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大魔王「勇者と子作りしろ」魔王「ヘァッ!?」 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 18:35:37.42 ID:Eo5fZ4Xto
四天王1「ククク……大魔王様。あなたの計画通りに事は進んでおります」
四天王2「さすが大魔王様だ。勇者の血を持つであろうものを全員捕まえる作戦とは」
四天王3「大胆かつエクセレントゥ!! しびれちゃうわん!」
大魔王「そう褒めるな。して、残りの勇者共は何匹だ?」
四天王4「あー……。100ぐらい」
大魔王「クハハハッ!! 順調じゃのう! のう、魔王よ」
魔王「……え?」
1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/
トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/
【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/
ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/
【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713522243/
旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713353246/
木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aaorz/1713351945/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 18:39:44.59 ID:Eo5fZ4Xto
大魔王「ん? 魔王よ、話をきいていなかったのか?」
魔王「え? イ、ア、エェツ、ンッ―! いえ、あの、あ、エッ、はい、ソッスネ!!」
四天王1「……」
四天王4「チッ……」
魔王「エ、アッ、え……? み、みな、ンゴッホゥアッ!! み、みみなさん、ど、どうし……?」
大魔王「よい、気にするな。そこでだ、魔王。お前に頼みたいことがある」
魔王「たのっ、……あ、頼みごとっすか……」
大魔王「勇者を捕まえて来い」
魔王「ヘアッ!?」
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(中国地方)
[sage]:2011/11/04(金) 18:39:56.90 ID:DWzGNIma0
勇者100人vs魔王1人wwww
卑怯なんてレベルじゃねえwwww
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 18:42:45.48 ID:Eo5fZ4Xto
魔王「ちょwwwンッ、ま、ッ、まっ……エーッ、フッー! ちょ、まじ、ヒュ……な、カッ、感じなんスかねフッ―!?」
大魔王「あぁ我が息子、魔王よ。お前今年で何歳になる」
魔王「エッ!? あ、えっと……」
魔王「……ニジュウハチっすね……」
大魔王「学校を卒業してから、早10年か。お前、いままで何をした?」
魔王「えっ……あ……」
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(神奈川県)
[sage]:2011/11/04(金) 18:43:54.34 ID:xhApZeZ30
静かにリア充を呪ってました。
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 18:46:12.54 ID:Eo5fZ4Xto
魔王(なんだよ、親父。なんでこいつらの前でそんな話するんだよ)
魔王(ちくしょう……知ってる癖によ)
魔王(三ヶ月ぶりに部屋からでてみたらこれだよ……)
魔王(情弱老害が……、いい気になってんじゃねーよ……)
大魔王「魔王、質問に答えんか!!」
魔王「エッあ、ああ、ああ、ああす、さ、しゃ、さーせんっす……」
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 18:50:06.92 ID:Eo5fZ4Xto
大魔王「さーせん?」
魔王「オウフゥwwwチョwwチガッwwwンフーッ! フッー!」
四天王4(こいつきもちわりぃ……)
四天王3(はやく部屋にかえりたいわ。キオオタ臭がついちゃいそう……)
魔王(くそ、DQN共が……。こいつらさっさと勇者に倒されればいいのに)
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 18:52:31.57 ID:Eo5fZ4Xto
大魔王「まぁいい。ともかくお前は側近とともに勇者を捕まえて来い」
魔王「エッ、……ア、で、でも……」
大魔王「なんだ?」
魔王「あ、あ、アニ……が、アニ、アニメ、みたいのが、ン、ア、重なる感じナンスケド……」
魔王(やっべwww正直にいっちまったwwww)
大魔王「…………」
四天王4(まじこいつきめぇわ……。いい年こいてアニメとかないわー……)
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 18:54:15.45 ID:Eo5fZ4Xto
大魔王「そんな低俗なものは後回しにしろ」
魔王「テイッ!? テ、テ!?」
大魔王「なんだ?」ギロッ
魔王「え、あ、イ、いえ……ナイッス……」
大魔王「それなら今すぐいってこい。データは側近に渡してある」
魔王「あ、ハイ」 トボトボ
バタンッ
大魔王「……ふぅ」
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 18:56:03.44 ID:Eo5fZ4Xto
四天王1「魔王様は相変わらずのご様子で」
大魔王「いったいどう間違えてああなってしまったのか」
四天王3「顔はけしてわるくない。ううん、むしろアタシ好みのイケメンなのにねぇ」
四天王3「まぁ、それ以上に贅肉がついちゃっててアレなんだけどね」
四天王4「うげ……」
四天王3「なによん!!アタシに文句でもあるの!!」
四天王4「近づくなよ、カマ野郎が」
四天王3「なによ!! やるの!?」
四天王2「お前たちうるさい」
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 18:57:38.60 ID:Eo5fZ4Xto
四天王1「しかし本当に魔王様に任せてよかったんですか?」
大魔王「あぁ、大丈夫だ」
大魔王「あいつに任せたのは、Fランクの勇者だ」
四天王4「Fランクねぇ……」
四天王3「Fランクって『一般人だけど、もしかすると勇者の血ひいてるかもしれない』って奴でしょ」
四天王3「そんなカスいの集める必要性もないとおもうけど?」
大魔王「確かに、そのとおりかもしれんな。だが苗代を集めるとおもえば、どうだ?」
四天王2「……必要だな」
大魔王「そういうことだ」ニヤリ
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 18:59:39.37 ID:Eo5fZ4Xto
魔王「なんだよあいつら、人をこまみたいに扱いやがって」ブツブツ……
魔王「労働厨のくせに馬鹿にしやがってよ……」ブツブツ……
魔王「……」
魔王「…………」
魔王「俺ってほんとカスだなぁ……」
側近「魔王様」
魔王「ヒャインッ!?」ビクッ
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:01:23.59 ID:Eo5fZ4Xto
魔王「ア、そ、側近さ、ん」
側近「お久しぶりです。魔王様。このたびは初のお仕事獲得おめでとうございます」
魔王「エッ、あ、ハイ……」ドキドキ
魔王(側近さんいつみてもかわいいな)
魔王(なんで半径10m以内にはいってくるんだろ)
魔王「フーッ…フーッ…//////」ドキドキ
側近(気持ち悪い……)
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:04:01.39 ID:Eo5fZ4Xto
側近「とにかく勇者を捕まえにいきましょう」
魔王「あ、ソ、ソウッスネ!」
側近「それじゃルーラでいきましょうか」
魔王「あ、え、チョ、チョット、まwww」
側近「はい?」
魔王「エッ!? あ、あの、オレ、そ、装備なにも、ンッ、ゴホッ!! えっと、な、ナインスケド」
側近「あぁ……」
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:06:19.09 ID:Eo5fZ4Xto
側近「相手はFランク勇者です」
魔王「ソソソwwwソ、フェwwwフ、F、Fランwwwwww」
側近「だから武器なしでも捕まえることができるでしょう。相手女ですしね」
魔王「えっ……」
側近「えっ?」
魔王「エ、えっと、あ、ア、あ、あの、ファッ、トッ? お、おん、おんなの人なん、すか?」
側近「ええ、そうですよ」
16 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:07:55.12 ID:Eo5fZ4Xto
魔王(やべぇwwwwどこの薄い本だよwwwwwwww)
魔王(あーんやめて魔王様。それはお尻の穴ですってかwwwww)
魔王(うっはwww)
魔王「ドゥフドゥフドゥフ//////」
側近「……」
17 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:09:03.00 ID:Eo5fZ4Xto
側近「兎にも角にも勇者の家の近くまで飛んできました」
魔王(ルーランギモチィィ!! なんかおにんにんビュンってなったwwww)
魔王(ルーラ……オナニー……ルラニー……)
魔王(これは流行るwwwwwwwルーラがんばって覚えないとwwww)
魔王「ハァハァハァハァ」
側近(うわ……)
側近「……とにかく魔王様。偵察してみましょう」
魔王「アフッラッ!? あ、え、あ、アア、ア、ア、そ、ソッスネ!」
魔王(やべぇ、何もきいてなかった……)
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:10:32.87 ID:Eo5fZ4Xto
女「今日もいい天気ねぇ」
ロリ「おねえちゃんおはよー!」
女「あぁ、妹ちゃんおはよう。今日もいい天気ですよ」
ロリ「ほんとだー」
ロリ「今日もいいことありそうだね!」
女「えぇ、ほんとうに」
側近「あの二人がFランク勇者ですね。姉妹のようです」コソコソ
魔王「……」
魔王( お ん に ゃ の こ ま じ 天 使 !!)
側近「……魔王様?」
19 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:13:03.40 ID:Eo5fZ4Xto
魔王(アァァァァアッ!!! アゥハッ!! まじかわいいいいいいい!!!)
魔王(二次元から光臨なさったんや!! 女神が二人もおるで!!!)
魔王(うわああぁぁああああオナニーしたいよおおおおおおお!!!!!!)
魔王「クポッ……キヒッ……」ギンギン
側近「……………………………………………………………………」
20 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:15:46.79 ID:Eo5fZ4Xto
妹ゆーしゃ「おねえちゃん、おねえちゃん」
姉勇者「なぁに?」
妹ゆーしゃ「きょうね、ちょっと帰りおそくなるかもしれない」
姉勇者「あら、デートでもいくのかしら?」
妹ゆーしゃ「そ、そんなんじゃないよ!」
姉勇者「あらあら。ふふっ、楽しんできてね」
妹ゆーしゃ「うー……」
魔王(うぅうううううううううううううううう!!!!!)
側近「…………」
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:17:29.25 ID:Eo5fZ4Xto
側近「どうやら妹のほうは学生のようですね」
側近「となると……そのままほうっておくと学校にいってしまうかもしれませんね」
側近「できればその前に捕まえたいところですが……」
側近「魔王様、どう致しましょう」
魔王「…………ウッ……ブヒッ……フッヒッ……」
側近「魔王様!」
魔王「ヒッ!? ヒャイッ!? え、アッ、ゴホッ!! ンギゴッ!! な、なんスか……」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:19:40.14 ID:Eo5fZ4Xto
側近「しっかりしてください。私の話、聞いていましたか?」
魔王「あ、ハイ。聞いてた、か、感じなんですけど……」
側近「では復唱してください」
魔王「えっ!?」
魔王「そ、ソノwwwwふ、ふくしょとかそういうwwwwそういうのはンッ、ア、い、いかっ、いかがな、ネ?」
側近「はぁ?」
魔王「あ、いや、その、サーセンっす……」
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:20:55.68 ID:Eo5fZ4Xto
側近「いいですか。あのガキのほうは学生です」
側近「学校にいくまでに仕留めないと厄介なことになるかもしれません」
側近「なので今すぐにでも行動する必要があります」
側近「魔王様、何か良い案などありますでしょうか?」
魔王「エッ……イヤイヤwwwwwそ、そんな、ネ? 急におもい、もいもい、ネ? じゃないッスカ」
側近「……そうですか」
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:22:07.56 ID:Eo5fZ4Xto
側近「……」
魔王「あ、あの、えっと、そ、側近さん?」
側近「なんでしょう」
魔王「あ、え、こ、これから、ソノ、えっと、ど、どうする系っスかね? コヒュ!」
側近「……そうですね。魔王様はガキのほうを捕らえてください」
側近「5分程度の短いものですが、この辺に結界をはります」
魔王「あ、け、ケッカイ? ッスカ?」
25 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:24:55.10 ID:Eo5fZ4Xto
側近「はい。その結界の中は、別世界みたいなもので――、外部から入ることもできなければ、内部からでることもできません」
側近「はっている間に勇者たちを弱らせて、捕らえてしまいましょう」
側近「できますか?」
魔王「アッ、はい。ンーッ!! ンッフッ! そ、ソッスネ。 や、やってみまフ……」
側近(絶対失敗するな……)
側近(私がアシストしないとやっぱりだめか……)
側近(はやく帰って身体洗いたいな)
側近(なんだか臭いものでもついちゃってるかもだし……)
側近(側近やめたいなぁ)
魔王「……」
26 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:26:32.52 ID:Eo5fZ4Xto
側近「それではいきますよ」
側近「――」ビュンッ
魔王「ハヒッ!」ビクッ!
妹ゆーしゃ「! な、なんかおそらの色がかわったよ?」
姉勇者「あら、本当ね」
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:27:49.30 ID:Eo5fZ4Xto
側近「勇者共! 覚悟するが良い! ここでお前らは終わりだ!!」ガサッ!!
魔王「ア、ちょ、ちょっと、ま、待ってくだサ……ちょwwwまってwww」ガサッ
姉勇者「まもの?」
妹ゆーしゃ「まものとぶたがいるよ!!」
側近「ぶ、ぶた……」プッ
魔王「…………」
魔王(わ、われわれのぎょうかいでは……ご、ごほうび……)ガクブルガクブル
28 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:30:09.70 ID:Eo5fZ4Xto
側近「ぶたはどうでもいい! お前たちを捕らえにきた」
妹ゆーしゃ「!」
妹ゆーしゃ「お、おねえちゃんには指いっぽんもさわらせない!!」サッ!
姉勇者「い、妹ちゃん!?」
側近「ほう……」
側近(てっきり姉の後ろに隠れるとおもったが、このガキなかなか勇気がある)
魔王(百合キマシタワー!!!)
29 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:31:29.53 ID:Eo5fZ4Xto
姉勇者「だめよ、妹ちゃん。そこの魔物の方」
姉勇者「私はどうなってもかまいません。ただ妹ちゃんだけは見逃してもらえないでしょうか」
側近「何をいうとおもったら……」
側近「最近の勇者は甘くなったもんだな」
妹ゆーしゃ「っ、わたしたちはゆうしゃなんかじゃない!!」
側近「そうかもしれんが、そうではないかもしれない」
30 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:32:43.17 ID:Eo5fZ4Xto
側近「魔物を甘くみるなよ、勇者の血をひいている可能性があることぐらいわかっているんだ」
妹ゆーしゃ「っ……。おねえちゃんにげよう!」ギュッ
姉勇者「きゃっ。だ、だめよ、妹ちゃん。たぶん、私たちを囲っているこれは……結界よ」
姉勇者「きっと、どんなことをやっても逃げられないわ」
側近「物分りがいいようで」
31 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:34:26.95 ID:Eo5fZ4Xto
妹ゆーしゃ「うぅ……。で、でも、なら、たたかえば!」
側近「戦う、ねぇ」シュン
妹ゆーしゃ「あっ」
側近「私すら目で捉えることができない勇者風情が、生意気なことをいうじゃないか」ビギギッ!
妹ゆーしゃ「いぎいいいいいいああああああっ!!?」メキメキッ
姉勇者「妹ちゃん!?」
魔王「フヒッ……う、腕が、ありえない方向に……」
32 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:36:18.35 ID:Eo5fZ4Xto
妹ゆーしゃ「いだいよぉおおっ!! 腕いだいよおおっ!! おねえちゃんいだいよぉっ!」バタバタッ
姉勇者「っ! メラッ!」
側近「――っ、ほう。姉のほうは魔法を覚えているのか」
側近「だが、そんな低ランク魔法。私にきくとおもったかっ! メラゾーマ!!」
姉勇者「っぁあぁああっ!!」
魔王「ふ、服がもえ、もえて//////」
33 :
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(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:38:19.09 ID:Eo5fZ4Xto
姉勇者「うぅ……」バタンッ
姉勇者・妹ゆーしゃをたおした!
側近「ふん、Fランクは本当にカスだな」
魔王「お、おおお、おお、オツカレシャス……」
側近「あ」
側近(魔王様に戦わせるの忘れてた……)
34 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:39:34.34 ID:Eo5fZ4Xto
姉勇者「…………」
妹ゆーしゃ「ひっぐ……ひっ……うっ……」
魔王(全身火傷で喋れない姉と、片腕がぐちゃぐちゃになった妹)
魔王(ひどい有様だな……)
魔王(女神もこうなればただの……)
側近「魔王様、妹のほう縛ってください。はい、これ縄」
魔王「エッ、あ、ハイ!!」
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:40:12.60 ID:Eo5fZ4Xto
妹ゆーしゃ「……」ギロリ
魔王「う……」
魔王「……」
魔王「ああああぁの、あのっ、し、縛った、ッス……」
側近「ありがとうございます。こちらのほうも終わりました」
側近「もう少しで結界がなくなります。そしたらルーラで城に帰りましょう」
魔王「あ、ハイ…」
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:42:12.51 ID:Eo5fZ4Xto
側近「ルーラ!!」ビュン!
大魔王「おぉ、側近……と、魔王帰ったか」
魔王「う、ウス……」
四天王1「捕らえることができたようですね」
側近「はい」
側近「早速、小屋にいれてきましょうか?」
大魔王「あぁ、今回はいい」
側近「それは大変失礼致しました」
大魔王「気にするな」
37 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:44:08.92 ID:Eo5fZ4Xto
四天王1「して、大魔王様。このクズ共はどうするのですか?」
大魔王「あぁ、そのことなんだが、魔王よ」
魔王「え、アッ、ははは、ハイッ!!」
大魔王「勇者と子作りしろ」
魔王「ヘァッ!?」
38 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(静岡県)
[saga]:2011/11/04(金) 19:46:56.36 ID:Eo5fZ4Xto
四天王1「えっ」
側近「えっ」
魔王「フエァッ!? ホァッ!? ヒューッ! ホッ―!」
大魔王「――そろそろ孫の顔がみたくての」
大魔王「チビのほうでも、巨乳のほうでもどちらでもかまわん」
大魔王「さっさと孕まして、孫の顔をみせてくれ」
魔王(ちょwwwwなにこのエロゲーwwwwwwwwwwwww)
39 :
◆TzMx3.YmlUUY
[sage]:2011/11/04(金) 19:52:34.77 ID:Eo5fZ4Xto
ここまで読んでくださり、ありがとうございます。
勇者父「魔王を助けてやってくれ」勇者「え?」を書いたものです。
前回と引き続き、ゆっくりぎみになるとは思いますが投下していきます。
最後まで見守っていただけたら幸いです。
40 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/04(金) 19:53:52.94 ID:Eo5fZ4Xto
次回は明後日。できたら明日の夜頃に投下します。
41 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/04(金) 20:02:10.25 ID:KhSHfmbpo
乙
なんか見たことある書き方だな〜と思ったらあのSSの人かwww
今回もwktkしながら待ってます
42 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/04(金) 20:03:30.32 ID:RpVoQGjDo
乙〜
これは魔王を応援するしかないな。うん
43 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/11/04(金) 23:03:41.85 ID:A9oLnXsRo
乙
魔王の口調がどっかの勇者と戦士に似てると思ったら…
期待してる
44 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:08:22.31 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ(こづくり、ってなんだろ……? けっこんみたいなのかな?)
四天王1(孫に王権を譲るおつもりか……)
四天王1(確かにこんな駄目息子よりはマシになる可能性はあるが)
魔王(やっべwwwwまじやっべwwwwwwエロゲーすぎるwwww)
側近(あの姉妹もかわいそうだ。こんな奴の子供を孕むことになるなんて)
側近(豚の子を孕ましてやったほうがまだマシなんじゃないだろうか……)
45 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:13:24.29 ID:3AMt6hz6o
大魔王「Fランクは魔王の部屋に連れて行け」
魔王「え、あ、ちょ、チョチョw、ちょっとフッー!まっ……」
大魔王「どうした」
魔王「……」
魔王(よくよく考えたらテッシュだらけなんていえないお……)
魔王「ア、いえ、なんでもナイッス……さ、サーセン……」
側近「それでは私が連れて行きますね。魔王様も参りましょう」
大魔王「ああ、頼んだ」
魔王「オウフ……」
46 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:16:22.95 ID:3AMt6hz6o
魔王の部屋
側近「それでは私は失礼しますね」ペコリ
魔王「あ、オ、オスカレシャス……」
バタン
魔王「……」
妹ゆーしゃ「……っ」
姉勇者「――」
魔王(どうしよう、この状況)
47 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:20:41.33 ID:3AMt6hz6o
魔王(とにかくこの二人の怪我を治さないと……)
魔王「べ、ベホマットゥッ!!」ピロロン♪
妹ゆーしゃ「!?」
妹ゆーしゃ「け、ケガがなおった……」
魔王「べ、ベホマットゥッ!!」ピロロン♪
姉勇者「――……うぅ……」
魔王(と、とりあえずこれで一安心かな)
48 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:24:51.04 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「お、おねえちゃん、だいじょうぶ?」
姉勇者「…………」
妹ゆーしゃ「おねえちゃん?」
魔王(あれ、姉のほうまったく動かねーな)
魔王(よくみれば顔も赤いし……。熱でもあるのかな)ピト
妹ゆーしゃ「! きたない手でおねーちゃんにさわらないで! ブタ!!」
魔王「ヒィイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!」ガクブルガクブル
49 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:28:45.74 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「それとこのナワをはやくほどいて!!」
魔王「チョ、あ、チョット、ちょっま……。お、おち、おちつい……フッー! フッー!!」
妹ゆーしゃ「やだやだやだ! ほどけ! ほどけ!!」
魔王「ほど、ほどウッウフッ!くからハッァハッ! さ、騒がないでッ!」ガクブルガクブル
50 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:31:00.47 ID:3AMt6hz6o
魔王「ほ、ほど、ホドキマスタ……」
妹ゆーしゃ「しねぇえええええええええ!!」バキッ
魔王「ブヒイイイイイイイイ!!!!」バタンッ
妹ゆーしゃ「おねえちゃん!いまたすけるからね!」タッタッタ!
姉勇者「……」
魔王「」ピクピク
51 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:34:26.11 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「うんしょ…うんしょ……うー!!」
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「おい、ブタ!」
魔王「ブヒッ!?」
妹ゆーしゃ「……」
52 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:38:10.54 ID:3AMt6hz6o
魔王「……あ、え、な、なんでしょう……」
妹ゆーしゃ「おまえがナワほどいて!」
魔王「えっ」
魔王「え、あ、さ、触ってもいいん、スカ?」
妹ゆーしゃ「〜っ! わたしじゃ強すぎてほどけないの! さっさとやれブタ!!」
魔王「ぶ、ブヒ……」
53 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:41:34.06 ID:3AMt6hz6o
魔王「あ、エ、っと……、ほど、ほどかせて、いただきヤシタ……」
妹ゆーしゃ「おねえちゃんっ!」ダッ!
魔王「ああっ、あ、でも、その、そのちょ、ちょっと」サッ
妹ゆーしゃ「なんだブタ! そこどけ! わたしをいじめるの!?」
魔王「オウフッww ちょ、ち、チガ、んす……。そ、その、おね、おねーさんなんス…けど……」
魔王「エット、あの……ゴホッ!! ンーッ! な、なんだかこ、高熱で、てるんで、あ、安静にネ? させてあげた、ほ、ほうがいいかなって……」
54 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:45:02.06 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「ねつ!? おねえちゃん! おねえちゃん!」
魔王「アアアァ!! だ、だから、そんな大声だしたら、ゴホッハッ!! フッ―っ! だ、だめですってっ!」アセアセ
妹ゆーしゃ「じゃ、じゃあどうすればいいの!!」
魔王「あ、エット、と、とりあえず、ふ、布団に、寝かせましょう……」
魔王「え、っと、ア、そ、側近さんにそのた、頼んで熱冷まシートとか、そ、そういうの持ってきますから……」
妹ゆーしゃ「! ま、マモノの助けなんていらない!」
55 :
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(兵庫県)
[sage]:2011/11/06(日) 18:47:47.66 ID:/TiX9hIEo
縄ほどいたのは助けじゃねぇのか
56 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:48:58.39 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「わたしがなんとかするから、ブタはでていって!」
魔王「え、あ、で、でも」
妹ゆーしゃ「いいからでていって! いかくさい!」
魔王「」ガーン
魔王「…………」
魔王「ア、じゃ、じゃあ、で、でていきますんで ハイ……サーセンシタ……」
57 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:52:23.30 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「あいつでていったか」
妹ゆーしゃ「おねえちゃんはこばないと」
妹ゆーしゃ「おねえちゃんだいじょうぶ?」
姉勇者「……」
妹ゆーしゃ「へんじしない……」
妹ゆーしゃ「……うぅ」
妹ゆーしゃ「なくな、なくな。はこばないと」
58 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:56:41.77 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「うぅうぅうううー!! おもいー!!」ズリズリ
妹ゆーしゃ「うんんんーっ!!」ズリズリ
妹ゆーしゃ「はぁーっ、はぁーっ……!」
妹ゆーしゃ「だめだ、ちゃんとはこべない」
妹ゆーしゃ「ふとんまではこぶのに、おねえちゃんキズだらけになっちゃう……」
妹ゆーしゃ「どうしよう……」
59 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 18:59:13.10 ID:3AMt6hz6o
魔王「……ハァ」
魔王(追い出されたけど、どうすりゃいいんだろ)
魔王(いくあてあるわけないし、……そもそもあんな小さい子が一人で看病できるわけないしな……)
魔王(ちゃんと布団まで運べたかも怪しいし……)
魔王(ちょっとのぞいてみようかな)ソーッ
60 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:03:16.80 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「むー……」
魔王(あ、困ってる。運べなかったのか)
魔王(どうしよう、助けたほうがいいのかな……?)
魔王(でも、助けてもきっとブタブタいわれるんだろうなぁ……)
魔王(……)ソワソワ
妹ゆーしゃ「うぅ……おねえちゃん……」ポロポロ
魔王「!」
魔王「ああああああ、あの、その、エホッ!! ゴホッ! ウゲッ!! い、妹さん!」ガチャ!
妹ゆーしゃ「!?」
61 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:08:10.13 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ(な、ないているとこ見られた!?)
妹ゆーしゃ「な、ななっ、なによ! なんではいってきたの!!」
魔王「あ、え、あ、だって、その、こま、っているみたい……」
妹ゆーしゃ「こまってない!」
魔王「あ、でも……な……」
魔王(いや、こういう気の強いタイプにないてたよね、なんていうのはだめか)
妹ゆーしゃ「な?」
魔王「う……」
62 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:14:38.52 ID:3AMt6hz6o
魔王「……そ、その! お、俺のほうが、力つよいから!」
妹ゆーしゃ「は?」
魔王「う、あ、だ、だから、その、き、きっと、やくにたつと思われるので……」
魔王「て、手伝わせてくだシャイ!!」ズササッ!
妹ゆーしゃ(どげざした……)
妹ゆーしゃ(でもこいつマモノだし……、マモノにてつだってもらうなんて)
妹ゆーしゃ(もしかするとけっこんさせられるかもしれないし……)
妹ゆーしゃ(でも、でも、わたし一人じゃ、おねえちゃんたすけられない)
63 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:20:39.87 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「……」
魔王「え、えと……」
妹ゆーしゃ「かんしゃなんかしないよ! 借りともおもわないんだから!」
魔王「は、ハヒ……」
妹ゆーしゃ「それでもいいなら、その……てつだ……」
魔王「え?」
妹ゆーしゃ「いいからてつだって!!」
魔王「!」
魔王「は、はい!!」
64 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:27:56.60 ID:3AMt6hz6o
魔王「え、えと、あ、ね、熱さまシート貰ってきシャッス……」
妹ゆーしゃ「わたしがはる」
魔王「あ、ハイ」
姉勇者「…………」
妹ゆーしゃ「おねえちゃん……」
魔王「あ、か、風邪薬も貰ってシャシタ……。お、置いときま、ますね」
妹ゆーしゃ「……うん」
65 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:31:49.28 ID:3AMt6hz6o
魔王「……」
妹ゆーしゃ「……」
魔王(ど、どうしよう。なに話せばいいんだろ……)
魔王(プリキュアの話とか? 魔法少女の話とか?)
魔王(だめだおんにゃのこが喜ぶ話なんておもいつかねー……)
魔王(VIPに安価スレでも立てて行動しよっかな……)
妹ゆーしゃ「ねぇ、ブタ」
魔王「ホヘッ!? あ、いえ、あ! な、なんでしょう!!」
66 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:34:07.09 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「おねえちゃんがかいふくしたら――」
妹ゆーしゃ「わたしたちここからにげたいんだけど、にがしてくれない?」
魔王「え、チョ、そ、それはさすがに、む、無理な感じで……」
妹ゆーしゃ「どうして?」
67 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:38:08.03 ID:3AMt6hz6o
魔王「フヘッ!? あ、そ、それは、その、と、とう……だ、大魔王が駄目っていったからッスネ……ハイ」
妹ゆーしゃ「じゃあ。じゃあさ」
妹ゆーしゃ「こづくりしたらにがしてくれるの?」
魔王「!?」
68 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:44:31.53 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「ちがうの?」
魔王「イエッ、あ、あの、ソノッ、あ、あ、た、確かにそ、そうなんスけど!」
妹ゆーしゃ「わたしか、おねえちゃんか、どっちかと、こづくりすればいいんだよね?」
魔王「ア、は、はい」
妹ゆーしゃ「なら、よくわかんないけど、こづくりしてわたしたちをにがしてよ」
魔王「!?!?」
69 :
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(東海・関東)
[sage]:2011/11/06(日) 19:45:04.98 ID:02Evs+2AO
盛り上がってまいりました
70 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:48:40.49 ID:3AMt6hz6o
魔王「だ、だめれす!!」
妹ゆーしゃ「なんで?」
魔王「あ、えっと……、だ、だって、その……」
魔王(どう考えても犯罪だろこれ……)
魔王(そもそも意味もわかってない子にそんなことするなんて……)
魔王(いやむしろ女の人とそんなことするなんて)
魔王(俺には到底無理だよ! エロゲーなら何人とだってヤれるけど!!)
71 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:52:03.53 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「でもけっこんはいやだからね!」
魔王「へ?」
妹ゆーしゃ「わたしブタなんかとけっこんしたくないもん!」
妹ゆーしゃ「だからよくわかんないけど、こづくりしかだめだからね!」
魔王(むしろその方が駄目だと思います!!)
魔王「チョ、あ、え、っと、妹さん、は、話をき、きいてクダシャイ」
72 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:52:59.69 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「なに?」
魔王「ああ、あの、その、えっと、に、妊婦をみたことって、ありますか?」
妹ゆーしゃ「あるけど」
魔王「に、妊婦ってどんな人だかわかり、ますか?」
妹ゆーしゃ「えっと、あかちゃんうむひと」
魔王「えっと、か、簡単にいっちゃうと、その、もし、子作りをしたら、妹さんは、に、妊婦になるわけ、なんですハイ」
妹ゆーしゃ「はぁ!?」
73 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:54:01.94 ID:3AMt6hz60
魔王「え、えと、そのうえ、その赤ちゃんは、俺と妹さんの子にな、なんすけど……」
妹ゆーしゃ「なにそれきもちわるい!!」
魔王「う……あ、えっと、つ、つまりそういうこと、です」
妹ゆーしゃ「そんなのいや! ブタのあかちゃんなんかうみたくない!」
魔王「うぅ……」
魔王(わかりきっていたこととはいえ、言い切られるとそれはそれで傷つく……)
74 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:54:36.91 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「やだやださいあく!」
魔王「あ、で、でも、妹さん。その、もしかすると、大魔王の、その、気、気が変わるかも、しれないんで……」
魔王「そ、そのときまで、おとなしく捕まって、ネ? く、くれたほうが……その、に、逃げられる可能性は、あああ、あるとおもいまふ」
妹ゆーしゃ「おとなしく? おとなしくいたら、こづくりしなくてもいいの?」
魔王「た、たぶん」
妹ゆーしゃ「……」
75 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:55:19.49 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「おとなしくいたら、おねえちゃんもしなくていいの?」
魔王「あ、ハイ……」
魔王「あ、え、その、ご迷惑おかけします」
妹ゆーしゃ「まったくだ!!」
魔王「あ、サーセンっす……」ションボリ
76 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:55:52.82 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「とにかく、いまはおねえちゃんのかんびょうをする」
魔王「あ、ハイ」
妹ゆーしゃ「でもブタはちかづかないで。部屋のすみにでもいて!」
魔王「あ、……ハイ」
妹ゆーしゃ「なんかひつようなものがふえたらよぶから」
魔王「あ、……わ、わかりしゃした……」
77 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:56:25.47 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「おねえちゃん……」
魔王(……俺、何してよう)
魔王(パソコンぐらいしかやることねーよな……)
魔王(アフィブログでも更新すっか)カタカタ
魔王(なんか面白いスレあるかなぁ……)
魔王(またニシ君が暴れてるwwwwwwwwwwwうはwwwwwwww)
魔王(ありがとう、任○堂っと……)
魔王(またこれでニシ君釣るおwwwwwwwwwww)
78 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:56:51.23 ID:3AMt6hz6o
魔王(ふふふーん♪)
魔王(いい感じにレベルもあがってきたな。別垢でキャラまた育てるかな……)
魔王(今度は商人系の職業にして……)
魔王(序盤がきつくなるから課金すっか……)カタカタ
魔王(あ、今日ギルドで集まりあったっけな……)
魔王(ただの集まりだったとおもうし15ぐらいあげたらいくことにしよ)カタカタ
79 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:57:19.63 ID:3AMt6hz6o
魔王(ふぅ……いつの間にか20もレベルあがってたわwwww)
魔王(今日も仕事したなぁ、俺、今何時だ?)
魔王(まだ夜の10時かぁ。夜はこれからでござるなwwwwww)
魔王(ん、でも、なんか忘れているような気が……)
魔王「……」
魔王「あ、妹さん!」
80 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:57:47.64 ID:3AMt6hz6o
妹ゆーしゃ「すー……すー……」
魔王(寝ちゃってたわ……)
魔王(布団一枚しかないし……、とりあえず毛布かけとこ)
妹ゆーしゃ「うぅん……」
魔王「……」
魔王(しゃべらないとまじ天使すぎハァハァ//////)
81 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:58:13.69 ID:3AMt6hz6o
魔王(あ、姉のほうには薬とかあげたのかな?)ゴソゴソ
魔王(薬あげた形跡はなし、か……)
魔王(飲ませたほうがいいよなー、これ)
魔王「あ、あの、その、お姉さん。お、おきてくださ……」ユサユサ
姉勇者「……」
魔王「お、お姉さん。おきてください。お姉さん」ユサユサ
姉勇者「うぅ……」
82 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:58:58.39 ID:3AMt6hz6o
姉勇者「……う……」
魔王「あ、あ、ああ、お、起き上がらなくても、ウッ、そ、その、いいです」
姉勇者「……へ? あ、……あなたは?」
魔王「え、えと、あ、あなたたちを襲ったもの、なんすけど……お、おぼえて、いらっしゃい…ま、ませんか?」
姉勇者「襲った……?」
姉勇者「……」
姉勇者「あぁ……、あの時の」
83 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 19:59:27.40 ID:3AMt6hz6o
姉勇者「すい、ません……。あの後、どうなったのか、まったく覚えていないんですが……いったい、ここは……どこなんでしょうか?」
魔王「あ、え、シャーセン! あ、こ、ここは、俺の、お、部屋です」
姉勇者「あなたの、ですか? ……牢屋とかではなく?」
魔王「あ、ハイ。サーセン……」
姉勇者「い、いえ。謝らないでください。私のほうこそ、ごめんなさい。これ、あなたの布団ですよね? 使わせていただいて、ありがとうございます……」
魔王「え、あ、い、いえ! そ、その、き、きにしないでくだシャス!!」
魔王(人間として扱われているなんて、こんなの初めて……!)ドキドキ
84 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 20:00:04.20 ID:3AMt6hz60
姉勇者「……ところで、私たちはなんで捕まえられたんでしょうか……?」
魔王「あ! え、えと、それは……」
魔王「…………」
姉勇者「……話しづらいことですか?」
魔王「あ! い、いえ! そういうんじゃなく、そ、その! フッー! あ、あまり、長く話すぎると、身体に障るというか、なんというか……」
姉勇者「……もしかして、私、熱とかあるんでしょうか?」
魔王「あ、はい。ありシャス……」
姉勇者「あぁ、だから身体だるいんだ……」
魔王(結構鈍い人なのかな?)
85 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 20:00:58.60 ID:3AMt6hz6o
魔王「あ、あの、コッコッココ、これ、ぱ、パンです」
魔王「く、薬もあ、あるんで、その、しょ、食後に、飲んでくれますか? サーセン……」
姉勇者「薬まで用意してくださるなんて……。もう、どう感謝していいものやら……」
魔王「エヘエッ!? か、感謝なんてそんな! こ、こんな風にしたのはこっちです!!」
姉勇者「でも怪我を治してくれたのもそちらですよね……? 熱を出したのは私が弱かったせいです。魔物さんたちには関係ありません」
魔王「う、うぅ……あ、ハイ」
魔王(なんだか逆にこういうタイプ苦手かもしれん……)
86 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 20:01:25.62 ID:3AMt6hz6o
姉勇者「薬、飲ませていただきました」
魔王「あ、はい。きょ、きょうは、も、ももう休んだほうがいいとおもいますよ」
姉勇者「そうします。お布団のほう、一晩だけ貸していただけますか?」
魔王「え、あ、ど、どうぞどうぞ!!」
姉勇者「ありがとうございます。それではおやすみなさい」
魔王「オヤシャス……」
87 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 20:01:53.02 ID:3AMt6hz6o
魔王(……なんだか今日は怒涛の一日だったな……)
魔王(アフィブログも全然更新できなかったし……)
魔王(勇者たちと子作りかぁ……)チラッ
魔王(もし……もしも、するんだったら……やっぱ姉のほうかな……)
魔王(妹のほうは、途中で暴れて傷だらけになりそうだし)
魔王(姉のほうだったら、もしかしたら筆おろしみたいな展開に……)ドキドキ
88 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 20:02:33.67 ID:3AMt6hz6o
魔王(ま、そんなこと、ならないとはおもうけど)
魔王(俺父さんみたいに鬼畜でもないし、そんな勇気ない)
魔王(和姦なんてこと……こんな外見じゃ絶対できないだろうしな……)
魔王(……)
魔王(なんだかむなしくなってきたわ。俺もさっさと今日は寝よ……)
89 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/06(日) 20:03:37.85 ID:3AMt6hz6o
ここまで読んでいただきありがとうございます。今日の投下は以上です。
次回は水曜日の夜の七時ぐらいから投下します。 ハーレムにするか、エロありにするかはいまだにちょっと悩んでいるところ…
90 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/06(日) 20:07:00.29 ID:buu+4t/uo
乙〜
エロ有りのハーレムだったら素晴らしいな、って思ったり
91 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(神奈川県)
:2011/11/06(日) 20:08:15.68 ID:RHOuyDnMo
乙。個人的にはかっこいい[
ピザ
]を見たいなあ
92 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/06(日) 20:35:47.89 ID:EA/TS5cAO
乙シャス
いいね〜これからが楽しみだ。
93 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/06(日) 21:20:06.34 ID:02Evs+2AO
魔王=バラモス、大魔王=ゾーマで脳内変換してるがハマるハマるwww
94 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/07(月) 16:41:24.47 ID:JN911GRao
むしろどんな大学を卒業したのか教えてほしい
95 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/08(火) 18:15:57.78 ID:vNGUMCONo
ハーレムエロでオメガします
96 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/09(水) 17:45:53.56 ID:wBXohrNIO
ハーレムエロに一票
97 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/09(水) 21:06:38.15 ID:uEGqr9eAO
パンツ脱いでると風邪ひきそうなんだがまだかい?
98 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:22:57.66 ID:GPQPS+PUo
――――――
―――
妹ゆーしゃ「おきろブタアアアァッッ!!!!!」
魔王「ギャアアァァアアアア!! な、何事!?」
妹ゆーしゃ「おきるのがおそいわよ! あなたそれでもオトナなの!?」
魔王「ひっ!? あ、あ、あ……」
姉勇者「こら、妹ちゃん。怖がってるじゃない。止めなさい」
妹ゆーしゃ「……むぅ」
魔王(あ、そうか。そういえば……勇者いるんだった……)
99 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:23:34.82 ID:GPQPS+PUo
魔王「お、おは、オハシャス……」
姉勇者「おはようございます。魔物さん、昨日はお布団貸していただきありがとうございます」
魔王「え!? あ、い、イェ!? き、きにしてナイッス!!」
姉勇者「おかげでこんなによくなりました」
魔王(確かに昨日より顔色悪くない……。あの薬すげぇ)
100 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:24:20.61 ID:GPQPS+PUo
魔王「あ、え、えっと、よかったすね!!」
妹ゆーしゃ「よかった、ってなに!? あんたたちがコーゲキしたからこうなったんじゃないか!」
魔王「ひ、ヒィ……。あ、あ、あ、え、えっと、その、す、すいません……」
姉勇者「いいのよ、妹ちゃん。すんだことは」
妹ゆーしゃ「なにもすんでないよ!! むしろ、げんざいしんこうけーだよ!!」
姉勇者「あらあら、難しい言葉知っているのね。えらいえらい」ナデナデ
妹ゆーしゃ「うー…………。えへへ……」
魔王(飼いなれてらっしゃる……!)
101 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:24:56.25 ID:GPQPS+PUo
姉勇者「あ、そうそう。先ほど“側近”と名乗る魔物さんが朝食を運んできてくれました」
妹ゆーしゃ「おねえちゃんをこうげきしたヤツのメシなんかたべれないよ!!」
姉勇者「まぁ、そういわずに。魔物さんが起きるのを待っていたんです。よろしければ一緒に食べませんか?」
魔王「あ、は、はい。ソッスネ」
妹ゆーしゃ「……」
姉勇者「ということで一緒に食べましょうか。ね、妹ちゃん」
妹ゆーしゃ「なんでブタとなんかと一緒に……」ブツブツ
102 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:26:19.67 ID:GPQPS+PUo
姉勇者「結構、魔界の食べ物もおいしいんですね」
魔王「え!? そ、そっすか? お、俺、ちょ、チョ、ちょっと、わかんないンスケド……」
姉勇者「もっと、なんというか、内臓とか、そんな味がするかとおもったのに」
魔王「え、あ、な、な、ナイ、なななないぞう!?」
姉勇者「人間が眠っている間に内臓を切り抜いて〜、料理につかって〜」
姉勇者「人間さん起きてみたらびっくり。自分の内臓がナイゾウ!? なんて」
姉勇者「ご自分の体を使ったブラックジョークでもかもしだすかとおもったのに」
姉勇者「さすがにそんなユーモアある方は魔界にはいらっしゃらないんですね。……残念」
魔王(この人はいったい何をいっているんだ……)
妹ゆーしゃ(ほんとおいしい!)ムッシャムッシャ
103 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:27:17.38 ID:GPQPS+PUo
妹ゆーしゃ「ごちそうさまでした」
姉勇者「ごちそうさまでした」
魔王「さ、さ、サマッシュ……」
妹ゆーしゃ「ところでブタ。わたしたちはいつまでここにいればいいんだ」
姉勇者「あ、そうそう。それを聞こうと思ったんです。昨日聞きそびれちゃいましたから」
魔王「あ、え、あ、そ、ソッスネ……」
104 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:28:11.64 ID:GPQPS+PUo
魔王「え、えと、あの、その……ですね。ンゴホッ!! えー、あー、えっと、ど、どう説明して、いいもの……やらといいますか」ブツブツ
妹ゆーしゃ「ちゃんとしゃべれ、ブタ!!」バンッ!!
魔王「ひ、ヒィ!?」
魔王「す、すい、すいま、スイマッセン!!ハァッ!ハァハァハァ!」ガクブルガクブル
姉勇者「あらあら。妹ちゃん、怖がらせちゃだめよ」
妹ゆーしゃ「だってこいつがはっきりいわないから!」
105 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:29:17.00 ID:GPQPS+PUo
側近「失礼します。食器を下げに――。あ、魔王様。おはようございます。お早いお目覚めで」
魔王「お、おはシャス……」
妹ゆーしゃ「まおう? このブタのこと?」
姉勇者「魔王様?」
側近「なんだFランマンカス共。知らなかったのか」
姉勇者「マンカス……失礼な! せめて淫乱かチンカスどちらかにしてくださいませんか!」
106 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:30:22.52 ID:GPQPS+PUo
側近「マンカスはだめでチンカスはいいのか……。んんっ! ド淫乱勇者共、知らなかったのか?」
妹ゆーしゃ「おぼえてない」
姉勇者「あの状況下で覚えていたら奇跡でしょうね」
側近「そうか。ともかくこのブ……、いえ、この方は魔王様だ」
妹ゆーしゃ「こんなブタがまおうなの……。なんかげんめつ」
姉勇者「あらあら、そんなお偉い方でしたの……」
魔王(ブタといいかけたような気がするけど、気のせいだって信じてる!!)
107 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:31:12.58 ID:GPQPS+PUo
姉勇者「側近様。お一つお聞きしたいことがあるんですが、よろしいでしょうか?」
側近「なんだ?」
姉勇者「私たちはどうしてここに連れてこられたんでしょうか?」
側近「――。そうか、お前、話を聞いていなかったな」
姉勇者「お恥ずかしながら」
側近「魔王様の子を孕ませるためだ」
姉勇者「……」
側近「そうだな。女より男のほうがいいだろうな」
姉勇者「え?」
108 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:31:56.84 ID:GPQPS+PUo
妹ゆーしゃ「そ! そうなの! おねえちゃん、なんかね、ブタのこども、うめって!」
妹ゆーしゃ「でもね、でもね。おとなしくいたらよくなるかもしれないって」
側近「おとなしくいたら?」
妹ゆーしゃ「だいまおうのキがかわるかも、って。ブタがいってた」
側近「そんな勝手なことを……」ギロ
魔王「ひ、ヒィ!」ビクッ!
