上条「……」

上条「……」

上条「……」

上条「…………」  



上条(……寝れそうで寝れん)



上条(もういっそ起きてようかなこのまま)

上条(うん、じゃあ今日どこ行くか考えよう。インデックスの好きそうなところ……)


上条(飯屋しか浮かばないんだけど)


上条(あ、本屋行きたい。漫画欲しい)

上条(それじゃとりあえず本屋行って……それからテキトーに)


上条(ぶらぶら……して…………)ウト


上条(あれ……なんか……)ウトウト




上条(…………



上条(……



130 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 20:41:28.61 ID:JQ70IF2F0







   

ムク



モゾモゾ・・・ ギシ

ノタノタ


モゾモゾモゾモゾ



 スー・・・、スー・・・
131 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 20:44:16.91 ID:JQ70IF2F0








上条(…………ん、午前3時……?いつのまにか寝てたのか)

上条(つーか、なんか背中あつ)チラ



  「すぅ……すぅ……」スヤスヤベター

上条「」



上条「い!」ビクウウウ!!

上条(インデックス――!! お前やっぱり布団侵入癖なおってなかったんだな!!)

上条(やめてくれよせっかく寝つけたのに!! なんかいい匂いするし!! 前から思ってたけどこのにおい何!?)



  「んん……」スリスリ


上条(いやぁあああああ!!! なんかスリスリしてきた!! や……やわらかい……)ドキドキドキ

上条(……あれ。こいつってもしかして、パジャマの下……)


   スリスリ ムニュムニュ


上条(………………………)

上条(……考えるな忘れろ!!!)



  「すぅ……すぅ……」



上条(落ち着け上条当麻!! こいつの悪癖はわかってたんだからコレは想定の範囲内だろ!?)

上条(とにかく脱出だ……このままじゃまずい!! いろいろまずい!!!)
132 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 20:47:02.79 ID:JQ70IF2F0

上条(起こさないように……)ソロー…


  「すぅ……すぅ……」
 

上条(いや別に起こしゃいんじゃね? 布団潜り込んできたのはそっちなんだし、うん)ソローリ

上条(よし、起こそう!!)


上条「おい、インデ……」クルリ

 
  「ぐぅ……すぅ……すぅ……」スヤスヤスヤ


上条(お、起こせない……あんまりよく寝てるから起こせないよインデックスさん!!)


  「すぅ……すぅ……」スヤスヤスヤ


上条「」ジー…

上条「」ジイイイイー…


上条「」ゴクリ...



上条(暗闇に目がなれてきたら、いろいろ見えてしまった……)

上条(寝顔とか鎖骨とか谷間とか太ももとか)

上条(これを不幸などと呼ぶのは男としてどうかと思うが)

上条(目の前にあるのに触れないんだから……不幸だ……あれ?)





上条(…………触ってもいんじゃね?)
133 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 20:48:58.91 ID:JQ70IF2F0

上条(だって俺たち彼氏彼女なんだろ? 俺その権利あるよね? 今ならインデックスも許してくれそうな気がする)


上条「………………………」








上条(ふざけんなこのゲス野郎!!!)

上条(そういうのはちゃんと準備してお互い合意の上でだろ!!)

上条(だいたいまだ……キ、キスすらしてないのに)



  「すぅ……すぅ……」ムニャ



上条(う……口元に目が行ってしまった)

上条(…………キスしてもいんじゃね?……って自分本位なエロ思考は捨てろ!!)



  「ぁ……んん……」モゾ



上条( エ ロ い よ !!)
134 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 20:51:34.88 ID:JQ70IF2F0

上条(もう俺どうすりゃいいんだよ、頼むから寝かせてくれインデックス!!)

上条(眠いんだよ俺寝たくて寝たくてたまんねーんだよお願いだから布団返して!!!)




上条(ん? ということは、こいつこのまま布団で寝かせて俺がベッドで寝りゃいんじゃね?)


上条(おお、なぜ今まで気付かなかったのか……消極的だがこれ以上ない解決法だ!!)ソロー…


上条(ククク……せんべい布団はお前にくれてやるインデックス! 俺は今からふかふかベッドで寝る!!)
  


  「すぅ……すぅ……」スヤスヤ



上条(ちょっと罪悪感を感じないこともないが……仕方がない)ギシ ゴロ

上条(……うわー、ベッドだー。寝心地いいなー)

上条(つーかよく考えたら俺このベッドで寝るの初めてじゃね?)

上条(自分の部屋なのになぁ……)



上条「……」


上条(……そのうちここで……)


上条(うわぁあああああああ!!!!!)ジタバタジタバタジタバタ


上条(は、恥ずかしい……大丈夫だろうか俺)

上条(ま、まぁまだ先のことだしな、うん。そのころには余裕が、きっと、おそらく、たぶん)



   スー・・・、スー・・・



上条(……このベッドほのかにいい匂いがする)

上条(あいつの匂いが染みついてんのかな……って変態か俺は)




上条(……あ、寝れそう……)ウト


上条(…………)ウトウト



上条(…………



上条(……




135 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 20:52:25.13 ID:JQ70IF2F0




   

ムク



モゾモゾ・・・

ノタノタ

 ギ シ
   
   モゾモゾモゾ・・・


   
   スー・・・、スー・・・、スー・・・・・・   
   



136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 20:56:17.14 ID:8Zxe1GeIO
>>130
>>135
おいおいインデックスwwwww
137 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 20:57:50.65 ID:JQ70IF2F0







チュン チュン



   ……ま、……うま」


上条「……ん―……」


  「とうま」


上条「……悪い、もうちょっと寝かせてくれー……」




イン「とうま!!」

上条「」ビクッ


上条「んあ……なんなんだよインデ 




イン「」ジトー

上条「」





上条「うおわぁあああああ―――――!!?? なんでインデックスが目の前に!?」

イン「いったいこれはどういうことなのかな? どうしてとうまがベッドで寝てるの私と一緒に!!」

上条「い、一緒に!? ち、違うだって俺がベッドに入ったときは」

イン「ベッドに入った!? わざとなんだね私みたいに寝ぼけてたとかじゃなくて!!」

上条「いや順序を追って話すから! 話せばわかる!!」

イン「一緒のお部屋で寝だしたとたんベッドにもぐり込んでくるなんて……確かに一緒に寝たいって言ったのは私だけど……
   恋人どうしだからってこういうのはダメかも!!」

上条「話を聞け!! つーか俺が寝てたところにお前が入り込んできたんだって絶対!!」

イン「なにをわけのわからないことを!!」
138 :7月24日 [sage saga]:2011/07/25(月) 21:00:14.32 ID:JQ70IF2F0

イン「……とうま、正直に言って。私になにかした?」ジトー


上条「!? するわけが



イイニオイガ…

パジャマノシタハ…

サワッテモインジャネ?

ジー…

キスシテモインジャネ?



上条「」



イン「……し、したの!? 眠ってる女の子に対して信じらんない!!」

上条「シ……シテナイヨ。カミジョウサンハ、ムジツダヨ」

イン「正直にあやまれば許してあげないこともないかなって思ってたのに……」グルルルル……

上条「いや、だからほんとに何もしてない! 未遂だから未遂!! だいたい悪いのはお前のほうであって……」

イン「言い訳無用なんだよ!!」




   ガブリ!!




上条「痛ってぇえええ!! 不幸だぁああああ――――――――――!!!!!」
139 :7月24日・おまけ [sage saga]:2011/07/25(月) 21:02:52.17 ID:JQ70IF2F0

上条(その後誠心誠意あやまったおかげで誤解はとけました。でも理不尽だと思います)


イン「とうまーとうまー、今日は補習お休みなんだよね?
   どこかお出かけしたいかも!!」

上条「俺もそのつもりだったけど……悪い、寝る。眠い」グッタリ

イン「えぇ――!! やだやだせっかくのお休みなのにつまんない!
   それが『大事な恋人』に対する態度なのかな!?」

上条「そっちこそ寝不足でダウン寸前の俺を大事にしようって気はないのか恋人として!!!」

イン「へ!?」


イン「こ、恋人として……」


イン「……うーん」


イン「うーん……そうだ!」

 

   ストン  



イン「はい、どーぞ」

上条「……正座されてはいどうぞと言われても、上条さんはいったい何をすればいいんでしょうか」

イン「何って、ひざまくらだよ」

上条「」

イン「慈悲深い恋人のおひざでぐっすり眠るといいかも!!」

上条「寝れねーよ!! 逆に寝れねーよ!!!」///

イン「むぅー。じゃあ子守唄でも歌ってあげようか」

上条「赤ちゃんか俺は」

イン「ねーんねーんーころーりーよーおこーろーりーよー」

上条「たのむからおとなしく寝かせてくれー……おやすみー」グッタリ
140 :7月24日・おまけ [sage saga]:2011/07/25(月) 21:04:31.58 ID:JQ70IF2F0
これで投下終了です。また明日これたら来ます。

読んでくださってありがとうございました。
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 21:10:19.78 ID:8Zxe1GeIO
今日もニヤニヤハァハァでした
ごちそうさま
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/07/25(月) 21:26:31.28 ID:5k+TA+Zxo
ニヤニヤ感と上条爆発しろとのジレンマのせめぎ合いがあああ
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 21:42:43.81 ID:rb9YXT+No
エロい、エロいよインデックスさん!
無防備エロスの極致だよ! こりゃ上条さんも眠れなくなるよ!

でもニヤニヤできるからしばらくこのままの二人でいいや
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/25(月) 22:08:39.74 ID:f9yhrhE20
ひざまくらされてしまえおのれカミジョー!!!
いいにやにやを感謝
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/25(月) 23:46:10.67 ID:i3gCKAHgo
ハァハァ
良いよ良いよー
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 01:25:49.11 ID:aujFKWRSO
寝てる時のインデックスのエロ可愛さは異常
上条さんはホンマに紳士やでぇ…

ベッドあるいは布団になりたい
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/26(火) 17:00:14.98 ID:XjeDDbj10
感想ありがとうございます。
これからも初々しいいちゃラブいちゃエロを目指して頑張ります。

そんなこと言いながらいちゃつき度0の小ネタを投下。
148 :7月25日 [sage saga]:2011/07/26(火) 17:02:57.20 ID:XjeDDbj10


―――上条家


イン「ほーらスフィンクス猫じゃらしだよー、おいでー」

スフィ「」プイ

イン「じゃあボールで遊ぼうかー、えーい!!」ポーイ  …コロコロコロ

スフィ「」フアー… ゴロゴロ

イン「……」


上条「おらー三毛猫ー」

スフィ「ニャッ」ピクッ

イン「!?」

上条「メシだぞーありがたく食せー」トン

スフィ「ニャンッ」タターッ

イン「あっ、スフィンクス!!」

スフィ「ニャッ、ニャッ」ハフハフ

上条「うまいだろ、80円もする猫缶だからな」

スフィ「ニャーン」ガツガツ

上条「そうかうまいか、そりゃよかった……ってインデックス?」

イン「」ムッスー

上条「……な、何を不機嫌になってらっしゃるのでしょうか、姫」



イン「スフィンクスを一番愛してるのは私なんだよとうま!!」

上条「はぁ!?」



イン「なのにスフィンクス最近ちっとも私と遊んでくれないのは何故!? 抱っこも嫌がるし一人でどっかお出かけしちゃうし!!
   そのくせとうまにはすっごく懐いてる気がする!!」

上条「そりゃ俺がエサやってんだから。動物はちゃんとわかってんだよ、なー三毛猫」

スフィ「ニャゥ?」

イン「私のことは無視するくせに、とうまの呼び掛けにはお返事するの!?
   ……はっ。もしかしてだけどスフィンクス、自分の名前『みけねこ』だと思ってるんじゃ」

上条「そんなことは……あるかもな。俺がネコだったら『スフィンクス』より『三毛猫』を選ぶ」

イン「私のネーミングセンスに問題があるっていいたいのかな!!」シャ―――!!
149 :7月25日 [sage saga]:2011/07/26(火) 17:07:21.51 ID:XjeDDbj10


スフィ「ニャッ」トテトテ


上条「おー三毛猫ー。飯食い終わったかー?」

スフィ「ニャーン」フリフリ

イン「す、スフィンクスおいでー。なでなでしてあげるよー」

スフィ「」プーイ

イン「あぅ……」

上条「お前は普段構い過ぎなんだよ。猫はそういうの嫌うもんなの」

スフィ「ニャゥ」

イン「うぅ……ショックかもショックかも。
   一年かけて築き上げた私とスフィンクスの絆がこんなにもろいものだったなんて」

上条「この一年世話したの俺なんだけど」

イン「とうまはお世話する係り、私は遊ぶ係り」

スフィ「ニャーン」

上条「三毛猫が『オイコラふざけんな』っつってんぞ」

イン「スフィンクスはそんなこと言わないもん!!! ……あっそうだ!!」デデデ ガサゴソガサゴソ

上条・スフィ「「?」」

イン「ふっふっふ……私には秘密兵器があったんだよ!!」

上条「ひっ……秘密兵器だと!?」


イン「見るがいいんだよ!!その名も『またたび』!!!」ジャジャ――ン!!


スフィ「ニャッ!?」ピクッ

上条「またたびって……どっから調達してきたんだよ、その小枝」

イン「お散歩してたら見つけたんだよ」

上条「野生!?」
150 :7月25日 [sage saga]:2011/07/26(火) 17:10:18.58 ID:XjeDDbj10

スフィ「ンニャッ、フニャッ」クンクン

上条「おお。なんか反応してるぞ」

イン「いい調子かも。さぁスフィンクスー、またたびで遊びたかったらこっちへ来るんだよー」

スフィ「ニャッ、ニャー、ニャフ」クンクンクン トテトテトテ

イン「残念だったねとうま! 今のスフィンクスの目には私しかうつっていないんだよ!!」

上条「またたびしか見えてないと思うぞ」

  
スフィ「ミャゥ、ニャゥーン、ニャッ」ゴロゴロスリスリ


イン「やったぁ! スフィンクスがスリスリしてくれたんだよ!!
   ほらスフィンクスいい子だねー、またたびだよー。これあげるから、とうまより私にもっと懐いてね」

上条「……インデックスさんがそれでいいなら上条さんは何も言いません」


スフィ「ニャゥーン、ニャッ、ハフ」ゴロゴロガジガジ

151 :7月25日 [sage saga]:2011/07/26(火) 17:12:56.87 ID:XjeDDbj10

イン「ほら見てとうまぁ! 両手でまたたび抱えてるんだよ、かわいーい!!」

上条「ほー、器用なもんだ。つーかスゲェ喜んでんな……ちょっと引くくらい」


スフィ「ハフッ、ハ、ニャフ、ハフ、ハウ、フハ、ミャフッ」ゴロゴロゴロゴロ ガジガジガジガジ

 
イン「す、スフィンクス?」


スフィ「ミャ、ハフ、ニャフ〜ン、ミャハ」ゴロゴロゴロゴロガジガジガジガジ ビッタンビッタン


上条「おいちょっと様子おかしくないか?」


スフィ「ミャゥ……ハフ……」トローン

 
上条「……なんだか恍惚的な表情に……」

イン「酔っぱらってるみたい……一度とりあげたほうがいいかな。スフィンクスー」スッ

スフィ「」ピクッ


スフィ「フシャ――!! フ――――!!!」シャー!!


上条・イン「「」」
152 :7月25日 [sage saga]:2011/07/26(火) 17:16:23.98 ID:XjeDDbj10

上条「目がすわってんぞ三毛猫―――!!!」コワイ!!

イン「スフィンクスが野生の猫になっちゃったかも!!!」オロオロオロ


スフィ「フー……、フー……、ハフ、フニャゥ〜ン、ニャフ、フゥ……」トローン ゴロゴロガジガジ


イン「とうま行って!! あの悪魔の小枝をとりあげてスフィンクスを正気に戻して!」グイグイグイグイ

上条「嫌だ怖い!! 絶対噛まれる! ひっかかれる!!」オスナ!!

イン「とうまには懐いてるから大丈夫!! たぶん!!」


上条「……わ、わかったよ……

   こらー三毛猫―、お前ちょっと興奮しすぎじゃないかー? おとなしくそれ……」


スフィ「フシャァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!」カ――――――ッ!!!!!!


上条「ぎゃぁああああ!! 爪出してきた!!」ヒイイイイイ!!!


スフィ「ンニャ……、ミャフ、ハフン……」ゴロゴロウットリ


上条「これはアイツが飽きるまで放っておくしかないんじゃないか……?」

イン「またたびおそるべしなんだよ……」


スフィ「ニャーン、ニャフ、ミャウ」ゴロゴロゴロ
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/26(火) 17:20:23.85 ID:XjeDDbj10
これで終了です。これといってヤマもなければオチもない。
ただスフィンクスさん一歳くらいを出したかっただけです。
野生のまたたびはたぶん山奥にしか生えてません。

読んでくださってありがとうございました。
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/26(火) 17:20:58.73 ID:ZUT2POMUo
投下乙!
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 17:55:12.47 ID:2zptcQRqo

昔家にいた猫はマタタビに全く興味を示さなかったな……(遠い目
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 18:02:35.89 ID:MxbrgrkWo
これはかわいらしい
あれ、上条さんまだミケネコ呼びだっけか
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 18:48:53.70 ID:sUoEcadIO
マジにヤマもオチも無いな

だがそれがいい!
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2011/07/26(火) 19:18:38.00 ID:irW1MVNKo
やっぱり上条家にはスフィンクスという存在が必要だな
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/26(火) 22:09:44.69 ID:pcrjciF20
sageたままだったから見てなかったが来てたのか!!
乙乙
夜のとこなんか2828が止まらんぞ……
この二人には末永く爆発し続けてもらいたい
核融合し続ける太陽のように
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 04:21:23.04 ID:7uVCUrid0
俺ァってきりインさンがネコ耳を装備して猫になりきって一緒に遊ぶ展開だと思ったのに…ッ
チクショウ…ッ
チクショウ……ッ
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/27(水) 19:01:19.14 ID:qBtruS1y0
感想ありがとうございます。

>>156 一応原作確認したんですが、見落としてるかもしれません。とりあえずこのSSでは三毛猫にしときます。

今回はほぼインデックスさん15,6歳の独り言で構成されています。
そしてアニメ2期後記エンディングに影響受けてます。

そんな感じですがよかったら読んでください。
162 :7月26日 [sage saga]:2011/07/27(水) 19:06:26.34 ID:qBtruS1y0

上条「インデックス―、俺今日は午後までガッツリ補習だから昼飯は冷蔵庫に入ってるやつ食っといてくれ」

イン「はーい、いってらっしゃいとうま」ニコニコ

上条「……なんだよ今日はやけにあっさりしてんな。いつもはもっとうるさいくせに」ヤダートカ、ツマンナイートカ

イン「うるさいってどういう意味!? 人がせっかくにこやかに送り出してあげようとしているのに!!」

上条「あーハイハイ、ありがとうございますよ。行ってきまーす」

イン「あっ、とうまとうま」

上条「ん?」


   ギュー


イン「……いってらっしゃい。気を付けてね」

上条「ん、行ってくる。なるべく早く帰ってくるから」ナデナデ

イン「え!? いいよゆっくりで」アセアセ

上条「……なにその慌てっぷり。お前なんか企んでんのか」

イン「なんでもないかも! 内緒!!」グリグリ



   ガチャ、バタン





イン「……ぎゅーってしながら頭なでなでしてもらっちゃった」

イン「…………ぁう///」カアアアアア


イン「よし! 今日は頑張るんだよ!!」

スフィ「ニャ?」


イン「今からお部屋のお掃除をするよ、スフィンクス!!」

163 :7月26日 [sage saga]:2011/07/27(水) 19:11:21.29 ID:qBtruS1y0


イン「さ、それじゃあ最初にお布団を干そうっと」

イン「今日はお天気もいいしね」

イン「まずはとうまのお布団から〜♪」ヨイショット

イン「ん、重いんだよ」

   ガラ

イン「それっ」バサ

イン「続きまして私のお布団〜♪」モフ

イン「よいしょ」バサ

イン「ふぅ……」


イン「……とうまのお布団と私のお布団が並んでる……」

イン「〜〜〜〜〜〜っ!!///」バシバシバシバシ フトンタタキノオトダヨ

イン「も、もうとうまってば私がお布団にもぐり込んじゃったらそのまま一緒に寝てくれればいいのに
   恥ずかしがり屋さんなんだから!!」バンバンバンバンバシバシバシバシ


イン「……そんなとこも好きだけど」カア




イン「はぅ〜とうまぁ……」モフ

イン「思えばこのベランダで初めて会ったんだよね」

イン「とうまに会えてよかった……」

イン「とうま、私今すっごく幸せだよ……」


イン「……『今』がずっと続けばいいのにな……」


スフィ「ニャーゥ」トテトテ

イン「あ、スフィンクス駄目だよベランダ出たら……仕方ないな、おとなしく日向ぼっこしてるんだよ」
164 :7月26日 [sage saga]:2011/07/27(水) 19:16:37.70 ID:qBtruS1y0


イン「さぁ!!次はお部屋をテッテーテキにお片付けするんだよ!」

イン「とうまったらキチンとしてるようでしてないから私がしっかりやらないと」

イン「二人のお部屋なんだしね、スフィンクスも入れて三人か」

イン「まず床に散らばってる雑誌とペットボトルの山をどうにかしなきゃ」

イン「とりあえずペットボトルはごみ袋に、雑誌は端っこに寄せて後で本棚にしまおうっと」

   ポイポイ ザザー

イン「さて、掃除機掃除機〜♪」ゴロゴロ

   カチ ガ――――

イン「〜〜〜♪〜〜〜♪」

   ゴ―――――

イン「〜〜〜♪〜〜〜♪」

イン「隙間はほこりが溜まりやすいからちゃんとお掃除しないとね……ん?」

イン「……とうま……テレビ台の後ろにまたこんなくだらないポルノ雑誌を隠して……」

イン「あきれた、どうしてイチイチ隠すんだろ。堂々と本棚に並べてあれば私もなにも言わないのに」


イン「……」


イン「」ペラ

イン「こっこれしきで興奮するなんてお子様なんだよ、まったく!!」


イン「……」


イン「」ペラ

イン「」ペラペラペラ


イン「……うひゃあ///」


イン「……う、うん、これは見なかったことにしてあげる! 私は心がひろいからね!」
165 :7月26日 [sage saga]:2011/07/27(水) 19:19:47.95 ID:qBtruS1y0

イン「つ、次は拭き掃除でもしようかな。ぞうきんぞうきんはっと……」


   グウ――


イン「……うぅ、なんだかおなかが空いてきたかも。まだお昼の時間じゃないのに」

イン「……」

イン「ダメダメ! まだお掃除半分も終わってないんだから!!」グウー

イン「あぅ……一度空腹を自覚してしまうと、もうそれしか考えられなくなるんだよ……」

イン「ううん、我慢しなきゃ!! とうまはこの暑い中補習がんばってるんだから!」グウ

イン「うぅ、でも……」グウウー

イン「……」

イン「………」

イン「……………」


イン「日本には『腹が減っては戦は出来ぬ』ってことわざがあったよね!!」


イン「わーい♪ おっひるっごはん♪ おっひるごっはん♪ ちょっと早めのおっひるっごはん♪」

イン「いったっだっきまーす!!」


   モグモグハグハグ

   モグモグゴックン


イン「ごちそうさまー!!」


イン「はふー、……おなかいっぱいになったらなんだか眠くなってきたかも……」

イン「……ダメダメ、お掃除の続きしないと」ブンブン
166 :7月26日 [sage saga]:2011/07/27(水) 19:24:37.75 ID:qBtruS1y0




イン「―――――よいしょっと」

イン「拭き掃除はこれくらいでいいかな。あんまりするとこなかったけど」

イン「あとは本棚片づけて、お布団を取り込んだら終了!! だよね」

イン「ふっふっふ……私だってやろうと思えばこれくらい朝飯前なんだから!!」

イン「きっと、とうまも褒めてくれるんだよ」

イン「……また、ぎゅーってしてなでなでしてくれるかな」

イン「……してほしいなー」

イン「〜〜〜〜〜〜〜!!///」ジタバタジタバタジタバタ

イン「よ、よし!! 頑張るからねとうま!!」

イン「じゃ、じゃあこの雑誌を本棚にしまって」

イン「う」

イン「本の並べ方めちゃくちゃかも……こういうの気になんないのかなぁ、とうま」

イン「まぁ私も今まで気付かなかったけど……仕方ないね、やったげる」フウ

イン「えーと……コレとコレはおんなじシリーズだから一緒に並べて……」

イン「あれ?」

イン「あーっ!! この漫画新しいやつ出てたんだー! とうま教えてくれればいいのにー!」

イン「前回すごくいいとこで終わったから気になってたんだよねー」

イン「ふんふん」パラパラ

イン「」パラパラパラ

イン「」パラパラパラパラ


イン「……ぇえっ、まさかこんな展開に……っ!?」

イン「重要人物だと思ったのに、こんなあっさり死んじゃうなんて……世の無常を感じるんだよ……」

イン「ふむふむ」パラパラ ドキドキ


イン「……あっ、これはもしや一巻で伏線がはってあった部分かな?」

イン「一巻、一巻」サッ

イン「」パラパラ

イン「」パラパラパラ

   パラパラ 
    
   パラパラパラ

   …………

   ……

   …
   


167 :7月26日 [sage saga]:2011/07/27(水) 19:28:26.08 ID:qBtruS1y0




イン「ふぅ。……うっかり一巻から新しいやつまで全巻読み返しちゃったんだよ……」

イン「一度読めば全部覚えちゃうけどね。でもページをめくる興奮は頭の中じゃ味わえないし」


イン「……」

イン「しまった……大幅に脱線しちゃってた……お片付けの途中だったのに」


スフィ「ニャー」

イン「ん? スフィンクス、日向ぼっこはもういいの?」

スフィ「」トテテテー

イン「無視された……あ、もうベランダが陰ってきちゃったのか」

イン「お布団取り込まないと……」

   ガラ

イン「よーいしょっと」バサ

イン「ふう、あともうひとつ」

イン「よいしょ、よいしょ」ズルズル

イン「それっ」バサッ

イン「はー……疲れた……」

イン「……」


   モフ


イン「えへへ……とうまのお布団〜♪」

イン「うん、まだお日様のあったかいいいにおいがするんだよー」ホワホワ

イン「……とうまがこれはダニの死骸のにおいだって言ってたけど、そんなの絶対ウソだよね」

イン「はふー……気持ちいいかも……」トローン

イン「……とうまー……」ウト

イン「……」ウトウト…


   …………

   ………

   ……

168 :7月26日 [sage saga]:2011/07/27(水) 19:31:01.31 ID:qBtruS1y0



  
上条「だぁ―――、つっかれた―――――!! もう嫌だ!!!
   この糞暑いのに目隠しポーカーって……上条さんには小萌先生が鬼にみえてきましたよ……」

上条(はぁー、なんかもうやる気でねー……晩飯作る気力もない)

上条(……ん? そういえば今朝のインデックス、なんか企んでる様子だったよな)

上条(……)

上条(……料理作ってくれてたりして)

上条(……いやいや、インデックスだぞ? ないない)

上条(……いやいや、アイツも苦手なこと頑張るって言ってたし)

上条(……わずかながらの可能性としてはなくもない)



  『とうま……あのね、私、とうまのために一生懸命お料理作ってみたんだよ……。
   
   あんまりおいしくないかもしれないけど……食べてみてほしいかも……はい、あーんして?』



上条( バ ン ソ ウ コ ウ だ ら け の エ プ ロ ン イ ン デ ッ ク ス を 幻 視 し た )

上条(……いやいや、うちエプロンとかねーし)

上条(……うん、期待はするな上条当麻! 後でむなしくなるだけだぞ!!)

上条(……いやいや、でも……)

上条「……」

上条「今帰るからなインデックス!!」ワーイ
169 :7月26日 [sage saga]:2011/07/27(水) 19:36:38.51 ID:qBtruS1y0


上条(そんなわけで微妙に胸を踊らせて玄関のドアを開けたワタクシ上条当麻ですが)


イン「ぐー……すぅー……」スヤスヤスヤ


上条(そんな幻想はお布団でぐーすか眠るコイツに一瞬にしてぶちのめされたのでした……)ガックリ


上条「おのれインデックス……テメェ朝の思わせぶりな態度はなんだったんだよ!
   俺のワクワクとトキメキを返せこの野郎!!」グワアアアアアアア

イン「んん……ふへへ」ゴロ

上条「笑うな!! くそー叩き起こしてやる……って、あれ」


   キョロキョロ


上条(出しっぱなしの掃除機……)

上条(ごみ袋……)
   
上条(本棚もテキトーにつっこんであるだけだったのにキレイになってる……途中までだけど)


上条「…………」

上条「部屋、掃除してくれたのか……」


イン「……えへへ……ーまぁ……」スヤスヤ ニマニマ


上条「……」


   ストン


上条「そっか、頑張ったんだなインデックス。ありがとな」ナデナデ

イン「……ん……―――すぅ……」スヤスヤ


上条「よく寝てんなぁ。仕方ないから晩飯まで寝かしといてやるよ」ナデナデ

イン「すぅ……」スヤスヤスヤ……
170 :7月26日・おまけ [sage saga]:2011/07/27(水) 19:43:18.44 ID:qBtruS1y0


―――11:30 p.m.


イン「とうま、寝れない」

上条「…………」

イン「ぐっすりお昼寝しちゃったから寝れないんだよ!!」

上条「知るかこのバカ!! さっさとおとなしく寝ろ!!」

イン「やだやだ眠れないんだもん! とうまも一緒に起きてて!!」

上条「疲れてんだよこっちは! 頼むから布団かぶって寝る努力をしろ!」

イン「もうー!! とうまがさっさと起こしてくれたら、こんなことにはならなかったかもしれないのにー!!」キー!!

上条「次からは問答無用で叩き起こしてやるよ!! 寝ろ!!!」

171 :7月26日・おまけ [sage saga]:2011/07/27(水) 19:45:45.98 ID:qBtruS1y0
これで終了です。読んでくださってありがとうございました。
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 20:01:10.60 ID:0NLqO9HIO

良いねこのイチャイチャ
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 20:02:38.23 ID:Saz241tIO
なにこのインなんとかさんみたいな聖母は…
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/27(水) 20:12:25.42 ID:BhDIwJYl0
乙。こういうほのぼのとした感じが良いよな上イン
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 21:45:51.06 ID:hpwz2cqH0

この雰囲気がたまらないよね

そういえば明日、7月28日は二代目上条さんの誕生日だね
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 21:50:57.93 ID:PuC4R+hv0
インデックスの記憶消去が7/28だったことを考えると、○代目のインデックスの誕生日も明日だな

乙でした
ほのぼのしながらも思い合ってる様子が可愛くてリア充爆発しろ
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/27(水) 22:46:15.89 ID:6jCETTHP0

ベランダでのインデックスの独白で不覚にも涙腺が緩みそうになった
もう聖女だね。女神だね

末 永 く 爆 発 し や が れ !!

そういや上条さんは明日で一歳、インデックスは二歳なんだ……
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/28(木) 04:12:37.56 ID:cwW5it4l0
感想ありがとうございます。

眠いけど投下します。誤字脱字、読みにくいところがあったらすいません。眠いので。

よかったら読んで行ってください。
179 :7月27日 [sage saga]:2011/07/28(木) 04:16:29.19 ID:cwW5it4l0



   ジ―――ワ ジ―――ワ…… ミーンミンミン……



上条「あぁ、今日も今日とて外は暑いー」ダラダラ

上条「まぁでもこの補習地獄もあと少しで終わりだしなー。8月からが本番だ、うん」

上条(『彼女』と過ごす初めての夏―――――


   『きゃあっ! もうっいきなりお水かけないでほしいかも!! お返しなんだよ!!』パシャパシャ

   『うぅー……怖いかも……とうま絶対手はなしちゃダメなんだからね!』ギュウー

   『うわぁ、とってもキレイなんだよ花火!!』キラキラ

   『……とうまなら……平気だよ……』パサッ…


上条( い い ん じ ゃ な い で し ょ う か )


上条(不幸一筋16年の上条さんにもようやく春が……)ナツダケド

上条「……」

上条(過度な期待はやめておこう。俺だし)ハハ…


   ♪〜〜〜 ♪〜〜〜 ♪〜〜〜


上条「アレ、着信……誰だ」ゴソゴソ パカ


  
上条「」



上条「……」      
 
上条「…………」   

   

   ♪〜〜〜 ♪〜〜〜 ♪〜〜〜
   ♪〜〜〜 ♪〜〜〜 ♪〜〜〜




上条「……………」





    ピ





??『やあ、上条当麻』
180 :7月27日 [sage saga]:2011/07/28(木) 04:19:53.58 ID:cwW5it4l0




上条「………………………………………………………す、ステイルさん?」


ステイル『何だ気味の悪い……あいかわらず間の抜けた声をしているね君は』

上条「い、いえ、ひっひさしぶりー!! きょ、今日はまたどうして、で、デンワなんてもんを」


ステイル『僕が君に電話する理由なんて決まってるだろう。あの子のことで聞きたいことがある』

上条(やっぱりそれか――――――――――!!!!!)ヒイイイイイイイ ダラダラダラダラダ


上条「土御門か!? 土御門に聞いたんだなあのシスコンめぇええええ!!!」

ステイル『??? 一体何のことだ、土御門がどうかしたのか?』

上条「!? ち、違うのか? だってインデックスのことで」

ステイル『彼女に……なにかあったのか?』

上条「い、いえ何も!! 何もありませんのことです本当に!! 神に誓って!!!」アワアワアワ

ステイル『君のような人間に、軽々しく“神”なんて言葉を口にしてほしくないね』

上条「―――あ、あー、話ってなんだよ。また魔術がらみの問題か?」

ステイル『……そうだね。もう解決した問題ではあるけど』

上条「? どういうこと?」

ステイル『……今、彼女は側に?』

上条「いや、俺は外。アイツは家にいるよ」

ステイル『好都合だ。上条当麻、彼女に変わったことはないか?』

上条「か、変わったこと……ですか?」ギクリ

ステイル『例えばひどい頭痛やめまいを訴えたりは……』

上条「いやー、健康そのものだけど? 今朝も大盛りご飯おかわりしてたし」

ステイル『……そうか、それならいいんだ』

上条「なんでそんなこと聞くんだ?」


ステイル『……一年たつからさ。あの日からね』

181 :7月27日 [sage saga]:2011/07/28(木) 04:23:24.50 ID:cwW5it4l0


上条「あの日……」


ステイル『そうか……“今”の君は何も覚えていないんだったな』

上条「……ッ」


ステイル『……彼女が一年ごとに記憶を消されていたというのは知っているね』

上条「あ、ああ。それは“知識”として残ってる」

ステイル『消されていた……か。自分で手を下しておいて何を言ってるんだろうな、僕は』

上条「……」

ステイル『毎年毎年この季節は不安と絶望、後悔にさいなまれていたからね……どうにも落ち着かないんだ。
     神裂と一緒に“首輪”が君の右手で破壊されるのを目の当たりにしたというのに』


ステイル『何事もないならいい。……本当に救われたんだね彼女は』


上条「……」

ステイル『要件はそれだけだ。じゃあな』

上条「……待てよステイル!」

ステイル『なんだ、僕は君と違って忙しいんだ。用があるなら早く言えよ』

上条「あー、と、その……元気だよ、インデックス。すごくな。神裂にも心配ないって伝えてやってくれ」

ステイル『……言われなくてもそうするさ』

上条「おう、頼んだ」




ステイル『……』

上条「……」




182 :7月27日 [sage saga]:2011/07/28(木) 04:28:10.76 ID:cwW5it4l0






ステイル『……しかしアレだね。君とあの子が一緒に暮らし始めてもう一年がたつんだな』

上条「え」ギクリ

ステイル『あの子が科学の本拠地で、しかも君のような理性の理の字もなさそうな若い男と暮らすと聞いたときは
     心配で心配で夜も眠れなかったが……杞憂だったようだ』

上条「」ドキドキドキ

ステイル『君が常軌を逸した鈍感人間で助かったよ。おかげで僕にもまだチャンスはある』

上条「」ドキドキギクギクドキドキギク

ステイル『あぁ、今の言葉の意味は深く考えなくてもいい。考えても答えは出ないだろうし、君の場合。
     これからも鈍くいてくれよ。そのせいで彼女が傷つくことになるのは、少し胸が痛いけどね』

上条「」ドキドキギクギクドキドキギクギクドキドキドキ





上条「あ、あのー、すているー」

ステイル『なんだ?もう切っていいか』

上条「えーと……俺さ」

ステイル『はっきりいえよ、何なんだ』

上条「その―――…………………………上条さんお前が思ってるほど鈍くなかったみたい」




ステイル『…………』


ステイル『………………はぁ?』




上条「……ごめん、正直に言う。俺今インデックスと付き合ってる」

183 :7月27日 [sage saga]:2011/07/28(木) 04:28:57.78 ID:cwW5it4l0




ステイル『……………………………………………………………………………………………』


ステイル『……………………………………………………………………………………はぁ?』



184 :7月27日 [sage saga]:2011/07/28(木) 04:30:12.65 ID:cwW5it4l0



上条「お前には早いうちにちゃんと言わなきゃと思ってはいたんだよ、マジで」


ステイル『……………………………………………………………………………………………』


上条「悪かった。こっちから連絡すべきだった」


ステイル『……………………………………………………………………………………………』


上条「あ、あれ? ステイル―? ステイル―?」


185 :7月27日 [sage saga]:2011/07/28(木) 04:32:59.55 ID:cwW5it4l0







ステイル『……すまない。どうも電波の調子が悪いみたいでね、よく聞こえなかった』


上条「えっ、お前」


ステイル『あぁ、二度は言わなくていい。どうせくだらない話なんだろ? まったく僕は忙しいというのにキサマなんぞと
     電話する時間も惜しいというのにつまらない世迷いごとに付き合っている暇など一分一秒たりともないというのに
     それなのにキサマはそんなくだらない戯言をだってそんなはずない彼女はそんなことしない』


上条「」



ステイル『必ず殺す』


   ブチッ 

   ツ―― ツ―― ツ――……


上条「」



上条「……言うタイミングを間違えた気がする」


186 :7月27日 [sage saga]:2011/07/28(木) 04:37:25.13 ID:cwW5it4l0




  ジ―――ワ ジ―――ワ…… ミーンミンミン……



  『“今”の君は何も覚えていないんだったな』

  『……本当に救われたんだね彼女は』



上条(“今”の俺……か)


上条(インデックスを救って消えていった俺の知らない俺)

上条(そして“今”インデックスの側にいる俺)


上条(どっちも同じ『上条当麻』であって)


上条(引け目を感じることなんか何もない)


上条(そう思って……いいんだよな)



  「 と う ま ー っ 」



上条「………インデックス………」

イン「おかーえりなさ―――い!!とうま遅いから迎えに来てあげたんだよ!
   迷子にでもなってるんじゃないかと思って心配しちゃった」

上条「……」

上条「……迷子ってなぁ、お前じゃあるまいし」

イン「あからさまに馬鹿にされたんだよ!!」ムキー!!

