後輩「女さんって彼氏はいるんですか？」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]：2011/10/22(土) 14:36:09.64 ID:HlGezmkv0

女「・・・なに、急に」

後「いやちょっと気になって」

女「あと敬語はやめてって。同級生なんだから」

後「だって女さん、ひとつ上ですし」

女「あーはいはい。浪人しましたよ」

後「クラスの半分くらいが浪人ですよ。あの人なんて三浪だし、普通です」

女「じゃあなおさら敬語やめてよ」

後「なんだか女さん、姉ちゃんって感じがするし」

女「・・・（なにこの子）」

1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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（安価＆コンマ）鉄血に狼の男が（機動戦士ガンダム　鉄血のオルフェンズ） part2 ＠ 2025/06/22(日) 22:47:53.63 ID:xiq+pvxz0
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1750600073/

■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:08:31.92 ID:A9RjOWcxo
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421311/

■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:07:56.06 ID:9l741hD4o
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421275/

■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:07:18.78 ID:XCIH42NJo
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421238/

■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:06:42.32 ID:sMr/Yf+to
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■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:06:05.72 ID:A9RjOWcxo
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■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:05:29.13 ID:9l741hD4o
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■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:04:47.30 ID:XCIH42NJo
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2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 14:42:05.88 ID:16Y6ex6t0

後「あ、ちょっとどこ行くんですか」

女「・・・」

後「ねえ女さん」

女「もう、うるさいなあ。トイレだってば」

後「あ、トイレですか」

女「・・・」

後「・・・」

女「・・・なんでついてくるのよ」

後「俺もトイレです」

女「・・・ああそう」

3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 14:47:51.05 ID:16Y6ex6t0

女「最初に喋ってまだ一週間も経ってなくてこんなこというのもなんだけど、あなたは個室までついてきそうな気がするわ」

後「さすがの俺でもそこまではしませんよ」

女「そう。安心した」

女「・・・」

後「・・・」

女「ちょっと」

後「なんですか」

女「男子便所はそっち」

後「ああ、うっかりしてました。ごめんなさい」

女「君ねえ」

後「冗談ですよ。じょうだん。ほんとごめんなさい」

4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 14:55:55.00 ID:16Y6ex6t0

女(まったく、なんなのよあの子は)

女「うわ」

後「あ」

女「・・・待ってたの」

後「ダメでした?」

女「別に、ダメじゃない」

後「よかった。ストーカーで干されるかと思った」

女(自覚はあるんだ)

後「ん、なんかいいました?」

女「なにも」

5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 15:01:05.72 ID:16Y6ex6t0

後「ねえ女さん」

女「なに」

後「彼氏はいるんですか」

女「もうしつこいなあ」

後「だって女さん教えてくれないし」

女「しつこくしたら嫌われるかな、とか考えないの」

後「その時はそのときです」

女「・・・ああそう」

後「こう見えて俺、けっこう友達多いんですよ」

女「ああはいはい。よかったですね」

6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 15:10:35.11 ID:16Y6ex6t0

女「残念ながら彼氏はいます」

後「あ、そうなんですか」

女「意外?」

後「いやあんまり答えたくなさそうだったから」

女「君は?」

後「え」

女「(後)くんはいるのかって」

後「・・・ああいますよ」

女「なに、そうなの」

後「意外ですか?」

女「ストーカーだからね」

7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 15:18:07.64 ID:16Y6ex6t0

後「俺はストーカーじゃないですよ」

女「じゃあなんなのよ」

後「俺はただ(女)さんと仲良くなりたいだけです」

女「ん」

後「(女)さんって彼氏はいるのに友達はいないんですね」

女「(後)くんさあ、よくひとこと多いっていわれない?」

後「いえ、あんまり」

女「そうですか」

後「なんなら俺が友達になってあげてもいいですよ」

女「けっこうです」

8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 15:34:50.60 ID:oSSsD2F40

後「(女)さんってかわいいし、いい人だし、どうし
て友達いないんですか」

女「かわいくないし、そんなのわたしの勝手で
しょ。しかも友達はいます」

後「でも(女)さんが他の人と喋ってるのあんまり見
ませんよ」

女「あなたと違う授業でちゃんと喋ってます」

後「そうですか。ごめんなさい」

女「もう」

後「(女)さん」

女「今度はなに」

後「今度遊び行きませんか」

女「え?」

後「ああ遊びに行くといってもふたりっきりとか
じゃないですよ。女友達も呼びますから」

女「・・・まあ考えとく」

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]：2011/10/22(土) 15:36:56.22 ID:qzFiIczoo

期待

10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) ：2011/10/22(土) 15:41:24.16 ID:9/xdzb2+o

�C

11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]：2011/10/22(土) 17:29:49.07 ID:B152UOaA0

ふぇぇ……後輩うざいよぅ……

12 ：遅くてごめんなさい [sage]：2011/10/22(土) 18:11:16.84 ID:fq5b1xI/0

後「(女)さん、弁当ですか?」

女「そうだけど」

後「一緒に食べてもいいですか」

女「・・・別にいいけど」

後「へへ。弁当は自分でつくってくるんですか?」

女「ううん。下宿先の人にね、つくってもらってるの」

後「(女)さん、下宿ですか」

女「(後)くんは?」

後「俺はひとり暮らしです」

女「いいなあ、ひとり暮らし。わたしもしたい」

13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]：2011/10/22(土) 18:12:14.58 ID:aWcYw04ko

後輩男かよ

14 ：後輩を男にするか女にするかでけっこう迷った [sage]：2011/10/22(土) 18:22:17.01 ID:fq5b1xI/0

後「下宿って、そういう場所があるんですか」

女「知り合いのね、祖父母の家なんだけど悪いくらいによくしてもらって」

後「へえ」

女「君いつもの友達とご飯食べ行かなくていいの」

後「え、ああ。あいつらはいいんですよ。高校からの友達もいるし、今さら仲がどうこういうあれでもないし」

女「わたしとは親睦を深める理由があるの?」

後「そのためにこうしてコンビニで弁当買ってきたんですよ」

女(ふうん)

15 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 18:28:21.19 ID:fq5b1xI/0

後「あ、今さらなんですけど俺とこうして飯食っててもいいんですか?」

女「なに突然」

後「いや彼氏さんがこの学校にいたら不味いかなあと思って」

女「ああ、いいんだ。あの人田舎だし」

後「え、(女)さんって地元どこですか?」

女「・・・金沢」

後「へえ、金沢ですか」

女「なんか文句ある」

後「いやいや、金沢いいじゃないですか」

女「絶対馬鹿にしてるでしょ」

16 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 18:36:50.95 ID:fq5b1xI/0