109 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:33:05.57 ID:GPQPS+PUo
姉勇者「……」
側近「そうだな、できれば姉のほうに孕ませたいところだな」
妹ゆーしゃ「なっ。どうしておねえちゃんなの!?」
側近「お前はまだ幼すぎる。子を産める歳でもないだろう」
妹ゆーしゃ「だ、だからって、おねえちゃんにおしつけるのは」
側近「ならお前が産むか?」
妹ゆーしゃ「それとこれとはベツもんだい!」
側近「よくわからん思考回路だな、お前」
妹ゆーしゃ「まものにいわれたくない!!」
姉勇者「…………」
110 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:34:09.82 ID:GPQPS+PUo
姉勇者「側近様、失礼だとは思いますが、もう一度確認してもよろしいでしょうか?」
側近「あぁ」
姉勇者「……まじで?」
側近「あぁ」
姉勇者「割とまじめに子供を孕めと?」
側近「あぁ」
姉勇者「私が30歳まで処女を保てば魔法使いになれると信じて、処女を守っていると知った上で?」
側近「……あぁ」
111 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:34:59.67 ID:GPQPS+PUo
姉勇者「そ、そんな、魔法使いになれない、なんて……」ガクリ
側近「……こちらからも、ひとついいか」
姉勇者「うっ……うっ……、な、なんでしょ……」
側近「お前は出会ってすぐのブタ男とセックスすることより、魔法使いになれないことのほうがショックなのか?」
魔王「ブヒッ!?」
姉勇者「当たり前です! うわぁぁあぁぁぁあっ!!もう私生きていけない……っ!!」
妹ゆーしゃ「おねえちゃん……っ!」
側近「…………なんというか、よくわからん思考回路の姉妹だな。お前たちは」
魔王(お姉さんの印象が昨日とすごく違うのは、気のせいじゃないね……)
112 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:35:34.99 ID:GPQPS+PUo
姉勇者「分かりました。いいですよもう、アナルでも、おっぱいでもなんでもつかえばいいじゃないですか。いっそ一思いにやっちゃってください」
姉勇者「さよなら、魔法使いの道……」
側近「立ち直りがはやいな、お前」
姉勇者「立ち直りのはやさと、豆を箸で移動させる遊びのはやさだけは誰にも負けたことがありませんから」ドヤッ
妹ゆーしゃ「そうだよ! おねえちゃんはすごいんだからな!!」ドヤッ
側近「そんなことでドヤ顔できることのほうがすごい」
113 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:36:08.10 ID:GPQPS+PUo
側近「よかったですね、魔王様。さっそく孕ませられるみたいですよ」
魔王「えっ、あ、あ、で、でも……、そ、その……」
姉勇者「あら、魔王様。もしかして私が処女だから何も知らないと思っているんですか」
姉勇者「大丈夫ですよ、魔王様。初めて殿方のモノをみたときは、どんなに小さくてもおっきぃ、という。痛くてもイィ! っていう」
姉勇者「そしてっ、エクスタシーが近づいたら、らめぇえええええっ!! いっちゃうううぅうううう!!! ひぎいいい!!! と言って、潮を吹くんですよね。その辺の勉強は抜かりありません」
114 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:36:39.37 ID:GPQPS+PUo
魔王「あ、え、そ、そう、いうんじゃなくて……そ、その……」
側近「もしかして魔王様。そんな簡単にセックスはしたくない、とかおっしゃるんですか?」
魔王「!? え、あ……う……」
側近「図星ですか……」
115 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:37:06.30 ID:GPQPS+PUo
側近「いいですか。性交をし、子がこの世に生れ落ちるまでの約40週もかかるんですよ」
側近「スタートダッシュが遅れれば遅れるほど、大魔王様の計画が遅れることになるんですよ」
側近「いいとおもっているんですか!!」
魔王「あ、……わ、わか…ってるけど……でも……」
魔王(そんな簡単に子作りなんて……処女厨の俺が許せるはずがない……)
116 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:37:44.59 ID:GPQPS+PUo
妹ゆーしゃ「そうだよ、おねえちゃん! ブタもいやがってるんだよ! やめなよ!!」
姉勇者「でもね、妹ちゃん。遅れれば遅れるほど、あなたにだって負荷が――」
妹ゆーしゃ「そんなのいいから! かんがえなおしてよ、おねがいだよ!!」
姉勇者「……」
姉勇者(確かに――、孕めっていわれているだけで。子を産んだら逃がしてやるとかは聞いていませんね……)
姉勇者(私がいない間に話した可能性はあるけれども、そんな口約束を魔物が守る道理なんてそもそもない、と考えるのが自然でしょうか)
117 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:38:10.58 ID:GPQPS+PUo
姉勇者(――その前に……、どうして魔王様がいらっしゃるのに、子供が必要なのかしら)
姉勇者(魔王様が大魔王、でしたっけ。その魔物の本当の息子ではない――、とか。いえ、そしたら子を作る意味がそもそもない、か)
姉勇者(この方に継がしたくないのかしら。思えば魔王様に対しての側近様の言葉も何かトゲがありますし)
姉勇者(……少し時期が悪いですね。もうしばらく情報を手に入れてからのほうがいいでしょうか)
姉勇者「そうですねぇ、魔王様がそうおっしゃるのであれば――、私も魔法使いへの道を歩むことにしましょうか」
側近「は?」
118 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:38:39.76 ID:GPQPS+PUo
側近「おま、さっきは性交しても良いと……!」
姉勇者「女心と秋の空ですよ、側近様。今の私の気持ちは魔法使い一色です」
側近「……」
姉勇者「それに側近様。肝心の魔王様がこんな様子でしたら、やれるものもやれません」
姉勇者「私、受けなので。攻めてもらわないと淫乱もクソもなにもでないのです」
側近「クソはでるだろ」
119 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:39:07.02 ID:GPQPS+PUo
妹ゆーしゃ「おねえちゃん、かんがえなおしてくれたんだね!」
姉勇者「えぇ、ありがとう」
妹ゆーしゃ「えへへ。いいよ!」
姉勇者「ということで、今日のところは勘弁してもらえないでしょうか?」
側近「……」
側近「勘弁もなにも、私が決める問題ではない」
側近「すべては大魔王様が決めることだ」
120 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:40:05.28 ID:GPQPS+PUo
姉勇者「……。側近様、そろそろ次の職務の時間ではないでしょうか」
姉勇者「長い間お付き合いしてくださってありがとうございます」
側近(むかつく女だなこいつ)
側近(しかしここにいても、意味がないのは確か……)
側近(なにより魔王様の傍にいたくない)
側近「……あぁ。礼ならいい。行動であらわしてくれ」
姉勇者「あら、でしたら阿波踊りでも踊りましょうか? 得意なんですよ、私」
側近「そういう行動じゃない!!」
姉勇者「……残念」
121 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:40:49.89 ID:GPQPS+PUo
側近「それでは魔王様。失礼いたします」
魔王「……アッ、え、あ、は、はい! オツシャス!!」
バタン
側近「……はぁ、汗くさかった」
122 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:41:16.64 ID:GPQPS+PUo
側近「とにかくこの皿さっさと運んで――、あ! そうだ!! 大魔王様に呼ばれていたから王の間に行かないと!」
側近「とにかく急ごう。大魔王様がお待ちになっているかもしれない」タタタッ
123 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:41:44.79 ID:GPQPS+PUo
側近「よし片付けたし、大魔王様のところへ――」
側近「いったい何の御用だろうか」
側近「……魔王様のことかな」
側近「やだな……」
側近「はぁ……」
側近「側近、やめたいなぁ……」
124 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:42:10.87 ID:GPQPS+PUo
トントン
側近「失礼します!」
大魔王「おぉ、側近か。少し遅かったな」
側近「……申し訳ございません」
大魔王「いや、いい。魔王のところで絡まれたのだろう。して魔王の様子はどうだった?」
側近「はい。勇者共とはあまりうまくいっていないご様子でした」
大魔王「そうだろうなあ、あんな性格じゃ。姉のほうはどうだ。もう回復したか?」
側近「はい」
125 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:42:38.06 ID:GPQPS+PUo
大魔王「子供を作る様子はあったか?」
側近「いいえ。勇者の、姉のほうは乗り気といえば乗り気なのですが、魔王様のほうが……」
大魔王「ふむ……」
大魔王「……困ったもんだのぉ、あの息子は……」
側近「……」
大魔王「……側近よ」
側近「はい」
大魔王「お前、側近をやめたいんじゃないのか?」
側近「えっ!?」
126 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:43:08.57 ID:GPQPS+PUo
側近「い、いえ、そ、そんなことはなく!」
大魔王「いやいや、隠すでない。あんなヤツの側近なんて誰でも嫌がるもんだ」
側近「は、はぁ……」
大魔王「お前の働き次第では側近を辞めさせてやってもいい」
大魔王「その上、元の四天王1の部下に戻してやろう」
側近「! そ、それは本当ですか!!」
大魔王「嘘はいわん」
127 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:43:35.44 ID:GPQPS+PUo
大魔王「難しいことかもしれんが、ひとつ頼まれてくれないかの?」
側近「は、はい! 是非!!」
大魔王「魔王の、その子作りに対する嫌悪感をなくせ」
側近「……は……?」
大魔王「何かしら魔王は、子作りに対していやな気持ちを持っているのだろう?」
側近「え、あ……た、確かに、そうかもしれません……」
128 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:44:02.21 ID:GPQPS+PUo
大魔王「だとしたら、その気持ちを取り除かんかぎり、あいつは子作りをしないだろう」
大魔王「だから取り除け。取り除いたら、側近をやめさせてやる」
側近「………………」
大魔王「やめるか?」
側近「! い、いえ。やります!! やらせてください!!」
129 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:44:29.79 ID:GPQPS+PUo
大魔王「ほう、よくぞいった」
大魔王「期間はどのくらいかかってもかまわん。お前が好きなようにやるといい」
側近「はい!」
大魔王「用はそれだけだ。質問がないのであれば、出て行くがよい」
側近「分かりました。失礼します!」ペコリ
大魔王「ああ、がんばれよ」
パタン
側近「……」
側近「どうしよう……」
130 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:45:19.27 ID:GPQPS+PUo
側近「子作りに対しての嫌悪感をなくす……?」
側近「そんなの……どうやって……?」
側近「…………」
側近「で、でも、これが成功したら、四天王1さまの下に……」
側近「……」ゴクリ
131 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:46:10.68 ID:GPQPS+PUo
側近「子作りに対しての嫌悪感……」
側近「嫌悪感……」
側近「不快、いやな感じ……」
側近「いや、その前に魔王様は子作りを知らないんじゃないか……」
132 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:46:51.08 ID:GPQPS+PUo
側近「未知なるものの怖さ……」
側近「それは、きっと、一番恐ろしい恐怖……」
側近「それを取り除けば、もしかすると――」
側近「……取り除く」
側近「それって、つまり、魔王様と……するってことなのかしら……」
133 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:47:55.43 ID:GPQPS+PUo
側近「……そんなの、ぜったい……!」
側近「……で、でも、これが、これが終わったら側近もやめられるし、前の職場に戻れる」
側近「…………」
側近「……………………」
側近「やるしか、ないわよね……」
134 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/09(水) 21:48:46.01 ID:GPQPS+PUo
投下時間遅れてしまい申し訳ございません。
兎にも角にもここまで見てくださってありがとうございます。
質問に答えてくださった方も重ね重ねでありますが、ありがとうございました。
結局のところエロハーレム目指してやっていきます。
これからの流れですが、少し勇者は関係なくなりますが、側近→妹ゆーしゃ→姉勇者の順で攻略していきます。
次回の投下は、金曜日でしたら今日ぐらいの時間に。
土曜日になりましたら、午後の六時ごろに投下する予定です。
135 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/09(水) 22:02:34.20 ID:uEGqr9eAO
オツシャス!
側近チョロすぎワロタwww
136 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/09(水) 22:07:18.00 ID:GxP60er+o
エロハーレム歓喜
妹ゆーしゃに全てを注いで全力でワッフルします
137 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/09(水) 23:13:14.94 ID:veTP6lgIO
チャスwww
138 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/10(木) 03:20:45.20 ID:gSCv9MxDO
なんで[
ピザ
]なの?
139 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
[sage]:2011/11/10(木) 08:28:38.62 ID:K9cyHgUDO
乙
側近男だと思ってた
140 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(中国地方)
[sage]:2011/11/10(木) 19:56:06.74 ID:suWf9tXK0
でも、魔王様のお手付きになったら
ほかの部署とかへ逆に行きづらくなるんじゃ……
141 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(仮鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/10(木) 20:25:22.83 ID:voPSo92AO
乙シャス
142 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 18:37:06.83 ID:QANSrTzio
――
姉勇者『――ところで、魔王様。私たちはこの部屋からでることはできないんでしょうか?』
魔王『え、あ、た、多分そ、ソッスネ……』
姉勇者『やっぱり見張りみたいのがいるんでしょうか?』
魔王『あ、ち、チガ……』
姉勇者『それでは何かしらの術で閉じ込めている形ですか?』
魔王『た、多分。そ、ソッスネ』
143 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 18:39:47.75 ID:QANSrTzio
姉勇者『それでは私たちはいつお手洗いなどいけばいいんでしょうか?』
姉勇者『もしかしてボトラー推奨環境!?』
姉勇者『いやん、魔王様ったら。私たちの放尿をみてお喜びになる方なんて〜』
魔王『あ、え、ち、チガwwwそ、そっちのほうに、その、と、トイレあるんで』
妹ゆーしゃ『ブタのへや、えらそーに、トイレもキッチンもあるんだよ!』
144 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(長屋)
[sage]:2011/11/12(土) 18:41:00.34 ID:WBGEsey6o
そこはボトルでいいじゃねぇか
145 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 18:43:58.96 ID:QANSrTzio
姉勇者『あぁ、では、あちらのほうのドアにキッチンとトイレがあるんですね』
妹ゆーしゃ『うん! あとね、れいぞうこにたーくさん“しょうみきげんぎれ”の食べものがあったよ』
姉勇者『それはそれは……。魔王様、しっかり管理しないといけませんよ』
魔王『あ、はい……。さ、サーセンっす……』
側近「……」コソコソ
146 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 18:47:20.61 ID:QANSrTzio
側近「ドアに耳をあてて聞くというのも、少し悪趣味……かも」コソコソ
側近「……」
姉勇者『あ、そうそう。魔王様、こちらのものご存知でしょうか?』
魔王『え、あ、な、ナンスカソレ……』
妹ゆーしゃ『あー、おねえちゃん。それもってきてたんだー』
147 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 18:52:39.31 ID:QANSrTzio
姉勇者『ふふふ。やはり魔界にはないものなんですね。どうですか、記念に』
姉勇者『ほら、妹ちゃんも』
妹ゆーしゃ『えー、ブタといっしょはやだー!』
魔王『エ、ア……』
側近(……? いったい何をしているんだ?)
148 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 18:59:26.99 ID:QANSrTzio
姉勇者『はいはい。いいからこっちこっち……っと……』ピー
姉勇者『はい、おしまいですよー』
妹ゆーしゃ『あー! ほんとにやった!』
姉勇者『ふふふ。記念ですよ、記念』
側近(……、何かの機械音? 姉のほうは何か武器か何か持っているのか……?)
側近(しかし武器になりそうなものはすべて取り上げたはず)
側近(……魔界にはない、記念になるものをつくれるもの……?)
149 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:06:47.38 ID:QANSrTzio
側近(やはり姉のほうは少し警戒したほうが、いいかもしれない……わね)
側近(妹のほうはただのバカだとおもうけど、姉のほうはいったい何を考えているのかもよくわからないし)
側近(……)
側近(いっそ姉のほうが魔王様を襲ってくれれば、こんなことしなくても済むんだけどな……)
150 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:11:11.81 ID:QANSrTzio
妹ゆーしゃ『だめだよ、おねえちゃん。それだめだって!』
姉勇者『ふふ、だめよ。ぜったいあげないわよ』
妹ゆーしゃ『やだー! だめー! ちょうだいー!!』
姉勇者『ふふ、なら。ほらほら、捕まえてごらんなさーい』
魔王『ちょ、チョwwwwお、おねえさ、あぶな』
151 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:15:46.47 ID:QANSrTzio
姉勇者『あ』ガタッ!
姉勇者『あqwせdfrtgyふじこlp;@!!!!』ガッシャーーーーン!!!!!!!!!
妹ゆうしゃ『おねえちゃーん!!!』
姉勇者『いっでえぇええええええええええええ!!!!』
側近(……いや、やっぱりただのバカなのかもしれない)
152 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(兵庫県)
[sage]:2011/11/12(土) 19:16:21.94 ID:VhAmouDmo
なんだかんだで楽しそうじゃねぇか
153 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:19:52.99 ID:QANSrTzio
側近(しかし、いつ魔王様に近づけばいいんだろう)
側近(あまりあのバカ姉妹の前で、魔王様とは接触したくない)
側近(…………)
側近(………………夜、とか?)
側近(後は任務とかいって連れ出せば、なんとか……)
側近(それだったら別に今でもいい、よね……)
154 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:24:18.93 ID:QANSrTzio
側近(……でも、今から……か)
側近(それは、なんか、いやだな……)
側近(……大丈夫、夜になったら、夜になったら本気だそう)
側近(夜になったら……絶対本気でるから、多分……)
側近(あ、でも、こんな今日明日で解決したら、怪しまれるかな……)
側近(……)
155 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:30:54.41 ID:QANSrTzio
側近(一週間後、一週間後にしよう)
側近(いや、うーん、一ヵ月後とかのほうが……、いっそ半年後とか?)
側近(……)
側近(うぅ……やっぱり魔王様とはしたくないなぁ……)
四天王1「おや、そこにいるのは――側近ですか?」
側近「! 1様!?」
156 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:39:37.38 ID:QANSrTzio
側近「こ、こんなお時間に、その、どう、どうかなされたんですか?」
四天王1「少し空きの時間ができてね。暇だから見回りをしているんですよ」
側近「空き、時間ですか……」
四天王1「側近は、今何を?」
側近「えっ!?」
側近(ど、どうしよう。ほ、ほんとのこといったら、まずい、よね? 多分……)
157 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/12(土) 19:41:17.75 ID:q+oWWEIdo
>>1
様!
158 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:46:07.53 ID:QANSrTzio
側近「え、えっと。ちょっと私も暇になってしまって」
四天王1「そう、なんですか。魔王様と付き合うのも大変でしょう」
側近「あ、は、はい。そうですね。本当こといってしまうと……大変です」
四天王1「私も――。君がいなくなってからというもの、少し大変でね」
側近「そ、そうなんですか」
四天王1「華がなくなると、部隊全体の士気を低くしてしまうのかもしれないね」
側近「え、あ、そ、そんな、華だなんて」テレテレ
159 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:52:00.26 ID:QANSrTzio
側近(やっぱり1様はかっこいいなぁ……。イケメンだし、やさしいし)
側近(魔王様なんかより、1様のほうが――いいよね。うん)
側近「――……」
四天王1「? どうしましたか」
側近「あの、1様。今、お暇ですよね。少し、お付き合いしていただけませんか?」
160 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:57:12.51 ID:QANSrTzio
四天王1「えぇ、構いませんよ」
側近「あ、そ、それでは、私の部屋に――」
四天王1「……」
四天王1「あぁ、そういうことですか。わかりました」
四天王1「久々ですね。あなたと、なんて」
側近「……はい」
161 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 19:57:39.06 ID:QANSrTzio
30分程度、出かけてきます
162 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/12(土) 19:58:15.75 ID:GCwuiZ66o
まさかの側近中古伝説……
163 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/12(土) 19:58:52.89 ID:RQh0MS+AO
おい
おい!
164 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(山陽)
[sage]:2011/11/12(土) 20:04:12.45 ID:6lZHDtvAO
__
/三三\ __
/ (○ニ○)\ || |
(iii (_人_) )|| |
> Lr| < ||_|
(  ̄つ⌒>、___‖|
 ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
165 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関東・甲信越)
[sage]:2011/11/12(土) 20:05:12.73 ID:sYZXJ1OAO
処女厨は黙ってろよ
166 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 20:28:24.65 ID:QANSrTzio
側近の部屋
四天王1「相変わらず綺麗な部屋ですね」
側近「そんな置くものもありませんから……」
側近「そんなことより、1様。私、もう――」
四天王1「……わかりました。では脱がしますね」
側近「は、はい」ドキドキ
167 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 20:30:37.18 ID:QANSrTzio
四天王1「相変わらず、魔物とはおもえない綺麗な身体ですね」フニフニ
側近「えっ、あ……そ、そんなことない……です」
四天王1「魔王様にはもう手をつけられたんですか?」モミモミ
側近「あ、やっ……! ま、まだ、です」
四天王1「それは、意外だな。魔王様ならすぐ飛びつきそうなのに」モミモミ
側近「ん……、らって、……私、魔王様、嫌い……だもんっ……」
四天王1「ほう……」ギュゥ
側近「ひゃ! 〜〜ッ。そ、そんな、ち、乳首ひっぱっちゃ……!」
168 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 20:32:19.15 ID:QANSrTzio
四天王1「――では、下のほうがいいんですか?」クチャ
側近「ひゃっぅ!」
四天王1「妙に濡れていますね。久々だからですか?」クチュ
側近「ああぁっ……。ぅっ……、ち、ちがっ……ぁ……!」
四天王1「前は、こんなには濡れなかったでしょう。まったく、構ってあげないと君はいつもこうなるなぁ」クチュクチュ
側近「ぅう……ん。ら、らってぇ……ぅあっ!」
169 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 20:38:17.57 ID:QANSrTzio
側近「あっ、も、もぅっ……。わ、わたしばっかり、ん。き、きもちよくなる、なんて……やです……」
四天王1「嫌なままでいてください。もう少し、あなたの感じている顔がみたい」クニクニ
側近「〜〜ッ! あぁ、クリッ……ひゃん! ふあぁっ! い、じっちゃだめぇ……!」
四天王1「では、胸のほうもいっしょにいじりましょうか」キュ
側近「ひゃあっ! だ、だめっ! それ、あぁっ!……ん、あっ……はぅぅっ!」
170 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 20:42:59.84 ID:QANSrTzio
側近「あぁっ! あぅっ、も、もう、めっ!」
四天王1「いきそうですか? いってくれて構いませんよ」グッ
側近「――ッ! いっちゃ……――あぁあぁあっ!!!」
四天王1「……」
側近「ハァッ……。ヘァッー……」パクパク
四天王1「いきましたか?」
側近「は……は、……い」カァッ///
171 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 20:46:49.12 ID:QANSrTzio
四天王1「それでは、今日はこれぐらいにしておきましょう」
側近「えっ……でも、まだ、いれて……もらってない……です」
四天王1「そうしたいところは山々なんですが、生憎時間がきてしまったようで」
側近「あ……」
側近「す、すいません!」
四天王1「いいえ、謝るのはこちらのほうですよ」
172 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 20:51:51.69 ID:QANSrTzio
四天王1「この続きは、また今度ということで」
側近「は、はい。えっと、それなら……えっと……」
四天王1「なんですか?」
側近「き、キス、してください……約束の」
四天王1「……。わかりました」チュ
側近「ん……」
側近(やっぱり、私、1様のこと……大好きだ……)
173 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 20:53:34.56 ID:QANSrTzio
四天王1「ん、あれ、この服…………」
側近「? どうかしました?」
四天王1「……。何か虫がついていますね」
側近「えっ、私の服に、ですか?」
四天王1「…………これは」
174 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 20:56:56.57 ID:QANSrTzio
側近「……?」
四天王1「いいえ、なんでもありません。とっておきますね」パキッ
側近「は、はい……?」
側近(なんだろう。1様、私に何か隠し事したような……)
175 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:00:07.34 ID:QANSrTzio
四天王1「そうだ、側近。少し魔王様のご様子を、見に行ってはくれませんか?」
側近「は、はい!」
四天王1「……よかった。それでは、失礼しますね」
側近「はい。ま、また今度……」
四天王1「えぇ。また今度」 パタン
側近「……」
側近「はぁー…………、きもちよかった……」
176 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:03:20.89 ID:QANSrTzio
側近「……1様……」
側近「……あぁ、だめだめ。魔王様の様子見に行かないと」
側近「……でも、1様……。うぅん、やっぱ……いいなぁ……」
側近「……」テレテレ
177 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:07:36.15 ID:QANSrTzio
姉勇者『いたいいたいいたいいたいです。すっごくいたいんです。これ、外見と裏腹にすっごく痛いんですよ!』
姉勇者『知っていましたか、魔王様。脳ってすごくデリケートで弱いんですよ。少しの衝撃で脳細胞って死んでしまうんです!』
姉勇者『私は今! ほんの少し、先ほどの私より馬鹿になったんです!』
姉勇者『それにこんなにタンコブできてしまって、パソコンのキーボードですか私は!』
姉勇者『押したっきりキーが戻ってこなくて、ずっとwwww押し笑い続ける愉快な淫乱キーボードです!』
178 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:12:02.51 ID:QANSrTzio
姉勇者『あぁん、魔王様。どうかこのキーボードめを慰めてください。お願いします!!』ムニュ
魔王『エッ、あ、は、ハ。えっと、ンホォwwwちょwwお、おっぱ、む、胸あたってwww』
妹ゆーしゃ『〜ッ! おねえちゃんにセクハラするなブターッ!』バシッ!
魔王『ブヒイイイイイイ!!!!』
側近「魔王様、入ってもよろしいでしょうか?」コンコンコン
179 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:15:51.48 ID:QANSrTzio
魔王『エッ、あ、は、ハイ。ど、どうぞっス……』
側近「失礼します」
妹ゆーしゃ「うわっ、ヤなやつだ!」
姉勇者「あら、側近様。先ほどお食事は違う魔物さんが運んできてくれましたけれど?」
側近「私は食事係ではない。魔王様、お気分はどうでしょうか?」
魔王「えっ!? あ、あ、え、えっと、ふ、フツーッス」
妹ゆーしゃ「セクハラするぐらいゲンキだろうが!」
魔王「ヒィッ!?」
180 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:19:08.55 ID:QANSrTzio
側近「そうですか」
妹ゆーしゃ「きぶんきくだけなら、もうでてって! かおみたくないから!」
側近「私はお前の部下ではない。お前の命令を聞く道理などない」
妹ゆーしゃ「むぅ……」
妹ゆーしゃ「ブタ! かえるようにめーれーして!」
魔王「オウフwwwちょ、ちょ、……ま、まって……そ、それはさすがに……」
妹ゆーしゃ「んー!んー!」バタバタッ
姉勇者「こらこら、妹ちゃん。暴れたらキーボードになっちゃうわよ」
181 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:24:29.08 ID:QANSrTzio
姉勇者「まぁ、でも、側近様というのはどのような仕事をなさっているんですか?」
側近「魔王様、それでは私は掃除を致しますので」
姉勇者「うぅ……シカトされた……」
魔王「エッ!? あ、え……」
側近「しますので」
魔王「あ、は、ハイ……。お、おねシャス……」
側近「魔王様はそのバカ姉妹と楽しくお喋りでもしていてください」
妹ゆーしゃ「まものにバカなんていわれたくないよ!」
182 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:29:12.82 ID:QANSrTzio
姉勇者「あ、側近様。掃除でしたら私もお手伝いしますね」
側近「……」
妹ゆーしゃ「えー! じゃ、じゃあ、わたしもする!」
姉勇者「あらあら、妹ちゃんが積極的に掃除をしてくれるなんて」
妹ゆーしゃ「だって、だって、ブタといっしょにいたくないもん!」
魔王「」グサッ!
183 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:33:16.44 ID:QANSrTzio
姉勇者「あぁ、可哀想な魔王様。お掃除が終わりましたら、いくらでもこの私め、お相手してさしあげますから、待っていてください」
妹ゆーしゃ「おねえちゃん、わたしも! わたしのあいてもして!」
姉勇者「ふふっ、わかっていますよ。あとで一緒にたくさん遊びましょうね」
妹ゆーしゃ「えへへ。ありがとう!」
側近「お前ら、掃除するなら口ではなく手を動かせ」
妹ゆーしゃ「むー……」
184 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:34:54.15 ID:QANSrTzio
姉勇者「側近様。キッチンのほうの掃除の仕方がわからないのですが、教えていただけないでしょうか?」
側近「――……、仕方ないな」
妹ゆーしゃ「あー、わたしもやるー!」
姉勇者「妹ちゃんは魔王様の部屋のほうをお願い」
妹ゆーしゃ「えーっ」
姉勇者「あとでクッキーつくってあげますから」
妹ゆーしゃ「うん、わかった!!」
側近(操りやすいな……)
185 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:36:12.28 ID:QANSrTzio
側近「――ということだ。わかったか」
姉勇者「うーん、少しわかりませんね。途中まで一緒にやりませんか?」
側近「…………」
姉勇者「いいじゃありませんか。どのみち、早く終わるんですし」
186 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:37:35.65 ID:QANSrTzio
側近「……あぁ、わかった。わかった。じゃ、私はこっちをやるから」
姉勇者「はい。ところで、側近様」
側近「なんだ?」
姉勇者「魔物って貞操観念は低いものなんでしょうか?」
側近「は?」
187 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:38:17.73 ID:QANSrTzio
姉勇者「言葉通りの意味です。人間は、貞操観念というのは結構高いものでしてね」
姉勇者「大概はすぐに肉体関係は持ちませんし、すぐに持つ人たちをビッチやらヤリチンやらいって軽蔑します」
姉勇者「魔物はそういうことはないのでしょうか?」
側近「……」
側近「人間からしてみたら低いほうだろう。なんせ我々は数が少ないんだ」
188 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:38:59.48 ID:QANSrTzio
側近「必要であれば股は開く。必要でなければ、開かんが」
姉勇者「なるほど生存競争に生き残るためにですか」
姉勇者「確かにスライムとかって一日に数百匹と死亡しているかもしれませんしね」
姉勇者「そう考えれば……、貞操観念が低くなるのも当たり前ですか」
側近「ああ。わかったなら手を――」
姉勇者「それでは、側近様もそうなんでしょうか?」
側近「……は?」
189 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:39:34.38 ID:QANSrTzio
姉勇者「単なる一人の女としての疑問です。側近様は、人間の私からしてみても可愛らしい女性です」
姉勇者「そんなあなたが、例えば……そうですね。多数の肉体関係を持とうとする事ってあるんですか?」
側近「……!」
190 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:40:41.61 ID:QANSrTzio
姉勇者「例えば、例えばですよ。あなたには好きな男性の方がいらっしゃる」
姉勇者「けれど、その方のところにいくのには、ある男性の方と性行をしなければいけない」
姉勇者「生存競争も何も関係がないけれど……、そんな場面に遭遇した場合、あなたは性行しますか?」
側近(……こ、こいつ、いったいなぜそれを……)
側近(い、いや、まて! お、落ち着け!)
側近(これは……そう、たとえ話)
側近(ここで動揺してしまったら……、確実に、ばれて……)
191 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:41:23.91 ID:QANSrTzio
側近「そもそも――、そんなことがない」
姉勇者「えっ」
側近「誰か一人を好きになるなど、魔物はありえない」
側近「そんな効率が悪いこと、下等生物しかしないだろう」
姉勇者「……そう、ですか」
192 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:42:49.67 ID:QANSrTzio
側近「お前はどうなんだ?」
姉勇者「しません」
側近「……即答か」
姉勇者「えぇ。好いてくださっている男性の方も裏切ることになりますし」
姉勇者「そんなの、カス野郎しかやりませんよね。普通」
側近「……っ」
193 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:44:48.67 ID:QANSrTzio
姉勇者「淫乱で」
姉勇者「肉便器で」
姉勇者「クズで」
姉勇者「アホで」
姉勇者「バカで」
姉勇者「下等生物以下で」
姉勇者「あーもう死んでくれよってぐらいの糞中古で」
姉勇者「もうそれは馬鹿らしいマンカス野郎しか――」
姉勇者「そんなことやりませんよね。側近様?」
側近「………………っ」
194 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:46:55.83 ID:QANSrTzio
妹ゆーしゃ『おねえちゃん、なんかイカくさいのでてきた!!』
魔王『ちょ、チョwwwま、まwwwそ、それさわっちゃwwww』
妹ゆーしゃ『なんかキノコはえてるー!!うわー!!』
姉勇者「……少し、雑談しすぎたみたいですね」
姉勇者「妹の様子を見に行くことにしますので、ここはお任せしますよ」
側近「……あ、あぁ……」
195 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:48:05.66 ID:QANSrTzio
姉勇者「―― あ! 忘れていました。それと、側近様」
側近「な、なんだ。いくならさっさといけ」
姉勇者「もしかすると、今好きな男性の方より、ある男性の方のほうを大好きになる可能性だって、あること忘れないで下さいね」
側近「……は?」
姉勇者「ふふっ。いえ、バカFランの戯言だとでも思ってください。それでは、失礼致します」
バタンッ
196 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:49:53.25 ID:QANSrTzio
側近「…………」
側近「………………」
側近「……なん、なんだ。あいつは……」
側近「いったい、どこまでしって……」
側近「……」ゾクッ
側近「糞中古…………」
側近「……」
側近「それでも……。それでも、やらないと……1様のところにいけないんだったら…………」
197 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/12(土) 21:52:36.01 ID:QANSrTzio
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今日も投下時間が遅くなったり、一個一個の投下スピードが遅くなり申し訳ございませんでした。
側近ルートはあと二投下分ぐらいで終わります。
次の投下は水曜日の夜の9時ぐらいになる予定です。
ちなみに姉妹勇者はちゃんと処女です。
198 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(大阪府)
[sage]:2011/11/12(土) 22:25:50.91 ID:WnFyJOM7o
乙です
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(中国地方)
[sage]:2011/11/12(土) 22:42:51.34 ID:yZb6iLFp0
乙ー
なんか、過負荷っぽいぞ今回の姉勇者……
この姉妹、案外根っこの所は同じなのかもな
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西・北陸)
[sage]:2011/11/12(土) 22:43:15.71 ID:x122gHlAO
この魔王は凄くアレだけど、それを遥かに凌駕する勢いで姉勇者が変人だ……しかも頭が切れるタイプの変人だ……。タチが悪いw
201 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/12(土) 23:38:18.27 ID:O61L4U0DO
側近中古かよイラね
202 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海)
[sage]:2011/11/13(日) 00:25:36.04 ID:TbzEnjmAO
>>201
まだだ。まだ慌てる時間じゃないんだぜ
1乙
203 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/13(日) 16:56:21.54 ID:89K/yeFHo
はぁ
側近はもうどうだっていいや
はよ姉妹を
204 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/14(月) 00:14:19.64 ID:8P3rS4mMo
処女厨が多いインターネッツですね
…まぁ側近はもういいです
205 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/14(月) 00:43:19.21 ID:bt9Gx9/Qo
処女厨きめー
本当に気持ち悪い
206 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/11/14(月) 02:22:32.04 ID:WHzs2++Oo
童貞なんだよ夢くらい見させろ
207 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(愛知県)
[sage]:2011/11/14(月) 05:59:50.36 ID:FJ3BXs87o
惨事に絶望したものがそこから逃げる為に存在すると言い切ってもさして問題無いコンテンツだからな
そりゃ処女厨も多いさ、本来なら処女厨が9割を占めている筈のものなんだし
208 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/14(月) 07:34:17.70 ID:A8thAVr7o
惨事なら別にいいんだ そんなもんだあああああってわかってるから
だからこそ虹でぐらい処女であって欲しいんだよ
209 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/14(月) 19:16:55.07 ID:WDmrAacZo
うわぁ…
気持ち悪いやつばっかいるな…
210 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(愛知県)
[sage]:2011/11/14(月) 19:51:32.57 ID:FJ3BXs87o
50歩100歩って言葉を聞いた事はある?
211 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
:2011/11/14(月) 20:58:03.63 ID:12HhDOtxo
処女厨はどうやっても気持ち悪い存在だと思うけどな
212 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関東・甲信越)
[sage]:2011/11/14(月) 21:00:19.45 ID:8s22oLzAO
処女厨は黙ってろ
俺も黙るから
作品終わるまで黙れ
213 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(北海道)
[sage]:2011/11/14(月) 21:18:03.42 ID:li0M8npho
処女だろうが非処女だろうが可愛いが正義ですよ
214 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(チベット自治区)
[sage]:2011/11/15(火) 00:06:41.69 ID:e1/j8c8f0
>可愛いが正義
結局、リアルでもそうだからなぁ。このフレーズを考えた奴、本当に切れ者だわ。
215 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:50:50.20 ID:ysQ2au1Co
一週間後
妹ゆーしゃ『ブタ、おきるのおそい!! なんじだとおもってるの!』
魔王『ヒッ!あ、え、えっと、その、じゅ、ジュウイチジ……です……』
妹ゆーしゃ『ちゃんとはやくおきないとだめなんだよ! これいじょうブタになったらどうするの!』
魔王『え、あ、あ、さ、サーセン……』
妹ゆーしゃ『ごめんなさい、でしょ!』
魔王『アッ! え、あ、ご、ゴメシャス……』
妹ゆーしゃ『……むぅー』
216 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:51:38.83 ID:ysQ2au1Co
姉勇者『あらあら、妹ちゃん。ずいぶんお姉ちゃんになっちゃたわね〜』
妹ゆーしゃ『! ちがうもん! ブタなんかのおねえちゃんじゃないもん!』
姉勇者『えぇ、そうなの? どうみてもお姉ちゃんなんだけどなぁ?』
妹ゆーしゃ『ちがう! どっちかっていったら、かいぬし!』
魔王『ブ、……ブヒ……』ゴーン
217 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:52:20.48 ID:ysQ2au1Co
姉勇者『しかし連れてこられてもう一週間ですか。月日がたつのははやいですねぇ』
魔王『ソ、ソッスネ……』
妹ゆーしゃ『ねー、ブター。まだかえっちゃだめなのー? はやくせっとくしてよー』
魔王『えっ、あ、で、でも……その、お、おれなんかがいっても……き、聞かないとおもうな……』
姉勇者『……あまり親子間の仲はよろしくないんですね』
魔王『ア、は、ハイ』
218 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:52:51.47 ID:ysQ2au1Co
妹ゆーしゃ『パソコンばっかりいじってたらそーなるよー』
魔王『エ、ア、そ、ソッスネ……』
姉勇者『しかし魔王様。珍しいですね、パソコンをお持ちなんて』
姉勇者『人間でも高学歴、高収入、高身長、その上イケメンの糞貴族ぐらいしか持っていませんのに』
魔王『ア、え、エット、その……』
219 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:54:06.11 ID:ysQ2au1Co
魔王『えっと、ど、どういってい……えっと……、す、捨てられてたのを、ひ、拾った形ナンスヨ……』
妹ゆーしゃ『いいなあ。ブタ、わたしにもさわらせてよー』
魔王『エッ、ちょ、そ、それはwwwちょっとwwwwドゥフフwwww』
姉勇者『魔物はそんな機械系強そうなイメージないんですけれど、実際どうなんですか?』
魔王『あ、そ、ソッスネ……。パ、パソコンもってるのも、お、俺ぐらいだと……』
姉勇者『そうなんですか……』
側近「……」コソコソ
220 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:54:48.91 ID:ysQ2au1Co
側近「……一週間、立ったか」
側近「これ以上のばしていても、どうにもならない、よね」
側近「行動するとしたら……今日しかない」
側近「……」トントントン
側近「失礼します、魔王様。今、お時間のほう大丈夫でしょうか?」
魔王「フヘッ!?」
221 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:55:29.39 ID:ysQ2au1Co
側近「大魔王様がお呼びでして――、私についてきて下さいますでしょうか?」
魔王「エッ、あ……は、はい」
妹ゆーしゃ「! やっとわたしたち、おうちにかえれるのかな!」
姉勇者「私たちは当然ながら、この場で待機、ですよね」
側近「当たり前だ。Fランクとはいえお前たちは勇者。瀕死の状況ならともかく、そんな元気な状態で会わせるわけにはいかん」
側近「ささ、魔王様。こちらへどうぞ」
魔王「ア、で、でも、お、俺まだきがえてな……ッス……」
222 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:56:09.94 ID:ysQ2au1Co
側近「お気になさらないで下さい。大魔王様をお待たせしてはいけません」
魔王「あ、は、ハイ……」
姉勇者「いってらっしゃいませ、魔王様」
妹ゆーしゃ「もうかえってこなくてもいいからね」
魔王「……ウゥ……」
バタン
側近「それでは参りましょうか」スタスタ
223 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:56:40.36 ID:ysQ2au1Co
魔王「エッ、あ、アレ?」ノッシノッシ
魔王「チョ、ちょっと、そ、側近さ……。あの、ぎゃ、逆なんスけど」ノッシノッシ
魔王「……あ、あの、そ、側近さ……ん?」ノッシノッシ
側近「……」スタスタ
側近「魔王様、この部屋です」
魔王「……え、ココ、魔王の間、じゃ、な……」
224 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:57:38.61 ID:ysQ2au1Co
側近「お入りください」
魔王「えっ、で、でも」
側近「お入りください」
魔王「……」
側近「お入りください」
魔王「ア、は、ハイ!」
225 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:58:16.05 ID:ysQ2au1Co
バタンッ
魔王「…………」
魔王「あ、も、っ、の、おきごやっすか……?」
側近「そうですね。そちらの椅子に腰掛けていただきますか?」
魔王「え、あ、あ、ハイ……」
魔王「……」ギシッ
魔王「あ、こ、腰掛け、まッ、した」
側近「……」
226 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:59:03.12 ID:ysQ2au1Co
側近(最初から性交を行うのは……危険かもしれない)
側近(何回か数をこなして、それからのほうがいい、だろう)
側近「魔王様、失礼いたします」ソッ
魔王「ヒッ!?」ビクッ
227 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 21:59:48.69 ID:ysQ2au1Co
魔王「え、ちょ、な、なんで、こか、股間さわ、さわ……!」
側近「魔王様は――、フェラという行為をご存知ですか?」
魔王「エッ!? あ、え!? ど、い、いったい、ど、どうなって……!」
側近「もう一度お聞きします。ご存知ですか?」
魔王「エッあ、あ、……え。フゥーッ!! あ、ハァッ、あ、い」
側近(鼻息荒すぎ……)
228 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:00:15.32 ID:ysQ2au1Co
側近「……すいません。聞き取れませんでした」
側近「知っているようであれば首を縦に振ってください」
魔王「……フッー! フッウーッ!」コクリ
側近「そう、ですか。今から私はフェラをします」
魔王「え、あ、えぇぇっ!?」
229 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:00:46.93 ID:ysQ2au1Co
魔王「ま、まって、まって、くださ……! ど、どうして、その、アッ、あ、そ、側近さんが、その、おれのちん、ハッァ!ハッァ!」
側近「出しますね」ゴソゴソ
魔王「だ、だめだっ!!」ドンッ
側近「キャッ!」
魔王「あ、あ、さ、ご、ごめんなさ……」オドオド
230 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:02:42.33 ID:ysQ2au1Co
魔王「……あ、……ア……あ……」
側近(拒否、しないでよ……)
側近(本当は……こっちが、拒否したいぐらいなのに……)
側近(なんなの……もう……)
側近(……ううん。だめだ。ちゃんとやらないと)
側近(戻るためには、必要なんだから)
側近「……魔王様、私に……フェラされるのは、いや、ですか?」
魔王「ち、チガッ、あ、でも、ちが、わない……ッス……」
231 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:03:27.80 ID:ysQ2au1Co
魔王「アノッ、だ、だって、その……、フェ、フェラってその……あれ、じゃないッスカ……」
魔王「だ、って、そういうのは……す、好き同士っていうか……」
魔王「そ、そんな、俺、そんな……。そんなのって、……おかしいっていうか……」
魔王「か、かんたんに、しょ、処女とか、さ、ささげたりとか、そういうの!」
魔王「……」
魔王「おか、おかしい……です。そ、側近さん……そういうの……」
側近「魔王様、私は処女ではありません」
魔王「…………………………は?」
232 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:05:11.02 ID:ysQ2au1Co
側近「魔王様、私は他の男性に抱かれた経験があります」
側近「ですから私は処女ではありません」
魔王「……ちょ、ちょっと、ま、って……ぐ、く、ださ……」
魔王「え、あ……そ、そんな……」
魔王「そんな……そんな、なんて……どうして……」
魔王「そばに、いてくれた……のに…………」
側近「……」
側近(そりゃ……、側近だから、嫌でもいるに決まってるでしょ……)
233 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:05:43.31 ID:ysQ2au1Co
魔王「は、ハハ……、ハハッ……。……」
側近「魔王様。もし、あなたが処女だという理由でこのような行為を拒んでいるのでしたら――」
側近「その必要はありません」
側近「私は非処女です」
側近「だから私で、私で覚えてください。性行為というのはどういうものなのかを」
234 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:06:33.08 ID:ysQ2au1Co
魔王「ハハッ、アハッ……ハ……」
側近「できますね、魔王様」
魔王「ハッ……ウッ……ッ……」
側近「覚えてください。あなたがあの勇者達にしなければいけないことを」ゴソゴソ
235 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:07:14.62 ID:ysQ2au1Co
ブルンッ
魔王「アッ……」
側近「……それでは始めさせていただきます」
側近「……あむっ」パクッ
魔王「っ……!」ビクッ
側近「んっ……ん……う……」グヂュグチュ
236 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:07:58.96 ID:ysQ2au1Co
側近(う、なにこのピリってするのは……)
側近(……もしかしてこれがチンカス……?)
