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ホムンクルス「逃げよう」 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/23(金) 23:51:43.12 ID:SdMyGwaY0
今日もまた一日が始まる。
量産型ホムンクルスの僕は、毎日魔王城で雑用をしている。
皆はそんな暮らしに何の疑問も持ってないみたいだ。
苦痛だと思っているのは僕だけらしい。
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
[
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俺の遺伝子白濁汁をくらえっ @ 2025/06/17(火) 17:40:37.60 ID:q3DDvkJnO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750149637/
スイカバー @ 2025/06/16(月) 23:54:53.05 ID:7An/VCwoo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1750085692/
全レスゾーンゼロ @ 2025/06/16(月) 17:23:39.88 ID:/JulHR0so
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750062219/
バームくんへ @ 2025/06/11(水) 20:52:59.15 ID:9hFPsRzXO
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秘境 @ 2025/06/10(火) 00:47:53.81 ID:BDVYljqu0
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【安価】上条「とある禁書目録で」鴻野江「仮面ライダー」【禁書】 @ 2025/06/09(月) 21:43:10.25 ID:qDlYab/50
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749472989/
ツナ「(雲雀さん?!)」雲雀「・・・」ビショビショ @ 2025/06/07(土) 01:30:36.87 ID:AfN9Rsm0O
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【安価コンマ】障害走を極めるその5【ウマ娘】 @ 2025/06/06(金) 01:05:45.46 ID:RaUitMs20
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1749139545/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/23(金) 23:58:16.14 ID:SdMyGwaY0
ここから逃げる作戦は結構前から練ってある。
僕のような量産型、しかも労働目的のホムンクルスがこの魔都から抜け出すにはどんなに工夫しても
ある程度の戦闘は避けられない。
警備兵や放し飼いの魔物に見つかったらアウトだ。
でも僕は知っている、この城の賢者が今作っている戦闘用のホムンクルス。
そいつの核として作られた賢者の石。
そいつを取り込めばかなり地力が上がるはずだ。
そのために賢者に取り入り、いまでは時々助手を任されるまでに信頼されている。
今日は人間の侵入者がいたとかで、正門に警備が集中している。
やるとすれば今夜だろう。
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 00:03:15.14 ID:Vzsz/E5n0
「おい34号、そこの薬を取ってくれ。」
「かしこまりました、賢者様。」
薬をとりに行くために、ちょうど賢者の背中にある棚に向かった。
その棚にあまりにも無防備にそれはあった。
賢者の石。
ホムンクルスが自我に目覚めるなんて考えもしないんだろうな、こいつ。
淡々と仕事をこなすだけと思っているんだ。
僕は石を瓶から取り出して、飲み込んだ。
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 00:06:22.81 ID:Vzsz/E5n0
「おい、いつまでかかって―ぐわぁっ!」
飲み込んだ瞬間声がかかり、思わず襲い掛かっていた。
「・・・・・・・・・」
死んでいる。
よく考えたらここから棚まで十歩はある、その距離を飛んだのか、僕は。
「ハハハハハ・・・」
笑いが漏れた。これは期待していた以上だ。
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 00:10:34.86 ID:Vzsz/E5n0
これならコソコソする必要など無い。
ここから最短で下水道まで向かえばいい。
服は・・・とりあえずこいつのを着ていくか、少し大きいが今のよりはましだ。
武器は・・・短剣ぐらいしかここにはない、まぁないよりましだ。
僕は賢者のローブと短剣を装備し、下水道へ向かった。
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 00:22:36.64 ID:Vzsz/E5n0
僕は賢者のローブと短剣を装備し、下水道へ向かった。
下水道はちょうど正門とは反対方向にある。
「おい、ホムンクルス!そっちはお前の持ち場ではないっ―がはっ!」
「こいつっ!戦闘用なのかっ!それにしたって―ぐふっ!」
独房の前を通らなければならなかったので準備はしていたがまるで手ごたえが無い。
短剣よりは使えそうな小剣を奪い取り、独房の鍵を牢獄に向かって投げた。
「いてっ・・・これは・・・鍵!?鍵が降ってきた!」
うまいこと誰かの牢に入ったらしい。一緒に逃げるわけには行かないからせいぜい騒いでくれ。
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 00:28:51.89 ID:Vzsz/E5n0
僕は裏門に辿り着き、大きな石造を見つけた。
目が赤く光っていて不気味だ。こいつを動かすと下に下水道への入り口がある。
もともとは王族たちがここを脱出するために作ったものらしいが、魔王のものとなった
