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唯「あずにゃんはどうしてるのかな」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 21:16:21.81 ID:/Fwaq5NO0
唯(最近、あずにゃんたちとあっていないけどどうしてるんだろ?)

あれだけ卒業のときに「卒業は終わりじゃない」っていっておきながら、

卒業以降、会ってないなぁ〜

憂は

憂「あたらしい軽音部も順調だよ」

といかいってるから部活の方は心配ないけど、放課後ティータイムの方はどうなんだろ?

大学では律ちゃん、澪ちゃん、ムギちゃんとの4人での活動が自然に受け入れられているし、

あずにゃんがいなくても活動できているし、

唯(あずにゃんってなんだったんだろ?)

あずにゃんが同じ大学に来てくれればいいけど、あずにゃんの進路はあずにゃんが決めることだし。

一度、律ちゃんにあずにゃんの事を話したことがあったけど

律「梓は部長になったんだから、自分の事以上に部の事を考えないといけないからなぁ〜」

律「梓自身も、高校を卒業するまでは今後は保留してるんじゃないか?」

あずにゃんと一緒に演奏したいけど、今のあずにゃんは憂や純ちゃんや後輩たちとの演奏が大事だろうし。

そもそもあずにゃんって後輩以上の何かがあったんかな?

高校を卒業しても本当に一緒に演奏したいのかな?

晶ちゃんたちはプロを目指しているっていうけど、そもそもプロを目指すのになんで大学に来たんだろ?
...あとから聞いたら、プロになるっていったら反対されたから大学を隠れ蓑にしたって

晶ちゃん達にくらべ、わたしたちはプロになりたいとは思っていないから、大学生活を楽しみたいだけなんだけど、

そんな状態であずにゃんを N 女を進める気は起こらない。

卒業のときは感傷的になったけど、実際卒業し、あずにゃんが3年生になり、軽音部も存続が決まったら、

潮がひくごとく、絆もなくなったような気がする。

唯(あれって、一種の中二秒?)
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 21:26:08.65 ID:/Fwaq5NO0
澪ちゃんに相談したら

澪「あ〜、あの時は感傷的になったけど、先輩・後輩の関係以上に深入りするほどでもなかったかもなぁ〜」

澪「実際、憂ちゃんや純ちゃんが入部してくれて、新入部員も入ったんだろ?」

澪「それならば、今の部活で精一杯じゃないか?」

澪「そもそも、『卒業しても一緒だよ』っていったことは廃部を覚悟してたからだろ?」

澪「存続が決まったら、古い関係よりも今の軽音部が重要だよ。」

澪「それに今は4人でなんとかバンドは回ってるし。」

澪「まがりなりにも大学の文化系公認クラブに入ったということは上下関係もあるから」

澪「梓が今のバンドに加入することは難しいんじゃないか?」

唯「え?」

澪「しかたがないんじゃないか?私たちは梓の居場所を確保すること無く軽音部にいるんだし」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 21:37:26.50 ID:/Fwaq5NO0
唯「澪ちゃんはあずにゃんのことを考えていなかったの?」

澪「う〜ん...」

澪「梓のことよりも、自分の事を優先させただけなんだけどなぁ〜」

澪「梓が入学してきたら、そのまま受け入れようと思ってたけど」

澪「回生が1つ違うとカリキュラムも全く違うから時間が合わないし」

澪「2回生までなら般教中心だからなんとかなるけど、3回生になると専攻が優先するから」

唯「そんなぁ〜」

澪「唯?お前はなんで大学に進んだんだ?」

澪「大学は遊ぶ所じゃないんだよ。」

澪「私はみんなと同じ大学に入って、バンドを続けたいと思ったけど、それ以前に大学で勉強したいことがあったんだよ」

澪ちゃんのいうことは正しいんだろう。

私は大学を高校の延長にしたかったんだけど、それはあまりにも子供じみた考えだったのかな?
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/17(土) 22:00:53.24 ID:/Fwaq5NO0
ちなみにムギちゃんにも話を聞いてみた。

なにしろ N 女に進学したのは、ムギちゃんが志望したからだし。

紬「う〜ん」

紬「今はなにもしなくていいんじゃないかしら?」
 
紬「ほら!!私達が卒業するときに『いつでもスタジオであえるじゃない』って言ったでしょ?」

紬「でも、梓ちゃんが練習したいとは言わないし、私たちも言ってないじゃない?」

紬「だから今はなにもしない方がいいのよ。」

唯「う〜ん」

唯「そんなものなのかなぁ〜?」

紬「そんなものなのよぉ」

あとで知ることだけど、その時の軽音部にはムギちゃんの知合いが居たから、状況がわかっていたとのこと。
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/18(日) 12:57:23.36 ID:HOzBq/Ono
電話してるじゃん
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2011/09/18(日) 13:33:55.08 ID:i6AmkueI0
>>5
いや、SSやがな。
と、言いつつそんなコマが有ったの全く忘れていました。
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 13:45:13.26 ID:Y2LZO3ne0
それにしても全然あってないなぁ〜

あずにゃんは部長として軽音部を引っ張らないといけないし、なにしろ受験生でもあるし。

N女に来てくれたらいいけど、それは今のところ私のエゴ。

実際、あずにゃんが N女に来て、軽音楽部に入ったとしてもすんなり私たちのバンドに入れるとは思えない。

そもそも、高校の持ちあがりのようなバンドってありえないし。

今になって思うことは

唯(なんで軽音楽部に入ったんだろう?)

たしかに文科系の公認クラブだけど、それなりに上下関係はあるし、しきたりはあるし。

もっと自由な任意サークルに入った方がよかったかもしれない。

とはいえ、今ではそのあたりの知識はあるけど、入学当初は全然なかったし。

吉井先輩は「恩那組」と「放課後ティータイム」を今年の注目バンドにしたいみたいだけど、

放課後ティータイムはマイペースでいきたいんだけどなぁ〜

それは私だけでなく律ちゃんも澪ちゃんもムギちゃんも同じなんだけど、クラブの宣伝と言われれば従わざるを得ない。

それに私も澪ちゃんも高校時代の曲(ふわふわタイムやホッチキス)を歌うには抵抗を感じるし...

「冬の日」や「五月雨20ラブ」は大学生でも歌えるけど、澪ちゃんは大学生になった分歌詞作りで苦しんでるみたい。

澪「恋にあこがれる歌は高校生までだよ。」

澪「もっと真剣な恋愛を経験しないと、等身大の歌詞が書けない...」

というわけで、澪ちゃんはプチスランプです。

そんな澪ちゃんを律ちゃんとムギちゃんは

律「無理に恋愛を歌にする必要はないんじゃないか?」

ムギ「そうそう!!学校生活でのちょっとしたこととか」

ムギ「例えば、親友どうしで寮生活を送っているけど、朝起きない友達がいつも一人いることとか...」
...それって、私のことじゃん
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/19(月) 14:52:12.07 ID:QFIITvryo
見てるよん
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 17:51:53.65 ID:9cNJPG900
あずにゃんたちの新しい軽音部は「わかばガールズ」というバンド名で活動を開始したそうです。

なんでも、あずにゃん以外は「軽音部新入部員」ということで、さわちゃんが乗りで決めたそうだけど、生粋の新入部員(一年生)が気に入ったらしく、そのままバンド名になったとのこと。

唯(まぁ、放課後ティータイムも乗りで決まったようなもんだし、軽音部らしいや)

唯(ところで、Death Devil も乗りで決まったのかな?)

唯(いやいや、さわちゃんの事だから自分のバンドの名前には絶対拘ったはず!!)

唯(いつか、さわちゃんに聞いてみようっと)

...ウツラウツラ...

10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 18:01:41.18 ID:9cNJPG900
今朝はみんなよりも早く食堂で朝食を食べていた。

そんな私をみて、律ちゃんも晶ちゃんもびっくりしていたけど、わたしだっていつまでも子供じゃないんだから...

さっさと朝の準備を済ませ、眠そうな律ちゃんに一言

唯「律ちゃん!!今日は一講目から授業なんだから、さっさと支度しないと!!」

声をかけて登校。

眠気もなく講義に集中でき、

唯(うーん、私にも大学生になったんだな〜)

そんな時は講義があっという間に終わって部活の時間。

唯「律ちゃん。そこはちょっと違うんじゃない?」

律「ゆ、唯?」

ん?みんなが私に注目してる!!

それに今日のギー太は絶好調だし。

唯(才能が開花したのかな?)

いつになく気合いの入った練習を終えて...
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 18:05:14.39 ID:9cNJPG900
律ちゃんも晶ちゃんも

律・晶「おいおい唯、一体どうしたんだよ?」

本当に驚いているようだけど、全く失礼な話。

そんな中でムギちゃんは

ムギ「なんだか、おもしろそうだから様子を見てみましょ♪」

と楽しそうに話している。

律「唯〜...熱でもでたのか?」

といって、熱をはかろうとした所で

私は気を失った...
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga]:2011/09/27(火) 20:44:19.71 ID:5mX8I/qSO
原作でやってる話をそのまま、唯に心情描写つけてるだけだな

パクリ
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 22:17:19.64 ID:vj44OskL0
>>12

その通りなんで、スルーしてください
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2011/09/28(水) 23:34:50.76 ID:lncERizAO
続けて
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/03(月) 19:50:07.72 ID:Zi/okQy10
-- 利き腕を怪我してしまったので、ペースダウンします。
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sagesaga]:2011/10/03(月) 23:07:21.94 ID:gPN6EcESO
既にペースダウンしてるだろ
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/11/08(火) 17:27:28.13 ID:8ALrNiWM0
「...先輩...?」


「唯先輩?」

私は聞きなれた声で目が覚めた。

梓「唯先輩!!大丈夫ですか?」

唯「あ?あずにゃん?」

あずにゃんは見慣れた桜高の制服を身にまとい、私を覗きこんでいた。

唯 ( あれ?なんであずにゃんが制服姿でここにいるの?)

