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侍「………アリアハン?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 08:54:19.71 ID:8I5WVWVV0


侍「…聞いた事が無い、拙者は京都に居た筈だ」

兵士「ここはアリアハンの城です」

侍「だからどこだと聞いている、京都はどっちだ」

兵士「ここはアリアハンの城です」


侍「……切り捨てるぞ」

兵士「ここはアリアハンの城です」

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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/

木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713279251/

【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 @ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
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こんな恋愛がしたい  安部菜々編 @ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713183168/

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 @ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
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アテム「実践レベルのデッキ?」 @ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 09:00:45.43 ID:8I5WVWVV0


ズバッ!


侍「……」

兵士「…」

侍「……何故傷一つ付かないのだ?」

兵士「ここはアリアハンの城です」

侍「奇怪な奴だ…もう良い、いずれにせよ拙者は城に用はない」チャキッ


兵士「ここはアリアハンの城です」

侍「黙れ」

3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 09:07:55.28 ID:8I5WVWVV0


〜〜 アリアハンの町・広場? 〜〜

侍「……」テクテク


子供「…」ウロウロ

老人「…」ウロウロ

男「…」ウロウロ

女「…」ウロウロ


侍(…気味が悪いな)

4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 09:11:57.24 ID:8I5WVWVV0


侍「…もし、この町に万屋はあるか」

男「酒場ならルイーダの店が町の西にあるよ」

侍「いや、酒場などではなく…」

男「酒場なら町の西にルイーダの店があるよ」

侍「……お主もか」


男「酒場なら町の西にルイーダの店があるよ」

侍(…呪い、か?)

5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 09:17:46.71 ID:8I5WVWVV0
侍(……だが気になる、これは拙者が導かれているのでは……)


※違います


侍「…ルイーダの店だな、西にあるらしいが」テクテク

侍「フム、よく見ると西洋の建物に酷似しているな」テクテク

侍(しかし拙者はいつの間にこんな所に来たのか……)


侍「…む?」ピタッ

※酒マーク

侍「…そんなに歩いてないはずだが、いつの間に……」

6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 09:23:51.46 ID:8I5WVWVV0


<チャリンッ


侍「……」テクテク

戦士「…チッ、勇者じゃねえのかよ」

盗賊「なんだアイツ」


侍「…おい、拙者に何か言いたい事があるならはっきり言え」

戦士「何でもないよ、消えな」

侍「……ん? まてまて、お前達は話せるのか」

盗賊「当たり前だろうが、頭おかしいのか」

7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 09:32:39.39 ID:8I5WVWVV0


戦士「……なんだ、まさか魔王の呪いを知らないのか」

侍「マオウ? 呪い?」

盗賊「…おいおい、マジかよ」

侍「拙者はこの地に来た事が無いのだ」


戦士「その昔な、この世界にゃルビスっていう聖霊がいたんだ」

侍(聖霊、とは…仏のようなものだろうか)

戦士「だがある日、そのルビスを殺してある魔王が世界に呪いをかけやがった」

盗賊「それが『役割のみを果たす呪い』だ」


侍「すまない、拙者には1から10まで意味が分からない」

8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 09:43:30.07 ID:8I5WVWVV0


戦士「まあ、例えばだ…戦士の俺がここの城の兵士に話しかけると必ず『王様は謁見の間にいます』と言う」

侍「何故なのだ」

戦士「俺が戦士だからだ、戦士の俺は『兵士になる許可を貰う』から王様に会わせようとするのさ」

盗賊「簡単に言うと、職業によって町の人間は話す言葉が違うのさ」

侍「……お前達は何故話せる」


戦士「(コイツ、頭でも打ったのか?) 決まってるだろ、勇者の仲間になる資格があるからだ」

侍「……勇者、とは何者だ」


<チャリンッ


盗賊「おい、勇者だぞ!!」

侍「…!」

9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 09:48:04.08 ID:8I5WVWVV0


勇者「……」テクテク


侍「…子供?」

戦士「な!? 勇者になんて失礼な……!」

侍「む、勇者とは身分が高いのか」

戦士「当たり前だ、世界が待ち続けた勇者だぜ!?」


勇者「えーと……」ジー

ルイーダ「誰を仲間に加えるの?」


侍「あれは何をしている」

盗賊「あの名簿から職業を選ぶのさ…旅の仲間をな」

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 09:53:35.23 ID:8I5WVWVV0


侍「……ん? そうだ、拙者は京都に行きたいのだがここはどこなのだ」

戦士「知るかよ、ここはアリアハンだ」

侍「だからアリアハンは日本のどこだ」

盗賊「ニホンってなんだ?」

侍「……何?」


勇者「…えと、まずは僧侶さんをお願いします」

ルイーダ「僧侶を仲間に加えるのね、わかったわ  僧侶さーん! 勇者さんがお呼びよー!」


盗賊「やべえ!! 選ばれるあと2人の中に入ってなきゃ二度と町から出られねぇ!」

侍「何だと…!!」

11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 09:58:23.01 ID:8I5WVWVV0


侍「何だそれは、それも呪いか」

戦士「おうよ、勇者に選ばれなきゃ資格はなくなり、魔王が倒されるまで俺達は出られなくなる!」

侍(……訳が分からないが、呪いは本当にあるのだ、嘘ではない)


<「女戦士さーん! 勇者さんがお呼びよー!」


侍(!! ……もはや手は一つしかないな)

バッ

戦士「おい!? どこに…」


12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 10:09:16.44 ID:8I5WVWVV0


勇者「えと……じゃあ次は盗ぞ…」

侍「待たれよ勇者!」ガシッ

勇者「え…!?」


侍「拙者、職業は武士か侍…名は宗矩、姓は柳生! 訳あって拙者はここから出たいのだ、頼む勇者!!」

勇者「え? え、ぇ…?」

侍「拙者を、お主の仲間にしてくれぬかッ!」



盗賊「ず、ズリーぞ!! 第一直接アピールは呪いで出来ない筈だぞォ!!?」

戦士「そうだ! ふざけるなァッ!!」

遊び人「……賢者になれない…!」

女僧侶「反則よ! そうに決まってるわ!!」

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 10:21:52.43 ID:8I5WVWVV0


勇者「え、えと……」

侍「……」ギュウッ

勇者(…す、ステータスを見てからでも……)


サムライ

性別??
レベル22
HP212
MP0

力:120
素早さ:255
体力:186
賢さ:68
運の良さ:999
最大HP:410
最大MP:0
攻撃力:150
守備力:203


勇者「……あの、侍さん…僕の仲間になってくれますか?」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/08/01(月) 10:23:54.61 ID:XzrXU7uAO
ほむ
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 10:27:00.83 ID:8I5WVWVV0


侍「…有り難い、この恩は忘れぬ!」


ルイーダ「侍さーん! 勇者さんがお呼びよー!」

侍「知ってるぞ」


戦士「な、何だテメェ!! レベル22っておかしいだろうが!」

盗賊「勇者と旅をした人間だけが強くなるはずだ!!」


勇者「ぅあ……い、行きましょう侍さん!」ダッ

侍「そうだな」

16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 10:27:08.69 ID:KXyHgD6T0
運の良さwwww
しかも柳生宗矩と来たか

これは支援しかないだろ
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 10:34:03.28 ID:8I5WVWVV0


〜〜 フィールド 〜〜


勇者「ふぅ…びっくりしたー……」

侍「大丈夫か、随分走ったが」

勇者「あはは、すみません僕まだ体力がなくて」

侍「謝る事は無い、武士なら鍛えればいいのだ」


僧侶「あのー、そろそろいいですかね」

女戦士「……暇」


勇者「あ、それじゃあ自己紹介しましょう!」

侍「うむ……(この女…なんだこの格好は)」

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 10:39:56.15 ID:8I5WVWVV0


勇者「まず、僕は勇者って言います! まだ弱いですけど必ず強くなって魔王を倒します!」


勇者

レベル1
性別:男
HP20
MP4
力:12
素早さ:8
体力:11
賢さ:8
運の良さ:9
最大HP:20
最大MP:4
攻撃力:12
守備力:12


侍「…勇者が名前か?」

勇者「そうですけど…?」

侍(…もう驚くのも疲れて来たな)

19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 10:51:46.75 ID:8I5WVWVV0


僧侶「私は僧侶です、あのオルテガの息子の勇者様と旅が出来るとは光栄です」


僧侶

レベル1
HP14
MP11
力:4
素早さ:5
体力:1
賢さ:16
運の良さ:0
最大HP:14
最大MP:11
攻撃力:5
守備力:2


女戦士「……女戦士、宜しく」


女戦士

レベル1

HP30
MP0
力:13
素早さ:9
体力:10
賢さ:0
運の良さ:6
最大HP:30
最大MP:0
攻撃力:13
守備力:10

20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 11:06:02.89 ID:8I5WVWVV0


勇者「あれ、女戦士さん結構素早いね」

女戦士「……今だけ」

僧侶「さて、次は侍さんですが…まあそれはルイーダの店で見たので良いでしょう」

侍「ふむ、勇者は凄いな…相手の目を見ただけで全ての力を把握するとは」

勇者「そ、そうですか…?」


侍「…さて、とりあえず勇者に尋ねたい、ここはアリアハンらしいが京都にはどうしたら行ける?」


勇者「……え」

僧侶「キョート?」

女戦士「……不明」

21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 11:11:07.52 ID:8I5WVWVV0


侍「そう、京都だ 拙者はどうしてもそこへ行かねばならぬ」

勇者「……あの」

侍「なんだ」

勇者「…キョートって、どこですか?」


侍「何だと?」

僧侶「私もそのような街や国は知りませんね」

女戦士「………不可解」


侍「…馬鹿な、ここは日本だろう?」

22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 11:17:39.77 ID:8I5WVWVV0


僧侶「…ニホン?」

侍「そうだ、確か今の時期は椿の花が……」

僧侶「…ツバキ?」

侍「…………知らないのか」


女戦士「……現状、花は皆無」

侍「なっ…」

勇者「うん、よっぽど特別な場所じゃないとお花は咲きにくい世界なんだよ」

侍「…そんな……ではここはどこなのだ!? 拙者はどうやって帰れば良いのだ!」

23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 11:26:18.40 ID:8I5WVWVV0


僧侶「別世界の人間? …なるほど、それなら異常なステータスも納得出来ますね」

勇者「ど、どうしよう…僕そこまではお父さんから聞いた事ないし……」

侍「………」


女戦士「……神の鳥」


僧侶「! そうですよ勇者様、ならあなたが旅をして精霊ルビスか神鳥ラーミアに侍さんを元の世界に戻して頂けばいいのです」

勇者「で、でもそれには魔王を倒さないと……」

僧侶「あなたは勇者なのだから大丈夫です! それに侍さんも元の世界に帰りたいでしょう?」

侍「…ああ」

僧侶「ほら!」


勇者「……じゃあ侍さん、魔王を倒すまで僕に力を貸して貰えますか…?」

侍「ああ、それしか方法がないのなら拙者の力を存分に使うといい」

24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 11:35:22.56 ID:8I5WVWVV0



〜〜 初日・終了 〜〜


〜〜 翌日 〜〜


侍「……ッ、……ッ!!」ブンッブンッ

僧侶「おや、早起きですね侍さん」

侍「ああ、武士たる者常に自分を磨くべし……だッ」ブンッ

僧侶「自分を磨く……ああそうでしたね、侍さんの世界ではそうやって経験を積むのですか」


侍「…ッ、いや、正確には強い者と戦った方が良いが……ッ、生憎拙者は最強なのでな」ブンッブンッ

僧侶「最強ですか…確かにその強さはオルテガに匹敵しかねませんね」

侍「…ッ」ブンッ

25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 11:40:06.95 ID:8I5WVWVV0


僧侶「…さて、私は少し近くの川で水浴びしてきますね」

侍「…ああッ」ブンッ


侍「……ッ、……ッ」ブンッブンッ

侍(…痛ッ)ズキッ


侍(……少し気にはなっていた、あの城で目覚めた時から拙者の体に手当てされた後があったのに)

侍「……」スルッ

侍「……刀傷、それもこの傷は…」


勇者「おはようございます! 侍さん!」

侍「うわぁ!??」バッ

26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 11:53:27.63 ID:8I5WVWVV0


侍「ゆ、勇者か……おはよう」

勇者「侍さん張り切ってるね」

侍「うむ、勇者も素振りやるか?」ブンッ

勇者「…あ、あはは……ご飯食べてくる!」


侍(……しかしこの世界の男は実に貧弱そうだな)

女戦士「………挨拶」

侍(…所でこの女はなんなのだ)

女戦士「……侍、一緒に来る」グイッ

侍「は…?」

27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 12:04:43.84 ID:8I5WVWVV0


〜〜 宿屋二階 〜〜


女戦士「……座る」

侍「何をするつもりだ」

女戦士「……傷、見る」

侍「…………なるほど……」スルッ


女戦士「……薬草を使った宿のヒーリングベッドの効果がない、消毒して包帯を巻くしかない」

侍「凄いな、医者みたいだ」

女戦士「……」

侍「…その様子だと『もう1つ』の方は知っていたか」

女戦士「……匂いで分かる」

28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 12:05:24.76 ID:8I5WVWVV0
仕事行って来る
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2011/08/01(月) 12:09:23.05 ID:bgCqc/dAO
実に面白い


支援
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/08/01(月) 12:10:01.62 ID:KP3N7LGPo
行ってらっしゃいの支援
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/01(月) 12:29:26.11 ID:yijjn5HMo
支援
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(滋賀県) [sage]:2011/08/01(月) 12:32:15.60 ID:65+w6UPr0
これは何かよい感じがする。C
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 12:48:46.86 ID:Nnx/xXIDO
期待支援
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 13:21:45.31 ID:TgqGwd9bo
ワクテカ
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 13:51:34.83 ID:97YyGUBSO
すごい期待してる
支援
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/01(月) 14:04:20.79 ID:xJ7nCO0AO
期待期待
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/01(月) 16:22:45.91 ID:QT1jyq0ho
また巡回スレが増えたな…
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/08/01(月) 18:27:03.20 ID:XzrXU7uAO
侍にはこの世界の常識が効かないのかな
薬草では回復できないとか
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 18:47:12.86 ID:8I5WVWVV0
《ただいま》


侍「ははっ、匂いで分かるとは…忍者か?」

女戦士「……否定」シュルッ

侍「む、拙者の言う忍者が何か分かるのか」

女戦士「……盗賊」シュルッ

侍「…あぁ、近いが違うな」


女戦士「……完了…」きゅっ


侍「うむ、良い巻き方だ」スッ

女戦士「……」スッ

侍「…なんだその手は」

女戦士「これから宜しくの印、握手」

40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 18:53:04.98 ID:8I5WVWVV0


侍「…なるほど、つまりそういうことか」スッ


ギュッ


侍「宜しく頼もう、若き女武士よ」

女戦士「……うん」

<「侍さーん、女戦士さーん、ご飯食べましょうよー!」

侍「おっと、どうやら飯時みたいだ」

女戦士「……空腹」

侍「行こうか」

41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 18:58:57.72 ID:8I5WVWVV0


侍「………」

勇者「んぐんぐ…所で今日はどうしようかな? まだ侍さん以外はレベル1だけど」

僧侶「そうですね、先ずはアリアハン近辺の魔物を討伐して経験を積みましょう」

女戦士「……こくっ」ゴクリ


侍「……」ジー

勇者「あれ、侍さんはベーコン嫌いですか?」

侍「…いや、これはべーこんというのか?」

僧侶「ひょっとして食べ物も見たことが無いのですか」

侍「う、うむ…」

42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/01(月) 19:07:48.22 ID:8I5WVWVV0


〜〜 食事終了 〜〜


侍「うむ、意外に美味であった!」

勇者「気に入って貰えて良かったです!」

侍「しかし米がないのには驚いたな、美味いのに」

僧侶「でも侍さん、パンを15個は食べてましたよね」


女戦士「……不健康」

侍「なに、一杯食べればそれだけ戦が出来るからな」

勇者「あ、なるほど」

僧侶「勇者様、だからと言って携帯食料を見つめないで下さい」

43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/01(月) 19:15:40.33 ID:8I5WVWVV0


〜〜 アリアハン近辺フィールド 〜〜


僧侶「さて、まず皆さんの実力を見てから役割を決めましょうか」

侍「役割というと、勇者が足軽頭で女戦士が足軽、僧侶が弓足軽みたいにか?」

僧侶「……えーと、…?」


侍「…ああ、分かり易く言えば勇者が指示して私と女戦士が行動、僧侶が支援する…といった事だ」

僧侶「な、なるほど……まるで軍師みたいですね」

侍「戦には何度か忍び込んで参加したことがあるんでな」


勇者「じゃあそれで行きましょうか!」

44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/01(月) 19:28:28.18 ID:8I5WVWVV0


スライム『ここから先に行きたいなら僕を倒して行け!』

【まもののむれがあらわれた!】


勇者「じゃあ侍さんと女戦士さんは『たたかう』! 僧侶さんもたたかう!」

女戦士「!……りょうか」

侍「参る…ッ!!」バッ


【かいしんのいちげき! スライムに84ダメージ!】ズババ

【かいしんのいちげき! スライムに91ダメージ! 】バンッッ

【かいしんのいちげき! スライムに86ダメージ!】バババンッッ


【まもののむれをたおした!】


勇者「……」

僧侶「……」

女戦士「…」

45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 19:29:16.08 ID:yX54s85vo
もうこいつ一人でいいんじゃないかな
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 19:34:57.20 ID:xg9UWgx90
(´・ω・`)
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/01(月) 19:35:36.90 ID:8I5WVWVV0


【スライムはたからばこをおとした!】

ゴトッ


勇者「あれっ、何ですかこれ」

僧侶「極々稀に魔物がアイテムを落とす事があります、恐らく宝箱ですね」

勇者「あ、本当だ」パカッ

【やくそうを手に入れた!】


女戦士「……幸先良好」

侍「うむ、妖怪を倒して貴重な薬を手に入れたのだからな」チャキッ

勇者「この調子で行こう!」

48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/01(月) 19:42:40.04 ID:8I5WVWVV0


パラパラパッパパッパッパー!


僧侶「おお! 祝福のラッパですよ!」

侍「なんだそれは?」

勇者「僕達が強くなると、精霊の加護が祝福するんです!」


僧侶「今ので強くなったのは私と勇者様のようですね」

勇者「レベル2です!」

侍「ふむ……あまり変わらないな」ツンツン

勇者「つ、つつかないで下さいよぉ…」

49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage saga]:2011/08/01(月) 19:47:40.26 ID:8I5WVWVV0


侍「ん、女戦士は?」

女戦士「……っ」ぷいっ

侍「……まあ仕方ない、まだ日は高いのだ、もう暫く妖怪退治だ」

女戦士「……うん」


勇者「……」

僧侶「……」


勇者
     (( 殆ど侍さんが倒してるんだけどね ))
僧侶

50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/01(月) 19:47:43.93 ID:QDCQi3+AO
ヌルゲーになるからって育ちにくい運の値がカンストとか……
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 19:52:28.81 ID:yX54s85vo
HP・MP以外の能力値の最大は255じゃね
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 19:57:32.60 ID:8I5WVWVV0


〜〜 その後も 〜〜

侍「だぁぁッ!!」ズバババンッッ

【かいしんのいちげき! おおありくいに79ダメージ!】


〜〜 そのまた後も 〜〜

侍「柳生流奥義…!」チャキッ

【かいしんのいちげき! スライムに93ダメージ!】


〜〜 さらに後も 〜〜

侍「またお前か」ズバンッ

【かいしんの(ry】



勇者「ずっと侍さんのターン!?」

僧侶(素早さだけでは説明出来ない何かが明らかにあります!!)

女戦士「……やくそうと皮の帽子いっぱい♪」

53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 20:06:35.30 ID:8I5WVWVV0
>>51 つまり侍は完全にこの世界には存在しない人間だと分かるでしょ》


パラパラパッパパッパッパー!パラパラパッパパッパッパー!パラパラパッパパッパッパー!

パラパラパッパパッパッパー!パラパラパッパパッパッパー!パラパラパッパパッパッパー!パラパラパッパパッパッパー!

パラパラパッパパッパッパー!パラパラパッパパッパッパー!パラパラパッパパッパッパー!パラパラパッパパッパッパー!パラパラパッパパッパッパー!


侍「ふぅ、こんなものか?」チャキッ

勇者「凄い凄い! 色んな魔法を覚えましたよ僕!」

僧侶「レベル14ですからね、私もベホイミなどを覚えました」

侍「ほぅ……女戦士は?」



女戦士「………っ…!」ぷいっ

侍「?」

僧侶「そ、その辺にしといてあげて下さい……」

54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/01(月) 20:07:58.04 ID:8I5WVWVV0
今日は終了
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/01(月) 20:13:27.78 ID:M7ylixPlo
おつ!これぁらも期待だ
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/01(月) 20:23:55.84 ID:OUhmnv7B0
期待
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/01(月) 20:39:50.64 ID:97YyGUBSO

次も超期待
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/02(火) 00:21:48.48 ID:S+5771xzo
乙した
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 14:20:00.90 ID:hgdb65KC0
〜〜 その日の宿屋 〜〜 


女戦士「……」ジー

僧侶「…………………あはは」


侍「…勇者、あれはなんなのだ?」

勇者「ぼ、僕にもよくわかりません…」

侍「フム、拙者の見解が正しければ多分に女戦士が僧侶に妬みを抱いていると思うのだ」


女戦士「うん」コクン

僧侶「本当にそうなんですか!?」

侍「やはりな」

勇者(……こんな感じで大丈夫なのかなぁ?)

60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 14:29:26.92 ID:hgdb65KC0


〜〜 フィールド 〜〜


侍「それで、どうするのだ?」

勇者「今日はアリアハンから近いレーベの村に行きたいと思います!」

僧侶「せっかくレベルも上がりましたからね」


女戦士「………皮の帽子を売ったお金も合わせれば2000Gにはなる」

侍「あれだけ倒したからな、なら行こうか」

勇者「はい!」

61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 14:37:29.54 ID:hgdb65KC0


侍「ん、あれはスライムという妖怪だったな」

僧侶「そうですね」スチャッ


スライム『…?』クルッ

侍「覚悟ォッ!!」チャキッ

スライム『ぎゃあああああああああああ!!!??』ビュバァッ

侍「えっ」


【スライムは逃げ出した!】


勇者「……えと、何だろ今の」

女戦士「……珍百景…」

僧侶(私達もそこそこ強くなったのもあるんだろうけど……侍さんの顔もあちこちに伝わってるんだろうなぁ)

62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 14:47:28.59 ID:hgdb65KC0


〜〜 レーベの村 〜〜


侍「…結局ここまで無傷か」

勇者「昨日も無傷だったじゃないですか!」

侍「うむ……少し物足りないな」


僧侶「では私は村で情報収集してきましょう」

女戦士「……買い物」

勇者「じゃあ僕は宿屋に予約入れて来ます!」

侍「ま、待て待てお主ら! ……拙者は?」


僧侶「せっかくですし、あちこち見て回ったらどうです?」

侍「……うむ、分かった」

63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 14:58:45.05 ID:hgdb65KC0


侍「ふむふむ…どうしたものか……」

侍「……む? そういえば1つ気になる事があったな」


侍「……」テクテク

男「……」ぼー

侍「……切り捨て御免ッ」チャキッ


ズバッ


侍「……」チンッ

男「……」ぼー

侍「うむ、何故傷一つ付かないのだ?」

64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 15:05:13.26 ID:hgdb65KC0


侍「んーむ、確か拙者は異なる世界から来た事になっているが……これもそうなのだろうか?」

ぽすっ

男「宿屋の子供も可哀想に…これからどうするんだろうな」

侍「うおっ!?」ビクッ


侍(か、肩に手を置いても話すのか……奇妙な呪いだ)

侍「……ん?」

侍「お主、今のをもう一回だ」


男「宿屋の子供も可哀想に…これからどうするんだろうな」


侍「…宿屋の、か……確か『役割のみを果たす』らしいが拙者に何を伝えたいのか気になるな」テクテク

65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 15:12:49.23 ID:hgdb65KC0


〜〜 宿屋 〜〜


勇者「……はい! 今夜二部屋でお願いします!」

主人「ごゆっくりお休み下さい」

勇者(うん、これでよしっ)スッ

勇者(あれ…?)




侍「フム、ここの子供か……ん?」

勇者「侍さん! どうしたんですか?」

侍「勇者か……拙者は少し気になる事があってな、宿屋の子供に用がある」

勇者「あ……二階にいる子かな」

侍「二階だな」テクテク


勇者(……うーん……)

66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 15:19:05.80 ID:hgdb65KC0


侍「……むっ」

子供「…っ、…っ」グスッ

侍(…何だ、他の人間とは違って泣いている……?)


侍「もし、そこの子供」

子供「!」バッ

侍「……どうかしたか、こんな所で」

子供「…お父さん、どこ……?」


子供「お母さんもいないの…どうして?」

侍(……この階にいる気配の中に女はいないが)

侍「なら、お主の父上を探しに行かないか?」

67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 15:23:59.09 ID:hgdb65KC0


子供「……?」

侍「迷子になったのだろう、ならお主の両親も探しているはずだ」

子供「…お父さんとお母さん、見つかる……?」

侍「うむ、拙者が必ず見つけてやろう!」


子供「うん! ありがとうお姉さん!」

侍「なに、この位…………は?」

子供「行こっ!」ダッ


侍(……っ)ぞわっ

侍「…? って、待て! 拙者は男だァッ!!」バッ

68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 15:29:30.37 ID:hgdb65KC0


〜〜 宿屋一階 〜〜


子供「わーい!」ダダッ

勇者「うわっ!?」


<「わーい!わーい!」

勇者「え…??」

侍「ま、待て! また迷子になるだろう!?」ダッ

勇者「侍さん!? 一体何がどうなって…」


侍「すまない勇者! 拙者は少し子供の親を探して参る!!」


勇者「……子供の親…?」

勇者「さ、侍さん!! 待って下さい! その子の親は……!」


勇者「…行っちゃった」

69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 15:37:52.73 ID:hgdb65KC0



〜〜 フィールド 〜〜


侍(……ッ!! 一体どこまで走る気だあの小僧…!)ゼェゼェ


子供「……」ピタッ


侍「はぁ、はぁ……す、凄い体力だな! 拙者も見習いた…」

子供「……ねえ」

侍「ん?」


子供「…お父さんとお母さん、いないよ?」


侍「当たり前だ、村の外になど…」

侍(…………………ッッっっっ!!?)ビクッ


侍「…その『死体』が……お主の両親なのか…!?」

70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 15:47:15.17 ID:hgdb65KC0


子供「…僕のパパとママはね、殺されたんだよ」スッ

侍(……ッ)ズザッ

侍「それは…魔物、とやらにか?」


子供「四本の腕を持っててね…すごーく強かったんだ」スッ

侍(…聞いていない)

子供「お姉さんも気をつけてね……『魔王の使い』はずっと見てるよ…」

侍「……」

子供「…………」スゥッ


侍「ッ!? 消えただと……」

71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 15:50:52.71 ID:hgdb65KC0



侍「っ!!」バッ


侍「……姿も気配もないか…一体今のは……」

侍「……」チラッ


死体「」
死体「」


侍(…せめて、拙者が供養してやろう……)スッ

侍(………)スッ

72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/02(火) 15:56:02.12 ID:x/RLOtGAO
ふむ
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 15:57:32.46 ID:hgdb65KC0


〜〜 宿屋 〜〜


勇者「…えと、お帰りなさい侍さん」

侍「あぁ」テクテク

勇者「……すみません、僕が最初に言ってれば…」

侍「『魔王の使い』とは何者だ」


僧侶「…! 侍さん、まさか戦ったんですか!?」

侍「違う、宿屋にいた子供の仇を討ちたい」

僧侶「あぁなんだ…『魔王の使い』について知りたいのですか?」

侍「うむ」

74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 16:00:49.36 ID:hgdb65KC0


女戦士「………食事」


僧侶「あ、そうでしたね…まずは食事を終えてから話ましょうか!」

勇者「…?」

侍「………」


僧侶「さ、行きましょう?」

侍「うむ、分かったから押すでない」

勇者「お腹空いたんですねー!、きっと」

75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 16:10:29.39 ID:hgdb65KC0


〜〜 食事後 〜〜


僧侶「…さて、『魔王の使い』については何も知りません」

侍「切り捨て御免」チャキッ

勇者「さ、侍さん!!」


僧侶「しかしどうすれば会えるのかは知っていますよ」

侍「それを言え」

僧侶「……簡単なんです、用は魔王バラモスを倒すまでに必ず会えるんですから」

侍「……?」


勇者「つまり、旅をしていけば必ず戦う事になるんですよ!」

76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/02(火) 16:13:52.19 ID:hgdb65KC0
今日はここで切る
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/02(火) 16:19:15.26 ID:APr+WXtAO
切り捨て御免てことか
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/02(火) 16:49:55.00 ID:ldUnI39Ao
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/02(火) 17:04:10.95 ID:S+5771xzo
乙した
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/02(火) 17:54:43.10 ID:twBoKlEt0
乙かれー
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 18:32:28.39 ID:QkNF55R/0
乙です
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 18:33:10.20 ID:QkNF55R/0
乙です
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/02(火) 21:49:47.10 ID:Uu6jC7NDO
おつ
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 15:47:19.27 ID:hlKWbMUD0


侍「……っ、結局旅の先…それもいつ辿り着くのかも分からないとはな」

勇者「あ…だ、大丈夫ですよ! 直ぐに僕が強くなって魔王の所まで辿り着いてみせます!」


女戦士「……翌日の予定」

僧侶「え? ああ、明日からの行動だね」

侍「うむ、確か僧侶殿は今日情報を集めていたのだろう?」

僧侶「はい、明日はアリアハンの城下町から西にある岬の洞窟に行こうと思います」


勇者「岬の洞窟? どうしてですか」

僧侶「えぇ、どうやらその洞窟の先にあの『ナジミの塔』へ繋がる道があるみたいなんです」

侍「む、ナジミのとうとはなんだ」

85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 15:54:33.67 ID:hlKWbMUD0


僧侶「アリアハンから西に見える、湖に囲まれた孤島に建っている塔ですよ」

勇者「あそこは僕が生まれるずっと前からあったらしいですけど……誰も行った事が無いんですよ」

侍「どういう意味だ?」


女戦士「……孤島の塔」

僧侶「そう、つまりは塔に渡る手段が無いんです」

侍「小舟などに乗れば良いではないか」

勇者「…僕のお父さんもそう言ってたそうです」


僧侶「あの湖には得体の知れない怪物がいるらしく、アリアハンの兵士達が全滅したそうです」

86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 16:02:11.92 ID:hlKWbMUD0


侍「……湖の主、か? 確かに人間が勝てる相手ではないな」

勇者・僧侶「「 えっ? 」」

女戦士(……やっぱり)


侍「何を驚いている、人が仏や神に勝てる訳がないだろうに」

勇者「え、そうですけど…じゃなくて」

僧侶「てっきり私は『なら拙者に任せろ』とでも言うのかと……」

侍「…ふむ、どうやら貴様らは男としての武士道が足りんようだな」ゴキッゴキッ


女戦士(………?)チラッ

猫「にゃーん」

女戦士「……にゃー」

87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 16:07:25.64 ID:hlKWbMUD0


〜〜 宿屋・女戦士部屋 〜〜


女戦士「……完了」シュルッ

侍「うむ、ご苦労」

侍「傷の具合はどうだったのだ?」


女戦士「……良好」

侍「ん、ならば良いが」スッ

女戦士「……でも、激しい動きは禁物」

侍「うむ? 武士たる者、この程度は掠り傷というものだ!」


女戦士「……了解」

侍「ではまた明日、休むぞ」テクテク

88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 16:12:45.68 ID:hlKWbMUD0


〜〜 勇者&僧侶部屋 〜〜


勇者「……」

僧侶「……」

侍「…まさかベッドが2つしかないとはな」

勇者「……えと、もう一つ部屋を借りられるか聞いて来ます!」


侍「男同士なのだ、勇者と拙者で寝れば良いではないか」

僧侶「しかしベッドのヒーリングを充分に受けられないと…」

侍「ひーりんぐだか火輪具だか知らぬが、拙者は怪我も疲れも無い、平気だ」

89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 16:18:15.54 ID:hlKWbMUD0


僧侶「……なら私と寝た方が宜しいかと、勇者様に負荷をかける訳にもいきません」

勇者「え、えと……?」

侍「そうだったな、勇者は侍大将に位置するのだ…拙者は僧侶のベッドで寝ようか」

勇者「あはは…すいません」


侍「では、拙者は寝る」

僧侶「あ、枕使います?」

侍「……拙者はマクラなど使わん」

僧侶「そうですか、ではお休みなさい」

勇者「はい、また明日ー」バサッ

90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 16:22:36.11 ID:hlKWbMUD0


僧侶(…………?)モゾッ

侍「……zZZ」

僧侶(……思ったより良い匂いですね)

僧侶(…っと、男性の香りに何を考えているんだか………)


僧侶(……男性……ね)

侍「……んぅ…」モゾッ

僧侶(…やれやれ、聖職者でも女性が恋しくなるとは……)バサッ




侍(………)ムクッ

91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 16:27:28.12 ID:hlKWbMUD0


侍(……気配が消えた、ようやく寝たか)


スタッ


侍(…確か村の近くに井戸があったな、暫くぶりの行水になる……)ソロソロ

勇者「……すや…すや…」

侍(……ふむ、よく分からない世界だな…まだ童なのに『勇者』など)ソロソロ


侍(……む)ガチャ

侍(…暗いな、提灯が欲しい所だ)ソロソロ

92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 16:31:03.72 ID:hlKWbMUD0



〜〜 フィールド? 〜〜


侍(…確かこの辺りだが……)


<ザバッ

侍(…!)

女戦士「……今晩は」

侍「なっ…気配を感じてたら体を隠すくらいの事はしろ!!///」

女戦士「……侍の気配だから問題ない」

侍「うぐ…っ」

93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 16:37:11.03 ID:hlKWbMUD0


侍「う、うむ、拙者も浴びさせて頂こう」

女戦士「………脱衣」

侍「お、女戦士が浴び終えてからだ!」

女戦士「……羞恥?」

侍「あまり拙者を困らせないでくれ…」


女戦士「……了解、また明日」シュルッ

侍「……うむ」


<テクテク


侍(………ふう)シュルッ


         バサッ

94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 16:49:35.62 ID:hlKWbMUD0



〜〜 翌日・岬の洞窟 〜〜


侍「ここが岬の洞窟とやらか、何だか湿った所だな」

僧侶「洞窟の近くにあった森もジメッとしてましたが、ナジミの塔の周りにある湖が霧となって辺りを濡らすんですよ」

勇者「苔とかも生えてるから滑っちゃいそうですね」


僧侶「それから、洞窟に入ると視界が制限されるのでなるべく用心して行きましょう」

女戦士「……松明(たいまつ)がある」

僧侶「それでも完全に洞窟が見渡せる訳ではないですから」

侍「ふむ、洞窟というと山賊を思い出すな……罠があったりしたが」



勇者「わ、罠!?」

僧侶「魔物しかいない筈ですから、大丈夫ですよ」

95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 17:05:33.35 ID:hlKWbMUD0



魔法使い『WRYYYYYYYYYY!!』

【まもののむれがあらわれた!】


勇者「僕と僧侶はギラとバギ! 女戦士さんと侍さんは戦う!!」バッ

侍「参る…ッ」チャキッ

【まもののむれはいきなりおそってきた!】

僧侶「なに…!?」


魔法使い『貧弱ゥッ!!』ギュォッ

【魔法使いはギラを唱えた!】


━━━━━ゴオオッ!!━━━━━


侍「ッ、ぐああ…!!?」ドサッ

【侍に90ダメージ!】

勇者「…え!?」

96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 17:12:59.52 ID:hlKWbMUD0
僧侶(馬鹿な、ギラは小さな電撃の閃光を広範囲に撃つ魔法……それが何故先頭にいた侍さんに直撃して大ダメージを!?)


女戦士「侍……ッ」バッ


ズバッ!!

【魔法使いに21ダメージ!】

魔法使い『貧弱ゥッ!?』


侍「……ぐ、ッ…」フラフラ

【侍に3ダメージ!】

勇者「何もしてないのにダメージ!? 侍さん! しっかり!!」ギュォッ


━━━━━ゴオオッ!!━━━━━


【魔法使いに19ダメージ!】
【魔法使いに17ダメージ!】
【魔法使いに21ダメージ!】

魔法使い『俺はお前を怒らせたァァッ』ドシャッ

97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 17:19:03.11 ID:hlKWbMUD0


僧侶「バギ!」

━━━━━ビュオッ!━━━━━


【魔法使いに15ダメージ!】

【魔法使いに16ダメージ!】


魔法使い『見よ……!』ドサッ
魔法使い『東方は赤く燃えている……』ドサッ

【まもののむれをたおした!】

【まもののむれはたからばこをおとした!】

ゴトッ



僧侶「ふぅ…侍さん、無事ですか……!」

侍「痛ゥ……ッ、左肩を火傷しただけだ…っ」

勇者「火傷!?」

女戦士「……!」

98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 17:25:20.10 ID:hlKWbMUD0


勇者「や、火傷ってあれだよね? 熱い物とかに触ってなる…」

僧侶「しかしそんなのは大昔に……!」

女戦士「…原因解明は後、今は侍を運ぶのが先決」グイッ

侍「…ッ」


【 侍に6ダメージ! 】


僧侶「!? ……ベホイミ!」

【しかしこうかがなかった……】

僧侶「な……!?」

勇者「侍さん、これ食べて!」グイッ

侍「ん…ごくっ」

【勇者はやくそうをつかった】

【しかしこうかがなかった……】


勇者「なにこれ…!!」

99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 17:31:11.52 ID:hlKWbMUD0


僧侶「魔法も薬草も効かないとは…これこそ呪いなのでは……」

女戦士「違う、後で話す…勇者、キメラの翼を使って!」

勇者「は、はい!!」バッ


【勇者はキメラの翼を使った!】

【しかし天井にぶつかるので使えない……】


勇者「…、侍さんを洞窟の外に出してから使わないと!!」



僧侶「急ぎましょう!!」

侍「ぅ…」

【侍に4ダメージ!】


侍HP:109


100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 17:47:04.71 ID:hlKWbMUD0


〜〜 宿屋 〜〜


侍「……ぅ、ぐ…!」

侍HP:68


勇者「どうして!? 毒なんてないのに!!」

僧侶「魔法も薬草も教会もダメ…一体これは……」


女戦士「二人共消毒薬を持って来て! それから水と玄関にある草!!」

僧侶「しかしその程度では…」

女戦士「この人はそれで治るの!!」

勇者「わかりました……!」バッ

僧侶「私は草と水を……!!」

101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 17:52:16.92 ID:hlKWbMUD0


勇者「消毒薬です!」スッ

女戦士「有難う、勇者は部屋の外に行って」

勇者「え、あ…はい!」バッ


僧侶「玄関に飾られてた草と水です!」

女戦士「僧侶も出て行って」

僧侶「いえ、手伝いま…」
女戦士「いいから出て行って!」キッ

僧侶「…? わかりました」スッ




<バタンッ



女戦士「………!」スッ

侍「…ッ」

102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 18:00:44.05 ID:hlKWbMUD0


女戦士(……まず張りついた服をなるべく痛くないように剥がすために……)

ザバッ!

侍「ぁ…っ」

女戦士「……脱がすよ、侍」スルッ

      パサッ

女戦士(……『サラシ』のおかげで傷跡が残る程じゃないけど、範囲が広い)

女戦士(……『アロエ』をすり潰してから消毒薬と一緒に…)

ゴリゴリゴリゴリ!

女戦士「……一応サラシも取るよ」スルッ

       パサッ

女戦士(…低温火傷、ここにも塗らないと)



━━━━━━━━━━━━

━━━━━━━━

━━━━━
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 18:03:52.13 ID:hlKWbMUD0



〜〜 数十分後 〜〜


女戦士「……終わり」バタンッ

勇者「侍さんは!?」

女戦士「……熟睡」


勇者「!」ガチャッ


侍「………」zZZ

侍HP:318


勇者「……良かったぁ…!」へなっ

104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 18:07:06.56 ID:hlKWbMUD0


僧侶「………一体何をしたのです?」

女戦士「……下で話す、来て」テクテク


勇者「あ、はい…」

僧侶(…彼女は魔法が使えない筈、なら何故侍さんの体力が回復したのか………)




女戦士(……どこから説明しよう?)テクテク



105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 18:14:09.95 ID:hlKWbMUD0




女戦士「…率直に言う、侍は普通の人間としての方法でしか回復出来ない」



僧侶「意味が分かりません、どういう事です?」

勇者「そ、そうですよ…魔法や薬草も効かなかったのに」

女戦士「………逆に聞く、私達は普通の人間?」

僧侶「普通の人間じゃないですか」

勇者「??」


女戦士「…違う、私達は『精霊の加護』を受けた超人……普通じゃない」

僧侶「…………なるほど」

勇者「????」

106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 18:22:46.08 ID:hlKWbMUD0


女戦士「私達は当たり前のように薬草を食べて傷を癒やしたり、宿や家のベッドに寝て体力も気力も回復する」

女戦士「……でも、本来は普通じゃない…何故なら」

僧侶「魔王が現れた時から精霊ルビスが私達人間に『精霊の加護』を与えたからですね」


勇者「…そっか、薬草だって元々はただの草なんだよね」

女戦士「そう、でも他にも例外はある」

僧侶「その通り、魔法は太古からあったはずですが?」

女戦士「…実を言うとさっきから言ってるのは仮説、事実かは分からない」


僧侶「……では仮説は?」

女戦士「…侍が異世界の人間である事が、全ての原因にして結論」

107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 18:31:45.77 ID:hlKWbMUD0


勇者「なんで異世界から来たのがいけないんですか!?」

女戦士「…まず、侍は元々ここに来た時から元の世界で作った怪我があった」

僧侶「初耳ですね」


女戦士「……私は気にしないでいたけど、宿で一夜過ごした後も侍の怪我が治っていないようだった」

勇者「べ、ベッドのヒーリングもダメなんですか!?」

女戦士「…恐らく侍に勇者が抱いた違和感は、『最初から減ったままのHP』だ」


僧侶「…魔法の話は?」

女戦士「魔法も効かない可能性はあると思ってたけど今回ので分かった、効かない」

女戦士「そして今言った事全ての理由は……」



女戦士「侍は異世界から来た事から、この世界にある『サービス』が受けられない状態」



僧侶「…!!」

勇者「……そんな、ルビス様の加護が効かないだけじゃなくて、癒やしの魔法もだなんて…」

108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/03(水) 18:32:13.24 ID:hlKWbMUD0
斬る
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/03(水) 18:37:26.96 ID:Or/9FkzT0
乙ん
侍はHP多いけど紙装甲か
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/08/03(水) 18:41:40.86 ID:7ipBBhc4o
運は良いから死なないだろ
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/03(水) 19:39:01.32 ID:i3UtRjcyo
ゲームが違うって認識でいいのかね
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/03(水) 19:39:40.64 ID:i3UtRjcyo
ゲームが違うって認識でいいのかね
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/03(水) 19:40:16.75 ID:i3UtRjcyo
連投すまん
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 08:11:26.60 ID:/hEmPmf50
>>113

勇者達の世界はドラゴンクエストV、侍の世界は>>1が勝手に作った設定の現実世界です

柳生宗矩というのをベースにしたオリキャラです
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/04(木) 08:54:58.38 ID:lT+tRJ0AO
柳生宗矩ベースなら酷い無双が見られるかなと思ったがそうでもなかった
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 10:00:55.67 ID:/hEmPmf50
>>115  寧ろ『普通の人間がドラクエの世界に入ったら…?』をテーマにしてるから、無双には程遠い

……はず




女戦士「……他にも問題は出て来る、例えば『ちょっとした怪我』や『勇者の加護』」

僧侶「そうですね、精霊の加護が無いということは火傷もするし転べば擦りむきます」

勇者「……じゃあ、僕が死んだ時自動的に運ばれる奇跡も?」

僧侶「…侍さんだけ置いて行かれる可能性もありますね」


女戦士「……何より、魔法への耐性が無い」

僧侶「いえ、恐らく侍さんが早すぎてなかったですが…通常攻撃にも弱いのでは?」

勇者「もっと大変じゃないですか…!??」

117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/04(木) 12:01:36.01 ID:VKzx26Tuo
ワクテカ
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 14:47:12.32 ID:/hEmPmf50


女戦士「それ、速すぎると言えば侍の連撃」

女戦士「あれも精霊の加護や呪いが無いから出来る技……」


僧侶「……そこだけ聞けば最強と言えるのですがね」

勇者「侍さん、実は僕達より弱いんじゃ…」

女戦士「………!」ピクッ

僧侶「どうしました?」


女戦士「……侍の気配が消えた」

僧侶「なに?」

119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 15:01:30.50 ID:/hEmPmf50


〜〜 アリアハン近辺・フィールド 〜〜


侍「参る……ッ」チャキッ

【侍のこうげき!】


侍(…未熟にも程がある……)シャッ

【かいしんのいちげき! いっかくうさぎに105ダメージ!】

             ズバンッッ


侍(火遁の術如きに負かされ……ッ)ズザッ

スライム『ハァッ!!』バッ

          バッ!

【スライムのこうげき! ミス!】

120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 15:08:28.22 ID:/hEmPmf50


侍(会って間もない者達に手間をかけさせ、更には自らの醜態を晒すなど……ッッ!!!)


━━━━━━ザザッ!!

【侍のこうげき!】


侍(性別以前に、剣士として…武士として最悪のうつけ!!)ブンッ

スライム『ひっ…!?』

        ゴシャアッ!!

【かいしんのいちげき! スライムに142ダメージ!】


【まもののむれをたおした!】

【いっかくうさぎはたからばこをおとした!】

ゴトッ

侍「いらんッッ!!」バキャァッ

121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 15:24:04.84 ID:/hEmPmf50


〜〜 岬の洞窟 〜〜


魔法使い『ひょほほほほ』
人面蝶『ギャギャァッ』
人面蝶B『ギャギャァッ』

【まもののむれがあらわれた!】


侍「……再び貴様と出くわすとはな、武者震いが走るぞ」チャキッ

侍「斬り捨て御免……ッ!!」バッ


【侍のこうげき!】

侍(……柳生新陰流の力を見せてやる…)シャッ

【侍のこうげき!】

【かいしんのいちげき! 人面蝶に98ダメージ!】

           ズバァァッ!!

122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 15:31:42.33 ID:/hEmPmf50


侍「フンッ……!!」ズザァッ

魔法使い『ぎ?! す、砂が目に…』

【魔法使いはひるんでいる!】


人面蝶B『これでも喰らいやがれ!』ヒュォッ

【人面蝶Bはマヌーサを唱えた!】

侍「? ……何かしたか?」チャキッ

人面蝶『なっ…!!』


【侍のこうげき!】
【かいしんのいちげき! 人面蝶Bに112ダメージ!】

              ザシュッ・・・!!

