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おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :こんばんは [saga]:2011/11/23(水) 21:24:41.31 ID:8HucEgRpo

王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない」

勇者「ごめんなさい」ウルウル

王様「ま、まあ仕方ないな」オロオロ

勇者「ご、ごべんなざい」ウエーン

王様「泣くでない!」アタフタ

勇者「うわーん」エーン

王妃「あらあら、勇者ちゃん大丈夫?」

王様「王妃……いつもすまぬな」

王妃「勇者はまだ6歳ですからね。仕方ないですよ」

王女「……」ジー

王妃「あら? そんなところから見てないで貴女もいらっしゃい」

王女「うん!」

タタタッ

王女「ゆうしゃちゃん、またしんじゃったの?」

勇者「うん……ぐすっ」

王女「よしよし、ないてちゃつよくなれないよ」ナデナデ

勇者「うん」

王女「がんばってね」

勇者「うん!」

王女「それじゃあやくそくして」

勇者「やくそく?」

王女「うん! ゆうしゃくんがせかいをへいわにするの!」

勇者「ぼくなんかにできるかな?」

王女「ゆうしゃくんだったらぜったいできるよ! だからゆびきりしよ!」

勇者「う、うん! ぼくおうじょちゃんのためにもがんばるよ!」

王女「ゆ〜びき〜りげ〜んま〜ん、う〜そつ〜いた〜ら、は〜りせ〜んぼ〜ん、の〜ます、ゆびきった! やくそくだよ!」

勇者「うん!」

王妃「あらあら、うふふ」
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
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全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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2 :のんびりやっていきます [saga]:2011/11/23(水) 21:26:06.84 ID:8HucEgRpo

王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない」

勇者「ごめんなさい」ウルウル

王様「つ、次は頑張れよ」

勇者「は、はい」

王妃「泣かなくなったのね? 偉いわ」

勇者「そ、そんなことは……ないです」

王妃「あらあら」

王女「ゆうしゃー!」

タタタッ

勇者「王女様……」

王女「今回は結構いいところまでいけたみたいだね!」

勇者「で、でも……また死んじゃったんだ」

王女「それでも勇者は頑張ってるでしょ? だったら仕方ないよ!」

勇者「王女様……ありがと」ボソッ

王女「ん? 何か言った?」

勇者「ううん、何も言ってないよ」アタフタ

王女「今度も頑張ってね」

勇者「うん!」

王女「約束守ってよ?」

勇者「うん!」

王妃「あらあら、うふふ」

王様「……」
3 :どんどん時が過ぎていくよ [saga]:2011/11/23(水) 21:30:15.34 ID:8HucEgRpo

王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない」

勇者「すみません」

王妃「勇者くんももう15歳になったのね」

勇者「まだまだ修行が足りません」

王妃「それでも強くなってるはずじゃないかしら? 今回はどんな敵に負けたのかしら?」

勇者「今回は寝込みを襲われてしまい、魔道獣10体から放たれた超重殲滅魔法で……仲間も救えませんでした」

王妃「えっ!? 超重殲滅魔法と言えばかなり強力な魔法じゃない! それで寝込みを襲われたのなら仕方ないわ」

勇者「いえ、俺に力があれば……仲間の一人も救えないなんて、勇者失格です」

王妃「……勇者くん」

王女「あれ? 勇者じゃん。また死んじゃったの?」

勇者「王女……」

王女「勇者って弱いよねー」クスクス

王妃「王女! 勇者くんに失礼よ!」

王女「だって本当のことじゃん」

王妃「貴女って子は!」

勇者「王妃様、俺は気にしていませんので」

王女「弱いくせに世界を救おうなんてバカみたい」クスクス

貴族「王女ちゃん! こんなところにいたのかい? みんなで海に行こうってことになったんだけど、王女ちゃんも行くだろ?」

王女「行く行く!」

タタタッ

王妃「……勇者くん、ごめんなさいね」

勇者「いいえ、構いませんよ」

王様「……」
4 :sageの方がいいのかな? [saga]:2011/11/23(水) 21:34:11.18 ID:8HucEgRpo

王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない」

勇者「すみません」グッ

王様「……今回は数年ぶりであったな。責任感があるのはいいことだが、あまり自分を責めるものではないぞ」

勇者「しかし……」

王妃「勇者くん? 何かあったのかしら?」

勇者「……何もありません」

王妃「本当に?」

勇者「はい」

王妃「……」

王女「あはははは……あれー? 勇者じゃん。また死んだんだ? だっさ」ププッ

勇者「……」

貴族「王女ちゃん、どうしたの? おっと、勇者様じゃないですか。どうしてこんなところにいらっしゃるのですか?」ニヤニヤ

勇者「……」ギロッ

貴族「おぉ、こわいこわい」ニヤニヤ

王女「自分が弱いのに他人に八つ当たりするなんて、さいてー」ププッ

勇者「……」

貴族「王女ちゃん、こんなところにいたら弱いのが移っちゃうよ」

王女「そうだね。行こうっか」

勇者「……」

王妃「勇者くんが誰かを睨むなんて初めてね。本当は何かあったのでしょう?」

勇者「いえ、何もありません」

王妃「……」

王様「……」
5 :城外 [saga]:2011/11/23(水) 21:39:38.71 ID:8HucEgRpo

勇者「……」

戦士「こんなところにいたのか」

勇者「……」

戦士「この時間はまだ冷える、風邪をひくぞ?」

勇者「……」

戦士「はぁ。まだ悩んでるのか?」

勇者「……」

戦士「この間のことか? それとも次の作戦のことか?」

勇者「……」

戦士「お前は自分を責める必要はない。あれは仕方なかったんだ。だからこれからのことも仕方がないんだよ」

勇者「……」

戦士「……」

勇者「……正義ってなんだろうな」ボソッ

戦士「あ?」

勇者「勇者って、何の為に存在するんだろうな。平和ってどういうことなんだろうな」

戦士「……お前はやっぱり次の作戦に反対か?」

勇者「人間と魔物が相成れないってことはわかってる。だからこそ俺たちは魔物を相手に戦ってきただろ? それなのにさ……」

戦士「嫌でもやらなきゃならないこともあるさ。たとえそれが人間を殺すことであってもだ」

勇者「……」

戦士「それが人間の為であればなおさらだろ」

勇者「それでも! それでもだ! 俺は人間を殺す為にここまで来たんじゃない!! どうしてそんなことをしなくちゃいけないんだ!?」

戦士「……お前は何の為に今まで戦ってきたんだ?」

勇者「俺は……世界の平和の為だ」
6 :今更ですが、効果音を含む台本形式でやっていきます [saga]:2011/11/23(水) 21:47:18.54 ID:8HucEgRpo

戦士「それだけか? 本当にそれだけを目標にここまで来たのか?」

勇者「……」

戦士「お前が何を見ているかくらいわかってるつもりだ。だが俺はお前が思っていることを否定するつもりはない。お前はそのままでいいと思う。そんなお前は嫌いじゃないぜ?」

勇者「だけど俺は……あんな約束を守る為だけに、お前たちを危険にさらしているんだ! そんなことが許されるなんて思っちゃいない!」

魔道士「別にいいんじゃないの?」

勇者「魔道士?」

魔道士「許すも許さないも、それは私たちが思うことであって、勇者が気にすることなんてひとつもないわ」

忍者「それにそういう目標を持ってる勇者だからこそ、私たちは付いて来たんだぞ?」

勇者「忍者……」

戦士「つまりだな、俺たちは全員そんなお前が好きなんだよ」

魔道士「男が男に好き……ふふふふふふふふふふふ」グフフ

忍者「魔道士のことはほっとくとして、私も…その…あの…あれだ!」

勇者「?」

忍者「だから…そのな…ほら…うん!」

勇者「??」

戦士「忍者も勇者のことが好きなんだろ」

忍者「べ、別に勇者のことが好きだからここにいるんじゃないんだからね!!」

魔道士「ツンデレいただきましたぁぁあああ!!! もえーーー!!」

勇者「……」

戦士「……」

忍者「……」

魔道士「ごめんなさい、テンション上げ過ぎました」

戦士「つまり、そういうことだ」

勇者「みんな……ありがとう」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/23(水) 21:48:21.05 ID:4JBZ0vzSO
期待
8 :>>7ありがとう [saga]:2011/11/23(水) 21:54:29.48 ID:8HucEgRpo

勇者「……」

戦士「決まったか?」

勇者「ああ、俺はあいつを倒すよ」

戦士「そうか」

魔道士「ねぇ! ねぇ!」

勇者「ん? どうした?」

魔道士「これどうする?」

勇者「これ?」

魔道士「うん、これ!」

戦士「どれだ?」

魔道士「だーかーらー、これだってば!」

忍者「……魔王の亡骸のことだよ」

戦士「ああ、どうしようか」

勇者「他の魔物はやっつけたら雲散霧消してたのに、どうして魔王はそうならないんだろうな?」

戦士「死んでないのか?」

忍者「どうなんだろうね?」

魔道士「……あのさ!」

勇者「魔物とは言え、死体を痛めつける趣味もないし、お墓でも作っておこうか」

戦士「そうだな、そうしておくか」

勇者「魔道士、何か言おうとしてなかったか?」

魔道士「……ううん、なんでもないわ」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(神奈川県) [sage]:2011/11/23(水) 21:58:09.87 ID:A6OVMh8Co
魔王が死んでるだと…?
期待
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/23(水) 22:00:02.62 ID:TCzZcpp6o
良スレの予感
11 :魔王さん早々に退場 [saga]:2011/11/23(水) 22:00:44.60 ID:8HucEgRpo

よっこらしょ

勇者「よし、完成!」

戦士「なかなかの出来栄えだな」

魔道士「まさかこんなところで私の萌え絵が役に立つとは思わなかった」

忍者「別に萌え絵は使ってないよ」

戦士「忍者、魔道士のことはスルーしておきなさい」

忍者「うん、ごめんね」

魔道士「まさかBLがこんな風になるなんて」

勇者「それにしても魔王って弱かったな」

戦士「いや、俺たちが強すぎたんだろう」

忍者「そうだね。魔王は今までの魔物の中でも一番強かったもん。というか、私たちの敵になる相手はもういないかもしれないね」

魔道士「他の者に私の萌え絵を越えるものを描くことはできるだろうか、いや無理だ」

勇者「ちょっと頑張りすぎたのかもしれないな」

戦士「まあこれで平和になればいいんじゃないか?」

忍者「そうだね。でもまだあれが残ってるよ」

魔道士「あれだと!? まさか私のBLコレクションのことかぁ!?」ウオー

勇者「確かにあれが一番の厄介事かもしれないな」

戦士「みんな覚悟はできてるな?」

忍者「うん」

魔道士「無視されてない? 私無視されてない?」

勇者「……あとは俺一人でいいんだぞ?」

戦士「そういうわけにいくか」

忍者「そうだよ。私たちは……その……どこまでも一緒だよ!」

魔道士「もしもーし、聞こえますかぁ?」

勇者「戦士……忍者……ありがとう」

魔道士「たまには拙者のことも思い出してください!」

勇者「……魔道士」

魔道士「はい! はい!! なんでしょうか、ご主人様!」

勇者「疲れてるのなら先に帰ってもいいんだぞ?」

魔道士「ワロス!」

勇者「……戦士、忍者。俺たちは仲間だ!」

戦士「当たり前だろ」

忍者「そ、そんなの当然だよ。でも、べ、別に仲間じゃなくてもいいんだからね」

魔道士「拙者はどうなってるでござる?」

勇者「それじゃ行くか」

戦士「おう!」
忍者「うん!」

魔道士「私も仲間に入れてー!!」
12 :期待されすぎて死にそう……でも、ありがとう [saga]:2011/11/23(水) 22:05:21.43 ID:8HucEgRpo

王様「おおゆうしゃよ、しんで……ないな。世界を救ってくれたようだな」

勇者「はい」

王妃「あの泣き虫だった勇者くんが世界を救うなんて、感慨深いわねぇ」

勇者「王妃様、その話は……」

王女「あれー? 勇者じゃん。また死んだの? 弱いって大変だねぇ」ププッ

勇者「……」

戦士「むっ」カチン

忍者「……」ムカッ

魔道士「??」

王妃「王女! 勇者くんはね、世界を救ったのよ!」

王女「はぁ? 意味わかんないんですけどぉ!」

勇者「魔王は倒したよ」

王女「はぁ? 魔王倒したからって調子乗ってんの? きっも〜!」

勇者「別に調子になんて乗ってないよ」

王女「ちょっと、しゃべんないでくれる? マジきもいんだけど」ププッ

戦士「……」ムカムカ

忍者「……」ムカムカ

魔道士「黙れ、小娘が!」ドーン

王女「はっ?」
勇者「えっ?」
戦士「えっ?」
忍者「えっ?」

貴族「王女ちゃ〜ん、こんなところで何してるのぉ? ん? あれなんでこいつがここにいるんだ? また死んだんだ。ご苦労様」ププッ

魔道士「黙れ、このクズが!」

貴族「はっ?」
勇者「えっ?」
戦士「えっ?」
忍者「えっ?」
王女「なにそれ、こわい」

魔道士「小娘とクズの分際で誰に向かって生意気な口をきいているんだ?」

王女「はぁ? 意味わかんないんですけどぉ! あんた何様?」

貴族「てめぇ、マジで何様のつもりだよ!!」

魔道士「私か? 私は……大魔道士様だ!」

王女「えっ!?」
貴族「なっ!?」
勇者「えっ?」
戦士「えっ?」
忍者「えっ?」
王様「マジ?」
王妃「あらあら」

魔道士「偉大なる勇者様への暴言は許されるものではない! よって、ここで二人に対し処罰を与える!」

王女「はぁ?」
貴族「へっ?」
13 :注意:顔文字が使われています [saga]:2011/11/23(水) 22:08:30.05 ID:8HucEgRpo

魔道士「まず、貴族に対する処罰の内容を言い渡す…………死をもって償え」

あらよっと

王様「なんということでしょう」

王妃「あらあら、謁見の間がただの広間になっちゃったわね」

王女「ガクガクブルブル」ガクブル

勇者「やったか」

戦士「手ごたえあり」

忍者「終わった」

魔道士「m9(^Д^)」プギャー

貴族「」チーン

王様「まさか貴族が魔物だったとはのぉ」

王妃「あらあらまあまあ」

王女「なんてこったい!」

勇者「俺の邪魔をしてたけど、人間じゃなくてよかった」

戦士「ここまでうまく人間に化けていたとは思わなかったな」

忍者「そんなやつ相手に余裕だったってことは、やっぱり私たちは強くなりすぎたのかもね」

魔道士「これにて一件落着! はっはっはっ!」チョーン

勇者「王女」

王女「ひぃっ!?」ガクブル

勇者「……約束は守ったからね」ボソッ

王女「えっ?」

勇者「さようなら」
14 :城外 [saga]:2011/11/23(水) 22:13:14.80 ID:8HucEgRpo

勇者「……」

戦士「あれでよかったのか?」

勇者「ああ、あれが最善だろ」

戦士「そうか」

勇者「……」

忍者「勇者? 大丈夫?」

勇者「ああ、ありがとうな」

忍者「べ、別に勇者のことが心配とかそんなんじゃないんだからね!」

魔道士「さすがのツンデレでも、これだけ繰り返すとウザイですな」ヤレヤレ

戦士「これからどうする?」

勇者「そうだな……世界中をぶらぶらするかな」

戦士「そうか……」

忍者「……」

魔道士「えっ? なに? この空気……」

勇者「魔物も完全にいなくなったわけじゃないから、ちょこちょこ退治してまわるよ」

戦士「……」

忍者「……」

魔道士「空気重くない?」

勇者「だからさ……」

戦士「ここまでか?」

忍者「もう……会えないの?」

魔道士「イミフwwwうはwwwおkwwww」

勇者「そんなことないって。たまには帰ってくるしさ」

戦士「……」

忍者「うぅ……ぐすっ」

勇者「忍者、泣くなって」

忍者「でも…でも……」グスッ
15 :感動の最終回……なのか? [saga]:2011/11/23(水) 22:18:11.35 ID:8HucEgRpo

魔道士「あの〜真面目にちょっといいですか?」

勇者「どうした?」

魔道士「おぉ! 一回で聞いてくれた!」

勇者「……」ジトー

魔道士「ごめん。えっと、なんでお別れなのかな?」

戦士「それは勇者が一人で旅に行くからだろう。何を聞いていたんだ?」

魔道士「いやいや、意味がわからんですたい!」

戦士「はっ?」

魔道士「えっと、どうして一人旅?」

勇者「はっ?」

魔道士「みんなで行けばいいじゃん?」

忍者「えっ?」

魔道士「ん?」

勇者「……」
戦士「……」
忍者「……」

魔道士「ダメなの?」

勇者「確かに」
戦士「そうすれば」
忍者「一緒にいられるね」

魔道士「……もしかして一人旅をしなきゃならないとかじゃなかったとか?」

勇者「えっ……うん」アセッ

魔道士「もしかして自分探しの旅とか?」

勇者「そ、そういうわけじゃないって! ただこういう話の流れってあるだろ?」アセアセ

忍者「勇者!」ダキッ

勇者「忍者!?」ドキッ

忍者「これからもずっと一緒だよ!」

勇者「……そうだな」

忍者「勇者……」

勇者「忍者……」

魔道士「よし、そこで抱き寄せてキスだ!」ボソッ

勇者「……」

魔道士「いけ! 男になれ!」ボソッ

勇者「……」
16 :禁断の……愛? [saga]:2011/11/23(水) 22:22:18.24 ID:8HucEgRpo

戦士「まさか二人で行くつもりじゃないだろうな?」

魔道士「な、なんと!? まさかの三角関係でおじゃるか!?」ボソッ

勇者「……」

戦士「勇者?」

魔道士「ある意味両手に花だな」ボソッ

勇者「よし! 三人で行こう!!」

魔道士「おぉ! 愛の逃避行か!?」ボソッ

勇者「俺たちは仲間だもんな!」

魔道士「これは自分に言い聞かせてるのか? いや、きっとドロドロな関係にならないように二人を牽制してるんだな」ボソッ

戦士「ああ! 仲間っていいもんだな」

忍者「うん!」

魔道士「おぉ! 二人とも空気を読んだみたいだな」ボソッ

勇者「ぐぐぐ……」

戦士「勇者? どうした?」

忍者「どこか怪我でもしたの?」

魔道士「おっ? これは今夜の相手を悩んでるのか? 三人で旅をするとなると二人っきりになった時にもう一人に怪しまれるし難しいところだな」ボソッ

勇者「ぐぐ……」

戦士「ど、どうしたんだ?」

忍者「勇者? 大丈夫?」

魔道士「おぉ! 二人が勇者に駆け寄ったぞ。どっちを選ぶんだ?」ボソッ

勇者「俺が悪かった! 魔道士! お前も一緒に行くぞ!」

魔道士「むっ? 今夜の相手は私か? これは予想していなかったぞ。しかし誘われたというのに断るのは悪いな。どうしたものか」ボソッ

勇者「夜伽の話じゃねぇよ! 旅の話だよ!!」

忍者「よ、よとぎって」カァ

戦士「勇者! お前は何を言ってるんだ!!」

忍者「そ、そりゃ興味がないってわけじゃないけど……私なんかが」モジモジ

戦士「忍者も何を言ってるんだ!!」

魔道士「おぉ! 忍者がその気になってしまった! 戦士も必死だな」ボソッ

勇者「お前は黙れ!」

忍者「ご、ごめんなさい!! そうだよね、私なんかが相手じゃ……」グスッ

勇者「忍者!? お前に言ったわけじゃないからな」オロオロ

戦士「だったら俺か?」

勇者「違う!」

魔道士「ktkr! 早速揉めてるぞ」ボソッ

ギャーギャー

勇者「はぁ……やっぱり一人で行こうかな」
17 :城内 [saga]:2011/11/23(水) 22:28:01.28 ID:8HucEgRpo

王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない」

しーん

王様「……」

しーん

王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない」

しーん

王様「……はぁ」

王妃「何をしているのかしら?」

王様「お、おまえ!? いつからそこに?」アタフタ

王妃「今ですよ。別に10回以上同じような台詞を喋ってるところなんて見てないわよ」

王様「み、見てたんだな」

王妃「どうしたのかしら?」

王様「いや、勇者が旅に出てから随分と経っただろう? それで最近戻って来ないなぁと思って」

王妃「くすくす。寂しかったのね」

王様「別にそういうわけではないぞ」

王妃「確かに勇者くんたちは全然死なないわね。いいことなんだけどちょっと寂しいわね」

王様「……うむ。いまやあやつらは歴代最強と謳われた初代勇者様一行をも遥かに超越した強さだからなぁ」

王妃「あの泣き虫だった勇者くんがねぇ」

王様「封印されてた魔王は過去の勇者様たちが苦戦し、どうにか封印できたというものだったのだが、それをあっさりと倒したということだからな」

王妃「でも強さに溺れないのはあの子達のいいところね」

王様「そうだな。穢れることがないからこそ勇者なのかもしれんな」

王妃「そうね」

王様「……」

王妃「……でも、寂しいからって一人でブツブツやってちゃ駄目よ?」

王様「うっ! べ、べつにそれはもういいではないか」

王妃「駄目よ。メイドたちが、毎日ぼそぼそ声が聞こえる! 幽霊よ! って怖がっちゃってるのよ」

王様「そ、そうなのか?」

王妃「ええ。だからせめてこんな夜中に電気もつけないでやるんじゃなくて、昼間の明るい時にやってもらえるかしら?」

王様「べ、べつに儂は王なのだからいいではないか!」

王妃「だから、駄目って言ってるでしょう?」ニコニコ

王様「ひぃ!? 王妃の笑顔が怖い!!」

王妃「あら? 何を言ってるのかしら?」ニコニコ

王様「おうふっ! わかった! わかったから、その目はやめてくれ!」

王妃「あらあら、うふふ」
18 :とある寂れ気味の町 [saga]:2011/11/23(水) 22:38:51.51 ID:8HucEgRpo

勇者「ふぅ」

戦士「こんなもんか」

忍者「二人とも、お疲れさま」

魔道士「おーれーは、まどーしー! ガーキだいしょー!」ボエー

忍者「魔道士も、お疲れさま」

魔道士「うむ」

町長「みなさま、本当にありがとうございます」

町民's『ありがとーございましたー』

町長「これで私たちも平和に過ごすことができます」

町民's『平和に過ごせます』

町長「ところで、今夜のお宿はお決まりですか?」

町民's『お決まりですか?』

町長「お決まりでなければ、ぜひ私の家にお泊まりください」

町民's『私の家にお泊まりください』

勇者「……」

戦士「……」

忍者「……町民の一体感が凄い」

勇者「この場合は町長さんの家でいいんだよな?」

戦士「町民たちは繰り返してるだけだから、自分の家に泊まってくれって意味じゃないだろ」

忍者「そうだよね」

魔道士「えっ? マジ? 折角あのイケメン兄弟の家に泊まろうと思ったのに」チッ

勇者「……それじゃあ俺たち三人は町長さんの家に泊めてもらうことにします」

町長「ありがとうございます。それではご案内いたします」

町民's『ご案内いたします』ゾロゾロ

マッチョ「貴女様はこちらです」ムキムキ

魔道士「へっ? 私?」

マッチョ「イケメン兄弟の家へご案内します」ムキムキ

魔道士「ごめん、それ冗談だから」

マッチョ「そうですか? でも勇者様たちはもう町長の家に行かれましたよ」ムキムキ

魔道士「へっ? ……ちょっ! 待って!! 置いてかないでぇぇえええええ!!」
19 :寝室 [saga]:2011/11/23(水) 22:42:41.48 ID:8HucEgRpo

勇者「ここの魔物はおかしくないか?」

戦士「ああ、強すぎる」

忍者「魔王より強いかも」

魔道士「ZIPでよこせ」カタカタ

勇者「ここに来る途中の町ではこんなことなかったのに」

戦士「匂うな」

忍者「何か裏がありそうだね」

魔道士「ブラクラ踏んじまったよ!」ガッデム

勇者「……町長か?」

戦士「いや……町民もだろう」

忍者「夕餉もおかしかったからね」

魔道士「大魔道士♀だけど何か質問ある?」カタカタ

勇者「あの肉料理は……」

戦士「ああ、魔物の肉だな」

忍者「雲散霧消せずにそのまま残るってことは……」

魔道士「あ、ありのまま今起こったことを話すぜ、なんちゃらかんちゃら、もっと恐ろしいものの片鱗を味わったぜ…」カタカタ

勇者「くそっ! どうしてあいつらは平気でいられるんだ!?」

戦士「同じ人間とは思えないな」

忍者「話している限りはいい人たちなんだけどね」

魔道士「いい人というのはいくらでも演技できるわ」

勇者「えっ?」

魔道士「あの人たちは人間とは呼べないわね」

戦士「はっ?」

魔道士「可哀相だけど町民全員よ」

忍者「えっ?」

魔道士「体内に魔物を取り込みすぎたのよ。魔物の肉や血というのは魔力であふれているから……いずれ魔物になってしまうわね」

勇者「ちょっと待て! もしかしてさっき倒した魔物は……」
20 :シリ……アス? [saga]:2011/11/23(水) 22:48:30.65 ID:8HucEgRpo

魔道士「ええ、元人間よ」

戦士「なっ!? ば、バカな!! そんなこと聞いたことないぞ!」

魔道士「そりゃ普通は魔物を食べようとしないから」

忍者「そ、そんな……」

勇者「だったら俺たちは人間を殺したということか!?」

魔道士「あれはもう人間じゃないわ。魔物の肉を食べたから魔物になったって言ったけど、そもそも食べるためには魔物を生かしたままにしなきゃいけないでしょ? それを行える時点でもう魔物に近いのよ」

戦士「しかし! 生まれつき魔物ということではないのだろう?」

魔道士「残念ながら生まれつきその素質はあるわ。子を孕んでる時には既に親自身が人間をやめているから。いつからそうなのかは知らないけど随分と昔からのようね。ここにいる完全な人間は私たちだけだよ」

勇者「どうして今まで黙ってた!!」

魔道士「今が言う時だと思ったんだけど、違ったかしら?」

戦士「勇者、落ち着け」

勇者「これが落ち着いていられるかよ! 俺たちは……俺たちは……どうしたらいいんだよ!!」

忍者「勇者……」

魔道士「……私たちにできることは終わりにすることだけよ」

戦士「魔道士! いい加減にしろ!」

魔道士「どうして? どうしようもないわ! 全員が完全な魔物になってしまったわけじゃない! まだ人間の部分だってあるわ! だけどそれはあと少しの間だけなのよ!! いずれ魔物になって、人間を襲っちゃうのよ! それも最初は意識があるままによ! 殺したくないのに殺しちゃうの! そしてその後悔の気持ちも何もかもがなくなって魔物になるのよ!! ………………人間として終わらせてあげようよ」

忍者「魔道士……」

戦士「……怒鳴って悪かったな」

勇者「俺も、ごめん」

魔道士「……私も取り乱しちゃったし、お互い様よ」

全員『……』

カタッ

勇者「……魔物の気配だな」

魔道士「噂をすればなんとやらね」

戦士「やれやれ、腹括る時間も与えられないとはな」

忍者「本当にやらなきゃいけないんだよね?」

魔道士「私は元に戻す方法を知らないわ」

勇者「……魔道士が知らないのならこの世で知っているやつはいないだろうな」

戦士「そうだな。こんな切羽詰った状況じゃ調べられないしな」

忍者「世界の図書館って呼ばれてる魔道士が知らないんじゃ、どうしようもないよね」

魔道士「ちょっ! その名は言わないでよ! ……まぁこれは遥か昔にも問題になってたみたいだけど、解決方法は絶対にない……ううん、終わらせるしか方法はないよ」

勇者「魔道士の魔法でも無理ってコトだよな?」

魔道士「……不可能ね。人間は魔物や悪魔になれるけど、魔物や悪魔は人間にはなれない。人間は天使になれるけど、天使は人間になれない。これを覆すことは神様でも無理よ」

忍者「どうして他のものになるのかな?」

魔道士「魔物には食料に困ったり貧しい生活を強いられることで、悪魔には悪事を働き続けたり悪意を抱き続けることで、それぞれ人間でいることが無理になって堕ちる。天使には人間のか弱さが嫌になったり天使への憧れを持つことで人間でいることが嫌になって堕ちる。そんなところね」

忍者「どうして人間は他のものになれるんだろうね?」

魔道士「なれないものもあるけどね。例えば魔物の上位である魔族には人間が直接なることはできないし、鬼とか」

戦士「……おしゃべりはそこまでだ」

ガタン

勇者「それじゃあ行くか」
21 :町の広場 [saga]:2011/11/23(水) 22:54:59.23 ID:8HucEgRpo

町長「はぁはぁ」

マッチョ「うっ……ぐぅ……」

勇者「……」

戦士「これで終わりだな」

マッチョ「勇者様……はぁはぁ……ありがとうございます」

勇者「!?」

マッチョ「……私たちは……人間のまま…………死ぬことができます」

勇者「マッチョさん……」

マッチョ「それに最後にあなたのような方と戦えて幸せでした」

戦士「マッチョ……お前も強かったぞ」

マッチョ「ありが……と………………」ガクッ

町長「私で最後ですね……此度は本当にご迷惑をお掛けしてしまい申し訳ございません…………本当に……ありがとうございました…………」ガクッ

勇者「……気にするな」

戦士「……」

忍者「ひぐっ……こんなのもうイヤ……うう……」グスッ

魔道士「忍者……おいで」ギュッ

忍者「……ぐすっ……うう……うえーーん」ギュッ

魔道士「よしよし」ナデナデ
22 :町の外 [saga]:2011/11/23(水) 23:05:11.63 ID:8HucEgRpo

勇者「……はぁ」

戦士「どうした?」

勇者「いや、今回のは流石に…な」

戦士「まぁな、魔物になってるとは言え、まだ人間の部分も残ってたからな」

勇者「俺たちは人殺しってことかな」

戦士「だろうな」

勇者「……」

戦士「……」

魔道士「あまり気にしすぎちゃ駄目よ」

勇者「魔道士……忍者は?」

魔道士「泣き疲れたみたいで、今は寝てるわ」

勇者「そうか」

戦士「……」

魔道士「……みんな救われてたわよ。町民の誰もが死ぬ直前にお礼を言ってたじゃない」

戦士「確かにそうだが……だからこそやるせないんだ」

魔道士「それはそうだけど、だからってこんなところでいつまでウジウジしてるのかしら? 私たちは人殺しかどうかって? 違うわ、あれは人間じゃないわ。それにそんなこと言ってたんじゃ誰も救えない。はっきり言うけど、今日あの人たちを殺していなければ、明日には魔物となって他の人たちを殺しに行ってたでしょうね。襲ってきたということは結構ギリギリだったわ。もし、そんなことになってたら、あの強さの魔物に対抗できるのは誰もいないわ。だって魔王より強いのよ。私たちにしかあの人たちを救えなかったのよ」

