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刹那「俺がエヴァンゲリオンだ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:23:22.39 ID:AYmPRM/J0
ガンダム速報を見た。うん、そうなんだよ
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「ただのクマです、通して下さい」デスガイド「よし通れ」 @ 2025/07/01(火) 01:46:57.85 ID:AZqAU1up0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1751302017/

速水奏「プロデューサーさんにスカウトされた話」 @ 2025/06/30(月) 23:35:01.77 ID:EyxvIr6M0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1751294101/

invest in reverberations dull fallout hoopla @ 2025/06/29(日) 12:49:23.56 ID:fSRAeK0bo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1751168963/

テスト @ 2025/06/29(日) 01:16:24.52 ID:VUhgeNEw0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1751127384/

おトイレ @ 2025/06/29(日) 01:03:06.12 ID:YzFWZ2ToO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1751126586/

【安価・コンマ】力と魔法の支配する世界で【ファンタジー】Part7 @ 2025/06/28(土) 18:43:24.71 ID:5y5+uScJ0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1751103804/

頼む! @ 2025/06/28(土) 02:14:21.86 ID:wTso3bhIO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1751044461/

頼む!見逃してくれ! @ 2025/06/28(土) 02:12:47.45 ID:t/vvooNwo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1751044367/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/27(土) 00:23:44.07 ID:aV0CGdVdo
期待していいのか?
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:24:38.77 ID:AYmPRM/J0
時に、西暦2015年


『本日、12時30分、東海地方を中心とした関東、中部全域に特別非常事態宣言が発令されました』

『住民の皆様は速やかに指定のシェルターに避難してください。繰り返しお伝えいたします・・・』

ミサト「よりによってこんな時に見失うだなんて・・・参ったわね」

刹那「・・・・・・どうしたことだ、これは・・・・・」

刹那「なぜこのような警報が・・・・・ぐっ?!」

「正体不明の移動物体は、依然本市に対し侵攻中」

「目標を映像で確認、主モニターに回します」

「15年ぶりだな」

「ああ、間違いない」

「使徒だ」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:25:05.97 ID:AYmPRM/J0
【使徒、襲来】
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:25:37.20 ID:AYmPRM/J0
刹那「ぐ・・・っ!」

ミサト「ごーめん、お待たせ!」

刹那「・・・・・」

ミサト「あらら、許してくれない・・・・カンジ?」

刹那「・・・・・いや」

刹那「・・・・!」ドクン!

ミサト「ってあれは・・・・ちょっとまさか?! 伏せて!!」

刹那「・・・了解!」サッ


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・


***

UN幹部1「やった!」

UN幹部2「・・・・・残念ながら君達の出番は無かったようだな」

マヤ「衝撃波、来ます」


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・

***

ミサト「大丈夫だった?」

刹那「問題ない」

葛城ミサト「そいつは結構。じゃあ行くわよ、せーのっ!」

ミサト「いー、ん、よいしょっ!」ググッ

刹那「・・・・・・」ググッ

ミサト「ふぅ〜っ。どうもありがとっ。助かったわ」

刹那「・・・俺の乗る車でもある」

ミサト「ミサト、でいいわよ。改めて、よろしくね、碇シンジ君」

刹那「ああ、葛城ミサト。俺は・・・・そうだな、碇シンジだ」

ミサト(なんだか凄く変わった子みたい・・・・・)
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:26:35.04 ID:AYmPRM/J0
UN幹部2「目標は?」

マヤ「電波障害のため、確認できません」

UN幹部1「あの爆発だ、ケリはついてる」

シゲル「センサー、回復します」

マヤ「爆心地に高エネルギー反応!」

UN幹部1「なんだとっ!」

シゲル「映像、回復します」

UN幹部2「おお・・・・」

UN幹部2「我々の切り札が・・・」

UN幹部3「なんてことだ」

UN幹部1「バケモノめっ」

***

ミサト「ええ、心配ご無用。彼は最優先で保護してるわよ。だから、カートレインを用意しといて、本部まで直通のやつ」

ミサト「そう。迎えに行くのは私の言い出したことですもの、ちゃんと責任持つわよ。じゃっ!」

(しかしもう最低! せっかくレストアしたばっかだったのに早くもベッコベコ。ローンがあと33回プラス修理費かぁ)

(おまけに一張羅の服までダイナシ。せっかく気合入れてきたのに・・・)

刹那「・・・・・・」

刹那(動力の盗用・・・・俺の口を出すことではない、か)

***

冬月「予想通り、自己修復中か。」

ゲンドウ「そうでなければ単独兵器として役に立たんよ」

冬月「ほう、大したものだ。機能増幅まで可能なのか」

ゲンドウ「おまけに知恵もついたようだ」

冬月「再度侵攻は時間の問題だな」

***

『ゲートが閉まります、ご注意ください。発車いたします。・・・』

刹那「特務機関ネルフ?」

ミサト「そう、国連直属の非公開組織」

刹那「あの男のいるところ、か」

ミサト(お父さん、ってことよね)

ミサト「お父さんとは、良くないの?」

刹那「・・・・・・」

ミサト(扱いづらっ! こりゃ、手こずりそうね・・・)

ミサト「お父さんの仕事、知ってる?」

刹那「・・・・・・」

刹那「・・・あの男には似合わない、人類を護る仕事・・・・だとは」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:27:01.87 ID:AYmPRM/J0
UN幹部3「今から本作戦の指揮権は君に移った」

UN幹部1「お手並みを見せてもらおう」

ゲンドウ「了解です」

UN幹部3「碇君、我々の所有兵器では、目標に対し有効な手段が無いことは認めよう。だが、君なら勝てるのかね?」

ゲンドウ「その為のネルフです」

UN幹部3「期待しているよ」

***

マヤ「目標、未だ変化なし」

マコト「現在、迎撃システム稼働率7.5%」

冬月「国連軍もお手上げか。どうするつもりだ?」

碇「初号機を起動させる」

冬月「初号機をか? パイロットがいないぞ」

ゲンドウ「問題ない、シンジがいる」

冬月「シンジ・・・・? 君は・・・・」

***

刹那「あの男のところへ行くのか?」

ミサト「そうね、そうなるわね」

刹那(・・・・ゲンドウ)

刹那(・・・・くっ)

ミサト「あっそだ! お父さんから、IDもらってない?」

刹那「・・・・・」スッ

ミサト「ありがと。じゃ、これ読んどいてね」

刹那「NERV?」

刹那「・・・・・」

ミサト「そっか、苦手なのね、お父さんが。あたしと同じね」

ドクン!

刹那「・・・・・ぐっ!」ドクン!

刹那(この頭痛だ・・・・・)

刹那(これが、奴と俺を・・・・・)

ミサト「・・・・・? まぁ、いいわ。これがあたしたちの秘密基地、ネルフ本部。世界再建の要。人類の、砦となるところよ」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:27:40.81 ID:AYmPRM/J0
ミサト「おっかしいな。確かこの道のハズよね」

ミサト「うわ、これだからスカート穿きづらいのよねここ。しっかしリツコはどこ行っちゃったのかしら。ごめんね、まだ慣れて無くて」

刹那「・・・・・これは、既に見た場所のようだが」

ミサト「・・・でも、大丈夫。システムは利用するために、あるものね」

***

『技術局一課、E計画担当の、赤木リツコ博士、赤木リツコ博士、至急、作戦部第一課葛城一尉までご連絡ください』

リツコ「呆れた。また迷ったのね」

ミサト「うひいっ! あ、あらリツコ」

リツコ「何やってたの、葛城一尉。人手も無ければ時間も無いのよ」

ミサト「ごめん!」

リツコ「ふぅ〜。・・・例の男の子ね」

ミサト「そう。碇指令のお墨付きによる、サードチルドレン」

リツコ「よろしくね」

刹那「・・・・・」

リツコ「・・・・・」

ミサト「これまた父親そっくりなのよ、可愛げのないところとかね」

リツコ「そんなレベルじゃないわよ、これ」

***

ゲンドウ「では後を頼む」

冬月「おい、俺は聞いていないぞ。シンジ君は・・・」

日向「副指令、目標が再び移動を始めました!」

冬月「ぐっ・・・・後にしておいてやる。よし、総員第一種戦闘配置」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 00:28:36.88 ID:xDGXGo14o
直進するッ…!!
聞こえるか!?画面に何も映らねぇ!!
クソッなんも聞こえねぇ!!
内部電源が無いと俺は操縦も出来ねぇのかよッ!
帰ってこれるのかこれでッ…!?
使徒は見える、だがこれじゃだめなんだろ?
へへっ…悪いなヘボパイロットで…
ATフィールドだけは一流のところ、見せてやるぜ!!
フルパワーだぜ!信じらんねえ!!
俺の人生は晴れときどき大荒れ…!いいね!イイ人生だよ!
使徒をッ…使徒を殴るんだ…!!
押されてる…わかってるけど…!!
左足がっ攣ってる!!うぅぅああああああああああああ!!!!!
あぁ!左足が!!片足だけで立つの、右も限界が近いっ! 
ああー痛いッ!!ぅあああああ!!!
初号機だろ…エヴァンゲリオンパイロットだろ!!!!
動けっ動かんかぁああ!!!!!
動けぇええええええぇえ
葛城っ今何パー!?(シンクロ)
ドボォオ
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:29:03.27 ID:AYmPRM/J0
『繰り返す、総員第一種戦闘配置、対地迎撃戦用意』

ミサト「ですって」

リツコ「これは一大事ね」

ミサト「で、初号機はどうなの?」

リツコ「B型装備のまま、現在冷却中」

ミサト「それってホントに動くの? まだ、一度も動いたこと無いんでしょ?」

リツコ「起動確率0.000000001%。オーナインシステムとはよく言ったものだわ」

ミサト「れいてん、れいれいれい・・・・それって、動かないってこと?」

リツコ「あら失礼。ゼロではなくってよ」

ミサト「数字の上ではね。ま、どの道、動きませんでした、ではもう済まされないわ」

パッ

刹那「・・・?!」

刹那(これは・・・・?)

ペラペラ

リツコ「探しても載ってないわよ」

刹那「・・・・・・」ジロ

リツコ「あんまり睨まないで。人の作り出した究極の凡用人型決戦兵器、人造人間エヴァンゲリオン。その初号機よ。建造は極秘裏に行われた」

リツコ「我々人類、最後の切り札よ」

刹那「これが奴の・・・?」

ゲンドウ「そうだ」

刹那「・・・・・貴様」

ゲンドウ「久しぶりだな」

刹那「ゲンドウ・・・」

ゲンドウ「・・・・シンジ、初号機を動かしてくれ」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:29:36.85 ID:AYmPRM/J0
ミサト「出撃!? 零号機は凍結中でしょ?! まさか、初号機を使うつもりなの?」

リツコ「他に道は無いわ」

ミサト「ちょっと、レイはまだ動かせないでしょ? パイロットがいないわよ!」

リツコ「今届いたわ」

ミサト「・・・・マジなの?」

リツコ「碇シンジ君?」

刹那「・・・・・ああ」

リツコ「あなたが乗るのよ」

刹那「・・・・・」

ミサト「でも、レイでさえ、EVAとシンクロするのに7ヶ月もかかったんでしょ?今来たばかりのこの子にはとても無理よ!」

リツコ「座っていればいいわ。それ以上は望みません」

ミサト「だけどっ!」

リツコ「今は使徒撃退が最優先事項です。そのためには誰であれ僅かでもEVAとシンクロ可能と思われる人間を乗せるしか、方法は無いわ」

リツコ「分かっているはずよ、葛城一尉」

ミサト「・・・そうね」

刹那「なぜ、呼んだ?」

ゲンドウ「お前の考えている通りだ。他に道は無い」

刹那「随分と不躾だな」

ゲンドウ「そうだな」

刹那「俺が乗ると思っているのか?」

ゲンドウ「・・・・ああ。乗るなら早くしろ。でなければ・・・・帰ってもいい」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:30:37.49 ID:AYmPRM/J0
冬月「奴め、ここに気付いたか」

リツコ「シンジ君」

ミサト「・・・・・乗りなさい」

刹那「ああ」

ミサト「シンジ君・・・・」

刹那「・・・・・構わない。いや、構っていられないんだろう」

ミサト「ごめんなさい」

刹那「ああ。俺が出る」

『冷却終了。右腕の再固定、完了』

『ケージ内、全てドッキング位置』

マヤ「了解、停止信号プラグ、排出終了」

『了解、エントリープラグ挿入』

『脊髄連動システムを解放、接続準備』

『プラグ固定、終了。第一次接続開始』

『エントリープラグ、注水』


ゴポゴポ・・・・・・・


刹那「・・・・・」

リツコ「肺がLCLで満たされれば、直接血液に酸素を取り込んでくれます。すぐに慣れるわ」

刹那「・・・・・」

ミサト(反応が薄すぎる・・・・不自然なくらい)

ミサト(エヴァでの戦いを直ぐに認めたこともそう。司令のお墨付きの裏には、何か隠れた事情がある・・・・?)
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:31:37.97 ID:AYmPRM/J0
『主電源接続全回路、動力伝達問題なし。』

リツコ「了解」

マヤ「第二次コンタクトに入ります。A10神経接続、異常なし。LCL転化率は正常」

リツコ『思考形態は、日本語を基礎原則としてフィックス。初期コンタクト、全て問題なし』

マヤ「双方向回線、開きます。シンクロ率・・・・・え?」

リツコ「どうしたの?」

マヤ「0%・・・・ハーモニクスの多くが異常値を示しています! 暴走はほぼ確実と考えられます!」

リツコ「危険です、今すぐ電源の供給を・・・・」

ゲンドウ「続けろ」

リツコ「司令?!」

冬月「おい、碇」

ゲンドウ「シンジならば問題ない」

冬月「ああ、問題ないだろうな、エヴァの内部は世界で最も安全な場所だ。だがな、こんな場所で暴れられてみろ! たちまち・・・・」

ゲンドウ「それも問題ない・・・見ていろ」

ミサト「司令!」

ゲンドウ「見ていろと言った。これは予期していた事態に過ぎない」

ミサト「く・・・・」

ミサト(司令は、何を考えているの?)

***

ドクン!

刹那「・・・・・ぐ」ドクン!

刹那「・・・・エヴァンゲリオン・・・・・」

ドクン!

刹那「お前は・・・・」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:32:37.77 ID:AYmPRM/J0
マヤ「先輩」

リツコ「どうしたの? まさか、良い知らせじゃないでしょうね」

マヤ「ハーモニクス全て正常に安定。暴走の危険性、無くなりました。その、まさかです」

リツコ「・・・・は?」

ゲンドウ「では、出せ」

マヤ「し、しかし! 現状は安定していますけれど・・・」

ミサト「・・・発進準備!」

リツコ「ミサト!」

ミサト「今は時間が惜しいでしょ! 危険でも、やるしかないわ」

『発進準備! 第一ロックボルト外せ!』

『形状確認! アンビリカルブリッジ、移動開始!』

『第二ロックボルト外せ!』

『第一拘束具、除去。同じく、第二拘束具を除去。一番から十五番までの、安全装置を解除。』

『解除確認。現在初号機の状況はフリー』

『外部電源、充電完了。外部電源接続問題なし』

マヤ「了解、EVA初号機、射出口へ!」

***

刹那「エヴァンゲリオン・・・・」

刹那「お前は変わらない」

刹那「俺は・・・・・」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:34:02.56 ID:AYmPRM/J0
マヤ「進路クリアー、オールグリーン」

リツコ「発進準備完了!」

ミサト「了解。・・・構いませんね?」

ゲンドウ「もちろんだ。使徒を倒さぬ限り我々に未来は無い」

冬月「碇、本当にこれで良いんだな?」

ゲンドウ「・・・・・」

ミサト「発進!」

ミサト(シンジ君、死なないでよ。)

***

ウィィィィ・・・・ズン

***

ミサト「良いわね、シンジ君」

刹那「ああ」

ミサト「最終安全装置、解除! エヴァンゲリオン初号機、リフトオフ!」

***

リツコ「シンジ君、今は歩くことだけを、考えて」

刹那(・・・・歩いてくれ)

リツコ「歩いた!」

刹那(・・・・・・・)

ゲンドウ「指示は出すな」

ミサト「しかし・・・・」

リツコ「はい」

ミサト「ちょっと!」

リツコ「いいのよ。・・・・それに、どう見てもワケアリじゃない。ここで見ておいた方が今後のためよ?」

ミサト「・・・・・そうだけど」

ゲンドウ「・・・・」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 00:38:48.56 ID:qJ8fvyXco
やっぱガンダム速報かww

だったらギャルゲー風ガンダムもみたいなw

17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:44:24.48 ID:AYmPRM/J0
ズシン・・・・ズシン・・・・

刹那「・・・・お前の広げる戦火は見た」

ズシン・・・・ズシン・・・・

刹那「お前の存在を放置してはおけない」

ズシン・・・・ズシン・・・・

刹那(何と言ったか・・・・そう、初号機)

刹那(俺は・・・・碇シンジ)

刹那(いや、違う)

刹那(俺は・・・・ソラン・イブラヒム)

刹那(俺は・・・・・・・)

ズシン・・・・ズシン・・・・

刹那「・・・・刹那・F・セイエイ」

刹那「エヴァンゲリオン初号機」

刹那「・・・・出る!」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:47:19.14 ID:AYmPRM/J0
EVAは使徒に勝つ。

だがそれは全ての始まりに過ぎなかった。

ゲンドウに反目する刹那。

リツコの訝しみ。

ガンダムマイスターは、この世界ではどのような存在となるのだろうか。

次回、「見知らぬ、天井」。



この次も、サービス、サービスぅ!
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 00:48:09.56 ID:AYmPRM/J0
ここまでです
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 00:48:55.45 ID:qJ8fvyXco
乙でした!
21 :1 [sage]:2011/08/27(土) 01:04:23.40 ID:1t8h9Y+IO
>>12
>冬月「奴め、ここに気付いたか」

>リツコ「シンジ君」

>ミサト「・・・・・乗りなさい」

>刹那「ああ」

>ミサト「シンジ君・・・・」

>刹那「・・・・・構わない。いや、構っていられないんだろう」

>ミサト「ごめんなさい」

>刹那「ああ。俺が出る」

***

>『冷却終了。右腕の再固定、完了』

>『ケージ内、全てドッキング位置』

>マヤ「了解、停止信号プラグ、排出終了」

>『了解、エントリープラグ挿入』

>『脊髄連動システムを解放、接続準備』

>『プラグ固定、終了。第一次接続開始』

>『エントリープラグ、注水』


>ゴポゴポ・・・・・・・


>刹那「・・・・・」

>リツコ「肺がLCLで満たされれば、直接血液に酸素を取り込んでくれます。すぐに慣れるわ」

>刹那「・・・・・」

>ミサト(反応が薄すぎる・・・・不自然なくらい)

>ミサト(エヴァでの戦いを直ぐに認めたこともそう。司令のお墨付きの裏には、何か隠れた事情がある・・・・?)

間の入れ忘れ
22 :1 [sage]:2011/08/27(土) 01:06:12.73 ID:1t8h9Y+IO
原作ファンでないとわからない箇所が多いですね、以前作成したエヴァセリフ集を作り変えているからどうしてもそうなってしまっています
次回からは気をつけますね
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 01:26:26.67 ID:Xxns1QT9o
やっぱりガンダム速報かwww
期待
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 01:41:49.18 ID:EDTTwBuDO
このせっさん、イノベ化しつつあるだろ
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2011/08/27(土) 03:01:31.93 ID:STEfeFwAO
乙!
これは期待
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2011/08/27(土) 03:02:04.85 ID:STEfeFwAO
乙!
これは期待
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2011/08/27(土) 03:03:16.46 ID:STEfeFwAO
乙!
これは期待
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2011/08/27(土) 03:04:44.81 ID:STEfeFwAO
なぜ…俺は…連投を…
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/27(土) 06:59:34.07 ID:gsfPSpNAO
乙、やはり速報読んだか。

問題は…グラハムがどう出てくるかだ…(ゴクリ)
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 08:07:37.89 ID:nC2kuuAvo
乙期待
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:05:12.79 ID:AYmPRM/J0
刹那「刹那・F・セイエイ」

刹那「エヴァンゲリオン初号機」

刹那「・・・・出る!」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:06:07.21 ID:AYmPRM/J0







【第弐話「見知らぬ、天井」】







33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:06:44.63 ID:AYmPRM/J0
刹那「・・・・・・」

刹那(自機、目標共に大きさ相応の人間より少々遅い程度の見かけ上の速度)

刹那(見切れないようなものではない)

刹那(避けに徹して、建造物への被害を抑えつつ様子見をする)

ズゥン・・・・・・ズゥン・・・・・・ズォッ!

刹那「甘い!」

刹那(この程度なら誘導も可能・・・)

***

ミサト「随分とまぁひょいひょいっと避けて。シンジ君って・・・・天才?」

リツコ「さぁ、もう少し詳しいデータの欲しいところね」

ミサト「だってあの動き、素人とは思えないじゃない・・・・」

***

刹那(・・・・目標にさしたる武装は見受けられない)

刹那(しかし、エヴァンゲリオンに匹敵する敵であることは明らかだろう)

刹那(油断はできない)

初号機「グル・・・・グルル」

ズズゥン・・・・

刹那「くっ?!」

刹那(足場が・・・・これはさっきの爆心地か?)
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:07:24.15 ID:AYmPRM/J0
ミサト「あー! 国連ってば、何やってくれてんのよ!」

リツコ「仕方ないことよ。それより、指示を早くなさい」

ミサト「わかってるわよ!」

***

ミサト『シンジ君、聞こえる?』

刹那「ああ」

ミサト『焼け跡に足を取られた不幸は忘れて、一旦落ち着いて立ち上がって』

刹那「・・・・・」

初号機「グル・・・」

***

リツコ(わずかに・・・・・)

リツコ(初号機の顎部が動いている・・・!)

リツコ(あれは・・・・?)
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:09:32.82 ID:AYmPRM/J0
ミサト『体勢を立て直して距離を取って。落ち着いてやれば追いつかれやしないわ』

刹那「ああ」

初号機「グルグルルル・・・・・」

ググッ

ミサト『立ったわね。それじゃ、作戦を伝えるわ』

ミサト『状況は最低だけどロケーションは最高。爆心地を背負う形でちょっかいを出しながら市街地から目標を誘導』

ミサト『次回からのこともあるから可能な限り市街地への被害は最小限にして・・・但し、初号機と勝敗を優先することは忘れないで』

刹那「・・・・・了解」

ミサト『現在位置から兵装を取りに行くのはオススメできないわ。距離が遠すぎるし、使徒には遠距離からの攻撃能力があることが解っているわ」

刹那「問題ない。火器よりは当たりそうだ」

ミサト「離れていてもいつ攻撃してこないとも限らないのよ・・・・肩部ラックに収納されているナイフで何とかできる?』

刹那「・・・・・・」

ガシャッ

ミサト『先に言っておくけど、使徒の弱点は胸部の赤い球体、コアになるわ』

刹那「・・・・・仕掛ける」

ミサト「ちょっと?!」

ガキィンッ! ギギギギギギ・・・・・・

刹那「くっ?!」

ミサト「凄い動きだったけど・・・・骨折り損よ」

ミサト「使徒には通常兵器を通さない強力な力場、A.T.フィールドを発生させる能力があるの。まだ本格的に仕掛けてちゃダメよ!」

刹那「・・・・・ああ」

刹那(下がってくれ)

初号機「グルル・・・・・・」

***

リツコ(見間違いじゃない・・・・あれは何なの)

リツコ(言われても気付かない位だけど、初号機の動きが通常の操縦でのそれじゃない)

リツコ(どことなく、動物的なムダがある動き)

リツコ(技術的に、通常の搭乗者ではああはならないはず)

リツコ(かといって司令に直接問いつめることは出来ないけれど・・・)
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:10:26.71 ID:AYmPRM/J0
刹那「あのフィールドへの対抗手段は?」

ミサト『エヴァンゲリオンには使徒のA.T.フィールドを中和する性能が備わっているわ。但し、乗ったばかりのあなたにはまだ使用することが出来ないでしょうね』

刹那「・・・・・・」

ミサト『文句は言わないの? そんなろくでもない兵器に乗せて、だなんて』

刹那「・・・・・仕掛ける」

ミサト『やめてちょうだい。やけっぱちじゃあ戦果なんて上がりはしないわ』

刹那「碇シンジ、目標を殲滅する!」

ミサト『だめよ、ねぇ?!』

***

マヤ「サードチルドレンが使徒に近接戦闘を仕掛けました!」

ミサト「司令! プラグの強制射出を」

ゲンドウ「・・・・・」

ミサト「司令!!」

ゲンドウ「・・・・・」

ミサト「司令!」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:10:54.90 ID:AYmPRM/J0
刹那(行ってくれ。出来るだけ激しい攻撃を)

刹那(気を失いかねないほどに)

初号機「グル・・・・・・・」

刹那(接敵後、速やかに行動に移る)

ザッザッザッザッ

刹那(まずは使徒を組み伏せ)

ガッ・・・・・・・ズゥン・・・・・

刹那(続けざまコアを貫く!)

ギギギギギギ・・・・・・

ギィン!ギィン!ギィン!

ミサト「シンジ君、止めなさい! プログ・ナイフ単体でA.T.フィールドを貫通することは不可能だからエヴァは造られたのよ!?」

ミサト「それともそのナイフでさっきのN2地雷以上の威力を出せるわけじゃないでしょ!? 下がりなさい!」

刹那「おおぉっ!」

ギィン!ギィン!ギィン!

ギィン!ギィン!ギィン!

ミサト「腕が・・・パイルっ! シンジ君避けてっ!」

刹那「・・・・っ」ドクン!

ズガンッ!
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:11:48.78 ID:AYmPRM/J0
刹那『がああああっ! う・・・ぐ・・・ぁっ』

シゲル「頭部破損、損害不明。続いて使徒の光線で左腕損傷!」

マヤ「生命維持に、問題発生」

ミサト「状況は?!」

マヤ「シンクログラフ反転、パルスが逆流しています!」

リツコ「回路遮断、せき止めて!」

マヤ「駄目です、信号拒絶。受信しません!」

ミサト「シンジ君は?」

マコト「モニター反応なし。生死不明!」

シゲル「初号機、完全に沈黙」

ミサト「ここまでね・・・。作戦中止、パイロット保護を最優先!プラグを強制射出して!」

リツコ「ミサト?!」

マヤ「駄目です、完全に制御不能です!」

ミサト「なんですって!?」

初号機『グル・・・・・・』

マヤ「エヴァ、再起動!・・・そんな、動けるはずありません!」

ミサト「まさか!」

リツコ「暴走・・・?」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:12:34.73 ID:AYmPRM/J0
初号機『ウォォォォォォオオオオオオオオオ........』

フワァッ・・・・・・・・

ガツッ!

初号機『ウォオオ・・・・・・・・』

***

冬月「・・・勝ったな」

初号機『ウオオオオオオオオオ・・・・・・・・』

ザッザッザッザッザッ!

ガキィ!

***

リツコ「殴りかかっても・・・A.T.フィールド!」

ミサト「攻撃が届いていない。駄目だわ、A.T.フィールドがある限り・・・」

リツコ「・・・使徒には接触できない」

初号機『ウオォオオオオオォォォオォオオオオオオオ.........』

シュバァ・・・・・・・・

シゲル「左腕復元! 装甲が再び纏われました!」

ミサト「すごい!」

バッ!グググ・・・・・・・・

マヤ「初号機もA.T.フィールドを展開、位相空間を中和していきます!」

リツコ「・・・いえ、侵食しているんだわ・・・!」

ミサト「あのA.T.フィールドをいとも簡単に・・・!」

初号機『ウォオオオオオオオオオオオオオオオ・・・・・・・』

マヤ「使徒から、これは・・・・・・?! きゃっ!」

カァッ!
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:13:00.97 ID:AYmPRM/J0
初号機『ウオォ・・・・・・・』

リツコ「光線?!・・・・・それで、無傷!?」

シゲル「初号機、使徒の腕部を破壊、そのままプログナイフでコアに仕掛けます!」

初号機『ウオオォォォォオオオオォオオオオ・・・・・』

ガツッ、ガッ、ガッ!

シゲル「コア、まもなく破壊。形象崩壊します!」

ガシッ!

マヤ「! 目標、エヴァに組み付きました!」

ミサト「自爆する気?!」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:13:26.86 ID:AYmPRM/J0




ズ ズ ズ ズ ズン・・・・・・・・・




42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:13:55.27 ID:AYmPRM/J0
ミサト「エヴァは!?」

マコト「確認できません・・・・熱と爆炎が・・・・っ!」

マコト「不鮮明ですが確認しました! これは・・・損傷は軽微と思われます!」

初号機『ウオオオオオオオオ・・・・・・・・・』

***

冬月「灼けた街を雄叫びを上げて歩く・・・」

冬月「これはまるで、N2地雷を使ったときの使徒そのものだな」

***

リツコ「あれがエヴァの・・・」

ミサト「・・・本当の姿・・・!」

リツコ(だけどこれは、シンジ君の操縦していた時の初号機にもどことなく似ている・・・)

ゲンドウ「・・・・・・」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:15:14.36 ID:AYmPRM/J0
ユイ「名前、決めてくれた?」

ゲンドウ「男だったらシンジ。女だったらレイと名付ける」

ユイ「シンジ・・・レイ・・・ふふっ・・・シンジ・・・シンジ・・・碇、シンジ・・・」

『・・・レイ・・・レイ・・・碇、レイ・・・』

『・・・・・』

『違う』

『・・・・・俺は』

ドクン!

刹那「俺はぁっ・・・・・!」

刹那「・・・・・はぁ、はぁ」

刹那「・・・・・・・・」

刹那「・・・・・・知らない天井、か」

刹那「・・・・・げんどう」

***

ゼーレ「第四の使徒襲来とその殲滅、そして三番目の子供の接収、及びEVA初号機の初起動。概ね既定通りだな」

ゼーレ「初号機本体の膨大な修理費は予定外だがね」

ゼーレ「凍結された零号機と比べれば、さして問題ではなかろう」

ゼーレ「多少不具合でも、第五の使徒出現じにまた役立てばよい」

ゲンドウ「ご心配なく。初号機の実戦配備に続き、弐号機と付属パイロットも、ドイツにて実証評価試験中です」

ゼーレ「参号機以後の建造も、計画通りにな」

ゼーレ「ネルフとEVAの適切な運用は君の責務だ。くれぐれも失望させぬように頼むよ」

ゼーレ「さよう。使徒殲滅はリリスとの契約のごく一部に過ぎん。人類補完計画、その遂行こそが我々の究極の願いだ」

ゲンドウ「分かっております」

ゲンドウ「全ては、ゼーレのシナリオ通りに」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:15:42.85 ID:AYmPRM/J0
ユイ「名前、決めてくれた?」

ゲンドウ「男だったらシンジ。女だったらレイと名付ける」

ユイ「シンジ・・・レイ・・・ふふっ・・・シンジ・・・シンジ・・・碇、シンジ・・・」

『・・・レイ・・・レイ・・・碇、レイ・・・』

『・・・・・』

『違う』

『・・・・・俺は』

ドクン!