側近(……うげ……)
側近(はやく全部舐めとってなくしちゃったほうがいいかな)
側近「ん……じゅる……んぁ……」ペロペロ
237 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:08:30.41 ID:ysQ2au1Co
側近「んっく……んっ……」ジュプジュプ
魔王「そ、そっきんさ、そ、それっ、う……おぅ……」ビクビクッ
側近「じゅるっ……ちゅ……んっ!?」プハッ
魔王「ぅ……そ、そんな、や、やめ……るなんて……」ギンギン
側近「……え……あ……」
側近(う、うそ……。な、なにこの大きさ……)
238 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:08:59.62 ID:ysQ2au1Co
魔王「ハァーッ……はっぁ……フゥッー!」
側近(1様の二倍近く……でかい……)
側近(男の人って、こんなに……個人差が、あるものなんだ……)ドキドキ
側近「……」ピトッ
魔王「あぅ!」ビクンッ!
側近「……ぁ……」
側近(しかも、こんなに固い……なんて)キュン
239 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:09:29.19 ID:ysQ2au1Co
魔王「あ、え、そ、そっきんさ……?」
側近「!」
側近「い、いえ、なんでもありません。もう一度咥えさせていただきます」ハフッ
側近「チュ……れろっ、じゅるるっ……」
魔王「あ……、そ、そっきんさ……の舌、あ、あったか……ウゥ」
240 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:10:09.59 ID:ysQ2au1Co
側近(すごい。舌越しに……魔王様の、固さが伝わってくる……)ジュブジュブ
側近(舐めるたびに、びくびくして感じちゃってる……)レロレロ
側近「れろっ……ぐちゅ……じゅぼっ……」
魔王「ア……ア……アゥ……」ビクンビクンッ!
側近「ぬちゅくちゅちゅにゅ、んぶっ……」
魔王「ゥッ、そ、それ、デュフッ! だ、だめ……ッス……」
241 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:10:42.60 ID:ysQ2au1Co
側近(すご、びくびくって……)ジュブッ!ジュブッ!
側近(おっきくて……かたくて、反応もよくて……)グチュ……!レロレロ
側近(もしこんなのが、こんなでっかいのが……私の中にはいったら……)ジョボッジョボッ
側近(はい……ったら……)ヒクッ
側近(……あぁ、だめ。なに、想像してるの……)レロレロ
側近「ん……んぐっ……ぐぢゅ……じゅぼっ!」ヒクヒクッ
242 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:11:13.10 ID:ysQ2au1Co
側近(あぁ、なんで。なんでこんなに、子宮があつい……の)ハフッ……ヌチュ……
側近(ただ……フェラしているだけなのに……)ンック、レルッ
側近(1様とやったときは、こんな風にはならなかったのに……)グチュグチュ
魔王「ア、そ、そっきんさ……お、俺、も……」ビクンッ
側近(どうして……)
側近「ん、うっ、んんんっ!? んっ、ぷっ、んっ、んっ……――!」ビュルビュル
243 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:11:52.11 ID:ysQ2au1Co
側近「んぷっ……んっ、おぅ……おっ……」ビュクビュク
側近(え、な、なにこれ……)ドビュルルルッ
側近(なんでこんなに射精なが、い……)ビュ!ビュッ!
側近(んくっ、こ、こんなには、もうのめっ……)ビュルルル!
側近「んっ、ぷはっあああっ!!」ドビュドビュ!
魔王「アッ、……あっ、そ、そっきんさ……顔、顔に……」ビュッ……ビュゥ……
側近「あ、あ……あ……」ビチャッ
244 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:12:18.24 ID:ysQ2au1Co
魔王「アッ、あ……そ、そっきんさ……ぅっ……そっきんさ……!」シュッ!シュッ!
側近「あぅ、あつ……魔王様、そ、そんなに……まだ……で」ュ……ビュ……
側近「あ……あぅ……」
側近(まだ……1様にも、こんなことされなかったのに……)
側近(大嫌いな魔王様に……はじめてを……)ヒクッ
側近(なんで……どうして……、いやなはずなのに……)
側近(子宮が……あぁ……)ヒクヒクッ
245 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:12:46.89 ID:ysQ2au1Co
側近(いじりた……)
魔王「うぅ……ぅ……ううっ……」
側近「……!」
側近「まお……うさま。どうして泣いて……」
魔王「ぅう……うっ……くっ……」
魔王「うううっ……あ……」
246 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:13:30.46 ID:ysQ2au1Co
魔王「ぐふっ……うぅっ! お、……おれっ……」
魔王「おれ、俺、……そ、……さんのこと……きだったのに……」
魔王「はじめて……す……なった……のに……」
魔王「うっ……ううううっ!!」
側近「……」
側近(うまく、ききとれない……)
247 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:13:56.90 ID:ysQ2au1Co
――
側近「魔王様。こちらでお拭きなさいませ」
魔王「……」
側近「魔王様?」
魔王「…………ア、はい……」フキフキ
側近「魔王様、ところで性交のことなんですが――」
魔王「っ」ビクッ
248 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:14:22.82 ID:ysQ2au1Co
側近「三日後。もう一度行います」
魔王「……えっ……」
魔王「こ、これで、あの、お、おわりじゃ……」
側近「いいえ」
側近「あなたがしっかりと性交について知るまで続けます」
魔王「…………ぅ」
249 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:14:48.98 ID:ysQ2au1Co
側近「それでは、今日はこれでおしまいです。お疲れ様でした」
魔王「……アッ、は、……い」
側近「そうそう。このことは、わかっていると思いますが――勇者共には内緒にしてくださいね」
魔王「…………」
側近「それでは、失礼いたします」ペコリ
魔王「……シャス……」
パタンッ
250 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:15:14.74 ID:ysQ2au1Co
側近「ふぅ……」
側近(なんだか、空気がおいしい……)
側近(きっとあの中の空気が異常だった所為だ)
側近(おかしかったよね……いろいろと)
側近(私は1様が好きなはずなのに……)
251 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:15:41.84 ID:ysQ2au1Co
側近(そう。そうだ、私は、1様が好きなんだ)
側近(そんな好きな、大好きな1様に……、いれてもらえたら……)ビクッ
側近(はぁっ……。1様……、1様っ……)モジモジ
252 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:16:09.50 ID:ysQ2au1Co
側近(でも、魔王様の、すごくおっきくて……1様より……おっきくて……)
側近(あんなの、いれられたら……)ヒクッ
側近「――っ!!」
側近(わ、私は何を考えているんだ!)
側近(違う、違う違う!! 私は、私は1様と性交したいんだ!!)
側近(魔王様じゃ、あんな気持ち悪い魔王様とじゃなくて……)
側近「……っ」
253 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:16:35.24 ID:ysQ2au1Co
側近(きっと、まだあの空気に毒されてしまってるんだ……)
側近(部屋にもどって……、少し休めば……きっと……)
側近「……はぁ……」
側近(きっと、元に戻るはず……よね……)
254 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/15(火) 22:18:00.45 ID:ysQ2au1Co
ここまで読んでいただきありがとうございます。
明日の投下分が予想外にはやく書き終わったので、一日前に投下させていただきました。
側近ルートはあと二回の投下で終わります。
次の投下は、できたら明日。 無理だったら金曜日の午後九時頃投下する予定です。
255 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/15(火) 22:22:00.53 ID:eA7kkl0AO
要約すると、1様はイケメンだけど粗チンだと。
256 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/15(火) 22:27:19.36 ID:0DvjWz0Vo
>>255
いや、ブロードソードとエクスカリバーの差かもしれんぞ
257 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(愛知県)
[sage]:2011/11/15(火) 23:22:24.84 ID:Oyo5LZCno
フヒフヒ笑うタイプの人は総じて小さい、短刀くらいの
学者様も言ってたからそれだけは間違い無い
そこから逆算すると1様のアレは爪楊枝クラス
258 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(静岡県)
[sage]:2011/11/15(火) 23:58:30.72 ID:i19Ym4RE0
爪www楊www枝www
259 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/16(水) 00:01:32.93 ID:8le9SW9AO
>>257
これはアーチだ。良いフォルムだろう。神は爪楊枝につかうらしい。
260 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西・北陸)
[sage]:2011/11/17(木) 03:00:47.44 ID:EI6vpj/AO
やっぱ仮にも血統的には最高位のハズの魔王が相手だから本能的に興奮するのかね
魔族とか悪魔とかはより高い階級の相手に従うのが喜びだったりする設定になってる事が多いし
261 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:00:38.05 ID:ZC9nK6sfo
――
三日後
魔王「ェ、あ、そ、その、こ、こうです……か」クチュクチュ
側近「んっ……そ、そうですよ。ま、魔王様。お上手です」ビクッ
側近「もっと、もっと奥。あんっ! そ、そこです。あぁ……っ」ビクビクッ
魔王「ア、は、はい。じゃ、あ! えっと、ゆ、指、に、二本ぐらいいれたほうが……ッスカ?」ヌチャヌチャ
側近「す、すきにっ……し、して、くださっ……!」
魔王「あ。ハイ」チュクチュク
262 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:03:33.67 ID:ZC9nK6sfo
側近(あぁ、魔王様、はじめて、にしては……、手マン、上手……だ)
側近(や、やっぱり、っ、え、エロい、ものばっかり、はぁ……読んでいる、から、かな……?)
側近「―っ、ぅああっ」ビクッ
魔王「エッ!? あ、こ、ここ、よわ、よわいんスね……」トントン
側近「ぃやっ! あっ、あっ、あっ、だ、だめれすっ!」ビクッビクッ
263 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:05:17.86 ID:ZC9nK6sfo
側近「あっ、ああっ、だ、だめっ。も、もう、あっ。ま、魔王様の手で、魔王様の手で、いっちゃい、ますっ」
側近「ああぁあああっ――!!」ビクンッ!!
側近「う……あ……」ヒクヒクッ
魔王「あ、す、すごく、な、なか、びくびくしてます……」クチックチッ
側近「ん、あ……っ! い、イっている最中には、いじっちゃだめですっ」
264 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:09:19.28 ID:ZC9nK6sfo
側近「はぁーっ……はぅ……」ヘタン
魔王「えっ、あ、だ、だいじょぶッスカ?」
側近「……は、はい」
側近(と、りあえず……女性の愛撫の仕方は教えたようだ……)
側近(いかせることはできるみたいだし……今日はこれで、おわろうかな……)
魔王「……ハァハァッ」ギンギン
側近(……あ)
265 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:10:56.02 ID:ZC9nK6sfo
側近(魔王様の……すごく大きくなって……辛そう)
側近(そっか。そういえば抜いてはなかったっけ……)
側近(魔王様……)
側近(……)ヒクッ
側近(や、やだ……イったばかりなのにまだ……ほしがってる……)モジモジ
266 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:14:46.63 ID:ZC9nK6sfo
魔王「そ、そっきんさ……、こ、このあとは……?」ギンギン
側近(……ぁ)
側近(……どうしよう)
側近(魔王様も、期待してる。……やって、やってあげたほうが、いいの、かな)
側近(……そ、そうだもんね。これは……これは、勉強なんだから)
側近(別に欲しくてやっているわけじゃないんだもんね……)
267 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:18:26.96 ID:ZC9nK6sfo
側近「魔王様。次は、私のナカに入れてください」
魔王「あ、あ、え……、も、もう、ですか?」
側近「えぇ……。いれる穴はわかりますか?」
魔王「えっと、さ、さっきいじった穴、ですよね……?」
側近「そうです。私が、周りは広げるので、いれてください」クパッ
魔王「っ」ビクッ
268 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:21:20.71 ID:ZC9nK6sfo
魔王「……」ヌッ、チャ、ヌッ……チャ
側近「ん、ど、どうしたんですか……? う、うまくはいらないんですか? ぁ……」
魔王「い、いえ、ちょ、ちょっと、こ、こういうのに、きょ、興味的な何かが……ハイ」ヌチャヌチャ
側近「ひゃっ、あ、クリ……すれてっ……んっ! や、やです、魔王様! じらさないで」
魔王「フヒッ! あ、じゃ、じゃ、いれますんで」グッ
側近「んぉっ、あ、魔王様が私の膣内にはいって、きたぁ……」ビクンッ!
269 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:25:49.99 ID:ZC9nK6sfo
側近(あ、や、やっぱり、で、でっかい……)
側近(1様より断然っ、すごくっ)
側近(こ、こんらに、膣広がったこと、ない、ないよぉっ……)
魔王「あったか……」ドキドキ
側近「お、おお、おくまで、はいりましたの、で、その、う、動いて、くださっ」
270 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:28:02.58 ID:ZC9nK6sfo
魔王「あ、は、はい」ヌッポッヌッポッ
側近「ぅ、あ……あっ、ん、っ、う、う、まい、で、れ、すっ」ヒクヒクッ
側近(あぁ、ま、魔王様のが、私の膣内うごいてっ)
側近(す、すごっ、あ、か、感じちゃう。でか、でかすぎてっ、こんなの、きもちよすぎ、あっああっ!)
271 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:29:51.70 ID:ZC9nK6sfo
側近(きら、きらいなはずなのにっ、魔王様の、形すごく、わかって、ああっ! 喜んでるっ、私の、すごく喜んでるよぉっ)ビクビクッ
側近(本当は1様だけの、1様だけの、場所なのにひゃぁっ! まおう、さまにいれられ、て……感じてっ、1様より感じてりゅう!)
側近「ああっ、ま、魔王様もっと、もっと、はやくっ」
魔王「え、あ、あ……あ」ヌポッヌポッ!
側近「ああっ! それ、いいっ。しゅごく、おぉ、おっ、お、う、ハァッ、ハッ……い、いいっ!!」ヒクヒクッ
272 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:31:57.65 ID:ZC9nK6sfo
魔王「お、おれも、そ、側近さんの、すごくっ、ヒクヒクしててオポォ! ハァ、ウッ、き、きもちいいですっ!!」ヌプ!ヌプ!ヌプ!
側近「っ、あ、そ、そんな、きもち、きもちっ、おおおっ、そ、ひゃぁっ! ら、だめっ! はやしゅぎるぅ!」ビクンッ!
魔王「ハァッ、ハァッハァッ! だ、だって、側近、側近の、すごくきもちよくてっ、お、オナホより、ぜんぜんきもちっ、中古なのに」
側近「ん、お、おほっ、お、おっ、だ、だめっ、は、は、い、いっちゃ、いっちゃ……」
273 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:34:19.39 ID:ZC9nK6sfo
魔王「お、俺もイきそうッス、あ、そ、側近さんの、側近さんのなかに、中だし、中だしっ」
側近「おお、う、お、な、なかだ、し……? んはっ、中だし、いいよ、いい中だし、中だしいいですっ!」
魔王「しますよっ、中だししますよっ」グイッ
側近「きてっ、きて、今すぐ膣内に、膣内にだしてぇっ!!」
274 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:37:10.15 ID:ZC9nK6sfo
魔王「はい!中だしします! 俺中だししますっ! ウゥッ!」ドピュッ!ドプドプッ!!
側近「あ……あああああっ!」ビクッンッ!
側近「あ、ま、魔王様に、きら、きらいな、魔王様に、中だしされてっ、あ、1様じゃないのにっ、私も、い、いっちゃっ、いっちゃ」
側近「んおおおっあ、ああああああっっ!!」ビクビクッ!!
275 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:38:00.58 ID:ZC9nK6sfo
魔王「ゥッ、クッ」ドピュドピュッ!
側近「あ! う、ああっ、だ、だめっ! イってるのに、イってるのに、膣内にまだ、まだでてっ!」
側近「だめっ、らめっ、やだあっ、せ、せーえきで、また、またイった、イったのに、また、また、イッ、あっああああっ――!!」キュウウッ!!
魔王「ウッ、お、し、しぼりとられ……る……」ドプッドプッ
側近「あ……あひ……あ……せ、せーえきで、あ、……イ、イっちゃ……た……」
側近「せ、せーえき、きもち…………」
276 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:38:29.85 ID:ZC9nK6sfo
――
側近「……お疲れ様でした」
魔王「え、あ、は、はい。シャス……」
側近(われながら、なぜあそこまで乱れたんだ……)
側近(これは一生の恥でしかない……)
側近(しかも、どっちかっていうと、魔王様より私のほうが最後イってたし……)
側近(はぁ……)
277 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:39:15.64 ID:ZC9nK6sfo
側近「それではまた三日後、レッスンします」
魔王「エッ、あ、……ハイ」
側近「はい。それでは、私はお先に失礼いたします……」
魔王「あ、ハイ。シャスデスタ……」
バタンッ
278 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:39:46.33 ID:ZC9nK6sfo
側近(はぁ……)
側近(私は、1様が好きなはずなのに……)
側近(どうして、1様より……魔王様のほうが……)
側近(シャワー浴びよう……)
側近(浴びよう…………)スタスタ
279 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:40:58.45 ID:ZC9nK6sfo
側近の部屋
側近「……ふぅ……」
側近「シャワー浴びたら、少し気が楽になった」ホカホカ
側近「そう、よね。あれは仕方ないもの」
側近「あの時はそうおもったけど、今は1様のこと大好きだもん」
280 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:42:07.10 ID:ZC9nK6sfo
側近「だから大丈夫」
側近「大丈夫に、決まってる」
コンコン
側近「ん、誰だ」
側近「はい、誰ですか?」ガチャ
四天王1「側近、私です」
側近「い、1さま!?」
281 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:42:32.95 ID:ZC9nK6sfo
四天王1「いきなり押しかけて申し訳ないですね」
側近「い、いえ、そんなことはっ」
側近「で、でも、なんで、ですか? 何か指令でも?」
四天王1「おや、お忘れですか?」
四天王1「この前の続き、……約束しましたよね」
側近「あ……」
282 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:42:58.91 ID:ZC9nK6sfo
側近(そうだ。そういえば前、1様として……)
側近(それで、いれてもらえなかったから、今度時間が空いたらしてくれるって)
側近(約束、してたんだ)
側近(……)
側近(うれしいはずなのに、なんでだろう……。前みたいに心がときめかない……)
側近「そう、でしたね」
283 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:43:25.85 ID:ZC9nK6sfo
四天王1「今、時間は大丈夫ですか?」
側近「……はい。ちょうどシャワーも浴びた後です」
四天王1「それは良いタイミングにこれたみたいですね。もうはじめても?」
側近「はい。それじゃ、服脱ぎますね」ヌギヌギ
四天王1「おや、積極的ですね」
側近「……はい」
284 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:43:52.38 ID:ZC9nK6sfo
四天王1「もう、ぬれていますね」ヌチ
側近「っ……」
四天王1「いれてもいいでしょうか?」
側近「……はい」
四天王1「……っ」ヌプッ
側近「………………!」
285 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:44:24.55 ID:ZC9nK6sfo
側近(ど、どうして……)
側近(あまりきもちよくない…………)
側近(どうして、どうして)
側近(なんで、なんで!どうしてっ!)
側近(前は気持ちよかったはずなのに……どうして……)
286 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:44:45.76 ID:ZC9nK6sfo
四天王1「はっ……ぁ……側近さん。どう、ですか?」ヌップヌップ
側近「!」
側近「あ、あぁっ……き、きもち……いい、です……」
側近(無理にでも声はださないと)
側近(1様に怪しまれちゃう)
側近「あっ、あ、そこきもちっ」
287 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:45:16.83 ID:ZC9nK6sfo
側近「……ぁ、あ……あ、あ、あ、……」
四天王1「あ、もう……」
側近「……え?」
側近(も、もう、なの?)
四天王1「え?」
側近「あ、あぅ、あっ、いってはいけませんっ、ああっ」
288 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:45:45.74 ID:ZC9nK6sfo
四天王1「うっ」ドピュッ
側近(あ、イく真似しなきゃ……)
側近「……、あ。あああっ!! わたしもイきますっ、あああ、あああ」
四天王1「はぁ、はぁ……」
側近(え、もう、射精終わり?)
側近(そんな……私、まだ、何も、少し感じただけで……)
289 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:46:12.33 ID:ZC9nK6sfo
側近(なんで? ……どうして……)
側近(魔王様のほうが、大きかったから?)
側近(だから、こんなにも感じなかったの?)
側近(……そんな)
四天王1「よかったですよ、側近」
側近「………………」
側近(そん、な……)
四天王1「側近?」
290 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:46:46.72 ID:ZC9nK6sfo
側近(いや、だよ……)
側近(こんな感じないの)
側近(魔王様とだったら、あんなに感じるのに)
側近(1様のは小さすぎて、何も感じない)
側近(いや……、いやよ、そんなの)
側近(性交は愛を確かめ合う行為、なんでしょ……)
側近(なのに、こんなに感じないなんて……)
291 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:47:12.23 ID:ZC9nK6sfo
側近(は、はは……はははっ)
側近(何よ、何が、愛よ)
側近(結局は気持ちよさで選んでいるようなもんじゃない!)
側近(私は、私は1様が好きなのっ)
側近(たとえ、感じられなかったとしても!)
側近(感じ、られなかったり……して……も……)
側近(………………)
292 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:47:41.48 ID:ZC9nK6sfo
側近(…………)
側近(……っ……や、やだ……)
側近(でも、やだよ……もう、無理だよ……)
側近(魔王様のほうが、きもちいいもん……っ)
側近(1様より、魔王さまのほうが、魔王様のほうが、気持ちいい、もんっ)
側近(無理だよ、あの気持ちよさに勝とうだなんて)
側近(好きでも、無理だよ……もう、……私には……)
293 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:48:07.40 ID:ZC9nK6sfo
側近「は……はは……は……」
四天王1「側近? どうしたんですか? 体調でも――!」
側近「……そう、みたいです。少し休ませてもらえますか……?」
四天王1「それは、もちろん。申し訳ないです、そんな体調が悪い時に……」
側近「い、いえ……。すいません、一人にしてもらえますか?」
四天王1「……わかりました。何かありましたら、すぐに連絡してください」
側近「……はい」
四天王1「それでは失礼しますね」
側近「……はい」
バタンッ
側近「…………は、はははははは、あはははっ!! ははははっ!!」
294 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:48:34.02 ID:ZC9nK6sfo
側近「何よ、何が淫乱勇者よ! 私のほうが淫乱じゃない!!」
側近「あはははっ! その上Fラン勇者は処女。何よ、何も勝ち目ないじゃない」
側近「あははは、あははははははははっ!!!!」
側近「ふふふ、あははははははっ! 魔王様魔王様魔王様魔王様魔王様魔王様!」
側近「魔王様魔王様魔王様魔王様魔王様魔王様魔王様マオウサママオウサママオサマ……」
側近「――――…………」
295 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:49:02.61 ID:ZC9nK6sfo
――
翌日
側近「魔王様、失礼します」
魔王「ア、はい」
側近「今日も、大魔王様がお呼びで――」
魔王「エッ?」
妹ゆーしゃ「たぶんきょうもかえれないね」
姉勇者「だめよ、妹ちゃん。そんなこと言っては。魔王様もがんばって説得してくださってるんですから」
妹ゆーしゃ「むー!」
296 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:49:28.40 ID:ZC9nK6sfo
魔王「エ、ア、ふ、フツ、あ、アサッテ……」
側近「魔王様、急いでください。大魔王様が待っています」グイッ
魔王「エッ、あ、は、ハイ……?」
姉勇者「――」
姉勇者「妬けちゃうなぁ……」
妹ゆーしゃ「! さっさといけ、ブタッ!」ゲシッ
魔王「ブヒ!!」
297 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:49:56.09 ID:ZC9nK6sfo
バタンッ
側近「それでは、いつものところに行きましょうか」
魔王「エ、あ、は、ハイ。で、でも、どうし……」
側近「……」スタスタ
魔王「……? ……?」ボテボテ
298 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:50:21.74 ID:ZC9nK6sfo
側近「では、お入りください」
魔王「あ、ハイ」
バタン
側近「ま、魔王様っ」ダキッ
魔王「えっ、ええっ!?」
側近「魔王様、キスしてください。キス……はやく……」
魔王「え、あ、ど、ど、ウェッ!?」
299 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:50:48.18 ID:ZC9nK6sfo
側近「はやくぅ、しないんでしたら、私のほうから」チュ
魔王「んっ!?」
側近「ん、ん……にゅっ……ちゅる……」ペロッ
魔王「ん、お、ん? ん……」
側近(はぁっ、魔王様の唾液。唾液だ……。おいしい……すごくおいしい……)ゴックン
300 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:51:13.75 ID:ZC9nK6sfo
側近「ハァッ、はぁ、ま、魔王様……魔王様、だいすき、大好きです……はぁ……」
魔王「え、あ、え?」ギンギン
側近「ふふ、こんなに、おち○ちん大きくしちゃってぇ……」サスサス
魔王「うっ、あ、……そ、側近さ……」
側近「おっきい、おっきいおち○ちん、はぁ……魔王様の、はぁっ……」サスサス
魔王「ちょ、ま、そっ……はっ……あ……」ビクンッ
301 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:51:44.97 ID:ZC9nK6sfo
側近「あぁっ、魔王様、もう、もう我慢できないです。いれてください。私の、私の膣内にいれて、いれてえっ」サスサス
魔王「あぁ、う、あ、は、はい、いれ、いれますから、おち、おちつ」
側近「やだ、もう、むり。はやく、もう、もう私はあなたしか、あなたしかみえ――」
姉勇者「みえないのはいいですけれど、本当に魔王様の……ご立派でございますね〜」
側近「……は?」
302 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:52:21.74 ID:ZC9nK6sfo
姉勇者「なんといいますか、エクス、いえ、アフリカゾウでしょうか」
姉勇者「魔族はこんなにも立派なものをお持ちになるのですね」
魔王「えっ」
側近「えっ」
姉勇者「え?」
側近「え?」
魔王「え?」
姉勇者「……」
姉勇者「……せーのっ」
姉勇者「ガッチョォオオオオーン!!」
側近「ええええぇえぇぇっ――――――――!?」
303 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/18(金) 21:52:52.51 ID:ZC9nK6sfo
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回でエロパートはしばらくお休みです。次の投下で側近ルートは終わりになります。
また、次の投下は日曜日の午後六時くらいです。
304 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
:2011/11/18(金) 22:09:46.26 ID:0ATSfC+oo
おつー
305 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(神奈川県)
[sage]:2011/11/18(金) 22:17:35.13 ID:DbW66y4Ro
期待
306 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/19(土) 00:05:59.61 ID:7o/FFiNDO
側近がいいかんじにエロいな
307 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/11/19(土) 00:12:02.26 ID:iSfRqavPo
でも中古ビッチ
308 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/19(土) 01:49:30.33 ID:UR3QHyGIO
四天王1が戦死しますようにっと
309 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/19(土) 06:39:18.71 ID:jPpICOdIO
こういうノリ大好きですwwwwww
>>1
乙
310 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/19(土) 12:29:34.55 ID:LQNx2CqDO
やっぱビッチ最高だな…ふぅ……
311 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/19(土) 21:57:42.88 ID:1zhnQc4So
最初に処女っぱく書いてたのがいただけない
中途半端に期待もたせたから側近パートが全然楽しめない…
もっとわかりやすく書いてたらNTRを楽しめたのに…
312 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/11/19(土) 22:04:15.51 ID:csQb98lro
なんだこいつ
313 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(埼玉県)
[sage]:2011/11/20(日) 11:15:27.43 ID:IDkLidhWo
くせえ
314 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 18:18:15.91 ID:VO1vZ7BDo
側近「な、ななっ! ななななな!」
姉勇者「納豆でも食べたいのですか?」
側近「そんなわけあるか! なぜお前、こ、こんなところに……」
姉勇者「やらしい獣達がバッコンバッコン、いったい何をやっているのやらと」
姉勇者「気になったものですから、のぞかせて頂きました」
側近「普通のぞきはこんな堂々としてな……いや、そんなことよりも、だ!」
315 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 18:23:14.61 ID:VO1vZ7BDo
側近「どうしてお前がここにいる!」
姉勇者「バッコンバッコンと……あん、側近様ったらエッチ! 純情な乙女に何度もこの様なセリフをいわせるだなんてっ」
側近「そういう意味じゃない! 魔王様の部屋から出られない様、結界が張ってあっただろう!」
側近「なのに……どうしてここにいる」
姉勇者「あぁ、そのことでございますか」
316 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/20(日) 18:23:47.74 ID:K0kIWjJTo
キター!
317 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 18:27:30.00 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「えぇ……と、どのように説明すればわかりやすいでしょうか」
姉勇者「側近様は磁石をご存知でしょうか?」
側近「馬鹿にするな。そのくらいは知っている」
姉勇者「よかった。ご存知の通り、磁石は同じ極同士ですと反発し合いますよね」
側近「……ああ」
姉勇者「それとほぼ同じことです」
側近「は?」
318 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 18:34:38.71 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「魔王様の部屋……正確にいえばその周りに張られていた半球体の結界ですが、どうやら磁石と似た性質らしく、似たような極を発生させる魔法を使いますと――」
姉勇者「反発するようで、少しいけるところが増えるのですよ」
姉勇者「妹ちゃんと一緒に魔法の力に押されながら、押し返しながら、やっていきましたら、ここにこれたということです」
姉勇者「努力は実を結ぶものなんですねぇ」
側近「そんな馬鹿な……」
319 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 18:40:19.15 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「ええ、実に馬鹿な結界でございますね。低級魔法なのでしょうか」
姉勇者「しかしご安心ください。ここらの部屋ぐらいまでしか結界は広がりませんでした」
姉勇者「ここから先は高度な結界が張られているらしく、とても私の力では」
側近「…………」
側近(そんな低級な結界を使っていたなんて……)
魔王「……」ビクビク
320 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 18:44:57.16 ID:VO1vZ7BDo
側近「そう、か。親切にここまでそれを教えにきてくれたのか。馬鹿な勇者だ」シャッ
魔王「チョ!? え、ま、ま、そ、側近さっ!」
姉勇者「おや、刃物など取り出してどうしたんですか」
姉勇者「リンゴでもむいてくださるのでしょうか。ありがたいですねぇ、甘い物が食べたいと思っていた所です」
側近「……お前はあまりにも危険すぎる。ここで死んでもらおうか」
魔王「マ、ま、まって、くださ、っ、そ、そんなこと、だ、ッシャス!!」
姉勇者「あらあらまぁまぁ」
321 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 18:51:08.96 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「魔王様の子を孕む役目がある私を、殺すのですか?」
側近「お前がいなくてもかわりは何人もいる」
姉勇者「――たとえば、側近様、とか?」
側近「――……」
姉勇者「あぁでも、非処女の……しかもつい先日、他の男性と肌を合わせたような、淫乱中古女なんか孕ましたくないですよね」
側近「……は」
魔王「エッ……?」
322 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 18:54:45.31 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「あら、魔王様ご存知なかったのですか? 側近様の処女を破った男、あれは1様、でしたっけ。そのような名前の方なんですよ」
姉勇者「魔王様と肌を合わせた後、すぐその方と性交をしたようで」
姉勇者「その上魔王様のほうがご立派だった所為か、どうやら満足に性欲を満たせなくなったらしく――」
姉勇者「今日、普段なら三日に一度のお勉強会が行われない日に魔王様を呼びだしたようですね」
姉勇者「ぶっちゃけドン引きですよ。側近様がそんな淫乱中古でしたなんて」
側近「な…………え……?」ワナワナ
323 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 18:58:28.19 ID:VO1vZ7BDo
魔王「1……。あいつが、……あ、……いつ……」
姉勇者「まぁ、それなりにイケメンの方ですものね」
姉勇者「あー、もう、自分超モテまくりボーイ、みたいな自覚がありそうな」
魔王「…………」
姉勇者「信じられないようでしたら、これでもご覧になります?」サッ
魔王「……!?」
側近「!?」
側近(な、なんだ、これは。わ、私と1様!? ど、どうして、こんな明細に何枚も)
324 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:01:32.96 ID:VO1vZ7BDo
側近「こ、これは、そ、その……、た、ただの絵だろう!!」
姉勇者「絵、ではありませんね。側近様は写真というものはご存知ないのでしょうか?」
側近「しゃ、しゃしん……?」
姉勇者「カメラ、という機械でできるものでしてね。今、手持ちにあるのですけれど」サッ
姉勇者「はい、チーズ!」カッシャ
側近「まぶしっ……!」
姉勇者「このように、明細に目の前にあるものを描く――、いえ、一枚の紙に移すことができるんですよ」サッ
側近「……!」
側近(たし、かに、私が、うつっている……)
325 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:05:15.20 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「まぁ、ということでしてね。側近様。あなたの会話、あなたが今の今までとっていた行動、すべて私は把握しております」
姉勇者「そして。今、私を殺すのは側近様の勝手でございます」
姉勇者「ただ、説明はしませんが、私が死ぬと1様にも、魔王様にも隠していたあなたの情報を、全魔王軍に伝わる仕組みを作ってあります」
姉勇者「それでもあなたは、私を殺しますか?」
側近「……っ」
326 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:08:41.05 ID:VO1vZ7BDo
側近(こんなものを隠していた、だなんて……)
側近(……危険だ、確実に……)
側近(でも、ここでこいつを殺してしまったら――)
側近(いったい何が起こるのか、予想すらできない……)
側近(……)ゾクッ
327 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:10:14.61 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「………………」
側近「……………………」
側近「…………」
側近「……」
側近「………………」
側近「………………くっ……」サッ
姉勇者「……ありがとうございます」
328 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:13:49.47 ID:VO1vZ7BDo
側近(屈辱だ……Fランに……こんな形でもまけるなんて……)ワナワナ
姉勇者「さて、お次は魔王様」
魔王「!? ふぁ、ヒャイ!」
姉勇者「そんなおびえないでください。貴方は実に素晴らしい行動をなさったんですから」
魔王「エッ、え? あ、リシャス……?」
姉勇者「魔王様、あなたにもひとつこれから選択をしていただきたいのですが」
魔王「エッ、な、なん、スか……?」
329 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:16:08.16 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「まず、前置きとして。魔王様はなぜお父様が子を作れ、とおっしゃったのか。その意味をどう考えているのでしょうか?」
魔王「エッ!? え、あ……」
姉勇者「ゆっくりでかまいませんよ」
魔王「あ、は、ハイ……えっと……う……」
魔王「……」
魔王「マッ、孫、孫がみたい、から?」
姉勇者「ほほう、ではどうして孫がみたいのでしょうか?」
魔王「エエェッ!?」
330 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:19:06.86 ID:VO1vZ7BDo
魔王「エット、え、あ、な、なんで、デショウか、ね? ドュフ……」
姉勇者「そう、ですよね。私も同じ考えでございます」
姉勇者「私も孫どころか、子すら持ったことのない身ですので、憶測になってしまうのですが、少しお時間をいただいてもよろしいでしょうか?」
魔王「エ、あ、はい」
331 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:23:58.46 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「今回の結界の件もそうですが、魔王様の周りのものは少し低級なものが多いです」
魔王「エッ……」
姉勇者「殺してくれてかまわないよ、というような……。そのくらい酷い警備の薄さです」
姉勇者「それこそFランクの勇者でも、魔王様の部屋には簡単に侵入できるでしょう」
姉勇者「あなたは現大魔王様のお子で在られるのに……、どうしてそのような扱いなのでしょう?」
魔王「エッ、あ……そ、それは…………それは…………」
332 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:28:34.59 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「答えていただかなくて結構です。側近様の言動でなんとなしに把握していますから」
姉勇者「実に、今日までお辛い目にあわれたのですね。素直に、私はあなたに同情致します」
魔王「ゥ……」
姉勇者「魔王様、私と子作りなさいますか?」
魔王「…………エッ!?」
333 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:33:33.25 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「貴方様でしたら、私の処女も、なにもかも差し上げます」
姉勇者「あなた好みに調教してくださって構いません」
魔王「ちょ、チョウキョ……」ギンギン
姉勇者「あら、嬉しい。私の言葉で興奮してくださるなんて」テレテレ
姉勇者「貴方様のお好きなようになさってください。私はスカトロだろうが、なんだろうが受け止める覚悟でございます」
魔王「あ、は、ハイ……!」
姉勇者「ただあなたのお子ができたら、あなたは殺されます」
魔王「ウエェェツットゥ!?」
334 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:38:43.89 ID:VO1vZ7BDo
側近「そ、それは、どういうことだ……」
姉勇者「あくまで、あくまで憶測でございますよ」
姉勇者「大魔王様自体、元気で現役をやっている上、魔王様という跡継ぎもいる」
姉勇者「人間軍からは勇者は生まれていない。それどころか、魔物が人間を滅ぼせる5秒前の今。孫を作る必要性がないのですよ」
姉勇者「もし、あるとしたら……」
姉勇者「魔王様に跡を継がしたくない、のではないかと」
335 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:43:02.45 ID:VO1vZ7BDo
側近「継がせたくない……?」
姉勇者『ニートで毎日パソコンばっかりやって、仕事もろくにしない息子には継がせられねぇなぁっ!』
姉勇者『でも、もう俺子供つくれる歳でもねーしなぁ。あ! なら息子に子供つくってもらえばいいじゃん!!』
姉勇者『んで、息子を勇者に殺されたことにすれば、皆も納得してくれる! 元々好かれてない息子だしさ』
姉勇者『それで孫には、勇者に殺されたとか言い続ければ、孫は人間恨んでちゃんと成長してくれるかも!?』
姉勇者『やっべー!! ニート息子も殺せて、ちゃんとした跡取りできて一石二鳥じゃん!!』
姉勇者「とかなんとか、思っているのではないかと」
魔王「……ゥ……」ガーン
336 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:50:57.07 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「あぁ、魔王様。私はこれっぽっちもそのようなことは考えておりませんのでご安心ください!」
側近「考えていなかったらこんなこと言えないだろう」
姉勇者「あくまでお義父様の心理を考えてみただけです! 私は魔王様フォーリンラブですから!」
側近(変なやつだ……)
魔王「で、でも……そ、そういわれると……そう、かも……」
337 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:53:27.84 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「魔王様、私の言葉も鵜呑みにしないでください。あくまでも憶測です」
魔王「お、おれは……と、父さんに……こ、ころ…………」
姉勇者「もしこの説があっていたとしても子をつくらない限り、現段階では殺されるようなことはありません」
側近「だが、それがいつまで持つかわからない、ということか」
姉勇者「えぇ、だから、側近様を味方につけたかったわけです」
側近「え?」
姉勇者「あなたはそこそこ魔王軍では信用されているようですからね。味方につけておいて損はしません」
側近「…………」
338 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:55:48.35 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「考えてもみてください、側近様。魔王様が殺されてしまったら、あなたはもうあのような快感を得ることはできないんですよ?」
側近「っ……!?」
姉勇者「ゴムさえつけてくだされば、貴方方の性交には口を挟みませんので」
側近「……っ、な、なまいきなやつ」
姉勇者「あら、では側近様は魔王様とセックスできなくていいんですか?」
側近「い、いやだ」
姉勇者「正直なこと。協力してくださいますよね?」
側近「…………ふん」
姉勇者「肯定ととらせて頂きますね」
339 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:58:22.87 ID:VO1vZ7BDo
側近「しかしどう協力すればいいんだ」
姉勇者「えぇ、その前に。魔王様、これまでの流れを踏まえて、一つ答えていただきたいことがあります」
魔王「え、あ、は、はい……」
姉勇者「あなたは魔王になりますか? それとも快楽に殺されますか?」
魔王「っ…………!」
340 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 19:58:48.99 ID:VO1vZ7BDo
一時間程度外出します
341 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(北海道)
[sage]:2011/11/20(日) 20:01:26.04 ID:Rdka0JvYo
乙乙
陳腐な言葉で悪いけど
凄く面白い
342 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/11/20(日) 20:02:08.32 ID:gWjka9Lbo
姉の野望がうむむむ
343 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 20:48:27.97 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「あなたが跡取りとして相応しい魔王になれば、お父様に殺されることはないでしょう」
姉勇者「だからもし生きたいのであれば、あなたは魔王になる必要があります」
姉勇者「魔王様、どうしますか?」
魔王「…………」パクパク
魔王「……………………」
344 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/20(日) 20:50:41.38 ID:SW23tSZG0
ハーレムは勘弁してほしいな
・・・、違うIFルートで
誰か一人のみと落ちるのを見てみたいが・・・・、まぁ
>>1
さんの好きなように
345 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 20:53:21.30 ID:VO1vZ7BDo
魔王「……」
魔王「い、いや……だ……。しに、しに……たく、ころ……されるのは……」
姉勇者「―― そうですか」
姉勇者「わかりました。協力しましょう」
姉勇者「それでは側近様。大魔王様に、次の勇者の討伐、魔王様も行きたがっていることを話してきてください」
側近「えっ!?」
346 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 20:59:44.89 ID:VO1vZ7BDo
魔王(そう、か。とうばつ、討伐、そう、だよな……普通、魔王って勇者とか人間倒すもんだし……)
魔王(そう、だよな…………。討伐、しないと、魔王に、なれないのか……)
姉勇者「魔王様のお心がかわらない内に、早くいってきてください」
側近「あ、ああ……」
姉勇者「魔王様も、お部屋に戻りましょう」
魔王「……あ、は、ハイ……」
347 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:03:53.68 ID:VO1vZ7BDo
――
魔王(討伐、討伐……討伐かぁ……)
妹ゆーしゃ「また、だいまおうとのはなしあいシッパイしたの?」
姉勇者「半々かな。私が乗り込んだのが悪かったのかも」
妹ゆーしゃ「もー、おねえちゃんったら。わたしにはのこっているようにいって、ヒトリでいっちゃうんだから!!」
348 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:05:52.80 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「ごめんなさいね。今度は一緒にいるから」ナデナデ
妹ゆーしゃ「えへへ…………あっ!! クモ! クモがいるよっ!!」
ササササッ
妹ゆーしゃ「やだーっ!! 私、クモきらいー!! ブタ、さっさとつぶしちゃってよ!!」
魔王「エッ……?」
妹ゆーしゃ「ぎゃーっ! こっちよってきたー!! ブタはやくー!!」
魔王「ア、じゃ、じゃぁ、て、ティッシュ……」
349 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
:2011/11/20(日) 21:07:43.39 ID:JUtQhwBoo
魔王はやっぱ女を何人もはべらせるべきでしょ
350 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:09:51.49 ID:VO1vZ7BDo
ササササッ
魔王「ほ。フォイ!!」サッ
妹ゆーしゃ「ぎゃー!! 手でつかんだー!!」
魔王「あ、じゃ、じゃあ、に、にがしてくるから……」
妹ゆーしゃ「えっ、ころさないの?」
魔王「こ、ころすの、か、かわいそうだし……あと、クモ、いい虫だし……」
妹ゆーしゃ「…………」
姉勇者「あらあらまぁまぁ、クモで怖がっちゃうなんて妹ちゃんもまだまだねー」アセアセ
妹ゆーしゃ「おねえちゃんだって、ちょっとにげた!!」
351 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/20(日) 21:10:11.94 ID:/yKv8LFAO
姉の頭脳レベルはFどころかEXだな
352 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:12:59.11 ID:VO1vZ7BDo
魔王「だ、だしてきたよ……」
妹ゆーしゃ「て、あらうまでこっちこないで!!」
魔王「あ、ハ、はい……」
側近「失礼します。魔王様はいらっしゃいますか?」
魔王「!」
353 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:14:11.82 ID:VO1vZ7BDo
姉勇者「……話はついたんですか?」
側近「……魔王様、ご準備はよろしいでしょうか。丁度今から出かけるようですので、ご一緒にいきましょう」
魔王「ぅ…………」
側近「……魔王様?」
魔王「あ、は、ハイ……キャショウッス」
354 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:15:24.41 ID:VO1vZ7BDo
――
四天王3「あら、ほんとに魔王様きたのねん」
魔王「ヒッ!?」ビクッ
側近「はい、急にこのようなこと頼んでしまい、申し訳ございません」
四天王3「魔王様の頼みなら、一応断れないし。まぁ、Aランクの勇者だから楽勝でしょ」
魔王「……」ビクビク
355 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:16:17.01 ID:VO1vZ7BDo
魔王(お、おれ、3は苦手なんだよな……。オカマって掘られそうで……)
四天王3「ま、流石に1レベルの魔王様に倒せとはいわないわ。見学みたいになるとおもうけど、イイ?」
側近「はい、構いません。ね、魔王様」
魔王「……エッ!? あ、あああ、あは、ハイ!」
四天王3(やぁねぇ、視察のときと丁度重なっちゃうなんて。運、ないのかしら。私)
356 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(神奈川県)
[sage]:2011/11/20(日) 21:17:49.47 ID:rAvnPhLso
レベル1でベホマ使える魔王さんは腐っても魔王だな
357 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:19:00.13 ID:VO1vZ7BDo
部下1「では、3様。側近様…………あと、魔王様。ルーラで勇者がいる付近に飛びます」
部下1「近づいた後、勇者の周りに結界を張り、その間に勇者討伐。結界が破れた段階でルーラでこちらに戻ってくる」
部下1「と、一番シンプルかつ、成功率の高い方法で今回は攻めて行くつもりです」
魔王(お姉さんたちを連れてきたときと同じやり方か……)
四天王3「えぇ、好きにしてくれてかまわないわ。さっさといきましょ」
部下1「はい、では今からはじめさせていただきます。ルーラッ!」ビュンッ
358 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:19:44.77 ID:VO1vZ7BDo
――
魔王(ルラニーギンモヂィィッ!!!)ビクンビクンッ
側近「ここは……、学校の廊下?」
部下2「はい。対象は小学校の教員のようで。今、手前の教室で授業をやっているようですね」
部下1「と、なるとこの教室にいる全員が結界に入ることになるんですね」
359 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:21:43.57 ID:VO1vZ7BDo
魔王(全員? ってことは、もしかして……)
魔王(勇者以外の、子供達が犠牲になる可能性があるってことなのか!?)