勇者「そういうことじゃないんだよ! なんでお前はそんな冷静でいられるんだ? 人を殺したことでもあるんじゃないのか!?」

戦士「勇者!!!」

勇者「……ごめん。言い過ぎた」

魔道士「……別にいいよ。間違ったことを言ったわけじゃないし」

勇者「えっ?」

魔道士「勇者の言う通り私は人を殺したことがあるよ。しかも実の兄をね」

勇者「ほ、本当か?」

魔道士「な〜んてね、冗談よ」アハハ

勇者「ちょっ!?」

戦士「……」

魔道士「っていうか早く気持ち入れ替えてよ。そんな顔してちゃ忍者が余計不安になるでしょ」

勇者「……そうだな。悪かったな」

魔道士「嘘ついたからおあいこってことでいいじゃん」

勇者「そうか……ありがとう」

戦士「……魔道士、お前に何があったか知らないが、辛かったら一人で溜め込まないで話せよ?」

魔道士「ん? 何が? 別に何もないって」

戦士「そうか……俺たちは仲間なんだから、気遣う必要なんてないからな」

魔道士「うん、今は気持ちだけ受け取っておくわ。ありがと」
23 :のんびりのんびり [saga]:2011/11/23(水) 23:09:59.26 ID:8HucEgRpo
今日はここまでです。

のんびりやっていきます。
読んでくれた方、ありがとうございます。

明日の夜にまた来ます。
では、またノシ
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/23(水) 23:34:23.43 ID:ahh3we+SO
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西地方) [sage]:2011/11/23(水) 23:47:42.71 ID:n4z9K+E80

魔道士△
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/23(水) 23:48:41.78 ID:K0bFTYI9o
27 :次の日の朝 :のんびり再開します [saga]:2011/11/24(木) 21:11:53.41 ID:Mgheo73yo

勇者「忍者、大丈夫か?」

忍者「うん、心配かけてごめんね」

戦士「気にするな」

魔道士「二次元に興味があるやつちょっと来い!」カタカタ

勇者「それじゃあそろそろ行くか」

戦士「次はどこに行くんだ?」

忍者「えっと、次はここから西に進んだところの町だね」

魔道士「ただのBLには興味ありません。この中に、ショタもの、近親相姦もの、触手もののBLがあれば、あたしのところにZIPで送りなさい。以上」カタカタ

勇者「よし! この世の人々を救うために行くぞ!」

戦忍『おーーー!』

魔道士「最近BLよりもショタがありだと思い始めたやつちょっと来い」カタカタ

勇者「よし! すぐ行こう!」

魔道士「ロリなんてこの世にいくらでも蔓延ってるだろ、JK」カタカタ

勇者「……」プルプル

戦士「勇者?」

忍者「どうしたの?」

魔道士「最近欲求不満すぎる16歳(♀)だけど質問ある?」カタカタ

勇者「……」プルプル

戦忍『勇者?』
28 :レスありがとうございます [saga]:2011/11/24(木) 21:13:52.71 ID:Mgheo73yo

魔道士「よぉし、今日も入れ食いだな」フフン

勇者「ま、まどーしー!!」

魔道士「うん?どうしたでござる?」

勇者「お前というやつは……」

魔道士「ちょっと待ってくれ。欲求不満というのは釣りの為であって、今迫られると困るでござるよ!」

忍者「わ、私は欲求不満じゃないもん!」

戦士「俺も別にそこまでではないな。勇者は欲求不満なのか?」

勇者「ちがっ!」

忍者「えっ!? そうなの? ……えっと、言ってくれたら…その…あの……」カァ

魔道士「ほほぉ、忍者はなかなかやりおるのぉ」

戦士「まぁあれだ、そういうことはあまりおおっぴらにするものでもないんじゃないか? そういう性癖なら……勇者という自覚だけは持っておけよ」

勇者「ちょっと待て! どうしてそうなるんだ!?」

忍者「そ、外がいいの!? ……えっと、恥ずかしいけど、勇者の為だったら、べ、別にいいよ」カァ

魔道士「ほぉ、戦士はお父さんって感じだな。そして忍者は準備万端ということだな。それにしても勇者が不甲斐なさすぎるだろ」

戦士「……そろそろ寝床について考え直さないといけないのか?」

忍者「えっ? 寝床? 新居を買うってこと? まだ付き合ってもいないのに、早くないかな?」

戦士「ん? 新居? 家を買うのか? まぁ家を買うのなら早いに越したことはないが、あまり若いうちに買うと生活が苦しくならないか?」

忍者「早い方がいいのかぁ。どうしようかな。でも今は旅の途中だし……もしかして今はその新居を探してる旅なのかな?」

戦士「住む場所を探してるのか? それなら今の時代は花に囲まれたところっていうのが人気だな。緑に囲まれたということならいくらでもあるが、花に囲まれた場所というのはなかなか難しいみたいだぞ」

忍者「えっ? 子供の名前は花? それはちょっと早すぎないかな? あっ、嫌ってわけじゃないんだよ。でも男の子か女の子かわからないから……」

戦士「子供? ああ、そのくらいの広さが欲しいってことだな。それなら……」

勇者「お前ら、ちょっと待て!! 何の話をしてるんだ!? 落ち着けって!!」

魔道士「あはははははははははははははは」

勇者「魔道士! 元はと言えばお前が悪いんだぞ!」

魔道士「あはははははっ……ごほっごほっ! わ、笑いすぎてお腹が痛い…あはは」

勇者「もうやだ」クスン
29 :道中 [saga]:2011/11/24(木) 21:18:00.42 ID:Mgheo73yo

わーわー!
退け!一度態勢を立て直すぞ!
わーわー!

勇者「なんだか騒がしいな」

戦士「あれは……なんだ?」

忍者「魔物? それにしては大きすぎない?」

魔道士「忍者と戦士は、あれから二時間も暴走した結果、老後の話や墓に入るところまで広がったよ。しかも孫が何人いてとか、病院で見守られながらとか、色々と設定が細かく決まっててすごかった」

勇者「魔道士、その話はもうするな。それよりもあれはヤバくないか?」

戦士「戦闘中みたいだが、あれは国営兵士か?」

忍者「ちょっと調べてくるね」シュッ

魔道士「忍者の妄想力は尋常じゃないね。もう少しで笑い死ぬところだったよ」

勇者「だからその話はもうやめれ! とりあえずは忍者の報告待ちだな」

戦士「そうだな」
30 :麦チョコうまうま [saga]:2011/11/24(木) 21:23:04.64 ID:Mgheo73yo

シュッ

忍者「ただいま」

勇者「おかえり」

戦士「どうだった?」

忍者「戦士の言ってた通り国営兵士だったよ。相手は魔物なんだけど、魔王くらいの強さだね」

魔道士「魔王並みの強さがごろごろでてくるな。魔王って実は弱かったんじゃね?」

忍者「戦力差は結構あるけど、隊長らしき人が結構優秀みたいだね。今のところは負傷者だけで死者は出ていないみたい。少しずつだけど態勢も立て直しつつあるよ。ただこのままだと……」

勇者「そうか。お疲れさま。それじゃあ行くか」

戦士「そうと決まれば急ぐぞ!」

忍者「うん!」

魔道士「いってらっしゃ〜い!」

勇者「お前も来い!!」
31 :新キャラ登場 [saga]:2011/11/24(木) 21:30:11.46 ID:Mgheo73yo

ドゴン!

戦士「一丁あがり」

国兵's『一撃……だと……?』

勇者「俺いらなかったな」

魔道士「だから来る気なかったのに」

忍者「国営兵士の人たちが驚いてるよ」

戦士「ちょっとやり過ぎたか?」

隊長「おい! お前たちは何者だ!? ……ん? 戦士か? 戦士じゃないか!」

戦士「あ? 誰だ?」

隊長「俺だよ! 俺!」

魔道士「なつかしの詐欺手法だな。みんなも気をつけよう!」

戦士「だから誰だ? ……ん? もしかして」

隊長「ああ、チビだよ」

戦士「おお! お前か! 懐かしいな。というかでかくなったな。こんなところで何してんだ?」

隊長「やっと思い出してくれたか。あの頃とはもう違うって。俺たちは魔物が出たって言うんでここまで派遣されたんだよ。それよりお前こそ何してるんだ? それにあの魔物を一撃とは」

戦士「そうか。俺たちは今旅をしてるんだよ」

魔道士「あれ? これってもしかして、久しぶりに会ったことで相手の色気に気づいてしまい意識しあう二人っていう構図が当てはまるBLじゃないか? ……ktkr」

隊長「……」ジー

魔道士「おっと、私に興味を持ってしまったか? これはヤバイぞ。いきなりの三角関係とは」

戦士「ああ、紹介しておくよ。こいつは魔道士だ。頭が完全に逝ってるが、強さは尋常じゃないぞ。それでこっちは勇者だ。見た目は華奢だが、俺よりも強いし力も強い。その上魔法も尋常じゃないレベルだな。このちっこいのが忍者だ。隠密行動をさせれば右に出るものはいない」

勇忍『よろしく』ペコリ

魔道士「私の紹介酷くね?」

隊長「勇者だと!? もしかしてお前たちって勇者一行ってヤツか?」

戦士「そうだな。魔王は倒したが、この世にはまだまだ魔物がいるからな。それで旅をしてるんだよ」

隊長「はぁ〜、そりゃ強いわけだ。っと、自己紹介しないとな。俺は隊長だ。一応国営兵士で特別部隊所属だ。よろしくな」

勇者「と、特別部隊ですか?」

隊長「ああ」

戦士「へぇ、チビがねぇ。人は変わるもんだな」

隊長「もうチビじゃねぇっての。それにお前の方が変わっただろ」

戦士「そうか?」

魔道士「一応説明しておくと、国営兵士というのはこの世界でトップクラスの兵士のことだよ。ちなみにこの世界には国が一つだけ。それで特別部隊というのは、国営兵士の中から選りすぐりの精鋭だけが所属できるっていう凄いところ。強さだけの序列で考えると、私たち勇者パーティの次に位置するのが、国営兵士特別部隊だね。まぁそれは結果であって、元々は歴代の勇者パーティより特別部隊の方が強いって言われてたのよ。そのくらいしっかりした部隊だね」

忍者「魔道士は誰に説明してるの?」

魔道士「忍者は気にしなくていいよ」
32 :とある軍事拠点 [saga]:2011/11/24(木) 21:36:45.91 ID:Mgheo73yo

隊長「戻ったぞ」

特別部隊隊員13(以下、特員13)「お疲れ様です」

戦士「偉そうだな」

隊長「ははっ。別にいいだろ」

特員13「隊長? そちらの方々は一体どちら様ですか?」

隊長「ああ、勇者御一行だ」

特員13「えっ!? 本当ですか!? わぁ! すごい!」

魔道士「かわいい男の娘だな」ジュルリ

忍者「魔道士、よだれが大変なことになってるよ?」

勇者「忍者、見ちゃいけません」

特員13「えっと、僕は特別部隊隊員ナンバー13の隊員13です。宜しくお願いします」

全員『よろしく』

特員13「あの、サインもらってもいいですか?」

勇者「えっ? サインなんて書いたことないんだけど」

魔道士「……いいわよ。その代わりちょっとお姉さんといいことしようか」ハァハァ

戦士「こら!」ペシ

魔道士「いたっ! 何するのさ!?」

戦士「ちょっと黙ってろ、変態!」

魔道士「変態じゃない! 変態という名の淑女とお呼びなさい!」

戦士「うるさい!」ペシ

魔道士「いたっ! 戦士が軽くはたくだけでもかなりの攻撃力なんだからやめてよ!」

戦士「はいはい」ペシペシ

魔道士「いたたっ!」

隊長「ははは。お前たちは仲がいいな……ははぁ〜ん、戦士はそういうことか」

戦士「あ? どういうことだ?」

隊長「べっつにぃ」

魔道士「?」

戦士「ったく、よくわからんヤツだな」
33 :憧れる勇者の巻 [saga]:2011/11/24(木) 21:43:29.66 ID:Mgheo73yo

特員's『隊長! お勤めご苦労様です!』

隊長「おう」

勇者「……あの、隊長さんって、特別部隊の隊長なんですか?」

隊長「ああ、一応そういうことになってる」

勇者「すごい! あの特別部隊の隊長だったなんて」

隊長「ははは。隊長と言っても、肩書きだけだよ。それにお前たちの方がすごいだろう」

戦士「勇者は特別部隊に憧れてたんだっけ?」

勇者「うん! 昔入りたかったんだけど、王様に勇者だから駄目って言われたんだ」

忍者「そんなことがあったんだ」

特員's『隊長は歴代の隊長の中でも、群を抜いた強さであります!! 人望も尋常ではありません』

勇者「うわぁ〜! すごいです!」キラキラ

隊長「そんなにすごくないって」

魔道士「ヒマでござる……特員13くん、ちょっとこっちにおいで」

特員13「どうしたんですか?」

戦士「やめろ!」ペシ

魔道士「いたっ!」
34 :てきしゅー!てきしゅー! [saga]:2011/11/24(木) 21:50:54.10 ID:Mgheo73yo

ゴゴゴゴゴゴ
ドガーン
グラグラ

隊長「な、何事だ!?」

特員5「敵襲! 敵襲!」
特員3「魔物の群れです!」
特員4「強さはSランクです!」
特員2「その数……およそ30!」
特員1「緊急特別事態発令! 特別部隊員は可及的速やかに迎撃用意をしてください! 国営兵士は避難所まで急いでください!」

隊長「な、なんだってーー!!」

戦士「強さSランクというのは?」

隊長「ん? さっき俺たちが戦ってた相手が特Aランクだから、あれよりさらに強いってことだ」

戦士「そうか。それが30体ほど集まってるってことだな」

隊長「そういうことだ。さすがにヤバイな」

勇忍『俺(私)も手伝います!』

隊長「それは助かる。しかしSランクが30体となると……」

戦士「負けることなんて考えては駄目だ!」

隊長「はは。そんなこと考えてないさ。ただ……隊員たちが心配なだけだ」

戦士「そうか、それじゃあさっさと行くか」

勇者「久しぶりに本気で戦うか」

忍者「ここの基地を壊したら駄目だよ」

戦士「それは気をつけないとな」

魔道士「いってらっしゃーい!」ヒラヒラ

戦士「……よし、お前が先陣を切って行け!」ガシッ

魔道士「なんですと!? イヤだー!」ズルズル

勇者「戦士? いつものように俺か戦士が先頭でいいんじゃないのか?」

忍者「魔道士は補助だけでいいんじゃない?」

戦士「……超絶殲滅魔法か超魔重殲滅魔法で魔物と戦えば、特員13はお前に惚れるかもしれないなぁ」ボソッ

魔道士「えっ?」

戦士「いや、惚れるだけじゃなくてそのあとも……」ボソッ

魔道士「よし! 私に任せなさい!!」

勇者「へっ?」
忍者「えっ?」
戦士「よし」ボソッ

魔道士「特員13ちゃん!」

特員13「は、はい!」

魔道士「私の勇姿をその目に焼き付けるのよ!」シュン

隊長「消えた!? 転移魔法か!? そんなもの使えるヤツがいたのか!?」

勇者「うそっ!? あの魔道士が転移魔法を使うなんて。普段はめんどくさがって使わないのに!」

忍者「戦士? 魔道士に何を言ったの?」

戦士「ちょっと発破を掛けただけだ。たまには働いてもらわないとな。それじゃあ俺たちも行くか」

勇忍『おー』

ダダダッ
35 : [saga]:2011/11/24(木) 22:01:26.00 ID:Mgheo73yo

勇者「おっ、あれがSランクの魔物か。確かにヤバそうだな」

戦士「魔王より強そうだな。魔王って本当に魔王だったのか?」

忍者「一人六体倒せばいいんだよね」

隊長「お、お前たちはあれを見てもなんとも思わないのか?」

戦士「何がだ?」

隊長「あんな光景は世界の終わりだろうが!」

戦士「まぁ確かに普通ならそう見えるかもしれんが、俺たちは勇者パーティだからな。それにお前でも倒せるんじゃないのか?」

隊長「……特別部隊総動員して十体が限界だろうな」

勇者「それならここの基地を守るために動いてください。俺たちが前に出ますので」

特員13「あっ! あそこにいるのって魔道士さんじゃないですか?」

戦士「おっ、ちゃんと戦う気だな」

勇者「…………アレはヤバくないか?」

忍者「……逃げた方がいいかも」

戦士「どういうことだ? ……ん? あの魔方陣は……やばっ! 全員伏せろ!!!」

隊員's『えっ?』

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ
ピカッ!
ドガーーーーーーーーーン!
グシャ! ゴシャ! ゴキッメキッ!
ドガガガガガガガガ!
ズギュン! ドギャン! ワギャン?

全員『ひぃぃぃいいいいぃいいいいいいいぃいい』
36 :Mission accomplished! [saga]:2011/11/24(木) 22:08:29.38 ID:Mgheo73yo

ぱらぱら
し〜ん

魔道士「よし! 特員13ちゃんが私を見つけたのも確認できたし、ちゃんと見てくれたかな?」フヒヒ

戦士「よし! じゃねぇよ!!」ドベシッ

魔道士「ひでぶっ!」

戦士「ったく」

魔道士「痛いじゃない! 何するのさ!」

戦士「それはこっちの台詞だ! さすがにやりすぎだ!」

魔道士「やれって言ったのはあんたでしょ!」

その他『お〜い!』

魔道士「あっ! 特員13ちゅぁ〜ん」

特員13「ひぃ!」ガクブル

魔道士「えっ? ……えっ?」

戦士「……お前の強さにビビッたみたいだ」

魔道士「えっ? ……えっ?」

勇者「魔道士、おつかれ」

忍者「相変わらずの威力だね。ちょっとやりすぎだけど、お疲れさま」

魔道士「えっ? ……えっ?」

特員's『ガクブル』

魔道士「えっ? ……えっ?」ズーン

戦士「……元気出せ」

魔道士「……………………ひっぐ……うっぐ……」メソメソ

忍者「魔道士、大丈夫?」

戦士「まぁその、悪かったな」

勇者「俺たちはお前の味方だからな」

魔道士「……うえ〜〜ん!!」ウワーン

隊長「あ〜、そのなんだ、ウチのもんが失礼なことしたな。すまん」
37 :今更ですが、メタ発言が含まれます [saga]:2011/11/24(木) 22:13:59.87 ID:Mgheo73yo

魔道士「しくしく」

勇者「もう泣いてないんだな」

魔道士「およよ。ひどいお方。あんなことやこんなことをしておいてあとは知らぬ存ぜぬでございますか?」ウルウル

勇者「何の話!?」

忍者「ま、まさか!?」

勇者「に、忍者!? もしかしてまた変な誤解してないか!?」

忍者「誤解? ……はっ!! もしかしてお互いが合意の上で……そ、そんな……」

戦士「勇者よ、そういうことは控えておいた方がいいんじゃないか?」

勇者「違う! お前たちが思ってるようなことは何もない!」

魔道士「ひどい!! あんなことまで求めてきたのに!!」

勇者「まどぉしぃいいいい! お前は黙ってろ!!」

戦士「勇者! お前ってやつはぁ!!」

忍者「そ、そんな! スカトr

勇者「言わせねーよ!!! っていうか、そんな趣味もないわ!!」

魔道士「ひどい! 美味しいって言いながr

勇者「言ってねーし!! っていうか、食ってねーよ!!」

戦士「他人の性欲を否定するわけではないが、感染症にかかる危険性もあるからほどほどにしておけよ」

勇者「しねーよ! そんな心配をするな! 元々興味もねーよ!!」

忍者「も、もしかして私のうんk

勇者「言わせねーし、食わねーし、興味もねーよ!! ってか、この話題から離れろ! 苦情が寄せられるだろ!!」

全員『……』


全員『申し訳ございませんでした』

38 :これは……恋? [saga]:2011/11/24(木) 22:22:15.40 ID:Mgheo73yo

勇者「というか、魔道士はもう復活したんだろ?」

魔道士「およよ。ひd

勇者「話が進まないから、それはもういいよ」ウンザリ

魔道士「あはは。まあちょっとはショックだったけど、そこまで酷くはなかったからね」

勇者「その割に、結構泣いてたじゃん」

忍者「そうだね。あんな風に泣いてる魔道士を見たのは初めてかも」

戦士「確かにな。俺が原因でもあるからあまり言えないが、珍しいものが見れたな」

魔道士「あれはちょっとね。なんていうか、トラウマみたいなものよ」

勇者「……魔道士」

魔道士「それよりも嬉し泣きっていうのもあったのよ」

忍者「嬉し泣き?」

魔道士「ええ。私のことを心配してくれたでしょ? それが嬉しかったのよ」

戦士「……」

魔道士「俺たちはお前の味方だからな」キリ

勇者「!?」

魔道士「嬉しかったなぁ……チラッ……ポッ」

勇者「!! こっちをチラ見して頬を染めるな! 絶対わざとやってるだろ!」

魔道士「チッ、ばれたか」
39 :マッサージ? [saga]:2011/11/24(木) 22:22:52.92 ID:Mgheo73yo

忍者「でも魔道士が元気になってよかったね」

魔道士「忍者……あんたはいい子だねぇ」シミジミ

戦士「そうだな。普段は鬱陶しいだけだが、元気がないのも鬱陶しいからな」

魔道士「戦士!? それフォローになってないんですけどぉ!! マジひどいんですけどぉ!」

戦士「その喋り方うざい」

魔道士「もぉ!! バカバカ!」ポカポカ

戦士「やめろ! ブリッ子みたいに可愛く叩いてるように見せかけて、地味な急所を狙うのはやめろ!」

魔道士「ひっどーい! 私はただ天突、気舎、欠盆を押してあげようと思っただけなのに!」プンプン

忍者「てんとつ? きしゃ? けつぼん?」

魔道士「体にいいツボのことよ」

戦士「黙れ! それは秘中、急雨、襟下だろうが! どうせ本命はそっちだろうが!」

勇者「ひちゅう? きゅうう? えりした?」

戦士「急所だ」

魔道士「だって、だって、急雨を突いたらどうなるか見たかったんだもん。それと襟下も突いてみたかったんだもん」テヘッ

勇者「それって突かれたらどうなるんだ?」

魔道士「ん〜っとね……えいっ!」ドスドスッ

勇者「がっ!!」ドサッ

魔道士「おお!!」

忍者「勇者! 大丈夫!?」

戦士「……さすがに駄目だろ」

魔道士「てへっ」

忍者「……息……して……ない?」

戦魔『えっ!?』

わーわー
ぎゃーぎゃー
40 :おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない [saga]:2011/11/24(木) 22:23:57.77 ID:Mgheo73yo

勇者「…………はっ!!」ガバッ

忍者「勇者! 大丈夫?」

勇者「……夢か」ホッ

戦士「悪夢でも見たか?」

勇者「いや、久しぶりに王様に会う夢を見ただけだ」

忍者「王様に? ……それって」

勇者「ああ。しんでしまうとはなさけないって怒られた」

戦士「……危なかったな」

忍者「無事でよかったね」
41 :次の日 [saga]:2011/11/24(木) 22:30:22.31 ID:Mgheo73yo

勇者「それじゃあそろそろ行くか」

戦士「そうだな」

隊長「もう行くのか?」

戦士「ああ、最近魔物が力をつけてきているみたいだから、いつまでも長居してるわけにもいかないだろう」

隊長「そうか」

魔道士「これはもしや! 別れを惜しむ二人の愛! ってやつじゃないでござるか?」

忍者「そのノリも久しぶりだね」

勇者「見ちゃ駄目よ」コラッ

忍者「うん、わかった」

隊長「こっちは助けてもらったというのに、何もできず悪かったな」

戦士「いや、魔道士がひとりで突っ走っただけだから気にするな」

隊長「まあそうなんだが、それも含めてな」チラッ

魔道士「?」

戦士「……本人は気にしてないみたいだから、気にするな」

隊長「そうか」

勇者「それじゃあ行こう」

隊長「気をつけろよ」

戦士「ああ!」

魔道士「チッ! 何事もないでござるか。少しぐらいは何かイベントが起きてもいいというのに!」

特員13「ま、魔道士さん!!」

魔道士「ん? あれは……」

特員13「えっと、あ、ありがとうございました! また遊びに来てくださいね!」ブンブン

魔道士「お、お、おおおおおおお!」

特員's『ありがとうございました!!』

戦士「魔道士……よかったな」ポン

魔道士「……うん!」ニコッ

隊長「全員敬礼!!」

特員's『はっ!』ザッ

忍者「ばいばーい!」

魔道士「特員13ちゃーん! 次はお姉さんといいことしましょうね!!」パシャッ
42 :休憩中 [saga]:2011/11/24(木) 22:39:07.14 ID:Mgheo73yo

魔道士「……」カタカタ

勇者「魔道士は何をやってるんだ?」

忍者「ブログを更新してるみたいだよ」

魔道士「ふひひ」カタカタ

勇者「……にやけながら一心不乱に作業しているのは怖いな」ガクブル

魔道士「できた!」ジャーン

戦士「ブログ更新できたのか?」

魔道士「違う違う。これこれ!」

勇者「何をしてたんだ? ……ってこれは!!」

忍者「なになに?」

勇者「忍者は見ちゃいけません!」

戦士「おまえ……ちょっと貸せ!」ガシッ

魔道士「あっ! 何するのさ!」

戦士「これをこうするんだったよな……削除っと」ポチポチ…ターン

魔道士「あーーーーーー!! なんばしょっとね!?!?」

勇者「戦士! グッジョブ!」グッ

忍者「戦士は何をしたの?」

勇者「画像を消したんだよ」

戦士「あの時写真撮ってると思ったらこんなことに使うとはな」

忍者「何に使ったの?」

勇者「忍者は知らなくてもいいです!」

魔道士「あぁ! 拙者の力作が! 元の画像もないでござる!!」ヒィィ

戦士「ったく。こんなアイコラなんて二度と作るな!」

魔道士「ちょっとくらいいいじゃん!!」

戦士「ぬぁにが、ちょっとだ!! あんなもんただの変態画像だろうが!!」

魔道士「ちょっとだもん! ちょっと見て夜のおかz

勇者「言わせねーよ!」

一方その頃

特員13「ひっ!」ゾクッ

隊長「どうした?」

特員13「い、いえ。ただちょっと悪寒が走っただけです」

隊長「風邪か? 気をつけろよ」

特員13「はい!」
43 :とある賑わいのある町 [saga]:2011/11/24(木) 22:40:57.46 ID:Mgheo73yo

勇者「やっと町に着いた」

戦士「久しぶりに布団で寝れるな」

忍者「やったー! お風呂に入れるー!」

魔道士「やったー! 充電ができるー!」

戦士「それじゃあ俺は宿をとってくるから、お前たちは飯屋と道具屋を探しておいてくれ」

勇忍魔『リョーカイ!』
44 :宿屋 [saga]:2011/11/24(木) 22:46:59.61 ID:Mgheo73yo

prrrrr

戦士「ん? 携帯? ……魔道士に渡されたものだが未だに使い方がよくわからんな」

prrrrr

戦士「えっと、ここに表示されてるのがかけてきた相手だったな……魔道士か。って、この世界で携帯はこれと魔道士が持ってるものしかないから当たり前か」

ピッ

戦士「どうした?」

魔道士『いい飲み屋が見つかったでごわす! 場所は、先ほど別れた場所から うんたらかんたら のところでごわす!』

戦士「その喋り方はどうにかならんのか?」

魔道士『気に入らないかにゃん? それより宿屋はどうだったかにゃ?』

戦士「どこもいっぱいで、今やっと見つけたところだ。ちょうど二部屋空いてたぞ」

魔道士『それはよかったにゃー! 戦士もはやくこっちに来るといいにゃん』

戦士「わかった、すぐ行く。それよりもその喋り方はどうにかならんのか?」

魔道士『ご主人様は我儘でございますね。今夜もいつものようn』

戦士「切るぞ」ピッ
45 :飲み屋 [saga]:2011/11/24(木) 22:51:26.30 ID:Mgheo73yo

わいわいがやがや

戦士「この辺のはずだが……」

勇者「戦士! こっちだ!」

戦士「おう」

勇者「先に始めてるぜ。ビールでよかったか?」

戦士「ああ」

忍者「はい、おしぼりだよ」

戦士「すまんな。それにしてもこの町は結構活気付いてるな」

勇者「そうだな。この場所も運よく空いたところだったからな。それまでなかなか空いてる店もなくてな」

戦士「宿にしてもそうだ。どこもかしこも満室でな」

勇者「よくとれたな」

戦士「ちょうどキャンセルが出たみたいでな」

店員「おまたせしやしたー! ビール四つと枝豆特盛にから揚げ特盛でぇす」

忍者「ありがとうございます。あっ、その辺においてください。はい。ありがとうございます」

勇者「それじゃあ久々の町に乾杯でもするか」

戦士「たまには忍者が仕切ってみろよ」

忍者「えっ? 私? えっと……町に来て布団で寝られるようになって新しい出会いに……かんぱい?」

全員「かんぱーい」ガッチャマーン

魔道士「だれだ! だれだ! だれだぁ〜! 胸の谷間に潜む影!」

戦士「やめなさい!」ペシッ

魔道士「いたっ! だからはたくなよぉ! 防御力皆無の私にはキツイのよ! というか、乾杯の時の効果音が悪いんだぞ!」

戦士「それは言うな! ただの思いつきだ。それに歌詞が最低だろうが」

魔道士「もぉ〜、ぷんぷん!」

戦士「そんな今は落ちぶれたブリッ子キャラをされてもな……」

勇者「戦士! それ以上言ってはいけない」

戦士「……そ、そうか。なんかすまん」

忍者「?」
46 :のんびりのんびり [saga]:2011/11/24(木) 22:53:25.91 ID:Mgheo73yo
今日はここまでです。

あまり話が進まなかったです。
また明日来ます。

それではまたノシ
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/24(木) 23:26:37.40 ID:IU5eRenSO
ふむ
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長野県) [sage]:2011/11/24(木) 23:26:55.74 ID:gJ5pEMUZo
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関東) [sage]:2011/11/24(木) 23:36:38.32 ID:7pTsvXWAO
ガッチャマーンwwww

おつ〜
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/24(木) 23:52:30.76 ID:hB3VXw3no
忍者かわいいおつ
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/25(金) 00:00:05.07 ID:VpAH2m3IO
おつおつ
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(新潟・東北) [sage]:2011/11/25(金) 09:47:45.51 ID:C3lYzyKAO
53 :いざこざ :のんびり再開します [saga]:2011/11/25(金) 21:46:56.46 ID:Kjz4Qp81o

ガシャーン!

勇者「うわっ!」

酔っ払い「あん? てめぇ、何してくれてんだぁ?」

戦士「むっ! そっちが勝手にk

勇者「いや、悪かった。これは弁償するよ」

酔っ払い「ああん? 服にかかっちまっただろうが! どうしてくれんだぁ?」

勇者「クリーニング代も払うよ。悪かったな」

酔っ払い「あああん? 悪かっただぁ? 誠意が足りねぇぞごらぁ!」

勇者「申し訳ございません」

酔っ払い「ああああん? そんな謝り方で許されると思ウボァ!!」ボカッ

魔道士「うるさい」チョーン

戦士「ま、魔道士! お前、何やってんだよ!」

魔道士「えっ? 私よくわかんな〜い!」ブリッコ

戦士「かわいっこぶってんじゃねぇ!」

ギャーギャー

酔っ払い2「ごらぁ! てめぇら何してくれてウボア」ドカン

戦士「邪魔だ!」ドーン

勇者「あっ!」

魔道士「いや〜ん! 戦士くんって野蛮〜! こわ〜い」ガクブル

戦士「それやめれ!!」

忍者「戦士、落ち着いて!」

戦士「落ち着けるか!! こういうキャラが一番嫌いなんだよ!」

勇者「へぇ、そうだったんだ」

魔道士「やだぁ〜、戦士くんこわ〜い。どうしちゃったのぉ〜?」ウルウル

戦士「ぐぐぐ……」プルプル

酔っ払い's『てめぇら! 無視してんじゃねぇよ!!』

戦士「うるせぇ! 叩っ切るぞ!!」

酔っ払い's『ああん? てめぇ調子乗ってんじゃねぇぞ!!』

ドカーーン!!

