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男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 23:28:17.49 ID:jFKXrf9DO
男「なんで僕がトイレに行ってる隙にフェンスに登ってるんだよ」

女「フェンスって慣れると腰掛けやすいよ?」

男「頼むから学校の屋上じゃないとこのフェンスでやってくれ…」

女「ビルの屋上とか?」

男「屋上から離れてくれると嬉しいんだけど」

女「今から離れるつもりだよ?」

男「直接的な意味ではなくてさ…というかこちら側に降りてきてくれない?」

女「私のパンツが見たいのならもう少しこっちに来ればいいだけだと思うよ」

男「降りる時のパンチラを狙ってるわけじゃないさ」

見たくないと言えないのが情けない

女「じゃあそのままでいいんじゃないかな」

男「いや、だからさ…まぁ、もういいか」

女「いやいや諦めるのちょっと早くない?」

男「フェンスに登られた時点で諦めてたけど?」

女「見捨てられてた?!」

男「君が死ぬと悲しいから、僕の為に生きてくれ」

女「この流れで引き止められると本気で思ってたら引くよ?」

男「ダメかなー」

女「私がフェンスに登ってる時に言いましょうねー」

男「しかし本当に、どうやったら止められるのかな」

女「私に聞かれても答えられないんだって」

男「わかってるけど他に聞ける人もいないしなぁ」

女「君以外は忘れちゃうもんね」

男「僕に何かが出来ればいいのだけれど…」

女「じゃあ、また明日ね」
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VIPでTW ★5 @ 2024/03/29(金) 09:54:48.69 ID:aP+hFwQR0
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小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
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満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
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旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 23:29:40.83 ID:4zyVohV+o













                   ∩  ∩
                   | | | |
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                 \__  ─  __ノ 









      
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/24(日) 23:32:50.57 ID:jFKXrf9DO
彼女はそう言うと腰掛けていたフェンスから後ろ向きに落ちていった

1階まで降りて外に出て彼女の姿を確認するが、これは見事な飛び降り自殺だ、と評価すればいいのかな

もう吐き気を催さなくなったとは言え好きな子が死んでるのを見ると泣きたくなる

好きだ、なんて恥ずかしくて1回も言ったことがないけど

死ぬ前に一度好きだと言っておきたかった…という気持ちは過去形になってしまった

男「また明日、か」

自殺する人の台詞とは思えないけど彼女の場合は間違いでない

別に飛び降りても死なないというわけではない、確実に死んでいる、即死である

だからといって生き返るわけでもない

しかし彼女とは明日また会えるのだ

毎日放課後になると彼女は自殺をし、次の日に普通に現れる

生き返るのではなく、現れるのだ

少し前に始まった不可解な現象は確実に僕の日常へ侵食してきていてる

彼女が死ぬのは当たり前みたいになってきてしまった

慣れてきて神経が麻痺してきた、非常によろしくない


彼女を死なせたくないという気持ちが過去形になってしまう前に彼女の自殺を止めなければ


死にたがりの幼馴染みが自殺をし続ける、なんて放っておいていいわけがない

自殺を止めたい、幼馴染みを救いたい、好きな子を守りたい…何も間違ってないだろう


死にたがりな僕の幼馴染み

自殺未遂ではなく現行犯

彼女は死んでも現れる

死ぬ為に僕の前に現れる

そして彼女はまた自殺する


今日も僕は彼女を止められなかった


男「そういえばこれ、10回目の自殺であってるっけ?」

10回目にもなれば流石に諦めも早くなるさ
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 23:36:11.63 ID:jFKXrf9DO
―――――――――――――――――――――――――

一週間前、放課後の屋上に僕と彼女はいた

二人で話している内容は一昨日も昨日も自殺したのに今日、彼女がここに生きて存在することについてだ

男「結局さ、君は死んでも生き返るって解釈でいいのかな」

女「ちゃんと昨日の私も一昨日の私も死んだことになってるのを確認したじゃない」

男「うーん、生き返るとは違うなら…転生?」

女「見た目も名前も毎回変わってるけど転生ではないんじゃないかな、年齢は引き継いでるわけだし」

男「別人だけど同人格ってどうゆうことなんだろう」

女「現れる、が正しい表現なんだと思うけど」

男「現れる?…確かに今日の君は昨日まではいなかったけどさ」

女「どうやら今日の私が現れた時に、今日の私は今までもいたことになってるんだよね」

男「昨日まで存在しなかった今の君は現れる時に今までも存在したことになって現れる、確かにそれなら今の状況の説明はつくかな」

女「前の私が死んだことがあまり大事にならないのは次の私が現れて前の私の立ち位置を引き継ぐから…だと思うけど」

男「そうなんだろうね」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/24(日) 23:43:11.46 ID:jFKXrf9DO
女「2日連続で親が変わるのは変な感じがするよ」

男「あ、親は変わってるんだ」

女「昨日や一昨日の私は確かに死んでいるからねぇ、親は変わるみたいだね」

男「でもクラスの人とかは当たり前のように君と話しているし前の君のことは誰も気にしてない風だったよ」

女「前の私はみんなの意識の死角に潜り込んでる感じかな、前の私の話題を振れば思い出せるようだし」

男「みんなは前の君のことを自分からは思い出せないのは君が別人なのに同じ立ち位置ということに気付かれない為、なのかな」

女「多分そうなんだろうね、あと私に関するルールみたいなことはどうしても私からは言えないみたい」

男「言われれば同意とかは出来るの?」

女「そういうのは平気だけど、踏み込んだ質問への解答とか自分からルールを説明とかは出来ないかなぁ」

男「ルールがわかれば君の自殺は止められるかな?」

女「どうなんだろうね、よくわからないよ」

男「それは言えないってことなのかな」

女「そんな感じ、男くんに頑張ってもらうしかないかな」

男「一昨日は君が初めて死んで、昨日は君は死んでも現れるということを知って、今日はルールが存在するのことを知ったってとこかな」

女「昨日の君はルールとか言ってもあまり聞いてくれなかったからねぇ」

男「君が死んでもまた現れる、ということしか昨日は理解出来ないかったよ」


女「とりあえず昨日は、それを君に伝えられればよかったからね」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/24(日) 23:44:41.50 ID:jFKXrf9DO
男「昨日は学校にいったら君の席に違う子が平然と座ってて本当に驚いたんだけど」

女「まぁ昨日の私だよね」

男「普通にいつものように話しかけられて戸惑ったというか驚いたというか」

女「こっちだって私は昨日死んだ幼馴染みですよって君を納得させるの大変だったんだけど」

男「見た目も違うやつが昨日死んだ人と同一人物なんですけど、なんて言ってきても信じる方が難しいと思う」

女「私は私だよー」

男「普通に生き返ったのなら自分の正気は疑うが納得はすぐ出来たのに…」

女「生き返るなんて無理だと思うけどね、死んだ人は生き返らないよ」

男「わかってるけどさ…いや、君もわかってるなら死なないでよ」
女「それは無理かな、私は死なないといけないの」

男「それは現れるためのルールみたいな物なのかな」

女「ま、そんなとこかな」

男「そこら辺は教えてくれないの?」

女「流石にこれは言えないよ」

男「そのルールを見つけられれば君の自殺を止められる気がするのだけれど」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/24(日) 23:47:02.73 ID:jFKXrf9DO
女「止めた結果、私がどうなるかわからないけどね」

男「それが怖いんだよな、君が消えてしまうのは本当に怖い」

女「今の状況もずいぶんと怖い気もするけどね」


男「昨日の僕は全然落ち着けてなかったから今日の君は昨日の君と同一人物だ、という話しか出来なかったよな」

女「昨日は時間も足りなかったし仕方ないと言えば仕方ないよ」

男「僕の説得に放課後まで時間食っちゃったもんな」

女「君の理解が早ければもう少し話せたのに…」

男「いやいや、こっちは君が君であると信じただけ褒めて欲しい位なんだけど」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/24(日) 23:48:48.83 ID:jFKXrf9DO
女「褒めると言えばさ、君だけは前の私を忘れてないんだよね」

男「忘れるわけないじゃないか」

女「みんな忘れてるんだよ?」

男「僕は特別だって言いたいの?」

女「みんな前の私を忘れてるのに君だけは私が前の私と同一人物だと認識出来てるのは普通ではないと思うよ」

男「普通ではないって言われてもなぁ」

女「ま、ヒントもここまでが限界みたいだし、今日はもういいかな?」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) :2011/07/24(日) 23:49:08.36 ID:7lDCOTHb0
期待!
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/24(日) 23:49:59.78 ID:jFKXrf9DO
男「よくないから普通にフェンスに登らないでよ」

女「1回目や2回目、つまり昨日と一昨日の君はもっと驚いてて面白かったよー」

男「目の前で幼馴染みが飛び降り自殺をして驚かない方がどうかしてると思うけど」

女「昨日の男は朝から死にそうな顔してて傑作だったよー」

男「いや、だからあれは死にそうな顔になる位にはトラウマになるだろ」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 23:50:50.44 ID:jFKXrf9DO
実際、後追い自殺も考えていたから死にそうな顔というより死にたい顔だったのだろう

好きな子の自殺の理由はわからないし、その死体を見たわけだし

何より、死ぬのを止められなかった

好きだって一度位言っておけばよかったかもしれない、とか実は死ぬ程後悔もしていたが

なのに彼女は次の日に現れてしまうし、よくわからなくなってきた

女「じゃ、またね」

男「じゃ、また」

そして彼女はフェンスから飛び降た

3回目になると少しは慣れるみたいだ




あ、今日も止められなかった

―――――――――――――――――――――――――
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/07/24(日) 23:51:22.87 ID:COXlxz4AO
メトゥラシエン
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/24(日) 23:54:58.12 ID:jFKXrf9DO
初スレです、すいません
お手柔らかにお願いします

短いですが毎日更新を心掛けるのでよろしくお願いします

短編ですので100レス行かずに終わると思いますがお付き合い下さい

とりあえず明日また来ます

ありがとうございました
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) :2011/07/25(月) 00:19:54.13 ID:G6gzt+F40
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/25(月) 00:34:38.33 ID:FQxuVU0R0
おつ
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/25(月) 01:37:45.34 ID:lURUL3Cqo
おつ
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/26(火) 00:09:00.42 ID:g9OJqjoDO
日付変わってしまいました、すいません

ではではもう少しちゃんと投下していこうと思います
書き溜めではなく即興なので時間がかかりますがお付き合い下さい
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/26(火) 00:12:12.43 ID:g9OJqjoDO
それから1週間が経ったが、彼女の自殺を止めることに成功したことはない

男「これで10回目か…」

休みの日に街から出たりもしたのだが、意味はなかったので学校という場所が悪いわけでは無さそうだ

僕が学校に行かないということもしてみたが意味はなかったようだ

僕が特別みたいに言っていたので彼女の死の原因は僕にあるかも、と思って離れてみたが意味はなかった
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/26(火) 00:16:11.80 ID:g9OJqjoDO
どうして彼女が何度も死なないといけないのだろう

死んでも現れないといけない理由は何なのだろう

なぜ、彼女なのか


そして、なぜ僕にしか彼女の死を覚えていられないのか


もう一週間同じことを考えているので思考は煮詰まってしまっている

わかってはいるのだが打開策が浮かばない

こちらも日課となっているが、彼女が死に始めてからのことを思い返してみよう





1日目

初日は相当気が滅入っていたし動揺していたからあまり覚えていない

彼女が屋上から落ち、死んだのを確認したことは朧げながら覚えている

気が付いた時には真っ暗な自分の部屋にいた

やはり初日に何かあったから死に始めたと考えるべきだろう


結果論でしかないが、もっと冷静でいられたなら何かわかっていたのかもしれない

ほとんど思い出せないのが悔やまれる
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 00:27:40.74 ID:g9OJqjoDO
2日目

学校に行くと彼女の席に知らない女子がいた

その女子は、昨日死んだ僕の幼馴染みを自称している

名前も見た目も違うやつが何を言うか

話を聞いてみると、別に喧嘩を売っているわけではないみたいだ

しばらく問答を繰り返した結果、この女子は本当に死んだ僕の幼馴染みなようだ

死んだら違う見た目で現れるとか言っている、意味がわからない

さらに意味がわからないのは、クラスメイトなどの人達が彼女の死を忘れていることだ

どころか彼女自体の存在を忘れている

他の人が忘れているのは私が現れる為の条件のような物だとか

彼女いわく、ルールに縛られて行動しているとか

いろいろ言っていたが、重要なのは今ここに彼女が生きていることだろう

ルールとか言われてもよくわからないし

そして彼女はフェンスを乗り越え飛んでいった

僕は呆然としながらも、自殺しなければいけないルールなのだろうかと少し理解した
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/26(火) 00:35:25.70 ID:g9OJqjoDO
3日目

やはり学校に行くと彼女はいた

ルールについて少しだけ話を詰めれたと思う

彼女は死んでも現れる、放課後には自殺しなければならない、この二つが彼女を縛っているルールなのだろう

直接的にルールを聞くことは出来ない為、推理になってしまうが

ルールが分かれば彼女の死を止められるかもしれない

ルールを理解することで彼女が消えてしまう可能性もあるが、死に続ける彼女を見ていたくはない

僕が近くにいなければ死なない可能性もあるので、明日は学校をサボることにした

隣町にまで行けば問題ないだろう

彼女には明日の朝に顔の写メを送るように言っておいた

死ぬと別人の姿になってしまうから明後日に確認しても明日死んだのかわからないから

言葉による引き止めは普通に意味がなかった
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/26(火) 00:48:06.29 ID:g9OJqjoDO
4日目

とりあえず学校をサボり隣町をうろつくことにする

僕との距離が問題ならここまで離れれば大丈夫だろう

夜になってから帰宅する

結果は次の日へ持ち越しかな

正直あまり期待はしていない




5日目

結果的に言うと、距離は問題ではないということだ

今日は休日なので彼女と共に隣町に出かけることになっている

学校という場所が悪いのかもしれないからな

断じてこれはデートというわけではない

彼女が本当に学校から離れているか監視する為である

決して昨日の間に、今日どこを彼女と回ろうかなどをチェックしていたわけではない

そもそも僕は彼女を自殺を止めたいわけであってそんなことをしている場合ではないのだ



そして今日も彼女は空を飛んだ

学校がビルになったというだけだった

わざわざビルの屋上にいて待機していた、というような愚かなことはしていない

僕の隣にいたはずの彼女がいきなりビルの屋上から飛んだのだ

物理法則のようなものは通用しないのだろう

現れるという現象を起こしている時点で察するべきだったか
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 01:07:42.67 ID:g9OJqjoDO
6日目

僕との距離も、学校という場所もダメとなったが、次に試すことも思いつかずに学校に着いてしまった

教室に着くと、なんか彼女がちんまりしている

死ぬ度に姿が変わるとは言え…まさか小学校高学年程度まで若返るとは…

年齢は変わらないと言っていたのは嘘だったのか、と出会い頭に言ったら彼女に腹パンされた、吐きそう

つまりロリな見た目な高校生になっちゃったんだね!と言ったらまた殴られそうになった、今度は避けたぞ

何やら小動物みたいで可愛かったので頭を撫でてみた

かなり怒っているようだ、顔が真っ赤でじたばたしている

「もう死ぬ!私は死ぬんだー!死なせてくれー!」

とかちょっとキャラ崩壊気味にキレていた

流石にロリ体型は嫌なのらしい

放課後、彼女は元気にフェンスから飛んでいった

いや、僕が言うのもあれだけど、慣れ過ぎじゃないでしょうか
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 01:09:00.69 ID:6OI26CRyo
不思議なスレだな期待
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/26(火) 01:12:09.71 ID:g9OJqjoDO
7日目

今日も新しい案は浮かばないまま、学校に着いた

昨日の反動なのかはわからないが彼女がスタイルのよいお姉さん系の見た目になっている

とりあえず胸を凝視しながら話していたら腹パンされた、今度は吐いた

昨日とは体格が違うのだから手加減をして欲しいものだ

どうやらスタイルがいい分には不満はないみたいだ、むしろ得意げなのが腹が立つ

「死にたくないよ!助けてよ男くん!」

昨日とは対極に今日は必死の抵抗を口でしながら飛んでいった

心底死にたくなさそうに自殺するって前衛的だな
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/26(火) 01:38:46.48 ID:g9OJqjoDO
8日目

昨日の幼馴染みを見ていて思いついたことがあるので、試してみた

放課後は、ずっと彼女が飛び降りないように手を掴んでいた

教室でずっと話していたはずなのだが、気が付いたら隣に彼女はいなかった

窓の方を見ると彼女が落ちていった

やはり掴んでいてもダメみたいだ
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/26(火) 01:44:48.99 ID:K5xbd27IO
見たことがないスレ
支援する
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/26(火) 01:58:51.63 ID:g9OJqjoDO
9日目

彼女の意識が無ければ大丈夫なのではなかろうか

というわけで彼女には放課後に睡眠を取ってもらうことにした

彼女の寝顔を観賞すること10分ちょい、彼女は突然消えた

そして窓の方を見ると、彼女が落ちて行くのが見えた

彼女の意識の有無は関係ないようだ
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/26(火) 02:13:06.97 ID:g9OJqjoDO
10日目、つまり今日である


昨日のことで文句を言われた

寝ていたはずなのに、いきなり落ちていて驚いたようだ

今日は試すことが浮かばない為、彼女と話し込んだ

気付いたら彼女はフェンスに登っていて、やはり止められなかった

彼女が死ぬ位なら、僕が代わりに死んであげたいのだが


なぜ死ぬのかというルールが分からない

彼女を縛るルールが解けない

僕しか覚えていられないのに

僕しか、という所がひっかかるのだが、わからない

僕が何かすれば彼女は救われるのだろうか

僕が何かに気付けばいいのだろうか




明日の彼女も守れないのだろうか
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/26(火) 02:15:16.91 ID:g9OJqjoDO
今日はここで終わりです、お疲れ様でした

別のことをしながらだと全然書き進みませんね

これだけ書くのに予想以上に時間がかかってしまいました


お楽しみ頂だけたのなら幸いです

では、また日付が変わったあたりに
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 02:22:45.68 ID:dtV7hrtIO
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/26(火) 02:36:20.25 ID:ZB7LkiQTo
面白いぜ
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/26(火) 17:24:33.75 ID:+2gRn/ah0
おつ
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 01:43:43.85 ID:oy0kouHDO
日付が変わったあたり…はい、今から(即興で)投下します

今日か明日の投下で完結すると思います

ちょっと短過ぎる気がするので続き物にしようと思っていたり

酉とか付けた方がいいのでしょうか

ご意見質問などがございましたら可能な限り答えるのでお気楽にどうぞ


ではでは投下始めます
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 01:45:00.32 ID:oy0kouHDO
男「今日で11日目になるのかな?」

女「もう変なことは言い出さないでよね」

男「寝ていたらいつの間にかに落ちていた、というのが怖かったことについては謝るよ」

女「試そうとしてる内容が何だか投げやりなのがなー」

男「いい案が浮かばないのだから仕方ないじゃないか」

女「もっと頑張って考えてよー」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 01:48:14.62 ID:oy0kouHDO
男「あ、そういえばさ、君の瞬間移動的飛び降り自殺ってさ」

女「私の昨日の落ち方を変な風に言わないでよ」

男「瞬殺ってさ」

女「変な略し方しないで」

男「モーメント、その時反転する世界ってさ」

女「せめてわかる言葉で言ってよ…」

男「あの瞬間移動ってさ、意図的は使えないの?」

女「あー、あれはどうだろ、自分からは使えないって感じかなー」
男「それはルールに近いってことなのかな」

女「本気で考えればわかるかもね」

男「本気ねぇ…」

女「近頃は私も君も、慣れてしまっている節があるからね」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 01:57:14.66 ID:oy0kouHDO
男「でも僕は、君が死ぬのなら代わりに僕が死んでもいいと本気で考えているよ?」

女「あー…」

男「どうしてここで思案顔に…もしかして、これ核心に近い何かだったりするの?」

女「自分から言えないのは本当に、もどかしくて仕方ないね」

男「いや、これ実際核心に近いのならばすごいヒントだと思うのだけど」

女「そうなるのかな」

男「つまりこれはあれだろ…何だろう?」

女「まだわかってないのにわかった風にしないでよ、期待しちゃうじゃない」

男「ごめん、でも大分近づいてきた気がするよ」

女「期待してるよ?」

男「期待させるよ」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 02:06:34.28 ID:oy0kouHDO
女「明日は休日になるのけど、どうする?」

男「休日に学校にいるのもなぁ…」

女「場所が重要でないこともわかってるしねぇ」

男「また隣町に遊びにでも行く?」

女「別にいいけど、やっぱり男くんには緊迫感みたいなものが足りないよね」

男「実際、死んでも復活するような人に言われてもねぇ」

女「人の死を軽んじるようなことを言ってる人には天罰が下ればいいのに」

男「天罰が存在するのなら、今の君の状況こそが天罰だと思うけど」

女「私は別に悪いことをした記憶は無いから、天罰じゃないと思うんだけどなぁ」

男「いや、君もわりと軽んじた行動をしていたように見えたけど」
女「そ、そんなことはないよー」
男「ふーん…ま、いいか」

女「じゃあ、また明日ね」

男「うん、また明日」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 02:18:59.26 ID:oy0kouHDO
彼女は今日も飛んでいった

ルールに近付いた気配はするのだが、まだよくわからない

彼女が死ぬ理由、彼女が現れる理由、僕だけが覚えている理由

どこか間違えている気がする

根本的に、視点が違うとか前提が違うとかそんな感じに

とりあえずは明日だ、何を試せばいいのだろう

ルールに関してわからないことを推理するためには、何がわからないのか理解する必要がある

何を理解したいか

僕は、何がわからないのだろう
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 02:29:01.09 ID:oy0kouHDO
僕は彼女を消したくないから、消極的になっているのだろうか

そんなつもりは無いのだけれど

無意識というやつだろうか

意識、無意識、生、死

一つ思いついてしまったが、これは試す気にはなれない

僕が彼女を殺したらどうなるのか

これは別に僕が、で無くてもいいのだ

死因が自殺でない場合は現れなくなるのではないか、ということだ

彼女が本当に死に続けるのが苦痛なのならば、この方法も考えなければならないのだろう

僕に彼女を殺せるのか、という話にもなってしまうが

そもそも彼女には生きていて欲しい、これは僕の勝手なエゴなのだろう

彼女は僕にルールを見つけてもらい、死にたいのかも知れない

彼女を救うという意味が、消すということなのか生かすということなのか

そんなこと、彼女に聞けばいいだけだろう

でも、だけど、僕には聞けない

彼女が消えたいと言うところなんて、見たくないから

彼女に、死んで欲しくないから
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 02:38:47.02 ID:oy0kouHDO
女「今日は昨日の話を受けて、何か新しい案が浮かんだりしたのかな?」

男「いや、今日もさっぱりだね」

女「えー、本当にルールを見つける気はあるの?」

男「あるよ、流石にこんな現象は前例どころか似た例も知らないからさ」

女「比べる物がないからわからない、と言いたいの?」

男「そうそう、でも今日は案がなくても仮説はあるよ」

女「仮説?」

男「どうにもこの現象の意図、みたいな物が見えてこなくてさ」

女「意図?」

男「この現象がルールに基づいて発生しているのならば、ルールや現象は何らかの方向性、つまり目的のような物があるんじゃないかなって思うんだよ」

女「悪くない考え方じゃないのかな」

男「目的があるとすれば、見えてくることもあると思うんだ」

女「なるほど」

男「でもさ、君が自殺し続けると何の目的を果たせるのかがわからないんだよ」

女「あ、今日も期待させるだけなの」

男「期待させると言ったじゃないか」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 02:42:08.62 ID:oy0kouHDO
男「実際、君の自殺をみんな忘れてしまうのだから目的と言ってもと何がしたいのか」

女「君は忘れてないんだよね」

男「やっぱり、僕は忘れないってとこが鍵だったりするのかな」

女「どうなんだろうね」

男「あー、やっぱり関係はしてるんだ」

女「慣れてきたねー」

男「慣れもするさ」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 03:04:54.71 ID:oy0kouHDO
彼女がいつも死ぬ時間までは、あと2時間程ある

昼過ぎといったところで、現在は二人で外を歩いているといったところだ

いや、だからデートでは無いんだって

彼女が喉が渇いたと言うので道路の向こう側の自販機に買いに行くことにした

彼女はベンチで待っているらしい

まぁこういうのは男の役割だろうと割り切ることにした



横断歩道を渡っていると、いきなり横から大音量のクラクションが聞こえた

信号は青だったのに

なんで、トラックが目の前にいるのか

なるほど、これが死ぬということなのだろう

彼女は毎日こんな思いをしていたのか

天罰という単語が思い出された

ブレーキの音も聞こえるが間に合うわけがない

もう目と鼻の距離だ

反射的に目を閉じてしまう





トラックが何かにぶつかる音がした
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 03:16:22.68 ID:oy0kouHDO
トラックが何かを轢く音がした?
ありえないだろう、轢かれたのは僕のはずだ

目を開くと、僕は彼女が待っているはずのベンチにいた

彼女は、いない

ここで待っていると言っていたのに

嫌な予感がする



道路に目をやると





彼女が轢かれていた
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 03:23:02.35 ID:oy0kouHDO
なぜ僕ではなく、彼女が轢かれているのか

理解出来ない

彼女の瞬間移動のような物で位置が変わったのだろう、ということは理解が出来る

明らかに物理法則を越えた力が働かない限り、僕があの状態から轢かれないなんてことは起こるわけがないから

理解出来ないのはそっちではなく

なぜ彼女が僕を庇うような形で死んだのか

なぜ時間を守らずに死んだのか

それがわからない

わかってはいる、わかりたくないんだ

わからない、理解出来ない、思考が纏まらない

いや、違う、わからないのではなく、理解したくないだけだ

見たくない物を見ないようにしているだけだ

忘れていた、それだって違った

思い出したくないことを、覚えていない振りをしていただけだ

気付きたくないことを、わからないことにしていただけだ
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 03:29:51.36 ID:oy0kouHDO
1日目の彼女は自殺したと、自分でも言っていなかったじゃないか

たかだか10回程度の彼女の自殺の回数が曖昧だった?

違う、死んだ回数と自殺の回数が違ったのだ

1回目の彼女は飛び降りたのではなく、落ちたのだ

寄り掛かっていたフェンスが崩れ、そのまま落ちそうになっていた僕を引っ張り上げた結果落ちたのだ

男子の体重を女子の体重で引っ張り上げたらそうなること位、わかっていたのに

僕の不注意だ、フェンスにガタがきている位、見てわかっただろう
多分大丈夫だろう、なんて思ったから

僕を助けて彼女は死んだ


つまり、これは、こういうことなのだろう




彼女が死ぬ目的は、僕を守ることである
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 03:37:45.26 ID:oy0kouHDO
僕を守る為に現れた彼女を、僕が自殺させ続けたのだ

死んだ彼女の後追い自殺をしようとした僕を、現れた彼女が代わりに自殺したのだろう

そして、彼女が死に続けると錯覚した僕は、彼女の代わりに死んでやりたいなど考えた

だから彼女が死に続けたのだ


なんで死に続けたなんて考える方が馬鹿らしい

僕が、殺していたんだ

彼女を、僕が殺し続けていた

助けたい、守りたい、救いたいなど言って

助けられ、守られ、救われていたのは僕の方で

僕は彼女を殺し続けていたんだ




明日、彼女に会ったら謝らないといけない

謝って許して貰えることではないと思うけど

それでも、彼女を殺していたのは僕なのだから

現実逃避は、もう終わりにしないと
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/27(水) 03:49:59.35 ID:oy0kouHDO
明日、彼女に会ったら謝る?

明日、本当に、彼女に会えるのだろうか

彼女が轢かれたのが、僕の身代わりではなく、本当に彼女が轢かれただけだったら

彼女は現れないかもしれない

流石にそれはないだろう

確かに僕が、轢かれかけていたのだから

でも、今までとは死んだ時間が違う

時間が違ったら現れることが出来なかったら?

死因も違う

落下死でしか現れることが出来ないルールだったら?

もしかしたら現れる回数にも限界があるかも知れない


何か一つでも現れなくなる理由があったのならば、彼女に謝ることすら出来なくなるだろう

彼女に、謝罪も感謝も伝えられずに

彼女は消えてしまうのか


僕は、何がしたかったのか


彼女に負担だけかけて、殺し続けただけなのか




死にかけたのとは別の恐怖で身体が震える


怖い、怖い、怖い


気がついたら家に帰ってきていた
気がついたら自分の部屋にいた


寒い、歯の根が合わない、身体が震える


もう眠って、明日を待ちたいけれど





今日は眠れる気がしない
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 03:52:37.30 ID:oy0kouHDO
今日の投下はここまでとなります、お疲れ様でした


お楽しみ頂けたのなら幸いです

誤字脱字には目を潰って貰えるとうれしいです


次の投下で完結出来る気がします

短編ですが100もいかないのはどうなんでしょうかね


では、また日付が変わったあたりに投下したいと思います
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 08:33:56.07 ID:qoDAifoTo
面白いから文句言わない
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/07/27(水) 10:09:36.50 ID:C1YMIWlTo
面白い
続編のようなものとか可能なら是非ともお願いしたい
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 13:02:41.93 ID:0B0SZd8DO
これは中々に良いSSだ

今晩が楽しみだな
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/27(水) 22:21:14.77 ID:1JDdMlilo
今発見して一気読みした
この不思議さと、うっすらと底に漂う恐怖が大好きだ。続きも期待してる
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/27(水) 22:21:50.51 ID:1JDdMlilo
今発見して一気読みした
この不思議さと、うっすらと底に漂う恐怖が大好きだ。続きも期待してる
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/27(水) 22:22:28.22 ID:1JDdMlilo
今発見して一気読みした
この不思議さと、うっすらと底に漂う恐怖が大好きだ。続きも期待してる
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/27(水) 22:23:03.66 ID:1JDdMlilo
今発見して一気読みした
この不思議さと、うっすらと底に漂う恐怖が大好きだ。続きも期待してる
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/27(水) 23:21:52.19 ID:xryprBDLo
大事なことなので(ry
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/27(水) 23:24:35.59 ID:WB4eO00R0
面白い
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/07/27(水) 23:42:10.40 ID:1JDdMlilo
今発見して一気読みした
この不思議さと、うっすらと底に漂う恐怖が大好きだ。続きも期待してる
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/27(水) 23:42:55.96 ID:vXGdm2pIO
新手の荒らしか
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 00:46:39.42 ID:AZWdePwDO
今日も書いていきます

この投下で第一話完な感じです

このSSはゆるふわ4コマ的なユルい内容ですのでホラーとかを期待していた方がいましたら肩透かしな感じになってしまうかと


では、投下始めます
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 01:06:03.29 ID:AZWdePwDO
女「おはよう、何だか目の下に隈が出来てるけど寝不足なの?」

男「………うん、こうなるような気はしてたけどさ」

女「どうかしたの?」

男「いや、別にちょっと寝不足なだけさ、にしても家の前で待ってるだなんて珍しいじゃないか」

女「今日はいつもより早く目が覚めたからねー」

男「それは、昨日死んだ時間が早かったからかな?」

女「そうそう、現れる時間が早かったんだよ」

男「でも、それだけじゃないだろ?」

女「うん、昨日のあれを見て、男くんはどう思ったかって気になってね」

男「思うとこは、色々あったさ」

女「今日は期待していいのかな?」

男「あぁ、期待しとけよ」
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 01:23:00.32 ID:AZWdePwDO
男「言いたいことは色々あるけど、まずは答え合わせからかな」

女「ついにわかったのかな?」

男「多分わかったよ」

男「1回目の君の死、これは自殺では無く事故死である」

女「うん、君がそこだけを忘れていたから困ったよ」

男「そして君は僕を庇って事故死したんだ」

女「そんな感じかな」

男「2回目から11回の死は自殺、ただし2回目とそれ以外では理由が違う」

男「僕が後追い自殺をしようとしていた、その自殺願望を肩代わりして君は自殺した」

男「これが2回目」

男「ここで僕は勘違いをした、君が自殺をし続けるのだと」

男「君が死ななければいけない位なら、僕が代わりに死んでやるのに」

男「この間違った想いを君が背負って死んだのが3回目から11回目」

男「君が死ぬ時間が決まっていたんじゃないよな、僕が決めてたんだ」

女「そうだね」

男「12回目はわかりやすい、僕の事故死を肩代わりした」

男「君の瞬間移動は僕の位置を動かすことが出来るんだね」

女「可能みたいだね」

男「だから、君の現れる目的は」




男「君の現れる目的は、僕を守る為だ」

女「うん、正解だよ、それでルールがわかってどうするの?」
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 01:30:47.35 ID:AZWdePwDO
男「このルールがわかってしまえば簡単だ、君はこれ以上自殺することはない」

女「まぁ、そうだろうね」

男「話したい内容のメインはそっちじゃない」

女「ルールの答え合わせはメインじゃなかったの?」

男「ごめん、僕のせいで君は死に続けていた」

男「いや、違うな、僕が君を殺し続けていたんだ」

男「謝って許して貰えるとは思ってないけど、それでも謝らせてもらうよ」

女「ううん、謝らなくていいよ」
男「許してくれないこと位はわかってる、でも、それでも僕は」

女「違うよ、違う、そうじゃないよね」

男「………っ、うん、わかったよ」





男「助けてくれて、ありがとう」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 01:45:52.29 ID:AZWdePwDO
女「私の方こそ、助けてくれて、ありがとう」

男「いや、君は僕に感謝なんてする必要なんて…」

女「どうしてないと思うのかな?」

男「だって僕は、君を殺し続けてたんだよ?」

女「でも、死に続ける私を助けてもくれた」

男「そんなの、当たり前だろ、僕のせいなんだから」

女「どうかな、君が忘れていたのは私の現象のせいかもよ?」

男「だけど、僕が忘れていたのには変わりはないさ」

女「私を助けてくれたことにも変わりはないよ」

男「あー、くそ、こんなつもりじゃなかったから…」

女「ふふっ、男くんが泣くなんて珍しいね」

男「もう学校行くからな、早く来ないと置いてくぞ」

女「そんなに恥ずかしがらなくていいのにー」

男「話しの続きは放課後な」

女「はいはい、まだ期待しとくことはあるのかな?」

男「まだ一つ、話したいことがあるさ」

女「まだ何かあったっけ?」

男「この現象の目的はわかったけど、まだ原因は話してないよ」

女「そうだったね」

男「そうだったよ」

女「泣きながらじゃカッコつかないねぇ」

男「うるせぇよ」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 01:54:08.17 ID:AZWdePwDO
女「さて、放課後になったけど、男くん授業中ずっと寝てたね」

男「近頃ずっと、寝不足気味ではあったからね」

女「久々に安心したのかな?」

男「そんなとこかな」

女「それで、原因もわかったの?」

男「原因は多分、些細なことだろう」

女「そうなのかな」

男「あれじゃないかな、と思うことがあるんだよ」

女「原因は私にもわからないからね?」

男「あれ、そうなの?」

女「私も現象に巻き込まれただけ、みたいな節はあるからね」

男「ま、それはいいとして」

女「いや、スルーしちゃダメなとこだったと思うんだけど」

男「それは大体わかってたから」
女「わかったてたの?」

男「君もルールに振り回されてたから」

女「なるほど」

男「それで、原因はさ、子供の頃の他愛ない約束とも呼べないものなんじゃないかな」
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 02:09:42.05 ID:AZWdePwDO
男「僕が小さい時、高熱で寝込んでいた時が1回あったろう?」

女「懐かしいね、私がこっそり看病しに忍び込んだのがバレて、お母さんにすごい怒られたんだよ?」

男「その君が看病しに来た時の話なのだろうさ」

女「あの約束かな」

男「たしか僕が辛いとかダルいとか苦しいとか、子供だから文句ばかりを言っていたんだよな?」

女「言ってたねー」

男「それで何かの弾みに、死ぬーとか、言ったんだよな」

女「それで私が、おとこくんが死ぬなら私がかわりに死んであげるよーって言ったんだったよね」

男「そう、というか君はこれを覚えていたんだよね?」

女「うん、変な約束だったからね、ずっと覚えていたよ」

男「僕は忘れていたけど、君のルールがわかった時に思い出したよ」

女「でもあの約束が、こんなことになるとはねぇ」

男「君はずっと覚えてたんだよね?」

女「そうだよ」

男「想いは弱くはかないけれど、想い続ける心は強く美しいってことでいいんじゃないかなぁ」

女「何だかロマンチックだね」

男「ロマンチックな現象じゃあ、全く無かったけどな」

女「ロマンチックと正反対みたいな現象だったね」

男「まぁでもこれで、無事解決ってところかな」

女「うん、お疲れ様でした」

男「お互いにな」
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 02:42:09.53 ID:AZWdePwDO
男「もう一回言うよ、殺し続けててごめん」

女「いいよ、気にしてない」

男「助けてくれて、ありがとう」

女「それはお互いに、だけどね」

男「それでもやっぱり、君には負担を掛けすぎたよ」

女「否定はしないでおこうかな」

男「やっぱり負い目は僕にあるからね」

女「何かお詫びの品でもくれるのかな?」

男「君の為に、僕に出来ることなら何でもしよう」

女「そうだね、じゃあ」



女「もう自殺しようだなんて、考えないで」

男「うん」

女「私のルールは生きたままだから、もしかしたら私はまだ死ぬかもしれないけどね」

男「僕が生きていれば、現れられるんだよな?」

女「男くんに殺されたら、どうなるかがよくわからないけどね」

男「そもそも死ぬような出来事に、会わないと思うけど」

女「普通は、ね」

男「普通じゃないと言いたいのかな?」

女「この現象に会った私達が、普通とは言えないと思うな」

男「だな」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 02:43:52.02 ID:AZWdePwDO
男「結局、死にたがりは君じゃなくて、僕だったってわけだ」

女「そうなるねー」

男「何だか、僕が情けないだけだったなぁ」

女「私は健気だったんじゃないかな」

男「自分で言ったら台無しだよ」

女「えー」








男「それじゃあ、また明日な」

女「うん、また明日ね」
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 02:46:40.67 ID:AZWdePwDO





男「死にたがりの幼馴染の自殺を止められない」





71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 02:50:50.12 ID:AZWdePwDO
今日の投下はこれで終わりです、お疲れ様でした


もともと鬱々ホラーを書く予定だったのになぜかこんな軽い話に…
始めて書いたSSだから仕方ないのでしょうかね


とりあえず続けるとしたら、次回の話のタイトルは

女「幼馴染が別の何かに成り代わられてしまった」


こんな感じになります

男くんと女さんがまた不思議現象に巻き込まれる、というような短編をいくつか考えています
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 02:54:08.63 ID:AZWdePwDO
それと、とりあえず完結しました
お付き合い下さりありがとうございました

レスを下さった皆さん、ありがとうございました
やっぱりレスがあると励みになりますね


ではではお疲れ様でした

感想や質問などいただけたら嬉しいです
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/07/28(木) 02:57:31.24 ID:xXmZyUSw0
完走乙です 不思議な感じで面白かったので次も期待
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/07/28(木) 07:06:29.31 ID:nV8erwnAO
乙ー
こういう話考えられる人の頭の中覗いてみたいです
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/07/28(木) 08:04:34.38 ID:EL3SaWeE0
乙でした
また建てたらここに告知してほしいです
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 08:15:46.08 ID:2vDuVlxIO
>>75
違うだろ
ここにやるべき

あ、乙です。
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 10:38:44.86 ID:sqLA48uQo
うん、続きなら是非ともここでやってほしい
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 10:54:27.80 ID:AZWdePwDO
誤解を招くような言い方をしてしまい申し訳ありません

続きを書くならこのスレで書くつもりです

他のSSを書くための練習に建てたスレですのでまだまだ書きたいですね
下手くそですが、お付き合いいただければ幸いです


続きと言っても男や女が巻き込まれる不思議はよくある都市伝説や怪談のようなものになるような気がします
成り代わり、鏡の中、ループ、などは考えていますがネタがある限り書いていきたいです


とりあえず今夜また投下しに来ます
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 12:44:30.45 ID:11WRnZIIO
応援してる
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 12:49:33.88 ID:5by24UFIO
もうちょっといちゃいちゃが欲しい
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/28(木) 13:18:24.39 ID:TT94bKQx0
>>1
いいテンポでさくさく読めた

この男と女にいちゃいちゃはイランダロ
言葉や態度に示さなくてもお互いがお互いを分かり合ってる信頼がいい感じに現れてる
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 14:56:21.85 ID:5by24UFIO
>>643
適度な愛情表現がないと助けたいとか守りたいとかの説得力が出ないよ
まあ1の采配がどうであれ期待してます
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 17:58:18.49 ID:ibLfna/Oo

女の姿形は変わったまんまなの?
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/28(木) 20:11:24.69 ID:w0zHDhsWo
>>83
変わったままだろう。

>>1乙!!この感じの作品、大好きだ。
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/28(木) 22:40:49.42 ID:kU6s4/+/0

面白かった
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/28(木) 23:39:12.31 ID:AZWdePwDO
いちゃいちゃはちょっと実力的に書けないので…
ラブコメってどうやって書くんですかね、全然想像できません

しかもこの二人はお互いがお互いしか見えてないような感じだからいちゃいちゃする気がしない…
いちゃいちゃって恋愛における独占欲の現れって聞きますし、多分この二人はいちゃいちゃしないんでしょう
そうに違いありません、書けないんですごめんなさい


女の姿は変わったままですね
死んだことが無かったことにはなりませんので

ではでは、今日も短いですか投下していきます
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/28(木) 23:41:58.93 ID:AZWdePwDO





女「男くんが何かに成り代わられてしまったみたい」





88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/28(木) 23:55:10.20 ID:AZWdePwDO
私が自殺をし続ける、という事件のようなものが解決してから少し経ちました

それから私達は平和に過ごしましたとさ、となる予定だったのだけど

何だか男くんが素っ気なくなってしまったのです

冷たいとかそういう感じじゃなくて、何だか素っ気ないのです

何となくは理由はわかっています

男くんはあえて素っ気なくすることで、私の行動を誘っているのでしょう

私が男くんを殺そうとする

この1週間位、男くんは私にそれを試してみてくれとしつこいのです

いや、男くんが言いたいことは理解できます

男「君がさ、僕を殺そうとしたらどうなってたの?」

多分、私の攻撃が私に当たって私が死ぬという不思議現象が起こっていたはずです

男「いや、それをやってくれていればさ、もっと早く解決出来たと思うのだけど」

痛い所を突かれてしまいました、盲点だったと言う他ありません

女「る、ルールでね、できなかったんだよ」

言い訳を言ってしまいました、しかもかなり苦しい言い訳です

男くんの方が頭が回るのだから仕方ないじゃない、とはちょっと情けなくて言えませんでした
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/29(金) 00:04:47.21 ID:W6T+utODO
でも、その程度で素っ気なくなったりする男くんは男くんじゃありません

男くんは、素っ気なくはならなかったけど

男「君が僕を本気で殺そうとするだけだって、1回でいいからさ」
何だか、しつこくなってしまいました

始めは登下校や学校にいる間、隙を見ては言ってきました

しばらくすると、学校にいる間だけになりました

そして、今では言ってきません

素っ気なくなったのも、大体同じタイミングです

だから男くんはこう言いたいのでしょう

男「僕はもう全然覚えてないからさ、不意を打って殺しにきてよ」

でも、それって私からすれば自殺と何も変わらないんです

いくら死んでも現れるからと言って、死ぬとわかっていることをしたくはありません

でも男くんに悪いことしちゃったかな、と少しは思っているし

何より、男くんが私に頼み事をするのはとても珍しいことなのです

死んでくれ、と遠回しに言われているとしても、聞いてあげたくなるじゃないですか
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/29(金) 00:11:57.73 ID:W6T+utODO
だから私は、この帰り道に男くんを殺そうと思ったのでした

そのために、今日は男くんの一歩後ろを歩いています

通学路にある階段のブロック塀は、少し古いのでブロックが抜けるものがあるのです

階段を下ってる男くんの頭を、コンクリートのブロックの角で殴打する作戦です

階段は中々急なので、即死しなくても転げ落ちれば死にいたるダメージになるはずです

だから下手に怪我だけさせて、私が死なないなんてことにはならないはずです

女子の腕力でも上下の高さの差もあるので殺せると思ったのです

でもどうして、どうして男くんに、私の攻撃は当たってしまったのでしょうか
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/29(金) 00:18:36.29 ID:W6T+utODO
女「なんで、男くんが、死んでるの?」

思わず敬語で振り返ってしまう位に焦ってしまった

10回以上死んだ私にも心はあるということかな

いやもう何を考えているのか

というか何が起こってしまったのだろう

女「こんなの、ありえない」

実際に死んでるわけがない、それこそ、ありえない

男くんが死んだのならば私は消えるはずで、そもそも代わりに私が死ぬはずだ

だけど階段には、頭蓋骨が陥没し首がどう見ても折れて倒れている男くんがいます

どういうことなんだろう

私がいる限り、男くんが死ぬはずは無いのに

つまり、まだ、死んでいない?
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/29(金) 00:33:09.03 ID:W6T+utODO
そう思った途端、男くんの身体が動き始めた

そして、まるで粘土をこねるように、男くんの身体は元の形に戻っていくではありませんか

え、いや、普通にキモいよ

うねうねしてるし

男くんは粘土人間だったのかな

違う、こんな回復力があったのなら、飛び降り自殺や交通事故を私が肩代わりすることはなかった

ということは、男くんは最近こんな身体に変わったの?

でも変だな

こんな状態になったらすぐに私には話してくれる気がするけど

何かのルールで喋れなかった?

十分ありえるのかな

元の形に修復が終わって、起き上がった男くんに聞いてみよう

女「ねぇ男くん、男くんは何になっちゃったの?」

男「あー、バレたか、めんどくせぇな」

女「いや、男くんが自分からバラしたようなものだと思うけど」

男「いや、違うか、まだバレてねぇな」

女「あれ、なんか会話になってない気がするけど、大丈夫?」

男くんが階段を上って近付いてくる

男「あー、大丈夫だぜ、まだバレてないからな」

女「なんか口調が違うんだけど、やっぱり大丈夫じゃないんじゃないの?」

男「よし、死ね」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/29(金) 00:58:35.94 ID:W6T+utODO
いきなり男くんが、私の首を締めてきた

本気で殺しにきているのだろう、振り払うことが出来ない

女子と男子の体格差と筋力差を思い知らされる

殴られた意趣返しとしては普通なのかもしれないけれど、やっぱりこれは普通じゃない

男くんが私を殺しにくるなんて

そもそも男くんは、相手が誰であっても殴り合いすら出来ない性格だ

男くんは、優しいから

だから、私を殺しにきているのはルールのせいなのかも

私は死んでも現れるから、殺されても大丈夫だ

でも、どうしよう

男くんが私を殺した場合、私が現れるのか確認していない

ルールの強制力だったとはいえ、自分で私を消してしまったら、男くんはどう思うのだろう

舌を噛み切ると死ぬ、と聞いたことがある

振り払えなくても、自分の舌なら噛み切れるかも

殺される前に、死なないと

だけど、すでに何も見えなくなっていて、耳鳴りが聞こえている

酸欠、なのだろう

身体を動かすことが、もう出来ない

耳鳴りすらも、しなくなって

いつの間にか、締められている感覚もなくなっていて

苦しいとも、感じなくなって





そして意識も、なくなった
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/29(金) 01:05:39.50 ID:W6T+utODO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

今日は早く寝れそうです

やっぱり短編なのですぐに終わりそうですね
明後日にはこの話も終わるんじゃないでしょうか

展開巻き過ぎな気もします

まぁそこらへんは実力不足と言わざるを得ませんね


あと、レスつくと嬉しいですね
やっぱり誰も見てないと寂しいですし


では、また日付が変わるあたりに
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/29(金) 01:24:37.70 ID:AhA/1uWIO
がんばって
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/07/29(金) 04:07:35.78 ID:KXsBll400
これはいいスレを見つけた
楽しみにしてる
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/07/29(金) 22:53:46.03 ID:W6T+utODO
今日も投下に来ました

2〜4日完結程度の短編を書いていく感じになる気がします
多分これは次回の投下で終わります

では、書いていきます
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/29(金) 23:07:02.69 ID:W6T+utODO
うたた寝をしていたらハッと目が覚めてしまい、なぜだか不思議な気持ちになるということを経験したことは、誰しもあると思う

何だか気持ちがふわふわしているというか

肉体と精神が乖離した気分になるというか

自分が別人な気がするというか

見ていた夢が夢だったのかよくわからなくなっているというか

私が現れる時も、そんな不思議な気持ちになるのだ

もう、慣れてしまったけれど

まぁ、そんなことはどうでもよくて

重要なのは、今、私が現れたということだ

私が現れた、ということは私はあのまま死んだのだろう

いや、殺されたのだ

男くんに、殺された
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/29(金) 23:15:06.22 ID:W6T+utODO
他人に悪意や敵意を向けられるということは、決していい気持ちではない

それが殺意なら言うまでもないだろう

ましてやそれが、男くんだったのだ

今までも男くんに殺されていた、と言うことはできる

だけと、明確な殺意を持って殺されたのは初めてなのだ

死んで、現れるということには慣れているが

どうにもこちらの方は、精神的にくるものがある

男くんがルールによって私を殺していたのなら、今日も殺されるかもしれない

いや、その場合、私は毎日殺される

そして私は、そう遠くない未来に精神的に参ってしまうだろう

男くんが、心配していたように
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/29(金) 23:26:14.54 ID:W6T+utODO
昨日のことからわかることは多くない

男くんが粘土みたいな身体をしていること、なぜか人が変わったように私を殺しにきたこと

男くんがルールにより、自分が変化したことを話せなかったということもわかった

だから、「僕を殺してみてよ」なんて遠回りなことを言っていたのだ

つまり、今回は私がルールを解明する方なのだろう

とりあえず、男くんに会いに行って反応を見てることにする

出会い頭に殺しにくるか否かを調べるのだ

昨日は早くに死んだので、今朝は男くんの家の前で待つことができる

男くんが男くん(粘土)というような肉体的変質を何かが原因で起こしていたとすれば、原因を取り除けばいいはずだ

でも、出会い頭に殺されるようだとやりにくいから

いきなり殺しに来ないといいのだけれど
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/29(金) 23:52:30.54 ID:W6T+utODO
女「おはよう、男くん」

男「おはよう、今日は家の前まで来たんだね」

出会い頭に殺しに来ることはないみたいでよかった

女「昨日の話、なんだけどね」

男「昨日の話…?」

女「帰り道にある階段での話、忘れたなんて言わせないよ?」

男「あぁ、君が転んで頭を打った話か、大丈夫だった?」

女「え、あ、大丈夫だったけど」
男「ごめん、なぜだか忘れてしまっていたよ」

女「いいよ、大したたこと無かったら」

男「結構強く打ち付けてたと思うけど、本当に何ともないの?」

女「大丈夫、たんこぶ一つ出来てないから」

男「そっか、ならいいんだ」

男くんが話しているのは、今日になって現れた私の、存在したことになった昨日の話だ

死ななかった私の話しだ

男くんが、それを話すわけがない

男くんは死んだ私のことを覚えている

だからなのだろう、死ななかった私の話は知らないのだ

死ななかった私は、死んだ私と基本的には同じことをしているので知らなくても問題は無かった

死んだところの過去だけ変わっていて、死ななかったことになっているのだ

そこの話を、男くんは知らない

知っているはずは、ないのに

なんで、知っているのだろう

男くんだけは、絶対に知らないことなのに

女「昨日の私って、死んだんだっけ?」

男「おいおい、大丈夫って言った途端に言い出すんだよ」






男「昨日の君が死んでるわけないだろう、だって姿が同じじゃないか」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/30(土) 00:21:51.05 ID:0kDXtk3DO
女「そっか、そうだよね」

男「あぁ、そうだよ」

男くんが覚えていないということは絶対に無い

抜け道や曲解は存在するけれど

例外が無いからルールなのだ

だから、覚えていないということは

そういうことなのだろう

男くんが粘土みたいな何かになったわけではなくて

男くんの見た目をした何かが現れているのだろう

私が現れたということは、男くんは生きている

でも、男くんと同じ姿をした何かがいないことにはならない

男くんと同じ姿の何かなら、私の死を覚えていられない

女「ねぇ、君はさ」

てっきり私は、男くんを元の身体に戻せばいいのだと思ってしまっていた

でも、それは間違いで

本物の男くんを探し出す、が正解なのだろう

女「君はさ、男くんじゃないよね」

別の何かが入れ代わっている、という状況ならば解決策はいくつか浮かぶ

その1つに、偽物に偽物だと言ってやるというものだ

狐や狸みたいに化かす類の何かなら、これで解決出来るかもしれない

偽物による成り代わりは、偽物だとわかってしまえば解決のことが多いから

女「男くんは、どこかな?」
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/30(土) 00:53:36.73 ID:0kDXtk3DO
男「ハッ、面白ぇな、どうして偽物だとわかったんだよ?」

女「だって、昨日の私は死んだから」

男「だろうな、てめぇとこいつのルールってのは知ってるからなぁ」

女「わかってるから、諦めも早いのかな」

男「いやいや、偽物だと認めただけで諦めたわけじゃねぇよ」

女「また、殺すのかな」

男「あぁ、殺すぜ、俺を見たやつは死ぬ運命だからな」

女「でも、私は現れるし、君は覚えてられないんだよ?」

男「そこが最悪に面白ぇとこだな、ここまで相性が悪いやつがいるとは思わなかったぜ」

女「千日手にするつもりはないからね、私が君のルールを見つけて男くんを助ける」

男「だろうなぁ、てめぇの存在理由は男くんを助ける為、だったもんなぁ」

女「でも、今日はうっかり忘れてたことがあるんだよ」

男「てめぇが何を忘れてたって言うんだよ?」

女「成り代わり物ってさ、偽物を倒してハッピーエンドが多いんだったね」

男「そうか、忘れてたのはどーでもいいんだが、俺に勝つ算段はあんのかよ?」

女「無いからうっかりなんだよね」
男「そうか、じゃあ、死ね」
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/30(土) 01:06:00.29 ID:0kDXtk3DO
今日はここで終わりになります
短いですね、すいません

本当は10レス位投下したかったのですが

なんか書くのが疲れ(ry…いやいや、それでもちゃんと毎日書きます、多分
しかし大量にSS書く人はすごいですね、とても真似出来そうになりません

この調子だとあと2回かなぁ

質問などございましたら(ry

では、また日付が変わるあたりに
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/07/30(土) 01:15:17.43 ID:4eblwX0c0
お疲れ様!

