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鈴科「はやく補修終わらねぇかなぁ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/09/30(金) 12:11:13.88 ID:bv4vlITv0
※注意※
・鈴科SS
・キャラ崩壊あり
・百合子の口調が安定しません
・一方通行と百合子は別人
・3巻前(上条さんと一方通行はまだ戦っていません。美琴も一歩通行の顔は知らない設定)
・『ベクトル操作』に関しては独自の解釈が入っています

・遅筆
・初スレ立て
・原作既読ですが忘れていることまた理解が追いついてない点が多々あり


以上の注意点が苦手な方はそっとスレを閉じてください

至らない点が多いと思いますがお付き合い頂けるとうれしいです
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga sage]:2011/09/30(金) 12:14:27.74 ID:bv4vlITvo
キーンコーンカーンコーン

小萌「はーい。今日の授業はここまでなのですよ」

小萌「伝達事項も特にないので今日は二人とももう帰ってもいいですよー」ガラガラガラ

上条「や、やっと終わった…、何故に上条さんは夏休みに学校で勉強などをしているんでございましょうか」

鈴科「とーまが補修サボるから悪いんだろうが。付き合わされるコッチの身にもなって欲しいぜ」

上条「そういやなんで鈴科まで補修受けてるんだ?お前の補修は7月中に終わったんじゃないのか?」

鈴科「テメエのせいだって言ってんだろうが!!」ドカッ!

上条「痛い!いきなり蹴るなよ!だから、なんで俺がサボると鈴科の補修が延期になるんだよ!」

鈴科「あ?訊く?それ訊いちゃう?訊いちゃいますか?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 12:17:41.15 ID:bv4vlITvo
上条「な、なんだよ…」

鈴科「……7月某日。まぁ、ぶっちゃけ私の補修最終日だ。私は月詠のこの世のものとは思えない呪詛をを聞いた」

上条「……」

鈴科「……『鈴科ちゃん、上条ちゃんの補修に付き合ってあげてくれませんか?』」

鈴科「絶句した。この合法ロリ教師はいったい何を言い始めるんだ、と」

鈴科「詳しく聞いてみると『上条ちゃん一人だけだと可哀想なのですよ。鈴科ちゃんも研究のせいで出席日数があんまりよろしくないですからね。上条ちゃんの補修に付き合ってくれた日数だけ二学期の出席を免除してあげるのですよ』」

上条「……」

鈴科「確かにいい条件だった。が、私はもちろん断った。夏休みだって研究で引っ張りだこだからな。その合間合間の貴重な休日を他人のために潰すなんて論外だ」

鈴科「そしたらさ……」

上条「……」ゴクリ

鈴科「泣くんだよ。あの先生」

上条「oh……」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 12:19:30.02 ID:bv4vlITvo
鈴科「というわけで私は非常にむしゃくしゃしている」

上条「……俺にどうしろと?」

鈴科「買い物に付き合え」

上条「まさか俺のおごり?」

鈴科「いや、そこは私が持つ」

上条「鈴科様!どこへとなりとお供します!何なりとお申し付けください!」ドゲザァ

鈴科「それはよかった。…まっ!断られても連れて行くつもりだったけどな」ニコッ

上条「……だと思った」

鈴科「理解のある友達がいて私は幸せ者だ」

上条「わざわざ誘うってことはどこか行きたい場所でもあるのか?」

鈴科「せんぶんすみすと」

上条「え?」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 12:20:38.38 ID:bv4vlITvo
鈴科「…すごい顔をしているぞとーま」

上条「……確認のために聞くけどそれはあの服屋のセブンスミストことだよな?」

鈴科「それ以外にもせぶんすみとがあるのか?」

上条「女子学生御用達のあのセブンスミスト?」

鈴科「おう」

鈴科「月詠にもっと女の子らしく振る舞え、って言われてさ。とりあえず服でも買ってみることにした」

上条「またあの人が原因か。…それにしたって随分と急なんだな。次の休日でもよかったんじゃねぇの?」

鈴科「次の休みは一週間後だ。行けるときに行っとかないとな」

上条「忙しいんだな」

鈴科「忙しいんだよ」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 12:21:29.27 ID:bv4vlITvo
上条「大変だよなぁ。貴重な能力だからって休日にも呼び出されるってのは。『ベクトル変換』だっけ?」

鈴科「おう。熱量・運動量・電気量その他もろもろの力の向きを自由自在に操れる超便利能力」

上条「……チートくさい能力だよなぁ」

鈴科「実際のところLEVEL4止まりだけどな。研究者が言うには私は小難しい演算が苦手だから能力を十分に発揮できないんだってさ」

鈴科「ほんとは『反射』の先の『操作』だってできるはずなんだけどな。私には無理だ」

鈴科「チッ。大体こんな演算できるやつの方がおかしいんだよ」

鈴科「……兄貴とかな」ボソッ
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 12:22:35.17 ID:bv4vlITvo
上条「ふーん。LEVEL0の上条さんにはあんまり縁のない悩みだなぁ」

鈴科「ケッ。よく言うぜ。とーまだって『ベクトル変換』に負けず劣らずとんでも能力もってるじゃねーか」

上条「『幻想殺し』のことか? 確かに俺の右手は触れただけであらゆる異能を打ち消せるけど、実際に触れないと発動しないし欠点だらけなんだよ」

鈴科「”なぜか”身体検査にもひっかからないから万年無能力者扱いだしなぁ」プッ

上条「あ!今笑ったな!上条さんのガラスのハートにグサリときましたよ!?」

鈴科「気にしてるんだ?」

上条「……悪いかよ」

鈴科「別にぃ?」

上条「ふん」ップイ

鈴科「……とーまはかわいいなぁ」

上条「…………うっせ」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 12:26:28.99 ID:bv4vlITvo
―帰り道―

???「っ!!あ、あんた!!」

上条「おう。御坂じゃん」

鈴科「……ん?御坂?」

美琴「ああ、あ、あんた!!なんでまた別の女の子と歩いてるのよ!!」

上条「なに怒ってるんだ?」

美琴「お、お、怒ってなんかないわよ!っていうかあんたこの間は黒髪の巫女!その前は銀髪のシスター!どれだけ女囲ってるのよ!」

上条「?? インデックスにしろ姫神にしろ二人とも遊びに行きたいって言ったから行っただけだぞ?」

美琴「遊び…あの二人は遊びだったの!?その人が本命ってわけ!?」

上条「…どうしたんだ?御坂?今日はいつにも増してツンツンしてるんじゃねぇの?」

美琴「誰がツンデレだ!!ゴルァ!!」タッコゥ

上条「ゴフッ!!」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 12:27:39.21 ID:bv4vlITvo
鈴科「どっかて見たことあると思ったら『超電磁砲』か」

御坂「あれ?どっかで会ったことあったっけ?」

鈴科「いや、初対面。常盤台の超電磁砲って言えば有名人だからな。こっちが一方的に知ってただけだ」

御坂「あーそっか、そっか。改めて挨拶するのも気恥ずかしいけど御坂美琴よ。よろしく」スッ

鈴科「鈴科百合子。よろしく第三位」ギュ

鈴科「一応、言っておくけど私は別にとーまの彼女ってわけじゃないから」

御坂「えっ!?そ、そうなの!?へ、へー、そ、そうなんだ。べ、別に気にしてないけどね。ち、違うんだ。……ホッ」

鈴科(分かりやすい…)
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 12:28:40.98 ID:bv4vlITvo
鈴科「とーまいつまで寝てるんだ」ゲシッ

御坂「あんたいつまで寝てんのよ」ビリビリッ!

上条「痛い!起きる!起きるから!」

御坂「で?あんたらなにしてんの?」

上条「鈴科が服が欲しいっていうからセブンスミストに行くところだ」

鈴科「あぁ、私は私服あんまり持ってないからな」

御坂「ふ、二人で?」

上・鈴「「? ああ」」

御坂「」

御坂(それってデートじゃないの!?!?)
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 12:40:47.62 ID:bv4vlITvo
御坂「わ、私も行く!!」

御坂「ちょうど欲しい服があったのよ!」

上条「ふーん、そうなのか。俺は別にいいけど。鈴科は?」

鈴科「私もかまわねぇよ」

御坂「そう!そっか!」

御坂(……意外とあっさりOKされたわね)

鈴科「でもよ」

御坂「?」

鈴科「後ろのツレはいいのか?」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 13:33:07.31 ID:sNh6wD9DO
さるった? 期待してる
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 13:42:37.47 ID:Oj79aJmDO
>>12
ここバイさる居ないよ

期待
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 13:56:56.10 ID:bv4vlITvo
御坂「ツレ?」

???「お姉さまぁぁぁ!!」

御坂「ゲッ!黒子!」

白井「もう!お姉さまったら!今日は補修があるとおっしゃっていたのでせっかくお迎えにあがったというのに!既に学校にいらっしゃらないんですもの!」

御坂「あんた今日は風紀委員だって…」

白井「風紀委員の巡回なら今日はもう終わりましたの」

白井「そんなことよりもお姉さま、水を差すようで恐縮なのですが……お忘れですか?」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 13:57:38.77 ID:bv4vlITvo
御坂「なによ?」

白井「今日は寮監から呼び出しがありましてよ」

御坂「あ゛」

白井「補修が終わり次第直ぐに来るようにとのことでしたので言い訳は通じないと思いますけれど」

御坂「ああああああ」ガクガク

御坂「か、帰るわよ!帰ればいいんでしょ!帰れば!」

白井「分かって頂けたようで黒子はうれしいですわ」

御坂「あーもう!!なんてタイミングの悪い!!」

御坂「あんた!!今度会ったときは私の買い物にも付き合いなさいよね!」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/09/30(金) 13:59:13.18 ID:bv4vlITvo
上条「なんだったんだ…いったい…」

鈴科「すごい勢いで帰っていったな」

上条「あのツインテールの子はいったい誰だったんだ。御坂の後輩みたいだったけど」

鈴科「なんでもリョーカンとやらに呼び出されたらしいが」

上条「あいつ後輩にお姉さまなんて呼ばれてるんだな…」

鈴科「お姉さま…」

上条「…ップ」

鈴科「…ック」

上・鈴「「あーはっはっはは!!!」」

上条「に、似合わない!壊滅的に似合わない!」

鈴科「き、キャラじゃねぇ!ぷぷぷ…だめだ…腹痛い…」

上条「お姉さまだって…あはははっ!!」

鈴科「……ひーひー…お姉さまって昔の少女漫画じゃあるまいし!」

―――――――――

御坂「へっくしょん!」

白井「お姉さまお風邪を召しましたの!?いけませんわ!すぐにでも黒子の熱い抱擁で治して…グボァ!!」

御坂「寄るな!変態!」ビリビリ!
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 14:02:33.63 ID:bv4vlITvo
―セブンスミスト店内―

上条「上条さんには女子の服の良し悪しなんてわかりませんのことよ」

鈴科「いいからいいから。とーまがかわいいって思ったやつでいいんだって。こういうのは異性の意見が重要らしいし。今日は特別だ。とーまの着せ替え人形になってやる」

上条「着せ替え人形……ゴクリ」

鈴科「……」ニヤニヤ

上条「はっ!?」

鈴科「いやー冗談にここまで露骨に反応してくれるとはとーまも男の子だな」ニヤニヤ

上条「う、うるさい!」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/09/30(金) 14:05:46.43 ID:bv4vlITvo
鈴科「照れるな照れるな。ちょっと待ってろ。何着か持ってくるからその中から決めてくれよ」タタタッ

上条「…ハァ」

上条「……」

上条「……」

上条「意外と長いな…」

上条「……」

上条「……」

上条「……お、これは」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 14:06:46.42 ID:bv4vlITvo
鈴科「どうだ!」

上条「派手だろ」

鈴科「こっちは?」

上条「逆に地味すぎる」

鈴科「だよなぁ」

上条「鈴科…絶望的にセンスないな。何着目だよ」

鈴科「ま、分かってたことだからな。気にしたって仕方ない」

上条「じゃあどうすんだ?」

鈴科「まず私が服を選んで持ってくるって時点で間違ってたんだ。一度は自分で選んでるわけだからな」

上条「ふむふむ」

鈴科「だから、とーまが全部選んでくれ」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 14:07:30.63 ID:bv4vlITvo
上条「ん?」

鈴科「とーまが私に着せたいと思う服を選んでくれ」

上条「それでいいのか?俺も全然詳しくないぞ?」

鈴科「私が選ぶよりマシだろ」

上条「でもなぁ…ホントにいいのか?」

鈴科「そのために連れてきたんだしな。あ、でもあんまりエロいのはやめろよ!」

上条「好い加減を上条さんをそういう目で見るの止めて欲しいんですことよ!?」

上条(こうなったら意地でも鈴科にピッタリな服見つけてやる!)
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 14:08:25.05 ID:bv4vlITvo
上条「ん?」

鈴科「とーまが私に着せたいと思う服を選んでくれ」

上条「それでいいのか?俺も全然詳しくないぞ?」

鈴科「私が選ぶよりマシだろ」

上条「でもなぁ…ホントにいいのか?」

鈴科「そのために連れてきたんだしな。あ、でもあんまりエロいのはやめろよ!」

上条「好い加減を上条さんをそういう目で見るの止めて欲しいんですことよ!?」

上条(こうなったら意地でも鈴科にピッタリな服見つけてやる!)
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/09/30(金) 14:09:11.32 ID:qN0QnLUAO
いちゃいちゃしやがって……
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/09/30(金) 14:09:54.47 ID:bv4vlITvo
ごめんミスった
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 14:11:13.74 ID:bv4vlITvo
鈴科「おぉ…これは…」

上条「……ど、どうだ?」

鈴科「……少しかわいすぎないか?」

上条「…そんなことないと思うけどなー。俺の中の鈴科のイメージカラーは白だったから白をメインで揃えてみた。テーマはズバリ『やんちゃな天使』!!」ビシッ

鈴科「天使ってお前…。そういやなんで私のイメージカラーが白なんだ?」

上条「髪の色」

鈴科「やっぱりか」

上条「き、気にいらなかったか?」アセアセ

鈴科「…いや、いい。思ってたよりずっといいな。何よりとーまが私のために選んでくれたものだからな。うん、これにするか」



鈴科「ありがとなとーま」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/09/30(金) 14:31:38.39 ID:bv4vlITvo
上条「礼を言うのはまだ早いぜ」

鈴科「?」

上条「まだ完成じゃないんだ」

上条「ちょっと屈んでくれるか?」

鈴科「うん?分かった」オズオズ

上条「よし、これで」スッ

鈴科「……何だこれ?ヘアピン?」

上条「おう。上条さん自腹の一品ですよ」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/09/30(金) 14:32:26.69 ID:bv4vlITvo
鈴科「こんなのいつの間に……」

上条「鈴科が服を選んでるときに暇だったからちょっとな」

鈴科「……金は私が出すって言っただろ」

上条「ま、罪滅ぼしだと思ってくれ。買い物に付き合っただけじゃこっちとしても申し訳ないからな。……安物で悪いけど」

鈴科「……いや嬉しい」

上条「そっか。気に入ったのならよかったわ」

鈴科「……とーま」

上条「?」

鈴科「ちょっと屈め」

上条「なんで俺も…」

鈴科「いいから!」

上条「……?」スッ

鈴科「……そのままちょっとじっとしてろ」

上条「いったいなんだって……」

鈴科「チュ」

上条「!?!?!?」

上条「お、おま!?」





鈴科「つりだ。とっとけ…///」


終わり
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/09/30(金) 14:33:54.81 ID:bv4vlITvo
続きも考えてるけど今日はこんなもので

需要あるなら続きも書こうと思う
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 14:37:04.58 ID:tm9+YHfMo

全裸待機で舞ってる
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/09/30(金) 17:03:11.20 ID:r3z7fWrKo
正装で舞ってる

警察がくる前にうpってくれ
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) :2011/09/30(金) 17:43:18.74 ID:E7nSLts90

続き待ってる
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) [sage]:2011/09/30(金) 20:09:03.98 ID:snyg3ZQAO
キュンキュンするぜぇ……
期待乙
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/09/30(金) 22:32:38.00 ID:XTEArsujo
乙です
待ってます
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/09/30(金) 23:51:04.33 ID:OOHg8LGBo
乙!お兄様もそのうち出るんだろうかwktk

あと、「補修」じゃなくて「補習」な
補修→壊れたものを修理すること
補習→赤点や出席日数不足を補うための授業のこと
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/01(土) 08:24:14.69 ID:jAcSCs69o
>>33
うpしてから気付いたんだ
多めにみてくれ
でも正直スレタイまで間違ってるのは結構恥ずかしい…
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 08:25:00.83 ID:jAcSCs69o
―学園都市某所―

鈴科(失敗したなぁ…)

鈴科(頬っぺたとはいえとーまにキスだなんて)

鈴科(ああああああああ)

鈴科(……これじゃ第三位のこと馬鹿にできねぇじゃん)

鈴科(恋?ラヴ?私が?とーまに?ないない)

鈴科(とーまが悪いんだ。あんな不意打ちみたいなことしやがって。卑怯だ。反則だ)

鈴科(……)

鈴科(…とーまにどんな顔して会えばいいんだよ)

鈴科(あのあとお互いに無言だったしよー)

鈴科「はぁ」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 08:26:14.51 ID:jAcSCs69o
???「なにをため息など吐いているのですか、とミサカは疑問を露にします」

鈴科「いや、なんでもねぇよ。あー、ミサカ……何だっけ?」

ミサカ10031号「ミサカの検体番号はミサカ10031号です、とミサカは本日二度目になる名乗りをあげてみせます」

鈴科「そうそう。10031号だ。見た目がまったく一緒ってのも考えものだよな。区別がつかない」

ミサカ10031号「そもそも区別する必要がないのでは、とミサカは返答します」

ミサカ10031号「検体番号など所詮は飾りです。20000にいる『妹達』はすべてが同一の個体なのですからそもそも区別のしようがありません、とミサカは補足の説明を行います」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 08:27:46.01 ID:jAcSCs69o
鈴科「そういや今日第三位に会ったぞ」

ミサカ10031号「お姉さまにですか、とミサカは確認をとります」

鈴科「お前たちもそう呼んでるのかよ」

ミサカ10031号「はい、とミサカは肯定します」

ミサカ10031号「ミサカたち『妹達』は御坂美琴のDNAマップから造られたクローンなので正確に言えば姉妹ではありません」

ミサカ10031号「なのでお姉さまという呼称は確かに問題があるかもしれません、とミサカは自己の言動を冷静に分析してみます」

ミサカ10031号「類似性を持つ呼称としてはお母さまが妥当でしょうか、とミサカは禁句とも言える言葉を口にします」

鈴科「中学生にして20000人の子持ちかよ。ハードだなオイ」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 08:29:53.86 ID:jAcSCs69o
ミサカ10031号「お姉さまの呼称という中々興味深い論題についてははひとまず置いておくとして――」

鈴科「置いておくのかよ」

ミサカ10031号「そろそろ実験の開始時刻のようです、とミサカは水をさすようにアナタに告げます」

鈴科「おっ、始まるか」

ミサカ10031号「はい。あと20秒ほどで『絶対能力進化計画』の第一○○三○次実験の開始になります、とミサカは正確な時刻を実験の正式名称も込みで読み上げます」

鈴科「内容は?」

ミサカ10031号「…アナタには事前に実験の計画書が渡されていたはずですが、とミサカは疑問を覚えます」

鈴科「あー、あれな。読んでない」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 08:31:35.76 ID:jAcSCs69o
ミサカ10031号「……それはなぜですか、とミサカは理由を問います」

