女探偵「ま、待ちなさーい！」探偵「待ちませんって」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/05(金) 21:49:14.47 ID:EfB2ZXbDO

・版権では無いSSです
・携帯、PCでの投下になります
・>>1はかっこいいトリックが全く思いつかないカスクソなので、単純に追いかけっこする話になると思います
・毎回グダグダになると思います、ご不快にさせてしまった場合、すみません


最初は携帯での投下です

1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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旅にでんちう ＠ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
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木曜の夜には誰もダイブせず ＠ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/

いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 ＠ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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【MHW】古代樹の森で人間を拾ったんだが【SS】 ＠ 2024/04/16(火) 23:28:13.15 ID:dNS54ToO0
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こんな恋愛がしたい　　安部菜々編 ＠ 2024/04/15(月) 21:12:49.25 ID:HdnryJIo0
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【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part2 ＠ 2024/04/14(日) 19:38:35.87 ID:kch9tJed0
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アテム「実践レベルのデッキ？」 ＠ 2024/04/14(日) 19:11:43.81 ID:Ix0pR4FB0
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エルヴィン「ボーナスを支給する！」 ＠ 2024/04/14(日) 11:41:07.59 ID:o/ZidldvO
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713062467/

2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 21:51:12.09 ID:EfB2ZXbDO

依頼人のお婆さん「タマちゃんのこと、お願いしますね」

探偵「はい！ありがとうございます！」

お婆さん「電話、待っています」　ｶﾞﾁｬ　ﾊﾞﾀﾝ

探偵「ありがとうございましたー！必ずご連絡を！」



探偵「……」ｸﾞｯﾀﾘ

助手「お疲れ様ですー。早速、猫ちゃん探しに行きましょう」

探偵「……また、猫探し……」

助手「猫探しです」

探偵「飽きました」

助手「仕方ないでしょう、探偵ですから」

探偵「……」

3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 21:52:25.14 ID:EfB2ZXbDO

探偵「連続九回目です、ペット探し」　ｶﾞﾁｬ

助手「そうですね」　ﾊﾞﾀﾝ

探偵「逃がすくらいなら、家に閉じ込めて置きましょうよ」

助手「動物は、家に入れても逃げ出すものです」

探偵「そんな、自然の節理みたいに」

助手「インコではなかっただけマシでしょう」

探偵「それは同意です……」

4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 21:53:50.58 ID:EfB2ZXbDO

―町―

探偵「……私は、ペットを探す為に探偵になったのでは……」ｳﾀﾞｳﾀﾞ

助手「では、痴人関係の張り込み調査がしたいのですか？」

探偵「……分かっているくせに」

助手「分かっていますとも」

助手「ですが、貴女のレベルの事務所では、ドラマチックな事件の依頼は舞い込んで来ませんよ」

探偵「ぐぬぬ」

5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 21:56:59.45 ID:EfB2ZXbDO

おお……今頃スレタイ間違いに気づきました……

正しくは、女探偵「ま、待ちなさーい！」怪盗「待ちませんって」です……
すみません……

6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 21:57:36.78 ID:EfB2ZXbDO

探偵「はっきり言いますね……」

助手「貴女の様子を見ていたら、腹が立ったので」

探偵「……ごめんなさい」

助手「謝られても困ります」


探偵「……タマやーい……」

助手「タマちゃーん」


ﾆｬｰﾝ

探偵「……じょ、助手ちゃん！猫ボイスが聞こえました！」

助手「河原の方向ですね」

7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 21:59:37.66 ID:EfB2ZXbDO

―河原―

ﾆｬｵｰ

助手「依頼人の写真から、タマで間違いありません。……坂の上で遊んでいますね」

探偵「……へへ、逃がしませんよ……」ﾆﾔｰ

助手「……調子付いている所悪いんですが、ここの坂、かなり急ですよ」

探偵「大丈夫ー」　ｿﾛｰﾘ　


ﾇﾙﾎﾟ　ｶﾞｯ


探偵「あっ」　ｺｹﾀ

助手「」


＜ｼｮｴｴｪ―――！　ｺﾞﾛﾝｺﾞﾛﾝｺﾞﾛ
＜ｶｯ、ｶﾜｶﾞｯ！　ﾄﾞﾎﾞｰﾝ


助手（……他人の振りしておこう）