続きが気になるところだけど終わってほしくないこのジレンマ。
明日も楽しみにしてるよー
106 :!ninja [sage]:2011/07/30(土) 06:58:32.75 ID:xTq3X7Awo
なんかこんがらがったけどやっぱり面白いな
続きを楽しみにしているよ
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/07/30(土) 13:20:03.45 ID:PkQXsFOg0
内容が濃い(?)からじぇんじぇんおk
しかし面白い。
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/31(日) 00:11:59.27 ID:g1wTfITDO
今日も来ました、来れました

今日明日で終わる予定です

みんなレスありがとうございます
普通に嬉しいです


では、書き上がり次第投下していきます
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/31(日) 00:33:16.09 ID:g1wTfITDO
そんなわけで、私は昨日も殺されてしまった

だけど、昨日の収穫は大きかった

男くんが、偽物に代わっていることがわかったのだ

ついでに「偽物だということはわかってるんだぞ!」等の事を言っても、意味が無い事もわかった

いや、意味はあったのかな、言うと殺されるみたいだし

正解には、男くんじゃないとわかると殺されるみたいだけど

でも私にとって、かなり有利なことがあることもわかった

偽男くんは、私の死を覚えていられないのだ

偽男くんは、男くんの記憶を持っているのだろう

つまり偽男くんは、私達のルールを知っている

そう、知っているだけなのだ

知っていても、所詮偽物は偽物だ

偽物は、男くんと入れ代わってからの私の死を覚えていられない

だから私が、ルールを見つけて男くんを助ける
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/31(日) 00:56:45.00 ID:g1wTfITDO
偽物だと見破っただけではダメだった

つまり、幻覚などの化かす類ではないのだろう

化かす類なら相手の本体を見つける、という条件かもしれないが

あと思い付くパターンは3つ位ある

1つは、偽男くんを打倒して解決するというものだ

しかし、これは不可能な気がする

そもそも相手は、人間であれば即死であろうダメージを受けて再生するやつだ

物理的なアプローチでの勝利は存在するとは思えない

それこそ、私が死ぬのを物理的に止めることが不可能だったように

あちらには物理法則が通用するなんて、楽観視もいいところだ
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/31(日) 01:01:06.04 ID:g1wTfITDO
ならば、あと使えそうな手段は2つだ

その1つは、本物の男くんを見つけることである

本物を見つけてからどうなるかは、やって見なければわからない

だが、見つけた時点で勝利のようなものだろう

悪くても、私が殺される程度ですむ

男くんを殺すことはないだろう

殺せるのならば、既に殺しているはずだから

男くんがまだ生きている、ということは殺せないのだろう

そういう、ルールなのだろう
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/31(日) 01:09:39.43 ID:g1wTfITDO
もう1つは、偽物の正体を言い当てることだ

妖怪、幽霊、都市伝説

どれであろうと、正体を言い当てることで解決するという物語は多い

不可思議なものこそ、意外と守っている決まりはあるものだ

その決まりが私達には理解ができなかったから不可思議だった、という話だってあるだろう

流石に、伝承や噂と全く同じ、というわけにはいかないだろうけど

私達のルールなんて、聞いたことないし

存外、不可思議な出来事の解決策を、不可思議な物語に求めることは間違いではないはずだ

火の無い所に煙は立たぬ、と言う言葉もあるのだし

根も葉も無い噂ということもあるだろうけど
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/31(日) 01:22:27.60 ID:g1wTfITDO
とりあえず、前者から試してみようと思う

本物の男くんを探し出すのだ

男くんが徐々に奇妙な男くんに入れ代わっていった、ということは推測出来る

男くんの、「僕を殺してみてよ」という台詞は、私に気付いて欲しかったのだろう

ルールに阻まれ、助けを呼べない男くんの隠されたSOSサインだったのだ

おそらくは、入れ代わりの始まりは自宅で、終わりは学校だ

男くんが、「僕を殺そうとしてみてよ」と言っていたのは学校が最後だから

段々と言ってくる期間が短くなってきたのは、入れ代わられる時間が長くなっていたからなのだろう

だから、私は学校と男くんの自宅の2ヶ所を探してみることにする

何かしらのヒントすら見つからないのならば、闇雲に探しても見つけられないだろうから諦める他無い

正攻法でこそ、ルールは破られるのだ

適当に探して解決出来てしまうとは、思えない

ルールはそこまで緩くない

抜け道だって、見つけられたのならば王道だ

とりあえずで見つかってしまう類のものではない

とりあえず、男くんの家から探してみようかな

見つからないことを、確認しに行くのだから

だから私は、とりあえずでもいいのだ
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/31(日) 01:25:19.36 ID:g1wTfITDO
幼馴染特権を利用し、男くんの自宅及び自室に侵入した

ちなみに、偽男くんは学校である

私は当然、遅刻である

とりあえず家捜しをしてみたが、やっぱり成果は無かった

期待通りだったので、次は学校に行かないと
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/31(日) 01:37:45.07 ID:g1wTfITDO
学校に着いたけど、不良ではない私は放課後までおとなしくしていることにした

学校内をウロウロとして何かを探し続ける、という不審な行動を授業中に実行する勇気は無かったのだ

いや、やっぱり学校に来にくくなるのは嫌じゃない

ただでさえ、今日は堂々と遅刻してしまったのだから

なので、放課後になってから行動を開始する

職員室や男子トイレの中は流石に探せなかったけれど、ほとんどの所は探したはずだ

屋上にもしかしたら、とは思ったけど流石にそんなことはなかったみたい

屋上に縁があるのは私であって、男くんではないから仕方ないかな

そんなわけで、屋上にいるのだけれど

女「あれ、君もまだ学校に残っていたの?」

男「いや、君が不審な行動をしている中、一人で帰るのはどうかと思ってね」

女「ストーカーするのはよくないよ?」

男「君がまた、自殺してしまわないか心配だったんだよ」

女「男くんに心配されるのはやぶさかでは無いのだけど、君に心配されてもねぇ」

男「どういう意味?」

女「だって、それ作ったキャラでしょ?」
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/31(日) 01:58:32.45 ID:g1wTfITDO
男「何でバレてんだよ、めんどくせぇな」

女「昨日の私は、君に殺されたんだよねぇ」

男「あー成る程、そういうことかよ」

女「そういうことだよ」

男「最悪に面白ぇな、最高に相性悪いてめぇにバレてるわけか」

女「諦めて欲しいんだけどなぁ」
男「てめぇが諦めろよ、俺を見たやつは死ぬんだからな」

女「私は現れるけどね」

男「マジでめんどくせぇな、殺したらそのまま死ねよ」

女「いやいや、ちゃんと死んでるよ?」

男「うぜえな、喧嘩売ってんだろ」

女「まぁ売ってるけどさ、でも、殺される前に君の正体を暴こうと思ってね」

男「ハッ、やってみろよ」

女「狐や狸の類じゃないみたいだからねぇ、幽霊かな?」

女「他人に成りたいという執念を持った幽霊だとか、生まれる前に死んでしまった赤ん坊の霊が人に成りたくて、とかそんな感じの」

男「大ハズレだぜ、馬鹿野郎」

女「私は女の子なんだけどなぁ」
男「今日の遺言は、それでいいのかよ?」

女「あー、そうだね、一つあるかな」

男「言ってみろよ」

女「屋上に縁があるのは、やっぱり私だったね」

男「言い終わったな、じゃあ、死ね」

現在進行形で私は殺されているわけだが、気付いたことがある

偽男くんは、「俺を見たやつは死ぬ」と言っていた

昨日も言っていたので、話の流れでたまたま出たというものではないはずだ

決め台詞なのかもしれないけど

何か意味があると取ってもいいだろう

見たら死ぬというのは、偽物だと気付いたらという意味で合っているはずだ

偽物だとわかったら

見られたら

見たら

見てしまったら

死ぬ

もしかしたら、偽男くんの正体って





私の意識は、そこで途絶えた
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/07/31(日) 02:00:45.60 ID:g1wTfITDO
今日の投下はここまでとなります、お疲れ様でした

昨日はここまで投下したかったのですが、普通に無理でした

次回は解決編みたいな感じですね

では、また日付が変わるあたりに
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/07/31(日) 02:03:11.55 ID:XFThbbHW0
おつ
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/07/31(日) 03:54:31.96 ID:08lTrxzW0
最初から読んできたけど、なにこれ面白い
短いのに奥が深いというか…とにかくこれからも期待だじぇ
24時間後にまたくるっ
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/01(月) 00:35:38.68 ID:eUxR84oDO
すいません、今日は投下できません

明日、日付的には今日の内には必ず来ますのでご容赦を


それと、この第2話(成り代わり編)が終わったらどうしましょうね
ネタがちょっと浮かばなくて…
まだ少しの間は大丈夫だとは思いますが


ではでは、日付が変わる前にまた来ます
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 02:37:01.58 ID:PHU6U4v00
期待待機
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/01(月) 20:24:02.79 ID:yTqpvJN80
kttkwwktk
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 22:27:32.02 ID:LmAwUwRho
なにか他にも書いたものがあるなら教えて欲しかったけどこれが初なのか…
今後も好きなように書いてくれたらそれが面白いものになると思う
124 :せとせ ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/01(月) 23:03:30.48 ID:eUxR84oDO
一応酉つけることにしました、ちゃんと出来てるかな

今日は早くこれたので、今までのを読み返してみて初期の文章の下手さに書き直したくなりました
流石始めて書いたSSなだけありますね
いや、今も全然下手くそですけど
今日はスカイプやツイッターなどとは並行してやらないので早く書き上がると思います
早く書けるといいなぁ

>>123
はい、初SSとなっております
ありがとうございます、このスレが終わったら違うSS立てるつもりですのでそちらも見てもらえると幸いです


では、今日も即興ですが投下していきます
昨日は休んですいませんでした
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/01(月) 23:20:19.22 ID:eUxR84oDO
女「おはよう」

男「おはよう、今日も家まで来たんだな」

女「今日も早起きしたからね」

男「早起きはいいことだよ、偉い偉い」

女「いやいや、昨日も早死にしただけだから、別に何でもないよ」

男「え?」

女「昨日も君に殺されたからね、おかげで早起き出来ただけだよ」
男「あー、もしかしてこれはあれなのかな」

女「もう男くんのキャラ、被らなくていいよ?」

男「やっぱりバレてんのかよ、今日で何日目だよちくしょうが」

女「んー、3日だったか4日だったか、まぁそんなことは重要じゃないさ」

男「てめぇにバレるってのが最悪の展開なんだよな、俺の勝ちが有り得ねぇ」

女「すぐ殺しには、来ないんだね」

男「どーせ殺しても、明日現れるんだろ?」

女「わかってるじゃない」

男「だから少し位話したって変わんねぇよ、それにどうせ、俺を見たやつは死ぬんだからな」

女「君を見た人は死ぬ、見たら死ぬ、でいいんだよね?」

男「そうだけど、何かわかったってのか?」

女「うん、だから、君のルールの答え合わせを始めるよ」

男「やってみろ」





女「君の正体は、ドッペルゲンガーだ」

男「大正確だぜ、褒めてやるよ」
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/01(月) 23:28:03.49 ID:yTqpvJN80
キターーーーーー!
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/01(月) 23:31:23.85 ID:eUxR84oDO
女「男くんとは、いきなり全部入れ代わったのではないよね」

男「あぁ、そうだな」

女「徐々に入れ代わる時間が長くなって、最終的に」

男「俺が男に成り代わった」

女「ルールで男くんはヘルプを出せなかった、いや、出せないはずだった」

男「ヘルプなんざ出せるわけねぇんだよ、入れ代わりの片鱗すら見せられねぇからな」

女「だけど男くんには私がいた、私なら気付けた」

男「だから、入れ代わりが進んでる時にあんなにしつこくてめぇに迫ってたんだな」

女「それにしても、成り代わりはすごいね、全然気付けなかったよ」

男「俺の成り代わりは人間関係じゃバレねぇからな」

女「まぁ、私も気付けなかったからね」

男「即死ダメージを受けると回復しちまうってのが隙なんだが、基本的にはごまかせるからなぁ」

女「実際に回復しちゃうからね、大丈夫だったと思うしかないよね、普通なら」

男「てめぇは気付けるとかセコいだろ」

女「君が私を殺さなければよかったと思うけどね」

男「回復すんの見られたらぶっ殺すしかねぇからなぁ」

女「そういうルールなんだね、というか、それはごまかしじゃなくて証拠隠滅だよ」

男「俺を見たら死ぬからな」
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 23:44:43.45 ID:2n9n6yN80
やっぱドッペルさんか、大正解だったな
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/01(月) 23:44:49.49 ID:eUxR84oDO
女「ドッペルゲンガーを見た人は死ぬ、これって頭に『自分の』が付いた気がするんだけど」

男「まぁ、基本的には自分以外のドッペルゲンガーを見たらすぐに殺されるからなぁ、俺の正体を言い当てない限りは」

女「他人のドッペルゲンガーを見た人は、殺されていなくなるか、言い当てて殺されないか、だから『自分の』が付いたってことなのかな?」

男「そうだな、基本的に言い当てるやつは、俺に攻撃される前にさらっと言い当てちまうから殺されるとは思わねぇだろうし」

女「自分のドッペルゲンガーを見たら死ぬ、だけどさ、男くんは生きてるんだよね?」

男「まだ、生きてるな」

女「じゃあ、男くんをどこかに隠しているのかな、それとも君が使ってる身体は男くんの身体なのかな?」

男「これは俺の身体だぜ、ま、隠してるで間違ってないぜ」

女「男くんを返してくれないの?」

男「もう何もしなくても、少し経てば俺が消えて本物に変わるから待ってろよ」

女「ならさ、男くんをどこに隠しているのかな」

男「そうだなぁ、死んでから現れるまでのてめぇみてぇな状態、で伝わるか?」

女「現れる前の私って、存在しないはずなんだけど」

男「そういう意味じゃあねぇよ」
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/01(月) 23:54:11.97 ID:eUxR84oDO
女「死体でいるってこと?」

男「いや、今まで割と聡かったんだからわかれよ」

女「でも現れる前の私って、現れてからいたことになるんだけど」

男「でもよ、現れる前に完全にいなかったなら、てめぇは消滅してるよな?」

女「あぁ、肉体的には存在しないけど魂とか概念的な存在はしてるってこと?」

男「そうだぜ、男くんは今、精神的にしか存在しないってことだ、ちなみに俺の見たり聞いたりしたことは男くんにも伝わってるぜ」

女「結構、男くんも大変だったんだね」

男「ま、てめぇの方が大変だったとは思うぜ」

女「君に言われてもなぁ」

男「そろそろ時間だが、そうだな、てめぇとのやり取りは結構楽しかったぜ」

女「君が君として日を跨いで話すなんて、滅多になかったでしょ」

男「滅多にじゃねぇよ、全くなかったさ」

女「君が何年位、存在してたか知らないけれど、私達みたいなのとは会わなかったんだね」

男「てめぇらみたいなのは聞いたことも無かったぜ」
131 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/08/02(火) 00:08:20.15 ID:QTj5thnDO
男「ま、とりあえず、久々に俺も死ぬわけだ」

女「君が死んじゃうんだ」

男「俺を見たら死ぬって何度も言ってんだろ?」

女「君の正体を見破ると君が死ぬってことなんだね」

男「そういうこった、さて、じゃあな」

女「じゃあね」



男「あー、久々に身体がある、感動的だね」

女「あ、ドッペルゲンガーの身体が消えたりしないで男くんと入れ代わるんだ」

男「入れ代わられた時も、僕の身体が消えるわけじゃなかったから」

女「とりあえず、久しぶり、でいいのかな」

男「ドッペルゲンガーの視点で見てたんだけどね、自分では動かせなかったよ」

女「ドッペルゲンガーに聞きそびれたことがあるんだけど、男くんは答えられるのかな」

男「何かな?」

女「男くんは私が助けなかったら、どうやって死ぬはずだったの?」
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:17:10.60 ID:QTj5thnDO
男「多分、精神的に死ぬんじゃないかな、肉体が無くて精神的にしか存在しない状態だったからさ」

女「精神的に死ぬと消えちゃうってこと?」

男「消えるかはわからないけど、気が触れてしまったら死んだのと同じだと思うよ」

女「気が触れるような所にいたの?」

男「自分は本当に何も出来ないからね、自分は存在すると自分で認識するしかないんだ」

女「でも、ドッペルゲンガーが見たり聞いたりしたことは伝わるんでしょ?」

男「だからこそ、かもね、自分じゃ何も出来ないから自分の存在が疑わしくなってくるんだよ」

女「あー、それは辛いかも」

男「まぁ、僕は君を信じていたから大丈夫だったけどね」

女「私のおかげだね」

男「本当に、君に助けられたよ、ありがとう」

女「どういたしまして」

男「君が気付かなかったらどうしよう、って心配してたよ」

女「私のこと信じてたんじゃないの?」

男「信じてるから、心配するんだよ」

女「どうして?」

男「信じてないなら、期待なんてせずに諦めるからね」

女「私は期待通りに気付いたわけだ」

男「まぁ、僕も君が殺されるとは思ってなかったからビックリしたけどさ」

女「気付いたら解決だと思ってたんだね」

男「流石に解決方法までわかってたわけじゃないからさ、君を信じたわけだよ」

女「やたらと私任せだね」

男「面目ない」
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/02(火) 00:18:40.82 ID:QTj5thnDO
男「はぁ、今回も僕は助けられるだけの、情けないやつだったなぁ」

女「今回も私は健気だったね」

男「だから自分で言ったら台無しなんだって」

女「えー」
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/02(火) 00:34:30.77 ID:QTj5thnDO
男「今回は『あなたの知ってるその人は、本当にその人ですか?』って感じだったのかな」

女「んー、ちょっと違うと思うけれど」

男「じゃあ、僕以上に当事者だった君は、どう思ったのかな?」





女「知らなければ幸せでいられることって、確かにあるんだよ」



男「ま、でも、君は知ったから解決出来たんだけどね」

女「それは私が、私だったからだよ」

男「ま、そうだよな、僕達のルールが無かったら完全に成り代わられてた」

女「起こった出来事は普通じゃなかったけれど、私達も普通じゃなかったね」

男「そうだね、さて、長話が過ぎたかな、そろそろ学校に行こうか」

女「あぁ、私は今日も堂々と遅刻して行くことになるんだ、嫌だなぁ」

男「僕は今日だけ、だけどね」

女「なんだか納得いかないなぁ」

男「助けられたこともあるし、今度埋め合わせと言ってはあれだけど、何かするよ」

女「じゅあ、今度の日曜日にでも映画に行こうよ、もちろん」

男「僕の奢りで、ね」

女「うん」





女「じゃ、早く学校に行こうよ」

男「どうせ、遅刻だけどね」
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/02(火) 00:36:29.85 ID:QTj5thnDO





女「男くんが何かに成り代わられてしまったみたい」





136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/02(火) 00:43:47.86 ID:QTj5thnDO
というわけで、第2話も終わりました
オチは普通にドッペルゲンガーでしたがどうでしたでしょうか

お楽しみいただけたのなら幸いです

あ、また誤字とかやらかしてすいませんでした

次もまた不思議な出来事に巻き込みたいですね
今までの2話が不思議だったと言われるとあれですが

いやーそれにしても偽男くんの口調は書きやすいですねー
女さんとの掛け合いをずっとやらせたい位でした


明日もちゃんと来ますよ
日付的には、今日ですね


ではでは、お疲れ様でした
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 00:47:39.40 ID:cdIEwQ1c0
乙だぜ、面白かった!
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2011/08/02(火) 02:26:21.52 ID:ZmqrqzAh0
お疲れ様です。毎日見に来ます。
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 02:35:30.97 ID:ML9TwkZjo
つまり次は増殖か
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 02:56:00.17 ID:BN+UjZPIO
あー面白かったわ
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/02(火) 04:59:32.95 ID:I6IxVHx70
乙カリー。
独特な雰囲気がいい味だしてて面白い。
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/02(火) 05:25:46.84 ID:2d3XxaOA0
乙カレー後ライス
SSでこういう感じの書くのってすごく難しいと思ってたけど
見事に書けてるから素直に尊敬する、そして面白い
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/08/02(火) 14:01:28.98 ID:uaAUa8qw0
おつかれー
144 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/02(火) 23:12:35.38 ID:QTj5thnDO
感想ありがとうございます

増殖ですかー、ネタが浮かばないですねー、ダメな頭ですねー
イチャラブ用にスリーピングビューティ的なのも考えようとしたけど浮かびませんでした

もう妖怪とか出しちゃおうかしら
そして読み返すと自分の文章が所々日本語じゃない
主にSSじゃないとこで


ではでは、今日も即興ですが投下始めます
今日は短めな気がしますがご容赦を
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/02(火) 23:22:38.60 ID:QTj5thnDO
男「少し気になったんだけどさ、君が現れる時の健康状態ってどうなってるのかな」

女「どうなってるって?」

男「死んでる死んでないの話じゃなくてさ、体調が良いとか悪いとかってこと」

女「良くも悪くも無いから普通、としか言いようが無いかなぁ」

男「つまり君は、体調崩したら死ねばいいんだね」

女「いや、それは流石にありえないと思うよ、人間の発想として」

男「いやー、君のルールは細かい所まで便利だねぇ」

女「あ、イラッと来た、人事だと思ってるね、これはこれで苦労があるんだよ」

男「姿や名前、親が変わるとことか?」

女「わかってるなら、そういうこと言わないの」

男「まぁ、僕が君を縛ってるからね、知れる限りは全部知っておきたいんだよ」

女「別に、気にしなくていいのに」

男「これで責任を感じないようなやつは、人間じゃないと思うけどなぁ」

女「縛ってるのはお互い様、でいいじゃない」

男「君がそれでいいなら、そういうことにしておこうか」
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 23:34:20.58 ID:QTj5thnDO
女「そういえばさ、この学校の1階の廊下の突き当たり、というか曲がり角というか、つまりは階段の手前にある大きい鏡なんだけれど」

男「あれは姿見、でいいのかな?」

女「その姿見だけど、いくつか噂話があるよね、学校の怪談レベルのだけどさ」

男「小学生じゃあるまいし、と思わなくはないけれど、確かにいくつか聞くよね」

女「4時44分に自分の死に姿が映るとか、誰もいない時に鏡の前に立つと引きずり込まれるとかかな」

男「まぁ、どうにも学校の廊下には不似合いではあるから目立つのだろうね」

女「1階にあるのは、先生達が使う為なのかなぁ」

男「きっと理由はそんなとこなんだろうさ、他の階には無いわけだし」

女「他の階には無いってとこが、怪談にしやすいんだよね」

男「そんなことを言っている内に階段も降り終わって、その姿見の横だけれど、おや」

女「どうしたの、って、あれ、もしかしてあれって」

男「廊下の向こう側から、僕達の後ろにある姿見と同じ姿見がやって来ているね」

女「結構重そうだけれど、二人で運べるものなんだね」

男「この鏡って同じやつがあったんだな、てっきり学校に1枚しかない物だと思っていたよ」
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/02(火) 23:48:57.06 ID:QTj5thnDO
女「生徒二人で運んでいるのは、どうしてなんだろう」

男「運んでるやつの片方には見覚えがあるけど、美術部だったかな?」

女「美術部って、姿見使うのかなぁ」

男「使わないことは無いんじゃないかな、にしてもあれは倉庫にでもあったのだろうか」

女「鏡がこちらに迫って来るって、不思議な気分だね」

男「あぁ、何か違和感があると思ったらそうか」

女「どうしたの?」

男「鏡って使わないときは布を掛けるものだろう?」

女「それって慣習だよね、それがどうかしたの?」

男「だからさ、鏡面がこちらに向いた鏡が動いているのに、違和感があったんだよ」

女「鏡に布掛けるのって、実際にはあまりやらない気もするけどね」

男「あぁ、流石にそろそろ避けてあげないと彼らが通れなくて迷惑、だ、ろ、?」

女「あれ、階段って、私達の、右側に、あったよ、ね?」

男「あぁ、右側だったよな」

女「なんで、左側にあるのかな」
男「とりあえず、美術部の人に悪いから壁に寄るけど、これは」

女「うん、これは階段の位置が変わっただけ、じゃないね」

男「廊下全体や、お互いの制服の校章を見ればわかるけれど」

女「左右が反転してるよね?」

男「よかった、僕の頭が狂ったわけではないみたいだね」

女「二人仲良く狂ったのかも、知れないけどね」
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/02(火) 23:53:27.31 ID:QTj5thnDO
男「とりあえず、落ち着こう、本当に、これは流石に焦ったよ」

女「うん、私もすごい焦った、死ぬ程焦った」

男「君が死ぬ程とか言うと、リアルなんだけど」

女「それにしても、美術部の人は普通に階段を上って行ったね」

男「うん、普通にあれな気がしてならないよね」

女「まだ確定させるには、早いと思うよ」

男「外に出よう、状況確認には一番手っ取り早いはず」

女「学校から出られない、とかだと笑うしかないよね」

男「いやいや、そっちの方が楽かも知れないさ」
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/02(火) 23:58:21.70 ID:QTj5thnDO
男「うん、やっぱり、外も同じだよな」

女「全部、左右反転してるね」

男「うわー、教科書とか読みにくいよ、自分のノートもすごいことになってるし」

女「時計やケータイもひどいことになってるよ」

男「僕達以外は普通にしているよな」

女「私達以外はいつも通りに見えるね」

男「つまり、そーゆうことなんだろうな」

女「化け物が住んでいたり、色彩がなかったり、真っ暗闇だったりとかを想像してたんだけどなぁ」

男「とりあえず、おそらくだけど、ここは」
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/02(火) 23:59:18.81 ID:QTj5thnDO





男「鏡の中の世界…?」 女「思っていたより、普通だね」
151 : ◆SetoseN//M [sagasage]:2011/08/03(水) 00:06:34.03 ID:G9M8esCDO
今日の投下はここまでになります、お疲れさまでした


いやー、やっぱりスカイプ通話したりTL追ったりしながらでないと少しは早く書けますね

あ、第3話のタイトルが>>150な感じです

今回も陳腐なお話ですが、お付き合い下さい


ドッペルゲンガーの時に言うのを忘れてしまいました
基本的に男や女が語る伝承、都市伝説、妖怪、怪談、神話などは男と女の独自的な解釈が含まれています
また、実在の話とは違ったりしますがアレンジが加わってたりします
というかそういう話について調べてから書いてないのでうろ覚えなんですよね、すいません

まぁ、でも調べて厳密に、という感じじゃないかなぁって思いまして


第3話は3回で終わるはずです、毎回見切り発車なのでぶれるかもです

ではでは、また日付が変わるあたりに
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/03(水) 00:22:02.85 ID:Ssd3EcXs0
おつ
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/08/03(水) 00:25:41.68 ID:IIoAcMcC0
乙!
反転するのに気がつくあたりでちょっとゾッとした
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/03(水) 01:01:09.89 ID:yh3w9B6wo
>>151
いいよいいよー
155 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/08/04(木) 01:00:15.79 ID:laLbeYCDO
今日も来れました
これなら明日で終わりますねー

ではでは投下始めます
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/04(木) 01:02:59.77 ID:laLbeYCDO
男「思ったよりも普通って、反転してる時点で普通じゃないと思うんだけど」

女「ほら、鏡の中に引きずり込まれたりしたら真っ暗闇だったりとか言うじゃない」

男「それは結構ありがちだよね」

女「鏡の中の世界は色彩がなかったとか、化け物が住まう世界だったとかさ」

男「鏡は古来から、異世界の入り口とか言われてたりするからなぁ」

女「そうなの?」

男「自分の目で自分の目が見える、つまり普通ではありえない状態になっているからとか、普段見ている景色とは別の景色に見えるから、とかが理由なのかな」

女「怪談とかにもよく出てくるのは、やっぱり鏡にはそういう不思議さがあるからなのかもね」

男「だから昔から、異世界だとか魔術だとかの胡散臭い話ではご用達だったりするね」
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/04(木) 01:06:03.30 ID:laLbeYCDO
女「それにしても、別に今の私たちは反転してるだけだから、慣れてしまえば平和なものだね」

男「僕たちを反転させた原因であろう姿見を、どうにかすれば戻れるのだろうし、焦った割には何もないのかな」

女「時間制限とかも無さそうだもんね、驚かすだけだったのかな」

男「僕たちが慣れてきてるせいな気もするけど、そうか、時間制限か」

女「あれ、時間制限あったりするの」

男「無いことが問題なのかも、知れないよ」

女「どうして?」

男「反転しているだけだから、元の側に帰る必要が無いんだよ」

女「流石に命の危険は無いけどさ、反転してると日常生活に支障が出るから帰りたいよ?」

男「そうだね、出来れば数日以内には帰らないとマズイかな」

女「だから、どうして?」

男「視界の左右や上下の反転って、慣れちゃうんだよ」

女「慣れた方が便利じゃないの?」

男「視界を反転させたまま、何日も生活させると、いずれ反転した方が普通になってしまうんだよ」




男「反転こそが、普通になってしまうんだ」
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/04(木) 01:08:50.33 ID:laLbeYCDO
男「そして、元に戻すとそちらを反転していると認識してしまい、また慣れるのに同じ位の時間がかかってしまう」

男「慣れる為に必要な期間は、1週間とか2週間だった気がするけれど、そんな実験があったはずだよ」

女「戻った時に慣れるのに時間がかかるのは不便だけど、そこまでの問題なのかな」

男「今いる世界が反転している世界なのかが、僕たちにはわからなくなってしまう、という可能性があるのが問題かな」

女「反転した方が普通になってからもう1回反転すると、どっちが反転しているのでしょうか、みたいな状態になるってことかな」

男「流石に反転した数が1回だけだから大丈夫だとは思うけど、反転を反転だと認識出来なくなる可能性があるのは怖いよ」

女「出来れば急ぎたい、ということかな」

男「そういうこと」

女「ま、今回は美術部の人たちが持っていった姿見に映れば反転出来るんじゃないのかな」

男「映した人を反転させる鏡だったら有名になってると思うし、流石に条件はあるだろうけどね」

女「時間というのがよくある条件なのかな」

男「君や僕みたいな、普通ではない人というのが条件かも」

女「それなら楽だなぁ」

男「とりあえず、姿見があるのは美術室か美術準備室だろうし、少しお邪魔しようか」

女「そうだね」
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/04(木) 01:12:26.87 ID:laLbeYCDO
男「当然、そこまで世の中は、簡単じゃなかったという感じで」

女「今日の私たちは反転から戻ることは出来ませんでした、と」

男「今日の、か、もしかしたら1日での回数制限があったのかも」

女「やっぱり時間が同じじゃないとダメなんじゃない?」

男「廊下の姿見でも戻れなかったしなぁ」

女「明日は1階の廊下まで姿見を運んでみる?」

男「怒られる気がするけど、やらないとダメなのかもね」

女「時間も大体でしか覚えてないし、5分位は映ってないといけないかな」

男「あの姿見、重そうだから運びたくないなぁ」

女「場所が条件かも確認してみないとダメだよ、やっぱり」

男「これで反転は年1回だけ、とかそんな感じだったら悲惨だな」
女「それは絶望的だね」

男「鏡がダメにならないように布でも被せといたり、小まめに拭いたり位しか出来ないのか」

女「あ、そういえばさ、使わない時は鏡に布を掛けるって言ってたじゃない」

男「あぁ、反転する前の話?」

女「そうそう、あれって異世界とかそんな感じなのが理由で布を掛けているの?」

男「いや、確かあれは、あぁ、なるほどそうだったか、なんで気付かなかったんだろう」

女「あれ、何かに気付いたんだ」

男「うん、気付いたよ、というかわかったのかな」
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/04(木) 01:16:18.69 ID:laLbeYCDO
男「鏡を1階の廊下に運ぶ、という方法は結果的には正しいんだと思うよ」

女「場所が問題だった、わけじゃなさそうだね」

男「うん、確かめるまでは多分としか言えないけどさ」

女「今から学校に戻るには、最終下校時間も過ぎてるし難しいかな」

男「無許可で姿見を運んでいて、怒られないわけがないもんな」

女「世界が反転しちゃったから、姿見を運ばないといけないんです!」

男「病院に連れて行かれるね」

女「病院に連れて行かれなくても、姿見を運んではいられないね」

男「今日は諦めて、明日やってみるしかないな」

女「え、まだわかったことを聞いてないんだけど」

男「まだ仮説でしかないし、答え合わせは明日でいいじゃないか」
女「しょうがないなぁ、明日はちゃんと教えてよ?」

男「あぁ、期待しとけよ」

女「期待してるね」

男「じゃ、また明日な」

女「うん、また明日ね」
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 01:17:34.01 ID:laLbeYCDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

毎日5レスって…

ま、次回は第3話解答編みたいな感じです

ではでは、また日付が変わるあたりに
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/04(木) 01:25:47.89 ID:ve8kQEADo
お疲れ様
俺はここのSSを見る為に生きているといっても過言じゃないな
ゆっくりでいいから頑張ってほしい
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 01:40:46.05 ID:IeABQtRIO
終わって欲しくない
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/04(木) 07:21:17.80 ID:wrFYIlyc0
内容濃い週刊誌とかだと毎週3〜4ページでこれぐらいの話だなー
乙んつん
これぐらいが投下ペース的にちょうどいいね
俺にとっちゃ毎日朝の起きる理由だわ
165 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/08/05(金) 00:41:37.51 ID:+EU8rdpDO
はい、ちょっと予定が入ったり、ケータイが非常に不安定になってたりしたので2時間程来るのが遅くなってしまいました
しかも今から書きはじめるとか…これだからSSは地獄だぜぇーヒィハハー

ケータイ壊れないといいな…

ちなみにどうでもいいことですが、スカイプやツイッターのアカウントはpsp_bonです
仲良くしてくれたら嬉しいな

今のところ5話のプロットまで書いてあり、7話までと最終話(3話構成)のプロットが脳内にあったりするので、あと7話は書けますね
どんどん話が増えていくので最終話が遠退いて行きます


では、書き上がり次第投下していきます
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/05(金) 00:52:17.54 ID:+EU8rdpDO
男「さて、放課後になったわけだけど、昨日のうちに無理を押しても姿見を運んでおけば、と思ったよ」

女「私もそれは、すごく後悔したかな」

男「黒板やノートが反転しているのを忘れてた、というか提出プリントが出せないことを忘れていたな」

女「私達が出したら、ふざけてんのかって言われるだろうしねぇ」

男「文字通りに鏡文字だもんな、僕達の書いてる文字って」

女「でも、今日帰れるんだよね?」

男「多分、な」

女「まだ聞いてなかったけど、結局これはどういう話なの?」

男「これは単純に、『合わせ鏡』だと思うよ」

女「合わせ鏡?」

男「そ、合わせ鏡、自分の背中と自分の正面が交互に見える不思議な状態だね」

女「それが原因で反転したの?」

男「合わせ鏡で鏡の世界に入る、考えられなくはない話ってところかな、鏡の話はたくさんあるからさ」

女「手鏡とかじゃダメなのかな?」

男「どうだろうね、試してみないと、としか言えないけれど」

女「昨日の姿見でやるのが一番確実、かな」

男「そういうことだし、運ぼうか」

女「これ、女子にはすごく重いんだけど」

男「大丈夫、死にはしないさ」

女「そういう問題ではないと、思うよ」

男「ま、我慢して運ぼうよ」

女「そうだね」
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/05(金) 01:03:46.25 ID:+EU8rdpDO
男「疲れた、冗談抜きで」

女「私の方が疲れたよ」

男「美術室4階って、僕たちを殺す気かよ」

女「死にはしないって言ったじゃない」

男「君は死んでも、あれだろう?」

女「さらっとひどいこと言うね」

男「とりあえず、ここら辺で大丈夫かな」

女「確か、ここら辺に姿見があった時に反転したよね」

男「よし、昨日立っていたあたりに行こう」

女「数歩の距離だけどね」





男「あ、戻った、反転した、君は反転した?」

女「ちゃんと反転したよ、大丈夫」

男「実は僕だけ反転して、反転していない君と話すことになったらどうしよう、とか心配していたんだよね」

女「私が置いてけぼりになるの前提って」

男「いや、逆だったとしても、同じことだろう?」

女「反転した君と話す、ちょっと薄気味悪いね」

男「ちょっと所ではなく、薄気味悪い、いや、普通に気味が悪いよ」

女「とりあえず、戻ってこれてよかったね」

男「あっさり帰ってこれてよかったよ」
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/05(金) 01:06:33.47 ID:+EU8rdpDO
女「合わせ鏡、か」

男「合わせ鏡は異世界の入口だったり、鏡面自体が魔法を使う媒体だったりとか鏡は不思議な話には困らないからね」

女「鏡の世界は、異世界は反転しただけの世界でした、ってところかな」

男「反転しただけっていうのが気味が悪いとこだよな」

女「反転したのは、世界なのか私なのか、そんな気分にさせられるよね」

男「間違ってるのは自分だけ、そんな恐怖が襲ってくるよな」

女「実は寝る時、恐かった」

男「それはわかる」

女「この姿見、戻さないとね」

男「あぁ、憂鬱だな」

女「放っておいたら、誰かが反転しちゃうかも知れないよ?」

男「流石に放置する気はないさ」
女「4階、か」

男「言うなって、疲れてくる」

女「がんばろー」

男「おー」
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/05(金) 01:16:48.24 ID:+EU8rdpDO
女「疲れたねー」

男「疲れたなー」

女「布を掛ける理由、まだ聞いてなかったと思うんだけど」

男「布を掛ける理由はいろいろあるし、鏡面を汚さない為というのが1番現実的だけど」

男「合わせ鏡を不用意に作らない為、というのがあるんだよね」

女「合わせ鏡は、あんまり作りたくないよねぇ」

男「僕たちは反転しただけだったけど、本当に異世界に繋がらないとは限らないもんな」

女「そういえば、三面鏡って悪魔を呼び出したりするのに使うんだったっけ?」

男「間違ってないけど、化粧をする為っていう元々の使い方に触れてあげようよ」

女「鏡ってオカルトな話は事欠かないね」

男「実際、鏡が関わる話は無数にあるもんな」

女「日常に存在する不思議な物だから、なのかな」

男「そんなところだろうね」

女「姿見って日常にある大きさじゃないけどね」

男「全身を映す鏡だったから反転したのかもな」

女「手鏡とかだと反転しないってこと?」

男「反転しない代わりに化け物とが出て来たり、引き込まれたりしそうだな」

女「それは嫌だね」

男「同じ大きさの姿見で合わせ鏡をしないと何も起こらない、ということにしとこうか」

女「そっちの方が、平和でいいよね」
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/05(金) 01:21:19.62 ID:+EU8rdpDO
男「今回はあれかな、結論というか教訓というか」

女「あれって?」

男「あなたの生きてる世界は、本当に反転していない世界ですか?」

女「あー、それは確認が出来ないね」

男「僕たちは、鏡の向こう側を見ているのではなく、見られているかも知れないということだな」

女「あっち側が鏡の外の世界である可能性かー」

男「考えるだけ、無駄だけどな」

女「考えるだけで怖いけどね」

男「さて、今日はお疲れ様でした」

女「本当、お疲れ様でした」

男「じゃ、また明日な」

女「うん、また明日ね」
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/05(金) 01:21:56.85 ID:+EU8rdpDO





男「鏡の中の世界…?」 女「思っていたより、普通だね」





172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/05(金) 01:24:42.71 ID:+EU8rdpDO
はい、今日の投下はここまでとなりますお疲れ様でした

今回の第3話は女さんに頼らない話を書こうとしましたが、あれでしたね
鏡ネタをもっと上手く使いたかったなぁ
普通になってしまいましたね


ではでは、また日付が変わるあたりに
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:24:52.77 ID:S3UkR26Co
おもしろかったわ

このSS読むためにBB2C開いてるようなもん
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/05(金) 01:32:48.54 ID:+EU8rdpDO
>>173
8秒とか早いってレベルじゃなくてワロタ

ありがとうございます
これからも頑張っていきますね
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 01:59:46.17 ID:CqYhiOpR0
おっつおっつ
今回もなかなか面白かった、あとTwitterふぉろーしたぜっ
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/05(金) 07:00:17.26 ID:o6na1lmM0
乙マジ乙めちゃ乙
ツイッターとかわかんないんでスカイプも辛うじてわかんないんで、残念だが

丁度2クール分になるなww
面白いから本当終わって欲しくない
だが>>1の別の物語も読みたい。 この悩みは一体どうやったら解けるのだろう
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 07:31:31.78 ID:r4L9QY3DO
乙!!

携帯壊れると大変だからねぇ
俺もこの間それで買い換えたから慣れるまでSS書くのが大変だったよ
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/05(金) 23:52:54.74 ID:+EU8rdpDO
>>175
フォローありがとうございます


勇者物、学園異能バトル物、新ジャンル、それと短編1つを考えていましたが、このスレ始めてから全然考えられなくなりました
このスレ書いてるうちに書き溜めするとかは儚い幻想でした


このスレが終わったら来年までは書けませんが
一応浪人生ですゆえ



三話が上手く出来なかったのを引きずっていますが、今日も投下していきます
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/05(金) 23:53:51.00 ID:+EU8rdpDO
>>175
フォローありがとうございます


勇者物、学園異能バトル物、新ジャンル、それと短編1つを考えていましたが、このスレ始めてから全然考えられなくなりました
このスレ書いてるうちに書き溜めするとかは儚い幻想でした


このスレが終わったら来年までは書けませんが
一応浪人生ですゆえ



三話が上手く出来なかったのを引きずっていますが、今日も投下していきます
180 : ◆SetoseN//M [saga ついに連投をやらかしてしまった…]:2011/08/06(土) 00:07:16.55 ID:DhMkev3DO
今日は休日であり、僕は女と図書館に来ている

つい先日、鏡の中の世界に入ってしまい、帰ってきたときにあちらでは本が読めなかったという話をした

ちゃんと文字が読める世界に帰ってこれたのだから、せっかくだし本屋にでも行こう、ということになったのである

まぁ、1日しかあちら側にいなかったのだが、1日もいれば十分うんざりさせられるというものだ

二人で本屋に行ったのだが、二人共あまり本を買わないということを忘れていた

それでは本屋はやめて図書館に行こう、ということになったのだが
なったのだが

また、女が変なことに巻き込まれている

もう女さん何やってるんですかー、とか茶化せない勢いで巻き込まれている

巻き込まれている、というか食われている

本に女が頭から飲み込まれている

いや、なんだこれ


これは本当なんなんだろう

迂闊に近付いて僕まで食べられたら洒落にならないので、とりあえず助けに行く、という男らしい行動はしない

僕と彼女が同時に死んだら、二人共終わりなのだから

しかし、血が出ていないので食べているのではなく、飲み込んでいる、が正しいのだろう

飲み込まれた結果どうなるのかわからない
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/06(土) 00:18:48.54 ID:DhMkev3DO
あ、ついに上半身が飲み込まれてしまったからパンツが見えるようになった

あんなに暴れるから見えてしまうんだろうな

やはりここは男らしく、彼女のパンツを引っ張って助けようと、したら蹴られるだろうな

待てよ、今、彼女のパンツを僕がすごい頑張って手に入れたとする

そして彼女は飲み込まれるだろ、仮にそれで死んだとしよう

彼女が死んだ、という事実は存在しなくなるので死んだ証拠品なども存在しなくなるはずだ

つまり着ていた服の一部が、死んだ時にちぎれたとしても消えるのだろう

では、僕が握り締めているパンツはどうなるか

普通なら消えるであろう、しかし彼女のルールにおいて僕は普通ではない

僕は彼女のことを覚えていられる、これは彼女のルールから外されているということだ

ならば僕が持っている物に、彼女のルールは適応されないかもしれない

気を抜いた隙に消えている可能性は高いが、何、絶えず握り締めていれば問題は無かろう

しかし実際にやってみないと僕の持っている物や、着ている物にルールが適応されるかが不明なんだよな

彼女の血が僕の服についたら、彼女の血は消えるだろうけど、死の証拠にはならない服ならどうだろう

彼女が現れた瞬間、僕が握り締めているパンツはこの世に存在しないパンツということになるのではないか

上手くいけば、この世に存在しないはずのパンツを僕は手に入れることが出来るだろう

ロマンを感じるな

これは今度、女に頼んで試してみよう
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/06(土) 00:27:53.82 ID:DhMkev3DO
女が本に飲み込まれている、というあまりの出来事に我を失っている間に、女は完全に飲み込まれてしまった

本が閉じて床に落ちる、人を飲み込んだとは思えない普通の本の音がした

あれは付喪神の類なのか?

いや、付喪神が人を飲み込むとは聞かない気がする

では、中を見ようとしたら防御魔法が働く魔導書なのだろうか

そこらへんだと、僕にはどうしようもない

というか、それなら僕は何事もなかったかのように帰宅して明日を待てばいいだけなのだ

人が本に入る、という展開は大体はあれだろう

物理的に飲み込むとは思わなかったが

見た目も絵本のようだし、しかも手作りに見える

図書館のラベルも貼って無いので、実際手作りなのだろう

人を飲み込む手作りの絵本、となれば展開は読めてくる

しかし、僕も飲み込まれる可能性を否定出来ない

1人しか飲み込まれないなんて触ってみないとわからないから
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/06(土) 00:37:02.77 ID:DhMkev3DO
僕まで飲み込まれて、二人共捕まってしまいました、では冗談にならない

僕が触っても平気だ、という確証が欲しい

というか女が飲み込まれ始める瞬間は見ていなかったので、飲み込む条件がわからない

近付いたらなのか、触れたらなのか、開いたらなのか

どれもありそうで絞れない

でもこんな所に絵本を置いていたら、いずれは図書館の人か、図書館に来ている人が拾ってしまうだろう

この絵本は、僕と女にしか見えていませんでした、という場合もありえるけど

でも、誰かが被害を被る位可能性があるのならば、今すぐ僕が触ろらないといけない

決意をし、絵本に近付く

何も起きない

絵本を掴む

やはり何も起きない

本棚の前から、机と椅子のある所に移動し、絵本を開く

飲み込まれはしなかったが、何も起きないはずはなかった

中身は見た目通りの絵本である、しかし

女「男くん!男くんは吸い込まれてないんだね?!」

男「大声を出さないでも聞こえてるよ、大丈夫、僕は吸い込まれないみたい」

女の感覚的には吸い込まれる、らしい

あれは飲み込まれる、という見た目だったのだが
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/06(土) 00:44:47.92 ID:DhMkev3DO
とりあえず、この絵本についてわかったことがいくつかある

まず、絵本は主人公のビジュアルが、デフォルメ化された女だったこと

おそらく吸い込んだ女性を主人公にするのだろう

主人公はお姫様みたいなので、僕は吸い込まれようがない、というわけだ

そして絵は動かないが、女から声が聞こえる

話すことはできるようだが、全く動けないらしい

正確には、絵本の通りにしか動けない、と言うべきだろう

さらに、この絵本はページを開くことは出来ても戻すことが出来ない

前のページに戻れないのだ

閉じることも出来ない

最後まで読め、ということだろう

今の状況から察するに、これは
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/06(土) 00:45:27.72 ID:DhMkev3DO





男「絵本の中に入ったのか」 女「自由に動けないって不便だね」





186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/06(土) 00:47:23.75 ID:DhMkev3DO
はい、今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

第4話、見ての通りの内容となります

ではでは、また日付が変わるあたりに
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 00:50:19.68 ID:OF/7IJSDO
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 06:20:41.98 ID:B6OA/wLDO
乙!!

てかパンツって・・・


男、それゲット出来たら俺にくれwwww
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 17:32:30.72 ID:dE4y6tNSO
パンツwwww
しかしこんな頻度で怪奇現象に巻き込まれるとは、二人の将来が思いやられるな
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/06(土) 17:36:12.02 ID:3RF3kUKf0
おつ
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/08/06(土) 21:20:36.62 ID:hCeeAKC90

女の視点が気になるな
192 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/07(日) 00:20:27.66 ID:CwaTgVYDO
本当、この二人の将来が思いやられますよね(ネタが浮かばない的な意味で)


今日はいつもより短いと思いますが、書き上がり次第投下していきます
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/07(日) 00:29:14.41 ID:CwaTgVYDO
パンツの話に戻ろう

僕が、この世に存在しないパンツを手に入れたとする

そうすると、だ

もし、僕が銃で撃たれるというハードボイルドなシーンがあったとしよう

そこで敵は言うのだ

銃弾を受けてお前はなぜ立ち上がれる、と

そして僕は言うだろう

内ポケットに女のパンツを入れていたからな、と

ふむ、カッコイイと言う他なかろう

この世に存在しないパンツはこの世の物質では破壊出来ない、という設定が成り立ってくれないとパンツごと撃たれるだけだが

女「ねぇ、聞こえてるのかな、さっきから返事がないんだけど」

男「ごめん、ちょっと考えこんでた」

女「そっちからは私が見えるのだろうけど、私からは声しか聞こえないんだからね?」

男「そうなんだ、てっきり見えているのかとばかり」

女「それで、考えて何かわかったのかな」

男「いや、わからないかな」

君のパンツが消えるか消えないかは、実践してみるまでは確率的にしか判断が出来ないだろう、ということはわかったが


女「本を閉じることも出来ないんだからさ、諦めて最後まで読もうよ」

男「まぁ、そうなんだけどさ」
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/07(日) 00:38:49.95 ID:CwaTgVYDO
男「ちょっと待ってね、一応用意しときたい物があるから」

女「何もわからなかったんじゃないの?」

男「考えるまでもなくわかっていたことしか、わからなかったんだよ」

女「筆箱でも用意するの?」

男「ご明察、まぁ流石に誰でも思いつくか」

女「多分、あれだろうからね」

男「回避したかったんだけどなぁ」

女「私は絵本に縛られてるし、男くんも絵本を離せないから滅多なことは出来ないから」

男「君が死んで、脱出することが出来ないんだよなぁ」

女「筆箱を用意出来るならさ、死ぬ位は出来るんじゃないの?」

男「これ強制力が働いてるよ、絵本を読むことを中断は出来ても、やめることは出来ない」

女「死ぬことは読むことの放棄、と見なされるから出来ないと」

男「しかも図書館から出られないね、正確には出ようとすることが出来ない」

女「君がルールで行動を制限されるって、初めてなんじゃない?」

男「初めてだね、これは厄介だ」

女「大変なんだよねぇ、ルールに行動を制限されてるのって」

男「今の君の状況とは、比べるまでも無いけどな」
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/07(日) 00:54:21.00 ID:CwaTgVYDO
男「粘ってもいいことは無さそうだから、読むのを再開しようか」

女「早く助けてね」

男「がんばるよ」



絵本はオーソドックスな童話のようなものだった

字や絵を見れば、女の子が書いたということが容易に想像出来る

話は、お姫様が悪い魔女に捕まってしまう所から始まる

魔女により塔に閉じ込められてしまうお姫様

お姫様のことが好きな王子様は助ける為に立ち上がる

王子様のことが好きなお姫様は、王子様を信じ、待ち続ける

塔にたどり着いた王子様、それを迎え撃つ魔女

魔女を打倒する王子様

王子様は、お姫様がいる頂上の部屋に到着する

しかし呪いがかかっている為、お姫様を部屋から助け出すことが出来ない

愛の力で魔女の呪いを打ち破る王子様とお姫様

塔から脱出し、お城に戻ってきた二人

ここで話が止まっている

次のページから、真っ白なのである

予想通りだ

やはり、これは未完成の絵本だった

つまり、この絵本は、絵本を書いた子は、完結させて欲しかったのだろう

中途半端で止まってしまった、この話を
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/07(日) 01:04:19.12 ID:CwaTgVYDO
なぜ絵本が完成しなかったのか、はわからないままでいいだろう

別に、無理に知らなくてもいい

たまたま作りかけの絵本が、女の子の手元を離れてしまった

それでいいだろう

さっきまで女と会話しながら読んでいたのだけれど、真っ白なページになった途端、声がしなくなってしまった

おそらく、お姫様が描いてないと喋れないのだろう

こちら側の声も、聞こえていないのだろうな

あまり待たせてしまうわけにはいかないな

僕が、話を完成させれば絵本から女は出てくるはずだ

絵本も普通の絵本になり、人を吸い込むことは無くなるだろう

しかしよかった、絵を描かないといけないことを1番懸念していたのだ

最後の1ページなので、真っ白な背景に締めの文章を書けばよい

絵があった方がいいに決まっているが、無くても大丈夫だろう

絵を書かないでいいのなら、大分楽になる

未完成なのは最後のページだけとは、思ったより完成されていた

絵は、得意というわけではないからな

それに、時間もかかってしまうだろう

未完成のページ数が多かったら、何時間もかかったかも知れない

完成させる前に図書館が閉まってしまい、追い出されるのが一番マズイ

僕は出られないから、追い出すことも出来ないはずだ

絵本のことを隠しきれない所か、下手したら警察が来てしまう
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/07(日) 01:16:30.96 ID:CwaTgVYDO
文章を少し書くだけだから、何も問題はない

だから、僕が完成させよう

この、お姫様と王子様の話を

こういうハッピーエンドの、最後だけ書くというのは、結構恥ずかしいな

いや、違うな、この話だから恥ずかしいのだ

だって、この話に出てくるお姫様は女で、閉じ込められていた塔は絵本、と言うことが出来るじゃないか

そうすると、王子様は誰かという話になる

まぁ考えるまでもなく、今、女を絵本から助け出そうとしているやつだろう

だから恥ずかしいのだ、ハッピーエンドを書くのが

お姫様と王子様は結ばれ、末永く暮らしましたとさ、という普通のオチなのに

普通のオチなのに、気恥ずかしい物かある

唯一救いなのは、真っ白のページだから女がいないことだろう

余計なことを考えながらも、僕は最後まで書ききり、HAPPY ENDの文字を一番下に添える

何も問題は無いはずだ

次のページが追加で現れたりもしていない

終わらなかった物語を、終わらせることが出来た

絵本もこれで、満足してくれるだろう

これで女が出て来なかったら文句を言ってやる、話が違うと




そして僕は、絵本を閉じた
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/07(日) 01:18:08.24 ID:CwaTgVYDO
今日の投下はここまでです、お疲れ様でした

毎回書くのに1時間位かかりますね
これしか書いてないのに情けないです

次回、第4話完結です


ではでは、また日付が変わるあたりに
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/07(日) 01:18:29.14 ID:Hq3sK8Vlo
面白かった乙です
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/07(日) 11:57:16.16 ID:dGRhe06SO
乙!
ぬ〜べ〜にこんな話あったなぁ
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/08/07(日) 13:46:31.96 ID:f7yMoKHN0
おつ
さてどうなるか
202 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/07(日) 23:49:12.60 ID:CwaTgVYDO
今日も来ました

ネタ被らないようにとか考え過ぎた結果被った感じですね
やっちまった…

パクリという程ではないだrあ、パクリですか…すいません…気をつけます…
やはり私の貧困な頭ではオリジナリティ溢れる内容は作れないということなのか
ま、いいか

では、書き上がり次第投下していきます
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/07(日) 23:59:10.29 ID:CwaTgVYDO
男「無事に出て来れてよかったね」

絵本が女を吐き出している、という見た目の悪さには引いたが

なんかオエッとか擬音が聞こえて来そうな吐き方だったし

女「今回は私が助けられたね、ありがとう」

男「いつも助けてもらってるわけだからさ、当然だろ」

女「いきなり吸い込まれたのには、驚いたよ」

男「僕も、気付いたら君が吸い込まれていて驚いたね」

女「君が一緒に吸い込まれなくてよかったよ」

男「二人で吸い込まれてたら、大変だったろうな」

女「誰かが絵本を開いてくれるのを、待つしかないもんね」

男「君は絵本に吸い込まれた、と言うけどさ」

女「うん」

男「見た目的には、飲み込まれた、という感じだったよ?」

女「そうだったんだ」

男「あれは見ればわかるけど、結構怖いよ」

女「私はじたばたしてたら絵本の中にいた、という感じだったんだけどね」

男「じたばたしてるから、食べられてるみたいだったんだよ」

女「なるほど」

男「あ、そうだった、君に言わないといけないことを忘れるとこだった」

女「どうかしたの?」
204 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/08/08(月) 00:11:44.52 ID:wIrdAYaDO
男「君が今履いているパンツが欲しい」

男「そしてパンツを僕に渡したら死んでくれ」

女「お前が死ね」

口調が崩れる勢いで回し蹴りをされた

脇腹に入ってしまい、その場にうずくまる

女「どうかしたというより、どうかしちゃったの?」

死ねだなんて、女もひどいな

待てよ、僕がパンツをもらってから死のうとすれば、女が死ぬわけだから結局変わらないじゃないか

男「つまり…パンツは…くれるんだよな…」

女「ごめん、さっきから意味がわからないのだけれど」

痛みも引いてきたので立ち上がり、女と向き合う

男「いやさ、君のパンツを僕が握り締めていれば、君が死んでもパンツは残るんじゃないかって思ってね」

女「私が絵本に捕まってた時に、何を考えていたの?」

男「君を助け出す方法と君のパンツのこと」

女「即答するのは偉いけど、後者は確実にいらないよね」

男「いや、パンツは欲しいんだけど」

女「そういう意味じゃなくてさ、というか何でそんなことを考えていたの?」

男「君が絵本に飲み込まれる時に、じたばたしていたからだけど?」

女「あー、なるほど、そういうことね」
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/08(月) 00:20:39.41 ID:wIrdAYaDO
女「変態」

男「いえ、男の子なだけです」

僕は普通の男の子だからな

普通に健全なんだ

女「男の子は変態なんだね」

男「違います、健全です、というか女さんが見せてきたのがいけないと思います」


女「絵本に吸い込まれてる私に、そんなこと考える余裕があるわけないでしょ」

男「ま、そうだろうね」

女「そして君には、そんなことを考える余裕があったと」

男「ごめんなさい」

女「よろしい」

男「さっきから、顔が赤いけど」

女「君もだよ、恥ずかしいなら言わなければいいのに」

男「この話だけは、触れないといけない気がしたから」

女「そ、じゃあまた明日ね」

男「また、明日な」
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/08(月) 00:28:38.76 ID:wIrdAYaDO
女と別れて家路に着く

なんだか下らない喧嘩別れのようになってしまった

つまり

上手くごまかせた、ということだろう

絵本の話になってしまうのはよくないからな

顔が赤いのはパンツの話をしたからではないし

絵本の最後のページ

ここは真っ白だったので、僕が何を書いたか女は知らないはずだ

女が出て来てすぐに、絵本は消えてしまったし

だから、絵本の話になると女は聞いてくるだろう

お姫様が女で、塔が絵本だと意識してしまうと、中々忘れることが出来ない

お姫様と王子様は結ばれ、二人は末永く暮らしましたとさ、なんてそんなことを考えてから見ると直視が出来ない

自分で書いたから、ひどく恥ずかしいのだ

女に話したら、気付かれてしまうだろう

そういう理由から、話したくなかったのだ

触れられる前に上手くごまかせた、のかな

ちょっとセクハラが過ぎた気がするし、明日謝らないと

それにしても顔が熱いな

早く忘れたいものだ





男「あぁ、恥ずかしかった」
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/08(月) 00:41:36.61 ID:wIrdAYaDO
男くんと別れて家路に着く

上手くごまかせたかな

顔が赤いのはパンツが見られていたから、ではない

絵本の最後のページ

ここは真っ白だったので、男くんが何を書いたか私は知らない

私が出て来てすぐに、絵本は消えてしまったのだし

と、男くんは思っているのだろう

実際は、絵本の中にいた私は絵が無くても文は読めたのだ

絵が無いから、声が出せなかっただけで

絵本の話になってしまうと、男くんは話してくれるだろう

最後のページに何を書いたか、私は知らないと思っているのだから

男くんが王子様で、塔が絵本だと一度意識してしまうと

お姫様と王子様は結ばれ、二人は末永く暮らしましたとさ、なんて締めが恥ずかしくて仕方ない

男くんが書いたということが、一番恥ずかしいのだ

男くんは、意識してなかったのかも知れないけど

男くんに話されてしまうと、赤面してしまい気付かれてしまうだろう

だから、絵本の話題は避けたかったのだ

触れられてしまう前に、別れることが出来た

でも、私が怒っていたという印象を与えてしまったかも知れない

明日、ちゃんと怒ってないと言わないと


それにしても顔が熱い

考えないようにしないと

明日まで引きずってしまったら、今日ごまかした意味が無くなってしまう





女「あぁ、恥ずかしかった」
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/08(月) 00:42:25.71 ID:wIrdAYaDO





男「絵本の中に入ったのか」 女「自由に動けないって不便だね」





209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/08/08(月) 00:42:33.35 ID:drI2A+98o
パンツくれなかったのか…
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:42:39.91 ID:B7KY1Tkeo
>>1乙です
被ってる気はしないんだけどなあ
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/08(月) 00:49:06.01 ID:wIrdAYaDO
今日の投下はここまでとなります、お疲れ様でした

>>209
いつか手に入れられるといいですよね!

>>210
被ってないですか、ありがとうございます



今回で第4話も終わりました

第3話に続いて女さんに頼らない話にチャレンジしましたが、どうだったでしょうか

第5話は2回程度で終わる閑話のギャグのような何かを予定しています

毎回、皆さんの書き込みが早くてびっくりします
レスつくと嬉しいですね


4話はイチャラブになるとか思ったらギャグになってました
パンツの魔力がいけないんです、僕がイチャラブが書けないとかそんなことはないんです


ではでは、また日付が変わるあたりに
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 00:49:54.43 ID:X++meIcSO
うわあああ
すいません発言が軽すぎました

しかし男女二人とも可愛いなこれww
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 01:03:17.34 ID:BBx81MoDO
乙!!!
てかパンツは誤魔化しアイテムだったのか・・・
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/08(月) 03:16:39.23 ID:OSCB8FeIO
なんだよ、被ってる被ってないってパンツの事じゃねーのかよ
パンツなら被ってナンボだろうが!
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/08(月) 10:45:54.51 ID:Mt8UG3yXo
お疲れ!
俺もパンツかぶってる云々のことかと思ってた
216 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/09(火) 00:39:39.60 ID:ByksV5PDO
パンツを被ってると思ったら被ってなかった、そんな感じの第4話でしたね

パンツは被った瞬間にな!そいつが被ったパンツになっちまうんだよッ!!