上条「……」

イン「……ん? とうま、なにかあった?」

上条「何にもねーよ。心配すんな」

イン「むぅ……」



上条「インデックス」

イン「!! なになにとうま! 何でも言っていいんだよ!!」

上条「いや別に……ただいまって言おうと思っただけ。ただいま」
    


イン「……うん


   おかえりなさい、とうま」


187 :7月27日・おまけ [sage saga]:2011/07/28(木) 04:41:12.89 ID:cwW5it4l0


―――イギリス・ロンドン


??「オルソラてめぇえええええ!!! 私の服になに勝手なことしてくれてやがんのよぉおおお!!!!!」

オルソラ「そんなシェリーさん、お礼だなんていいのでございますよ」

シェリー「ふざっけんな誰が礼なんて言うか!! 勝手に人の服チクチク縫ってんじゃねーよ!!」

オルソラ「シェリーさんのお洋服、すそがビリビリに破けていましたでございましょう? 気になってたんでございますよ」

シェリー「これはファッション!! ゴシック!! 分かる!?
     ……まぁ百歩譲ってすそを直してくれたことに関しては大目に見てやるわ。

     けどこのライオンは何なんだよ!!??」

オルソラ「うふふ、かわいらしいでございましょう? その部分は穴が大きすぎて繕えなかったものですから
     ライオンさんのアップリケをほどこしてみたのでございますよー」ガオー

シェリー「馬鹿かテメェ!! 目立ちすぎるわ!!! どうにかしやがれ!!!」

オルソラ「シェリーさんにライオンってぴったりだと思ったのでございますが……
     うさぎさんのほうがよろしかったでございますか?」

シェリー「違っげぇええええよ!! アンタほんとはわざとなんじゃないのぉおおおお!!??」

オルソラ「あら?」

シェリー「あぁん!?」

オルソラ「あそこにいらっしゃるのはステイルさんじゃございませんか?」

シェリー「あぁ? こんな所でなにやってんのよアイツ」

オルソラ「ステイルさーん、ちょっとお伺いしたいのでございますがー」ヒョーイ

シェリー「待てコラオルソラ!!」

オルソラ「ステイルさん、シェリーさんにはライオンさんとうさぎさんのどちらがお似合いだと……」


オルソラ「……ステイルさん?」


オルソラ「ステイルさーん?」


シェリー「何だよ、どうし……

    











オル・シェリ「「 泣 い て る ………… 」」デゴザイマスヨ
188 :7月27日・おまけ [sage saga]:2011/07/28(木) 04:42:41.58 ID:cwW5it4l0
これで終了です。読んでくださってありがとうございました。
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/28(木) 06:01:08.61 ID:fvzTV3or0
なんて時間に投下を……ww

乙!
ステイルさんマジカワイソス
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 07:25:47.13 ID:wd7g69k3o

オル・シェリ「「 死 ん で  る ………… 」」デゴザイマスヨ


じゃなくてよかった
がんばれすている
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 07:36:08.23 ID:H4qc8QFIO
すているさん…
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 13:02:15.54 ID:Yssta2uDO
ス…ステイルさん…
シェリーとオルソラコンビかわいい
でもステイルさん…
ああステイルさん…
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 15:53:39.54 ID:13EhfavIO
ステイル・・・ドンマイ
194 :7月28日 [sage saga]:2011/07/28(木) 23:53:33.16 ID:cwW5it4l0

  その『女の子』とはベランダで初めて会った

  その『女の子』とは病室で初めて会った


  『女の子』が必要とする『自分』

  『女の子』に必要とされたい『自分』

 
  どちらも同じ『上条当麻』なのだと


上条(思えるように、なってたのになぁ)


   ガチャ


イン「とーうま、お風呂あがったよー」サッパリー

上条「お、おう。俺もこの課題片づけたら入るわ」

イン「麦茶麦茶〜♪ とうまも飲むよね?」ガチャ 

上条「うん、頼む」


イン「はい」コト

上条「サンキュ」

   ストン

イン「夏は冷たい麦茶に限るよね」ゴクゴク

上条「紅茶の国から来たくせに……テレビつけていいぞ」

イン「別にいいよ。とうま気が散るでしょ」

上条「殊勝なことを言うようになりましたねインデックスさん」

イン「嫌味に聞こえるんだよ。ほら、さっさと課題をやる!」

上条「へいへい」



イン「……」ゴクゴク

上条「……」



スフィ「ニャーン」スリスリ

イン「こらースフィンクス、とうまのジャマしちゃ駄目!!」



イン「こっちおいでー」

スフィ「」プーイ

イン「むぅ……」



上条「……」

イン「……」



上条「……」

イン「……とうま」
195 :7月28日 [sage saga]:2011/07/28(木) 23:55:09.92 ID:cwW5it4l0

上条「……へ?」

イン「さっきから全然手が動いてないけど、難しいの?」

上条「あー、いや、教科書見ながら穴埋めしてくだけでいいんだけど」


イン「……とうまやっぱり昨日からちょっと変かも」

上条「へ、変だと? 上条さんはいつも通り

イン「変だよ。ずっと考え事してるもん」

上条「……そんなことねーよ」

イン「また何か問題を抱えてるんじゃないよね?」

上条「……そういうのじゃないから、心配すんな」

イン「するよ……。じゃあ何かな、悩みごと?」

上条「だから何でもないから」

イン「……」ジーッ

上条「そんな不安そうな顔しないでくれよ……大丈夫だから」

イン「でも……」

上条「もう解決してる」

イン「……」

上条「問題自体は解決してるんだ。あとは俺自身がどう思うかってことだけ。それだけなんだけどな」



イン「……記憶のことかな」

上条「……」



   ギュ



イン「……」

上条「い、インデックス!? こ、こんな感じで頭抱えられると、その、目の前に、む」アワアワ


イン「もう一年たつんだね」

196 :7月28日 [sage saga]:2011/07/28(木) 23:57:01.63 ID:cwW5it4l0

上条「……」

上条「……ああ」


イン「……」

上条「……ごめん」

イン「何に対してのごめんなのかな?」

上条「あのとき……お前が許してくれたとき、いつもの俺が帰ってこればそれでいいって言ってくれたとき
   全部終わったと思ったんだ」

イン「うん……」

上条「記憶をなくす前の俺もこの俺も一人の同じ人間なんだって、思えるようになってた。
   けど、今は……なんだろうな。この落ち着かない感じは」

イン「……」

上条「……不安、なのかもしれねーな、まだ……情けねぇよな」

イン「そうだね」

上条「……おいこら。ここはそんなことないよって言う場面だろ」

イン「いってほしいんだ? たぶん堂々巡りが続くよ」

上条「……それもそうか」


イン「いいんだよ、とうま。そういうところも含めて『いつものとうま』なんだから。
   今ここにいるとうまが、大好きだよ」


上条「うん……悪かった。いらん心配かけて」

イン「ううん……」



上条「…………」

イン「…………」


197 :7月28日 [sage saga]:2011/07/28(木) 23:59:23.78 ID:cwW5it4l0

上条「あのー……インデックスさん。そろそろ頭を開放してもらえると助かるのですが」

イン「……とうま」

上条「ん?」

イン「私からも、謝らせてほしいな」

上条「……それは、ダメだ」

イン「とうまはそう言っていつも謝らせてくれないよね」

上条「当たり前だろ、お前は何も悪くないんだから……」

イン「……ううん、とうまの大切な記憶奪っちゃったのは、やっぱり私なんだよ」

上条「……それ以上言うと怒るぞ」

イン「とうま」

イン「とうまがそういってくれるのはうれしいよ……。
   でもね、謝りたいのに謝らせてもらえないっていうのも、けっこう辛かったりするんだから」

上条「インデックス……」

イン「謝ってどうにかなる問題でもないし、結局は自己満足なんだけどね……それでも、今だけはお願い」

上条「……っ」

イン「とうま、ごめんね。ごめんなさい」

イン「いっぱい不安な思いさせちゃったね」

イン「気付いてあげられなくて……ごめんね」


イン「ごめんね」

上条「……」


イン「ん! 聞いてくれてありがと、とうま。解放してあげる」パッ

上条「……俺、またやっちゃってたんだな」

イン「何を?」

上条「また自分の勝手な判断でお前の気持ちないがしろにしてた。ごめん」

イン「いいよ。全部とうまの優しさからくるものだって、ちゃんとわかってる」

上条「優しさねー、お前ひとのことしょっちゅう意地悪だなんだ言ってくるくせに」

イン「だって意地悪だもん。優しいけど意地悪」

上条「なんだそりゃ」
198 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:00:54.52 ID:grS0X/7X0

イン「あのね、とうま」

上条「なんだよ」

イン「私ね、さっきうれしかったよ。とうまが……自分の気持ち、話してくれて」

イン「とうまって、普段そういうこと全然口にしないから」

上条「むぐ……男ってのはそういうもんなの」

イン「これからは何でも言っていいよ、なんでも聞くから。私にできることは少ないかもしれないけど」

上条「そんなことねーよ……助かる」

イン「うん……えへへ」



上条「……」

イン「……」



上条「……あー、えーと。俺風呂入ってこようかな、さっぱりしたほうが勉強にも身が入るっつーか」

イン「あ、とうま、ちょっと待って」グイッ
199 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:02:27.72 ID:grS0X/7X0






  
    チュ




上条「」




200 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:05:00.20 ID:grS0X/7X0




上条「なわぁああアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!???」


イン「そ、そんなに叫ばないでほしいんだよ!! ご近所迷惑!」

上条「ば、ばばば馬鹿!! 叫びたくもなるわ!! なにしたか分かってんのかお前!!!」

イン「何って、何って………………………………キス」

上条「いやお前キスってそんな突然! こっこっこころの準備ってもんが」アワワワワワワワワワワワ

イン「とっとっととうまきききキスくらいでそこまで慌てないでほしいかも! 子供!!」アワアワアワアワ

上条「お前お前だって顔真っ赤じゃねーか!! 人のこと言えんのか!?」

イン「とうまのが赤いよ!! これはとうまのがうつっちゃっただけだもん!」

上条「はっ……初めてだったのに!!!」

イン「私だってそうかも!!!」



上条「……」ゼイゼイハアハア

イン「……」ゼイゼイハアハア



イン「……告白してくれたのはとうまだから、キスは私からしようって、そう思ったんだもん」

上条「だ、だからって、なんでまたいきなり」

イン「……嫌だった?」

上条「い、いやいや嫌とかな、そそんな問題じゃなくてだな」


イン「……………」ジー

上条「う…………」タジロギ





イン「……はぁ」

上条「」ビクッ


イン「せっかく勇気だしたのに……とうまはもう少し女心というものを理解できるようになったほうがいいかも。
   もういいよ、さっさとお風呂はいってきなよ」

上条「え」
201 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:07:26.54 ID:grS0X/7X0

イン「やっぱりテレビみよーっと。なんか面白いのやってるかなー」ピッ


  …ホンジツノゲストハヒトツイハジメサンデース

  キャー キャー コンバンハー キャー

  
イン「……」

上条「……」


イン「……」

上条「……インデックス」


イン「……」

上条「茶化して悪かった」


イン「……」

上条「泣くな」


イン「……泣いてない」

上条「泣いてる泣いてる」


イン「泣いてないってば」

上条「俺の目には顔真っ赤にしてボロボロボロボロ泣いてるようにしか見えん」

イン「〜〜〜〜〜〜〜っ!!!」



イン「仮に泣いてるとしたらとうまのせいかも!! とうまが、とうま……が……
202 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:09:29.38 ID:grS0X/7X0


  「 ん 」  

203 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:12:09.92 ID:grS0X/7X0


  「―――――――――――――――――――――――        
   

   ―――――――――――――……っはぁ、ん―――

  
   ――――――――――――――――――」

204 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:18:14.48 ID:grS0X/7X0


  ――――――――――――――――――――――――……ぷはっ」




上条「…………はっ……、はぁ、…はぁっ……」

イン「………はぁっ、は、…っはぁ、……は……はぁ……」



イン「……とうまぁ、……っはぁ、くるしいかも、…はぁ」

上条「息、とめてるから、だろ……」

イン「だって、止まっちゃう……ひゃあっ!?」


  
   ギュー



上条「好きだインデックス」

イン「……え」

上条「お前のことが……本当に」

イン「……とうま」

上条「好きだよ」




イン「……………っ」

イン「…………れし、うれしいよ、とうま……」ヒック ック…ッヒック




上条「だから泣くなって」ナデナデ

イン「ふぇ……っく、ひっく」

205 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:24:58.34 ID:grS0X/7X0




上条「……」ナデナデ

イン「……」



上条「……泣き止んだか?」

イン「……とうま」

上条「ん?」


イン「もう一回して……」ポツリ

上条「……へ」


イン「キス……」

上条「い、いいのか?」

イン「……///」コクリ



上条「……」ドキドキ

イン「……」ドキドキ



上条「……目、閉じろ」

イン「ん……」



206 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:27:10.24 ID:grS0X/7X0














   


スフィ「ニャーッ!!」バシッ
  

   ガシャ!! バシャパリーン
   

上条・イン「「」」ビクッ


207 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:31:44.33 ID:grS0X/7X0


スフィ「ニャーン」


イン「す、スフィンクス…/// あー! と、とうま大変かも!! 麦茶がノートにかかっちゃってるんだよ!!」

上条「のわ――!! み、三毛猫! なんてことを!!!」

スフィ「ニャ?」
   
イン「たいへんたいへん、ぞうきんぞうきん」パタパタ

上条「ああーまだ新品だったのに……不幸だ……」

イン「と、とうま、ここは私が片づけておくからお風呂入ってくればいいかも」

上条「へ? い、いや、俺がやるよ、コップ割れてるし」

イン「これくらい平気なんだよ、うん」

上条「そ、そっか、それなら、頼む」

イン「う、うん!!」
208 :7月28日 [sage saga]:2011/07/29(金) 00:35:18.88 ID:grS0X/7X0


  キュッキュッ


イン「ふぅ、お片付け完了かも」

イン「……」


イン(……とうまにキスしちゃったし)

イン(……とうまにキスされちゃった)


イン(とうまに……好きだっていわれちゃった)


イン「〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!!!!///」ジタバタジタバタ


スフィ「ニャー?」




  バシャ


上条(……とうとうキスしてしまいました)


上条(うわぁあああああああああああ)バシャバシャバシャバシャ

上条(風呂あがったらまともに顔見れない気がする……)


上条(つーか……さっきまでいろいろ悩んでたはずなのに……)

上条(これでいいのか俺)


上条(……いいか)



 
上条「……」




上条(……や、やわらかかった……///)




   
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/29(金) 00:39:37.91 ID:grS0X/7X0
これで終了です。28日中に投下したかったのにだらだら書いていたら29日になってしまいました。
読みづらい部分などあったと思いますが読んでくださってありがとうございました。
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/29(金) 00:40:14.58 ID:Z1A15q3Io
スフィンクスぅぅっぅぅぅ!!!!
投下乙
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2011/07/29(金) 00:41:24.09 ID:taKoL5Eoo
よう条さんか
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 00:43:58.49 ID:fLdLh0Sp0
泣いて萌え転がって笑って大変だったんだぜ乙
ここに教会を建てよう
お客様の中に神父さんはいらっしゃいませんか
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/07/29(金) 00:51:07.96 ID:8MFBUVyx0
本当にもう…ありがとうしか言えないんだぜ
最高に幸せだ、ありがとう!
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 01:18:37.36 ID:ZQvrqHZSO
ちくしょう泣いちまったよ…
お互い優しいから背負いすぎなんだよな
上条さんの初代と今の自分に対する葛藤と、インデックスの初代を殺してしまったことに対する葛藤とか、上インは切なさもあるよな…

幸せそうで嬉しいよ
と言うわけでどんどん行ってくれて構わない!
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/29(金) 09:31:05.36 ID:mELBQG8a0
GJとしか言えない・・・
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/07/29(金) 10:10:16.26 ID:wSC0Mh5AO
本当に素晴らしい物を読ませてもらった
>>1本当にありがとう
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 12:59:33.50 ID:FkU/Qr2IO
なにこの俺得スレ

乙です
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 01:59:48.27 ID:ppcRD0sf0
今自分がどれだけキモイ顔をしているのか。
そうは思っていてもこの2828は消せない……
あえて言わせて貰おう、GJだと!!
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/31(日) 15:46:09.70 ID:pJT7QhBs0
乙乙乙!!!
優しすぎる二人は、こうやって絆を深めていくんだね
やっとキスまでいったか

この気持ち、まさしく歓喜だ!!
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/31(日) 20:04:55.91 ID:GZhEMnNU0
感想ありがとうございます。話がまとまらなくて日があいてしまいました。
今回いつもと書き方変わってます。これからいろいろ試行錯誤していきたいです。
とりあえず投下します。よかったら読んでいってください。
221 :7月29日 1 [sage saga]:2011/07/31(日) 20:10:31.25 ID:GZhEMnNU0


「……ん……」

 もぞもぞ、と何者かが布団に入り込んでくる気配で上条当麻は目を覚ます。何者といっても一人しかいないのだが。
 上条が気配のする方へ目をやると、そこにはすやすやと眠る同居人兼恋人の姿があった。

(またかコイツは……) 

 一緒の部屋で寝るようになって数日、こうして彼女はほぼ毎晩上条の布団に潜り込んで来る。
 あくまで寝ぼけているのであって他意はない。ないのではあるが、思春期の健全な17歳男子にこの状況はあまりに辛く耐え難く。
 仕方がないのでもぬけの殻となったベッドに避難する、そんな生活をここ毎晩上条は送っていた。

 ぐっすり寝ている恋人を起こさないように、そっと布団を抜け出そうと試みる。
 一体いつまでこんな状況が続くのか、と心の中でため息をついたその時、

 ぎゅ、とシャツの裾を掴まれてしまった。

「いぃっ!?」

 あまりの驚きにおもわず声が出てしまったが、彼女は上条のシャツを握りしめたままなんだか幸せそうに眠り続けている。
 
(み、身動きが取れない……)

 一方の上条は焦っていた。シャツを掴む彼女の力は以外と強く、無理やりはずすのは不可能に思える。
 てっとりばやく彼女を起こして離してもらうなりベッドに強制送還させるなりすればいいのだが……

「ん……えへへ……」

 なんの夢を見ているのかは知らないが、にへら、と笑いながら眠る彼女を叩き起こすのはどうにもかわいそうな気がする。 
 
(勘弁してくれよ、インデックスー……俺どうすりゃいいんだよ)

 今日も今日とて補習地獄が待っている上条としては出来るだけ多く睡眠をとりたい。ただでさえ最近は寝不足なのだ。
 ということは……

(……このまま寝るしかないか) 

 これまで二人一緒に寝たことは何度もある。しかしそれはインデックスの悪癖による事故であって、上条自身の意思ではない。
 けれどよく考えれば少し事情は特殊でも二人はれっきとした恋人同士であって、一つの布団で眠ることになんの問題もないはずで。
 
(このまま寝よう。……すまんインデックス)
222 :7月29日 1 [sage saga]:2011/07/31(日) 20:21:06.76 ID:GZhEMnNU0

 覚悟を決めた上条はたった今体半分まで抜け出た布団に逆戻りすることにした。が、問題がある。
 インデックスがシャツを掴んでいるせいで後ろを向けず、彼女と向い合せの形になってしまったのだ。

(う、うわ)

 思わず真っ赤になる上条。彼女と顔の距離が近い。この距離は昨夜の出来事を思い起こさせる。
 昨晩二人は初めて唇を重ねた。

(……キスしちゃったんだよなぁ)

 最初のキスは彼女からだった。『不安』を打ち明けた自分を慰めようとしてくれたのかもしれない。
 二度目は自分からだった。自分が茶化したせいで泣いてしまった彼女の口元を無理やりふさいだ。
 お互いの唇をただあわせるだけのキスで、息を止めていたため後半は我慢比べ状態になってしまっていたが……

 実はあの後少し長めの風呂から上がってきたときにはすでにインデックスは夢の中だったので、その後の展開をアレコレ考えていた上条もすっかり拍子抜けしてしまい、課題もそこそこに自分の布団に入ったのだった。
 
 なので今日の朝、顔を会わせるのが少し気恥ずかしかったりもする。


 彼女の寝顔を見つめる。すうすうと寝息を立てるあどけない顔。
 おそらく昨日までの上条なら、こんな状態では緊張しすぎて息をするにも気を使ったことだろう。
 けれど今は違う。緊張の中にも不思議な安心感がある。
 『恋人』として一歩進んだ関係になれたことによるものなのか。

 いい機会だと思う。いつまでもインデックスが布団に入ってきたらベッドへ、ベッドへ入ってきたら布団へなどという不毛な追いかけっこは
していられない。今なら彼女も受け入れてくれる、そう思える。

223 :7月29日 1 [sage saga]:2011/07/31(日) 20:24:27.79 ID:GZhEMnNU0

 その時、ふいにシャツを掴む彼女の手が緩んだ。 

「う……うーん……」

 彼女はぐーんと一伸びしてゴロリと寝返りをうつ。


「……………………え―――」

 
 呆ける上条に背中を向けて、あいかわらずむにゃむにゃ言いながら人の気も知らないで気持ちよさそうに眠り続けるインデックス。 
 上条は解放された。されてしまった。これでは身動きがとれないから一緒の布団で寝ることにしました、というもしもの場合の大義名分が使えない。
 
 どうすべきか。たった今決意を固めたばかりなのに、また逃げるのか。
 というか、なぜ自分が自分の布団から逃げ出す必要があるのか。潜り込んできたのはソッチなんだし、コッチにやましい部分は無いはずだ。
 何も気にせずこのまま一つの布団で寝ればいい。そう 、何も気にせず……





 十分後。
 せんべい布団に恋人を放置し、一人広々としたベッドで横になる純情少年の姿があった。
  
(うん、やっぱ無理でした)
 
 チキンな自分を呪いながら上条は二度目の眠りにつく。

224 :7月29日 2 [sage saga]:2011/07/31(日) 20:34:22.67 ID:GZhEMnNU0







 ガサゴソ、という物音でぼんやりと目が覚めた。

(……インデックス、もう起きたのか……)

 朝、彼女はたいてい上条よりも早く起きる。おそらく今は着替え中だろう。
 ここで起きて声をかけたらおそらく頭をガブリとやられる。それくらいまだ半分寝ている頭でもわかる。
 そんなわけでもうしばらくこのまま寝ていることにしたのだが……

 背中越しに聞こえる衣擦れの音に無駄な想像力が掻き立てられ、意識が完全に覚醒してしまった。
 
(ベッドで寝てる俺とその横で着替えるアイツって……他人に見られたら完全に誤解されること必至のシチュエーションだな) 

 せめて洗面所できがえてくれねーかな、いやでもこの状況はこの状況で……などとくだらないことを考えていると、衣擦れの音がやんだ。
 着替えが終わったのか。毎朝毎朝安全ピンでチクチクチクチクご苦労なことだと思う。
  
 それじゃあこっちも起きますか、などと思っていると

 たたた、と足音が近づいていた。

(え!? 何?)

 足音は上条の枕元で止まる。足音の主はどうやら上条の顔を覗き込んでいるようだった。
225 :7月29日 2 [sage saga]:2011/07/31(日) 20:37:44.43 ID:GZhEMnNU0

(お、起きるタイミングを外してしまった……) 

 仕方がないので狸寝入りを続行することにしたが、人様に寝顔をじろじろ見られるのはなかなか恥ずかしい。
 そんな上条の心の内をまったく知らないインデックスは 

「とうまー、まだ寝てるんだね」

 と、上条の耳元に小声で話しかけてきた。
 一瞬ビクッと体が震えるが、インデックスは気付かなかったらしい。

「とうまってば、またベッドに逃げちゃったんだね。意気地なし」

(なんだとこの野郎ー!! ひとが毎晩毎晩どんだけ葛藤してるかもしらねーくせに!!)

 おもわず叫びだしそうになるが、ぐっとこらえる。
 
「でもいいよ。昨日……ちゅーしてくれたし」

 えへへ、とはにかんだ笑い声。
 それと同時にギシ、とベッドがきしむ。

(え!? ちょ……)

「うれしかったよ、とうま……」

 長い銀髪が顔をかすめる。
 
 そして頬に感じる柔らかくて温かい感触。

 つまりはキスされてしまった。  

(いやぁああああああ!!! 寝てる人間に対して何やってんだコイツ!!!! 実際は起きてるけど!!)

 唇はすぐに離されたが、インデックスはまだ上条の顔をじっと見ているようだった。
 このまま寝たふりを続けたらどうなるのだろうなどとよからぬことを考えてしまう上条だったが……
226 :7月29日 2 [sage saga]:2011/07/31(日) 20:40:54.14 ID:GZhEMnNU0





「……とうま」


 その声を聞いて上条は硬直した。 
 それは先ほどまでのどこか甘えた可愛らしい声ではなく

「とうま、起きてるよね」

 いつものお怒りモードの低い声だった。


(な、何故ばれた!? いや待てここで実は起きてましたと正直に言ったところできっと俺には何一つ得はない!! このまま寝たふりしてやりすごすのが)


「とうま、耳まで真っ赤なんだけど」


 ダラダラダラダラと全身を冷や汗がつたう。赤面してしまうのは生理現象であって自分の意志ではどうにもならない。
 
 上条はすべてをあきらめることにした。


「とうま、いったいいつから起きてたのかな?」







「………………………………………………………………着替えてるとこからです」
227 :7月29日 2 [sage saga]:2011/07/31(日) 20:47:52.69 ID:GZhEMnNU0

 
 ガブリ!!!


「ぎゃぁあああああ!!! 理不尽だ!! 俺は気を使って寝たふりしてただけなのに!!!」

「起きてるなら起きてるってさっさと言ってほしかったかも!! 起きてるってわかってたらあんなことしなかったもん!!!」

 恥ずかしさと怒りが混ざりに混ざった複雑な表情のインデックスが上条の頭におもいっきり噛り付いてきた。

「待て待て寝こみを襲われたのは俺だぞ!? なんで襲った方のお前がそんなに怒ってんだよ!!!」

「お……襲ってないよ!! ほっぺにちゅーしただけだもん!!!」

 わたわたと赤面しながら慌てるインデックス。
 
「それだって立派なゴブァ!!??」

 口答えは許さないとばかりに上条の顔面に枕が飛んできた。



「ばかばかとうまのばか!! ……はっ!? ということは昨日ももしかして寝たふりしてたの!?」

「………………え?」

「じゃ、じゃあその前の日も!?」

「………………………………………………ええ!?」 

 今まで以上に赤面してしまった銀髪少女は上条に枕を押しつけたままフリーズしてしまう。
 上条にはそんな覚えはないが、インデックスの言動から察するに……どうやら今日が初めてではなさそうだ。

「……お前俺が寝てるあいだに一体何してくれてたんだよ……」

「してない!! なんにもしてないもん!!!」

 ポカポカポカと枕を捨ててグーで攻撃してくるインデックスに対し

「俺なんにも悪くないよね!? 殴られる理由がわからん!! やめて!!」

 防戦一方の上条の情けない叫び声が部屋中にひびき渡る。


 お互いいまだに気付いていないが、二人がボカスカやりあっているのは実はベッドの上なわけで。
 第三者からみれば恋人同士が朝っぱらからいちゃつきあってるようにしか見えないわけで。


 ぎゃあぎゃあ騒ぐ二人を横目にゴロリと寝ころんだ三毛猫は『もう勝手にやってくださいよ』と言わんばかりにしっぽを大きく振る。

 そうして上条家のいつもとかわらない一日が始まるのだった。
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/31(日) 20:59:31.58 ID:GZhEMnNU0
これで終了です。

今までその場その場の思いつきで書いていたのですが、これからは
全体的な話の流れみたいなものを考えてやっていこうと思っています。

なるべく間をおかず投下するつもりですが、少し遅れる場合もあります。

なんとか8月31日まで書き切りたいと思っているのでよかったらお付き合いください。

読んでくださってありがとうございました。


229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 21:00:56.02 ID:pk2WxiT20
食ってたアイスの甘さが薄くなったぜGJ
インデックスなにしたんだ昨日と一昨日wwwwwwwwくそう甘いなwwwwwwww
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 21:03:42.53 ID:kYbcpc1Fo
キスしても全然変わらないなこいつらもうホントに一生仲良くしてろよったく
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/07/31(日) 22:19:02.66 ID:AKfPz80g0

最高だ、ああ最高だ
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/07/31(日) 22:19:57.99 ID:AKfPz80g0

最高だ、ああ最高だ
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/31(日) 23:06:26.08 ID:2cR8zm3xo
終わったら止めてた自殺やり直すか
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 10:16:25.00 ID:zGLPi8Md0
ダメだ
折角ジャムを作ってたのに砂糖を足さなきゃ甘味を感じられなくなっちまった

乙なりけることよ
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 10:52:21.10 ID:qSh6sJR20
インデックスの「ちゅー」とか破壊力ありすぎな件
にやにやしすぎて顔が引きつる
最後まで超超期待してるからなんとか頑張ってくれ
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 11:44:19.75 ID:wO1e4iKSO
甘い…極甘なのにいつも通りにしか見えないこのナチュラルさ…
ああ…原作もちゅーしてないだけでこんな感じだからか…


続きも期待してる
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/03(水) 22:37:41.10 ID:RmB7YkZb0
感想ありがとうございます。
今回は上インがでてきません。
キャラ崩壊が激しい+偽造設定もりだくさんでお送りします。
そんな感じですがよかったら読んでいってください。
238 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 22:41:47.44 ID:RmB7YkZb0


  「あら、雨が降ってきたようでございますよ」

  「先ほどまで快晴だったというのに……本当に夏のロンドンとは気候が安定しないものですね」 

  「鬱陶しいったらありゃしねーです。あぁ、イタリアの燦々とした日差しが懐かしい」

  「文句があるんだったら帰りゃいーだろ。引き止めないわよ」

  
 ―――ロンドン・ランベス宮
 
 イギリス清教最大教主官邸として使われる屋敷に大勢の修道女、そして魔術師たちの声がこだまする。
 その中心にいるのはこの館の主であるローラ・スチュワート。
 今日は彼女が思いつきで主催した『イギリス清教女子会』が開かれていた。


ローラ「こら、隣人を愛することをモットーとする十字教徒がつまらぬことで争うでない。
    どうせすぐにやむことであろうし」

神裂「ところで最大教主、本日の集まり……『じょしかい』とはいったい何をする会なのでしょうか」

アンジェレネ「さっきからお茶を飲んでお菓子を食べているだけなのですが……うれしいですけど」モグモグ

ローラ「うむ。インターネットをぶらぶらしておった時に見つけしものなのだけど、うら若き乙女たちが集まって飲み食いしながら
    『ぶっちゃけとーく』なんかを炸裂させて親睦を深める日本の伝統文化なりけるそうよ」

神裂「日本の……!? それは初耳です。勉強不足でした」ガーン

アニェーゼ「なるほど。いい機会だと思いますね。私たち元ローマ正教組がこちらでお世話になるようになってもうすぐ一年たちますが
      いまだに壁を感じることがありますから」

シェリー「あんだけ好き勝手やっといて何が壁だ」

オルソラ「まあまあ、ここはみなさん言いたいことを言ってお互いに水に流すというのはどうでございましょう?」

ローラ「なんか思ってた『女子会』と違ひける気がせんでもないが、まあよい」
 
239 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 22:45:29.63 ID:RmB7YkZb0

ルチア「はい。では私からよろしいですか?」

ローラ「うむ。なんなりと申せ」

ルチア「神裂さん」

神裂「は、はい!? わ、私が何か?」ビクッ

ルチア「全自動洗濯機を独り占めするのはやめていただきたいのですが」

神裂「なっ……独り占めなどしていません!! ちゃんと皆さんの洗濯物も洗っているじゃないですか!!」

ルチア「洗濯機を使うのにいちいちあなたの許可をとらなければならない今の状況は間違っていると言いたいのです」

神裂「それは大切な洗濯機にもしものことがあってはと……」

アンジェ「あのー、それでしたら私も神裂さんに言いたいことがあります」モグモグ

神裂「アンジェレネまで何なのですか!?」

アンジェ「神裂さん、夜中に一人で洗濯機に向かって話しかけるのはどうかと思いますよ」モグモグ

神裂「みみみ見ていたのですか!?///」カアアーッ

アニェ「私も見たことありますよ。真っ暗の中体育座りでぶつぶつ言ってるもんだから、頭がどーにかなっちまったんじゃないかと
    心配になりました」

神裂「見てないで話しかけてくれればよかったものを!!」

アニェ「あの状況で話しかけられる勇者はこの世に存在しないと思いますよ。正直かなり不気味でしたから」



??「女教皇様に対して不気味とはなんですか!!」


240 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 22:48:25.12 ID:RmB7YkZb0


 今まで神裂の隣でおとなしくしていた天草式の少女・五和がめずらしく声を荒げる。


五和「女教皇様は世界で20人といない聖人。常人には理解できない悩みもお持ちでしょう。
   物言わぬ洗濯機に話しかけるくらい許されることではないのでしょうか!?」

神裂「五和……」ジーン

シェリー「だからって洗濯機はねぇよ」

五和「それに女教皇様はもともと一般とかけ離れた感覚をしてらっしゃるのです! 人前であんな恥ずかしい格好が出来るくらいに!!」

神裂「五和あああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」

アニェ「は、恥ずかしい格好とは!?」

ローラ「エロいメイド姿のことであろう」

オルソラ「正式名称は『堕天使エロメイド』でございましたか」


  エロメイド… サスガセイジン… ヒソヒソ
  
   ナンダカンダデジシンガアルカラ…… ヒソヒソ
  

 そこかしこから聞こえるヒソヒソ声と怪訝な視線に神埼は卒倒しそうになる。


ルチア「エロメイド……失礼ですがあなたは修道女としての自覚というものがイマイチ欠けているのではありませんか」

神裂「あ、あなたこそ普段から貞淑を説いているくせにそのミニスカガーターベルトは何なんですか!? いい歳して!!」

ルチア「こっこれは術式を構成するのに必要で……というかなんですかいい歳って!! 歳のことはあなたに言われたくありません!」

神裂「私はまだ正真正銘の19歳です!!」

ローラ「あ、あのー、年齢のことは言いっこなしにせぬか? 争うても誰も幸せになれぬと思ふぞ」

オルソラ「年齢といえば、ステイルさんはまだ15歳だったのでございますね。最近知って驚いたのでございますよ」



  「「え?」」



241 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 22:49:35.55 ID:RmB7YkZb0


  「「えええええええええええ―――――――――――――――――――!!!???」」

242 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 22:53:37.62 ID:RmB7YkZb0


 驚愕の声を上げたのは主に元ローマ正教組の修道女たちだ。
 イギリス清教組は「何を今さら」とでも言いたげなキョトンとした顔をしている。


アニェ「15歳だなんて私とほとんど変わらないじゃねーですか!! イギリス清教は見た目と実年齢があわない人間ばかりっつーのは
    仕様なんですか?」

神裂「ちょっと待ってください!! わたしはちゃんと見た目と年齢釣り合ってますからね!!」

アンジェ「どう見ても二十代後半にしか見えませんよね。子供がいるって言われても納得します」モグモグ

神裂「それステイルのことですよね!? 私のことじゃないですよね!?」

シェリー「なんだよ知らなかったのかよ。アイツも今でこそあんななりしてるけど数年前までは年相応の見た目してたわよ」

ルチア「それならば何故当たり前のように喫煙しているのですか!! 止めるべきでしょう!?」

神裂「ステイルは常にニコチンを摂取していないと調子が狂ってしまうのです。……つまりは依存症です」





  「そんな……ステイルさんが年下だったなんて……」

  「私は全然いけるけどね、むしろそのギャップがイイ」

  「なんとなくそうじゃないかなって気はしてたけど」

  「わ、私だってなんとなくわかってたわよ!」


 やいのやいのと、とても修道女とはおもえないようなノリの会話が元ローマ正教組から聞こえる。
 対するイギリス清教組からも


  「ていうか、今まで年齢も知らなかったとかありえないんだけど」

  「しょうがないんじゃない? ステイルは中身も落ち着いてて大人っぽいし」

  「でもやっぱり子供よね。すぐ熱くなるし。そこがいいんだけど」


 おなじく修道女らしからぬ会話が飛び交う。
 気のせいか、元ローマ正教組とイギリス清教組の間に火花が散っているようにも見える。

 そんな状況にローラ・スチュワートはおもわず目を丸くする。
243 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 22:55:13.63 ID:RmB7YkZb0

ローラ「んん? もしかしなくてもステイルはモテたりけるのか?」

神裂「そ、そのようですね。あまり聞いたことはありませんでしたが……」ビックリ

オルソラ「ステイルさんは意外と紳士でございますものね。おモテになるのもわかるのでございますよ」

アニェ「ええー……ウチの修道女たちは一回ドンパチやらかしてるっつーのに……わかんねーもんですね」

ルチア「神に仕えるべき修道女が異性の話題などにうつつをぬかすなど言語道断。 ローラ様、こんな話はやめさせるべきです!」

ローラ「かまわぬ。年頃の男女が集まれば恋愛問題のひとつやふたつ発生するが自然の理。推奨はせぬがな」
    
ルチア「ですが」    

ローラ「まぁヤツも失恋したばかりだし、誰かなぐさめてやればよいのではないか」




  「「……は?」」



244 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 22:58:13.39 ID:RmB7YkZb0
 

 おしゃべりがやみ、お茶を飲む手が止まり、全員の視線がローラに集中する。

 
神裂「最大教主……今なんと?」

五和「いいい今失恋がどうとかおっしゃいませんでしたか!?」

ローラ「ん? 知らぬのか? つい最近禁書目録と幻想殺しの少年がくっついたとの報告が土御門のやつからあがってきてな」


神裂・五和「「」」


アニェ「ええっ、マジですか!? あの少年とインデックスが!?」

アンジェ「というかステイルさんはインデックスのことが好きだったんですか!? あの食いしん坊のどこを!?」モグモグ

シェリー「へー、そうだったの。事情は特殊でも幼馴染みたいなもんだからなぁ、あいつら」

オルソラ「まあ……それではこの前、気を失うほどに泣いてらしたのはそれが原因だったのでございましょうか」

ルチア「なんと破廉恥な……修道女の風上にも置けません」

ローラ「ひとつ屋根の下に若い男女が二人きりで暮らしければ、多少の間違いも起きようというもの。そうであろう神裂」


神裂「」


ローラ「神裂ー? ……おお、そうか。神裂もあの少年に懸想したりけるのだったわね。エロいメイド姿でせまるほどに」ニヤニヤ

神裂「ハッ!? わ、私はあくまでも恩義を感じているだけであって、そんな




  ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ




神裂「」ビクッ



神裂「い……五和?」ソローリ


245 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 22:59:41.16 ID:RmB7YkZb0




五和「」




五和「」




神裂「い、五和、どす黒いオーラを放っていましたが大丈夫ですか?」オロオロ




五和「」





五和「                                         あはっ」


 
神裂「」


246 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 23:01:23.37 ID:RmB7YkZb0



五和「あははははははははははははははあはははははははははははははあっははははははははははっはっはあははっははっはっはhhhhh」


神裂「五和あああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!」


247 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 23:03:53.85 ID:RmB7YkZb0

神裂「どうしてくれんだこのド素人が!! うちの子が目ぇ見開いたままぶっ壊れちゃったじゃないですか!!!」

ローラ「あ、あら? もしかして五和もあの少年に懸想しておったの? わ、私はただ神裂をからかって遊ぼうと」アセアセ

五和「あはははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははははhhhhhhhhhh……」

神裂「い、五和!! 五和しっかりしてください!! この女狐の言うことを真に受けないで!!」

ローラ「さ、さにありけるのよ五和!! 私とて土御門のやつから報告を受けただけで、それが真実かどうかはまだ……」オロオロ


五和「あはははははははははははははあはははははははあははははははははははははははあははははははhっはははっはっはhっはhhhh」






一同「「「」」」



一同「「「」」」ドンビキ




五和「ぁハハハハハハハハハハはあハハハハハはハハハハハハはっはははっははhhッははっはっはっはっはhhhっ葉は八はhhhh……」


248 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 23:05:48.88 ID:RmB7YkZb0



オルソラ「あら、皆さん。いつの間にか雨がやんでいるのでございますよ。いいお天気に」ノホホーン

ローラ「お、おおこれは丁度よきこと、それでは今日のところはこれで解散ということに」

神裂「最大教主!! 逃げる気ですか!?」

アニェ「そ、そーですね。いつまでも仕事サボってちゃ件のステイルさんに怒られちまいますしね」ソソクサ

アンジェ「ええっ!? まだケーキがたくさん残っているのに……」モグモグ

ルチア「シスター・アンジェレネ。お尻を百叩きされたいのですか?」


 そそくさそそくさと修道女たちが逃げるように席を立つ。
 そして後に残されたのは……





五和「ぁははははははははははははあははははははあははははははははあははははあはははあああhhhhっははhhhh」

神裂「五和!! 気を確かに五和あああああああああああああ!!!!!」

ローラ「ううーむ……まさか五和があの少年をこれほどまでに好いていたとは……」ビクビク
249 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 23:08:23.99 ID:RmB7YkZb0



五和「あはははあはははははははははははは……は…は…………」

五和「……」



神裂・ローラ「「」」ビク


神裂「い……五和?」


五和「……そう……ですか……上条さんが……」

五和「……」


神裂・ローラ「「」」ビクビク


五和「……女教皇様」

神裂「は、はいい!!!」ビビクウッ

五和「……心配していただいてありがとうございます。少し驚いてしまったけど、私は大丈夫です」ニコッ

神裂「五和……」

五和「それじゃあ私も失礼しますね。最大教主、本日はお招きありがとうございました」ペコリ

ローラ「う……うむ……気にせずともよい……」ビクビク


五和「…………」

五和「…………そうですか……上条さんに……ふふ……ふ……」ブツブツフラフラ


神裂・ローラ「「」」ブルブル

250 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 23:11:06.92 ID:RmB7YkZb0


神裂「……最大教主が思いつきで『じょしかい』なぞを開いたせいで大変なことになってしまったじゃないですか……」

ローラ「わ、私はただ皆で楽しくお茶を飲みながら親睦を深めたることが出来ればと……」

神裂「一部では溝が深まったような気もしますが……」グッタリ



ローラ「し、しかし収穫もありけるわ!!」

神裂「収穫?」

ローラ「やはり修道女といえどまだ若い娘たち。まだまだ異性に対する興味も尽きぬとみえる」

神裂「とても一宗教のトップの発言とは思えませんね」

ローラ「そんなわけで次も同じく日本の伝統文化『ねるとん』を企画してみようと思ふのよ神裂!!」

神裂「ね……『ねるとん』!? それもまた聞いたことがありません!」

ローラ「神裂、お前本当にジャパニーズでありけるの? 生まれた国の文化くらいちゃんと知っておかないと後で恥をかきたるわよ」アキレタ

神裂「くっ……私としたことが勉強不足でした……」
251 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 23:13:19.91 ID:RmB7YkZb0



―――ロンドン・聖ジョージ大聖堂



ステイル「いったい君たちは仕事を放って今までどこで何をしてたんだ!! まだ片付いていない案件が山ほどあるっていうのに!!!」


アニェ「あの……ステイルさん、まだ若いんだからこれからいいことあると思いますよ。たぶん」

ステイル「はぁ!?」

アンジェ「おいしいものいっぱい食べたらきっと元気になれますよ!」

ステイル「……はぁ?」

ルチア「これでいいのです。これは神の与えたもう試練の一つです。頑張って乗り越えてください」

ステイル「話が通じなさすぎて頭が痛くなってきたんだが」

オルソラ「ステイルさん、ステイルさん」ツンツン

ステイル「……なんだい」



オルソラ「ふぁいと!!」グッ



ステイル「だから何なんだ君たちは―――――――――――――!!!!!?????」

252 :7月30日 [sage saga]:2011/08/03(水) 23:17:17.86 ID:RmB7YkZb0





神裂「それにしても最大教主……本当によろしいのですか?」

ローラ「なにが?」

神裂「その……あの子と上条当麻のことです。土御門からの報告が本当なら一度様子を見に行ったほうがいいのではないかと……」

ローラ「野暮な真似をするでないわよ神裂。よいではないの好きにさせておけば」

神裂「しかし、あの子はただの見習いシスターというわけではありませんし……」

ローラ「ふぅ、じぇらしーか。やはりお前もあの少年に懸想したりけるのね」

神裂「違うっつってんでしょうが!!! 私が心配なのはむしろあの子の方です!!」

ローラ「案ずるな神裂。お前が心配しておるようなことにはおそらくならん」

神裂「……どうしてそう言えるのですか」

ローラ「アレもそこまで愚かではない。期が来れば己の役目を優先し、英国のため尽力する事であろう」

神裂「……」

ローラ「だから好きにできるうちは好きにさせてやればいい。後悔しないためにもな。
    
    首輪がなくとも遠隔制御霊装なぞなくともアレはこちらを裏切らない。
    我がイギリス清教、そして英国の不利益になることなど何一つありはしないのよん♪」
    
      
神裂「……だとしても結局あの子は傷つくのではないでしょうか」


 神裂が最後にぽつりと発した一言は、またも降ってきた強い雨音にかき消されローラのもとには届かなかった。

 
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/03(水) 23:20:36.30 ID:12yyKUopo
おや?雲行きが怪しい…
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/03(水) 23:22:47.64 ID:RmB7YkZb0
これで終了です。なんとなくシリアスっぽく終わってみた。
ローラさん年齢不詳の口調がむずかしすぎる。
読みにくかったと思いますが読んでくださってありがとうございました。
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/03(水) 23:28:21.48 ID:b+2aOtce0
え……ちょっと五和さん……?
……ローラさん……?