いまでは無用の長物だったのだろう。
だが油断は禁物だ。魔物を放つぐらいはしてるかもしれない。
僕は石造をどけて地下に入った。
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 00:38:53.39 ID:Vzsz/E5n0
地下に入ってさっそく魔物に襲われた。
といっても一撃で葬ったが。
この地下に住み着いているのはネズミやコウモリが魔物化したものだけのようだ。
以前の僕ならそれでも簡単に殺されていただろう。
それだけ賢者の石の力はすさまじいのだ。
しかしスタミナなどはそのままらしい、ずっと走っていたら息が切れてしまった。
「ハァ・・・ハァ・・・こればっかりは鍛えなきゃダメかぁ。」
かなり進んだからか、独り言をつぶやく余裕すら出てきた。
「ハァ・・・ハァ・・・、そろそろ―ぶばぁっ!」
水を掛けられた、いや吹き付けられたというのが正しい。
僕はそのまま壁に叩きつけられた。
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 00:57:09.32 ID:Vzsz/E5n0
すぐに起き上がるが、そこそこダメージがあるようだ。
まぁ、見た目が変わったわけじゃないからな。
肉体の強度や体力はそこまで上昇しないらしい。
剣を構えて僕を吹き飛ばした相手を見る。
鱗で包まれた四肢と頑丈そうな甲羅を持っている。
高さは僕と同じくらいだ。
浅いとはいえ水中では足を取られるし、素人の僕が力押しで勝てる見込みは薄い。
スキをみてダッシュしよう。
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 01:03:41.91 ID:Vzsz/E5n0
魔物は僕の胴を薙ぐように水を吹いてきた。
転がってやり過ごし、起き上がりざまに小剣と短剣を投げつける。
「ギャァッ!」
回転しながら飛んで行ったうちの一本がうまいこと口の中に入ったようで
魔物はひるんだ。
そのスキに僕は全力で走り、その場から離れた。
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/24(土) 01:34:31.43 ID:4J5k0OVDO
面白そうだ
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2011/09/24(土) 01:35:15.01 ID:Osed4Moro
期待
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 01:55:04.95 ID:Vzsz/E5n0
しばらく走っていると行き止まりになった。
上を見上げると、小さな蓋のようなものが見える。
押してみるが、開かない。何かが乗せてあるようだ。
水道を伝って川に出るか?最悪魔物だらけの荒野に出るかもしれないが。
いや、諦めるのはまだ早い。破壊してみよう。
僕は全身に力をこめて蓋を殴った。
バガッと音を立てて蓋は砕け散り、上に置いてあった物の残骸が降って来た。
それを片手で払って、ジャンプで穴をくぐって床に着地した。
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 02:03:44.30 ID:Vzsz/E5n0
ここは・・・教会だろうか。こんな時代にまだ聖像を飾るような人々がいたとは。
「だれもいない・・・みたいだな―うぐっ!」
頭を殴られた!誰だ!?いきなり!
「このっ!このっ!このっ!魔物めっ!人間に化けたってあたしの目はごまかせないぞ!」
どうやら誰もいないというのは勘違いだったらしい。この少女は俺が聖像の一つを壊し、
穴から飛び出すのを見たのだろう。
冷静に分析している場合じゃない。本気で痛いぞ、これ。
「いい加減にやめろ!」
振り向きざま棒を掴み取り、少女の首根っこを掴んで持ち上げる。
「あのさぁ、初対面で後ろから殴るよう君は教育されてるの?ん?」
少々大人気ない気もするが、これくらいはさせてもらいたい。
「きゃぁぁぁぁっ!!魔物に殺される〜!犯される〜!」
「このヤロウッ!」
首根っこを掴んだまま思い切り壁に叩きつける。うまく気を失ってくれた。
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
:2011/09/24(土) 21:28:58.12 ID:YUgj0yqho
期待
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 23:09:53.96 ID:Vzsz/E5n0
しかしどうしたものかな。思わずやってしまったが、こいつが
意識を取り戻せばここの人の世話にはなれなくなるだろう。
考えた結果、こいつの口を塞いで穴の中に隠すことにした。
古い服の袖を破ったものをねじって縄にし、くつわにする。
ついでに手足も縛って穴の中に投げた。
これでかなり時間が稼げるだろう。朝になればこいつも見つけてもらえるはずだ。
僕は良いホムンクルスじゃないからな。
ついでに教会の中でお金に替えられそうなものを探してみる。
金製のロザリオをいくつか見つけた。
こいつを頂いていこう。
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 23:10:28.38 ID:Vzsz/E5n0
一応フードで顔を隠して教会の外に出ると、いきなり魔物に出くわした。
見た目から野犬が変化したものと分かった。
噛み付きをかわして横から殴り飛ばし民家に叩き付けた。
すると周囲の民家の隙間から魔物が次々出てきた。
この村はもしかすると、夜な夜な魔物に襲われているのかもしれない。
それなら夜の教会に子供が一人でいたのもうなずける。
今の僕の性能なら、この程度全滅させるのは容易いだろう。
やってみるか。
パンチとキックだけで確実に数を減らしていき、
何度か噛み付かれたが、全て倒した。
太陽が昇り始めていた。
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 23:10:59.77 ID:Vzsz/E5n0
とりあえずさっきの少女に話を聞くことにした。
かなりひどいことをしてしまったので警戒されるだろうが、
魔物を片付けたといえばプラマイゼロにはできるだろう。
おっと、その前に空き家から使えそうなものを頂かないと。
周りの民家の戸を叩いて回ってみるがどれも空き家だ。
まさかあの子がこの村最後の生き残りなんだろうか?