はい、今日も書き上げ次第投下していきます

多分今日明日で終わる短い第5話ですが、お付き合い下さい
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/09(火) 00:41:01.72 ID:ByksV5PDO





女「靴もらったよー」 男「それは流石に、怪し過ぎると思うのだけど」





218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/09(火) 00:48:15.54 ID:ByksV5PDO
女「ほら、綺麗な白い靴だよ」

男「それ、誰から貰ったの?」

女「そこにいたおばあさん…あれ、もういないね」

男「怪しいよ、怪し過ぎるよ」

女「怪しいかなぁ」

男「どうして貰ってきちゃったのかなって位、その靴は怪しい気がするよ」

女「とりあえず、履いてみるね」

男「あれ、僕の話は聞いていないのかな?」

女「ほら、危なくてもさ、私はあれだし」

男「君は慣れ過ぎだと思うよ、というか近頃死んでないから身体に慣れたって言ってたじゃないか」

女「ま、流石に死にたくはないけどさ、白い靴で危ない話ってある?」

男「おばあさんが渡した物が危険な物になる話、白い靴が危険な話、ぱっとは浮かばないかなぁ」

女「なら大丈夫じゃない?」

男「何でもかんでも、変な事に結び付けるのは穿ち過ぎかな」

女「それも慣れ、なのかもね」
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/09(火) 01:00:01.50 ID:ByksV5PDO
女「往来で靴を履き変える気にはならないから、路地裏に入るよ」

男「わかったよ」



女「この靴、私にぴったりだよ」

男「すごいというより、やっぱり怪しさ爆発な気がする、おばあさん何者なんだろう」

女「ほら、綺麗な靴だよね、見てみてよ、って、あれ?」

男「どうしたの?」

女「伏せて!」

女の声に反応し、その場で伏せる

直後、頭の上を女の蹴りが通過した

後ろの壁が砕けた音がした

男「コンクリートの壁を砕くって、どんな蹴りだよ」

女「身体が言うこと聞かない!逃げて男くん!!」

男「あーやっぱり怪しい靴だったんじゃん!」

あの蹴りはヤバいので全力で走って逃げる

しかしあの脚力を相手に逃げられるのか

他人が巻き込まれたら洒落にならないので、裏路地を逃げ続けるしかない

女「避けて!」

横に飛んで避ける、僕は荒事になれてるわけじゃないので、すごい擦りむいた

僕がいた場所に女の飛び蹴りが突き刺さる

エアコンの外付け機を貫通して壁に穴が空いてる、当たったら即死だな

男「靴を脱げば止まると思う!脱げないの?」

女から逃げながら女と会話をする、変な状態だ

女「ダメ!手足は全然自分じゃ動かせないよ!!」
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/09(火) 01:10:11.44 ID:ByksV5PDO
僕が女の靴を脱がせれば、それでいいのだろう

コンクリを蹴り抜く足を捕まえて靴を脱がす、無理に決まってるじゃないか

男「他の方法を考えないと!」

女「早くしないと!そろそろ行き止まりだよ?」

男「わかってる!」

どうやら直線的にしか向かって来ないので、障害物を毎回律儀に蹴り壊してくれる

今の女は驚異的なスピードだが、物が多くて狭い裏路地だから、中々追いつかれないで済んでいる


他の方法、脱がせないなら壊してしまえ

最初からあの蹴りを放つ足が履いてる靴を壊す力が出せるなら、逃げてなんていない

壊す、女の身体を活動不可にする

思わず逃げてしまっているが、僕が避けなければあの蹴りは人を即死させる蹴りを当ててくるだろう

つまり、女がダメージを受けるのだ

女を死なせたくはないが、流石に逃げ切れないし仕方ないのかな

これ以上逃げると、路地裏が酷いことになりそうだし

あの靴の正体を言い当てれば、止まるかも知れないが、正体がわからない

履いた人間を操って近くの人間を殺す靴

人間の力を越えた蹴りを放てるようになる靴

そんな都市伝説や妖怪は知らないな

しかし現実に、これは起こっているので存在する話なのだろう

僕が知らないメジャーではない話なのか、それとも新しい話なのか

どちらにせよ、僕には女を止められないということだ
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/09(火) 01:22:07.13 ID:ByksV5PDO
女「行き止まりだよ、どうするの男くん?」

男「どうもしないさ、君を止めるにはこれしか思い付かなかった」

女「この身体、やっと慣れてきたんだけどなぁ」

男「また、君を守れなかったね」

女「カッコいい台詞はいいから、どうにかしてよ」

男「どうにもならないよ、君の蹴りを避けるにも限度がある」

僕の体力が、既に限界なのだ

息継ぎ無しで喋るのが、すごい苦しい

足も震えてるし、体力の無さを実感させられる

男「また、明日な」

女「大丈夫だって信じてるからね、じゃあ、また明日」

女の回し蹴りが僕を捉える

瞬間、女の胴体が吹き飛ぶ

覚悟していたとは言え、見たくない光景だ

蹴りの体制のまま、腹部が消し飛び女の身体が上下に分かれる

女が僕を殺そうとすると、こうなるんだな

足だけでも動くことを心配していたが、動かない

履いてる人が死ぬと止まるようだ
相変わらず、僕は無力だな

また、女を殺してしまった

今回は、無用心な女も悪いとは思うけど

でも、靴を触った人に履くように誘導する力もあったのかもしれないし、女を責めることは出来ない
悪いのは女だったとしても、死んだのも女なのだから
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/09(火) 01:35:23.15 ID:ByksV5PDO
とりあえず、靴を回収しないと

履いたままはマズイ気がする

触っても大丈夫なのかわからないし、何かの袋越しで触った方がいいのかな

それにしても、あんなに白かったのに女の血で真っ赤になっているな

夕方だから、光の具合で真っ赤に見えているだけかな

血は真っ赤では無い気がしたし

真っ赤、そうか、赤か

そうだとすれば、一応つじつまは合うのか

こんな派手な話だとは、思わなかったけど

じゃあ、これはもう僕が触っても大丈夫なのかな

でも、あの話って終わった後のことを語らないからなぁ

正体を言い当ててから、触ることにする

靴を脱がして回収する

持ち帰ろうと思ったが、消えてしまった

そういう物なのだろう

女が壊していた壁などが元に戻っている

女のルールが適応され始めたのだろう

ここも、僕が離れれば死体や破壊された物は、なかったことになるはずだ

じゃあ、帰るとしよう

振り返ると女の死体は消えていた

荷物を置きっぱなしにしている所まで歩いて戻る

荷物を回収し、家路に着いた

あ、もしかして、パンツ手に入れるチャンスだったんじゃなかろうか

血塗れの肉塗れの死体を漁る気にはならないし、チャンスじゃなかったか

明日は女に、助けられなくてごめん、と謝るとこから始めよう

女も悪かったとしても、僕も悪かっただろうから

しかし、久しぶりにスプラッターな光景を見てしまった

今日の寝付きはよくないだろうな



やっぱり、慣れないな、こんなこと

不思議な出来事には慣れることが出来ても、女の死には慣れることが出来ない

そして、慣れてはいけない
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/09(火) 01:38:12.76 ID:ByksV5PDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

ちょっと雰囲気変えてギャグっぽく女さんに死んでもらうつもりが、なんか違う雰囲気に

毎回、思った通りの話にはならないので慣れましたが

次回、解説編みたいな感じです


ではでは、また日付が変わるあたりに
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/08/09(火) 03:40:15.31 ID:cdTK4qWRo
追いついた
即お気に入り追加した
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/09(火) 07:38:50.30 ID:RwZ2MG8DO
なるほど、どうやって赤い靴に繋げるのかと思っていたらそうきたか・・・


てかパンツにこだわり過ぎだろwwww
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/09(火) 11:07:20.14 ID:xwY/BNbZo
パンツGJ!
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/08/09(火) 18:23:14.59 ID:hwmxxHu7o
またパンツを逃してしまったのか!
くそう!
228 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/09(火) 23:21:15.29 ID:ByksV5PDO
今日も来ました

自分の書いてるSSのジャンルがわからない、あると思います
SFと言っておけばいいのかしらね


※このスレにパンツは含まれておりません


では、書き上げ次第投下していきます
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/09(火) 23:30:15.96 ID:ByksV5PDO
男「おはよう、昨日は散々だったね」

女「うーん、擦り傷が残った男くんの方が散々だったような気がするのだけど」

男「君は自分の命を軽く見すぎだと思う」

女「百万回目に死ぬのかな」

男「君は猫じゃないでしょうに、というかあれは転生のようなものだし、ちょっと違うだろ」


女「私の名前はいっぱいあってな」

男「確かにいっぱいあるけどさ、もう15近くあるけどさ」

女「ソクラテス?」

男「猫が出てくればいいわけじゃないと思う」

女「ま、今日もちゃんと現れることが出来て、安心したんだよ?」

男「君が死んだからといって、止まる保証はなかったもんな」

女「あの靴はどうしたの?」

男「消えたよ、正体を言い当てたからか、君から脱がしたからかはわからないけど」

女「正体わかったんだ」

男「あれは、誰かが死なないとわからないと思う」

女「何だったの?」

男「有名な都市伝説、いや、怪談かな」





男「あれは、赤い靴だよ」
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/09(火) 23:39:29.96 ID:ByksV5PDO
女「赤い靴?」

男「そう、履いたら死ぬまで踊り続ける呪いの靴だね」

女「あの靴が、赤い靴だったって言うの?」

男「踊る、というのはダンスではなく殺人、だとは思わなかったけどな」

女「派手なダンスだったよね」

男「派手過ぎだったな、あれに正攻法で挑んで勝てるのは闘い慣れしてるやつだけだな」

女「人外みたいな蹴りだったけど、勝てる人いるのかな?」

男「僕たちみたいに、普通でない人なら勝てるんじゃないかな」

女「普通の人では、いない気がするけど」

男「あれさ、かなり直線的に移動してくるんだよ」

女「障害物は全部、蹴飛ばして移動してたね」

男「だから、上手く足が止まった瞬間を狙って、靴を脱がせれば止められるかもな」

女「あの蹴りに向かっていく度胸のある人は、すでに普通じゃないと思う」

男「同感、僕は死なないという前提があったから立ち向かえたようなもんだし」

女「武党派な怪談だったんだね、赤い靴って」

男「それは舞踏とかけてるのかな?」

女「そんなつもりは、なかったんだけど」
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/09(火) 23:51:36.02 ID:ByksV5PDO
女「でもさ、あの靴は真っ白だったのに赤い靴って言うの?」

男「だから気付かなかったんだよな、誰かが死なないとわからない、いや、誰かが殺されないと、だな」

女「殺される、返り血で赤くなるってこと?」

男「あの蹴りは、人体を蹴り抜くからなぁ」

女「もはや、返り血なんて血のつき方じゃない、と」

男「そういうこと」

女「それで、赤い靴って言ってから脱がしたら、消えちゃったんだ」

男「どちらかが消える条件、もしくはどちらもが条件、だったらいいな」

女「違うの?」

男「赤い靴はさ、死ぬまで踊り続けるんだ、つまり、死んだあとはどうなるかわからない」

女「私が死んだから、消えてしまった」

男「それを否定することは、出来ないな」

女「解決は、出来てないのかな」

男「とりあえず君が死ぬことで、危機回避は出来た、けれど解決は保証出来ない、という感じか」

女「なんだか、負けた気がするね」

男「今までのだって、解決したわけじゃないから変わらないさ」

女「ドッペルゲンガーや絵本は、解決したと思うけど」

男「他の場所で、再び現れないとは限らないだろ」

女「ドッペルくんはそういえば、久々に死ぬとか言ってたもんね」
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/09(火) 23:59:49.90 ID:ByksV5PDO
男「僕は無力だ、としか言えないな」

女「普通じゃない出来事を対処出来ただけ、無力じゃないと思うけどね」

男「結局、君頼りなんだよ、情けない」

女「お互いに依存してるような関係なんだからさ、気にしないってことにしたでしょ」

男「ま、そうだけどさ、命を消費して回避しただけ、なんだよな」

女「私たちで食い止めることが出来た、防波堤のような役割は果たせた、と考えようよ」

男「悩み過ぎても、いいことはないもんな」

女「そういえばさ、赤い靴って赤くなるから赤い靴、なんだよね」

男「そうだね」

女「最初は赤じゃないんだからさ、赤くなる靴って呼ぶのが正しいんじゃないかな」

男「それは、語り継いできた人の主観や創作も混じってるから仕方ないんじゃないかな」

女「履いた人やその近くの人が全員死んだなら、語り継いだ人が見た時には靴は赤いから、なのかな」

男「赤くないことを語り継いだ人は知らなかった、ゆえに赤い靴、そんな所かな」
233 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/08/10(水) 00:05:41.03 ID:LUSv9HSDO
女「赤い靴は、いつから赤かったのか」

男「幸せの青い鳥みたいに言わないで」

女「幸せの青い鳥は、いつ青くなったのか、と似てないかな?」

男「いや、赤い靴は確実に、人を殺した時に赤くなってるから」

女「ちょっと違うか」

男「かなり違うよ」

女「探していた不幸せの赤い靴は、あなたの足元にあったのでした」

男「なにそれ、普通に怖い話になってる」

女「不幸せは、いつもあなたの足元にあったのです、それにあなたが気付かないだけで」

男「元の赤い靴の話より、全然怖いんだけど」

女「それじゃあ、そろそろ学校に行こうか」

男「そうだな」

女「遅刻はしたく、ないもんね」
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/10(水) 00:06:26.96 ID:LUSv9HSDO





女「靴もらったよー」 男「それは流石に、怪し過ぎると思うのだけど」





235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/10(水) 00:10:29.96 ID:LUSv9HSDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

今回は赤い靴なわけでしたが、ぶっちゃけ2回に投下分ける程の量はなかったんですよね

流石に1回で1話はあれだと思ったので、雑談で無理矢理尺を誤魔化した感じです
ちょっと雑談が長いかな、と思った方、申し訳ありませんでした

怪談や妖怪などは、このスレではアレンジを加えて扱うことが多くなりそうです
妖怪に都市伝説、怪談、伝承、調べたりはしませんが、大好きです
第5話、お楽しみ頂けたのなら幸いです


ではでは、また日付が変わるあたりに
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/10(水) 00:12:53.59 ID:0QJQAwAF0
乙!!

次回ついに男が女のパンツを手に入れるっっっ・・・・


そんな妄想は・・・無しかのぉ
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/10(水) 00:14:07.57 ID:dtJt+bZCo
お疲れー!
ぱんつ含まれてないのか・・・
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 00:16:45.68 ID:PrMc1wR1o
乙でした
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 00:20:28.65 ID:zic6dT0SO
乙!
新説レッドブーツ凶悪すぎワロタ
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/08/10(水) 00:26:22.30 ID:o1S06MyZo
こう…なんていうか…面白いな
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 00:26:49.99 ID:9bKR3KMyo
乙ー
舞踏と武闘から広げて書いたんじゃね?という邪推
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/10(水) 05:44:54.54 ID:J/9q8I4R0
お疲れ様ー
毎回死ぬたびに違う容姿になる女
それらを毎回想像しながら読むのもまた楽しいんだが
漫画とかだったらわかりやすいけど、ちょろっと毎回の容姿を話の中に挿んでくれるとうれしいなー
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 06:08:43.70 ID:uRwMmuRF0
おっつおっつ
パンツは…まだか…
244 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/11(木) 00:48:54.53 ID:OHU3XtdDO
今日も来れました
プロットのストックが無くなったのでガリガリと6話のプロットをプリント裏に書いてました

舞踏と武闘は書く時に変換候補見て気付いただけでした
赤い靴やるかー→とりあえず女死ぬオチにするかー→履いたら死ぬまで戦い続ける呪いの装備にするかー
みたいな感じで話は組みました

見た目は男も女も決めてないので描写のしようが…
二人しかキャラがいないのにその二人の設定を全く詰めてませんでしたね、そういうば

便利な言葉、脳内補完

昨日は投下中に3回位寝かけましたがちゃんと投下出来てたみたいです


※パンツを履いていない、という意味ではありません



では、今日も書き上げ次第投下していきます
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/11(木) 01:03:35.10 ID:OHU3XtdDO
男「怪談?」

女「そ、怪談、近頃流行ってるやつがあるんだけど、男子の間では流行ってないのかな」

男「いや、多分同じのが流行っているよ」

女「そう、なら話は早いかな」

男「違うかも知れないから、一応聞かせてよ」

女「わかった、死んでしまった中学生の少女の話なんだけど」

男「多分知ってる話だな、少女は無免許運転をしていた学生に轢き逃げをされ、死んでしまいました」

女「少女は死んでしまったことを悔やみました」

男「恋をしてみたかった、もっと生きたかった」

女「未来を、生きていたかった」
男「少女は殺されたことを恨みました」

女「だから少女は、復讐することにしました」

男「自分の未来を奪った人を、殺すことにしました」

女「しかしいきなりの出来事だったので、運転手は若い男、ということしか少女にはわかりませんでした」

男「少女は優しい子だったので、残酷には成り切れませんでした」

女「犯人を殺せるまで、男子学生を殺し続ける、なんてことは出来ませんでした」

男「だから、一人殺したら満足することにしました」

女「少女は恋もしてみたかったので、殺す男とデートをしてから殺すことにしました」
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/11(木) 01:14:13.83 ID:OHU3XtdDO
男「ある日曜日の昼下がり、町の通りで少女に話しかけられた男がいました」

女「男は高校生で、一人で買い物に来ていました」

男「少女は一緒に買い物をしたいと言ってきました」

女「可愛い子だったからか、男は警戒することなく一緒に買い物を済ませました」

男「その後、一緒に雑貨屋を回ったり、喫茶店に入ったりなど、まるでデートのようなことをしました」

女「夕方、日が沈みかけの頃、男と少女は迷ってしまいました」

男「迷うはずのない、大通りを歩いていたはずなのに」

女「知らない道で、いくら歩いても同じ場所を回っているようでした」

男「突然、少女が歩くのをやめてしまいました」

女「疲れてしまったのかと、後ろを振り向くと」

男「後ろには化け物がいました」

女「男は恐怖のあまり、我を忘れて走り出しました」

男「気付いた時には、いつもの大通りにいました」

女「男は少女を置いてきてしまったことを思い出します」

男「いくら探しても、少女は見つかりませんでした」

女「さっきまで迷っていた道は、誰に聞いても知らないと言うのです」

男「化け物に会いたくはないので、男はしばらく探したら諦めて帰ってしまいました」

女「その後、男が何度来ようと、再び少女と会うことは出来ませんでした」
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/11(木) 01:23:16.19 ID:OHU3XtdDO
男「それで終わってくれたらよかったんだよな」

女「そうだね」

男「その少女に会った、というやつが、何人もいる」

女「出会った日にちは違うけど、起こった出来事はほとんど同じ」

男「少女は犯人を探しているのではないか、とも言われているな」

女「で、本題に入るよ」

男「犯人探しでもするのか?」

女「わかってるでしょ、とぼけないでよ」

男「わかった」

女「この怪談、私たちで解決しよう」

男「僕からは、この怪談の話を君に振らないようにしていたのに」

女「でも、怪談のことは調べてたんでしょ?」

男「一応、だけどな」

女「なら、考えている解決方法も私と同じなんじゃないかな」

男「だから君に、話したくなかったんだよ」

女「私のことは、気にしなくていいから」

男「君がそう言うのも、わかっていたし」

女「というわけで、次の日曜日に会ってきてね」

男「ま、僕がデートしに行くしかないもんな、一人でいる男じゃないと会えないらしいし」

女「私のことは、気にしなくていいからね?」

男「わかったよ」
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/11(木) 01:28:46.24 ID:OHU3XtdDO
ということがあったので、僕は町の大通りに来ている

日曜日だけど、人が少なく感じる

怪談は思った以上に広まっているのかも知れないな

店の人にはいい迷惑だろう

女のことがあるから、この怪談が事実か事実じゃないかに関わらず、踏み込まないようにしていたのに

女から解決しよう、と言われるとは

女がそうしたいのなら、断る理由はないけれど

事実だったとして、運悪く誰かが殺されてしまったら洒落にならないわけだし

しかし、そうは言ったものの、少女に会う確実な方法って無いんだよな

会う場所は通りのどこかってだけで、毎回違うらしいし

毎回違うと言っても、同じ場所で会っていることもあるので、会った場所でない場所に行けばいい、というわけでもない

うろうろしてみるしか、ないのかな
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/11(木) 01:39:59.28 ID:OHU3XtdDO
普段より人が少ないし、学生の男一人、というのはぱっと見で僕しかいない位なので少女と会うとしたら僕だけだろう

カップルや家族連ればかりだから、一人で歩いているのか何だか悲しい

友達同士できてるやつらもいる、やはり一人は僕だけなのか

「あの、お一人でしょうか?」


男「はい、一人ですけど」

「よかったら、私と一緒に店を回ったり、してくれませんか?」

男「じゃあ、お言葉に甘えようかな、一人だと寂しいものがあるからね」

少女「はいっ、よろしくお願いします!」

笑顔を似合う、可愛い子だ

中学生、なんだろうな

中学生だった、が正しいのか

この子は多分、そうなんだろう

こんなに簡単に会えるとは

正直、一ヶ月位かかるつもりでいた

少女「えへへ、どこから回りますか?」

人懐っこい性格なのかな

にこにこしていて、見ていて微笑ましい

可愛い子なのに、怪談の子だと思うと、見ていて痛ましい

表情には絶対に出さないけど

僕は、僕たちは、怪談を解決する為に動くことにしたのだ

いや、この子を救いたくて、関わることに決めたから

男「そうだね、どこから回ろうか」
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/11(木) 01:41:26.03 ID:OHU3XtdDO





男「幽霊少女、か…」





251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/11(木) 01:45:09.39 ID:OHU3XtdDO
今日の投下はここまでとなります、お疲れ様でした

第6話、始めました

今回の怪談というか噂には元ネタはないつもりです

ついに登場人物が3人になる時が来たのかもしれません

というかこのSS、登場人物少な過ぎでしょう
別に気にしてませんけど
気にした方がいいんですかね


ではでは、また日付が変わるあたりに
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/11(木) 02:04:23.95 ID:DupFRXlC0
乙!
そこまでネタ被り気にする必要はないと思うけどなぁ…
登場人物が少ないのは気にする事じゃないと思うよー
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 02:22:01.50 ID:Q2uvasnDO
お、オリジナルか
期待してるぞ




え?
も、勿論謎解きのことですよ
パンツノコトデハナイデスヨ
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/11(木) 05:50:12.13 ID:+zKmW/Vdo
幼女パンツ期待!!(欲望に忠実)
255 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/12(金) 00:05:40.25 ID:fbTx+HmDO
今日も何とか来れました、頑張っていきましょー

オリジナルですよって顔してるのにネタ被ってたら悲しいじゃないですかー

※このスレはパンツスレではありません


書き上がり次第、投下していきます
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/12(金) 00:18:22.84 ID:fbTx+HmDO
少女と町を歩き回った

雑貨屋、本屋、服も見てみたりといろいろ回った

小腹が空いたので、軽食もしたりした

噂通りにデート、のようなことをした

別にイチャイチャはしていないのでセーフである、何を基準にアウトなのか

少女はずっと、にこにこしていて楽しそうだった

人と話すのが、楽しくて仕方ないようで

何だか、やっぱり解決しない方が、なんて逃げてしまいそうになる

彼女は楽しそう、にしているだけで、やはり腹には違う感情を抱えているだろう

だから、解決しなければならないのだ

正攻法よりも正しいと僕たちが考えた、僕たちだから出来る裏技を使って


夕方になり、日が沈み始めたあたりで、噂通りのことが起こった

道に迷ったのだ

もはや、この少女が噂の少女であることは確実であろう

本当に見たことのない道にいる

道路なのに回廊のようで、不思議とぐるぐる回っている

同じ場所に戻ってきてしまうのだ

男「どうやら、迷っちゃったみたいだなぁ」

少女「そう、ですね」

少女が歩みを止める

男「どうしたの、疲れちゃったかな?」

振り返ると

そこには

化け物がいた
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/12(金) 00:27:26.44 ID:fbTx+HmDO
噂に従って、化け物となんて言ってみたけれど

男「なんだ、やっぱり、そうだったか」

右腕が異形のものとなった、少女がいた

男「思ったより、原形を留めているね、やっぱり可愛い子はぐちゃぐちゃになっちゃダメだよな」

少女「私のこと、知っていたんですか」

男「まぁね」

少女「なら、これからどうなるかも知ってますよね、殺しますよ?」

男「そうだね、今なら、逃げられるんだな」

遠くを見ると、元いた通りが見えるし

男「成る程、君が見つけた抜け道、と言ったとこなのかな」

少女「早く逃げないと殺しちゃいますよ、ほら、この右腕は張りぼてじゃないんですから」

少女は右腕を振って、横の壁を粉砕する

なんか、この圧倒的な破壊ってこの前も出会った気がする

男「もう少し話そうよ、君が誰も殺さないようにしてるのはわかってるからさ」

男「あぁ、返事はしなくていいよ、どうせ否定しか出来ないルールだろ?」

男「さて、君には答え合わせでもしてもらおうかな」

少女「さっきから何を言って…」

男「君を縛ってる、ルールのだよ」
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/12(金) 00:36:43.00 ID:fbTx+HmDO
男「日曜日、一人で若い男いる男に話しかけ、一緒にいる」

男「そして、迷わせる」

男「ここまでが君を縛る一つ目のルールだ」

男「もっと生きていたかった、恋をしてみたい、そんな君の無念を元としたルールだろう」

男「そしてここからが、君の怨念を元とした二つ目のルール」

男「若い男を、殺す」

男「しかし二つ目のルールには、人を束縛している力はない、それに、君は気付いたんだ」

男「だから、右腕がそうなった時、相手を威嚇して逃げさせていた」

男「逃げてとは言えなくても、怯えさせて逃げさせることなら出来るもんな」

男「でも、それだと、誰も殺したくない君は永遠に救われないよ」
少女「なんで、わかったんですか」

男「そうだね、女性の間で流行ってる君の噂は、想像通りの怪談だけどさ」

男「男性の間で流行っているのには、ちょっと追加されてる所があるんだよ」

少女「追加されてる?」

男「化け物から、少女が守ってくれた、少女が逃げる時間をくれた」

少女「でも、私は!」

男「化け物の正体は君かも知れないけどさ、誰も殺したくない君も、君に違いないだろ?」
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/12(金) 00:46:33.14 ID:fbTx+HmDO
男「怪談として語られてしまったから、そういう所は省かれてしまったけどさ」

男「男子の間では、追加の噂としてセットで回っていたよ」

男「君が優しいってこと、ちゃんと伝わっていたんだよ」

少女「じゃあ、あなたも、逃げてくださいよ…」

男「泣かないでくれよ、僕が悪いことしたみたいじゃないか」

男「逃げて、と言えてるんだ、ルールは解除無くなったのかな」

少女「話せるようになっただけです、右腕が戻っていないじゃないですか」

男「ま、そうだろうね、でも僕は、僕たちは君を救いに来たんだよ」

少女「救うって、どうするつもりですか?」

男「念仏とかお札とかの力技ではないから安心しなよ、そういうのが効果あるのかもわからないしね」

少女「あなたが、犯人を連れて来る、とでも言うつもりですか?」

男「君を成仏させる為の正攻法は、それなんだよな」

男「でも、それで、君は救われるのか?」

少女「ちゃんと、犯人が謝ってくれるのなら」

男「嘘だな、無免許で人を轢き逃げするようなやつの謝罪で何が救われるんだよ」

男「君の右腕が怖くて謝ってるだけじゃないか」

男「確かに、それで君は成仏するのかも知れないけれど、君の心は何も救われていない」

男「理不尽に殺されて、理不尽に消されただけだ」
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/12(金) 00:52:43.45 ID:fbTx+HmDO
少女「じゃあ、どうしろって言うんですか!」

男「一人殺せよ、それでも君は消えるんだろ?」

少女「そんなこと、出来るわけ、ないじゃないですか」

男「薄っぺらい言葉だとは思うけどさ、僕を信じろ」

少女「あなたを殺せって、言うんですか」

男「あぁ、気にするなって言われたからね、今回は簡単に殺されるつもりだよ」

少女「でも、そんな…」

男「大丈夫、確かに1人死ぬけれど、問題ないんだ、信じてくれ」

少女「信じるも何も、もう、私が稼げる時間は、過ぎちゃいましたから」

男「だから、右腕を振りかざしてるんだ」

少女「ごめんなさい、誰も殺さないって、決めたのに」

少女が右腕を、振り下ろした
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/12(金) 01:06:04.23 ID:fbTx+HmDO
少女「え、どうして…」

男「ま、そうなるよな」

僕の目の前に、つまり、少女が右腕を振り下ろした先には女が現れた

そして、殺された

男「前に女が車に撥ねられたのと、同じような死に方だな、意趣返しってやつなのか」

少女「なんでそんなに冷静なんですか!人が死んだんですよ!私が!殺したんですよ!」

男「気持ちはわかるけど、冷静になろうよ、前に女が死んだ時って、聞こえなかった?」

少女「前にって、この人、死んでも生き返るんですか?」

男「正確には、現れるだな、ほら、もう死体が無くなった」

少女「なんで、立ち止まってるんですか?」

男「あぁ、そうか忘れちゃうんだったな、君は、女を殺したよね?」

少女「あれ、なんで忘れてたんだろう、ついさっきのことなのに」

男「仕方ないよ、そういう物なんだ」

少女「とりあえず、右腕は元に戻りました」

男「じゃあ、通りに戻りながら話そうか」

少女「ありがとう、ございました」

男「いや、そういうのはまだいいよ、それより、君はこれで成仏しちゃうのかな」

少女「多分、まだしばらくは大丈夫ですけど」

男「明日までいられるかな?」

少女「数日ならいられそうです」
男「君も女を殺したままだと、すっきりしないだろ、明日、女と二人で会いに来るよ」

少女「女さんって、本当に死んでも大丈夫なんですか?」

男「まぁ、そこら辺は明日話すよ、今言っても信じられないだろうしね」

少女「そうですね」

男「君は泣いているよりも、そうやって笑っていた方が可愛いよ」

少女「い、いきなり何を言い出すんですか!」

男「あれ、色んな男とデートしていたって聞くけど、思ったより初なのかな」

少女「そんなに直球な人はいませんでしたっ」

男「ははっ、それじゃあ、また明日ね」

少女「また、明日、待っていますよ」
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage sage]:2011/08/12(金) 01:07:48.44 ID:fbTx+HmDO
今日の投下はここまでとなります、お疲れ様でした

6レスじゃなくて8レス位に分ければよかったとちょっと思う位1レスが長い気がしますが気のせいということで

次回、第6話終了、という感じです


ではでは、また日付が変わるあたりに
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/12(金) 01:11:29.93 ID:F5GRDKyv0
乙!
今回もパンツは回収せずか…残念
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 01:19:36.43 ID:FGpUHDc6o
乙ー
毎回最初の注意で笑ってしまう
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/12(金) 01:31:11.86 ID:V0MVcMdWo
お疲れー
>※このスレはパンツスレではありません
なん・・・だと・・・
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/12(金) 02:32:08.22 ID:HlJmlapAO
>>1のパンツは何色で?
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 03:39:13.81 ID:NEJqX8gDO
乙!!

女のルールを使って少女を成仏させてあげるとは思わなかったよ〜



あ、そうだ
パンツがダメなら靴下とか、キャミとか、ブラとかならおk・・・か?
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2011/08/12(金) 06:00:11.71 ID:Tfb/Ry1r0
面白い
面白いよ
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/12(金) 07:22:42.46 ID:gli+GSkQ0
この世界観の「ルール」が
よくある能力者バトル物と同じジャンルにしてるんだが、全く違う面白さになってるのがすごくいい

ようするに、ものすごく面白いです

パンツは最終回の為の最重要フラグでしょ?
どうせ存在し得ないパンツのおかげで世界が壊滅の危機から救われるんでしょ?
たったら核
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 09:47:01.47 ID:2eOi8wS2o
パンツはまだか
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/12(金) 14:04:50.68 ID:vy2AKKZt0
パンツスレと聞いて
パンツスレと聞いて
パンツスレと聞いて
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 16:59:34.26 ID:jraAKwEao
この流れを変えるにはいっそパンツを手に入れるしかなさそうだな
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2011/08/12(金) 17:09:02.21 ID:F+wkI2yAO
女「パンツが消えた」男「ぼ、僕は何も知らないよ」
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 20:01:14.43 ID:ILvELplIO
男君が被って楽しめるならスパッツでもパンストでもブルマでも良いんじゃないかな?かな!?
何度でも言うが、

被 っ て ナ ン ボ だ ろ う が !
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/12(金) 20:27:31.58 ID:e0Q11djqo
パンツはともかく、普通にSSとしてすごく面白い
淡々としてるけど、盛り上がりのいらない面白さというか
この路線で続けられるところまで続けて欲しい。次の投下も期待しています
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 21:53:24.76 ID:4Fin5biIO
かなり人増えたな
277 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/12(金) 23:44:40.11 ID:fbTx+HmDO
今日も来ました

結構、見てくれてる人いるんですね
普通に感動しました


真面目な話をすると、パンツは出て来ないかと、ネタが浮かばないんですもの

このSS、ネタ考えても3日で食い潰しちゃうんでネタのストックとかいう概念が存在しない…やばい…
小ネタは思い付いた日の投下分に混ぜちゃうし…


※パンツは世界を救いません


今日も書き上げ次第、投下していきます
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/12(金) 23:51:25.58 ID:fbTx+HmDO
少女「明日と言いましたけど、夕方来るとは思いませんでしたよ」

男「僕たちは学校をサボる程、行動力は無いからねぇ」

女「来るのが放課後になっちゃって、ゴメンね」

少女「あの、あなたが女さん、ですか?」

女「はい、女さんです」

少女「昨日と、別人のような気がしますけど」

男「あー、女は毎回、姿が変わって現れるんだよ、だから別人ってのは間違いじゃないよ」

女「別人だけど、同一人物って感じかな」

少女「よくわかりませんけど、これって私が男さんに騙されているだけな気がします」

男「いやいや、昨日死体とか消えたの覚えてるだろ?」

少女「そうですけど」

男「僕を信じろ、な?」

女「僕を信じろ、はいいけどさ男くん?」

男「はい、なんでしょうか」

女「なんでさっきから少女ちゃんがさ、男くんにべったりなのかな?」
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/13(土) 00:00:00.31 ID:fbTx+HmDO
少女「私、そういう怪談ですので」

女「あぁ、そういえば、デートするんだったもんねー」

少女「はい、男さんにはよくしてもらいました」

男「その言い方はやめてください、本当に、切実に」

女「ふーん、そっかー、私のこと気にしなくていいって言ったもんねー」

男「いや、それは君が殺されることを気にしないという意味だったじゃないか」

女「私が殺される予定だったのに、私のことは気にしないで楽しくデートしてたんだー」

男「えー、なんかすごい捻くれてるんですけど」

少女「なんで捻くれてるんですかねー」

男「いや、昨日は全然抱き着いてきたりとか、して来なかったよね?」

少女「そこはあれですよ、恨みを晴らすというルールが無くなった私に残っているのは」

女「恋をしたかった想いだけ、だから救ってくれた男くんを好きになった、であってるのかな」

少女「そんな感じです」

女「まぁ、流石に少女ちゃんに対して私はなんか言ったりしないから安心して」

男「僕には散々言ったのにな」

女「私が今日来たのは、少女ちゃんを安心させるためだけだから」
男「あ、無視か」

女「人を殺したままだと、いい気分じゃないでしょ?」
280 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/08/13(土) 00:12:43.23 ID:J7S8y5oDO
少女「でも、昨日の女さんは、私が殺したんですよね?」

女「そうだけど、今の私はここにいるんだからさ、気にしなくていいよ」

少女「でも、やっぱり」

女「大丈夫、もう10回以上は男くんに殺されてたりするから、1回位を気にしたりしないって」

男「あれ、僕たちのあれは気にしない話になったんじゃ」

少女「女さんって、結構死んでるんですね、結構死ぬって変な日本語ですけど」

男「あ、完全に僕はいない感じなんだ」

女「死ぬのに慣れたと言うんじゃなくて、不思議なことに巻き込まれるのに慣れたかな」

少女「そうなんですか」

女「今回は、自分から巻き込まれにいったけどね」

男「女がさ、君を救いたいって言ってきたんだよ」

少女「そうだったんですか」

少女「あの、男さんに女さん!」
少女「ありがとうございました、二人のおかげで救われました」

男「感謝されるのって慣れないな」

女「そうだね、むずがゆい感じがする」

少女「男さん!」

男「はい?」

少女「好きです!ありがとうございましたっ!」
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/13(土) 00:20:45.51 ID:J7S8y5oDO
少女「えへへ、恥ずかしいですね」

女「キスって、大胆だなぁ」

男「いきなりだから、驚いたよ」

少女「ほっぺで許してあげます」
少女「女さんに、悪いですからね」


少女「あ、もう、時間みたいです」

男「もう、なのか」

少女「好きだ、と伝えたからでしょうか」

男「悔いが無くなった、ってことなのか」

少女「もう、悔いはありません」

男「透明になってきてるね、本当に、消えちゃうんだな」






女「じゃあね、少女ちゃん」

男「じゃあな」

少女「はいっ、ありがとうございました!」

少女「私は、死んでしまったけれど、二人に会えたので、幸せでした」





少女「じゃあ、さようなら」
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 00:30:54.24 ID:J7S8y5oDO
男「消えちゃった、な」

女「そうだね」

男「成仏、出来たんだろうな」

女「可愛い子にキスされて鼻の下伸ばして、なんかいないね」

男「そんな気分に、なれないよ」

女「そうだよね」

男「少女のこと、救えたのかなって」

女「死んだことはさ、無くなりはしないけれど、心は救えたんじゃないかな」

男「僕たちにでも、誰かを救ったり、出来るんだな」

女「だから、感傷的になってるのかな」

男「そんな所かな」

女「少女ちゃん、可愛いかったもんね」

男「え、それ根に持つの?」

女「冗談だよ、流石に幽霊相手に嫉妬なんてしないよ」

男「そっか」

女「それに、今回は私から頼んだわけだしね」

男「ありがとな」

女「こちらこそ、わがまま聞いてくれて、ありがとね」

男「僕たちは、これからも生きていくんだよな」

女「そうだね」

男「なんだか、死んだ人に教えられるのは変なことかも知れないけど、実感させられたよ」

女「私も、ちょっと反省させられたよ」

男「何度も死んだこと?」

女「そう、簡単に死に過ぎたかなって」

男「仕方ない、とは思うけどな」
女「でも、考えないといけないことだよ」

男「そうだな」





女「じゃあ、また、明日ね」

男「あお、また明日、な」
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga ×あお、 ○あぁ、]:2011/08/13(土) 00:31:59.57 ID:J7S8y5oDO





男「幽霊少女、か…」





284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/13(土) 00:35:45.82 ID:uZ7RFGXAO
乙です
これで何部でしたっけ
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 00:36:29.71 ID:O/BmWoNRo
パンツは確かに世界を救えないかもしれない
でも、一枚のパンツが食べるのにも困っているような1人の少女を笑顔にすることだってあるんだ!

パンツ イズ ジャスティス!!
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/13(土) 00:37:54.76 ID:J7S8y5oDO
今日の投下はここまでとなります、お疲れ様でした

毎回誤字脱字激しくてすいません、もっと気をつけます

部で分けてませんのでよくわかりませんが、今日ので第6話が終わりました
完全なオリジナルって実は1話以来かも

思いついたときはいいと思ったんですが、書いてみたら普通…?
おかしいな、超名作キタとか思ったんですけどね
どうでもいいですね


第6話も、お楽しみ頂けたのなら幸いです

あとパンツうっせぇ!


ではでは、また日付が変わるあたりに
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/13(土) 00:43:16.61 ID:uZ7RFGXAO
話を部って言ってしまっただけなのです
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/13(土) 01:15:03.50 ID:1y/sLDwr0
乙!
女かわいいな
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/13(土) 01:19:30.84 ID:HBti15MNo
お疲れー!
女さん可愛すぎる 早く結婚してしまえ
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 03:41:36.94 ID:stCPDeC8o

面白かったよ!
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 06:54:32.32 ID:17Dl3uhDO
乙!
パンツはともかくとして、実際に女が身につけていた時計とかを
はずした状態で死んだらどうなるかは気になるな



まぁ、こまけぇ(ry
なんだろうけどwwwww
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/13(土) 07:23:25.55 ID:J7S8y5oDO
現れる新しい女さんは別人なので、前の女さんがいた証拠は記憶や記録位しか残りません
記憶も新しい女さんにすり替えが起こるので自分からは気付けません

時計や服なども当然きえます

が、男くんが思い続ける限りは消えるのが延長されます
距離を取ると流石に消えますが
1話において、女さんが消える処理が男くんの目の前で起きなかった理由だったり


本編で語られそうもない設定のコーナーでした
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 07:38:10.53 ID:qUSYibEIO
ということは、男の女への思いが最近は薄らいで来てるってことか……
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/13(土) 09:51:24.56 ID:J7S8y5oDO
男くんがルールを知ってしまったので確かに薄れた、とも言えますね

死んでも確実に明日現れる女がいることを知ってしまったので、執着をしなくなったといいますか
これも信頼、なんですかね

女に対して薄情になったわけではなく女の死に対して薄情になった感じです
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/13(土) 10:11:16.51 ID:kw4pWtXGo
女の再出現に男の執着が関係ないなら問題ないな
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 11:05:09.54 ID:J7S8y5oDO
女と男のルールの優先度は
再出現=男の記憶維持>証拠消滅≧男の周囲の状況維持
みたいな感じなので基本的に男くんが頑張っても女は現れます
証拠消滅として1番どうでもよさそうな女の私物は男くんががんばればもしかして消えないんじゃ、という感じですね


なんでこいつらのルールはこんなにややこしいんだろ…
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 11:12:42.50 ID:stCPDeC8o
自分で考えたんだぞ
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/13(土) 11:49:54.57 ID:rCDJKx2X0
女は死ぬたびに「死んだほうの女は最初から居なかった」ことに、
そして「新しく現れた女が最初から居た」ことになるわけですよね?

それはつまりは男を中心に世界が自体が変革されるものなのかな?
それとも人の記憶と物体が男と女の認識に合わせて入れ替わるだけなのかな?
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 12:55:12.74 ID:qUSYibEIO
男は観測者の素養があるってことか?
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 13:00:30.88 ID:J7S8y5oDO
死んだ女さんはちゃんと死んでますよ
みんな思い出せなくなってるだけで

世界の改変でも認識のずらしでも大差ないですよね
認識が世界を構成してるわけですから

男と女さんは何か世界の普通から外れてますよね
片足を不思議な存在側に突っ込んでるからでしょうか

そういえば俺が考えた設定だったな
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/13(土) 14:22:51.89 ID:mBPRPvBe0
ヾ(・・;)ォィォィ
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 15:54:13.51 ID:BEHp6CcIO
>>1ユーモアセンスがすごい
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/14(日) 00:00:16.43 ID:yUzgCIaFo
>>299
>男は観測者の素養があるってことか?
xy
304 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/08/14(日) 00:00:15.86 ID:NM/EoX7DO
すいません、今日の投下は無理です休みます
ごめんなさい、俺みたいなダメンタルに毎日投下は無茶でした

明日は確実に7話を始めます!

とりあえずプロットは9話まで書き上げました、明日10話のプロットを書けば、脳内のストックが無くなる感じです


ではまた、日付の変わるあたりに
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/14(日) 00:04:23.99 ID:yA12BwYeo
無理に毎日投下とか気張らなくても大丈夫さー
好きな時に好きなもの書いて、それを読ませてもらえれば問題ない!
という訳で無理しない程度にねー。負担にならない程度に期待してる
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/14(日) 00:42:34.45 ID:zeE+XYkAO
とりあえず>>1のパンツうp
307 :!ninja [sage]:2011/08/14(日) 01:05:50.80 ID:B0tOHu0ro
すごい面白い!!
男って病気の時に女と約束したってことは
例えば病気は勿論、呪いで死ぬ場合も女が代わりにしぬってことなんだろうか?
くだらない質問だったらごめんなさい
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/14(日) 01:57:02.43 ID:HMGqQzKp0
しかしもう一回最初から読むか、と>>1から読み始めると
>>2が無性に殴りたくなる
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 10:39:38.82 ID:NM/EoX7DO
このスレ最初から読み返すとか猛者いな…


男は死因がなんであれ、肩代わり出来る状態に女がいるなら身代わりで女が死にます

男と女を打倒する立場から見ると、正攻法は女が復活する前に男を[ピーーー]ってことですね

この二人は1回は[ピーーー]ますが、1回しか[ピーーー]ないので実は結構綱渡りな方法で立ち向かってますよね
意味も無く慌てたり、怖がったりしないで、目を潰らず正面から立ち向かうのは正しいとは思いますが
度胸ありますね、こいつら
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/14(日) 10:40:30.12 ID:NM/EoX7DO
oh…本編じゃないからsagaいらないだろとか油断した…
311 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/14(日) 22:50:27.93 ID:NM/EoX7DO
今日は書きます

10話のプロットも書けました
今日から7話始めます
7話は2回で終わる閑話的なやつです

今回の話は軽くてギャグみたいな感じです
あ、毎回そうですか、はい、そうですよね


では、書き上げ次第、投下していきます
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/14(日) 23:02:20.09 ID:NM/EoX7DO
いつものように女と別れて家路につく

お互いの家の近くまで帰ってきたということだ

いつものようにと言ったものね、近頃はどちらかが欠けている時も多い

大体は女が死んでいるわけだが

今日は女が死なない平和な日だったので、何も思い悩むことも無く自宅に着く、はずだった

自宅に着く寸前に、珍しいことに女からメールがきた

僕たちは家にいる時以外は、大体二人でいるのでメールも電話もほとんど使わないのだ

待ち合わせに遅れる、などの連絡ならともかく、このタイミングでのメールは、もはや有り得ないと言っていいはずだ

女からのメールは簡潔で「私の家の近くまで来て」という物だった

嫌な予感しかしないが、「どうして?」と返信をして急いで女の家に向かう

さっき別れた曲がり角を曲がり、女の家の近くまできた所で返信が来た
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/14(日) 23:03:04.03 ID:NM/EoX7DO





女「出られなくなったの」 男「どう見ても蚊帳なんだけど」





314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/14(日) 23:13:46.67 ID:NM/EoX7DO
曲がり角を曲がった時から見えていた、道を塞ぐ蚊帳

いや、これは何かわかりやす過ぎるだろう

メールはまどろっこしいのか、女から電話がかかってきた

男「はい、蚊帳前の男です」

女「蚊帳の中の女だよ」

男「あ、やっぱり蚊帳の中にいるんだ」

女「あのね、蚊帳から出られなくなったんだけど」

男「むしろさ、なんで入ったの?」

女「道を塞いでたから」

男「いや、迂回しようよ」

女「あ、やっぱり入ったらマズかった?」

男「多分これは蚊帳吊り狸だから、死にはしないだろうし、大丈夫と言ったら大丈夫なはずだけど」

女「どこまでめくっても蚊帳だよー」

男「そういうものです、もうちょっと考えてから行動しましょう」

女「ごめんなさい、助けに来て下さい」

男「え、僕も入るの?」

女「助けに来てくれないの?」

男「今回は命の危険も無いし、朝になれば蚊帳も消えて出られるからさ」

女「朝まで待つのやだなぁ」

男「じゃあ死んで脱出する?」

女「ごめんなさい、そんな理由で死にたくないです」
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/14(日) 23:20:07.22 ID:NM/EoX7DO
男「脱出する方法は存在するから伝えr 女「あ、電池切れt」

通話が切れてしまった

女の携帯の電池が無くなったのだろう

朝まで放置すれば出てこられるし、僕は何もしないでもいいんじゃなかろうか

こんなの狸のいたずらなわけだし、ムキになって解決する程でも無かろう

女は無断外泊で親に絞られるだろうが、いい薬だろう

あ、でも女が無断外泊とかしたら僕もとばっちり受けそうだな

女を見つけるまで帰ってくんなとか家から閉めだされる気がする

………………

優しい僕は携帯の電池も切れて、蚊帳の中で孤立してしまった女を助けてあげることにした
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/14(日) 23:32:10.59 ID:NM/EoX7DO
とりあえず蚊帳なのだから女が見えないか覗いて見る

しかし、女は全く見えない

蚊帳をめくれば蚊帳があるのだから、そんなに何枚も蚊帳を通して見えるわけがない

という物理的な意味ではない

だってこの蚊帳、反対側の道が透けて見えるし

中を通ろうと、蚊帳をくぐるとさらに蚊帳が現れる

そして、戻ろうとしても出られなくなっているのだろう

幻とかそういう類だから、見た目とかに頼って判断はできないか

中から女の声が聞こえないので、恐らくは叫んでも無駄だろうな

やはり、僕が入って女と合流するしか無いかな

入った人、個人個人に別の空間を作っているのなら、僕が入っても合流出来ないけど

合流出来なくても、流石に文句は言われまい

蚊帳吊り狸ってわかってるのに入らないといけない時が来るなんて思わなかった

というか蚊帳吊り狸と出会うなんて思わないだろ、普通は

女を待たせるのも悪いので、蚊帳をめくり上げ、僕も蚊帳の中に入った
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/14(日) 23:43:06.97 ID:NM/EoX7DO
蚊帳の中に入ったら、目の前にまた蚊帳があった

振り返って入ってきた方の蚊帳をめくったら、やはり蚊帳がある

伝承通りだな、蚊帳吊り狸で間違いないな

最初から蚊帳吊り狸だと信じて疑ってなかったが

女は少し奥にいると思うし、10枚位奥に向かうか

奥とか手前とかの概念が存在するのかわからないが

男「誰かー聞こえますかー?」

女「あ、男くん!こっちこっち!」

女の声のする方に向かう、あっさり合流

結構近くにいたみたいだ

男「助けに来たよ」

女「ありがとう、出られなくて困ってたの」

男「大丈夫、蚊帳吊り狸の話なら知ってるから」

女「頼もしいね」

男「脱出の方法も、もちろん知ってるから安心していいよ」

女「よかった、これで出られるんだね」

男「出られるはずだよ」

女「頼りにしてるよ?」

男「あぁ、任せておいてくれ」






男「それじゃあ、脱出の方法を教えるよ」
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/14(日) 23:45:11.27 ID:NM/EoX7DO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

7話も見た通りの話となっております

昨日は休んでしまい、申し訳ありませんでした



ではでは、また日付が変わるあたりに
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/08/14(日) 23:47:05.12 ID:1RjlCU05o
お、リアル遭遇!
乙〜
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/15(月) 00:37:54.55 ID:mLO54bwAO
あら、今日はお早いのですね
乙でした
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/16(火) 00:27:13.92 ID:aHDvClS10
畜生続きが気になる乙
322 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/16(火) 00:50:12.06 ID:oaY+8aNDO
今日も来れました

書き上げ次第投下していきます
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/16(火) 00:56:41.22 ID:oaY+8aNDO
男「蚊帳吊り狸の攻略方法は、まず心を平静に保つ」

女「こういう時こそ落ち着け、というやつだね」

男「そして、丹田に力を込めて蚊帳をめくっていくと、36枚目で出られる、というだけの話さ」

女「質問があるんだけど」

男「なんでしょうか」

女「丹田ってどこ?」

男「気を練る所、とか勁脈がなんとかとか…確か、腰の少し下だった気がするね」

女「どうやって力を込めるの?」

男「………」

女「え、これはまさか」

男「大丈夫だって!気を練れなくてもどうにかなるって!」

女「えー」

男「とりあえず、丹田に力を込めて、36枚めくろうじゃないか」

女「丹田に力込められないけどね、私達は修業とかそういうのしてないんだから」
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/16(火) 01:01:36.53 ID:oaY+8aNDO
男「いやーなんで出れなかったんだろうなー」

女「朝まで待機しかないのかなぁ」

男「おいおい、僕がまるで助けにきたのにミイラになったやつみたいに言うのはやめろよ」

女「実際、ミイラ取りがミイラになってるじゃない」

男「大丈夫だ、僕には策がある!」

女「丹田がどうとか以外に?」

男「当たり前だろ、丹田に力を込められないなんて想定の範囲内だよ」

女「想定内だったんだ…」

男「蚊帳吊り狸の隙をつけるか試してみようと思う」

女「隙?」

男「蚊帳吊り狸の蚊帳は前後に蚊帳が現れて出られない、という話なんだよ」

女「そうなんだ」

男「だから、左右になら抜けられるかも知れない」

女「いや、それは無理な気がするけど」

男「僕を信じろ」
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/16(火) 01:08:52.74 ID:oaY+8aNDO
女「信じた私が、馬鹿だったと」

男「まさか左右に向いたら、そっちが正面になるから前後に蚊帳が現れるなんて」

女「やる前からわかっていたような気もするけれど」

男「狸風情が僕を馬鹿にしているな」

女「男くんが馬鹿をしているだけだと思うよ」

男「所詮はいたずら、ムキになる必要もないと思っていたが」

女「ムキになってるんだ」

男「大人げないけど、いたずら狸には痛い目を見て貰おうか」

女「どうやって?」

男「まぁ、こうなることも想定していたからね、ちゃんとカバンを持って来ているんだよ」

女「ここまでは想定してたんだ、というかカバン?」

男「僕は文房具と共にカッターを常に携帯しているからね、それが今、役に立つのさ」

女「切って出られる類の物じゃあ、ない気がするけど」

男「いやいや、出られるかはわからないけど、少なくとも変化は起こるはずだよ」

女「そうなの?」

男「試してみないとわからないけどな、まだ仮説でしかないし」

女「そうなんだ」

男「というわけで蚊帳を掴んで、さて切り裂いてみましょうか」
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/16(火) 01:17:04.96 ID:oaY+8aNDO
女「消えたね」

男「あぁ、消えたな」

女「男くんが蚊帳を切る前に消えちゃったね」

男「うーん、狸を見つけることは出来なかったな、見つからないように幻術でも使っているのかな」

女「とりあえず、これで帰れるよ、ありがとう」

男「どういたしまして」

女「でも、これって、どうして消えたの?」

男「あー、いや、なんて説明したもんかな」

女「説明しにくいの?」

男「説明しにくいというか、言いにくいというか何と言うか」

女「どうしても言いたくないなら、言わなくてもいいよ?」

男「当事者の君には知る権利はあると思うんだ、いや、知る義務がある気がする」

女「何となくわかるよ、知らないままでいちゃいけない気がするよね」

男「だけれども、言いにくい物は言いにくいのさ」

女「言わなくてもいいけれど、今回のは蚊帳吊り狸であっていたの?」

男「狸が見れなかったから確証は取れないけれど、あのタイミングで消えたから、蚊帳吊り狸だったと思うよ」

女「相手が喋ってくれない限り、確証って取れないよね」

男「消えた理由も話すよ、僕の推理の域からは出ないんだけどさ」

女「うん、お願い」
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/16(火) 01:25:27.48 ID:oaY+8aNDO
男「狸は何を使って人を化かすのでしょうか、ということだよ」

女「狐なら葉っぱを使って、みたいな?」

男「そうそう、あ、何とは言ってもナニとかそんな下ネタを言ったつもりじゃないからね」

女「いや、誰もそんな風には取ってないよって、あぁそうか」

男「あ、狸が化かすのに使う所、ちゃんと知ってたの」

女「まぁ、狸の置物とかでやけに強調されてる所だしねぇ」

男「雌の狸って、人を化かせないのかもね」

女「狸も葉っぱとか使えなかったっけ?」

男「狐は葉っぱで狸はあれだと絵本とか子供向けにした時にダメだから狐に合わせた、と僕は考えているのだけど」

女「ありえるかもね」

男「ま、蚊帳吊り狸も例に漏れず、蚊帳という幻覚をあれを使って生み出していたのでカッターで裂かれる前に消えてしまった、という話だよ」

女「うわ、じゃあ私達は蚊帳という見た目のあれを触っていたわけか」

男「玉袋をずっとめくってたって本当に嫌だなぁ」

女「せっかくぼかしてたんだから、直接言わないでよ」

男「ごめん」
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/16(火) 01:31:33.40 ID:oaY+8aNDO
女「今回は、私が助けられたのかな」

男「僕も結局は巻き込まれたわけだし、微妙じゃないかな」

女「私が巻き込んだのだから、男くんは助ける側だったと思うよ」

男「でも今回は死ぬ危険とかはなかったわけだし、助ける助けられるとかはなかった気もするけどな」

女「それでも助けられたことには変わらないよ、ありがとう」

男「ん、どういたしまして、さて、君の家の前に着いたのだけど」
女「寄ってく?」

男「いや、送り狼になる気はないし、君の親に会ってもなんだか気まずいというか恥ずかしいから遠慮しておくね」

女「そう言うと思ったよ」

男「じゃ、また明日な」

女「うん、また明日ね」
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/16(火) 01:32:21.10 ID:oaY+8aNDO





女「出られなくなったの」 男「どう見ても蚊帳なんだけど」





330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/16(火) 01:34:56.61 ID:oaY+8aNDO
今日の投下はここまでとなります、お疲れ様でした

閑話の7話、お楽しみ頂けたなら幸いです

明日からは8話を始める予定です

ではでは、また日付が変わるあたりに
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/16(火) 01:34:59.26 ID:e8zwdEBAO
乙です
股の間がキュンとなった
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/16(火) 01:41:32.62 ID:3CiqOUmwo
女の親も毎回違うんだよな……と、ふと思った
しかしここで寄って行かないとは男何考えてるんだ
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 01:50:53.61 ID:HEX4QJkoo
お疲れ様です
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 02:58:33.85 ID:tswucKVSO
乙!
ロリかった時の女のパンツが欲しい
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 03:28:01.21 ID:7VYCbUVDO
乙!!

ま、狸も痛いのはいやだよなwwwwww
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 04:51:23.12 ID:oJNz/+QIO

たぬきんたま危機一髪!