後「俺は東京です」

女「なんとなくわかってました」

後「金沢いいじゃん。伝統と文化の街って感じがします」

女「県外の人はみんなそういうけど暮らす分には何も関係ないからね」

後「そうですか。遠距離ですか」

女「あなたの彼女は?」

後「え?」

女「だからあなたの彼女はいつものグループにいて、そうしたらわたしとご飯食べてていいのって」

後「ああ・・・。あいつはもう働いてます」

女「ふうん。そっか(そうか、もう働くってことがあるんだ)」

17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 18:49:58.08 ID:fq5b1xI/0

後「あ、この間の考えておいてくれました?」

女「え、なんだっけ」

後「遊びに行くっていう」

女「ああ。いやその、あんまり喋ったことのない人と遊びにいくのはちょっと気まずいかな」

後「大丈夫ですよ、そんなの。それに(女)さんって影ながら人気あるんですよ」

女「ちなみに何して遊ぶの」

後「うーん。カラオケとかじゃないですかね」

女「カラオケ」

後「ダメですか、カラオケ」

女「カラオケとか行ったことない」

後「いいんですよ、何でも。女さんの好きなことをしましょう」

18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 19:09:23.65 ID:TT/r67aF0

後「(女)さん、趣味はなんですか?」

女「それを聞いてどうするの」

後「遊びに行く参考にしようと思って」

女「趣味・・・、ゲームかなあ」

後「ゲームですか。じゃあゲーセン行きましょうよ」

女「あ、ゲームといってもね、家でやるやつだからね」

後「何やるんですか? RPGですか」

女「・・・FPS」

後「え、なんていいました?」

女「いや、なんでもない。なんでもないです」

後「あ、じゃあそろそろ俺戻りますね」

女「ああ、うん。(なんかけっこう喋っちゃったな・・・)」

19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 21:39:11.33 ID:WOlcBABs0

女『もしもし』

友『おー。(女)から電話してくるなんて珍しいじゃん』

女『あー、まあそういうこともあるよ』

友『で、どうしたの』

女『なんかね、男の子から遊び誘われた』

友『え、あんた(男)と別れたの』

女『違うちがう。そんなわけないよ』

友『じゃあどうしたの』

女『なんか彼の女友達含めて一緒に遊びたいって』

友『窓際の女王と呼ばれたあなたに声をかける子もいるんだ』

女『その呼び名はやめて』

20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 21:52:44.88 ID:WOlcBABs0

友『しかしあんたもいい加減適当に人づきあいしておいた方がいいよ。無理に仲良くなる必要はないし、うざいと思ったらサヨナラバイバイしちゃえばいいんだしさ』

女『・・・あなたはほんとに冷酷だよ』

友『だって(女)、友達数えてみんしゃい』

女『・・・A, B, C』

友『それ全部中学までの友達じゃん』

女『高校にだって友達はいたよ。DとかEとか』

友『二人じゃん』

女『あーもう、口の減らない幼馴染み』

友『まあ一度行ってみてダメだったらやめればいいんだから』

女『そんなものかなあ』

21 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 22:40:05.93 ID:WOlcBABs0

友『その子は一浪?』

女『ううん』

友『歳下なんだ』

女『まあ』

友『窓際の女王様も歳下の男の子と遊びに行ったりするんですね』

女『・・・それは関係ないと思う』

友『どうしてそう呼ばれたんだっけ』

女『昼休みもひとりで頬杖ついて窓から外眺めてたから』

友『そりゃそう呼ばれるわ』

22 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 23:02:19.11 ID:WOlcBABs0

友『でもあたしが同じクラスだったじゃん』

女『(友)昼休みは部活でいなかったじゃない』

友『そうだったね。でもAとかBとかCは?』

女『あれはクラスが違ったから』

友『会いに行けばよかったのに』

女『なんか各々友達と喋ってて話しかけづらかった』

友『(女)は人の輪に入るの苦手だからなー』

女『・・・はい』

23 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]：2011/10/22(土) 23:12:48.29 ID:qzFiIczoo

これは支援

24 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]：2011/10/22(土) 23:13:29.58 ID:qzFiIczoo

これは支援

25 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 23:15:12.49 ID:WOlcBABs0

友『でもあなたはむかつくことにつらだけはいいんだから、今後もこういうことがあるから慣れておくんだよ』

女『冗談よしてよ』

友『じゃあ切るからね。今日はちょっと大変なんだ』

女『どうしたの』

友『今兄貴が来ててさあ』

女『○○くん?』

友『うん。今寝てる。彼女に振られたんだって。それでもう大荒れ、というかすごい落ち込みよう』

女『○○くんが』

友『うん。だからあいつの片づけしないといけないんだー』

女『大変だね』

友『お互いね。じゃあもう切るから、うまくやるんだよ。あと浮気するなよ』

女『わかってるよ。じゃあまた電話するから』

26 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 23:24:49.54 ID:WOlcBABs0

書き溜めもなく遅筆で、しかも投稿時間がまちまちでごめんなさい
読んでくれる方がいたら本当に遅いのでたまに思い出して見てくれると嬉しいです

27 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]：2011/10/22(土) 23:42:44.58 ID:qzFiIczoo

>>26
ずっとお前を見ているぞ

28 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]：2011/10/22(土) 23:43:22.93 ID:qzFiIczoo

>>26
ずっとお前を見ているぞ

29 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/22(土) 23:53:23.67 ID:+D4l0FCf0

すごく重いな

30 ：見ているぞって○○ゲのネタ? [sage]：2011/10/23(日) 10:14:58.29 ID:84LLGb6z0

後「FPSって調べましたよ。似合わないことするんですね」

女(聞こえてたんだ)

後「今度俺にもさせてくださいよ」

女「ああ・・・、うん。トイレについてこなかったらね」

後「わかりましたわかりました」

女「最近ずっとわたしとご飯食べてるけど」

後「それがどうかしました?」

女「別に」

後「嫌でした?」

女「いや、いいのかなあと思って」

31 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/23(日) 10:29:27.70 ID:84LLGb6z0

後「カラオケはやめにして今度飲み行きましょうよ」

女「飲みってお酒?」

後「もちろん。お酒飲めないんですか?」

女「飲めないというか飲まない」

後「未成年だからですか?」

女「なんというか、酔うのいやだなって」

後「どうして」

女「やっぱり自分がしたことを忘れるっていうのは恐いよ。それにあんまり美味しいとも思わないし」

後「じゃあまた違うことにしますか」

女「いや、いいよ。行こう。わたしはずっと烏龍茶すすってるから」

後「よかった。あいつらも喜びますよ」

女「あいつら?」

後「女友達にね、(女)さんのファンがいるんですよ」

女「はあ」

32 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/23(日) 20:35:32.99 ID:84LLGb6z0

女(あー気まず)

K「女さんですよね」

女「あ、はい」

M「わたしたち、女さんのファンなんです」

女「あー、(後)くんからも聞いたけど、ファンってなに?」

M「憧れてるんです。かっこいいって」

女「え、どこが?」

K「どこっていわれると答えにくいんですけど、立ち振舞いとか」

M「なんだか近寄りがたい雰囲気があるよね」

女(それで褒めてるつもりなのかな)

33 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]：2011/10/23(日) 21:07:05.53 ID:1Y9U0Dwzo

お、ハジマタか

34 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/23(日) 22:57:23.19 ID:WpsEluOZ0

K「これから仲良くしてもらってもいいですか?」

女「もちろんいいんだけど、ため口で話してくれると嬉しい。今年19だよね?」

K「はい。ああ、わかり、わかったよー」

M「じゃあまた後で」

女「うん。よろしくね」

女(あれが女子大生なのかな)

後「女さん、飲んでますか?」

女「飲んでるよ、烏龍茶」

後「すみませんね、あいつら。面倒くさい連中で」

女「あなたよりよっぽどかわいいよ」

35 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/23(日) 23:17:33.43 ID:Cfbe5cBu0

後「俺たちはこれからもう何件か行くんですけど、(女)さんはどうします?」

女「んー、帰ろうかな。もう夜も遅いし」

後「なんか悪いですね。無理矢理つきあってもらって」

女「無理矢理つきあわされたけど、誘ってもらって嬉しかったよ」

後「あ、ほんとですか」

女「うん。久々に賑やかって感じがした」

後「また誘ってもいいですか?」

女「いいよ。あ、でもカラオケはだめだよ。歌えないし」

後「よし、わかりました。じゃあもうどんどん誘いますね」

女「ああ、うん。今日はその、ありがとね。わたしなんか全然人づき合いできないのに」

後「え」

女「どうしたの」

後「あの、(女)さんにありがとっていってもらえるとは思ってなかったんで」

女「わたしそんなに嫌な女かな」

後「いやいや、そういう意味じゃないですよ。ただなんか、俺もそういってもらえると嬉しいです」

女「そう。よかった」

36 ：なにこの重いの・・・ [sage]：2011/10/23(日) 23:52:16.87 ID:Cfbe5cBu0

後「じゃあ女さん、また学校で」

K「おやすみなさーい」

女「またねー」

女(ああ、つかれた)