鈴科「学校の補習が忙しくてな。読んでる暇がなかった」

ミサカ10031」号「……」

ミサカ10031号「…『絶対能力進化計画』と学校の補習を天秤にかけてアナタは補習を重要視したのですか?信じられません、とミサカはアナタの優先順位に息をのみます」

鈴科「私はLEVEL6なんてあるかどうかも分からないものに大した興味もないからな」

ミサカ10031号「『神ならぬ身にて天上の意思に辿り着くもの』……」

鈴科「そうそれ」

鈴科「クソ忌々しい木原のジジイは大層ご執心だったみてぇだが、『神様の領域』とやらに辿り着いて、人間辞めて、それで何になるっつうんだ」

鈴科「周りのモノ全部置き去りにして手に入れた力なんて意味ねぇだろ」

鈴科「でもさ、そう思ってるのは私の方だけなんだよな。きっと」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 08:33:56.70 ID:jAcSCs69o
ミサカ10031号「アナタはなにをい……ッ!」ピクッ

鈴科「始まったみたいだな。んん?よく見えねぇんだけど…向かいのビルか?」

ミサカ10031号「解体予定の廃ビルを用いた室内戦です、とミサカは先ほどのアナタ質問に返答します。ビル内には多数のトラップが仕掛けられており標的は常に移動します」

鈴科「標的ねぇ……」

ミサカ10031号「よければ使いますか、とミサカは慈悲の心で自分の軍用ゴーグルを差し出します」

鈴科「いいのか?お前が見えなくなるんじゃないのか?」

ミサカ10031号「本実験におけるアナタの役割は『観測』です、とミサカは今更な基本事項の確認をとります。そのアナタが戦況を把握できないとなれば本末転倒では?」

ミサカ10031号「ミサカはミサカネットワークを介して常に最新の戦況を知ることができるので問題ありません、とミサカは自分のスペックに胸を張ります」

鈴科「さすが量産軍用モデル。便利な能力をお持ちで」

ミサカ10031号「褒めてもなにもでませんよ、とミサカは頬を赤らめながら賛辞を受け取ります」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 08:35:13.63 ID:jAcSCs69o
鈴科「おぉおぉ、派手にやってるねぇ。っていうか今回も早めに終わりそうだな」

ミサカ10031号「?そうでしょうか、ミサカはアナタの発言に意義を申し立てます」

鈴科「…へぇ。なんでそう思うわけ?」

ミサカ10031号「一見、派手に見える戦闘ですが発動しているのはトラップばかりで『一方通行』はまだ標的と相対していません、とミサカは懇切丁寧に説明します」

ミサカ10031号「加えてビル内は電気も通っておらず月明かりが差し込むだけで視界も決してよいとは言えません」

ミサカ10031号「以上の理由から彼が標的を捕捉するにはもうしばらく時間を有する、とミサカは結論付けます」

鈴科「どっちにしろ時間の問題ってわけね。だけどさぁ……」



鈴科「お前ら学園都市第一位を甘く見すぎだろ」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 08:38:16.16 ID:jAcSCs69o
鈴科「今回の実験、常に標的は移動するっつたよな?ってことは常に物音を立ててるってことだろ?」

鈴科「ようはその音の反響具合から演算して音源を特定すりゃそれで済む話だろうが」

鈴科「アイツがもっとも多用する『ベクトル変換』はなんだ?『反射』だろ。演算としちゃ得意分野だ」

ミサカ10031号「不可能です、とミサカは即答します。周囲の環境音やトラップの音でそんな微弱な音を拾えないはずです」

鈴科「んな無駄な音『反射』しちまえばいい。音を選別して反射するなんてアイツには造作もないことだろうよ」

鈴科「自分の物差しでアイツを測るな。アレはお前たちの想像の遥か上をいく化け物だぞ」

ミサカ10031号「……」

鈴科「そんことだからお前たちはいつまでたってもアイツの敵になれないんだよ」

鈴科「……ほら、言ってる間に終わったみたいだ」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/01(土) 08:42:54.95 ID:jAcSCs69o
とりあえずここまで
ミサカ10031号が動かしにくくて仕方ない
セリフ考えるのが一々めんどくさい……

イチャラブ期待してた人ごめんよ
こういうのも一度書いてみたかったんだ
44 :VIPにかわりまして工場長がお送りします [sage]:2011/10/01(土) 10:00:04.16 ID:jBxwdWzE0
最終的に上百合ならOK
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/01(土) 10:54:55.36 ID:2OcXOfQvo
乙!
ワクテカ
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/01(土) 15:32:20.50 ID:FO2lrprQo
やっぱり殺ってるのか…?
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2011/10/01(土) 15:39:44.59 ID:QijUmhzN0
基本的に上百合大好きだから俺得なんだけど、3巻前なのに美琴がカミやん病なとこに違和感があるな〜
話しやすい年上くらいにしか思ってない時期だと思うのだが
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/01(土) 17:26:40.57 ID:jAcSCs69o
>>44
その辺の心配はいらない
任せろb

>>45
ありがと!がんばる!

>>46
一方さんが?それとも百合子?
一方さんならyes
百合子ならno

>>47
手元に3巻がないから確認できない…スマン……
でも超電磁砲で結構いちゃついてるイメージがあったんだけどそんなことなかった?

っていうか一方さん倒す前だと美琴を直接「御坂」って呼ぶシーンないのな
ああああ、早くも矛盾点が浮き彫りに…
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 17:28:07.03 ID:jAcSCs69o
鈴科「……さて帰るか」

ミサカ「一方通行に会っていかないのですか、とミサカはアナタの薄情さをさりげなく非難してみます」

鈴科「会う必要もないだろ。特に話すこともないし」

ミサカ「冷めているのですね」

鈴科「ハッ、向こうも話したいなんて思ってないだろうさ。…兄妹仲はいい方じゃないんだ」

鈴科「……それにさ」

鈴科「明日も補習があんだよ」
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 17:29:37.30 ID:jAcSCs69o
鈴科「……」ギスギス

上条「……」ギスギス

鈴科「……」ソワソワ

上条「……」ソワソワ

鈴科「……」チラッ

上条「……」チラッ

上・鈴「っ!?」ビクッ!

上・鈴(き、気まずい…!)

小萌「……二人とも今日はどうしたんですか?なんだか様子が変なのですよ?」

上条「い、いや何でもないですって!」

鈴科「そ、そうそう月読の気のせいだって!」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 17:30:37.33 ID:jAcSCs69o
小萌「そ、そうですか?なんだか先生はとっても気になるのですよ…。それはそうと鈴科ちゃん!」

鈴科「?」

小萌「先生のことはちゃんと『月読先生』もしくは『小萌先生』って呼ばないといけないのですよ!」プンプン

鈴科「え…ヤダよ。今更」

小萌「今更とかそういう問題ではないのです!上条ちゃんでさえちゃんと『小萌先生』って呼んでくれてるのですよ!」

上条「……」

鈴科「とーまは関係ないだろ。それ以前にこのクラスは月読のこと先生って呼んでないやつ多いじゃん。青髪とかさ」

小萌「…気にしてることをサラっと言わないで欲しいのですよ」グスッ

キーンコーンカーンコーン

「「「あ」」」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/01(土) 17:30:49.35 ID:tD1WRbCno
>>48
いちゃこらというか
勝負しろゴルァ!やらねぇよゴルァ!
のイメージが強い
3巻の後は勝負より、ちょっと付き合えゴルァ!
だったと思う
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 17:32:20.91 ID:jAcSCs69o
―帰り道―

鈴科「結局月読の愚痴を聞くだけで補習が終わっちまった」

上条「小萌先生後半今にも泣きそうだったぞ」

鈴科「普段からよっぽどストレスが溜まってたんだろうさ」

上条「その一端私たちは担っているわけでありまして」

鈴科「自覚はある」フフン

上条「こんなことで威張るんじゃありません」バシッ!

鈴科「痛っ!た、叩いたな!」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 17:33:49.09 ID:jAcSCs69o
鈴科「わ、わざわざ右手叩きやがって。反射できないじゃねぇか」

上条「上条さんは自分で自分を傷つけるほどマゾじゃないのですよ」

鈴科「ドS」

上条「人をそうやって二極化するものじゃありません」ビシッ!

鈴科「あう!」

上条(あれ?何時の間にかいつも通りだな…)

鈴科(月読…もしかして気遣ってくれた?)
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 17:34:42.80 ID:jAcSCs69o
上条「小萌先生には普段から色々と世話になってるからあんまり迷惑かけたくないんだよ」

鈴科「だったら、補習にちゃんと出てやれよ。あの時の方が月読よっぽど落ち込んでたぞ。『上条ちゃんは先生のことが嫌い何ですかね……』ってな」ジトー

上条「……か、上条さんにもやんごとなき理由ってものがあるのですよ」

鈴科「…ふーん」ジー

上条「……」アセ

上条「そ、そういえばさ!」

鈴科(露骨に話題変えにきたな)

上条「……昨日の…アレ、さ…」

鈴科「ッ!!」ビクッ!

鈴科(なんでよりによってその話題を選ぶんだよ!!)
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 17:36:14.19 ID:jAcSCs69o
上条「…そのさ」

鈴科「…………」プルプル

鈴科「………ほ」

上条「ほ?」

鈴科「ほっぺにキスぐらいでガタガタ喚くな!!」

上条「ええええ!!!」

上条「鈴科さん…それはちょっと無理があるんじゃないでしょうか!?」

鈴科「う、うるさい!」

鈴科「キスの一つや二つで動揺するな!く、口に直接したわけでもないのに!」

上条「年齢=彼女いない暦の上条さんには無理な注文ですことよ!?」

上条(……多分)

鈴科「それにっ!私がとーまの頬にキスするのは別にこれが初めてってわけでもないだろ!」

鈴科「言わせるなよ!恥ずかしい!」

上条「……………………………………………………え?」

上条(……何、だと)
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/01(土) 17:36:51.63 ID:jAcSCs69o
鈴科「……おい。待て。なんだ、その反応は」

上条「あ、いや、その」

鈴科「お前…」

上条(マズイ…ッ!)

上条「わ、忘れるわけないだろ!あんな大事なこと!」

鈴科「……」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 17:38:29.40 ID:jAcSCs69o
鈴科「……とーまってさ割と隠し事多いよな」

上条「な、なんだよ急に…」

鈴科「とーまって別に自分から補習サボるようなやつじゃないだろ?」

上条「…それはまぁ」

鈴科「成績が悪いってだけで授業はちゃんと聞いてるしよ。問題児が多いウチのクラスじゃかなりマジメな方だと思うんだわ」

上条「…褒めるか貶すかどっちかにして欲しいんですけど」

鈴科「褒めてるんだよ。でさ、補習も一日目はちゃんと出てたじゃん?」

鈴科「そこでピーンときたわけよ。『あ、アイツいつもの病気が出たな』って」
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/01(土) 17:39:30.96 ID:jAcSCs69o
上条「病気って…」

鈴科「どうせまた関係ないことに勝手に首突っ込んだり勝手に巻き込まれたりしてるんだろうなって思ってた」

上条「……」

鈴科「その度に何事もなかったかのような顔して帰ってくる」

鈴科「上条当麻はそういうやつだった」

上条「……」

鈴科「でもさ少し前にちょっとだけ様子がおかしいときがあったんだよ」

鈴科「とーまが久しぶりに補習に出てきたときだ。あのときのとーまは妙に余所余所しかったよな。教室に入ってくるときもおっかなびっくりでよ」

鈴科「なぁアレなんでだよ?」

鈴科「アレじゃあまるでよ……」



鈴科「自分のクラスを忘れてるみたいじゃねぇか」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/01(土) 17:40:35.17 ID:jAcSCs69o
鈴科「とーま」

鈴科「私たちが初めて会ったときの覚えてるか?」

上条「……」

鈴科「私は覚えてる。忘れるはずがない。脳裏に焼きついてる」

鈴科「なぁ、とーま」

鈴科「私たちは、いつ、どこで、どんな風に出会った?」

上条「………」

鈴科「黙ってないで何とか言えよ…」

上条「……」

鈴科「答えろよ…」

上条「……」

鈴科「答えてよ!!とーま!!!」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/01(土) 17:44:56.53 ID:jAcSCs69o
今日はここまで
読んでれた人、レスくれた人ありがとう
次は明日の夜ぐらいに投下予定です

>>52
わざわざレスさんくす
ちょっとwikiで調べてみたんだが美琴が恋愛感情抱いたのって『鉄橋は恋の合図』でいいのか?
未読だからよく分からんのだが…
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/01(土) 17:48:00.28 ID:dFDlHm070
乙って、ミサカはミサカは>>1に挨拶してみる!
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/01(土) 19:22:06.77 ID:mRYAfTcAo
>>61
読みなさい
立ち読みでいいから
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/01(土) 19:37:27.25 ID:dil0m/qDO
上百合!上百合!
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/01(土) 20:00:31.52 ID:WHlxailEo


wktkがとまんねぇ
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2011/10/01(土) 20:43:05.49 ID:AnndWHoAO
ああああ 久しぶりの上百合だぁ
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/02(日) 03:15:22.66 ID:kIFInlGDO
>>61
ブックオフにも売っているし、図書館で借りるのでも良いから読んだ方がいい
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2011/10/02(日) 04:24:23.86 ID:gMAAW1/Po
>>鉄橋
超電磁砲にそんなエピソードきてたのかー
くそう、12月のコミックス発売が待ち遠しいぜ

まあSSなんだしこまけーこたぁいいんだよ
補完エピソード捏造しちゃえYO☆
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/02(日) 08:01:48.28 ID:YZaR3goBo
バイト終わった…眠い…

正直、上百合ってあんまり需要ないと思ってたけどそうでもないのね
同士がたくさんいて安心した

>>63>>67
ここまで薦められるってことは読んだほうがいいのかな
なんとか探してみる
電撃のバックナンバーか…見つかるかな…
ちなみに何月号か分かる?
……最悪ネットでもいいよね?

>>68
第39話らしい
6巻収録分のちょうど2話後っぽい
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/02(日) 17:14:43.04 ID:YZaR3goBo
結局バックナンバーは見つかりませんでした…
ネットで感想サイトとか見て脳内保管はしたつもり
ええ話だった

超電磁砲のマンガよみたくなった

投下開始します
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 17:15:33.91 ID:YZaR3goBo
鈴科「何だよ…何で…何も言ってくれないんだよぉ…」

鈴科「とーまぁ」

上条「……」

鈴科「……お前…誰だ…」

上条「……鈴科、おれは…」

鈴科「ッ!!」パシッ

上条「痛っ!」

鈴科「しゃべるなッ!その顔で!その口で!その声で!」

鈴科「上条当麻のフリをするな……ッ!!!!」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 17:16:37.98 ID:YZaR3goBo
鈴科「……記憶ないんだろ、オマエ」

上条「っ!?」グッ

鈴科「……その顔は図星か」

上条「……ああ」

鈴科「……そっか…そうなのか…」

鈴科(ああ…私の知ってるとーまは…もう、いないのか…)

鈴科「……それなら全部納得がいく」

鈴科「教室での行動も」

鈴科「おどおどした態度も」

鈴科「あの言葉も」
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/02(日) 17:17:34.58 ID:YZaR3goBo
上条「……?」

鈴科「なぁ、上条」

鈴科「オマエさ。久しぶりに補習に出てきた日、私が声かけたら答えたか覚えてるか?」

鈴科「『え、えーと?どちらさま?』」

鈴科「こう言ったんだよ」

鈴科「あの時は冗談だと思って流したけどよ。あのあと、しばらく、オマエ私の名前呼ばなかったよな」

鈴科「月詠の点呼だろ。私の名前知ったの」

鈴科「ハハッ…笑っちまうよな。滑稽だっただろ?こっちの名前も知らない相手に私は嬉しそうに話しかけてたんだからよ」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 17:22:00.43 ID:YZaR3goBo
ごめんミスった

>>73の百合子の二つ目のセリフ

鈴科「〜私が声かけたら答えたか覚えてるか?」

鈴科「〜私が声かけたら何て答えたか覚えてるか?」
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 17:24:31.83 ID:YZaR3goBo
上条「……確かに俺には7月28日以前の記憶がない」

鈴科「……」

上条「…なんでもその時巻き込まれて事件で頭の中をやられたらしい」

上条「医者言うにはさ。『記憶喪失』じゃなくて『記憶破壊』なんだってよ」

上条「思い出を忘れたんじゃなくて、物理的に脳細胞ごと破壊されてる」

上条「だから……記憶が戻ることは…もうない、らしい」

鈴科「もういい」

上条「鈴科!」

鈴科「もういい!!」

鈴科「もう…いい…」

鈴科「…これ以上…いまは、聞きたくない…」

鈴科「……今日は、もう、帰るわ。ごめん、いろいろと、限界だ。…じゃあな、上条」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 17:25:26.17 ID:YZaR3goBo
上条(行っちまった…)

上条「……ついにバレちまったか」

上条(鈴科…泣いてたな)

上条「……」

上条(泣かせたくない、そう思っていたはずなのに)

上条(だからこそ、俺は記憶を失ったことを隠し通すって決めたのに)

上条「…結局、泣かせちまったな」

上条「……なにやってんだ。俺は」

上条(追いかけるべきだったのか?)