8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:01:27.47 ID:EfB2ZXbDO

―翌日―

依頼人のお婆さん「まあ、まあ……！」

ﾝﾆｬｰ

お婆さん「ありがとうございます！お早い発見を……！」

お婆さん「……ところで……」

探偵「……ふぁい、何でしょう」ｽﾞｽﾞｯ

お婆さん「風邪、召されたのですか……？」


探偵「ええ、まあ……」ｹﾞﾎｯ

助手（……川に飛び込みましたからね）

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:03:22.13 ID:EfB2ZXbDO

―数日後、事務所―

探偵「……平和ですね……」ｶｾﾞ ｶﾝﾁ

助手「平和なのは良い事ですが、依頼が来ないのは由々しき事態です。紅茶どうぞ」

探偵「あ、ありがとうございます」

助手「クッキー食べますか」

探偵「食べます……」

10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:04:29.97 ID:EfB2ZXbDO

探偵「助手ちゃんのクッキー、美味しいです」ｻｸｻｸ

助手「ありがとうございます

探偵「助手ちゃんﾍﾟﾛﾍﾟﾛです」ｻｸｻｸ

助手「ﾍﾟﾛﾍﾟﾛですか」


ｳｶﾞﾁｬｶ　ｳｶﾞｳｶﾞ
ｳｵｵｱｱｰ！

助手「おや、メールが」

探偵（変な着メロ）ｻｸｻｸ

助手「……な、何ですって！」ｶﾞﾀｯ

探偵「！」ﾋﾞｸｯ

11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:06:11.89 ID:EfB2ZXbDO

助手「この町の刑事から、依頼が来ました！」

探偵「！？」

助手「現場に行きましょう！」

探偵「ちょっ、え！？」

助手「早く！」

探偵「えっ……あの、ちょっと待って！待って下さい！」

助手「もう、何ですか！」ﾌﾟﾝﾌﾟﾝ

12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:10:01.91 ID:EfB2ZXbDO

探偵「貴女、前回の自分の言葉、覚えていますか！？」

助手「『他人の振りしておこう』……？」

探偵「いつ思った言葉ですかアンポンタン！それでは無く！」

助手「お前の事務所に、凄い依頼は来ないぜ発言ですか」

探偵「おまっ……、そ、それです」

13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:12:57.53 ID:EfB2ZXbDO

助手「まあ……実際、私の元へ来た依頼ですからね」

探偵「えっ？」

助手「自分も事務所持って探偵してるので、刑事とコネクションがあるのです」


探偵「」

14 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:14:50.71 ID:EfB2ZXbDO

―都市の美術館―

探偵「……あの町を出るのは、久しぶりです」ﾄｶｲｰ

助手「移動したら、すっかり夜ですね」

探偵「……貴女の依頼なのに、私も同行しても、良いのですか？」
助手「人手が多い方が良いです。貴女は、私の助手という事にして置きますので」

探偵「……もう、プライドは捨てます」

15 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:16:49.14 ID:EfB2ZXbDO

探偵「美術館、パトカーだらけですね……何の事件でしょうか」

助手「……依頼の詳細は、メールに書いてませんでしたから、口頭で教えて貰うのでしょう」

探偵「……私服の方が、立入禁止テープの中に、入って行きますね……」

助手「野次馬ではなさそうですが……」


探偵「都市まで来たんです、お土産買いましょうよ、お土産」

助手「お菓子買いたいのでしょう」

刑事「おお、探偵（助手の事）殿！」

16 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:18:50.91 ID:EfB2ZXbDO

探偵（どなた……？）」

助手「おや、巡査殿。お久しぶりです」

刑事「『青のまだら事件』依頼ですかな！お変わりなく、お美しい！」

助手「巡査こそ、更に男前になりましたよ」

刑事「はっは！事件への協力、感謝致しますぞ！」


探偵（……がっしりしていて、色黒な方ですね……）ﾈｯｹﾂ

刑事「そちらの方は？」

助手「私の助手です」ｳｿﾀﾞｹﾄﾞ

17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:20:18.78 ID:EfB2ZXbDO

刑事「おっと、時間もありませんな」

刑事「事件の詳細について、手短にお伝えします……」

助手「ええ」

刑事「『怪盗』が、予告状を送って来ました」

助手「……！」


探偵「？」

18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:21:59.65 ID:EfB2ZXbDO

探偵「……助手ちゃん」ｺｿｯ

助手「ん、何ですか」ﾎﾞｿｯ

探偵「怪盗って誰ですか？」

助手「」


助手「知らないんですか」ｼﾗｯ

探偵「は、はい……」

助手「……新聞読みませんものね、貴女」

探偵「……今度から読みます……」ｶｵﾏｯｶ

19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:24:51.97 ID:EfB2ZXbDO

助手「今、世間を騒がせている泥棒ですよ」

助手「著名な美術品を狙っては、華麗に盗んで行く」

助手「この国の美術品は、三つ……他国では、十品盗まれています」

探偵「ほぉ……ルパンみたいな方ですね」

助手「現代のそれと呼ばれていますね」

助手「予告状、登場の演出、気障な格好。怪盗紳士そのものです」

探偵「……」ｳｽﾞｳｽﾞ

20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:28:08.37 ID:EfB2ZXbDO

助手「感心している場合では無いです……ともかく、それが、今夜来るらしいです」