四天王3「ふーん、全員ねぇ。まぁ、いいわ。プラン通りに進めて」
魔王「あっ、で、でも…………」
部下1「張らせて頂きます」
魔王「ぅ……」
360 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:23:00.36 ID:VO1vZ7BDo
男教師「? 空気が変わった……?」
小学生A「えー、先生。どうしたのー?」
小学生B「仮面ライダーのまねー?」
男教師「っ、お、おまえたち今すぐ窓側ににげっ――!」
361 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:24:03.93 ID:VO1vZ7BDo
小学生A「え、なn――――」ズシャッ
小学生B「――――」バタンッ
部下1「Aランク勇者候補! お前をぶっ殺しにきた!!」
小学生C「ギャアアーッ!! A君が、B君がっ!!」
小学生D「ぎゃああぁぁぁあああああ!!」
四天王3「ちょ、ちょっと、ガキ共うるさいわよ。頭飛んだだけじゃない。これだから低脳は……」
男教師「お、お前ら…………」ブルブル
魔王「……」ガクブルガクブル
362 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:24:50.67 ID:VO1vZ7BDo
魔王(い、いま、お、男の子のあ、頭がと、とん、とん…………)
小学生E「いやあぁぁあぁあ、いやあぁぁあああっ!!」
小学生C「にげなきゃ、にげなきゃ、にげ、は、はは……」
小学生F「うわぁあぁあああん! おかあさぁああん、おかあさぁあん」
女子学生「――っ」
363 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:25:21.74 ID:VO1vZ7BDo
四天王3「なんか、うるさいガキ共ねぇ。部下2、あんたはガキを殺してくれる?」
部下2「はっ!!」
男教師「や、やめろっ!! 子供達は関係ないじゃないか!!」
四天王3「偽善者ぶっちゃって。部下1、さっさとこいつ殺しなさい」
部下1「はっ!」
364 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:25:44.89 ID:VO1vZ7BDo
男教師「……このっ、魔物がっ!!」
部下1「ふん、武器も持たん、アホな勇者に負けるほど弱いわけじゃないんでね!」
男教師「ちょ、な、ナイフとはひきょ――」ズシャッ
男教師「う、ぐ、ああああぁっ!!」
側近「なんだかコントみたいに死にますね。今回の勇者」
四天王3「剣を持っちゃいけない法律がある国の勇者だからね」
四天王3「生ぬるいったらありゃしないわね。こんなの、面白くも何もないわ」
魔王「……」ガクブルガクブル
365 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:26:13.35 ID:VO1vZ7BDo
小学生E「せ、先生!?」
部下2「死ねっ!!」
小学生E「う、ああああああっ……――」ブシャアアァァ!!
四天王3「あとはゴミの片付けだけか。さっさとしてくれる?」
部下2「はっ!」
部下1「私も手伝おう。何せ、数が多い。協力していけばすぐ終わるさ」
部下2「――すまんな」
小学生C「ヒッ……!」
366 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:26:40.05 ID:VO1vZ7BDo
魔王(そ、そんな、ど、どうして、学生まで……)ヤメテー!コナイデー!
魔王(勇者じゃないのに、何も関係がない、子たちなのに……)イヤアァァIチャン!Iチャン!
魔王(どうして、どうして、殺さないといけないんだ!)カァサンタスケテ!イヤァアッ!
魔王(これが、これが魔物のやり方なのか!)ウ……ゥッ……
367 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:27:31.23 ID:VO1vZ7BDo
魔王(それが……、父の、父さんの、魔王軍の……)シニタクナ……アァァッ!
魔王「ぅ……やだ……やめて…………くれ……やめ……」ガクブルガクブル
魔王(大声で叫べばやめてくれるかもしれないのに、どうして、俺は……俺は……)
魔王(何も……いえないんだ……)コナイデー!
四天王3「あ、ちょっと、まって。二人とも」
部下1・2「「はっ!!」」
368 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:28:26.17 ID:VO1vZ7BDo
女子学生「……」ガクブルガクブル
四天王3「残ったのはこいつだけ?」
部下1「はっ!!」
四天王3「ふぅん……。ね、魔王様。こいつ、殺してみない?」
魔王「………………は?」
魔王(いま、こいつ、なに、いいやがった……?)
369 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:28:49.72 ID:VO1vZ7BDo
四天王3「殺すかって、聞いてるのよ。せっかくここまできて貰ったんだし」
側近「それは良いアイデアですね。魔王様、こちらに”こんぼう”がありますので、よろしければ」
魔王「え、ア……コロ、ころ……す?」
四天王3「なーに、純情ぶってるのよ。さっさとやっちゃっていいのよ。ほらっ」ドスッ
魔王「うわわっっと……」
女子学生「……ヒッ……」
370 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:29:30.01 ID:VO1vZ7BDo
女子学生「ア……ア…………」
魔王「っ、ち、チガ、お、れはっ……」
女子学生「……ア……ヤ……」
魔王「ちが……チガ…………」
四天王3「なにやってんのよ。ったく、やっぱり、駄目ね。こいつ」
魔王(ッ――!!)
魔王(だ、だめっ……だめ……俺は……駄目……)
371 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:30:30.94 ID:VO1vZ7BDo
魔王(だから俺は、俺は……、ころされ……)
魔王(ここで、この子を、この子を、殺さないと、俺は、殺される……のか……)
魔王(殺される、殺さないと殺される。殺される。殺されるころされ……)ガクブル
魔王(いやだ、いやだいやだ!!!! 殺されたくない!! 殺されたくない!!)
372 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:30:59.17 ID:VO1vZ7BDo
魔王「ハァーッ……ハァッー……」
女子学生「……わ、わたし、し、しってるの……」
魔王(殺さないと、殺される……)
魔王「……ハァッー……」
女子学生「ま、マモノさんとだってね、いっしょに……おはなし、できるんだよ」
魔王「っ!?」
女子学生「おかあさんがね……いっしょにね……森にいってね……スライムちゃんとあそんでね……」
女子学生「マモノさんは、いいひとがいるって……、おおいって……」
373 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:31:30.87 ID:VO1vZ7BDo
女子学生「だからおにいちゃんも、わるい、わるいひとじゃないの」
女子学生「そう、……だよね。おにいちゃん……?」
魔王「……」
374 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:32:02.22 ID:VO1vZ7BDo
女子学生「だいじょうぶ……だいじょうぶだから……、こわくないから……だから、いっしょに――」
魔王「…………やめろ」
女子学生「え?」
魔王「やめろ……言うな、何も……もう……」
女子学生「だって、だって、ほんとのことだもん! いっしょにおててだってつなげるもん!!」
375 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:32:42.52 ID:VO1vZ7BDo
女子学生「おにいちゃんとだって、おにいちゃんとだって、つなげるもん!! こわいけど、つなげるもん!!」ぎゅっ
魔王「――!」
魔王(いやだ、こんな子。殺せない。殺せない。でも、殺さないと殺さないところさ)
魔王「いやだああああああぁぁぁぁああっ!!!!」ガコンッ
女子学生「ぃぎっ!?」グキッ
376 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:33:10.39 ID:VO1vZ7BDo
魔王「ハァーッ……! ハァッー……!」
女子学生「ぅ……うぅ……」ズリッ
魔王「――っ!?」
魔王(まだ、生きてるっ!?)
魔王「う、うわぁああああぁぁぁっ!!」バコンッ!
女子学生「んぎゃぁっ!」
377 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:33:39.50 ID:VO1vZ7BDo
魔王(ごめんなさいごめんなさいっ、ごめんなさいっ)ガゴッンッ!グシャッ!
魔王(ころしたくない、ころしたくないんだ、ころしたくないころしたくない!)グジャッギュチャ
魔王(ころしたくないころしたくないころされるころしたくないころしたくない)グッジャッ!ブチャッ!
魔王(ハァッーッ!! はぁっ、ころしたくないころしたくないころしたくな)
魔王「あぁぁぁあっ!!」グチャッ!ベチャッ!
378 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:34:11.24 ID:VO1vZ7BDo
側近「……魔王様。お止めください」
魔王「うるさいうるさい! ころさないところさないと、俺は、ころしたくないころしたくないけど、ころさないころなさ」
側近「もう、死んでいます」
女子学生「――――……」
魔王「…………あ」グチャッ……
379 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:34:37.91 ID:VO1vZ7BDo
魔王「あ……ア……え……あ……」
女子学生「――……」
魔王「え、あ…………」
魔王(ころ、した……おれが……ほんとうに……こんな、小さい……女の子を……)ヘタッ……
380 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:35:08.60 ID:VO1vZ7BDo
四天王3「おー、おー、やるじゃない。撲殺だなんて」
部下1「えぇ、魔王様。勇気がおありのようですね! かっこよかったです!」
部下2「やりましたね、魔王様!」パチパチ
パチパチパチパチ
381 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:35:30.10 ID:VO1vZ7BDo
魔王「……」パチパチ
魔王(殺したのに、殺したのに、俺は……、褒められてる……? 喜ばれてる……?)
魔王(あんな、あんないい子を、あんないい子を殺したのに……、俺は……)
側近「魔王様、この調子です。この調子でやっていけばきっと大魔王様も」コソッ
魔王(あんないい子を殺して、俺は…………生き残った……のか……)
382 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:36:02.76 ID:VO1vZ7BDo
魔王「ア……あ……あ……」
女子学生『おにいちゃんも、わるい、わるいひとじゃないの』
魔王「ア……ああ……あああ……」
女子学生『おにいちゃんとだって、おにいちゃんとだって、つなげるもん!! こわいけど、つなげるもん!!』
魔王「あぁあああぁぁあぁぁあ――――っ!!!!!!」
next day……
383 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/20(日) 21:36:34.33 ID:VO1vZ7BDo
ここまで読んでいただきありがとうございます。
血なまぐさい話の途中できってしまい申し訳ございません。投下数もいつもより多くなってしまいました……。
以上で側近ルートは終わりです。次は妹ゆーしゃルートを予定しています。
今後もリョナ的要素が多くなってしまうかもしれませんので、苦手な方はご注意ください。
次の投下は水曜日の午後九時ぐらいを予定しています。
384 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/20(日) 21:36:41.16 ID:92ezB8Gwo
魔王辛いな
385 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西地方)
[sage]:2011/11/20(日) 21:37:23.01 ID:hlVHGjlgo
next life...
386 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/20(日) 21:38:16.86 ID:5L6L9EbFo
乙
387 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
:2011/11/20(日) 21:39:43.96 ID:JoLfkYYDO
…乙
388 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(山陽)
[sage]:2011/11/20(日) 21:40:23.88 ID:7STjskLAO
どこぞの魔王領総帥を彷彿とさせる。
部下達は帰ったら魔王のことをネタにするんだろうな・・・・・
389 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(神奈川県)
[sage]:2011/11/20(日) 21:40:34.80 ID:IAf3PrHt0
急にシリアス展開だな・・・・。
乙
390 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(長屋)
[sage ]:2011/11/20(日) 21:40:47.09 ID:jnCExU6Ro
乙!!
魔王にはぜひ覚醒してほしいものだ
391 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/20(日) 21:43:33.20 ID:xZpe1wAso
乙〜
中古伝説とかヌカシテすみませんでした。ワッフルに戻ります
392 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海・関東)
[sage]:2011/11/20(日) 22:06:04.22 ID:/yKv8LFAO
乙
とりあえず殺されないくらいにレベル上げないとな
393 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/20(日) 23:56:25.37 ID:8HCLm/iIO
乙
魔王なんだしスライムいくら倒してもレベルアップは遅いだろうな
394 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西地方)
[sage]:2011/11/21(月) 01:25:56.77 ID:SP/GUb+go
乙
(つд`)゜゜。
395 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西・北陸)
[sage]:2011/11/21(月) 15:47:47.44 ID:hgKL04fAO
乙
でもせめて投下前に注意書きしてほしかったかな
396 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/21(月) 16:47:34.92 ID:X9NxAv4IO
別にいらないだろ
397 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 20:41:19.65 ID:VXBgLk4po
側近「魔王様、おはようございます」
妹ゆーしゃ「またおまえか!!」
姉勇者「はよございしゃっすっ!! いっしゃっしょい!!」
側近「いや、お前らには挨拶してないから」
姉勇者「側近様ったらお冷たい……。魔王様もそうおもいません?」
魔王「…………」ゴーン
姉勇者「………………」
側近「……」
398 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 20:43:50.18 ID:VXBgLk4po
姉勇者「……え、えーと、魔王さまー?」
魔王「…………」シーン
姉勇者「魔王さーまー?」
魔王「…………」
姉勇者「……ただいまから大サービス! 側近さんのお胸がぽろり」ジュシャッ!
側近「きゃああぁっ!! おま、なにいきなり人の服やぶいてるのよっ!!!!」ゴンッ
399 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 20:46:26.05 ID:VXBgLk4po
姉勇者「いだいっ! 貴方様も人の頭たたくことはないじゃありませんか!」
姉勇者「お胸のひとつやふたつ見せてもなくなりはしませんし!」
側近「そういう問題じゃない!! この馬鹿勇者が! 我慢できん! そこになおれ!!」
姉勇者「股の緩いビッチに馬鹿呼ばわりされたくありませんわ!」
400 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 20:48:52.72 ID:VXBgLk4po
側近「毎回人に会うたび、ビッチビッチビッチって! それしかいえないのかババア!!」
姉勇者「……」プチッ
姉勇者「……んだとてめええぇぇっ!!!! やんのかおぉおおっ!!」
妹ゆーしゃ「うわわ! おねーちゃんおちついて!」
姉勇者「私はまだ二十台だゴルァアアァァッ!!!!」
魔王「…………」ゴーン
姉勇者「……あ」
401 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 20:53:49.85 ID:VXBgLk4po
魔王「……」ゴーン
側近「…………」
姉勇者「…………」
妹ゆーしゃ「そ、そんないきなり、おちつかなくても」
姉勇者「側近様。ちょっとキッチンで落ち着いて話し合いましょうか」
側近「……。ああ、そうしようか」
402 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 20:56:40.93 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「キッチンこわちゃうよ!」
姉勇者「大丈夫、大丈夫、ちゃんと話し合いで終わらせるから」
妹ゆーしゃ「ほ、ほんとに……?」
姉勇者「えぇ、本当。本当。でも、妹ちゃんはここにいてね」
妹ゆーしゃ「えー……」
姉勇者「子供の喧嘩に親がはいってはいけないように、親の喧嘩に子供は入っちゃいけませんよ」
側近「お前、親じゃなくて姉だろ」
姉勇者「比喩ですよ、比喩! 実に細かいこと気にする人ですねぇ、貴方様は!」
403 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 20:59:15.07 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「むー……」
姉勇者「ね、あとでドーナッツつくってあげるから」
妹ゆーしゃ「わかった!」
姉勇者「よしよし、いい子ね」ナデナデ
妹ゆーしゃ「え、へへ……」テレテレ
404 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:01:48.43 ID:VXBgLk4po
姉勇者「それじゃ行きましょうか。側近様。一発殴らせてくださいね」
側近「できるものならやってみろ、鉄の処女」
姉勇者「……ふふふ」
バタン
妹ゆーしゃ「ほんとにだいじょうぶかなぁ……」
405 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:04:47.35 ID:VXBgLk4po
魔王「…………」
女子学生『――――』
魔王(ァ……ああ……)
魔王(俺は……俺は…………)
魔王(おれは……)
妹ゆーしゃ(これからどうしよう……)
406 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:06:47.38 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ(ブタとでもあそぼうかな)
妹ゆーしゃ(でも、でもでも、なんかブタ、きのうからヘンだし……)
妹ゆーしゃ(いつもいじょうにおちこんでるし)
妹ゆーしゃ(そっとしてあげたほうがいいのかな?)
魔王(……魔王にならないと……あの子の分まで……)ブツブツ
407 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:09:03.61 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ(本よみたくても)
妹ゆーしゃ(なんかおんなのひとがハダカみたいな本しかないし……)
妹ゆーしゃ(なにもすることないなー)
魔王(俺は……でも……なんで殺したんだ……俺は……)
妹ゆーしゃ「むー……」
妹ゆーしゃ「やっぱヒマはいや! ブタ、なんかして!」ドンッ
魔王「ブヒッ!?」ビクッ
408 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:11:56.96 ID:VXBgLk4po
魔王「ア……え、あ…………ッスカ」
魔王(そうだ、俺、妹さんにも、お姉さんにも迷惑かけて……)
魔王(なにやってんだろ、俺……。俺……もう俺、死んだほうがいいのかな……)
妹ゆーしゃ「ひまだから、なんかして! ゲイとか!」
魔王「ゲ、ゲイ? お、おれ、ホモじゃ……ッス」
妹ゆーしゃ「ほもー?」
魔王「あ……え、……サーセン……」
409 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:16:06.38 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「きょうのブタ、いつもいじょうにおかしい!」
魔王「ア……エ……」
妹ゆーしゃ「なにかあったの? おなかでもいたいの?」
魔王「イ、いえ……そ、そういうことじゃ……なく……」
妹ゆーしゃ「かぜ?」
魔王「ア、か、かぜとか。ヒュッ、あ、ゴホッ! そ、そういうのじゃ……」
410 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:18:18.77 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「じゃあなに? おたふく?」
魔王「ビョ、びょうきじゃ……」
妹ゆーしゃ「じゃ、なんで、ずっとおちこんでるの?」
魔王「…………」
魔王(妹さんに話したところで……どうにもならない……)
魔王「いえ、……そんな……」
妹ゆーしゃ「もっとちゃんとしゃべって!!」
魔王「ア、あ、あ、ご、ごめんなさい……」
411 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:21:03.82 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「あ! そうだ、ブタ。いっしょにあそぼ!」
魔王「エッ……?」
妹ゆーしゃ「あのね、あそぶとね、たのしくなるから」
妹ゆーしゃ「だからあそぼ」
魔王「……、お、オレ、た、たのしくなんて……」
魔王「そ、そんなこと……しちゃ……ッスヨ……」
妹ゆーしゃ「? なんでたのしいことするのダメなの?」
412 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:23:56.74 ID:VXBgLk4po
魔王「エ、そ、それは……」
妹ゆーしゃ「じんせーはたのしんだものがカツ!! って、おねえちゃんもいってたよ」
魔王「……」
妹ゆーしゃ「というかわたし、ヒマだからはやくあそんでよ!」
妹ゆーしゃ「どうせブタひまなんでしょ? あそんで、あそんでよ!」
魔王「……カリシャシタ……」
妹ゆーしゃ「んじゃなにやろう。おにごっことか?」
魔王「ふたりじゃ、チョット……」
413 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:26:44.07 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「うーん、じゃなにやろうか……」
魔王「…………あ、ッ、え、あ、そ、そのっ、ンッゴトッ……と、とか……」
妹ゆーしゃ「なーに? はっきりいわないときこえないよ!」
魔王「は、はい。あの、ま、ままごと、とか……」
妹ゆーしゃ「じゃあそれやろうか。えっとね、にんぎょうさんどうしよっか」
414 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:29:14.56 ID:VXBgLk4po
魔王「あ、じゃ、じゃ、、ふぃ、フィギュアで……」
妹ゆーしゃ「かたいにんぎょうさんのことだね! じゃ、わたし、このおんなのこつかうね」
魔王「ア、じゃ、……お、オレは……、ど、どれ……」
妹ゆーしゃ「このロボットみたいなのは?」
魔王「ア……では……それで……」
妹ゆーしゃ「わたしがオウサマで、ブタがけらいね!」
魔王「あ、ハイ……」
415 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:33:19.68 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「ロボットよー、こんどのパーティのチケットをもってくるのだー」
妹ゆーしゃ「どっかのおうさまが、はたらいたらくれるっていってたから!」
妹ゆーしゃ「ばしゅーっといって、ひとたすけしてきなさいー!」
魔王「は、ははぁ……、ば、っwwwば、ばしゅーwwww」
妹ゆーしゃ「テレがはいった! ばしゅーやりなおし!!」
魔王「は、はは、ハイ!!」
魔王(結構厳しいんだな……)
416 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:35:44.51 ID:VXBgLk4po
――――
――
魔王「お、王様! ち、チケット、てにはいりました!!」
妹ゆーしゃ「ながたびごくろうさまー。それじゃパーティにいこうじゃないかー」
妹ゆーしゃ「ロボットもふくきて、じゅんびするがよいー」
魔王「えっ、お、俺もいっていいんですか!!」
妹ゆーしゃ「もちろんだともー! がんばったのはおまえなんだからなー!」
魔王「ありがたき幸せです!! それじゃ服きてきます!!」
417 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:37:17.03 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「あー、たのしかった」
魔王(あ、これで、ままごと終わりなんだ……)チラリッ
魔王(二時間もたってる……。案外熱中できたな……)
魔王「……お、おれも、そ、その、ど、童心にかえった気分ッス……」
妹ゆーしゃ「そう、よかったねー」
妹ゆーしゃ「わたしもねー、ちゃんとしたおままごとやるのはじめてなんだー」
418 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:38:01.14 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「いつもおねえちゃんが、へんなほーこーせーにもってちゃうから、わけわかんなくなるんだ」
妹ゆーしゃ「だからサイゴまで、ちゃんとできたのきょうはじめて」
魔王「あ、そ、そうだったん、ですか……」
魔王(なんとなく想像できてしまうのが嫌だな……)
419 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:39:23.95 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「だからとっても楽しかった。えへへ」ニコーッ
女子学生『――――――…………』ニッコリ
魔王「!?」
魔王「……ア……あ……あ……」
妹ゆーしゃ「……? ブタ、どうしたの?」
420 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:39:49.89 ID:VXBgLk4po
魔王(にて、いる……)
魔王(あの時の子と……妹さんは、よく、似ている……)
魔王(……そう、か。妹さんも……同じ……くらいの……)
妹ゆーしゃ「? ……? ちょうしわるいの?」
魔王(俺は……こんな小さい子の未来を……奪ったのか……)
421 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:40:15.83 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「? よくわかんないなー。またおままごとする?」
魔王(……だとしたら……俺は……やはり……間違ったことを……)
妹ゆーしゃ「それともねたほうがいい? やっぱりかぜなの?」
魔王(…………なら……なら、俺は、どうしたら……)
妹ゆーしゃ「ねーってば!!」ユサユサッ
魔王「……!」
422 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:41:08.06 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「ちょうしわるいのー?」
魔王「い、イエ、ち、チガ……」
妹ゆーしゃ「なら、もっとあそぼ。おねえちゃんたち、まだかえってこないみたいだし」
妹ゆーしゃ「それとも、ブタ、もうねるじかん?」
魔王「……い、イエ、ち、ちが……」
423 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:42:09.44 ID:VXBgLk4po
妹ゆーしゃ「じゃ、あそんであそんで!」
妹ゆーしゃ「んとね、こんどはね――」ニコニコ
魔王「……!」
魔王(……。そう……だ……)
魔王(せめて……せめて、この子を……妹ちゃんには……優しくしよう……)
424 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:42:57.01 ID:VXBgLk4po
魔王(あの子ではないけど……、せめてもの贖罪に……)
魔王(俺は……妹さんの言うことはなんでも聞こう)
魔王(あの子だと思って…………)
魔王(この子だけは……絶対……幸せに……)ギュッ
妹ゆーしゃ「? うわっ、なにブタ、て、さわるのー? あせべったりやだー!」
魔王「あ、あ、さ、サーセン!」
425 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:43:22.73 ID:VXBgLk4po
魔王(できる、はずだ……)
魔王(わからないけど……漫画の主人公とか、簡単に、乗り越えられてるし……)
魔王(この子一人、幸せにすることぐらい……俺にだって……)
妹ゆーしゃ「んとね、んとね、じゃ、次は――」
426 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:44:29.72 ID:VXBgLk4po
――
姉勇者「急に呼び出して申し訳ございません」
側近「呼び出すために服を破いたのか」
姉勇者「えぇ」
側近「殴ってもいいか?」
姉勇者「謝りますから勘弁してください。ごめんなさい」
側近「…………はぁっ……。なんのために呼んだ。魔王様についてか?」
427 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:45:25.93 ID:VXBgLk4po
姉勇者「えぇ、お察しのとおり」
側近「お前が言った通り、無理やり討伐に出かけた結果があれだ、としか言いようがないのだが」
姉勇者「えぇ、そうですね」
側近「あんな大決断の当日に行かせることもなかったのでは?」
姉勇者「そうですねー。エッチなことしてすぐに討伐とかハードなスケジュールですものね」
姉勇者「しかし……必要だったんですよ」
428 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:46:16.98 ID:VXBgLk4po
姉勇者「あのタイプは本気出す、と。言ってみたものの、行動がついてこない方が多いですからね」
姉勇者「その結果、明日から本気出す。やっぱりあさってから本気だす、と、問題を先送りにしてしまい、あやふやに……。というパターンが多いと思われます」
姉勇者「その為、本気出す、といった当日に本気を出させてみました。というわけです」
姉勇者「結果的に、ああなってしまいましたが……、私的には大成功ですね」
側近「大成功? あれがか?」
429 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:47:04.89 ID:VXBgLk4po
姉勇者「少なくても魔王になる、ということが一体どういうことなのか学び」
姉勇者「そして、自分のあの決断の重さ。これから歩む道の辛さ、というのは分かったのでしょう」
姉勇者「初期段階であぁなってくれてよかったんですよ。……まだ、引き返せる時ですから」
側近「……」
430 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/21(月) 21:47:32.81 ID:CShaW+AIO
これは悲しいな……
431 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:48:32.47 ID:VXBgLk4po
姉勇者「少し、様子をみましょう」
側近「少しでいいのか?」
姉勇者「えぇ……。もし、多少たりとも前に進める覚悟があるようでしたら――、次の段階に移ります」
側近「次は何をするんだ?」
姉勇者「訓練とかですかね。強くなってもらわないと困りますし」
側近「ならその手配は私がしておこう」
姉勇者「えぇ、お願いいたします」
432 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:49:48.40 ID:VXBgLk4po
側近「しかし魔王様に乗り越えられるかな」
姉勇者「そうですね。いっそ私に頼ってきてくれませんかね」
姉勇者「あぁ、お姉さん、あなたの身体にいやされたい」
姉勇者「いやん、魔王様っ。そんなところ触ってはいけませんっ」
姉勇者「お姉さん、きれいだよ。愛してる」
姉勇者「あぁっ、魔王様ったら。こ・の・タ・ラ・シ! ……ハート」
側近「……………………」
433 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:51:30.05 ID:VXBgLk4po
側近「ひとつだけいいか?」
姉勇者「……はい?」
側近「お前、誰かと付き合ったことあるのか?」
姉勇者「……ありますよ」
側近「……それで、どうなった?」
姉勇者「キスどこか、抱きしめてももらえず「あー、はいはい。すきすきー」とあしらわれ続けました……」
側近「…………だろうなぁ」
434 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(栃木県)
[sage]:2011/11/21(月) 21:51:33.89 ID:LcJBuMp/o
姉が処女なのって変人だからか
435 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/21(月) 21:53:47.78 ID:VXBgLk4po
ここまで読んでいただきありがとうございます。
投下の日を整えるため、予定日ではない今日投下させていただきました。
次の投下は予定より少しはやく、水曜日の午後6時頃からの投下となります。
436 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/21(月) 21:54:13.03 ID:8hu6Gzgyo
乙〜
437 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(神奈川県)
[sage]:2011/11/21(月) 22:02:15.40 ID:2TmckbNZ0
乙です
438 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/21(月) 23:51:32.19 ID:JcH9hFpKo
乙
妹が初期と違ってだいぶなついてきたな
439 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(四国)
[sage]:2011/11/22(火) 00:52:11.09 ID:ECEYLQwAO
嫌々付き従ってた側近がちゃんと側近らしくなってて地味に嬉しい
妹は幸せに出来るといいな…頑張れ魔王
440 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/23(水) 16:29:48.90 ID:L0tRiJ6no
姉がわかんないよ………
441 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:12:06.40 ID:VLx4tLQMo
――
翌日
妹ゆーしゃ「ねーねー、ブタ。なんかあそんでー!」
魔王「は、ハイ、わ、わかりました……」
妹ゆーしゃ「えーと、じゃあ、おうまさんごっこー!」
魔王「わ、わかりました。お、おつきあいシャス……」
妹ゆーしゃ「よつんばいになって!」
魔王「は、ハイ。ひ、ヒヒーン!」
姉勇者「……」
442 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:18:08.71 ID:VLx4tLQMo
姉勇者「あ、あの、ま、魔王様?」
妹ゆーしゃ「のったのったよ! うごいてうごいて!」
魔王「ブルル……」のっしのっし
妹ゆーしゃ「わー、おうまさんじゃなくて、うしみたいー!」
姉勇者「え、えーと……妹ちゃん」
妹ゆーしゃ「ん、なーに? おねえちゃんものりたい?」
姉勇者「それは……、違う意味では乗りたいけれど……ってそうじゃなくってね」
妹ゆーしゃ「?」
443 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:21:57.61 ID:VLx4tLQMo
姉勇者「そんなさすがに魔王様にそんなマネをさせるのは……どうかと思うわ」
妹ゆーしゃ「えー、だめなのー?」
魔王「い、いえ……だ、だめ……じゃ、ないッス……」
魔王「い、妹さんが、そ、れで喜ぶのなら、お、おれは……馬にだって、ぶ、ブタにだってなります……」
姉勇者「――――んなっ!?」ガーンッ
444 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:25:03.14 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「そうなんだ。じゃ、こんどはドラゴンになってー」
魔王「ど、どらご……? わ、わしゃー!」
妹ゆーしゃ「へんななきごえー! おもしろいー!」
姉勇者「……そ、そんな…………、い、いつの間に……そんな仲に……」ヘタッ
側近「まぁ、そう落ち込むな。相手が悪かったんだよ。ぷっ」
姉勇者「なんですかっ! 失礼しますともいわずに殿方の部屋にはいってきたとおもったら、人を小ばかにするような発言をして!!」
445 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:28:44.85 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「つぎはつぎはアルパカのまね!」
魔王「あ、あるぱか!? えーと、ん……? んっ、んっー?」
妹ゆーしゃ「あはははっ、へんなのー!」
側近「幼児体系のほうが魔王様は好みだということだ。ふふ」
姉勇者「か、勝ち目が……」
姉勇者「というかなんであなたが偉そうにするんですか」
446 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:34:05.20 ID:VLx4tLQMo
側近「セフレだろうが、なんだろうが、魔王様に好かれていることは間違いないからな」
側近「どこぞの妄想癖のある勇者とは違って、な!!」
姉勇者「くぅ……。非処女にも負けるだなんて……」
側近「売れ残りの刺身半額セール野郎とは違うのだよ! 売れ残りとはな!」
姉勇者「う、売れ残り……半額……」ゴーン
姉勇者「私、まだ20代だもん……。売れ残りじゃないもん……」ゴーン
447 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:43:38.73 ID:VLx4tLQMo
側近「まぁ、売れ残りはほうっておいて。魔王様、今お時間のほう大丈夫ですか?」
魔王「……だ、だめです……」
側近「えっ?」
魔王「……お、おれ、ど、ドラゴンなんで……」
側近「あぁ……。おい、妹。魔王様を貸してもらうぞ」
妹ゆーしゃ「えー! やだー!! わたし、ブタとあそぶもん!!」
448 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:49:33.09 ID:VLx4tLQMo
姉勇者「あなたもあなたでまた懲りずにエロいことするんですかっ!!」スクッ
側近「あぁ、お前はうっとおしい! 訓練の準備ができたからやってみたらどうだ? と誘っているだけだ!!」
妹ゆーしゃ「くん……れん? ブタが?」
姉勇者(“少し”様子をみてっていったけれど、翌日にこれってどういうことなんですかっ……!)コソコソ
側近(よくわからないが昨日の午後から魔王様は元気があって、訓練できるくらいにはなったじゃないか。だからいいかとおもって)コソコソ
姉勇者(せめて三日ぐらいあけましょうよ! やっぱ側近様ってバカですよね。ばかばかばかっ!)コソコソ
妹ゆーしゃ「? なんのはなししてるのー?」
449 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:53:51.14 ID:VLx4tLQMo
側近「む、むぅ……。と、にかく、訓練をしてみたらいかがですかってことです」
妹ゆーしゃ「どうしてー?」
側近「どうしてって、それはお前が知る必要は――」
姉勇者「魔王様が訓練すると、私たちがおうちに帰れる可能性が大幅アップするからよ」
妹ゆーしゃ「そうなんだ! じゃあ、くんれんしないと!!」
妹ゆーしゃ「ブタ、くんれん! くんれん!」ジタバタ
魔王「……ハ、はい。わかりシャスタ……。妹さんがいうなら……訓練シマフ」
450 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:55:27.07 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「あ、わたしもくんれんしたい!」
魔王「エッ……?」
姉勇者「妹ちゃんも? どうして?」
妹ゆーしゃ「だって! だってね! つよくならないと、またソイツにつれてこられちゃうかもだし!」
姉勇者「ははぁ……。側近様、可能ですか?」
側近「無理に決まっているだろう。どうして魔王軍が勇者候補を育てなければいけないんだ」
451 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:55:55.93 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「えーっ! やだーっ! くんれんする! くんれんする!!」
妹ゆーしゃ「ブタからもたのんで!」
魔王「……そ、側近さん。お、俺からもお願いします……。妹さんも一緒に……」
姉勇者「魔王様、そんな妹ちゃんを甘やかさなくても」
魔王「……でも、そ、それで、妹さんが……喜ぶのなら……」
魔王「お願いします……。い、妹ちゃんも……い、い、……」ペコリ
側近「ぅ、そ、そんな簡単に頭を下げないでください!」
452 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:56:36.22 ID:VLx4tLQMo
側近「はぁ……困りましたね……。どうしたらいいものか……」
姉勇者「そもそも、魔物の訓練の仕方ってどんなのなんですか?」
側近「シンプルだぞ。人間を殴り続ける」
魔王「エッ……」
妹ゆーしゃ「えっ……」
453 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:57:05.47 ID:VLx4tLQMo
側近「勇者だとなおいいな。殴り続けたのち、こ――」
姉勇者「! だ、だめです!!」
側近「え……?」
姉勇者「あ……」
姉勇者「…………」
姉勇者「い、妹ちゃんの前でそんなこと話さないでください。子供なんですから……!」
側近「……?」
454 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 19:57:31.57 ID:VLx4tLQMo
45分程度外出してきます。ごめんなさい
455 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(長屋)
[sage ]:2011/11/23(水) 20:03:20.47 ID:UMqvJ/50o
舞ってる
456 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 20:38:38.15 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「そんなのひどいよ! わたしたちをなぐるなんて」
側近「何をいう。お前ら人間だって同じことをしているじゃないか」
妹ゆーしゃ「え?」
側近「平和に暮らしている魔物の住処に不法侵入し、家を荒らすどころか、その家を守ろうとする魔物を――……」
妹ゆーしゃ「……ぅ」
側近「その上現金と持ち物を奪うんだろう」
側近「毎日毎日、魔物を痛めつけ、勇者候補共は経験値をため、レベルを上げていく」
側近「それと同じことだ」
457 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 20:42:42.06 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「だ、だからって、おなじことするなんて……」
妹ゆーしゃ「それっておかしいよ!」
妹ゆーしゃ「いたみをわかってるのに……」
側近「綺麗ごとで強くなれるのであれば、誰だってそうしている」
側近「それでなければ強くなれないから、人間も、魔物も、この方法を取っているんだ」
妹ゆーしゃ「だ、だって……」
側近「……だって、でも、から続く言葉は言い訳だけだ。覚えておけ」
妹ゆーしゃ「…………ぅ……」
458 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 20:46:00.43 ID:VLx4tLQMo
姉勇者「その方法でしか、レベルはあがらないんでしょうか?」
側近「あぁ」
姉勇者「うーん、そうですか。……とりあえず今日のところは魔物同士で組み手をする形にはできませんか?」
側近「魔物同士で? 何も意味がないだろう」
姉勇者「とりあえず戦闘の基礎だけ学べればいいんです。レベルの上げ方は――、そんなチョロいあげ方では効率がわるいですから」
側近「……」
459 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 20:48:03.34 ID:VLx4tLQMo
側近「……よくわからんが、とにかく組み手だけにしろ、ということだな」
姉勇者「えぇ。魔王様は、ほかの魔物さんにお任せして。側近さんは妹ちゃんに基礎を習わせてあげてください」
側近「は、はぁ!? わ、私が、か?」
姉勇者「あなた以外に信用できる魔物さんはいらっしゃいませんからね」
姉勇者「できれば、ここで教えていただければ……、ほかの誰にもばれません」
側近「た、たしかに、そう、だが……。……」
460 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 20:51:00.52 ID:VLx4tLQMo
姉勇者「妹ちゃんが訓練に参加しなければ、魔王様は参加しないと仰ってるんですよ」
姉勇者「なら……仕方ないですよね?」
側近「……お前の、そういう言い方は……きらいだ」
姉勇者「私は側近様のこと大好きですよ」
側近「……むぅ……」
姉勇者「ということで、側近様が教えてくれるみたいよ」
妹ゆーしゃ「むー……」
461 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 20:53:34.39 ID:VLx4tLQMo
姉勇者「あら、いやなの?」
妹ゆーしゃ「だって……あ! ううん、そうじゃないの。そうじゃなくて! むー!」
姉勇者「あらあら……」
側近「はぁ……、まぁ、仕方ない。魔王様、先に訓練所に案内させていただきますね」
魔王「ア、お、おれは……こ、ここでは……や、やら……ッスネ」
側近「えぇ。それなりの方に話をつけてありますので、その方が教えてくださるそうです」
魔王「ア、は、ハイ」
側近「それではいきましょうか」
462 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 20:57:14.08 ID:VLx4tLQMo
――
訓練所
側近「――ということで、人間は使うな」
マモノ「へへぇ! わかりやした! ひっひっひっ……。基礎的なことだけをやることにしますね」
側近「あぁ。六時間たったらここにくるから、それまで休憩を挟みつつよろしく頼むな」
マモノ「ひっひっひ。側近様もがんばってくだせい」
側近「ああ、それでは魔王様失礼いたします」
魔王「は、お、オツシャス……!」
463 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:01:12.48 ID:VLx4tLQMo
魔王(この魔物みたこと……ない人だな……)
魔王(なんだか体中傷だらけで……怖い……)
マモノ「いっひっひ。魔王様、でしたっけ。いっひっ! わたしはマモノといいましてねぇーっ。まぁ、あなたの教育係ってわけなんですよぉー?」
魔王「は、ハヒ……」
マモノ「だからわたしのいうことをちゃーんと聞いてくださいね? ひっひっひ!」
マモノ「じゃないとひひっ!!」
魔王「ヒィッ……」ビクッ
464 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:05:20.94 ID:VLx4tLQMo
――
マモノ「ほらほら、はやく走るんですよぉ。ひっひひ! あと、19周もあるんですよォ。ひひっ!」
魔王「ハハァッ! ウッ、アハアッッ……!」タッタッタ
魔王(50周も、お、おんなじ、と、とこ、はっ、あ、は、はし、はしれ、な、なんて……)
マモノ「オラッ! さっきよりペースが落ちてるぞ! ブタ魔王様ァ! 死にたいんですかぁ?ひひっ!! イオナズンッ!」ビリリッ
465 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:07:32.65 ID:VLx4tLQMo
魔王「んぎいいいいぅうううっ!?」ズサササッ―!!
マモノ「きっひひっひっ!! あっひゃひゃっ! 何こけてるんですかぁ? さっさと起き上がって走ってくださいよぉ?」
魔王「ハッァ! ハッア! ごめんな、ゴメンナサイッ! 走りますから走りますから、ひどいことしな、しないでくださっ」ガクブルガクガク
466 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:10:12.87 ID:VLx4tLQMo
マモノ「おらあっ!! んならさっさとはしれやぁっ!! もう一発うつぞっ!?」
魔王「はぁっ、す、すいませんっ。走りますっ。はぁつ……! はぁっ!」……ッタッタ
マモノ「ひっひっひ! 見物だねぇ、ひっひっひ!」
マモノ「あのクズでニートでゴミなのに、息子ってだけで高い位にいる魔王様をこんな風に扱えるなんてねぇ!」
マモノ「きっひっひっひ!! 走れはしれっ!! ゴミがぁっ!! いひっ!」
魔王「ぅう……」タッタッタ
467 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:13:41.88 ID:VLx4tLQMo
――
マモノ「おらっ! ツメがあまいぞぉ!!」ゲシッ
魔王「んがっ!」バスッ!
マモノ「ちょっと、魔王様ぁー? たかが腹を蹴られただけで横にならないでくださいよォ?」
マモノ「きっひっひっひ!! 実戦ならしんじゃいますよぉ?」
魔王「はぁっ、す、すいませ、お、おきあがりま」
マモノ「ひっひっひ!! 遅い遅い遅い!!」ゲシィッ!
魔王「がぉっ――!」
468 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:16:30.22 ID:VLx4tLQMo
マモノ「ひっひっ!! どうですかぁ? 中級魔物に頭を踏まれる感覚ってのは」グリグリ
マモノ「ひひっ!! ひひっ!! ざまぁないねぇ!!」
マモノ「これが毎日楽しめるっつんだから、ボロい商売だねぇひっひっひ!!」グリグリッ
魔王「ご、ごめんなだ……ごめん……だ……い……うぅ……っ……」
魔王(お、俺は……俺が顔もしらないような人からも……)
魔王(きら、われて……たのか……)
マモノ「ひっひっひっ!! いっひっひっひっ!!」
469 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:17:58.29 ID:VLx4tLQMo
――
六時間後
側近「……お疲れ様」
マモノ「ひひっ、これはこれは側近様……」
側近「どうだ、調子のほうは?」
マモノ「えぇっ! 実に魔王様、覚えがよくてですねぇっ!」
マモノ「このまま続けてくれればきっと強くなれますよぉ! いっひっ!」
側近「そうか。……魔王様、どうでしたか。お怪我はないようですが」
魔王「エ……あ、ごめ……ぇっ、あ、だ、大丈夫ッス!」
魔王(痛めつけるだけ痛めつけて、側近さんがくる時間になったら全回復とか……むごいよ……)
魔王(でも……本当のこといったら、側近さんに悪いし……黙っておこう……)
470 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:20:07.25 ID:VLx4tLQMo
側近「わかった。また明後日頃、よろしく頼む」
マモノ「いひっ! わかりました。お疲れ様でしたぁっ!」
魔王「……」
マモノ「いひっ!! ひひひっ!」
側近「では魔王様、帰りましょうか」
魔王「……あ、は、はい」
471 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:23:25.06 ID:VLx4tLQMo
魔王の部屋
魔王「シャス」
姉勇者「おかえりなさいまし、魔王様。私にしますか、私にしますか。それとも、わ――」
側近「そういうのいいから。魔王様疲れているし」
姉勇者「せめて最後までいわせてくださいよっ!!」
魔王「……、い、妹……さんは……?」
姉勇者「あぁっ! ナチュラルに魔王様も私のこと無視ですかっ!?」
472 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:26:52.60 ID:VLx4tLQMo
側近「あいつは疲れたようで、今寝ています」
魔王「そう、ッスカ……」
側近「魔王様もおやすみになります?」
魔王「ア、そ、そっすね……ねます……」
姉勇者「ぐすん……、涙がでちゃう……女の子だもん……」
側近「20代の女は女の子じゃなくて、年増というんだぞ」
姉勇者「ひどい!!」
473 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:30:23.88 ID:VLx4tLQMo
側近「まぁ、ちょっとはかまってやるか。年増、ちょっとキッチンにこい」
姉勇者「なんですか……。慰めなんていりませんよ」
側近「5歳若返るマッサージというものがあってな」
姉勇者「ぜひとも教えてください!!」
側近「あぁ、教えてあげるから、こっちにこい」
姉勇者「わかりました。地の果てまでご一緒しましょう!」
側近「ということで、私たちは失礼いたします」
魔王「…………あ、ハイ……シャス……」
ガチャン
魔王「……」
474 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:31:37.51 ID:VLx4tLQMo
魔王「俺も……ねよう……」
魔王「今日はつかれたな……」
魔王「……」モゾモゾ
魔王「布団って……こんなにやさしく俺を包み込んでくれるのか……」
魔王「ぅ……うぅ……」
妹ゆーしゃ「うー……」
475 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:31:59.87 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「うぅー……」
魔王(あれ、隣の布団から妹さんの声が聞こえる……。起きちゃったのかな……)
妹ゆーしゃ「さむいー……うー……」
魔王「……、い、妹さ……。さ、さむいんすか?」
476 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:32:25.74 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「うー……ちょっと、さむい……。おねえちゃんは……?」
魔王「え、あ、ちょ、ちょっと、は、話し合いに……?」
妹ゆーしゃ「むー……うー……」
魔王(すごく眠そうだ……。話理解しているのかな……?)