女(わたしはほんとは人に嫌われるのが恐いだけなんだ)

女(いやな女・・・かな)

女「ん」

女『もしもし』

姉『もしもし女ちゃん? 元気ー?』

女『元気って、ついこの間も電話したでしょう』

姉『ああー、そうだったねー。でももう一週間も前の話だよ』

37 ：姉は本当の姉でなくて、名前が入ると思ってください [sage]：2011/10/24(月) 00:01:53.92 ID:ofUIDfss0

女『今日はどうしたの』

姉『今度の土日にね、そっち行こうかと思って。(男)くんも』

女『酔ってるの?』

姉『酔ってないよー。最近はお酒は飲んでないし。(男)くんは少し飲んで寝ちゃったけど』

女『ああ・・・、そう。で、本当に来るの』

姉『行くよー。(男)くんが(女)ちゃんに会いたくて仕方ないんだってさー』

男『おい、そんなこといってねえよ』

姉『あれ、起きてたの』

姉『まあそれもあるけど、私も(女)ちゃんに会いたいなーって』

女『あー、はい。了解しました』

38 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/24(月) 00:59:27.11 ID:ofUIDfss0

姉『どうしたの、(女)ちゃん。声に元気がない気がするよ』

女『え。そうかな』

姉『うんうん。私は(女)ちゃんのことはなんだってわかるからね』

女『わかったよ。そうだったね。でも元気だから、大丈夫』

姉『ほんとにー? 困ったことがあったらなんでも私にいうんだよ』

女『ありがとう。でもわたしは大丈夫だから。気にしないで』

姉『ほら、(男)くんも何かいいなよ』

男『いいよ、俺は』

女『あの人にはわたしから電話するから。じゃあまたね』

姉『ばいばーい』

39 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/24(月) 11:08:31.09 ID:ofUIDfss0

女「君、本当にわたしとご飯食べててもいいの」

後「どうしてですか?」

女「ほら、みんなどこかへ食べに行っちゃうよ?」

後「いいんですよ、あいつらは。俺がいないと何もできないんだから飯ぐらいあいつらだけで食いに行かせないと」

女「自信あるんだ」

後「まあね」

女「Kちゃんとかは誰かとつきあってたりするの?」

後「あいつはないんじゃないですかねえ。どうしてですか?」

女「ただ気になっただけ」

後「今度ゲーセン行きましょうよ」

女「わたしゲームセンターのはうまくないよ」

後「いいですよ、そんなの。(女)さんと遊びたいんです」

女「ああ・・・、そう」

40 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/24(月) 11:17:46.40 ID:ofUIDfss0

後「(女)さんの彼氏ってどんな人なんですか?」

女「どうしたの急に」

後「俺も気になったんです」

女「うーん、どんな人かなあ。冴えない男だよ」

後「ほんとにそう思ってます?」

女「あはは、どうだろうね。むしろ冴えないでいてほしいのかな」

後「どうしてつきあったんですか」

女「えー、けっこう昔の話だしなあ」

後「他につきあった人はいないんですか?」

女「うん。いないよ。わたしってほら、地味だったからさ」

41 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/24(月) 11:37:35.36 ID:ofUIDfss0

女「いつも見てたから、いつのまにか好きになっちゃったのかもしれないね」

後「そう・・・ですか」

女「どうしたの?」

後「いや、なんでもないです」

女「そっちはどうなの」

後「何がですか?」

女「カノジョ。いるんじゃないの」

後「俺は・・・秘密です」

女「ええ、わたしにいわせておいてー」

後「秘密です。ヒミツの女なんです」

女「ふうん。ま、いいけどさ」

42 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/24(月) 20:44:03.38 ID:ofUIDfss0

女「でも(後)くんの彼女だったらきっとかわいいだろうね」

後「この間はストーカーに彼女なんていないっていってませんでした?」

女「そうだった、このストーカー」

後「かわいいですよ。(女)さんよりかわいいです」

女「わたしを基準にしたらかわいいのかかわいくないのかわからないよ」

後「・・・今度ゲーセン行くとき、俺一人でもいいですか?」

女「わたしはいいけど、どうかしたの?」

後「あ、あいつらいるとうとうっとうしいかなあと思って」

女「・・・(後)くんはやっぱりいつもの友達といるべきなんじゃないかな」

後「え、今なんていいました?」

女「いや、うん。ゲーセンね。楽しみにしてるよ」

43 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/25(火) 01:19:21.57 ID:s4oisfzko

こ、後輩うぜぇ…

44 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/25(火) 02:41:15.18 ID:xuTHSumL0

女『わたしに会いたいそうで』

男『ま、まあな』

女『ふふ。やけに素直だね。それとも(姉)さんに何かいわれた?』

男『いや、俺だってたまにはそう思うよ』

女『たまにはか。そっちはどう? 元気してる?』

男『まあ・・・まあかな。仕事が少し忙しいけど、(姉)は相変わらずだし楽しくやってるよ』

女『そっか。よかった』

男『(女)の方はどう? 大学は楽しい?』

女『ああ、うん。始まってまだ一ヶ月も経ってないけど、それなりにやってる』

男『友達できた?』

女『席の近い女の子と仲良くなった。それと』

男『それと?』

女『いや・・・、なんでもない』

男『俺もあんまり友達の多い方じゃないからさ』

女『根暗だもんね』

男『うるせえよ』

45 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]：2011/10/25(火) 14:48:45.40 ID:tbJAnPEgo

これは…NTR…なのか？

46 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チリ) [sage]：2011/10/25(火) 14:51:33.55 ID:aObjcSUS0

これは作者は女性っぽいですな。
登場人物の区別がつきにくいんだけど、なんとかしてくれるとうれしい。
特に後輩と女以外の人物について。
とりあえず期待

47 ：しばらく滞って申し訳ありません [sage]：2011/10/26(水) 14:57:15.02 ID:cT6xrxGv0

女『こっちに来るって』

男『ああ、行くよ。一泊だけど』

女『(姉)さんと東京見物していきなよ』

男『いいよ。もう見飽きた』

女『じゃあまた買い物につきあってもらおうかな』

男『ゲーム?』

女『それもあるけど』

女『そうそう。悪いんだけど、わたしそっちにいくつか忘れ物しちゃってもってきてほしいんだ』

男『ああ、いいよ』

女『お母さんにいえばわかると思うから』

男『おばさんにつかまるの嫌だから(姉)に取りに行かせるよ』

女『ふふ。ありがとう』

48 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 15:07:50.02 ID:cT6xrxGv0

女『じゃあまた連絡するよ』

男『ああ。じゃあ』

女『またね』

後「女さん」

女「わっ。びっくりしたあ」

後「ごめんなさい。これ、コーヒー」

女「気前いいね」

後「電話ですか?」

女「ああ、うん。彼と」

後「そう、ですか」

後「あのやっぱり、俺とは遊ばない方がいいんじゃないですか」

女「彼氏がいるから?」

後「あ、はい」

49 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 15:42:00.35 ID:cT6xrxGv0

女「あなたから誘ったのに」

後「まあ・・・」

女「わたしはあんまりいたことないからわからないんだけど、でも男女の友達っていうのもありだと思うんだ」

後「それは、そうですけど」

女「女友達、多いもんね」

後「多くもないですよ」

女「それに彼には前科があるから、わたしが男の子と遊んでいても何もいわないと思うよ、というのは冗談だとしても」

女「久しぶりにゲームセンター、行ってみたいと思ってたんだ」

後「・・・わかりました」

女「それに君には彼女がいるんだから、それとKちゃんたちと、むしろわたしが申し訳ないくらいだよ」

50 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 15:50:17.57 ID:cT6xrxGv0

