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男「ここをこうやって…」友「おーい」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:27:57.82 ID:bSIYXLwX0
【補足・注意】

・友は男です。

・オリジナルのはずですけど何かと設定が被ってしまうかもしれませんが気にしないでください。

・ゆったりと更新していくのでぬるーい目で見てやってください。

・微エロ有りになる予定。

 では、よろしくお願いします。
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:28:32.91 ID:bSIYXLwX0
男「北斗!有情猛翔破!!」ビュッ

友「ほむぅ!?」ドスッ

男「スミマセ……何だお前か」

友「登校中にいきなりとは……」ピクピク

男「ジェットアッパーの方がよかったか?」

友「技がいちいち古いんだよ!」

男「新しければいいってもんじゃ……何か用でもあった?」

友「ただ見かけたから声かけただけだっつーの……」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:28:59.69 ID:bSIYXLwX0
友「んで? 何で登校中にそんな訳わかんないことしてんだよ」

男「最近テレビ見てないのか?」

友「……あんまり見てねえな」

男「いや、最近な。物騒なんだよ」

友「物騒? この町が?」

男「そうそう。何故かこの町で行方不明者が出始めてな」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:29:26.72 ID:bSIYXLwX0
友「だからそんな技練習してたのかよ!」

男「もちろん! それにな」

友「あ? まだあんの?」

男「最近、怖い夢というか変な夢見るようになってさ……」

友「相変わらずホラー系が苦手なんだな」

男「おう!」

友「そういうのは、自信満々に答えるものじゃなくてだな」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:30:01.52 ID:bSIYXLwX0
キーンコーン カーンーコーン

男「ヤバいな遅刻寸前だぞ?」

友「成績なんてクソ食らえ!」

男「置いてくぞ?」

友「酷いじゃないか!?」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:30:33.94 ID:bSIYXLwX0
――教室

ざわざわざわ

友「なんかあったのか?」

男「オレに聞いても分かるはずないだろう……」

モブA「二人ともおはよう。女先輩が行方不明になっちゃたらしくて……」

友「「な……なんだってー」」男
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:31:02.89 ID:bSIYXLwX0
男「とはいってもオレはその先輩のことはしらないぞ?」

友「オレは知っている!! 女先輩とは全学年の憧れ! そして巨乳!!」

モブA「友くん……こんな時に不謹慎だよぉ」

友「ん、確かに不謹慎だったな」

男「行方不明ってことはやっぱりテレビでやってる」

モブA「うん……。皆そうやって噂してる」

友「こう身近に事件があっちゃ騒ぎにもなるわな」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:31:43.39 ID:bSIYXLwX0
ガラガラガラ

教師「お前達静かにしろー! とりあえず朝礼始めるぞ」

オレ達は教師に言われるがままに席に着いた。

そのあと教師から、女先輩が行方不明になったとの話を聞き。

帰りは一人で帰らないようにとの連絡だけをして

授業は普通に始まった。
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:32:10.14 ID:bSIYXLwX0
――放課後

友「おーい男! 一緒に帰ろうぜ!!」

男「ん? ああ」ゴソゴソ

友「何やってんだ?」

男「何か武器になるようなものがないか探してるんだが」

友「ねーよ」

男「だろうな。……帰るか」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:32:40.65 ID:bSIYXLwX0
部活動なんてやっていない俺達は家に帰ることにした。

ついでに言っておくと俺は一人暮らしだ。

両親は小さいころに事故で亡くなって、それからは親戚に預けられた。

高校に上がってからは一人で生活をさせられるようになったんだが

金銭面については両親が残した遺産でなんとかなっている。

だけど正直なところ家事が面倒でたまらない。

世の中というのは大して面白味もなく面倒だと思い始めたのは

きっと最近のことだろう。
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:33:06.96 ID:bSIYXLwX0
友「んじゃな!」

男「おう!」

友とは中学の時からの仲だ。

偶然帰る道が一緒だと知ってからはこうして二人で帰るのも普通になってきた。

男「さてと、洗濯して飯食って寝るかな」

毎日こんな生活をしている。
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:33:36.39 ID:bSIYXLwX0
時間があれば、漫画を読んだりテレビを見たりする。

まぁ他の学生も一人暮らしをしているということを除けばきっと同じだろうと思っている。

男「あー宿題……まぁいいか」

呟きながらベッドに行き目をつむった。

ゴーン ゴーン ゴーン

町の中心にある教会から12時を知らせる鐘が鳴り響いている。

そしてオレは眠りへと落ちていく
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:34:39.26 ID:bSIYXLwX0
……。

…………。

嗚呼、またこの夢だ。

オレが倒れている。いや…血まみれだから死んでいるのか?

そしてその近くでゆっくりと何かが動いている。

何かがオレに喋りかける。

<<…………>>

昨日と同じで何を言っているか分からない。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:35:16.64 ID:bSIYXLwX0
まぁ夢なんてこんなもんだ。

いいから次の夢へ行けよ!

<<………よ?>>

どうやら、昨日とは違う展開になるようだ。

怖いからとっとと次の夢へ行ってくれ!!

<<助けてあげるよ?>>

そういって何かはオレに寄り添ってきた。
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:35:44.50 ID:bSIYXLwX0
ちっくしょー! 何なんだこの夢!

ガバッ!!

そういってオレは無理やり目を覚ました。

男「はぁ…。はぁ…。くそ!」

何だか眠れそうにないから友に電話をしてみようか。

男「もしもし?」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:36:11.34 ID:bSIYXLwX0
友『あ?もしもし……なんだよこんな夜中に』

男「あー、なんか怖い夢みたせいで眠れなくなったんだよ」

友『ガキかお前は!』

男「仕方ねーだろ……」

友『まぁいい。公園に集合でいいよな?』

男「お! いいのか?」

友『夏休みも近いからな、夜更かしするのもありだろ』
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:36:46.57 ID:bSIYXLwX0
男「サンキュー!」

友『んじゃっ』プツッ

友との電話も終わって顔を洗って外に出た。

公園はオレの家の近くにあって先に待っておくことにする。

プルルルルルル
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:37:20.75 ID:bSIYXLwX0
男「着いた?」

友『着いたけど…お前どこにいんの?』

男「普通に自販機のとこだけど?」

友『……? いなくないか?』

男「はぁ?」

辺りを見回したけど、友はどこにもいなかった。
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:37:57.38 ID:bSIYXLwX0
男「公園間違えたとかはないよな?」

友『流石に間違えねーよ。 お前の家の前の公園だろ?』

男「……おう」

友『……いなくね?』

男「お前どこにいんの?」

友『ベンチの近くだけど』

ベンチの方を向いた。そこには青白い人型の光が留まっていた。
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:38:27.47 ID:bSIYXLwX0
男「…っ!!?」ビクッ

友『どうした?』

男「何だよコレ! イタズラか!」

友『何のことだよ? 訳わかんねーよ!』

男「頼むから早く自販機のとこきてくれ!」

そういうと青白い光はオレの方に近づいてきた。

どういうことだ?
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:38:58.81 ID:bSIYXLwX0
男「お……おい」

友『あ?』

男「コレ…お前じゃないよな?」

オレはその光を指さした。

友『どれだよ?』

男「……今、自販機の前にいるよな?」

友『いるけど?』

やっぱりコレが?

オレはその光を触ってみることにした。

……ソッ
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:39:26.79 ID:bSIYXLwX0
友『うぉっ!!』ビクッ

男「あ…悪い」

友『何なんだよ…』

間違いない。

多分、友からはオレが見えていない。声も聞こえていない。

だけど急に…どうしてなんだ?

23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:39:55.94 ID:bSIYXLwX0
男「おい…マジな話していいか?」

友『実はイタズラしてたとかなら怒るぞ?』

男「オレは今、確かに自販機の前にいる。だけどお前には見えてない」

友『どういうことだ?』

男「まぁ、聞けって。オレも良くわかってないんだが…急にこんな風になっちまって」

上手く説明ができない…。

自分自身もなんでこんな風になってしまったのか理由なんて分からないんだから。
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:40:21.37 ID:bSIYXLwX0
友『良くわからんけど……透明人間にでもなったのか? マジ?』

男「マジで。実際お前に見えてないんだからそういうことだと思う」

友『マジかよ……。女湯を覗き放題かよ』

男「男の浪漫だよな……って違う! 意外と悩んでんだからな!!」

友『…んで、お前の方からもオレを見えてないわけ?』

男「青白い光がある程度にしかみえないな。ついでに電話越しじゃないと声が聞こえない」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:40:52.86 ID:bSIYXLwX0
友『なんだかなー。…最近の行方不明事件ってのと関係でもありそうだ』

男「かもな。どうやったら戻れるか知りたいんだが…」

ズルリ――

公園の滑り台の方に銀色の巨大な虫のようなものが蠢いている。

男「っ!!? なんだあれ! お前のほかに公園に誰かいるか?」

友『いねえけど? どした?』

銀色の虫は這いずりながらこちらに近づいてきている。
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:41:21.40 ID:bSIYXLwX0
男「なんか…ヤバい!! 学校まで走るぞ!!」

友『な……なんなんだよいったい?』ダッ

オレ達は走り出した。それでも銀色の虫は追ってくる。

友『見えない俺にも説明しろよ』

走りながら友が聞いてきたが

銀色の虫は思っていた以上に早く追いついてきた。

男「ふせろっ!」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:41:50.67 ID:bSIYXLwX0
突然触手なようなものを出し鞭のようにしならせる。

ビュン……ドスッ!

友『げほっ!!』ズサッ

男「友!!……くそっ!!」

オレは拳を握り、銀色の虫に思いっきり叩きつけた。

ガッ!!

柔らかいように思ってた外皮は鋼鉄のように硬く。

拳からは血が流れた。
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:42:29.96 ID:bSIYXLwX0
男「どうすりゃいいんだよ……何なんだよコイツ!」

こんな訳のわからない状態になって一瞬夢じゃないかと思ったが

拳の痛みは本物で血は今も流れ続けている。

ビュッ――

再び触手が動いた。

とても目で追えるような速さではなかった。

気づけば、オレの体は触手に貫かれて血まみれになっていた。
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:43:06.98 ID:bSIYXLwX0
男「ぐ……ぅぁ……」ポタポタ

何なんだ……オレは何もしていないじゃないか。

どうしてこんなことに。

次第に視界が霞んでいく。

……。
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:43:36.15 ID:bSIYXLwX0
友『げほっ!……ヤバッ……』

声がして閉じそうになった目を開ける。

友が銀色の虫に首を絞められ殺されそうになっていた。

離せよ……オレだけでいいじゃないか。

友『…………』
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:44:05.52 ID:bSIYXLwX0
っざけんな!動けよ体!!友達が殺されそうになってんだぞ!

だが、どうしようにも体に力がはいらない。

男「はな……せょ……っ!!」

倒れながら呻くのが精一杯だ。

オレもアイツも死んじまうのかよ。

そう思って諦めるしかなかった。
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:44:37.25 ID:bSIYXLwX0
その時、また声が聞こえた。

<<また助けてあげようか?>>

夢の時の声……。

すでに夢だろうが何だろうが関係ない

助けてくれるなら助けてくれ。
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:45:10.47 ID:bSIYXLwX0
<<……? 助けてほしい?>>

男「助けて……くれっ……!」

<<じゃー立ち上がって、わたしの名前を呼んで>>

立ち上がれだって? この体でか?

無理を言ってくれると思いながら必死で立ち上がろうとする。

夢の中の言葉に付き合うって……自分でも何をしているのか分からないが。

もうほかに縋るものがないから。
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:45:52.22 ID:bSIYXLwX0
男「……っ!」グググッ

友達を死なせるわけにはいかないから!

<<わたしの名前はね――>>

男「――バル……ムンク!!」カッ


――soul inherit――
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:46:47.31 ID:bSIYXLwX0
突如、周りを銀色の光が包む。

触手にやられた傷が塞がり。

その中心で鎧のような体にオレは変貌していく。


男「何だコレ!? 仮面ライダーか?」

<<友達助けなくてもいいの?>>

男「っ!! そうだ! でぁぁぁぁあ!」

ズバッ

触手を素手で引き裂いた。

虫は驚いているようだったが表情がないだけに分かりづらい。
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:47:35.09 ID:bSIYXLwX0
男「友!! 生きてるか!?」

オレは友が生きているか確かめようと思ったが

青白い光の状態なせいで分からないまま焦っていた。

<<光が消えてないから大丈夫よ>>

バルムンクがそう言った。

……くそ! 信じるしかないか。

37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:48:11.54 ID:bSIYXLwX0
さてあとは……

男「おい、そこの虫! さっきの痛みを万倍にして返してやらぁ!!」

もう一度、拳に力を込め。

近づき! 殴る!!

男「だっらぁぁ!」

ドシュッ!!

よし! 拳が全然痛くならない。

これならやれる!
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:48:42.02 ID:bSIYXLwX0
ビュッ――

男「甘ぇぇんだよ!!」

再び触手が襲い掛かってくるがすべて拳で撃ち落とす!!

そしてそのまま攻撃を繋げる。

男「北斗……」

腰を深く落とし狙いを定める。

拳に光が纏う。

男「有情猛翔破!!」ブンッ

ブッシャー

オレの拳が虫を貫いた。
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:49:09.48 ID:bSIYXLwX0
そして虫は霧になって消えた。

同時にオレも変身を解いた。

男「はぁ…。はぁ…。」

<<何? 今の最後の技?>>

男「あ? ……。」

<<……?>>

男「それより友は!?」バッ

<<大丈夫よ。 気絶してるみたいだけど>>
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/15(木) 14:49:41.99 ID:bSIYXLwX0
男「そうか……。なぁ?オレ元の姿に戻れるのか?」

<<実体の状態に?>>

男「ああ。いろいろ知ってそうだな……お前」

<<んじゃ後でお話しするから、その子家まで運ぼうよ>>

バルムンクから情報を知るためにもオレは光の状態の友を担いで家まで急いだ。
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/15(木) 19:06:01.20 ID:B4jLLcjno
期待
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/15(木) 22:38:27.56 ID:OuOBN4Olo
ふむ
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 11:14:19.45 ID:ZBLPYiBpo
龍騎てきな?
期待

44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:48:19.70 ID:oXAxDXFK0
>>43 龍騎に近いかな?
何にしてもオリジナルだからいろいろ工夫してみます!
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:48:47.33 ID:oXAxDXFK0
……。

…………。

男「よい……しょっと」ドサッ

オレは自分の家に着き友をベッドに寝かせた。

男「んじゃ、聞かせてくれないか?」

ソファーに腰かけて頭の中のヤツに聞いてみる。

<<何から聞きたい? ……あ!>>

男「どうした?」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:49:18.07 ID:oXAxDXFK0
<<わたしも霊子化していい?>>

男「そんなことまで出来んのか!?」

<<出来るよ〜。だいたい元はそっちの姿だったし>>

男「まぁ、話しずらかったからいいけど」

<<んじゃ出るね! 手を前にして念じてみて>>

男「……こうか?」スッ

んー。念じろったって訳わからんが、出ろーとか思えばいいのか?

とりあえず手のひらに集中してみる。
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:49:56.58 ID:oXAxDXFK0
男「せいっ!!」

ボワワーン

バルムンク「よいしょー」

男「……!?」

説明しよう!

目の前にいきなり裸の女性が現れた。

オレはてっきりさっきの虫みたいのを想像していたわけだが。

思春期の男にとってこれほど……

これほどぉ……!!
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:50:38.37 ID:oXAxDXFK0
バルムンク「さーて、何から話そうか?」

男「……」カァ///

バルムンク「……?」

バルムンク「何も知らなくていいの?」プルン

男「服をきてくれえぇぇぇ!!」


……。

…………。
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:51:12.89 ID:oXAxDXFK0
結局、服がなんてないよーとか言ってきたから

オレの服貸してあげたんだが……。

バルムンク「……」ダボダボ

男(いい! 凄くいい!!)

バルムンク「ねぇ……お話は?」

男「え!? ああ、そうだったな」

男(いかん。大事な話なのに横道にそれてた)
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:51:50.73 ID:oXAxDXFK0
男「んじゃ、まず最初にした質問だが……オレは元に戻れるのか?」

バルムンク「多分だけど朝になれば戻れると思う」

男「そう…なのか?」

バルムンク「うん。ホントは昨日だって霊子化してたんだけど起きてくれないんだもん」

男「霊子化っていうと……今みたいな状態のことだよな?」

バルムンク「そうそう! そして元の状態が実体化」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:52:54.45 ID:oXAxDXFK0
男「んじゃさっきの変身した姿は?」

バルムンク「変身?」

男「あ、えーっと……鎧みたいな体になった時のことだけど」

バルムンク「アレはね、英霊化!!」

男「英霊? まぁ変身みたいなもんか」

バルムンク「違うよ! 英霊化!!」プンプン
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:53:21.34 ID:oXAxDXFK0
男「はいはい。んじゃ他は……さっきの銀色の虫みたいのは?」

バルムンク「良くわかんない」

男「分かんないって……」

バルムンク「良くわかんないんだもん!」

男「そ……そうか悪い」

バルムンク「……」

男「ぇー、次の質問いいか?」

バルムンク「うん」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:54:02.84 ID:oXAxDXFK0
男「何でオレがこんな風になったか分かるか?」

バルムンク「それは男が一度死んじゃったからだよ?」

男「え!?」

バルムンク「え?」

男「いや……え?」

バルムンク「そっか……。覚えてないのか」

男「いや……。だってアレは夢の中……で」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:54:40.72 ID:oXAxDXFK0
バルムンク「夢の中? 男は紛れもなく一度死んじゃったんだよ?」

男「オレは! オレはこうして生きてるじゃないか!!」バッ

バルムンク「それは、わたしが君を助けたから」

バルムンク「死んじゃった男の中に入って生命力を底上げしたの」

男「そんな……」

バルムンク「仮契約だけどそうすれば擬似的に生命が宿るんだよ」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:55:21.40 ID:oXAxDXFK0
男「契約なんて……いつ?」

バルムンク「死んじゃう寸前に話しかけたらだけど?」

男「そうか、契約を解いたら……」

バルムンク「死んじゃうね?」

男「だよな。これからは一心同体ってことか……」

バルムンク「わたしじゃ不満?」

男「そういう訳じゃない。そういえば……」

バルムンク「……ん?」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:55:55.23 ID:oXAxDXFK0
男「お前は何処からきたんだ? あの銀色の奴と関係あるのか?」

バルムンク「思い出せない……ただ気づいたら男の前にいて」

男「名前からしたら神話に関係してるんだろうけど」

男「まぁ……まだ分かんないことだらけだな」

バルムンク「ごめん……」

男「いいよ。お前がいなきゃ死んでたし」
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:57:22.51 ID:oXAxDXFK0
聞きたいことも大分聞けたし

とりあえず休憩でもするかな。

男「麦茶で良ければだけど……飲む?」

バルムンク「むぎちゃ?」

男「ん? 分かんないか? とりあえず持ってくる」

何がなんだか分からないけど

とりあえずさっきよりは頭の中が整理できたはずだ。
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 11:58:18.72 ID:oXAxDXFK0
男「はい麦茶」コトッ

バルムンク「……?」ゴクッ

バルムンク「!!?」

男「どした?」

バルムンク「美味しいー!」ニコニコ

男「あはは。そうか!」

これからどうなるかなんて分からないけど

多分あの銀色の奴を倒さないと犠牲者は増え続けるんだろうな。
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 12:00:00.86 ID:oXAxDXFK0
……。

男「なぁ……」

バルムンク「〜♪ ん?」チビチビ

男「これからよろしくな?」

バルムンク「……!! うん♪」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 12:01:57.17 ID:oXAxDXFK0
とりあえず書き溜め終了です。

よく思ったらかなりの長編になりそうですが、ゆるりと見ていただければ幸せです。

麦茶美味しいよ麦茶!
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 12:02:55.50 ID:8SlCDAKJo
馬鹿な…爽健美茶にかなうお茶などあるはずがない…
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/16(金) 13:44:48.32 ID:JrpLEGvbo
乙した
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 16:46:47.03 ID:oXAxDXFK0
>>61爽健美茶も美味しいけど夏はやっぱり麦茶一択!!

ていうか設定凝りすぎ?
他にヒーロー物とかあったら比べたいんだけど何処もこんな感じかな?
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/16(金) 20:02:30.04 ID:bQJJArjio

この程度なら問題なくついていける
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:31:20.53 ID:oXAxDXFK0
64>>そか、なら良かったw

サンクス!

66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:32:20.31 ID:oXAxDXFK0
何時間くらい話していたんだろう?

すでに朝日が見えてきた。

というよりオレはこの状態が治るまでは寝ることができないんじゃないか?

バルムンク「そろそろ時間だね」

男「ん? オレは何もしなくても元に戻っているのか?」

バルムンク「そうだね。わたしも男の中に戻らないと……」

男「……オレの中に戻るって」
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:32:49.40 ID:oXAxDXFK0
バルムンク「んっと……こうやって!」ギュッ

そういいながら彼女はオレの手を握って消えた。

<<おやすみー>>

男「……何だかなー」

自分の手を見ながら呆気にとられる。

友「ぅ……」ガサッ

男「お!? もう大丈夫なのか?」

友「げほっ! ……あー喉いてぇ」

友は何度か咳をして喉の調子を確かめていた。
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:33:43.34 ID:oXAxDXFK0
友「お前……元に戻ってるじゃん!」

男「そういえば……よかった朝になったら戻るってホントだったのか」

友「んであの後、どうなったんだ?」

男「何から話そうか……」

とりあえず友を納得させるため

今に至るまでの話を全て話した。

友は

「まぁー今更だし驚かねーよ」

と言っていたが普通は驚くものだろう!
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:34:30.87 ID:oXAxDXFK0
男「っていう訳だから明日の夜から町に出るつもり……」

友「明日っていうか今日だろ?」

男「そうか! 寝てないから感覚がおかしいんだ」

友「どうせならオレも連れてけ!」

男「はぁ!? お前は馬鹿か! 危ないだけだろ!?」

男「だいたい相手が見えないのに意味ねーだろ」

友「それに関しては大丈夫だ!」
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:35:10.47 ID:oXAxDXFK0
男「何が!?」

友「兄貴に頼んで何とか見える道具を作ってもらう!」

男「……お前の兄って何やってる人だっけ?」

友「普段は喫茶店の店長! しかしてその実態は!」

男「……」

友「暇なときに発明とかしちゃう凄い人な・の・だ!!」

男「やっぱりお前連れてけねぇわ……」

友「そんな殺生な!?」
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:36:11.33 ID:oXAxDXFK0
友「んじゃお前が何と言おうと勝手にオレも町にでるからな!!」

男「っ!! 分かったよ! 危なくなったらバイクかなんかで逃げろよ?」

友「おけー」

男「とりあえず今日は学校サボってお前の兄貴のとこ行ってみるか……」

友「不良だねー。んじゃ早速行くとするか?」

男「そうだな……」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:37:11.04 ID:oXAxDXFK0
<<zzz>>スヤスヤ

男「あー……脳内で寝てるヤツが羨ましい!!」

友「オレも早くその子見てえ!」

そんなことを言いながら友とオレは玄関を出た。

向かっている途中、顔見知りの学生がやたらとこっちを見てきたのは私服のせいか?

頼むからサボりとか報告しないで貰いたい……。
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:37:47.26 ID:oXAxDXFK0
――喫茶店

カランコロン

メイド「いらっしゃいませー♪ ご主人様!」

店長「おいおい営業時間外の奴を接客するなって……。なんだお前か」

友「ただいま!」

男「……」

友「ん? どうした男?」

メイド「どうなさいました? ご主人様ぁ?」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:38:15.71 ID:oXAxDXFK0
男「喫茶店って……」

友「見ての通りだ!!」バッ

胸を張っていう友を

男「誇らしげにいうことかっ!!」ドカッ

何となく殴っておいた。

……。

…………。
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:39:16.49 ID:oXAxDXFK0
友「喫茶店は喫茶店だろうが……」ヒリヒリ

男「もうちょっとマシな喫茶店かと思てたんだよ!!」

店長「何だい? 僕の喫茶店がそんなに不満なのかい!」キラキラ

うぉ!? イケメンスマイルが眩しすぎる!!

メイド「ぁぅ〜……ケンカはよろしくないのです……」

友「妹ちゃんマジ天使!!」ダキッ

男「妹なのかよ!!」

店長「お兄ちゃんです!!」キリッ

男「ソレは知ってます」

店長「……(´・ω・`)」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:39:50.33 ID:oXAxDXFK0
男「ていうか学校は?」

メイド「わたしの中学校はもう夏休みなのです♪」

友「そんなこと聞きにきたんじゃねえだろ?」ナデナデ

男「あ……。そうか」

友「兄貴に用があって来たんだ」

店長「僕にかい?」

男「えーっと……何から話したらいいのか」

とりあえず信じてもらえないことを前提に

今までのことを話してみた。
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/16(金) 20:40:38.34 ID:oXAxDXFK0
今日はここまでー!

おやすみなさいー
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/16(金) 20:49:26.76 ID:Ou9S2dz9o
いい厨二っぷり
大好きです
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 18:54:48.05 ID:vpOpSvqg0
>>78とはいい酒が飲めそうw
サンクス!
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:06:50.88 ID:vpOpSvqg0
店長「ふーん……。最近の行方不明の事件と関係がありそうだ」ブツブツ

男「えっと……。信じるんですか?」

店長「え!? もしかして嘘だった!?」

男「いえいえ!! そういう訳じゃないんですけど……」

ポンッ

肩に手を置いてスマイルを浮かべながら

友「兄貴ってこういう人だから」ニカッ

男「……」イラッ
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:07:27.33 ID:vpOpSvqg0
友「んで兄貴、役に立ちそうなの作れそうか?」

店長「そうだね〜。可愛い弟のためとはいえ……」

男「あ、やっぱり無理ですよね?」

店長「今日中は無理だろうねー」

男「……今日中?」

店長「明日までには作っておくよ!」
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:08:10.99 ID:vpOpSvqg0
友「流石兄貴ぃー!」

メイド「流石大兄ちゃん♪」

パチパチパチ

店長に兄弟達からの拍手が送られる。

もうやだ……この家族。

友「つーことで残念だけどオレは明日から参加な?」

男「……おう」

友「何だよーやる気だせよー!」
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:09:34.68 ID:vpOpSvqg0
男「なんか疲れたから夜まで寝てるわ……家帰る」

友「そういえば寝てないって言ってたもんな! んじゃ明日」

店長「また明日!!」キラッ

メイド「いってらっしゃいませご主人様♪」

男「……」

カランコロン

オレきっとあそこで暮らしてたら狂う。

そう感じるほどの何かが喫茶店にはあった。

絶対あった!
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:10:07.07 ID:vpOpSvqg0
……。

…………。

男「あー……疲れた!」

家に帰って直ぐにベッドに転がるように入って目を閉じた。

今日のこと、これからのことを考えようと思っていたが

珍しく一瞬で眠ってしまったようだ。
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:10:43.97 ID:vpOpSvqg0
――夢の中

バルムンク「いらっしゃい?」

男「……オレは夢の中ですら眠れないのか?」

バルムンク「あはは、ちゃんと体は睡眠してるはずだよ」

男「いや気分的に……ていうかココはオレの部屋?」

辺りを見回してみたがオレの部屋にソックリだ。

少し違うのは……屋根がなくて青空が広がっている。
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/09/17(土) 20:12:01.88 ID:vpOpSvqg0
バルムンク「ココはわたしの部屋だよ?」

そういって彼女は不思議そうにこちらを見てきた。

何故オレの部屋にソックリなのかは置いといて

きっとココは彼女が作った世界。そう認識しておこう。

男「そうだよな、お邪魔します」

バルムンク「いらっしゃい♪」
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/09/17(土) 20:12:31.52 ID:vpOpSvqg0
男「えっと……今日の夜だけどな?」

バルムンク「うん」

男「町に出るってのは」

バルムンク「昨日言ってたよね?」

男「そうだな……」

参ったな。

他に話すことが見当たらない……

だいたい女の子と二人きりで話すのなんてコレが初めてじゃないか?
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:13:06.90 ID:vpOpSvqg0
バルムンク「……」じー

しかも以上に可愛いし!幽霊みたいなもんだろうけど

バルムンク「あのね?」

男「っ!? な……なんだ?」

バルムンク「男のこと……もっと知りたいな」

男「え!?」

つい声が裏返ってしまった。
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:13:46.90 ID:vpOpSvqg0
バルムンク「……? 小さい時の頃の話とか楽しかったこととか」

男「そ……そうだよな!! うん!」

何を期待してたんだオレは!

あー……穴があったら入りたい。

男「小さい頃の話って言ってもな……」

バルムンク「何でもいいよ?」ニコニコ

男「あんまり面白くないぞ?」

バルムンク「いいの!」
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:14:17.07 ID:vpOpSvqg0
男「そうだなー……」

男「オレ、小さい頃に両親亡くしてさぁ」

バルムンク「お父さん?」

男「いや…何でお父さんだけなんだよ、お母さんも!」

バルムンク「そっか、ごめん」

男「あー、んでな? それから親戚の人に預けられて」

男「何だっけ? とりあえず勉強とかスポーツとか頑張りまくったんだよな」

バルムンク「どうして?」
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/09/17(土) 20:15:07.21 ID:vpOpSvqg0
男「……親にまた褒めてほしかったんだ。天国からでもいいから見てほしかった」

バルムンク「うん」

男「だから……んっと、そうだなその頃は一生懸命で思い出とかはそんなになかったかも」

バルムンク「一生懸命だと思い出ってなくなっちゃうの?」

男「そういう訳じゃないんだけど、何だろうな。」

男「思い出らしい思い出をオレはその時残そうとしてなかったんだよ、きっと」

バルムンク「そのあとのお話は?」
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:15:35.86 ID:vpOpSvqg0
男「あー、中学に入ってからは……」

ゴーン ゴーン ゴーン

ふいに12時の鐘が鳴り響く。

そうか、もう夜になってたのか。

男「んじゃ、話の途中だけど起きるな?」

バルムンク「また聞かせてね?」

男「また明日寝た時にな」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 20:16:17.24 ID:vpOpSvqg0
……。

ガバッ

男「……やっぱり寝た気がしないじゃねぇか!」

<<気持ちの問題ー!>>

頭の中で彼女が言ってるんだけど

ホントに気持ちの問題なのかコレ?
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 21:05:13.68 ID:vpOpSvqg0

男「まぁ、とりあえず……外に出るか」

ドアノブに手をかけてふと思った。

オレ今日も霊子化できてる?

男「なぁ?」

<<んー?>>

男「ちゃんと霊子化出来てるよな」

<<ばっちり!!>>

男「そうなのか」
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 21:05:42.75 ID:vpOpSvqg0
ガチャッ

男「……」

外に出たはいいものの

何処に行けばいいんだ!

<<どうしたの?>>

男「外に出れば会えるもんなのか?」

<<分かんない>>

男「何かないのか? 霊子を探るみたいな」

<<んっとね……わたし出してくれる?>>

前と同じように手を前に出して念じる。
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 21:06:11.63 ID:vpOpSvqg0
ふん!!

ボワワーン

男「……あ、今日は服着てるんだ」

バルムンク「残念そうな顔してるけど……これ男がくれたやつだよ?」

残念そうな顔してた!?

無意識とはいえオレって……。

バルムンク「んじゃ探るね!!」クンクン
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 21:06:45.60 ID:vpOpSvqg0
男「……何やってんの?」

バルムンク「匂いを嗅いでるんだよ?」

男「……いや分かるけど」

バルムンク「む!? あっち!」

男「……えー」

バルムンク「本当だもん! あと男は意外といい匂い」

男「っ!!? と……とりあえずそっちまで行こうか」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:14:07.48 ID:vpOpSvqg0
歩き出して5分ほどでその場所についた。

男「ただの交差点?」

バルムンク「でもココの近くにいるよ?」

バサバサバサッ

男「銀色の……鳥?」

バルムンク「男!!」ギュッ

 パァッ

バルムンクが光になってオレに戻った。
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/09/17(土) 22:14:42.16 ID:vpOpSvqg0
男「よし!」バッ

男「変身!!」キィン

――soul inherit――

 ビュオッ

<<英霊化だよぉ!!>>

男「名前叫ばなくてもできんじゃねぇか!!」ダッ

オレは通常ではありえないほど高くジャンプをしたが

鳥?なのだろうか

銀色のそれはバカにするように躱していった。
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:18:00.39 ID:vpOpSvqg0
男「くっそ!!」スタッ

<<ちゃんと狙って!>>

男「分かってるっつー……のっ!!」ダッ

再びジャンプ。

さっきと同じように躱す鳥

だけど今度は!

男「これでも……くらえ!!」ビュッ

着地と同時に拾っておいた石をブン投げる。

キィン

男「やっぱ硬さは一緒か……石なんかじゃ食らいやしねぇ」
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:18:55.56 ID:vpOpSvqg0
男「くっそ!!」スタッ

<<ちゃんと狙って!>>

男「分かってるっつー……のっ!!」ダッ

再びジャンプ。

さっきと同じように躱す鳥

だけど今度は!

男「これでも……くらえ!!」ビュッ

着地と同時に拾っておいた石をブン投げる。

キィン
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:19:55.24 ID:vpOpSvqg0
男「やっぱ硬さは一緒か……石なんかじゃ食らいやしねぇ」

こうなったら

……迎え撃つしかないか。

上空で旋回している鳥に集中する。

男「一瞬の隙も逃さねぇぞ」ギュゥ

自分に言い聞かせて拳を握る。

鳥はオレの周りを大きく回り突撃してきた。
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:20:27.72 ID:vpOpSvqg0
背後を取られる形になっているが無理矢理!!

男「……くらえ!!」

バシュゥ

当てることも出来そうになかったが

何とか掠った。

鳥は不格好な飛び方をしながらも態勢を立て直そうとしている。
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:20:57.62 ID:vpOpSvqg0
男「次は完璧に当てるぞ!」

再び鳥に狙いを定めた。

バシュゥン――

が、その前に鳥がはじけ飛び霧になってしまった。

男「っ!!?」

<<男! 近くに誰かいるよ!!>>

言われなくても分かってる!
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:21:23.88 ID:vpOpSvqg0
明らかにオレ以外の誰かの一撃だった。

しかも何で倒した!?全く見えなかったぞ。

ザッザッザッ

振り返る、そこにいたのは

目から上だけは赤い仮面で隠し。

巫女のような服に

その服には全く似合わないゴッツイ手甲をした女だった
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:22:04.98 ID:vpOpSvqg0
男「……今のアンタが」

巫女?「また新しい奴?」

男「……え?」

ブゥン  ドスッ

強烈な蹴りが腹部に当たった。

男「ぐっ……」

不意を突かれたオレはしばらく呼吸がとまってた。
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:22:39.83 ID:vpOpSvqg0
男「げほっ……!! 急になんだよ!」

巫女?「うるさい!!」バッ

直後に回し蹴り。

これを素直に受け止めるはずもなく!

男「話くらい聞きやがれ!」サッ

巫女がオレが躱せたことに驚いたのか一旦距離を置く。
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:23:14.19 ID:vpOpSvqg0
巫女?「話? そんなの聞き飽きたよ!」

巫女?「私はお前たちの仲間になんて入らないからな!!」

男「仲間って……何もいってな――」

巫女?「コード!!」バッ

彼女の手甲が光り、その前に銀色の板のようなものが出現する。

――wing――

パキィン

板が割れた瞬間

彼女の背には翼が現れた。
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:23:54.21 ID:vpOpSvqg0
男「……はぁ?」

バサァッ  バサッ

すると彼女はそのまま遠くまで飛び去ってしまった。

男「また訳わかんない展開かよ……」

<<何だったんだろうね?>>

男「分からん。とりあえず銀色の奴以外にも敵とかいそうだな」
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:24:32.12 ID:vpOpSvqg0
男「ていうかあの変な声って手甲からしてたのか……」

<<変な声?>>

男「ソウル……なんたらってやつ」

<<ああー。英霊化の最中に一番最初に出来るからね>>

男「そんな理屈でいいのかよ!?」

<<事実だから仕方ないの!>>
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/17(土) 22:27:28.13 ID:vpOpSvqg0
今日はこれでおしまいー

っていうか連投しちゃいました。ごめんなさい。

それ以前につまんなくなっていくこの状況をどうにかならないかなw

地の文の才能がなーい!

112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/17(土) 23:11:08.46 ID:x3tI4bBpo
期待

いや、もうすでに期待ではなく確信だ
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2011/09/18(日) 20:37:06.55 ID:aykiQZXFo
面白いよまじ乙
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:10:24.11 ID:c23unSsR0
>>112 ホントですかーお世辞でも嬉しいかも。

115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:12:13.95 ID:c23unSsR0
>>113もありがとー!

励みになりますw
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:34:11.10 ID:c23unSsR0
男「どうでもいいこと気にしても始まらない……か」

<<そうそう!>>

男「っていうか他にもいるか? あの銀色の奴?」バッ

変身を解くのと同時に彼女を出す。

ボワワーン

バルムンク「ん〜……」クンクン

男(相変わらず胡散臭い……)
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:34:46.35 ID:c23unSsR0
バルムンク「とりあえず近くにはいないかも」

バルムンク「……胡散臭いとか思ってない?」ジー

男「思ってねぇよ!」

バルムンク「この匂いは嘘をついてる匂いだよ!!」

嘘をついてる匂いだと!?