妹ゆーしゃ「これよりあついおふとんない?」
魔王「あ、な、ないっすね……」
妹ゆーしゃ「うー……どうしよう……さむい……」
魔王「も、もう、そろそろ、ふ、冬で、ですから……ね……はは……」
477 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:33:04.67 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「んー、もーいいや……。ブタ、ちょっと、こっちきて……」
魔王「えっ?」
妹ゆーしゃ「ブタ、しぼーたくさんあるから、あったかそう……」
魔王「えっ、あ、そ、添い寝しろと、いうこと、ッスカ?」
妹ゆーしゃ「そいねー、うん。そいねしてー」
魔王「……っ……」
478 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:33:26.74 ID:VLx4tLQMo
魔王(お、女の子と、そ、添い寝……)
魔王(だ、だめだ。妹さんは、妹さんはそういう目ではみてはいけない!)
魔王「わかり、ました。そ、っちに、い、いっても……?」
妹ゆーしゃ「うんー……、はやくー……さむい……」
魔王「は、はい。じゃ、じゃあ、失礼します――」モゾモゾ
479 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:33:52.82 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「ブタ、ほんとにあったかい……」
魔王「あ、き、きに、いりました……か?」
妹ゆーしゃ「……おねえちゃんのむねも、すごくあったいかいけど……ブタもけっこう……」
魔王「お、お姉さんのむ、胸と、お、俺の脂肪だなんて、ひ、比較対象にするのも、わ、わるいっすよ……」
妹ゆーしゃ「んー?」
魔王「あ、す、シャセン……」
480 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:34:22.04 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「……えへへ……んー……」
魔王「……」
魔王(そういえば……、妹さんたちって二人暮らしだったのかな……)
魔王(お父さんやお母さんがもしいたら……今頃……)
魔王(…………)
魔王「ね、あ、あの、い、いもうとさ……」
481 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:34:47.88 ID:VLx4tLQMo
妹ゆーしゃ「……すー……すー……」
魔王「あ……」
魔王(そっか……だよな……。妹さんも疲れてるんだ……)
魔王(また、今度聞こう……明日ぐらいにでも……)
482 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:35:19.53 ID:VLx4tLQMo
魔王「……ぅ……」
魔王(シャンプーの香りなのか……、なんか妹さんいいにおいがする……)
魔王「……」ドキドキ
魔王(あぁっ! だめだ! だめだ!! そういう目ではみていけないと何度いったらわかるんだ!!)
魔王(寝よう、寝ればなんとかなる)
483 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:35:46.73 ID:VLx4tLQMo
魔王(スライムの数を数えて)
魔王(スライムが一匹、二匹、三匹……)
魔王(――――……)
魔王「……………………」
484 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:36:12.24 ID:VLx4tLQMo
ガチャ
姉勇者「毎日そりゃあんなこと六時間やったら若返りますよ……」
側近「まぁ、そういうことだ。諦めるといい」
姉勇者「うぅ……。―― あら、魔王様、妹ちゃんと一緒に……同じ布団で、ね、寝てっ!?」
側近「本当に仲良くなったな。最初の頃はあんなにいがみ合っていたのに」
姉勇者「…………」
485 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:36:40.69 ID:VLx4tLQMo
側近「ふん、悔しいのか? 悔しいんだろう?」
姉勇者「ということは、魔王様の布団に私が寝てもいいということになるんですよね」
側近「は?」
姉勇者「ま、魔王様の布団……。え、えーい」ボスンッ!
486 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:37:18.33 ID:VLx4tLQMo
姉勇者「はあっ、魔王様のにおいがっ、魔王様のあたたさが、わ、私をおか、はぁっ!」
側近「……」
姉勇者「……はぁっ〜……」
側近「なんというか……何周か回ってお前がかわいそうにみえてきた……」
487 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/23(水) 21:40:01.38 ID:VLx4tLQMo
ここまで読んでいただきありがとうございます。
投下時間遅くなり申し訳ございませんでした。
またらくがきで妹ゆーしゃをかいてみました。
妹ゆーしゃのイメージを壊されても平気な方だけ閲覧していただきたいです。
http://nullpo.vip2ch.com/dl.php?f=ga7483.jpg
次回の投下は土曜日の午後六時半から予定しています。
488 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/23(水) 21:42:29.96 ID:FNmhosbMo
乙〜
これは素晴らしい。ゆーしゃ可愛いよゆーしゃ
489 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(長屋)
[sage ]:2011/11/23(水) 21:43:49.52 ID:UMqvJ/50o
乙!!
妹可愛いじゃないか
490 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(山陽)
[sage]:2011/11/23(水) 21:52:32.74 ID:r5dx7dyAO
これを落書き扱いする
>>1
に嫉妬
491 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西・北陸)
[sage]:2011/11/23(水) 21:54:39.28 ID:ywQaLrCAO
妹ゆうしゃ可愛いなw妙に現代的な服装だがww
魔王は逃避してばかりだし、卑屈だし、肉体的にも精神的にも脆弱だし、地位に見合った責任を果たさないクズニートだったけど、本質は善人なんだよな……。
それこそ、虫も殺められないような。
完全に産まれる場所間違ってるよな。
てか魔王軍のなかでなんでこんな育ち方出来たのか疑問だわw
ヘタにニートとかできる余裕のない、人間の農民とかに生まれてたらそれなりに幸せに生きられたろうに。
てか自分の物でもないカラダ使って側近の下半身掌握したり、魔王に殺戮の道を歩ませてる辺り、姉勇者のが魔王より魔族に向いてるんじゃなかろうかw
492 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/11/23(水) 22:50:27.03 ID:Da3QFfrZo
な、なんだこいつ
493 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/23(水) 23:06:53.44 ID:udpHT7+IO
/ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄
| ちょ、ちょーとまって!!!今
>>491
が何か言ったから静かにして!!
, ,-;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:;:,. ヽ─y────────────── ,-v-、
/;:;:;:;:;:;:ミミ;:;:;:;:;:;:;:;:;:;`、 / _ノ_ノ:^)
/;:;:;:;:彡―ー-、_;:;:;:;:;:;:;:;| / _ノ_ノ_ノ /)
|;:;:;:ノ、 `、;;:;:;:;:;:i / ノ ノノ//
|;:/_ヽ ,,,,,,,,,, |;:;:;:;:;:;! ____/ ______ ノ
| ' ゚ ''/ ┌。-、 |;:;:;:;:/ _.. r(" `ー" 、 ノ
|` ノ( ヽ ソ |ノ|/ _. -‐ '"´ l l-、 ゙ ノ
_,-ー| /_` ”' \ ノ __ . -‐ ' "´ l ヽ`ー''"ー'"
| : | )ヾ三ニヽ /ヽ ' "´/`゙ ーァ' "´ ‐'"´ ヽ、`ー /ノ
ヽ `、___,.-ー' | / / __.. -'-'"
| | \ / | l / . -‐ '"´
\ |___>< / ヽ
494 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/24(木) 00:15:29.35 ID:58R2fI6fo
側近かわいいよ側近
495 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/11/24(木) 00:16:11.30 ID:b1Mtxszto
中古ビッチだけどな
496 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(チベット自治区)
[sage]:2011/11/24(木) 01:00:01.68 ID:3+7Gs+tRo
姉もおねがいします
497 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(栃木県)
[sage]:2011/11/24(木) 03:38:59.28 ID:FSKI8Lqfo
処女厨が気持ち悪すぎる
498 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/24(木) 16:38:46.76 ID:58R2fI6fo
処女の価値なんて寝取りの興奮に比べればカスみたいなもんだよ
499 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/11/27(日) 22:26:32.63 ID:A6IXO4tUo
中古が必死に言い訳してるみたいで可愛い
500 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(栃木県)
[sage]:2011/11/27(日) 22:54:05.60 ID:p8/nNgu1o
三重どんだけ必死なんだよ
501 :
◆7q1m/71ic7FK
[sage]:2011/11/27(日) 23:35:14.53 ID:Xrp0jP+IO
とうとう
>>1
は来なかった
まぁSS速報だし気長に待つか
502 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(埼玉県)
:2011/11/28(月) 03:32:30.10 ID:z/2v7UlFo
中古の栃木が必死で頑張ってます
温かく見守ってあげましょう
503 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/28(月) 03:51:16.47 ID:uXK80f0Ao
処女とか中古とか結局はただ荒らしたいだけだろ
504 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(長屋)
:2011/11/28(月) 09:44:16.38 ID:7A/GcSbPo
普通に高校あたりで処女はかなり減るしな
気持ちいいんじゃ〜
505 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/28(月) 09:47:11.38 ID:Gx/RiujDO
処女厨ってこんなところでも暴れてんのかよ
506 :
えびぞりV○高橋くん^p^
[saga]:2011/11/28(月) 16:58:02.55 ID:MW5XgvGk0
なっ・・・なんだってー((AA略
507 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 17:55:11.21 ID:HGuM1nbco
――
数時間前
姉勇者「それで若返る方法ってなんですかっ!?」
側近「まぁ、それは後から教えてやる。それよりも先にお前に聞きたいことがあるんだ」
姉勇者「うぅ……ひどい……。なんでしょうか……」
側近「先ほど、といってももう6時間以上たっているが、お前は私たちのレベルの上げ方を効率が悪い、といったな」
姉勇者「そういえば、そんなこといいましたね」
508 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 17:57:24.75 ID:HGuM1nbco
側近「そんなことをいうぐらいだ。それよりも良いあげ方をお前は知っているんだろう」
姉勇者「まぁ、そうでしょうね」
側近「そうでしょうね……って。まぁ、いい。早くそれを教えろ」
姉勇者「もちろんかまいませんよ。でも、その前にひとつだけ約束してくださいますか?」
側近「なんだ、いってみろ」
姉勇者「単純なことです。他の魔物さんには教えないで下さいね」
509 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:01:00.88 ID:HGuM1nbco
側近「……?」
側近「わかった。教えない。これでいいか?」
姉勇者「ふふ、わかりました。私は今、側近さんと約束、しましたよね」
側近「? あぁ、したが、なんだお前。もう忘れたのか?」
姉勇者「いいえ。確認しただけです。絶対に私との約束だけは破らないで下さいよ」
側近「……ああ」
姉勇者「それでは教えましょう。というか、教えるほどもない簡単なことです」
姉勇者「勇者をこちらで育ててしまえばいいんですよ」
510 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:04:12.87 ID:HGuM1nbco
側近「勇者を育てる? どうしてだ?」
姉勇者「そうですね。それを話す前に少しおさらいしておきましょう」
姉勇者「私たちは力のパラメータを具現化し、この免許書みたいなカードを通してみることができます。それは魔物さん達も同じですよね?」
側近「あぁ、そうだな」
姉勇者「元々これは人間によって開発されました」
姉勇者「魔物達を捕まえて、魔物の強さを測り、それに対抗する武器開発をするためだと言われ、作り始めました」
511 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:08:16.17 ID:HGuM1nbco
姉勇者「当時、この機械は技術的な問題と、金銭的な問題が重なり一台しか生産ができず、それを作った大企業だけが独占しました」
側近「あぁ、あのでかい機械か。5年前ぐらいの話だな」
姉勇者「……えぇ、そうですね。そのくらいでしょう」
姉勇者「大企業は武器を売ることでそれはそれは儲かり、そのメーカー以外の武器は姿を消し始めた頃でしょうか……」
姉勇者「その機械がばれたのか、または違う理由なのか。兎にも角にもそれ以外の武器メーカーはお怒りになり、あることを企てました」
姉勇者「この先は側近様のほうがお詳しいのではないでしょうか?」
512 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:13:42.65 ID:HGuM1nbco
側近「魔物に機械の情報を流したんだろう。そして我々魔物はそれを拝借した」
姉勇者「素早かったですよねぇ、子供ながらに魔物の強さを恐ろしくおもったものです」
側近「それにより私たちはそれぞれの力の強さを明白に、確実に、ランク付けできるようになり、大規模な組織改変が行われたな……懐かしい」
姉勇者「そして人間の強さも測れるようになったわけですね」
側近「あぁ、それからの魔王軍の進撃は……、今思い出してみても胸が躍るな」
姉勇者「私たちからみたら、恐怖の一言だったんですけれど……」
513 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:16:19.58 ID:HGuM1nbco
姉勇者「勿論、人間はあせりました。ない知恵を絞り、絞り、絞った結果、このカードが生まれたわけです」
姉勇者「個人の強さのパラメータを出すことによって、効率の良い訓練の仕方、自分の限界を知ることができ」
姉勇者「一時期は魔王軍に負けないぐらいの強さを持つことができました。すぐに逆転負けしましたけれどね」
側近「勿論、私たちはそれも拝借させてもらったんだがな。変なところで人間は頭が悪い」
姉勇者「盗人にそんなことをいわれたらおしまいですね」
514 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:21:55.20 ID:HGuM1nbco
側近「まぁ、でも、このカードは本当にすばらしい」
側近「手軽に自分があとどのくらいの経験を積めばレベルが上がるのかがすぐにわかるし、勇者候補を見つけるのにも役に立つからな」
姉勇者「後者については触れないことにしておきましょう。しかし、側近様。おかしいとは思いませんか?」
側近「何をだ?」
姉勇者「普通、生物というのは勉強、これも経験と呼ばせていただきますね。経験をすることで知っていることはすぐに増えますし」
姉勇者「力だって筋トレして筋肉痛になって治れば増えます」
姉勇者「しかしこのカードはそういう経験があっても、経験値がたまりレベルアップしなければ、カードの数字は増えない」
姉勇者「おかしく、ありませんか?」
515 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:24:17.66 ID:HGuM1nbco
側近「……ま、まぁ、そういわれてみれば」
姉勇者「もうひとつ。ある魔物を倒せばすぐに経験値がたまることもおかしいでしょうね」
姉勇者「例をあげれば、メタル系のスライム達でしょうか。彼らを倒し続けたところで得るのはメタル系のスタイムを倒す術のみ」
姉勇者「それが魔王様や、大魔王様を倒すときに使えるといわれれば、けして頷けない」
側近「……そう、だな……」
姉勇者「というのが、この経験値のシステムの欠陥です」
516 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:28:45.70 ID:HGuM1nbco
側近「欠陥か。……でも、勇者よ。それでも、1レベルのやつと10レベルのやつとでは確実に強さが違うぞ」
姉勇者「私はこのカードは、個人の強さをデフォルメしていると考えています」
姉勇者「違うものでありながらも、それを連想させるような、そんな曖昧なもの」
姉勇者「あるいは……、―― やめておきましょう。ちょっと長い話になってしまいますからね」
姉勇者「ともかく、そんな曖昧なものなのに信者が多く、結果レベル至上主義社会である現在だからできる手段が先ほどいったものです」
側近「えーと、それが勇者を育てることか?」
姉勇者「えぇ、人間でいうメタルスライムを魔物が作ってしまえばいいんです」
517 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:30:57.56 ID:HGuM1nbco
姉勇者「強い勇者というものはそれだけ経験値を落とします」
側近「しかし育てるといってもどうすれば……」
姉勇者「ある勇者をメタルスライムたちを戦わせ続け、倒させ続け、その後――……、という流れを考え付きましたけれど、それよりもいい方法がありそうですね」
側近「良い方法?」
姉勇者「“苗代”を使えばいいんですよ」
側近「!?」
518 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:34:15.56 ID:HGuM1nbco
側近「お、お前、いったい、どうやってあの“小屋”に入ったんだっ! あそこまでの道のりは強い結界によって守られているはずなのに!!」
姉勇者「さぁ、どうしてでしょうね。ふふっ……。まぁ、その話はまた今度致しましょう?」
側近「今度だと!?これは、魔王軍の存続にかかわる問題なんだぞ!」
姉勇者「別にそれを知って“私が”どうこうするつもりはないですよ。魔王軍を滅ぼそうとも思っていませんからね」
姉勇者「もし本当に私を危ないとおもえば、私を殺せばいいじゃありませんか。貴女様なら簡単にできるはずですよね?」
側近「……っ」
姉勇者「話を続けますよ」
519 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:38:42.30 ID:HGuM1nbco
姉勇者「苗代を側近様、あるいは部下でもかまいません。逃がしてください」
姉勇者「苗代にはもう戦おうという考えはないでしょう。あとは魔王様が……」
姉勇者「……できますよね、側近様」
側近「……」
姉勇者「側近様、できますよね?」
520 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:43:09.51 ID:HGuM1nbco
側近「……お前は」
姉勇者「はい?」
側近「お前はいったい何を企んでいるんだ。確かに魔王様の得にはなるだろう。だが、それがお前にとって何の得になるんだ!!」
姉勇者「……今更、なんて初歩的な質問を」
側近「いいから、答えろ。お前はいったい何が望みなんだ」
姉勇者「そんなの、決まっているじゃないですか」
521 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:45:39.02 ID:HGuM1nbco
姉勇者「惚れた男を陰でそっと支えるのが、女というものでしょう?」
側近「――……」
姉勇者「そんな?然とした顔をしないで下さい。せっかくのかわいいお顔が台無しですよ?」
姉勇者「しかし今は魔王様もまだ心に傷を負っている身、あと一週間ぐらい間をあけてからしてくださいね」
姉勇者「わかりましたか、側近様?」
522 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:47:40.95 ID:HGuM1nbco
>>521
姉勇者「惚れた男を陰でそっと支えるのが、女というものでしょう?」
側近「――……」
姉勇者「そんな唖然とした顔をしないで下さい。せっかくのかわいいお顔が台無しですよ?」
姉勇者「しかし今は魔王様もまだ心に傷を負っている身、あと一週間ぐらい間をあけてからしてくださいね」
姉勇者「わかりましたか、側近様?」
<環境依存文字が含まれていましたので、訂正します>
523 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:50:03.66 ID:HGuM1nbco
側近「……」
側近「……あぁ、わかった。わかったよ」
姉勇者「ふふっ、聞き分けのいい子は大好きですよ」
側近「……」
側近(こいつは、本当に……何を、考えているんだ……?)
524 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:55:22.65 ID:HGuM1nbco
――
翌日
妹ゆーしゃ「きゃあぁぁぁあああああ!!」ゲシッ!
魔王「……ブヒッィ!?」ズサササササッ!
妹ゆーしゃ「な、なななななな、ななななな!!」
ガチャ
姉勇者「あら、妹ちゃん。おはよう。朝からそんなにはしゃいじゃって、楽しそうね〜」
妹ゆーしゃ「たのしくない! おはよう!!」
妹ゆーしゃ「どうしてこのブタがおなじフトンでねてるのー!!」バシバシッ!
525 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:58:59.27 ID:HGuM1nbco
魔王「ひ! あ、だ、だって……だって! き、昨日、妹さ、さんが、い、いっしょに、添い寝してくれって……!」
妹ゆーしゃ「たのんでないー! おぼえてないー!」
妹ゆーしゃ「なんかあせくさいようなきがするしー! もー!!」
姉勇者「あら、ならお風呂はいってから朝食にする?」
妹ゆーしゃ「うん!」
姉勇者「魔王様と一緒にお風呂はいる?」
妹ゆーしゃ「やだ!!」
姉勇者「あらあらまぁまぁ」
526 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 18:59:26.31 ID:HGuM1nbco
姉勇者「あんなに昨日は二人仲良さようにピトーってくっついて寝てたのに、一緒にお風呂はいるのはいやなの?」
妹ゆーしゃ「だからちがうの! ちがうの!!」
姉勇者「真っ赤になっちゃって、ふふ、もう。妹ちゃんったら、かわいいわね〜」
妹ゆーしゃ「むー! おねえちゃんがしんじてくれない! これもブタのせいだ!」
魔王「え、あ、す、すいません……」
527 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:00:01.37 ID:HGuM1nbco
姉勇者「ほらぁ、いっそ妹ちゃんが魔王様のお体洗って差し上げたほうが、キレイキレイになるかもよ?」
妹ゆーしゃ「や、やだ! きれいになるのはいいけど、いっしょはやだー!」ジタバタ
姉勇者「あらあらごめんなさいね。お姉ちゃんちょっとからかいすぎちゃったかしら」
姉勇者「兎にも角にも、お風呂沸かしてきますね。ふふ」スタスタ
妹ゆーしゃ「もー、おねえちゃんったら……」ぷくー
528 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:00:23.84 ID:HGuM1nbco
魔王「で、でも、その、な、仲、いいっすよね……」
魔王「お、俺、その、きょ、兄弟とか、い、いないんで。すごく、うらやましいっす」
妹ゆーしゃ「そうなの? ひとりっこなんだ」
魔王「は、はい……」
妹ゆーしゃ「たいへんなんだねー」
魔王「? ……、な、なんか、め、めずらしっすね……」
妹ゆーしゃ「へ?」
魔王「ほ、ほら、兄弟いる人って、なんか、その、ひとりっこ、うらやましーって……よ、よく、いうんで……ハイ」
529 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:00:49.62 ID:HGuM1nbco
妹ゆーしゃ「んー、だって、おねえちゃんといるとすっごくたのしいんだよ」
妹ゆーしゃ「おままごとヘンなことになっちゃうけど、あそぶのたのしいし、おもしろい」
妹ゆーしゃ「ごはんだってつくってくれるし、おべんきょーだっておしえてくれる」
妹ゆーしゃ「おねえちゃんはいないとすごくこまる」
魔王「あ、そ、そうなんすか……」
魔王「そ、そういえば……その、妹さんたちって……あの……お、お母さんたちって……」
妹ゆーしゃ「いないよ」
魔王「へっ?」
530 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:01:23.72 ID:HGuM1nbco
妹ゆーしゃ「わたしにはおかあさんもおとうさんもいないよ!」
妹ゆーしゃ「わたしのかぞくはおねえちゃんだけなの!!」
妹ゆーしゃ「ブタへんなこときかないで!!」
妹ゆーしゃ「じゃないとキライになるよ!!」
魔王「あ! す、すいません!! すいません!」
魔王(やばいこと、聞いちゃったな……)
魔王「ごめんなさい……ごめんなさい」
531 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:01:49.39 ID:HGuM1nbco
妹ゆーしゃ「……もう、いいから、ぜったいいわないでね」
魔王「わ、わかりました。すいません……」
妹ゆーしゃ「やくそくだよ。やくそくはやぶっちゃいけないんだよ」
魔王「あ、は、はい。や、約束します。もういいません」
妹ゆーしゃ「うん。じゃあ、やくそく。ゆびきりしよう」
魔王「あ、は、はい」
532 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:02:15.23 ID:HGuM1nbco
妹ゆーしゃ「―― はりせんぼのーますっ。ゆびきった!」
妹ゆーしゃ「これでやくそくしたからね」
魔王「は、はい」
妹ゆーしゃ「うん。やくそくー」
妹ゆーしゃ「……うーんん。やっぱあせくさいよー。はやくおフロわかないかなー」
魔王「……」
魔王(妹さん、ちょっと雰囲気が……怖かった……)
533 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:02:43.08 ID:HGuM1nbco
――
妹ゆーしゃ「さっぱりしたー」テチテチ
姉勇者「こらこら、髪の毛乾かしてないのに走り回っちゃだめよー」
妹ゆーしゃ「おなかすいたのー。ごはんー」
姉勇者「だ、め。髪の毛乾かしてからねー」
妹ゆーしゃ「むー……」
534 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:03:20.89 ID:HGuM1nbco
トントン
側近「おはようございます。朝ごはんを持ってきました」
妹ゆーしゃ「ごはんだー!」テチテチー
姉勇者「先に髪の毛よー」グググググ
妹ゆーしゃ「あー!! あたまつかむのはだめー!」ジタバタジタバタ
535 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:03:49.72 ID:HGuM1nbco
側近「相変わらず騒がしいですね。魔王様、おはようございます」
魔王「あ、は、はい、お、オハシャス……」
側近「机の上に朝ごはん置いていきますね」コトン
魔王「あ、は、はい……」
妹ゆーしゃ「ドライヤーきらいー! しぜんかんそーがいいのー!」
姉勇者「我慢なさい。ぶおーってやっちゃえば、すぐ乾きますからねー」ブオーッ
妹ゆーしゃ「むー、あついー! あついー!」
536 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:04:20.51 ID:HGuM1nbco
側近「……あ、そうだ。魔王様、今日の午後あいていますか?」
魔王「エッ!? あ、は、はい」
側近「急遽で申し訳ないんですが、訓練を午後にいれてもよろしいでしょうか?」
魔王「え……」
側近「マモノがどうしても今日やりたいとはりきっておりまして、どうでしょうか?」
魔王「あ……」
537 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:04:41.76 ID:HGuM1nbco
側近「……? だめ、ですかね?」
魔王「あ、い、いえ、そ、そんなことないっす!」
魔王「ぜ、ぜんぜんかまいませんから、そ、その、は、はい!」
側近「そうですか。マモノも喜ぶことでしょう。それでは、午後の1時頃に呼びに参りますので」
魔王「あ、は、はい!」
538 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:05:09.61 ID:HGuM1nbco
魔王(ど、どうしよう……)
魔王(いやだな……、また俺……あんなことされるのかよ……)
魔王(……)ズキズキ
魔王(なんか腹いたくなってきたわ……)
539 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/28(月) 19:09:18.80 ID:HGuM1nbco
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ここ二日、急な仕事がはいってしまい投下できませんでした。
今後はこのようなことがないよう気をつけます。大変申し訳ありませんでした。
次回の投下は水曜日の午後九時ぐらいからを予定しています。
しばらく側近と姉勇者の会話はなくなり、妹ゆーしゃと魔王の話となっていきます。
540 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/28(月) 19:15:50.69 ID:eEfkHuRao
乙〜
ワッフル待機
541 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/11/28(月) 19:27:44.32 ID:bTXLd0oxo
おつやね
542 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(山陽)
[sage]:2011/11/28(月) 20:12:30.74 ID:CEXrLUwAO
マモノうぜぇぇぇぇ
>>1
乙
543 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/28(月) 20:29:04.35 ID:5s6jr/Rqo
|
|
| ̄ ̄\/|
| ▼ |/
| 皿 /
| /
|⊂
|
544 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/28(月) 23:04:58.53 ID:o5FiErh6o
姉はこんなに強そうなのに初めの方で側近にやられてるんだよな
伏線なんだろうか
545 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(大阪府)
[sage]:2011/11/28(月) 23:28:46.85 ID:sGKz08R6o
頭良くても戦闘が弱い奴はいる
科学者が戦闘に強いかと言われると
凄腕の軍師が戦闘に強いかと言われると
どうだろう?
あとはわかるな?
546 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/28(月) 23:32:44.40 ID:2OqKUto2o
まるで別人のようだ
547 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海)
[sage]:2011/11/29(火) 15:59:52.30 ID:b5LGqoAAO
>>1
乙。凄く楽しみにしてる
>>543
神宮か甲子園に帰れ
548 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/30(水) 10:33:21.74 ID:5sR/tYQ0o
>>545
でも結界破ったり魔術的な力もあるんだから初期にメラしか使わなかったってのは伏線っぽいと思わない?
ランクシステムが正確じゃないっていうのも怪しいしね
549 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:01:23.77 ID:6akeMCEpo
妹ゆーしゃ「かわいたー!」
姉勇者「まだ後ろ髪がしっかり乾いてないですよ!」
妹ゆーしゃ「しぜんかんそーがいちばんなのー! ごはんー」
姉勇者「あぁ! もう……」
550 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:08:58.74 ID:6akeMCEpo
側近「それでは私は失礼しますね」ペコリ
魔王「……あ、は、い」
妹ゆーしゃ「ごはんー、はやくたべよーよ」
姉勇者「はいはい。ご飯をよそりますから、ちゃんと座って、おとなしく待っていてね」
妹ゆーしゃ「はーい」
魔王「……」
妹ゆーしゃ「?」
551 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:15:10.65 ID:6akeMCEpo
妹ゆーしゃ「ブタ、どうしたの。またげんきないよー」
魔王「……!」
魔王(だ、だめだ。妹さんの前でこんな顔したら……)
魔王「い、いえ、な、なんでも、な、なっすよ」
妹ゆーしゃ「んー?」
魔王「ぁ、あぅ……」
552 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:20:18.70 ID:6akeMCEpo
妹ゆーしゃ「……んー、でも、なんかー……んー……?」
姉勇者「はーい、ご飯ですよー。ちゃんとしっかり食べて大きくなってね〜」
妹ゆーしゃ「わー! ごはんだー!」
妹ゆーしゃ「いただきます!」
553 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:24:19.35 ID:6akeMCEpo
姉勇者「いただきます。……、本当に魔界のご飯はおいしいですね〜」
魔王「そ、そうです、か? 俺、ちょっと、わかんないです」
姉勇者「ふふっ」
魔王「ど、どうしたんですか?」
姉勇者「いーえ、なんでもありませんよ」
魔王「……?」
554 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:28:50.49 ID:6akeMCEpo
妹ゆーしゃ「ごちそうさまでしたー」
姉勇者「食べるのはやっ!! ちゃんとカミカミしました?」
妹ゆーしゃ「うんー、したー。ねー、ねー、おねえちゃん、くんれんしたいー」
姉勇者「勉強熱心なこと……。あ。そういえば魔王様、先ほど側近様が訓練をやるとおっしゃっていましたよね」
魔王「み、耳いい、っすね……。は、はい、や、やるらしいレス」
555 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:32:48.35 ID:6akeMCEpo
姉勇者「何時からでしたっけ?」
魔王「あ、い、1時からっす」
姉勇者「じゃあそれまで妹ちゃん我慢しなくちゃね」
妹ゆーしゃ「えー!」
魔王「あ、で、でも、俺、だ、だけで、その、妹さんがやるとかいう話は……」
姉勇者「無理でも『はい』といわれますから、魔王様は心配なさらないでください。ふふっ」
魔王「あ、そ、そっすか……」
556 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:36:24.69 ID:6akeMCEpo
妹ゆーしゃ「あー、じゃ、だったら、くんれんおわったらね。ブタとうでだめししたいー」
魔王「う、腕だめし、で、ですか?」
妹ゆーしゃ「うんー。だめー?」
魔王「い、いえ、べ、別に、俺はいいっすけど……」
妹ゆーしゃ「ほんと!? じゃあ、くんれんおわったらたたおうねー」
魔王「は、はひ……」
557 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:40:30.44 ID:6akeMCEpo
姉勇者「魔界の王様である魔王様と腕試しするなんて、妹ちゃんも思い切ったことするわね〜」
魔王「あ、だ、だいじょうぶっす。お、おれ、よわいんで」
姉勇者「魔王様って今、レベルはいくつぐらいでしたっけ?」
魔王「い、いちです。はは……」
妹ゆーしゃ「わたしといっしょだー!」
魔王「あ、そ、そう、なんですか……」
558 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東海・関東)
:2011/11/30(水) 21:40:46.57 ID:3Gj34ylAO
559 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:42:50.86 ID:6akeMCEpo
姉勇者「私も、妹ちゃんと同じで1レベルなんですよ」
魔王「え、あ!? えっ?」
姉勇者「あら、意外でしたか?」
魔王「だ、だって、その、け、結界とか……」
560 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:45:35.75 ID:6akeMCEpo
妹ゆーしゃ「だっておねえちゃん、すごいんだもん! そんなのかんたんだよ!」
姉勇者「そんな簡単ってわけでもないんだけどな」
魔王「え? あ。そ、そうい、えば、お、お仕事は何を?」
姉勇者「教えてほ・し・い?」
魔王「あ、そうですか。なら、その、いいっす」
姉勇者「す、少しぐらいは乗ってくださってもいいじゃないですか〜……うぅ」
561 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:48:06.82 ID:6akeMCEpo
妹ゆーしゃ「とにかくうでだめしはやくしたいなー」
姉勇者「結局その話に戻るんですね。うぅ……、1時なんてあっというまですよ」
妹ゆーしゃ「そうだね! はやくいちじになってくれないかなー」
魔王(いつもよりおそく1時になってくれないかな……)
562 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:54:50.83 ID:6akeMCEpo
――
午後1時
側近「失礼します。魔王様はいらっしゃいますか?」
魔王「……」
魔王(きたか……)
魔王「あ、は、はい。い、います」
側近「準備のほうはよろしいでしょうか?」
魔王「だ、大丈夫です……ハイ」
563 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 21:58:39.47 ID:6akeMCEpo
姉勇者「側近様、側近様、妹ちゃんの訓練も勿論あるんですよね?」ヒョコ
側近「ない!」
姉勇者「そこをなんとか!!」
側近「ないったらない!!」
姉勇者「うそつき! 1様に「あ、私、1時から読書タイムなんで」って言ってセックス断った癖に何をいうんですか!!」
側近「まだお前は私のこと監視しているのか!! いい加減にやめろ!!」
564 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:01:00.23 ID:6akeMCEpo
姉勇者「だってぇ、側近様ったら毎晩毎晩可愛らしい声で――」
側近「うわぁあぁあっ!! わかった! 鍛えてやるからそれ以上はいうな!!」
姉勇者「はい。それでは魔王様いってらっしゃいませ」
魔王「……あ、は、はい」
魔王(切り替えがうまいな……)
側近「うぅ……。魔王様、いきましょう……。もう、今日は最悪な日だ……」
魔王「……」
565 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:02:40.07 ID:6akeMCEpo
――
訓練所
マモノ「きひっ!? あァ! これはこれは魔王様、いやぁ、すいませんねーっお疲れの所いひぃ!」
魔王「ひっ、あ、ははは、ハィ、い、いえ、お、ゴホッン! お、おれこそ、そ、その、その!」
側近「魔王様をよろしく頼むぞ」
マモノ「えぇ! ええ! えぇえぇ!! それは勿論でございますいっひっひっ!」
566 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:04:52.02 ID:6akeMCEpo
側近「それでは魔王様、私は失礼します。今日は短くなりますが、4時間後にお会いしましょう」
魔王「あ、は、はい!」
魔王(よかった、それでも今日は短いんだ……)
側近「じゃ、マモノ。頼んだぞ」
マモノ「いひぃ! はい、おまかせください。いひっ、ひひひひっ!!」
魔王「……――」
マモノ「……」
マモノ「側近様はいかれたようですねぇ、魔王様ァ!?」
魔王「ひ!」ビクッ
567 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:08:01.42 ID:6akeMCEpo
マモノ「今日はすごーく、いやなことがありましてねぇ、魔王様」
マモノ「あのむかつく四天王の4の野郎が、えらそーにいってくるんですよォ」
魔王「」ビクビク
マモノ「たかが35レベルの雑魚がいきあがってるんじゃねーよ、ですってェ」
マモノ「魔王様、むかつきませんかァ? きひぃ!」
魔王「……ぅ」ビクビク
568 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:10:09.08 ID:6akeMCEpo
マモノ「俺はもう、ほんと、むかついてむかついてねぇ」
マモノ「うさばらししないとやっていけないんですよぉきひひひっ!」ゲシッ
魔王「いだっ!?」バタッ
マモノ「きひひひひっ!! ひひひ! 魔王様ァ、すこーしうさばらし、手伝ってもらいますから、ねっ!」ゲシッ!バシッ!
魔王「い、っ……う……や、やめ……がっ!!」バキッ!ゲシッ!!
569 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:10:53.52 ID:6akeMCEpo
魔王(はやく終われ、早く終われ、はやく終われ、おわれ、おわれおわれっ!)ゲシッ!
魔王(これが、これが終わって部屋に帰ったら妹さんが待っているんだ)ゲシッ!ドシッ!
魔王(これさえ終わればもう、何もつらいことなんて――)バキッ!ズシッ!
女子学生『……――』
魔王(……つらい、ことなんて…………)
570 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:11:46.91 ID:6akeMCEpo
――――
――
4時間後
マモノ「アァ、もうこんな時間ですかぁ。ベホイミ、ベホイミっと」ピロロロン
魔王「……ぅ……」
マモノ「魔王様、いきてますかぁー? いひぃ! そりゃ、全回復したから生きてますよねェ?」
魔王「……ひぃ!」ビクッ
マモノ「あぁ、そんな怖がらないでくだせぇ……いひひっ!! もーすぐお迎えがきますよーっと」
魔王「お、おむか……むかえ……」ビクビク
571 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:12:59.04 ID:6akeMCEpo
マモノ「そうだぁ、魔王様。いいですかぁ、このことを誰かにいったりしたら、わかってますよねぇ?」
魔王「ェ……い、いう?」
マモノ「そうですよォ、この訓練内容。誰かにいったりしたら……どんな目に合うかわかってんだろうな」ギロッ
魔王「ひ、ヒィ!!」
マモノ「約束、してくれますよねぇ、魔王様? まぁ、しないんでしたらもう死ぬより辛い目にあうのは確定なんですけどね。イヒィ!」
魔王「ち、ちか、誓います! 誰にもいいません! い、いヒ、いいません!」ビクビクッ
マモノ「いっひっひ!! ひひっ!! えぇ、それでいいんですよォ! はい!」
572 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:13:36.15 ID:6akeMCEpo
側近「失礼するぞ」ガチャ
マモノ「あぁ! 側近様! おかえりなせぇい! おかえりなせぇい! ちょうど訓練が終わりましたよぉ! いひひひひっ!!」
側近「そうか。魔王様、どうですか、調子のほうは?」
魔王「ひっ! あ、あ、だ、だだ、大丈夫、で、です」
側近「そうですか。マモノ、次はいつやることにする?」
マモノ「そうですねぇ、明日とかですか? いひひひっ!!!」
魔王「……ひっ」ビクッ
573 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:14:22.03 ID:6akeMCEpo
側近「明日か……、毎日毎日いれるのも大変だろう。明後日にしてはもらえないか?」
マモノ「明後日ですかァ? ……仕方ないですねぇ、毎日続けてこその訓練ですのにィ。いひひひっ!!」
側近「まぁ、そういうな。明後日頼んでもいいか?」
マモノ「わっかりました。いひひひっ!! ひひっ!!」
側近「あぁ、頼んだぞ。……では、魔王様、お部屋に戻りましょうか」
魔王「は、はひ……」
魔王(なんとか……明日は……回避できた……)
574 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:14:48.16 ID:6akeMCEpo
――
魔王の部屋
魔王「た、タダシャス……」
姉勇者「魔王様おかえりなさいまし。私にしますか? というかもう私にしてください。私以外の選択肢はありませんッ!!」
魔王「……」
側近「……」
姉勇者「……」
側近「今日は最後まで言わせてやったぞ」
姉勇者「お心遣い感謝します……」
575 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:15:13.88 ID:6akeMCEpo
妹ゆーしゃ「あー、ブタかってきたー! ブタかえってきたー!」
魔王「え、あ、た、だいまっす……」
妹ゆーしゃ「ブター、わたしとたたかえー! たたかってー!」
魔王「え、あ、も、もう、です、か? あの、ちょっとやすんだほうが」
妹ゆーしゃ「いいからたたかってー!! いますぐー!!」
姉勇者「こら、妹ちゃん。わがままいっちゃだめよ」
妹ゆーしゃ「やだー! たたかうー!! いますぐたたかうー!!」
576 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:15:41.27 ID:6akeMCEpo
側近「訓練を始めてからこの調子でして……」
姉勇者「どうしちゃったのかしらねー」
側近「……さぁ?」
妹ゆーしゃ「たたかってー!! ブター!!」
姉勇者「すいません、魔王様。少しだけ妹ちゃんとお手合わせ願えますか?」
魔王「え、あ、か、かまいませんよ。も、もともと、する約束だったんで……」
577 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:16:23.90 ID:6akeMCEpo
妹ゆーしゃ「もーはじめてもいいー? はじめちゃうよー?」
魔王「あ、は、はい。いい、ですよ」
妹ゆーしゃ「むー、えーい!」
魔王(あ、このくらいならよけれるな……)サッ
妹ゆーしゃ「あー、よけられたー! うー! えーい!!」
578 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:16:51.66 ID:6akeMCEpo
魔王(これもよけられる……)サッ
妹ゆーしゃ「むー! またよけられたー!! えーい!!」
魔王(……)
魔王(あまりよけちゃうとかわいそうかな……)
妹ゆーしゃ「えーい!」ボコッ!
魔王「ぅ――!?」ズサササッ――!
妹ゆーしゃ「あー、ブタころんだー! ころんだー!」
側近「ま、魔王様、大丈夫ですか!?」
579 :
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[sage]:2011/11/30(水) 22:17:29.32 ID:zvjqscVSO
かきためてたのか
ご苦労様です
580 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:17:30.68 ID:6akeMCEpo
魔王(な、なんだ、今の攻撃……)
魔王(動きは遅かったけど、すげぇ……子供だと思えないぐらい……痛い……)ズキズキ
妹ゆーしゃ「とどめやるのー!」ダダダッ
妹ゆーしゃ「ぁ……」ツルンッ
魔王(あ、前、お姉さんがこけたところで妹さんもこけ――)
魔王(ってことは、妹さんあの時のお姉さんみたいに大怪我負うってことか!?)
魔王「ちょ、い、妹さっ!」ズササダダッッ!!
581 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:17:56.57 ID:6akeMCEpo
『いっ、だあぁぁぁあああああ!!!!』ガラガラドッシャーン!!
姉勇者「――」
側近「――」
側近「って、眺めている場合じゃない!! 魔王様大丈夫ですか!!」
魔王「い、いだだぁぁっ!! ほ、ほんとこれ、な、なんかせな、せなかささっ! 刺さって!!」
側近「う、動かないでくださいよ! ベホイミかけますから!」
魔王「お、お願いします! いた、いただだだだだ!!」
側近「ベホイミ!」ピロロロロン
582 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:19:13.77 ID:6akeMCEpo
魔王「はー……はー……、生き返った……」
妹ゆーしゃ「……」
魔王「あ、……あ! 妹さん大丈夫ですか!!」
妹ゆーしゃ「うー……」
魔王(あれ……、なんか妹さん顔真っ赤……)
魔王「……」ピト
魔王「ぅぉっちぃ!」
583 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:19:42.48 ID:6akeMCEpo
魔王「ちょ、お、お姉さ、い、妹さん、ね、熱ありますよ!」
姉勇者「え、ええ!? い、妹ちゃん大丈夫!?」
妹ゆーしゃ「うー……むー……、さむいー……」
魔王「さむ……、あ! だ、だから、昨日あんなに寒がってたのか……!」
584 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:20:09.92 ID:6akeMCEpo
魔王「と、とにかく寝かせないと……」
姉勇者「あ、じゃ、私、薬を探しに――」
妹ゆーしゃ「あ……クモ……」
魔王「え……?」
カサカサ
魔王「あ……蜘蛛、だ……」
585 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:20:35.84 ID:6akeMCEpo
妹ゆーしゃ「ぅ……クモ……や……」
魔王(そういえば、妹さん、蜘蛛苦手、みたいだったな……)
魔王「あ、ちょ、お姉さん。ティ、ティッシュもってきてもらえますか?」
姉勇者「――、え? あ、は、はい」
姉勇者「……」
姉勇者「はい、箱ごとですがいいですか?」
魔王「あ、は、はい。むしろそっちのほうが」シュッシュッ
586 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:21:01.61 ID:6akeMCEpo
魔王(よし、捕まえてまた外に……)そぉ……
姉勇者「――――……」
妹ゆーしゃ「……! ブタ、だめ!!」
魔王「え?」
妹ゆーしゃ「だめ!! だめなの!! ころしちゃだめ!! いま、ころしちゃだめ!!」
魔王「え?」
姉勇者「…………」
587 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:21:37.59 ID:6akeMCEpo
魔王「だ、だいじょうぶですよ? に、にがすだけです。こ、殺しません」
妹ゆーしゃ「にが……ころ、さない?」
魔王「あ、は、はい。だから、その、よく、わからないですけど安心してください」
妹ゆーしゃ「…………」
妹ゆーしゃ「……ころさないなら……うん……」
魔王「……?」
588 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:22:04.86 ID:6akeMCEpo
姉勇者「……そう、か……。妹ちゃん……」
側近「どうした。薬探しにいくんじゃないのか?」
側近「それとも、お前も蜘蛛がこわいのか?」
姉勇者「……」
姉勇者「いいえ、それでは私はキッチンのほうに探しにいきますので」
側近「ああいってこい」
ガチャン
姉勇者「……」
姉勇者「ふふ……」
姉勇者「ふふ、ふふっ……」
姉勇者「――――」
姉勇者「―― さて、薬探さないと」
589 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/11/30(水) 22:23:53.96 ID:6akeMCEpo
ここまで読んでいただきありがとうございます。
今回は結構誤字脱字が多くなってしまいました。申し訳ございません。
また、またらくがきで申し訳ないのですが、姉勇者のほうをかいてみました。
想像を壊されてもよいかたのみ閲覧していただくようお願いいたします。
http://nullpo.vip2ch.com/ga7575.jpg
時間がなくて現在風の格好になってしまいました。ごめんなさい。
次の投下は明日の七時頃を予定しています。
590 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(神奈川県)
[sage]:2011/11/30(水) 22:25:59.40 ID:JJzdz4HA0
>>589
乙〜
姉勇者ここまで巨乳だったのかwwww
591 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/11/30(水) 22:30:33.34 ID:WyfCLJCHo
乙〜
スカウターぶっ壊れた
592 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(大阪府)
[sage]:2011/11/30(水) 22:40:52.61 ID:+LKzoUuoo
>>589
姉勇者が可愛過ぎて生きるのが辛い
593 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(チベット自治区)
[sage]:2011/11/30(水) 22:41:07.84 ID:7CCnoAXFo
なにこれうまい
594 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(山陽)
[sage]:2011/11/30(水) 23:07:14.33 ID:3Av3fS5AO
今日もマモノがうざかった!
1乙!