探偵「……怪盗マジヤバい！是非捕まえたいですね！」ﾌﾝｽｰ

助手「状況を理解しなさい！」ﾊﾞｼｯ

探偵「ヒッ！？」


刑事「……は、話の続きをしても、よろしいですかな」

助手「ああ、すみません……」

探偵「……」

21 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:29:23.31 ID:EfB2ZXbDO

刑事「予告状では、深夜零時に現れるらしいです。毎度、時間きっかりに現れるので、間違いない情報だとは思いたい」

刑事「狙っている品は絵画。昔、この国の画家が描いた、歴史あるものです」

助手「零時、……ということは、あと１０分ですか」

刑事「今回は、警察だけでなく、他国の探偵も数多くお呼びしました」

助手「先程、テープの中に入って行った方々で」

刑事「そうです、……助手殿。ご無理はなさらぬように」

助手「分かりました」

探偵（助手ちゃん、サマになってるな……）ﾎﾞｰ

22 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:32:53.62 ID:EfB2ZXbDO

探偵（場に居づらくなって来た……）

探偵（……怪盗か。……冷静に考えると、私なんかが、捕まえる事は不可能）

探偵（助手ちゃん、人手が多い方が良いって言ったけれど、役立たずが居ても……）


探偵「……助手ちゃん、私、コンビニ行って来ます」

助手「今からですか？……良いですが、早目の合流をお願いしますよ」

探偵「分かりました。助手ちゃんにパン買って来ます」

刑事「助手（探偵）殿、私もコーヒーをお願いしても」

探偵「勿論です！」ｲﾃｷﾏｰ

23 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:34:26.77 ID:EfB2ZXbDO

―１０分後―

モブ探偵A「おいｗｗｗｗｗｗｗｗ怪盗（笑）ｗｗｗｗｗｗまだかｗｗｗｗｗｗｗｗ」

モブ探偵B「暇すぎｗｗｗｗｗｗ湘南乃風踊ろうずｗｗｗｗｗｗｗｗ」

モブ探偵C「お前もどうよｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

モブ探偵D「いえ、僕は遠慮します……」

モブ探偵A「ノｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗリｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ悪ｗｗｗｗいｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗｗ」

24 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:36:52.42 ID:EfB2ZXbDO

助手（……周りは余裕ですね）

刑事「あと１分ですか……」

助手「……然し、これだけ人が多いと……怪盗が紛れていても、驚きませんね」

刑事「はっは！それも面白いですな！」


助手「……ん？」

刑事「どうしました？」

助手「いえ……あの方が……」

25 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:38:22.66 ID:EfB2ZXbDO

モブ探偵D「よいしょ、と」ｶﾞｽﾏｽｸ

モブ探偵A「おまｗｗｗｗｗｗｗｗどうしたんｗｗｗｗｗｗｗｗ」

モブ探偵D「いえ、そろそろ時間なので……」ｼｭｺｰ


モブ探偵D？「皆さんに、眠って頂こうかと……」　　ﾎﾟﾁｯ


ﾎﾞﾌﾝｯ


助手「……！」ｸﾞﾗｯ

刑事「なっ……けむ、……り……？」ﾊﾞﾀﾝ


＜ｳﾜｱ、ﾈﾑｸﾅ……ｚｚｚ
＜ｚｚｚ

26 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:47:32.25 ID:EfB2ZXbDO

モブ探偵D？（玄関組は皆眠りましたね）

モブ探偵D？（館内も、ガスを発射する装置を取り付けていますし……頃合いでしょう）」

モブ探偵D？「脱衣ッ！」ﾊﾔｷｶﾞｴ

「……では、行きますか」



―ガスが消えた頃―

探偵「助手ちゃーん、うぐいすパンしか無かっ……」

＜ｚｚｚ

　　　　　ｚｚｚ＞


探偵「……あ、あれ？　起きて、助手ちゃ……」

＜ｳｳｰﾝ…ｸｿﾀﾝﾃｲ…ｚｚｚ

探偵「……ぐっすり寝てる。……何か、おかしい……」

探偵（……不安だし、館内に行ってみよう）

27 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:55:50.56 ID:EfB2ZXbDO

探偵（……中でも、警備員が寝てる……）

探偵（見ているこっちも、眠くなって来……）ﾌｱ


―――ｺﾂ


探偵「足音ふぉっほー！？」ﾋﾞｸｰﾝ！

探偵「だだ、誰ですか！」ｷｮﾛｷｮﾛ
？？「おや、起きている方が居るとは」

探偵「……え？」

探偵（……タキシード仮面みたいなのが、来た……）


探偵「あの、誰ですか……？」

怪盗「あ、怪盗です」

探偵「え」

28 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 22:59:38.21 ID:EfB2ZXbDO

初回の投下、終了です
中二臭くてすみませんでした……

29 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/05(金) 23:01:40.91 ID:EfB2ZXbDO

初回の投下、終了です
中二臭くてすみませんでした……

30 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/06(土) 10:42:53.61 ID:ZVfuVBjIO

面白い

31 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/07(日) 03:06:55.61 ID:/aRl+y4DO

スレタイのミスが結構痛い気がする

32 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/08(月) 01:03:46.73 ID:zNf7K59s0