上条「……それでアイツになんて声かければいいんだよ」

上条「…わかんねぇ」

上条「……今の俺にはわかんねぇよ」

上条「なぁ、俺はどうすればいいんだ?」

上条「……教えてくれよ上条当麻」

―――――――――

上条「……」

上条「……ジュースでも飲むか」
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/02(日) 17:28:34.47 ID:YZaR3goBo
こっから上条さんはほぼ原作通り動いたってことで脳内補完お願いします

時間的には一方さんと出会うまでかな
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 17:29:22.66 ID:YZaR3goBo
―1日後―

鈴科「遅かったな」

ミサカ「驚きです。あなたがここまで実験に協力的だったのは本実験が始まって以来ではないでしょうか、とミサカは驚きを隠せません」

鈴科「……何でもいいから気を紛らわせたかったんだよ」

ミサカ「?何かあったのですか、とミサカはアナタの不機嫌さの原因を探ってみます」

鈴科「…オマエに話しても仕方ねぇことだよ」

ミサカ「そうですか。実験に影響がないのでしたらミサカは特に言及するつもりはありません、とミサカはスッパリと諦めます」

鈴科「……今はそれぐらいの反応の方が気が楽だわ」

ミサカ「そういえば今日はあのヘアピンをつけていないのですのね、とミサカは記憶の中にあるアナタの容姿との差異を告げてみます」

鈴科「……そういうところには気が付くのかよ」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 17:30:41.61 ID:YZaR3goBo
鈴科「……オマエ何号?」

ミサカ10032号「ミサカの検体番号は10032号です、とミサカは即答します」

鈴科「あー、じゃあ、今日死ぬのは10031号か」

ミサカ10032号「その通りです、とミサカは間髪いれずに肯定します」

ミサカ10032号「直ぐに実験は始まりますが観測の準備はできていますか、とミサカは確認をとります」

鈴科「ん」

ミサカ10032号「……物欲しそうなその手は何なのですか?」

鈴科「ゴーグル」

鈴科「貸して」

ミサカ10032号「この距離ならゴーグルがなくても視認が可能なはずですが、とミサカは…」

鈴科「い・い・か・ら」

ミサカ10032号「理不尽ですね、とミサカはアナタに非難の目を向けます」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 17:31:36.67 ID:YZaR3goBo
鈴科「我が兄ながらエグイことするな」

ミサカ10032号「血流操作ですか。理論上はできるはずですが行ったの初めてですね、とミサカは一方通行の残忍性を再確認しました」

鈴科「…死体の片付け大変そうだな」

ミサカ10032号「まったくです、とミサカは心の底から同意します」

鈴科「言っとくけど手伝わないからな」

ミサカ10032号「端からアナタに期待などしていません、とミサカは即答します」

鈴科「……そうかい」

鈴科「じゃ、帰るわ」

ミサカ10032号「次の実験は本日の20時30分に開始ですが、とミサカは念を押しておきます」

鈴科「はいはい。分かってるよ。遅刻しないように祈っててくれ」

鈴科「あ」

ミサカ10032号「何か?」

鈴科「ほれ」ポイ

ミサカ10332号「おっと。……他人の所有物はもっと丁寧に扱うべきでは、とミサカは投げられたゴーグルを受け取りながら答えます」

鈴科「軍用だろ?そんな柔な造りはしてねぇよ。きっと」
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/02(日) 17:35:44.60 ID:YZaR3goBo
ここまで
無理やり原作と繋げようとしてる感が半端ない

もしかすると深夜にもう一回ぐらい投下するかもしれないけど期待はあんまりしないでくれ
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/02(日) 17:36:44.20 ID:fqQNN0wHo

全裸待機ー!
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/02(日) 17:38:39.15 ID:ZZBm3R03o
乙です
超待機してます
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/02(日) 21:57:41.80 ID:UlIoM1iAO
乙!
期待してます
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/02(日) 22:30:47.47 ID:YZaR3goBo
きりのいいところまで書けたんで投下します
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 22:31:43.56 ID:YZaR3goBo
―同日20:34―

鈴科「ふーん、電気で空気中の酸素を分解してオゾンに変えてるわけか。器用なマネするんだな」

ミサカ10033号「今回の実験における戦闘テーマは『反射を適応できない戦闘における対処』ですから、とミサカは改めて今回の実験の概要について説明します」

鈴科「考えたもんだ。ようやく”戦い“っぽくなってきたじゃねぇか」

鈴科「確かに能力に頼り切った戦い方をするあのモヤシっ子には有効な戦法だよな」

鈴科「自分の能力の応用力の幅を活かしてるってのが実に発電能力者らしい」

鈴科「威力的は劣るのに『超電磁砲』が『原子崩し』よりも序列が上なのはコレが理由なんだよな」

ミサカ10033号「…こと戦闘において初めてアナタから賛辞を受け取りました、とミサカは驚きを感じています」

鈴科「私は別に『妹達』を過小評価してるつもりはねぇよ」
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 22:32:52.97 ID:YZaR3goBo
鈴科「戦闘技術はプロ顔負け、おまけにミサカネットワークによるリアルタイムの相互通信が可能」

鈴科「それに加えLEVELが低いとはいえ発電能力者、技が多彩じゃないの」

鈴科「下手な軍隊よりもよっぽど強い」

ミサカ10033号「……ここまでべた褒めされると何か裏がありそうです、とミサカは少々不安を感じます」

鈴科「んなもんねぇよ。勘繰りすぎだ」

鈴科「けどよ」

鈴科「それでもやっぱり第一位には届かないんだよ」

鈴科「LEVEL5の序列の中にも第二位と第三位の間には絶望的なまでの力の差があるってのは知ってるよな?」

鈴科「そして実際さ。『一歩通行』はあらゆる面において『超電磁砲』を凌駕しちまってるんだよ」

―――――――――

ミサカ10033号「……」

鈴科「ほらな?すぐ捕まった」

ミサカ10033号「……全て実験のシナリオ通りです、とミサカは答えます」
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 22:34:58.12 ID:YZaR3goBo
一方通行「おい」

一方通行「この場合実験ってなァどうなっちまうンだ」

???「なんで……」

鈴科(なん、で……)

上条「なんでお前がこんなところにいるんだ鈴科……ッ!!!」

鈴科(なんでオマエがこんなところに来るんだとーま……ッ!!!)

一方通行「あァ?鈴科だァ?」

一方通行「なんだァ、オマエ、ヤツの知り合いかァ?」
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/02(日) 22:38:28.38 ID:YZaR3goBo
誤字あった。訂正します

>>87の鈴科のセリフ
鈴科「そして実際さ。『一歩通行』は〜」

鈴科「そして実際さ。『一方通行』は〜」

一歩通行ってなんだよ…
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 22:40:45.21 ID:YZaR3goBo
坂妹「何故あなたがここに……うッ!」グシャ

一方通行「人形が勝手に喋ってンじゃねェよ。オマエの知り合いでもあンのか。ってことはなンだ。実験の関係者かァ?」

上条(…鈴科じゃ、ない?)

上条「……お前は誰だ」

一方通行「オマエハダレダ?学園都市最強のLEVEL5である『一方通行』に向かって『誰』?」

一方通行「ギャハハハハッ!!コイツは愉快だァ!!!」

一方通行「意外とオレも顔を知られてねェンだなァ!オイ!」

一方通行「あァ、笑った笑った。……オマエさァ。オレを知らねェっつうことは実験の関係者じゃねェみてェだな」

一方通行「んじゃなにか?コイツ一般人か?お約束の口封じとかやらねェといけねェのか!それはそれで素敵だなァ!」
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 22:42:45.48 ID:YZaR3goBo
上条(……こいつが『一方通行』?)

上条(……でも、こいつは…こいつの姿は…)

上条「……鈴科にそっくりじゃないか」

一方通行「さっきから鈴科、鈴科ってうるせェヤロウだなァ。何を驚いてやがンだ。双子なンだから似てるのは当たり前だろうがァ」

上条「ふた、ご……?」

一方通行「……そォいやァこの情報は書庫にものってねェ機密扱いだったなァ。そりゃただの一般人が知らねェわけだァ」

一方通行「テメエの反応を見る限りアイツも秘密にしてたみてェだしなァ」

一方通行「でェ?あの欠陥品の知り合いがこンなとこにいったいなんの用だ?」
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 22:43:56.94 ID:YZaR3goBo
上条「…欠陥品?鈴科が?」

一方通行「そォだ」

一方通行「オレとおンなじ能力を持って生まれてきたくせに頭ン中が欠陥品でよォ。アイツは演算速度が足りなくて能力をまともに使えねェンだよ」

一方通行「簡単な反射ぐらいは使えるみてェだけどよォ。他はからっきし。能力をぜンぜン活かしきれてねェ」

一方通行「アイツよくソレでオレの代替品なンて務めてやがるよなァ」

上条(代替品…?)

一方通行「アイツにしろ第二位にしろオレの代わりなンて誰にも勤まるわけねェだろうに。上の連中はそこンとこわかってねェ」

一方通行「あァ、そォか、アイツ誰かに似てると思ってたンだがこの人形どもに似てンのか」

上条「……」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/02(日) 22:45:41.38 ID:YZaR3goBo
上条「……テメエを倒さないといけない理由が一つ増えた」

一方通行「あン?」

上条「取り消せ」

上条「鈴科も!『妹達』も!誰かの代わりなんかじゃねぇ…ッ!!」

上条「代用品や人形でなんて断じてねぇ!!」

上条「あいつらは世界にたった一人しかいないんだ…ッ!!」

上条「あいつら一人ひとり、精一杯、全力を振り絞って生きてんだよッ!!!」

上条「そんなアイツらを食い物にしてテメェみたいなヤツがのうのうとしてるっていうなら……」





上条「いいぜ…」





上条「まずはそのふざけた幻想をぶち殺す!!」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/02(日) 22:50:57.64 ID:YZaR3goBo
今日はここまで
付き合ってくれた方ありがとうございます

戦闘描写は省く予定です
地の文なしで表現できる自信がないので……

ほとんど原作再構成みたいな感じになってるけど大丈夫かな?
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/03(月) 00:09:31.60 ID:7tsHutvDO
乙です!
先が気になるな…
百合子とミサカがなんか仲良くてかわいい
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/03(月) 01:49:54.38 ID:Nh7xaw8po
乙です
97 :VIPにかわりまして統括理事会がお送りします [sage]:2011/10/03(月) 13:29:22.35 ID:YTMyS+aR0
とある魔術の禁書目録劇場版公開決定!!!!!
更に新約とある魔術の禁書目録3巻は12月10日に発売決定!!!
劇場版の詳細は10月11日発売の電撃文庫マガジンで!
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/03(月) 14:27:52.18 ID:8PMj3J6Uo
書き終わったので投下開始します
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2011/10/03(月) 14:29:33.91 ID:dmhc849IO
書き終わったんで投下開始します

なぜかパソコンから書き込めないのでiPhoneからお送りします
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/03(月) 14:35:26.55 ID:8PMj3J6Uo
てすと
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/03(月) 14:36:31.37 ID:8PMj3J6Uo
すいません
パソコンの方から書き込みできるようになりました
こちらから投下します
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/03(月) 14:37:34.66 ID:8PMj3J6Uo
上条「あいつらは世界にたった一人しかいないんだ…ッ!! 」

鈴科「ッ!?」

鈴科(なんで今のアイツの口からその言葉がでるんだよ……)

鈴科(だって…)

鈴科(だって、この、言葉は…)
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/03(月) 14:38:11.98 ID:8PMj3J6Uo
『何だ?兄貴にコンプレックスでも持ってるのか?』

『おまえバカだな、大バカだ』

『誰かが誰かの代わりになるなんてのは、そいつがどんなに頑張ったところでできやしなねぇんだ』

『そいつもそいつが代わりになろうとしたヤツも――』

『――この世界にはたった一人しかいないんだから』
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/03(月) 14:39:01.09 ID:8PMj3J6Uo
鈴科(なんだ……)

鈴科(そう、なんだ……)

鈴科(たとえ記憶がなくたって)

鈴科(それでも)

鈴科(根っこの部分は変わってない)

鈴科(変わりっこない)

鈴科(…上条当麻はどこまでいっても上条当麻なんだ)

鈴科「……とーまの言うとおりだ」

鈴科「…私は、大ばかだ」

鈴科(こんな当たり前のことに今更気が付いたんだから)

―――――――――

上条「歯を食いしばれよ、最強――」

上条「――俺の最弱は、ちっとばっか響くぞ!!」

―――――――――

鈴科「……ああ。…チクショウ」

鈴科「…やっぱりとーまはかっこいいなぁ」
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/03(月) 14:40:00.00 ID:8PMj3J6Uo
―8月22日 とある病室―

上条(御坂妹に御坂…今日は先客万来だな…)

上条「……」

鈴科「よっ」

上条「…なんとなく」

鈴科「ん」

上条「なんとなくだけど次に来るのは鈴科だと思ってた」

鈴科「そっか」

上条「ああ」
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/03(月) 14:40:37.05 ID:8PMj3J6Uo
鈴科「私に聞きたいこと、あるんじゃないか?」

上条「…いや、事情は大体御坂妹に教えてもらった」

鈴科「10032号か…。お節介なヤツ…」

上条「……」

鈴科「……」

上条「…お前は『妹達』を殺さなかったんだな」

鈴科「殺したよ」

鈴科「たとえ直接手を下してなかったとしても」

鈴科「たくさん、見殺しにしてきた」

鈴科「どんなに言い訳したところでこの事実は変わらない。変わらせない」

鈴科「このことを否定したら、私は自分で自分が許せなくなる」

鈴科「だから、私は、アイツラに恨まれたまま生きていく」
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/03(月) 14:41:36.70 ID:8PMj3J6Uo
上条「恨んでなんかいねぇよ」

鈴科「え?」

上条「『妹達』はお前のことを恨んじゃいない」

鈴科「そんなわけ…」

上条「あるんだよ」

上条「あいつら言ってたぞ。『あの人は実験中ずっと集団としてではなく個人としてミサカたちを見てくれていました』って」

鈴科「それは……」

上条「代替品って呼ばれてたあいつらに自分を重ねてたんじゃねぇのか」

鈴科「……あ」

上条「『ありがとう』って」

鈴科「…ぅ」

上条「言ってたぞ」

鈴科「……」

鈴科「ばっかやろうども……」

上条「……」
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/03(月) 14:44:59.40 ID:8PMj3J6Uo
鈴科「……見んなよ。恥ずかしいだろ」

上条「なんで?かわいいじゃん」

鈴科「か、かわっ!?」

上条「こんなにしおらしい鈴科は滅多に見れないからな。目に焼き付けておかないと」ジー

鈴科「こ、こら!見んな!!」

上条「……」ジー

鈴科「見んじゃねぇ!!もぉ!こっち見んなぁ!!」ブン

上条「あ、危なっ!!上条さんはケガ人なのですよ?!」

鈴科「う、うるせぇ!避けんな!傷口触って血流操作してやる!!」ブン

上条「上条さんを爆発させる気ですか!?!?」
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/03(月) 14:46:11.28 ID:8PMj3J6Uo
鈴科「捕まえた!!」ガバッ

鈴科「そうだ!お前!よくも記憶なくしたこと黙ってやがったな!」グリグリ

上条「頭グリグリするのやめてええええ!!」

上条「いた、いたい!脳に、脳に響くうううううう!!!」

鈴科「ここか!この脳が悪いのか!!」グリグリ

上条「ひ、ひぎいいいいいい」
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/03(月) 14:46:48.61 ID:8PMj3J6Uo
鈴科「はぁ…はぁ…ふぅ…」ポス

上条「す、鈴科さん?よしかかられると体勢的につら……」

鈴科「うっせぇ。動くな」

上条「は、はい!!」

鈴科「……」

上条「……」

鈴科「……」

上条「……」

鈴科「……」

上条「……」

鈴科「とーま」

上条「うん?」

鈴科「髪、チクチクする」

上条「そうかいよ」

鈴科「……」

上条「……」

鈴科「とーま」

上条「ん?」

チュッ


―おわり―
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/03(月) 14:57:11.38 ID:8PMj3J6Uo
そんなこんなで一応これで終わり、のつもり
読み返してみると誤字、脱字、矛盾点がたくさんあった……
お付き合いいただいた方々ありがとうございました
こんな稚拙な文章を最後まで読んでいただき感無量です

やっぱり原作の盛り上がりどころ省いたせいか盛り上がりに欠けた感が否めないなぁ
戦闘も地の文なしじゃ書き辛いし

感想、質問などあればお願いします
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/03(月) 15:10:44.97 ID:M4sJqDTSO
乙!
この後兄とは和解するんだろうか…
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/03(月) 17:00:06.28 ID:QTVoEGkro
乙です!
続きが見てみたいなって(略
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/03(月) 19:32:34.95 ID:7zrId5ci0
双子と上条と三人で仲良くしてるのをみたいなってミサカはミサカは
115 :とある少女 [sage]:2011/10/03(月) 19:37:02.52 ID:hYtPgs3AO









ねぇ…どんな願いでも叶うんだよね?
あぁ、君にはその資格がある。さぁ!君はどんな願いでソウルジェムを輝かせるんだい?
私は…鈴利×上条の後日談が読みたい!
それが君の願いかい…?









おめでとう!!君の願いはエントロピーを凌駕しt(ry
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2011/10/03(月) 20:16:54.95 ID:VDLjKDzFo
>>115
黙ってろ
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(広島県) [sage]:2011/10/03(月) 22:44:50.21 ID:qFutlaF4o

一方さん…
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/04(火) 07:40:36.65 ID:QJkdqfS9o
一方さんと百合子の絡みはやり辛い…
百合子が一方さんにコンプレックス持ってるって設定つけちゃったからなぁ
百合子がすごい一方さんを意識しちゃって会話とかできないんじゃないかな、たぶん

上条さんとならなんとか…イチャラブがいいのかなぁ、やっぱ?



119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/10/04(火) 09:03:15.90 ID:uFlUm1CAO
やっと良い上百合スレ見つけたと思ったらもう終わりとか許さん
告白しようと決意するけど上条さんの前に立つと緊張して何も言えなくなる百合子とか、■■や美琴と仲良くする上条さんに嫉妬する百合子とか、風邪引いた上条さんを看病しようと家におしかけるもインなんとかさんに鉢合わせて上条を問い詰めてる百合子とか、二人きりの勉強会でどぎまぎする百合子とか、土御門達のいたずらでうっかりちゅーしちゃって真っ赤になる百合子とかを見るまでは許さんぞ

ほらネタ切れとは言わさんぞ頼むから書いてください
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/04(火) 10:11:07.19 ID:vTJCCzEL0
終わりとか言わんで下さいね
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/04(火) 11:40:07.23 ID:QJkdqfS9o
>>119
ありがとう
おかけでちょっとネタ浮かんだ

上条さんとのイチャラブまでは少しかかるかも
だけど百合子のかわいさを別のキャラと絡ませることでアピールしていこうと思う

よければまたお付き合いください
投下はたぶん深夜
期待せずに待っててね!
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/04(火) 22:37:58.44 ID:FEQhu7fDO
期待するなと言われてもしてしまう
かわいい百合子楽しみにしてる!
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/04(火) 22:39:42.26 ID:dAAGnuFOo
期待せずに全裸待機ですね!
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/05(水) 02:57:52.03 ID:1dA0yo2Fo
短いけどちょっとだけ投下します
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 02:58:24.23 ID:1dA0yo2Fo
鈴科「あっ……あぁぁっ…んううっ…」

鈴科「あっ、あん……ううんっ…」

鈴科「ふぁっ…くぅっ…んっ…はぁ…はぁ…」

鈴科「いいって」

鈴科「んっ…ふぅんっ…いい…気持ちいいっ」

鈴科「ひぁっ……あ…だ、だめ…そこ、はっ…んんんっ!」

鈴科「んっ…んんっ…あぁっ…」

鈴科「…んくっ…あっ……はぁ…はぁ…」
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 02:59:12.82 ID:1dA0yo2Fo
御坂妹「……」

御坂妹「なにを喘いでいるのですか、とミサカは少々真剣に真顔でアナタに問いかけます」

鈴科「オマエのマッサージが異常に巧いからちょっと悪ノリしてみた」

御坂妹「……」

御坂妹「そもそも何か立場が逆転していませんか?」

御坂妹「ここはミサカの病室で、今現在アナタが横たわっているそのベッドは元来ミサカが座すべき場所では、とミサカはこの病室の入居者として当然の権利を主張してみせます」

鈴科「いいじゃん。別に。疲れてるんだよー」

御坂妹「ならばおとなしく自宅で療養するべきです、とミサカはアナタに進言します」

鈴科「それがわざわざお見舞いにきてやった知り合いに言うセリフか」

御坂妹「だったらお見舞いらしいことの一つでもしやがれコノヤロウ」
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 02:59:58.93 ID:1dA0yo2Fo
鈴科「いや…それはちょっと…」

鈴科「だってさ見舞いの品とか買うとよ。実質一万個近く同じもの買うハメになるじゃねぇか」

御坂妹「……変なところで律儀なのですね、とミサカは溜息混じりに肩を落とします」

鈴科「さすがの私でも同じモノを一万個も買って店員に『うわぁ…なんだよこの客…』みたいな目で見られるのはごめん被るわ」

御坂妹「そこなのかよ、とミサカは即座にツッコミをいれます」

鈴科「冷たいなぁ、オマエが一番重傷だっていうからオマエのところにきたんだぜ?」
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 03:01:13.81 ID:1dA0yo2Fo
鈴科「……ホントはさ、とーまと遊ぼうと思ったんだよ」

鈴科「今日で夏休み終わりだし。この夏はなんかドタバタしてて全然とーまと遊べなかったし」

鈴科「なのに、アイツ、電話でやがらねぇし」

鈴科「なんかおかしいなと思って家に行ってみればドアに鍵がかかってて?”なぜか”部屋の窓がブチ割れてて?ためしに能力使って部屋の中に入ってみれば風力使いか空力使いとでもやりあったのかよって惨状で?」

鈴科「思わず叫んだね」

『またあの”病気”かあああああああああああ!!!!』

御坂妹「……」

鈴科「つい10日ほど前に?学園都市最強のLEVEL5と戦って死にかけて?この間まで病室のベッドの上でぐーすかいびきたれてたくせに?また?また?」

鈴科「近所迷惑も省みず叫んだね」

『あんのばっかやろおおおおおおおおおお!!!!』
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 03:02:07.24 ID:1dA0yo2Fo
坂妹「……」

御坂妹「もはや、そういう星のもとに生まれたと諦めるしかないのでしょう、とミサカはアナタに同情の眼差しを向けます」

鈴科「だよなぁ」

鈴科「あーあーやってらんねー」
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/05(水) 03:10:25.95 ID:1dA0yo2Fo
ここまでです
短いよね、ごめんなさい
あ、でも、まだ続きます、一応

夏休み最終日という設定
上条さんがジョージを追い掛け回してる頃です
つまり一方さんは今頃……

打ち止めが天井にさらわれたときって『妹達』はなにしてんだろ…
原作に描写あったっけ?
あったらごめんよ…
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/05(水) 03:17:28.78 ID:1dA0yo2Fo
訂正
>>125の百合子の上から4番目のセリフ

鈴科「いいって」←これ無視してださい

なんか変な文が紛れ込んでた……

>>129の一つ目のセリフ

坂妹「……」

御坂妹「……」

コピペしたときのミスです。申し訳ない
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/10/05(水) 05:00:47.32 ID:VtykWj8AO
いちおつ。ここのゆりこがかわいすぎていきるのがつらい
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/05(水) 20:24:29.18 ID:1dA0yo2Fo
投下開始します
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 20:25:15.25 ID:1dA0yo2Fo
鈴科(しかし…よくよく…考えてみると…)

鈴科(今の私ととーまの関係ってなんだ?)