唯「あずにゃん?だよね?」

唯「なんでここにいるの?授業はどうしたの?」

梓「何言ってるんですか?先輩!!」

梓「先輩は単位が足りないから卒業できなかったじゃないですか!!」

唯「え?えぇ〜?」

憂「そうだよお姉ちゃん。でも私はうれしいかも...」

唯「そ、そんなぁ〜...また受験勉強をしないといけないなんて...」

唯「嫌、嫌ぁ〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜!!」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/11/08(火) 17:37:33.62 ID:8ALrNiWM0
...唯ちゃん?唯ちゃん?

紬「唯ちゃん?」

唯「う〜ん...」

紬「唯ちゃん?大丈夫?目が覚めた?」

唯「ん?私って卒業できなかったの?」

律「なにいってるんだ?」

澪「唯。大丈夫か?熱でどこか悪くなったのか?」

唯「???」

唯「あれぇ?夢だったのかな?」

律「どうしたんだ?唯」

澪「なんか、かなりうなされてたけど。」

唯「?う?うん...」

唯「なんかねぇ...私だけ卒業できなくってあずにゃんや憂ともう一回3年生をやってる夢をみちゃったんだ」

唯「それがねぇ。とぉ〜ってもリアルだったんだよ!!」

唯「あずにゃんの怒りかたの怖かったこと怖かったこと!!」

唯「あれは経験したものでないとわからないよねぇ〜」

律「やれやれ...そんなことかよ〜」

唯「でも本当に卒業できなかったみたいだったよ!!」

紬「唯ちゃん!!それは唯ちゃんが高校時代。」

紬「ううん。軽音部に対して何かやり残したことがあるって思ってるからよ!!」

唯「やりのこしたこと?」

紬「うん!!やりのこしたこと。」

唯「う〜ん...」

ムギちゃんの意見を尊重してやり残したことを考えてみることにしよう。
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)(関東) [sage]:2011/11/09(水) 13:28:45.06 ID:Jl8F2pzAO
久しぶりだな
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/11/24(木) 17:21:22.25 ID:OrXlrgNF0
いつものように朝を迎え、いつものように朝の準備。

ラジオ「がぅ〜がぅ〜」

唯「あっ!!がうがう君だ。もう 8時2分になったんだ。」

唯「そろそろ支度をしなくちゃ、一講時に間に合わないや。」

唯「すっかり、がうがう君にもなれちゃったなぁ〜」

がうがう君が吠えるのは一日二回、朝と夜の8時2分。

こちらでは有名な FM 放送局の周波数にちなんでいるらしい。

夜はともかく朝の8時2分は一講時から必須の授業がある一回生には重要な時間です。

唯「高校のときは FM なんか聴かなかったけどなぁ」

先輩に勧められて聴き始めた周波数 80.2 の隣の県の FM 放送局。

マンスリーヘビーローテーションになった曲は全国区でブレークするというジンクスがあるそうです。

ヘビロテでなくても良い音楽がながれていてDJ のトークも軽妙なんで BGM には最適!!
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/03(土) 21:50:34.26 ID:nR0eeKvZ0
今日もがうがう君が吠える時間になってた。

唯「いけない、いけない!!今日は1コマ目が英語だから急がなくちゃ!!」

H.T「はい、今日もがうがう君が吠えたところで、さっそくリクエストが来てるよ〜」

H.T「N県N市の女子大生Mさんからのリクエストでボノボスの Thank you for the music!!」

H.T.「『H.Tさん初めまして、この春からN女大に進学したMです。』」

H.T.「『最近、高校時代からの友人がいろいろと悩んでいるみたいなので、彼女のためにこの曲をかけてください。』」

H.T.「いいねぇ〜!!青春だねぇ〜!!Mちゃんの気持ちが届くように...」

H.T.「ボノボスで Thank you for the Music!!」

唯「N女って私と一緒じゃん!!」

唯「でも、友達のためにリクエストするっていいなぁ〜」

唯「言葉にしなくても通じる何かがあるんだなぁ〜...いいなぁ〜」

...

唯「あっ!!この曲なんか良い。」

唯「こんな良い曲を友達から送られたら嬉しいに決まってるよ」

唯「Mちゃん!!気持ちは通じると思うよ」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/08(木) 22:02:24.98 ID:B1LQuqmF0
...考えていたオチが映画版のオチと重なってしまいましたわ...
...別のオチを考えるべきか削除すべきか...
...たかが SS だけとなんか悔しい...
23 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage saga]:2011/12/08(木) 23:14:48.51 ID:YKdLCNCSO
無理なら無理して続行する必要もないし、外野が「期待」「続けて」と言っても、それに従う必要もない


結果的に、自分で決めろとしか言えない

続けるなら、続けるのもいいし
やめるなら、やめても文句は言わない
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/15(木) 18:13:06.42 ID:in/B16hd0
唯「あ〜っ!!今日は部室へ一番乗りかな?」

唯「いつも律っちゃんの次で、かつ一番遅いから、律ちゃんに馬鹿にされるけど、今日はいばってやろう!!」

ガチャ

唯「あれ?鍵が開いてる」

唯「おはようご...」

あれ?ムギちゃん?

ムギちゃんが早く来るのは珍しくないけど、今日のムギちゃんは...

キーボードでピアノの音を出しながら、弾き語りしてる!!

ムギちゃんってホンっとぉ〜に歌が上手いんだよねぇ〜

私たちの曲はほとんどムギちゃんが中心で作曲しているけど、詩先のときは必ず歌ってくれるし

曲先の時は、スキャットでメロディを歌ってくれるし

ムギちゃん曰く

紬「澪ちゃんと唯ちゃんがいるんだから、私はコーラスで十分よ。」

...

ムギちゃんのコーラスって無敵なんだよねぇ〜

歌ってて不安なところがあると必ずムギちゃんのコーラスがいつの間にか入っているから、本当に無敵なんだから...

とか考えながら、ムギちゃんの歌を聴いていたら
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/15(木) 18:21:55.85 ID:in/B16hd0
紬「あっ、唯ちゃん!!」

ムギちゃんは私に気が付いて演奏を止めてしまった。

紬「ごめんね〜、なんか歌っていたら入り込んじゃって...」

紬「唯ちゃんが来てたことに気が付かなかった...ごめんね」

せっかく聞き惚れてたのに残念...

でも

唯「ううん!!そんなの良いから、もう一回今の曲を歌ってよ。」

唯「なんかさ、とっても懐かしく思ったし、ムギちゃんの声がぴったりだったし。」

紬「そう?」

唯「うんうん!!」

紬「じゃあ、歌うわね。」

紬「唯ちゃんのためにだから、ちゃんと聴いてね」

ムギちゃんはグランドピアノっぽい音を響かせて、ゆっくりと歌いだした


紬「When you're weary, feeling small.♪」

紬「When tears are in your eyes, I will dry them all.♪」

紬「I'm on your side, when times get rough.♪」

紬「And friends just can't be found.♪」

紬「 Like a bridge over troubled water.I will lay me down.♪」


あっ、この曲...

小学校か中学校の時の下校時間にかかってた曲の1つだ!!

...

ムギちゃんの声って本当にきれいだな〜

私も澪ちゃんもこんなきれいな声はでないや

おまけに高い音も無理なく伸びるし...

なんかうらやましいなぁ〜

とか思うくらいムギちゃんの歌は心地よかったです。

紬「Like a bridge over troubled water I will lay me dow----n aaaaahhhha♪」

...

...

...
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/15(木) 18:24:49.64 ID:in/B16hd0
紬「ゆっ。唯ちゃん?」

紬「唯ちゃん!!」

唯「あっ!!」

紬「大丈夫?」

唯「えっ?あっ?うん!!大丈夫だよ」

唯「ムギちゃんの歌がとっても心地良くって感動してたんだよ!!」

紬「まぁまぁ唯ちゃんって、お世辞が上手ね...ウフッ」

唯「ち、違うよ、お世辞じゃないよ!!ほんっとうに良かったんだよ。」

紬「そっ、そう?ありがとう唯ちゃん。でもなんか恥ずかしいかな」

紬「この曲はね?両親、特にお母さんがとっても好きな曲なの」

紬「この身を投げ出しても救いたい人がいるって素敵よねぇ〜」

紬「両親を結びつけたのも実はこの曲なのよ。」

唯「えっ?」

紬「30年近く前にニューヨークのセントラルパークでこの曲を歌っているコンビの再結成ライブがあってね」

紬「その場所で当時高校生だったお母さんと、遊学していたお父さんが出会ったんだって」

紬「お父さんは恥ずかしがってあまり話さないけど、お母さんはこの曲を含めて出会いの時をよく話してくれたわ。」

紬「でも、とても素敵な出会いだったみたい。」

紬「私もそんな出会いがしたいなぁ〜って思うもの。」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/15(木) 18:37:39.60 ID:in/B16hd0
紬「そのライブは4月末にあったんだけどね。ライブは夕方から始まって、すぐに日が暮れたんだけど」

紬「4月末のニューヨークの夜は寒いくらいなの。」

紬「母が『ちょっと寒いなぁ〜』って思っていたら、何気なく上着をかけてくれた人がいたの」

唯「まさかそれって」

紬「そう!!そのまさかよ」

唯「ベタベタだねぇ〜」

紬「30年前はそういったことが通用したみたい。」

紬「その直後に始まったのが、この曲だったって母が言っていたわ。」

紬「だからそのライブのアルバムやビデオを集めつつ自分も歌ったりしてて、私にも教えてくれたの」

紬「楽譜では手に入らないけど、私も好きな曲なの」

紬「だから、なにか歌ってみたい気分になったら思いっきり歌いたい曲なのよ」

紬「あっ!!」

紬「もちろん、HTT の曲もとっても好きだから...]
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/16(金) 21:14:40.36 ID:lmAMj31K0
ムギちゃんの優しさの原点って、きっとこの曲に似てるんだろうなぁ〜

もし、私がとんでもないトラブルに巻き込まれたとしても、ムギちゃんが「大丈夫よ」って言ってくれたら、本当に大丈夫な気がするもん。
...それはムギちゃんだけでなく、琴吹家のコネクションも含まれてるかもしれないけど...