女「久しぶりに入ったよ、ゲーセン」

後「俺もです」

後「(女)さんは格ゲーはしないんですか?」

女「あんまりしないかな。根気がなくて」

後「何するんですか?」

女「シューティングは知り合いにうまい人がいて、少しやったけど」

後「じゃあそれやりましょうよ。両替してきます」

女「うん。じゃあ、あそこで待ってるからね」

51 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 15:56:45.59 ID:cT6xrxGv0

後「どんなゲームなんですか?」

女「弾を避けて敵を倒すゲームだよ。わたしは弾幕しかやらないんだけど」

後「なんです? 弾幕って」

女「もうそれはこれでもかってくらいに敵弾の多いシューティングだよ。でもこれの方が初心者向けなんじゃないかな。あんまり詳しくないけど」

後「二人でできるんですね」

女「うん。でもちょっと一人でやってみる」

後「お手並み拝見します」

女「だからわたしはうまくないって」

52 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 16:05:31.36 ID:cT6xrxGv0

女「うそお。今の当たってないでしょ」

後「(女)さん、落ち着いて」

女「わかってる、わかってるってば」

後「でもうまいですね。俺こんなに避けられませんよ」

女「褒めると当たるからやめて。ほらー、当たっちゃったじゃん」

後「じゃあ貶せばいいんですか?」

後「うっわ、へったくそだなあ。こんなの余裕じゃん」

女「・・・それはそれでむかつく」

53 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 16:12:56.84 ID:cT6xrxGv0

女「うわっ」

後「あ、これで終わりですか?」

女「4面行けなかったなあ」

後「これってどんなもんなんですか?」

女「初級かな。全然だめだよ」

後「その知り合いの人はこれをクリアできるんですか?」

女「一回してた、かな? 家庭用に移植されたのをやってたんだけど」

後「じゃあちょっと俺もやってみます」

女「うん。わたしは隣のやってるね」

54 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 16:30:46.70 ID:cT6xrxGv0

後「あっ、これは難しいわ」

女「でしょう」

後「もう一回やります」

女「わたしこっちやってるからやってていいよ」

後「レバーって下から握った方がいいんですか?」

女「さあ・・・。わたしはそうしてるけど」

後「上から被せた方がよくないですか?」

女「わからない。わたしは下からの方がやりやすいというか、なんかかっこいい気がするから」

後「その知り合いの人はどっちでやってました?」

女「あの人は上からだったかな」

後「じゃあ上からにします」

女「・・・ああそう」

55 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 16:46:17.73 ID:cT6xrxGv0

女「どう? どこまで行けた?」

後「これ、どこまで行ってるんですか?」

女(え、4面行ってる・・・)

後「あ、やられました」

女「つぎわたしがやってもいい?」

後「いいですよ。俺ジュース買ってきますから」

女「本当に今日初めてやった?」

後「ああ、はい。初めてです」

女「わかった。ちょっと長くなるかもしれないから。好きなゲームしてて」

後「? わかりました」

56 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 16:59:24.40 ID:cT6xrxGv0

女(3面のボスが倒せない・・・)

後「(女)さん、どこまで行きました?」

女「え? ええと、忘れちゃった。熱中してて」

後「熱中してるとわからなくなるんですか?」

女「うん。なるなる。それより違うゲームしよう　よ」

後「じゃあ格ゲーしましょうよ。昔けっこうやったんです」

女「格ゲーか。あんまりやったことないんだけど」

後「俺が教えるから大丈夫です。といっても俺も初心者ですけど」

女「Kちゃんたちとはこういうところには来ないの?」

後「来ませんよ。あいつらはゲームはしないじゃないですか」

女「ふうん」

57 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 17:16:26.94 ID:cT6xrxGv0

女(・・・普通に強いし)

後「殆ど初めての割にすごくうまいですよ。(女)さん」

女「・・・ありがとう」

後「じゃ、そろそろ暗いですし、帰りますか」

女「うん」

女「あ、(後)くん」

後「はい」

女「今度うちでゲームしようよ」

後「え」

女「あ、でもわたし一人暮らしじゃないし、嫌だったらいいんだけど」

後「それは全く構わないんですけど」

女「わたしも今日のリベンジしたいし、来てくれると嬉しい」

後「あ、わかりました」

女「何かあった?」

後「いや、なんでもないです」

女「ふふ。じゃあ決まりだね」

58 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]：2011/10/26(水) 17:43:09.73 ID:SWWiQeI5o

これはNTRフラグといって俺はスレを閉じた…

59 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 18:46:57.04 ID:cT6xrxGv0

女「他に好きな人がいるんです。ごめんなさい」

60 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 18:58:14.03 ID:cT6xrxGv0

後「お邪魔します」

女「どうぞー。上がって」

後「家の人は?」

女「今買い物に行ってる。すぐ戻ってくるよ」

後「けっこう普通の家なんですね」

女「普通じゃない家ってどんなの?」

女「汚い部屋ですけど」

後「なんか、女の子の部屋にしては殺風景ですね」

女「悪かったね」

後「いや、冗談ですよ」

61 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 19:13:39.41 ID:cT6xrxGv0

後「これ、なんですか?」

女「これXenonってゲーム機なんだけど、知らない?」

後「名前は聞いたことあります」

女「そっか。知らないのか」

後「こっちは知ってますよ。PSEですよね。俺ももってます」

女「うん。あと一階にViiがあるよ」

後「滅茶苦茶もってるじゃないですか。すごいですね」

女「Xenon以外はこの春買ったりもらったりしたんだけどね。というか、わたしがゲーム好きって他の人にいった?」

後「いえ、いってませんよ。いわない方がいいですか?」

女「いってもいいけど、でも面白い話じゃないよね」

後「いいですよ。どうせあいつらはあんまりゲームには興味ないだろうし」

62 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 19:30:12.75 ID:cT6xrxGv0

女「好きなソフトを選んでいいよ」

後「全然知らないやつばっかりなんですけど、どれがおすすめなんですか?」

女「うーん。昔はオンライン対戦のあるゲームばっかりやってたけど、最近はひとりでのんびりやるゲームも好きだよ」

後「オンライン対戦やるんですか?」

女「うん。やっぱりゲームは人とやった方が面白いよ」

女「これのオンライン対戦ならふたりでもできるし、それやろうか」

後「女さんこれ毎日やってるんですか?」

女「このソフトはけっこう久しぶり。でも大好きで前は毎日のようにやってたよ」

63 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 19:41:00.07 ID:cT6xrxGv0

後「あ、俺こういうゲーム、パソコンでやったことあります」

女「PCでやるのが本来でこういうゲーム機のは馬鹿にされたりするけど、わたしはこっちの方が好きだよ」

後「ふうん」

女「それにパソコンでちゃんとしたゲームをするのにはお金がかかるしね。学生には難しいよ」

後「あっ、やられた。これ難しくないですか?」

女「慣れだよ。なれ。それにこのゲームはたくさん人いるし、弱い人もそれだけいるよ」

後「(女)さんはどれくらいなんですか?」

女「どうだろ。中級くらいに入れてもらえると嬉しいね」

64 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 19:48:30.25 ID:cT6xrxGv0

女「頭を狙うと速く敵を倒せるよ」

後「(女)さんってえぐいんですね」

女「今さら知ったの? 頭を狙える武器は限られてるからまずそれを拾いに行って」

後「戦略があるんですね」

女「まずマップを覚えないといけないからね。どの武器がどこにあってどうつかうのか」

後「(女)さんいっつもそんなこと考えてるんですか?」

女「いっつも考えてたら今ごろアメリカに渡ってプロになってるよ。そうじゃないから中級なの」

後「またやられた。やっぱり難しいですよ、これ」

女「まあ最初は仕方ないよ」

65 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 20:05:21.49 ID:cT6xrxGv0

