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ほむら「体が縮んだわ…」まどか「じゃあ代わりにわたしが頑張るね!」 その2 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:36:47.19 ID:3JxX8uwh0

魔法少女まどかとマスコットとなったほむほむの話の続きです。

SS初書+初投稿で、おかしい箇所が見受けられますがどうかご勘弁を


前スレ
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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いろは「先輩、カフェがありますよ」【俺ガイル】 @ 2024/04/16(火) 23:54:11.88 ID:aOh6YfjJ0
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2 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:39:29.41 ID:3JxX8uwh0

―ほむ家―


ほむら「…うっ…うっ…」




    「じゃあ、『またね』ほむらちゃん」




ほむら「まどかぁ…まどかぁ…」

ほむら(まどかが、行っちゃった…)

ほむら(私のせいだ。私がちゃんと守れなかったから…)

ほむら(やりなおす? また、いつものように?)

ほむら(まどかの願いも、思い出も、絆もなかったことにして?)



3 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:40:33.63 ID:3JxX8uwh0




   「これでみんな助かる。やっと本当に自分が出来ることが見つかったの。ほむらちゃんに望まれたわたしが出来る本当のことが。
    ほむらちゃんの戦いを絶対に無駄にしない。無駄だったなんて誰にも言わせない。それがわたしの戦いなの」




ほむら(できない。できないよ…)

ほむら(まどかが無駄にしないって言ったのを、私が無駄にするなんてできない)

ほむら(それに、繰り返せば繰り返すほどまどかの因果が増えていく。もうこれ以上、時間を繰り返すことは…とても)

ほむら(これで、終わりなの?)

ほむら(私がしてきたことはこれで…?)

ほむら(まどかは結局、魔法少女になって。世界の為に一人犠牲になって)

ほむら(私の願いの結果が、これなの…?)




4 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:41:14.42 ID:3JxX8uwh0





    ゴボ





ほむら(! ソウルジェムが…)

ほむら「やだ…、やだぁ…!」

ほむら(まどかが無駄にしないって言ったのに…。希望を持ってほしいって言ってたのに)

ほむら(でも、まどかを助けられなかった世界に希望なんて…)

ほむら(無駄にするの? 結局、まどかの願いも思いも私が全部…)

ほむら(まどかにただ普通に生きていてほしかった。助けたかった、それだけなのに…)

ほむら(無駄にしたくない。まどかの決意を無駄にしたくないよ…)

ほむら(まどか…)



5 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:42:48.23 ID:3JxX8uwh0

ほむら(…貴方は、いつだって、そうやって自分を犠牲にして)

ほむら(でも、どんなときも本当にそれしか道が無くて)

ほむら(貴方は本当にそれでよかったの? たった一人で全部背負って苦しくなかったの?)

ほむら(嫌だって、言ってほしかった。怖いって、言ってほしかった。助けてって、言ってほしかった)

ほむら(貴方が助けてほしいって言ってくれたのはたった一度きりだった。それが私には嬉しかった。貴方に出来ることが一つでもあったから)

ほむら(でも、私は何もあなたにしてあげられなかった。そればかりか貴方をこんな選択をさせるまでに追いつめて)

ほむら(貴方に私の助けは必要なかったの? 何もしないほうが、私も貴方も幸せだったの?)

ほむら(貴方は、結局一人で頑張って、何もかも…)

ほむら(もう、私がいる意味なんて…)



6 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:43:42.08 ID:3JxX8uwh0




   「まどかを守れないわたしは、もう何の価値もないんだからさ」





ほむら(…!)

ほむら(価値が無い…それを私が言うの…?)

ほむら(あの美樹さやかを否定した、私が…?)

ほむら(美樹さやかに価値はあった。まどかもマミも杏子もみんな必要としていて、だから彼女を取り戻そうと必死になった)

ほむら(わたしも…彼女は嫌いじゃなかった。苦手ではあったけれど)

ほむら(自分の価値も分からず、意味がないと言った彼女を私は認めることは出来ない。だって、それは必要としてくれた人たちも裏切ることになるのだから)

ほむら(まどかは私に居てほしいと言ってくれた。それを裏切るの? 価値が無いと言って。まどかの気持ちは無意味と言って)

ほむら(でも、私の居る意味は、私は何が出来るの…?)



7 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:44:35.43 ID:3JxX8uwh0

    「何でも一人でできるのかもしれないけど、それってすごく大変だと思うの」

ほむら(私は…)

    「それでもいいんじゃないかな。お互いに助けあっていければ、きっと何だってうまくいくよ」

ほむら(貴方は私を必要としてくれた。でも私は、貴方に何もできなかった)

    「じゃあ、二人の勝利! だね!」

ほむら(守る…違う?)

    「一人じゃないよ、さやかちゃん。ほむほむもいたし」

ほむら(私は、まどかに何が出来るの?)
    
    「だったら、だからこそ一緒にいることを大事にしようよ。あなたと出会ったことが間違いだなんて、わたし思いたくない。友達のこと、そんなふうに思いたくないもん」



8 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:45:39.51 ID:3JxX8uwh0

ほむら「…」



ほむら(そうだ、まだ終わったわけじゃない…)

ほむら(私は…)



9 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:46:29.61 ID:3JxX8uwh0

―見滝原市―



    …ハハ



まどか「そんな…どうして…」



    …ハハハハ



まどか「祈りを捧げたのに…」



    …ハハハハハハハハハハハハ



まどか「なんで…なんで、倒せないの?!」


ワルプルギスの夜「アハハハハハハハハハハハハハ!!」




10 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:47:18.27 ID:3JxX8uwh0

使い魔「…」

まどか「なんで…」バシュ

使い魔「――」

まどか「なんで、こんなことに…」



マミ『鹿目さん! しっかりして!』

杏子『まどか! しっかりしろ』

マミ『佐倉さん、鹿目さんのフォローをお願い!』

杏子『わかった! 今――がっ!』

マミ『佐倉さん――きゃっ!』



まどか「杏子ちゃん! マミさん!」



11 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:47:57.75 ID:3JxX8uwh0




 アハハハハハハハハハハハハ アハハハハハハハハハ




まどか「使い魔なら、これで…!」


 バシューン チュドドドドドドドドドドドド!!!!!


使い魔「―」
使い魔「―」
使い魔「―」


まどか「二人とも無事でいて…!」



12 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:48:54.45 ID:3JxX8uwh0




 アハハハハハハハハハハハハハハハハハハハ




まどか「! ワルプルギス…!」
 
ワルプルギスの夜「アハハハハハハハハハハ!!!」バシュバシュ

まどか(光弾! 回避でき…)



13 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:49:56.82 ID:3JxX8uwh0


   ドンドンドンドンドンドン 


まどか「あうっ…!」ドシャ

まどか(吹き飛ばされ…、マミさんと…杏子ちゃんは…)



ワルプルギスの夜「アハハハハハハハハハハ!!」

まどか「私は…」

ワルプルギスの夜「アハハハハハハハハハハハハハ!!!」

まどか「あなたに負けない…!」

ワルプルギスの夜「アハハハハハハハハハハハハハハハハハ!!!!」

まどか「絶対に負けられないの…!」

 バシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュバシュ

ワルプルギスの夜「アハハハハハ――」

まどか(お願い…! 倒れて…!)