刹那「俺はぁっ・・・・・!」

刹那「・・・・・はぁ、はぁ」

刹那「・・・・・・・・」

刹那「・・・・・・知らない天井、か」

刹那「・・・・・ゲンドウ」

***

ゼーレ「第四の使徒襲来とその殲滅、そして三番目の子供の接収、及びEVA初号機の初起動。概ね既定通りだな」

ゼーレ「初号機本体の膨大な修理費は予定外だがね」

ゼーレ「凍結された零号機と比べれば、さして問題ではなかろう」

ゼーレ「多少不具合でも、第五の使徒出現じにまた役立てばよい」

ゲンドウ「ご心配なく。初号機の実戦配備に続き、弐号機と付属パイロットも、ドイツにて実証評価試験中です」

ゼーレ「参号機以後の建造も、計画通りにな」

ゼーレ「ネルフとEVAの適切な運用は君の責務だ。くれぐれも失望させぬように頼むよ」

ゼーレ「さよう。使徒殲滅はリリスとの契約のごく一部に過ぎん。人類補完計画、その遂行こそが我々の究極の願いだ」

ゲンドウ「分かっております」

ゲンドウ「全ては、ゼーレのシナリオ通りに」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:16:21.47 ID:AYmPRM/J0
マヤ「EVA初号機の回収作業は終了しました。現在、第六ケイジにて固持中、本日104に検査開始の予定です」

ミサト「暴走時のレコーダーは?」

マヤ「容量ゼロです、何も書き込まれていませんでした」

ミサト「結果、原因不明ね。兵器としての信頼性、ちと厳し過ぎるわね」

リツコ「A.T.フィールドを失った使徒の崩壊、予想以上の状況ね」

マヤ「あのサイズになると大きさだけでも脅威ですからね。街はまさに血の池地獄、なんだかセカンドインパクトみたいで、嫌な感じですね」

ミサト「だけど、人類は使徒に勝てた。その事実だけでも、人類にわずかな希望が残るわ」

リツコ「この血の海が、その証明・・・・ね。その希望を担うパイロットが、気付いたそうよ」

***

リツコ「よろしいのですね、同居ではなくて」

冬月「碇たちには、お互いに居ない生活が当たり前なのだよ。それに碇はどうだか知らないが、『碇の息子』は碇を嫌っているようだからな」

冬月「ほとんど初号機パイロットからこの提案をしたと言って良い」

リツコ「むしろ、一緒に居る方が不自然、ですか」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:18:07.03 ID:AYmPRM/J0
ミサト「一人でですか?!」

係員「そうだ。彼の個室はこの先の第六ブロックになる。問題はなかろう」

刹那「・・・・ああ」

ミサト「それでいいの?! シンジ君」

刹那「ああ。・・・俺の居場所は何処にもない」

ミサト「あなた・・・・・」

***

ミサト「ねぇ、リツコ。ホント信じられないと思わない?!」

リツコ「あなた、今時熱血に目覚めるなんて流行らないわよ。そういうクールな生活もあるのよ」

ミサト「そりゃそうだけど、これじゃ本物の道具じゃない、彼は!」

リツコ「私たちは道具のように使ってしまっているのよ」

ミサト「それがあんな寂しいところに、まるで備品みたいに押し込める理由になるっての?!」

リツコ「ネルフと彼個人としては同意が成立しているの。今更私たちの出る幕じゃないわ」

ミサト「・・・・・・だけど、彼が居なければ私たちは今頃死んでいるのよ」

リツコ「そういうことを言ってられる仕事だったら、良かったわね」
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:19:22.93 ID:AYmPRM/J0
人間らしさを生活から弾いていく刹那に友人が生まれるはずも無かったが、彼自身の特異性が彼を人気者にする。

経済特区日本に続いて第三新東京市で、ガンダムマイスターが再び通学を開始する。

次回、「鳴らない、電話」


この次も、サービスしちゃうわよんっ!
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/27(土) 17:21:47.62 ID:AYmPRM/J0
ここまでです

情景描写対策に本来無いセリフを入れてみました。
戦闘なんか特に既存のセリフだけだと初号機がうおううおう言ってるだけになっちゃうので、オペレータめっちゃ喋ってます。
あと、展開や根本的な設定の違いにより登場人物の性格が変わっていたりしますが、今のところはスルーしておいてください
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/08/27(土) 17:49:44.61 ID:sFfpqGGAO
乙期待
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/27(土) 18:28:42.83 ID:GcfPA5vAO
初號機をビースト化させながら制御下におくとか、せっちゃん強すぎんだろ

51 :1 [sage]:2011/08/27(土) 18:54:44.16 ID:nxttQgDIO
ちなみに映画アニメがごっちゃになっていますけど、仕様です
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 19:04:00.72 ID:nC2kuuAvo
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/27(土) 19:04:19.73 ID:J/zOLgkq0
いやこれマジでいいな
こういうのまってた
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/27(土) 21:13:50.07 ID:Td8PlUY90
マジで支援。頼むから失踪しませんように
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/27(土) 21:49:43.08 ID:aV0CGdVdo
このせっちゃんは少年兵時代?
ELSだったら何とでも出来そうだけど
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/08/27(土) 22:28:21.89 ID:1SAg+eSQo

ガンダムは知らないけど面白いな
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 23:10:33.73 ID:1MHKr5qDO
この刹那がいつの刹那かでパワーバランスが変わってきそうだな、雰囲気は一期か二期の初期ぐらいなんだが
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/27(土) 23:17:35.65 ID:2mefZu01o
00は1期だけ見てたな。
この刹那ってシンジの身体に憑依してるのかな?
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/08/28(日) 00:04:50.01 ID:W6MKnExAO
ガンダム00はよく知らんがミサトさんがマトモな指示出してるのが珍しいな

本編は言わずもがな、だいたいのSSだと完璧に指揮官としちゃ無能なのに
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:13:24.41 ID:jlZcvjAq0
リツコ「おはよう、シンジ君。調子はどう?」

刹那「・・・・悪くない」

リツコ「それは結構。EVAの出現位置、非常用電源、兵装ビルの配置、回収スポット、全部頭に入っているわね?」

刹那「ああ」

リツコ「頼もしい返事。まあ、初めてだから一応もう一度おさらいするわ。通常、EVAは有線からの電力供給で稼動しています」

リツコ「非常時に体内電池に切り替えると、蓄電容量の関係で、フルで1分、ゲインを利用しても、せいぜい5分しか稼動できないの」

リツコ「これがあたしたちの科学の限界というわけ。・・・おわかりね?」

刹那「・・・・・・」

リツコ「では昨日の続き。インダクションモード、始めるわよ。目標をセンターに入れて。スイッチ・オン」

リツコ「・・・落ち着いて。目標をセンターに入れて・・・」

刹那「スイッチ」

リツコ「次」

***

マヤ「しかし、よく乗る気になってくれましたね、シンジ君」

リツコ「私の知ることではないけれど、何か動機があるようね。きっと世界の平和とか、そういうことに大いに興味があるに違いないわ」

マヤ「ふふ、なんですか? それ」

リツコ「少なくとも意思は堅そうってこと」

***

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

刹那「目標を捕捉・・・・・」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:16:38.53 ID:jlZcvjAq0









【第参話 鳴らない、電話】








62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:17:17.92 ID:jlZcvjAq0
『ではスタジオから、松崎の篠原夏子さ〜ん?』

『・・・はい、おはようございます、篠原です!今朝はなんと・・・』

PRRRRRR.......

ミサト「あー、だる。当直明けに電話なんかかけてくるスカポンタンはどこのどいつよ?」

ミサト「はい・・・もしもし・・・。・・・何だリツコかぁ」

リツコ「どう? 折り合いは付いた?」

ミサト「シンジ君のこと?」

リツコ「そう。随分気にかけてるみたいじゃない?」

ミサト「ほっとけないとこ、あるじゃない。・・・あー、とりあえずあたしの方からすることは無いわ」

リツコ「どうして?」

ミサト「ネルフから中学校に通わせる手配がされてたから。友達が出来ればあたしの家に無理に住ませることも無いでしょ?」

リツコ「中学校・・・・って、おかしいわね」

ミサト「彼、16歳よ」

リツコ「は?」
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:17:46.20 ID:jlZcvjAq0
ケンスケ「ギューン、┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨┣¨ドッ、ドーン!・・・何、委員長?」

ヒカリ「昨日のプリント、届けてくれた?」

ケンスケ「ああ。いや、なんかトウジの家、留守みたいでさ」

ヒカリ「相田君、鈴原と仲良いんでしょ? 三日も休んでて心配じゃないの?」

ケンスケ「大怪我でもしたのかなぁ?」

ヒカリ「ええっ!? 例のロボット事件で? テレビじゃ一人もいなかったって・・・」

ケンスケ「まさか。鷹ノ巣山の爆心地、見たろ?入間や小松だけじゃなく、三沢や九州の部隊まで出動してんだよ?絶対、10人や20人じゃ済まないよ。死人だって」

トウジ「なんじゃそらぁ。けったいなこったの」

ケンスケ「・・・・・・・・って、トウジ!」

トウジ「なんや、ずいぶん減ったみたいやなぁ」

ケンスケ「疎開だよ、疎開。みんな転校しちゃったよ。街中であれだけ派手に戦争されちゃあね」

トウジ「喜んどるのはオマエだけやろなぁ、ナマのドンパチ見れるよってに」

ケンスケ「まあね。トウジは、どうしてたの?休んじゃってさ。こないだの騒ぎで巻き添えでも食ったの?」

トウジ「いんやぁ、ただのカゼや。そんとき妹のヤツがかなり近くに居たらしいけど、あのロボットが化けモンを遠ざけてくれとったお陰で逃げられたらしいで。パイロットに会えたら礼のひとつも言ってやりたいもんやなァ」

ケンスケ「それなんだけど、聞いた? 転校生のウワサ」

トウジ「転校生?」

ケンスケ「どうもこのクラスに転校生が来るらしいんだ、あの事件の直ぐ後の今にだよ。変だと思わない?」

ガラッ

先生「ほら、席につけ。今日は転校生が居るぞ」

ケンスケ「噂をすればなんとやら、ほら来たぞ」
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:19:17.82 ID:jlZcvjAq0
刹那(何故、俺は学校に通わされる・・・・)

刹那(パイロットの生活把握のためか? いや、それならばネルフに置いておけばいい)

先生「入ってきなさい」

刹那「・・・・・・」

刹那(今すぐ考えるべきでもない、ひとまず従っておこう)

ガラッ

刹那「・・・・・・」

ケンスケ「中東系・・・・?」

トウジ「まっすますこら怪しいなァ」

ヒカリ「あら・・・・」

トウジ「おう? 委員長に春が来たかァ? こらえらいこっちゃ」

ヒカリ「・・・・・」ギロ

トウジ「おー、怖」

***

先生「自己紹介、まず名前から」

刹那「・・・・・・」

刹那(何も難しいことではない・・・が、学校に通ったことも無いから勝手がいまいち解らないな)

刹那(だが、そもそも失敗した結果どうなろうと構わない。来る必要もない)

刹那「碇シンジ・・・・」

先生「黒板に書いてくれ」

刹那「・・・・・ああ」

カッカッカッ

刹那「碇シンジだ」

トウジ「なーんや、それだけかいの?」

ヒカリ「ちょっと・・・・・」

ケンスケ「今回ばっかりはトウジに賛成かな。趣味とか、何かさ」

刹那「特にない」

トウジ「なんや面白くないやっちゃな」

ヒカリ「こらっ! ・・・・ごめんなさい、気にしないで。よろしくね」

刹那「・・・・・・」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:19:43.74 ID:jlZcvjAq0
ワイワイ

刹那「・・・・・・」

トウジ「なんじゃ、あんなこと言うから日本語不得意かと思ったら全然やの」

ケンスケ「確かにちょっと凄いね。こっち、長いの?」

刹那「ああ。もう数年は居る」

ヒカリ「へぇ。他にも外国語、話せたりするの?」

刹那「・・・・・・」

トウジ「ほうら、黙ってもうたやないか。そういうの言って違ったら、気まずくなるのぐらいわかるやろ」

ヒカリ「う・・・確かに。ごめんなさい、そんなつもりじゃ」

刹那「いや・・・・いくつかは話せる」

ヒカリ「本当?!」

トウジ「けっ、なーんやソツの無いヤツやの」

ヒカリ「こら! ホント、気にしないでね」

刹那「ああ・・・・・」

ブルルルル・・・・・・・・

ヒカリ「って、もう四時じゃない」

ケンスケ「何かあるの?」

ヒカリ「ちょっとね」

トウジ「じゃ、帰ろか。転校生、一緒に来んか?」

ヒカリ「え、一緒に帰るの?」

トウジ「男三人で教室で残ってたらなんや寂しいやつやのー、なんちゅうヘンケンで見られるかもしれんやろが」

ヒカリ「そういうの、気にしすぎっていうのよ」

刹那「・・・・用事がある」

トウジ「ほか。じゃあの」

ケンスケ「そうだな。碇、じゃあまた明日」

刹那「・・・・・ああ、また明日」

刹那(また明日・・・)
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:20:16.18 ID:jlZcvjAq0
パカッ、カチカチカチ

刹那「・・・・招集、か」

レイ「・・・・ちゃんと来るのね」

刹那「・・・・・・・」

レイ「先、行くから」

刹那「お前は・・・」

レイ「サード・・・あなたと同じ、エヴァンゲリオンのパイロット」

刹那「・・・・・・」

レイ「じゃあ」

***

『ただいま、東海地方を中心とした、関東、中部の全域に特別非常事態宣言が発令されました。速やかに指定のシェルターに避難してください。繰り返しお伝えいたします・・・』

***

シゲル「目標を光学で捕捉、領海内に侵入しました」

冬月「総員、第一種戦闘配置」

マヤ「了解、対空迎激戦、用意!」

マコト「第三新東京市、戦闘形態に移行します」

マヤ「中央ブロック、収容開始。中央ブロック、及び第一から第七管区までの収容完了」

シゲル「政府、及び関係各省への通達、終了」

マヤ「目標は、依然侵攻中。現在、対空迎撃システム稼働率は48%」

ミサト「非戦闘員及び民間人は?」

シゲル「既に退避完了との報告が入っています」
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:20:43.49 ID:jlZcvjAq0
『小中学生は各クラス、住民の方々は各ブロックごとにお集まりください』

『本日正午に、東海地方を中心とした関東、中部の全域に特別非常事態宣言が発令されました。詳しい情報が入り次第、お伝えいたします』

ケンスケ「うぅっ、まただ!」

トウジ「また文字だけなんか?」

ケンスケ「報道管制って奴だよ。僕ら民間人には見せてくれないんだ、こんなビッグイベントだっていうのに!」

ミサト「碇司令の居ぬ間に、第四の使徒襲来。意外と早かったわね」

マコト「前は15年のブランク。今回はたったの三週間ですからね」

ミサト「こっちの都合はお構い無し、か。女性に嫌われるタイプね」

冬月「・・・税金の無駄使いだな」

シゲル「委員会から再び、エヴァンゲリオンの出動要請が来ています」

ミサト「ウルサイ奴らね、言われなくても出撃させるわよ。

マヤ「エントリー、スタートしました。LCL、転化。発着ロック、解除」

刹那(・・・・・)

***

トウジ「あー、そっちはそこか。気ィつけてな」

ピッ・・・・・パチッ

トウジ「ふぅ・・・・・」

ケンスケ「ねえ、ちょっと二人で話があるんだけど」

トウジ「なんや?」

ケンスケ「ちょっと、な」

トウジ「しゃあないな・・・委員長!」

ヒカリ「何?」

トウジ「ワシら二人、便所や!」

ヒカリ「もう、ちゃんとすませときなさいよ!」
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:21:13.02 ID:jlZcvjAq0
トウジ「で、なんや?」

ケンスケ「死ぬまでに、一度だけでも見たいんだよ」

トウジ「上のドンパチか?」

ケンスケ「今度いつまた、敵が来てくれるかわかんないし・・・」

トウジ「ケンスケ、おまえな・・・」

ケンスケ「このときを逃しては、あるいは永久にっ!なあ、頼むよ。ロック外すの手伝ってくれ」

トウジ「外に出たら、死んでまうで」

ケンスケ「ここにいても分かんないよ。どうせ死ぬなら、見てからがいい。

トウジ「アホ。何のためにネルフがおるんじゃ」

ケンスケ「そのネルフの決戦兵器って何なんだよ? 俺達の命を預けるモンをロクにも知らないで、安心できるもんか」

トウジ「まァ、そうかも知れんけど・・・」

ケンスケ「それにお前、礼を言いたいんだろ。ネルフの機密のパイロットが誰だかなんていつ知れるかわかんないぞ」

トウジ「ぐっ・・・・しゃあないなぁ。・・・お前ホンマ、自分の欲望に素直なやっちゃなぁ!」

ケンスケ「ははっ」

***

ミサト「シンジ君、出撃。いいわね?」

刹那「ああ」

リツコ「よくって?敵のA.T.フィールドを中和しつつ、パレットの一斉射。練習通り、大丈夫ね」

刹那「・・・・・・・」

刹那(当たってそれで終わりとも思えないがな)

刹那(それにA.T.フィールドというものの感覚がまだ、解らない)

ミサト「発進!」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:21:42.51 ID:jlZcvjAq0
ケンスケ「すごい、これぞ苦労の甲斐もあったというもの!・・・おっ、待ってましたぁ!」

トウジ「ホンマこいつぁ、死んでも治らないやろな」

ズゥン・・・・

ケンスケ「・・・出た!」

***

マコト「A.T.フィールドを展開。」

刹那「・・・・」

刹那(出来るなら、ナイフの方が良いと思うが)

ミサト「作戦通り。いいわね、シンジ君?」

刹那「ああ」

マヤ「初号機接敵!」

刹那「・・・・・・・!」

ミサト「撃って!」

刹那「いや、近すぎる・・・市街地でこれは・・・」

ミサト「どうしたの?! 早く・・・」

リツコ「ちょっと待って。瓦礫を舞い上げそうなのかしら?」

刹那「そうだ。位置を変えて戦闘を続行する」

ミサト「でもそれじゃ威力が・・・・」

リツコ「今回の使徒の行動パターンからすれば、ライフルの射程があれば様子見は可能よ。近距離射撃はそれからにしましょう」

ミサト「・・・・・・・そうね」

ミサト「その提案を聞き入れます」

刹那「了解、実行する」
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:23:06.50 ID:jlZcvjAq0
ミサト「兵装ビルを離れる前に予備のライフルを出すわ、受け取って」

刹那「ああ・・・・」

刹那「開けた場所に出る、誘導してくれ」

ミサト「使徒もそう遠くないわ。遠距離での攻撃手段は確認されていない」

***

ズン・・・・

トウジ「何や、攻撃しないで下がっとるで?」

ケンスケ「大丈夫だって・・・・って!」

ズゥン・・ズン・・・ズン・・・ズゥン・・・・

ケンスケ「こっちに来る!」

ガラガラ・・・・・・!

ケンスケ「うわぁぁぁ!」

トウジ「ぐっ・・・・・」

***

ドクン!

刹那「・・・・ぐっ?! あれは・・・」

ミサト「何? ・・・・シンジ君のクラスメイト!」

リツコ「何故こんなところに?」

ミサト「すぐ足下・・・・・土砂崩れしかねないんじゃヘタに動けやしないじゃない!」

ズゥン・・・・ズゥン・・・・・

刹那「使徒が・・・・・」

トウジ「なんで動かんのや?!」

ケンスケ「・・・僕らがここにいるから」

トウジ「じゃあ離れて・・・・」

ケンスケ「さっきこいつが来たときの土砂で周りの足場はとてもじゃないけど動けるようなもんじゃない! 周りでうろちょろしてるよりじっとしてる方がまだマシだ」

ズゥン・・・・ビシュッ

ミサト『シンジ君、持ちこたえて!』

初号機「グル・・・・」

刹那「ぐ・・・・」

ブチィッ!
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:23:49.03 ID:jlZcvjAq0
シゲル「アンビリカルケーブル、断線!」

マヤ「フィールド、0.2%ダウン」

マコト「エヴァ、内蔵電源に切り替わりました!」

マヤ「活動限界まで、あと4分53秒! 加えて初号機再び接敵、使徒の触手と組み合っています!」

ミサト「・・・シンジ君、そこの二人を操縦席へ!二人を回収した後、一時退却。出直すわよ!」

リツコ「許可の無い民間人を、エントリープラグに乗せられると思っているの?!」

ミサト「私が許可します」

リツコ「越権行為よ、葛城一尉!」

マヤ「初号機、活動限界まであと4分!」

ミサト「エヴァは現行命令でホールド、その間にエントリープラグ排出、急いで!」

***

ミサト『・・・そこの二人、乗って! 搭乗口は背中の上方にあるシリンダーよ!』

ズゥン・・・・

ケンスケ「・・・わかりました、ホラ、トウジ。行くぞ!」

トウジ「そ、そやな・・・」

***

ジャブジャブ・・・・

トウジ「うっ、なんや、水やないか!」

ケンスケ「カメラが、カメラがっ!」

トウジ「うぇっ・・・・」

ミサト『LCLで肺を満たせば呼吸が出来るわ。戦闘時の生命維持にも有用だから、いきなりで怖いと思うけど深く飲み、吸い込みなさい』

トウジ「お、おう・・・・」

ケンスケ「こういうの、ちょっとな・・・・」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:24:19.43 ID:jlZcvjAq0
マヤ「神経系統に、異常発生!」

リツコ「異物を二つもプラグに挿入したからよ! 神経パルスに、ノイズが混じってるわ!」

刹那「・・・・・ぐっ、おおっ!」

マヤ「初号機、使徒を引きはがしました!」

ミサト「今よ、後退して! 回収ルートは34番。山の東側に後退して!」

刹那「ああ、了解した!」

ズゥン・・・・ズン・・・・

ケンスケ「その声・・・・転校生?!」

トウジ「・・・・・・」

ケンスケ「おい、トウジ。こいつ、ホントに転校生が・・・・」

トウジ「使徒の向かってる先、あっちなんか?」

ケンスケ「トウジ・・・?」

トウジ「あっち、家族が・・・・」

トウジ「あの使徒の居る直ぐ先のシェルター」

トウジ「家族が居るんや・・・・・」

ケンスケ「携帯で知らせ・・・・あ」

トウジ「この中で使えるんか? は、はは・・・・」

刹那「・・・・・・」

***

刹那(何故、足が動かない?)

刹那(人を助けるなら、寧ろ確実に撤退した方が・・・・)

刹那(・・・・・・)

刹那(そうか、俺は・・・・)

刹那(・・・・・・)

刹那(嬉しかったんだ・・・・)
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:24:59.39 ID:jlZcvjAq0
ミサト「シンジ君、足を止めて・・・どうしたの?」

刹那『使徒進路上にシェルターがある、進路を逸らす』

トウジ『転校生、お前・・・』

刹那『二分は掛けない、予備を含めた二挺のパレットライフルを回収・そのまま射撃し電源を十分に確保したままアンビリカルケーブルを繋げる』

ミサト「シンジ君?!」

ミサト「シンジ君! シンジ君!」

リツコ「ムダよ、呼びかけて答える子でも無いでしょう」

ミサト「シンジ君、命令を聞きなさい!退却よ!シンジ君っ!」

***

刹那(頼む、エヴァンゲリオン・・・・)

ズゥン・・・・ズゥン・・・・・

カチッ、ババババババババババババ・・・・・・

刹那「・・・・・・」

ミサト『あの馬鹿っ・・・!』

バババババババババババ・・・・・

ズゥン・・・・

刹那(向きが逸れた、弾薬も尽きる)

バババババ・・・・・・

ズゥン・・・・

刹那(もう、十分だろう)

刹那「これより退却する」

ミサト『・・・・・・』

トウジ「転校生・・・・」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:26:10.69 ID:jlZcvjAq0
ミサト「シンジ君、御免なさいね。あんまり責めるような真似はしたくないけれど」

ミサト「・・・入れ違いにレイが出て、プログナイフでなんとか処理出来たわ」

刹那「・・・・・」

ミサト「シンジ君。退却を疎かにしたわけじゃないからあんまり厳しくは言えないわ」

刹那「・・・・・」

ミサト「でも、このままこういうことが続くと問題になりかねないのよ。もう少しちゃんとこっちに要請してくれないと」

刹那「・・・・次にこうしないとは言えない」

ミサト「・・・・そう」

刹那「力の怖さを俺は知っている。寄る辺無い心許なさもだ」

刹那「人無くして世界は無い」

刹那「使徒から人類を護るのがネルフなら、俺は人間も護る」

刹那「俺がエヴァンゲリオンに乗る限り、そうする。矛盾を抱えていても」

ミサト「・・・・・・」

刹那「・・・俺は嬉しかったんだ」
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:26:29.98 ID:jlZcvjAq0












つづく





76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:27:06.94 ID:jlZcvjAq0



命令違反を犯した刹那。

その刹那を家に住まわせるミサト。

襲来する使徒に、ネルフにたどり着けない刹那。

その時刹那は、エヴァンゲリオンを見る。



次回、「雨、逃げ出した後」。この次も、サービス、サービスぅ!








つづく





77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:28:02.11 ID:jlZcvjAq0



命令違反を犯した刹那。

その刹那を家に住まわせるミサト。

襲来する使徒に、ネルフにたどり着けない刹那。

その時刹那は、エヴァンゲリオンを見る。



次回、「雨、逃げ出した後」。この次も、サービス、サービスぅ!
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:29:56.32 ID:jlZcvjAq0
>>58
見た目も刹那心も刹那です
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:31:25.12 ID:jlZcvjAq0
NG

先生「自己紹介、まず名前から」

刹那「・・・・・・」

刹那(何も難しいことではない・・・が、学校に通ったことも無いから勝手がいまいち解らないな)

刹那(だが、そもそも失敗した結果どうなろうと構わない。来る必要もない)

刹那「碇シンジ・・・・」

先生「黒板に書いてくれ」

刹那「・・・・・ああ」

カッカッカッ

刹那「碇シンジだ」

トウジ「なーんや、それだけかいの?」

ヒカリ「ちょっと・・・・・」

ケンスケ「今回ばっかりはトウジに賛成かな。趣味とか、何かさ」

刹那「特にない」

トウジ「なんや面白くないやっちゃな」

ヒカリ「こらっ! ・・・・ごめんなさい、気にしないで。よろしくね」

刹那「ああ・・・・・」ドクン!

ドクン!

刹那「ぐっ・・・・・・っ」

ヒカリ「・・・? どうしたの?」

刹那「・・・・・・いや、問題ない。よろしちょりっす」

ヒカリ「ぶっ」

刹那「ちょーりっす?」

刹那(何だ、これは・・・・言動がおかしい)

刹那(だが、どこか懐かしい・・・・)

***

トウジ「なな、何や今の・・・・・」

刹那「・・・・・・」

刹那「解らない」

刹那(おさまった・・・か)

ケンスケ「解らないって・・・・」

刹那「本当に解らないんだ・・・・」

ケンスケ「な、なんか深刻だね・・・」

先生「ほら、もう良いだろう。授業を始めるぞ」

ヒカリ「起立!」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 01:32:11.51 ID:jlZcvjAq0
最初はこっちにしようと思ったがやめました。
それじゃ、ここまでです
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/08/28(日) 01:34:34.37 ID:QQAvk5Bno
擬似人格タイプR-35wwwwww
刹那がエヴァの世界に居ることはそのうち説明されるよな?
82 :1 [sage]:2011/08/28(日) 01:37:04.46 ID:N9gYycmIO
>>81
もちです
83 :1 [sage]:2011/08/28(日) 01:41:50.62 ID:N9gYycmIO
あと受験生なんでなるべく所要時間を抑えようと思っているからあんまり支援に返信しませんけどめちゃくちゃありがたいです。舐めるように見てます。大歓迎です。
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 01:43:51.18 ID:hrcZ4QQDO
期待するデス!!
85 :名無しNIPPER [sage]:2011/08/28(日) 03:39:52.07 ID:k7Ji/fqy0
ちょりーっす!俺刹那!よろしちょりーっすwwww
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/28(日) 06:28:12.13 ID:Ya+aDKS20
もう一つも00とエヴァのクロスが最近更新停止気味だからこっちでも同じクロスが始まったのは嬉しい
次も楽しみに待ってるよ
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/08/28(日) 08:44:20.84 ID:BeckNLFAO
トウジとケンスケって普通見捨てられてもおかしくないよな
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 09:45:49.47 ID:V3lZjqKDO
二次でありがちなキャラのブレがなくて普通に刹那っぽいな、ここのシンジ
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/28(日) 11:05:13.96 ID:k2SHwYsdo


期待して舞ってる
90 :1 :2011/08/28(日) 11:14:27.63 ID:jlZcvjAq0
ついでに説明しておくと、形象崩壊して血をまき散らすか、爆発するか、あるいはその両方かは使徒によって異なる設定です。劇場版とテレビ版がごっちゃになっているので、状況に応じて使い分けていきます
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:22:14.08 ID:jlZcvjAq0
ミサト「・・・・・・・」

カラン・・・・・・

ミサト「こうやって辛そうな顔をしてお酒に浸るけど」

ミサト「シンジ君・・・・お酒を飲めるのもあの子のおかげ」

ミサト「このままじゃあいけないわよね」

***

リツコ「何ですって?!」

ミサト「だから、シンジ君はあたしんところへ引き取ることにしたから。上の許可も取ったし。・・・心配しなくても、子供に手ぇ出したりしないわよ」

リツコ「当たり前じゃないのっ!全く何考えてるの!あなたって人は・・・」

ミサト「相変らずジョークの通じない奴・・・」

リツコ「碇司令、許してくださったの? 命令違反で一時禁固っていうのもありえないことではないわ」

ミサト「もーち!」

リツコ「・・・・ふぅん」

ミサト「意外と良いトコあるみたいよ?」

***

ミサト「さぁ〜ってぇ、今夜はパーッとやらなきゃね!」

刹那「・・・・・・」

ミサト「・・・・ちょっと、何をだー、とか訊かないワケ?」

刹那「・・・・・何をだ?」

ミサト「・・・・まあいいけど。もちろん、新たなる同居人の歓迎会よ」
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:22:52.44 ID:jlZcvjAq0
『やっぱり、引っ越されますの?』

『ええ。まさかここが戦場になるなんて思ってもみませんでしたから』

『ですよねぇ〜。うちも、主人が子供とあたしだけでも疎開しろって』

『疎開ねえ。いくら要塞都市だからっていったって、何一つあてに出来ませんもんね』

『昨日の事件!思い出しただけでもぞっとするわ・・・』

ミサト「さて、ビールビールっと。おぉ、やぁっぱ安売りされてるわ」

刹那「・・・・・・」

刹那(エヴァンゲリオンが立たなければ人類は脅かされる)

刹那(だが、それは時に生命の勘定を迫られるような事態を乗り越えることを強いられる)

刹那(俺にはその覚悟が足りない。あの時の俺は、間違いなく感情で行動した)

刹那(初号機、俺は・・・・何が。何をすべきなんだ)

刹那(俺は行動した・・・が、心は付いてきてはいない)

***

ピンポーン・・・・・

ミサト「はぁい?」

トウジ「つっ! あ、あの、えっと、・・・」

ケンスケ「碇君と同じクラスの、相田と鈴原と申します」

ミサト「相田君と、鈴原君・・・」

トウジ「はい!ワシ、ぁっ・・・僕が鈴原です」

ミサト「あ、もしかして、初号機のエントリープラグに入った・・・」

トウジ「はい。その節は、とんだご迷惑をおかけしました。実は、あれから碇君が休んでらっしゃるので、気になって見によらせてもらったんですが・・・」

ミサト「シンジ君はね、今、ネルフの訓練施設にいるの」

トウジ「ああ、そうですか・・・」

ケンスケ「あ、これ、机にたまってたプリント。碇君に」

ミサト「わざわざ悪いわね、ありがと」

トウジ「ほな、僕ら失礼します」

ケンスケ「碇君に、よろしくお伝えください」

ミサト「ええ、伝えるわ! じゃあ」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:23:29.14 ID:jlZcvjAq0
ケンスケ「これは予想外の展開だ」

トウジ「えらいべっぴんさんやったなあ。碇に改めて御礼言いたかったとこやったんやけど」

ケンスケ「なぁんであの時直ぐに言わなかったのさ」

トウジ「なっ・・・いや、ワシもあん時はなんちゅうか、気が動転しててな・・・」

ケンスケ「そう言うときこそ普段みたいに無神経になればいいのに」

トウジ「なんちゅう言いぐさや!」

***

ミサト「・・・・・」

ミサト「シンジ君」

ミサト「あなたは、立派なことをしたわ・・・・」

ミサト「だからこそエヴァンゲリオンに乗るだけじゃ、いけないのよ」

ミサト「・・・・・ばか」

***

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

パァン!