侍「……ッ」チンッ

123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 15:47:45.89 ID:/hEmPmf50


魔法使い『ひぃぃ…!』ギュォッ

【魔法使いはギラを唱えた!】

侍「遅い!!」チャキッ


  ━━━━━━シャッ!!━━━


魔法使い『ぐが……っ!?』ドスッ

【ミス!】

【魔法使いに200ダメージ!】

【まもののむれをたおした!】     ドサッ


侍「……返して貰うぞ、父上の脇差なんでな」ザシュッ

124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 15:51:49.29 ID:/hEmPmf50
━━━━━━━━━
━━━━━
━━




【まもののむれをたおした!】

【まもののむれをたおした!】

【まもののむれをたおした!】

【まもののむれをたおした!】

【まもののむれをたおした!】


【キメラの翼とやくそう三個とせいすいをてにいれた!】


侍「……ッ、まだ奥に道があるのか…!」

125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 16:01:48.60 ID:/hEmPmf50


〜〜 ナジミの塔・一階 〜〜


侍「……ッ」バッ

主人「………」ぼー


侍「…人間?」チンッ

侍「もし、ここは何だ」

主人「ここは時々迷い込んで来る旅人の為の宿です、お休みになりますか?」

侍「断る、急いでいるのでな」


侍「………待て、お主はどうして宿をしている?」

主人「ここは時々迷い込んで来る旅人の宿です、お休みににににににににににががががががががががががががががが」

侍「!?」チャキッ

126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 16:09:33.45 ID:/hEmPmf50


侍「………」ジリッ

主人「ががががががががががががががががががががががががががががががががががががががががががががが」

侍「面妖な………」


主人「ががががががががががががががが…………………っ」ピタッ


主人「……何年も昔の事ですよ、『主様』がこの洞窟を見つけてからこの孤島に塔を建てたのは」スッ

侍「ッ!?」ビクッ

主人「主様は酷く疲れていらっしゃった……あの方が闇に取り憑かれてから、酷く……」

侍「……その主は、この上に?」

主人「えぇ、何やら最近は調子が優れないのですが…会って頂ければ宜しいかと」

侍「良いのか、主に拙者のような浪人が会うのに」

127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 16:19:23.17 ID:/hEmPmf50


主人「会って頂ければ宜しいかと」

侍「……一応聞くが、良いのか」

主人「会って頂ければ宜しいかと」


侍(…役割、はここまでという事か)テクテク

侍(……)チャキッ


侍(………行くぞッ)バッ

128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 16:22:27.30 ID:FltNxLuDO
侍、女なのかよ・・・・・・
ないわー・・
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 16:34:46.33 ID:fBaiUjxB0
>>128
>>90の時点で引き返さなかったあんたに落ち度あるぜぃ
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 16:39:10.24 ID:/hEmPmf50
《本家の侍スレが好きな人にはオススメは出来ないわな》



〜〜 ナジミの塔・三階 〜〜


侍(……少し気味の悪い妖怪もいたが、どれも大した事はない)チンッ

侍(……大分時が経つが、勇者達は騒いでなければ良いが)



〜〜 ナジミの塔・最上階 〜〜


侍(………)ソロソロ

老人「おぉ、待っていたぞ!」

侍「お主か? 宿の者が言っていた主とは」

老人「その通りだ、さあ…こちらに来るがよい」

侍「?」

131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 16:48:08.78 ID:/hEmPmf50


老人「『盗賊の鍵』と呼ばれる物だ、受け取れ」

侍「なんなのだ? 拙者は別に鍵を取りに来た訳では…」

老人「夢で見たのだよ、勇者と仲間が鍵を取りに来ると……」


老人「そして、私の息子である『カンダタ』を止めてくれるとな」

侍「…待て、話が進み過ぎだ! 拙者はこの塔の魔……」

老人「カンダタは昔は純粋な盗賊だった…」


侍(……ダメだ、呪いのせいで話が一方的過ぎる)


132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/04(木) 16:57:11.71 ID:/hEmPmf50


老人「そこに城があれば忍び込み、そこに宝箱があれば開き、ミミックがいれば舌を抜く…そんな猛者だった」

老人「しかし奴はある日、闇の力を手に入れて人間に危害を加えながら略奪するようになった!」

老人「そこで頼む、私はもう老いた……どうかカンダタを私の代わりに止めて欲しい!!」


侍「断る、拙者達には関係ない!」


老人「そう言わず、頼む…」

侍「くどい、断る」

老人「そう言わず、頼む…」

侍「断る」

老人「そう言わず、頼む…」

侍「断る」

老人「そう言わず、頼む…」

侍「…………」

133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/04(木) 17:06:50.10 ID:/hEmPmf50
切るわ
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/04(木) 17:26:40.22 ID:RReIKPzLo

毎日夕方が楽しみだ
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 19:25:00.71 ID:+pDi3YqQ0
強すぎず、弱すぎず、バランスがいいね!
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/04(木) 20:10:59.74 ID:8jye0qCDO
おつ
明日も期待
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(石川県) [sage]:2011/08/04(木) 22:35:59.37 ID:M8qHEDIUo
>>132
ドラクエ定番のループネタまで入ってらwwww
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/05(金) 01:54:37.28 ID:T53U6neQo
C
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/05(金) 12:07:51.70 ID:4hT+dpHco
乙した
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/05(金) 16:42:19.68 ID:m1AWlEqZ0


侍「…ひょっとして断れぬのか?」

老人「そう言わず、頼む…」

侍「ええい!! 分かった、拙者がなんとかする!」

老人「おおそうか…では私は再び眠りに着くとしようか」


侍「………」

老人「…」モゾッ

侍(……そういえば、今は夜分遅いな…年寄りには辛かったか)


侍「…うむ、とにかく宿に戻るか」スッ

141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/05(金) 16:56:47.40 ID:m1AWlEqZ0



〜〜 岬の洞窟 〜〜


侍(……ッ、動き過ぎたせいか? 肩の火傷が…!)ズキッ


バブルスライムx3『ばぁぁ・・・ぶぅぅぅ・・・・っ!!』

【まもののむれがあらわれた!】

侍(こいつらは…!)


バブル『チャァァアアアアアアアン!!』ブグジュァ

【バブルスライムのこうげき!】

侍「ッ!!」ガバッ


ビジャァァアアアアアアアッ!!

【ミス! 侍に0ダメージ!】

侍(酸か…!)

142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/05(金) 17:15:57.51 ID:m1AWlEqZ0


侍「斬り捨て御免……ッ」チャキィッ

【侍のこうげき!】


バブルスライムB『ビヤーーッッッ!!?』
               ズバシュッッ
【かいしんのいちげき! バブルスライムBに108ダメージ!】

侍「フッ……ん!!」ザザッ


バブルスライムC『甘いぜ!!』ブグジュァ!

【バブルスライムCのこうげき!】


侍(甘いのはそちらのようだな━━━ッ!!)ブワッ

           ザクッ

バブルスライム『なにぃぃいいいい!!?』ブンッ

【しかしバブルスライムが侍を庇った!】

【バブルスライムに8ダメージ!】


侍(……ッ、この世界の攻撃はこの世界の者には優しいのだな)

143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/05(金) 17:27:47.10 ID:m1AWlEqZ0


バブルスライム『やったですねぇぇぇ! チャァァアアアアアアアン!!』ブグジュァ!

【バブルスライムのこうげき!】


侍「そらっ!」ザクッ

バブルスライムC『ビヤーーッ!!?』ジャァァアアアアアアアッ!!

【しかしバブルスライムCが侍を庇った!】

【バブルスライムCに9ダメージ!】


侍「『殺人刀』……二の型ッ」ズザッ

【侍のこうげ…】


━━━━━━ヒュィンッッ!!


バブルスライム『な…ッ』ズバッ

バブルスライムC『ちゃ、ちゃぁ…?』スパァッ

【まもののむれをたおした!】

【バブルスライムはたからばこをおとした!】

ゴトッ

144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/05(金) 17:35:32.97 ID:m1AWlEqZ0


侍「……どれ」

【侍はどくけしそうを手に入れた!】


侍「ふむ…よし」ゴソゴソ

侍(……この先、勇者と旅をするとなると今の妖怪より強いのがいるんだろうか?)テクテク

侍(…だとしたら今のままでは戦力外にも程があるな)


侍(………?)ピクッ

<「侍さ━━━━━━んッッ!!?」


侍「……勇者、僧侶に女戦士まで…どうしたのだ?」

145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 17:48:33.75 ID:A1AxkbmIO
おもろくてしえんた
だんだん侍には苦難の道になってくるな
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/05(金) 17:54:17.95 ID:m1AWlEqZ0


勇者「はぁ、はぁ……ど、どうしたって…」

僧侶「侍さんがいなくなったから、心配して来たのですよ」

女戦士「……同意」


侍「いや、拙者の気が済まなくてな…剣士が無様な姿を晒したままというのは納得いかんのだ」

僧侶「それで?」

侍「皆にかけた迷惑の詫びと名誉挽回の為、ナジミの塔まで行って謎を解いた」

僧侶(………謝罪は無し、ですか)


勇者「あ、じゃあまずキメラの翼で帰ってから話を聞きましょう!」

僧侶「…えぇ」

侍「?」

147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sagasage]:2011/08/05(金) 18:36:29.73 ID:m1AWlEqZ0



〜〜 レーベの宿屋・勇者達の部屋 〜〜


勇者「………つまり、カンダタって盗賊を止めると?」

侍「別に話を聞いただけだし、勇者の旅に必要ないと言うなら無視して構わん」

僧侶「しかしナジミの塔が盗賊の作ったものとは…」

女戦士「………驚愕」


侍「あと、これも受け取ったのだが」カチャ

勇者「…鍵、ですね?」

侍「『盗賊の鍵』という物らしいが」

僧侶「『盗賊の鍵』というと、あらゆる扉を開く事を目指した鍵の秘法の一部ですね」

侍「………忍具みたいなものか」

148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sagasage]:2011/08/05(金) 18:37:49.21 ID:m1AWlEqZ0
用事あるんでこの辺で斬る

次回投下は火曜日以降の3時過ぎから7時の間限定
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/05(金) 18:54:43.40 ID:kSgnPdqKo

楽しみにして待ってるよ
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/05(金) 21:24:00.88 ID:wiBjBVLDO
おつ
次の予告もありがたい
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/05(金) 23:39:44.31 ID:V+VmxM8A0

これから侍はどう立ち回っていくのかな
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/05(金) 23:40:35.66 ID:V+VmxM8A0

これから侍はどう立ち回っていくのかな
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/08/05(金) 23:43:08.17 ID:V+VmxM8A0
あれ?連投すまぬ
更新したのにこうなっちったぜ!
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/06(土) 09:36:48.10 ID:2mv2PrPJo
面白い!乙です!
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 15:13:14.77 ID:RFYVaomP0

勇者「それより、侍さんはどうするんですか?」

侍「どうする、とは?」

勇者「今回の火傷で、侍さんは回復手段がほぼないと分かりました」

侍「うむ…」


勇者「そうなると、侍さんは僕達とは違い…生き返る事も宿で回復することもできないから、侍さんはとても旅に着いて行けるとは…」


侍「………」

僧侶「私達の旅に同行せず、アリアハンで魔王が倒されるのを待つのも手ですよ」

侍「…すまないが、断る」

勇者「え…?」

156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 15:25:47.29 ID:RFYVaomP0


侍「元より拙者は、一刻も早く元の世界の京都に行かねばならなかったのだ……!」

侍「それを、このような所で待っている気も、暮らす気も毛頭ない」


勇者「じゃあ…着いて来るんですか? 凄く危険なのに?」

女戦士「………」

侍「そうだ、拙者は着いていく、言ったろう? 『存分に使え』とな、拙者は最初から相応の覚悟は出来ているのだ」

僧侶「…なるほど」


勇者「じゃあ、改めて宜しくお願いします! 侍さん!」 ニコッ


【侍がなかまにくわわった!】


157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 15:45:37.05 ID:RFYVaomP0


〜〜 翌日・レーベの村北東 〜〜

侍「む、何故にこのような家に来る必要が…?」

勇者「今朝の話聞いてなかったんですか!?」



______今朝______


勇者「では今日は早速北東の家の扉を開けに行きませんか?」

僧侶「ああ、あの家ですね」

女戦士「………?」

勇者「確かロマリア地方に行く為の旅の扉がある、『誘いの洞窟』の入り口が封印されてたんですよ」


僧侶「その封印を解く鍵を北東の家に住む魔法使いが持ってるそうですが、年をとってからは引き籠ってるのです」

女戦士「……その魔法使いに会って鍵を貰う為に盗賊の鍵を?」

勇者「そうです!!」

侍「……zZZ」
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 15:56:40.15 ID:RFYVaomP0


侍「…寝ていたな」

勇者「……」


ガチャッ

僧侶「開きましたよ」ギィ…

侍(しかし、この世界では勝手に人の家に上がって良いのだろうか?)

勇者「わー…埃っぽいですねなんか」


女戦士「……生活感皆無」

僧侶「亡くなってないと良いのですが」

159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 16:14:34.58 ID:RFYVaomP0


老人?「はなしはすでにきいている、さあこのまほうのたまをもっていくがよい!」

勇者「うわああああああ!!?」ビクッ

侍「い、いきなり出てきたと思ったらいきなり話が進んだだと…!?」

僧侶「さすが勇者様ですね」

女戦士「……恐らくそれは関係ない」


【勇者はまほうのたまをてにいれた!】


侍「…ふむ、確かに面妖な気配を放った玉だな」

僧侶「早速東にある誘いの洞窟に行ってみましょうか」

勇者「はい!」

160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 16:58:18.42 ID:RFYVaomP0


〜〜 誘いの洞窟 〜〜


侍「む、確かに塞がっているな」

勇者「では早速……」

【勇者はまほうのたまをつかった!】
        ピコーン!


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

【ふういんがとかれた!】


僧侶「封印が消えました、中へ進みましょう」

侍「しかしまた湿った洞窟だな…」

女戦士「……仕方ない」

161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 17:09:24.98 ID:RFYVaomP0

〜〜 誘いの洞窟・地下一階 〜〜


侍(むう、歩きずらいな…)テクテク

女戦士「……侍、そういえば戦闘はどうするの?」

侍「ん?」

 
勇者「そ、そうですよね! 後列にした方が良いんじゃ…?」

侍「ああ、それだg


魔法使い『ウボアア!!』
蠍蜂『フォフォフォ!!』
バブルスライム『ォラァ!!』

【まもののむれがあらわれた!】


侍「丁度良い、少し試してみよう」チャキッ

162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 17:20:33.22 ID:RFYVaomP0


勇者「僕がバブルスライムを攻撃、僧侶さんは魔法使いを攻撃、女戦士さんと侍さんは蠍蜂を!!」

侍「参る……ッ」バッ

【侍のこうげき!】

    ズバンッ!!

【かいしんのいちげき! 蠍蜂に118ダメージ!】

蠍蜂【フォアアアアアアアアアアア!!!?】


魔法使い『ギラ!』ゴォッ

【魔法使いはギラを唱えた!】

僧侶「来ましたよ侍さん!!」


侍「……ッ!!」ガバッ
勇者「え?」

【勇者は侍を庇った!】
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 17:35:02.09 ID:RFYVaomP0


   ゴォオオオオオ!!!


【勇者に13ダメージ!】
【侍に0ダメージ!】
【僧侶に9ダメージ!】
【女戦士に14ダメージ!】

勇者「え、ええええええ!??」

侍「うむ! 成功だな」チャキッ

【侍のこうげき!】

魔法使い『ぐぎゃああああ!!?』ズバッ

【かいしんのいちげき! 魔法使いに93ダメージ!】


勇者「ひ、酷いですぅ……」ズバッ

バブルスライム『ぎえぴー!!』

【バブルスライムに23ダメージ!】
【バブルスライムを倒した!】

164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 17:48:35.28 ID:RFYVaomP0

僧侶「はは…まあダメージが増える訳ではありませんし、侍さんが無事なら良いでしょうね」

女戦士「……そう」イラッ

僧侶(あれ、なんか今・・・)


【まもののむれをたおした!】

【まもののむれはたからばこをおとした!】
ゴトッ

女戦士「……!!」ゴシャアアッ

【しかしたからばこはおとをだしてくずれた…】


勇者「な、な……!!?」

侍(ふむ、あの二人は付き合いが長いのだろうか?)

僧侶「女戦士さんなにしてるんですかァァッ!?」

165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 17:54:41.98 ID:RFYVaomP0


女戦士「……進む」スタスタ

僧侶「ちょ、なんで怒ってるんです!?」

侍(それにしては随分と機嫌が悪いような…)


勇者「あ、良かった中身は無事でした!」

【勇者はラックの種を手に入れた!】

勇者(うーん、今のところ僕が一番運が悪いし…食べちゃおうかな)スッ

女戦士「……」ひょい


勇者「え」

女戦士「……ごくっ」

【女戦士はうんが1アップした!】

166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 18:00:51.66 ID:RFYVaomP0


勇者「…ぐずっ、別に……へいきです…」ずーん

侍「女戦士、少し落ち着いたらどうなのだ」

女戦士「……ッ」コク


魔法使い『うひひひひひひひひひひひひひひひh』
【魔法使いがあらわれた!】

勇者「女戦士さんと侍さんはこうげ…

女戦士「……」ズバァッ

魔法使い『早すぎるううううううううううう』ドシャッ

【女戦士のこうげき!】
【魔法使いに29ダメージ!】

【魔法使いを倒した!】


勇者「…ぐすっ」



167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 18:12:32.79 ID:RFYVaomP0


〜〜 誘いの洞窟・地下3階 〜〜

侍「…フム、随分開けた所に出たな」

僧侶「ええ、そして奥にある泉が『旅の扉』です」

侍「旅の扉?」


勇者「精霊の力が宿っていると言われる、特殊な泉ですよ、離れた別の場所に飛べるそうなんです!」

侍「ほう、寺の人間が聞いたら腰を抜かしそうな泉だな」

女戦士「……?」


僧侶「さ、行きますよ!」バッ



━━━━━━ギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ━━━━━━



侍「……て、ていっ!」バッ
勇者「あ、まって!」バッ
女戦士「……」バッ

168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 18:16:05.83 ID:RFYVaomP0
                 ,,-'"i
               ,,-'"  /
          /\,,,/     l  ,,,
        // /::::::    |/ /__,,,,
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     ∧/:::::::::://::::l  /::::::::/   /_
    /l l:::::::::/  l:::::::| /::::::::/   // /
    l | |::::::::ヽ、|::::;;-−、::::/__  /  /_
   /::::ヽ'::::,-―../,-−、ヽ,― 、ヽ、 ̄ ̄ /
   \:::::::::l::::l/ l   l  ゛ー、 l::::l   /
     ヽ-‐l::::|   ヽ-―'    ヽ|:::| ̄ヽ>
     l__,lニ=-'TT ̄二ニ ̄ヽ::::;!-−`、
     ヽ::::::| l゛T ヽl::|   イ ̄ヽ'|::::/⌒l::;:l
     /::::::::| `┴‐' ヽ、  ┴―' |::/ /)|::::::l
     |::::::∧ ""く     ―" |/ , -'":|\|
     |/  \  、_       / |::::∧|
          \ ‐ ~`   ,,,ノ  |ノ_
       ,, -――`' ̄ ̄ ̄~二二二  〉
       l' _,,,,,-―'" ̄ ̄,,-‐'"~,,-‐'ヽ‐、
        \    ,,,,-‐'"~   ̄     ヽ


     【DISC1終了】 【DISC2に入れ替えて下さい】

169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 18:18:54.02 ID:RFYVaomP0











● ● ● ●    NOW LOADING……    ● ● ● ● ●









170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 18:28:02.20 ID:RFYVaomP0


〜〜 ロマリア地方・誘いの洞窟 〜〜


僧侶「っと!」スタッ

勇者「よいしょ!」トトッ

女戦士「……っ!」スタッ


勇者「…あれ? 侍さんは?」

僧侶「変ですね…」

女戦士「……泉もダメだったのかも」

勇者「大変じゃないですか!!」


僧侶「………待って下さい」

勇者「?」



━━━━━━ギュゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥゥンッ━━━━━━



171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 18:35:48.67 ID:RFYVaomP0


侍「うあッ…!?」ドシャッ


勇者「侍さん! 良かった、大丈夫ですか?」

侍「ああ、大丈………っ、うえっ…おッ」

僧侶「侍さん!?」

女戦士「……!!」


侍「ぐ…えっ、ぅあ……」ヨロッ

僧侶「大丈夫ですか! これは、何故?」ススッ

女戦士「……気持ち悪い?」

侍「……!」コクコク


勇者「い、移動酔い…?」

172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 18:46:32.18 ID:RFYVaomP0


僧侶「私の肩に掴まって下さい、女戦士と勇者様は先頭を頼みます!」グイッ

侍「す、すまな…っ!」


勇者「任せて下さい!」シャキン

女戦士「……!!!!!!!!!!!!!」イライライライラッッ


バブルスライム『ば…
                      ヒュンッ               
【女戦士のこうげき! バブルスライムに29ダメージ! バブルスライムをたおした!】
                                          ゴシュァアアアアアッ


勇者「ひいいい!?? ま、またですか!?」

女戦士「……!!」ビュンッ

173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 18:48:27.80 ID:RFYVaomP0


_________

______

___

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174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 19:01:20.68 ID:RFYVaomP0


〜〜 ロマリア王国・宿屋 〜〜

僧侶「大丈夫ですか…?」

侍「す、すまないな……またこんな…」

女戦士「……気にしないで、今回は仕方ない」


僧侶「ふぅ、どうします?」

勇者「うん、僧侶と女戦士さんは侍さんを見てて下さい! …また抜け出して無茶されるとあれですし」

僧侶「勇者様は?」

勇者「ロマリアの王様に会ってきます!」


僧侶「わかりました、気をつけて行って下さい」

勇者「はい!」

175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/09(火) 19:09:07.94 ID:RFYVaomP0
斬る
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/09(火) 19:18:24.05 ID:94dx7/qdo
乙カレー
次も楽しみに待ってるよ
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/09(火) 19:18:56.97 ID:94dx7/qdo
乙カレー
次も楽しみに待ってるよ
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/09(火) 19:37:54.53 ID:sGR+HXySO

味方を盾にするのは侍としていいのかこれ
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/09(火) 20:49:01.12 ID:CbTIRX7Yo

楽しみにして待ってるよ
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/09(火) 22:46:23.66 ID:T4b7nfZDO
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/10(水) 02:19:15.15 ID:ez6wfpiZo
乙した
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 04:25:35.30 ID:vjIP6yjS0
DISC交換って懐かしいな
交換するときのwkwk感はほんとよかったなぁ
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 11:17:44.41 ID:TP9vOwDb0
>>178

この世界で常識が通用しないと理解した侍はこういう戦法をとるしかなかったのですよ
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 11:47:32.76 ID:TP9vOwDb0


〜〜 ロマリア城・王謁見の間 〜〜


ロマリア王「よくぞ きた! ゆうしゃオルテガの うわさは ききおよんでおるぞよ」

勇者「は、はい…」

ロマリア王「そなたらの たびのせいかを この ぼうけんのしょに きろくしても よいかな?」

勇者「お願いします!」


ロマリア王「しかと きろくしたぞよ、どうじゃ? また すぐに たびだつ つもりか?」

勇者「(相変わらず冒険の書に記録するの早いなあ) いえ、僕の仲間を休ませてから旅立ちます!」

ロマリア王「では たのみが ある!
カンダタというものが このしろから きんのかんむりを うばってにげたのじゃ。
それを とりもどせたなら そなたを ゆうしゃとみとめよう! さあ ゆけ! 勇者よ!」


勇者「ちょ!? 今カンダタって言いました!??」

ロマリア王「よくぞきた! ゆうしゃオルテガの…

勇者(……ロマリア王様も呪いにかかってるんだ)

185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/10(水) 11:55:43.01 ID:4OO+1124o
俺も呪いのせいで童貞っていう役目から抜け出せないんだ
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 12:01:23.57 ID:TP9vOwDb0


〜〜 宿屋 〜〜

僧侶「そうですか…しかしまさかこんなにあっさりカンダタが見つかるとは驚きですね」

侍「全くだな、しかも御上の蔵から宝を持ち出すなど…」

勇者「ひとまず今日はゆっくり体を休めて、明日探しに行ってみましょう!」


<コンコンッ

勇者「? はい」

<ガチャッ

フード?「失礼するが、今ここでカンダタと言わなかったか?」

女戦士「……貴方は?」


フード?「いや、某は名乗る程の者ではないのだが…どうなのだ、カンダタを知っているのか?」


侍(……? どこか拙者に近い口調だな)

187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 12:07:23.48 ID:TP9vOwDb0


僧侶「ええ、丁度ロマリア王に金の冠を盗んだカンダタを探すように言われた所ですが?」

フード?「では直接居場所を知っている訳ではないと?」

僧侶「そうですね」

フード?「そうか…邪魔をしてしまったな、某はこれで失礼しよう」

<ガチャンッ

勇者「……僧侶さん?」


僧侶「どうやら今の彼より先にカンダタを見つけねばならないようですね」

女戦士「……妖気」

勇者「い、今の人って魔物なんですか!?」


侍(…そこまで言葉に邪気は感じられなかったが)

188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 12:23:02.69 ID:TP9vOwDb0


僧侶「私達以外の人間は呪いで『役割のみを果たす』事しかできないはずです」

僧侶「今の方は明らかに自身の意思で行動していた…更には私達の『無駄な問い』にも答えた」

女戦士「……魔物だと判断して良い」


勇者「そ、そんな魔物が、なぜカンダタさんを!?」

僧侶「魔王の手先だとすれば、カンダタさんが闇に囚われた話に関係あるかもしれませんね」

侍「随分厄介な話だな」

勇者「こ、こうしてはいられないです!! カンダタさんを救う為にも僕達が先に手掛かりを見つけないと!」


勇者「僧侶さんは街で情報収集! 女戦士さんは武器や防具の買い物! 侍さんと僕は道具屋で不必要な道具を売ってきます!」

侍「なっ…拙者はなぜお主となのだ!?」

勇者「緊急事態ですし、ここは一緒に行動しましょう」



僧侶(本音は勝手に行動して欲しくないのでしょうね)

女戦士(…前回の失踪で一番慌てたのは勇者様)

189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 12:31:31.23 ID:TP9vOwDb0


〜〜 夜・宿屋 〜〜


僧侶「……う〜」

女戦士「……珍景」

僧侶「え? ああ、じつはですね…」

女戦士「……?」



僧侶「カンダタさんの行方がさっぱりわからないんですよ…」



女戦士「……」ぴとっ

僧侶「な、なんです? 額に手を当てたりして」

女戦士「……風邪?」

僧侶「あの、別に体調がすぐれない訳ではありませんよ!?」

190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 12:42:57.13 ID:TP9vOwDb0


僧侶「北にカザーブの村があるらしいですが、それ以外に大した情報がなかったんですよ…」

女戦士「……困惑」


<「ただいまですー!」


勇者「あ、僧侶さん! どうでした?」

侍(大して面白い物はなかったな、なにより活気がなくて寂しい)

僧侶「え〜とですね…すいません、なにも情報がみつかりませんでした」

勇者「あ…そうですか」


侍「ではどうする? 闇雲に探し回っても見つかるような相手ではないだろうに」

勇者「うーん……」

191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 12:54:03.03 ID:TP9vOwDb0

<『城にいた囚人の話は聞いたのか…?』

侍「!!」バッ


【しかしなにもない…】


侍「…!?」

勇者「どうしました?」

僧侶「なにか名案でも?」


侍「……ここの城に牢はあるのか?」

僧侶「さあ、あるかもしれませんが…」

侍「行くぞ、そこの囚人が何か知っている!」チャキッ

勇者「え、えっ?」

192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 12:56:55.66 ID:TP9vOwDb0


女戦士「……?」ピクッ

猫「にゃーん」



女戦士「……にゃー」



猫「にゃーん」



193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 13:10:20.11 ID:TP9vOwDb0


〜〜 ロマリア城・3F 〜〜

僧侶「この上にあります!」

勇者「ていうか、なんでみんな走ってるんですか〜!!」

女戦士「……空気的に」



侍「…!」ピタッ

勇者「侍さん?」

侍「すまないな、草履の緒が切れて詩しまったようなのだ…先に行ってくれ」

勇者「わ、わかりました! 先に上に行きますね!」タッ


侍「……何者だ、姿を見せないつもりなら斬るぞ」チャキッ

フード?『待て、某はお主と戦うつもりはないのだ』スッ

194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 17:11:57.74 ID:TP9vOwDb0


侍「先程は窓の外にいたな、なにが望みだ」

フード?『まて、それ以前にお主こそどういうことだ?』

侍「何がだ」

フード?『……気づいてないのか? 某の言葉が理解出来ているだろう』


侍「その位も理解出来ぬように見えたとでも? どうやら余程拙者に斬られたいらしいな」チャキッ

フード?『そうではない、某の今話している言語は普通の人間には理解出来ない筈だ』

侍「?」


        ファサッ

侍「…なんだと」

地獄騎士『某は魔物の【地獄の騎士】、そして今話している言葉も魔物の言葉だ』

195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 17:19:34.44 ID:TP9vOwDb0


侍「…成程、どうやら勇者達の言っていたことが正しいようだな」ザッ

地獄騎士『何故身構える? 言った筈だ、某は戦うつもりなど無いとな』

侍「なら応えるがいい、貴様は何故カンダタを探している!!」


地獄騎士『それは……』

侍「応えられないのか?」

地獄騎士『いや、お主の気迫に免じて応えよう…だが」

侍「……」


地獄騎士『明日、カザーブの村で会った時に話す…それまでは言えん」

侍「逃げるのか」

地獄騎士『そう思ってくれ、さらばだ』シュバッ


196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 17:34:20.12 ID:TP9vOwDb0


侍「……一瞬で消えた、か…全く本当に嫌になるなこの世界は」チンッ


<「侍さーん」

僧侶「大手柄ですよ! どうやらカザーブの村西にある『シャンパーニの塔』で子分を集めているようです!」

侍「そうか、良かったな」

女戦士「……どうかした?」

侍「いや、気にしないでくれ」


勇者「じゃあ早速今日はご飯食べて寝て明日カザーブの村に行きましょう!!」

僧侶「やる気満々ですね、勇者様」

勇者「はい! 魔物なんかに負けません!!」

197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 17:39:56.64 ID:TP9vOwDb0


〜〜 翌日・カザーブの村 〜〜

勇者「今回は特に問題もなく来れましたね!」

僧侶「ええ、もうほぼ全員Lv15ですからね」


侍(…奴の気配は無いな)

女戦士「……?」チラッ




猫「にゃーん」トコトコ




女戦士「…にゃー?」

僧侶「ど、どうしました!?」ビクッ

198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/10(水) 18:26:50.02 ID:TP9vOwDb0


勇者「では僕と僧侶さんは情報収集を、女戦士さんは一応武器や防具を…さ、侍さんはどうします?」

侍「拙者は少し村を周る、夜までには宿に行くので心配は無用だ」

勇者「ならいいですけど…では行ってきます!」


侍「……さて」テクテク





すまないがここで斬ろう

199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 18:55:44.49 ID:FLQr6WZIO

楽しみにしてるよ
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/10(水) 19:17:50.02 ID:3knWa8+DO
気になるところで…
明日も期待、乙
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/10(水) 19:32:20.96 ID:8X2laabAO
乙乙
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/08/10(水) 22:24:12.56 ID:ZG+ulBnAO
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 08:19:51.04 ID:9Fm+EhMIO
楽しみすぐる乙
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 16:45:04.23 ID:CytsR4eT0


〜〜 カザーブの村・北墓地 〜〜


地獄騎士『……来たか』

侍「本当に魔物だな、人間の目から逃れて墓地で姿を隠すなど」ザッ

地獄騎士『手厳しいな、否定はしないが』

侍「さあ話して貰おうか…それとも拙者と果たし合いでも?」


地獄騎士『…ふ、某としてはそちらの方が良いのだがな』


侍「………」チャキッ

地獄騎士『実は某も剣士でな、お主も剣士なら…剣で一度語り合った方が良いだろう?』シャキッ


侍「………面白い」ザッ

地獄騎士『良い目だ』ザッ

205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 16:56:36.82 ID:CytsR4eT0


地獄騎士『某の名は地獄の騎士、参るッ!!』バッ

【地獄の騎士があらわれた!】


侍(…気配で分かる、これは間違いなく拙者よりも戦いを潜り抜けて来た剣士の迫力だ)ズザッ

【侍はようすをみている!】

地獄騎士『己の心身で相手の実力を謀るか、しかしそれは剣士としてはまだまだだな』ザザァッ

【地獄騎士のこうげき!】
                           ビュンッ

━━━━━━ギィンッッ

侍(ッ、見事な一文字……これが妖怪の為せる技とはとても思えない!)

【侍は6のダメージ!】

侍「……では、今度は拙者が行かせて頂こうか」チンッ

地獄騎士『(……鞘に納めた??)』

206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 17:07:26.93 ID:CytsR4eT0


【侍のこうげき!】

      バッ!!

侍「『柳生新陰流』、『居合い抜刀』………ッ」ザザァッ

地獄騎士『鞘に納めたまま突進だと……いや、これは…!!』


        ━━━ガガガギィンッッ━━━


地獄騎士『なッ………!?』

【ミス! 地獄の騎士に0ダメージ!】

【地獄の騎士はひるんでいる!】


侍「……この勝負、拙者の勝ちだ」チンッ

地獄騎士『…見事だ、一瞬の間に某の防御を柄で破り、そして鍔で剣を打ち上げ…最後に武器を弾く』

地獄騎士『紛れもなくお主こそ剣士の理想……某の敗北だ』


侍(……仮にも今のは奥義なのだが、全てを見抜いたか)

207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 17:18:55.97 ID:CytsR4eT0


侍「…しかし思ったが、貴様明らかに殺気を放っていなかったな」

地獄騎士『そこまで見抜いてくれたなら、某も敗北した甲斐があるというものだ』

侍「まさか語り合うとは……」

地獄騎士『そう、互いの本心を確実に理解出来たはずだ』


侍「……拙者は何を語っていた?」

地獄騎士『さあ、某にはお主が ○△× だという事と……焦っているのが分かった』

侍「…焦り」

地獄騎士『うむ』


侍「……フン、拙者は少し急いでいるからか」

地獄騎士『そうか…だが言わなくて良い……某も言いたくない事はある』

地獄騎士『それに、もう日は落ちているからな…そろそろ本題に入ろうか』

208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 17:24:08.37 ID:gP5SvOQi0
話は面白いけど地の文なしだと何してるのかさっぱりわからない
騎士道武士道も所々おかしい
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 17:27:34.57 ID:CytsR4eT0


地獄騎士『某がカンダタを追っている理由は、殆どお主達と同じだ』チンッ

侍「拙者達と? ……つまりお主も金の冠を…」

地獄騎士『違う、某とお主達は【それより以前の目的】でカンダタを探しているのだろう?』


侍「……魔王への手掛かり?」

地獄騎士『如何にも、某は魔王と何らかの繋がりがあるカンダタを探していたのだ』

侍「何故だ、貴様はその魔王の手下だろうに」

地獄騎士『手下? 否、某はバラモス様の忠実な騎士であり…魔王の配下ではない!!』


侍「な、何を? そのバラモスが魔王では……」




猫「にゃーん」





地獄騎士『ッ!!?』シュバッ

210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/08/11(木) 17:28:26.41 ID:rMk6mh1AO
>>208
つ妄想力
こまけぇこたぁいいんだよ
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 17:31:53.23 ID:CytsR4eT0
>>208  あ、いつか来ると思ってはいたがやはりそうか

ただ、本家の侍スレと被ってしまう可能性があるから地の文はなるべく入れたくないのだが


次の戦闘の際は地の文を入れてみる、指摘に感謝する
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 17:38:14.14 ID:CytsR4eT0
(あと騎士道ってこのSSに出てたろうか…? 武士道がおかしいのは分かるが)


侍「ッ、おい! どこへ行く!?」

侍「……消えた…い、意味が分からない」

猫「にゃーん」トコトコ

猫「…ただの猫ではないか」



猫「にゃーん」トコトコ



侍(…仕方ない、戻るか)

213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 17:46:17.60 ID:CytsR4eT0


〜〜 宿屋 〜〜


僧侶「どうやら間違いなくカンダタはシャンパーニの塔にいるらしいですね」

勇者「そ、それも既に子分が何人も集まってるらしいじゃないですか!」

女戦士「……只の人間が相手、問題無い」


侍(…………)


勇者「あ、侍どうかしました…?」

侍「いや…」

侍(…話すべきだろうか?)

勇者「……?」

侍「実は……」


━━━━━━
━━━━
━━
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 17:58:42.65 ID:CytsR4eT0


勇者「ま、魔物が魔王の手掛かりを探してるって……何ですかそれ!?」

僧侶「明らかにおかしいですね」

侍「だが間違いない、拙者は剣を交えたが嘘を吐くような魂ではない筈だ」

僧侶「……おまけに戦闘までしたんですか」


侍「ああ、手を抜かれていたのは少々腹が立つがな」

女戦士(……手加減までする魔物…?)

勇者「えと……じゃあその地獄の騎士さんを仲間には出来ないでしょうか?」

僧侶「そんな事が出来る訳ありません、そもそも魔物は人間に憎しみすら抱いてるのですよ?」


侍「あの者はそのような…」

僧侶「侍さんも、本当にその方は魔物でしたか! エルフやホビットという種族もこの世界にはいるのですよ!!」

女戦士「?……僧侶、落ち着いて」

僧侶「……」

215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 18:05:51.45 ID:CytsR4eT0


勇者「え、あ…ぅ……」

侍「……奴は魔物だ、そのえるふだかほびーだか知らないが、赤茶色の骸骨の生き物は魔物だろう?」ガタッ

僧侶「赤茶…? 」

侍「…拙者はもう部屋で寝る」スタスタ


勇者「待っ…ご飯は!?」

侍「要らぬ」スタスタ


僧侶「………」

女戦士「……今のは僧侶が悪い」ガタッ

勇者「え、女戦士さんはどこに!?」

女戦士「……私も寝る」スタスタ

勇者(ええぇぇぇぇ………)

216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/11(木) 18:11:08.44 ID:3JXp+OiPo
>>212
おい喋ったぞネコ
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 18:11:23.20 ID:CytsR4eT0


勇者(………ぁぅ)チラッ

僧侶「………」

勇者「そう…

僧侶「…私は少し夜風に当たって来ます、勇者様は先に食事をとって下さい」ガタッ


勇者「え、あ…僧侶さんのご飯は?」

僧侶「……置いといて下さい」スタスタ

勇者(え、えっ、え? ええぇぇぇぇ………)


<バタンッ


勇者(………)テクテク

勇者(……寂しいなぁ……)ガタッ

218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 18:18:30.89 ID:CytsR4eT0
>>212 不覚にもポカリを噴いたではないか)



〜〜 宿屋二階・侍の部屋 〜〜


侍「………」

<コンコンッ

侍「……女戦士か」


女戦士「……傷の具合確認と包帯を取り替えに来た」バタンッ

侍「毎日済まないな、拙者などの為に」

女戦士「……いい」シュルッ

侍「ぅぐ…!!」ズキッ

女戦士「……少し膿が火傷した所から出てる、一応消毒する」パチャッ


侍「〜〜〜〜〜ッッ!!!」ズキッ

219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 18:29:48.17 ID:CytsR4eT0


女戦士「……終わり」シュルッ

侍「ぐ、どうだった? 背中の傷は」

女戦士「……正直不気味、もう傷跡もない」

侍「なら何故まだ包帯を…?」

女戦士「……何となく」


侍「そうか、ならいいだろう」

女戦士「……さっきはごめんなさい」

侍「?」

女戦士「……僧侶の事」

侍「ああ……(ごめんなさいとは謝ってる意味だったか)」

220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/11(木) 18:37:14.79 ID:CytsR4eT0
今日はここで切ろう
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/08/11(木) 20:47:44.77 ID:JQKNnlRAO
ごめんなさいって分からないのか
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/11(木) 21:08:32.49 ID:DYtNrrYDo

ミスを笑ってすまないが猫には吹いたww
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/11(木) 22:05:21.67 ID:p1YvEsEDO
女戦士が謎過ぎる
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/11(木) 22:16:05.74 ID:iQqO3QTco
猫「僧侶は髭のおじさんでいいんだろうか」

猫「酒場で女僧侶と別表記になっていたからな」

猫「にゃーん」トコトコ
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 08:10:47.73 ID:wWQzeqTM0
あまり全レスは構ってみたいでアレだが…回答レスだけさせて頂きます

>>208
読み手からしてみれば「知ったこっちャァねーっスよー!!」かも知れないが、武士道として明らかにおかしい理由についてはもう少し我慢して下さい

>>222&>>224
後悔はしている、久しぶりにやってしまった
僧侶や他の容姿は個人の想像に任せるが、一応みんなが知る女僧侶と同年齢だと思ってくれ

長々とすまない、一応今日は戦闘で地の文を入れるがもしかしたら パクッたなコイツ と思うかもしれない
侍の動きを考えるとどうしても似た文になる可能性がある、その点はどうか許して貰いたい
226 :名無しNIPPER [sage]:2011/08/12(金) 12:25:29.77 ID:zTsrOCHAO
本家侍スレってどれの事?
>>1には>>1の味があるから気にしなくていいと思うけどなぁ

まぁ、何が言いたいかというと、このスレ面白いから思う存分やって下さいって事です
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 13:42:44.28 ID:lxZgafgIO
同じS速だな
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 16:12:21.45 ID:wWQzeqTM0


〜〜 カザーブの村・北 〜〜


僧侶(……やれやれ、私は何を熱くなってるんだか…)

僧侶(こんなでは、『奴』も殺す事なんて到底…)


<「君、ちょっといいかな?」


僧侶(…?)クルッ

武闘家「私は武闘家という者だが、少し訪ねたい事があるのだよ」

僧侶「武闘家、ですか…なんでしょう?」


武闘家「なに、少し私と探し物を手伝って欲しいのさ」

僧侶「困っているなら喜んで手伝いましょう、何をお探しになっているのですか」

武闘家「ああ…この村にあるとは思うんだ、『毒針』と呼ばれる武器だが……」


229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 16:23:05.56 ID:wWQzeqTM0


〜〜 宿屋・侍の部屋 〜〜


侍「……復讐…?」

女戦士「……うん」コク

侍「意外だな、僧侶からそんな殺気は一度も感じた事はないが」

女戦士「……耐えてる、魔物が敵でも僧侶は憎しみや怒りを出さない」


侍「成程な…先程僧侶が拙者に怒ったのはその溜めた怒りが出たのか?」

女戦士「……多分」

侍「話したくなければ良いが、良ければその復讐の理由を教えてくれるか?」

女戦士「…駄目、詳しくは言えない…それは僧侶を裏切る事になる……でも」


女戦士「………僧侶と私が幼い頃、魔物が両親を殺したの」

侍「…ッ」ピタッ

230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 16:35:35.88 ID:wWQzeqTM0


侍「………女戦士もか?」

女戦士「……私と僧侶は隣同士の家だったから」

侍(幼馴染、という事か)

女戦士「……だから、突然現れた『金色で首が八本あるドラゴン』に襲われる時は私の両親も…」

侍「済まなかった、もう良い」


女戦士「……私の方もごめんなさい」スッ

侍「もう今日は寝た方が良い、明日に備えてな」

女戦士「………」コク


<ガチャッ

<バタンッ


侍(……)

231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 16:42:32.76 ID:wWQzeqTM0



〜〜 カザーブの村・道具屋後ろ 〜〜


僧侶(…ふう、こんな所にありましたか)

【毒針をてにいれた!】

僧侶(しかし何故こんな所に隠されて……ん?)


僧侶(………この針、所々に茶色のシミみたいな…)

武闘家「おお、見つかったようだな」

僧侶「なッ…!?」ビクゥッ

武闘家「…ふむ、間違いないな」スッ


僧侶(…っ!? 手が氷のように冷たく…!!)バッ

武闘家「はは、驚かないでくれ、少しその毒針を貸して貰うだけさ」

232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 16:56:45.80 ID:wWQzeqTM0


僧侶「あ、あなたは……」

武闘家「ただの武闘家だよ、まあそれなりに強かったが」

武闘家「……ふむ、しかしよくできてるな」ジー


僧侶「………その毒針、というより…ここの道具屋の主人は一体…?」

武闘家「お察しの通り、私を殺した張本人だね」ジロジロ

僧侶「…復讐の為に蘇ったのですか?」

武闘家「いーや? 私はただ興味があってね…村最強だった私をどうやって殺したのかと」


僧侶「そ、それだけなのですか?」

武闘家「ああ、過ぎた事を悔やんでも仕方ないのもあるし…どうせ理由なんて下らないよ」

僧侶「……その下らない理由に怒りは無いのですか?」

233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 17:16:27.95 ID:wWQzeqTM0


武闘家「怒りはないねぇ、何せ訳が分からなかったし」

僧侶「……」

武闘家「君は随分悩んでるみたいだがな、アドバイスはさせて貰う」

僧侶「は…?」


武闘家「…復讐という言葉に踊らされるなよ、でなきゃ周りに迷惑がかかるからねぇ」

僧侶「━━━━!?」

武闘家「ふふ、さてとこの毒針は君にあげるよ」

僧侶「え、はい…ではなく! どうして…」


武闘家「一流の『戦士』ってのは、案外相手の心が読めるもんさ……」スゥ

僧侶「体が消えて…」

武闘家「じゃあな、その毒針は君にも使えるようにはしておいたから……」


       【使い時は、ちゃんと考えな………】


234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 17:22:55.37 ID:wWQzeqTM0


僧侶「……っ」ブルッ

僧侶(…帰りますかね)スタスタ



猫「にゃーん」



僧侶「おや、珍しい色の猫ですね?」

猫「にゃーん」トコトコ

僧侶(…『紫と赤』、かな? 面白い猫だなぁ)



猫「にゃーん」トコトコ


235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 17:30:35.38 ID:wWQzeqTM0



〜〜 宿屋 〜〜


勇者「うぅっ、ぐすっ……えぐっ…!!」


ムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャ


勇者「いいもん…僕1人でみんなの分食べちゃうもん……ぅうっ」ムシャムシャ

僧侶(………見なかった事にして部屋に行きますか?)