鈴科(知り合い?クラスメート?友達?悪友?親友?)

鈴科(それとも……)

鈴科(恋人?)

鈴科(いやいや)

鈴科(いやいやいやいやいやいや)

鈴科(飛躍しすぎだろ)

鈴科「……でも、キス、したからな」

御坂妹「キス?スズキ目・スズキ亜目・キス科のあのキスがどうかしたのですか、とミサカは訊き返します」

鈴科「んな、典型的なボケはイラン」
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 20:26:16.17 ID:1dA0yo2Fo
御坂妹「ふむ。断片的な情報しかないため判断に迷う場面ではありますが――」

御坂妹「つまり、アナタは、あの少年と口付けを交わしたのですね、とミサカはアナタを問い詰めます」

鈴科「はひっ!?く、口付けとか言うな!生々しいだろ!!」

御坂妹「その反応は墓穴を掘っていますね、とミサカは忠告します」

鈴科「…あ…ぅ…」

御坂妹「しかし、本当にキスなどしたのですか、とミサカは確認します。にわかに信じがたいのですが」

鈴科「え、あ、いや…その…」

鈴科「……」コクン
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 20:27:37.99 ID:1dA0yo2Fo
御坂妹「口と口で?」

鈴科「……」コクン

御坂妹「マウストゥマウス?」

鈴科「……」コクン

御坂妹「頬や額ではなく?」

鈴科「……ほっぺたにもした」

御坂妹「……”も”?」

鈴科「……」コクン

御坂妹「チッ」
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 20:28:47.20 ID:1dA0yo2Fo
鈴科「…舌打ちかよぉ」

御坂妹「見せ付けやがって自慢ですかコノヤロウ、とミサカは悪態つきます」

鈴科「……そんなつもりは、ねぇし」

御坂妹「だいたい付き合っているのだったらそれほど照れる必要もないのでは?必要以上に照れるから相手に不快感を与えるのです、とミサカは震える拳をなんとか押さえながらアナタの行動を戒めます」

鈴科「付き合ってないし」

御坂妹「は?」

鈴科「だから!私ととーまは恋人でもなんでもないって言ってんだよ!」

鈴科「……たぶん」
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 20:29:35.13 ID:1dA0yo2Fo
鈴科「私もわからねぇんだ」

鈴科「私ととーまがどういう関係なのか」

鈴科「…ん?っておーい?聞いてるのか?」

御坂妹「」

御坂妹「はっ!?あまりの衝撃の事実に我を失いかけていました、とミサカは額に滲んだ嫌な汗を拭います」

鈴科「……オマエそんなリアクションもとれるんだな」

御坂妹「……」
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 20:30:28.88 ID:1dA0yo2Fo
ミサカ10032号(どういうことなのでしょうか、とミサカ10032号はミサカネットワークを利用し可及的速やかに全個体へと意見を求めます)

ミサカ15628号(言葉通りの意味ではないのですか、とミサカ15628号は冷静を装いつつ意見を述べます)

ミサカ13602号(……これはもしや朗報では、とミサカ13602号は推測します)

ミサカ19848号(どういうことですか13602号、とミサカ19848号は喉をゴクリと鳴らしながら説明を要求します)

ミサカ13602号(つまり、まだミサカたちにもあの少年と男女の仲になる可能性が残されているということです、とミサカ13602号は解説します)

全ミサカ(!?!?!?!?)
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 20:31:13.26 ID:1dA0yo2Fo
ミサカ11987号(その可能性があったとは、とミサカ11987号は体に電流が走ったかのような思いに打ち震えます)

ミサカ10426号(ミサカたちにも希望は残されていたのですね、とミサカ10426号は感動を覚えます)

ミサカ19999号(ミサカたちの戦いはこれからだったのですか、とミサカ19999号は思わず打ち切り少年漫画最終回の定番のセリフを呟きます)

ミサカ20001号(なになに?みんなしてなんの話、ってミサカはミサカは唐突に会話に加わってみる)

ミサカ10032号(うっとおしい上位個体がきたのでそろそろミサカはお暇します、とミサカ10032号は通信を切断します)

ミサカ20001号(待ってよ10032号、ってミサカはミサカは――)

御坂妹「ふぅ」

鈴科「?」

御坂妹(しかし…この子を差し置いてまであの少年と共になろうとは思わないのが現状ですが、とミサカはミサカ個人の本音を心のうちで吐露します)
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 20:32:09.51 ID:1dA0yo2Fo
鈴科「どっちかが告白したってわけじゃねぇし。あの朴念仁にそんな甲斐性あるわけねぇし」

鈴科「……あのキス以来とーまとまだ会ってないから」

御坂妹「……あまり」

鈴科「?」

御坂妹「あまりミサカはこういうことに慣れていないので気の利いたことは言えませんが」

御坂妹「アナタがどうしたいか、ではないでしょうか、とミサカは助言します」

鈴科「私が、どう…したいか…」
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 20:32:47.18 ID:1dA0yo2Fo
御坂妹「恋人になるもよし。そのままの関係でいるもよし」

鈴科(私は…とーまと…)

鈴科「……」

鈴科「そういうこと、なのか?」

御坂妹「アナタがそう思うならそういうことなのではないのでしょうか」

鈴科「そっか」

鈴科「そうかもな」
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/05(水) 20:34:18.50 ID:1dA0yo2Fo
御坂妹「『恋ばな』というものを初めて経験しましたが話す側も聞く側もなかなか難しいものなのですね、とミサカは素直な感想を述べます」

鈴科「私も初めてだよ。ったくこっぱずかしいよな」

鈴科「……」

御坂妹「……」

鈴科「柄でもないこと話したら居たたまれなくなったから帰るわ」

御坂妹「……そうですか、とミサカは頷きます」

鈴科「…おう。んじゃあな」

鈴科「……」

御坂妹「どうしたのですか、とミサカはドアに手をかけたまま立ち止まったアナタを不思議に思います」

鈴科「……あのさ」

鈴科「ケジメはつけるから」

御坂妹「?」

鈴科「いつか。必ず」

鈴科「それだけ!じゃあな!」ガラガラ

御坂妹「あっ……」

御坂妹「行ってしまいました、とミサカは一人寂しく呟きます」
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/05(水) 20:40:01.24 ID:1dA0yo2Fo
今日はここまで
読んでくれた人ありがとう

書いててだんだんと御坂妹がかわいく思えてきた
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 20:46:03.24 ID:10CW6ozIO


ざんねんながら百合子も御坂妹も昔らかわいいぜ?
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/05(水) 21:34:26.14 ID:upewENISO

>>1もかわいいよ//
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/05(水) 22:34:57.02 ID:BWcN1Ajuo
乙!
甘酸っぱいですの
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/06(木) 16:18:54.14 ID:4fVjDlAuo
ふぅ…なんとか書けた…
投下開始します
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/06(木) 16:19:20.29 ID:4fVjDlAuo
― 9月14日 第七学区とある病室 ―

打ち止め「ねぇねぇ一方通行。どうしてお風呂から上がるなりいきなり外出の準備なんて始めてるの、ってミサカはミサカは疑問に思ってみたり」

一方通行「……なンでもねェ。気にすンなァ」

打ち止め「…そんなにミサカのバタ足が身にしみたの、ってミサカはミサカは一方通行の新たなトラウマをグサリとえぐってみる」

一方通行「勝手に人の新しいトラウマ創ってンじゃねェぞォォクソガキィィィィ!!!」

打ち止め「くふっ、ってミサカはミサカはこぼれて笑みを浮かべてみたり」

打ち止め「学園都市最強がこんな子供一人にいいように手玉に取られたなんて知ったらみんななんて思うのかな、ってミサカはミサカはちょっと言葉に含みをもたせてみる」

一方通行「こンのクソガキィィ!!生意気に人様のコト脅迫してンじゃねェ!!ぶっ殺すぞっ!!」

打ち止め「そんなこと言っていいのかなー、ってミサカはミサカは追撃をかけてみる。今ならもれなくシャンプーが目に入って涙ぐむ一方通行の様子も鮮明に伝えられるかも、ってミサカはミサカは――」

一方通行「オイコラ。いい加減その口閉じろや」
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/06(木) 16:21:42.83 ID:4fVjDlAuo
打ち止め「そろそろやめとかないと拳の一つでも飛んできそうかも、ってミサカはミサカは引き際を弁えたイイ女っぷりをアピールしてみる」

一方通行「……チッ。口の減らねェガキだ」

一方通行「…俺はもう行くぞォ」

打ち止め「せめて行き先だけでも教えてよ、ってミサカはミサカは上目使いで訴えかけてみる」

一方通行「……どこでもイイだろうがァ」

打ち止め「むぅ、意地でも教えてくれない気だねこの頑固者、ってミサカはミサカは不満の丈をぶつけてみる」

一方通行「……コンビニだァ、コンビニ」

打ち止め「下の売店で買えばいいんじゃないの、ってミサカはミサカは至極真っ当な意見を行ってみる」
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/06(木) 16:22:24.86 ID:4fVjDlAuo
一方通行「……ゲロみたいな味する病院食にはもう飽きたしよォ。セブン○レブンのカルボナーラが急に食べたくなったンだよ」

打ち止め「ミサカはミートスパゲッティーのほうが好きかも、ってミサカはミサカはさりげなくミサカの好みを主張してみたり」

一方通行「そォかよ。ンじゃ行くぞ」

打ち止め「行ってらっしゃーい、ってミサカはミサカは手を振って見送ってみる」

一方通行「へいへい…」

ガラガラガラ

一方通行「あァ?」

打ち止め「あれ?」

???「私はペペロンチーノの方が好きだな」
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/06(木) 16:23:47.62 ID:4fVjDlAuo
一方通行「なんで…テメエが…」

打ち止め「ああ!!百合子だ百合子だ、ってミサカはミサカはアナタの胸に勢いよく飛び込んでみる!」

鈴科「うぉ!危ねぇ!」

打ち止め「もう!いつになったらお見舞いに来てくれるのかなってずっと待ってたのになかなか来なくてちょっと我慢の限界だったかも、ってミサカはミサカは頬を膨らませてぶーたれてみる」

鈴科「わ、悪かったよ」

打ち止め「10032号のところにはお見舞いに行ってなんだか乙女チックな話題で盛り上がってたみたいだし、ってミサカはミサカはアナタの腕の中で暴れてみたり」

鈴科「な、なんでオマエがあの時のこと知ってるんだよ!」

打ち止め「ふふん、ミサカが『妹達』の上位個体だってことを忘れてもらっちゃ困るんだよ、ってミサカはミサカは成長途中の慎ましやかな胸を張ってみる」

鈴科「クソ、情報駄々漏れじゃねぇか」
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/06(木) 16:24:27.49 ID:4fVjDlAuo
一方通行「オイ、オマエ」

鈴科「……ん」

一方通行「いったいなンの用だァ」

鈴科「……お見舞いだよ」

一方通行「ンなバレバレの嘘ついてンじゃねェぞ」

鈴科「…別に、嘘じゃないよ」

鈴科「兄貴だって人のこと言えねぇだろ」

一方通行「……」

打ち止め「兄妹そろって嘘が下手だね、ってミサカはミサカはそっと呟いてみる」

一方・鈴科「あァ?」

打ち止め「なんでもない!なんでもないよ、ってミサカはミサカはすごい勢いで首を横に振ってみる」
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/06(木) 16:25:13.40 ID:4fVjDlAuo
鈴科「……兄貴さ、買い物行くんだろ?」

一方通行「……あァ」

鈴科「私が行く」

一方通行「ンだと?」

鈴科「私が行ってきてやる」

一方通行「テメエなに言ってやがンだ」

鈴科「…コンビニだろ?それぐらいだったら私が行ってきてやるって言ってんだよ」

一方通行「……自分で行くっつってンだろォ。余計なことすンな」

鈴科「…まともに動ける体じゃないくせに」ボソ

一方通行「……」
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/06(木) 16:25:46.49 ID:4fVjDlAuo
鈴科「いいからベッドで寝てなってちゃんと買ってきてやるから。えーと、なんだっけ…カルボナーラだっけ?打ち止めはミートスパゲッティー、でいいんだよな」

打ち止め「うん、ってミサカはミサカは大きく頷いてみる」

一方通行「オォイ!勝手に話進めてンじゃねェぞ」

一方通行「チッ」

一方通行「テメエ、分かってンのか」

鈴科「分かってるよ」

鈴科「……ケジメなんだ」

一方通行「……テメエじゃ無理だ」

鈴科「……」

鈴科「”俺”を誰だと思ってンだ」

鈴科「学園都市最強のLEVEL5『一方通行』の妹だぞォ」
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/06(木) 16:27:47.59 ID:4fVjDlAuo
ここまで

個人的にはセブンのスパゲッティーはあさりボンゴレが好きです

157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/06(木) 17:07:27.46 ID:XsmO3MXDO
あわきんフルボッコwktk
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/06(木) 17:08:16.45 ID:4fVjDlAuo
別に書かなくてもいいかなとも思ったんだけど書きたいから書いてみた
『残骸』のときに一方さんじゃなくて百合子が出撃してたらっていうif

次の投下は明日か明後日になると思います
ではでは
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/06(木) 17:09:37.22 ID:fSHTRRsIo
ぼこられたあわきんは俺が病院につれていきますね^^
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/06(木) 17:56:23.57 ID:izuwberKo
>>159
お前は代わりににボコられてろ
俺がその間に助ける
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富士山) [sage]:2011/10/06(木) 19:30:17.53 ID:hDcHT+zJ0
>>159,>>160
いーちゃんか球磨川あたりに心を砕かれちゃえ。
そして、ていとくんが百合子を人質に取る展開が思いついた。
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/06(木) 19:53:32.79 ID:btS/XxqSO
>>161
その場合助けに来るのが上条さんになるな
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/10/06(木) 21:15:18.15 ID:xfRbfVdAO
いや俺が代わりに百合子にボコられてくるわ
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富士山) [sage]:2011/10/06(木) 22:31:16.91 ID:hDcHT+zJ0
>>162
そして、ていとくんが上条達の学校に転入してくるのか・・・胸熱だな・・・・
それにしてもこの世界じゃデルタフォースは存在しないのか?
鈴科との話じゃでないし、そもそも鈴科と仲良くしている時点で青ピと土御門は仲良くしてくれなそう出し・・・
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/07(金) 18:14:21.65 ID:unbIPoA0o
書けた
今回だけ地の文いれてます
けど…これどうなのかなぁ…賛否両論な気がする
なるべく変えていますが原作8巻からの原文引用がけっこうあります
前半が結構多めです
その辺注意です
許容していただける方は原作片手に読んでもらうとちょっとおもしろいかも
なんかいつもの2倍は頭使った…かも

>>164
デルタフォースいますよ。一応。
青髪はともかく土御門は舞夏とよろしくやってるわけだしその辺はいいんじゃないって思った

それじゃ投下開始します
前置き長くてごめんなさい
166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:15:20.26 ID:unbIPoA0o
結標淡希は学園都市の外周に位置する道を、心身とも疲弊しきった体に鞭打って歩を進めていた。
その足取りは重く、額には大粒の汗が浮かんでいる。
持ち物はたった一つ。
取っ手のないキャリーケースを血にまみれた両手で引きずるようにして結標は歩く。

つい数十分前に行われた白井黒子との戦闘で体のあちこちを負傷し、心を砕かれた。
つい数分前に行った自分と協力していた外部組織との連絡で擦り切れそうな精神にさらなる追い討ちがかかった。
彼女には今の己を支えきれるほどの「目的」が必要だった。

結標「どうしよう…どうしよう……。どうすれば、どうしたら、いいの…。私には、目的が必要なの。やらなきゃいけないことが必要なのに……」

考えが口からぼそぼそと漏れていることも彼女は気に留めない。
むしろ、気付いてさえいない。そんなことにさえ今の彼女は気付けない。
結標は泣きそうな顔を浮かべながらぐちゃぐちゃになった頭で思考する。

結標(……外部組織の本部に戻ってみようかしら。でも、今更戻ったところで……)

そこで彼女は思い出したかのように自分の両手が触れているものを見た。
取っ手のないキャリーケース。
7月28日に謎の攻撃をうけ破壊され、衛星軌道上から回収された世界最高峰の並列コンピューター『樹形図の設計者』の中枢部分。
『残骸』。
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:15:57.05 ID:unbIPoA0o
結標「……そうよ、まだ…これがあるじゃない」

その演算能力ゆえに復元できれば莫大な利益を生むであろう『残骸』。
各国の研究機関が我先にとシャトルを打ち上げ、こぞって回収作業に躍起になっていることを結標は知っている。
しかし、『樹形図の設計者』を復元できる破片はこの『残骸』だけで、今現在衛星軌道上にあるのは何の価値もない『破片』であることも、彼女は知っている。

結標「……他の外部組織にコンタクトを取ってみるのも一つの手だわ」

ニヤリ、と彼女の顔に歪んだ笑みが戻る。

結標「そうよ。『残骸』を欲しがる奴等は世界中にごまんといる」

「目的」を見つける。

結標「そうよ!これが私の目的!あっはははははハハハははははは!」

狂ったように笑う。
周囲に人影はなく、交通もない。
あるといえば道路脇に停められた無人の車が数台のみ。
静けさが漂うビル街に彼女の笑い声だけが響き渡る。

結標「見つかった!やっと!見つかった!」

結標「やる事!やらなきゃいけない事がいっぱい!目的!これで、私は大丈夫!!」
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:16:56.64 ID:unbIPoA0o
その声遮るかのように、じゃり、という足音が聞こえた。
それは結標以外の人間が発した音であり、言い換えれば結標以外の人間がこの場に存在するということである。

逃走ルートには最も安全である道を選んだ。
この時間にこの通りは人通りが皆無のはず。

誰だ、とは思わない。
邪魔だ、と彼女は思った。
誰であろうと関係ない邪魔ならば殺す。
ようやく「目的」を見つけたのだ。こんなところで立ち止まるわけにはいかない。

警戒もせず結標はズンズンと歩く。
人影が結標の行く手を阻むように立ち止まった。
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:17:36.18 ID:unbIPoA0o
結標(……殺すか)

そう思い、視線を上げた。

その先の、白い、人影を見た。

???「ようやくケジメをつける機会が来たと思ってよ。わざわざ兄貴を病室に押し込んでまででてきてみれば、もうほとんど終わってるってなんの冗談だよ。私には後始末がお似合いってか、クソッたれ」

白が基調の可愛げ溢れる服に身を包み、髪に花柄のヘアピンを挿して、

???「私が兄貴に会いに行くのにどれだけ勇気振り絞ったかオマエに分かるか?分かんねぇだろうな。で、いざ来てみればぼろ雑巾みたいな能力者が一人残ってるだけときた。この行き場のない感情を私はどうすればいいんだろうなオイ」



学園都市最強のLVEVL5の双子の妹。



闇の中を照らすように、白く、白く、白い、鈴科百合子がそこにいた。
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:18:09.21 ID:unbIPoA0o
まず沸いてでたのは疑問だった。
どうして、なぜ、なんで、なんのために、そんな言葉が結標の脳内を駆け回る。

結標(なん、で……アイツがここにいる……ッ!)