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

パァン!

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

パァン!

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

カァン!

刹那「・・・・目標を・・・」

***

ミサト「・・・・・バカ」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:23:55.97 ID:jlZcvjAq0






【第四話 雨、逃げ出した後】





95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:24:40.57 ID:jlZcvjAq0
ミサト「彼、気負いすぎなんじゃないかしら」

ミサト「あなただって、彼の行動を批判はしないわよね?」

リツコ「そうね。そういう気分にはならないわ」

ミサト「彼は良いことをしたわ。けれど、そうすべきでないことも知っていた」

リツコ「完璧主義のきらいはあるかもしれないわね。この世の人間を全て一人で護ろうとしているのかしら?」

ミサト「それが冗談じゃないのよね」

ミサト「彼自身もそう思っているのかも知れないし・・・・」

リツコ「実際、彼と他のパイロットの数名だけにこの世の人間全ての運命を握らせているのは、私たちなのよね」

ミサト「まだ子供だもんね。人類の存亡を背負わせるのは、やっぱ、酷よね」

リツコ「彼は割り切れないのよ」

リツコ「でも、私たちはEVAの操縦を、14歳の子供達にゆだねざるをえないのよ」

ミサト「ずるいわよね、大人は」

リツコ「・・・で、シンジ君からの連絡は・・・無いの?」

ミサト「・・・無いわ。・・・彼、使徒のことでいっぱいいっぱいみたい」

リツコ「どうするつもり?」

ミサト「別に。手出ししてもしょうがないじゃない」

リツコ「なぜ?」

ミサト「そのぐらいで折り合いが付けられる子でもないから」

リツコ「なるほどね」

ミサト「あの子にとって、エヴァに乗ることがあまりに大きなことでありすぎるなら、せめて技量だけは上げておいて貰わないといけないわ」

ミサト「そうでなければ彼・・・エヴァに殺されるわ」

リツコ「・・・・そう」
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:26:27.12 ID:jlZcvjAq0
ケンスケ「小隊長殿!」

ケンスケ「行け、相田、行くんだ!」

ケンスケ「しかし、自分は小隊長殿を置いては、進めません!」

ケンスケ「バカもん!」

ガサッ!

ケンスケ「うわっ!」

刹那「・・・・・・」

ケンスケ「ん?・・・転校生・・・!」

ケンスケ「碇、どうしてここに?!」

刹那「・・・・・車窓から見えた」

刹那「もがいているようだった」

ケンスケ「あ、ああ・・・・すまん、遊んでただけなんだ」

刹那「・・・・・・」

スッ

ケンスケ「あ、ちょっと待てよ!」

***

ケンスケ「トウジの奴、反省してた。妹に説教されたらしいよ。『十分厚いシェルターだったんだから、そこまでしなくても良かったのよ』って」

ケンスケ「小学校低学年に説教されんなっての、ホント。な?」

刹那「・・・・・」

ケンスケ「・・・夜は良いよな、あのうるさいセミが鳴かないから。小さいころは静かでよかったけど、毎年増えてる」

シンジ「・・・・・ああ」

ケンスケ「あーあ。全くうらやましいよ、あんなきれいなお姉さんと一緒に住んでて、エヴァンゲリオンを操縦できて」

ケンスケ「あーっ、一度で良いから、思いのままに、エヴァンゲリオンを操ってみたいっ!」

刹那「お前は戦うべきではない」

ケンスケ「ん?」

刹那「俺が戦う。エヴァンゲリオン初号機で」

ケンスケ「なんだぁ、それ。パイロットのプライドってやつ?」

刹那「・・・・・」

ケンスケ「違うの? まぁいいや。・・・飯、食う?」

刹那「家には帰らないのか?」

ケンスケ「ん?・・・う〜ん、まあな。でも俺、『そういうの』、いないから」

刹那「・・・・・!」

ケンスケ「碇と一緒だよ・・・飯、食うだろ」

刹那「・・・ああ」

刹那(やはり使徒は、世界の歪み。戦うしか無いのはわかっていることだ)

刹那(だが俺はどのような心で・・・・)

刹那(何を心に、戦うんだ)

パラパラ・・・・

ケンスケ「あ、雨」

刹那「・・・・・」

ケンスケ「おい、テント入れよ」
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:28:29.88 ID:jlZcvjAq0
ガチャ

ミサト「あら、遅かったじゃない・・・・って、ずぶ濡れね」

刹那「ああ」

ミサト「お風呂入りなさい?」

刹那「着替えるだけで良い」

ミサト「ごはん、すぐ食べる?」

刹那「・・・・今日は良い」

ミサト「そう」

刹那「・・・・・」

ガチャガチャ

ミサト「・・・・あら、掃除してくれるの?」

刹那「・・・・・」

ミサト「気を遣わせてごめんなさいね、私もするわ」

ガチャガチャ

刹那「・・・・・」

ミサト「あなた、物わかりが良すぎるのよ」

ミサト「潰れるまえに吐き出せるものは吐き出したほうがいいわ」

刹那「・・・・・・」

ミサト「知らんぷり? そう、確かにこれはあなたの問題ね。でもあなたの問題に関わらずに居られない人間も居るわ」

ミサト「あなたは兵器じゃない。兵士でもなければいいと思っているわ」

ミサト「私たちの言うことじゃないけれど、人並みが一番なのよ」

刹那「使徒は世界の歪みだ」

ミサト「そういうことばかり言っていると・・・」

刹那「鈴原トウジ、相田ケンスケを見て知った。使徒という歪みはさらなる歪みを呼んだ」

刹那「・・・戦わねばならない」

ミサト「それは・・・・そうよ」

ブルルルルル・・・・・

刹那「!」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:29:04.61 ID:jlZcvjAq0
シゲル「西区の住民避難、後5分かかります。目標は微速で進行中。毎時2.5キロ」

シゲル「探知してません、直上にいきなり現れました。」

リツコ「くっ、ミサトは・・・・・?」

マコト「パターンオレンジ、A.T.フィールド反応無し!」

リツコ「どういうこと?」

マヤ「MAGIは判断を保留しています。」

リツコ「こんな時に限って、ミサトは・・・・」

***

ザー・・・・・・

ブロロロロロロ・・・・・

ミサト「シンジ君、飛ばすわよ! 舌噛まないで!」

刹那「・・・・・」

ミサト「使徒の進路は避けて通らざるを得ないわ、地面に存在するものを飲み込むらしいから」

ミサト「聞こえる? ある程度近くで見ることができた目標のデータは送った通り。今はそれだけしか分からないわ」

ミサト「慎重に接近して反応をうかがい、可能であれば市街地上空外への誘導も行う。」

ミサト「レイを出して、けどあんまりに特殊で戦い方も解らない使徒だから手出しは禁物。観察に徹して。よろしい?」

ピッ、パチン

ブロロロロロロ・・・・・

ミサト「・・・・・」

***

ズゥン・・・・・ズゥン・・・・・

レイ「・・・・・・」

リツコ『臨時で代行をするわ。今回は戦術より知識が大事だから』

レイ「わかったわ」

リツコ『ある程度大きさのある瓦礫などを飲み込ませて、沈降スピードを観測させて』

ズゥン・・・・

ズォッ!

レイ「・・・・・・」

ズズズズズズ・・・・・

リツコ『零号機もそうは持たないでしょうね、あれでは』

リツコ『ライフルと爆発性の弾頭を持つ兵器を選んで、出して頂戴。細かい選定は任せるわ』

リツコ『聞こえたわね。種々の兵器の効果を見て対策を立てます』

レイ「はい」

リツコ『そして葛城一尉が付近に居ます。位置を教えるから確認して気をつけなさい』

レイ「はい」

レイ「・・・・・あそこ、ね」
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:30:17.66 ID:jlZcvjAq0
ザー・・・・・・

ドルンドルンドルン・・・・・

ミサト「そろそろ入り口があるはずの場所ではある・・・けど、使徒に飲まれていたらどうしようかしらね」

刹那「使徒と零号機に接近しすぎていないか?」

ミサト「二百メートルくらいはあるもの。えり好みをしている場合でもないし、それにネルフには連絡を取っているわ」

ミサト「それに使徒の進行方向にない、一番近場の入り口なんだから・・・・と」

ミサト「あったあった。ちょいちょいっと・・・・あーもう!セキュリティがどうとかこうとかウルサイのよ!」

刹那「・・・・・・」ドクン!

刹那「葛城ミサト、車に戻れ!!」

ミサト「どうしたの?」

刹那「乗れ! すぐに逃げる!」

***

レイ「・・・・・!」

ズズ・・・・・

レイ「あれは・・・・飲み込まれたビルが横に倒れて・・・?」

レイ「サード!」

***

刹那「これでは間に合わないか・・・・?」

刹那「・・・・」

ミサト「く、ついてないわ・・・よりにもよって」

刹那「こんな速度では・・・・」

刹那(俺は死ぬのか? 何も成せず、ただ運命に弄ばれるように)

刹那(これが鈴原トウジ達の痛みなのか?)

刹那(無力で、死を突きつけられても何も抗うことができない・・・・)

刹那(ならば、人間とは・・・・ネルフとは?)

ズ・・・・ズゥン・・・・

ザー・・・・・・
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:30:45.43 ID:jlZcvjAq0
ゲンドウ「・・・レイ?!」

ズズズ・・・・ゴゴ

リツコ「何をしているの?!」

レイ『碇君と葛城一尉がこのビルの倒れる先に居ます』

リツコ「・・・・!」

リツコ「捨て置けないのも解るけれど・・・足下を見て! そのまま体勢を崩そうものなら使徒に・・・」

レイ『助けます』

リツコ「ダメよ!」

***

ザー・・・・・・

ブロロロ・・・・・

刹那「地鳴りが、止んだ・・・・・?」

ミサト「そうみたい、ね・・・どういうこと?」

ミサト「・・・・・あれは!」

刹那「・・・・零号機!」

***

リツコ『姿勢が崩れて・・・もう持たないわ! ビルを放しなさい!』

レイ「・・・・・従えません」

リツコ『飲み込まれたら、どうなるかなんて解らないのよ! ここでエヴァを一機にチルドレンを一人失ったら・・・』

レイ「碇君はエヴァに乗るわ」

リツコ『レイ!』

レイ「司令の選んだ碇シンジ、サードチルドレンが、初号機に乗るのよ」

レイ「司令の、選んだ・・・・」

ゲンドウ『レイ・・・・・』

マヤ『・・・・零号機、体勢を崩しました。あと十五秒で使徒に飲み込まれます」

リツコ『なんてこと・・・・』

レイ「・・・・・司令」

***

レイ『・・・・・・』

ゲンドウ「ああ、良くやった、レイ」

ゲンドウ「・・・・すまない」

冬月「ゲンドウ?」
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:31:26.39 ID:jlZcvjAq0
ザー・・・・・・・

ミサト「・・・シンジ君。早くネルフへ行くわ、あなたが居ないともう・・・・・」

刹那(・・・・大きい)

刹那(あれが、エヴァンゲリオン)

刹那(俺の絶望をぬぐい去ったもの)

刹那(使徒と戦える地上で唯一の兵器。人類の希望)

刹那(俺がこれ以上戦い続けるつもりならば)

刹那(俺は・・・・)

刹那(エヴァンゲリオンにならなければならない)

刹那「初号機・・・・」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:32:05.58 ID:jlZcvjAq0
リツコ「内臓電源に残された量はわずかだけど、レイが闇雲にエヴァを動かさず、生命維持モードで耐える事ができれば、16時間は生きていられるわ。」

ミサト「使徒の解析が進み次第、零号機およびパイロット救出作戦に入ります」
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:32:33.87 ID:jlZcvjAq0






つづく

104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:33:09.74 ID:jlZcvjAq0
他人との接点を最小限にとどめ、生きていく綾波レイ。

彼女が心を開くのは、碇司令だけだった。

自分より父に近い少女に、刹那は戸惑ってしまった。

しかしガンダムマイスターは、今は結論を出せずとも、その行動に応える。



次回、「レイ、心の向こうに」
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/28(日) 13:34:14.33 ID:jlZcvjAq0
ここまでです
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/28(日) 19:17:05.61 ID:BfgTW3fAO

更新速度すばらしいな
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/28(日) 20:20:09.57 ID:J6xk3pc90
面白いな。超支援
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/29(月) 10:13:03.05 ID:MMIp7zEDO
乙っす。
この使徒ってオリジナルなのかな?
ラミエルさんとは全く違うよね?
109 :1 [sage]:2011/08/29(月) 10:19:59.23 ID:jkqufrYIO
>>108
上に球
下に影

初号機を取り込んだあいつですよ
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/08/29(月) 10:33:30.38 ID:yEUQ7Lm+o
レリエルか
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/29(月) 10:36:15.64 ID:MMIp7zEDO
>>109
回答、サンクスです。
テレビアニメに出てたやつか。
Wiki見るまで存在を忘れてた。
112 :1 [sage]:2011/08/29(月) 11:05:36.53 ID:jkqufrYIO
ちなみに新劇準拠で一部以外名前は出さない感じです
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:32:46.49 ID:G9UjWqZz0
マコト「第二戦車小隊、配置完了。了解、現在位置のまま待機」

シゲル「サブレーザー、回線開きます。情報送る。」

マコト「確認、C回線にて発信。」

シゲル「国連軍の包囲、完了しました。」

ミサト「影は?」

マコト「動いてません。直径600mを超えたところで停止したままです。でも、地上部隊なんて役に立つんですか?」

ミサト「プレッシャーかけてるつもりなのよ、私たちに。」

刹那「・・・・・・」

ミサト「・・・心配?」

刹那「気にしてはいる」

リツコ「レイは独断専行をして、ああなったの。貴方達のせいではないわ」

ミサト「そうね、確かに独断専行だわ。けれど、私たちには少なくとも彼女を助けたい理由ができた」

ミサト「だから、助けて叱ってあげなくちゃ。」
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:33:14.70 ID:G9UjWqZz0







【第伍話 レイ、心の向こうに】





115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:33:42.28 ID:G9UjWqZz0
レイ「・・・・・・」

レイ「・・・・レーダーやソナーの反応なし。空間が広すぎるのね」

レイ「生命維持モードに切り替えてから12時間・・・」
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:34:08.34 ID:G9UjWqZz0
***

***

ゲンドウ「レイ、食べないのか?」

レイ「・・・・・・」

ゲンドウ「・・・・そうか」

***

冬月「碇、まだダメか?」

ゲンドウ「ああ」

ゲンドウ「リリスの魂には使徒でありA.T.フィールドを使用する能力がある以上リビドーが存在するだろう、が・・・」

冬月「それを人間としての生に結びつけることができないのか」

ゲンドウ「そうだ、冬月」

冬月「このまま餓死されては困るな」

ゲンドウ「栄養は点滴でどうにかなる」

冬月「チューブから栄養をそそがれて、有事の際にエヴァンゲリオンを動かすためにだけ使われる。まるで機械そのものじゃあないか」

ゲンドウ「・・・・・・」

冬月「ユイ君を知る身としてはあまり良い気持ちはしないな」

ゲンドウ「わかっている」
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:34:37.03 ID:G9UjWqZz0
『があああああっ! あああ、う・・・・がっ!』

レイ「・・・・・・」

『はぁっ、はぁっ! おお、おおお・・・・・・・』

レイ「・・・・・・」

『俺は・・・俺は、俺は・・・・・・・』

レイ「・・・・・・」
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:35:12.30 ID:G9UjWqZz0
ゲンドウ「レイ、食べないのか」

レイ「・・・・・・」

ゲンドウ「・・・・そうか」

***

ゲンドウ「・・・・・・」

ナオコ「所長、質問があります。宜しいでしょうか」

ゲンドウ「何だ」

ナオコ「ゼーレにより移送されてきた例の子供・・・宜しいのでしょうか」

ゲンドウ「ああ、とても興味深い検体だということだ」

ナオコ「しかし検査の許可も与えられないのでは」

ゲンドウ「ゼーレに逆らったところで何ら意味は無い」

ナオコ「しかしもう少し詳細に亘るデータを送ってもらわないと。現在の彼の処遇には疑問の余地があります」

ゲンドウ「・・・・・」

ナオコ「全身を拘束し、時計のみがある部屋に監禁。あれは拷問でしょう、もともとあのような扱いを受けていたなら彼が精神を保っていることが既に奇蹟と言っていいでしょう」

ゲンドウ「かまわん」

ナオコ「・・・・はい」

***

ドクン!

『かまわん』

チッ、チッ、チッ・・・・・・・

「ぐ・・・・碇・・・・!」

チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、チッ・・・・・・・

「碇ゲンドウ・・・・」

チッ、チッ、チッ、チッ、チッ・・・・・・・
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:35:58.27 ID:G9UjWqZz0
『あ・・・っは、ぐ・・・ぅ・・・・』

レイ「・・・・・」

『・・・・・・・・』

レイ「・・・・・」

***

ゲンドウ「レイ、食べないのか」

レイ「・・・・・所長」

ゲンドウ「何だ?」

レイ「どうして、食べるんですか」

ゲンドウ「生きているからだ」

レイ「生きるって、楽しいんですか?」

ゲンドウ「それぞれだ」

レイ「・・・・・」

***

冬月「ふむ、碇が食育か。到底似合わんな」

ゲンドウ「だが、レイが興味というものを示すのは初めてだ」

冬月「何か怪しんでいるのか?」

ゲンドウ「あまりに急すぎるのでな」

冬月「きっかけが気になるのか?」

ゲンドウ「・・・・・そうだな」
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:36:40.07 ID:G9UjWqZz0
「あああああっ!!!」

ピ・・・・ピ・・・・ピ・・・・・

ナオコ「ダメだわ・・・・この子、針が通らない。血液の採取は不可能ね」

ナオコ「傷つけようと異物を入れると硬くなるみたい、やっぱり人間じゃあないのね」

ナオコ(重要な検体だと言いながら、ゲヒルンに不用心に渡したり・・・)

ナオコ(泳がされているのね。同時にこの子はさほど重要な価値を持たないんだと解るけれど)

「ぐ・・・か・・・ふ・・・」

ナオコ「表皮を削るくらいはしておきましょうか」

***

『・・・・・・っ!』

レイ「・・・・・・」

『あ・・・あ・・ああ・・・』

レイ「・・・あなたは、誰?」

『俺は・・・俺は・・・・』

レイ「・・・生きるって、楽しい?」

『・・・生きている』

レイ「・・・・・」

『俺は・・・生きているんだ・・・!』

***

冬月「そうか・・・・・食べたのか」

ゲンドウ「ああ。問いつめてみたが、苦しんでいる人間の声を聞いたと」

冬月「例の検体か」

ゲンドウ「ああ。あれは恐らくゼーレが考えているよりもよほど重要なものだ」

冬月「調べるか?」

ゲンドウ「勝手に調べてくれる」

冬月「赤木君か」

ゲンドウ「・・・・・・」
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:37:09.42 ID:G9UjWqZz0
***

***

ミサト「じゃあやっぱりあの影の部分が使徒の本体なわけ」

リツコ「そう、直径680メートル、厚さ約3ナノメートルのね。その極薄の空間を、内向きA.T.フィールドで支え、内部はディラックの海と呼ばれる虚数空間。」

リツコ「多分、別の宇宙につながっているんじゃないかしら?」

ミサト「あの球体は? 見る限り最初から特に何もしてないみたいだけど」

リツコ「本体の虚数回路が閉じれば消えてしまう。上空の物体こそ、影に過ぎないわ。」

ミサト「初号機を取り込んだ、黒い影が目標か…」

刹那(ゲンドウに、それほどする理由はわからない)

刹那「・・・・・・」

刹那(だが、俺はエヴァンゲリオンになる。それは綾波レイを救うことでもある)

刹那(エヴァンゲリオンにならなければ、力を持って生きられない)

***

レイ「・・・・・水が、濁ってる」

レイ「血の臭い・・・・命の臭い」

レイ「司令・・・・碇君・・・・」
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:46:42.49 ID:G9UjWqZz0
ミサト「エヴァの強制サルベージ?」

リツコ「現在、可能と思われる、唯一の方法よ。」

リツコ「992個、現存する全てのN2爆雷を、中心部に投下。」

リツコ「タイミングを合わせて初号機のA.T.フィールドを使い、使徒の虚数回路に1000分の1秒だけ干渉するわ。」

リツコ「その瞬間に、爆発エネルギーを集中させて、使徒を形成するディラックの海ごと破壊する」

ミサト「でもそれじゃあエヴァの機体が・・・・シンジ君がどうなるか・・・救出作戦とは言えないわ」

リツコ「この際、パイロット一人一人の生死は考えていられないわ。少しでもパイロット全てが生存する可能性がある道を考えないと」

ミサト「この先、それほどのことがある・・・っていうこと?」

リツコ「レイを失うかもしれないのは、あなたのミスなのよ。それ、忘れないで」

ミサト「・・・・・・」

リツコ「他に手段が存在しないの。このまま座ってレイが死ぬのを待つの?」

ミサト「だからって!」

リツコ「本当なら、シンジ君と初号機をこんな危険に晒したくないのよ」

リツコ「彼のシンクロ率のアベレージは現在51.7%前後で安定している・・・悪くないけれど、初号機のA.T.フィールドはその割にはかなり小さいものなの」

リツコ「多数のN2爆雷の近くではパイロットの安全も、熟慮してなるべくダメージの少ないように起爆させるとはいえ、脅かされてしまうでしょうね」

ミサト「なおさらじゃない!」

リツコ「ミサト、私を信じて。いえ、エヴァンゲリオンを、信じて。あれはきっとチルドレンを護ってくれるわ」

リツコ「それにシンジ君たっての希望なのよ。そして、司令も了承した」

ミサト「・・・・・・」
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:49:12.30 ID:G9UjWqZz0
ガンッ!

ミサト「ああ、もうっ!」

リツコ「気持ちは分かるけど、この作戦についての一切の指揮は、私が執ります。あなた向きの作戦じゃないから」

リツコ「関空には便を廻すわ。航空管制と空自の戦略輸送団にも連絡を」

ミサト「・・・・なんて作戦なの」

リツコ「助けるにしろ、倒すにしろ。これ以外の手は無いわ」

ミサト「でも、まともじゃあこんな作戦やれないわ」

リツコ「まともでは、人類は死滅するだけよ」

***

ゼーレ「零号機が取り込まれたか」

ゲンドウ「初号機パイロットと葛城ミサトの二名を庇った、零号機パイロットの独断専行です」

ゼーレ「この段階で零号機を失うことは許されん、シナリオへの影響が大きすぎる」

ゼーレ「予定に無いことではあるが・・・・第六の使徒は既に弐号機に接触している」

ゼーレ「その交戦時のデータもある。失敗は許されんぞ」

ゲンドウ「シナリオを狂わせるようなことは無いように行動しましょう」

ゼーレ「当然だ。君のネルフ総司令官の座は、その義務を満たすことすら無くして保てるようなものではない」
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:49:40.36 ID:G9UjWqZz0







つづく



125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 11:50:47.64 ID:G9UjWqZz0


レイのサルベージに乗り出すネルフと初号機。

刹那は身を挺して使徒に仕掛ける。

だが、その手を突き放すレイ。

ガンダムマイスターはエヴァンゲリオンとなれるのか。



次回、「決戦、第三新東京市」
126 :1 [sage]:2011/08/29(月) 11:56:50.22 ID:jkqufrYIO
>>121
初号機を取り込んだ

→零号機を取り込んだ
127 :1 [sage]:2011/08/29(月) 12:11:40.29 ID:jkqufrYIO
>>120
>ナオコ(興味深い検体だと言いながら、ゲヒルンに不用心に渡したり・・・)

ナオコ(泳がされているのね。同時にこの子はさほどゼーレにとっては重要な価値を持たないと考えられていると解るけれど)
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/29(月) 12:34:05.15 ID:9dibRpH00
>>62で16歳って書いてるけど16歳なら高校生じゃねーの?
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/29(月) 12:34:46.18 ID:9dibRpH00
>>62で16歳って書いてるけど16歳なら高校生じゃねーの?
130 :1 [sage]:2011/08/29(月) 12:37:46.47 ID:G9UjWqZzo
>>128
そこは曲げて入れてます

チルドレンをまとめて管理するために
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/29(月) 13:00:12.12 ID:G9UjWqZz0
あと成長遅れで162cmの刹那は中学生男子全国平均は159.9cmですから、現実的に全く不自然な身長じゃないので編入させてもさほど違和感はないはずです

そのほか設定、そしてキャラのセリフにも一見矛盾しているような部分はありますがだいたい理由付けはしてあるはずです・・・

僕がマジで勘違いしてそうな部分については気軽に指摘してください
あからさまなものはだいたい理由がありますから
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/08/29(月) 19:12:40.42 ID:OAjGF0yAO
これ00みてないとサッパリな部分あるな
133 :1 [sage]:2011/08/29(月) 19:24:48.27 ID:LGFShOxIO
>>132
そうですか?

あ、参考までに00見てる方の意見聞きたいんですけど00見た方いらっしゃいますか?
いらっしゃれば読んでて問題ないか聞きたいのですけれど
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/08/29(月) 19:27:53.30 ID:pQraisORo
問題ない、もっとやっちまチョリーッス
コンピュータ人間繋がりでMAGI乗っ取りなティエリアinヴェーダとか謎のグラハムことMr.ブシドーとかry
135 :1 [sage]:2011/08/29(月) 19:35:15.04 ID:T/UyRaUIO
>>134
見てる方にとって問題ないなら申し訳ないんですけどそっちに合わせます

キャラクターと世界観は主にエヴァンゲリオンから出すSSなのであまりダブルオーの解説はキャラのセリフではできません、悪しからず
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽) [sage]:2011/08/29(月) 19:40:32.77 ID:85pirvWAO
せっちゃん人間じゃないのか
身長的に一期刹那っぽいのに
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県) [sage]:2011/08/29(月) 20:47:46.11 ID:y7eDWf86o
>>133
このまま行ってください。

せっちゃん16歳なのに性格はせっさんぽい気がするのは俺の勘違いだろうか。
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/29(月) 21:13:14.80 ID:kAl8XVNIO
せっちゃんはELSと同化してそうだな
脳量子波がどう絡むのか
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/08/29(月) 22:46:49.04 ID:EbNpk6+AO
00見てないとサッパリな部分はあるだろな
刹那の性格やら考え方の背景がわからんわけだし
まぁクロスである以上仕方ないと思うよ
140 :1 [sage]:2011/08/30(火) 01:34:28.32 ID:Z09KSdc3o
>>147
5版ガンバランスのキュアレモネードちゃんが一番かわいいって言ったろ?
141 :1 [sage]:2011/08/30(火) 01:34:57.20 ID:Z09KSdc3o
誤爆
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 07:13:59.66 ID:/mjW42i4o
>>140
wwwwwwww
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143 :1 [sage]:2011/08/30(火) 14:01:18.85 ID:tTfMMNZIO
この広告なんとかならんの
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144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/30(火) 14:17:00.27 ID:zFYEwaCH0
あんまりエヴァ見てなかったからナオコが誰かわからん…
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145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2011/08/30(火) 14:29:17.41 ID:gGqlR0jpo
リッちゃんのお母さんだ、って加持さんがいってたよ
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146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/08/30(火) 14:57:24.90 ID:2rj5P9sx0
なんだこれ邪魔
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147 :1 [sage]:2011/08/30(火) 15:17:05.79 ID:Z09KSdc3o
しばらく投下控えるかも、だって
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148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga ]:2011/08/30(火) 15:56:55.30 ID:oglpAZzbo
期待












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149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/30(火) 16:10:03.65 ID:iDYw0M+DO
良い誤爆だ同意

身体せっちゃん心せっさんで見てるわ
脳量子波は既に使えてるんじゃね?