→はい      ぴっ
いいえ


僧侶(……)ソロソロ

勇者「うああああああん・・・!!」ムシャムシャ

ムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャムシャ

236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 17:37:52.81 ID:wWQzeqTM0




〜〜 カザーブ近辺・フィールド 〜〜


地獄騎士『( ……奴め、村中に監視を置くとはな )』

地獄騎士『( 某が勇者に接触するのを阻止したかったのか、それとも…… )』


地獄騎士『( 【精霊の呪い】を受けていない、あの黒髪の剣士と某を接触させないようにする為か… )』


地獄騎士『…いずれにせよ、真意は明日分かる訳か』ザッ

地獄騎士『(……何事もなく進めば良いが)』


237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 17:55:04.92 ID:wWQzeqTM0



〜〜 翌日・シャンパーニの塔 〜〜


侍「おお…! アリアハンの時も思ったが、なかなか立派な建物が多いな」

勇者「そ、そんなに珍しいですか?」

侍「うむ、五重塔や稲葉山城は見た事があるが…石作りなのは見た事がない」


僧侶「…おや?」

勇者「どうしました?」

僧侶「いえ、塔の壁に何か貼って……」


大男「よう、ここがシャンパーニの塔らしいぜ!」

勇者「うわ!? というか何故一般の方が……」

女戦士「……【子分募集中】、つまりカンダタにスカウトされた人間の可能性」

僧侶「…成程、急いだ方が良さそうですね」

238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 18:07:42.07 ID:wWQzeqTM0


〜〜 シャンパーニの塔・2F 〜〜


【まもののむれをたおした!】


僧侶「よし、早く!」

侍「何を急いでいるのだ?」

勇者「そうですよ! 魔物も結構いますし…」


僧侶「速く行かないと、カンダタが更に子分を増やしてるかもしれません!」

勇者「あ…!」

僧侶「一階で会ったような人が何人もいたら、流石にキツいのですよ!」ダッ

侍「確かに、数の力は凄まじいからな」ダッ

女戦士(……ちょっと疲れる)ダッ

239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/12(金) 18:17:23.62 ID:wWQzeqTM0
すまない、今日はここで斬る

次回は火曜日以降の午前9時15分以降から午後7時前後の間にする
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/12(金) 18:37:31.76 ID:jZIUSiero

無理すんなよ
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/12(金) 19:01:04.46 ID:cMu2mVgho
乙乙
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/12(金) 19:03:44.21 ID:BxIe77VDO
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/12(金) 21:31:12.35 ID:q6OEG4sAO
おつ
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/13(土) 08:35:17.54 ID:3z0ndckDO


>>226
地の文で侍ったら少女の侍だろうな
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/08/16(火) 13:50:15.58 ID:qdt5tni/0


〜〜 シャンパーニの塔・4F 〜〜


ギズモ『ギニャー!??』ズバァッ

【まもののむれをたおした!】

【まもののむれはたからばこをおとした!】
ゴトッ


女戦士「……薬草」パカッ

勇者「僧侶さんに渡して下さい、少しダメージを受けましたから」

僧侶「いてて…」


侍「……」チンッ

勇者「どうしました?」

侍「いや、少しな…」ジー

勇者(天井に何かおかしなシミでもあったのかな)

246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/08/16(火) 14:04:38.05 ID:qdt5tni/0


僧侶「……しかしこの塔、カンダタがいるはずなのに魔物が普通に住み着いてますね」

勇者「し、しかも殆ど今までより強い魔物ばかり…」

侍(……)


女戦士「……2人共急ぐ、まだカンダタの階じゃない」

僧侶「ええ、わかってます」スッ

勇者「行きましょう!」


侍(………なるほど)

247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/08/16(火) 14:14:52.59 ID:qdt5tni/0



〜〜 シャンパーニの塔・最上階 〜〜

カンダタ子分「ん、何だテメェら? 新入りか」

勇者「違います! 僕達はカンダタさんに会いに来たんです!!」


カンダタ子分B「…あー、成程……親分に会いたいのか」

カンダタ子分C「だがそれは出来ないなぁ」チャキッ


女戦士(僧侶…!)ボソッ

僧侶「わかってます」

カンダタ子分「くく、親分は誰にも捕まえられないのさ! ひゃっはー!!」ガコンッ



【 おとしあな だ!!】



女戦士「……!?」フワッ

僧侶「しまった…!」フワッ

勇者「うわぁああ!?」フワッ

248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/08/16(火) 14:25:53.60 ID:qdt5tni/0


<「……おい、下に行って上がって来る奴らをボコボコにしてやれ…殺さない程度にな」


カンダタ子分「アラホラサッサー!!」バッ

カンダタ子分B「巨乳はいただいたァッ!」バッ

カンダタ子分C「ボコボコにしてやんぜ!!」


<「………」スタスタ


カンダタ「…降りて来な、サシでやりてぇんだろ?」


侍「下の階で気になっていたのが幸いだな、やはり仕掛けか」スタッ

カンダタ「面白い野郎だ、落とし穴にかからなかったとはいえ…テメェ1人なのに冷静とはな」

249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/08/16(火) 14:37:21.24 ID:qdt5tni/0


侍「……問おう、貴様は地獄の騎士と何の関わりがある?」チャキッ

カンダタ「ん? 知らないな、そんな奴」

侍「…ならば魔王について聞かせて貰おうか」


カンダタ「おいおい、お前本気で俺様が話すと思ってんのか?」

侍「いいや、思ってないな」

カンダタ「なら簡単さ……俺様に力を見せつけてみな?」



侍「望む所…拙者は貴様のかつての主に止めるように言われているからな」

カンダタ「あの老いぼれか…! 益々面白ぇ、後悔はするなよ剣士の兄ちゃん!!」ジャキンッ




【カンダタがあらわれた!】

250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/08/16(火) 14:53:18.70 ID:qdt5tni/0


━━━━━バッ!!

大斧を片手で構えたカンダタが侍より先に走り出し、マントが勢いよく広がった。

侍(速い…ッ、地獄の騎士程ではないが体格から出される威圧感と迫力は猛獣のそれだ……!!)


即座に侍は愛刀を抜刀し、切っ先をカンダタに向けた。


━━━━━━キンッ━━━━━━


冷たい鉄の音が空気中に響くと同時、侍の体が床に倒れるように走り出す。

侍「参る……ッ!」ザッ


【侍のこうげき!】


251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/08/16(火) 15:04:10.06 ID:qdt5tni/0


カンダタ(良いねぇ…ッ、これぞ『戦闘』って感じがするぜぇ……!!)

向かって来る侍にマスクの下にあるカンダタの顔が歓喜に満ち溢れる。


━━━━━━ヒュ……ッ


直後、カンダタと侍がすれ違う瞬間に両者が一閃した。

━━━ズパンッ!


侍「何…ッ!?」

【ミス!】


侍の太刀筋と斬撃の速度は間違いなくカンダタの左脇腹を切り裂いていた。

しかし、斬ったのはカンダタのマントだ。


252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/08/16(火) 15:28:40.32 ID:qdt5tni/0


カンダタ「オラオラッ!! 今度はこっちの番だぜぇッ」

【カンダタのこうげき!】


侍(くっ、動きを読めば……)

瞬時に侍の体は回避へと移ろうとする。

だがそんな侍の動きと読みとは大きく違う攻撃が、その瞬間振られた。


━━━━━━パンッ!!


咄嗟に身を大きく捻り、全力で床を蹴り飛ばして後ろへ下がる侍の右脇腹が着物ごと斬り裂かれた。

カンダタの斧は片手とは思えぬ速度で振られ、その切っ先からは鮮血が辺りに散らされる。


侍(……ただの腕力任せの一撃とは思えぬな)

侍は見ていた。

カンダタが斧を振る瞬間の全身の筋肉が、明らかに異質な動きをしたのを。

侍(…これは拙者も本気で行かなければ敗北は見えているな)

【つうこんのいちげき! 侍に28ダメージ!】

253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/08/16(火) 15:41:55.30 ID:qdt5tni/0


━━━━━━チンッ


カンダタ「…あ? 何剣を納めてんだよ」

突然刃を鞘に納める侍にカンダタが不満げな声を出した。

だが侍は応えない。


だが、『知りたくば受けてみろ』と言っているようにもカンダタは見えた。


笑み、そしてカンダタは斧を両手で持つ。

カンダタ「…………来な、兄ちゃん…………」ジャキンッ

侍(『柳生新陰流』……弐の型…ッ)ズザァッ


【侍のこうげき!】


254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/08/16(火) 16:16:58.70 ID:qdt5tni/0


カンダタ(面白ぇ面白ぇ面白ぇぇえええ!!! 剣を抜かないで突進たぁ思い切ってるねぇッッ!!?)

身を限界まで低くして来る侍にカンダタは迎え撃つ。


刹那、侍の上にカンダタの膨れ上がった筋肉によって凄まじい破壊力を持った斧が振り降ろされた。

侍(はぁァッ……!!)チャッ

指で鍔を弾き飛ばし、瞬時に刀を抜刀する。


ドンッ!! と足を前に踏み込み全身をバネのように跳ね上がらせ、縦一閃が走った。

━━━━━━ガギギギィッッ……

カンダタ(な、なんだこりゃァ……ッ!!)


両腕に走る強烈な痺れと鈍い痛みに、カンダタの巨体が仰け反った。

そして手には侍の縦一閃によって斧は弾かれ、何もない。


カンダタは垣間見た。

僅かに散った火花の奥にある剣士の瞳を、更に奥にある静かな刃を。

直後、カンダタの体に更に一閃が走った。


【かいしんのいちげき! カンダタに121ダメージ!】
【かいしんのいちげき! カンダタに196ダメージ!】

255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/16(火) 16:33:44.45 ID:qdt5tni/0


【カンダタをたおした!】


カンダタ「ッ……やるねぇ、降参だよ」ザッ

侍「随分頑丈だな、腸も斬った筈だが」チンッ

カンダタ「あぁ…本当ならもっと頑丈だがな」


侍「さあ、大人しく話して貰おうか」

カンダタ「ハン、俺は戦いの約束は守る主義だ……他の約束は破るがな」

カンダタ「良いぜ、話してやるよ? 俺の知る限りの魔王に繋がる情報をな」

侍「………」


カンダタ「………いや、『話す』じゃなくて『教える』が正解か…?」



侍「?」

256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/16(火) 16:46:22.19 ID:qdt5tni/0


     【 ククク…これは嬉しい誤算とアクシデントだな…… 】


侍「ッ!!」バッ

カンダタ「…アンタ、最初から見てたのか? 」


魔王の使い『クク…初対面となるな、異世界から来た剣士よ……俺が【魔王の使い】だ』


侍(何という邪気…このような気配は生まれて初めて……!!)チャキッ

カンダタ「……グッ、後は任せるから俺様は退散しますかねっと!!」バッ

侍「な、待てッ!?」


魔王の使い『おやおや、良いのかな?』

侍「っ、何がだ!」

257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/16(火) 16:59:18.90 ID:qdt5tni/0


魔王の使い『聞かなくて良いのかね? 例えば何故俺が、お前が異世界から来たのを知っているか…とかな』

侍「……!!」


魔王の使い『まあ聞かれた所で、答える気は無いのだよ』


侍「ッ…ならばねじ伏せた上で貴様に問おう、私は貴様を斬らねばならぬ理由と約束がある!!」チャキッ

【魔王の使いがあらわ…

魔王の使い『フン』ビュォッ

侍「は……?」


━━━━━━ドゴォンッ!!


侍「う゛……がああああああ!??」ドシャッ

【つうこんのいちげき! 侍に400ダメージ!】

258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/16(火) 17:11:18.33 ID:qdt5tni/0


魔王の使い『む? 確かお前のHP限界は410の筈だが……』


侍「ァ…っ、く……おのれ…」よろよろ
HP:22

魔王の使い『……クク、いつの間にかレベルでも上がったのか? それとも【あちらの世界】では何らかの方法で体力を上げられるのか?』

魔王の使い『ククク……まあいい、魔王の手掛かりが欲しいなら教えてやるとも』


魔王の使い『【ダーマ神殿を探せ】……まずはな』

侍「ッ……ダーマ…?」ヨロッ

魔王の使い『そうだ、後はお仲間に聞けば良い』

侍「グッ……ま、まて…!」

魔王の使い『また会おう、異世界の剣士よ…!』シュバッ

259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/16(火) 17:22:03.30 ID:qdt5tni/0


侍(……本当に、ここに来てから散々だな…)ドサッ 


<タッタッタッ!


勇者「さ、侍さん!!」バッ

僧侶「しっかりして下さい!」

女戦士「……カンダタにやられた?」


侍「だ、大丈夫だ…頭を殴られて上手く立てないだけだ」

勇者「う…うわ!? 斬られてるじゃないですか!!」

侍「…傷は浅い、放って置いても治る」

260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/16(火) 17:30:45.39 ID:qdt5tni/0


侍「済まないな…カンダタにも魔王の使いにも逃げられた」

勇者「そんなことは良いですから! 侍さんが無事なら全然大丈夫ですよ!!」

女戦士(……勇者様、侍が女って知ったらどうなるんだろう)


僧侶「逃げられたのですか…そうなると金の冠は……」

女戦士「あった」ピカー


【勇者はきんのかんむりをてにいれた!】


勇者「…うん、一度ロマリアに帰りましょう!」

261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/16(火) 17:31:31.92 ID:qdt5tni/0
本日は都合によりここで斬る

262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/16(火) 17:52:02.84 ID:s1UVZRVVo
乙!いろいろ面白くなってきた!
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 18:45:50.16 ID:okld07QIO
>>260
とりあえず俺は驚いている
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/16(火) 18:46:41.90 ID:GjtNZWVco

あれ?最初の方で男って言わなかったっけ
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/16(火) 20:34:41.62 ID:jw3N0J0vo
普通に>>102のサラシを巻いてる描写から女なのは判ってただろ?
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/16(火) 20:40:56.30 ID:sP6kTaHJo
もっと前に女って言ってなかったっけ?
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 21:28:57.77 ID:2B+0MpHIO
>>265
男でもサラシは巻くんだぜ……? タブン
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/16(火) 21:39:39.12 ID:boe0NxTIO
>>267
男も巻く
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/16(火) 22:21:13.30 ID:XldYPG2AO
乙〜

まぁ男は胸に巻かないからな。893とかのあれは内臓ポロリを防止するためのもんだったからお腹に巻くし
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 11:00:02.79 ID:wPIzctp00


〜〜 ロマリア城・謁見の間 〜〜


ロマリア王「おお! 勇者よ! よくぞ きんのかんむりを とりもどして きてくれた!」

侍「…兵を50程出せば簡単にカンダタを捕らえられた筈だがな」ボソッ

勇者「しー!!」

僧侶(今回一番ダメージ大きかったですからね…侍さん)
女戦士(……子分は瞬殺したから私達は無事だけど)


ロマリア王「そなたこそ まことのゆうしゃ!どうじゃ? わしに かわって このくにを おさめてみるきは ないか?」


勇者「えっ」

侍「!??」

僧侶「…え」

女戦士「…」

271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 11:05:51.77 ID:wPIzctp00


勇者「え、あの……」チラッ

侍「…」

僧侶「…」

女戦士「…」


勇者「…すいません、僕はまだやる事が……」

ロマリア王「まあ そういわず なにごとも けいけん じゃよ」

勇者「いえ、ですから…」

ロマリア王「まあ そういわず なにごとも けいけん じゃよ」

勇者「む、ムリですぅ!!」

ロマリア王「まあ そういわず なにごとも けいけん じゃよ」

勇者「失礼します!」

ロマリア王「まあ そういわず なにごとも けいけん じゃよ」

勇者「……できません」

ロマリア王「まあ そういわず なにごとも けいけん じゃよ」

272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 11:12:34.10 ID:wPIzctp00


僧侶「…ロマリア王、私達にはどうしてもやらな」

ロマリア王「まあ そういわず なにごとも けいけん じゃよ」


女戦士「……役割を果たす呪いのせい?」

勇者「だ、だとしたら僕が王様にならないと……」

侍「………」

ロマリア王「まあ そういわず なにごとも けいけん じゃよ」




━━━━━━ブッツンッ!!━━━━━━




侍「だああああああ!!! この世界に来てから思ってたが、いつもこれではないかァッ!!?」ダンッ

勇者「ひぃ!?」

女戦士「……侍激昂」

273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 11:23:20.72 ID:wPIzctp00


ロマリア王「まあ そういわず なにごとも けい…


侍「黙れこの馬鹿殿ッ!! いつも私達に選択肢を与えないで、何もせず高みの見物をしていただけの者が!!」

僧侶「さ…侍さん、落ち着いて……」

侍「第一何なのだ!? 兵士に任せれば解決する事もせず勇者に押しつけて置きながら…国を納めろ? 笑止ッ!!」


ロマリア王「まあ そういわ…

侍「断固拒否させて貰うッ!! その様な他人任せな国など、勇者が納める必要などない!!」

勇者「侍さん…仮にも王様だしそれに役割を果たす呪いのせいだから仕方ないですよ」

侍「黙らっしゃいッッ!!!!」


勇者「ぇぇえええ………」

274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 11:39:13.89 ID:wPIzctp00


ロマリア王「まあ そういわず…」

侍「…っ、もう無視して行くぞ勇し…


ロマリア王「なななななななななななななななななななななななななななななななななななななななななな


侍「ッ!?」ビクッ

勇者「な、なに!?」

僧侶「ロマリア王!」

女戦士(……普通に怖い)


ロマリア王「なななななななななななななななななななな………」ピタッ


勇者「止まりましたね…」

侍「……ウンザリだ」
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 12:00:58.17 ID:wPIzctp00


侍「前にも、ナジミの塔の主もこうなった事があるが……」

勇者「………」


ロマリア王「………そうか、なら仕方ない…勇者に加護を!」


勇者「あ、急に変わった」

侍「…前もこんな感じだったな」

僧侶「奇妙ですね」


女戦士(……?)チラッ



猫「にゃーん」トコトコ



女戦士「……にゃー」

僧侶(時々彼女は急に にゃー と言いますが、何ででしょう…)

276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/17(水) 12:23:08.43 ID:wPIzctp00
休憩
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/17(水) 12:56:11.05 ID:bSBdtl3wo
まさか…?
278 :以下、名無しに変わりましてVIPがお送りします [sage]:2011/08/17(水) 13:00:53.26 ID:uWN6PY6zo
期待
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 16:11:38.02 ID:wPIzctp00



〜〜 ロマリアから南…アリアハン近辺フィールド 〜〜


地獄騎士『……見つけたぞ、魔王の使い…!!』


魔王使『ククク……見ていたぞ、貴様が手加減したとはいえあんな【小娘】に敗北するとはなァ』

地獄騎士『フン、貴様には分からんだろうな、人間としての強さを持った魂が』

魔王使『分からんさ…異世界の剣士の魂も、貴様の企みもな』


━━━━━━チャキキィッッ!!


魔王使『クク…分かるだろ、俺がわざわざお前の所に現れた理由が……ッ!!』ジャキッ

地獄騎士『某を消す為か、だが勘違いするな…最後に勝つのは某だッ!!』チャキッ



【魔王の使いがあらわれた!】

【地獄の騎士Lv25があらわれた!】

280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 16:23:45.80 ID:wPIzctp00



〜〜 ロマリア・宿屋 〜〜


勇者「いやぁ…やっぱりみんなで食べるご飯は美味しいですね!」モグモグ

侍「やけに上機嫌だな勇者、無事に王にならなくて済んだからか?」

僧侶「た、多分勇者様は単純に大勢で食事するのが嬉しいのでは…?」


女戦士「…モグモグ」

猫「みゅーん」トコトコ

女戦士「?」

猫「みゅーん」


女戦士「……はい」スッ

猫「みゅーん」かぷっ


僧侶(………何故に室内に猫が…?)

281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 16:30:05.50 ID:wPIzctp00


侍「……ごくっ、しかしまあ…ダーマ神殿が次の手がかりになったのは吉となったか?」

勇者「そうですね、港町ポルトガに行けば船で直ぐですし」モグモグ

侍「何日程かかる?」


勇者「さあ…アッサラーム地方は武闘派の魔物が多いですから、結構かかるかもですね」

侍「成程、次こそはカンダタを捕まえて魔王の使いを倒す…!」モグモグ



女戦士「……美味しい?」

猫「みゅーん」

僧侶(…よく食べる猫だなぁ)

282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 16:44:49.03 ID:wPIzctp00



〜〜 夜・侍の部屋 〜〜


侍「……可愛いらしいな」なでなで

猫「みゅーん///」

女戦士「……大分火傷治ってる」シュルッ

侍「は…?」


侍「たった1日で、治ったと?」

女戦士「……もしかしたらベッドのヒーリングが効いてるのかも」

侍「拙者には意味が無いのではなかったのか」

女戦士「……分からない、どちらも推測」

侍「ふむ…」


猫「みゅーん」すりすり

283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 16:57:47.96 ID:wPIzctp00


侍「ほーらタマ、お手は出来るな?」

猫「みゅーん」  ?

女戦士「……猫困惑」


侍「やはり猫より犬の方が賢いか…」

女戦士「……」ピクッ




女戦士「…………」ジー

猫「みゅーん」




女戦士「……!!」カッ

猫(あたま もうすこしなでて ほしいのみゃー)


女戦士「……お手」なでなで

猫「みゅーん♪」ぽんっ

侍「なに…!?」

284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/17(水) 17:00:39.50 ID:qL39V6qXo
女戦士さん、その特技をちょっとご教授願えませんかねぇ
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 17:10:10.20 ID:wPIzctp00


女戦士「……相手の目を心の瞳で見れば通じ合う」

侍「き、急になんなのだ!?」


猫「みゅーん……zZZ」

女戦士「……あ」

侍「随分面白い欠伸をして寝たな、この猫」

女戦士「……」ジー

侍「どうした」


女戦士「……起こす可哀想」

侍「ああ、成程…なら拙者は女戦士の部屋で寝るとしよう」スッ

女戦士「……」コクン

286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 17:22:15.99 ID:wPIzctp00



〜〜 深夜 〜〜


僧侶(……眠れない)ガバッ

勇者「…暑い、暑いよ……馬車がないと砂漠越えられないよ……」

僧侶(先程からずっと寝言!! まるで眠れない!!)


勇者「……ぅ、うああ…みねあさんが魔物に〜……」


僧侶(…仕方ない、侍さんの部屋に空きベッドがあったはず……)ムクッ

勇者「………ほふまんがなか…まに加わった…」zZZ

287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 17:30:52.43 ID:wPIzctp00


僧侶(……侍さーん?)コソコソ

<ガチャッ

僧侶「………寝てますね〜?」コソコソ



女戦士「……すぅ…すぅ…」
猫「…みゅ……」もぞっ




僧侶(んなァッ…!??)ビシャッ

僧侶(くぁ…落ち着け私、女性の胸を見て鼻血を出すなど聖職者としてどうなのです!?)フラッ

僧侶(そ、そもそも何故女戦士がここにいてこんな姿で……!?)

僧侶(……………)ジー


女戦士「………ぅ…」もぞっ
猫「…みゅ……っ」もぞっ


僧侶(…っ////)ドサッ

288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/17(水) 17:36:02.84 ID:wPIzctp00



〜〜 翌朝 〜〜


猫「みゅーん」ぺしぺし

僧侶「う……」

女戦士「……おはよう」


僧侶「あ、おはようございます」

女戦士「……なんで顔が血まみれ」

僧侶「えっ」


猫(このひと、きっと のぞきなのみゃー)

女戦士「……なるほど」

僧侶「え、え、えっ?」

289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/17(水) 17:47:24.72 ID:wPIzctp00
ここが切りが良いので斬る
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/17(水) 17:50:50.15 ID:PTef2ncDO

ねこかわいい
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/17(水) 19:57:16.90 ID:UIDeYPToo

猫は良いねえ
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/08/17(水) 20:39:53.23 ID:nXLR2pfRo

僧侶はレズビアンか
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/17(水) 20:58:55.10 ID:60xgBLS+o

僧侶は男だろ
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 16:41:40.32 ID:H+3lUy0w0
>>292->>293
想像しないで聞いて下さい、

僧侶は男です
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 16:54:13.17 ID:H+3lUy0w0


〜〜 ロマリア地方西・旅の扉祠 〜〜


<ガチャガチャ


僧侶「やっぱり開きませんね」

勇者「となるとアッサラーム地方のピラミッドを目指した方が良いですか?」

僧侶「そうですね」


侍「……ここの鍵を手に入れたらまたあの『渦』か」

女戦士「……嫌?」
猫「みゅーん」


侍「嫌というか苦手というか……というより今朝から思ってたが、何故猫がいる」

女戦士「ついて来た」

侍「……」

296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 17:16:50.38 ID:H+3lUy0w0


僧侶「しかし珍しいですね、人間に懐く猫って」

女戦士「……?」チラッ


━━━━━━ここから猫は女戦士とだけ会話します━━━━━━


女戦士「……なんで?」

猫『わからない ぼくはあまり このへんしらない からみゃー』


僧侶「?」

女戦士「……この猫、この辺に住んでた訳じゃない」

勇者「へぇ、まるで猫さんと会話出来るみたいですね!」

猫『ていうか、できるんだよみゃー』




侍(……さっきから猫の鳴き声が明らかに会話してる気がする)←魔物の言葉は分かるが動物は分からない
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 17:38:01.69 ID:H+3lUy0w0


侍「……で、結局どこに向かうんだ」

勇者「ちょっと遠いですけど、まずはアッサラームに行きたいと思います!」

侍「ああ、少し遠いのか……思ったが今までが早すぎないか? 街と国の距離が」


僧侶「そうですか? 半日はかかってましたよね」

侍「普通数日はかかりそうだが……」

猫『このひとなにいってるのみゃー』

女戦士「……もしかしたら空間の仕組みも侍の世界とは違うのかも」


侍「……クウカン?」

猫『くうかん が わからないなんてきのどくなひとなのみゃー』

女戦士「にゃー!(こらっ!)」

僧侶「?」びくっ

298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 17:49:05.83 ID:H+3lUy0w0



〜〜 アッサラーム地方 〜〜


暴れ猿『ひゃっはー!!』

暴れ猿B『汚物はミンチだー!!』

【あばれざるがあらわれた!】


勇者「見たこと無い魔物です!」チャキッ

侍「指示はいつも通りだな?」

勇者「はい!」


侍「参る…ッ」バッ

暴れ猿『逃げるぜぇっ!!』バッ

侍「なっ…!?」ズバッ

【ミス!】

299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 17:57:36.81 ID:H+3lUy0w0


暴れ猿B『ひゃっはー!!』バッ

僧侶「は、速い……!」


━━━━ガッ!!


僧侶「っ…!」ズキッ

【あばれざるBのこうげき!】

【僧侶に26ダメージ!】


勇者「ギラ!!」ギュォッ

暴れ猿『ぎゃ…!?』
暴れ猿B『チバァッ』

【あばれざるに22ダメージ!】
【あばれざるBに19ダメージ!】


暴れ猿『やったなー!?』バッ

勇者(た、耐えた…!!)

300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 18:05:51.27 ID:H+3lUy0w0


【あばれざるのこうげき!】


勇者(…!)


━━━━━━ザッ!


    【 隼斬り…!! 】


暴れ猿『ひぎゃああああ!?』ズバッ
暴れ猿B『ウボアァッ!?』ズバッ


【あばれざるに83ダメージ!】

【あばれざるBに79ダメージ!】

【まもののむれをたおした!】


勇者「え……?」

女戦士(……!)

侍「お前は…」


地獄騎士「……ッ、久しい…な…」グラッ

301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 18:16:27.13 ID:H+3lUy0w0


      ドサッ

侍「ッ! 地獄の騎士ではないか!?」

女戦士「……これが侍の言ってた」

猫『みゅーん』トコトコ


猫『…いきてるみゃ、ホイミをかけるみゃー』

女戦士「僧侶、ホイミ!」

僧侶「はい!」ポゥ


侍(……相変わらずこの世界は便利なものだ)

地獄騎士「…う、某を回復させているのか……?」

僧侶「動かないで下さい」

302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 18:25:21.67 ID:H+3lUy0w0





地獄騎士「……礼を言わせて貰う、助かった」

僧侶「いえ、聖職者として当然です」

侍「…しかし何があったのだ、左腕を失うとはどの様な相手に……」

女戦士「……」


地獄騎士「魔王の使い、奴に果たし合いを申し込んだ…」

侍「奴と戦ったのか!?」

地獄騎士「……だが見ての通り惨敗、奴に勝てなかった」

勇者「っ……!?…」ビクッ


僧侶「どうしました?」

勇者「……いや、何でもないです…」ゾワ

303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 18:31:08.67 ID:H+3lUy0w0



━━━勇者視点の地獄の騎士━━━


地獄騎士「…?」

レベル25
性別:男
HP80
MP496
力:255
素早さ:192
体力:203
賢さ:80
運の良さ:100
最大HP:2140
最大MP:820
攻撃力:355
守備力: 218


304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 18:40:21.22 ID:H+3lUy0w0


勇者(…い、今までで見たこともないような数値……何これ…!!?)


地獄騎士「……奴は明らかに以前より強くなっていた、あのバラモス様に匹敵する程に」

僧侶「念の為尋ねますが、追っ手は?」

地獄騎士「無い、キメラの翼を使ったからな」

僧侶「それなら安心ですね」


侍「…このままにはしておけないな、共にアッサラームに来ないか」

勇者「えぇ!!??」

女戦士「……?」

猫『みゅーん』

勇者「……いえ、そうしましょうか!」

305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/18(木) 18:48:01.51 ID:H+3lUy0w0
少し控えめになるが、切る
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/18(木) 18:51:48.86 ID:bMPy4sMZo
辻斬り、乙!
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/18(木) 19:03:17.89 ID:vg83Zm5DO
不思議なねこに地獄騎士
さらに楽しくなってきた
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2011/08/18(木) 19:47:13.07 ID:7TCZ16ewo
2000とかFFじゃねえかww
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/18(木) 19:52:32.26 ID:ouoIHO2io

左腕なしでも戦えるのか
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/18(木) 20:56:16.72 ID:/Pmd80hfo
左腕とは書いているが、左腕全部とは書いていない
つまり問題ないわけだ
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/18(木) 21:38:17.32 ID:FcnD1cb1o

なんで攻撃翌力は律儀に255なのにHPはぶっ飛んでるんだよwwwwwwwwww
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/18(木) 23:11:49.39 ID:tMgdHEmlo
味方になってもボス属性なんだろ
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/19(金) 10:15:30.24 ID:Kmrr+OGto
>>310
つまり毎日藁打ちを繰り返しているけど
拳が無ければ痛い思いをしなくていいのにって願いが適う
ああいう状態なのか
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/19(金) 13:47:10.09 ID:cokl8dXeo
義手や義腕じゃなくて、もう直接武器くっつけちまいなよ
例えるなら、フック船長やコブラ
315 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/08/19(金) 15:18:49.80 ID:sMnCIsy/0
>>310
肘まで吹っ飛んでます

トリつけてみた
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 15:45:26.34 ID:sMnCIsy/0


〜〜 アッサラーム・宿屋 〜〜


猫『埃っぽいみゃ…』

女戦士「……我慢」


侍「…折角だ地獄の騎士よ、事情を話しては貰えないか?」

地獄騎士「………それは出来ない、微弱ながら某も『精霊の呪い』を受けているからな」

僧侶「精霊の呪い、つまり精霊の加護の事ですか」

地獄騎士「否……『呪い』だ」


勇者(………)ビクビク

猫『みゅーん』トコトコ

勇者「あ、ありがとう…」なでなで



地獄騎士「触るな!!」

勇者「ひっ!?」ビクッ

317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 15:56:19.68 ID:sMnCIsy/0


僧侶「どうしたと言うのです?」バッ


地獄騎士「猫は全て魔王の使いの監視だ……ク、某はもうここを離れよう!!」シュバッ

猫『しつれい だぞ、おれは なにもしらねえみゃー!』フシャーッ

女戦士「……この猫は何も知らない」


地獄騎士「いや、そんな筈はない! 奴の魔力で作られたぬいぐるみだ!」

猫『ちがうって いってるだろうが』


女戦士「(口調が……?) ……私は猫と話せる、間違いない」

僧侶「は、初耳です…!!」

侍(ああ、色々と納得だな)

勇者(いいなぁ)

318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 16:05:30.79 ID:sMnCIsy/0


僧侶「えーと…私の言葉って分かります?」

女戦士「多分」

僧侶「……うーん、猫さんは昨日のいつから私達といました?」


猫『よくわからない、おれは きがついたらロマリアの 城 にいたからみゃ』

<みゅーんみゅーんみゅーん…

僧侶「……何て言ってます?」

女戦士「……ロマリアの城から着いて来ていた」


地獄騎士「………」

319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 16:15:03.69 ID:sMnCIsy/0


僧侶(ロマリアの城から……確か猫さんに気づいたのは夕食の時、ならそれ以前で女戦士も知らない事を聞けば…)

侍「凄いな、拙者が宿屋までの間で6人ぐらい斬ってるのも知ってるのか」

女戦士「…」

勇者「」


猫『……うなづけ ばいいのかみゃ?』

女戦士「……頷けばいいのか、って」

侍「うむ」

猫『……』コクッ


僧侶(…えー)

地獄騎士「なるほど、どうやら本当みたいだが……お主は何をしているのだ?」

320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 16:30:42.56 ID:sMnCIsy/0


侍「いや、浅く斬っただけだが……」

勇者「ななななな、何てことしてるんですか侍さん!???」

侍「だがこの世界の人間は傷つけられないらしくてな、傷一つないぞ」

女戦士「……でも斬るのダメ」


僧侶(…しかし変な猫ですね……)

猫『みゅーん』


地獄騎士「……、目的なら話そう…だがお主達も魔王の使いに何か言われただろう?」

僧侶「情報交換ですね?」

地獄騎士「その通りだ」

321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 16:45:44.15 ID:sMnCIsy/0




〜〜 しばらくして 〜〜


地獄騎士「……ダーマ神殿に行け、か…罠とも思えないような言葉だな」

僧侶「そちらの話も充分信じがたいですよ」

勇者「『魔王バラモスに命令している張本人』が魔王の使いって……矛盾してます!」


侍「他にも分からないな、何故奴は拙者が異なる世界から来たのを知ってるのだ」

勇者「返って謎が深まっちゃいましたね…」

女戦士「……」


猫『……めんどうだみゃ、むずかしく かんがえないでまずは すすめばいいみゃー』

女戦士「……確かに」

僧侶「はい?」

322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 16:56:20.43 ID:sMnCIsy/0


女戦士「……まずは進み続けるのが先、どうなるかなんて最初から分からない」


勇者「あ……」

僧侶「成程、そうですね」


猫『みゅーん』トコトコ

侍「どこに行くのだ?」

女戦士「……トイレ」

僧侶(猫……)


地獄騎士「…女戦士君の言う通りだな、某は少し思い上がっていたようだ」

勇者「え、え……?」

地獄騎士「勇者、そして侍と僧侶と女戦士よ……某を仲間に加えてくれぬか?」


勇者「「    」」

323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 17:02:45.29 ID:sMnCIsy/0



【地獄の騎士を仲間にしますか?】


勇者「えっ、え、ぇ…?」

→はい
いいえ            ピッ


地獄騎士「名は地獄の騎士、職業はバラモス側近……どうか頼む」ザッ

【地獄の騎士はあたまを下げている!】


勇者「いや、あの、その、ふぁ…っ?」


     →はい      ピッ


勇者「……宜しくお願いします」

【地獄の騎士が仲間に加わった!】


324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 17:12:09.91 ID:sMnCIsy/0



〜〜 宿屋二階・侍の部屋 〜〜


猫『……もう みたかんじ、じごくきし と サムライがいればよくねみゃ?』

女戦士「……それは言っちゃダメ」シュルッ

侍「何がだ」

女戦士「……何でもない」スルッ


侍「火傷はどうだ」

女戦士「……まだ完治してはいない」

侍「まあそうだろうな」

猫『なんでヤケドしてるみゃ』

女戦士「……ギラでしたの」


猫『……みゅーん』

325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 17:20:00.84 ID:sMnCIsy/0


〜〜 勇者&僧侶の部屋 〜〜


僧侶(あれ、勇者様がいませんね)

僧侶(トイレでしょうか? ……)


僧侶(……まあ今の勇者様なら大した問題は起きないでしょう)

僧侶(お休みなさい、と……)バサッ


僧侶(………)

326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 17:29:29.41 ID:sMnCIsy/0






勇者「ハア……ハア……!!」チャキッ

勇者(…魔物に頼らないといけないなんて………ッ!)ダッ

勇者「は、隼斬り!」ビュンビュン

<ガッ


勇者「ぁ…」


    ドシャッ


勇者(……それだけじゃない…)

勇者(この世界の人でもない侍さんが、何でこんなに……!!)ギリッ

327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 17:32:15.20 ID:sMnCIsy/0







       【 もっと、もっと強くなりたいよ・・・!! 】






328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 17:43:09.35 ID:sMnCIsy/0



〜〜 翌日 〜〜


?「な、な……!!?」

女戦士「……zZZ」

?「そうか…コイツで戻れんのか……」


?「うぁ〜……久しぶりだからか体が痛いな、まったく」パキポキッ


?「ん……」

?「へぶしッ!?」


女戦士「………?」ムクッ

329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga ]:2011/08/19(金) 17:47:31.40 ID:sMnCIsy/0


             シーン


女戦士「……?」バサッ

女戦士(…確かに誰かがいたような………)テクテク


猫『みゅーん』トコトコ


女戦士「……おはよー」

女戦士(……僧侶起きてるかな)

<テクテク


猫『…みゅーん』トコトコ

330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/19(金) 18:03:06.54 ID:sMnCIsy/0
うーん、続けたいが残り時間が中途半端なので

切る
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2011/08/19(金) 18:37:23.88 ID:hjDo34+AO
乙斬
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/19(金) 18:43:31.40 ID:nU3zyj31o
めっちゃ気になる・・・
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/19(金) 19:40:07.77 ID:tpxJumoIO

戦士可愛い
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) :2011/08/19(金) 23:42:04.53 ID:8yISGRmAO
おもしろいな
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/20(土) 15:31:29.27 ID:8hnmkEKDO
すごく気になる
336 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/08/21(日) 00:14:58.39 ID:9jHjchmb0
すまない、次回について書き忘れてた

次回は火曜日以降の8時以降から7時前後だ
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/21(日) 07:23:44.17 ID:oXSj91iUo
待っつる!
338 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/08/23(火) 09:14:10.85 ID:ykGsF6jL0


〜〜 アッサラーム地方・南の砂漠 〜〜


【まもののむれをたおした!】

【ミイラ男はすごろくけんを落とした!】
バサッ


勇者「何でしょうこれ?」

僧侶「……?」


猫『これ すごろくじょう にいけるパスポートだみゃー』

女戦士「……すごろく場に行けるパスポート」

侍「すごろく、か……確か賭博に使う道具を駆使して道を進む遊びだったか」


地獄騎士「違うようで合ってはいるな…」
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 09:27:24.79 ID:ykGsF6jL0


地獄騎士「すごろく場とは一体誰が作ったかは知らないが、魔物と人間がお互いの利益の為に協力している娯楽施設だ」

地獄騎士「……だがあまり好ましくはないな、時には大勢で人間を袋叩きにするらしい」


勇者「ほ、本当に何でそんなのがあるんですか…」

僧侶「魔物と人間が協力しているというのも凄いですね」


侍「……(さっぱり分からん)」

女戦士「……見えてきた」

勇者「あっ!」

僧侶「いよいよ『鍵の秘法』の1つ、『魔法の鍵』があるピラミッドですね」


猫『みゅーん』


340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 09:27:49.27 ID:r3GnDanS0
来たか・・・!
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 09:37:06.23 ID:ykGsF6jL0


〜〜 イシス地方・ピラミッド 〜〜


地獄騎士「……人間の作った墓、か……」

僧侶「やっぱり魔物からすると不思議なんですか?」

地獄騎士「某はそうは思わん、亡き者を想って形として残そうとする人間の心は実に素晴らしい」

僧侶「でも他の魔物からすると…?」


地獄騎士「…さあな、今となっては心を持つ魔物は某位のものだ」


僧侶(心?)


<「〜〜〜!?」


僧侶「あれ、どうしたんでしょうか」

地獄騎士「……」

342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 09:42:58.58 ID:ykGsF6jL0


侍「ハアッッ!!!」ゴォンッ

女戦士「……開かない」


僧侶「どうしたのです?」

勇者「あ、実はピラミッドの門が開かなくて…」

女戦士「……門前払い」

侍「まったくだ、何か特殊な仕掛けでもあるのか…!!」


猫『みゅーん』ぺしぺし


勇者「どうしよう……このままここにいても何も出来ないし…」

僧侶「大分MPも使いましたしね」

343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 09:53:23.39 ID:ykGsF6jL0


地獄騎士「…『アバカム』…」


━━━━━━シーン━━━━━━


地獄騎士「??……何故だ」

侍「ぐ、ぬ…ッ!! 段々拳が痛くなってきた……」

勇者「石で出来た門を殴って開けようとするからですよ…」

女戦士(……でも開くかもと思ったから勇者様止めなかった)


猫『みゅーん! みゅーん!』ぺしぺしぺしぺし


女戦士「……一度近くの街で体制を立て直す」

僧侶「ならイシスの国に行きましょう、女王なら何か知ってるかもしれません」


猫『み"ゅーんッ!? み"ゅぅぅぅぅんッッ!!?』ガリガリガリガリ


女戦士「……どうしたの」

344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 09:59:28.15 ID:ykGsF6jL0


猫『これ ぼくならあけられるみゃー!』


女戦士「……どうやって?」

猫『ほお にキスしてみゃー』


女戦士「……僧侶、イシスの国に早く行く」

僧侶「はい、って何で額に青筋浮かんでるんですか!?」ビクゥッ

猫『みゅーん…』


侍「……可愛いものだな猫は」

地獄騎士「顔がにやけているぞ侍」

345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 10:11:46.34 ID:ykGsF6jL0


〜〜 イシスの国 〜〜


イシス女王「みなが わたしを ほめたたえる。 でも ひとときの うつくしさなど なんに なりましょう」

侍「まったくだな」

勇者「ちょ、侍さん!?」

僧侶(最近やけに王様とかそういう人間にキツいですね侍さん……)

女戦士(……むしろ吹っ切れた感じがする)


猫『こわいもの しらずみゃー』


イシス女王「ひとめを しのんで わたしに あいにきてくれたことを うれしく おもいますわ。
なにも してあげられませぬが おくりものを さしあげましょう。わたしの まわりを しらべてみなさい」


侍「……勇者が話しかけるといつも都合が良いな」

勇者「あはは…」

僧侶「こっちに隠し階段ありましたよ」

346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 10:29:21.70 ID:ykGsF6jL0


〜〜 イシス城・隠し部屋 〜〜


侍「………偶に拙者は思うのだが、どうしてみんな宝箱に入れられているのだ」

勇者「わ、分かりません……」

女戦士(……謎)

僧侶「早速この宝箱開けてみましょうよ」

パカッ
【勇者はほしふるうでわをてにいれた!】


猫『みゅーん?』ぴくっ

女戦士「……綺麗な腕輪」カチャッ

骸骨「でしょ? 私も気に入ってたんだー♪」

女戦士「……」



侍「出たああああああああああああああ!!!???」

僧侶「侍さん!?」ビクッ

勇者「ひい!?」ビクッ

347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 10:38:30.97 ID:ykGsF6jL0


骸骨「何よ酷いわねー、私だって好きでこんなんなってないのよ?」

侍「あわわわわわ…僧侶! お前お祓い出来るだろ!? 早く成仏させろぉ!!!」

僧侶「落ち着いて下さい!」


女戦士「……貴方、戦士?」

骸骨「お、よくわかったねー、素早さでは最速と呼ばれた女戦士とは私の事ね!」

猫『みゅーん……』

骸骨「正解、魔王の呪いでここに留まってるのよ」


女戦士「! 猫の言葉が分かる?」

骸骨「そうよー、凄いでしょ」

僧侶(……まさか)

勇者(…この人もしかして……?)

348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 10:52:18.63 ID:ykGsF6jL0


勇者「あの、もしかしてあなたは……」

骸骨「あれっ? よく見たらオルテガじゃない、何でレベル落ちてんのよー?」

勇者「は、あ…ぇ?」


骸骨「心配したわよ? 私達が殺された後、アンタ勝手に溶岩の海に飛び込むんだものー」

勇者「な、何言ってるんですか…というより父を知ってるんですか!?」

侍「……」←気絶

僧侶(世話が焼けるなぁ…)


女戦士「……元オルテガパーティーの1人?」

猫『(めんどう な ことになってきたみゃー)』

349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 11:03:27.33 ID:ykGsF6jL0


骸骨「……じゃあなに? 賢者とオルテガの息子なんだー」

勇者「お母さん賢者だったの!?」

骸骨「うん、オルテガ以上に強かったわよアイツ」

勇者「………」


骸骨「しかし奇妙な位にオルテガそっくりね、レベルが『一定』を越えた時が楽しみー♪」

女戦士「……一定?」

僧侶「レベルが関係あるんですか」


骸骨「うんうん、多分20かな? それ越えると全身が筋肉の塊みたいにムキムキになるのよー」







       勇者   「「「      」」」






350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 11:03:55.74 ID:ykGsF6jL0
休憩
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/23(火) 11:06:33.99 ID:RP0CxRdAO

オルテガのパーティーどんなのか気になる
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 11:35:15.99 ID:oiEERnODO
ねこも気になるし
楽しみ
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/23(火) 13:49:47.36 ID:0q5Qwwwko
レベル20を超えたら覆面パンツのマッチョさんになっちゃうのか
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 14:16:30.11 ID:ykGsF6jL0
再開


勇者「は、初耳です!! というか…もしかして……」

骸骨「勇者君のレベルは今17だから、あと三回レベルアップするとムキムキになるわ」

勇者「うわあああ!!」


僧侶「しかし、逆に考えれば良い事なのでは?」

骸骨「まあそうねー、多少は戦闘でラクになるし」

女戦士「……先代の、勇者オルテガパーティを知りたい」

勇者「確かに気になる…戦士があなたで、勇者がお父さんで、賢者がお母さん……」


骸骨「あと1人は武闘家よ」

僧侶「……まさかとは思いますが、レーベの村出身の?」

骸骨「あらなんで知ってるのよ」

僧侶(あの人、毒針で殺されたとか嘘じゃないですか!!)
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 14:26:17.85 ID:ykGsF6jL0


僧侶「…物凄いキメ顔で毒針で村人に殺されたと言ってましたよ」

骸骨「ふーん、アイツ魔王の呪いで死ねないらしけどね」

勇者「??」


女戦士「……さっき、『私達が殺された』と言っていた…あれはどういう意味?」

骸骨「あー、そのままの意味よ? 私達はオルテガと賢者を庇って死んだ上に呪いをかけられたのよ」

勇者「だ、誰に!? 魔王ですよねやっぱり…!」



地獄騎士「魔王の使いにやられたのだろう、女戦士よ」



僧侶「地獄の騎士…何故ここに?」

356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 14:43:43.02 ID:ykGsF6jL0


地獄騎士「……この国、そこかしこに魔王の使いの監視猫がいるようだ」

僧侶「なるほど、それで報告に?」

地獄騎士「いいや違う、某はもっと重要な事を伝えに来た」

僧侶「?」


地獄騎士「魔王の使いが今、ピラミッドにいるらしい」

侍「なんだと!?」ガバッ

勇者(あ、起きた)

猫『どんだけだみゃー』


骸骨「あれー? アンタいつも邪魔ばっかりする弱虫ナイトじゃん!」

地獄騎士「だ、黙れ貴様! 今の某はバラモス様に続くナンバー2だ!!」

357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/23(火) 14:52:56.87 ID:ykGsF6jL0
<「なによ!」
<「なんだ!」


女戦士「……(そういえばこの腕輪、どんな効果だろ)」

       スッ

骸骨「あ、ちょっと待ちなさいアンタ……!!」

女戦士「?」カチャッ



女戦士・素早さ:82


勇者「あ、素早さが二倍になった…」

骸骨「あーあー、それも呪われてるから外せなくなるのに」

女戦士「……外れない」グッグッ

358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 15:01:41.89 ID:ykGsF6jL0



?(……監視、ね…)

?(……面白い事思いついたぜ…今ならバレないな)


シュタンッ!