俺も「え？」ってなっちまった

33 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/11(木) 20:33:33.69 ID:LD9UGTwDO

>>1です、今回も携帯の投下になります
レス、ありがとうございます

スレタイのミス、すみませんでした
この様な事が起きないよう、スレ立ての際、細心の注意を払います
では、投下します

34 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 20:35:49.80 ID:LD9UGTwDO

探偵「……怪盗さん？」

怪盗「はい」

探偵「本当に……？」

怪盗「証拠は……これぐらいですかね」ｻｯ

探偵（……絵画……恐らく、刑事さんの言っていた……

探偵（彼は……やはり……）

探偵（……皆、眠っている以上……私が取り返すしか無い）

35 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 20:38:59.51 ID:LD9UGTwDO

探偵「……」ｼﾞﾘｯ

怪盗「おや」

探偵「……」

怪盗「捕まえる気ですか、僕を」

怪盗（……何の策も無い様子ですが、警戒した方が良いでしょうね）ﾌﾑ」

探偵（……彼は……武器、持ってますかね……）

探偵（……もしかすると、トランプやナイフで武装しているとか……）

探偵（トランプで戦いそうな顔してますし……壁に刺さるカードを、……）

―――妄想

『怪盗「ハッ！」ｼｭｼｭｼｭ』

『壁「突き刺さっちゃってンモー」ｶｶｶｯ』


探偵「トランプを飛ばしても、避けますからね！」

怪盗「はい？」

36 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 20:40:33.79 ID:LD9UGTwDO

怪盗（……警戒するだけ無駄でした。ただのアホですね）

怪盗「ハリーアップ。そこで大人しくお願いしますよ、お嬢さん」ｼﾞｬｷｯ

探偵（……銃……！）

怪盗「では、僕はこの辺りで」

探偵「ま、待ちなさい！」

怪盗「待ちませんって」ｸﾙｯ

37 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 20:41:50.57 ID:LD9UGTwDO

探偵（逃げられる……今回、ここで終わっちゃうの……？！）ｱﾀﾌﾀ

怪盗「お腹すきましたねぇ」ｽﾀｽﾀ

探偵「！……あ、あの」

怪盗「はい？」

探偵「……食べますか？」ｳｸﾞｲｽﾊﾟﾝ

怪盗「……えっ！」ｷﾗｰﾝ


探偵（……あれ……何してるんだろう、自分……）

38 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 20:42:51.06 ID:LD9UGTwDO

怪盗「良いんですか……？」ｸﾞｰ

探偵「はい……」

怪盗「く、薬とか……入ってませんよね……」ﾖﾀﾞﾚ　ﾀﾞﾗﾀﾞﾗ

探偵（物凄い食いついてる……ただのパンに……）

探偵「入ってませんよ」ﾄﾞｳｿﾞ

怪盗「頂きます！」ﾊﾟｸｯ

39 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 20:45:00.24 ID:LD9UGTwDO

ﾓｼｬﾓｼｬ

探偵「……」

怪盗「おいしいです」ｺﾞｸﾝ ﾓｸﾞﾓｸﾞ

探偵「……あ、コーヒーどうぞ……」

怪盗「オッ、ありがとうございます。気が利きますねー」ｺﾞｸｺﾞｸ

探偵「いえ……」

ﾓｼｬﾓｼｬ

探偵「……」

怪盗「……」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

絵画「……」

探偵「……」


探偵（……あっ……チャンス……？）

40 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 20:47:11.50 ID:LD9UGTwDO

探偵（怪盗さんは、絵を抱えているけど……この距離で、手を伸ばせば……！）

探偵（気づかれないように、会話を……）

探偵「ど……どうして、そんなにお腹がすいているのですか……？」ｿﾛｰﾘ

怪盗「いや、普段食べられませんから」ﾓｸﾞﾓｸﾞ

探偵「……盗んでいるのに？」ﾋﾟﾀﾘ

怪盗「はい」ｺﾞｸｺﾞｸ

探偵「……？」

41 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 20:50:08.36 ID:LD9UGTwDO

探偵（……ボーッとしてはいけない！……早く、絵を……！）ｿｰｯ

怪盗「はい、ご馳走さまでした」ﾋｮｲｯ

探偵「！？」

怪盗「パンとコーヒーは感謝します！」ﾀﾞｯ

探偵「ま、待って！」ﾏﾝﾄ ｶﾞｼｯ

怪盗「うおッ！？」ｸﾞﾗｯ


ｽﾎﾟｰﾝ（絵を手放す音）


怪盗「え」

探偵「え」

42 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 20:52:01.55 ID:LD9UGTwDO

ｶﾗﾝ…

探偵「……と、取った！」ﾊﾞｼｯ

怪盗「……」ﾜﾅﾜﾅ

探偵「そんな、長いマント着ているからです！」ﾆﾔｰ

怪盗「……」

怪盗（……そろそろ、警察も目覚める頃……時間が無い）

怪盗「……今回は仕方ない……次……早く……」ﾌﾞﾂﾌﾞﾂ

探偵（……な、なんだか罪悪感が）

43 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 20:53:33.01 ID:LD9UGTwDO