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150 :1 [sage]:2011/08/30(火) 19:02:37.55 ID:1o2uImsIO
>>148
この手法で行って見ますかねぇ


レス数抑えて文字多めにしてプラスこれで

たぶん今日投下できます
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151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/31(水) 00:52:09.43 ID:OMKNRB9X0
リツコ「ミサト? シンジ君は・・・・」

ミサト「今、ちょっと司令に呼び出されて・・・・はい、こちら葛城・・・はぁ? ちょっと忙しいんだけど、いきなり・・・・」

ミサト「え? 仕事の・・・ちょっと、マジで? 冗談で言えることじゃない・・・そうね」

リツコ「加持君?」

ミサト「ええ、最高の知らせだわ。ありがと・・じゃあね」

ミサト「リツコ、弐号機の移送が一時間以内に完了するそうよ」

リツコ「! それって・・・」

ミサト「初号機とは比べものにならないセカンド・・・アスカのA.T.フィールドも一緒なら、N2爆雷の攻撃も耐えしのげる確率が高いでしょ?」

リツコ「にしたって、あんまりに早すぎない?」

ミサト「アスカが想定よりずっと早く、接触した使徒を撃退できたこともあり・・・そして、司令がその使徒のデータを受け取った時に、通信で今回の使徒の詳細を伝えたそうよ」

リツコ「司令がそんなことを・・・」

ミサト「でも、これで勝機が見えてきたわ」

リツコ「ええ。決戦は、二時間後」

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152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/31(水) 00:52:45.50 ID:OMKNRB9X0






第六話「決戦、第3新東京市」






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153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/31(水) 00:53:30.45 ID:OMKNRB9X0
ゴゥンゴゥン

刹那「・・・・・・」

ゲンドウ「・・・・・・」

プシュー

ゲンドウ「・・・・出るぞ」

刹那「・・・・・・」

ゲンドウ「この先は、セントラル・ドグマ。エヴァンゲリオン、そして使徒の神話・・・・裏死海文書のもっとも深い場所だ」

刹那「・・・・・・」

ゲンドウ「人類に最も秘匿された場所。エヴァンゲリオンが真に護る場所だ」

ゲンドウ「そしてお前がゼーレに発見された場所でもある」

刹那「・・・・・・」

ゲンドウ「覚えていないんだったな。お前は我々に監禁されて、ひどく心身の平衡を損なった」

刹那「・・・・それはいい。俺をなぜ連れてきた」

ゲンドウ「赤木のプランは完全なものとは到底言えない」

刹那「当然だ。この状況で、エヴァンゲリオン全機を失わずにいようというのなら」

ゲンドウ「ほぼ確実にレイは死ぬだろう。そして赤木はそれを知っている」

刹那「ああ。だが他に道はない」

ゲンドウ「だからといって、お前がエヴァを暴走させようというのも、許せるものではない」

刹那「・・・・・・」

ゲンドウ「図星か。確かにレイは助かるだろうが、早期に初号機を繰り返し暴走させると今後の予定が狂う」

刹那「貴様の事情は関係無い」

ゲンドウ「だが、それもまた初号機とレイを危険に晒すという点では変わらない。多少安全だとしても、暴走した初号機の能力は危険すぎる」

刹那「・・・・・・」

ドクン!

刹那「ぐ・・・・・・」

ゲンドウ「そろそろか」

刹那「う・・・・ああ・・・・」

ゲンドウ「着いた。ここが・・・・」

ドクン!!

刹那「ああああああああああああああああああああああああああっ!!!」

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154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/08/31(水) 00:54:40.22 ID:OMKNRB9X0
パラララララララ・・・・・・

刹那(・・・・・俺は、知らない)

刹那(この戦場を、今の俺は知らない)

パラララララ・・・・・

刹那「はぁ・・・・はぁ・・・」

刹那(こんな銃ひとつでは生き残れない・・・・)

刹那(俺は、死ぬ)

***

刹那(母親は死んだ。殺した)

刹那(俺が殺した)

刹那(信仰と儀式の名の下に、神を求めて俺は母親を手に掛けた)

刹那(兵士として完成されるために殺した)

刹那([ピーーー]ために殺した)

刹那(・・・・殺した)

***



刹那(全てに見捨てられた時に)



刹那(それは、そのとき天で輝いて見えた--------)

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155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 00:55:06.99 ID:OMKNRB9X0
パラララララララ・・・・・・

刹那(・・・・・俺は、知らない)

刹那(この戦場を、今の俺は知らない)

パラララララ・・・・・

刹那「はぁ・・・・はぁ・・・」

刹那(こんな銃ひとつでは生き残れない・・・・)

刹那(俺は、死ぬ)

***

刹那(母親は死んだ。殺した)

刹那(俺が殺した)

刹那(信仰と儀式の名の下に、神を求めて俺は母親を手に掛けた)

刹那(兵士として完成されるために殺した)

刹那(殺すために殺した)

刹那(・・・・殺した)

***



刹那(全てに見捨てられた時に)



刹那(それは、そのとき天で輝いて見えた--------)

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156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 00:55:53.91 ID:OMKNRB9X0
ミサト「あー、もうっ! シンジ君はまだ?!」

ゲンドウ「シンジならここだ」

ミサト「あ・・・・僭越ながら、パイロットを作戦直前まで拘束することは・・・」

ゲンドウ「赤木のプランは既に見て、シンジに伝えた。それよりも重要なことがある」

ミサト「何でしょうか」

ゲンドウ「今回の作戦の指揮権は赤木に譲渡されていたな」

ミサト「・・・それが、どうしましたか?」

ゲンドウ「その指揮権を一時的に剥奪する。追加で立案した作戦がある、それに従って貰う」

ミサト「・・・・・!」

***

『冷却終了。右腕の再固定、完了』

『ケージ内、全てドッキング位置』

マヤ「了解、停止信号プラグ、排出終了」

『了解、エントリープラグ挿入』

『脊髄連動システムを解放、接続準備』

『プラグ固定、終了。第一次接続開始』

『エントリープラグ、注水』


ゴポゴポ・・・・・・・


刹那「・・・・・」

刹那「・・・・・・エヴァンゲリオン」

刹那「・・・・・碇、ユイ」

刹那「・・・・碇、シンジ」

『主電源接続全回路、動力伝達問題なし。』

リツコ「了解」

マヤ「第二次コンタクトに入ります。A10神経接続、異常なし。LCL転化率は正常」

マヤ「双方向回線、開きます。シンクロ率0%より速やかに上昇、52.5%。ハーモニクス、全て正常値」
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157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 00:56:20.24 ID:OMKNRB9X0
ミサト「ねぇ、良かったの? いくら司令の言うことでも内容も知らせられてないんでしょう」

リツコ「いくら越権行為でも、司令に考えがないわけでも無いでしょう。それに人類に滅びて欲しいわけでもなし、司令もベストを尽くしてくれるでしょう」

ミサト「冷静ね」

リツコ「もともとの作戦が悪かったから却って安心したくらいよ。私の作戦に順番が回ってこないことを願うわ」

***

『発進準備! 第一ロックボルト外せ!』

『形状確認! アンビリカルブリッジ、移動開始!』

『第二ロックボルト外せ!』

『第一拘束具、除去。同じく、第二拘束具を除去。一番から十五番までの、安全装置を解除。』

『解除確認。現在初号機の状況はフリー』

『外部電源、充電完了。外部電源接続問題なし』

マヤ「了解、EVA初号機、射出口へ!」

ズゥン・・・ズゥン・・・

刹那「・・・・・」

『・・・あーあ、失敗しちゃって。ファーストもサードも情けないったら』

『まがいもののエヴァじゃあそれが限界なのよ』

刹那「・・・・・」

『黙ってないで、何か言えば?』

刹那「・・・・・・」

『・・・・意味わかんない』
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158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 00:57:26.33 ID:OMKNRB9X0
ゴポ・・・・・・

レイ「あと三十分・・・・」

レイ(・・・・・・)

レイ「あと少しね」
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159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 01:06:12.92 ID:OMKNRB9X0
               .「\                 /`ヽ、                    /7
                ヽ \     二立コヒ二┼‐┼‐┼ _ヒゝ ニニ!           / /
                ヽ  ヽ      ニフK_ノノ〒 |__二二,ノ| |ヽ|__、          /   /
                 ヽ  ヽ  、、           |  |      | 〉,、          /   / 
             、   ヽ  ヽ ヾ\ ̄\      .|  .|       | || .〉         /  ./ / _,.ゝ         __     __
   \`''‐- 、、._    \ー、_ゝ ヽ_ゝ\\ /       | └――ーi| || | l 、、      /  /ι-'''"    _,. ‐--ァ/´ _  ヽ/´ _  ヽ
     \    `''ー- 、\  ____   \!        | ┌一'> 」 || | |  |  ___/ /'''''7 _,. -‐''"_,.-‐''/ / }   / }   }
      `''ー、       \\ \    ヽ   |  |二ニヽ ! ./  /  /|_〃.| |  |  |     _,.-‐''ン''"_,..-‐''"  /_/__/__/__/_/_
         `''ー"< ┌" .\ \   ヽ   |___    V   | ./ 「 .| |  | /  / ̄/  >  `‐''"     /  ダブルオー  /   \
             ヽ ヽ__\ ,|   ヽ ┌‐ァ /_,..-‐''"> | ./  \/ /  ノ / <"  / ,/         / ̄/  ̄/  ̄/  ̄/ ̄/ ̄ ̄
        / ̄ ̄ ̄   _,,....ゝ `    ヽ  ! 「、"< _,.-''"  .|./    ,/ ,/ /,/  / /           |  {__/   {__/ /
        /_,,...--一'''''"´          ヽ | レ   `''     .l/     / ///   //           ヽ、  _/ヽ、  _/
      "´                  ヽ|              //  ̄    `                ̄      ̄


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160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 01:07:20.76 ID:OMKNRB9X0
               .「\                 /`ヽ、                    /7
                ヽ \     二立コヒ二┼‐┼‐┼ _ヒゝ ニニ!           / /
                ヽ  ヽ      ニフK_ノノ〒 |__二二,ノ| |ヽ|__、          /   /
                 ヽ  ヽ  、、           |  |      | 〉,、          /   / 
             、   ヽ  ヽ ヾ\ ̄\      .|  .|       | || .〉         /  ./ / _,.ゝ        _ _     __
   \`''‐- 、、._    \ー、_ゝ ヽ_ゝ\\ /       | └――ーi| || | l 、、      /  /ι-'''"    _,. ‐--ァ/´ _  ヽ/´ _  ヽ
     \    `''ー- 、\  ____   \!        | ┌一'> 」 || | |  |  ___/ /'''''7 _,. -‐''"_,.-‐''/ / }   / }   }
      `''ー、       \\ \    ヽ   |  |二ニヽ ! ./  /  /|_〃.| |  |  |     _,.-‐''ン''"_,..-‐''"  /_/__/__/__/_/
         `''ー"< ┌" .\ \   ヽ   |___    V   | ./ 「 .| |  | /  / ̄/  >  `‐''"     /  ダブルオー  /   \
             ヽ ヽ__\ ,|   ヽ ┌‐ァ /_,..-‐''"> | ./  \/ /  ノ / <"  / ,/         / ̄/  ̄/  ̄/  ̄/ ̄/ ̄ ̄
        / ̄ ̄ ̄   _,,....ゝ `    ヽ  ! 「、"< _,.-''"  .|./    ,/ ,/ /,/  / /           |  {__/   {__/ /
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      "´                  ヽ|              //  ̄    `                ̄      ̄

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161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 01:10:41.58 ID:OMKNRB9X0
AA若干ずれたから直そうと思ったけど失敗しましたorz

今日はここまで。既存テキストが使えなかったので疲れました、少なくてすいません
途中で尻切れトンボになるとわかったので急遽AAを用意しました・・・技術が無いのでメタメタですけど

どなたか手数でなければ簡単に修正を・・・・って厚かましいですね
でもしてほしかったり・・・・
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162 :1 [sage]:2011/08/31(水) 09:47:01.86 ID:zpyIcuRIO
>>153


>ゲンドウ「だが、それもまた零号機とレイを危険に晒すという点では変わらない。N2爆雷より多少安全だとしても、暴走した初号機の能力は危険すぎる。完全を期すならば他の道を選ぶべきだ」

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163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/08/31(水) 10:51:41.86 ID:GnwMrroAO

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164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/08/31(水) 15:25:09.81 ID:uGeBo4Xy0
>>145 ありがとう
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165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 15:53:09.30 ID:OMKNRB9X0
               .「\                 /`ヽ、                    /7
                ヽ \     二立コヒ二┼‐┼‐┼ _ヒゝ ニニ!           / /
                ヽ  ヽ      ニフK_ノノ〒 |__二二,ノ| |ヽ|__、          /   /
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             ヽ ヽ__\ ,|   ヽ ┌‐ァ /_,..-‐''"> | ./  \/ /  ノ / <"  / ,/         / ̄/  ̄/  ̄/  ̄/ ̄/ ̄ ̄
        / ̄ ̄ ̄   _,,....ゝ `    ヽ  ! 「、"< _,.-''"  .|./    ,/ ,/ /,/  / /           |  {__/   {__/ /
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      "´                  ヽ|              //  ̄    `                ̄      ̄

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166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 15:53:40.96 ID:OMKNRB9X0
シゲル「エヴァンゲリオン初号機、弐号機、共に会敵」

リツコ「・・・・・」

ゲンドウ「・・・・・・では、冬月と赤木を除いた総員配置から外れ、隣接ブロックで待機」

冬月「・・・・・」

マコト「なっ!」

ミサト「しょ、承伏しかねます! 作戦部長の私には使徒との戦闘を・・・・」

ゲンドウ「・・・・・」

ミサト「くっ・・・」

***

冬月「この面子で集まって、昔話というわけでもないだろうな、碇」

リツコ「ええ、そういうことならやぶさかではありませんが」

ゲンドウ「今回の作戦はゼーレの機密に触れる」

冬月「・・・・・!」

リツコ「それは、初号機パイロットと関わることですね」

ゲンドウ「ああ」

リツコ「私は何をすればよろしいのですか?」

ゲンドウ「エヴァのシンクロ率並びに損耗率の推移を確認しろ」

リツコ「それだけですか」

ゲンドウ「ああ。あとは全てシンジがやる」

冬月「いい加減教えてくれ、碇。何故お前は彼を碇シンジと呼ぶんだ」

赤木「! では、やはり彼は」

冬月「ああ、赤木君。碇の息子ではない。ゼーレから提供された検体だ。彼には君のお母さん・・・ナオコ君も関わっていた」

ゲンドウ「そこまでだ冬月、時間が無い。作戦を開始する」

冬月「オペレータも居ないのにか? そのぐらいだったら私でも・・・」

カァッ!

冬月「っ!」

ズン・・・・・・・

赤木「これは・・・・N2爆雷?! しかもこの規模は・・・」

ゲンドウ「・・・・・・」
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167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 15:54:09.78 ID:OMKNRB9X0
ミサト「この振動・・・・N2爆雷を使ったの?!」

マコト「早すぎる・・・・まだ僕たちが戻ってもいないのに!」

ミサト「・・・・見てくる!」

マヤ「葛城一尉?!」

***

ガチャガチャガチャッ!

ミサト「ご丁寧に閉めてくれちゃって・・・・何が起きているのよ、地上で!」

ミサト「何も解らないんじゃ、作戦部長の立場もあったもんじゃないわ!」

***


ゴゴゴゴゴゴゴゴゴ・・・・・

キィィィン!

「ちょっと、聞いてないわよ・・・・どういうことなの? サード!」

「あたし達の居る方はなるべく避ける手はずだったでしょ? ねぇ、サード!」

刹那『・・・・・・』

「聞いてんの? 七光り! あんたもちゃんとフィールド出しなさいよ、一人じゃキツいんだから!」

刹那『・・・・・・』

「こんのおぉぉおおおおっ! 死んだら、ぜぇーったい殺してやるから!!」
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168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 15:54:45.39 ID:OMKNRB9X0
ガシャッ

ヒュッ・・・・・

刹那「ラック展開・・・・コンデンサ解放」

サァァァァ・・・・・・

刹那「高濃度圧縮粒子散布確認」

ドクン!

刹那「っ・・・・」

ドクン!

刹那「目標を確認・・・・」

ドクン!

刹那「応えろ・・・・零号機」

刹那「ここには碇シンジと、碇ユイと・・・・」

刹那「・・・俺が居る!!」

バッ!

ズブッ

『ちょっと、あんた飛び込んで・・・何やってんのよ!』
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169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 15:56:40.31 ID:OMKNRB9X0
刹那『零号機・・・綾波レイ・・・』

レイ「この声・・・・」

キィン!

刹那『そこかっ!』

ガシッ

レイ「!・・・何が?」

刹那『綾波レイ!』

レイ「碇君・・・・」

刹那『体を支えるA.T.フィールドを完全に中和して、目標を自壊させる、二機分の出力があれば可能だ」

刹那『同時に零号機をフィールドで護りつつサルベージする』

レイ「・・・・今からでも遅くない。腕と足を切り離せば、初号機と零号機のフィールドの反作用で使徒の外に出ることができるわ」

刹那『?!』

レイ「今なら初号機は確実に帰れる。初号機には、司令の命より大切なものが詰まってるのよ」

刹那『だが、零号機を失うわけにはいかない』

レイ「司令の・・・・・家族の命は奪えない。絶対の作戦ではない以上、できないわ」

刹那『そのゲンドウが俺を送り出した・・・・』

レイ「だとしても・・・」

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170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 15:57:50.79 ID:OMKNRB9X0
刹那『エヴァンゲリオンは、人類に残った最後の希望だ』

刹那『それを失うことだけは許されない、エヴァンゲリオンのパイロットとして』

レイ「・・・・・・」

刹那『俺達はエヴァンゲリオンだ。エヴァンゲリオンにならなければいけない』

刹那『俺達が勝利を示せなければ、世界は絶望の底に沈むだけだ』

レイ「初号機だけでもそれは成せるわ」

刹那『・・・・リリスを見た』

レイ「まさか・・・・碇司令が?」

刹那『ああ』

レイ「何か、思い出したのね」

刹那『そして、これからのゲンドウの目論見を聞いた』

レイ「碇君。それをあなたがするのよ」

刹那『・・・・・・』

レイ「じゃあ、さようなら」

ググ・・・・

レイ「・・・・・放して」

刹那『・・・・・・』

レイ「今ここで見捨てても、あなたが碇司令を手伝ってくれるならいいの」

刹那『・・・・・・』

キィン!

レイ「いいの、放して」

グルル・・・・・

レイ「零号機が・・・!?」

刹那「人類の抗えない外敵を駆逐し、武力で希望をもたらす存在・・・・」

ドクン!

刹那「俺が、エヴァンゲリオンだ!」
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171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 15:58:18.59 ID:OMKNRB9X0
リツコ「これは・・・・初号機のアンビリカルケーブル、断線しています! 司令、N2機雷も失われました・・・しかも爆風で何も観測できません! これでは!」

ゲンドウ「・・・・・」

冬月「考えはあるのか、碇」

ゲンドウ「・・・・杞憂だ」

冬月「彼に、どうしてそんなに拘る?」

ゲンドウ「期待しているだけだ」

***

零号機「グルル・・・・」

レイ「魂を持たないはずなのに・・・」

刹那『・・・・おおおっ!!』

キィィィンッ!

レイ『使徒が、崩れていく・・・碇君が、二機分のA.T.フィールドを制御しているの?』

ゴゴゴ・・・・・

刹那『来るっ!』

『・・・・! 使徒が消え・・・遅いじゃない! 流石に冗談じゃないわ、こんな量!』

『フィールド出しなさい、早く!』

刹那『・・・・・・』

レイ「・・・・・」

キィィン!

ゴゴゴ・・・・

キィィン!

ゴゴ・・・・

ゴ・・・・

『止んだ・・・・間一髪、ね・・・・・』
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172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 15:58:46.69 ID:OMKNRB9X0
リツコ「信じられません・・・・一体、何があの爆風の中で起きたんですか?」

ゲンドウ「機密だ。今回のゼーレへの報告を、そちらの作戦により使徒を殲滅した体で作成しろ」

リツコ(ゼーレの機密を碇司令が握っていることを・・・ゼーレに露見されるワケにはいかないっていう、ことでしょうね)

リツコ(爆風はきっと映像媒体での情報を隠蔽するための目くらまし・・・)

リツコ「了解しました」

冬月「・・・ふむ」

***

チッ、チッ、チッ、チッ、チッ、チッ・・・・

レイ「・・・・」

ギシッ・・・・

レイ「・・・・・」

刹那「目覚めたか」

レイ「碇君」

刹那「葛城ミサトからの伝言を伝えに来た」

レイ「何?」

刹那「葛城ミサトの家で暮らせ、だそうだ」

レイ「そう、わかったわ」

刹那「・・・・・」

レイ「碇君、私のこと思い出した?」

刹那「・・・・・?」

レイ「・・・・・何でもないわ」

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173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 15:59:13.78 ID:OMKNRB9X0




つづく




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174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 15:59:40.91 ID:OMKNRB9X0
次回予告

迫り来る使徒に対し、民間の開発した人形兵器が制御不能に陥る。

果たしてミサトは炉心融解を止められるのか?


次回「人の造りしもの」。お楽しみに!
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175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/08/31(水) 16:05:37.32 ID:q2URt74to
乙!

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176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/08/31(水) 16:20:48.85 ID:OMKNRB9X0
ここまでです
独自解釈を多く含んでいるので注釈

レリエルについてのリツコの発言

「そう、直径680メートル、厚さ約3ナノメートルのね。その極薄の空間を、内向きA.T.フィールドで支え、内部はディラックの海と呼ばれる虚数空間」

から、十分な出力で広域なA.T.フィールドの中和を内側から行えば、空間を支える力が消失して自壊すると解釈しています。
現象としては旧劇場版の補完のようなものですね。
原作や、このSSでリツコがその作戦を使わなかったのにはこれまた独自解釈からくる理由がありますが、それはとりあえず伏せておきます。
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177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/08/31(水) 17:32:23.05 ID:73nvh/2x0
乙! 今回も面白かったぜい!
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178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/08/31(水) 19:12:44.52 ID:Cnnfs+8O0
まさかあのネタスレがこんなことになってるとは・・・
すごく面白かったです頑張ってください
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179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福井県) [sage]:2011/08/31(水) 21:34:45.16 ID:e04WSZ7oo
乙!エヴァも三機出てきたし、ますます期待。


>刹那「ここには碇シンジと、碇ユイと・・・・」

>刹那「・・・俺が居る!!」


ど……どういうことだってばよ……。
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180 :1 [sage]:2011/08/31(水) 22:06:58.35 ID:GfWiIDvIO
>>171

***

零号機「グルル・・・・」

レイ「魂を持たないはずなのに・・・」

刹那『・・・・おおおっ!!』

キィィィンッ!

レイ「使徒が、崩れていく・・・碇君が、二機分のA.T.フィールドを制御しているの?」
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181 :1 [sage]:2011/08/31(水) 22:09:29.91 ID:GfWiIDvIO
鍵カッコが逆転してました、修正します

あ、一つ前のレスの最後の方の刹那の鍵カッコが通常のものなのは感応能力の高まりにつれて一時的に実際に声が聞こえるような状態になった表現なので誤りではありません
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182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/08/31(水) 22:24:27.79 ID:FFvmtzLE0
刹那「俺が、俺達が、ガンダムだ!!」
がどう変わるのか見てみたいな

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183 :1 [sage]:2011/09/01(木) 00:07:13.13 ID:yAcoxB4vo
>>171
機雷×

爆雷◯

オリジナル展開は誤字が多くなりますね、気をつけないと
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184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:25:44.82 ID:au1hWNov0
ゲンドウ「また君に借りができたな。UNを焚きつけたろう?」

加持「返すつもりもないんでしょう? まぁ、少なからずゼーレに特別扱いをされているネルフに悪感情を抱く者も多い。リリスのことを知らなければ移送のサボタージュだってするでしょうよ」

加持「彼らが情報公開法をタテに迫っていた資料ですが、ダミーも混ぜてあしらっておきました」

加持「政府は裏で法的整備を進めていますが、近日中に頓挫の予定です。で、どうです?例の計画のほうもこっちで手を打ちましょうか?」

ゲンドウ「いや、君の資料を見る限り、問題はなかろう」

加持「では、シナリオ通りに」

「失礼。便乗ついでに、ここ、よろしいですか?」

ゲンドウ「・・・ああ」

加持「じゃ、これで失礼」

プシュー・・・・・・ガシャン

「・・・サンプル回収の修正予算、あっさり通りましたね」

ゲンドウ「委員会も自分が生き残ることを最優先に考えている。そのための金は惜しむまい」

「使徒はもう、現れない、と言うのが彼らの論拠でしたからね」

「ああ、もう一つ朗報です。米国を除く全ての理事国がエヴァ七号機の予算を承認しました」

「まあ、米国も時間の問題でしょう。失業者アレルギーですしね、あの国」

ゲンドウ「君の国は?」

「八号機から建造に参加します。第二次整備計画は、まだ生きてますから」

「ただ、パイロットがまだ見つかっていないという問題はありますが」

ゲンドウ「使徒は再び現れた。われわれの道は彼らを倒すしかあるまい」

「私も、セカンドインパクトの二の舞は、ごめんですからね」
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185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:26:24.84 ID:au1hWNov0
ピピピピ・・・・・

レイ「・・・おはようございます、葛城一尉」

ミサト「ふわ・・・おはよう、レイ」

レイ「・・・・・・」

ミサト「・・・・・・」

ミサト(悪い子じゃないけど、ちょっと話しづらい・・・かも)

***

ミサト「んぐ、ぷはー! くーっ、朝一番は、やっぱこれよね!」

レイ「コーヒーじゃないんですか?」

ミサト「日本人は昔から、朝はご飯と味噌汁、そしてお酒って相場が決まってるのよ」

レイ「・・・・・」

ミサト「わ、笑えばいいと思うけど・・・? 冗談よ」

レイ「葛城一尉がその年でいまだに一人なの、分かったような気がします」

ミサト「悪かったわね、がさつで・・・・あなた、そういうことも言える子だったんだ」

レイ「・・・ごめんなさい」

ミサト「いいのよそれで、可愛げがないのがまた可愛いんじゃない。でもホント意外だったから」

レイ「あたしもこんなことあんまり言ったことありません。きっと、碇君のお陰です」

ミサト「あらあらあら!」

レイ「・・・・・・?」

ミサト「ふふ、なんだ・・・・」

ミサト(可愛いところあるじゃない! お世話のし甲斐もあるってものね)
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186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:29:13.87 ID:au1hWNov0
冬月「碇、ファーストのことは良かったのか?」

ゲンドウ「ああ。シンジと葛城一尉に任せておいて間違いないだろう」

冬月「そういうことではない。最近のお前はどうもおかしい・・・レイまでも手元から放すのは我々の計画にはあまり良くないと思うがな」

ゲンドウ「いいや、俺は変わらない」

冬月「しかし・・・なぜ初号機を危険に晒すような真似をした?」

冬月「黙りで通ると思うなよ。詳しい情報が無いとはいえ、N2爆雷から戻った初号機の状態を見れば使徒内部に入ったことは明白だ」

冬月「それに弐号機パイロットが証言していたことだが・・・零号機が活動限界を超えて稼働したそうだな。魂を持たない零号機が、な」

ゲンドウ「そうだな」

冬月「それに万一零号機が失われても、ファーストには予備があるだろう」

ゲンドウ「・・・・・・レイの予備の肉体はとっくに破棄した」

冬月「な・・・・! 何故だ! あって困るものでもないだろう!」

ゲンドウ「・・・・・」

冬月「・・・・碇。お前の補完とは一体何なのだ。今更ゼーレの補完に賛同することはできんが、お前のシナリオは既に以前のそれじゃあなくなっているように思える」

冬月「既定のシナリオ外の行動ばかりをお前がとっているからな・・・」

ゲンドウ「ああ、それは話そう」

冬月「む・・・いやに素直だな」

ゲンドウ「お前ならば漏洩の心配も無いからな」

冬月「ならば、どうして黙っていた?」

ゲンドウ「話す理由が無かっただけだ。シナリオを変えようとも、お前のすることや目的に変化は無い。変化したシナリオのしわ寄せは俺と外部の協力者が担っている」

冬月「ならば良いが・・・」

***

レイ「本当に学校へ?」

ミサト「当たり前でしょ?進路相談なんだから」

レイ「・・・・・・」

ミサト「それにシンジ君の顔も見たいからね」

シンジ「・・・・・」
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187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:29:43.52 ID:au1hWNov0
ミサト「やっぱり無口。まぁ、思ったより柔軟な子なのは、いいコトかな?」

PRRRR......

『はい、もしもし』

ミサト「今家を出たわ。後のガードはよろしく」

***

トウジ「いらっしゃったで!」

「カッコイイ!誰あれ!」

「碇の保護者!?」

「なに、碇ってあんな美人に保護されてるの? あのムッツリ君がねぇ」

ヒカリ「バッカみたい!」

トウジ「まぁ当の碇がぜんぜんおらんのやけどな、あの人何しに来とんのやろ」

トウジ「はー、やっぱミサトさんって、ええわぁ」

ケンスケ「うん! ネルフには迷惑掛けたからちょっと気まずいけどね」

レイ「・・・・・」

トウジ「あれでネルフのエージェントやゆうのがまた凄い!」

ケンスケ「そうそう!」

トウジ「ケンスケ、ホンマ良かったなぁ。碇がそういう浮ついたの興味無さそうなヤツで」

ケンスケ「まぁ、敵じゃないのは確かだね」

レイ(鈴原君はあの人のだらしなさを知らないのね)

トウジ「あー、ああいう人が彼女やったらなぁ」

レイ(苦労すると思うわ)

***





「って何でシンジ君・・・学校来てないのよーっ!!」





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188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:30:15.50 ID:au1hWNov0







【第七話 人の造りしもの】







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189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:31:36.96 ID:au1hWNov0
マヤ「初号機、冷却値をクリア、作業はセカンドステージに移行してください」

刹那(地球と人類の平和・・・そのためのエヴァ。人の魂の入った、人の造りし者)

刹那(エヴァンゲリオンパイロットのミッションに、失敗は許されない)

***

リツコ「エヴァの装甲板はどう?」

マヤ「あの量のN2爆雷ですからね。新作しますが、追加予算の枠、ギリギリですよ」

リツコ「弐号機が届いたからこれからは少し楽になるのかしら?」

マコト「逆かもしれませんよ。地上でやってる使徒の処理も、タダじゃ無いんでしょう?」

ミサト「それに、アスカならドイツから来て早々爆弾バカバカやられたもんだから、ふて腐れてるわよ」

リツコ「仕方ないわよ。人はエヴァのみで生きるにあらず。生き残った人たちが生きていくにはお金がかかるのよ」

ミサト「予算ね。じゃあ司令はまた会議なの?」

リツコ「ええ、今は機上の人よ」

マヤ「司令が留守だと、ここも静かでいいですね」

ミサト「ところでシンジ君は、居ない?」

マヤ「少し前までエヴァに搭乗していましたけど・・・どうしました?」

ミサト「ありがと、マヤちゃん。あの子、学校行ってないのよ」

リツコ「そうね。朝から訓練詰めみたいだったから」

ミサト「止めといてちょうだいよ! もう、あの子ったら言うことなんて聞きやしないんだから」

マヤ「シンジ君、熱心ですよ。ネルフの職員としては歓迎なんですけど・・・そういうことじゃありませんよね」

ミサト「そうよ! こないだの戦闘からこっち、また第六ブロックに泊まりだすし、何なんだか!」
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190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:33:07.56 ID:au1hWNov0
刹那「ならば、南極大陸が蒸発した、セカンドインパクトとは・・・」

リツコ「そう、歴史の教科書では大質量隕石の落下による大惨事となっているけど、事実は往々にして隠蔽されるものなのよ」

リツコ「15年前、人類は最初の「使徒」と呼称する人型の物体を南極で発見したの」

リツコ「でもその調査中に原因不明の大爆発を起こしたの。それがセカンドインパクトの正体」

刹那「・・・・」

刹那(これはゲンドウの言った通りだ。つまり、機密情報を進んで俺に教えたことになる)

刹那(だが、アダムとリリスについては赤木リツコの話と食い違う。セントラルドグマの巨人はリリスであると言われた。・・・しかも公平に見てこれはゲンドウの話が真実だろう)

刹那(南極でのアダムの還元を赤木リツコは知らないのか、それとも俺に教えるべき時期でないと判断したか)

刹那(・・・・ゲンドウ、何を考えている?)