後「終わった」

女「やっぱり頻繁にやっておかないと駄目だなぁ」

後「でも(女)さん一位じゃないですか」

女「チーム内ではね。相手チームにはもっとすごい人がいるし、こっちは負けてるしまだまだだよ」

女「それにこれは成績の関係ない対戦モードだから、もう少し頑張らないと」

後「じゃあ俺なんか全然駄目なんですね」

女「そんなことないよ。ふたり倒してるし、普通初めてだとひとりも倒せなかったりするよ」

後「じゃあ俺もちょっと頑張ります」

女「でもやっぱり楽しい。ソフトもそうだけど今日は(後)くんもいるし、やっぱりゲームは人とやった方がずっと面白いよね」

後「いつもはひとりでやってるんですか?」

女「向こうにいたときはずっと彼につきあってもらってたけどね。でも今思えば悪いことしたなぁ」

後「・・・」

66 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]：2011/10/26(水) 21:03:32.83 ID:FakoIU3Eo

期待

67 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 22:50:17.76 ID:cT6xrxGv0

女「大分うまくなったね」

後「(女)さんの指導のお陰ですよ」

女「数時間でここまでうまくなるなんて、(後)くんはセンスあるんじゃないかな」

後「・・・(女)さん」

女「ん、どうしたの」

後「いや、俺そろそろ帰ります。もう暗くなってきたし」

女「7時か」

後「今日は家に呼んでもらってありがとうございます」

女「ううん。こっちもゲームにつきあわせてしまって」

68 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/26(水) 23:13:09.07 ID:cT6xrxGv0

女「雨降ってるね。傘貸すよ」

後「これぐらいの雨、どうってことないですよ」

女「なら駅まで送ろうか?」

後「いいですいいです。もう暗いので(女)さんは家にいてください」

女「(後)くんは今日は楽しかった?」

後「楽しかったですよ。どうしたんですか?」

女「いや、自分が楽しいと思っても相手がどう思ってるかはわからないからさ」

後「そう、なんですか」

女「楽しいと思ってくれたのならよかったよ」

後「・・・じゃ、じゃあまた学校で」

女「うん。バイバイ」

女(いやに早かったな。ま、彼女もいるし泊まるわけにもいかないもんね)

69 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/27(木) 10:56:37.97 ID:7GwcndOn0

男「遠いな、東京」

姉「遠いよ。私の運転のせいじゃないよ」

男「これじゃあ、あいつに会うのも一苦労だなぁ」

姉「もういい加減免許とれば。時間はかかるけど会いに行けるよ」

男「うん。俺にはお前がいるからいいよ」

姉「それか(女)ちゃんと向こうに住むか」

男「まあ、そのうち。お前が大学卒業したら一緒に行こうぜ」

姉「(男)くんは私とつきあってるんじゃないんだし、そんなの気にせずひとりで行きなよ」

男「まだあっちに用があるしなぁ。しばらくはこれで仕方ないよ。あいつも、しばらくひとりの方がいいだろ」

姉「それは(女)ちゃんに聞いてみないとわからないよ」

70 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/27(木) 13:49:33.17 ID:7GwcndOn0

姉「大学卒業したら実家に戻るかもしれない」

男「まじ?」

姉「まだわからないけどね。どちらにしろ2年は後の話」

男「ふうん。妹たちは元気?」

姉「珍しいね。私の妹が気になる?」

男「しばらく会ってないもんなぁ。もう上の方は24か」

姉「あいつ結婚するかもしれないって」

男「結婚?」

姉「それだけ私たちも歳を取ったということだよ、(男)くん」

71 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/27(木) 14:01:10.95 ID:7GwcndOn0

男「下の方は?」

姉「あいつはねー、未だに何やってるのかよくわからない」

姉「誰かの兄貴みたいだよね」

男「兄貴は最近おとなしくしてるみたいよ。たまに家に帰ってくるし」

姉「へえ」

男「まだ兄貴のこと好き?」

姉「どうだろうね。まあ他人じゃないよね」

男「そのサングラス、あの時買ったやつ?」

姉「そうそう。君のはどうしたの」

男「さあ。部屋にでも置いてあるんじゃない」

姉「つかいなよ。せっかく買ってあげたのに」

男「そのうちね」

姉「似合う?」

男「お前は何したって似合うよ」

姉「今さら口説いても遅いよ」

72 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/27(木) 18:09:08.49 ID:KQunQWsC0

姉「もう着くよ」

男「あとどれくらい?」

姉「30分くらいかな。(女)ちゃんに電話して」

男「はい」

男『あー、もしもし。あと30分で着くって』

男『ああ』

男『うん』

男「(女)が飯食いにいこうって」

姉「いいよ。なににする?」

男『何食べたい?』

男「ラーメンだって」

姉「(男)くんがおごるからもっと高いものでもいいよって」

男『もしもし? もっと高いのでもいいよ』

男「ラーメンがいいんだって」

姉「じゃあ(女)ちゃんにラーメン屋の場所を聞いて、そこで待ち合わせしよう」

73 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/27(木) 18:54:23.96 ID:KQunQWsC0

女「久しぶりに見たよ。ふたりのその不味いつら」

姉「久しぶりに見たよ。(女)ちゃんのその天使のような笑顔」

女「ふふ。ひさしぶり。会いたかったよ」

姉「私も会いたかったよー。(女)ちゃん」

男「何だその挨拶」

姉「どうだった? 元気してた? おばあちゃんの家での生活は問題ない?」

女「元気げんき。おじいさんおばあさんにもとてもよくしてもらってるよ」

男「お前ら久しぶりに会って嬉しいのはわかるけどとりあえず中入ろうぜ」

74 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/27(木) 20:41:04.25 ID:9sohylbP0

女「炒飯も食べたいんだけど、食べきれないかもしれないから」

男「いいよ。残ったら俺が食べるから」

女「悪いね。わたしラーメンと炒飯」

男「俺ラーメンと餃子」

姉「じゃあ、ラーメン3つと炒飯と餃子で」

姉「(女)ちゃん髪切ったよね」

女「わかる? 少し短くしたんだ」

姉「わかるわかる。似合ってるよ。ほら、(男)くんも」

女「どうかな、(男)」

男「かわいいよ」

女「そう? やったー」

75 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/27(木) 22:57:48.18 ID:WECMTPrO0

女「2泊するんだね」

姉「うん。早く来られてよかった」

男「(女)、胡椒とって」

女「はい。こっちに来るのにどれくらいかかった?」

姉「休憩挟んで6時間くらいかな。けっこう急いだよ」

女「そう。道は空いてたの」

姉「空いてたすいてた。GW前でよかったよ、ほんと」

男「(女)、これ戻して」

女「はい。それにしてもふたりは変わってないね」

姉「そう? 最後に会ってまだ一ヶ月だからね。私も見倣って髪伸ばしてみようかな」

76 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/28(金) 11:58:29.52 ID:+bYzGdDv0

男「餃子のたれ取って」

女「はい」

姉「君さあ。食べてばっかり」

男「髪? 伸ばしたらいいよ」

女「いいよ。あとで話すこともあるし」

姉「おぉ。じゃあふたりで寝られるよういっておくね」

男「そんな予定ないです」

女「夏休みはずっとそっちにいるよ」

姉「アルバイトとかしないの?」

女「うん。まだいいかなと思って」

姉「(女)ちゃんが接客とかやったら人気出ちゃうもんね」

女「まあね」

男「否定しろよ」

77 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/28(金) 12:27:45.05 ID:yJ0sUwhz0