男「汗を舐めて分かるんじゃないのか」ボソッ

バルムンク「……?」
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:36:01.16 ID:c23unSsR0
男「まぁ周りにいないんじゃ外にいても仕方ないな……」

そうしてオレ達は家に帰った。

ガチャッ

男「ただいまー」

バルムンク「お邪魔しますー」

……む。

男「お前もただいまでいいと思うんだけど」

バルムンク「そっかな? ……そっか」
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/09/18(日) 21:37:58.04 ID:c23unSsR0
部屋に行きパソコンをつけたら

バルムンク「なにこれ♪」ゴク

麦茶を飲みながら嬉しそうに隣に座ってきた。

っていうか麦茶いつのまに出してたんだ。

男「パソコンだよ、さっきの奴の事も気になるけど。少しお前のことも調べようと思ってな」カタカタ

バルムンク「パソコン? わたしの何を調べるつもりなの?」
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:39:35.51 ID:c23unSsR0
男「ん? いやお前が神話のアレと一緒なら……っと、あったな」カタッ

男「えーっと……」

バルムンク「……♪」ゴクゴク

男「剣自体には、特に何かあるわけでもないのか?」チラッ

バルムンク「……?」

男「ダメだ! わっかんね! ジークフリートが不死身ってことしか凄さがわからん!」ダラー

バルムンク「不死身?」
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:40:23.65 ID:c23unSsR0
男「あー……結局は菩提樹の葉があった場所以外は傷一つつかなくて。
そこだけが弱点で暗殺されたんだって」

バルムンク「男にも弱点ってあるのかな?」

男(……男だったら、みんなココが弱点じゃないか?)ジー

無意識に視線が股間にいく。

バルムンク「……ココ?」サワサワ

なっ!!?
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:40:59.34 ID:c23unSsR0
男「何やってんの!!」

バルムンク「ご……ごめん!」ビクッ

バルムンク「弱点あるのなら……わたしが守ってあげようと思って」

男「あ……ありがたいんだけどさ? ココは自分で守るから」

バルムンク「でもココが男の菩提樹の葉なんでしょ?」

男「ん。違う訳でもないけど……」

バルムンク「……? 自分で守れなくなったら言ってね?」

男「お……おう」

今更思ったけど、常識的なことほとんど知らないんじゃないか?
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:41:27.95 ID:c23unSsR0
男「……」ジー

やっぱり、普通の人間と同じだと思っちゃダメか。

見た目は普通に可愛い女の子なのに……

バルムンク「なーに?」

男「え? ぁ……あのさ!」

不意に声をかけられてオレは思わず焦ってしまった。
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:47:37.58 ID:c23unSsR0
男「新しい服欲しいだろ?」

何言ってるんだろ、オレ

バルムンク「男の服でいいよー?」

男「ワイシャツ一枚なのに?」

バルムンク「うん♪」

男「そうか……結構、目に毒なんだけどな」
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:48:15.04 ID:c23unSsR0
バルムンク「へー、麦茶飲む?」

男「貰っとく……っていうか麦茶作らないともうないだろ」

バルムンク「まだあるもん!」チョピッ

一口って……アンタ。

男「作っとくよ……ソレ飲んじゃっていいぞ?」

バルムンク「いいの!? 」キラキラ

男「ははっ。いいよ」
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:53:32.92 ID:c23unSsR0
もしかしてオレのために残しててくれてた?

さっきから大事そうに残してたし。

ポットに水を注ぎながら考えていたが

実際のことは良くわからん。

彼女のことはまだわかんない事が多いな……
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/18(日) 21:54:49.73 ID:c23unSsR0
今日の書き溜めはここまでです。

仕事で残業とかなかったらもっと書けるんですけどねw

展開が早いんだか遅いんだかー
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:22:27.96 ID:lOmhW/0y0
気が付いたら日が昇り始めていて今日も一日が終わったと実感する。

改めて思ったらおかしな話だ、一日が始まるのが朝だろうに。

男「バルムンク。」チョイチョイ

バルムンク「うん」ギュッ

パァッ

<<おやすみ、男ー>>

男「おやすみ」

彼女はそう言って静かにオレの中で眠った。

さて、朝飯でも食べて学校に行くか。
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:23:24.35 ID:lOmhW/0y0
――学校

友「おーっす!」

男「おう」

友「疲れてんなー。昨日は何かあったか?」

男「ここだと少しまずいだろ? 屋上行こうぜ」

友「授業は?」

男「明日は終業式だから問題ねーだろ。」
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:24:04.16 ID:lOmhW/0y0
友「学校来る意味ねー! ……まぁいいか。Aちゃんオレ達ちょっとサボりね」

モブA「えー。先生に何て言えばいいの?」

友「適当に遅刻とか言っといて」

モブA「もぅー!」

男「先行ってるぞ?」

友「あ、ちょっと待てよ!」ダッ

友を置いて屋上に行った。

もちろん教師に見られないようにだ。
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:24:39.29 ID:lOmhW/0y0
ガチャッ

……夏だけあって暑いな。

男「あっちぃー」

友「風は結構あるから気持ちいいくらいじゃないか?」

男「オレ的には暑いんだよ」カンカンッ

教師に見つからないように屋上の一番高い所まで昇る。

実はオレの憩いの場だったりするんだけど。

友「んで? 昨日っ、何があったって?」ヨジヨジ
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:25:18.52 ID:lOmhW/0y0
男「いろいろあったんだけど」ゴロン

友「寝る前に教えてくれよ」

男「夢の中に入ってねぇから寝てねーよ。目閉じてるだけだ」

友「寝てるよーにしか見えんぞ。」

男「ん。体を休めるときに休めときたいんだよ」

男「何から話そうか……」

友「逐一全部!!」
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:25:57.49 ID:lOmhW/0y0
男「面倒だな、とりあえず昨日は鳥みたいな奴が出てよ」

友「ほぉー」

男「オレが倒そうとしてたんだよ」

友「……オレが? なんかあったのか?」

男「訳わかんない奴に横取りされた」

友「どんなやつだよ。別のやつか?」

男「銀色のじゃあなくて、オレと似たような女だった」

友「お前と似たようなって……他にもいたんだな」

男「おう。驚いた」
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:26:38.61 ID:lOmhW/0y0
友「まぁ、驚くわな。どんなやつだった?」

男「巫女の服にやたらとゴッツイ手甲つけてる女」

友「似てなくないか? お前は鎧の姿なんだろ?」

男「いや……。なんとなくだけど似てたんだよ」

友「へぇー」

男「っていうかアレ巫女の服なのか自信ないけどな」

友「どんなのだったんだよ」
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:27:16.96 ID:lOmhW/0y0
男「やたらと露出度が高かった気がしたな」

友「巫女服なのに?」

男「おう。横から胸とか見えそうだったし」

友「相変わらずムッツリしてんなー」

男「誰がムッツリだよ!」

友「はは。お前だよ、……?」

男「どうかしたかー」ムクリ
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:27:55.28 ID:lOmhW/0y0
友「いや、アレって女先輩じゃないか?」

友が校門のところを見ながら言った。

男「女先輩って行方不明になったんじゃないのかよ」

確かに女性らしい人はいるけど。

友「らしいけど、そうじゃね?」

男「オレその先輩の顔しらねーから」

友「そうだったか……っ!! やべ!目が合った」
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:28:34.90 ID:lOmhW/0y0
男「乗り出しすぎるからだ! バカ。」

確かにこっちの方を見ている。

あーあ。教師が来る前に移動しねーとな。

友「わりぃー。場所帰るか?」

男「そうだな。でもこのタイミングだと鉢合せする可能性があるから隠れてようぜ」

友「はいよ!」

そしてしばらく時間が過ぎた後。
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:29:28.64 ID:lOmhW/0y0
ガチャッ

男(面倒な教師じゃないように……)

しかし、そこに来たのは意外な人物だった。

女先輩「……」

友「女先輩なら出て行ってもよくないか?」ボソボソ

男「あ、ああ。」

そういって友は出て行った。

友「どーも! 初めまして先輩。」
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:30:25.43 ID:lOmhW/0y0
女先輩「ええ。アナタ達はサボり?」

友「似たようなもんです。黙っといてもらえませんかね?」

女先輩「別にいいけど……私も遅刻しちゃったしね」

男「先輩!」

女先輩「どうかした?」

男「先輩って行方不明になってたんじゃないんですか?」

女先輩「あー、やっぱりそんな話になってるの?」
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:31:20.47 ID:lOmhW/0y0
友「最近その話で持ちきりでしたよ」

女先輩「ちょっと用事で学校に連絡出来なかっただけなのに面倒ねー」

男「あ、そうだったんですか?」

女先輩「……とりあえず先生たちに言っておけばいいかしら?」

友「いいんじゃないですかね?」

男「多分、驚くと思いますけど」
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:32:04.24 ID:lOmhW/0y0
女先輩「そう。じゃあ私はこれで失礼するけど、キミ!」ビシッ

何故か先輩はオレに指を差した。

女先輩「放課後もう一度屋上に来てくれないかな」

男「え!? オレですか?」

友「なにぃいいいいぃぃ!!」

女先輩「」ビクッ

男「」ビクッ

友「何ですかソレ!? 放課後に呼び出しとか告白ですか? 告白なんですね?」

女先輩「え!? ち……違うから!!」カァッ///

友「じゃあ何でオレは除け者なんですかー!」
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:32:35.29 ID:lOmhW/0y0
女先輩「と……とにかく! キミが来てくれればいいから! じゃっ」タッタッタ

ガチャッ

そう言って早足に出て行ってしまった。

友「何故だー!!」orz

男「……」


そして時間は過ぎていき放課後。
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:33:03.20 ID:lOmhW/0y0
ガチャッ

女先輩「……」

友「待ってましたよ! 先輩!!」バーン

男「……」

女先輩「キミじゃなくて私は彼に用があるっていったでしょ」ハァ

友「言いましたね! でもその前に聞いてほしいことがあります」

女先輩「なに?」

友「オレと付き合ってくれませんか!」ニカッ

女先輩「嫌。」

友「ちくしょぉ!」
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:33:44.35 ID:lOmhW/0y0
男「……んで、話ってなんですか?」

友「お前、さっきからオレのことスルーしてない!?」

女先輩「彼がいるとちょっと……」

友「(´・ω・`)」

男「実際は告白とかじゃないんですよね?」

女先輩「うん。」

男「なんとなくだけど、オレも分かってきました。言ってください」

女先輩「そうか、やっぱりキミだったんだね」

女先輩「学校にまで手を回すなんてなんのつもり!!」
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:34:23.94 ID:lOmhW/0y0
急に顔つきが変わったな。

今にも殴られそうだ。

友「え? コレなんの話?」

男「昨日も言ってたけどアンタが言ってることが理解できない!」

友「……」

女先輩「理解ですって? 仲間にならないなら殺すって言ってたのはアンタ達でしょ?」

友「あ、そういうことか!! 先輩が例の巫女服の?」

男「だろうよ。さっきからオレの言葉なんか聞いちゃいねぇ」
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:35:18.08 ID:lOmhW/0y0
女先輩「そこの彼も、なの? 霊子濃度が一般人と一緒なのに」

友「先輩! 話を聞いてくださいよー」

女先輩「くっ……」

男「アンタは誤解してる! オレがあんな姿になったのは最近だし。似てる奴を見たのはアンタが初めてだ!」

女先輩「ウソ……」

友「いや、マジですよ」

女先輩「でも!!」

男「少し、落ち着いて話をしませんか」

女先輩「……」
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:36:07.95 ID:lOmhW/0y0
男「オレも少し熱くなってましたし」

友「敬語くらい使ったらどうかね?」

男「うっせ!」

女先輩「そう、ね。誤解してたかもしれないし落ち着いて話をしましょうか」

友「あ、んじゃオレの家行きましょう!」

男(ぇー……)

女先輩「分かったわ。」

友「男に見せたいもんあるしな!」

あの喫茶店には極力行きたくないんだけどな。

まぁ、仕方ないか。
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 06:38:58.64 ID:lOmhW/0y0
仕事言ってくるためここで切ります。

ぁ、ツイートしてくれた方ありがとうございます!
おっしゃるとおり製作者スレでいっていたその人ですw

スレタイからだとオリジナルヒーロー物ってわかんないですが。
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2011/09/20(火) 10:31:48.37 ID:I/l5VM9AO
wwktk

ニヤニヤしながら見てます( ̄ω ̄)
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2011/09/20(火) 18:08:44.99 ID:RaNNxGsYo
ヒーロー物はわくわくするからいいね、乙
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:45:06.58 ID:lOmhW/0y0
>>149 ニヤニヤしながら見てやってくださいw
割とシリアス系な話になってるかもですがー。

>>150 自分にどれだけ魅せれる才能があるのかw
とりあえず頭の中がショート寸前なんで頭冷やしてきます。
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:46:25.66 ID:lOmhW/0y0
男「しょうがない……行くか」

友「しょうがないって!」

学校を出て友の家まで行く。

道中ずっと女先輩に後ろを歩かれてヒヤヒヤしたが

なんとか何事もなく着いたようだ。
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:46:58.82 ID:lOmhW/0y0
――喫茶店

カランコロン

メイド「いらっしゃいませーご主人様♪ あれ?」

友「妹ちゃんやっほー! 3人ね?」

女先輩「!!?」

男「……」

かしこまりましたー! と空いてる案内されて席へと4人座った。

ん? 4人?
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:47:33.48 ID:lOmhW/0y0
メイド「えへへー」

男「えっと、どうかした?」

メイド「男さんって彼女いたんですねー」

女先輩「ちょ……違――」

友「違うぞ妹ちゃん! 断じて違うんだ!!」ドン!

メイド「もしかして、お兄ちゃんの彼女だったんですか!」

友「まだ、だけどな!」キラン

メイド「ふぇ〜」

女先輩「……えっと」

男(もうやだ……)
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:48:08.56 ID:lOmhW/0y0
店長「妹ちゃんー、仕事手伝ってくれよぉー」

遠くから店長の泣き声が聞こえてくる。

それにしても意外と人が入ってるのに驚いた。

友「あ、ついでに注文!」

メイド「なんですかぁ?」

友「3人ともコーヒーでいいよな?」

男「おう。」
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:48:36.22 ID:lOmhW/0y0
女先輩「ええ……とりあえず話の前に!」

女先輩「何なんですかこの場所は!!」バッ

友「我が家です!」

メイド「え……えっとぉ」

男「とりあえずコーヒー3つで。」

メイド「かしこまりましたー♪」タッタッタ

女先輩「もっと落ち着いたところで話したかった……」

男「あぁ、人がいなくなるまで待ちましょう」

友「何か2人とも疲れてない?」
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:49:06.08 ID:lOmhW/0y0
……。

…………。

それから1時間後。

友「それで、先輩の好みの男性のタイプは?」

女先輩「秘密って何回も言ったじゃない」

男(コーヒーうめぇ)ズズズズッ

女先輩「そろそろお客さんいなくなったんじゃないかしら?」

友「ホントだ。んじゃ本題入りましょうか?」

男「ようやく、か」
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:49:34.38 ID:lOmhW/0y0
女先輩「じゃあ私から質問させてもらうけど」

女先輩「あなたが敵じゃないって証拠は教えれる?」

男「証拠っていっても何やればいいかわからないですよ」

女先輩「……確かにそうよね」

友「先輩おっちょこちょいだー!」

女先輩「うるさい!」カァッ///

男「さっきも言ったんですけど、オレは自分以外の英霊化してる人間を見たのは昨日が初めてです」

女先輩「うん。」

男「だから敵がどうこう言われても良くわかんないですよ」ズズズッ
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:50:06.14 ID:lOmhW/0y0
男「だいたい敵ってなんですか?」

女先輩「私達と同じ英霊化できる人間」

男「まぁ話聞く限りはそこまでは分かりますよ」

友「何で仲間にならないと殺されるってことだよな?」

男「おう」

女先輩「多分だけど、邪魔になるからだと思う」

男「……なるほど。銀色の奴を出現させてる親玉を庇ってるのか」
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:50:42.56 ID:lOmhW/0y0
女先輩「どうかしら? ”コード”を出現させてる奴がいたとして関わってるかは分からないわ」

男「コード?」

女先輩「あなたが言ってる銀色の奴って昨日の鳥みたいなのでしょ?」

男「そうだけど、コードって名前だったのか」

女先輩「……あなた、契約結んだんでしょ?」

男「仮契約ですけどね」

友(オレ空気……)

女先輩「仮契約?」
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:51:33.92 ID:lOmhW/0y0
男「えーっと、起きてるか? バルムンク」

<<ねてるよー>>

男「どうやら寝てるらし――」

男「何処の世界に寝ながら返事するやつがいるんだよ!!」

<<そういう日もあるの>>

男「断じてねーよ! とりあえずオレって仮契約? なんだろ?」

<<……うん>>

友(バルムンクちゃんかぁ……独り言を言ってるようにしか見えないけど)
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:52:07.56 ID:lOmhW/0y0
男「仮契約らしいです」

女先輩「ちゃんとした契約は結ばないの?」

男「何か変わるんですか?」

女先輩「英霊側の知識が自分に入ってくるんだけど」

男「へぇー」

女先輩「魂を2つにさせるから英霊側は消えてしまうのよ」

男「え!?」

女先輩「そんな驚くことないんじゃない?」

男「いや、だって……」
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:52:42.78 ID:lOmhW/0y0
女先輩「まぁ私の時のケースだからあなたに当てはまるかは知らないけどね?」

男「そうなんですか」ホッ

女先輩「ちゃんとした契約を結ぶかはあなたが考えることだからね」

女先輩「このことについては私は何も言わないわ」

男「はい。……先輩が契約を結んだ理由は?」

女先輩「私の英霊は契約結べってうるさかったからかな? 最初は良くわかってなかったし」

男「変わった英霊だったんですね」

女先輩「そうね。まぁ、この話はおしまいにしましょう」
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:53:24.86 ID:lOmhW/0y0
友「んじゃオレ質問!!」

女先輩「なに?」

友「いつから先輩は英霊化できるようになったんですか?」

女先輩「行方不明になる少し前かな。」

友「行方不明になってた理由は?」

女先輩「さっき言ってた敵の連中に追われてて逃げてたの」

女先輩「流石に疲れたからその日は1日中寝ちゃって……」

男「英霊化できるようになった原因は?」

女先輩「多分あなたもそうでしょうけど、一度死んじゃってから蘇らされたって感じかな」

男「オレと同じですか」

あと聞きたいことは……。
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/20(火) 20:53:27.63 ID:sOVpUH6h0
うーむ……期待?
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/20(火) 20:55:34.28 ID:lOmhW/0y0
今日はここで切りまーす。

聞きたいことって聞き始めたら何処で区切りつけていいか分かんないよねw

オリジナルって難しいー。

167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/09/20(火) 21:00:54.56 ID:lOmhW/0y0
>>165 微妙だと思われたのならごめんなさい。

黒歴史になるかもですけど完走だけはさせてもらいたいです。
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/09/21(水) 21:33:12.72 ID:bVKntYRT0
女先輩「……もう質問はないの?」

男「敵じゃないってことが伝わってれば他の質問はいいです」

女先輩「そうね。」

女先輩「何も知らないようだし。それにもう敵だと思いたくはないわ」

友「無知なおかげで助かったんだってよ」

男「うっせ!」
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:34:19.29 ID:bVKntYRT0
女先輩「昨日は、その……ごめんなさいね?」

男「あ、いえ別に」

女先輩「……良かったらだけど今夜は一緒に行動しない?」

女先輩「まだ知りたいこともあるだろうし」

男「そう、ですね。よろしくお願いします!」

友「オレも一緒なんでよろしくお願いしますよ」

女先輩「っ!? キミは一般人じゃないの?」

友「一般人ですけど?」
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:34:58.11 ID:bVKntYRT0
男「死にたがりなだけです。気にしなくてもいいですよ」

友「おおっと! そうだ、男にアレ見せるの忘れてた!」

女先輩「アレ?」チラッ

男「別に変なものじゃないですよ……」

友「兄貴ー! おーい!」

タッタッタッタッタ

店長「ようやく出番なんだねー!」キキィ

男「そんな走ってこなくても」ハァ
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:35:24.37 ID:bVKntYRT0
友「兄貴、アレ持ってきたか?」

店長「そりゃもちろんさ。ずっと向こうで待機してたからね!」ビッ

店長は妹さんがいる方のテーブルを指差した。

どうやらずっとこっちを見ていたらしい。

店長「まずはコレを見てくれ!」ガサゴソ

店長「じゃーん!!」バッ

服から取り出されたのはサングラスだった。
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:36:09.02 ID:bVKntYRT0
店長「もっちろん、ただのサングラスではこざいません! 消えている男くんと電話で話せるというのをヒントに」

店長「きっと電磁波等の類はそちらと共通であることを推測し、このサングラスには……」

ピッ

店長「このようにモニターとして見ている場所を映せるようになっているのです!」

店長「さらに、このサングラスの凄いところはそれだけじゃあり――」

男「まぁようするに見ることも喋ることも可能になったってことか……」

店長「orz」
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:36:38.89 ID:bVKntYRT0
友「なっ? なかなか凄いだろ?」

男「凄いけどそこまでして野次馬になりたいのか……」

友「おう!」

女先輩「死んじゃうかもしれないのに?」

友「覗かないで悶々してるくらいなら覗いて死ぬのが男なんです!!」

女先輩(犯罪者みたい……)

男(変態じゃねーか)

店長「流石は弟!」バッ

友「っへ!!」ガシッ

男・女先輩(もうやだ、この家族)
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:37:14.64 ID:bVKntYRT0
友「さーてさて、時間まであと少しだけど」

女先輩「どうしようかしらね。」

男「時間まではココでコーヒーでも飲んでようぜ」チラッ

店長「僕が入れるんだね……分かってるさ!」

店長「妹ちゃんはもう寝てても――」

メイド「zzz」

店長「……」
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:37:45.19 ID:bVKntYRT0
友「オレが部屋まで運んでく」

ガバッ タッタッタッタ

女先輩「……ホントに彼を連れてくつもりなの?」

男「実際は友には来てほしくないんだけど」

店長「弟は昔から頑固だからねぇ」

男「そういうことです。きっと何度言っても無駄ですよ」

女先輩「そう。もしものことがあったら守れるかしら?」

男「……守ってもらうような奴じゃないですよ。」
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:39:09.72 ID:bVKntYRT0
店長「そうだねぇ……はい、コーヒーおまたせ」コトッ

店長「少なくとも弟は守ってもらうより手助けをしたがる子だから」

タッタッタッタ

友「何の話してんの?」

男「気にすんな。」ズズズッ

女先輩「そうね」

友「……?」
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:39:46.37 ID:bVKntYRT0
ゴーン ゴーン ゴーン

男「時間か!」スゥッ

女先輩「そうみたいね」

男「相変わらず、この青白い光が不気味ですよね……」

女先輩「あら? 思ったより怖がりなの?」クスクス

男「ホラー系は苦手なんですよ」

友『うぉぉおおおぉぉ!!』

男「」ビクッ
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:41:10.64 ID:bVKntYRT0
友『見える! 見えるぞー!!』

女先輩「私達からだと変わってないように見えるけど」

友『なんですとー!? 兄貴、向こうから見えてないってよ!」

どうやら店長と話してるらしいがどっちが友なのか分からん。

友『まぁいい。明日までに何とかするって。』

男「そうか、とにかく行くか」
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:41:56.26 ID:bVKntYRT0
カラン コロン

男「バルムンク。」バッ

ボワワーン

バルムンク「今日はあんまりお話出来なかったね!!」プイッ

男「え?」

友『おお! その子が例の? 可愛いなおい』

バルムンク「友さん?」

男「そうそう」

バルムンク「こっちの人は?」

男「女先輩」

女先輩「よろしくね」
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:42:29.57 ID:bVKntYRT0
バルムンク「うんうん。よろしくー」

男「んでバルムンク、今日のコードの居場所は?」

女先輩「私に聞けばよかったのに……」

男「ああ、そういえば」

バルムンク「んっとね〜、こっち」クンクン

女先輩「港のほうね」クンクン

友『そうだな、港のほうだ』キリッ
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 21:44:46.88 ID:bVKntYRT0
男「港か……遠いから走るぞ!」ギュッ

パァ――

バルムンクを一度中に戻す。

友『おい! ツッコめよ!! ていうかバイク出してくるから待って〜』

<<GoーGoー!!>>
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/21(水) 22:43:25.03 ID:bVKntYRT0
あ、とりあえず今日はここで切ります。

台風わっしょい!!
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/22(木) 13:38:59.83 ID:oqlKNIjxo
乙した
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:06:39.85 ID:euA6k+7O0
――港

ドルルルルル

友『やっと追いついた……。変身して屋根飛び越えるとかありですか?』

女先輩「普通に走ったら朝になっちゃうでしょ」

友『こっちはバイクで追いかけるの必死だったんすよ!』

女先輩「だったら家にいればいいじゃない」

友『ちぇー!』
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:07:08.30 ID:euA6k+7O0
ここまで来る途中は屋根だったり川だったり飛び越えてきたんだが。

オレも先輩に置いて行かれそうだった。

この差は経験の差なのか

それとも……。

男「契約、か」ボソッ

<<……男ぉ。>>

男「!! 心配すんな。仮契約のままで十分戦えてるんだからよ」
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:08:12.05 ID:euA6k+7O0
命を救ってもらったんだ。

コイツがいなくなるんなら契約なんて絶対してやらねぇ!

男「先輩!」ザッ

女先輩「なに?」

男「今日はオレ一人で戦わせてくれませんか?」

女先輩「どうして?」
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:08:38.81 ID:euA6k+7O0
男「証明したいことがあるんです」

女先輩(……。)ジッ

女先輩「良くわからないけど、任せるわ。危なくなったら助けに行くけどね?」

男「ありがとうございます」

友『っていうか港に来たけど敵いなくないか?』

女先輩「近くにはいるようだけど正確な場所は分からないの」
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:09:33.83 ID:euA6k+7O0
女先輩「あ、それから男くんに伝えておきたいことが――」

ヒュッ   バァァァアン

女先輩「っ!!?」ズサァァ

友『うおー! なんだ!?』

男「――先輩っ!!」

先輩がいたところから何かが爆発したような音がした。
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:10:04.60 ID:euA6k+7O0
少し遠くをみるとカカシのような奴が立っている。

男「大丈夫ですか!!」

女先輩「ええ。私が倒しに行きたいけど今日はアナタが一人で倒すんだものね……」ギリッ

やられた鬱憤をはらすことが出来ずに苛立っているように見える。

も……申し訳ない。

男「すいません! 行ってきます」ダッ
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:10:31.27 ID:euA6k+7O0
地面をけり上げ、カカシに近づく。

30メートル程の距離を一気に駆け抜けた。

――ヒュッ

ふいにバルムンクの声がする。

<<危ないよ!!>>

男「え?」

バァァァアン

男「ぐぁ!!」ガラガラガラ
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:11:07.04 ID:euA6k+7O0
目の前で空気が弾けたのか?

オレはその衝撃で倉庫に激突した。

<<大丈夫?>>

彼女が心配そうに尋ねてくる。

男「っおう!……何で危ないって分かったんだ?」ガラン

<<さっきと同じ音が――>>
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:11:47.13 ID:euA6k+7O0
――ヒュッ

男「これか!?」ダッ

バァァァアン  ガラガラガラ……

音がしたのと同時にその場を飛びのいた。

オレがさっきまでいた場所は無残にも崩れ落ちた。

男「見えない爆弾みたいなもんか、やっかいだな」

<<動きながらだと簡単に避けれそうにないかもね>>
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:12:17.29 ID:euA6k+7O0
男「ああ。だからといって進まないわけにも……」

男「行かねぇだろうが!!」ダッ

そのまま直進する。

近づかなければ勝機なんて見えてこないんだ!

ヒュッ

男「くそっ!!」バッ

すかさず横っ飛び。
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/09/23(金) 01:12:59.58 ID:euA6k+7O0
衝撃がすぐ近くで起こり不格好な形での受け身になったが

そのままカカシの目の前まで走る。

男「今度はテメェが吹っ飛びやがれぇぇぇ!!」ギュッ

走った勢いを拳に乗せて殴りかける。

ブゥゥゥン

……!!?

完璧に直撃したと思ってた一撃が寸前のところで止まった。
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:13:34.41 ID:euA6k+7O0
バァァァアン

男「なに!?」ビリビリ

拳が弾かれた。

その衝撃で右腕の手甲に少しばかりヒビが入ってしまった。

どうする……。

どうすればいい!!
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:14:03.43 ID:euA6k+7O0
――女先輩・友の場所

友『意外と苦戦してんなぁ……』

女先輩「手助けしたほうがいいかしら」スッ

友『おーっと! 少しばかり待ってもらいたいんですけど』ガシッ

女先輩「男くんのこと心配じゃないの?」

友『心配っちゃぁ、心配ですけど』
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:14:43.69 ID:euA6k+7O0
友『それ以上に期待してるんです』

女先輩「……ふぅ。あのね? 人間同士のケンカとは違うのよ?」

友『分かってますよ。でもアイツは負けませんよ』

女先輩「根拠は?」

友『なんとなく!!』

女先輩「もう! あと少しだけ様子を見てダメなら行くからね」

友『あいさー!』
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:15:30.36 ID:euA6k+7O0
――港の倉庫街

ガシャァァァン

男「っつ!! 少しヤバいかな……」ガラガラッ

すでに何発の直撃を受けただろう。

鎧の数ヶ所には腕と同じく亀裂が入り始めていた。

男(あと数発でも食らったら、本格的に壊れちまいそうだ)
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:15:56.90 ID:euA6k+7O0
<<けほっ……>>

男「バルムンク!!?」

<<だ……大丈夫だよー>>

男「大丈夫って言っても!」

<<いいからいいから!>>

男「っ!!」
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:16:46.80 ID:euA6k+7O0
この鎧はバルムンクの魂でもあるのか。

あと数発なんて悠長なこと言ってられねぇ!

何か……ないのか!

使えそうなことを頭の中で探し出す。

その中で女先輩と初めて会ったときのことを思い出した。

『 コード!! 』
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:17:29.12 ID:euA6k+7O0
……。

………。

賭けてみるしかない!!!

男「バルムンク。」

<<……?>>

男「あと、一発だけ我慢できるか?」

<<……うん!!>>
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:18:05.84 ID:euA6k+7O0
よし。後は――

男「勝負に賭けるだけだ!」ダッ

大分遠くまで飛ばされていたオレは再びカカシの所まで疾走した。

何度も衝撃が襲い掛かるが

格好良くなくとも食らわないように必死で避ける。

そして同じようにカカシ目がけて全力で殴り掛かった。
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:18:33.51 ID:euA6k+7O0
ブゥゥゥン

男(コレを耐え抜いてから!!)グググッ

バァァァァアン

手甲にさらに亀裂が走る。

だが何とか壊れないですんだようだ。

素早く次の行動に移る。
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:19:04.49 ID:euA6k+7O0
男「コード!!」バッ

頭の中に浮かべるのは最初に倒したアイツだ。

弾かれた手甲の前に銀色の板が出現した。

――feeler――

パキィン

板が割れた。

そしてオレの思い描いた通り銀色の触手が右腕から現れた。
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:19:35.29 ID:euA6k+7O0
ギュルギュルギュル――ブンッ

カカシに触手を巻きつけ上空へと投げる。

それから右足へ力を込める。

オレの意思に連動するかのように足に光が纏い始める。

男「カカシならカカシらしく!!」ダッ

男「鳥よけにでもなってやがれぇぇ!!」バキバキィ

落ちてきたカカシをそのまま蹴りぬく。
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:20:11.98 ID:euA6k+7O0
二つに折れたカカシが倉庫に当たり霧になって消えた。

シュウウウウウ

男「はぁ…。何とか、なったぁ」ドサッ

変身を解き崩れるように倒れた。

今回は正直危なかったな。

<<男ぉー♪>>

ははっ。頭の中でパタパタと手を振っている。

どうやら、彼女も大丈夫なようだ。

よかった。
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 01:22:04.78 ID:euA6k+7O0
今日はここまでです。

うん。気づいたら昨日じゃなくて今日になってました。

姉ちゃん、明日って今さ!!
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 03:15:20.05 ID:YbQTbvVIO
いいね
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2011/09/23(金) 16:32:24.95 ID:4DHuTMJoo
おつおつー
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/09/23(金) 21:15:18.40 ID:euA6k+7O0
>>208 ありがとぉ!! その一言で心のガソリンがフルパワーです!

>>209 ありありー
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:16:07.99 ID:euA6k+7O0
タッタッタッタッ

足音が近づいてくる。

女先輩「お疲れ様」

友『お疲れ! 下手なアクション映画よりも見ごたえはあったぞ』

男「……っと。ありがとうございます」スクッ

流石に寝てる訳にもいかなかったので立ち上がった。
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:16:42.54 ID:euA6k+7O0
女先輩「どう? 何か解決したの?」

男「そうですね、証明はできたんじゃないかと思います」ギュッ

手を見つめ、意味もなく手を握りしめてみる。

少なくともオレの力はコードに通用している。

それさえ分かれば良かったんだ。
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:17:12.04 ID:euA6k+7O0
男「バルムンク」バッ

いつもならコードはもういないはずだが念のために確かめてもらうことにした。

ボワワーン

バルムンク「男ぉ〜♪」ダキッ

男「!!!?」

友『おいぃぃいい!! 何があったんだ!』
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:17:53.19 ID:euA6k+7O0
男「ちょ……バルムンク!?」

バルムンク「えへへ♪」ギュゥ

女先輩「ひ……人前で抱きしめあうなんて」///

男「抱きしめあってるわけじゃないですよ!」

友『アレ? 先輩なんか顔赤くないですか?』

女先輩「そんなことはない!!」プイッ///

友(意外だ……)
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:18:26.24 ID:euA6k+7O0
男「とりあえず。離れるんだ!!」グィッ

バルムンク「むぅ〜!!」ギュッ

どうしてこうなった。

友『男ぉ!! 何をしたんだいったい!』

男「こっちが聞きたいわぁぁぁあ!!」

……。

…………。
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:19:02.46 ID:euA6k+7O0
しばらくして堪能したのかバルムンクは満足そうに離れた。

最後まで友は騒ぎ立てていたがオレだってどうしてこうなったか分からない。

バルムンク「ん〜。今日も他にはいないみたいだよ?」クンクン

男「そうか、なら今日は帰るか」

バルムンク「うん♪」ギュッ

パァッ
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:19:52.91 ID:euA6k+7O0
女先輩「そうねぇ。意味もなくこんな姿したくないものね」

友『先輩の格好エロさ抜群ですからね!』ジロジロ

女先輩「……!!?」

男「まぁ、目には毒だよな」

友『目の保養だぜ!!』

女先輩「――このっ」ワナワナ

友『え?』
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:20:44.58 ID:euA6k+7O0
女先輩「エッチ!!」バチン

友『うぶぉぁぁあ』ドサッ

ああ!友の首が曲がっちゃいけない方向まで曲がってる!

女先輩「……」キッ

男「いや! オレは変な目では見てないですよ!?」ブンブン

女先輩「もぅ!!」

友『ぁ、ぅ……ぁぁ』

友は犠牲になったのだ。

そう思いたい。ごめん友。
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:22:40.51 ID:euA6k+7O0
女先輩「じゃぁ、今日は解散でいいかしら?」

男「はい。お疲れ様です」

女先輩「あ、えっと。」

男「どうしたんですか?」

女先輩「明日からも一緒に行動しない?」

女先輩「やっぱり仲間っていた方が安心するし……」
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:23:38.03 ID:euA6k+7O0
男「そうですね。一人で戦うよりも仲間がいた方が頼りにもなりますし」

男「こちらからもお願いしますよ」

女先輩「あ、ありがとう!!」ニコッ

友(ああ、先輩の笑顔めっさかわええ)ビクン ビクン

女先輩「明日学校でね」

男「はい」
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:24:32.76 ID:euA6k+7O0
女先輩「コード!」バッ

――wing――

パキィンッ

女先輩「――っ」バサァ バサッ

空を飛んで帰るって、まぁ帰るには一番手っ取り早いんだろうけど。

男「……白か。」ボソッ
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:25:08.90 ID:euA6k+7O0
友『ああ、見事な純白だったな!』スクッ

男「うぉっ!!」

友『さて! 乗ってくか?』

男「おう!」

ブロロロロロ――

???「…………」

こうして、今夜の戦いは終わった。
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/09/23(金) 21:27:20.91 ID:euA6k+7O0
今日はここまでです。

こまめに少しずつの投稿になっていて申し訳ないです。

後、日常の会話が多すぎかな?
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/09/23(金) 21:37:32.89 ID:Bavi8YvWo
倒したコードの能力が使えるって事でおk?
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/23(金) 21:41:16.66 ID:euA6k+7O0
>>224 おkです! 

あの書き方だと頭に思い浮かべるだけで能力が使えるように見えますよね。
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 21:47:43.29 ID:qkHTCN5Fo
クロウカードみたいなもんか
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/09/23(金) 21:51:08.29 ID:euA6k+7O0
>>226 ネタ被ってたのか!?しかもC.Cさくらとww

そんなイメージでおkです。
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 06:56:55.87 ID:SwUFZqiv0
その後、友に家まで送ってもらったオレは

暇を持て余していたのでバルムンクを出して今後の話し合いをしようとしたんだが

さっきと同じでやけに懐いてくるようになった。

「急にどうしたんだ?」

と聞いても彼女は笑ったまま何も語ろうとしない。

気づけば学校へ行く時間になっていた。
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 06:57:22.66 ID:SwUFZqiv0
――学校

キーンコーン カーンコーン

友「うぃーっす!」

男「おーす」ダラダラ

モブA「友くんおはよぉー」

友「どしたの?コイツ」

モブA「睡眠不足なんだってー。明日から夏休みだからって夜更かししてるからだよ」
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 06:57:57.64 ID:SwUFZqiv0
友「あっはは。言えてる」

男「……お前も夜更かししてただろうが」

友「鍛え方が足らんのだよ!」

どこを鍛えてるんだコイツは。

そんなことを思ってるうちにホームルームが始まった。

それから終業式が始まり放課後になる
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 06:58:35.73 ID:SwUFZqiv0
予定だった……。

終業式が終わってから廊下が少しざわつき始めて

何だろう? と思ったのだがその答えはすぐに分かった。

女先輩「男くん、友くん放課後少しまっててね」

ざわざわざわ

まぁ友が言うには学校の憧れ。

それに先輩ときたもんだ。
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 06:59:04.68 ID:SwUFZqiv0
そんな人が一つ下の学年の教室に来たら騒ぎにもなるわな。

ただこの状況は。

男(最高に……)

友(デンジャーだぜ!!)