リツコ「予想されうるサードインパクトを未然に防ぐ、そのためのネルフと、エヴァンゲリオンなのよ」

リツコ「ところであれ、明日、予定通りやるそうよ」

ミサト「分かったわ・・・・シンジ君、終わったわね。ちょっと顔を貸して」

刹那「・・・・ああ」

***

ミサト「シンジ君、学校に行きなさい。まだ初日しか登校してなかっただなんて驚いたわ」

刹那「その必要は無い」

ミサト「シンジ君、あなた、命令無視してまで鈴原君の家族のこと助けたでしょ? 私・・・嬉しかったわ。あなたがああいう子で、そんなあなたが使徒と戦ってくれることが」

ミサト「ね、学校に通いましょう。エヴァンゲリオンは幸せを護るものだけれど、与えてくれるものじゃないわ」

刹那「・・・・・」

ミサト「私の家にも来ないで、学校にも行かないで。でもあなた、解ってるでしょう? 日常は価値あるものなのよ」

刹那「解っている。だから、俺はエヴァンゲリオンにならなければいけない」

ミサト「・・・・・?」

刹那「・・・・・」

ミサト「・・・今日は、諦めるわ。でもこれからもしつこく言うから、うざったくなったら是非学校か・・・家に来て頂戴。レイもきっと喜ぶわ」

刹那「・・・ああ」
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191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:34:37.55 ID:au1hWNov0
ミサト「あ、おはよ」

レイ「おはようございます」

ミサト「仕事で、旧東京まで行ってくるわ。多分、帰りは遅いから、何かデバって。じゃ」

レイ「はい」

***

ミサト「ここがかつて、花の都、と呼ばれていた大都会とはね」

リツコ「着いたわよ」

ミサト「何もこんな所でやらなくってもいいのに。で、その計画、戦自は絡んでるの?」

リツコ「戦略自衛隊?いえ、介入は認められず、よ」

ミサト「通りで好きにやってるわけね」
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192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:35:27.25 ID:au1hWNov0
時田「本日はご多忙のところ、わが日本重化学工業共同体の実演会にお越しいただき、誠に有り難う御座います」

時田「皆様には後程、管制室の方にて、試運転をご覧いただきますが、ご質問のある方はこの場にてどうぞ」

スッ

リツコ「はい」

時田「これは、ご高名な赤木リツコ博士、お越しいただき、光栄のいたりです」

リツコ「質問を、よろしいでしょうか?」

時田「ええ、ご遠慮なくどうぞ」

リツコ「先ほどのご説明ですと、内燃機関を内蔵とありますが」

時田「ええ、本機の大きな特長です。連続150日間の作戦行動が保証されております」

リツコ「しかし、格闘戦を前提とした陸戦兵器に、リアクターを内蔵することは、安全性の点から見てもリスクが大きすぎると思われますが」

時田「5分も動かない決戦兵器よりは、役に立つと思いますよ」

リツコ「電源供給はケーブルを介して行い、その届く範囲内での作戦続行は問題ありません。また、遠隔操縦では緊急時の対処に問題を残します」

時田「パイロットに負担をかけ、精神汚染を起こすよりは、より人道的と考えます」

ミサト「よしなさいよ、大人げない」

リツコ「人為的制御の問題もあります」

時田「制御不能に陥り、暴走を許す危険極まりない兵器よりは、安全だと思いますがねぇ」

時田「制御できない兵器など、まったくナンセンスです。ヒステリーを起こした女性と同じですよ、手におえません」

客「ハッハッハッハッハッ」

リツコ「そのためのパイロットとテクノロジーです!」

時田「まさか。科学と人の心があの化け物を押さえるとでも?本気ですか?」

リツコ「ええ、もちろんですわ」

時田「人の心などと言う曖昧なものに頼っているから、ネルフは先のような暴走を許すんですよ」

時田「その結果、国連は莫大な追加予算を迫られ、某国では二万人を超える餓死者を出そうとしているんです」

時田「その上、あれほど重要な事件に関わらず、その原因が不明とは。せめて、責任者としての責務は全うしてほしいもんですな」

時田「良かったですねえ。ネルフが超法規的に保護されていて。あなたがたはその責任を取らずに済みますから」

リツコ「なんとおっしゃられようと、ネルフの主力兵器以外、あの敵性体は倒せません!」

時田「A.T.フィールドですか?それも今では時間の問題に過ぎません。いつまでもネルフの時代ではありませんよ」

***

ミサト「くっ、この、くそ!たく!あの俗物どもが!どーせうちの利権にあぶれた連中の、腹いせでしょ!腹立つわねー!!!」

リツコ「お止しなさいよ、大人気ない」

リツコ「自分を自慢し、誉めてもらいたがっている。大した男じゃないわ」

ミサト「でもなんであいつらがA.T.フィールドまで知ってるのよ」

リツコ「極秘情報がだだ漏れね」

ミサト「諜報部はなにやってるのかしら」
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193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:36:01.16 ID:au1hWNov0
時田「これより、ジェットアーロンの起動テストを始めます。何ら危険は伴いません。そちらの窓から安心してご覧ください」

「起動準備よし」

時田「テスト開始!」

「全動力、開放! 圧力、正常」

「冷却器の循環、異常無し」

「制御棒、全開へ。動力、臨界点を突破」

「出力、問題なし」

時田「歩行開始!」

「歩行、前進微速、右足、前へ!」

「了解、歩行、前進微速、右足、前へ!」

客「おお!」

「バランス正常。動力、異常無し」

「了解、引き続き、左足、前へ! よーそろ!」

ミサト「へーぇ、ちゃんと歩いてる。自慢するだけのことは、あるようね」

リツコ「初号機の起動すら覚束なかった私への、あてつけ?」

ミサト「そんなこと言ってないわ。イライラしてるんじゃない?」

リツコ「・・・そうね、流石にあれで何も思わなかったわけじゃないから」

***

時田「どうした?」

「変です、リアクターの内圧が上昇していきます!」

「一次冷却水の温度も上昇中!」

時田「バルブ開放、減速材を注入!」

「だめです、ポンプの出力が上がりません!」

時田「いかん、動力閉鎖、緊急停止!」

「停止信号、発進を確認! 受信されず!」

「無線回路も、不通です!」

「制御不能!」

時田「そんなバカな!」

客「うわぁぁぁぁ!」
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194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:37:27.22 ID:au1hWNov0
ズゥン・・・・ズゥン・・・・・

ミサト「あいつ・・・そのままここ突っ切っていったから天井が崩れて・・・・!」

ドシャッ!

ミサト「ごほっ、ごほっ、ごほっ、ごほっ、作った人に似て、礼儀知らずなロボットね」

***

「加圧器に異常発生!」

「制御棒、作動しません!」

「このままでは、炉心融解の危険もあります!」

時田「信じられん…ジェットアーロンにはあらゆるミスを想定し、全てに対処すべくプログラムが組まれているのに…このような事態はありえないはずだ…」

ミサト「だけど今、現に炉心融解の危機が迫っているのよ」

時田「こうなっては、自然に停止するのを待つしか方法は…」

ミサト「自動停止の確率は?」

オペレータ「0.00002%。まさに奇跡です」

ミサト「奇跡を待つより、捨て身の努力よ!停止手段を教えなさい!」

時田「方法は全て試した!」

ミサト「いいえ、まだすべてを白紙に戻す、最後の手段が残っているはずよ。そのパスワードを教えなさい」

時田「全プログラムのデリートは最高機密。私の管轄外だ!口外の権限はない!」

ミサト「だったら命令を貰いなさい!」

ミサト「今すぐ!」

時田「・・・ぐっ!」

時田「ああ、私だ。第2東京の万田さんを頼む。そう、内務省長官だ」

***

PRRRR.....

万田「ああ、その件は矢杉君に任せてある。彼に聞いてくれ」

***

PRRRR.....

矢杉「そういう重要な決定事項は口頭ではねぇ。正式に書簡で廻してもらえる?」
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195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:38:18.79 ID:au1hWNov0
時田「では、吉沢さんの許可を取ればよろしいんですね?ええ、ウィッツ氏の承諾は得ておりますから!はい、では!」

ミサト「たらい回しか…」

時田「今から命令書が届く。作業は正式なものだ」

ミサト「そんな、間に合わないわ! 爆発してからじゃ、何もかも遅いのよ!」

オペレータ「ジェットアーロンは厚木方面に向かい、進行中」

ミサト「時間が無いわ。これより先は、私の独断で行動します。悪しからず」

***

ミサト「あ、日向君?」

ミサト「厚木にナシつけといたから、シンジ君と初号機をF装備でこっちによこして。そ。緊急事態」

リツコ「無駄よ、おやめなさい、葛城一尉。第一、どうやって止めるつもりなの?」

ミサト「人間の手で、直接やるしかないでしょ? そういうの、苦手じゃあないわ」

***

時田「本気ですか?」

ミサト「ええ」

時田「しかし内部はすでに汚染物質が充満している!危険過ぎる!」

ミサト「うまく行けば、みんな助かります」

ミサト「情報提供、お願いできますか?」

ガシャッ!

時田「何を・・・制御板を?!」

オペレータ「ここの指揮信号が切れると、ハッチが手動で開きますから、バックパックから進入できます」

時田「お前達・・・・」

時田「・・・・・」

時田「希望・・・プログラム消去の、パスワードだ」

ミサト「・・・・ありがとう」

時田「・・・こっちのセリフだ」
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196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:39:09.09 ID:au1hWNov0
ゴォォォ・・・・・

ミサト「目標はJA、5分以内に炉心融解の危険があります。ですから、目標をこれ以上人口密集地に近づけるわけにはいきません」

ミサト「日向君」

マコト「はい」

ミサト「エヴァを切り離した後は速やかに離脱、安全高度まで上昇して」

マコト「了解」

ミサト「シンジ君」

刹那「・・・・」

ミサト「目標と並走し、私を背後部に取り付けて。以後は可能な限り目標の移動をせき止めてね」

刹那「乗るのか?」

ミサト「そうよ」

刹那「・・・・・」

ミサト「無茶は承知よ。ほかにベターな方法が無いの」

刹那「・・・・ああ。ならば俺はエントリープラグに入ってくる」

スタ・・・スタ・・・

ミサト「物わかりが良すぎるのも、ちょーっち寂しいけどね。あたしを認めてくれてて、あえてあまり口を出さないとでも思えば良いのかしら」

ミサト「・・・・ま、やれることやっとかないと、後味悪いでしょうね」

マコト「目標を肉眼で確認!」

ミサト「さ、行くわよ!」
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197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:40:00.67 ID:au1hWNov0
マコト「エヴァ、投下位置!」

ミサト「ドッキングアウト!」

刹那「了解!」

プシュゥ・・・・・

ヒュオオオオオオオ・・・・

ズシィィ・・・・!

刹那「・・・・・」

刹那(走ってくれ、エヴァンゲリオン!)

ガシンガシンガシンガシンガシン!

刹那「・・・・・」

ガシンガシンガシンガシンガシン!

ミサト「もうすぐね・・・・後4分も無いわ、このまま乗り付けて!」

刹那「・・・・・」

ガシンガシンガシンガシンガシン!

ガシィ・・・グググ・・・

刹那(押さえた!)

ブンブンブンブン・・・・

刹那(腕を振ってまだ走ろうとして・・・・とても止まりはしない)

ミサト「かまわないわ!やって!」

ドサッ

ミサト「ハッチは・・・・きゃあっ!」

刹那「葛城ミサト!」

ミサト「なんとか手すりが・・・大丈夫よ、シンジ君」

刹那「・・・・・・」

ミサト「心配しないで。行ってくるわ」

ミサト

カチカチカチ・・・・・オオオオ・・・・・

ミサト「内部は凄い熱、こりゃまずいわね…」

***

ガキィ!

刹那「市街地には近づかせない・・・・!」

ググ・・・・

刹那「・・・・葛城ミサト」
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198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:40:28.04 ID:au1hWNov0
ミサト「ここね」

カチッ・・・・・ウイィィ・・・・

ミサト「キ・ボ・ウ・・・・っと」

ヒ、゚ピ、ピ・・・・ピッ

ピーーーーーーー

ミサト「エラー? 何よこれ・・・・」

ヒ、゚ピ、ピ・・・・ピッ

ピーーーーーーー

ミサト「何度入力しても・・・ああ、もう!」

ミサト「間違いない、プログラムが変えてあるんだわ…」

***

「動力炉、臨界点まで後0.2!」

「制御棒、作動しません!」

時田「葛城さん・・・・!」

***

ミサト「こーなったら、一か八かね・・・直接制御棒を押し込めば・・・」

ググ・・・・

ミサト「あっつ・・・・ぐぅぅぅぅ! ・・・動け・・・・ぇ!」

ググ・・・・

ミサト「動けーっ! このぉーっ!」

ググ・・・・

ミサト「うぁーっ!!」

ググ・・・・

ミサト「固いったら・・・・・ないわ!」
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199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:40:56.74 ID:au1hWNov0
プシュー! シュー・・・・・

刹那「蒸気・・・これは・・・臨界か?! 葛城ミサト!!」

刹那「葛城ミサト!!」

***

オペレータ「臨界まで、後0.1!」

オペレータ「だめです、爆発します!」

時田「駄目か…」

***

ミサト「こんなところで・・・うーっ! 動け、動け・・・!」

ググ・・・

ミサト「ちっとも押し込めや・・・しないわ・・・」

グ・・・

カリカリカリ・・・・・

ピーーーー

ミサト「何の音・・・? わぁっ!!」

プシュー!

ミサト「制御棒が勝手に・・・?」
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200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:41:45.93 ID:au1hWNov0
「やった!」

「内圧ダウン!」

「すべて正常値!」

「助かったぞ!」

「やった!やった!やった!」

リツコ「・・・全く、バカなんだから」

***

刹那『葛城ミサト! 葛城ミサト!!』

ミサト「う・・・心配してくれるの? あはは、命拾いしちゃった」

刹那『・・・・・』

ミサト「どうしたの?」

刹那『お前は、エヴァンゲリオンだ』

ミサト「はぁ? なに、褒め言葉だったの? それって」

刹那『・・・人間の抗えないものに抗い、人を救ってみせた』

ミサト「そう、かしらね。奇跡ってヤツ? はは・・・」

ミサト(但し誰かに用意された、ね)

刹那『・・・・・』

ミサト「ねぇシンジ君、やっぱりあなた戦うだけしか出来ない子じゃないわ」

刹那『・・・・・』

ミサト「幸せになっていけないことなんてないでしょ?」

ミサト「シンジ君、聞いてる・・・?」
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201 :wq [asd34xs43]:2011/09/02(金) 00:43:13.26 ID:au1hWNov0
レイ「おはようございます」

ミサト「あ、おはよ」

ミサト「んぐ、ぷっは! くぅーっ!」

レイ「・・・・・」

ミサト「さて、次は朝シャン、朝シャン。ブラとパンツはどこかいな〜」

レイ「碇君、やっぱり来ませんね」

ミサト「・・・・そうね」

***

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

パァン!

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

パァン!

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

パァン!

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

パァン!

刹那「・・・・・」
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202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:44:01.34 ID:au1hWNov0
カヲル「分かっているよ。碇ゲンドウのエヴァンゲリオンと、ネルフの運用に不満があるんだろう?」

キール・ローレンツ「そうだ。使徒もある程度駆逐された。契約の時は近い・・・いずれお前にも指令がある」

カヲル「ああ、大人しく待っているさ」

・・・・・プツン

カヲル「エヴァンゲリオン初号機・・・か。君に初めて当てられた機体も確か・・・1って数字に縁があるのかな?」

カヲル「ウワサに聞く限り、とても興味深そうだから、ね」

カヲル「逢える時が楽しみだよ、『ガンダムマイスター』」
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203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:44:27.61 ID:au1hWNov0






つづく







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204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:45:06.87 ID:au1hWNov0
修繕の終わったエヴァンゲリオン弐号機。

撃退した使徒の再びの襲来は、起動した弐号機に再びの戦闘を強いる。

いがみあう刹那とアスカは、コクピットの中で同じ視界で、違う考えで使徒を見る。


次回、アスカ、来日
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205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/02(金) 00:45:33.13 ID:au1hWNov0
ここまでです
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206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/09/02(金) 00:45:48.01 ID:WpDwTIObo
乙乙
カヲル君は刹那の事を大体知ってそうだな
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207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/02(金) 05:34:38.22 ID:rcVgLQaf0

やはりこの刹那は西暦の刹那なのか
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208 :1 [sage]:2011/09/03(土) 01:34:35.66 ID:ODp1MLuIO
今日は投下しません
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209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北陸地方) [sage]:2011/09/03(土) 02:29:18.15 ID:yelXPbqAO
あら残念
英気を養って下さいな
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210 :1 [sage]:2011/09/03(土) 02:42:09.03 ID:ODp1MLuIO
>>209
いえ、違います


友人宅でお泊りでして....
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211 :1 [sage]:2011/09/04(日) 05:55:47.98 ID:cnodAbJPo
すいません、二日連続で休んで


すでにして事後ですが、消耗激しかったため昨日は寝させてもらいました
今日は必ず
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212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/04(日) 06:44:12.44 ID:crAssjJxo
ナニが激しかったのかねwwwwww
待ってるぜ
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213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/09/04(日) 09:18:34.53 ID:O1zNJ5VAO
事後とか激しいとか……作者リア充かよ
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214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 14:20:01.76 ID:R8coE8eDO
昨日は、お楽しみでしたね
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215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:26:34.32 ID:cnodAbJP0
ゲンドウ「そうだ。その問題はすでに委員会に話は付けてある。弐号機改修の費用は問題ない。予定外のことだがC型装備も使用できるだろう」

冬月「適切な判断だろう。第六の使徒の再度の攻撃・・・ベークライトのアダムがここにある以上、間違いなくこちらに来るからな」

ゲンドウ「破棄寸前で接収しておいた甲斐があったな」

冬月「思えば、エヴァは汎用と銘打っておきながら対応できない状況も多かった。委員会の意向だろうな」

ゲンドウ「不完全な翼ならば老人の機嫌を損なうこともあるまい。所詮は数分で動けなくなる人形だとな」

冬月「それを思えば例の兵器も老人の意向に沿わないもの、か・・・・頓挫させて良かったのか?」

ゲンドウ「どのみち、あんなものではエヴァンゲリオンに代われるまい」

***

ケンスケ「Mil55-D輸送ヘリ! こんなことでもなけりゃあ、一生乗る機会ないよ。まったく、持つべきものは友達って感じ! なぁ、碇!」

刹那「・・・・」

ケンスケ「はは・・・・無口だな」

ミサト「毎日同じ山の中じゃ息苦しいと思ってね。たまの日曜だから、デートに誘ったんじゃないのよ」

トウジ「ええっ!それじゃ、今日はほんまにミサトさんとデートですか? この帽子、今日のこの日のためにこーたんです! ミサトさん」

刹那「・・・・・」

ミサト「豪華なお船で太平洋をクルージングよ、シンジ君?」

***

ケンスケ「おおーっ、空母が5、戦艦4、大艦隊だ」

トウジ「これが…豪華なお船…?」

ケンスケ「まさにゴージャス!さすがは国連軍が誇る正規空母、『オーバー・ザ・レインボー!』!」

刹那「・・・・・」

レイ「・・・・・」

ミサト「よくこんな老朽艦が浮いていられるものね」

ケンスケ「いやいや、セカンドインパクト前の、ビンテージものじゃないですか!」
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216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:27:24.74 ID:cnodAbJP0
艦長「ふん、いい気なもんだ。オモチャのパイロットを運んで来たぞ・・・」

***

ケンスケ「おぉーっ! 凄い、凄い、凄い、凄い、凄い、凄い、凄い、凄すぎるーっ! 男だったら涙を流すべき状況だね、これは!」

ケンスケ「はぁーっ、凄い、凄い、凄い、凄い、凄い、スゴい!」

ブワッ

トウジ「わ、帽子が飛ばされよった!」

フワフワ

トウジ「待て! 待たんかい!」

刹那「・・・・」

ミサト「シンジ君、二人と話さないの?」

刹那「ゲンドウから聞いた。セカンド・チルドレンを迎えに来たんだろう」

ミサト「ええ。けれど、それまで二人と話してたって良いじゃない」

刹那「・・・・」

ミサト(引き合わせたはいいけど・・・)

***

トウジ「転校生、ありがとな・・・お前のお陰で妹もオトンも無事だったわ」

刹那「・・・・」

トウジ「・・・碇?」

刹那「・・・・」

***

ミサト(あれだもの。鈴原君はすっきりしたみたいで良いんだけど、私としてはもっと話してくれないと)

刹那「予定時刻は?」

ミサト「え! あ、えと・・あともう二分無いわ」

刹那「・・・・・」

ミサト(やっぱりこの子、レイを助けてからどんどん言葉少なになってるわ)

レイ「碇君、退屈?」

刹那「・・・・」

ミサト(レイが話しかける役に回るなんて、相当だわ)
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217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:27:57.60 ID:cnodAbJP0
トウジ「止まれ、止まらんかい!」

タタタタ・・・

グシャ・・・・・

トウジ「帽子・・・・」

グリグリ

アスカ「ハロー、ミサト! 元気してたぁ?」

トウジ「あい、オマエ帽子・・・なぁ」

グイグイ

グリグリ

トウジ「・・・ぬぬぬ」

ミサト「まあねー。あなたも、背、伸びたんじゃない?」

アスカ「そ。ほかのところもちゃんと女らしくなってるわよ。」

ミサト「紹介するわ。エヴァンゲリオン弐号機専属パイロット、セカンドチルドレン、惣流・アスカ・ラングレーよ。」

ブワァッ・・・!

ヒラヒラ

アスカ「・・・・」

ケンスケ「・・・・・白」

アスカ「・・・・」
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218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:28:23.76 ID:cnodAbJP0





パァン!パァン!パァン!





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219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:29:08.26 ID:cnodAbJP0












【第七話 アスカ、来日】










【第七話 アスカ、来日】







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220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:29:35.44 ID:cnodAbJP0








【第七話 アスカ、来日】







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221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:30:04.28 ID:cnodAbJP0
刹那「・・・・」ヒリヒリ

レイ「碇君、大丈夫?」

刹那「・・・・・ああ」

ケンスケ「どうして僕たちが・・・・」

トウジ「何すんのや!」

アスカ「見物料よ。安いもんでしょ。」

トウジ「なんやてぇ〜?そんなもん、こっちも見せたるわ!」

カチャカチャ・・・ズル・・・・ボロン!

アスカ「キャア! 何すんのよ!」

パァン!

ケンスケ「なにやってんのさ・・・」

アスカ「で、噂のサードチルドレンはどれ? まさか、今の・・・」

トウジ「まさかって、何や!」

ミサト「違うわ、この子よ」

刹那「・・・・・」

アスカ「・・・・・ふぅん」

ジロジロ

刹那「・・・・・」

アスカ「・・・・・」

刹那「・・・・・」

刹那「・・・・・」

アスカ「・・・・ぐぐ」

ミサト「やめときなさい。その子、一時間経ってもびくともしないと思うわ」

アスカ「・・・・何コイツ。目、見えてないんじゃないの?」
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222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:31:59.66 ID:cnodAbJP0
艦長「おやおや、ボーイスカウト引率のお姉さんかと思っていたが、それはどうやらこちらの勘違いだったようだな」

ミサト「ご理解いただけて幸いですわ。艦長」

艦長「いやいや、私の方こそ、久しぶりに子供たちのお守りができて、幸せだよ」

ミサト「このたびはエヴァ弐号機の輸送援助、ありがとうございます」

艦長「ハッ、大体この海の上であの人形を動かす要請なんぞ、聞いちゃおらん! ネルフは陸で待っていれば良かったというものを」

ミサト「今後の万一の事態に対する備え、と理解していただけますか」

艦長「その万一の事態に備えて、われわれ太平洋艦隊が護衛しておる。いつから国連軍は宅配屋に転職したのかな?」

副長「某組織が結成された後だと、記憶しておりますが」

艦長「オモチャ一つ運ぶのにたいそうな護衛だよ。太平洋艦隊勢揃いだからな」

ミサト「エヴァの重要度を考えると、足りないくらいですが」

ミサト「では、この書類にサインを」

艦長「まだだ! エヴァ弐号機および同操縦者は、ドイツの第3支部より本艦隊が預かっている。君らの勝手は許さん!」

ミサト「では、いつ引き渡しを?」

副長「新横須賀に陸揚げしてからになります」

艦長「海の上は、われわれの管轄だ。黙って従ってもらおう」

ミサト「分かりました。ただし、有事の際は、われわれネルフの指揮権が最優先であることを、お忘れなく。」

トウジ「かっこ良ぇーっ!」

レイ「まるで、赤木博士みたい」

カツ・・・カツ・・・

加持「・・・相変わらず、凛々しいなぁ」

アスカ「加持先輩!」

加持「・・・どぉも」

艦長「加地君、君をブリッジに招待した覚えはないぞ!」

加持「それは失礼」

ミサト「では、これにて失礼します。新横須賀までの輸送よろしく」

トウジ「これがデートかいな!?」

ジーッ・・・・・・・

ケンスケ「ああ、まさか本当にこんなものに乗れるだなんて!」

ケンスケ「凄い、凄すぎる!!」
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223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:34:07.35 ID:cnodAbJP0
艦長「チッ、子供が世界を救うというのか?」

副長「時代が変わったのでしょう。議会もあのロボットに期待していると聞いてます」

艦長「あんなオモチャにか? バカどもめ、そんな金があるならこっちに回せばいいんだ!」

***

ウィーン・・・・・・・・

ミサト「なんであんたがここにいるのよ!」

加持「彼女の随伴でね、ドイツから出張さ」

ミサト「迂闊だったわ、十分考えられる事態だったのに・・・・」

加持「はは・・・・それにしても狭すぎるな、こりゃ」

ミサト「ちょっと! 触らないでよ!」

加持「仕方ないだろ!」

アスカ「あんたもよ! もっとつめて!」

トウジ「ムチャ言うな、蚊の一匹も隙間ないんや!」

***

『第3小隊は予定どおり発艦、到着の第7小隊は、第2デッキに上がってください』

加持「今、付き合ってる奴、いるの?」

ミサト「それがあなたに関係あるわけ?」

加持「あーれ? つれないな」

加持「・・・君は葛城と同居してるんだって?」

刹那「・・・いや」

レイ「私が」

加持「そうか。司令こないだ聞いた話と随分違うな」

レイ「変わったのはそれからのことですから」

加持「ふぅん、じゃあ一時は同居してたのか。彼女の寝相の悪さって直ってる?」

アスカ「え、えぇ?!」

ケンスケ「それって・・・」

トウジ「はぁ?!」

ミサト「なっなっなっ、何言ってるのよ!」

加持「相変わらずか? 碇シンジ」

シンジ「・・・・エヴァンゲリオンのパイロットは公開された情報ではないはずだ」

加持「そりゃあ知ってるさ。この世界じゃ、君は有名だからね。何の訓練もなしに、エヴァを実戦で動かしたサードチルドレン。俺もネルフの関係者だから」

刹那「・・・・・」

加持「・・・・・くく、にらめっこじゃ負けそうだな。なかなか面白そうな子じゃないか・・・じゃ、また後で」

刹那「・・・・・」

ミサト「アイツ・・・冗談・・・悪夢よ、これは」

***

加持「どうだ、碇シンジ君は」

アスカ「つまんない子。あんなのがえらばれたサードチルドレンだなんて、ゲンメツ」

加持「しかし、いきなりの実戦で、彼のシンクロ率は、40を超えてるぞ」

アスカ「ウソ!」
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224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:34:39.70 ID:cnodAbJP0
トウジ「しっかし、いけ好かん艦長やったなぁ!」

ミサト「プライドの高い人なのよ。皮肉の一つも言いたくなるんでしょ」

刹那「・・・・」

レイ「軽い人でしたね、加持さん」

ミサト「昔からなのよ、あのバカ!」

アスカ「サード!」

刹那「・・・・・」

アスカ「ちょっと付き合って」

***

シンジ「赤い・・・エヴァンゲリオン」

アスカ「違うのはカラーリングだけじゃないわ。」

アスカ「所詮、零号機と初号機は、開発過程のプロトタイプとテストタイプ。訓練無しのあなたなんかにいきなりシンクロするのがそのいい証拠よ」

アスカ「けどこの弐号機は違うわ。これこそ実戦用に作られた、世界初の本物のエヴァンゲリオンなのよ・・・正式タイプのね」

ズズ・・・・ン・・・・・

刹那「・・!」

アスカ「水中衝撃波!」

刹那「近い! ・・・あれは!」

アスカ「まさか…使徒? あれが、本物の?!」

刹那(だが初号機は移送されて来ていない・・・・!)

アスカ「・・・フフ、チャーンス!」

***

アナウンス「各艦、艦隊距離に注意の上、回避運動!」

副長「状況報告はどうした!」

無線「二艦攻撃を受けました、目標、確認できません!」

艦長「クソ、何が起こっているんだ!」

ミサト「ちわー、ネルフですが、見えない敵の情報と、的確な対処はいかがっすかぁ?」

艦長「戦闘中だ、見学者の立ち入りは許可できない!」

ミサト「これは私見ですが、どう見ても使徒の攻撃ですねぇ」

艦長「各艦任意に・・・」

加持「N2兵器ですら効かない使徒に、艦隊の砲撃では通じませんよ」

艦長「加持君・・・また君はブリッジへ!」

加持「これは冷静な意見です、是非聞いてもらいたい・・・新横須賀湾に寄港すべきです。艦隊をいたずらに失うのもつまらないでしょうし、既に陸も近い」

加持「どうせなら陸に上げてエヴァンゲリオンをも戦力として活用すべきかと」

艦長「・・・各艦、寄港する。回避に専念しろ!」

加持「感謝します」
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225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:35:11.20 ID:cnodAbJP0
ミサト「しかし、なぜ使徒がここに…まさか、弐号機?」

刹那「・・・・早く弐号機へ行け」

アスカ「そうしてんのよ。いいからあんたは黙って付いてきなさい!」

刹那「・・・・・」

ゴソゴソ

刹那「・・・・着替えるなら早くしろ、緊急時だ」

アスカ「黙ってなさい!」

刹那「・・・・・」

アスカ「なんで男の子って、ああものが解らないのかしら」

アスカ「・・・アスカ、行くわよ。」

***

副長「全艦接岸できました」

艦長「では、電源供給を行いつつ砲撃をしろ!」

ドォン・・・・ドォン・・・・

加持(ほとんどムダだとは思うが、まぁプライドの問題に口出しする野暮も無いな)

***

アスカ「・・・・! 陸に着いたのね。さ、行くわよ」

刹那「・・・?」

アスカ「あんたも、来るのよ! あたしの見事な操縦、目の前で見せてあげるわ。ただし、ジャマはしないでね」

***

アスカ「あんた、私のスーツ似合わないわね・・・気持ち悪い」

刹那「・・・・・」

アスカ「L.C.L. Füllung, Anfang der Bewegung Anfang des Nerven anschlusses.Ausulösung von Rinkskleidung.Synchro-Start.」

刹那(ドイツの完成されたエヴァンゲリオンか・・・・)

アスカ「さぁて、エヴァンゲリオン弐号機、起動!」

***

『オセロウより入電、エヴァ弐号機起動中!』

艦長「なんだと!?」

ミサト「ナイス、アスカ! 指示の手間が省けたわ、そのまま行かせてあげて下さい!」

艦長「現在エヴァおよびパイロットは、われわれの管轄下だ、勝手は許さん!」

ミサト「何言ってんのよ、こんな時に段取りなんて関係ないでしょ!」

艦長「まだそのセリフはネルフの言えることじゃない。エヴァンゲリオン弐号機、艦隊のバックアップに回れ。以後はネルフの葛城一尉による指示を許可する!」

ミサト「シンジ君も乗ってるのね!」

刹那「・・・・・」

艦長「子供が2人…!」

ミサト「アスカ、出して!」
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226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:35:39.38 ID:cnodAbJP0
刹那「来た!」

アスカ「どこ?」

刹那「あれだ。稼働時間は後58秒しか無い」

アスカ「分かってる。ミサト! 非常用の外部電源を甲板に用意しといて・・・V型で行くわ」

刹那「新横須賀基地への通達もすべきだ。住民に」

ミサト『分かったわ』

艦長「陸に上がって、接近する使徒を攻撃しろ」

アスカ「はいはい、さあ、サード!」

刹那「ああ」

『予備電源出ました! リアクターと直結完了!』

アスカ「エヴァ弐号機、行くわ!」

***

ズゥン・・・・

ケンスケ「やっぱ使徒にはエヴァなんだな」

トウジ「戦艦が役立たずでつまらんのか?」

ケンスケ「やっぱどっちも好きなんだよね・・・」

レイ「・・・・」

レイ(あれは・・・司令が言っていた、空中戦用装備を使うのね)

***

『目標、本艦に急速接近中』

刹那「左舷9時方向!」

ザク・・・ガシィン!