女勇者ペロペロ
595 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(千葉県)
:2011/11/30(水) 23:34:52.83 ID:xxnQ/kgco
姉キター
やはり巨乳こそ真理
596 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/11/30(水) 23:36:58.14 ID:MMQM7RV/o
最初の処女どうのこうのでゴタゴタなったところの処理がまあこれからあって姉との話がしっかりしてくの期待おつ
597 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/11/30(水) 23:57:43.05 ID:192KRJZ4o
このおとなしそうな娘があんなバカっぽいことや腹黒そうなこと言うと思うと
なんかこう……興奮するな
598 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/01(木) 00:09:16.03 ID:vAt6Ftn2o
乙
599 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/01(木) 01:57:03.33 ID:AJrFMGrIO
>>597
おさわりまんこっちです
600 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(埼玉県)
:2011/12/01(木) 07:12:07.95 ID:/16FDT9Wo
きっとこのマモノは覚醒魔王に殺される役
601 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(四国)
[sage]:2011/12/01(木) 07:58:07.30 ID:tIzWoGhAO
覚醒しても今みたいに優しい魔王のままなら殺しはしない気がする
代わりに事実を知った巨乳の誰かが死ぬより苦しい目にあわせそうだが
602 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西・北陸)
[sage]:2011/12/01(木) 12:14:29.76 ID:+aeaTo1AO
でけぇえええ!
姉勇者が何考えてるのか分からなすぎて怖いんだが
603 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(チベット自治区)
[sage]:2011/12/01(木) 12:53:54.90 ID:GloPj1jDo
勇者にとってのメタルスライムは魔王となるかどうかが怖い
604 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:07:22.76 ID:lZxitbVuo
――
翌日 朝
魔王「……」
姉勇者「……」
妹ゆーしゃ「ぅ……」
魔王「……」ピト
魔王「……。ね、熱、さ、下がりません、ね」
605 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:09:20.69 ID:lZxitbVuo
姉勇者「この子の風邪。いつも元気な所為か、ひいてしまうといつも長引くんです」
魔王「そ、そう、なんすか……」
姉勇者「薬も飲んでいますし、大事にはならないと思いますよ」
魔王「……そ、そう、っすか」
姉勇者「と、いうことで魔王様。貴方様もそろそろ休んでください」
魔王「お、俺、その、も、元々、その、よく徹夜とかしてるから、大丈夫です」
606 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:12:21.38 ID:lZxitbVuo
姉勇者「貴方様が体調を崩されたら、きっと妹ちゃんも悲しみますよ?」
魔王「……」
魔王「で、でも、お、俺、あ、あんなにその、近くにいたのに、きづけなくて……」
魔王「も、もっと、はやく、わかってたら……こ、ここまでひどくならなかったのに」
姉勇者「……」
姉勇者「魔王様、責任と責任感の違いをご存知ですか?」
607 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:14:37.97 ID:lZxitbVuo
魔王「責任と、責任感……?」
姉勇者「責任は負わなければいけないもの。あるいは他人に押し付けられるものですが、責任感は違います」
姉勇者「責任感は、あくまで気持ちです。負わなければいけない、と自分で自分の首を締め付ける。―― いわば自傷的な感情」
姉勇者「……貴方様はとてもお優しい方です。だから時より責任と責任感を履き間違えてしまう」
姉勇者「あまりご自分の身体を痛めつけないでください。動かなくてはいけないとき、動けなくなりますよ」
魔王「……」
608 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:17:58.43 ID:lZxitbVuo
魔王「お、俺は……優しくなんてないですよ」
魔王「やさしかったら、俺は……俺は……」ブルブル
姉勇者「……」
魔王「……!」
魔王「す、すいません。な、なんでも、ない、です。き、気にしないでください」
609 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:21:21.40 ID:lZxitbVuo
姉勇者「……ふふ。謝らないでください」
姉勇者「ただ、なんとなく……妹ちゃんの気持ちがわかっただけですから」
魔王「……え?」
姉勇者「ふふっ……。いいえ、なんでもありません」
魔王「……そ、そう、っすか……」
610 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:24:23.92 ID:lZxitbVuo
魔王「あ、あの、お姉さん」
姉勇者「はい?」
魔王「お、お姉さんこそ、や、休んでください。昨日、い、一睡もしていないじゃないですか」
姉勇者「それはむしろ私の台詞なんですけれど……」
611 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:26:31.16 ID:lZxitbVuo
魔王「お、俺は、大丈夫だって、さ、さっき……」
姉勇者「私だって大丈夫ですよ。三日間程度なら貫徹余裕です」
魔王「……あ、でも、は、肌とか、荒れるんじゃないですか?」
姉勇者「え」
魔王「何か、昨日より荒れているような」ジー
姉勇者「んなっ!?」
612 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:28:46.65 ID:lZxitbVuo
魔王「そ、それとも、あの、と、歳、ですかね」
姉勇者「魔王様、おいくつですか?」
魔王「28です」
姉勇者「私より年寄りの方にそんなこといわれたくありません!!」
魔王「ほ、ほら、あ、あれですよ。お、女の人は消費期限がはやいって、父さんが」
613 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:31:30.73 ID:lZxitbVuo
姉勇者「ひどい! 私まだ若いですからね!! ナウいイケイケなまぶギャルですからね!」
魔王「あ、し、死語を連発するあたり、その、あまり若くないかと」
姉勇者「うぅ〜!! 魔王様までそんなことを……。もういいです。私、寝ます」
魔王「あ、は、はい。そうしてください。お、おやすみなさい」
姉勇者「おやすみなさい〜……。うぅ……立ち直れないかも……」モゾモゾ
614 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:33:16.51 ID:lZxitbVuo
魔王「…………」
姉勇者「……すー……すー……」
魔王(お姉さん、もう寝たのか。寝つきいいなぁ……)
魔王「……」
妹ゆーしゃ「……ぅ……」
魔王(妹さん、本当に調子悪そうだ……)
魔王(もっとはやく気づいてあげてれば、こんなことにはならなかったのに……)
魔王「……」イジイジ
615 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:35:10.81 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「う……ん……ぅう……」
魔王「……あ」
妹ゆーしゃ「うー……いま……なん、じ……?」
魔王「お、おはようございます。い、妹さん。い、今は朝の―― 7時くらいですよ」
妹ゆーしゃ「……んー……あれ……ブタ……?」
魔王「は、はい。ど、どうしましたか。のど、かわきましたか?」
妹ゆーしゃ「ううん……ブタが……ずっと、……かんびょーしてくれたの……?」
616 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:36:47.22 ID:lZxitbVuo
魔王「い、いえ。あ、あの、い、いちおう、そ、その、お姉さんと一緒に」
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「でも……、かんびょー、ずっとしてくれてたんだよね……」
魔王「え、あ、は、はい」
妹ゆーしゃ「…………」
魔王「……ぅ……、す、すいません……」
妹ゆーしゃ「……なんで……あやまるの……?」
617 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:41:17.52 ID:lZxitbVuo
魔王「だ、だって、その、い、妹さん、俺のこと……嫌ってるじゃないですか」
魔王「な、なのに、看病とか……行き過ぎたこと、し、しちゃったかなって……」
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「…………」
妹ゆーしゃ「そんなこと……ないよ……」
魔王「……」
618 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:43:34.48 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「…………ありがとう」
魔王「へ?」
妹ゆーしゃ「……かんびょーしてくれて……ありがとう……」
魔王「……!」
魔王「そ、そんな、お、お礼だなんて!」
魔王「俺がもっとはやく気づいてれば、妹さんだって!」
妹ゆーしゃ「でも……、かんびょーしてくれたことは……ほんとだから」
妹ゆーしゃ「だから――」
619 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:45:17.85 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「ありがとう。……おにいちゃん」
620 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:46:36.08 ID:lZxitbVuo
魔王「……え?」
魔王「あ、い、今、おにい……」
妹ゆーしゃ「……すー……すー……」
魔王「あ……」
魔王(寝ちゃってる……)
621 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:49:23.26 ID:lZxitbVuo
魔王(俺の、聞き間違い……かな)
魔王(そう、だよな。そうそう。妹さんが俺のことをブタ以外で呼ぶだなんて……)
魔王(き、きっと、おねえちゃんって呼びたくて間違えたんだろ。はは!)
魔王「……」ドキドキ
魔王「な、なに、俺、興奮してるんだ……くそ……」ドキドキ
622 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:50:31.54 ID:lZxitbVuo
――
同日 夜
妹ゆーしゃ「う……うー……」
姉勇者「あら、妹ちゃん。おはよう」
妹ゆーしゃ「あ、おねえちゃん……おはよう……」
姉勇者「ちょっと熱はからせてね。……んー、だいぶ下がったかな?」
妹ゆーしゃ「ほんと?」
姉勇者「えぇ、本当。いつもよりはやくお熱ひいたわねー。よかった」
姉勇者「魔王様の手厚い看病のおかげかしら。ふふ」
623 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:51:00.46 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「んー……、あ、おにいちゃんは?」
姉勇者「……え? おにいちゃん?」
妹ゆーしゃ「うん。どこ?」
姉勇者「…………あ。あぁ……、魔王様のことね。今、キッチンのほうにいますよ」
妹ゆーしゃ「そう、なんだー……」
姉勇者「……」
624 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:51:26.19 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「うー。からだべたべたするー」
姉勇者「あぁ、いっぱい汗かいちゃったものね。お風呂はいる?」
妹ゆーしゃ「うんー、はいるー……」
ガチャ
魔王「ね、熱さまシートもってきました……」
妹ゆーしゃ「あ、おにいちゃんだー」
魔王「!?」ビクッ
625 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:51:57.19 ID:lZxitbVuo
魔王(え、ええぇ!? ま、まじで、ほ、本気で俺のことおにいちゃんって……!)
姉勇者「あら、魔王様。ちょうどよかった。妹ちゃんをお風呂にいれてもらえないでしょうか?」
魔王「うえぇ!?」
魔王「ちょ、お、おねえさっ、い、いったい、な、なんで、お、俺が!?」
姉勇者「妹ちゃんもいいわよね?」
妹ゆーしゃ「……うー……」
妹ゆーしゃ「ちょっと、ちょっとだけ……はずかしい……」
魔王「!?」
626 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:52:22.99 ID:lZxitbVuo
姉勇者「お風呂はもうわいていますので、どうぞお使いください。……妹ちゃんも、ね」
妹ゆーしゃ「……うん、わかった」
魔王「ぃ、いやっ! ちょ、ちょっと待ってください! き、昨日はあんなに嫌がってたのになんでこんな!? ぇえっ!?」
姉勇者「あぁ、ほら、あれですよ。魔王様」
姉勇者「女心と秋の空」
姉勇者「女心なんて一日もあれば簡単に変わっちゃうんですよ。ふふっ」
魔王「ちょ、ちょっと、その、り、理解がで、でき……」
627 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:52:56.68 ID:lZxitbVuo
姉勇者「魔王様。お願いです。妹ちゃんと一緒にお風呂はいってあげてください」コソコソ
魔王「え、で、でも」コソコソ
姉勇者「やましい気持ちなんてないんですよ。子供は時より大人に甘えたくなるものです」コソコソ
姉勇者「妹ちゃんは大人である貴方様に、今甘えたい気分なんです」コソコソ
姉勇者「ね、魔王様。お願いしますよ」コソコソ
魔王「ぅ……」
魔王「そ、そんなこといわれたら、こ、断れないじゃないですか……」
628 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:53:40.46 ID:lZxitbVuo
――
風呂場
妹ゆーしゃ『さき、おにいちゃんがはいってて。そのあといくからー』
魔王(と、いわれたものの……、け、結構くるの遅いなぁ……)チラチラ
魔王(ぬ、脱ぐのに時間とかかかってるのかな……)
魔王(……)ドキドキ
魔王(だ、だから、だめだって!! そういう目で妹さんをみたら!!)
魔王(くっそ、俺、成長しねーなぁ!! うぅ……)
妹ゆーしゃ「おにいちゃん、はいってもいいー?」
629 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:54:07.79 ID:lZxitbVuo
魔王「!?」
魔王「あぁ、ああ、うん。だ、大丈夫、で、ですよ!」
妹ゆーしゃ「じゃぁ、はいるねー」ガラガラ
魔王「……ぅお!」サッ
妹ゆーしゃ「……? どうしたのー? なんでしせんそらすのー?」
魔王「……た、タオルとか、ま、かなくて……い、いんですか」
妹ゆーしゃ「? タオル?」
魔王「あ、いえ、いい、いいです。すいません」
魔王(本当に裸でくるとか、おもってなかったんです!! すいません!!)
630 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:54:38.99 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「からだあらうからてつだってー」
魔王「えぇ!?」
妹ゆーしゃ「やだー?」
魔王「あ、い、いや」
魔王(さっそく妹さんを直視しないといけない+俺の裸もみられるだなんて予想もしてなかったんです……)
妹ゆーしゃ「?」
魔王「ぅ、いえ、なんでもないです。て、手伝わせていただきます……」
631 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 21:55:00.91 ID:lZxitbVuo
魔王「……」ゴシゴシ
妹ゆーしゃ「もーちょっとだけ、ちからいれてー」
魔王「あ、は、はい」ゴシゴシ
妹ゆーしゃ「うんー、いいよー」
魔王「……」ゴシゴシ
魔王「……」ゴシゴシ
632 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:01:57.28 ID:lZxitbVuo
魔王(無になれ、俺。大丈夫だ。妹さんは俺の妹なんだ。妹に発情するなんて最悪なことなんだ。だから発情しちゃだめなんだ。妹さんは妹なんだから絶対に発情なんて)
妹ゆーしゃ「きもちいいー」
魔王(それにまだこんなちいさいんだぞ!! だめだぞ!! 手だしたら犯罪なんだからな!)
魔王(……)ゴシゴシ
魔王(魔界には……そんな法律ないけど……)ゴシゴシ
633 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:02:25.43 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「ねー、ねー。おにいちゃん」
魔王「……はっ、あ、な、なんですか!?」
妹ゆーしゃ「おにいちゃんってよばれるの、や?」
魔王「!? い、いぃ、いえ! そ、そんなことはぜったいないです!!」
妹ゆーしゃ「そう、よかった……」
魔王「で、でも」
妹ゆーしゃ「ん?」
魔王「なんで、その、おにいちゃん、だなんて……、よ、よぶことに、したんですか……?」
妹ゆーしゃ「……」
634 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:02:56.58 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「あのね。そのまえに、ひとつだけ、あやまらないといけないの」
妹ゆーしゃ「きいてほしいな。だいじょうぶ?」
魔王「え、あ、だ、大丈夫です。な、なんですか?」
妹ゆーしゃ「くも……」
魔王「え?」
妹ゆーしゃ「まえ、くも、たおしてって、いったの覚えてる?」
635 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:03:17.55 ID:lZxitbVuo
魔王(……あの子を殺した……あの日の……)
魔王「え、えぇ、お、覚えますよ」
妹ゆーしゃ「あのね。わたしね」
妹ゆーしゃ「ほんとに、ちょっと、ほんとちょっとだけなんだよ!」
妹ゆーしゃ「ちょっとだけ……おにいちゃんが、きらいだった」
魔王「……はい」
636 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:03:48.77 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「おねえちゃん、ちょっとかわってるよね」
魔王「え? あ、はい。そう、ですね」
妹ゆーしゃ「おねえちゃんね、ほんとはもうちょっとかわっててね」
妹ゆーしゃ「おねえちゃんのめのまえで、ムシとか、なんかころしちゃうと」
妹ゆーしゃ「ひどいめにあわされちゃうんだ」
魔王「ひどい、め?」
妹ゆーしゃ「うん。すごい、ひどいめ」
637 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:04:14.73 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「だから、あのとき。わたし、おにいちゃんにめーれーしたの」
妹ゆーしゃ「ひどいめにあっちゃえ、っておもっちゃったの」
魔王「……」
妹ゆーしゃ「ごめんなさい」
妹ゆーしゃ「ほんとは、ほんとはね。たぶん、あやまってすむようなことじゃないとおもうの」
妹ゆーしゃ「でも、でも、あやまるいがい、おもい……つかなくて……」
魔王「……」
638 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:04:41.15 ID:lZxitbVuo
魔王「俺は、気にしてない、ですよ」
妹ゆーしゃ「……」
魔王「妹さんは……、えらいですね」
妹ゆーしゃ「え……」
魔王「謝ることができて」
魔王「今は……その、あ、泡だらけなんで、撫でられないですけど」
魔王「もし、泡がついてなかったら……頭撫でてますよ……」
妹ゆーしゃ「……っ」
639 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:05:08.46 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ「ゆるして、くれるの?」
魔王「えぇ、も、もちろんです」
魔王「でも……これからは、そんな、ことしちゃ、だめですよ……」
魔王「わ、悪い大人に、な、なるかも、し、しれませんし……ハイ」
妹ゆーしゃ「……ぅ」
妹ゆーしゃ「ありがとう、おにいちゃん」ダキッ
魔王「ォウフッw ちょ、ちょ、い、妹さ!?」
640 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:05:34.97 ID:lZxitbVuo
魔王(妹さんの発展途上国……じゃない、む、胸が……は、肌が、お、お腹が、じ、じかに……!)ドキドキ
妹ゆーしゃ「わたしね、わたしね、おにいちゃんほしかったの!」
妹ゆーしゃ「だからこれから、ブタはおにいちゃん!」
妹ゆーしゃ「いい? いいよね!」
魔王「は、はひ……ハァーッ……ハーッ……」
641 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:06:01.34 ID:lZxitbVuo
妹ゆーしゃ『やったあ、ありがとうおにいちゃん!』
魔王『ハ……は……は……ひ……フッー……!』
ガヤガヤ
姉勇者「……」
姉勇者「…………」
姉勇者「私、完全に……おきざりですよね」
姉勇者「かなしいなぁ……うぅ……」
642 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/01(木) 22:06:27.21 ID:lZxitbVuo
ここまで読んでいただきありがとうございます。
投下時間が遅くなり申し訳ございませんでした。
次々ぐらいでエロシーンがはいるかもしれません。
次の投下は土曜日の午後六時ぐらいを予定しています。
643 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/12/01(木) 22:13:51.31 ID:3UGoJ9MPo
おつですなあ
644 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/12/01(木) 22:18:29.46 ID:ATbp/yTqo
乙〜
645 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(埼玉県)
:2011/12/01(木) 22:21:08.76 ID:/16FDT9Wo
クモはムシじゃないけどな・・
646 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/12/01(木) 22:27:27.40 ID:3UGoJ9MPo
えっ
647 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西地方)
[sage ]:2011/12/01(木) 22:35:58.16 ID:SMySz/P30
クモは昆虫じゃなく、「クモ」類だったりもする。蜘蛛だけでかなりの数いるからね。ただこういうスレなら細かいことは気にするな!
648 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(チベット自治区)
[sage]:2011/12/01(木) 23:16:06.53 ID:7j1D/QO8o
六脚じゃないけどちゃんとした虫だよ乙
649 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/12/02(金) 00:16:33.60 ID:XSWP+P45o
昆虫ではないけど虫ではあるだろ
どうでもいいけど
650 :
!
pw126168162150.72.tss.panda-world.ne.jp
[sage]:2011/12/02(金) 00:17:51.30 ID:u5ZxhUDIO
勃○した
651 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/12/02(金) 00:29:01.15 ID:LxdJMdgQo
ババァ必死ですなぁ(笑
652 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(チベット自治区)
[sage]:2011/12/02(金) 02:24:34.58 ID:UhjloFwlo
姉勇者の前だと蚊も殺しちゃいけないのかな…
653 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/02(金) 02:27:46.99 ID:+5e6xIs/0
ロリコンどもめ・・・
ババアもいいじゃん
654 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/02(金) 02:30:19.93 ID:5BNmr52uo
俺はよくばりなので魔王には頑張ってほしい、素直にそう思う
655 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(山陽)
[sage]:2011/12/02(金) 16:14:50.27 ID:vs4G50uAO
魔王には血をたれ流すほど苦労してほしい。
その果てに、幸せになったらいいな。
656 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(チベット自治区)
[sage]:2011/12/02(金) 16:19:49.69 ID:/ehcMi0Ao
これでBADENDとかだったら氏ねるな
657 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/02(金) 17:18:15.12 ID:ALR8i5rIO
BADはないだろwww ・・・ないよな?
658 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(チベット自治区)
[sage]:2011/12/02(金) 18:15:31.75 ID:/ehcMi0Ao
違うことを願おう
659 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
:2011/12/02(金) 23:20:15.34 ID:hp0H5TEBo
妹の「おにいちゃん」ってのは「お義兄ちゃん」で
つまり姉と魔王に結婚してほしいってことなんだよ
660 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/12/02(金) 23:28:18.23 ID:2dSXJ0K+o
ΩΩ Ω<
661 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/03(土) 01:02:45.18 ID:ZT3msMsSO
前回の投下だったかで
「嫌いになるよ!」って台詞を見てつまり今は嫌いじゃないんですねニヤニヤとか思ってたら今回デレすぎワロタ
662 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:07:38.39 ID:xuXhfpMMo
――
1週間後
妹ゆーしゃ「おにいちゃん、おきろー!!」バシッ
魔王「ブヒッィ!?」
妹ゆーしゃ「もー、なんじだとおもってるの!! さいきんまいにちおきるのおそい!」
魔王「え、あ、は、お、おはようございます……」
妹ゆーしゃ「おそようでしょ! それでもおとななの!? しっかりして!」バシッ
魔王「ブヒィ!?」ビクッ
663 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:12:19.91 ID:xuXhfpMMo
妹ゆーしゃ「もー、ごごなのにー! もー!」
姉勇者「まぁ、まぁ、妹ちゃん」
魔王「ぅう……」ガタガタ
魔王(呼び方がかわっても、扱い方は同じなんだよな……)
魔王(も、もう少しだけやさしくしてくれてもいいのに……)
664 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:15:14.50 ID:xuXhfpMMo
姉勇者「魔王様、おはようございます。大丈夫ですか?」
魔王「あ、は、はい。おはようございます……。だ、大丈夫ですよ」
姉勇者「もー、妹ちゃんったら足癖がわるいんだから」
妹ゆーしゃ「むー、おにいちゃんがはやくおきないからわるいー!」
妹ゆーしゃ「きょうもくんれんあるのにー!」
魔王「……ぅ」
665 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:18:49.58 ID:xuXhfpMMo
姉勇者「あぁ、そうでしたね。毎日毎日ご苦労様です」
魔王「い、いえ……」
姉勇者「となると、あと1時間くらいしかないんですね。ご飯はどうします?」
魔王「か、かるく……」
姉勇者「はい、わかりました。私が作ったものでよろしければ、すぐお持ちしますが」
魔王「あ、は、はい。お、おねしゃす」
姉勇者「はい、では持ってきますね」スタスタ
666 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:21:40.88 ID:xuXhfpMMo
ガチャ
妹ゆーしゃ「……むー」
魔王「……あ、い、妹さんたちはもうご飯、た、食べられたんですか?」
妹ゆーしゃ「うん。いまさっきたべた」
妹ゆーしゃ「おにいちゃんのごはんは、ねてたからさげられちゃったけどね」
魔王「あ、あぁ……、いつものことなんで……慣れています」
667 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:26:57.85 ID:xuXhfpMMo
妹ゆーしゃ「そーゆーとき、どーしてたのー?」
魔王「え、えっとですね……。まぁ、カップ麺たべてました」
妹ゆーしゃ「けんこうにわるい!」
妹ゆーしゃ「だからふとったんだよ! しょくせーかつってたいせつなんだからね!」
魔王「ぐ、ぬぬ……」
668 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:29:12.09 ID:xuXhfpMMo
ガチャ
姉勇者「はーい、魔王様。ご飯ですよ」
魔王「あ、アリシャス……」
妹ゆーしゃ「ありがとうじゃなくていただきますでしょ!!」
魔王「ヒッ、あ、い、いただきます」
姉勇者「っふふ。はい、どうぞ」
669 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:32:40.02 ID:xuXhfpMMo
魔王「……」モグモグ
姉勇者「……」
姉勇者「お、お口に合いますでしょうか?」
魔王「あ、は、はい。おいしいですよ」
姉勇者「……よかった。味付けが濃かったり薄かったりしたら気兼ねなくいってくださいね」
姉勇者「次作るときはそのように作りますから」
670 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:36:33.91 ID:xuXhfpMMo
魔王「ぃ、ぃえ、ははっ……ふ、普通に、これでだ、大丈夫っていうか……ほんとおいしいです」
魔王「ふ、普段から料理はなさってるんですか?」
姉勇者「えぇ、まぁ」
魔王「そ、そうですよね。料理や、やってないと、その、だせない味っていうか。えっと、とにかくおいしいです。すいませ、あ、ありがとうございます」
671 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:38:58.80 ID:xuXhfpMMo
姉勇者「え、あ……うぅ……。……//////」
魔王「お、お姉さん……? どうか、しました、か?」
姉勇者「ぃっ、いえ、な、なんでも……」モジモジ
魔王「……?」
672 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:41:08.20 ID:xuXhfpMMo
妹ゆーしゃ「むー……」
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「……!」ピコーン
妹ゆーしゃ「あ!! じゃ、きょーのばんごはんはわたしがつくる!」
魔王「えっ?」
673 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:43:23.11 ID:xuXhfpMMo
魔王「い、妹さ……、ご飯つくれるんですか……?」
妹ゆーしゃ「う……。つ、つくれる!!」
魔王「……本当ですか?」
妹ゆーしゃ「つ、つくれるもん!! つくれるったらつくれる!!」
魔王「……」チラ
姉勇者「あらあら。じゃあ、今日の晩御飯は妹ちゃんが作るということで」
674 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:46:02.27 ID:xuXhfpMMo
魔王「だ、大丈夫なんですか?」コソ
姉勇者「ふふ、どうでしょう」コソ
魔王「ど、どうでしょう、って……」コソコソ
妹ゆーしゃ「あ、だめ! こそこそだめ!」
675 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:49:28.59 ID:xuXhfpMMo
姉勇者「じゃ、妹ちゃんは訓練はやめて料理つくらないとね」
妹ゆーしゃ「……え?」
姉勇者「料理って意外に時間かかるものだから」
姉勇者「これも訓練だとおもってやりましょうね」
妹ゆーしゃ「えー……うー……」
姉勇者「いやならいやでいいのよ。つくれないだけですもの」
妹ゆーしゃ「やだ! つくるから、ちゃんとりょうりやるもん!」
姉勇者「ふふっ、じゃあ、がんばりましょうね」
魔王(大丈夫なのかな……)
676 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:51:26.12 ID:xuXhfpMMo
側近「失礼します。魔王様は――」
魔王「あ、も、もうそんな時間……」
姉勇者「……」
側近「……」
側近「……」コクン
姉勇者「……、さて、妹ちゃんはこっちで料理の勉強しましょうね」
妹ゆーしゃ「えっ、も、もうするの!?」
姉勇者「ええ。じゃあ、魔王様がんばってくださいね」
魔王「え、あ、は、はい」
677 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:51:54.07 ID:xuXhfpMMo
――
バタン
側近「……」
魔王「……」
側近「どう、ですか。訓練のほうは」
魔王「え、あ……、……」
魔王「た、たのしいっすよ。なんていうか……こ、こういう世界もあるんだなって……」
側近「そうですか、それはよかった」
魔王(本当のことなんて、いえるはずない……)
678 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:53:45.72 ID:xuXhfpMMo
魔王「……あ、でも、ちょ、ちょっと気になる点が」
側近「はい、なんですか」
魔王「……」
魔王「勇者を、倒さなくていいんでしょうか」
側近「……!」
679 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:54:47.21 ID:xuXhfpMMo
魔王「……、や、やっぱり……その、えっと……組み手だけでは……」
魔王「……それは……殺すのは、だめな事ですし、嫌です」
魔王「でも、…………」
魔王「あれきり、実は何も……成長というか……、ずっと、止まってるんじゃないかって」
魔王「そう、思うんですが……」
魔王「俺の、か、勘違いでしょうか」
側近「……」
680 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:57:25.93 ID:xuXhfpMMo
側近「そんなことは、けしてないですよ」
側近「確かにこの訓練は経験値も貯められなければ、誰も評価してくれる人もいない」
側近「しかしこの経験は必ずどこかで役に立ちますし、必要なことだと、私は思います」
側近「……魔王様はけして止まってなんかないですよ。ちゃんと歩いています」
側近「私が保証しますよ」
魔王「そ、そう、ですか。すいません、変なこと聞いてしまっ――」
681 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 21:59:34.34 ID:xuXhfpMMo
ウウウー!ウウウー!ウウウー!!
魔王「!? うぇっとっ!? な、ななな、なんの音だこれ!?」ビクッ
側近「サイレン、ですね。何かあったんでしょうか」
『Sランク勇者が脱走しました。2号館付近に逃走中。繰り返します。Sランク勇者が――』
魔王「に、に、2号館っていうと、ちょ、ちょうど、お、俺たちがいる……」
側近「そう、ですね。警戒していきましょう」
魔王「……」コクリ
682 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:03:12.02 ID:xuXhfpMMo
側近「なるべく壁に身体を近づけてください。ここからは慎重に……」
側近「そう、ですね。とにかく魔王の間にいきましょうか。あの場であれば安心でしょう」
魔王「……」
魔王「! ま、まってください、側近さん」
側近「……なんですか。できるだけ小声でお願いします」
魔王「は、はい。あの、一度、俺の部屋に戻ったほうがよいのではないでしょうか」
側近「……と、いうと」
683 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:06:00.03 ID:xuXhfpMMo
魔王「あ、相手は勇者で……、そ、その上、Sランクです」
魔王「この辺にきたというのであれば……ね、ねらいは、お、俺でしょう」
魔王「だとしたら……、い、妹さんたちが危ないです」
魔王「助けなくては……し、死んでしまうかもしれません」
側近「ですが……魔王様、あなたも危なくなるということですよ」
魔王「……それでも、構いません」
魔王「ま、魔王は、勇者に殺されても、も、文句は、い、いえません」
魔王「で、ですが、そ、その、勇者が、勇者を、に、人間を、こ、殺すことは……理に反しています」
側近「……」
684 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:06:26.33 ID:xuXhfpMMo
側近「……わかりました。魔王様がそうおっしゃるのであれば」
側近「私はついていくだけです」
魔王「……あ、アリシャス……」
側近「それでは参りましょうか」
魔王「は、はい」
側近「できるだけ足音も立てない様、お気をつけてお進みくださいませ」
685 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:10:35.37 ID:xuXhfpMMo
魔王「……」ソロリソロリ
側近「……」
魔王「……」
魔王(もう少しで、俺の部屋だ……)
トン…… トン…… トン……
魔王「……!」
魔王(誰かの、足音……)
686 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:11:05.94 ID:xuXhfpMMo
側近「魔王様、これを」コソ
魔王「え、えっと、こ、これは……銅のつるぎ、ですか」
側近「何もないより、ましでしょう」
魔王「……そう、で、ですね……」
魔王「……」ソロリ
トン…… バタンッ! ……ズル……ズル……
魔王「……」
魔王(転んだ?)
687 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:11:32.28 ID:xuXhfpMMo
ズル……ズル……ズルル……
魔王(……おき、あがらない……? 勇者は、怪我をしているのか……?)
魔王(あるいは……、妹さんたちが……)
魔王「……い、いきましょう。側近さん」
側近「……せめて魔法を使ってからでも、良いではないでしょうか」
魔王「マ、マホカンタを使っている可能性があります」
688 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:11:58.68 ID:xuXhfpMMo
魔王「えっと、お、俺らは、銅のつるぎぐらいしか装備できるものはありませんし」
魔王「ほかに飛び道具も、持っていません」
魔王「だ、だとしたら……、この場でできる行動といったら勇者と対峙するぐらいしか、な、ないんじゃ、ないでしょうか……多分」
側近「……」
側近「わかりました。サポートは私がしましょう。魔王様のお好きなようになさってください」
魔王「あ、アリシャス……」
689 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:12:30.07 ID:xuXhfpMMo
ズル……ズル……
魔王「……」
魔王「い、イキシャス」
側近「はい」
バッ
魔王「……!」
S勇者「…………ヘヘ……ヘヘ……」ズル……ズル……
魔王「ゆう、……しゃ……?」
690 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:12:51.83 ID:xuXhfpMMo
魔王(なんで、この女勇者……裸、なんだ……?)
魔王(その上傷だらけだし、目もどこか虚ろだ……)
『Sランク勇者が脱走しました。2号館――』
魔王(……だ、っそう……)
魔王(この勇者は、囚われの身だったのか……。しかし、なぜ……)
S勇者「…………ま、ま……ぉ……ぅ」ズル……ズル……
691 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:13:17.88 ID:xuXhfpMMo
魔王「……!」
魔王(だ、だめだ。余計なことを考えては……!)
魔王(俺は……こ、こいつを、殺さなくては……いけないんだ……)ブルブル
魔王「……」
女子学生『――……』
魔王「……ころさなくては……いけない……」
女子学生『殺されたくないから、殺すの?』
魔王「……」
女子学生『死にたくないから、私を殺したの?』
魔王「……」ブルブル……
692 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:13:44.13 ID:xuXhfpMMo
魔王「……ぅ……」
S勇者「……ベ……ギ……ラ……」ズル……ズル……
側近「! 魔王様!!」
魔王「……!」
魔王(だめだ、だめだ。思い出すな。今は、今だけは!!)
魔王(今、この勇者を殺さなければ、妹さんたちが危ないんだ……!)
魔王(だから、俺は、この人を、殺さなければ――)
魔王「――、う、うぉおおおおお!!」ズブジャッ!
693 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:14:10.39 ID:xuXhfpMMo
S勇者「――……ぅ……」
魔王はSランク勇者を倒した!
魔王「……ハァー……え……?」
魔王「いっぱつ……?」
側近「――、やりましたね魔王様!!」
側近「一発でSランクを倒してしまうなんて。天晴れです!!」
魔王「……」
694 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:14:57.26 ID:xuXhfpMMo
S勇者「……」
魔王「ぅ……」
女子学生『どうして、殺すの』
魔王「……ぅ……」
女子学生『なんで殺したの』
女子学生『おかしいよ』
女子学生『悪者は、あなたたちなのに』
695 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:15:43.38 ID:xuXhfpMMo
魔王(ちがう……)
女子学生『違わない』
魔王(俺は……)
女子学生『死にたくないから、殺したんだよね』
魔王(違うんだ!! これは、妹さんを、お姉さんを助けるためで!!)
女子学生『嘘つき』
女子学生『言い訳でしょう。知っているんだよ』
696 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:16:09.66 ID:xuXhfpMMo
魔王(違う……! ちがう! ちがうちがう!!)
側近「魔王様すごいです。やはり日ごろの訓練のおかげですね」
魔王「……!」
魔王「……どうして……」
側近「……え?」
魔王「……」
女子学生『人殺し。どうして? なんで。絶対許さない。絶対、おにいちゃんは幸せになんて――』
魔王「なんでも、――……ありません」
697 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/03(土) 22:17:28.78 ID:xuXhfpMMo
ここまで読んでいただきありがとうございます。
投下時間が大幅に遅れてしまいました。
次回投下は、来週がとても忙しくなりますので未定とさせていただきます。
最低でも土日に一度は投下する予定です。申し訳ございません。
698 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(山陽)
[sage]:2011/12/03(土) 22:19:16.89 ID:VQ7QCCBAO
乙!
勇者を倒したのがマモノの訓練のおかげだと思われてるのが腹立つ!
699 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(鹿児島県)
[sage]:2011/12/03(土) 22:25:06.55 ID:XGtz77t20
おっつおつやぞ
魔王にはそろそろ勇気出してほしい
この魔王はやれば絶対できる子。
700 :
!
pw126223150231.59.tss.panda-world.ne.jp
[sage]:2011/12/03(土) 22:28:53.91 ID:VMvkUqfIO
魔王…
701 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(三重県)
[sage]:2011/12/03(土) 22:29:05.28 ID:TMxYbj8so
おつおつ
S勇者 女の意味あったのか
702 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(神奈川県)
[sage]:2011/12/03(土) 22:33:43.76 ID:RyJoZdXZo
【レス抽出】
対象スレ:大魔王「勇者と子作りしろ」魔王「ヘァッ!?」
キーワード:ウルトラマン
抽出レス数:0
703 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(埼玉県)
[sage]:2011/12/03(土) 23:09:57.90 ID:x3mMBdCH0
>>702
俺だけじゃなかったかよかった…
704 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(四国)
[sage]:2011/12/04(日) 01:16:01.83 ID:BHypB4WAO
>>701
苗代だからじゃないのか?
男は基本殺してるっぽいし
まあちょっと勿体ない気はした
705 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/12/04(日) 01:20:57.73 ID:m5hWtXSpo
ここはかくまって優しく介抱してリハビリ生活をともにするうちに恋が芽生えてというアレをだな
706 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(不明なsoftbank)
[sage]:2011/12/04(日) 01:38:44.46 ID:T+jtG9Ylo
>>705
脱走を手引きした奴としてはその線は絶対にないだろうな
707 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/04(日) 03:33:21.31 ID:iyXBc+dVo
面白いな
708 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西地方)
[sage]:2011/12/04(日) 11:34:31.93 ID:3Y/iR5nIo
魔王にとってのメタルスライム的なアレだったのかな?
709 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(鹿児島県)
[sage]:2011/12/04(日) 15:26:55.52 ID:72iA0cL70
なんにせよ女の子が死んだり
ひどくされるのはなんかヤダ
ssとはいえ
710 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/12/04(日) 16:59:40.24 ID:f9X7zjL1o
>>709
なら何故ここを見るのかと
キャラの死を楽しめ、とは言わないけど、そんなんでいちいち嫌だとか言うなら見ない方が吉
711 :
!
pw126223150231.59.tss.panda-world.ne.jp
[sage]:2011/12/04(日) 20:53:11.57 ID:k7rvIrqIO
【レス抽出】
対象スレ:大魔王「勇者と子作りしろ」魔王「ヘァッ!?」
キーワード:ヒトデマン
抽出レス数:0
712 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(関西・北陸)
[sage]:2011/12/04(日) 21:19:00.24 ID:TBXA3ywAO
魔王はもうちょっと自分の居る陣営についてちゃんと勉強するべき。
優しさを残したまま強くなれれば、魔王の理想通りに魔界を改革するのも可能な地位ってか血筋なんだし。
狂気に押し潰されて冷酷な魔王へ豹変するのも面白いかもしれんが。
713 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(東京都)
[sage]:2011/12/04(日) 21:22:46.97 ID:AUojqiqTo
レベル1の魔王でこの強さだと大魔王はバーン様より強いだろ
ムリムリ下克上なんてできないよ
714 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
(宮城県)
[sage]:2011/12/04(日) 23:11:08.26 ID:z1P4hqKL0
魔王の口調がだんだん変っていってほしい。良いほうに。
715 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)
[sage]:2011/12/05(月) 12:59:44.03 ID:UysbY/ZUo
魔王がドンドン主人公の様な性格かつ口調になってったらいいな
716 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
:2011/12/09(金) 14:40:39.68 ID:jJoo66tmo
明らかに新参vipperと思う奴が回答してるんだが
くせーからしねや
717 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/09(金) 14:41:22.47 ID:jJoo66tmo
酷い誤爆をしたすまんこ
718 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/09(金) 16:59:59.59 ID:I8ALkrRv0
魔王は勇者から生まれるのか?
719 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/09(金) 17:11:25.64 ID:dR/Jm7od0
>>718
君とは意思の疎通ができないみたいだ
720 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/10(土) 21:30:51.03 ID:u6o9aMUUo
今日投下しようとおもったのですが、時間がありませんでしたので明日の午後六時〜九時あたりに投下します。
お待たせしてしまい申し訳ございません。
また側近をかいてみました。
側近のイメージを壊させても平気な方だけ閲覧していただけると助かります。
http://nullpo.vip2ch.com/ga7915.jpg
721 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/10(土) 21:35:03.36 ID:tOkb3ZFko
やべー
やべーよ!
さすが側近だな!
722 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/10(土) 21:35:20.34 ID:PKXwyCpMo
ほう……素晴らしい。ゆーしゃ絵が消えちゃったのが残念
723 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/10(土) 21:35:50.44 ID:ofrnHDiMo
側近おっぱい!おっぱい!
724 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/10(土) 21:58:45.37 ID:E5CG5FnC0
もう…待ってるんだからね///
素でいくと側近可愛いなんてもんじゃない
725 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/10(土) 22:00:18.75 ID:ofrnHDiMo
この可愛い顔でビッチだなんて興奮するよな
726 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage ]:2011/12/10(土) 22:17:30.77 ID:npYsc+IVo
側近可愛えぇ・・・
727 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/10(土) 22:29:26.80 ID:a4nMH4+wo
かわええ
728 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/10(土) 23:57:36.73 ID:lImz9b2ro
これは惚れてまう
729 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/11(日) 00:18:42.89 ID:fbj+mnORo
可愛いいいい
ところで前に貼ってあった妹勇者の絵を保存し忘れたのでもう一度貼ってはくれまいか?