あとステイルさん、ふぁいとですよー?
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/05(金) 03:48:33.34 ID:uTciLQvo0
感想ありがとうございます。
今回は上条さん高校2年生と御坂さん中学三年生の話です。
またも設定偽造キャラ崩壊。
そんな感じですがよかったら読んで行ってください。
257 :7月31日 [sage saga]:2011/08/05(金) 03:51:30.00 ID:uTciLQvo0

 7月末日。夕暮れ時も近い時間だがあたりはまだ明るい。
 途中まで一緒だった青髪ピアスと別れた上条当麻は珍しく上機嫌で家路についていた。
 
上条(やっと……やっと補習地獄から解放される……ッ)

 夏休みなのに毎日学校へ行かねばならないこの矛盾した状況が今日で終わる。
 『上条ちゃーん、今年こそはちゃんと夏休み中に夏休みの宿題を仕上げるんですよー』との小萌先生のありがたい忠告も
 右から左へ受け流し、上条は今どこからどう見ても浮かれていた。

 ひとより遅い夏休みをさてどう楽しもうか。なんといっても今年はインデックスがいる。
 いや、去年もいたのだが意味が違う。大きく違う。
 実は『居候』が『恋人』にクラスチェンジしただけで内情はほとんど変わっていないのだが、それは気にしないことにする。

 マンションが見えてくると、自然と駆け足になる。
 いつもの広場を、あいかわらずぶっ壊れたままの自販機の横を、常盤台の制服をスルーし


??「だから無視すんなっつってんでしょゴラァああああああああああああああああ!!!!!!!」


 バチバチィッ!!と迫りくるお馴染みの雷撃の槍を右手でさらりと薙ぎ払う。

上条「はい、ここまでお約束。慣れたもんだな俺も」

美琴「私とアンタの間にいつそんなお約束が出来た!?」

 顔を真っ赤にしながら地団駄を踏む少女、御坂美琴。そういえばこのやり取りも久々な気がする。

上条「なんかしばらくぶりだな御坂。元気してたかー?」

美琴「はっ!? ……げ、元気よ。見りゃわかんでしょ……」

 しおしおとおとなしくなる美琴。あいかわらず顔は赤い。
258 :7月31日 [sage saga]:2011/08/05(金) 03:53:52.14 ID:uTciLQvo0

美琴「あ、アンタはどう? 変わりない?」
 
上条「それがですね、上条さんはやっとこさ補習の呪いから解放されまして心身ともにリラックスモードですよ」

美琴「補習ー? だからアンタ制服着てたのね」

 さっきまでとは一転し美琴はあきれ顔になる。

上条「なんだよお前も補習じゃないの? 制服着てんじゃん」

美琴「アンタと一緒にすんな。常盤台中学は3年ともなれば夏休みなんかあってないようなもんよ。
   大体ウチは普段出歩く時も制服着用これ校則義務なのわかる!?」

上条「ああそういや常盤台って中学時点で大学レベルの勉強してんだっけ……すげぇな。想像つかん」

美琴「って言っても専門分野に分かれて深くつっこんでやってるわけでもないし。そういうのは高校から」

上条「高校……やっぱお前は常盤台の高校行くの?」

美琴「そうね、そのまま大学も。いろいろ考えたけどやっぱり私の能力生かした研究するなら常盤台が一番だと思う」

上条「はぁー、ちゃんと考えてんだな。感心カンシン」

美琴「アンタだって高二なんだから多少は考えてんでしょ?」

上条「えーと、今んとこ進学希望かなーぐらいで」

美琴「何そのフワーッとした感じ」

上条「正直上条さんは毎日がいっぱいいっぱいでそういうこと考える余裕ないですよ。まわりも大体こんなだし」
   
美琴「呆れた……考えなさいよ自分のことでしょ。そんなんじゃ将来後悔するわよ」

 年下の女子中学生に進路の大切さを諭される男子高校生。
 なんだかとても情けない図式だ。
 
259 :7月31日 [sage saga]:2011/08/05(金) 03:58:52.71 ID:uTciLQvo0

美琴「ところでアンタ……こ、これからの予定ってなんか決まってたりするの?」

上条「これからー? 一度家帰ってからスーパーのタイムセールに繰り出す予定だけど」

美琴「馬鹿!! そうじゃなくて……な、夏休みの予定ってことよ……」

 ごにょごにょとうつむき加減になる美琴。彼女はこのことが聞きたくて上条を待っていたのだ。
 『あああー!! 頭の中で何回もシミュレートしてきたのにうまく言葉がでない―――!!!』と、胸中大パニックの美琴に対し
 相変わらず鈍感極まりない上条は「あー」と気の抜けた返事をする。

上条「いや、まだはっきりとは決めてない。あれやろうかこれやろうかみたいのはあるけど」

美琴「そっそうなの!? じゃ、じゃあ、私も8月の半ばには何日か休みになるから、その……」

 

美琴「あ……会わない!?」

上条「なんで?」

 スルー。瞬間美琴の脳裏にスルーの三字が浮かぶ。いや実際はスルーされたわけではないが、ありったけの勇気を出したのに
 いつも通りの平坦でのん気な声で「なんで?」だなんてスルーされたも同然だ。
 
美琴(抑えるのよ美琴……コイツがおそろしく鈍いってことはこの一年でよーく分かったでしょ!! 
   ここで怒ったらいつもの二の舞じゃない!!)

上条「そんな貴重な休みなら俺じゃなくて友達とかと会った方がいいんじゃねーの」

美琴「そ、その貴重な休みにアンタに付き合ってやるって言ってんのよバカ!!!」

 美琴の大声にビクゥッと上条の肩が上がる。


美琴(し……しまった!!)

 怒らないと決めたばかりなのについつい上条の言葉に過剰に反応してしまった。 
 しかし勢いとはいえなかなか直球な返しだったのではないか。思い返し赤面する美琴。
 上条も頭をかいてなにがしか考えているように見える。


美琴(もしかして……通じた!? 私の気持ち……)

 美琴の心臓の鼓動が速くなる。しばしの沈黙。




上条「……そっか」

美琴「ッ!!」




上条「御坂は夏休みの宿題を心配してくれてるんだな」
260 :7月31日 [sage saga]:2011/08/05(金) 04:03:16.40 ID:uTciLQvo0

美琴「………………………………………………………………はぁ?」

 イミガワカラナイ。その場にフリーズする美琴をよそに一人うんうんと勝手に納得する上条。

上条「美琴センセーには去年さんざん迷惑かけたもんなぁ。9月に入ってからもプリント手伝ってもらったり。ホント助かったよ」

美琴「た、確かに去年はそんな感じだったけど」

上条「でも安心しろ御坂! 今年は忙しいお前に面倒かけるような真似はしねーからさ。何とか自力でやってみる」

 それを聞いてわたわたと慌てる美琴。

美琴「私は迷惑とか面倒とかそんなこと……」

上条「あ、でもどうしてもわかんないとこがあったら聞いていいか? 暇な時でいいから」


美琴「……」


美琴「別にいいわよ。いつだって」

 この滅多に人に頼ろうとしない男に、たとえ夏休みの宿題なんてものでも頼ってもらえて美琴はうれしい。
       
上条「おう、サンキュ―美琴センセー」

美琴(当初の予定とは狂っちゃったけど……これを口実に会えるならいっか)

 えへへと笑う美琴を上条は不思議そうに見る。

上条「なんだよ?」

美琴「なーんでーもない!!
   この美琴さんが夏休みなのになんの予定もないさみしいアンタに付き合ってやろうっていうんだから感謝しなさいよ!」

上条「へいへい感謝してますよ。あと別にさみしくはないからな、彼女出来たし」
261 :7月31日 [sage saga]:2011/08/05(金) 04:04:00.74 ID:uTciLQvo0

 

美琴「……………………………………………………………………………は?」


262 :7月31日 [sage saga]:2011/08/05(金) 04:10:27.34 ID:uTciLQvo0


 ちょっと待て。今なにか上条の口からとんでもない爆弾発言が飛び出た気がする。 
 思考停止。美琴の頭は耳から入った情報を理解することを拒否―――出来るわけがなく。
 
美琴「……い、今アンタさらっと彼女がどうとか言わなかった???」

上条「いやーやっと上条さんにも運が向いてきたかなーってカンジですよ」

 美琴の質問に夏休み浮かれモードで頭のネジが緩みかけている上条は深く考えずに答える。

美琴「い、いつから?? 前会ったときはそんなこと言ってなかったじゃない」

上条「あー、夏休み入る直前」

 最近忙しかった美琴が上条に会うのはほぼ一か月ぶりだ。一か月の間に一体何があったのか。
 美琴の足元がふらつく。

上条「ヤバイ、もうこんな時間だ。そんじゃ御坂、俺もう行くわ」

 広場の時計に目をやり上条は駆け出そうとする。


 
美琴「―――――ちょっと待ちなさいよ!!」



 そんな上条を美琴は思わず呼び止めてしまった。
 まだ頭は混乱状態だというのに。

上条「ん? どーした御坂」

美琴「…………」

 呼び止めたはいいがまだ思考がまとまっていない。
 自分は何を言いたかったのか。何を言えば正解なのか。

美琴「…………」












美琴「よ、よかったわね」


 一言。すべての気力を振り絞ってようやく出たのがこの一言だった。
 美琴の心中など何も知らない上条は「おう」と答えて笑う。
263 :7月31日 [sage saga]:2011/08/05(金) 04:22:13.67 ID:uTciLQvo0




美琴(……これで)


美琴(これでいいのよね)

 パチッ

美琴(だって……私が何か言ったって、コイツ困らせるだけだろうし)

 
 バチバチッ


上条「あ、あのー御坂さん!?」


美琴(だ……だから、だって、でも)


 ビリッバリバチッ


上条「み、御坂? 電気漏れてんぞお前」











美琴「……う」

上条「う?」  



美琴「うわあああああああああああああああああああああああああああああああああああん!!!!!」

上条「み、御坂――――――――――――――――――――!!!???」 

ビリビリバチィッ!! と放電しながらダッシュで走り去る美琴。



上条「え? ええー?? 一体何がどーしたってんだアイツ……」

 それを呆然と見送る上条は最後までとことん鈍かった。 
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/05(金) 04:28:30.72 ID:uTciLQvo0
これで終了です。おそろしく鈍い上条さん高二と純情な御坂さん中三の話。
やっと七月が終了しました。長かった。
読んでくださってありがとうございました。
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/08/05(金) 05:05:15.55 ID:TfoaFSYHo

美琴……(´;ω;`)ブワッ
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 07:27:24.87 ID:EVJHtsKIO
乙!
五和も美琴も不憫だな
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/05(金) 09:06:44.30 ID:lIcE/qGqo
美琴…すまないがこのSS内だけは我慢してくれ(´;ω;`)
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/05(金) 22:38:22.95 ID:hPKllMVNo
頼むから余計なことすんじゃねェぞオリジナル
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 22:59:04.73 ID:Yd4GU/i6o
>>268
真っ白さんちーっす
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/07(日) 16:58:57.64 ID:DuVqoEHa0
ちなみに美琴は相手がインデックスって分かってるんだろうか?
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/07(日) 17:34:27.51 ID:IhQRtqyeo
ま、他に思いつく相手がいないから多分?
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/07(日) 22:53:08.94 ID:EYEWHT/O0
コメントありがとうございます。
今回も偽造設定ありです。
よかったら読んでいってください。
273 :8月1日 [sage saga]:2011/08/07(日) 22:58:18.09 ID:EYEWHT/O0

上条「キャンプ」

イン「バーベキュー」

上条「プール」

イン「スイカ!」

上条「祭り」

イン「かき氷!」

上条「花火!」

イン「焼きモロコシ!!」

上条「肝試し!!」

イン「うなぎ―――――――――――――!!! って、とうま肝試しって何?」

 ガラステーブルに頬づえをつきながらインデックスが小首をかしげた。
 その向かい側に座る上条は折りたたまれたパンフレットのようなものでパタパタと自分を仰ぎながらあきれ顔で言う。

上条「お前さっきから食いもんのことばっかじゃねーか……。夏といえばの山手線ゲームやってんじゃねぇんだぞ」

 二人が今何をやっているのかというとズバリ夏休みの計画を立てていたわけだが、どうもさっきから話が脱線気味だ。
 
イン「で、肝試しってどういうもの? なんの肝を試すの? あんこう?」

上条「うん、とりあえず食べるという発想から離れろ。肝試しっつ―のはな、わざと怖い思いをして体の芯から冷えることで 
   暑い季節を乗り切ろうという日本の夏の風物詩であり伝統文化だな」

イン「とうまたちって普段はオカルト否定派のくせにそういう話は大好きだよね。よくわからないかも」

上条「それとこれとはまた別もんなの。フィクションだって分かりきってるから楽しめるっつーか」

 とはいえ男子高校生が肝試しなんぞに期待することといえば納涼よりも「キャー怖ーい☆」なオンナノコの姿なのだが 

上条(よく考えたらコイツにそれは望めそうもないな……むしろ冷静に『アレは魔術的に解説するとね』なんて延々
   オカルトトークが繰り広げられそうだ)
274 :8月1日 [sage saga]:2011/08/07(日) 23:02:55.07 ID:EYEWHT/O0

イン「その遠い目はなんなのかな、とうま」

上条「いーえ何でも。で、お前どっか行きたいとことかないの?」

 上条は机の上に『夏の学園都市イベントマップ』と書かれたパンフレットを広げる。 
 そこには夏休み中のいつ・どこで・どのような催し物が行われるかがびっしりと載せてあった。

上条「去年はそれどころじゃなかったから気付かなかったけど、結構あちこちで祭りやらイベントやらやってたんだな」

 とはいっても、どれも学生たちが主催したものでそれほど規模は大きくないらしい。 

イン「ふんふん……あ、これいいかも!! 『世界の珍味フェスタ』!!」

上条「よくねーよ!! つーかやっぱり食いもんなんだなコノヤロー!! 『世界30か国から集めたよりすぐりの珍味・
   ゲテモノ料理をご賞味ください』ってそんなもんご賞味したくねーよ!!!」

イン「むうー。じゃあコレは? 『超起動少女カナミンを語る夕べ』!!」

上条「食いもんからは離れたけども余計タチ悪くなったわ!!!」

イン「カナミンを悪く言うのはいくらとうまでも許せないかも!!」

上条「そーうーじゃーなーくーてー!! ああもうメンドくせー!!!」

イン「もうー、とうまってば文句ばっかり! じゃあ聞くけどとうまは一体全体どこでなにがしたいのかな!?」

上条「そりゃ、もちろん……」

イン「もちろん?」

上条「……」





上条(もちろん……何だ!?)

 何がしたいかと言われれば……例えば夏祭りでは手でも繋いでぶらぶら出店を見て回りたい。
 例えばプールではきゃっきゃうふふとはしゃぎたい。
 つまりはなんとなくコイビトっぽいことがしたい訳だが、具体的にどうといわれると困る。
 ついでにいうと多少の下心も絡んでくるので、ますます言い出しづらい。
 頭を抱える上条をインデックスは不思議そうに見ている。

イン「とうまー?」

上条「い、いやともかくだな、珍味もカナミンもなんか違うってことだけは確かだ、うん」

イン「とうまの言ってることは抽象的すぎてわかりにくいかも」 
275 :8月1日 [sage saga]:2011/08/07(日) 23:12:07.90 ID:EYEWHT/O0

 う、と返答に窮する上条。正直本人もよくわかっていないので当然と言えば当然だ。
 机の上にべしゃーっと上半身を投げ出し、顔だけ上条の方を向けているインデックスが言う。
 
イン「そんなきっちり計画建てなくても、その日その日にやりたいことをやるっていうのじゃだめなの?」
  
 彼女からの意外な提案。

上条「えー? いやそれでもいいんだけど……学園都市内なら日帰りでどこでも行けるし」

イン「行き当たりばったりっていうのも意外とおもしろいかもしれないんだよ」

上条「でもそれだと大したことは出来ずにいつの間にか夏終わってましたになんないか?」
  
イン「その時はその時かも」

上条「……お前暑いからって考えるの面倒になってきたんじゃねぇだろうな」

 インデックスは現在『暑い!!』という理由でいつものフードをかぶっていない。 
 フードよりその分厚い修道服をどうにかしろよと思うのだが。

イン「だってとうま、この一年を振り返ってみてほしいかも。物事が計画通りに進んだためしなんか一度もないじゃない。
   とうまはすぐトラブル起こしちゃうし、オンナノコがらみの」

上条「待て、その言い方じゃ俺になんか原因があるみたいに聞こえんだろ。
   俺はあくまでいつの間にか巻き込まれてるだけなんだっての」

イン「いいんだよ。アレはもうとうまの才能で病気で癖で生きがいなんだよね」

上条「よくねーよ! 勝手に結論出すな!!」

イン「いいんだよ。私はそんなとうまを受け入れてみせるよ」

上条「わー。勝手に納得してしまわれたよこのシスターさん」
276 :8月1日 [sage saga]:2011/08/07(日) 23:20:10.27 ID:EYEWHT/O0

 体を起こし、座りなおしたインデックスが上条の顔を見ながらふふ、と笑う。

イン「とうま」

上条「なんだよ」

イン「お出かけするのも楽しいけど、私はこういうのも嫌いじゃないよ」

上条「こういうの?」

イン「こうしてね、二人でお部屋でおしゃべりしたりするの。『おうちデート』っていうんだよね、テレビでいってた」

上条「おうち……?? なんだそりゃ、つーかそんなん普通に毎日やってんだろ」

イン「うん。だから……私にとっては毎日がおうちデート、だったりするかも……」

 心で思っていることをいざ口に出してみると意外と恥ずかしかったようで、顔が赤くなっている。
 つられて上条もおもわず赤面してしまった。




 
イン「……とうまは、こういうの好きじゃない?」

上条「え」

イン「おうちで、二人でのんびりするのとか」

上条「あー、と。それは……」

イン「…………」

上条「……決まってんだろそんなん。その…………お前と同じ」

イン「同じ?」

上条「…………嫌いじゃない、てか嫌いだったらこんな狭い部屋で一緒になんか暮らせねぇだろ」

イン「そっかぁ、よかった……」

 インデックスの頬がゆるむ。はにかむような笑顔。

 確かにこうして部屋で二人きりなら邪魔が入ることもなく、トラブルに巻き込まれることもない。たぶん。
 しかしせっかくの夏休みに若者が家に閉じこもっているというのもなんだかなぁと上条は思う。
277 :8月1日 [sage saga]:2011/08/07(日) 23:31:31.24 ID:EYEWHT/O0



イン「ねぇ、とうま」

上条「ん?」

イン「そっち、いっていい?」

上条「あ? ああ、いいけど……何だよいきなり」

 上条が場所を開けるように少し横にずれると、今までテーブルを挟んで向かい合っていたインデックスが
 ひょこひょことやってきてそこに座る。

イン「こっちの方がコイビトっぽいかなーって、思ったんだよ」

 そう言うと、上条の肩にこつんと頭を預けてきた。
 表面上は平静を装っているが、実は心臓がバクバクしてどうしようもないことは上条本人しか知らない。 
 





  
イン「……とうま」

 名前を呼ばれて、上条の体がビクッと震える。

上条「んあ!? な、なんだしょうかインデックスさん?」


 インデックスは上条の肩に頭を預けたまま言う。
 おそらく上条にしか聞こえないくらいの小さな声で。


イン「私、とうまと一緒ならいつだってどこでだって……幸せだよ」










 外はいい天気なのにもったいないと思いつつ、隣に座る恋人が、黙って少し上を向きながら軽く瞳をとじるインデックスが
 
 ―――――――――――――どうしようもないくらい可愛くて。



 とりあえず今日はおうちデートとやらをこのまま続行することを、彼女の髪を撫でながら上条は決めた。

278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/07(日) 23:33:22.80 ID:EYEWHT/O0
これで終了です。今更ですがこの二人をいちゃつかせるのって難しい。
読んでくださってありがとうございました。
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/07(日) 23:42:51.13 ID:uspQXt3W0
難しそうにはとてもみえなかいんだぜ乙!!
幸せそうでほのぼのでかわいくてたまらんありがとう
このインデックスさんを前に髪を撫でるだけとかどんだけー
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/07(日) 23:52:28.67 ID:hyjCKuwIO
>>1乙!充分イチャイチャ出来てますよ

なんかこっちまでドキドキしてきた
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/08/08(月) 00:26:41.26 ID:TXQLfy5AO

この甘さがたまらんのさ
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 01:47:31.54 ID:OA+p5P8SO
甘い! イチャイチャ最高です
インデックス可愛すぎるわ
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 10:24:49.97 ID:E8OIyE5Ao
乙!もしかして>>1は幻想目録の人かな?
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/09(火) 19:22:18.20 ID:JNJaQ9CH0
コメントありがとうございます。

>>283 すみません違います。

明日発売の新約2巻でいろいろと齟齬がでてきそうなので今更ですがこのSS内の設定についてまとめておきます。

○原作一巻から一年後の夏休みで上イン両想い

○『科学』と『魔術』の全面戦争がギリギリで避けられた世界→とりあえず平和

○上条さんまわりの女の子たちについてはインデックス以外旧約の関係をそのまま保ってる感じです

その他、必要があればその都度注釈を入れていこうと思います。
本当なら>>1に書いておくべきだったのに後出しになってしまい申し訳ないです。
正直書き始めた時点ではほとんど何も考えてなかったので……

投下行きますが、これからいちゃ度は格段に減ると思います。すいません。
ラブコメのコメの部分に偏った話が続くかもしれません。
そして相変わらずの設定偽造・キャラ崩壊

そんな感じですがよかったらどうぞー。



 

285 :8月2日 [sage saga]:2011/08/09(火) 19:24:37.06 ID:JNJaQ9CH0

上条「うだー、あ゙っぢい゙―――――――……」ダラダラ

イン「花火っ♪ はっなびっ♪ はっなーびっ♪」ウキウキ

上条「なんでお前はこの炎天下の中そんなに元気でいられるんですかインデックスさんよ」

イン「だってこんなにいっぱい花火が出来るんだよ!! 楽しみすぎて夜が待ちきれないかも!」

 両手いっぱいに徳用花火セットを抱えて上機嫌なインデックスが、両手に買い物袋を下げた上条の方を振り返る。
 時刻は午後3時。夕暮れにはまだ少し遠い。
 
イン「くじ引きでこんな素敵なものが当たるなんて、日ごろの行いを神様が見ていてくださったおかげだね!」

上条「どうせ上条さんは残念賞のタワシでしたよ」

イン「もうー、拗ねなくてもちゃんととうまにも花火やらせてあげるから」

上条「拗ねてねーし、言われんでも花火やるし」

 この花火、上条行きつけのスーパーで行われていた『真夏の大くじ引き大会』なるものの景品だったりする。
 どうせなら食料品詰め合わせセットなんかを当ててくれればよかったのに、と上条はチラッと思ったりなんかもしたが
 当たった瞬間お店の人がどん引くくらい喜んでいたインデックスに対してそんなことは言えず。

イン「とうまとうま!! こんなにいっぱいあるんだもん、誰か誘おうよ! あいさとか」

上条「そうだなー、二人だけで花火ってのも侘しい気がするしな」

 そんな感じで日陰を選びながら家路につく途中の二人。
 それをじっと見つめる視線があることに、二人はまだ気付いていない。
286 :8月2日 [sage saga]:2011/08/09(火) 19:32:49.12 ID:JNJaQ9CH0



イン「……アレ?」

上条「ん? どうしたインデックス」
 
 突然インデックスが真剣な顔になり、足を止めた。

イン「微弱だけど魔力の流れが見えるかも……」
 
上条「魔力って……学園都市に魔術師が潜んでるってことか!?」

イン「わかんない……とうま、私ちょっと見てくる」

上条「いや待て! 俺も行く!!」

イン「ううん。とうまの右手が術式に触れると流れが見えなくなっちゃうから私一人で行くよ。とうまは先帰ってて」

 強い口調でそう言われると上条も引き下がらずを得ない。
 一度スイッチの入ってしまったインデックスを止めるのは不可能だとわかってはいるが、心配なものは心配だ。

上条「じゃあケータイの電源ちゃんと入れとけ! あとすぐに帰ってこいよ!」

イン「うん!! 行ってくるね!」

 くるりと踵を返すと、インデックスは狭い路地へと走っていく。
 徳用花火セットを抱えたまま。

上条「大丈夫かよアイツ……」



 一人残されてしまった上条。
 ふと気づけばまわりには誰もいない。
 
上条(……そういえば) 

 思い返せば何度かこんな感じの状況に遭遇した気がする。

 『人払い』

 最もポピュラーな魔術の一つであるらしいその名前が頭に浮かぶ。
 ついでにその術式をよく使う、あの赤髪不良神父の顔が脳裏をかすめ……

上条(まさか……とうとう来てしまったんだろうか)

 ゾクッと上条の背筋に悪寒が走る。
 後ろに人の気配がする。それも何か暗いオーラをまとったような。

上条(や……やっぱりそうだよ!! 背中に殺意を感じる!!)

 彼の想い人を横からかっさらっていく形になってしまったので、上条としても多少の罪悪感はある。
 しかし不意打ちで炎剣など喰らわされてはたまらないので

上条(よし。向こうがアクション起こす前にこっちから動く!!)

上条(いーち)

上条(に―――の……)


??「上条さん」


上条(さ……ってアレ!?」

 上条は驚く。自分の名を呼ぶその声は、予想に反して少女の可愛らしい声だった。
 勢いよく振り返った上条が見たものは……

287 :8月2日 [sage saga]:2011/08/09(火) 19:35:24.97 ID:JNJaQ9CH0


上条「い、五和!?」


五和「上条さん……」

 そこにいたのは天草式の少女、五和。
 二重瞼の大きな瞳が上条の顔を見てキラキラと輝く。
 感極まって涙が出る寸前、といったところだろうか。
 
上条「久しぶりだな五和! 今日はなんで学園都市に?」

 そんな五和の様子にも気付かず、気軽に声を掛ける上条。
 上条は内心かなり安堵していた。よかったステイルじゃなくて。そんな思いでいっぱいだった。
 
上条「またイギリス清教からのおつかいか? それともただの観光?」

 五和は何度か上記の理由で学園都市を訪れている。
 そのため彼女がここにいることにそれほど疑問を持たず笑顔で話しかける上条に対し、五和の表情はどことなく冴えない。
 大きなショルダーバッグのひもを握りしめた両手がふるふると震えている。
 
上条「ん? おーい、五和ー? どうし……」

五和「……上条さん……私……私……っ」
 
上条「いつ、のわぁっ!!??」

 上条が情けない声を出してしまったのも無理はない。
 突然五和が上条の胸に飛び込んできたのだ。
 
上条「い、いいいい五和さん!!?? どうしちゃったんですかこんなのあなたのキャラじゃない!!!」

五和「上条さんっ……上条さん、私、上条さんに……っ」

 両手に買い物袋を持っているのでどうすることもできず、インデックスとはまた違う女の子の匂いに、柔らかい感触に
ただ赤面してその場に硬直するしかない上条。

上条(な、なにこれどういう状況!!?? 俺どうすりゃいいの五和さん!!)

 そうこうしていると、通りの向こうから人が歩いてくるのが見えた。
 どうやら『人払い』が仕掛けてあったわけではないようだ。
 通行人の奇異な視線に気付いた上条は、とりあえずこの場から退避することを決める。 

上条「いっ、五和!! 何があったか分かんないけどさ、とりあえずウチ来いよ、こっから近いし」

 それを聞いた五和の肩がピクッと反応した。

五和「上条さんのおうち…………あの、おうちにインデックスさんは」

上条「ああ、アイツもすぐ帰ってくると思うからさ」

五和「…………………………………………………………………………ということは外出してるんですね」

 「チャンス」と奥手なはずの少女がぽつりとつぶやく。

上条「え?」

五和「いいえ、なんでもありません!! さっ、行きましょう上条さんのおうちへ!!」

 パッと上条から離れる五和。さっきとは打って変わって明るい表情をしている。
 なんなんだと思いつつ、上条は五和とともに家路に着くのだった。
288 :8月2日・行間 [sage saga]:2011/08/09(火) 19:40:53.42 ID:JNJaQ9CH0

 その数分前の話。
 うだるような暑さの中、二人の少女がアイスを食べながら木陰の中を歩いていた。
 
??「はぁぁ―――――……」

??「白井さーん、アイスとけちゃいますよ。もったいない」

 甘ったるい声でセーラー服の少女が隣の少女に話しかける。

黒子「初春、あなた、こんなにわかりやすく気落ちしているわたくしよりアイスの心配ですの!?」

初春「あははー。で、どうしたんですか白井さん、夏バテですか?」

黒子「わたくしが落ち込む原因はいつだって一つですわ……」ハア

初春「御坂さんのことですね」

黒子「そう! そのっとーっり!! ですの!!」
 
 ぐわばぁっと黒子が両手を勢いよくあげた瞬間溶けかかったアイスが地面に落下する。

黒子「お姉さまったらここ三日ほどなにをやっていても心ここにあらずといった感じでわたくしもう気が気じゃありませんの!!
   どうなさったのかお尋ねしても『何でもないのよアハハー……』の一点張りですし!!!」
 
 気ーにーなーりーまーすーのー!! と騒ぐ黒子よりも、初春は落ちたアイスが気になるようだ。

黒子「ちょっと初春聞いてますの!?」

 ぐるりと勢いよく初春の方を振り返る黒子。
 と、そのとき街路樹の向こうによく知るツンツン頭の少年が……

黒子「!!??」

初春「? 白井さーん、いきなり固まっちゃいましたけどなにか……」

 初春が黒子の視線の先を追う。
 そこには道端で抱き合う高校生くらいの男女がいた。
 正確には男のほうに女の子が縋り付いているように見える。

初春「わー、大胆ですね。こんな白昼堂々……って、アレ? あの男の人どこかでひゃうっ!!??」

 ガッ!!と初春の首根っこを掴んだ黒子が勢いよく植え込みの影に飛び込む。

初春「し、白井さん!? 苦しいです白井さーん!!」

黒子「ちょっと黙りやがれですの初春!! 自慢のお花むしって散らしますわよ!!」

 黒子は二人の会話に耳をすます。聞こえるか聞こえないかの距離。
 
 『―――――ウチ来いよ、こっから近いし』

黒子「!?」

初春「わぁ、これからお家に連れ込む気ですよ白井さん!!」

 ボー然とする黒子に対し、なんだか一人盛り上がる初春。
 二人は何ぞ会話しているようだが、声が小さくてイマイチ聞き取れない。そのうちにようやく
 
 『―――――行きましょう、上条さんのおうちへ』

 そんな女の子の声が聞こえる。
 そして今まで抱き合っていた(ように見えた)二人は並んで通りの向こうへ歩いていくのだった。
 
黒子「……あんの類人猿……」

初春「え?」

黒子「そういうことでしたのねお姉さま……」

初春「え? え?」

黒子「はぁ―――……なんだかフクザツな気分ですわ」

初春「え? え? え?」

 行きましょ初春、と黒子は立ち上がりスカートについたごみを払うと一人すたすた歩いて行ってしまった。
 頭が???だらけの初春を置いてけぼりにして。 

初春「え?」 
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/09(火) 19:42:08.77 ID:JNJaQ9CH0
とりあえずここまでです。中途半端ですいません。
読んでくださってありがとうございました。
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/09(火) 19:45:01.94 ID:tYWitiEIO
今日も乙

上条さん・・・
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/09(火) 20:01:56.83 ID:Ho+wfCfmo
乙〜
五和さんも学園都市来たのね、楽しみだ
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/09(火) 20:15:33.48 ID:GughqyYYo
相変わらず上条さんは上条さんやで
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 06:35:45.94 ID:d8F2srcoo
吹っ切れた五和さんちょっと怖いよ
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 18:04:25.56 ID:Bd+Bzlrm0
上条さんが危ない!
貞操と生命と二つの意味で
295 :8月2日 [sage saga]:2011/08/10(水) 19:21:40.20 ID:eWNMV3Vz0
コメントありがとうございます。
続きです。



五和「お、おじゃましまーす」

上条「散らかってるけどテキトーにそこら座っててくれ、今麦茶でも出すから」

五和「そんなお構いなく、突然お邪魔してしまったのは私なんですから」

上条「いいよ、俺も飲みたいし」

 とある寮の上条の部屋で、五和はとにかく緊張していた。
 この部屋へはもう何度も上がったことがあるのにどうしてこんなにドキドキするのか。
 それは二人きりだからだ。いつもはもう一人言い方は悪いがおじゃま虫がいるわけで。

五和(それにさっき……つい感極まって抱き着いちゃったし……)

 先刻のことを思い出し、はわわとほのかに赤くなる五和。 

上条「ハイ」

 カラン、と氷の入ったグラスが五和の前に置かれる。

五和「あ、ありがとうございます!」

 テーブルを挟んで五和の向かい側に座る上条。

上条「足くずせば? 正座つらいだろ」

 それを聞いた五和が真っ赤になって下を向いてしまった。
 ちなみに今日彼女は割と短めのスカートをはいている。
 
五和(上条さんったら……やさしい!!)

上条(しまった……もしや今のはセクハラ発言だっただろうか)

 なんだかうつむき加減な五和を見て、上条は内心ビクビクしていた。
 よく考えたらこの部屋でインデックス以外の女の子と二人きりというのも記憶にある限り初めてな気がする。
 それもこんなにカワイイ……

上条(いや、深く考えるな!! 頭を切り替えろ上条当麻!)

 ぶんぶんと頭を振り、上条は平静を装い五和に話しかけた。 

上条「で、どうしたんだ今日は」

五和「へっ?」

上条「こっちに何か用があったのか? それとも遊びに?」

五和「え、えーと……今日はですね……」

296 :8月2日 [sage saga]:2011/08/10(水) 19:27:56.91 ID:eWNMV3Vz0



 〜回想〜


 ――――ロンドン・日本人街 現地時刻8月1日 

香焼「い、五和さん、もう今日はそれくらいにしといたほうがいいすよ!! ていうかもう解放してほしいっす!」

五和「ひっく……うるっさいんですよ……もうね、飲まなきゃやってらんないっつーか……ひっく……」

 五和に首をがっちりホールドされた香焼が周りに助けを求めるも、誰も目すら合わそうとしてくれない。
 左手に香焼、右手に一升瓶を抱えたどこからどう見ても完全にたちの悪い酔っ払いと化した五和が怖いのだ。

五和「はう……ろうしてわたひはろんろんなんかにいるんれしょう……このきょりがわたひたちをらめにしたんれすね……」

 ぽろぽろと泣き出す五和。かと思ったらいきなりヒートアップしてべらんめぇ口調で怒り出す。
 そんな泣き上戸で怒り上戸な同僚を、仲間はただ黙って見守るしかできず……

??「五和!!」

 その時、スパーン!!と突然障子が勢いよく開けられた。

香焼「建宮さん!!」

五和「あぁん?」

 ドカドカと建宮が五和の部屋へあがりこんでくる。
 そして五和の手から一升瓶を取り上げ、香焼を開放すると 

建宮「五和!! お前さんなんてザマなのよな!!」

 一喝。しかし恋に破れた乙女はそれしきでは引かない。

五和「たてみやさんにわらひのきもちなんかわかんらいんれすよ!!」

 呂律のまわらない涙声。一生を捧げていいと思った恋が終わってしまったのだ。
 五和の全身から力が抜ける。 
297 :8月2日 [sage saga]:2011/08/10(水) 19:30:03.60 ID:eWNMV3Vz0

五和「もうぜんぶろうれもいい……」

建宮「本当にそれでいいのか!?」

 崩れ落ちる寸前の五和の肩を、建宮が力強く掴んだ。

建宮「お前のあの少年に対する気持ちはそんなもんだったのか!?」

五和「……だって、だって……もうおわっちゃったんです……」

 ひっく、ひっくと五和の口から嗚咽がもれる。

建宮「お前は自分自身の目で確かめたわけじゃないだろ!!」

五和「!?」

建宮「お前さんはあの女狐から又聞きしたにすぎんのよな?」

五和「そ、そうですけど……」

 スッと五和の目の前に一枚のチケットが差し出される。

五和「た……建宮さん、コレは……」

建宮「学園都市行きのチケットなのよな」

 それを聞いた五和の瞳にわずかに光が戻った。

建宮「我々はサポートできんが……一人で大丈夫よな」

五和「建宮さん……っ!!」

建宮「行って来い、五和。あとはお前さんの好きなようにすればいいのよな」

 ぐいと押し付けられたチケットを、震える手で受け取る。

 「そうだ、頑張れ五和!!」「禁書目録なんかお前の敵じゃない!」「お前には俺たちがついてる!!」
 「い・つ・わ!」「い・つ・わ!!」「い・つ・わ!!!」「い・つ・わ!!!!」
 鳴り止まない拍手とコールの嵐の中、五和は決心した。

五和「行きます! 私学園都市へ行きます!! 行って上条さんに自分の気持ちを伝えます!!」

 その日ロンドンの日本人街は遅くまでにぎわったという――――――――――

 
 〜回想終わり〜


298 :8月2日 [sage saga]:2011/08/10(水) 19:31:27.84 ID:eWNMV3Vz0



五和(なんてことがあったわけだけど……)

上条「五和ー?」

五和(やっぱり本人を目の前にすると恥ずかしくて言えない!!)

 ちなみに回想にかかった時間は1秒足らずなので何も問題はない。
 
五和「きょ、今日は観光です!!」

上条「そっか、ならよかった。実はさっきインデックスの奴が魔力の流れがどうたらいって駆け出して行っちゃったからさ、
   また魔術師がらみでこっちに来たのかと思ったよ」

五和「そうなんですか? どうして学園都市で……」

上条「それを見てくるってさ。そういやすぐ戻って来いって言ったのに遅いな。電話してみるか」

五和「!?」

 立ち上がろうとする上条を見て慌てる五和。

五和(インデックスさんが帰ってきちゃう!! まだなにもお話しできてないのに!)

 焦った恋する乙女の決断は早かった。
 
五和「きゃあ!!」

 ガシャンという音とともに五和の目の前にあった麦茶入りのグラスが倒れる。
 
上条「大丈夫か五和!? かかってないか?」

 当然ながらグラスが倒れるより先に悲鳴が聞こえたことに上条は疑問なんて一片も持たない。
 
上条「今タオル持ってくるから」

五和「す、すみません上条さん!!」

上条「いいって、気にすんな」

五和(本当にごめんなさい上条さん……でもこれでしばしの猶予が出来た!)

 奥手なはずの大和撫子は心の中でガッツポーズを決めた。 
 
299 :8月2日 [sage saga]:2011/08/10(水) 19:34:14.76 ID:eWNMV3Vz0




イン「う――――ん……」

 一方そのころインデックスは、まだ魔力の正体を掴めずにいた。

イン「おかしいかも……こんなの私の頭の中にも存在しないんだよ」

 術式自体は『人払い』に似ている。けれどそれがどこのどんな魔術なのかが皆目見当つかない。
 それに、なんというか……

イン「魔力の核はあっさり発見できちゃうし、すっごくお粗末な術式かも。とてもプロの仕業とは思えないんだよ」

 それなのに正体が判明しない。わかりそうでわからない。

イン「……ん? アレ!? またなんだよ!!」

 魔力の核に近づくと、また新たな魔力の流れが発生する。
 さっきからそれの繰り返しで、いっこうに終わりが見えず術式の目的すらわからない。
 ないないづくし。魔術のエキスパートであるはずの禁書目録としてはここで引き下がるわけにはいかない。
 そうして何故か花火を抱えた修道女は、炎天下の中魔力の流れを追って駆けていくのだった。



??「くっくっく……」

 そんな彼女を双眼鏡で見つめるクワガタ男とその一団。

建宮「まんまとひっかっかたのよな、禁書目録!!」

香焼「一晩で編み出した即興の術式だけど大成功すね建宮さん!!」

建宮「魔術に関してはとことん調べないと気が済まない禁書目録の習性を利用し、上条当麻のマンションからどんどん引き離す!
   名付けて永続トラップ『禁書ホイホイ』発動なのよな!!」

牛深「さあ五和!! 俺たちが禁書目録をひきつけている間に既成事実のひとつでも作っちまえ!!」
    
 天草式。ロンドンの空港で五和を見送ったはずの彼らが何故学園都市にいるのか。
 そんなの決まっている。

建宮「こんなおもしろイベント、我らお祭り大好き天草式十字凄教が見逃すはずないのよな!!」

 早い話が出歯亀である。

対馬「陰ながら五和を応援するためにこっそり着いてきたんでしょ」ハアー

香焼「建宮さん、五和に勝算はあると思いますか?」

牛深「スペックとしては五和が圧勝しているのは間違いないが、むこうは一年も一緒だったんだ。情もうつるだろうし」

建宮「なに、安心すればいいのよな。いざという時のために五和には秘密兵器を持たせてある」


  「「 秘 密 兵 器 !!?? 」」


 勝手に盛り上がる男衆を無視し、対馬は腕組みをしながらはぁーっと盛大なため息をつくのだった。

300 :8月2日 [sage saga]:2011/08/10(水) 19:36:13.07 ID:eWNMV3Vz0
とりあえずここまでです。またまた半端なとこで終わってすいません。
読んでくださってありがとうございました。
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 19:56:12.83 ID:bZiemM1IO
乙!

さぁ、盛り上がってまいりました
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/10(水) 20:03:20.50 ID:n8fXWZseo
建宮め、インデックスの意思を尊重したねーちんに斬られてしまえ
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 20:48:49.92 ID:m8cQaO5IO
またあの際どい霊装の、出番か…
ねーちん参戦で大精霊vs堕天使vs慈聖母の戦いが見られるのか
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/10(水) 21:09:26.27 ID:w7Dkw+RYo
乙です
>>1には上x五も書いてほしいですなwwww
あとこれで終わりですって書くのやめてください
ひやっとしますwwww
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 02:02:42.26 ID:htOkoJQU0
こういうの面白いなww
もっとやってくれ
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 19:51:40.90 ID:bAopr69IO
これは面白いw
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/11(木) 23:10:15.43 ID:tdx1irODo
>>303
チラメイド対エロメイド対ロリメイドか…股間が熱くなるな
308 :8月2日 [sage saga]:2011/08/12(金) 00:15:58.12 ID:bew3CAdW0
続きです。また中途半端なとこで終わってます。



上条「はい、タオル。服濡れてないか?」

五和「す、すみません上条さん。今日はうっかりおしぼり忘れちゃって……」

上条(おしぼりって日ごろ持ち歩くもんなんだろうか)

 タオルを二つ折りにし、テーブルを拭こうとする上条。
 それを見た五和は慌てて手を伸ばす。

五和「上条さん、私がやりますから……」

 ピタ。

上条「え」

 サッと伸ばした手がタオルを持つ上条の手に重なってしまった。
 狙ったわけではない。事故である。あくまで事故である。 

五和(ひゃ、ひゃあああ!!!)

 その証拠に表面上も内心もうろたえまくっている五和。
 しかし恋する乙女の本能がそうさせるのか、重ねた手をのけようとはしない。

上条「五和……?」

 突然の状況にまだ頭が追い付かない上条がパッと顔を上げた。
 上条は五和の隣で前かがみになっているわけで、となるとその目の前には。

上条・五和「「ッ!!!」」

 顔。至近距離にお互いの顔。
 上条の目の前には潤むような大きな瞳。
 五和の目の前には瞳孔の開いた普段は半開きの目。

 どちらかがちょっと前に出ようものなら大事態になってしまいそうな距離。
 二人は真っ赤になりながらフリーズしてしまった。
309 :8月2日 [sage saga]:2011/08/12(金) 00:21:45.03 ID:bew3CAdW0

上条(ななな何だこのラブコメ的お約束イベントは!!??)

 ようやく事態を正確に把握できた上条が焦る。
 心臓がバクバクしている。アドレナリンがでまくっている。 
 彼女と一緒に暮らしている部屋で女の子とこの状況。人に見られたら誤解されること間違いない。
 しかし女の子の手を無下に払いのけるなんて真似、上条にできようはずもなく。

上条(インデックス早く帰ってきてくれ!! いややっぱ今は帰ってこないで!!)