男「あー、腹一杯。早く帰って寝たい」

姉「運転もしてないのに」

女「ここのラーメン屋、悪くなかったでしょう」

姉「うん。美味しかったよ」

女「あ、メール来てる」

姉「誰から?」

男「先、車入ってるから鍵投げて」

姉「ほら」

女「同級生の男の子なんだけど、カードケースを忘れたから取りに行きたいって」

姉「友達?」

女「うん。この間家でゲームして遊んだんだ。あっ、でも全然変なことはしてないよ。ただ遊んだだけ」

姉「(女)ちゃん、人気ありそうだもんね」

女「(男)にはいわない方がいいかな」

姉「さあ。わからないけど、でも(男)くんは(女)ちゃんが男友達をつくったくらいで怒るような器の小さい男じゃないと思うよ」

女「そうかな」

姉「そうだよ。たまには(男)くんのこと信頼してあげなくちゃ」

78 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/28(金) 12:47:22.18 ID:7KlQDgqI0

女「今日もう取りに来るって」

姉「まあ(男)くんが直接関わる人間じゃないし、いわなくてもいいかもね」

女「カードがなかったから切符で電車乗ったって」

姉「どんな子なの?」

女「どうだろ。強いていうなら、うざい子かな」

姉「うざいんだ」

女「でも悪い子じゃないと思う。ううん、いい子だよ」

姉「いい人と友達になれてよかったじゃない」

女「うん。彼女いるんだってさ。女友達も多いし」

姉「プレイボーイだね」

女「さあ。そんなんじゃないと思う」

姉「とりあえず帰ろうか」

女「うん」

79 ：犬の散歩です [sage]：2011/10/28(金) 19:29:52.74 ID:GNzXvZT80

姉「じゃあ、サクの散歩行ってくるからねー」

男「はい、行ってらっしゃい」

姉「ほら、行くよ」

姉(ん、あれは)

後「あ、すみません。ここって(女)さんの下宿してる」

姉「うん。そうだよ」

後「お姉さんですか?」

姉「ううん。違うけど、そんな感じ」

姉「カードケースだよね。ちょっと待ってて」

80 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/28(金) 19:47:26.80 ID:GNzXvZT80

男「あれ、散歩行ったんじゃなかったの」

姉「あー、うん。ちょっと忘れ物」



姉「はい、どうぞ」

後「あ、ありがとうございます」

姉「タイミングが悪かったね。(女)ちゃん今お風呂だよ」

後「あ、そうですか」

姉「どうする? (女)ちゃんが出るまで待ってる?」

後「ああ、いや」

姉「ああ、でも(男)くんいるしなぁ」

後「その人って(女)さんのつきあってる人ですか」

姉「うん。私も彼と一緒に今日来たんだ。(後)くんだよね。(女)ちゃんから聞いてるよ」

後「あ、どうも・・・」

81 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/28(金) 21:24:23.91 ID:RsbFIMZW0

後「その、(女)さんたちってつきあって長いんですか」

姉「そうだねー。もうかれこれ5年目とかじゃないかなぁ。会ったのはもうずっと前だと思うけど」

後「そう、ですか」

姉「どうしたの?」

後「いや、なんでもないです。あ、これ、ありがとうございました」

姉(ふうん)

姉「ねえ、(女)ちゃんは(後)くんに話しかけてもらったっていってたけど」

姉「(後)くんは(女)ちゃんのどこが気になったのかな」

後「え、どういうことですか」

姉「あるでしょう。あなたが(女)ちゃんに話しかけた理由が、ひとつかふたつは」

82 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/28(金) 21:42:50.13 ID:RsbFIMZW0

後「その、(女)さん、いい人そうだって思ったから、ただそれだけです」

姉「そっか」

姉「それさ、(女)ちゃんにいってあげるとすごく喜ぶと思うよ」

後「え」

姉「多分ね、(女)ちゃんは何にも気づいてないんじゃないかな」

後「・・・あ、このカードケース、本当にありがとうございました」

姉「うん。また会えたら会おうね」

後「そ、それじゃあ」

姉「・・・男の子の気持ちなんてね、私にはわからないよ。(男)くん」

女「あ、(姉)さん。そんなところで何してるの」

姉「ん? (後)くんがさっきまでいたんだ。散歩、一緒に行こうか」

女「あ、うん。何かあったの?」

姉「ううん。何でも、ないよ」

83 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 11:34:40.97 ID:PLtKRVcf0

女「お風呂、上がったよ。何してるの」

男「今朝も思ったけどさあ、この家おかず多すぎ、お腹痛い」

女「出されたもの全部食べなくてもいいんだよ」

男「ええ。でも食べたいじゃん」

女「お風呂どうする?」

男「ああ、あとで入るよ」

女「もう明日帰るんだね。どうだった、久々の東京は」

男「別にどうもないよ。よく歩いた」

女「ずっと休んでばっかりだったじゃん」

男「お前らが歩きすぎなんだよ。お陰で足も痛い」

女「たまの運動によかったんじゃない」

84 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 11:50:17.66 ID:PLtKRVcf0

男「(姉)は?」

女「下でおばあさんとテレビ見てるよ」

男「そう」

女「あ、今日買った服、着るから見てよ」

男「今から?」

女「うん」

男「ここで着替えるなよ。別のところで着替えろよ」

女「はいはい。恥ずかしがりやさん。ちょっと待っててね」



女「はい。どうかな」

男「あー、うん。いいよ」

女「いい? よかった」

男「いいけどさ、俺はトレーナーにジーパンのお前も好きだよ」

女「それはどういうこと? どんな格好でもわたしが好きってこと?」

男「トレーナーとジーパンが好きってこと」

女「ああ、そう。トレーナーも喜んでるよ」

85 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 12:02:26.11 ID:PLtKRVcf0

女「明日は何時出発?」

男「さあ。(姉)に聞いてよ。俺はただ乗っかってきただけだし」

女「朝早いと寝坊するといけないし」

男「それは、ないだろ。あいつ朝弱いし」

女(あ、メール)

女「ちょっと出掛けてくる」

男「え、こんな夜遅くに?」

女「すぐ帰ってくる。あ、何か欲しいものある?」

男「いや、別に」

女「じゃ、お風呂入っておいてね」

男「なんだ?」

姉「(男)くん、(女)ちゃんは?」

男「なんか出掛けるっていって出ていったけど」

姉「ふうん」

86 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 12:47:34.35 ID:PLtKRVcf0

姉「なんとなく聞きたくなったんだけど」

男「なに」

姉「(女)ちゃんがこっちにいる間に他の男の子を好きになったらどうする?」

男「どうしたんだよ急に」

姉「いいから」

男「うーん、そうだな。すごく寂しいけど、それは仕方のないことじゃないか」

男「特に俺は、あいつには恨まれきれないようなことをしたんだから」

男「仕方ないだろ」

姉「君はね、もうちょっと(女)ちゃんのことを追いかけた方がいいよ」

男「で、どうしたんだよ」

姉「なんでもない。コーヒー入れてきてあげるよ」

男「なんなんだ一体」

87 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 12:58:08.89 ID:PLtKRVcf0

女「こんな時間にどうしたの、(後)くん」

後「あ、来てくれたんですか」

女「そりゃ呼ばれたら来るよ」

後「昨日はこれ、ありがとうございました」

女「ああ、うん。ごめんね、わたし出られなくて」

後「ああ、いえ」

女「どうしたの、(後)くん。なんか元気ないみたいだけど」

後「そんなことないですよ」

女「(後)くん?」

88 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 13:10:47.93 ID:rW5QTirZ0

後「昨日のきれいな女の人は誰ですか?」

女「ああ、(姉)さん? 友達というか義理の姉、みたいな」

後「きれいな人ですよね」

女「うん。きれいというかかわいい感じだけどね」

女「(後)くん? 寒いし、どこか、またゲームセンターでも行こうか?」

後「あ、いえ。もう帰るので、ただお礼をいいに来たかっただけで」

女「そっか」

女「(後)ってさ会った頃と比べてけっこうおとなしくなったよね」

後「そう、ですか?」

女「うん。なんかね、会ったときはもっとはしゃいでる若者って感じがしてたよ」

女「それとも今日は元気ないだけ?」

89 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 13:26:42.75 ID:rW5QTirZ0