勇者「な、なんだ!?」
54 :まものだー! :レスありがとう [saga]:2011/11/25(金) 21:48:51.45 ID:Kjz4Qp81o

ま、まものだー!
きゃーーー!
でかいぞーー!
数も多いぞーーー!
にげろーー!!
な、なんだありゃあ!?
アレは危険だーーー!

酔っ払い's『ひぃぃぃぃいいい』ガクブル

ドカーーン!
ガシャーーン!!

戦士「うるせぇぇええええええええ!!!!!!」

ワーワー
ギャーギャー

戦士「はぁはぁ……」

魔道士「戦士くん、つお〜い! 格好いいぃぃ!!」キラキラ

戦士「それやめろぉぉぉぉおおおおおおお!!」バタッ

その他大勢『ポカーーン』

勇者「あ〜あ、暴れすぎだよ」

忍者「30体くらいいたのに瞬殺だったね」

勇者「一体につき一撃だったもんな」

忍者「しかも一体ずつがかなり強い感じだったのにね」

勇者「この間の魔道士もこんな感じだったよな」

忍者「でも、町の被害を最小限に抑えるあたりが、さすが戦士って感じだね」

勇者「そうだな」

その他大勢『ポカーーン』
55 :スカウト [saga]:2011/11/25(金) 21:54:13.05 ID:Kjz4Qp81o

店主「ほぉ、すげぇな」

勇者「あ、どうも。ご迷惑をおかけしてm

店主「ははは、気にするな。元々はあの酔っ払い共からケンカ売ってきたんだろ。それにあいつらはたちが悪いから助かったよ」

勇者「そうですか?」

店主「それにあの魔物からも守ってもらったしな」

勇者「それはそうですが……」

店主「あんたら全員あの男のように強いのかい?」

勇者「そうでもないと思いますよ」

店主「ははは。えらく謙虚だな。まあお前さんがこの連中のリーダーってところかな?」

勇者「俺たちはそういうリーダーとか決めていないですよ」

店主「ふむ、なかなかいい目をしているな」

勇者「はぁ」

店主「あんたらは旅をしてるのかい?」

勇者「はい」

店主「なんの為に?」

勇者「世界の平和の為に」

店主「ふむ……それならちょっとこの町に留まる気はねぇかい?」

勇者「どういうことですか?」

店主「この町には強い魔物が攻めてくるんだよ、今回みたいにな。それでもギルドがあってな、どうにか退けていたんだ。それが最近は頻繁に攻めてくるようになって、今みたいにやばいことが多いんだ」

勇者「ギルドですか」

店主「それでギルドにでも登録してちょっくら魔物退治してくれねぇかい?」

忍者「勇者、どうするの?」

勇者「そうだな……」
56 :炒飯うまうま [saga]:2011/11/25(金) 21:58:13.08 ID:Kjz4Qp81o

魔道士「いいんじゃないの?」

勇者「魔道士……」

魔道士「急ぐ旅でもないわけだし、困ってる人がいるんだから助けてあげれば」

戦士「はぁはぁ……俺も賛成だな」

忍者「戦士、復活できたんだね」

戦士「な、なんとかな」

勇者「そうだな。それじゃあギルドに登録してみようか」

店主「おお! やってくれるのか! それじゃあこいつが登録カードだ。明日にでもギルドの受付にこいつを持っていくといい」

勇者「登録カードですか?」

店主「ああ。ギルドと言っても誰でも登録ができるわけじゃないんでな。そのカードがないと登録はできないんだ」

勇者「へぇ、そうなんですか。でも逆に言えばこのカードがあれば誰でも登録できるんですよね?」

店主「まぁな。ただそのカードはそうそう手に入れられるもんじゃねぇからな。偽造はまず無理だし、このカードを発行できるのは俺だけだからな」

勇者「えっ?」

店主「一応この店の店主をやってるが、ギルドの統括もやってる。このカードは俺に認められるか俺から奪わないと手に入れられない仕組みになってんだよ」

勇者「変わった仕組みですね」

店主「昔はそうでもなかったんだが、最近のギルドの依頼は魔物討伐ばかりで、ある程度強くないとすぐに死んでしまうからな」

勇者「被害者を減らすためですね」

店主「ああ。弱いくせに粋がってやつが多いからな」

勇者「俺たちは試されてませんが大丈夫ですか?」

店主「ははは。これでも見る目はある方だから大丈夫だ」

わいわいがやがや

店主「おっと、客も落ち着いてきたみたいだな。俺は仕事に戻るよ」

勇者「はい、ありがとうございました」
57 :おあいそ [saga]:2011/11/25(金) 22:03:37.15 ID:Kjz4Qp81o

勇者「ギルドか」

忍者「楽しそうだね」

戦士「腕がなるな」

魔道士「妹「お兄ちゃん……大好きだよ!」兄「知ってるよ」」カタカタ

忍者「実際どういうシステムなんだろね?」

戦士「通常であれば依頼があって、それを解決するってパターンだろうな」

勇者「明日行けばわかるだろ」

魔道士「姉「弟君……そこはダメだよ///」妹「私にも……」」カタカタ

勇者「でも今までそういったものがなかったから楽しみではあるよな」

戦士「そうだな。魔物討伐がメインみたいだが、俺たちが今までやってきたことと違いはないからな」

忍者「やっぱり解決したら報酬が出るのかな?」

魔道士「幼「男くん……今日はどうするにゃん?」男「もう止めにしないか?」」カタカタ

戦士「通常であれば出るだろうな」

勇者「命かけるようなことだから出るんじゃないか?」

忍者「今までと同じことして報酬がもらえるんだったら、すごく嬉しいな」

魔道士「兄「お、おねえちゃん!!」妹「っ!?」」カタカタ

戦士「なんにせよ明日が楽しみだな」

忍者「そうだねー」

勇者「そろそろ宿に戻るか?」

魔道士「勇者「世界の半分をお前にやろう!」魔王「だが断る!」」カタカタ

戦士「もうこんな時間か」

忍者「久しぶりにこういうお店に来たから、時間が経つのもはやいね」

勇者「当分はこの町に滞在することになりそうだし、また来ればいいさ」

魔道士「魔王「おお、勇者、どうしてあなたは勇者なの?」勇者「……人の世の不条理だ」」カタカタ

忍者「また来ようね!」

勇者「そうだな」

戦士「それじゃあひとまず宿に戻るとするか」

魔道士「蛙「私ってば不幸だわ」蛇「そんなことないよ」」カタカタ

勇者「とりあえず会計済ましてくるよ」

忍者「私も行く!」

戦士「頼む」

魔道士「戦士、戦士」チョンチョン

戦士「どうした?」

魔道士「ちょっといいかな?」
58 :宿への道中 [saga]:2011/11/25(金) 22:10:29.25 ID:Kjz4Qp81o

忍者「おまたせ!」

勇者「会計済ましてきたぞ」

戦士「おう! それじゃあ宿に戻るか」

勇者「どこなんだ?」

戦士「あーでこーでそこがこうで、ってところだな」

忍者「あの高そうなところ?」

戦士「ああ、あそこしか空いてなかったんだ」

勇者「たまには贅沢してもバチはあたらないよな」

忍者「やったー! 楽しみだなー」

魔道士「あっ! 私あのお店行きたいから、先に戻っておいて!」

戦士「お、おい!」

タタタッ!

戦士「ったく。俺は魔道士についていくからお前たちは先に戻っておいてくれ!」

勇者「みんなで行けばいいんじゃないか?」

戦士「ちょっと見るくらいだろ。それくらい俺一人でいいさ。部屋の鍵だ」ポイッ

勇者「おっと。わかった、早めに切り上げろよ」パシッ

戦士「ああ」タタタッ

忍者「魔道士は落ち着きがないよね」

勇者「そうだな」
59 :宿の部屋 [saga]:2011/11/25(金) 22:12:02.52 ID:Kjz4Qp81o

勇者「……」

忍者「……」

勇者「これって……」

忍者「どういうこと?」

勇者「……」

忍者「……」
60 :町のどこか [saga]:2011/11/25(金) 22:24:27.79 ID:Kjz4Qp81o

戦士「どこ行ったんだ?」キョロキョロ

魔道士「戦士! 拙者はここでござるよ!」

戦士「おっ。ったく、好き勝手行くなよ」

魔道士「それよりあの二人はどうしたでござる?」

戦士「先に戻らせたぞ」

魔道士「そうでござるか。うまくいったでござるな」

戦士「まぁな……というか今頃驚いてるだろうな」

魔道士「そうでござるな。部屋に入ればダブルベッドがひとつでござるからな。これで少しは進展するといいでござるな、ふひひ」

戦士「まぁ……少し奥手すぎるからな。それよりその喋り方どうにかならんのか?」

魔道士「少しどころじゃないにゃー!」

戦士「……勇者は鈍感だからな。それよりその喋り方もどうかと思うぞ」

魔道士「おにいちゃんも鈍感だけどね!」プンプン

戦士「俺は勇者ほどではないぞ。それと俺はお前の兄になった覚えはないぞ」

魔道士「そうかな? とりあえず僕たちも戻るとしようか」

戦士「そうだな……お前はいつからボクっ娘になったんだ?」

魔道士「ボクっ娘は好みでない?」

戦士「興味がない」

魔道士「つまんないの」
61 :のんびりのんびり [saga]:2011/11/25(金) 22:29:30.38 ID:Kjz4Qp81o
今から出かけなきゃいけなくなったので
今日はここまでです。
すみません。

次回は少しの間来れそうにありません。
全然話が進まないままだよ……
すみません。

ではまたノシ
62 :宿の部屋 :帰って来れたのでのんびり再開 [saga]:2011/11/25(金) 23:59:18.35 ID:Kjz4Qp81o

勇者「ど、どうする?」アタフタ

忍者「と、とりあえず、お、お、お、お茶でも、の、の、飲む?」アタフタ

勇者「に、に、にんzゃ、おちちけ!」アタフタ

忍者「勇者こしょ落ち着きにゃよ!」アタフタ

勇者「……」

忍者「……」

勇者「戦士たちを待とう」

忍者「そうだね」
63 :宿の部屋2 [saga]:2011/11/26(土) 00:03:55.66 ID:IWvxSCofo

魔道士「……」

戦士「……」

魔道士「戦士ちゃん?」

戦士「どうした? それとちゃん付けで呼ぶな」

魔道士「どうしてこっちの部屋もダブルベッドがひとつなのかな?」

戦士「……すまん、完全に失念してた」

魔道士「……」

戦士「……」

魔道士「まぁいいか」

戦士「えっ?」
64 :宿の部屋 [saga]:2011/11/26(土) 00:07:11.94 ID:IWvxSCofo

勇者「……」

忍者「……」

勇者「……戦士たち遅いな」

忍者「えっ? そ、そうだね」

勇者「あっ、ごめん」

忍者「えっ? ご、ごめん」

勇者「……」

忍者「……」
65 :宿の部屋2 [saga]:2011/11/26(土) 00:14:40.49 ID:IWvxSCofo

魔道士「ふふ〜ん。お風呂はいいねぇ。というか部屋に温泉付いてるとか超最高だね〜ん」ポカポカ

戦士「……」

魔道士「戦士も入ってきなよ」ポカポカ

戦士「……」

魔道士「このベッドもふかふかで気持ちいいにゃ〜ん」ゴロゴロ

戦士「……なぁ?」

魔道士「どうしたにゃん?」

戦士「何故Tシャツだけなんだ?」

魔道士「むっ! 失礼な! パンツも履いてるにゃん!」

戦士「そ、そうか。いや、そういう意味じゃなくてどうしてそんな格好なんだ?」

魔道士「ちなみに私は着痩せするタイプだにゃん」ボヨーン

戦士「そ、そうか。いやいや、そうじゃなくてどうしてそんな格好なんだ?」

魔道士「寝る時は基本的にこの格好だにゃん」

戦士「そ、そうか……」

魔道士「にゃん♪」
66 :宿の部屋 [saga]:2011/11/26(土) 00:15:07.08 ID:IWvxSCofo

勇者「……」

忍者「……」

勇者「……」

忍者「……」

勇者「……」

忍者「……」
67 :宿の部屋2 [saga]:2011/11/26(土) 00:22:14.39 ID:IWvxSCofo

戦士「うむ、なかなかいい湯だったな」ポカポカ

魔道士「ん〜」

戦士「魔道士? どうした?」

魔道士「ちょっとコレ見てもらえる? 絶対おかしいわ」

戦士「またネットしてるのか? というかこの世界にネットする相手がいるのか?」

魔道士「一応いるわよ。それでこれなのだけど」

戦士「ベッドで寝ながらとは行儀が悪いぞ」

ギシッ

戦士「どれどれ? ……むっ? 確かにこれはおかしいな」

魔道士「でしょう?」

ピトッ

戦士「!!」

魔道士「どうしてこうなったのかしら? これが元になるのだから……」

戦士「ち、ち、ち、ち、ち」

魔道士「ち?」

戦士「近い!!」ガバッ

魔道士「どうしたのかしら?」

戦士「若い女がそんな格好で男に近寄るなんて不謹慎だぞ!」

魔道士「あんたは気にしすぎよ」

戦士「お、お前は気にしなすぎだ!」

魔道士「別にいいじゃん」メンドクセー
68 :宿の部屋 [saga]:2011/11/26(土) 00:23:25.68 ID:IWvxSCofo

勇者「……もしかして戦士たちは別の部屋なのか?」

忍者「あっ! そうかもしれないね」

勇者「ちょっと聞いてくるか」

忍者「私も行くよ!」
69 :宿の部屋2 [saga]:2011/11/26(土) 00:30:47.37 ID:IWvxSCofo

魔道士「あははははは、これ超うけるんですけどぉ!」

戦士「こらっ! その喋り方は止めなさい!」

魔道士「はぁ〜い! でもこれおもしろいよね」

戦士「うむ。ねこがかわいいな」

魔道士「ねこじゃなくてぬこだよ?」

戦士「それはこやつらが勝手にそう言ってるだけだろう」

魔道士「そうじゃないよ! ぬこだよ! ぬこ!」

戦士「ねこだ!」

わーわー
きゃーきゃー

魔道士「くらえ! 奥義・布団の舞!!」

バサッ

戦士「このっ! って、見えない!?」

魔道士「はっはっはっ! こうして布団と一緒に覆いかぶさることによって、攻撃は可能となるのだよ!」

戦士「暑苦しい! やめろ!」

わーわー
きゃーきゃー
70 :宿の部屋2前 [saga]:2011/11/26(土) 00:39:30.38 ID:IWvxSCofo

勇者「やっぱり別の部屋だったんだな」

忍者「中から声が聞こえるね」

勇者「よし! いくぞ!」

忍者「おー!」

ガチャッ!

勇者「おい! せん……し?」

忍者「勇者? どうした……の……?」

ごそごそ←布団の中

おい! そこはやめろ!
はっはっはっ! いいではないか! って、そこは駄目よ。
やられてばかりではないぞ。
あははは。くすぐったいって。
これでトドメだ!
いたっ!
あっ、すまん。

ごそごそ←やっぱり布団の中

勇者「……」

忍者「……」

勇者「……」カァ

忍者「……」カァ

パタン

バサッ

戦士「ぷはっ! 暑い!!」

魔道士「ちっ! 逃げられたか」

戦士「ん?」

魔道士「どうしたにゃん?」

戦士「今誰かがいたような気がしたが気のせいのようだな。それよりお前はその喋り方が気に入ったのか?」

魔道士「ふ〜ん。喋り方はこれが落ち着くにゃん」

戦士「そ、そうか」
71 :宿の部屋 [saga]:2011/11/26(土) 00:40:01.00 ID:IWvxSCofo

勇者「……」ユデダコ

忍者「……」ユデダコ

勇者「……ふ、風呂入って来る」ユデダコ

忍者「えっ!? ……う、うん」ユデダコ
72 :宿の部屋2 [saga]:2011/11/26(土) 00:41:08.55 ID:IWvxSCofo

魔道士「ふんふ〜ん♪」

戦士「……おい」

魔道士「どうしたにゃん?」

戦士「パンツが見えそうだから何か穿け」

魔道士「えー!? 面倒だからいやにゃ」

戦士「穿け!」

魔道士「どうしてにゃん? 別にいいにゃん」

戦士「駄目だ!」

魔道士「別に誰も困らないからいいにゃん」

戦士「俺が困る!」

魔道士「……えっち」ポッ

戦士「違う! そうじゃない! 違わなくないが違う! 目のやり場に困るという意味だ!」

魔道士「……戦士だったら……いいよ」ポッ

戦士「やめろ!! そんなのに引っかからんぞ!」

魔道士「ちっ! 折角弱みを握れると思ったのに」

戦士「だから嫌なんだ!!」
73 :宿の部屋 [saga]:2011/11/26(土) 00:41:41.13 ID:IWvxSCofo

勇者「はぁ。いい湯だった。忍者も入って来いよ」ポカポカ

忍者「……う、うん」カァ

勇者「えっ?」

忍者「お風呂いってくるね」

タタタッ

勇者「えっ?」
74 :宿の部屋2 [saga]:2011/11/26(土) 00:43:02.53 ID:IWvxSCofo

魔道士「……ねぇねぇ」

戦士「なんだ?」

魔道士「ちょっとこっち来て」

戦士「あ? なんだってんだ?」

魔道士「ちょっと手を貸して」

戦士「あ? 首の後ろに手を当てさせて何がしたいんだ?」

魔道士「そこから腰あたりまで指でなぞってみて」

戦士「こうか?」スー

魔道士「ねっ?」

戦士「……一体何がしたいんだ?」

魔道士「ノーブラにゃん♪」

戦士「…………あ、アホかぁーーーー!!」カァ

魔道士「おおーー!! 戦士が照れてる! …………勝った」ニヤリ

戦士「もう……ヤだ」シクシク
75 :宿の部屋 [saga]:2011/11/26(土) 00:44:33.71 ID:IWvxSCofo

忍者「お、お風呂出ました」ポカポカ

勇者「あははは……おう! ちゃんとあったまったか?」

忍者「うん。テ、テレビ見てたんだね」

勇者「ああ。恋愛は失恋で恋を失うが愛は!? っていう映画だよ。結構おもしろいぞ。まだ始まったばかりだから忍者も一緒に見ようぜ」

忍者「う、うん」

トテテ

勇者「……そんなとこに立ったままでどうしたんだ?」

忍者「テレビ見てるよ?」

勇者「いやいやいや。俺はベッドで横になって見てるのに忍者が立ったまま見てたら俺すっげぇ嫌なヤツみたいじゃん。忍者も寛げって」

忍者「えっと……」

勇者「ほら、ここ空いてるぞ。って、寝転びながらテレビ見るの嫌いだっけ? 前はそうでもなかったと思うけど」ポンポン

忍者「う、うん、大丈夫だよ」

ポフン

勇者「あはは。変なヤツだなぁ。それでだなあの男が主演でその横にいるのが なんちゃらかんちゃら説明 なんだよ」

忍者「そうなんだ……えへへ」
76 :宿の部屋 [saga]:2011/11/26(土) 00:45:05.03 ID:IWvxSCofo

魔道士「ねぇねぇ、愛と恋の違いって何かな?」

戦士「真心をこめるか下心だけかの違いだろ」

魔道士「ふ〜ん。じゃあさ、恋愛で失恋をしたら愛が残るじゃん? それってどうなるのかな?」

戦士「愛がなくなるから失恋するんだろ」

魔道士「ほぉ、なるほど」

戦士「急にどうしたんだ?」

魔道士「べっつに〜」
77 :宿の部屋 :>>76は宿の部屋2の間違い [saga]:2011/11/26(土) 00:46:39.31 ID:IWvxSCofo

勇者「面白かったなぁ。まさかあんなことになるなんてな」

忍者「だよね! あそこで悪の親玉が出てくるとは思わなかったね」

勇者「おっと、もうこんな時間か。そろそろ寝るか?」

忍者「そうだね」

勇者「それじゃあ俺はソファで寝るから忍者はベッドで寝ろよ」

忍者「えっ!? い、一緒に寝ないの?」

勇者「えっ!? そ、それはさすがにまずいだろ」

忍者「そうかな? わ、私は……その……いいんだよ?」

勇者「ぐはっ!」

忍者「勇者? どうかしたの?」

勇者「い、いや何もないよ。俺はソファでいいからな」

忍者「どうして? ……はっ! 私なんかと寝るのは嫌だよね、そうだよね」ショボン

勇者「いやいや、そういうことじゃなくてだな」

忍者「ほんとに?」

勇者「お、おう!」

忍者「じゃあ一緒に寝ようよ?」

勇者「うぐっ! それは……」

忍者「やっぱり嫌なんだ」ウルウル

勇者「違うよ! 違うって!!」
78 :宿の部屋2 [saga]:2011/11/26(土) 00:48:56.88 ID:IWvxSCofo

魔道士「ふぁ〜」

戦士「眠そうだな。もうこんな時間か。そろそろ寝るか?」

魔道士「そうだね〜」

戦士「俺はソファで寝るからお前はベッドを使っていいぞ」

魔道士「はぁ? 何言ってんの? 一緒にベッドで寝ればいいじゃん」

戦士「アホか!」

魔道士「どうして?」

戦士「あのな〜、若い男女が一緒のベッドで寝るなんて駄目だろうが」

魔道士「旅をしてたらそんなこと気にならないじゃん。いつも近くで寝てるんだから、そこに布団があるかどうかだけなんだから気にする方がおかしいって」

戦士「それとこれとは別だ!」

魔道士「戦士は気にしすぎだよ。ほらっ! はやく寝るよ!」グイッ

戦士「引っ張るな!」

魔道士「ほらっ! 観念しな!」グイグイ

戦士「離せ!」

魔道士「それに明日から魔物討伐しなきゃならないんだから、ちゃんと寝ておかないと危険だよ」

戦士「……」

魔道士「この部屋のソファは大きいから寝るのにはいいかもしれないけど、休める時にちゃんと休んでおかないとね?」

戦士「それはまぁそうだが……」

魔道士「心配かけさせないでよね?」

戦士「……わかったよ」

魔道士「ほんとに?」

戦士「ああ。一緒に寝るぞ」

魔道士「うん!」

パサッ

戦士「ったく」

魔道士「……ねぇ?」

戦士「どうした? はやく寝ろよ」

魔道士「……痛くしないでね?」

戦士「だぁーーーーー! やっぱりソファで寝る!!」ガバッ

魔道士「あははははは! 冗談だよ。ほらっ、早く寝る!」

戦士「ぐっ、こいつは……」
79 :宿の部屋 [saga]:2011/11/26(土) 00:49:29.14 ID:IWvxSCofo

勇者「……」

忍者「……」

勇者「……」

忍者「……」

勇者「……なぁ?」忍者「……ねぇ?」

勇者「あっ! な、なんだ?」

忍者「ゆ、勇者からいいよ!」

勇者「いや、忍者から」

忍者「勇者からどうぞ!」

勇者「いやいや、忍者からどうぞ」
80 :宿の部屋2 [saga]:2011/11/26(土) 00:50:51.13 ID:IWvxSCofo

魔道士「う……ううん」zzz

戦士「寝るの早いな。なんだかんだで疲れてたのか?」

魔道士「すーすー……むにゃむにゃ」zzz

戦士「俺も寝るか」

ゴロン

戦士「!?」

むにゅ

戦士「!?」

ぽにょんぽにょん

戦士「!?」

魔道士「ううん……そこは……駄目よ……むにゃむにゃ」zzz

戦士「ね、寝れん……というかこいつは警戒心とかないのか?」

魔道士「う……あん……むにゃむにゃ」zzz

むにゅむにゅぽにょんぽにょん × ∞

戦士「あかん。これはあかんでぇ! ワイはどなしたらええんや? …………どないもせんでええんや。ワイは寝るんや!」

魔道士「ああん……戦士ぃ……そこは……あぁん……」zzz

戦士「!!!!!」

魔道士「やぁだ……あん……」zzz

戦士「……お前、起きてるだろ?」

魔道士「寝てます……むにゃむにゃ」zzz

戦士「やっぱりソファで寝る!!」ガバッ
81 :宿の部屋 [saga]:2011/11/26(土) 00:51:33.75 ID:IWvxSCofo

勇者「に、忍者……」

忍者「勇者……」

勇者「……」

忍者「……」
82 :翌朝 :なんでこんなに長くなったんだろ? [saga]:2011/11/26(土) 00:53:14.14 ID:IWvxSCofo

勇者「……」

忍者「……」

戦士「……」

魔道士「あれ? みんな元気がないでござるな。久しぶりの布団で逆に寝られなかったでござるか?」

勇忍『そ、そんなことない!!』

魔道士「ホントでござるか?」

戦士「というか、おまえのせいだろうが!!」

魔道士「あらっ、声が大きいわよ。それに今日は寝かさないぞ! って言ったのは戦士でしょ」

勇忍『!!!』

戦士「言ってねぇ!!」
83 :ギルド [saga]:2011/11/26(土) 00:54:03.66 ID:IWvxSCofo

勇者「さて、気をとりなおしてギルドに来たが、どうすりゃいいんだ?」

受付「いらっしゃいませ。ご登録ですか?」

勇者「あっ、はい。このカードをもらったんですけど」

受付「はい、少々お待ちください……カードの偽造はございませんので、登録可能です。それではこちらの登録用紙の方へご記入ください」

勇者「はい」
84 :個人的キャラ投票第一位は受付さん [saga]:2011/11/26(土) 00:55:40.94 ID:IWvxSCofo

受付「それではこれで登録の方は終わりとなります。こちらがギルドカードとなっております」

勇者「ありがとうございます」

受付「あちらの掲示板に依頼票がございますので、受けたいものがございましたらこちらの受付までその依頼票をお持ちください」

勇者「はい」

受付「それとギルドカードは紛失されると、再発行できませんのでお気をつけください」

勇者「はい」
85 :ギルド掲示板前 [saga]:2011/11/26(土) 01:08:16.31 ID:IWvxSCofo

勇者「登録はできたけど、どうする?」

戦士「そうだな。とりあえず依頼票っていうのを見てみるか」

忍者「そうだね」

魔道士「色々あるにゃ〜」

勇者「ん〜、ん? Aランク? こっちはBランク?」

戦士「難易度でランク分けされてるみたいだな」

忍者「ランクによって報酬も違ってるみたいだね」

魔道士「ねぇねぇ、これなんていいんじゃないかにゃ?」

勇者「どれどれ?」

戦士「まぁこれくらいなら大丈夫だろ」

忍者「ランクはどれくらいなの?」

魔道士「ん〜っと、Sランクだにゃん」

勇者「へぇ、これでSなんだな」

戦士「様子見も兼ねて、とりあえずこれにするか」

忍者「そうだね」

魔道士「それじゃこれでいってみるにゃ〜」
86 :ギルド受付 [saga]:2011/11/26(土) 01:13:07.91 ID:IWvxSCofo

受付「あの……こちらは初めての依頼になってますよね?」

勇者「はい、そうですけど?」

受付「えっと、こちらはSランクの依頼となっていまして、かなりの上級者の方でも一部のチームの方々しか受けないようなものなのですが……」

勇者「そうなんですか?」

受付「はい。Sランクはかなり危険な内容となっておりますので」

勇者「そうですか。でも、別に問題はないですよ」

受付「……わかりました、こちらの依頼を受けつけます」

勇者「ありがとうございます」

受付「依頼不達成の場合は罰則がございますが、危険だと思われた場合にはすぐに放棄してください」

勇者「わかりました。心配してくださってありがとうございます」
87 :のんびりのんびり [saga]:2011/11/26(土) 01:15:06.42 ID:IWvxSCofo

睡魔と言う名の眠気がヤバいので今日はここまで。
相変わらず話は進まないです。
ではまたノシ
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/26(土) 01:39:01.34 ID:p4gk9hiSO
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/26(土) 11:07:44.65 ID:tK7WFfZDo
素晴らしいな乙
90 :遅くなったけどのんびり再開します [saga]:2011/11/30(水) 22:56:56.91 ID:t/6Nt1V0o

勇者「さて、早速行くか?」

戦士「そうだな。場所はどこだ?」

忍者「ちょっと待ってね……あっちに見える山の麓だよ」

勇者「あれか……かなり遠そうだな」

戦士「……魔道士!」

魔道士「何ざます?」

戦士「転移魔法であそこまで行くぞ」

魔道士「そうざますか。頑張るざますよ」

戦士「お前がやるんだぞ?」

魔道士「嫌ざます。疲れるざます」

戦士「……やってくれたら特員13のポラロイドをやろうと思ったんだがな」ボソッ

魔道士「やります! やらせてください! お願いします!」

戦士「そうか。それじゃ頼むぞ」

シュン!
91 :とある山の麓 [saga]:2011/11/30(水) 23:01:08.43 ID:t/6Nt1V0o

シュン!

グルルルルルルルルル × 20

勇者「おっ? いきなりか!」

戦士「これを倒せば任務完了か?」

忍者「えっとね、この魔物は倒したあとに牙を持って帰らなきゃいけないみたいだよ」

勇者「それなら、魔道士は参加しない方がよさそうだな」

戦士「そうだな。牙ごと消し炭にしそうだからな」

魔道士「失礼だにゃ! それよりも例のブツをよこすにゃ!!」

戦士「帰ってからな」

ガァァアアア × 20

戦士「さて、いっちょやるか」
92 :ギルド [saga]:2011/11/30(水) 23:03:02.99 ID:t/6Nt1V0o

受付「いらっしゃいませ……あら? どうかされたのですか?」

勇者「とりあえず先ほどの依頼を片付けてきましたので」

受付「はい?」

勇者「これが牙です」

ゴトゴトゴト

受付「はい?」

勇者「こういうこと初めてやったんですけど、牙って重いですね」

受付「これは一体……?」

勇者「えっ? あの、この依頼のところに書いてある証明の牙ですよ」

受付「……少々お待ちください」

かくにんちゅー

受付「確認が終わりました。こちらの依頼の魔物の牙ということが証明されましたので、この依頼は解決となります。おめでとうございます。こちらが報酬になります」

勇者「ありがとうございます」

魔道士「おお! パネェ! こんなに貰えるとかマジパネェ!」

戦士「これっ! みっともないからやめなさい」

忍者「でも、こんなに貰えるなんて凄いね」

受付「あ、あの」

勇者「はい?」

受付「この依頼は遠く離れた場所ですし、魔物の強さも並ではありません。それなのにこんな短時間でどうされたのですか?」

勇者「魔道士が転移魔法を使えるので、移動時間はかからないんですよ。それとこのくらいの魔物だったらそこまで問題ではないですよ」

受付「て、転移魔法ですか!? で、ですが、この魔物は、このくらいという言葉で片付けられるほど弱くはありませんが……」

勇者「そうですか? では俺たちが強かったということですね」ニコッ

受付「笑顔でさらっとものすごいことを仰られますね」

勇者「そうですか?」

受付「はい……とにかく、ご依頼ご達成、おめでとうございます」

勇者「ありがとうございます」ニコッ
93 :ギルド前 [saga]:2011/11/30(水) 23:07:42.02 ID:t/6Nt1V0o

魔道士「ねぇねぇ、お金も手に入ったことだし、そろそろお昼時だし、ご飯食べにいかない?」

勇者「そうだな」

チンピラ1「よぉ!」

戦士「あ? お前ら、誰だ?」

チンピラ2「てめぇら、怪我したくなかったら、ソレをよこしな」

戦士「なんだ、ただのチンピラか」

勇者「どうする?」

忍者「ほっとけばいい」

チンピラ3「ああん? ごちゃごちゃうっせぇんだよ! さっさと金を置いていきな」

魔道士「これだけお金があれば前から欲しかったPDAが買えるかな」ブツブツ

チンピラ1「てめぇも無視してんじゃねぇよ!」

ドカッ

魔道士「あっ!」

ガシャン
バキッ! バキッ! グシャッ!