周辺の民家から、薬草をいくつかと手斧と丈夫な麻の服とマントを手に入れた。
賢者のローブは見た目くらいしか長所が無いし、どこかで売ってしまおう。
さて、そろそろあの子の様子を見に行くかな。
僕は着替えと装備を済ませ、教会に戻った。
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 23:20:15.34 ID:Vzsz/E5n0
さっきの穴の中から騒がしい音が聞こえてくる。意識を取り戻したのだろう。
僕は穴の中に飛び降り、少女の前に立った。
敵意と恐怖の入り混じった目で僕を見ている。
とりあえずくつわだけ外した。
「お・・・お前、あたしをどうする気なんだ!」
「別にどうもしないよ、話がしたいだけ。」
「あんなことしといて言うセリフかよ!」
「悪かったよ、あのときはこっちも必死だったもんでね。ようやく状況が
把握できたところなんだ。さっそく質問だけど、君のほかに人はいるの?」
途端に少女は泣きそうな顔になる、やはり他は殺されてしまったのか。
「誰もいないよ・・・。あたしだけ・・・。」
「そうかい、さっきといい今といいすまなかったね。」
「まったくだよ・・・。」
「ほんとにごめん。それじゃ、僕はもう行くよ。」
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/24(土) 23:25:50.13 ID:Vzsz/E5n0
「おい、待てよ。外には今あいつらが。」
さっきの野犬型のことか。
「それならもう倒したよ。少なくとも今夜までは安全だから今のうちにここを
離れるといい。」
「倒したって・・・やっぱりお前も魔物「違う」
「僕は・・・人造人間ホムンクルスだ。完全な人ではないけど魔物でもないよ。」
「ホムンクルス・・・ほんとにいるんだな・・・。」
「うん、だから人間よりは強く出来てるんだ。納得したろ?じゃあね。」
「待てよ!」
何だ・・・?まだ何かあるんだろうか。正直面倒になってきた。
「あたしを連れてって!」
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/25(日) 00:18:31.91 ID:XR68BTJ20
「いやだ。」
「なんで!」
なんでって・・・こいつ馬鹿なんだろうか?
「役に立たないからだ。僕は自分のことで精一杯なんだ。」
「さっきのこと許してやらないぞ!」
「別に良いよ。一応謝っとくかぐらいのもんだったし。」
「こっ・・・この〜っ!」
怒ってはいるがそれだけだ。立ち向かってもかなわないと分かってるんだろう。
「まぁまぁ、ここを出るヒントぐらいはあげるからさ。」
少女の顔色が少しだけ戻った。聞きたいらしい。
「いいかい、この水の道を辿っていくとどこかの川に出るはずだ。
そして水のあるところには人が集まる。運がよければ誰かに助けてもらえるよ。」
「う〜っ・・・。わかったよ。そうするしかないんだろ、あたしは。」
「どのみち僕と一緒に魔物だらけの荒野を旅するのは無理だよ。」
きみが今から行くところも魔物だらけだけどな。
「そらっ、餞別だ。」
僕はさっき見つけた薬草を一本渡した。
「・・・じゃあな!」
少女は水道の中を走っていった。
死ぬなよ〜。
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(兵庫県)
[sage]:2011/09/25(日) 00:38:45.53 ID:OXR0MYvi0
期待
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(鹿児島県)
:2011/09/25(日) 03:59:30.87 ID:XR68BTJ20
僕は少女と別れ、教会を出てさっきの戦いの場に向かう。
魔物の足跡で道のようになっている所を辿って行くとそのまま村を出てしまった。
このまま進むと魔物の巣にたどり着くだろうが、行ってみるか。
ほかに行くあても無いしね。
途中同じ型の魔物に出くわしたが、斧で瞬殺だった。
「ここか・・・、ん?」
巣らしき洞窟に着いたが何かがおかしい。
なんで巣の入り口に魔物の死体がたくさん転がってるんだ?
誰の仕業なんだろう?
僕は洞窟に入った。
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(岩手県)
[sage]:2011/09/25(日) 05:18:52.13 ID:QMHDOxzQo
これは面白そうだ
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(千葉県)
[sage]:2011/10/02(日) 14:14:52.22 ID:RdCYsN4g0
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