女「正直最初は生意気でしつこい子だなって思ったけど」

女「でもね、話しかけてもらってわたし、けっこう嬉しかったよ」

女「(後)くん?」

女「(後)くん。雨、降ってきたけど」

女「(後)くん」

後「俺も」

女「ん?」

後「俺も嬉しかったですよ。(女)さんに喋ってもらえて」

女「そっか。よかったよ」

女「風が寒いね」

後「俺、ほんとは彼女なんていないんですよ」

女「え?」

90 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 13:37:15.65 ID:rW5QTirZ0

後「最初はただかわいい女だなって、それだけだったんですよ」

後「彼氏がいるっていうのも、俺をはねつけるための嘘だと思って」

後「でも、そうじゃなくて」

後「(女)さん」

女「うん」

後「多分、(男)さんとつきあってから告白されたこと、一度や二度じゃないですよね」

後「そのとき、どうやって断ったんですか」

女「ねえ、(後)くん」

後「俺も、同じ断り方をされてしまうんですか」

後「・・・じゃあ」

女「あっ、ちょっと待ってよ。(後)くん!」

91 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 13:49:27.92 ID:rW5QTirZ0

姉「さあ、サクー。雨降ってるけど散歩行くよー」

女「(姉)さん」

姉「ん、(女)ちゃん?」

姉「雨、降ってるよ。そんな格好じゃ風邪引くよ」

女「(姉)さん、わたし」

姉「うん」

女「わたし、いつも応えられなくて、聞かなかったことのように流して」

女「相手の気持ちを踏みにじってきた」

姉「(女)ちゃん」

女「わたしは、最低な女だ」

姉「(女)ちゃん、それは違うよ」

92 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 14:10:18.79 ID:rW5QTirZ0

女「今日含めて4回。すべて断ってきた」

女「いつも同じ台詞だった。ごめんなさいって」

女「いつも一度や二度喋ったことがあるかどうかの人で」

女「でもわたしは、その人たちのことを知ろうともしなかった」

姉「(女)ちゃん」

女「今回で初めて気づいた。バカだね、わたし」

姉「それは仕方のないことなんだよ」これも仕方のないことなんだよ

姉「(男)くんを好きでいるということは、他の男の子を男の人として、好きになってはいけないということなんだ。たとえどうしたって断らなくちゃいけなくても」私がいっても、説得力がない

女「(姉)さん」

姉「大丈夫。女は男よりも多いんだから。きっと彼らにもいい相手が見つかるよ」

姉「あなたと私が、そうだったように」

女「・・・うん」

姉(そうしてあなたはまた目を真っ赤にして。でも絶対に涙は流さないんだ)

93 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 14:54:23.95 ID:rW5QTirZ0

男「じゃ、またGWに来るから」

女「ずいぶんと近いんだね」

男「(姉)のおばあさんの料理うまかったもんなぁ」

姉「素直に(女)ちゃんに会いたいっていいなよ」

女「じゃあ、またね」

男「うん」

女「あ、(男)」

男「なに」

女「惚れさせた責任、とってよね」

男「は?」

女「ふふ」

姉「ほら、行くよ。じゃあね(女)ちゃん。またね」

女「うん。バイバイ」

94 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 15:54:59.89 ID:rW5QTirZ0

それから。わたしは外国語の授業で一緒の女の子と仲良くなった。これまでもわたしを気にかけて話しかけてくれていた子たちだ。お昼ご飯は彼女たちと食べるようになった。

KちゃんやMちゃんとは今もよく話す。遊びの誘いはなんとなく断ることが多いが、それでも熱心に声をかけてくれる。今度一緒にカラオケに行く予定だ。

(後)くんとは、あれから一緒にご飯を食べることはない。ゲームにつきあってもらうこともない。

擦れ違えば挨拶を交わす程度だ。彼は敬語で話すのをやめた。ため口で話す彼はひょうきんな感じのした以前とは違って、頼もしい感じ。なるほど、だから女友達も多いのだなと思う。でもそれは、春にどこへ行くにも追いかけてきた彼とはまるで違う人間だった。

6月のある日のことだった。

95 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 16:05:57.52 ID:rW5QTirZ0

後「(女)さん」

女「はいっ」

後「飯、一緒にいいですか?」

女「あ・・・、うん」

女「今日はお弁当なんだ」

後「(女)さんと食べるために今朝つくってきたんですよ」

女「へえ」

女「あの、さ」

後「そうそう。俺、彼女できたんですよ」

女「え、そうなんだ。Kちゃん?」

後「いや、別の学校の子です。これがすごくいいやつなんですよ。紹介したら会ってくれますか?」

女「あ、うん。もちろん。楽しみにしてるよ」

96 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 16:16:30.89 ID:rW5QTirZ0

女「どんな子なの?」

後「そうですねぇ。(女)さんみたいにかわいい人ですよ」

女「わたしよりかわいいんだ」

後「うーん。今はまだちょっと(女)さんの方がかわいいかもしれないけど、でもそのうち絶対にあいつの方がかわいくなりますよ」

女「ふふ。きっと、そうなるよ」



　　　おわり

97 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 17:08:58.22 ID:rW5QTirZ0

おわりです。読んでくれた人がひとりでもいたらいいなぁという感じですが

ご指摘ありましたが台詞で明確な差をつけると嘘っぽくなると思ったので、各人物の雰囲気が出るように気をつけたつもりですが、つたわらなかったらごめんなさい

自己満足になりますが、スレも余ってるので近いうちに別の話を始めます。ここまで読んでくださってありがとうございました

98 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/29(土) 19:56:32.58 ID:eSZbMUWxo

乙なんだけど、一波乱をひとつくらい入れた方が良かったと思うんだな。

99 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/30(日) 01:06:39.54 ID:bW3P34rIO

男が女にやった最悪な事の内容が語られてないような気がする…

100 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/30(日) 13:58:21.21 ID:TziTUN470

>>98
今回はテーマを「告白を断らなければいけない(女)」とおいたのでこれ以上はありませんでした

>>99
知らないことのある方がこの話のために用意されたキャラクターじゃないとつたわると思ったから
もちろん、実は何もないなんてことはありません

>>83 女「ずっと休んでばっかりだったじゃん」→「ずっと休んでばっかりだったのに」

>>88 一ヶ所、「くん」を入れ忘れた

101 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/31(月) 00:34:16.83 ID:KpDqTKAQo

>>100
いや、テーマはそれでいいと思うけど過程でもう少し盛り上げないと読む人を引き込めないのじゃないかと。
例えば、もう少し後輩を情熱的にしてみるとか後輩と男を絡めてみるとか。
今回のだとちょっと後輩も女もあっさりし過ぎかなと思うわけさ。
あくまで自分の主観だけどね。それと煽っている訳じゃないからね。

102 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2011/10/31(月) 07:47:42.29 ID:Se0ddtpf0

>>101
本当は(男)と後輩は会う予定だったけど、後輩の性格をそれほど固められなかったからできなかった。うざいキャラにするつもりもなかった

だけど俺はこれでいいと思った。また文章に直すときに考えてみるよ

103 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 14:13:34.83 ID:z8UYaZvCo

全部読ませていただいた！
寝取りなのかな？！とか思いましたが全体的に面白かったと思います。

でもキャラが上手く固まってないかな？キャラの個性が薄くて解りづらい感じもしました。

104 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 14:23:32.44 ID:AZAx/6uA0

2

(女) 18歳

(男) 21歳

(姉) 24歳

105 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 14:29:11.48 ID:AZAx/6uA0

>>103
むしろ(女)、(男)、(姉)の3人はがちがち
でもセリフによる明確な違いはつけていないのでわかりにくいかもしれません。ごめんなさい

106 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 14:33:08.79 ID:z8UYaZvCo