怪盗「……良いです。そちらはお返しします」

探偵「？」ｷｮﾄﾝ

探偵「あ……ありがとうございます」

怪盗「……僕を、捕まえないんですか？」

探偵「こ、今回は良いです。絵も、ここにありますから」

怪盗「……ふん」

44 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 21:08:36.08 ID:LD9UGTwDO

怪盗「これ以上、僕の邪魔はしないで下さい」

怪盗「次に貴女の妨害があった場合、他国の娼婦館へ売り飛ばします」

探偵「……最低です」

怪盗「今回の件、許せませんから」

探偵「……」

怪盗「……嘘ですよ」

探偵「……はい」


怪盗「では」ﾊﾞｯ

45 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 21:12:08.66 ID:LD9UGTwDO

―――数十分後、美術館玄関前

刑事「いやぁ、はっは！」ﾄﾞｰﾝ

刑事「お手柄です！まっことお手柄ですぞ、助手（探偵の事）殿！」

探偵「い、いえ、そんな……」

助手「不覚です……こんなアホ探偵が……！」

探偵（助手ちゃん……）

46 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 21:13:24.93 ID:LD9UGTwDO

刑事「国の宝が、盗まれずにすみました！これも一重に助手殿のお陰！」

探偵「……恐縮です。……ですが私は、怪盗さんを……」

刑事「いえ、盗まれなかっただけでも嬉しいです！」

刑事「貴女は怪盗の不敗を破ったのですぞ！それも誇るべきでしょう！」

探偵「……はい」ｼｮﾎﾞﾝ

助手「……？」

47 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 21:15:13.94 ID:LD9UGTwDO

刑事「探偵（助手の事）殿にお聞きしましたぞ。貴女も、事務所を開いているらしいですな」

刑事「今回の件で、貴女の名は、世界に轟くでしょう！」

探偵「……ありがとうございます。……刑事さん、私は、そろそろ……」

刑事「お帰りですか？是非ともお送りを」

探偵「いえ、大丈夫です！では、刑事さん、また今度！」ﾀｯ

刑事「お、おや……」


助手「では、私も。……お力になれず、申し訳ございませんでした」

刑事「いえいえ！今回は仕方ないのです、貴女の腕も信用していますよ！」

48 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 21:18:44.91 ID:LD9UGTwDO

刑事「また事件があった際、お伝えします！」

助手「ありがとうございます」

刑事「お礼に、三人で美味いビフテキの店にでも行きましょうとお伝え下さい！では！」


―――電車内

ｶﾞﾀﾝ ｺﾞﾄﾝ

探偵「……」ﾎﾞｰ

助手「……」

49 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 21:24:43.52 ID:LD9UGTwDO

探偵（怪盗さん、……虚ろな）

探偵（……焦った目を……）

探偵「……」ﾓﾝﾓﾝ

助手「……何シリアスしているのですか」ﾎｯﾍﾟ ﾑﾆｨ

探偵「ふっは！？」

50 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 21:25:54.81 ID:LD9UGTwDO

探偵「はんへふは！」ｸﾞﾆｸﾞﾆ

助手「……元気が無いと思ったんですよ」ﾊﾟｯ

助手「いつもの貴女なら、こういう時、調子に乗っているので」

探偵「……」

助手「何かありましたか」

51 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 21:28:51.62 ID:LD9UGTwDO

探偵「……いえ、私はただ」

探偵「どうして彼は……美術品を、盗んでいるかと……」

助手「簡単です、自分の利益の為でしょう」

探偵「……」

探偵（……それは、本当？）

探偵（彼は、ご飯を食べていない様子だった）

探偵（莫大な利益を得ても、生活が満たされていない、何かがある）

探偵（そうでなければ、あの焦燥に駆られた表情は、浮かべない）

52 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 21:31:33.95 ID:LD9UGTwDO

探偵（……パンを頬張る彼は）

探偵（……いえ……会ってから、ずっと……彼は）

探偵（悪人では、無かった）


探偵「……」

探偵「……怪盗、か」


助手「……お菓子、買いませんでしたね」

探偵「あっ！」

53 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/08/11(木) 21:33:21.29 ID:LD9UGTwDO

二話、終了です
グダグダですみませんでした
もう少し、テンポ良く書けるようになりたい…

54 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします ：2011/08/12(金) 09:56:45.77 ID:0/otJI50o

おつ

55 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]：2011/08/12(金) 10:23:43.10 ID:z74ueVv2o