14 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:50:40.21 ID:3JxX8uwh0

まどか「はぁっ…はぁっ…」

まどか(ワルプルギスの夜…は…)




        「――――ハハハハハハハハハハ」




まどか「う…そ…」

ワルプルギスの夜「アハハハハハハハハハハハハハハハハハ」

まどか「そん…な…」

まどか(あれだけ撃ちこんだのに…倒せない…なんて)

まどか「う…うう…」

まどか(なんで…どうして…)



15 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:54:56.90 ID:3JxX8uwh0

QB「どうやら、無理だったようだね」

まどか「キュゥべえ…!」

QB「その状態でも僕が見てきた中では一番の能力の高さだけど、ワルプルギスには届かなかったようだね」

まどか「なんで倒せ…ないの? わたしなら叶わない願いは無いんでしょ…?」

QB「ああ、無数の因果の特異点となった君なら、叶わない願いはない」

まどか「じゃあ、なんで…」

QB「本来なら、そのはずだったんだけどね」

まどか「どういう…こと?」

QB「最初に会ったときに言っただろう。僕と契約せずに魔法少女の力を手に入れた君は、僕にとっても分からないことだらけだって
   だから、何が起きるかまでは実際に起こるまでは予想は出来なかった。契約する身としてはこれはこちらの不備だ。あやまるよ」

まどか「そんなことはいいの! 早く願いを叶えて! このままじゃ…」

QB「まどか、君の祈りによってもう君の魂はソウルジェムになっているよ。それにもかかわらず、願いが叶わないのは君が原因だ。
   僕にどうにかしろと言われても困るね」



16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/09/22(木) 21:56:32.36 ID:zEqZDq9Eo
なんか詐欺っぽいぞ
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [xkmylxgh@aanoahbx.com]:2011/09/22(木) 21:56:43.32 ID:4CnoLCXW0
comment6,
18 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:56:58.94 ID:3JxX8uwh0

まどか「わた…し…?」

QB「そうさ、まどか。君はこれまで変身を重ねてきた。そしてその影響で君の魂は暁美ほむらのソウルジェムに同化しつつあった。
   君はもう普通の人間じゃなかった。僕が手を加えずとも魂はソウルジェム化しつつあり、普通と呼べる状態からはかけ離れていたんだ。
   そんな状態の魂をソウルジェムに変えたのが、原因なんだろうね。僕にも予想できなかった不具合が発生したんだ」

まどか「不具合…? 不具合って…どういうこと?」

QB「君の魂は確かにソウルジェムになった。でも既に魂の大部分がソウルジェム化していて、本来の機能が発揮できなかったんだよ。
   魔法少女の能力は因果の量で決まる。でも、君はその因果の量を能力に変えることができないんだよ、まどか」

まどか「…!」

QB「今の君は、いわば取り出し口のないタンクのようなものさ。どんなに大きなエネルギーを秘めていてもそれを開放することができない。
   全く、とんだ宝の持ち腐れさ。君にとっても僕にとってもね」

まどか「そ…ん…な…」

QB「まどか、君は確かに強力な魔法少女だ。おそらく、因果の量の一部を得ているのだろう。その能力は十分驚嘆に値するものだよ」

まどか「…」

QB「でも、残念ながら君の願いを叶えるほどの力は無かったみたいだ。今の君に、君の望む奇跡を起こせる力はないんだよ」

まどか「…」

QB「僕としても残念だよ。予定なら、君が魔法少女になり魔女になることで、エネルギー回収のノルマを達成できるはずだったんだけどね。
   この分だと、魔女になっても得られるエネルギーは大幅に少なくなりそうだ。この星の少女からエネルギーを得ないといけないのは、当分変わらないみたいだね」

まどか「…」

QB「まどか? 聞いているのかい、まどか?」

まどか「…」

QB「ああ、ソウルジェムが濁り始めたようだね」



19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/09/22(木) 21:57:00.87 ID:g7yumTOIo
まぁ元々詐欺システムですし
20 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:57:39.27 ID:3JxX8uwh0

まどか(何も…出来なかった)

まどか(またほむらちゃんを裏切ったのに。泣かせちゃったのに)

まどか(なんで、こうなんだろう。なんで奇跡も魔法もないんだろう。
    希望を抱くのが間違いなはずなんてないのに、なんでそんなことも許してくれないんだろう)

まどか(わたし、みんなを助けたかった。それを出来る力もあった。それなのに…)

まどか(結局、わたしは何もできない。弱くて、嘘つきで、友達も救えなくて…)

まどか(あ、ソウルジェムが…)



21 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:58:26.18 ID:3JxX8uwh0

まどか(…! だめ!)

まどか(希望を抱くのが間違いなんて、そんなこと絶対ない!)

まどか(止めて…! 濁らないで…! )

まどか(やだ…やだぁ…!)

まどか(何で…何で…)

まどか(……)

まどか(…)



22 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:58:56.31 ID:3JxX8uwh0



QB「ソウルジェムを砕くつもりだね、まどか」

まどか「…」

QB「残念だよ。君はこの宇宙を救うと思ってたんだけどね。結局は、ただの魔法少女だったというわけだ」

まどか「…」



23 :1 [saga]:2011/09/22(木) 21:59:36.43 ID:3JxX8uwh0






まどか(…誰か)








まどか(…助けて)



24 :1 [saga]:2011/09/22(木) 22:00:15.88 ID:3JxX8uwh0








   『それには及ばないわ』






25 :1 [saga]:2011/09/22(木) 22:01:01.75 ID:3JxX8uwh0

まどか「…え」

QB「おや?」

???『よかった…。また、会えた』

QB「そういえば、君の姿が見えなかったね。もう何もできないから、放っておいても問題ないと思っていたのだけれど」

???『否定はしないわ。私一人では何もできないのは事実だから』

QB「では、何をしにここに来たのかな? それなら、わざわざこんなところまで来る理由はないと思うのだけれど」

???『お前には言ってもわからないでしょうね。出来る出来ないに関係なく、やらなければいけないことはあるのよ』

QB「わけがわからないよ」

???『さて…』



26 :1 [saga]:2011/09/22(木) 22:01:37.79 ID:3JxX8uwh0




ほむら『困っているなら相談に乗るわ、まどか』

まどか「ほむら…ちゃん」




27 :1 [saga]:2011/09/22(木) 22:03:14.49 ID:3JxX8uwh0

今日の投下はここまでです。
投下の日取りの書き間違え、本当に失礼しました。

次の投下は日曜日になります。
ご拝読ありがとうございました。


28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/22(木) 22:06:49.70 ID:Fg3aXiWDO
乙&新スレ乙!!

遂に最終局面か…
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/09/22(木) 22:07:58.48 ID:YDrtI6Ac0
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/09/22(木) 22:08:17.18 ID:KGR6eQtno
乙 新スレも乙です
『』きたー!
QBはいつも通りの詐欺師だったなww
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/22(木) 22:12:49.00 ID:N+Abfsmao
おつほむ
『』での会話ということはほむほむボディーで来たのかな?
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/22(木) 22:48:56.34 ID:4tQOgprTo


相変わらずQBは吐き気をもよおす邪悪だな
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/22(木) 22:51:21.16 ID:f86CbyGOo
お疲れ様でした
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [saga]:2011/09/22(木) 23:10:18.26 ID:wkAOPv2T0

べえさんが思いの外黒く感じる
そしてほむらがほむほむでキター?
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/09/22(木) 23:28:34.58 ID:Od29J9GAO
予想害!
願い叶わないとか可哀想すぐる
ドキドキの展開やね
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/23(金) 05:58:14.61 ID:xkkIbt4IO
ああ! この時点ですでに胸熱なのに、更なる胸熱が待ってるとしか思えなくなってキター(°∀°)ー!
乙!
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/24(土) 22:53:02.18 ID:KZsT04KC0
さあ、ここからどうなるか楽しみで仕方ない
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/24(土) 23:25:25.05 ID:uE4Zz156o
原作の上手い所は最終的に共存ルートになった所だがこっちではどうなるやら
39 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:15:38.32 ID:NGrhgjFT0
続きを投下します。
今回の投下で、最終回になります。
40 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:16:11.00 ID:NGrhgjFT0