勇者「あっ!」
忍者「魔道士の」
戦士「のーとぱそこんが!!」

魔道士「ああああああーーーーーーー!!!!!」

勇者「これは」
忍者「危険」
戦士「逃げるぞ」

魔道士「わ、わ、わ、わ、私の愛機が!!!!! この前セレロンからアイセブンにしたばっかりなのに!」

チンピラ2「てめぇら自身がこうなりたくなかったら、さっさと金だしな」

勇忍戦『逃げろ!』ダダダッ

チンピラ3「な、なに逃げてんだごらぁ!!」

魔道士「………………………」ユラリ

チンピラ1「仕方ねぇ。とりあえずこいつからやっグボォォアアアア!!!」ドゴン

チンピラ's『!?』

魔道士「…………おしおきタイムだぜ、ベイビー」ギラン

ドカッ
バキッ
ゴンゴンゴン
ダァーーン

チンピラ8「ひ、ひぃぃいいい」

ドゴン
バコン

チンピラ23「ひ、ひぃぃいいい」

パンパン
バキッ

チンピラ49「ひ、ひぃぃいいい」

ドカッバキッボコッ

チンピラ100「ひ、ひぃぃいいい」
94 :ギルド前(土下座で整列は異様) [saga]:2011/11/30(水) 23:11:50.13 ID:t/6Nt1V0o

魔道士「次は殺すぞ?」ゴゴゴ

チンピラ's『す、すんませんでしたぁーーーー!!』ドゲザー

勇者「ま、魔道士?」

魔道士「ああ?」ゴゴゴ

忍者「お、落ち着いて? ねっ?」

魔道士「落ち着けだぁ?」ゴゴゴ

戦士「うるさい!」ペシッ

魔道士「いたっ! 何をするだーーーー!!」

戦士「やりすぎだ!」

魔道士「なんだとーー! だってあいつら私のアイセブンちゃんを! なけなしの小遣いを貯めてやっとのことで買ったのに!」

戦士「……今度俺が買ってやるから許してやれ」

魔道士「えっ!? ほんとに?」

戦士「ああ」

魔道士「マジですか!? やったーーー! ……でも高いよ?」

戦士「俺はお前みたいに趣味とかないから貯金はあるんだよ」

魔道士「ちなみにいくらくらい貯めてるの?」

戦士「ん? 確か先月確認したときで……8億はあったかな」

魔道士「なんですとぉぉぉぉおお!!!!」ピャー

戦士「うおっ! びっくりした!」

魔道士「どどどどどどどどどどどどどどどどうしてそんなにあるんですかい!?」

戦士「あ? 使わなかったらそのくらいすぐ溜まるだろ?」

魔道士「なんで!? どうして!?」

勇者「……」

忍者「……もしかして魔道士にちゃんと分け前渡してなかったの?」

勇者「いや、渡したはずなんだけど……」

戦士「逆にお前の残高はどれくらいなんだ?」

魔道士「…………ごにょごにょ」

戦士「あ? なんだって?」

魔道士「……三万くらいです」

戦士「はぁ!? 全然ないじゃないか!? 何に使ってるんだ!?」

魔道士「携帯の開発費でなくなっちゃった」テヘッ

戦士「はぁ……ったく。まぁ今回は俺が買ってやるから」

魔道士「ありがとー! 戦士大好き!」ダキッ

戦士「こ、こらっ! 抱きつくな!!」

魔道士「というか結婚して!!」

戦士「あほかっ! お前が目当てなのは金だけだろ!」

魔道士「いいじゃ〜ん。結婚したら私の身体は戦士のものだよ?」ポヨンポヨン

戦士「うるさい! というか公衆の面前で胸を揉むな!! この変態が!!」
95 :飯屋 :あずきバーうまうま [saga]:2011/11/30(水) 23:13:50.52 ID:t/6Nt1V0o

勇者「ふぅ、食った食った」

忍者「おいしかったね」

勇者「これからどうする?」

戦士「俺はこのバカの買い物に付き合うからお前たちは好きにしててくれ」

勇者「買い物?」

戦士「のーとぱそこんを買いに行くんだよ」

忍者「……戦士も大変だね」
96 :飯屋前 [saga]:2011/11/30(水) 23:17:24.32 ID:t/6Nt1V0o

勇者「何しよう?」

忍者「どうしようっか? ギルドに行って何かやる?」

勇者「ん〜そうだな……俺たちも買い物に行くか」

忍者「えっ?」

勇者「戦士が魔道士にプレゼントするんだから、俺も忍者が欲しいもの買ってやるよ」

忍者「えっ?」

勇者「嫌だったか?」

忍者「ううん! 嬉しい!! ……でもいいの?」

勇者「いいよ。俺も貯金は残ってるしな」

忍者「でも悪いなぁ」

勇者「気にすんなって。欲しいものはあるか?」

忍者「欲しいもの? ……愛かな」ボソッ

勇者「えっ? なんて言ったんだ?」

忍者「ううん、なんでもないよ!」アセッ

勇者「?」

忍者「欲しいものかぁ……えっと、あのね」

勇者「なんだ? なんでもいいぞ」

忍者「えっと、シノブブランドの足袋が欲しいなぁ、なんて思ったり思わなかったりラジバ……」モジモジ

勇者「ん? そんなのでいいのか?」

忍者「えっ? いいの!?」

勇者「ああ。それじゃ探しに行くか」

忍者「うん!!」
97 :とあるお店 [saga]:2011/11/30(水) 23:21:47.59 ID:t/6Nt1V0o

魔道士「おっ? おぉぉおおおお! ……こ、これは!! ……あっ! あっちにあるのは! ……」ダダッ

戦士「えらくはしゃいでるな」

魔道士「戦士! ここすごか! 品揃えが半端なかとですよ!」

戦士「わかったからちょっと落ち着けって」

魔道士「あっ! これは!」

戦士「ん? どうしたんだ?」

魔道士「……あ・な・たぁ〜ん!」ツンツン

戦士「その呼び方はやめろ! クネクネするな! ツンツンするな!」
98 :とあるシノブショップ [saga]:2011/11/30(水) 23:24:28.27 ID:t/6Nt1V0o

勇者「……」

忍者「はぁ〜ん、これすっごぉい!」クネクネ

勇者「えっと、足袋だよな?」

忍者「うん! このシノブブランドは凄いんだよ! 履いてるのに何も履いてないくらい軽くて、それでいて丈夫で、さらに対魔法のプロテクトもかけられてて、さらにさらにデザインは老若男女問わずの人気だし、見えないところにも気を配るデザインで、履き心地は天にも昇れるんだよ!! というか本当に飛べちゃうよ!!」

勇者「そ、そうか……それでこの値段なんだな」

忍者「うん……ちょっと高いから買えない人も多いんだ」

勇者「ちょっとか……これって足袋だよな?」

忍者「そうだよ」

勇者「足袋の値段が……7千万か、しかも片方だけで」

忍者「……ごめん、調子に乗りすぎちゃった」ショボン

勇者「いや、そんなことないって」アセアセ

忍者「よくよく考えればこんな高いの買ってもらうとかどうかしてたよ。ごめんね」ショボボン

勇者「い、いや、そういうつもりじゃないんだよ! 単純に足袋の値段ってところで驚いただけだから!」

忍者「でも……」

勇者「忍者はこれが欲しいんだろ?」

忍者「う、うん」

勇者「じゃあ買おうぜ!」

忍者「勇者……ありがとう」

勇者「気にすんなって言っただろ! 俺は忍者にいろんなものを貰ってきたからな。それのお礼だよ」

忍者「いろんなもの?」

勇者「えっと……まあ色々だよ」
99 :飲み屋 [saga]:2011/11/30(水) 23:28:10.41 ID:t/6Nt1V0o

わいわいがやがや

魔道士「っぷはーーー! 今日の酒はうまいぜよ!」

戦士「これっ! そんなはしたないことしないの!」

勇者「魔道士はご機嫌だな」

戦士「ああ。買い物の時からずっとテンションが高いぞ」

勇者「そうなんだ。それほど嬉しかったんだな」

忍者「っぷはーーーーー! 今日の酒はマジやべぇ! パネェっす!!」

戦士「……忍者はどうしたんだ? お前ら今日何してたんだ?」

勇者「足袋を買ってやったんだけど、それからずっとあんな感じなんだ」

戦士「足袋? ……もしかして今履いてるアレか?」

勇者「ああ」

戦士「シノブブランドじゃねぇか! 買ってやったのか?」

勇者「知ってるのか? そうだよ」

戦士「……そりゃテンションもあがるか」
100 :ひゃーーーっく! [saga]:2011/11/30(水) 23:30:27.80 ID:t/6Nt1V0o

勇者「そうだ! 今日の部屋割りはどうするんだ!?」

戦士「……俺と勇者、忍者と魔道士でいいだろ」

勇者「だよな! そうだよな!」

忍者「わ、私もそれに賛成!」

魔道士「駄目にゃん! 私は戦士と同じ部屋がいいにゃん!」

戦士「はぁ? 何言ってんだ?」

魔道士「今日のお礼をしなきゃいけないにゃん」

戦士「別にいらねぇよ」

勇者「……ごめん! 気が利かなかった!」

忍者「そ、そうだよ! 考えてみれば戦士と魔道士はそういう関係だもんね」

戦士「はっ? お前ら何言ってんだ?」

忍者「大人な関係だもんね」

戦士「はっ?」

忍者「そりゃアナr」

勇者「言わせねーよ!」

戦士「何を勘違いしてるんだ? 俺と魔道士は別にそういうことはないぞ?」

魔道士「ふっふっふっ! それは今日までの話だにゃん。明日からは違うにゃん……既成事j」

戦士「黙れ! この変態が!!」

忍者「変態!? ……そんな、私はそこまでじゃないよ」アセアセ

勇者「忍者? 誰もそんなことを言ってないぞ?」

忍者「で、でも勇者がそう望むのなら……」

勇者「はい? 何を言ってるんだ?」

忍者「そりゃ私だって恥ずかしいけど……頑張って見せるよ」

勇者「何を!? っていうかどうした?」

忍者「勇者にだったら見せるよ……私のオナn」

勇者「言わせねーし、見ねーし!!」

戦士「あ〜、その、なんだ。人の性癖に口出すつもりはないが、ほどほどにしておけよ!」

勇者「ちげーよ! なんだよ、その俺が変態みたいな口ぶりは!! むしろお前らの方だろ!」

戦士「むっ? 俺はそういったことは何もないぞ?」

勇者「何言ってんだよ! 昨日だって魔道士と……その……やってただろ!!」

戦士「はぁ? 何言ってんだ?」

勇者「えっ?」

戦士「えっ?」

忍者「えっ?」

魔道士「なにこれこわい」
101 :ひゃーーーっく、いち! [saga]:2011/11/30(水) 23:32:17.22 ID:t/6Nt1V0o

戦士「それは誤解だ! そんなこと一切やってないぞ!」

勇者「で、でも昨日布団の中で……」

戦士「それはただじゃれてたというか、魔道士の嫌がらせだ!」

勇者「そ、そうなのか」

忍者「そうなんだ。びっくりしたよー」

戦士「ったく、何を考えているんだ」

魔道士「ひ、ひどい! 昨日はあんなことまでしたのに!!」

勇忍『えっ? やっぱり』

戦士「ややこしくなるから、やめろ!!」
102 :のんびりのんびり [saga]:2011/11/30(水) 23:34:02.71 ID:t/6Nt1V0o
今日は短いですが、ここまでです。
相変わらず話が進まない。
次回こそは!

ここまで読んでくれた方がいらっしゃいましたら
ありがとうございます。

ではまたノシ
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(栃木県) [sage]:2011/11/30(水) 23:52:01.87 ID:E8oD1nMto
シノブブランド高いよな
作りは良いんだが
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/01(木) 00:02:02.37 ID:23pBr9gIO
105 :ギルド前 :レスありがとう [saga]:2011/12/01(木) 21:24:30.33 ID:RBkARM7go

勇者「今日も一日がんばるぞ!」

忍者「どんな依頼があるかな?」

戦士「もう少し手ごたえがあればいいのだが」

魔道士「刺身の上にタンポポをのせる仕事がやりたいお」

勇者「無事過ごしてるんだからいいじゃないか」

忍者「そうだよねー」

戦士「それでもたまには発散しておきたいだろ。登録してから数日がたったが、Aランクは簡単すぎるし、Sランクもちょっとな。SSランクも中途半端だし」

魔道士「道路に片手だけの軍手を落とす仕事もやりたいお」
106 :ギルド :>>103ですよね♪ [saga]:2011/12/01(木) 21:28:52.29 ID:RBkARM7go

わいわいがやがや

戦士「なんだか騒がしいな」

忍者「何かあったのかな?」

勇者「すみません、何かあったのですか?」

受付「おはようございます。実は今日SSSランクの依頼がありまして、皆様興味を持たれたということなのです。報酬もかなりのものになっているのですが、その分危険も伴いますので、どちら様も踏み切れないといったところです」

勇者「へぇ。どんな内容なんですか?」

受付「超魔悪魔の退治です。数は十体、証明部位は額についている翡翠となっております」

忍者「超魔悪魔?」

受付「はい、最近確認された魔物……いえ、悪魔です。その強さは魔王を遥かに凌駕していると言われております」

戦士「魔王より強いのか……最近そういうのが多いんだな」

受付「それはこの世界全ての生物の強さが底上げされたからですね」

勇者「どういうことですか?」

受付「魔王はこの世界の力を抑制する魔法を使用していたようです。魔王が死んだことによってその魔法が消えたのです」

戦士「へぇ、そんなことがあったのか。だから魔物が強くなっていたんだな」

受付「北の国が研究を行っていたようで、他の人たちは誰も気がつかなかったようです。ちなみに魔王を遥かに凌駕している、というのは、当時の魔王、つまり抑制魔法を使用している状況の魔王を凌駕しているということです」

忍者「ややこしいね。とにかく、過去最強と言ってもおかしくないってことだよね」

受付「当時の魔王の本当の実力というものがわかりませんが、そうなりますね」

勇者「どうする?」

戦士「超魔悪魔というのがどういうものか調べてからの方がよさそうだな。十体というのも厄介そうだからな」

スタスタ

忍者「魔道士?」

ペリッ

魔道士「いっただき〜」

ざわざわ

勇者「ま、魔道士!! 何してんだ!?」

魔道士「えっ? この依頼受けるにゃん?」

戦士「お前は話を聞いてなかったのか?」

魔道士「手ごたえが欲しいんだよね?」

戦士「そこじゃねぇ!」

魔道士「よくわかんないけど、はいこれ」

受付「……よろしいのですか?」

魔道士「よろしく〜」

受付「……かしこまりました」

勇忍戦『こらーーー!!』
107 :ギルド前 [saga]:2011/12/01(木) 21:35:09.63 ID:RBkARM7go

戦士「本当に受けやがった」

魔道士「えへへ」

勇者「えへへ、じゃない! どうするんだよ!!」

忍者「今回はかなりヤバイみたいだよ」

魔道士「だからこそだよ、ワトソン君」

忍者「ワトソンなんて名前じゃないよ!」

魔道士「こんなヤバイ依頼なんて他の人にさせられないでしょ? 勝てる可能性があるのは私たちだけなんだから、こんなところで躊躇なんてしてられないわ。もし他の人が依頼を受けた場合、死人が出るだけよ」

戦士「魔道士……」

勇者「……そうだよな! 俺たちがやらねば誰がやるんだ! 魔道士の言う通りだ!」フンスッ

忍者「他の人を危険な目に合わせられないもんね」

戦士「仕方ないな。まあ手ごたえがありそうだから、楽しみではあるしな」

魔道士「ふふっ」
108 :とある平原 [saga]:2011/12/01(木) 21:39:54.97 ID:RBkARM7go

勇者「この辺りで確認されたんだよな?」

忍者「うん、この平原でもっとも多く目撃されてるよ」

戦士「さて、出てくるかな?」

魔道士「歩こう〜、歩こう〜、わたしは〜元気〜、歩くの〜大好き〜、どんどん行こう〜♪」

ザッ

??「だれだ?」

魔道士「私だ」

??「お前だったのか」

魔道士「また騙されたな」

??「全く気づかなかった」

魔道士「暇を持て余した」

??「神々の」

魔?『遊び』ビシッ



勇忍戦『はい?』


魔道士「いえ〜い」パシッ

??「いえ〜い」パシッ

ガッガッガシッガシッグッグッグッ

勇者「何してんだよ!!」

戦士「誰だ!?」

??「あっ、すみません」

魔道士「まさかこのネタをわかる人がいるとは思わなくて、ついテンションが上がってしまったお」
109 :新キャラ登場 [saga]:2011/12/01(木) 21:43:46.70 ID:RBkARM7go

勇者「それであなたは一体……」

??「あの、わ、私はおう……旅人です」

忍者「お、おんなの人ですか?」

勇者「顔を隠してる理由は何かあるのですか?」

旅人「声でわかるかと思いますが、女ですよ。女一人で旅をしていると色々と面倒なことが多いので、見た目だけは女だと気づかれないようにしているのです」

忍者「その気持ちわかります!」

旅人「ありがとうございます。それとあまり顔を見られるのは……」

勇者「そうですか。わかりました」

戦士「……お前はこんなところで何をしていたんだ?」

旅人「この辺りに魔物がいるようでしたので」

戦士「それを倒しに来たと?」

旅人「はい」

戦士「……」

勇者「戦士? どうしたんだ?」

戦士「……なんでもない」

魔道士「一人で旅をしていると言ってたけど、戦えんの?」

旅人「そうですね。自分で言うのもなんですが、そこらの兵よりは強いと思いますよ」

魔道士「ふ〜ん」

忍者「魔道士? どうしたの?」

魔道士「私この人嫌い」

勇者「ま、魔道士! いきなり何を言ってるんだ!! すみません!」

旅人「い、いえ、このような格好をしていれば、そう思われても仕方ありませんので」

忍者「最初は意気投合してそうだったのに」

魔道士「それとこれとは別よ」

勇者「ったく。戦士も何か言ってくれよ!」

戦士「……そうだな。俺も好かん」

勇者「戦士!? ど、どうしてだ!」

戦士「……なんとなくだ。だから気にするな」ギロッ

旅人「!」ビクッ

勇者「おい! なに睨んでるんだよ!」

忍者「二人ともどうしちゃったの?」

魔道士「べっつに〜」

戦士「……むっ!」

魔道士「っと、本命が来たようね」

勇忍旅『!!』
110 :超魔悪魔があらわれた [saga]:2011/12/01(木) 21:47:26.67 ID:RBkARM7go

超魔悪魔1(以下、超魔)「何かと思えば、人間か」

勇者「喋った!?」ビックリ

忍者「うそっ!?」ウソー

超魔2「我らを誰だと思っておるのだ?」

超魔3「自分たちしか喋られぬとでも思っておったのか?」

超魔4「人間風情が生意気よの」

戦士「ふん、悪魔如きが偉そうに喋りやがって」

魔道士「雑魚の癖に粋がってんじゃないわよ?」

超魔5「……」

超魔6「我らの強さもわからぬか」

勇者「忍者! 旅人さんと下がれ! 戦士! 俺も出る! 魔道士は後方支援頼むぞ!」

忍者「はい! 旅人さん、こちらへ」

旅人「は、はい」ガクブル

超魔7「わはは。我らと戦おうというのか?」

超魔8「どうせ我らに殺されるだけである」

戦士「俺は右から行く」

勇者「わかった」

魔道士「……ちょっと本気出していい?」

勇者「ああ、今回は許す」

超魔9「かっかっかっ。勝てるつもりか?」

超魔10「地獄を見せてやれ!」

勇者「いくぞ!!」
111 :戦闘中 :いちいちいちーーー! [saga]:2011/12/01(木) 21:51:39.07 ID:RBkARM7go

旅人「す、すごい!」

忍者「おー、暴れちゃってるねぇ。っと、一匹こっちに来たか」

旅人「ひっ!」

ザン!

超魔3「ぐっ! こいつ!」

忍者「勇者! こっちに漏れて来てるよ!」

勇者「悪い、そいつは頼む!」

戦士「なかなかやるみたいだな」

超魔4「人間風情がぁ!」

超魔10「我らは超魔悪魔だぞ! 人間如きに倒されてたまるか!」

魔道士「オラオラオラオラオラオラァ!」ドカドカドカドカドカ

超魔9「ぐえっ!」

魔道士「無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァ!」ドカドカドカドカドカ

超魔2「ぶべらっ!」

戦士「……あいつ魔道士なのに、なぜ魔法で戦わないんだ?」

勇者「強すぎだろ……」
112 :コンビニスイーツ食べたい [saga]:2011/12/01(木) 21:54:01.46 ID:RBkARM7go

ドドドドドドドド

旅人「な、なんて光景なの……」

忍者「完全に地形が変わってきちゃったね」

旅人「こんなにも強かったなんて……」

忍者「?」

旅人「あっ、その、魔物のことですよ!」

忍者「そうだね。私たちがいてよかったね」

旅人「はい」

忍者「魔道士の言ってた通り、この依頼は他の人たちじゃこなせなかっただろうね」

旅人「依頼?」

忍者「この悪魔たちを倒すっていうのは、ギルドから依頼が出てたの。それを私たちが引き受けたってこと」

旅人「そうだったのですか……勝てるのですか?」

忍者「このくらいなら大丈夫だよ」

旅人「……このくらい、ですか?」

忍者「私たちって無駄に強くなりすぎたみたいなの。それでも戦士は、まだまだ修行が足りぬ! とか言ってるけどね」

旅人「そ、そうですか」
113 :二度もぶった! 親父にもぶたれたことないのに! [saga]:2011/12/01(木) 21:57:46.72 ID:RBkARM7go

勇者「こいつらすぐ再生するんだな」

超魔1「ふはは。少しはやるようだが、貴様らでは我らには勝てぬ!」

超魔10「我らの再生能力を打ち破ることはできぬぅ!」

超魔6「貴様らの体力が尽きた時が、貴様らの最期よ!」

戦士「ふん」

魔道士「やっちゃっていい?」

勇者「ああ」

忍者「魔道士ー! 翡翠は壊しちゃ駄目だよー!!」

魔道士「オッケー」

超魔5「……」

魔道士「まどうし、いっきまーす!!」

ゴゴゴ……ちゅどーーーーーーーーーん!!!
114 :なでなで [saga]:2011/12/01(木) 22:00:11.01 ID:RBkARM7go

旅人「きゃっ!」

忍者「おっと。大丈夫?」

旅人「は、はい」

勇者「魔道士! いくらなんでもやり過ぎだ!」

戦士「もう少し小規模でできなかったのか?」

魔道士「いや〜、おっきなキノコ雲出したかったんだ」テヘッ

勇者「そんな理由で地形を変えるな!」

魔道士「てへっ。でも大丈夫だよ。今は粉塵で見えないけど、地表を魔法で保護しておいたから私の魔法では傷つかないよ」

戦士「本当か?」

魔道士「うん」

戦士「よくやった! えらいぞ」ナデナデ

魔道士「えへへ」
115 :きゃぁーーー! [saga]:2011/12/01(木) 22:01:30.88 ID:RBkARM7go

ゴォッ!

忍者「!!」

超魔5「一矢報いてやろう……死ぬがいい」

旅人「えっ?」

ドスッ!
116 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/01(木) 22:03:29.78 ID:RBkARM7go
さて、短いですがキリがいいので今日はここまでです。

読んでくれてありがとうございます。

ではまたノシ
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/01(木) 22:15:29.75 ID:bZUV+VHKo
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(不明なsoftbank) [sage]:2011/12/04(日) 22:43:58.94 ID:BberL7yho
119 :キャーー! :のんびり再開します [saga]:2011/12/05(月) 21:20:15.49 ID:qFRwG4+ao

ポタッ……ポタッ……

勇者「ぐっ! このやろう!」

忍者「勇者!!」

超魔5「き、貴様!」

ドカッ!

超魔5「くっ!」

戦士「ふっ!」

ザン!

超魔5「くそっ……ここまで……か」

バタッ
スゥゥゥ
120 :おおゆう…… :レスありがとう [saga]:2011/12/05(月) 21:23:45.25 ID:qFRwG4+ao

戦士「魔道士!」

魔道士「わかってる」

ポゥ

勇者「……ふぅ。死ぬかと思ったよ」

忍者「無事でよかった」ホッ

戦士「ったく。心配させやがって。魔道士が治癒魔法使えたからよかったものを」

魔道士「もう少しで王様に怒られるところだったね」アハハ

勇者「自分でやったことだけど、笑い事じゃないって」

旅人「……」
121 :嫌われ者 [saga]:2011/12/05(月) 21:27:01.15 ID:qFRwG4+ao

勇者「さて、これで全部か?」

忍者「うん、ちゃんと10個あるよ」

戦士「それじゃあ戻るか」

魔道士「うんたん♪ うんたん♪ うんたん♪」

戦士「さてと……それであいつはどうするんだ?」

勇者「あいつって……旅人さんのことか?」

戦士「ああ」

忍者「町まで一緒に戻ればいいんじゃないの?」

魔道士「えー!? あんなやつ別々でいいじゃん」

勇者「魔道士!」

魔道士「何?」

勇者「そんなこと言うなよ」

魔道士「なんで?」

勇者「なんでって、ここらは魔物が強いし一人じゃ大変だろ。だから一緒にいた方が安全じゃないか」

魔道士「……ちょっとくらい辛い思いした方がいいじゃん」

忍者「魔道士? どうしちゃったの?」

勇者「戦士からも言ってやってくれよ」

戦士「……俺も魔道士の意見とは変わらないが、さすがに死なれちゃマズイしな。魔道士、今回は折れておけ」

魔道士「えー!? 戦士がそういうなら仕方ないか」

勇者「戦士! お前もか! お前たち、一体どうしたんだよ!?」

魔道士「……べっつにぃ」

戦士「勇者、お前は気にするな」

勇者「なんだよ! 俺には言えないっていうのか!」

魔道士「うん」

戦士「ああ」

勇者「っ!!! ……わかったよ!!」

全員『……』
122 :KY [saga]:2011/12/05(月) 21:31:38.92 ID:qFRwG4+ao

魔道士「それじゃあ面倒だしさっさと帰るとするにゃん」

旅人「あ、あの」

勇者「どうしたんですか?」

旅人「その、私のせいでもめているみたいなので私のことは放っておいて頂いて構いませんので」

魔道士「今さらグチグチ言わないでもらえないかしら? ここに存在すること自体が既に面倒なのよ」

勇者「魔道士! いい加減にしろ!」

魔道士「……チッ!」

戦士「もういいだろ。あんたは俺たち……いや、魔道士が町まで連れて行ってくれる。そこからは自分でどうにかするんだな。いちいち口出しをするな」

勇者「戦士!」

戦士「……はぁ。はいはい、俺が悪かったよ」

勇者「あのなー、お前らがn

魔道士「もう行くにゃん」

シュン
123 :ギルド前 [saga]:2011/12/05(月) 21:34:42.78 ID:qFRwG4+ao

シュン

勇者「……」

魔道士「それじゃあとりあえずギルドに行くにゃん」

戦士「そうだな。解決したことを伝えておかないといけないからな」

スタスタ

旅人「す、すみませんでした」

勇者「いえ、貴女が謝ることは何もありませんよ。それよりもあの二人が失礼なことを言って、すみません」

旅人「い、いえ」

勇者「これからどうされるのですか?」

旅人「そうですね、旅費がそろそろ底を着きそうなので、私もギルドに登録して生活費を稼ごうかと思います」

勇者「一人で大丈夫ですか?」

旅人「はい、心配していただいてありがとうございます。それと先ほどは身を挺してまで守っていただきありがとうございました」

勇者「いえ、俺が弱いから傷ついただけなので、気にしないでください」ニコッ
124 :ギルド [saga]:2011/12/05(月) 21:36:42.77 ID:qFRwG4+ao

受付「あら? 何か忘れ物ですか?」

勇者「依頼が終わりましたので報告に来ました」

受付「えっ?」

忍者「これが証明部位です」

コトコト

受付「えっ?」

勇者「全部で10個です」

受付「えっ?」

勇者「ですから、全部で10個です」

受付「えっ?」

勇者「えっ?」
125 :ギルド前 :ちょっぴりペースアップ [saga]:2011/12/05(月) 21:38:01.65 ID:qFRwG4+ao

魔道士「すごいにゃーーーん!」

戦士「まさかここまでとは」

勇者「流石にこれは……」

忍者「本当に凄いね」

全員『報酬額がパネェ』

魔道士「これで念願の鯖管理ができるでござる! いや、ここは先にNASに手を出すのもありなのか?」

戦士「俺も何か買うかな」

勇者「欲しいものないしなぁ」

忍者「シノブブランドのクナイを買おうかな」
126 :デュエル [saga]:2011/12/05(月) 21:39:39.64 ID:qFRwG4+ao

魔道士「ところでさ、なんでこいつがいるの?」ギロッ

旅人「!!」ビクッ

勇者「こらっ! 旅人さんはギルドで生活費を稼ぐみたいだから、ここまで一緒だったんだよ!」

魔道士「えぇー! 弱いくせにギルドに登録するの?ププッ」

旅人「むっ!」ムカッ

戦士「どうせ認められなくて登録できないだろ」ニヤニヤ

旅人「むむっ!」カチン

勇者「これっ! やめなさい!」

旅人「お、お言葉ですが、あなた方も群れているだけで、一人では何もできないんじゃありませんか?」

魔道士「むっ!」ムカッ

戦士「むむっ!」ムカッ

旅人「ちょっと強いからって調子に乗らないで欲しいですね」フン

魔道士「やろうってのか? あぁん?」

戦士「あんたこそ調子に乗るな!」

旅人「だったら勝負よ!」

魔道士「やってやろうじゃねぇか!」

戦士「後悔させてやる」

戦魔旅『デュエル!!』

勇忍『えー、なにこれ』
127 :旅人の逆襲 [saga]:2011/12/05(月) 21:40:55.74 ID:qFRwG4+ao

旅人「とは言え、私のことを弱いって言ってたのですから、ハンデはもらいますね」

かちゃかちゃ……カチン

魔道士「なにこれ? こんなもの私の両手首につけてどうしたいの?」

かちゃかちゃ……ガチャン

戦士「おい! 何勝手に人の両足首に変なもんつけてんだ。しかもなんだこれ?」

旅人「見てわからないんですか?」ニヤニヤ

戦魔『……』イラッ

旅人「手首に着けたのは魔力封印装置で、足首につけたのは見ての通り重りですよ。ちなみにその重りは片方だけで100キロはありますので」

魔道士「魔力封印装置ねぇ」ジー

戦士「重りねぇ」ジャラジャラ

忍者「……片方100キロの重りなんてどこから出したのかな?」

勇者「気にしちゃいけません」

旅人「そして対戦相手は、こちらの魔物さんです!」ジャーン

通りすがりの魔物1(以下、通魔1)「よろしくっす」

通りすがりの魔物2(以下、通魔2)「どもっす」

旅人「ちなみにどちらもSランクの魔物ですよ」

魔道士「ふん、舐められたものね」

戦士「片腹痛し!」

忍者「あの魔物が喋ってることとか誰もツッコまないのかな?」

勇者「ツッコミどころが違うでしょ」
128 :通魔1さん…… [saga]:2011/12/05(月) 21:42:40.13 ID:qFRwG4+ao

通魔1「いくっすよ!」

戦士「とりあえず俺からやってやるか」ジャラ

旅人「ぷぷっ。その重りをつけたままでちゃんと戦えるのかしら?」

通魔1「とりゃーーーーー! ぶげらっ」ドゴン

旅人「はっ?」

戦士「わざわざ鎖をつけてくれてるのはありがたいな。武器として使いやすい」ブンブン

旅人「重りを軽々と振り回してるぅぅぅ!?」ナンダッテー

忍者「100キロごときじゃ戦士は拘束できないよね」

勇者「戦士なら1,000キロでも振り回しそうだよな」
129 :通魔2さん…… [saga]:2011/12/05(月) 21:43:27.61 ID:qFRwG4+ao

戦士「楽勝!」グッ

通魔1「」チーン

旅人「くっ! 予想外なバカ力だったわ」

忍者「あの魔物可哀相だね」

勇者「ただの通りすがりなのにな」

魔道士「次は私の番だにゃん」

旅人「でも魔道士の魔力は封印したんだから今度こそは!」

通魔2「まけねーぞ!」

魔道士「かかってきな」クイッ

通魔2「てやーーーーー!ぷぎゃっ!」ドカッ

魔道士「無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄無駄ァァ!!」ドカドカドカ

ヒューーーン……ドサッ

魔道士「ふっ、またつまらぬものを殴ってしまった」チョーン

通魔2「」チーン

旅人「はっ?」

忍者「まぁ、これは予想通りだね」

勇者「だな。個人的には久しぶりに瞬獄殺とかみたかったけど」

旅人「あ、あんたは魔道士でしょうが! なんでそんなに強いのよ!」

魔道士「えっ? 私がどうして可愛いかって? それh

旅人「そんなこと聞いてないです!!」
130 :誰か来た [saga]:2011/12/05(月) 21:44:52.61 ID:qFRwG4+ao

オーイ

勇者「ん? あっ! あれは!!」

ヒサシブリダナ

戦士「な、なんでお前が!?」

キキタイカ?