アスカ「外部電源に切り替え・・・切り替え終了!」

刹那「だが、武装が無い。水中の標的には・・・」

アスカ「プログナイフで十分よ。それに、弐号機が日本以外のネルフから接収してきた特殊装備・・・それもV型が装備されてるわ」

ジャキィン!

刹那「大きい!」

アスカ「それでも!」
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227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:37:31.96 ID:cnodAbJP0
艦長「どうするつもりだ!?」

ミサト「使徒を倒すには、近接戦闘がベストです」

艦長「海の相手に格闘戦か?」

***

アスカ「飛ぶわ!」

ズ・・・・ダンッ!

アスカ「スタビライザー全開!」

ゴゴゴ・・・・

刹那「・・・・・」

刹那(全開で、この状態なら・・・ホバリングが推力の限界ということか)

刹那「避けるわけにはいかない。新横須賀の住民の避難は終わっていない、食い止める」

アスカ「・・・そ。まぁ逃げるのは性に合わないし・・・使徒を倒せれば構わないからそれで良いわ」

ドドド・・・

アスカ「見えた、頭が出てるわ! 大きすぎてこの浅さじゃ海には収まらないみたいね」

ガチャッ!

刹那「接近する!」

アスカ「あんた、勝手に動かして!」

***

艦長「早い・・・あれでは隙が大すぎる」

ミサト「あの二人がこんなミス・・・」

艦長「だから子供が世界を救うなどと!」
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228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:37:57.62 ID:cnodAbJP0
アスカ「飛ぶわ!」

ズ・・・・ダンッ!

アスカ「スタビライザー全開!」

ゴゴゴ・・・・

刹那「・・・・・」

刹那(全開で、この状態なら・・・ホバリングが推力の限界ということか)

刹那「避けるわけにはいかない。新横須賀の住民の避難は終わっていない、食い止める」

アスカ「・・・そ。まぁ逃げるのは性に合わないし・・・使徒を倒せれば構わないからそれで良いわ」

ドドド・・・

アスカ「見えた、頭が出てるわ! 大きすぎてこの浅さじゃ海には収まらないみたいね」

ガチャッ!

刹那「接近する!」

アスカ「あんた、勝手に動かして!」

***

艦長「早い・・・あれでは隙が大すぎる」

ミサト「あの二人がこんなミス・・・」

艦長「だから子供が世界を救うなどと!」

***

刹那「・・・・・」

アスカ「弐号機を勝手に弄らないで!」

刹那「・・・・」

アスカ「もう戻るにも遅いわね、背中を見せたら食べられるだけだわ。やるしか無いっての? ・・・オーケー、いい度胸じゃない」

ミサト『あなたたち、どうしたの!?』

刹那「・・・これ以上の接近を許しては沿岸部は唯では済まない。沖で沈める!」

ミサト『津波・・・でも、エヴァと勝利はそれよりも優先されるわ』

アスカ「ほっといて良いのよ、あたしならこの程度やって見せるから」

ミサト『アスカ、あなたまでそうやって!』

アスカ「今すぐ一目散ってのも無理よ。取り敢えず様子を見ながら迎撃するわ!」

ゴゴ・・・・

ミサト『もう、近い!』

ミサト『・・・そうしてちょうだい、ほかに無いわ』

アスカ「流石ミサト! そう来なくっちゃ・・・っとと。避けるわよサード!」

刹那「・・・・・」

ザバァッ!!

刹那「・・・!」

アスカ「今の、アレ・・・・アンタ見えた?」

ドクン!

刹那(動いてくれ・・・)

弐号機「グルル・・・・」

刹那「ああ、突入する!」
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229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:39:12.81 ID:cnodAbJP0
副長「弐号機、使徒の攻撃を回避。使徒は10時方向へ進路を変えて再び接近します!」

ザバァッ!

ミサト「二撃目・・・・避けて!」

アスカ『冗談言わないで、その逆!!』

ドドド・・・

バクンッ!

ミサト「・・・・は?」

艦長「・・・・・」

副長「に、弐号機・・・突然進路を変えて使徒の口内へ自ら侵入しました」

ミサト「ど、どうすんのよ・・・これ」

***

ズォッ!

刹那(動き、流れが早いが・・・このV型装備ならばそれも和らげることができる!)

ドドドド・・・・

・・・・ガシィッ!

刹那「・・・・」

アスカ「歯、掴まれたのね? けっこうやるじゃない! ・・・で、やっぱりこれがコア!」

ミサト『コア・・・口の中に?』

刹那「そうだ、目標のコアを貫く!」

ミサト『お願い!』

アスカ「じゃ、もう放しなさい! 私が行くわ」

刹那「ああ」

・・・ガァン!

アスカ「がっ・・・・!」

刹那「く・・・・」

刹那(使徒が回頭したのか?!)

アスカ「頭・・が・・・っ! ざけんじゃないわ、今度こそ仕留めてやる!」

刹那「・・・俺が行く」

刹那(その状態では・・・)

アスカ「許さないわ。操縦桿を放しなさい! 私がやるわ!」

刹那「・・・・」

ス・・・・ガチャ

アスカ「いっけぇーっ!!!」

刹那(ダメだ・・・この激流では狙いが甘くなる)

ドクン!

刹那「・・・・」

キィン・・・

弐号機「グル・・・・」

刹那(・・・・当たれ!)

バキィ!
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230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:39:39.23 ID:cnodAbJP0
リツコ「また派手にやったわね…」

ミサト「水中戦闘を考慮すべきだったわ・・・」

リツコ「あら珍しい。反省?」

ミサト「いいじゃない。貴重なデータも取れたんだし」

リツコ「そうね・・・・」

***

アスカ「ねぇ、ちょっとは喋りなさいよ!」

刹那「・・・・・」

トウジ「ペ、ペアルック!」

ケンスケ「イヤーンな感じ!」

レイ「・・・・・」

アスカ「誰が!」

刹那「・・・・」

***

加持「ふむ、アスカにしてはうまくやっていけてるみたいだな・・・」

加持「シンジ君、期待しているよ」

***

トウジ「ほーんま、顔に似合わず、いけ好かん女やったなー」

ケンスケ「ま、おれたちはもう会うことも無いさ」

トウジ「センセは仕事やからしゃーないわなぁ。同情するでホンマ」

ケンスケ「碇っていえば・・・もう一人、転校生が来たらしいよ。女子だって」

ガラッ・・・カツカツ・・

先生「では、HRを始めます」

ケンスケ「噂をすればなんとやら・・・・って!」

トウジ「ほー、ま、ベッピンさんならええけど・・・わっ!」

スタスタ・・・

先生「じゃあ、名前を書いて自己紹介を」

カッカッカッカッ・・・・

レイ「・・・・」

アスカ「・・・・ウフッ。惣流・アスカ・ラングレーです、よろしく!」
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231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:40:05.90 ID:cnodAbJP0




つづく




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232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:42:58.39 ID:cnodAbJP0
次回予告

使徒を撃破するために協調を要求されるアスカと刹那。

だが、刹那はアスカに深く踏み入りすぎてしまう。

それを許容できないアスカは強く反発する。

ミサトは2人の完璧なユニゾンを目指し、一計を講じた。



次回「瞬間、心、重ねて」

この次も、サービス、サービス!
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233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/09/04(日) 17:43:21.95 ID:q3ybow3/o
式波じゃなくて惣流なのか
乙乙
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234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:43:30.84 ID:cnodAbJP0
ここまでです
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235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/04(日) 17:44:39.50 ID:cnodAbJP0
タイトルが重要なことすぎなので三回も言ってしまいました

>>233
旧版準拠の筋なのです。使徒や設定はやキャラは新劇から持ってくる・・・かも?
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236 :1 [sage]:2011/09/04(日) 17:49:38.65 ID:cnodAbJPo
>>229
いちおう補足

回頭云々ってのは回頭したせいで使徒の内部で弐号機が叩きつけられたということです
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237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/04(日) 17:50:16.54 ID:lp5Wlhz30
無口ヒロイン代表のレイに気をつかわせるとか刹那さんパネェっす
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238 :1 [sage]:2011/09/04(日) 17:53:28.67 ID:cnodAbJPo
あと装備はコスト面の問題から却下された未登場のもので、設定上は存在します

V型装備は空中で細かく動けるが推力の低い空中戦用装備です
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239 :1 [sage]:2011/09/04(日) 18:12:06.15 ID:cnodAbJPo
>>237
映画の時期ですら雑談の出来ない刹那さんですしおすし
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240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/04(日) 19:55:14.13 ID:R8coE8eDO
ヒイロ「……」
刹那「……」
レイ「……」
ヒイロ「……」
刹那「……」
レイ「……」
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241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/04(日) 23:57:58.10 ID:y0j2iPUZ0

ゲンドウ……お前があんなもの呼ばわりしているものは恐らく10000対1の戦力差を単騎で覆してしまうかもしれない化物だぞ?
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岐阜県) [sage]:2011/09/05(月) 13:23:06.50 ID:trK6sjgGo
いや、それは多分JAのことじゃね?
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岐阜県) [sage]:2011/09/05(月) 13:24:07.40 ID:trK6sjgGo
いや、それは多分JAのことじゃね?
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/05(月) 15:11:22.12 ID:YRVpj0lYo
1期 他人に感心がない
2期 超高青年
映画 変革した自分でいっぱいいっぱいで他人を気遣う余裕が無い
2期だけ見たら普通にイケメン
映画も終わりだったら普通にイケメン
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/05(月) 19:40:34.81 ID:vF9dzGmDO
>>244
映画最後なら、イケメンじゃなくてイケメタルだな
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/05(月) 20:59:45.02 ID:TvdgMwvV0
>>243
そうか、そういやそっちのが妥当だな
つい刹那がいるなら一緒にいるはずの方を想像してしまった
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 00:51:07.75 ID:2GtDBS/70
「おい、見たかよ!」

「見た見た!」

「何が?」

「知らねーのか?あの外人!」

「外人?」

「2年A組に」

「転校してきたんだよ!先週!」

「グーだよなぁ!」

「惣流・アスカ・ラングレーって言うんだってさ!」

「マジにかわいいじゃん」

「帰国子女だろ?やっぱ進んでんのかなぁ?」

「バカ言え、きっとドイツでつらーい別れがあったんだ、見知らぬ土地で傷ついた心も癒せずにいるんだよ!」

「おおーっ!」

***

ケンスケ「あーあ、猫も杓子も、アスカ、アスカか」

トウジ「みな平和なもんや」

ピラリ

「これ、もらえる?」

ケンスケ「毎度ありぃ!」

トウジ「卑しいやっちゃの・・・文句付けといて」

ケンスケ「売れ行きは良好!文句無しだよ」

トウジ「写真にあの性格は、関係あらへんからなぁ」
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 00:51:35.44 ID:2GtDBS/70
アスカ「ハローゥ!あなたが、綾波レイね。プロトタイプのパイロット、こないだは挨拶し損なっちゃったわね」

アスカ「あたし、アスカ、惣流・アスカ・ラングレー。エヴァ弐号機のパイロット、仲良くしましょ」

レイ「どうして?」

アスカ「その方が都合がいいからよ。いろいろとね」

レイ「わかったわ。よろしくね」

アスカ「変わった子ね、アイツとどっこいどっこいじゃない」

レイ(最近の碇君には負けるけど・・・)

トウジ「ほんま、エヴァのパイロットって、変わり者が選ばれるんちゃうか?」

***

ピピピ・・・・

カタカタカタ・・・

リツコ「・・・・」

ギュッ・・・・

加持「少し、痩せたかな?」

リツコ「そう?」

加持「悲しい恋をしてるからだ」

リツコ「どうして、そんな事が分かるの?」

加持「それはね、涙の通り道にほくろのある人は、一生泣き続ける運命にあるからさ」

リツコ「これから口説くつもり?」

リツコ「でもだめよ、こわーいお姉さんが見ているわ」

加持「?」

チラリ

ギロッ!

ミサト『・・・・!!!!』

ウイィン・・・・ズカズカズカ

ミサト「!!・・・!」

リツコ「お久しぶり、加持君」

加持「やっ、しばらく」

リツコ「しかし加持君も意外と迂闊ね」

ミサト「こいつのバカは相変わらずなのよ!」

ミサト「あんた、弐号機から装備の引き渡し済んだんなら、さっさと帰りなさいよ!」

加持「今朝、出向の辞令が届いてね、ここに居続けだよ。また三人でつるめるな。昔みたいに」

ミサト「誰があんたなんかと・・・」

ビー、ビー、ビー、ビー、ビー

ミサト「敵襲!?」

***

シゲル「警戒中の巡洋艦、「はるな」より入電、『ワレ、キイハントウオキニテ、キョダイナセンコウブッタイヲハッケン。データオクル』」

マコト「受信データを照合・・・波長パターン青、使徒と確認!」

冬月「総員、第一種戦闘配置!」
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 00:52:05.22 ID:2GtDBS/70






【第九話 瞬間、心、重ねて】





250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 00:54:31.31 ID:2GtDBS/70
ミサト『先の戦闘によって第3新東京市の迎撃システムは、大きなダメージを受け、現在までの復旧率は52%』

ミサト『ただし、図ったように密集地帯を抜けた第五使徒のせいで消失しただけじゃなくて、横倒しのビルの瓦礫で迎撃システムが邪魔されて大きな進路が開けている』

ミサト『実戦における稼働率はゼロといっていわ』

ミサト『したがって今回は、上陸直前の目標を水際で一気に叩く!』

ミサト『初号機ならびに弐号機は、交互に目標に対し波状攻撃、近接戦闘で行くわよ』

刹那「了解!」

アスカ『了解!』

***

アスカ『あーあ、日本でのデビュー戦だって言うのに、どーして私一人に任せてくれないの?』

刹那「それが最善だ」

アスカ『言っとくけど、くれぐれも足手纏いになるようなことは、しないでね! ケッコー使えるみたいだからそう心配はないと思いたいけど?』

刹那「・・・・・」

***

ガシィン・・・

マヤ『エヴァF装備パージ、着地します』

ヒュウ・・・ズ・・・・ズゥン・・・

ズゥン・・・・

アスカ「2人掛かりなんて、卑怯でやだな。趣味じゃない」

ミサト『私たちに選ぶ余裕なんてないのよ、生き残るための手段をね』

ガシィン・・・

マヤ『電源接続!』

バシャア・・・・・

シゲル『目標、着水!』

刹那『来る!』

ミサト『攻撃開始!』

アスカ「じゃ、私から行くわ!援護してね!」

刹那『・・・・ああ』

アスカ「レディーファーストよ!」

刹那『・・・・・バレットライフル』

バババババ・・・・

アスカ「行ける!」

ダンッ、ズォッ!

刹那『・・・・・』

バババ・・・・

アスカ「ぬぁぁぁぁーっ!」

ズバァァァッ!
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 00:54:59.44 ID:2GtDBS/70
刹那「目標、沈黙。ミッション完了。初号機、弐号機、これより帰還する」

アスカ『どう、サードチルドレン!戦いは、常に無駄なく美しくよ!』

ジュクジュク・・・・・

刹那「・・・・!」

アスカ『分かれた真っ二つが、二匹になって再生した?!』

ミサト「ぬゎんてインチキ!」

***

アスカ『ねぇサード、そっちの銀色は任せるわ。あたしはブロンズをやるわ!』

刹那「了解、ミッションを開始する」

アスカ『あぁぁあっ!』

ズバァッ!

アスカ『てんで大したこと!』

刹那「・・・・・」

ババババ・・・

ガィンガィン!

アスカ『なぁんだ、つまんない相手!』

ドクン!

刹那「! 避けろ!」

ジュクジュク・・・

アスカ『なぁっ!?』

ズガンッ!

アスカ『わぁああああっ!!』

刹那「・・・・・」

刹那(確かにコアは破壊した。だが、現に目標はまだ動いている)

刹那「初号機、目標の排除は不可能。撤退を進言する」
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 00:55:58.71 ID:2GtDBS/70
『本日午前10時58分15秒、2体に分離した目標甲の攻撃を受けた弐号機は、駿河湾沖合い2キロの海上に水没』

『同11時04分20秒、初号機は撤退。この状況に対するE計画責任者のコメント』

リツコ『・・・・無様ね』

ジー・・・・

アスカ「もぉ、あんたのせいでせっかくのデビュー戦が目茶目茶になっちゃったじゃない!」

刹那「・・・・・」

アスカ「ホラ、なんとか言ってみなさいよ! もっとアンタが気がついたら・・・」

刹那「・・・・・」

『午前11時3分をもって、ネルフは作戦の遂行を断念』

刹那「・・・・」

『国連第2方面軍に指揮権を譲渡』

冬月「まったく恥をかかせおって!」

『同05分、N2爆雷により目標を攻撃』

冬月「また地図を書き直さなきゃならんな」

『構成物質の28%を焼却に成功』

アスカ「やったの?」

冬月「足止めに過ぎん。再度侵攻は時間の問題だ」

加持「ま、建て直しの時間が稼げただけでも、儲けもんっすよ」

冬月「いいか君たち、君たちの仕事は何だか分かるか!?」

アスカ「エヴァの操縦」

冬月「違う!使徒に勝つことだ!このような醜態をさらすためにわれわれネルフは存在しているわけではない!そのためには君たちが協力し合って・・・」

アスカ「なんでこんな奴と!」

刹那「・・・・」

冬月「もう、いい・・・」
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 00:57:10.19 ID:2GtDBS/70
アスカ「どうしてみんなすぐに怒るの?」

加持「大人は恥をかきたくないのさ」

刹那「・・・・・」

アスカ「そういえば、ミサトは?」

加持「後片付け。責任者は責任取るためにいるからな」

***

リツコ「関係各省からの抗議文と被害報告書。で、これがUNからの請求書、広報部からの苦情もあるわよ」

ミサト「ふ〜」

リツコ「ちゃんと目を通しておいてね」

ミサト「読まなくても分かってるわよ、喧嘩をするならここでやれ、って言うんでしょう?」

リツコ「ご明察」

ミサト「いわれなくったって、使徒が片付けばここでやるわよ」

ミサト「使徒は必ず私が倒すわ」

リツコ「副司令官はカンカンよ。今度恥かかせたら左遷ね、間違いなく」

ミサト「碇司令が留守だったのは不幸中の幸いだったけどさ」

リツコ「いたら即刻クビよ。これを見ることもなく、ね」

ミサト「で、私の首がつながるアイディア、持ってきてくれたんでしょ?」

リツコ「一つだけね」

ミサト「さっすが赤木リツコ博士、持つべきものは心優しき旧友ね」

リツコ「残念ながら、旧友のピンチを救うのは私じゃないわ」

リツコ「このアイディアは加持君よ」

ミサト「加持の?」
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 00:58:26.22 ID:2GtDBS/70
レイ「ただいま・・・」

ゴチャア・・・

レイ「・・・・・・」

アスカ「あたしの荷物よ」

レイ「どうして?」

アスカ「あんたこそどうして居るの?」

レイ「もともとよ」

アスカ「あんた、今日からお払い箱よ」

レイ「・・・・?」

アスカ「ミサトは私と暮らすの。まぁ、どっちが優秀かを考えれば、当然の選択よね。ほんとは加持さんといっしょの方がいいんだけど」

アスカ「しっかし、どうして日本の部屋って、こう狭いのかしら。荷物が半分も入らないじゃない」

レイ「・・・・・」

スタスタ・・・

アスカ「おまけに、日本人てどうしてこう危機感足りないのかしら?よくこんな鍵のない部屋で暮らせるわね。信じられない」

ミサト「日本人の信条は、察しと思いやりだからよ」

アスカ「ミサト!」

レイ「・・・・・」

ミサト「お帰りなさい。アスカの部屋は後で用意するわ。数日はレイの部屋で泊まっていて」

アスカ「どうして?」

ミサト「今度の作戦準備に関わることよ・・・出てらっしゃい」

刹那「・・・・・」

アスカ「ゲ・・・無口が二人」
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 00:59:24.93 ID:2GtDBS/70
ミサト「第六の使徒の弱点は一つ!」

ミサト「分離中のコアに対する二点同時の荷重攻撃、これしかないわ」

ミサト「つまり、エヴァ二体のタイミングを完璧に合わせた攻撃よ」

ミサト「そのためには二人の協調、完璧なユニゾンが必要なの」

ミサト「そ・こ・で! あなたたちにこれから一緒に暮らしてもらうわ」

レイ「あなたたち?」

ミサト「言葉足らずだったかしら。シンジ君とアスカのことよ」

アスカ「えぇっ!? 嫌よ!昔から男女七歳にして同衾せず、ってね!」

ミサト「ナニ考えてるのよ、寝るときは流石にレイの部屋よ。使徒は現在自己修復中。第二波は六日後、時間がないの」

アスカ「んな、無茶よ!」

ミサト「そこで、無茶を可能にする方法」

ミサト「二人の完璧なユニゾンをマスターするため、この曲に合わせた攻撃パターンを覚え込むのよ。六日以内に、一秒でも早く!」

アスカ「アンタ、何とも思わないの?」

刹那「ああ」

アスカ「・・・何ですって! これじゃ、七光りじゃなくてムッツリって呼ばなきゃいけないわね!」

刹那「これは与えられたミッションだ。エヴァンゲリオンのパイロットは、行動しなければならない」

アスカ「・・・・最ッ低!!」
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:00:42.40 ID:2GtDBS/70
ウィィン・・・チーン!

トウジ「それにしても、シンジの奴全然ガッコ来てくれんのう」

ケンスケ「ま、淡泊だからね」

トウジ「あれ? 委員長やんか」

ヒカリ「バカコンビ・・・」

***

トウジ「なんで委員長がここにおるんや?」

ヒカリ「惣流さんのお見舞い。あなたたちこそどうしてここに?」

ケンスケ「碇君にお礼をさ。こないだあいつのお陰でいいもの見れたから」

ヒカリ「意外と几帳面じゃない」

トウジ(メッチャメチャ戦艦に感動しまくっとったからな、単なる几帳面ともちゃうんやないか?)

スタスタ・・・

スタ・・

トウジ「なんでここで止まるんや?」

ケンスケ「なんでここで止まるんだ?」

ヒカリ「なんでここで止まるのよ?」

ピンポーン・・・・

アスカ『はーい!』

ガチャ・・・

アスカ「あら、どうしたの?」

刹那「・・・・」

トウジ「どどどど同棲、ドーセー?! う、う、裏切りモン!」

ケンスケ「またしても今時ペアルック、イヤーンな感じ!」

アスカ「こ、これは、日本人は形から入るものだって、無理矢理ミサトさんが・・・」

ヒカリ「ふ、不潔よっ!二人とも!」

アスカ「誤解だわ!」

ヒカリ「誤解も六階もない〜!」

ミサト「あら、いらっしゃい」

トウジ「あ、ミサトさん! これはどういう事か、説明してください」
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:01:08.43 ID:2GtDBS/70
トウジ「そうならそうと、はよ言うてくれたらよかったのに」

ヒカリ「で、ユニゾンはうまく行ってるんですか?」

ミサト「今からやるトコなんだけど・・・」

ケンスケ「ゲーセンにありそうな・・・これがホントに役に立つんですか?」

ミサト「そこは心配ないわ・・・始めて」

刹那「ああ、ミッションを開始する」

トウジ「なんじゃそら」

アスカ「はいはい!」

ピー・・・ピー・・・・

「おぉーっ!」

ミサト「上手いじゃない!」

アスカ「当たり前よ! エヴァのパイロットなんだから、このぐらいね」

ミサト「ふふ、続けてみて」

ピー・・・ピー・・・・ピー・・・・

刹那「・・・・・」

ドクン!

刹那(次は・・・・)

アスカ「よし、よしっと・・・」

刹那「・・・・・」

トウジ「・・・ありゃ、なんかオカシかないか?」

ヒカリ「はぁ?」

ケンスケ「なんて言うか・・・」

ミサト「合いすぎ?」

アスカ「・・・・?」

キィン!

刹那「・・・・・」

アスカ(合いすぎ・・?)

ピー・・・ピー・・・・ピー・・・・

アスカ「・・・・・」

アスカ(まさか・・・・)

ブー・・・・!

トウジ「あらら、同時にミスった」

ケンスケ「息が合ってると、こんなのもあるのかな」

アスカ「・・・・・・」

ギロッ!

刹那「・・・・?」
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:01:44.47 ID:2GtDBS/70
ブー・・・

ブー・・・

ブー・・・

***

アスカ「ミサト!」

ミサト「・・・どうしたの?」

アスカ「あたしに何かしてるでしょう?!」

ミサト「いえ、何も・・・」

アスカ「じゃあサード!」

刹那「・・・・・」

アスカ「あんた、どんなズルしてんのよ・・・・さっきからあたしがわざと間違えたトコ全部で同じ風に間違えてる」

刹那「ミッション遂行は可能だ」

アスカ「人の心にずけずけと踏み込むようなこと、しないでって言ってるのよ!! 気持ち悪いったら、無いわ!」

ミサト「二人とも、落ち着いて。シンジ君が合わせるのが凄く上手いってだけかもしれないじゃない。文句があるようなら手も打てるから」

アスカ「合わせてって・・・サードより私の方が優秀なのよ、そんな上からみたいな言い方しないでよ! それに他に人、いないんでしょ?!」

ミサト「・・・・レイ」

レイ「・・・・はい」

ミサト「やってみて」

レイ「はい」

アスカ「・・・・・」
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:02:13.11 ID:2GtDBS/70
ピー・・・ピー・・・ピー・・・・

「おぉー!」

アスカ「ここまでなら、私だって」

ミサト「・・・じゃ、レイ。わざと間違えて。シンジ君はさっきみたいにね」

レイ「はい」

ブー・・・ブー・・・ブー・・・

ブー・・・ブー・・・

ブー・・・

レイ「・・・・・」

刹那「・・・・」

ケンスケ「黙々と・・・ある意味お似合いだね」

ミサト「これは作戦変更して、レイと組んだほうがいいかもね」

アスカ「え・・・」

ブー・・・ブー・・・ブー・・・

アスカ「イヤ・・・・・」

ブー・・・ブー・・・ブー・・・

アスカ「あぁ、もう、イヤッ! やってらんないわ!」

シンジ「あっ…!」

ヒカリ「アスカさん!」

トウジ「鬼の目ェにも涙や」

ヒカリ「碇君!」

刹那「・・・・」

ヒカリ「追いかけて!」

刹那「・・・・」

ヒカリ「女の子泣かせたのよ! 責任取りなさいよ!」

レイ「私が行くわ」

タタ・・・・

ヒカリ「ほら、綾波さんが行ったわ。あなたはどうするのよ!」

刹那「・・・・・」
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:03:57.31 ID:2GtDBS/70
レイ「・・・・セカンド」

アスカ「何も言わないで!」

レイ「他人を受け入れるのが、苦手なのね」

アスカ「・・・・」

レイ「碇君はあなたの心をずけずけと壊したりはしないわ」

アスカ「分かってるわ」

レイ「・・・・」

アスカ「私はエヴァに乗るしかないのよ」

アスカ「やるわ、私」

アスカ「こーなったら、何としてもレイやミサトを見返してやるのよ!」

アスカ「傷付けられたプライドは、十倍にして返してやるのよ!」

***

刹那「・・・・・」

ピー・・・・ピー・・・ピー・・・ブー・・・

アスカ「・・・・・」

ブー・・・ブー・・・ブー・・・

刹那「・・・・・」

ピー・・・・ブー・・・

***

アスカ(・・・・)

ブー・・・

刹那「・・・・・」

ピー・・・ピー・・・ピー・・・・ブー・・・・

アスカ「あんたのあの時のアレが何か知らないけど、やめたの? やけに失敗が多いじゃない」

刹那「・・・いざとなれば、使う。だが今使っても訓練にはならないだろう」

アスカ「・・・・・なら良いわ」

ピー・・・ブー・・・・

アスカ(合わせてくれる。本当ならズルしたほうが楽に、確実に使徒に勝てるのに)

ピー・・・ブー・・・・ピー・・・・

アスカ(私も・・・・)

ピー・・・ピー・・・ピー・・・

アスカ(合わせて・・・)

ピー・・・・ピー・・・ピー・・・ピー・・・
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 01:04:43.83 ID:IrSat7WDo
>>78
じゃあまずシンクロできないじゃん
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:05:43.86 ID:2GtDBS/70
アスカ「ミサトは?」

レイ「綾波レイのシンクロテストだ」

アスカ「じゃあ、今夜は二人っきり、ってわけね・・・・」

ファサ・・・スタスタスタ・・・バタン!

スー・・・

アスカ「この扉は決して崩れる事のないジェリコの壁!」

刹那「・・・・・」

アスカ「この壁をちょっとでも越えたら死刑よ! 子供は夜更かししないで寝なさい!」

バタン!!