まどか「なんで…、どうして…?」

ほむら『あれでお別れなんて嫌だったから。急いできたけど間に合ったみたい』

まどか「…」

ほむら『まどか?』

まどか「…体」

ほむら『ああ、これ? 本物の方は貴方が縛り上げてしまったでしょ。ほどく方法が見つからなかったから、仕方なくこちらの体を使ったの。
    ここまで来るのに苦労したんだよ?』

まどか「…」



41 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:17:32.45 ID:NGrhgjFT0

ほむら『で? 貴方はどうしてソウルジェムを砕こうとしているの?』

まどか「それ…は…」

ほむら『「希望を信じた魔法少女のみんなが絶望で泣くこともない。そんな世界をわたしは作りたい」
    「希望を抱くのが間違いだなんて言われたら、何度でもそう言い返せる」
    私にそう言ったのは嘘だったの?』

まどか「違う…。わたしだってそうしたかった…。でも…、結局…何もできなくて…」

ほむら『話して、まどか』

まどか「…でも」

ほむら『困ったことがあるなら何でも相談して、私は貴方の力になりたいの』

まどか「…」

ほむら『お願い、まどか』

まどか「…」




42 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:18:38.91 ID:NGrhgjFT0

まどか「ほむらちゃん…ごめんね…。わたし、何もできなかった…!」

    「魔法少女のみんなが希望を持てる世界にしたかったのに…! さやかちゃんやマミさんや杏子ちゃんやほむらちゃんが泣かないような世界にするはずだったのに…!」

    「何も…、何もできなかったの…!」

    「今のわたしは、何の力も奇跡も起こせないただの魔法少女で…! 祈りを捧げても願いが叶わなくて…!」

    「最低だよ…わたし…。またほむらちゃんを泣かせて…裏切って…魔法少女になったのに…!」

    「結局…、何も…できなかったの…!」

    「…うう…ぐすっ…ひっく…ひっく…う…ああ…」

    「うう…ううううぅぅ……うぅ……うう゛うう゛うう゛うう゛う……!!!」




43 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:19:38.98 ID:NGrhgjFT0

ほむら『まどか、泣かないで』

まどか「でも…でも…」

ほむら『キュゥべえ、どういうこと? まどかなら、どんな願いでも叶うんじゃなかったの?』

QB「そのはずだったんだけどね。君との変身を重ねたせいで魂が変質した結果、予想もしなかった不具合が発生して、背負った因果を力に変えることができないんだ。
   今の彼女は強いことには変わらないけれど、そんな途方もない願いを叶えるほどの力はないよ。ワルプルギスの夜を倒すこともね」

ほむら『そう…』

QB「僕としては、本来のエネルギー回収が見込めなくて残念なんだけれど」

ほむら『お前のことは聞いてないわ』




まどか「ごめん…ほむらちゃん…ごめんね…」

ほむら『謝らないで、まどか。私は大丈夫だよ』

まどか「でも…ほむらちゃんを…裏切ったのに…」

ほむら『裏切ってなんかいない。全ての魔法少女を救おうとしてくれたんでしょ? その中に私も含まれてるなら、それは裏切りじゃないわ』

まどか「でも…何も…できなくて…」




44 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:20:07.11 ID:NGrhgjFT0

ほむら『…ねえ、まどか。一つ聞いていい?』

まどか「…?」

ほむら『今でも、希望を信じた魔法少女が絶望で泣くこともない世界を作りたいと思ってる?
    希望を抱くのが間違いだなんて言われたら、何度でもそう言い返せると思う?』

まどか「…うん」

ほむら『それが、貴方のやりたいこと? どんなことになっても後悔はない?』

まどか「うん…でも…」

ほむら『わかったわ』

まどか「え…?」

ほむら『まどか、一つ提案があるの』



45 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:20:44.87 ID:NGrhgjFT0






ほむら『私と、変身して』

まどか「…!」






46 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:21:52.66 ID:NGrhgjFT0

QB「何を言っているんだい、暁美ほむら。次に変身すればどうなるか、君にも説明しただろう?」

ほむら『時間操作の能力が極限まで肥大化した結果、永遠の時間をさまようことになるのでしょ?
    過去と未来の私達の全ての時間への移動の可能性を受け止めて、過去と未来あらゆる場所と時間軸に存在するようになる。そうだったかしら』

QB「わかっているじゃないか。そんなことになったら、君たちは…」





ほむら『過去と未来の、全ての魔女と戦うことができるようになるわね』





QB「…!」

ほむら『あらゆる場所と時間に存在できるなら、当然派生した他の未来でも私達は存在する。
    全ての魔女を消し去れるわ。過去と未来、全ての魔女を生まれる前に』



47 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:23:30.02 ID:NGrhgjFT0

QB「…君は自分が何を言っているのか、分かっているのかい?」

ほむら『お前が叶えられなかったまどかの願いを、わたしなら叶えることができる。という話よ』

QB「自我の問題はどうするんだい? 君とまどか、どちらかがあるいは両方が消える可能性だって…」

ほむら『貴方と契約したせいで、まどかの魂が別のソウルジェムとなったのなら、案外自我も融合しないで済むんじゃないかしら。まあ希望的観測だけど』

QB「君は忘れている。そうなれば、君たちの存在は耐えられない。人としての存在が消滅するんだ。
   魔女を倒すという使命を消えてしまう。魔女を消し去ることは出来ないよ」

ほむら『忘れたの? まどかはその願いでお前と契約したのよ。契約は絶対。使命は消えることはないわ。
    
    まどかに力が無いから願いが叶わないというなら、私と変身すればソウルジェムも本来の機能を取り戻して力が戻る。
    
    大体、高次元の生き物になったらどうなるか。それはお前達にも分からないと言っていたでしょう? 
    
    だったら、どうなるかなんて誰にも分からないんじゃないのかしら』

QB「…君は、本気なのか? 本気で、高次元の…神にでもなろうとしているのかい?」

ほむら『私は神様になんてなる気はないわ。なりたいものは他にあるの』

QB「…」




48 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:24:18.75 ID:NGrhgjFT0

ほむら『まどか、時間が無いわ』

まどか「…」

ほむら『私と変身して。そうすれば、貴方の願いは叶う。全ての魔法少女に希望を与えることができる』

まどか「…」

ほむら『貴方がやろうとしたことができるの。まどか』

まどか「…」



49 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:24:56.42 ID:NGrhgjFT0

まどか「…できないよ」


ほむら『…』

まどか「ほむらちゃんを…、巻き込むなんてこと…できない」

ほむら『…』

まどか「永遠に戦うことになるんだよ? 後戻りもできない。そんなことにほむらちゃんに…」

ほむら『…』

まどか「ほむらちゃんは、もうずっとわたしのために戦ってきてくれてたのに…。今までだって、何度も何度もやり直して…。
    それなのにこれ以上、わたしのために辛い目に合って…」