結標の思考がグチャグチャになる。
ここまできて、ようやく、「目的」を見つけ、学園都市の外にもあと少しで脱出できる。

どうして、物語に影も形も表さなかったヤツが登場する?
どうして、新しい登場人物が出てくる?
どうして、鈴科百合子が登場する?

鈴科は行き場のない感情どうすればいいと憤慨していたが、結標にしてみればそれはこちらのセリフだと声を大にして叫んでやりたい気分だった。

結標(……なんでここまできてお前みたいな邪魔が入る!!)
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:19:19.01 ID:unbIPoA0o
そして、次に、結標は抱いた感情は安堵だった。

彼女はメチャクチャになった頭の中で想像してしまったのだ。
もし、ここにきたのが鈴科ではなく一方通行であったならば、と。

もし、ここにきたのが一方通行であったならば彼女は絶望のどん底へと問答無用で叩き落とされていただろう。完膚なきまでに。
『超電磁砲』でも勝てない相手にまともに相対できるわけがない。
しかし、彼は来なかった。そう、来なかったのだ。
その事実が結標の心に得も言えぬ安らぎをもたらしていた。

結標「ふ、ふふっ……」

結標「……知っているわ。あなたは一方通行と違って『ベクトル変換』を使いこなせていない!彼のほどの演算能力はあなたにはない!あなたは彼じゃない!そうよ!恐れる必要なんてどこにもない!」
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:20:15.10 ID:unbIPoA0o
勝ち誇ったように結標は叫んだ。
その言葉を聴き、鈴科は何を思ったか、

鈴科「……そうだな」

”うれしそう”な笑みを浮かべて彼女は答える。

鈴科「私は兄貴じゃない」

結標「……なに、笑ってるのよ」
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:21:01.72 ID:unbIPoA0o
その様子に結標は言葉に出来ない、ぞくりとした不安が彼女の心に戻ってくる。
それを拭うように、自分に言い聞かせるように声を荒げる。

結標「私は『あの人』の近くにずっといたから学園都市の内情を少しは知っているのよ。あなたが一方通行のスペアでしかなかったことも!あなたにLEVEL4止まりの能力しかないことも!そんなあなたになら私にだって勝機がある。ははッ!どうして彼の代わりに出てきたりなんてしたの?大人しく愛しのお兄さんに任せればよかったじゃない!」

結標の嘲りをうけても鈴科の表情には変わらず笑み。
結標はそれを不快と感じた。
己の中の不安が増殖しているようで。

結標「…笑うなッ!気色悪いのよ!!」

叫び、思う。
なんだ?
彼女のこの余裕はいったいなんのだ?

鈴科「……オマエがどこまで学園都市の内情に精通してるかなんて知ったことじゃないけどさ。知らないみたいだから教え問いてやる」

鈴科「『暗闇の五月計画』って知ってるか?」
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:21:49.16 ID:unbIPoA0o
結標「……『暗闇の五月計画』」

知っているに決まっている。
暗部に関わっている人間ならば誰しも耳にしたことがある有名な計画だ。

学園都市最強のLEVEL5である一方通行の演算パターンを参考にし、各能力者の『自分だけの現実』を最適化させ、能力者の性能を向上させようというプロジェクト。
一方通行の精神性・演算方法の一部を意図的に植え付けるという個人としての人格を完全に無視した非人道的な計画。
確か被験者の一人が暴走し研究者が皆殺しにされ計画は破綻したと聞いていたが。

結標「…あの計画がどうしたってのよ」

鈴科「あの計画の本当の目的を知っているか?」
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:22:30.74 ID:unbIPoA0o
結標「本当の目的?」

なんだそれは。
そんなものは知らない。
研究のレポートにも軽く目を通したことはあるがそんなことについて書かれてはいなかった。

結標の反応から本当に知らないことを悟ったのか、鈴科はやれやれという様子で、

鈴科「なんだ本当に知らないのか。あのビルへの『案内人』をやってたお前ならもしかしてと思ったんだけどな」

一息ついてから、

鈴科「あの計画の最終目的は”ある”能力者に一方通行の思考パターンを植えつけることにあった。あの計画の本当の目的はさ『もう一人の一方通行』を造ることだったんだよ」
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:23:14.65 ID:unbIPoA0o
ぐらり、と…視界が揺れた。
鈴科の言葉がまるでハンマーのように結標の頭を叩きつける。

結標(……なによ、それ…なによそれ!!なによそれ!!)

知らない。そんな情報は知らない。
なんだそれが今の状況になんの関係がある。
いや、結標はすでにその答えにたどり着いている。
ただ認めたくない。認めてはいけない。
それを認めてしまってはもう立ち上がれない。

全てが終わってしまう。
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:25:00.95 ID:unbIPoA0o
鈴科「『妹達』みたいにクローンからLEVEL5を複製しようとするんじゃなくて、元からある素材からLEVEL5を造りだそうっていうコンセプトのもと始まった計画。しかし、残念なことに貴重な研究素材は一体しかいない。前例もなくいきなり一方通行の思考パターンを植えつけるにはリスクが高すぎる」

淀みなくツラツラとレポートを読み上げるかのような口調で、

鈴科「そこで研究者たちは『置き去り』に目をつけた。彼らならば実験開発を行うにはちょうどいい」

「優等生」だった絹旗最愛。
「攻撃性のみだったら最も一方通行近い」と称された黒夜海鳥。
彼女たちのような多くの被験者。

鈴科「でも『どこを切り取って、どこを植えつけるか』っていうのはあくまで前段階の話だ」

彼女たちは皆前座だった、と鈴科は言う。

鈴科「実験の最終目標は『もう一人の一方通行』を作り出すことにあった。攻撃性だとか防御性だとかそんな部分的なものじゃなくて一方通行の精神性・演算方法を”完全に”移植しなければならなかった」

全てにおいて一方通行と同一な個体。
精神性も演算方法もその『能力』さえも。
それを造り出すことこそが『暗闇の五月計画』の真の到達点。
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:25:59.02 ID:unbIPoA0o
鈴科「しかし、その段階に行く前に実験は黒夜海鳥の暴走によって中止。そのまま凍結……されたかに見えた。実際は残ったデータを基に実験は秘密裏に続行。黒夜海鳥の暴走がいい目くらましになったみたいだ」

結標には今のウチに逃げ出そうだとか攻撃しようという考えは一切ない。
ただ、己の内に思い立った一つの予測を否定し続ける。
それだけが今の結標の「目的」だった。

鈴科「そして計画はついに実験当初に一方通行の思考パターンを植えつけるはずだった研究素材を使った最終段階に入った」

耳を塞ぎたかった。
答えを聞くのが怖かった。
だが出来ない。
どういうわけか彼女の両手は彼女の意に反してピクリとも動かない。

鈴科「結論からいえば計画は失敗した。完全な一方通行の演算方法はとても研究素材の脳に耐え切れるものではなかった。もって10分。それ以上は研究素材がもたないと研究者たちは結論付けた」
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:27:01.93 ID:unbIPoA0o
そこで諦めておけばよかったのに、と前置きし、

鈴科「研究者たちはそこで諦めなかった。なんとかしてその研究素材を一方通行に仕立てあげようとした。でも、ここで、ここまで従順に従っていた研究素材が初めて反抗した」

鈴科「きっかけは研究の合間に偶々出会った少年の一言だった。その一言に研究素材は打ちのめされ、そこで初めて自分というものを認識した」

過去の出会い。
そしてあの言葉。

鈴科「だから、その研究素材はそれ以上その計画に加担できなかった」

自分はこの世界にたった一人しかいないと知ったから。
他かの代わりなどではないと気付いたから。

鈴科「結果研究は再度破綻。研究素材によって二度と再開できないよう今度こそ完膚なきまでに潰された。めでたしめでたし」

パン、と両手を叩き鈴科は話が終わったことを告げる。
そしてそのまま両手を大きく広げ結標に問いかける。

鈴科「さて、ここで問題。この研究素材とはいったい誰のことでしょうか?」
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:27:51.80 ID:unbIPoA0o
結標「あ、ぁ…ぅあ……」

言葉が上手く話せない。
呼吸が苦しい。

叩きつけられた質問の答えが結標が必死に避けていたモノであるのは明らかである。
予想が現実に変わってしまった。

結標「…ひっ、…あ、ぇ…」

結標は先ほどはウンともスンとも動かなかった震える右手をなんとか持ち上げ、人差し指を突き出す。
闇の中で佇む眼前の相手へと。

鈴科「正解」
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/07(金) 18:28:30.65 ID:unbIPoA0o
く出来ました、と言わんばかりの優しい声。

その一言で結標淡希は完全に瓦解した。

結標「う、うあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ」

獣のような咆哮をあげる結標。
ゴトン、とした音とともに車道の脇に停車していた車があらぬ場所に転移する。
『座標移動』の暴発。

錯乱し、能力が暴走しそうになる結標を一瞥し鈴科は言った。

鈴科「俺も女だァ。顔だけは勘弁してやる。そン代わり内臓の一つや二つは持っていくから覚悟しろォ!!」
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/07(金) 18:41:15.38 ID:unbIPoA0o
ここまでです。厨二病っぽい文でごめんよ
っていうかあわきん人気だな。虐めてすみません

補足の説明をちょっとだけ
途中であるもし来たのが百合子じゃなくて一方さんだったらっていうあわきんの妄想
あれ原作通りなら一方さんが能力失ったってことに気付いてるけどそこまで気が回ってなかったってことにしといてください
実際そんな精神状態じゃないと思うし
あわきんには癒しが必要だったんだようん

『暗闇の五月計画』については完全に>>1の妄想垂れ流しです

こんなものかな
では長文失礼しました
書き終わったばっかりでちょっとテンション高いんで許してください

次回は大覇星祭で上条さんとイチャラブさせたいかなって思ってます
戦闘描写?ないよ?
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 20:06:21.56 ID:TusTrkizo
これは10分限定level5って事でいいのかい?
まぁ賛否両論するほどのことでもないと思うけど
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/10/07(金) 21:52:55.50 ID:iitMaGnAO
あわきん顔じゃなくて良かったね
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/07(金) 22:16:00.48 ID:VQ1pdgW9o
内臓かぁ
内臓もってく前におっぱいの大きさを分けてもらうんだね?
そうだろ?そうなんだろ!!何とか言ってよ!!
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/07(金) 23:17:00.45 ID:4UnKtJT6o
内臓……右の肺とおっぱいだな

あぁもう!実は実力者設定って中2の極みだと思うんだ!
最高だ!!乙
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/07(金) 23:31:59.28 ID:7J56LUKIo
乙ですた

あわきんのお見舞いに行ってくる
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/10/08(土) 00:29:36.90 ID:zazQVpCPo


ここで、聞く事では無いと分かってるが結標って、自分を飛ばせないのに
どうやって案内人やってたんだ?
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/08(土) 00:54:19.89 ID:iubaUDOfo
ごめん投下予告し忘れた
たぶん、明後日になるかと
大覇星祭といってみたものの何書くか全然決まってないので…

>>183
そういう解釈でおk
ホントはもうちょっと詳しく「鈴科は一方通行に近しい関係にあったので長時間一方通行の演算方法使うと自分が鈴科百合子か一方通行か分からなくなる」っていう設定があったんだけど、くどくなるからやめた

>>185>>186
お前らおっぱい好きだな

>>188
確か毎回無理して飛んでたはず
そこまでしてでもアレイスターの側にいるのは価値があったとか云々かんぬん
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福島県) [sage]:2011/10/08(土) 01:08:25.94 ID:MjuJh3+uo
超電磁砲4巻読んだばっかの俺には、
相手の心を折るための作り話のように見えてしまった
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/08(土) 23:16:44.99 ID:iubaUDOfo
思ったよりすんなり書けたんで投下します
ギャグ成分多めです

>>190
『寿命中断』ってもし実在したらすごい暗部向けの能力だと思う
暗殺とか楽々できちゃうし
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/08(土) 23:17:35.48 ID:iubaUDOfo
― 9月22日 大覇星祭3日目 ―

鈴科「とーま」

上条「ん?どうした鈴科?」

鈴科「最近さ、私変わったと思わないか?」

上条「……ん?」

上条(……どういう意味で、だ)

上条(これはあれか、女子特有の『昨日美容室に行ってきたの。見て髪少しだけ短いでしょ。ウフフ』的なやつか)

上条(いやでも男勝りな鈴科に限ってそんな……)

鈴科「……自分でもさ、けっこういい感じになってると思うんだ」クネクネ

上条「!?」
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/08(土) 23:18:24.97 ID:iubaUDOfo
上条(なんだそのいかにも女の子な反応は!?)

上条(待てよ…まさか…そういう意味で変わった…のか?)

上条(男っぽいさばさばした性格を改めたってことか……?)

上条(でも、普段とそんなに様子は変わらなかったような…)

上条(スカートで胡坐かくし、階段でスカート抑えようとしないし、口調は男っぽいし)

上条(んん?どこか変わったのか?)

鈴科「おい、聞いてるのか、とーま」

上条「……」
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/08(土) 23:19:13.07 ID:iubaUDOfo
上条(性格じゃないとしたらやはり外見か)

上条(でも、どこも変わったところなんて……)

上条「うぅむ」ジィー

鈴科「ば、ばか!?そんなジロジロ見んな!!……は、恥ずかしいだろ///」

上条(髪は切って…ないか。だよな元々髪型に気を使うやつでもないし)

上条(服は…体操服だしなぁ)

上条(……とすると体型、か?服の上からだとよく分からないな……)
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/08(土) 23:20:17.75 ID:iubaUDOfo
上条(消去法的にそれしか残されていないわけだけど……)

上条(これは…マズイ)

上条(こういうお約束イベントは古今東西必ずと言っていいほど男側が殴られて終わるというのが定石!)

上条(上条さんの不幸レーダーがビンビンなのですよ……)

上条「……」ジィー

鈴科「も、もう…なんだよぉ……。そ、そんなに気になるなら触って、みるか…?」

上条(やっぱりきたか!?)
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/08(土) 23:21:21.30 ID:iubaUDOfo
上条(…これは触らなかったら触らなかったらで何故か女子が落ち込んで、触ったら触ったらでクラスの風紀委員的なやつに見つかって殴られるというオチ)

上条(土御門から貸してもらった漫画の知識がこんなところで役に立つとは)

上条(けど問題は……)

上条(どの部位か、ということだ)

上条(胸か、腹か、腰か、尻か、足か、腕か)

上条(……)

上条(……待て、冷静になれ)

上条(…もしかして期待させておいて実はこっちの勘違いで肩透かしだったっていうパターンか?)

上条(これは…どっちだ?)
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/08(土) 23:22:03.79 ID:iubaUDOfo
上条(……分からん)

上条(……)

上条(馬鹿か、俺は…!)

上条(どうして悩む!上条当麻!)

上条(据え膳食わぬわ男の恥、という言葉がある)

上条(先人の言葉は偉大だ)

上条(どちらの選択をしたとしてもその先に不幸が待っていることは決まっている)

上条(だったら、不幸の大小を比べる必要なんてない)

上条(躊躇うな…)

上条(躊躇うな…上条当麻…ッ!)
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/08(土) 23:23:08.60 ID:iubaUDOfo
鈴科「ほ、ほら…」スッ

ポヨン

上条「!?」

鈴科「…わ、私の胸少し大きくなったと思わないか?」

上条(や、柔らかい!?)

鈴科「……兄貴に体の中の組織に伝える電気信号のベクトル操作のやり方聞いてさ。毎日10分間だけ胸を成長させようと頑張ってるんだけど…その成果が少しでてきたかなぁ、って……」

鈴科「……と、とーまは大きい方が好きみたいだし」ボソ

上条(一方通行……グッジョブ!!)
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/08(土) 23:23:40.29 ID:iubaUDOfo
上条(最近吹寄とかオリアナとか大き目の胸ばかり見てきたけどこれはこれで)

上条「……」モミモミ

鈴科「あん…ちょ、と、とーま……」ピクッ

上条「……」モミモミ

鈴科「い、いくらなんでも揉みすぎ…んんっ…」

上条「……」モミモミ

鈴科「だ、だめ…とーま…これ以上はぁ…」

???「こらぁーー!!上条ッ!貴様何をしている!」

ズドン!