忍者「一人ですか?」

ソウダ

魔道士「いい加減、ちゃんと喋りなさいよ」

隊長「おぉ! まさかあんたにツッコまれるとはな」

忍者「えっ!? そんな、つっこむだなんて」ポッ

勇者「おい!!」

戦士「……ほどほどにしておけよ」

勇者「おいぃ!」

隊長「エロいやつだな」

勇者「おいぃぃ!?」

魔道士「こんな昼間から下品だにゃん」

勇者「お前にだけは言われたくない! お前にだけは言われたくない! って、どうして隊長さんがこんなところに?」

隊長「おっと、遊んでる場合じゃなかった。お前ら大変だぞ!」

魔道士「マジで!?」

隊長「ああ! だからすぐにでも戻ってくれないか?」

魔道士「わかった!」

隊長「それじゃ行くぞ!」

魔道士「隊長だけ? 特員13ちゃんは行かないの?」

隊長「いや、あいつらは先に向かってるぞ」

魔道士「やったー! 特員13ちゃんに会えるナリ!!」

勇者「こらーーー! 意味がわからん!」
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/05(月) 21:46:51.00 ID:o8AKFy46o
とりあえず勇者死んでろ
132 :説明後 [saga]:2011/12/05(月) 21:47:54.10 ID:qFRwG4+ao

全員『なん……だと……?』

勇者「王様が」
忍者「魔物達に」
戦士「襲われてるだって?」
旅人「そ、そんな……」

隊長「城にも特別部隊がいるから今のところは無事みたいだが、一体いつまでもつかわからん状況だ」

戦士「それで俺たちを探しに来たのか?」

隊長「そうだ。いくら特員が100人いると言っても、相手はSランクがうじゃうじゃいるからな。それに報告ではSSランクの魔物もいるそうだ」

勇者「一刻も争う事態ってことだな。魔道士!」

魔道士「りょーかい」

旅人「転移魔法で行くのですか? それなら私も連れて行ってください!」

魔道士「えー」

勇者「旅人さん? 聞いたとおり危険な状況ですので貴女はここに残っていた方がいいですよ」

戦士「……連れて行ってやれ」

勇者「戦士!? 何言ってるんだ!?」

魔道士「……今回だけだからね」

旅人「ありがとうございます!!」

勇者「魔道士!? どういうことだよ!」

戦士「勇者、すぐわかるから今は黙っていてくれ」

勇者「……わかったよ」

忍者「ねぇ? その魔力封印装置っていうのは外さなくていいの?」

旅人「そ、そうでした! すぐに外します! えっと鍵はたしか……あれ? ……えっと……」

勇者「どうしたんですか?」

旅人「……鍵落としたみたいです」サー

勇者「なっ!?それじゃ転移魔法が使えないじゃないですか!」

魔道士「……別に鍵はなくてもいいんだけどね」スッ
133 :魔道士博士 [saga]:2011/12/05(月) 21:50:16.21 ID:qFRwG4+ao

バキッ

旅人「壊れた!?」

魔道士「この装置は魔力を吸い取ることで魔法を使えないようにしてあるの。だけど一度にある一定以上の魔力を注ぎ込めば簡単に壊れるのよ」

旅人「えっ?」

戦士「随分と詳しいな」

魔道士「当然だにゃん。だってこの装置は私が開発したものだにゃん」

旅人「えっ?」

忍者「やっぱりね〜。こういうものは魔道士以外には作れないと思ったよ」

勇者「いつでも壊せたってことだな」

旅人「そ、そんな……ですが一定以上の魔力を注ぐと言ってもそんな簡単に壊れるはずがないですよ!」

魔道士「私には簡単なのよ」

勇者「魔道士だからな」
忍者「魔道士だもんね」
戦士「魔道士だから仕方ない」
隊長「魔道士に常識は通用しねぇ」

魔道士「……傷つくわぁ」

勇者「それじゃあ行くか!」

全員『おーーー!!』
134 :城外そして新キャラ [saga]:2011/12/05(月) 21:52:27.74 ID:qFRwG4+ao

シュン

ドゴーーーン
キャーキャー
ワーワー

勇者「これは」
忍者「ひどい」
戦士「地獄だな」

隊長「副隊長がいるはずだが……」

副隊長「隊長! いつこちらへ!?」

隊長「おう! 勇者一行に連れてきてもらった」

副隊長「こちらの方々がそうなんですか!?」

魔道士「どうも、私が勇者です」

副隊長「あっ、はじめまして。特別部隊副隊長です。女性だったとは驚きです」

魔道士「そちらこそ、特別部隊の副隊長が女性とは意外でしたよ」

勇戦忍『こらっ!』

勇者「何やってんだよ!」

魔道士「えへへ」
135 :辛辣 [saga]:2011/12/05(月) 21:56:05.36 ID:qFRwG4+ao

隊長「現状はどうだ?」

副隊長「城内の者は謁見の間に避難させています。魔物の進入を抑えつつ外から少しずつ魔物を倒していくという作戦で動いていますが、数が多すぎてあとどのくらいもつかは不明といったところです」

隊長「ふむ、一番弱いところは?」

副隊長「城門正面の方になります」

隊長「被害状況は?」

副隊長「重傷者、死者ともにゼロです。軽傷者の手当ては城内の者が手伝ってくれていますので、戦闘に遅れをとるということもありません」

隊長「Sランク及びSSランクの魔物の動向は?」

副隊長「Sランクの魔物は一部のみ前線に出てきているだけです。またSSランクの魔物はいまだ動きがありません」

隊長「位置は把握しているか?」

副隊長「Sランクは城を中心に、満遍なく配置されています。距離はおよそ2キロほど離れたところとなります。SSランクの魔物は城門正面3キロ地点の場所に集まっているようです」

隊長「ふむ……お前は俺と一緒に城門の方へ。それと隊員全員に城の防衛にあたるように伝えてくれ」

副隊長「全員ですか?」

隊長「ああ。それでいいな?」

勇者「そうですね」

戦士「ちょろちょろされると面倒だからな」

忍者「私はどっちでもいいんだけどね」

魔道士「邪魔だからそれでいいにゃん」

副隊長「邪魔? 私たちがですか?」ムッ

勇者「すみません、そういう意味じゃないんです! こらっ! 魔道士も謝れ!」

隊長「ははっ、ムキになるな。実際俺たちじゃ邪魔にしかならないさ」

副隊長「我ら特別部隊の実力は歴代の勇者一行にも引けを取りませんよ!」

隊長「この勇者一行は別格だ」

副隊長「しかし!」

隊長「それじゃあ、ちょっと見てて、文句があればお前も参加すればいいさ」

魔道士「どうせ出て来れないって。自分の強さに自信を持つのはいいけど、強さを誇示するんじゃなくて、守ることに専念してよ。あんたたちが弱いって言ってるわけじゃないんだからさ」

副隊長「わかりました……ひとつだけ言わせてもらいますが、邪魔というのは弱いと言ってるようなものではありませんか?」

魔道士「弱かったら防衛自体させないよ」

副隊長「……」

戦士「魔道士、そのくらいにしておけ」

魔道士「は〜い」

戦士「悪かったな。だが魔道士が言ってることもあながち間違いではないんでな。俺たちが攻撃に専念できるよう、守備は全てそっちに任せるぞ」

隊長「わかった。そういうことだ、いいな?」

副隊長「……はい」
136 :城門付近 :勇者嫌われてる? [saga]:2011/12/05(月) 21:58:31.09 ID:qFRwG4+ao

勇者「なんだか、悪いことしたかな」

忍者「副隊長さんのこと?」

勇者「ああ」

戦士「しかしなぁ、下手に出てこられてもな」

魔道士「私たちは、この四人での戦い方しかわからないからね」

勇者「戦略とか戦術とか、そういうのは一切考えたことなかったもんな」

忍者「このパーティーでしか戦えないって、私たちも全然駄目だね」

戦士「各々が考えて動いてるから、指揮系統とか司令部とかそういうのは一切わからんな」

魔道士「私と戦士はある程度できるにゃん。でも勇者と忍者は無理にゃん」

勇者「否定できねぇ」ナンテコッタ

忍者「私は裏で動くのがメインだから仕方ないもん!」プンプン

ギャワーーー

戦士「やつらもお待ちかねのようだし、そろそろ行くか」

魔道士「どうする? 私から行こうか?」

戦士「そうだな。中途半端にしてたんじゃ特別部隊のやつらが出て来かねないからな」

勇者「先に探索魔法使っておけよ?」

魔道士「それはもう調べたから大丈夫だよ。この城にかけたシールドから外10キロは魔物しかいないよ」

忍者「もうシールドを張ってたんだね。流石だね」

勇者「それじゃあ、懲らしめてやりなさい」

魔道士「……どれくらいやっちゃっていいのかな?」

戦士「超絶殲滅魔法か超魔重殲滅魔法あたりでいいんじゃないか?」

勇者「SSランクの魔物ってのがいるみたいだし、次元壊滅魔法か超断空殲滅魔法は?」

忍者「それだとこの辺りの空間が歪むんじゃないの?」

魔道士「それは大丈夫よ。私の次元壊滅魔法と超断空殲滅魔法は空間保護魔法も含まれてるわ」

戦士「そもそもその魔法ってお前と勇者しか使えないんじゃないのか?」

勇者「いや、俺のはまだまだ未完だよ」

魔道士「そうね。理解が足りないせいで威力が半減しちゃってるから」

ギャギャギャーーーーー

戦士「おっと、痺れを切らしたみたいだな」

勇者「それじゃあ魔道士、頼んだぞ」

魔道士「あいあいさー!」
137 :城壁付近 [saga]:2011/12/05(月) 21:59:59.58 ID:qFRwG4+ao

副隊長「あいつら全然動かないじゃないか」

隊長「作戦でも決めてるんじゃないか? っと、動き出したな」

副隊長「あの女、魔方陣が描けるのか」

隊長「前回は凄かったからなぁ。今回も同じようなものなのかな」

副隊長「隊長は見たことがあるのですか?」

隊長「ああ。半端ないぞ。瞬殺される自信はあるぞ!」

副隊長「そ、そこまでですか?」

隊長「そこまで差があるな。魔法を使うみたいだからお前もしっかり見ておけよ」

副隊長「はっ! ……あの魔方陣はなんですか?」

隊長「お前にもわからんのか? この間は超絶殲滅魔法と超魔重殲滅魔法みたいなことを言ってたけどな」

副隊長「えっ!? そんな魔法を使えるのですか!? す、すごいです!!」

隊長「だから言ってるだろ」
138 :今更ですが、魔法は魔方陣にて発動します [saga]:2011/12/05(月) 22:01:22.96 ID:qFRwG4+ao

魔道士「いくにょろよ〜」

戦士「その喋り方はどうなんだ?」

魔道士「えいっ☆」

ザン!
ズズズ
ズッバーーーーーーーン!

勇者「おお!やっぱり魔道士の次元壊滅魔法は凄いなぁ」

忍者「空間がズレてるもんね」

戦士「ズレ幅が半端ないな」
139 :副隊長は勉強熱心 [saga]:2011/12/05(月) 22:02:52.09 ID:qFRwG4+ao

副隊長「空間が!」

隊長「ズレたのか?」

副隊長「その歪によって空間自体が爆発した? ま、まさかこの魔法は……」

隊長「確か、次元壊滅魔法ってやつだったか?」

副隊長「はいっ! 文献でしか見たことがなかったのですが、この魔法を使用できる人がこの世に存在していたなんて……」
140 :次元大介は格好いいです [saga]:2011/12/05(月) 22:05:08.55 ID:qFRwG4+ao

魔道士「もういっちょいくにょろ〜ん」

戦士「だからその喋り方は……」

魔道士「とりゃーーー☆」

ズバン!



ッドーーーーーーーーーーーーーーーーン
バリバリバリ

戦士「超断空殲滅魔法はうるせぇな」(∩ ゚д゚)

勇者「最後のバリバリっていうのが上手くできないんだよなぁ」

忍者「あれって何の音なの?」

勇者「空間を切ることで爆発が起きるだろ。で、そのあとに空間が元に戻る時の空間同士の摩擦音みたいなもんだよ」

忍者「次元壊滅魔法と超断空殲滅魔法の違いって何なの?」

勇者「簡単に言うと、次元か空間かの違いだよ」

忍者「よくわかんないや」

魔道士「勇者もわかってないんだぜ。だからちゃんと使えないってわけよ」

戦士「口調がよく変わるなぁ」

勇者「特に次元がよく理解できないんだよな。三次元がどうこうってのはなんとなくわかるんだが、それ以上は意味がわからん」

魔道士「そういう二次元とか三次元とか数字で考えるから意味がわからなくなるのだよ。まあ帰納的次元とかも意味がないのだがな。考えるのならば、次元ということのみを考えたまえ」

戦士「偉そうな喋り方だな」

勇者「それがわからないんだってば。それに空間っていうのも考えれば考えるほど意味がわからん」

魔道士「考えるのではない、感じるのだよ」

戦士「それ、言いたいだけだろ」

勇者「感覚でやってみて、なんとか使えるようになったけど、威力が足りないんだよなぁ」

忍者「それでも十分な威力だよね」

魔道士「こういう威力の高い魔法は、使わないで済めば一番いいんだけどね」
141 :萬國驚天掌……ビックリ [saga]:2011/12/05(月) 22:06:14.76 ID:qFRwG4+ao

副隊長「……」アングリ

隊長「パネェ」
142 :魔物は決して弱くはありません [saga]:2011/12/05(月) 22:07:21.80 ID:qFRwG4+ao

勇者「なぁ? これってもう終わりかな?」

忍者「……まだ少しだけ残ってるみたいだね」

戦士「SSランクの魔物か?」

忍者「そうみたいだね。10体ほど残ってるよ」

勇者「残りは俺たちの役目だな」

魔道士「あとは任せたにゃん」

戦士「行くか」

忍者「おーー!」
143 :魔道士の鼻は犬を凌駕するかも [saga]:2011/12/05(月) 22:08:50.72 ID:qFRwG4+ao

勇者「はぁ!」ズバッ

戦士「おらっ!」ドカッ

忍者「……」

魔道士「特員13ちゃんのにおいがするお」クンクン
144 :特別部隊は決して弱くはありません [saga]:2011/12/05(月) 22:10:35.71 ID:qFRwG4+ao

隊長「つえぇな」

副隊長「……隊長、あの強さはなんですか?」

隊長「さあな。魔道士は言わずもがなだが、勇者と戦士も半端じゃないくらい強いな」

副隊長「強いって一言で片付けていいのでしょうか? SSランクの魔物は初登場なのに、強さを感じないですよ」

隊長「そうだな。個人的には忍者が無音で魔物を倒していることに驚きだがな。どうやればあんなことができんだろうな」
145 :副隊長…… [saga]:2011/12/05(月) 22:13:07.26 ID:qFRwG4+ao

勇者「ふぅ」

戦士「これで終わりだな」

忍者「疲れたー」

隊長「半端ねぇな」

魔道士「隊長!」

隊長「魔道士、お前は相変わらず凄いな」

魔道士「そんなことよりも特員13ちゃんはどこ!?」

隊長「特員13か? あいつなら避難経路の確保をしていたはずだからここにはいないぞ」

魔道士「そっかぁ」ショボン

戦士「またあとで会えるだろ」

副隊長「……」ジー

勇者「副隊長さんが魔道士のことガン見してるけどどうしたんですか?」

副隊長「あ、あの!」

魔道士「どうしたにゃん?」

副隊長「先ほどは大変失礼しました!」

魔道士「別に気にしてないにゃん。それに私も言い過ぎたにゃん」

副隊長「そうですか……あの、その」モジモジ

魔道士「?」

隊長「クネクネしてどうしたんだ?」

戦士「……やな予感がするな」

副隊長「ま、魔道士さんはお付き合いしている方とかいらっしゃるのですか?」

魔道士「いないにゃん。それがどうしたにゃん?」

戦士「……やな予感しかしねぇ」

勇者「同じく」

忍者「あれはヤバイね」

隊長「?」

副隊長「そうなのですか! そ、それでは、その、あの…………お姉様とお呼びしてよろしいですか?」

魔道士「別にいいにゃん」

副隊長「ほ、本当ですか!?」

魔道士「うん」

勇戦忍『なんてこったい!』
146 :城の入り口付近 [saga]:2011/12/05(月) 22:15:52.34 ID:qFRwG4+ao

魔道士「……どうしてこうなった」

戦士「くっくっくっ。よかったじゃねぇかよ」

勇者「そうだな、魔道士はそういうのが好きだろ?」

忍者「魔道士も大変だね」

隊長「まさか副隊長がなぁ」

副隊長「うふふ」ギュー

魔道士「……そろそろ離してもらえないかな?」

副隊長「どうしてですか!?」

魔道士「いや、そんな抱きつかれてたら歩けないでしょ?」

戦士「別にいいんじゃね?」ニヤニヤ

忍者「ラブラブだね」

勇者「魔道士はそういうの好きだろ?」ニヤニヤ

魔道士「ちょっと! 私はこういうのは見るのはいいけど、されるのは嫌なの!」

副隊長「うふふ」ギュー
147 :存在を忘れられた人 [saga]:2011/12/05(月) 22:16:59.80 ID:qFRwG4+ao

旅人「あの〜ちょっといいですか?」

隊長「ん? だれだ?」

旅人「忘れられてる!?」

隊長「ああ、すまん」

旅人「お……王は無事なんですか?」

隊長「多分」

旅人「多分ってなんですか!?」
148 :おうさまー! [saga]:2011/12/05(月) 22:19:49.44 ID:qFRwG4+ao

コツコツ

勇者「ん? あっ! あれは」

王様「私だ!」

隊長「国王様!? 何故こちらへ!?」

王様「終わったようだからな」

魔道士「……」ジー

勇者「ご無事でいらしたのですね」

王様「ああ」

戦士「……王様、王妃様はどちらへ?」

王様「避難しておるよ。ここにおるのは儂だけじゃよ」

魔道士「……王女は?」

王様「王女も王妃と一緒に避難しておるよ」

勇者「……よかった」ボソッ

忍者「みんな無事だったんだね」

戦士「……」
149 :偽り [saga]:2011/12/05(月) 22:23:51.53 ID:qFRwG4+ao

魔道士「……えいっ!」ドカッ

王様「ぐえっ!」ドサッ

勇者「何やってんだーー!?」

魔道士「えっ?」キョトン

勇者「えっ? じゃねぇだろ! なんで王様を殴ったんだよ!?」

王様「ぐぐ……」

戦士「……」チャキ

勇者「戦士!? なんで剣抜いてんの!?」

戦士「こいつが偽者だからだ」

勇者「……はっ? 偽者? 何言ってんだ?」

魔道士「この王様は偽者だよ」

王様「な、何を言っておるのだ!?」

忍者「そうだよ! 二人ともどうしちゃったの?」

王様「儂が偽者だという証拠でもあるのか?」

勇者「そうだ! 何を根拠に偽者だって言ったんだ?」

戦士「……王女が避難しているって言ったよな?」

王様「あ、ああ」

魔道士「ダウト!」

勇者「えっ?」

戦士「王女は避難なんてしてないぞ」

王様「な、何を言っておるのだ。王女は避難しておるぞ」

魔道士「嘘つきー!」

戦士「避難してないさ…………なぁ?」

旅人「……はい」

勇者「えっ? どうして旅人さんに聞くんだよ!」

忍者「旅人さんは何か知ってるの?」

戦士「相変わらずの二人だな。そろそろ気づけよ」

魔道士「ニブチンだから無理にゃーん」

戦士「ったく。おい! いい加減、顔を見せたらどうだ?」

旅人「……はい」
150 :な、なんと!? [saga]:2011/12/05(月) 22:26:29.22 ID:qFRwG4+ao

スッ

勇忍隊副『あーーーーーーー!!!!』

勇者「ま、まさk」
忍者「うそぉ!?」
隊長「マジか!?」
副隊長「全然気づかなかった」

戦士「ということで王様は嘘をついてるってことがわかっただろ。王女は避難なんてしてなかった。だってここにいるんだからな」

旅人改め王女「……」

王様改め偽王様「くそっ! まさかそいつがこんなところにいるとは!」

戦士「その言い方だとお前は城内には侵入できていないみたいだな」

魔道士「つまり本物の王様はまだ無事ってことかにゃ?」

勇者「お前は何者だ!!」

偽王様「……こんなにあっさりとばれるとは思わなかったが、まあ問題はあるまい」

戦士「……何が目的だ?」

偽王様「目的? くっくっくっ、そんなもの決まっておろう。お前たちの命だ」

魔道士「はぁ? あんなに弱かったのに?」

勇者「えっ? 魔道士? あいつのこと知ってるのか?」

魔道士「えっ? みんな知ってるでしょ?」

勇者「?」

忍者「?」

戦士「ああ」

隊長「?」

副隊長「?」

王女「はい」

魔道士「三人だけかよ! ……ついツッコんじゃったよ。というか、勇者と忍者は気づかないと駄目でしょ」

勇忍『……すみません』
151 :な、な、なんと!? [saga]:2011/12/05(月) 22:29:12.36 ID:qFRwG4+ao

戦士「はぁ……あれは貴族だ」

勇忍『えっ!?』

偽王様改め貴族「……そこまで気づくとはな」

勇者「あの時死んだんじゃなかったのか!?」

忍者「そうだよ! 胡散霧消したのを見たよ!」

魔道士「……復元転移魔法ね」

副隊長「えっ? それは……」

勇者「使えるヤツがいたのか」

貴族「そこまでわかるとは流石だな」

魔道士「それじゃあお前を倒せば、その魔法を使ってるヤツを見つけられるってことね…………死ねよ」ギロッ

貴族「!!」ゾクッ
152 :新手 [saga]:2011/12/05(月) 22:34:14.25 ID:qFRwG4+ao

シュン!

??「……」

全員『!!』

勇者「誰だ!?」

貴族「お、お待ちください! ここは私めにお任せください!」

??「黙れ」

貴族「っ!!」ゾクリ

魔道士「っらぁ!!」ゴォォォ

??「ふん、いくぞ」シュン

ドガーーーーーン

モクモク

魔道士「チッ! 逃げられたか」

勇者「魔道士! お前いきなり何やってんだよ!」

忍者「けほっけほっ!」

戦士「とりあえずこの粉塵をどうにしてくれ」

サァーー

魔道士「これでいい?」

勇者「お前どうしたんだ?」

魔道士「……先手を打っただけよ。貴族の仲間だってことはわかったんだから」

勇者「確かにそうだけど……」

戦士「……あの仮面のヤツのことを何か知ってるんじゃないのか?」

魔道士「何も知らないわ。わかることといえば、ただ敵だということくらいかしら」

戦士「……そうか」
153 :気まずい状況 [saga]:2011/12/05(月) 22:38:06.03 ID:qFRwG4+ao

勇者「……」チラッ

王女「……」

忍者「……」チラッ

王女「……」

魔道士「おうふっ! これはもしかして修羅場ではござらぬか?」

戦士「……とにかく一度謁見の間に行くか?」

勇者「そ、そうだな」
154 :謁見の間 [saga]:2011/12/05(月) 22:41:46.25 ID:qFRwG4+ao

王様「かるた!」

王妃「タスクフォース」

執事「西瓜」

王様「からす!」

王妃「スタンディング・テイクオフ」

執事「孵化」

王様「か、か、かかし!」

王妃「シュヴァルム」

執事「無力化」

王様「か〜、か、か……髪の毛!」

王妃「ケッテ」

執事「天下」

王様「また "か" か!? う〜〜む…………」

魔道士「カタパルト」

王妃「トップアタック」

執事「空挺降下」

王様「またしても "か" か!? う゛〜〜…………」

戦士「おい、何普通に参加してんだよ」ビシッ

王妃「あら、いらっしゃい」

魔道士「お邪魔してまーす」ハーイ

戦士「ご無沙汰しております」ペコリ

王様「か〜、か〜」

勇者「お元気そうで何よりです」

忍者「……」ペコリ

王妃「ふふ。あなたたちの噂は色々聞いてるわよ。活躍しているそうね」

勇者「そんなことはないですよ」

王様「か、か、か、か、か」

王妃「相変わらずの謙虚さね。執事さん、皆さんにお茶を用意していただけますか?」

執事「かしこまりました」
155 :執事はダンディズム [saga]:2011/12/05(月) 22:45:48.18 ID:qFRwG4+ao

執事「どうぞ」

魔道士「どもっす」

王様「か、か、か、か、か、う゛〜〜ん」

王妃「今回もあなたたちに助けられたわね。この国を代表してお礼を言うわ」

勇者「いえ、特別部隊の方々がいなければ俺たちは何も知ることがなかったですから」

王妃「隊長さんと副隊長さんも含んでいるわよ」

隊長「ありがたきお言葉でございます」

勇者「俺たちは自分たちができることをしただけですから」

王妃「それでも一言だけ言わせてちょうだい」

勇者「……はい」

王妃「さんきゅーべりまっちょ」

勇者「……」

王妃「……」

全員『……』

魔道士「執事さん、おかわり貰えるかにゃん?」

執事「はい」コポコポコポ

魔道士「さんきゅーべりまっちょ」

王妃「……」

全員『……』

魔道士「背中かゆいにゃん」

執事「私めにお任せください」カキカキカキ

魔道士「ん……そこ……いい……あはん♪……さんきゅーべりまっちょ」

王妃「……」

全員『……』

魔道士「おなかすいたにゃー」

執事「すぐお持ちします」

魔道士「さんk

王妃「私が悪かったわ」
156 :感動の再会? [saga]:2011/12/05(月) 22:50:39.30 ID:qFRwG4+ao

王女「お母様!」

王妃「あら、あなたいたの?」

王女「最初からいました!」

王妃「おかえりんこ」

王女「ただいまん……」カァー

魔道士「言えよ」

王女「ただいまんk

勇者「言わせねーよ!!」
157 :城外 [saga]:2011/12/05(月) 22:55:46.74 ID:qFRwG4+ao

戦士「これからどうする?」

勇者「そうだな……少しの間、ここに滞在した方がよさそうかな」

忍者「ここがまた襲われたら大変だもんね」

戦士「魔道士はどう思う?」

魔道士「明確な目的があって旅をしてたわけじゃないから、ここにいていいんじゃないかにゃん?」

勇者「それじゃあ決定だな。拠点はどうする?」

魔道士「私の家でいいんじゃないかにゃん?」

忍者「いいの?」

魔道士「前もそうだったんだからいいにゃん。みんなは家がないんだから仕方がないにゃん。それに私はみんなと一緒にいる方がいいから……」

忍者「魔道士……」

勇者「お前ってやつは……」

戦士「……金はあるから新しく買ってもいいが、ここは魔道士に甘えるか」

魔道士「ありがとにゃん♪」

隊長「魔道士がデレた……だと……?」

副隊長「私も一緒に住みたいです!」ハァハァ

隊長「お前は特別部隊の寮だぞ」

副隊長「そ、そんなぁ!」シクシク
158 :学級会 [saga]:2011/12/05(月) 22:58:04.28 ID:qFRwG4+ao

タタタッ

王女「あ、あの!」

勇者「……どうかされましたか?」

王女「あの、私もあなた方のパーティに参加させてもらえませんか?」

勇者「えっ!?」

王女「この国の王女として、私も国民の為に戦いたいのです!」

勇者「そ、それは……」

王女「お願いします!」

全員『……』

隊長「それじゃあ多数決でも取るか?」

戦士「……なぜお前が仕切る?」
159 :まずは戦士くん! [saga]:2011/12/05(月) 22:58:41.37 ID:qFRwG4+ao

隊長「面白そうだから。さて、それじゃあ戦士から聞こうか。どうだ?」

戦士「ふん、反対だ。足手まといにしかならないからな」

王女「頑張って強くなりますから!」

戦士「それだけではなく、王女は元々勇者を馬鹿にしていただろう? そんなヤツを入れる気にはなれん」

王女「そ、それは……」
160 :次は忍者さん! [saga]:2011/12/05(月) 22:59:34.22 ID:qFRwG4+ao

隊長「ふむ。それでは次は……忍者はどうだ?」

忍者「……私も反対かな」

王女「どうしてですか!?」

忍者「えっと、その、別に勇者を渡したくないからとかじゃないんだけど、その、えっと……」

王女「……」
161 :次は勇者くん! [saga]:2011/12/05(月) 23:01:03.38 ID:qFRwG4+ao

隊長「わかりやすいヤツだな。それじゃあ次は、話題になってる勇者に聞いてみるか。どうだ?」

勇者「そうですね……俺も反対です」

隊長「おっ? 賛成すると思ったんだが意外だな」

王女「何故ですか!? やはり昔のことが……」

勇者「いえ、そういうことではなくて。その、危険な目には合わせられないから……」

王女「勇者……」
162 :最後に魔道士さん! [saga]:2011/12/05(月) 23:08:00.06 ID:qFRwG4+ao

隊長「そういうことか。相変わらずの好青年っぷりだな。っと、結果は出たがとりあえず魔道士にも聞いてみるか。どうだ?」

魔道士「反対よ」

王女「私のことが嫌いだからですか?」

魔道士「そうじゃないわ。貴女は王女として戦いたいと言ったけど、やるべきことは他にあるんじゃないかしら? 今まで遊びほうけてたのだから、少しは国務のことでも勉強した方がいいでしょうよ」