ほむら『…』

まどか「ごめん、ごめんね…。だけど、そんなこと…」



50 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:25:36.31 ID:NGrhgjFT0

ほむら『…まどか』

まどか「うっ…うっ…」


ほむら『私ね、自分に何のとりえもなくて、生きる価値なんてないと思っていたの』


まどか「ほむらちゃん…?」

ほむら『心臓の病気で色んな人に迷惑かけちゃって、学校に通えるようになってからも何にもできなくて。自分に生きる価値なんてないって思ってた』

まどか「…うん」

ほむら『でもね、そんな私に価値をくれたのが貴方なの。
    貴方は私のことを友達だと言ってくれた。私を助けることができたのが誇りだって言ってくれた。それで私は、自分がここに居てもいいって思えるようになったの。
    だから、私は貴方が死んでしまうのが嫌だった。私に力が無くて貴方が死んでしまうのが運命なら、その出会いをやり直そうと思ったの』

まどか「…でも、わたしはそんなこと知らなくて…、それでほむらちゃんは何度も…」




51 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:26:52.88 ID:NGrhgjFT0

ほむら『まどかは言ったわよね。勝手なことばかり言って、私の気持ちを踏みにじってきたって』

まどか「そうだよ…。ほむらちゃんの思いを何度も無駄にして、わたしは…」

ほむら『私も、貴方と同じよ』

まどか「え…?」

ほむら『魔法少女になっても構わないという、貴方の決意や祈りを無かったことにして、自分のことを優先した』

まどか「違うよ…。ほむらちゃんはわたしとの約束が…」

ほむら『ううん。まどかの為と言って、貴方の祈りを否定した。約束と言って、そこに全部押しつけて。
    私が魔法少女になってでも叶えたい願いがあったように、貴方にも自分の運命を差し出してでも叶えたい願いがあった。
    私は、そんなまどかの大事な願いをないがしろにしてきたの』

まどか「でもそれが約束だったから…。助けてほしいって、わたしとの…」



52 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:27:40.19 ID:NGrhgjFT0

ほむら『私ね。いつも貴方の背中を見ていた。貴方はいつも誰かを助けるために戦って、そんな貴方のようになりたいって思ってたの。
    でも、貴方を助けるために何度もやり直すうちに、いつの間にか私は貴方の前に立つようになった。
    貴方を見ないで、守ることだけを考えて、貴方を後ろに隠すようになったの』

ほむら『たぶん、守るってそういうことなんだと思う。
    弱い人を守るって、聞こえはいいけれど、それは守る人を閉じ込めることだと思うの。
    傷つかないようにどこかに閉じ込めて、何にも触れないようにする。でもそれって必ずしも相手にとって良いことだとは限らない。
    そんなの、相手を見ていない。自分を押し付けていることに過ぎないから』

ほむら『最低なのは私よ。まどかを守ったふりして、まどかを見ていなかった。勝手なことばかり言ってまどかの気持ちを踏みにじってた。
    挙句に思い通りにならなかったら、人間が滅ぶことや約束を言い訳に自分のことを優先した』

ほむら『ごめん…。ごめんなさい…まどか…』

まどか「ほむらちゃん…」  



53 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:28:34.65 ID:NGrhgjFT0

ほむら『体が小さくなってね。私は貴方を守る力を失った。また私は何にも価値が無くなったって思った。
    でも、そんなことなかった。小さくなってからの貴方との日々は、今までとは全く違ったけどね』

まどか「うん…そうだよね。あんなに、ほむらちゃんとたくさん話したことはなかったよ」

ほむら『一緒に相談して、互いに協力して、魔女と戦うために練習して、たまに意見が合わなかったり、お互いにダメな部分を注意したり。
    そんな風にして、私と貴方は魔女や運命と戦っていった』

まどか「迷惑かけちゃったよね、色々と」

ほむら『私もね。貴方に負担をかけてしまった。でもそれで、ここまでこれたの。マミやさやかや杏子という仲間ができて。さやかを運命から救えて。
    お互いに隠していたことを言えて、ここまでこれた』

まどか「…そうだね」



54 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:29:11.66 ID:NGrhgjFT0

ほむら『まどか。貴方は本当に、一人で未来永劫戦い続けられると思ってたの?』

まどか「…うん」

ほむら『嘘』

まどか「…」

ほむら『貴方はいつだって、一人で背負いきれないものを背負い込んでいた。
    一人でワルプルギスと戦ったり、私やさやかのことを考えて一人で奔走しようとした』

まどか「…」

ほむら『私はそんな貴方を、助けたいって思ったの』

まどか「…!」

ほむら『守るんじゃない、助けたいの。この一か月間みたいに一緒に相談して、協力して、戦って。良い結果を出すために。
    背中に隠すんじゃない。お互いに顔を合わせて、向き合っていきたいの、まどかと』

まどか「でも…!」



55 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:30:32.09 ID:NGrhgjFT0

ほむら『何でも一人でできるのかもしれないけど、それってすごく大変だと思う』

まどか「え…?」

ほむら『お互いに助けあっていければ、きっと何だってうまくいく。一緒にいることを大事にしよう』

まどか「あ…」

ほむら『全部、貴方から教わったことよ、まどか』

まどか「でも…! でも…、わたしは…! ほむらちゃんに…、幸せに…」

ほむら『貴方一人に全て任せて、自分だけ何もしないで生きることは、私にはできないわ』

まどか「…」




56 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:31:00.69 ID:NGrhgjFT0

まどか「…本当に、どうなるか。分からないんだよ?」

ほむら『分かってるわ』

まどか「マミさんや杏子ちゃん、それに家族や友達。みんなに忘れられちゃうかもしれないんだよ?」

ほむら『そうだと決まったわけではないわよ』

まどか「人間じゃなくなっちゃったんだよ。もう誰にも見えなくなっちゃうかもしれないよ?」

ほむら『それでも、やりたかったんでしょ? なら、私は貴方についていくわ』



57 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:31:30.23 ID:NGrhgjFT0


まどか「…なんで、なんでそこまで…ほむらちゃんはしてくれるの…? 
    なんで、こんなわたしを…助けてくれるの?」

ほむら『…あたり前じゃない』



58 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:32:09.48 ID:NGrhgjFT0





ほむら『友達、なんだから』





59 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:32:45.81 ID:NGrhgjFT0

まどか「う…」

ほむら『友達だから、まどかと向き合いたいの。助けたいの』

まどか「う…うう…」

ほむら『まどかは私を助けてくれた。私に希望をくれたから』

まどか「うう…うああ…ああ…」

ほむら『別れた時にまどかが言ってくれたように、私も言うね』

まどか「うあああ…ほ…むら…ちゃん」




60 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:33:16.76 ID:NGrhgjFT0





ほむら『鹿目まどか。貴方は、私の、最高の友達だよ!』

まどか「ほむら…ちゃん!」




61 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:34:06.55 ID:NGrhgjFT0

QB「君たち…本気なのかい?」

ほむら『決心はついたわ』

まどか「うん…もう決めたの」

QB「まどか。永遠とも呼べる時の流れは残酷さ。どんな願いも意思も、これらの前では無意味だ。
   暁美ほむらを道連れにしたところで、彼女に君をこの残酷な現実から守る力はないよ」

まどか「…違うよ、キュゥべえ」

ほむら『貴方に目はついているの? こんな体の小さな生き物に、そもそも力なんてないわ。
    私は強い人間じゃない。まどかを守る力もないし、運命を変える力もない。だから、助け合うの』