モブB「何でアイツらに――」ヒソヒソ

モブC「きゃー! 先輩だー!」

ざわざわざわ

女先輩「わわっ!? じゃあー失礼しました!!」ピューッ

用件だけ告げて慌ただしく帰って行ったようだ。

まあ、完璧に噂になったなコレは。
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 06:59:31.87 ID:SwUFZqiv0
モブA「ねぇねぇ。いったい先輩とどういう関係なの?」コソコソ

男「ただの知り合――」

友「秘密を共有してる仲かな!」キリッ

クラス一同「えーー!!?」

男(この男は……)

ガラガラガラッ

教師「何だこの人だかりは! 自分の教室に戻れ!」

教師の一声でざわつきが収まっていく。
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 07:00:03.63 ID:SwUFZqiv0
とりあえず騒ぎは収まって皆それぞれの教室に戻っていく。

それからHRが終わって、先輩が迎えに来た。

女先輩「このクラスはこんなに人が集まるのね。……帰りましょ?」

オレはまた騒ぎになる前に

友と先輩を残して足早に外に出た。

――外

友「いやー。面白かった!」

女先輩「ちっとも面白くないわよ! 原因が私だったなんて……」

友「ワタワタと慌てる先輩が見れてコッチは満足ですよ」
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 07:00:37.63 ID:SwUFZqiv0
女先輩「男くんは何も言わずに出て行っちゃうし」

男「面倒なことになりそうだったので」

女先輩「もぅ……今日も友くんの家?」

友「あー。この時間は混んでるし夜まで待たないと喋れそうにもないですよ」

女先輩「そうなのね。じゃあ男くんの家かしら?」

男「うぇ〜……」

友「あからさまに嫌そうだな」

女先輩「無理にとは言わないけど」
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 07:01:05.84 ID:SwUFZqiv0
男「3人なら入るんでいいですけどね」

男「ところで先輩の家ってどこにあるんです?」

女先輩「あっちのお寺、分かるかな」

友「お寺に住んでるんですか!?」

女先輩「そんなとこかな」

友「意外……でもないか、それにしても先輩」

女先輩「なに?」
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 07:01:34.19 ID:SwUFZqiv0
友「最初にあった時より雰囲気が柔らかくなりましたね」

男「ああ、ソレはオレも思った」

女先輩「そ、そんなことないと思うけど」///

友(今ならイケる!!)

友「先輩オレと――」

女先輩「じゃあ男くんの家に急ぎましょう」///

友「(´・ω・`)」

男「また何か言おうとしたのか」

友「うん。」

こんな感じで3人で家まで帰った。

今まで2人で帰ってたからなかなか新鮮だ。
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 07:02:12.19 ID:SwUFZqiv0
――自宅

男「ただいまー」ガチャッ

女先輩「お邪魔します」

友「おっ! しばらく来てない間にカーテンが変わってる」

男「それくらいしか変わってないけど」

男「そこらへん座っててください」

女先輩「ええ。男の子の一人暮らしって大変そうね」キョロキョロ

男「そうですね、それなりに」
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 07:02:49.07 ID:SwUFZqiv0
友「飯も洗濯も自分でだからな」

男「おう。あ、麦――緑茶飲みます?」

友「なんでもいいぞー」

女先輩「せっかくだから」

コポコポ カランッ

男「どーぞ」コトッ コトッ

女先輩「ありがとう」

友「サンキュー!」
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 07:03:52.28 ID:SwUFZqiv0
男「さて、夏休みにも入ったし」

友「遊びの計画でも立てるか!!」

男「うん。違う」

友「昼間は暇なんだろー!」

男「いや、まぁそうだけどさ」

女先輩「そうねぇ。両方とも計画しましょうか」

男「!!?」

友「ホラ先輩もこう仰ってる!」
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 07:04:28.26 ID:SwUFZqiv0
女先輩「羽を伸ばせるときに伸ばしとかないと」

友「流石、先輩! 分かってらっしゃる」キラキラ

男「――っ。分かりましたよ。両方とも計画しましょう!」

友「いえー!!」パチパチパチ

これから何があるか分からない。

だからこそ先輩は思い出を作っておけと言いたかったのかもしれない。
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 07:05:03.95 ID:SwUFZqiv0
仕事のため一旦切ります。
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/25(日) 09:13:08.66 ID:dsKgO4Bdo



…なんだろ
友が異常にイラっとくる
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:46:53.68 ID:SwUFZqiv0
>>243 意外と友は扱いやすくていいんですけどねw

イラッとさせれたのは一応成功ってことでいいのかな?

男と先輩が動かしずらいったらないですww
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:48:09.32 ID:SwUFZqiv0
男「先に夜の計画をしますか」

女先輩「計画というかコレからどう動くかってことよね?」

男「そうですね。今までは出てくるコードを倒したら帰ってたんですが」

男「現れた理由とか探し回ってみたいと思うんです」

女先輩「私もそこまではやってなかったかな」

女先輩「現れる理由か……」
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:48:52.13 ID:SwUFZqiv0
友「心当たりでもあるんですか?」

女先輩「残念だけどないわね」

男「そうですか。原因が分からないままだとこんな生活がずっと続くことになるんですよね」

女先輩「毎日戦いじゃ嫌だものね」

男「はい」

友「……結局、探し回る場所って最初はどこに決めてんだ?」

男「まずは先輩が初めて英霊化した場所かな?」
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:49:25.24 ID:SwUFZqiv0
女先輩「じゃあ今夜のコードとの戦いが終わったら行きましょうか」

男「ですね。もう一つの敵の方は心配しなくてもいいんですか?」

友「ああ。先輩が会ったっていう奴等?」

女先輩「探りようがないから仕方ないのよ」

男「コードと違って分からないんですね」

女先輩「ある程度近づけば分かるんだけどね」

友「へぇー」
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:50:19.29 ID:SwUFZqiv0
男「そうだ! 最初に会った奴たちって何人くらいでどんな感じですか?」

女先輩「私が見たのは2人で男と女のペアだったわ」

女先輩「男の方の特徴は……そうね、静かな感じの人で」

女先輩「女の方はお喋りな感じね。見た目は二人とも若かったかな」

男「2人か……。実際、相手の人数も分かってないから下手に出会いたくないな」

友「もし出会ったらどうすんだ?」

男「状況と相手の出方次第だな」
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:50:56.67 ID:SwUFZqiv0
男「まぁ夜のことに関してはこの程度でいいな。問題は……」

友「昼の遊びの方だな!」

女先輩「行きたいところとかあるの?」

友「花火と海へ泳ぎに行きたいって感じで!!」

男「花火は夜やるもんだし、海もまだ寒いだろ」

友「じゃあ海は夏休みの後の方だな」
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:51:22.74 ID:SwUFZqiv0
女先輩「海は……えっと、私も参加なのかな?」

友「もちろんです!」キラン

女先輩「そうなのね。素肌だすのは苦手なんだけど」

男「焼けるからですか?」

女先輩「う……ううん」カァ///

友「分かってないな男! 先輩ほどのナイスバディ―だぜ?」

男(はっ!!?)
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:52:05.67 ID:SwUFZqiv0
友「浜辺の視線独占に決まってるだろうが!!」

女先輩「うるさいっ!!」///

友「ひゃっはー! 楽しみになってきたぜぃ」

男(いいな……凄く)

女先輩「他にはないの! 男くん」///ビシッ

男「え、あっ!!? はい!」ビクッ
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:52:37.76 ID:SwUFZqiv0
男「ん〜3人で適当に買い物とか泊りに行くとか?」

男「あー、でも泊りだと結局、夜だからダメなのか」

友「戦い終わってから泊りに行けば問題ないだろ」

女先輩「お泊り会か。少し楽しみかな」

男「でも先輩は大丈夫なんですか?」

女先輩「気にしなくてもいいよ。仲間外れみたいなのは嫌だし」

男「先輩がいいならいいですけど」チラッ

友「」ニコニコ

男(不安だ……)
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:53:05.82 ID:SwUFZqiv0
友「んじゃ泊りはその日の気分で決行で!」

女先輩「そんな感じでいいのかしら?」

男「まぁいいんじゃないですかね」

友「あとは夜まで何してようか?」

男「オレは寝たい」

女先輩「私もちょっと」

友「なんだよー。んじゃ夜にまた落ち合う感じだな!」
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:53:35.64 ID:SwUFZqiv0
女先輩「友くんの家の前で?」

友「そんな感じで!」スクッ

男「おう」

友「じゃっ、また夜な!」ガチャッ

女先輩「また夜にね。お邪魔しました」

……。

……さて寝るか。

とりあえず夜までは寝てよう。

オレはベッドにのそのそと移動して目をつぶった。
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:54:27.43 ID:SwUFZqiv0
――夢の中

バルムンク「zzz」スピー

男「何だ、寝てるのか」ボソッ

バルムンク「ん〜……」

ヤバい! 起こしちゃったか。

バルムンク「ふみ〜。zzz」

よかった。どうやら起きなかったようだ
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:54:55.16 ID:SwUFZqiv0
それにしてもコイツはなんつう格好で寝てんだよ。

シュルッ

目に毒だと思い布団をかけてやった。

さて、オレもソファーで寝るかな。

夢の中で眠るっていうのもおかしいけど

久しぶりに本当に眠れると思うと嬉しい。

ソファーに横になり目を閉じた。
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/25(日) 21:57:34.01 ID:SwUFZqiv0
今日はここまでです。

このお話先が長いよー!
助けて青いロボット!!
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 18:16:49.88 ID:A24BvhGIO
きみは じつにばかだなぁ
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:36:01.18 ID:8v8R9hJA0
>>258 なんという腹が立つドラちゃん!

助けてほしいなり!!
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:36:42.18 ID:8v8R9hJA0
……。

………。


ユサユサ

んー。

ユーサユサ

起きたくない、起きたくない。

久しぶりに熟睡出来てる気分なんだ。

誰だか知らんが起こさないでくれ!
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:37:13.00 ID:8v8R9hJA0
……

モゾモゾ

男「うぶぉぁ!!」ビクッ

バルムンク「えへー♪」ペター

男「折角寝れたと思ったのに……ていうか上からどいてくれ」

目を覚ますと彼女はオレの上に覆いかぶさっていた。
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:38:25.29 ID:8v8R9hJA0
バルムンク「よいしょっ。おはよう、男ぉ」

男「ん、おはようっていうか起きたくはなかったんだけどな」

男「昨日もいったけど」

バルムンク「なーに?」

男「急にどうしたんだ? 今まではこんなに近づいて来なかったじゃないか」

また彼女に訪ねてみた。
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:38:54.50 ID:8v8R9hJA0
バルムンク「んっとね、昨日の夜から何でか分からないけど」

バルムンク「男の近くにいるとココがポカポカするの♪」ニコニコ///

彼女は胸に手を当てて顔を赤らめた。

ソレはオレが初めて見る彼女の表情だった。

まるで、普通の女の子のような。

バルムンク「おかしいかな?」
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:39:24.04 ID:8v8R9hJA0
男「え、いや……大丈夫じゃないか!」///

バルムンク「よかった♪」

バルムンク「あ、そうだ!!」

男「え?」

バルムンク「鐘の音が聞こえてたよ?」

今、何時だ?

時計を見る。12時を少し回った程度の時間だった。
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:39:50.49 ID:8v8R9hJA0
男「っふ。」

バルムンク「……?」

男「……遅刻か」

落ち着きながら上の空を見上げる。

空は快晴、綺麗な青空さ。

夜だと信じたくないくらいに――
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:40:21.52 ID:8v8R9hJA0
ガバッ

――現実

男「ちっくしょーー!!」ガチャッ

夜中に大声を上げて急いで外に出る。

聞こえてないと思うけど

近所の皆さん! ごめんなさい!!

ダダダダッ

友の家までダッシュで5分。
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:41:01.48 ID:8v8R9hJA0
急いでビルやら民家やらを走り抜ける。

夏休みに入ったせいだろうか。

この時間でも青白い光がイルミネーションのように光っている。

夜遅くまで出歩くのは危険って

テレビでもやってるのに自分は大丈夫だと思ってる奴達ばかりだ。

もしかしたら警察の可能性もあるけど。
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:41:29.22 ID:8v8R9hJA0
広い道に出た。友の家まであと全力疾走で3分!!

ダッ

メガネ「……おや」

サラリーマン風の男がビルから出てきた。

気に留めてる暇はない急いで――

男「姿が……見える人間!?」
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:42:02.86 ID:8v8R9hJA0
メガネ「ああ、やっぱりそうか。スルーされたら違うかと思ったんだが」ツカツカ

男がだんだんとこちらへ近づいてくる。

姿がお互い見えてるんだ。間違いなくコイツは!

メガネ「どうも初めまして、君もこちら側の人間なんだね」

男「少しとまれ! アンタは敵なのか?」

警戒をゆるめずに質問をする。
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:42:35.93 ID:8v8R9hJA0
メガネ「敵か……。ふむ。そうか」

メガネ「君も私達の仲間にならないか?」スッ

男が手を差し出す。

男「仲間?」

メガネ「そうさ、この力さえあれば世の中を乗っ取ることが出来るじゃないか!」

メガネ「仕事なんてせずとも楽が出来る世界。素晴らしい! 人生は楽をして楽しむに限る!!」
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:43:25.36 ID:8v8R9hJA0
メガネ「それほどの力があるはずだ。だから私達の仲間に君も――」

ああ。そうか。先輩もこんなクソみたいな奴達にこんな話を持ちかけられたのか。

確かに楽をすることに越したことはないだろうが、

そんな理由で人の幸せを踏みにじるなんて考えられねぇ。

メガネ「……どうやら仲間になる気がないようだね」

男「――ったりめぇだ! 寝言は寝ていいやがれ!」

メガネ「参ったな、団長は拒否する人間を殺せと言っていたんだが……」
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:44:02.55 ID:8v8R9hJA0
メガネ「生憎と英霊化する人間は殺したことがなくてね」クイッ

男「テメェ!!」グッ

やっぱり、もう殺した人間がいるのかよ!

男「ブチのめすぞバルムンク!!」バッ

<<うん!!>>

男「変身!」キィーン


――soul inherit――

ビュオーッ
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:44:41.35 ID:8v8R9hJA0
メガネ「ははっ!!」バッ

メガネ「教育がなっていない子だね!」

メガネ「――アロンダイト」ブゥン


――soul inherit――

バシュゥゥ

メガネ「どうだい! この優美さ!」

オレの目の前に現れたのは水色の綺麗な色をした騎士。
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:45:13.03 ID:8v8R9hJA0
見た目にはとても美しく見えるが、中の人間が汚れていては

男「全部台無しだろうがよぉぉ!!」ブゥン

そういってオレはメガネに殴り掛かった。

ガシッ

男「なっ!!?」

メガネ「何が台無しなんだい? 君の人生のことかな?」

ドカッ!!

男「げふっ!」

メガネの膝が鳩尾を捉える。
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:45:51.51 ID:8v8R9hJA0
続けざまに攻撃をしかけてきた。

メガネ「ほら! 避けてみろ!」ブゥン

男「言われなくても避けてやらぁ!」シュッ

そのまま反撃をっ――

メガネ「コード」スッ

――needle――

グサッ!!

男「っつ……」

振りぬいた拳は奴に当たらず。

メガネの体から現れた針に突き刺さった。
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:46:29.58 ID:8v8R9hJA0
オレは一旦その場を飛びのく。

メガネ「最初は偉く威勢がよかったのに格好悪いったらないね」

針が自然と消えていく。

男「黙ってろクソメガネ!!」

<<大丈夫?>>

男「悪いな……心配かけてよっ」ダッ

さっきより強く地面を蹴り上げる。
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:47:03.78 ID:8v8R9hJA0
左腕に力を込め殴り掛かる。

メガネ「君の特技は突進か何かなのかい」ハハッ

――ように見せかけ

男「んなわけ!ねぇだろぉ!!」ブゥン

メガネ「!!?」

ドスッ! ――ドンッ!

回し蹴り。勢いをそのままにした一撃は奴の腹部に直撃した。
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:47:35.37 ID:8v8R9hJA0
メガネはそのまま吹き飛び道路を滑るように転がった。

メガネ「ぐぅ……がはっ」

メガネ「ああ。今のは効いたよ」ググッ

男「強がってんなよ」ダッ

立ち上がる暇なんてあたえねぇ。

その前にぶちのめしてやる!
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:48:20.03 ID:8v8R9hJA0
ダンッ!

飛び上がりそのままメガネ目がけて蹴り下ろす。

メガネ「コード……」バッ


――illusion――

パキィン

ドォォオオン!!
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:49:22.10 ID:8v8R9hJA0
オレの蹴りは土煙をあげながら奴を貫いた。

メガネ「何を狙ってるんだい」

男「!!」

振り返る。

確かに貫いたと思ていたのに、何故かメガネは背後にいる。

男「くそぉ!」ダッ

もう一度、奴を吹き飛ばそうと近づく。

ブゥン!

今度は確実に当たった。

はずだった!
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:49:58.68 ID:8v8R9hJA0
メガネ「残念だったね! 君に僕を捉えることは出来そうにないなぁ」バッ

わざと両手を広げて見せている。

男「なめやがって……」

そう思い睨みつける。

バコンッ!

男「なっ!?」ズサァ

目の前に敵がいるはずだったのに殴られた。
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:50:28.09 ID:8v8R9hJA0
メガネ「はーっははは! 楽しい! やっぱり無防備の人間を狩るのが一番楽だ!」

ドカッ! バキィッ!!

オレは何も出来ずにひたすら殴られる。

が、だんだんイラついてきた。

こんな腐ったような奴にやられた人間が不憫でならない!

男「ぶっ飛ばす!!」ギュッ
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:51:12.89 ID:8v8R9hJA0
メガネ「君はそれしか言えないのかい」シュッ

ヒュン!

適当に躱してみたがどうやら当たらなかったようだ。

男「コード!!」バッ

左腕を前に突き出す。

――feeler――

グネグネグネグネ

メガネ「なに!?」
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:51:43.87 ID:8v8R9hJA0
<<やっちゃえ! 男!>>

触手が蠢く。

その触手を四方に伸ばした。

男「そこか……」

ギュルギュルギュル

実際に掴んでしまえば疑いようもない。

触手でメガネを巻きつけた。

メガネ「ぐ……うぉぁ」
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:52:21.59 ID:8v8R9hJA0
男「さっきから言ってたよな?」

メガネ「げほっ……何を――」

男「ぶっ飛ばす! ってよ!!」

メガネ「ヒッ!!?」

男「コード!」バッ

前に倒したアイツ。

きっと今オレが望んでいる能力のはずだ。

――impact――

バババッバババババ!!
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:53:17.34 ID:8v8R9hJA0
右腕に強烈な振動する光が纏わりつく。

男「メガネ拭けない体にしてやらぁぁっぁ!!」グィッ

メガネ「いやだぁぁぁ!!」

左腕でメガネを自分の元へ引っ張り上げる。

そしてそのまま――

バシュン……シュウウゥゥゥゥ

男「なんだ!!?」

<<!!?>>
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:54:20.56 ID:8v8R9hJA0
オレの変身が急に解けた。

メガネ「……ヒャヘ!? ――脅かしやがって!!」ブンッ

ドスン!! ドォン

男「――!! っ……ぐぼぉっ」ポタポタ

何だ……何が起きた。

オレは口から血を吐きだしながら苦しんだ。

肋骨と内臓がやられたらしい。
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:54:55.49 ID:8v8R9hJA0
男「バ…ルム……ク!」

<<私も何で英霊化解けたのかは分からない! 逃げて!!>>

逃げろと言っても。

ドカッ!!

男「げほぁ……。ひゅうっ」ボタボタ

メガネ「このっ!! この!!!」ゲシゲシ
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:55:32.77 ID:8v8R9hJA0
体が完全に言うことをきかなくなっていた。

血を流しすぎたのか、自然と瞼が降りてきた。

<<男!!? 男ぉ!!!>>

痛みも……感じなく。

そしてオレは気絶してしまった。
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/26(月) 22:56:38.05 ID:8v8R9hJA0
今日は終わりですー。

仕事忙しくなるらしいんで更新頻度落ちたらごめんです。
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 23:12:07.62 ID:V/GUKdDwo
いいところで終わりっ!
おつ
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 23:45:02.61 ID:b/mLXy+So
おつですー
楽しみに舞ってる
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/27(火) 00:51:27.70 ID:VTs14apNo
面白い
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/27(火) 20:42:10.38 ID:9lvVkSNIO
くそっ!続きが気になる!
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:48:12.63 ID:c0NXE/UY0
>>291 ごめんです!

>>292 2日間も舞い続けてくれたのかw感謝ですww

>>293 ありがとぉー

>>294 期待に応えたいんだけどなw
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:48:42.85 ID:c0NXE/UY0
メガネ「はぁ…。はぁ……。私としたことが熱くなってしまった、かなっ!!」

ドスッ!!

メガネの蹴りが倒れている男の腹部に突き刺さる。

<<……やめてよぉ>>

バルムンクは思う。

彼を守るためにわたしがいるのに。

何もできない自分に腹を立てながら彼女は泣くことしかできなかった。
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:49:12.28 ID:c0NXE/UY0
<<これ以上、男を傷つけないで……>>

わたしが彼を守れたら

男が傷一つ負わない体になれたなら

わたしなんかは犠牲になっていい!

だから……!!

彼女は胸の中で強く強く願う。

ブゥゥンッ

その時、男の手が手甲に変わった。
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:49:54.37 ID:c0NXE/UY0
バチ……バチバチバチ

手甲からは壊れたように電気のようなものが流れ続ける。

メガネ「う!!?」


――*$##&%+……――

手甲が言葉にならないような音を漏らす。

メガネは見たこともない現象に恐怖を隠せず


メガネ「大人しく死んでおけぇぇええ!」ブゥン

焦りながら力を込めた一撃を男へと打ち下ろそうとした。
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:50:24.31 ID:c0NXE/UY0
その時

バシュゥン――

<<!!!?>>

メガネ「うべぇぇぇ!」ズザァー

光の塊が彼の顔面に直撃した。

ブロロロロロロ

友『男ぉ!!』ダッ

女先輩「遅いと思っていたら……」

仲間の2人が痺れを切らして駆けつけてくれたようだ。
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:51:12.85 ID:c0NXE/UY0
それと同時に手甲は元に戻り本来の腕に戻った。

友『っち! かなり血だらけじゃねぇか』ガバッ

女先輩「友くん、そのまま家に戻って男くんの手当してあげて!!」

友『了解ですっ!!」

ブロロロロロ――

……。

………。
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:51:38.85 ID:c0NXE/UY0
メガネ「今日は、っ英霊化する人間に良く合う日だ」フラッ

メガネ「君は私達の仲間に――」

女先輩「なるわけないでしょ!!」

水色の騎士を睨みつける。

メガネ「まぁ、彼の仲間ならそういうと思っていたが」

女先輩「私も彼達のところへ早くいきたいの。アナタと喋ってる時間がもったいないわ!」バッ

私は構えながら相手の様子を窺う。
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:52:16.62 ID:c0NXE/UY0
傷らしい傷はとくにないようだが疲れているのは目にとって分かる。

ここは先に攻めたほうが……。

メガネ「コード」バッ

――illusion――

攻めようと思った矢先に先手を打たれた。

驚いている暇はない、とにかく攻め込む!
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:52:48.68 ID:c0NXE/UY0
ダダッ

女先輩「やあああっ!!」ブンッ

頭部をめがけて蹴りぬく。

確実に当たったと思ったが

スゥッ

すり抜けてしまった。

女先輩「っ!?」

メガネ「足なんか上げるもんじゃないと思うがね」フラフラ
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:53:22.34 ID:c0NXE/UY0
気づけば彼は遠くにいた。

なるほど、錯覚か幻影どちらかの能力ということね。

女先輩「対処の仕方なんていくらでもあるわよ」ボソッ

メガネ「なんだと!?」

女先輩「コード!」バッ

メガネ(っく……。錯覚にかかっているうちに退却だ)

パリィィン

――magnetic force――

女先輩「さて」
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:53:55.08 ID:c0NXE/UY0
女先輩(磁力探査……)

ダダダッ

目に見えない感覚を頼りにその場まで走る。

メガネ「何で分かるんだ!」

女先輩「いい歳してかくれんぼしたいわけじゃないでしょうに」フゥ

トンッ! バチバチバチ

相手の鎧に触れて磁力を帯びさせる。
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:54:32.13 ID:c0NXE/UY0
メガネ「何をしたんだいった――」

女先輩「同極!!」

――ッドン!!

同じ極をぶつけて彼を弾き飛ばす。

メガネ「がはっ……」

メガネ「う、動けない!!」グググッ

地面に伏したまま動けないでいる。
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:54:59.68 ID:c0NXE/UY0
この状態になったらチェックメイト。

私はこの技を外したことがないのだから。

女先輩「エーテルキック……展開」カカンッ

足の脚甲に光が纏い始める。

ダンッ!!

高く飛び上がって

そしてあとは異なる極で引き合わせるだけ!!
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:55:31.53 ID:c0NXE/UY0
パチンッ……

私は頃合いを見て磁極を切り替えた。

メガネ「楽をしたいと願っているだけなのにぃぃぃいいい!」

女先輩「そんなの……しらないわよぉぉ!!」

ドォォオオン!!  パラパラパラ……

私の蹴りは彼の鎧に直撃し

そのまま鎧は砕け散った。

女先輩「ふぅ」
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:56:04.19 ID:c0NXE/UY0
メガネ「……」ピクピク

パァァァアアア

女先輩「!!?」ビクッ

倒れている彼の場所から剣に似たものが浮かび上がる。

パァァン!!

浮かび上がるの同時にすぐに弾け飛んでしまった。
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:56:32.47 ID:c0NXE/UY0
どうやら彼の英霊の本体のようなものだったらしい。

次第に彼も青白い光になり一般人へと戻ってしまった。

女先輩「っ! 急いで戻らなきゃ」ダッ

そして私は友くんの家へと急いだ。
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/09/28(水) 22:58:37.00 ID:c0NXE/UY0
今日はここまでです。

あんまり書き溜め出来なくて期待してた方申し訳ないです。

312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 23:37:42.67 ID:a9gOLA51o
おつー
定期的に更新してくれるだけでもありがたい
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 04:29:44.95 ID:+98DYrypo
追い付いた
久々にwktkが止まらないぜ!
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 13:31:03.77 ID:Xj3QH8A00
>>312 そかそか。どうもなんだぜ!ですw

>>313 読んでくださって感謝ですw

今日の夜に更新しますねー!
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:22:00.07 ID:Xj3QH8A00
タッタッタッタ

――ビルの上

少年「メガネさんやられちゃったねぇ」

ビルの屋上で小さな少年が呟く。

姉「うん。それよりもあの女……」

年齢的にはきっと、男たちと同じくらいだろう。

傍にいた女性が答えた。
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:22:29.41 ID:Xj3QH8A00
姉「少し厄介な相手かもしれないね」ブルブル

先程の戦いを思い出したのだろう。女性は震えあがった。

武者震いではなく、恐怖に。

少年「大丈夫だよ。僕が守るから」ギュッ

姉「!!?」///

そういって少年は姉の手を握りしめた。
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:23:01.85 ID:Xj3QH8A00
姉「コ、コラァ!! 少年くんが私を守るなんて10年はやいよー」

少年「そんなことないもん!」

姉「私の心配はしなくてもいいよ、少年くんが無事なら私は……私は――」ダキッ

少年「……二人で逃げようよ」ギュゥ

姉「団長が許してくれないし、どのみち逃げる場所なんてないじゃない」ヨシヨシ

少年「お姉ちゃん、一人でどっかに行ったりしないよね?」

姉「少年くんを置いていくなんてしないよ」
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:23:53.50 ID:Xj3QH8A00
姉「とにかく家に帰りましょ?」

少年「うん」

――ッタン

そう言って少年達は暗闇の中へ消えて行った。

……。

………。
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:24:26.65 ID:Xj3QH8A00
――友の家

店長『むぅー』

ソファーで気絶している男を見下ろしている。

友『男は大丈夫なのか兄貴?』

店長『応急処置しかしてないんだけど』

店長『多分、大丈夫!』

友『多分って……勘弁してくれよ』
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:24:58.94 ID:Xj3QH8A00
店長『いや、ホラここ見てよ』ピッ

友『あ?』

店長『さっきまで傷だらけだったのに少しずつだけど治ってきてるんだ』

友『!? なんだコレ』

店長『多分だけど英霊化? だったかなソレが出来る人間は治癒力も一般人とは別格になるみたいだね』

友『そ、そうか。なら後は男が起きるのを待つだけだな!』

店長『そういうこと』
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:25:54.59 ID:Xj3QH8A00
友『でも、どうしてコイツは英霊化してなかったんだ……』

店長『僕に言われても。不意を突かれたとかそんなことだと思うけどねぇ」

バンッ!! カランコロン

勢いよく扉を開ける音が響く。

女先輩「友くん!! 男くんは!?」

友『あ、先輩。大丈夫だと思います。傷も治り始めてるらしいので』

女先輩「そ、そうなんだ。よかった……」ハァー
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:26:20.60 ID:Xj3QH8A00

友『ところで先輩、敵は?』

女先輩「それなら大丈夫、しっかり倒してきたから」

友『凄いですね! ケガとかしてないですか?』ペタペタ

女先輩「ちょっ!!」///

友『心配だったんですよ……』

友(……オレも助けれるくらいの力があれば)
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:26:56.91 ID:Xj3QH8A00
女先輩「大丈夫だから!! 何もされてないしっ!」

店長(いいなぁー)

友『良かった……ホント無事そうで』スッ

女先輩「う、うん。」ドキドキ

女先輩「男くんが負傷してるし今日はコード探しに行けないわね」

友『そう、ですね。今日は何処にいたんでしたっけ?』
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:27:29.04 ID:Xj3QH8A00
女先輩「東の山付近にいたんだけど」クンクン

女先輩「――え!?」

友『どうしたんですか!?』

女先輩「コードが……いなくなった?」

友『誰かに倒されたか、自然に消えたってことでしょうかね?』

女先輩「分からないけど。とにかく今日は外に出る理由ないわね」

友『まぁ、探索とかも出来そうにないですしね』
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 19:29:51.35 ID:Xj3QH8A00
友『男が目覚めるまで少し、待ちますか』

女先輩「ええ。そうするわ」

店長『じゃあ皆でコーヒーでも飲んで待つことにしようか』コポコポ

女先輩「ありがとうございます」

友『……。』

友は以前から考えていた。

ホントなら見ているだけじゃなく自分も戦って役に立ちたいと。

友(二人を助けれるくらいの力……何かあれば)
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 22:56:16.72 ID:Xj3QH8A00
店長『なーに考えてんだ?』ベシッ

友『ってぇ! 別に何も考えてねーよ』

女先輩「……?」

友『ちょっと部屋行ってくる』タッタッタ

店長『……』

……。

………。
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 22:56:59.51 ID:Xj3QH8A00

女先輩「店長さん」

店長「なんだい?」

女先輩「友くんって本当にどうして私達と夜に出るんですかね?」

女先輩「面白そうだからとかでしょうか」

店長「前も言ったけどあの子は手助けをしたがる子なんだよ」

店長「だから、本音ではきっと……」
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 22:57:26.90 ID:Xj3QH8A00
女先輩「そうですか。でも今日こんなことがあったし正直な話――」

店長「おーっと、ソレを僕に言っても仕方がないさ」

女先輩「でも!!」

店長「あの子が邪魔になってるなら本人に言うしかないよ。」

女先輩(邪魔だなんて思ってないけど……)
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 22:57:58.41 ID:Xj3QH8A00
女先輩「友くんの部屋ってどこですか?」ガタッ

店長「二階の奥の部屋だよ」

女先輩「すいません、ちょっと失礼します」タッタッタ

店長(ん〜。大変なことになってきたかな)

ズズズズッ

少し上りかけてきた朝日を眺めながら店長はコーヒーを啜った。
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 22:58:37.45 ID:Xj3QH8A00
――2階

コンコンッ

女先輩「友くん。少し入っていいかな?」

友「え? あ、先輩!!?」

女先輩「うん」

友「どうぞ!!」

ガチャッ

女先輩「いつのまにか朝になってたのね。サングラスしなくても声聞こえてるし」

ベッドにいる彼を見て言った。
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 22:59:05.45 ID:Xj3QH8A00
友「どうしたんですか?」

女先輩「少し聞きたいことがあってね」

友「あ、座椅子あるんでどうぞ」

女先輩「ありがとう」

ポフッ

女先輩「ねぇ、友くん」

友「はい」

女先輩「これから夜ついてくるのやめない?」

友「え?」
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 22:59:35.56 ID:Xj3QH8A00
女先輩「だって、ホラ! 英霊化出来る男くんまであんなことになったんだし!」

友「やっぱり邪魔でしたか?」

女先輩「っ!! 邪魔って……訳じゃないけど」

友「ははっ。いいですよ気を遣わなくても、ホントただの野次馬にしかなってないんですから」

女先輩「……じゃあ」

友「それでもオレは行きたいんです」

女先輩「っどうして!?」
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 23:00:14.01 ID:Xj3QH8A00
友「町が危険な状態になってるんですよね?」

女先輩「そうだけど、ソレは私達がなんとかするから!」

友「本当はオレだって町を守りたいんですよ!!」

女先輩「……!!」

女先輩「キミには力なんてないじゃない! だから――」ハッ

友「……」

女先輩「ごめん、なさい」
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 23:00:44.07 ID:Xj3QH8A00
友「――」ボソッ

女先輩「え?」

俯きながら友はこう言った。

友「妹や兄貴を守りたいんですよ……」

友「男の手助けだってしてやりたいんだっ」ギュッ

女先輩「……。」
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 23:01:20.25 ID:Xj3QH8A00
友「先輩は何か――」

女先輩「?」

友「何か信念っていうか、戦ってる理由ってあるんですか?」

女先輩「私は、私は元に戻りたいって思ってるだけで――」

友「コードを倒して町を守ってるのはついでなんですね」

女先輩「そういう訳じゃない!!」

友「そう言ってるようにしか聞こえなかったんですよ」

女先輩「……!? キミには分かんないよ!」ポロポロ

友「――うっ」
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 23:02:09.38 ID:Xj3QH8A00
女先輩「急に死んじゃって、訳が分からないうちに戦いが始まって……」

女先輩「夢だと思いたかったけど、夢じゃなくって。」

女先輩「私は、普通に生きてきただけなのに。町を守るなんて急に思えるわけないじゃない!」

友「すいません」

女先輩「ねぇ、何でキミはそこまでして町を守ろうって思えるの?」

友「大切だから、ですよ」

友「オレにとっては友達も家族もこの町も全部大切なんですよ。自分の命なんかよりも」
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 23:02:41.84 ID:Xj3QH8A00
女先輩「……」

友「だから! これからもオレを連れてってくれませんか!お願いします!」

女先輩「凄いね。友くんって」ボソッ

友「へ?」

女先輩「何でもない、そこまで思ってるのならついてくるのは自由よ」

女先輩「死んじゃっても知らないけどね」プイッ

友(……嫌われちまったか)
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 23:03:11.68 ID:Xj3QH8A00
友「ありがとうございます」

女先輩「……」ジーッ

友「ど、どうかしました?」

女先輩「いっつも、ふざけてたのは芝居だったってことかしらね?」

友「別に芝居じゃないですよ。どっちもオレです」

友「まぁ力がないのに散々吠えてたのは忘れてほしいですけど」

女先輩「ふふふ。忘れそうにないかな」
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 23:03:37.50 ID:Xj3QH8A00
友「勘弁してくださいよー」

女先輩「涙まで流しちゃったしね」

友「あ、アレはその……すいませんでした」

女先輩「いいの。私も力あるのに自分の事しか考えてなかったって気づいたから。」

女先輩「だから、キミの分もね。町を守るって思うようにする」

友「!?」

女先輩「元に戻るのは……全部片付いてからでいいって思うし」

女先輩(戻る方法は、さっきの戦いでなんとなく分かったしね)
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 23:04:14.22 ID:Xj3QH8A00
友「せん、ぱい!!」ダッ

女先輩「っえ!?」

ガバッ!

友が女先輩に抱きつく。

友「先輩! マジで愛してるー!」ギュゥ

女先輩「ちょっと!! 離しなさい!」///

友「オレの分までとか! これはもう付き合うしか――」
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 23:04:47.54 ID:Xj3QH8A00
女先輩「離しなさいって、っいってるでしょー!!」ドスッ

至近距離で腹部にクリーンヒット!