730 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/11(日) 10:31:54.69 ID:rWXKod/+o
かわいいな
もっと落ち着いたかんじの年増の美人イメージしてた
731 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/11(日) 11:17:12.39 ID:51wohMaAO
セクシークールな歳上のおねーさんタイプを想像してたのに案外ロリぃかんじだったww
これも悪くない
732 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:03:46.40 ID:V++3741vo
――
夕方 魔王の部屋
魔王「……」
魔王「…………」
魔王「……………………」
ガチャ
姉勇者「…………あら、魔王様。おかえりなさいませ」
魔王「……ッス」
姉勇者「……」
733 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:09:02.44 ID:V++3741vo
魔王「……」
姉勇者「妹ちゃん、今がんばってつくっていますよ」
魔王「……え?」
姉勇者「あら、お忘れになって? ほら、料理」
魔王「あぁ……」
魔王「ちゃんと、形に、なってます……か?」
姉勇者「えぇ」
魔王「そうですか……」
姉勇者「……」
734 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:11:35.84 ID:V++3741vo
姉勇者「なんだか、今日は少しだけ周りが騒がしかったんですけれど、何か……あったんですか?」
魔王「……」
魔王「……少し」
姉勇者「少し?」
魔王「……いえ、だいぶ」
姉勇者「そうですか。なんにせよ、魔王様が無事で何よりです」
魔王「…………」
魔王「……お姉さん」
735 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:13:50.36 ID:V++3741vo
姉勇者「はい、なんでしょう?」
魔王「相談、しても、いい……ですか?」
姉勇者「えっ、わ、私にですか!? は、はい! 何でも、よ、喜んで!」
姉勇者「ぃやん、もう〜。魔王様が私を頼ってくださるなんて! うれしい! きゃっ! きゃっ!」
魔王「……え、あ、あの、ちょっと真面目な相談なんで……」
姉勇者「……ごめんなさい」
736 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
:2011/12/11(日) 21:15:50.60 ID:ozymCsdAO
wktk
737 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:16:41.13 ID:V++3741vo
魔王「えっと……その……例えば、例えばですよ」
魔王「ひとり……だけ、敵を倒しただけで……レベルが40近くあがることって……あるんですか……?」
姉勇者「……」
738 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:17:22.18 ID:V++3741vo
姉勇者「相手がよほど自分よりレベルが高い敵であるか、経験値をたっぷりもっている敵であるなら理論上可能です」
姉勇者「……ただ1レベルから40近くレベルが上がることは、まずありえません」
魔王「……と、いいますと……」
739 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:21:29.86 ID:V++3741vo
姉勇者「1レベルの奴が40レベルまで上がるということが現実に起こった場合」
姉勇者「これはレベルシステムの信用をガタガタドッシャーン! とぶっ壊されるぐらいの大事件です」
姉勇者「そうなったら困るのがそれを開発し、販売する側。だから奴らはそれだけは避けるように作り上げる」
姉勇者「私が仮にこれを作り上げるというならば、有名なハッカーにでもなんにでもリステムの脆弱性を見つけてもらい、徹底的に破れないようにしますね」
740 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:23:10.72 ID:V++3741vo
魔王「……」
姉勇者「そしてこのシステムが開発され、販売され、何百人、いえ、何千人と利用者が増えているにも関わらず、一度もそんなことは起きていない」
姉勇者「ということで、まずあがることはないでしょう」
魔王「……それで」
姉勇者「それで?」
魔王「どう壊します。お姉さんなら」
姉勇者「……」
741 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:25:40.34 ID:V++3741vo
魔王「あ、す、すいませ……。あの、ちょ、ちょっと、お姉さんなら、もしかしたらって……その……」
姉勇者「いいえ、謝らないでください」
魔王「ぁ……ぅ……」
姉勇者「ただ、その、魔王様。私もそんなには頭がいい人間ではないので……。すぐに壊し方は出てきません」
姉勇者「ごめんなさい」
魔王「ぇ!? あ、い、いえっ! き、きにしないでください!!」
姉勇者「…………」
姉勇者「……でも、ですね。一応、あるっていえばあるんですよ」
742 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:29:58.91 ID:V++3741vo
魔王「え?」
姉勇者「壊す、といいますか。例えば、そのカード自体が壊れていて本当は39レベルなのに1レベルと表示されていた場合で」
姉勇者「何かがきっかけで、レベルアップするとき40レベルと表示されるようになったとか」
姉勇者「ほかにも、とある大企業が開発している経験値が2倍なる武器を使って倒すとか」
姉勇者「……それでもそんなにたくさんあがらないと思いますが」
姉勇者「そういう場合でしたら、1レベルから40レベルまであがるかもしれません」
743 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:31:35.26 ID:V++3741vo
魔王「……」
姉勇者「あとは……」
姉勇者「……」
姉勇者「……やめておきましょう。“確実に”これは起こらないことですからね」
魔王「……そ、そうですか」
744 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:33:46.61 ID:V++3741vo
姉勇者「……」
魔王「……」
姉勇者「……お役に、立てたでしょうか?」
魔王「えっ!? あ、は、はい!! アリシャス!!」
姉勇者「いいえ」
姉勇者「それでは私は妹ちゃんの様子をみてきますので」
魔王「あ、は、はい」
姉勇者「それでは魔王様。失礼します」
パタン
745 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:35:27.73 ID:V++3741vo
魔王「……」
魔王「ありえない、ことか」サッ
魔王「……40レベル、だよな。どうみても……」
魔王「……これは……いったい……なんなんだ」
魔王「……」
魔王「…………ワカンネ」
746 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:37:46.56 ID:V++3741vo
――
妹ゆーしゃ「ごはんー!」ガタンッ
妹ゆーしゃ「つくった!! おにいちゃん、たべて!!」ガタンッ
魔王「……オムライス、ですか」
妹ゆーしゃ「うん! すごいでしょ! これね、こうやってくぃ! ってひっくりかえしてね!」
妹ゆーしゃ「つくるのたいへんだったんだよ!」
魔王(……チャーハンの卵みたいぐっちゃぐちゃになっていることは、触れないほうがいいだろうな)
747 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:39:57.96 ID:V++3741vo
側近「ふん、これじゃチャーハンじゃないか。散乱しているはずの卵がご飯の上に乗っているバージョンの」
魔王「……」
魔王(側近さんがいっちゃった……)
妹ゆーしゃ「うるさい! もんくいうならたべるな!」
姉勇者「というかなんで貴女様が食べにきているんですか」
側近「……え?」
748 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:42:11.09 ID:V++3741vo
側近「……う、あ、えっと、ほ、ほら。毒見係」
姉勇者「素直に妹ちゃんの料理が気になって食べたくなったド淫乱ビッチですっておっしゃればいいのに」
側近「淫乱は関係ないだろう!!」
姉勇者「でも、気になったのでしょう?」
749 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:42:36.88 ID:V++3741vo
側近「……」
側近「まぁ、す、少しだけ」ゴニョゴニョ
姉勇者「何気に面倒見いいですものね。淫乱のくせに生意気な」
側近「お前はそういうこというから膜すら破いてもらえないんだぞ」
姉勇者「ぐ……ぅ……」
妹ゆーしゃ「むー、いいからごはんたべてよー。さめちゃうよー」
750 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage ]:2011/12/11(日) 21:43:39.39 ID:bLmkxgzwo
絵見てからますますニヤニヤしてしまうw
751 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:45:02.74 ID:V++3741vo
魔王「そ、ソッスネ。じゃ、じゃ、あの、いただきます」
妹ゆーしゃ「うん、たべてたべて!」
魔王「……」ソー
魔王「……」パクッ
魔王「…………」
752 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:48:11.52 ID:V++3741vo
妹ゆーしゃ「……」
魔王「ふ、普通に、おいしいですよ」
妹ゆーしゃ「ほんと!」
魔王「え、えぇ」
妹ゆーしゃ「えへへ」ニコニコ
753 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:48:57.80 ID:V++3741vo
姉勇者「本当、おいしくできているわね〜」
側近「……まぁ、はじめてにしてみたらうまいんじゃないのか」
姉勇者「どういう意味ですかそれ!! 私達に対するいやみですか!!」
側近「お前……。そんなことしか考えていないのか……」
姉勇者「哀れまれた……」
754 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:50:04.17 ID:V++3741vo
妹ゆーしゃ「もっとおにいちゃんたべていいよ!」
魔王「あ、は、はい」
妹ゆーしゃ「サラダのね、やさいもね。ちぎったり切ったりしたんだよ!」
魔王「す、すごいですね」
妹ゆーしゃ「えっへん!」
魔王「えらいえらい」ナデナデ
妹ゆーしゃ「! あ、あたま……うー……」モジモジ
姉勇者「……あぁ!? 私がつくったときは頭撫でてもらえなかったのに!!」
側近「お前、もう、大人だろう」
755 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:50:45.80 ID:V++3741vo
魔王「ゴッ、ごちそうさまでした」
姉勇者「ごちそうさまでした」
側近「……でした」
姉勇者「はっきりいいなさい!! おち○ぽほしいのぉ!! ぐらいはっきり!!」
側近「こっ、子供の前でなんていうこというんだ馬鹿者!!」ガチンッ!
姉勇者「いでっ!」
側近「……、ま、まぁ、ごちそうさま、だったな。うん」
姉勇者「殴ってからデレないでくださいよ〜……」
756 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:51:42.34 ID:V++3741vo
姉勇者「お片づけは私と側近様がやりますね」
側近「ちょ、ちょっと、なに人を勝手に!」
妹ゆーしゃ「えー、わるいよー」
姉勇者「側近様がどーしてもやりたいそうだから、ね。妹ちゃん。いいでしょう?」
側近「一言もそんなこといってないぞ!」
妹ゆーしゃ「むー」
妹ゆーしゃ「じゃあ、おねがいします」ペコリ
姉勇者「はーい。側近様、お片づけしましょうねー」
側近「ぐ……。む……」
757 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:53:52.39 ID:V++3741vo
バタンッ!
妹ゆーしゃ「ほんとにおねえちゃんたちにまかせてよかったのかなー……」
魔王「い、いいんじゃ、ないでしょうか。そ、その、お姉さんたちがやりたいっていうなら」
妹ゆーしゃ「むー……」
魔王「でも、そ、その、ひまに、なっちゃいましたね」
758 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:54:18.92 ID:V++3741vo
妹ゆーしゃ「うん、ひまになっちゃった……」
魔王「おままごとしますか?」
妹ゆーしゃ「うん。そうしようかな……うー……」
魔王「? どうか、したんですか? あ、ちょ、調子でも悪いんですか!!」
妹ゆーしゃ「ううん、そうじゃなくてね」
妹ゆーしゃ「おにいちゃん、なにか、あった?」
魔王「……えっ?」
759 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:55:07.17 ID:V++3741vo
妹ゆーしゃ「なんかいつもよりげんきないから」
魔王「……」
魔王「そ、そうみえます?」
妹ゆーしゃ「うん。きょう、そとさわがしかったけど、なにかあったの?」
魔王「……ぅ」
魔王「…………」
妹ゆーしゃ「いえないなら、べつにいいよ。おとなのじじょーってやつなんだよね」
魔王「う、は、はい。すいません」
760 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:55:41.40 ID:V++3741vo
妹ゆーしゃ「でも、その、なんかで、おちこんじゃったんだよね」
魔王「う……。い、いえ。そんなことは! お、俺すげー元気ですよ!」
妹ゆーしゃ「おにいちゃん、そんなげんきじゃないから。いつも」
魔王「う……」
妹ゆーしゃ「むりしなくてもいいんだよ。なきたいときはないたほうがいいっておねえちゃんいってたし」
魔王「……」
761 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:56:11.97 ID:V++3741vo
妹ゆーしゃ「むー……。ん、あ。そう! あとね、おねえちゃんがおしえてくれたの!」
魔王「……なにをですか?」
妹ゆーしゃ「おにいちゃんをげんきにするほーほー!」
魔王「……?」
魔王「妹さん、俺、本当にその、元気、で、ですから。そんな気をつかわなくても……」
妹ゆーしゃ「えっとー、はい。おにいちゃん」サッ
魔王「!? ちょ、ちょっちょっちょ! な、ななな、なにいきなりスカート捲り上げっ!!」
魔王「ぱぱぱ、パンツ、パンツみえてますよ!!」
762 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:57:01.39 ID:V++3741vo
妹ゆーしゃ「え、だって。げんきになるっておねえちゃんが」
魔王「た、たしかに、元気にはな、なりますけど」
妹ゆーしゃ「ほら、げんきになる! やっぱりおねえちゃんがいったことはほんとーだ!」
魔王「……」
魔王(子供用の……パンツ……)ゴクリ
魔王(ぃ、いやっ!! だから、だ、だめだって!! 妹さんはそういう目でみたら!!)
魔王(それにこれがいったい何を意味しているかもしれないんだぞ!!)
763 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:57:47.91 ID:V++3741vo
妹ゆーしゃ「え、だって。げんきになるっておねえちゃんが」
魔王「た、たしかに、元気にはな、なりますけど」
妹ゆーしゃ「ほら、げんきになる! やっぱりおねえちゃんがいったことはほんとーだ!」
魔王「……」
魔王(子供用の……パンツ……)ゴクリ
魔王(ぃ、いやっ!! だから、だ、だめだって!! 妹さんはそういう目でみたら!!)
魔王(それにこれがいったい何を意味しているかもしれないんだぞ!!)
魔王(手は、手はだしちゃだめなんだ!)
764 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:58:35.93 ID:V++3741vo
魔王「……」
妹ゆーしゃ「んー?」ヒラヒラ
魔王「ぅ……」
魔王(みないでおこう。みないのが一番だ)
妹ゆーしゃ「んー……あ、おもいだした! あとね、もうひとつあるんだよ!」
魔王「なななな、なにがですか!!」
妹ゆーしゃ「えーと、あのね。ちょっとまってね」
妹ゆーじゃ「えっと、わたしのしょじょもらってください?」
魔王「………………」
魔王「……」
魔王「…………は……え……?」
765 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/11(日) 21:59:08.31 ID:V++3741vo
ここまで読んでいただきありがとうございます。
妹ゆーしゃの絵ですが、データが残っていませんので時間がありましたらまた新しいのを描こうとおもっています。ごめんなさい。
次回投下は明日か明後日の午後9時ぐらいを予定しています。
766 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/11(日) 22:02:08.32 ID:6z+oKQZxo
良いところで……
その調子で姉と側近の追加絵をだな。乙〜
767 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/11(日) 22:02:16.26 ID:nVB/Q/ql0
乙!
姉勇者は何やってんだwwwwww
768 :
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[sage]:2011/12/11(日) 22:02:36.58 ID:KzzbICDT0
新しい妹勇者絵wwktk
相変わらず妹勇者可愛いよ妹勇者
769 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage ]:2011/12/11(日) 22:11:12.71 ID:bLmkxgzwo
姉がもうw
側近可愛いよ側近
770 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 00:03:56.11 ID:bDcGpbWAO
姉勇者が残念可愛い
しかしこれでマモノに怯えることも無くなったな魔王
771 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 00:11:16.05 ID:J+60WAwyo
マモノがさらに高レベルだったりしてな
772 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 02:46:33.35 ID:uSQIOnPco
おつ
誰か保存してそうだけどな
妹ゆーしゃの絵
俺はデータ吹っ飛んだからな
773 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 07:33:14.30 ID:q7rIuXOpo
>>487
のアドレスからまだ見れるけど?
774 :
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[sage]:2011/12/12(月) 07:35:06.11 ID:br2z1jZIO
ピクピク
775 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 07:36:10.59 ID:br2z1jZIO
誤爆した すいません
776 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 07:36:58.19 ID:IuClZpcMo
専ブラの悲劇を忘れてた。普通に消えてなかったでござる
でも追加絵に期待する
777 :
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[sage]:2011/12/12(月) 07:54:28.24 ID:5jarHpCao
>>773
俺もだよ
778 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 07:56:31.52 ID:bDcGpbWAO
>>771
あれから上がってないなら35のはず
ただレベルに反映されない強さみたいな話があったから何とも言えないか
779 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 10:04:19.19 ID:faBWIFDo0
たぶん気付いてるだろうが、口調が変化してる。良い兆候とみるか、はたして……
780 :
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[sage]:2011/12/12(月) 10:45:44.36 ID:uSQIOnPco
まだ見れる人はキャッシュが残ってるだけだよ
大元のデータは消えてるよ
781 :
夜桜ちくわ丸
◆885cV6jrGo
[sage]:2011/12/12(月) 15:23:03.83 ID:F1I/qnWIO
これでいいのかお?(w・ω・w)
役にたてたなら嬉しいお(w・ω・w)
http://i.imgur.com/EXUT3.jpg
http://i.imgur.com/Mxkh2.jpg
http://i.imgur.com/nHm7j.jpg
782 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 16:34:47.61 ID:CWvjLcFIO
>>781
d
783 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 17:30:26.22 ID:TMA/4k5n0
うっぴょー
784 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 20:20:07.57 ID:zdLa9IVAO
>>781
ありがとう
785 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage ]:2011/12/12(月) 20:28:39.68 ID:rTdvkhMgo
並べて見るとみんな素晴らしい
>>1
の画力に嫉妬
786 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 21:05:42.19 ID:4sVPHAIzo
側近だけ絵の力の入り具合違いすぎ
787 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 22:11:44.46 ID:Ujc8U5F3o
>>781
ありがとう
788 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/12(月) 22:32:17.01 ID:X48DwlEIO
絵の方も期待して待ってます
789 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:04:18.83 ID:bZv8P4bFo
魔王「……チョ、ちょ、ちょっと落ち着きましょう……そうだ。うん……うん……」
妹ゆーしゃ「? おにいちゃん、しょじょいらないの?」
魔王「ぅっ!? ちょ、ちょ、ちょっと、ま、い、妹さん!」ガシッ!
妹ゆーしゃ「っ、え、な、なに?」
魔王「……いいいいいいいぃいい、意味わかっていってるんですか!!」
妹ゆーしゃ「……」
790 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 21:08:22.96 ID:nvOnALUd0
本日も頑張ってください
791 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:08:32.64 ID:bZv8P4bFo
妹ゆーしゃ「よくは……わかんないんだけど……」
魔王「……」
魔王「や、やっぱり、そう、ですよ、ね……」
妹ゆーしゃ「でも、おねえちゃんから、とってもたいせつなものだってきいた」
妹ゆーしゃ「いっしょーでいちどしか“おとこのひとにしかあげられない”ものだって」
妹ゆーしゃ「ちがう?」
魔王「……あ、あってます。はい」
792 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:11:05.21 ID:bZv8P4bFo
魔王「ほ……」
妹ゆーしゃ「ほ?」
魔王「ほか、ほかには……なんていってましたか?」
妹ゆーしゃ「なにも」
魔王「……」
魔王(お姉さん、妹さんの性教育はこれでいいんですか……)
793 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:13:48.63 ID:bZv8P4bFo
魔王「い、いい、……ですか。妹さん」
妹ゆーしゃ「ん?」
魔王「その、えっと、しょ、しょじょは……好きな男性にしかあげてはいけないものです」
魔王「だ、だから、そんな、そんな簡単に、あげてはいけません」
妹ゆーしゃ「わたし、おにいちゃんのことすきだよ?」
魔王「!?」
794 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:17:13.33 ID:bZv8P4bFo
魔王(いっ、いやいやっ!! 惑わされてはだめだ!!)
魔王「そ、そそそ、その好きは、お姉さんのことが好き、と同じ好きですか?」
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「たぶん……」
魔王「たたたぶん!?」
妹ゆーしゃ「うん。だって、おにいちゃん……おとこのひとだから」
妹ゆーしゃ「ちょっとちがうかもしれない……」
795 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:19:13.13 ID:bZv8P4bFo
魔王「こっ、根本的にはどうですか?」
妹ゆーしゃ「こんぽん?」
魔王「えぇ、と。その……なんていうか……」
魔王「家族を想う気持ちといいますか……、そんな……あ。そうだ」
魔王「れ、恋愛な意味での……好き、ですか?」
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「よく、わかんない」
魔王「で、ですよね……」
796 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:20:35.94 ID:bZv8P4bFo
妹ゆーしゃ「でも、もしかしたらそうなのかもしれない」
妹ゆーしゃ「わたしいままですきなひととか、できたことないから」
魔王「……で、でも、あの……ほら」
魔王「えっと、い、妹さんたちを捕らえたとき……あのとき、デートするんじゃなかったんですか?」
妹ゆーしゃ「え……? そう、だっけ?」
魔王「た、たしか、お姉さんがそうやってからかってたような……」
797 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:21:30.23 ID:bZv8P4bFo
妹ゆーしゃ「……うーん、っと。おそくなるっていったのだよね」
妹ゆーしゃ「うー……。あ! ぬすみきき、よくない!」
魔王「え!? あ、あ、す、すすすいません!」
妹ゆーしゃ「うん。ゆるす」
妹ゆーしゃ「それに……やっぱ、あれデートじゃない。おねえちゃんにからかわれただけ!」
魔王「そ、そうだったんですか……」
妹ゆーしゃ「だからはじめてなの……。おとこのひとすきになったの」
798 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:23:40.75 ID:bZv8P4bFo
魔王「ぅ……」
妹ゆーしゃ「でもおにいちゃんがいうようなのじゃないかもしれない」
妹ゆーしゃ「よく、じぶんでもわからないんだ」
魔王「……」
魔王(そう、かもしれないな。妹さんぐらいの年頃なら……、あってもおかしくない)
魔王(だったらなおさら……処女なんて貰えない)
799 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:25:53.51 ID:bZv8P4bFo
魔王「や、やっぱり……しょじょはもらえません。ハイ」
魔王「そういうのは、ちゃんと、好きになってからでないと……」
魔王「それに……妹さんはまだ……子供、ですし……」
妹ゆーしゃ「……でも、わたし、おにいちゃんにあげたい」
魔王「……ど、どうしてですか」
妹ゆーしゃ「あげたいとおもったから」
妹ゆーしゃ「それって、いけないことなの?」
800 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:27:05.79 ID:bZv8P4bFo
魔王「絶対、後悔します」
妹ゆーしゃ「しない」
魔王「……します」
妹ゆーしゃ「しないもん!」
魔王「……」
魔王(このままいい続けても、妹さんは納得してくれない、ような……)
801 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:29:07.99 ID:bZv8P4bFo
魔王(でも処女は……だめだ。絶対受け取れない)
魔王(だけどこのままじゃ妹さんはいつまでたっても……)
魔王「…………」
妹ゆーしゃ「……」ムスッ
魔王(……)
魔王(いや、まてよ。その前に……、そうだ。妹さんは正しい性教育を受けてないんだ)
魔王(処女をあげるっていう行為もよくわからない、っていっていたし)
802 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:30:50.07 ID:bZv8P4bFo
魔王「…………」
魔王「……わ、わかりました。妹さん」
妹ゆーしゃ「もらってくれるの?」
魔王「い、いえ。……その。ちょっとそれに近いことをします」
妹ゆーしゃ「ちかいこと?」
魔王「は、はい。今日のところはそれで、か、勘弁してください」
妹ゆーしゃ「……ちかいことが、よくわかんない」
803 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:33:07.47 ID:bZv8P4bFo
魔王「え、えっと。とにかくやってみますね……。す、すいません。失礼します」ピト
妹ゆーしゃ「……うわっ!? な、なんでおにいちゃんパンツさわるの!」
魔王「え、えと、その、ちかいことなんで」
妹ゆーしゃ「えっと……うんと……パンツさわるのが、ちかいの?」
魔王「ざ、残念ながら……」
妹ゆーしゃ「……」
804 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:34:29.11 ID:bZv8P4bFo
魔王「……つ、続けても?」
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「おんなに……にごんはない」
魔王「そ、そうですか。ちょっと下のほうさすりますね」サスサス
妹ゆーしゃ「っ……ん…………っ……?」
805 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:35:12.67 ID:bZv8P4bFo
魔王「……どう、ですか。何か、感じますか」
妹ゆーしゃ「うー……。ちょっといたい」
魔王「あ! す、すいません。も、もっとやさしくしますね」サス…サス…
妹ゆーしゃ「…………」
魔王「ど、どうですか?」
妹ゆーしゃ「とくに、なにも」
魔王「……」
806 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:36:11.01 ID:bZv8P4bFo
魔王(あ、そうか。側近さんみたいに……慣れてないから……)
魔王(ならクリトリスのほう攻めたほうが感じやすいのかな……)
魔王「す、少し前のほう移動しますね」スー……
妹ゆーしゃ「う、うん」
魔王(しかし……パンツ越しで妹さんの……触るなんて……)
魔王(けっこう形わかるものなんだな……凹凸がよくわかる)ゴクリ
807 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:36:38.25 ID:bZv8P4bFo
魔王(……)フニ
妹ゆーしゃ「……っ……」
魔王(あ、ここっぽい……)
魔王「ちょっと、ここ、押すようにさすってみますね」サスサス
妹ゆーしゃ「っ!? ぅ……ん……?」
魔王(さっきと反応が違う)
魔王「どうですか?」サスサス
妹ゆーしゃ「よく……わ、わかんない……」
808 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:37:47.23 ID:bZv8P4bFo
魔王「え、えっと、どんな感じですか?」
妹ゆーしゃ「……ぇ、えっと、……っ、な、なんか、あしがピーンって……なる……か、かんじ……」モジモジ
妹ゆーしゃ「それで……ぁ……な、なんか……っ、へ、へん……ピリってする……」
魔王「た、たぶん、それが感じるってことです……」グイグイ
妹ゆーしゃ「ん、かんっ……じる?」
魔王「そ、うです」
809 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:39:12.76 ID:bZv8P4bFo
妹ゆーしゃ「わ、わたし……いま、かんじてるんだ……」
魔王「は、はい。た、多分」サスサス
妹ゆーしゃ「ふぁ……ぅ……んん、ふわふわって……」
妹ゆーしゃ「はずか、しい……」モジモジ
魔王「どうしてですか?」サスサス
妹ゆーしゃ「よ、くわかんないけど……んっ、はずかしい……」ジワッ…
810 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:39:58.40 ID:bZv8P4bFo
妹ゆーしゃ「わ、わたし……いま、かんじてるんだ……」
魔王「は、はい。た、多分」サスサス
妹ゆーしゃ「ふぁ……ぅ……んん、ふわふわって……」
妹ゆーしゃ「はずか、しい……」モジモジ
魔王「どうしてですか?」サスサス
妹ゆーしゃ「よ、くわかんないけど……んっ、はずかしい……」ジワッ…
811 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:40:39.27 ID:bZv8P4bFo
魔王(ちょっとだけパンツぬれてきたような……)
魔王「すいません、少し強くしますね」グイッ
妹ゆーしゃ「やっ! あぅ、お、おにいちゃんだめっ、つよくだめっ!」ビクッ!
妹ゆーしゃ「なんか、ぁっ、なんか、おしっこでてるからっ、だめっ、だめ!」
魔王「おしっ……。ああ、これおしっこじゃないですよ」グイグィ
妹ゆーしゃ「ち、ちがぅ、んっ……の? ひゃうぅ!」ビクッ!
812 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:41:16.12 ID:bZv8P4bFo
>>810
同じものを投下してしまいました。無視してください。ごめんなさい。
813 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:41:38.73 ID:bZv8P4bFo
魔王「これはその、あ、あ、愛液っていって……その……」
魔王「感じるとでてくるものなので……、正常というか……」
妹ゆーしゃ「お、おかしく、ないの?」
魔王「は、はい。けして」クチュ
妹ゆーしゃ「よか……たぁ……ひゃん!」ビクッ
814 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:42:05.07 ID:bZv8P4bFo
妹ゆーしゃ「んぅ……ぁ……っ……はぁ……あ」
魔王「……」クチュクチュ
妹ゆーしゃ「ぁ……ん、……」
魔王(すごいぬれてきたな……大洪水だ……)クチュクチュ
妹ゆーしゃ「ひゃぁ…………んぁ……」
魔王(妹さんの表情もだいぶとろけてきたような……)クチュクチュ
妹ゆーしゃ「き、もちいいよぉ……おにいちゃん……」ボー…
815 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:42:50.34 ID:bZv8P4bFo
魔王「……では、もう少しだけ速く動きますね」クチュクチュクチュッ!
妹ゆーしゃ「〜ッ! あっ、ぅ……えっ……いっ……!」ビクビクッ
妹ゆーしゃ「あぅ……だ、や! ……な、なんか……くる……!」ビクンッ
魔王「大丈夫ですよ。怖くないですよ」クチュヌポッ!クチュッ!
妹ゆーしゃ「あぁ、あ、う、あ、こ、こわい。お、おにっ、ちゃ、こ、こわいっ!」ビクッビクン!
816 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:44:23.55 ID:bZv8P4bFo
魔王「お、俺がいるから……だ、大丈夫です」クチュッ!クチッ!
妹ゆーしゃ「お、おにちゃ……い、あぅ、あ、い、いるの?」
魔王「は、はい。いますよ。だから安心してください」
妹ゆーしゃ「ぁ、あぅ、ひっ、あ……ん、あ、あ。く、くる! きちゃ」
妹ゆーしゃ「ん、ひやぁっああぁぁあっ!」ビクビクッ!
魔王「……」
魔王(ひくひく、してる……)
817 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:45:03.50 ID:bZv8P4bFo
妹ゆーしゃ「ぅ……」ガクン
魔王「あ、妹さ。あぶなっ」
バサッ
妹ゆーしゃ「あ……おに……わたし、だかれて……」
魔王「だ、だ、大丈夫ですか?」
妹ゆーしゃ「うん……なんか、……くものうえにいるみたい……」
魔王「そ、そうですか」
818 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 21:46:27.14 ID:TEobx5hSO
パンツ履いてなかった
819 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:46:34.58 ID:bZv8P4bFo
魔王「……、と、あの、その、ですね」
魔王「こういうことをするのが……その、セックスといいますか……処女をもらう過程といいますか……そうなんです」
妹ゆーしゃ「……こういうこと、なんだ」
魔王「そ、そして。こういうことは普通、恋人になってするものなんです」
魔王「だから、その。いやだったでしょう。だから、もうこういうことは――」
妹ゆーしゃ「……いやじゃなかった」
魔王「えっ」
820 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:47:20.49 ID:bZv8P4bFo
妹ゆーしゃ「おにいちゃんとこういうことするの、いやじゃなかったよ」
魔王「……」
妹ゆーしゃ「おにいちゃんいがいのひとと、するのは……たぶんいやだとおもう」
妹ゆーしゃ「でも……おにいちゃんの……やじゃなかった」モジモジ
魔王「……ぅ……」
821 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:47:46.82 ID:bZv8P4bFo
妹ゆーしゃ「しょじょ……もらってくれないの?」
魔王「……」
魔王「それだけは……、どんなに頼まれても……駄目です」
妹ゆーしゃ「じゃ……、また、くちゅくちゅって……やってくれる?」
妹ゆーしゃ「それだったら……いいんだよね?」
魔王「……」
822 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:48:13.29 ID:bZv8P4bFo
魔王(怖がらせて、嫌悪感を覚えさせようとおもったのに逆効果、だった……だと……)
魔王(予想外すぎる……。どうしよう……)
魔王(ここで断ったら、妹さんを傷つけてしまう……)
魔王(だが、……でも……)
魔王(…………)
魔王(俺には……妹さんを傷つけることなんて……)
823 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:48:49.14 ID:bZv8P4bFo
魔王「わか、りました……」
妹ゆーしゃ「ほんとう?」
妹ゆーしゃ「また、してくれる?」
魔王「はい……。妹さんが望まれるときに……」
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「ありがとう、おにいちゃん!」
824 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:49:21.48 ID:bZv8P4bFo
ガチャ
姉勇者「だぁっ! しゃっすっ!!」ズサササッー!
側近「ははははっ!! 見事な転びっぷりだぞ勇者!! 実にアホらしい!!」
姉勇者「貴方様っていうビッチはっ! どれだけ人をコケにすれば気が済むんですか!」
側近「こけたのはお前だろうがっ! はっ! Fランク如きが調子を乗るからこうなるんだ! はっ!」
姉勇者「こんのぉっ!! てm……あ、魔王様。いらしたのですか」
魔王「……」
妹ゆーしゃ「……」
魔王(なんだかいっきに空気を壊された、ような……)
825 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/13(火) 21:49:51.19 ID:bZv8P4bFo
ここまで読んでいただきありがとうございます。
前回
>>763
を間違えて投下してしまったこと気づかず、今日まで放置してしまいました。
>>763
は誤りなので気にしないでください。今後ないように気をつけます。
しばらくはエロシーンまじりの展開になると思いますのでご了承ください。
また900を超えてしまうと、スレを跨いで投下する可能性が出てきますので短編を3つほど投下しようか
それともスレを跨いでしまっても本編を投下しようか迷っているのですが、どちらのほうがよろしいでしょうか?
よろしければご意見を書いていただけると助かります。
次回投下は、木曜日の午後9時くらいを予定しています。
826 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 21:52:09.17 ID:Rmbk6YXKo
乙
827 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 21:53:01.22 ID:j6F2TCxAO
乙!
おっきするの抑えるのに苦労したぜ・・・・・
828 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
:2011/12/13(火) 21:58:26.72 ID:lMVd6XK+o
短編3つ
あと乙
829 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 22:01:15.33 ID:GY0rHvTio
乙!!
ペドはちょっと・・・・・・
830 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 22:01:55.52 ID:Sp9R9QLIO
本編が見たいな
あと絵も
831 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 22:03:54.25 ID:ayq5b4Pyo
短編かなおつかな
832 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 22:06:37.77 ID:maCysIJoo
乙〜
ゆーしゃ可愛いよゆーしゃ。短編で
833 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 22:11:48.09 ID:Rmbk6YXKo
乙ヘアッ!
834 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 22:22:48.06 ID:e6MOOHoDO
乙
>>1
のお陰でオナ禁が捗らない
素晴らしいです
短編読みたいかな
835 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/13(火) 23:49:24.97 ID:gsyyiBSFo
乙
魔王がおどおどしなくなったなぁ
836 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/14(水) 01:54:55.49 ID:jYsf8xQIO
教育係?涙目展開はよ
837 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/14(水) 18:01:14.81 ID:uvpmxatr0
とりあえずマモノは土下座で
838 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:04:14.66 ID:uGXkIbW5o
――
翌日・朝 魔王の間
魔王「……」
側近「……」
四天王1「……」
大魔王「魔王よ。先日、脱走したSランク勇者をお前が殺したというのは、本当か?」
側近「はい。確かに魔王様が殺しました」
大魔王「側近、お前にではない魔王に聞いておる」
側近「……も、申し訳ございません」
839 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:07:00.66 ID:uGXkIbW5o
大魔王「して、どうなのだ。お前が殺したのか?」
魔王「……」
魔王「お、お、俺が、殺しました」
大魔王「ふむ……」
大魔王「よくやった、と褒めるべきだろう。引きこもりの身にしてはよく倒せたな」
魔王「……」
840 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:08:40.76 ID:uGXkIbW5o
大魔王「喋り方も以前に比べればよくなった」
大魔王「この短期間でこんなにも成長するなど、初めてのことだな。のぉ、1よ」
四天王1「は、誠に……」
魔王(……。どの道、馬鹿になれるのは変わらないのかよ。この老害が……)
大魔王「最近は訓練も始めたそうじゃないか」
841 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:11:37.42 ID:uGXkIbW5o
大魔王「あの猿共と何を話し、何をしてきたかなど、なんの興味もない」
大魔王「何故お前が躍起になり、魔王軍に尽くすのかも、もな」
大魔王「興味があるのは……―― だけだ」
魔王「……?」
大魔王「励めよ。言いたいのはそれだけじゃ」
魔王「…………はい」
842 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:14:36.31 ID:uGXkIbW5o
バタン
大魔王「……出て行ったか」
四天王1「はい」
四天王3「相変わらず汗くさ……」
四天王2「……」
大魔王「お前たちにも言いたいことは山ほどある」
大魔王「しかし……そうだな」
大魔王「1よ、お前は勤務に戻れ」
843 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:17:10.66 ID:uGXkIbW5o
四天王1「え。……は。しかし」
大魔王「聞こえなかったか。戻れ!!」
四天王1「……わ、わかりました。勤務に戻らせていただきます」
大魔王「ああ、そうだ。もう二度と同じことは言わせるな」
四天王1「は、はい……。失礼します」ペコリ
844 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:20:14.54 ID:uGXkIbW5o
バタン
大魔王「先日の件のことを詳しく聞かせてくれるか」
四天王2「……」
四天王3「……」
四天王4「……」
四天王3「ちょ、ちょっと、誰が報告するのよ」コソ
四天王4「お前がすればいいだろ。めんどくせぇ」
四天王3「は、はぁ!? そんな適当でいいの!?」
四天王2「……」
大魔王「……お前たちまで、余に同じことを言わせるのか」
845 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:21:42.07 ID:uGXkIbW5o
四天王3「ぃ、いえ! わかりました。わかりました! とにかくこの3が説明するわ」
四天王3「……まとめ役の1がいないとどうも締まらないわね……」ボソッ
四天王3「先日、というか昨日。Sランク勇者が小屋から脱走したわ」
四天王3「でも“あの小屋から逃げ出せるほどあの猿には体力はなかった” わ」
四天王3「鎖もしてあったし、魔法も使えないよう結界がはってあったし」
四天王3「……だけど逃げ出した」
846 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:24:27.18 ID:uGXkIbW5o
大魔王「……」
四天王3「どうやらあの勇者、自分の足を犠牲にして逃げたらしく現場は血だらけ」
四天王3「引きちぎったのか、それとも鋭利な何かで切り落としたのか……それはわからないけど」
四天王4「だがあそこにはそんな鋭利なものなんてねぇだろ」
四天王3「可能性のひとつとしてあげただけよ! あんたは黙ってなさいよ!!」
847 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:26:31.90 ID:uGXkIbW5o
大魔王「“箱”の中には入れていなかったのか。Sランクは入れるよう指示してあったはずだが」
四天王3「昨日最後に使った奴に話を聞いてみたら、出して使ったって供述したわ」
四天王3「ちなみに2の部下ね。まったく性欲に塗れた魔物ってやーねー」
四天王2「……っ。だ、だが、3の部下もそうしていると聞いている」
四天王3「噂程度でしょ。そんな不確かなものを信じるなんて。これだから女は」
848 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:28:41.27 ID:uGXkIbW5o
四天王2「……この……っ」
四天王4「おい、3。いじめるのも大概にしろよ。……弱い者いじめはするなと教えられなかったか」
四天王3「あーらぁ、ごめんなさい。ふふっ、そうね。弱い者いじめはダメね。ごめんなさいね、2。いじめちゃって。くすくす」
四天王2「……くっ……」
849 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:30:03.32 ID:uGXkIbW5o
四天王3「誰かさんのせいで話がそれちゃった」
四天王3「足を切った後、小屋から逃亡。そのときに魔法を使って足を治したとみられてるわ」
四天王3「そしてなぜか魔王様の部屋がある2号館に向かい、魔王様と遭遇」
四天王3「あ、そう。補足として魔王様は訓練に向かう最中だったけれど、中にいるFランク勇者が殺されるとおもって部屋に戻ったらしいわ」
四天王3「それで魔王様がSランク勇者を殺した」
四天王3「……振り返るとこんな感じだったわねん」
850 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:31:20.02 ID:uGXkIbW5o
四天王4「あー、ここからは俺が説明します。はい」
四天王4「この騒動、不振な点がたくさんある」
四天王4「あの小屋にいる連中、得にSランクは精神もボロボロで……逃げ出そうと思える気力もねぇやつらばっかだ」
四天王4「逃げたしたSランクも同じく。少なくても前日までは目の光もなく、食事も自分の力じゃ満足にとれないほど衰弱していた」
851 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:34:57.74 ID:uGXkIbW5o
四天王4「それが逃げ出した、ということ」
四天王4「しかも自分の足を犠牲にしてまでな」
四天王4「そして小屋に何匹も魔物がいたにも関わらず気づかず、ずるずる床を這いながら出て行ったということ」
四天王4「あのSランクは魔王城まで自力でたどり着いている勇者だ」
四天王4「大魔王様のところに行く前に倒したが、それでも地図はそれとなく覚えているだろう」
四天王4「だが、“入口がある1号館ではなく正反対の2号館にいった”ということ」
四天王4「怪しすぎやしねぇか、と」
852 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:35:52.80 ID:uGXkIbW5o
大魔王「……まどろっこいことは嫌いだ。結論をいえ」
四天王4「あー……。はい。この一件には1が関わっている可能性がある、ってことです」
四天王4「小屋にいたのはすべて1の部下」
四天王4「結界の動きを操っているのは俺と、1」
四天王4「しかしその日俺は不在で、全部1に任せていた」
四天王4「実際、結界を張り直されていた形跡があってな……」
四天王4「どんな風にかはわからないが、俺は2号館を通らないと入口にはいけないようにしたんじゃないかと睨んでいる」
853 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:38:09.72 ID:uGXkIbW5o
四天王4「んで、結界の動きをみればすぐ勇者がきたことはわかるはずなのに、それを伝えたのは2号館についた辺り」
四天王4「放送でも流れていたから、大魔王様も聞いただろ?」
大魔王「……ああ」
四天王4「小屋から2号館までは結構離れている」
四天王4「この間にだって結界があっただろうに、警報を鳴らさなかった」
四天王3「……いったいなんの目的でそうしたのかはわからないわ」
四天王3「でも隠さなければいけない、いけないことをした可能性は……高い!」
854 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:40:21.84 ID:uGXkIbW5o
大魔王「……お前たちの言いたいことはわかった」
大魔王「しばらく1の様子を監視しろ」
大魔王「そして、確信を掴んだら言いにこい」
大魔王「わかったか?」
四天王2「はい」
四天王3「はぁーい。わかりました」
四天王4「へいへい」
四天王3「……」
四天王3「これで、1はもう終わりね。くすくす……」ボソ
855 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:43:01.44 ID:uGXkIbW5o
――
同日・昼 訓練所
マモノ「いっひっひ。はぁいはい! 今日も魔王様を鍛えればいいんですね!」
側近「ああ、よろしくたのむぞ」
マモノ「ええ! えぇえぇ!! いひっ!」
側近「それでは魔王様、後ほどお会いしましょう」
魔王「……ハイ」
856 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:44:39.92 ID:uGXkIbW5o
マモノ「ぉうらっ!」バシッ
魔王「っ……!」バタンッ
マモノ「へっへっへ。おそかったですなぁー? 今日も楽しみましょうか」グリグリ
魔王「……はい」
マモノ「今日はイバラのムチがありますから、それでブンブンしましょうねぇー。いっひっひ! 魔王様、そういうのお好きですかっ!?」ビシッ
魔王「っ!?」バシッ
魔王「……」
857 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:45:53.16 ID:uGXkIbW5o
マモノ「いっひっひ!! おらっ!! この引きこもりがっ!!」ビシッ!
魔王「……! ……!」バシッ!ビシッ!
マモノ「親のおかげで高い地位にいるだけの役立たずのくせにえらそうにしてんじゃねぇよ!! いひひっ!!」バシッ!
魔王「……! ……っ……」ビシッ!ピシッ!
魔王(黙ってれば……黙って耐えたほうが……攻撃が緩くなる)
魔王(何も刺激せず……耐えてたほうが痛くない……)
858 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:46:21.75 ID:uGXkIbW5o
マモノ「あぁ、そういえばっ!!」ビシッ!
マモノ「昨日ゥ、勇者を倒したそうですねぇ!!」バシッ!
マモノ「いったい何レベルになったんですかぁっ!? えぇっ!!」ビシッ!
魔王「……っ」バシッ!
マモノ「おらっ! いえよっ!! カードみせろよぉ雑魚助!!」ビシッ!!
859 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:48:24.94 ID:uGXkIbW5o
魔王「……こ、これです」サッ
マモノ「あぁ、ったく! 口があるなら口でいえってんだい! いひっ!」ビシッ!
魔王「ぅ……」ビクッ!
マモノ「えーと、どれどれ……」
マモノ「……」
マモノ「……よ、40……!?」
860 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:49:19.33 ID:uGXkIbW5o
マモノ「い、いひっ。ど、どういうことだよこれ!!」
マモノ「勇者を倒すとこんなにレベルが……い……ひひ……」
マモノ「俺たちが雑魚やっている間に……たかが1回の戦闘で……」
マモノ「……」
マモノ「い、ひひ。いひひひひっ!! へへへっ!! ヘァッ!!」ビシッ!!
魔王「っぁ……!!」バシッ!!
861 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:49:45.61 ID:uGXkIbW5o
マモノ「なんだなんだなんだ!! 自分よりレベルの低い魔物にあんたは攻撃されて何も言わずに耐えてるってのかい!! いひひひっ!!」ビシッ!!
マモノ「あァ!! 間抜けだ間抜け!! ヘタレだよ、あんたは!!」バシッ!!
マモノ「最高の馬鹿だよ!! いっひっひ!! いひひひっ!!」バシッ!!
魔王「……っ、……! ……ぅ……」
魔王(耐えろ、耐えろ……。気にするな……黙っていればそのうち終わる……)
魔王(黙っていれば……黙っていれば……)
862 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:51:16.67 ID:uGXkIbW5o
――
同日・夕方 魔王の部屋
姉勇者「おかえりなさいませ。ご飯できていますよ」
魔王「あ、ありがとうございます」
側近「毎度毎度、どうしてお前たちが飯をつくるんだ……」
姉勇者「いいじゃありませんか。ねぇ、妹ちゃん」
妹ゆーしゃ「うん、ごはんつくるのたのしい!」
姉勇者「側近様の分までお作りしましたので、よろしければ食べていってください」
側近「ふん……仕方ないな」
863 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:51:42.58 ID:uGXkIbW5o
魔王「ご、ごちそうさまでした」
側近「……ちそ……さま。んんっ! 味付けが薄かったぞ!!」
姉勇者「それはそれはお粗末さまでした」
姉勇者「あと、昨日と同じ味付けなので側近様の舌がおかしくなったんだと思いますよ」
側近「人が親切にアドバイスをしてやっているというのに……」
864 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:52:08.91 ID:uGXkIbW5o
姉勇者「側近様ったら一口食べるたびに感想が変わるのですもの」
姉勇者「さすがに辛い、甘い、すっぱい、冷たい、熱い、と味が変わるはずありません」
姉勇者「側近様のことですから、素直においしいですよお姉さんというのが恥ずかしいんだとおもいますが。ふふ」
側近「……」
側近「ちょっとお前こっちにこい」
姉勇者「あら、側近様ったら女同士でそんな……」
側近「ち、違う!! その舐めきった態度ぴしゃりとなおしてくれるわ!!」グググッ
865 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:52:40.20 ID:uGXkIbW5o
姉勇者「あぁ、側近様、そ、そんなことひ、ひっぱちゃひゃん!」
側近「へへへ、へ、変な声あげるな!! 腕引っ張っているだけだろ!」
姉勇者「あらなんて初心な反応。ビッチの側近様には似合いませんよ」
側近「うるさいっ!! もう!! 魔王様、少し失礼します」
魔王「あ、は、はい」
姉勇者「あぁーれぇー……」
バタンッ!
866 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:53:50.82 ID:uGXkIbW5o
妹ゆーしゃ「なんかなかいいよね。おねえちゃんたち」
魔王「そ、そうですね。通じ合うところがあるんでしょう」
妹ゆーしゃ「おねえちゃんがたのしそうだと、わたしもたのしい」
妹ゆーしゃ「えへへ……」
魔王「そうですか。……よかったですね」
867 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:54:25.42 ID:uGXkIbW5o
妹ゆーしゃ「ねぇねぇ、おねえちゃんたち。おはなしあいながくなるのかな?」
魔王「いつも長いですから……た、たぶん」
妹ゆーしゃ「それじゃ……、また、くちゅくちゅしてくれる?」
魔王「くちゅ……?」
魔王「……」
魔王「あぁ、……アレですか……」
妹ゆーしゃ「うん、だめ?」
868 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:55:11.23 ID:uGXkIbW5o
魔王「……」
魔王「そ、そんな毎日やるものでもないとおもいますが」
妹ゆーしゃ「そうなの?」
魔王「は、はい」
妹ゆーしゃ「うー……」
妹ゆーしゃ「でも、やりたい……」
869 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:55:43.52 ID:uGXkIbW5o
魔王「そうですか……」
魔王「わ、わかりました。い、いですよ」
妹ゆーしゃ「! やった。じゃあ、どうすればいい?」
魔王「昨日と同じように、その、す、スカート」
妹ゆーしゃ「わかったー」ススス……
魔王「……」
魔王(なんだか、俺、変態な気がしてきた……)
870 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:56:08.33 ID:uGXkIbW5o
――
妹ゆーしゃ「ぁう……。お、おにいちゃ……」ビクビクッ
魔王「妹さんは……少し感じやすいのかもしれませんね」クチュクチュ
妹ゆーしゃ「ひゃ……ん、そ、なの?」
魔王「えぇ。こんなすぐいじっただけで普通は濡れませんよ」クチュ
魔王(側近さんは……こんなはやくは濡れなかったし……)
871 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:56:35.14 ID:uGXkIbW5o
妹ゆーしゃ「ぅあ……ん、あ、たし、お、おかしい……?」ビクンッ
魔王「いえ、……す、素敵だとおもいますよ」クリクリッ
妹ゆーしゃ「あ、だめっ、そこ、よわっひやあっん!」
魔王「えぇ、心得てます……」クチュリ……
妹ゆーしゃ「んあ、ん! ひ……い、いじわる……あぅ……」
872 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:57:01.57 ID:uGXkIbW5o
魔王(指でグリグリするのも疲れるな……)
魔王「あ、あの、妹さん。口をつかってもいいでしょうか?」
妹ゆーしゃ「え……う?」
妹ゆーしゃ「うん。いいよ……?」
873 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:57:27.62 ID:uGXkIbW5o
魔王「……」パクッ
妹ゆーしゃ「んきゃっ!? え、あ、お、おにいちゃ……ん、あぁっ……」ビクビクッ
魔王(すごい濡れてるんだな。パンツにしみ込んでる)ジュルルル
妹ゆーしゃ「あぁっ、い、ぎ、あ、だ、だめぇっ、それ、い、あ、あああっあぁー!!」プシャァーッ!