まどか「うん。一人じゃできないことも、二人ならきっとできる」

QB「理解に苦しむ考えだね。現実がまるで見えていない」

ほむら『その理解に苦しむ考えで行動するのが私達よ。それが感情というもの。
    このエネルギーが宇宙を救うんだから、世界を作り直すことなんて訳ないわ』

まどか「うん。わたし達は絶対に負けない」

QB「やれやれ、魔法少女は宇宙を救うために存在しているんだけどね。その妨害をするなんて、本末転倒だよ」

ほむら『貴方たちの定義ではそうなんでしょうけどね。私達のなかでの魔法少女は違うのよ』





62 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:34:45.00 ID:NGrhgjFT0

QB「君たちの中の魔法少女って?」


ほむら『魔法少女は、絶対に希望を忘れない』

まどか「うん。夢と希望で世界を救うのが、魔法少女なんだから!」




63 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:35:38.97 ID:NGrhgjFT0

ほむら『まどか…』

まどか「…うん」








まどほむ「『変身!』」










――――――――――

――――――――

――――――

――――

――



64 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:36:08.42 ID:NGrhgjFT0

―見滝原市―



杏子「うぉりゃ!」ザシュ

魔獣「#####…」

杏子「うし、これで終わりっと」



65 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:36:38.90 ID:NGrhgjFT0

マミ『佐倉さん。そっちはどう?』

杏子『ああ、今片付いたよ。マミは大丈夫か?』

マミ『ええ、こちらも問題なし。帰って夕飯にしましょう』

杏子『おう』

マミ『美樹さんも、どう? 寒いから鍋物にしようと思ってるんだけど』

さやか『いいんですか?! いやー、実は今日親がいなくて夕飯に困ってたんですよー』




66 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:37:32.02 ID:NGrhgjFT0

杏子『その前に、お前は今日の反省な。ったく、いつの間にかマミの方についていきやがって。
   ちゃんと師匠の方について来いっつーの!』

さやか『だれが師匠よ! あたしの師匠はマミさんだっての!』

杏子『うるせー! マミは遠距離専門じゃねえか! さやかはアタシについて来ればいいんだよ!』

さやか『あんたは教え方が無茶苦茶なのよ! 剣一本だけで魔獣と戦えとか無理だってーの!』

杏子『お前は回復に頼り過ぎなんだよ! 少しは先輩の言うこと聞けボケナス!』

さやか『あんだとー!』




67 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:38:00.33 ID:NGrhgjFT0
マミ『まぁまぁ、美樹さん。戦い方を教わるなら佐倉さんの方が教わることが多いのは事実だから』

さやか『マ、マミさーん…』

杏子『ほれみろ』

マミ『そこも含めて、帰って反省会をしましょう。おいしいご飯も作るから、ね?』

杏子『おっしゃー。鳥団子入れてくれよ鳥。終わりはうどんな!』

さやか『あんた、居候なのにどんだけ厚かましいのよ…』





68 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:38:53.46 ID:NGrhgjFT0

―マミ宅―


杏子「とにかくな、さやかは無駄に魔力を使いすぎ。剣を一から作ってぶんぶん投げるわ、回復に頼って怪我を気にせず突っ込むわ。
   早死にしたいのかっつーの」

さやか「う、うっさいわね。それがあたしの能力なんだから、使わなきゃ勿体ないじゃん!」

杏子「使いすぎなんだよ! 能力に頼らず、もっと動きとか攻撃打ちこむ場所とか考えろ! じゃないと本当に消耗して死んじまうぞ」

マミ「そこは佐倉さんの言う通りね。上手い戦い方を身に着けないと危ないわ」

さやか「ううー、…わかりましたマミさん」

杏子「ったく、なんでアタシの言うことは聞かないでマミの言うことは聞くんだよ…」



69 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:39:46.96 ID:NGrhgjFT0

さやか「だって杏子ってば、乱暴なんだもん。失敗したら槍で尻たたくわ、蹴り入れてくるわ」

杏子「ていうか、なんでマミには『さん』付なのにアタシは呼び捨てなんだよ」

さやか「んー、杏子って先輩って感じがしないし。下手すりゃ後輩?」

杏子「ぶっ殺す!」

マミ「まぁまぁ佐倉さん、落ち着いて。そうやってすぐ怒ってたら、先輩としての威厳は保てないわよ?」

さやか「あー、やっぱそうですよねー。マミさんはなんというか先輩としての貫録があるというか、大人の包容力があるというか」

マミ「あら、ありがとう美樹さん」

杏子「うう…、大して年齢も違わないのに、何が足りないっていうんだよ…」



70 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:40:44.90 ID:NGrhgjFT0

マミ「でも最初の頃は、美樹さんは佐倉さんにべったりだったわよね?」

杏子「そ、そうだよな? 何かと頼りにされてたし」

マミ「初めて会った時も、佐倉さんの後ろに隠れてたし。呼び方も『佐倉さん』で何かと後ろに着いて回ってたわよね?」

杏子「少し前までは可愛げがあったのに、どうしてこうなった…」

さやか「…」



71 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:41:28.90 ID:NGrhgjFT0



さやか「…あんたのせいじゃない」ボソ



杏子「へ?」

さやか「そりゃあね、最初の頃は杏子に憧れてたわよ。魔獣に襲われてたところを助けてもらったんだし」

マミ「そういえば、危ないところだったんですってね。美樹さん」

さやか「わけわかんない、モザイクのデカいのが襲ってきて、もうダメだって思ったんですよ。そんなときに颯爽と杏子が来てくれて…」

杏子「そ、そうだったか?」

さやか「あの時の本当に杏子はかっこよかったんですよ。槍を唸らせてバッタバッタと倒していっていったんですから!
    最後のは必殺技みたいなのでドカーンって、ポーズまで決まってて」

杏子「い、いやぁ、そこまでほめられると照れるな…」

さやか「『大丈夫か?』って手を差し伸べられたときには、思わず泣いちゃいましたもん」

マミ「それなら、あんなにべったりしてたのも納得ね。美樹さんにとって佐倉さんはヒーローのようなものだもの」

さやか「その後、キュゥべえから魔法少女のことを聞かされた時も、色々相談に乗ってもらいましたし。
    絶対に後悔しないようにとか、杏子の過去のことを聞かされて色々考えるための材料を用意してもらいましたしね。
    そう言った意味では、杏子は恩人ですよ間違いなく。居なかったら、あたしどうなってたかわかりませんしね」

杏子「さやか…」グス

マミ「んー、ならどうして美樹さん最近佐倉さんの扱いがぞんざいなのかしら? それならもっとべったりしててもいいはずだけど」

杏子「そ、そうだよ。何でなんだ?」



72 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:43:26.92 ID:NGrhgjFT0

さやか「だって、魔法少女になってみたら、杏子ってマミさんの家でグータラしてるだけなんだもん」

杏子「…」

マミ「あー…」

さやか「秘密基地で作戦を立ててるとか、椅子に座って優雅にコーヒー飲んでるとかそこまでとはいいませんけど、まさかヒモだとは思いませんでしたよ」

杏子「ひ、ヒモって…」

マミ(まぁ、一応そういうことになるのかしら?)