友「おぅっふ……」ビクンッ

女先輩「こ、今度したら怒るからね!! 見直したと思ったら……」///

友「イ、イエス マム……」ガクッ
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/01(土) 23:06:33.34 ID:Xj3QH8A00
今日はここまでー。

次回は明日です。

このお話はいったい何処に向かってるのかww
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/01(土) 23:44:08.86 ID:YC54eKxJo
友がうざ過ぎる
もはや苦痛でしかないのでさようなら
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/02(日) 10:04:35.82 ID:3pcRPm2yo
>>343
そんなこと無いと思う
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/02(日) 11:29:06.08 ID:xkIGbfJVo
友と女がくっついたらマジで許さない
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/02(日) 13:56:19.89 ID:MnWDUEA7o
なんだこの友アンチww
何はともあれ乙
347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 22:21:04.99 ID:T7NWYVIH0
343>>ん。不快にしか思わせれなくて申し訳なかったです。
もう見てるとは思いませんがスイマセンでした。
ここまで読んでくださったことは感謝してますー。

344>>フォロー感謝なのです!いまさらキャラ変えることなんて出来ないんでこのまま何とかしてみたいです。

345>>おぶぶw何でここまで嫌われたか分かんないですが、どうなるかっていうオチは披露しませんのでご勘弁をww

346>>ありがとぉです!! やっぱオリジナルは難しいですね〜。
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 22:21:35.77 ID:T7NWYVIH0
倒れている友を置いて彼女は部屋を出て下に降りた。

タッタッタ

店長「随分と騒がしかったけど大丈夫だったのかな?」

女先輩「す、すいません」///

女先輩「ところで男くんの様子は大丈夫でしょうか?」

店長「傷は治ってきてるんだけど相変わらず目を覚まさなくてねぇ」

女先輩「そう、ですか……」
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 22:22:16.94 ID:T7NWYVIH0
店長「君は一度、家に帰って寝てきたほうがいいんじゃないかな」

店長「男くんのことなら僕がしっかりと見ておくからさ」

女先輩「店長さんは寝なくてもいいんですか?」

店長「あっはは。1日30分の睡眠を5回ほどとれば問題ないのさっ!!」キラン

女先輩「えっと。じゃあ、お言葉に甘えて。」ペコリ
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 22:23:00.99 ID:T7NWYVIH0
ガチャッ  パタパタパタ

妹「ん〜。……あれ? おはようございますぅ」ペコ

女先輩「おはよう♪ それでは私はコレで」

店長&妹「また夜にね〜」ブンブン

カランコロン

妹「はぅ〜……眠い」

店長「顔洗って着替えてきなさい。メイド服着てないと誰だか分からなくなるんだから」
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 22:23:36.64 ID:T7NWYVIH0
妹「ふぁ〜い」パタパタ

店長「あ、そっちは男くんが――」

妹「にゃ〜〜〜!!!」

妹「大兄ちゃん! 男さんの死体が!!」

店長「な、なんだって〜! 死んでしまったのか男くん!!?」ダッ

男「zzz」
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 22:25:13.89 ID:T7NWYVIH0
店長&妹「……」

店長「」ベシッ

妹「ぁぅ!! 酷いです〜」サスサス

パタパタパタ

店長「ふぅ。さっきよりも落ち着いてきてるから問題はないかな」

仕事の前に起きることを祈って店長は仕事の準備を始めた。

……。

少しだけ時間を遡り

男の夢の中での会話。
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:36:44.02 ID:T7NWYVIH0
――夢の中

男「ココ……は?」パチッ

バルムンク「!!? 男ぉ……。」ウルウル

男「バルムンク。 そっか、何でか変身が解けて」

男「メガネにボコボコにされたんだよな」ハァ

バルムンク「ご、ごめんね?」

男「お前が謝ることないじゃないか。何でこうなったか分からなかったんだろう?」
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:37:41.04 ID:T7NWYVIH0
バルムンク「うん。でも男を守れなくて、わたし……」

男「あの後どうなったか分かんないけどコッチにいれるんだから生きてるんだよな」

バルムンク「そうだよぉ。あのあとは、友さん達が助けに来てくれて」

バルムンク「なんとか助かったんだよ」

男「そっか。助けがこなかったら今頃ここにもいられなかったんだろうな」
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:38:23.46 ID:T7NWYVIH0
男「っていうか、気絶してコッチに来るのと寝てこっちに来るのって感覚が違うんだな」

バルムンク「……?」

男「何だろう。気絶してからコッチ来るのに少しだけラグがあった気がする。」

バルムンク「よくわかんない」

男「ま、まぁ体験してみなけりゃ分かんないよな」
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:38:50.94 ID:T7NWYVIH0
男「何にしても、お前も無事で良かった……」

バルムンク「っ!!」///

男「……?」

バルムンク「おとこぉ――」ジワァ

男「ちょっ!! 何で急に泣くんだよ!」

バルムンク「うぁぁぁん」グスッ

男「え、えっと」オロオロ
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:39:31.56 ID:T7NWYVIH0
男(と、とりあえず!!)

スッ

男が手を差し出す。

男「バルムンク。こっちに」

バルムンク「っうん」ポロポロ

ギュッ――

いつも彼女がオレの中に戻るときのように

胸の中で彼女は泣いたまま

オレ達は手を握り合った。
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:40:00.09 ID:T7NWYVIH0
男「……」ナデナデ

バルムンク「……」グスン

バルムンク「いっつも、ね?」ゴシゴシ

男「ん?」

バルムンク「いっつも男はわたしを大切にしてくれるのはどうして?」

バルムンク「わたしがいのちを助けたから?」
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:40:38.41 ID:T7NWYVIH0
男「……そうだなぁ」

男「オレも命を助けてくれたからだと思ってたんだけど」

男「多分、違った。数日しかオレ達は関わってないのに、お前のことを大切に思えたのは」

バルムンク「思えたのは?」

男「あー、えっと」

バルムンク「……」ジー
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:41:10.53 ID:T7NWYVIH0
男「ひ、一目惚れってやつかな?」///

バルムンク「ひとめぼれ? どういう意味なの?」

男「っ! 初めてお前を見た時から好きだったってことだよ」

バルムンク「!!?」カァ///

バルムンク「わたしも! わたしも男が大事にしてくれると嬉しくって……」ポロポロ

バルムンク「心配してくれると嬉しくて、話すだけで胸がポカポカして」グスッ
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:42:04.67 ID:T7NWYVIH0
男「人間じゃないからって理由で好きじゃなくなるなんて馬鹿げてるしな」

男「オレも思い切って言えてよかったよ」スッ

バルムンク「あ……」

彼女の涙を手で拭いてやった。

バルムンク「えへへ♪」///

男「何だかんだで、笑ってた方がお前らしいな」ヨシヨシ

バルムンク「ありがとう男ぉ♪」
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:42:51.05 ID:T7NWYVIH0
男「おう! そろそろ戻んないとヤバいと思うか?」

バルムンク「もっとお話ししたいけど……みんな心配してたから」

男「そっか。んじゃ続きは家に帰ってからだな!」

バルムンク「うん! 行ってらっしゃい」

男「行ってくる」

そうしてオレは友の家で目覚めた。
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/02(日) 23:45:29.01 ID:T7NWYVIH0
今日はここまでー。

いろいろ悩んでたら、脳みそがやられましたww

次回は、頑張って明日くらいに書こうかとー!
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/03(月) 00:33:55.25 ID:/VUoDawIO
安価ぐらいまたもにつけてくれ

順番が違うだけだから
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/10/04(火) 20:53:37.06 ID:10CeKEHu0
>>364
ちょくちょく間違えちゃってごめんです!
指摘感謝ー。
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/06(木) 08:24:14.72 ID:+cN3i6QKo
終了?
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/10/06(木) 19:18:01.80 ID:nS8ypXUz0
>>366
こんな終わり方はできないですww

今日中にできたらあげます!
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:01:14.93 ID:nS8ypXUz0
……。

………。

パチッ

店長「」ジー

男「!!?」

男「わぁぁあああ!!!」ブンッ

バシンッ!

店長「そげぶっ!!」バタッ

目が覚めたら目の前に店長がいた。

条件反射でつい……
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:01:47.32 ID:nS8ypXUz0
男「すいませっ――」

店長「寝顔を見てただけじゃないか……」シクシク

男「気持ち悪っ!!?」

店長「あ、それにしても大変だったねぇ」

店長「運ばれてきた時は傷だらけでどうしようかと思ったよ」

男「そういえば傷がほとんど塞がってる」バッ バッ
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:02:17.57 ID:nS8ypXUz0
店長「もう傷は大丈夫かな?」

傷ついた部分を触ってみたりしたが

鈍い痛みがたまにする程度でどうやら酷い傷はないようだ。

男「多分ですけど大丈夫そうです」ギュッ

拳を握りかためる。

力は十分に入る。どこも折れたりはしてないのか。
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:03:14.56 ID:nS8ypXUz0
店長「さてー。男くんはこれからどうする?」

男「えっと、とりあえず家に帰っときます」

店長「そっか。じゃあまた夜に!」ブンブン

男「また夜にお邪魔します」

男「あ、治療とかありがとうございました!」

カランコロン

外に出ると太陽が昇りきっていた。
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:03:46.25 ID:nS8ypXUz0
男「変身できなくなった理由……先輩に聞いてみないとな」

きっと先輩なら何か知っているだろうと思ったが。

連絡もせずに家に行くわけにもいかないので

普通に家に帰った。

ガチャッ

――家

夜まで寝ようと思ったが先程まで寝ていたせいで全く眠れる気がしない。
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:04:20.33 ID:nS8ypXUz0
仕方がないので、しばらくしていなかった洗濯と掃除をまとめてやることにした。

ガタガタガタガタッ

……洗濯機そろそろ変えないとな。

水も漏れてるし。

男「バルムンク、起きてるか?」

<<うん!>>

<<お話する?>>

男「そうだなぁ。暇だし掃除しながら話でもするか」

サッサッサッ

男「何か話したいことあるかぁ?」
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:04:55.25 ID:nS8ypXUz0
<<男の好きなことでいいよぉ♪>>

男「んー」

掃除機<ぎゅぉぉぉぉ

男(話題って。夜の戦い以外にほとんどないな)

<<……?>>

掃除機<ぎゅぉぉぉ ぅぅぅん

男(困った!)

<<ん???>>

……。

………。
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:05:28.85 ID:nS8ypXUz0
訳も分からず時間が流れていってしまった。

まぁ、その間に少しは話したけど。

<<男の話って夜のことばっかりだね>>

男「うっ!!」ギクッ

男「いろんな話とかしたいんだけどな」ハハッ…

<<何でもいいのに>>

男「分かんないこと言っても意味ないだろう?」

<<頑張って理解するもん!>>

男「そ、そうか。でも実物見ないと無理じゃないか?」

<<むぅ〜>>
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:06:01.89 ID:nS8ypXUz0
男「何か……見たいものとかある?」

<<男がすきなもの!>>

男(オレの好きなものかぁ。趣味とかないからな)

男「海、とかは。まぁ案外好きだけどな」ボソッ

<<うみ?>>

男「なんていうか。青空みたいに広くて綺麗なんだよ」

<<へぇ〜>>
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:06:28.77 ID:nS8ypXUz0
男「夏休みのうちに行くからその時――」

男「あ、でも直接みることは出来ないのか」

<<どーしてぇ?>>

男「お前が出てこれるのは夜だけだろ? 夜の海なんて怖いだけだからな」

<<えー>>

男「……ごめんな?」

<<し、仕方ないもん。いいよー>>

生きている世界が違う。

認めたくないけど認めざるを得ないこの状況は

オレにとってはやっぱり辛い。
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:07:06.86 ID:nS8ypXUz0
出来ることなら彼女にも同じ目線で日常を感じてもらいたいと思った。

男「……」ハァ

そんなことを思っても叶うはずがないか。

時計をながらため息をついた。

男「まだ時間には少し早いけど友の家に行くか!」バッ

<<もう行くの?>>

男「話だったらこれから先、いっぱい出来るだろ?」

<<――うん!>>
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:10:40.62 ID:nS8ypXUz0
もっと長く、彼女と入れば自然と話題も増えるんだろうか。

それともこのまま?

ガチャッ  タッタッタッタ

今までこんなことで悩んだことなんてなかったオレには。

まだ、その答えが出そうになかった。
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/06(木) 22:11:24.55 ID:nS8ypXUz0
とりあえず今日はここまでです。

続きは明後日にはあげたいと思っています。
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/06(木) 23:03:19.19 ID:7n1tNrGvo
おつつ
382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/06(木) 23:40:23.44 ID:+cN3i6QKo
バルムンク支援
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/08(土) 21:44:41.61 ID:xGhzJw+E0
女先輩「ぉーぃ」タッタッタ

男「ん? あ、先輩!」

ふと声が聞こえたので振り返る。

女先輩「ふぅ……。もう体は大丈夫そう?」

男「問題なさそうです。あの時はありがとうございました」

男「先輩も今から友の家ですか?」

女先輩「ええ。偶然見かけたから一緒に行こうかなって」トコトコ
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/08(土) 21:45:26.75 ID:xGhzJw+E0
<<男ぉ〜>>

男「ん? 何だ?」

女先輩「え?」

男「あ、すいません! バルムンクです」アセアセ

女先輩「ああ、なるほどー」

<<少しだけ眠っててもいいかな?>>

男「そういえば、ずっと起きてたもんな。いいぞ、眠ってても」
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/08(土) 21:46:21.52 ID:xGhzJw+E0
<<ありがとぉ♪>>

<<おやすみぃ>>

男「おう」

女先輩「ふふふ♪」

男「えっ……どうかしました」

女先輩「独り言を言ってるみたいでおかしくって」クスクス

男「うっ」カァ///

男(これからは周りに人がいない時に話さないと)
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/08(土) 21:47:30.50 ID:xGhzJw+E0
女先輩「彼女のこと、大事にしてあげてるのね」

男「まぁ……それなりに」

女先輩「意外と優しいんだぁ」

男「そんなことないですよっ!」///

女先輩「謙遜しなくていいのに」

男「謙遜してるわけじゃ――あ、もう着きましたね」ダッ

女先輩「走らなくてもいいじゃないっ」タッタッタ
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/08(土) 21:47:57.47 ID:xGhzJw+E0
ガチャ カランコロン

男&女先輩「お邪魔しまーす」

妹「いらっしゃいませぇ♪」

友「いらっしゃーい! 待ってました!!」

男「今日はもう閉店なのか?」

友「行方不明事件のせいで夜遅くまでいる人少なくなってきてなぁ」

店長「売上が落ちて困ってるんだ」ショボン
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/08(土) 21:48:23.46 ID:xGhzJw+E0
男「あ、店長こんばんわ」

店長「うん、こんばんわ。傷はもう完治したのかな?」

男「大丈夫そうです」

店長「そっか。んじゃ完治したお祝いに……」ゴソゴソ スッ

男「?」

店長が手をさしだしてきたので、とりあえずオレも手を出してみた。
389 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/08(土) 21:48:53.65 ID:xGhzJw+E0
店長「はい。妹ちゃんの仕事終わりに脱いだ靴下♪」ニコニコ

男「!?」

妹「にゃぁぁあ!! 何でそんなの持ってるの大兄ちゃん!」

店長「男くんが喜ぶと思って洗濯物を――」

妹「ばかばかぁ!!」ペシペシ

店長「はーっはっは! 全く痛くないなぁ!」キランッ
390 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/08(土) 21:49:23.99 ID:xGhzJw+E0
男「少し、湿ってる」ボソッ

妹「――!!?」ガビーン

ガクッ

妹「もぅ……お嫁にいけません」シクシク

男「はっ!? ごめん! 返すよ」スッ

妹「うぅぅ」シュルッ

そう言って妹さんは靴下を持って部屋に逃げて行ってしまった。

なんだか罪悪感が。
391 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/08(土) 21:49:57.66 ID:xGhzJw+E0
女先輩「男くん。そういう感想は言わない方がよかったかも」

男「はい。罪悪感で胸がいっぱいです」

店長「喜んでくれると思ったんだけどね! ん〜残念!!」

男(この人、全部分かっててアレ渡したんだろうな)

女先輩「店長さんもあんなことしたら妹さんに嫌われちゃいますよ」

店長「今からフォローしてくるから大丈夫さ」サムズアップ!
392 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/08(土) 21:50:24.62 ID:xGhzJw+E0
男「そんなバッチリ親指立てなくても」

店長「じゃあ、時間まで家に居てくれていいからねぇ」タッタッタ

男「お前の兄貴――」

友「何も言わないでくれ。オレ以上に変態だというのは分かってるから」グググッ

拳を握りながら悔しそうにしていた。

っていうより

男&女先輩(変態の自覚あったんだ)
393 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:25:02.38 ID:8suF0lXI0
男「あ、そうだ! 先輩に聞きたいことあったんですよ」

女先輩「え?」

男「昨日の戦いの途中で変身が解けちゃったんですけど」

男「原因って何かわかります?」

友「不意打ちで変身する暇なかった訳じゃねーのか!?」

女先輩「わ、私もそう思ってた」
394 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:25:40.13 ID:8suF0lXI0
女先輩「戦いの途中で英霊化が解けるなんて聞いたこともなかったし……」

男「そうなんですか」

女先輩「今は英霊化できそうなの?」

男「どうでしょう。12時回らないと確認しようがないですけど」

女先輩「そうよね。憶測になるけど――」

男「はい」
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:26:33.75 ID:8suF0lXI0
女先輩「前に言ってた”仮契約”って形が原因かもしれない」

男「え!!?」

女先輩「あっ! 悪魔でも憶測だからね」アセアセ

男「――。とにかく12時になるまで分からないですよね」

女先輩「ええ」

友「あと2時間くらいだな」
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:27:11.60 ID:8suF0lXI0
友「そうだ、気になってたことがあるんだけど」

男&女先輩「?」

友「行方不明者ってコードか他の変身できる奴に襲われた人たちなんですかね?」

男「ああ、オレも確かにソレは気になってたかも。でも普通は死体として残りそうだけどな」

男「先輩は分かります?」

女先輩「……」

友「先輩?」
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:28:35.86 ID:8suF0lXI0
女先輩「二人とも見たことなかったんだね」

女先輩「行方不明者はコードに食べられてるんだよ」

男&友「!?」

女先輩「普通の人は私達から見たら青白い光になってるのは分かるよね?」

男「はい」

友「そうなのか?」
398 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:29:04.14 ID:8suF0lXI0
女先輩「あの青白い光は魂みたいなものだと思うんだけど」

女先輩「魂がある状態だとコードは食べれないみたいで」

男「だから、まずは殺してから食べようとするのか……」

女先輩「そう」

友「何かグロイな」

男「死体が残らないのは食べられてるからなんだな」

女先輩「私がソレを目撃したのは、ちょうど例の二人組に邪魔されたせいなの」

女先輩「目の前で襲われてた人がいたのに助けれなかった……」ギュッ
399 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:29:37.18 ID:8suF0lXI0
男「仕方ない――」

女先輩「とは、言えないよね」

先輩は顔をあげて凄く寂しそうな顔をしていた。

女先輩「ホントだったら二人組を倒して助けるのが当たり前なのかもしれないけど」

女先輩「私は逃げることしか出来なかった」

友「……申し訳ないです。こんな話振って」

女先輩「知っといた方がいい話だからね。いいのよ」
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:31:10.87 ID:8suF0lXI0
友「すいません。別の、話にしましょうか」

女先輩「そうしましょ」

男「んー。別の話か」

友「あ? どうかしたか?」

男「いや、何ていうかオレ話題を考えるのが苦手らしくてさ」

友「ははっ。そんなの今に始まったことじゃねぇだろ」

男「そうだったのか」
401 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:31:46.64 ID:8suF0lXI0
友「……ていうかそんなことで悩むなんて珍しいな」

男「まぁ、大したことじゃねーから気にしなくていいぞ」

友(気になる……)ハッ!!

友「先輩に惚れたのか!?」

女先輩「ぇ……」///

男「っ!? 違うわアホォ!!」シュッ

友「げふぅー」ドカッ
402 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:32:19.87 ID:8suF0lXI0
友「な、殴らなくても――」ガクッ

女先輩「友くんは人をからかうようなこと言ってるからだよ!」

男「全く! 先輩も迷惑になるだろうが」

友「スイヤセンでした」ヒリヒリ

友「ん、そろそろ時間か?」

女先輩「あと30分くらいね」

友「やべっ、支度してきます!」ダダダッ
403 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:32:47.56 ID:8suF0lXI0
女先輩「……」

男「オレもバルムンク起こさないと」

男「バルムンクー。起きろぉ」

<<zzz>>

男「起きないな」

女先輩「あの子が寝てる状態で起こせるの?」

男「――っ! 今からオレが寝て起こしてきます!!」
404 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:33:32.68 ID:8suF0lXI0
女先輩「30分で寝れる?」

男「15分あれば何とか!」ゴロン

ソファーに寝転がり目を閉じる。

女先輩「」ジー

男(……)

女先輩「」ジー

男「あの……」

女先輩「寝なくてもいいの?」

男「いや、見られてると寝ずらいんですけど」

女先輩「!? ごめんね!!」///サッ
405 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:34:08.54 ID:8suF0lXI0
――20分後

男「っということで起こしてきました!」

<<ねむ〜い……>>

女先輩「そっか、間に合ってよかった」

男「まだ友は――」

ダダダダッ

友「おまたせぃ!」
406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:34:38.81 ID:8suF0lXI0
男「何だ、その服……」

女先輩「うわぁ……」

友「ちょっ!! 服のセンスはオレのせいじゃねぇよ!」

友「コレでそっちからも姿見れるようになるはずだし」バッ

男「サングラスとセットだと凄い見た目だな」

女先輩「ジャケットとかを上に羽織ってきたら?」
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 19:36:49.28 ID:8suF0lXI0
友「なるほどっ!」ダダダッ

男「忙しない奴だな」

女先輩「ホントね」

ゴーン ゴーン ゴーン

男「時間……か」

女先輩「今日も頑張らないとね」

友「準備完了!」ダッ

男「とりあえず外に出るか」
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 22:42:00.45 ID:8suF0lXI0
カランコロン

女先輩「さて、それじゃあ」

男「はい!」

男(出来るよな、変身)ゴクッ

男「変身!!」バッ

シーン

男「っ!!」

女先輩「……」
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 22:42:33.75 ID:8suF0lXI0
友『ダメそうなのか?』

男「ま、待ってくれ!! 偶然出来なかっただけかもしれないだろ!」

<<だいじょうぶ?>>

いつも通りの姿をイメージするんだ。

じゃないと……

男「バルムンク!!!」バッ
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 22:43:12.33 ID:8suF0lXI0
……。

女先輩「やっぱり、出来そうにないね」

男「そん、な」

女先輩「男くんに残された選択肢は、”契約”をするか」

女先輩「……もしくは戦線離脱ってことになるね」

友『先輩!?』

男「オレは……っ!」サッ

女先輩「契約は出来ない、か」

女先輩「なら、キミは友くんの家で待ってるか。自分の家に帰りなさい」

友『そんな言い方……』
411 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 22:46:29.01 ID:8suF0lXI0
男「……」

女先輩「じゃあ、私はいつも通りコードを倒しに行かせてもらうね!」ダッ

友『あ、先輩!』

友『くっ!! 男、とりあえずオレは先輩に着いてく。また気が変わったら電話してくれ』ブロロロ


男「ちく…しょぉぉぉ!!!」ダンッ

<<男ぉ……>>

契約をすれば彼女は消えてしまうかもしれない。

ソレ以外のことが考えられず

オレはその場で絶望することしか出来なかった。
412 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 22:46:59.53 ID:8suF0lXI0
……。

…………。

――友&女先輩  トンネル

ブロロロロ  キキィ――

友『先輩。あんなこと言わず連れて来ればよかったじゃないですか』タッ

女先輩「友くんもそうだけど、英霊化できない人間が戦いの場所にいたらケガどころじゃすまないもの」

女先輩「それに、男くん。あのまま連れてったら無理しそうだもん」ギュッ

友(先輩はアイツのためを思って、あんなこと言ったのか)
413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 22:47:44.16 ID:8suF0lXI0
友(オレは全然、人のこと考えれてないな。鈍いというか馬鹿だ……)

女先輩「友くんも無理しないで来なく――」

友『ソレは前も言ったでしょう。だいたい、先輩を一人にはしたくない!』

女先輩「――!! ありがとう」ニコッ

友(また一人になるって考えたら寂しかったんだろうな)

友(なんとか立ち直ってくれよ。男!!)
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 22:48:29.07 ID:8suF0lXI0


女先輩「それにしてもおかしいな。この付近にいるはずなんだろうけど」クンクン

友『移動しちゃったんですかね?』

女先輩「ん〜。――ッ!? また消えた?」

友『昨日と同じってことですか! どうなってんだ……』

女先輩「友くん、気を付けてね。コードが付近にいて消えたってことは」

女先輩「別の人間にやられた可能性が高いと思うから!」

友『分かりました!』
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/10(月) 22:50:35.82 ID:8suF0lXI0
今日はここまでです。

友のたたき以降見てる人がいるのか不安ですけど。
とりあえず、続きは明日か明後日にはあげたいと思ってます!
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 22:56:24.43 ID:BGnVTYwmo
乙ー。

ちゃんと見てるぜ。
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/10/10(月) 23:02:53.54 ID:8suF0lXI0
>>416 よかった。見てくれてる人がいてホントよかったですww

内心、いないんじゃないかと思っててドキドキでした。
コレが…恋か!
418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 23:10:30.49 ID:BGnVTYwmo
>>417 あらやだ///

バルムンクちゃんには幸せになって欲しいのだが……この先の展開が気になる
419 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/10(月) 23:28:44.29 ID:PD8brdFwo
ssは楽しいけどバルムンクは嫌いだから
さっさと契約させちまえって気持ちだな
420 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage saga]:2011/10/11(火) 00:09:56.00 ID:DHDiE99S0
なんか見たことあるような文体…なんだけども思い出せない…
なんだろう…
421 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2011/10/11(火) 00:16:14.59 ID:btDKCXvgo
見てるからちゃんと自分の書きたいように最後まで書ききってくれると嬉しい
422 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/10/11(火) 15:52:56.16 ID:9kAN5Jp30
まだ読んでくれてる人良かったですww
先の展開は>>421 さんが言ってくれたように自分の書きたいように書きたいです。
出来ることなら最後までお付き合いを〜。

>>420 文体見たことあるとしたら、まおゆう系ですかね?
     一応まとめサイトの方にも載せて貰えてたんで。
423 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:38:30.85 ID:aSOUkZcC0
グラグラグラッ

友『っと、地震か?』

女先輩「ね、ねぇ!」

友『え?』

女先輩「コレ、おかしいよ……」

友『どういうことですか?』
424 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:39:15.04 ID:aSOUkZcC0
女先輩「消えたと思ってたコードが現れたり消えたりを繰り返してるの」

女先輩「成長……してる?」

ズシンッ

女先輩「!!?」

友『うわっとと。何だよ、コレ!?』

トンネルから外を見てみる。

そこには――

……。

………。
425 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:40:29.84 ID:aSOUkZcC0
――男&バルムンク 外

男「……」スクッ

<<ぁ――あのね!>>

男「家に帰ろうか」ツカツカ

<<……うん>>

彼女と契約を結ぶってことは

彼女の魂が消えるってこと。
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:41:17.42 ID:aSOUkZcC0
つまりオレが殺すっていうのと同じ意味か。

男(出来る訳……ねえだろ……)

先輩が前に言ってた。自分のケースは契約したら英霊がいなくなったってやつ。

多分、アレは全員に当てはまるはずだ。

メガネの奴だって誰かと会話してるようには見えなかった。

そういう風に出来て――
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:41:46.73 ID:aSOUkZcC0
ポツポツポツッ

男「……雨か」

夜に雨が降るなんて最近じゃ初めてのことだな。

天気予報も見てなかったし。

<<濡れちゃってるよ?>>

男「ははっ……。頭を冷やすには、ちょうどいいよ」

ザァーッ

男「酷くなってきたな」
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:42:20.48 ID:aSOUkZcC0
夜空を見上げる。

月明かりなんかなく、真っ暗な夜空。

光があるとしたら街灯が少しある程度で

凄く心細くなる。

<<ねぇ、男?>>

男「……ん?」

<<わたしを出してほしいな>>

男「濡れちゃうだろ」

<<いいのっ――関係ないもん>>
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:42:53.31 ID:aSOUkZcC0
男(……)バッ

一瞬迷ったが、彼女は何かしたいことがあるらしい。

素直に従ってみた。

ボワワーン

男「変身出来なくても一応出れ――」

ガシッ

彼女が急に抱きついてきた。

男「どうしたんだ?」
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:43:36.04 ID:aSOUkZcC0
バルムンク「……」ギュゥ

男「……」

バルムンク「あの、ね?」

彼女が見上げながら話しはじめる。

バルムンク「もし、わたしがいなくなってもね?」ウルウル

バルムンク「悲しまないで……グスッ――ほしいな!」ニコッ

男「!!?」

男「オレはお前に消えてほしくないんだ! だから契約なんて――」

バルムンク「でも、それじゃあ。わたしが男といる意味なんてないんだよぉ」
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:45:33.97 ID:aSOUkZcC0
男「戦うためだけにお前と一緒にいたい訳じゃない!」

男「話だって、いっぱいしたいだろう?」

バルムンク「……うん」

男「だからっ。いなくなるなんて言うなよ……」

バルムンク「それでも」

バルムンク「――ごめん、ね」ポロポロ
432 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:47:13.01 ID:aSOUkZcC0
雨の中でも分かるくらい彼女は泣いていた。

オレだって変身出来なくなった時から分かってたんだ。

いくら契約をしたくないっていっても、いつかはこういう話になるんだって。

別の方法を探そうにも逃げ道なんてなかった。

男(だけど……)
433 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:48:31.28 ID:aSOUkZcC0
バルムンク「男を守れる方法がこれしか思い浮かばなかったの」グスッ

男「守るって」

バルムンク「襲われたら逃げることも出来ないんだよ?」

バルムンク「男が傷ついてくのを見るのなんてもういやだもん!」

男「……」
434 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:49:20.14 ID:aSOUkZcC0
男「ただ、一緒にいてくれればよかっただけなんだけどな」

バルムンク「友さん達を見捨てて?」

男「――ッ!」

バルムンク「そんなの男が一番分かってるはずだよ」

バルムンク「逃げるのも見捨てるのも耐えられなくなっちゃうって」

バルムンク「だから、守ってあげて? わたしが男を守ってあげるから」
435 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:50:04.44 ID:aSOUkZcC0
揺るがない決意のようなものを感じる。

いろいろと見通されてたんだな。

本当は彼女のことをいつまでも近くで感じていたかった。

オレの願いは叶うことはなさそうだけど

彼女が心から望むのなら――
436 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:51:29.16 ID:aSOUkZcC0
男「……なぁ」

男「もしも」ギュッ

バルムンク「え?」

彼女を抱きしめる。

男「もしも、お前が人間だったらどんだけ良かったんだろうな」

バルムンク「うん」

バルムンク「それでも、わたしは幸せだったよ? 少ししか一緒にいられなかったけど」

男「そっか……」
437 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:52:07.88 ID:aSOUkZcC0
彼女の思いは伝わった。

次はオレの番だ。

消えてしまっても忘れられないように声を張り上げて伝える。

男「お前のためにも、皆を守る力になるから! これから先も絶対にお前のことを忘れないから……」

男「だから――バルムンク」スッ

彼女から離れ、手を差し出す。

バルムンク「うん」
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:54:51.80 ID:aSOUkZcC0
涙なのか雨なのか分からないけど視界が歪む。

言おうとしてる言葉が喉元に詰まって出てこない。

男「――ッ」

男「契約だ!!!」

バルムンク「うん!」ポロポロ
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:55:20.47 ID:aSOUkZcC0
いつも彼女が元に戻るときと同じように

二人の手が重なる。

少し違うのが、彼女の体がダンダンと光になってオレの中に徐々に入ってきているだけだ。

男「最後に……」スッ

半分以上消えかかってるがまだ間に合うと思う。

バルムンク「え?」
440 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 16:56:55.69 ID:aSOUkZcC0
――チュッ

バルムンク「!?」///

男「ズルかったかな」

バルムンク「えへへ♪ そんなことないよ♪」

男「やっぱりお前は笑ってた方がいいな」

バルムンク「ありがとう、男ぉ。ばいばい……」スゥー

最後に笑顔を見せて

それから彼女は消えてしまった。
441 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 17:01:49.66 ID:aSOUkZcC0
オレの中に彼女の思い出と少ないがコードの知識が移った。

男「バルムンク……」ギュッ

手を握りしめる。彼女のぬくもりがまだ掌に残っていた。

男「皆を守るって約束だもんな。行ってくるっ」ダッ バシャッ

これから先、何があるかなんて分からない。

だけど不安なんてなくなってる。心細くないといったら嘘になるけど。

彼女のことを忘れなければいくらでも前に進める。

ダダダッ

走りながら彼女の名前を叫ぶ。
442 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 17:06:10.18 ID:aSOUkZcC0
男「バルムンク!!!」キィン


――soul inherit――

バシュゥゥゥ

それからオレは友達の場所まで急いだ。

443 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/12(水) 17:10:48.35 ID:aSOUkZcC0
今日はここまでです。

うーむ。とりあえず

スーパーヒーロータイム!!!
444 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/12(水) 17:18:02.91 ID:Xv7y5YW2o
445 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/12(水) 17:42:20.54 ID:8z1+PScbo
うむ、乙
446 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/12(水) 18:16:34.19 ID:/z/sdni6o
おつー
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:46:35.25 ID:48f1CsfH0
――友&女先輩   トンネル

友『デケェ……』

ズシンッ!

目の前に現れたのはビルのような大きさのコード。

ただ、今までのコードと違い見た目が真っ赤で

まるで鬼のように見える。
448 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:47:00.99 ID:48f1CsfH0
女先輩「友くんは危なくない場所まで下がってて!」バッ

女先輩「コード!!」

――wing――

バサァッ

友『了解です、気を付けてくださいね』ブロロロロロ

女先輩「さて、どうやって――」

巨人「ヴォォォォォオオオ!!」

女先輩「!!?」
449 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:47:57.89 ID:48f1CsfH0
空間が震えるような雄叫び。

今までのコードは喋ることすらなかったが

どうやらコイツは違うらしい。

ズォッ バキバキバキ

付近の林やガードレールを踏み潰していく。

動きは鈍重なようだがこのままだと被害が酷くなりそうだ。

女先輩「くっ……」バサァ バサッ
450 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:48:28.23 ID:48f1CsfH0
空中へと移動し、コードの目の前に立ちふさがる。

女先輩「相手してあげるから動くのやめなさいっ!」

ズシンッ バキバキッ

女先輩「……眼中にないって訳ね」

私を無視して前進を続ける。

そうだ、どのみち話しても聞くような相手じゃない。

だったら!
451 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:48:57.36 ID:48f1CsfH0
女先輩「コード」バッ

――sphere――

キィィイイイイン

光の球体を作り上げる。

ソレを相手に!

女先輩「動くだけで迷惑なのが……分かんないかなっ!!」ブンッ

ィィイン! バシュゥン!!

巨人「ヴォォオオオオ!!!」パラパラッ
452 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:49:25.44 ID:48f1CsfH0
女先輩「よしっ」

コードの左腕に風穴をあけた。

体を構成していた赤い皮膚のようなものが飛び散る。

コードに痛覚があるのか分からないが痛くて叫んでるようにも見える。

巨人「ヴァルルルゥア!!」グチュッ ギュルン

女先輩「え!?」

女先輩(再生した!?)

巨人「ヴォォオオ!」ブゥン

女先輩「しまっ――」

ズドォォン! パラパラパラ……
453 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:49:51.63 ID:48f1CsfH0
驚いているところに攻撃を食らってしまった。

トンネル付近の林に落ちたが、木に突き刺さらなかっただけでも幸いだろう。

女先輩「けほっ……」

ポツポツポツ

女先輩「……雨」

ズシンッ バキバキ

コードは追撃をせずに、そのまま前進を続ける。

でも、そっちは――
454 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:50:20.13 ID:48f1CsfH0
女先輩「町には……いかせないんだからっ!!」バサァッ

ザァァァァ

雨が酷くなってきた。

視界が悪くなるけどそれでもあの巨体を見失うことはない。

上空を旋回しながらコードの真上にいく。

女先輩「お願いだからっ 止まってよ!!」ブンッ

落下の勢いをそのまま利用し踵落としをコードの脳天に直撃させる。

ズシャァァ  グラグラッ

巨人「ヴォ、ォォォオ」ドシン

バランスを失ったかのようにコードは倒れこんだ。
455 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:50:48.48 ID:48f1CsfH0
女先輩「はぁ……はぁ。や、った?」

上空から覗き込むようにコードの様子を眺める。

さっきまでいたトンネルは粉々に砕けてしまったけど他への被害は食い止められたようだ。

女先輩「ふぅ……」

 ガシッ!!!

女先輩「きゃっ!!」

他の物へ気を取られたのが不味かった。

いや、雨で視界が悪かったのも原因の一つかもしれない。

コードの腕が近づいていたのに気付かなかった。
456 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:51:24.78 ID:48f1CsfH0
私はコードの手の中に収まってしまった。

ギリギリギリッ

女先輩「いたっ……!!」

ズァァァ  ズシン

コードは立ち上がり再び町へと移動する。

巨人「ヴォォォオオオ!!」

ギリギリギリ

力加減が分からない子供が人形を壊してしまうように

私の体を握りしめる。
457 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:51:52.07 ID:48f1CsfH0
女先輩「くぅぅぅぅ……」グッ

手の中から脱出しようと試みるが、力では勝てない。

磁力で抜け出そうにも身動きが取れなければ”コード”は使えない。

つまり、仲間もいないこの状況では諦めるという選択肢しかない。

女先輩(一人じゃ止めることも出来ないなんて)

女先輩「悔しい……な」ポロポロ
458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:52:52.16 ID:48f1CsfH0
  「先輩!!!」

女先輩「!!?」

もう、来ないと思っていた。

  「先輩がテメェの手汗で汚れちまうだろう……がっ!!!」バゴォッ

巨人「ヴォォォォオオオ!!!」ドシャァァ

銀色の騎士――
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:53:36.97 ID:48f1CsfH0
女先輩「男……くん!」

男「すいません、遅れました!」

女先輩「ううん。来てくれたってことは――」

男「その話は……後にしましょう。まだ戦えますか?」スッ

女先輩「ええ!」グッ

巨人「ヴォオオオオオアアアアア!!!」ズォォ

彼の手を借りて立ち上がる。

さっきまでの心細さはなくなった。
460 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:54:11.74 ID:48f1CsfH0
あとは――

男「コイツをぶっ飛ばしましょう!」

女先輩「ふふふっ。うん!!」

ブゥン!!

コードの拳が二人をめがけて放たれる。

男「オッラァァァアアア!!」ブンッ

ガガガガガガガガッ!!

巨人と騎士の拳がぶつかり合う。
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:54:47.22 ID:48f1CsfH0
重さの違いで男がおされるがダメージはない。

男「デケェわりに大したことないな!」

巨人「ヴォォォ!?」

足に力をため、そのまま蹴り上げる。

男「いつまでも目の前においとくなよっ!!」ブンッ

パキパキパキィ

コードの腕がヒビ割れる。
462 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:55:13.37 ID:48f1CsfH0
女先輩「男くん」バサァッ

男「はい!」

女先輩「気を付けて、ソイツ再生するから!」

ギュル パチパチパチ

男「!?」

ヒビ割れたところが元に戻っていく。
463 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:55:43.45 ID:48f1CsfH0
女先輩「少しだけ、時間を稼いでくれる?」バサァッ

上空へと先輩は飛び上がった。

男「了解――ッ」ダッ

女先輩&男「コード!!」

――feeler――


――magnetic force――
464 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:56:12.17 ID:48f1CsfH0
グネグネグネ

男「動くなよッ!」バッ

ギュルギュルギュル

触手でコードの肢体を絡める。

巨人「ヴォッ!? ヴォォオオ!?」グ グググッ

男「何言ってるか、わかんねぇよっ!」グッ

ジリジリジリ

こういう力比べではやはりコードの方に分がある。
465 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:56:44.83 ID:48f1CsfH0
本当に時間稼ぎにしかならないが――。

男「頼みますよ……先輩」

――上空

キィィン  ボコボコボコッ

女先輩「あと、ちょっと……」ズシッ

周囲の鉄を利用し巨大な槍を作り上げていく。

ガードレール、トンネルで砕けた破片。

様々なものが繋がりあい形を成していく。
466 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:57:15.84 ID:48f1CsfH0
ちょうどコードの真上でソレは完成した。

女先輩「出来た!」

女先輩「男くん!!! 行くよ!」

聞こえるように大きな声で叫ぶ。


男「!!?」

男(何だ……アレ?)