それにしても男くんのヘタレ具合はどうよ?
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/16(火) 09:42:37.10 ID:uZuzcmdD0
>>332
お前がナニ考えてんだと

>>1

逆に狐はなんで自分の体の一部でもない葉っぱを頭に乗せるだけで化けられるんだろうな
実家が稲荷山の真隣だからこういう話は大好物だ
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/16(火) 13:27:22.26 ID:e8zwdEBAO
狐の乗せる物は髑髏→藻→葉って変わったってどこかで聞いたね
何故そうなるかは忘れたけども
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/16(火) 16:47:55.70 ID:AXcuWLIx0
女が死ぬ
そしたら元の親はどうなるの?
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/16(火) 16:52:48.31 ID:3CiqOUmwo
娘なんて最初から居なかった、になるんじゃない?
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 17:37:46.13 ID:/CQuWyZ+o
蚊帳をめくったらパンツを期待していたが既に中身が見えていた
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 17:51:32.91 ID:qk6Q4TuIO
追いついた、楽しすぐる
またお気に入り登録スレが増えたなwww
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 19:01:17.06 ID:8DZw6NDSo
>>339
普通に娘が死んだことになるんじゃなかった?
344 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/17(水) 02:24:52.62 ID:sElVl9ODO
今日は投下出来ません、申し訳ないです
スカイプしてたらこんな時間になってしまいました
名のあるSS書きの方と初めて通話したので話し込んでしまいました
大体4時間半位話し込んでました

というわけで明日こそは8話を始ます



女さん死ぬ→親は違う場所に住んでたこととなり、女さんは死んだことになります
が、女さんが死んだことは認知出来ないので女さんは最初いなかったことになりますね

存在しなくなった娘の場所に何かが入り込み、女の振りをしていることもあるのかも知れませんね
いや、適当に言っただけなので今後出てくるとかはありません、多分

では、また日付が変わるあたりに
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/17(水) 02:42:01.61 ID:lCyFeYL+o
次も期待
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/17(水) 15:22:45.44 ID:sTwiTNrS0
なるほど、存在しない為認知はできないが、存在した記録はある
そこに女のフリした何か代わりがいればそういえばこんなやつもいたと認知できるようになる。
死んだ瞬間にルールの適応で女の死体は消える+認知できなくなるから 周りは死んだってことも認識できなくなる。
うまいことできてるなー。
設定とかも全部うまいこと考えてあるしすごいわ
347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/17(水) 19:24:30.97 ID:bSBdtl3wo
女の自宅の家具や衣服も死亡時は消滅対象?
もしそうなら、女は記憶以外の過去はなくなるから、思い出の品とか形見の何かとか、過去の男からのプレゼントとかも…
しっかりしてそうだけど、アイデンティティが崩壊するスレスレで男救ってるんだなー
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/17(水) 20:59:07.42 ID:JM9TuWD90
>>344
thx
ちょっと気になったんだ
349 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/17(水) 22:23:52.32 ID:sElVl9ODO
今日はちゃんと投下に来ました

基本的に新しく現れた女さんも死んだ女さんと同じことをしているので、思い出の品などは存在したり
姿が変わるので服やアクセサリーはサイズ違いになっていたりすることも

女さんは現れる度に、今回の私はこういう服を持っているのか、と思いながら着替えてたりしてるのかも知れませんね


書き上げ次第、投下していきます
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/17(水) 22:26:20.99 ID:sElVl9ODO
第8話




女「段数が増える階段だって」 男「十三階段か、有名な話だから知ってるよ」





351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/17(水) 22:39:38.71 ID:sElVl9ODO
男「しかし、知ってるとはいえ自分の学校に十三階段の噂があるとは思わなかったよ」

女「十三階段?」

男「そう、十三階段は処刑台を意味しているとか言うよね」

女「処刑台の階段は十三段ってこと?」

男「噂だけどね、単純に13は不吉な数字だからって気もするね」

女「それって外国のイメージが強いのだけれど」

男「結構、日本でも不吉と言われるよ、だから階段は13段にはしないで大体12段か14段にするらしいし」

女「そうなんだ」

男「13段ってのは不吉な数字、だから死も連想させやすいってとこだな」

男「昔から、景色が切り替わる所は異境、つまり神域とかだったりもするし階段も似たようなイメージを持つのかも知れないね」

女「神域?」

男「山、森、滝とかに祠があるって聞かないかな」

女「あぁ、そういうこと」

男「だからなのか、十三階段を上ると異世界に行ってしまい帰ってこれない、とか存在しない4階に行ってしまい帰ってこれないとか言うよね」

女「そういうのって鏡と似ているね」

男「階段みたいに周りの様子が変わる所とか、鏡みたいに自分からは見えないものが見えるとかそういうのには不思議な話が多いよな」

女「身近にある、不思議な感じがするものだから、なのかな」

男「だろうね」
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/17(水) 22:44:55.02 ID:sElVl9ODO
女「あの、語ってる所に悪いんだけどさ」

男「あぁ、自分の学校の話に戻らないとな」

女「そうそう」

男「あれだろ、学校の階段は全部12段なのに決まった時間にある階段を上ると13段で、何かが起こる、とか」

男「基本的に10段なのに、なぜか12段の階段があって、それが条件を満たすと13段になってしまい、とか言う系だろ?」

男「ま、流石に段数が増える階段なんて有名だから、誰でも知ってるよな」

男「で、どの階段がどういうことをすると13段に増えて、何が起こるんだ?」

女「あの、うちの学校の階段って全部さ、14段、なんだけど」

男「」
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/17(水) 22:50:37.26 ID:sElVl9ODO
男「これはあれか、全部が14段なはずなのに決まった時間に校舎内にいるとほとんどの階段が13段になってしまう」

男「つまり、相対的に見て階段の段数が増えたように錯覚する、と」

男「そしてその14段の階段以外を使ってしまうと死んでしまったり、異世界に取り込まれる」

男「もしくは全部13段になってしまい、時間が経って14段に戻るまでは階段を使ってはいけないとかかな」

男「増える階段は、増えたように見えた時に使えば大丈夫という話だった、みたいな」

男「そういうやつかな、ちょっと焦ってしまったよ」

女「あー、あのさ、この学校の階段が、14段から段数が減るってことは、ないんだよね」

男「」
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/17(水) 22:59:07.94 ID:sElVl9ODO
男「どういうことなんだろう、14段から増える、上り始めたら無限に増え続けて上れない、または下れない状態になるとか?」

男「いや、階段の途中まで来たら段数が増え続けてどちらにも行けなくなる、という蚊帳吊り狸の現代版みたいな話ってことなのか?」

男「黄泉とかけて48段に増えて上り切ると死んでしまうとか、死んだ人と会うことが出来る階段だ、とかそういうことも考えられなくはないな」

女「んー、そういう話じゃなかったと思うけど」

男「確かめに行こう、学校に怪しい噂があるのを放置することは僕たちには出来ないよ」

男「僕たちは、噂が本当に存在してしまうことがあることを、知っているんだから」

女「自分の推理が間違ってただけじゃない、というか私の話をちゃんと聞けば少しはわかることもあったと思うけど」
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/17(水) 23:13:59.80 ID:sElVl9ODO
男「やっぱり、実際に見に行かないとわからないことは多いよ」

女「確かにそうだけれど、だからと言って聞かないでいいということにはならないと思う」

男「これはただの噂じゃないんだ!僕たちの学校の話なんだろ!?」

女「いや、そうだけれど、どうしたのいきなり」

男「僕たちは部外者じゃないんだ!当事者なんだよ!!」

女「推理を思いっきり間違えたのを勢いで誤魔化すつもりですか」

男「不思議なことが存在することを知っている僕たちなら解決出来るかも知れないだろ!」

男「誰かに何かがあってからじゃ遅いんだ!」

男「今までのことで、そんなことは十分に思い知らされたじゃないか!!」

女「そういえば、何人かが増える階段のせいで保健室送りになったらしいよ」」

男「」





女「あの、何かごめんね?」

男「いや、いいんだ、君は何も悪くないじゃないか」

女「その階段、こっちの方だから、ね?」

男「あぁ、早く行こうか」

女「大丈夫?」

男「優しさが痛い」

女「あと、その増える階段って時間指定はないみたいだよ」

男「なぜ追い打ちをするのでしょうか」

女「屋上に向かう階段が増える階段だから、あんまり人は使わないおかげで大した問題にはまだなってないけれど」

男「人は死んではないみたいだな、問題になってないってことは」
女「らしいよ、保健室送りが何人か出た程度、だけど今日起きたことなのに、噂は流れ始めてるよ」

男「それは、マズいかも知れないな」

女「誰かに何かがあってからじゃ遅いもんね」

男「あの、それはやめて下さい、謝るので」

女「冗談だって、ほら、早く行こうよ」

男「あぁ、早く解決しないとな」
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/08/17(水) 23:15:47.87 ID:sElVl9ODO
今日の投下はここまでとなります、お疲れ様でした

この話は投下2回分の構成なので次回には終わります

男くん前回から推理が冴え渡ってて困りますね

ではでは、また日付が変わるあたりに

明日も早めにくると思います
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/17(水) 23:16:34.12 ID:7mSs3I4Go
乙です
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/17(水) 23:26:38.12 ID:/ivEnrsSO

男ェ…
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/17(水) 23:52:16.16 ID:Y8pB1kyFo
乙んぽ
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 00:01:16.74 ID:x5JJVsB8o
乙とこェ…
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/18(木) 15:14:25.13 ID:HzgymYp/0
おつー

男が乗ってきたwwww
362 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/18(木) 22:19:37.64 ID:XYO+p90DO
今日も来ました

明日から都合により2日間投下出来ません、申し訳ありません


書き上げ次第投下していきます
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/18(木) 22:28:21.34 ID:XYO+p90DO
男「僕をコケにしやがって…許さないぞ、増える階段め…!」

女「男くんが勝手に自爆してただけじゃない」

男「お湯で増える階段とかやってればいいだろ、あんなの」

女「乾燥食品みたいにはならないと思う」

男「まぁ、冗談はいいとしてさ、実際どうなの?」

女「どうって?」

男「いや、女は増える階段を、どういうやつだと思ってるのかなってさ」

女「何人かが、保健室送りって言ったじゃない?」

男「うん、言ってたね」

女「でも、病院送りでは、ないみたいなんだよ」

男「つまり、大怪我ではない」

女「もしくは外傷はない、とかね」

男「外傷がない方が厄介だったりするんだよな」

女「私達的には大怪我以上の方が楽なんだよね」

男「大怪我は厄介だけどな、それに大怪我以上も二人共喰らったらダメだし」

女「ま、何もないのが1番いいのだよね」

男「保健室送り云々が全部デマだったらいいのにな」
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/18(木) 22:41:31.10 ID:XYO+p90DO
女「それで、ここの階段なんだけれど」

男「見慣れた階段だよな、屋上に続く階段だ」

女「で、さ、あれだね」

男「あぁ、あれだな」

女「1段とかじゃなくて猛烈に増えてない?」

男「僕にも、そう見えるね」

女「なんか迫力があるよね、もはやホラーだね」

男「最初からホラーだよ」

女「あと、あれじゃない?」

男「あれ、だな」

女「まだ増えてるよね?」

男「まだ増えてるな」

女「すごい迫力、目が離せないって感じだね」

男「あぁ、全然目が離せな、い、ってそうか」

女「わかったの?」

男「とりあえず、これ以上段が増えたとしても絶対に上を向くな」

女「わかった、けど、下を見れないよ?」

男「維持で大丈夫だよ、上を見なければ段は増えない、と思う」

女「思う、なんだ」

男「多分、あれだと思うけど、こんなのとは聞いてなかったからさ」

女「男くんの推理でいいから、教えてよ」

男「とりあえず増える階段を止めるためにさ、言うべき台詞があるから、そっちから教えるよ」

女「わかった」
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/18(木) 22:46:46.72 ID:XYO+p90DO
男「じゃあ、せーので言うよ?」

女「いつでもいいよ」

男「せーの」





「「見越した!」」





366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/18(木) 22:51:32.61 ID:XYO+p90DO
女「あ、本当に増えた段が消えた」

男「本当にあれだったのか、現代版にバージョンアップしたというか姿を変えてきたのかな」

女「これ、何だったの?」

男「見越し入道だろうね、のびあがりとか別名みたいなのは何個もあるかな」

女「見越し入道?」

男「道にいきなり背が高い人現れてさ、その人は背が高いから見上げるよね?」

女「そうだね」

男「そうすると、いくら見上げても見越せないんだよ、どんどん大きくなるんだ」

女「さっきのと同じように、目は離せなくなるのかな」

男「多分そうだね、それで最終的には見上げ過ぎてひっくり返って気絶する、という話だったと思うけど」

女「あぁ、だから保健室だったんだ」

男「外傷も倒れた時にぶつけた程度だろうし、基本的に貧血とか言われて終わりなんじゃないかな」

女「いきなり階段の段数が増えて、見上げてたら気絶しました」

男「うん、貧血っぽいね」

女「でもさ、階段を見上げてひっくり返るのかな?」

男「どうなんだろうね、自分の真上まで階段がせり上がってくるのかな」

女「見てみたくはあるね」

男「ぜひ写真に収めたいよな」
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/18(木) 22:58:25.67 ID:XYO+p90DO
男「しかし、妖怪も怪談も、話そのままというわけにはいかないみたいだな」

女「今回のは妖怪と怪談が混ざったのかな」

男「混ざる、有り得ないとは言えない、むしろ有って然るべきだろうな」

女「そうなの?」

男「所詮は噂だからね、形が変わったり混ざったりはするだろうさ、それに」

女「それに?」

男「妖怪や怪談だって、昔から形を変え続けてるんだ、知ってる話そのまんま、とはいかないこともあるだろうね」

女「形を変えてるの?」

男「変えてるよ、こういう話は身近じゃないといけないからね」

男「田園や畑、森、川、山など自然が大きく関わる怪談は少ないだろ?」

女「確かに」

男「それに、トイレの怪談も和式から洋式になってから古くなったのもある」

女「赤い紙青い紙とか?」

男「そうそう、花子さんとかはトイレの個室に依存してるから、まだ現役なのかもね」

女「現役とかあるのかな」

男「語られなくなったら、引退だろうさ」
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/18(木) 23:06:41.49 ID:XYO+p90DO
男「もっとわかりやすいのだと、不幸の手紙かな」

女「それはまだ聞くと思うけど」

男「不幸の手紙、不幸の電話、不幸のメール、文面の発達に合わせてる気はしない?」

女「言われてみれば」

男「ビデオがDVDになってしまったから恐さが半減してしまったけれど、貞子は現代の怪談の代表みたいなものだろう」

女「あー、昔は絶対ないよね、ビデオが無いもん」

男「だから、怪談とか都市伝説っていうのはベースになる話があって、時代背景を変えて新しくなった、ということもあるってことだよ」

女「それが今回の、増える階段の怪談だったと」

男「微妙なギャグは挟まないでいいです」

女「あ、ごめんなさい」

男「貞子みたいに完全創作もあるんだろうけどね、でも多分、知らない話には出会えないと思うし」

女「知らない話には出会えない?」

男「怪談を聞いたから、その怪談の被害に遭う、よく聞くだろ?」

女「聞くね」

男「だから逆に、知らない話には合わないと思うんだよな、知ると波長が合う、みたいな」

女「それはどうなんだろ、証明は出来ないと思うけど」

男「ま、証明は出来ないさ、1つの意見、僕の持論というわけだな」

男「というか知ってる話だろう、とでも思わないとやってられないじゃない」

女「あ、それはわかる」
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/18(木) 23:13:27.33 ID:XYO+p90DO
男「組み合わせってのも怪談には多かったりするから、大体はパターンからの組み合わせで推理って感じだよな、毎回」

女「組み合わせ、ねぇ」

男「何個かの話で共通することってあるじゃないか」

女「似てる話は確かにあるよね」

男「反対に、狐とか鏡とかの単語の方から起こりそうなことを考えて推理したりさ」

女「それは結構、理由がわかりやすいのじゃないと出来ないね」

男「階段はわかりやすい、はずだったんだけどね」

女「わかりやすくなかったよね」

男「ぶっちゃけ階段である必要は、なかったわけだしな」

女「確かに」

男「この学校の階段が12段だったら普通に違う怪談になってたと思うよ」

女「どうして?」

男「13段階段の話は多いからさ、見越し入道に割り込む余裕はないと思う、ってだけだから確証はないよ」

女「こういう話に確証なんて、持てるわけないよね」

男「しかし、今回のやつは大したことなかったな」

女「そーだねー」

男「半眼はやめて下さい」





女「それじゃ、また明日ね」

男「あぁ、また明日な」
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/18(木) 23:14:43.91 ID:XYO+p90DO
第8話




女「段数が増える階段だって」 男「十三階段か、有名な話だから知ってるよ」





371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/08/18(木) 23:20:01.80 ID:XYO+p90DO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

第8話、いかがでしたでしょうか
男くん語り過ぎですかね

俺の趣味出まくり、という感じでどうか一つ
最初から出まくりか…


※このスレは話のネタを広く公募しております


投下する余裕はありませんが、質問などに対する返レスは出来ます

ではでは、また二日後あたりに
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 23:47:44.75 ID:+pNxhOdDO

こっくりさんとかがはやっちゃってみたいなのを読みたい
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/19(金) 01:20:23.80 ID:MN/2CajAO

コミケでお盆参りされなくて恨みが募っ幽霊とか
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 02:12:47.45 ID:0JGCtQ7to

>>1がかわいすぎる
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 07:46:11.98 ID:wAfTSzkDO
乙!!

ネタか…そうだねぇ、おいてけ堀現代版なんてのはどうかね?
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 08:57:00.76 ID:EcjHv9WIO
久しぶりにライトな感じじゃなくてガチホラーが読みたいな。命関わるやつ。
口裂け女とかやったっけ?
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/19(金) 09:14:52.14 ID:r5fvmh/so
女一人を犠牲に怪談を解決した次の日
登校してきた女には顔がなかった
みたいな夢を見た>>1
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/19(金) 09:42:51.77 ID:GtHt1Q6no
パンツは?ねえパンツはあった?
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/19(金) 13:04:25.66 ID:vRewmBLN0
妖怪はあるけど神関連はまだだねー
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 13:47:21.75 ID:TkIBlZSBo
なんかラノベ思い出した
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 17:32:27.17 ID:dbKYjMDIO
そろそろ第一回パンツネタをだなwwww
382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 23:07:44.82 ID:JWk4iIuIO
パンツパンツ!
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/08/20(土) 00:28:11.40 ID:PGYVs/6R0
凄くおもしろいの。だから
出来るだけガチホラーはやめてw

寝れなくなるぜw
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/20(土) 00:54:09.17 ID:kLLZIDl/0
ガチホラーでもこの男と女なら淡々と解決しそうだな
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/20(土) 01:18:23.66 ID:X3O7hLbT0
ガチホラー・・・
んじゃ四谷k

おや、こんな夜更けに誰だろう?
386 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/20(土) 01:45:29.41 ID:2Xrm/vXDO
二日間休むって言ったな
ありゃ嘘じゃ
明日は日曜だったから投下出来るわい

というわけで休むのは1日だけでした

ネタありがとうございます
おいてけ掘は盲点でした

ガチホラーは前から考えていますが難しいんですよね
キャラが怖がりませんし


パンツも考えてはいますが思い付かな(ry

神は八百万神的な感じでは出る気はしますが神話方向には多分なりません
神話方向の神が出ると設定の法則が乱れてしまうので


夢見るとかレベル高いですね

>>374の意味がわからなくて困惑してる系


というわけで、また日付が変わるあたりに

明日は9話始めますね
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/20(土) 03:18:36.38 ID:wd06H2pBo
>>1>>1>>1>>1ぃぃぃぅぅうううわぁああああああああああああああああああああああん!!!
あぁああああ…ああ…あっあっー!あぁああああああ!!!>>1>>1>>1ぅううぁわぁああああ!!!
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/20(土) 03:55:22.07 ID:DHHjD6Hao
ルイズコピペやめろwwwwww
9話期待!全裸待機しておこう
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/20(土) 05:26:10.39 ID:kLLZIDl/0
・・・・ふぅ
お前ら落ち着けよ見っとも無い
かわいいかわいい>>1ちゃんが困惑してるじゃないかかわいそうに
>>388は風邪引くから靴下ぐらいは履いとけよ?

日本の不思議において神といえば八百万、九十九に十中八九なるからいいと思いますよ
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/20(土) 08:40:49.42 ID:cbtFfylEo
>>374
おまえに>>1は渡さんぞ ゴゴゴ
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/20(土) 19:59:17.30 ID:YhzzdBtO0
おまえらのせいで俺の中で>>1が少女になったじゃないかどうしてくれる
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 20:32:27.25 ID:p2ugebUVo
いつから>>1が男だと錯覚していた?
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 23:28:44.79 ID:iYnquJWIO
おまえらアホか。こんなに可愛い>>1が女の子なわけないだろ!?
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 23:32:25.14 ID:6IHFVJmBo
えっ?女ってSS書いちゃダメなの?

取り合えず>>1乙です。
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/21(日) 00:09:53.61 ID:YusMPA450
なんだこの流れはwwwwwww
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 00:15:37.80 ID:fZ0BppYIO
俺のせいごめん
397 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/21(日) 00:18:44.87 ID:1gENBZIDO
はい、ちゃんと今日も来ました

相変わらずここは流れが予測出来ないスレでつね

※このスレは絶えず話のネタを募集しています

9話のプロット書き直したら投下4回構成になりました
久しぶりの長編(笑)ですね


書き上げ次第投下していきます
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 00:19:28.09 ID:1gENBZIDO





女「絶対に当たる占いだって」





399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga あ、第9話って入れるの忘れてた…]:2011/08/21(日) 00:28:14.89 ID:1gENBZIDO
男「絶対に当たる占い?」

女「そう、近頃巷で流行中、みたいな」

男「流行ってるんだ」

女「流行り始め、位かな、まだ流行ってはいないはず」

男「どうせよくある、大体の人に当て嵌まることを言ってるとかじゃないの?」

女「そんな手口じゃ、今時流行らないよ」

男「ま、そうだろうな、騙せて小学生までかな」

女「むしろ周りの人から見たら、当たるわけのないようなことも当たるらしいよ」

男「つまり、出鱈目を言っているわけではない、と」

女「らしい、だけどね」

男「噂自体がデマ、もしくはサクラにやらせ、ま、そこら辺は全部同じだろうな」

女「その可能性は否定出来ないなぁ、だけどさ」

男「何か不思議な力が働いているのではないか」

女「そうそう、何か知らない?」

男「そんなこと言っても、それだけの情報じゃ何とも言えないよ」

女「他に情報ねぇ、いくつかあるかな、1つはね、1日に出来る質問は2つまでらしいよ」

男「質問回数に上限があるのか」

女「そうみたい」
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 00:37:06.04 ID:1gENBZIDO
男「まぁ、質問回数はいくらでも、という方が少ないからなぁ」

女「占い師に関する質問とか3個以上の質問は聞かなかったことにする、つまり無視されるらしいよ」

男「占い自体をよく知らないから明言は出来ないけど、それは普通な気はするね、2回までならどんな質問にも答えますって占いなんだろ?」

女「そうだね」

男「占いかも微妙な気もするが、未来についての質問だけすれば、答えは必然的に占いの結果みたいになるか」

女「あとは、誰が行っても帰り際に、『もう、来ないで下さい』って言うらしいよ」

男「占いの力に頼るなってことなのかな、いいことを言っているようには聞こえるけれど」

女「実際、見てみないとわからないよね」

男「まぁな、デマかもわからないわけだし、というかどこでやってるんだ?」

女「駅前の空き地あるじゃない?」

男「駅前の空き地はわかるけど、あそこずっと空き地だったと思うんだけど、私有地って看板あるし」

女「そこに変なテントみたいな小屋が出来てたらしいよ」

男「占い師らしい怪しさだね」
401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 00:44:08.90 ID:1gENBZIDO
女「あとあれかな、悪いことを言われても回避方法を教えてくれるらしいよ」

男「ふぅん、それはまたありきたりな」

女「教えてくれる、というか2回目の質問で回避方法を聞くだけみたいだけど」

男「そのための質問2つ、なのかな」

女「質問を3つは出来ないから、みんな1つ質問して、答えがいい内容だったら、2つ目の質問はしないらしいよ」

男「実質、1つ質問出来て、悪いことだったら回避方法を教えます、と言うことか」

女「そうみたいだね」

男「こじつければいくつか不思議な物のせいに、出来なくはないけどやっぱり厳しいよ?」

女「ただ、怪しいってだけなのかな」

男「人に問いをする話ってあるじゃないか、神にしろ妖怪にしろ伝承や伝説、何でもいいんだけどさ」

女「スフィンクスとか?」

男「そうそう、怪談にも多いよな、質問するタイプの話は」

女「そうだね」

男「逆に、人の質問に答えるタイプのも存在するよね」

女「ぱっと話は浮かばないけど、ありそうではある」
402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 00:53:45.08 ID:1gENBZIDO
男「化け物が答えてくれる話もあるけれど、そういうのは大抵、対価にすさまじい物を持っていったりするよな」

女「ちなみに占い師さんは1回1000だそうです」

男「また微妙にお手軽だな」

女「中学生や高校生にとっては安くはないという微妙さがいいのだろうね」

男「ま、魂とか命、将来の身体を代価とした契約では無いのだろうね、その占い師は」

女「そういう話は聞かないね、言えないだけ、という可能性はあるけれど」

男「言えないって可能性はあるけど、占いを受けた人達が暗くしてないのなら、そういう話では無いのだろう」

女「基本的に好評だからね」

男「さしたる代償を必要としないのなら、マジックアイテムの類なのかも」

女「マジックアイテム?」

男「わかりやすいのだと『鏡よ鏡よ鏡さん、世界で一番美しいのはだあれ?』ってやつだろうな」

女「真実の鏡、みたいなやつなのかな」

男「名前は覚えてないけど、そのような類の物なら必ず当たる占いも不可能では無いと思うよ」

女「確かに」

男「マジックアイテムは代償があったとしても、使用者か製作者にそれを要求しているから、占いを受ける人には特に何もないはずだし」
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 00:57:33.00 ID:1gENBZIDO
女「その絶対に当たるという占い師は、不思議な物だとしても危険ではない、ということでいいのかな?」

男「うん、いいと思うよ、何でもかんでも疑うのはどうかとは思うし」

女「じゃあ、私も行ってみようかな」

男「一応、僕も一緒に行こうか?」

女「いやいや、こういうのは一人だからいいのですよ」

男「そういうものなのかなぁ」

女「男子には、わからないものなのですよ」

男「そういうことに、しておくよ」

女「じゃあ、私は占い師の方に寄って行くから、また明日ね」

男「あぁ、また明日な」
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 01:03:57.28 ID:1gENBZIDO
そう言って別れた僕たちだったが、彼女は明日、僕の前に現れることは無かった

次の日、僕が気付いた時には、彼女、女は、既にこの世に存在しなかった

女に、明日は来なかった



405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/21(日) 01:08:39.59 ID:1gENBZIDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

今回は導入編という感じですね

久しぶりにちょっとライトじゃなくなった、のかな?
そもそもこのスレ、ホラーじゃないからなぁ

ではでは、また日付の変わるあたりに

明日は早めに来ようと思ってます
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 01:39:33.65 ID:Vvp85eEdo
おつ
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/21(日) 01:42:45.75 ID:1gENBZIDO
あ、言い忘れてました

ついに400越えましたね!
やったー

もう4割ですね、何だかあっという間だったというか何と言うか


1スレで終わる気が全くしませんが、これからもよろしくお願いします
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/21(日) 01:51:31.57 ID:8VYxdqGao
お疲れー!
こちらこそ宜しくお願いします>>1ちゅっちゅ
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/21(日) 02:02:28.35 ID:SElV2ObAO

>>1(^ω^)ペロペロ
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/21(日) 02:09:19.52 ID:t6h3Ma0do
おつおつ。ついにルールが根っこから崩れたような引き……!
くそう、続きが気になる!
411 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/21(日) 02:26:19.04 ID:PSQYTHCAO

ネットアイドルと怪談て似てるよね
412 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 03:05:10.46 ID:97SAZLySO

400越えたことを喜んで小躍りする>>1を想像しただけで

あふん
413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/21(日) 04:16:41.72 ID:mDXmDwTi0
おつおつー、かなり面白そうな展開…!
これは続きに期待だぜ!あと>>1かわいい!

ネタ、ねぇ…ありきたりだけど時間関係の話とか?
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/21(日) 07:35:07.04 ID:6nUxoiJj0
>>1
1スレで終わらないかもしれない? Welcome! 10スレで100スレでも掛けて書いてください!
今回は質問というより人間に問いかける妖怪ってことで覚妖怪を思い出したなー

ネタ提案としましては、色々発想を発展しやすい会談の類、例えば きさらぎ駅 の話とかはどうですかね?
有名な不思議話とかだと八尺様とか色々ありますが、あまりにも有名すぎると話が色々足されすぎて逆に話に幅が利かせられなくなってしまうかもですがww
後は完全に自分の趣味に入りますが、土着の神や土地や信仰を失い流れ着いた神、新しい物への信仰により誕生した新しい神とか(以下略
415 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/21(日) 22:31:42.02 ID:1gENBZIDO
はい、今日も来ました

書き上げ次第投下していきます
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 22:44:03.04 ID:1gENBZIDO
昨日、家に帰って少ししてから、違和感を感じ続けていた

何かを忘れているような

何かが無くなってしまったような

何かを忘れている気がするだけ、というよくあるものだと割り切りそのまま寝てしまったが

起きても違和感は抜けていなかった

思い出せないことを考え続けてもいらつくだけだし、考えないようにする方がいいだろう

さて、今日も   と学校に行かな、い、と ?

誰だ、それは

顔は出て来るし、名前も出て来るんだ

でも、それは今の身体の名前なんだ

僕が呼んでいる名前は1人目で、最初の   の名前だ

その1人目を僕は、知らない

いつから知り合いだったかも、いや、知り合いだったのかも知らない

昨日までの僕は、誰と会っていたんだ
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 22:55:13.11 ID:1gENBZIDO
思い出せるのは2人目からで、そこから今まで、昨日の   と会っていたことは覚えている

当然僕と   のルールだって、覚えて

ルールがあるのも、ルールの概要も覚えている、確かに、覚えている

でも、ルールの原因が、思い出せない

思い出せないではない、確実に知らない、聞いたことも見たこともないだろうという確信が持てる

この確信は、   のことを僕は知らない、会ったことすらないはずである、というのと同じで間違えようがないというものだ

だけど、なんで僕は2人目とは、まるで幼なじみのように接していたのだろう

確か、   が現れていられるのは、僕と   が約束を覚えていたからである

約束の概要も話していた記憶があるので知っている

知っている、だけだ

約束なんて、した記憶はない

そもそも知らない相手と、何を約束したと言うのだ

約束をしていないのなら、いや、僕が約束を知らないのなら

   は消えてしまったのではないだろうか

まぁ、知らない相手が消えようが消えまいが、実際知らないのだからどうでもいいのだが

しかし、僕の記憶に何かが起こっているのは確かだろう

それが気にかかる

昨日までは知り合いで、今日からは知らない人になっている

明らかに昨日、何かが起こったのだ

おそらくは、知らなくなったのは今日からではなく、昨日、違和感を覚え始めたあたりに起こったのだろう
418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 22:56:34.42 ID:1gENBZIDO
思い出せるのは2人目からで、そこから今まで、昨日の   と会っていたことは覚えている

当然僕と   のルールだって、覚えて

ルールがあるのも、ルールの概要も覚えている、確かに、覚えている

でも、ルールの原因が、思い出せない

思い出せないではない、確実に知らない、聞いたことも見たこともないだろうという確信が持てる

この確信は、   のことを僕は知らない、会ったことすらないはずである、というのと同じで間違えようがないというものだ

だけど、なんで僕は2人目とは、まるで幼なじみのように接していたのだろう

確か、   が現れていられるのは、僕と   が約束を覚えていたからである

約束の概要も話していた記憶があるので知っている

知っている、だけだ

約束なんて、した記憶はない

そもそも知らない相手と、何を約束したと言うのだ

約束をしていないのなら、いや、僕が約束を知らないのなら

   は消えてしまったのではないだろうか

まぁ、知らない相手が消えようが消えまいが、実際知らないのだからどうでもいいのだが

しかし、僕の記憶に何かが起こっているのは確かだろう

それが気にかかる

昨日までは知り合いで、今日からは知らない人になっている

明らかに昨日、何かが起こったのだ

おそらくは、知らなくなったのは今日からではなく、昨日、違和感を覚え始めたあたりに起こったのだろう
419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga 連投った…]:2011/08/21(日) 23:02:41.97 ID:1gENBZIDO
消えたということの確信が持てないので、そのまま学校に行く

消えている、というか現れていない、のだろう

   の席が存在しない

ルールが適用されていないからだ

死んだままになっている

僕は   に対する記憶を奪われただけ、でない気がする

おそらくは、   に対する感情なども根こそぎ奪われている

だから、知らないことに対して違和感は覚えられるが、消えてしまったことに何も感じることが出来ない

現在進行形で何も感じないということは、   に対して感情を抱くことが出来なくなっている、のかな

少なくとも、昨日までの僕ならこんな反応しなかったはずだ

また現れることがわかっていても、死ぬ度に心を痛めていた、昨日までの僕ならば

別に   を知らない以外に実害が無いのでさらっと諦めるということも出来るな

自分の記憶や感情、意識自体に何かが介入しているというのはとても嫌ではあるが
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 23:13:55.80 ID:1gENBZIDO
諦めても諦めなくても、今の僕としてはどちらでもいいのだけれど

昨日までの僕の顔を立てようじゃないか

ちなみに、   というのは昨日までの   の姿での名前である
僕はずっと1人目の名前で呼んでいたはずなので、違和感しか感じないが

昔は1人目がいたらしいというすら、2人目以降との記憶からの推測でしか認識出来ないが

クラスメイトに僕の死んだ幼馴染みという感じで名前を直接出さずに話題を振ることで、女という名前であることを知った

名前を知ったら思い出せる、なんて甘い話ではないこともわかってしまった

しかし、昨日、女が何をしてこうなったのか、原因は推測出来る

絶対に当たる占い、というやつが絡んでいるのだろう

何を質問したらこうなったのかわからないが

何かの代償として僕の記憶や感情を持っていかれたのかもしれないな
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 23:21:29.18 ID:1gENBZIDO
女の願いというか質問の代償が僕の記憶、とかだったとしたら流石に理不尽だな

僕が何をしたんだよ

その場にいすらしなかったのに

流石に自分から消えにいったわけではないだろうから、運悪く消えてしまった

もしくは、消されたのか

どちらにせよ、僕は今日、占い師の所に行くしかないだろう

再び、女と会える確証は無いが

いや、女を取り戻せる確証は、無いだな

純粋に命を取るだけならば、僕たちのルールの前では何の意味も無かったはずだ

僕たちのルールを正攻法で破るには現れる前に2人共殺す、ということだろう

今回、僕に起こっているこれは、抜け道の邪道な突破法だ

僕か女から、ルールの元となる約束の記憶を無くす

確かに元を絶つのだから確実ではあるが、相当なことだろう

僕が女という命のストックを持たないまま、立ち向かって大丈夫かははっきり言ってしまうとわからない

だが、昨日の話を聞く限りでは、そんなわかりやすく危険なものではない、と思う
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/21(日) 23:32:59.28 ID:1gENBZIDO
実は何パターンか、正体の方向性も予想はしているのだ

マジックアイテムでは無い気がするんだ

マジックアイテムなのか違うのかは占い師に会えばわかるだろう

何も使ってないのかは直接見ればわかる気はする

予め、マジックアイテムを使って質問されることと、その答えを占っていたのならば、わからないが

でも、そういう類なら女は消えないはずだし

何にでも答えるらしいので、代償を必要としているかでも聞いてやりたいが、確か占い師に関しては禁じられていたな

質問を禁じている、という所がマジックアイテムで無い気がするのだ

占い師自体が、質問に絶対に答える何か、だと僕は考えている

それで占いなんて可愛いことをしているので、女にわざわざ正体を言って煽るようなことはしなかったが

退治なんてする必要もないと思って、見なかったことにしようとしたのだ

それが裏目に出たみたいだ

裏目どころか出ないはずの目が出た勢いだ

代償なんて必要ないと思ったんだけどな

もしくは女が、聞いてはいけないこと、みたいなのを踏んでしまったか

何が原因なのかをはっきりさせに、占い師の所に行くのだ

いきなり踏み込んだ質問はしない、危険だから

だから、どのような類の物なのか、推理してやろう

女が消えたのなんて今の僕にはどうでもいい

だが、今までの僕にはどうでもいいことでは、絶対になかったのだから


消されたんだから、現させて貰わないと

女を、返して貰わないとな
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/21(日) 23:37:55.24 ID:1gENBZIDO
はい、今日の投下はここまでになりますお疲れ様でした

やっべー、これ4回じゃなくて5回投下構成だったわー

今までで2番目に長かった2話よりも、長いのかも?

女さんは男くんの頭から消滅している系です

忘れた、ではなく、完全に知りません

知っていた事実すら、残った2人目以降との記憶からの推測です

という感じで男と女のルールが突破されましたね


あ、頂いたネタの方に関しても考えています
まだ話にはなってませんが

ちょっとホラーを期待されていたみたいなのでこの9話にはホラーを混ぜてみようとしたらこうなってしまったみたいな

ではでは、また日付の変わるあたりに
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/22(月) 00:01:02.36 ID:fmOMTklAO
乙だよ さあパンツを寄越せ
425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/22(月) 00:17:44.89 ID:sHlaooN/0
乙だす
>>1のパンツ頂いていくお
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/22(月) 00:57:51.48 ID:fhz+QyMSO

>>1のパンツモフモフ
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/22(月) 01:05:06.09 ID:lVeAppcIO
お疲れ
今回の若干怖いな
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/22(月) 04:31:56.59 ID:en/qhwAmo
お疲れー!
こんな時間帯に読むんじゃなかったがくぶる
次が待ちきれねーぜ
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/22(月) 06:31:44.31 ID:9bFRQrxW0
おつおつー
>>1ごパンツ…!
430 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2011/08/23(火) 00:36:09.81 ID:D31eAeNDO
はい、今日も来ました

書き上げ次第投下していきますね
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 00:47:51.86 ID:D31eAeNDO
自分を危険が及ぶような質問はしてはいけないだろう

怖がりとか、ではなく

女を取り戻すには、僕しかいないから

僕しか2人目以降の女を覚えていないから

だから女が消えたことを、周りでは僕しか認知出来ていない

普通にあの時、死んだことになっている

占い師は、消えたことを知っているだろうけど

女が何をしてこうなったのか、を推理しに行くわけだが

今回いきなり当てに行くようなことは出来ない

危険を省みないならば、不可能ではないが

これ以上忘れてしまったり、僕が消えてしまったら何にもならない

だから、小手調べだ

未来の質問なんてしない

今の確実にわかりきったことを聞き、占いの精度と種類を見極める

出来れば、正体まで見極めてやりたい

見極めてから、女を取り戻すことが出来るのかという問題も無視出来ない
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 00:54:22.37 ID:D31eAeNDO
女を取り戻す方法は?と聞けばいいのかも知れないが、そんな博打は打てない

代償があったり、不可能と言われてしまったり、その方法が僕が死ぬことだったりしたら聞いた意味など無くなってしまうから

占いと言うか超能力の種類を見極めるような感じだな

相手から見えないはずの物の見た目を当てさせる

これで、少し絞れるはずなんだ

面白いことが起こるかもしれない

未来を予見している程度なら、いいのだけれど

いや、それだと困るのか

女を取り戻す為に違う何かに頼らなければならなくなるから、もっと大変になる

僕は未来なんて聞く気はないので、2回質問をするつもりだ

不都合な未来なんて聞かされなければ回避もする必要はないから

そんなことを考えながら、拳を握り締め、僕は占い師の所に来たのだった
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 01:05:46.40 ID:D31eAeNDO
男「よろしくお願いします」

占い師の姿はローブと机で、顔の一部しか見えない

挨拶をしても顔を向けるだけで喋ろうとしない


占い師らしいと言えばらしい、か
椅子に座り、1000円を机の上に置く

男「先にお代、払っておきますね」

返事は無い、無口を貫いているのか

それとも、喋れない何かがあるのか

男「僕が今、左手に握り締めている消しゴムは、どのような形をしていますか?」

少し目を見開いて、驚いたような顔をした

やはり、このような質問はされたことは無いのだろう

ちなみに正確は、角消しである

当たるか当たらないかより、どのように言い当てるかを見るだけだ
何かをしている様子が伺えれば、それが1番よいのだが

占い師「あなたが左手で握り締めている消しゴムの形は、球体です」

何かをした様子はなかった、迷わずに答えた

が、正確ではない、球体の消しゴムってなんだよ

女が消えた理由は、こいつではなかったのか?

拍子抜けだな、と思いつつ、左手を開く

出て来たのは、球体の消しゴムだった

僕は、そんなもの、握り締めていなかったのに

球体の消しゴムなんて、見たことすらなかったのに

確かに、僕の左手から出て来たのは、球体の消しゴムだった
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 01:11:39.04 ID:D31eAeNDO
意味がわからない、言い当てればいいだけだろう

なんで、違うことを言い、それを真実にしたのか

これがただの手品ならば、いいのだが

角消しはどこに消えたのだろう

もしかしたら、こういうことなのかも知れないな

女が、消えてしまったのは

さらに確認をする為に、かばんに手を入れ、ノートを1冊掴む

男「僕が今掴んでいるノート、これは正面から表紙となる面を見た場合、どのような形ですか?」

答えは長方形に決まっている

が、今、僕は何も掴んでいない

掴んでいるなんて嘘っぱちである

さて、どう出るか

占い師「あなたが今、掴んでいるノートは、正面から見た場合、三角形に見えます」
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 01:17:50.01 ID:D31eAeNDO
手に、何かを掴んでいる感触が生まれたので慌てて引っ張り出す

何も掴んでいないはずの僕の手に握られていたのは、三角形のノートだった

開きにくいが、開いて中身を確認する

僕の数学のノートだった

これから数学の授業は、どうするんだよ

ノート新しくするか

いや、そんなことはどうでもいい

僕のノートが、三角形になったこと

これが重要だろう

つまり、これは、手品でも何でもなくて

種や仕掛けも存在しなくて

占い師がしているのは占いではなくて

言ったことが、真実になる、というものなのだろう


男「ありがとうございました」

流石に動揺してしまい、ノートを開いたまま止まっていたが、ノートをしまい席を立つ

とりあえず、今日は帰って考えないとな

大分絞れたし

言ったことが真実になるなんて、そうそう無いだろう

占い師「また、来て下さいね」

その言葉を背に、僕は占い師の所から帰った
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 01:34:17.60 ID:D31eAeNDO
言ったことが真実になる

逆に取れば、確実に真実を言い当てられる

未来を占うように見えるが、未来を歪めているだけ

しかし周りから見れば、それは確実に未来を言い当てることになる

多分、占い師は件なのだと思う

悪い予言の回避方法を教えてくれる、など類似点はある

件は未来を言い当てるのではなく、言った未来が、現実になるのだ、という話だろう



が、女が消えた理由がわからない

いや、わからないことは他にもある

僕の消しゴムはあてずっぽうならば、球体では無く普通の形、と言えばよかったはずで

ノートに至っては、普通に考えたら、長方形以外は有り得ないだろう

なぜ、有り得ないことを言ったのか

有り得ないこと、か

そういえば、この占い師は「また、来て下さいね」と言ったよな

女によれば「もう、来ないで下さい」じゃなかったのか

普通の客を拒み、僕みたいな正体を見抜こうとする客を呼ぶ?

なんでそんな、捻くれたことを、ん、あぁ、もしかしたら、これは

件だけ、ではなく、あれが混ざっているのかな

でも、どうなんだろう

混ざる物なのかな、まぁ件自体が突然変異体みたいな扱いだからな、混ざれはするのか

混ざっているのならば、女の質問とそれに対する返答も推測が不可能では無くなるな

女が消えた理由もわかる

これは、確かめる為に、明日もう1回行くしかないみたいだ

ま、何もわからなくても行っただろうけど

この推理が正しいのならば、明日、質問をするだけで、女は再び現れるはずだ

そして、正しいのならば、あの占い師は、相当に危険な存在となる

なんで、占い師なんてやっているのだろう

悪用すれば、悪用されれば、なんだって出来てしまうと思うのだけど

占い師も、何か思うとこがあり、今の状態があるのだろうな

そちらも何となくは、推測出来る

明日は、僕の記憶と感情を、女を、取り戻させてもらおうか
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/23(火) 01:36:42.25 ID:D31eAeNDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

ツイッターのアイコン画像用に、このスレのイメージ画像のような素晴らしい絵を描いていただきテンション爆上げしたりしてました

ではでは、また日付が変わるあたりに
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 02:02:54.54 ID:t7+UXtCSO
乙!
いつになくシリアス回
てか三角ノートワロスwwww
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 02:06:07.62 ID:nMFoAfOIO
女が消えちゃったなんて…
これはwktkするな
占い師は件となにがくっついてるんだろ
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 03:23:11.72 ID:BxGqnPvIO
一番面白いわ
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/23(火) 07:09:13.24 ID:MT8+tVOA0
今回はマジでやられたわwwww
毎回面白いけど今回は完全に吹いたwwwwww
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/23(火) 08:11:29.96 ID:MT8+tVOA0
面白い話があったよ!
396: 本当にあった怖い名無し:2011/08/06(土) 00:00:56.41 ID:jp5ZfRbI0

部屋の配置変え
部屋の配置変えをしてベットの位置を今までと逆にしたときの話です。
その時期夜寝ると必ず金縛りに遭いました。

私は必ずドアを閉めて寝るんですが、
その金縛りにかかると必ず誰かがドアを開けてこっちを覗くんです。
最初は夢でも見てるのかなと思ったのですが、毎日その状態が続くので
さすがにこれはおかしいなと思いました。

ある晩、隣に女の人が座ってるのを見てこれはだめだな、と思い
配置をもとに戻したら何も起こらなくなりました。
部屋の配置変えは適当にやっちゃだめですね。

長文失礼しました。



398: 本当にあった怖い名無し:2011/08/06(土) 00:25:29.11 ID:0fNixj5yO
>>396
自分から見える角度が変わっただけで
ずっとそこにいたんだろうね
ドアもいつも開いてたんじゃないの?


397: 本当にあった怖い名無し:2011/08/06(土) 00:10:22.34 ID:wvIxpstU0
家具の配置ひとつでそんな事が・・・
てかそれは部屋に問題があるんじゃ
443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/23(火) 09:20:37.41 ID:RP0CxRdAO

男のセンスがやばい
三角はねーよwwww
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 12:32:10.00 ID:08mj4mXDO
乙!!

多分件とくっついてるのはアレだと思うけど……
でもそうだとしたら本当に凄い合体だなぁ
445 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/23(火) 22:17:43.10 ID:D31eAeNDO
今日も来ました

※実は占い師の所から帰宅したら三角ノートの端が既に折れていて男くんはショックを受けていました

書き上げ次第、投下していきます
446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 22:37:46.51 ID:D31eAeNDO
昨日に引き続き、今日も放課後は占い師の所に向かう

実際は朝から行ったのだが、閉まっていた

さらに言うなら、昨日の夜10時位にも行ったのだが、閉まっていた

営業時間短い気がする

客層を考えれば夕方だけでいいのかも知れないが

趣味でやってるんだから、と言われてしまえばそこまでか

今日は昨日のように物について質問したりなどしない

だが、占いはしない

今日も現在のことを聞くからだ

だから、今日も2つ質問が出来る

というか昨日も思ったが、ここは列が長いよ

あと男一人にはキツいね、とてもキツい

もう女子中学生は女子高校生がキャッキャッしてる中、僕だけ浮いてるもん

君たちのことを思えば、全員抜かして入りたいのだけど

でも僕は日和見主義だからそんなことはしないのだ

和を乱すだなんてとんでもない

みんな迂闊な質問をしないといいのだけれど

本当、ちらちらとこちらを見るのはやめていただきたい

素で傷つく

僕が何をしたって言うんだ

だから朝とか夜に来たかったのに

こんな思いは1回で十分だ

だから女は僕を連れて来なかったのかもな

気の回せる女、言った所か

回した結果、裏目に出た気もするけれど
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 22:51:28.47 ID:D31eAeNDO
男「よろしくお願いします」

今日も返事はない

男「昨日ぶりですね」

男「そう嫌そうな顔しないで下さいよ、嬉しくなるじゃないですか」

男「早速、質問させてもらいますね」

男「僕は、女という人物を昔から知っていますか?」

さて、これで決まるだろう

占い師の正体や女の消えた理由などが

占い師「はい、知っています」

横に女が現れた

現れる動作などは無かったし、気付いたらいた

気付いたら、いなくなかったと言うのが正しいのかも知れない

女「男くん!」

うん、思い出したし、現れた

取り戻せたけど、何とも思わないな

何とも思えないのか

男「あぁ、やっぱり思い出すだけじゃダメみたいだな」

女「え、何が?」

男「ちょっと待っててくれ」

女「あ、はい」


男「随分と驚いているみたいだね、すごい真顔だ、わかりやすいね」

女「?」

男「君には後で説明するから」

女「あ、はい」
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 22:59:03.61 ID:D31eAeNDO
男「二つ目の質問です、僕は女に対して特定の感情を抱くことが出来ますか?」

占い師「はい、出来ます」

ふむ、これで元通りだな

女を見て、女だという実感が持てる

何も感じないというのは嫌だったな

男「返す物も返して貰えたので、このまま帰りますね」

男「質問も二つしてしまいましたし」

男「では、ありがとうございました」

占い師「早く帰ってくれ」

男「あなたのことは、見逃そうかなと思ったんですが」

占い師「早く帰れと言っているだろ!」

女「男くん、何だか怒ってるみたいだからさ」

男「君は少し黙っていてくれ」

女「あ、はい」

男「そうか、そんな気はしていましたが、本当に、いいんだな?」

占い師「ダメだ」

男「では、三つ目の質問だ、覚悟は出来たか?」

占い師「ダメだと言っている」

男「わかったよ」
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 23:00:40.91 ID:D31eAeNDO
男「あなたは件であり、尚且つあなたは天邪鬼でもありますよね?」






占い師「いいえ、違います」



450 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 23:03:06.43 ID:D31eAeNDO
男「消えたのか」

女と同じように、自分の存在を保てなくなったのか

同じじゃないか、自分で自分の存在を否定したんだから


女「消えたの?」

男「そうだろうね」

女「どうするの?」

男「そうだね、裏口から逃げ帰ろうか」
451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 23:14:06.42 ID:D31eAeNDO
男「さて、君は2日近く消えてしまっていたわけだけど、大丈夫かな」

女「どうともないよ、消えていた時は消えてただけ、だったからね」

男「どうともない、なんてことはないと思うけど」

女「ごめんね、私のせいで」

男「いや、僕たちに実害は残ってないから気にしなくていいよ」

僕の持ち物には残った気はするが

かばんの中身を確認する、三角だった

男「これ、直らないんだな」

女「どういうこと?」

男「いや、なんでもない」

なかったことにはならない、か

つまり、色んな人の未来が歪められたままなんだな

男「流石にこれは、どうしようもないかなぁ」

上手く質問すれば、そういうことも出来たのかも知れないが

まぁ、歪められた結果、幸せになったのかも知れないし

占いに頼るやつなんて、だいたい悪いことを聞くのだろうし

悪いことを聞いたのだから、良いことになったのだろう

だから人気の占い師だった、というわけだな

思う所はいろいろあるけど

想えるようになった方が、僕には重要だった

男「君に対して感情を抱けなくなった、というのが今から考えると一番の害ではあったかな」

女「何だか、恥ずかしいね」
452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/23(火) 23:18:07.19 ID:exJQuO9Vo
>>444だけど
うらはらだと思ってた・・・
外したなぁ
453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/23(火) 23:24:25.87 ID:D31eAeNDO
男「君がなんて質問したか、何となくは予想がつくけれど、追及はしないでおくよ」

女「ありがとう」

男「しかし今回は危なかったよ、本当に」

女「本当に、ありがとうね」

男「そこら辺はお互い様だから気にしなくていいさ、にしても1回目の死以来のピンチだったね」

女「私が完全に消えてたもんね」

男「いや、完全には消えてなかったよ」

女「消えていたよ、私は欠片も存在しなかった」

男「2人目以降の女の記憶、これだけは僕の中に残っていた、だから君を再び現すことが出来たんだ」

女「そっか、あ、君以外は私に対してどうなってたのかな?」

男「ちゃんと1人目で死んだことになっていたよ、だから名前を簡単に聞けたんだ」

男「君の名前を知らなかったら、質問が出来なかったからね」


女「あの占い師さんって、結局、件と天邪鬼、なんだっけ?」

男「そうそう、今回は確信を持って肯定出来るよ、だから占い師は消えたんだ」

女「イマイチ、わからないのだけれど」

男「それは仕方ないよ、誰だってそこだけ聞かされても理解は出来ないって」

男「じゃあ、今回の解説をしようか」

女「うん、期待してるよ」

男「あぁ、期待しといてくれ」
454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/23(火) 23:30:34.23 ID:D31eAeNDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

(うらはらって何だろう…)

次回、解説回で9話終了な感じです

実質、今日の投下で事件自体は解決しました


意外と好評な9話でしたが、オチがこんなんでどうしよう状態です、はい


ではでは、また日付が変わるあたりに
455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/23(火) 23:37:47.91 ID:exJQuO9Vo
乙!!

うらはらってのは某妖怪ライトノベルに出てきた妖怪で
取り憑かれると自分の思った行動と逆の行動をするっていうヤツ・・・だったはず
うろ覚えなんで間違ってたらスマン
456 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/24(水) 00:03:39.70 ID:s8erZd+00
乙です

>>455
それなら、ツンデレの人の何割かは取り憑かれてるのかね?
457 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/24(水) 00:13:01.74 ID:x+ORSROIO
乙、面白いね
天邪鬼だったのかー
458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/24(水) 08:04:21.03 ID:ieYiJRiIO
いつもいつも面白い!
クオリティの高さには関心してる。
今後も見ているぞ
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/24(水) 09:53:17.92 ID:GvTGFa5co
ちょっと件調べてくる!
460 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2011/08/24(水) 23:46:48.21 ID:3uQDRS1DO
今日も来ました

件は有名じゃなかったのかなぁ、ミスったかしら
ま、解説するからいいよねっ
どうせ曲解してるし!


書き上げ次第投下していきます
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/24(水) 23:48:56.87 ID:WF0Vm2d+o
いや、有名だと思うんだが・・・
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/24(水) 23:57:47.69 ID:3uQDRS1DO
男「最初に結論から言うと、占い師の正体は件であり天邪鬼だった」

女「混ざってるの?」

男「おそらくは、ね」

男「元々件は牛から生まれた化け物、突然変異のような扱いだからさ」

女「天邪鬼の突然変異で件が混ざったってこと?」

男「そうじゃないかなぁ、そこらへんはよくわからないけれど」

男「占い師は未来を占うのではなく、未来を決定していたんだよ」

女「件は未来を予言するんじゃなかったっけ、絶対当たるってとこは占い師さんと同じだけど」

男「言った内容が真実になる、というのが件だとしたらさ、件が予言した未来は確実に当たると思わないかい?」

女「たしかに、そうではあるけど、暴論だよ」

男「正論だね、だが、そんな君には僕のノートと消しゴムを見せてあげよう」

女「うわ、何それ、そんな変なの売っているの?」

男「占い師にやられたんだよ、ノートも消しゴムも、どんな形ですか?って聞いたら違う形にされちゃってね」

女「天邪鬼だから?」

男「そう、どんな些細なことでも反抗してしまう天邪鬼だから」

男「だから、占い師には天職だったろうね」

男「絶対に当たる占いなんかに縋るやつが、幸福な未来を占ってもらうわけがないだろう?」

男「確実に不幸とは言えないけどさ、不幸の確率が非常に高い未来と言えばいいかな」

男「そしてそいつらは、幸せな未来を教えて貰い、それは絶対に真実になった」
463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/24(水) 23:58:37.99 ID:TXsGvbF5o
>>460
有名でも中には知らない人もいるよ
気になったら勝手に調べるからあんまり気にしないで
464 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/25(木) 00:09:32.03 ID:4CUIif3DO
女「でも、それって」

男「あぁ、誰かの幸せは誰かを不幸にしている時がある」

男「落第確定の人が進級出来た、位なら問題は無いかも知れない」

男「でも、質問の内容が恋愛事だったら?」

男「人の命に関わる内容だったら?」

男「事実を歪めて、それは真実になってしまう」

女「占いで誰かが幸せになる代わりに、誰かが不幸になったかもしれないんだよね」

男「ま、多分、そんな深刻なことにはなってないと思うよ?」

女「どうして、そんな軽く言い切れるのかな?」

男「だって、あいつは天邪鬼だから」

男「世界すら滅亡させることが出来る真実を上書きする力、人の一生を弄ぶなんてたやすいだろう」

男「だから、深刻なことはしない、いたずら程度の結果しか残さない」

男「あいつはそういうやつだと、僕は思っているよ」

女「根拠、はあるんだろうね」

男「件は、今までに世に何体生まれ落ちたのかわからないけれど、ことごとく早死にだと思うんだ」

女「予言を一つしたら絶命する、とか聞くね」

男「でも、あの占い師のような力を持つものが件なのだとしたら、件はそんな簡単には死なないと思うんだ」
465 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/08/25(木) 00:18:39.92 ID:4CUIif3DO
女「確かに、自分の死を否定出来るもんね、なら死因って自殺、とか?」

男「多分ね、何を言っても真実になってしまうから、生きているのは辛いだろうさ」

男「もしくは、死んだことにして人のいない山奥にでも隠れ住んだ、とか」

女「最初の件って山奥とかで見つかったんだっけ?」

男「どうだったかな、件の伝説はいろいろある気がするしなぁ」

男「嫌な想像だけれど、その時代の権力者に利用されたりもしたのかもな」

女「嫌気がさして自殺した、と」

男「そして生まれてすぐに自殺するようになりました、と」

女「そこら辺には根拠はないよね」

男「さすがに推測だよ、邪推とも言えるかも」

男「でも、死にたいけど占い師は天邪鬼だから、死なないでいたんだと思う」

男「誰とも関わりたくないから、占い師なんてやっていた、と考えているよ」

女「見事に反対のことしか出来ない、と」

男「こっちは根拠はあるつもりさ」

男「普段の客には『もう来ないで下さい』と言うのに僕には『また来て下さいね』と言ったんだ」

男「僕の質問からは正体を暴くという目的が見えていただろうから、嫌われていただろうからね」


女「だから、天邪鬼だと思ったの?」
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/25(木) 00:30:03.19 ID:4CUIif3DO
男「目の前に見えている僕のノートの形を変えた、というのも根拠の一つかな」

男「わざわざ不思議な力があります、とバラしたいわけではないはずだから」

女「件が天邪鬼になった、人が嫌いだから人が好きになって占い師を…?」

男「そこら辺の感情は変わってなかったと思うよ、それこそ愛憎入り混じっていただろうさ」

男「件だって人間が嫌いで嫌いで仕方ないなら自分が死ぬ前に人間を滅ぼしているだろうさ」

女「あ、成る程」

男「それで、正体を暴いた僕に、自分自身を消して貰いたかったという話、だと思っているよ」

女「あれで、二度と現れることはないのかな」

男「いや、いずれまた生まれるんだろうさ、そうでないならとっくに自分から消えてるさ」

女「ま、そうだろうね」

男「うーん、そこら辺は質問に答えてしまう、と同じようなルールによる制約があるのかも知れないな」

女「有り得るね」
467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/25(木) 00:36:29.59 ID:4CUIif3DO
男「誰にも質問されたくないから占い師なんかやっていたあいつは、少なくとも人間に害を成そうという化け物には思えなかったよ」

女「見逃すつもり、というのはそこから来ていたのかな」

男「でも、やっぱり、消えたかったみたいだから」

女「件さんは、可哀相だったんだね」

男「君も可哀相な被害者ではあったと思うけど」

女「男くんもそうだと思うけどね」

男「ま、被害者は少なからずいただろうさ」

女「それでも結局はいいやつだった、ということかな」

男「いやいやしっかり悪いやつだったよ、だから僕が退治して消してやったんだ」

男「そういうことで、いいじゃないか」

女「うん、そうだね、そういうことにしておこうか」
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/25(木) 00:45:53.90 ID:4CUIif3DO
男「ありがとう」

女「助けられたこちらこそありがとうと言うべきだよ」

男「そこら辺は気にしていないと言ったじゃないか」

女「そうだね」





男「じゃあまた明日、と言いたいとこだけどさ」

女「どうしたの?」

男「君のことを知らなくなっていた間は、君に対する感情も存在しなくなっていた、君に対して感情を抱けなかったんだよ」

女「うん、そうだったね」

男「僕は1人目の君の顔を知らなかったし、見たとしても関心を持てなかったんだ、背景になってしまうんだ」

女「感情が抱けないから、何も思えないから、関心すら抱けない、ということかな」

男「そうなんだろう」

女「1人目の私の写真を見たけど何も感じなかったってこと?」

男「いや、そうじゃなくてさ」

女「じゃあ、どういうこと?」

男「君は僕から見て知らない、僕からは存在していないように感じてただけで、君自体は存在していたんじゃないの?」

女「いや、消えていたよ、それにどちらにしたって、1人目の私は死んだのだから存在するわけないでしょ?」

男「確かにそうだな、あれ、おかしいな」

女「どうしたの?」

男「いや、君を思い出したから気付いたんだけどさ」





男「昨日、クラスに1人目の君がいたんだよね」







女「え?」
469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/25(木) 00:46:43.45 ID:4CUIif3DO
第9話




女「絶対に当たる占いだって」





470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/25(木) 00:50:51.11 ID:9VQ/mjiAO

綾波が自分と会ったらどうなるのっと
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 00:50:51.56 ID:IvvubwaDO
占い師がやったのか
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/25(木) 00:53:35.54 ID:4CUIif3DO
おまけ、消えた女さんと占い師の会話




女「私のこと、女という人間のことを男くんはどう思っていますか?」

占い師「どうとも思っていません」

女「男くんは私のことなんか知らないって言うの?!」

占い師「はい、男は女という人間のことは知りません」
473 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/08/25(木) 00:58:45.24 ID:4CUIif3DO
はい、今日の投下はここまでになりますお疲れ様でした

第9話いかがでしたでしょうか
お楽しみ頂けたのなら幸いです


明日は1人目の女さんが学校にいたけどどうなってるのというお話をやりたいのですが
私事により5日間程更新出来ません、申し訳ありません


スレを覗く程度は出来ますので、質問などには答えられますが本編投下の余裕はないです、すいません
下手したら質問も…

頑張ってプロット位は考えて来ます


ではでは、また5日後あたりに
474 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/08/25(木) 01:06:04.90 ID:Cl5+bKXe0
乙!
設定が凝ってるなあ。
475 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/25(木) 01:16:11.22 ID:nM0A41kT0
乙!
相変わらずのクオリティで安心できた
女の質問かわいいwwww
476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/25(木) 05:42:26.30 ID:A128aUXc0
ちくしょー女かわいいなー
>>1モツ
件は妖怪とか興味あったら自然に辿り着くけど、最近の興味ない若者とか知らないの多いかもね。
まぁ、ggr時代だから興味わいたら皆調べるでしょ。
しかし、1人目の女の正体はいったい・・・ゴクリ
477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 07:20:19.63 ID:rDv29PmDO
乙!!

一人目が居る…?
誰だろ?ドッペルさんは使ったから違うだろうしなぁ〜
478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 07:53:37.27 ID:JSm6+uKIO

しかし、「世界中の人が仲良く平和に暮せますか?」なんて怖ろしい質問する人がいなくて良かったね。

成り行きで女だけでなく世界を救う男△
479 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/25(木) 11:46:19.84 ID:AAtifAP3o
>>478
いや、それはありえないから平和になったんじゃないか?
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/26(金) 00:35:28.21 ID:+zMsnmIM0
>>478
いや、戦争起こってるから平和じゃない、占い師は天邪鬼なので平和になると言う、んで件が現実にする
むしろ良くないか?
481 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/26(金) 10:34:58.16 ID:HxgL/9+DO
件の力は世界を滅ぼせる可能性を秘めている、ので天邪鬼は滅ぼさないと考えています

また、人間が好きでも嫌いでもある天邪鬼は人間に対して大きな影響を与えないようにしていたり

世界はみんなが仲良く平和ですか?→あなたから見える世界は平和そのものでしょう(時間指定が存在しない)
などの曲解可能な返答で世界への影響を抑えていた、みたいな

30日に帰ってくるので投下はそこまでお待ち下さいペコリ
482 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 00:06:51.34 ID:p5MvLKJSO
詳細な解説乙ですジュルリ
ところでネタに困ってるなら、入れ替わりネタとかどう?まだネタ募集中か知らないけど
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 00:53:08.38 ID:bj/hFVRlo
入れ替わりネタなら既にやってるだろ……
484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/28(日) 00:59:07.39 ID:ce7ejVLp0
ドッペルさんじゃなくて男と女が、じゃない?
485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/29(月) 01:11:12.29 ID:AiyjzCxt0
ネタに詰まってきた恋愛どたばたコメディー
486 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/08/30(火) 06:37:12.76 ID:QrNPYmcDO
※ネタは絶えず募集しています

ローカルルールに1ヶ月ルールが追加されるみたいですね

今日帰るので、寝落ちしなければ投下出来ます
お待ち…してる人いるのかなぁ
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 08:03:41.33 ID:aQtVJ4iIO
おかえり>>1殿
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
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488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/30(火) 14:32:47.08 ID:Kp20dObAO
待っているくらいに思っていないと
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489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 17:57:57.19 ID:77dgOw3DO
おかーりー!!