 困惑動揺する上条に反し、五和は冷静になり始めていた。

五和(これは……神の与えたもうた最大のチャンスなんじゃ……)

 薄日さす狭いワンルームで寄り添い見つめあう二人。
 ここが正念場。天王山。伝えるなら今しかない。
 湧き上がるそんな思いに突き動かされた五和が行動に出る。

五和「……上条さん」

 ぎゅ、と。
 重ねられた五和の手が上条の手をかたく握りしめた。

上条「いっっ!!??」

 ビクーンと跳ね上がる上条。

五和「上条さん」

 じっと見つめる大きな瞳。
 さっきよりずっと距離が近い気がする。

上条「い、五和……」

 さすがの鈍感男もここまでされれば何らかの察しはついたのか、緊張しすぎて身動きがとれていない。

五和「上条さん……」
 
 五和の唇が何か言いたそうに動く。
 
 一瞬の逡巡。

 そうしてようやく出てきた言葉は。
310 :8月2日 [sage saga]:2011/08/12(金) 00:24:45.42 ID:bew3CAdW0


イン「……一体どういうことなのかな」


 虚空に視線をさまよわせる一人の修道女。
 魔力の流れを見つめながらインデックスは考え込んでいた。

イン(そうだ……この術式、天草式のものに似てるんだよ。でもどうして天草式が学園都市に……?)

 彼女の知識によって正体不明の術式が少しずつ紐解かれていく。
 しかし、どうにも腑に落ちない点が多々ある。
 
イン(天草式の特徴は隠密性、森に木を隠すような術式を得意としてるはずなのに……)

 まるで見つけてくださいと言わんばかりのわかりやすい魔力の流れ、そしてその中心をなす魔力の核。
 
イン(それに目的がさっぱりわかんないかも……『人払い』の応用だとは思うんだけど)

 うーん、とその場に花火を抱えてかがみ込むインデックス。
 この術式、彼女が考えるような意味もなければ目的もない。
 ただただおじゃま虫を隔離するために編み出されたおそろしくくだらない術式である。
 そのことにインデックスは気付かない。というか普通気付けない。 



建宮「……さっきから動かんのよな、禁書目録のやつ」

 ふぅ、とクワガタ男が双眼鏡をのぞきながらため息をつく。

建宮「つまらんのよな……俺も上条ハウスの見張りに行きたかったのに」

対馬「ジャンケンで役割決めようって言ったの建宮さんでしょ」

 その時、小柄な体に似つかわしくない仰々しいトランシーバーをかかえた香焼が叫んだ。

香焼「建宮さん、野母崎班から連絡来たすよ!! 五和が動いたそうっす!!」

建宮「何!? 状況を報告するのよな!」

香焼「現在二人は手を握りしめながら見つめあっているそうっす!!」

牛深「もうそんな段階までいっちまったのか!?」

建宮「よし!! こっちは切り上げて俺たちも合流するのよな!!」

香焼「禁書目録はどうすんすか?」

建宮「まぁ心配いらんのよ、このまま魔力の流れを追ってあてどない旅に……」
311 :8月2日 [sage saga]:2011/08/12(金) 00:27:24.15 ID:bew3CAdW0



イン「うん、もうおうち帰ろうっと」


天草式一同「「「!!!!????」」」



 インデックスはすっくと立ち上がると、回れ右をして今来た道を戻っていこうとする。
 
イン(ほっといても害のある術式とは思えないし、とうまにすぐ帰って来いって言われたからね)

 はなびはなび〜♪と歌いながら、とっさに身を隠した出歯亀たちの横をすりぬけ走り去ってしまう。

 オロオロわたわたと慌てたのは天草式である。

建宮「のぉおおおおおおおお!!! お前さんそれでいいのか禁書目録!!!」

牛深「いいところで邪魔立てする気か!!」

香焼「今帰られたらまずいすよ!! せめてあとすこし引き止めとかないと!!」

建宮「わかってる!! しかたがない、プランBへ移行なのよな!!」

 そんな訳で、意外と足の速い修道女を追いかけ大移動する天草式のみなさんなのだった。

312 :8月2日 [sage saga]:2011/08/12(金) 00:33:20.03 ID:bew3CAdW0


五和「インデックスさんとお付き合いしてるって、本当ですか?」

 
上条「え?」

 微妙に拍子抜けしてしまう上条。
 一拍おいて恥ずかしさがこみあげてくる。

上条(い、一瞬なにかを期待しちゃった俺のバカ! そんなわけねーだろ!!)
 
 そして五和も五和で戸惑っていた。
 それは確かに聞きたかったことではあるけれど、言いたかったことではない。
 これだけのチャンスに言いたいことも言えない奥手な自分。
 しかしこの伝聞から始まったのだ。

 何かの間違いであってほしい。心の中で五和は願う。
 願うが……

上条「ああ、うん。そうだけど……誰に聞いたんだ? ステイル?」

 肯定。それもあっさりと。

 ぐらり、と五和の視界が大きく揺れた。
 後ろに倒れそうになり、反射的に重ねた手を離し体を支える。

 目の前が暗い。

上条「? い、五和?」

五和「だ、大丈夫です……ちょっとめまいがしただけです……あはは」

 こめかみに手を当てながら光のない瞳でかわいた笑いを浮かべる五和。

五和「あ……最大教主にそのような報告があったみたいで……」

上条「じゃあ土御門のやつだな……言うなっつったのに。
   あ、やっぱアレか? シスターがそういうのはまずいみたいな話に……?」

五和「い、いえ。最大教主はそこらへんは何もおっしゃっていませんでした……」

 でしたけど、と五和は続ける。

五和「と、突然のことだったんで驚いてましたよ皆さん……はは」

上条「いや、うん。まだそうなって2週間もたってないし」

 そう言う上条は少し顔が赤い。照れているのか。
 対照的に青い顔の五和は心象的に崖っぷちに立たされていた。

五和(に、2週間……)

 今までの自分の行動が思い起こされる。
 おしぼりを渡し、おしぼりを渡し、おしぼりを渡す。
 一体あのおしぼりのゴリ押しとは何だったのか。
 あのときもっと積極的にいっておけば、あのときもっと強引に迫っていたら、結果はまた違うものになったのではないか。
 
 してもしたりぬ後悔の念が五和の胸に渦巻く。
313 :8月2日 [sage saga]:2011/08/12(金) 00:36:25.02 ID:bew3CAdW0

 どうして自分はこんなに臆病なのか。
 何かきっかけがあれば変われたのだろうか。
 
 きっかけが……

 『五和』

 きっかけが……

 『これは餞別なのよな』

 きっかけ……

 『きっとお前の役に立つ』


 『今からでも決して遅くない』 
  

 『お前さんはやるときゃやる女なのよな!!』


五和(建宮さん!!)

 五和の脳裏によぎるもの。それは空港で建宮に強引に押し付けられたショルダーバッグ、その中身。
 捨てるにも捨てられず、タンスの奥深くに封印されていたアレ。

五和(ついに……この時がきたということですね建宮さん!!)

 五和が両こぶしをぐっと握りしめた。
 迷っている暇などない。
   
五和「……上条さん」
 
 うん? と、すっかり麦茶を吸い込んだタオルを片手に上条が返事をする。

五和「……やっぱり服濡れちゃったから、お着替えしてもいいですか?」

上条「ぅ゙え゙!!??」

 頬を染めた伏し目がちの美少女に突然そんなことを言われて平静でいられるほど上条の経験値は高くない。
 
上条「も、もちろん!!」

五和「洗面所貸してもらいますね」

上条「い、いいよ俺部屋の外出てるから、ここで着替えれば……」


 タオルを洗濯機に放り込み、そそくさと部屋を出る上条。
 それを見送った五和はショルダーバッグを引き寄せ、すぅっと大きく息を吸い込む。
 
 生まれ変わるんだ、と自分に言い聞かせて。
 
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/12(金) 00:39:35.71 ID:bew3CAdW0
とりあえずここまでです。殆ど話進んでないね。すいません。
そして残念ながらゲテモノメイド対決の予定はございません……
読んでくださってありがとうございました。
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/12(金) 00:43:26.53 ID:5fVgpXF/o
乙乙
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 00:45:40.61 ID:3FfxQPjIO
乙です

天草式のみんな(ねーちん除く)は愉快なオブジェになってしまえ
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 01:33:44.27 ID:XLt9xgpN0
乙ー!
こういうラブコメ超好きだ!
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 07:29:06.41 ID:KT31y2VIO
乙!!!
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 23:43:25.38 ID:mPCaIcfIO
おかしいな、俺インデックス好きなのに五和もアリな気がしてきた。
おのれ魔術師
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/13(土) 22:36:38.01 ID:vFlw7p7S0
>おしぼりを渡し、おしぼりを渡し、おしぼりを渡す。
>一体あのおしぼりのゴリ押しとは何だったのか。

おしぼりwwwwwwwwww
321 :8月2日 [sage saga]:2011/08/14(日) 00:21:10.92 ID:II6M0pXS0
投下行きます。そして今日もまた未完成。一応終わりは見えてるのですが……




イン「ふー、それにしても暑っついんだよ……」

 インデックスは頬を伝う汗をぐいと拭う。 
 少しずつ陽は陰ってきているとはいえ、分厚い修道服を着込んだ彼女にこの暑さはことさらこたえる。

イン「早くおうち帰って冷たいものが飲みたいかも……」

 家に着くまではあと10分以上かかるだろう。
 それにしてもあの術式はなんだったんだろうと考え、しかし答えは出ず、ため息。
 と、そのとき。

??「いらっしゃいませー!」

イン「ひゃうっ!?」

 唐突に声を掛けられ驚くインデックス。
 そこにはいつのまにやらド派手なワゴンショップ、そして人だかりができている。
 さっき通った時には間違いなくこんなものはなかったのだが…… 

店員「おいしいジュースとアイスの移動販売ですよー!!」

 それを聞いて思わず立ち止まってしまう。
 
店員「お嬢さんもいかが?」ニッコリ

イン「うぅ……魅惑的なお誘いだけど今持ち合わせがないから無理なんだよ」

 しょんぼりとインデックスが答えると、店員の目の奥が光った。

店員「大丈夫ですよ!! 今日は開店記念サービスとして全品無料でご試食いただけるようになっています!!」

イン「えっっ、無料!? っていうことはタダ!!??」
 
 インデックスの顔がパァっと輝く。

店員「さようでございます!! さっ、こっちへどうぞー!!」

イン「すっごくついてるかも! ちょうど冷たいものが欲しかったところだったんだよ!」

 店員に促されるままワゴンへと足を進めるインデックス。
 それを見てほくそ笑むのは。

??「くっくっく……引っかかったのよな禁書目録!!」

香焼「店員も人だかりも全員天草式の変装だとは気付かれなかったようすね」

建宮「おいしいものに目がない禁書目録の習性を利用した足止め大作戦! 名付けて速攻魔法『強欲な禁書』発動なのよな!!」 
   
対馬「プランBのBは馬鹿のBね……」ハア



322 :8月2日 [sage saga]:2011/08/14(日) 00:25:53.35 ID:II6M0pXS0




 上条は、この時の衝撃をきっと一生忘れない。
 「もういいですよ」と言われ玄関を開けると、そこには。

五和「上条さん……」

 丈の短すぎる上着からこぼれおちそうな胸。
 大胆に露出したおへそ。
 短いスカートからのぞく絶対領域。
 全体的にピンクピンクした衣装の背中にはなぜか羽。

 妄想エロファンタジーの世界から飛び出たような格好の五和がそこにいた。

上条「…………」 

 バタン。

 上条は静かにドアを閉めた。

 混乱した頭で考える。今のは果たして現実だったろうか。
 だって五和なのに。かわいい普通の女の子であるはずの五和なのに。
 普通の女の子はきっと背中に羽なんかはやさない。
 上条は結論を出した。


上条「………………………………………………………………えっと、妖精?」

五和「精霊です!!!」

 
 バタン!!と勢いよくドアが開き、上条はものすごい力で部屋の中に引きずり込まれてしまう。
 
上条「いやァああああああああああああ!!!!????」

五和「おとなしくしてください上条さん……私、上条さんに危害を加えるような真似だけはしたくないんです……」

 グッと上条の腕をつかんだまま、五和が低い声で答えた。
 五和の後ろでガチャンと鍵のしまる音がする。
 カーテンが閉められていて部屋がうす暗く、表情がうかがいしれない。
 夢であってほしかったが、どうやら現実だったらしい。

上条「い、いいい五和!!?? 何これ!! どんな選択肢選んじゃったらこんなイベントが発生すんの!!??
   つーか、その格好は本気で何!!??」

五和「チラメイドです」

上条「……………………………………え」

五和「大精霊チラメイドです」

 まだ現実を受け入れきれず大パニックに陥っている上条とは対照的に、落ち着き払っている五和。
 その様子からは有無を言わせぬ凄みすら感じる。

上条「チラ……メイド」

五和「はい」

 ずい、と五和が前に出る。上条は気圧されするように一歩後ろへ下がった。
 また五和がずいずいっと前に出る。上条もそれに合わせて後退していき……

 二人はいつのまにやら部屋の真ん中まで来てしまっていた。
323 :8月2日 [sage saga]:2011/08/14(日) 00:28:54.64 ID:II6M0pXS0

上条(ま……待て待て待て! こんなん絶対おかしいだろ!! 今日の五和さん絶対おかしい!!!)

 そういえば五和は今日は最初からどこかぎこちないというか、不自然な感じがしたような、と
 ようやくまともな思考能力が戻ってきた上条は考える。

五和「上条さん……私、苦しいんです」

上条「!?」

 自分の胸に手を当てながらじっと上条の顔を見つめる五和。

五和「この苦しみは、上条さんにしか解決できないんです……」

 真剣なまなざしが、冗談や酔狂でないことを物語る。

上条「五和……」

 自分にしか解決できない。そこでようやく上条は合点の行く答えが出せた。



上条「魔術師の……しわざなんだな!?」


五和「へ?」



 あの常識ある普通の女の子五和がこんな恰好をするなんて、なんらかの魔術に操られているのだろう。
 解決策が見つからず、上条の右手を頼ってはるばる学園都市までやってきた……そうとしか考えられない。

上条「悪い気付いてやれなくて……五和!! 今助けてやるからな!!」キリッ

五和「か、上条さんっ!?」

 ぺち。

 言うが早いか、上条の右手が五和の頭に触れる。

上条・五和「…………」

 ……が何も手ごたえがない。当たり前だが。

上条「あ、アレ?」

五和「か、上条さん、魔術師って……」

 突然のスキンシップに嬉しいけれど戸惑う五和。

上条「え? えーと……違うの?」

五和「……違います」

 五和の頭に手を乗せたまま固まる上条。
 ということは、この格好の意図はどこにあるのか。
 
324 :8月2日 [sage saga]:2011/08/14(日) 00:32:02.38 ID:II6M0pXS0
 
五和「……上条さん、どうして私が魔術に操られているなんて思ったんですか」

 上目づかいで五和が尋ねる。
 意識を取り戻した上条は、慌てて手を引っ込めた。

上条「い・いや、だって……おかしいだろ、五和がそんな格好するなんて」

 それを聞いた五和がうつむいて悲しそうな声でつぶやく。

五和「……似合ってませんか」

上条「そっ、そうじゃなくてですね!! だってそんなことするキャラじゃないじゃん五和!!」

 似合ってるかにあってないかと聞かれたら、恐ろしく似合っている。
 しかし今はそういう問題ではない。

 沈黙。うつむいたままの五和。どうしようもない上条。
 薄暗い部屋の真ん中で突っ立っているだけの二人。













 
五和「……上条さん」

 先に口を開いたのは五和だった。
 
五和「私、決めたんです。臆病な自分と決別して、生まれ変わるんだって」

 静かな、それでいて確かな覚悟を感じる口調。
 
五和「この服は、その決意の表れです」


上条「五和……?」


 ギュッとこぶしを握りしめた五和が、意を決したように面を上げる。
 まっすぐに、上条と視線がぶつかる。

五和「上条さん、私……」






五和「上条さんが……………………好きなんです」





325 :8月2日 [sage saga]:2011/08/14(日) 00:34:47.50 ID:II6M0pXS0




香焼「大変すよ、建宮さん」

 香焼が小声で一般人になりすましのん気にジュースを飲んでいた建宮に話しかける。
 
建宮「上条ハウス偵察隊からなんか報告でもあったのか?」

香焼「それが……五和が部屋のカーテン閉めちゃって、様子が見れないそうす」

牛深「何ぃ!? それじゃもう行きつくとこまで行き着いちまったって言うのか!!??」

香焼「馬鹿!! 声が大きいすよ!!」

 ちらり、とベンチに腰掛け右手にアイス、左手にジュースを持つインデックスの方に目をやる。
 
牛深「……もう少しおとなしくしていてくれるといいんだが」

建宮「何はともあれうまくいったのならメデタイことなのよ。香焼、野母崎班にこっちに合流するよう伝えてくれ」
  
香焼「いいんすか?」

建宮「うむ。あとは若い二人にまかせておこうよな」

香焼「了解すー」

 ふぅ、やれやれといった感じで天草式の皆さんがほっと一息ついた時だった。
 常識派の対馬が興味なさげにつぶやく。

対馬「……建宮さん、あの子いないんですけど」

建宮「!!??」

 驚いた建宮がベンチの方を見ると、確かにいない。
 が、その姿はすぐに確認することができた。
 小柄な修道女はアイス片手に店員、お客の顔一つ一つを覗き込むように移動していく。
 眉間にしわをよせたその顔に、一抹の不安が頭をよぎる。

香焼「……ま、まさかばれちゃったんじゃ」

建宮「あ、焦るな、我らの変装は完ぺきなはずなのよ、多分……」

牛深「こ、こっち来るぞ!!」

 トコトコと歩いてくるインデックス。
 各々目をそらし、平静を装う。
 彼女は建宮たちのグループのまわりを一周しながらじっと視線を投げかけてくる。


建宮(嗚呼!! 天にまします我らが父よ、どうかこのか弱き我らにお力添え下さいなのよな!!)

 心の中で懸命に願うも――――――――――



イン「……どうして天草式が学園都市にいるのかな」



 残念ながら祈りは天に届かなかった。
 ジト目の修道女ににらみつけられた集団の中から一言「終わった……」というつぶやきが漏れた。


326 :8月2日 [sage saga]:2011/08/14(日) 00:36:33.36 ID:II6M0pXS0




上条「…………え」

五和「上条さんが好きです」

 五和がもう一度繰り返す。
 ポカンと口を開けたまま呆ける上条。
 どうやらまだ理解が追い付いていないらしい。
 足りない頭でなんとか状況を整理しようと試みる。

上条「……えーと、五和が?」

五和「はい」

上条「……ええーと、俺を?」

五和「……はい」


上条・五和「…………」





上条「ええェエエエエエエええええエエええぇええええええエエ!!!!????」





 
 五和に告白された。  
 そのことにようやく気付いた上条はズザザァーッと思わず飛び退いてしまう。
 顔はもちろん耳まで真っ赤だ。

上条「い・いやなんで俺!? 俺そんな全然五和に好かれるような人間じゃないよマジで!!??」

 ブンブンブンブンと右手を顔の前で全力で振る。
 動揺、狼狽したその態度はとても世界を救ったヒーローのものとは思えない。
 
五和「そんなことありません!! 上条さんはいつだって私たちを助けてくれたじゃないですか!」

 グッと一歩前に出た五和は、強い口調でそう叫ぶ。

五和「上条さんの強さが、上条さんの存在が、いつだって私を支えてくれたんです……」

 前に突き出した上条の右手を、五和はそっと優しく両手で包んだ。
 
上条「い……五和……」

五和「上条さん……」


 まるで時が止まってしまったかのような静寂が部屋を支配する。
 自分の心臓の音だけがやけに大きく聞こえた。

327 :8月2日 [sage saga]:2011/08/14(日) 00:40:19.45 ID:II6M0pXS0








上条「……ゴメン、五和」

 がっくりと、叱られた子供のように首を深く垂れた上条が口を開く。
 五和はそんな上条を黙って見つめる。

上条「俺……ホントに五和が思ってるような奴じゃない。一人じゃ何にもできねぇし、そのくせ自分勝手だし……」

五和「…………」

上条「俺がこれまでやってこれたのは、みんなが支えてくれたからだ―――――もちろん、五和も」

 上条が顔を上げ、五和と向き合った。

上条「五和が俺のことそんなふうに言ってくれるのは、正直すっげぇ嬉しいよ。
   五和は優しいし強いし、家事全般万能で、俺の思う理想の女の子って感じ」

 でも、と上条は続ける。
 五和には、上条が次に何を言おうとしているのかがわかってしまった。
 瞳にうつる少年は、歳相応のはにかんだ笑顔をうかべている。



上条「……俺はインデックスが好きなんだ」



 だからゴメン、ともう一度上条が頭を下げた。
328 :8月2日 [sage saga]:2011/08/14(日) 00:41:51.86 ID:II6M0pXS0

五和(あぁ……)

 それを聞いた五和が静かに目を閉じる。
 最初から分かっていたことだった。
 期待なんかしていない。
 
 失恋。

 それでも五和の心には悲しみよりも不思議な充実感が広がっていた。
 やっと自分の想いを伝えることができた。
 
五和(後悔は……ありません)

五和「……上条さん、頭を上げてください」

上条「五和……」
  
五和「わかりました上条さん」

 ぎゅ、と上条の手を握る両手に力を込める。 























五和「インデックスさんには内緒にします」

上条「え?」

 ぐるり。
 上条の視界が大きく一転した。
 
 音もなく足払いを掛けられベッドに引き倒された上条の見たもの。
 にっこりと微笑みを浮かべる五和……いや、大精霊チラメイド。

 生まれ変わった彼女に、もう怖いものなんかない。
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/14(日) 00:44:29.23 ID:II6M0pXS0
とりあえずここまでです。たぶんあと1,2回続きます。ダラダラペースですいません……
読んでくださってありがとうございました。
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/14(日) 00:56:03.15 ID:WZUb/1Nvo
インデックス――!!!! はやくきてくれ――っ!!!!!
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2011/08/14(日) 01:02:25.17 ID:32LQbXi1o
もう何も怖くない。
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 02:30:48.01 ID:zB9Nc7Nv0
乙です!!
上条エライ!漢だ!!
と思っていたら五和さんパネェっす!!
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(-長野) [sage]:2011/08/14(日) 08:22:53.70 ID:jOYNPm1AO
インデックスはここで試練の時……か!?
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 11:19:15.52 ID:JG88a7bL0
五和が積極的になったら、まじインデックスの最強のライバルだなww
上条さん信じてるぜ!
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/14(日) 11:48:00.40 ID:tXc8fyCHo
据え膳食わぬはなんとやら
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/14(日) 13:20:54.40 ID:CiHehHaQ0
上条△
しかしこのままだと凄く悪いタイミングでインちゃんが来て誤解されるという・・・
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 13:26:36.48 ID:torR44OIO
五和ぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 22:20:32.46 ID:HqghUKiIO
心が軽い、もう何も怖くない
五和良いなぁ。

さてインデックスはどうなるのか
339 :8月2日 [sage saga]:2011/08/16(火) 00:29:50.94 ID:Mu2pyXxP0
コメントありがとうございます。続きです。
なかなか書く時間がとれず、また中途半端です。すいません。




イン「やっぱりあの術式は天草式のものだったんだね」

 一人の修道女とそれを囲む十数人の集団。
 さっきまでの和やかな雰囲気から一転、あたりにはピリピリとした空気が流れている。

イン「この完全記憶能力を誇る私に、変装なんて無意味かも!
   たとえ見た目は多少変わっても、一人一人に染みついた癖や仕草、声は変えられないからね」

建宮「お前さん途中までアイスに夢中になってたくせによく言うのよな!!」

イン「あ、暑さで鈍ってた思考能力が冷たいジュースとアイスのおかげで回復したのかも!」
  
建宮「おのれ……敵に塩を送るとはまさにこのことなのよな……」

 ちなみに、ふふーんと胸を張る修道女の手にはいまだ食べかけのアイスが握られている。

イン「さぁ!! どうして天草式がこんなところにいるのかちゃーんと一から説明してもらうんだよ!!」

 さあさあ!!といった具合にずいずい前に出るインデックスにたじろぐ天草式。
 集団からは小声のやり取りが聞こえるが、その様子からは焦りしか感じられない。
 すると、天草式十字凄教元教皇代理・建宮斎字が一人前に出てきた。
 そして大きく息を吸い、男らしく一言。

建宮「慰安旅行なのよな!!!」

イン「ウソ!!!」

 0.1秒で否定された。当然と言えば当然だが。
 いたるところから「役立たず!」の声が飛ぶ。




 ヒグラシの鳴き声が鳴り止まぬ中、一対数十人のにらみ合いは続く。
 そのときインデックスは集団の中に“彼女”がいないことに気付いた。


イン「……五和は?」


天草式一同「「「!!!!」」」


 一番突かれたくなかった部分をピンポイントで当てられてわかりやすく動揺してしまう。

建宮「い……五和はロンドンでお留守番……なのよ……な?」

 建宮がうわずった声で後ろの仲間に同意を求める……が、全員目を合わせようとせず。

イン「うそ」ジー

建宮「う、ウソとは何よなウソとは!! 建宮さんうそつかない!!」アセアセ

イン「ふーん……天にまします我らが父に誓って!?」

建宮「うぐぅっっ!!??」 

 それを言われては敬虔な十字教徒としては何も言い返せず。
340 :8月2日 [sage saga]:2011/08/16(火) 00:34:44.62 ID:Mu2pyXxP0

イン「ほらね! あの五和が学園都市に来ないわけないもん、とうまのいる学園都市に!! とうまの……」


イン・天草式「「…………」」


 お互いに沈黙。
 そういえば、とインデックスは思う。
 あの謎の術式は、的確に自分をマンションとは反対の方向へ誘導させようとしていなかったか。
 そしてこの回りくどい足止め。
 ここから導き出されるものは。


イン「……五和はとうまの家にいるんだね」

 鋭い視線に低い声。

建宮(くっ……スマン、五和……!!)

 すべてばれた。建宮はじめ天草式一同は自分たちの無力さに思わず歯噛みしてしまう。
 
イン「こうしちゃおれないかも!! 早く帰らなきゃ……」

 慌てて走り出そうとするインデックスの前に人の壁が立ちはだかる。

イン「……そこをどいてほしいかも」

建宮「……それは出来ん相談なのよな」
 

 すべてばれてしまった。
 しかしばれてしまったからといって、自分たちのやることは変わらない。
 新たな闘志が天草式の瞳にやどる。


建宮「お前さんの足止めはすべて我らの独断で行ったこと。……五和はなんにも知らんのよな」

イン「………」

建宮「インデックスよ、お前さんがあの少年と特別な関係にあるというのは我らも聞き及んでおるのよ」
  
イン「……じゃあ、どうして」

建宮「ならば、どーんと構えて一度くらい五和にチャンスをやっちゃくれねぇか?」

イン「チャンス!?」

建宮「五和がどれほど真剣にあの少年を想ってきたかは、近くにいた俺たちが一番よーく知ってるのよな……。
   それはもう見ていて痛々しくなるほどにひたすら一途で健気だったものよ」

 ぐっ……と押し黙るインデックス。
 同じ少年に恋する者同士、五和の気持ちはよくわかるつもりだ。

建宮「お前さんはこれまで四六時中あの少年といっしょにいられたじゃねぇか。
   その幸せをほんのわずかな時間でいい、五和に分けてやってほしいのよな……」

 頼む、と建宮斎字が頭を下げた。

 インデックスは考える。たしかに自分が当たり前に過ごしているこの状況は、贅沢すぎるほど贅沢なのだ。
 大好きな人と一緒に暮らせて、好きだと言ってもらえて。
 遠くロンドンから上条を想いつづけてきた五和のことを思うと少し胸が痛くなった。

 
341 :8月2日 [sage saga]:2011/08/16(火) 00:37:58.93 ID:Mu2pyXxP0
 






香焼「(……泣き落とし作戦、成功しますかね?)」

牛深「(すべては建宮さんの演技力にかかっている……ほらそこで涙の一つでも流せ!!)」

 集団の後方。ヒソヒソ声の二人組。
 そう、これもまた作戦の一つ。
 情に訴えるというもはや作戦と呼べるかどうかも怪しいものだが、相手には意外と効いているように見える。
 
建宮(くくく……『必殺☆大の大人が小娘に頭まで下げちゃうのよ大作戦』効果あったようよな!
   さあ五和、俺たちが足止めしてるスキに力尽くで少年をものにしちまえ!!)

 建宮が頭を下げたままほくそ笑む。
 うつむきじっと固まったままの修道女を見て、天草式一行が作戦の成功を予感した時だった。
 複雑な表情をした少女がパッと顔を上げる。
 


イン「……でもやっぱりとうまと女の子を二人きりにさせるのは危険かも!!」



 瞬間、脱兎のごとく集団の穴を突いて横に飛び出すインデックス。
 そのままマンションの方へパタパタと修道服をなびかせながら駆けていく。
 あまりの早業に一瞬呆けてしまった天草式だが……

建宮「……お、追え追え、追うのよな!! もう遠慮はいらん、ふん捕まえろ!!!」

 集団からおおお!!という雄叫びがあがる。
 かくしてインデックスと天草式の皆さんによる鬼ごっこがスタートした。


342 :8月2日 [sage saga]:2011/08/16(火) 00:48:54.33 ID:Mu2pyXxP0






五和「うふふ、上条さん……」

上条「い、いつわサーン……!?」

 じり、じりと徐々に詰められる間合い。
 ベッドに押し倒された形の上条はなんとか上半身を起し、形勢を立て直そうとする。
 後ろは壁。逃げるには大精霊を倒すしか道はない。

上条(いやいや倒すって何!? だって相手は五和だよ!? しかもたった今俺を好きだって言ってくれた女の子だよ!?)

 ぶんぶんぶんぶんと頭を振る。
 なんとか戦わずにこの場を切り抜ける方法を考えるが、目の前の大精霊には隙が一切ない。 
 
五和「上条さん、そんな不安な顔しないでさい……私、初めてですけど頑張りますから」

 大精霊が柔らかく微笑む。微笑んでいるのに威圧感が増したのは何故。

上条「は、はじめてって何!? 頑張るって何を!!??」

 涙目涙声になっていることに上条本人はまだ気付いていない。
 大精霊の重みでギシリとベッドがきしむ。
 
上条「ッ!!??」

 上条は思わずごくりと息をのんだ。
 際どいところまでおおきく開いた大精霊こと五和の白い胸元。
 それがまだ穢れを知らない純情少年の目を離してくれない。
 
 真っ赤な上条の視線の先に気付きた五和は、少し頬を赤らめる。
 左手をベッドにつき、右手の人差し指で上条の頬をつつっとなぞると

五和「かわいい」

 そういって小さく笑った。
 ゾクゾクっと上条の背筋にある種の感覚が走る。
 それは恐怖なのか、背徳感なのか、それとも……快楽なのか。
 この未知の感覚に流されてしまえば、きっとその先には天国が待っていることだろう。
 
五和「上条さん……」

上条「五和……」

 五和の肩にそっと手を掛ける。
 彼女の体が一瞬ビクンと震えた。

 そして。





343 :8月2日 [sage saga]:2011/08/16(火) 00:55:26.11 ID:Mu2pyXxP0




上条「わるい、五和!!」
   
 五和の肩を思いっきり押しのけ、その反動でベッドの真横に転がる。
 あの感覚に流された果てにたどり着いた天国には、一番いてほしいあの子はいない。

上条「俺やっぱりインデックスは裏切れなハァアアアアア!!??」

 上条が立ち上がるより早く「ふっ!!」という気合いとともにシーツを引き抜く大精霊。
 勢い、少年は宙を舞う。
 
上条「だあぁあァアアああああ!!!???」

 ビターン!!と背中から床に着地する。
 一瞬走馬灯めいたものが見えたような気がするが、今はそれどころではない。
 逃げなくては。上条の視線はがら空きの玄関方向に向けられるが……

 バサッ、と。

上条「のわァああぁああ!!??」

  突如視界が遮られた。一拍おいてシーツを被せられたのだと気付く。
 そして布越しに感じる柔らかくて暖かいこの感触。

 それはもがく上条をシーツ越しにギュッと抱きしめる大精霊のものに他ならない。
 
五和「えへへ……上条さんつーかまーえた」

 全身で体感する女の子のなだらかな体のラインが上条自身を刺激する……
 が、もうためらわない。そう決めたのだ。

上条「だりゃあああぁああアアアァアアアアアアアア!!!!!!!」

 咆哮とともに五和の細い腰を抱き上げ、シーツごと真横に投げ飛ばす。
 短い悲鳴が聞こえ、体が自由になった。
 
 細かく息を刻みながら素早く立ち上がり体勢を整える。 
 形勢逆転。
 そう思った上条の目の前をチラチラと何か紫色のものが舞う。

五和「……上条さん」

 呼ばれてつい振り返ってしまった先には大量の布吹雪……
 上条の全身からドッと汗が噴き出た。
 
 この布吹雪はつい今しがたまでシーツと呼ばれていたものではないか。 

 降りしきる細切れシーツの奥にきらりと光る切っ先が見え隠れする。

 海軍用船上槍(フリウリスピア)。

 五和の最も得意とする獲物。
 コンパクトに折りたたんでどこへでも持ち歩くことの出来る彼女の相棒。
 
上条「い、いつの間に……」

五和「上条さん……私の本気、受け取ってください」

 五和の格好にフリウリスピアは不思議としっくりくる。
 相棒を手にした大精霊チラメイドは上条をしっかりと見据え、不敵に微笑んだ。 

344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/16(火) 00:58:43.41 ID:Mu2pyXxP0
五和さんがシーツ細切れにしたのはきっと魔術か何かです。
ワンルームで槍はとっても使いづらいと思います。
今更ながら五和さんをこんなキャラにしてしまったことについて深く謝罪申し上げます。
読んでくださってありがとうございました。
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 01:00:10.81 ID:4jvaacFIO
良いところで切るなぁんもぅ乙


明日に期待
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/16(火) 01:00:47.89 ID:Gzqzm5EHo

>>1には上五も書いてもらいたいですwwww
347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 05:52:14.13 ID:ajrq26wSO
乙!

むしろほぼ理想のイメージ通りですの
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/16(火) 09:36:03.68 ID:3QCR4KbSo
五和さん何持ってきてんの!?w
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 19:03:51.29 ID:rPeLAKKo0
五和本気すぎてこえええww上条さん全力で逃げてー!
インデックス助けてあげてー!
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/17(水) 09:15:08.32 ID:FbH8NdAIO
>>346
同意だな、この次は上五を書いて欲しいものだ。

しかし建宮が姑息過ぎて面白いw
351 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 02:28:21.54 ID:l0+Dt1XE0
コメントありがとうございます。上五も楽しそうだ。でも自分はやっぱり上インが一番なのです。
投下いきます。正直何書いてるのかよくわからなくなってきました……





建宮「待たんかい小娘!! 人が下手に出りゃいい気になりよって!!」

イン「ヒキョーなことばっかするからなんだよ!!」

 逃げる修道女とそれを追う謎の一団。
 通りすがりの人々が見て見ぬふりをするのは、“場になじむ”ことを得意とする天草式のなせる業なのか、 
 それともただ単に関わりたくないだけか。

 集団から伸びた手が“歩く教会”を掴まんとする。
 それをインデックスはするりと器用に避ける。
 これでも一年間もの間魔術師達の追撃を退けた身だ、逃げ足には自信があった。
 
 目の端にマンションが映る。
 ゴールは目前。
 インデックスには駆けながらちらりと後方を振り帰る。
 集団の先頭とは徐々に距離が開きつつあった。

イン「ふふーん、こんなか弱いシスターさん一人捕まえられないなんて天草式は修業が足りないかも!!」

 悪態までつくこの余裕。

建宮「かっちーん!! 憎ったらしいのよな禁書目録! 今に吠え面かかせてやるのよ!!!」

イン「負け犬の遠吠えにしか聞こえないかもー!!!」

 インデックスが速度を上げる。
 勝った、そう確信した。


 瞬間。


建宮「!! 禁書目録をひっ捕らえるのよなー!!!」

イン「はひ?」

 前方に複数の影。インデックスは「しまった」と顔を歪めるが時すでに遅し。
 影の正体は上条家偵察組だった。
 
 挟み撃ちにされてしまったインデックス。
 横の植え込みへ逃げ込もうとするが


イン「あ!!」


 スルリ、とフードがはずれてしまった。
 フードに気を取られ、スピードが落ちてしまう。
 
 複数の手に修道服の裾を引っ張られる感覚を覚えた。
352 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 02:39:33.91 ID:l0+Dt1XE0
 

 捕まった、インデックスがそう思った時




 
 ドッ!!と耳をつんざく轟音。

 そして彼女のまわりで円を描くようにコンクリートが爆ぜた。


 


 悲鳴とともに人垣が崩れる。
 細かいコンクリートの破片が砂埃となってあたりを舞う。
 
 インデックスにも何が起こったのかわからない。
 ただ気付いた時には宙に浮いていた。
 何者かが彼女を抱え、人垣の中から大きく、文字通り大きく飛び跳ねたのだ。
 


 集団から距離を取り、華麗に着地をする。



??「大丈夫ですか、インデックス」



 ぽふ、とインデックスの頭にフードが被せられた。
 










イン「…………か、かおり?」


天草式一同「「 女 教 皇 様 !!?? 」」 








 砂埃まみれの天草式一同は見た。
 憤怒の表情で七天七刀の柄に手を掛ける彼らが女教皇の姿を。

 「殺される……」誰しもがそう思ったが口にすることもできず、ただ事の成り行きを天に任せるのみだった。  
 
353 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 02:42:16.15 ID:l0+Dt1XE0

 






五和「はあぁあああ!!」

上条「のわあぁああああ!!!」

 五和の振るう槍により、ズドン!!という重い響きとともに本棚が倒れる。
 的確に上条の退路は塞がれていく。
 
五和「お願いします上条さん……私もここまで来てしまったからにはもう引き下がれないんです」

 ヒュンと風を切る音が二度三度と聞こえる。
 五和は自分の背丈をはるかに超える長さの槍を、狭い室内で器用に回した。
 威嚇。壁を背にした上条をじりじりと追いつめる。

 上条の顔に浮かぶ恐怖と切迫感。

五和「そんな顔しなくても大丈夫ですよ上条さん。いくら私だって上条さんを串刺しにするような真似はしませんから、たぶん」

 にっこりと笑う五和は、言いながらも小気味のいい風切り音を響かせている。

上条(チクショウ……何でこんなことになっちまったんだよ……)


 『上条さん、どうぞ』


 上条の脳裏に浮かぶ、普通の可愛い女の子五和。
 優しかった彼女の面影を目の前の大精霊に重ねる。

 頭に血がのぼってしまった彼女を元に戻すことはかなわないのか。

上条「…………」

 奥歯をぐっと噛みしめる。
 上条は賭けに出ることにした。

上条「……五和」

五和「はい、上条さん」



上条「わかった……お前の言うとおりにするよ」

五和「……え?」

上条「お前の言うこと何でも聞くって言ってんだよ」


 五和に困惑の表情が浮かび、槍の動きが止まった。
 ぐっと顔を上げ、彼女の瞳を見据える。


上条「ただし俺を倒すことが出来たら、だ。全力で来い」

354 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 02:45:49.86 ID:l0+Dt1XE0

 
 上条の言葉にこたえるように無言で槍を構える五和。
 「負けるはずがない」そう言いたげに唇の端を吊り上げる。

 無音の中対峙する二人。
 

五和「ぁああァあああああああああああ!!!!!」

 五和が動く。まっすぐに上条目掛け槍を突き出す。
 しかし槍は目標に当たらない。
 バキリと木片の裂ける音とともに壁に突き刺さる切っ先。
 寸でのところで身を屈めた上条は、低い姿勢のまま五和に飛び掛かる。

上条「五和ぁああああああ!!!!」

五和「ッッ!!??」

 足元にタックルをかけられ、五和はそのまま後ろに引き倒される。
 その勢いで槍が手から離れてしまった。
 
 ダン!!
 
 立ち上がろうとする五和の肩を上条が強く床に打ち付けた。 
 五和に覆いかぶさる形の上条は、抜け出そうともがく彼女を全身で押さえつける。


上条「聞いてくれ五和」

五和「…………」

上条「俺、五和のこと好きだよ。……大事に思ってる」

五和「仲間として……ですか」

 上条に組み敷かれた五和が自嘲気味に笑った。

上条「……ああ、そうだ。仲間として、友達として信頼してるし、守りたいと思う」

五和「……上条さんの大事な人は世界中にたくさんいるんですよね」

 ふい、と視線をそらす五和。
 大きな瞳が少しずつ潤んできているように見える。

五和「その中の特別になりたいと思うのはいけないことですか……多少強引な手を使っても」

 グッ、と上条は五和の肩を抑える手に力を込めた。 
 五和の全身がビクリと震える。

 
上条「人の気持ちなんか力尽くでどうにかなるもんじゃねぇだろ!! 
   無理やり奪ったって後には何も残らない、空しいだけだ!!」

五和「……ッ」


上条「それぐらいお前にもわかるだろ!? 頼むからいつもの優しい五和に戻ってくれよ!!」

五和「……か、上条さん……」

 五和の表情が少しずつ緩んでいく。
 上条は、彼女の体から力が抜けるのを感じた。
 












 が、ここで終わる大精霊ではなかった。
355 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 02:55:27.05 ID:l0+Dt1XE0





神裂「いったいあなたたちは学園都市で何をやっているのですか!!」

 正座。いい歳をした大人たちが真夏の往来で正座させられている。

建宮「ど……どうして女教皇様がここに……」

神裂「あなたたちと連絡が取れないので調べてもらったんですよ!! 心配させといてなんですかこの状況は!!」

建宮「い、いやー……みんな今日中に帰るつもりだったので……よな?」

 建宮が後ろの集団に同意を求めるが、返事はかえってこない。
 誰も目すら合わせようとしてくれない。

神裂「大体何故あなたたちがこの子を追いかけてるんですか!? 説明によっては、本気であなたたちを討たねばなりませんよ」

建宮「い、いやーそれは、五和の初恋を成就させねばと必死で……」

イン「そっ、そうだった!! いつわととうまが大変かも!」

神裂「!? 五和と上条当麻は一緒なのですか?」

 神裂の脳裏に壊れ気味の五和の笑顔が浮かぶ。
 嫌な予感がした。

イン「とうまを女の子と二人きりにさせたら絶対にろくなことになんないんだよ!!」

 パタパタと修道服をひるがえし、マンションに向かって走り出そうとするインデックス。

神裂「わかりました。私も一緒に行きましょう」

 神裂は、ヒュ、と目にもとまらぬ速さでインデックスを小脇に抱え、跳び上がろうと


建宮「お待ちください女教皇様!」

神裂「なんですか!?」




建宮「女教皇様の勝負服もここに!!」

神裂「七閃!!!」




 堕天使エロメイドとともに天高くぶっ飛ばされる建宮。
 その最後はわりかし笑顔だったという。

 
356 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 03:02:28.78 ID:l0+Dt1XE0


  


 ここまでやらかしてしまったのだ。
 大精霊はもう後には引けなかった。 

 
五和「せやぁああああああああああ!!!!」

上条「えええええええええ!!!???」


 上条が肩を押さえる力をゆるめた一瞬。
 五和は上条と自分の間にねじ込んだ膝を一気に蹴り上げた。
 そして仰向けに引き倒した上条に素早く馬乗りになる。


五和「えへへ、立場が逆転しましたね上条さん」

上条「い、五和さああああああああん!!??」


 グググッと持ち上げた上条の両手を片手で押さえつける五和。
 その凄まじい力はとても女の子のものとは思えない。

五和「上条さん、こう見えても私は幼いころから鍛錬鍛錬また鍛錬にあけくれてきたんですよ?
   一介の高校生である上条さんに負けるわけにはいかないんです」

 大精霊の瞳がらんらんと輝いている。
 上条はさっき言ってしまった自分のセリフを全力で後悔した。

五和「えへへ、上条さんを倒せたら上条さんを好きにしていいんですよね?
   いいじゃないですか力尽くだって。やらない後悔よりやる後悔ですよ上条さん!!」

 どこから取り出したのか五和の片手にはヒモ。というかロープ。

 上条は最悪の事態を想像する。

上条「やめて五和マジで洒落になんないから! 俺本気で怒るからな!?」

五和「えへ、強がってる上条さんもカワイイです」

上条「ごめんなさい調子乗りました離してください五和サン!!」

五和「大人しくしてくれれば、痛くはしませんから……」

 


上条「いやぁああアアああ!! 誰か、誰か助けて!! 父さん、母さん、インデックス―――――!!!!」



357 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 03:06:05.31 ID:l0+Dt1XE0



 ガゴォオオン!!