巨人「ヴォォォォアアアア!!」ブチブチブチッ

男「うわっとっと……」

女先輩「やぁぁぁあああ!」ブンッ
467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:57:44.74 ID:48f1CsfH0
ザクッ  ブシャァァァァアアア!!

巨人「……!!」

巨大な槍はコードに突き刺さる。

まるで噴水のように赤い液体が降り注いでいく様はとても気味が悪かった。

巨人「ゴ……ァァァ」ドロドロ

女先輩「え!?」

男「まだ、生きてんのか!」

再び身構える。
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:58:20.97 ID:48f1CsfH0
しかし、動き出す様子はなく。赤い皮膚がドロドロと溶けているだけだ。

キラッ――

皮膚の中で銀色の部分が光っている。

男「ん?」

ギュルン ビチャッ ビチャッ

再生が始まる。先ほどの再生よりも遅く時間がかかりそうだが死んでないのは確かだ。

オレは銀色の部分を目がけて走り出す。

グチュッ グリュリュッ

ヤバイ!! 閉じそうになってる。
469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:58:49.97 ID:48f1CsfH0
男「間に……合えー!!」ブンッ

ドンッ パリパリパリッ  シュウウウウ

なんとか間に合い、核のようなものをブチ抜いた。

するとコードは霧となって消えて行った。

スタッ

女先輩「男くん!」ダッ
470 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:59:17.54 ID:48f1CsfH0
男「終わった、よな」

女先輩「ええ。ありがとう♪」

男「いいですよ。でも――」

女先輩「え?」

男「疲れたぁー」ドサッ

ぬかるんだ土の上で変身を解き横になる。

冷たくて気持ちいのは確かだが、何よりも汚い。

先輩が若干引いてるような気がする。
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 17:59:45.96 ID:48f1CsfH0
女先輩「えっと……汚れちゃうよ?」

男「すでに汚れてますよ」ドロドロ

男「アレ? 友は?」

女先輩「あ! 下敷きとかになってなければいいけど……」

プルルルルル

男「ん?」ピッ

友『ヘループ!』

ピッ
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [saga]:2011/10/13(木) 18:00:21.18 ID:48f1CsfH0
男「生きてるのは確かなようです」

女先輩「そっか。なら良かった」

女先輩「そういえばバルムンクちゃん――」

男「契約を結んで消えてしまいました。だけど……」

男「ココにいますよっ」トンッ

男「クサいセリフですけどね。さぁ、友を探しに行きましょう」ドロッ

女先輩「……うん」ダッ

このあと、戦いとは全く関係ない場所で事故ってた友を拾って先輩の家まで行った。
473 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/13(木) 18:03:05.39 ID:48f1CsfH0
今日はコレで終わりです。

あとなんとなく気分でトリップつけてみました。

次回は頑張って明日か明後日にはー。
474 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/13(木) 18:23:01.39 ID:EE9ayC+ao
来てたー おつんつーん
475 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/13(木) 22:16:02.18 ID:XZdjc6njo
事故ってたで吹いたwwwwww

乙!
476 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/10/13(木) 22:25:59.84 ID:FHUY/ZGho
乙です。
もうバルムンク出てこないの?出てこないなら読むのやめちゃうよ?
477 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/13(木) 23:03:00.91 ID:/JhCHLRHo
友テラ迷惑www
478 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/14(金) 03:33:46.23 ID:6V4k8fDIO
乙!
仮面ライダーあんまり知らないけどおもしろいな
479 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/14(金) 18:52:19.32 ID:vk9ZO0RS0
>>476 ネタバレとかは極力したくないです。申し訳ないです

>>478 ありがとーですwすでに仮面ライダーに似てるのかすら分からない状況になってますけどw
480 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:15:24.14 ID:WxsQrHwt0
女先輩「あ、着替え持ってくるから少し玄関で待ってて」タッタッタ

男「お構いなく……って行っちゃったし」

友『その汚い格好であがる訳にもいかないじゃんか』

男「雨止んだら帰ればいいだろ?」

友『もーったいない! せっかく先輩の家に上がれるんだぞ?』

男「……」

男「なにを企んでるんだ」

友『――人聞きの悪い!』アセアセ

男「待て待て、今の間はなんだよいったい」
481 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:16:11.28 ID:WxsQrHwt0
タッタッタ

女先輩「おまたせっ。私のジャージくらいしか貸せそうなのないから」

女先輩「はいっ」スッ

男「借りてもいいんですか?」

女先輩「うん。今着ているのは洗濯するから脱いだら貸してね」

女先輩「ちなみに友くんは脱いだら見えなくなっちゃうから扇風機で乾かそうね」

友『orz』

女先輩「……?」
482 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:17:06.88 ID:WxsQrHwt0
男「パンツまでビショビショだったのか」ヌギヌギ

女先輩「あっ――」///クルッ

女先輩「ごめん。私の下着貸すわけにもいかないし、フンドシじゃ嫌でしょ?」

男&友『フンドシ!!?』

女先輩「タンスに入ってたんだけど使い方とか分からないし」

男「分かったとしても使いたくはないですよ!」
483 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:18:04.27 ID:WxsQrHwt0
男「よいしょっと。」

友『どうだ? 良い匂いするか?』

男「ん?」クンクン

女先輩「ちょっ――」

男「まぁ、先輩の匂いはするな」

女先輩「もう! いいから上がって、はい。タオル!」///タッタッタ

友『お前はデリカシーのない人間だな』

男「ハメられた気がするのは何故だろう……」イラッ
484 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:18:39.05 ID:WxsQrHwt0
――居間

友『あ゛〜〜』

男「扇風機の前でなにやってんだよ」

友『誰だってこうする、オレだってそうする』

男「……」

女先輩「今日は皆泊まってく?」

男「あ、時間になったら――」

ベシッ

友『泊まってきます!』

男「テメェ……」ヒリヒリ
485 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:19:06.34 ID:WxsQrHwt0
女先輩「じゃあ朝ごはんとかの用意もしとくね」スクッ

友『先輩も楽しみにしてそうだったからな』ヒソヒソ

男「そうか?」

友『間違いないっ!』

女先輩「シャワーとか勝手に使っちゃっていいからねぇー」

台所から声が聞こえてきたが

家の構造が全く理解できてないせいで何処に何があるやら。
486 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:19:38.52 ID:WxsQrHwt0
男「泊まってくなら借りた方がいいか」

友『だなっ。オレは服脱げないから後になりそうだけど』

男「んじゃ、お先に」タッタッタ

男「先輩ー、お風呂ってどこですか?」

女先輩「廊下の突き当たりにあるから、自由に使っちゃって」

男「ありがとうございます」
487 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:20:28.49 ID:WxsQrHwt0
――15分後――

男「ふぅー」

友「お帰りぃ〜」

男「おう。あ、朝になってたのか」

友「まぁ、朝っていうには少し早いけど日は出てきてるな」

友「んじゃ、オレも風呂へ」ダッ

男「アホなことすんなよぉー」
488 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:21:02.49 ID:WxsQrHwt0
友「先輩、お風呂借りますね」

女先輩「うん、こっちもあと少しで出来そうだからっ」トントン

友「楽しみにしときまっす」

女先輩「ふふふ♪ ありがとっ」

――10分後――

友「生き返るわー」

男「……」

友「どうしたんだ?」

男「ん、ああ! お帰り」ビクッ
489 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:21:30.82 ID:WxsQrHwt0
男「考え事してた……」

友「……」

友「先輩の飯、楽しみにしとけよ?」

男「ははっ。そうだな」

男「そういえば人に飯作ってもらえるの久しぶりだ」

友「それに作ってくれるのが先輩ときたもんだ」

女先輩「出来たー。男くん、友くーん。ソッチで机だしてもらえる?」

友「はーい!」
490 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:22:22.37 ID:WxsQrHwt0
カチャカチャッ

女先輩「こんなものしか出来なかったけど」トン

友「先輩が作ってくれたものなら何でも――なぅっふ!!」

女先輩「!!? どうしたの?」

男「あー、味噌汁にワカメ入ってるな」

女先輩「えっと、ワカメ?」

男「オレは食べれますけどアイツが……」
491 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:23:19.92 ID:WxsQrHwt0
女先輩「そっか。ごめんね? 先に聞いとけばよかった」

友「愛があれば――こんなものっ!」

男「作ってもらったのに、こんなものとか言うなよ」

友「あ、違うんですよ。ワカメ単体だけであって先輩の料理には一切文句ないです」

女先輩「食べれなかったら残していいよ? とにかく」

3人「いただきますっ」
492 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:24:05.79 ID:WxsQrHwt0
――25分後

男「ごちそうさまでしたっ」パンッ

友「でしたっ!」

女先輩「味……どうだったかな?」カチャカチャ

男「美味しかったですよ。あ、片づけ手伝います」

女先輩「よかったぁ、ありがと♪ 適当に流しに入れちゃってくれていいから」
493 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:24:36.26 ID:WxsQrHwt0
友「ふぃー。食った食った!」

男「少しは動けよっ!」ドスッ

友「げふっ。ワカメが逆流する」

男「ったく。あ、この後って」

女先輩「押入れに布団入ってるから出してくれればいいかな?」ガシャッ

男「分かりました」
494 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:25:06.83 ID:WxsQrHwt0
女先輩「私はお風呂に入ってくるね」タッタッタ

友「スニーキングミッション開始」ズリズリ

男「ふんっ!!」ドスッ

友「ミッション……失敗」ピクピクッ

……。

………。
495 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:25:34.55 ID:WxsQrHwt0
女先輩「ただいまぁー」ホカホカ

男「あ、お帰りなさいっ」ギュゥ

友「ん゛ー! ん゛〜〜!!」

女先輩「なんで友くんが簀巻き状態に……」

男「いや、コンティニューとかいいながら5回くらい覗きに行こうとしてたんで」

女先輩「なら、仕方ないね」

男「はい」

友「……」グッタリ
496 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:26:20.51 ID:WxsQrHwt0
男「先輩は自分の部屋で寝ますよね?」

女先輩「そうだなぁ、ココで寝ようと思うんだけど」

男「変なの居るから危ないですよ?」

女先輩「でも、仲間外れは嫌だもん」

男「そうですか」

女先輩「うん。お布団持ってくる」タッタ
497 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:27:07.15 ID:WxsQrHwt0
友「なぁ、男」ポンッ

男「あ?」

友「何もしないって誓うから解いてー」ジタバタ

男「……絶対に信用失うようなことすんなよな」シュルッ

友「ふぅー」

女先輩「よいしょっ――」ズリズリ

女先輩「あ、友くんが元に戻ってる」

友「不死鳥ですからねっ」ビッ
498 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:27:43.90 ID:WxsQrHwt0
男「オレは疲れたからとりあえず横になってるよ」モゾモゾ

友「もう寝るのか?」

男「起きてるけど横になるだけ」ダラダラ

女先輩「男くんの横に布団つけとけばいいかな?」ポトッ

友「え? オレの横は?」

男「いいですよ」

友「スルー!?」
499 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:28:19.94 ID:WxsQrHwt0
女先輩「ありがとっ」モゾモゾ

友「ちぇー。電気消しますよー」パチパチッ

友「そういえばさっ」

男「ん?」

友「バルムンクちゃん――」

男「ああ」

男「先輩にも言ったけど、契約結んだ」
500 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:29:08.61 ID:WxsQrHwt0
女先輩「……」

友「良かったのか?」

男「――良かったかどうかで聞かれたら良くはないんだけどな」

男「いろいろ二人で話した結果だから」

友「そっか」

男「……ああ。んじゃオレ寝るわっ」

友「おやすみっ」

女先輩「おやすみなさいー」
501 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:30:01.89 ID:WxsQrHwt0
男(やっぱ、後悔してんのかなオレ……)

戦ってた時は仕方のないことだと割り切ってたんだが。

こうやって日常に近い状態になると

どうしても彼女にいてほしくなる。

目を閉じていろいろ考えたが徐々に意識が遠のき眠ってしまった。

502 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/16(日) 18:31:50.70 ID:WxsQrHwt0
今日はコレで終わりです。

昨日書く予定だったのにごめんなさい。

次回は明日の予定ー。
503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 19:26:41.49 ID:w3mgTKPHo
乙ッス!!
504 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/16(日) 20:25:53.86 ID:Nrr5GCIHo

面白いよ
505 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/17(月) 00:37:03.17 ID:LF9KDA0IO
乙です!
ただでこんな面白いもの見せてくれてるんですからそんな小さい事気にしなくていいですよ!w
506 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:26:32.67 ID:T5ZLQxVj0
あ、ありがとぉーw

自分的にはこの展開はないわーってのが結構あったりするんですけどねw
507 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:27:19.14 ID:T5ZLQxVj0
――夢の中

男「……」ボヤァ

男「!?」

コレが夢ならば……

いや、夢だから――

バルムンク「〜〜」///ポロポロ

また会えた。
508 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:27:51.52 ID:T5ZLQxVj0
男「お前……最近泣いてばっかりだな」

バルムンク「男だって、だいたいコレは……嬉しくてだよぉ」ゴシゴシ

男「あはは。何だっていいさ」ダッ

ダキッ

男「また会えてよかった!!」

バルムンク「うん!」

男「消えた訳じゃなかったんだな」

バルムンク「そっちの世界で喋ることが出来なくなっちゃったけど」

バルムンク「夢の中でなら会えるみたい」
509 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:28:22.25 ID:T5ZLQxVj0
男「離れる時いろいろ言って恥かいた気分だけど」

バルムンク「えへへ♪ ねぇ男?」

男「ん? 何だ?」

バルムンク「手、繋いでほしい」///

男「ああ」ギュッ

男「そういえばさ」

バルムンク「え?」

男「あんな扉なんてあった?」
510 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:28:48.67 ID:T5ZLQxVj0
バルムンク「わたしが戻ってきたら出てきたんだけど」

バルムンク「怖くてまだ開けてないの」

男「……気になるし、開けてみていいか?」

バルムンク「えぇ〜」

男「そんな嫌なのか」

バルムンク「嫌っていうか、やっぱり怖いし」

男「オレだったら意味不明なものが近くにある方が怖いけど」

バルムンク「そうなんだけどぉ……」
511 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:29:24.84 ID:T5ZLQxVj0
男「どうする?」

バルムンク「えっと、一緒に開けよ?」

男「よしっ。開けるぞ?」グッ

バルムンク「せーの!」

ガチャッ

男「……ぉぃぉぃ」ボソッ

バルムンク「何だろココ?」
512 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:30:07.26 ID:T5ZLQxVj0
目の前に広がるのは、何と表せばいいのか……。

頭の中に浮かんできた言葉は”田舎”?

とにかく、森があって麦畑がある。

それ以外は特に何がある訳でもなさそうだ。

男「オレの中に他の住民がいるとかだったら嫌すぎだな」

バルムンク「あははっ♪」

周りを見渡す。

何もなさそうだから、辺りを探ってみる必要はなさそうだけど。
513 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:30:39.69 ID:T5ZLQxVj0
男「田舎にアパートの一室だけ広がってるってシュールだな」

男「ていうか本当に森と畑だけ?」

バルムンク「分かんないー」

男「だよな」

バルムンク「とりあえず行こうよぉー」グィッ

男「っと、引っ張るなって!」

ダダダッ

契約をしたことによって彼女の世界が広がった?

何で田舎なのかは分からないけど、そういう認識で問題ないだろうか。
514 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:31:11.37 ID:T5ZLQxVj0
チョロチョロチョロッ

男「おっ、水も流れてるってことは川とかあるのか」

男「ていうか、さっきから何処に向かってるんだ?」

バルムンク「ん〜分かんない♪」

男「目的もなしに動いてるのか」

バルムンク「だってワクワクするんだもん」

男「子供かよっ。とにかく、そこら辺で休憩!」

バルムンク「はぁーい」
515 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:31:48.09 ID:T5ZLQxVj0
ストッ

近くにあった木陰で休憩をする。

バルムンク「綺麗な場所だねぇー」

男「まぁ、オレ達の暮らしてる町に比べたらな」

ポカポカポカ

あー、良い天気だぁ。

男「――眠い」

バルムンク「はい」ポンポンッ
516 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:32:40.41 ID:T5ZLQxVj0
男「……何処で覚えたんだそんなこと」

バルムンク「いいから、いいからー♪」

男「ん」ゴロン

いわゆる膝枕というやつだ。

バルムンク「どう?」ニコニコ

男「いや、どうって……」

バルムンク「気持ちいい?」

男「それなりに」

バルムンク「良かったー」
517 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:33:14.34 ID:T5ZLQxVj0
バルムンク「何なんだろうねーココ」

こっちが聞きたいくらいだが。

男「良くわからん」

バルムンク「そっか。でも、本当に綺麗ー」

男「……」

男「zzz」

彼女がいてくれて安心してなのか。

環境が良すぎて眠くなってしまったのかは分からないが、

気づけばオレは寝てしまっていた。
518 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:33:41.57 ID:T5ZLQxVj0
――2時間後――

バルムンク「ふぁぁ……」コックリ

バルムンク「眠くなってきちゃったぁ」

バルムンク「男ぉ?」

男「zzz」

バルムンク「んっしょっと……」スクッ

ゴチン

男「いったぁぁ! え? 何?」

バルムンク「ご、ごめんね!」

男「あ、足痛かったか?」
519 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:34:18.79 ID:T5ZLQxVj0
バルムンク「ん〜ん、眠くなってきちゃった」

男「そか、んじゃ家に帰るか」ショボショボ

バルムンク「うん」

――自宅

バルムンク「おやすみぃー」ポフッ

男「おやすみ」

男「参ったな、変な起き方したら眠気が飛んじまった」ポリポリ

男「……仕方ない。起きるかっ」
520 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:34:48.13 ID:T5ZLQxVj0
パチッ

先輩の家で目覚めたのはいいけど。

女先輩「……ん」クルン

男「!!?」

そっか、先輩隣で寝てたのか、忘れてた。

皆、やっぱりまだ寝てるか。

友「……一休しゃ〜ん」ムニャムニャ

コイツはコイツで良くわからん寝言を言ってるし。
521 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:35:14.53 ID:T5ZLQxVj0
スクッ

男「――ん〜!」ゴキゴキ

男「はぁっ」

タッタッタ

顔でも洗いに行ってくるか。

ジャーッ  ゴシゴシ

あー、一人で起きてもなぁ。やることないんだよ。

男「ふぅ」キュッキュ
522 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:35:43.60 ID:T5ZLQxVj0
タオルタオル……コレか?

男「……え?」

手に掴んだのは先輩のものと思われる下着。

男「ちょっ!! 不用心すぎるでしょ」クシャクシャ///

ポイッ

男「タ、タオルは――」///

ガラッ  ポスン

女先輩「ん〜男くん、何やってるの?」ムニャ

ちょうど下着が先輩の頭に乗っかってしまった。
523 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:36:12.21 ID:T5ZLQxVj0
女先輩「ん、なにコレ?」スッ

男「待って、先輩! いろいろ誤解――」

女先輩「……」

ザ・ワールド。オレの世界は止まった。

男「……」

男「えっと――」

そして時は動き出す。

女先輩「えぇぇぇええ!」///

男「話を聞いてくださーい!!」
524 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:36:48.30 ID:T5ZLQxVj0
……。

………。

女先輩「そ、そういうことだったの?」///

女先輩「てっきり友くんみたいだと疑っちゃったよ」クシャクシャ

男「ええ。とりあえず――」

男「ごめんなさい」バッ

女先輩「い、いいよ。下着そのままにしてた私が悪いんだし」

男「っていうかタオルの上に乗ってたんですけど……」

女先輩「うそ!?」///

女先輩「と、とにかく! 忘れてほしいな」

男「こっちのセリフですけどね」
525 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:37:36.57 ID:T5ZLQxVj0
トコトコ

友「……もぉ〜さっきから何の騒ぎだよ」

男&女先輩「!!?」

友「!!?」

女先輩「いやぁぁー!」ビュッ

友「トゥーリオッ」シュッ

男(トゥーリオ!?)

友「そう何度も――」

ドスッ

友「二発目……だと」バタッ
526 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:38:56.20 ID:T5ZLQxVj0
男(怖えー!!)

男「友には鉄拳制裁なんですね」

女先輩「え?」

男「いや、なんでもっ」

友「水色の下着〜」ガクッ

男「……」

男「あ、そういえば二人に言いたいことがあったんですよ」
527 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/17(月) 16:40:48.69 ID:T5ZLQxVj0
今日はコレで終わりー。

出来れば明日か明後日にはつづきを書きたいです。

ようやくコレで元に戻ったー
528 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/17(月) 17:12:18.85 ID:hHWi//sBo
ぬぅん、乙!!
529 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 00:44:54.93 ID:dyEcuJ6Vo
乙!

一番可愛いと思ってたモブAちゃんの出番が最近無くてさみしい……
530 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/10/18(火) 06:26:00.36 ID:ZKbf8V7+0
ありありぃ♪

>>529 なんてこったいww一応まだ出る予定はあるんで待っててください
結局扱いはモブですがー
531 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 17:55:33.60 ID:ZKbf8V7+0
……。

………。

友「夢じゃねえか?」

男「いや、夢だけど……夢じゃなかったんだよ!」

友「バルムンクちゃんが消えてなかったっねー……」

女先輩「おめでと♪ 男くん」

男「ありがとうございます」
532 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 17:56:02.31 ID:ZKbf8V7+0
友「えー妄想とか疑わないんですか」

女先輩「私達に確かめようがないでしょ? それに良いことなんだから疑う必要なんかないよ」

友「まぁ、そっか。とりあえずおめでとう!」

男「おう!」

友「んで、今何時だ? これからどうする?」

男「えーっと」

女先輩「今は15時で……どっか出かける?」
533 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 17:56:33.75 ID:ZKbf8V7+0
男「暇つぶしになるなら何でもいいですよ」

女先輩「そっか。じゃあデパートとかある方まで行こうよ」

友「あっ、オレ家に行って着替えとバイク直してもらっとくわ」

女先輩「私達も一緒に行った方がいいんじゃない?」

友「そうですねー。……いや、やっぱいいですよ」

友「直ぐに追いつくと思いますし」

女先輩「うーん。じゃあ先に二人で行ってようか?」

男「あ、はい」
534 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 17:57:10.04 ID:ZKbf8V7+0
男「え?」

女先輩「ん?」

女先輩「二人だと何かあるの?」

男「あー、知り合いに見られたらマズイかなって……」

女先輩「ああー」

友「適当に親戚とか言っとけ。んじゃっ、先に行ってきまーす」ダッ
535 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 17:57:50.80 ID:ZKbf8V7+0
男「親戚かぁ」チラッ

女先輩「……?」

男(無理があるだろ)

女先輩「とにかく行こっ」

それから、元々着ていた服に着替えて二人でデパート付近までやってきた。

女先輩「こういう普通の日って久しぶりな感じがするかも」

男「ですねー。例年通りなら遊んでただけなんですけど」

女先輩「友くんと?」
536 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 17:58:17.87 ID:ZKbf8V7+0
男「はい。結局二人でツルんでるのが楽なんで」

女先輩「ふふふ♪ 仲良いんだね」

男「一応、中学からの付き合いですからねー」

女先輩「羨ましいな。そういうの」

男「っていうと?」

女先輩「ん〜私、友達はいるんだけどいっつも同じ子といるっていうのはあんまりなくて」

女先輩「ソレにほらっ。女の子っていろいろ面倒でしょ?」

男(あー。美人の周りは敵ばっかりってことか)

男「軽く自慢入ってません?」
537 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 17:58:44.34 ID:ZKbf8V7+0
女先輩「そんなことないよ」

男「ですか」

男(良く思ったらそういう事言う人じゃないもんな)

男「ん、アレって……」

モブA「あれー?」

男「」ギクッ

モブA「やっぱり男くんだ!」

男「どもっ」
538 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 17:59:14.15 ID:ZKbf8V7+0
モブA「今日は友くんと一緒じゃないんだぁ」

男「後から来るよ」

モブA「そっかぁ――わっ!?」

女先輩「……?」

モブA「せ、先輩こんにちわです!」

女先輩「あ、こんにちわ♪ えーっと」

モブA「モブAです。あと、この子は友達の姉ちゃんです」

ピクッ

男(何だ……この感じ)
539 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 17:59:43.67 ID:ZKbf8V7+0
姉「初めまして」ペコッ

モブA「そだそだ。男くん、こんくらいの男の子見なかった?」

男「え? 何それ虫?」

姉「そんなに小さくありません」ワタワタ

女先輩「残念だけど、来たばっかりだから見てないかな」

モブA「そうですかー。別のところ探しに行こっか」

姉「うん」

モブA「またねー」ブンブン

姉「」ペコッ

モブA「それからデート楽しんでねー」タッタッタ

男「デートじゃないから!」
540 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 18:00:11.15 ID:ZKbf8V7+0
男「ったく」

女先輩「言い訳も出来なかったね」クスクス

男「はぁー。それにしても……」

女先輩「男くんも気づいたかな?」

男「ええ。普通の人に比べたら、何ていうか”存在が濃い”んですよね」

女先輩「うん。多分、あの姉ちゃんって子は――」

プルルルル

男「ん?」

女先輩「あ、出ていいよ?」
541 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 18:00:42.51 ID:ZKbf8V7+0
ピッ

友『今からそっち向かうけど」

男「分かりやすいところで待ってるわ」

友『あいよっ』

ピッ

男「友がそろそろこっちに向かうそうです」

女先輩「うん。そこら辺で待ってようか」
542 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 18:01:11.55 ID:ZKbf8V7+0
――15分後――

友「お待たせし――」

男「おう、早かったな」パクパク

女先輩「どうしたの?」パクッ

友「くっ……何で二人でクレープ食べてるんだよ」

男「小腹が空いてちょうど売ってたから」

友「一瞬、デートに見えたオレが憎い! こんな目などいらぬっ!」
543 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 18:01:37.75 ID:ZKbf8V7+0
女先輩「はいっ」スッ

友「へ?」

女先輩「友くんの分も買ってあるよ♪」

友「あ」スッ

友「ありがたき幸せっ……」ガクッ

女先輩「う、うん」

男「オーバーなんだよ」パクパク

友「ちぇー」パクッ
544 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 18:02:06.71 ID:ZKbf8V7+0
友「んで、今から夜くらいまで何して遊ぶ?」

女先輩「ん〜」

男「ゲーセンとかでいいんじゃね?」

友「まっ、適当でいいか」モシャモシャ

それから3人でゲーセンやらカラオケやら

普通の夏休みにするようなことをした。

3人で遊ぶのは楽しくて

なおさら日常というものが少し遠くにあるように感じるのだった。
545 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/18(火) 18:02:42.61 ID:ZKbf8V7+0
今日はコレで終わりですー。

次回も明日か明後日にはー
546 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 18:11:03.63 ID:cY92ioJOo
うぉっし! 乙!!
547 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/18(火) 20:27:12.81 ID:3JuBi8rro
また良かった
乙!
548 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 20:45:30.45 ID:vggQ3tVfo
姉ってあの姉か???
549 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:31:06.87 ID:PWhxD+uv0
〜いきなりですが、補足というか説明〜

能力を使うたびに”コード”と唱えなくてはいけないの? って疑問に思った時のための補足ですが。

コードにも種類があるってことを知ってほしいです。

1、男が使うような――feeler――用するに触手ですね。
このように物体として出現させるものは壊れたり千切れたりしたら、しばらくして”コード”と唱えなければ再使用ができません。
※壊れなかった場合はいつでも出現させることができます。

2、メガネが使った――illusion――あと、先輩が使う磁力もそうですね。
これ等の場合は時間経過で決まります。数分して消えてしまった場合は、もう一度”コード”と唱えなくてはいけません。

3、先輩が使う――sphere――手元から離れる攻撃などを行う能力ですが。
このような技は回数制限があって、唱える”コード”によって使える数が違います。
――sphere――の場合、使える回数は5回。巨人戦の時は溜め撃ちで5回分を1回にまとめています。連射すれば威力はキズが付く程度。
もう一度使う場合は、再び”コード”と唱える必要があります。銃などのリロードと思ってくれればありがたいです。

読んでもらったことに対してのお詫び。

偉そうなことを言って申し訳ありません。
本編だと説明が出来そうになかったのです。
すいません。

でわ、続けて本編をご覧くださいませ。
550 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:31:38.72 ID:PWhxD+uv0
女先輩「楽しかったね♪」

男「ですねー」

友「あー、もっと早く先輩にアプローチかけとけば……」

女先輩「そうねー。もっと早く二人と知り合いたかったなぁ」

男「ははっ。そういえば微妙に時間あるけど何処で待ち合わせするんだ?」

友「家でいいなら今日は大丈夫だぞ?」

男「んじゃ決定!」

友「はやっ!」

女先輩「早速行きましょ」

友「へーい」
551 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:32:14.88 ID:PWhxD+uv0
――友の家

友「ただいまー」

男&女先輩「お邪魔します」

店長「おー、お帰り」

妹「お帰りなさーい」

友「はっはっは。妹ちゃん何だかメイド服の姿が懐かしいぜチクショー!」

妹「だって遅くにばかり帰ってくるからだよぉ」

友「ちぇーっ」
552 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:33:09.73 ID:PWhxD+uv0
妹「お兄ちゃん帰ってこないから、大兄ちゃんわたしばっかりに仕事させるし」

店長「まー、最近は仕事忙しくないからいいんだけど」ハァ

妹「え!? じゃあ休んでもいいの!」

店長「お小遣い減ってもいいならね」

妹「ちぇー」

男「……」

女先輩「えっと」
553 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:33:35.84 ID:PWhxD+uv0
店長「ああ、ごめんごめん。コーヒーで良ければ出すから」

友「サービスがなってねぇぞ店長!」

店長「ひぃー」クルン

パシーン

友「ぐはっ!」

店長「どうやらお仕置きが……」ジリジリ

友「ノ、ノーセンキューだぜ」ブンブン

ドタバタドタバタ
554 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:34:04.04 ID:PWhxD+uv0
男(あー……)

妹「はい、わたしが作ったコーヒーでーす♪」コトッ コトッ

女先輩「ありがとう」ニコッ

男「ありがとう」

男(疲れる)

女先輩「男くん疲れてる顔してるけど」

男「ご心配なく」ゴクッ
555 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:34:35.50 ID:PWhxD+uv0
――2時間後――

店長「つまり、霊子というのはエーテルという言葉でも表されることもあるんだが――」

男「何で座学が始まってるんだよ」

友「いや、自分なりに解析してみたとか言い出していきなり」

店長「そこっ! 私語は慎みたまえ」バンッ

男&友「」ビクンッ

一方、別の席では。

妹「それで、ホントは男さんとお兄ちゃんどっちが好きなんですか?」

女先輩「そんな、別にどっちとも友達なだけで……」///ゴニョゴニョ

妹「いやいや、コレはハッキリさせておきませんとぉ」

女先輩「もぉー兄妹揃って似たようなことばっかりー」
556 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:35:05.32 ID:PWhxD+uv0
ゴーン ゴーン

妹「あれれ?」

店長「あっ! まだ講義の途中!!」

スゥッ

男「何だったんだ、今の時間……」

女先輩「ふぅー」

友『準備完了だぜ!』

友『え? バイク直ってる? 流石兄貴!!』

女先輩(コントみたい……)
557 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:35:37.10 ID:PWhxD+uv0
男「よし。行くかっ!」

女先輩「お邪魔しましたー」

カランコロン

男「今日の相手の場所は――」

女先輩「西のほうかな?」

男「ですね」

ブロロロロ

友『西のどこらへんだ?』

男「あー、いまいち分からん」
558 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:36:16.81 ID:PWhxD+uv0
友『まぁいいや、後ろついてく!』

男「おう」バッ

男「バルムンク!」

――soul inherit――

バシュゥゥゥ


友『相変わらずカッケェー!』

女先輩「さっ、行きましょ」タンッ

男「!!?」

男(先輩いつのまに変身してたんだ)
559 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:36:54.08 ID:PWhxD+uv0
……。

………。

――鉄橋

男「においが途切れてる?」

女先輩「先に誰かにやられた後かもね」

女先輩「それより、ココって私が最初に英霊化した場所なんだけど」

男「そうなんですか。参ったな、探し回る場所が早速潰れ――」

友『おい、アレって一般人か?』スッ
560 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:37:24.95 ID:PWhxD+uv0
友が慌てて指を差す

前方に薄ら二人組が見える。

男「オレが見えるってことは明らかに違うな」

女先輩「ええ、敵か分からないけど友くんはここにいて」ダッ

友『え? あ、はい』

友『危なくなったら救助に向かうんで呼んでくださいよー』

男「ははっ。救急車かよ」ダンッ

友『似たようなもんだろ』ニカッ
561 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:38:01.14 ID:PWhxD+uv0
友「……何だかなー」

友「足引っ張ってるっていうかいる価値まったく無いなオレ」

バイクから降りギリギリ見えるところに待機しておくことにする。

友「まぁ、救急車でもなんでもいっか」

友「ケガもなく終わってくれよー」

???「…………」
562 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:38:31.93 ID:PWhxD+uv0
――男&女先輩

スタッ

男「やっぱりアンタはこっち側の人間だったのか」

あの時から分かっていたが、こうも早く出会うとは思ってもいなかった。

もう一人の少年の方は初めて見るが。

姉「……」

少年「お姉ちゃんこの人たち知り合い?」

姉「今日、少年くんが迷子になってた時にちょっとね」ヨシヨシ

少年「そうなんだ」
563 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:38:59.29 ID:PWhxD+uv0
女先輩「じゃあ、あなた達はやっぱり――」

姉「すいません。敵です」

男「っく……」

男「アンタも人を殺してるのか!」

姉「私達はそんなことをしてません! ただ……」ギュッ

姉「殺される訳にはいかないからです」

少年「だから仲間になるしかなかったんだよ」

男(脅されて仲間になってるだけなのか!?)
564 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:39:31.84 ID:PWhxD+uv0
男「その子は……」

姉「この子は家族がいなくて、その……本当の兄妹じゃありませんけど」

姉「大切な弟なんです」

男「逃げることもできたんじゃないか?」

少年「逃げようとしたよ、でも」チラッ

姉「きっと、逃げられません。それに私達には逃げる場所もありませんから」

女先輩「そ、それなら私達と――」

姉「いけません」
565 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:40:11.16 ID:PWhxD+uv0
姉「それ以上は……言わないでください」スッ

男「っくそ」

姉「正直な話、こんなことをしたくないのですが」

姉「コレもこの子のためっ」

姉「ミスティルテイン!」

――soul inherit――

ヒュゥゥゥゥ
566 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:40:43.03 ID:PWhxD+uv0
少年「僕もお姉ちゃんのためにっ!」グッ

少年「エッケザックス!!」

――soul inherit――

ゴォォォォ


少年「よーし!」

姉「お相手、お願いします」
567 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/20(木) 10:42:10.86 ID:PWhxD+uv0
今日はここまでですー。

続きは明日か明後日にはー。

あと、説明に関してはいろいろとごめんなさいです。
568 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/20(木) 17:37:48.06 ID:s8goowOEo
おつおつ
569 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/22(土) 11:03:35.32 ID:4eHrRoTDo
乙ー
570 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 14:23:39.88 ID:dhObmKuM0
姉の見た目は青いドレスと甲冑を合成させたような感じだ。

対して少年の見た目は、童話などに出てくる小人の服をそのまま着ているだけにしか見えない。

男(どうしてもやるしかないのかよ)

女先輩「大丈夫だよ」ボソッ

男「先輩……」

女先輩「私がなんとか説得してみせるから」ニコッ

男「!!」

男「はいっ!」
571 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/22(土) 17:46:49.54 ID:gZ5a2yIUo
待ってた
572 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:39:10.04 ID:dhObmKuM0
姉「コード」スッ

――boundary line――

キィン キラキラ

男「なっ!」

少年「お姉ちゃん!?」

半透明な壁を作られた。いくら隣に行こうとしても行くことができない。

先輩とオレが遮られ、目の前にいるのは少年だけになる。

姉「この能力が終わるまでに、先輩さん! アナタを倒します」グッ
573 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:39:38.86 ID:dhObmKuM0
女先輩「私も倒される訳にはいかないから」

姉「少年くん!」

姉「心配しないでね?」

少年「僕も、頑張るからぁ!」

姉「……」ニコッ

男「……信じてます」ギュッ

タンッ

姉「――ん!」ブンッ

ブン ブゥン

女先輩めがけて蹴りと拳が軌跡を描く

が、彼女はその全てをいなしている。
574 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:40:04.82 ID:dhObmKuM0
女先輩「見かけによらず――」

姉「った!!」ブンッ

女先輩「攻撃的なのね」パシン

そういいながら軽々と蹴りを受け止める

姉「!!?」

女先輩「いたた……何か武術でもやっていたの?」

姉「小さい頃に少しだけですけど」スッ
575 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:40:33.17 ID:dhObmKuM0
女先輩「そっか。貴方、少し私と似てるかも……」

女先輩「だからなおさら」タンッ

女先輩「貴方にそっちに居てほしくないっ!」

姉「私達には――私達なりの生き方があるんですよぉ!」

ギィン

互いの蹴りがぶつかり合う。

女先輩「コ――」バッ

姉「!!」シュッ

ドカッ

女先輩「ぅ……」

女先輩(やっぱり近距離で出すのは無理があったかな)
576 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:41:05.26 ID:dhObmKuM0
姉「たぁっ!」ブンッ

バシンッ

続けざまに攻撃を食らってしまう

姉「コード!!」バッ

女先輩(しまっ――)

――whirlpool――

ギュゥゥン

姉の腕に光の渦が巻きつく。
577 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:41:38.35 ID:dhObmKuM0
姉「倒れてくださいっ!」ブンッ

女先輩(コレは食らったら、ダメ!)ダンッ

ギギギ  ガリガリガリ!