さやか「昼間はマミさんの家でグータラしてるだけだし…」

杏子「そ、それはだな…」

マミ(家事はしてくれているんだけど、そんなこと美樹さんはしらないわよね…)

さやか「挙句の果てに、鏡の前でポーズの練習したり…。『ハッ』とか『トリャ』とか掛け声までつけて…」

マミ「確かに一生懸命練習してるわよね、佐倉さん」

杏子「ち、ちゃんと練習しないと決まらないんだよ! ああいいうのは!」



73 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:44:12.16 ID:NGrhgjFT0

さやか「あたしの中のカッコイイ杏子像がぶち壊しですよ。カッコイイはずのヒーローは、実は相棒のヒモで格好つけだったんですから。
    もう夢崩壊ってレベルじゃないですよ。ホント」

杏子「あ、あのなぁ。アタシだっていつでも肩肘張って生きてるわけにはいかねーんだぞ! マミんとこなら安心するから、その…」

マミ「まぁ、でももう少し格好つけるべきだったのかもね。一度格好つけたのなら、最後までやり通さないと」

さやか「その点、マミさんは家事もしっかりしてるし、料理はおいしいし、何よりいつでも頼りになりそうな雰囲気がありますから!
    だから私はマミさんについていきます! これからもお願いしますね!」

杏子「さ、さやかぁ…」




マミ「夢を与えなきゃいけないヒーローは大変ね、佐倉さん」

杏子「うるせー!」



74 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:45:13.39 ID:NGrhgjFT0

マミ「そういえば、美樹さんはその後、幼馴染の男の子とは上手くいっているの?」

さやか「あー、マミさん。すみません、また後で相談に乗ってもらえますか?」

マミ「ええ、私でよければ力になるわ」




杏子「あー、アタシもよければ相談に乗るぞ、うん」

さやか「あんたのはアドバイスにならないからパス」

杏子「あんだと、人がせっかく親切で言ってやってるのに」

さやか「あんたの意見は極端なのよ。そんなんじゃ、さやかちゃんの恋愛の役には立ちません」

杏子「面倒くせえな。そんなに好きなら、手足潰して自分無しで生きられないようにしちまえばいいんだよ」

さやか「それが極端だっての! 大体そんなことしたら、腕組んで歩けないじゃん! バイオリンも聞けなくなっちゃうし!」

マミ(え、ツッコむところはそこなの?)

杏子「そ、そうか。そうだよな」

さやか「そう! だから、恭介が自分からこっちに来るようにしないと!」

マミ(…何かズレているような気がするけど、まぁ良しとしましょう)



75 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:46:17.69 ID:NGrhgjFT0

―土手―



杏子「ったく、マミの奴。『美樹さんに尊敬されるようにならないとね』なんて言って、買い物押しつけやがって。
   自分が運ばないからって、こんなに頼むかよ、フツ―」



  キャッキャッ



杏子(ん? あれ、さやかだ。何やってんだあいつ)

さやか「こら、タっくん。そっち行っちゃ危ないよ!」

杏子(たっくん? アイツ弟なんていたのか?)




76 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:46:53.70 ID:NGrhgjFT0

さやか「なんで、あんたがこんなところにいるのよ…」

杏子「買い物の帰りだ。ついでに散歩」

さやか「早く帰らないと、マミさんに怒られるわよ?」

杏子「大丈夫だよ。それよりオマエこそ何してたんだよ、ていうか弟なんかいたのか?」

さやか「弟? ああ違う違う。あの子は近所の子だよ。鹿目タツヤ君っていってね、ご両親とウチの親が仲良いから、たまに遊んでいるんだ」

杏子「鹿目…? ふーん」

さやか「なに? 知り合いなの?」

杏子「いんや、ちょいと聞き覚えがあっただけだ」



77 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:48:50.58 ID:NGrhgjFT0

さやか「なんか最近は『まどか』ってキャラにハマってるらしくってさ。よく絵をかいてるんだ。アニメか何かのキャラなのかな?」

杏子「しらねーなぁ。アニメ見ないし」

さやか「ヒーローものは見てるのに?」

杏子「うるせぇ」

さやか「あ、そうそう。タツヤ君の家ってお母さんが働いててね。お父さんの方が主夫やってるんだ。お母さんの方が出来る女!って感じでかっこよくてねー」

杏子「へー、珍しいな」

さやか「お、噂をすれば。詢子さーん!」

杏子(…あー、確かに似てるなー)




78 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:49:21.33 ID:NGrhgjFT0

―マミ宅―

杏子「さっき、まどかの奴の家族を見たよ」

マミ「え、本当に?」

杏子「うん。はっきりとは言えないけど、ぼんやりとは覚えてるみたいだ」

マミ「…そう。暁美さんの家族も元気なのかしらね」

杏子「今度探してみようぜ。何が出来るわけじゃないけどな」

マミ「そうね、探してみましょう。あの資料のあったアパートの大家のはずだから、そんなに苦労はないはずだわ」

杏子「あいつら、元気でやってるかな?」

マミ「大丈夫よ、きっと」



79 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:50:10.34 ID:NGrhgjFT0

―夜―


杏子「今日はこんなとこかな」

マミ「佐倉さん、お疲れ様。美樹さんもね」




さやか「ほら、杏子。言い付けどおり、剣一本で戦ったわよ」

杏子「やればできるんじゃねぇか」

さやか「あんだけ、毎日しごかれればそりゃ強くなるわよ。すんごい疲れたけどね…」

マミ「ソウルジェムに穢れも溜まってきたわ。あとで抽出して、キュゥべえに回収してもらわないと」

杏子「…」

マミ「佐倉さん、キュゥべえが嫌いなのはわかるけど我慢してね」

杏子「…分かってるよ」

さやか(マミさん、なんで杏子ってキュゥべえのことが嫌いなんですか?)

マミ(彼女にも色々あるのよ。本人もあまり聞かれたくないことだから、そっとしておいてあげてね)

さやか(気になるなぁ…)




80 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:50:49.34 ID:NGrhgjFT0

さやか「ねぇ、杏子」

杏子「ん、なんだ? 尻叩き止めろって話なら止めねーぞ。さやかはまだまだ未熟なんだからな」

さやか「いや止めてほしいけど、その話じゃないわよ」

杏子「じゃ、なんだよ?」

さやか「何で杏子って、いちいち戦う時に格好つけるの?」

杏子「だって、かっこいいじゃん」

さやか「それは認めるけどさぁ…。戦う時に隙とかできない? いや、弱いあたしが言うまでもないことだと思うんだけどさ」



81 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:51:16.32 ID:NGrhgjFT0

杏子「さやかはアタシに助けられたとき、どう思った?」

さやか「そりゃあ、嬉しかったよ。あと強くてカッコイイって思った」

杏子「そういうこと。強くてかっこいい人間がいるってことを、アタシは証明したいんだよ」

さやか「なにそれ」

杏子「そういう人間がこの世の中にいるってわかれば、まだまだ世の中捨てたもんじゃないって思うだろ?」

さやか「まぁ、確かにそうだけどさ」

杏子「だからアタシは格好つけるの。中身が伴わなくても、とにかく戦う時は格好だけはつける。
   いつどこかで、誰かに見られてもはずかしくないようにな。そうすりゃ、その姿に誰かが希望を持ってくれるかもしれないし」