上条・五和「!?」

 玄関から聞こえる轟音に二人が目をやるのと同時に、ドアが開いた。
 いや、開いたのではなく無理やり取り外された。聖人の力で強引に。


イン「とうま!!」

神裂「五和!!」






イン・神裂「「」」

 




 部屋に駆け込んできた二人が見たもの。
 めちゃくちゃに散らかった、荒らされた部屋。
 そしてその真ん中で男に馬乗りになる痴女痴女しい格好の女。
 その手にはロープ。


 状況を整理しきれないインデックスと神裂はお互いに顔を見合わせる。


 

 そして。

  
 


神裂「……ぃ、五和ぁあああああああああああああ!!!!!」

五和「プ……女教皇様!!??」

 五和が構えるより先に神裂が五和の羽を鷲摑みにして投げ飛ばす。
 投げ飛ばされた五和はそのままガッシャーン!!と窓を突き破りなんとかベランダで受け身をとった。


 インデックスは半泣きの上条にかけよる。

イン「とうま、とうま大丈夫!? どういうことなの説明してほしいかも!!」

上条「説明してほしいのはこっちだ!! 俺大変だったんだから、大事なもの失う五秒前だったんだから!!」

358 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 03:09:05.42 ID:l0+Dt1XE0


 ようやく解放された上条。
 しかし事態はまだ終わっていない。

 
 窓越しににらみ合う聖人と大精霊。
 ピリピリとした空気が流れる。

神裂「五和……敬虔な十字教徒ともあろうものがその破廉恥な格好はなんなのですか!?」

上条(神裂さんがそれを言うかと思ったけど、黙っておこう)ウン

五和「堕天使エロメイドに言われたくありませんよ!!」

上条「言っちゃった」

神裂「えっ、エロメイドはさきほど不埒者とともに成敗してきました! 
   さぁ!! 五和もそんなものは脱ぎ捨てて正気に戻りなさい!!」

五和「嫌です」

 バリン、とガラスを割って五和が部屋に入ってきた。
 そしてフリウリスピアを手にする。


五和「私は変わったんです……この大精霊チラメイドのおかげで積極的になれたんです!!
   取り上げるというなら……女教皇様とて容赦しません!」


神裂「五和……どうやらあなたには教育的指導が必要なようですね」


上条「ぇ……いやいや、やるなら外でやってほしいんですが」

イン「と、とうま、止めなきゃ!!」

 止めなきゃと言われても、狭いワンルームで闘志剥き出しの女二人を止める術などありよう筈がなく。
 
359 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 03:16:17.27 ID:l0+Dt1XE0
 


五和「女教皇様……あなたとはいつかぶつかる日が来ると思っていました」 
  
神裂「どこからでもかかって来なさい、五和」

上条「だから、やるならお外でどうぞ!!」

 無視。殺気立った女たちには男の声など聞こえはしないのか。
 あわわと青ざめるインデックスを背に、隅っこに避難する上条。









五和「…………ぁぁあああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」

神裂「はあぁあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」


上条「やめ……やめろおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」









 家主の制止むなしく、混沌とした室内で激突する聖人と大精霊。
 


 
 勝負は一瞬のうちに着いた。 


 
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/18(木) 03:21:10.94 ID:l0+Dt1XE0
神裂さんが全部解決してくれました。
あとエピローグ的なもの書いたら8月2日終わりです。
はやく話すすめたいのに延々何書いてたんでしょう自分。楽しかったけど。
読んでくださってありがとうございました。
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 07:47:25.52 ID:m1z3iaZIO
どうしてこうなった…
この言葉しか出てこない…>>1
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 08:53:42.15 ID:u8RKQPTSO
ねーちんほどのバランスブレイカーの投入が必要とは・・・!
天草式がゆかいすぎるwwww
エピローグを待機である。乙!
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/18(木) 12:09:24.21 ID:gk9k6gtOo
お、おつ・・・
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 14:15:27.82 ID:yqyjBuz4o
嫌いになるの一言を言えない上条さん
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/08/18(木) 18:31:33.30 ID:ZXwNi2uAO

どうしてこうなったし……五和ェ……
366 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 23:54:27.34 ID:l0+Dt1XE0
コメントありがとうございます。
正直自分でもどうしてこうなったのかよくわかりません。
普段奥手な五和さんは大精霊チラメイドに変身したら強気で積極的なキャラになるよ!みたいなのが書きたかったのですが……
それでは投下いきます。







建宮「えー、それでは……五和が自分の殻をブチ破ったことを祝して、
   カンパ――――――――イ!!!! なのよ!!」


一同「「カンパ――――――――――――――イ!!!」」


 聖人と大精霊がぶつかり、上条の絶叫が響いた数時間後、一行は近くの河原へ移動していた。
 空には太陽に代わり月。あたりはすっかりうす暗い。

 いくつかのグループに分かれ、バーベキューコンロを囲む。
 河原には、おいしそうな匂いが充満していた。

五和「もう、みんな着いてくるなら来るって言ってくれればよかったじゃないですか!!」

 エプロン姿の五和がキャベツ片手に憤る。
 
建宮「だってお前さん、俺らがいるって知ってたらチラメイド姿になんか死んでもならんのよな」

五和「も、もうチラメイドのことは言わないで下さい! あんなもの金輪際着ませんから!!」

香焼「でもつまんないすよね。俺たちが駆け付けた時には、普通の服に着替えさせられてて」

諫早「結局、あの少年だけがエロメイドとチラメイドを堪能できたわけか」

 天草式男衆の目がギッと一点に向けられる。
 当の少年は、大きくため息をついた。

上条「こっちは本気で大変だったっつーのに……」

建宮「だからお詫びとして、こうして夕飯ご馳走してやってるのよな。ほら五和!!」

五和「きゃ、た、建宮さん!?」 

 建宮に背中を押された五和が上条の前に出された。

 互いに目があった瞬間、緊張が走る。

上条・五和「…………」

 気まずい。双方ともさっきまでの参事を思い出し、まともに顔が見れない。
 その周りでは無責任なやじ馬たちがやいのやいのと囃したてる。
 
五和「……あ、あの上条さん」

 おずおずと五和が口を開いた。
 上条の体が一瞬ビクリと硬直する。

五和「さっきは……その、すみませんでした」

上条「い……いや、もう忘れようぜお互い……うん」

 忘れようと言って忘れられたら苦労はないが、引っ張るのもどうかと思う。
 あれは悪い夢だったのだと上条は自分に言い聞かせて、納得することにした。

五和「それと、ありがとうございました。上条さんが女教皇様を止めて下さらなかったら、今頃私どうなっていたか……」

上条「あー、俺がもっと早く止めれたら、五和もそんな包帯だらけにならずにすんだのに……悪いな」

五和「い、いえ!! 上条さんが体を張って庇ってくれたからこれだけの怪我ですんだんです。
   本当なら骨の二本や三本折れて当たり前だったんですから」

建宮「女教皇様も手加減してくださったのよな。あの方が本気で怒ったら全身骨折どころじゃすまんだろ」

 そういう建宮も、なぜか全身包帯グルグル巻きのミイラと化していた。
 
香焼「そういや、女教皇様はどこいったんすかね?」

367 :8月2日 [sage saga]:2011/08/18(木) 23:57:35.61 ID:l0+Dt1XE0






イン「話って何かな、早くしないとお肉がなくなっちゃうかも!!」

 一行がバーベキューを楽しむ対岸に、インデックスと神裂はいた。
 割りばし片手にお肉お肉と騒ぐインデックス。
 そんな彼女を神裂は複雑な表情で見つめる。
 
 昔のように、とまではいかなくてもこうして普通に会話できるようななってまだ日が浅い。
 そんな自分が、こんな問いかけをしていいものだろうか。
 

神裂(いえ……これもこの子のためを思えばこそ)


神裂「……インデックス」

イン「ん?」

神裂「……上条当麻と、その、お付き合いをしているというのは本当ですか?」

 インデックスの動きがピタッと止まり、顔が真っ赤になる。

イン「か、かおりまでどうして知ってるのかな!!??」

神裂「……事実なのですね」

イン「……うん」

 頬を赤らめたインデックスが笑顔になる。
 だが、笑顔を向けられた神裂の表情は暗い。
  

神裂「あなたは今、幸せ……なのですね」


 でも。

 その幸せはいつまで続くのだろう。
 彼女はイギリス清教、魔術側の所属。
 学園都市にはあくまで預けられているにすぎない。
 
 彼女にはいつか“帰還命令”が下る。
 
 それは一か月後か、一年後か、はたまた十年後か。
 すべてはあの最大教主のさじ加減一つという不安定さ。 

 今が幸せであればあるほど、その時の苦しみは、悲しみは大きくなるのではないか。

 神裂はそれが心配でたまらない。

368 :8月2日 [sage saga]:2011/08/19(金) 00:00:46.87 ID:zK7bP0pq0


イン「……かおり、怒ってる?」

神裂「……は」

 インデックスが黙ってしまった神裂の顔を不安げにのぞきこむ。
 
イン「やっぱり、いけないかな……シスターさんなのに」

神裂「そ、それは、表だって良いこと、とは言い難いですが……」

 正直言って、修道女としては失格というよりほかない。
 しかし普通の修道女なら還俗し家庭を持つことだってかなうが、彼女の場合は……。

神裂「……私が気にしているのはそういうことではなくて……」

 口ごもる神裂に対し、インデックスは落ち着いた声で囁く。
 

イン「……かおり、私はね、自分の“役割”はちゃんと理解してるつもりだよ」

 
 神裂の顔がこわばった。
 自分の心中を悟られてしまったような気がして。
 
イン「でも……今だけは、好きにさせてほしいかも。……後悔だけはしたくないから」

 そう言って小さく笑う。
 それは自分が知っている彼女のあどけない笑顔とはまた少し違って。
 
 ちょっと見ない間に大人っぽくなった、と神裂は思う。





神裂「……すみません、差し出がましい真似をしてしまいました」

 スッ、と一歩下がり、頭を下げる神裂。

イン「いいよ、心配してくれたんでしょ?」

神裂「……私の中のあなたは、いつまでも幼い子供のようなイメージなので、つい」

イン「むぅー!! これでも身長だってちょっとずつ伸びてるんだから!!」

 神裂がくすっと笑う。
 そうやってすぐむくれるところは昔と全然変わっていない。
 
 変わらない部分もあるけれど、この子は確かに成長している。
 自分が余計な気を回すことは無い、神裂はそう判断した。 



神裂「さて、みんなのところに戻りましょうか、インデックス」 
 
イン「うん、かおり!」

369 :8月2日 [sage saga]:2011/08/19(金) 00:08:12.54 ID:zK7bP0pq0


 
  
上条「インデックス、どこ行ってたんだよ肉なくなっちまうぞ」

イン「やだぁ!! お肉お肉―――――!!!」

 対岸から戻ってきたインデックスは、割りばし片手にコンロを囲む輪の中へ突撃していく。
 天草式にはさっきまでさんざん追い回されていたわけだが、食欲の前ではささいなことらしい。


建宮「さーて、バーベキューの後はお楽しみの花火大会なのよな!!」

香焼「やっぱ日本の夏と言ったら花火すよね!!」

建宮「ちょうどうまい具合に徳用花火セットが落ちてたのよなー」

イン「!! それ、私の花火なんだよ! どこにいったのかと思ったら!!」

建宮「んんー? 名前も書いてないし拾ったもん勝ちよなー」

対馬「子供か」ハア

上条「二人花火はわびしいとは言ったけど、まさかこんな大人数になるとは……」


五和「……あの、上条さん」


 唐突に声をかけられ、振り返ると。

五和「どうぞ、使ってください」

 おしぼり。そこにはびくびくした様子でおしぼりを差し出す五和がいた。
 
上条「……えーと、サンキュ」

五和「いっ、いえいえ」   
   
 上条がおしぼりを受け取ると、五和の顔がぱぁっと華やぐ。
 そんな五和を見て、上条はほっと一息を突いた。

上条「うん、やっぱ五和はこっちのほうがいいよ。普通の五和が一番だ」

五和「はう……本当にすみませんでした……」アカア

建宮「聞き捨てならんのよ少年!! 俺たちはいつもの五和しか知らんのだから比べようがないのよな!!」

牛深「そうだそうだ、もっとくわしく聞かせろ!! ていうか俺たちにも見せろ!!」

神裂「……あなたたち」

 上条たちに絡んできた酔っぱらった大人たちは、神裂の一睨みで退散させられる。
   
五和「あ、あの女教皇様」

神裂「五和、さっきは頭に血がのぼってしまい手荒な真似をしてすみませんでした……怪我の具合は大丈夫ですか?」

五和「い、いえ!! 女教皇様のおかげで人の道を踏み外さずにすみましたから!」

神裂「私もあなたもまだまだ修行中の身。精神的に至らない部分も多々ありますが、ともに成長できるよう
   これからも切磋琢磨していきましょうね」

五和「……はい、女教皇様!!」

 上条にぺこりと一礼すると、五和は人垣の中へ駆けていく。  
 
370 :8月2日 [sage saga]:2011/08/19(金) 00:16:42.11 ID:zK7bP0pq0
 
神裂「上条当麻、うちの者が迷惑をかけて申し訳ありませんでした」

上条「いやー、気にしてないっつったらウソになるけど……まぁ、こんな騒動はなれっこですよ」

 深く頭を下げる神裂に対し、上条は軽く笑って返した。
 



神裂「……上条当麻」

上条「ん?」

神裂「……あの子のことを、よろしくお願いしますね」

上条「んぐ!? …………あ、ああ、うん。まかせろ」

 小さくむせて赤くなる少年。
 どうか彼らの未来が明るいものでありますように。
 神裂は心の中で密かに祈る。 

 


 こうして人騒がせな天草式のみなさんは、女教皇様に尻をたたかれながらロンドンへ帰って行った。













イン「……とうま、そういえばこれどうしよう」
 
上条「……どうしような、マジで」

 二人の前に広がるのは楽しい我が家の無残な光景。
 後にはドアを外され、窓を割られ無駄に風通しのよくなった上条家だけがを残された。
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/19(金) 00:23:11.23 ID:zK7bP0pq0
そんなわけで悪乗りが過ぎた天草式襲撃編終わり。最後投げっぱなしジャーマンでごめん。
五和さん、天草式の皆さんをこんなキャラにしてしまったこと、重ねてお詫び申し上げます。
おとなしく上インをいちゃいちゃさせる作業に戻ります。
長々と読んでくださってありがとうございました。
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2011/08/19(金) 00:29:07.22 ID:vivovloPo
スフィンクスは無事だったのか?
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 01:08:21.75 ID:exY2kTtT0
乙!
インデックスの健気さでウルッと来た。
だから、この場を借りて一言言わせてくれ。




インデックスーーーー!!!俺だ!!結婚してくれーーーー!!!!!


374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2011/08/19(金) 01:52:27.85 ID:psFZgHDR0
>>373

上条さんこんなとこでプロポーズしてないで本人の前でずばっと言ってくださいよ
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/19(金) 04:32:12.67 ID:zK7bP0pq0
コメントありがとうございます。
寝れないので途中まで書いたやつ投下します。
ダラダラしてます。よかったらどうぞー
376 :8月3日 [sage saga]:2011/08/19(金) 04:39:55.62 ID:zK7bP0pq0
○前日のあらすじ・神裂さんが上条家のドアと窓破壊していきました。




 ミーンミンミン、ミーンミンミン、ジ――、ジ――……


イン「セミの鳴き声がよく聞こえるね、とうま」

上条「夏って感じだなー」


 チリ―――ン……


イン「どこかから風鈴の涼やかな音色が聞こえるね、とうま」

上条「日本の夏って感じだなー」

イン「鈴の音っていうのはね、魔よけの効果があるんだよー」

上条「熊よけじゃなかったけー」

イン「熊もよけるし魔もよけるんだよー」

上条「へー、お買い得だなー」


 ミイーンミンミンミン、ミイーンミンミンミン、ミイーンミンミンミン、ジーゴジーゴ、ミンミンミン


イン「セミが鳴きくるってるね、とうま」

上条「あいつら寿命短いからな、必死なんだろ」 

上条「……つーかお前セミの話するの今日で何度目だ」

イン「7回目かもー……だってよく聞こえるんだもん、いつもより」

上条「……窓、ないからなー」

イン「ドアもないね」

スフィ「ニャー」ヒョイ

イン「スフィンクスは出入り自由になって喜んでるかもー」

上条「そりゃよかったなー」


 ミーンミーン、ミンミン、ミーンミーン、ミンミン

 チリーン、リ――ン……

 ニャーン、バシッ、ジジジジジ……


イン「…………あっついね」ダラー

上条「言うなよ、我慢してたのに……」グテー


上条「こんだけ風通しいいとエアコンつけても無駄だからなー」

イン「いつドアと窓は元通りになるのかな……」

上条「明日にはどうにかなる……それまでの辛抱だー」

イン「不幸だねー」

上条「まったくだー……」

イン「……とうまはいつわに告白されたのー?」

上条「……ノーコメントで―」

イン「根掘り葉掘り聞きたいところだけど、そんな元気残ってないんだよー……」グター

上条「そりゃちょうどよかったー」ダラー
377 :8月3日 [sage saga]:2011/08/19(金) 04:41:44.25 ID:zK7bP0pq0


スフィ「ニャッ」ジジジジジ


イン「あ、スフィンクスがセミを捕まえてきたんだよ」

上条「はかない一生だったな、セミ」

イン「ご愁傷様かもー……」


 ジジジジッジジジジジッジ

スフィ「フニャッ!?」

 ジジッ、ヴィ―――――……


イン「……逃げられちゃった!!」

上条「そりゃセミだって猫にもてあそばれるために地上に出てきたわけじゃないからな」

イン「うーん……なかなか根性のあるセミなんだよ」

スフィ「ニャゥ……」


 ミーン、ミンミンミン、ジ――、ジ――……

 
イン「とうまー、アイス―」ダラダラ

上条「さっき食べたでしょー」グテグテ

イン「じゃあ、かき氷―」ダルー

上条「同じだ馬鹿、食い過ぎると腹こわすぞ」ダララー

イン「だってあっついんだもん」グテー

上条「口に出すとますます暑くなるぞー」ダラー

イン「じゃあ、さむーい」

上条「言うと思いました」

378 :8月3日 [sage saga]:2011/08/19(金) 04:44:39.12 ID:zK7bP0pq0


 チリリ――ン、リ――ン


上条「いっそプールにでも行きたいとこだけどなぁ……」ダラダラ

イン「おうちを留守にするのは危険かもー」クター

上条「なんてったって出入り自由だからなー」ウダウダ

上条「つっても我が家に泥棒さんが喜びそうなもんなんて一つもないんだけどな」ダラー

イン「スフィンクス」

上条「ああ、確かに……ってアイツ普段から外うろうろしてんだろ」

イン「そうだったかもー」グター

上条「こうなりゃ水風呂にでも入るかー」ダラー

イン「一緒にー?」グテー

上条「そうだなー」ダラー

イン「え」

上条「え」


イン・上条「…………」


上条「今のなーし!!」

イン「むぅ……」ダラー



 ミーンミーン、ミンミン、ミーンミーン、ミンミン……


上条「つーかお前さー、暑いなら修道服やめればー? パジャマ以外にもなんかあっただろー」グテー

イン「アイデンティティの問題かもー」ダラー

上条「つーか、見てるこっちも暑いんですよ」

イン「アイデンティティを否定されたかもー」

イン「でも、とうまがどうしてもっていうなら考えてあげないこともないかもー」

上条「見たいなー、インデックスさんの私服見たいなー」

イン「もうひと声ー」

上条「私服見――せ――て――」

イン「なんか投げやりだから却下」

上条「ひどくね?」

イン「普通の服はお出かけするときに着るのー」ダラー

上条「どこ行くのー」グター

イン「涼しいとこがいいかもー」グデー

上条「ロシア」

イン「もうちょっと近場で」
379 :8月3日 [sage saga]:2011/08/19(金) 04:46:13.68 ID:zK7bP0pq0
とりあえずここまでー。
読んでくださってありがとうございましたー。
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/19(金) 15:06:01.29 ID:3Am6PlZAO
上条さんロシアがトラウマにならなくて良かったね
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/19(金) 20:49:45.08 ID:d+cUsC2W0
何かほっこりした
382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 21:07:38.54 ID:g7IGA1V3o
おつ、いいね
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 22:02:47.20 ID:prJvUsps0
なんかいいよなあこういうの
とりあえずおつですー
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/08/19(金) 22:42:30.14 ID:eonDM1rNo
普通の高校生がロシア行くなんて言っても冗談にしか聞こえないけど
上条さんが言うと本当に行きそうだな
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 00:01:04.27 ID:03d+0fAIO
イギリスにも行ったしな
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/20(土) 00:06:41.98 ID:XvasY7+uo
ヒッチハイクでロシア行ってるしね。あと北極海にダイブもしてるし
これからハワイにも行くし
387 :8月3日 [sage saga]:2011/08/20(土) 01:44:09.05 ID:Ev3+5xDh0



 チリリ――ン、リ――ン


イン「せめて団扇があればよかったのにねー……」ダラー

上条「団扇はないけど下敷きならあるぞ」ゴソゴソ

イン「むぅ、一枚しかないね」


上条・イン「…………」


上条・イン「最初はグー!! ジャンケンポン!!!」


イン「勝ったんだよ!」

上条「当然のことながら負けました」

上条「じゃあ、あおいでやるからそこ座んなさい」

イン「やったー」

 パタパタパタパタ

イン「はー、涼しいかもー」ファサー

上条「強風」バタバタバタバタバタバタバタバタ

イン「うわっぷ」バササササー

上条「つ、疲れた、交代」グター

イン「余計なオプションつけるから……」




 ミーンミーン、ミンミン、ミーンミーン……


イン「あぅー、あっづぅー……」ダラー

上条「耐えろ、昔の人はこれが当たり前だったんだから」

イン「これだけ暑いと食欲もなくなるね……」グテー

上条「そうめん3束分食ったやつが何言ってんだ」

イン「普段なら5束はいけるのに」

上条「夕飯もそうめんでいいか」

イン「問いかけじゃなくて決定の“いいか”なんだね」

上条「そう」

イン「めん」

上条「何いまの」

イン「何だろう……」

388 :8月3日 [sage saga]:2011/08/20(土) 01:47:34.74 ID:Ev3+5xDh0

 
 チリリ――ン、リ――ン、リリ――ン……


イン「あぁ、いい風が入ってきたかも」フワー

上条「これくらいの風が定期的に吹いてくれたらいいんだけど」

イン「自然のありがたみを感じるんだよ」

上条「……思ったけど今台風とか来たらマジでやばいな」

イン「台風どころか普通の雨でも大ピンチかも」

上条「そうなったら小萌先生の所へ避難しよう」

イン「小萌の家もだいぶ危なっかしいけどね」

上条「雨漏りして困るって言ってたな、そういや」

イン「でも現在の我が家よりは上等だね」

上条「ドアがあって窓があるからな」

イン「立派な家なんだよ」

上条「とりあえず明日まで天気が安定していることを願おう」

イン「アーメン」

上条「そうめん」

イン「え?」

上条「何でもない」

   


 ミーン、ミンミンミン、ジ――、ジ――……

 リーン、チリリーン

 ミーンミンミンミーン、ミーンミンミンミーン……



上条「……暑いな」

イン「ついに言ってしまったね、とうま」

上条「暑いからな」

イン「自分に正直になるのはいいことなんだよ」

上条「夕方になればちっとは過ごしやすくなるだろーか」

イン「どうかな、夏だもん」

上条「昨日の夜は寝苦しかったな」

イン「蒸し暑かったよね」

上条「お前はぐうぐう寝てただろ」

イン「そんなことないもん、あっついお風呂に入る夢をみちゃったんだから」

上条「ばっちり寝てんじゃねーか」

389 :8月3日 [sage saga]:2011/08/20(土) 01:49:03.40 ID:Ev3+5xDh0


上条・イン「…………」


上条「暑いー」

イン「暑いんだよー」







??「うおっ、ドアがねぇ!! 何だこりゃ!!??」






イン「……あれ」

上条「……あら」

390 :8月3日 [sage saga]:2011/08/20(土) 01:51:16.51 ID:Ev3+5xDh0

??「おい、二人とも生きてんのか!? 何だよこれ、今日びスキルアウトだってここまでやんねぇぞ!?」

上条「世の中にはスキルアウトよりよっぽど恐ろしい人たちがいるんです」

??「って、窓もねぇじゃん!! 何、また厄介ごとに巻き込まれたのかお前は!?」

上条「入っていいとも言ってないのにズカズカあがり込んできたよこの人は」

??「つーか、あっちーなこの部屋!! 涼もうと思ってやってきたのに!」

イン「……なにか素敵なものが目の前をチラチラしてる気がする」

??「なんだよー、せっかくスイカ持ってきたのに。ほらよ、インちゃん」

イン「わーい、スイカだー。 それも丸いやつー」 

上条「インデックスー、ちゃんとお礼言いなさい」

イン「ありがとう、不良の人」

浜面「どういたしまして、ちっとも感謝の気持ちが伝わってこないけど!」




イン「……アレ?」キョロキョロ

上条「どうしたインデックス」

イン「……女の子がだれもいないかも」

上条「そんな馬鹿な、浜面に限って女の子を一人も連れてないなんて…………ホントだいない!!」

浜面「何!? お前らの中の俺ってそんなイメージなの!!??」

イン「だっていつも女の子に囲まれて楽しそうにしてるんだよ」

浜面「楽しくねぇよ、いぢめられてんの俺!! 今だってその女どもから逃げてきたんだから!」

上条「はぁ。元気だな、お前」

浜面「お前らが元気なさすぎんだよ。ほら! もっとテンションあげようぜ、せっかくの夏なんだしさ!!」

上条「夏の暑さにやられてこのテンションなんですけど」ダルー

イン「気温が一気に増した気がするんだよ……」グテー

391 :8月3日 [sage saga]:2011/08/20(土) 01:52:52.17 ID:Ev3+5xDh0
少ないけどとりあえずここまでー。
読んでくださってありがとうございましたー。
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/20(土) 01:55:40.84 ID:KYNdD1lAO



扇風機すらないのかここんちは…
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/20(土) 02:54:57.73 ID:jJswnsmAO

クーラーある家だと扇風機って必要ないしな
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2011/08/20(土) 05:27:11.93 ID:1QuoTa+P0
あっても壊されてそうだが
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 06:55:32.53 ID:qu1Dmspmo

おまえらびっくりするほどはまづらに無反応だな
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 08:54:25.36 ID:4fo/WeBp0
こういうゆるゆるな感じ微笑ましくていいな〜乙でした。
そしてヅラさんキタコレ!
主人公組が仲良しだといいな。
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 18:56:55.89 ID:03d+0fAIO

浜面元気だな
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県) [sage]:2011/08/20(土) 19:52:39.70 ID:wAge522o0

将来主人公達が仲良しになってますように
なんか浜面って友達にほしいな
399 :8月3日 [sage saga]:2011/08/20(土) 23:40:02.81 ID:Ev3+5xDh0
コメントありがとうございます。
よかった、はまめんはいらない子じゃなかったんだね……
あと扇風機ネタいただきます。

浜面さんは自称みんなのお兄さんみたいな感じです。あくまで自称です。
アイテムではあいかわらず下っ端です。

400 :8月3日 [sage saga]:2011/08/20(土) 23:43:47.54 ID:Ev3+5xDh0


 チリリ――ン、リ――ン……


イン「すいかすいか〜♪ 冷えてたらもっとよかったかも」

上条「頂き物にケチつけるんじゃありません。で、どったのこのスイカ」

浜面「盗んできた」

上条「インデックス食べるのやめ!!!」

イン「ぅぐッッ!!??」ビクッ

浜面「冗談に決まってんだろ馬鹿!! 安心しろよ貰いもんだよ! 昔世話したやつが送ってきてくれたの!」

上条「お前が言うと冗談にきこえねぇよ!」

イン「犯罪の片棒を担がされたかと思ったんだよ……」ドキドキ

浜面「だから君たち俺をどんな目で見てんの!?」


 ミーン、ミンミンミン、ジーワ、ジーワ


浜面「お前らってスイカに塩かける人?」

上条「かけない派」

イン「すいかにお塩? どうしてわざわざしょっぱいものをかけなきゃいけないの?」

上条「確か甘みが増すって話らしいけど……どうなんだろうな」

浜面「だよな、俺もかけない派なんだよ。それなのにウチの女どもときたら……

  
  『スイカにはアジシオって昔っから相場が決まってんだよ、はーまづらぁ』パッパッパッパ

  『浜面、私がかけてあげますよ塩。超かけてあげますよ、超』パッパッパッパッパッパ
  
  『む、はまづらに塩をかけてあげるのは、恋人の私の役目』パッパッパッパッパッパッパッパッパ

  『ふぎゃー。私だって浜面のことに関しては大体負けない』パッパッパッパッパッパッパッパッパッパッ


浜面 …………なんつってさぁ、人の意見も聞かないでパッパパッパとやりやがるんだぜ、嫌んなるよ」ハア

上条「インデックス覚えとけ、これが自虐風自慢てやつだ」

イン「うん」

浜面「お前らからあげにレモンはかける方?」

上条「かけない方」

イン「とうまとおなじ」

浜面「だよな、だよな!! 俺もうこの家の子になるわ!!」

上条「お断りします」

イン「するんだよ」

401 :8月3日 [sage saga]:2011/08/20(土) 23:47:15.93 ID:Ev3+5xDh0


 ……リーン、チリリーン


浜面「それにしてもあっちーな……扇風機くらいないのかよ」

上条「前に買おうかどうしようか迷って結局やめたんだよなぁ、買っときゃよかった」

イン「『せんぷーき』なら羽のないやつが欲しいかも」

浜面「あぁ、ダイ○ンのやつ」

上条「あんな贅沢品我が家には必要ありません。普通のやつで充分」

浜面「うち使ってない扇風機あるぞ。やろうか?」

上条「えっ、本当お兄ちゃん!!」

イン「羽は―?」

浜面「あるに決まってんだろ。やっぱ羽があってこその扇風機」

上条「羽あり扇風機なら宇宙人の真似が出来る」

イン「う、うちゅーじん!?」

浜面「あれか、『ワレワレハバルタンセイジンダ』ってのか」

イン「ばるたん聖人?」

上条・浜面「「バルタン星人!!」」




 ジーワ、ジーワ、カナカナカナ……


上条「そういや最近一方通行と連絡取ってる?」

浜面「実は昨日、スイカ持って黄泉川んち行ったんだけどいなかったんだよな」

上条「あの出不精がめずらしい」

浜面「忙しいみたいだな。小さいほうのミサカちゃんが最近かまってもらえないって怒ってたから」

浜面「それに夜電話したら『死ね』って一言いわれて切られたし」

上条「……それは忙しかったからなのか?」

浜面「忙しかったからだろ、他になにがある」

イン「ポジティブなんだよ」

402 :8月3日 [sage saga]:2011/08/20(土) 23:51:20.41 ID:Ev3+5xDh0


 チリーン、カナカナカナ……


浜面「ときにお前らこの夏の予定は?」

上条「その日その日にしたいことをする予定」

イン「とうまとおなじ」

浜面「予定じゃねぇよ、そんなん! ダメダメいい若いもんがその日暮らしなんて!!」

イン「そうは言っても暑いし」ダラー

上条「どっか涼しいとこに避難したい」グテー

浜面「だめだこいつら!! 暑さで気力体力根こそぎやられちゃってるよ!!」


 スクッ


浜面「このままじゃいけない!! 仕上お兄さんが堕落しきったお前らに楽しい夏休みをプレゼントしてやる!!」

上条「結構です」

浜面「遠慮すんなよー。ま、大船に乗ったつもりでこうご期待。そんじゃ作戦練りに帰るわ俺」
   
浜面「じゃあなー」デデデデデ

イン「さよならなんだよー」ヒラヒラ



上条「何しに来たんだアイツ」

イン「すいかを持ってきてくれた」

上条「じゃあこのスイカが夕飯てことで」

イン「えぇー……」

上条「じゃあそうめん」

イン「他に選択肢はー?」

上条「にゅうめん」

イン「あついのやだ」

上条「じゃあ、冷たいにゅうめん」

イン「そうめんだね、それ」




 ジーワ、ジーワ、カナカナカナ…………



403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/20(土) 23:56:14.74 ID:Ev3+5xDh0
終始だらけきってた8月3日終わりー。
ところで原作の浜面さんて何歳なんでしょうか。
とりあえずこのSS内では上条さん高校2年生より年上という設定でお願いしますー。
読んでくださってありがとうございましたー。
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 00:08:50.10 ID:hLQtWKS5o
タメか高3ってかんじだよな浜面
とりあえず乙
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/21(日) 01:38:58.98 ID:sBYnQScEo
乙乙
浜面との絡みいいなww
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 02:54:24.12 ID:rRZMFjWp0
乙!
「とうまとおなじ」にひたすら萌えた
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/21(日) 12:59:16.73 ID:jAwI6wqg0

バルタン星人!の二人が楽しそうで笑った
なんか高校生っぽくていいわあ
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 15:11:56.16 ID:VgokOgXIO

バルタン聖人って誰だよ
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 18:04:28.45 ID:w2ECMPbIO
いいなぁ、ここの浜面がすごく良いわ。
しかしスレタイ見た時は
ジャギ「おい、そこに座れ」
的な上条さんを想像してたのになんという良スレ
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/23(火) 20:50:39.57 ID:ETVnKmR/0
コメントありがとうございます。
すいません。ちょっと忙しくなってしまい、更新遅くなります。

>>409 実は今更ながらスレタイ後悔してたりする……
   『上条「夏休みだぞー」イン「わーい」』ぐらいの軽いノリにすればよかったかなと。

少しだけ投下します。またダラダラペースですがよかったら読んでいってくださいー。
411 :8月4日 [sage saga]:2011/08/23(火) 20:56:00.84 ID:ETVnKmR/0

○前日のあらすじ→浜面が扇風機くれるっていった。





――――上条家



浜面「『ヷーレ゙ーヷーレ゙ーヴァ―― バール゙ーターン゙セーイ゙ージーン゙ンーヴァ――――!!』」ア゙――――



浜面「……どうだ似てるだろう!!」ドヤッ

イン「本物のバルタンさんを知らないから比べようがないんだよ」

浜面「ぐはっ!!?? これはとんだ盲点が!!」

   
上条「どうぞ、つまらないものですが」

浜面「ちょっと君、それ昨日俺があげたスイカだよね!? つまんないものって言ったよね、今!!」

??「どうもありがとう。アジシオあるかな」

上条「滝壺はかける派なんだな。はい」

滝壺「かけない派?」

上条「ウチは」

浜面「あ、あのー、滝壺さん。実は俺も……」

滝壺「おいしいのに。じゃあ、はまづらと私の分だけかけるね」パッパッパッパッパッパッパッ

浜面「お、おおぅ……なんて大胆なかけっぷりだ滝壺……」

滝壺「?」パッパッパッパッ

イン「昨日ちょっとやってみたけど、私はやっぱりそのままの味が好きかも」シャリシャリ

滝壺「おいしいのに」パッパッパ

412 :8月4日 [sage saga]:2011/08/23(火) 20:58:45.09 ID:ETVnKmR/0


上条「んで、今日は二人そろって一体何しにウチ来たわけ?」

浜面「何その態度、ひどくない!? ひとがせっかく扇風機持ってきてやったのに!!」

滝壺「デート」

上条「人んちで!?」

イン「他人の家でのおうちデートは推奨しかねるんだよ」

浜面「はい、みんな扇風機に注目!! いらない子扱いしないであげて!!」

イン「だって、もうエアコン使えるし」ヒンヤリ

上条「ありがとう浜面。んで、何しに来たの」

滝壺「大丈夫、私はそんな空回り気味のはまづらを応援してる。……扇風機だけに」

浜面「滝壺さん、扇風機は空回ってないよ!? この子古いけどまだ頑張ってる! 戦えるから!!」
 
イン「ガムテープで補修された姿が痛々しいんだよ」

上条「ウチでは大事に扱ってやるからな」

浜面「何!? それじゃあまるで俺が扇風機ないがしろにしてたみたいに聞こえるんですけど!!
   大事にしてたからね、決して粗大ごみの日いつだったっけとか思ってたわけじゃないからね!!」

滝壺「はまづら、扇風機談議はそれくらいにして」

浜面「た、滝壺、一回はのってきてくれたのに……っ! でもそんなお前も嫌いじゃないから!!」

滝壺「二人とも、明日あさって用事ある?」

上条「いやー? 特に決まってないけど」

イン「明日あさってどころか明々後日もヒマなんだよ」

浜面「え、ついに俺ごとスルーなの!? 俺抜きで話進めちゃうの!? じゃあ俺扇風機と遊んでるからね、いいんだろそれで!!」


滝壺「………………はまづら、黙って」ジトー


浜面「ぅえ゙!? …………あ、すいません、調子に乗りました…………」ショボン

イン「とうまとうま、こういうのを日本語で『尻に敷かれる』っていうんだよね」

上条「そんな日本語覚えなくていいの」

413 :8月4日 [sage saga]:2011/08/23(火) 21:02:43.30 ID:ETVnKmR/0






浜面「え―――、それでは本題に入るわけですが……」

上条「はぁ」

浜面「その前に」スクッ

 
 スタスタ キョロキョロ

 
上条・イン「「?」」

滝壺「大丈夫だよ、はまづら。近くに気配は感じない」

浜面「しかし念には念を入れ……よし、異常はなさそうだ」

上条「お前だ、異常なのは」

浜面「上条、インちゃん、ちょっと耳貸せ」コイコイ

上条・イン「「耳?」」ススス

浜面「…………」

上条・イン「「…………」」




浜面「(旅行行こうぜ!!)」ヒソヒソ


上条・イン「「…………」」




浜面「(ん? 何だお前らその無反応。もっと大袈裟にリアクションしていいのよ)」

上条「(いや……ていうか何でヒソヒソ話? 反応に困るんだけど)」

滝壺「(盗聴されてるかもしれないから)」

上条・イン「「」」

414 :8月4日 [sage saga]:2011/08/23(火) 21:06:14.69 ID:ETVnKmR/0




上条「…………お前、俺らを一体何に巻き込もうとしてんだ!?」ガシッ

浜面「(違う、誤解だから手ぇ離して!! 盗聴はこっちの話! 旅行とはまったく関係ないから!!)」

滝壺「(……なくもないよ、はまづら)」

浜面「(事態をややこしくするな滝壺!! 少年たちの怪訝な視線が痛い!!)」

上条「あー、インデックス、俺たちは何も聞かなかった。そういうことにしておこう」ウン


イン「(旅行って、旅行ってどこに連れてってくれるの? 外?)」

上条「(インデックス―――――――――!!!)」


イン「(とりあえず話聞くだけ聞いてみてもいいかなって思ったんだよ)」

浜面「(よかった一人だけでも食い付いてくれて!! 
    いや、それが学園都市内なんだけど、自然に囲まれたいい場所があるんだよ。涼しいし人気もないし超穴場!!)」

上条「(……学園都市にそんな都合のいいとこあったっけ)」

浜面「(ちょっと山の中過ぎて、まわりに自然しかないのがネックなんだけど)」

滝壺「(でも、夜は星がいっぱい見えてキレイだよ)」

イン「(星!?)」

上条「(山……ってことは21学区か?)」

浜面「(そうそう、正解)」

上条「(えー? だって……明日あさってってことは……泊まり?)」

浜面「(おうよ)」

上条「(ええー? あそこって一般人が泊まれるような施設あったっけ?)」

浜面「(あぁ、泊まるとこなら心配すんな。ちょっとぼろいけどそこそこの広さはあるし、ライフラインはちゃんと通ってるから。
    ついでに言うと宿泊費タダ!!)」

イン「(タダ!? タダだってとうま!!)」

上条「(待てインデックス、タダより高いものはないっていうだろ!! つーか聞けば聞くほど怪しいじゃねーか)」

415 :8月4日 [sage saga]:2011/08/23(火) 21:08:28.12 ID:ETVnKmR/0



滝壺「(そこ、アイテムの隠れ家の一つだから)」

上条「」



浜面「(滝壺、ネタばらしはえーよ!! 俺が言おうと思ったのに!)」

上条「(い、いやいやいや!? 駄目だろ隠れ家とか関係ない第三者に教えちゃ!!)」

滝壺「(でも、もうずっと使ってないし)」

上条「(そういう問題!? ん? てことはアイテム勢揃いってことか?)」

浜面「(いや、俺たち4人で)」

上条「(いやいやいやいや、マズイだろそれ!! あの人の許可とってんの!?)」

浜面「(俺が何でヒソヒソ声で会話してると思う? 万が一でもそいつにばれたらヤバいからだよ)」

上条「(盗聴うんぬんってそれ!? やめとけよ、ばれたら本気で殺されるぞ!!)」

浜面「(一泊くらい平気だって、たぶん。いざとなったらお前の右手で助けてよヒーロー)」

上条「(やっぱり巻き込む気だ! 妙なことに巻き込む気だ!!)」

上条「おーい、インデックス。やっぱこの話は無しの方向で


イン「スフィンクスも連れてっていい?」ニャー

滝壺「リードつけていったほうがいいかも」プニプニ  


上条「なに行く気になってんだお前――――――――!!!!」

416 :8月4日 [sage saga]:2011/08/23(火) 21:10:45.66 ID:ETVnKmR/0
ものすごい中途半端ですがとりあえずここまでー。
最初に書き忘れてたけど偽造設定満載でお送りします。
読んでくださってありがとうございましたー。
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/08/23(火) 21:40:02.69 ID:F+yN7vfz0
乙、浜面いいキャラしてるなー
というかここのキャラたち皆雰囲気出てて好きだ
418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 23:00:21.49 ID:SQ722RMio
上イン+αの掛け合いすげえほのぼのする
もっといろんなキャラとの絡みが見たい
419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/23(火) 23:34:07.21 ID:KWrlo0On0
あ〜、ほのぼのしてていいわ〜〜
だが、浜面。テメーは爆ぜろ!!
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/24(水) 07:52:30.68 ID:e+TixVEH0
ほのぼの最高だなぁ
それでいつHAMADURAもげんの?
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県) [sage]:2011/08/24(水) 10:58:30.63 ID:ABqbt2rw0
んだよダブルデートかよ・・・お願いします!!
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/24(水) 13:16:09.90 ID:lWkl3ycu0
やっぱヒーローヒロインの関係はいいなあ
すごくほのぼのする
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2011/08/24(水) 20:18:15.47 ID:z4PKar2io
スフィンクスのにくきゅうプニプニ
424 :8月4日 [sage saga]:2011/08/25(木) 02:55:52.73 ID:0Y4aFqXt0