拳を撃ちこんだ場所に渦が広がっていく

縦に広がった渦が鉄橋が抉り取っていった。

女先輩「危なかったぁ」

後方へと即座に飛びのいた判断は正しかったようだ

二人の間に距離ができた。

これを生かさないほど彼女は馬鹿ではない。
578 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:42:04.48 ID:dhObmKuM0
女先輩「コード!!」バッ

――magnetic force――

キィィン

女先輩(抑え込んで冷静に話し合わないと)

タンッ

姉「その技は以前に一度見ました」スッ

女先輩「えっ」

ギュゥゥゥン

女先輩「わぁっ――っとと」グラッ

姉に近づき体に触れようとしたが

彼女の周りに渦ができ、体制が崩れてしまった
579 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:42:44.37 ID:dhObmKuM0
姉「隙ありですっ」ブンッ

女先輩「!!?」タッ

再び縦方向への渦

ガリガリガリ!

女先輩「きゃっ!! ……くぅ」ズキッ

間髪入れず避けようと思ったが

片足が巻き込まれた

姉「コレで逃げられませんね」

女先輩「まだっ 始まったばっかりだよ」
580 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:43:16.80 ID:dhObmKuM0
強がってみせるが直撃を喰らったらひとたまりも無いだろう

ゴーン ゴーン ゴーン

不意に教会の鐘が鳴り響く。

女先輩(こんな時間に鐘の音?)

姉「――!」ブンッ

女先輩「わっ!」タンッ

ガリガリガリガリ!

余所に気を取られてまたケガをするところだった

集中しなくちゃ!

……。

………。
581 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:43:42.18 ID:dhObmKuM0
――男VS少年

男「えーっと」

少年「」ジィー

男(クソッ! 子供と勝負って何なんだよ)

姉によって分けられた半分の場所

反対車線分はあるが正直狭い

もし何かがあったら川に飛び込むくらいの――

男(って、先輩おいてく訳にもいかないし)

少年「ねぇお兄さん」

男「え!? ああ……何だ?」
582 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:44:09.50 ID:dhObmKuM0
少年「戦わないの?」

男「戦いたくはないなぁ」

少年「へぇー」

少年「じゃあさ!」ニコッ

男(……?)

少年「僕にやられてよ♪」

男(――は?)
583 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:44:36.86 ID:dhObmKuM0
少年「コード」バッ

――missile――

ボボボボボボ

男「ちょっと待て! そんなのありかよ!?」

目の前に3つほどミサイルが出現した

その全てがこちらを向いている

少年「やっちゃえー」

ゴォォォォッ

男「クソッタレ!!!」タンッ

オレはその場から飛び上がりミサイルを飛び越した

が、しかし!
584 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/10/22(土) 19:45:19.21 ID:dhObmKuM0
少年「無駄だよぉー」

男「追いかけてくんじゃねぇっ」スタッ

ゴォォォォッ

一か八か!

ゴンッ!!

目の前のミサイルを払いのける。

もちろん上空に向かって優しく誘導してやったつもりだ

 ドォォォォン!!! ドドォォン!  パラパラパラ……

男「かはっ……」ガクッ

甘かった、というより馬鹿だった。
585 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:45:47.00 ID:dhObmKuM0
鎧に少しばかりの亀裂が入ってしまう

少年「お兄さんって……」

男「待て! ゲホッ……その先は言うな。分かってる」フラッ

少年「もぉー」タンッ

男(確か、前倒した巨人って再生したよな)

少年「えーい!」ブンッ

男「くらうかっ」スッ

普通ならここで反撃するところだが、どうにも手が出ない

一旦距離をおく。
586 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:46:14.69 ID:dhObmKuM0
男「コード!」

――clay doll――

ボワワーン

小人「ぁー♪」

男「……へ?」

少年「え?」

再生の能力とばかり思っていた”コード”が土人形だったなんて

男(あんだけ強かったのにコレかよ)
587 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:47:02.28 ID:dhObmKuM0
小人「ぅー!!」ヨジヨジ

土人形が頭までよじ登ってきた。

戦いには全く使えそうにないな……

少年「何ソレ?」

男「知らん!」

少年「えー、どういうこと?」

どうやら興味津々な様子だ。

男「知らんもんは知らん!!」

少年「ちぇー、教えてくれてもいいのに」スッ
588 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:47:28.58 ID:dhObmKuM0
少年「コード」

――missile――

ボボボボボボ

1つにまとまった巨大なミサイルが出現した。

少年「今度ので最後にしてあげるね?」

男「っく!」

少年「それ!!」

ゴォォォォォ

男(どうする……)

逃げても追いかけてくる、軽くはじいただけでアレだ。
589 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:47:55.59 ID:dhObmKuM0
打つ手は――

小人「ぁー♪」ピョンッ

男「なっ!? 泥人形!!?」

ドカァァァァン  ビチャッ ビチャッ

近づいてきたミサイルに飛び移った泥人形は破裂してしまった。

男「っく!」ゴォォォ

目の前で爆発はしたが直撃した訳じゃないのでダメージはほとんどない

少年「えっ!!?」

男(驚いてる今がチャンス!)
590 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:48:23.43 ID:dhObmKuM0
男「コード」

――feeler――

ギュルギュルギュル

男「いっけぇ!!」グネグネ

少年「!?」

グルッ ガチッ ガチッ

少年「う、動けないよぉ」ジタバタ

男「悪いが拘束させてもらった」
591 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:48:52.19 ID:dhObmKuM0
男「だいたい、お前は何で戦ってるんだ?」

少年「お姉ちゃんのために……」

男「じゃあ姉がそっちの集団と手を切るっていったら?」

少年「手を切る?」

男「あ〜……仲良しじゃなくなるって意味だよ」

少年「お姉ちゃんについてく!」

男「……」

シュルッ

少年「?」
592 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:49:22.12 ID:dhObmKuM0
拘束を解いてやった。

男「なら、あっちの戦いが終わるまでこっちで見届けるぞ」

ゴーン ゴーン ゴーン

男(鐘の……音か?)

少年「こっちで見てればいいの?」

男「おう」

男(気にすることなかったか?)
593 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/22(土) 19:50:12.72 ID:dhObmKuM0
今日は終わりです。次回は近日中にはー

最近重いです
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/22(土) 20:36:57.77 ID:JIGPxQZGo
うんうん
595 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2011/10/22(土) 20:37:25.57 ID:JIGPxQZGo
いいよいいよ
596 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/28(金) 17:11:09.94 ID:IfZdj4O3o
スローダウンかい?
待ってるぞ
597 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/10/29(土) 15:54:58.95 ID:RT8UXI/D0
妊娠うんぬんで忙しかったですww

頑張って今日の夜には書きますー
598 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/29(土) 16:05:56.49 ID:lGy3CUZJo
>>597
気になる発言だなぁ
599 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/29(土) 17:25:45.92 ID:01DYBe47o
>>597
したのか…させたのか…

あ、想像妊娠でしたか
600 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/29(土) 21:52:22.90 ID:QDiOuS+to
>>597
ん?
601 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:21:59.34 ID:RT8UXI/D0
――女先輩VS姉

姉「コード!」

――whirlpool――

ギュルルル

姉「いつまでも時間をかけるわけにはいきませんのでっ!」ブン

女先輩「――ッ!」ダッ

ズキン

女先輩(……くぅ)

先程やられた足が痛む。

時間をかけるわけにいかないのはこちらも同じだ。
602 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:22:36.84 ID:RT8UXI/D0
ガリガリガリ

女先輩「ふぅ」

姉「アナタとは……」

女先輩「なに?」

姉「関わりたくなかったです」

姉(そうすれば私だって、こんなに気持ちが揺らぐこと――)

女先輩「そっか、でもね。 私は出会えて良かったと思ってる」

女先輩「まだ過ちを犯してないんなら引き返せるじゃない」

女先輩「そのために、止めるよ。貴方達を人殺しなんかにさせないためにね」
603 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:23:16.69 ID:RT8UXI/D0
姉「……てください」

女先輩「え?」

姉「そのまま、お二人でここから逃げてください」

女先輩「貴方を止めた後にね」

姉「もう、いや!!!」

姉「それ以上 何も言わないでください!」ダッ

女先輩「後悔してからじゃ遅いじゃない!!」グググ

ゴゴゴゴゴゴッ

磁力の力で鉄橋の破片で小さな障壁を作った

姉「こんな、ものッ!!」バンッ

ガリガリガリガリ

障壁が砕け散った
604 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:23:55.82 ID:RT8UXI/D0
女先輩「っもう一枚!!」ググッ

砕け散って小さくなった破片を再び目の前に作る

姉「何度やっても同じですよぉ!」バシンッ

ガリガリガリ  サラサラサラァ

小さくなった破片は砂のようになってしまった

姉「こ……これで終わりです!」

女先輩「そっちがねッ」

姉「え!?」

女先輩「同極!」バチバチバチ

――ッドン!!

姉「きゃっ!」

彼女は鉄橋にある柱に磔のような状態になっている。
605 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:24:25.26 ID:RT8UXI/D0
姉「どうして!? 触られてもないのに!」

女先輩「そういえば、一度見たって言ってたよね?」

女先輩「確かにこの技は一回触れなきゃ使えないんだけど、例外があるの」

姉「れ、例外?」

女先輩「ええ。鉄とかなら触らなくても動かせるっていうね」

姉「鉄なんて私持って――!!? あの時!」

女先輩「結構な量の鉄粉が貴方にも不着したんじゃないかしら」

女先輩「これで、ようやく落ち着いて話せるね?」
606 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:24:57.28 ID:RT8UXI/D0
姉「止めは、刺さないんですか」

女先輩「私は止めたいだけっていったでしょ?」

姉「ぅぅぅ……」

女先輩「それだけの力があるのにどうして逃げなかったの?」

姉「……」

女先輩(答えてはくれないかな?)

姉「私の力じゃ、かないませんから」ボソッ

姉「どれだけ全力で逃げても殺されてしまうのがオチなんです」

姉「二人で生きていくためには……従うしかないんです」
607 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:25:23.84 ID:RT8UXI/D0
女先輩「いずれ、貴方達も人殺しをしなくちゃいけなくなっても?」

姉「――! 仕方がないじゃないですかぁ!」

女先輩「……」

姉「見知らぬ誰かの命よりも私は――」

姉「私は、少年くんが大切なんですから!」

女先輩「大切だと思うならそんなとこに居るのは間違ってるわ!」

女先輩「そんなところに居たらいつかは貴方達は壊れちゃうじゃない」

姉「壊れません! 二人でいれば何でも乗り越えられるんです!!」

女先輩「何でも乗り越えられるなら人殺しの集団なんかから手を切りなさいよ!」

姉「――!」ビクッ
608 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:25:52.42 ID:RT8UXI/D0
女先輩「大声出してごめんなさい……でも、そのまんまじゃ二人とも幸せになんかなれっこないもの」

姉「うぅぅ」グスッ

パァッ ストン

コードの効果がきれてしまったようだ

しかし、彼女がこちらに向かってくる感じはしない

女先輩(あとはしっかりと説得するのみかな?)

タッタッタッタ

少年「お姉ちゃん!!」

姉「少年く、ん」ゴシゴシ
609 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:26:19.34 ID:RT8UXI/D0
男「こっちも終わったみたいですね」

女先輩「男くん! 壁は?」

男「少し前に消えちゃいましたよ、ホラッ」スッ

女先輩「そっか。ごめん、まだ説得できてない」


姉「私……どうしたらいいのかな」

姉「もう、どうしたらいいか分かんないよ」

少年「ねぇ、お姉ちゃん!」

姉「?」

少年「僕、この人たちと一緒にいたい!」

姉「な、何で?」
610 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:27:01.24 ID:RT8UXI/D0
少年「お姉ちゃん、あっちに居る時いっつも辛そうにしてたもん」

少年「だから、逃げれないんならこの人たちと一緒に戦いたいよぅ!」

姉「……」

男「あー、姉さん?」

姉「何でしょう?」

男「逃げるのでもいいし、一緒に来るのもいい」

男「どっちでも手を貸してあげるからさっ……」

男「少年に心配とかかけるなよ? 兄妹なんだろ?」
611 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/10/29(土) 22:27:45.29 ID:RT8UXI/D0
姉「!!?」

姉「……ありがとう」ポロポロ

少年「一緒に行ってもいいの?」

男「ま、人数増えて困るもんじゃないしな」

男「いいですよね?」

女先輩「うん♪」

女先輩(結局、説得したのは私じゃなくてこの二人かぁ)
612 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/10/29(土) 22:30:38.23 ID:RT8UXI/D0
今日はここまでです。

次回は近日中にはー。

妊娠うんぬんは妹の話しですww

出来ちゃった結婚良くないね!
613 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/10/29(土) 22:35:23.59 ID:pd3wbv4go
乙です。
ところで妹さん何歳?同じ静岡県民として心がイタい
614 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/29(土) 23:33:47.39 ID:GWJqlA6Zo
家族会議で忙しかったのかwww
まともな旦那だといいな。
615 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/10/31(月) 22:01:17.70 ID:hKffY42Q0
妹は今年で24歳ですねー。

まともなんだろうけど、何だかなーって感じでした。

SSに関係ない話しで申し訳なかったです

ストーリーの続きは明後日にはあげます!
616 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:29:48.50 ID:x0vW19/L0
男「とりあえず二人とも、よろしくな」スッ

姉「本当に、いいんですか?」ギュッ

女先輩「最初からこのつもりだったんだもの、良いに決まってるよ」

男「逃げるか一緒に戦うかは決めてもらうけどな」

少年「どっちの方がいいのかな?」

男「いや……だから、そっちが決めてくれよ! っと」グイッ

姉「ごめんなさい」スクッ
617 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:30:26.35 ID:x0vW19/L0
姉「出来れば、アナタ達の手伝いがしたいです」

男「そっか」

姉「乗り越えるのなら前に進むべきだと――」

ッダン!! ……ドシュッ!!!

男「――ぇ」

姉「……けほっ……」ポタッ ポタッ

突如、空から降ってきた黒い騎士

彼女の胸部から  腕が?

青いドレスが紅に染まる

何が何だか   分からない
618 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:30:58.97 ID:x0vW19/L0
ズシャッ  ドクドクドク

引き抜かれた胸から大量の紅が零れる

男「……ふざ、けんなぁぁぁああ!!」プチッ

……。

………。

姉「……や、くそく  」ガクッ

少年「――あ……ぇ!??」

女先輩「そんな」

姉「守れなく、て ごめんね」ドクドク
619 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:31:38.68 ID:x0vW19/L0
少年「いやだ  いやだ!! 置いてかないっていってたのに……」ヒック

少年「やだよぉぉぉ!」

姉「――……」スゥーッ

パァァァアアア

剣の形をした英霊が浮かび上がり

光になって消えていく

彼女の体は青白い光にならずにそのまま透明になり消えてしまった

少年「うわぁぁぁぁん」ポロポロ

女先輩「こんなことって」ギュッ
620 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:32:10.47 ID:x0vW19/L0
ドガァァァァン!  パラパラパラ……

男「げほっ  くそっ!」

男の鎧はボロボロになっていた

黒騎士「……」

女先輩「男くんっ」ハッ

男「許さねえ」

男「っつ……」ガクッ

少年「!!!!」スクッ

男「少年!? お前は逃げろっ!!」
621 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:32:38.57 ID:x0vW19/L0
少年「コードォォォ!」

#$”HKL#”

異常な音が少年の手甲から鳴り響く

バチバチバチバチ!!

――missile――


女先輩「え!?」

男「なんだよ、ソレ……」

辺りを数百のミサイルが取り囲む
622 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:33:22.13 ID:x0vW19/L0
明らかに能力の限界を超えた力が少年の体を蝕んでいく

少年「けほっ……」グッ

黒騎士「……」スッ

男「や、やめろっ!!」

少年「ねえ、返してよっ!! ……お姉ちゃんを」

ゴゴゴゴゴゴゴゴォ

黒騎士「」ダンッ

少年「返してぇぇぇぇ!!」
623 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:33:51.84 ID:x0vW19/L0
――ドシュ!

少年「……かえ、して」ポタポタ

男「くっ!」

ズシャッ


少年「おね……ちゃん」スゥー

パァァァアアア

男「先輩! 逃げてください!!」

女先輩「あ――」ビクッ
624 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:34:31.84 ID:x0vW19/L0
男「くっそぉぉぉ!」

ダッ!

黒騎士「……」タンッ

黒騎士が一飛びで鉄橋の上にまで昇り

そして夜空へ消え去ってしまった

男「っ!!」ガクン

女先輩「――!」タッ

男「何だ、アイツ」

男「何で殺す必要があるんだよ!」
625 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:34:58.87 ID:x0vW19/L0
女先輩「……」

女先輩「ごめんっ」

男「え?」

女先輩「私、動けなかった。せめて少年くんだけは助けれたかもしれないのに」

男「オレだって……」

女先輩「あ――友くんは!?」

男「そうだ!? アイツ大丈夫なのかっ」フラッ

女先輩「っ! 男くんはそこで休んでて」

男「移動くらいなら出来ますよ」
626 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:35:31.94 ID:x0vW19/L0
そのあと、英霊化を解き。元来た道を戻ったが友の姿はなかった

念のため辺りを探したが あるのは友が乗っていたバイクのみ

男「ウソ……だろ」

女先輩「男くん、電話! 電話してみて!」

男「は、はい」スッ

だが、いくら電話しても繋がることはなかった


男「どうしてだよっ」ギリッ

女先輩「友くんっ」
627 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:35:57.28 ID:x0vW19/L0
男「家に……戻ってるはずだっ」ダッ

女先輩「そう、ね」タッ

二人は友の家まで走った

しかし、街中で違和感を感じる

まるで人がいる気配がしない――

この時間でも、この付近は人がいたりするのだが今日は誰もいない

女先輩(どうなってるの)
628 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:36:27.68 ID:x0vW19/L0
男「はぁ……げほっ。着いた!!」

バンッ  カランコロン

男「友ぉ!!」

シーン……

男「いるんだろ!? 電話くらいでろよ!」

女先輩「友くーん」

……

男「っち」ダッ

女先輩「あっ」
629 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:37:09.99 ID:x0vW19/L0
ほとんどの部屋を探した

だけど、友だけじゃなく店長も妹さんもいない

女先輩「何なの……これじゃあ」

男「どう、なってんだ」ガクッ

女先輩「だ、大丈夫!?」

男「そうだ、朝になれば……」

時計を見る、普段なら朝日が見えてもいい時間のはずだが

男「先輩」

女先輩「え?」

男「時計、持ってますか?」

女先輩「ぁ、うん」スッ
630 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:37:55.92 ID:x0vW19/L0
男「……」

やっぱり時計は正確だったようだ。

男「しばらく、待ちましょう」

が、空は明るくならない

いくら待っても、待ち続けても外は黒のまま

女先輩「太陽昇らないね……」

男「はい……」

人がいなくなり、太陽が昇らなくなった町

それが

これからオレ達が生きていく世界になる
631 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]:2011/11/02(水) 23:38:34.75 ID:iEULB1Nqo
な、なんと……
632 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/02(水) 23:39:55.89 ID:x0vW19/L0
今日はここまでですー。

終わりみたいになってますけど第一章完 みたいなものと思っていただければ!

このスレ以内に終わるかなー。
633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/02(水) 23:48:45.57 ID:DrGYM/aQo
いいよいいよ
634 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]:2011/11/04(金) 12:42:13.79 ID:H+hR+q/io
なん……だと……

635 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/07(月) 22:46:40.94 ID:cHvrvI/A0
――数時間後

女先輩「……」

男「これからっ」

女先輩「」ビクッ

男「せ、先輩?」

女先輩「ごめんなさい……」

男「どうかしました?」

女先輩「なんでもないの。ごめんね」

男「いえ、えーっと」

男「これからどうしますか?」
636 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/07(月) 22:47:14.18 ID:cHvrvI/A0
女先輩「……」

男「人が、いなくなった状態なんて考えたことなかったんで」

男「そういえば、電気と水が使えるって事は急に人がいなくなったって事でいいんでしょうかね?」

女先輩「多分……」

男「とりあえず、この状態もいつまで続くかは分からないですし」

男「ん〜」

男「他の奴たちを倒しに――」

女先輩「ね、ねぇ」

男「えっ?」

女先輩「どうして、そんなに平気そうなの?」
637 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/07(月) 22:48:21.12 ID:cHvrvI/A0
男「平気なはずないですよ」

女先輩「だって!!」

女先輩「だって、おかしいよ!」

女先輩「さっきまでは、あんなに他の人のことを考えてたのに」

男「今だって考えてますよ……」

女先輩「それにっ、私達の目の前であの子たちが……」クラッ

男「先輩、大丈夫ですか?」

一度、落ち着いていろいろ考えてしまったせいだろうか。

先輩はナーバスになっているように見えた。

女先輩「いきなりこんなことになって大丈夫な訳ないよ」
638 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/07(月) 22:48:48.72 ID:cHvrvI/A0
男「いつまでも塞ぎ込んでても何も解決できないじゃないですか」

男「ほらっ、だったら前を向いて――」

女先輩「!」

女先輩「もう、いやっ」タッ

男「ちょっと! 待ってくださいよ!!」ガシッ

女先輩「離してっ」ブンッ

ダッ  カランコロン

男「くっ」ドサッ

男「急にどうしたっていうんだ」

男「先輩っ!!」ダッ

……。

………。
639 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/07(月) 22:49:52.03 ID:cHvrvI/A0
――外

ザッ――

女先輩「追いかけてこないでよ」

男「意味が分かりませんよ!!」

女先輩「だって、男くん……」

女先輩「もう、おかしくなってるんだもん」

男(……え)

女先輩「普通じゃ、ないよ?」

男「どういうことですか」

女先輩「目の前で少年くんと姉ちゃんが死んじゃって」
640 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/07(月) 22:50:36.73 ID:cHvrvI/A0
女先輩「それから、急に人もいなくなったりして」

女先輩「そんな状況でいきなり前を向けって言ってるんだよ?」

男(先輩が急に変わったんじゃなくて……オレ、が?)

男「で、でも!!」

男「状況が状況だし」

女先輩「それは、分かるけど」

男「戻りたいと思うなら原因を探らないと始まらないじゃないですかっ」
641 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/07(月) 22:51:05.07 ID:cHvrvI/A0
女先輩「……そっか」

男「え?」

女先輩「そういえば、前にね水色の騎士の人を倒したときにね」

男(水色の騎士? メガネのことか)

女先輩「鎧を壊したら元に戻ったの、だから」

男「まさかっ」

女先輩「私の英霊も壊してくれない?」

男「待ってくださいよ! 落ち着いてくださいっ」
642 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/07(月) 22:51:30.91 ID:cHvrvI/A0
女先輩「もっと、早くから戻ってればよかったのかな」スッ

男「っ!!?」

女先輩「布都御魂……」トンッ


――soul inherit――

キラキラキラキラッ

女先輩「もう、時間とか関係ないんだね」ギュッ

女先輩「さっ、キミも英霊化して?」

男「一緒に行動しようって言ったじゃないですか」

女先輩「そうね、今日が来るまでは。一緒にいれて本当に良かったって思ってる」
643 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/07(月) 22:52:39.63 ID:cHvrvI/A0
男「先輩も狂ってるよ……」

女先輩「ごめん、キミ一人だけをおかしいなんて言っちゃって」

女先輩「考えてみれば、こんな状況で普通でいれる人間なんていないんだろうね」

男「だったら、もっと考えてからでも」

女先輩「時間があればあるだけ私には辛く感じると思うから」

女先輩「だから……楽にしてほしいの」ニコッ
644 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/07(月) 22:54:53.77 ID:cHvrvI/A0
今日はここまでー。

中途半端で申し訳ないですー。

次回、木曜か金曜にー!!
645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]:2011/11/07(月) 23:24:25.74 ID:TVUNzsloo
なにいいいぃぃいぃい?

646 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/12(土) 20:11:23.53 ID:lj8XNsWE0
男(何で、こんなことになるんだよ)

女先輩「お願い」

男(ちくしょう)

男「バルムンク」バッ


――soul inherit――

バシュゥゥゥ


女先輩「ふぅ」
647 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/12(土) 20:12:09.82 ID:lj8XNsWE0
ザッ ザッ ザッ

男「先輩っ」

女先輩「こんなこと頼んで、ごめん」キュッ

先輩は目を瞑った

女先輩「」ブルブル

男(震えて……)

女先輩「何でもないからっ! 気にしないで」

男「――!!?」

考えてみれば、元に戻ったとしてもどうなるか分からない状況だ。

つまり、元に戻るってことはそのまま消えるって可能性だってある。

先輩がそんなことに気付かないはずがない、ならっ!!
648 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/12(土) 20:12:32.95 ID:lj8XNsWE0
男「無理だ!!」

男「先輩の望みは元に戻ることだろ!?」

女先輩「うん。だから……」

男「英霊がいなくなったとしても、元に戻る保証なんてないんですよ?」

女先輩「そ、それは。消えるって決まった訳じゃないし、それにね――」

男「狂っているって思われてもいい!!」

男「だからっ、聞いてください」

男「少しずつでもいいから、前を向いてくださいよ!」
649 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/12(土) 20:13:07.23 ID:lj8XNsWE0
女先輩「……」

女先輩「怖いの。先の事なんて全然分かんないし、全く敵わない人に出会ったらって思うと」

男「いままでだって先の事なんて分からなかった」

男「けどっ、先輩はいつだってオレよりも前にいてくれた!」

男「だから! これからはオレが前にいく。どんな奴でも倒せるくらい強くなるから!!」

男「まだ、一緒にいてくださいっ!」

女先輩「一緒、に」

男「それがオレの望みです」
650 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/12(土) 20:14:16.89 ID:lj8XNsWE0
男「先輩の、本当の望みを教えてくれませんか」

女先輩「私の本当の望み?」

男「ええ」

女先輩「……たい」

女先輩「元に戻りたいっ、死にたくなんか――ない!」グッ

男「元に戻るの、諦めませんよね?」

女先輩「先のことは全然分からないけどね」

女先輩「諦めないよっ!!」

男「よしっ!」ニカッ
651 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/12(土) 20:14:39.31 ID:lj8XNsWE0
男「これからも一緒にっ」スッ

女先輩「ひ、一人じゃ寂しいしね。ごめん!」ギュッ

男「あははっ そういう意味の望みじゃなかったんですけどね」

女先輩「前を向く、かぁ」ボソッ

男「え?」

女先輩「ん〜ん、何でもないよっ」
652 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/12(土) 20:15:59.59 ID:lj8XNsWE0
今日はここで終わりですー

ヒーローって何考えて戦ってるのかって分からないもんですね。

にゃーん
653 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/12(土) 21:42:16.39 ID:vBAsOZ63o
にゃーん乙。
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(北海道) :2011/11/12(土) 22:38:17.03 ID:V79bRIKTo
乙!ヒーローの考えはヒーローにしか分からんのかもな
655 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方) [sage]:2011/11/13(日) 00:00:55.55 ID:cWcH8fjRo
>>1がヒーローなら、すごいssになるのかな?
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/13(日) 00:07:08.28 ID:5/XCKKoco
おつ
早くヒーローショーのバイトの面接に行くんだ!
657 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/11/14(月) 19:57:18.56 ID:UM2WUncn0
>>653 あ、ありがとーっww

>>654 うんうん。ただひたすら敵を倒していくのがヒーローだとは思いたくないですしww
難しいなり。

>>655 すごいSSって呼ばれるようになりたいので、ちょっとシ○ッカー助けてきます!

>>656 悪役に選ばれたら全力でヒーロー倒しに行くからヨロシクゥ!!
658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/18(金) 11:43:57.13 ID:1RLSbDa0o
ペース落ちたな。
期待してんだ早くこい。
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方) [sage]:2011/11/18(金) 23:53:57.54 ID:SvPRJrjHo
>>658
そんなに急かさなくてもいいんでない?
660 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:35:39.83 ID:O2wl6x8E0
……。

………。

――森に囲まれた屋敷

町から少し距離を置いたところにソレはある。

家主が人を嫌ってここに家を建てたのかは定かではないが、

不気味にその屋敷は森の中に建っている。

昔から人が住んでいるのかは謎であったが

今は……。
661 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:36:16.25 ID:O2wl6x8E0
お嬢「人がいなくなるだなんて聞いてなかったわ」

坊主「はっはっは! 一本とられましたな」

お嬢「うっさいわねハゲ! 何でそんなに楽観的なのよっ」

お嬢「こんなのじゃ私の願いなんて叶わないじゃないの」ブツブツ

坊主「ふむ。 まぁ、ワシの願いも人がいなくなっては」

坊主「まったくもって意味がないがのぉー」ガッハッハ

帽子男「……」

お嬢「はぁ。あの二人もいなくなって、こんなオッサンだらけじゃ息も詰まるわぁ」

坊主「紅一点というヤツですな」

お嬢「いちいちうっさいわね! 追い出すわよ!?」
662 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:36:45.75 ID:O2wl6x8E0
坊主「これは失敬、ただ暇を持て余してるので余計な茶々を……ふふっ」

お嬢「あー! ムカツク!! 帽子、何とかしなさいよ」

帽子男「喋らなければいいだけだろう」

お嬢「アンタも相変わらずムカツクわね。私だって暇なのよっ」

カチャッ ツカツカ

お嬢「あっ。団長ー」

団長「何だ?」

お嬢「暇ッ!」

団長「……」

坊主「だーっはっは。団長殿も困惑させるとは大したもの」
663 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:37:18.10 ID:O2wl6x8E0
お嬢「あと、このハゲ殺していい?」

坊主「おっと。殺されてはたまらないのでワシは部屋に逃げるとしますか」

団長「まぁ、待て」

坊主「むっ」

団長「そろそろ例の行動を始めようと思う」ドカッ

椅子に座りながら団員を見つめる。

少しばかり人数がかけたようだが、何とかなるだろう。

お嬢「もう、壊してもいいの? というより入れるのかしら」

団長「いや、だがコレ以上遅れると」

団長「次はどう”遊ばれるか”分からないからな」
664 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:37:53.39 ID:O2wl6x8E0
団長「どちらにしても、やってみなければ」

坊主「まさに神のみぞ知る……ふふっ。どうやら、神も暇を持て余しておるようだの」

帽子男「……他の英霊化出来る人間はどうする」

団長「今まで通りだ」

帽子男「フッ。殺してもかまわないと」

団長「好きにしろ」

お嬢「あっ、じゃあ前に会った女の子! あの子欲しいなぁ」

坊主「二人揃って悪趣味とは」

お嬢「アンタに言われたくないわよ!」

坊主「おーっと。痛いところをつかれましたな」
665 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:38:39.73 ID:O2wl6x8E0
団長「あの場所へ行くのは俺と……そうだな」

団長「坊主、お前でいい」

坊主「ほう。他の者は」

団長「……」チラッ

お嬢「?」

団長「連絡をいれるまでは自由に動いていてくれ」

帽子男「フンッ。自由に……ね」ククッ
666 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:39:08.37 ID:O2wl6x8E0
お嬢「気持ち悪いわね。 そういえばアイツはどうするの?」

坊主「また、勝手な行動をしてそうだのぉ」

団長「放っておけ、都合のいい時に動く。そういう奴だ」

団長「行動を開始するのは明日。それぞれ身を休めておけっ」

お嬢「了解〜♪」

……。

………。
667 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:39:35.99 ID:O2wl6x8E0
――西 広い空地

バゴンッ!!

地面から複数の石柱が現れる

大学生「いたたっ」

おっさん「たかしぃ〜!」

大学生「私は女だって言ってるでしょうがッ!!」

筋肉男「クソッ、オレはそこのおっさんに用があんだよ! どけっ」

おっさん「は〜っはっは! ヒーローは子供の話しか聞かないのだ!」
668 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:40:03.90 ID:O2wl6x8E0
大学生「いいから逃げるッ」グイッ

おっさん「おっとっと」

大学生「掴まっててね。コー……」

筋肉男「どぉりゃぁぁぁ!」ブンッ

バゴンッ!! 

大学生「きゃっ」ズサァ

おっさん「ぬぉっ」ゴロンッ

筋肉男「もう、逃げるのは無しだ」
669 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:40:37.21 ID:O2wl6x8E0
おっさん「待てェい」

大学生「おっさん!?」

おっさん「ヒーローは逃げない!!」

筋肉男「散々、逃げてたろうがっ」

おっさん「もう一度言おう! ヒーローは逃げない!!」

大学生「おっさん弱いんだから、無理しないの」

おっさん「たかし、見ててくれ父ちゃんの勇姿をっ」

おっさん「変身が出来なくなっても勝ってみせるから」

大学生「おっさん……」

大学生(アンタいつのまに父親面してたのよ)
670 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:41:23.46 ID:O2wl6x8E0
おっさん「うおおぉぉぉぉ!! 日輪の力を借りて!」バッ

筋肉男「なにっ!? 以前の力がまだ使えるのかっ」

大学生「今、夜じゃない」ボソッ

おっさん「……」

おっさん「サテライトォー」

大学生(えぇぇ)

筋肉男「ふん〜ぬ!」ドカッ

おっさん「ぐぼぉっ」ズザァ

大学生「だから無理すんなっていったのよ!」ガシッ

筋肉男「あ、また逃げるつもr」
671 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:41:52.52 ID:O2wl6x8E0
大学生「コード」

――teleport――

キキキキーン

筋肉男「ちっ! また消えやがった」ダッ

タッタッタ ドカッ

空地を出てすぐに何者かにぶつかる

黒騎士「……」

筋肉男「なんだ、お前は? 急いでるんだ、ど――」

ズシャ ボタボタ
672 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:42:36.07 ID:O2wl6x8E0
筋肉男「かっ……てめっ」ガシッ ズルズル

黒騎士「ウ――ア゛ァァァ!!」

ズシャズシャ グチャ

一瞬でその場所は血の池になった

人と呼べるようなものはなくなり

ただの肉塊として彼だったものは息絶えた。

黒騎士「ア……」

<<3つ目のお肉は少し硬いね〜♪>>

<<うっふふ♪ 次はどんなお肉かな?>>

<<ねぇ、”友くん”>>
673 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/20(日) 17:45:05.67 ID:O2wl6x8E0
今日はここで終わりでござんす。

登場人物が一気に増えてわかりにくいですね、申し訳ない。

あと、更新週2回を目指してるんですが。1回になっちゃう時もあります。

申し訳ないです。
674 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/20(日) 21:01:04.29 ID:4rNp3+XG0
なん…だと!?
…やっぱり友だったのか
675 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/20(日) 21:01:58.72 ID:ayy9n4jmo
サンアタックちゃんとうてよぉぉぉ
これから新録あったら成田剣さんだな
676 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/21(月) 11:46:25.29 ID:qXC0Dkvco
うわあ友ぉぉぉおおお
まさに波乱万丈
677 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/21(月) 13:26:11.33 ID:MB5Paxwjo
友・・・だと・・・?
678 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/22(火) 21:40:13.72 ID:dwVVb9ATo
黒騎士っていったら黒騎士ヒュウガが浮かんだ
というかおっさん、ムーンアタックでもよかったんでね?w
人間ば…うわなにをするやめ…
679 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/23(水) 20:15:25.32 ID:kA5DcrBU0
――道路

ニュニュニューン

大学生「よっと!」スタッ

おっさん「げふっ」ドテッ

大学生「また余計なケガ増やして、英霊化できなくなったのにどうするつもりだったのよ」

おっさん「ヒーローには戦わねばならぬ時があるのだ」スクッ

大学生「死んじゃったら困るって言いたいのよっ!」

おっさん「……すまんな」

大学生「んでっ、ココどこなの? 適当に遠くまで飛んだから良くわかんないんだけど」
680 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/23(水) 20:16:05.80 ID:kA5DcrBU0
おっさん「会社の近く、か? 近くに美味いコーヒーを出す喫茶店があってだな」

大学生「分かるところなら良かったけど。アイツもう追っかけてきてないよね」

おっさん「それで、そこの喫茶店の店長とはとても気が合って――」

大学生「はいはい、喫茶店の話はどーでもいいからっ!」

大学生「追っかけてきてないから英霊化 解いてもいいよね」

おっさん「いや、少し待ってくれ」

大学生「え、何で?」

おっさん(あの時、やはり気合では変身は出来なかった……。つまり残された手段は)

おっさん(合体か!!?)
681 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/23(水) 20:16:37.52 ID:kA5DcrBU0
大学生「ね、ねぇ」

おっさん「たかしぃ!!」

大学生「私は女だッ!」

おっさん「合体だぁぁ!」

大学生「!!?」///ビクッ

大学生「な、なに突然……」

おっさん「いいから合体だ、それしか方法はない」

大学生「何の方法なのよっ! そ、それにさ。おっさん 奥さんいるんだろ?」

おっさん「キミじゃなきゃダメなんだ!」
682 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/23(水) 20:17:20.47 ID:kA5DcrBU0
大学生「えっ、えぇぇ……」///

大学生(何でそんな真剣な目でこっちみるんだよ)

大学生「そりゃ、おっさんのこと嫌いじゃ、ないけどさ」モジッ

おっさん「さぁ、早く試してみよう!」ウズウズ

大学生「!? 試すって、そんな軽い気持ちなの」

おっさん「何でも試してみなければ始まらないだろう」

大学生「そうかもしれないけどっ」

おっさん「……良く思えばっ」

おっさん「やり方がわからないな。――どうしたものか」
683 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/23(水) 20:17:59.34 ID:kA5DcrBU0
大学生「え!? 子供いるのに?」

おっさん「たかしのことは関係ないだろう」

大学生「え?」

おっさん「むっ……」

おっさん「変身が出来ないから合体で元に戻ると思ったが間違いだったのか?」

大学生「――!!」///ワナワナ

おっさん「おお! なんと凄まじい闘気だ!」

大学生「紛らわしいこと言うなやぁぁ!」

ブオンッ

おっさん「その波長に合わせれ――」グワッシャァ

おっさん「ばぁー」キラーン+
684 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/23(水) 20:18:35.54 ID:kA5DcrBU0
大学生「はぁ……はぁ……」

……。

………。

大学生「はいっ。落ち着いたところで」

大学生「これからどうするか決めます」

おっさん「とりあえず、寝ることにしよう。昨日から寝てないからな」

大学生「そう、っね。良く思えばそうだった」

おっさん「それと変身をもう一度出来るようにするには――」

大学生「それに関しては 私はサッパリだけど。とりあえず寝る場所探しに行きましょうか」

大学生「ついでに変身解いとこうっと」リーン

おっさん「寝る場所か。近くにビジネスホテルがあるはずなのだが」

大学生「んじゃソコで……」ピタッ
685 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/23(水) 20:19:06.72 ID:kA5DcrBU0
大学生「待って、今まで気づかなかったけど誰か向こうにいる」

おっさん「遠くて良く見えんが、言い争ってるように見えるな」

おっさん「よしっ。止めてこよう」タッ

大学生「ちょ、ちょっと!」ガシッ

大学生「敵だったら。っていうか敵ばっかりなんだからもっと慎重に動きなさいよ」

おっさん「分かっている。……ん?」

大学生「あっ、どうやら言い争いも終わったみたいね」

おっさん「コレで止めに行く必要もなくなったようだ」
686 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/23(水) 20:19:49.16 ID:kA5DcrBU0
大学生「……敵の顔だけでも見ておこうかなっ」タッ

おっさん「ついて行こう」タッ



壁|大学生「ん〜」ヒョコッ

壁|おっさん「どうだ?」

大学生「アレって。 いや、まさかなぁ」

おっさん「どうした? 顔見知りか?」

大学生「……やっぱりそうだ」ツカツカ

大学生「おーい! 女ちゃーん」
687 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/23(水) 20:26:05.95 ID:kA5DcrBU0
今日はここまでです。

前回おっさん生身で何かやらかす所でしたw

次回は近日公開予定です。
688 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/23(水) 21:45:56.13 ID:sKsaANb6o
おつ
メガノイド化か?w
もしくは人間爆弾…
689 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/24(木) 02:50:45.16 ID:vG9yUMGHo
乙かれさん
690 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/25(金) 03:12:49.62 ID:2x7j7ofIO
なんか分からなくなってきてしまった
誰か軽いあらすじを頼む
691 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/11/28(月) 19:29:57.78 ID:oc7/ae930
あらすじ、一生懸命書いたけど長すぎて全然軽く書けなかったですww

分からなくなるのはゴチャゴチャ書いちゃってるのと自分に文章力がないからですね、ごめんなさい!