まぁ、そんなことはどうでもいいや。

今のムギちゃんの弾き語りを独り占めしていいのかな?

とっても贅沢な気がするけど...律ちゃんや澪ちゃんには聴いてほしいなぁ〜

そうだ、アズちゃんにも聴いてもらわなきゃ...

ううん、それだけじゃなくて、憂や和ちゃんや純ちゃんやサワコ先生にも聴いてほしい...

???

あれっ?

今、私...

みんなに聴いてもらいたい歌や声があるって思ってる...

こんなことを思ったのは初めてかもしれない...

なんなんだろ?この気持ち...

なんで、こんなに伝えたい気持ちが溢れてくるんだろう...
29 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/19(月) 11:17:24.35 ID:lN5AW8hAO
アズちゃん…?
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/20(火) 15:48:01.33 ID:8iyO4Dkl0
唯「ねぇムギちゃん?」

紬「なあに唯ちゃん」

唯「私にも作曲ってできるかな?」

唯「私にもムギちゃんみたいに、みんながハッピーになれる曲が書けるかな?」

唯「ねっ?ねっ?どうかな?ムギちゃん?」

紬「ちょ、ちょっとちょっと唯ちゃんどうしたの?」

紬「少し落ち着きましょ?ねっ?」

紬「あっ、久しぶりにお茶でも入れようか?」

紬「といっても、ここではインスタントくらいしかないけど エヘヘッ」

唯「あ?」

唯「ご、ごめんなさい」

唯「なんか、急にへんなことを言ったみたいだね。」

紬「ううん、いいよ。」

紬「それより、久しぶりにお茶にしましょうよ。」

紬「インスタントだけど、楽しさは高校時代と変わらないと思うわよ。」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/20(火) 16:02:09.61 ID:8iyO4Dkl0
唯「ふぅ〜...なんかインスタントでもお茶の時間って落ち着くねぇ〜♪」

紬「でしょ〜?」

紬「お茶の時間の主役はお茶じゃなくて、それを楽しんでいる私たちなのよ。」

紬「だからインスタントでも十分楽しめるのよ。」

唯「そっかぁ〜」

唯「こんな時こそ、律ちゃんと澪ちゃんがいないのは残念だねぇ〜」

紬「そうねぇ〜...」

紬「それと梓ちゃんもいないねぇ〜」

...

唯「あっ!!」

紬「???」

唯「そう、そうだよ!!ムギちゃん!!」

唯「梓にゃんがいないんだよ!!」

紬「???????」

唯「今は梓にゃんがいないんだよ!!」

紬「そ、それはそうでしょ。」

紬「だって、私たちは大学生だし、梓ちゃんは後輩だし...」

紬(ようやく唯ちゃんは突破口をみつけたのかな?)

紬(でも、唯ちゃんは気が付かないだろうから、このまま流れに任せた方がいいよね...ウフフ)
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/20(火) 16:22:45.55 ID:8iyO4Dkl0
唯「ムギちゃんが作曲するときってどうなの?」

唯「例えばさぁ。詩が全くないときと、詩がある時はどう違うの?」

唯「私が言うのもなんだけど、詩があるときは詩にぴったりな曲を作ってくるし」

唯「詩がないときは、どんな詩でもあうような曲を作ってくるし」

唯「それでいてどっちも完璧な曲を作ってくるし」

紬「か、完璧って言われても恥ずかしいだけなんだけど...」

唯「ううん、完璧だよ!!」

唯「なんでそんなことができるの?」

唯「なんでなんで?」

紬「え、えっと〜」

紬「たぶん、みんなを信頼してるからだと思う」

紬「私は作詞はできないから、詩に関してはみんなに任せっきりになるの。」

紬「だから澪ちゃんや唯ちゃんが書いた詩があれば、その詩を信じて、詩の一言一言が生き生きとするような曲を作ってきたの。」

紬「でも曲が先にできた場合はちょっと違うの。」

紬「曲を先に作る場合はね、私が自身を持って作った曲なの。」

紬「ふわふわ時間、U&I、天使にふれたよ...」

紬「あとからタイトルとか詩がついたものは、みんなを信頼していたの」

紬「私が自身をもって作った曲なんだから、みんなが絶対にいい詩やタイトルをつけてくれるって信じてたもの」

紬「澪ちゃんも、唯ちゃんも、律ちゃんもそれに応えてくれたじゃない!!」

紬「たまたま作曲は私が中心だったけど、バンドは曲作りもアレンジも演奏も含めてバンドなんだから」

紬「だれがかけても放課後ティータイムの演奏はできなかったはずだよ。」
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/20(火) 16:32:04.06 ID:8iyO4Dkl0
紬「あっ?大学には放課後なんてないし、梓ちゃんもいないから今は放課後ティータイムじゃないね?」

紬「今日にでも新しいバンド名を考えなきゃ」

...

唯「えっ?」

唯「だめだよ、私たちはいつまでも放課後ティータイムだよ」

紬「どうして?」

唯「だって....私は最後の文化祭でいつまでも放課後って言っちゃったし...」

紬「でも、放課後があるのは高校までだよ」

紬「大学生になったら改名したいじゃない?」

紬「そうだ!!」

紬「律ちゃんと、澪ちゃんが来るまで新しいバンド名を考えない?大学生らしいバンド名を!!」

唯「新しいバンド名?」

紬「そうそう!!例えば...そうねぇ〜」

紬「『3回生は以降ティータイム』とか」


34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/20(火) 16:33:26.65 ID:8iyO4Dkl0
↑訂正「三回生は以降ティータイム」 => 「三回生以降はティータイム」
35 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 10:09:27.11 ID:o5GGubJAO
梓にゃん…?
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/21(水) 19:59:20.58 ID:LLuKzMWr0
紬「...」

唯「...」

紬「...」

唯「...」

紬「...」

唯「...ねぇムギちゃん?」

紬「なぁに唯ちゃん?」

唯「なんかお茶してるねぇ〜私たち」

紬「そうねぇ〜お茶よねぇ〜」

唯「高校の時は放課後になったらみんなすぐに集まってたけど、大学ともなると学部や学科が違うとカリキュラムが全然違うし、部室の利用時間も決まってるから、こんなにゆっくりお茶することもできないねぇ〜」

紬「そうねぇ〜今日なんか午後一から2コマ分も取れたのにねぇ〜」

唯「律ちゃんも澪ちゃんも3コマ目に授業があるんだから仕方ないけど」

唯「でも、ムギちゃんと部室でお茶できてるから、それでいいかな?」

紬「ウフフ、でも練習中は飲食禁止だよ?」

唯「あ!!そうだった!!」

紬「まぁ、誰も見てないし、二人だけミーティングってことにしておきましょ!!」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/21(水) 20:23:03.53 ID:LLuKzMWr0
唯「ところでムギちゃん?」

紬「なぁに唯ちゃん」

唯「さっきのお母さんの話だけど、ムギちゃんのお母さんってフィンランド出身じゃなかったっけ?」

紬「そうよ」

唯「なんで高校生の時に N.Y. に居たの?」

紬「ああ、そのこと?単に留学していたのよ。」

唯「留学!!ムギちゃんのお母さんってすごかったんだねぇ〜」

紬「ううん、そんなことないよ。フィンランドなら珍しいことじゃないもの」

紬「フィンランドはね、人間で言ったらおばあさんな国なのよ」

唯「ほぇ?」

紬「医療費も学費も無料だし社会福祉は充実しているから、みんな安心して暮らせるのよ」

紬「でもね?将来への希望も少ないのよ。」

紬「周りに倣って生きていけば一生不自由しないけど、自分の本当にやりたいことがなかなか見つけられない国なの。」

紬「学校だってそうよ。国立大学は寮費も含めて無料だけど、大学を出たって自分の付きたい職業にはまずつけないのよ。」

紬「だから、学費は高いけど私立の大学や留学をする方が自分の可能性が高くなるのよ。」

唯「ふーん。私ならフィンランド万歳だけどなぁ〜」

紬「でもフィンランドは怠けている人には厳しいわよ。」

紬「だから、面白くない仕事でも一生懸命に働かなきゃいけないし、税金も高いし、かといって転職も簡単じゃないし」

唯「じゃあ、フィンランド万歳じゃないや...」

紬「でもフィンランドってハイテクとITでは世界でもトップレベルなのよ」

紬「世界的に有名な通信機器メーカー(*1)やらWindows みたいなものやら(*2)イルカのマークのソフトウェア(*3)やら」

*1 NOKIA
*2 Linux
*3 MySQL (現在は Oracle 傘下)

紬「みんなフィンランド製なのよ。」

紬「といっても私は全然しらないけど、琴吹家では出資したり寄付をしたりだそうよ」

紬「あらあらなんだかフィンランドの話ばっかり、ごめんねぇ〜、でも、なんだかフィンランドの親善大使になったみたい ウフフ。」

唯「ううん!!そんなことないよ。ムギちゃんはやっぱりすごいよ。自分のルーツをちゃんと知ってるもん!!」

唯「私なんか今の首相どころか与党と野党の違いもわからないくらいだよ!!」

紬「...う〜ん、唯ちゃん...それはぁ〜...」

紬「あっ!!でも首相はしょっちゅう変わるし、今の与党も前の与党と大して変りないし...」

紬「それは心配しなくてもいいんじゃないかしら?」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/21(水) 20:38:26.27 ID:LLuKzMWr0
唯「そっかぁ〜、首相の名前は今は知らなくてもいいかぁ〜」

唯「あっ!!でも選挙に行くようになったら知っとかないといけないよね?でないと誰に投票していいかもわからないもんね!!ドヤ」

紬「唯ちゃん、日本の首相は公選制じゃないから別にしらなくてもいいわよ。」

唯「え〜...それじゃあ、私は、たぶん、一生、首相の名前を知らないままでいると思うよ。」

紬「それで生きていけるから日本は凄いんじゃないの?」

.........................................................