さやか「…」



82 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:51:54.00 ID:NGrhgjFT0

さやか「…杏子」

杏子「なんだ?」

さやか「あたしにも、格好のつけ方教えてくれない?」

杏子「難しいぞ。さやかの言う通り、隙が出来るし」

さやか「うん」

杏子「…とりあえず、決めポーズから考えるか」

さやか「うん!」

マミ「必殺技なら、私の出番ね!」

杏子「聞いてたのかよ…」



83 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:52:28.59 ID:NGrhgjFT0

―――――


QB「きゅっぷい。確かにもらったよ」

杏子「用が済んだらさっさと帰れ。しっしっ」

QB「酷いなぁ、杏子。昔の君はそんな子じゃなかったのに」

さやか「そうだよ、キュゥべえが可哀そうだって」

杏子「うるせぇ。こっちにも色々あるんだよ」

QB「やれやれ、わけがわからないよ。じゃあね」




84 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:53:01.49 ID:NGrhgjFT0

さやか「にしても、不思議ですよね。ソウルジェムって。こんなのがあたしの魂だなんて未だに信じられないなぁ」

マミ「だめよ、美樹さん。信じられなくても本当のことなんだから、大切に扱わないと」

さやか「あたしたちが死んじゃうときって、このソウルジェムがきれいさっぱりどこかに行っちゃうんですよね」

マミ「ええ。希望を求めた因果がこの世に呪いをもたらす前に、私達は消えてしまうの。どこかにね」

杏子「どこへ行くかは誰にもわからねェ。まぁ世の中に呪いをまき散らすよりは、よっぽど希望がある終わり方さ」



85 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:54:04.17 ID:NGrhgjFT0




さやか「そういえば知ってます? 『円環の理』って」




マミ「『円環の理』?」

杏子「なんだよ、それ?」

さやか「魔法少女が死んじゃうときに現れるそうです。女の子と、小人みたいのが現れたって。もっぱらの噂ですよ」

マミ杏「…」

さやか「なんかそういう魔法少女を呪いから救ってくれる神様だか、システムがあって、それを『円環の理』っていうらしいんですよ。
    で、その二人がその神様だか、システムを作った妖精らしいです」

マミ「そうなの…」

さやか「やっぱり、神様なんですかね? 魔法少女の。いやー、ありがたいなぁ」

杏子「…」



86 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:54:46.81 ID:NGrhgjFT0

杏子「…違うんじゃねぇの?」

マミ「佐倉さん?」

さやか「違うって? あたし達を守って救ってくれるって、それって神様みたいなもんじゃん」

杏子「たぶん、そいつらはアタシ達がいつまでも自分たちに希望を持てるようにしてくれてるんだ。
   アタシたちの希望を持ったことが間違いじゃないようにな」

さやか「うーん、そうなのかなー。でもそれって、やっぱり神様ってことじゃないの?」

杏子「いんや違うね。どこかの誰かが、いつまでも夢や希望を持てるように頑張る奴にはさ、もっとふさわしい呼び方があるよ」

さやか「呼び方って?」



87 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:55:36.69 ID:NGrhgjFT0





杏子「そういうのはさ、『魔法少女』っていうんじゃないかな。夢と希望を叶える、本物のな」






88 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:56:44.52 ID:NGrhgjFT0

―――――


さやか「そういえば、杏子っていつもプリクラ持ってるよね」

杏子「ああ、これか?」

さやか「誰なの、コレ。何かとても仲よさそうだけど…」

杏子「アタシとマミの古い友達。マミの奴も持ってるぞ、これ」

さやか「そうなの?」

杏子「そ。こいつらは、今はちょっと遠くへ行ってるんだけどな」

さやか「ふーん。そいえば隣の子、変わってるよね。人形持っててさ。まぁかわいいけど」

杏子「そいつも大切な友達なんだよ。あんまりバカにすんじゃねェぞ」

さやか「そんなんじゃないよ、なんかあたしも友達になれないかなって思っただけ。でも、遠くに行ってるなら無理かなー」





杏子「そのうち、会えるよ。必ずな」

さやか「そうなの? んじゃ楽しみにしとくわ」

杏子「おう、こっちから会いに行けるように頑張るさ」




89 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:57:14.16 ID:NGrhgjFT0
―――――


まどか「…杏子ちゃんやマミさん、それにさやかちゃんも」

ほむら『頑張っているようね』

まどか「うん、こっちも頑張れそうだよ」

ほむら『色んな世界が見えるね。今まで私が辿ってきた世界もある。懐かしい感じもするわ』

まどか「…」

ほむら『私とまどかの自我が消えなくてよかったわ。いえ、もしかしたら一緒なのかしら? 二重人格のようになっているとか』

まどか「…」

ほむら『まあ、こうやって互いの意思を確認できる以上、どうでもいいことなのかしらね』

まどか「…」




90 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:57:55.40 ID:NGrhgjFT0

まどか「ほむらちゃん」

ほむら『なに?』

まどか「ありがとう、一緒にいてくれて」

ほむら『こちらこそ、ね。ありがとう、まどか』

まどか「それにマミさんたちもいる。大丈夫だよね、わたし達」

ほむら『ええ、当然よ』



91 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:58:29.11 ID:NGrhgjFT0

ほむら『さて、魔法少女を救いましょう、まどか』

まどか「うん! あ、そういえば。ほむらちゃん」

ほむら『なに?』

まどか「体は、元に戻らないの? もうわたし達、体ってあってないようなものだから、自由に変えられると思うんだけど…」

ほむら『ええ。その気になれば戻せるわ』

まどか「じゃあ、なんで?」

ほむら『魔法少女にはマスコットがいるものでしょ? 私が戻ったら、マスコットがいなくなっちゃうじゃない』

まどか「んー、じゃあわたしがちっちゃくなるっていうのも、ありなのかなぁ」

ほむら『そのうち、ぜひお願いするわ』




92 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:59:21.12 ID:NGrhgjFT0




まどか「じゃあ、これからもよろしくね! ほむらちゃん」

ほむら『うん! まどか!』





93 :1 [saga]:2011/09/25(日) 21:59:51.92 ID:NGrhgjFT0

―見滝原市―


まどか「わたしの願いは、『ほむらちゃんがもっとみんなを頼れるようにしてほしい』だよ、キュゥべえ」

QB「そんな願いで本当にいいのかい? まどか。君ならもっと他に叶えたい願いがあるんじゃないかな?」

まどか「ううん。これがわたしの願い。さあ、叶えてよ、キュゥべえ」

QB「まあ、君がそういうなら。君の祈りはエントロピーを凌駕した!」カッ

まどか「くっ…あ…」



94 :1 [saga]:2011/09/25(日) 22:00:31.64 ID:NGrhgjFT0


ほむら(…誰も、未来を信じない。誰も、未来を受け止められないの。だから、私は…)


まどか(ほむらちゃん…。わたしのなんかの為にありがとう。でも…)


ほむら(もう、誰にも頼らない)


まどか(どうにもならないときは、誰かに頼るのも大事だよ、ほむらちゃん)



95 :1 [saga]:2011/09/25(日) 22:01:01.18 ID:NGrhgjFT0

ほむら「まどか…まどかぁぁぁぁぁ!!!」



まどか(さようなら…ほむらちゃん)

まどか(でも、次のわたしはきっと助けてくれるから)

まどか(だから…頑張って)




96 :1 [saga]:2011/09/25(日) 22:01:51.78 ID:NGrhgjFT0

―見滝原市―


ほむら「どうして…。死んじゃうって、わかってたのに…。私なんか助けるよりも、あなたに、生きててほしかったのに…」

QB「その言葉は本当かい? 暁美ほむら。君のその祈りの為に、魂を賭けられるかい?
   戦いの定めを受け入れてまで叶えたい望みがあるなら、僕が力になってあげられるよ」

ほむら「あなたと契約すれば、どんな願いも叶えられるの?」

QB「そうとも。君にはその資格がありそうだ。教えてごらん。君はどんな祈りで、ソウルジェムを輝かせるのかい?」

ほむら「私は…」



97 :1 [saga]:2011/09/25(日) 22:02:59.39 ID:NGrhgjFT0






ほむら「私は、鹿目さんとの出会いをやり直したい。『彼女に守られる私じゃなくて、彼女を守る』私になりたい!」





  終わり



98 :1 [saga]:2011/09/25(日) 22:04:43.89 ID:NGrhgjFT0
これで、このSSは終わりになります。

いつの間に始まってから2か月以上も経ってしまいました。
もう少し、早く進めればよかったと思います。

ご拝読ありがとうございました。


99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/09/25(日) 22:06:00.07 ID:gl934Q9SO
乙!このSSを追えて楽しかった!
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/25(日) 22:06:01.01 ID:3BjR/5Qo0
乙ですたー!
よかった・・・杏子ちゃんもマミさんも2人の事をちゃんと覚えててくれて・・・
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2011/09/25(日) 22:07:36.42 ID:EeASa1UI0
乙ほむっ