刹那「・・・ああ」

***

アスカ「はぁーあ、どうして日本人は床の上で寝られるのかしら、信じらんない」

カチッ

アスカ「寝るわ!」

ボフッ

***

シュゴゴ・・・・・

刹那(物音・・・・セカンドが起きだしたのか)

スタ・・・スタ・・・

ドサッ

アスカ「・・・・・」

アスカ「・・・・すぅ」

スー・・・・スー・・・

刹那「・・・・・」

アスカ「んっ・・・」

アスカ「ママ・・ママ・・・・」

刹那「・・・・」

刹那(惣流・アスカ・ラングレー・・・)
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:06:56.86 ID:2GtDBS/70
ウィー・・・・

加持「ん・・・」

チュル・・・

ミサト「ふ・・・ぁ、やっだ、見てる!」

加持「誰が?」

ミサト「誰って…」

カチ、カチ、カチ・・・・チーン

バッ・・・

ミサト「もう、加持君とは何でもないんだから、こういうのやめてくれる?」

加持「でも、君の唇はやめてくれ、とは言わなかったよ」

加持「君の唇と君の言葉、どっちを信用したらいいのかな?」

ミサト「・・・・」

加持「また、明日」

ウィー・・・バタン

ウィー・・・・

ミサト「・・・・ああっ!!」

ガンッ!

***

リツコ「はい、コーヒー」

ミサト「あ、ありがと」

リツコ「今日は珍しく素面じゃない?」

ミサト「う、うーん、ちょっち、ね・・・」

リツコ「仕事? それとも、男?」

ミサト「う・・・・いろいろ」

リツコ「ふーん。まだ好きなのかしら?」

ミサト「ぶっ! 変な事言わないでよ、誰が、あんな奴と!」

ミサト「はぁ・・・いくら若気の至りとはいえ、あんなのと付き合っていたなんて、我が人生最大の汚点だわ」

リツコ「私が言ったのは加持君が、よ。動揺させちゃった?」

ミサト「あんたねぇ!」

リツコ「怒るのは図星を突かれた証拠よ」

ミサト「む・・・」

リツコ「今度はもう少し素直になったら? 八年前とは違うんだから」

ミサト「変わってないわ。ちっとも大人になってない」

ミサト「さぁ〜て、仕事仕事! 明日は決戦だもんねぇ」
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:07:47.77 ID:2GtDBS/70
シゲル『目標は、強羅絶対防衛線を突破』

ミサト『来たわね、今度は抜かりないわよ』

ミサト『音楽スタートと同時に、A.T.フィールドを展開。後は作戦通りに。二人とも、いいわね?』

刹那「了解」

アスカ「了解!」

シゲル『目標は、山間部に侵入』

アスカ「いいわね、最初からフル稼動、最大戦速で行くわよ!」

刹那「分かっている。62秒でケリをつける」

シゲル『目標、ゼロ地点に到達します!』

ミサト『外電源、パージ』

ミサト『発進!』

***

アスカ(最初みたいに気持ち悪いばかりじゃないわ)

アスカ(まだ慣れない気持ちだけど、解られてる)

アスカ(・・・・サード)

***

刹那「・・・・・」

アスカ『・・・・・』

ドォン・・・ドォン・・・

ダンッ・・・バッ!

刹那(コアを!)

「『おおおおおおおおおああぁぁっ!』」

バキン!
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:08:15.12 ID:2GtDBS/70




・・・・ズズ・・・・ズ・・・ズン・・・




266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:08:56.76 ID:2GtDBS/70
マヤ「爆心にて、エヴァ両機確認!」

ミサト「はは・・・・何とか首は繋がったわ」

リツコ「その前にエヴァが負けたらお仕舞いよ。・・・無様ね、ミサト」

***

パァン!

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

パァン!

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

パァン!

刹那「目標を捕捉、スイッチ」

アスカ「サード」

刹那「・・・・」

アスカ「つまんないトコ住んでるのね」

パァン!

刹那「・・・・・」

コトリ

アスカ「ジュース置いとくわ、じゃ・・次の作戦でね」

刹那「・・・・」
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:09:37.97 ID:2GtDBS/70

プシュッ!

ゴクゴク・・・

シュワシュワシュワ・・・

刹那「!? ・・・・げふっ、ゲホッゲホッゲホッ! ガッハ! ガハッ!」
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:10:03.50 ID:2GtDBS/70






つづく





269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 01:10:58.27 ID:2GtDBS/70
次回予告はちょっと後で。今後の展開を練らないといけないので

ここまでです
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 01:15:00.20 ID:2GtDBS/7o
有名な話ですがこの回のエヴァの演出は....
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 01:16:49.11 ID:NM4ksdEwo
追いついたが↓を思い出した。そのまんますぎる
今後の展開で、ご都合厨二ハーレム妄想みたいなのから脱却する事に期待します

>エヴァのクロス系SSって、
>エヴァの世界観やキャラを全く別物の、楽で扱いやすいものに改変しておいて
>それのおかげで「ぼくのすきなきゃらがだいかつやく」しますっていう
>ワンパターンばかりでつまらん。これとかヒトラーとか列海王のとか…
>それらのキャラをそのまんまエヴァの世界に放り込んだら
>通用せず役立たずだからしょうがないのかも知れんが、工夫したのが読みたい

>テロリストが学校襲ってきて「ぼくがだいかつやく」する厨二妄想と同レベル
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 01:24:13.33 ID:2GtDBS/7o
>>271
現状、そうですか?
そうならないよう気を付けていますが、なんだか難しいですね
ついでにそういう懸念があるなら言っておこうと思いますがたぶん最後まで恋愛要素は入りません
せっさんはそんなこと言わない!
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 01:27:33.54 ID:dYC5k7I4o
ならば、あえて言わせてもらおう
この気持ち、まさしく愛だ!
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/09/06(火) 01:33:44.45 ID:ur5IjYuAO
まあご都合入れまくらないと、エヴァ設定&キャラそのままじゃ
刹那さんがすぐ死ぬか放逐されてしまって話にならんので仕方なかろ
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 01:55:43.22 ID:p+g0htHIO
周りの意見は気にせず>>1の好きにやってもらいたい。

面白いし。何よりこんなに 積 極 的 な綾波が見れるのはとても良い。
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 03:58:42.63 ID:0TNzzb4+0
うむ、別に誰に批難されるでもなし、書きたい様に書くのが一番いいさ
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 06:34:01.10 ID:2GtDBS/7o
あ、綾波の周辺ですか
確かにそこはちょい何か言われるかとも思いましたね

一応そこらにもアンサーはあります
>>271の期待に添えるほどのものかは分かりませんが、原作を改変した結果として現段階ではご都合主義みたいになってます
ただそれも前半のエヴァンゲリオンはそこそこ軽い雰囲気なので親和するかなー、と思ってましたが少し見通しが甘かったようですね

まぁエヴァンゲリオンがそもそもご都合主義まみれですし
エヴァンゲリオン起動率と作戦成功率を考えると....(−_−;)
でもせっさんに世界自体が優しすぎる設定にはしないつもりです


でも恋愛要素をいれるのはせっさん的にもクロス的にもあうあうなので絶対しません
ファンが不快になることはしたくありません
せっさんは[田島「チ○コ破裂するっ!」]しません
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 06:43:16.81 ID:2GtDBS/7o
ともかく長門も大好きな典型的無口キャラ厨なので綾波の性格をおろそかにはしないつもりです


ただしキャラの性格については

※新劇準拠でまともな場合がある

※新劇準拠ならそこそこ大人は大人らしくやってくれる(新劇は大人がマシな話)ので、序盤のミサトの指示など常識的な範囲で改善をしている

※その他独自設定による改変

があります
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 07:13:13.33 ID:0TNzzb4+0
でも>>271の要望通りにするとなると

・ガンダム無双にすんな
・トランザムバーストなんかするな
・クアンタムバーストなんて以ての外
・つかガンダムは絶対に出すな
・刹那無双もすんな
・むしろ刹那は前に出てくんな

とこのくらいやんないと>>271の要望通りの内容にはならないと思うぞ
まあ、そうなったら単純にシンジのポジションが刹那になっただけでなんの変化もない原作なぞるだけのつまらんSSになっちゃうけどね
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 07:24:35.20 ID:2GtDBS/7o
>>279
まぁそこらへんは彼がどうこうということにはなりません
書き出したものの責任として筋書きは曲げませんから、大丈夫です

ただ、>>271さんのそれも貴重な意見ですから細部には影響を受けるかもしれません
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/09/06(火) 07:27:01.83 ID:UbjiE0uAO
ていうより>>271みたいな要望するなら
自分で書けよ、と
どんだけ無茶いってるかがわかるから
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 07:38:20.66 ID:2GtDBS/7o
>>281
すいません、あんまりそういう言い方は....
彼のは命令ではなくあくまで期待ですし、ポジティブに受け止めるべきものとして考えてます
あの意見ですこし現状を省みることが出来ましたし
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 10:23:10.78 ID:0jgJSd0Yo
独自設定といえば
>>13の「エヴァの内部は世界で最も安全な場所だ」とか、
エヴァに関する設定もちらほら独自設定だよな
だからなんだってことはないけどww

頑張れー
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 10:27:47.80 ID:C9yQenmIO
>>283
その発言は単にエヴァンゲリオンの戦闘力と頑丈さとフィールドの不可侵さに言及しただけです、紛らわしくてすいません
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 10:32:47.42 ID:0jgJSd0Yo
あ、そうなのか
伏線なのかと勘違いしてたwwwwwwww

別に謝らんでええですがな
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 10:57:39.94 ID:C9yQenmIO
>>260
>レイ「・・・・セカンド」

>アスカ「何も言わないで!」

>レイ「他人を受け入れるのが、苦手なのね」

>アスカ「・・・・」

レイ「碇君はあなたの心を壊したりはしないわ」

>アスカ「分かってるわ」

>レイ「・・・・」

>アスカ「私はエヴァに乗るしかないのよ」

>アスカ「やるわ、私」

>アスカ「こーなったら、何としてもレイやミサトを見返してやるのよ!」

>アスカ「傷付けられたプライドは、十倍にして返してやるのよ!」

>***

>刹那「・・・・・」

>ピー・・・・ピー・・・ピー・・・ブー・・・

>アスカ「・・・・・」

>ブー・・・ブー・・・ブー・・・

>刹那「・・・・・」

>ピー・・・・ブー・・・

>***

>アスカ(・・・・)

>ブー・・・

>刹那「・・・・・」

>ピー・・・ピー・・・ピー・・・・ブー・・・・

>アスカ「あんたのあの時のアレが何か知らないけど、やめたの? やけに失敗が多いじゃない」

>刹那「・・・いざとなれば、使う。だが今使っても訓練にはならないだろう」

>アスカ「・・・・・なら良いわ」

>ピー・・・ブー・・・・

>アスカ(合わせてくれる。本当ならズルしたほうが楽に、確実に使徒に勝てるのに)

>ピー・・・ブー・・・・ピー・・・・

>アスカ(私も・・・・)

>ピー・・・ピー・・・ピー・・・

>アスカ(合わせて・・・)

>ピー・・・・ピー・・・ピー・・・ピー・・・
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 11:01:58.08 ID:C9yQenmIO
>>258

>刹那「ミッション遂行は可能だ」

アスカ「人の心にずかずかと踏み込むようなこと、しないでって言ってるのよ!! 気持ち悪いったら、無いわ!」


288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 11:21:32.28 ID:DNj0o2bKo
これだからEVA信者は困る。
>>1のスレなのだから>>1が好きなように書けばいいじゃない
それを読んで楽しめばいいじゃない。
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 11:44:35.66 ID:mcQoQtHMo
感想すら許さない、ひたすら中身の無い賞賛だけを書けというなら
そっちのほうが信者じみてて不気味だと思うけど…
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 11:59:34.76 ID:DNj0o2bKo
感想は別にいいんじゃない?
でも原作がどうとか
>>271のあれとか 感想じゃないじゃんww

まあそれについては>>1さんが色々言ってるので、あえて書かないけどさ
と荒れてもアレなので10年くらいROMるわ
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岡山県) [sage]:2011/09/06(火) 13:19:05.80 ID:b9zdiuujo
SS速報なのにSS禁止とかせちがれぇな

エヴァの中は世界で一番安全って旧劇だったかの台詞じゃなかったか?それかスパロボか
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(茨城県) [sage]:2011/09/06(火) 16:32:38.59 ID:6t+2MBX40
サハクィル戦でそんな感じの台詞があった気がする
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2011/09/06(火) 17:30:47.03 ID:bE+V4qeW0
>>262のレイが男前すぎて泣ける
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:05:58.49 ID:2GtDBS/70
>>293

ぶっはwwww

脳内補完しといてくだせぇ
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:06:26.09 ID:2GtDBS/70
羽化直前の使徒が眠る浅間山火口。

ネルフは早期の撃破を試みる。

極地仕様のEVA弐号機が灼熱の地獄へ挑む。



次回「マグマ・ダイバー」

この次も、サービス、サービスゥ!
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:07:08.28 ID:2GtDBS/70
次回予告投下。

実はもう書き上がってるんですけどせっかく次回予告書いたので、しばらくしてから本編投下します
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 18:07:52.87 ID:DNj0o2bKo
じゃあ全裸で正座してまってますね^^
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:15:09.59 ID:2GtDBS/70
>>297
わけがわからないよ
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 18:20:22.90 ID:pBtjnxzDO
にがうり持った
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:28:09.51 ID:2GtDBS/70
アスカ「フンフンフーン、ラッキー! 加持さんにショッピングを付き合ってもらえるなんて!」

加持「何だぁ・・・ここ、水着コーナーじゃないか・・・」

アスカ「ねぇねぇ、これなんかどう?」

パサッ

加持「いやはや、中学生にはちと早すぎるんじゃないかな?」

アスカ「加持さん遅れてるぅ。今時こんくらい、当たり前よ」

***

パァン!

刹那「・・・・・」

刹那(第七の使徒の迎撃のための訓練時、俺はあの二人)

刹那(ファースト・セカンドの思考を読み取れた)

パァン!

刹那(ゲンドウに提供されたあの粒子無しでも、だ)

パァン!

刹那(リリスを見てから、思い出してから、徐々にこの交感能力が高まっている・・・?)

カァン!

刹那「・・・・・・」

刹那(この力は・・・一体?)

***

ガタンゴトン・・・

加持「ほぉ、そうなんだ」

アスカ「せっかくの修学旅行だもん。パーっと気分を開放しなきゃ」

加持「修学旅行、どこ?」

アスカ「沖縄! メニューにはね、スキューバダイビングも入ってるの」

加持「スキューバねぇ・・・シンジ君と上手くやってる?」

アスカ「・・・つまんないけど、役に立つヤツだし」

加持「そりゃ良かった。『会ったとき、第五の使徒の作戦のことで当たるなよ』・・・言っといて、よかったろ」

アスカ「・・・ねぇ、加持さんは修学旅行、どこ行ったの?」

加持「ああ、俺達そんなのなかったんだ」

アスカ「どうして?」

加持「セカンドインパクトがあったからな」
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:28:36.09 ID:2GtDBS/70









【第拾話 マグマダイバー】








302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:29:33.91 ID:2GtDBS/70
アスカ「えーっ、修学旅行に行っちゃ駄目ぇ!?」

ミサト「そ」

アスカ「どうして!」

ミサト「戦闘待機だもの」

アスカ「そんなの聞いてないわよ!」

ミサト「今言ったわ」

アスカ「誰が決めたのよ!」

ミサト「作戦担当のあたしが決めたの」

レイ「・・・・・」

アスカ「あんたも! お茶なんかすすってないで、ちょっとなんか言ってやったらどうなの!」

レイ「いえ、こうなると思っていたから」

アスカ「諦めてた、ってわけ?」

ミサト「気持ちは分かるけど、こればっかりは仕方ないわ。あなたたちが修学旅行に行っている間に、使徒の攻撃があるかもしれないでしょ?」

アスカ「いつもいつも、待機、待機、待機、待機! いつ来るか分かんない敵を相手に、守る事ばっかし! たまには敵の居場所を突き止めて、攻めに行たらどうなの?」

ミサト「それができればやってるわよ。ま、二人ともこれをいい機会だと思わなきゃ。クラスのみんなが修学旅行に行っている間、少しは勉強がでるでしょ?」

ミサト「あたしが知らないとでも思ってるの? アスカはダメ。シンジ君はそもそも出席してない!」

刹那「・・・・・」

ミサト「見せなきゃばれないと思ったら、大間違いよ。あなたたちが学校のテストで何点取ったかなんて情報くらい、筒抜けなんだから」

アスカ「フン、バッカみたい。学校の成績が何よ。旧態依然とした減点式のテストなんか、何の興味もないわ」

ミサト「郷に行っては郷に従え。日本の学校にも慣れてちょうだい」

アスカ「イーだ!」

***

シュゴォー・・・・

ヒカリ『アスカ!お土産買ってくるからね!』

ケンスケ『あーあ、二人とも残念だったなぁ!』

トウジ『お前らの分まで、楽しんできたるわ、はははっ!』
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:30:13.72 ID:2GtDBS/70
カチカチカチカチ・・・

『浅間山の観測データは、可及的速やかにバルタザールからメルキオールへ、ペーストしてください』

ペラ・・・ペラ・・・

マヤ「・・・・・・」

ゲラゲラ

マコト「はっは、はははは!!」

シゲル「フフンフン、フン、フン、フン」

リツコ「修学旅行?こんなご時世に呑気なものね」

ミサト「小説、漫画、エアギター。うちのオペレータ勢も五十歩百歩よ」

リツコ「持ち場を離れてはいないじゃない」

ミサト「まぁね。・・・こんなご時世だからこそ、遊べるときに遊びたいのよ、あの子達」

***

アスカ「何してんの?」

刹那「定期考査の対策だ」

アスカ「へぇ、あんたがエヴァに関係ないことするの、初めて見たかも」

刹那「・・・定期考査を通過するまで、葛城ミサトに射撃訓練場の立ち入りを禁止された」

アスカ「ハハ・・・普通そこは喜んで訓練させるトコじゃないのかしら。ミサト、そういう感覚が妙に人並みなのよね」

カチ・・・・カチ・・カチ・・・

アスカ「どれどれ、何やってんの? ちょっと見せて・・・? はい、できた。簡単じゃん」

刹那「・・・・・」

アスカ「あ、これが出来ちゃう私がテストで赤点ってのがギモン? 問題に何が書いてあるのか、分からなかったのよ。まだ漢字全部覚えてないのよね、向こうの大学じゃ、習ってなかったし」

刹那「大学?」

アスカ「あ、去年卒業したの。でぇ、こっちのこれはなんて書いてあるの?」

刹那「物質の熱膨張だ」

アスカ「熱膨張? 幼稚な事やってるのね。とどのつまり、ものってのはあたためれば膨らんで大きくなるし冷やせば縮んで小さくなる、って事じゃない」

刹那「・・・・・」

アスカ「あたしの場合、胸だけ暖めれば、少しはオッパイが大きくなるのかなぁ?」

刹那「・・・・・」

アスカ「・・・つっまんない男!」

刹那「・・・・」
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:31:00.34 ID:2GtDBS/70
カチ、カチ、カチ、カチ・・・・

シゲル「浅間山地震研究所により撮影されたものです」

冬月「この画像ではよく分からんな」

シゲル「しかし、浅間山地震研究所の報告通り、この影は気になります」

冬月「もちろん無視はできん」

リツコ「MAGIの判断は?」

マヤ「フィフティーフィフティーです」

冬月「現地へは?」

シゲル「すでに、葛城一尉が到着しています」

***

所員「もう限界です!」

ミサト「いえ、後五百、お願いします」

ゴゥンゴゥンゴゥンゴゥン・・・・

パリィン!

アナウンス「深度千二百、耐圧隔壁に亀裂発生」

所員「葛城さん!」

ミサト「壊れたらうちで弁償します。後二百」

ゴゥンゴゥンゴゥンゴゥン・・・・

ピー・・・

マコト「モニターに反応」

ゴゥンゴゥンゴゥンゴゥン・・・・

ミサト「解析開始」

マコト「ハイ」

ピッ

ピピピ・・・・

ゴゴゴゴゴ・・・グシャッ!

ドォン・・・

アナウンス「観測機圧壊、爆発しました」

ミサト「解析は?」

マコト「ぎりぎりで間に合いましたね。パターン青です」

ミサト「間違いない、使徒だわ」

ミサト「これより当研究所は完全閉鎖、ネルフの管轄下となります。一切の入室を禁じた上、過去6時間以内の事象は、すべて部外秘とします」

***

PRRRR.....

ミサト「碇司令当てに繋いで! 大至急!」

シゲル『気をつけてください、これは通常回線です』

ミサト「分かっているわ。さっさと守秘回線に切り替えて!」
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:32:29.66 ID:2GtDBS/70
ゼーレ「浅間山・・・・こちらから打って出るのか?」

ゲンドウ「そうです」

ゼーレ「駄目だ、意味がない! バックアップが不十分な状態で、活動してもいない使徒を攻撃するなどと」

ゼーレ「それも高温の溶岩の中で! エヴァを使うにはあまりに・・・」

ゼーレ「ヤブを突いて蛇を出さなければ良いのだがな」

ゲンドウ「これはチャンスなのです。これまで防戦一方だった我々が、初めて攻勢に出るための」

キール・ローレンツ「リスクが大きすぎるな」

ゲンドウ「しかし、大きなチャンスでもあります」

キール・ローレンツ「失敗は、許さん。せめて使徒を目覚めさせて撃破も出来ないようなことは無いようにな」

ブゥン・・・・

冬月「失敗か・・・その時はネルフもお仕舞いだろうな。本当にいいんだな?」

ゲンドウ「D型装備はこういう時のためにある。腐らせておくよりはよほど良いだろう」

ゲンドウ「・・・マグマなどより使徒の方がよほど面倒だ」

冬月「確かにこれで倒せるならずっと楽だろうな」

***

シンジ「これが使徒?」

リツコ「そうよ。まだ完成体になっていない蛹の状態みたいなものね」

リツコ「今回の作戦は使徒の・・・・解りやすく言えば、羽化前の状態での撃破を最優先とします。できうる限り速やかに、目標の戦力が整わない状態で仕留めること」

アスカ「できなかったときは?」

リツコ「・・・使徒の能力によるわ。現場の判断で決めざるを得ないところ」

刹那「了解」

レイ「はい」

アスカ「はい!」

リツコ「作戦担当者は・・・」

アスカ「はいは〜い、私が潜る!」

リツコ「よし、じゃあアスカ。弐号機で担当して」

アスカ「はーい! こんなの楽勝じゃん!」

レイ「私は?」

マヤ「プロトタイプの零号機には、特殊装備は規格外なのよ」

リツコ「レイと零号機には本部での待機を命じます」

レイ「はい」

アスカ「残念だったわねぇ、温泉行けなくて」

リツコ「すぐに出るわよ。支度して」

アスカ「はい!」
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:33:33.53 ID:2GtDBS/70
カチ・・・プシュー

アスカ「うん?耐熱仕様のプラグスーツと言っても、いつものと変わらないじゃない」

リツコ「右のスイッチを押してみて」

プクー・・・チャプチャプチャプチャプ・・・・

アスカ「うわぁー、いやぁー! 何よ、これぇ! 太ってるみたいでみっともない!」

リツコ「弐号機の支度もできてるわ」

***

ポテーン・・・

アスカ「弐号機も・・・・いやぁぁぁ! なによ、これぇ!」

リツコ「耐熱・耐圧・耐核防護服。局地戦用のD型装備よ」

アスカ「これがあたしの、弐号機? ・・・・まるでブランカじゃない!」

レイ「誰?」

アスカ「ストリートファイター!」

ミサト「こらアスカ、学校帰りに寄り道してるの?」

アスカ「嫌だ! あたし降りる! こんなので人前に出たくないわ! こーいうのはシンジのほうがお似合いよ!」

アスカ「文句一つ言わずにやってくれるでしょ!」

加持「そいつは残念だな」

加持「アスカの勇姿が見れると思ってたんだけどな」

アスカ「いやーっ! 見ないでよ、加持さん!」

テッテッテ・・・チャプチャプ

コソコソ

アスカ「こんなださいの着て、加持さんの前に出る勇気なんてないわ!」

マヤ「困りましたねぇ・・・」

リツコ「そうね…」

刹那「俺が・・・・・」

ス・・・

レイ「あたしが弐号機で出るわ」

アスカ「・・・・!」

パシッ!

レイ「・・・・」

アスカ「他のヤツには私の弐号機に触ってほしくないの、悪いけど」

アスカ「ファーストが出るくらいなら私が行くわ」

弐号機「・・・・」

ポテーン・・・・

アスカ「カッコ悪いけど、我慢してね…」
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:34:53.96 ID:2GtDBS/70
『エヴァ初号機、および弐号機、到着しました』

ミサト「両機はその場にて待機、レーザーの打ち込みとクレーンの準備、急いで」

マコト「了解」

***

アスカ「あれ?加持さんは?」

ミサト『あのバカは来ないわよ、仕事無いもの』

アスカ「ちぇーっ、せっかく加持さんにもいいとこ見せようと思ったのに」

***

刹那「・・・・・?」

ババババババ・・・・・

刹那「飛行物体を確認。・・・・作戦部」

リツコ『国連の空軍が空中待機してるのよ』

マヤ『この作戦が終わるまでね』

アスカ『手伝ってくれるの?』

リツコ『いいえ、後始末よ』

マヤ『私たちが失敗したときのね』

アスカ『どういう事?』

リツコ『もしもの時は使徒をN2爆雷で熱処理するのよ、私たちごとね』

アスカ『ひっどぉーい!』

刹那「エヴァンゲリオンを欠いても良いというのか?」

リツコ『エヴァは全部で三機、居るわ』

アスカ『ちょっとそれ・・・・じゃああたしは、どうなるのよ』

リツコ『だからしっかりこなして帰ってきなさい、弐号機パイロット。危険な任務です』

刹那「・・・・」

***

『レーザー、作業終了』

『進路確保!』

『D型装備、異常無し!』

マコト「弐号機、発進位置」

ミサト「了解。アスカ、準備はどう?」

アスカ『いつでもどうぞ』

ミサト「発進!」

ズズズズズ・・・・ゴゴゴゴ・・・・

アスカ『うっわぁ、熱そう!』

マヤ「弐号機、溶岩内に入ります」

アスカ『見て見てミサト!』

ミサト「?」

アスカ『ジャイアントストライドエントリー!』

ドパァ・・・・!

ミサト(飛び込み・・・よっぽど沖縄が楽しみだったのね・・・悪いことしたわ)

刹那『・・・・・』
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:35:49.11 ID:2GtDBS/70
アスカ「現在、深度百七十、沈降速度二十。各部問題なし。視界は・・・ゼロ。何にも分かんないわ。CTモニターに切り替えます」

アスカ「これでも透明度百二十か…」

マヤ『深度、四百、四百五十、五百、五百五十、六百、六百五十・・・』

ピ・・・・ピ・・・ピ・・・・

マヤ『九百、九百五十、千、千二十、安全深度、オーバー』

ピ・・・ピ・・ピ・・・

マヤ『深度千三百、目標予測地点です』

ミサト『アスカ、何か見える?』

ピコーン・・・ピコーン・・・

アスカ「さしあたり反応なし、いないわ」

ピ・・・ピ・・ピ・・・

リツコ『思ったより対流が早いようね。それとも、羽化したか・・・』

マコト『目標の移動速度に誤差が生じています』

ミサト『そろそろ、戻りましょうか』

マコト『えぇっ? まだ何も・・・』

ミサト『エヴァ一機と使徒一体じゃ釣り合いやしないわ。人類の手札は少ないのよ』

ピ・・・ピ・・ピ・・・

マヤ『深度、千三百五十、千四百・・・』

ピキ・・・ッ

アスカ「!」

スル・・・・

『第二循環パイプに亀裂発生』

『エヴァ弐号機、プログナイフ喪失』

ミサト『速やかに帰還して、アスカ』

アスカ「・・・行くわ!」

ミサト『ダメ。聞き分けなさい』

アスカ「まだ持ちそうよ。さっさと終わらせてシャワー浴びたいから、行くわよ!」

ミサト『近くにいい温泉があるわ。すぐ戻って、そしてから行きましょう』

マヤ『深度、千二百、千百五十・・・』

アスカ「どうしてよ、まだ潜れるじゃない!」

ミサト『この作戦の責任者は私よ。今回は迎撃任務じゃないし、逃げるが勝ちよ』

アスカ「・・・・解ったわよ!!」

***

マヤ「深度、六百・・・これは?!」

ピピピ・・・

マヤ「使徒、接近しています。形態を変えて・・・浮上前に追いつかれます!」

刹那『!』

ミサト『作戦変更、弐号機は撤収作業をしつつ戦闘準備!』
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:37:27.13 ID:2GtDBS/70
アスカ「待ってました!」

ミサト『あくまで退避を最優先にして。戦闘には過酷すぎる状況だわ』

アスカ「ええ・・・よぉし!」

ス・・・スカッ

ガチャ・・ガチャ・・・

アスカ「しまった! ナイフは落としちゃったんだわ」

ズズズ・・・

アスカ「正面! ・・・バラスト放出!」

バシュッ! フワ・・・

ゴゴゴゴゴ・・・

アスカ「は、早い!」

アスカ「まずいわね、見失うなんて。おまけに視界は悪い、やたらと暑い、スーツがべったりしてて気持ち悪い! もぉ、サイテイね!」

ミサト『今のうちに初号機のナイフを落とすわ。受け取って!』

アスカ「了解!」

ピー!

ズズズ・・

アスカ「わっ! 来てる、ヤバッ! まだなの、シンジ!」

***

刹那「・・・・」

刹那「おおおおっ!!」

ビュッ!・・・・バシャア
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:40:24.07 ID:2GtDBS/70
『ナイフ到達まで、後ヨンマル』

マコト「使徒、急速接近中!」

ズズズ・・・・

アスカ「嫌! 来ないで!」

ズズズ・・・

アスカ「あーん、早く来てよ、ナイフぅ!」

ズズズ・・・・

アスカ「早く!」

ズズズ・・・

パシッ・・・・シュラッ!