ネタねぇ…
ぬらりひょん…はまずいかwwwwww
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490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 21:26:20.13 ID:/t/jarb9o
今日か
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491 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/08/31(水) 00:30:42.54 ID:5vhSucGDO
久々に投下に来ました

見てくれる人がいると、やっぱり嬉しくなりますね

ちょっと下の告知があれですが、気にしない方向でやってきましょー

ぬらりひょんはこのスレ的にはありですよね、人の認識をズラすってとこを上手く使いたいところ

今日も書き上げ次第投下していきます
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492 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/31(水) 00:32:21.63 ID:5vhSucGDO
第10話




男「幽霊が登校しているらしい」





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493 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/31(水) 00:40:37.21 ID:5vhSucGDO
女「幽霊が登校って、その1人目の私、というのが目撃されてたということなの?」

男「多分、条件はよくわからないけれど、感知出来る人が何人かいたみたいだね」

女「多分なんだ」

男「僕には1人目の君を認識出来なかったからね」

女「そうなんだ」

男「君に対して感情が持てなくなっていたわけじゃないか」

女「うん」

男「つまり、君に対する興味、関心も持てなくなっていたんだ、意識の焦点が合わない感じかな」

女「私が背景にしか認識出来ないってこと?」

男「そんな感じだね」

女「それで、今になって背景としていたことを認識できた、と」

男「まぁ、そうなんだけれど」

女「どうしたの?」

男「いや、1人目の君にものすごく話しかけられていたなって」

女「全部無視したの!?」

男「うん、というか目の前で話してた君に何回もぶつかってるね、見えてても見えてなかったし」

女「その私ではない私はそんなかわいそうな目に」






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494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/31(水) 00:50:02.71 ID:5vhSucGDO
男「流石に、罪悪感が芽生えるね」

女「当たり前に、でしょ」

男「昨日はずっと話しかけられていたけれど、今日はあんまり話しかけられなかったよ」

女「無視され続けたのだから、仕方ないよ」

男「朝に話しかけられた気がするけど、それ以降はなんだかいじけてた気がする」

女「かわいそうだって、その私かわいそうだって」

男「ちなみに、今も僕たちをつけているね」

女「そうなの?」

男「うん、隠れているけどね」

女「へー、それで、どうするの」

男「とりあえず呼んでみようかな」

女「呼ぶんだ」


男「おーい女ー!隠れてないで出てこいよー!」

女「呼んだ?」

男「いや、君じゃないから、君じゃない方を呼んでるから」

初期女(以下初)「男くん!やっと反応してくれたね!気付いてたなら無視しないでよー!」

女「私だ、私がいる」






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495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/31(水) 00:55:36.85 ID:5vhSucGDO
男「ごめんね、昨日今日と無視してて」

初「本当だよ、見えてないのかと思ったじゃない」

男「ほら、いきなり君が現れたからさ、自分の頭を疑っていたんだよ」

初「なるほど」

男「というのは嘘なんだけど、見えてたけど見えてなかったんだ、そこら辺は後で説明するよ」

初「なんでそこで嘘ついたの?」



初「というかさ、男くん」

男「どうしたの?」

初「一緒にいる女の子は、誰なのかな?」

男「大体、察しがついてると思うんだけどなぁ、僕の推理が正しければ、だけど」

初「なんとなくはわかってるかな、男くんの推理は正しいみたいだね」

男「とりあえず、自己紹介からいこうか、必要ないとは思うけど」
初「女です」

女「私も女です」

初「あ、そうでしたか」

女「はい、そうです」

男「なんだこれ」







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496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/08/31(水) 01:01:54.04 ID:5vhSucGDO
初「でも、私だと言う割には姿が私じゃないよ?」

女「あー、知らないんだ、どうしよう」

男「普通に説明するしかないでしょ」

男「でも、説明するのはそっちの君から、かな」

初「私から?」

男「そうそう」

初「何を説明するの?」

男「君が持っている記憶、特に現れた時と現れる前あたりが聞きたいかな」

初「うん、別に構わないけれど」

男「一応聞いておくけどさ、君は幽霊だよね?」

初「うん、私は女の幽霊だよ、女と何も変わらないと考えていいよ」

男「何も変わらないはずなんだけど、だけど変わってるんだよね」
初「よくわからないなぁ」

男「ま、君の説明から、といいことで」

初「私が説明したら教えてくれるの?」

女「私もよくわかっていないのだけど」

男「君達二人の説明が終わったら、僕の考えを述べるよ」

初「わかった、期待してるね?」
女「期待してるよ?」

男「あぁ、期待しておいてくれ」

男「今回は、二人分だからね、外すわけにはいかないよ」








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497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/31(水) 01:02:22.33 ID:U71OZeWV0
ワロタwwww

ネタならアカナメとかたいしたこと無い妖怪等をショートショートみたいな感じで一話入れるのも面白いかもねww
でも妖怪は件やったあとだとあんま印象に残らないから
間に呪い、怨念系。呪怨見たいな大人数に伝染する形の呪いとか面白いかもね。出してみたいならクラスメイトA、Bとか別の登場人物出せるし、出したくないなら話によるとーとか色々工夫できるし。
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498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/08/31(水) 01:09:54.61 ID:5vhSucGDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

多分、明日には10話は終わる、気がします

みんなのレスを力にして書いている気がします、いや本当にレスつくとわかりやすくモチベに出るんですよね

プロット切れで更新が止まる、怖いですね、見えてきましたよ
ネタを食いつぶす速さにネタを考える速さが追いつけてません、力不足です

妖怪を出そうにも件が強烈過ぎて霞むし…件みたいにいい妖怪ネタが閃けばいいんですけどねー

多人数が巻き込まれる話は世界観的に、普通の人間というキャラをあんまり出したくないので難しいと、ままなりませんね…

土着神話はちまちま考え中です


ではでは、また日付が変わるあたりに

日を開けてしまい、申し訳ありませんでした
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499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 01:13:53.84 ID:rBTFWxdSO
乙!来ない間は暇だったよ
初期女さんかわいいなぁ。元々女さんもこんな性格なのかね
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500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 01:39:34.57 ID:jH3nUs2IO
外観は違えど、中身はどっちかが偽物でもない限りは同一だからね
男がとても羨ましいであります
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501 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/31(水) 02:07:06.65 ID:HIHlZUuko
お疲れ!初期女さんも可愛いな
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502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/08/31(水) 10:02:49.73 ID:U71OZeWV0
同一人物によるハーレムとか男が裏山
乙!ネタなんて気なーがに考えればいいのさ!
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503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/31(水) 11:54:32.73 ID:2+rzMH+zo
乙! 今回もすげー面白かった
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504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/31(水) 17:05:46.90 ID:4iR9ArtX0
これは予想外のハーレム
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505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 22:08:27.34 ID:9B9ECqgko
いいなこれもこれで



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506 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/01(木) 00:34:56.89 ID:xKzmasvDO
今日も来ました

実は男くんハーレム状態とかその発想は無かった

書き上げ次第投下していきます


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507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 00:44:58.27 ID:xKzmasvDO
男「じゃあまずは君から、よろしくね」

初「私が持っている記憶、でいいんだったかな?」

男「そうそう」

初「うーん、死んだとこまでは男くんも知ってる、よね?」

男「あぁ、知ってる、覚えているよ」

初「それで、一昨日の夕方に幽霊として現れたんだよね」

男「一昨日の夕方、ねぇ」

初「幽霊になるまで死んでから日が経ったけど、年単位で離れる話もあるのだから無くはない、のかな」

男「そうだろうねぇ」

初「というか、私が現れた時間もわかってたような顔しているけれど、わかってたの?」

男「予想通りではあったかな」

初「そうなんだ、理由とか聞いてもいいかな」

男「もう少し待ってくれよ、次は君の番なのだから、順番として僕は最後だよ」

女「私?」

男「そ、君の番、僕が話してもいいのだけれど、ずっと黙っているのもあれじゃない?」

女「確かにね、じゃあ私はルールについて、を話せばいいのかな」

男「そこら辺の話は全部、でもいいけれど、簡単に短くまとめちゃってね」

女「うん、わかった」




女「私と男くんの間には、ルールが存在していてね」








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508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 00:54:20.32 ID:xKzmasvDO
初「つまり、生きている私と男くんにはルールが存在して、今までに何回も死んできた、と」

女「そうなるね」

初「そんなに色々と巻き込まれてたんだ」

女「自ら首を突っ込んだのもあるけどね、今回のとかは特に」

男「二人共、大体わかったとは思うけど、今度は僕の番でいいかな?」

初「うん」

女「わかった」

男「では、幽霊の女さん、君は幽霊だ」

初「うん、幽霊だね」

男「君はもう、長くは存在出来ないだろう?」

初「やっぱり、わかってたの」

男「今だって、いつ消えてもおかしくはないはずだ」

初「そうだね」

男「君は、僕と女のルールが成り立たなくなったから現れた」

男「正確には僕の方からの感情が消滅し、ルールが成り立たなくなった」

男「成り立たなくなったルールはどうなったか」

男「単純に、消滅した」

男「生きている方の女は、ルールにより存在を保っていたのだから、当然消滅したんだ」

男「そして、君の死が周りに認知されるようになった」


男「ルールが消えて何が起こったか、は君が幽霊として現れたのには、あまり関係がないかな」

男「周りに死んだ、と認知されたというのは影響しているのかも知れないけど」
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509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 01:03:31.41 ID:xKzmasvDO
男「なぜ、ルールが消えたのか」

男「僕の記憶や感情が、という話ではなくて、だ」

男「それは僕たちのルールはお互いの感情を共有する約束という記憶によりルールとしている、からなのだろう」

男「ここら辺は、きちんと断言することは出来ないけど」

男「僕からの感情と記憶が無くなり、ルールは維持出来なくなった」

男「だから、君は死んだことになった」

男「では、死んだ君からの感情や記憶は消えたのか」

男「そんなことはない、存在したままだ」

男「では、記憶と感情が残ったまま死んでいる君はどうなるのか」

初「だから、幽霊として、一方的に現れたの?」

男「そうだと思う」

女「男くんを守る、例え私が死んでいたとしても、という私から男くんに対する感情は残ってたから、なのかな」

男「そうだろうね」

初「じゃあさ、ルールが存在すると、私が姿が変わって生きていることになるのはどうしてかな?」

男「どんな形であれ、女に生きて欲しかった、女といたかった、僕がルールに影響を与えている感情はこれだね」

女「面と向かって言われると恥ずかしいね」

初「うん、恥ずかしいね」

男「僕は二倍恥ずかしいんだけどな」




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510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 01:14:20.45 ID:xKzmasvDO
男「僕たちはお互いに、女が死んだ、という事実は認めているからね」

男「だから、死んだという事実は変わらないんだろうな」

女「成る程」

男「いや、むしろ君は気付いてなかったの?」

女「うん、考えたことなかった」

男「えー」


初「そしてルールが復活した今、片思いになっていた感情が無くなったから」

男「幽霊である君の存在を支えていた物は無くなったはず、なんだけど」

初「まだ少しは大丈夫そうだよ」

男「僕が幽霊としての君の存在を認めていて、消えて欲しくないと思っているから、かな」

初「ま、でも生きている私も存在しているわけだし、根本的な所が無くなっちゃったからね」

初「私は、消えちゃうみたいだよ」

男「うん、わかってるよ」

男「君が幽霊になった原因は、君が現れてしまった理由は」

男「片思いになった感情が、一方的に助けようとした結果だもんな」

男「生きている女が復活したから、そこが成り立たなくなったんだ」




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511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 01:19:57.20 ID:xKzmasvDO
初「最後にさ、一ついいかな」

男「あぁ、いいよ」

初「君のこと、私ではないけど、私が守れてるんだよね?」

男「うん、そうだよ」

初「じゃあ、心残りは無いかな」

初「そっちの私をよろしくね」

男「わかった」

初「最後にまた会えてよかったよ」

男「僕も君にまた会えて、よかったよ」

初「じゃあね」

男「うん、じゃあな」







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512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 01:24:36.17 ID:xKzmasvDO
女「消えた、ね」

男「成仏、でいいのかな」

女「いいと思うよ」

男「君が成仏したんだけど」

女「うん、そうだね」

男「なんだか、センチメンタルな気分だよ」

女「私はノスタルジックかな」

男「やっぱり懐かしく感じるよね、そんなに経ってないのにね」

女「幽霊の私にはなんだか可愛げがあった気がするよ」

男「今の君だって可愛いさ」




男「そこで黙らないでくれよ」



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513 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 01:30:36.13 ID:xKzmasvDO
女「実際に幽霊の私は現れた直後だし、何より」

男「一回しか死んでないもんな」

女「変わらないわけがないんだよね」

男「僕だって、変わったのだろうさ」

女「自分達だとわからないものだね」

男「こうやって客観的に見ると、わかってしまうもんだな」

女「やっぱり、ノスタルジーを感じるね」

男「同感かな、センチメンタルにもなってしまうね」

女「それにも同感」

男「なんだか、考えさせられるね」

女「うん、考えても仕方のないことなのかも知れないけど、やっぱり考えちゃうね」






男「じゃあ、また明日な」

女「うん、また明日ね」







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514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 01:31:30.37 ID:xKzmasvDO
第10話




男「幽霊が登校しているらしい」









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515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/01(木) 01:32:55.92 ID:4HfDJ89+o


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516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/01(木) 01:34:42.44 ID:zimYRedAO

そのうちドッペルさんも再登場するのかね
こういうSSが好きなら奇異太郎とかオススメ
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517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/01(木) 01:36:33.42 ID:xKzmasvDO
はい、今日の投下はここまでになりますお疲れ様でした

完全に9話の続きの10話でした
お楽しみ頂けたのなら幸いです


奇異太郎いいですよね、単行本はうっひょーとか言いながら買いましたよ


いつの間にかに500レス越えてましたね、やったー

あと半分ですね、完結の予定はまだありませんが


ではでは、また日付が変わるあたりに

次回はきっとシリアスじゃないです
え、今回もシリアスじゃなかった…?




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518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/01(木) 03:13:09.54 ID:mnHU17UDO
乙!!

てか、男と女は好きあっているという事実は認識しているけど
恋人同士であるというところまでは行ってないのか
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519 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/01(木) 06:16:37.57 ID:9r6r1e3I0
otu


男「そこで黙らないでくれよ」
クソワロタ
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520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/01(木) 06:25:20.71 ID:3s1rqYVU0
おっつー

500レス行ったんですか?やったー!
…もう9月じゃないですか!やだー!
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521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/01(木) 10:30:21.75 ID:Kl/Tm4CIO
2人の関係性がすごい羨ましいな。

バミューダ、神隠し、通りゃんせ、かごめかごめ

そんな異世界話しが好きです。


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522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/01(木) 11:40:30.21 ID:8Lo+pOYIO
実際に本屋でうっひょー言いながら本買ってる>>1を想像してニヨニヨした

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523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/01(木) 20:36:09.16 ID:oomecWwIO
今回も面白かった
男と女にはこんな感じの関係でいてほしいな
下手に恋人展開だと戸惑っちゃう
しっかし読むたびにもっと読みたいと思うSSだなー
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524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2011/09/01(木) 21:29:00.61 ID:z9aFJymAO
なんかの拍子に
男に影女に憑かれて
女がちょっとやきもちとか
そんな話をつくっていただけると
小生は胸熱
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525 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/01(木) 22:41:46.68 ID:9r6r1e3I0
サキュバス的な(サキュバスじゃなくてもいいけど)何かが男を気に入り魅了
女は男の家に泊まりこみで撃退うんたらかんたら(サキュバスじゃなくてもいいんだけど)・・・・


そういえばお互いの家には入らないんだよな。幼馴染なのに。
これもまた何か暗黙の決まりとかルールとかあんのかな?それとも思春期の無駄に遠慮してるだけ現象とかなのかな?
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526 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/01(木) 23:17:38.46 ID:xKzmasvDO
今日も来ましたー

あの二人はお互いに家の中で他人と楽しむような趣味を持ってないので用事が無い限りは別に行かないでいいかなー程度にしか考えてませんね、多分
ルールに縛られ始めてから距離が縮まったけど、なんかそういうのには中々ならない二人ですね
性格なんでしょうかね
10回を越える死を経験したせいというのもある気はしますが


こういうSSって、似たようなSSあるのかなー
妖怪や都市伝説を扱うSSってほとんど無い気がする
妖怪とか神様の擬人化はちょっとはある気はしますけれど

妖怪とか都市伝説とか不思議系とか最高なのにね!もっと増えろ!
でもネタ被り怖いから増えないで!
やっぱり読みたいから増えろ!



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527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 23:18:47.75 ID:xKzmasvDO
第11話




女「1人で病院に来たのだけれど」







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528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 23:29:12.48 ID:xKzmasvDO
私は放課後に病院に来ていた

クラスメイトが入院しているので、プリントなどを渡しに来たのだ

クラスの担任の先生が急な用事が入ったから、と掃除が終わった時に押し付けられてしまった

別に文句とかを言うつもりはないけれど

男くんは用事があるだかで、今日は別行動だ

近頃のことを考えると何かに首を突っ込んでいるのでは、と邪推してしまう

流石に違うとは思う、少なくとも危険なことではないだろう

死の危険があるのなら、私に何か言うはずだから

普通に考えたら、友人と遊んでいたりするのだろう

お互いに友達は別にいるのでこういう時は結構ある

毎日一緒なのは登校位なのかな

ちょっと失敗したな、と思ったこともある

病院に行く時に気をつけるべきこと、みたいなのを男くんに聞くのを忘れてしまった

旧病棟とかあるから幽霊が出てもおかしくない気がする

幽霊の対処法なんて知らないのに

前に幽霊毎に違うと思う、って言ってたし臨機応変にがんばれってことかな

男くん的に見れば4階が無い病院という所も既にあれなのかも知れない
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529 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 23:42:19.32 ID:xKzmasvDO
やっぱり男くん無理を押してでも連れてきた方がよかったかも

何だか怖くなってきた

学校から徒歩圏内ではギリギリあるわけだし

ギリギリ過ぎて隣町の方が近いけど

中央病院なんだから町の真ん中にあって欲しいね

お見舞い自体は問題無く終わった

別にそこで何か変なことが、ということはなかった

当たり障りの無いお見舞いの言葉を言って、プリントを渡しただけだった

だから、無駄に広い病院の旧病棟6階から帰るだけ

なのだが、嫌な予感がするというよりは寒気が止まらない

具合が悪いのではなく、異常に不安で、やけに怖いのだ

何かが出る前兆なのかな

ちなみに4階が無いこの病院は5階建てであり、つまり今いる6階が最上階である

エレベーターに向かう廊下を歩いているのに、誰にも会わないというのも、また不安を煽る

人がいるべき場所に人がいない、というのはそれだけで不気味な物だ
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530 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/01(木) 23:53:33.48 ID:xKzmasvDO
夕方という時間帯も不安を煽る原因であろう

理由もなく怖いと思ってしまう、ということは時々ある

ふと振り返ったら何がいるのではないか、とか

そんなことは誰しもが考えることだろう

だから、この理由の無い恐怖も病院から出る頃には余韻程度になっているはず

そう思いながら、エレベーターのある曲がり角まで来た所で

突然、荷台を転がす音が響き渡り始めた

びっくりしてしまい、曲がり角の前で足を止めてしまう

普段ならびっくりしつつも、エレベーターから荷台を押した人が降りてきただけだろうと思うはずなのに

普段はそう思う、ということは実際にも荷台を押した人がエレベーターから降りてきただけなのだろう

びくびくしているのを見られるのは嫌なので、いつもと変わらないように歩き始めた

荷台を押す音が近付いているのを感じながら、曲がり角を曲がると



荷台を押した看護婦がいた

しかし、その看護婦は、どう見ても、生きた人間には見えなくて

死体が動いてるような気味の悪い歩き方で

見た目はゾンビそのものだった

看護婦の姿のゾンビが荷台を押していたのだ



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531 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/09/02(金) 00:10:30.45 ID:LSDHR2oDO
ゾンビ看護婦は、私を見ると笑みを浮かべた

怖い、これはダメだ、殺されてしまう

そんな直感を抱き、咄嗟に反転して走り始める

ガラガラと私を追うように荷台の音が聞こえてくる

恐怖で足がもつれそうだが、それでも私の方が早いようで、距離を取ることは出来た

呼吸が乱れる、疲労や酸欠のせいだけではない

病室に逃げ込むのはダメだ、やり過ごせるわけがない

なら、目指すのは階段だ

病院から出てしまえば、追ってきたとしても逃げやすいだろう

階段ならば、建物の端に位置しているエレベーターと違い、大体真ん中にある

荷台を押してこちらに向かっているので、やはり私を追ってきているのだろう

分岐がたくさんあるわけではないので、進む方向が同じだけ、という可能性もあるが

どうにも、そうは思えない

さっきまで開いていた空きの病室のドアが、全て閉まっているから

私を追い詰めようという意思を感じてしまう

階段を駆け降りる

一気に1階まで降りるつもりだったのだが

なぜか5階に、ゾンビ看護婦がいた



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532 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/02(金) 00:25:18.92 ID:LSDHR2oDO
5階に着くと、6階に向かう階段と3階に向かう階段の間に、荷台を押したゾンビ看護婦がいたのだ

もうダメだ、怖い、無理だ、怖い怖い、怖い

思考停止に近い状態なのに、私の身体はゾンビ看護婦がいるのと反対の廊下を走っていた

荷台の音はずっとしていたのに、なぜ先回りされたのか

エレベーターを使ったとしても、私は走っているのだから、先回りは無理だろう

そんなことは意識の隅の方に浮かぶのだが、恐怖に全て塗り潰される

もう、自分がどこを走っているのかもわからない

荷台の音よりも自分の呼吸音に心音がうるさく聞こえる

このまま走るとエレベーターのある突き当たりに着く、位はわかる
でも、怖いのだ

これがお化け屋敷なら叫んでられるのに

泣きたいけれど、そんな場合でもない


曲がり角を曲がった所にドアが開いている部屋があり、咄嗟に入ってしまう

女子トイレだった

ドアが閉まる音がして、振り返るが何もいない

荷台の音は聞こえる、大分近い

恐怖に負けてしまった私はトイレから出るという選択肢を選べなかった

今トイレから出れば、エレベーターまで走っていけるのだろうけど、怖くて出来なかった

足に力が入らないなどでは、最早ない

さっきから身体の感覚が、全て曖昧だ

そして私は個室に隠れることにした




1番奥の、4番目の個室に隠れることにしたのだ







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533 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/02(金) 00:27:44.41 ID:LSDHR2oDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

久しぶりに女さんパートですね

11話は3回構成、だと思います

ではでは、また日付が変わるあたりに
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534 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 00:35:01.62 ID:z68zDJUDO

死亡フラグが見えた
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535 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/02(金) 00:35:25.16 ID:7EpFvKPP0
乙です
新ジャンル「ゾンビ看護婦」
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536 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/02(金) 00:35:45.49 ID:PT7WWBKY0
初遭遇。やっと言えるぜ、乙!

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537 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/02(金) 01:22:09.50 ID:M03omGj+0
このSSにもゾンビ萌えが来た!これで勝つる!
よくある怪我をしてもすぐ治る体質、死んでも生き返る体質なキャラばっかり死にそうな目に合う法則

ゾンビ看護師が荷台押しながらって
SilentHillの病院で似たようなの居たようなww
あれは車椅子だっけ?
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538 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 02:01:57.46 ID:YZme0+S4o
ぬーべーに台車押した幽霊看護婦が出ていたと思うけどゾンビ看護婦ってのは聞いたことないかも
ここと似たようなだと百物語のSSあるけど、最近更新ないんだよなぁ。。。
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539 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 08:09:32.32 ID:Jx885FjIO
今回はオカルト風でなくホラー風でけっこうドキドキしてますC!
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540 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 17:14:56.61 ID:VHHFDq1p0
ちょっと遅いけど乙です
たぶん怪談じゃなくて創作の方に入るかもと思うけど
八尺様を推す

奇異太郎未だに買えない...
とゆうか本屋に並んでるのを見たことがないorz
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541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage saga]:2011/09/02(金) 23:58:41.04 ID:L1f7S+jAO

新ジャンルの時から今まで結構投下されてたりするよ
でもその大半は纏められてないどころかログごとなくなってたりするんだ
何故かって大多数の作者が鮫じ
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542 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/03(土) 00:37:32.22 ID:qjhx9HEDO
今日も来ました

百物語スレ投下来ないですよね…

昔はあったのかな、覚えてないなぁ
少なくとも現行では見ないジャンルのSSなのかも


書き上げ次第投下していきます
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543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/03(土) 00:47:52.58 ID:qjhx9HEDO
個室に隠れるとは言っても、鍵を閉めるということはしない

流石にそこまで間抜けではない

ガラガラガラ、と台車を押す音が止まる

ドアが開く音がする

ガラガラガラ、再び台車を押す音が

トイレに入ってきたのだ

怖い、呼吸が整わない

呼吸音や心音でバレてしまうのではないか、と思ってしまう

個室の扉を開ける音がする

ダメだ、やり過ごせてない

1番目から順々に開けている

もうダメだ、怖いよ、無理だよ

3番目のドアを開けた音がしてからしばらくたった気がするが、このドアはまだ開けられていない

もしかして諦めて帰った、と逃げがちな思考だったけど

頭の片隅に引っ掛かることがあった

何が引っ掛かったのかと考えたら、閃いた

いや、思い出してしまったと言うべきか




こういう話を私は知っている




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544 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/03(土) 00:57:06.10 ID:qjhx9HEDO
女の子が逃げてきて、女子トイレの個室に逃げ込むという所までは、同じだ

自分の個室だけドアが開かれないという所も同じだ

確か、噂話や怪談と同じなら



5分、あるいは10分位経ったのだろうか

恐怖で時間感覚が狂ってしまっていたが、それでも充分な時間が経ったと思えた

ずっと膝を抱えてうずくまっていたが、安心して、上を見上げたら

そこには







と言う話だ

続きは言わずもがなというやつだろう

つまり、今、このドアの上には

上を向いてはいけない、見たらダメだ

見たら、同じになってしまうだろう

怖い、どうしたら、もうどうにもならないんじゃ

怖いけど、嫌だ、まだ生きているから、まだ抗える

覚悟を決め、私は全力で扉を蹴り飛ばした

やはり扉に乗っていたのだろう、扉は重かった

何かが落ちる音がしたが、何が落ちたのかなんて確認もせず、私は走り出した




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545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/03(土) 01:05:52.98 ID:qjhx9HEDO
台車を避け、開いたままのドアから走り出したのだが

トイレから出る所の僅かな段差に躓いて転んでしまう

自分がどちらを向いているのかわからないけど、とりあえず起き上がって走り出す

先に、エレベーターが見える、つまり、こっちは行き止まり

今から引き返そうかと思ったけれど

台車の音が聞こえ始めた

引き返せなくなってしまった

追い詰められてしまった

さっきゾンビ看護婦が使っていたのかエレベーターが5階、この階に止まっていることに気付く

エレベーターに付きボタンを押して中に入る

1階とドアを閉めるボタンをがむしゃらに連打する

ゾンビ看護婦には追いつかれず、エレベーターのドアは閉じた

逃げ切れたのかも、と希望に縋り付きながら5階を示す5の数字が4になったのを眺めて、あれ


4?





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546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/03(土) 01:10:20.72 ID:qjhx9HEDO
この病院には、4階は無かったはずなのに

さっきまでいた5階が、実際には4階なのだから

だから、5の数字が4になるなんて有り得ないのに

4になってしまった

4で、止まってしまった



エレベーターが止まる音がした




ドアが開く



開いたドアの目の前には



ゾンビ看護婦がいた



私は、恐怖のあまり、悲鳴を上げることすらできなかった




私の意識は、ここで途絶えた







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547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/03(土) 01:17:38.32 ID:qjhx9HEDO
女「と言うのが、昨日私が死んだ理由なのだけれど」

男「大変だったねぇ」

女「泣く程怖かったんだから」

男「死ぬ程怖い思いなんて中々出来ないよ?」

女「そんな思いはしたくありません」

男「ま、そうだね、どうするの?」

女「どうするって?」

男「いや、君がリベンジでもするのか、放置しておくのかどうするのかなって」

女「放置してていいの?」

男「いいかはわからないけど、君が放置するというなら放置するよ」

女「じゃあ、リベンジしに行こう」

男「自然に僕も行く流れだね」

女「え、来てくれないの?」

男「当然行くけどな」

男「大体わかった気はするし、いざとなったら僕は君を使って逃げるから」

女「うん、正しいとは思うけど、最悪だよね」

女「ってわかったの?」

男「そこらへんは、放課後に病院に行きがてら話すよ」

女「わかったけど、何かあるの」

男「ちょっと用意がしたいからね、それにもう学校に着いてしまったし」

女「じゃあ、話の続きは放課後かな」

男「あぁ、期待しとけよ」

女「期待してるね」








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548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/03(土) 01:19:32.67 ID:qjhx9HEDO
今日の投下はここまでになりますお疲れ様でした

少しずつ書くのが早くなってる気がする!

ガチホラーに挑戦した結果がもう男くん介入だよ!1日しかホラーはもたなかったよ!




ではでは、また日付が変わるあたりに
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549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/03(土) 01:22:04.63 ID:483h0rWCo
お疲れ!
明日が待ちきれない
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550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/03(土) 01:22:22.72 ID:AGzV8ISN0

ゾンビ看護婦ペロペロ
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551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/03(土) 02:46:16.32 ID:QNf5OkRpo
こんな時間に一気に読んじまった
怖くて眠れないんですけどどうしたらいいですか
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552 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/03(土) 03:36:33.01 ID:oDyFAyFMo
ゾンビさんの台車を強奪したらどうなるんだろう
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553 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/03(土) 03:39:29.65 ID:nI7BHBFz0
安心の男君
お疲れ様です。
そのうちメインテーマ曲の古畑さんの歌と共に事件解決しそうだな
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554 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/03(土) 05:08:02.62 ID:5G9Ct0rDO
乙!!

男が忘れ物しないことを祈るwwwww
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555 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/03(土) 05:59:25.25 ID:DeuBplTe0
おつおつー

「いざとなったら僕はいざとなったら僕は君を使って逃げるから」
ひでぇwwww
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556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/03(土) 07:38:10.36 ID:66+wQqjIO
男が出て来ると妙に安心するなwwwwwwww
今回なんか怖かった
ゾンビと4階の謎が全く分からん…他の人は分かってるのかな
分からん方が怖くて俺は好きだけど
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557 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/03(土) 11:36:35.81 ID:bdmou84m0
おつ
安心の男クオリティwwwwww


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558 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/04(日) 00:27:47.19 ID:LP7xMVdDO
今日も来ました

男くんが解決キャラみたいに…最初から解決キャラだった


書き上げ次第投下していきます



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559 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/04(日) 00:47:16.53 ID:LP7xMVdDO
女「それで、用意とやらは出来たの?」

男「出来たかな、用意というか備えだけど」

女「使わないかもってことなのかな」

男「そいうこと、予想しか出来ないからね」

女「その予想を、教えてよ」

男「まずはあれかな」



男「君、怖がり過ぎ」

女「酷くない?」

男「ルールの無い時の君ならば、不自然で無かっただろうね」

男「君の怖がり方は不自然だ、異常に怖がってる、と僕は思うわけさ」

女「怖い物は怖いと思うのだけれど」

男「恐怖の根底は死だ、その点、君は怖がりにくいはずなんだ」

女「確かに、それは男くんもだよね」

男「慣れというのは存在するよね、だからその位で怖がるとは思えないんだよ」

女「そうかな」

男「意味のわからない恐怖を感じていたみたいじゃないか、今の君は恐怖ではなく警戒する、はずだと思うんだ」

女「冷静なら、そうするかも」

男「だからさ、怖がらせる何かがいた、と思う方が自然じゃないかな?」

女「怖がらせる何か?」




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560 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/04(日) 00:53:51.77 ID:LP7xMVdDO
男「後神、震々、臆病神、種類はいくつもあるけれど、そのどれかがいたんじゃないかなって」

女「それがいると、怖くなるの?」

男「人の恐怖や不安などを煽る存在だったかな」

女「憑かれてた、と」

男「確証は無いけど、確率は高いと思うよ」

女「お化け屋敷に起用したら儲かりそうだね」

男「確かに儲かるだろうけどさ、そういう話じゃないだろう?」

女「そうだね、わからないことはまだあるのだけれど」

男「ゾンビ看護婦、だっけ?」

女「そうそう」

男「それって本当にゾンビなのかな?」

女「いや、腐ってたし、骨も見えてたよ?」

男「かなり近くにいたのに、腐臭を感じなかったのに?」

女「確かに、腐臭は無かったかも」

男「ゾンビのように見えた、つまり腐りかけの死体に見えただけじゃないか、と思うんだ」

女「つまり?」

男「死んだ看護婦が幽霊になっただけじゃないの?」




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561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/04(日) 01:03:11.12 ID:LP7xMVdDO
女「だけって、幽霊も大変だとしても、幽霊?」

男「ほら、首無しとか大怪我した状態の幽霊とかいるじゃないか」

女「いるね」

男「あっちの類の幽霊じゃないかな」

女「あっちの類?」

男「人を呪い殺したりする類」

女「凄い分け方だね」

男「幽霊に対しては正しいと思うんだけどな、殺す類と殺さない類って」

女「否定は出来ないけどさ」

男「それに、ゾンビやリビングデッドが看護婦の姿しているよりは、看護婦の幽霊という方が有り得ると思わない?」

女「あー、確かに」

男「あと、荷台押してたんだっけ?」

女「そうそう」

男「ふーん」

女「何かわかっているの?」

男「いや、推測にしても微妙だから話すのはどうしようかなって」

女「話してよ」

男「まずはエレベーターからかな」

女「存在しない4階に止まったんだよね」


男「どうせ、4時44分44秒に開く4階行きのエレベーター、とかじゃないの?」

女「時間的には、どうだろう、そんなもんだったかも」

男「旧病棟のエレベーターって使用停止中だった気がするし」

女「え、本当?」

男「噂だけどね、何かあったんだろ」




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562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/04(日) 01:11:26.24 ID:LP7xMVdDO
女「もしかして、乗った時点でダメだったんじゃ」

男「死に向かうエレベーターだろうから、乗ったらダメだよね」

女「それで、4階に着いたから、死に着いたから死んじゃった、と」

男「多分ね、そのゾンビ看護婦さんは殺す力はあまり無いみたいだし」

女「喧嘩は強そうには見えなかったかな」

男「噂話とかの方もそうだし、至近距離で目が合ったら死ぬ、もしくは気を失い、殺される、というようなものだと推測しているのだけど」

女「至近距離って、1メートル以内位?」

男「多分その程度かな、移動速度も無いみたいだから待ち伏せと追い込みで殺すんだろうね」

女「トイレやエレベーターのような個室は、相性が良かったんだね」

男「全部、推測にしか過ぎないからね」

女「わかってるよ」

男「だから、違ったら全力で逃げる」

女「私は盾役じゃないんだよ?」

男「盾じゃない、囮だよ」

女「大差ないって」

男「さて、病院に着いたけど、本当に行くの?」

女「大丈夫だよ、行こう」

男「わかった、行こうか」



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563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/04(日) 01:20:40.88 ID:LP7xMVdDO
男「旧病棟って地味に遠いよね」

女「結構、広いもんね」

男「広いと言うか長いんだよな」

女「確かにね」

男「さて、旧病棟に4時過ぎにいる、とシチュエーションの再現は出来たのだけど」

女「これで何も出なかったら不審者だね」

男「何も出なくても不審者だけどな」

女「あ、昨日と同じ感じがする」

男「成る程、こんな感じか」

男「怖がらせるだけだと割り切れば、さしたることは無いさ」

女「怖いものは怖いよ」

男「君には僕がいる、信じろ」

女「うん、わかった」



女「今、舌打ちみたいなのが聞こえたんだけど」

男「ラップ音じゃないの?」

女「あと何かさ、3人、匹、数え方がわからないけど、3人いる気がする」

男「僕にはわからないなぁ、君に取り憑いてるのかな」

女「男くんよりも、私の方が怖がらせやすいと思われたのかな」

男「案外、野郎より女の子が怖がっているのが好きなだけかもよ」

女「残念過ぎるね」

男「そろそろ、肝試しの始まりかな」

女「既に怖いんだけどなぁ」

男「怖がることは悪くないよ、ただし必要以上に怖がらないこと」

女「がんばります」


男「さて、看護婦さんも、来たみたいだ」








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564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/04(日) 01:23:54.38 ID:LP7xMVdDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした


すいません、この話、4回投下構成になりました、明日は終わります

プロットは2回構成なのになぁ

男くんも女さんも意外にスレで人気あるなって思ったらキャラ二人しかいなかったよ!当たり前だったよ!


怖くて眠れない時はもっと怖い話を考えようとしながら寝ると、意外に寝れたりしますよね


ではでは、また日付が変わるあたりに



自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/04(日) 01:24:57.88 ID:e/0KuZ2ho
お疲れー!
男が幽霊になったらきっとパンツ泥棒だな
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/04(日) 01:29:56.11 ID:Ak2oTZ7AO

昨日の本怖でも病院の話ありましたね
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/04(日) 02:45:35.52 ID:sAPwxwZS0
乙です
病院ネタは定番だからねぇ

「君には僕がいる、信じろ」って男がイケメンすぎて辛い
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/04(日) 04:17:14.52 ID:qdw8uyGM0
呪い等の精神的な要因はそのまま相手の精神状態に依存してるわけだから
呪いの力や効力が弱く、限定されている者は恐怖によって相手の精神を乱して利きやすくしているわけか。効果がもっとも効率的になる条件下に対象がなるようお化けも色々苦悩苦労してんだな。
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/09/04(日) 16:27:26.94 ID:FhHMt6eFo
おつん
自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314546216/
570 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/05(月) 00:24:09.22 ID:xvM80L1DO
今日も来ました

そろそろ毎日来るのが厳しくなるかも知れません
多分頑張って来ますが
時々睡魔に負けて来ないかも…

最終話予定をプロットにしたら最終話としてはボツになったから最終話無くなっちゃったよ!完結出来るの!?



書き上げ次第投下していきます
571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/05(月) 00:25:06.72 ID:bdYnk8KAO
>>568
だから幽霊は色欲を苦手とする
自分を好む人間を驚かすのは難しいと思うの
572 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/05(月) 00:33:52.58 ID:xvM80L1DO
女「本当に、来てるけどさ、どうするの?」

男「まぁ、しばらくは逃げながら話せばいいかな」

女「逃げてられるの?」

男「冷静になれれば問題ないと思うよ、広い場所を狙って見失わない程度で歩いてればいいんだから」

女「しばらくは大丈夫かな」

男「君に対処法とかを話したいだけだから、時間はかからないよ」
男「とりあえず確認で、これ、投げつけて見ようか」

女「空のペットボトル?」

男「えいっ」

女「すり抜けたね」

男「ほら、ゾンビじゃあないと思わない?」

女「幽霊なんだね」

男「攻撃方法は至近距離で目を合わせる、だからさ」

女「うん」

男「目を潰ってればいいんだよ」

女「えー」

男「実際さ、噂話でも女の子は上を向いて、目が合ったからダメだったわけだろ?」

女「うん」

男「だから至近距離に入るだけではなく、目を合わせる必要があると思うんだよ」

女「確かに」

男「こういうのって知覚するというのが一つの要因である時も多いからね、見ない、聞かない、触れない、動かないとかの行動は効果的な時もあるよ」

女「そうなんだ」
573 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/05(月) 00:42:17.20 ID:xvM80L1DO
男「というわけで、だ」

女「うん」

男「僕は目を潰って立ち止まるから、君は離れた所から見ていてくれ」

女「大丈夫なの?」

男「そこはあれだな、ダメだったら君が死ぬ」

女「大丈夫だよね!?」

男「看護婦が僕の目の前に、至近距離に着いたら教えてくれよ」

女「わかった、けど」

男「大丈夫」

女「うん」






女「男くん!目の前に看護婦が来てるよ!」



男「どうかな、一応目を潰ったまま移動しているから音しか聞こえないんだけれど」

女「え、何したの、看護婦さんがのたうちまわってるんだけど」

男「ただいま」

女「おかえり」

男「うん、本当にのたうちまわってるな、ちょっと予想外」

女「ちょっとなんだ」

男「即死すると思った、幽霊だから死なないのかな」

女「何したの?」

男「僕の目の前に鏡を掲げたんだよ、ほら」

女「手鏡を持ってきたんだね」

男「そういうこと」

女「即死攻撃を跳ね返されたけど幽霊だから死ねなかった、ということなのかな」

男「君を殺した仕返しに殺してやろうと思ったのに、死なないなんて」

女「仇討ち気分だったんだ」

男「当然だろ、何回かやったら幽霊でも死ぬかな?」

女「やめて、見てて苦しいから」
574 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/05(月) 00:51:10.87 ID:xvM80L1DO
男「仕方ないな、成仏でもさせてやるか」

女「出来るなら最初からやろうよ…」

男「もう一回近付いて来るから、また近付いたら教えて」

女「わかった」




女「男くんの目の前でのたうちまわってるよー!」

男「幽霊看護婦さん、聞こえているのかな?」

男「ま、話せなくても、聞こえちゃいるか」

男「荷台に載せる死体を探してるみたいだけれど」

男「死んだのはあなたで、運ばれるべきはあなただ」

男「代わりの人を探したって、意味は無いだろ」

男「あなたは死んだんだ、自覚してくれ」

男「看護婦が人を殺して、どうすんだよ」

男「最後にあなたに殺されそうな僕たちを助けてくれた、ということでさ」

男「何が縛りつけてるかわからないけど、成仏したって、いいと思うよ」

女「消えていく、成仏していってるのかな」

男「上手くいった、のか」

女「消えがけに、何か言ってたみたいだけど」

男「ありがとう、だな、君には聞こえなかったか」

女「私からは、少し距離があったから」

男「囁くようにだったから仕方ないかな」

女「私は何もしてないしね」
575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/05(月) 00:59:08.07 ID:xvM80L1DO
男「ちなみに上手くいくかは五分五分位でした」

女「確率低くない?」

男「鏡で跳ね返したら倒せると思ったんだもの」

女「失敗したと」

男「結果的には、どうにかなったからいいじゃないか」

女「まあね」

男「次は、エレベーターか、ちょうど来ているね」

女「乗ったらダメなんだよね?」

男「いや、乗ってから何とかならなくはない、と思う」

女「そうなの?」

男「今回も、僕一人で行くよ、失敗して二人死ぬわけには行かないし」

女「うん、気をつけてね」

男「任せとけ」




男「えいやー」

女「何してんの!?」

男「え、普通にぶっ壊してるんだけど」

女「普通にぶっ壊してるって」

男「うん、これで大丈夫だろ」

女「あ、エレベーターから出られるんだ」

男「もう大丈夫じゃないかな」

女「壊したから?」

男「最初から壊れてて、取り替え待ちだから、ちょっと壊しても問題無いって」

女「どこを壊したの?」

男「階の数字が表示される部分を叩き割ってきた」

女「トンカチも持ってきてたんだ」

男「数字が表示出来なければ、4階に着くことが出来ないんじゃないかなって」

女「なるほど」
576 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/05(月) 01:07:48.89 ID:xvM80L1DO
男「さて、帰ろうか」

女「怖がらせるお化けはいいの?」

男「お化けって、間違いじゃないけどさ」

男「ま、まだ怖いとこを見るといるみたいだけど、問題無いかな」

女「問題無いの?」

男「怖がらせるだけで、他の怪奇現象の元は断ったから、何も起こらないでしょう」

女「やけに怖いだけ、と」

男「それならただの気のせいで済むからね」

女「確かに」

男「というわけで、無事解決かな」

女「うん、ありがと」

男「君は巻き込まれただけじゃないか」

女「そうだけどさ」

男「しかし、病院から出てもまだ怖いな」

女「そうだね」

男「感情を動かすのでは無く、揺らすから、すぐには戻らないのかな」

女「私にはよくわからないな」

男「僕にだってわかるわけないけどな」

女「ところでさ、男くん」

男「うん」

女「ここ、どこかな」

男「うーん、空が赤黒くてやけにおどろおどろしい雰囲気だ、ということを除けばいつもの町っぽいかな」

女「やっぱり、変だよね」

男「あー、これはヤバい気がする、怖いし」

女「うん、私も怖い」





男「つまりここは、どこなんだ?」
577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/05(月) 01:08:43.14 ID:xvM80L1DO
第11話




女「1人で病院に来たのだけれど」





578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/05(月) 01:11:10.59 ID:bdYnk8KAO

割り込んでしまって済まなかったね
最近真面目に空が赤い事があって困る
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/05(月) 01:14:15.69 ID:xvM80L1DO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

定番の病院物の11話、いかがでしたでしょうか
病院は定番なのに有名な話は意外に無いのであれでしたが、楽しんでいただけたのなら幸いです


男くんは当然のように幽霊や妖怪などの在り方みたいなのについて語っていますが、当然俺的捉え方みたいなのです
専門家とかいたら怒られてしまうかも知れませんね

俺もSSによくある(この話は一部>>1の実体験を元にしています)って書いてみてー!

あ、割り込みは気にならないので大丈夫ですよ

次の12話こそは2回投下構成です!


ではでは、また日付の変わるあたりに
580 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/05(月) 01:21:43.39 ID:FtX6NpeIO
がんばれよー!

581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/05(月) 01:30:44.31 ID:M6PV0r+IO

毎度毎度面白いね
怖いの苦手なのについつい読んじゃう
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/05(月) 03:38:40.76 ID:LSn0rF670
おつー
子供の頃には空の色と雰囲気が違うことってたまにあるよね
極稀にだけど、あたり回っても人がだーれもいない状態になる。
んでだんだん不安になってちょいパニックになってるといつの間にか元通り。
あれはなんなんだろうね、化かされてるんかね
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/05(月) 04:15:23.46 ID:ugSaiT5wo
>>1
別に無理なら頑張って毎日来ようとしなくてもいいと思うよ
いや、来てくれたら確かにうれしいけどさ
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/05(月) 19:58:02.45 ID:u2x6Flsoo
>>582
時空の歪みというはなしがあってだな
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/05(月) 20:27:31.90 ID:K+4zqDNyo
12話はこのまま、どこかおかしい世界の続きか……?
もしそうだったらすごく楽しみだ
586 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/06(火) 00:26:28.70 ID:aRe4ZWXDO
今日も来ました

怖いの苦手なのにこんなの書いてる俺がいるから怖いの苦手な人が読んでいても不思議じゃないよね!
大体の怪談は要素に分解して理論で理解するから怖くないんだぜ!下手な話なんて怖くないどころか作り込みの甘さが目についてムカつくぜ!

怖いの、嫌ですよね、お化け屋敷とか1回位しか入ったことありませんよ

あ、遊園地行かないからか…


書き上げ次第投下していきます
587 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/06(火) 00:38:50.41 ID:aRe4ZWXDO
男「時間帯がまずかったのかな、完全に普段とは別の空間にいる前提の話だけれど」

女「時間帯って、夕方だよね?」

男「それがよくなかったよ、日暮れ、夕暮れ、逢魔時」

女「おうまがとき?」

男「大禍時とも言うかな」

男「昼と夜の境目、陽と陰の境界、魔に逢いやすい時間なんだ」

女「そうなんだ」

男「多分、境目にいたから引っ張り込まれた、迷い込んだ、ような感じだと思うんだけれど」

男「何も出ないといいよね」

女「切実に、そう思うよ」

男「空が赤黒いもんね」

女「風とかも何だかおどろおどろしいし」

男「まだ、憑かれてるのかな」

女「怖いよね」

男「どういう場所かがわからないと脱出も計れないしなぁ」

女「うわ」

男「あ、本当に出て来た、どうしよう」

女「化け物ですって見た目してるね」

男「二足歩行の化け物、雰囲気的には幽霊少女ちゃんの右腕の全身版みたいな感じだな」

女「たしかに」

男「とりあえず、逃げるか」

女「だね」





「逃ゲラレルトデモ、思ッタノカヨ」
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/06(火) 00:48:55.76 ID:aRe4ZWXDO
化け物に周り込まれてしまった

当たり前だな、図体のデカさが違う

男「どうしようか、逃げられないし」

女「それどころか、増えてるよね」

そう、増えているのだ

同じ奴が増えたのではなく、似たような化け物が何匹もいる

男「百鬼夜行的な感じなのだろうか」

女「あれって大晦日にしか現れないんじゃなかったっけ」

男「そうだっけ、ま、百鬼夜行の定義にもいろいろあるかな」

男「というか、人の言葉を喋れるんですね」

「随分ト、余裕ミタイダナ」

化け物の声が空気を揺らしているのを肌で感じる

これで命の危機を感じないわけないだろ

男「余裕なんてないさ、諦観はあるかも知れないけど」

「増エテルンダカラ、確カニビビッテルミタイダナ」

男「あ、もしかして恐怖を見せるやつみたいなやつかな」

「幻ジャネェカラ、安心シテ喰ワレテロ」

女「どうしよう、本当に増えてるよ」

男「本当だね」

男「これは、あれか」
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/06(火) 00:49:40.07 ID:aRe4ZWXDO
第12話




男「化け物に囲まれた」 女「これは本当に、マズいんじゃないかな」





590 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/06(火) 01:02:52.63 ID:aRe4ZWXDO
男「正体がその通りなら、正攻法はまず無理だな」

女「よくわからないんだけど」

男「時間は無いから説明は後でね、僕達だから出来る抜け道で、突破するよ」

「モウ喰ッテイイカ、返事ヲ待ツ気ハ無イガ」

男「怖がることは悪くない、怖がり方だ、わかった?」

女「いや、わからないよ」

男「まぁそうだな、とりあえず見せてやるから理解しろ」




男くんがトンカチを持って化け物に突っ込んで行った

いきなりだったから、止められなかった

化け物の振った腕が男くんを捉えて



そのままの勢いで、首を引きちぎった





え?

私の、身代わりが起こっていない?





化け物が勝利の咆哮のような物を発している間に

男くんの再生は終わった





なるほど、怖がり方か

確かに、これは抜け道だ

私達だから、出来るのだろう


男「女!早く履き替えやがれ!」

女「もう履き替え終わってるよ!」

男「上出来じゃねぇか」
591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/06(火) 01:18:40.86 ID:aRe4ZWXDO
「ナゼ死ナナイ」

男「ハッ、そんなんじゃ死なねぇよ」

化け物が再び腕を振る

しかし、男くんの身体は再生する

男「物理的にぶっ殺せるとか思ってんのか?」

男「無理矢理形作って現れているてめぇらと一緒にすんなよ」

男「良いこと教えやるよ、化け物共」

男「俺を見たやつは死ぬ運命なんだよ!」

「少シ死ナナイダケデ調子ニ乗ルナ」

男「確かに俺にてめぇらを打倒する力はねぇよ」

男「俺の力は人間を少し越えた程度だからな」

男「人外に勝てるようにはなってねぇんだ」

男「だが、ここにはもう一人いるのを、忘れてんじゃねぇよ」




女「結局、偽物でも男くんは男なのか、な!」

地面をえぐって走り出した私の脚が化け物の腹を蹴り飛ばす

うわ、ちぎれて吹っ飛んだ、見たくないなぁ

自分じゃ身体を動かせないから、見たくないとか言っても意味ないけど

化け物達に、動揺が見える

人間に蹴り殺されたら、化け物でも驚くのかな

化け物だから、驚くのかも


男「おい、同じってどういう意味だよ」

女「いざとなったら私頼りってこと」

男「ハッ、確かになぁ、っておい!俺を蹴り飛ばしてんじゃねぇよ!」

男「俺じゃなかったら死ぬだろぉが!」

女「君が1番近いんだから仕方ないでしょ」

男「さて、死ぬ覚悟は出来たかよ、化け物共!」

女「カッコつけても、殺すのは私なんだよね」
592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/09/06(火) 01:20:01.96 ID:aRe4ZWXDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

今日はちょっと短いですがご勘弁を

再登場させたかった、それだけなんです、すいません


ではでは、また日付が変わるあたりに
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/06(火) 01:24:03.47 ID:YOnEgrPCo
初遭遇!
いつも楽しみにしてます。
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/06(火) 01:36:33.60 ID:jaVHqouG0
おぉ、これは熱い
まさか再び新説レッドブーツとドッペルさんが見れるとは

乙です
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 01:38:28.09 ID:nYlEdSyFo
12話にして初めて解説編前にわかった気がする!
596 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/06(火) 02:22:20.98 ID:6hPHBSOR0
男君と女さんの愉快な仲間達の異界の冒険、はっじまっるよー
乙です
597 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 08:21:30.72 ID:fHVC6K6IO
マンキンの地獄見たいだな
598 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/06(火) 19:19:29.23 ID:154LJ5cxo
あらこれは予想外の展開だけど面白い
599 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/07(水) 00:29:23.24 ID:IfcQHfcDO
今日も来ました

マンキンはもう覚えてないなぁ

書き上げ次第投下していきます
600 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/07(水) 00:40:34.68 ID:IfcQHfcDO
男「死屍累々って感じだな」

女「普通に勝てるんだけど、そんなにこの靴って強かったんだ」

男「俺の死の強制力を化け物共にに貼付けてるからに決まってんだろ」

男「だから俺を蹴り飛ばすんじゃねぇよ!てめぇはそれに指向性を持たせられねぇのか?」

女「指向性?」

男「死の強制力をお前にも平等に貼付けてたらてめぇが真っ先に死んでんだよ」

女「そうなんだ」

男「だが、俺にはあいつらを殺す力は無いからな、死の強制力があるから殺せねぇってことは無いんだろうが」

女「時間がかかる、と」

男「てめぇのそれはそもそも化け物並の戦闘力だからな、今なら化け物だって一蹴に出来るだろ?」
女「確かに、一発蹴れば大体死ぬもんね」

男「つーかよ、てめぇに蹴られて化け物に殴られて噛みちぎられて潰されてで普通のやつなら百は軽く死んでんだがよ」

女「大変だね」

男「再生すんのも飽きてきたし早く終わらせてくれよ」

女「もう少しだから、待っててよ」

男「そういやぁ、あれなんだな」

女「どうかしたの?」

男「薄紫なんだな」

女「何が?」




男「パンツ」

女「死ねよおらァ!」
601 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/07(水) 00:55:03.34 ID:IfcQHfcDO
男「おい、いきなり指向性つけれてんじゃねぇ」

男「顔はやめ」

男「喋れな」

男「おい!」

男「無表情で死ね連呼は怖ぇよ!死なない俺でも怖ぇからな!」

女「何か言うことは?」

男「俺じゃなきゃ確実に百回は死」

女「何か言うことは?」

男「紫なんて微妙に不吉な色なんか身につけてっからこんなのに巻き込ま」

女「何か言うことは?」

男「ごめんなさい」

女「なるほど、指向性ってこんな感じなんだね」

男「死の対象の固定、呪いみたいなもんだからなぁ、恨みとか怒りとかを向ける感じだ」

女「ちょっと倒しやすくなったよ」

男「おう、がんばれ」

女「ちょっとは頑張ってよ」

男「実は頑張って3匹位倒したんだぜ?」

女「そうなの?」

男「てめぇが軽く百倍は倒してるからな、俺が倒した意味なんざほとんどねぇよ」

女「確かに」

男「ま、そろそろ終わりも見えてきたな」

女「キリが無いと思ってたけど、るもんだね」

男「逢魔時を利用して人を引き込み、そいつの感情を使わないと具現化できないような雑魚だ」

女「そういうのなんだ」

男「大方、引き込んだ人を喰って肉体を得て現実世界に現れるつもりなんだろうが、相手が悪かったよなぁ」

男「せっかく、逢魔時の前から恐怖を煽って準備してたのに、可哀相なやつらだ」

女「病院で憑いてたのって」

男「こいつらだな」
602 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/07(水) 01:02:33.47 ID:iEWXYWIKo
そうか・・・薄紫か
603 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/07(水) 01:03:28.78 ID:IfcQHfcDO
女「さて、全部倒したかな」

男「恐怖は具現化しちゃダメだよなぁ」

女「そうかな?」

男「明確な形を持たねぇから怖いのに、ま、俺が言えたことじゃねぇがな」

女「で、どうやったら出られるのかな?」

男「あいつらを倒したから、この空間が維持出来なくなって消えんだろ」

女「すぐには消えないんだね」

男「俺とてめぇの靴もあいつらの一部みたいなもんだからな」

女「そっか」

男「話しながら死体に蹴りを入れ続けてるってホラーだなおい」

女「君を蹴らないように気を使ってあげてるのに」

男「ハッ、ありがとよ」

女「あ、空間が壊れ始めたね」

男「なら、お別れだな」

女「また会うとは思わなかったよ」

男「こっちの台詞だ、あれから面白ぇことに巻き込まれまくってるじゃねぇか」

女「大変だったよ」

男「だろぉな、普通は死ぬぜ?」
女「私は何度も死んでるからね」

男「相変わらずうぜぇな、死んだなら死んでろよ」

女「言葉の割には楽しそうな顔してるね」

男「チッ、じゃあ、さよならだ」

女「さようなら、ありがとうね」
604 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 01:03:58.76 ID:iZfibWCIO
紫とはなかなかババくさい





ん、なんだこの赤い靴は
605 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/07(水) 01:11:00.18 ID:IfcQHfcDO
男「ただいま、僕に戻ったよ」

女「おかえり、私は結構疲れたよ」

男「僕は見てるだけだったからね、お疲れ様」

男「解説は、大体ドッペルがやっていったからね、必要無いかな」

女「成功法って言ってたじゃない、それってどういうのなの?」

男「恐怖を糧に現れてるから、恐怖を無くす、恐怖を克服する、というのが成功法かな」

女「それって難しくない?」

男「すでに化け物が目の前にいたからね、殊更不可能だろうさ」

女「だから、抜き道にしたんだ」

男「そういうこと」

男「成功法で突破出来るのは、何かの神様とかを熱心に、いや、盲信してる人位だよ」

男「でもそういう人は、最初から遭遇しないだろうから」

女「恐怖なんて無さそうだもんね」

男「だから、普通は遭遇した時点で負けなのだろうさ」

男「あちら側から言えば、あの空間に引き込んだ時点で勝ち、だったんだよ」

女「今回は本当に、危なかったよね」

男「本当に、死ぬとこだったな」
606 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/07(水) 01:17:36.96 ID:IfcQHfcDO
男「ついでに思い出したけど、紫鏡って知ってる?」

女「何?蹴られたいの?」

男「いや、そっちじゃないから、本当に」

男「遭遇したら負けって言っただろ」

女「うん」

男「つまり遭遇したら死ぬってことじゃない?」

女「そうだね」

男「紫鏡も同じなんだよ」

男「紫鏡のことを20歳になるまで覚えていたら死んでしまう、という話」

男「つまり、知った上で意識的に忘れなければならないんだよ」

女「無理なんじゃないの?」

男「だから、出会ったら死ぬで思い出したんだよ」

女「なるほど」

男「ちなみに紫鏡には亜種も多いね、名前が違うだけ、というのが大半だけど」

男「あとは、違う名前の物があり、それを覚えていたら死なないとかね」

女「怪談によくある救済策だね」

男「絶対に死ぬ、だと理不尽過ぎて流行らないのかもね」







男「じゃあ、また明日」

女「うん、また明日ね」
607 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/07(水) 01:18:27.94 ID:IfcQHfcDO
第12話




男「化け物に囲まれた」 女「これは本当に、マズいんじゃないかな」





608 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/07(水) 01:21:38.46 ID:IfcQHfcDO
今日の投下はここまでになりますお疲れ様でした


紫じゃなくて薄紫なところが重要だよ!



ドッペルさんと赤い靴は個人的に気に入ったので再登場させたかった、それだけの12話でした

毎話少しずつ雰囲気は違いますが、今回はがらっと雰囲気を変えてみましたが、どうでしたでしょうか
お楽しみ頂けたのなら幸いです


この話をきっかけにバトル物になる、ということは無いのでご安心を



ではでは、また日付が変わるあたりに


600越えたよ!
609 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/07(水) 01:23:24.70 ID:iEWXYWIKo
おつ!!
確かに薄紫ってのは重要だ!!!
610 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/07(水) 01:23:41.68 ID:kThk5jK5o
お疲れ!600越えおめでとう

あと凄く個人的なことだけど投下終わってないのに割り込みレスはやめてほしいかもしれない
611 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/07(水) 01:31:49.18 ID:rBZ84rouo
こうは考えられないだろうか?
まずドッペルさんが薄紫を見た時は空は赤黒かったよな
つまり実際の色はより明るくより青みがあった
だから俺は濃いめの水色だったのではないか考えている
612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/07(水) 02:02:07.16 ID:fECbWwfJo
しかし空が赤黒い事を考慮した場合「薄」紫になるのはおかしくないだろうか
613 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/07(水) 06:38:37.50 ID:ir1eTR6Q0
ここで再び読者の意識をパンツに戻すとはやりおる
乙です
614 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 07:12:07.01 ID:jSEeNG4Wo
白に近い水色だと薄紫になるかもしれん
615 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 07:47:49.25 ID:Etg7K4ZIO
>>611
ちょっwwwwおまいのせいで、感想が薄紫しか思い浮かばねえよwwwwwwww
616 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 10:17:05.19 ID:5RL0BibIO
薄紫はいいね、中々にいい
そりゃドッペルさんもみちゃうよね!