?(急がないとな、早くしないといなくなっちまうぜ?)タンッ

猫「にゃーん」

?(…変な気分だな)

359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 15:39:46.08 ID:ykGsF6jL0


〜〜 翌日イシス地方・フィールド 〜〜


勇者「先代女戦士さんに助言も頂きましたし、ピラミッドに行きましょう!!」

僧侶「……地獄騎士もいるとはいえ、油断は出来ません…先代のパーティを全滅に追い込んだのですから」

侍「関係ないな、拙者は全力で奴を斬るぞ」

女戦士(……)キョロキョロ


地獄騎士「悪いがピラミッド内での戦闘には参加はしないからな、」

侍「何故だ?」

地獄騎士「某は左腕を失ったせいで、全力を出せるのは僅かな間だけだ…奴と戦う時までは温存したい」

僧侶「確かにそうですね、貴方ですら敗れるような相手なら尚の事です」

勇者「……(それに、お父さん達の仇を討たないと…!!)」グッ

360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 16:05:04.12 ID:ykGsF6jL0


鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱

〜〜回想〜〜


骸骨「お、そろそろ消える頃かなー?」シュゥゥ

僧侶「! 何故…」

骸骨「私は勇者達が腕輪を取ったら現れて、そして消える役割だからねー」

勇者「そんな……!」


骸骨「大丈夫よ、他人を心配する所も似てんのねアンタ」

女戦士「……私頑張る」

骸骨「ほら見なさい、こっちは私を踏み台にしてるわよ」

勇者「でも…!」

361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 16:13:12.48 ID:ykGsF6jL0


骸骨「……『我等は常に勇者の魂と共にあり』、覚えておきなさい」


勇者「先代戦士さん!!」

骸骨「…あと、そっちの黒髪に言っておくけど…」

侍「拙者に…?」



骸骨「圧迫すると形が崩れるわよー♪」



侍「貴様…無礼にも程があるぞォォッ!!」チャキッ

勇者「?」

僧侶「?」

女戦士(……確かに崩れる)


鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 16:25:43.34 ID:ykGsF6jL0


〜〜 ピラミッド 〜〜


僧侶「……どういう事ですかね、門が消えてるのは」

勇者「で、でも中に入れるならこの際……」

侍「足跡もそうだが、何者かが通った気配がするな」

勇者「となるとやっぱり……?」


地獄騎士「…魔王の使い、だな」

侍「………」チャキッ

僧侶「何が来るか分かりません、気をつけましょう!」

勇者「はい!」



女戦士(……昨日から猫がいない)
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 16:49:46.71 ID:ykGsF6jL0


地獄騎士「……気をつけろ、辺りから魔物の気配がする…」

侍「バチ当たり、というよりここの建物は墓なのか!?」

僧侶「侍さんは昨日私の何を聴いてたのですか!」


女戦士「……来た」チャキッ

勇者「作戦は『戦う』だけです皆さん!!」チャキッ



怪しい影『………』
マミー『ゆっくりしていってね!』

【まもののむれがあらわれた!】


侍「参る……ッ!!」バッ

364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 17:02:36.95 ID:ykGsF6jL0


【まもののむれをたおした!】

【マミーはたからばこをおとした!】
ゴトッ

僧侶「2体やそこらじゃ瞬殺出来るようになって来ましたね」パカッ

【勇者はせいすいをてにいれた!】


侍「とは言っても、先々日は暴れ猿とかいうのに遅れをとったのだ、油断大敵だろう」

勇者「でも本当に僕達強くなってますね!」

女戦士「……!」ピクッ



      スッ



女戦士(……この毛、猫の?)
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/23(火) 17:14:41.17 ID:ykGsF6jL0
ダメだ、斬らせて貰う

次回は明日の3時から7時前後までだ
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/23(火) 17:17:25.30 ID:RP0CxRdAO

明日も待ってるぜ
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/23(火) 17:22:25.00 ID:ZuvdF0JDO


楽しみ
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 17:46:50.85 ID:oiEERnODO
乙でした
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/23(火) 17:58:58.32 ID:06jIZX3Lo

明日か、楽しみだ
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/23(火) 18:51:11.33 ID:6YmciO0Qo
        ,. -' ̄ ̄7___
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.    | |::::_;;;=-弋ヌ ,≧ミ| .`v=、\|/   iハ    ゝ-'_ノ        。O       __ ∧
     } |/ l`ト、 ヽ〃!ナハ  ヘ)リ ,.ヘ     ヽ __ )       o          ヽノ ⌒ヽフ
    `!   !fテミ\ゝ弋ツ',  ><  .ゝ、   ノ         φ         <{  ○ )>
    ノ人 .{弋リ    __//ハ    ヽ  >ー"         8          〆∠ゝ、_,ノゝ
     | N. //  f´ .)/\    ><´  \         ゚∝∞∽∞∞∽゚     ∨
      | |_,.>==-`r イ   .\    ` 、  `ー 、
    ,.ィ'ィ´         ,.ィ´::!\   ヽ _   `ヽ  こ、これは乙じゃなくてモーニングスターの鎖なんだから
   i::{ .{       ,    ./::ノ丿 ヽヘ.__> ` ̄ ヽ}  変な勘違いしないでよね!
  ,.へヽヽ     /    /,.イ\  ヽ、
  〈:::::::ヽゝゝ- ' ´    ,.彳::{  ` 、_二ニ=ー, ィ-ー=ニニヽ
  ヽ:::::::ヽ::〔      / 〈:::::\___,. -ー'//::::::::::  | |
    ゝーヘヽ     _〈.  \:::::::::::::::::::::_/ /:::::::::::::::::::::::| |
       ヘヽ  ,.-'´ ,>、  ` ー--''´ , -'':::::::::::::::::::::::::
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       ヽヽィ'ノ          ヽ::::::::::::::::::::::::::
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       /              ノ  ヽ
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/23(火) 19:40:07.81 ID:0q5Qwwwko
>>370
だがここの僧侶は男の娘!
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/08/23(火) 20:01:52.55 ID:8otLSPEB0
今思ったんだが、オルテガより強かったということは
賢者もムキムキか?ww
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/23(火) 20:15:50.28 ID:kV4OvuU/o
確かに圧迫してると崩れるな
だからと言って、つけてなくても崩れる
だから自分のサイズにあったものを付けておくのが一番なんだ

・・・ふぅ・・・

まぁ、わかったら童貞どもは風俗で捨てて来い
素人童貞?処女に当たったとき、何もできずに恥かくよりはいいだろ
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/08/24(水) 07:24:12.76 ID:8zXyjTHAO
一気に読んだが、驚愕し通しだ





性別で
375 :SQ ◆G2/Yj5eh5U :2011/08/24(水) 11:36:47.21 ID:yzbZzpuO0
悪いな…俺は確かに『 3時から7時前後まで 』といったかもしれない、
                         ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
        だがッ

    ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨
『 午後 』とも『 午前 』とも言ってない筈だ━━━━━ッッ!!!!
                   ┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨


そういうわけで始める


>>372
普通にエロい方の賢者を想像して下さいww
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 11:50:13.14 ID:yzbZzpuO0


僧侶「どうかしました? 女戦士」

女戦士「……何でもない」

侍「疲れたなら拙者の後ろにいた方が良いぞ」

女戦士「……平気」


女戦士(……こんな所に猫がいるのは危険、見つけないと…)

地獄騎士(………この匂い、何だ? 人間とも動物とも思えるが…)


勇者「それにしても中はかなり広いですねー! もっと狭いと思ってました」

侍「確かにな、拙者もこれほどの建物は初めてだ」

377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 12:00:49.04 ID:yzbZzpuO0


〜〜 ピラミッド・2F 〜〜


勇者「んー?」テクテク

侍「どうした」

勇者「いえ、思ったより魔物が大した事ないかなって…」

地獄騎士「油断はするな、奴もどんな罠を仕掛けているのか分からないからな」


僧侶「…女戦士、気づきました?」

女戦士「全然」

僧侶「『何が?』位は聞いて欲しかったですが……『私達以外の足跡』が先ほどから消えてるのです」

女戦士「……」チラッ


女戦士「……確かに」

僧侶「どう捉えるべきでしょうね、過去の侵入者のものなのか…敵の足跡なのか……」

378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 12:11:56.22 ID:yzbZzpuO0


侍「…む、見落とす所だったな、宝箱があるみたいだ」ピタッ

勇者「本当だ、流石ですね侍さん!」

侍「なに、この位は拙者の眼力を持ってすれば…」


パカッ

人喰い箱『ひゃひゃひゃあああああああああああああああ!!!!』

【ひとくいばこがあらわ…


侍「よっ」ドスッ

【かいしんのいちげき! ひとくいばこに115のダメージ!】

人喰い箱『ぎゃああああ!!?』

【ひとくいばこをたおした!】

379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 12:22:40.66 ID:yzbZzpuO0


勇者「……も、物凄いあっさり倒してましたけど…今のって…」

侍「あんなの、一目見れば分かったぞ? 何やら金は手に入った…物は無かったがな」

地獄騎士「そこは某も驚くが、問題なのは宝箱が魔物とすり替えられてる点だ」


僧侶「まさか全ての宝箱が……?」

女戦士「……有り得る」

地獄騎士「どうだろうな、奴がただこれがやりたかったとは思えないが」

勇者「…宝箱が怖いですね」


侍「そこまで悩む事か? 元々ここは墓なのだ、その中の物を持ち出すのは最初から良くない事だったと思えば良いだろうに」

地獄騎士「…フム、侍の言う通りか」

勇者「そ、そうですね! 諦めましょう!!」

380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 12:35:09.08 ID:yzbZzpuO0


〜〜 ピラミッド・3F 〜〜


勇者「」←全身鳥肌

僧侶「」←全身の毛穴から冷や汗

侍「」←数が多くて見切れない

女戦士「…」←とりあえず黙ってる


地獄騎士「……軽く見積もって200、か? 随分宝箱が置かれているな」

侍「…すまないが、開けるだけで日が暮れるんじゃないか?」

勇者「……はい」←まだ全身鳥肌

僧侶「ここまで露骨だと逆に怖いですね…」

女戦士「……同意」

381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 12:45:53.63 ID:yzbZzpuO0


勇者「やや、やっ、やっぱりこれ全部罠ですよね?」

侍「気味が悪いのは分かるが落ち着け、油断大敵だぞ?」なでなで

勇者「なっ…!? 子供みたいに扱わないで下さいよ……」


地獄騎士「…目当ての魔法の鍵はあの祠の中か?」

僧侶「恐らくそうですね、イシスの人から聞いた通りです」



女戦士(……ここにもいない)

<『〜〜〜』

女戦士「……あっ」


382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 12:58:00.37 ID:yzbZzpuO0


僧侶「…お日様ボタンっと……」ポチッ


  ガコンッ!   ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・


侍「むぅ…どういう仕組みなのか気になるな」

勇者「石作りなのに、何ででしょう?」

地獄騎士「あの青い宝箱に魔法の鍵があるのか」

僧侶「恐らく……罠でない事を祈りましょう」


━━━━━━スゥッ━━━━━━


侍「…………ん、女戦士は何をしてるのだ?」





女戦士「……気にしないで」キョロキョロ






パカッ

【勇者はまほうのかぎをてにいれた!】


僧侶「やったですね! 魔法の鍵を手に入れ…

                           <ゴコンッ


僧侶「……え?」
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 13:06:18.86 ID:yzbZzpuO0


地獄騎士「ッ!! やはり罠か……!」

侍「………」チャキッ



 パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ
 パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ パカッ



マミー『・・・ユヴジャノナカマ・・コロス・・・』ズリ…

人喰い箱『・・・クイチギル・・』ガタッ…

【まもののむれがあらわれた!】


勇者「こ、これって……!!」

僧侶「囲まれてます!! このままじゃ…」

384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 13:18:52.25 ID:yzbZzpuO0


地獄騎士「……この世界の呪いはな、戦闘を回避出来ない場合があるのと…『飛び越えられない』ものがあるのが厄介だ」

侍「…それで?」

地獄騎士「某が動いたら踏み台にして敵の包囲網を突破しろ、奴は『闇』だ」

侍「………承知した」グッ


地獄騎士「  【隼斬り】ッ!!  」ズシャァンッ

侍「━━━━━ッッ!!!」バッ


トンッと侍は足を軽く地獄騎士の左肩に乗せる。

侍(…フッ!!)


━━━━━━ブァッッ


侍「(奴は闇……つまりあの石柱の『影』!!)ッ、『二の型』……!!」ビュッ

         ガギィンッ!!


魔王ノ使『ククク……また会ったな?』

侍「やはり貴様か、魔王の使い!!」
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 13:25:35.92 ID:yzbZzpuO0



マミー『ガァァッ!!』ズバッ

女戦士「ッ……!」ズキッ

【女戦士に21ダメージ!】


女戦士(……不利、僧侶と勇者様がいる所まで少し距離がある…)

女戦士(……強行突破は…)チャキッ

      ズバッ

マミー『ギィッ!?』

【マミーに28ダメージ!】


女戦士(……火力が不足してる!!)

386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 13:37:12.30 ID:yzbZzpuO0


勇者「ギラ!!」
僧侶「バギ!!」


━━━━━━ギュオオオオオッッ!!!


【マミーをたおした!】
【マミーをたおした!】
【マミーをたおした!】

僧侶「くっ…広範囲魔法とはいえ、これだけ広範囲に敵がいると気休めにすらなりませんね!」

勇者「……それより侍さんの所に地獄の騎士を行かせないと!!」チャキッ

僧侶「そんなことをしていたら、勇者様が危険です!」


勇者「構わないッ!!」バッ

僧侶「勇者様…!?」
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 14:01:47.99 ID:yzbZzpuO0





?(マズいな…このままじゃアイツら全滅しちまう!!)


?(クソ、さっきの通路でくしゃみさえしなけりゃ……)


?(……!)




女戦士「……っ」ズバッ

【人喰い箱をたおした!】




?(…何とかしてあそこまで辿り着ければ……!!)

388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/08/24(水) 14:01:58.07 ID:vVTbsskHo
まさかこの戦闘でガチムチ化するのか…
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 14:12:47.01 ID:yzbZzpuO0


侍「…ッ、だぁ!!」ギィンッ

魔王ノ使『どうした? まるでダメージが通らんぞ……それにな』ビュッ


【魔王の使いのばくれつけん!】


    ドゴゴゴゴォォッッ!!!

侍「ア…ッ、ぐぅ……!!」ズザッ

【侍に合計298ダメージ!】


侍(む、無茶苦茶な強さは変わらず……しかも四本の腕の動きが見切れない…!)ザッ

魔王ノ使『クク……拍子抜けだな、【 女 】』



侍「………」ピクッ



390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 14:21:17.60 ID:yzbZzpuO0


魔王ノ使『ククク…ククククク………!! まさか、気づかれてないつもりか?? ん????』


侍「……っ」

魔王ノ使『クク、そら、動け…剣を握り締めろ、俺に聞きたい事が山程あるだろう??』

侍「……ッ!」ギチッ


魔王ノ使『本名は何だったか……ヤギュームネノリか? 違ったな、たしかここにツバ…

侍「貴様ァアアアアアアアアアアアッッッ!!!!」


魔王ノ使(クク、後はコイツを適当に倒せば……)




勇者「   『ギラ』ァァッ!!!   」





       ゴォォォッ!!



魔王ノ使『ヌゥ・・・!?』

【魔王の使いに21ダメージ!】


391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 14:33:01.53 ID:yzbZzpuO0


━━━━━━ザンッ!!


閃熱が走った直後、侍の前に着地した。

着地した者が飛ばされて来た方向を見ると、一瞬魔物達の群れの隙間から勇者が手を振っていた。


『任せた』と。


地獄騎士『……冷静さを取り戻せ侍、某と共に剣を振るうなら尚の事な』

侍「地獄の騎士…!」

地獄騎士『勇者や女戦士の所に群がってる魔物を消すなら、操っている【コイツ】を倒すのが先だ』


ヒュン と地獄騎士は剣を肩慣らしに振るう。

見据えるのは一体の敵のみ。


侍「……すまない、やはり拙者は未熟らしい」チャキッ

地獄騎士『ああ、行くぞ…!』

【地獄の騎士がパーティーにくわわった!】

392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 14:41:01.17 ID:yzbZzpuO0



勇者「これで後は侍さん達が何とかしてくれるのを待つだけです!」ズバッ

【マミーをたおした!】

僧侶「ま、待つって……どれ程待てば…!!」バギッ

【ひとくいばこに19ダメージ!】

【ひとくいばこBに14ダメージ!】

【マミーBに18ダメージ!】


僧侶「それに、このペースだと直ぐMPも切れます!」

勇者「……! 女戦士さんが薬草をいくつか持ってます、そこまで行ければ…!!」

僧侶「っ、女戦士は…? 彼女はどこです……!?」



393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 14:51:09.59 ID:yzbZzpuO0



女戦士「っ……はぁ…はぁ……!」フラッ

マミーL『ガアアアアアッ!!』バッ

女戦士「ぁあ…!?」ズバッ


【女戦士に19ダメージ!】


女戦士「……薬草…ッ」ゴソゴソ

猫『みゅーん!』スタッ


女戦士「! 良かった、ここにいたんだ……」

猫『みゅ……って、よそみしちゃ ダメだみゃ!!』

女戦士「………あ」


人喰い箱『キシャァァッ!!』


394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 14:54:25.28 ID:yzbZzpuO0
僧侶「女せん…


━━━━━━ズシャァッ!!━━━━━━


女戦士「……………」グラッ


【つうこんのいちげき! 女戦士に32ダメージ!】


猫『━━━━━ッ!!』


【女戦士はしんでしまった…】


僧侶「………えっ……?」


395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 14:59:44.62 ID:yzbZzpuO0



女戦士「」ドシャッ


僧侶「……女…いや…リィナ?」

勇者(そんな…女戦士さんが!?)

僧侶「………」

猫『みゅーん! みゅーん!?』


マミーT『ガアアアアアッ!!』ズバッ

僧侶「…ッ、リィナ……!!」

【僧侶に25ダメージ!】


猫『みゅーん!! みゅーん!!!』

猫(…このままじゃ、このままじゃ本当にコイツら………!!)

396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 15:06:24.64 ID:yzbZzpuO0


勇者「しっかりして下さい!! 教会に行けば、生きて帰れば必ず生き返らせるんです!!」

僧侶「……」

【僧侶はこんらんしている!】


勇者「全滅したら生き返らせる事も出来なくなるんです!!」

僧侶「……」


猫(……ッ、こうなりゃ…)ダッ


女戦士「」

猫(…死んでる間に勝手に唇を使わせて貰ったのは後で謝るよ、だから……)スッ



【  俺に、アンタ達を助けさせてくれ…!!  】



397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 15:07:33.42 ID:yzbZzpuO0









          キ━━ィ━━━━━━━ンッッ








398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 15:15:29.32 ID:yzbZzpuO0



地獄騎士『【隼斬り】!!』

侍「『二の型』……ッ!!」


左から地獄騎士の二連撃が何度もぶつかり、右から侍の居合い斬りが放たれる。

━━━━━━ガギギギィィッ!!

しかしそれらの攻撃を全て魔王の使いは弾き返し、カウンターを入れていく!


【地獄の騎士に12ダメージ!】

【侍に8ダメージ!】


侍(二人掛かりの連撃でも怯まず、こちらに浅いダメージを与え続けるとは……!!)

地獄騎士(これでは某の時と同じ! ジリジリと追い詰められるか……!!)

399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 15:21:40.47 ID:yzbZzpuO0


魔王ノ使『さあ、どうする? 援軍を期待するかね?』

侍「くっ…!!」



━━━━━━ドゴォォォォオオオオオオオオオオオオオオ!!!!━━━━━━



魔王ノ使『な、なんだあの【黒い雷】は……!!?』


侍「…ッ!?」


地獄騎士(………あれは、『地獄の稲妻』の呪文? 何故こんな所に……!!)



400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 15:30:59.12 ID:yzbZzpuO0



銀髪?「オオオオオォォォォォォォォォォッッッ!!!!」


━━━━━━バヂィッ━━━━━━


━━━━━バリバリバリバリ!!! ドゴオオオオオォォォォォォッッッ!!!!━━━━━


【地獄の稲妻がほとばしる!】


マミー達『ギャ・・・』ジュァッ
人喰い箱達『ガ・・・?』ジュァッ


【平均358のダメージ!!】

【モンスターを倒した!】


銀髪?「………よし、完了だな」にっ

401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 15:37:09.68 ID:yzbZzpuO0


魔王ノ使「馬鹿な…何者だァッ!!?」


銀髪?「俺? ああ、俺ね……」




ククール「俺の名は『ククール』、異世界から来た……『勇者』って所だ」




勇者「……勇…者………?」

侍(異世界……!!)


魔王ノ使「……クク、異世界から来ただと? そんな訳がない、そんな事は『聞いていない』ッッ!!!」


ククール「別に構わないさ、お前が信じようと信じまいと…な?」にっ

魔王ノ使「〜〜〜ッッッ!!!!!」

402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/24(水) 15:39:59.20 ID:yzbZzpuO0
休憩
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/24(水) 15:51:18.79 ID:1DdgB5j2o
世界観が微塵も残ってないのに頑なにドラクエを主張してて違和感しか感じない
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/24(水) 16:17:47.32 ID:gi3Hw4SIO
こまけぇこたぁいいんだよ
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/08/24(水) 18:27:31.31 ID:yzbZzpuO0
すまないがやはり切らせて貰う
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/24(水) 18:33:32.11 ID:aN6XukTAO
>>1
気を落とすなよ
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/24(水) 18:36:39.21 ID:yzbZzpuO0
>>406
べ、別に落ち込んでしてないんだからね!
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/24(水) 19:12:43.34 ID:gBIgm+7DO
面白いから見てるんだし
おつ、またな
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/24(水) 19:16:00.92 ID:VYORnosdo

俺は最後まで見るからな!!
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/24(水) 19:33:27.92 ID:Eg4pQ2Dk0
ククールって誰だ
411 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/24(水) 20:18:18.99 ID:9Rc+wiQDO
ドラクエ8のイケメンじゃね
412 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/24(水) 21:01:25.91 ID:q788zgaFo
ククールだと・・・?
413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/24(水) 22:02:57.26 ID:OsIoSPEPo
まあ今更既存のキャラ出てくるのはなんだかな〜と思わんでもないな
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/08/24(水) 23:34:27.80 ID:pqhcIyHto
ぼくが考えた最強のドラクエメンバーって感じになってきたなww

元々いたやつらいらねえだろww
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/08/25(木) 03:12:39.33 ID:f8R0ynCso
これってDQ3の世界観に別の世界の侍とかククールをいれたんだよな
魔王の使いとか地獄騎仕は元からこの世界にいたのかな?
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/25(木) 09:41:51.96 ID:+lQ5hXBfo
ククールイラネってのが正直な感想
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/25(木) 09:57:29.35 ID:yLA5aWw2o
お前らククール嫌いすぎだろ
418 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/08/25(木) 10:36:47.56 ID:xVudXKgT0
まあどうせククールに人気が出ないなんて分かってたさ

ああ分かってたさ、別に何とも思ってないさ
419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 11:08:29.21 ID:qQ72qi9Go
くくーるがわからない俺涙目
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/08/25(木) 11:13:15.53 ID:xVudXKgT0
ククールについて
http://wiki.aniota.info/1265858133/
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/08/25(木) 11:37:27.45 ID:OYA/25NAO
これまでの話ちゃんと読んでたら、他のゲームのキャラがストーリーに深く絡んでくる事ぐらい分かるだろ…

何を今更になって文句言ってんだ
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/25(木) 12:10:30.59 ID:J0NHxToSO
ククールが来るとは…
今からでいいからキーファも出してくだ(ry
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/25(木) 12:42:25.24 ID:o6cp50BAO
好きに[田島「チ○コ破裂するっ!」]してればいいだろ
嫌なヤツは勝手に消える
424 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/08/27(土) 01:15:19.47 ID:jirsrrPA0
2日間落ち込んで吹っ切れた、来週には再開する
425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/27(土) 01:57:57.99 ID:KM0e1Mjao
>>424
周りの言うこととか気にせずに頑張れ
俺はこの話好きだぞ
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/08/27(土) 02:33:40.98 ID:cs4KYzPa0
>>424
気分が冴えないなら、メガンテ唱えて気分転換しな
清々しくなるぞ
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/27(土) 03:39:22.20 ID:JC4ouU5SO
ククールてwwwww

ドラクエ3でやる意味なwwwwwww
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 11:27:02.63 ID:+OjblOeDO
楽しみにしてるから続けてよ
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/27(土) 11:39:55.86 ID:+u19lCmDO
どんだけ落ち込んでんのwwwww

期待してます
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/27(土) 12:31:31.78 ID:ywJu/9g10
>>424
ついに腹をククールのか
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 12:36:21.84 ID:P2C4njWSO
>>430
審議中
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/27(土) 18:29:37.31 ID:KM0e1Mjao
>>430
ほう
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 18:55:10.64 ID:z/Ek2Y4ro
>>430
死んでくださいお願いします
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 19:25:55.61 ID:XnRhpRYIO
>>430
【審議結果】
                           ∧,,∧  ∧,,∧
      | | |  | || |             (・ω・`) (・ω・`)
      || | || |  |            (   ∪) (  ∪∧,,∧
     ________          ∧,,∧  ∧,,∧(ω・` )
    /|::::::::∧,,∧:::::::::::::::/         (・ω・`) (・ω・`)  ∪)
 /:::::::|:::::(´・ω・)::::::/               (   ∪)(   ∪) u-u'
  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄              `u-u'  `u-u'
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 09:17:06.06 ID:G61s78vDO
>>430

大人気ww
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 08:05:42.82 ID:aQtVJ4iIO
>>430の人気に嫉妬


自治スレッドでローカルルール変更の話し合い中
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437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 19:43:23.29 ID:Lu594xEDO
↓が消えるまで更新はお預けなのかな
気長に待つとしよう




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438 :SQ ◆G2/Yj5eh5U :2011/08/31(水) 19:58:15.23 ID:rLgZtwl20
長らく放置して済まない

故あって沖縄に行っていたのだ、明日からは投下するので許して貰いたい
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439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/08/31(水) 21:04:54.89 ID:JjMSLBsIo
おお
期待してる頑張れ


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440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/31(水) 21:39:26.54 ID:IKhdzDP0o
やっと追いついた
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441 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/01(木) 15:58:10.30 ID:oNpUiqXa0


魔王ノ使「……貴様を殺す、いいな…?」


ククール「やめとけよ、そう言う奴に限ってアッサリ負けるんだぜ?」

魔王ノ使「ッ……」

ククール「それに、だ……余所見出来る程アンタは強いのか?」

魔王ノ使「!!」ビクッ


侍「隙有り……『三の型』、『二天』ッ!!」バッ

【侍のさみだれぎり!】


魔王ノ使(さみだれぎり…!? そんな技はどの世界にも無い筈……!!)


━━━━━━ヒュンッッ!!!!




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442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/01(木) 16:11:12.81 ID:otxNoZ8co
キター!!
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443 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/01(木) 16:17:38.94 ID:oNpUiqXa0

魔王の使いが動こうとした時には、既に勝敗は決していた。

脇差しと愛刀を抜刀した侍が構え突進するのと同時、地獄の騎士が魔王の使いの背中を浅く斬りつけたのだ。


地獄騎士「……『疾風斬り』」

魔王ノ使「なッ……?」


侍への迎撃に踏み出そうとした足は止まり、腕の力が抜け出す。

それは地獄の騎士の刃に塗り込まれていた『痺れ薬』だった。

魔王の使いの額に青筋と共に脂汗が ブワッ と浮き出る。


侍「斬り捨て━━━━━━」


一対の刃が舞い、幾重もの一閃が走る!!


━━━━━━ズバァンッッ!!━━━━━━


侍「━━━━━━御免」チンッ

魔王ノ使「ば、かな………ッッ」


直後、侍の背後から鮮血が噴き出した。


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444 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/01(木) 16:27:11.72 ID:oNpUiqXa0



【まおうのつかいに合計1368のダメージ!】



魔王ノ使「グ……おのれ虫ケラがぁあああああああああああああ!!!!」

ククール「……来いよ」にっ



【【 下がれ、魔王の使いよ・・・ 】】



魔王ノ使「━━━━━━ッッ!!?」ピタァッ

ククール「っ?」

魔王ノ使(……何故です!! 奴は別に…)



【【 下がれ、と言ったのだ……次は言わんぞ 】】



魔王ノ使「………御意」チャキンッ

ククール「逃げる気か?」

魔王ノ使「………異世界の勇者ククールか、覚えたぞ」シュンッ


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445 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/01(木) 16:35:52.90 ID:oNpUiqXa0




【まおうのつかいはにげだした!】




ククール「って、今のルーラか? なんで建物内なのに使えんだよ」

侍「……助太刀感謝する、正直危なかった」

ククール「礼なら後だ、聞きたい事は山程あるがな」



勇者「……女戦士さん…」

僧侶「リィナ……直ぐに教会に連れて行きますから…!!」

ククール「はいはいストップ、その娘は俺に任せてくれよ」スッ

勇者「えっ?」

ククール「【ザオリク】」ポゥ


女戦士「……っ、?」ぴくっ

【女戦士はふっかつした!】


地獄騎士(………!!)


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446 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/01(木) 16:50:24.93 ID:oNpUiqXa0


僧侶「お、女戦士…!!」ガバッ

女戦士「……僧侶、みんな見てる…やめて」

僧侶「痛む所は!? どこか怪我は!?」

ククール「無いさ、俺の『ザオリク』は全ての傷を癒やして死から復活させるからな」


勇者「す、凄い…あんな魔法があるんだ」

地獄騎士「……どうだろうな、某の記憶が確かなら勇者でさえ体得出来ない秘術の筈だ」

勇者「…え」

地獄騎士「まあ奴が異世界の者なら納得出来るが、侍の件からして魔法が使える訳がないのだがな」


侍「とにかく一度ここを出てイシスに戻るぞ、まだ敵がいるかもしれん」

地獄騎士「賢明だな」


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447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2011/09/01(木) 16:54:12.94 ID:D4c58EIL0
けっこう毎日楽しみ
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448 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/01(木) 17:11:19.56 ID:oNpUiqXa0


〜〜 ???? 〜〜


【【 ・・・戻ったか、魔王の使いよ 】】


魔王ノ使『は、只今帰還しました』


【【 予想外の事態が起きた、それが何か分かるな? 】】


魔王ノ使『異世界の勇者を名乗る男ですか…?』


【【 そうだ・・・そして奴は『平行世界』の私を倒した『勇者の仲間』らしい 】】


魔王ノ使『ッッ!?? 馬鹿な、あのお方が…』


【【 恐らくあの男は、私を倒す方法を知っている・・・ 】】



【【 魔王の使いに命ずる、奴が他の大陸に移る前に抹殺するのだ・・・!! 】】




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449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/01(木) 17:16:37.32 ID:oNpUiqXa0










魔王ノ使『………御意………』

魔王ノ使(ククールよ、どうやらかなり早く貴様に借りを返せそうだぞ?)ニィッ










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450 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/01(木) 17:40:19.96 ID:oNpUiqXa0


〜〜 イシス・宿屋 〜〜


侍「……で、だ」

地獄騎士「……」

勇者「…………」

ククール「…?」


侍「お前も異世界から来たらしいな、何処から来た?」

ククール「ベルガラックだな、知ってるか?」

侍「知らん」

勇者「えーと……」


地獄騎士「やはり侍とは違う世界から来たようだなお主は」


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451 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [sage]:2011/09/01(木) 18:07:26.60 ID:oNpUiqXa0
……少し沖縄で浮かれ過ぎたみたいだ、色々鈍ってる

切る
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452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/01(木) 19:24:27.26 ID:yr84YmzDO
おつ


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453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/01(木) 21:10:28.95 ID:yvbw13Wgo

楽しみにしてるよ
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454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/01(木) 21:29:09.76 ID:otxNoZ8co

やっぱりこれがないと一日ものたりない


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455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/02(金) 08:42:14.18 ID:Jx885FjIO
待ってたよC


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456 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/02(金) 16:36:12.91 ID:LZAzmzMR0


ククール「さあ? 俺が気づいた時にはロマリア城にいたが…」

地獄騎士「……ふむ、どうして元の姿…というより猫に?」

勇者「た、たしかに…」


ククール「猫の方は気にするな、ちょいと嫁に呪いかけられただけだ」

侍「凄い嫁なのだな…」

ククール「そりゃあな、自称とはいえ最強の胸を持った女だし」

地獄騎士「………」


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457 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/02(金) 16:52:29.61 ID:LZAzmzMR0


地獄騎士「しかしこうなるとかなり心強い、お主と某に侍が力を合わせればきっと魔王の使いにも勝てる」

侍「そうだな、拙者とは違って魔法も使えるならとても助かる」

勇者(……侍さんの手がぷるぷるしてるのは黙っとこう)


ククール「えっ? 誰がいつアンタらと旅するって?」


勇者「…え」

ククール「悪いが俺は元の世界に帰れる方法を見つける為に、1人で行かせて貰う」

侍「な…ッ、拾ってやった恩はどうしたのだ貴様!」

ククール「拾ったのは女戦士だろ、借りなら敵を撃退してやったからチャラだ」


地獄騎士「……斬る」チャキッ

侍「拙者でさえ我慢してるのだから、地獄騎士も落ち着け」


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458 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/02(金) 17:20:01.42 ID:LZAzmzMR0


〜〜 イシス地方・フィールド 〜〜


勇者「ま、待って下さいククールさん!!」

ククール「なんだ、追いかけて来たのか」

勇者「はあ…はあ……どうして、僕達に協力してくれないんですか!?」

ククール「…は?」


勇者「た、確かに僕の言ってる事は他人任せで、自分勝手で……!」

勇者「どうしようも無い、弱者の言葉です!!!」


ククール「………」

勇者「でも、でも…今の僕達にはあなたが必要なんです!! どうしても!!」

ククール「…サムライとかいうのと、魔物がいるじゃねえかよ」

勇者「彼等は弱いんです、あなたより、僕より……ッ!!」

ククール「…!」


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459 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/02(金) 17:29:05.72 ID:LZAzmzMR0


ククール「俺が見た感じ、お前よりサムライや地獄騎士の方が強いと思うけどな」

ククール「……それとも、案外実力を隠すタイプか? 俺の世界にもいたけど」


勇者「……いいえ、今の僕は断然弱いです」

ククール「じゃあなんで平然とアイツらが弱いって言えるんだ」

勇者「侍さんは、この世界の人間じゃありません…そして『彼女』はまともに戦えるような人でもない!!」


ククール(……びっくりだな、初め見た時から思ってたがコイツ…『アイツ』そっくりだ)

ククール「地獄騎士はなんでだ、アイツもお前達やこの世界の為に戦ってんだろ?」

勇者「違う、それも違うんです!!」


ククール「何が違うんだ?」

勇者「………………彼がバラモスだからです」

ククール(おっと予想外)
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460 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/02(金) 17:35:19.57 ID:LZAzmzMR0


勇者「…はっきりとした理由は分かりません、ただ『感じる』んです……『バラモス』を」

勇者「きっと地獄騎士さんはいつか僕達とは別の道に行ってしまう……だから」

ククール「………」


勇者「……この世界を救える僕だけが、この世界が作った僕なら、彼等より強くなれるんです!!」

ククール「………」


勇者「だからククールさんの力を貸して下さい、僕よりも強いあなたなら必ず…!」

ククール「ならダメだな、自惚れてるだけだお前は」

勇者「━━━ッ!!」


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461 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/02(金) 17:39:01.02 ID:LZAzmzMR0


ククール「…行く前に聞くぜ、お前はどうして俺が強いと思った」ザッ


勇者「………」

勇者「……あなたには待つ人がいて、大切な人がいて…守るべき人がいるからです」


ククール「……そうかよ」ザッ


<ザッザッザッ………


勇者(…はは)

勇者(僕、駄目駄目だなぁ……)

勇者(…………)


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462 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/02(金) 17:46:32.05 ID:LZAzmzMR0



〜〜 ロマリア地方・フィールド 〜〜


ククール「……俺が強い、ね……」

ククール「よく言うぜ、どうせ『こっちのも』化け物みたいな芸当が出来るんだろうに」

ククール「まあ帰った後の土産話は出来たな、『アイツ』そっくりの子供がいたってな…」


ククール「………でもまず、は………」チャキッ



オロチ『………』

ヒドラ『………』

魔王ノ使「ククク……やあククール…」


【ヤマタノオロチがあらわれた!】
【キングヒドラがあらわれた!】
【魔王の使いがあらわれた!】


ククール「……生き残らねぇとな…!!」


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463 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/02(金) 17:55:49.38 ID:LZAzmzMR0


ククール
性別:男
レベル:99
力:832
素早さ:999
身の守り:733
賢さ:999
攻撃力:659
守備力:417
最大HP:999
最大MP:999

E.地獄のサーベル




現在HP : 1






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464 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/02(金) 18:10:32.45 ID:LZAzmzMR0



〜〜 翌日ロマリア地方・西の祠 〜〜


<ガチャンッ

僧侶「あっ、開きました!」キィッ

女戦士「……これで港町ポルトガに行ける」

侍「ま、またアレか…?」


地獄騎士「旅の扉か、懐かしいな」

勇者「あ、やっぱり地獄騎士さんも一度使った事が?」

地獄騎士「うむ、某がまだ若い時にな」

侍「……(また酔うハメになるのだろうな…)」


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465 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/02(金) 18:11:16.16 ID:LZAzmzMR0
切る
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466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/09/02(金) 21:35:03.94 ID:z7BiHDHAO

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467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 13:50:21.18 ID:ldyYuIwIO
乙んC


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468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 15:06:43.64 ID:iFlIEwpAO
ククール種食いすぎ吹いた
剣一本だけとか、むしろ外したほうが強いんじゃ…?

異世界関係が全く読めないのが気になる。期待。


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469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 20:41:48.27 ID:s02y/ERDO
告知も消えてすっきり
470 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/05(月) 17:04:40.96 ID:fHVCVnmE0


僧侶「……さて、どうします?」

地獄騎士「? 入らないのか」

僧侶「いえ、入ると侍さん……酔うみたいでして」

地獄騎士「酔う?」


侍「どちらかと言えば、吐き気が襲うのだ」

地獄騎士「ふむ、しかしポルトガに行くならここを通らねば……」

侍「わ、分かっている!! 拙者も男、見せてくれる!!」バッ


━━━━━━パシュッ━━━━━━


女戦士・勇者・地獄騎士

(((  女性なんだからムリしなきゃ良いのに……  )))


僧侶「流石異世界の男性は違いますね、見習いですよ」

471 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga ]:2011/09/05(月) 17:23:18.06 ID:fHVCVnmE0


何か有線LANケーブルの本体がヤバいので行ってきます
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/05(月) 18:41:59.13 ID:nK+4RPGDO
待ちます
473 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/05(月) 19:36:43.36 ID:fHVCVnmE0
うおぉぉバイト先出発までに投下あああああああああ
474 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/05(月) 19:40:52.71 ID:fHVCVnmE0


僧侶「それではっ と」バッ


━━━━━━パシュッ━━━━━━


女戦士(……結局猫はどこ行ったんだろ)バッ


━━━━━━パシュッ━━━━━━


地獄騎士「……」バッ


━━━━━━パシュッ━━━━━━


勇者(大丈夫かな、侍さん………)バッ


━━━━━━パシュッ━━━━━━



475 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/05(月) 19:49:41.05 ID:fHVCVnmE0


〜〜 ポルトガ地方・祠 〜〜


勇者「よいしょ」


侍「ウグァアアアアッ!!?」ズバァッ

【侍は500のダメージをうけた!】

勇者「えええええええええ!??」


侍「…っ」フラッ

ドサッ


僧侶「侍さん!?」

地獄騎士「な、何だ!! 何故!? どこから斬られた!」

女戦士(斬られた…?)

476 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [sage]:2011/09/05(月) 20:01:40.79 ID:fHVCVnmE0

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱


━━━ ???? ━━━


『お止め下さい父上!! 私は、私はこんな……』


『まだ言うか十兵衛よ、貴様はまだ私の娘を汚すか……ッ』チャキッ

             ズザッ

『━━━見せてやろうぞ、我が奥義にして最強の剣技をなッ』

『止めて下さい……父上…私が分からないのですか…?』


『黙れぃ四本の腕を持つアヤカシめッ!! 貴様は私の息子だけではなく娘さえも奪うか!?』


『見よッ、柳生流最強の奥義を……!!』


『父上……!!』


鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱

477 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/05(月) 20:07:37.95 ID:fHVCVnmE0

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱




━━━━━━━━━ザンッ!!━━━━━━━━━




『………ッ』ズバァッ

『ヌゥ…? この太刀筋、まさか……!』


『…父…うえ……』ドサッ

『椿!! 何故、何故お前が………!?』


『…………父上、私は……立派な侍になれたでしょうか…?』



鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱

478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/05(月) 20:16:15.03 ID:fHVCVnmE0

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱


【【 ナルホド・・お前の望みは侍になることか・・・ 】】


『ッ、何奴!?』


【【 我が名は『《 次元龍 》』・・・全ての世界を支配する、言わば《神》だ 】】


『……神だと…!?』


【【 柳生 宗矩 椿よ、貴様の望みを叶えると同時に生を与えてやるぞ・・・? 】】


『の……ぞ…み……?』


【【 我と契約するのだ、さすればお前は永遠に生きられるぞ・・・ 】】


鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱

479 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/05(月) 20:22:05.41 ID:fHVCVnmE0

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱


『ならぬッ!! ならぬぞ椿!』

『……………』


【【 死ぬのは怖いか、椿よ・・・!!! 】】


『……っ』


【【 その辛さから、恐怖から我が救ってやるぞ・・・? 】】


『うおおおおおおお!!!!』


━━━━━━━━━ザシュゥッ!!━━━━━━━━━


【【 グッ・・!? それは・・・! 】】


『柳生の大太刀、『霊剣』よ……!』ジャカッ

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱

480 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/05(月) 20:23:41.91 ID:fHVCVnmE0
き、切る…!!
481 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/05(月) 20:49:38.99 ID:jUJuHcz8o
きるな!続けてください!!おながいします”!!
482 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/05(月) 22:14:37.99 ID:IOTwePYpo
乙ゥ
483 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/06(火) 04:13:55.17 ID:TL+bMsOC0
>>1

>>463の攻撃翌力と力が逆になってるよ
ちなみに異世界人の侍とかは別としてドラクエ3は

攻撃翌力=力+武器 守備力=素早さ/2+防具
レベルアップ時のHPMP増加は体力(賢さ)×2±(0~2)=最大HP(MP)
体力(賢さ)255のレベル99で最大HP(MP)が510~706(+命の実などの補正)
ステは255を超えるとオーバーフロー(逆に0を下回るとアンダーフローを起こし0-1は255)して0から
レベルによってある程度の上限値があって実ブーストして超えてると+0~1しか上がらない
ダメージ計算式は大雑把に言うと攻撃翌力-防御力/2
484 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage saga]:2011/09/06(火) 09:07:07.18 ID:VsVr3nJYo
攻撃力と力が逆の指摘までなら
「実は呪いの武器を使ってる」とか「素手でやれww」とか
ネタになって良かったが
後半のパラ計算まで入れたとこで思いっきり引いた・・・
SSなんだしそんな細かいことどうでも良いだろ
485 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 09:45:50.58 ID:y1hmJYlIO
>>484にハゲ同
486 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 13:17:45.01 ID:qYu1XUsDO
>>483


細かい人は嫌われるよ

487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/09/06(火) 14:01:01.23 ID:TL+bMsOC0
引いたって言われても今のDQは知らないけどSFC時代までは考えないとクリアできなかったんだよ
ステ計算は算数レベルでフロー現象は昔のゲームでドーピングありならかなり多い
細かいのは認めるけどね
488 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/06(火) 14:02:46.66 ID:6L3gk1veo
あいたたたた
489 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/06(火) 14:09:00.50 ID:KQRv1MWyo
>>487


490 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/06(火) 14:19:14.29 ID:VsVr3nJYo
いやだからなんでゲームのステータス情報なんかがSSにいるんだよ???
正直俺も反論覚悟でレスしてたが今は触ってごめんって気になってきたよ・・・
491 :SQ ◆G2/Yj5eh5U :2011/09/06(火) 16:16:24.48 ID:ag65gxA30
>>487
分かってる、俺も一度勇者1人プレイという意味不明な縛りやったから分かってる
猿を乱獲して種を集めまくった時代もあったよ

ただすまないが…ククールのステータスはミス&DQ8仕様&木の実・種暴食仕様なんだ……すまない、適当な構成で
492 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/06(火) 17:15:07.19 ID:ag65gxA30

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱


【【 霊剣・・? 成程、この世界の『ルビス』みたいな物か 】】


『椿よ……逃げろ!! もはや他の柳生の衆は十兵衛によってお前を追っている、逃げるのだ!!』

『………』


【【 ・・・愚かだな人間というのは、既に瀕死の者を助けようともせず逃げろとは・・ 】】


『黙れッ!! この石舟斎、最後の子供だけは決して貴様らの元には行かせん!!!』

         ジャカッ!

『さあ…来るが良い妖龍よ、私は死ぬまで立ち塞がるぞ』


【【 ・・・フフフ 】】


『!?』

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱

493 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/06(火) 17:26:49.23 ID:ag65gxA30

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱


━━━━━━ドスッ!!!


『…カッ……は…!?』

     ドサッ


【【 ・・・愚かだが、実に扱い易いのが人間だ・・例えばお前の守ろうとしていた娘だな? 】】


『つ…椿っ?』

『わ、私は生きたい!! そして侍になって最強の剣士になりたいのだ!!!』シュゥゥ

『……傷が、塞がって…』


【【 どうやら契約は成立したようだ・・・椿よ、その男を殺し、私の元へ来るのだ! 】】


『椿……ッ』

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
494 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/06(火) 17:50:37.95 ID:ag65gxA30

鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱


『…父上、覚悟して下さい……』チャキッ


( 何だこれは… )


『私は貴方を越える剣士になる事を誓います……だから』グッ


( 何をしているのだ、この女ッ……!? )


『安らかにお眠り下さい…ッ!!』




━━━━━━━━━ザシュゥンッ!!!



鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱
495 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/06(火) 18:17:49.54 ID:ag65gxA30


侍「やめろぉぉおおおおおおッ!!!!」ガバァッ


勇者「う、うわわ!? 侍さん! 僕ですよ!!」

侍「……勇者? お前何故ここにいる」

勇者「え、いや…ここは港町ポルトガの宿屋ですよ!」


侍「……そうか」バサッ

侍(…何だったのだ、今の夢は……)


496 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [sage]:2011/09/06(火) 18:59:26.67 ID:ag65gxA30
………本当に済まない

切る

本当に済まない
497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/06(火) 19:04:04.78 ID:IwPRtXZ1o
乙乙
498 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/06(火) 19:04:39.07 ID:ag65gxA30
……本当に済まない
499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 19:08:10.84 ID:oI0wULyDO
おう
明日も来いよ
500 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/08(木) 00:14:00.02 ID:p/GhT87mo
ていうかこれくらいの投下量は別に珍しくないし大丈夫やて
501 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/08(木) 17:11:10.25 ID:tjWvc5mJ0


勇者「はい、お水ですよ!」

侍「む…すまないな、頂こう」スッ


侍「…ごくっ…ごくっ……」

勇者「………」

勇者「少し、当分ここポルトガの町で休息を取りましょうか」

侍「! 何故だ、拙者は問題ない!!」


勇者「ムリはいけないです、僕も少し疲れてますし…ほら、船旅の前に体力つけないと!」

侍「しかし……」

勇者「2日だけなら大丈夫ですよ、ね?」

502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 17:24:12.46 ID:tjWvc5mJ0
侍「いや、拙者のせいで勇者達の旅に支障があっては…」

勇者「本当に問題はないんです、本当に、だから侍さんは少しでも休んで下さい」にこっ

侍「……分かった」


勇者「あ、何か果物いります? 美味しいラフランスあるみたいでしたよー!」

侍「ら、らふ…?」

勇者「あれ、これも分からないですか…えと、梨みたいな物です」

侍「ああ、それなら分かる」


勇者「じゃあ持って来ますねっ」

侍「うむ…かたじけないな」


<たったったっ


503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 17:31:28.72 ID:tjWvc5mJ0



勇者(……)タッタッ

勇者(…早く持ってってあげないと……)



━━━━━━ドクンッ!!━━━━━━



勇者「ぎ…ぃッッ……!?」ズキッ

勇者(だ、ダメだ…僕はまだ……!!)ググッ

勇者「ぁぐ…ッ!!」ズキッ


勇者「………ッ」スゥッ


勇者「………おさまった」

504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 17:50:23.67 ID:tjWvc5mJ0


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

〜〜〜〜


勇者「はい、あーん♪」

侍「何故か腹が立つな…」


勇者「侍さん、梨は嫌いでした?」

侍「嫌いという訳では…」

勇者「はい、あーん♪」

侍「……まさかこのやりとり、また『アレ』じゃないだろうな」


勇者「はい、あーん♪」

侍「うわああああ!!」ガバァッ

勇者「じょ、冗談ですよごめんなさい……」

侍「……まったく」

505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 18:10:11.60 ID:tjWvc5mJ0


侍「んん、美味いなこのー……ラフとかは」シャクシャク

勇者「甘いですよねー」

侍「うむ、何だか食べ物や普通の生活だけならこっちの世界は完璧だな!」

勇者「あはは……え?」


侍「どうかしたか?」ゴクンッ

勇者「あ、いえ…」

侍「?」シャクシャク

506 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 18:28:32.65 ID:tjWvc5mJ0


〜〜 しばらくして 〜〜


侍「………zZZ」すぅ

勇者(…寝ちゃった)

勇者(そういえば、初めてかな…侍さんの寝てる顔見るの)

勇者(………いいなぁ)


勇者(侍さんみたいに僕も美形なら良かったけど、お父さん似だからね…っ)

勇者(あ、僧侶さん達遅いなぁ)

勇者(もしかしたら『2人』で楽しんでるかもしれないし、そっとしておこうかな)

507 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 18:35:37.15 ID:tjWvc5mJ0


勇者(………っ)ウトウト


勇者(…ねむいや)

勇者(……寝たくないなぁ…)

勇者(………………)


勇者(…おやすみなさーい、侍さん)


勇者(…zZZ)
508 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 19:00:16.99 ID:tjWvc5mJ0

記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶
                                  「お父さ━━━んッッ!!!!」

「…僕は勇者と呼ばれる程勇気は無いよ」             「姫は僕が助けに行きます」

      「僕さえいなければ……」
                                   「ピサロォォォオオオオオ!!!」

「僕は君達2人の兄だからね!」                                  「僕は信じてる、だから君も信じてよバーバラ」



                         『『 勇者は人々の生命と共に永遠に生き続ける 』』


       「ひひ、ひヒャヒャヒャヒャヒャヒャッッ!!?」                「お前が、お前が僕の人生を壊したんだぁあああああああああああ!!!!」
「魔物は人間の敵じゃない、人間は勇者の敵でもあるんだよ…」            「僕の夢はね、バーバラを傷つける物全てを消し去る事なんだ」

             「俺は姫とは結婚出来ない」

                                                「どうだい? 愛する物を目の前で失う気分はさぁッ!!?」


記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶
509 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 19:16:10.69 ID:tjWvc5mJ0


記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶
                            「そうか……エスタークが消えない秘密がようやく分かったよ」

「俺を導いてくれ…ロト……」              「さぁ、僕の闇を喰えよシドー!! もっと力をつけるんだ!!」

          「僕はエスタークになる……ッ!!」       「貴様が…貴様がビアンカをォッ!!!!」


            『『 故に、人々が勇者を認めなければ…運命は闇へと堕ちて行く 』』


                                              「もう戻れないんだ!! もう彼女は帰って来ないんだ!!!」
「来い…俺が相手だ、エビルプリースト……!!」      「僕はもう闇から出るつもりはない」  「テリー……バーバラを、頼んだ……」

                           「僕は、もう疲れたんだよ…」     


             
                              「ツバキ……!!!」



記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶記憶

510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 19:24:44.96 ID:tjWvc5mJ0


勇者「……んぅ」ムクッ

僧侶「あ、起きましたね」

女戦士「……おはよー」

勇者「あ、えっ……////」


侍「夕飯だ、行くぞ勇者」

勇者「さ、侍さん! 傷は…?」

女戦士「……歩いて食事無問題」

僧侶「だそうです♪」


勇者「………じゃあ、行きましょうか! 侍さん!」

侍「? ああ」

511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 19:31:47.28 ID:tjWvc5mJ0




〜〜 ???? 〜〜


【【 ・・・ヌゥ 】】


Kヒドラ『どうかなさいましたか?』


【【 ・・・『奴』め、どうやら勇者に何か仕込んだらしい 】】


Kヒドラ『……何を仕込んだのでしょう』


【【 さあ、な・・愚かな事だ 】】



512 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/08(木) 19:32:16.24 ID:tjWvc5mJ0
斬る
513 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/08(木) 20:20:45.33 ID:iR+D8pjCo

ドラクエキャラが出すぎて原作やってねえとわからなくなってきたな
514 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga sage]:2011/09/08(木) 20:31:17.58 ID:tjWvc5mJ0
>>513

そんなに出ました?

やはり次元龍やククールはまずかったかな
515 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/09/08(木) 20:50:13.21 ID:WFFXwBhKo
次元龍:伝説級に強い、もしくは神みたいな敵
ククール:とある世界の勇者

と言った感じで認識してるしヒドラとかも普通に強敵として有名だから
原作とか気になったこと無いよ?
逆にそういう元ネタ付きのが出たときギャラリーが騒ぎすぎるのがウザい程度か
516 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/08(木) 21:25:59.91 ID:p/GhT87mo

原作やってる身からしたらこの展開はたまらんぜ
517 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2011/09/08(木) 21:28:40.27 ID:sS2LlUsAO
ククル、勇者とは吹いたなあって感じ。

別世界の、神官騎士、兼、目からビームを放つタンバリン奏者だろうがwwww
518 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/13(火) 01:03:25.90 ID:QqHFppao0
過疎り杉
519 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/13(火) 16:57:10.96 ID:62l3dY/O0


〜〜 アッサラーム地方・フィールド 〜〜


勇者「うー……」ズーン


侍「ふむ? 勇者はどうかしたのか、先程からずっとあれだが」

僧侶「いやー、聴いてませんでした? ファンファーレ」

侍「……久しぶりに刀の手入れをしながら歩いてたから」


女戦士「……勇者様レベル上昇」


侍「良いことだろう?」

僧侶「…忘れましたか? 勇者様はレベル20を越えると……!」



僧侶  「『 鋼の筋肉に包まれた真の【漢】 』になるのですよ…ッ!!」




520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/13(火) 17:04:14.08 ID:62l3dY/O0


勇者「いやだぁあああああああああ!!」


女戦士「……僧侶、勇者様泣かす駄目」

僧侶「あ…」

侍(別に羨ましい限りだと思うが…?)

勇者「な、なんだか侍さんのその顔が腹立たしいです……!!」

侍「何故なのだ!?」


僧侶(侍さんは充分強いのにまだ筋肉つける気ですか)ジー

女戦士「僧侶視線やらしい」

僧侶「え」

521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/13(火) 17:27:38.13 ID:62l3dY/O0


勇者(…本当にどうしよう、実は最近『発作』があるなんて言えないし……)

僧侶「……」

勇者(お母さんが嬉しそうにお父さんの肉体美を語ってただけに、嫌だなぁ…)

女戦士「……」

勇者「僕まだ子供でいたいよ…」

侍「………」


ぽんっ


勇者「えっ?」

侍「勇者、拙者は男らしいお前も好きだぞ!」キラキラキラッ

僧侶(…というか、勇者様の呟き全部聞こえました)

女戦士(……少し勇者様の母親と話し合う必要がある)

522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/13(火) 17:56:58.66 ID:62l3dY/O0


〜〜 ノルドの洞窟 〜〜


侍「…また洞窟か、最近は用事がある度に暗い所に入っている気がするな」

勇者「侍さん意外に洞窟嫌いですよね」

侍「良い思い出が無くてな……」


僧侶「しかしおかしいですね、そろそろポルトガ王の言っていたご友人がいる筈ですが」

女戦士「……人の気配、皆無」

侍「少し拙者が寝ている間に渡された手紙を出してくれるか」

勇者「?」

523 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/13(火) 18:09:36.59 ID:62l3dY/O0


侍「ふむふむ、あー! 拙者は今からポルトガ王に渡された手紙を読むぞー!!」

勇者「うわっ?…急に大声出して何ですか侍さん!」

僧侶「………あ…」

女戦士「……意味不明」


僧侶「もしかして、これで誘ってるのでは」

女戦士「納得」


侍「しんあいなる ノルドよ
このてがみを もつ たびびとを バーンのぬけみちへ あんない してやってくれ。
ポルトガのおう より」


侍「ここの最後の所には王のサインと血印もある、本物だ!!」



524 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/13(火) 18:17:16.33 ID:62l3dY/O0


ノルド「………旦那方、ポルトガのガキと知り合いかい?」ひょこっ


勇者「で、出た…」

僧侶(簡単に釣れましたね)

女戦士「……その言い方は良くない」


侍「うむ、拙者達はポルトガ王の頼みで……」

ノルド「頼みで?」

侍「………勇者、後は拙者知らんぞ」

勇者「あ、やっぱり」

525 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/13(火) 18:26:20.16 ID:62l3dY/O0


勇者「僕達、バハラタという町にある黒胡椒が欲しいんです、ポルトガ王に頼まれまして…」

ノルド「ふむ、すると旦那方は東に行きたいのかね?」

勇者「はい」


ノルド「ポルトガのガキが俺を頼ってんだ、よし旦那方ついて来なされ!」

勇者「ありがとうございますノルドさん!」

侍「なかなか人望はあるみたいだな、ポルトガ王殿は」

僧侶「ええ、それはまぁ…」

女戦士「………」


526 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/13(火) 18:32:35.50 ID:62l3dY/O0
━━━━━━回想━━━━━━



ポルトガ王「船が欲しい…ね、しかし勇者たる証拠が無いんじゃなぁ…」

僧侶「やはりムリでしょうか」

ポルトガ王「うーむ……」


ポルトガ王「む、しばし待たれよ」バッ

僧侶「?」

女戦士「?」



ポルトガ王「ずーっ、ずずーっ…はぁ………」



ポルトガ王「……バハラタでありったけの黒胡椒を買って来たら勇者と認め、船を授けよう!!」ドヤ


━━━━━━回想終了━━━━━━

527 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/13(火) 18:36:22.54 ID:62l3dY/O0


僧侶(明らかに中毒でした)ハァ

女戦士(……あれを鼻から吸うなんて凄い人間だと思った)ウンウン


勇者「?」

侍「?」

ノルド「?」


ノルド「さ、この先がバハラタに続く道に出るぞ」

侍「む」

528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/13(火) 18:55:23.41 ID:62l3dY/O0


〜〜 バハラタ周辺フィールド 〜〜


勇者「あの町がバハラタですね」

僧侶「周りの魔物も他の地方とは違い、手強いようです、気をつけましょう!」


侍「道案内助かった、礼を言おうかノルド」

ノルド「なに、良いとも…ポルトガのガキは元気かい?」

侍「気になったが、ガキとは一国の主に失礼ではないのか?」←鏡を見ない人


ノルド「ん? アイツは今年で8つになるはずだがね」


侍「………」

勇者「侍さん、行きましょう?」

侍「ああ、またいつか会おうノルド…」

ノルド「ガキに宜しくな旦那方〜!」


529 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/13(火) 19:01:31.71 ID:62l3dY/O0
切る
530 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/13(火) 19:08:41.10 ID:6PPz97QDO
おつ
ムキムキ勇者に期待
531 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/13(火) 19:10:44.83 ID:22cJ5Sh1o
乙ぁ
532 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2011/09/13(火) 23:23:15.62 ID:sAuTuDlDo
乙です
>>521の「ぽんっ」が勇者の外観の変化かと期待したのは俺だけだよね(´・ω・`)
533 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/15(木) 17:31:05.72 ID:QTHkR7RO0
これより即興の限界に駄目作者が挑む
534 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/15(木) 17:38:01.14 ID:QTHkR7RO0


〜〜 バハラタの町 〜〜


侍「……僧侶、聞きたい事がある」

僧侶「はい?」

侍「この世界の人間の中には、時間の流れが異なる種族もいるのか?」

僧侶「さ、さあ…聞いた事ありません」


侍「先程のノルドという老人はポルトガ王を子供と思っていたようだが、何故だ」


僧侶「え? うーん……」チラッ

女戦士「……何故私を見る」

僧侶(えー、だって言えませんよ…正直な理由なんて……)

535 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/15(木) 17:54:24.57 ID:QTHkR7RO0


僧侶「あ、あのですね…ノルドさんは恐らくボケて…

勇者「ノルドさんはドワーフで、エルフと同じ人間より長生きする種族なんですよ」

侍「む、そうなのか…やはりそんな物だとは思っていた」

女戦士「……だいぶ慣れてる」


勇者「きっと人間より年を取らないから、時間の感覚が無くなってるんですね!」

侍「ふむ…通りで」


僧侶(あ、あの勇者様…?)ひそひそ

勇者(これで良いです、僕もそう信じたいですし)

僧侶(……何かすみません)

536 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/15(木) 18:15:14.57 ID:QTHkR7RO0


侍「さて、お金は預かっているのだろう? 店はどこにあるのだ」

勇者「町の南西にあるそうです、別に急ぎの用は無いですからそこまで町を見ましょうよ!」


僧侶「そうですね、かなりGも貯まりましたから一度回復アイテムなどを補給しましょうか」

女戦士「……私や勇者様の装備も整える」

勇者「なら、今日は僕と侍さんで情報収集ですね」

侍「うむ……というかまた拙者は1人で歩けないのか?」


勇者「嫌ですか…?」うるっ


侍「構わん、早く行くぞ勇者」

僧侶(これ勇者様がムキムキになったら凄い事になるんですかね…)

女戦士(……想像したくない)

537 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/15(木) 18:35:21.46 ID:QTHkR7RO0


〜〜 バハラタの町・東 〜〜


剣士「近くの洞窟には最近、人浚いで有名な連中がいるらしいぜ」

侍「人浚い?」

剣士「近くの洞窟には最近、人浚いで有名な連中がいるらしいぜ」

勇者「うーん、あっちの人にも聞いてみましょうか」


侍「相変わらず情報収集が上手く出来ない世界だ……」

勇者「の、呪いですから仕方ないですよ!」

538 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/15(木) 18:42:17.24 ID:QTHkR7RO0


剣士2「北の山には転職が行えるという、ダーマ神殿があるらしい」


侍「ダーマ…? 確か拙者達の目指してるのも……」

勇者「ほら! 良い情報もありましたよ、ダーマ神殿は北の山にあるんですよ!」

侍「……ちなみにそれは知らなかった事なのか?」


勇者「い、いえ…知ってましたけど……」

侍「…拙者を馬鹿にしてるのか勇者は……」

勇者「あぅぅ…」

539 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/15(木) 18:51:29.92 ID:QTHkR7RO0


勇者「……あれ」

侍「む、どうした」

勇者「あそこに見えるお店、黒胡椒の店ですよきっと!」

侍「なんだ、もう着いたのか」


勇者「先に買って行きますか?」

侍「うむ」スタスタ


剣士「ん、何だいあんたら」

侍「拙者達はそこの店で黒胡椒を買いに来た者だが?」

剣士「あー、タイミング悪いな……」

勇者「?」
侍「ん?」

540 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/15(木) 18:57:32.78 ID:QTHkR7RO0


侍「み、店の娘が浚われただと……!?」

勇者「……しかも店主が追いかけに行ったんですか…」

剣士「何でも、婚約してたらしいからねー」

勇者「………」



勇者「…どうしましょう、侍さん」

侍「どうするも何も…これは……」

老人「もし、旅人!」

侍「な、何だ急に!?」ビクゥッ


勇者「あ、デジャヴ」

541 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/15(木) 19:05:05.32 ID:QTHkR7RO0


老人「わしの かわいい まごむすめ タニアが あくとうどもに さらわれて しまったのじゃ」


侍「……嫌な予感しかしないな」

勇者「はい」


老人「わしは ふたりを けっこんさせようと おもったのに……あんたらは つよそうじゃな。 どうか タニアを たすけてくれんか?」


→はい           ピッ
いいえ


侍「試しに断るッ!!」

勇者「試さないで下さい!」


老人「このうえ グプタまで つかまったら わしは わしは……」


侍「……引き受けた、だから貴方は店で待っててくれ」

勇者(あ、折れた)

542 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/15(木) 19:06:51.90 ID:QTHkR7RO0
クソ、やはりムリだった……切る…
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/16(金) 00:43:21.82 ID:kPYF87/Wo

無理はせんでもええよ
544 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 00:48:50.44 ID:V9RdFRMw0
即興てもしかしてこれからの展開って何も考えてないのか?
545 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/09/16(金) 11:46:14.26 ID:i8xm6TnAO
最初から一気読みした
GJ
面白さのツボを押さえてる感じ

個人的には綾波キャラの女戦士が気になる
546 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/16(金) 16:40:18.71 ID:s6Bx0j6n0
>>544

そんな器用な事出来ませんw
頭の中にはもうラスト編まで考えてはあります


ただ、書き溜めるとキャラの新鮮味が自分的に無くなるので…即興で書いてます

頭の中のストーリーを台本形式の本スレに書き写す感じだな
547 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/16(金) 17:05:10.48 ID:s6Bx0j6n0


〜〜 夜・宿屋 〜〜


侍「というわけで、明日拙者達は人浚いの住処を襲撃するッ!!」

僧侶「珍しいですね、侍さんが自分から予定を決めるなんて」

侍「武士なら弱き者に手を貸すのは当然!」


侍「何より、今回は色々と可哀相だったからな」


女戦士(……同情?)

僧侶(というよりは、侍さんの何かを刺激するような事情があったのでしょう)ひそひそ


勇者(…うーん……どうしよう)

548 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/16(金) 17:17:21.72 ID:s6Bx0j6n0


〜〜 その後・深夜 〜〜


勇者「……ということがありまして」

地獄騎士「某としては誰も某がいない事に気づかれてないのがショックだがな」

勇者「き、きっと皆さん…地獄騎士さんが強いのを知ってるからですよ!」

地獄騎士「……まあいい」


地獄騎士「勇者に頼まれた通り、ここ2日のアリアハン周辺で起きた事を調べた」

勇者「……」



地獄騎士「アリアハン地方のフィールドに、これがあった…凄まじい戦闘の跡を残してな」


【勇者は銀髪と不思議なタンバリンを手に入れた!】


勇者「…そんな……本当に…ッ」

549 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/16(金) 17:51:31.97 ID:s6Bx0j6n0


地獄騎士「……まだ確実では無いぞ」

地獄騎士「あの男、ククールは、自分を異世界の人間と名乗っていた筈だ…死体が精霊の加護で消えるというのは無い」


勇者「…でも多分、僕が予想した通りの事態にはなってますよね?」

地獄騎士「ああ、残念ながらな…」

勇者「つまり地方の魔物出現配置も?」

地獄騎士「変わってはいるが、少し幸運かもしれん」

勇者「?」


地獄騎士「唯一、魔物の出現率が格段に低くなっているのが『バハラタ地方』……勇者の読みが正しいなら…」




勇者「はい、魔王の使いはこの地方のどこかで傷を癒やし……そしてそれをカンダタに守らせています」




550 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/16(金) 18:03:33.36 ID:s6Bx0j6n0


地獄騎士「……しかし驚いたな、勇者がここまで事態を予測出来るとは」

勇者「それほどじゃないです…多分僕は『勇者』だから、先が分かるだけですよ」

地獄騎士「……」


勇者「地獄の騎士さんは想像できますか? 先が分かるって事は何も分からないんですよ」


地獄騎士「某には人間の不思議な力は理解出来ない、某は魔物だからな」

地獄騎士「だが勇者、お前は怖くはないのか? 死に対して」


勇者「……怖くないんです、だから僕は戦ってるんですよ」

地獄騎士「なに?」

勇者「…すいません、僕はもう寝ます……明日は一緒に戦ってくれますか?」

地獄騎士「む…当然戦う、奴とは決着をつけたいからな」


勇者「ありがとうございます…おやすみなさい」スタスタ  

551 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/16(金) 18:10:02.12 ID:s6Bx0j6n0
〜〜 バハラタ地方・フィールド 〜〜



勇者「……」


パラパラパッパッパーッ!


勇者「……良かった、何とも無いや」

勇者「じゃあ……」


━━━━━ミシッ━━━━━


勇者「……ッ、コントロール…………出来る!!」



━━━━━ムキッ…ミシッ……ゴキッ…━━━━━



勇者(…これなら明日、僕も戦える……侍さんの横に立てる!!)


552 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/16(金) 18:13:04.44 ID:s6Bx0j6n0










━━━━━━【勇者は 変身 を覚えた!】━━━━━━









553 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/16(金) 18:20:37.15 ID:s6Bx0j6n0


〜〜 バハラタ東・洞窟入口 〜〜


侍「ここだ、間違いなくここに人浚い達がいる!!」

僧侶「確かに…足跡や何かを引きずった跡もありますね……」

勇者「皆さん、気を引き締めて下さいね!」



女戦士「……」じーっ

地獄騎士「…な、なんだ?」

女戦士「……猫、探してくれてるのかと思ってた」

地獄騎士「いや、残念ながら…というよりお主は某を忘れていなかったのだな」


女戦士「…?」

554 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/16(金) 18:30:52.99 ID:s6Bx0j6n0









猫「にゃーん」とことこ


魔王ノ使「……そうか、奴らが…」

魔王ノ使「…カンダタ、貴様何をした……ッ!!」


カンダタ「俺様は盗賊だぜ? 人間を盗んで何が悪い」


魔王ノ使「勇者と侍達が洞窟に来た…ッ!!」

カンダタ「何? そりゃぁ嬉しいねぇ」

魔王ノ使「貴様……」


カンダタ(……来いよ侍、万全の俺にもう一度挑みに来い……)



カンダタ「そして最後に勝つのは俺様さ…!!」



555 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/16(金) 18:34:01.33 ID:s6Bx0j6n0
キリが良いので今日はここで

切る


次回:VSスーパーカンダタ編は9月20日火曜日に開始

556 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/16(金) 18:38:28.67 ID:kPYF87/Wo

勇者恐ぇwwwwwwwwww
557 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/09/16(金) 20:53:51.73 ID:i8xm6TnAO
乙〜
558 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/16(金) 23:43:47.47 ID:HQZL5srAO
勇者wwwwwwwwwwww
おつー
559 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/09/17(土) 02:06:47.97 ID:BzrTnUSAO
綾波な女戦士は男装女侍と百合百合な展開なのかと思いきや
僧侶としけこんでるし、猫としゃべるしよくワカランw

萌え萌えブヒブヒ頼む
560 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/20(火) 18:34:41.96 ID:KVM6jhUv0
ね、ネルわけにはいかない……

作者の宣言は絶対だと俺はミケ師匠に教わった!!


>>559
しけこんでないw 2人は処女ですw
561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/20(火) 18:43:55.87 ID:ouuOY7HAo
い、いや眠かったら寝ろよ?
無理して書いてもいいものはできんぞ
562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/20(火) 19:01:37.43 ID:KVM6jhUv0
……もうダメだ…眠い……………

でもここで寝たら


「過疎ってんなー、そのうち放置するぞコイツ」
「他のSS書いてるからだカス」
「クソつまんね」
「消えろ」
「死ね」
「H」


の順番にレスが来てまたトラウマが……
563 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/20(火) 19:07:03.20 ID:ouuOY7HAo
過去になにがあったんだよwwwwwwwwww
ちゃんと待ってるし頼むから寝てくれwwwwwwwwww
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/20(火) 19:10:16.02 ID:KVM6jhUv0
す、すまない……

では今日は寝間す‥


………いよいよ投下するスレに順番決めるべきか
565 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/20(火) 20:04:04.92 ID:LwI5gIdXo
投下するスレの順番を決めるんじゃない
終わらせるスレの順番を決めるんだ!
もちろんその第一位ここだ!ここにしろ!
それ以外はありえないと言いたいところだが
>>1の自由にしてくれ

つC
566 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/20(火) 20:52:16.96 ID:H7EIgFtw0
まあ他のSS書いてるからだカスは言われてもしょーがないわな
567 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/21(水) 02:11:35.11 ID:MkRdVFjDO
勇者がセル戦の大人トランクス臭くて……
568 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/21(水) 16:39:06.52 ID:YG6bKRq/0


子分「…お前らは……!!」


侍「貴様…カンダタの子分か」チャキッ

勇者「関係ありません! グプタさんを、タニアさんを返して貰います!」


子分B「まあ待て、親分の命令は絶対なんでなぁ」

侍「命令?」

子分B「俺達の仲間になる気は……あるか?」


侍「笑わせる……誰が賊になど…!!」


子分B「じゃ、通す訳には行かないな……行くぜお前ら」ムキッ

子分「おうよ…!」ミシッ

子分C「今や人間の限界を超えた俺達に、勝てる奴なんざいねぇッ!!」ゴキッ


侍(コイツら…!?)

569 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/21(水) 16:53:51.46 ID:YG6bKRq/0


━━━ 【カンダタ子分達がおそいかかってきた!】 ━━━


僧侶「まさかカンダタ一味が人浚いだったとは驚きですね…!」

戦闘が始まったと同時、僧侶は杖を片手に下がる。


女戦士(……驚くべきはこの僅か1ヶ月で彼等が急激に強化されている事…!!)


そこへ、下がった僧侶が背後に立つように女戦士が移動する。

これが普段通りの陣形だった。


侍「勇者!!」

勇者「はい!」


【侍のこうげき!】

【勇者のこうげき!】


570 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/21(水) 17:11:17.62 ID:YG6bKRq/0


子分C(は、速いだと……ッ!?)


カンダタ子分の1人、Cが驚愕する。

それもその筈だ。

彼等の素早さも力も、全てが人間の限界を超えた領域のステータスなのだ。

しかしそれを圧倒するのが、


侍「━━━━━『二の型』、『二天』……ッ!!」


黒い長髪の剣士、サムライ。


瞬速の2刀がそれぞれ一閃を乱れ走る…!!


【かいしんのいちげき!】
【かいしんのいちげき!】


子分「ガッ……ぁ!??」ズバンッ


571 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/21(水) 17:22:41.02 ID:YG6bKRq/0


【カンダタ子分Cに126ダメージ!】
【カンダタ子分Cに193ダメージ!】

反撃の機会を一瞬も与えない。

刃が弾いた鮮血が雨のようにCの目にかかる。


子分C「ぐ、クソが……!?…」

侍「『一の型』……ッ」

視界すら取り戻させない。


━━━━━━シュインッッ!!


子分C「━━━ッ━━━」ドシャッ


【カンダタ子分Cをたおした!】


子分(い、一瞬で……!?)

572 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/21(水) 17:31:56.35 ID:YG6bKRq/0


勇者「ハァァ━━━ッ!!」


ザンッ!! と勇者がカンダタ子分の背後を取る。

同時に勇者の右手が『スナップを利かせて』カンダタ子分に振られる!


だが、


子分「コイツぐらいの攻撃ならかわせる……!!」

ゴォッ!! とカンダタ子分は瞬時に身を低くする。

これで間違いなく、勇者の攻撃は防いだはずだった。


━━━━━━ビュッッ・・・ッ!!!


子分(な……)

573 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/21(水) 17:40:45.11 ID:YG6bKRq/0


一閃が、『長すぎる』。


子分(まさか、コイツ……!??)

カンダタ子分の目が見開かれる。

彼の目に映るのは勇者の『剣を握る』手。


そこには細い小さな柄のような物が握られていた。


カンダタ子分は更に目を一瞬で動かす、勇者の一閃、彼が避けた先に駆けた一撃は。



子分B「ッ!? ぎああああああああああ!!!!」


ゾンッ!! という説明不可能な音と共にBの体に凄まじい勢いで巻きついた。

そう、勇者は『剣』ではなく、『鋼の鞭』を装備していたのだ。

574 :一階の台所窓が吹っ飛んだwwwwwwwwwwwww [saga]:2011/09/21(水) 18:10:31.26 ID:YG6bKRq/0


【ミス!】

【カンダタ子分Bに30ダメージ!】


子分「エグい真似しやがって…殺す!!」

【カンダタ子分のこうげき!】


手に持つ片刃の斧を振り上げ、勇者に斬りつける。


勇者(今だ……ッ!!)ミシッムキッ

その刹那に、勇者の左腕が丸太の如く太く、鋼鉄の様に硬くなる…!!


━━━━━━ガゴォンッ!!


勇者「━━━っ、痛い物は痛い…!」ズキッ

【勇者に8ダメージ!】


575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/21(水) 18:19:56.06 ID:YG6bKRq/0


子分B「ま、まだだ…!!」バッ

侍「………」


全身を引き裂かれた状態でも尚、カンダタ子分Bは立ち上がる。

そして手に取った斧を斜めから上にかけて侍を切り裂こうと一閃を走らせる!


侍「━━━ 活人、『真斧白刃取り』 ━━━」


チンッ と刀を納めると同時に侍の白い手が構えた。

右手だけ。


【カンダタ子分Bのこうげき!】




侍「  左手は添えるだけ………!!  」




576 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/21(水) 18:27:44.58 ID:YG6bKRq/0



━━━━━━スゥ・・・━━━━━━



子分B「ッッ!!?」

驚愕、茫然。

風切り音すらさせない、静寂に包まれた『防御』がカンダタ子分Bの斧を止めた。


【しかし侍にこうげきがきかない!】


侍「……拙者の勝ちだな」

子分
      「「  !!  」」
子分B



侍の表情に、笑みが浮かんだ。


577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/21(水) 18:39:32.23 ID:YG6bKRq/0


━━━━━━ゴッッッ!!!!


子分「ひっ……!?」


空気をねじ伏せるかのような衝撃波。

カンダタ子分の眼前に向けて鉄球が放たれたのだ。


僧侶「隙有りですよ……!!」

女戦士「……僧侶ナイス」


モーニングスター。

鎖が鉄球を振り回し、カンダタ子分達に襲い掛かる!!


子分「グボァッ!?」メシャァッ

子分B「ぶべらッッ!!?」ゴシカァンッ

578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/21(水) 18:52:28.93 ID:YG6bKRq/0


【カンダタ子分に24ダメージ!】

【かいしんのいちげき!】
【カンダタ子分Bに49ダメージ!】


子分「お、おのれ……」

額から溢れ出る血を拭い、勇者達を睨みつける。

だがそれは間違いだ。


侍「━━━━『三の型』、」


怯み、動けないカンダタ子分達の耳に鋭い声が刺さった。

トンッ と侍は地を蹴り、静かに眼光を走らせる侍。


侍「『双閃』……ッ!!」ジャキィッ



一対の刃が重なり合い、閃光がカンダタ子分達を両断する…!!


579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/09/21(水) 18:53:25.76 ID:YG6bKRq/0
切る
580 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/09/21(水) 19:04:26.09 ID:+hpF6fAAO
乙。
毎回楽しみにしてるぜ。
581 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/21(水) 19:11:49.88 ID:LmTCbQNZo

侍はス○ダン読んでたのか
582 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/21(水) 19:13:02.30 ID:YG6bKRq/0
>>581
どこかで聞いた事があったんです
583 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/09/21(水) 22:03:23.78 ID:0gXM5LPAO

ス○ダンって何じゃいや?
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/22(木) 13:22:48.18 ID:T171mo7AO
スラ○ン
585 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 15:36:48.74 ID:i/vS1O8DO


スラリン
586 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 17:36:58.96 ID:tJSp0e7IO
スーダン乙
587 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [sage]:2011/09/22(木) 20:15:13.48 ID:QAzpny9T0
三連休とかふざけるなああああああああああああああああああ!!!

今すぐ消えろ金土日ィッ!!!
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/22(木) 21:27:44.59 ID:0VxxtY6ao
私が阻止するので無理です
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2011/09/23(金) 15:26:06.64 ID:jjT7Hle6o
切る(
590 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2011/09/25(日) 18:45:07.51 ID:ipKj6INAO
>>560
しょ、処女なのか!
うおおおっ、たぎるぜっ!
591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/27(火) 21:51:05.79 ID:bFqLClWDO
まだこのスレ見てる人いるー?
592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/09/27(火) 22:45:54.57 ID:h99hEa0AO
>>591
俺は楽しみに待ってるがどうした?
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/27(火) 23:25:52.76 ID:4e0/r21DO
>>591
見てるよ(-.-)y-~
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/27(火) 23:52:14.85 ID:5k3tpR4wo
>>591
今か今かと待ち構えてるぞ
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 00:32:10.08 ID:PW47V55DO
いや、あまりにも放置されてるからもう終わってしまったのかなと思って・・・
596 :SQ ◆G2/Yj5eh5U :2011/09/28(水) 16:50:33.74 ID:q0jymO6x0
どこから見ても1です

41度という凄まじい高熱により長らく放置してすみませんでした
今週からまた再開させて頂きます
597 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 17:03:30.55 ID:q0jymO6x0


子分「………有り得ない、人間を越えた俺達がたった3分足らずで…ッ」


崩れ落ちそうになる体を支えながら、カンダタ子分は侍を見る。

侍「…切り捨て御免、と言ってはおこうか」チンッ

鞘に脇差と愛刀を納めながらも眼光は鋭いまま。


その消えない侍の闘気に子分は気づく。


子分(…似てるんだ、『親分』に……『カンダタ』に……!!)グラッ

ついに力尽きるカンダタ子分は最後に小さく笑みを零した。

何てことは無いのだ。


自分達は最も誇れる敵に敗れたのだから。


598 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 17:10:13.71 ID:q0jymO6x0


【カンダタ子分達をたおした!】


勇者「侍さん、怪我は無いですか?」

侍「拙者の台詞だな…斧を腕で防いでなかったか勇者」


僧侶「しかしポルトガで武器を新調して正解でした、見事に先制攻撃が成功しましたからね」

女戦士「……」ぷいっ

侍「どうした女戦士」


勇者(そういえば女戦士さん、一度も攻撃出来て無いんじゃ……)ひそ

僧侶(……あの武器扱い難いでしょうしね…)ひそ


女戦士(……少し悲しい)

599 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 17:18:46.36 ID:q0jymO6x0

勇者「それにしても少し驚きました…まさかカンダタ一味が絡んでくるなんて」

侍「何故驚くのだ? 盗賊なら人浚い位やりそうだろうに」

地獄騎士「それには色々と……まあ何にせよ話は終わらせた方が良さそうだぞ侍」

侍「……」ピクッ



━━━━━━ザッ・・・


僧侶「……でしょうね、カンダタ一味の子分がいるのですから」チャキッ


━━━━━━ザッ・・・


女戦士「……ッ」ガチャンッ


━━━━━━ザッ・・・


勇者「予想通り、貴方達が出て来ましたね…!!」ミシッ


600 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 17:19:53.06 ID:q0jymO6x0










━━━━━━  【 カンダタ!! 魔王の使い!! 】  ━━━━━━









601 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 17:27:44.64 ID:q0jymO6x0


魔王ノ使「ククク……懲りないな勇者達よ、また自分から厄介事に首を突っ込んでいるのか?」


勇者「何をしようと貴方に関係は無いです!」キッ

地獄騎士「その通りだな、それに貴様が厄介事を起こしているのだろう!!」

魔王ノ使「クク、失礼な奴らだ…俺は何もして


カンダタ「御託はやめてくれ魔王の使いさんよ、俺様はもう我慢出来ないんだ」

魔王ノ使「…ッ」


602 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 17:39:49.71 ID:q0jymO6x0


カンダタ「なぁ侍、俺様はあれから強くなったんだ……」ザッ

侍「…?」


カンダタ「あの時から、あのお前に斬られた時から、ずっと俺はお前の『光』が忘れられ無いんだ」ザッ


カンダタ「あの鋭い、月の光を帯びた一閃……」

カンダタ「振られた時に散った俺様の血……」


カンダタ「そして叩きつけられる敗北感……ッ!!!」

侍(っ…!?)ビクッ


カンダタ「分かったんだ、俺様は、お前に…俺様は!!!」



カンダタ「お前に惚れたんだァアアアアアアッッ!!!!」ビキィッ




603 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 17:47:56.77 ID:q0jymO6x0


━━━━━━カンダタ「お前に惚れたんだァアアアアアアッッ!!!!」


侍「く、繰り返した……!?」ビクッ

勇者「」

地獄騎士「…」

女戦士(……ストレート)

僧侶「どう突っ込めば……」



魔王ノ使「……カンダタ、貴様何を…!?」

カンダタ「言った筈だ!! 俺様は決めたとな!!」

カンダタ「俺様が惚れた、最高の敵…侍と1対1で戦わせてくれや!!!」


魔王ノ使(クッ…コイツの扱いづらさは他の奴ら以上か)

604 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 17:55:30.58 ID:q0jymO6x0


魔王ノ使「ククク…聞いたろ? カンダタは侍と一騎打ち……果たし合いを望んでいる訳だ」

勇者「それを認めるとでも思うんですか!」

地獄騎士「無論だな」チャキッ


魔王ノ使「……お前はそれで良いのか? 『侍』 」

侍「……」


魔王ノ使「……クク、どうなんだ? 受けるのか、否か?」


侍「……」


勇者「侍さん、こんな話を本気で…!?」

地獄騎士「侍!!」

605 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 18:02:43.41 ID:q0jymO6x0


侍「カンダタ、1つ聞きたい」

カンダタ「あ?」


侍「……お前は拙者の何に惚れた?」

カンダタ「決まってるじゃねぇか、『眼』だよ」

侍「眼…か」

カンダタ「そう、眼だ」


侍「……その果たし合い、受けて立とうか」


勇者「━━━ッ!?」

606 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 18:10:59.23 ID:q0jymO6x0


地獄騎士「奴らの思うツボだ、侍!!」ザッ



━━━━━━ジャキィンッ!!



地獄騎士「!?」バッ

魔王ノ使「クク……カンダタと侍が『遊んで』いる間は俺がお前達の相手をしてやろうか」


勇者「侍さん!! 侍さん!!!」


侍「……すまないな、後で幾らでも拙者を説教してくれ」スタスタ

カンダタ「向こうの広間まで来い、侍」バッ


勇者(………)


607 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 18:19:30.95 ID:q0jymO6x0



━━━ 【魔王の使いがあらわれた!】 ━━━



勇者「……地獄の騎士さん、全力でお願いします」ムキィッ…ミシッ…

地獄騎士「…了解した」ジャキッ


僧侶「2人共凄い気合い……て勇者様から変な音がします!?」

女戦士(……成長期?)




━━━━━━                      ━━━━━━
             勇者PT VS 魔王の使い         
━━━━━━                      ━━━━━━



608 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 18:26:49.93 ID:q0jymO6x0


侍「……拙者は 柳生宗矩 、侍だ」スッ


カンダタ「挨拶、か? なら俺様はカンダタ、盗賊王さ」


侍「…いざ、」

カンダタ「あ? ……正々堂々…!!」



━━━━━━チャキッ!!  チャキッ!!━━━━━━




       「勝負ッッ!!!」
カンダタ


━━━━━━                        ━━━━━━
             侍 VS スーパーカンダタ
━━━━━━                        ━━━━━━


609 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/28(水) 18:27:39.49 ID:q0jymO6x0
短いが今日はここで切る
610 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 20:05:43.94 ID:aPWOivEwo
盗賊王に俺はなる!!!
611 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/28(水) 22:37:16.14 ID:heC2GMOao

612 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/29(木) 01:07:56.15 ID:HBG/exlAO
おつかれ
613 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/09/30(金) 17:09:36.25 ID:uTHDyY0AO

燃える展開だな
614 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/30(金) 18:12:44.38 ID:1SLu/R4z0


━━━━━━互いの足が踏み出される。


侍(…先日にカンダタとは対峙したが、この気迫はあの時とは別物だ)


間合いを図り、己の感覚でカンダタの力を推測する侍。

愛刀へ手を伸ばす。


侍「『一の型』」

体を低くし、 トンッ と静かに瞬時に踏み込む!


━━━━━━シャッ・・・


カンダタ「居合い斬りか、悪いが今回は通用しないぜ?」

侍「!!」


カンダタの声が鋭い針のように侍に突き刺さった。


615 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/30(金) 18:25:17.07 ID:1SLu/R4z0


瞬速の抜刀を上回る速度でカンダタの左足が ゴッッッ!! と踏み込まれ、

筋肉の鎧に包まれたカンダタの肉体がブレる。


侍(これ、は……ッ!?)


侍の額に一瞬汗が吹き出た。

特殊な居合い斬りによる敵を怯ませ叩き斬るのが『一の型』。

しかしこれには居合い斬り特有の弱点が存在するのだ。


踏み込んだ左足を軸にしてカンダタは瞬間的に侍の背後に移動する!


カンダタ「ツァ━━━ッッッ!!!!」

侍「━━━━━━ッッ」


そう、通常ではまず有り得ない筈の『背後からの奇襲』だ。


616 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/30(金) 18:36:10.80 ID:1SLu/R4z0


『居合い斬り』、そしてその他の抜刀斬りは、『正面の敵』を限定条件とした技だ。

故に、カンダタのような『決して有り得ない』状況には全く力を発揮出来ないのだ。


横から薙払われる斧に侍の居合い斬りは追いつかない。


侍(くっ…)

抜こうとする右手を押し殺し、愛刀を『背中に構える』。


━━━━━━ガギィィッ!!


金属が凄まじい勢いで打たれる衝撃音が鳴り響いた。


【侍に23ダメージ!】


カンダタ(なんて反応速度だ…即座に鞘ごと剣を盾にしやがるとは……!!)

617 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/30(金) 18:52:20.14 ID:1SLu/R4z0


侍「…っ、……っ!」

ザァッ と侍はカンダタと向き合うように再び構えた。

額は汗が微かに出ている。


侍(この男、人間ですら無いのか? あんな動きは初めて見た)


それは侍がこの世界に来てからの1ヶ月を基に出した結論でもあった。


カンダタ「おいおい、まだ俺様は本気にすらなってないんだぜ? ガッカリさせないでくれよ」

マスクの下から出る嘲笑。

膨れ上がった筋肉の塊が、更に ミシッ と膨れ上がる。


侍「…………」


618 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/30(金) 19:13:52.18 ID:1SLu/R4z0


侍「……舐められてしまうのは昔からだよ、『私』はな」

カンダタ「…?」


クスッ、と侍は笑う。

諦めたように。


侍「私は小さい頃から詰めが甘い、故に『拙者』になれなかった」

ジャリッ… と侍は愛刀を抜き、鞘を足元に置く。


侍「だからだろうな、私は居合いの類を捨て切れない、言わばこの技は『私』という枷なのだ」

脇差しも同じように置き、ゆっくり姿勢を正す。


カンダタ「……何が始まんだ?」

侍「面白い事を…果たし合いは既に始まっていたろう?」


━━━━━━侍の口元が裂けるように笑う。


619 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/30(金) 19:31:15.86 ID:1SLu/R4z0


侍「だがまあ……名付けるなら、『秘剣・椿』かな?」


そう言って侍は両手で構えていた愛刀を強く握り締めると。



━━━━━━ズガカッッ!!!



カンダタ「ッ!」


侍は足元に置いた鞘と脇差しを蹴り飛ばす。

そして蹴り飛ばされた鞘と脇差しは丁度カンダタの視界を隠すように飛んだのだ。


明らかな眼眩ましにカンダタはそれを ブォンッ!! と振り払う。


だが、


620 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [sage]:2011/09/30(金) 19:44:36.55 ID:1SLu/R4z0


━━━━━━侍の姿は既に足元にあった。


カンダタ「なッ………」


動揺しながらもカンダタは斧を鎚のように振り下ろす!

━━━━━━ズゴォォオオオッッ!!!