アスカ「・・・キャッチ! こんのぉー!」

ズドンッ!・・・

ガガガガ・・・・・・

マヤ『弐号機、噛み付かれています! D型装備頭部損傷!』

リツコ『まさか、この状況下で口を開いた!?』

マヤ『信じられない構造です!』

アスカ「う…ぐっ」

マヤ『左足損傷!』

アスカ「耐熱処置!」

グググ・・・バキバキ・・・・

アスカ「こんちきしょーっ!」

リツコ『高温高圧、これだけの極限状態に耐えているのよ』

マコト『では、どうすれば?』

リツコ『使徒ごと浮上するしかないわ。幸い深度は浅く、溶岩の密度は水よりずっと高い。浮力は水の数倍・・・・現に使徒に捕まっていながら浮上はできています』

リツコ『・・・そして、使徒の重量は未知数とはいえ二体を浮力の無い空中で支えられるほど、パイプは頑丈じゃないでしょう』

リツコ『二号機はワイヤーを下ろすからそれを掴んで、自重を支えて頂戴。のち、引き上げる際にパイプを全て切断して目標尾部のくびれに結びつけて』

アスカ「ええ。釣って、陸の魚と決戦ってわけ?」

ミサト『ちょっと待って。わざわざご丁寧に地上にご案内するの? 陸で活動できない使徒である保証は・・・』

リツコ『地中の溶岩を泳ぎ、更に地面や岩盤を掘削できるかも知れない・・・そうして素早く進まれたら居場所を掴めないままでのネルフへの直接の侵入も有り得ます』

リツコ『運動能力が高く、腕まである・・・・もう少し形状的にそう自由に動けないような使徒ならば、ネルフ地下付近でも対処できたのでしょうが』

ミサト『・・・・・』

リツコ『熱に強く、恐らくネルフ地下、芦ノ湖付近・・箱根火山の溶岩をものともしない。しかも今観測できるデータからいって、まず溶岩流中におけるエヴァでの対処は絶望的』

リツコ『・・・このような能力を持った使徒は、必ずここで倒さなければなりません』

ミサト『・・・・!』
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:44:11.84 ID:2GtDBS/70
ズズズ・・・

マヤ『五百・・・四百・・五十・・・・・四百・・・・』

ガガガガガ・・・

ググ・・

アスカ「熱い・・・・」

マヤ『D型装備、損傷が広がっていきます!』

リツコ『冷却液の圧力を高めて!』

ミサト『でも、まずいわね・・・・このまま上に出たらN2兵器が使用されかねない』

アスカ「ほんと?!」

リツコ『ええ、これは既にネルフの予定した作戦行動としては完全に失敗ね。そして上では見たとおり国連が待機しています』

アスカ「弐号機で対処すれば!」

リツコ『D型装備のままでまともな戦闘は望めないわ。初号機に対処させる・・・・国連には少しだけ待って貰いましょう』

刹那『了解!』

***

マヤ『百・・・・・・五十・・・今です!』

ズズ・・・・ザバァッ!

マヤ『浮上します!』

アスカ『腕、出た!』

シゲル『両腕部装備、パージ!』

バカッ!

アスカ『プログナイフを掴み直してっと・・・!』

ズバァッ!

アスカ『パイプ切断!』

ザザザ・・・・ガシィ・・・・・グルグル・・・ギュー・・・・

アスカ『オーケー、目標にパイプを結びつけたわ! ワイヤーもガッチリ!』

バカッ!

マヤ『引き上げます! 頭部装備、パージ! 使徒と弐号機離れました』

アスカ『じゃ、お先!』

リツコ『急いで。無理にふりほどかれたらお仕舞いよ、但し弐号機を若干早く戻して。そのままD装備を脱がして使徒殲滅に当たらせてください』

アスカ『プログナイフの冷却もね!』

ググググ・・・・グ・・・

ギュルギュル・・

アスカ『弐号機、帰還したわ』
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:47:14.53 ID:2GtDBS/70
刹那「・・・・」

ギュルギュル・・・

ギギギ・・

ビタンビタンビタン!

ギギギ・・・

ズド・・!

ミサト『今よ、シンジ君! ギリで地面に落とせたわ、ライフル!』

刹那「・・・ああ!」

ババババババ・・・

キィィン!

ミサト『防がれてる、フィールドを中和して!』

刹那「・・・・・」

ババババババ・・・

ミサト『シンジ君?!』

刹那「やっている・・・!」

リツコ『初号機の弱いA.T.フィールドでは、中和させて目標は倒せないようね。弐号機の準備、早くして! 目標の陸上での動きは鈍いようだけれど、これではそう持たないわ』

ビタァン!ビタァン!

ビシャッ!ガァン!

刹那「ぐ・・・・?!」

初号機「オォ・・・・」

刹那「!」

マヤ『初号機、損傷! これは・・・飛散した溶岩が降りかかっています!』

ミサト『防げていないの? 初号機のフィールドは?』

マヤ『逆に完全に中和されています!』

ミサト『シンジ君、逃げて!』
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:48:30.99 ID:2GtDBS/70
初号機「オォオオ・・・・・!」

キィン・・・

刹那(初号機、暴れるな・・・)

刹那(ここで暴れては・・・N2兵器が・・・!)

ジュウウウッ!!

刹那「くっ・・・・」

ドクン!

(痛い・・・・!)

キィン・・・!

ドクン!

刹那「がっ・・・あああっ!」

刹那(初号機の痛みが・・・強すぎる! 巨大な思考が伝わって・・・)

マヤ『シンクログラフ反転、パルスが逆流しています!』

リツコ『回路遮断、せき止めて!』

マヤ『駄目です、信号拒絶。受信しません!』

リツコ『まさか・・・また、暴走?!』

刹那(止まれ、初号機・・・・・!!)

キィン・・・キィン・・・キィン!

刹那「っはぁ・・っはぁ・・・っはぁ・・・」

初号機「グル・・・・・・」

マヤ『いえ・・・再度の施行、回路遮断、成功!』

-------

リツコ『弐号機は?』

-----

アスカ『行くわ!』

---

『コア、破壊』

-

刹那「・・・・・」

---

刹那(すまない、初号機)
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:48:58.58 ID:2GtDBS/70






つづく




315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 18:49:26.50 ID:2GtDBS/70
次回予告は前回同様また後で。ここまでです
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 19:09:45.59 ID:2GtDBS/7o
っかしーな
BB2C表示変だ、このスレだけ
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/06(火) 19:24:31.00 ID:2GtDBS/70
>>313

>マヤ『いえ・・・再度の施行、回路遮断、成功! しかし、使徒は!』
>
>ジュウウウッ!
>
>初号機「グルル・・・!」
>
>刹那「く・・・・っ!」

ミサト『シンジ君、目標は高温で、触れるだけでも危険よ! ふりほどいて!』

刹那(初号機・・・・!)

ドクン!

初号機「グ・・・ル・・・」

刹那「・・・・・」

ミサト『シンジ君?! アスカ、早く!』

アスカ『急いでるっての!』
>
>-------
>
>リツコ『弐号機は?』
>
>-----
>
>アスカ『行くわ!』
>
>---
>
>『コア、破壊』
>
>-
>
>刹那「・・・・・」
>
>---
>
>刹那(すまない、初号機)
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 19:31:28.74 ID:2GtDBS/7o
>>313

マヤ『いえ・・・再度の施行、回路遮断、成功! しかし、使徒は!』

ガシイッ

ジュウウウッ!

初号機「グルル・・・!」

刹那「く・・・・っ!」

ミサト『シンジ君、目標は高温で、触れるだけでも危険よ! ふりほどいて!』

刹那(初号機・・・・!)

ドクン!

初号機「グ・・・ル・・・」

刹那「・・・・・」

ミサト『シンジ君?! アスカ、早く!』

アスカ『急いでるっての!』
>
>-------
>
>リツコ『弐号機は?』
>
>-----
>
>アスカ『行くわ!』
>
>---
>
>『コア、破壊』
>
>-
>
>刹那「・・・・・」
>
>---
>
>刹那(すまない、初号機)
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 19:33:26.70 ID:2GtDBS/7o
修正を更に間違えたという

ちなみにミサトが振りほどいて!と回路遮断した後に言ってるのは動揺の表現で、わざと言わせたものです。無茶いうなやって感じですけど
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 19:52:36.79 ID:2GtDBS/7o
>>300

>***

>パァン!

>刹那「・・・・・」

>刹那(第七の使徒の迎撃のための訓練時、俺はあの二人)

>刹那(ファースト・セカンドの思考を読み取れた)

>パァン!

>刹那(ゲンドウに提供されたあの粒子無しでも、だ)

>パァン!

刹那(リリスを見てから、思い出してから、徐々にあの交感能力が高まっている・・・?)

>カァン!

>刹那「・・・・・・」

刹那(あの力は・・・一体?)

>***
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/06(火) 20:27:41.48 ID:0TNzzb4+0

刹那は西暦の記憶を失ってるのか
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/06(火) 22:50:19.27 ID:lHKYaWGUo
>>279
他を変えずにシンジのポジションをただ刹那に変えたら原作なぞるどころか
最初の使徒で人類ごとあぼーんで終了してSSにならねー
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 00:48:56.34 ID:aZ3nY0uV0
次回予告

ネルフを快く思わない人々が、第3新東京市すべての電源を止める。

近代設備が何も動かないネルフに使徒が迫る。


次回「静止した闇の中で」

この次も、サービスしちゃうわよ!
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 00:49:29.38 ID:aZ3nY0uV0
ジーク、ジーク、ジーク・・・

ピピピ・・ゴトン

プシュッ!

シゲル「んぐ、んぐ、んぐ・・・ぷは」

***

リツコ「これじゃあ毎回のクリーニング代も、バカにならないわね」

マヤ「せめて、自分でお洗濯できる時間くらい、ほしいですね」

シゲル「家に帰れるだけ、まだマシっすよ」

***

プシュー・・・・

カツ・・・カツ・・・

プシュー・・・・ガシャン

ヴー・・・ガタンガタンガタン・・・・

リツコ「あら、副司令。おはようございます」

マヤ「おはようございます」

シゲル「おはようございます!」

冬月「ああ、おはよう」

リツコ「今日はお早いですね」

冬月「碇の代わりに上の町だよ」

リツコ「ああ、今日は評議会の定例でしたね」

冬月「下らん仕事だ。碇め、昔から雑務はみんな私に押し付けおって、MAGIがいなかったらお手上げだよ」

リツコ「そう言えば、市議選が近いですよね。上は」

冬月「市議会は形骸に過ぎんよ。ここの市政は事実上MAGIがやっとるんだからな」

マヤ「MAGI・・・・三台のスーパーコンピューターがですか?」

冬月「三系統のコンピュータによる多数決だ。きちんと民主主義の基本に乗っ取ったシステムだ」

マヤ「議会はその決定に従うだけですか?」

冬月「最も無駄の少ない、効率的な政治だよ」

マヤ「さすがは科学の町、まさに科学万能の時代ですね!」

シゲル「古くさいセリフ」

マヤ「む」

シゲル「ははは」

冬月「そう言えば、零号機の実験だったかな、そっちは」

リツコ「ええ、本日ヒトマルサンマルより第二次稼動延長試験の予定です」

冬月「朗報を期待しとるよ」
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 00:49:56.66 ID:aZ3nY0uV0
リツコ「実験中断、回路を切って!」

マヤ「回路切り替え」

『電源、回復します』

ピピピピピピピピ・・・・

リツコ「問題はやはりここね」

マヤ「はい、変換効率が理論値より0.008も低いのが気になります」

『ぎりぎりの計測誤差の範囲内ですが、どうしますか?』

リツコ「もう一度同じ設定で、相互変換を0.01だけ下げてやってみましょう」

マヤ「了解」

リツコ「では、再起動実験、始めるわよ」

***

刹那「・・・・・・」

シーン・・・・

刹那「・・・・・」

ムクリ

刹那「・・・・・」

刹那「・・・負けたのか」
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 00:50:31.34 ID:aZ3nY0uV0







【第拾壱話 静止した闇の中で】






327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 00:51:24.49 ID:aZ3nY0uV0
『はい、しばらくお待ちください』

ゲンドウ『どうした、レイ』

レイ「司令、学校で進路相談の面接があることを父兄に報告しておけって」

ゲンドウ「そういう事はすべて葛城君に一任してある。彼女に----」

ブツッ

レイ「・・・?」

***

チーン、ウィイイイイ・・・

加持「おーい、ちょいと待ってくれぇっ!」

ピッ、ウィィ・・・・ガチャ

ガッ!

加持「危ない危ない、間に合った」

ミサト「チッ…」

加持「イヤー、走った走った! あらまたご機嫌斜めだねぇ」

ミサト「来た早々、あんたの顔見たからよ!」

刹那「・・・・・」

加持「お、シンジ君じゃない。元気?」

刹那「・・・・・」

加持「患者衣ね、随分素敵なカッコじゃないの・・・ケガでもしたのかい?」

ミサト「彼、前回の作戦でちょっとね」

加持「へぇ。ま、気を落とすなよ。たまにはそんなのもあるさ」

刹那「・・・だが、俺は勝たねばならない」

加持「そこは、『俺達』。ひとりで何もかもなんて根性論、イマドキの子じゃ流行らないんじゃない?」

カチ・・・カチ・・・カチ・・・

ゴゥゥン・・・・

ミサト「あら?」

加持「停電か?」

ミサト「まさか、ありえないわ」

ミサト「変ねぇ、事故かしら?」

加持「赤木が実験でもミスったのかな?」
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 00:55:09.48 ID:aZ3nY0uV0
加持「どうだろうなぁ」

ミサト「でもまぁ、すぐに予備電源に切り替わるわよ」

刹那「・・・・・」

***

マヤ「主電源ストップ、電圧、ゼロです」

「・・・・」

リツコ「あ、あたしじゃないわよ・・・」

***

シゲル「だめです、予備回線つながりません」

冬月「バカな、生き残っている回線は?」

職員「全部で1.2%、2567番からの9回線だけです!」

冬月「生き残っている回線はすべてMAGIとセントラルドグマの維持に廻せ!」

シゲル「全館の生命維持に支障が生じますが・・・」

冬月「構わん、最優先だ!」

***

ジーク、ジーク、ジーク・・・

マコト「ほんと、ズボラな人だな、葛城さんも。自分の洗濯物くらい自分で取りに行きゃいいのに・・・・ん? あれ?」

パッ

マコト「信号が・・・?」

***

アスカ「それは碇司令、本当に忙しかっただけじゃないの?」

レイ「そうかしら。途中で切ったって言うより、なんか故障した感じだったわ」

アスカ「もーう、いちいち細かいこと気にするの、やめたら? 命に関わることでもなし」

***

シュッ

レイ「?」

アスカ「何やってんの? カードキーひとつまともに通せないの? ほら、替わりなさいよ!」

シュッ、シュッ

アスカ「・・・?」

カシュッ、シュッ、ガシュッ

カシュッシュッシュ!

アスカ「もぉーっ!壊れてんじゃないの、これぇ!?」
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:01:07.24 ID:aZ3nY0uV0

リツコ「とにかく、発令所へ急ぎましょ。七分たっても復旧しないなんて、」

マヤ「ええ」

***

カチャカチャ・・・

ミサト「ダメね。直せやしない・・・電源が元から落ちてるなんて、ただ事じゃないわ」

加持「ここの電源は?」

ミサト「正・副・予備の三系統、それが同時に落ちるなんて、考えられないわ」

加持「となると・・・」

***

ゲンドウ「やはり、ブレーカーは落ちたと言うより落とされた、と見るべきだな」

冬月「原因はどうであれ、こんな時に使徒が現れたら大変だぞ」

***

「索敵レーダーに正体不明の反応あり、予想上陸地点は旧熱海方面!」

戦自司令官『おそらく、九番目の奴だ』

戦自司令官『ああ、使徒だろう』

戦自司令官『一応、警報シフトにしておけ。決まりだからな』

戦自司令官『どうせまた奴の目的地は、第三新東京市だ』

戦自司令官「そうだな。俺達がすることは何も無いさ」

「使徒、上陸しました!」

「依然、進行中」

戦自司令官「第三新東京市は?」

戦自「沈黙を守っています」

戦自司令官「一体ネルフの連中は、何をやってるんだ!」
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:02:04.16 ID:aZ3nY0uV0
リツコ「タラップなんて、前時代的な飾りだと思っていたけど、まさか使うことになるとはね」

カツン・・・カツン・・・カツン・・・カツン・・・

マヤ「備えあれば憂い無し、ですよ。ホントに確実な力なんて、人間そのものの力だけですから」

***

キュキュキュ・・・

アスカ「磨いて、と・・・」

カシュッ、シュッ

アスカ「・・・これも動かないわ」

レイ「どの施設も動かない。おかしいわ」

アスカ「下で何かあったってこと?」

レイ「そう考えるのが自然ね」

シンジ「とにかく、ネルフ本部へ連絡してみようよ」

***

ミサト「駄目だわ、非常電話もつながらない!」

***

シゲル「だめです、七十七号線も、つながりません!」

ゲンドウ「・・・・」

***

ピッ

レイ「駄目、連絡付かない」

ガチャリ・・・

アスカ「こっちも駄目、有線の非常回線も切れちゃってる」

レイ「・・・・」

ゴソゴソ

アスカ「!」

アスカ「緊急時のマニュアルね!」

ゴソゴソゴソ

レイ「とにかく本部へ行きましょう」

アスカ「そうね。じゃあ、行動を開始する前に、グループのリーダーを決めましょ」

レイ「・・・?」

アスカ「で、当然私がリーダー。異議無いわね?」

レイ「・・・ええ」

アスカ「じゃあ行きましょ」

レイ「そっちじゃなくて。こっちの第七ルートから下に入れるわ」

アスカ「・・・・フン!」

***

アスカ「ふふ、ここから入れるのね」

レイ「でも、ドアも電気が無いから・・・」

アスカ「そうね、こういうときは・・・」

チラ

アスカ「このレバー・・・手動?!」
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:03:42.72 ID:aZ3nY0uV0
アスカ「ふぬぬぬぬぬぬぬ・・・開け開け開け開け・・・!」

レイ「・・・・うう・・・」

キィィィ・・・・

ギギギギ・・・

アスカ「・・・ぷはぁ!」

***

戦自司令官「統幕会議め、こんな時だけ現場に頼りおって!」

戦自司令官「政府は何と言ってる?」

戦自司令官「フン、第二東京の連中か? 逃げ支度だそうだ」

戦自「使徒は依然健在、進行中」

戦自司令官「とにかく、ネルフの連中と連絡を取るんだ」

戦自司令官「しかし、どうやって?」

戦自司令官「直接行くんだよ」

***

『こちらは第三管区航空自衛隊です。ただいま正体不明の物体が本所に対し移動中です。住民の皆様は速やかに指定のシェルターに避難してください』

マコト「ヤバイ!急いで本部に知らせなきゃ!でもどうやって・・・」

ブロロロロ・・・

『こういった非常時にも動じない、高橋、高橋覗をよろしくお願いいたします!』

マコト「!・・・選挙カー、ラッキー!」

***

ミサト「それにつけても暑いわねぇ・・・」

加持「空調も止まってるからねぇ。葛城、暑けりゃシャツくらい脱いだらどうだ? 今更恥ずかしがることもないだろ?」

ミサト「う・・・こういう状況下だからって、変なこと考えないでよ!それにシンジ君も居るんだから!」

刹那「・・・・・」

加持「気にしないみたいだけど?」

ミサト「デタラメ言って!」

加持「へいへい」

***

リツコ「まずいわね、空気が淀んできたわ。はぁ、これが近代科学の、粋を凝らした施設とは・・・」

マヤ「でも、さすがは司令と副司令、この暑さにも動じませんね」

***

チャプ・・・

冬月「……ぬるいな」

ゲンドウ「ああ」

***

ブロロロロロ・・・・

ウグイス嬢「当管区内における非常事態宣言に伴い緊急車両が通ります・・・って、あの、行き止まりですよ!」

マコト「いいから突っ込め、なんせ非常時だからなぁ! ネルフに急ぐんだよ!!」

運転手「よっしゃ、了解!」

ウグイス嬢「イヤ、もう止めてぇ!」
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:04:19.58 ID:aZ3nY0uV0
冬月「このジオフロントは外部から隔離されても自給自足できるコロニーとして作られている。そのすべての電源が落ちると言う状況は、理論上はありえない」

リツコ「誰かが故意にやったと言うことですね」

ゲンドウ「おそらくその目的はここの調査だな」

リツコ「復旧ルートから本部の構造を推測するわけですか」

冬月「シャクな奴等だ」

リツコ「MAGIにダミープログラムを走らせます。全体の把握は困難になると思いますから」

ゲンドウ「頼む。よほどネルフが気に入らないと見えるからな」

ゲンドウ(ダミー、か)

リツコ「はい」

冬月「本部初の被害が使徒によるものではなく、同じ人間にやられたものとは、やり切れんな」

ゲンドウ「所詮、人間の敵は人間だよ」

***

レイ「黙って」

アスカ「何よ?」

レイ「人の声よ」

アスカ「・・・?」

ブロロロロロ・・・・

マコト「使徒、接近中! 使徒、接近中!」

アスカ「日向さん! おぉーい!」ブンブン

マコト「使徒、接近中。繰り返す、現在使徒、接近中!」

アスカ「使徒接近!?」

レイ「時間が惜しいわ。近道しましょう」

アスカ「リーダーは私よ。勝手に仕切らないで・・・で、近道ってどこ?」

***

ブロロロロロ・・・

マヤ「わ・・・!」

シゲル「どうしたい、いきなり乗り付けてきて」

マコト『現在、使徒接近中! 直ちにエヴァ発進の要有りと認む!』

マヤ「大変!」

ゲンドウ「冬月、後を頼む」

冬月「碇?」

ゲンドウ「私はケイジでエヴァの発信準備を進めておく」

冬月「まさか、手動でか?」

ゲンドウ「緊急用のディーゼルがある」

冬月「しかし・・・・パイロットがいないぞ」
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:04:50.98 ID:aZ3nY0uV0
レイ「こっちよ」

アスカ「あんた、碇司令のお気に入りなんですってね」

レイ「・・・・」

アスカ「やっぱ可愛がられてる優等生は、違うわね」

レイ「・・・・」

アスカ「皮肉、通じてないの?」

レイ「・・・触れ合い方が解らないからって、あんまり強い言い方は良くないわ」

アスカ「なっ・・・・!」

***

「よいしょ、よーいしょ、よいしょ、よーいしょ!」

『了解、停止信号プラグ、排出終了』

ゲンドウ「よし、三機ともエントリープラグ挿入準備」

「しかし、いまだにパイロットが!」

リツコ「大丈夫。あの子達は必ず来るわ」

***

アスカ「これは手じゃ無理ね」

レイ「仕方ないわ。ダクトを破壊してそこから進みましょう」

アスカ「うわっ、えーげつない! ファースト、野蛮!」

レイ「そう言ってられるような状態でもないから」

***

「よいしょ、よーいしょ、よいしょ、よーいしょ!」

マヤ「プラグ、固定準備完了」

リツコ「後はあの子達ね」

***

アスカ「・・・・」

レイ「・・・・・」

アスカ(意外と言いたい放題言ってくれるじゃない。話しづらいったらないわ)

グラッ!

レイ「・・・!」

アスカ「わぁーっ!」
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:05:16.84 ID:aZ3nY0uV0
アスカ「あてて・・・・」

リツコ「あんたたち!」

ゲンドウ「各機、エントリー準備!」

「了解、手動でハッチ開け」

レイ「エヴァは?」

リツコ「スタンバイできてるわ」

アスカ「機械なんて何も動かないのに・・・?」

リツコ「人の手でね。司令のアイディアよ」

レイ「・・・そう」



「ふー、うー、、ふぬーっ・・・」

ググググ・・・

ゲンドウ「・・・・・・っ!」

ググググ・・・



リツコ「碇司令は、あなたたちが来ることを信じて、準備してたのよ」

アスカ「へーぇ・・・・」

***

マヤ「プラグ挿入」

プシュー、ガシュゥゥン・・・

リツコ「全機、補助電源にて起動完了」

ゲンドウ「第一ロックボルト、外せ」

ザンッ! ブシャアッ

「二番から三十二番までの油圧ロックを解除」

マヤ「圧力ゼロ、状況フリー」

ゲンドウ「構わん。各機実力で拘束具を強制除去、出撃しろ!」

アスカ「はい!」

レイ「はい」

グググ・・・ギギ・・・
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:05:42.67 ID:aZ3nY0uV0
マコト「目標は本部直上にて停止の模様!」

リツコ「作業、急いで!」

オペレータ「非常用バッテリー搭載完了!」

リツコ「よし、行けるわ!」

リツコ「発進!」

***

ガシン、ガシン、ガシン・・・

アスカ「もぉ、かっこ悪い!地面にベッタリで匍匐前進だなんて!」

レイ「縦穴に出るわよ」

***

ググ・・・

ググ・・・ズシン、ズシン・・・・

アスカ「あ〜、またしてもかっこわるーい! 穴で両手両足踏ん張って、まるでサルみたい!」

レイ「・・・・・」

アスカ「ねぇ、ファースト。あんた、気にならないの? みっともないったら」

ボタボタボタボタボタ・・・・

アスカ「!?」

レイ「いけない!」

レイ「!」

バッ!

ジュウウ・・・・!

レイ「く・・・ぅっ!」

アスカ「ファースト?!」

レイ「庇いきれない・・・きちんと私の後ろに・・・」

アスカ「・・・あんた・・・」

ボタッ

アスカ「!」

ジュウ・・・

ズルッ!

アスカ「溶解液でライフルが!」

レイ「・・・一旦、降りるわ!」

アスカ「わっ! いきなり下がってこないで!」

ズルズルズル・・・・ギギギギギギ・・・・

レイ「・・・一番下へ」
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:06:14.80 ID:aZ3nY0uV0
ボタボタボタボタボタ・・・・ジュウウ・・・・

レイ「目標は、強力な溶解液で本部に直接侵入を図るつもりね。セカンド」

アスカ「・・・作戦があるわ。液体の滴下の隙間を縫って上るのがディフェンス。もう一人が、オフェンス。A.T.フィールドを中和しつつ奴の溶解液からオフェンスを守る」

アスカ「そしてオフェンスはディフェンスが中和を完了するのを待ちライフルの一斉射にて目標を破壊。これでいいわね?」

レイ「いいわ。ディフェンスは私が」

アスカ「おあいにくさま。あたしがやるわ。アンタなんかに任せてられますかって」

レイ「・・・危険よ」

アスカ「だからなのよ。あんたにはこの前の借りを返しとかないと、気持ち悪いからね」

レイ「借り?」

アスカ「ユニゾン合宿の時の。アンタがオフェンス、いいわね?」

レイ「・・・分かったわ」

***

アスカ「じゃ、行くわよ、Gehen!」

ガシンガシンガシン・・・

レイ「・・・・・」

カチャ・・・

アスカ「構えてる?」

レイ「ええ」

ボタボタボタボタボタ・・・・

ジュウウウ・・・・!

アスカ「・・・・・く」

ジュウ・・・・

ガシンガシンガシン・・・・

アスカ「・・・・はぁっ・・・フィールド・・・!」

キィィン!

アスカ「クリア!」

レイ「撃つわ、どいて」

アスカ「言われなくってもっ!」

スッ

ババババババババ・・・・

ボタボタボタボタ・・・・

ボタボタ・・・

ボタ・・・

ズ・・・ズゥン・・・

アスカ「・・・・っく・・じゃ、借りは返したわよ」

レイ「・・・ええ」
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:06:51.57 ID:aZ3nY0uV0
ガン!ガン!ガン!

ミサト「も〜ぅ、何で開かないのよ〜! 非常事態なのよ〜!! はぁっ、もう、もれちゃう! こら、もう!上見ちゃ駄目、って言ってるでしょ!」

刹那「・・・・・」

加持「はいはい・・・シンジ君の手前がどうだとか、言ってたのはどこのどいつ・・・」

カチッ

加持「っと?」

ウィィィ・・・・チーン!

ミサト「やだ、ちょっと!」

加持「おっとぉ!」

刹那「・・・・・」

リツコ「・・・・貴方たち、重なって倒れて。何やってるの?」

加持「ははは・・・」

ミサト「いや、これはね・・・リツコ」

刹那「・・・・・」

マヤ「・・・不潔」

***

アスカ「へぇ、星が綺麗・・・」

レイ「街に灯りが無いから」

アスカ「でも、明かりが無いと人が住んでる感じがしないわ」

パッ・・・・

アスカ「電気が戻ったのね。ほら、こっちのほうが落ち着くもの」

レイ「人は闇を恐れ、火を使い、闇を削って生きてきたわ」

アスカ「哲学ぅ!」

レイ「見えないもの、分からないものは怖いの。だから恐れて、つい遠ざけたり、無くしてしまったりするわ」

アスカ「・・・・? 良いことじゃない」

レイ「だけど触れないと、解らないこともあるのよ」

***

加持「あらら、使徒・・・撃破したの」

リツコ「ええ。二人は良くやってくれたわ」

刹那「・・・・・」

加持「ほら、シンジ君。人に任せたっていいんだ。それなりにやってけるもんだ」

刹那「・・・・・」

加持「君は、徹底的過ぎるのさ」
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:07:18.37 ID:aZ3nY0uV0






つづく





339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [saga]:2011/09/07(水) 01:07:44.44 ID:aZ3nY0uV0
ここまでです
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/09/07(水) 07:31:09.75 ID:962f5XAAO
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2011/09/07(水) 16:18:02.42 ID:T2GLUOcAO
>>291
テレビのサハ戦
ただ、よく勘違いされるが限定的な話であって
例えばここで出てきたような状況で安全なわけではないけど

さらに絡まれる前に先回りして言っておくと他にもちらほらおかしくはあるが
あくまでVIP系のSSなので気にする必要ないと思います。まる
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 16:23:01.22 ID:2OpPChT0o
まる って既に。つけちゃってるじゃん!とヤボな突っ込み
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 17:26:16.15 ID:aZ3nY0uVo
>>341
セリフいぢりは原作全セリフデータからわざと打ち直して変えてます、あんまり同じでもつまんないですからね
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 18:44:46.59 ID:co6ccB8IO
すいません、グラハムスレをVIPで立てたために今日の執筆時間がなくなってしまいました

今回は休みます
345 :プシャア ◆qICm1Sfzws [sage]:2011/09/07(水) 18:45:37.04 ID:co6ccB8IO
あ、一応酉つけときますね
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/07(水) 19:30:34.21 ID:nPun4QnDO
グラハムスレが分からない……
347 :プシャア ◆qICm1Sfzws [saga]:2011/09/07(水) 19:48:56.69 ID:aZ3nY0uV0
グラハム「少年の様子がおかしい」

です
休む詫び代わりにどうぞ
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/07(水) 19:51:39.04 ID:6rXscvwvo
>>346
落ちたんじゃね?
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2011/09/07(水) 19:52:54.39 ID:5k6aInz7o
>>347
少し前にあったなー、と思い今見たら落ちてたでござる
350 :プシャア ◆qICm1Sfzws [sage]:2011/09/08(木) 07:19:30.83 ID:MxtLD39IO
あ、ガンダム速報載ってました

読みたければどぞ
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/08(木) 20:56:54.96 ID:vVnRhgz9o
>>343
どうでもいいが会話が噛みあって無いぞ
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/09/12(月) 17:14:32.20 ID:a0SOBHkN0
すみません、完全にスランプです
受験勉強に尻をたたかれている現状では気がかりで筆が進みません、HTML化します
受験が終わり次第完結させます・・・建てておいてこういう形で離脱するのは申し訳無いとしか言い様がありません・・・
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/12(月) 17:18:27.95 ID:0XjqbxfWo
受験大事、頑張るヨロシ!
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/12(月) 19:09:31.24 ID:hBfNKc+DO
乙!
受験がんばれ
終わったら是非再開を
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/12(月) 19:13:13.39 ID:tMKKlXFIO
まってる
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/12(月) 19:27:24.39 ID:CPNuaMzao
乙です
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/12(月) 20:11:40.51 ID:u5qE8YvIO
ありがとうございます
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/09/14(水) 11:17:18.99 ID:y1AAIVoAO
釣られすぎわろち
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/14(水) 19:17:02.48 ID:IbK9JQvso
鳥か
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 03:17:30.14 ID:P64L/PHIo
なんでエヴァのクロス書くのって
「エヴァよく知りません」ってのが丸出しな書き手ばかりなんだろうか
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