あ、やめ
617 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 10:42:57.79 ID:GSl/54oio

せっかくだからもっとバトルバトルした回でもよかったな

薄紫か、なるほど
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 11:29:51.92 ID:aHFsMT8IO
パンツの考察ばっかりしやがって・・・
ドッペルさんの事にも触れてやれよ!
薄紫のドッペルさん・・・・・・あれ?
619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 14:15:06.53 ID:kvgZXCIIO
早すぎたんだ、腐ってやがる
620 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/07(水) 14:16:14.52 ID:fECbWwfJo
死にすぎたんだ、血が足りてねぇ
621 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/07(水) 14:45:06.84 ID:uDo5FmI9o
ナウシカ懐かしいです
622 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/08(木) 00:12:29.70 ID:D/3upuRDO
すいません今日は更新出来ません

久々に休んでもいいよね!
ついにプロットが追いつかなかったというリアルホラーです、はい

土着神話の話ばっか考えてたからこんなことに…
神話から創作とかワロタといいながら普通に創作さる簡単なお仕事

4話分のプロットはあったんですが、ついさっきやりたくなった話が浮かびましてですね、プロット書かないとででして


時間が足りませんでした

明日は多分、更新、したいです

また日付が変わるあたりに


パンツパンツ言ってると綺麗な靴を履いた人が来ちゃうかもねっ
623 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/08(木) 00:38:59.12 ID:8T/CgAdwo
蹴られる瞬間に薄紫を拝めるのなら我が生涯に一片の悔い無し
624 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/08(木) 23:20:16.38 ID:D/3upuRDO
昨日は体調不良とかでダウンしてました

どんな話を書いてもつまらない気がする、というか今まで書いた話も全部つまらない、ネタとしてダメ、オチもダメ、もう全体的にダメみたいなネガティブスパイラルにもやられてました

まぁこっちの方は書いてたら治るでしょう、多分

土着信仰と前に誰かが言っていたので考えましたよ土着神話!
もう少しでプロット書けます、珍しく長編な感じ


書き上げ次第投下していきます
625 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/08(木) 23:21:18.09 ID:D/3upuRDO
第13話




女「え、ゾンビ?」





626 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/08(木) 23:30:37.70 ID:D/3upuRDO
男「状況を整理しようか」

女「うん」

男「放課後、用があり校舎に残っていた僕たち」

女「何やら校庭がうるさい」

男「窓から外を見ると、なんとゾンビがいるではありませんか」

女「そしてゾンビが生徒を襲い、その勢力を拡大しているのを確認しつつ」

男「僕たちは屋上に避難してきたのでした、と」

女「どうしようね」

男「とりあえず、本当にゾンビなのか、だよな」

女「前みたいに幽霊の可能性があるもんね」

男「ま、多分幽霊じゃないけどな」

女「なんで?」

男「幽霊に触られたりしたら幽霊になるのかな?」

女「そういうこと」

男「よくあるゾンビ物のようにウイルスとかが原因だったら詰みなんだけどね」

女「それはどうしようも無いね」

男「ま、そっちも無いのだろうけど」

女「言い切れるの?」

男「ほら、校門のとこにいる生徒、外に出れてないだろ?」

女「見えない壁でもあるのかな」

男「それに、携帯の電波も死んでるね」

女「本当だ」

男「出れない、と言うよりは外と隔離されてる気がするね」

女「電波も来ないんだもんね」

男「電気も来てないみたいだよな、おかげ校舎内は薄暗くて雰囲気がある」

女「そんな演出いらないのにね」
627 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/08(木) 23:41:38.95 ID:D/3upuRDO
男「そういや、ここ、こんな状況なのに誰も来ないね」

女「一応、使用禁止だからねぇ」

男「そんなの、あって無いようなものじゃないか」

女「近頃は使用禁止を除いても屋上に来る生徒はいないと思うけど」

男「僕たちがいるじゃないか」

女「私たち以外には、だよ」

男「そうかな」

女「飛び降り自殺屋上、もっぱらそう呼ばれてるからね」

男「いや、それって」

女「私だろうね」

男「噂になったのか、認識出来ないのに?」

女「霊感がある人は認識出来たりするんじゃない?」

男「有り得ないでしょ、いや、霊感か」

女「あぁ、死んだ私が認識出来た時、あったもんね」

男「幽霊の君がいた時か、あの時に出来た噂話なのか」

女「私も学校の怪談の仲間入りだね」

男「いくつあるんだろうね、この学校の怪談」

女「怪談って歳でも無いものね」

男「しかし、幽霊が出るかも知れない、呪い殺されるかも知れない、程度で誰も屋上に来なくなるのかな」

女「ゾンビは実際に目の前にいるもんね」

男「こんな時に、出入口が一つしか無い所に来るやつが物好きってことかな」

女「学校の行き止まりみたいな所だもんね」

男「普通は学校から出ようとする、というか実際してるからね」
628 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/08(木) 23:50:25.65 ID:D/3upuRDO
女「そして出られずに、ゾンビさんになっていくと」

男「今はまだ校舎内の方が安全じゃないのかな」

女「まだ、というのが悲しいね」

男「いずれ入ってくるだろうさ」

女「そうなんだろうけど」

男「バットを持って戦いを挑んでいるやつがいるぞ」

女「感性力の強いウイルスとかが原因なら殴って血なんて浴びたらダメに決まってるのにね」

男「いやいや、そんな頭ごなしに否定しないでも」

女「あれ?」

男「ゾンビをすり抜けた?」

女「そしてゾンビさんにやられてゾンビさんに」

男「殴ろうとしたらすり抜けたのか」

女「攻撃が効かないんじゃないかな」

男「無敵ゾンビじゃないか、しかも増えるし」

女「最強だね」

男「最悪だよ」

女「物を投げてもすり抜けてるね」

男「本当に無敵なのかよ」

女「もう、こっちの校舎にもやってきちゃうね」

男「そういや、このゾンビってどこから来たんだろう」

女「校庭からじゃないの?」

男「いや、旧校舎、部室棟からじゃないのかな、あっちにはゾンビしか見えないし」

女「確かに、あっちにはゾンビさんも向かってないね」

男「このゾンビ、人がいる場所が分かってるのかな」
629 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/09(金) 00:00:39.99 ID:4GhQV75DO
男「旧校舎の中は、そろそろ全滅かな」

女「あっちはこっちと違って2階建てだもんね」

男「旧校舎、部下棟あたりからゾンビが現れたのならば、こっちの1階もダメなんだろうね」

女「連絡通路あるもんね」

男「2階からはどうなんだろうね、そもそも放課後はこっちに生徒少ないし」

女「ゾンビさんって階段上れるのかな?」

男「上れた方が雰囲気出ない?」

女「雰囲気の問題では、無いと思うけど」

男「しかし、ゾンビの割に幽霊っぽいと言うか何と言うか」

女「すり抜けるから?」

男「壁や物をすり抜けて歩いては無いみたいだから、攻撃だけすり抜けてるみたいだけど」

女「おかげで平和だね」

男「血が飛び散ったりはしてないけどさ、ゾンビがいる時点で平和じゃないからね」

女「そえいえばそうだね」

男「確かに、すり抜けるのはゾンビの身を守るためだよな」

女「そりゃそうでしょ」

男「死んでも動くのがゾンビなのに怪我を防ぐ必要ってあるのかな」

女「動けなくならない為じゃない?」

男「それなら再生能力でもついている方がいいと思うけど、それっぽいし」

女「それっぽいかはいいとして、再生能力の方が便利そうだよね」
男「すり抜ける、当たらない必要、怪我出来ない?」

女「よくわからないね」
630 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/09(金) 00:12:24.50 ID:4GhQV75DO
男「噛み付くとか引っ掻くどころか、触れただけでゾンビ化しているみたいだし」

女「校庭もほとんどゾンビさんになっちゃったね」

男「触れたらゾンビ化、学校から出れない、怪我をしないルール、うーむ」

女「わかったりしたのかな」

男「パンデミックでは無く、妖怪や幽霊、都市伝説などの方面な気はするんだけど」

女「ゾンビになる話、なんてないよね」

男「これはゾンビというよりは、うん、そうかも」

女「一人で納得しないでよ」

男「この学校って、創立何年だっか知ってる?」

女「私たちが入る何年も前に創立100年になったんだっけ?」

男「僕たちが何期生か、というのでもわかると思うけど」

女「そっか、なら今年で110年かな」

男「うん、そうだね、100年を越えたもんな」

女「100年って、付喪神?」

男「付喪神なのかな、付喪神程度にここまで出来るかはわからないけど」

女「じゃあ、何なの?」

男「何なのか、見に行こうか」

女「どこに?」

男「旧校舎」

女「わかった、って言いたいけど、学校内にはゾンビさんがたくさんいるんだけど」

男「問題無いと思うけどな」

女「問題無いの?」

男「走る必要はあるかな、ゾンビは歩く位の速度では動いているし」

女「倒しながら行く、というわけでは無さそうだね」

男「倒せたら苦労しないさ」

女「確かに」

男「さて、行こうか」
631 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/09(金) 00:14:25.03 ID:4GhQV75DO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

毎日更新が厳しくなって来ましたが、頑張ります

ネタの方はまだ何とかなっていますが、随時募集中です


ではでは、また日付が変わるあたりに
632 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/09(金) 00:38:34.34 ID:H0niR/Tao
633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/09(金) 00:49:17.83 ID:mt4FYCYI0
乙です
子供の頃やった増え鬼を思い出すな…
634 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 01:32:11.27 ID:C+eeeGV3o
定番コックリさんとか、学校の怪談系はどうだらふ?
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/09(金) 05:58:54.13 ID:xlsLMVRe0

いつもの事ながら落ち着きすぎワロタwwww
636 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/09(金) 18:37:09.30 ID:OKS3U+yLo
無理に毎日と気張らなくても大丈夫なんじゃよ
とにかく今回も乙!パニックのはずの校内と、屋上の二人の冷静さの対比がシュールだww
637 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 19:20:30.22 ID:nmohwBKDO
乙!!

ネタ…メリーさんとかどうだい?
638 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/09(金) 19:38:50.19 ID:puUZJVI+o
ビリーさんはどうだい?
639 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/09(金) 20:17:46.35 ID:brNpUsGOo
ハリーさんはどうだい?
640 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/09(金) 21:15:52.46 ID:hB2ycRrto
ペリーさんはどうだい?
641 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/09(金) 21:24:43.14 ID:6d7z7zX9o
ホリィさんとか
642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/09(金) 23:21:41.21 ID:irVKUYrAO
パリィ!パリィ!
643 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/09(金) 23:53:56.77 ID:xV4gnQCEo
>>638-642
なにやってんだおまえらwwwwww
644 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/09(金) 23:59:34.78 ID:4GhQV75DO
今日も来ました

>>638ー642はその都市伝説やら怪談やらの説明頼んだ

ついに82の超未来安価が回収されてしまいましたね!

書き上げ次第投下していきます
645 : ◆SetoseN//M [saga 安価ミスとかマジ…orz]:2011/09/10(土) 00:09:15.84 ID:hgSvT6ADO
男「しかし君は、こんな状況にも怖がらないね」

女「男くんには言われたくないよ」

男「いやいや、男子たるものびびっちゃいけないだろうさ」

女「私はびびっていいと」

男「実際、すごい光景だから大丈夫かなって」


女「異常過ぎて現実感が無いんだよね、友人もゾンビさんになってるし」

男「確かに、それはあるね」

女「現実感が無いのは、今の私の人生全てだけどね!」

男「笑えないから、それ、重過ぎて全然笑えないから」

女「じゃあ、そろそろ屋上から出発しようか」

男「いや、待って、渡しておく物もあるし話しておくべきこともあるから」

女「何?」

男「ま、作戦みたいなもんだよ」






男「じゃあ、いいかな」

女「うん、私は大丈夫、だけど本当に大丈夫なの?」

男「大丈夫じゃなかったら、頑張ろう」

女「えー」

男「これ、ゾンビになるのが死ぬ扱いだったらさ」

女「私が肩代わりするんだろうね」


男「ほら、ゾンビも屋上に来そうなやつもいるみたいだよ、逃げ場は無いから腹を括ろう」

女「本当に来てる、仕方ないから頑張りましょうか」
646 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/10(土) 00:19:52.77 ID:hgSvT6ADO
女「やっと、旧校舎に着いたね」

男「結構疲れたよ」

女「あれ、ここら辺にはゾンビさんいないんだね」

男「霊域なのかな、発生源がここら辺にいるんだろうね」

女「霊域?」

男「神域と同じような物だね、普通の場所じゃないと思っていれば問題無いよ」

女「そうなんだ」

男「さて、話しに来たぜ、出て来いよ」



「どうやって、ここまで来た」

男「まさか本当に出て来るとは」

「ここに来た、ということは隠れても意味無いだろう?」

男「そうかもな」

男「ここまで来た方法は、これだよ」

「カッターがどうかしたのか」

男「これを振り回しながら走って来たんだよ、ゾンビに攻撃が当たらないように」

男「いや、ゾンビが怪我をしないようにしていただろ?」

男「ゾンビを文字通りの意味で、すり抜けて来たんだよ」

「面白いことをするもんだな」

男「学校を巻き込んでゾンビ鬼を開催したお前よりは、面白く無いけどな」

「そこまでわかっている貴様の方が、よっぽど面白いと思うがな」
647 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/10(土) 00:31:18.88 ID:hgSvT6ADO
男「ここの生徒、元通りに出来るのか?」

「出来ないと言ったら?」

男「理由を聞こうかな」

「成る程、元通りに出来ることを前提に話しているのか」

男「当たり前だと思ったが」

「その考えは正しいな、元通りには出来るよ、してやるよ」

男「素直だな」

「遊んだ玩具は片付け無いといけないだろう?」

男「玩具扱いか、確かにそんな所か」

「安心しろ、ここ1時間位の記憶は全て捏造して誤魔化しておいてやる」

男「流石は土地神様、いや、地霊の付喪神様だな」

「この学校の、だから操れる範囲も力もたかがしれているがな」

男「これだけ出来れば十分だと思うけどな」

「空間の隔離と外側から人が来ない為の人払いもじきに解除する」

男「そもそも、そんなに長い間、この状態を維持出来無いんじゃないのか?」

「そうだな、所詮は付喪神が成り上がった程度の私だ、このようなことなどしばらくは起こせまい」

男「学校を建てた際に作った神棚、地霊を怒らせないためだったか」

男「当時、怒るような地霊がいたのかわからないが、100年も経てば奉られている物だって付喪神になるよな」
648 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/10(土) 00:48:24.34 ID:hgSvT6ADO
男「10年前にも同じようなことをした、ということか?」

「もう少し控えめなことだったがな、現れた直後だったので力もほとんど無かったからな」

男「僕たちみたいなやつはいたのか?」

「いなかったな、暇潰しの遊びであり、人間と遊ぶつもりは無いから当たり前だがな」

男「しばらくは姿も現せなくなるのか?」

「その予定であったが、貴様が来たので予定を早めて片付けを開始したからな、姿を現す位なら問題無いだろうな」

男「暇なんだったら、僕たちが時々話しに来るぜ?」

「それは楽しみだな、この学校内でならいつでも呼ぶといい、貴様は嫌いでは無いぞ」

男「学校の敷地からは出られないのか」

「出られはしないな、出たら私は存在を維持出来なくなる」

男「なら、たまに放課後にでも面白い話を聞かせて貰おうか」

「神に話をねだるとはいい身分だな」

男「付喪神程度が何を言うか」

「貴様の方が、面白い話を持っているのでは無いか?」

「そこの娘、普通じゃないだろう?」

男「流石、わかるのか」

「学校内は私の領域だからな、見ていたし、解りもするぞ」

男「学校自体を神域として神棚に依代の役割を持たせているのか」

「そんな所だな、あぁ、片付けも終わったからいつでも帰れるぞ」

男「じゃあ、また今度」

「ふむ、現れていないだけで、学校にいる間は見ているがな」
649 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/10(土) 00:59:15.09 ID:hgSvT6ADO
女「綺麗な人だったね」

男「神様は総じて、女性が多いさ」

女「どうして?」

男「男と違って新たな生命を生み出すからね、神聖視されていたんだよ」

女「そうなんだ、でさ、あれって神様だったんだよね?」


男「そうだね、学校の付喪神で、学校の土地神で、学校の守り神、学校にがんじがらめにされてるな」

女「なんでこんなこと起こしたんだろうね、暇潰し、とか言っていたけど」

男「土地神としての役割、怒ること、祟りを起こすことを守る為かな」

男「ほどほどに悪いことをして力を発散させる目的だろうな」

女「神様も大変だね、守らないていけない役割があるなんて」

男「守り神でもあるから、基本的には悪いことはしないはずなんだよな、奉られて怒りを収めているはずだし」

男「しかし付喪神は人に悪さをする存在だからな、おかげであんな微妙な悪さを働いたんだろう」

女「成る程」

男「あの神棚が捨てられたりしたら、ただの付喪神になるんだろうな」

女「なんだか可愛いね」

男「いや、そうなったら確実に悪さを働くから」

女「そうだったね」

男「守り神なら学校内の事件、未然に防いでくれてもいいのにな」
男「なんて言うのはこちらのエゴだよ?」

女「そうなの?」

男「学校の守り神であって、生徒の守り神では無いんだから」

女「そっか」






男「じゃあ、また明日な」

女「うん、また明日ね」
650 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/10(土) 00:59:45.45 ID:hgSvT6ADO
第13話




女「え、ゾンビ?」





651 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 01:02:47.64 ID:hgSvT6ADO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

初めてフェードアウトしないキャラを出してみた13話、いかがでしたでしょうか
お楽しみ頂けたのなら幸いです

次回登場の予定はありませんが、きっといつか出てくるはず



ではでは、また日付が変わるあたりに
652 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/10(土) 01:23:53.88 ID:+lLVSeXDO
乙。

ところで>>647-648の間には何か入らない?なんか話についていけなかった
653 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/10(土) 01:47:56.68 ID:hgSvT6ADO
>>652
男「今年で学校は110年目、現れてから10年は経つと思うんだが、今までも何かしていたのか?」

「現れて早々に力を発散したからな、10年間は姿を現せずにいた」

のような会話が挟まってました、多分


では、お休みなさい
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/10(土) 15:34:45.47 ID:ii9Unvlr0

よくそんな前のほうのレス覚えてたなwwww
655 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/10(土) 23:27:45.40 ID:hgSvT6ADO
すいません、今日は投下出来ません

13話はプロット段階で失敗しましたが、さらに失敗したのでいろいろと反省しました
巻き過ぎよくない
次回以降気をつけようと思います

ではでは、お休みなさい
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/10(土) 23:28:35.38 ID:GIk2NpeQo
おやすみ
657 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/11(日) 05:15:39.70 ID:aTaNZMFq0
亀だけど十二話で女はどこから赤い靴出したの?
確か五話のラストで消えてなくなったはずだよね?
658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/11(日) 06:56:13.52 ID:RArhZTV2o
怖さを実体化させた世界だから、それぞれの深層心理で恐怖の対象になっているものも具現化したってことじゃないかな?
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/11(日) 12:33:13.78 ID:3iWpU3fho
赤い靴怖すぎワロタwwwwwwwwwwwwwwwwww→赤い靴(を模した何か)具現化→俺TUEEEEE
660 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/11(日) 21:57:52.03 ID:aTaNZMFq0
>>658-659
あーそういうことか
661 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/11(日) 23:12:58.33 ID:GFHRYvtDO
今日も来ました

>>660
そんな感じです
恐怖が具現化される世界で、まず漠然とした死の恐怖が具現化され、具現化した死の恐怖を目の前にしたため死の恐怖が量産された中、死の恐怖として過去の記憶から赤い靴やドッペルさん引っ張り出してきた感じです


書き上げ次第投下して行きます
662 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/11(日) 23:22:25.92 ID:GFHRYvtDO
女「近頃さ、私達のクラスに不登校の子がいるでしょ?」

男「不登校なんていたかな」

女「実はいるんだよ、ほら、この前退院したって先生が言っていたじゃない」

男「あぁ、退院してから不登校になったのか」

女「そうそう」

男「でも退院したのは一昨日だから、まだみんな体調が優れない程度にしか思って無いんじゃないのか?」

女「噂だと、他人に会いたく無いらしいんだよね、人間不信?」

男「家に引きこもってるの?」

女「噂だけどね」

男「神社の中の民家、か」

女「神社に住んでるの、知ってるんじゃん」

男「そういうことは、知ってるよ」

男「知ってると言うよりは、覚えている、が正しいのかな」

男「神社住まいなのは確かだけど、神社生まれでもあるはずだよ」

女「由緒正しいのかな」

男「それで、その子はどうして不登校に、人間不信になったのかな?」

女「いや、これも噂なんだけどね」
663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/11(日) 23:23:29.72 ID:GFHRYvtDO
第14話




女「幽霊を、殺しちゃったんだって」





664 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/11(日) 23:32:29.17 ID:GFHRYvtDO
男「幽霊を、殺したの?」

女「正直、よく意味がわからないけれどね」

男「殺した、という状況がよくわからないけど、本当に殺したのならそれは幽霊なのかな」

男「違う何かを殺した、とか」

男「もしくは殺した、と思っただけか」

男「何も殺してないし、殺したとも思ってないということもあるよな」

女「どういうこと?」

男「真実でも勘違いでも無く、嘘ということだよ」

男「噂は噂でしかなかった、というのなら楽なんだけど」

男「誰が言ったのかは別として、嘘として語った人がいた場合、それは根が深いというか、僕たちにどうにかできるものじゃない可能性が高いよな」

女「噂は不登校の言い訳、だった場合は普通に不登校なだけだもんね」

男「僕としては、気になるのは」

女「気になるんだ」

男「二日も経ったけど、無事だといいね」

女「男くんが言うと冗談に聞こえないから」

男「半分本気だからね」

女「残り半分は?」

男「ただの不登校かなって」

女「ま、そうなるよね」
665 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/11(日) 23:59:22.93 ID:GFHRYvtDO
男「事件になって無いのだから、人を殺してしまったわけでは無いだろうし」

女「幽霊を殺した、だもんね」

男「推理物なら幽霊が何かを暗示しているのかも知れないけど」

女「それなら私たちは何も出来ないもんね」

男「君、関わる気満々だよね?」

女「関わらないの?」

男「君が関わると言うのなら、僕も関わるよ」

女「関わると言っても、どうしようか」

男「直接会ってみるのが一番手っ取り早いと思うけど」

女「じゃあ、行こうよ」

男「どこに?」

女「神社に、じゃないの?」

男「神社以外の場所に家を持ってないといいね」

女「神社に行ったら誰もいない、というのは辛いなぁ」

男「あの階段を、意味も無く往復は辛いよ」

女「小さい山にあるもんね」

男「中腹だからさしたる高さでは無いけど、学校から微妙に遠いな」

女「1時間位で着くかな」

男「歩きで1時間、そんなもんじゃないかな」

女「いざ、クラスメートを助けに」

男「別に助けるようなことになっているとは限らないけど」

男「それよりも、クラスメートを助けたいなんて君は優しいというか何と言うか」

女「変なこと絡みなら、やっぱり助けてあげたいじゃない」

女「私たちみたいに、取り返しのつかないことになる前に」

男「それは僕も思うのだけれど、君への負担をむやみに増やしたくはないんだよ」

女「そんなこと言って、私が行かないって言ったら、男くん一人で行く気でしょ?」

男「う、いや、そんなことは」

女「私も、行くからね、お人よしは君の方でしょ?」

男「わかったよ、じゃあ、行こうか」
666 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/12(月) 00:01:23.25 ID:nX8Lz5MDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

すいません、もう少し書くつもりでしたが本格的に眠くて書けないのでここで切らせてもらいます

クラスメートさんは
ク「」
という略し方で発言する予定です、いいのが浮かばなかったので


ではでは、また日付が変わるあたりに
667 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/12(月) 00:14:07.44 ID:V6DeNUb90

幽霊殺して不登校になったっていうなら、まずはその幻想を(ry
668 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/12(月) 06:12:45.36 ID:Pb5gemJQo
幻想?現実だろ
まあ、戯言だけどね
669 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/09/12(月) 18:02:50.99 ID:LJkRg6Bf0
幽霊殺して不登校か・・・傑作だな
670 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/12(月) 23:50:39.18 ID:nX8Lz5MDO
今日も来ました


書き上げ次第投下していきます
671 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/13(火) 00:02:47.14 ID:4mGd2B0DO
男「しかし、歩いて行くにはちょっと遠いよな」

女「バスとか探せばあったんじゃない?」

男「通学はやっぱり自転車なのかな」

女「そうなんじゃない」

男「しかし、うん、やっぱり登りたくないね」

女「もう来ちゃったんだから諦めようよ」

男「30分位登りっぱなしの階段は、階段じゃなくて山って言うと思うんだよな」

女「まぁ、山だよね」

男「登っても誰もいない可能性が高いじゃないか」

女「自宅に電話しても出なかったもんね」

男「ここって、家電類はどうやって上げてるんだろう」

女「かなり遠回りになるけど道路なかったっけ」

男「車いいなぁ」

女「我慢して登りましょう」

男「わかったよ」











男「着いた、やっぱり階段長いって」

女「同感、でも、いるんじゃない?」

男「自転車が階段の下にあったし、何より電気ついてるもんな」

女「どうする?」

男「とりあえずチャイム鳴らしてみるのが常識的だと思うよ」

女「そうだね」
672 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/13(火) 00:14:17.57 ID:4mGd2B0DO
女「出ないね」

男「ここまで来て、何もせずに帰る気はしないよね」

女「うん」

男「なら、ドアをぶち破っても仕方ないよね」

女「常識的とか言ってた人が何を言い出すの?」

男「訪問してる時点で常識的では無いと思うのだけど」

女「そうだけどさ」

男「引き戸だから、頑張れば外せないかな」

女「ドア外せたらマズいでしょ」

男「ガタガタ言うだけだな、やっぱり蹴破るしか」

ク「あ、あの、帰って、貰えませんか?」

女「ほら、男くんがうるさいからドアの向こうまで文句言いに来ちゃったじゃない」

男「不登校って聞いてね、顔を見て来てくれって先生に頼まれたんだよ、顔だけでいいから見せてくれない?」

ク「学校からここまでわざわざありがとうございます、見ての通り体調的には、きゃっ」

男「はい、お邪魔しまーす」

女「お邪魔します」

男「そんなので開けたらダメだよ、簡単に詐欺とかに引っ掛かるタイプだね」

女「クラスメートにいきなり嘘つかれるとは思わないでしょ」

男「あ、上がってもいいかな?」

ク「は、はい」

女「ドアの鍵閉めとくよ」

男「客間はこっちかな」

ク「いきなり、何なんですか?」

男「人が怖い、という感じじゃなさそうだね」

女「お見舞いに来た、と思ってくれればいいよ」
673 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/13(火) 00:28:20.88 ID:4mGd2B0DO
男「しかし、僕たちはクラスメートじゃなかったら通報されてるよな」

女「完全に不審者だよね、犯罪者かな」

ク「お見舞いに、来たんですか?」

男「あぁ、単刀直入に言うと、幽霊を殺したという噂の真偽を確かめに来た」

ク「そ、それは」

男「いや、別に殺したから責めるというわけじゃないから安心しなよ」

ク「幽霊とか、信じるんですか?」

男「信じるよ」

女「もちろん」

ク「そういうことが、好きなんですね」

男「好きだけど、何て言おうか」

女「実際にそういうのと会ってると言うか」

男「で、噂は本当なのかな?」

ク「それは本当、だけど私は、別に、殺す気とかは無くて」

男「どういう状況だったのかな」

ク「退院して来たのが一昨日の昼過ぎで、晩御飯を作るために台所にいたら」

男「さっきから思ってたんだけど、親とかは?」

女「聞きにくいことをサラリと聞くね」

ク「両親は、お祖母さんと一緒に父方の実家に戻ってるんです」

女「そうなんだ」

男「一時的に、なのかな」

ク「はい、1週間位あちらに行ってます、私は学校があるので行けませんでしたが」
674 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/13(火) 00:41:46.97 ID:4mGd2B0DO
ク「それで、台所で料理をしていたら」

男「幽霊が現れた、と」

ク「はい、幽霊を見たのなんて初めてだったので」

男「初めて見たのに幽霊ってわかったんだ」

ク「壁をすり抜けてやって来ましたから」

女「それは驚くね」

ク「それで、いきなり掴みかかってきて、怖くて、持ってる包丁で」

男「幽霊を刺した、いや、刺せたの?」

ク「はい、そしたらしばらく苦しんでたけど、消えちゃって」

男「包丁は、まだある?」

ク「ありますけど」

男「見せてもらってもいい?」

ク「はい、すぐ持ってきますね」




男「これ、人間不信じゃなくて、殺してしまった自分が怖い、というやつだと思うんだけど」

女「そうだよね、どうしようか」

男「うーん、あまりやりたくないけど」

女「じゃあ、それで」

男「いいの?」

女「うん、大丈夫」

男「わかったよ」




ク「あの、これですけど」

男「普通の包丁だ」

女「普通の包丁だね」

男「これで刺したの?」

ク「そうですけど、何か」

男「なんか幽霊を祓う包丁だったりするのかな」

ク「そういう話は、聞いたことないですけど」

男「なら、君に幽霊を祓う力があったってことだと思うんだけど」
675 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/13(火) 00:55:37.22 ID:4mGd2B0DO
ク「確かに、うちの神社は魔を祓う力があるとされていますが、別に私に霊能力みたいなのがあったりはしませんけど」

男「親とかには?」

ク「無いはずです、私の家系は代々そういう力はありませんね」

女「神社生まれでも、普通の人間なんだね」

男「じゃあ、神頼みだったら、幽霊位は撃退出来るんじゃないのかな」

ク「確かに、お札とかを使えば可能だとは思いますが、私はやり方を教わった程度ですし、何よりお札は持ってませんでしたよ?」

男「この神社ってさ、山自体が神域なのかな」

ク「そう聞いていますが」

男「ただの幽霊が神域に侵入して、しかも神殿の近くまでやって来るなんて不可能だと思うんだけど」

ク「この神社には、何の力も無い、と言いたいんですか?」

男「いや、そんなつもりは無いよ、この家を含む境内も何か結界みたいなのが張ってあるんじゃないの?」

ク「よくわかりましたね」

男「四方を囲むように置いてある柱は流石に目立つよ」

男「だから、君が殺した幽霊は、元々弱っていたんじゃないかなって思ってね」

ク「それで、簡単にやっつけられてしまったということですか?」

男「刀、刃物は昔から力があるとされてきたから、有り得なくは無いのかな」

男「まぁ、言いたいことや聞きたいことはたくさんあったりするんだけれど、あまり長居はしたくないからね、要件たけでいこうか」




男「どうして君は、学校に来ないんだ?」
676 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/13(火) 00:57:24.23 ID:4mGd2B0DO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

多分明日にはこの14話は終わると思います

近頃ネタが思い浮かびませんが、頑張って書いていきますね


ではでは、また日付が変わるあたりに
677 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/13(火) 01:33:21.81 ID:byiNX3pGo
しかしなかなかすごいペースだよな
678 :以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします [sage]:2011/09/13(火) 21:04:07.87 ID:bGG+/zS90
殺したというよりも殆ど自滅に近いよね、まあどちらも他殺だから同じようなものだけれど
679 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/13(火) 21:11:28.09 ID:bGG+/zS90
ありゃりゃ、やっちまってた…すまない
680 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/13(火) 23:34:38.76 ID:4mGd2B0DO
今日も来ました

レスの無さがつまらなさを如実に表していますがくじけません


書き上げ次第投下していきます
681 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/13(火) 23:46:25.06 ID:4mGd2B0DO
ク「そ、それは」

男「他人が怖いから、殺してしまった自分が怖いから、じゃないだろ?」

女「違うんだ」

男「もしそうだったら、僕たちが来た時点でもっと取り乱すし、包丁なんか持ってこれないだろ?」

女「確かに」

男「ま、信用出来ないのはわかるけどさ」

ク「別に信用していないわけでは」

男「信用していたら、話してくれるだろう?」

男「君が怖いのは、自分でも他人でも無く、人外だろ?」

ク「それは、襲われたんだから当たり前じゃないですか!」

ク「親も信じてくれないし、ここにも幽霊が出たのに、外に行けるわけないじゃないですか!」

男「確かに、外より神社のあるここの方が安全だろうね」

男「親が信じてくれていない、考えて無かったわけではないけど、つまり、それってさ」

ク「だから、代々霊能力なんか、無いんですって!誰もそんな存在、本気で信じてないんですよ!」

ク「あなたたちだって、そうでしょう?」

ク「面白半分で話を聞いて、どうせ寝ぼけてただけとか決めつけるんでしょう?」

男「だから、信じてるって言ってるのになぁ、これじゃあ人間不信もあるみたいだね」

ク「幽霊なんて見たことない人が、口だけで信じるなんて言っても」

男「あるよ」

ク「え」

男「見たことあるって、言ったんだよ」
682 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/13(火) 23:52:50.71 ID:4mGd2B0DO
男「見たことだけじゃない、話したし、触ったし」

女「キスして貰ってたもんねー」

男「いや、それは置いといてさ」

ク「信じられるとでも?」

男「だったら、こっちだって君のことは信じられないよ?」

男「君の話は全て、乙女の妄想に過ぎないね」

ク「ほら、やっぱりみんな!」

男「親とか友人にこっぴどく扱われたのかな、女、悪いな」

女「大丈夫、今日はその気で来てたから」

ク「いきなり、何を言って」

男「包丁借りるよ」

ク「い、嫌、やめてよ」

男「別にそっちに向けてないよ、ちょっと落ち着きなよ」

女「落ち着いて自分の首に包丁を突き立ててる男くんは、どうかと思うけどね」

男「じゃあ、また明日な」

女「うん、また明日ね」

ク「何、してるんですか?」

男「こうするんだよ」
683 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/14(水) 00:02:29.09 ID:bVjI1LkDO
男「絶句、か、叫ばれたり暴れられたり、気絶するより全然マシだね」

男「僕に刺さるはずの包丁は、なぜか女に刺さりました、なぜでしょう?」

男「って、死体が消えちゃったね」

ク「包丁、そこに落ちてますよ?」

男「あぁ、やっぱり忘れてる、女のこと思い出せる?」

ク「思い出せますけど、あ、なんで」

男「そう怯えないでくれよ、女はちゃんと明日現れるから」

ク「どういう意味ですか?」

男「○○や××って、前の女なんだけど、思い出せる?」

ク「あ、はい、あれ、どうなって、あれ?」

男「記憶が混ざるのかな、僕にはどうにもわからないところなんだけど、女は何度も死んで現れているんだよ、そこは理解してくれたかな?」

ク「はい、だけど、これって」

男「そういう物、と考えてもらうしかないかな、前の女のことは忘れてしまうだろうけどね」

男「つまり、僕たちはこの現象を利用して、不思議なことを解決したり巻き込まれたりしていたってことなんだけど」

男「とりあえず、君のことは信じるし、君にも信じてもらいたいかな」

ク「わかりましたとしか言えませんよ、こんなの見せられてしまっては」

男「この為だけに死んで貰った女には、明日謝らないとなぁ」
684 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/14(水) 00:13:18.33 ID:bVjI1LkDO
ク「私も、謝らないと」

男「いや、殺したのは僕だし、別に君はいいよ、女もなんだかんだで死ぬ覚悟で来ていたし」

ク「また、すごい覚悟ですね」

男「もう20回位死んでるから、こういうのに首突っ込むってことは死ぬ覚悟がないと」

ク「男さんも、そうなんですか?」

男「いや、僕は違うよ、僕の死を女が身代わりになるだけだね」

ク「そうなんですか」

男「だから、今の僕は危険に巻き込まれるわけにはいかないんだよな、死んだら終わりさ」

男「ま、危険は無いと思ってるけどね」

男「そうそう、学校に行かない意味は無いと思うよ」

ク「どこだって同じ、ということですか?」

男「それもあるし、この神社のお守りとか持ってれば安全だと思うよ」

ク「あの、だから、代々うちは」

男「君は幽霊に包丁が刺せた、君には霊能力があるんじゃないのか?」

男「自覚が無かったのだから、それも最近現れたんだろうな」

ク「お守りを持ってれば、大丈夫なんですか?」

男「大丈夫だといいね」

ク「え?」

男「二日経つのにそれ以降何も無いんだろ?」

ク「は、はい」

男「その君が殺したという幽霊が、単体で君を狙ってたと、思うのだけど」

ク「どういう意味ですか?」
685 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/14(水) 00:23:32.91 ID:bVjI1LkDO
男「この神社の神域や方陣、結界、名前は何でもいいけど、それに意味が無かったとする」

ク「まぁ、そうですよね」

男「なら、幽霊は来れる、が、わざわざ来る必要は無いだろう?」

ク「確かに、そうなりますね」

男「なら、来る必要があった、会うべき者、狙っている者がいたと考えていいのでは、ということだよ」

ク「なるほど」

男「撃退して復活する様子も見られないなら、怯える必要は無いんじゃないか?」

ク「でも、あなたたちが会ったような幽霊にだって、私が会わないとは限らないのでは?」

男「君に幽霊を倒す力があったんだから、君がお守りを作って持っていれば大丈夫だと思うけどね」

男「それに、場所なんて関係ないこと位、痛感したんじゃないのかな」

男「というわけで、学校に来ようよ、とクラスメートが説得に来ただけなんだけれど」

ク「はい、わかりました、明日からは学校に行きます」

ク「幽霊よりも、実際に人間が死んで、それが消えるという方が怖いですよね、なんか怖くなくなっちゃいましたよ」

男「それはよかった、無闇に怖がる方がよくないからね」
686 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/14(水) 00:34:26.87 ID:bVjI1LkDO
男「そうだ、聞きたいことがあるんだけれど」

ク「なんですか?」

男「ここって、犬神を祀っているみたいだけど、縁結びの神様っていなかったっけ?」

ク「よく知ってますね、あちらの奥に、小さいですけど社がありますよ」

男「ちゃんとあるのなら、いいんだ」

男「そうだ、お守り作って貰えない?」

ク「縁結びですか?」

男「退魔の方で頼むよ、守り札を書いて袋に入れるだけでいいからさ」

ク「それでも15分位は、かかりますけど」

男「それ位なら待つから、頼むよ」

ク「わかりました」





ク「どうぞ」

男「ありがとう、君も自分の分を作った方がいいと思うよ?」

ク「一緒に作っておきました」

男「本当だ」




男「帰る前に一応言っておくけれど、神社や神域にしてる山を護っている札や物があるなら君が新しくしておいた方がいいよ」

ク「勝手にやって、大丈夫かなぁ」

男「やり方は習ったのなら、君の方が御利益もあるから大丈夫だよ」

ク「大丈夫かというのは、御利益とかの話じゃないんだけどね」

男「気にし過ぎはよくないけど、気をつけてね」

ク「はい、気をつけます」

男「じゃ、また明日」

ク「また明日、学校で」
687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/14(水) 00:38:57.64 ID:bVjI1LkDO
男「1時間以上を1人で歩いて帰るって、キツイなぁ」

男「山の下までの見送り、断らなきゃよかったかな」




男「縁結びの神と犬神が両方いる神社、か」



男「気をつけたって、起こることは起こるよな」


男「本当に、何も無いといいのだけれど」



男「神社の娘を狙ったのが、本当にただの幽霊なら、いいんだけどな」



男「それこそ僕の、気にし過ぎかな」
688 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/14(水) 00:39:58.26 ID:bVjI1LkDO
第14話




女「幽霊を、殺しちゃったんだって」




689 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/14(水) 00:41:43.40 ID:bVjI1LkDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした


久々に書けた気がした!
気がしただけですよねー、知ってる知ってる


とりあえず14話は終わりです


ではでは、また日付が変わるあたりに
690 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/14(水) 00:50:11.17 ID:E3SRb9d4o
お疲れ!
いや投稿量増えてて嬉しいようふふ
明日まで全裸待機しておきます
691 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/14(水) 00:58:52.67 ID:Wu0NqegSO
何の、こちらは裸ネクタイ待機だ!


何のフラグだ…
692 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/14(水) 02:39:57.26 ID:vOMnq0uIO
レス付きすぎると早く落ちちゃうだろうが
693 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/14(水) 06:48:47.21 ID:QgjAtsqIO

神様が2人いるってことはあれのことかな

レスしなくてもみんな読んでるから安心して投下してくれるといいな
俺はいつも楽しみにしてる
694 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/14(水) 08:43:20.24 ID:tNiLF3jIO
追いついた。乙

止むを得ない感が無いときでも女が死ぬようになっちゃいましたね。ちょっぴり残念です。
695 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/14(水) 22:17:25.24 ID:cTrBtzul0

ちょっと思ったけど男と女の間に新たなルール追加とかあってもいい気がしてきた
それか男と女が他のルールもった奴等と会うとか
696 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/14(水) 23:44:26.72 ID:s6yZoeTvo
ルール追加はあまり必要性感じないけど
同じようにルール持った人間ってのはおもしろそうだな
697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/15(木) 01:14:35.57 ID:lVtz64dHo
今日は投下なし?
698 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 03:16:04.71 ID:vCEJDKLDO
寝ちゃったかな
699 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/15(木) 08:09:24.23 ID:7Cr23ttIO
支援したくても忙しい時もある
みな応援してるから落ち込まんでC
700 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/15(木) 23:49:53.48 ID:B4jLLcjno
てすつ
701 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/15(木) 23:59:06.83 ID:B4jLLcjno
PSPからこんばんわ

携帯から書き込めなくなってしまいました、管理人にメールを送ったのでしばらくすれば書き込めるようになると思います

規制回避IDもダメだったので本格的に管理人の対応待ちです

更新はそれまでお待ちいただければ…


レス無いとモチベに出ますね、本当に
話自体もダメだったので投げようと思ったり

書き込めるようになるまでネタ募集強化期間!みたいな!

ルール持ちいいですね、いいの浮かんだら出したいです

近頃話が浮かばなくて、長編なんか考えちゃうから…

こっちからは生存報告が限界ですね、書くのに時間がかかり過ぎてしまいます、はい

ではまた
702 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 00:07:48.54 ID:siLu9oEIO
読んでる人はいるから気にせず投下できる時にしたらいい
話面白いから俺は好きだぜ
俺にはこういうの思いつかないし
703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/16(金) 00:33:35.78 ID:YixHZX5q0
そだよ、1週間程PC触れられないことだってあるのさ
土着神とか提案したもんだけど、もし投稿時その場にいたら歓声あげて即効うひょひょひょって書いてたよー(今もうひょひょ言ってますん
まじ乙!面白かった!
犬神と縁結びということはク「」はお嫁さんに選ばれたのかな?
でも自分の神社の結界で弱ることも無いし、神社とは関係ない山の神に気に入られたか・・・wwktk
704 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/16(金) 00:38:40.56 ID:2Tpa6X4Mo
パンツ泥棒の幽霊はよ!はよ!
705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 00:51:13.47 ID:lNlSnol7o
レスついてもいいなら毎回投下後につけるぞ
706 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 02:15:11.92 ID:OkE+rnuIO
結局2人は正式に彼氏彼女の関係なんだっけ?
チューはしてないの?しないの?
707 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/16(金) 07:30:39.48 ID:4hj/QidAO
そりゃあ一緒に風呂にまで入った仲ですよ多分
708 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 08:06:57.45 ID:t6pTCgRIO
初書き込みだが頭から見ている
レスの数倍は人がいることを>>1にも分かってほしい
このスレは異色かつ素晴らしい

ところで、男は女の外見が死ぬ度に変わるので、相手は1人だがよりどりみどりだな…セフ…ごくり
709 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 14:22:17.75 ID:7DqWy+cDO
テス
710 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/16(金) 14:23:31.14 ID:7DqWy+cDO
\復活/


書き込めるようになったので今日は投下しますねー
711 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/16(金) 14:47:24.61 ID:SwKVZ3xR0
やったー
712 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 15:02:06.50 ID:t6pTCgRIO
おっしゃー
713 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 22:08:13.43 ID:DwHIBgwIO
そろそろ来るぞお前ら。準備はいいか?
714 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/16(金) 23:10:58.46 ID:2Tpa6X4Mo
おう ばっちり全裸待機だ
715 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/17(土) 00:04:53.59 ID:SJpp4tC0o
どうも、またPSPからです
日付が変わったら、またダメになりましたっはははぁ

嘘だと言ってよ

また管理人にメール送らないと…
716 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/17(土) 00:12:33.82 ID:zu6AIzPPo
ドンマイ
また復活するまで待ってるよ〜
717 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/17(土) 00:30:14.70 ID:4591n8vQ0
ひとつレスを見たら五人は読者がいると思いなさい
待ってるよ
718 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/17(土) 00:34:53.21 ID:SJpp4tC0o
何で書き込めなくなってるんだろう…

男と女の関係は幼馴染なだけですね

レスがつくと嬉しい、レスがつかないと悲しいというか凹む、という書き手の気持ちも理解してあげて下さい
他の人もそうなので好きなスレには書き込むとエタるの防止になると思いますよ
SSがもっと盛り上がればそれはとっても嬉しいかなって

ここで現行340スレ読んでる程度には読み手寄りですので読み手の気持ちはわかるんですが、自分のスレとなるとダメですね、全然ダメです

また隙あらば書き込みテストをする作業が始まるお
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/17(土) 01:03:37.25 ID:mT4jSiVro
割といつでも待っとるぜー
720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 08:59:48.57 ID:Tll8doEDO
テス
721 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/17(土) 09:01:22.96 ID:Tll8doEDO
あ、書き込めるようになってる

今日は念のために日付が変わる前に来ますねー
722 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/17(土) 09:48:26.96 ID:zu6AIzPPo
んじゃぁそれまでマターリと舞って酔うか
ヘ(´∀`ヘ)ヘ(´∀`ヘ)ヨイヨイ(ノ´∀`)ノ(ノ´∀`)ノヨイヨイ♪
ウィーッ へ(( ̄ー ̄*))))....〜〜((((* ̄ー ̄))ノ ヒック

723 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/17(土) 12:12:36.00 ID:pQbvpBDWo
対物ライフル用意、その薄汚い顔文字を吹っ飛ばしてやる
724 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽) [sage]:2011/09/17(土) 22:15:04.92 ID:/RYUuLXAO
>>718
毎回楽しみに見させていただいてます|ω・)チラッ
725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 22:39:11.93 ID:Tll8doEDO
テス
726 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/17(土) 22:42:33.65 ID:Tll8doEDO
さっきはまた書き込めなくなってたのに、もう書き込める!

ツイッターでVIPService関係の人に聞いたら調子が悪くてソースを書き直す必要あるかもしれない位あれらしいので、書けたり書けなかったりするみたいです
投下中に消えたらそういうことかもしれないです


今日こそ、書き上げ次第投下していきます

書き溜めはしてません、ごめんなさい
それよりプロットが全く浮かばない方がヤバいですよね、わかってます
727 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/17(土) 22:55:13.70 ID:Tll8doEDO
女「君の話を聞いた限りだと、今日は学校に来るんじゃなかったの?」

男「今日も休み、みたいだね」

女「驚いたようには見えないけど、予想してたの?」

男「想定はしていた、程度だよ」

女「つまり?」

男「何かが起こったのだろうな」

女「大丈夫なの?」

男「予防策は言っておいたけど、奨めただけだからやってないのかな」

男「それとも、やったのに起きたのかな」

女「今日も、行くんだよね」

男「当然、いまさら見なかったことにするつもりはないよ」

男「ちなみに、学校に休みの連絡をいれられる程度には元気だと思うよ」

女「あ、そっか」

男「じゃあ、放課後になったら」

女「今から行くよ」

男「え、やっぱり?」

女「私だって、サボりたいわけじゃないんだよ?」

男「仕方ない、のかな」

男「放課後行ったら間に合いませんでした、は流石に嫌だもんな」

女「そういうこと」

男「さて、行こうか」
728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/17(土) 23:05:04.78 ID:Tll8doEDO
男「到着、と」

女「今日も家にいるのかな」

男「いるんじゃないかな」




男「やぁ、今日も休んでいたから、お見舞いにきたよ」

ク「やっぱり、来たんだ」

男「というわけで、上げてくれよ」

ク「はい、どうぞ」

女「体調が悪くて休んだんじゃないの?」

ク「まぁ、そんな感じです」

女「その右手の包帯、昨日はなかったけど」

ク「はい、怪我をしてしまって」

男「それ、怪我じゃないんだろ?」

ク「え、いや、別に」

男「なら、僕を見た時に、右手を隠す必要はなかったんじゃないのか?」

男「無理矢理剥がれるのと、自分から見せるの、どっちがいい?」

女「なんか、男くんが変態さんみたいだね」

男「そういうのはいいから」

女「ごめんなさい」

ク「あの、見せても、引いたりしないで下さいね?」

男「別にそれ位なら引かないから、大丈夫」

ク「そう、ですか」



ク「あの、今朝、気付いたら、こうなっていて」

男「これは、あれなのかな」
729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/17(土) 23:05:44.30 ID:Tll8doEDO
第15話




女「犬神憑き?」





730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/17(土) 23:15:07.85 ID:Tll8doEDO
ク「やっぱり、そうなのでしょうか」

男「ここ、犬神神社だもんな、そう考えるのが当然か」

女「当然なの?」

男「いや、君が言ったんじゃないか」

女「身体の一部が犬になるなんて、私は知らないから」

男「雰囲気で言ってみただけ、なのかな」

男「犬神神社だから犬神憑き、狐や蛇を奉る所ではそれぞれのものが憑いたりするのかな」

男「元々、その動物霊を使役したりする家系のことを言ったりするんだったかな」

男「逆に、使役する霊に呪われたりもするらしい」

男「普通は、精神的に影響が出ると思ったけど」

女「大丈夫、なのかな?」

ク「右手以外は、どこも問題ないです」

男「お守りが効いたのかもね」

女「精神の代わりに、身体の一部が変化してるけど」

男「身体なんかより、精神、魂の方が大切に決まっているじゃないか」

男「そうだ、結界だか神域だかを新しくはした?」

ク「はい、やっておきました、でも」

男「あんまり、効果は無いのかもね」

ク「一応、魔を祓うはず、なんですけど」

男「ここにおいては、犬は魔では無くて神様なのだから、効かないと思うよ」
731 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/17(土) 23:28:12.96 ID:Tll8doEDO
男「心当たりは?」

ク「昨日話した幽霊のこと以外は、変なことはありませんでした」

男「犬を惨殺したりしていない?」

ク「するわけないじゃないですか」

男「だろうね、じゃあ、御神体に何かしたりは?」

女「御神体?」

男「そう、神社だからね、神様を降ろす依り代があると考えていいだろう」

ク「御神体、ですか?」


男「そういうの、無いのかな?」

ク「御神剣は奉ってありますし、御神灯は絶やさようにしています」

ク「だから、何かしたということは無いと思いますけど」

男「神剣、神より授かった剣、それと神灯、神に供える灯火、か」

ク「何か変でしたか?」

男「いやいや、面白いなぁって思っただけだよ、気にしないで」

ク「剣や灯火は、よくあると思いますけど」

男「ありふれているから、面白いんだよ」

男「犬神様を奉るには、なんだかズレてる気はするよね」

男「いや、犬神って犬の首をはねて憑かせるんだったかな」

男「なら、剣を奉るのであってはいるか、犬の死体を奉るわけにはいかないもんな」

ク「はぁ」
732 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/17(土) 23:45:12.59 ID:Tll8doEDO
男「その、御神剣で右手を切ってみれば犬神だけ落とせるかもな」

ク「そうなんですか?」

男「右手ごと落ちるだけ、な気はするけど」

女「ダメじゃない」

男「全身犬になるより、マシだと思うけどな」

ク「え」

男「冗談だよ、流石にそんなことはしないよ」

男「でも、その犬の部分、広がってるんじゃないのか?」

ク「朝、起きた時は手の甲位まででしたけど」

女「手首まで、きているね」

男「決して進行が遅いとは言えないな」

ク「どうしたらいいんでしょうか、お祓いとか、私じゃダメでしたし」

男「他に、実際に御利益のある神仏を奉っている所や、そうでなくても対処出来る人がいればいいんだけれど」

女「私たちは、知らないよね」

男「知るわけないよ、知っていたら会いに行ってるさ」

女「確かに」

ク「ここも、御利益なんて気持ちみたいな物だったんで、そんな所は私も知りませんけど」

男「だろうね、知っていたら、幽霊の時に頼っていただろうし」

男「それに、御利益の実在する神仏や人の話なんて聞かないからな」

男「存在しないか、存在しても隠しているんだろう、だから、そんなのを探す意味はないよ」

男「見つけても、白を切られたら終わりだし、御利益のある振りをされても問題外だ」

男「そんなに時間も無いみたいだしね」

ク「じゃあ、どうするんですか?」

女「何か、考えがあるんだよね?」

男「確証なんか無いけどな、試したいことはあるよ」

男「じゃあ、やってみようか」
733 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/09/17(土) 23:47:41.92 ID:Tll8doEDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

なんか男の語尾をサラっと間違えた気がしますが、見なかったことにして下さい

3日もあけてしまい、申し訳ありませんでした


ではでは、また日付が変わるあたりに
書き込めれば、投下しますね
734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/17(土) 23:55:55.97 ID:x+PKSKFR0
久しぶりにktkr
乙した
735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/09/17(土) 23:56:50.04 ID:fJv0qEzTo
乙乙!
相変わらず怪異の発生と二人の反応があっさりで、淡々としてるがそれがいい。
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/18(日) 00:00:18.21 ID:LJJSPRXIO
淡々としてるから安心して先を見れる
こないだのゾンビ病院の女が死ぬまでのところは地味に怖くてよかった
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/18(日) 01:29:50.53 ID:AwH3JAqIO
レスつけ
738 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/18(日) 02:19:26.57 ID:qCMV7FVDO

犬化想像した

興奮しました
739 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/18(日) 16:04:52.83 ID:Xd3v06CIO
しえC
740 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/18(日) 20:29:25.17 ID:OQZpQJvDO
病院の話はホラーとしては成功だった、のかな?

今日も書きに来ますねー

テス
741 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/18(日) 21:03:07.48 ID:Xd3v06CIO
私生活に支障がで無い範囲で支援させていただくC
742 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/18(日) 21:31:07.92 ID:HHJlbDWK0
今日もがんばってください
支援
743 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/18(日) 22:16:14.45 ID:LJJSPRXIO
がんばって
このスレは最近の俺の楽しみの1つになってる
744 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/18(日) 22:29:12.57 ID:EQonOLu90
クーン
745 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/18(日) 23:30:46.32 ID:DOWVwzWIO
これはクラスメイトの犬耳巫女服フラグか?
746 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/18(日) 23:30:59.24 ID:OQZpQJvDO
エラーが怖くて早目の時間に書き込みテストしないと安心出来なくなってしまいましたこんばんは


今日も書き上げ次第投下していきます
747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/18(日) 23:45:37.19 ID:OQZpQJvDO
男「やる、と言ってもその前に質問からかな」

ク「私に、ですか?」

男「そうそう」

ク「何か、聞きたいことが?」

男「ひな人形って、持ってるかな?」

ク「私の、ということですか?」

男「そう、家族代々とかじゃなくて、個人毎にってこと」

ク「それならありますけど」

男「流石、神社だ、それ、持ってきて貰えないかな?」

ク「どうするんですか?」

男「あー、大切な物だったりするかな」

ク「命よりは、大切では無いから大丈夫です」

男「それはそうか、なら、頼むよ」

ク「はい、待ってて下さい」

女「手伝おうか?」

ク「手のことでしたら、気にしないで下さい」

女「わかった、待ってるね」




男「それにしてもあの手、触ってみたいよな」

女「わかるけど、ダメじゃないの?」

男「触って移られたら笑えないもんな、そんなことにはならないと思うけど」

女「何かわかった風だけど、どうなの?」

男「いや、面白い仮説を立てているだけさ」

女「面白いんだ」

男「面白いけど、当たらない方がいいね」

女「そうなんだ」

男「とりあえずは、目の前のことだろ」

女「うん、そうだね」
748 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/18(日) 23:58:27.82 ID:OQZpQJvDO
ク「持ってきました」

男「高そうだね、君のだよね?」

ク「はい、私の為に祖母が用意してくれました」

男「うん、君のならいいんだ、ひな人形、役に立つといいけど」

女「どう使うの?」

男「形代に使えないかな、と思ってね」

ク「かたしろ、ですか」

男「災いを移す為の物、人形自体にそういう役割があったりするんだ」

男「ひな人形は特に、その子供の災いを引き受けてくれるとされている」

ク「だから、私の、という所にこだわっていたんですね」

男「そう、ただの人形よりは可能性は高いだろう?」

男「形代は陰陽師が使う紙の人形だけど、ひな人形も昔は紙雛だったから本質的には変わらないだろう」

男「個人用の形代なら、使うのは今じゃないかな」

ク「具体的には、どうするのでしょうか?」

男「最終的には川に流すんだけど、川って近くにあるかな?」

ク「ここに来る時に上ってきた階段とは反対の、神社の裏の方を回って少し行くと小さい川なら、涌き水程度ですけど」

男「流れるなら問題無いけど」

ク「人形位なら、大丈夫だと思います」

男「なら、流すのはそこでいいかな、あんまり遠くはどうかと思うし」

男「長時間持ち運んでいいのか、わからないからね」
749 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/19(月) 00:15:36.20 ID:BCX5+0HDO
男「お祓いをするのは、本殿の方がいいのかな、正式な服装とかあるならそれもした方がいいかもね」

ク「正装なら、巫女服ですね、着替えてきます」

男「じゃあ、本殿の前で待ってるよ」



男「何か、待ってるのが多い気がする」

女「巫女服が見たかったの?」

男「君は僕に何を求めているんだ」

女「違ったんだ」

男「自分の身体が何か違う物になっていってる相手にふざける余裕なんてないよ」

女「そうだよね」

男「そうだよ」



ク「あの、着替えて来ましたけど」

女「普通だ」

男「普通に巫女服だね」

ク「何を期待してたんですか!」

男「いや、予想通りに普通の巫女服でよかったよ」

女「私は犬っぽいのを期待していたかも」

男「犬っぽい巫女服って、何?」

女「わからないけど」

男「ま、いいや、ひな人形は?」

ク「持ってきています」

男「そんなに複雑なことなんてしないけど、やってみようか」

ク「はい」
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/19(月) 00:26:35.39 ID:BCX5+0HDO
男「まず、人形に自分の名前と年齢を書こう」

ク「筆、取って来ますね」

男「先に言っておけばよかったかな」

ク「昨日使ったばかりなので、すぐ持ってこれますよ」

男「そっか」



ク「書けました」

男「次は身体を撫でて、息を吹きかける、位しか僕は知らないかな」

ク「この腕を撫でればいいんですか?」

男「悪い所を撫でればいい、んじゃないかな」

ク「そして息を吹きかる、と?」
女「手が、治っていってる?」

男「治ってるね、ちゃんと代わりになったのか」

ク「よかった、治ったぁ」

男「ちゃんと流さないと、まだ終わってないよ」

ク「はい、川に行きましょう」

男「ひな人形の右手が犬、嫌な見た目だ」

女「人の手が犬っぽくなってるのと違って、普通に犬の手だもんね」

ク「茶色ですから、柴犬や雑種あたりなのでしょうか、犬はあまり詳しくありませんが」

男「昔のことだろうし、海外の犬はいないだろうから、そんな所かな」

男「しかし、人形に移したら完全に犬、か」

女「どうしたの?」

男「いや、やっぱり人に憑いている時よりも、影響が大きいのかな、と思ってさ」

ク「何か、問題が?」

男「特には思い浮かばないかな、許容量みたいな物が人より小さいんだと思うけど」

男「人の代わりに災いを受けるのだから、許容量が小さくても関係ないかな」
751 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/19(月) 00:40:52.40 ID:BCX5+0HDO
ク「流れて、行きましたね」

女「お疲れ様でした、でいいのかな?」

男「いいと思うよ」

ク「ありがとうございました、私」

男「いや、そういうのはいらないよ」

女「こっちから首を突っ込んだだけだから」

ク「でも」

男「お守り貰ったし、それでいいよ」

女「クラスメートにお礼を強要する気になんて、ってお守り貰ってたの?」

男「うん、貰ってたよ、お手製のをね、御利益ありそうだよな」

女「それは、私も欲しいかも」

ク「それなら、作ってきましょうか?」

男「いや、女はいらないでしょう、僕が持っているから」

女「うーん、ま、そうかもね」

ク「でも、何か、そうだご飯位は」

男「お昼時だけど、弁当はあるからなぁ」

女「学校にいるはずの時間だもんね」

男「帰るには早いから、そうだね、ここの神社とか調べていいかな?」

ク「別に、構いませんけど」

男「出来れば御神体や伝説や伝承を伝えた本典なんかもあるなら見たいのだけれど」

ク「大したものは、ありませんよ?」

男「いやいや、どんなものであれ、昔から残っているものなら大したものだよ」
752 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/19(月) 00:55:09.79 ID:BCX5+0HDO
男「一応、ここら辺の伝承、伝説、神話、調べられたやつは調べて来たのだけれど」

ク「実際に見たら、がっかりしましたか?」

男「いや、面白かったし、予想以上だったよ」

男「思った以上に話も物も残っていたよ、土着伝承、土着神話にしては神社が大きいだけはあったよ」

ク「そうなんですか?」

男「大体、いわゆる神話に加わえらない土着の伝説や神様は言い伝え程度が多いから、ここは珍しいよ」

ク「喜んでくれたみたいで、よかったです」

女「男くん、そういうの好きだよね」

男「嫌いじゃないかな、いや、普通に好きだね」

女「だからって、4時間もかけるなんて思わなかったよ」

ク「すいません、中々物が出てこなかったりしてしまって」

男「いや、こっちこそ、こんなに付き合わせてしまって悪かったよ」

ク「いえ、それ位、構いませんから」

男「じゃあ、明日は休みだから、休み明けに学校で、かな」

ク「あの、下まで送りますけど」

男「いいよ、憑かれていたのだから、体力も消耗しているだろうから、早く休んだ方がいいよ」

ク「わかりました」

男「じゃあ」

女「じゃあね」

ク「はい、ありがとうございました」
753 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/19(月) 00:55:52.60 ID:BCX5+0HDO
第15話




女「犬神憑き?」





754 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/09/19(月) 01:02:34.62 ID:BCX5+0HDO
完って入れるの忘れた…送信中止したけど間に合わなかった…
脳内補完お願いします、申し訳ありません


今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした


まだまだ続くよ神話編、そんな感じで15話でした、お楽しみ頂けたのなら幸いです

この神話編考えるのには1週間以上かけてた気がする、他の話も一緒に考えてたからだけど
(このスレにしては)長編なので仕方ないですよね!