上条「ぐぼぁ!!ありがとうございます!!」ズザー
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/08(土) 23:31:24.26 ID:iubaUDOfo
今日はここまでです
イチャラブというよりかはギャグ
前回の投下分との温度差が酷い…

お約束ともいえるギャグシーンでしたがいかがだったでしょうか?
上条さん=変体紳士、百合子=痴女?のイメージ

ここからの展開をどうしようかすごい悩んでる
とりあえず大覇星祭中に告白まではもっていきたいんだけど…

……暗部どうするかなぁ
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/09(日) 00:56:48.51 ID:ovceVMqAO
10分限定一方通行の効果が切れたら、暴走か脳に負担かけ過ぎたせいで能力使用不可…?
ついでに木ィィィィィィィィ原クゥゥゥゥゥゥゥゥゥン戦は木原神拳対夢のタッグバトルで最終的に二人とも黒翼だして星にww
そしてインなんとかなど幻だった……
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/10/09(日) 01:36:58.76 ID:WzOrJhXYo
百合子の乳を膨らませた>>1を。
俺は絶対に許さない。
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/10/09(日) 01:37:00.40 ID:WzOrJhXYo
百合子の乳を膨らませた>>1を。
俺は絶対に許さない。
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/10/09(日) 01:37:29.97 ID:WzOrJhXYo
怒りすぎて、連投してしまった。
すまん
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 01:42:57.23 ID:SD8teXD8o
巨乳百合子……ふぅ
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/10/09(日) 09:20:21.91 ID:WmmfR+UAO
俺の百合子がこんなに痴女なわけがない
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/09(日) 18:14:43.53 ID:VY7TlfQco
よし!書けた!
投下します。

>>201
木原クン戦は色々と考えてる途中…
このSSのヒロイン兼主人公は百合子です。
インなんとかさんの出番なんて…うわなにをするやめr

>>202-204
服の上から見て、そんなに変化はないからそこまで育ってない…ってことにしといてください。
なんかごめん。

>>205
抜くな。

>>206
いつから百合子が自分のものだと錯覚していた?
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 18:15:53.26 ID:VY7TlfQco
???「ナイスだにゃー吹寄!続くぜい青髪!」

青髪「了解やッ!合わせえよ、土御門!」

土御門「了解にゃー!」

上条「ごふぁ!!…な、なぜお前ら、まで……」

土御門「なぜ?なぜと訊いたのかにゃー?かみやん?」ドカッ

青髪「それは自分の胸に聞いてみたらどうや」バキッ

上条「お、お前らぁ!!なんでお前らにまで殴られないといけないんだよ!?」

土御門「分からない?本当に分からないのかにゃー?」ゴスッ

青髪「かぁー。上条大先生はさすがやでー。女子の胸を揉むなんてエロイベントは日常茶飯事すぎてもはや気に留めるほどのものじゃないってことかいな」グシャ

上条「がは…ごふ…ッ!?」

土御門・青髪「「羨ましいんだよコノヤロウ!!」」
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 18:16:35.13 ID:VY7TlfQco
青髪「あーすっきりしたわー」

土御門「まったく殴りすぎて拳痛めたらどうしてくれるんだぜい」

上条「……ふ、不幸だ」ガクッ

吹寄「こら貴様たち!その辺にしておきなさい。そろそろ競技が始まるわよ」

吹寄「ほら、上条、貴様もいつまでも寝てないでさっさと準備しなさい」ゲシ

上条「……うぅ」

鈴科「あーなんていうか…その…ごめんな?」
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 18:18:58.20 ID:VY7TlfQco
鈴科(むぅ…そういえば小腹が空いたな…)グー

鈴科(午後からも競技あるし今の内に食べておくか)

鈴科(男子は…まだ競技中か。とーまと食べたかったけど仕方ないか)

鈴科「吹寄。昼ごはん食べてくるよ」

吹寄「あら、もう?少し早くない?」

鈴科「あとになってドタバタしながら胃袋に押し込むように食べるのは嫌だからな」

吹寄「そう。計画的に行動するのはいいことね。……毎回競技に遅刻ぎりぎりに来るどころか競技をすっぽかすどこかの馬鹿にも見習って欲しいものだわ」

鈴科「ははは……」

???「それ。私も行っていい?」
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 18:19:38.44 ID:VY7TlfQco
鈴科「姫神?大丈夫なのか?人ごみとかまだ避けた方がいいんじゃないか?」

姫神「ううん。もう大丈夫だから。ただ車椅子だけ押してくれると助かるかも」

鈴科「お安い御用。じゃ、行くか」カラカラ

姫神「うん」

吹寄「分かってると思うけど、くれぐれも競技には遅れないようにね」

鈴科「はいはい」

吹寄「『はい』は一回!」

鈴科「はーい」

吹寄「のばさない!」
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 18:20:44.04 ID:VY7TlfQco
鈴科「なに食べる?どっかの店に入ってもいいし屋台で済ませてもいいけど」

姫神「どこでもいい。鈴科さんに任せる」

鈴科「よし、任されましょうか」

鈴科(どこか落ちける場所の方がいいな。ってことは屋外より屋内か)

鈴科(……どの店も混んでるんだろうなぁ。知る人ぞ知る店なんてそんな都合よく見つかるわけもないし)

鈴科(うぅむ。まさかこんなところで大覇星祭名物の『場所取り』を経験することになるとは……私も大覇星祭にまともに参加するのは初めてだし……)

鈴科(出店で買って…どこか別の場所で…)

鈴科(待てよ…確かこの近くに…)

ポク ポク ポク チーン

鈴科「閃いた」

姫神「?」

鈴科「姫神、私の秘密基地に行こう」
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 18:21:54.77 ID:VY7TlfQco
― 第七学区 とあるマンション ―

鈴科「良かった。まだこの鍵は使えるみたいだ」ガチャ

鈴科「さ、どうぞ。あ、車椅子は降りないとな。バリアフリーなんて親切設計はしてないから。立てるか?」

姫神「うん。ありがとう」

鈴科「よいしょっと」

鈴科(あれ姫神って意外と……)

鈴科「……胸あるな」ボソッ

姫神「ッ!?……そういうことは女同士でも言わないほうがいい」
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 18:22:32.92 ID:VY7TlfQco
鈴科「いいじゃん。ガールズトークもたまにはさ」

姫神「そういうのは鈴科さんの柄じゃない…と思う」

鈴科「気にしてることをぐさりと言ってくれますね」

鈴科「……はぁ、髪でも伸ばそうかな。そうすればもっと…私だって……」ブツブツ

姫神「…雀の涙」

鈴科「こら!人がせっかくやる気になってるのに水を差すな!」
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 18:23:19.57 ID:VY7TlfQco
姫神「うんしょ」

鈴科「このソファ使ってくれ。そこそこ座り心地はいいからさ」

姫神「うん」ギシ

鈴科「さーて、エアコンは、っと。おっ、まだ電気通ってるじゃん。ラッキー」ピッピッ

姫神「ここが鈴科さんの秘密基地?」キョロキョロ

鈴科「そっ、誰かを連れてきたのは初めてだけど」

姫神「実は秘密基地って聞いたとき。自然に満ち溢れた草木で作られた天井を想像した」

鈴科「どこの小学生男子だよ」

姫神「……だいたい合ってると思う」

鈴科「どこがだよ!!」
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 18:24:17.76 ID:VY7TlfQco
鈴科「ここはさ、実験で忙しくて家に帰るのが面倒なときに使ってたまぁ別荘みたいなもんなんだけど。学園都市無駄に広いからな」

姫神「へぇ。他にもあったりするの?」

鈴科「ある。昔は結構転々としてたからな」

鈴科「第七学区はここだけだけど。第五学区だろ。あと…第十に第十七、十八、十九。第二十二学区にも一つあったな。第二十三学区には…あったようななかったような」

鈴科「あと第三学区に個室サロンなんてのも持ってる」

姫神「……お嬢様?」

鈴科「そんなんじゃない」
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/09(日) 18:29:22.07 ID:VY7TlfQco
ここまでです。
>>1は幸薄少女姫神秋沙を全力で応援しています。
ただ吹寄がでかすぎるだけであって姫神って別に胸が小さいわけじゃないと思うんだ。
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/10/09(日) 18:41:31.79 ID:MfHk69mHo
>>217
確かにイギリスクーデター編の美琴がハンバーグ食ってるシーンで
「普通」って書いてあった。小さくはないはず、おおきくもn
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/09(日) 19:19:37.04 ID:x7HFc8+i0
原作15巻以前で百合子の存在を知った垣根が百合子を誘拐する展開はマダー?
百合子に惚れて三角関係・・・はないか・・・・
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2011/10/09(日) 19:20:51.18 ID:r8JY7p6No
乙なんだよ!
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/09(日) 23:02:04.57 ID:VY7TlfQco
おかしい。今日はもう書くつもりなかったのに気が付いたらキーボードを叩いてた。
こんなにキャラ同士の会話をすらすら書けたのって初めてかも……
軽く感動してる。

そういうわけで投下します。

>>218
原作SSでも乳ゆれ描写とかあったもんね。
なにかにつけて吹寄と比較するあたりかまちーの悪意を感じる。

>>219
ていとくんはすごく書いてみたい。
かませになるか。イケメンになるかは書いてみないと分からないけど。
生存ルート?なにそれ?おいしいの?
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:02:54.24 ID:VY7TlfQco
鈴科「ま、いいや。冷めないうちにこれ食べちまおう」グー

姫神「けっこう買い込んだから全部食べきれるか心配」

鈴科「なるようになるさ」

姫神「むむ。残すのはいけない。作った人に失礼」ジトー

鈴科「わかった。わかったからそんなに睨まないでくれ」

鈴科「余ったらあの腹ペコシスターにでもあげれば喜んで食べるんじゃないか?」

姫神「それはいい考え。あの子のそういうところは好感が持てる」

鈴科「よし後顧の憂いもなくなったことだし。いただくとしますか」
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:03:54.68 ID:VY7TlfQco
姫神「いただきます」パン

鈴科「行儀いいなぁ。そのまま食べちまえばいいのに」モグモグ

姫神「……」

姫神「…あなたはそういうことをするから男っぽいって言われると自覚するべき」

鈴科「ひょんはほふぉなひふぁふぉ」

姫神「口にモノをいれたまましゃべらない」

鈴科「むぐ、もぐぐ」

鈴科「……んっ!」ゴクン

鈴科「そんなことないだろ。最近の女子なんてこんなもんだろ」

姫神「それは悪い例。見習っちゃだめ」

鈴科「食事ぐらい自分の好きなように食べたい。食べるときにまでそんなこと考えてたら息苦しくて死んじまう」
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:04:49.69 ID:VY7TlfQco
姫神「上条くんと一緒に食べていても同じセリフが言える?」

鈴科「なっ、な、なんでここでとーまが出てくるんだよ!!」

姫神「いいから答えて。上条くんの前でも今みたいに食べられる?」

鈴科「それは…その……」

姫神「……どう?」

鈴科「…………少し、恥ずかしい…かも」

姫神「なら、治さないと」

鈴科「ううぅ……」

鈴科「でも、今は姫神だけだし別に――」

姫神「だめ」ギン

鈴科「ひっ!?」

姫神「こういうのは普段から気をつけないと治らない」

姫神「だから。一人のときも。誰といようと。意識しないとだめ」

姫神「分かった?」

鈴科「……」コクコク
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:06:00.88 ID:VY7TlfQco
姫神「ところで話は変わるんだけど」

鈴科「う、うん」ビクビク

姫神「…そんなに怯えないで。まるで私が怖いみたいじゃない」

鈴科(実際怖いんだって!!)

姫神「……。今ものすごく失礼なことを考えなかった?」

鈴科「……」ブンブンブンブン

姫神(…すごい勢いで首を横にふってる。ちょっとかわいい)

姫神「まぁ。いいか」

姫神「鈴科さん。屋台で食べ物を買うときなにか気付かなかった?」

鈴科「…気付く?何に?」

鈴科「別に監視とか尾行とかはなかったと思うけど」

姫神「……。そういう話じゃない。もっと一般的なこと」

鈴科「?」
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:06:45.11 ID:VY7TlfQco
姫神「なんだか男女の二人組が多いように感じなかった?」

鈴科「一般入場客以外で?」

姫神「そう。学園都市の生徒が」コクン

鈴科「…言われてみれば、なんだかカップルが多かった気もする」

鈴科「まぁ、お祭りだし。男子も女子も開放的になってるんじゃないの?お祭りでカップル誕生なんてよくある話だろ」

鈴科「で?それがどうかしたのか?」

姫神「鈴科さんにはそういう相手いないの?」

鈴科「はひ!?」

姫神「告白したい相手……いないの?」
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:07:42.18 ID:VY7TlfQco
鈴科「……」

鈴科「……姫神さ。分かってて訊いてるよね」

鈴科「なるほど。この話がしたくて私に付いてきたのか」

姫神「…それもあるけど鈴科さんとお昼食べたかったことも本当」

姫神「ごめん。ずるいよね。…怒った?」

鈴科「ここまで露骨だとなんか怒る気も起こらない」

姫神「…でも。あなたの口から直接聞きたかったから」
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:08:27.04 ID:VY7TlfQco
鈴科「……」

姫神「お願い」ジー

鈴科「……」

姫神「……」ジー

鈴科「……」

姫神「……」ジー

鈴科「……」

姫神「……」ジー

鈴科「ああ!!もう!!」ガシガシ

鈴科「そうだよ!姫神の思ってるとおりだよ!」

鈴科「私は!!上条当麻に惚れてるよ!!!」
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:09:09.47 ID:VY7TlfQco
姫神「そう。やっぱり。そうなんだ。言ってくれてありがとう」

姫神「…私もね。上条くんのこと好き」

鈴科「……だよな」

姫神「うん」

姫神「私はあの人に助けてもらった」

姫神「たぶんだけど。きっと。あなたも同じだと思う」

鈴科「……」

鈴科「そう、だな」

姫神「……」ニコッ
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:09:57.37 ID:VY7TlfQco
姫神「初めはこの感情がなんなのか分からなかった」

鈴科「感謝なのか、憧れなのか、友達としての好意なのか、それとも――」

鈴科「――恋、なのか」

姫神「!」

姫神「うん。そう」

姫神「でも、最近ようやく分かった」

姫神「私は彼にどうしようもないくらいに惹かれてるんだって」

姫神「だから鈴科さんの気持ちを知っておきたかった」

鈴科「なんのために?」

姫神「宣戦布告」

姫神「私負けないから」
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:10:38.59 ID:VY7TlfQco
鈴科「あ…」

鈴科(強敵だな。これは)

鈴科「私も負けない」

鈴科「負けるもんか」

姫神「うん」

鈴科「私は強いよ?」

姫神「私だって強い」

鈴科「あははっ」

姫神「ふふふっ」

鈴科「これからよろしくな恋敵」

姫神「うん。よろしくね恋敵」
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/09(日) 23:11:33.55 ID:VY7TlfQco
姫神「ひとつだけ、あなたに塩を送ってあげる」

鈴科「?」

姫神「ここ」スッ

姫神「ソースついてる」

鈴科「へ?……あ!」ゴシゴシ

鈴科「あ…ぅ…」カァ

姫神「私ね。あなたのその時々すごく女の子っぽくなる仕草すごく可愛いと思う」

鈴科「ぇ…あ、その…」

姫神「気付いてる?あなた気が動転するとたまに女の子のしゃべり方になるよね」

鈴科「!?」ギクッ

姫神「そういうところ。すごく可愛い」

鈴科(これは…本当に、強敵だ)
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2011/10/09(日) 23:15:26.06 ID:lIt38IRso
どちらもかわいいなあ
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/09(日) 23:16:04.51 ID:VY7TlfQco
ここまでです。さすがに疲れた。
姫神がここまで書きやすいキャラだとは思わなかった。
最後のあたりで百合みたいな気配を感じなくもないけど、そんなことは決してない。

お付き合いいただいた方々ありがとうございました。
たぶん明日も投下できるかと。三連休万歳。

では、お疲れ様でした。
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟県) [sage]:2011/10/09(日) 23:29:36.73 ID:VtAAv1V1o
おつおつ
姫神が■■じゃなくてほんとよかった
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2011/10/10(月) 04:54:50.01 ID:zm4fuOf4o
姫神の■■ネタとかインデックスのインなんとかさんネタは
最初こそ面白かったけど最近はやりすぎでムカついてたトコだ。
いい姫神でした。
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 11:55:53.71 ID:46oC4u9N0
不憫じゃない姫神はいいなあ
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/10(月) 15:39:21.34 ID:hYmLNcjzo
投下します。
姫神が好評でうれしい。
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/10(月) 15:40:01.20 ID:hYmLNcjzo
― 9月25日 大覇星祭最終日 ―

鈴科「よっ」

御坂妹「……アナタがなんの前触れもなくミサカの病室にいることにも慣れてきました、とミサカはミサカの順応性の高さに少々の恐怖を感じます」

御坂妹「一応訊きますが何をしに来たのですか、とミサカは医療用カプセルから戻ってきたばかりの体を癒すためベッドに腰をかけながら問いただします」

鈴科「うーんとさ、恋愛相談」

御坂妹「」
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/10(月) 15:40:29.24 ID:hYmLNcjzo
鈴科「おいこら。固まるな」

御坂妹「…状況を制理したいのですが」

御坂妹「そもそも」

御坂妹「今は大覇星祭の真っ最中では?競技に出場しなくて良いのですか、とミサカは質問を追加します」

鈴科「えっと、自由のための逃避?」

御坂妹「……要するにサボりなのですね、とミサカは溜息をつきます」ハァ

鈴科「そうとも言う」
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/10(月) 15:41:17.37 ID:hYmLNcjzo
吹寄「鈴科さん!鈴科さんはどこ……ッ!!」

姫神「あの子なら午後には帰ってくるからって言い残してどこにかに行った」

吹寄「鈴科ああああああああああ!!!!」ウガー

「吹寄が荒れている!」「お、恐ろしい!」「悪鬼だ、悪鬼がいる!!」「上条だ!アイツを生贄に捧げるしかない!」「ダメだ!あいつすでに逃げやがった!!」「追え!追うんだ!」

姫神(最終日だっていうのにみんな元気……)

姫神「あとコレを吹寄さんに渡してって頼まれた」

吹寄「ぜぇ…はぁ…はぁ…なに?メモ?」

ピラッ

『許せ』

吹寄「許すかあああああアホおおおおおおおおおおおお!!!!」
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/10(月) 15:42:13.72 ID:hYmLNcjzo
鈴科「……ッ!?」ブルッ

御坂妹「どうかしたのですか?」

鈴科「いや…なにか悪寒が…」

御坂妹「はあ…別にアナタの健康状態などミサカの知ったことではありませんが、とミサカはアナタの体調管理のずさんさに嘆息します」

鈴科「??」
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/10(月) 15:43:17.52 ID:hYmLNcjzo
御坂妹「なるほど」

御坂妹「つまりここまでの話を統合するに」

御坂妹「『恋のライバルも見つかったことだし私がんばる☆でも具体的にどうしようかな?やっぱり告白とかした方がいいのかな?でもそんないきなり恥ずかしいしやっぱりデートから始めたほうがいいんじゃ……///。でもよく考えると二人で買い物とか今までにも行ってるんだよね♪あれ?もしかしてあれってデートだったの?きゃは☆意識したら急に恥ずかしくなっちゃった///。じゃあやっぱり告白?でもでもでもでも……。あれ悩んで気が付いたらいつの間にか大覇星祭も最終日?どうしようなんかこのままじゃ駄目な気がする……。そうだ10032号に相談しに行こう!!』」

御坂妹「という解釈で間違いありませんか、とミサカは確認をとります」

鈴科「殴ってもいいよな?いやむしろ殴ってくださいってことだよな?よし分かった。お前ちょっと表でろ」

御坂妹「どうどう」

鈴科「私は猛獣か!!」
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/10(月) 15:45:36.18 ID:hYmLNcjzo
御坂妹「話の続きですが」

御坂妹「大覇星祭中に何かしらのアクションを取りたいという判断は間違っていない、とミサカは分析します」

御坂妹「あなたの考えるとおり『文化祭』や『体育祭』に限らず『祭り』というものには男女問わず精神を高揚させる効果があります、とミサカは同意します」

御坂妹「周りが色めきたっているのを見てどうしても自分も意識してしまう」

御坂妹「雰囲気に飲まれ普段なら絶対にしないような大胆な行動もしてしまいます――例えば告白のような。俗に言う勢いに任せてというやつです」

御坂妹「そしてされた側もまた勢いに任せて了承してしまうのでしょう、とミサカはミサカの考察を述べます」
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/10(月) 15:46:47.63 ID:hYmLNcjzo
鈴科「だからそういうカップルは長続きしない?」

御坂妹「はい、とミサカは肯定します」

御坂妹「後々冷静になって『なんでこいつのこと好きなんだっけ?』と思い直しそのまま破局というパターンが多いのでは、とミサカは解説します」

鈴科「え?じゃあ、告白しないほうがいいんじゃないのか?」

御坂妹「それは違います、とミサカは否定します」

御坂妹「あなたの場合は大覇星祭が始まる前からあの少年のことを想っていたでしょう。であるならば、それは一時的な気の迷いなどではないはずです、とミカサはあなたの目を見て力強く断言します」

御坂妹(そうでなければミサカが困ります、ミサカは心の中で呟きます)

御坂妹「そしてそれはあの少年にも言えることです、とミサカは声を大にして訴えます」
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/10(月) 15:47:32.35 ID:hYmLNcjzo
鈴科「…とーまが私のこと好きだってこと?」

御坂妹「それが異性に対する「好き」という感情であるかどうかはミサカには判断が出来ません」

御坂妹「が、少なくとも好意的な印象をもたれているのは間違いないのでは、とミサカは第三者から見た率直な意見を告げます」

鈴科「……」

鈴科「よし!」

御坂妹「答えは出ましたか、とミサカは問いかけます」

鈴科「ああ。決めた。私は――」

鈴科「私は今日とーまに告白する」

御坂妹「そう、ですか…」

鈴科「ありがとな10032号。オマエに相談してよかった」
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/10(月) 15:48:08.13 ID:hYmLNcjzo
御坂妹「行きましたか……」

御坂妹「……」

御坂妹「おかしな話です」

御坂妹「自分でけしかけておきながら」

御坂妹「……どうしてこんなに胸が痛むのでしょうか、とミサカは己に問いかけます」

御坂妹「ミサカはやはりあの少年のことが……」

ミサカ20001号(行かせてよかったの、ってミサカはミサカは――)

ミサカ10032号(いきなりでてくるなクソ上司)
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/10(月) 15:51:00.30 ID:hYmLNcjzo
短いけど今日はここまでです。
お疲れ様でした。