謝罪なんていらないさ！次も楽しみにしてるよ！

107 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 14:34:08.60 ID:AZAx/6uA0

女「はい、どちらさまですか?」

兄「おう、(女)ちゃん。俺だおれ」

女「えーと。もしかして、お義兄さん?」

兄「そうそう、お兄さんだ。開けてくれ」

女「あー、はい。ちょっと待ってください」

108 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 14:42:37.65 ID:AZAx/6uA0

兄「よお、(女)ちゃん。久しぶり」

女「あ、お久しぶりです」

兄「(男)は?」

女「居間のソファで寝てます」

兄「せっかく(女)ちゃんが来てくれてるのに、あいつは寝てるのか」

兄「ん? それとも一緒に寝てたけど、今(女)ちゃんだけ起き出してきたのか、どっちだ?」

女「せっかくわたしが来てるのにあの人がひとりで寝出したんです」

兄「おお、そうか。すまんすまん」

109 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 14:50:00.60 ID:AZAx/6uA0

兄「さて、そんな(男)にはお仕置きをしてやらんといかんなぁ」

女「まあ、とりあえず起こしてあげてください」

兄「これを試すときが来たようだな」

女「なんですか? それ」

兄「ガスガンだ。通販で昨日届いた」

女「・・・お兄さんってどこに住んでるんですか?」

兄「ふっふ。知りたいか? それはな」

兄「秘密だ」

女「は、はあ」

110 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 14:53:54.03 ID:AZAx/6uA0

兄「さあ、起こすぞ」

女「あ、でもエアガンで撃つとかはちょっと・・・」

兄「だいじょうぶ。音で起こすから」

兄「行くぞ」

バスン バスン

兄「・・・起きんぞ」

女「ああ、びっくりした」

111 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 15:00:11.09 ID:AZAx/6uA0

兄「じゃあ、これの出番だな」

女「なんですか、そのでっかいのは」

兄「ガスブローバックの長物だ。これも通販で昨日届いた」

女「なんでそんなの集めてるんですか?」

兄「ネットサーフィンしてたらサバゲーに興味をもった」

女「はあ」

兄「よし、準備完了。(女)ちゃん、耳塞いで」

女「あ、はい」

112 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 15:07:50.52 ID:AZAx/6uA0

ドガガガガガガガガガガガガガガガガガ

男「うわあああああ」

兄「お、起きた」

女「そりゃ起きるでしょう」

兄「よお、(男)」

男「は、兄貴?」

兄「お前一週間後誕生日だったな。これやるよ」

男「ああ? なんだこりゃ」

兄「(女)ちゃんも3ヶ月後だったね。さっきのガスガンいる?」

女「いりません。代わりに欲しいもの箇条書きにして送ります」

兄「ああ、了解りょうかい」

113 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 16:09:57.62 ID:AZAx/6uA0

兄「さて、(男)も起きたところで本題だ」

男「ああ、耳いてえ」

兄「(女)ちゃんも、座ってすわって」

女「はい」

男「もう、早くしろよ」

兄「実はな・・・」

兄「(姉)のやつが男とつきあってるらしい」

男「な、に?」

女「いや、それそんなに驚くことかな」

114 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 16:23:36.35 ID:AZAx/6uA0

兄「あれ、(女)ちゃんはあんまり驚かないんだね」

女「だって(姉)さんも女の子ですし。しかもかわいいし」

男「兄貴、(姉)とは別れたんだろ?」

兄「確かにあいつとは別れた。だけどあいつが俺を差し置いて他の男とつきあってるのは許せない」

女「なんつー勝手な」

115 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 21:13:05.67 ID:AZAx/6uA0

兄「初デートは今週の土曜だ」

男「・・・なんでそんなこと知ってるんだよ」

兄「ある筋からの情報だ。1時に金沢駅東口に集合、その後映画鑑賞」

女「(姉)さんもデートで映画観たりするんだ」

男「で、どうするんだよ」

兄「決まってるだろ。後をつける」

女「お兄さん、そういうことはやめた方が」

兄「もちろん俺ひとりでいったらストーカー以外の何物でもないからな。ふたりにもつきあってもらう」

女「いや、ひとりでとかふたりでとか、そういうことじゃなくて」

男「俺は土曜は無理だぞ。学校あるし」

兄「じゃあ(女)ちゃん」

女「学校って、いつもサボっておいて」

男「行ってやれよ。俺も実はちょっと気になる」

兄「じゃあ、決まりだな。俺と(女)ちゃんは土曜12時にこの家集合」

女「えええ」

男(しかし(姉)なら彼氏なんてできたらすぐに報告してきそうな気もするが)

116 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/02(水) 21:48:43.76 ID:AZAx/6uA0

兄「悪いと思ってる」

女「・・・まあ、観たい映画だったからいいですけど」

兄「お昼食べた? 好きなものおごるよ」

女「いいですよ、ファストフードで」

兄「そう。まわらない鮨とかでもいいんだよ?」

女「あんまりお兄さんに貸しておくとまた何かにつきあわされそうなんで、けっこうです」

兄「今日のこれでプラスマイナスゼロだよ」

女「まあ、また今度」

兄「よし、わかった。じゃあ行くか」

117 ：>>116 貸して→借りて [sage]：2011/11/03(木) 14:26:00.02 ID:o/a/PVkT0

兄「よくよく考えると(女)ちゃんを大変なことにつきあわせている気がする」

女「大変なことにつきあわせてますよ」

兄「今からでも帰る?」

女「ここまでつれてきておいて今さら何いってるんですか」

兄「わざわざ駅までハンバーガーを食べに来た、みたいな」

女「わたしももう映画を観る気分なので、ここまで来たら行きましょう。それに(姉)さんの彼氏もちょっと気になるし」

兄「それを聞いて安心した」

118 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/05(土) 01:03:51.61 ID:tXkCBQN70

女「なんだかんだお兄さんって(姉)さんのこと気にしてますよね」

兄「いや、全然」

女「わたしは恋愛には詳しくはありませんが、素直に気持ちをつたえるのがいいと思います」

兄「(姉)と、約束したんだ」

女「え・・・」

兄「どちらが先に結婚するか勝負しようって」

女「は、はあ」

兄「しかも俺から吹っ掛けた」

兄「それで負けるわけにはいかんだろ」

女「ああ、そう、です、ね」

119 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/05(土) 01:15:36.63 ID:tXkCBQN70

兄「ほら、いたぞ」

女「ほんとだ。あれ、(姉)さんあんな服もってたかな」

兄「つまりなんだ、あいつは初デートで張り切っちゃってるということか」

女「まあ、大抵の人は張り切っちゃうんじゃないですか」

兄「そんなもんか」

女「多分」

兄「(女)ちゃんはどうだったの」

女「ええ、どうといわれても、多分わたしは普段通りだったと思います。あの人もそうだったろうし」

兄「ふうん。(男)も幸せなやつだな」

女「あの、お兄さん。ここだと思いきり見られるので少し離れましょうよ」

兄「あ、ああ」

120 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/05(土) 01:22:18.21 ID:tXkCBQN70

女「あ、来ましたよ。あの人じゃないですか」

兄「ん、あいつか」

女「楽しそうに喋ってますよ」

兄「なんか女々しいやつだな」

女「そんなこといったらダメですよ。(姉)さんだって女の子なんだし、かわいい男の子が好きなんじゃないですか」

兄「ん、(男)は別にかわいくないぞ。むしろかわいくない」

女「外れを引いたかな~。あ、(姉)さんたち、もう行きますよ」

兄「(女)ちゃん、けっこうノリノリだね」

121 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です) [sage]：2011/11/06(日) 16:11:48.57 ID:XzBmXeKF0

どうしても更新が断続的になるので一旦休止させていただきます
読んでいただいている方がいらっしゃるかわかりませんが、本当に申し訳ありません