隊長「おっ? 意外に真面目な理由だな」

王女「勉強はしています!」

魔道士「ちょっとかじった程度で図に乗らないようにしなさい」

王女「で、ですが、色々な本をたくさん読んだり、話を聞いたりして学びました!」

魔道士「Experience without learning is better than learning without experience.」

王女「えっ?」

魔道士「学問なき経験は、経験なき学問に勝る。とある地域の諺よ。経験することで学ぶことはたくさんあるわ。貴女は何か経験して学んだことはあるかしら?」

王女「そ、それは……」

魔道士「いくら勉強したからといって、何も経験していないんじゃ駄目よ。それではいくら物事を考えてもただの机上の空論にしかなりえないわね」

王女「で、ですが……」

魔道士「この国の為に頑張るのでしょう? だったらそこからやりなさい。これは貴女にしかできないことなのよ」

王女「……」

隊長「ほぉ」

副隊長「お姉様、素敵です」キラキラ

王女「そ、それでも自分の身を守ることができるくらいには強くなりたいのです!」

魔道士「馬鹿ね。貴女がそう望むのであれば、いくらでも訓練はできるわ」

王女「でしたら……」

魔道士「私たちのパーティに入る必要はないでしょう? ここには私たちや特別部隊の方々がいるわ。だから城内でいくらでも訓練できるわ」

王女「そうですが……」

魔道士「今ここにはレベルの高い人物が大勢いるわ、贅沢すぎるほどにね。それでも貴女にはまだ、パーティに参加することに拘る理由があるのかしら?」

王女「ないです」ショボン

副隊長「お姉様、素敵すぎます」ハァハァ

忍者「副隊長が楽しそうだね」

勇者「見ちゃいけません!」

隊長「……決まりだな」
163 :飲み屋 [saga]:2011/12/05(月) 23:10:34.55 ID:qFRwG4+ao

魔道士「っぷはーー!」

戦士「これっ! はしたないでしょ!」

忍者「もぐもぐ……それにしても……もぐもぐ……意外だったね……もぐもぐ」モグモグ

戦士「食べながら喋っちゃいけません!」

勇者「意外って?」

忍者「まさか魔道士があそこまで考えてたなんて思ってなかったよ」

戦士「確かにな」

勇者「単純に嫌いだからって理由で反対するとばかり思ってたんだけどな」

魔道士「失礼だにゃー! 私だって色々考えてるにゃ」

副隊長「素敵でしたわ! さすがはお姉様です!」

全員『……』
164 :……なんか居た [saga]:2011/12/05(月) 23:11:34.90 ID:qFRwG4+ao

勇者「と、とにかく王女が諦めてくれてよかったよ」

戦士「お前は危険な目にあわせられないって言ってたもんな」ニヤニヤ

勇者「べ、別にいいだろ!」

魔道士「忍者は予想通りだったにゃん」

忍者「そ、そんなことないもん」

副隊長「お姉様も予想通り素敵でした」

全員『……』

隊長「お前たちも色々と大変だな」グビッ

全員『……』
165 :……なんか増えた [saga]:2011/12/05(月) 23:12:28.77 ID:qFRwG4+ao

戦士「おい!」

隊長「どうした?」

戦士「なぜお前たち二人がここにいるんだ?」

隊長「ん? 楽しそうだったから」

戦士「さり気なく参加するなよ」

隊長「別にいいだろ。それとも何か困ることでもあるのか?」

戦士「……ったく」

勇者「まあまあ。みんなでご飯食べた方が楽しくていいんじゃないか?」

副隊長「私はお姉様がいらっしゃればそれだけで楽しいですわ」

全員『……』
166 :……さらに増える [saga]:2011/12/05(月) 23:13:32.87 ID:qFRwG4+ao

戦士「キャラ変わりすぎじゃないか?」ヒソヒソ

隊長「魔道士がいなけりゃいつもと変わらないんだがな」ヒソヒソ

王女「そうですよ! みんなで食べるご飯は格別ですよね!」

全員『……』
167 :……さらに増える [saga]:2011/12/05(月) 23:15:29.30 ID:qFRwG4+ao

戦士「……なぜお前がここにいるんだ?」

王女「お願いがあるのです!」

勇者「お願い?」

王女「はい! 国務については魔道士さんの言う通り、お父様とお母様の下で色々と学ぼうと思います。ですから、明日から訓練をお願いしたいのです」

忍者「訓練?」

王女「はい! やはりある程度自分のことを守れるくらいには強くなっておきたいので」

戦士「お前はあの町に一人で来れるくらい鍛えているんじゃないのか?」

王女「そうですね。しかし、皆さんの戦いを見ていて私はまだまだなんだなって実感しました」

勇者「だから訓練がしたいということですか?」

王女「はい!」

全員『……』

戦士「特別部隊に見てもらえよ」

隊長「悪いが、俺たちにそんな暇はないぞ」

戦士「は?」

隊長「交代で警邏しなきゃならんし、警備もサボるわけにはいかんからな」

戦士「全員が忙しいってわけじゃないだろ?」

隊長「いや、今は駄目だ。今回の件もあって、最高レベルの警戒態勢がひかれてるんだよ」

戦士「だったらこんなとこでメシ食ってる場合じゃないだろ」

隊長「おいおい、メシくらい食わせろよ。それにこうなったのも元はと言えば魔道士が言ったことが原因だろ? だからお前たちでどうにかしてやれよ」

戦士「むぅ」

勇者「……そうですね。俺たちはそれほど忙しいってわけではないですから、明日からやりましょう」

戦士「勇者!」

勇者「別にいいんじゃないか?」

忍者「そうだね」

魔道士「私は見てるだけでいいにゃ〜」

勇者「魔道士も魔法について教えるんだぞ?」

魔道士「え〜、勇者が教えればいいにゃん」

戦士「……ったく、仕方ねぇな。やればいいんだろ」

王女「いいのですか!?」

勇者「はい」

王女「ありがとうございます!」

隊長「だったら俺たちの隊員も鍛えてやってくれよ」

戦士「お前……忙しいんじゃねぇのかよ!」

隊長「下っ端だよ。それに別に一人や二人増えたところで困らんだろ?」

勇者「そうですね。俺たちに教えられるかどうかわかりませんが、精一杯頑張ります」

王女「宜しくお願いします!」

隊長「よろしくな」
168 :岸辺露伴はお笑い担当 [saga]:2011/12/05(月) 23:18:25.28 ID:qFRwG4+ao

副隊長「わ、私はお姉様とマンツーマンで色々と手取り足取り何取り教えてもらいたいです」ハァハァ

魔道士「そうだにゃ〜。隊長に聞いたけど副隊長は魔法を主とした戦い方をするみたいだにゃ」

副隊長「そうです! そうなのです!」

魔道士「次元壊滅魔法のこととか知ってたみたいだから、見込みはあるにゃん」

副隊長「本当ですか!? それでは教えていただけるのですね!?」

魔道士「だが、断る!」

副隊長「……」

魔道士「面倒くさいにゃん♪」

副隊長「……」シクシク

忍者「上げて落としたね」

戦士「まあ予想通りだったけどな」
169 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/05(月) 23:19:46.03 ID:qFRwG4+ao
今日はここまでです。
がんばったと自分をほめてみます。

ここまで読んでくれた方がいらっしゃいましたら、
ありがとうございます。

また明日来ます。

ではまたノシ
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東海) :2011/12/05(月) 23:21:43.28 ID:azClZtpAO
>>169
お疲れした
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/05(月) 23:33:06.81 ID:sLrPhgSOo
>>169
乙!
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) :2011/12/06(火) 01:34:53.60 ID:wbEAho7DO
>>169
おもすれー乙乙
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(京都府) [sage]:2011/12/06(火) 09:54:57.49 ID:V/xbdUIRo
乙です
174 :とある二人のおはなし :息抜きのんびり再開 [saga]:2011/12/06(火) 21:32:28.44 ID:0pJt8frqo

受付「……今日は暇ですね」

ばたばた

受付「?」

バターン

店主「おっす!」ヨッ

受付「統括でしたか。 どうかされましたか?」

店主「てぇへんだ! てぇへんだ!」

受付「……どうされました?」

店主「登録カードを落としちゃった」テヘッ

受付「なっ!?」

店主「だから探すの手伝ってちょうだいな」

受付「……依頼を出されてはいかがですか?」

店主「えーー!? やだ!」

受付「……」

店主「だって、依頼出したらお金かかるじゃん!」

受付「……」ハァ

店主「こらっ! 統括の俺に向かって溜息とか超失礼だろ!」

受付「……私は仕事がありますので、別の方に頼んでください」

店主「やだ!」

受付「……」ヒクッ

店主「だって、他のヤツに頼んだら怒られるもん!」モン!

受付「……」ハァ

店主「あっ! また溜息!」

受付「……わかりました、手伝います」

店主「さっすが受付ちゃん!」

受付「……」ハァ
175 :町中 :レスありがとう [saga]:2011/12/06(火) 21:39:54.12 ID:0pJt8frqo

店主「ねぇな」

受付「ないですね」

店主「どこにあるんだろうなぁ」

受付「心当たりはないのですか?」

店主「全くない!」エヘン

受付「威張るところじゃないですから」ハァ

店主「あっ! 今の溜息は傷ついた! 謝罪と賠償を要求するニダ!」

受付「……」

店主「早くするニダ!」

受付「……」ズバン

店主「ぎゃーーーーー!」
176 :超断空殲滅魔法!? :レスありがとう [saga]:2011/12/06(火) 21:44:51.82 ID:0pJt8frqo

店主「いたた! いきなり魔法使うとかマジひでぇ」

受付「すみません、つい」

店主「つい、で高位魔法を使うな!」

受付「……それにしても見つかりませんね」

店主「ん? 何が?」ナニ?

受付「……」ゴゴゴ

店主「冗談ですよ? わかってますから。本当ですから!」

受付「……」ハァ
177 :少女があらわれた [saga]:2011/12/06(火) 21:47:44.74 ID:0pJt8frqo

少女「あの〜」

受付「? どうかされましたか?」

少女「あの、これ……」

受付「これは……」

少女「そこのおじちゃんに貰ったんだけど、パパに大事なものだから返してきなさいって言われたの」

受付「……そうでしたか」

少女「ごめんなさい」

受付「誤ることはないわ。あなたは何も悪いことをしていないのだから」ヨシヨシ

少女「……」

受付「ありがとうね。パパにもお礼を言っておいてもらえるかな?」ナデナデ

少女「うん!」

受付「それじゃ……持ってきてくれたお礼にこれあげるね」スッ

少女「お菓子だ! いいの?」

受付「ええ。パパと一緒に食べるといいわ」

少女「ありがとー!」

受付「ふふ。気をつけて帰るのよ」

少女「うん! またね! ばいばーい!」

受付「ふふ」
178 :屋外で正座中 [saga]:2011/12/06(火) 21:55:26.98 ID:0pJt8frqo

受付「さて……何か思い残すことはありますか?」

店主「いっぱいあります!」セイザ

受付「ほぉ。何ですか?」

店主「お酒が飲みたいです!」アシビリビリ

受付「……」

店主「多分俺の財布からお金が出て行くだけです!」シビレタ

受付「……」

店主「二人分払う余裕はあります!」ゲンカイ

受付「……わかりました」

店主「よし! 早速行こう!」スッテンコロリン

受付「……何をしているのですか?」

店主「足しびれて立てなかった」ビリビリ

受付「……」ツンツン

店主「うっひょぉ! やめて! 無言で足つつくのやめてぇ!」ヒィッ
179 :飲み屋 [saga]:2011/12/06(火) 22:01:54.39 ID:0pJt8frqo

店主「最近何か変わったことあった?」グビッ

受付「そうですね……とある村人たちが旅に出たそうですよ」クピッ

店主「ほぉ」

受付「なかなかの強さらしいですね」

店主「ふむ……想定外だな」

受付「そうですね」

店主「放っておくのか?」

受付「……はい」

店主「そうか……どんなやつらなのか気になるな」

受付「いずれはこの町にもやってくるかと」

店主「ちゃんとたどり着けるのか?」

受付「それは……多分問題ないでしょうね」

店主「そこまで強いのか?」

受付「はい。そこらの兵よりは強いかと」

店主「ギルドにも来るかな?」

受付「それはどうでしょうか」

店主「まぁ楽しみだな」
180 : [saga]:2011/12/06(火) 22:03:47.41 ID:0pJt8frqo

店主「飲みすぎた〜」ヨロヨロ

受付「しっかりしてください!」

店主「ふぃ〜」ヨロヨロ

受付「肩かしますから」ヨイショッ

店主「おぉ〜、悪いな」ヨイショッ

受付「しっかり歩いてくださいよ」

店主「おっと」フラッ モミ

受付「ど、どこ触ってるんですか!」キャッ

店主「うひひ。わざとじゃないんだってばぁ〜」モミモミ

受付「……」ズバババババババン

店主「うびゃーーーーーーーーーーーーーー!!!」

受付「……死ね」ボソッ

店主「い、今なんて言ったん……だ?」ガクッ

受付「……」ハァ

店主「」チーン
181 :訓練場 :息抜き終了 [saga]:2011/12/06(火) 22:06:40.27 ID:0pJt8frqo

勇者「それで何を教えたらいいんだろ?」

戦士「……わからん」

忍者「魔道士わかる?」

魔道士「どーでもいい」

副隊長「はいっ! 私はお姉様のことが知りたいです!」

王女「例えば?」

副隊長「そうですね。例えばお姉様の性感帯がどぶへっ!」ドカッ

隊長「いい加減に特別部隊の評判を落とすようなことはやめておけ」

副隊長「た、隊長!? 殴るなんてひどいです」

忍者「……どうして特別部隊の人たちがこんなにいるのかな?」

戦士「忙しいって言ってたのは嘘か? それに隊長と副隊長がいていいのか?」

隊長「こまけぇこたぁいいんだよ」

勇者「……そろそろ真面目にやってもいいですか?」
182 :魔法教室 [saga]:2011/12/06(火) 22:09:53.46 ID:0pJt8frqo

副隊長「はいっ! 私は超絶殲滅魔法と超魔重殲滅魔法を教わりたいです!」

戦士「やっとまともな意見になったな」

勇者「他に魔法のことを教わりたい方はいますか?」

全員『……』

戦士「副隊長一人だけだな」

魔道士「それじゃあ私たちはあっちでやってるにゃん」

戦士「サボるなよ」

魔道士「まかせるでござる!」

副隊長「お姉様と二人っきり……うふふ」

隊長「副隊長! 真面目にやれよ!」

副隊長「はぁ〜い!」ウフフ
183 :体術教室 [saga]:2011/12/06(火) 22:15:02.42 ID:0pJt8frqo

隊長「……ありゃ駄目だな」

戦士「どうにかなるだろ。それじゃあこっちもはじめるか」

勇者「何したらいいんだ? こういうことってよくわからないのだけれど」

戦士「まあ特別部隊なんだから適当にやっておけばいいだろう」

王女「適当にって……」

隊長「ちょっといいか?」

戦士「どうした?」

隊長「俺も教わりたいことがあるんだが」

戦士「お前は自分の立場ってものをだな……」

隊長「いやいや、お前たちが相手であればみんなわかってくれるって」

戦士「……はぁ。それで何を教わりたいんだ?」

隊長「忍者の攻撃についてだ」

忍者「わ、私の?」

隊長「ああ。あの音もなく相手を攻撃するっていうのに興味をもってな」

戦士「あれか」

勇者「あれは気になってもしょうがないですね」

隊長「ちょっと教えてくれねぇか?」

忍者「えっと……いいですよ」

隊長「よっしゃー!」

戦士「おい! 喜ぶのはまだ早いぞ」

隊長「どういうことだ?」

戦士「あの攻撃方法は俺も勇者も会得できなかったんだよ」

隊長「はっ?」

勇者「俺もおもしろそうだからって教わったんですが、全然できなかったんですよ」

戦士「俺は途中で嫌になって投げ出した」

忍者「二人ともあと少しでできそうだったんだけどね」

戦士「そもそもおもしろそうとは思ったが、俺には必要のない技術だと思ってな」

勇者「同じく」

隊長「ふむ……まぁ頑張ってみるさ」

戦士「他に教わりたいやつはいるか?」

全員『……』

隊長「俺だけか」

忍者「それじゃあ私たちはあっちの方でやってるね」

戦士「おう!」

勇者「それじゃあ俺たちもはじめようか」
184 :剣術教室 勇者先生 [saga]:2011/12/06(火) 22:20:44.39 ID:0pJt8frqo

勇者「キュッってやってからグッって感じで!」

勇者「そう、それ! 多分それ!」

勇者「ここをこうこうこう、下からここをこうこうこう」

勇者「うん! ググッって感じ! 多分」

わーわー?
185 :魔法教室 魔道士先生 [saga]:2011/12/06(火) 22:25:06.29 ID:0pJt8frqo

魔道士「それでは真面目に始めます」← メガネ着用

副隊長「はいっ!」

魔道士「まずはそうね、超重殲滅魔法は使える?」

副隊長「はいっ!」

魔道士「それじゃあ、ちょっと待っててね」

ポゥ!

副隊長「!? こ、これは?」

魔道士「私たちのところから、あの方向へ向かって100メートルの範囲の空間を固定したわ」

副隊長「すごいです!」

魔道士「的も用意したから、あれを狙って超重殲滅魔法を使ってみてもらえるかしら」

副隊長「はいっ!」

ドゴーーン
186 :体術教室 忍者先生 [saga]:2011/12/06(火) 22:27:01.98 ID:0pJt8frqo

忍者「宜しくお願いします」

隊長「よろしく」

忍者「まず初めに、移動法から説明します」

隊長「移動法?」

忍者「はい。私の攻撃方法というのは無音で移動するというものを基礎としています」

隊長「ふむふむ」

あーでこーで
187 :剣術教室 戦士先生 [saga]:2011/12/06(火) 22:29:27.25 ID:0pJt8frqo

戦士「違うだろうが! 何度言ったらわかるんだ!」

戦士「ど阿呆!! 自分の力量と相手の力量を読み違えるな!」

戦士「馬鹿野郎!! 肩が上がり過ぎだと言ってるだろうが!!」

戦士「次ぃ!」

戦士「だぁああ! 何やってんだ!」

戦士「大丈夫か?」

戦士「マヌケ! ボケ! アホ! 死ね!」

戦士「手首をかえせ! 違う! 開きすぎだ! よし! そうだ! って、阿呆かぁ!! 違う! だぁあああ!」

ぎゃーぎゃー
188 :魔法教室 [saga]:2011/12/06(火) 22:34:25.25 ID:0pJt8frqo

魔道士「超重殲滅魔法は問題なく使えるようね。それじゃあ超魔重殲滅魔法について説明するわね」

副隊長「はいっ!」

魔道士「超重殲滅魔法の基本は、うんたらかんたら、というのはわかってるわね?」

副隊長「はいっ!」

魔道士「超魔重殲滅魔法というのはその基本に、うんたらかんたら、となるようにするの。ここまでは理解できるかしら?」

副隊長「はいっ!」

魔道士「そこから、うんたらかんたら、とすると、うんたらかんたら、が大きくなるから、うんたらかんたら、となって、うんたらかんたら、で、うんたらかんたら、を、うんたらかんたら、するのよ」

副隊長「……」

魔道士「……わかるかしら?」

副隊長「も、もう一度お願いします」

魔道士「うーん、そうね、うんたらかんたら、に、うんたらかんたら、を、うんたらかんたら、できるということはわかるかしら?」

副隊長「それなら、うんたらかんたら、ということですよね?」

魔道士「そうね。ちゃんと理解できてるじゃないの」

副隊長「えへへ」

魔道士「それじゃあその、うんたらかんたら、できたものを、うんたらかんたら、するとどうなるかしら?」

副隊長「えっと……うんたらかんたら、になると思います」

魔道士「あら、よくわかったわね。偉いわ」

副隊長「えへへ」

うんたらかんたら
189 :体術教室 [saga]:2011/12/06(火) 22:38:58.56 ID:0pJt8frqo

忍者「それでは先ほどのことを踏まえて、ここからあそこまで移動してみてください」

隊長「よし!」

シュシュシュ

忍者「んー、ちょっと違いますね。右足がこうなった時には、左足が浮いていないと駄目です」

隊長「お、おう」

忍者「それと着地の時に、足のこの部分から地面につけてますが、こっちの部分のみで着地するようにしてください」

隊長「お、おう」

忍者「身体の動かし方としてはほとんど問題ないのですが、左肩から右肩にかけてのバランスが1%ほどずれていますので、修正してみてください」

隊長「お、おう」

あーでこーで
190 :剣術教室 勇者先生 [saga]:2011/12/06(火) 22:41:10.95 ID:0pJt8frqo

勇者「そこはグッという感じではなくて、ギュッという感じで」

勇者「こうするとここがキュピッとなるから、こっちをグリッとしてこう」

勇者「それでいいと思うような気がするような」

勇者「う〜ん、シュッ、ポッとするとグォンって感じ」

わーわー??
191 :魔法教室 [saga]:2011/12/06(火) 22:41:59.26 ID:0pJt8frqo

魔道士「理解できたようね」

副隊長「はいっ!」

魔道士「それじゃあ試しに超魔重殲滅魔法を使ってみて」

副隊長「はいっ!」

ポコーーーーン

副隊長「あれっ?」

魔道士「今のは、うんたらかんたら、できていなかったから、うんたらかんたら、のようね」

副隊長「しかし、うんたらかんたら、しましたけど、うんたらかんたら、ということではないのですか?」

魔道士「そうしちゃうと超絶殲滅魔法に近くなるわ。何度も言うけど超魔重殲滅魔法で最も重要なことは、うんたらかんたら、よ」

副隊長「……」

魔道士「……ちょっと休憩しましょう」

副隊長「すみません」グスッ

魔道士「ふふっ。泣かなくてもいいわよ。結構いい線いってるのだから」

副隊長「ほ、本当ですか!?」

魔道士「ええ。だから慌てずゆっくりやっていきましょう」

副隊長「はいっ!」
192 :体術教室 [saga]:2011/12/06(火) 22:45:28.40 ID:0pJt8frqo

忍者「結構うまくできるようになってきましたね」

隊長「本当か?」

忍者「はい。それでは……そうですね、実際に町に出て実践してみましょう」

隊長「町でか?」

忍者「はい。ここでは段差などが限られたものしかありませんので」

隊長「なるほど!」

忍者「階段や大きな段差では体重移動に気をつけてくださいね」

隊長「おう!」
193 :休憩時間 [saga]:2011/12/06(火) 22:49:33.81 ID:0pJt8frqo

戦士「ふぅ。ここまで! 一旦休憩とする!」

勇者「はへ〜。疲れたぁ」

魔道士「休憩かにゃ?」

戦士「ああ。お前らもか?」

魔道士「そうだにゃん」

勇者「……なんで副隊長さんはお前に抱きついたままになってるんだ?」

副隊長「お姉様ぁん」ハァハァ

魔道士「わからんっす」

戦士「何かやったのか?」

魔道士「普通に魔法を教えてたでござるよ」

副隊長「お姉様は素晴らしいです!」クンクン

魔道士「匂いを嗅がないでほしいでござる!」

副隊長「では、味の方をみてみましょう。ん〜グボォァ」ドゴーン

隊長「何やってんだよ」ドーン

魔道士「助かったでござる」

戦士「そっちも休憩か?」

忍者「ううん。私たちはちょっと町の方に出てこようと思うから、それを言いに来たの」

戦士「実地訓練ってことか?」

忍者「うん」

勇者「気をつけてな」

忍者「うん。いってくるね」
194 :忘れてたこと [saga]:2011/12/06(火) 22:56:26.43 ID:0pJt8frqo

魔道士「最近、拙者はだんだんと普通のキャラになっていく気がするでござる」

勇者「気のせいだろ」

戦士「単純にネットしなくなっただけじゃねぇか?」

魔道士「ふ〜ん、まぁなんでもいいでござるよ。それよりも今思い出したでござるが、特員13ちゃんの写真と引き換えに転移魔法を使ったでござろう? あれ貰ってないでござるよ!」

戦士「あ? やったじゃねぇかよ」

魔道士「貰ってないでござるよ! 何故拙者が間違ったことを言ってるような目で見てくるでござる!?」

戦士「あん? 俺が渡してないって? 俺が全部悪いってことか?」

魔道士「イエス! 凄んだって恐くないでござる! さあ! はやく写真を渡すでござるよ!!」

戦士「しゃーない。ほらよ」

魔道士「やったぁぁぁあああああでござーーーーーる! …………ちょっと待つでござる。この写真は一体なんでござる?」

戦士「特員13の写真だろ」

魔道士「後ろ姿とは聞いてないでござるよ!」

戦士「特員13の写真には違いないだろ」ニヤニヤ

魔道士「くぅぅぅぅ! ……まあ後姿でもご飯三杯はいけるでごわす!」

勇者「変態だな」

戦士「違いない」
195 :町中 [saga]:2011/12/06(火) 22:57:52.56 ID:0pJt8frqo

隊長「むっ。階段は難しいな」

忍者「そう言う割には結構できてますね」

隊長「そうか?」

忍者「この調子なら、攻撃の方もできそうですね」

隊長「マジか!?」

忍者「はい。勇者と戦士はここまd……」

隊長「急に黙ってどうしt……いつからだ?」ボソボソ

忍者「わかりません。今気づきました」ボソボソ

隊長「どうする?」ボソボソ

忍者「……このまま勇者たちのところに戻りましょう」ボソボソ

隊長「そうだな」ボソボソ

忍者「勇者と戦士はここまでできるのにかなり時間がかかったんですよ。でも隊長さんはちょっと練習しただけでできてますね」

隊長「そ、そうなのか。そういえば魔道士のヤツはこれをやらなかったのか?」

忍者「魔道士はすぐにマスターしましたよ」

隊長「はっ?」

忍者「魔道士は基本的に他人の技は見ただけで真似ることができるんですよ」

隊長「そ、そうなのか。それは凄いな」
196 :急展開 [saga]:2011/12/06(火) 22:58:52.26 ID:0pJt8frqo

忍者「ただ真似るだけであって原理が同じかどうかはわからないんですけd」

ザッ

隊長「お前は!?」

貴族「はっ。楽しそうだな」

忍者「何しに来たの? 殺されに来たの?」

貴族「確かに俺ではお前には敵わないな。しかし俺だけであればな」ニヤリ

忍者「仲間でも連れてきてるn」

ドスッ

忍者「えっ?」カフッ

隊長「忍者!!」

貴族「お見事でございます」

??「ふん」

忍者「こふっ!」ハァハァ

ドサッ

貴族「次はどうなさいますか? 魔道士でしょうか?」

??「勇者と魔道士は厄介だ。先に戦士を潰す」

貴族「この女はどうなさいましょう」

??「心臓を一突きにしてあるのだ。放っておいても勝手に死ぬであろう」

貴族「はっ! あちらの男は」

??「放っておけ。行くぞ」

シュン!
197 :虫の知らせ [saga]:2011/12/06(火) 23:00:45.95 ID:0pJt8frqo

魔道士「ん? にゃんだろう?」

勇者「どうしたんだ?」

魔道士「何か嫌な空気が流れてにゃいかにゃ?」

勇者「ん〜? そうか?」

戦士「気のせいだろ。と言いたいところだがお前が言うことだから気になるな」

勇者「何か感じますか?」

副隊長「特には」

王女「何も」

魔道士「うーん、気ににゃる」

pipipipipipipipi

副隊長「通信機が……隊長から?」

ピッ

副隊長「隊長? どうかされましたか?」

隊長『忍者がやられた! 魔道士を呼んでくれ! すぐ手当てをしたい!』

副隊長「えっ!? 忍者さんが?」

魔道士「!! 何があった!?」

副隊長「えっと、忍者さんがやられたというr」バシッ

魔道士「隊長!? どこにいるの!?」

隊長『魔道士か!? 今は中央広場から北へ150メートル程の地点だ! 忍』

シュン!

隊長「者が刺された!」

魔道士「どいて!!!」ドン

隊長「うおっ!?」

勇者「なっ!? いきなり転移魔法を使うなんて何があっt……忍者!?」

忍者「う……」

ポゥ

戦士「おい!! 何があった!?」

隊長「貴族ともう一人の仮面のヤツがやってきていきなり」

勇者「魔道士! どうだ!?」

魔道士「……ヤバいかも」

勇者「ど、どうにかならないのか!?」

戦士「どうにかしろ!」

魔道士「わかってる! もうやってるわ! 邪魔だから下がれ!!!」

勇戦『!!』
198 :球体魔方陣 :ちょっぴりペースアップ [saga]:2011/12/06(火) 23:02:40.27 ID:0pJt8frqo

ポポポゥ!