874 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:58:06.56 ID:uGXkIbW5o
魔王「……!」ジュル
魔王(おし……いや、これ、潮吹きってやつか……?)
妹ゆーしゃ「あ……はぁ……ふぅ……あ……すわれてる……おにいちゃんにすわれ……はぅ……」ビクビクッ
魔王(とにかくなめておこう)ペロペロ
妹ゆーしゃ「んっ、ひやっ!? ひくひくしてるときになめちゃだめだよ! んぅ!」ビクビクッ
魔王「……」ペロペロ
妹ゆーしゃ「あぁぃ、だめっ、だめぺろぺろだめっ。い、いちゃ、またひくひくって」ビクッ
妹ゆーしゃ「ん、ひぅあああぁぁあぁあーっ!!」ビクビクッ!!
妹ゆーしゃ「ぁ……ぅ……」
875 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/15(木) 21:58:32.76 ID:uGXkIbW5o
ここまで読んでいただきありがとうございます。
前回の質問に答えていただきありがとうございました。
短編を投下し、次スレから本編を投下することにします。
また、次回の投下は土曜日の午後9時くらいを予定しています。
876 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/15(木) 21:59:48.69 ID:myDp/lEP0
乙!!
877 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/15(木) 22:00:04.66 ID:pe3I0USo0
おもしろかったよ
878 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/15(木) 22:02:30.55 ID:35977XRM0
妹勇者くださいな
879 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/15(木) 22:03:40.52 ID:s3fuJazuo
乙〜
何やら不穏な空気に……
しかし、肉便器なSランク集者か……ウググ
880 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/16(金) 02:08:17.61 ID:ynDFC8RIO
マモノ[
ピーーー
]
881 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
:2011/12/16(金) 07:17:03.63 ID:GoRoImRIO
つまらん
882 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/16(金) 08:19:46.56 ID:01zxFaSAO
おもろい
883 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
:2011/12/16(金) 08:43:54.82 ID:7tltYfgDO
レス少ないし人気ないみたいだから書くのやめたらwww
884 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/16(金) 09:02:10.71 ID:TvWzldRSo
いやぁ、冬休みが近いから湧いて来てるなぁ板全体に。
某所のせいな気がしてならないがあそこの筆者さんもきちんと書いてるしやっぱ読者側の問題だわな。
つーわけで
>>1
さんも気にせずじっくり書いてね!
885 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/16(金) 09:12:57.83 ID:TQZq43VAo
誰がなんて言おうが俺は待ってるからな!
886 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/16(金) 12:39:16.71 ID:PkqG52lAO
乙。
捕まった勇者(♀)は便器になってるのか・・・・。
くそぅ!魔王軍め!!!
887 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/16(金) 13:38:06.40 ID:AUFsMrSE0
乙。次も待ってる
888 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/16(金) 16:42:52.82 ID:GrKVvHqH0
人気ないとかどの口が言うのか
889 :
夜桜ちくわ丸
◆885cV6jrGo
[sage]:2011/12/16(金) 17:01:31.77 ID:bn63jw2IO
人数が全体的に少ないからそう見えるだけだお
VIP勢がNIPに来るのは別にいいけど、来るなら来るでちゃんとNIPの雰囲気とかは守ってね(w・ω・w)
890 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/16(金) 19:34:53.10 ID:IycpGa3IO
>>889
お前が言うな
891 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/16(金) 23:30:46.90 ID:vYWlP0er0
レスが少ない?
何言ってんだ、お前……(´・_・`)
俺は待ってるからなー!
892 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/17(土) 12:31:52.25 ID:AFo/UlFl0
利用できる1、いじめられっ娘な2と組んで34潰せば効率よくレベル上げられるで
893 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:19:24.00 ID:nuE3ZKKLo
番外編 なかよし四天王
894 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:19:51.46 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「んで、何よ。人がいっそがしい時に呼んで」
四天王4「俺だってお前なんか呼びたくなかったわ」
四天王3「はぁ? なんですって。じゃ、呼ばないでくれる!? 私、帰るわ」
四天王1「まぁまぁ……、3さん。私たちには3さんが必要なんですから、どうかそんな気を悪くせずに」
四天王1「4さんもそんな怒らせること言わないでください」
四天王4「……ちっ、いい子ちゃんぶりやがって」ボソ
895 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:20:26.94 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「……それで何? さっさと用件だけいってくれる? つまらなかったら帰るわ」
四天王2「同感だ」
四天王3「あら、何。あのSランクすら狩れない2さんのところはそんなに忙しいのぉ?」
四天王2「……」
四天王3「それとも貧乏暇なしってやつなのかしら。ふふ……」
四天王2「……部下を馬鹿にするのは許さん」
四天王3「負け犬ほどよく吼える……あぁ、別に2さんのことをいっているわけじゃないのよ? 勘違いしないでね」
四天王2「……っ……」
896 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:20:55.59 ID:nuE3ZKKLo
四天王4「ったく、きもちわりーオカマ野郎だな。おい、1。お前から説明しろ」
四天王1「はい。先日、皆さんの知っての通り、魔王様がFランク勇者を孕ますよう、大魔王様から指令がでました」
四天王1「まず皆さんこれについてどのような意見をお持ちでしょうか」
四天王3「あぁ、その話ね」
四天王1「3さんは、どうですか」
四天王3「……。そうね。まぁ、言葉どーりの意味ではないとおもってるわ」
四天王1「と、いいますと?」
897 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:21:16.61 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「なんていうか。今の魔王様じゃ、大魔王様のあとは継げないわ」
四天王3「貫禄もなければ知識も力もない。その上弱虫でクズ男……」
四天王3「勇者に手を出せるはずもない。だからこそ孕ませて、弱さを克服してもらいたい」
四天王3「そんな風におもってるんじゃないかしら」
四天王1「つまり子作りをさせる、というよりも成長させることが目的。そして、子はあまり重要視していない。ということですか」
四天王3「そういうこと」
898 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:21:47.74 ID:nuE3ZKKLo
四天王1「なるほど……。2さんはどのように考えていますか?」
四天王2「言葉どおりの意味」
四天王2「大魔王様は孫がほしい。それだけだと」
四天王3「……ぷ」
四天王2「……何か?」
四天王3「いいえ、なにも」
四天王2「…………」
899 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:22:10.34 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「それで、4と1はどうおもってるのよ」
四天王3「まさか2と同じわけじゃないわよね。そんな上っ面しかみない女みたいな思考でないことを祈るわよ」
四天王2「……っ」
四天王1「私は……」
四天王1「王権を孫に譲るつもりだと考えています」
900 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:22:37.38 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「孫に? ってことは……魔王様を殺すってこと?」
四天王1「えぇ。役立たずの魔王様を殺し、その子供を魔王として育て上げる」
四天王1「魔王様を殺した相手を勇者だといって育て上げれば……、人間に対する悪意を沸くでしょう」
四天王3「ははー。読めたわよ。その上、現段階じゃ魔王様を好んでいる魔物もいない」
四天王3「殺しても誰からも恨まれない。子は人間に対する殺意も抜群。……確かに、そのほうが確実に魔王を育てられるわ」
901 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:23:04.97 ID:nuE3ZKKLo
四天王1「ええ」
四天王3「大魔王様ならそのくらいのこと、平気でやりそう。……それで、4は、どんな考えなのよ」
四天王4「……」
四天王4「1と同じ考えだ」
四天王3「へぇ、そう」
902 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:23:36.36 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「あんたのことだから突拍子もないことでも言うと思ったのに。成長したのかしら」
四天王4「うるせーな」
四天王4「……だが、どの道やっかいだ。これじゃあ、“馬鹿息子を殺して俺たちが魔王になれない”じゃないか」
903 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:23:58.23 ID:nuE3ZKKLo
四天王2「……え?」
四天王3「そう、ね。まったくそのとおりだわ」
四天王2「ちょ、ちょっと、ま。え、い、いったい何の話だ?」
四天王3「あら……。2は聞いていなかったのかしら」
四天王3「魔王様を暗殺して、私たちの誰かが次期魔王様になっちゃおうっていう作戦」
四天王2「そ、そんな。な、何故!?」
904 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:24:29.61 ID:nuE3ZKKLo
四天王4「俺たちは知ってのとおり魔王様の血をひく……分家だ」
四天王4「大魔王様とは血がつながってはいないが、魔王の血は継いでいる」
四天王1「だから魔王様が死ねば、我々の誰かが魔王になれる可能性がある、ということですか」
四天王4「ああ、そうだ」
四天王4「魔王になれなかったとしても、クソ息子を殺したところで不利益がでるはずもない」
四天王1「馬鹿なことを……。他人に息子を殺されて黙っているとは思えませんが」
四天王2「そ、そう。そうですよ!! 兄さんらしくない……実に馬鹿馬鹿しい!」
905 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:24:56.14 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「順位でいったら、1が第1候補。2は……女だから除外ね。私が第2候補。そして4が第3候補になるわけね」
四天王3「くすくす。大丈夫よぉ、そう心配しなくても。私が今まで失敗したことないでしょ」
四天王1「それは、そうですが」
四天王3「貴方たちにも被害が当たらないように努力はしてきたのよ」
四天王3「まるで魔王様の自殺見せかけるような、そんな方法すら思いついた」
四天王3「……ただ、こんなことになっちゃったから水の泡だけど」
906 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:25:23.04 ID:nuE3ZKKLo
四天王1「貴方たち、二人の意見はよくわかりました」
四天王1「こんな予想もしていない事態に陥り、二人ではどうすればいいのかわからなくなった」
四天王1「だから私たちの力を借りたい、ということですね」
四天王4「まぁ、そんなところだ。貸してくれるだろ。けして悪い提案ではないはずだ」
四天王4「むしろ……あんたにとっては最高の提案だろう?」
四天王1「……」
四天王1「……。いいでしょう。手を貸しましょう」
907 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:25:49.47 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「2も、手貸すわよね? 貸さないなんていったら、もしものときはぜーんぶあんたに責任押し付けちゃうけど」
四天王2「……なっ! ……う……」
四天王2「……」
四天王2「…………わ、わかった。わかりました。手を貸します」
四天王2「だから、わたくし一人に……」
四天王3「えぇ、いいわよ。くすくす。魔王の血を継ぐもの同士、仲良くしましょうね」
四天王2「……」
908 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:26:15.85 ID:nuE3ZKKLo
四天王1「それで……これから動くとすれば、魔王様と勇者を引き離すことが必要だと思うのですが」
四天王4「ああ、俺も同感だぜ」
四天王4「……ただ、そう簡単にはいかなそうだ」
四天王4「1。あれをみせてくれるか」
四天王1「……! わかりました」サッ
四天王2「……」
四天王3「なに、これ。虫?」
四天王1「はい。側近につけられていた“虫”です」
909 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:26:43.69 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「触ってもいいかしら」
四天王1「どうぞ」
四天王3「……以外に、硬いわね。鉄みたい」
四天王1「えぇ、鉄でできています」
四天王2「鉄? 私にも触らせてくれ」
四天王2「……。……、これは、機械?」
四天王1「えぇ、虫によく似ていますがそれを真似た機械です」
四天王1「どうやら盗聴器とカメラが内蔵されていたようです」
四天王3「こんなのはじめてみたわよ……」
910 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:27:14.87 ID:nuE3ZKKLo
四天王4「これをつけられたのはいつか分からないが、バカ息子の部屋から出てきた側近につけられていたものらしい」
四天王3「……魔王様の?」
四天王4「ちなみにその日の側近の勤務は、バカ息子のお世話と掃除だけだ」
四天王4「あいつは毎日服を洗っているから、前日についたということはねーだろうな」
四天王3「魔物たちがそんなするとは思えないわね。だとしたら、Fランク勇者が?」
四天王4「ああ、その可能性が一番高いだろうと俺はみている」
911 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:27:41.71 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「……確かに、そうね」
四天王3「逃げようとでも思ってるのかしら」
四天王4「……」
四天王3「何よ、その勝ち誇った顔」
四天王4「2、お前はどうおもう?」
四天王2「私? ……。3と同じ。逃げようと考えてる、としか思えない」
四天王4「……ふ」
四天王3「な、なによ。言いたいことがあるならはっきりいいなさいよね!!」
912 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:28:08.05 ID:nuE3ZKKLo
四天王4「1。虫の腹ン中からでてきたもん、みせてやれ」
四天王1「はい。これをみてください」
四天王3「紙? 何か、文字がかいてあるわね……えっと……」
『虫のお腹を開き喜んでいる魔物様方へ m9(^Д^)プギャー』
四天王3「……」
四天王2「……」
四天王3「なに、これ」
913 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:28:39.41 ID:nuE3ZKKLo
四天王4「勇者からのメッセージだろうな」
四天王3「ば、ばかにしてるの」
四天王2「そうとしか思えない」
四天王1「こんなことを書く人間が……逃げ出すとは思えませんね」
四天王4「そう、なんだよ。実際、バカ息子の部屋を囲ってある結界をクソよえーものにかえてみたんだがな」
四天王3「は、はぁ!? あんたいつの間になんてことしてるのよ!! 大魔王様の耳にはいったらどうなるか知ってるでしょ!?」
914 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:29:01.87 ID:nuE3ZKKLo
四天王4「……るせーな。続けるぞ。とにかく俺は結界を弱いものにかえた」
四天王4「そしたらあの勇者共、逃げ出すどころかそれで遊んでいやがる」
四天王2「遊ぶ、ということは……。磁石みたいに?」
四天王4「あぁ……理解できねーぜあいつら」
915 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:29:27.98 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「ば、ばかじゃないの。それ……。逃げ出す気がないってこと?」
四天王4「あぁ。……だが、なぜなのかが俺にはわからない」
四天王4「だからいくつかの仮定を考えてみた」
四天王4「仮定その1。クソ息子に惚れてしまった」
四天王4「仮定その2。子供を孕めば逃げられると思っている」
四天王4「仮定その3。あの部屋にいたほうが安全」
四天王4「仮定その4。逃げ出せない理由がある」
四天王4「仮定その5。頭がおかしい」
916 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:29:54.79 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「なんていうか……わからないから出してみましたーみたいなのね」
四天王4「わかんねぇんだから仕方ないだろ」
四天王2「……仮定2、3、4のどれかな気がするけど」
四天王4「おう……。俺は仮定3があってるんじゃねーかと考えている」
四天王3「その理由はあるんでしょうね」
917 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:30:21.25 ID:nuE3ZKKLo
四天王4「……あの二人のどちらかに“勇者の可能性がある”と俺は考えている」
四天王3「は、はぁ!? あ、あんた本気でいってるの!?」
四天王3「あの二人はランクFなのよ! そんなはずないじゃない!!」
四天王1「……私も同意見です」
918 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:30:48.49 ID:nuE3ZKKLo
四天王1「仮にそうだとしても、勇者に魔王様の子を孕ませる理由が分かりません」
四天王1「その子供が人間の希望になるか、それとも魔族の希望になるか。産んでみなければわかりません」
四天王1「分の悪い賭けです……。だからこそ、A・Sランク勇者には小動物系の魔物の子しか孕ませない」
四天王1「あなたもご存知ですよね」
四天王4「あぁ、わかってるさ。だが、大魔王様なら……その分の悪い賭けも、やりそうな気がするんだよ」
919 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:31:14.84 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「で、でも、なんであの二人がそうだっていえるのよ!」
四天王3「ほかにもたくさんの、そう! あと、100人くらいも勇者候補がいるのよ!!」
四天王3「なのに……、なぜあいつらって大魔王様はわかるのよ!」
四天王4「……わからん。だがな、そうだと勇者たちが逃げない説明がつくんだよ」
920 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:31:42.28 ID:nuE3ZKKLo
四天王4「勇者が逃げないのは、子を孕むまでは“確実に身の安全が保障される”から。そう、考えれば……、あいつらが逃げない理由ができる」
四天王4「極論すぎるとはわかっているが、俺はこの説を推すぜ」
四天王3「……」
四天王3「あいた口が塞がらないってこういうことをいうのね……」
921 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:32:09.56 ID:nuE3ZKKLo
四天王4「そこで2。お前に頼みたいことがある」
四天王2「……えっ。わ、わたくし!?」
四天王4「お前、どうせ暇だろ。あのFランクのことを調べて来い」
四天王2「そ、そんなことしなくても、データベースに載っている、だろう」
四天王4「Sランクはともかく、Fランクはまったくデータベースに載ってないんだよ」
四天王4「だから調べて来い。わかったか?」ギロッ
四天王2「わ、わかりました……」ビクッ
922 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:32:35.93 ID:nuE3ZKKLo
四天王4「1は、大魔王様と一番仲がいいだろう」
四天王4「あの二人のこと、何でもいい、聞き出してくれ」
四天王1「……」
四天王1「大魔王様は用心深い方です。そう簡単に話すとは思えませんが」
四天王4「あぁ、だろうな。だがこの中で一番頭がいい兄さんならなんとかしてくれるって。俺たちは信じてるよ。ククク……」
923 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:33:03.27 ID:nuE3ZKKLo
トントン
1の部下「失礼します。1様はいらっしゃいますか」
四天王1「ん、ああ。どうしたんですか?」
1の部下「魔王様が呼んでいらっしゃいます」
四天王1「あぁ、わかった。……それでは皆さん。私は失礼します」
四天王4「おう。助かったよ。これからも俺たちは仲良くいこうぜ」
四天王1「……えぇ」
四天王2「じゃ、じゃあ、わたくしも……」
四天王3「久々のお仕事は疲れたのかしら。くすくす。お疲れ様」
四天王2「……お疲れ様」
924 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:33:29.74 ID:nuE3ZKKLo
バタン
四天王3「……」
四天王4「……」
四天王3「1に対する大魔王様の評価を下げさせ、2はゴミクズになるまで使う」
四天王3「非道な男ね」
四天王3「でも私にはそんな手使えないこと覚えておいたほうがいいわ」
四天王4「……何いってんだ。俺は分家同士、四天王同士、仲良くしようといってるんだぜ」
四天王4「勿論お前ともな。寛大だろう。普通ならオカマと仲良くなんて死ぬほど嫌なのにな」
925 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:34:08.00 ID:nuE3ZKKLo
四天王3「そう、それはありがとう」
四天王3「それなら私も、仲良しこよしする方法でも考えようかしら。くすくす」
四天王4「あぁ、そうしてくれると助かるなァ……」
四天王3「ふふっ、ふふふふっ」
四天王3「く、くくくくくっ……」
なかよし四天王 終
926 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:34:46.99 ID:nuE3ZKKLo
番外編 とある男の初恋
927 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:35:18.77 ID:nuE3ZKKLo
男「きょ、今日からお世話になります。男です! よろしくお願いします!!」
パチパチパチパチ
中年男「あぁ、まぁ、わからないことがあったら、そちらの……彼女に聞いてください」
男「は、はい!!」
女「はじめまして。私、……と申します。これからよろしくお願いしますね」スッ
男「っ!?」
928 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:35:40.79 ID:nuE3ZKKLo
女「……?」
女「あの。握手は嫌だったでしょうか?」
男「あっ! ぃ、いえっ!! そんなことは全然! ははっ!!」
女「よかった。では、握手を」
男「は、はい。よろしくお願いします!!」
929 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:36:13.42 ID:nuE3ZKKLo
――
男『俺がはじめて彼女に会ったとき』
男『はじめて、一目惚れというものがドラマや小説だけの話ではなく――』
男『現実にでもあるということを知った』
男『にっこりと優しく笑うその顔も』
男『透き通った黒髪も』
男『俺の心を捕らえるのは簡単すぎるほどだった』
――
930 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:36:39.99 ID:nuE3ZKKLo
女「今日も、遅くまでかかってしまいましたね」
男「この時期は仕方ありませんよ。大切な時期なんですから」
女「ふふ、余裕でてきましたね」
男「あ、すいません。偉そうなこといえる立場じゃ、なかったですね」
女「いいえ。去年はひーひーいっていた貴方が、1年でここまで言えるようになるなんて」
女「成長したんだなって。先輩として嬉しくなりました」
931 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:37:06.29 ID:nuE3ZKKLo
男「あなたの教え方がうまいんですよ。みんな、そう言ってます」
女「ふふっ、ありがとうございます」
女「……」
女「よし、ここまで出来たら、今日は終わりましょうか」
男「はい。お疲れ様です」
女「お疲れ様です」
932 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:37:33.21 ID:nuE3ZKKLo
男「歩きでしたよね」
女「ええ、そうですよ。貴方も?」
男「はい。夜歩くのはあなたが仰ったとおり、開放感溢れて気持ちいいですから」
女「あらあら」
男「帰り道、一緒ですよね。今日も一緒にどうですか?」
933 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:37:59.42 ID:nuE3ZKKLo
女「はい、喜んで」
男「……よしっ」ボソ
女「え?」
男「あっ! いえ! なんでも……ははっ」
女「……?」
934 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:38:33.36 ID:nuE3ZKKLo
――
男『彼女は、性格もよくて気さくで、とても付き合いやすい女性だった』
男『だから』
男『そんな彼女に彼氏がいないと知った時は、驚きと喜びで胸が高鳴った』
――
935 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:38:54.79 ID:nuE3ZKKLo
女「ご縁がないのでしょうね」
女「特にこの仕事に就いてから、毎日忙しくてそんな余裕もありませんし」
男「確かに、そうですね」
男「俺も同じですよ」
女「貴方はまだ若いから大丈夫ですよ」
936 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:39:21.08 ID:nuE3ZKKLo
男「あなたもお若いじゃないですか」
女「そんなことは。男性と違って女性は消費期限がはやいから」
女「……最近、高校時代の同級生がよく結婚するんですよ」
女「そのお知らせを貰うたびに、ああ、もう結婚を考える歳なんだなって」
937 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:39:53.14 ID:nuE3ZKKLo
女「なんだか不思議なことですね。同級生達と違って、私はまだ子供な気がします」
男「……」
女「あ、ごめんなさい。愚痴に付き合わせちゃって」
男「いえ。俺も、同じようなものです」
938 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:40:18.50 ID:nuE3ZKKLo
男「あの場所にずっといると、教える立場だったとしても。まだ学生のようで」
男「社会人になった気というか。サラリーマンになった友人の話を聞くと特に感じますね」
女「確かに、そうですね」
女「その上、時より生徒達のほうが大人なんじゃないか、と思うときもありますし」
女「教師といえど、人間ですから。教えてもらうことも、学ぶことも、山ほどあるのかもしれませんね」
939 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:40:47.44 ID:nuE3ZKKLo
男「先生はどうしてこの仕事に就こうと?」
女「私? ……」
女「……知っているとは思うけれど、ここには研究するのに充分な施設がある」
女「だからここで研究しないかって。学校長直々に言われたのがきっかけ」
940 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:41:13.62 ID:nuE3ZKKLo
男「先生は凄いですもんね。学生時代、よく先生の論文読んでましたよ」
女「……ありがとうございます」
女「でも当時は、もう嫌だったんです」
女「私の論文も、研究も、すべて捨てたかった」
女「だけど……、やっぱり私にはこれしかなかったんですよね」
女「捨てきれなくて。それで、教える立場になろうと思ったんです」
941 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:41:39.57 ID:nuE3ZKKLo
男「でも来年からはそっちをメインにするんですよね」
女「ええ。教えているうちに、気持ちの整理がつきました」
女「学校長もそれを望んでいますし。少し、残念ですけれど」
男「俺も、残念です」
男「来年はこうやって先生と帰ることも、なくなってしまうと思うと……」
942 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:42:06.08 ID:nuE3ZKKLo
女「……」
女「私も残念です」
女「貴方と帰宅すること楽しみにしていたのに」
男「……っ」
女「顔を合わすことも少なくなってしまいますね」
943 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:42:32.67 ID:nuE3ZKKLo
――
男『社交辞令ではなく、彼女は本当に悲しそうな顔をした』
男『だから、もしかしたら』
男『彼女も俺のことが好きなんじゃないかと、希望が生まれる』
男『心臓が高鳴り、そっと夜空を見上げているその横顔に目をそらした』
男『来年でこの関係は終わる』
男『来年で』
男『終わってしまう』
男『それは呪いの言葉に近かった』
944 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:43:03.69 ID:nuE3ZKKLo
男『……終わりたくない』
男『できることなら、来年だけじゃない』
男『ずっと俺の横にいてほしい』
男『だから……』
男『この気持ちを伝えようと、彼女の手を握りしめた』
――
945 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:43:24.88 ID:nuE3ZKKLo
女「……! えっ、ど、どうしました?」
男「あの、先生に伝えておきたいことがあって……」
男「えっと、あの……」
男「お、おれっ!」
魔物「今日の晩ごはん候補はっけぇぇぇん!!」
男「!?」
女「ま、魔物!?」
946 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:43:50.72 ID:nuE3ZKKLo
男「どうして、街中に……」
魔物「腹減ったし、さっさと狩るぞー!」ダダダッ!
男「! に、逃げましょう!」
女「きゃっ、あ、は、はい!」
947 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:44:22.36 ID:nuE3ZKKLo
――
男『彼女の手を引き走り出した』
男『せめて明るいところへ、人並みがあるところへ』
男『そしてそれは、もう少しだった』
男『もう少しのはずだった』
――
948 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:44:57.36 ID:nuE3ZKKLo
女「ぅきゃっん!?」バタンッ!
男「うぉっ!?」
女「いつぅっ!」ビクッ
男「せ、先生!? 大丈夫ですか!?」
女「す、すいませ……。足くじいちゃ……」
949 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:45:20.16 ID:nuE3ZKKLo
――
男『彼女は、転んでしまった』
男『しかも足をくじき、歩くのも辛そうに俺をみつめた』
男『回復系の魔法を使えれば、よかったのかもしれない』
男『だが俺は……覚えていなかったのだ』
950 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:45:46.28 ID:nuE3ZKKLo
男『魔物は俺達を追ってくる』
男『だらしなく大口を開き、だらだらとよだれを流しながら』
男『恐怖だった』
男『ガタガタと奥歯が鳴いた』
男『だけど』
男『手から伝わる彼女のぬくもりを感じた時』
――
951 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:46:12.44 ID:nuE3ZKKLo
女「……に、逃げてください」
女「私は自分でなんとかできますから」
男「――!」
男「……」
男「だい、……じょうぶです。任せてください」
女「……え」
952 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:46:43.80 ID:nuE3ZKKLo
――
男『恐怖よりも、彼女を守らなければいけない。という気持ちがまさった』
男『近くの家の玄関にあった傘を拝借し、魔物と向き合う』
男『それからは、よく覚えていない』
男『対峙し、傘で何度も何度も魔物を殴りつけた』
男『弱っていたのか魔物は一度も反撃してこなかった、と思う』
男『それか反撃されても気づかないぐらい、俺はこいつを倒すことに集中していたのかもしれない』
953 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:47:04.77 ID:nuE3ZKKLo
男『ばたり、と魔物が血の泡を噴出しながら倒れた姿をみて、はじめて俺は左腕が痛むのを感じた』
男『痛みとは、生きていることを実感できる唯一の苦しみだ』
男『俺は自分が生きているという事実に喜びを感じた』
男『俺は、うれしくなった』
954 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:47:30.69 ID:nuE3ZKKLo
男『だから、俺は―― の音に気づかなかった』
男『俺は振り返り、彼女を見ようとした』
男『その瞬間。世界が白く染まる』
男『音もなく、それはなんとなしに天国にみえるほど美しいものだった』
955 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:48:07.63 ID:nuE3ZKKLo
男『それがキラキラと消えていくと、彼女がいた』
男『美しかった』
男『俺の好きな人のはずだった』
男『だけど。1年間、ずっと一緒にいたはずなのに』
男『その顔は見たこともないぐらいに無表情で、目を細めて虚空を見つめていた』
男『そして、彼女はつぶやく』
――
956 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:48:38.54 ID:nuE3ZKKLo
女「……どうして」
男「……え?」
女「どうして、あなたも…………」
男「……うっぐぅっ!?」
男「ア……あ……あぁぁああぅぁああああっ!!!!」
女「……。楽になってください。その傘があるでしょう」
女「あなたにはきっと、耐えられませんから」
女「だからせめて、はやく……楽になってください」
957 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:48:59.50 ID:nuE3ZKKLo
――
男『急に がはしり の 』
男『思え だったの も れない だから 』
男『傘 手に 刺し』
男『彼女 したが 顔 見 』
男『泣いて 彼 俺 泣』
男『赤 笑って』
男『突 すぎ 死』
男『さ よな ら 呟』
男『――』
――
958 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:49:29.33 ID:nuE3ZKKLo
女「……」
女「男、さん……?」
へんじがない ただのしかばねのようだ……
女「……」
女「……だから、いったのに」
姉勇者「“自分でなんとかできる”って」
959 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:49:56.00 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「馬鹿な人……」
姉勇者「……」ピ・ポ・パ・ポ
姉勇者「……あ、もしもし。警察ですか。魔物が男の人を襲って……」
姉勇者「ええ。もう、どちらも。“相打ち” したのですけれど、どうしたら」
姉勇者「ああ、場所ですか。ええと、ですね――」
とある男の初恋 終
960 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:50:54.37 ID:nuE3ZKKLo
番外編 魔王軍にようこそ! の前日
961 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:51:20.28 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者『こうして人を愛する心優しき魔王と、それを支える勇者は人間も魔物も平和に暮らせる世をつくり――』
姉勇者『二人は結ばれ、この素晴らしき世界で永遠に幸せに暮らすのでした。めでたしめでたし』
妹ゆーしゃ「ほへー……」
姉勇者「どう、面白かった?」
妹ゆーしゃ「うん。おもしろかった」
962 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:51:48.45 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「夢がある話ね。魔物も、人間も仲良く暮らす世界を作り出したなんて」
妹ゆーしゃ「そのうえ、まおうとゆーしゃはけっこんしたんだよ」
妹ゆーしゃ「はっぴーえんどだよね」
姉勇者「ええ、本当」
姉勇者「この絵本のような世界だったら、どれだけ幸せだったんでしょうね」
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「でも、ほんとうにずっとしあわせになんていれるのかな?」
963 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:52:14.96 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「あらあら、無粋ねぇ」
妹ゆーしゃ「うー……」
姉勇者「ふふっ。妹ちゃんはどう思う? このふたりに子供ができて」
姉勇者「子供とみんなでたのしく暮らして」
姉勇者「そんな幸せがずっと続くと思う?」
妹ゆーしゃ「……ううん」
姉勇者「あらあら」
964 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:52:45.04 ID:nuE3ZKKLo
妹ゆーしゃ「だって、えっと、ゆーしゃのおかあさんはもーおばあさんなんだよね」
姉勇者「ええ、そうね」
妹ゆーしゃ「でも、まおうはわかいままなんだよね」
妹ゆーしゃ「なら、きっと……」
妹ゆーしゃ「ゆーしゃも、……しんじゃうよ」
妹ゆーしゃ「だからずっとしあわせなままいられないよ」
姉勇者「現実的ねぇ」
965 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:53:11.36 ID:nuE3ZKKLo
妹ゆーしゃ「むー、おねえちゃんはどうおもうの」
姉勇者「妹ちゃんの言うとおりだわ」
姉勇者「ずっと幸せなんて、無理に決まっている」
姉勇者「でも信じたいわね。それでもこのエンドのような幸せなままだって」
妹ゆーしゃ「……」
966 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:53:45.66 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「もし、これが現実の話だったとして……。魔族はそれはそれは寿命が長いときくわ。特に魔王は」
姉勇者「人間と魔族の間で生まれた子は、魔族よりも寿命が短いとも聞く」
姉勇者「だから子供ができたとしても子は魔王より先に死に」
姉勇者「魔王は一人ぼっちになるわ」
姉勇者「長い間、愛する人に置いてかれて。子供にも置いてかれて」
姉勇者「時にも置いてかれる」
967 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:54:06.56 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「人間は不気味がるわ。だから人の世には住めなくなる」
姉勇者「だけど……人の世ではないところはひとつもない」
姉勇者「生まれ故郷にも人は溢れ、奇妙な目でみられる」
姉勇者「愛する人間に愛されなくなった魔王は、ひっそりと森にでも暮らすでしょうね」
姉勇者「愛する旦那様との日々を思い返しながら一人ぼっちでずっと、ずっと」
968 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:54:34.54 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「そのころには人間は私たちが思うより貪欲になっているかもしれない」
姉勇者「永遠の命をほしがり、人間より長い月日を生きる魔族を……襲うようになるかもしれない」
姉勇者「それは人間を愛する魔王にも同じように」
姉勇者「しかし魔王は人間を殺せない」
姉勇者「傷つけられない。だから逃げ続ける」
姉勇者「生きている自分を呪い、旦那様や……かつての友人のことを思い出しては泣いて。それでも逃げ続ける」
姉勇者「もしかするとこんな世の中にしてしまったことを悔やむかもしれない」
969 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:55:05.55 ID:nuE3ZKKLo
妹ゆーしゃ「……そんなのひどいよ」
姉勇者「でも、もしかすると……ほら。そんな長い月日を生きていたらひょっこり旦那様の生まれ変わりとか生まれるかもしれないわ」
姉勇者「旦那様の生まれ変わりと出会い、魔王はまた恋に落ちる」
姉勇者「もしかすると、何度も出会い、何度も死に別れる、なんてこともあるかもしれないわ」
970 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:55:26.52 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「それでも魔王は、旦那様と出会うことを夢見て何年も何十年も何百年も生き続ける」
姉勇者「そして魔王が望んでいた死が訪れる」
姉勇者「もう旦那様の死を見取ることもない。怖い人間たちに追い掛け回されることもない」
姉勇者「彼女にとっての死とは解放」
姉勇者「きっと幸せな表情をして死んでいくのでしょうね」
971 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:55:53.00 ID:nuE3ZKKLo
妹ゆーしゃ「……しぬことが、いいことなの?」
姉勇者「人によっては」
姉勇者「死はありとあらゆる悲哀の終末である、という言葉があるわ」
姉勇者「もし……、時間が解決できないほどの心の傷をおってしまったとしたら」
姉勇者「その特効薬は……死でしょうね」
姉勇者「いいえ、むしろ死でしか治らない」
妹ゆーしゃ「しぬのがいいなんて……わからないよ」
972 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:56:19.60 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「ええ、わからなくていいんですよ」
姉勇者「妹ちゃんはわからないままでいてね」
妹ゆーしゃ「……」
妹ゆーしゃ「おねえちゃんはわかるの?」
妹ゆーしゃ「おねえちゃんはしんだほうがいいって。おもってるの?」
姉勇者「そんなことはないわ」
姉勇者「ああ……でも。女は誰でも悲劇のヒロインになりたい生き物ですから」
姉勇者「嘘でも、そう思っている、といったほうが女らしいかな。ふふ」
姉勇者「殿方の前でこのようなこといってはいけませんよ。メンヘラとかいわれて嫌われちゃいますからね」
973 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:56:45.39 ID:nuE3ZKKLo
妹ゆーしゃ「うそでもいわないよ!」
姉勇者「えぇ、そのほうがいいわ」
姉勇者「それじゃ、私はお夕飯の準備するから。ちょっと一人で遊んでてね?」
妹ゆーしゃ「うん。じゃあ、ちょっとおそといく」
姉勇者「公園にでもいくの? 気をつけてね」
妹ゆーしゃ「うん」
974 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:57:11.22 ID:nuE3ZKKLo
――
公園
ワイワイ ガヤガヤ
女の子「あ、妹ちゃん」
妹ゆーしゃ「こんにちは」
女の子「こんにちは」
妹ゆーしゃ「なにしてあそんでたの?」
女の子「すなのおしろつくってたの」
妹ゆーしゃ「いっしょにつくっていい?」
女の子「いいよー」
975 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:57:37.66 ID:nuE3ZKKLo
女の子「ねぇねぇ、妹ちゃん」
妹ゆーしゃ「なーに?」
女の子「妹ちゃんって、おとこくんとなかいいよね」
妹ゆーしゃ「うん、なかいいよ」
妹ゆーしゃ「きのうもいっしょにあそんだ!」
女の子「……」
976 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:58:03.67 ID:nuE3ZKKLo
女の子「あのね、えっと……その」
妹ゆーしゃ「おしっこいきたいの?」
女の子「ちがうちがう。てがほしいの」
妹ゆーしゃ「て?」
女の子「てほしい。妹ちゃんの」
妹ゆーしゃ「??」
977 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:58:35.46 ID:nuE3ZKKLo
女の子「あのね、おとこくんのこと、わたしすきなの」
妹ゆーしゃ「えーっ!」
妹ゆーしゃ「あんなやつが?」
女の子「おとこくんかっこいいから」
妹ゆーしゃ「そうなんだ」
女の子「妹ちゃんなかがいいし……よびだしてほしいなー」
妹ゆーしゃ「どこに?」
女の子「うーん……たいいくかんのうら」
妹ゆーしゃ「ふんふん」
978 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:58:56.59 ID:nuE3ZKKLo
女の子「あしたのほうかごに。だいじょうぶ? てもらえる?」
妹ゆーしゃ「だいじょうぶだよー」
女の子「やった。ありがとう、妹ちゃん」
妹ゆーしゃ「えへへー。うん、わたしがんばってよぶね」
女の子「できれば……そのいっしょにいてくれるとうれしいなあ」
妹ゆーしゃ「こくはくするところに? いっしょ?」
女の子「ひとりこわいから」
妹ゆーしゃ「だめだよー、ひとりでこくはくしなきゃー」
979 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:59:22.94 ID:nuE3ZKKLo
女の子「でも、だって……こわいから」
妹ゆーしゃ「じゃあ、じゃあ、かくれてるから」
女の子「かくれてる?」
妹ゆーしゃ「うん。かくれてみてるから、それならいいよ」
女の子「んー……うー……」
妹ゆーしゃ「いっしょはだめ」
女の子「……わかった。じゃあかくれてみてて」
妹ゆーしゃ「うん!」
女の子「ありがとう!」
980 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 21:59:59.52 ID:nuE3ZKKLo
――
キーンコーンカーンコーン……
女の子「かえるじかんだ」
妹ゆーしゃ「ほんとだ」
女の子「おそらまでとどかなかったね」
妹ゆーしゃ「こんどがんばろ」
女の子「うん!」
妹ゆーしゃ「あとからづけして、さようなら」
女の子「ばいばいーまたあした」
妹ゆーしゃ「またあした!」
981 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:00:26.17 ID:nuE3ZKKLo
――
妹ゆーしゃ「……」テクテク
妹ゆーしゃ「つめにすなはいっちゃった……」テクテク
妹ゆーしゃ「せっけんであらったらとれるよねー」テクテク
??「ちょっと、いいかな?」
妹ゆーしゃ「ふえ?」
982 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:00:57.87 ID:nuE3ZKKLo
男性「お久しぶりだね」
妹ゆーしゃ「!」
妹ゆーしゃ「……うー……。わるいひと……」
男性「悪い? あぁ……、君にはそんなイメージを持たれていたのか」
男性「心外だな……。まぁいい。そのうちわかるだろう」
男性「君の“おねえちゃん”はいるかな?」ニヤリ
983 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:01:33.75 ID:nuE3ZKKLo
妹ゆーしゃ「……いるけど、だめ!」
男性「おや、どうして?」
妹ゆーしゃ「わるいひとだから! おねえちゃんかなしむ!!」
男性「悲しむ。ほう、彼女が……。それは実に興味深い」
妹ゆーしゃ「かえれ!! どっかいけ!!」ブンブン
男性「おっと、そんな手を振り回さないでくれるかな」
984 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:02:01.01 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「――ちゃーん。どこー? もう、ご飯よー……」タッタッタ
男性「おや、うわさをすればなんとやらか」
妹ゆーしゃ「! お、おねえちゃんだめ!! きちゃだめ!!」
姉勇者「……あ、妹ちゃ…………! …………」
男性「久しぶりだね。元気だったかい?」
姉勇者「……。妹ちゃん、いきましょう。ご飯、できているわよ」
妹ゆーしゃ「うん」
男性「……無視ときたか。君は相変わらず、お堅いようだね」
985 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:02:28.31 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「……」
男性「まぁ、ちょっと待ってくれたまえ」スッ
姉勇者「……どいていただけますか」
妹ゆーしゃ「そうだ、どけ!! じゃまだ!!」
姉勇者「妹ちゃん少しシーってできる?」
妹ゆーしゃ「…………むー。うん」
男性「おやおや、よく手なずけたもので」
986 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:02:54.51 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「もう一度いいます。どいていただけますか」
男性「そんな邪険に扱わないでくれるかな……。人としての心は持っているつもりだよ」
姉勇者「あまりしつこいようでしたら、法的処置をとらせていただきます」
男性「かまわないよ。“それをやられて困るのは君”だろうからね」
姉勇者「……」
男性「何もいますぐといっているわけじゃないんだ。……ただ、そろそろ返してもらいたいといっているんだよ」
男性「そうしたら君のお父上も、君には関わらないといっている」
男性「悪い提案ではないだろう。君だってもうこんな扱いされるのはいやだろう?」
987 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:03:23.16 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「……」
姉勇者「あなたと話すことは何もありません。父とも関わる気はありません」
姉勇者「もう付きまとわないでください。私は妹とふたり、平凡に暮らしたいだけですから」
男性「……残念だな。君が母親ならばその願いは簡単にかなえられるというのに」
姉勇者「――!」
姉勇者「……二度は言いません。立ち去りなさい」
988 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:03:52.18 ID:nuE3ZKKLo
男性「おお怖い。お得意のアレでも出す気なのかい?」
姉勇者「……」
ザワザワ…… エ、ナニアノヒト…… ストーカージャナイノ? エーウソー ザワザワ……
男性「…………人が多くなってきたようだね。わかった。今日のところは失礼するよ」
姉勇者「二度と来ないでください」
男性「……ああ、今度は一緒にお茶でも飲みに行こうか。昔みたいに」ポン
姉勇者「――っ!」ビクンッ
989 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:04:19.12 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「……」ブルブル
妹ゆーしゃ「……おねー……ちゃん……?」
姉勇者「……ハァ…………ゥ……」ブルブル
妹ゆーしゃ「おねえちゃん、だいじょうぶだよ。もうあのひといないよ」
姉勇者「…………」
姉勇者「え、ええ……、そう……ね……」
姉勇者「帰りましょうか。我が家に」
妹ゆーしゃ「うん、かえろ」
990 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:05:30.10 ID:nuE3ZKKLo
姉勇者「公園で、なにをしたの?」
妹ゆーしゃ「すなのおしろつくったの」
姉勇者「そう、それは楽しかったでしょう」
妹ゆーしゃ「うん、すごくたのしかった!」
姉勇者「こんどは一緒に……公園いきましょうね」
妹ゆーしゃ「うん。おねえちゃんといっしょにいくー!」
姉勇者「きっと、明日もいい日になるわよ」
妹ゆーしゃ「……うん!」
まだ、わたしたちはしらない。
もうこうえんいける、あしたはおとずれないということを……――。
魔王軍にようこそ! の前日 終
991 :
◆TzMx3.YmlUUY
[saga]:2011/12/17(土) 22:11:43.98 ID:nuE3ZKKLo
ここまで読んでいただきありがとうございます。
ギリギリ埋めることができませんでした。
長くなりましたが、これで番外編は終わりです。
次スレはこちらとなります。
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1324127398/
よろしければ次スレでもお付き合いいただけると幸いです。
またこのスレは埋めていただけると助かります。
また幸少ない四天王2をかいてみました。彼女のイメージが壊させてもよい方のみ閲覧していただけると助かります。
http://nullpo.vip2ch.com/ga8098.jpg
992 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/17(土) 22:13:52.29 ID:3XzhpTG2o
乙〜オモイハナシダナー
死亡フラグ乱立な3、4に合掌。まあ、2が可愛いからいいや
993 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/17(土) 22:53:39.56 ID:LSH1/SI0o
うめ
994 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/17(土) 23:29:39.58 ID:gZQPXZRDO
乙
次スレも楽しみにしてる
995 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage saga]:2011/12/17(土) 23:36:01.99 ID:JOB9jBDX0
乙梅
996 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/17(土) 23:45:24.19 ID:/DhSkxdFo
埋めます
997 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/17(土) 23:50:14.53 ID:Phu1OL79o
松竹梅
998 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/18(日) 00:01:33.09 ID:XG0o2ksIO
梅
999 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/18(日) 00:03:06.66 ID:J+6VZpgjo
UME
1000 :
SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b)
[sage]:2011/12/18(日) 00:03:38.05 ID:XG0o2ksIO
1000なら堕女神とまた会える日が……
1001 :
1001
:Over 1000 Thread
___, - 、
/_____)
. | | / ヽ || 父さんな、会社辞めて小説で食っていこうと思うんだ
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(/ ⊂⊃ ヽ) /  ̄ ̄ ̄ \
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,\ _____ /、 | −、ヽ\ !
ゝ/  ̄ ̄ ̄ \ /. \/ ̄\/ .\ | ・ |─ |__ /
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ヽ、 ┬─┬ノ / ̄ ./ ヽ- 、\ /  ̄ ヽ\
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