石畳の床が粉砕され、辺りに衝撃波と共に欠片がバラ撒かれる。


しかし侍の姿は無い。


侍「私の家系はな、元々は『殺人』を極めようとした一族と言っても過言は無いんだ」

カンダタ「だからなん……!?」

ゴッッ!! という鈍い音が筋肉の鎧の背中から鳴る。

侍の肘と刀の柄が絶妙な位置を突いたのだ。


カンダタの体が僅かに止まった。


621 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/09/30(金) 19:46:48.31 ID:1SLu/R4z0
キリは悪いが今日はここで切る

次回は月曜日以降の午後だ
622 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 20:09:48.95 ID:A5J7vNZ00
月曜日以降に移行するわけか
623 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/10/01(土) 10:18:13.02 ID:kZPlOV0AO
寸どめ生殺し畜生GJ
624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/01(土) 10:41:45.64 ID:tD1WRbCno
生殺しの畜生め![ピーーー]!!
次の投下まで[ピーーー]!
月曜まで生き返ってくるな!
でも早く書いてくれよバカ野郎!!
625 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/01(土) 15:54:27.51 ID:yfIknWpYo
>>622
・・・なるほどな
626 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/10/02(日) 23:35:50.55 ID:CSXWVm1AO
侍の本名(マタエモンの名をかりてるだけだろうし)とか
京で何をする予定だったか、なんで男装してるか、正体とか気になる



あと、いつ誰によって処女を喪失するかもw
でも女戦士との百合のが萌えるw
627 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 16:55:48.57 ID:LmaSnLR+0


侍「……言わば私の本質は、『1対1の殺し合い』でこそ力を発揮出来る………ッ」


━━━━スパパンッ!! と侍の白い手が、腕が、足がカンダタの全身に当たる。

カンダタはその拘束を埃でも払うかの如く、振り払おうとした。

しかし


カンダタ(う、動けねぇ…ッ!?)

【カンダタはうごけない!】


正確には動けないのではなく、『力を入れられない』のだが。

彼の全身は柔らかい砂に縛られているように動かせなかった。


侍「『殺人剣・体崩し』……ッ!!」


侍の体が シパァンッッ とカンダタの拘束を解いた。


628 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 17:06:19.28 ID:LmaSnLR+0


瞬間。

カンダタは全身の感覚が 飛んだ 。


カンダタ「ッ…!!?」

フッ とした無重力感が襲った。


侍「まるで頭を打ったように何も考えられないだろう?」

ガッ! と侍は刀の切っ先で近くに転がっていた鞘と脇差しを投げ飛ばす!

直後、侍は地に叩きつけられようとしているカンダタに向かって更に続けた。


侍「本来なら『体崩し』は名の通り全身の関節を粉砕する技なのだが、貴様の場合は良い具合に投げられたな」

クスッ と笑いながらも一瞬で侍は数mを縮め、右腕を思い切り振る。


629 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 17:20:18.99 ID:LmaSnLR+0


━━━━━━ガツゥッッ!!!


刹那に薙がれた侍の蹴りが鞘をカンダタの側頭部に直撃させた。

視界と脳が揺さぶられ、 ゴリュッ と奥歯が吹き飛ぶ。


カンダタ「グブァッ…!!!」

侍「『殺人剣・二天大蛇』……ッ」


手元へ飛ばされて来た鞘と脇差しに刃を納め、侍の足が滑るように走る。

そして左右から響く鍔を親指で押し上げる音。


━━━━━━ シャ・・・キィンッッ!!!! ━━━━━━


侍の体が数回転するのと同時、幾重もの『瞬速の居合い』が踊る。


ドシャッ と、直後に切り刻まれたカンダタが叩きつけられた。


630 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 17:31:32.28 ID:LmaSnLR+0


【カンダタに269のダメージ!】


侍「………、果たし合いの勝者は私だったようだな」

石畳に広がって行く鮮血を見て、侍は刃を納める。


侍は考える、もしもカンダタが『ある事』に気づいていたら勝ち目は無かったかもしれない、と。

侍の着る藍色の着物、その背中と胸に微かに黒い湿りが広がっていた。

手を当てる。


侍「……ッ、いつの間に…」


血が、べったりと付いた。


631 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 17:37:02.09 ID:LmaSnLR+0


そう、侍が異世界に来た時からあったあの『刀傷』が開きかけていたのだ。

寒気のする湿りに侍の目が細くなる。


侍「長期戦を避けられただけで充分だったのか……」



カンダタ「長期戦は苦手か、侍…?」




背後から不気味に鳴り響いた。


侍「なッ……馬鹿な…!!」

カンダタ「驚いてるみたいで嬉しいぜ、その顔が俺様は見たかったんだ」


【カンダタのきずがみるみるふさがっていく…】


632 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 17:45:28.56 ID:LmaSnLR+0



勇者「『闇の衣』……?」



魔王ノ使「クク…その通り、カンダタはその『闇の衣』の僅かな欠片によって力を増している」

僧侶「フェアとは思えませんが…!」

地獄騎士「同感だ、よくカンダタはそれで果たし合いなど申し込んだな」


女戦士「………そうでもない」


魔王ノ使「ククク、流石だ戦士よ…そうだ、カンダタはフェアなのさ」

勇者「…?」

633 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 17:52:22.73 ID:LmaSnLR+0


女戦士「……勇者様や僧侶は考えた事がある?」

勇者「な、なにをですか?」

僧侶「こんな時に何です…」


女戦士「……才能が無い人間の気持ち」


勇者(……ッ)

僧侶「才能…」


魔王ノ使「そうよ、カンダタは元は『精霊の呪い』のせいで職業すら名乗れない非力な『脇役』でしか無かった!!」

魔王ノ使「それが今では闇の力で泣く子も黙る大盗賊、不死にも似た驚異的な治癒力!!」


魔王ノ使「……お前達才能有る者と違う、無能な人間にとってはそんな力すら『自分』なのだ!」


勇者「……」

634 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 17:58:08.26 ID:LmaSnLR+0


勇者「…カンダタの闇の力は、どうしたら消せますか」


魔王ノ使「クク…そんな方法があったとして、教えるとでも?」

地獄騎士「あるなら話は速いな」


【地獄の騎士はちからをためている!】


魔王ノ使「……クク、言葉より、行動か」


僧侶「女戦士、私の盾をお願い出来ますか?」

女戦士「……いつも通り」チャキッ




勇者「作戦は『いろいろ』!! 行きます!!」バッ





魔王ノ使(……いろいろ?)

635 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 18:09:31.99 ID:LmaSnLR+0


怒号の合図と共に、勇者と地獄騎士の2人が同時に走る!


━━━━━━シャキィィンッ━━━━━━


黒い軌跡を描きながら突進してくる地獄騎士を前に、魔王の使いは冷静に思考する。

笑みは崩れない。


魔王ノ使(今の特殊な『癖』、地獄騎士は隼斬りによる牽制役と言った所か)

長きに渡って戦って来た経験が、地獄騎士の戦術を解析していく。

トトッ という小さなステップとフェイントを合わせた勇者の走る音も魔王の使いは見逃さない。


魔王ノ使(そして勇者はその地獄騎士の技に合わせて追撃か連撃を仕掛ける役、だな…!!)


一瞬のうちに魔王の使いは勇者達の連携作戦を暴いた。


636 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 18:21:18.75 ID:LmaSnLR+0


魔王の使いの四本腕が ユラリ と揺れ動く。

魔王ノ使(軌道と牽制役の動きに合わせてカウンターと追撃、俺の力なら可能……!!)

ボギュゥッッ と虚空からチリチリとした闇と共に4つの武器が手の中へ現れる。


そして直後、地獄騎士が告げる!


地獄騎士「━━━奏でろ━━━」

魔王ノ使「……!?」



━━━━━━ シャランッ ━━━━━━



不思議な、聴くだけで全身にありとあらゆる『快楽』が走る音色が鳴った。


勇者(今だ…ッ)ムキッ…ミシッ……


637 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 18:30:39.88 ID:LmaSnLR+0


【勇者達のテンションが5上がった!】

【勇者は変身した!】

【勇者の攻撃力が上がった!】

【勇者の防御力が上がった!】



次々と、精霊の加護による『言葉』が告げられていく。

魔王の使いが初めて驚愕する。


魔王ノ使「何だと…何だそれは!!! そんな『システム』はこの並行世界に存在しない筈だ!!」


有り得ないと。

世界の『真実』を知る男は、そう叫んだのだ。

だがしかし、彼が知らないのもムリは無かった。

638 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 18:47:01.24 ID:LmaSnLR+0


装備していた鎧も盾も服も、ゴム製のパンツを残して全てが巨大な筋肉によって弾け飛んだ勇者が言う。


勇者「でしょうね…僕もそう思います、でもあなたは忘れている!!!」

ゴキュウッッ!! と右腕を丸太のような鋼の凶器に変え、振り上げる。


勇者「ククールさんはこの世界の人間では無かった筈だァァアアアアアアア!!!!」

魔王ノ使「━━━━━━ッッ!!???」


地獄騎士の2連撃に合わせて、勇者の凄まじい、猛烈なジャブが魔王の使いを叩きのめす!

一撃一撃が『不思議なタンバリン』の音色によって破壊力を増しているのか、 ゴシャアッッ と壮絶な音を出す。


魔王ノ使「が……カッ……ッッ……!!」


【魔王の使いに51ダメージ!】
【魔王の使いに45ダメージ!】
【かいしんのいちげき!】
【魔王の使いに167ダメージ!】


639 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/03(月) 18:48:51.60 ID:LmaSnLR+0
切る

640 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/03(月) 20:07:31.92 ID:dKFsW41No
641 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/10/04(火) 07:14:22.59 ID:TLKJSr2wo
ピチピチもっこりパンツ
642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/07(金) 19:29:36.21 ID:pvli6SQR0
投下速度が一気に遅くなったな
1週間に一度がやっとか
643 :SQ ◆G2/Yj5eh5U :2011/10/09(日) 13:41:31.63 ID:7AqYfZui0
よ、良かった…思ったより荒れてない

ネット料金払い忘れてたので投下出来ませんでしたが、
来週からは普通に今まで通り投下しますのでどうか不安を拭うと同時に応援宜しくお願いします
644 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 14:03:15.93 ID:hrJumBwDO
気長に待つ
645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 14:03:46.83 ID:hrJumBwDO
気長に待つ
646 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/09(日) 16:24:35.16 ID:/Pa3YWnbo
まだ一週間もたってないんだからそんなビクビクせんでもいいだろwwwwwwwwww
647 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 17:41:31.31 ID:JvVCwEL10


━━━━━ガクンッ、と魔王の使いが態勢を崩す。


口から垂れ落ちる血を拭う事が出来なかった。

出来ない程に、彼は追い詰められていたのだ。


【魔王の使いはひるんでいる!】

鋭く精霊の声が魔王の使いを更に追い詰めるように、辺りに鳴り響いた。

勇者が空かさず叫ぶ。


勇者「女戦士さん!!」

女戦士「……了解…ッ」


勇者や地獄の騎士には程遠いが、女戦士が走り出した。

648 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 17:55:16.48 ID:JvVCwEL10


魔王の使いの眼光が徐々に変化する。


魔王ノ使(図に乗りやがって……!!)


しかし彼は『体のコントロール』を制御するのに精一杯だった。

つまり動けない事に変わりなく、目の前に女戦士が迫る。


勇者「連携作戦、『ガンガン行け』!!」

バッ!! と勇者が女戦士と魔王の使いの間に割って入る!


━━━━━━ギュッッ!!!


ムキッと勇者の両腕が凄まじい筋肉で膨れ上がり、それらの手を合わせる。

同時に女戦士は手に持つ武器を振り上げると同時に飛び上がった。


649 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 18:01:28.63 ID:JvVCwEL10


勇者「連携作戦、『ガンガン行け』!!」

勇者が女戦士と魔王の使いの間に割って入る!


━━━━━━ゴッッッ!!!


鋼の筋肉凶器となった両腕で、飛び上がった女戦士を頭上に弾き飛ばす!


【女戦士のこうげき!】


女戦士(『鋏』の二枚ある刃に全体重と真っ直ぐな力を加える……)


ジャキィン! と女戦士は『大鋏』を開き、魔王の使いの頭上からそれを振り下ろす。

魔王の使いの眼に更なる変化が現れる。


魔王ノ使(図に乗りやが……!!)


650 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 18:05:05.06 ID:JvVCwEL10
え?

………え?? なにこれなにこれ…
651 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 18:07:14.59 ID:JvVCwEL10
……なんか知らんけど、とりあえず>>649が続きです

………何故削除したものが…w
652 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 18:16:00.67 ID:JvVCwEL10
(なんか舞台裏見られた気分でハズい…///)




━━━━━━ゾンッッ!!



血飛沫が辺りに激しく飛び散った。

その光景は、地獄の騎士が魔王の使いと何度も戦って来た中で最もダメージがあると思える程だ。

僅かに間を空けた直後に魔王の使いが後ろへ仰け反る。


【魔王の使いに149ダメージ!】


魔王ノ使「…ッ……グ、グ…………ッッ」


地獄騎士「…貴様もついに追い詰められる時が来たな!!」


653 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 18:21:32.28 ID:JvVCwEL10


勇者「僧侶さん、もう一度不思議なタンバリンを!」

僧侶「はい!」


そう応えたあと、僧侶は腰から小さなタンバリンを取り出した。

不思議な輝きを放つタンバリンを僧侶の手が小さく叩く。



━━━━━━ シャランッ ━━━━━━



【勇者達のテンションが5上がった!】

【僧侶のテンションが20上がった!】


僧侶(…? 私だけ数値の上がりが違う……?)


654 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 18:32:23.61 ID:JvVCwEL10


勇者「一気に畳みかけましょう!! 地獄騎士!」

地獄騎士「ああ…!」バッ


再び勇者と地獄の騎士が同時に走り出した。

敵に隙は与えない。

勝負を一瞬にして決める為に。



魔王ノ使(………………………舐めるな…………………………)



魔王の使いはついに激昂する。

相手を見下していたからこそ、相手を侮っていたからこそ。


『命令を無視して』まで魔王の使いは勇者達に本当の殺意を向ける…!!


655 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 18:45:03.39 ID:JvVCwEL10


魔王ノ使「舐めるな舐めるなナメルナなめるなァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!」


ドンッッ!!! と魔王の使いの周囲が膨大な魔力によって吹き荒れた。

それは地獄騎士でさえ見たことが無い波動だった。


勇者の額に汗が噴き出した。

勇者「これは………!?」

地獄騎士「そ、某も見たことが無い…まさかこれが奴の真の力……」


そこまで言いかけた瞬間、背後からの僧侶の声が2人の思考を掻き消した。


僧侶「魔法です!! 2人共危な━━━━━━━━━」




魔王の使い「『火炎系最大呪文』・・・!!!」





656 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 18:46:46.75 ID:JvVCwEL10










              魔王ノ使   【   メ  ラ  ゾ  ー  マ   】









657 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 18:58:18.61 ID:JvVCwEL10



━━━━━━ギュッ・・・・オオオオオオオオオオッッッッ!!!!!



空気中の酸素が瞬時に燃え尽き、洞窟内の温度が瞬時に灼熱と化す!

洞窟内を深紅で彩る輝きを放つ巨大な火球が、勇者達の眼前に君臨する。

これこそが『魔王の使い』。

これこそが本当の魔法。


見せつけるように、魔王の使いが二本の右腕をかざす。

その先にいたのは。


勇者「………!!」


658 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 19:05:40.26 ID:JvVCwEL10







━━━━━━━━━  ズド……………ン  ━━━━━━━━━







侍「はぁ…はぁ……、今のは…?」

勇者達がいる洞窟入り口の方向から聴こえた轟音に、侍がチラリと背後を見た。

直前に洞窟内を駆けた深紅の光や灼熱の風も気になる。


だが。


カンダタ「オイオイオイ!! 余所見出来る余裕はまだあンのかよォッッ!!?」


侍が戦う相手は余所見すら許さない。


659 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 19:16:16.07 ID:JvVCwEL10


既に侍とカンダタの姿は、まさに血塗れだった。

侍の着物はカンダタの斧が掠る度にパックリと斬り裂かれ、ボロボロになり、血で浅黒く変色していた。

そしてカンダタも、幾度と浴びた侍の連撃によって自己再生が追いついていなく、マスクが無くなって素顔を出していた。


互いの体が限界に達しようとしているのが明らかだった。


侍の愛刀が ギシッ と、不安にさせる音を出す。

同時にカンダタの巨体が突進する。


【カンダタのこうげき!】


カンダタ「なぁぁあサムライッッ!! これが殺し合いってもんだよなぁっ!??」

片刃の斧が空気を切り裂き、 ゴッ!! と侍の頭上に振り下ろされる。


660 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 19:22:44.52 ID:JvVCwEL10


━━━━━━ガギィィンッッッ!!!


侍「……ぁっ…!」

ズキッ、と侍の両腕が悲鳴を挙げる。

しかし後ろ足を軸にして侍の体が特殊な動きを出す。


ギチギチンッ という金属が擦れ合う音が鳴り、瞬時に侍の腕が力を抜く。

当然カンダタの斧が振り下ろされた。


侍「…殺し合いだと、拙者からすれば貴様はとうに20回は殺したがな!!」

ザザッ! と侍はそれをかわす。



━━━━━━ ビキッ…ピシッ…… ━━━━━━



661 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 19:30:58.50 ID:JvVCwEL10


カンダタ「だから『殺し合い』だ!! 次は俺様がお前を殺すんだよ!!!」

侍「滅茶苦茶だな……ッ!!」


侍「『一の型』!!!」


【侍のこうげき!】


カンダタの腕が侍の居合い斬りに合わせて動く。


その手刀は、横一文字に来る侍の一閃の軌道の上から叩きこまれ、



━━━━━━ バギンッ!! ━━━━━━


爆ぜる音、


侍「……は…?」


刀身の中心を、綺麗に折ったのだ。


662 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/11(火) 19:31:32.86 ID:JvVCwEL10
切る
663 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/12(水) 21:07:38.78 ID:/Ypwn6n3o
664 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 17:39:48.36 ID:w43Vg+Gf0


間を開けず、更にカンダタは侍を追い詰める。

カンダタ「フ……ッッ!!!」


ゴンッ!! と侍の視界が揺さぶられ、鈍い激痛がじわじわと頭を揺らした。

カンダタの拳が更に飛ぶ。


侍「ぎ…っ……!!」

しかし同時に侍の両手がカンダタの正拳突きを柔らかく受け流し、脇差しを抜刀する!


━━━━━━ザンッッ

【侍に49ダメージ!】
【カンダタに35ダメージ!】


665 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 17:41:46.85 ID:w43Vg+Gf0


カンダタ「…へへァッ!? 自慢の剣が折れちまったなァッ!!」

唇から垂れる血を舌で舐めとりながら、息が上がる侍を眺める。


出血が多いせいか。

侍の体が僅かにふらつき、更に顔色が悪そうだった。

着物が左半分、床に千切れ落ちる。


侍(………体が、痛い……)

視線をカンダタに向けたまま、侍はただ呟いた。


千切れ落ちた着物の切れ端は洞窟内に吹く風に押され、床を這いずる。


侍(もう限界か…刀が無い以上、決定打となる拙者の技は封じられた)


這いずり、カンダタと侍達の中間で切れ端は止まる。


侍(……だが、まだ死ぬ訳には…!!)

力強く、侍は踏み出す。


侍「カンダタァァアアアアアッッ!!」


瞬間、侍の身に異変が起きる。


666 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 17:42:37.54 ID:w43Vg+Gf0












━━━━━━━━━━━━  ズルンッ!!  ━━━━━━━━━━━━









667 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 17:43:04.45 ID:w43Vg+Gf0


フワッと、足先から全身にかけて重力が消える。

同時に侍の背中が地面に打ちつけられた。


  ドサッ  と。


侍「━━━━━━」


痛みよりも、侍の頭の中では何が起きたのか理解が出来ていなかった。

何より、侍の視界が天井に変わった瞬間から頭がフワフワしていた。


カンダタの声が轟き、視界の端から鋭く大きい斧が振り下ろされた。


侍(……父上……)


走馬灯が走らない代わりに、とある人物の顔が横切る。

そして直後、侍の視界が何かに塗り潰された。


668 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 17:47:49.33 ID:w43Vg+Gf0
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16: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/08/01(月) 10:27:08.69 ID:KXyHgD6T0

運の良さwwww

50: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/08/01(月) 19:47:43.93 ID:QDCQi3+AO

ヌルゲーになるからって育ちにくい運の値がカンストとか……

110: VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/08/03(水) 18:41:40.86 ID:7ipBBhc4o

運は良いから死なないだろ 









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669 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 17:49:35.05 ID:w43Vg+Gf0
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                                     運は良いから死なないだろ












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670 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 17:55:44.99 ID:w43Vg+Gf0


━━━━━━━━  ガギィィンッッ!!!  ━━━━━━━━━


耳をつんざくような刃を叩く音が鳴り響いた。

同時に、カンダタが狼狽える声も。


侍(…なに?)


そっ と、侍は目を開き、視線を向けた。

そして目に映ったのは、神々しき輝きを放って虚空に浮かぶ。




侍を守るようにしてカンダタの斧を受け止める、一本の剣だった。



671 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 18:08:44.87 ID:w43Vg+Gf0


侍「……『霊剣』…?」


余りの光景に見とれながらも、侍は自身の記憶から剣の呼ばれていた名を思い出す。

そしてまるで侍に呼ばれたと同時、『霊剣』は侍の手に吸い込まれるように降りて来た。

カンダタが叫ぶ。


カンダタ「テメェ……まだそんな隠し玉持ってたのか!!」

ゴッッ!!! とカンダタは床を踏み砕いて侍に向かって斧を薙払う。


侍「……ッ!!」


侍が、動く。


672 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 18:12:09.73 ID:w43Vg+Gf0
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力:120
素早さ:255
体力:186
賢さ:68
運の良さ:999
最大HP:550
最大MP:0
攻撃力:255
守備力:255









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673 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 18:20:54.17 ID:w43Vg+Gf0


侍「━━━━━━『一の型』……ッ」


侍よりも長く、大きな剣を軽々と腰に当てる。

今まで侍が使用してきた中で最も得意としてきた技である。

そう、居合い斬りの構えだ。


カンダタ(甘ぇんだよ……ッッ!!!)


その動作に、カンダタは瞬時に特殊な足捌きで侍の背後へ移動した。

確かに剣には驚いたが所詮は剣。

それを使用するのが侍なら、先程と何も変わらない筈なのだ。



だが、



侍「━━━━━━ッッッ!!!!」

カンダタ「なッ……!!?」


シャッ!! と、侍は『刹那』にカンダタの目の前に移動していたのだ。

674 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 18:32:21.87 ID:w43Vg+Gf0


侍の体勢が低くなり、柄を握り締める力が強くなる。


爪先と膝がバネのように グッ と伸びようとし、

侍の右腕が、剣が、閃光が、カンダタに十字を走らせる!!



━━━━━━  ザシュンッッ  ━━━━━━



一瞬の2連の居合い斬りはまさに『一閃』とも呼べる程に、輝きを放った。

鮮血が傷口から剣先に沿って散るのすら許さない程にだ。


侍とカンダタの背中が通り過ぎる。


侍「………『霊剣・一之型』………」


カンダタ「……ッッッ!!」


バシュゥッッ!! とカンダタの体から深紅の十字架が噴き出した。

675 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 18:36:42.24 ID:w43Vg+Gf0



━━━━━━ドサッ



【かいしんのいちげき!】
【かいしんのいちげき!】

【カンダタに582ダメージ!】


カンダタ「……ッ、へへ…どうやら…」


【カンダタを……


カンダタ「…………お前の勝ちだ、侍……」


………倒した!】



676 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/13(木) 18:39:27.44 ID:w43Vg+Gf0
切る

次回でDISC2編完結
677 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage saga]:2011/10/13(木) 19:58:43.83 ID:uN2ERSQX0
乙です。
678 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/13(木) 20:08:35.41 ID:dMZE8DwIO
燃えたぜ
679 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/14(金) 13:32:39.84 ID:Lg4CjEmso
俺らのレスが本編中に出てきて吹いたwwwwww
680 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/14(金) 13:49:12.56 ID:/jwPI5sco
この>>1の斬新なところが好き
681 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/10/14(金) 15:00:31.97 ID:cSqBA3XDo
これはDISC3も買いに行かないとな
682 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 17:12:25.58 ID:9ZPfZ5hw0



侍「………聞かせてくれるか、カンダタ」


カンダタ「…なんだ…ッ…よ…?」

侍「何故、お前は悪党になど堕ちた……人の道から…!!」

カンダタ「…へへぁ…羨ましいぜ」


カンダタ「てめー…は、知らねぇのさ……この世界の真実に」

侍「真実…?」


カンダタ「……ガハッ、………これ以上言っても分からねーさ…だから…」


683 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 17:25:56.38 ID:9ZPfZ5hw0





黒髪少女?「はーい★ そっこまでー♪♪」




侍「……っ!?」バッ

黒髪?「んー、『おねーさん』は警戒しなくていいよいいよ?★」


カンダタ「……チッ…早いな、見てたのか…?」

黒髪?「違う違う♪ あのねー、君のお守り役いたでしょ? そっちをお仕置きしに来たの★」

カンダタ「………まさか、アイツも来てるのか…」

黒髪?「そーいうことっ…★」


侍(………何者だ…?)


684 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 18:32:21.23 ID:9ZPfZ5hw0



勇者「ぅぐ……、あ、あれ?」

勇者(ダメージを受けてない? どうして……)



金髪女?「……何をしているのですか、魔王の使い」シュゥゥ…



魔王ノ使「なッ…!! 貴様が何故ここに……!!」

金髪?「質問をしているのは私です、何をお考えで? 勇者を殺そうとするなど……」


地獄騎士「………魔力で分かる、貴様は…」


Kヒドラ「えぇ、お久しぶりですね…そうですよ、『キングヒドラ』です」


685 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 18:42:56.08 ID:9ZPfZ5hw0


僧侶「キング……ヒドラ…?」

女戦士(………もしかして)


ヒドラ「……あなた方2人とも、面識はありましたね」にこっ

僧侶「…あなたが、私と女戦士の親を殺した『金色八首の竜』……ッッ」ギリッ


ヒドラ「さて、本題に入りましょうか魔王の使い」

魔王ノ使「黙れ!! 貴様は俺の支配下にある役目の筈だろう!?」

ヒドラ「…愚かですね、我が主がいつまでも違反をしたあなたを指揮官にするとでも?」

魔王ノ使「な、何を……」


ヒドラ「魔王の使い、あなたは先程をもって、『上位種』の役を解かれました」


魔王ノ使「!!!!???」

686 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 18:48:37.18 ID:9ZPfZ5hw0


魔王ノ使「何を馬鹿な事を…あの方がそのような!?」

ヒドラ「事実です、つまり現在の指揮官は私キングヒドラが務めさせています」


ヒドラ「魔王の使い、あなたには『第二監視』の任を与えます……消えなさい」

魔王ノ使「………御意」スッ

勇者「ま、待て!!」


ヒドラ「何か?」


勇者「カンダタの闇の力を解く方法は、方法は無いんですか…!!」

勇者「それを聞き出すまでは、例え誰が相手でも……」

ヒドラ「口を慎みなさい、哀れな勇者」

687 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 19:01:02.80 ID:9ZPfZ5hw0


ヒドラ「あなた達は、私が来なければ全滅していたのですよ? まだ足りないのですか」

勇者「…っ、か、関係ない……死んだら死んだで…」

ヒドラ「勇ましいですね、『勇者らしい』」


ヒドラ「心配せずとも、ツバキの方には妹を向かわせています…死にはしないでしょう」

━━━━━━ギュオッと虚空に切れ目が入り、その中にヒドラが入る。


僧侶「逃がすか……バギ!!!!」


【しかし僧侶は呪文をふうじられている!】


僧侶「…!?」

ヒドラ「……まだまだ、あなた達には『私達』を倒す事は出来ないようですね…?」

688 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 19:05:06.92 ID:9ZPfZ5hw0


ヒドラ「行きますよ、魔王の使い」スゥッ

魔王ノ使「……」チラッ



地獄騎士「!」



魔王ノ使(……せいぜい、踊らされていろ…ククク)スゥッ






━━━━━━━━━ シー…………ン ━━━━━━━━━

  【魔王の使い達に逃げられた・・・】




689 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 19:09:07.87 ID:9ZPfZ5hw0


勇者「……ッッ!?」ズキッ


【勇者のすがたはもどった!】


勇者(……ふ、服を着ないと…)

僧侶「………」


地獄騎士「………」











女戦士(……みんな考え過ぎ、まずは侍の所に行く…)スタスタ


690 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 19:15:30.63 ID:9ZPfZ5hw0


侍「……」ぐったり


女戦士「……侍、起きる」くいくい

侍「…っ、女戦士か……皆は無事か?」

女戦士「……無事、侍も『無傷』で良かった」


侍「……!!」ガバッ


女戦士「?」

侍「カンダタは、カンダタはどこに!?」

女戦士「……侍が知らないなら知らない」

侍(…そうだ、拙者はあの黒髪の少女に眠らされて……)


侍「…傷の手当てをされた?」

女戦士「?」

691 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 19:17:14.86 ID:9ZPfZ5hw0








━━━━━━ 三日後 ━━━━━━







692 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 19:25:43.38 ID:9ZPfZ5hw0


〜〜 港町・ポルトガ 〜〜


侍「おぉー、この世界の船はとても大きいのに動かし易いのだな!」

勇者「へ、変な所触らないで下さいよ? 僕酔いやすくて……」

僧侶「しかしまさかバハラタの胡椒屋の夫婦が浚われたのは嘘だったとは……」

地獄騎士「ただの新婚旅行に出ていたとは、驚きだったな」


女戦士「……カモメ」

カモメ「くーっ♪」ぱたぱた



侍「うむ、ちゃんとお礼に船が一隻手に入ったのだ! 全て良しだ!」


勇者「じゃあ、早速ですけど目指すは…」

侍「ダーマ神殿だ!」ガラガラッ(舵を大きく回す音)


693 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 19:27:47.39 ID:9ZPfZ5hw0


<「うっ……ごめ、もうダメ……」

<「勇者様ー!?」

<「……貰いゲロ」

<「え?」





━━━━━━━━━

━━━━━━

━━━━

━━━
694 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 19:31:13.77 ID:9ZPfZ5hw0


━━━━━━ 物語はまだ始まったばかり。


━━━━━━ 異世界から来た侍。


━━━━━━ 復讐に燃える僧侶。


━━━━━━ よくわからない女戦士。


━━━━━━ 謎の敵達。



━━━━━━ 物語はどう進むのか、それは(本当に)誰も分からない。



695 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 19:37:55.89 ID:9ZPfZ5hw0
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        ', ', l _,;:ァ-rーヾー 、_.:::::::://::::::::::: ,'
       vイ´:/   !: : :!: : : :ヽ、`:x'/::::::::::: /
       | l,'/> 、ヽ,: '、:ト、\:丶、:`l: 、: /
       | ! i彳tぅミ ヽ!斗≦毛zミl: ! : ヾ
        l: ;イ}ゝ辷;j.    ´ トィ':::j"|: l: : : !
.       j : 八 ,,,,  ,   ┴ー"'ォ ,': : : l
.       ,'/ィ : : `..、  -   """ィ|:!/l : : :l
      //j : : : : : _´>┬_,≦ノ|__: : :!
      ノ /: : : ァ´ {{:::{{ヾ−  〃:::〃ヾ,l
.       /: : :/  〃;;::::ゞ=三 彡':::〃  .}
.    , ': : : :イ  /'  ::/  /  ''〃/   j
    /イ: : : {  {  .::/ ./  .:!l/   ./l
.     l,': : : :i   l、;;;;;/  /;;;;;;;;;;;j'   ./: :!
     {,ヘ: : : ',   l ̄    ̄ ̄/   /: : :l
      i| ', : : |  'r┐ ┌--/   /: :l: :j
.     ヽ ヾ\!.  'v  |:::::/   /ノ丿ソ
         l  |  !:::/   / \


     【DISC2終了】

     【DISC3に入れ替えて下さい】

696 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/14(金) 19:39:05.47 ID:9ZPfZ5hw0
僧侶は男、異論は認めない

切る斬る落ちる
697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/17(月) 14:56:54.93 ID:VW5o0g/DO
ありがとおっぱい
698 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/17(月) 21:01:16.31 ID:vdvtUJuX0
ダーマ神殿って船使わなくてもいけるだろ
699 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/19(水) 16:22:02.88 ID:4q8VoSok0










● ● ● ●    NOW LOADING……    ● ● ● ●









700 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 16:28:47.09 ID:4q8VoSok0










━━━━━━【おきのどく ですが ぼうけんのしょ 1はきえてしまいました】━━━━━━








701 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 16:29:57.04 ID:4q8VoSok0






ぼうけんのしょ2 ←       ピッ



● ● ● ●    NOW LOADING……    ● ● ● ●









702 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 16:31:03.98 ID:4q8VoSok0









━━━━━━【おきのどく ですが ぼうけんのしょ2 はきえてしまいました】━━━━━━









703 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 16:32:16.04 ID:4q8VoSok0



「………え、え…?」



ぼうけんのしょ3 ←      ピッ



● ● ● ●    NOW LOADING……    ● ● ● ●








704 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 16:33:28.71 ID:4q8VoSok0










━━━━━━【おきのどく ですが ぼうけんのしょ3 はきえてしまいました】━━━━━━









705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 16:36:56.76 ID:4q8VoSok0



「うわああああああああああなんでだよぉおおおおおおおおおおお」

ドタバタ




━━━━━━【……プレイヤーが去ったのを感知したのでデータを復旧、これよりぼうけんのしょの続きを開始します】━━━━━━









706 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 16:42:33.75 ID:4q8VoSok0



〜〜 バハラタ近辺海域 〜〜



勇者「……さ、侍さん…ダメですよ……ぁっ」ギシッ

侍「んぅ…っ、が、我慢するのが男だぞ勇者…っ」ギシッ

勇者「さ、侍さん…僕もう我慢出来ないよ……!」ガバッ


侍「ぁ…だめだゆぅ…しゃ! せっしゃまで………」ギシッ






<「「  んああああああああああ!!!!  」」



707 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 16:46:18.33 ID:4q8VoSok0


僧侶「…キチンと掃除して下さいよ、2人とも!!」



       「「 はーい… 」」ゴシゴシ
勇者


僧侶「なぜ吐くと分かってるのに、2人共ハンモックで寝たのですか!?」

女戦士「……無謀の極み」

僧侶「その通り、揺れる船に弱い人間はベッドで寝るべきです!!」


708 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 16:52:18.98 ID:4q8VoSok0


侍「し、しかし…拙者は勇者の吐いた物に釣られて吐いたのだから……」

勇者「侍さんだって酔ってたじゃないですか!? 呂律が回ってなかったくせに!」

侍「勇者の声に釣られたからだ!!」


女戦士「五十歩百歩ッッ!!!!」



侍「」
勇者「」
僧侶「」


【勇者達は怯えている!】
(女戦士の言葉を訳すと、「吐いた吐いた言わないでよ! 馬鹿じゃないのアンタ達!!!!」である)


709 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 17:06:01.40 ID:4q8VoSok0


侍「……しかしな、こうも着かないと体調も悪くなるのも仕様が無いだろう?」

僧侶「うーん…今の私達のレベル合計は78、バハラタから行く時は合計82を越えていないと門をくぐれないのです」

勇者「だから船を使った方が早いかなーって……」


侍「見事に予想が外れたのか、お前達」


勇者「はぅ!?」グサッ

僧侶「ぐふっ!?」グサッ

侍「……なんにせよ体が持たないな……」


710 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 17:09:58.72 ID:4q8VoSok0


女戦士「……ごはんー」ぐいっ

僧侶「ん? あぁごめん、忘れてました」

女戦士「……」ぐきゅるぅ


侍「……」きゅるるるるるる

勇者「……」きゅるるるるるるぐきゅるぅッッ


僧侶「また私が朝食担当ですか」

女戦士「……お腹空いた」

僧侶「はいはい」


711 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 17:23:47.82 ID:4q8VoSok0


〜〜 朝食後 〜〜


侍「…ふぅ、そういえば聞いてなかったがダーマ神殿はどういう所なのだ?」

勇者「あ、あれ…前に説明してませんでした?」

侍「覚えていないな」キッ


僧侶「ダーマ神殿とは、勇者様のパーティーに加われた者だけに許された…いわゆる『転職場』ですね」

侍「転職……なるほど、なのに随分重要な場所らしいな」

勇者「転職とは簡単に言いますけど、実際は自分自身の姿形、『存在』自体を変えられるんです」

侍「……例えば女戦士が盗賊になったら、容姿も性格も変わるのか?」


勇者「そうです」

女戦士「……」こくん

712 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/19(水) 18:02:01.74 ID:4q8VoSok0


侍「…な、何というか……改めて不気味だ」

勇者「確かにそうですね、僧侶さんや女戦士さんが違う人になるなんて……」

僧侶「か、考え過ぎですよ! 記憶や人格はそのままなんですから!」


女戦士(……侍は今のままが好きなのかな)


勇者「まあ、今話した通り色々凄いですが…一番の目的があるわけです」

僧侶「魔王の使いが言ってた事ですね」


侍「拙者は知らないが、魔王の使いは他の魔物に倒されたのだろう?」

女戦士「……倒されてない、下っ端になった」

侍「ん……尚更、ダーマ神殿に行っても何があるか分からないな」

713 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/19(水) 18:25:38.12 ID:4q8VoSok0



━━━━━━ ???? ━━━━━━ 



ヒドラ「……私には理解が出来ません」

ヒドラ「何故に、あの方はサムライを…『ツバキ』にああまでするのか」


ヒドラ「オロチは私とは違って気ままに生きています、しかしサムライが成長すればいずれあの子も……」

ヒドラ「お教え下さい、あなたなら知ってらっしゃるのでしょう!?  『精霊ルビス』  !!」


ルビス「…」


ヒドラ「……やはり、ムリですか…」

ヒドラ「…あなたが復活するころには、教えていただきますよ……ルビス」ザッ


ルビス「…」ピシッ


714 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2011/10/19(水) 18:28:17.33 ID:4q8VoSok0
DISC3編 開幕話 終了

切る
715 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/19(水) 19:41:46.21 ID:Yip1oILJo
乙!!
716 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/19(水) 22:08:48.16 ID:1HEwya63o
717 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/21(金) 17:27:36.44 ID:pNfuIrvr0
うおォォォォォォォォォォォ!!!! たぎる、たぎるぜェェッ!!!!!

今の俺なら、今の俺ならァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!
718 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/21(金) 17:34:34.35 ID:pNfuIrvr0


━━━━━━ 物事は、世界は常に全て並行している。


━━━━━━ 今私が乗る船は風に押され動き、同時に波を引き裂き、そしてその船内では私が本を読む。

━━━━━━ それらと同じように、世界は並行しているのだ。

━━━━━━ ならば、『この世界と並行している時代や世界が違う世界』もあるのではないか。



━━━━ ボスッ



地獄騎士(……侍に借りたこの『霊剣』、これも恐らく…)

地獄騎士(…並行世界にある、『精霊剣ルビス』と同格の物だ)


719 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/21(金) 17:41:20.95 ID:pNfuIrvr0


━━━━ パラパラッ


地獄騎士(……『精霊剣ルビス』、その刃は月よりも白く、鋼よりも堅く、『所有者』の感情に応じて形を変える)

地獄騎士(侍が所有者だから、カタナの形状をしているのか?)

地獄騎士(それだけではない、某が『城』から持ち出した古文書の記述が正しいなら…)


地獄騎士(所有者……つまり侍は『精霊の真の加護』を受けている事になる)


地獄騎士(……ふっ)ボスッ

地獄騎士「…ここ数日、船内に籠もっていたからか疲れているようだ」


720 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/21(金) 17:44:51.49 ID:pNfuIrvr0


地獄騎士「どれ、気晴らしに甲板にでも」スタスタ


< ガチャッ


地獄騎士「……」

地獄騎士「…………そうか」






地獄騎士「勇者達は某の事を忘れて先にダーマ神殿に行ったらしい」








地獄騎士(…着いたなら言って欲しかった)

721 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/21(金) 18:00:28.38 ID:pNfuIrvr0


〜〜 ダーマ神殿近辺 〜〜


侍「か、刀を地獄騎士に貸したまま来てしまった……」

勇者「でも素手で魔物を全滅させてましたよね…?」

僧侶(しかも拳一発で魔物を三体吹き飛ばしてました)


女戦士「……侍、前より強くなった」

侍「そうか? たまたまだと思うが」


722 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/21(金) 18:09:02.28 ID:pNfuIrvr0


侍「……何にしても、やはり地面に足が着けるのは良いな」トントン


女戦士「……侍、航海中体調不良だった」

侍「うむ、何しろ水浴びの時でさえ揺れているからな」

勇者「…でも、ダーマ神殿に行った後はまた……」

僧侶「あー、そうなりますよね」



侍「………」

女戦士(……こんなに泣きそうな侍、初めて見た)じっ


723 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 18:33:25.99 ID:pNfuIrvr0


〜〜 しばらくして 〜〜


勇者「…わー……」

僧侶「流石、神殿と呼ぶだけあってか大きいですね」

侍(一体どんな技術を持ってすればこの様な城が作れるのか……)


女戦士「……?」

子猫「みぃ…みぃ……」とことこ



女戦士「……みぃ」

子猫「みぃ」

僧侶(ひ、久しぶりに見た……)


侍(あの猫は魔王の使いの監視猫とは違うのか?)

724 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 18:40:15.60 ID:pNfuIrvr0


女戦士「……僧侶」ぐいぐい

僧侶「なんです?」

女戦士「……この子猫、ダーマ神殿を案内してくれるみたい」


勇者「…あの、こんなこと言うとアレですけど……」

女戦士「……?」




━━━━━━ 女戦士の背後 ━━━━━━



侍「魔王の使いの監視猫か、貴様」つんつん

子猫「みぃ…」チロチロ



侍「違うらしい////」にや〜


勇者「………な、なんでもないです」

僧侶(怪しいのに、可愛いから誰も手出しできない!?)


725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 18:50:11.73 ID:pNfuIrvr0


〜〜 ダーマ神殿 〜〜


子猫「みぃ…」すりすり

女戦士「……あの階段を上ると宿屋、教会は大臣が勤めてる」


僧侶「相変わらず女戦士は多芸ですね」

勇者「僕も子猫とかとお話したいなー…」

侍「むぅ…?」


勇者「どうかしました?」

侍「いや、あの子猫……やけに懐いてるなと…」



子猫「みぃ…」

726 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 19:01:54.12 ID:pNfuIrvr0



大臣「ダーマ神殿によくぞきた! 転職を希望かな?」


勇者「あ、あの! 本当に転職出来るんですか!?」

大臣「勇者殿は転職をご希望なので?」

勇者「できたら賢者か魔法使いになりたいんです!」



大臣「あなたは『勇者』の職業なので転職は出来ません」



勇者「」


侍「……理不尽極まりないな」

僧侶(………)←なんとなくわかってた


727 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 19:09:13.31 ID:pNfuIrvr0


大臣「さて、他の方で転職したい方はいますかな?」


勇者「………」ずーん

僧侶「私はこのままで構わないですね」

侍「……拙者も転職出来るのか!?」


大臣「侍殿は何に転職なさるのかな?」


侍「おおっ! 何になれるのだ!?」

大臣「あなたはまほ…………」ピタッ




大臣「ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ」





侍「ま、また久しぶりに!??」ビクゥッ


728 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 19:11:49.49 ID:pNfuIrvr0


<「ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ」


勇者「し、しかも長くないですか!?」

女戦士「……少し怖い」きゅっ

子猫「みぃ…っ」カタカタ

僧侶「音が音なだけに不気味です…!?」



大臣「ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ」


侍「どうすれば……」オロオロ


729 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 19:16:33.66 ID:pNfuIrvr0


大臣「ヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴヴ……うヴ……」


侍「と、止まった……」

大臣「………………」ギョロリッ







大臣「侍殿がなれる職業は、触媒か苗床か触媒か苗床か触媒か苗床か触媒か苗床か触媒か苗床がありますな」







侍「………は?」

730 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 19:22:22.49 ID:pNfuIrvr0


侍「……しょく…ばい?」


大臣「触媒になれば、侍殿は永遠に神の子を産み続ける事になるでしょうな、如何なさる?」

勇者「な、何を言って…!?」


大臣「それとも、苗床になって永遠に神の子を産み続けるか、如何なさる?」


僧侶「これは…まさか、魔王の使いが言っていたのは……!!」

侍「……ッ、神などと…馬鹿にして!!」チャキッ







女戦士(……何か、気持ち悪い感覚がする…?)

731 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 19:28:19.37 ID:pNfuIrvr0


侍「切り捨てごめ……」

女戦士「待って侍」

子猫「みぃ…」


大臣「…………」スゥゥ…


僧侶「消えていく!!」

勇者「!?」



大臣「ダーマ神殿によくぞきた!」ニョキッ



勇者「うわぁああああ!!?」

732 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 19:35:12.67 ID:pNfuIrvr0


侍「………」クラッ


ドサッ


僧侶「侍さん!」

勇者「………」クラッ

ドサッ

僧侶「勇者様!?」


女戦士「……2人共びっくりしただけ、平気」

僧侶「気絶したのに平気って…」


子猫「みぃ…みぃ…」チロチロ

女戦士「……」


733 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 19:41:09.78 ID:pNfuIrvr0


大臣「ど、どうされた!? 宿屋に連れて行った方が……」

女戦士「……僧侶が2人を連れてく」

僧侶「え”」



<「お、おも…重い……」ズルズル




女戦士「……神官大臣様、お尋ねしたい事があります」

大臣「む、なにかね」

女戦士「……」もじもじ

子猫「みぃ…?」ぴしぴし




女戦士「……戦士でも、賢者になれるでしょうか…?」




734 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [saga]:2011/10/21(金) 19:46:39.80 ID:pNfuIrvr0
切る

……どうせ俺には大量投下なんてムリさ
735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/21(金) 19:54:46.59 ID:YHWedGuFo
なかなかのもんだよ
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/21(金) 22:58:57.59 ID:wnJEQcgoo
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/25(火) 15:29:00.50 ID:TDUym//l0
>>734
とうかとうか


なんつってな
738 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 17:35:53.57 ID:0jKYdXi10
やべえ、福岡に応援されたからやる気出た

あと一カ月は頑張れるな
739 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 19:13:19.26 ID:0jKYdXi10


〜〜ダーマ神殿・宿〜〜


侍「……まだ吐き気がするな」


勇者「だ、大丈夫ですか?…あれから一度も食事してませんけど」

僧侶「でもあれはなんだったのでしょうかね、大臣は何も知らないようでしたが……」

侍「…知っていたら苦労はしない」




侍(・・・・・・)




侍(…なにか、何か引っかかっている…?)