副隊長「こ、これは球体魔方陣……理論上でしか語られなかったものなのに……」

魔道士「くぅぅ!」ツー

勇者「魔道士!? お前口から血が!?」

副隊長「だ、駄目です! 球体魔方陣は身体への負担が大きすぎます! いくらお姉様といえど、無事ではすみません!」

戦士「どういうことだ!?」

副隊長「球体魔方陣というのは、理論上では使用可能といわれているのですが、それは身体への負担を考慮しない場合です。もしも私が球体魔方陣を使用することができたとして、使用したとすると……私の身体は一瞬で吹き飛びます」

勇者「なっ!?」

副隊長「これはあくまでも理論上の話なのですが、過去に一人の人間が使用したときには……」

戦士「魔道士! 止めろ!」

魔道士「うるさい! 邪魔するな! 近寄るな!」ブシュッ

勇者「傷が増えてるだろ!」

戦士「死ぬぞ!」

魔道士「かはっ! ……忍者はただ心臓を刺されただけじゃないのよ。魔法の効果を打ち消す魔法がかけられてるの。だから普通に治癒魔法を使ってもどうしようもできないわ」ポタポタ

副隊長「ですが! それではお姉様g

魔道士「忍者は死なせないわ! 絶対に!!」ポタポタッ

勇者「魔道士……」

戦士「それでお前が死んでたら意味がないだろうが!」

魔道士「忍者は仲間なのよ! 私の一番大好きな仲間の一人だから助けるのよ!! 一人でも欠けちゃ駄目なのよ……」ブシュゥ

戦士「おまえ……」

魔道士「だから……邪魔……しないで」ポタポタ
199 :通常は平面的な魔方陣を使用しています [saga]:2011/12/06(火) 23:04:08.72 ID:0pJt8frqo

全員『……』

魔道士「はぁはぁ」ボタボタ

勇者「……くそっ! 何もできないのかよ! 何が勇者だ!!」ガンッ

戦士「勇者、落ち着け。魔道士を信じて待つんだ」

勇者「わかってる! だけど……」

副隊長「お姉様……」

忍者「うっ!」

勇戦『忍者!』

スゥ

魔道士「……あとは治癒魔法だけでどうにかなりそうね」

ポゥ

忍者「……うう……ま、魔道士?」ボー

魔道士「もう大丈夫よ」

忍者「魔道士? 血が出てるよ? 怪我してるの? 大丈夫なの?」ボー

魔道士「ええ。私は大丈夫よ。だから安心して寝てなさい」ニコッ

忍者「うん……すぅ」カクッ

勇者「忍者!?」

魔道士「大丈夫よ。眠っただけ…………これでもう大丈夫ね」フラッ

戦士「魔道士!」ガシッ

魔道士「ごめん……あとよろしく」カクッ

勇者「魔道士!!」

戦士「……気を失ったようだ。すぐ城に戻ろう」

副隊長「お姉様ぁ!」ウルウル
200 :城内のとある寝室 :にひゃくーーーーーっ! [saga]:2011/12/06(火) 23:07:13.11 ID:0pJt8frqo

忍者「……ん……ここは?」

勇者「忍者!」

忍者「勇者? どうしたの?」

勇者「大丈夫か? 苦しくないか?」

忍者「えっと……そうか、私刺されたんだったね」

勇者「ああ」

忍者「大丈夫だよ。いつもより調子がいいくらいだよ」

勇者「そうか」ホッ

忍者「……あのね、声が聞こえたんだ」

勇者「声?」

忍者「うん。魔道士の声が聞こえたの。そっちじゃないわ! こっちに戻って来て! ってね。魔道士にああやって必死に呼ばれることってないから嬉しかったなぁ」

勇者「……」

忍者「そう言えば魔道士は!? 魔道士が怪我してた夢を見たの! ……あれは夢だったの? それとも……」ガバッ

勇者「……」

忍者「それに戦士は?」

戦士「ここにいるぞ。起きて大丈夫なのか?」

忍者「うん。魔道士はどこにいるの?」

勇者「そっちのベッドだよ」

忍者「……副隊長?」

副隊長「お姉様ぁ」ウルウル

忍者「えっ? そこで寝てるのって……魔道士? どういうこと? あれってやっぱり夢じゃなかったの? 勇者! どういうこと? ねえ?」

戦士「落ち着け。魔道士は寝てるだけだ」

忍者「でも、私が見た魔道士は怪我してたよ!」

戦士「それは大丈夫だ。傷は多いが致命傷となるものはなかったからな。ただ……」

忍者「ただ?」

戦士「あくまでも表面上の話だ。身体の中がどうなってるかまではわからん」

忍者「どういうこと?」
201 :状況説明 [saga]:2011/12/06(火) 23:07:48.67 ID:0pJt8frqo

忍者「う……そ……」

戦士「本当だ。副隊長が言うには、こうやって生きていること自体がありえないらしい」

忍者「そんな……私のせいで……」

隊長「いや、何もできなかった俺のせいだ」

戦士「何もできなかったのはお前だけじゃない!」

勇者「俺たちは誰も何もできなかったんだ。魔道士がいなければ忍者を助けることさえできなかった……」
202 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/06(火) 23:11:01.37 ID:0pJt8frqo
中途半端な気もしますが
今日はここまでです。

ここまで読んでくれた方、
レスしてくれた方、
ありがとうございます。

また明日来ます。

ではまたノシ
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東海) :2011/12/06(火) 23:11:42.44 ID:RLA5ktrAO
>>202
乙です!!
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/07(水) 19:10:14.67 ID:iMQFbEWIO
面白い!
205 :三日後 :のんびり再開します [saga]:2011/12/07(水) 21:04:05.84 ID:ZbItb+Kjo

戦士「忍者、交代しよう」

忍者「……うん」

戦士「副隊長は?」

忍者「さすがに疲れたみたいで寝ちゃったからそこのベッドに寝かしておいたよ」

戦士「そうか。副隊長はあれから三日間ずっと寝ずで付き添ってたもんな」

忍者「もう三日も経ったんだね」

戦士「ああ」

忍者「……ぐすっ」

戦士「まだ起きないと決まったわけじゃないだろ。魔道士のことだから、馬鹿なことを言いながら起きるだろ」

忍者「うん……そうだよね。ごめんね」

戦士「お前も少し休め」

忍者「うん」

トボトボ
206 :無自覚? :レスありがとう [saga]:2011/12/07(水) 21:08:40.20 ID:ZbItb+Kjo

戦士「ふぅ」

戦士「ったく、どいつもこいつも……魔道士がこのくらいで死ぬはずがないだろうが」

戦士「お前もいい加減目ぇ覚ませ!」

魔道士「……」

戦士「……お前って寝てりゃ可愛いもんだな。でもな、お前が起きてないと調子狂うんだよ。馬鹿やってないと楽しくないんだ……いい加減、声も聞きたくなってきたんだ。だから……はやく戻ってこい」

隊長「……」

戦士「……」

隊長「……」

戦士「……いつからいた?」

隊長「忍者、交代しようってところから」

戦士「そこからか」

隊長「珍しくデレたな」

戦士「そうだな」

隊長「……えらく素直じゃないか?」

戦士「そりゃ、いつまでもこんな通夜みたいな状況には耐えられん」

隊長「……それだけか?」

戦士「それ以外に何がある?」

隊長「じゃあ声が聞きたいというのは?」

戦士「あん? ただ聞きたくなっただけだ」

隊長「自覚なしかよ!」

戦士「いきなりどうした?」
207 :戦士と隊長二人合わせて戦隊! [saga]:2011/12/07(水) 21:13:03.27 ID:ZbItb+Kjo

隊長「はぁ。まあいい。それよりも今さらなんだが、忍者を刺したやつが、次はお前を狙うみたいなことを言ってたぞ」

戦士「俺を? 何故だ?」

隊長「知らんよ。ただ、勇者と魔道士は厄介だとさ」

戦士「なるほどな。勇者と魔道士を相手にしようと思っても、そう簡単にできることじゃないからな。それで俺と忍者から潰そうということか」

隊長「そういうことか。俺からしてみればお前たちの誰を相手にしても同じなんだがな。まあ気をつけろよ」

戦士「ああ」

隊長「……」

戦士「……」

魔道士「……ウホッ……でござるな……ふひひ」

戦隊『!?』ビクッ

戦士「ま、魔道士? 気がついたのか?」

魔道士「……」

隊長「寝言か? ま、まあこうやって動きがあるということは、大丈夫ということか?」

魔道士「戦士ぃ……いやん……ばかん……」

戦隊『!?』

隊長「……そういう関係だったのか?」

戦士「……魔道士、お前起きてるな?」

魔道士「気のせいだろJK……すやすや」

戦隊『……』

隊長「勇者たちを呼んでくる」ダッ

戦士「頼んだ」

魔道士「頼んだ」キリ

戦士「……いい加減起きろ!」

魔道士「ちぇっ!」ムクッ

戦士「せめて目をあけろ。少し怖いぞ」

魔道士「これでいいかにゃ?」

戦士「……おはよう」

魔道士「おはよう」ニコッ

戦士「……フッ」
208 :さらっと復活 [saga]:2011/12/07(水) 21:17:06.85 ID:ZbItb+Kjo

忍者「まどーーーーーーしーーーーーーーーー!!!」ガバッ

魔道士「うわっ!!」

忍者「よかったぁ!」ギュゥゥゥ

魔道士「こらっ! 抱きつくな! って、痛い痛い!! ちょっ!? 背骨がっ!」グギギ

勇者「忍者! 魔道士は病み上がりなんだから程ほどにしておきなさい」

魔道士「程ほどって何さ!? やめさせてよ! 痛い! 痛いってば!! 忍者!!」バシバシ

忍者「はなさないもーーーーん!」ギュー

魔道士「……もう、この子は」ナデナデ

忍者「えへへ」

副隊長「ん……んん……なんてこったい!? お姉様ぁぁぁあああああああ!!!」ガバッ

魔道士「ぬおっ! こらっ! 抱きつくな!」

副隊長「お姉様ぁ! よかったですぅ!」

魔道士「……心配かけたわね」

副隊長「ふえ〜〜ん」クンクン

魔道士「嗅ぐな!」

副隊長「ふへへ」ギュー

魔道士「離せぇぇえええ!!」
209 :ツンデレ? [saga]:2011/12/07(水) 21:23:26.05 ID:ZbItb+Kjo

忍者「魔道士、ありがとうね」

魔道士「気にすることないにゃー」

忍者「でも勇者から聞いたよ。私のことを大好きな仲間だって言ってくれたんでしょ?」

魔道士「おっと、拙者はそのようなこと言った覚えがないでござるよ」カァ

戦士「顔赤くしてりゃ説得力ねぇわな」

副隊長「忍者さんばっかりずるい」グスッ

隊長「魔道士」

魔道士「どうしたにゃん?」

隊長「悪かったな。俺は何もできなかった」ショボン

勇者「いや、俺たち全員だ。何もかも魔道士任せにしてしまったよ」ショボン

忍者「元はと言えば、私があっさりやられちゃったのが原因だよ」ショボン

魔道士「うぜぇ! こいつらマジうぜぇ!」

全員『!?』

魔道士「気にしてないって言ってるにゃん! しつこいのは嫌われるにゃん。というか、そろそろ次の話題に進まなきゃいけないにゃん。全然話が進まなくなったにゃん」

戦士「そのメタ発言やめなさい」

魔道士「楽しくおかしくってのが拙者の心情でござんすよ!」

戦士「わかったわかった」
210 :幸薄い人 [saga]:2011/12/07(水) 21:30:34.76 ID:ZbItb+Kjo

王女「あの〜」

勇者「どうかしましたか?」

王女「最近影が薄すぎるのですが」

魔道士「元々じゃね?」

王女「ひどい!」
211 :完全復活 [saga]:2011/12/07(水) 21:34:29.68 ID:ZbItb+Kjo

勇者「魔道士も元気になったな」

魔道士「余裕だにゃん」

勇者「それじゃあ訓練も再開するか」

戦士「そうだな」

勇者「今回の件もあるから、これからは一人で行動しないようにしないとな」

魔道士「私か勇者と一緒にいるようにしにゃいとね」

戦士「そうだな。忍者がやられたとなると俺も危ういだろうな」

勇者「さすがに俺も一人じゃ太刀打ちできないかもしれないからな」
212 :訓練場 [saga]:2011/12/07(水) 21:39:03.69 ID:ZbItb+Kjo

戦士「さて、今日は最後の締めくくりとして各々に成果を見せてもらおうと思う」

勇者「まずは俺が教えてた特別部隊の人と、戦士が教えてた特別部隊の人とで手合わせしてもらいます」

戦士「勝ち負けは意識しなくていい。今までやってきたことを確認しながらやってくれ」

わーわー?
ぎゃーぎゃー!
213 :どっちもどっち [saga]:2011/12/07(水) 21:42:03.09 ID:ZbItb+Kjo

勇者「戦士が教えてた人たちは基本がしっかりしてるな。鬼気迫るって感じだけど」

戦士「お前が教えてたやつらはよくわからんが凄い動きをするな」

忍者「五分五分って感じだね」

魔道士「勇者のあの教え方でよく強くなれたにゃん」

勇者「……否定できねぇ」ガビーン
214 :上司たちの戦い [saga]:2011/12/07(水) 21:46:24.64 ID:ZbItb+Kjo

忍者「それじゃあ次は隊長さんだね」

隊長「よし!」

魔道士「折角だから副隊長と手合わせしてみたら?」

副隊長「がんばります!」

ドゴーーーーーーーーン
215 :伊達や酔狂でやってるわけじゃねぇさ [saga]:2011/12/07(水) 21:50:26.67 ID:ZbItb+Kjo

戦士「すごいな」

勇者「隊長さんは習得したんだな」

忍者「うん。結構器用みたいであっさりとね」

戦士「特別部隊長というのは伊達ではないってことだな」

勇者「副隊長も超絶殲滅魔法と超魔重殲滅魔法を習得したんだな」

魔道士「かなりセンスはいいにゃん。まだまだ威力は足りてないけどね。さすがに次元壊滅魔法と超断空殲滅魔法は全く理解できなかったみたいだけど」
216 :忘れ去られた幸薄い人 [saga]:2011/12/07(水) 21:56:59.32 ID:ZbItb+Kjo

隊長「お前少しは手加減しろっての」

副隊長「それは私の台詞ですよ! 常に首狙ってたじゃないですか!!」

隊長「一応避けられる範囲で攻撃してたつもりだぞ?」

勇者「お疲れ様です」

戦士「二人ともすごいな。この短期間でここまで成長するとは思わなかった」

隊長「お前らの教え方がいいんだろ」

忍者「そ、そうですか?」テレテレ

副隊長「お姉様のおかげです!!」

魔道士「当然にゃん」

隊長「そうだ! おい! お前たちも見本をみせてくれよ」

戦士「あ? どういうことだ?」

隊長「勇者パーティで手合わせしてみてくれよ」

戦士「俺たちでか? ……楽しそうだな」ニヤッ

忍者「そういうことってちゃんとやったことなかったね」

勇者「教えあうだけだったもんな」

戦士「それじゃ一度やってみるか?」

魔道士「面倒くさいにゃん!」

勇者「どういう組み合わせにする?」

忍者「私と戦士、勇者と魔道士っていうのは?」

戦士「妥当だな」

魔道士「面倒くさいにゃーん!!」

勇者「じゃあそれで」

魔道士「聞いてよ!!」

戦士「魔道士、うるさいぞ」

魔道士「にゃーーーー!!!」

王女「……私は成果発表さえなしですか? そうですよね、わかってましたよ」シクシク
217 :忍者 vs 戦士 [saga]:2011/12/07(水) 21:59:58.80 ID:ZbItb+Kjo

忍者「手加減しないからねー!」

戦士「ああ」

隊長「こりゃ楽しみだな」

副隊長「どっちが有利なんでしょうか?」

隊長「さあな」

勇者「それじゃあいいか? はじめ!」

ガガガガガガッ!!!
218 :引き分け [saga]:2011/12/07(水) 22:05:39.68 ID:ZbItb+Kjo

忍者「はぁはぁ」

戦士「ふぅ……疲れた」

特員's『……』アングリ

隊長「すげぇな」

副隊長「いままでは全く本気ではなかったのですね」

勇者「二人とも、おつかれ」

忍者「もうちょっとだったのになぁ」

戦士「それはこっちの台詞だ。まさかあそこで躱されるとは思わなかったぞ」
219 :勇者 vs 魔道士 [saga]:2011/12/07(水) 22:09:14.21 ID:ZbItb+Kjo

魔道士「動きたくないでござる」

勇者「真面目にやれ!」

隊長「やる気なさそうだな」

忍者「もう! たまには魔道士の本気が見てみたいのに!」

戦士「確かにな。まあ本気を出されたらそれはそれで面倒なことになりかねないんだがな」

隊長「……魔道士! 勇者に勝てば特員13とのデート権利をやるぞ!」

魔道士「おらっ! 勇者! さっさとかかってこいやぁ!」

勇者「切り替えるのはやっ! って、これ俺ピンチかも?」

戦士「勇者! 気合入れろ! 今の魔道士は仲間だと思うな! 親の仇だと思え!」

勇者「わかってる!」

忍者「死なないでね!」

隊長「……その応援はどうなんだ?」

戦士「仕方ないだろ。お前が魔道士をやる気にさせたんだから」

忍者「そうだよ。魔道士が本気を出したら、勇者でも勝てるかわからないんだからね」

隊長「……ちょっとまずったかな」

副隊長「お姉様ぁ! がんばってくださーい!」

戦士「さて、準備はいいか? はじめ!」

ドドドドドドドドド
220 :効果音のみでお楽しみください [saga]:2011/12/07(水) 22:15:55.27 ID:ZbItb+Kjo

魔道士「おらおらおらぁ!」ドドドン

勇者「くそっ! 圧縮超魔重殲滅魔法!」ドゴーーーン

魔道士「無駄無駄無駄ァ!」ピキーン

勇者「圧縮超絶殲滅魔法!!」ドガーーーン

魔道士「無駄ァ!! 次元壊滅魔法!」ザン

勇者「うおっ!? あっぶねぇぇぇえええ!!」サッ

魔道士「超断空殲滅魔法!」ズバン

勇者「うひょぉぉぉぉぉおおお!! こえぇ!!! くそっ! 殺す気かよ! それならこっちだって!」ドドン

魔道士「まだまだぁ!」シュン

勇者「このっ! 転移魔法を惜しげもなく使いやがって!」

魔道士「うらぁ!」シュッ

勇者「ぐおっ!」ドカン

魔道士「オラオラオラオラオラァ!」ドカドカドカ

勇者「くっ!これでどうだ!」シャッ

魔道士「むっ!」ザシュ

勇者「てやっ!」シャシャッ

魔道士「くっ! 超速魔法!」シュシュン

勇者「負けるか! 爆速魔法!」シュシュシュシュシュン

魔道士「縛速魔法!」ポワン

勇者「だぁ! それ卑怯だろ!!」ノロノロ

魔道士「うるさい! 動きをはやくするというのなら、遅くするだけよ!」シュシュッ

勇者「やばっ! うおっ!?」ササッ

魔道士「ふっ!」シュシュシュッ

勇者「このっ! うわっ!? ちょっ!? あぶねぇ!」ササッガッ

ドドドドドドドドドドドドドドド
221 :いじける幸薄い人 [saga]:2011/12/07(水) 22:20:20.74 ID:ZbItb+Kjo

勇者「危なかった」ハァハァ

魔道士「チッ!」

忍者「おつかれさま」

戦士「一応手加減するという良識は残ってたんだな」

魔道士「当たり前だにゃ!」

勇者「さすがに本気でやればここらあたりが大変なことになるだろ。って、お前あんまり手加減してなかっただろ!!」

魔道士「攻撃範囲と規模は小さくしておいたにゃん」

特員's『……』ビックリ

隊長「……あれで手加減してたのかよ。というか魔道士は接近戦、肉弾戦もこなせるのかよ」

副隊長「さすがお姉様です!」

王女「みんな楽しそうだなぁ」イジイジ
222 :数日後 [saga]:2011/12/07(水) 22:24:25.45 ID:ZbItb+Kjo

隊長「ふぁ〜、ヒマだな」

戦士「仕事しろよ」

隊長「してるさ。こうやって警備してるだろ」

戦士「訓練場を警備してどうしたいんだ?」

隊長「警備と訓練の両方を一度にできるんだから、効率的でいいだろ。それに、何かあってもお前らがいるからな」

戦士「他の場所を警備しろよ」

隊長「隊員たちが警備に当たってるから大丈夫だ」

戦士「本当やる気ねぇな」

隊長「それだけ隊員を信頼してるってことだ。それに今日は副隊長と魔道士が警邏に出てくれてるからな」

戦士「……まぁあいつがいれば心配ないか」

隊長「だろ?」
223 :町中……デート? [saga]:2011/12/07(水) 22:29:25.90 ID:ZbItb+Kjo

副隊長「お姉様! 次はあちらへ行きましょうよ!」グイグイ

魔道士「はいはい、わかったから引っ張らないでほしいにゃん」

副隊長「わかりました。それでは手を繋ぎましょう」

魔道士「意味がわからない!」

副隊長「だって、手を繋げば引っ張る必要がなくなるじゃないですか!」

魔道士「もっと謎!!」

副隊長「と、とにかく手を繋ぎましょう! 恋人繋ぎでお願いします!」ハァハァ

魔道士「嫌だ! そんな目をして鼻息荒くしてたら絶対に嫌だ! 近寄るな!」

副隊長「嫌がるお姉様を無理矢理……はぁはぁ」

魔道士「近寄るな! それ以上来るな!」

副隊長「はぁはぁ……お姉様ぁん」ガバッ

魔道士「うわーーー! ルパンダイブで飛んできた! もう手を繋ぐとか関係ないじゃん!!」

副隊長「おっねぇさまぁ〜ん!」

魔道士「地獄に落ちろ!」ジゲンカイメツマホウ

ザン!
ズズズ
ズッバーーーーーーーン!
224 :訓練場 [saga]:2011/12/07(水) 22:34:27.38 ID:ZbItb+Kjo

忍者「なんの話をしてるの?」

戦士「魔道士のことだ」

勇者「魔道士がどうかしたのか?」

隊長「見回りに行ってくれてありがたいってことを話してたんだ」

勇者「そうですか。それにしてもあの魔道士がよく引き受けてくれましたね」

隊長「ああ。そこは特員13を餌にしたからな」

戦士「おまえ……」

隊長「別にいいだろ。使えるものは使わないとな」

忍者「仲間を売るなんて最低ですよ!」

隊長「勘違いするなって。そこは上手いことやるさ」

勇者「……魔道士はよく騙され続けてますね」

忍者「単純だからね」

戦士「……あいつはわかっててやってんじゃないか?」

忍者「どういうこと?」

戦士「特員13で釣られてるっていうのは建前で、あいつは見回りを自分から引き受けてるんじゃないかってことだ」

勇者「それはないんじゃないか?」

忍者「そうだよ。あの面倒くさがりの魔道士だよ」

戦士「ああ。だが、あいつはなんだかんだで面倒見のいいヤツだろ? それと……」

隊長「あの仮面のヤツか?」

戦士「ああ。魔道士と何かしら因縁があるっぽいからな」

勇者「確かに」

忍者「でもあれは誰なんだろうね?」

戦士「魔道士は言うつもりはなさそうだからなぁ」

勇者「気になるな」

隊長「そうだな」

全員『……』
225 :??があらわれた [saga]:2011/12/07(水) 22:40:23.07 ID:ZbItb+Kjo

??「私が説明してやろうか?」

全員『!!』チャキッ

??「ふん。構えるのだけは早いようだな」

勇者「貴様は!」

戦士「隊長と忍者は下がれ!」

隊長「あ、ああ」

忍者「うん」

??「そう警戒するな。今日は挨拶に来ただけだ」

勇者「挨拶だと?」

??「そうだ。俺だけ正体を明かさないというのは不公平だと思ってな」

戦士「お前は何者だ!!」

??「慌てるな。まずは素顔から見せてやろう」スッ

全員『……えっ?』

勇者「そ、その顔は……」

戦士「おまえ……」

隊長「そんなまさか」

忍者「えっ? ま……魔道士?」
226 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/07(水) 22:42:33.15 ID:ZbItb+Kjo
キリがいいので今日はここまでです。

読んでくれてありがとう。
レスも嬉しいです。

また明日来ます。

ではまたノシ
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東海) [sage]:2011/12/07(水) 22:49:46.57 ID:UKMInVtAO
>>226
乙乙!!
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/12/07(水) 23:23:12.35 ID:YzQrCCo8o
おま
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [saga]:2011/12/08(木) 00:09:52.35 ID:4PeUEP5DO
何という焦らしプレイ……
続きwktk
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/08(木) 03:12:56.20 ID:laHIXzlDO
早く…早く…
急がず早く…
231 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 21:05:12.42 ID:dJQFVR+p0
うおおおおおおおおおおおおおおおおす
232 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/08(木) 21:05:52.85 ID:dJQFVR+p0
さげ忘れスマソ
233 :町中 :のんびり再開します [saga]:2011/12/08(木) 21:16:44.65 ID:VHRazqC2o

副隊長「」チーン

魔道士「はぁはぁ……ん? この感じは……」

副隊長「お姉様? どうかされましたか?」

魔道士「うひゃぁ!? ……復活が早すぎるにゃん!」

副隊長「お姉様の愛を受け止めただけですから」

魔道士「気持ち悪いにゃん!」

副隊長「はふん、もっと罵ってくださいまし! ……それよりも何かありましたか?」

魔道士「ん……嫌な感じがするわ」

副隊長「嫌な感じですか?」

魔道士「ええ。一度城に戻りましょう」

副隊長「はい」

シュン
234 :訓練場 :レスありがとう [saga]:2011/12/08(木) 21:22:13.08 ID:VHRazqC2o

戦士「てめぇ何してんだ!?」

??「ふん、勘違いするな。見た目が似ているだけだ」

勇者「……似ているだけの赤の他人、ということじゃなさそうだな?」

??「さすがは勇者と言ったところか。ただ似ているだけではないかもしれんな」

勇者「貴様は何者だ!」

??「……それを説明するのは俺の役目ではないな」

勇者「えっ?」

シュン

勇者「魔道士!」

魔道士「どうしたにゃん? ……っ!!」

戦士「魔道士! あいつは何者だ!?」

魔道士「……よくここに来られたわね」

??「ふん、相変わらずだな。少しは優しくしようと思わないのか?」

魔道士「思うわけないでしょ! あんたは私の仲間を傷つけたのよ!!」

??「ふん。お前は俺を傷つけたがな」

魔道士「それはこっちの台詞よ!」
235 :正体 [saga]:2011/12/08(木) 21:27:54.35 ID:VHRazqC2o

戦士「おい! どういうことだ!?」

勇者「魔道士! こいつとはどういう関係なんだ!」

魔道士「……」

??「ふん。少しは兄のことを敬ってほしいところだな」

忍者「えっ? 兄?」

魔道士「……兄さん面しないで欲しいわね。私の兄さんは随分昔に死んでるわよ」

兄「殺したのはお前だがな」

勇者「えっ?」

魔道士「適当なこと言わないでもらえる?」

兄「あんなことをしておいてとぼけるとはな。まぁあのことがあったから、今の俺がいるんだがな」

戦士「あのこと?」

魔道士「殺す!」

兄「ふん、今日は挨拶にきただけだ。戦う気は全くない」

魔道士「あんたに無くても私にはあるのよ!」

兄「そういきり立つな……まあいい。自己紹介は終わったことだ。俺はそろそろ消えるとしよう」

魔道士「いかせると思ってるのかしら?」

兄「そうだ。お前は俺の妹だからな」

魔道士「いい加減にしろ!」ザンッ

兄「ふん、中々いい攻撃だな。それではまた会おう」スゥ

戦士「消えた!」

勇者「あの消え方は転移魔法とは別の魔法か?」

魔道士「……」

忍者「魔道士……」
236 :気まずい雰囲気 [saga]:2011/12/08(木) 21:33:51.18 ID:VHRazqC2o

全員『……』

勇者「……」チラッ

魔道士「……」

戦士「……」チラッ

魔道士「……」

忍者「……」チラッ

魔道士「……」

隊長「……」チラッ

魔道士「……」

副隊長「……」ジー

魔道士「……」

全員『……』

魔道士「……ごめんなさい」

全員『!?』

勇者「ど、どうしたんだ?」

魔道士「私のせいでみんなを傷つけた」

戦士「……」

魔道士「忍者、ごめんね。私のせいであんなに辛い目にあわせちゃって」

忍者「何言ってるの! あれば魔道士のせいじゃないよ! それに助けてくれたのは魔道士じゃないの!」

隊長「そうだな。あれが魔道士のせいだというのであれば、俺のせいでもある」

魔道士「……あいつは……あいつは……私の兄よ」

戦士「……」

魔道士「ずっと黙っててごめんなさい」

勇者「……一体何があったんだ?」

魔道士「そうね……少し長くなるかもしれないけど聞いてくれるかしら?」
237 :魔道士の語り [saga]:2011/12/08(木) 21:40:30.92 ID:VHRazqC2o

みんなと出会う数年前まで、私は兄さんと二人で、とある山間部の小さな村に住んでたわ。

両親は私たちが小さい頃に他界してた。

私たちは貧しいながらも、二人で仲良く過ごしてたわ。

村の人たちにもよくしてもらってたし、あの頃は幸せだった。

だけど、ある日事件が起きたの。

あれはとても暑い夏の昼下がりだったわ。

兄さんと二人で昼食を食べてたの。

すると外から叫び声や悲鳴が聞こえてきたの。

私たちが慌てて外に出てみると、魔物が襲ってきてた。

私はその頃から魔法は使えてたし、兄さんも凄く強かったわ。

だから村の人たちを助けるためにすぐに行動に移ったわ。

治癒魔法も使えるようになってたから、怪我人はいたけど死人が出ることはなかった。

そして兄さんも魔物を全て倒したわ。

村人からはすごく感謝された。

いつもお世話になってたから、これで少しは恩返しができたと思ってた。

それでよかった。

みんなが普通に暮らしていけることが私にとっての幸せだったわ。

だけど。

私は聞いてしまったの。
238 :とある小さな村での出来事 [saga]:2011/12/08(木) 21:47:31.00 ID:VHRazqC2o

誰にも聞こえないように小さな声でつぶやくように、兄さんが言ったわ。

「―――。――――――。死ね」ボソボソ

怖かった。

笑顔であんなことを言う兄さんが怖かった。

だから私は聞き間違いだろうと思うようにしたわ。

でも、その夜。

兄さんが外に出て行ったの。

私はたまたま目が覚めたの。

どうしたのかと思って、こっそりとついていったわ。

気分でも悪くなったのかと思って、心配したのよね。

すると、兄さんは村長さんの家に入っていったの。

どうして、こんな時間に村長さんのところに行ったのかな、と思ったわ。

そのまま待ってると、少しして兄さんが出てきたわ。
239 :とある小さな村での出来事 [saga]:2011/12/08(木) 21:52:05.61 ID:VHRazqC2o








全身を真っ赤に染め上げて。







240 :とある小さな村での出来事 [saga]:2011/12/08(木) 21:53:03.12 ID:VHRazqC2o

すぐ理解したわ。

あれが血だということを。

私はそこから動けなかった。

意味がわからなかったから。

どれくらいの時間が経ったのかわからない。

そんな時に後ろから肩を叩かれた。

怖かった。

振り向きたくなかった。

だけど肩を叩いた手が、私を身体ごと振り向かせようとした。

逆らいたいのに逆らえなかった。

そして振り返った私の目の前には。

兄さんがいた。
241 :とある小さな村での出来事 [saga]:2011/12/08(木) 21:56:48.48 ID:VHRazqC2o

でも、おかしいの。

何か焦ってるように息を切らしてた。

すると兄さんがこう言ったの。

「この村はもう駄目だ。逃げろ!」

どうして兄さんがそんなことを言っているのかわからなかった。

その時、私の後ろで物音がしたわ。

慌ててそっちを見たけど、何も無かった。

もっと詳しく話を聞こうと思って兄さんの方を向いたら。

誰もいなかった。

そこで、悲鳴が聞こえてきた。

私と兄さんが住んでいた隣の家からだった。

怖かったけど、確かめに行くしかないと思って、走ったわ。

そして、家の中に入ったの。

そこには。
242 :とある小さな村での出来事 [saga]:2011/12/08(木) 22:01:17.31 ID:VHRazqC2o








人間を食べている兄さんがいた。







243 :とある小さな村での出来事 [saga]:2011/12/08(木) 22:06:16.17 ID:VHRazqC2o

意味がわからない。

何が起きてるの?

どうして?

これは夢?

兄さんが私に気づいてこう言ったの。

「xxxよ、どうしたのだ? ああ、お前も欲しいのだな。一緒に食べよう。大丈夫、お前の分もあるぞ」

何を言っているのかわからなかった。

だから何をしているのか聞いたわ。

「わからないのか? 簡単なことじゃないか。俺は天使になろうとしてるのだよ」

天使?

あの?