スレタイミスのおかげで「なにこれ？」と目に止まったので
ミスったのも悪いばかりでもないですよ？ｗｗ
携帯とPCの予定らしいし酉をつけたほうが良いかも

56 ：♯kuronekotango [sage saga]：2011/08/18(木) 08:37:10.81 ID:yFXoSInDO

投下します、今回も携帯からになります
トリップ失敗していたらすみません

>>55
ありがとうございます…

57 ：すみません、失敗した為、今回も名無しでお願いします [sage saga]：2011/08/18(木) 08:41:33.84 ID:yFXoSInDO

――事務所

探偵「う、うう……」ﾋﾞｸﾋﾞｸ

助手「どうしました」

探偵「……いえ、その……」


ｼﾞﾘﾘﾘｰﾝ！


探偵「ひい！」

助手「おや……また事務所の電話が」


ﾏﾖｴｰ！ｿﾉﾃｰｦ


探偵「ケ、ケータイが！」


ｵｶﾞﾁｬｶ ｵｶﾞｵｶﾞ


助手「私のケータイも……」

探偵「ｳｵｵｱｱｰ！！」ｶﾞｸﾌﾞﾙ

助手「うるさい！」

探偵「えっ……ごめんなさい」

58 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 08:43:52.12 ID:yFXoSInDO

助手「はい。申し訳ございませんが、その件はお引き取りを……」

助手「――連日連夜。良く続きますね」ﾋﾟｯ

助手「全て引き受けたいものです。私の体が一つしかない事が実に……」

探偵「……どうしてこうなったんでしょうか」

助手「……貴方が怪盗に勝ったからではないかと……」

探偵「マグレなのに？」

助手「マグレでも」

59 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 08:50:01.98 ID:yFXoSInDO

探偵「というか……助手ちゃんはスペック高いから、恐くないと思いますが」

探偵「私は、へっぽこ探偵です、……難解な事件なんて、分かりません」

探偵「今日行く所だって……どうして、引き受けてしまったのか……」

助手「……おや、貴方は、この状況を心待ちにしていたのでは？」

探偵「そうですけど……」


助手「……その気持ちは、分かります」

助手「解決出来ないという事は、私も怖いですよ」

60 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 08:57:17.42 ID:yFXoSInDO