唯(ムギちゃんと二人きりでオシャベリするのは珍しくないけど、今日みたいな話...たとえばお母さんの話とか...をしたのは初めてじゃないかな?)

唯(ムギちゃんだけじゃなくって、律ちゃんや澪ちゃんともこんな話はしたことがないや)

唯(なんだろ?とても不思議な気持ちがする。寮も一緒で仲良しな4人だけど。それは音楽でつながっているからじゃないかな?)

唯(そうでなければ、ムギちゃんと私はまず出会わないし、ムギちゃんのお母さんの話も、フィンランドの話も、首相の名前の話も...なによりお茶をすることもできなかったんだし)

ガチャ(ドアが開く)

律「おぃーっす」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/21(水) 21:03:39.14 ID:LLuKzMWr0
律「あっ!!お前らスタジオでお茶なんぞ飲んでやがる!!」

律「スタジオ内は飲食厳禁だぞぉ〜」

律「元部長としては、綱紀粛正のため、この場を見過ごすわけにはいかん!!」

律「でも、まぁ〜『魚心あれば水心』というか...その...」

律「...」

律「私も混ぜてぇ〜〜〜!!」

澪「結局、そっちかぁ〜」ゴチッ

律「澪しゃ〜ん、今日のはいつにもまして力が入ってますぅ〜(涙目」

澪「ったく...」

唯「小芝居終わった?」

紬「それなら、久しぶりに部活でのティータイムをしようよ...インスタントで申し訳ないけど」

澪「こ、小芝居じゃない!!」

律「でも、久しぶりのティータイム。いいじゃん!!いいじゃん!!」

澪「でもスタジオは飲食厳禁だし...」

紬「たまにはいいじゃない、規則違反も!!ちょっとくらい違反した方が楽しいこともあるじゃない?そもそも飲食厳禁なのは、アンプやミキサーに水がかかると壊れるからなんだから」

唯「そうそう、今は練習中に見つけた課題に関するミーティングだよ!!まずは澪ちゃんのベースが走ってる!!このパートはブーンっとスライドしながらウッととめて16でダダダダて感じだよ」

澪「ハハっ、なんだそりゃあ?まぁ、ミーティングは大事だから、そのパートについて話し合おうか。お茶でも飲みながら...」

4人「ワイワイガヤガワ」

4人「ワイワイガヤガワ」

4人「ワイワイガヤガワ」

唯「あ!!そうそう」

唯「今日ね、ムギちゃんのお父さんとお母さんの話を聞いたんだよ!!」

律「あぁ?N.Y. のライブの話か?」

唯「えっ?知ってたの?」

澪「ロンドンに行ったときに、部屋で寝る前に『海外って緊張の連続だな?』って話をしたら、ムギがいきなりその話をしたんだよ。」

紬「だって、澪ちゃんも律ちゃんも緊張しっぱなしなんだもん、少しはリラックスできるようにと思ってね。でもちょっと恥ずかしかったのよ。」

唯「なぁんだ、『平沢唯独占スクープ!!琴吹紬の出生の秘密』と思ったのに...」

紬「ごめんね。でもあのとき話せたから、今日、唯ちゃんに話せたんだと思う。」

紬「友達とはいえ、両親の話、特に出会いの話をするのはとっても勇気がいるもん。」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/21(水) 21:41:24.43 ID:LLuKzMWr0
澪「そうだよなぁ〜」

澪「自分のことは平気でも自分の両親のことを話すのは、いくら友達でも勇気がいるよなぁ〜」

澪「出会いなんて、両親にも聞けないよ」

律「ムギはよく両親の出会いを知ってるよなぁ〜」

紬「私の場合は、母が『アナタの原点なんだからしっかり聞いて、覚えておいてね』って話してくれたから...」

唯「私も私も!!」

律「え〜っ!!唯が?」

唯「うん、今でこそ両親は出張で家を空ける方が多いけど、中学生までお父さんが単身赴任の方が多かったから、私や憂の誕生日にお父さんが居ないときは、出会いから私や憂の誕生までを延々と話すんだよ。」

唯「でも、私はケーキに夢中だったから何を話していたのかあまり覚えていないんだけどね!!」

律「なんだそりゃ?」

紬「唯ちゃん。覚えてるところだけでも話してくれない?」

唯「えーっとね〜」

唯「おんなじ会社に、おんなじ時に入って、おんなじところで仕事してて、そのまま結婚して」

唯「私が生まれて、憂が生まれた。」

唯「ってところかな?」

律「かぁ〜!!期待通りの展開かよ〜」

澪「でも、そういう話を子供にしていた唯のお母さんって良いなぁ〜」

律「そうだよなぁ〜、ムギも唯も親から話を聞いてるだからなぁ〜」

唯「律ちゃんや澪ちゃんはどうなの?」

律「わたしんちは...」

澪「結婚記念日くらいはしっているけど...」

律「聞いてもなかなか恥ずかしがって話してくれないし...」

澪「私も...」

紬「でも今なら話してくれるんじゃない?」

紬「だって、私たちはもう大学生だし、あと2年もすれば成人なんだし」

紬「ご両親だって、そろそろ自分の経験したことを伝えたいって思ってるんじゃないかしら?」

唯「そうそう!!こんど帰省したら聞いてみてよ!!そして私たちに報告してよ!!これは部長命令!!」

律「だれが部長なんだよ!!」

律「でも、たしかに聞いておきたいような...なぁ澪?」

澪「そ、そうだな。今度帰省したら聞いてみるよ。」

唯「本当?じゃあ今度の帰省の後はかならず報告だよ!!」

41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/21(水) 21:41:52.01 ID:LLuKzMWr0

ガチャ(ドアが開く)

先輩「おつかれ〜」

4人「お、お疲れ様です。」

先輩「2コマ連の練習はうまくいったか?」

紬「え?えぇ〜」

律「久々に気合が入った練習をしていて、終了時間に気が付きませんでした。」

澪「今から撤収します。」

先輩「おいおい、撤収もなにもきれいに片づけてるじゃないか!!」

先輩「そこまで遠慮しなくてもいいよ」

律「あ、ハイ!!では失礼します。」

紬、澪、唯「失礼します。」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/21(水) 22:27:15.47 ID:LLuKzMWr0
律「あ〜あっ!!今日は練習できなかったなぁ〜」

澪「お前が言うか?」

唯「でも、なんだか放課後ティータイムに戻った気分」

紬「そうそう!!練習は次にすればいいじゃない」

律「まぁたしかに。」

律「でも、久しぶりの放課後ティータイムは楽しかったなぁ〜」

律「しかも、ちょっとだけ大人になった分、ティータイムも大人になった気分だったし」

澪「寮に帰ればいつでもできるだろ?」

律「それは違うよ。寮では4姉妹みたいなもんだけど、今日は高1に戻ったような初々しい友達みたいな感じもあったし」

唯「そうそう!!私たちはお互い知らないことがまだまだ一杯あるし」

紬「でも、これからは知らない方がいいことがでてくるかも...」

澪「そ、そうだなぁ〜」

唯「え?どういうこと?」

律「まぁまぁ。今はそんなことはないから気にしない気にしない。」

唯「え?そうなの?」

律「唯はたぶん、知らないことは知らないままでいると思うから気にしなくてもいいよ。」

律「ともあれ、澪はそのうち苦労するんじゃないかな?」

紬「そうね ウフフ」

律「おっと、ムギは笑ってられない方じゃないのか?」

紬「あら?私はいつでもオープンよ。隠す必要なんてないじゃない!!」

紬「でも、私の場合は名前が邪魔するのよね〜」

紬「両親は私を束縛する気もないし、そもそも琴吹家は一族経営だから私には無用なブランドなんだけどね。」

紬「でも、利用できるうちは利用するつもりよ。だって、利用しない方が勿体ないでしょ? Mottainai は世界の標準だしね。」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/21(水) 23:07:31.75 ID:LLuKzMWr0
唯(ムギちゃんはムギちゃんで私たちには理解できない苦労があるんだろうなぁ〜)

唯(でもムギちゃんはそんななかで思いっきり今を楽しんでいるんだろうなぁ〜)

唯(私はそんなムギちゃんと一緒に今を楽しみたいなぁ〜)

唯(ううん!!ムギちゃんがいつまでも楽しいって思えるように私たちも楽しまなきゃ!!)

律「あ〜、今日の晩御飯はなんだろうなぁ〜」

澪「また、その話か...」

律「なんだよ。いいじゃん。その日の満足感は夕食で決まるって言うじゃん」

澪「だれが言ったんだ?ええ?その言葉?」

律「私だよ!!」

唯「ハイハイ!!私も!!」

律「だよなぁ〜」

唯「だよねぇ〜」

律「今日はトンカツな気分かな〜」

唯「えぇ〜、今日はカレーだよ!!」

唯・律「トンカツ!!カレー!!トンカツ!!カレー!!」

澪「やれやれ、毎日毎日、晩御飯でこれだけ言い合いになるのもどうだか...ハァー」

紬「いいじゃない。食べ物を選べるだけでも幸せでしょ?しかも食べたいものを言ってるだけだし。」

澪「...」

澪「そんなもんだよな。そころでムギ? 最近、オルグされたりしないよな?」

紬「オルグ?まさか!!大丈夫よ。私は今を楽しんでるだけ」

澪「あぁ、安心したよ ホッ」

紬「そもそもご飯のメニューは毎月初めに寮の掲示板に張り出してあるじゃない。それによると今日の晩御飯は魚の煮付けよ。」

澪「だよなぁ〜、なんで二人とも勝手に晩御飯を予想するんだろう」

紬「だって、献立なんて覚えないでしょ?それに覚えるよりも想像する方が楽しいのよ。」

澪「...でも、私は少なくとも今夜の献立くらいはきにするけどなぁ〜」

紬「それは澪ちゃんだから。そしてそれが澪ちゃんのいいところ」

紬「澪ちゃんのいいところはそういった真面目で堅実で細やかな気遣いができるところ。私はそんな心遣いができる澪ちゃんが大好き!!」

澪「そ、そうか?ムギに面と向かって『大好き』って言われると...」

澪「...と、と、とても恥ずかしい...」

紬「あらそう?でも澪ちゃんはとても素敵な人よ。私も澪ちゃんを見習っているところがあるんだから」

澪「わ、私を見習う?なんか買被りすぎじゃないか?」

紬「ううん、澪ちゃんはそれくらい魅力的なのよ。でも...もっと自信をもって欲しいとは思うわ。」

紬「あっ?澪ちゃんのいいところは実力を持っていながら控えめなところだから、自意識過剰なくらいな自信を持ってもらったら困るかな?」

律「おいおい、そこの二人!!何をこそこそ話をしているんだよ!!私の悪口か?」

澪(悪口なんか堂々と大声で言ってやるよ..)