浜面「そうかー、上条は行きたくないけどインちゃんは行きたいかー。じゃあ仕方ないから俺たち3人で行こうか」

上条「ね―――――よ!!! それだけは絶対させねぇからな、危険すぎるだろ!!」

浜面「だからお前は人をなんだと」

滝壺「……………………は ま づ ら」ジットー

イン「んー、私はとうまも一緒がいいよ。とうまが行かないなら私も遠慮する」

上条「ええー、そんな風に言われたら上条さんの良心回路が痛むんですけどインデックスさん」

浜面「いやぁ、残念だ。上条君さえうんと言ってくれれば話はすべてまるくおさまるのに」

上条「嫌な言い方しやがって……。だって絶対悪いことが起きるから! 俺の第六感がそう告げているから!!」
 
滝壺「……いんでっくす、かわいそう」ポツリ

上条「ゔっ」

イン「私は別にかまわないんだよ、とうま。毎日コンクリートジャングルにかこまれてるからたまには自然と触れ合いたいなとか
   きれいなお星さまを見てみたいなとかそんなことちっとも思ってないから」

上条「ゔうっっ!?」

イン「思ってないから……」

浜面「やっぱり上条抜きの3人で」

上条「殺す」

滝壺「殺さないで」

イン「いいんだよ、とうま」

滝壺「いんでっくす、かわいそう」

上条「ループ!? これは何、俺がうんって言わないと終わらない流れ!?」

スフィ「ニャーン」

滝壺「すふぃんくすもこう言ってる」

上条「……滝壺さんは猫語を理解するのですか」

滝壺「電波担当なので」

浜面「担当とか言っちゃだめだマイエンジェル」

イン「スフィンクスー、とうまを困らせちゃいけないんだよ」

上条「いつの間にか三人+一匹VS俺の構図に!!!」


425 :8月4日 [sage saga]:2011/08/25(木) 03:01:01.75 ID:0Y4aFqXt0





上条「…………インデックス」ハア

イン「何かな?」

上条「行きたいのか」

イン「だからとうまが行かないなら別に……」

上条「正直に」

イン「……行きたい、かも」

上条「そうかー」

イン「……とうまも行こうよ」

上条「ゔ――――ん……」

イン「りこうとしあげが一緒だもん、絶対楽しいよ。行こうよ、とうま」

浜面「そうだよー。行こうよ、とうまぁー」

上条「今死ぬほどイラっときた」

滝壺「許して」


イン「……とうまも一緒じゃなきゃ嫌だよ」グイグイ

上条「ん、そりゃ俺だって……」

滝壺「…………」ジー






浜面「――――――ええい、いつまでもウダウダと!! もう五秒以内に決めろ!!」

上条「えぇっ!!??」

浜面「はい、ご―――――――、よ―――――――ん、さ―――――――ん」

上条「ちょっと待っ

浜面「に――――――――――!」


上条「」


浜面「い―――――――――――ち!!」















426 :8月4日 [sage saga]:2011/08/25(木) 03:05:38.39 ID:0Y4aFqXt0


―――帰宅中


浜面「あー、二人とも快諾してくれてよかった! 誘ったかいがあったな、滝壺」

滝壺「はまづらがそう思いたいなら私は何も言わないよ。それより、はまづら」

浜面「おう」

滝壺「あの二人、少し雰囲気が変わった気がする」

浜面「えー、そうかぁ? 昨日も今日もいつも通りだったと思うぜ」

滝壺「そうかな」

浜面「そうそう。だからこそのお泊り旅行なわけですよ」

滝壺「?」

浜面「滝壺、あの二人どう見える?」

滝壺「学生さんとシスターさん」

浜面「そーうーじゃーなーくーて!! 上条もインちゃんも相手に気がある、つまり両想いに見えるよねってこと!!」

滝壺「見えるね」

浜面「でもアレだろ? ずっと一緒に暮らしてるとさ、お互い最初の一歩を踏み出すのに二の足踏んじゃうと思うんだよ」

滝壺「うん」

浜面「で、この旅行をきっかけにちょっとでも関係を進展させてやろうぜ!!」

滝壺「え」

浜面「アイツらは現状で満足してるかもしれないけど、端から見たらすげぇフラストレーションたまるんだよな。
   だって、上条なんてインちゃんに気ぃ使って風呂場で寝てんだぜ、可哀想だろ!?」

滝壺「それは確かにかわいそうだけど」

浜面「上条にはいろいろ世話になったしさ、ここらで一発恩返し的なものをかましてやろうと」

滝壺「……はまづら、盛り上がってるとこ悪いけど、それって余計なお世話じゃないかな」

浜面「いやいや滝壺。アイツらだって誰かに背中を押してもらいたいに決まってるって」

滝壺「そうじゃなくて……これは私の勘なんだけど」

浜面「何だよ、お前の勘スゲー当たるから怖ぇよ」


滝壺「あの二人、多分もうどうにかなってると思う」

浜面「」


427 :8月4日 [sage saga]:2011/08/25(木) 03:10:30.39 ID:0Y4aFqXt0


―――上条家


イン「おっ泊まり♪ おっ泊まり♪ 楽しみだねー、スフィンクスー」

スフィ「」ファー

イン「むぅ……」

上条「はぁ――――……勢いで同意しちゃったけどさ、現時点で悪い予感しかしない」

イン「もう、とうまったらさっきからそればっかりかも。 せっかく誘ってもらったのに」

上条「だぁってさー、アイテムの隠れ家だわあの人には内緒だわ不安要素しかねぇよ。
   お前だってわかるだろ? 上条さんがお出掛けすると高確率で不幸イベントに遭遇するんですよ」

イン「……………………………………………でも女の子がりこうだけなら妙なフラグが立つことはないんだよ」ボソリ

上条「えー?」

イン「何でもないかもー」

上条「でも、もう行くって言っちゃったもんなー。腹括るしかないよなー」

イン「……とうま、ほんとに嫌だった? 無理やり連れて行かれることになって怒ってる?」

上条「ぅえ!? あ、あー、いや、怒ってない、怒ってはないから」

イン「……ほんとにー?」

上条「ホントだって、うん! 不安半分楽しみ半分みたいな!」

イン「うー……」

上条「あー、悪かったって。お前の楽しみに水差すようなマネして。だからそんな顔すんな」

イン「…………」

上条「インデックスー」

イン「……とうまのばか」

上条「……うん、ごめんな。謝るから機嫌直せ」

イン「なおんない」

428 :8月4日 [sage saga]:2011/08/25(木) 03:13:10.33 ID:0Y4aFqXt0


上条・イン「………」


上条「そりゃ困った。どーしたら直んの?」

イン「ど、どうって…………それは、その」

上条「その?」

イン「……」


イン「……………………………してくれたらなおる、かも」ボソ

上条「あれ、ごめん。よく聞こえなかった」

イン「……雰囲気で察してほしいんだよ」

上条「いやー、万が一間違えて噛みつかれる羽目になっても嫌だし」

イン「言っておくけど、ガブリとやりたい衝動を必死で抑えてるんだからね、今」




上条・イン「…………」




イン「……とうま」

上条「ん?」

イン「キスして」

上条「はいはい」

429 :8月4日 [sage saga]:2011/08/25(木) 03:15:20.34 ID:0Y4aFqXt0






 
 『ただいま、電話に出ることができません。ピーという発信音の後にお名前とご用件を―――』


浜面「え、ちょっと上条君電話出てくれないんだけど!! どういうこと、何してんの!!??」

滝壺「どうせ明日会えるんだから、はまづら」

浜面「嫌だー、すげー気になるんですけど!! 俺は付き合ってない方に3000点!!」

滝壺「付き合ってる方に一億点」

浜面「だって俺そんなん聞いてねーもん!! 友達だったら教えてくれない、フツー!?」

滝壺「そんなことよりはまづら」

浜面「お前にとってはそんなことでも俺にとっては大事なことなんだ!!」



滝壺「麦野達からメールが入ってるよ、100件超」

浜面「」



滝壺「人の心配もいいけど、はまづらは先にこっちをどうにかすべきだと思う」ジトー

浜面「どうって!? いや、どうってどうすりゃいいの!? やめてって言って嫌がらせやめてくれるような人たちじゃないじゃん!!」

滝壺「…………単なる嫌がらせなら別にかまわないよ」ボソリ

浜面「やめて滝壺なにそれ怖い!! 単なる嫌がらせじゃない嫌がらせってどんな究極の嫌がらせ!!??」

滝壺「はまづら、私ははまづらを信じてる」

浜面「え!? おう、まかせろ!! よく分からんけど!」

滝壺「だけどもしものことがあったら私、 も の す ご く 怒 る か ら 」
 
浜面「それ信じてなくない!? ていうかもしものことって一体何!? ねぇ滝壺、あさっての方向向いて電波受信しないで!!
   戻ってきて滝壺!! 滝壺――――――――――――――――――――――!!!!!」


430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/25(木) 03:24:38.05 ID:0Y4aFqXt0
コメントありがとうございます。
8月4日終了ー。久々に上インいちゃいちゃさせた。
そんなわけで浜滝さんたちと遊びに行きます。
たぶんまたダラダラと続きます。
読んでくださってありがとうございましたー。

431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 05:37:16.86 ID:FHQAe26SO
やべえ超2828した乙!
てかメール100件て…すげえ…
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 07:26:01.90 ID:cG+Ygk6IO


俺もやな予感しかしない
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 16:29:13.50 ID:imqF1qEDO


浜面爆発しろ
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 22:18:40.59 ID:IVPYPkd6o
浜面「ボカーン」
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/26(金) 01:48:58.61 ID:ZWLP1lbL0
乙!まじ乙!
ここがあるから仕事頑張れるといっても過言ではない
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/08/26(金) 10:13:49.22 ID:b9/Jgyfq0
良心回路(ジェミニィ)……つまり上条の正体は人造人間フコウダーということか
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/26(金) 10:21:46.41 ID:hvCy3pJg0
うむ。やっぱりここは至高

はまづらが爆発するのを楽しみに待つか
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sagd]:2011/08/26(金) 19:44:05.13 ID:3Ou+Qfps0
それにつけても上条の乙女心の疎さにはジリジリする。
やはりインちゃンは俺が責任をもって引き取ってやるしなない気がするンだが。
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/08/26(金) 21:42:36.15 ID:XGNdUi3co
たまに告白したのを忘れるぐらい何も変わらんな
長年同棲してたカプが「結婚しようか?」って言うぐらい変わらん
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/26(金) 22:48:43.30 ID:LXKhIh3P0
だが、それがいい
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/26(金) 23:11:05.12 ID:OrrfJgYIO
>>438
貴様第一位か
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/27(土) 21:51:20.69 ID:ya83NpSW0
コメントありがとうございます。

ダラダラ旅行編投下しまーす。 

設定偽造キャラ崩壊、地の文が入ったりセリフだけになったりの大変不安定な文章でお送りします。
そんな感じですが、よかったら読んでいってくださいー。
443 :8月5日 [sage saga]:2011/08/27(土) 21:55:30.00 ID:ya83NpSW0



  ミーンミンミン ジーワ ジーワ……



上条「……あれ、言ってなかったけ?」

イン「あのね、とうまから言ってくれたんだよ。夏休み入る前の日に」

上条「う……そういうことはあんまり人に話すな、恥ずかしい」

 
 えへへ、と笑うインデックスとそんな彼女の頭を軽く小突く上条。
 バカップル。どっからどう見ても幸せいっぱいバカップルにしか見えない。
 そんな二人を前に、見様によってはペアルックに見えなくもないジャージカップルの片割れ・浜面は不機嫌満面だった。


浜面「聞いてねぇし!! 普通そういうのって報告してくれるもんじゃないの!? 何、お前にとっての俺ってそんな存在!?」

上条「えー……。じゃあ、そういうことになりました。よろしくー」

浜面「軽っ!! 軽いよヒーロー!!」

滝壺「そうなんだ、よかったね二人とも」

 ほのかに頬を染めたインデックスがうん、と頷く。

上条「……で、浜面さんは一体何故そこまで怒ってらっしゃるんですか?」

滝壺「気にしないで」




 8月5日、正午を少し回った時刻。
 上条家の二人と一匹を拾い、浜面の運転するジープは一路目的地へと出発するのだった。
 ※運転席浜面、助手席上条、後ろに女の子二人+一匹
 

上条「いいなー運転できるのって。俺も免許欲しい」

浜面「……お前が車運転するとか怖い想像しかできないんだけど」

上条「ほっとけよ……それにしてもこのでかい車どうしたの? 買ったの?」

浜面「盗んだ」

上条「ここで降ろして!!」

浜面「だから!! 冗談だから!! 買ったの、中古だけど!!! 正真正銘俺の愛車だから!!!」

444 :8月5日 [sage saga]:2011/08/27(土) 21:58:48.12 ID:ya83NpSW0



滝壺「普通の服、初めて見た」

イン「うーん。お出かけ専用だからね」

 シンプルな白のチュニックにベージュのショートパンツというラフな格好のインデックス。
 遠目に見たら彼女だとは気付かないかもしれないな、と滝壺はぼんやりと思う。

イン「りこうは……いつもとおんなじだね」

滝壺「着心地最優先だから。ジャージが一番」

スフィ「ニャア」

イン「スフィンクスー、ちょっとの間だけ我慢してねー」

 スフィンクスの入った猫バスケットを覗き込むインデックスと滝壺。

滝壺「すふぃんくす、車大丈夫?」

イン「うーん、車に乗せたことは無いけど、飛行機は平気だったかも」

滝壺「飛行機?」

イン「うん。イギリスまで」

滝壺「じゃあ大丈夫かな。イギリスよりはずっと近いから」





上条「でも悪いな、何から何までそっちの世話になっちゃって。
   やっぱ食費くらいだすよ、うちには暴食シスターことインデックスさんがいることだし」

イン「う……何か言い返したいけど言い返せないかも」

浜面「あー、いいのいいの。貧乏学生が気ぃ使うなよ。つーか、そういう経費のお礼は滝壺さんに言って」

滝壺「私も別にかまわないよ。奨学金もお仕事の報酬もほとんど使うことないから貯まる一方だし」

上条「うぅ……本気で助かります滝壺さん!! 俺も一度でいいから言ってみたいよそんなこと!」

イン「ありがとう、りこう!!」

滝壺「どういたしまして」

スフィ「ニャ」

滝壺「どういたしまして」

 

445 :8月5日 [sage saga]:2011/08/27(土) 22:02:17.96 ID:ya83NpSW0

 


イン「おぉー、なんだか景色が緑一色になってきたかも」

浜面「21学区に入ったからねー」

上条「なんだかんだで隣の学区だし、そんなに時間かかんなかったな」

滝壺「でもここからが意外と大変」

上条「え?」

浜面「山道だからな、っと」
 
 ギュルッ!! ギャリギャリギャリギャリ  
   
上条・イン「え゙」

 突如、整備された道から外れ林の中へ車を突っ走らせる浜面。
 大きく揺れる車内。

上条「「えぇっ!!?? 浜面さん、道なき道を進んでるけどこれでいいの!!??」」ガクンガクン

浜面「言っただろ、山道だって」ガコガコ

イン「「こ、これは山道というかけもの道かも!!」」ガクンガクン ヒー

滝壺「だって隠れ家だから。簡単に行ける場所じゃ、すぐ見つかっちゃう」ガコガコ ボー

上条「「い、言われてみればそうだけど!! し、舌噛みそう!!」」ガックンガックン

浜面「すぐ慣れるって。あと30分くらいか、耐えろ」

 グイン!! ギャリギャリギャリ

イン「「ひゃぁあああ!! 急カーブはもっとスピード落としてほしいんだよ!!」」ガコガコ ギャワー

浜面「これでもいつもの半分位のスピードなんだけど……もうちょっと出していい?」

上条「「何この人スピード狂!!?? 怖い!!」」ガクガクガク グルグル

滝壺「はまづら、安全運転」

イン「「りこうはどうしてそんな平然としてられるの!!??」」ガックンガックン グルグルグル

滝壺「慣れてるからね」

 ギャギャgyガギャgyガギャ!!

上条「遠心力!! 遠心力で振り落とされそう!!」グルングルン

浜面「やだなー。シートベルトしめてりゃ大丈夫だって」

イン「目が!! 目が回るかも!!! そういえばスフィンクス!! スフィンクス大丈夫!!??」グルグルグルグル

滝壺「すふぃんくすは私がしっかり押さえてるから安心して」ガシー

スフィ「ウニャニャニャニャニャ」グルグル

浜面「おいおいお前らビビりすぎだよ、大袈裟だなー、もう。ハハハ」ギャガガガガガガガガガガ!!

上条・イン「「全然大袈裟じゃねーよ!!」」ナインダヨ!!


446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/27(土) 22:05:31.81 ID:ya83NpSW0
ちょっと用が出来てしまったので、半端ですがここまで。
またあとでこれたら来ます。すいません。
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2011/08/27(土) 22:55:50.13 ID:7JYVwRX0o
にゃー(乙
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/27(土) 22:59:35.42 ID:JmDtkzB4o
乙!
いよいよお泊り旅行の始まりですな
100件越えメールは大丈夫だったんだろうか浜面…
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 23:18:58.44 ID:811VOl+IO


アイテム凄え
450 :8月5日 [sage saga]:2011/08/27(土) 23:35:50.33 ID:ya83NpSW0





浜面「あー、すっきりした。公道じゃあんなスピード出して走れねぇからなー、ほら、俺改心したし」

滝壺「運転お疲れ様、はまづら」


上条「世界が……世界が回る……」グルグルグル

イン「飛ぶはずのない記憶が吹き飛んだんだよ……」グルグルグル

スフィ「ウニャぅ……」グルグルグル


浜面「ほら、しかっりしろ。もう着いたんだから」

 ふらふらした足取りで車から降りる上条とインデックス。
 そこは一面の緑。うっそうとした木々に囲まれた中に、ひっそりと目的の“家”は建っていた。

上条・イン「「おおー……」」

滝壺「ここが私たちの隠れ家だよ。全然使ってないんだけどね」

浜面「意外といい感じだろ?」

上条「なんか、もっと小汚い山小屋的なものを想像してたけど……」

イン「避暑地の別荘って感じなんだよ!!」ワー

上条「へー、滅多に使わないなんてもったいないな。やっぱ交通の便が悪いから?」

浜面「しょっちゅう隠れなきゃいけない生活なんて嫌だろ」

滝壺「最近はそれほど危ないお仕事はしてないしね。それにここは他にも問題が」

浜面「おっと滝壺!! その話は置いておこうぜ、うん」

上条・イン「「?」」

滝壺「そうだね、知らないに越したことはないかも。はまづら、鍵ちょうだい」

浜面「おう。じゃあ俺らが荷物運ぶから、お前ら先入っててくれ」

滝壺「うん。いこう、いんでっくす」

イン「楽しみかも、楽しみかもー!!」





上条「浜面ー、これ降ろすの?」

浜面「さてと、上条君。女の子がいなくなったところで本題だ」

上条「いや、話はあとでいいからさっさと荷物降ろそーよ」

浜面「この隠れ家……いや、今はあえて別荘と呼ぼう、そのほうが雰囲気でるから。
   この別荘には寝泊りに使用出来る部屋が二つある」

上条「はあ」

浜面「あとは言わずとも分かるだろ!?」

上条「は?」

浜面「お前らがもう出来てんなら話は早い。お互い夜は邪魔しないでおこうな」

上条「…………………はい?」


451 :8月5日 [sage saga]:2011/08/27(土) 23:38:55.98 ID:ya83NpSW0



上条・浜面「…………」 



上条「い、いやいやいや!!?? 待って、俺とインデックスまだそんな関係じゃないモガっ!?」ガッ

浜面「(声でけーよバカ!! 何、お前ら一緒に暮らしてるくせにまだやってねーの? いい機会だ、やっちまえ!!)」

上条「(無理に決まってんだろ!! つーか、そういうのはもっと時間をかけてだな……)」モゴモゴ

浜面「ええい、まだるっこしい! とにかく部屋割りは決定、もう変更はききません!!
   とりあえずこっちのジャマはすんなよ童貞!!」

上条「そっちこそ声でけーよバカァアアアア!!!!!」




イン「りこう、どうしちゃったの!?」


上条・浜面「「!?」」




上条「どうしたインデックス!?」

浜面「滝壺、なにかあったのか!?」

 玄関前でスフィンクスを抱えおろおろとするインデックス。
 滝壺はドアノブを掴んだままじっと正面を見つめている。



滝壺「…………人の気配を感じる。それも複数」



一同「「」」


452 :8月5日 [sage saga]:2011/08/27(土) 23:42:53.17 ID:ya83NpSW0




上条・浜面「せ――――のっ!!」バタン!!

 
 インデックスと滝壺を外で待たせ、二人同時に中に踏み込む。
 家の中はひんやりとしていて薄暗い。
 一見したところ、人影などは見当たらないが……。


上条「誰も……いないみたいだけど」

浜面「隠れてるかもしれねぇな……他の部屋を」

 
 バチッ! バヂバヂ!!


上条・浜面「「」」


上条「な、何!? 突然電気がついたり消えたりしたんだけど!?」

浜面「あ、あれ? ブレーカーおとしてあるのに……」


 バタ――――――ン!!!


上条・浜面「「」」ビクウッ!!!


上条「何だ!? ドアがすごい勢いで閉まっちゃったよ浜面!!!」

浜面「た、滝壺、インちゃ―――――…………ん?」



 ……ク、……シク……、……



浜面「なんか……なんか聞こえない上条!? なんつーか、女のすすり泣きみたいな……」

上条「そ、空耳だろ? そうであってほしい!!」



 ……サナイ……、…… ……サナイ……

     

浜面「いやァあああああああああああああああ!!!!」ダッシュ!!!

上条「え、ちょっと、置いてかないで浜面!!!」

 ガッ!!

浜面「!? ドア開かねぇ!!」

上条「なんで!? 鍵は!?」

浜面「開いてる!! でも開かねぇんだよ!!」グググ・・・・・・

上条「インデックス、滝壺、そこにいるのか!?」バンバン!!



 ―――――シーン……



上条「え? ……いない?」

453 :8月5日 [sage saga]:2011/08/27(土) 23:48:18.50 ID:ya83NpSW0



浜面「…………………………幽霊の……仕業かも」

上条「…………は?」



 ドアノブを握ったまま、青い顔で浜面がつぶやいた。
 上条は耳を疑ったが、浜面の顔は真剣でとても冗談を言っているようには見えない。
 

浜面「……俺はまだ見たことないけど……出るんだよ、ここ」

上条「出るって……」

浜面「……自殺の名所だから、このへん」

上条「」



 バヂッ!! バチバヂッ!!

上条・浜面「「」」ビクッッ!!


 バタン!!! バン!バン!!


上条「!? どっかの部屋のドアが……」

浜面「いやぁあああああ!!! ポルターガイスト! ラップ現象!!??」ガシイッ!!

上条「落ち着け浜面! 抱き着くな気持ち悪い!!」

浜面「なんで!? どーしてドア開かないの!? 滝壺!! 滝壺――――――!!!!」ガンガンガンガン



 ……ス …………クスクス……クス…………


 
上条・浜面「「」」



 パタパタパタパタ…… パタパタパタ……



浜面「こ、子供の足音……?」

上条「それも一人じゃねーぞ……」


    
    パタパタパタ……

 ……クスクスクス…… ……ッタイ……サナイ…………クスクスクス……

      パタパタパタ……



浜面「よく聞いたら子供の声だよコレ!! なんで子供がこんな山奥に!!??」イヤアアアアアアア!!!!!

上条「だから!! 落ち着けっつ―のこのチキン!!!」ハナレロオオオ!!!

454 :8月5日 [sage saga]:2011/08/27(土) 23:53:53.53 ID:ya83NpSW0



  ギ イ

 

浜面・上条「」ギクッ


   ギ シ

 …………ッタイ ……サナイカラ……

       ギ シ


浜面・上条「「」」

 
  
 ……ゼッタイニ…………サナイ…………

   

浜面・上条「「「」」」

 


  
 
  ゼ   ッ   タ   イ   コ   コ   カ   ラ   カ   エ   サ   ナ   イ 






浜面・上条「「いやぁああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!」」


455 :8月5日 [sage saga]:2011/08/27(土) 23:57:12.85 ID:ya83NpSW0

浜面「ドア!! ドア開けて!!! ここから出して!!!」バンバンバン!!!!!

上条「ほかに入口ないのか浜面!?」

浜面「そうだ、窓!! 窓ブチ破ろう!!!」バッ




  ン  ナ  コ  ト  シ  タ  ラ  ブ  チ  コ  ロ  ス  




上条「…………ええ?」

浜面「いやぁあああああ!!!! 殺す!! 殺すって言ったよこの幽霊!!!」ギャアアアアアアアア

上条「いや、いやいや、本気で落ち着け浜面。落ち着いて聞け」




  ヒ ュ  ー  ド  ロ  ド  ロ  ー  ッ  テ  ミ  サ  カ  ハ  ミ  サ  カ  ハ

 
  
  
上条「……え゙!? これは予想外なんだけど」

浜面「名乗った!! この幽霊名前名乗ったよ!!! もう俺たちここから一生でられねーんだよ!!!」イヤアアアアアアアアア!!!!!




  …… ッ テ イ ケ ナ イ 、ミ サ カ ジ ャ ナ イ ヨ ー  ッテミサカハミサカハテイセイシテミタリ




浜面「ミサカじゃない!! ミサカじゃないって!!!」ギャアアアアアアア!!!!!
上条「もういいよ……」ガクー



  ツ ギ ミ サ カ ノ バ ン ダ カ ラ ハ ヤ ク マ イ ク ヨ コ シ ナ ヨ 

  ワ タ シ モ ダ イ タ イ シ ャ ベ リ タ リ ナ イ ニャア
 
  ヤ ダ ー !! ミ サ カ マ ダ イ ッ カ イ シ カ シ ャ ベ ッ テ ナ イ ッテミサカハミサカハモウコウギ!!
 
 


上条「いつまで続くのこの茶番」
 


456 :8月5日 [sage saga]:2011/08/28(日) 00:02:30.13 ID:b1huU5aK0
 



 バタン!! 
 
 ……パタパタパタパタパタ


??「浜面―――――――――っ!!」ピョ――ンッ

浜面「フ、フレメア!?」

フレ「もう、浜面遅い。大体待ちくたびれちゃった」スリスリ

浜面「な、なんで!? どうしてお前がここに!?」


??「ヒーローさ――――んっ!!」ダキツキッ

上条「打ち止め、何してんだよこんなとこで!!」

??「あなたこそ何してんの? ミサカあなたがいるなんて聞いてなかったんだけど」

上条「番外個体まで……ってことは何、一方通行も来てんの?」

打ち止め「あの人はいないよってミサカはミサカはちょっと暗くなってみたり……」ドヨーン

番外「はぁ? ミサカたちはあのアスパラ白モヤシが一緒じゃないと出かけちゃいけないわけ!?」

打ち止め「あのね、ミサカはフレメアが誘ってくれたんだよってミサカはミサカは説明してみたり」

番外「そしてこのミサカを誘ってくれたのは」




  ギ  シ



浜面・上条「「」」





??「 は ぁ ――――― ま ぁ ――――― づ ―――――― ら ぁ 」 





浜面「む……麦野ぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!????」

上条「嫌な予感!! 嫌な予感が完全に的中した!!!」ヒイイイイイ



457 :8月5日 [sage saga]:2011/08/28(日) 00:13:54.88 ID:b1huU5aK0


浜面「「あ、あの……麦野……」」ガクガクブルブル

麦野「…………」ゴゴゴゴゴ……


麦野「……浜面ぁ」

浜面「は、はひぃっっ!!??」




麦野「は・ま・づ・ら―――ん♪」コロッ

浜面「」




麦野「遅かったじゃなーい、早く会いたかったんだからぁ、は・ま・づ・ら♪」ニコニコ

浜面「む、麦野……どうして俺たちがここにいるって」

麦野「愛の力でぜーんぶ丸聞こえだから、ダーリン♪」ニコニコ

浜面「盗聴!? やっぱ盗聴されてんの俺!?」



番外「麦野が裏切り者を血祭りにあげるから一緒に来ない?って誘ってくれたんだよね。
   ミサカ最近麦野たちとよく遊ぶから。あの人はやめろってうるさいんだけどね、ギャハ☆」

打ち止め「そういえばあなたは一人なのってミサカはミサカはキョロキョロしてみたり」

上条「ぅあ!! そうだった、インデックスと滝壺が外にいるはずなのに……」

麦野「安心しろよ。絹旗に足止めさせてるだけだから」


??『麦野―、もう入ってもいいですか? 滝壺さんが超お怒りなんですけど』※ドアゴシ


麦野「ちょっと待て絹旗。フレメアー、いい子だからこっちおいでー。大小ミサカも」

フレ・打ち止め「?」テテテテテテテ

番外「」ニヤニヤ





麦野「」スウー



麦野「……テメェら隠れ家ラブホ代わりに使ってんじゃねーぞオラァあああああああああああああ!!!!!」


 ビッカアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!





浜面「いやァあああああ!!!! 助けてヒーロー!!!!!」サッ

上条「いきなり人盾にすんなぁあああああああ!!!!!」


 バギィイイン!!!


麦野「チッ、あいかわらず邪魔くせぇ右手だな。言っとくけどテメェも同罪だ無能力者!
   そこの馬鹿と一緒に今日明日しっかり私たちに尽くせよ、いいな!!」
 
上条「」ミーン

458 :8月5日 [sage saga]:2011/08/28(日) 00:17:25.57 ID:b1huU5aK0



絹旗「はい、失礼しますよー。もういいですか、麦野」ガチャ

浜面「絹旗!! お前が外からドア押さえてたんだな!? どうりで開かないはずだよ!!!」

絹旗「浜面の超へたれっぷり、ドア越しでしたけど超笑えましたよ。ちなみに全部録画してありますから後で見ましょう」

浜面「やめてぇええええ!!!!!」

番外「ちなみに電気バチバチさせてたのはこのミサカね」バヂッ




イン「いつのまにやら女の子がいっぱい増えてるんだよ……」ヒョイ

上条「い、いやいや! 何そのジト目!! 俺が連れてきたわけじゃねーし!!」

打ち止め「あれ? シスターさんがいつものシスターさんじゃないってミサカはミサカは混乱してみたり!?」

番外「あなた、普通の服着てると誰だか分かんないね。没個性☆」

イン「ほっといてほしいかも!! というかどうして二人がここにいるのか……」



  ユ ラ ー リ 


一同「「「」」」




滝壺「……………………………………………… む  ぎ  の 」ゴゴゴゴゴ




浜面「たっ……滝壺!!?? 黒い!! なんか黒いオーラが出てるよお前!!!」

麦野「あっらー、滝壺ぉ。ひどいんじゃないかにゃーん? 私らに黙って浜面と旅行なんてさぁー。
   仲間でしょー、私たち? ん?」

滝壺「たとえ仲間でも、浜面だけは譲れない……」

浜面「何この一触即発の雰囲気!! 助けてヒーロ―――!!!!」

上条「こっちに振らないで!!」

フレ「二人が争ってるすきに、浜面は大体わたしのもの」ギュー

滝壺「 ふ  れ  め  あ  」ギッ


459 :8月5日 [sage saga]:2011/08/28(日) 00:22:39.73 ID:b1huU5aK0



絹旗「超浜面なんぞのどこがいいんでしょうね、まったく」

番外「おんやー? 絹旗ちゃんも交じりたそうに見えるんだけど、このミサカには」

絹旗「冗談じゃありませんね! ……まぁ、浜面が泣きながら土下座してお願いしてきたら超ちょっとは考えてあげないこともないですけど」

番外「フクザツだねぇ」



打ち止め「でも、あなたがいるなんて嬉しい誤算かもってミサカはミサカは背中に飛びついてみたり!!」ダキッ

上条「のわっ!! お前ちょっと重くなった?」

打ち止め「まっ! 年頃の乙女になんてことを言うのってミサカはミサカは大憤慨!!」

イン「…………………………………とうまがデレデレしてるんだよ」ジトー

上条「だから何その目!! デレるかこんな小っちゃい子に!」

打ち止め「ミサカは小っちゃくなどなーい!!ってミサカはミサカは足をジタバタさせてみたり!!」バシバシ

上条「いてっ、背中で暴れるな!!」

イン「」ジトー






番外「……これ収拾つくのかね」

絹旗「さあ」
     
460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/28(日) 00:32:19.76 ID:b1huU5aK0
とりあえずここまでー。

麦野→浜面に歪んだ愛を送り続けているが届いてない
絹旗→浜面のことなんて別に好きじゃないです!!って言い張ってる
フレメア→浜面は私の王子様。にゃあ。
滝壺→ は ま づ ら は 私 の も の だ か ら 

こんな感じの人間関係。浜面が関わってないところでは仲良しです。

読んでくださってありがとうございましたー。
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/28(日) 00:37:01.24 ID:gxYeblnd0
乙です!
読んでて素でウゼェてなってしまう野暮っぷりw
一方通行はまだ出ないのか。
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/28(日) 01:06:13.55 ID:MP4iv/H5o
乙ー、やっぱりアイテム勢ぞろいになったかww
せっかく女の子いないから安心してたのに、この展開はインちゃん涙目ww
でもがんばっていちゃいちゃしてくれー
463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 01:10:47.98 ID:XVjsYhADO

やはりこうなったかwwwwww
464 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/08/28(日) 01:26:50.55 ID:LsJebG4co
>>462
でもあんまフラグたってる人居ないから関係無いだろ
465 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 11:07:35.42 ID:yvwMHES0o
どうして浜面は爆発しないの?
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/28(日) 12:52:34.30 ID:g/rs9w410
鶏面さんマジチキンwww
バ ク ハ ツ カ ク テ イ ネ ♪

ここの女の子たちは上条さんにフラグたってないからインちゃんは軽い嫉妬で済むのかな
なんにせよ楽しみ

467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 16:13:01.10 ID:vDy6Gt/IO
浜面なら俺の隣りで爆発してるけど?
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/29(月) 01:08:46.33 ID:YptegP4Lo
>>467
巻き込まれないように気をつけろよ
連続で爆発するに決まってるから
469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/29(月) 13:09:58.70 ID:LF+xNgmIO

アイテムやっぱり凄え


あと、浜面は内側から爆ぜろ
470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/29(月) 14:43:28.80 ID:3WBGV+Q/0
>>469安心しろ
何故なら>>467の隣でもう浜面は連続で爆破されてるから

471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/29(月) 19:37:51.56 ID:niJiPUNr0
コメントありがとうございます。
浜面さんっていったいなんなの、ボンバーマン的な何かなの!?
そんなわけでちょっとだけ投下します。更新遅れ気味で申し訳ないです……。
472 :8月5日 [sage saga]:2011/08/29(月) 19:41:29.38 ID:niJiPUNr0




フレ「にゃあ」

スフィ「ニャーン」

絹旗「おぉっ、この子オスですよ麦野!! 三毛猫のオスって超貴重なんじゃなかったですか?」

麦野「どこ見てんだよ、絹旗」


打ち止め「うぅー……ミサカも猫ちゃんもふもふしたいようってミサカはミサカは自分の体質を嘆いてみたり……」

番外「慣れの問題じゃない? 猫飼ってるミサカいるじゃん、何号だか忘れたけど。ま、ミサカはどうでもいいけどね、あんな三色毛玉」


フレ「……大体どうしてミサカたちはあんな遠くからこっちを見てるの」ナデナデ

絹旗「発電能力者ってのは動物の苦手とする磁場を常に体に纏ってるらしいですよ。
   ……それにしても超キラキラした目をしてますね、二人とも」


打ち止め・番外「壁|ω・`)ω・`)」ジー…


スフィ「ゥニャン」ゴロゴロ

473 :8月5日 [sage saga]:2011/08/29(月) 19:46:20.24 ID:niJiPUNr0



麦野「おい、下僕1号。アイスティー」

浜面「ねぇよ。ペットボトルのお茶とジュースしか用意してございません」

麦野「あーん? なにかにゃー、そのなめた態度。じゃあとっとと調達して来いよ」

浜面「はぁ!?」

麦野「だーかーらー!! 買ってきてぇ、はーまづらぁ♪」

絹旗「私にはさわやか系炭酸飲料をお願いします。超ダッシュで」

フレ「私はアップルジュースがいい。大体果汁100パーセント」

打ち止め「ミサカはカルピスとあと何かおやつが欲しいなって、ミサカはミサカはついでにお願いしてみたり!!」

番外「このミサカには何でもいいからアルコールで」

浜面「見事に全員バラバラだな!! つーか、こっからいちばん近いコンビニでも最低40分はかかるぞ、片道!!」

麦野「うん、じゃあ30分で行って来い。往復」

浜面「無理!! どんだけスピード出したって無理!」

麦野「じゃあ今からみんなで浜面の愛車ダムに沈めよっかぁ」

番外「やるやる、ミサカそれまだやったことないから☆」

絹旗「私の出番ということですね」フンス

浜面「やめてぇえええええ!!! おうち帰れなくなっちゃう!! ……ん? そういえばお前らここまでどうやって来たんだ?」

絹旗「当然車ですよ。ハイキング気分で来れるとこじゃないでしょう」

浜面「くるまぁ? そんなんなかったぞ。つーか誰が運転してきたんだよ」

フレ「麦野」ニャア

浜面「え」

絹旗「車は裏に隠してあります。運転手はフレメアの言うとおり麦野です」

打ち止め「麦野はとっても安全運転だったよってミサカはミサカは感心してみたり」

番外「安全すぎてつまんなかったよ。何度横からハンドル奪おうと思ったことか」

絹旗「麦野ガッチガチに超緊張してましたね……いつもの何倍も時間かけてようやくたどり着いたんですよ」

麦野「うるせぇな、こっちゃ免許取り立てなんだよ!! 事故んなかっただけありがたく思え!」

浜面「へえー、あのデタラメな山道を……初心者にしちゃスゲーじゃん、麦野」

麦野「はぁ!? …………………………………別っつにそれほどでもねーし、あのくらい」

474 :8月5日 [sage saga]:2011/08/29(月) 19:51:20.05 ID:niJiPUNr0



  バ  ン  !!!



滝壺「  は  ま  づ  ら  、  む  ぎ  の  」ンゴゴゴゴゴゴ



上条「麦野様ー、部屋のお掃除終わりましたー」グター

イン「お布団も干してきたかもー。疲れたんだよー」グテー

475 :8月5日 [sage saga]:2011/08/29(月) 19:55:23.74 ID:niJiPUNr0

麦野「ご苦労、下僕2号。そしてメイド1号、2号。休憩していいわよ」

浜面「え? 俺は!?」

麦野「テメェはとっとと買い出し行って来い下僕1号」

滝壺「はまづらが行くなら私も行く」

フレ「じゃあ私だって浜面に着いてく」

浜面「お前ら……」ジーン

麦野「却下。そのまま逃亡されちゃったら大変じゃない」

番外「つまり滝壺は人質ってことだね☆」アヒャ☆


打ち止め「お疲れ様あなたー、ってミサカはミサカはコップにお茶をそそいであげたり!!」

上条「おー、サンキュー打ち止めー」

イン「…………とうまが」

上条「デレデレしてません」

打ち止め「はい、シスターさんの分ってミサカはミサカは気づかいのできる良い子であることをアピールしてみたり」

イン「う、ありがとう……なんだよ、らすとおーだー」


絹旗「そういえば麦野、夕飯どうするんですか? 何にも用意してませんよね」

麦野「浜面ぁー、お前らどうするつもりだったんだ?」

浜面「一応、レトルトのカレーとか簡単にできるやつ持ってきたけど……お前らの分はねーぞ」

麦野「カレー? しみったれてんな。じゃあついでになんか食いもんも仕入れて来い。私はもちろんシャケ弁で」

絹旗「はーい、私超ジューシーなステーキが食べたいです!」

打ち止め「おっきいピザとかフライドチキンがいいってミサカはミサカは滅多に食べさせてもらえないご馳走を所望してみる!!」

フレ「私、オムライス。大体グリーンピースの入ってないやつ」

番外「ミサカはー、んー、中華がいいかな。レバニラ、エビチリ、スタミナ餃子ときたらやっぱビールだね! ビール、ビール!!」

浜面「だから!! なんで全員バラバラなんだよ、統一しろ!! あと大きいミサカちゃんはどんだけ酒が飲みたいの!?」

番外「普段は保護者サマたちがうるさいからね、こういうときに飲まないと」

上条「浜面ー、俺はなんかさっぱりしたやつで」

イン「量があっておいしければなんでもいいかもー」

滝壺「ファミマのアメリカンドッグ」


浜面「お前らまで!! 裏切り者ぉおおおおお!!!!!」

476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/29(月) 19:57:36.43 ID:niJiPUNr0
中途半端ですがここまでー。
やっぱ旅行は大勢でわいわい行くのが楽しいと思います。
読んでくださってありがとうございましたー。
477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/29(月) 20:09:35.67 ID:C2ZhrNVgo
乙ー
浜面と上条さんで被害を分け合うのかと思いきや、最後は浜面一人だけとかww
478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/08/29(月) 20:14:29.66 ID:N1BGkidAO

田舎に合宿とか行ったりするとコンビニの遠さに泣くのはよくあること
479 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2011/08/29(月) 20:16:44.51 ID:6dtKQZxXo
スフィンクスモテモテだなww
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/08/29(月) 20:40:00.21 ID:94xWghG4o

そりゃ、スフィンクスさん時価1000万円だから
481 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/29(月) 23:00:23.88 ID:LF+xNgmIO
乙!スフィンクスもハマってもモテモテだな




やっぱり浜面は爆ぜろ
482 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/30(火) 13:05:08.67 ID:1WE3WVoF0
まあはまづらはこのポジが一番だよ
何故って?滝壺にずっと応援してもらえるから

てかなんでインデックスと滝壺がメイドにされてんの!?w
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 22:07:07.58 ID:WcRyP6D40
あの四人は麦野からオシオキされてんだろ
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
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484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 23:17:24.83 ID:FrR/LK2I0
恋人二組が避暑地に来てるだけなのにお仕置きとか。麦のん理不尽過ぎだろww
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485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/31(水) 00:09:05.68 ID:lkPbD8FH0
コメントありがとうございますー。

>>482 みんなのおうちを勝手に使おうとしたから。
   むぎのん的には主犯・浜面、共犯・その他という認識です。

ダラダラ投下いきまーす。ほとんど話進んでません。ごめんね。

自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
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486 :8月5日 [sage saga]:2011/08/31(水) 00:13:02.41 ID:lkPbD8FH0

麦野「オラ、とっとと行って来いよ。日ぃ暮れちまうぞ」

絹旗「そうですよー。暗くなったらオバケが超出ますよー、ヒヒヒ」

浜面「ぶ、ぶわぁーか!! 幽霊なんているかよ、非科学的な!!」

絹旗「それならさっき超ビビりまくってたのは一体なんだったんですか」

浜面「あれは、その……そう、演技だよ!! 最初から全部わかってたけどお前らのお遊びに付き合ってやったんだよ!!」ドーン!!