探偵「助手ちゃん？」

助手「……。今夜、現場へ出向くんですよね」

探偵「は、はい」

助手「そうやって気後れされても面倒です」

助手「二回目の大事件、泣き言は止めて下さい。私が着いてますから」

探偵「……！　助手ちゃーん！」ﾀﾞｷｯ

助手「離れなさい」ﾍﾟｼ

探偵「あいた！」

61 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:01:50.55 ID:yFXoSInDO

――翌日　山中

ﾌﾞﾛﾛﾛ…

探偵「もうすぐみたいですね……」ｳﾝﾃﾝｾｷ

助手「有名な資産家らしいですから、失礼の無いようにお願いしますよ」ｼﾞｮｼｭｾｷ

探偵「わ、分かりました」

助手「……隠居の為でしたよね。山に家を建てたのは」

探偵「リッチですよね、憧れます」ﾎｴｰ


助手「……目の下の隈も何とかしておきなさい」

探偵「……一晩中運転してましたから、仕方ないですよ！」ｳﾄｳﾄ

62 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:03:22.47 ID:yFXoSInDO

―――数十分後 依頼者邸前

……ｶﾞﾁｬ

助手「……おや」

探偵「うわあ……」

助手「ところで探偵さん」

探偵「は、はい」

助手「彼に妻は？」

探偵「居ない筈ですが……」

助手「私を売り込むチャンスはあるみたいですね」

探偵「欲望が怖いです！」

63 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:07:11.74 ID:yFXoSInDO

依頼者邸「豪邸です、どや！」ﾄﾞｰﾝ


助手「グリード作れるレベルの欲望が生み出されました」

探偵「確かに、凄い豪邸ですけど……自愛して下さい」

助手「貴方も胸にメロン二つ下げているんですから、体売ればどうですか」

探偵「セクハラです！」

助手（……私が唯一負けている点ですから）ﾁｯ

64 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:10:49.18 ID:yFXoSInDO

――依頼者邸中 客間

資産家「どうも、依頼した資産家です」ﾆｺﾆｺ

助手「こんにちは。本日は、お招きありがとうございます」

探偵「こんにちは、探偵です……」

探偵（……やっぱり、お爺さんです。元気そうですが……）ｷｮﾄﾝ


助手（見た所枯れてますね。遅かったか）

探偵（……助手ちゃん、本気だったのかな……）ﾋﾞｸﾋﾞｸ

65 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:17:07.04 ID:yFXoSInDO

資産家「どうしました？」ｷｮﾄﾝ

助手「いえいえ何も」

探偵「では……届いた脅迫文を見せて頂いても、宜しいでしょうか？」

資産家「ああ、早速お願いします。現物は警察が持っているので、コピーになります」

探偵「……」ﾊﾟﾗ

助手「……随分過激な内容ですね」

探偵「要約すると、数億用意しないと、資産家さんを……という事でしょうか」

助手（新聞の切り抜き文字。ベタなミステリーに影響されてそうです）ｹﾞﾝﾅﾘ


資産家「……一週間ほど前に、我が家に届いた物です」

資産家「届いた直後、急いで鑑定をお願いしたのですが……誰による犯行なのかは、まだ分からず……」

助手「……日時は、今夜ですか」

66 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:25:30.95 ID:yFXoSInDO

助手「失礼ですが、今夜、警察は」

資産家「来て頂けるらしいです」

助手（……寧ろ、今の時間から警備していない方がおかしいですが）ﾁｯ

探偵「あの……今、資産家さんと私達以外、この場に居る方は？」

資産家「ああ、紹介が遅れました……」

ｶﾞﾁｬ

メイド長「ご主人様、お茶をお持ちしま……、？」ｷｮﾄﾝ

資産家「彼女……メイド長と、専属メイドが数人、家事を行っています」

67 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:35:19.84 ID:yFXoSInDO

メイド長「初めまして、メイド長です。まさか、あの探偵様に会えるとは……」ﾍﾟｺﾘ

探偵「そ、そんな……大したことは……」ｶｵﾏｯｶ

メイド長「ふふ……お可愛らしい方です。何だか、虐めたくなって来ます」

探偵「……、」ｳﾂﾑｸ

資産家「これこれ、あまりお客様をからかうな」ﾊｯﾊｯﾊ

メイド長「うふふ……失礼しました」ﾆｺﾆｺ


助手（……成る程。妻が居ないのは、そういう理由ですか）ﾌﾑ

助手（粗相を犯しても、笑って許している……彼の信用を得た人物）

助手「……照れてないで、貴方も謝りなさい」ﾍﾟｺ

探偵「あわああ！？……す、すみません……」ﾎﾟﾎﾟﾎﾟﾎﾟｰﾝ

68 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:36:45.10 ID:yFXoSInDO

資産家「へんぴな所まで来て頂いたのです、さぞかしお疲れでしょう」

資産家「今、お部屋へ案内します。ゆっくり休んで下さい」

探偵「あ……ありがとうございます……！」

助手「わざわざすみません」

資産家「用意した部屋の鍵です。今、メイド長が案内します」ﾁｬﾘ


＜ﾄﾞｳｿﾞ、ｺﾁﾗﾃﾞｽ
＜ﾜｰｲ

69 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:40:58.58 ID:yFXoSInDO

資産家「おや？」ﾁﾗ

資産家（紙が落ちている……メイドが良く掃除しなかったのかね）ﾔﾚﾔﾚ

資産家（ん？文章が、……）

資産家「……な、なんだと！」


――廊下

探偵「お二人の馴れ初めは？」ﾜｸﾃｶ

メイド長「そんな……お教え出来ませんよー」ﾃﾚﾃﾚ

メイド長「あ、この部屋です……夜まで、ごゆっくりお休み下さい」

70 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:42:50.04 ID:yFXoSInDO

――宿泊する部屋

探偵「ダイブ！」ﾓﾌﾓﾌﾍﾞｯﾄﾞ

助手「oh...」ｶﾝﾄﾞｳ

探偵「凄いですよ！エアコンとか、自然の景色とか！」ﾋﾛｰｲ

助手「これは報酬に期待ですね……！」

探偵「え……報酬は並くらいの料金でしたよ？」ｽｳﾏﾝｴﾝ

助手「……ケチですね」

探偵「ま、まあ、泊めて頂けるのですから」



ｺﾝｺﾝ

「し、失礼します！」

探偵「はい！」

ｶﾞﾁｬ

メイド長「ご主人様がお呼びです！案内したばかりで申し訳ございませんが、客間に！」

71 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:44:27.19 ID:yFXoSInDO

探偵「え……！？」

助手「ふむ……」


――客間

資産家「探偵さん、助手さん。突然すみません……」

資産家「実は、このような文章を見つけて……」ﾊﾟﾗ

探偵「……これは」

助手「何々」

72 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:50:01.31 ID:yFXoSInDO

貴殿の所有する香水瓶を頂く
今夜十二時、貴方の下に


助手「ｂｙ怪盗とは」

探偵「……うへえ」


助手「現在事件の真っ只中だと言うのに、空気読めてませんね」ｲﾗｲﾗ

探偵「十二時って……脅迫文から、１時間後の時間じゃないですか……！」

助手「……脅迫文の存在を知らずに送り付けたか、或いは、混乱に乗じて盗むつもりなのか」

探偵「……どちらとも言えませんね」

助手「警察へのご連絡は？」

資産家「し、しました」

73 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:51:42.47 ID:yFXoSInDO

助手「香水瓶とは」

資産家「……王族が使用していたと言われる物です。買った時は、八百万ほどの価値が……」

探偵「は、八百……！」

助手「……脅迫文の犯人を見つけ、怪盗を阻止ですか……」

資産家「ご迷惑おかけします……」

探偵「い、いえ！資産家さんのせいではありませんよ！」

探偵「助手ちゃん、頑張りましょう！」

助手「ええ」

74 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:53:31.20 ID:yFXoSInDO

探偵 ｶﾞｸｶﾞｸｶﾞｸ

助手（膝が震えていますけど）


――数十分後 宿泊室

探偵（……どうして、一度に二つの事件が……）ﾍﾞｯﾄﾞﾃﾞ ｶﾞｸﾌﾞﾙ

探偵（強くないのに、賢くないのに……何も出来ないのに……）

探偵（……私は……）


ｶﾞﾁｬ

助手「……探偵さん」

探偵「……」

75 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 09:58:28.72 ID:yFXoSInDO