紬「あらあら、律ちゃんやきもち?」

律「そ、そんなことないけど...だいたいお前たち二人っていつもこそこそ話をしてるじゃないか!!それって...」

紬「創作活動よ!!ね?澪ちゃん」

澪「え?あ?う、うん。作詞作曲って細かい打ち合わせが常に必要で、思いついたアイデアをすぐに話すのが重要なんだよ」

律「へ〜?じゃあ私が作詞とか作曲とかを始めたらいつでも仲間入りできるのか?」

澪・紬「もちろん!!」
44 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/22(木) 00:41:48.53 ID:h+JhQcpJ0
まだ読んでないんだけど、この話しって原作再開したところから見てなくても楽しめる?

あと原作のネタバレとかない?
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/22(木) 18:08:07.91 ID:/gph/p120
>>44

ここでは原作無視ですわ。
原作はネタバレさすには展開が遅いし
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/22(木) 19:34:33.50 ID:/gph/p120
夕食後&入浴後の律の部屋...

唯「あ〜、今日も終わった終わったぁ〜♪」

律「おいおい!!ここで寝たりするなよ。」

唯「大丈夫だよ律ちゃん。それより今日はうれしかったぁ〜」

律「ん?ムギの両親の話か?」

唯「う〜ん。それもあるけどね。」

唯「天使の歌声を聴いちゃったんだぁ〜」

唯「ねぇ〜ムギちゃん?」

紬「へっ?」

澪「え?何々?」

唯「実はねぇ〜...ウフフフフッ」

律「なんだよ唯。」

唯「律ちゃんも澪ちゃんもムギちゃんの両親の出会いは聞いたんだろうけど...ウフフフフッ」

律「ほんっとうになんなんだよ唯!!」

唯「今日、スタジオに入ったらね」

唯「ムギちゃんが、両親の思い出の曲を弾き語りしていたんだよ!!」

唯「しかも、当日のライブの完コピらしいよ!!」

唯「しかもしかも本気のムギちゃんだよ!!」

律・澪「・・・・・・・・」

澪「そ、それは...」

律・澪「うらやましい!!悔しいくらいうらやましい!!」

唯「エヘヘッ!!でしょ?それはもうすごかったよ!!泣きそうになったもん!!」

澪「わかるわかる!!ムギがあれだけ良い曲をつくれるのは歌も上手いからだとおもうもん」

澪「そうかんがえるとムギがあの曲を歌ったら絶対感動するに決まってるよ。」

律「でもその曲はリバイバルするかもよ」

律「RadWim●sの今年のツアーを観に行った先輩が言ってたんだ。野田さんが東北にエールを送りたいってことでギター一本で弾き語りで歌ってたって」

唯「いい歌だもんね♪」

唯「だったらだったら今日の私は本当に幸せだよ〜。だって本当に天使の歌声だったんだから!!フンスッ」

律「あ〜わかったわかった...(でもうらやましい)」

紬「あの〜唯ちゃん?あんまり天使って言わないで欲しいなぁ〜」

唯「え?なんで?」

紬「だって...私たちにはいるじゃないの!!」

紬「素敵な素敵な天使が!!」



47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/22(木) 19:46:29.00 ID:/gph/p120
唯「あっ!!そうだった!!あずにゃん!!」

唯「じゃあ、あずにゃんは元祖天使で、ムギちゃんは天使の声本店だ!!」

律「なんだよ元祖とか本店とかのベタベタな展開は!!」

唯「あずにゃんは元祖なの!!」

律「でも元祖って言っても天使と言ってるのは私ら4人だけだぞ。」

律「それにあずにゃんを連れてきて『これが私たちの天使です』って言っても誰もわからないし」

澪「そうかも...梓を天使って思っていたのはHTTの先輩4人以外はだれもいないんだからなぁ〜」

律「唯どうする?このままだと元祖が本当に元祖のままで化石みたいになっちまうぞ?」

唯「え?化石?」

唯「それはやだよ〜。あずにゃんは化石になるような年齢じゃないよ...」

律「でも...」

律「梓は天使のような存在だったけど、それは桜高軽音部での話なんだよなぁ〜」

律「もし梓がここに進学してきてもすんなりと私たちとは合流できないかもしれないし」

律「ウチらが3回生になって専門課程になったら、教養課程の2回生の梓とは学生生活が変わってしまうし」

澪「そうなると活動できたとしても実質一年か...」

紬「まぁまぁ!!そんな切実な話は、その時が来てから考えましょ?

紬「ね?」

紬「それに今は、私と梓ちゃんのどっちが天使にふさわしいって話なんだから!!」

唯「いやいやムギちゃん、さすがにそれは違うよ!!」

唯「あずにゃんは天使で、ムギちゃんは天使の歌声なんだよ」

紬「唯ちゃん...そっかぁ〜...やっぱり天使は梓ちゃんなのね...シュン」

唯「あずにゃんは天使だけど私たちだけの天使!!」

唯「でもムギちゃんの天使の歌声は私たち以外にも天使の歌声だよ」

紬「唯ちゃん...」

唯「ムギちゃん...」

紬「それって...喜んでいいの?」

唯「えっ?」
48 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/22(木) 21:40:39.54 ID:VTiqbdADO
律梓じゃないのかカスだな
49 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/22(木) 22:56:19.97 ID:h+JhQcpJ0
>>45
んじゃ、見ても大丈夫ってことか?
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/31(土) 13:27:36.24 ID:UI4W/tVr0
唯「うーん...褒めてるんだから喜んでいいんじゃない?」

紬「ウフフ、ありがとう!!」

紬「でも、梓ちゃんのことを『私たちだけの天使』って言ったじゃない?」

紬「それって、とってもいいことじゃない?」

一同「ん?」

紬「だって、梓ちゃんが天使だってことがわかっているのは、私たち4人だけだよ。」

紬「しかも、当の梓ちゃんですら、自分のことには気が付いていないんだし。」

唯「へ?あずにゃんは気が付いてると思うけど...」

澪「いやいや、ムギのいう通り、気が付いていないよ。」

澪「梓は真面目だから、唯一の後輩だということでつぶれそうになっていたんじゃないかな?」

澪「その癖、強がっていて軽音部の事は大丈夫って言ってと思う。」

澪「でも、梓は軽音部の楽しさを知っているから、きっと頑張って軽音部を引っ張ってるよ。」

律「そうそう!!梓は律様直々に次期部長に指名しただけの人物だし!!」

唯「でも、あずにゃん以外に後輩はいなかったけど...」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/03(火) 12:41:43.91 ID:nv089Ihw0
紬「大丈夫よ!!なんてったって、私たちだけの天使だもの」

唯「私たちだけの?」

紬「そうよ!!だってそうじゃない?」

紬「私たち4人がはじめて一緒に曲を作ったのは、梓ちゃんのためだったでしょ?」

律「そういわれるとそうだよなぁ〜」

紬「さわこ先生のためでもなく、和ちゃんのためでもなく、憂ちゃんのためでもなく」

紬「梓ちゃんのためだからかけたんだと思う。」

澪「そうかもしれない」

澪「そして」

澪「唯が最後の最後で紡いだ言葉が『天使』」

律「普通は恥ずかしいだけなんだけど、あの曲にはぴったりだったなぁ〜」

澪「あぁ。それにあの曲は2度と歌うことはない、私たち4人と梓だけの曲。」

唯「もったいないような気もするけど、あずにゃんのための曲だもんね。」

唯「それをみんなの前で歌ったら、あずにゃんに悪いもんね。」

紬「そうそう。だから梓ちゃんは天使なのよ。私たちだけにしか、その羽根は見えないのよ!!」

律「そうだなぁ〜、憂ちゃんも純ちゃんも梓の友達だけど、梓の立ち位置ってわからないんだよなぁ〜」

澪「私たちって、本当に幸せだったと思うよ。」

澪「律がいて、ムギがいて、唯がいて、そこに梓が加わって、楽しい演奏ができて...本当に楽しい時間が過ごせたよ。」

紬「また、だれかのために曲を書いてみたいね〜」

52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/03(火) 13:04:44.19 ID:nv089Ihw0
紬「あ〜っ!!大〜〜〜〜変〜〜〜〜!!」

律「へっ?どうしたんだムギ?」

紬「私、廣瀬先輩に1曲書いてって頼まれてたんだ!!」

一同「えっ?」

紬「ほら、新歓の時にHTTの曲を演奏したじゃない?」

紬「それを聞いた部長がHTTを気に入ってね?」

澪(ギクッ)

紬「どうしてもHTTみたいな歌を歌いたいって言い出したんだって。」

紬「それで作ってみようと思ったらしいけど、うまくできなかったんで廣瀬先輩が私にお願いしてきたの。」

紬「でもね。私は澪ちゃんや唯ちゃんが歌ったり、詩を作ったりすることを考えて曲を作ってきたから...」

紬「いざ、先輩たちのために書こうと思ってもなかなかできないの...」

律「へ〜、意外だなぁ〜、ムギってどんな状況でも曲が書けるって思ってたし。」

唯「そうそう、『ごはんはおかず』とか『ときめきシュガー』とかも書いてきたんだから簡単じゃないの?」

紬「えーっと、それは...さっきも言った通り唯ちゃんや澪ちゃんが歌うことを意識して作ったから...」

紬「でも、先輩たちってどんな演奏するのかわからないから、どんな曲を書いていいのかわからないし...」

澪(私は知ってるけど...私は知ってるけど...ここでバラすわけにもいかないし...あっ!!)