では、また日付が変わるあたりに
755 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/19(月) 01:10:12.79 ID:N+TxdGcAO

ひな人形を出しっぱなしにしておくと嫁ぎ遅れるというが形代は本体にも影響を残すのかな
756 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 01:19:20.87 ID:jbY1MNIIO

犬耳巫女服は
叶わず(´・ω・`)
757 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/19(月) 01:59:34.78 ID:BWxW/Qkj0

クラスメートさんがかわいいです
758 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/19(月) 02:46:45.11 ID:aUxwwdBro
おつおつ
巫女服というだけで十分だ
759 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/19(月) 12:29:25.65 ID:FBrUvEML0
ジャンプならクがその犬神を召喚獣みたく使ってバトルに参加してくるな
おつおつおつ
760 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/19(月) 13:47:42.18 ID:AbXi/Ciq0
おつつ
クが12話にいたら戦う犬耳巫女さんになっていたってことか…
畜生!
761 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/09/19(月) 13:51:10.95 ID:4vcXpfGVo
>>747の『当たらない方が良い』ってのが、未だに分からない。

>男「いや、面白い仮説を立てているだけさ」
>女「面白いんだ」
>男「面白いけど、当たらない方がいいね」
762 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/19(月) 15:43:59.41 ID:FBrUvEML0
>>761
おま、せっかく>>1が最終回のパンツ世界救出ENDに向けての大事な複線をひっそり張ったのに・・・
と、パンツ促進てst
763 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/20(火) 23:58:37.31 ID:rf8NK7aDO
なんかあったんか?
764 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/21(水) 00:19:45.91 ID:Jo8PRcNDO
昨日は何かドコモだけじゃなくて全て書き込めなくなっていましたねー


犬耳という発想はなかったぜ


書き上げ次第投下していきます
765 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/21(水) 00:30:59.12 ID:Jo8PRcNDO
女「すっかり夕方になっちゃったね」

男「ちょっと、長居し過ぎたかな」

女「あっちが構わない、と言ってたからいいとは思うけどね」

男「僕たちは、時間を潰したかったわけだけど」

女「あのまま帰ったら、学校から帰ったには早過ぎるもんね」

男「しかし、あの神社は面白いね」

女「そうなの?」

男「犬神信仰と縁結びの神様、縁結びの方は廃れ気味だけど」

女「本殿とかの大きな建物の方は犬神だったもんね」

男「でも、廃れ気味だけど、廃れてはいない、忘れられてないし消えてないんだよ」

女「そうだね」

男「やっぱり、そこが重要だと思うんだよな」

女「そこって?」

男「後の世に伝える、残すという意思、遺志なのかな?」

男「残すべき物があった、ということだよ」

男「そういう物には、忘れてはいけないことが多分に含まれているのだけれど」

男「人間、悪いことは忘れちゃうものなんだよな」

女「良い方と悪い方があったら、悪い方は忘れられちゃうってこと?」

男「ま、そうだね、悪いことが良いことに歪むことだってあれば、その逆もありはするけど」

女「じゃあ、縁結びの神様は悪い方だったのかな?」

男「僕はそうは思わないけどね」
766 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/21(水) 00:41:54.20 ID:Jo8PRcNDO
男「悪いことは忘れられがち、目を背けられがちだけどさ」

男「目を背けられない程に悪いことだと、良いことの方が見えなくなっちゃうよね」

女「わからなくは、ないかな」

男「少し良いこと程度だと、忘れたたりするかな」

男「結局、自分の身に降り懸かる可能性がある方は忘れないんだよな」

女「それはそうだよね」

男「ま、伝承とか伝説が全てそうってわけじゃない、そういう側面もあるということも知っとかないと、というだけさ」

男「実際、宗教や政治に守られた物や、面白い話、よく出来た話は長く残るから」

女「一概には言えない、ということかな」

男「そうだね、話が残っている理由にも色々ある、ということだよ」

女「ここの神社は宗教に守られたパターンなのかな?」

男「土着信仰として奉られているわけだから、そうだろうね」

女「なんだか、色々考えている顔をしているけど」

男「色々と考えているよ、二つの神様が奉られている理由とかね」

女「そういえば、その説明はどこにもなかったね」

男「二つの神様が独立した話だから、同じ場所に奉ってあるだけ、と考えるのが普通かな」

女「一つのお寺に何人もの神様が奉ってあるのはよくあるもんね」

男「それは同系等の神様だったり、神話的に縁のある神様が複数いたりとかするんだけどね」
767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/21(水) 00:52:47.06 ID:Jo8PRcNDO
男「敵対でもしていない限りは、複数の寺や神社を異常に近くには建てる意味は無いから、合併したという可能性も、あるのかな」

女「ここは、そういう感じなのかな」

男「そんな所かもね」

男「昔は風水とか方角や場所を気にすることも多かったから、悪い場所を鎮める目的で建てられることもあって、たくさんあったりもするけどな」

女「それは京都とかの話だよね?」

男「そうそう」

女「犬神とかってさ、動物霊を奉っていたりするんだっけ?」

男「そうだね、それを使役したりというのが一般的かな」

女「使役って、犬神だったら犬を呼び出せるのかな」

男「犬を呼び出して何をするんだろうね、人を殺したりなのかな」

女「お使いとか頼むんじゃない」

男「呪術のようなもので、お使いみたいな安っぽいことはしない気がするけどね」

女「確かに」

男「しかし、やっぱり、あれだよな」

女「うん、私の気のせいじゃないよね」

男「安心しろ、少なくとも僕にも見えている」

女「そうだよね、じゃあ、やっぱりこれは、気のせいではなくて」
768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/21(水) 00:53:44.52 ID:Jo8PRcNDO
第16話




女「犬が着いてきているね」





769 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/21(水) 01:02:42.78 ID:Jo8PRcNDO
女「これって、どういうことなのかな」

男「流石に、ただの犬ということは無いよね」

女「気付いたらいたもんね」

男「それよりも、あの犬は野生にしては綺麗過ぎるんだよな」

女「飼い犬、だとしても神社では犬を飼ってないんだっけ?」

男「となると、下から上ってきたか、こいつは何かである、ということだな」

女「ずっとこっちを見ているけど、神社のお見送りかも」

男「式神をとして使えたのなら、流石に教えてくれるでしょう」

女「それなら幽霊を怖がらないしね」

男「神社が関係ないとするならば、簡単だな」

女「簡単なんだ」

男「送り犬、夕方や夜の帰り道に現れて送ってくれる犬のことだよ」

女「妖怪なの?」

男「妖怪なの、かな、動物霊だった気はしないんだけれど、どうなんだろう」

女「あんまり覚えていないの?」

男「それもあるし、送り犬はパターンが結構多くてさ」

女「パターンがあるんだ」

男「あるよ、基本は旅人などの帰り道に現れるんだけどね」

男「隙を見せると襲いかかってくる、というパターンがほとんどかな」

女「じゃあ、あの犬襲ってくるのかな」

男「隙を見せなければ大丈夫だって」
770 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/21(水) 01:12:48.17 ID:Jo8PRcNDO
女「私たち、別に強いというわけじゃないから、人を襲うような犬から見れば隙だらけだと思うけど」

男「大体は、転んだら襲れてしまうかな」

女「転ばなければ、大丈夫なの?」

男「他にもパターンがあった気はするけど、大体は大丈夫」

男「こいつには当て嵌まらないみたいだけれど、道を先導してくれるパターンもあるかな」

女「道を教えてくれるんだ、いい妖怪だね」

男「基本的には他の物から守ってくれるらしいからね」

女「でも、転んだら食べられちゃう、と」

男「転んでも、休んでいる振りをすれば大丈夫だと言う話もあるかな」

女「休んでいる振り?」

男「転んだ時に、普通は『痛っ!』とか何とか言ってしまうだろ?」

女「うん」

男「転んでも、そういうようなことを言わないで『ちょっと休んで行くかー』とか言えば誤魔化せるらしい」

女「強がっているのが、バレバレだと思うけど」

男「こういうのは形式だから、休んでいると言ってしまえば、休んでいることになるんだよ」

女「そうなのかなぁ」

男「パターンの1つ、というだけだよ」

女「私たちに着いてきている犬の、パターンは?」

男「先導はしてくれないみたいだね」

女「見てわかるね」

男「薄ぼんやりと光っているね」

女「それも見てわかるね」





男「さて、どうしたものか」

女「本当に、どうしようね」
771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/09/21(水) 01:15:19.02 ID:Jo8PRcNDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした


一気に涼しくなりましたね、そのせいかわかりませんが体調を崩しました
今日一日寝てたので、多分治りました

ではでは、また日付が変わるあたりに
772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/21(水) 02:46:09.48 ID:7Mf8fZzPo
俺の腹こわした
>>1お大事にな
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/21(水) 09:40:14.42 ID:Hx2Wt41Co
男と女の会話のテンポが良くて好きだ
>>1お大事に
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/21(水) 23:02:05.67 ID:UQ1NO4aAO

神社なのに狛犬の話が出なかったでござる
775 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/21(水) 23:38:35.66 ID:Jo8PRcNDO
今日も来ました

台風は通り過ぎましたね


書き上げ次第投下していきます
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/21(水) 23:51:01.30 ID:Jo8PRcNDO
男「とりあえずは、見ているだけみたいだし、このまま帰ろうか」

女「追い払ったりはしないでいいの?」

男「家の中にまで来るという話は聞かないし、帰ってしまえばいいだけだと思うよ」

男「でも、気をつけることはあるかな」

女「転ばないように?」

男「まぁ、それと同じだね」

男「僕たちの頭の上を飛び越えたり、体当たりしたりして転ばせようとしてくるパターンもあるから」

女「転ばなければ大丈夫、と」

男「そうだね、気をつけて帰ればいいだけ、かな」


女「思ったよりも、平和だね」

男「送りって言うだけはあるからね、基本的には守ってくれるらしいよ」

男「実際は、狼が人間を見張る、見ている習性があるのを、人間が都合よく解釈しただけだったりするけどな」

女「狼って、犬じゃなくないの?」

男「狼はイヌ科だよ、それに送り犬は送り狼とも言うかな」

女「そっちの方が有名じゃない?」

男「違う意味として使われているけど、確かに送り狼の方が有名だね」

女「名前以外は変わらないの?」
男「差が僕にはわからないかな、見た目が少し違うのかも知れないけれど、如何せん昔の話だから」
女「そっか」

男「狼は犬の祖先だったりするんだっけ、そうなら本当に大差ないだろうね」

女「確かに」
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/22(木) 00:07:08.27 ID:JRKdV0nDO
女「このまま、街までついてくるのかな」

男「どうだろう、山から出てくるとは思うけど、それが他の人に見えるかは別だよな」

女「私たちにだけ憑いている、と」

男「十分に有り得ると思うよ」

女「そういえばさ、この山の神社って、魔を祓う力があるとされてるじゃない?」

男「そうだね」

女「でも、別に狛犬が置いてあるわけじゃなかったね」

男「狛犬か、狛犬ってさ普通2体置いてあるだろ?」

女「うん」

男「あれって左右対象なだけでは無く、ちょっと違ったりするんだよ」

女「そうなんだ」

男「2体がそれぞれ阿吽を現しているんだよ」

女「あうん?」

男「阿が万物の初めで吽が終わりを象徴しているんだ、梵音の初めと終わりだからだったかな」

男「全てが帰着するみたいな感じだったかな、原因と結果みたいな」

女「うーん、よくわからないけど」

男「2体対にして阿吽を象徴するのは途中で加わったんじゃなかったかな、元々は魔よけの意味が強かったよ」

女「そうなの?」

男「古代エジプトとかの神域を守るライオンの像が源流で、インドや中国と日本に伝わる過程で形が変わったのかな」


男「インドでは仏像の両脇に置いていたから、インドでライオンの像に仏教的な意味を加えたのが阿吽だったんじゃないかな」

女「始まりと終わりって、それっぽいよね」
778 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/09/22(木) 00:19:14.98 ID:JRKdV0nDO
男「宗教的な部分もあるし、不明瞭な部分も多いから、よくわからないけどね」

女「でも、魔よけの意味は残ってるんだよね?」

男「むしろ神域を守るという意味が、魔よけに変わったのが狛犬とも言えるな」

女「じゃあ、置いていてもよかったんじゃない?」

男「そこらへんは僕に言われてもなー、仏教が関係ないから、とか」

男「犬神様と狛犬は別だと考えられていたから、とか」

男「元々魔よけの神社たから、置く理由がなかった、とかかも」

女「理由がなかったら、置く必要もないか」

男「置いてはいけない理由があったから、とかね」

女「置いてはいけない理由?」

男「犬を飼ってない理由と同じで、犬を神聖視しているから程度だろうけど」

女「神聖視しているなら、置いてもいいのにね」

男「そういうのとは、違うのかもな」

女「わかったような、わからないような」

男「宗教的な物を、全て完璧に理解するなんて、無理なんじゃないかな」

女「そう言われれば、そうかもね」

男「さて、もう山も終わりだな」

女「街にまで、着いてくるのかな、って走ってきた!」

男「うわ、やばいな、どうしよう!」

女「逃げるしかないんじゃ」

男「逃げ切れる速さじゃないよ、あ、そうか、あれがあったか」

女「もう、追いつかれ」




男「お見送り、ありがとうございました!」
779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/22(木) 00:29:56.74 ID:JRKdV0nDO
女「何かに弾かれて、逃げ帰った、のかな?」

男「ちゃんと、送ってくれたお礼を言うと帰ってくれる、というパターンもあるんだよ」

女「それだった、ということかな」

男「送る範囲が山まで、だとは思わなかったな」

女「そうだね、というかさ、何か弾け飛ばなかった?」

男「犬が何かに弾かれた時に?」

女「うん」

男「ちょっと拾ってくるよ」



男「これ、だな」

女「男くんが持ってたお守り?」

男「貰ったやつだね、袋が弾けて中の神符が見えているね」

女「犬から弾けたように見えたけど、お守りだったんだね」

男「まぁ、僕が君より早く逃げるわけにはいかないからな」

女「男くんは私よりも犬に近かったもんね」

男「明日も、ここ、上らないとダメかな」

女「解決にでも、しに行くの?」

男「まずは、報告かな」

女「メール打っておこうか、電話でもいいけど」

男「明日の朝行く、とも伝えといてね」

女「休みなのな、朝からか」

男「早い方がいいって、君がこの前言ってた気がするけれど」

男「もしかしたら、彼女が今の犬に襲われるかも知れないよ?」

女「そっか、なら今から行かないと」

男「今から行ったら、途中で下手したら僕たちが襲われるって」
780 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/22(木) 00:34:13.71 ID:JRKdV0nDO
男「だから、朝なんだよ、送り犬は夕方から夜の時間のものだからね」

女「行ける限りで1番早い、と」

男「早朝から行って大丈夫なのかな」

女「それも、聞いておくね」

男「心配させるのもあれだから、送り犬に襲われたとか、出会ったという話は伏せといて」

女「わかった」






女「ちゃんと連絡はしておくから、あとで結果をメールするよ」

男「わかった、ありがとう」

女「こっちこそ、わざわざ家の前までありがとう」

男「じゃあ、また明日な」

女「じゃあ、また明日ね」
781 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/22(木) 00:34:50.04 ID:JRKdV0nDO
第16話




女「犬が着いてきているね」




782 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/22(木) 00:36:49.90 ID:bTPemILAO

狛犬は使うつもりだったのか 済まなかった
783 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 00:49:16.53 ID:TUKg4ZZDO
784 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/22(木) 00:54:36.35 ID:JRKdV0nDO
女の手前、弾けたのはお守りだけ、ということにしたけれど

これは、本当にマズいんじゃないかな

女が見た通り、弾けたのはお守りよりも、あの犬だった

落ちていた物は、女にバレないようにポケットに隠したけど

明るい所で見直しても、やっぱり変わらない

あの犬から弾けていたのは

さっき流した、ひな人形の一部

あの犬は、流したひな人形だった、ということなのか

ひな人形を完全に乗っ取って犬になった、から僕たちを襲いにきた?

人を食べて力をつけたかったのか?

元々、クラスメートを襲っていたのだから、あちらに行けばいいのに?

張り直された結界があって、神社には入れないから?

犬なのに、犬神神社に近寄れない?

でも山からは出なかった、出れなかったのか?

山は神域だから?

神域を出れないのに中心にはいけない?

中心は家だから、送り犬には行けなかった?



あんな弾け方をしたから、形代にしたひな人形は壊れかけだろう

下手したら、もう壊れている

壊れたら犬は消えるのか

それとも

嫌な推測は、当たるものだけれど

当たった場合、あの犬は、やっぱり、そういうことになるだろう

だとすると、かなり大変なことだろう

身を引くなら今だけれど、身の引き所は過ぎただろう

関わったのだから、最後まで関わろう

あの子だけでは対処出来ないだろうから

僕たちが関わって、それで、変わればいいのだけれど
785 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/09/22(木) 00:56:26.14 ID:JRKdV0nDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした


あ、狛犬は使う予定ありませんでしたのでお気になさらず

確かに触れないのは変かなと思ったので触れてみました


まだ終わらないよ神話編、そんな16話でした

お楽しみ頂けたのなら幸いです


ではでは、また日付が変わるあたらに
786 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/22(木) 00:58:01.03 ID:bkp3+Hdto
追いついた
応援してます
787 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/22(木) 01:11:18.92 ID:Z0+Pqev+o
おつおつ
明日まで正座で待機してます
788 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/22(木) 01:22:09.76 ID:7nQkQ3yeo
いつまでもきの抜けない感じすごい好きだよ。
789 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 06:49:59.76 ID:SqH5M3RIO
おお、なんか緊迫したムードに…
神話とか妖怪とかそういうのはあんまり詳しくないけど楽しく読める
790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 07:02:58.03 ID:AKAcUVGRo
終わりかとおもったところでモノローグ

いいね、ちょっと鳥肌たったよ
791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 07:22:19.92 ID:Fg3aXiWDO
乙!!

犬か…
なる程…
792 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 09:24:21.98 ID:vj7NwnaRo
普通の会話の時読点が多い気もするけど、これは解説の時の滑らかさを強調してるのかな?
それともこれぐらいが普通なんだろうか
793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 13:15:28.99 ID:JRKdV0nDO
間違いなく多いはずです
「…」や「―」、「〜っ」などを使わないでのっぺりとした感じの喋り方をさせているので代わりに「、」をかなり増やしています
「、」で文章を区切って文章を強調させたり、溜めさせたり、色々と使っているのでかなり多いはずです

今まで何も言われなかったから問題無いと思ってたぜ

「…」や「―」を使わないのは何となく雰囲気に合わない気がするだけなんですけどね
深い意味はありません


そろそろプロット考えないとヤバいことに気付いた
話浮かばないんで休みます、が見えてきている…
794 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/22(木) 17:42:37.50 ID:c9fdmEqXo
モーマンタイ
795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/22(木) 20:27:30.64 ID:Z0+Pqev+o
休みもある程度必要だろう
無理しちゃだめよ
796 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 22:53:12.49 ID:SqH5M3RIO
休まなきゃアイデアは出なかったりするぜ
無理に先を読ませろなんて言うやつはいないだろうから安心して休んで
あと俺は読点とかは気にならない
797 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/22(木) 23:26:22.76 ID:JRKdV0nDO
今日は眠くて頭痛いので投下はお休みします、すいません


長編書いたせいで短編に戻れない、前のイメージが出て来ない…ッ!
そろそろ突破出来そうな気はします


ではでは、お休みなさい、また日付が変わるあたりに
798 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/22(木) 23:47:04.04 ID:RMpjNqWI0
ゆっくり休んでください
無理しちゃいい作品はつくれないから
799 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/09/24(土) 00:09:25.22 ID:81ETqQuDO
今日は書きます!

ちょっと頭から流し読みで読み返してみたら昔の下手さ加減に直視出来ない…恥ずかしい…書き直したいレベル…
まぁ今も大差ないか、うん
SSに必要なのは文章力じゃないんだい!
最低限の文章力が欲しい、気がする


書き上げ次第投下していきます
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/24(土) 00:22:02.35 ID:81ETqQuDO
男「おはよう、今日は迎えに来てくれたんだね」

女「おはよー」

ク「おはようございます、毎回来て頂いていたので、せめて山の入り口までは迎えに上がらせてもらいました」

女「そんなこと、気にしないでいいのに」

男「2回共、僕たちが勝手に来ただけなんだから」

ク「こういうのは気持ちの問題ですから」

男「君がそれでいいなら、いいのだけれど」

ク「では、神社に行きましょうか、でいいのでしたっけ?」

男「あってるよ、そうで無いならわざわざ巫女服を着ておいて、なんて言わないよ」

ク「それもそうですね、それで今日はどういう用で?」

男「あの後、何かあったのかと気になってね」

ク「特には、ありませんでしたけど」

男「そっか、じゃあ、まだなのかな」

ク「まだ、とは?」

男「本当は、君には神社から出ないで欲しかったんだけどね」

男「僕たちが、また来た時点で薄々とはわかっていたとは思うけれど」

男「まだ、終わって無いよ」

男「雛を流して終わりでは、無かった」

男「女にも、まだ言ってないよね」

女「二人にまとめて説明する方が楽だって、男くんが言ったんじゃない」

男「そうだったね」
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/24(土) 00:33:34.14 ID:81ETqQuDO
男「昨日の帰り道、今上っているこの階段なんだけど」

ク「はい」

男「そこで、犬に襲われた、犬のような何かに、襲われたんだ」

ク「つまり、それって」

男「君のお守りもあったおかげで、撃退は出来たのだけれど」

男「お守りは見ての通り、ダメになってしまったよ」

女「お守りって本当に効くんだね」

男「お守りって、持ち主の力を高めることで災厄から身を守る、みたいな効果なんだよ」

女「人がいないと効果が無いの?」

男「昨日の場合、僕が対処法を知らなかったら、何も起こらずにやられていたかもね」

女「でも、それだとお守りって意味あったの?」

男「あったさ、無かったらやられていただろうね」

女「そうなんだ?」

男「そうなんだよ」

ク「私も、よくわからなかったのですが」

男「そこらへんは、後でかな」

男「とりあえず、撃退した時にお守りと犬の一部が弾け飛んでさ」

女「弾け飛んだのは、お守りだって言ったじゃない」

男「うん、嘘だった、ごめん」

女「真っ正面から謝られたら、何も言えないんだけど」

ク「犬の一部が弾け飛んだんですか」

男「あぁ、そんなグロテスクな想像はしないでいいよ、そういうことじゃないんだ」
802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/24(土) 00:43:47.19 ID:81ETqQuDO
男「あの犬から弾け飛んだと言うのは、これのことなんだ」

女「これって、もしかして」

ク「昨日流した、ひな人形?」

男「確認だけど、これって昨日流したひな人形でいいのかな?」

ク「はい、おそらく私のであっていると思います」

男「じゃあ、やっぱりそうなるのか」

女「どうなるの?」

男「昨日僕たちに着いて来た犬、あれは、昨日流したひな人形だよ」

女「犬が、ひな人形だったの?」

男「正確には、ひな人形が犬に成ったんだろうね」

ク「人形に移してからも、犬神憑きの進行が止まらなかった、ということでしょうか」

男「止まらなかった所ではないだろうね、早まったよ」

男「君の腕は、人間っぽいけど犬っぽい、混ざったような変わり方をしていたよね?」

ク「確かに、指の形などが犬の用にはなっていませんでした」

男「でも、ひな人形に、形代に移した時、ひな人形の腕は完全に犬のそれだった」

男「つまり、人間に憑いていた時より、人形に憑いていた時の方が影響が大きかったんだ」

女「だから、早く進行が進んでしまった、と」

男「形代って、人間の代わりに肩代わりさせる物だから、人間かそれ以上の耐久性みたいな物を持っていると思うんだけどね」

男「もちろん、物理的な耐久性ではなく、ね」
803 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/24(土) 00:54:12.13 ID:81ETqQuDO
男「僕が思うに、君だったから進行が遅かったのだと思うんだ」

ク「私だから、ですか?」

男「そう、君だから、ここは君の神社だから」

ク「御利益、なんですかね」

男「間違ってはいないと思うよ」

男「だから、あの形代は神社の神域を出る前に犬になってしまい、動けるようになった」

女「それで私たちを襲いに来た、流された恨みを晴らしに来た、とうことかな」

男「単に餌がいたから食いに来た、というだけな気はするけど」

女「私たちは、あの犬に餌扱いされてたんだ」

男「簡単には襲えなかっただろうけどね」

女「送り犬だから?」

男「そうそう、あっちは弱っていたし、だからこそルールに強く縛られていたからね」

ク「すいません、私にはよくわからなかったです」

女「私も、よくわからないかな」

男「そこらへんの説明は後だって、それに僕の推理であって仮説なんだからさ」

男「あってるとは限らないから、鵜呑みにはしない方がいいよ」

女「大体あっているだろうから、少なくとも私は信じるよ」

ク「私も、自分では考えられないので」

男「それだと間違えていた時に、とても申し訳無い気分になるのだけど」

男「とりあえずは神社に着いてから、だな」
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/24(土) 01:08:03.32 ID:81ETqQuDO
男「昨日の犬の正体と、その唐突な発生原因のような物は話したけれど」

女「まだ、何か話していない所があるんだよね」

男「そうだね、そこもまた推測の域を出ないから、あまり話したい物では無いけれど」

ク「あの、着きましたけど」

男「本殿の奥の神供殿、だっけ?」

女「じんぐうでん?」

男「神供殿では無く、神宮殿だったという推測もあったりするのだけれど、どうでもいいか」

ク「なぜ、そう思ったのでしょう?」

男「そこら辺は全部後でまとめてかな、ごめんね」

ク「いえ、気にしないで下さい」

男「その、神供殿に奉ってある物に用があるんだよ」

ク「御神剣ですか?」

男「そう、ついでに神灯にもかな、僕たちが入ってもいいかな?」

女「昨日も入っていたじゃない」
男「そうだけどさ」

ク「はい、もちろん構いませんよ」

男「じゃあ、そこで実物を見ながら話すよ」

女「期待していいのかな?」

男「推測、下手すれば邪推の域だからあまり期待はしない方が、助かるかな」

ク「鍵は開けましたから、もう入れます」

男「では、お邪魔します」

女「お邪魔します」

ク「そんな畏まらずに」







女「あれ?」

ク「え、これは、一体」
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/24(土) 01:08:54.56 ID:81ETqQuDO
第17話




男「ここは、どこだ?」





806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2011/09/24(土) 01:12:11.94 ID:81ETqQuDO
はい、今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

明日は投下出来せん、申し訳ありません、明後日には投下致しますゆえ

今日は導入部分のような感じで、少しずつ解説もされ始めた感じです


ではでは、また明後日の日付が変わるあたりに
807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/24(土) 01:19:06.00 ID:pr7R6V0Jo
おつおつ
犬に追いかけまわされて最終的に尻をかまれたという悲しい思い出を思い出した
808 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/24(土) 01:19:37.36 ID:zJt9gzYgo
乙、
809 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/24(土) 01:59:04.02 ID:TGTjkFHGo
乙!いつも楽しみにしてるよ
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/24(土) 03:12:35.04 ID:S5KmoOVAO
乙 二日に一度でもいいのよ
811 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/09/25(日) 23:28:34.94 ID:mFzxGqCDO
今日は来ました

書き上げ次第投下していきます
812 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/25(日) 23:34:01.71 ID:bUKEi5Fdo
待ってた
813 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/25(日) 23:46:07.24 ID:mFzxGqCDO
女「え、ここって、神供殿、なの?」

ク「いえ、ここは違うと思いますけれど」

男「流石にこれは屋外だよ、ね?」

女「そうとしか見えないね」

男「異常に広く見えているだけ、空があるように見えているだけ、つまり妖術にかかっているという可能性も一応あるか」

女「一応なんだ」

男「化かすのは犬では無いと思うし、神供殿に入ろうとしてこうなったから」

男「神隠し、の方が近いのかもな」

ク「神隠し、ですか」

男「ここは今までいた場所とは、違うみたいだからね」

女「なんか、すごい田舎だよね」

ク「そうですね、田舎な感じがします」

男「電線が一本も無い、高い建物が見当たらない、それどころか」

女「建物が近代的で無い?」

男「見える建物が少し遠いけど、やっぱりそうだよね」

ク「でも、人が住んでいるように見えますね」

女「他の人が見つかれば楽なのにね」

男「それを期待するのは、楽観的かもな」

男「むしろ、何かに襲われないかを注意していた方がいい位だろうね」

ク「襲ってくるのは、犬ですよね?」

男「犬神様が、僕たちを移動させたのかな、違う気はするけれど」

男「神域で迷子になったのだから、神隠しは間違っていないはずだけれど」
814 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/25(日) 23:58:41.53 ID:mFzxGqCDO
男「神供殿に入ろうとしたから、神様の怒りをかってしまった、というのが安直な推理かな」

男「でも、それだと巫女である君までここにいる理由にはならないか」

男「自分以外、全員偽物という考えも出来るのだけれど」

女「私は本物だよ」

ク「私も本物ですよ?」

男「ま、確認する方法が無いので、考えるだけ無駄だね」

女「警戒にするに越したことは無いってことなのかな」

ク「あぁ、そういうことですか」

男「僕たちは山にいたのに気付いたら山の麓にいる、そして人は見当たらない」

男「知らない場所に隔離されたのに、何も現れない」

男「神隠しでは無く、時空の歪みなどの都市伝説かな、脈絡の無さとしては正しい気もするけれど、神隠しと考えれば脈絡はあったわけだし」

ク「あの、後ろの山って、私の家のある山じゃないんですか?」

女「え、そうなの?」

男「言われてみたら、似てる気も」

ク「階段が真新しいので、違う気もしますけど、かなり似ていますね」

男「いや、真新しいからこそ、同じなんだろうさ」


女「新しいから?」

男「そう、だってここは、見える限りでは明らかに現代でも、近代ですら無い」
815 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/26(月) 00:14:06.88 ID:kzvEzL0DO
男「僕達は、過去に来ている可能性が高い」

ク「過去、ですか」

女「空気もおいしいもんね」

男「というか、君、全然動じないね」

ク「私ですか?」

男「そうそう、もっと動じるような人だと思っていたけれど」

ク「二人共、全く慌てていないので、なんだか私も慌てるような気分にならなかったですね」

男「そういうもの、なのかな」

女「確かに、私たちはこの位じゃ動揺しなくなったよね」

男「そもそもに、パニックになったりする性格でも無いしね」

ク「本当に話してくれた通り、慣れてるんですね」

女「話したことには、なってるんだね」

男「余計なことは言わなくていいから」

ク「?」

男「しかし本当に、過去だとすると、どうやって帰ればいいんだろう」

女「しばらくしたら、戻らないかな」

男「その可能性はあるけれど、原因がわからない以上、時間経過で帰れるとは限らないじゃないか」

男「原因さえわかってしまえば、帰れる気はするけれど」

ク「原因とは?」

男「僕たちが過去にいる、という現象を起こした犯人のことだよ」

男「もっとも、犯人が人である保証はないけどね」

男「意識すらない、ただの力という可能性もある」

女「ただの力?」

男「偶発的な時空の歪みとか、たまたま溜まっていた神霊的なパワーとか、あんまり想定したくはないけどな」
816 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/09/26(月) 00:36:40.80 ID:kzvEzL0DO
男「とりあえず、目下可能性が一番高いと思われる神隠しだと仮定しよう」

ク「犬神様ですか?」

男「もう一つ、神様はいたんじゃない?」

ク「縁結びの神様、ですか?」

男「そう、そっちも可能性はある」

男「個人的にはそっちの可能性の方が高い、と思っているんだけどね」

男「縁結びの神ならば犬神よりも、僕たち、つまりは現代と、そして今いる過去を繋ぐことが出来る気がするじゃないか」

女「現代と過去の、縁を結んだってこと?」

男「過去目線ならば、現在と未来だね」

男「奉った時の御利益は男女の縁を結ぶ程度でも、神様自体の力がそうとは限らない」

女「もっと強力でいい、と、でもそれって」

男「この時代には神様がいて、現代にはその神様がいない、という前提だな」

女「仮定の上にさらに仮定、曖昧だね」

男「僕の推理はいつもこんな感じだけどね、だから推理でしか無い内は話したくないんだ」

ク「確かに、不確定過ぎますから、話したくないのもわかります」

女「それで、何か考えついたんじゃないの?」

男「変な所で鋭いなぁ」

女「何かしら有力な説が思いついたら、推理では無い話に移行する、男くんの癖じゃない?」

男「でも、言われてみたら、そうな気がしてきたよ」
817 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/26(月) 00:49:54.32 ID:kzvEzL0DO
男「神様とは言え、過去から未来に向かって干渉は可能であるか」

男「神様が干渉出来るのは現在だけでは無いか」

男「そうで無いならば、神話のほとんどが意味を成さなくなる」

女「他の神様が死んで悲しんだりしなくなるね、悲劇や惨劇は前もって回避出来ちゃうから」

ク「起きてから過去に干渉しても、大丈夫なことにもなりますね」

男「そう仮定するなら、今の僕たちの状況は何だろうか」

女「未来の人を過去に持ってくる、って、これは」

男「そう、未来と過去の両方への干渉だろう」

男「では、未来の人に過去にいるように思わせるだけならば?」

女「過去の様子を見せるだけなら、神様じゃなくても幽霊でも可能なんじゃない?」

男「単に過去を映像として見せているのではなく、僕たちが自意識を持って動けているのだから、幽霊や妖怪に可能かと言われたら微妙かな」

男「妖怪は神様が混ざっていたりするから判断がしにくいね」

男「とりあえず、幽霊や妖怪ではなく神様の仕業だとして、僕の推理はこうだ」


男「この時代の神様が何らかの目的を持ち、僕たちをこの空間に呼んだ、移動させた」

ク「この空間、とは?」

男「過去ではあるが、厳密には過去では無い空間、根拠としては人が住んでいるはずの場所に人が見当たらないから、人が排除されているから」

女「畑にも、家にもぱっと見では誰かがいるようには見えないね」

男「続きを言うよ」

女「うん」

男「ここは、神隠しの世界、神様により作り出された空間である、故に人はいない」

男「僕たちの視点から見れば、この世界は過去の記憶である」

女「過去の記憶?」

男「神様の記憶から作られた隔離された空間、みたいな所、と推理しているよ」

男「そこら辺は、少し間違えてても構わないんだ、一番重要な所は、僕たちが」

男「目的があって、この空間に連れ込まれた、という所なんだ」


818 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/09/26(月) 00:51:47.88 ID:kzvEzL0DO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

プロット的にこの話は投下2回で終わるとたかをくくってました、終わりませんでした

皆さん、毎回読んで下さりありがとうごさいます

明日も投下に来れたらいいですー

ではでは、また日付が変わるあたりに
819 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県) [sage]:2011/09/26(月) 00:53:05.56 ID:tYOYaCjho
おつんつん
820 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/09/26(月) 00:57:19.31 ID:9b1D95LAO

つまり神様の妄想見放題か
821 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 01:00:55.36 ID:AV0+Uyoeo
おつおつ
822 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽) [sage]:2011/09/26(月) 01:01:09.62 ID:XNxxJUBAO
おつですん
823 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 01:28:49.92 ID:uh26EJjSo
おつん
なんだろ?神様同士が喧嘩でもしちゃった?
まだほとんど話っつーか伏線が繋がってこない
824 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 07:38:09.35 ID:BNJWB36IO

なんで過去の記憶の中に呼んだんだろう
825 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/26(月) 08:41:53.21 ID:uhOZinLfo
ブックオブジエン
826 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/26(月) 08:42:39.14 ID:uhOZinLfo
途中送信でそのうえまったく関係無いスレへの誤爆
どうしようもねぇなもうやだ
827 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/27(火) 23:44:04.75 ID:AzAZ24EDO
今日は来ましたー
話を考える時間と話を書く時間を中々取れないので更新頻度がだんだんとあれになっていくと思いますー
とりあえず、2日1回は来ますねー


書き上げ次第投下していきます
828 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/27(火) 23:57:40.37 ID:AzAZ24EDO
女「その、目的って?」

男「僕たちを何かから隔離したかったとか、この空間で何かをして欲しいとか、色々バリエーションはあると思うけれど」

男「僕たちと直接話したかったんじゃないかなって、僕は考えているよ」

女「話したいって、神様が?」

男「そうだね、会いに来る様子もないから、行くしかないのかな」

ク「神社にですか?」

男「多分そこにいるだろうから、とりあえず行こうか」

ク「はい、わかりました」

男「しかしこの空間、ここは普通の世界と違って意識と肉体の関係性が、記憶により構築されていて僕たちは存在しているだけで縛られていないわけで、つまりここなら」

女「何ブツブツ言ってるの、って浮いてる!男くん浮いてるよ!」

ク「飛んでいる、のですか?」

男「やっぱり飛べるね、飛べると考えて理解して意識すれば飛べるよ」

女「意味が、わからないのだけれど」

男「ここでは僕たちは観客みたいなものなんだよ、見ているだけで参加しているわけじゃないんだ」

女「でも、自由に動けているよ?」

男「映画を見るとして、君は映画を見る時に身体を全く動かせないわけじゃないだろ?」

女「そうだね」

男「見る角度や見る体勢を変えることができる、これはその延長だよ」

ク「そう、なんですか?」

男「だから飛べると思えば、飛べるのさ」

女「実際、それで浮いているから反論なんか出来ないけど」

ク「私たちは、飛べませんよね?」

女「うん、飛べると認識も出来ないし飛ぶイメージも掴めないよね」
829 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/28(水) 00:05:49.07 ID:M6ig0esDO
男「そうかな、意外と簡単だったけれど」

男「人間は飛べる生物じゃないから、飛ぶイメージが出来ないのは仕方ないと思うけどね」

男「僕も人を抱えて飛ぶイメージは出来ないし」

女「私たちを抱えては飛べないってこと?」

男「そういうこと、僕は先に上に行くけれど」

女「別にいいけど、私たちが何かに襲われたらどうするの?」

男「大丈夫、僕がいても勝てないものが勝てるようになるなんてことないから」

女「それは、大丈夫じゃないって言うんだと思うよ」

男「じゃあ、また後で」

女「また後でね」

ク「では、後ほど」


830 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/28(水) 00:20:11.10 ID:M6ig0esDO
男「飛べるとは言え、あんまりスピードは出せなかったな、ここは山だし修行でもすればいいのかもな」

「飛んで来るとは思わなかったぞ、お主理解しているな?」


男「話は早い方が楽でいいんじゃないのかな」

男「とりあえず、あなたは何代目なんだ?」

「ふむ、ここの巫女という話であるならば初代じゃな」

男「言語に差があると思っていたが、通じるのか、流石は神様だ」
「神にとって言葉は身につける物ではないからの、意志を伝える媒体に過ぎない」

男「それで、僕たちをここに呼んだのは、そうなのか?」

「やけに知った風だが伝わっておったのか?」

男「いや、しっかりと隠されていたよ、面白く、上手く出来ていたよ」

「そうか、解いたのか」

男「別に僕が解いたから、では無いんだろ?」

「そうだ、関係無く復活は始まる、いや、始まった」

男「あとの二人が到着するまで、説明は待った方がいいかな?」

「すまぬが、そこまで時間の余裕が無い、本来、山の下に呼び出すつもりもなかったのだ」

男「むしろ、よくそんな力を行使出来るな、流石としか言いようが無いよ」

「そのためにこの神社は作られたのだ、出来なかったら意味がない」

男「なるほど、そういう意図で建てられたのか」
831 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/28(水) 00:37:13.22 ID:M6ig0esDO
「剣は、残っておるか?」

男「奉られてるね、神灯も絶やしてないそうだから安心するといいよ」

「そうか、思った以上に理解しているな、時間も無いので剣を使え程度しか伝えられない覚悟でいたぞ」

男「倒せばいいのかな、そこら辺については何も残っていなかったけど」

「おそらくは、それで討てるはずだ」

男「こっちから質問してもいいかな」

「内容にもよるが、問題無いぞ」

男「縁結びの神に成った方が先、でいいのか?」

「犬神神社を建てるよりは先だった、成った理由はいるか?」

男「いや、そういうのは大体相場が決まっているから、惚気話を聞くつもりは無いよ」

男「でも、そうだな、国津神ってわかるかな」

「通じるぞ」

男「これは根拠の無い推測だけど、元々はそれだったんじゃないか?」

「鋭いの、推理の理由でも聞いてみようか」

男「力があり過ぎる、普通の幽霊や妖怪、都市伝説も通じるのか?」

「こちらには無い言葉でも通じる、気にするな」

男「それらも非常識だが、それを遥かに上回る非常識っぽさだからな」

「基本は変わらないがな、力の大小程度しか差は無い」

男「ルールには縛られる、と言うことでいいんだな?」

「そうだ、だからこそ、お前らに託したのだ」

男「成る程、気の遠い話だが、ある意味一番の正攻法か」

「慣れているな、そちらの時代はそういう物なのか?」

男「あんまり慣れる類ではないかな、どころかそっちの時代よりかなり衰退してるよ」
832 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/28(水) 00:57:59.59 ID:M6ig0esDO
女「やっと、着いたね」

ク「結局、歩いてきてしまいましたね」

男「あ、着いたんだ」

女「そちらの方は?」

「ここで巫女をしている者だ」

男「僕たちをここに呼び出した、張本人だよ」

女「そうなんだ、神様じゃなかったんだね」

「神様でも間違っておらんよ」

男「そうだ、手順はあるのか?」

「いや、手順は必要無い、こちらでもそのままやってしまったからの」

「手順を踏む余裕など、無かったのだ」

男「わかったよ」

女「話が、全然わからないんだけど」

ク「私も途中からなのか、さっぱりです」

「残念ながら説明している時間も無い、もうここにはいられない」

「後で、この男にでも聞くのだな」

男「力が足りないからか?」

「いや、時間だからだの」

「力が足りないのは呼び出す時と送り返す時に影響が出てしまうようだの」

男「また、上り直すのか」

「今度は出来る限り近くになるようする、山の下に送ってしまっては間に合わないだろうしの」

男「間に合わないって、そんなに早いのか」

「予兆は無かったか?」

男「あぁ、あったな」

「では、頼んだぞ」

男「任せとけ、こっちの時代はこっちの時代のやつがどうにかするさ」

「ふむ、心強いな」

男「安心させとかないと、成仏も出来ないだろ?」

「どうにかしてから言うのだな」


「もっとも、二度とこうして会うことは無いだろうがの」



833 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/28(水) 00:58:51.40 ID:M6ig0esDO
第17話




男「ここは、どこだ?」




834 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 01:00:43.46 ID:M6ig0esDO
はい、今日の投下はここまでになりますお疲れ様でした


そろそろ解説が混ざり始めた感じです


ではでは、お休みなさい
835 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 01:04:17.85 ID:ZZ2l1maBo


で、初代巫女さんのパンツは?
836 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 01:08:46.24 ID:9LKdyoaBo
おつおつ

>>835
たまにはパンツ以外の事にも関心持ってやれよwwwwwwww
837 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 01:10:07.31 ID:tQbxK/ZDO

838 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/28(水) 01:24:36.00 ID:0+VAfTnco
乙!!
何だか壮大な事に巻き込まれてたんだな

>>835
その時代、パンツは無いと思われ
839 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 01:34:33.21 ID:Q8LiE2MLo
>>838
マジかよノーパンかよ
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 01:45:17.95 ID:CeklFtdQo
おつ
がんばれよ>>1
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 09:51:15.82 ID:Hi2EOdoIO
ノーパン巫女キタコレ!

あ、都市伝説や神話もパンツには敵わないけど好きよん
842 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 12:43:33.43 ID:UegKkfoIO
ノーパンの描写が来ると聞いて
843 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2011/09/28(水) 21:51:14.46 ID:pqgFnCGto
>>1がノーパンになると聞いて
844 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/29(木) 17:38:46.41 ID:VZj1NEBKo
>>1がノーパンでwピースしていると聞いて
845 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/09/29(木) 22:17:04.35 ID:c90Ayy7DO
今日は来ました


※「パンツと言う物がこちらの時代には無いからの、無いものは履けぬよ」


書き上げ次第投下していきます
846 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/29(木) 22:25:07.33 ID:c90Ayy7DO
第18話




ク「犬神様、ですか?」





847 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/29(木) 22:25:29.28 ID:bxnGa9gIO
ノーパン描写の宣言キタ━━━━━━(゜∀゜)━━━━━━!!!!
848 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/29(木) 22:38:35.99 ID:c90Ayy7DO
男「今度は、どこに出たのかな」

女「また、山の中だね」


ク「参道ではありませんけど、かなり神社には近いですね」

女「山道とかけたの?」

男「今はそんな余裕、無いと思うよ」

女「うん、わかった」


ク「水平にしたら、神社の真横に位置する場所だと思います」

ク「右斜めに登れば裏の神供殿、左斜めに登れば本殿の前あたり、に出るはずです」

男「なら、とりあえずは神供殿に向、この音は遠吠え、なのか?」


女「山の下から、なのかな」

男「間に合わないって、こういうことか、時間が無いにも程があるな」

ク「どう、しましょうか?」

男「君は僕と神供殿に向かおう、女は」

女「本殿の前、さっきの巫女さんがいた場所に向かえばいいんだよね」

男「うん、時代が違うからあの巫女さんはいないけどね」


男「一応、僕の携帯にかけ続けておいてくれ、万が一があったら困るから」

男「出来ればそのまま合流したいけど」

女「わがまま言ってる時間は無いかもね」

男「じゃあ、また」

女「私は、こっちに登ればいいのかな」

ク「はい、あちらに真っ直ぐで、着くはずです」

男「僕達はこっちかな、じゃあ急いで行こうか

ク「はい、行きましょう」
849 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/29(木) 22:48:29.66 ID:c90Ayy7DO
男「走りながらで、時間も無いから簡単な説明だけさせてもらうよ」

ク「後で、ではダメなんですよね」

男「最低限、君は知らないとダメだろうね」

ク「私は、ですか」

男「そう、君だ、君だから、君だけは知らないとダメだ」

男「君が知らないと、意味が無い可能性がある、そのための神隠しだったんだ」

男「もっとも、時間が足りなくて君に説明できなかったのだから、今僕が説明するんだけどね」

男「とりあえず必要な所だけ、詳細は後で説明するから」

ク「はい」

男「今、僕たちを追って来ているであろう、遠吠えの主の正体」

ク「ここで奉られている犬神様、ですよね?」

男「そう、だけど正確には犬神という名は縛る為の物であり、復活した時の為の物だ」

男「元はおそらく犬神ではなく、大神、点を付け足しただけでその意味は変わってしまう」

ク「大神?」

男「大神様、発音を変えただけで狼様だよ、荒神信仰ってわかるかな」

ク「祟りを起こす神を奉る、のでしたっけ?」

男「そう、普通の神とは逆、怖いから崇める、危ないから鎮めるんだ」

男「狼の荒神、おそらく山の神の類だろうな」

男「それも、この山の神ではなかったはずだ」
850 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/29(木) 23:01:08.58 ID:c90Ayy7DO
男「君のご先祖様の話もしようか」

ク「私の、ですか」

男「犬神憑きの家系は昔は嫌われいたからね、普通の家系に比べたら血は濃いんじゃないのかな」

男「あまり良くは聞こえないけど、ご先祖様はそれも狙っていたんだ」

男「あの巫女さん、初代の巫女さんだけどね」

ク「あの方が?」

男「あの巫女さん、ただの人間じゃないよ」

男「縁結びの神様だ」

男「縁結びの神様、おそらくこの現地の男と結ばれたんだな」

男「国津神ってわかる?」

ク「くにつかみ、ですか?」

男「天孫降臨以前に地方で勢力のあった神のことだったりするんだけれど」

男「天孫降臨は、天皇家の絶対神格化のことだよ、地方の神話を全て排他したんだ」

男「排他と言うよりは上書き、無理な布教と言った所かな、政治的な物だったし、仕方ないのかな」

男「天孫降臨は6世紀から7世紀あたりとされている」

男「元々、ここら一体の神をしていた、それがあの巫女さん、だと思うのだけれど」

女「巫女の前は神様だったんですね」

男「ここがいつ、上書きされたのかはわからないけど」

男「力を失いつつある国津神は、自らの依り所を求めた」

男「そして、人としてこの地に現れ、現地の男と結ばれたのだろう」

男「それで、縁結びの神様となった」

男「女神と人間の男が結ばれた地に縁結びの神様が奉られているのは、無くはない話だろう」
851 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/29(木) 23:14:16.16 ID:c90Ayy7DO
ク「私のご先祖様が縁結びの神様だったとして、狼様でしたっけ、それとはどのような関係が?」


男「国津神は力を失い、いや、力だと語弊があるな、宗教が別の物に上書きされ存在として弱くなった」

男「だから消えてしまう前に人と成り、縁結びの神となることで存在を保った」

ク「そう、なのでしょうか」

男「いや、推理だから全てが全て事実、というわけじゃないからね」

ク「はい、わかっています」

男「では、人々を恐れさせ、祟りをもってして荒神として存在していた大神は?」

ク「やはり、存在が弱くなった?」

男「そして、消えない為に存在を強くしようとした」

男「祟りを起こす範囲の広域化、もしくは移動をしたんだ」

男「新しく恐れてくれる人を求め、別の集落のある所まで移動した、祟りを起こしに」

男「それが、この山だった」

男「山があり、麓には当然集落があった、縁結びの神も住んでいただろう、神社はもう建てられていたのかも知れないけど」

男「自らが住まう地を別の神に侵略された神が起こす行動は、そうパターンに富んだ物じゃあないだろう」

ク「戦った、んですか?」

男「そうだろうね、力のある時から持っていたであろう護身刀でね」

ク「御神刀?」

男「まぁ、漢字はどちらでもいいかな、神様から見たら護身刀でも人から見たら御神刀だ」
852 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/09/29(木) 23:31:25.06 ID:c90Ayy7DO
男「弱体化した荒神とは言え、こちらも弱体化した神だ」

男「縁結びの神としてある程度の力はあったのだろうけれど、人の身である時点でたかが知れているだろう」

男「元国津神であり、御神刀、御神剣があったおかげで倒すことは出来たが、止めは刺せなかった」

男「復活する呪いでもかけられたのか、現地の人々に恐怖を与えることには成功してしまったのか、そこら辺はわからないが」

ク「こうして、長い時を経て復活を果たした」

男「人の身を持った神では、そんなに長くは生きられない、復活されたら野放しになってしまう」

男「だから子孫に任せることにした、という話かな」

男「神灯は、絶やして無いんだろ?」

ク「はい、絶やさぬように、という言い伝えです」

男「それは神統のことを差してるんだろうね」

ク「しんとう?」

男「神の系統、神の系譜、神の血統だよ、自分の血が途絶えぬようにという気遣いかな」

男「犬神憑きも血が薄くなり過ぎない為の配慮、だったのかもな」

ク「そう、だったんですか」

男「というわけで、君には御神剣を振るって貰う必要があるわけだ」

ク「神の血統、だからですか」

男「そういうこと、僕たちがやるべきは神話の再現だから」

ク「理解が追いつきませんが、やるしかないんでしょうね」

男「女からの着信も鳴り始めたね、ということはあっちは着いたようだ」

ク「こちらも、もう神供殿が見えてますよ」

男「でも、お犬様にも追いつかれそうだな」

男「木を薙ぎ倒すような音が聞こえて来るし、どんな大きさなんだか、荒神は大体そんなものか」


男「こっからが正念場か、死なないように、しないとな」
853 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/29(木) 23:33:33.74 ID:c90Ayy7DO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

解説も始まって、神話編もラストスパートです

詳しい解説はまたしますので、その時にはわかるように説明します
わからなかったらごめんなさい


ではでは、また投下に来ますね
854 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 00:07:04.83 ID:/t3Ug6KDO
乙!!
神代の戦いの再現か・・・
なんという俺得wwwwww
855 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 00:15:53.20 ID:oT1+3aIIO
パンツ…
856 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/30(金) 00:20:20.41 ID:cC2DqHfio
おつおつ
パンツェ・・・
857 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 03:05:39.94 ID:SqnXnZyDO
パンツの亡者がわいてやがる
858 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 05:17:30.43 ID:NQJ6AKDIO
パンツの流れぶった切ってすまんが
この>>1は会話だけでちゃんとその場の状景をイメージさせられるんだよね。
既にあるキャラクターを使ってる訳でもないのに、これってちょっとすごくないか?
859 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/30(金) 06:48:59.23 ID:sYV3aWHso
今にして思い返してみると想像力がキチガイレベルで乏しいせいでミステリ小説なんか読んでも内容の半分も理解できない俺もなぜかこのSSは普通に脳内再生余裕だな
860 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/30(金) 07:31:00.28 ID:S9rEXMhEo
おつおつ
>>1はほんとにすんなり入ってくる台詞回し上手いよなあ
861 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 08:01:04.86 ID:lpocGnCIO
話がうまい

パンツもうまい
862 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/30(金) 10:32:01.65 ID:76NlPypXo
パンツスレと聞いて
863 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 10:45:02.11 ID:QJbhSK7Do
確かに情景描写を巧く書いてるよね
男とかの性格というかキャラクター上そういうのが凄く自然に会話にのせられてる
間に女が一言二言入れるからテンポもよくて、読み飛ばすということもあまりないし
864 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2011/09/30(金) 13:45:57.10 ID:ILNg5bu3o
追いついた、乙!
865 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/30(金) 13:46:15.15 ID:rtuCKmw2o
とにかく読みやすいよな
866 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 14:38:03.13 ID:P1iA9oxho
うん、読みやすいしこの雰囲気好きだ
867 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 14:56:21.20 ID:EuPrb1Oo0
やっと追いついた

文章でパンツが出てきてこんなに盛り上がるSSも珍しい
868 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 16:29:17.99 ID:tIe78Clgo
神話の再現と言うことは、まずパンツを脱がないと。
869 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/30(金) 19:02:46.93 ID:bCpp2047o
結局パンツ人気なんだな
さすが>>1
文才溢れんばかり
パンツてんこ盛り
870 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/10/01(土) 17:44:14.34 ID:8cRmiNlBo
パンツ話題でスレが盛り上がりすぎたせいで、>>1はパンツネタを組み込む為にプロットを書き換えています。
871 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/10/01(土) 22:08:21.55 ID:hH1djnbDO
すいません、今日は休みます

相変わらずパンツ人気ですねー
パンツがメインだったことはなかった気が…なぜだ…

読みやすいですか、ありがとうございます



では、また日付の変わるあたりに
872 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/02(日) 00:38:00.65 ID:FqNhoH8DO
淡々と、さっぱりした空気の中に突如としてパンツが現れたからインパクト凄かったんだろうな
873 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/10/02(日) 00:46:15.59 ID:sNJBZAdZo
最初の頃の地の文付きの雰囲気の方が俺は好みだな。今は完全会話文になってるよね
とりあえず続きに期待
874 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/02(日) 02:34:06.12 ID:1EeqMSJPo
なにより>>1の感じが好きだなあこのスレは
875 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/10/02(日) 09:58:24.09 ID:kf89S387o
>>873
あー、確かに初期の頃は男の思考がメインになっていて、回答編だけは完全会話形式みたくなっていたね。
俺もそっちのが好きだったかも。
とりあえず続きに期待
876 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/10/02(日) 23:26:04.65 ID:d9aMlaYDO
すいません、近頃夜から朝にかけての体調不良が酷くて…座っててもバランス感覚が何やらふわふわしてる…

今日も早寝します、ごめんなさい早く治して書きたいです



地の文は基本的にその場面のメインを張るキャラが一人の時にのみ現れるよう使っています
雰囲気作り的に会話形式の限界という時もありますけれど
緊迫感は擬音無しの会話形式にはやはり限界がありますね

話によって主人公が一人なのか二人以上なのかという所で地の文の有り無しが分かれたりをイメージしていたり
神話編は5話を通して一つの話のつもりなので地の文が出ない方に寄ってしまっていますね

また地の文の多い話も書くはずです、そういう話が浮かんだらですが

ではでは、皆様も体には気をつけて下さいね
877 :!ninja [sage]:2011/10/02(日) 23:53:17.58 ID:eD3JG69Xo
>>876
無理せず気にせず気楽に好きなようにやってくれ
それがいちばんだよ
878 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/03(月) 18:30:53.35 ID:zsAdKbkIO
どっちでも面白くできてるから自分のやりたいようにやってほしいな
あと無理はしないでほしい
879 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/10/03(月) 23:27:06.62 ID:9YRIenPDO
今日は書きます!


不定期更新になってしまい、申し訳ありません
受験がオワるまではこのような状態になってしまいますが、エタるつもりはないのでお付き合いいただけたら幸いです
受験オワってもネタ浮かばないと結局不定期更新なんじゃ…?