助手「警察も着いたみたいです、……行きましょう」

探偵「……助手ちゃん」

助手「何ですか」

探偵「……私は、やっぱり、へっぽこです」

助手「知ってます」

探偵「……きっと、役立たずです……」

助手「……」


助手「……私は、解決出来ない事は怖いと言いました」

探偵「……？」

助手「けれど――最初から決めつけて、ただ固まって」

助手「努力した訳でも無く、何も出来なかったという結果を残すのは……論外ではありませんか」

76 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 10:01:43.60 ID:yFXoSInDO

探偵「……助手ちゃ」

助手「では行きましょう」ｶﾞｼｯ ｽﾞﾙｽﾞﾙ

探偵「早！」ｽﾞﾙｽﾞﾙｽﾞﾙ

助手「ただでさえ下手なのに、勢い任せのシリアス挟むと馬鹿に見えますよ」

探偵「作者へのメタは止めて下さい！」


探偵「……助手ちゃん」

助手「はい」

探偵「ありがとうございます」

助手「……お礼を言うくらいなら、自分の足で歩いて下さいよ」

探偵「……ふふ」

77 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 10:05:29.44 ID:yFXoSInDO

――客間

刑事B「……どうも」

助手（げっ……彼ですか）

助手「お久しぶりです、今回も宜しくお願いします」

探偵「宜しくお願いします」ｱｸｼｭ ﾌﾟﾘｰｽﾞ

刑事B「ええ」ｼﾞﾛｯ

助手（……）ﾑｯ

探偵「……」ｷｮﾄﾝ


探偵「……刑事さん（前回の事件で居た人）と違うタイプの方ですね……」ｺｿｯ

助手「探偵が苦手なんです、彼は……昔から嫌味っぽくて」

78 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 10:09:22.77 ID:yFXoSInDO

刑事B「……こんな山の中に来て、ヨボヨボ爺の護衛とは」ｲﾗｲﾗ

刑事B「しかも探偵だと？怪盗に勝っただかなんだか知らんが、ただの糞アマには変わりない」

刑事B「あんな小娘に、警察が負ける筈がない。体を売ったに決まっ……」

警官「警部殿！」

刑事B「ああ？」

警官「い、いえ。協力して頂く探偵殿へのサポートも必要かと思い、人員の数をお聞き……」

刑事B「要らん」

警官「で……ですが」

刑事B「汚らしい便器二つに貸す力など無い！」

刑事B「それよりも！警察が馬鹿に引けを取らないように努力しろッ！」

警官「わ、分かりました……！」ｽﾀｺﾗ

刑事B「……クソ」

79 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 10:11:16.76 ID:yFXoSInDO

――夜 客間

探偵「……時間まで、もうすぐですね」

助手「私達以外に、警官も大勢居ます、安全でしょう」

資産家「一応、言われた通り、金は用意しませんでしたが……」

助手「脅されて支払う必要はありませんよ」

80 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 10:13:42.31 ID:yFXoSInDO

資産家「こうやって、待ち続けるのも何ですね……メイド長は居るか？」

メイド「はい、ご主人様」

資産家「皆さんに、コーヒーをお出ししましょう」

メイド「分かりました。所でご主人様、お伝えしたい事が……」ﾐﾐﾆ ｶｵ ﾁｶﾂﾞｹﾙ

資産家「ん……どうした？」

メイド「ええ、とっても大事な――」





助手「――彼から離れなさい」ﾁﾞｬｷｯ

81 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 10:17:01.13 ID:yFXoSInDO

ざわ…

警官A「じょ、助手さん！？」

警官B「助手さんが、メイド長さんに銃を……！」

探偵「……助手ちゃん、もしかして！」

助手「……ええ、彼女、武装してます」

助手「恐らく、刃物……気づくのが遅すぎました……！」


メイド長「……」ｽｯ

探偵（ポケットから、ナイフを……！）

資産家「……そんな……メイド長……？」


メイド長「……ねえ皆さん。金だけが取り柄のジジイが、お金を用意しないなんて」

メイド長「ふざけてると思いません？」


――怪盗が来る時刻まで、あと１時間

82 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]：2011/08/18(木) 10:18:26.56 ID:yFXoSInDO

三話目終了です
長い&早漏気味の展開で、すみませんでした…

83 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]：2011/08/19(金) 10:30:42.43 ID:Kmrr+OGto

乙です
こういうとこで終わるとは焦らしプレイ好きのSな人が書いてるのかと思ってしまうｗｗ
酉の件もドマイですよ・・・