澪「なぁムギ?どんな曲がいいのかは先輩に聞いてみたらどうだ?」

紬「...私も、聞いたんだけどね...」

紬「『とにかくHTTみたいな曲』としか言われなかったの」

紬「せめて、詩のイメージとか話してくれれば、なんとか出来るんだけどなぁ〜」

澪「詩?」

澪(あっ?あの時の...)

澪(部長って、あんがい乙女だとおもうんだけど...)

澪(ここは黙っておこう)

律「あれ?澪?どうしたんだ?ん?なんかアイデアでもあるのか?」

澪「へっ?あ...いや...」

澪「ムギも大変なこと頼まれたんだなぁ〜って思ってさぁ〜」

律「ふーん」

律「でもさぁ、この際、いつもの澪&ムギコンビで作ってみたらどうだ?」

律「それが一番自然じゃないか?」

律「そして『部費代わりに一曲提供させていただきます』ってさぁ〜」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/04(水) 15:05:24.03 ID:yi+jKgas0
紬「うーん...律ちゃんの意見には賛成なんだけど...」

紬「私は澪ちゃんが歌詞をつけやすいように曲を作ったり、逆に澪ちゃんや唯ちゃんの歌詞がHTTにあうように曲を作ってきたから」

紬「私たちHTT以外のために曲を作ることができるのか自信が全然ないのよ。」

紬「先輩たちにどんな曲がいいのか聞いても『好きなように書いてくれたらいいよ』って言うばかりだから...」

律「逆にプレッシャーになるってわけか...」

紬「そうなのよ、『お任せします』って時によって残酷よねぇ〜」

澪「でも、先輩はなんでムギに作曲をお願いしたんだろう?」

紬「うーん、曲よりもアレンジの広さじゃないかな?」

唯「アレンジ?」

紬「うん、私の曲は難しいわけでもないけど、アレンジに HTT の個性がでるようにラフに作っているの。」

唯「へぇ〜そうなんだ〜」

澪「わかるわかる!!」

澪「ムギはアレンジのラフまで考えてくれてるから、うちらには自然なアレンジになるんだけど」

澪「サビで自然に半音進行を使ってるって、凄いと思うよ。」

律「そうそう、テクニックではなくアレンジで勝負できるって結構クールじゃないか?」

唯「えっ!!なになに?どういうこと?」

唯「ムギちゃんの曲って、だれが聴いても良い曲じゃないの?」

律「良い曲だよ。でもなんで良い曲なのかを話してるんだよ。」

澪「それがサビの半音進行じゃないかってこと」

唯「半音進行?」

澪「ホッチキスやふわふわのように Vm V7 Ym T7 や、ふでぺんの Ym Ymaj7 Ym7 U7 のように半音づつ上がったり下がったりするようなアレンジのことだよ」

唯「へぇ〜...全然気が付かなかったや〜」

律「そんな難しいことを唯に自然に演奏させてたところがムギの凄いところなのかもなぁ」

紬「そ、そんなことないよ。私はただみんなが演奏してて気持ちが乗るようにって考えただけだから...」

紬「だ、だからバラードがレパートリーにないでしょ?」

澪「あっ?たしかにバラードってないな?」

紬「私たちにはまだバラードを歌うだけの実力はないと思ってたの...」

紬「バラードは大学生になって、いろんな体験をしたら自然と歌えるような気がするんだけど」

律「ウチらにはまだまだってことか?」

紬「そうなの」

律「まぁ、そんなところか...で?先輩にはどんな曲を作るつもりなんだ?」

紬「...それは...」

律「早くしないと、前期が終わってしまうぞ!!」

紬「...」

紬「ねぇ、澪ちゃん?一緒に廣瀬先輩たちと会ってくれない?」

澪「へっ?」

紬「会って、一緒にどんな曲がいいのかを聞いてくれない?」

紬「澪ちゃんが一緒なら、どんな希望にも応えられそうな気がするの」

澪「...」

紬「ねぇ、澪ちゃん?お願い!!」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/06(金) 23:20:31.08 ID:vm0VTdQC0
澪(でもなぁ〜...先輩達はあれだからなぁ〜)

澪「うーん」

紬「私たちって、誰かのために曲を書いたことって、梓ちゃんのためだけじゃない?」

澪「それもそうだけど...」

律「あ〜〜〜〜なんだかイライラする〜〜〜」

律「面倒だから、ウチら4人で押しかけていろいろと聞いちゃおう」

律「ついでにアレンジもやっちゃおう!!」

唯「お〜、いいね!!後輩から先輩に贈る曲」

唯「あずにゃんの逆だね!!」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/09(月) 12:44:09.87 ID:NHIaKmRu0
唯「あっ?そういえばあずにゃんって、今は部長なんだよね?」

律「何をいまさら...」

唯「ということは...あずにゃんはもう私たちだけのあずにゃんじゃないんだ...」

律「何言ってんだ?」

唯「だって、あずにゃんは軽音部の部長で後輩たちもいるから、私たち4人と同じわけにはいかないんだよ。」

律「それがどうしたんだ?」

唯「それって、さびしくない?」

律「なんでだ?」

唯「だって、あずにゃんがあずにゃんじゃなくなったんだよ!!」

律「お前、梓をペットのように考えていたのか?」

唯「そうじゃないけど...」

律「確かに、ウチらが卒業するまでは梓は大事な後輩だったけど、今はそれぞれの立場が違うんだよ。」

律「それに卒業してからは一度も一緒に演奏したこともないし。」

律「梓には梓の音楽があるんじゃないか?」

唯「で、でも...」

唯「あっ!!あずにゃんは来年。ここに進学してくるよね?ね?」

律「う〜ん、それはわからないんじゃないか?」

律「たかが部活の延長だけで進路を決めるほど梓は単純じゃないよ。」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/18(水) 22:11:22.33 ID:JM6xPipp0
唯「え〜、そんなぁ〜...」

唯「あずにゃんは絶対ここに来るって思ってたのにぃ」

律「わがまま言わないの!!」

唯「...」

澪「まぁまぁ、梓の将来は私たちが決めることじゃないから」

澪「梓が私たちと一緒に演奏したいって思っているなら、進路をここにするかもしれないし」

澪「とにかく今は私たちのことだけで精いっぱいじゃないか?」

唯「へぇ?私は全然余裕だよ」

律「そうそう!!大学に入ったばっかだから、まだまだ余裕余裕!!」

澪「あれ?二人ともレポートをまだ提出していないって言ってなかったか?」

律・唯「あっ!!」

澪「大学のレポートって、高校の宿題とは全然違うぞ。」

澪「提出しなかったら単位取れなくなるし」

律・唯「え、えぇ〜〜〜〜〜」

紬「でも、レポートをしっかり提出していたら、試験の結果が少々悪くても救済措置があるそうだし」

律「お前らはどうなんだよ。」

澪「私は全部期限前に提出してるよ」

紬「私もぉ〜」

唯「ずるい〜」

律「そーだ、そーだ!!裏切り者ぉ〜」

澪「何言ってるんだ、学部が違うから同じ般教でも教授が違うから課題がちがうだろ」

律「うぅっ...」

澪「まぁ、律にしろ唯にしろ、やればできるんだから、追い込まれたらできるだろ?」

紬「そうねぇ〜」

紬「もう大学生なんだから、ここは二人に頑張ってもらいしょ!!ウフフッ」
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 16:22:26.46 ID:2pcwgjiG0
唯「あーぁあ...澪ちゃんもムギちゃんも手伝ってくれないやぁ〜」

律「そりゃそうだけど、うちらやっぱり大学生なんだし、やればできるところを澪やムギに見せつけないとなぁ〜」

唯「そっだね!!」

唯「...」

唯「でも...」

唯「律ちゃんは私と学部が違うよね?」

律「ん?何をいまさら?」

唯「なのに、なんで一緒にレポート書いてるの?」

律「そりゃあ、偶然の産物だろ!!なんせ教授が一緒で課題も一緒なんだし」

唯「あ〜あ...せめて澪ちゃんやムギちゃんと一緒ならなぁ〜」

唯「よりによって律ちゃんとだけ一緒だなんて」

律「それはこっちのセリフだ!!」

律「でも、最後には晶たちがいるからなんとかなるっしょ!!」

唯「あ〜!!律ちゃん頭良い〜!!」





......................................................................