明日からちょっと忙しくなるので投下ペースが落ちるかもしれません。

ではでは
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/10(月) 15:56:23.91 ID:46oC4u9N0

>>243のスイーツ()発言を棒読みする妹に萌えた
250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/11(火) 19:43:58.98 ID:V9uBru4lo
投下します。
書けないときは全く書けないのに、書けるときはスラスラ書ける。
この差は一体何なのか……
もっと安定して書けるようになりたい。
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/11(火) 19:44:34.16 ID:V9uBru4lo
鈴科「ただいまー」

姫神「おかえりなさい。どこに行ってたの?」

鈴科「ん〜お見舞い?」

姫神「疑問系で言われても。その人競技中に怪我でもしたの?」

鈴科「そんな感じ」

姫神「むむ。誤魔化されてる気がする」

鈴科「ま、気にしないで。それよりさとーま知らない?」キョロキョロ

姫神「上条くん?……。分からない。吹寄さんから逃げてまだ帰ってきてない」

鈴科「逃げて?アイツまた何かしでかしたのか」

姫神「うん。捕まったらきっと酷い目にあってた」

姫神(原因はあなただけれど)
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/11(火) 19:45:09.05 ID:V9uBru4lo
姫神「彼に何か用事?」

鈴科「ああ。告白しようと思って」

姫神「え…」

鈴科「姫神。私は今日とーまに告白する」

姫神「……」

姫神「そう。あなたがそう決めたなら私がどうこういう事じゃない」

鈴科「…冷静なんだな。もっと驚くと思った」

姫神「こういうのは後先の問題じゃない。それにあなたはきっと本当に覚悟を決めたなら直ぐに行動に移す人だと思ってたから」

鈴科「そうさ。覚悟を決めた。だから私はもう迷わないし悩まない」

鈴科「私、実は結構臆病だからさ。いつこの決意が鈍るか分からないし、だったらまずは行動かなって」

姫神「うん。とってもあなたらしい」

姫神「がんばって」
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/11(火) 19:46:30.83 ID:V9uBru4lo
鈴科「む。なんか余裕じゃん。敵にがんばってはないだろ」

姫神「言ったよ。後先の問題じゃないって。上条くんは好きでもない子と付き合う人じゃないから」

鈴科「……プレッシャーかけてくれますね」

姫神「逆に言えばあなたがフラれて。私もフラれる可能性もあるってこと」

鈴科「その時はタコ殴りだな。姫神の告白断るなんてどれだけ頭悪いんだ」

姫神「……うん。鈴科さんの告白断るなんて土下座じゃ済まさない」

鈴科「あれ?なんで私たちお互いを擁護しあってるんだ?」

姫神「ホントだ……。ふふっ、おかしい」

鈴科「ははっ…なんでだろうな…」

鈴科「さて、と。恋敵への報告も済ませたし。さっさと、とーま探さないと」

姫神「うん。急いだほうがいい。早くしないと見つかっちゃう」

鈴科「見つかる?誰に?」

吹寄「私にだ」
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/11(火) 19:47:21.06 ID:V9uBru4lo
鈴科「あ……」

姫神「……遅かった」

吹寄「鈴科…その顔は完全に忘れていたな?」ピキピキ

鈴科(鈴科?あれ今まで「さん」付けだったよね?)

姫神(これは相当怒ってる)

鈴科「いや、その……そんなこと、ないよ?ち、ちょっと用事があってさ」ダラダラ

吹寄「ほう?用事?用事か?だったらその競技をすっぽかしてまで行く用事とやらはなんだったのか是非私に教えてくれないか?え?」

鈴科「お、お見舞い!お見舞いに行ってたんだ。知り合いが入院しててさ」

吹寄「大覇星祭中に?」

鈴科「……う、うん」コクコク
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/11(火) 19:47:51.86 ID:V9uBru4lo
吹寄「そうか。それは気の毒だったな」

鈴科(あれ?信じてくれた?案外ちょろ――)

吹寄「で?」

鈴科「へ?」

吹寄「どこの学校だ?名前は?歳は?誕生日は?血液型は?クラスは?出席番号は?病院は?病室は?」

鈴科「」

吹寄「さぁ、答えてくれ。わざわざお見舞いに行くほどの仲だ。知らないとは言わせないぞ」

鈴科「……」ダラダラ

鈴科(ひ、姫神助けて!)チラッ

姫神(諦めたほうがいい)フルフル

吹寄「さぁ」

鈴科「…………ご」

鈴科「ごめんなさぁぁぁぁい!!!」ダッ!

吹寄「あ!コラ!逃げるな!!」
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/11(火) 19:48:33.55 ID:V9uBru4lo
吹寄「まったく余計な手間をかけさせるな」

鈴科「うぅ……」

鈴科(結局捕まってしまった……)

吹寄「だいたいだな――」

― お説教中 ―

吹寄「嘘までついて――」クドクド

鈴科(な、長い……)

― お説教中 ―

吹寄「なんだこのメモは――」クドクド

鈴科(あ、足がきつい)

― お説教中 ―

吹寄「こら!勝手に足を崩すな!」

鈴科「はい!!」

― お説教中 ―

吹寄「そもそも平和というものはだな――」

鈴科(もう、限界です)

― お説教中 ―

吹寄「よし。こんなものだろう」

鈴科「」ポケー
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/11(火) 19:49:11.27 ID:V9uBru4lo
吹寄「では罰としてこのあと運営委員の仕事手伝ってもらうから」

鈴科「ええええええええ!?!?」

吹寄「いろいろと人手が欲しかったのよ。こき使うから覚悟しておくように」

鈴科「はぁ!?!?」

吹寄「あ、ちなみに徹夜になるから」

鈴科「ちょ!?!?」

吹寄「別にいいじゃない。明日から振り替え休日なんだし」

鈴科「いや、そういう問題じゃなくて!!」

吹寄「うるさい。黙れ。口答えするな」

吹寄「ほら、早速手伝ってもらうからな」ズルズル

鈴科「やだあああああああああああ!!!!!」

鈴科「私の告白ううううううううううううう!!!!!!!!!」

姫神「……ファイト」
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/11(火) 19:50:16.43 ID:V9uBru4lo
― 9月26日 振り替え休日一日目 ―

鈴科(作業終わって、ベッドに入って、目が覚めたら昼過ぎだった……)

鈴科(吹寄のやつ……容赦なさすぎだろ)

― とある学校の学生寮 上条部屋前 ―

鈴科(さて、と)

鈴科「とーま、部屋にいるかな……」

ドキドキ

鈴科(落ち着け私。深呼吸だ。深呼吸をするんだ)

スーハースーハー

鈴科「うし!」

ピンポーン

………
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/11(火) 19:50:52.34 ID:V9uBru4lo
鈴科「あれ?」

ピンポーン

ピンポーン

ピンポーン

鈴科「留守、か?」

???「上条当麻ならいないぞー」

鈴科「土御門妹じゃないか。いないってどういうことだ?出かけてるのか」

舞夏「そうだなー。出かけてるといえば出かけてるなー」

鈴科「どこに?」

舞夏「イタリア」

鈴科「は?」
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/11(火) 19:51:34.54 ID:V9uBru4lo
夏「なんでも大覇星祭の来場者数ナンバーズで一等の北イタリア5泊7日の旅を当てたらしい。あの不幸が体現したような男がまさか一等当てるなんて珍しいこともあるもんだなー。そろそろ世界終わるんじゃないかー?」

鈴科「」

舞夏「おーい、聞いているかー。顔が引きつってるぞー」

鈴科「」

舞夏「うーん、ダメだなー。これは」

鈴科「……の……ほ」ボソッ

舞夏「んー?」

鈴科「とーまのアホおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!」
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/11(火) 19:56:35.16 ID:V9uBru4lo
これで大覇星祭編は終わり。
結局、告白できなかったっていうオチ。いやほんとはさせようと思ったんだけどね。
百合子に上条さんの不幸が乗り移ってる気がする。

さぁ、次は木原くんだ!
……どうしよ?
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/11(火) 21:59:48.76 ID:pR5nZRHIO
乙!

さぁ木原くんがどのポジションかな?
やっぱり百合子の実験には関わってるのか…
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富士山) [sage]:2011/10/11(火) 23:28:02.59 ID:2h7XyF8J0
まさかの木原くん、百合子に溺愛している設定とか・・・・・
木原拳は普通に使えばプロボクサーぐらいの力はあるはず・・・・・上条さんヤバス( ^ω^ )

264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/10/12(水) 09:21:18.86 ID:Mud7MrdAO
普通に原作通り進めようとすると百合子が上条さんに絡める場面がほとんどない件について
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(富士山) [sage]:2011/10/12(水) 17:06:15.21 ID:ACC/u8250
大丈夫、アニメ三期でのオリジナルでイギリスクーデター編で一方さんが参戦という考えもあるくらいだからイギリスクーデター編で百合子が参戦しても大丈夫。
いや、偶然上条さんが連れて行かれるところを見かけてアビニョンに行くC文書編もありだな。
アックア編?ビリビリの役割が百合子になれば満足ッ!
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/14(金) 21:42:59.16 ID:COxEIk/so
投下します。地の文ありです。
しばらく地の文ありでいこうと思います。

>>264
百合子は科学サイドの人間だから魔術サイドと絡むことの多い上条さんに絡ませにくいってのはある。
オリジナルでなんか話作ればいいんだろうけど、なまじ原作に沿って書いてるから書き辛い……
正直このSS着地点が見えてないんですごい悩んでる。
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/14(金) 21:44:09.70 ID:COxEIk/so
― 9月30日 第七学区某所 ―

弾丸のような速度でビルからビルへと跳躍する白い影があった。
跳躍というよりもはや疾走に近い。
大小様々なビルを平地を行くかの如く走破していた。

学園都市最強のLEVEL5『一方通行』をその身に宿した鈴科百合子だ。

降り続ける豪雨のなか彼女の体には水滴の一滴もついていない。
雨粒は彼女の体に触れる前に見えない膜によって弾かれている。
ベクトル操作による『反射』だ。

グイっとビル屋上の落下防止の柵を踏み込む。
その瞬間、彼女は己の脚の裏にかかる力のベクトルを制御し大跳躍を果たす。
物理法則を無視し、彼女の体は空へと舞う。

その顔には焦燥の色が浮かんでいた。
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/14(金) 21:45:08.09 ID:COxEIk/so
鈴科「……クソがァ!どうなってやがる!!」

口調が荒いのはなにも兄の演算パターンを使用しているからという理由だけではない。
彼女はこの状況に対して憤りを感じていた。

きっかけは『妹達』への見舞いに病院を訪れた際のある医者の言葉だった。

「少しマズイ状況だね」

そのまるでカエルのような顔をした医者のことは鈴科は知っていた。
『妹達』の主治医であり、『冥土返し』という異名をもつ凄腕の医者だ。
上条当麻も一方通行も、そして鈴科自身も彼に何度か世話になっている。

彼は言った。
『打ち止め』の身に危機が迫っている、と。
そしてそれが病院内にいる『妹達』によってもたらされた確定情報であることも。

リアルタイムの相互通信が可能であるミサカネットワークを使いもたらされた情報であるならば信憑性はかなり高い。
もちろんそれ自体が『冥土返し』の虚言であることも疑ったが、彼の後ろに隠れるように立っていた10人の『妹達』がそれを否定した。
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/14(金) 21:45:47.40 ID:COxEIk/so
曰く、

現在、学園都市に何者かが侵入。
手段は不明であるがその侵入者により『警備員』と『風紀委員』の6割が意識不明の状態に。

その『敵』を排除するためにある『兵器』の使用を統括理事会が決定。
しかしその『兵器』の使用には『打ち止め』が必要である。
またその『兵器』の使用には『打ち止め』に莫大な負担がかかる。

統括理事会からの指令を請け、木原数多率いる『猟犬部隊』が『打ち止め』捕獲に出撃。
現在、それを阻止しようとする一方通行と交戦中である。
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/14(金) 21:46:25.07 ID:COxEIk/so
鈴科「なにやってンだよォ!クソ兄貴ィ!」

彼女が最も腑に落ちないのは、なぜその『兵器』とやらを使うのに打ち止めが必要なのだとか、どうしてよりによって”あの”木原数多が出てくるのだとか、そういう問題ではない。

そういう問題を根こそぎ叩き伏せる力を持った彼がいながら”危険”とはいったいどういうことなのだ?

彼女の最大の疑問はそこだった。

確かに一方通行は8月31日に脳にダメージを負い一度は演算能力を失った。
今はそれをミサカネットワークによる代理演算に任せており、全力戦闘は15分が限度である。
だが、それで十分なはずなのだ。

彼を前にして15分も持つ人間など、自分を外せば鈴科には一人しか心あたりがない。
しかし、あの少年がこんなことに手を貸すとは思えない。

ではなぜ?
考えれば考えるほど疑問は深まり鈴科の顔は一向に晴れない。

鈴科「……」
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/14(金) 21:47:17.37 ID:COxEIk/so
唯一、可能性があるとすればあの男。
鈴科と一方通行の能力開発を一時期担当していた科学者。

木原数多。

彼しかいない、と鈴科は断ずる。
悪名高い『木原一族』の一人であり、一方通行や鈴科の能力開発を担当するほどの頭脳をもつ科学者。
また類まれなる格闘センスを持ち主でもあった。

『猟犬部隊』を率いているのが彼ならばあるいは……

実は鈴科は彼とは多少なりと縁があった。
師と弟子である。

『木原一族』には『能力者の力の流れを読んで、その隙を突く』という戦闘術が存在する。
一族秘伝であるらしいその戦闘術を過去に教わったことがあるのだ。
能力開発の合間に少し、ではあるが。
そんなに簡単に教えていいものかと当時疑問に思い訊いてみたことがあったが、彼の答えは「気まぐれだ」と至ってシンプルなものだった。
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/14(金) 21:48:26.33 ID:COxEIk/so
その頃はまだ一方通行の演算パターンを移植されておらず、簡単な『反射』しかできなかった鈴科には、兄と同じLEVEL5に到達できない自分への当て付けか何かかと思ったが、教わっているうちにこれはこれで面白いものだということに気付き自ら教えを請うこともあった。
事実、鈴科は一方通行の演算パターンを使わずに戦う場合この技を使用する。

彼は戦闘術を教えるにあたってこんなことを言った。

木原「能力を持ってるやつっつーのはよ。LEVELに関係なく自分はすげーやつだって心のどっかで思ってんだ。傲慢っつーの?自分の能力に自信を持っているからこそ能力に頼りきりになんだよ」

木原「だからさぁ、体を鍛えるとかんなことは絶対しないわけ。実際よォ、能力者同士のケンカってのはほとんど能力のぶつけあいだろ?能力が使えなけりゃお前らはその辺にいるスキルアウト一人にも勝てやしねぇんだ」

木原「『風紀委員』が体術を研修中に必ず習うのはよ。地力の部分で他の能力者にアドバンテージをつけるためってわけだ。体術を使える能力者と使えない能力者じゃどっちが有能かは明白だろ?」

木原「これからテメエに教えるのはそういうもんだ。能力っつう自信に胡坐かいてるクソヤロウどもの顔面をぶん殴るための技だ。これを使えばよ。一方通行なんて俺の敵じゃねぇ」
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/14(金) 21:50:07.50 ID:COxEIk/so
もし、あれが、冗談などではなく真実だったとしたら?
彼がもし本当に一方通行を打倒できるのだとしたら?

馬鹿な考えだ、と鈴科は頭を振る。
一方通行は戦闘術を習った程度どうにかなる相手ではない。
すべての力のベクトルを操れる化け物にいったいどう勝つというのだ。

鈴科(少なくとも少しかじった程度の私には無理だ)

上条当麻の『幻想殺し』ようなイレギュラーな力がなければ一方通行には触れることさえできないのだ。
一方通行に唯一触れることができた彼でも『妹達』の助けがなければあのときの勝利はなかった。

木原数多に『幻想殺し』はない。
つまり、木原は『反射』の壁を突破できない。
殴りかかった次の瞬間に地面に倒れているのは木原であるはずなのだ。

そして、もし、仮に木原が何らかの方法で『反射』の壁を無効化できたとしてもそれが彼の勝利につながるわけではない。
一方通行の能力は『反射』だけではない。
あらゆるベクトルを『制御』し木原をスクラップにするため攻撃してくるだろう。
どんな防御も一撃で粉砕する最強の矛。
それを防ぐ方法など木原にありはしないはずなのだ。


そう。


だから。


目的地に到着した彼女は目の前に広がる光景が信じられなかった。
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/14(金) 22:20:06.39 ID:COxEIk/so
ここです。
読んでくれた方、レスくれた方ありがとう。

1レスごとの文章量増やしてみました。
読みにくかったらすみません……

275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/14(金) 22:20:49.22 ID:COxEIk/so
ここです。
読んでくれた方、レスくれた方ありがとう。

1レスごとの文章量増やしてみました。
読みにくかったらすみません……

276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2011/10/14(金) 22:22:48.27 ID:COxEIk/so
連投失礼しました。
どうも專ブラの調子がよくない……
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/14(金) 22:27:26.21 ID:xcLwNvkbo

大丈夫普通に読めるよ
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/10/15(土) 04:34:51.75 ID:bTGG8VaAO

普通の小説に慣れてればむしろ少ないくらいだから問題ないよ
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2011/10/15(土) 08:30:16.16 ID:2PJwEM4g0

全く問題ないです
これくらいが俺はいいかな
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/16(日) 18:34:58.61 ID:ODkOEVKeo
投下します。
文章量こんなもんでいいみたいですね。
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:35:38.17 ID:ODkOEVKeo
最後のビルを鈴科は一息に飛び越えた。
あとは重力に身を任せれば目的の場所に到着するはずだ。

そして眼下を見た。

ボロ雑巾のように地面に倒れ伏す人影があった。
身にまとった服は雨と泥と血で汚れ、顔のいたる所に殴られたような傷がある。
己を支えるために彼がいつも右手に持っていた杖は道端にゴミのように転がっていた。
学園都市最強のLEVEL5一方通行がまるで敗者のように地べたを転がっていた。

その彼を取り囲むような形で十数人の人影と3台の黒い大型ワンボックスカーがある。
特殊部隊のような黒い装甲服に頭をすっぽりと覆う同色のマスクを装備した『猟犬部隊』の隊員たち。

さらにその中で一方通行のすぐ近くに立つ異色とも呼ぶべき存在。
顔面に刺青を刻み、白衣に身を包んだいかにも科学者らしからぬ男。
木原数多だ。

鈴科「……!!」

そしてさらにその先。
一方通行が倒れた位置から彼の目の前の『猟犬部隊』を挟んだ囲いの外。
鈴科にとって最も予想外だった人物がいた。
彼女こそこの場で最も異端であることは間違いない。
土俵が違う。立っている世界が違う。
場違い、としかいいようがない。
彼女がここにいる理由が鈴科には皆目検討が付かなかった。
大き目の安全ピンを何箇所にも刺した白い修道服を着て、両手に大事そうに三毛猫を抱えた白銀碧眼のシスター。
インデックスがそこにいた。
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:36:30.23 ID:ODkOEVKeo
なんだこれは、と己の眼下に広がる光景に鈴科は息を飲む。
頭に浮かぶのは理解不能の一言。
なぜ最強であるはずの兄が泥を被っている?
なぜみっともなく路上に伏している?
打ち止めはいったいどこに?
そのことだけでも訳が分からないのに、インデックスのオマケ付きときた。
これを理解不能と言わずなんと言う。

だから、

木原「どうするってお前。消すしかないだろ」

この一言にもっとも早く反応したのは鈴科だった。
考えるよりも先に体が動いた。
今の状況を客観的に俯瞰の視点で見た鈴科だからこそ、この場でもっとも異端な少女の危機にいち早く反応できた。