740 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 19:17:54.27 ID:0jKYdXi10


━━━━━━ 『ダーマ神殿に答えがある』


侍(違う、なら…『答え』とはなんだ? 何を魔王の使いは…)


━━━━━━ 『街にいる猫は全て、奴の監視だ』


侍(・・・・・・)








━━━━━━ 『お姉ちゃん』 ━━━━━━







侍「・・・そういうことか」

勇者「へ、え…?」

741 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 19:31:28.13 ID:0jKYdXi10


僧侶「侍さん?」


侍「ずっと拙者が引っかかってのは、『手掛かりが多過ぎる』事だったんだ・・・!!」


勇者「そ、それってどういう…」

侍「考えて見るといい、何故、魔王の使いは自分が追い詰められるような情報を残した?」

勇者「それは…誰だって間違えることぐらい……」

侍「いいや、奴が間違える事は無い筈ない筈だ、奴らは拙者達の動きを監視していたからだ!」


僧侶「・・・矛盾?」


侍「そう、『奴ら』は拙者達には何も情報を与える気は無いはずなのだ…なら何故矛盾が生まれるのか、何故拙者達に情報が漏れるのか」

僧侶(……まさか・・)




侍「それは、奴らに指示を出している者が、  2人  存在するからだ!!」




勇者「!?」

僧侶「・・・」

742 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 19:38:27.84 ID:0jKYdXi10

僧侶「待って下さい、それでは少々無理があるのでは?」

侍「なぜだ?」

僧侶「むしろ、侍さんこそ何故そう思ったのですか? ヒドラや魔王の使い達の様子からは、演技とは思えませんでしたが」


勇者「た、確かに……わざとなら僕をうっかり殺そうとは…」

侍「うむ、そこも説明した方が良いか」


侍「…?」ピクッ


勇者「どうしました?」

侍「・・・女戦士の気配が無い」

僧侶「彼女なら隣の部屋にいますよ」


侍「!!」バッ

743 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 19:51:00.99 ID:0jKYdXi10


〜〜女戦士の部屋〜〜


侍「・・・」

勇者「あれ、女戦士さんどこに…?」

僧侶「変ですね…」


侍「…探すぞ、今拙者達が1人になったら……!!」


僧侶「!? どういう意味ですか!」

侍「途中で話す、まずは『最も安全』な街中を…いないなら外を探す!」


勇者「な、なにが起きるんですか!?」


744 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 19:58:19.29 ID:0jKYdXi10


〜〜ガルナの塔〜〜


女戦士「みぃ?」

『こっちの通路に罠はあるの?』


子猫「みぃ…」

『ううん、ここはあくまで修行の為の塔だから無いよ…』


女戦士「みぃ、みぃ…」

『猫ちゃんも連れてきてごめんね…』

子猫「みぃ…」チロチロ

『気にしないで…』


745 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 20:01:41.63 ID:0jKYdXi10


女戦士「……少し辛い」ズキッ

子猫「みぃ?」

『魔法で回復しないの?』


女戦士「・・・」


女戦士「……私には才能が無いから…」



子猫「…みぃ」

『…ふぅん』


746 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 20:05:27.23 ID:0jKYdXi10


━━━━━━【まもののむれをたおした!】



女戦士(……もう薬草はあと3つ)もぐもぐ


子猫「・・・」

子猫「みぃ、みぃ」

『少しね、昔のお話しよっか』


女戦士「…?」


子猫「みぃ、みー」

『ちょっと昔にもいたんだよ、君みたいな娘がね』

747 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 20:12:29.31 ID:0jKYdXi10


子猫「みぃ?」

『どんな娘か聞く?』


女戦士「・・・(少し休憩しないと…)」こくん


子猫「みぃ、みぃ」

『丁度君位の年でね、とても賢者になりたがっていた』


子猫「みぃ、みぃ…みぃ」

『でもね、彼女は武闘家で…才能が無かったんだ』


女戦士「……みぃ?」

『それで?』


748 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 20:19:09.66 ID:0jKYdXi10


子猫「みぃ、みぃ」

『ネタばらしになるけど、彼女は賢者になれたよ』


女戦士「……?」


子猫「みぃ」

『彼女はね、好きな人がいたんだ…それも命を賭けてでも傍にいたいようなね』


子猫「みぃ」

『一途な事に、彼女は【少しでも力になりたい】だけで賢者になろうとしてたんだ』


女戦士「…みぃ、みー?」

『それが、賢者になれた理由?』


子猫「うん」

749 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/25(火) 20:20:18.84 ID:0jKYdXi10

斬る
750 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/25(火) 20:46:28.52 ID:OxrbQ9HIO
喋ったあああ
751 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/28(金) 10:56:35.57 ID:IpuF3m3DO
キエエアアァア喋ったぁあああぁぁあ
752 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 16:39:45.96 ID:mIuEXlb30
しまった…デジャブか……!

子猫「うん」×

子猫「みぃ」
       ○
『うん』
753 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 16:47:00.92 ID:mIuEXlb30

女戦士「……みぃ?」

『でもわからない…どうして才能が無い彼女が賢者に?』


子猫「みぃ…」

『今の君と一緒かな、才能は無くたって欲しただろう』


子猫「みぃ」

『欲する者にだけ、機会が与えられる…【悟り】の1つだね』


女戦士「……あなた、何者?」

子猫「みー」すりすり

『ただの可愛い可愛い、子猫だよ』


女戦士「……」


754 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 16:52:28.07 ID:mIuEXlb30


〜〜ダーマ神殿・入口〜〜


侍「いたか!?」

勇者「だ、だめです!! どこにも…」

僧侶「この場合、外にいるのでしょうが…それでどうなるのです?」


侍「く…なら言おう……」

僧侶「?」


侍「拙者の考えた物では、『奴ら』を操っている元凶は2人存在するというのはわかったな?」


勇者「は、はい?」

僧侶「しかしそれではおかしいのではと、言った所でしたね」

755 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 16:59:11.87 ID:mIuEXlb30

侍「うむ、確かにわざと追い詰められるようなことをしたとは考え難い」

侍「だが僧侶、こう考えれば全て当てはまるだろう?」

僧侶「…何をです」


侍「2人いる元凶の片方は、『独自の力』で拙者達と、『奴ら』の2勢力を潰したいとするのだ」


僧侶「…つまり、仲間割れ…?」

侍「表現するなら、そうだろうな」

勇者「あ、あのじゃあ」


勇者「じゃあ、どうして女戦士さんが危険なんですか?」


756 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 17:10:22.55 ID:mIuEXlb30


侍「…言ったろう?」

勇者「あ、え?」


侍「だから、『片方』は拙者達をなんとしても始末したいということだ」

勇者「!! だから、1人で行動したら…」

侍「勇者がいる限り仲間は何度でも金で生き返るのだろう? なら死体を回収できる『1人』が都合が良いのだ」


僧侶「なら、早く女戦士を探さなければ……!!」

侍「だが一体どこに行ったのか、近くにいないとすれば…」


勇者「……あの、」

侍「?」






勇者「…いつもこういう時って、付近のダンジョンにいません?」





757 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 17:23:30.16 ID:mIuEXlb30


〜〜ガルナの塔〜〜


女戦士「……ッ、薬草…」ゴソゴソ

ヒラッ

女戦士「……これで最後」もぐもぐ


【女戦士はHPが30回復した!】


子猫「…みぃ?」

『今日は諦めたら?』


女戦士「……駄目」

子猫「…」

758 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 17:31:26.46 ID:mIuEXlb30


女戦士「……後見ていないのは、最上階だけ…」フラフラ


子猫(やれやれ、『あの時の娘』が生んだ勇者の仲間ともなると命知らずだなぁ)

子猫(まあ精霊様の加護もあるんだし、死んでも平気だよね)


子猫「みー」

『がんばってね』


女戦士「……ありがとう」

子猫(しかしボクにも分からないな)


子猫(ここまで女の子を惑わせる人って、何者なんだろう?)



759 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 17:41:28.06 ID:mIuEXlb30




―――――――――― 『期は熟した、今こそ我等の存在を明かす時だ』


―――――――――― 『ガルナの塔…忌まわしき【書】が眠る地に行くが良い』


―――――――――― 『我か? 我はここで待とうではないか……貴様の朗報をな』


―――――――――― 『さあ、我が刃として去るが良い』






           「…………御意…………」





760 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 17:45:50.96 ID:mIuEXlb30



子猫「…!!?」ビクゥッ


女戦士「……? どうしたの」

子猫「みぃ!! みーみー!!!!」ジタバタ



『何かとてつもない気配がこっちに向かってる!! 直ぐにここから脱出するんだ!!!!』



女戦士「……とてつもない…?」

子猫「み、みぃ!」

『は、はやく!』


女戦士(……でも、残りHPも少ない上あと少しで『悟りの書』が…)


761 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 17:50:00.29 ID:mIuEXlb30


〜〜ガルナの塔・1F〜〜


侍「………」ピタッ

勇者「侍さん?」


侍「…この気配、感じないか?」


僧侶「気配?」

勇者「…わ、わかんないです」


侍(いや、間違いない…『カンダタ』の数倍……それ以上の怪物…)

侍「急ぐぞ! 女戦士が危ない!!」ダッ


勇者「はい!」ダッ

僧侶(女戦士…!!)

762 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 17:54:40.74 ID:mIuEXlb30


〜〜ガルナの塔・最上階〜〜


女戦士「……無い」

子猫「みー!! みー!!」

『だから言ったろう!! ここには無いと!!』


女戦士「どうして…なんで?」


子猫「みぃ! みぃ!!」

『早く逃げるんだ! これは尋常じゃ…』




――――― ギュウンッッ!! ――――― 



763 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 18:00:37.63 ID:mIuEXlb30


次元の壁が音を立てて引き裂かれ、そこから巨大な腕が飛び出した。

薄暗闇でも分かる程の凄まじい筋肉、そして次元の闇から覗く紅い瞳。

ズンッッ!! という振動と共にその全身を露わにする。




ボストロール「………汝がオルテガの息子、勇者『アルス』の仲間にして女戦士か」



女戦士「……!!」


子猫(な、なんだこの魔物は…!??)


764 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 18:08:01.79 ID:mIuEXlb30

ボストロール「………応えず、いや応えられぬのか」


女戦士(……)ジッ

子猫「みー! みぃ!!」

『何をしてる! 逃げるんだ!!』


ボストロール「………ならば、余に恐怖して死ね」グンッ

背負う大型の棍棒を手に、振り上げた。



女戦士「……貴方が、私の試練?」



ボストロール「………なに?」


765 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 18:19:14.82 ID:mIuEXlb30


女戦士「……なら、私は逃げない」チャキッ

子猫「みぃ!??」


ボストロール「………」


女戦士「……!!」バッ

ボストロール(そうか、この者は『キングヒドラ』が恐れを為して焼き払った村の……)


――――― ゴシカァンッ!!


女戦士「…!!」ドサッ

【女戦士はボストロールにダメージをあたえられない!】


ボストロール「………ならば、心して闘うのみ」ズンッッ


766 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 18:28:27.99 ID:mIuEXlb30


子猫(あにゃにゃにゃにゃにゃ・・・・・・)ぶるぶる



子猫(な、なんで…先代賢者の娘だって命を賭けてまでなんて…)

子猫(ただの馬鹿……ではない筈なのに)

子猫(……なにがこの娘をそうまで…!!?)




女戦士「やぁ!!」ブンッ

ボストロール「………その程度か」ピシッ


【ボストロールに8ダメージ!】


ボストロール「その程度で、余に挑んだのか」


――――― ゴシカァンッッッ!!!!!


女戦士「ッつ……!?」ドザァッ


【女戦士に48ダメージ!】

767 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 18:34:48.82 ID:mIuEXlb30


女戦士(……痛い)ズキッ

フラッ

女戦士(……頭がクラクラする)




――――― でも、



女戦士(……教えてくれたから、例え『か弱い』人間でも…努力すれば、きっと)


タタッ!!


【女戦士のこうげき!】


ボストロール(………まだ来るか)グンッ


768 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 18:43:12.24 ID:mIuEXlb30


――――― ドズンッッ!!!


ボストロール「なッ・・・」ズキッ

【かいしんのいちげき!】


【ボストロールに27ダメージ!!】


女戦士(……いつだって、『あなた』は強くいてくれたから)ザザッッ

女戦士(……勇者様の仲間に選ばれて、魔物に復讐する事しか考えていなかった私の前で『あなた』は…)


ボストロール「………やはり勇者の仲間、実力は確かだったか」

ボストロール「だが……ッ」グンッ


――――― ブオンッ!!



女戦士(……いつだって、私に力をくれたから…)

女戦士(才能が無い私を、いつも自分より凄いみたいに言って…)


――――― ゴシカァンッッ!!!!



女戦士(・・・・うれしかったよ・・・・)



769 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 18:44:27.28 ID:mIuEXlb30











――――― グシャアアアアッッ!!!!! ――――― 










770 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/28(金) 18:44:54.20 ID:mIuEXlb30
キル
771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/29(土) 01:07:59.36 ID:XlGAWWg5o
ああああ!先が気になりすぎるけど乙!
772 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/29(土) 20:35:55.09 ID:wH3+J1i/0
ボストロ違和感ありすぎだろ
せめてケケケの笑い声を寄越せ
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2011/10/30(日) 21:34:27.38 ID:85BiMxDA0
あの舌を出した池沼みたいな顔で

こんなシリアスな台詞言われると

違和感が半端ないな
774 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 08:38:42.25 ID:h10ZImnL0
>>772>>773

そう思った時点で君達は私の術にかかっているのだよ
775 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/31(月) 09:00:21.93 ID:q+jXHVzo0
>>774
うわぁ・・・
776 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 09:49:28.19 ID:h10ZImnL0
>>775
わかってるからやめれw
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2011/10/31(月) 09:57:29.26 ID:mE0a0m860
なにはともあれ更新早く頼むぜ

楽しみで眠れんわ
778 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [sage]:2011/10/31(月) 10:33:02.21 ID:h10ZImnL0
こっちのスレは今日午後2時半には投下する

779 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2011/10/31(月) 17:06:06.13 ID:mE0a0m860
5時……なんですが……
780 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 17:30:49.49 ID:h10ZImnL0



女戦士「………(……無傷?)」ピクッ



子猫「…み、みぃ……」ドシャッ

女戦士「!! 子猫ちゃん…!?」


ボストロール(………たかが猫が、『戦闘』に介入した上に攻撃を無効だと?)



女戦士「……傷、深い…どうしてこんな…!」

子猫「み、…みぃ…みぃ」

『き、君は…心配せず戦闘に集中するんだ』


女戦士「でも……!!」

子猫「……みぃ」

『たとえ僕が死んでも、問題は無い…【自我】が消えるだけだ』


女戦士「……自我?」

781 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 17:39:18.59 ID:h10ZImnL0
>>779 すまない、まさかこんなに早くSS速が復活するとは思わなかった



子猫「みぃ…み……」

『そうだよ…はは、今まで騙してごめんよ女戦士……』

女戦士「……騙してた?」



ボストロール(………どうやら取り込んでいるようだな、少しだけ待つか)

【ボストロールはようすをみている!】



子猫「みぃ…」

『あはは…実はね、【悟りの書】は絶対に見つけられないんだ』


女戦士「……!」

782 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 17:48:35.63 ID:h10ZImnL0


〜〜????〜〜



    【・・・何だこれは】


ヒドラ「…どうやら『あちら側』が奇襲をかけたようです」


    【滑稽だな、トロル一族風情にしては口調にも違和感がある】


ヒドラ「彼はトロル一族の中でも高等種、威厳があるのでしょう」


    【フ、だが気になるのはそれではないがな】


ヒドラ「?」


    【何故、『悟りの書に自我がある上に猫の姿をしている』?】


783 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 17:56:24.87 ID:h10ZImnL0



〜〜ガルナの塔・2F〜〜



侍「……クソ、音からして上の階か!!」ダッ

勇者「しかも音が止んでます!! 急がないと!!」

僧侶「はい!」


僧侶「……」ダッ


僧侶(どうして、彼女はこんな塔に……?)




784 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 18:06:41.87 ID:h10ZImnL0


――――― ガルナの塔・最上階 ――――― 


女戦士「……あなたが、『悟りの書』…?」

子猫「みぃ…」

『そうだよ…』


子猫「みぃ…」ヨロヨロ

『僕が死ねば、悟りの書…つまり僕は君だけの物になる』


女戦士「……でも、子猫ちゃんは…?」


子猫「みぃ」

『僕は消える、そして悟りの書になる』


785 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 18:13:47.91 ID:h10ZImnL0


ボストロール(………ほぅ)グンッ


ボストロール「………その猫が悟りの書、つまり勇者勢力に更なる力を与える因子となるのか」

女戦士「……ッ」キッ

ボストロール「………安心しろ、猫が悟りの書となった後に殺してやろう」



子猫「……みぃ、みー」

『ダメだ、女戦士は勝てない…僕の体を持って逃げるんだ』


女戦士「…みぃ!」

『私は勇者様の加護があるから死んでも平気…だから戦う!』


ボストロール「………どうやら決意したようだな、死ね」ギュオォッ


786 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 18:20:08.22 ID:h10ZImnL0


女戦士(一撃の威力は驚異的…でも大振りだから)バッ


――――― ビュンッッ


女戦士(身を低くすれば避けられる…!!)


ボストロール(………ッ)ビキッ

女戦士「ハァァッ……!!」ザシュッ


【ボストロールに4ダメージ!】



子猫「……みぃ」

『やっぱり勝てない…』


787 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 18:30:41.68 ID:h10ZImnL0


子猫(ステータスの差の問題じゃない、明らかにボストロールの『レベル』自体が飛んでる)

子猫(……んみゃっ!!)ズキィッ


ドシャッ


子猫(……戦う意味も無いのに、傷は致命傷…間違いなく僕は死ぬのに)

子猫(…彼女が何を思って戦っているのか、僕には分からない)




子猫(………でも、彼女は死んででも通す戦う理由があるのか)




788 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 18:41:16.53 ID:h10ZImnL0


――――――――――  【 拙者は男だ! 】  ―――――――――― 


女戦士(あの時、『あなた』はそう言った!!)


ボストロール「オオオオオオオオオッッッッッッッ!!!」

【ボストロールはいきりたってこうげきしてきた!】


女戦士(でも、あなたは……!!)ズザァッ

――――― ビュンッッ

【ボストロールのこうげきを女戦士はかわした!】


女戦士(…いつだって、『女性として』の力を見せつけてた…!!)


789 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 18:52:09.25 ID:h10ZImnL0


女戦士(握手した時だって…『あなた』は暖かくて、柔らかかった!)ビュッ


――――― ザシュッ!!


ボストロール「……〜ッ」イラッ

【ボストロールに2ダメージ!】


女戦士(…あんなにいつも体がボロボロなのに、強いのに凄く弱いのに……!)

ズザァッ!


ボストロール「………」

【ボストロールはようすをみている!】


女戦士(……いつも明るくて、私の考えてた復讐なんか馬鹿馬鹿しくなるくらいで!!!)ギリッ


790 : :2011/10/31(月) 18:54:00.05 ID:/XFlhOHSO

割り込むな粕

てかageるな

791 : :2011/10/31(月) 18:59:35.61 ID:/XFlhOHSO

ちんた
792 :SQ「ww」 ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 19:02:37.62 ID:h10ZImnL0



〜〜ガルナの塔・最上階〜〜


侍「!! 見つけた……」

勇者「な、何ですかアイツ……」

僧侶「女戦士!!!」







女戦士「……侍、みんな…?」



ボストロール(ケケケ、今なら間違いなく殺れる……ではなく、余所見をした罰を与えねばなァッ!!)




――――― ギュゥァッッ!! ――――― 



793 :SP「なんか被るから変えてやんよw」 ◆G2/Yj5eh5U [age]:2011/10/31(月) 19:11:30.91 ID:h10ZImnL0




〜〜 ダーマ神殿付近・船 〜〜


地獄騎士「……ふむ、もう随分夜更けか…」カタンッ

地獄騎士「しかし勇者達は今日は宿に泊まったのか?」


地獄騎士(…何か問題が無ければいいがな、魔王の使いが罠を仕掛けてなければ)

スタスタ

地獄騎士「むっ?」ピタッ



地獄騎士「………ここに置いてあった『霊剣』はどこにいった」




794 :SP ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/10/31(月) 19:16:55.02 ID:h10ZImnL0
切る
795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]:2011/11/01(火) 15:27:49.00 ID:DDJvZGMS0
ああ、いたのか地獄騎士

サーバを移転しました@荒巻 旧サーバ:http://vs302.vip2ch.com/
796 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(鹿児島県) [sage]:2011/11/03(木) 13:57:33.10 ID:dRaimW6A0
797 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(東京都) [sage]:2011/11/09(水) 20:23:28.42 ID:Gg1YhIl/0
wktk
798 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/22(火) 21:49:35.85 ID:c+eNvGC/0
おい、どこいったコラ
799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) :2011/11/23(水) 23:04:42.49 ID:fZkT1NxC0
age
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(鹿児島県) :2011/11/23(水) 23:37:41.75 ID:6arZljnv0
え、まだ更新してなかったのこれ

なんだ>>1病気にでもかかったのか?
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/24(木) 00:43:12.03 ID:dvMtPGH7o
追いついた
802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西・北陸) [sage]:2011/11/24(木) 12:53:53.29 ID:I68YDaOAO
そろそろ一ヶ月か……
803 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [sage]:2011/11/29(火) 19:41:40.29 ID:rwlAaWvs0
>>1の身に何があったのか
804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) :2011/12/01(木) 23:00:19.23 ID:4QZiJntV0
ネタ切れだろ
結局話を最後まで考えてなんていませんでしたとさ
805 : ◆G2/Yj5eh5U [sagasage]:2011/12/11(日) 16:33:32.25 ID:NeGxIIDt0
>>1です、長らく放置してすみませんでした。

当然幻滅、というか呆れ返っているかたもいるでしょうが…来週から再開します。
最近忙しく、来れませんでしたが来週からは再び投下させていただきます…。
806 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/11(日) 16:52:49.53 ID:msKgXzYZo
キターーーー
舞ってる
807 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/11(日) 17:54:28.19 ID:9VHQG5DIo
待ってるよ
808 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/11(日) 18:01:22.90 ID:CVPB0JQjo
舞ってる
809 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/11(日) 22:41:16.47 ID:fj50Rv1Wo
ブクマ消さないでよかった!
810 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/12(月) 00:42:12.61 ID:zaQtDYDIO
待っててよかった
幻滅とかないよ
811 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/12(月) 02:14:03.82 ID:UqdAOBKt0
待ってた!超待ってた!
812 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/13(火) 16:50:31.59 ID:BrwXIWTPo
侍ってる
813 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/20(火) 20:14:23.88 ID:MA/jSrGZ0
待ち遠しくてわくわくしちゃうze!
814 : ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/12/23(金) 15:32:51.78 ID:8sLPdyGt0



―――――  ズシャァッ!!



ボストロール「ぐ……、余の腕を切り落としたのか!?」グラッ

【かいしんのいちげき!】

【ボストロールに1058のダメージ!】


侍「………『一之型』」チンッ


ボストロール「更にはその『精霊剣』……ルビスに会ったのか」


僧侶「ルビス? まさか精霊ルビスのことですか!?」


815 : ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/12/23(金) 15:39:22.57 ID:8sLPdyGt0


ボストロール「………そうだったな、貴様等には『魔王に囚われている』事になっていた」

ボストロール「侍が来た時点で余の負けだ、ここは下がらせて貰う」


――――― ボジュゥッ


侍「あの黒い煙……逃げる気か」チャキッ

僧侶「待って下さい侍さん! 女戦士の手当てが先です!」




侍「女戦士は任せた……!!」



――――― バッ!!


勇者「侍さん…!?」

816 : ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/12/23(金) 15:45:11.95 ID:8sLPdyGt0


女戦士「………侍…は?」

僧侶「それが、モンスターの逃げる時に使っていた黒い煙に入ってしまい……」

女戦士「………侍」


勇者「あの、女戦士さん?」

女戦士「?」

勇者「『この本』、何ですか…?」スッ

女戦士「……そんな……」


817 : ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/12/23(金) 15:50:15.82 ID:8sLPdyGt0



――――― 闇 ―――――



――――― 太古の昔、全ての世界は闇から始まった。


――――― そして闇から生まれた物は、『世界』となり、『生物』となり、『人』や『魔物』を生み出した。


――――― 故に、闇とは・・・




ゾーマ「……それが我の探している哲学の答えだ、サムライ」




侍「!!」

818 : ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/12/23(金) 15:56:47.69 ID:8sLPdyGt0


ゾーマ「ボストロールからの残念な報せは聞いた……」

スッ

ゾーマ「……もう少し近くまで来るが良い、王の御前だぞ?」

侍「ただし、怪物達の王だろう?」チャキッ

ゾーマ「狭いな、実に狭い」


ゾーマ「人間はそうやって『動物』と『人間』、『人間』と『魔物』、という【 差別 】をするなぁ?」

ゾーマ「狭いと思わないか……異世界から来たサムライ」


侍「拙者を御託で惑わそうとしてるのなら、はっきり言おう無駄だ」


ゾーマ「ほぉ、人外と言葉を交わす事すら拒むのか」


819 : ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/12/23(金) 16:02:48.62 ID:8sLPdyGt0


ゾーマ「なら、これはどうだ?」パチンッ


ヒドラ「お呼びですか」ボジュゥッ


侍「……!」

ゾーマ「どうした、貴様が望んだ人間だぞ?」

ヒドラ「……ゾーマ様、これはどういう事でしょうか」


ゾーマ「『怖がる』事は無い、そう言った筈だがな……キングヒドラよ」

侍「姿は人でも、やはり魔物か……!」ザッ


ゾーマ「……流石に無礼だぞ侍……」ニヤ


820 : ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/12/23(金) 16:08:45.07 ID:8sLPdyGt0



――――― ズンッッッ!!



侍「………!!?」ドサッ

侍(体が、うご…かな……)


ゾーマ「おや、我の怒気を僅かに向けただけで気絶か」

ゾーマ「やれやれ……『先』が思いやられるな」

ヒドラ「仕方無いでしょう、彼女はまだ本来の自分に辿り着けていません」


ゾーマ「……我の御前で無礼を働いたお返しだ、良き土産をやろうではないか」スッ


――――― ポゥ


ゾーマ「精々……我の苦悩を少しでも噛み締めると良い」



821 : ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/12/23(金) 16:19:55.74 ID:8sLPdyGt0


鬱欝蔚鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱


          「大好きだよ、エニクス」
     「わた、私は由緒正しき柳生の……」          「アリアハンへようこそ!」

                       「私の祖母はね、女の子と結婚したんだよ」


       「アタシはドリス、オジロンの娘だよ」


                               「魔物と人の間で生まれた……それが私だ」

 「エビルプリーストだ」         「あっはははははははははは!!」

         「先祖様はどう思ったのかな、異世界に来てから……」




                「拙者の、私の名は柳生宗矩……椿だ!!」





鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱鬱

822 : ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2011/12/23(金) 16:24:39.57 ID:8sLPdyGt0



侍「――――― っ!!」バサァッ


侍「……ここは…」

女戦士「………っ」ぎゅっ

侍(女戦士?……ならここは宿か)ほっ


侍「頭が痛い、水……」スッ

ゴクッゴクッ

侍「……ふう」


侍(あの夢は何だったのだ)


823 : ◆G2/Yj5eh5U [sage]:2011/12/23(金) 16:43:20.01 ID:8sLPdyGt0
一度様子見ていどで今日は終わっとこう…
824 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/23(金) 16:57:37.64 ID:vpnZZWhJo
ななんだってー!!!

乙。待ってる
825 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/23(金) 17:00:33.06 ID:TZkbAx1Ko
久しぶりだな
826 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/23(金) 22:40:13.83 ID:Y3DIxyqN0
更新キテター!
おつー!
827 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 21:53:10.05 ID:rkEPNd0DO
また逃げたか
828 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 02:22:38.35 ID:Aesqpozeo
まだ一週間も立ってねえじゃねえかよ早漏
829 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage ]:2011/12/29(木) 21:04:35.95 ID:dcZL1sM80
いいや、絶対一週間立つね
830 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/29(木) 21:13:43.16 ID:rwwHDBXWo
823 名前: ◆G2/Yj5eh5U[sage] 投稿日:2011/12/23(金) 16:43:20.01 ID:8sLPdyGt0 [10/10]
一度様子見ていどで今日は終わっとこう…

日付くらい確認しようぜ
831 : ◆G2/Yj5eh5U [sage]:2011/12/31(土) 09:57:44.39 ID:yZreFHoF0
……えーと

日付も確認してたし、書こうと思ってはいたし書いてはいたんですが

その度に別の要因で中断せざるを得なくなって……つまり…月曜日か火曜日に50レス投下します
832 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 23:48:14.61 ID:YrCsAIV7o
50レスだと!?
wktkが止まらんぜよ
833 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/01(日) 09:34:14.74 ID:c3qzXMGf0
明けましておめでとうございます。

このスレも早5ヶ月、それも皆様の応援のお陰です。

更新が遅かったり、急に途切れたりもしましょう、しかし安心して下さい。
私は必ず完結させるつもりなので、失踪エンドは無い筈です。

どうかこれからも宜しくお願いしまス。

834 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/01(日) 09:49:57.93 ID:CDAPjNXqo
あけおめ〜
いつでも待ってるから好きなペースで書いとくれ
835 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/01(日) 15:53:21.59 ID:LHQndWroo
あけおめ!
50レスとか、今年はやる気だな!期待してる
836 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/02(月) 13:49:23.60 ID:1gmWVrHs0


――――― 数日後


僧侶「…そう、ですか」

女戦士「……」コクン

僧侶「考え直してはくれないのですか?」

女戦士「……」コクン


勇者「・・・」

勇者「じゃあ、終わったら呼んで貰えますか? ボク達…神官の所にいますから」スッ

女戦士「……感謝します」


837 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/02(月) 13:51:13.78 ID:cDTOVJQco
酉かえた?
838 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/02(月) 13:56:27.91 ID:1gmWVrHs0


ガチャン


女戦士(……今までありがとう、勇者様…僧侶)スタスタ

パラパラッ

女戦士(……子猫さんも、私の我儘に付き合ってくれてありがとう)


パラッ


――――― 【悟りの書】 ―――――


女戦士「・・・」チラッ

女戦士(多分、『生まれ変わった私』を最初に見つけてくれるのは…侍だよね)


女戦士(………【悟りの書】、第一章…『叡智』とは何か……)


839 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 14:11:13.01 ID:1gmWVrHs0
>>837 変えてないですw間違えました・・・)



〜〜宿屋・二階〜〜


侍「むう、まさか誰も拙者を起こしてくれないとは……」もぞもぞ

侍(ここ数日など、悪の王とやらの話もあまり聞いてない始末…まるでそれより大切な話があったかのような…)

ムクッ

侍(まあまずは朝食か、武士なら戦の前に腹が減っててはいけないからな)

侍(・・・しかし、結局数日前の女戦士の行動はなんだったのだ?)スタスタ


賢者「・・・」スタスタ


侍(うーむ、それに拙者もどうやって戻ったのか記憶に・・・)

ガシィッ!!

侍「?」


賢者「…無視、しないで」ぎゅむっ





840 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 14:16:09.86 ID:1gmWVrHs0


侍(だ、誰だこの娘――――― !!?)


賢者「…侍、私がわからない?」ぎゅむっ

侍「……すまないが、袖から手を離して貰えないか?」

賢者「…嫌、拒否」

侍「うむ、ならどうしろと……」


侍(む? この娘の瞳と口調には既視感が・・・)


賢者「…おはよう、侍」むぎゅっ

侍「すまないがやめてもらいたい」

841 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 14:22:07.19 ID:1gmWVrHs0


賢者「…侍、冷たい」ぎゅむっ


侍「くっ、勇者!? 僧侶! 女戦士! 誰か来てくれ!」

賢者「…女戦士、じゃない」

侍「む?」

賢者「…名前、賢者」


侍「・・・」


〜〜侍の脳内〜〜


『既視感のある特徴』
『何故か知り合い』
『何故か女戦士でなく賢者という』

結論、『女戦士=賢者』?


〜〜侍の脳内〜〜


842 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 14:25:31.36 ID:1gmWVrHs0


侍「・・・」バッターンッ!!


賢者「…侍、酷い」うるっ



ガチャンッ



僧侶「な、なんの騒ぎですか!?」

勇者「侍さん!?」


賢者「…2人共、おはよう」


843 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 14:34:28.20 ID:1gmWVrHs0


〜〜落ち着いて〜〜


侍「……つまり、例の『転職』とやらで容姿も心も全くの別人に変わったのか」

勇者「ええっと、そ、そうですね」

僧侶「性格も『甘えんぼ』になってるみたいですし……」


賢者(…侍、あったかい)むぎゅっ


僧侶「それも、何故か侍さんにべったりな…」

勇者(・・・侍さんの性別を知ってるだけに、複雑です)

侍「賢者、慣れ慣れしいぞ?」

賢者「…構わない」むぎゅっ


844 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 14:45:31.76 ID:1gmWVrHs0


侍「しかし……ここまで来るとある意味凄いな、ここまで生まれ変わるのか」

賢者「…?」

僧侶「私も初めて見ましたけどね、転職なんて」

勇者(・・・どうせボクは勇者だし)


勇者「あ、別に不満はないです!!」


侍「急に何なのだ?」

845 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 14:56:15.98 ID:1gmWVrHs0


僧侶「しかし…これからの方針が少しどうすればいいかわからなくなりましたね」

勇者「そ、そうなんですか?」


僧侶「ええ、何だかんだで魔王の使いが私達に言っていた意味がわかっても、結局はなんの助言にも…」

侍「その件だが、何度も言うように拙者は『魔王』に直接会ったぞ」





僧侶「えっ」←女戦士が消えてしまうショックで聞いてなかった

勇者「えっ」←天然





侍「・・・」ビキッ

賢者「…侍、怒らないで」ぎゅむっ

846 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 15:07:45.11 ID:1gmWVrHs0


侍「……というわけだ」

僧侶「な、なんだか色々突っ込み所がある話ですね」

勇者(考えてみたらいつの間に侍さん帰って来てたんだろう…)


僧侶「しかも、我々が倒すべき魔王の名とも違う気がしますね」

勇者「『魔王バラモス』…じゃなくて『魔王ゾーマ』……?」

僧侶「それです、『ゾーマ』という名に聞き覚えがあるんですが・・・」


賢者「正式名称は『大魔王ゾーマ』、魔界における最高位の『魔王』でもある」


賢者「『バラモス』については不明…そもそも実在するかもわからない」


賢者「それから、『キングヒドラ』はドラゴン系でも相当な高位モンスター……私や僧侶のいた『テドンの村』を焼き払った魔物でもある」











勇者「「「  えっ  」」」
僧侶






847 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 15:13:13.21 ID:1gmWVrHs0


僧侶「…おん…じゃなくて、賢者?」

賢者「…僧侶、どうしたの」

僧侶「いや・・・」


侍「凄いな、では拙者の好きなおかずは?」

賢者「フルーツ系」

侍「おお!」

勇者「えと、じゃあボクのお父さんの居場所は!?」

賢者「不明…この世界にはいない」


勇者「じゃあボク達はこれからどうすればいいの?」


賢者「わからない」

僧侶(・・・なんだかよくわかりませんが、賢者になって物知りにはなったのかな?)


848 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 15:28:31.41 ID:1gmWVrHs0


〜〜船〜〜


地獄騎士「随分遅かったな、少々心配したぞ」

侍「うむ、大丈夫だ」

地獄騎士「そうか」チラッ


賢者(…侍の体、良い匂い)むぎゅっ


地獄騎士「・・・」チラッ

侍「…女戦士改め、『賢者』だそうだ」

地獄騎士「そうか、深くは考えまい」


勇者(地獄騎士さん、いたんですか・・・)


849 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 15:40:49.60 ID:1gmWVrHs0


〜〜船室〜〜


地獄騎士「・・・なるはど…『ボストロール』か」

僧侶「やはり、知っておいででしたか」

地獄騎士「奴の怪力は、某や魔王の使いを上回るからな…バラモス様の配下では最強と言えよう」

侍「最強か、拙者としてはそこまで強くは感じられなかったが」


賢者「…侍の『霊剣』は規格外、当然の結果」


地獄騎士「その通り、侍のアレは普通の武器ではない」

僧侶「それはいいですが、これからどうします?」


僧侶「女戦士が賢者になったのは良いですが、レベルは1になり、実質私達のパーティ内では最弱ですよ?」

勇者「・・・それだけじゃないです、ただでさえ情報が少ない時にボク達の敵は増えていく一方…だし」


850 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 16:01:52.69 ID:1gmWVrHs0


地獄騎士「『進路皆無』『火力減』『敵は大勢』・・・」


侍「とりあえず旅をする…わけにもいかないわけだな」

僧侶「何か少しでも情報……」


賢者「『ラーミア』がいる祠がある地…レイアムランドに行ってみる」


勇者「『ラーミア』って、神の鳥だよね」

賢者「…そのはず」

851 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 16:17:04.86 ID:1gmWVrHs0


地獄騎士「成程、バラモス様の地へ向かう方法はラーミアくらいのもの、となれば・・・」

侍「必然的にレイアムランドに向かう事になるな」

侍「…本当に凄いな、賢者」にこっ


賢者「・・・////」コクン


勇者「レイアムランドっていうと…」バサッ

僧侶「『ランシール』から南西ですかね?」

勇者「今度はそこまで遠くはありませんし、行きましょう!」


侍(……また船旅か)げそ


852 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 16:25:56.38 ID:1gmWVrHs0


――― ???? ―――


ゾーマ「・・・フム、中々の実力だったがこんなものか?」

ゾーマ「少々残念でならないな、我のいた『暗黒界』ではそれなりに上位種の筈だが」



アンクルホーン【グ・・・ヌゥ……!!】ガクッ



ゾーマ「我は玉座から動いてすらいないというのに、これでは暇つぶしにもならない」

ゾーマ「折角なのだ…何か『かくし芸』たる技は持ち合わせていないのか」

アンクル「……あるぞ、大魔王よ・・!!」ギンッ


アンクル「【メガンテ】!!」


ゾーマ「つまらんな」シャッ

853 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 16:30:54.36 ID:1gmWVrHs0


――――― ドシャッ


ゾーマ「やれやれ、スマートに戦えないものか」

Kヒドラ「ゾーマ様」シャッ


ゾーマ「ヒドラか、どうかしたのか?」二コリ


Kヒドラ「……侵入者ですか? そこにいるのは」

ゾーマ「面白い男だったな、まるで人間のような闘いを挑んできた」

Kヒドラ「申し訳ありません!! 私が城にいながら‥!」ザッ


ゾーマ「【ザキ】」キィンッ


Kヒドラ「!??」

854 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 16:36:56.19 ID:1gmWVrHs0


ギガンテス【・・・】

ドズンッ


Kヒドラ「…馬鹿な、またしても侵入者だと!?」

ゾーマ「愉快だな、我を退屈させぬようにしているらしい」

Kヒドラ「それより、ありがとうございますゾーマ様」ザッ


ゾーマ「顔を上げるがいい、我は忠実な側近を持てて幸せだぞ?」

ゾーマ「しかし、『ありがとう』か……ふむ、こういった言葉はあまり好まないな」


ゾーマ「少しばかり、我の配下を2000ほど『お返し』してやろうか…今ので少し楽しくなってきた」


Kヒドラ(・・・)

855 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 16:43:56.01 ID:1gmWVrHs0


――――― ? ―――――


【 ・・・フン、汚らわしい雑種が 】


魔王ノ使『…ここまでの侵入は不可能でも、現在地下では壮絶な戦いを繰り広げているようですね』


【 構わん、『魔物』は無尽蔵に作れるのだ 】

【 それより『侍』はどうしている? 】


魔王ノ使『レイアムランドへの進路を進んでおります』


【 そうか・・ならばしばらくは害虫を駆除していよう・・・ 】

【 故に、今しばらくは放っておけ 】




魔王ノ使『・・・御意』



856 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 16:51:56.24 ID:1gmWVrHs0


〜〜ランシール・宿〜〜


侍「・・・」ぐだー

勇者「・・」ぐだー


僧侶「せいぜい2日程度しか架かってないのに、二人共酔い過ぎです」

地獄騎士「全くだな、とても旅に出る人間の特性とは思えない」

僧侶「・・・?」キョロキョロ


地獄騎士「どうした」

僧侶「賢者は?」

地獄騎士「向こうで吐いてたようだが・・・」

僧侶「…」


857 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 17:02:05.61 ID:1gmWVrHs0


〜〜宿屋・二階〜〜


侍「おお…! この白い何かで出来た桶が風呂桶か!」

僧侶「そうですよ、ここの所を回せば…」クイッ

ジャーッ

侍「おお!! 水…いや、温泉か!?」

僧侶「これはシャワーといって、別の所からお湯を運んでるんです」

侍「すす、凄いなそれは……!! ・・・」うずうず


僧侶「……僕は街で情報収集してきますから、入ってます?」


侍「是非に!!」


858 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 17:12:11.62 ID:1gmWVrHs0


ファサッ


侍(ふふ…思えばこの世界に来てからどれだけ経ったか……)

侍(今まで、それなりに良い事があったかと聞かれたら拙者はそこまで自信持って頷けまい)


侍「だが!!」バサッ


侍(今宵は存分に風呂を楽しもうではないか……!!)ニヤッ




ガチャッ



賢者「…さむら、…………………侍、私も入る」←どういう状況か即座に判断


侍「  」

859 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [saga]:2012/01/02(月) 17:20:12.73 ID:1gmWVrHs0
休憩を私は要求します!!!!
860 :SQ ◆G2/Yj5eh5U [sage ]:2012/01/02(月) 17:32:08.20 ID:1gmWVrHs0
っていうか駄目だった、50予告してにも拘らずアレですが・・・

じ、次回は木曜日か水曜日!!!!!!!!!
861 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/02(月) 17:36:36.79 ID:qr294oeho
乙。

なに、のんびり待つとも。
酉がごっちゃになるくらいだから、並行して進めてるんだと思うが。
とにかく無理はするなよ。
862 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/02(月) 19:36:06.55 ID:cDTOVJQco

無理しない程度に頑張ってな
863 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/02(月) 19:38:23.67 ID:Po9XzVA4o
今パンツを脱いだところだというのに・・・
864 :以下、あけまして [sage saga]:2012/01/03(火) 21:42:55.51 ID:csZQujkmo
作者が最後まで書ききると言うと
安心感があるな
865 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/06(金) 18:54:52.07 ID:xbt8jaZr0

侍「け、賢者…! 拙者は1人で入りたいのだ!」

賢者「…私は、侍と入りたい」ぎゅむ


侍(くっ、『通常』ならば背中を流して貰うのは良い事なのだが…拙者は1人でのんびり・・・)


侍「なら、明日の朝にでも共に背中を流し合うというのは?」

賢者「…拒否、やだ」うるっ

侍「うぐ……!?」ビクッ



賢者(…侍の性格上、間違いなく落ちる)にやっ



866 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/06(金) 19:03:51.19 ID:xbt8jaZr0


〜〜しばらくして〜〜


賢者「・・・♪」パチャパチャ

侍「こら、静かに入るというのが礼儀だぞ?」

賢者「…侍、意外にマナーを守るね」


賢者(・・・)じっ


侍「しかし湯の具合もこの歯車で調節できるとは、便利なものだな」

侍「……ふっ」ざばっ


――――― ぶるっ


賢者(…こっちは)もみもみ

賢者「……驚愕のスケール」

侍「うむ? どうかしたのか」


867 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/06(金) 19:08:26.95 ID:xbt8jaZr0


賢者「…侍、胸に巻いてたサラシはどこにある」

侍「ん、先の脱衣どころで外したが」

賢者「…」チラッ




賢者(あの長さから察するに、 ● ● ● ・・・・・・…凄まじい柔らかさを誇っている?)わなわな




侍「…どうかしたのか、寒いなら少し湯を熱くするが・・・」

賢者「えい」ガッバアアッ

侍「ぉわ!?」


868 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/06(金) 19:12:16.35 ID:xbt8jaZr0


賢者(この大きさがどうして成人男性レベルの胸板にまで薄くなれるのか…!!)

モミュッ!!

侍(っっ!!?)びくんっ


賢者「――――― かぷっ」


侍「ひ…ぅん!?」

賢者「……満足///」

侍「せァアアアアッッ!!!!」


ドッパーンッ!!