上条「やけくそだな、浜面」

浜面「大体テンプレすぎるだろ。家閉じ込めたりドアバンバンやったり、すすり泣きだの笑い声だの足音だの陳腐なB級ホラーかっつうの」

絹旗「浜面の分際でB級を馬鹿にするとは超いい度胸ですね ……ん? どうしました麦野」


麦野「……ドア? ドアってなに?」


上条「なにって……どっかの部屋のドア、開けたり閉めたりしてただろ。バン!バン!!ってすごい音で」


麦野・番外・打ち止め・フレ「「…………」」


麦野「……誰がしたっけ、そんなこと」

番外「このミサカではないよ。ミサカずっとチキン二人をモニタリングしてたもん」

打ち止め「それはミサカも同じなんだけどってミサカはミサカは背筋にヒヤッとするものを感じてみたり」

フレメア「大体この四人はずっと一緒にいた。誰もそんなことはしてないはず」


一同「「…………」」


浜面「……じゃあ絹旗?」

絹旗「私はずっと外側から玄関抑えてましたから出来ませんよ、そんな真似」

浜面「…………ええー」

打ち止め「あとすすり泣きって何?ってミサカはミサカは疑問に思ってみたり……」

上条「え? ほら、笑い声の前に聞こえたよな、浜面?」

浜面「そ、そうそう。最初に電気がついたり消えたりした後にさ、確かに……」

番外「……電気はミサカの仕業だけど、泣き声なんて知らないなぁ」

フレ「大体最初にマイクを持っていたのは私。すすり泣きなんてやってない」



一同「「…………」」




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487 :8月5日 [sage saga]:2011/08/31(水) 00:19:13.40 ID:lkPbD8FH0



浜面「……ま、まーたそうやって俺を脅かそうとして!! もうその手にゃのってやんねーからな!!」

番外「その二つに関しちゃミサカたちはホントに無実だから。ま、信じるも信じないもそっちの勝手だけどさ」

イン「“霊”は存在するよ。あなたたちのいう“幽霊”とはまた少しニュアンスが違うかもしれないけど」

浜面「い、インちゃんまでそんな冗談を」

イン「む、冗談じゃないもん。ロシア成教には専門の対策機関もがっ!!??」ガッ

上条「インデックスさんはちょっと黙とこうか、うん」ガシー

イン「むー///」

麦野「オイコラどさくさに紛れていちゃつくな、殺すぞ」

滝壺「私も幽霊はいるよ派。だって何度も見たことあるから」


一同「「「」」」


浜面「あ、あのー、滝壺さん……どこで?」

滝壺「ここで」


一同「「「「」」」」


絹旗「……こ、ここで!? ですか!?」

滝壺「うん。今は見えないけど、よく家の周りとかぐるぐる回ってるよ、みんなで」

打ち止め「……み、みんなって……ってミサカはミサカは不吉で不穏な響きにおびえてみたり……」

絹旗「ど、どーして今まで黙ってたんですか滝壺さん!! 確かに出るという話は聞いたことありましたけど……」

滝壺「うーん、わざわざ言うほどのことじゃないと思ったし」

絹旗「言うほどのことですよ!!!」



滝壺「前は窓の外から覗き込んでくるだけだったんだけど、とうとう入ってきちゃったのかな」ポツリ










  
  パ  タ ――――――― ン !!!



一同「「「「「」」」」」ビクウウウウウウウウウッ!!!!!!


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488 :8月5日 [sage saga]:2011/08/31(水) 00:22:42.65 ID:lkPbD8FH0



   ギイ  ギイ  ギイ……



一同「「「「「「「」」」」」」」



打ち止め「な、何!? 奥の部屋のドアが勝手に開いたよってミサカはミサカは顔面蒼白で説明してみたり……」フルフル

フレ「そういえばこういう話をしていると、大体寄ってくるって聞いたことがある……」フルフル

絹旗「こ、怖いこと言わないでください!!」

麦野「ば、馬鹿じゃないのアンタたち、ほら! 窓が開いてたんだよ、そのドア立てつけ緩かったし!!」

  
  ギイ・・・ ギイ・・・


浜面「そ、そうだよ、風のせい!! 普段からあるだろそういうことって!」

麦野「そ、そうよねー、偶然よ!! この科学全盛期にオカルトなんてナンセンスよ、ねぇ」

絹旗「で、ですよねー!! オカルトなんてフィクションの世界だけで超十分ですよ!」

イン「むー」

上条「ここは我慢しなさい」


番外「きゃーん☆ ミサカ幽霊ってまだ見たことないんだよね、せっかくだから見たいなぁ。
   そうだ、コックリさんっていうのやろうよ!! あれで幽霊釣れるんでしょ?」


浜面・麦野・絹旗「「やめて!!!」」クダサイ!!



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489 :8月5日 [sage saga]:2011/08/31(水) 00:26:32.55 ID:lkPbD8FH0



一同「「「……………………」」」ミーン



麦野「…………あー、やめやめこんな阿呆らしい話!! 
   浜面ぁ! テメーがグズだからこんなことになったんだからな、さっさと行って来い!!」

浜面「俺!? つーか、ヤダ!! こんな話聞かされた後に一人になりたくない!!!」

滝壺「ここはやっぱり私が」

麦野「ねーよ。……オイ下僕2号!」

上条「……予想はつくけど何でしょうか麦野様」

麦野「白羽の矢。下僕1号とともに下山、食料を確保したのちすみやかに戻ってくること」

上条「うん、予想はついてた。ついてましたよ上条さんには」グダー

浜面「よかった相棒!! 俺たち運命共同体だよな兄弟!!」ヒャッホーイ!!!

上条「何このテンション、うざい」

麦野「制限時間は……そうね、大幅に譲歩して一時間てとこ? こっちには人質がいること忘れんなよ」

番外「テロリストみたいなセリフだね、麦野」





イン「とうま……行っちゃうの?」

上条「はは、なるべく生きて帰るからインデックス」カワイタワライ

イン「じゃあ、ついでにデザートも買ってきてほしいかも!!」

上条「」

打ち止め「あっ、ズルいズルい!! ミサカもおいしいデザート食べたいなってミサカもミサカもついでにおねだり!!」

フレ「大体あまーいスイーツが食べたい。にゃあぁ――ん」

滝壺「私、シュークリームが食べたい。カスタードと生クリームの入ってるやつ」

絹旗「それなら私はサーク○Kの窯だしとろけるプリンが食べたいです!」

番外「ミサカ糖○のマンゴープリンが食べたーい」

麦野「クラブハ○エのバームクーヘン」

浜面「無理!!!」

麦野「使えねぇ」チッ


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490 :8月5日 [sage saga]:2011/08/31(水) 00:30:31.74 ID:lkPbD8FH0




 バタン ブロロロロ……


女の子一同「「「行ってらっしゃ―――――――い、気を付けてね―――――――♪」」」フリフリ

スフィ「ニャ―――ン」フリフリ



浜面・上条「…………」

浜面「なあ」

上条「なんだよ」

浜面「幽霊って……本当にいるのかな」

上条「さぁ……見たことない」

浜面「そうか……俺も」


上条・浜面「…………」


上条「なあ」

浜面「なんだよ」

上条「なんか……弱いな、俺たち」

浜面「言うな……あの女どもが例外的に強いんだ。そう思っとけ」

上条「そうだな、はは」

浜面「ははははは」


上条・浜面「「あはははははははっ」」










上条・浜面「……………………はぁ」タメイキ


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491 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/31(水) 00:35:22.45 ID:lkPbD8FH0
とりあえずここまでー。霊感少女理后ちゃん。
女の子たちの食べたい物は単なる自分の好物です。
こんな感じでだらだら続きます。
読んでくださってありがとうございましたー。
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492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 09:16:46.89 ID:HLZHUOeIO
わっるふわっるふ
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493 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 12:42:19.75 ID:4vJHRO4IO
ワッフルワッフル乙

浜面は消し飛べ
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494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/31(水) 18:19:37.49 ID:A1Jwx1xC0
わっふるわっふる

幽霊って言われても二通りくらいしか思い浮かばん
凄く怖いのと凄くかわいいのと
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495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/31(水) 20:27:51.88 ID:SQfHFu320
>>494
後者でメガネで巨乳で弱気だったりすると俺得
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496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/08/31(水) 20:38:53.34 ID:EVui6g73o
凄くかわいい(フレ)/凄くこわい(ンダ)
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497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 20:54:29.05 ID:ogPFNJYIO
風斬さんは幽霊じゃないよ、人間だよ

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498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/01(木) 01:22:41.27 ID:UVG+GViDO
河童じゃないよ、蛙だよ
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499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 16:37:27.34 ID:wOL6zWVI0
カエルじゃないよ、アヒルだよ

コメントありがとうございます。
今回はただ書きたかったので書いてしまったどうでもいい話。
暇をもてあました女の子たちの遊び。

キャラ崩壊、設定偽造、そんな感じです。
お暇でしたらどうぞー。
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500 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 16:40:02.05 ID:wOL6zWVI0


麦野「ふぅ。それじゃあ邪魔な男どもは消えたことだし……」

絹旗・滝壺・フレ・打ち止め・番外・イン「「…………」」

麦野「……何しよう」


一同「「…………」」ウ――――ン?


絹旗「それじゃあ私推薦昨年度もっともつまらなかった超C級映画鑑賞会を」

麦野「子供の情操教育に悪い。却下」

滝壺「お昼寝しよう、みんなで」

麦野「夜寝られなくなったらどうするの。却下」

フレ「ガールズトーク。にゃおーん」

絹旗「無駄な火花が超散りそうなんで却下します」

番外「怪談百物語」

麦野「変なのが寄ってきたらどうする!! 却下!!!」

イン「あのね、イギリスの心霊スポットっていったらロンドン塔が有名だけど……」

麦野「却下っつってんだろバカシスター!!!」


  
  ギ  イ  ィ  ……


一同「「「」」」ビックウウウウウウ!!!



スフィ「ンニャ?」ヒョコ

イン「スフィンクスー、どこ行ってたのかな、もう!」

麦野「な、なんだ猫かよ、驚かせやがって……」

絹旗「や、やだな麦野。もしかして幽霊だー、とか思っちゃいました? 意外とビビりなんですね」

番外「そういう絹旗ちゃんこそ目が泳いでるよ」



一同「「…………」」



打ち止め「そ、そうだ!! ミサカUNO持ってきたよってミサカはミサカは空気を読まずに発言してみる!!」



一同「「UNO!?」」




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501 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 16:43:38.86 ID:wOL6zWVI0

打ち止め「最近ハマってるんだよねってミサカはミサカはリュックの中から得意げに取り出してみたり」ジャジャーン!!

絹旗「おおー、いいですね! 超久しぶりですよ!!」

麦野「ルールうろ覚えなんだけど……まあ、暇つぶしにはなるかしら」

番外「ええー、またやんのぉ? 家で毎日やってんじゃん」

打ち止め「いーの、楽しいんだから!!ってミサカはミサカは反論してみたり!!」

イン「私、そのゲーム初めてかも。ルールさっぱり分からないんだよ」

フレ「私も」ニャア

滝壺「ルールは? 公式?」

打ち止め「へ? 公式非公式があるのってミサカはミサカは疑問に思ってみたり」

絹旗「えーと、一人が上がった時点でゲームセットなのが公式ですね。点数制のやつです」

番外「うちはビリッケツが決まるまで延々やるね。点数なんて関係ないよ」

絹旗「それならおそらくはご当地ルールの非公式バージョンですね。では、そちらのルールに合わせるということで。
   
   それではちょっと確認がてら練習してみましょう」



 

 絹旗の指示で、真ん中のテーブルをのけぐるりと車座になり床に座り込む。
 カードをシャッフルしながら絹旗はインデックスとフレメアの初心者二人に自分の隣に座るよう促した。

絹旗「シスターさん、フレメア、分からないことがあったら私に超聞いてくださいね!!」ニコニコ

イン「すっごく助かるんだよー」ステテテ

絹旗(超かかりました!!)

 心の中でにやりと笑う絹旗。

絹旗(UNOにとって席順は命……性根の悪い人間の隣にうっかり座ってしまったが最後、超嫌がらせされるに決まってますからね。
   そんな訳で超極悪性悪女二人組こと麦野と番外個体には遠く離れて座ってもらい、私の両隣には人畜無害な初心者を)

麦野「きーぬはたぁー。私もルール忘れちゃったから教えてちょうだい」

絹旗「え」

 ぐい、と麦野が絹旗の左端に座るフレメアの間に割り込んでくる。
 気のせいだろうか、その顔には邪悪な笑みが広がっているような。

打ち止め「フレメアにはミサカが教えてあげるよってミサカはミサカはお姉さんぶってみたり」

フレ「じゃあ、そっちに移動する」ニャア

絹旗「ええっ!!」



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502 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 16:48:34.25 ID:wOL6zWVI0


       絹旗
    
    イン     麦野
                
  滝壺  
           番外
   打ち止め    
       
       フレメア


絹旗(何この席順!! 左から無言の圧力を超感じるんですけど!!)

番外「絹旗ちゃん、さっさと手札配ってよ。七枚ね」

絹旗「そ、そうですね。とりあえず練習ということで……」

 目論見が外れ意気消沈気味の絹旗が各人に七枚のカードを配り、残りのカードを山にして真ん中に置く。

イン「……カラフルな数字のカードと、英語のカードがあるんだよ」

絹旗「まずカードの種類から説明します。カードは赤・青・黄・緑の4色がありまして、それぞれ0から9までの数字がかかれた数字カード
   ……えーと、0は各色1枚、他の数字は各色2枚ずつでしたかね。
   そしてスキップ、リバース、ドローツーの特殊カードが各色2枚ずつ存在します。
   あとはワイルドカード、そしてワイルドドローフォーカードってのがあります。
   基本ルールとしてはですね……」

 山札の一番上のカードをペラリとめくる。赤の8。

絹旗「……この場に出されたカードと同じ色、もしくは数字、記号のカードを手札から捨てていく。
   そして手札がなくなれば上がりってことです。超単純でしょう?」 

麦野「これがスキップ……よね。次の人を飛ばすことができるんだったか?」

打ち止め「そしてこれがリバースなのだってミサカはミサカは手札を一枚ひらひらさせてみたり。
     リバースは順番を反対周りにできるんだよってミサカはミサカは説明してみる」

滝壺「これはドローツー。これが出されたら次の人は山札から2枚取らなきゃだめ」

番外「こいつがワイルドカードだね。いつでも出せて色の指定が出来るよ☆」
  
打ち止め「ワイルドカードとワイルドドローフォーカードは色も数字も関係なく出せる最強カードなんだよってミサカはミサカは
     胸を張ってみたり!! 誰か、ワイルドドローフォー持ってないかなってミサカはミサカはキョロキョロしてみる」


絹旗「…………」


絹旗(どういうことですかこれは!!)


 自分の手札を見ながらわなわなと震える絹旗。


絹旗(赤1、赤5、青5、青スキップ、黄スキップ、黄ドローツー、そしてワイルドドローフォー!!)

絹旗(練習だってのになんでこんな超いいカードがきちゃってんですか!!!)


打ち止め「うーん、山札の中から探すしかないかなってミサカはミサカは手を伸ばしてみたり」

麦野「ん? 絹旗、それワイルドドローフォーでしょ?」

 ひょい、と麦野が絹旗の手札からワイルドドローフォーを抜き取る。
 
絹旗「む、麦野!! 後ろからのぞかないでください!!」ビクッ!!

麦野「えー? 練習でしょ、今は。何ムキになってんのよ」

滝壺「それがワイルドドローフォー。いつでも出せて色の指定ができる。しかも次の人に4枚山札から取らせることができる」

イン「おお、なんだか悪魔的なカードなんだよ……」

番外「カードの説明はこれくらいにしてさ、とりあえずやってみようよ」ウズウズ




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503 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 16:53:09.31 ID:wOL6zWVI0

絹旗「そうですね、じゃあ私

打ち止め「ミサカがいっちばーん!!ってミサカはミサカは赤の6を出してみたり!!」

滝壺「じゃあ時計周りで次は私ね。青の6を出すよ」

イン「う……私の番だけど、さっそく出せるカードがないんだよ」

滝壺「大丈夫。そんなときは山札から一枚引けばいい」

イン「うんうん……あ、青のドローツーが出たかも。これは出してもいいの?」

滝壺「いいよ。そういえば、同じ数字、記号のカードを一気に出すのはあり?」

番外「アリアリ☆ なきゃつまんないよ」

イン「それじゃ私の手札にある緑のドローツーも一緒に出していいってこと?」

滝壺「そういうこと。無理に出す必要はないけどね」

イン「練習だし、とりあえず出してみるんだよ」エイッ

番外「はーい、じゃあ絹旗ちゃん山札から4枚取ってね☆」

絹旗「ふっふっふ……ところがどっこい私も持ってますから、黄色のドローツー!!」

イン「ということはどうなるの?」

滝壺「絹旗ドローツー回避。麦野が6枚取ることになるね」

麦野「絹旗、テメェ……」

絹旗「ちょ、ちょっと麦野!! たかがゲームでそんなに怒らないで下さいよ、しかもまだ練習段階ですよ!?」

麦野「チッ、なんか腹立つわね……じゃあ黄2、赤2を出すわ」

番外「ミサカは無難に赤の9を出すよ」

フレ「じゃあ、赤のスキップ」

番外「ぎゃーす!! ミサカさっそく飛ばされちゃったってミサカはミサカは嘆いてみたり!!」

フレ「大体出せるカードがこれしかないから」

滝壺「らすとおーだーが飛ばされて私の番。私も同じく赤のスキップ」

イン「ということは、私も飛ばされちゃうってことだね」

滝壺「ごめんね」

絹旗「それでは私も黄スキップ、青スキップの2枚出しです!!」

麦野「絹旗ぁあああああ!!!!!」

絹旗「ゲーム!! 楽しいゲームですよ麦野!!!」

番外「スキップ2枚出しってことはミサカも飛ばされちゃったかぁ、残念☆」

フレ「大体私の番。青3」

打ち止め「やっとミサカの番だぜーっ!!ってミサカはミサカは青のリバースを放ってみたり!!」

フレ「黄色のリバース返し。にゃあ」

打ち止め「にゃにおう!?ってミサカはミサカは予想してなかった展開に慌てふためいてみたり!!
     うー……、出せるカードがないよってミサカはミサカはしょぼんとしながらカードを一枚引いてみたり……」

滝壺「私は黄色の4を出すよ」

イン「じゃあ私は赤の4を出せばいいんだね」

絹旗「では私はまたもや赤5、青5の2枚出しです!! ふっふ、これで残り2枚!!」

麦野「絹旗残り赤1、ワイルドドローフォー」

絹旗「!? のぞかないでください麦野!! っていうかバラさないで下さい!!」

麦野「はぁーん? 練習だろ、練習。何怒ってんのかにゃーん?」


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504 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 16:56:24.55 ID:wOL6zWVI0

番外「そんじゃミサカはワイルドカード出そうかね。色は……んー、どうしよっかな」

フレ「大体緑にして欲しい。にゃあ――ん」

番外「ミサカに媚びたって無駄無駄だよ☆ 黄色で」

フレ「……チッ。出せないから一枚ひく」

打ち止め「隣から顔に似合わぬ舌打ちが聞こえた気がするけど気にしないよってミサカもミサカも一枚引いてみたり」

滝壺「黄色の8」

イン「あう……出せるカードがないんだよ」

絹旗「ここは当然ワイルドドローフォーです!! 色はもちろん赤!!!」バーン!!


一同「「…………」」


絹旗「あっ!! そうでした『ウノ』!!!」

番外「チッ、忘れてなかったか」

イン・フレ「?」

滝壺「最後の一枚になったら『ウノ』って言わなきゃだめ。これは鉄壁のルール」

絹旗「言い忘れたら問答無用で超ペナルティです。山札から2枚引いてもらいます」

打ち止め「ううん、7枚だよってミサカはミサカは我が家のルールを披露してみたり」

絹旗「な、七枚!? なんですかその鬼ルール!!??」

番外「ウチのルールに合わせてくれるんだよね。ステキでしょ、天国から地獄へまっさかさま☆」

滝壺「あと、最後の一枚は必ず数字カードでないと上がれない」

イン「特殊カードだったら?」

番外「同じくペナルティ。でもバレなきゃいいんだよ、コレに関しちゃね」

打ち止め「それじゃ、麦野は4枚引いてねってミサカはミサカは笑顔で迫ってみる」

麦野「きぃーぬぅーはぁーたぁあああああ――――――!!!!!」

絹旗「こういうゲームだから超仕方がないんです麦野!!!」

麦野「くそっ、ほらよ赤7、ついでに緑7」

番外「緑5」

フレ「緑0」

打ち止め「緑は管轄外だぜってミサカはミサカはカードを一枚引いてみたり……あっ、緑9!!」

滝壺「それじゃ、私は赤9を出すから」

イン「……で、私が赤の6を出せば」

絹旗「赤1!! 超上がりです、私が勝ちました!!」ワーイ!!!

麦野「オイコラそこの3人何協力してんだよ!!」

絹旗「練習!! これは練習ですから麦野!!」




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505 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 16:58:53.18 ID:wOL6zWVI0

番外「……と、まあこんな感じで先に手札を0にした人から勝ち抜けしていくわけだね。ド素人二人は理解できたかい?」

フレ「大体わかった。にゃあ」

イン「うん、ルールは把握できたかも。ページワンに似てるね」

打ち止め「練習はこれくらいにして本番行こうぜ―――っ!!ってミサカはミサカは元気に催促してみたり!!」

絹旗「そうですね。それではみなさん、もう一度最初からやり直しますのでカードを集めてください」



麦野「そんじゃあー、本番は本番らしく罰ゲームをもうけましょうかぁー」


一同「「罰ゲーム?」」



番外「いいね、ミサカそのほうが断然燃える☆」

滝壺「何するの? バニー?」

麦野「持ってきてねえよそんなもん。そうねー、一位勝ち抜けがビリッケツになんでも命令できるってのは?」

絹旗「ちょ、ちょっと待ってください!! それは超危険だと思うので、罰ゲームの内容はみんなで協議にしませんか!?」

麦野「あら? 絹旗、自信ないの? 練習じゃダントツ一抜けだったくせに」

絹旗「む、麦野、超根に持ってますね」

打ち止め「ミサカは別にかまわないよってミサカはミサカは負けない自信があることをアピールしてみたり!」

イン「私もコツは掴めたから、一位にはなれなくても最下位くらい回避できると思うんだよ」

フレ「罰ゲームがあった方が大体面白そうだから賛成」ニャア

滝壺「みんながそれでいいなら、私は反対しないよ」

絹旗「くっ……そ、それなら席替えを提案します!! 麦野の隣は超やりづらいったらないですから!!」

麦野「あぁん!?」

打ち止め「じゃあジャンケンで勝ったもん順にしようよってミサカはミサカは提案してみる」

滝壺「そうだね。それが公平だと思う」

番外「文句は言いっこなしね、それじゃあ……」



一同「「最初グー!! ジャンケンポン!!!」」






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506 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:01:03.82 ID:wOL6zWVI0



絹旗「…………」


      絹旗

   麦野    番外

  イン      滝壺

   打ち止め フレ


     
絹旗(状況が超悪化しました……)ズーン

麦野「きーぬはたぁー。ガンガンぶっこんでやるから覚悟しろよ」ククク

滝壺「むぎの、それ別のゲームじゃないかな」

絹旗(赤3、5、青4、8、緑0、2、9って……数字ばっかり、しかもバラバラ!! 最悪、手札が超悪すぎます!!)

番外「さーて、みんな手札は7枚そろってるかな? それじゃあ、始めよっかあ☆」

 番外個体が山札から一番上のカードをめくる。青の7。

滝壺「それじゃあ、ジャンケンで勝った私から時計回りで。とりあえず青の3」

フレ「青2」

打ち止め「じゃーんってミサカはミサカは赤の2を出してみたり」

イン「私は赤の7と青の7を一緒に捨てるんだよ」

絹旗(青のままならなんとか出せますね)

麦野「はい、黄色の7」

絹旗「」

番外「次、絹旗ちゃんの番だけど」

絹旗「……だ、出せるカードがないので一枚引きます……」ペラリ

麦野「あらー、さっそく? さっきとはうって変って不調ね、絹旗」

絹旗(麦野ォオオオ!!! また後ろからチラ見してんじゃないでしょうね!?
   ……でも今引いたカードは緑のドローツー!! まだ勝負の行方は分かりませんよ!!)

番外「ミサカは黄色のスキップ☆」

滝壺「飛ばされちゃった……」

フレ「緑のスキップ」ニャア

打ち止め「うがー!! ミサカも飛ばされちゃったよってミサカはミサカは頭を抱えてみたり!!」

イン「う、出せるカードがないかも……」ペラリ

絹旗(よしよし、このまま緑がくれば)

麦野「緑のリバース」ピッ

絹旗「」

イン「ってことは私の番だね……うう、またもや一枚めくるんだよ……」ペラ

打ち止め「緑の1を場に出すんだぜいってミサカはミサカはサングラスの人っぽく言ってみる」

フレ「大体出せないから一枚引く」ニャア

滝壺「緑のドローツー」

番外「げっ、しょうがないな2枚引くよ。えーと、それじゃあミサカも緑のリバース」

絹旗「」



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507 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:05:53.28 ID:wOL6zWVI0

絹旗「超ひどいです!! 私の番が回ってこないじゃないですか!!」

麦野「きーぬはたぁー。こういうゲームだから仕方ないでしょ」

絹旗「くうぅ―――――!!! 普段ならこの立ち位置にいるのは超浜面のはずなのに!!! おのれ浜面ァアアアアア!!!」

滝壺「大丈夫。きぬはたは私が応援する。赤のリバース」

絹旗「滝壺さぁ―――ん!!!」

番外「ところがどっこい青のリバース」

絹旗「」

滝壺「ごめんね、きぬはた。青の5」

フレ「青のドローツー」ニャア

打ち止め「とりゃあ!!ってミサカはミサカは黄色のドローツーを出してみたり!!」

イン「ふふーん! それなら私だって同じく黄色のドローツーを隠し持ってたかも!!」

麦野「……いい度胸してんじゃない糞ガキども」ビキビキ

絹旗(チッ、麦野はドローカードを持っていませんでしたか……持ってたら番外個体に10枚ドローさせられたのに)

麦野「一気に手札ふえちゃったじゃない……そんじゃ黄色2、赤2」

絹旗「やっと捨てることができます!! 赤3!!」

番外「赤6」

滝壺「一枚引くね……あ、赤の1」

フレ「黄色の1」

打ち止め「うーん、出せねーやってミサカはミサカは一枚ドローしてみたり」

イン「私は黄色の4を捨てるんだよ」

麦野「緑4」

絹旗(……緑……ドローツーがありますけどここで使うのははもったいないですね)

絹旗「緑2を出します」

番外「緑8」

滝壺「……ない」ペラ

フレ「緑5、青5を一気に捨てる。にゃあ」

絹旗(いつのまにやらフレメアが残り2枚!! まあ、ちびっこならそこまで過酷な罰ゲームは提案しないでしょうし……)

打ち止め「はーいってミサカはミサカは元気に青のスキップを出してみたり!!」

イン「むぅ……スキップって地味に腹立つカードかも!」

麦野「そんじゃ私も赤のスキップ」

絹旗「麦野ォオオオオ!!!」

番外「赤ドローツー。さっきのお返しだよ、滝壺☆」

滝壺「そうはいかない。ワイルドドローフォー、色は赤」

番外「なーんだ。奥の手を持ってたんだね」

滝壺「さっき引いた」

イン「ん? それってアリなのかな?」

打ち止め「アリだよー、でもワイルドドローフォーにはドローツーは出せないんだよってミサカはミサカは解説してみる」

フレ「大体手札がいっぱいになっちゃった。にゃあ……」

絹旗(しまった……フレメアが上がりから超遠ざかってしまいました……今一番手札が少ないのは滝壺さん……ここは滝壺さんに
   超がんばってもらいましょう!!! もう麦野か番外個体以外ならだれが一抜けでもかまいません!!!)


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508 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:07:59.87 ID:wOL6zWVI0



――――――

―――――――――――



打ち止め「……ゲーム開始からかなり時間がたつのにまだ誰一人上がってないよってミサカはミサカはつぶやいてみたり」



イン「……出せない……手札がたまる一方なんだよ……」ペラ

麦野「クソッ、なんでこねーんだよ……」ブツブツ

絹旗「私は黄色の2を場に出します」

番外「ミサカ引きまーす」ペラ

滝壺「黄色の5を捨てるよ」

フレ「じゃあ、黄色の0、青の0」ニャア

打ち止め「ノー……出せるカードがまたないぜってミサカはミサカは一枚引いてみる」ペラ

イン「やっと出せるかも! 青の3を捨てるんだよ」

麦野「そーね、じゃあ緑3」

絹旗(緑……でもドローツーはもしもの時の為に温存しておいた方が……)

絹旗「緑9で」








番外「…………ふっふっふ」


一同「「!!??」」




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509 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:09:38.11 ID:wOL6zWVI0


番外「ミサカはこの瞬間を待ち望んでたんじゃああああああああ!!!!

   緑6、赤6!!」


絹旗「なんですって!!??」


番外「そして黄色6、『ウノ』!! 青6そして上がり!!!!」


一同「「「」」」


番外「やったね☆ ミサカが一抜け、命令権獲得!! さーて、ビリは一体誰になるのかな? ミサカ、チョー楽しみぃ☆☆」



絹旗(しまった!! 超しまった!! 緑のドローツーを出しておけば阻止できたのに!!!)

イン「なるほどー、全色同じ数字で揃えたらそういうことができるんだね」

打ち止め「番外個体のよく使う手だよってミサカはミサカはブーたれてみる」

絹旗(番外個体が一位だなんてある意味麦野より超危険です!! 何やらされるか分かったもんじゃありません!!)

麦野(よりにもよって番外個体が一抜けなんて……アイツいまいち加減てもんを知らないから……)

番外「いやぁ、何してもらおっかなあ〜」ケケケケ

絹旗・麦野「「…………」」



絹旗・麦野(( こ の 戦 い …… 絶 対 に 負 け た く な い !!! ))
 
 




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510 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:12:45.81 ID:wOL6zWVI0



 ――――

 ――――――――


滝壺「上がったよ」


 ―――――――――――――――


打ち止め「ひゃっほう!!ミサカも上がったぜってミサカはミサカは全身で喜びを表現してみたり!!」


 ――――――――――――――――――――


フレ「私も終わり。大体ビリじゃなくてよかった。にゃあ」


 ―――――――――――――――――――――――――――――




絹旗・麦野「…………」

イン「私の番だねー……うーん……」

絹旗(今私の手元にあるのは青8、緑8の2枚……そして場札は赤の8……そして今は反時計回りですから
   シスターさんが余計なことをしなければ私の勝ちは決まったも同然……!!)ニヤリ

麦野(チッ、絹旗が余裕そうね……何とかしろよシスター!!!)

イン「ないんだよー、一枚引くね」ペラ

絹旗(よっしゃああああああ!!! そのまま何も出さないで何もしないでくださぁああああああい!!!!)

麦野(シスタァアアアアアアアアアアア!!!! もうちょっと頑張れよ!!!!!)


イン「あ」


絹旗・麦野「」


イン「ワイルドドローフォーなんだよ!! やったかも、色は黄色!」


絹旗(んのおおおおおおおおおおおおお!!!!! 余計なことをォォオオオオオオオオオオオオ!!!!!)

麦野(よっしゃ!! よくやったわシスタ―――――!!!!)

麦野「さあ絹旗!! カード4枚引けよ、ホラはーやーく!!!」

絹旗「言われなくてもわかってますよ!!! 嫌ですね、年とると超せっかちになっちゃって!!」

麦野「んだとこの露出狂のマセガキ!!!」

絹旗「誰が露出狂ですか!!! 私はちゃんと見えないように計算してるッてンでしょう!!!」

麦野「見えてんだよ、実際!!!」



打ち止め「なんだか空気がギスギスしてきたよってミサカはミサカはおびえてみたり……」

番外「どーでもいいから早く決着つけてよー。ミサカ待ちくたびれちゃったんだけどー」ダラー

滝壺「」グー、スピー…

フレ「」スヤスヤ・・・

スフィ「」スヤスヤ・・・



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511 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:15:35.59 ID:wOL6zWVI0


絹旗(赤5、9、青8、緑1、8、リバース……手札が一気に6枚に!! しかも黄色こないし!!)

絹旗「……出せないので一枚引きます」ペラ

絹旗「…………」

麦野「あらぁー、絹旗ぁ、残念ねぇ。てっきり上がれるもんだと思ってたんでしょうに」

絹旗「……グダグダ言ってねェでとっととカード出したらどうですか」

麦野「わかってるわよ……黄色の2」ピッ

イン「えーと、黄色の4で『ウノ』!! それで緑の4、終わりなんだよ!!」

打ち止め「シスターさん最下位回避おめでとうってミサカはミサカは拍手で迎えてみたり」パチパチパチ

イン「はふー、なかなか精神力を使うゲームだったんだよ……」グター

番外「あなた終盤空気だったね。さあてどちらがミサカの楽しいオモチャになってくれるのかなー?」



絹旗「……緑の1を出します」

絹旗(麦野の手札はあと2枚……数字だけ見れば断然こちらが超不利ですが……)

麦野「……一枚ひくわ」ペラ

絹旗「…………」


麦野「……ふ」

絹旗「!?」


麦野「……緑の7。ついでに手札から赤の7も出すわ」ピッ



麦野「『ウノ』」


絹旗「ッッッ!!??」



打ち止め「おおっと、勝負が着きそうだぜってミサカはミサカは体を乗り出してみたり!!」

番外「このままだと絹旗ちゃんに決定かねぇ。ミサカ麦野の方がよかったんだけど」



絹旗「………」

絹旗「……赤の5!!」ピッ

麦野「………」

絹旗「………」


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512 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:20:35.20 ID:wOL6zWVI0


麦野「………」スッ


打ち止め「ああーっ!! ムギノの手が山札に伸びたぁあああっ!!ってミサカはミサカは実況してみたり!!」


麦野「……チッ」

絹旗「私のターンでかまいませんね……赤9」

麦野「…………」スッ


打ち止め「またもやムギノは出せる手札がなかったようだぜってミサカはミサカはまたまた実況!!」

番外「おや、なんだか麦野の旗色が悪くなってきたようにこのミサカには見えるよ」


麦野「……赤の2」ピッ


打ち止め「引いたカードを場に出したぁあああ!!!ってミサカはミサカは興奮してみたり!!」

イン「手札の数は2対4のままなんだよ」ダラー

番外「麦野がこのまま逃げ切るのか、それとも絹旗ちゃんが追いすがるのか。
   正直何でもいいからはやくしてよっていうのがミサカの本音」グター



絹旗「…………ふ」


麦野「!?」

打ち止め・番外・イン「「!?」」


絹旗「ふ、ふ、あははははははははははは」

麦野「何笑ってんだきーぬはたぁ―――――!!!!」

絹旗「麦野!! 残念ですがこのターンですべてが終わります!!」


打ち止め「強気な発言が出たよってミサカはミサカは絹旗の挙動に注目してみたり!!」

番外「ミサカと同じ手でくる気かね」


絹旗「まず……赤のリバース!!!」


麦野「!!」


絹旗「そして緑のリバースも一緒に出します!!」


イン「二人のときはリバースってどうなるの?」

打ち止め「スキップと同じ効果だねってミサカはミサカは説明してみる」

番外「ずっと絹旗ちゃんのターンってことだね」


絹旗「そして緑の8!!」


絹旗「最後に青の8を出しまして……」




絹旗「 超 上 が り で す !!! 」バーン!!!




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513 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:21:39.82 ID:wOL6zWVI0







麦野・番外・打ち止め・イン「「あ」」






絹旗「え?」





絹旗「…………」

麦野・番外・打ち止め・イン「「…………」」



絹旗「………あ」

麦野・番外・打ち止め・イン「「…………」」





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514 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:25:49.27 ID:wOL6zWVI0





絹旗「……あの」


麦野「何かにゃーん」


絹旗「…………ペナルティは2枚でいいですよね!?」


麦野「残念だけど、さっきルール確認したじゃない。 7 枚 ね 」


絹旗「そ、そんなの超酷過ぎます!! いつまでたっても終わらないじゃないですか!!!」

麦野「往生際が悪いんじゃなーい、きーぬはたぁ――。さっさと7枚引け!」

絹旗「くっ……麦野!! ここからが本番です!! 私の実力超見せつけてあげますよ!!」





イン「まだ続くのー?」グター

打ち止め「ミサカちょっと疲れてきたよってミサカはミサカはうとうとしてみたりー……」

番外「ミサカも罰ゲームとかもうどうでもよくなってきたよ……やるけど」ダラー

滝壺「」グー、スピー…スピー・・・

フレ「」スー… スー…







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515 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:30:27.13 ID:wOL6zWVI0






――――――黄泉川家


??「……オイ芳川、ガキどもはどこ行った?」

芳川「あら、おかえりなさい一方通行。暑い中補講なんて学校も過酷なことさせるわね」

一方「ンなことはどォでもいい。あの0歳児二人はどこ行ったって聞いてンだよ」

芳川「お友達とお泊り旅行ですって。いいわねぇ」

一方「……待て、友達ってまさかアイツらじゃねェだろォな」

芳川「子供の交友関係に口を挟みすぎる保護者は嫌われるわよ」

一方「ふざけンな、あんな悪影響な奴らと一緒にいたら性根が腐っちまうだろォが!!」

芳川「あなたが最近かまってあげないからグレちゃったのよ、あの子たち」

一方「まだグレてねェ!!」



 ヴー ヴー ヴー


一方「あァ?」

芳川「あなたの携帯が鳴るなんてめずらしい。あの子たちかしら」

一方「……非通知だ」ピ



??『…………』

一方「……誰だ」

??『…………』

一方「……クソガキか?」



??『……あの』

一方「……あ?」




??『お兄さん今どんなパンツはいてるんですかっ!!??』


一方「」




  ブツッ

  ツー ツー ツー…




芳川「なあに? 誰からだったの一方通行」

一方「」

芳川「一方通行ー?」




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516 :8月5日 [sage saga]:2011/09/01(木) 17:37:32.69 ID:wOL6zWVI0





番外「何勝手に切ってんのさ、絹旗ちゃん。今の全然変質者っぽくなかったよ、やり直しクオリティだね」

絹旗「あれが私の超せいいっぱいです!!」

麦野「第一位のリアクションがほしかったにゃーん。やり直し」

番外「次はもっとハアハア言ったりしてイタ電っぽさをかもし出してね」

絹旗「絶対に嫌です!! どうしてゲームで負けたくらいでここまでの超辱めをうけなきゃなんないんですか!!」

番外「何故って罰ゲームだからだよ☆ さ、リダイヤルリダイヤル」

絹旗「超逃げたいです……」




打ち止め「」スーヤ スーヤ

イン「」グー スヤスヤ

滝壺「」スピー…

フレ「」スヤスヤ…

スフィ「」スウスウ…
 





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517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 17:45:41.55 ID:wOL6zWVI0
暇をもてあました女の子たちによるUNO大会終わり。
UNO好きなのでなんとなくやらせてみた。
たぶんご当地ルールてんこ盛り。
読んでくださってありがとうございました。

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518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/01(木) 18:06:17.69 ID:uu3FUKDIO
>>1
ウノは俺も好きだぜ

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519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/09/01(木) 19:23:35.52 ID:8mqwVFkIo
あれ?
一方通行に変態って言われて悔しいと思いながらもみんなの前でイっちゃう最愛ちゃんは?
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520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県) [sage]:2011/09/01(木) 20:58:09.03 ID:xLMfnLOu0
UNO大人数でやるとおもしろいよな
女の子達楽しそうでなによりです
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521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/01(木) 21:05:46.27 ID:l9KLDJMGo
こっちのルールだとUNOって言う前に他のやつにUNOって言われたら――なんだよな
だから残り二枚とかになると「UNOUNOUNOUNOUNOUNO」って連呼するヤツが出てくる
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522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 09:12:52.47 ID:5IgWwtfIO
同時出しのときには一枚の瞬間はないから言わなくていいルールだったなぁ
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523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/02(金) 18:43:05.05 ID:VpbN1VOR0
四人でやってた時にドロー2が二周してきた悪夢が……
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524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 21:30:04.01 ID:QrJOHDnmo
同時出しのときはウチの地域では同時に出して「ウノあがり!」っていうな
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525 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/09/03(土) 09:13:18.63 ID:wC+XiKbvo
五人でやってて、ドロー2出したら横のヤツもドロー2、その横のヤツもドロー2
さらに横のヤツがドロー2、その横がドロー4出してきて
結果的に12枚引かされたことがある
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526 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/03(土) 12:48:12.23 ID:zMHJjCFzo
ウノ言い忘れは7枚プラス1発ギャグだったなー...
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527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/03(土) 19:04:14.71 ID:fP14RIbco
ウノめっちゃ弱いんだよなおれww

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528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 21:36:29.02 ID:ngZnaoP30
コメントありがとうございます。
やっぱり地域によってちょっとずつルールに差があるんですね。
盆に親戚が集まった時にやったんですが、チビッ子はウノの存在自体を知らなかった……

ちょっとだけ投下します。相変わらずの設定偽造。
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529 :8月5日 [sage saga]:2011/09/03(土) 21:40:15.12 ID:ngZnaoP30



麦野「はーまーづーらぁあああ!!! テメェ、たかが買い出しに何2時間もかけてんだよ!!」

浜面「ちょっと待て麦野!! 少しでもお前らのご希望に答えようと努力した俺の苦労、少しは買ってくてもいいんじゃない!!??」

上条「あー、疲れた……。買い物よりも浜面の相手に疲れたましたよ、上条さんは」グター

絹旗「気持ち超分かります」ウンウン

浜面「ちょっとそこひどくない!?」

滝壺「大丈夫。たとえ誰が見捨てようと私だけははまづらの味方」

浜面「捨てられてない!! まだ誰にも見捨てられてないよ滝壺!!」


フレ「ふみゅー……。大体よく寝た……」フニフニ

打ち止め「ミサカも……って、わお!! テーブルの上にはご馳走がいっぱいだぜってミサカはミサカははしゃいでみたり!!」

イン「こんな豪勢な晩ごはん、見たことないんだよ……!!」キラキラ

上条「俺もお前のそんなキラキラした目見たことねーよ」


番外「ちょっと! ミサカのビールが見当たらないんだけど、まさか発泡酒とチューハイでお茶にごすつもりかい!?」

浜面「予算の都合だ、質より量!! っていうか、年齢確認なしで酒売ってくれる店探してたからこんなに時間かかったんだぞ!!」

番外「しけてんなあ。景気の悪いことだよ、まったく」プシュ

浜面「とかなんとか言いながらさっそく飲み始めたよこの子は!! ……で、あのー、麦野さん」

麦野「何だよ」

浜面「……これって、もしかして俺のおごりってコト? そんな、まさかね」ハハハ

麦野「お前が永久不滅の言いなり玩具として一生を私に捧げてくれるってんなら払ってやるよ」

浜面「なにそれ、嫌だ!! これしきで人生売っぱらってたまるか!!」

麦野「みんなー、今日のご飯は浜面のおごりだにゃーん。たーんと召し上がれー」

浜面「麦野さぁああああん!!??」

滝壺「大丈夫。私がはまづらの損失を立て替えてあげる」

浜面「何この天使……。滝壺、やっぱり俺にはお前しかいねぇよ」ホロリ

絹旗「完全にヒモと化してますね。さすがは超浜面」



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530 :8月5日 [sage saga]:2011/09/03(土) 21:43:48.16 ID:ngZnaoP30