とりあえず、通常の世界→夜だけの世界って感じだけ分かってもらえればいいのかな?

登場人物達の状態が分からないのでしょうかね?
692 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/28(月) 20:13:34.20 ID:g8QeAGc8o
人増えたからその紹介だけでいいんじゃない?
まだ明かしたくなければ名前だけ紹介で
男グループ、敵グループ、不明グループって分けたらもっと分かりやすくなるかも
693 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/11/28(月) 20:32:15.61 ID:oc7/ae930
なるほど。

んじゃそのまま使わせてもらうと

【男グループ】

・男
・女先輩
・大学生(?
・おっさん(?

【敵グループ】
・団長
・お嬢
・坊主
・帽子男
・メガネ(故
・少年(故
・姉(故

【不明グループ】
・黒騎士
・筋肉男(故
・???

今のところ、こんな感じです。

設定とか内容って凝りすぎると読むの面倒になっちゃいますよねww
694 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/28(月) 20:56:45.11 ID:g8QeAGc8o
メガネとかいたなぁって思ってしまったw
個人的におっさんが気になるなー
ホントにサンアタックうちそうだし

設定がしっかりしてたほうがいいとは思うけどそれは>>1次第だから濃くするか薄くするかはどっちでも
どっちでも読むんですがね
だから途中で投げないでな
695 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/29(火) 00:18:44.43 ID:GfohlwRH0
午前0時からのシンデレラタイム
…なんとなく言いたかったんだ
696 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/30(水) 20:14:40.93 ID:4UIK5j7C0
……。

………。

――男&女先輩

女先輩「え?」

ツカツカ

大学生「あっはは。久しぶりぃ♪」

女先輩「会……長?」

男「し、知り合いですか」

大学生「会長は止してってば。それにもう卒業しちゃったし」

おっさん「ほう――」

女先輩「」ビクンッ

男「このおじさんも……」

女先輩「知らない知らないっ」ブンブン
697 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/30(水) 20:15:21.21 ID:4UIK5j7C0
おっさん「キミがPTAの会長だったとは知らなかったぞ」

大学生「アンタは私が何歳だと思ってんだ! 生徒会長だ!!」

おっさん「キミも子供のためを思って行動していたとはな……気が合うわけだ」

大学生「人の話聞けって!!」

女先輩「あ、あのっ!」

大学生「ん?」

女先輩「この方は?」

大学生「えっと、話せば長くなるんだけど……成り行きで知り合いというか仲間に」

おっさん「キミ達も困ったことがあったら言ってくれ。手助けできるかもしれない」

女先輩「は、はぁ」

男(随分と濃い感じの人だな)
698 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/30(水) 20:16:26.72 ID:4UIK5j7C0
おっさん「むっ」ガシッ

男「っえ!?」

おっさん「キミはあの時の!!?」

男「どなた、でしょうかっ」ゴクッ

おっさん「アレは忘れもしない……雨の降る日だった」

―――昔―――

おっさん幼少期「お手ッ!!」スッ

犬「ワンッ」ガブッ

おっさん幼少期「……」タラーッ

―――昔―――

おっさん「……すまん。人違いだ」

男(人じゃねぇー!?)
699 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/30(水) 20:17:02.20 ID:4UIK5j7C0
大学生「おっさん! 話がおかしくなるから割り込まないで」

おっさん「ああ」

大学生「えっと、君は?」

男「女先輩の後輩です。あっ、男って言います」

大学生「私はあの子の先輩で、今は卒業しちゃったんだけどね? 会長とかー、まぁ好きなように呼んで♪」

大学生「それにしてもアンタ達も災難ね。こんなことに巻き込まれちゃうだなんて」

女先輩「ホントです。早く戻れればいいんですけど」

大学生「うんうん。それはそうと――」ズイッ

女先輩「な、なんでしょう」
700 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/30(水) 20:17:33.77 ID:4UIK5j7C0
大学生「さっきまで何を言い争ってたの?」

女先輩「それ、は」///チラッ

男「あははっ」ポリポリ

おっさん「ほう――」

大学生「アンタ達こんな状況で……いや。こんな状況だからこそなのか」

女先輩「違いますよ!? 会長が想像してるようなこととは全然!っ」///

大学生「照れるなってー。そっかぁ、お堅いアンタがねぇ」

女先輩「男くーん」

男「いや、そのっ」アセッ
701 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/30(水) 20:18:15.47 ID:4UIK5j7C0
おっさん「青春ではないか、どんな時でもそういうものは大切だぞ」

男「そういうんじゃなくてですね。えっと、いろいろありまして」

大学生「ホントにぃ〜?」

女先輩「ホントです! ホント!!」

大学生「まぁいっか。とりあえず、アナタ達はこれからどうするつもりだったの?」

男「具体的には決めてませんが……元に戻る方法を探してみようかと」

大学生「私と一緒の目的かぁー。何か情報とか掴めた?」

男「情報ですか、正直全然です。どんどん分からなくなる一方で」

女先輩「”私と”って、おじさんは違うんですか?」
702 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/30(水) 20:18:46.62 ID:4UIK5j7C0
おっさん「いや、最終的には戻りたいと思っているのだが」

おっさん「まだそういう訳にもいかないのでな」

男「どういうことですか?」

おっさん「……」

大学生「余計なことは喋るのに このことだけは言わないのよね」

おっさん「すまんな」

男「いえ、いろいろ事情もあるんでしょうし」

男「とにかく最終的な目標は一緒なんで、しばらく一緒に行動しませんか?」

大学生「私は賛成だけど。どうする?」

おっさん「そうだな、それでいいだろう」
703 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/11/30(水) 20:19:15.76 ID:4UIK5j7C0
女先輩「えっと」

大学生「どしたの?」

女先輩「とりあえずどこか行きませんか? 道の真ん中にいつまでもいるのはちょっと」

大学生「それもそうね」

男「この人数だと家は……」

女先輩「私の家でよければ案内しますけど」

大学生「じゃあ お邪魔しようかな」

大学生「――ホントにお邪魔になっちゃう?」

女先輩「もーしつこいですよぉ」

男(手玉に取られてる先輩とか初めて見た)
704 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/11/30(水) 20:21:31.44 ID:4UIK5j7C0
続きは明日です!

全部、今日あげときたかったんですがー。

にゃぁぁん
705 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/30(水) 21:02:27.45 ID:p/2oTLuso
おつー
706 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/01(木) 01:41:33.32 ID:01x17dmIO
>>690です
とりあえず今の状況は掴めました!
感謝です!
707 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/12/01(木) 18:49:06.74 ID:Xqmud68J0
……。

………。

――先輩の家


女先輩「お茶でよければ、どうぞ」コトッ

おっさん「むっ、かたじけない」

男「……」ウトウト

女先輩「眠い?」

男「い、いえ」

女先輩「無理しなくていいよ。あれから寝てないんだし」

大学生「そういえば私達も寝てないんだった」

女先輩「私、起きてるんで会長もどうぞ」

大学生「えー、そういう訳にもいかないでしょう」
708 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/01(木) 18:49:46.34 ID:Xqmud68J0
男「そうですよ。それに聞きたいことも結構あるんで もう少しだけ起きてます」

女先輩「そっか」

おっさん「聞きたいこと、とは?」

男「そちらも元に戻る情報ってつかんでないんですか?」

おっさん「何一つとしてなっ」

男「……」

大学生「いばるところじゃないっての」ズズズッ

大学生「正直な話。状況はほとんどアナタ達と一緒なの」

男「そうですか」

おっさん「こちらからも一つ聞きたいことがある」

大学生「何かあったっけ?」

おっさん「力を取り戻す方法を知らないか」
709 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/01(木) 18:50:14.93 ID:Xqmud68J0
女先輩「力……?」

男「英霊化のことですか」

おっさん「いわゆる変身だな」

男「契約は――」

おっさん「無論しっかりと契約したが、ある日を境に変身ができなくなったのだ」

男(オレと同じ境遇……って訳じゃないのか)

女先輩「ある日を境にっていつのことなんですか?」

おっさん「たかしと出会う前だ」

女先輩「た、たかしさんですか」

大学生「あー……それ私の事?」

おっさん「その通り」
710 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/01(木) 18:50:48.06 ID:Xqmud68J0
大学生「もういいよ。私がたかし君で」

女先輩「どういうことなんでしょうか?」

大学生「こっちが聞きたいよ」

おっさん「以前、強敵と出会って。おじさんは追い込まれたんだ」

女先輩(勝手に話が進まってる!?)

おっさん「心も体もボロボロだった。奇跡でも起きない限りはその状況はどうすることもできそうになかった」

おっさん「おじさんは覚悟したよ、諦める訳にもいかなかったが体が動かなかったんだ」

男「……でも、今オレ達の目の前にいるってことは」

おっさん「ああ。奇跡は起きたんだ」

おっさん「何というか上手く、説明はできないのだが」
711 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/01(木) 18:51:31.83 ID:Xqmud68J0
おっさん「限界を突破したとでも言うのか。明らかに今までとは違う力が湧いてきたんだ」

女先輩「!!? それって」

おっさん「む?」

男「少年の最後の、アレか」

おっさん「同じ境遇の者が?」

男「はい。今はもういないんですが……」

おっさん「そう、か。とにかく それからだ。変身が出来なくなったのは」

大学生「その話。初めて聞いたんだけど」

おっさん「キミにはいっただろう」

大学生「一切! 聞いてませんけど」
712 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/01(木) 18:52:13.71 ID:Xqmud68J0
男「残念ながら、力を取り戻す方法はオレ達じゃ分かりそうもないです」

おっさん「そうか」

大学生「ふぁぁぁ〜」ムニャムニャ

女先輩「お布団出してきますね」タタタッ

大学生「ああ〜いいのに」

男「えっと他には……」

おっさん「また起きてからでいいだろう」

男「すみません」

おっさん「お互い分からないことの方が多いんだ。気にするな」

女先輩「お布団……ぃっしょっと。持ってきました」ズルズル

大学生「ごめんねー」ウトウト

大学生「ん〜……」zzz
713 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/01(木) 18:52:56.38 ID:Xqmud68J0
女先輩「いえいえ。お二人も寝てくださっていいですよ?」

おっさん「おじさんが起きていよう」

女先輩「そんなっ、悪いですよ」

おっさん「眠れそうにないのか?」

女先輩「……はい」

男「先輩」

おっさん「そうか、ならば」グィッ

女先輩「えっ!」ポフッ

男「え?」

おっさん「彼と同じ布団で眠ってみたらいい。安心して寝ることが出来――」

男「出来ないですよ! 家族とかなら理解できますけど」

女先輩「そ、そうですよ」

おっさん「は〜っはっは」ダッ  ガラッ
714 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/01(木) 18:53:29.67 ID:Xqmud68J0
男「ちょっ! 逃げ――」

女先輩「……」

男「入り、ますか?」

女先輩「うん」///モゾモゾ

男(マジか!?)

男「眠れそうですかね」

女先輩「分かんない」

男「少年と姉さんのこと、で」

女先輩「うん……」

男「そうですか」



男「――やっぱりオレ、おかしいですよね」

女先輩「え?」
715 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/01(木) 18:54:11.18 ID:Xqmud68J0
男「こんな状況に慣れ始めてきてる」

男「普通だったら先輩みたいに眠れないはずだし」

女先輩「……前を向く。でしょ?」ニコッ

男「あっ」

女先輩「姉ちゃんが最後に言った言葉なんだよね」

男「……」

女先輩「乗り越えるのなら前に進むべきって最後に言ってた」
716 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/01(木) 18:54:41.79 ID:Xqmud68J0
女先輩「男くんは、多分その言葉が頭の中に残ってたんだね」

男「はい」

女先輩「私もその言葉が頭に残ってたけど……怖かった。彼女には偉そうなこと言ってたのにね」

男「状況も変わったんで仕方ないですよ」

女先輩「希望とか、勇気を持つのって こんなに大変なんだって思った」

女先輩「でもね、今は平気だよ」

女先輩「君が前にいてくれるってだけで」

男「オレが前にいくって言ったばっかでしたよね」

女先輩「うんっ」クスッ
717 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/01(木) 18:55:11.91 ID:Xqmud68J0
女先輩「たまになら、振り向いてくれてもいいけどね」

男「結局、先輩に励まされるってどっちが前にいるんだか」

女先輩「少し前でいいの。横に近い方が」

男「そうですか――」

男「ふぁぁ〜」

女先輩「寝るとこだったのにごめんね? おやすみ」

男「先輩も、寝てくださいよぉー」ムニャ

女先輩「はいはい。後からついていきますよぉ」

男「約束です……」zzz

女先輩「うん」


そうしてオレは長い1日を終え、夢の中へ落ちていった。

718 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/12/01(木) 18:58:42.27 ID:Xqmud68J0
今日もコレで終わりです。

久しぶりにバルムンクの出番かぁww

719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) :2011/12/01(木) 22:51:00.79 ID:SsJ6I6fdo
乙!

>久しぶりにバルムンクの出番かぁwwww

むぁじで!?
720 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/01(木) 23:03:15.43 ID:0W+59WOlo
おつー
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/01(木) 23:05:02.36 ID:Ia+XbE56o
おほ、楽しみだ
722 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 19:58:22.53 ID:PCKOoIQL0
――夢の中

バルムンク「おはようー♪」

男「……」

バルムンク「おはよう?」

男「お、おう」

男(気分としては お休みなんだけどな)

男「今日は何してたんだ?」

バルムンク「んっとねー。大変だったよぉ」

男「大変って。ココで何か大変なことあるのか」

バルムンク「ず〜っと応援してたの!」

男「応援?」

ますます分からなくなってきた。
723 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 19:59:01.30 ID:PCKOoIQL0
バルムンク「男、負けないでーって」

男「……?」

バルムンク「?」

男「えっと」

男「詳しく教えてほしいんだけど」

バルムンク「コレ見て」

彼女が指を差してるのは オレの部屋にあるのと同じテレビだが。

オレの中にも電波が通ってる?

はずもなく……

バルムンク「えいっ」ピッ

 ザァー

男「砂嵐じゃん」
724 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 19:59:35.16 ID:PCKOoIQL0
バルムンク「さっきまでは男の戦ってる姿が見れたんだけどなぁ」

男「!?」

バルムンク「おかしいな」パンパン

ああ、映らないときに叩くのって本能的なもので……

ってそうじゃなくて!

男「戦ってる時の姿が見えた?」

バルムンク「小さい子とか黒い人とかと戦ってたよ」

戦ってる時って……つまり英霊化したときだよな。

まぁ、いまさらこの世界で不思議なことが起きてもおかしくないと思うけど。
725 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 20:00:15.73 ID:PCKOoIQL0
男「そうか。応援、してくれてたのか」

バルムンク「うん」

男「ありがとう」ナデッ

バルムンク「えっへへ♪」

男「でもさっ。オレ負けたっていうより勝てなかったよ。あのまま戦い続けてたら――」

バルムンク「!? 負けないもん!」

男「ぇっ……」

それは、子供がテレビの中のヒーローを批判された時と同じような反応だった。

バルムンク「どんなに負けそうでも男は強いし……わたしが守るって決めたんだよ」

言ってることは無茶苦茶だったけど、何となく思いは伝わってきた。

さっき先輩にも注意されたばかりじゃないかっ。

前を――向かないと!
726 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 20:00:50.23 ID:PCKOoIQL0
男「ごめん、負けないよ。絶対に何とかしてみせるから」

男「絶対に……」ギュッ

バルムンク「応援してるからね?」

男「ああ!」

バルムンク「でねでね♪」

男「ん? お、おう。まだ何かあるのか」

トテトテトテ

バルムンク「開けてみてー」

男「扉を開ければいいんだな」

男「どうせ、また田舎の風景――アレ?」ガチャッ

扉を開けた先には、田舎はなくなっていて

親戚の家の玄関から見た景色だった。
727 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 20:01:30.42 ID:PCKOoIQL0
男「なん、で……」

彼女の世界が広がったという前の解釈は間違っていた?

彼女は以前の場所が好きなようだったし、変える必要がない。

なら、コレは彼女の意思とは別の……。

バルムンク「あれぇ?」

男「いつから気づいたんだ?」

バルムンク「男の戦いが終わってからなんだけど。さっきは お空の上だったんだよ?」

ギィッ バタン

男「空の上か……もう一回開けてみてくれないか?」

バルムンク「うん。よいしょー」ガチャッ


ギャァァァァァアア  キンッ キキンッ

扉を開いた先には戦場が見えた。
728 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 20:02:05.44 ID:PCKOoIQL0
血と煙、そしていくつもの遺体が倒れて……

バルムンク「わっ!!」バタン

男「閉めるの早いだろっ」

バルムンク「だって、ビックリしたんだよ!」

男「ああ、そりゃ閉めるか。ごめん」

あらためて扉を見る

どこにでもありそうな普通の扉だ。

だが、今は不気味なものにしか見えない。

男「もう、開くのはやめよう」

バルムンク「どうして?」

男「次 開いたらどうなるか分からないじゃんか」

バルムンク「ん〜……」

名残惜しそうにその扉を見ている。
729 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 20:02:38.10 ID:PCKOoIQL0
確かに気になるけど

男「ダメだぞ?」

バルムンク「分かったぁ」

男「……」

男「なぁ、バルムンク」

バルムンク「なに?」

男「扉の先の景色に見覚えはあるか?」

バルムンク「何だかモヤモヤするけど、少し」

男「だよな。実はオレもそうだ」

ということは、過去の――

いや、もう気にする必要はないか。開けるつもりもないし。

バルムンク「痛ッ!」ズキン

男「!? 大丈夫かっ」

バルムンク「うん。思い出そうとしたら頭が痛くなっちゃった」エヘヘ
730 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 20:03:05.99 ID:PCKOoIQL0
男「思い出さなくてもいいよ。 もう気にする必要なんてないんだ」

バルムンク「えー」

男「とりあえず、横になっとけ」

バルムンク「分かったぁ」ポスン

思い出そうとしたら?

オレが親戚の家の事を思い返しても頭が痛くなることはないのに、バルムンクだけ……。

バルムンク「……」ジィー

気にする必要がないと思いつつも、どうしても気にしてしまう。

バルムンク「……」ジィー

男「……」

さっきから何か。
731 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 20:05:24.04 ID:PCKOoIQL0
男「めっちゃ視線感じるんだけど」チラッ

バルムンク「お〜とこ〜

男「何だよいったい」タッ

ポスン

バルムンク「〜」モゾモゾ

男(虫かっ!)

バルムンク「ほっ」トンッ

彼女の頭がオレの膝に……。

膝枕したかっただけなのか

バルムンク「足硬いね」

男「臭いよりはいいだろ。ていうか柔らかさ求めてたのか」
732 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 20:06:02.10 ID:PCKOoIQL0
バルムンク「でも、これはこれで」モゾッ

男「髪の毛が妙にくすぐったいからあんまり動くなよ」

バルムンク「ふぁ〜い」

微妙な返事をしたまま目を閉じてしまった。

悪いと思いつつも彼女の顔に見とれてしまう。

そういえば気にしたことがなかったけど、彼女と初めて出会ったのは

いつで、どこ……だっ――

男「っツ!!?」ズキッ

不意に頭痛がする。
733 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 20:07:26.92 ID:PCKOoIQL0
何だコレ! 頭が――。

男「……くそっ」

思い出そうとするのを止めると頭痛は収まった。

男「考えるのは、やめとくか」

男「起きたら誰かに聞いてみればいいし」

誰に言うでもなく呟き。オレも夢の中で寝てしまった。

734 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/05(月) 20:08:49.13 ID:PCKOoIQL0
今日はコレでおしまいです。

次回は近日中にあげる予定ですー。
735 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/05(月) 21:17:25.21 ID:d9Gl4Sx9o
過去に何かあったのかなー。お疲れ様です。
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/05(月) 21:27:00.52 ID:sauRgf0Ro
おつ
記憶が無くなっていくのが代償なのか?
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/06(火) 16:43:35.28 ID:3cUs+2P3o

バルムンク可愛いよバルムンク(*´Д`)ハァハァ
738 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/08(木) 21:31:37.28 ID:FO+RGMAX0
……。

………。

バルムンク「ん――」パチッ

見上げると男の顔が目の前にある。

どれだけ寝たのかな。

男「zzz」

バルムンク「〜♪」///ゴロゴロ

男が起きないように静かにくっついてみた。

ほっぺとか触ってみたいけど……

バルムンク「……」ジィー

バルムンク「はぁ〜む♪」チュッ

男「んぁ……? ッ!」
739 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/08(木) 21:32:07.96 ID:FO+RGMAX0
バルムンク「んー」チュッチュッ

男「な、にやってんの」

バルムンク「?」

バルムンク「うん!」

男「うん! じゃないよっ」

バルムンク「男が前にしてきたことだよぉ?」

男(うっ……)

バルムンク「ぁむ……んっ」チュッ

男(ああ、続くのか。もうっ どうにでもなれ!!)
740 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/08(木) 21:32:35.98 ID:FO+RGMAX0
――体感的に15分後

バルムンク「ふぁっ……ん〜♪ っぷは」

バルムンク「終わりー」///ニヘヘ

顔を赤らめながら、離れていく。

男「お、おう」ベタベタ

男(夢精とかしてたら……先輩隣にいるから大惨事だな)

男「オレ、結構寝てたのかな?」

バルムンク「分かんない」

一度、起きてみるか。

男「そっか。んじゃ――」スクッ
741 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/08(木) 21:33:02.34 ID:FO+RGMAX0
ガシッ

男「バル、ムンク?」

男「えっと、どうしたんだ?」

バルムンク「……」パッ

男「また、戻ってくるからさ」ナデナデ

バルムンク「〜〜。約束だよっ!」///

男「また寝るときにな」

……。

………。
742 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/08(木) 21:33:32.64 ID:FO+RGMAX0
――先輩の家

男「ふぁぁ〜」

男(大分、この起き方もなれてきたな)

モゾッ

女先輩「ん〜……」zzz

男(目の前に先輩がいるのは慣れないけど)

男「起きるかっ」ガサッ

大学生「んふふ〜♪」ニヤニヤ

男「」ビクッ
743 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/08(木) 21:34:03.87 ID:FO+RGMAX0
大学生「おっはよう」

男「お、おはようございます」

大学生「いやー。私が寝てる間にねー」

男「何もしてないですよ」アセッ

大学生「同じ布団で寝てて? それにさ」ピッ

オレの下半身に指を差す。ちょうど股のあたりに

大学生「説得力ないよぉ? 元気いっぱいって感じで」

男「コレはバルムンクとの〜」ゴニョゴニョ///

大学生「あっはは♪ 恥ずかしがらなくてもいいよっ!」

男「だいたい、男の朝はこうなるのが自然でっ!」

大学生「分かったからトイレにでも行ってきなって」

男「っ」ダッ

大学生「……行ったかぁ。ていうかホント何で二人で寝てたのよ」ボソッ
744 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/08(木) 21:40:37.70 ID:FO+RGMAX0
今週、仕事が忙しくて書き溜め少ししかできませんでした。

っというわけで 次は3日後? くらいです。

バルムンクを脳内で描いて ひたすら次回の事を考えておきます!
745 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/08(木) 23:21:04.58 ID:fFgrqAEQo
忙しい中お疲れさま。
時間かかってもいいから面白いのよろしく。
746 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:37:43.85 ID:1V2Ym/ar0
女先輩「んー、ぁ。おはようございます」ショボショボ

大学生「おっ! おはよう♪」

女先輩「男くんは……」キョロ

大学生「トイレ行ったよ。それよりおっさんは?」

女先輩「外にいませんか?」

大学生「探したけどいないのよぉ。行き先とか聞いてないのよね」

女先輩「え、ええ。何も言ってませんでしたから。何処にいるんでしょうね」

大学生「家の中にも外にもいないし」
747 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:38:07.83 ID:1V2Ym/ar0
おっさん「今、戻ったぞ」ガラッ

大学生「! ッ何処行ってたのよ」

おっさん「屋根の上でしばらく町を見ていたんだが」

おっさん「人がいない町がこれほど不気味だとは――」

ゴーン ゴーン ゴーン

女先輩「!!?」

大学生「きっと12時の鐘って訳じゃないんでしょうね、コレ」

おっさん「だろうな」
748 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:38:33.52 ID:1V2Ym/ar0
不意に教会の鐘がなった。

この鐘が何を意味するものなのかは分からないが

少なくとも、彼女達にとって不愉快な音に聞こえるのは間違いないだろう。

バタバタバタッ  ガラッ

男「先輩っ! ……起きてましたか」

女先輩「うん。今の音聞こえた?」

男「教会に、誰かいるんですかね」

女先輩「行ってみる?」

男「……」

大学生「どうすんの」

おっさん「彼に任せよう」
749 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:40:34.67 ID:1V2Ym/ar0
男「――いいんですか?」

大学生「いいんじゃない」

男(この状況と関係がないとは思えない)

男(少しでも何か分かるならっ)

男「行きましょうっ!」

大学生「あははっ♪ 皆で絶対、戻ろうね」

女先輩「はい」

男「もちろん!」

おっさん「この行動が吉と出るか凶とでるか……」

大学生「水を差すようなこと言わないでよねー」

女先輩「そうですよぉ」
750 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:41:04.98 ID:1V2Ym/ar0
おっさん「どのみち動かなければ始まらないか そうだろう? 男くん」

男「そうです。動かなければ前なんか見えやしない 凶が出ても何とかしてみせます」

おっさん「ははっ! それでこそ男の子だ!!」バンッ

男「いてっ、頑張りましょう」

おっさん「ああ」

――外

大学生「デュランダル!!」ピッ


――soul inherit――

パァァァアア

大学生「準備はいい?」

会長の姿は白いワンピースに金色の鎧という姿だった。
751 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:41:45.39 ID:1V2Ym/ar0
今まであった人たちも大半が戦うような姿ではないと改めて思わせるほど

その見た目は綺麗だった

女先輩「綺麗ですねー。お姫様みたいですよ」

大学生「おー! ありがとねぇ♪」

おっさん「むぅ……」

男「どうしました?」

おっさん「いや、一人だけ変身が出来ないのが屈辱というか」

おっさん「自分以外が羨ましい」

男「おじさん生身ですし行くの止めときます?」
752 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:42:23.66 ID:1V2Ym/ar0
大学生「あー、常人よりかは強いから気にしなくていいよ」

おっさん「たかし――」

大学生「英霊化出来る人間に比べたらヘッポコだけど」

おっさん「ぬ、ぬぅー」

男「会長さん、おじさんのこと頼みますね」

大学生「オッケー! じゃ、行きましょうか」

オレ達は教会まで走った。

おじさん達は瞬間移動のような”コード”を持ってるらしかったので一足先に教会に行ったらしい。

その能力のおかげでおじさんを担いで移動しなくてもすんだ。
753 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:43:13.37 ID:1V2Ym/ar0
男「相変わらずっ、人は誰もいなさそうですね」タンッ

女先輩「そうだねー、いたら確実に英霊化できる人なんでしょうけど」トンッ

住宅街を走り抜ける。

後は学校を超えてすぐそこだ――

しかし、

お嬢「みーつけた♪」クスクス

暗闇に突如現れた二つの影が笑っている

女先輩「貴方達は!?」

帽子男「……」
754 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:43:44.50 ID:1V2Ym/ar0
男「誰だよ、お前達」

お嬢「あららぁ、知り合いに見える? だったら分かるはずでしょ」

男「っち」

だいたい察しはついてる、明らかに味方ではない

女先輩「私が初めて会った二人だよ」

お嬢「覚えてくれてたんだー。ねぇねぇ! 今からでもいいから私達について来ない?」

男「誰がなるかっ」

お嬢「アンタには聞いてないわよ。バァーカ!」

男(いちいち癇に障る)

女先輩「一度断ったはずでしょ」
755 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:46:01.00 ID:1V2Ym/ar0
お嬢「うふふ♪ 気に入ったものを一度断られたくらいで諦めるはずないでしょ」

帽子男「――おい」

お嬢「何よ」

帽子男「そっちは任せた」クククッ

帽子男「……ティルヴィング」

――soul inherit――

ドロッ

男「なっ!?」

目の前の男が死神のような姿になった。

帽子男「フフフ……ハハハハ! 久しぶりだ」

帽子男「すぐに壊れるなよ」

人はここまで歪んだ笑みを浮かべられるのか。

そう思うほどに彼の顔は狂気に満ちていた。
756 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2011/12/12(月) 20:47:01.30 ID:1V2Ym/ar0
今日はコレで終わりです。

次回は近日中にっ
757 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/12(月) 21:18:10.76 ID:uSQIOnPco
おつー
758 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/14(水) 09:09:47.80 ID:eNhmTdHUo
何やら緊迫した雰囲気…
楽しみに待ってます
759 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2011/12/19(月) 19:43:31.66 ID:WMkZOxN80
ごめんなさい。年末だと残業の時間が多くて忙しいので

更新遅くなっちゃいます><
760 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/19(月) 21:10:38.36 ID:m0WkH9GAo
年末年始は仕方ない
報告あるだけありがたい
761 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/20(火) 16:41:53.18 ID:jWTJkQqxo
年越しても待つよ!
762 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 08:53:08.83 ID:HUz0h4qqo
追い付いたー。
どうも因果ちゃんみたいな印象を受けるね。
面白いよ!>>1がんばれ!
763 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2012/01/03(火) 23:39:13.72 ID:yr1NUsry0
――教会入口

大学生「っと。ココで会ってる?」

おっさん「はずだが……」

おっさん「すでに誰かが入った後のようだ」

大学生「扉……微妙に開いてるものね。誘われてるみたいで気味が悪いッたら――」

グニャァァッ

おっさん「っ!?」

大学生「なにこれ! 教会が歪んでく?」

おっさん(この、力は――)

大学生「ど、どうしたのよおっさん」
764 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/03(火) 23:39:50.59 ID:yr1NUsry0
おっさん「いや、何でもない。進もう」

大学生「待ちなさいよ!!」

スタスタスタ ギィッ――

坊主「ぬぅ。ワシの力でも壊れぬとは」

団長「まだ、足りないか。それよりも来客のようだぞ」

おっさん「坊主……」

坊主「っ!!?」

坊主「おおう。コレは親父殿、いかがなされた?」

大学生「――え?」
765 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/03(火) 23:40:25.80 ID:yr1NUsry0
坊主「ん? 読めた、読めましたぞ! いやぁー正に都合のいい時に来てくれるお人だ」

坊主「コレを壊すのを手伝いに来てくれたのであろう?」

巨大なステンドグラスを見上げながら鬼がにやける。

大学生「ね、ねぇ? どういうことなの?」グイッ

おっさん「……」

大学生「何か言いなさいよ! どういう――」

坊主「それよりも、先程から隣にいる娘は誰であったか。ぬぅ、思い出せぬ」

おっさん「思い出さなくてもいい。貴様が思い出すのは別のことだろう」

坊主「ハテ……何であったか?」ニヤニヤ
766 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/03(火) 23:40:47.92 ID:yr1NUsry0
おっさん「……」ギリッ

団長「待て。坊主、お前いったい何をした」

坊主「いや、なに。我々の中で思うように動かぬ不安分子に少しばかり灸をですな」

団長「くっ……」

坊主「だ〜っはっは! 申し訳ないのぉ団長、上手く焚き上げることはできなかったようで」

団長「ちっ、坊主が何をしたかは知らないが、もう一度仲間になるつもりはないか」

大学生「もう一度?」

おっさん「すまんな……」

大学生「すまんって――何がよ! おっさん、アイツ達の仲間だったてことでしょう!?」

おっさん「言い訳などするつもりはないさ」スッ
767 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/03(火) 23:41:16.61 ID:yr1NUsry0
大学生「――!?」

大学生「見損なったよ……おっさんがいくら馬鹿だったとしても」ポロッ

大学生「付き合い浅くてもさ、良い人だって思ってたんだよ? それなのに」ポロポロ

おっさん「すまない、だけど最後にお願いがあるんだ」ナデナデ

大学生「触んないでよッ!!」パシッ

おっさん「見ててくれ、それが父ちゃんの贖罪だから」

大学生(何……なのよ)

おっさん「団長! 悪いが用があるのはそこの坊主だけだ」

団長「――ッ。そうか」
768 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/03(火) 23:41:47.18 ID:yr1NUsry0
おっさん「だからお前は」

団長「手は出さないよ。例えどちらが死にそうになったとしても」

おっさん「ふっ。ありがとな、団長」

坊主「ぬぬぬっ。コレは――」

坊主「実に面白いことになってきたではないかぁぁああ!!」

団長「坊主、少しでも悪いと思うのなら勝ってみせろ。オレは外に行く」ツカツカツカ ギィッ

坊主「任せてくだされぃ! 自分の尻は自分で拭うのが大人の常識ィ」

おっさん「子供の常識からやり直してみたらどうだ」

おっさん「貴様がやってることが悪党というより外道の行為だと気づくかもしれんぞ」
769 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/03(火) 23:42:27.65 ID:yr1NUsry0
坊主「外道で結構! 悟りを開けば皆、快楽を求めることしかせぬものだ」

坊主「ふふふっ。だぁーっはっは!!」

おっさん「父ちゃんから、離れてろよ?」ニコッ

大学生(何が本物おっさんなんだよ)

大学生(私は……どうしたらいいのよ)ギュッ

坊主「ゆくぞ、行くぞ、逝くぞぉぉ!」ダッ

おっさん「うおぉぉおおお!!!」タンッ
770 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/03(火) 23:44:18.85 ID:yr1NUsry0
めちゃくちゃ遅くなって申し訳ない。

言い訳は出来ないですが、久々の連休で浮かれてしまって。

次回は、近日中にー!!
771 :以下、あけまして [sage]:2012/01/04(水) 01:44:53.85 ID:XRbYr/pIO
>>770
追いついたー乙
772 :以下、あけまして [sage]:2012/01/04(水) 21:34:52.41 ID:kOOzs98To
おつ
773 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:41:17.78 ID:T3PPl7Xn0
坊主「ぜぇぇえいっや!」シュッ

おっさん「――――ッ!!」

英霊となることも出来ずに

坊主の攻撃をほとんど勘だけを頼りに躱していくことになるだろう。

だが……。

おっさん「生身の人間に当てることもできないか」

怯まん!!
774 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:41:51.77 ID:T3PPl7Xn0
坊主「ほほう。察するに」

坊主「英霊化が出来なくなったのではないか?」

おっさん「……」

坊主「そうよな、まず生身で戦おうとなどは思わん。フフッ」

坊主「残念!! 実に残念だ」ニヤッ

以前、英霊化をして限界を超えても

それでも倒すことが出来なかったこの男を倒すことができるのか。
775 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:42:30.59 ID:T3PPl7Xn0
おっさん「……」チラッ

背後で見つめる少女を見る。

湧いてくるのは勇気などではない

コレは義務であり責任なのだから。

奴と対峙するにはそれだけで十分――

坊主「あまりにつれないではないか」

坊主「さっきから黙りこくってばかりで」

おっさん「ふむ、なら」
776 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:43:15.97 ID:T3PPl7Xn0
おっさん「いつでもかかってこい」クイッ

坊主「然様かっ」ダッ

シュッ バキバキバキッ

大学生「!!?」

おっさん「ぐぅっ……ぉぇ」ビチャ

アバラが数本折れた、口の中が鉄の味で広がる。

坊主「コレでも手加減はしたのだが、むぅ。生身の体とは非力なものよ」

おっさん「――ッ!」ブンッ

ふらつきながら 奴にめがけて拳を突き出す、が。

――ガッ!