869 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/06(金) 19:17:48.45 ID:xbt8jaZr0


〜〜落ち着いて〜〜


侍「・・・まったく、賢者に非があると拙者は思うぞ?」ちゃぷっ

賢者「…〜〜、まだチョップされた所が痛い」

侍「『手刀』だ、武術の基本とはいえそこらにある刃くらいなら真っ二つに割れるぞ」

賢者「…侍、それを私に使った……?」うるっ


侍「手加減してるに決まってる、(仲間として)大切な賢者にそんな事するわけないだろう?」


賢者「…///」にこっ

侍(・・・『転職』をしてから随分変わったものだ)ハァ


870 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/06(金) 19:22:46.09 ID:xbt8jaZr0


――――― ジャーッ


侍「んっ…もう少し強く擦らないと垢が落ちないだろう?」ピクンッ

賢者「…侍の肌、最初にあった時より凄く綺麗…だから強く擦れない」ごしごし

侍「……この世界に来た時の背中の傷か、もう治ったんだな」

賢者「・・・」ごしごし


ギュッ

                 むにゅっ
                

侍「っ? なんだ急に」ビクッ

賢者「…『戦士』の時とは違って、私の中には『賢者』の知識がある」


871 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/06(金) 19:29:02.73 ID:xbt8jaZr0


侍「?」

賢者「つまり、あの時以上に今の私にはそれなりの考え方があるの」

賢者「…ずっと、『私』は気になってはいても、気付けないでいた」

賢者「……侍…あなたの話してくれた侍の世界では『真剣勝負』とか色々あったけど」

侍「うむ、果たし合いこそ拙者達『武士』にとっては誇りだ」


賢者「…あなたが受けた刀傷、あれは『時間経過による自然治癒で塞がりかけていた』」

侍「それがどうしたというのだ…」

賢者「あの傷が、『受けた時点』では間違いなく致命傷…あなたは生きていられる筈が無い」


侍「・・・!!」


872 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/06(金) 19:35:09.71 ID:xbt8jaZr0


賢者「…この矛盾、それが私には―――


侍「寒くなってきた、そろそろ流して上がろう」スッ

賢者「侍?」ぎゅっ

侍「……賢者の言っていることは少々拙者には難しいみたいだ、すまないがそこまでにしてくれ」

賢者「…でも、」

侍「拙者も薄々感じてはいるんだ、だが・・・」



侍「・・・拙者には、本当は無いんだ…記憶が…何故『京都』に向かおうとしていたのかも」



賢者「…記憶が、無い?」

侍「然様……おかしな話だろう? 来る直前の記憶が、拙者には無いのだ」くすっ


873 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/06(金) 19:36:15.00 ID:xbt8jaZr0
それではまた来週、














・・・ここで更にうみねこスレとか書き出したら間違いなく怒られそうで踏み出せないw
874 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/01/06(金) 22:52:40.60 ID:/xL0nUReo
他に書いてるスレを疎かにしないことが出来るなら
誰も文句は言わない!・・・ハズ
875 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/01/06(金) 23:22:20.29 ID:5SVNBMSOo

なるほど、甘えんぼ賢者か・・・
876 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/01/07(土) 21:39:21.52 ID:RVmmwNeQ0
こっちの更新速度が変わらないなら構わん
遅くなるなら[ピーーー]としか言いようが無いがな
877 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/01/07(土) 23:42:30.32 ID:m7pjOKg+o
何様のつもりだお前は
878 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/08(日) 07:19:39.45 ID:UzuLfihto
あっちもレズ
こっちもレズ
向こうは普通っと
879 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/08(日) 08:27:54.83 ID:biDP8TEIO
百合好きだなあ
880 : ◆WslPJpzlnU [sage]:2012/01/08(日) 17:15:15.60 ID:xUqWeHbK0
>>878>>879

・・・ここを百合にした訳じゃないんですけどねww
881 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/01/08(日) 18:19:08.38 ID:tyLmU6zTo
百合もだけど猫語も好きなようだな
882 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/09(月) 08:25:08.23 ID:HagPWy4f0
・・・マズイな、意外に被ってるネタが多いようだw
883 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/09(月) 13:32:29.48 ID:LdgLSfh9o
なんにせよ>>1が百合と猫が好きなのはよぉっくわかった
さっ、続けたまへ
暖房つけてても寒いんだ
884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/12(木) 21:42:24.76 ID:B1nLIsFDO
感想レスに、百合の文字が見えたので、二日掛けて追い付いた
あっちの百合もこっちの百合も楽しみにしてます
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/18(水) 01:50:25.47 ID:lADx6BU00
早く見たいっす
886 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2012/01/18(水) 20:24:08.68 ID:AuFuVlbl0
更新せよ
繰り返す、更新せよお願いします
887 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/19(木) 18:27:29.26 ID:Mtc79S/Xo
>>886
百合の本スレが更新されてたからそっちへ行ってはどうかね
888 : ◆WslPJpzlnU [sage]:2012/01/22(日) 20:03:01.45 ID:8Dpsr+Yd0
明日、もしくは今週の金曜にまとめて投下する予定ですので…

・・・最近、色々な物語を作ってあるおかげで日常の細かい出来ごとが見事にアイデアの閃きになって嬉しいです
ジャンルを純愛から凌辱、ホラーからシリアスにコメディになんでも書いてると、どれかに該当するものが見つけられるようです

ああ、もう職業病と呼んでも構わない程に……

ここのストーリーも別のスレを書いてて作り上げたし…楽しいようで苦痛な感覚がもう最強
889 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/01/23(月) 03:05:35.03 ID:KvCqH91yo
了解でござる
890 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/23(月) 18:41:53.48 ID:r/fYyckn0


―――――― 夜。


僧侶「やはり南西にランシールがあるのは間違いないようです、明日の方針は決まりましたね」

侍「うむ、問題無いのは良いことだ」


勇者「ここ最近は、ずっと周りに振り回されてましたもんね!」

賢者「……侍、勇者様がいじわるした」ぎゅむ

侍「コラ、男なら少しは気を使ってやれ」

勇者「え、ぇぇ……?」


僧侶(…何でしょうか、最近の賢者はやけに侍さんに懐いて……)


891 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/23(月) 18:45:30.53 ID:r/fYyckn0


侍「………」キョロキョロ

勇者「どうかしたんですか」

侍「いや、地獄騎士はどこに……?」



僧侶「あ」

賢者「あ」

勇者「あっ」



侍「………留守番、ではないのだな」

892 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/23(月) 18:52:17.27 ID:r/fYyckn0


――― 船内 ―――


地獄騎士「……遅いな」

地獄騎士「まさか、『宿屋があるか見てくる』だけの為にこんな?」


地獄騎士「………」 



地獄騎士(忘れたなら仕方ない、某は某なりに待つか……)

地獄騎士(だが次からは某も着いて行くからな!!)


※ 誰に言っているかは不明。


893 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/23(月) 19:08:09.86 ID:r/fYyckn0



――― 同時刻・?? ―――



「………ッ、ここは?」


ズキッ。

という全身に響き渡る痛みが、『彼』を起こした。

『彼』は天井を見上げている。


(…どこだ、ここは)


黒髪?「えへへ、起きたんだねお兄さん★」

「………?」


894 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/23(月) 19:14:34.36 ID:r/fYyckn0


「……誰だ」

黒髪?「警戒しないで、『ここ』は私の牢屋だから」

(牢屋?)


『彼』は天井から、更に首だけ動かして周りを見た。

・・・木で作られた建物のようだった。


「牢屋には見えないな」

黒髪?「私にとっては牢屋だよ、自由も効かないし、退屈だし」


「………」


895 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/23(月) 19:19:32.65 ID:r/fYyckn0


黒髪?「ね、お兄さんのいた所の話してよ」ぐいぐい

「い、イデデ! わかったから揺らすな……」

黒髪?「やった! じゃあ王子様が迎えにくるロマンチックなのを!」


「あぁ、・・・お嬢さんは何て言うんだい?」


黒髪?「私? 私はねー」




オロチ「ジパングを治める女王様にして、ヤマタノオロチの・・・オロチかな?」




「………ッ!!」


896 :SQ ◆WslPJpzlnU [sage]:2012/01/23(月) 19:20:38.41 ID:r/fYyckn0


……落ちます

頭いてぇ…
897 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [sage]:2012/01/23(月) 19:55:12.71 ID:r/fYyckn0
・・・死ぬ
898 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/01/23(月) 20:04:42.41 ID:ohPwiNzoo

地獄騎士ワロタwwwwwwwwww
899 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/01/24(火) 16:18:05.52 ID:pN4x6H4fo
待ってるから
休むべし
900 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 18:11:48.19 ID:jQTNGVNp0
復活
901 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 18:27:17.13 ID:jQTNGVNp0


――― レイアムランド ――― 


地獄騎士「では頼んだぞ僧侶」

僧侶「何がです!?」


地獄騎士「何が? ……船の見張り以外に何があるのか」

侍(……地獄騎士、こんなにひねくれるとは……)

賢者「地獄騎士、それは不可能」

地獄騎士「何?」



勇者「……な、なんか…『結界』みたいなのが祠に張ってありますけど」




地獄騎士「 某は魔物だが、身の潔白さはまさに純白そのもの、結界など恐れるに値しない 」スゥゥ

侍「やめておけ地獄騎士・・・体が薄く消えてるぞ」

902 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 18:39:31.59 ID:jQTNGVNp0


<「うおぉぉぉぉ……!!!」



侍「……」

賢者「ちょっと、かわいそう」ぎゅむ

侍「言うな……地獄騎士は偶々運が悪かったのだ」

賢者「だからかわいそう……」むぎゅっ


勇者「それにしても、何だか肌寒いですねここ」

僧侶「外から見た通りですね……しかも祠内は石作りだから気温も低いでしょう」


賢者「侍、寒い」ガシッ

侍「お主達は『めら』とかいう魔法で温まれば良いだろう? 拙者など薄着物一枚だ」

賢者「あったかい」ぎゅっ

侍「……いつの間に背に乗っているのだ、賢者」

903 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 18:46:57.32 ID:jQTNGVNp0


僧侶「……最近、仲が良いみたいですね?」スタスタ

勇者「うーん……そうですね」


勇者(やっぱり幼なじみで、魔王の使いと初めて戦った女戦士さんを死なせた時……)

勇者(凄く僧侶さん、取り乱してたよね……)



僧侶「……本当に楽しそう」くす

勇者(今も、こんなに寂しそうに……)


僧侶「昔はよく女の子としか遊ばない人でしたし、てっきり同性しか愛せないのかと…っ」



勇者「えっ」ピタッ

904 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 18:56:11.48 ID:jQTNGVNp0


僧侶「私が彼女と仲良くなるにも苦労したのに、侍さんは1ヶ月で仲良く……」

勇者「え、あの…僧侶さん?」

僧侶「本当に大変だったんですよ……女の子みたいな格好に女の子みたいな声に……」

勇者(ひぃぃ……僧侶さんがおかしい!?)


僧侶「魔法の勉強ばかりしてた私に似合うのは僧侶だと言われ……その手の衣装を着れば男性の視線が集中……」

僧侶「……挙げ句、酔った彼女に初キスを奪われた直後に両親には怒られ……」

僧侶「……ルイーダの酒場では登録名簿に性別が女に書き換えられ……」




<「ぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつぶつ」




侍(この祠の作り、拙者の国では悪い『風水』の作りだな……良くない思い出が蘇りそうだ)スタスタ

905 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 19:07:57.46 ID:jQTNGVNp0


――― 祠・ラーミア神殿 ――― 


侍「……気配が大分変わったな」

賢者「辺りに魔力が満ちてる、多分ここが最深奥」

勇者「凄い、僕の体の疲れが無くなった……」

僧侶「……何故か気分がすっと……?」



侍「っ……」ピタリ




巫女「私達は」
巫女「私達は」

巫女「卵を守っています」
巫女「卵を守っています」


侍「……ふ、流石に慣れてるぞ……この急過ぎる展開」


906 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 19:16:09.11 ID:jQTNGVNp0


巫女「・・・」スタスタ

侍「?」

巫女「……」にこっ

賢者(・・・ッッ!!?)ズキィッ


賢者「ぅぁ……!」ドサッ

侍「賢者!?」チャキッ


賢者「まっ…て、大丈夫……今のは攻撃じゃない……」

侍「…………」

巫女「……6つのオーブが金の冠の台座に捧げた時、伝説の不死鳥ラーミアは蘇りましょう」

スタスタ

巫女「………『あなた』に神の御加護を」にこっ


侍「……敵ではない訳か」チャ・・ッ

907 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 19:31:00.53 ID:jQTNGVNp0


勇者「大丈夫ですか賢者さん!」

賢者「……平気、『オーブの手がかり』を教えてくれただけ」

僧侶「手がかり?」


賢者「【 赤き結晶は始まりの地より東に、紫の結晶は黄金の地に 】」


    【 白き結晶は力と愛を越えた先に、青き結晶は記憶の真実を明かした地に 】

    【 緑の結晶は焼かれた記憶の地に、黄の結晶は絆の中に 】



侍「……まるで手がかりにならないな」

僧侶「慣れましたよ私は?」

勇者「ぼ、僕もですよ」

侍「どうも拙者達は手がかりの類で良い思いをした事が無いな……」

908 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 19:40:02.21 ID:jQTNGVNp0





――― ???? ――― 



  【 ・・・少々捻り過ぎたか 】


男?「駄目だな、どうせ道しるべを出すならもっと分かりやすくせねば」

『 どうかな、平行世界の【私】はその驕りで死んだのではないか? 』


竜王『 ……フン、下らないな 』


男?「おや、どうかしたか【私】」

竜王『黙れ、貴様らに付き合っている暇は無い』


  【 不満か、『未来という平行世界』の【私】よ 】


竜王『………』


909 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 19:50:17.05 ID:jQTNGVNp0




――― ???? ――― 



ゾーマ「既に向こうの動きは確認した、勇者達が我の世界に来るまで時間は無いだろう」


ジェノシドー「……忌々しい神々め、手を打つのが早い」


オルゴデミーラ「私の方は呆気なく勝ちましたがね、勇者などがいない世界ですし」


デスタムーア「……ゾーマ、対策はあるのだろうな」

ゾーマ「皆無に決まっている、我は正々堂々と戦いたくてな」

シドー「状況を理解しているか? 我々の天敵たる勇者がいるのだぞ」



ダークドレアム「 蹴散らせばそれで良いではないか 」

ゾーマ「……クク、ドレアム郷の方がよっぽど我と話が合う」

910 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 20:01:41.79 ID:jQTNGVNp0


デスタムーア「……話にならぬな、やはり暗黒界の王は理解出来ぬ」


ダークドレアム「王は私とは気が合うな……?」


ゾーマ「しかし痛ましいな、我々の親たる暗黒界の神が倒されるとは」

シドー「元よりあの世界は例のラーミアでさえ瀕死になる世界、余程の強敵がいるのだろう」

ゾーマ「確かにな、我の配下が1人仕留めたが」


ダークドレアム「 面白い、誰が討ち取った? 」



ゾーマ「我が新しき同胞、キングヒドラだ」




ヒドラ「……キングヒドラです、宜しくお願いします暗黒界の魔王様方」


オルゴデミーラ「おや、神龍の娘とは……流石はゾーマ郷にもなれば若い娘が好みで?」

ゾーマ「……愚弄するな、いずれは我の『子』に仕えさせるつもりだぞ」

ヒドラ「初耳です」

ゾーマ「我もだ」

911 :SQ ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/24(火) 20:03:05.72 ID:jQTNGVNp0
落ちます
912 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/01/26(木) 00:05:30.60 ID:TRZiCCpwo
はいな
913 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 11:47:30.14 ID:DgjXjvxI0


〜〜船内〜〜


侍「……」スッ

侍(……一の型、『居合い切り』は……)チャキィ

侍(心を静寂に閉ざし、そして鍔鳴すら聞こえさせない抜刀術……)



侍(今となってはそれを教えてくれた者が誰だったのかすら思い出せない)



侍(拙者の、私の思い出が端から順に消えていく……)ギリッ

侍(最近は柳生の者達の名前すら忘れかけて来ている…!!)

914 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 13:25:05.02 ID:DgjXjvxI0

地獄騎士「む、このような所にいたのか侍」


侍「地獄騎士か、何用だ」

地獄騎士「ふむ、どうやら夕食らしいが…‥どうかしたのか」

侍「ただの精神統一のとうなものだ、気にしなくて構わない」

地獄騎士「ほう……」


地獄騎士「『霊剣』には慣れたみたいだな、その様子では」


侍「?」

侍「・・・そうだな、まるでずっと愛着を持っていたように馴染む」


地獄騎士「…………」


915 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 13:30:26.43 ID:DgjXjvxI0


<「 侍 」


侍「む?」クルッ



――――― ヒュヒュッッ



侍「ッッ………!!」ギギギギィンッ

地獄騎士「うむ、このくらいならば某の動きについて行けるらしいな」

侍「地獄騎士、貴様……!?」


地獄騎士「侍、少しお前には『この世界の剣術』を身につけて貰うぞ?」チャキィッ


916 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/01/29(日) 13:34:17.31 ID:eYlTXNG+o
地獄騎士は本当に良い奴だな
917 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 13:49:46.19 ID:DgjXjvxI0


〜〜船内・食堂〜〜


賢者「……侍、遅い」

僧侶「一応地獄騎士さんが呼びに行ってますから、大丈夫だと思いますよ」

勇者「あの2人って意外に仲がいいみたいですし」もぐもぐ


賢者「・・・」

賢者(……成程、効果的)くす


勇者(今、賢者さん笑った?)


918 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 14:07:13.42 ID:DgjXjvxI0


――――― 潮風はそのままに、空間が止まる。


波は揺れ動いてるのに、風も感じるのにまるで船は動かない。

何故か、等という問いは意味を為さない。

原因は侍の眼前に剣を構えた地獄の騎士が引き起こした、それしかない。


侍「こ、これは……」


地獄騎士「落ち着け、ある意味の『結界』だ」


侍「結界…? 陰陽術か何かなのか……?」


そこで、地獄騎士が侍に刃の切っ先を向けた。

鈍く光るその冷たさに、思わず侍は一歩後ずさった。

侍が初めて目にするその異様なオーラを放つ地獄騎士は、告げる。


地獄騎士「……聞けば貴様はこの世界の人間が斬れないらしいな」


地獄騎士「『敗北条件は力尽きる』、『勝利条件は特技習得』に固定……ッッ!!!」


ドロリ、とした黒い煙と共に地獄騎士の足元で魔方陣が浮かび上がる。

地獄騎士が初めて邪悪な声を出す。



地獄の騎士【 サムライ……この世界で、『バラモス達』を倒すつもりならば某に勝利せよッ!! 】

地獄の騎士【 見せてやろう、某が持つ全ての剣技とその奥義を……ッ 】


919 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 14:21:21.58 ID:DgjXjvxI0


―――――― シャキィンッッ


刹那、地獄騎士の体が真一文字に閃光が駆ける。

銀色に彩られた閃光の後には、侍が『霊剣』を鞘に納める音が響くだけだ。


侍「……手応えは無し、やはり幻影か」チンッ


地獄騎士【 違うな、今の某は『火炎』でしか殺せないからだ 】ユラァ


侍「ッッ!!?」


ギュオォッ!! という風を巻き込み、それらを断絶する風斬り音が侍の頬を通り過ぎる。

肩に落ちる生温かい雫は自身の鮮血か。


侍「うぐ……!! 何故このような事を、地獄騎士!!」ズザザッ


地獄騎士【 今のが『疾風突き』だ、まだまだ行くぞ……雑念は自身の死を意味すると思え!! 】


侍(また今の技か…!?)


920 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 16:00:43.06 ID:DgjXjvxI0





――――― 『煉獄斬り』ッ!! 『火炎斬り』ッ!! 『稲妻斬り』ッ!! 『マヒャド斬り』ッ!!





初撃の一振りは閃熱に包まれた剣撃。

二振り目は爆炎の剣撃、三振り目は稲妻の如き剛剣、四振り目は凍てつく剣風。

『霊剣』による身体能力強化で侍はそれらを瞬時に避け、弾く。


地獄騎士【 次は『五月雨斬り』だ・・・ッッ!! 動きが鈍くなってきたぞ侍!? 】


侍(う、ぐ……なんという凄まじい剣技なんだ……!!)


―――――― ガガッッッ!!


蒼き一閃が振り下ろされ、侍の体が『霊剣』ごと地に叩きつけられ、続く扇状に薙いだ一撃で吹き飛ばされる!


侍「・・・ッ!!」ブワッ

侍(しまっ……


―――――― ガガガガッッ ・・・ ズパンッッ!!!


その体が浮いた瞬間には、地獄騎士の連撃は止まらずに侍の胸を横一文字に切り裂いた。


921 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 16:49:13.52 ID:DgjXjvxI0


ドバンッ!! と、侍の体が船のマストに叩きつけられた。

鈍痛が侍を苛むが、それでも刀を手離すような事はしない。


侍「……なに?」

侍(今、確かに斬られたはず…!!)


侍が自身の胸を何度も触るが痛みは無い、あるのは叩きつけられた背中の鈍痛だ。

眼前で剣を構える地獄騎士はその疑問に答える。


地獄騎士【 傷による死はない……だがその代わりに今ので貴様は体力のみ削られた筈だ 】


侍「・・・っ、なるほどっ」


そう言われる直前に侍の全身が重く感じたのも、そういうことかと納得する。

同時に安心する。

これは侍を罠にかけた上での奇襲ではなく、何か意図のある修練なのだ。


922 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 17:01:24.22 ID:DgjXjvxI0


侍「……ふ、意地が悪いというもの…ッ」チャキィッ

侍「さあ、次は何が飛び出すのだ?」


地獄騎士【 いいや、これだけだ……今出した某の奥義を貴様が習得して某に勝利してみるがいい 】



―――――― ズダァンッ!!



通常なら木材程度で出来た甲板など踏み砕く筈の跳躍。

しかし『結界』の影響か、全く変化無い甲板は地獄騎士を見事に支えて飛びださせる。

地獄騎士が持つ漆黒の影は侍の頭上に・・・


侍「ッッ……『五月雨斬り』!!」


地獄騎士( 何……? )


ゴンッッ!! という金属が出す物とはかけ離れた鈍い音が鳴った。

そしてその刹那に侍は凄まじい速度で『雨を降らせる』!!



―――――― ガガガゴゴォンッッ!!!!



923 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 17:11:52.30 ID:DgjXjvxI0


―――――― ズダアアッッ……


地獄騎士【 ・・・まさかたった一度見ただけで習得したのか 】


大柄な体が吹き飛ばされ、甲板を転がりながらも地獄騎士は驚嘆する。

そして初めて自身がどれだけのハンデを与えているか思い知った。


何故なら、侍は『左手の鞘で』五月雨斬りを繰り出したのだから・・・



地獄騎士【 ……面白い、ならば右手はどうするのか!? 】


侍「それを明かしてしまっては興が醒める、違うか?」


地獄騎士【 面白い、そして某はやはり侍こそ真の剣士!! 】

地獄騎士【 だが某を倒す気ならば『火炎』で斬ってみせろ……!! 】



―――――― ギュッッッ・・・ォォオオオオオオオ!!!!



侍(……『呪文』…!!)



924 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 17:21:27.32 ID:DgjXjvxI0






        「駄目、魔法を使ったらフェアじゃない……なら私は侍に加勢する」





―――――― パキィイイイイイイ!!!!



地獄騎士の腕にあった蒼白の輝きが、失せる。

それはまるで粉雪が散るかのように見えながらも、ガラスが割れるかのように聞こえた。

彼は、地獄騎士は驚きもせずに謝る。


地獄騎士【 ・・・マホトーンをかけられたらしい、『結界』すら貫通するとはさすが『賢者』か 】


侍(……今のは賢者が?)


地獄騎士【 くく、ならば剣でやればいいだけのこと・・・『マヒャド斬り』ッッ!!! 】


925 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/01/29(日) 17:32:38.07 ID:DgjXjvxI0


侍(この冷気、さっきの剣技か!?)


―――――― パッキィンッ!!


侍が全力で横へ跳び、その直後に甲板に地獄騎士の刃がぶつかる。

その瞬間、


サアアアアアアアア・・・・


甲板の表面が、瞬時に薄く氷が張る。

白い粉雪が舞う。


侍は絶句する、これを一撃でも受ければどうなるのか。


侍(想像もしたくないが、間違いなく力尽きるだろうな……!!)

侍(先程の『五月雨斬り』はともかく、他の剣技は見様見真似では出来ない!!)


地獄騎士【 参る……ッッ 】


926 : ◆WslPJpzlnU [sage ]:2012/01/29(日) 19:50:06.69 ID:DgjXjvxI0
ま、また寝ちまった…最悪だ……
927 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/01/29(日) 20:09:25.67 ID:6qCC96Aao
寝てたのかよwwww
928 : ◆WslPJpzlnU [sage ]:2012/01/29(日) 20:14:37.06 ID:DgjXjvxI0
天気が良いと暖かくて暖かくて眠くなるんですよねww

さっきから3分時間が飛んだりする程眠い


夜なのに、ぽかぽかするwwww
929 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/02/03(金) 14:25:47.49 ID:Kr4gewCio
だ、大丈夫か?
あまり無理すんなよ
930 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2012/02/04(土) 22:07:08.08 ID:bdZvwOhQo
俺も恥ずかしい&怖い人多そうで行けないわ
風俗行くよりよっぽど勇気いる
931 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2012/02/04(土) 22:07:46.35 ID:bdZvwOhQo
????
932 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2012/02/04(土) 22:08:26.37 ID:bdZvwOhQo
あら?誤爆スマン
933 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/02/04(土) 22:20:01.44 ID:PYOalLkAO
まだかな
934 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/02/04(土) 23:48:48.51 ID:rXhmnlL7o
追いついたー
もうすぐ埋まりそうだな
935 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/02/11(土) 22:21:00.58 ID:H/vEBO3lo
むー
936 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/12(日) 00:43:16.75 ID:W13A1fJI0
乙です
937 :sage :2012/02/12(日) 17:48:21.62 ID:8Ibm+kY2o
なにこれ面白い
938 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage ]:2012/02/12(日) 17:49:21.85 ID:8Ibm+kY2o
ごめんなさい
939 :sage :2012/02/27(月) 02:16:20.73 ID:1xP66kHgo
侍ペロペロ
940 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/02/27(月) 04:23:26.19 ID:sybEeJJxo
追いついた
まってる
941 : ◆WslPJpzlnU [sage]:2012/03/01(木) 19:34:46.01 ID:yPnEHUlg0
明日の午前から再開します!
942 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/01(木) 19:49:46.96 ID:bG2SRnuoo
お待ち申し上げております
943 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/01(木) 20:00:51.28 ID:CjJJ0+UIO
待ってた!
944 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国) [sage]:2012/03/01(木) 20:36:37.92 ID:KuAHOk+AO
舞ってた
945 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/01(木) 21:52:13.52 ID:9ELEA40No
待ってましたあ!
946 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 11:54:07.38 ID:5DVR+rFf0


―――――― 地獄騎士の剣が蒼白に染まり、ゆっくりと弧を描く。


空気中の水分……潮風に沿うように凍てついたダイヤモンドダストを散らした。

その輝きはまるで常世の霊剣の様。

そんな事を考えてから侍は静かに笑うしかなかった。


侍(馬鹿者……、拙者の手にある刃の名を忘れたつもりか?)


ギシッ、と握り締める。


侍「我が柳生に伝わる最強の刃、『霊剣』はそう簡単に折れはしない!!」


地獄騎士【 ならば受けて見ると良い、某の奥義をなッ!! 】


947 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 12:12:23.12 ID:5DVR+rFf0


ガシャァアンッッ!!


地獄騎士【――――――】


地獄騎士の『マヒャド斬り』が更に甲板を氷雪の空間に彩る。

ガラスが割れたかに思える音と同時に作り出された氷柱が、その威力を物語る。

にも関わらず。

地獄騎士は違和感しか感じない。


地獄騎士( ・・・避けたのか )


―――――― トンッ

地獄騎士の遥か後方で軽やかな音が鳴る。


948 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 12:22:15.95 ID:5DVR+rFf0


侍「……拙者の歩んで来た経験の中では、最も危うい道だった」

侍はそう言い、肩で息をする。


地獄騎士【 ・・・流石は無茶をする 】


思わず地獄騎士は言葉を失ってから呟く。

先のマヒャド斬り、あれを侍は全力で避けたのは彼にも理解出来た。

だが、当然ながら横へ跳んだり地獄騎士の背後へすり抜けられても、そこに向かう追撃の刃は防げない。

それを強く理解した侍は即座に跳んだのだ。



船の外……海面へと。



949 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 12:38:25.53 ID:5DVR+rFf0


侍の体力がごっそり削られたのも、その跳んだ際の体に対するダメージから来ている。

何mもある船の上から飛び降りて『結界』で固まった海面に全身を叩きつければ、当然の結果だった。

しかしそれでも驚愕に値するだろう、一瞬の間にそれだけ移動出来たのだから。


地獄騎士【 改めて興味深い、侍の世界にいる剣士達と是非とも手合わせしたい 】

侍「その前に拙者に勝って貰おう……ッ」


ズダンッッ!! と地獄騎士が甲板を蹴り、高々と飛翔してから侍の頭上に舞い降りる。


―――――― ギャィン!!


凄まじい重圧と剣圧で侍の肉体が軋み、両者の刃から火花が散った。

重々しい一撃を受けた侍が踏み込む。


950 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 14:54:19.57 ID:5DVR+rFf0


侍「せぁああッッ!!」

地獄騎士【 ヌゥ……! 】




―――――― [暗闇に立つ蝋燭を思い浮かべろ] ――――――


―――――― [そこに、お前の息を吹きかけて炎を灯せ] ――――――   


―――――― [さあ、お前の心は簡単に折れはしないだろう?] ――――――





侍「……『一之型・練獄』……」





951 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 15:12:25.29 ID:5DVR+rFf0


刹那。


かなりの広範囲に巡って展開されていた筈の結界が、音を立てて粉砕された。

しかし音を立ててとは表現するものの、実際は無音である。

聞く事が可能だったのは、結界を張った地獄騎士自身と、賢者の2人だけだ。


食事を終え、自室にて侍と地獄騎士の戦いを魔力の波紋を通して『見ていた』賢者は驚愕していた。


賢者(・・・)


予想外。

いや、そもそも有り得ない事態。


賢者(……侍が、魔法を使った…?)



952 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 15:27:31.62 ID:5DVR+rFf0


賢者(……それだけなら、まだ理解できるかもしれない)


破壊された結界の魔力の波を掻き分けるように、賢者は自身の魔力を僅かに放出する。

そして断片的な破片を拾い上げ、侍の使用した魔法の正体を探ろうとする。

何かの間違いがある可能性があるためだ。


だが。


賢者「侍が、使用した魔法は……『既存魔法』とはまるで異なる呪文・・・」

賢者(……恐らく、『メラゾーマ』や『ベギラゴン』に近い呪文の……『更なる上級』?)

賢者「……はぁ」



賢者「………………………そろそろ来る」チラッ



< ドバンッッ!!


侍「賢者ー! 地獄騎士を手当てして貰えるかー!!」

953 : ◆WslPJpzlnU [sag]:2012/03/02(金) 16:15:14.14 ID:5DVR+rFf0




僧侶「座りなさい『3人共』」┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨



侍「む、むぅ……」しょぼん

賢者「……」ちょこん

地獄騎士「ぬ……」ドン



勇者(こ、今度は何をしたんだろ……)


954 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 16:33:58.46 ID:5DVR+rFf0


〜〜落ち着いてから〜〜


僧侶「……やれやれ、まさか君がこんな大変な事を許すとはね」

バサッ

賢者「? この毛布は何、僧侶」

僧侶「『また』侍さんの部屋に夜中行くんだから、その毛布くらい持っていった方が良いよ」

賢者「……僧侶、気づいてたの」

僧侶「僕は君の幼なじみだよ? 直ぐ気配で気づくよ」


僧侶「それより、2つ程話したい事があるんだよ」

賢者「?」

955 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 16:44:09.31 ID:5DVR+rFf0


僧侶「1つはさっきの事」

僧侶「君は賢者になった事で毎日少しずつ僕より色々な呪文を習得してる」


僧侶「でも、だからと言って仲間同士で戦ってるのを黙って見てはいけないんだよ……賢者?」

賢者「怒ってる?」

僧侶「怒ってる怒ってないの問題じゃないよ、聞いて欲しい」

僧侶「地獄騎士の容態は少し危なかったんだ、分かるかい?」


賢者「でも、あれなら私が治せる」

僧侶「治せない、『女戦士』には治せないんだ」

賢者「………」

956 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 16:52:55.14 ID:5DVR+rFf0


僧侶「確かに、君は転職して『賢者』として生まれ変わったかもしれないよ」

僧侶「そして新しい道を君が歩んで行くのも構わない、むしろ僕は嬉しいよ」

僧侶「でも、時々で良いから思い出して欲しいんだ……」


賢者「何を?」


賢者「『以前の女戦士なら何を思い、何を考えたのか』・・・だよ」


賢者「……!」ぴくっ


957 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 17:01:45.94 ID:5DVR+rFf0


僧侶「以前の君なら、もっと侍さんや地獄騎士を怪我させるような事はさせなかった」

僧侶「僕は心配なんだ、君が段々と別人になっていく感覚がしてる」

賢者「私は私、大丈夫」なでなで

僧侶「……君がそういうから、尚更心配だよ」


僧侶「…………」

賢者「…………」


賢者「……それで、もう一つの話は?」

958 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/03/02(金) 17:46:40.54 ID:R9wn9Bfno
ほぉ
959 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 18:31:54.57 ID:5DVR+rFf0



―――――― 「………〜〜………」




賢者「……!!」

僧侶「……ずっと前からだよ、君が幼い頃からね」

賢者「僧侶……ぁ、ぅ…」


僧侶「だから聞きたいんだ、答えて欲しいんだ!」

ガバッ

賢者「ひゃ……」

僧侶「君は、彼を、侍をどう思ってるのか!!」


賢者「…………っ」ぼそ


960 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 18:32:40.32 ID:5DVR+rFf0










賢者「―――    ―――」









961 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 18:38:16.86 ID:5DVR+rFf0


僧侶「………、……」

僧侶「そう……か」スッ

賢者「僧侶、でも私は!」


僧侶「幼なじみの、親友ですよ……わかってるつもりです」にこっ


賢者「……」

僧侶「それでは賢者私はそろそろ寝ますので、戻ります」

僧侶「おやすみなさい」スタスタ


< バタンッ


賢者(…………2人きりなのに、敬語を使った……)

962 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 18:50:00.13 ID:5DVR+rFf0


――― 甲板 ―――



―――――― ザァ………


僧侶(……潮風が、とても冷たくて気持ち良い)

僧侶(今の落ち込んだ自分には一番良い)

カランッ

僧侶「けふっ、あはは……駄目僧侶ですね、やけ酒なんて」ゴクッ

僧侶「……ボトルを12本開けたらさすがに酔いが回ってきた」クラァッ


ズルッ



―――――― ザッパーンッ!!



963 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 18:56:43.11 ID:5DVR+rFf0


――― 翌朝 ―――


勇者「ふぁぁ……おはようございます、僧侶さ―――――― 」

スカッ

勇者「……? もう起きたのかな」


ムクッ


勇者「んー、僧侶さーん」とてとて

964 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 19:01:39.81 ID:5DVR+rFf0


――― 甲板 ―――


地獄騎士「む、勇者ではないか」カランッ

勇者「おはようございます、どうかしたんですか」

地獄騎士「朝、侍と共に剣術の稽古でもしようかと思ってな……」カランッ


侍「よっ、と……それで来てみれば酒瓶が大量に転がっていたのだ」ガシャッ

地獄騎士「12本も開けた酒豪は誰かはわかってるがな」

勇者「あー……賢者さんですね」

侍「…………は?」


地獄騎士「・・・僧侶ではないのか」


勇者「え? え?」

965 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 19:06:07.38 ID:5DVR+rFf0


侍「賢者は何故か拙者の寝床にいたのだ、違うだろう」

地獄騎士「某の部屋には鍵が掛かっていたしな」


勇者「で、でも今朝は僧侶さんこっちにいませんよ?」

侍「今朝の話だ、昨夜なら有り得る」

勇者「いえ、そうではなく……ここに来る途中で食堂も立ち寄ったんですけどいなくて」

侍「それが?」


地獄騎士「…………なら、僧侶はこの狭い船のどこにいるのだ?」


侍「!?」


966 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 19:11:58.20 ID:5DVR+rFf0



―――――― ガタンッ


賢者「……!!」ズルッ


侍「賢者、僧侶を見なかったか?」

賢者「ぅ……そんな…!」わなわな

勇者「どうしたんですか?」


地獄騎士(……まさか、僧侶の……!?)



賢者「そ、僧侶の……っ、僧侶の魔力を感じない…………僧侶がいない……!」



967 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 19:18:20.08 ID:5DVR+rFf0



―――――― テドンの村 ――――――



――― ザリッ


「……久しぶりに、ここへ訪れました」

「あれから大分経ちましたが、私はここに、『貴方達』に謝りに来ました」


「許されないのは理解してます」

「それでも、私は謝りたくて来ました……」


「ごめんなさい」


「この花束は港に葬ります、私があの日に襲撃したのも港でしたから」


ガサッ

スタスタ


968 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 19:21:12.10 ID:5DVR+rFf0


スタスタ


「……テドンの民よ、安らかに眠れ」


バサッ


「…………」

スッ

「……!」ピクッ

(あれは……人間?)



―――――― ザバッ


―――――― ザバッ……



僧侶「……」


969 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 19:27:05.06 ID:5DVR+rFf0


〜〜家屋〜〜


僧侶「……ぅ、あ」

  「気がつきましたか」

僧侶「…ここは?」

  「テドンの村ですよ、貴方の故郷です」

僧侶「故郷? あ……」ガバッ

ぴとっ

  「っ、急に頭を上げたら危ないでしょう?」


僧侶「……」

  「久しぶりですね、洞窟の件以来ですか」


970 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 19:33:26.39 ID:5DVR+rFf0



僧侶「あの、貴女は誰ですか? 僕を知ってるんですか?」



  「……何?」

僧侶「お、覚えてない……思い出せない……」

  「記憶喪失、でしょうか? 珍しい物です」


  (……思い出す前に、ひと思いに殺しますか)


僧侶「あの……貴女が僕を助けてくれたんですか、どうしてこうなったかは知らないですが」

  「助けた?」

僧侶「はい、それに僕は貴女を知ってる気がするんです」

  「……」

僧侶「教えてくれますか、僕は誰で、貴女は誰なのか……」



  「…………」



971 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 19:38:23.27 ID:5DVR+rFf0


  「……貴方は『僧侶』、丁度この家に住んでいた人間ですよ」


僧侶「僧侶……では、貴女は?」

  「私は……」







ヒドラ「……キング……いえ、クイーン・ヒドラ、貴方の古い友人です」







972 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/02(金) 19:39:59.95 ID:5DVR+rFf0
次回は来週です

今夜と明日の深夜におまけを投下するかもです、落ちます
973 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/02(金) 20:19:18.17 ID:Y1zMQD2b0
乙。
僧侶・・・送料無料で俺ん家に飲みに来ていいぞ
974 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/03(土) 22:34:50.24 ID:9v44nme7o
ヘイホー
初見だけど素晴らしや素晴らしや
僧侶は男の娘なのだよね?
975 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 16:23:30.86 ID:F4vDttA60
>>974
イメージとしては、それの方が意識し易いかと思います
976 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/03/04(日) 17:42:39.47 ID:j19Ggf2Yo
あれ?普通に男だと思ってた
977 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 17:46:20.86 ID:F4vDttA60
>>976
賢者(女戦士)が幼少期に僧侶への女装を押し付けたのが影響で、見た目がぺったんこの女僧侶に近い物になってます


随分前にも警告はしましたが、想像しようとするとイメージ破壊になりますよ多分ww
978 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 17:57:12.03 ID:F4vDttA60


――― ? ―――





―――――― 何が、起きたのだろう。




―――――― 私はいつもと変わらない世界の中にいた筈だ。

―――――― なのに、世界がこんなに突然変わるとは思わなかった。


―――――― ・・・いや、そもそも本当に元の世界なのかも疑わしい。


979 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 18:07:18.33 ID:F4vDttA60


――― サマンオサ ―――



―――――― ・・・ボストロールが侵略した筈の国も、



――― ジパング ―――



―――――― ・・・妹が、いた国も、



――― ???? ―――




―――――― ゾーマ様も、いない。

―――――― 訳が分からない。

―――――― ここはどこなのか?

―――――― 私は生きているのか死んでいるのか?


―――――― 誰か、誰か・・・


―――――― 不安という名の闇が私を蝕む、足先から徐々に喰らっていく。

―――――― 助けて。

980 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 18:17:11.02 ID:F4vDttA60


母親?「ほらほらいい加減に起きなさいな、ヒドラや」

バサァッ

ヒドラ「ひっ……!?」ビクゥッ

母親?「何よ珍しく女の子らしい声なんか出して、大丈夫?」


ヒドラ「誰だ貴様は……!」ガバッ

母親?「そうそう、『私の娘』ならその位の威勢がなくっちゃ」

ヒドラ「…………待て、何故人間がいる?」

母親?「当たり前だよ、あたしゃアンタの母親だからね」

ヒドラ「ははおや…?」



母親?「『テドン』の夜は始まったばかり、さっさと起きて彼氏の所にでも行きな!」



981 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/04(日) 18:17:14.03 ID:wSUClxOzo
小学校高学年の頃に遊んだ頃から20余年…

今はじめてサマオンサではなくサマンオサだと気が付きました。
982 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 18:28:36.09 ID:F4vDttA60


……昨日、私はテドンの村の港で1人の青年を手当てした。

青年と言えば聞こえは良いかもしれないが、魔物側からしてみれば鬱陶しい『僧侶』だ。


ヒドラ(やれやれ、人間の姿だから難を逃れているが……)

私はその僧侶を殺すのに躊躇した。

理由は……分からない、とにかくあの時は躊躇したのだ。


ヒドラ「……!?」ピタッ


僧侶を廃墟となったテドンの村に置き去りにし、その後に私は『2人の主人』の所へ帰還した。

しかし、どちらもいなかったばかりか……世界中の人間が消えたのだ。

いや、消えていた。


僧侶「ヒドラさん! 良かった、実は混乱していて……」タタッ


・・・しかし先ほどの女性同様、何故かいる。

983 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 18:49:33.25 ID:F4vDttA60


ヒドラ「……先程まではこの村は廃墟だったのに」


更にはテドンの村が昔のように、元通りになっている。

直ぐにでもゾーマ様の存在を確認したいのだが。


僧侶「えと、一緒に来てくれますか? ヒドラさん」

ヒドラ「……『クイーン』か『クイン』で構いません、ヒドラと呼び捨てにされると虫酸が走るので」

僧侶「ぁ、ごめん……」


改めて思う。

何故私はこの男を殺して置かなかったのか?

984 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 19:01:12.40 ID:F4vDttA60


僧侶に引っ張られた先は、彼の家だった。


ヒドラ「……」キョロキョロ

僧侶「お父さん! お母さん!」


僧侶父「おや、遊びに行ったんじゃなかったのか僧侶」

僧侶母「あら、お隣の家のヒドラちゃんね?」


僧侶「……2人には悪いですが、私には記憶が無いもので……」

ヒドラ「私に本物か確認しろと?」

僧侶「はい…」


985 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 19:16:31.54 ID:F4vDttA60


ヒドラ(…………)


僧侶父「そうだ、俺が穫った魚でも持ってくかい?」

僧侶母「女の子に生臭い物持たせるのはどうかと思うわ……」


僧侶「どうなのかな?」

ヒドラ「…………」


答えられない。

何故か、それは私は僧侶の友人と偽っただけの魔物だから。

だから答えられる筈はない。


ヒドラ「2人共、本物ですよ? 貴方の両親なのは間違いないでしょう」


・・・そう言えたら、楽だった。

言えない筈はない。

僧侶の両親を私はテドンの村を襲った際に、一番初めに殺したのだから。

986 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 19:25:08.72 ID:F4vDttA60


僧侶「……実はそうなんです」


僧侶父「記憶喪失か……今までの思い出も全部忘れちまったってのか」

僧侶母「可哀想にね…」なでなで


僧侶「ちょ、私は良い年した男なんですから、あまりそういうのは……」

ヒドラ「……」


・・・笑えない。

本当に現実なのか疑わなければやってられない。

私が、彼らを直接殺したこの私、キング・ヒドラが何故彼らに家族同然な扱いをされているのか。

有り得ないのに。



・・・これは何なのか、誰か教えて下さい。



987 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 19:35:11.16 ID:F4vDttA60



ヒドラ「…………」


流石に夜も更ければ、騒がしいテドンの村は静けさに包まれ始める。

私は丁度良い高台を見つけ、そこへ力尽きるように倒れた。

あの日、私が焼いた筈の芝生はとても心地良い。


ヒドラ(……まさか、ね)


うっすらと瞳を閉じながら、私は思う。

ここは死後の世界で……私は死者達と共に永遠に暮らすのではないか。

そんな事を考えていた時。


―――――― ぱさっ


薄い毛布が、私の体にかけられた。

988 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 19:47:28.71 ID:F4vDttA60

僧侶「……風邪、引いてしまいますよ」

ヒドラ「…………」


僧侶が私の横で二冊程、本を芝生の上に置いた。

人間の書物には興味が少しあったが、私としては眠気に身を任せる事しか頭になかった。

そんな私の心境を知ってか、僧侶は私の横で本を読みながら小さく喋っていた。


僧侶「……どの村の人と話してみても、全て違和感があるんだ」

僧侶「記憶喪失だけとは言えない程、違和感がある」

僧侶「でも貴女はどこか違う、全てに『納得』が出来る」


ヒドラ「…………」


僧侶「やっぱり、僕は君の友達なんだよきっと」


言いたかった。

きっとそれはかつて私を憎んでいたからなのだ、と。

989 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 19:52:50.94 ID:F4vDttA60








―――――― 霧のテドン編 ――――――







        開幕


990 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/04(日) 19:53:24.82 ID:F4vDttA60
ではまた明日

落ちます

991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 19:57:05.06 ID:HzIc1bkb0

普通に髭の僧侶を想像してた・・・
992 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 20:34:33.11 ID:WmrOwaSho
おつかれさまです
お体に気をつけて
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/03/05(月) 15:36:05.21 ID:WaTuK5B1o
乙です
994 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/03/05(月) 16:44:39.84 ID:gZ0uOhGdo
次スレ立てないとやばくねえ?
995 : ◆WslPJpzlnU [sage]:2012/03/05(月) 17:38:21.16 ID:ZdTe/L0H0
次スレです
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1330936328/
996 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/05(月) 17:44:26.91 ID:IXHob3p+o
嘘が含まれているようだけど
997 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/05(月) 17:49:52.45 ID:OBu0SYYDO
新スレ乙 >>百合好きではありません
な、なんだってー
998 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/06(火) 01:44:46.37 ID:pq3Srf/DO
999 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/06(火) 11:36:55.92 ID:jG0e0vtIO
うめ
1000 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/06(火) 11:37:30.73 ID:jG0e0vtIO
次スレです
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1330936328/
1001 :1001 :Over 1000 Thread
                     ___, - 、
                    /_____)
.                    | | /   ヽ || 父さんな、会社辞めて小説で食っていこうと思うんだ
                    |_|  ┃ ┃  ||  
                   (/   ⊂⊃  ヽ)        /  ̄ ̄ ̄ \
  \僕はSS!/           \_/  !        ( ( (ヽ     ヽ
                   ,\ _____ /、       | −、ヽ\     !  <私は二次創作
   ゝ/  ̄ ̄ ̄ \     /. \/ ̄\/   .\     | ・ |─ |__   /
   / _____ヽ    |  |  _┌l⊂⊃l  |  |    ┌ - ′  )   /
   | | /  ─ 、−、!    |  |  / ∋ |__|  |  |    ヽ  /   ヽ <
   |__|─ |   ・| ・ |    |  /`, ──── 、 |  |     ` ─┐  ?h ̄
   (   ` ─ o−i    ヽ /         \ .ノ_      .j ̄ ̄ |
    ヽ、  ┬─┬ノ / ̄ ./            ヽ- 、\    /   ̄ ヽ\
  // /ヽ─| | ♯|  /   i  ぼくオリジナル   | ..) ) \  i  ./   |\\
  | |  /  `i'lノ))┘/ , ─│             !-l⊂⊃l┐__ヽ__/\ / |   | |
  | |  | ̄| / /| / ( (... .ヽ              / |____|∈  __./ .|   | |
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                                                       SS速報VIP(SS・ノベル・やる夫等々)
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1002 :最近建ったスレッドのご案内★ :Powered By VIP Service
そして俺討伐戦線 @ 2012/03/06(火) 11:21:59.15
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男「最近現実が二次元に侵略され始めてて困る」女「諦めなよ」 @ 2012/03/06(火) 09:47:48.50 ID:wZBCjrPM0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1330994868/

中学の時に好きだった女に安価メール @ 2012/03/06(火) 09:33:23.15 ID:MdXUc3SIO
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VIPでPSOエミュ鯖 59 @ 2012/03/06(火) 04:59:50.94 ID:IoQQO47mo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1330977585/

ここだけ全員焼肉(さしすせそさしさしすさしすせすさしす) 505店舗目 @ 2012/03/06(火) 04:33:16.88 ID:aWgtEHGto
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一方通行「暇だし安価で三下(上条)にイタズラする」 @ 2012/03/06(火) 03:38:39.81 ID:psK4VPHt0
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【Fate】慎二「何やってるんだ、ライダー!!」 11ワカ目【コンマ安価】 @ 2012/03/06(火) 03:04:11.90 ID:tNs6DnIeo
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さやか「野良犬かと思った?残念!さやかちゃんでした!」 @ 2012/03/06(火) 00:49:39.04 ID:W7yZVLRb0
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