58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 16:34:49.13 ID:2pcwgjiG0
澪「律も唯も...」

澪「本当に大丈夫か心配だよ。」

澪「..ったく大学生にもなって...」

紬「ウフフッ」

紬「相変わらず優しいわね!澪ちゃん!!」

澪「いやっ!!そういうわけじゃなく(テレッ」

澪「やっぱり、桜高軽音部の先輩として梓には恰好悪いところ見せたくないんだよ」

澪「律も唯も3年生の2学期はじめの時点では、到底合格できるレベルじゃなかったところを頑張って合格したんだし」

澪「それが入ったとたんに、いきなり単位も取れないようじゃ、律や唯の頑張りが無意味になるじゃないか」

紬「ウフフッ」

紬「やっぱり、澪ちゃんって優しい」

紬「私も、澪ちゃんに優しくしてもらいたいなぁ〜」

澪「えっ?」

紬「だって、澪ちゃんはいつも律ちゃんと唯ちゃんの事ばかり心配してるけど」

紬「私の事は少しも心配してくれないし...φ(..)...」

紬「なんだか、ちょっとさびしいし...」

紬「ちょっと悔しい............................................」
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 17:09:45.95 ID:2pcwgjiG0
澪「えっ?あっ?え〜っと...それは...」

紬「嘘嘘!!だって私たちは曲作りのパートナーなんだから」

紬「でも、澪ちゃんにだけは知っておいてもらいたいことがあるの」

澪「ん?」

澪「私でもいいのか?」

紬「うん、だって私は澪ちゃんを信頼してるもの」

澪「そっ、そうか?」

澪「じゃあ、なんでも言ってくれ。私もムギの事は信頼してるし」

紬「では、遠慮なく」

紬「私はね?琴吹ファミリーという大きな企業の嫡男家の一人娘として生まれたの」

紬「周りは男の子を望んてたんで、両親、特にお父様はいろいろと言われたらしいの。」

紬「でも、お父様はもともと家業を継ぐ気はさらさらなくて、一生懸命モラトリアムを実行しようとしていたの」

紬「そのなかでアメリカに遊学していたときに、お母様と出会って、結婚したいって言ったんだけど」

紬「周りからは猛反対を受けたそうなの。」

紬「なんせ、琴吹家の嫡男家の長男だし」

紬「でも、お父様は反対するなら駆け落ちしてでも一緒になるっていって譲らなかったの」

紬「結局、結婚する条件として家を継ぐことを受け入れたらしいの」

紬「そして私が産れて」

紬「お父様は『良かった女の子だ』ってとっても喜んだそうなの」

紬「『俺と同じ目には遭わせたくないから』って」

紬「とはいえ、立場上放任はできなから小さい頃からいろいろな習い事はしたけどね」

紬「みんなは私の事を『お嬢様』扱いするんだけど」

紬「軽音部のみんなは私を友達として、仲間として受け入れてくれたし」

紬「私は琴吹家を継ぐことはないだろうし、それでもかまわないけど」

紬「私は澪ちゃん、律ちゃん、唯ちゃんとの繋がりを失いたくないの」

紬「えへへっ」

紬「ちょっとだけ、格好いいこと言ったかな?」

紬「でも、嘘じゃないのよ。全部本音」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/05(日) 19:36:59.36 ID:D2WID14E0
澪「ムギ...」

澪「私や律や唯が想像できないくらいのものを経験してるんだなぁ〜」

紬「ううん...私自身はあまり気にしていないんだけどね」

紬「周りが気を使いすぎるのよ。」

澪「いやいや!!気を使うのは当然だと思うよ。」

紬「でも高校時代の軽音部って、私を私とだけ受け入れてくれたでしょ?」

澪「そりゃあ高校生だったし、実社会の事はわからなかったから」

澪「ムギの優しさに甘えてばっかりだったなぁ〜」

澪「でも大学生になって先輩達の話を聞いていたら、実社会って目の前に迫っているって感じてたんだ。」

澪「でも、ムギはすでにいろんな知っていて、それでもティータイムを用意してくれてたんだって思うと」

澪「つくづく、幼いなぁ〜って思ったよ」

紬「ううん、それはいいのよ。」

紬「私は、みんなよりややこしい立場にいるように見えるけど、そうでもないのよ。」

澪「でも...」

紬「私の親は私に何も課していないし、私も「課してない」ことに応えたいの」

紬「だから、私は挑戦できる限り挑戦したいのよ。」

紬「今は、澪ちゃん、律ちゃん、唯ちゃんと一緒にどこまで行けるかってことに挑戦したいの。」

紬「そのためには、澪ちゃんや唯ちゃんのの詩と声、そして律ちゃんのパワーが必要だから...」

紬「せめてあと3年は夢を見させてくれない?」

澪「ムギ...」

澪「そこまで、私たちを信頼してるのか?」

紬「うん!!」

澪「律のドラムスも?」

紬「もちろん!!」

紬「律ちゃんの走り気味になるドラムにも、自然と合わせられる私たちのコンビネーションって凄いって思うもの!!」

紬「でもね?私はそれを言い出せないの...音楽面でリーダーシップをだせるのは澪ちゃんだし」

紬「さりげなく、律ちゃんにそのことを伝えてほしいなぁ〜って...」

澪「わ、私が?」

紬「そう!!」

澪「それはムギでもいいんじゃないか?」

紬「ううん」

紬「私は縁の下の力持ちの方がいいと思うの」

紬「澪ちゃんなら、その理由はわかるでしょ?」

澪「...」

澪「頑張ってみるよ」

澪「けど...」

紬「大丈夫!!律ちゃんを引っ張れるのは澪ちゃんだけだけど」

紬「律ちゃんはみんなを引っ張れるでしょ?」

澪「...」

紬「ね?」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/05(日) 19:56:00.77 ID:D2WID14E0
澪「じゃあ」

澪「ムギにも頑張ってもらうよ」

澪「どこまでいけるかわからないけど、私たちで行けるところまで行こう!!」

澪「それにはムギの力が必要不可欠ってことはわかってるだろ?」

紬「私だけでなく、誰かが欠けてもだめよ」

紬「あっ?そういえば梓ちゃんの事!!」

澪「梓...」

澪「梓がいたからこその HTT だったんだよなぁ〜」

澪「梓がここに来てくれたらって、本当に思うけど...」

澪「前に言ったように、梓が単純に高校の延長だけでここに来るって思えないし...」

澪「梓はおままごとみたいな事で進路を決めるようなことはしないと思う。」

紬「だよね〜」

紬「でも梓ちゃんがここの近くに来てくれれば、軽音楽部の枠を超えてバンドを組めるんじゃない?」

澪「そうだな。」

紬「仮にいったん袂を分けても、音楽を続けてられれば、いつか邂逅しそうな気がするの」

紬「まずは私たち4人がしっかりつながっていられるようにしましょ!!」

澪「う...うん!!」

紬「だから、澪ちゃんにお願いしたのよ」

澪「あっ?そういうことなんだ」

紬「うふふっ」

紬「そういうこと!!」

澪「いざとなったら、支えてくれる?」

紬「もちろん!!」

紬「私たち4人は4人とも牽引力を持ってるから、誰かが引っ張ると必ず前に進めるんだから」

紬「大丈夫!!」

62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/05(日) 23:57:04.08 ID:PfXi2GXSO
この>>1は、原作で梓がN女に来るのを望んでない派だろうな
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/02/06(月) 09:54:08.86 ID:JvWCHvzAO
梓がN女に来るにしても、ちゃんとよく考えた上で決めてほしいと思う
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/06(月) 18:02:47.91 ID:wUXjmmxX0
原作の話なら先のことなんてなんも考えず予定調和のごとくN女に行くと思うけどね
後輩部員集めるのやめたり澪が推薦蹴ったりしてる時点でこれからもそんなノリなんだろうなと想像がつく
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/19(日) 11:20:44.32 ID:2v28pCdJ0
後輩がいなかったら梓は N女に行くんやろうけどね。

梓は部長として「若葉ガールズ」を引っ張る立場になったからには簡単に先輩の後を追うことは無理でしょ!!

原作通り「スタジオで会える」で一線が引かれた後で自立した梓は高校の延長で大学を選べないことはわかっているんで、進路では悩むんでしょうね(=>憂と純次第です。)

問題は放課後ティータイムの先輩たちは軽音部(おそらく公認系サークル)に入ったことで、
学内では後輩にあたる梓を無条件に受け入れられない状況を自ら作ってしまったから、梓は軽音部の外で合流することになるんやないかな?
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2012/02/20(月) 08:46:57.57 ID:NSk3IjYHo
微妙に入り込めなくて頭痛がする
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/02/20(月) 08:53:14.16 ID:i/sFLCVAO
アニメでは「5人」の物語を描いていたのに対し、今の原作は「4人と1人」の物語を描いているからな…
どうなる事やら

あと、書き手でも無いのに無闇にageるのはやめましょう
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/29(水) 14:58:51.05 ID:ievvB2r40
澪「ところでムギ?」

紬「なに?澪ちゃん」

澪「今、4人っていったよな」

紬「うん」

澪「梓はどうなんだ?」

澪「梓をいれると5人じゃないか?」

紬「うーん、そうなんだけど...」

紬「梓ちゃんって、私たちを追いかけてくるのかしら?」

紬「大学って高校の延長じゃないでしょ?」

紬「もちろん、梓ちゃんが N女に来てくれて、軽音楽部に入ってくれたらうれしいんだけど」

紬「私たちが梓ちゃんと一緒に演奏できるとしてもせいぜい3年ほどでしょ?」

澪「そうだよな〜」

澪「来てくれたらうれしいけど、私たちと違って学年が違うってことは結構きつい現実だからなぁ〜」

澪「唯なんかは『わーぃ、またアズにゃんと一緒だぁ』とかいってはしゃぐんだろうけど、4回生の次は社会人だからなぁ〜」

紬「あら?唯ちゃんならミュージシャンになるって言うかもしれないわよ」

澪「アハハっ、それはありうる!!」

澪「でも、唯には無理だろ!!」

澪「だいたい、あの声じゃせいぜいアニソンを歌うくらいしかできないし」

紬「じゃあ、唯ちゃんはアニソン歌手に決まりね!!」

澪「おいおい!!」

紬「冗談よ!!」

紬「でも、そうだとしても梓ちゃんとは結局目指すものは違ってくるのよね。」

澪「だな...」

紬「だから、私たちの都合で梓ちゃんの事を考えたらだめなのよ。」

69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/29(水) 16:44:01.15 ID:ievvB2r40
晶「おい唯!!」

唯「ほぇ?あっ!!晶ちゃん!!どうしたの?」

晶「どうしたのじゃなくって、お前たち、次の定演はエントリーするんだろ?」

唯「定演?」

唯「って何?」

晶「...」

晶「はぁ〜」

晶「定期演奏会!!次の定演から4回生の先輩が抜けるから空きができるんだよ。」

唯「へぇ〜」

晶「ったく、まったく緊張感も上昇志向もないんだな...」

晶「いいか?うちの大学の世代代わりの定演って、音楽関係者も見に来るほど有名なんだぜ?」

晶「せっかくのチャンスだってのに、みすみす逃す気なのか?」

唯「...」

晶「唯?」

唯「...」

晶「おい!!唯!!」

唯「...」

唯「それって凄いことなの?」

晶「...あぁ...」

晶「まぁ、凄いことだけど...唯には関係なさそうだな」

晶(ライバルが減るのはいいけど、HTT とは白黒をはっきりつけたかったんだけど)

晶「一度、律たちと相談したらどうだ?」

唯「そだね。」

晶(...ほんっと、リーダーが律、フロントが唯でよかった...)