避ける必要もないと思っているのか、動こうともしない。

むしろ こちらの拳から血がにじみ出る。
777 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:43:58.45 ID:T3PPl7Xn0
坊主「意味がないと思わんか」

そうだとは思わん、認めない。

――ガッ! ――ガンッ!!

何度も、何度でも拳をぶつける。

坊主「ぬぅん!!」ブゥン

おっさん「……っく」ズサァッ

邪魔なものを払うように扱われる。

そしてそのまま。
778 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:44:45.43 ID:T3PPl7Xn0
坊主「ほぉれっ!」ゲシッ

倒れこんでるところに、腹部に蹴り

それだけで2メートル程転がる

おっさん「う……げほっ」ビチャ

坊主「だぁーっはっは!」スタスタ

グリッ……

頭に足がおかれる。意識が混濁した中でも怒りだけは湧いてくるが

身動きが――
779 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:45:26.50 ID:T3PPl7Xn0
大学生「ちょっ!! ……おっさん!」

坊主「親父殿、良いことを教えてさしあげよう」

おっさん「なん……だ」ヒュッ

坊主「いや、なぁに。前の戦いの続きの話になるのだが」

坊主「人質はどうなったと思う」ニヤニヤ

おっさん「!?」
780 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:46:21.72 ID:T3PPl7Xn0
おっさん「妻を……どう、した?」

坊主「用もなくなった人質に価値などある訳がなかろう?」

坊主「子を身籠っていたようだったが、まぁ。二人そろって」

坊主「仏にしてしまった」

坊主「何、ほんの一瞬だったからのう。痛みなどあるまいて」



――プツッ
781 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:47:47.61 ID:T3PPl7Xn0
おっさん「貴様ぁぁぁあああ!!!」グググッ

今ほど、力を欲したことはない。

奴を

殴り殺すための力を!

坊主「ぶわぁーっはっはっは!!」

おっさん「足を、どけろぉぉ!」グッ

坊主「もうしばらくこのままでもよかろう」ゲラゲラ

坊主「――――ォゥ!?」

ビシュッ
782 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:48:31.93 ID:T3PPl7Xn0
不意に体が軽くなった、頭を踏んでいた足が退いたのだ。

奴の意思ではない。

顔をあげる

おっさん「見ててくれといったろう……」

大学生「助けたからって惨めな気持ちになるとかだったらごめんなさいね」

大学生「でもさっ」ビッ

坊主「ぬぅ?」

大学生「アイツむかつくのよ。凄く」

坊主「なんと!」
783 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:51:41.04 ID:T3PPl7Xn0
大学生「はぁー。後でいろいろ話してもらうからね?」スッ

この手を握っても良いのだろうか……

大学生「ほら、早く!!」

握ってもいい権利があるのだろうか

おっさん「……」

大学生「もうっ!」

ギュッ!!

大学生「まったく。おっさんの涙なんて見ると思ってなかったよ」
784 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/01/10(火) 21:52:19.77 ID:T3PPl7Xn0
……妻と息子がなくなったことの悲しみは後にしておこう。

後で泣くだけ、泣けばいい。

じゃなければ、心が折れて仇はうつことができないだろう

じゃなければ……

おっさん「ヒーローは、泣かん!!」

彼女に失礼だ


大学生「よしっ♪ それでこそ おっさん!」
785 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2012/01/10(火) 21:54:23.95 ID:T3PPl7Xn0
今夜はこれで終わりです。

申し訳ねぇ、申し訳ねぇ……
786 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/10(火) 22:00:40.98 ID:UnR6cM/6o
乙!
787 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/10(火) 23:09:46.90 ID:sO90JHRIO
おっさん(´;ω;`)
788 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/12(木) 11:36:34.50 ID:SjMKiOKNo
兄は!兄の活躍はまだか!
まさかサングラス如きで終わるのか…
789 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/03(金) 13:17:22.63 ID:A1PHgZrgo
あれー
790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/29(水) 00:23:09.35 ID:+c23bsavo
おーい
791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/06(火) 08:54:03.18 ID:kwXq5+0io
これは落ちるぞ…
792 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/09(金) 21:09:30.76 ID:kCLObnZMo
あぁ
793 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/10(土) 03:51:59.06 ID:0DVSed6Io
失踪したのか?
794 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2012/03/12(月) 00:18:39.73 ID:rqi/tl+70
物凄く言いずらかったんですが、仕事が毎年 夏まで忙しいんだ。

一回、落とす方がサーバーのためですよね。
795 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/12(月) 12:35:42.48 ID:nvvGVokUo
月イチ生存報告でいいと思うけどな
796 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/12(月) 12:36:55.08 ID:nvvGVokUo
おおーう
sageが入ってなかったぜ
797 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/10(火) 23:08:50.29 ID:OtuVz59ao
798 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage]:2012/04/15(日) 02:05:21.91 ID:BIrgH8/U0
ありがとうwwww

GW明けからようやく、仕事にひと段落です><
799 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/15(日) 02:36:16.80 ID:xNi6A/AQo
久々に見た
800 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/15(日) 12:36:50.63 ID:faudMQbWo
おぉ 楽しみに舞っとこう
801 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/15(日) 13:49:41.33 ID:WxwdIHkIO
待ってたぜ
802 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/04/29(日) 13:28:30.12 ID:LtCFBKO+o
俺も舞ってるぜ
803 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/05/04(金) 21:28:16.24 ID:L/FwOVfK0
坊主「何をごちゃごちゃと言うておるかと思えば『ヒーロー』とは笑わせる」

おっさん「ああ、存分に笑え」

おっさん「だが、何者かを救おうとする者はヒーローにならなくてはならない」

坊主「ぬふふっ。いや、お主の心は英雄のそれに相違ないであろう」

坊主「しかし!!」タッ

大学生「!!?」バッ

坊主「力なきものがその役目を演じられるほどっ」ブゥン

ギィィン ドォォン!

大学生「うっ――」パラパラッ

坊主「甘くはないであろう!!」
804 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:28:55.30 ID:L/FwOVfK0
同じ英霊化した人間なのに、壁に叩きつけられた。

単純に私の方が力が弱いからだろう。

大学生「いちいちうるさいなハゲチャビン!」ガラガラッ

坊主「な、なんとぉぉぉ! 何故ハゲているとバレたぁ」

大学生「面の下からでも……!!」ググッ

大学生「頭皮が光ってるの丸わかりだっつーの!!」ブン

私のパンチも空振りに終わってしまった。

そもそものスペックが全然違う気がしてきた……。
805 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:30:04.90 ID:L/FwOVfK0
坊主「おっと!! オナゴがそのような言い方をするとは」

坊主「お嬢の方がまだ口が良い気が、ふむ。それはないか」ヌフフ

おっさん「たかし下がっていてくれ」ザッ

大学生「……どいつもこいつも!!」プチン

大学生「馬鹿にしてんじゃないわよー!」

おっさん「い、いや。そんなつもりは――」

大学生「一緒に戦うって考えはないってわけ!?」

おっさん「キミには無事でいてほしいんだ」
806 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:31:20.74 ID:L/FwOVfK0
大学生「!!」グッ

おっさんの襟を掴んで

大学生「ふんっ!」ガンッ

頭突き!

おっさん「っ!! ぅぉぉぉ」

坊主「おっ! 素晴らしい」

大学生「さっきので目が覚めたと思ったら」

大学生「現実見なさいよ! 実際、おっさん一人で勝てる相手じゃないでしょうに」

大学生「……たまには、頼りにしなさいよ」ギュッ
807 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:31:55.99 ID:L/FwOVfK0
おっさん「お前――」

大学生「え?」

おっさん「!!?」

おっさん(いかんいかん、妻とダブッって見えていた)

おっさん「た、たかし! すまなかった、まだ何とかできる気がしていた」

坊主「2対1、いや! 正確には1対1となると……ふむ」

坊主「な〜んも変わらんわい! が〜はっはっは」
808 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:32:34.80 ID:L/FwOVfK0
大学生「何も変わらないかどうかはやってみないと」

おっさん「分かるはずがない!」ザッ

坊主「ならば、後悔するがいい!」バッ

坊主「ヒーローなどになりたがった悲しきお主らの運命の」

坊主「……末路を」

おっさん「まずい!!?」 

坊主「コード」スゥ

――gravity――

ズンッ

二人の周りに重力というエネルギーがまとわりつく。
809 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:33:17.88 ID:L/FwOVfK0
おっさん「ぐっ……」

大学生「何倍も……自分の体が重くなったみたい」

坊主「そのあたりいったいは普段の10倍の重力が渦巻いておる。生身の人間には」チラッ

坊主「ちとシンドイかのう?」

おっさん(さっき受けた傷が……)

大学生「おっさん!?」

おっさん「気にするな……くっ」
810 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:33:58.29 ID:L/FwOVfK0
おっさん「それよりキミなら脱出できるだろう?」

大学生「!?」ハッ

大学生「コード!!」

――teleport――

キィーン

おっさんを引き連れて瞬間移動をした

だけど……

おっさん「はぁ……はぁ……」

おっさん(右肩が、外れたな――コレは)
811 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:35:44.83 ID:L/FwOVfK0
坊主「ほほう、珍しいコードを持っておるのう」

坊主「されど、やはり何も変わらぬなぁ」

坊主「親父殿を庇ってどこまで持つものか」クフフ

大学生「うっ……」

坊主「次は、50倍かの? コード」

――gravity――

おっさん「かはっ!」ビチャッ
812 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:36:40.19 ID:L/FwOVfK0
大学生「ううっ。コー」

おっさん「たかし……もう、いいんだ」ズズッ

大学生「馬鹿! 何がいいっていうの……よ!」

おっさん「……――」ズシャァァ

大学生「おっさ――」

おっさん「私に構うな。私は、私で……」ググッ

坊主「おおう! 人間の体でよくも立ち上がれたものだ」

おっさん「なんとかする!」ハァハァ

大学生「でもさ!!」
813 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:38:04.43 ID:L/FwOVfK0
おっさん「現実を見るんだ!」

大学生「……!? 何よ、かっこつけちゃってさ」

大学生「それで言い返したつもり?」ポロポロ

スッ

大学生「コード」

――teleport――

坊主「またしても、二人で脱出とは。コレはワシの圧勝かの」

おっさん「……」ハァハァ
814 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:38:47.63 ID:L/FwOVfK0
おっさん「父さんだからな……かっこくらい……ゲホッ」

大学生「何が父さんよ! 私にだってだいたい分かってきたんだからね!」

大学生「ねぇ? そんなに似てる奥さんと私って」

坊主「お、おおーなるほど。何処かで見たことあると思えばそういうことであったか」

おっさん「……似てるな とてもとても愛おしいくらいに」

大学生「私の事たかしって呼んでたのもお腹の中の子の名前なんでしょ?」

おっさん「……ゲホッ」コクコク
815 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:39:19.19 ID:L/FwOVfK0
坊主「次は100倍でいってみようかのぅ コード」

大学生「コード!!!」

――gravity――

――teleport――


坊主「!!?」

大学生「アンタは黙ってなさい!」キッ

坊主「ぬ、ぬぅ」ビリビリ
816 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:39:49.17 ID:L/FwOVfK0
おっさん「わたしが、死ぬ前に言っておかなければな」

大学生「何を? あと死ぬとか簡単に言うんじゃないっ!」ペシッ

おっさん「ははっ……妻がやつにさらわれた時」

おっさん「私は何もできなかった。何も、知らなかったんだ」

おっさん「家に帰ったら、誰もいなくて。最初はコードを疑った……」

大学生「うん」

おっさん「だけど、普通なら。近くにコードがいたら気づくだろう? 不思議に思った私は」

おっさん「以前まで正義の集団だと思っていた彼らの所までいったんだ」
817 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/05/04(金) 21:40:37.74 ID:kdnH9+alo
はじめから読み返さないとな
818 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:42:18.10 ID:L/FwOVfK0
大学生「正義の集団?」

おっさん「人を襲うコードを倒していたんだ。私にはそう見えていた」

おっさん「彼らの所にいったら、居たのは坊主一人と妻が眠っていただけで」

おっさん「そしたらアイツが言ったんだ」

おっさん「ワシの野望を叶えるために力を貸す気はないか? 貸さなければ妻は返さん……と」

大学生「……」ギリッ

おっさん「私は言ってやったよ。妻を奪った貴様の仲間になるなどありえない、って」

おっさん「後は知ってのとおりだ。戦い、破れ、そして最悪の結末になった」
819 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:42:57.60 ID:L/FwOVfK0
大学生「贖罪って……なんのこと?」

おっさん「ああ、キミが妻に似ていてね。助けれなかった罪を……つい、やり返すところを見ていてほしくなったんだ」

おっさん「ははっ。軽蔑しただろ? だけど私にはもう……」ゲホッ

大学生「軽蔑なんかしない……」スクッ

坊主「ぬ、やっと再戦かのう?」

おっさん(やめてくれ)
820 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:43:47.70 ID:L/FwOVfK0
大学生「だから、おっさんも自分のことを許して、ね?」

おっさん(コレ以上、私の無力で失うものを増やしたくない)ググッ

大学生「ちょっと! そんなケガで動こうとしないでよ!!」

坊主「時間の無駄だのぉ。楽しめる予定だったのだが」タンッ

大学生「――!?」

大学生(一瞬で近づかれた!! まず――)



ズンッ ビチャ……ピチャッ
821 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/04(金) 21:46:11.57 ID:L/FwOVfK0
本日はここらへんで終わります。

書き溜めしてユックリ自分のペースでこれから書いていきたいかと><
822 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/04(金) 22:25:21.22 ID:n22FaOXho
おつ
823 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/05(土) 01:08:57.74 ID:onGdVXUFo
おお、乙!
824 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:32:43.92 ID:4lUYJxii0
おっさん「……」フゥ フゥ

坊主「順番が変わっただけというのに」グリッ

おっさん「が、あぁぁぁ」

大学生「何、やってんの……」

おっさん「――はっ……」ズシャッ

大学生「ちょっと、やだ! 何でなのよぉ!」ユサユサ

坊主「が〜っはっはっは! 言うたであろう、順番が変わっただけと」
825 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:33:24.84 ID:4lUYJxii0
坊主「仲良く成仏いたせぃ!」ブンッ

大学生「――ふざけんなぁ!」ブンッ

ドゴォォォォン


やっぱり、吹き飛ばされるのは私のほうだった。

私のせいであの人が死んじゃったなら私は……

大学生「馬鹿、おっさんの……馬鹿ぁ」ポタッ

私を許せないよ――
826 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:33:58.40 ID:4lUYJxii0
ザッ ザッ ザッ

坊主「ワシの野望は叶わなかったか……だが」ヌフフ

大学生(諦めないんだから)ガラッ

坊主「お主らのおかげで随分と楽しめたぞ!」

大学生「絶対に、おっさんの仇とってみせるから!」

坊主「じぇぇぇい!」ドンッ ガラガラガラッ

大学生「うぅぅっ」ヨロッ
827 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:34:57.78 ID:4lUYJxii0
ただの一殴りで壁が崩れていく。

私は戦闘向きな力はもっていない、瞬間移動のコードだって

偶然捕まえただけで手に入った力だったし。

大学生「くら、っえ!!」ダンッ

坊主「ぬぉっ……」

ビシィッ

隙をついての蹴りで背中に当てた!
828 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:35:38.20 ID:4lUYJxii0
大学生(どう!?)

坊主「痛いのぉ」ガシッ

大学生「は、離しなさいよ!」

坊主「おっと、良いことを思いつい――」

大学生「離しなさいっ」ビュッ

坊主「まぁまぁ……落ち着きなされ」グイッ

大学生「キャッ!!」ドサッ

坊主「悪いようにはせんからのう」ヌフフ

大学生「!?」
829 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:36:12.92 ID:4lUYJxii0
大学生「コー」

坊主「それで逃げられては敵わんのだよ」ガシリ

大学生「ん"−!!」

馬乗りになられて手で口をふさがれた……。

坊主「ドレスのような色気がある服をきているのが、なおのこと良いのぉ」

大学生(嫌だ……嫌だ!! こんな奴になんか)

グッ グッ

どれだけの力を込めても、どかすことが出来ない
830 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:36:47.10 ID:4lUYJxii0
坊主「ホレホレ、もう諦めたらと思うのだがの」

大学生「――」ポタッ

坊主「!」

坊主「泣いても、誰も助けになど来ぬというのに……何をまだ期待しておるのか」スッ

大学生(おっさん……)

ポタッ ポタッ

おっさん「……」バチッ  バチチチッ

――sou;:r;tgrv――


坊主「!!?」

大学生「え?」
831 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:37:19.32 ID:4lUYJxii0
――夢の中

おっさん「ココ、は」

自分の家の中、だが半分は真っ暗で何も見えない。

おっさん「……」

考えるまでもなかった、私はもう――。

死んでいるのだ。

おっさん「また、私は何も救うことができなかったのか」ダンッ

おっさん「――!!」ダンッ
832 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:37:58.04 ID:4lUYJxii0
おっさん「何故こうも力が足りない!! どうすれば私は……私はぁ!!」

<<まだ……間に合いますよ?>>

おっさん「……」

おっさん(クラウ――ソラス?)

<<間に合う、かな? うん、きっと間に合わせます>>

おっさん「間に合う? いやっ、ソレ以前にキミはどこにいるんだ」

<<呼んでください、またボクを>>

おっさん「頼む、目の前に出てきてくれ」
833 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:38:33.14 ID:4lUYJxii0
何度も念じるが出てはこなかった。

<<そっか、人間の限界はそこなんだね>>

おっさん「どういう……」

<<死にしがみつくのが限界なんだ。ボクのいるところまで来れば……>>

おっさん「ど、どうやったら行ける!」

<<待って!! コッチまで来たら人としての死じゃなくなる>>

<<おじさん、死んじゃったならお嫁さんにも会いたいでしょ?>>

おっさん「――!?」

<<生き返らせる選択なんて教えてごめんなさい>>

おっさん(妻に……会える)
834 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:39:30.55 ID:4lUYJxii0
<<だけど、知らないで行くには後悔してしまうと思うので>>

<<選んでください>>


フォォン

目の前に二つの映像が見える。

光り輝く、あの世への道と……暗く光もない私が生きていた世界が。

おっさん(妻に会える、けれど)

私は、私は!!
835 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:40:54.49 ID:4lUYJxii0
もう誰も救えないまま終わりにはしたくない!!

おっさん「――」

おっさん「クラウ・ソラス、決めたよ」

<<でわ、その決めた方へお進みください……>>

スッ カツン カツンッ

おっさん(妻よ、申し訳ない。だが君は誰かを見捨てた私と会ったら悲しむだろう?)

おっさん(すまない、すまないっ!! 私はキミに、ただいまと……言いたかった)
836 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:41:27.63 ID:4lUYJxii0
クラウ「お久しぶりです」

おっさん「ああ」

クラウ「後悔はしていま」

おっさん「……」ブンブン

クラウ「すいません。そうですよね」

おっさん「でも、残っているんだ。元の世界に……」

おっさん「最後の大切な人が」

クラウ「ええ。そうですね」トットット
837 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:42:22.35 ID:4lUYJxii0
クラウ「ヒーローになりましょう」ギュッ

おっさん「頼むぞ、力を貸してくれ」スッ

クラウ「はい。貴方の望むままに」

パァァァァアア

おっさん「クラウ・ソラス!!!」バッ


 元の世界――

――sou;:l$&'#――

坊主「馬鹿な!! 心の臓を貫いたのだ! お主の死は変わらぬ、そのまま朽ちるがよい」

大学生「ね、ねぇ? 生きてるなら返事してよ!」


――soul inherit――

―― LAST STORY ――
838 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/09(水) 22:43:08.97 ID:4lUYJxii0
今日はコレで終わります。

読んでくださっている方感謝です><
839 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/09(水) 22:43:35.02 ID:lxjMCZQ8o
超盛り上がってきたな!!

乙乙!! 楽しみに待ってる!
840 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/11(金) 21:31:39.28 ID:OLT/nfYIO
うおおおおおおお
841 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/12(土) 13:31:59.94 ID:cM9Os3Vxo
乙!
おっさん頑張れ!
842 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:50:09.73 ID:FVDCvR6B0
パキィィイイン!!


その瞬間太陽にも似た光が周囲を包みこんだ。

ヒーローをモチーフにしたようなオレンジ色のスーツと

おっさん「――ぜぁぁぁああ!!」ダンッ

グシャァァアッ

坊主「ぬ、ぶぉぉおオオッ」メキメキ

ゴロゴロゴロ  ガタンッ
843 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:50:43.47 ID:FVDCvR6B0
ザッ 


坊主「な、な、なんとぉぉおお!!」フラッ

坊主「死を凌駕するかっ!」

バサッ  スタッ

首に巻かれた黒いマフラー。

その姿を、見れば分かる

この人は……。

おっさん「ただいま」スッ

大学生「――おっさん!」ギュッ

紛れもなくヒーローになって戻ってきてくれたと。

おっさん「今度こそ、私は守るぞ」

おっさん「全身全霊をかけてっ!!」
844 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:51:12.88 ID:FVDCvR6B0
坊主(フフフッ……)

大学生「わ、私もっ!」

おっさん「もう、足は引っ張らないぞ?」ニカッ

大学生「分かってるって! だから〜その」

大学生「〜私が足引っ張らないように頑張るのよっ!」

坊主(ヌフフフフフ)

坊主「だぁぁーっはっはっはっはぁ!!」

大学生「」ピクッ

坊主「死を ……超える、超えれるもの」ヌフッ
845 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:51:54.17 ID:FVDCvR6B0
坊主「やはりお主が見せてくれた! 我々の――ワシの望みを見せてくれたっ!!」

おっさん「貴様の望み……か」

坊主「ワシは欲しい、永遠の命がっ」

大学生「そんな、あるかも分からないもののために」

おっさん「お前のその幼稚な考えで、どれだけの人がいなくなった」

坊主「知らぬ!! ああ、だがどうやれば超えられる」

おっさん「!」

坊主「人の。 新たな人の進化の方法とはいかにしてっ――」
846 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:52:32.98 ID:FVDCvR6B0
おっさん「お前には無理だ」

坊主「――」ピキッ

おっさん「自分の命のことだけを考え、他の者の命の重みを知らないお前には」

おっさん「一生かかっても分かるはずがない」

坊主「つまり……他人を思えと?」

おっさん「思えるはずがないがな」スッ

大学生(な、何で? 空気が重いっ)ビリッ

坊主「ワシには無理? いや」
847 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:53:06.19 ID:FVDCvR6B0
坊主「不可能なことなどっ!!」グッ

ダッ

坊主「あろうはずがないっ」

おっさん「諦めろっ 坊主!」

バキ キィィィィーン

ガガガガンッ


お互いのコブシがぶつかり合う

地を蹴り上げ 互いに何度も殴る、が。

おっさん「むっ」
848 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:53:43.80 ID:FVDCvR6B0
おっさん(コイツ――!!)

坊主「認めぬぞ! 決して認めるはずがなかろぉ」グググッ

坊主「ソコに希望があるのだぁ、きっと他の方法であろうとたどり着けるはず!!」

坊主「ならば、諦めずにワシは……己を信じ」

坊主「夢を貫き通すのだぁぁぁああ」

ブゥゥン

丸太、いや鉄槌のような腕が風を切る。
849 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:54:25.88 ID:FVDCvR6B0
己を信じるだと?

夢を、貫き通すだと? 

ふざけている! こんな男に私は、妻は――!!

殺されたというのかっ!

おっさん「うおぉぉぉぉおおお!!」

バキィィン

坊主「ぐぬぅぅぅ」ズサッ


今ならば出来る、すでにヤツと私とでは格が違うのだから。

やらねばこの男はいずれ、再び私達の前に不吉なものとなって現れる

そうなる前に!

私に残されたものを確実に、守るために。
850 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:54:54.35 ID:FVDCvR6B0
坊主「コードォ!!」

――gravity――



ズンッ  ズズズッ

坊主「この重さの中でどれだけ――」

ああ、重いさ。しかし

私が今背負っているものに比べたら

おっさん「っ!」

おっさん「ぜぇあっ!!!」

坊主「!?」

坊主「動けるというか、以前の戦いでは動けなかったというのに」
851 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:55:21.77 ID:FVDCvR6B0
おっさん「ふぅ……」

おっさん(全く重くないなんて、あるはずがないだろう)

坊主「お主の進化はどこまで届いておるというのだ」

坊主「羨ましい、妬ましいぞ親父殿ぉ!」バッ

大学生「!?」

私にくらわないと分かって 大学生のほうに攻撃を切り替えるか。

どこまでも下衆なヤツだ……。

だが、人質として利用するつもりかもしれんがな
852 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:55:48.88 ID:FVDCvR6B0
坊主「コード」

――gravity――

ズンッ


大学生「コード!」

――teleport――


坊主「しまっ――」

彼女は人質にされるほど弱くはないのだ

大学生「生憎だけど、自分の身は自分で守るって決めたんだもの」

大学生「足は引っ張らないよ? やっちゃえ、おっさん!」

おっさん「ああ!」
853 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:56:20.46 ID:FVDCvR6B0
おっさん「コード」シュッ

――reinforcement――


今、私が求めるものは身体の強化。

すでに人としての限界を超えた私の”コード”は常にあの時の力と同等になっていた。

パキィィィィン

坊主「どうやったら! どうやったらその力がッ!」

おっさん「何度でも言わしてもらおう」ゴゴゴッ
854 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:57:00.47 ID:FVDCvR6B0
おっさん「お前には一生分かるはずがない!!」

ダダダダダダッ

瞬時に地面を疾走、狙うのは……いや、狙うべき箇所などどうでもいい。

とにかく当てよう、何度でも、何度でもぉ――


おっさん「うぉぉぉおおおおおおオオッ!!」ブンッ

バキィ

坊主「グヌォォッ」
855 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:57:31.01 ID:FVDCvR6B0
おっさん「これからの一撃……全てお前が殺してきたものの復讐と思え」

坊主「ゲボッ……ぬ、ぃっぁぁあ!」ブンッ

おっさん「遅いッ!」ダンッ

バキィッ メリメリ

坊主「ぶっぁぁぁ」

おっさん「この一撃も!」

バコンッ

坊主「ごっは……。力が、ああ」フラッ

坊主(コレが本当に進化した力か――!)

おっさん「全部、過去からの貴様への復讐だぁぁぁぁあああ!」

坊主「私、にも……。力を」

ダダダダダダダン――

パラパラッ
856 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:59:06.54 ID:FVDCvR6B0
鎧の至る所に亀裂が生じていた

後は、奴が天に召されるだけだ。

それを待つだけ……

大学生「終わったの?」

坊主「――」

おっさん「ああ」クルッ
857 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 12:59:49.46 ID:FVDCvR6B0
――#$4&%#H8$”――

バチバチバチ!!

おっさん「!!?」

大学生「な、何で!?」

おっさん「大学生! 伏せるんだ!!」


バゴォォォオオオン

――ゴトッ
858 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 13:00:17.62 ID:FVDCvR6B0
坊主「あがっ。ひゃっひゃっひゃ」

おっさん(鎧は全ほとんど弾けたというのに)

大学生「アイツ、不死身か何かなの?」

おっさん「いや、執念だけで立ち上がってるだけだが……」

坊主(天叢雲剣よ! ワシをドンドン引き上げておくれ)

バリバリバリッ

坊主「コードォォオロロロロォ!!」

――gravity――

バッチュゥゥン ゴゴゴゴッ
859 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 13:00:44.27 ID:FVDCvR6B0
おっさん「ぬぁっ」ズルッ

大学生「キャッ」ストンッ

坊主を中心に重力が渦巻いている。その範囲も徐々に広がっているようだ。

おっさん「まずい! ドンドン引き付けられているっ」

ゴロンッ ガリガリガリッ

大学生「ガレキが粉々になって――ブラックホール!?」

おっさん「大学生!! とにかくココから遠くへ!」

大学生「うんっ」パシッ

おっさん(くっそ、ここまできて)チラッ
860 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 13:01:14.35 ID:FVDCvR6B0
おっさん(――!? 何だアレは)

大学生「コード!」

――teleport――

すでに教会かどうかも分からない場所から、少し離れたビルに移動した。

大学生「はぁ、はぁ。あんなのどうやって倒すのよ!」

おっさん「むぅ。それよりもあの”ステンドグラス”何をやっても割れないのは本当のようだ」

大学生「はぁ? 今はそんなことよりも……」チラッ


ゴゴゴッ ガリンッ! ガリガリガリ

大学生「どんどん大きくなってるアレなんとかしなきゃ」

おっさん「そうだな」
861 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/05/19(土) 13:01:56.23 ID:FVDCvR6B0
大学生「何か考えは?」

おっさん「ないなっ!」

大学生「おいっ! 少しは考えなさいよ」

おっさん「むぅ」

大学生「……ん〜」

おっさん「ぁ〜」

大学生「そういえば、さっきから私の事名前で呼んで――」

おっさん「特攻あるのみっ!」バッ

大学生「話を最後まで聞きなさいよ!」ガシッ
862 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. :2012/05/19(土) 13:02:35.85 ID:FVDCvR6B0
本日はコレで終わりです。

ありがとうございます♪
863 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/19(土) 13:11:22.48 ID:qz/5l4Ymo
たのしみにしてる!
864 :以下、名無しにかわりまして ジョン がお送りします [sage]:2012/05/19(土) 18:29:18.37 ID:RhU0ET+l0
やっと追い付いた!

>>1
乙乙乙!!!
865 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/19(土) 20:00:18.97 ID:iirmJayTo
乙!
866 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/06/03(日) 12:06:45.79 ID:lho8mWj00
大学生「だいたい、作戦もなしにあんなのにツッコもうとするなんて。何回死んじゃえば気が済むのよッ」

おっさん「しかし、ヤツのあの能力。無制限に大きくなり始めていてだな」

おっさん「今の私なら、なんとかなるはずだ 行くしかないだろう」

大学生「――!?」

大学生「ア、アイツの目的! 何か思い出してみてっ」

おっさん「……永遠の、いのちだったか?」

大学生「そう、あんな一人でバチバチやっててもそんなの生まれる訳ないでしょ」
867 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/06/03(日) 12:07:13.53 ID:lho8mWj00
大学生「それに! アイツの仲間だってこの世界にまだ生きているんだから。時期にッ」

おっさん「ヤツがそんなことを気にするはずがない」

大学生「う――ッ」アセッ

大学生「じゃ、じゃあさ。せめて女ちゃんと男くん待ってみるとかさ」

おっさん「彼らが来てからじゃ間に合わないさ。ここから見れば分かるが」

ビルから辺りを見回す。

ある一点は炎で燃え上がり夜を照らしている。

さらに、その付近では軒並み家が破壊されているようだった。

おっさん「いつ来るかなんて、もう分からないからな」

大学生「あ……」
868 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/06/03(日) 12:08:31.35 ID:lho8mWj00
おっさん「だから私が行くしか――」

大学生「一人で行くつもりなんでしょ」

おっさん「キミじゃきっと、アレには耐えられないだろう」

大学生「何でよ! 何でなのよ!! あんなのに突っ込むなんて平気でいれるわけないじゃん」ブンブンッ

大学生「せっかく、生き返ったと思ったのに死んじゃうんじゃ――」

大学生(やらなきゃいけないのは分かってる。こんなこと言いたいんじゃない)

おっさん「……」

おっさん「死なないさ」


実際は生き残れるかなんて分からないが――
869 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/06/03(日) 12:09:24.84 ID:lho8mWj00
おっさん「ま、待っててくれ。私は絶対に帰ってくるから」

大学生「――ッ」


大学生「ちゃんと戻って、きてよね?」

おっさん「ああ。約束するっ」

大学生「ごめん、力になれなくて。だから……」

大学生「がんばっ――」
870 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/06/03(日) 12:09:57.02 ID:lho8mWj00
おっさん「ヒーローなんだ。ウソなどつくはずがない!」

大学生「! ……ふふっ」

おっさん「どうした?」

大学生「何だか、おっさん真面目なんだかボケてるのかっ、ふふふっ」クスクス

おっさん「わ、私はいつでも真剣だ」

大学生「分かってるって……信じて待ってる」スッ
871 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/06/03(日) 12:10:36.93 ID:lho8mWj00
おっさん「!?」

おっさん「ああ! 信じてくれ」スッ

互いに小指を絡ませ。また、会えるように約束した。

おっさん「行ってくる!」バサッ

大学生「うん」

大学生「頑張れ、ヒーロー……」ボソッ

……。

すこし時を遡る。
872 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/06/03(日) 12:11:05.27 ID:lho8mWj00
――学校付近

男「何なんだよ! お前たちは!!」ボロッ

帽子男「話している暇があるなら」シュッ

帽子男「少しは反撃してみせろよ」

ィィィン ズシャァァア

電柱や家が何かで切り裂かれていく。

男「ちっ――」タンッ

奴の正面に立たないように動く。

帽子男「良い判断だと言ってやりたいが……」トントン

自分の腕に指を差す。どういう――

ズパァァア

男「うっ……」
873 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/06/03(日) 12:11:43.28 ID:lho8mWj00
気づかないうちに腕に傷跡が浮かび上がる。

帽子男「おいおい、おい」スゥ

男「――!?」

帽子男「そんな傷なんか気にしてんじゃねぇよ」ブンッ

男「くそっ!」ッタン

帽子男「カカカッ」

ズバァァ

男「ぐっ!! ハァ……ハァ」
874 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [sage saga]:2012/06/03(日) 12:12:18.05 ID:lho8mWj00
男(何で、背中が傷ついてんだ)

帽子男「……」

帽子男「久しぶりに殺りあえると思ってたのによ」

男「あ?」

帽子男「話にならねぇよ」スッ

男(何だよコイツ……)ブルッ
875 :以下、名無しにかわりまして アナ・コッポラ がお送りします [sage]:2012/06/07(木) 12:08:18.35 ID:EEd+gJWZ0
乙!

久々に来たら更新されてた
876 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/03(火) 22:01:32.37 ID:jfMT58y2o
まだか…
877 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/07/08(日) 16:06:48.91 ID:wWO6mXie0
男(いままで戦ってきた誰とも違う、確実に――殺しを楽しんでやがる)

帽子男「切り刻まれてそのまま死ね」

男「く、くそっ!」ダッ

シュルシュル

男「なんだ!?」ガクッ

その場から動いたが

左腕に何かが巻きついて――

帽子男「……」クンッ

男「……ぅぐっ」メキメキ

バキィィン

男「あああぁぁあ!」
878 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/07/08(日) 16:07:22.37 ID:wWO6mXie0
手甲が壊れた瞬間に手を引いた。

が、それでも間に合わず指が吹き飛ぶ。

男「痛ぇ……っちくしょう」ポタッ

帽子男「コレならアッチに行った方が楽しめそうだったか」

男「!?」

男(それ、だけは……)グッ

帽子男「――!」フッ

帽子男「そんな顔も出来るんじゃねぇか、さっさとやる気出せよ」

男「なめんじゃねーよ!」
879 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/07/08(日) 16:07:50.83 ID:wWO6mXie0
男「コード!」

――feeler――

グネグネグネ

鋼鉄の触手を出す。

オレの予想が正しければ

帽子男「気持ち悪ィ技だな、おい!」ビュッ

男「うるせぇ! こちとら最初に倒した敵で――」

男「愛着湧いてんだよぉ!」シュッ

キィン キィン キィン

出鱈目に動かしてみるたびにいくつもの火花が散る。
880 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/07/08(日) 16:08:16.67 ID:wWO6mXie0
男「ワイヤーか何かのコードなんだろ、ソレ」

帽子男「その通りだが、それが分かったところで解決にはならんだろ」ピッ

火花の数が増えるたびに周りの家が壊れていく。

すでに障害物は瓦礫しか周りにない

コレでお互い攻撃がくわえやすくなったはず

――にも関わらずアイツは完全な無防備のまま立っている。

男(余裕のつもりかよ)
881 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/07/08(日) 16:08:51.02 ID:wWO6mXie0
その状態に苛立ちを覚えながら触手をアイツのいるところまで伸ばす。

確実に終わらせるため、奴の首に巻きつけてみせる――

男「なッ――!?」

帽子男「カカッ、隙だらけだとでも思ったか?」

グググッ

触手が奴の目の前で止まる。

帽子男「オレの周りにはな、常に何本かのワイヤーがあるんだ。つまり――」

帽子男「その攻撃じゃ何度やってもオレには届かない」

男「ちっ――」
882 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/07/08(日) 16:09:21.95 ID:wWO6mXie0
帽子男「コード」

――freeze――

パキパキ ガシャァァン

男「触手が……壊された!?」

奴がコードを唱え、触手に触れた途端に凍りつきガラスのように砕けてしまった。

帽子男「コレで今のはしばらく使えないよな。さぁ、次の手を見せろよ」

男(接近して戦うか? いや、それだと近づいてる間にワイヤーで)
883 :メタ☆スラ ◆bJH51SWc3. [saga]:2012/07/08(日) 16:09:49.41 ID:wWO6mXie0
頭によぎるのは自分が死ぬという負のイメージばかり

強がりを言って勝てるようなら苦労はしない。

帽子男「……」

退屈そうに待っていやがる、あの男に一泡食わすものは――

帽子男「もういいわ、お前」

男「――」

帽子男「ゴミみてぇな奴に時間割いてまで付き合ってやる暇なんかもうねぇよっ!」

884 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/20(金) 00:32:36.13 ID:vHzr00WIO
おつ
885 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/03(月) 01:27:27.86 ID:y9tXU+jio
まだか〜
886 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/09/03(月) 11:30:33.22 ID:fO9uASxYo
二ヶ月経っちゃうな
887 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/09/21(金) 17:22:28.18 ID:9nKMsI4Vo
もうダメなのか
888 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/21(金) 20:44:16.92 ID:OiHUpBggo
>>1「ゴミみてぇな奴に時間割いてまで付き合ってやる暇なんかもうねぇよっ!」
889 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/09/21(金) 21:17:52.94 ID:9twcJy32o
まだ半月くらいあるはずだ
890 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/10/05(金) 21:56:15.73 ID:6GuE9ABwo
あと3日
891 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/10/14(日) 21:13:19.25 ID:DpAi18Jso
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