鈴科の背から竜巻にも似た暴風が発生した。
大気を流れる風を操り、最高速を以って地面に落下する。
莫大な推進力をその背に受けた鈴科はさながら流星のように地面に激突する。

轟音がなり、地が揺れた。
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:37:15.95 ID:ODkOEVKeo
本来ならここで奇襲をかけるのが正解なのだろう。
しかし、打ち止めの姿が見えない以上、下手に攻撃はできない。
もしかしたらあの黒いワンボックスカーの中に打ち止めがいるかもしれないのだ。

故に陽動。

全員の視線が一斉にその音の発信源へと向く。
鈴科はその視線を確かに受け止める。
立ち上がるコンクリートの破片や土ぼこりを右手1本で切り裂き鈴科は吼える。

鈴科「行けェェ!!!!」

言葉などそれだけで十分だった。
彼女は彼のことをよく理解していたから。
それこそ自分のことのように。
彼はこの機を決して逃さない。

素早く、その声に一方通行が反応する。

一方通行「おおおおおァああッ!!!!」

倒れたままで片足のつま先だけを上げ、思い切り踏み抜く。
彼の体はそのままベクトル操作によりロケットのように加速し、彼を囲んでいた黒いワンボックスカーその一台の後部スライドドアに激突した。

鈴科にはどうやったかは見えなかったが、一方通行が運転手でも脅したのだろう、黒いワンボックスカーは甲高いエンジン音と共に猛スピードで発進する。
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:38:08.88 ID:ODkOEVKeo
木原「チッ」

忌々しそうに木原は舌打し、

木原「撃て。逃がすな」

隊員「しかし、オーソンがまだ中に!!!!」

木原の冷徹な指示に隊員の一人から声があがる。
仲間を撃てというのかと。

木原「あー、もう、お前、そういうのいいから。とにかく撃てやぁ!」

隊員「……ッ!は、はい!!」

木原の恐ろしさを理解している『猟犬部隊』の隊員たちはその一言で一斉にトリガーに指をかける。
自分たちはいくらでも補充の利く使い捨ての道具なのだと。
彼らは知っているから。
役に立てなければ捨てられる。

指は引かれ、彼らの持つサブマシンガンが火を噴いた。
弾丸の雨が黒いワンボックスに向け降り注ぐ。
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:39:17.23 ID:ODkOEVKeo
鈴科「折角、派手に登場してやったのにシカトかましてンじゃねェぞォ!!!」

叫び、鈴科は黒いワンボックスカーとインデックスを守るように射線上に踊りでる。
そして迫り来る弾丸をその身に受け『反射』を発動させる。
弾丸は鈴科の体に到達する前に見えない膜により反転した。

隊員「ぐぁ!!」

弾丸の雨は見事に『反射』されその矛先を隊員に向け降り注いだ。
あるものは手に持ったサブマシンガンを破壊され、またあるもの己の放った弾丸に己の身を貫かれた。
しかし、武器なら補充が利くだろうし、よほど高性能な装甲服なのか隊員達は弾丸を受けてもまだ立ち上がっている。
打撃を与えたとは言い難い。

そのことに少しだけ鈴科は驚いた。
だが、もともと、殺そうと思い『反射』したわけではない。
一方通行とインデックス。
彼ら二人が逃げる時間さえ稼げればいいのだ。
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:39:56.24 ID:ODkOEVKeo
一方通行に手を引かれインデックスが黒いワンボックスカーの中へと姿を消す。
インデックスを拾ってくれるかは正直な話、賭けに近かったが鈴科には一方通行が彼女を拾ってくれるという確信が心のどこかにあった。
そう今の彼ならば、と。

それと同時に打ち止めがこの場にいないことを鈴科は確信した。
彼が逃走を選んだということは、打ち止めはすでに逃がしたのだろう。
でなければ、あの一瞬で一方通行は木原数多を殺すことを選択していたはずだから。
黒いワンボックスカーの中にいることも疑ったが、さきほどちらりと中を確認した限り打ち止めの姿はなかった。

まだ打ち止めは彼らに捕まっていない。
ならば鈴科が取るべき行動は決まっている。

段々と小さくなる黒いワンボックスカーの姿を背に鈴科は眼前の相手に告げる。

鈴科「追わせねェ」

それは絶対の意思であり、宣告だった。
ここから先へは進ませない。
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:40:27.69 ID:ODkOEVKeo
隊員達『……』

彼女が誰であるか知っているからこそ『猟犬部隊』はたじろいだ。
そんな隊員達に対し、

木原「あーあーあーあー、やっぱり出てくるわけね。オマエは」

来ると思っていた、と彼は言う。
鈴科の登場を予見していた木原数多は面倒くさそうに、

木原「そりゃそうだよなぁ。あのクソガキが出てくるっつうことはオマエが出てきても不思議じゃあねぇ」

残念そうな顔で、

木原「ほんといいところで邪魔してくれちゃってよ。あと少しであのクソガキをぶっ殺せたっていうのによ」

ギラギラとした殺意をその目に宿し木原数多は言った。

木原「駄目だよなぁ、いけないよなぁ。人の楽しみを邪魔したら。久しぶりの感動の師弟再会だってのにそんなことされたら先生は悲しいぜ。オマエのことはかなり気に入ってたのによ。どんないい女になってるかなとか、再開したらハグの一つでもしてやろうとか思ってたのによ。そんなことされたら――」

仕方ねぇよな、と。

木原「ぶっ殺したくなっちまうじゃねぇか」

殺意を拳にのせ、木原は鈴科へと襲い掛かった。
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:41:37.27 ID:ODkOEVKeo
轟ッ!!と音をたてて木原の凶拳が迫る。
その拳をいつも通り『反射』すれば決着はつく。

だから、鈴科は後ろへと下がった。
脚に力をいれ木原から距離をとる。

木原の拳が空をきった。

木原「勘がいいな!!お兄ちゃんがやられた姿からちゃんと学習してんじゃねぇか!!」

一方通行の顔には殴られた痕があった。
つまり、それは、木原は『反射』の壁を突破できるということに他ならない。
どんな方法を使ったかは知らないがこの相手にはこの最強の盾が通用しない。
それが分かっていてわざわざ食らうほど鈴科は愚かではない。
カラクリを確かめたいとも思ったが彼の拳はたった一発でも致命傷になりうる。
迂闊な行動はできなかった。

木原「わざわざ殴られるほどMじゃないってか!!」

鈴科「可虐趣味もいい加減にしろってンだ!」

言い返しながら着地。
木原との距離は10mと言ったところだろうか。
拳を握りながらこちらの出方をうかがっている。
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:42:37.21 ID:ODkOEVKeo
鈴科(盾が駄目なら矛でどうだァ)

圧倒的な威力の攻撃をもって一撃で勝負を決める。
鈴科は大気中を流れる風へと意識を向けた。
これに指向性を与え、眼前の敵を殲滅する。
『制御』のための計算式を叩き出し演算を開始する。

――演算終了

制御された風速120mの暴風が木原に『猟犬部隊』に襲い掛かる。
自動車や家屋の屋根すら引き剥がす大気の暴力が牙を剥く。

それは、奇しくもというかやはりというべきか、一方通行のとった行動と全く同じものだった。
彼女は今自分の脳に植えつけられた一方通行の演算パターンを用い戦闘をしている。
だからこそ『ベクトル変換』という能力を余すことなく全力で使用することができる。
しかし、それは一方通行の精神性の強い影響を受けてしまうがために戦い方はどうしても一方通行のものをなぞってしまうということに他ならない。

故に、

木原「それじゃあ駄目なんだよなぁ」

ピーッ、と。
妙に乾いた音が周囲へ響き渡った。
その途端、暴風の塊が消失した。
必殺と思い放った一撃がいとも簡単に消し去られる。
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:43:55.64 ID:ODkOEVKeo
鈴科「ッ!?」

やはり駄目だ。
ある程度予想はしていたが矛も通用しない。
一方通行もこれをやられて攻撃を封じられたのだろう。
いや、もっと多くの攻撃パターンを試したに違いない。
その全てが無効化された。
だから、一方通行は敗北したのだろう。

やはりこの木原数多という男は『能力者の力の流れを読んで、その隙を突く』ということをよく理解しているし、それを実践できるだけの実力を持っている。
そしておそらくそれを『対一方通行』のものに特化させ、理論を組み上げた上でこの場に立っている。
徹底的に一方通行を封じる策を彼は有しているのだろう。

それらすべてを考慮して、鈴科はこう結論付けた。
一方通行では木原数多には勝てない、と。

鈴科「だったら私が戦うしかないじゃん」

紛れもない鈴科百合子の言葉で言う。
彼女はあっさりと一方通行の演算パターンを破棄した。
たとえ『制御』ができなくても今の状況で一方通行の演算パターンは間違いなく枷だ。
だったら、そんなものなんていらない。

鈴科「負けが決まってる勝負なんてゴメンだからな」
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:44:33.32 ID:ODkOEVKeo
ならば勝利する可能性のある方にかける。
鈴科百合子という自分自身の可能性に。

鈴科は地を蹴り木原へと突進する。

木原「はははっ!!そうだよ、そうじゃなきゃつまんねぇよ。同じ相手を二度負かしてもこっちとしては何のおもしろみもねぇし」

木原「よぉし、久しぶりにいっちょ稽古つけてやるからかかってこいや。ま、あれだ、もしかすると加減誤って殺しちまうかもしれねぇけどよ。間違っても恨んだりしてくるなよ、弟子!!」

鈴科「上等だ。師匠はいつか弟子に追い抜かれるもんだってこと教えてやる!」

拳を握り、眼前の敵を睨みつける。
力も技量も木原の方が圧倒的に優位だろう。
しかし、こちらも引けない。引けない理由がある。
ここでこの男を倒しておかなければ、一方通行の邪魔になる。
彼が打ち止めを助けられなくなる。
そんな事態だけはなんとしても阻止しなければならないから。

大丈夫。
『反射』と戦闘術を併用すればまだ可能性はある。

そう思い、もう少しで子こちらの間合いに入ろうかというときに、

木原「なーんて馬鹿正直に戦うとでも思ったのか」
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:45:29.81 ID:ODkOEVKeo
木原は嘲笑を浮かべながら後ろへと下がる。
そしてそれと同時に『猟犬部隊』が彼の盾となるように前にでた。

鈴科「なっ!?」

鈴科の驚きはもっともだった。
彼らはあろうことかその手に持ったサブマシンガンをこちらに向けてトリガーを引いたのだ。

当然『反射』を発動させ、弾丸は打ち手に返る。
だがそれでも弾丸の雨はやまない。

鈴科「こいつら……ッ!?」

木原「いいぞぉ、どんどん撃て。このためにわざわざ最新鋭の装甲服を用意してやったんだ。弾があたったところで少し痛いだけだ。気にせずぶっ放せ」

なんだそれは。
反射を前提にした戦闘?

木原「銃がぶっ壊れたら車の中に腐るほどあるからとっと取りに行って来い」

増える。増える。
いくら反射しても銃弾の数は減らない。
むしろ増えている。
鈴科を囲んでいた隊員からも銃撃が浴びせられる。

演算が追いつかない。
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:46:13.06 ID:ODkOEVKeo
鈴科「くっ!!」

木原「オマエの弱点はさー、多角的、多面的攻撃に対応できないってことなんだよ。それを全部処理しきれる演算能力がオマエにはねぇからな。今も『反射』するだけで精一杯で体は全く動かせないんだろ。もちろん今更一方通行の演算パターンを使うなんて暇もなんてあるわけない」

銃声が響き渡る中、木原の声はなぜか鈴科の耳に響く。

木原「”やっぱり”って言っただろーが。オマエが来ることは予想済みだったよ。だったら、もちろんあのクゾガキ同様対策もばっちりってわけだ。分かるか?オマエもう詰んでるんだぜ?」

だからさぁ、と。

木原「とっとと逝ってくんねぇ?」

そしてついに、一発の弾丸が『反射』の壁を突破する。

鈴科「ああああァァああああ!!!!」

肩口に焼けるような痛みが走り、思わず蹲る。
血が溢れ、地に落ち、雨がそれを流していく。
痛い、痛い、痛い。
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:47:14.28 ID:ODkOEVKeo
木原「はーい、撃ち方止めー」

ピタリ、と銃声が止み、辺りが静寂に包まれる。
その中、雨に濡れたアスファルトをピチャピチャと音を鳴らしながら木原がこちらに近づいてくる。

木原「どーだ?痛いか?痛いよなぁ?あははははははは!!」

鈴科の前まで来ると彼は、片手で鈴科の髪を掴み、持ち上げる。

木原「痛くて『反射』の演算なんてもうできないだろ?」

残虐な笑みを浮かべる木原。
そしてその笑顔のままもう片方の手の人差し指で鈴科の傷口を抉った。
ズプリ、と。服に赤い染みを広げながら木原の指が傷口に入りこんでいく。

鈴科「あああああああああああああアアアアああああ!!!!!!!!!!!」

絶叫。
傷口を内側から撫でられ想像を絶する痛みが鈴科の体を駆け巡る。
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:47:58.91 ID:ODkOEVKeo
木原「おお、よかったな。弾はちゃんと貫通してるじゃねぇか。これ体内に残ったほうがよっぽど面倒なんだぜ」

鈴科「がああああぁ!ぎぃあああああああああ!!!!!」

木原「おいおい、そんなに痛そうにすんなよ。もっと虐めたくなるじゃねぇか」

鈴科の悲鳴をまるで好きな音楽でも聴いているかのように聴き、傷口のさらに奥へと木原は指を押し進める。

鈴科「あァッァ……!!」

鈴科「ァ……ッ……」

木原「なんだもう声もでないのか。チッ、これだから痛みに耐性のないやつはやだねぇ。物足りないじゃねぇの」

傷口から指を引き抜き、髪を掴んでいた手も放す。
鈴科の体は地面に落ち、コンクリートの上に溜まった水をぱしゃりと叩いた。

木原「あー、こんなもんかよ。興ざめだ。もういいや、死ねよ」

木原は懐からハンドガンを取り出しガシャンとスライドを後退させ、銃口を鈴科の額に突きつける。

圧倒的な死の予感が鈴科を襲う。
『反射』は使えない。手足も上手く動かない。

鈴科(あ……死、ぬ……)

その引き金が引かれる前に鈴科の意識は闇の底へと沈んでいった。
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:48:59.98 ID:ODkOEVKeo
ハンドガンの引き金を引く直前、木原の白衣の胸ポケットに入った無線機から声が発せられた。

???『殺すな』

抑揚のない聞き覚えのある声に木原の指を止めた。

???『それはまだ殺すには惜しい素材だ』

不思議な声だった。
言動は木原の行動を戒めるものであるのにも関わらずそんな気配をまったく感じさせない。
聞いただけでは感情というものがまるで見えてこない。
そんな声。

ポケットから無線機を取り出し木原は言った。

木原「……はいはい分かりましたよ総括理事長サマ」

名乗ってもいない相手を木原は一瞬で看破する。
この不快な声は何度も聞いているし、だいたいこのタイミングで通信をかけてくる相手などコイツぐらいのものだろう。

『人間』アレイスター=クロウリー。

学園都市最大の権力者である彼には、こと学園都市内において知らないことなどなにもない。
彼はあの窓のないビルから一歩も出ないが、そんなことしなくとも彼には学園都市で現在なにが起こっているかなどその目で見ているかのように分かるのだ。
そういう仕掛けがこの都市にあることを木原は知っている。

不機嫌そうな顔を隠しもせずに木原手に持った銃を懐にしまう。
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [saga]:2011/10/16(日) 18:49:30.62 ID:ODkOEVKeo
アレイスター「分かってくれたようでうれしい。理解のある部下を持てて私は幸せだ」

木原(心にもないことを)

アレイスター「そんなに怒らないでくれ。君には引き続き『打ち止め』の捜索を頼もう。さぁ、急ぎたまえ。早く『敵』を殲滅せねばならんからな」

それっきり声は聞こえなくなる。

ポカン、とそのやり取りを眺めていた『猟犬部隊』に木原は頭をガシガシと掻きながら、

木原「撤収だ。とっとと『別荘』に帰るぞ」

隊員「コイツはどうしますか?」

木原「……そのままにしておくわけにもいかねぇだろ。目を覚ましてまた邪魔されても面倒だ」

血を流しながら路上に倒れ伏している鈴科をちらりと見て、

木原「止血と拘束。あと起きてもしばらくは能力使えないようにきつい睡眠薬でも嗅がせとけ」

隊員「は、はい」

木原「分かったらさっさと動け!」

木原の一喝に『猟犬部隊』はその場から撤収の準備を始めた。
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2011/10/16(日) 19:04:18.00 ID:ODkOEVKeo
今日はここまでです。
読んでくださったかたありがとう。

オーソンって名前に聞き覚えがあったらその人は相当記憶力がいいと思う。
私も原作読み直すまですっかり忘れてたし。
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/16(日) 19:36:06.85 ID:VzkKMOKIO
オーソン?誰それ美味しィの?



とりあえず乙
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2011/10/17(月) 10:31:15.27 ID:s8oWVpoAO
これって原作+百合子だけど、
原作通りに8月31日の事件で一方通行は脳にダメージ受けたのか?
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 18:24:50.69 ID:DXw6oBa0o
http://beebee2see.appspot.com/i/azuY-MD7BAw.jpg
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/18(火) 20:05:57.86 ID:CIJwTSYNo
>>301
これが女神か……
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2011/10/18(火) 21:36:56.53 ID:uBfnG6kAO
>>301
可愛い過ぎんだろ……
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) :2011/10/24(月) 13:12:20.51 ID:41gHUV9AO
みえねえ
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) :2011/10/24(月) 13:12:46.56 ID:41gHUV9AO
みえねえ
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/10/29(土) 14:31:48.95 ID:FKwquszGo
前がみえねえ
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]:2011/11/01(火) 12:24:05.46 ID:pPj6XFI9o
http://beebee2see.appspot.com/i/azuY0bOFBQw.jpg

ほらよ

サーバを移転しました@荒巻 旧サーバ:http://vs302.vip2ch.com/
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]:2011/11/06(日) 14:50:31.87 ID:5985+AwZo
みえねえ
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]:2011/11/08(火) 15:44:27.88 ID:tLjJRcG3o
     , -― ''"^'ー- 、
    /_, -――- 、、 ヾ-、
    l'´ ,..::'! .: {i,  ヽ、` 、` ー┐
    l _, 。ィ' li:.、ヒァ'  ヽ lj  /
   ノ  `ヾ、.:'.::`ミ/゙'、  Y^iイ_
  /  ⌒';,゙i, ri:.:i .::' メ、、_ノiトミ>  見えねェ
  l    ,:' /,';;;}:.ヾ:.   八リ
  丶    ' {;!゙' ::..  ,ィ'  ヽヽ
    ゝ−--- ― ァ'" ヽ
 (( イ    てヽ、{ そ ノ
   } 丶、、__(⌒Y⌒)i-、
   l   , -‐Z二二二ニ'^ー 、
   └r- ( (/ r==ュ  )  ) ))
     〉―ト(T)二二二二 彡イ
    ,)  ,l       |l!   l
   ゝ―ri,    シチュー l
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/12(土) 10:58:35.38 ID:onwawEtxo
早く続き書かねェかなァ
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/27(日) 11:59:28.32 ID:jZ6WHoQXo
おらよ
http://i.imgur.com/VyfKd.jpg
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/27(日) 18:54:44.29 ID:CpvGjLBDO
これってピクシブの転載だよな
本人じゃないなら何度もここに貼るのは ちょっと どうかと思うんだが
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/01/14(土) 14:59:24.78 ID:zhcBpAcH0
いくらでも待つけど生存報告が欲しい。
もう来ねえのかなぁ(´;ω;`)
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