イン「もう食べてもいいのかな!? 準備は万全なんだよ!」フォーク&ナイフ

打ち止め「じゃあミサカが号令をかけますってミサカはミサカは立候補してみたり!! ……せーのっ」


 「「 い っ た だ っ き ま ――― す !!! 」」


上条「ピザにフライドチキン、オムライスに中華にカレーにシャケ弁に肉……なんつーまとまりのない飯だ」

イン「いろんなご飯が一度に楽しめるなんて夢のような食卓なんだよ!!」アグアグ

上条「明日からは現実にちゃんと戻って来てください、インデックスさん」


フレ「浜面、あーんして」

浜面「こら、グリーンピースを俺に食わそうとすんな」

麦野「はーまづらぁ、あーんして♪」

浜面「そのタバスコをどうする気!?」

絹旗「浜面、超あーんしてください」

浜面「俺にはお前が拳を握って構えているようにしか見えないんだけど!!」

滝壺「はまづらにあーんしていいのは私だけ。みんな勝手にやっちゃ駄目」プンプン


打ち止め「ピーザーピザピザピッツァーらららーってミサカはミサカは即興で歌を歌ってみたり!!」

番外「おそろしくセンスがないね。あなた達も飲む?」アルコール

絹旗「いいえ、私は超まじめなんでハタチになるまで飲みません」

イン「とうまも弱いんだから飲んじゃダメだよ」ジトー

上条「……隣がこう言ってるのでー」

麦野「浜面も飲むなよ。私は飲むけど」

浜面「え、なんで?」

麦野「また買い出しに出てもらうかもしれないし」

浜面「嫌だよ、体力の限界だよ!!」

滝壺「浜面が飲まないなら私も飲まない」

番外「ちぇっ、つまんないやつらだね。あの第一位だってもっとノリいいよ」グイー



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531 :8月5日 [sage saga]:2011/09/03(土) 21:47:15.85 ID:ngZnaoP30


上条「そういえば一方通行、忙しいって何やってんの?」

打ち止め「ガッコーに行ってるんだよってミサカはミサカはちょっぴり不機嫌になってみたり……」


上条・浜面「学校!?」


打ち止め「…………はッ、しまった! あの人に口止めされてたの忘れてた!ってミサカはミサカは慌ててみたり!!」アワアワ

番外「別にいいじゃん、どうせそのうちバレることなんだし」

上条「学校って高校か? まさか大学!?」

番外「もともと籍のあった高校に9月から復学するんだと。復学っていっても一度も通ったことないくせにね、ギャハ☆」

打ち止め「でもそのためには夏休み中ホコウっていうのを受けなきゃならないんだって、ってミサカはミサカは又聞きの情報を披露してみる。
     9月からガッコーなら、8月はいっぱい遊んでもらおうと思ってたのにってミサカはミサカはやけ食いしてみたり!!」モググ

麦野「ガッコぉー? 第一位が今さら何しに行くわけ? 世間様の平和の為に大人しく引き籠ってろよ」

番外「家主様こと黄泉川の命令。その世間様とやらに馴染めってことらしいよ」グビー

浜面「一方通行に命令とは……さすが怖いもん知らずだな黄泉川」

番外「ハッ! 第一位も男だからね、あのオッパイには逆らえめーよ。ねぇ、最終信号」プハア 

打ち止め「あの人はオッパイに釣られたりなどしない!ハズ!!ってミサカはミサカは黄泉川のオッパイを思い出してみたり……はぁ」

絹旗「へー、私も籍だけは置いてありますけど、通う気はさらさらないですね。制服も着たことありませんよ」

滝壺「私も似たような状況」

麦野「私はどーなってんのかしらね。行く気ないしどうでもいいけど」

フレ「打ち止めも小学校に来ればいいのに。そしたら同級生。にゃあ」

打ち止め「ミサカたちもいずれはガッコーに通えるようにしてやるじゃんってヨミカワが言ってたけど……
     ミサカどうせならあの人と一緒のガッコーがいいって叶わぬ願いを吐露してみる」

番外「このミサカなら高校生で通るけどね☆ でもミサカ学校なんて興味ないし」プシュ


イン「この中でちゃんと学校に通ってるのはとうまとふれめあだけなんだね。学生の街なのにおかしいかも」モグモグ

絹旗「そういうあなたが一番の超謎なんですが……どうして学園都市に来ることになったんですか?」

イン「え? 私?」

絹旗「留学生さんなんですか? それとも布教活動とか」

イン「私は魔術師に追われ

上条「のわぁあああああああああ!!!! ストップ!! インデックスさんストップ!!!」

イン「な、なんなのかな、とうま」ビックリ

上条「(魔術師に追われて偶然逃げ込んでそのまま住み着いてますとでも言うつもりか!!)」ヒソヒソ

イン「(それが全てであって他に説明のしようがないかも)」ヒソヒソ

上条「(そうだけど、それをそのまま言ってもだな……)」ヒソヒソ



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532 :8月5日 [sage saga]:2011/09/03(土) 21:50:10.99 ID:ngZnaoP30


麦野「きーぬはたぁー、余計な詮索すんなよ。こっちだって探られたら痛い過去ばっかなんだから」

絹旗「…………確かにそうでしたね。私は麦野ほどではありませんが」

麦野「はーん? 聞こえねぇな」

番外「いやあ、ミサカ不幸自慢なら負けない自信があるよ☆ 勝負するかい?」ゴクゴク

麦野「せんでいい、そんなもん。今が平和ならそれでいいじゃないの」

浜面「麦野にしては穏やかな意見だな」

麦野「そうね、自分でも平和ボケしてると思うわ。最近、ぬるい仕事しかしてないし。
   ……でも、こういうのも悪くないと最近は思えるようになってきたのよ」

番外「おやまぁ、第四位サマともあろう人がすっかり腑抜けちゃって」ゴクゴク

麦野「ふん、どうとでも言え。私だって分かってるわよ、似合わないこと言ってるって」

滝壺「……大丈夫。そんな麦野を私は応援する」

麦野「じゃあ、浜面半分ちょうだい」

滝壺「そこに関しては応援できない」

浜面「半分!? それどういう意味での半分!? 縦なの横なの!!??」

フレ「私も浜面大体分けてほしい。にゃあーん」

麦野「そうねー、んじゃ3分割しましょうか」

絹旗「ずるいです麦野、浜面なんかどうでもいいけど仲間はずれは超イヤです! 4分割にしてください!!」

浜面「やめて!! 全然穏やかじゃない相談はやめてぇえええええ!!!!」



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533 :8月5日 [sage saga]:2011/09/03(土) 21:57:43.48 ID:ngZnaoP30


上条「何あのハーレムの主」

番外「あなたがそれを言う?」ニヤニヤ


イン「………………そうだよ、とうまはすぐにフラフラ危ない場所に飛び込んで行っては女の子と仲良くなっちゃうんだから」


上条「あ、あれ? インデックス?」

イン「しかも毎回ボロボロになって帰ってくるし、そのたびに私がどれだけ心配してると思ってるのかな、ねえ、分かってるのとうま!?」

上条「え、何!? 何故突然ヒートアップしてんのお前!?」


打ち止め「ミサカだってあの人に言いたいことがあるってミサカはミサカはテーブルをドンってしてみたり!!」ドン!!


上条「ら、打ち止め!?」

打ち止め「どうしていつもミサカを蚊帳の外に置くんだよってミサカはミサカは不満をぶちまけてみる!!
     ミサカをもっと頼れ!ミサカをもっとかまえーっ!!ってミサカはミサカは大爆発!!!」ドンドンドン!!!!! 

上条「ちょっと待てお前ら、……なんか目がすわってない!?」


番外「あひゃ☆ じゃーん、ミサカが二人のジュースにチューハイ混ぜちった。ばれないもんだね☆」

上条「」


上条「こ、子供に対してなんつー真似を!!」

番外「平気だよ、ちょっとだけだから☆ ていうか最終信号よりミサカの方が年下なんだけど」

イン「とうまもいっつも私を置いてけぼりにしていくけど……私にだって出来ることくらいあるんだよ!!」ドン!!

上条「あのな、それはこっちにだっていろいろ考えがあってのことで

打ち止め「男ってやつはすぐそうやって自分の都合を優先させるんだからってミサカはミサカはやさぐれてみたり」ジトー

イン「言い訳はもう聞き飽きたんだよ……謝れば済むとでも思ってるのかな?」

打ち止め「思ってるんだよ、でも結局許しちゃうから駄目なんだよねってミサカはミサカは遠い目をしてみたり……」ハア

イン「男を駄目にするのはいつだって女なのかも……」ハア

上条「二人してこっち見てため息つくな!」


麦野「おいそこ、場末のスナックみたいな空気になってんぞ」

番外「じゃあ麦野がママでミサカがチーママね☆」

浜面「……確実にぼったくられるな、その店」



自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
534 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 22:01:22.00 ID:ngZnaoP30
とりあえずここまでー。
読んで下ってありがとうございましたー。
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
535 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/03(土) 23:23:45.95 ID:XhGxRwI10
乙乙!!

一方通行の制服姿とかwwでも偉そうな事言ってるけど番外個体も麦のんも世間的にはニートなんだな。
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
536 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 00:29:04.74 ID:GhJGhgMDO

やっぱり飲まされたか…

細かいとこだけど滝壺は名前呼ぶ時ひらがなじゃね?
カタカナの奴はまんまだけど
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 22:55:58.18 ID:Uzyh9dEIO
乙かれ様
>>4分割
は/ま/づ/らてことか
538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 07:22:25.91 ID:q2j5s0ra0
コメントありがとうございます。

>>536 気を付けてたのにやっちまいました……
   ご指摘ありがとうございます!!

ちょっとだけ投下します。毎回ちょっとずつですいません。
539 :8月5日 [sage saga]:2011/09/05(月) 07:25:12.68 ID:q2j5s0ra0

 
 小さな流しとコンロが備え付けられただけの台所に、水音、そして食器のこすれる音が響く。
 
 乱雑に流しに放置された9人分の食器を片づけるのは上条の役目であるらしい。無言の圧力がそう言っていた。
 

 開け放った窓からさわさわと森の木立が揺れる音が聞こえる。
 
 冷房なんかなくても十分に涼しい。 
 
 ぐるりと家を囲む木々を見ていると、ここが学園都市内であることを忘れてしまいそうだ。
 

 リビング……でいいのだろうか、そこからは女の子たちの甲高い笑い声が聞こえてくる。

 それに混ざって男の本気の悲鳴も聞こえるが、上条はスルーすることに決めた。

 
 なんというか、修学旅行、いや、合宿という言葉が一番あってる気がする。

 本当なら4人で静かに過ごすはずがいつのまにやらこんな大人数になってしまった。

 まぁ、最初からなんとなく予想はついていたのだが。
 
540 :8月5日 [sage saga]:2011/09/05(月) 07:27:33.56 ID:q2j5s0ra0
 

 「とうま」


 ふいに後ろから声をかけられた。

 番外個体に一服盛られ、打ち止めと仲良くダウンしていたはずのインデックス。

 彼女は額に貼られた冷えピタをはがしながら、上条の隣に並んだ。


 「もう大丈夫なのか?」
 
 「うん、平気。らすとおーだーも復活したみたい。みんなと一緒にゲームしてるよ」


 そう言うと布巾を手に取り上条のすすいだ食器を丁寧に拭いていく。


 「あれ、お前がお手伝いなんてめずらしい」

 「しずりが『元気になったならやってこい』って」


 自発的じゃないんかい。若干の不満も覚えたが、せっかく手伝ってくれるのだし、心の中にしまっておくことにした。

 それに、と上条は横目で隣をちらりと見やる。

 いつもと違い、普通の格好をした彼女。

 アルコールが入ったせいか瞳が潤み、かすかに頬に赤みがさしている。

 なんというか、いつもより…………まぁ、それはおいといて。

 とにもかくにも




 「やっと二人きりになれたんだよ」


 「え」



541 :8月5日 [sage saga]:2011/09/05(月) 07:30:00.56 ID:q2j5s0ra0

 突然インデックスから発せられた言葉に上条が聞き返した瞬間。
 
 彼女はボンッと真っ赤になり、正面を向いたままごにょごにょ何事かをつぶやきだした。
 
 そのつぶやきを総合すると、今のは無意識のうちに思わず口に出てしまった一言であるらしい。
 

 「わ、私はべつにとうまと二人になりたかったわけじゃなくて、みんなとワイワイ騒ぐのも楽しいし、
  大体とうまとはいっつも家で二人きりなんだし、ってそうじゃなくて」


 きっとまだお酒が残ってるのかも、などとわたわたと言い訳めいたものを繰り返すインデックス。

 
 最後の一枚を洗い終わった上条は、きゅ、と蛇口をひねり水を止めた。



 「あー、インデックス」


542 :8月5日 [sage saga]:2011/09/05(月) 07:34:33.26 ID:q2j5s0ra0

 顔が赤いままの彼女が、口をへの字に曲げながら上目づかいで上条を見る。
 
 一瞬視線が合ったが、お互いすぐにそらしてしまった。
 
 
 「……その」 

 
 ……目を見ながらじゃとても言えない。


 「……その、だな……俺も同じこと考えてた」

 
 「へ?」

 
 
 
 「だから、…………ようやく二人になれたなー、と」

 
543 :8月5日 [sage saga]:2011/09/05(月) 07:37:18.91 ID:q2j5s0ra0

 
 瞬間、空気が凍る。
 

 硬直。言った方も言われた方も耳まで真っ赤になってその場にかたまってしまう。

 何故自分はそんな恥ずかしいことを言ってしまったのか、後悔しても今さら遅い。


 「…………とうま」


 とりあえず場を取り繕おうと頭を回転させるがいい案が思いつかない。
 

 そんな上条にうつむき加減のインデックスが声をかける。

544 :8月5日 [sage saga]:2011/09/05(月) 07:39:30.78 ID:q2j5s0ra0


 「あのね、そういうのって…………うれしい、かも」


 途切れ途切れの言葉に、もじもじした態度。

 同じことを考えていたのがうれしい、そういうことのようだ。



 ……思わずぐらりときた。

 ここが自宅だったらうっかり抱きしめてしまったかもしれない。


 が、ここは人様のお宅で、しかも近くにはかしましい女の子たちが控えているのでここは理性が勝った。


 かわりに。

545 :8月5日 [sage saga]:2011/09/05(月) 07:41:12.83 ID:q2j5s0ra0


 「……インデックス」

 「……ん?」


 「片づけ終わったらちょっと抜け出すか、二人で」

 
 え? ときょとんとした顔で上条を見返すインデックス。


 「今日、晴れてたからな。星、見えるだろ」


 上条の視線の先。窓の向こうはすっかり日が暮れて真っ暗になっている。

 
 「……うん、行く行く!! ちょっと待っててね、すぐ終わらせるから!!」


 みるみるうちに表情の明るくなった彼女が、子供のようにニコニコと笑う。いや実際まだ半分子供みたいなものだけど。
 
 あの顔が見れただけでも来たかいがあった、そう思っとこう。



 
546 :8月5日 [sage saga]:2011/09/05(月) 07:46:59.83 ID:q2j5s0ra0
 
  
 


麦野「なーんかアイス食べたくなっちゃったにゃーん。買ってこい」

浜面「ちょっと待て。そんなお気軽に言ってくれるな、もうヨル!! ヤマミチ!! 超キケン!!!」

麦野「じゃあ死んでもいいからアイスだけ買ってきて」

浜面「俺の命ってそんなもんなの!?」

絹旗「ガリガリくんお願いします。超速攻で」

フレ「イチゴ味なら大体なんでもいい」

番外「ミサカハーゲンダッツしか受け付けない体なんだよね」

打ち止め「ミサカもハーゲンダッツがいいってミサカはミサカは可愛く小首をかしげてお願いしてみたり!」

滝壺「みんなはまづらを困らせないで」

浜面「た、滝壺!!!」

滝壺「いろんな種類があると大変だからひとつにまとめて」

浜面「え!? 俺行くこと前提なの!?」




  ズドドドドドドドドド




浜面「おのれ―――!!! お前も道連れじゃ上条!! って、あれ、上条くん? 上条く―――ん!!??」


浜面「上条く――――――――――――ん!!???」




  シ―――――――――ン…




浜面「…………」



浜面「か、神隠し!!!」ガクブルガクブル
 
547 :8月5日 [sage saga]:2011/09/05(月) 07:59:18.98 ID:q2j5s0ra0
とりあえずここまでー。

うーん。なんというか今更ながら自分の文章力のなさに悲しくなってきた。
書きたいものはあるのに、それをうまく文章として表現できません……
毎回毎回駄文乱文で本当に申し訳ないです。
 
http://www.dotup.org/uploda/www.dotup.org1985801.jpg.html

挿絵じゃないけど星を見る上イン。
画像あげるの初めてなんで見れなかったらすみません。

読んでくださってありがとうございましたー。
548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/05(月) 09:07:07.64 ID:mV2YfYMIO
おつ

.htmlを抜いてくれたら優しかったかも!
まあ気にせず見たわけですが。
549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/05(月) 10:50:04.28 ID:nb9AExaIO
甘〜い!甘いよ二人とも。
乙です!
インデックス可愛いよインデックス。
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/05(月) 22:30:43.01 ID:QabKOTJ2o
乙ですニヤニヤがおさまりません
絵をみてさらにニヤニヤ
551 : ◆bvx6M214z. [sage]:2011/09/06(火) 07:20:44.90 ID:7NSn8qoIO
>>1ニヤニヤ乙!

絵は自分で書いたのか?
552 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:27:52.57 ID:eipXEVt10
コメントありがとうございます。

>>548 ご指摘ありがとうございます。
   まったく知識がなかったもので……また画像を上げることがあったら気を付けます!!

>>551 自分で描きました。
   本当は文章で表現したかったのですが、何度書き直してもしっくりこなくて、
   落書きでお茶をにごすようなマネをしてしまいました……

正直言っていろいろ大迷走中です。
でもちょっとだけ投下します。   
553 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:29:18.50 ID:eipXEVt10


打ち止め「ちびっ子はそろそろ寝る時間だぜってミサカはミサカは訴えてみたり……ふぁ」


麦野「あら、もうこんな時間か……そんじゃ女の子たちは向こうの部屋で寝ましょうか」

番外「みんなで? せまくない?」

麦野「布団敷いて雑魚寝すりゃ平気だろ」


浜面「あのー、麦野さん。男の子は?」

麦野「あ? 奥の部屋で寝ろよ」

浜面「……二人で?」

麦野「当たり前だろ」

絹旗「こっちなんて7人の大所帯ですよ。超贅沢です」

フレ「私は浜面と一緒の部屋で大体大丈夫」

滝壺「 ま っ た く 大 丈 夫 じ ゃ な い 」

打ち止め「じゃあミサカはあなたと一緒に寝るって便乗してみたり!!」ダキツキッ

イン「……とうまが」

上条「デレてません」

番外「今の最終信号のセリフ、第一位に聞かせてあげたーい☆」

上条「やめて!!!」
554 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:32:43.50 ID:eipXEVt10




――――――女の子の部屋☆


打ち止め「猫ちゃん猫ちゃーんってミサカはミサカはそろそろと手を伸ばしてみたり……」ソー

スフィ「」ビク

イン「おしりを撫でてあげるとよろこぶかも」

打ち止め「ほうほうってミサカはミサカは有益な情報の提供に感謝してみる」ソー…

スフィ「」ビクビク

打ち止め「」ソロー… 

  ピト

打ち止め「!! さ、触れたよってミサカはミサカは興奮してみたり!!」

スフィ「ンニャっ」ダッ!!

イン「あ、スフィンクス!?」

打ち止め「に、逃げられちゃったってミサカはミサカはがっくり肩を落としてみたり……」

フレ「大体大声を出すから。こっちにおいでー、にゃあ」

スフィ「ニャア」

打ち止め「うぅ……でも触れるようになっただけ大きく前進したかもってミサカはミサカはポジティブにとらえてみる……」




番外「なんかこうして布団が並んでるとまるで修学旅行みたいだね。行ったことないけど☆」

絹旗「私も行ったことないです」

滝壺「私も」

麦野「私はあるわよ、小学生の時」

絹旗「……麦野に小学生時代なんてあったんですか」

麦野「はーん? そのミニマムな体さらに縮めてやろうか絹旗」

絹旗「超お断りします。私は最終的に身長170センチ超の超モデル体型になる予定ですので」

番外「夢はおおきくもたないとね☆」


555 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:34:33.45 ID:eipXEVt10




―――――男の子の部屋☆



浜面「女子の部屋に遊びに行こう!!」

上条「修学旅行か!!」


浜面「だってつまんねーよ、せっかく彼女とお泊りデートだったのに蓋を開けてみりゃ暴力女どもにかしずく接待旅行と化してんだぞ!?」

上条「浜面くんは自業自得だと上条さんは思うんですよ」

浜面「いいよなお前は……俺がパシられてる間にインちゃんとろまんてぃっくにお星さまを見てたんだってか」

上条「あー、うん。あいつスゲーよろこんでたよ、キレイだって」

浜面「はーん。で、上条くんは『夜空に輝く満天の星達よりも君のほうがきれいだよ』とかなんとかいっちゃったわけだろ!?」

上条「言うか、そんなこと。 基本インデックスが一人でべらべらしゃべってたな、星座の解説とかさ。
   あいつ科学全般苦手なくせに天文関係は強いんだよ」

浜面「はいはい、つまり俺が必死で真っ暗な夜道を泣きながら車走らせてた時にいちゃこいてたってことだろ! 死ね!!」

上条「いちゃつくっつーか、ウチの場合インデックスがじゃれついてくる感じだなー。猫みたいに


 ドグッシャアアアアアアアアア!!!!!


上条「痛ったい!! なんでいきなりグーパン!!??」 

浜面「自分の胸に聞いてみろこのお惚気野郎!!!」

556 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:37:06.72 ID:eipXEVt10



―――――女の子の部屋☆


  ドッスン バッタン


絹旗「ん? なんか向こうの部屋が騒がしいですね。二人のくせになにやってるんでしょう」

番外「何って、ナニじゃない☆」

麦野「チッ、うるせえな。ちょっと息の根止めてくるか」

滝壺「やめて」


打ち止め「ぎ、ぎゃ―――す!! ってミサカはミサカは驚きの声を上げてみたり!!!」


番外「んー? どったの最終信号」

打ち止め「ふ、フレメア……フレメアはぶ、ぶらじゃあをしてるよってミサカはミサカはわなわな震えてみたり!!」

フレ「パジャマをめくるのは大体やめて」

打ち止め「し、しかもホックとやらがついた大人ぶらじゃあだってミサカはミサカは敗北感をあらわにしてみたり……」

フレ「クラスの子も大体してる。そんな驚くことじゃない」

打ち止め「だ、大体!?ってミサカはミサカは驚愕の真実に愕然としてみたり!!!」ガーン

麦野「ま、そのくらいの年齢にだったらそんなもんかもね」

打ち止め「み、ミサカも!! ミサカもぶらじゃあ欲しいってミサカはミサカは駄々をこねてみたり!!」

番外「えー? 一体何につかうのさ」

打ち止め「ぶらじゃあの用途といったら一つに決まってんだろうがってミサカはミサカは生意気にも巨乳な妹に怒りをあらわにしてみる!!」

番外「必然性をまったく感じないけど」

557 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:39:35.38 ID:eipXEVt10


打ち止め「」クルリ


  タタタタタタ


絹旗「な、なんですか?」

打ち止め「えーい!!ってミサカはミサカはキヌハタの上着を思いっきりめくり上げてみる!!」ガバ―――――!!!

絹旗「きゃぁあああああああ!!?? 何するんですかこの超ちびっ子は!!!」

打ち止め「してる!! 大人ぶらじゃあをしている!!!ってミサカはミサカはまじまじと観察してみたり!!」

絹旗「超ヘンタイじゃないですか!! 私はあなたと違って超レディですからね、当然です!!」


打ち止め「」クルリ


麦野・番外・滝壺「」


打ち止め「あの3人はしてて当然として……キッってミサカはミサカはあらたなターゲットを補足してみたり!!」

イン「え」

打ち止め「たぁああ―――――ってミサカはミサカははシスターさんのシャツを掴んでみたり!!」

イン「ら、らすとおーだー!!??」

打ち止め「と―――うってミサカはミサカは有無を言わせずまくり上げてみる!」ガッバ―――――!!!

イン「ひゃあぁああああああ!!??」


打ち止め「」

イン「」


打ち止め「……仲間がいたってミサカはミサカはシスターさんの手を握ってみたり!!!」ガシッ

イン「う、うれしくないかも……」


558 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:41:03.61 ID:eipXEVt10




―――――男の子の部屋☆


  キャー、 ワーキャー
  

浜面「……ああ、むこうの部屋から女の子たちの華やかな声が聞こえる」ボロッ

上条「楽しそうだ、こっちと違って……」ボロッ


浜面「こんな不毛な争いはもうやめだ。停戦協定を結ぼう」

上条「仕掛けてきたのはそっちだろ!!」

浜面「火種をつくったのはお前だからな!!!」


上条・浜面「」ギリギリギリ




浜面「……無駄な体力使うのはやめようぜ」

上条「……異議なし」



  ゴトン ゴトゴト



浜面「まぁ、飲めよ。お兄さんのおごりだ」ワンカップ

上条「あれ、酒? 番外個体が全部飲んじゃったんじゃなかったっけ」

浜面「DA・KA・RA!! お前らがいちゃついてる間に!!!」

上条「あー、はいはい悪うございました。飲もう。飲んで忘れよう」

浜面「それ上条くんの言っていいセリフじゃないよね」
 

559 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:44:10.43 ID:eipXEVt10
 


  キュ―――― ゴクゴク


上条「――――――ぷはぁ。あー、酒飲むの久しぶり」

浜面「イッキかよ、無茶すんなよ若者。もっとゆっくり飲みんさい、ツマミもあるから」サキイカ

上条「もう一本もらっていい?」

浜面「いいっつ―前に開けてんじゃねーか」

上条「いやー、なんか飲みだしたら止まらない」

浜面「危ねーな、お前。酒で身を滅ぼすタイプか?
   ……あーあ、それにしてもホントだったら今頃愛しの滝壺とくんずほぐれつまったり出来てたはずなのに
   何が悲しくて男二人で布団並べて仲良くお寝んねせにゃならんのだろうな」
   
上条「俺は最初っからこのつもりだったけど」


浜面「え」

上条「え?」



浜面・上条「…………」


560 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:48:00.77 ID:eipXEVt10


浜面「…………やだ何、ヒーローそういうやつだったの!? 俺もしかして危ない!!??」イヤアアアアアアア!!!

上条「馬鹿か!!! 俺はたとえ4人で来たとしても男女にわかれて寝るもんだと思ってたんだっつーの!! そういう意味!!」

浜面「はーぁ? そんなの何が楽しいんだよ、ガキか」

上条「ガキですけど」

浜面「開き直ったよ、この子は。あのさー、ぶっちゃけて聞くけど一緒に暮らしてんのになんでまだやってないの?」 

上条「なんでって……だってまだ付き合って日が浅いし」

浜面「つってもさぁ、お前ら1年以上も同棲してんだろ? だったらもういいと思うけどね、俺は」

上条「……正直、そのずっと一緒に暮らしてるっていうのがネックな気がする」

浜面「どういうこと?」

上条「なんていうか、タイミング? 一緒にい過ぎて逆に切り出せないみたいな」

浜面(酒入ったせいか口軽くなってきたなコイツ)
561 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:49:03.25 ID:eipXEVt10

浜面「あのな、お兄さんから忠告だけど、そんなもん考えてたらいつまでたっても先すすまねーぞ。
   お前さすがにキスくらいはしてんだろ?」

上条「それは、まぁ……一応」

浜面「じゃあキスしながら胸もんで拒否されなかったらそのまま押し倒せ」

上条「ごぶぁっ!!??」

浜面「あとはなるようになるだろ。こういうのは頭で考えるよりその場の勢いが大事



 ゴッシャアアアアアアア!!!!!



浜面「な、殴られた!? 停戦協定破棄された!!」

上条「うっせー、出来るかそんなもん!! 簡単に言いやがって!!!」

浜面「センパイからのありがたいアドバイスを……おのれ童貞!!!」

562 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:49:58.00 ID:eipXEVt10




―――――女の子の部屋☆


  ギャー ドスン バタン


イン「……元気なんだよ、向こうの部屋」フア


麦野「打ち止め―、いいもん見せてやるよー」ニヤニヤ

打ち止め「いいものってなになにってミサカはミサカは興味深々」

麦野「滝壺ー、ちょっと来い」

滝壺「なに、むぎの」


  ガバッ!!


滝壺「」

打ち止め「」

563 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:51:27.76 ID:eipXEVt10


麦野「じゃーん、これが本物の巨乳ってもんだにゃーん☆」

滝壺「やめて、むぎの、セクハラ」

打ち止め「で、でけぇ!!ってミサカはミサカはタキツボの意外な戦闘力に目を丸くしてみたり!!!」ワナワナ

番外「ウチの黄泉川には負けるけどね☆」

絹旗(なんか前よりおっきくなってる気がするんですが)

フレ(浜面はあれに大体ダマされてるにちがいない)

イン「あぅ……」

打ち止め「おぅ……」


イン・打ち止め「」ズ―――ン…

564 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:53:55.52 ID:eipXEVt10


イン「……実は前よりちょっと大きくなったかもなんて思ってたけど、今のですべての幻想がぶち壊されたんだよ……」

打ち止め「……やっぱり男の人は大きいほうが好きなのかなってミサカはミサカは人生の先輩たちに尋ねてみたり」

番外「さあ? とりあえず揉めりゃいいんじゃないの」

麦野「打ち止めは何とかなるんじゃないの。同一遺伝子のコイツがこんな立派なお山を携えてんだから」

番外「このミサカと最終信号じゃ製造過程に差があるからね。こうなれるかは怪しいなあ」

打ち止め「しかしミサカはこれからの成長に期待するしかないのだってミサカはミサカはかたく拳をにぎってみたり」

イン「うう……私も成長に一縷の望みをかけてたのにあんまり育たなかったかも……」

絹旗「私から言わせてもらえば、大きいほうが好きなのかな? なんて質問は超愚問です。
   『人それぞれだよ、キリッ!!』って言ってほしいだけじゃないですか」

打ち止め「うう!!ってミサカはミサカは確信を突かれた気がしてない胸を押さえてみたり」

番外「っていうか家帰ったらあの人に直接聞きゃいいじゃん。最終信号のいうところの男ってあの人だけなんだから」

打ち止め「年頃の乙女がそんな質問はできないわってミサカはミサカは恥じらいを見せてみたり」

番外「じゃあミサカが聞いてあげるよ。黄泉川のオッパイと最終信号のオッパイどっちがイイ☆ って」

打ち止め「あの人がどっちを選んでもモヤモヤが残るからやめてってミサカはミサカはお願いしてみる」

滝壺「大丈夫。男の子は女の子が思ってるほど気にしてない」

麦野「アンタが言うと嫌味にしか聞こえない」

打ち止め「フレメアは落ち着いてるねってミサカはミサカは巨乳談議に参加しないフレメアに話をふってみたり」

フレ「今年の身体測定で去年より3センチも大きくなってたし、このままいけばあと数年で大体巨乳の仲間入り」

絹旗(姉を思い出す限りでは超無理っぽいですが)

565 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 20:55:57.36 ID:eipXEVt10



―――――男の子の部屋☆



上条「……だからー、俺頑張ってるんですよこれでもー」グダグダ

浜面「あーあ、完全に酔っぱらっちゃったよ。だからピッチはええっつったのに」

上条「ねえはまづらー」

浜面「なんかウザイんだけど、何」

上条「頑張ればしあわせになれんのかなー……」グダグダ

浜面「酔っ払いのくせにめんどくさい質問を……」

上条「でもさぁ、俺だけがしあわせだーとか思ってもだめなわけじゃないですかー」グダグダ

浜面「はー、まあねえ」

上条「俺はさー、二人でしあわせになりたいんですよ―――……」グダグダー…

浜面「向こうも十分幸せ感じてると思うけど――――――って、コラ!! 寝るなら自分の布団で寝ろ!!」

上条「」グダー…

566 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:01:04.41 ID:eipXEVt10


浜面「えー、ほんとに寝ちゃったよコイツー……。つまんねぇ、俺一人で酒盛りしろってコト!?」

浜面「やだなー、やっぱ女子の部屋へ…………いやいやノックした瞬間上下真っ二つにされる気がする」

浜面「…………」




浜面「……俺も寝るか」フウ







  ト ン  ト ン



567 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:02:02.63 ID:eipXEVt10



浜面「……あれ?」




  ト ン  ト ン



568 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:02:50.20 ID:eipXEVt10

浜面「ノックの音……?」

浜面(…………もしや我が姫こと滝壺!?)ハッ


浜面「はいはーい、鍵閉まってないから入ってきていいぞー」



  ……

  ………… カ チ ャ


569 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:03:33.42 ID:eipXEVt10




  ギ イ イ イ イ イ イ イ ……



570 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:04:35.86 ID:eipXEVt10




浜面「」


浜面「」



浜面「…………だ、誰もいない?」



浜面「……い、いやいやそんな馬鹿な、ドアが勝手にひらくなんて、ねぇ」


571 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:06:05.18 ID:eipXEVt10



浜面「なんだ? 誰のいたずらだよ、麦野か? 絹旗か?」バッ



  シ――――――――ン…



浜面「……あ、あれ? だれもいない……」
 

572 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:07:12.34 ID:eipXEVt10
 



  ――――――― タ ッ  タ ッ  タ …




浜面「」


浜面(誰もいないはずの廊下から人の足音が聞こえるけど気のせいだよね、うん)


 
573 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:08:06.07 ID:eipXEVt10


 
  タ ッ  タ ッ  タ ……



浜面「」

浜面(……気のせい……)


574 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:08:53.34 ID:eipXEVt10




  タ ッ タ ッ タ ッ タ ッ タ

  


浜面「「」」


575 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:10:15.98 ID:eipXEVt10




  タ ッ タ ッ タ ッ タ ッ タ ッ タ ッ タ タ タ タ タ タ タタタタタタタタタタタタタ




浜面「「「」」」







浜面「いやぁああああああああああああああああ―――――――――――!!!!!!!」






576 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:14:36.10 ID:eipXEVt10




浜面「いる!!! この家ぜったいなんかいる!!!!」

浜面「ねぇ、ちょっと起きてよ上条!! 俺一人この恐怖に立ち向かわなければならないの!!?? 無理!!!」

上条「」グー…

浜面「待って、一人で夢の世界へ行かないで!! 置いてかないでぇえええええええ!!!!!!」





  イヤアアアアアアアアアアアアアアアアア……

  



滝壺「……はまづらの心の叫びが聞こえた」

麦野「幻聴じゃないのかにゃーん」

絹旗「お疲れなんですよ、滝壺さん。もう寝ましょう」


577 :8月5日 [sage saga]:2011/09/06(火) 21:16:12.36 ID:eipXEVt10
投下終わりです。
読んでくださってありがとうございました。
578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/09/06(火) 21:19:39.95 ID:9drjwvz2o
>>1
とうとう浜面がもげる時が来たか
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2011/09/06(火) 21:20:54.04 ID:P8CtLSI5o
スフィンクスは男の子だけど猫だからいいのか('A`)
580 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 00:55:13.18 ID:j86wF60DO
乙乙
ぼくはスフィンクスになりたい
581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/09/07(水) 12:52:19.42 ID:lZxKRfcAO
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2011/09/07(水) 20:50:08.48 ID:g8b7knhvo
フレメア、今順調だからって調子に乗っててもある時から成長が止まることもあるんだぞ

打ち止めはオリジナルの母親があんなだから希望はあるよね
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2011/09/07(水) 22:42:48.82 ID:keHK1UAUo
黄泉川家の生活環境は胸には良さそう
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(-長野) [sage]:2011/09/07(水) 22:45:04.02 ID:QlHbCB5AO
上条さんの酒の力を借りたぶっちゃけ、ずっと聞いていたかったよニヤニヤ。

イラストも思わぬ嬉しいオマケだった!乙!
あと浜面って典型的ホラーの第一犠牲者だよね!
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/08(木) 00:40:55.15 ID:DfuFgh2Co
見てみたら既に絵が消えてて泣いた
586 :お詫び [sage saga]:2011/09/09(金) 17:44:51.12 ID:4ume802Z0
>>1です。

コメントありがとうございます。
なんかもう自分が情けなさ過ぎて泣けてきました。

本当に申し訳ないのですが、このSSをいったん終わらせようと思います。
そして、基本設定(一年後、夏休み)だけスライドさせて、上イン二人の関係と内面に焦点を絞り書き直そうと考えています。
半端なところで終了という形になってしまい、今まで読んでくださった方々、コメントをくださった方々にはお詫びの言葉しかありません。
なんとか区切りのいいところまでは書ききろうと思っていたのですが、どうしても筆が進まず、話をまとめることができませんでした。
ちなみに怪奇現象の正体はもちろんフレンダさんの予定でした。変なところで終わってしまい、浜面には悪いことをしました……。
大勢の登場人物が和気あいあいとするコメディタッチの話を上イン中心に書きたいと思いスレッドを建てたのですが、
どうも自分にはコメディというものがそもそも向いてなかったらしく、書いているうちにだんだん辛くなってきてしまいました。
しかし間をあけたらそのまま足が遠のいてしまう気がして、とりあえず書き続ければなんとかなるだろうと思い、
どうにかまとめたものをろくに読み返しもせず勢いで投稿していたので、読みづらい点、分かりづらい点多々あったと思います。
すべて自分の力不足のせいです。本当にすみませんでした。
このスレッドが処理されたのち、ある程度書き溜めてから新しいスレッドを建てるつもりでいます。
タイトルはまだ未定ですが、このSSの焼き直しであることは明記しておきます。
自分の都合で勝手ばかり言って申し訳ありません。
これまで読んでくださった方々、コメントをくださった方々、本当に本当にありがとうございました。
587 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/09/09(金) 17:58:53.25 ID:pog7RaeAO
向いてないものを無理にやるのは大変だからな

次スレ楽しみにしてるぞ
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/09(金) 18:12:13.71 ID:osZd37Xzo
とても楽しませてもらいました
次も待ってますー
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 18:30:35.16 ID:pJrXI/JG0
此処最近のSS速報で一番のお気に入りだっただけに残念。
だがしかし、気乗りしないまま続けるよりは納得の行く形を読みたいというのもファン心理。
帰ってくるのを心待ちにしてるよ〜!
590 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/09/09(金) 20:19:29.64 ID:0CgqLuiV0
残念だけど面白かったよー
新スレも期待してる
591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 20:31:22.90 ID:FkhHVNZIO
とても楽しんだよ
また書きたい事ができたら復帰してね
592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/09(金) 23:17:03.49 ID:CjaFZwEOo
楽しませてもらったよ〜
次回作も期待してるよ〜
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/09/10(土) 00:15:58.68 ID:MEY9y/Y3o
な、なんだってー!
勿論上インである事を思わせるようなスレタイにしてくれるよね?
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 00:21:02.72 ID:hefQbiMIO
なん・・・だと?
>>1の転生に期待するか
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 00:23:49.63 ID:xAMGMLJ50
>>1です。
皆様、本当にありがとうございます。そしてすみませんでした。
勝手を言った自分に対し、身に余るお言葉をかけていただき、光栄に思うと同時に恐縮しております。
自分で始めておきながら向いてないなどと甘えたことを言ってしまい、穴があったら入りたい思いでいっぱいです。
SSが好きで上インが好きだからという軽い気持ちでスレッドを立ててしまったあの日の自分をぶん殴ってやりたいです。
文章の書き方や物語の作り方を勉強し、一から出直してきます。
自分の自己満足に皆様を長々とお付き合いさせたあげくこんな形で終了となってしまい、本当に申し訳ありませんでした。





   
   
596 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県) [sage]:2011/09/10(土) 00:30:40.83 ID:7CTZlY+S0
力量不足なのは厳しいけどそんな気にするなよ
楽しいものも読ませてもらったからな!>>1乙!次も期待してます!
597 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 00:37:43.30 ID:HxIVyR0so
乙!
面白かったよー
598 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 00:41:30.55 ID:e6J5i5Neo
商売してるわけでも無しに、力量とか関係無い
ここは書きたい人が誰でも作家になれて
読者が自由に馴れ合う所だろ
ま、書くのも自由辞めるのも自由

あなたが書いたのは二次創作だけどさ、少なくとも残念がるコメントを書き込んだ奴らを楽しませるだけの力量はあったわけだ
だから自信持ってほしい

あんたが失踪しなかったからマジレスで長文恥ずかし
今日もうカキコできない
599 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 00:56:35.38 ID:tlYsorOL0
今までとってもかわいい上インをありがとおおお
プレッシャーを感じていたのかもしれないけど、
あくまで二次創作だし自分がノッてるときに書いてくのがいいと思うよ!

設定がすごく好きだったから、
よければこっちにも新スレ貼って欲しいくらいだけど、その前に削除されちゃうかな?
600 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(香川県) [sage]:2011/09/10(土) 17:17:29.04 ID:rEcCfgC/o
面白かったぜ
毎日更新してるか見るのが楽しみだったわ

俺もどっちかというとシリアスの方が好きだから今から次回作wktk
601 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/11(日) 00:29:45.53 ID:zgedbdWG0
>>1です。

何度もしつこく出没してしまいすいません。

昨日書いた文冷静に読み返したら暗すぎて引いた。
不愉快に思われた方いらっしゃったらすみませんでした。

皆さんのコメント読んで気持ちが軽くなりました。
二次創作なんだから自分の萌えを吐き出すくらいの心持でいいんですよね。
何を力んでたんだか。

今書き直している真っ最中ですがこのスレとはだいぶ雰囲気変わってきました。
とりあえず明るさは死にました。
スレはもう少し書き溜めたのち建てたいと思っています。

最後まで読んでいただきありがとうございました。

上インSSがもっと増えますように!!!

それじゃほんとに消えまーす。ありがとうございましたー。
602 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/12(月) 13:46:10.56 ID:ujEEzLYqo
うむ
頑張ってね
603 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/09/12(月) 17:19:47.10 ID:vd5P3MK4o
幻想目録よ永遠なれー!
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