晶(澪やムギが引っ張ってたら、勝ち目がないもんなぁ〜)
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/29(水) 20:46:33.53 ID:iBN6Jt5SO
微妙な上に数レスのマイペースとか終わってるな>>1
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/01(木) 19:00:49.69 ID:yRDhimQY0
唯「ねぇ律ちゃん!!今度の定演ってエントリするの?」

律「えっ?定演ってなんだ?」

唯「定期演奏会だよ!!次の定演から4回生の先輩が抜けるから空きができるんだよ」(って晶ちゃんの受け売りだけど)

律「へぇ〜、面白そうじゃん!!でようでよう!!」

律「で、いつなんだ?」

唯「へ?」

律「だからいつなんだよ!!」

唯「え〜っと」

唯「えへへっ...実は晶ちゃんの受け売りだからよくわからないんだぁ〜」

律「だよなぁ〜、唯がそんな情報を持ってくるはずないもんなぁ」

律「まぁ、せっかくのチャンスなんだから明日にでも部室に行ってエントリしとくか」

律「それにしても晶たちは本当に真剣なんだな〜」

唯「だよね〜」

律「憧れている人が在学してるってだけで進学したみたいだから、案外退学してプロを目指すかもしれないぜ」

唯「...」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/01(木) 19:21:18.72 ID:yRDhimQY0
唯「律ちゃん...」

律「ん?」

唯「実は私、大学って高校と同じように過ごせると思ってたんだけど全然違ってて、実はちょっと混乱してるんだ」

律「え?」

唯「もちろん、寮生活は楽しいし、今までどおり部活ができるのも楽しいけど」

唯「高校とちがって、みんな一緒に授業が終わるわけでもないし、部室での練習時間は限られてるし」

唯「学部が違うと同じ般教なのに教授が違うからレポートや試験内容が違うから澪ちゃんやムギちゃんを頼れないし!!」

唯「このままだと私は卒業できる自信がないよぉ〜」

律「...はぁ〜」

律「なぁにくだらないことを悩んでるんだ?」

律「唯には晶がいるじゃないか!!」

律「それに私には菖がいる!!」

律・唯「これで心配なーし!!」

唯「って...」

唯「それって専門課程じゃ通じないよね?」
\
律「ん?まぁな」

律「唯は何を専攻するんだ?」

唯「私は幼児教育で保育士と幼稚園教員を目指してるんだけど...」

唯「あっ!!忘れてた!!」

唯「幼児教育はピアノが必須だったんだ!!」

唯「ど、ど、どうしよう...私、ピアノなんか弾けないよぉ〜」

律「やれやれ」

律「唯?」

律「お前はメチャクチャ恵まれてるじゃないか!!」

唯「え?」

律「これ以上にない先生がいるじゃないか!!」

唯「え?」

唯「あっ!!そうか!!」

律「そう!!」

律「ムギがいるじゃないか!!」

唯「でも...」

唯「なんかムギちゃんに悪い気がする...」

律「なぁに、ムギは喜んで教えてくれるよ!!」

律「ムギはいつも私たちの夢を後押ししてくれてたんだぜ?」

唯「そ..だよね...」
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/14(水) 20:25:22.98 ID:YHz7PFQu0
律「でも、ウチらが将来を心配するなんてなぁ〜」

唯「ちょっと前までは考えられなかったよねぇ〜」

律・唯「そうそう!!三度の飯より進路は嫌いだぁ〜」

律・唯「あはは〜」



律「でも、笑ってもいられないかもなぁ〜」

唯「だよねぇ〜」



律「なぁ唯?」

唯「うん?」

律「唯は本気で幼稚園の先生とかを目指してるのか?」

唯「へっ?どういう意味?」

律「だから、例えばプロのミュージシャンとか…ミュージシャンとかは考えたことはないのか?」

唯「え〜!!ミュージシャン!?」

律「た、例えばだよ例えば!!」

唯「律ちゃんはプロのミュージシャンになりたいの?」

律「え?…その…」

律「…で、できれば…目指してみたい」

律「だって、ウチらには唯がいるし、澪もいるし、なんてったってムギがいるし!!」

律「楽曲だけで言えば、晶、菖、幸よりも上じゃないかな?…なんてな」

律「あはは、夢だよ夢!!そしてかないっこないから夢!!」

唯「律ちゃん!!あきらめたらだめだよ!!」

唯「プロになるのがどんなものかわからないけど大学卒業までは、あと3年あるんだから勉強しながらでも目指せるんじゃないかな?」

律「おいおい、さすがにそれは無理だろ」

唯「プロかぁ〜ギターが弾けて、歌えて、CDも出してる幼稚園の先生ってのもいいよね!!」

律(…そういえば、花×花って幼稚園の先生デュオがいたっけ)

唯「でも、将来に希望を持つっていいよね?」

唯「授業もレポートも大変だし、生活費もギリギリだけど、今の延長に凄いことがあると思うだけで乗り切れそうだもん!!」

唯「律ちゃんもそうなんでしょ?」

唯「きっと、今の延長以外のような未来があるかもしれないって考えたんでしょ?」

律「ま、まぁな!!」

律「そう考えないと、このレポート地獄は乗り越えられないよな!!」

唯「ふふふ、そうそう!!」

律・唯「うちらの将来は薔薇色だぁ〜!!」

律「あっ?でも…今度のムギの新曲の歌詞…澪も私も唯も…」

律・唯「できてないよな(ね)〜…」

74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/14(水) 20:42:15.85 ID:YHz7PFQu0
律「ま!!学際までにはできるっしょ!!」

唯「だよね!!」

唯「ところで律ちゃん!!桜高の軽音部の新入部員の事を聞いてる?」

律「もちろん!!」

律「なんでも、ムギの妹が入部したらしいな。ムギに妹がいたなんで初めて知ったよ」

唯「律ちゃん、それはちょっと違うよ。ムギちゃんの妹みたいな子だよ!!」

律「え?みたいってなんだよ?」

唯「そ、それは…」

唯「説明しづらいから、今度ムギちゃんの直接聞いてよ」

唯「それよりね!!作曲ができる新入部員がいるんだって!!」

律「え〜っと、それは確か奥村さんって子だったっけ?」

唯「違う違う、奥田さんだよ!!奥田さん!!」

唯「あれ?でもなんで新入部員情報を知ってるの?」

律「元部長を馬鹿にしちゃダメダメ!!」

律「私とさわちゃんのホットラインは CNN よりもホットなんだぜ!!」

唯「CNNって?」

律「いや!!CNNは忘れてくれ(説明するだけ面倒だ)」

唯「夏休みに帰郷したら、部室に顔を出してみようかな〜」

律「えっ?」

律「それはやめとけよ」

唯「なんで?」

律「だって、梓、憂ちゃん、純ちゃんは受験を控えて大変な夏休みだし、最後の文化祭前だし…」

律「軽音部のことで手一杯だろうから邪魔したらだめだろ!!」

唯「そっかぁ〜」

律「文化祭はうちら4人で観に行って、ライブが終わってから部室に顔を出そうぜ!!」

律「うちらが梓に託したことは梓に任せてさぁ」

律「肩の荷が降りたところで『ご苦労様』って言ってやろうよ」

律「無責任かも知れないけど、今の軽音部は梓の軽音部なんだしね」

75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/14(水) 21:22:30.10 ID:YHz7PFQu0
唯「ねぇムギちゃん?」

唯「この曲ってどういったつもりで書いたの?」

紬「どうしたの唯ちゃん?」

唯「え〜っとね?この曲っていろいろな想いが詰まっていそうで1つにしぼれないんだよね」

唯「ムギちゃんが作る曲って、なんて言ったらんだろう…」

唯「いつも進歩しているというか…」

唯「同じレベルじゃないんだよね」

唯「私は U&I はとてもいい曲だと思ったけど、ムギちゃんはあずにゃんのために曲を書いたり」

唯「ムギちゃんの曲を一番輝かせるための歌詞ってのは本当に難しくなったんだよ」

紬「うふふっ!!気が付いちゃった?」

紬「ラブソングにしたら簡単なんだけど、澪ちゃん、唯ちゃん、律ちゃんの切実な想いが乗ってこそ活きるような曲を作ってみましたぁ!!」

唯「『作ってみましたぁ!!』って…、ハードルが高すぎるよ!!」

紬「えへへっ…」

紬「でもね?今の桜高軽音部って、すごく曲を作るって新入生が入ったって聞いたのよ」

紬「おまけに曲だけでなく、作詞もするって…」

紬「それでね?私も負けられないって思ったの」

紬「でも、私は作詞はできないから…」

紬「それなら、どんな詩でも負けないような曲を作ろうって思って作ったのがこの曲なのよ」

紬「うふふっ、ここまで本気で作曲したのは『ふわふわ時間』以来かも」

紬「だから、後輩に負けないような詩を唯ちゃん、律ちゃん、澪ちゃんにつけて欲しいなぁって!!」

唯「も、もちろん、私たちはムギちゃんの想いが詰められた曲を無駄にはしないよ!!」

唯(うわぁ〜…なんかわからないけど、ムギちゃんが本気だぁ〜)

唯「きっと、ムギちゃんが感動する歌詞をつけるからね!!」

唯(澪ちゃん、律ちゃんと真剣に考えなきゃ!!)
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/14(水) 21:55:23.02 ID:BvZxoQTSO
いきなりプロとか出したあたりこの>>1、原作追いながら書いてるの丸分かり過ぎる
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/05/07(月) 13:05:47.27 ID:5pZ1TUTHo
そろそろ二ヶ月ルールで落とされるんじゃね
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/07(月) 23:44:37.65 ID:tnTudmCvo
原作が先に音をあげそうだからもう大学なんて無視して魔界トーナメントでも始めちゃえよ
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