さやかが覚えてないのがショックだったけど
アレを全部覚えてたら、さやかにはキツすぎるか……
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/25(日) 22:07:50.05 ID:p7gc3vLVo
お疲れ様でした。
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2011/09/25(日) 22:08:20.93 ID:fNO06ihdo
乙でしたー
よかった……二人は救われてた
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/25(日) 22:12:41.46 ID:AbKAZFdjo


正に二人で一人の魔法少女か
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) :2011/09/25(日) 22:16:24.05 ID:4fIQ5TZD0

この作品を読めてよかったよ
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/25(日) 22:17:09.77 ID:m6pQuoY+0
ああ、ほむほむがちっこくなったのはまどかの願いが妙な形で実現したということか

107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) :2011/09/25(日) 22:29:10.80 ID:Z88yl77AO
長い間お疲れ様でした!
まどかSSの中でもかなり面白かった。
楽しませてくれてありがとう。
終わるのがちょっと残念。
後日談とか…。
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/25(日) 22:29:54.11 ID:51kWeHUSO
お疲れ様でした!

ああ、またブクマから一個お気に入りのssが消えるのか…なんか悲しい
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/25(日) 22:32:38.99 ID:ms4gnR2w0
>>106
そこにはまどかの願望があったのかも
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/09/25(日) 22:36:03.54 ID:Z88yl77AO
>>8
でも完結しないで放置になるSSが多いからちゃんと終わるのは良い事だよね。
未消化が一番残念だし。
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/26(月) 00:10:28.69 ID:jowQOWPa0
ブラボー!
完走お疲れ様です!
このssを偶然見つけてから追い続けた数ヶ月間、すごい楽しかった
終わってしまうのはちょっと寂しいがちゃんと救いがあってよかった

初書でこのクオリティはすごいから、次回作とかあったら期待しちゃう
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 00:22:30.16 ID:hqtfCUfSO
完走乙です
最後に救いあってよかったー
やっぱ一人ぼっちやだもんなまど神様〜
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2011/09/26(月) 00:57:37.54 ID:EKnkkUZQo
超乙!
杏子の格好つける理由に思わずうるっと来てしまった…
まどかほむら二人とも救われてよかった。
気持ちいい終わり方でした。更新が毎回毎回楽しみで、終わってしまうのが寂しいな
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2011/09/26(月) 01:33:32.02 ID:gphrygsJ0
おもしろかったが
たしかに終わっちゃうのは残念だ
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/09/26(月) 02:03:58.16 ID:vGM7jwVoo
乙だ
とてつもなく面白かったぜ
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(北海道) [sage]:2011/09/26(月) 02:11:01.69 ID:b7liMrr1o
乙乙
君はこの作品のオマケを書いてもいいし、書かなくてもいい
また別のスレを立てほむまどほむを書いてもいい
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 02:49:14.30 ID:5x3vj00SO
乙〜!
マミさんと杏子が覚えててくれて嬉しかったよ
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 04:01:33.16 ID:WvxgSLSlo
乙ー。
救いがあって良かったさー。
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 05:45:37.68 ID:h9rkM26DO
乙!!
とても読み応えがあって楽しめたよ〜
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 16:28:14.43 ID:fBbS+trVo
おつかれさん
長い間楽しませてもらったよ
121 :1 [saga]:2011/09/26(月) 19:05:44.50 ID:vDG26wT50
沢山のご感想ありがとうございます。
書いている最中も、感想レスでだいぶ救われました。


最後について解りづらいような気がしたので、一つ補足を。

まどか「ほむらちゃんがみんなを頼るようにして!」→縮む
ほむら「まどかを守れる私になりたい」→縮んだ状態では守れないため、ソウルジェムがまどかを守るために機能するようになる。

が、真相です。



>>111
ほむらを神経塔に登らせるか、マミさんにしあわせ島に行ってもらうか、さやかちゃんに世界を革命させるか悩んでます。



122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2011/09/26(月) 20:37:07.99 ID:F3JB4tdQ0
>>121
右から順に
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/26(月) 21:59:47.75 ID:vGSZWn9S0
しあわせ島だと!?
滅茶苦茶読みたいでやんす。
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/26(月) 23:34:32.31 ID:V4fBLphfo
パワポケ6だっけ
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/26(月) 23:38:02.00 ID:1UsL8QBco
完結乙でした
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/09/27(火) 01:17:01.42 ID:uxJ3y5ZH0
次回作もぜひ読んでみたい
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/27(火) 03:54:49.88 ID:+Y+4bp6zo
パワポケのしあわせ島だと…?
マミさんが薬漬けになるのか
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/09/27(火) 13:50:11.19 ID:eyi5OYks0
としおくんに頭喰い千切られるのか。
それとも山羊みたいな役割なのか。
6やってないからわかんね。
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮崎県) [sage]:2011/09/28(水) 00:47:37.95 ID:S9A+3DIHo
乙でした長い間楽しませてもらいました
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/28(水) 17:35:34.66 ID:y+I7hErio
さやかが覚えてないのがまたさやからしいなぁ
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/03(月) 01:47:29.46 ID:MmlVO4TN0
乙!
さやかちゃん周辺の展開だけちょっと残念だったけど、素晴らしいSSだった
次回も楽しみにしてるよ
132 :1 [saga]:2011/10/07(金) 02:58:54.94 ID:tlkuSAx90
前スレが残っていたので、少し番外編を投下しました。

よろしければ、ご拝読お願いします。


133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/07(金) 17:15:51.05 ID:/tcAlZze0
乙っちほむまど!
まどかもほむほむと一緒ならずっと頑張っていけるよね
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2011/10/09(日) 02:05:50.91 ID:mQbmukWb0
やったー!何か番外編来てたー!
チェックし続けたかいがあったぜ
ほむらの楽しそうな姿が見れて何よりです
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/10(月) 13:36:59.79 ID:xRS/9+Gco
>>132
拝読は謙譲語だから、自分が主体の時以外使っちゃらめぇ

タッ君の女性経験はああやって磨かれてゆくのか……
136 :1 [sage saga]:2011/10/10(月) 15:20:14.25 ID:Ey+tyx//0
>>135
大変失礼しました。
穴があったら入りたい気分です…。
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/10/23(日) 15:21:13.80 ID:k/DBjzcAO
まだここが残ってるってことは……番外編を期待してもよろしいか?
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2011/10/23(日) 16:02:39.95 ID:4ViYJEZbo
ここの>>1は既に別の作品に着手してるから期待薄だろ
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/23(日) 16:48:41.55 ID:/OzN0bC0o
どれや
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/23(日) 20:27:52.90 ID:2BiKTMqI0
このシリーズの前スレが長く残ってた頃から思ってたんだが…
>>1は1000に到達する前に終わったらHTML化を依頼した方が良いってルールがあるの気づいてないんじゃないか?

とか思いつつもまどほむ逆転番外編があるんじゃないか?とも期待してしまう…


>>139
たぶんマミさんがしあわせ島に行ってるやつ
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/23(日) 20:32:07.30 ID:/OzN0bC0o
>>140
そういえば上で言ってたな
わざわざすまぬ
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