では、書き上げ次第投下していきます
880 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/03(月) 23:40:38.63 ID:9YRIenPDO
ク「ど、どうしましょう、神供殿に着く前に追い付かれてしまう気が」

男「いや、神供殿には何とか辿り着けるかな、でも剣を持って本殿の前に行くことは出来ないだろうね」

ク「追い付かれたら、どうなってしまうのでしょう?」


男「食べられてしまうだろうね」

男「だから、僕だけがこちらに着いて来たんだ」

ク「それって、どういう意味ですか?」

男「僕が足止めをしよう、長くはもたないから早く本殿前に剣を持って来てね」

ク「でも、それじゃあ」

男「僕は先に本殿前に行ってるから」

ク「え?」

男「そこら辺の説明は後かな、いや、説明する意味があるのかも微妙なんだけれど」

男「どうせ、覚えていられないだろうから」

男「こういう時の為に、一応新しくお守りは貰っておいたじゃないか、だから僕が足止めを」

ク「だから!それだと!」

男「だからさ、僕は大丈夫だよ、信じてくれよ」

ク「わかり、ました」

男「じゃあ、後でね」

ク「死んだら、許しませんから」




男「死んだら、ねぇ」

男「しかし、女には本当に迷惑かけっぱなしな気がするな」

男「女が持ち込んだ話ではあるから割り切って、なんて言えるわけないか」

男「後で、謝らないと」

男「さて、こっちだぜ、お犬様、鬼ごっこでもしようじゃねぇか」
881 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/03(月) 23:55:08.79 ID:9YRIenPDO
デカい、大きい、怖い、荒神を見た感想は、これに尽きるだろう

いくら口調を変えてみたって、怖いのには変わりがない

そもそも、犬の大きさでは無い

片足で木を薙ぎ倒して、無理矢理道を作って進んでいるような怪物だ

でも、やはり、犬なんだろう

大神ではない、大神ならば、木が邪魔にすらならないだろう

荒神は、圧倒的で超自然的だから荒神なのだから

犬の呪い、呪いとは違うけれど縛りが効いているということだ

この状態なら、少しは、生き延びられるはずだ

怖いけれど、恐怖を具現化したような物に比べれば、怖くない

素早いけれど、脚力に特化した靴程ではない

目を逸らすな、直視しろ、直視しなければ、逃げることだって叶わないだろう

荒神と目が合う、あちらがこちらを認識したということだ

左側、神供殿でも本殿でも無い方向に走る

荒神の進行方向が、こちら側に修正される

よかった、僕なんか気にしないで進まれてしまったら、壁になる位しか出来ることがなかった

全力で、走り出す

さっきまでの、長距離を前提とした走りでは無い

短距離を前提とした、持久力より瞬発力に重きを置いた全力疾走だ

それでも、荒神は僕の何倍も早い

当たり前だ、それが人と神の差で、覆すことの出来ない事実だ
882 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/04(火) 00:10:20.11 ID:9nt4TUuSO
何というヴァジュラ
883 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/04(火) 00:13:13.51 ID:c1X9Kh6DO
もしかしたら、この可愛らしい袋いっぱいに詰まったお守りが僕の補助をしてくれているのかも知れない

お守りは、持ち主の力を上げることで魔を祓うのだから

補助があろうが無かろうが、僕が荒神より遅いという事実が今は重要か

僕は木を避けれるけれど、荒神は薙ぎ倒すしか無い

体の大きさの差を利用して、何とか追いつかれていない状態だ

もはや、真っ直ぐに逃げることなんて出来ない

木を盾にする形で、ジグザグに走り回っている

出来る限り神社から遠い方へ、などと気を使う余裕は無くなった

そして、ついに

僕の真後ろの木が粉砕される

追いつかれてしまった

荒神が凄まじい速度で飛び掛かって来る、がそれは僕に届かなかった

数メートルの距離を飛べなかった、というわけではなく

見えない壁にぶつかったような感じで

持っていた袋が弾けたので、おそらくはお守りのおかげだろう

袋が弾ける勢いなのだから、お守りは全て、もしくはほとんどが破けてしまったはずだ

一回防げれば、十分か

こちらの神も、力が発揮出来ているということだ

お守りを数十個集めただけで、荒神の進行を一度とは言え防いでしまう程には
884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/04(火) 00:24:05.38 ID:c1X9Kh6DO
神話の再現が成功している証拠だ、あの子に縁結びの神様、いや、違うか

退魔の神様としての力が行使出来ているということなのだから

荒神が弾かれた隙に、僕と荒神の間に木を挟むように走っていたが、もう、木を倒されてしまった

本当に、今度こそ、追い付かれてしまう、今から木の裏側へ、なんて間に合わないし

間に合ったとしても、木ごと粉砕されてしまう

荒神が、再び飛び掛かってくる

下手に避けるつもりは無い

腕や足が砕けただけ、では洒落にならない

即死、これしか考えていない

荒神の巨大な口が、僕を捉えて

僕は、鋭利な牙が眼前に迫っているのだろう、と思った

僕に視認出来る速さでは、なかったから



ということもあったのだろう

実際に、噛み砕かれたとしたら


実際には、僕が噛み砕かれることはなく


気がついたら、僕は本殿の前にいた
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/04(火) 00:43:31.34 ID:c1X9Kh6DO
男「流石に、疲れたな」

男「しかし、とりあえず、足止めは成功かな」

男「女からの着信は、当然止まっている、か」

男「もう、消えてしまったのかな」

男「少しだけ時間が飛ぶとは言え、秒も差は無いはずなんだけど」」

男「携帯が先に壊れたのか、手に持っていたのだろうし」



ク「お待たせしました、御神刀、持って、来ました」

男「お疲れ様、と言いたいけれど、まだ終っては無いんだよね」

ク「私は追い付かれなかったのですが、時間稼ぎに成功したのですか?」

男「そうだね、成功したかな」

ク「どうやって、私よりも早くここまで?」

男「それも後で、かな」

男「ほら、早く構えなよ、そろそろ来るよ」


ク「構えるって、どうやって」

男「持つだけでいいさ、それと、胸を張って堂々とするんだ」

男「そうそう、今は君が神様なんだから、堂々としていないと」

ク「神様って言われても、私は、人間ですよ?」

男「この場における役割みたいなものさ、僕なんかはちょい役だよ、いてもいなくても変わらない感じのね」

ク「そうでしょうか」

男「そうだよ」

男「さて、荒神様の、お出ましだ」


男「怖がらないで、というのはやっぱり無理かな」

ク「す、すいません、で、でも、手が」

男「手が震えてしまうか、じゃあ、僕も持つのを手伝うよ」

男「僕は支えているだけで、持っているのは君だ、そこは間違えてはいけない所だよ」

ク「は、はい、ありがとうございます」


男「中々、近付いて来ないな」

男「警戒しているのか?」

男「早く飛び掛かって来たらいい」

男「この距離なら、お前なら一足だろう?」

男「どうせ強制力があるんだから、諦めろよ」





男「神だって、ルールに縛られる物なのだから」

886 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/10/04(火) 00:47:16.51 ID:c1X9Kh6DO
お疲れ様でした、今日の投下はここまでになりますお疲れ様でした

バトルはしません、ごめんなさい
闘ったりしたら、それは違う話のような気がするんですよね

そういえば、そろそろ900が見えて来ました
次スレを考えねばならない季節がやって来ましたね

次回解説編、の予定です、少し長くなるかも知れません



ではでは、また投下に来ます
887 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県) [sage]:2011/10/04(火) 01:02:54.45 ID:qvXHvfF8o
おつんつん
888 :!ninja [sage]:2011/10/04(火) 01:04:13.44 ID:DVC2CoZWo
次スレあるのか
楽しみだわー
889 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/04(火) 01:20:54.00 ID:zo3s5l0To
次スレばんざいだろ
890 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/04(火) 01:21:30.72 ID:zo3s5l0To
次スレばんざいだろ
891 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/04(火) 07:37:37.85 ID:8apd1nVIO
相変わらずいい雰囲気C
892 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/04(火) 16:28:13.93 ID:DNb1YMSmo
>>1
長く続いても良い意味で変わらないここが好きだ
893 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/04(火) 16:44:33.89 ID:sB6daEN3o
>>1
一日かけてようやっと追いついた!
文字通りの神スレ、これは支援せざるを得ない
894 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/05(水) 19:24:26.12 ID:vrKj5Bs0o
女、何回死んだんだろう
895 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/10/06(木) 23:08:43.90 ID:6Dqfq34DO
今日は来ました

女さん何回死んだんでしょうね、そろそろ30回が見えている気もしますね
どっかでカウントしないと…


書き上げ次第、投下していきます
896 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/06(木) 23:24:43.57 ID:6Dqfq34DO
男「終わった、のかな」

ク「うわ、あ、うぅ」

男「気持ちはわかるけど、落ち着いて、もう、大丈夫だから」

ク「でも、だって、これ」

男「口の内側から脳天まで刀が貫通、あまり直視はしたくないね」

男「こちらが殺されなかったのだから、良かった、とか考えはしないのかな」

男「優しいねぇ」

ク「男さんは、大丈夫なんですか?」

男「刀で倒すという展開は考えてはいたからね、覚悟はしていたかな」

男「先に言っておけば良かったね」

ク「いえ、そんな余裕、なかったですから」

男「犬神だから、首でも落とすのかと思っていたのだけれど、やはり荒神としての側面が、いや」

男「目論見通り、英雄譚としての神話が強く出たのかな」

ク「目論見通り、ですか?」

男「尤も、僕の目論見では、無いんだけどさ」

ク「あ、犬神様、が」

男「消えていくね、埋めないといけないのかなと考えていたけれど、杞憂だったか」

ク「埋めるつもり、だったんですか」

男「それ以外に仕様が無いじゃないか、でも、どちらにしろ供養は必要だと思うけどね」

ク「供養ですか」

男「出来れば、神様として供養してあげたいね」

男「そこは君の家の話になってしまうから、僕が口を出すことは出来ないけど」
897 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/06(木) 23:40:35.65 ID:6Dqfq34DO
男「さっきから、へたり込んでいるけれど、大丈夫?」

ク「すいません、腰が抜けてしまって」

男「怖かったもんね、仕方ないよ」

ク「男さんは、怖がってなかったように見えましたけど」

男「怖かったけれど、怖がる場面ではなかったからね」

男「女の子の手前だし、それに、命の張り所だったというか、踏ん張り所だったから」

ク「それは慣れ、なんですか?」

男「そっか、そこら辺は覚えているんだったね」

ク「私が、何か忘れてるように聞こえますけれど」

男「女のことだよ、これで思い出せるかな」

ク「あ、そうだ、さっきまで、いたのに」

男「それが、僕が君より早くここに来れた理由だよ」

男「それと、足止めが出来た理由だ」

ク「確か、男さん達のルールって」

男「ま、そういうことだよ、僕は足止めの結果、喰われかけたんだ」

男「普通ならそのまま喰われていただろうけど、ということだね」
ク「そうだったの、ですか」

男「そういう話は、明日、女も交えて話そうか」

男「僕たちだけでする話では、無いだろうから」

ク「そうですね」

男「じゃあ解説、といきたいけれど少し時間がかかってしまうのかな」

ク「お時間は、大丈夫ですか?」

男「僕は大丈夫だけど」

ク「では、家の中でお願いします、飲み物位は出せますから」

男「もう、立ち上がれるの?」

ク「はい、もう大丈夫です」
898 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/06(木) 23:57:43.77 ID:6Dqfq34DO
男「大丈夫って、言われても、その様子ではね」

ク「いえ、お気になさらず、少し震えてしまっている程度ですので」

男「気にするなって言っても、ま、確かにそうだね、喉も渇いたしお邪魔しようか」

男「でも、先に刀を仕舞いに行こうか」

ク「そうですね、地面に置いたまま、にはいきませんね」

男「もう、僕が神供殿に入る必要は無いのかな」

ク「必要が無い、とは?」

男「縁結びの神様とは、もう会えないだろうからさ」

男「何回も会えるのなら、ギリギリになんて、呼ばないはずだからさ」

男「この刀も、力は無くなったのかな、こっちはよくわからないな」

男「見てわかる物じゃないから、力の有無が判断出来ないね」

ク「では、戻して来ますね」

男「うん、待っているよ」





ク「お待たせしました」

男「何か起こったかな?」

ク「予想通り、何も起きませんでした」

ク「役目を終えた、ということなのでしょうね」

男「そうだね、役目を終えた、一番しっくり来る言葉だ」

ク「この為に残されて来た物、なんですよね?」

男「多分、そうだろうね」

ク「あ、では、お上がり下さい」
男「では、お邪魔します」

ク「お茶を持って来ますね、座って待っていて下さい」

男「お言葉に甘えて、先に座らせて貰うよ」
899 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/07(金) 00:11:10.35 ID:h5iY9XZDO
ク「どうぞ」

男「これはこれは、ご丁寧に」

男「さて、早速だけど解説にしようか」

男「解説、と言うよりは推測なんだけど」

ク「お願いします」

男「ではまず、大まかな前提からかな」

男「この神社の神域、この山に犬神様、荒神が復活した」

男「元々、この山を神域としていた縁結びの神様が立ち向かい、討伐に成功した」

男「今も昔もこの流れは変わっていないはずだ、昔の再現、焼き直しだったね」

ク「焼き直し、ですか」


男「そう、焼き直しだね、役目は同じでも演じていた人が違ったから」

男「それにもう一つ、ルールと仮称するけれど」

ク「ルール、ですか」

男「僕と女のルールと同じで、妖怪や幽霊、都市伝説、ま、分類は何でもいいんだ」

男「神話、神様でも同じでさ、そういうのはルールに基づいた行動をするんだ」

男「ルールに基づいた現象を起こす、と言えばいいのかな」

男「ルール内であれば、僕たちの世界における常識なんかは軽く越えたことが起こせる」

ク「常識外の存在、ということですか?」

男「そうだね、でも、ルールを超越したことは出来ない」

男「ルールに逆らうことは出来ない、例外は存在しない」

男「ここら辺を前提として最初の話から、順番に解説していこうか」
900 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/07(金) 00:25:50.89 ID:h5iY9XZDO
男「最初、君が幽霊を退治してしまった、と言う所からかな」

男「あまり、蒸し返されたく無いとは思うけど」

ク「大丈夫です、気にしないで下さい」

男「では、まずあれは、今考えると神話の再現だったのだと思う」

ク「神話の再現、ですか」

男「あの幽霊は、犬神様だったと言う話でさ」

男「犬神様を、荒神を君が神話通りに刀で退治した、ということだよ」

ク「刀、私が持っていたのは包丁で、あ、もしかして」

男「そう、再現とは言え不完全な再現だったね」

男「御神刀の代わりに包丁、荒神の代わりに犬神憑きの幽霊」

ク「犬神憑きの、幽霊?」

男「幽霊自体が犬神だったとは考え難いから、神域内にいた幽霊を捕まえて犬神憑きしたのかな、とね」

男「多分、犬神憑きした状態で無いと現れることが出来なかったのだろうな」

ク「力が無かったのでしょうか」

男「自分を構成するルールが不明瞭になってしまっていただろうからね、そこら辺は後で説明するけど、一番の原因は荒神信仰が存在しなかったからかな」

男「幽霊に対して犬神憑きという無理のある状態で、神話というルールに従い、巫女と闘いに来た、のだろうね」

男「闘いの結果まで、神話に記されているのは可哀相だったかもな」

ク「だから、咄嗟に刺してしまったのでしょうか」

男「強制力だろうね、仕方ないと思うよ」

男「そして闘いに敗れたが、再現は不完全だった」

男「故に、犬神として何とか存在を保ってしまった」

男「それが、君の身に現れた、犬神憑きの現象だった」



901 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/10/07(金) 00:28:54.98 ID:h5iY9XZDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした


すいません、投下1回分で解説が終わらないので次回も解説編です、わからなかったらごめんなさい


ついに900越えたー
スレタイを考える時期でしょうか、今のスレタイに2を付けるだけでしょうけれど
2を付けるだけでも、その2、とか色々ありますよね、迷ってしまいますね


ではでは、また投下に来ます
902 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 00:37:45.52 ID:pcrZ9P0wo
おつー
なんで今になって神話の再現が起こったのかって、もう説明あったっけ?
903 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/07(金) 00:37:50.75 ID:TT6cu0IAO
乙だとも
女が即時復活しないから解説聞けなさそう
904 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/07(金) 01:58:32.94 ID:vX7Yzrido
おつおつ
900越えおめでとー
905 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 07:25:37.82 ID:stYQuInDO
乙!!
解説は流石に二回か・・・
まぁ、結構なボリュームがあったから仕方ない
楽しみに待ってるよ〜



あ、次スレは>>1の好きな感じにすれば良いと思うの
906 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 07:29:50.53 ID:WuShHEgIO
オムニバスだからこそ、パートスレ向きだな乙乙C
907 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 08:34:35.31 ID:Z9rH9kvIO
乙!
次スレは2つけるだけか。
スレタイ、現状と少し解離してないか?
いいけど。
908 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(熊本県) [sage]:2011/10/07(金) 15:53:11.72 ID:nN5S/631o
スレタイは一話目で消化したでしょ
909 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/07(金) 15:58:22.94 ID:XA0mj0k2o
現状のままスレタイ継続して2をつけると
ドラゴンクエストなのにラスボスがドラゴンなの1だけじゃん!
ってなるってことだろ
910 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 18:20:10.79 ID:+NUjUPpyo
>>909
シドーもギリギリドラゴンぽくなかったっけ?
911 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 18:22:28.03 ID:VJtS6I45o
いや今そういう話じゃないだろwwwwwwwwww
912 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 18:30:50.63 ID:BILeddtIO
継続スレだし、個人的に今のタイトル結構好きだから『2』とか続編っぽい感じに一票
913 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 20:52:44.44 ID:pcrZ9P0wo
俺も今のままがいいな
「死にたがり」って言い回しつーか言葉選びがけっこう好きだし
914 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/10/07(金) 22:25:05.76 ID:x+MdiWr8o
>>912っぽくした時は、続編を示す「2」みたいなところをどうするかがセンスの見せ所ね
915 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/08(土) 00:29:21.57 ID:j2dyCm8IO
同意
916 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/09(日) 00:47:47.11 ID:x/i/62OZo
>>1の好きにしていいと思う!
917 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 02:11:18.31 ID:0Je5Nxdlo
みんなのスレタイへの期待で>>1がヤバい
918 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/09(日) 02:36:46.17 ID:gwxoIwIMo
男「死2たがりな幼馴染の自殺を止められない」
…却下だな
919 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/09(日) 06:06:25.10 ID:yYIUaZ4Wo
>>918
やめろじわじわくる
920 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2011/10/09(日) 11:22:54.95 ID:LvP83XzFo
男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められなかったけどいろいろな事件に巻き込まれ続けている」

……長すぎだな。
921 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/09(日) 12:41:06.43 ID:x/i/62OZo
男「幼馴染の自殺を止めれたと思ったら色々な事件に巻き込まれた」

だめだセンスを感じない
922 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 13:08:12.69 ID:x0Cy8FIIO
なんだよ、>>1のネタ潰しする流れなのかwww
923 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 13:22:49.58 ID:vkDebAa/o
女「死にたがりな幼馴染に殺されるのを止められない」
924 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 18:56:01.46 ID:0Je5Nxdlo
けっこうマジで潰しにきてないかww
925 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/10/09(日) 19:47:33.10 ID:k/XTpMN10
男「死にたがりの幼馴染のパンツが手に入らない」
926 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/09(日) 20:09:41.13 ID:yYIUaZ4Wo
>>925
それだ
927 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 20:25:15.78 ID:/RO1g11O0
>>925
男「死にたがりな幼馴染のパンツが手に入らない」
決まったな
928 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 21:08:37.19 ID:QHKPBtj7o
パンツの流れは面白いがしつこいと思うの
929 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/10/10(月) 00:16:21.74 ID:b5y5f2pDO
今日は来ました

今回で解説編終わるといいなー

スレタイは継続で、その2とかが後ろにつくだけにすると思います
その2、2、2スレ目、色々ありますが、その2にしようかなって考えていたり

あとちょっと話のストック無さ過ぎてヤバい

書き上げ次第投下していきます
930 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/10(月) 00:28:56.16 ID:b5y5f2pDO
ク「犬神憑き、私の手に現れた、あれですか」

男「犬神信仰としてはある話かな、使役する側が祟られる、憑かれてしまう」

男「荒神としての側面も、何とか残していたのだろうね」

男「でも、この神社の神様で、荒神だけが復活しただけでは無かった」

男「荒神の復活を呼び水にした、のかはわからないけれど」

男「君の、神様としての力が目を覚ました」

ク「復活した、では無いんですか?」

男「復活出来るなら、復活していたんじゃないかな」

男「それが不可能だったから子孫に力を受け継いだ、必要な時まで眠らせたままで」

ク「眠らせたまま、つまり意図的に使えなくされていた、ということですね」

男「血が薄くなり過ぎて神話が再現されないと力が発揮出来ない、というだけなのかもね」

男「どちらにしろ、おそらくは君にもう不思議な力は無いはずだ」

ク「そう、ですか」

男「残念かな?」

ク「いえ、そうではありませんが」

男「いきなり少しだけ力を手にして、いきなり無くなったから現実感が無いのかな?」

男「ま、その話はいいとして」

ク「いいんですか」

男「君にまだ力があったとして、何かが出来る程では無いだろうし」

男「それに、君は別に何もしないだろ?」

ク「そのつもり、ですけど」

男「なら、それでいいじゃないか」

男「普通でいられるなら、普通でいた方がいいんだよ」
931 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/10(月) 00:44:16.90 ID:b5y5f2pDO
男「そして、僕たちは犬神を形代に移して流した」

ク「確かにそうしたはず、ですよね?」

男「君からは確かに祓ったが、神域から流れ出る前に、自分の存在が保てる場所から出てしまう前に」

男「形代に対する犬神憑きを終わらせ、人形を依代として復活を再開した」

ク「復活の再開、とは?」

男「犬神として復活では、元々の存在、荒神としては復活出来ない」

男「しかし、荒神としての伝承が意図的に残されていない現在、荒神として現れられなかった」

ク「それも意図的に、なんですか」

男「ルールに対する攻略方法、ルールに基づいた弱点をつく、これがよくある撃退法だ」

男「ルールの隙をついて撃退する、こちらは邪道と言うべきかな」

男「ルールを存在させなくする、ルールを成り立たせなくする、これが正攻法だと思うんだ」

男「ここの神様は、それを成そうとしたんだよ」

ク「私の御先祖様が、ですか?」

男「狼を、大神を犬神に改変しての伝承、長い時間をかけて神話に別のルールをつけ加えたんだ」

男「英雄伝説、ここでは神様が荒神を討伐したという話、これだけでは倒せない、負けてしまうと考えたんだろうね」

ク「復活した荒神に私たちでは勝てなかったはず、ということでしょうか」

男「そう、理由としてはおそらく、君の神様の血が薄くなり過ぎているから」

男「こっちが弱ってしまうならばあちらも弱らせてしまえ、そう考えたのさ」
932 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/10(月) 00:55:58.78 ID:b5y5f2pDO
男「だから、犬神信仰を残し、英雄伝説は縁結びの神様として細々としか残さなかった」

男「本物の神話の方は、どうせ血でこの時代まで残すつもりだっただろうからね」

男「荒神を消せないならば、犬神を混ぜてしまえ、犬神ならば荒神より遥かに弱いだろう」

男「多分、それだけでは済まさなかった」

ク「まだ、何かしていたんですか?」

男「この神社、神域内には犬及び犬型の御神体などが存在しない」
男「復活の依代が無ければ、復活も出来ても力はほとんど存在しなくなるだろう、と考えたから」

ク「だから、荒神は最新は犬神憑きの形で現れたんですね」

男「荒神であった狼も、日本で既に絶滅しているのもよかったんだろうな」

男「しかし、人形を依代にして無理矢理に犬神かつ荒神として復活しようとした」

男「人形は、君と違って荒神に対する耐性がなかったから犬神憑きも早く終わっただろうさ」

男「その結果が、送り犬、僕たちが襲われたやつだな」

ク「送り犬なら、犬神様なのでは?」

男「送り狼とも言うんだよ、こちらは日本語として今でも使うかな」

男「元々は送り狼で、それがいつしか送り犬とも言うようになっていた」

男「荒神にとって、都合が良い、成りやすい物だったんだろうね」

ク「狼から犬にされた自分と、同じだったから、ですか」
933 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/10(月) 01:11:47.89 ID:b5y5f2pDO
男「僕たちに撃退され、依代は壊れた」

男「人形から出てしまった」

男「狼として、大神としての側面が強くなっていた状態で犬神憑きいう縛りから解放されてしまった」

男「同時に、送り狼としても撃退されてしまったので解放された」

男「今度こそ、復活した」

男「それでも、犬が混ざっていただろうけどね」

男「そうで無ければ、もっと巨大だったはずだよ」

ク「あれでも十分、大きかったと思いますけど」

男「どうかな、どちらにしろ弱っていたのは確かだね」

男「復活にも時間がかかったし、何より複数回撃退されたのが効いたはずだ」

男「そして僕たちは縁結びの神様に、荒神が復活したので御神刀で討伐して欲しいということを伝える為に呼び出された」

ク「御神刀に私たちが近寄ったから、呼び出されたのでしょうか」

男「そんな所かな、神域内で依代となる刀に自らの血筋の者、これだけ集まってやっと繋いだのだろうけど」

男「神様としての力は、荒神討伐でほとんど使い切っていたんだろうね」

男「それを考えると、子孫の為とはいえ、かなりの無理をしたんだろうな」

ク「無理をした、とは?」

男「国津神を止め、縁結びの神として人と成ったが、現れてしまった荒神を討伐する為、力を振り絞った」

男「倒し切れなかったので、自らの子孫に託すことにした」

男「その為に、犬神信仰を作り、自分のことは客神にしてしまった」

ク「客神、主祭神ではなくした、ということですよね?」

男「そう、存在しない神を成り立たせるには、存在しない神を存在させるには主祭神にでもしないといけなかったのだろう」
934 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/10(月) 01:26:05.04 ID:b5y5f2pDO
男「元々、国津神、土地神としていた時も、天孫降臨によって主祭神から客神にされたのだろうから、いい気分ではいられないと思うのだけれどね」

男「そして、さらに僕たちに直接、説明をしようとした」

ク「神隠し、でしたっけ?」

男「神隠しは、時間が飛ぶこともあるからね、時代を越えてして僕たちと話をするにはちょうどよかったのだろうさ」

男「話は残念ながら、僕にしか出来なかったけれどね」

ク「男さんに話が出来たから、目的は果たせましたね」

男「その後、君がしっかり荒神討伐を成し遂げたから、目的は果たせたな」

ク「しっかりと言っても、私は刀を持っていただけですので」

男「持っている事実が、構えているという事実が重要だったよ」

男「本殿前は、おそらく荒神が討たれた場所だっただろうしね」

男「討った場所に、犬神神社を建てたはずだからね」

ク「そうなのですか」

ク「そういえば、なぜ、私たちだったのでしょう?」

男「君が神統だから、ではなくてかな?」

ク「はい、私より前の世代でも起こり得たはずですから、偶然でしょうか」

男「偶然と言えば、偶然になるのかな」

男「犬神信仰と荒神討伐が上手く形になって、神話としての力を持ったのが現代だった、あたりが妥当かな」

男「復活の時代も指定されていた可能性もあるけど、そっちの線は薄いかな」
935 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/10(月) 01:35:45.05 ID:b5y5f2pDO
ク「なぜ、そう言えるのでしょうか」

男「時代がわかっていたなら、君のご先祖様が時代を指定しての対策を練らないわけがないからだよ」

男「こんな手の込んだ討伐法を実行した神様なんだから、時代がわかっていたならば、もっと良い方法を示してくれていたはずさ」

ク「成る程、確かにそうですね」

男「さて、解説はこんなものかな、今日はお疲れ様でした」

ク「いえ、そちらの方こそ、連日お世話をかけてしまい申し訳ありませんでした」

男「あれ、そちらって、もしかしてまだ、覚えているのかな」

ク「女さんのこと、ですよね」


男「覚えているんだ、僕が側にいるからかな、いや」

男「僕か女について意識していれば、忘れないとすれば、僕と話していたから、なのかな」

ク「私には、それはよくわかりませんけれど、女さんにも解説はするんですよね」

男「そうだね、明日にでも解説をするつもりだよ」

ク「2回も解説しないといけないなんて、大変ですね」

男「別に、大したことじゃないよ、身体を張った、命を張った女よりは」
936 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/10(月) 01:52:12.98 ID:b5y5f2pDO
男「さて、そろそろ帰らせてもらうよ、お邪魔したね」

ク「お見送り、させて下さい」

男「気を使わないくていいのに、じゃあ、階段前まで頼もうか」



男「しかし、本当、女には負担をかけっぱなしだったね」

男「女から首を突っ込んだとはいえ、情けない限りだよ、本当に」

ク「男さんは、そんな、情けなくは」

男「僕は守られっぱなしなんだよ、女が言うにはお互い様らしいけどさ」

ク「女さん、ですか」

男「どうしたの?」

ク「いえ、少し、羨ましいかなって、気にしないで下さい」

男「羨やましい、何回も死んでいるんだよ?」

男「僕が、こんなこと言ってはいけないんだけどさ」

男「生き続ける為に、支払ってしまった代償は、支払っている代償は大きいと思うよ」

男「プラマイゼロ、では無くて手数料も取られてマイナスなんだ」

男「生きていられるからプラスだよ、なんて言われてしまうから、僕は何も言い返せないんだけど」

男「死んだ方がマシなんじゃないの、なんて僕が言えるわけ」

男「暗い話、過ぎたかな」

男「ごめんね、どうせ忘れるからって考えて、勝手に喋ってしまって」

ク「いえ、大丈夫ですよ」

ク「男さんに、そんなに想われているのが、羨ましいかなって思っただけですから」

男「風が強くて、よく聞こえなかったけど、悪いけどさ、もう1回いいかな」

ク「気にしないで下さい、と言っただけですよ」

男「そう、ありがとう」

男「では、また学校で」

ク「はい、また学校で、会いましょう」






ク「聞こえないように、小さな声にしたんだから、聞こえるわけないじゃないですか」

ク「羨ましい、なんて言ってはいけないこと位、わかっていますよ」

ク「でも、それでも」

ク「もう、背中も見えなくなってしまいましたね」
937 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/10(月) 01:52:52.18 ID:b5y5f2pDO
第18話




ク「犬神様さ、ですか?」





938 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2011/10/10(月) 01:55:59.42 ID:b5y5f2pDO
本日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

神話編、終了しました

次からは通常運行に戻ります、5話続きって長いですね

また長編も考えてみたいですね

次の19話が終わったら次スレになるのかな?


では、また投下に来ますね
939 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 01:57:04.71 ID:eaaQaSrBo
お疲れ様でしたー、今回も面白かった。
ネタが無いなら住民と雑談しながらのんびり考えればいいのよ!
940 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 01:57:11.89 ID:aF2roHVpo
おつんつん!
941 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/10(月) 02:08:04.16 ID:3u/P4WPYo
で、パンツはまだかね?
942 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 02:27:15.47 ID:bOr7Asya0
乙カレー

しかし最後らへんのクラスメートちゃんのセリフはアレですかね?
旗立てやがったってことでおk?
943 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/10/10(月) 05:39:23.22 ID:NloJmGhKo
乙!
クラスメイトとフラグたったのかな?
吊り橋効果的なものも有るだろうし、それ以上に男は謎めいた男性だから当然っちゃ当然かもね
944 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 08:15:50.16 ID:v/GSnn6DO
乙!!
クラスメイトが女のことを覚えているのかどうかが重要だな
945 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/10/10(月) 15:58:08.37 ID:xmn30x6oo


犬耳巫女さんとのフラグktkr
946 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 19:47:34.53 ID:icyfD+EIO
最強の「死亡フラグクラッシャー」の男がそう簡単に恋愛フラグを回収するとは思えんし、
「死亡フラグクラッシャー」の最前線にいる女が回収させんだろwww
947 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/10(月) 22:02:45.79 ID:cYLM0j1B0
乙です!

フラグはないんじゃないかなぁ・・・
また出てくることあるのかな?
948 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/11(火) 04:29:20.23 ID:0/TQ9MU5o
次スレたてたらURLはってね
949 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/10/13(木) 22:49:17.72 ID:HHiVynzDO
すいません、今日も投下出来ません
最近風邪気味が続いていて、などと供述しており

明日こそは…明日こそは…!


次スレは970越えたあたりで建てて来ます
建てたらちゃんとここにはりますね


では、また明日
お休みなさい
950 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/13(木) 23:03:15.18 ID:LhjSiR28o
無理せず体大事にな
楽しみに待ってるから
951 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/14(金) 01:13:01.60 ID:6mHfFHljo
みーとぅ
952 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/14(金) 08:17:53.03 ID:NKxLKIQIO
無理せずパンツ大事にな
楽しみに待ってるから
953 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/10/14(金) 14:27:25.89 ID:hTKvebs20
パンティー大好き

薄紫も大好き
954 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/10/15(土) 21:19:49.34 ID:k7J/bfeDO
昨日は何かここ不安定でしたね


近頃不安定なことが多いので心配ですね


では、投下していきます
955 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/10/15(土) 21:20:52.47 ID:k7J/bfeDO
第19話




女「どうしたの、男くん?」





956 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/10/15(土) 21:23:47.78 ID:k7J/bfeDO
僕たちが野山を駆け巡り、犬と一緒に鬼ごっこなどを嗜んだ次の日の朝

僕達が消したであろう神に喰われた割には問題も無く現れた女に、前日したような説明を再びした

そして学校に着くと、クラスメイト、というか昨日一緒に走り回った巫女さんに話しかけられた

予想通り、僕だけ呼ばれた

女のことを彼女は覚えていられないから、女は部外者だったことになっているのだ

また女のことを話せば思い出すのだろうけれど、毎回繰り返すのもあれなので僕一人で彼女と話した

昨日の今日なので、話したいことがあるのはわかるけれど

何か、こう、めんどくさいというか、疲れるというか

僕の中の事実と、彼女の語る事実が微妙に食い違うから話を合わせないといけないし

女はいなかったことになっているから話す時には、女以外の人はもちろんのこと、女とも離れていないといけなかったりでいろいろと気を使うし

何より、僕と女でやっていたことを一人でこなしたことになっていて、少しばかり神聖視されているのが、どうにもむず痒いのだ

しばらく経てば落ち着くだろうから、特に僕から何かするつもりはないけれど

だけど、僕たちと違って、後に引くものが存在しない彼女が

僕たちと違って、役目を果たし、以前よりも普通になったであろう彼女が

自分から何かに首を突っ込もうとするならば、僕は止めないといけないだろう

彼女は僕たちよりも、死んだら取り返しがつかないのだから

僕たちだって、死んだことがなかったことに、なんて思ったことはないけれど
957 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/10/15(土) 21:29:48.45 ID:k7J/bfeDO
彼女は僕の言うことを結構素直に信じてくれるので、おそらくは自分から何かに巻き込まれに行くことはないはずだ

何かに巻き込まれてしまったら、可能ならば連絡するようにとも言っておいたから、多分大丈夫だろう

彼女が巻き込まれるとは、あまり思っていないけど

彼女は、もう普通だから

これまでも普通で、今も普通なのだから

普通じゃなかったのは、期間限定だったから

念の為、というやつだ

聞いた感じでは何もなさそうだし、何かしそうでもないから、心配は杞憂で済むだろう




そして、今日である

僕の家の前で女と会い、登校するところだったのだが

女が何かを見つけた



女「小さな子供、人形みたいなのがいるね」

男「見た目から考えるのならば、座敷童子なのかな」

女「ざしきわらしって、いなくなると家が衰えて、いる間は繁栄するってやつかな?」

男「そうそう、何で僕の家にいるのかな、今まで見たことなかったのだけど」

女「私たち以外にも見えている、のかな?」

男「見えていて無視しているか、見えていないのかだと思うけど」

女「可愛かったね、放課後にでも触りに行ってもいいかな」

男「それで僕の家から出ていかれたら、困るんだけど」

女「それに、ざしきわらしだと決まっているわけでもないもんね」

男「そうだね」
958 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/15(土) 21:34:39.53 ID:Kelns0E0o
きてたーしえん
959 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/10/15(土) 21:37:33.15 ID:k7J/bfeDO
男「そうだ、座敷童子と言えばさ」

女「うん」

男「さっき、いなくなったら衰退して、とか言ってじゃないか」

男「あれって、貧乏神がいなくなると家が繁栄する、というとこから来てるんだよね」

女「そうなんだ」

男「それと、座敷童子って、たいていが子供の姿をしているのはさ」

男「子供、特に赤ん坊をかな、神聖視する考えから来ていたりもするんだけど」

男「悪戯をしたりするという話も多いんだよ、むしろ悪戯をするだけとか、いるだけのような話もあったりするよ」

女「そうなんだ、それだと何だか妖怪というよりは幽霊みたいだね」

男「そうそう、そうなんだよ」

女「そうって?」

男「座敷童子って、確か東北地方の伝承なんだけどさ」

男「地方は関係あったかは微妙だけれど、やっぱり昔だから」

男「子供を間引きすることも、あるんだよ」

女「うわ、もしかして」

男「間引く子供を石臼の下敷きにして殺してさ、墓じゃなくて台所や土間の下に埋める風習があったらしいんだ」

男「だからさ、座敷童子って、間引かれた子供の幽霊ってことになるんだよ、という説もあるという話なんだけど」

女「えぐいというか、生々しいというか、何と言うか」

女「ざしきわらしは家守り神である、みたいには見れなくなっちゃったよ」

男「うん、僕もちょっと、座敷童子と聞くと、何とも言えない気分になる時があるよ」

女「純粋に可愛い姿してるね、とも思えないね」

男「妖怪とかって結構民俗に結び付いてたりするから、由来とか聞くと同じ風には感じられなくなるのも多いかもな」
960 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/10/15(土) 21:50:50.11 ID:k7J/bfeDO
男「座敷童子は気味が悪いだけって話もあるのはそこら辺から来てるのだろうね」

女「間引かれた子供の幽霊だものね」

男「幽霊とか福の神と言うよりは精霊的な扱いなはずだけどね、あれ、え?」

女「どうしたの?」

男「ほら、正面だよ、何かいない?」

女「あ、確かに、言われてみれば、何、あれ?」

男「顔がない、ように見えるね」

女「のっぺらぼうなのかな」

男「存在感が薄いというか、掴み所が無いような気もするね、注視してるはずなのに焦点が合ってない気がするよ」

女「顔がないだけじゃなくて、気付きにくい、影が薄いでいいのかな」

男「多分だけど、のっぺらぼうではなくて」

男「ぬらりひょんじゃないかな」
女「ぬらりひょん?」

男「ぬらりひょんはのっぺらぼうの類とも言うから、のっぺらぼうでは無いと言い切ることは出来ないけどね」

女「影の薄い妖怪なんだね」

男「掴み所が無い、にしてあげようよ」



男「ちなみに、妖怪の総大将というキャラ付けが近代ではされているぬらりひょんだけど」

男「根拠も何もない後付けらしいよ」

女「そうなんだ、何か偉い妖怪みたいなイメージがあるけど」

男「国民的妖怪アニメ、ゲゲゲの鬼太郎でその後付け設定は広まって、定着したね」

女「それ以前にはなかったんだ」
男「その前からあったけど、今程に有名な妖怪でも設定でも無かったよ」

男「鬼太郎の設定だと、ぬらりひょんの体内には妖力が無限に出てくる石みたいなのがあったよ、確か」

女「強いんだね」

男「無限の妖力だからね、鬼太郎も力技で倒したわけじゃないし」
女「そうなんだ」
961 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/10/15(土) 21:59:09.08 ID:k7J/bfeDO
女「ぬらりひょんって変な名前だよね、全部平仮名だし」

男「名前が掴み所の無い、という所を表しているんだよ?」

女「そうなの?」

男「ぬらりが滑らかな様子で」

女「確かに、顔がすごい滑らかだね」

男「ひょんが突拍子も無いとかそういう意味なんだよ」

女「確かに、いきなり現れたよね」

男「合わせてぬらりひょんになりました、と」

男「妖怪の名前の元となる言葉が、その性質を示しているというのはよくある話かな」

男「逆も、また然りと」

女「逆?」

男「妖怪とか伝承が、言葉に残ってるのも結構あるよねって話だよ」

女「例えば?」

男「あいつは天邪鬼な性格だ、とか」

女「あー、なるほど」

男「眉唾物、とかもそうだよね」

男「狐は人間の眉の本数を数えて化かしているから眉に唾をつければ騙されることはない、という迷信から来てるよ」

女「そうなんだ」

男「醍醐味もそうだけど、仏教から来ているのも少なくないよね」

女「醍醐味もそういうやつなんだ」

男「醍醐のような味だから醍醐味、醍醐ってどういう味か知らないでしょ?」

女「言われてみれば、確かに」

男「四字熟語とかには説話の類が存在する物も数多くあるよね」

女「そうだね、普段使っていても意識はしないけれど」

男「日本語としての意味だけ知られている言葉って、結構多いよね」

女「意味がわかれば使えるから、仕方ないんじゃないのかな」

男「ま、そうだろうね」
962 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/10/15(土) 22:01:24.99 ID:k7J/bfeDO
女「そういえばさ」

男「どうかしたの?」

女「ぬらりひょん、どこにいったのかな」

男「あ、そういえば、本当だ、どこにいったんだろう」

女「完全に、忘れてたよね」

男「掴み所が無いって、怖いな」

女「忘れちゃう、気付けなくなっちゃうもんね」

男「あー、悪い、失言だったよ」

女「え、何が?」

男「君のこと、僕以外は忘れてしまうから、失言だったよ」

女「あ、そういうこと」

女「別に悪気があったわけじゃないし、それ位は気にしないよ」

女「それに、男くんは忘れないでしょ?」

男「変なことが無い限り、だけどな」

女「そこはお互い様だから、考えなくていいでしょ」

男「なら、僕は忘れないよ」

女「うん、ありがとう」

男「こちらこそ」
963 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2011/10/15(土) 22:06:20.94 ID:k7J/bfeDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした

こうして雑談用の小ネタのストックが削られていくのか…

昨日は重かった、ということを言い訳に投下しに来ないで申し訳ありませんでした

ち、ちょっと今日は量多めだから許して下さい…
大体普段の目安は1レス1kbで1回投下5kbですが、今回は7kb近いんじゃないですかね!
計ってないので適当ですが


またプロットが尽きて…と自転車操業気味ですが頑張っていきましょー


では、また投下に来ますね
964 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/15(土) 22:38:33.12 ID:Teh0xsDIO
乙!
小ネタでセルフネタ潰しはほどほどにね
965 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/10/16(日) 02:39:41.95 ID:njq8ibtOo
乙!

さっさと付き合っちまえよ2人!
たまには怪談とか妖怪とか全く抜きの日常生活を描いてはいかがですか?
それなら小ネタと潰れないだろうし。

女は色々体が変わるわけだから、今の体の家庭はうんちゃら、学校の位置付けはうんちゃらとか。
966 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/16(日) 03:21:49.09 ID:v63MTrbAO
乙い
967 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/10/16(日) 20:51:47.71 ID:daqjd92DO
男「死にたがりな幼馴染の自殺を止められない」 その2
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1318765682/

〜次スレ始めました〜


というわけで次スレ建てて来ました、よろしくお願いします
968 : ◆SetoseN//M [sage]:2011/10/16(日) 20:55:50.27 ID:daqjd92DO
セルフネタ潰しは大丈夫だと思います
有名だけど何かの話を考えることは出来なさそうな妖怪を小ネタとして消費している、つもりですので


日常生活…こいつら何してるのかな…
基本良い意味で目立たない二人、みたいなイメージですね

日常生活書くだけだと話にならないからどうすれば、ううむ…

ネタはいつでも募集中だよ!

では、また投下に来ますね
969 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 21:15:10.21 ID:4X08w9MIO
ふむ
970 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/16(日) 21:42:16.08 ID:OaZU/dY5o
ネタになるかはわかんないけど、猫と南瓜の話が好きだなぁ。

あとは…、丑の刻参りとか?
971 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/16(日) 22:26:47.52 ID:lT4VWNV7o
ネタが無いかと問われたならば


敢えて書こうぞこのお題


その名も「四谷怪談」


はてさて、>>1はどうしますかな?
972 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/16(日) 22:52:58.17 ID:v63MTrbAO

巫女さん終わったから次はシスターにしようず
973 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 23:35:15.09 ID:f2CD2RjIO
>>971
良いねぇ。
あと、壮大なスペクタクル要素と愛憎絡み合う人情噺も兼ね備えた「八百屋お七」なんかも面白いかもね。
というか、自分が好きなお話しってだけなんだけどね。
974 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/16(日) 23:38:32.41 ID:YOqh2FTro
猫又とか
975 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage saga]:2011/10/18(火) 17:02:02.56 ID:zv99bwsv0
朝鮮トンネル(口裂け女)
高畑住宅(ポルターガイスト)

面白そうなネタならたくさん提供できるぞ!
976 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2011/10/19(水) 00:35:58.71 ID:iBnwVIdDO
今日は来ました

ネタありがとうございます

愛憎劇って、このSSでは扱い辛い題材ですよね
とりあえず、全部調べてみたので
何かの話に反映される、かも知れません程度です
基本的に思い付くか付かないか、という話の考え方ですので…


今日は少ないですが、投下していきます
977 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/19(水) 00:43:10.39 ID:iBnwVIdDO
登校時には、まだ気付いていなかったのだ

今日は朝から複数の妖怪を見るなんて珍しい、程度の感想で

気付いたのは、学校に着いてからだった

教室に着くと、昨日と同じように話し掛けられた

違ったのは、他人の目を気にしていなかったこと

どうにも周りは誰も気にしていないようだ、作り話程度と認識されているのだろうな

と思ったのは、思えたのは、初めだけで

途中からは、何かがおかしいことに気付いたのだ

まず、女を女という人物として認識されていたこと

ルールを認識されていたのだ

かなり驚いたが、この女はそういう人物なのだと無理矢理自分を納得させて、誤魔化した

今回は、女が現れる際に発生する振れ幅のような物が大きかったと、そう解釈したのだ

だけど、そんなことあるわけなかった

冷静に考えれば当然だった、僕と女のルールが理解されているのにも関わらず周りに変化が見られないなんて

それこそ異常じゃないか

女が現れる際に周りに異常を与えるわけがないんだ

そういうルールでは無いのだから
では、どう異常だったのか

妖怪や幽霊、都市伝説などの存在が、作り話としての噂や伝承では無く

実在する物として、みんなに理解されていたのだ
978 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/19(水) 00:44:44.67 ID:iBnwVIdDO
理解する土台があったから、ルールも理解されているのだろう

僕たちも理解されるのならば、話さない理由は無いはずだ

実際、話したことになっている


では、なぜ土台があるのだろうか

なぜ、知っているのだろうか

当然のように、まるで常識のように知っている

学校内にそういうのがいても、誰も異常だとは思っていないようだった

昨日まで、昨日までは確かに、みんな知らなかったはずだ

今日、もしくは昨日の夜あたりから変わってしまったのだろう

何かが起こった、そう考えるのが妥当なはずだ

何が起こっているのかの理解、原因ではなく現象として起こっていることを理解し、原因を推測する

今までやってきた考え方だ

まず1つ目、僕たち以外の人達が、全て異常な物を普通だと思っていること

常識や意識、知識などに介入されているのだろう

女のルールが適用される時と同じように

女が現れた時間と、この現象が起こった時間はかなり近いはずだが、関係があるのかは不明

認識に介入している所など、類似点が多いが一概に決めつけるのはよくないはずだ

それに、起こっていることはそれだけではない
979 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/19(水) 00:48:21.23 ID:iBnwVIdDO
2つ目は、妖怪の類が異常な程に多いこと

これは、1つ目が原因となって起きたと解釈することも出来る

語られなくなった存在が消えていくのならば

語られるように、信じられるようになった存在が増えてもおかしくはない

現れていても、なんらおかしくはないはずだろう

別の理由である可能性も、否定は出来ないのだが

たまたま1つ目と同時に起こったということだって、可能性としてはある

そして、3つ目

僕たちは、変わっていることに気付いていること

僕たちを中心としてズレたから、僕たちはズレていないのか

何らかの条件を満たしていたので、僕たちはズレなかったのか

ダメだ、現状からは判別が出来ない

何が起こっているのか

何で、起こってしまったのか

何が理由なのか

全く見えて来ない

女に聞いても、やはりよくわからないようだ

よくわかっていない、という顔をしているのが心配ではあるが

女は僕がいない時に何かが起こると、ちゃんと考えるみたいなのだけれど

どうにも僕がいると、僕に任せきりと言うか、自分で考えなくなるというか

実際、正体が見えてもいない現状は本当にマズいと思うので本気で取り組んで欲しいものだ

時間が経つと慣れてしまうような、異常が日常になってしまうことに対する恐怖のような、そんな感覚

それは鏡の世界に入ってしまった時のような、違和感で

あぁ、そうか、そっちもあったか
980 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/19(水) 00:56:35.38 ID:iBnwVIdDO
僕たち以外がズレたのではなく、僕たちだけがズレた

このパターンがあった

どちらにしろ原因はわからないのだが、推理の幅は広がった

今朝から世界がズレていたのではなくて、今朝から僕たちがズレていたという考え方

僕たちが、違う世界にズレ込んだというパターンだ

別の世界に人を移動させる、そんな大層なこと出来るような物は、意外とある

異世界への移動、世界の上書き、、自分のいる世界を変えられてしまうのも含めると色々と考えられる

そもそもに、どのパターンかを絞れていないから数があるのは当たり前か

件の時のような、世界の上書きが成された可能性は高い

件の時のような、天邪鬼のような、あべこべの世界になっているのだから

起こり得ないことが起こっている
常識が入れ代わり、秩序が反転した

秩序の反転?

今朝から変わった、今朝自宅にいた座敷童子、秩序の反転

繋がる気がする

うん、それならば、説明がつくだろう

放課後になったら確認してみよう

女には、確認したいことがあるとだけ言っておいた

今の内にべらべらと語る物でも無いだろう

もう少し考えておかないと上手く説明が出来ないと言うのもある

だけど、周りに僕たち以外の人が、違ってしまった知り合いがいる中では話したい内容で無い、というのが一番の理由だった
981 : ◆SetoseN//M [saga sage]:2011/10/19(水) 00:58:53.01 ID:iBnwVIdDO
今日の投下はここまでになります、お疲れ様でした


後2、3レスなので明日明後日には投下出来ると思います、すいません

とりあえず、こちらのスレは早く埋めてしまいたいですね
次スレも建てたのに、長々とこちらが続いているのはよくないですから

頑張って書くしかないでしょう!



ではでは、また投下に来ますね
982 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/19(水) 01:56:18.18 ID:sS6JWNDl0
投下来てた!乙!
983 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/19(水) 08:10:20.31 ID:Luttn6wIO
おつ!
984 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/19(水) 18:20:20.50 ID:2mlJq4RIO
おつ!
愛憎劇に関しては、あの二人の事だから他人の色恋に巻き込まれてヤレヤレ、なんて事もあるかもしれない。
また、色恋にも神様同士だったり妖怪同士だったり色々あるかも知れないね。

という埋めなのさ
985 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/20(木) 07:36:17.49 ID:meS/83bIO
いつもありがと乙
986 : ◆SetoseN//M [saga]:2011/10/21(金) 01:11:08.27 ID:lIEdhv9DO
今日は来ました

2、3レスとか言ったけどそんなことなかった

では、残りの分を投下して行こうと思います

987 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/21(金) 01:12:37.25 ID:lIEdhv9DO
女「それで、確認したいことって?」

男「自分の部屋の枕を確認したくてね」

女「よくわからないけど、男くんの部屋のこと?」

男「君には君の部屋のを、確認して来て欲しいかな」

女「構わないけど、枕の何を確認するの?」

男「枕の位置、枕が返されていないか、かな」

男「まず、枕返しという妖怪がいるんだ」

女「まぁ、知らなくはないかな」

男「枕を返すという悪戯しかしないわけではなくて、枕返しにはパターンがある」

男「枕を返すだけ、殺してしまう、肉体と魂を離れ離れにするなどのパターンの他に」

男「世界の秩序を反転させるパターンがある」

女「世界の秩序を反転させる?」

男「枕を返す意味、というやつなのだけれど」

男「枕を返すことで、世界の秩序が反転してしまうんだ」

男「だから、今までとは逆の状態、異常が通常へと変化してしまったんだ」

女「男くんの枕が返されてしまった、ということなのかな?」

男「そういうことになるかな」

女「枕返しが現れたの?」

男「座敷童子のする悪戯に、枕を返すというのがあるから、もしかしたら」

女「そういえば、座敷童子いたもんね」

男「だから、とりあえず枕が返されたかを確認しに行く、という話だよ」

女「ふーん、うん、まぁわかったよ」

男「確認したらここら辺に集合ということで」

女「じゃあ、また後でね」

男「あぁ、また後で」
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/21(金) 01:14:47.84 ID:lIEdhv9DO
自室に着き、枕を確認する

枕の場所は変わっていた

枕は返されていた

座敷童子のようなやつが犯人、と決めつけるつもりは無いけれど

大体そんな所なのでは無かろうか

枕を元に戻したから、元通りになるという保証は無いが

他に方法も思い付かないので、試してみて変わらなかったらお手上げだろう

枕返しが原因では無い可能性すら出て来てしまう

どちらにしても、女と合流してからだ

女も枕が返されていたのならば、原因は枕返しだろうし、二人共枕を戻せば良いだけだ

だが、違ったのならば、別の原因を考えなければいけないな


家を出て、女の家の方へと向かう

すぐに女とは合流出来た

さっきから走ってばっかりの僕とは違い、疲れている様子は無い

でも、合流した場所は、僕の家の近くで

まるで、自分の家になど行かなかっみたいで

だけど、そんな違和感は気が付かなかった振りをして、僕は女に尋ねた

こちらの枕は返されていたが、そちらはどうだったのか

女からの返事は、単純だけど、理解したくないものだった


「返されているわけが無いから、見に行っていないよ」

僕が何か言う前に、さらに女は続けた

「二人がたまたま同時に枕が返されるより、もっと可能性が高いやつがあるんじゃないの?」

「何で、考えないようにしているの?」

「枕返しに逢ったのは一人なんじゃないかな、ねぇ、男くん?」
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/21(金) 01:17:08.72 ID:lIEdhv9DO
もっと早く気付いておくべきだった

女が、この状態に僕よりも驚きを見せていなかったことに

女が、この状態を打破するという気が無さそうだということに

女が、こちら側の人間だと言うことに




つまり、僕だけが枕を返され、世界をずらされた?

「何で男くんは、ここまで来てもそんな甘いこと言ってるのかなぁ」

「自分で言ってたじゃない、枕返しが枕を返す意味」

枕を返す意味、肉体と魂を別々にする

人間が夢を見ることは、異世界に行っているという考えに基づき

「枕を返すことで魂が肉体に帰れないようにする、でしょ?」

一つ、聞いていいかな

「うん、いいよ、別に一つで無くてもいいけどね」

お前は、誰だ?

「やだなぁ、私が誰だかわからなくなっちゃったの?」

そう意味じゃない、僕の知っている女なのか、ということだ

「うーん、そういう意味で男くんが知っている人なんて、いないんじゃないの?」

「だって、ここ、男くんの居た世界じゃないんだからさ」


「あれ、どうして、私から離れようとしているのかな」

「ほら、まだ話しているんだからさ、手でも繋ごうよ」

離せ、やめろ、近寄るな

「今頃怖がっても、遅いと思うよ」

何が、言いたいんだよ

「だって、枕返しを見たんでしょ?」

座敷童子のことか?

「枕返しを見たら、どうなるのかな」

見て何かが起こるのなら、それは殺されるか、死ぬか

「そうだよね、そうだもんね」

離れろよ、どうして、どうして首に手をかけるんだ

「あれ、顔が引きつってるよ?」
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/21(金) 01:17:35.27 ID:lIEdhv9DO





「どうしたの、男くん?」





991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/21(金) 01:18:33.98 ID:lIEdhv9DO
強烈な不安や恐怖のような感情と共に、唐突に目が覚めた

目が覚めたということは

男「夢、だったのか?」

女「おはよう、男くん」

男「」

女「そんなに驚かないでよ、寝ぼけてるのかな?」

男「いや、うん、大丈夫、大丈夫だから」

女「ずっとうなされてたけど、悪い夢でも見たのかな」

男「まぁ、そんな感じ、というかどうして僕の部屋にいるのかな」

女「時計見てみなよ、もう遅刻確定だよ」

男「本当だ」

女「起こしても全然起きないし、うなされてるしで心配したんだよ?」

男「全然起きない、ね」

女「何か枕が足元に来てたから直しといてあげたよ、うなされてるから寝相も悪かったのかな」

男「いや、枕が足元にあったからうなされていた気はするけれど」

男「枕を直したから、僕は起きたのかな」

女「直してもしばらくはうなされてたから、理由とは言えない気もするね」

男「しばらくは?」

女「普通に名前を呼んでる内に、いきなり起きたけどね」

男「そっか、ありがとう」

女「大したことはしてないけどね、男くんが寝坊しただけでしょ」

男「いや、助かったよ、ありがとう」

女「よくわからないけど、後で教えてね、とりあえず家の外で待ってるから」

男「うん、出来るだけ急ぐよ」

女「急いだところで、遅刻なのは変わらないけどね」
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/21(金) 01:20:49.04 ID:lIEdhv9DO
女が部屋から出て行ったので、急いで着替えを始める

完全に遅刻である、というよりも女を待たせてしまっているのが申し訳ない

とりあえず、さっきまで居たのは夢で、夢だけれど、異世界だったのだろう

寝ている時に、魂があちらの世界に行き枕返しをされた、よりは

枕返しをされた世界に魂が行ってしまった、という方が正しいのかも知れない

あちらの世界がどういう物なのかは、よくわからない

僕以外は異常と普通が反転したという位なのだろうか

人間が本当に人間だったのかも怪しい、人間に見えて、限りなく人間に近い何かだったのようにも思える

最後の方の女が特に異常だったのは、座敷童子を見た、枕返しを見た僕に対する強制力のような物だったのだろうか

それとも、あちらの世界自体が枕返しに作られた物で、僕を殺しにきていたのか

どちらにしても、僕は死んだはずだ

少なくとも、夢の中では

あちらで死んだらどうなるのか

魂が死んだら、肉体はどうなるのか

女が枕を戻してくれたから起きた、という可能性もある

だけど、それならもう少し早く起きた気もする

死んだ人の魂を呼び戻し生き返らせる為に枕元で名前を呼ぶ、魂呼び

偶然だけれど、魂呼びと言えないことはない状況が整っていたはずだ

僕があちらで死んだから魂呼びが成功して、起きることが、生き返ることが出来たのだとしたら

僕は、本当に、死んでいたことになるだろう

あ、魂呼びは枕元という状況が必要だから、枕を戻してくれた意味はあったのか

まぁ、どちらにしても、どうだったとしても

結論は変わらないか



「本当に、悪い夢だったな」



女にはちゃんと話して、ちゃんとお礼を言ったおかないと

夢だったとしても、助けられたことには、救われた事実には、変わりがないのだから
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2011/10/21(金) 01:21:19.15 ID:lIEdhv9DO
第19話




女「どうしたの、男くん?」





994 : ◆SetoseN//M [sage saga]:2011/10/21(金) 01:24:52.44 ID:lIEdhv9DO
はい、今日の投下はここまでになります

夢オチのようなそうでないような微妙な感じですね、スレの終わりがこんなのでいいのかな…


とりあえず、こちらのスレには残りレス数的に投下は出来ないので、埋めてくれると嬉しいです

20話までしか考えていないので、21話を考えないとヤバい…ヤバい…


ではでは、お疲れ様でした
995 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/21(金) 01:26:42.06 ID:HsVYSFAAO
(*・∀・)(*・∀・)(*・∀・)ゾロゾロ キャー
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/21(金) 01:27:39.24 ID:HsVYSFAAO
(*・∀・)キャー♪ (>∀<*)キャー!
997 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/21(金) 01:28:23.31 ID:E0EAgyEt0

そして埋め
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/21(金) 01:29:00.84 ID:HsVYSFAAO
(*・∀・)っ乙 乙ヾ(・∀・*) キャッキャッ
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/21(金) 01:29:36.65 ID:HsVYSFAAO
三(コンクリ*・∀・)=∀・*)ギャァアアア
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/10/21(金) 01:30:36.68 ID:HsVYSFAAO
(*・∀・*)1000オメデトー!乙!

次スレもキタイ!
1001 :1001 :Over 1000 Thread
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| |_.| |   /  ヽ    | | | |__| |__| | | |   | |  | |   __    /`〉  /  \      │ | |   ̄ ̄|
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絹旗「きぬはた荘、あふたー!」白井「あふたー?」〜その3 @ 2011/10/20(木) 23:07:40.64 ID:aiD79w8Do
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第十二回,KYoうからみんなオツンデレ(共有スレ) @ 2011/10/20(木) 22:38:07.73 ID:myU+G69b0
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【どうして】友達の妹の裸を見たら大学の合法ロリにイチコロpart14【こうなった】 @ 2011/10/20(木) 22:22:24.44 ID:fHMXS09o0
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【テュンテュク】修学旅行どころじゃNEEEEEEが大分落ち着いた【3スレ目】 @ 2011/10/20(木) 22:03:31.69 ID:/4FynE8AO
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