どうして天使になろうとしているのかわからなかった。

「どうして? そんなこと簡単だろう。こんな力の無い人間共と同じだというのが嫌だからに決まっているだろう」

それでも天使になんてなっちゃいけない。

「何故だ? 天使は凄いじゃないか。xxx、お前は見たことがないのか? とても綺麗だぞ」

見たことはあったわ。

あれは、とても、この世のモノとは思えないほどに……
244 :とある小さな村での出来事 [saga]:2011/12/08(木) 22:10:02.63 ID:VHRazqC2o








醜かった。
汚かった。
生きているものとは思えない程に。







245 :とある小さな村での出来事 [saga]:2011/12/08(木) 22:15:13.89 ID:VHRazqC2o

あれは魔物以上にひどい生き物だった。

ただの化け物でしかなかった。

「何を言っている? とても綺麗じゃないか」

どうして?

それに父さんと母さんは……。

「それがいいんじゃないか」

ああ、駄目だ。

あの目はもう手遅れだ。

兄さんはもう、人間をやめていた。

だから、私は、この手で。
246 :とある小さな村での出来事 [saga]:2011/12/08(木) 22:16:35.52 ID:VHRazqC2o








壊して、砕いて、破って、削って、崩して、潰して、殺して、また殺して、そして殺した。







247 :とある小さな村での出来事 [saga]:2011/12/08(木) 22:17:43.37 ID:VHRazqC2o

朝になって、私は村中を見て回ったわ。

そこには誰もいなかった。

形跡はあったけど、跡形もなかった。

絶望に打ちひしがれた。

泣いて、泣いて、泣いて、泣いて、泣いた。

泣きすぎて涙が枯れて、声も枯れて。

そんな時、声が聞こえた。

「迎えに行くよ」

私は泣くことを止めた。
248 :戦士との出会い [saga]:2011/12/08(木) 22:18:36.66 ID:VHRazqC2o

魔道士「……」

全員『……』

魔道士「それから私はその場から逃げるように走ったわ。いつまでも、どこまでも。そこで、戦士と出会ったわ」

戦士「……あの時の子か」

魔道士「そうよ。あの頃は生きていることがどういうことかわからなかったわ。戦士には迷惑をかけたわね」

勇者「戦士とは出会っていたのか?」

戦士「ああ。だが、ある日急にいなくなった」

魔道士「ええ。ある町に入ろうとした時に、怖くなって、逃げたわ。人間が怖かったの」

戦士「……」
249 :忍者との出会い [saga]:2011/12/08(木) 22:22:39.89 ID:VHRazqC2o

魔道士「それから色々と人目にあたらないような場所を移動してたわ。そこで忍者と会ったわね」

忍者「えっ!? ……もしかして」

魔道士「そう、あのボロボロだったのが私よ」

忍者「そ、そんな」

戦士「忍者とも出会ってたのか」

魔道士「ええ。少しの間だったけど、色々と面倒を見てくれたわ。でも私はまた逃げた。忍者の優しさが怖かったの」

忍者「魔道士……」
250 :勇者との出会い [saga]:2011/12/08(木) 22:28:12.90 ID:VHRazqC2o

魔道士「それからはどこにいたのかわからない。いろんな場所にいたから、どこをどう彷徨ってたのか覚えてないわね。そんな時に出会ったのが……」

勇者「……俺か」

魔道士「そうね」

忍者「勇者とも出会ってたんだ」

魔道士「ええ。勇者がちゃんとした勇者になろうとしている頃かしら。森の中で出会ったわね」

勇者「ああ。だけど、お前は……」

魔道士「ええ、すぐに逃げたわ。勇者の光に当てられて。光というか、オーラって言うのかな。勇者は私を見つけるなり、笑顔で迎え入れようとしてくれたわ。私にはそんな勇者の存在が眩しすぎた」

勇者「……」

魔道士「でも、その光に救われた……ううん、戦士と忍者、そして勇者の三人に救われたわ。逃げたけど、私は自分を取り戻しつつあったの」

副隊長「……おねえさま」ウルウル

魔道士「その一年後にみんなと再会したわ。誰も私のことを覚えてなかったわ。でもそれでよかったと思うの。あの頃の私と今の私は別人だと思えたから」

戦士「……」

魔道士「それからはみんなが知っている私よ」
251 :仲間 [saga]:2011/12/08(木) 22:31:25.93 ID:VHRazqC2o

魔道士「まっ、こんな感じって訳よ。幻滅したかにゃ? 嫌なら嫌って言ってほしいにゃん。覚悟はできてるにゃん」

戦士「……それ以上喋るな」

魔道士「っ!? そっか……声も聞きたくないよね。ごめんね」

戦士「そうじゃない」

魔道士「えっ?」

戦士「そんなに自分を卑下するな。別に今の話を聞いたからといって何かが変わるとは思わない。俺は今までどおりにさせてもらうさ」

魔道士「戦士……でも、私は」

忍者「そうだよ、何も変わらないよ」

魔道士「忍者……」

勇者「そもそも何か変わるのか? 俺は馬鹿だからよくわからないな」

魔道士「勇者……」

隊長「魔道士は魔道士だろう?」

副隊長「私はどこまでも付いていきます! むしろ二人っきりでどこかに行きたいです!」

隊長「……おまえなぁ」

魔道士「隊長……副隊長……」
252 :ぎゃふん [saga]:2011/12/08(木) 22:38:09.18 ID:VHRazqC2o

王女「……さっきから何を愚図ってるのかしら? 不幸自慢がしたいの? やだやだ。私は悲劇のヒロインなんです〜って言いたいの?」

魔道士「……そういうわけじゃ」

王女「私は貴女にギャフンと言わせなきゃ気が済まないのよ。勝ち逃げはやめてもらえる? 勝手に逃げないでよね」

魔道士「……」

王女「……何か言ったらどう?」

魔道士「……」

全員『……』

隊長「ギャフン」ボソッ

魔道士「ぶはっ! ちょっと! 笑い堪えるのに必死だったのに!」ケラケラ

隊長「ギャフン! キリッ!」

魔道士「あはは! やめてってば!」

戦士「折角いいこと言ってるかと思えば、ギャフンってなぁ。言った瞬間空気変わったぞ。それとお前はいつからいたんだ? 全然気配を感じなかったぞ?」

忍者「完全にツンデレだもんね」

副隊長「私は負けませんよ!」

隊長「お前は何を競ってるんだよ」

勇者「まあまあ」

王女「……」プルプル

魔道士「あっ! そうだ! 貴女に一言言いたいことがあるの」

王女「……なにかしら?」

魔道士「あのね………………ギャフン!」プギャー

王女「ふがぁーーーー!」
253 :笑顔 [saga]:2011/12/08(木) 22:44:06.35 ID:VHRazqC2o

わーわー
ぎゃーぎゃー

勇者「あっ! 魔道士! ちょっとまて! 脱がさないでぇぇーーー!!!」

忍者「きゃっ! 今胸触ってでしょ! あっ! そこ駄目ぇぇーーー!!!」

戦士「こらっ! ちょっと落ち着け! キスしようとするなぁぁーーー!!!」

隊長「うおっ! ……なんじゃこりゃぁぁーーー!!!!」

王女「きゃぁ! 今お尻触ってでしょう? あっ! それ入れちゃ駄目ぇぇーーー!!!」

副隊長「………………………………私にも何かしてくださいませぇぇーーー!!!」

わーわー
ぎゃーぎゃー

魔道士「みんな! …………ありがとう! 大好きだよ!!」ニコッ

全員『っ!!』

魔道士「?」

勇者「なあ、魔道士ってあんなに可愛かったっけ?」ボソボソ
戦士「あんな笑顔初めてかもな」ボソボソ
忍者「すっごく可愛い」ボソボソ
隊長「あれ、誰だよ」ボソボソ
副隊長「女神様じゃ〜」ボソボソ
王女「悔しいです」ボソボソ

魔道士「ど、どうしたの?」

副隊長「おっねぇさまぁーーーーーん!!!」ガバッ

魔道士「ひいぃぃ!!?」

わーわー
ぎゃーぎゃー
254 :星空が綺麗に見える場所 [saga]:2011/12/08(木) 22:50:58.23 ID:VHRazqC2o

勇者「ここにいたのか」

魔道士「うん」

勇者「……」

魔道士「……」

勇者「お前はさ、お前の兄をどうしたいんだ?」

魔道士「……天使になったアレはもう私の兄じゃないわ」

勇者「ご、ごめん……アレをどうしたい?」

魔道士「……どうしたいんだろうね。よくわからないや……でもさ、やっぱり終わりにしたいかな」

勇者「そうか……本気か?」

魔道士「そうだね……やっぱりさ、私が慕ってた人だしさ、アレがアレのままっていうのは許せない」

勇者「じゃあ倒しに行くか」

魔道士「でも、私の我儘に付き合わせるわけには」

戦士「お前の我儘? 今さら遠慮とかおせぇよ! 出会った頃からその慎ましさを用意しておけっての」

魔道士「戦士……」

忍者「それに私も殺されかけた借りを返さないとね」

魔道士「忍者……」

勇者「これでも一人で行くって言うのか?」

魔道士「……ううん、ありがとう」

勇者「それじゃあ明日にでもズバッっとやっつけに行くか」

魔道士「えっ? でも何処にいるのかわからないし……」

勇者「俺を誰だと思ってるんだ? 追跡魔法は発動中だぜ?」フフン

戦士「そういうことだ! ただ場所が遠いからお前の転移魔法が必要だけどな」

忍者「あんまりうだうだしてると先に行っちゃうぞ?」

魔道士「……くすっ。仕方ないにゃん! 拙者がいなければ何もできないでござるな!」
255 :次の日の朝 :ちょっぴりペースアップ [saga]:2011/12/08(木) 22:52:13.74 ID:VHRazqC2o

勇者「さて、行くか?」

隊長「気をつけてな」

戦士「ああ」

王女「無事帰ってきてください」

忍者「ありがとう」

副隊長「おねえさま! 私の為に帰ってきてください!」

魔道士「嫌だにゃん!」

副隊長「がびーーーーん!」

勇者「それじゃあちゃちゃっと片付けるぞ」

戦士「おう!」

忍者「うん!」

魔道士「行くよ?」

勇者「頼んだ」

シュン!
256 :とある場所 [saga]:2011/12/08(木) 22:53:41.82 ID:VHRazqC2o

シュン!

貴族「っ!? お前たち! 何故ここに!?」

兄「……魔道士、お前の仕業か?」

魔道士「残念でした。私じゃないぴょん」

兄「……勇者か」

勇者「ああ。追跡魔法を使わせてもらったよ」

兄「ふん。追跡魔法か」

戦士「えらく余裕だな」

兄「力しか脳がないやつが吠えるな。それと死に損ないのくせに何をしにきた」

忍者「マジむかつくんですけどぉ!!」

勇者「忍者、キャラ代わってるぞ。まあ早速本題に入らせてもらおうかな………………お前には消えてもらう!」

兄「……」

戦士「脳筋の力見せてやるよ!」

兄「……」

忍者「窮鼠猫を噛むって知ってる?」

兄「……はははははははははははは! お前たちのような無能な人間が集まったところで何ができるというのだ!」

勇忍戦『てめぇをぶち殺せる!!』ビシッ

魔道士「……忍者が可愛くない」

貴族「貴様らごときが兄様にかな…う…は…?…ず…?…?…が…?…?…?…ない?」ズズ

ドシャドシャッ!

戦士「てめぇは鼻っから死んでんだよ! でしゃばんじゃねぇ!」

兄「……」

魔道士「そういうことだよ。もう終わりにしよう。ねえ、兄さん?」

兄「……屑共が調子に乗るな!!」
257 :事後 [saga]:2011/12/08(木) 22:54:31.05 ID:VHRazqC2o

勇者「うしっ!」

忍者「いえいっ!」

戦士「ふん!」

魔道士「ふぅ」

兄「」チーン

魔道士「予想以上に楽勝だった件についてどう思う?」

勇者「やっぱり強くなりすぎたかなって思います」

戦士「脳筋最強」

忍者「すっきりした」

魔道士「ちゃんと答えてよ! ……まぁこれで終わりだね」

戦士「そうだな」

忍者「魔道士? どう?」

魔道士「……うん、すっきりしたよ」ツー

勇忍『魔道士……』

魔道士「あれ? あはは、これはにゃにかにゃ? おっかしいにゃん。きっと汗が目から出てきてるだけにゃん。だってすっきりしたんだにゃ〜」ポロポロ

戦士「……もう無理しなくていいぞ。泣きたい時には素直に泣いておけ。硬い胸でよければ貸してやるぞ?」

魔道士「そんにゃんじゃにゃいにゃん……そんにゃんじゃ…………だから優しくしないでよ、バカ」ギュッ

戦士「バカなのは脳筋だから仕方ないな」ポンポン

魔道士「ば〜か……う、うう……うえーーーーーん」ダバダー

戦士「……」ナデナデ
258 :天使は決して弱くありません :戦闘描写? 苦戦? なにそれ? おいしいの? [saga]:2011/12/08(木) 22:57:58.77 ID:VHRazqC2o

兄「」チーン

忍者「ねぇ? これはこのままでいいの?」

魔道士「このままじゃ駄目ね」

戦士「じゃあどうするんだ?」

魔道士「消失魔法っていうのを使うのよ」

勇者「はぁ!? マジかよ!? どんだけチートなんだよ!!」

忍者「消失魔法?」

戦士「勇者は何を驚いているんだ?」

勇者「自分で言うのもなんだけど、俺はいろんな魔法を会得してる。常人では不可能なものもある。それでも、いくつかはどうあっても誰にもできないんじゃないのかっていう魔法があるんだ」

戦士「その中の一つが消失魔法というものか」

勇者「ああ。その消失魔法というのはその名の通りなんだけど、あらゆる事象を消失させる魔法なんだ」

忍者「ふ〜んあらゆる事象をねぇ……ちょっと待って! それってどんなものでも消すことができるの?」

勇者「ああ。つまり」

戦士「魔道士の兄が天使だということを消すことができるということか!?」

魔道士「残念だけど、それは無理よ。兄さんが天使だということを消すということは、そのまま兄さんという存在を消すということなの。天使という事象を消すということで元の人間に戻るということじゃないのよ。元人間なだけであって人間という事象の上に天使という事象が存在するわけじゃないの。人間という事象は既になくなっているのよ。だから天使という事象だけを消すということはできないわ」

勇者「……そうなのか」

魔道士「前にも言ったでしょう? 人間に戻す方法は知らないって」

戦士「……言ってたな。あの時は悪かったな」

勇者「魔道士、ごめん!」

魔道士「謝らなくていいわよ。二人の反応は正しいものだから」ニコッ

忍者「魔道士……」

魔道士「それじゃあ、いい加減終わりにしましょう」

ぴかー
259 :訓練場 [saga]:2011/12/08(木) 23:00:09.96 ID:VHRazqC2o

シュン!

勇戦『……』ズーン

忍者「ぐすっ!」ウルウル

魔道士「ただいまにゃん!」ヤッホー

隊長「……何があったんだ?」

魔道士「勇者と戦士は自己嫌悪に陥ってて、忍者は私の代わりに泣いてくれてるってところかな」

隊長「そうか……お前は強いな」

魔道士「そうでもないよ。ただ鈍いだけよ」

隊長「そうか」

魔道士「ええ」

隊長「……」

魔道士「……」

副隊長「お姉様(はーと)」ギュゥ

魔道士「うぐっ!」

副隊長「おかえりなさいませ!」クンクン

魔道士「か、嗅ぐな!!」

副隊長「ごめんなさい」ペロペロ

魔道士「な、舐めるなぁ!!!」ゾワゾワ

副隊長「お姉様の味、はあはあ」クンカクンカ

隊長「やめーーーーい!」ドカッ

副隊長「ひでぶ!」

魔道士「ったくもう……副隊長」

副隊長「は、はいっ!」セイザ

魔道士「貴女なりに気を紛らわせようとしてくれたのよね。ありがとう」ニコッ

副隊長「はふ〜〜ん!超幸せですぅ!」クネクネ

魔道士「ふふっ」

隊長「……腹減ったな。メシにするか?」

魔道士「おっ! さっすが、隊長だにゃん! 行くっす!」

隊長「おらっ! お前らもいつまでもくよくよしてないでメシ食いに行くぞ!」

ぞろぞろ

王女「……私は喋ることさえも許されないのですね。そうですよね。でも空気を読んだだけですから。寂しくなんてないんですから!」
260 :食堂 [saga]:2011/12/08(木) 23:01:43.74 ID:VHRazqC2o

戦士「これからどうする?」

勇者「そうだな……正直なところ何も考えていない」

忍者「また魔物討伐の旅に行く?」

魔道士「王女「どうしてあなたが!?」騎士「自分の役割というものがやっとわかったんだ」」カタカタ

隊長「当分ここに留まるつもりじゃないのか?」

戦士「それはここが危機に晒されている間だけだろ」

勇者「一応は……解決したと思いますしね」

隊長「そうだな」

魔道士「王女「役割……ですか?」騎士「ああ」」カタカタ

忍者「諸悪の根源を絶ったから、ここが同じように襲われることはないだろうね」

戦士「ああ、俺たちがここに留まり続ける必要はないんだ」

隊長「だからと言って、旅に出なきゃならないって訳でもないだろ?」

魔道士「王女「その役割とは一体何なのですか?」騎士「それは……」」カタカタ

戦士「だからどうするかって話だろう」

勇者「ここが襲われることがなくなったからと言って、危険にさらされている人がいないということでもないし」

忍者「そう考えると、やっぱりこのままここにいるっていうのもね」

魔道士「騎士「俺の役割とは……お前を守ることだ」王女「……騎士様」」カタカタ

隊長「確かにな」
261 :お給金 [saga]:2011/12/08(木) 23:03:22.35 ID:VHRazqC2o

戦士「一度あのギルドの町に戻るか?」

勇者「そうだな。あそこから再スタートというのもいいな」

忍者「あのギルドにはお世話になったよね」

魔道士「王子「ちょっと待ったぁぁぁぁ!!」司会「おぉぉ!!王子からちょっと待っただぁぁぁぁああああ!!」」カタカタ

隊長「ギルドに登録してたのか?」

戦士「ああ。あそこは魔物が頻繁に現れるようでな」

忍者「お蔭で貯金が増えたよね」

勇者「別に報酬はなくてもいいんだけどな」

魔道士「町民「ちょっと待ったぁぁ!!!!」司会「おっとぉぉ!町民からもちょっと待っただぁぁ!!」」カタカタ

隊長「へぇ。俺たちもギルドに登録して予算を稼ぎに行くかな」

戦士「あん? そんな必要があるのか?」

隊長「ああ。最近給料を上げろって要望も多いからな」

忍者「結構貰ってそうなのに」

魔道士「王子「今日はあまり話せなかったけど、今度僕の船でクルージングにいきましょう」王女「……王子様」」カタカタ

勇者「でも、そんなにお金って必要かな?」

戦士「生活ができる最低限の金額さえあればそれで十分だと思うがな」

隊長「お前たちは欲がないんだよ」

勇者「そんなことはないですよ」

戦士「実際にはかなりの額を持ってるから言えることなのかもしれんな」

魔道士「町民「おいらは貧乏だし、汚らしいかもしれないっす。それでも愛する気持ちは誰にも負けないっす!! 今日は楽しかったっす。また遊んで欲しいっす」王女「……町民様」」カタカタ

隊長「ちょっとムカつくな」
262 :世のため人のため [saga]:2011/12/08(木) 23:04:25.48 ID:VHRazqC2o

忍者「魔道士は色々と使ってるみたいだけどね」

隊長「そうなのか? 浪費癖か?」

戦士「そういうことではないが、貯金はないみたいだな」

忍者「かなり使ってるよね」

魔道士「司会「さぁ王女さんはどうする!?」王女「…………」全員『ゴクッ』」カタカタ

隊長「金遣いが荒いのか、欲深いのかってところか。魔道士らしいっちゃらしいな」

勇者「でも魔道士の場合は、色々なものを開発しているから仕方がないんですよ」

隊長「開発?」

勇者「はい。世の中の為に様々なものを開発していますよ。例えば魔力封印装置もそうですね」

隊長「あれを開発したのか? 凄いな」

勇者「はい。ああいったものを開発しては、無償で提供しているんですよ」

魔道士「王女「………………ごめんなさい」司会「あーーーーーっと! ごめんなさいだぁぁぁあああああ!!!!」」カタカタ

隊長「無償だと!?」

勇者「魔道士曰く、私が作ったもので世の中が便利になったら嬉しいな。だそうですよ」

忍者「そんなことしてたんだ」

戦士「俺も知らなかったぞ」

隊長「そうか。悪く言ってすまなかった」

勇者「魔道士は気にしていないと思いますよ」

魔道士「ん? 私がどうかした?」

勇者「何でもないさ」フフッ

魔道士「?」
263 :寝室 [saga]:2011/12/08(木) 23:06:07.45 ID:VHRazqC2o

王女「わーーーーーーーーーーー!!!!!!」ワー

全員『!?』ビクッ

戦士「うるせぇな」

隊長「元気だな」

勇者「どうかされましたか?」

魔道士「忍者ー! 髪の毛乾かしてくんない?」

忍者「いいよ」

副隊長「お姉様! 私にやらせてくださいよ!」

魔道士「絶対にイヤ!」

副隊長「大丈夫です! 何もしないですよ! 私の息で乾かすだけですから!!」フンフン

魔道士「絶対にイヤ!!!!」

戦士「やってもらえよ」ニヤニヤ

副隊長「ほらほら! お姉様もいい加減に観念してくださいな」フンフン

魔道士「鼻息荒すぎ!!」

副隊長「なんでしたら全身隈なくグボァ!」ドカッ

隊長「いい加減にしろ!!」

忍者「みんなよくこのやり取り飽きないね」

魔道士「拙者としてはさっさと飽きてほしいでござるよ」

副隊長「私は負けません! お姉様と親密な関係になるまでは!」

隊長「負けとけ」ゲシッ

副隊長「ひでぶっ!」
264 :幸薄い人 [saga]:2011/12/08(木) 23:07:57.94 ID:VHRazqC2o

王女「……」プルプル

勇者「お、王女?」

王女「うがーーーーーーー!!」ウガー

全員『!?』ビクッ

王女「ちょっと! もう少し私にも注目してください! どんどん扱いが酷くなってます!!」

隊長「気のせいだろ」

忍者「元々じゃないのかな?」

隊長「こんなもんだろ」

副隊長「お姉様(はーと)」スリスリ

魔道士「もう疲れたよ」ゲッソリ

隊長「だからもうやめておけ!」ビシッ

副隊長「あびばっ!」

王女「こらっ! そこっ! ちゃんと聞いてください! というか、貴女はちょっと出すぎじゃないですか?」

副隊長「私ですか? それは仕方ないですよ」

王女「ど、どうしてですか!?」

副隊長「だってこんな変態は他にいないじゃないですか」

全員『自覚はあるんだ』

副隊長「大丈夫だ、自覚はある」キリッ

王女「そんなの卑怯です!」

副隊長「でしたら王女様もそうなされてはいかがですか?」

王女「…………………………………………ムリです!!」カァ

副隊長「そんなに顔を赤くして何を想像したのですか?」ニヤニヤ

王女「あ、貴女にそんな顔されると無性に腹が立ちます」

副隊長「(*´ω`*)」

王女「その顔は流行らないし流行らせない!!」
265 :とある二人のおはなし :息抜き [saga]:2011/12/08(木) 23:10:46.75 ID:VHRazqC2o

受付「今日はなかなかいい休暇でしたね」

受付「……最近、独り言が増えてる気がしますね」

受付「……夕食の材料を買って帰るとしましょうか」

店主「何つくるの?」

受付「えっと、今日はグラタンにでもしようかと」

店主「へぇ。グラタンだったらいい店知ってるんだが、一緒に行くか?」

受付「どうしましょうか…………統括?」

店主「ん? どうした?」

受付「……いつからストーカーを?」

店主「ちょっと待て! ストーカーとか人聞きの悪いこと言うなよ!」

受付「……さらっと独り言に話しかけないでください」

店主「別にいいじゃん。独り言とか寂しいだろ?」

受付「……」

店主「どうせ彼氏の一人もいないんだろ? だったら俺とメシ行こうぜ」

受付「……」ギロッ

店主「ごめん、ふざけすぎました。だからそんな目で睨まないでください!」ドゲザー

受付「……統括のおごりでしたら」

店主「えっ? なになに? よく聞こえなかったんだけど?」エッ?

受付「……当然統括のおごりですよね?」

店主「なになに? 何かいいことあったの?」ナニナニ?

受付「……」ハァ

店主「なんだい! 俺だって貧乏なんだぞ!」プンプン

受付「はいはい、わかりました。自分から女性を誘っておきながら割り勘な統括はとても素晴らしいですね」ニコッ

店主「あっ、ごめん。やっぱり払います」

受付「別にいいですよ?」

店主「いや、なんだかプライドが傷ついた気がするから払います!」

受付「……プライドなんて持ち合わせていたのですか?」ビックリ

店主「ひでぇ!」
266 :飲み屋 :息抜きなのでちょっぴりペースダウン [saga]:2011/12/08(木) 23:15:59.72 ID:VHRazqC2o

店主「お前の趣味ってなんだ?」

受付「趣味ですか?」

店主「ああ」

受付「そうですね……映画鑑賞とかですかね」

店主「へぇ。どのくらいの頻度で行ってるんだ?」

受付「週一回は行ってますよ」

店主「そうか……一人で?」

受付「……一人ですが、何か?」

店主「一緒に見に行くヤツいないのか?」

受付「いないですが、何か?」

店主「寂しいのぉ」ニヤニヤ

受付「……なんだこいつ」ボソッ

店主「えっ? なになに? 図星だって?」エッ?

受付「……うぜぇ」ボソッ

店主「どうしたの? なんて言ったの? 今どんな気持ち?」プギャー

受付「……」スッ

店主「はい、調子乗りました! 反省してます! すんませんでした! だからジョッキを投げようとしないでください!」ドゲザー

受付「……殺してぇ」ボソッ

店主「おいっ! 今なんて言った!?」
267 :……兄編で今日は終わろうとしてたの忘れてた [saga]:2011/12/08(木) 23:23:41.52 ID:VHRazqC2o

店主「そういえば前に言ってた村人はどうなったんだ?」

受付「がんばってますよ」

店主「ほぉ」

受付「予想以上の強さになってますね」

店主「へぇ。やるじゃん」

受付「そうですね」

店主「関わってきそうか?」

受付「はい」

店主「そうか。どう影響するのか楽しみだな」

受付「……このまま放置していてもいいのでしょうか」

店主「いいんだよ。この世界での出来事はできるだけ自然であった方がいい」

受付「……」

店主「無理に押さえつけたところで面白みが減るだけだ」

受付「……そうですね」

店主「ああ……そういえばそろそろ復活の頃合か?」

受付「はい」

店主「どうなるかな?」

受付「ここは想定内ですから、問題はないかと」

店主「だよな」

受付「……その後に出会うかと」

店主「ん? 村人の方か?」

受付「はい」

店主「そうか……どうなるか楽しみだな」

受付「……はい」
268 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/08(木) 23:33:21.77 ID:NQziptQt0
むむ
269 :店外 [saga]:2011/12/08(木) 23:35:39.03 ID:VHRazqC2o

店主「うまかったな」

受付「はい、ご馳走様でした」

店主「気にするなって」

受付「まさかご馳走になるとは思っていませんでしたよ」

店主「俺から誘ったんだから当然だろ?」

受付「……ちっぽけなプライドですね」

店主「ひでぇ!」

受付「ふふっ。冗談ですよ」

店主「冗談に聞こえなかったっての! っと、トイレ行きたくなってきた。ちょっと待っててくれ」

受付「はい」
270 :ナンパ [saga]:2011/12/08(木) 23:45:26.64 ID:VHRazqC2o

受付「……」

男1「おっお! ねぇちゃん可愛いな。俺たちと一緒に飲まないか?」

受付「……遠慮します」

男2「いいじゃんいいじゃん! 一緒に行こうぜ」ガシッ

受付「……放してください」

男3「へへへっ。きみ可愛いねぇ」サワッ

受付「っ!?」バッ

男3「あっ!」

男1「うひゃひゃっ! 逃げられてやんの。ほらっ、恥ずかしがらなくていいよぉ」ジリジリ

受付「……」ジリッ

男2「怖がらなくても大丈夫だよん。気持ちよくしてあげるからねぇ」フヒヒ

男3「そうそう、逃げちゃ駄目だよぉ。痛い目みちゃうぞ」

受付「……」ジリジリ

男1「ほらっ、捕まえた」ガシッ

受付「は、放してください!」ググッ

男2「ふひひ。いいにおいがするぅ」クンクン

男3「抱きついちゃえ」ガバッ

受付「っ!?」
271 :救世主? [saga]:2011/12/09(金) 00:01:41.65 ID:x8nxqJjco

店主「なにしとんじゃゴラァァァァア!!!」ドカン

男3「ひぶるぅあ!」ズギャン

店主「てめぇもじゃぁぁぁぁぁぁ!!!!」ドベシ

男2「ぶるぅぁあああ!」ベシン

男1「な、なんだてめぇは!?」

店主「……ああん? てめぇは何してんだごらぁ?」

男1「な、なんだ! やんのか?」

店主「死ねやぁぁああああ!」ドォン

男1「ぴぶりゃっ」プギャッ

店主「はぁはぁ。受付ちゃん、大丈夫だったか?」

受付「はい……ありがとうございます」

男2「くっ、てめぇ覚えとけよ!」ググッ

店主「ああぁ!? 調子乗ってんじゃねぇぞこらっ!」ゲシッ

男2「ぶべらっ!」

男1「そ、そんな年増に興味ねぇよ、ボケェ!」

男3「そ、そうだそうだ!」

男2「なめんなよ!」

店主「あっ! そ、それは思ってても言ったら駄目だろうが!」

男1「えっ?」

男3「ん?」

男2「なに?」

受付「……」ゴゴゴ

男共『ひぃぃぃぃぃぃ!』ガクブル

受付「……全員顔覚えたからな」ボソッ

男共『いやぁぁぁーーーーーーーーーー!』ガクブル

受付「……とりあえずいっぺん死んどけ」ズバン

男共『んぎゃーーーーーー!』

店主「な、なんで俺まで……」ガクッ

受付「……」ハァ

店主「」チーン
272 :数日後 :息抜き終了、ID変わっちゃった [saga]:2011/12/09(金) 00:04:21.18 ID:x8nxqJjco

勇者「それじゃあそろそろ行くか」

戦士「そうだな」

忍者「また高級な宿だったら嬉しいな」

副隊長「私はお姉様と同じ部屋だと嬉しいです」

魔道士「お断りします」

戦士「……お前は何をしてるんだ?」

副隊長「えっ? 旅に出るんですよね? 私もお姉様に付いていきますよ」

勇忍戦『えっ?』

魔道士「丁重にお断りします」

副隊長「無理です! 一緒に行きまグボア」ドカッ

隊長「しつこい!」ドーン

副隊長「な、何をするのですか!!」

隊長「お前は一応特別部隊の副隊長だろうが。やることはあるんだから、サボってんじゃねぇ!」

副隊長「そ、そんなに怒らなくてもいいじゃないですか」

隊長「あのなー、お前は何の為に特別部隊に入ったんだ? こんな感じで馬鹿やる為か?」

副隊長「違います! でも、私はお姉様のお蔭で成長できました! 馬鹿にするのはやめてください!」

隊長「ならちゃんとしろ! 今までのことはこいつらがいたから出来たことだ! だがそれも今日までだ! これからもこんなことを続けるというのなら……お前は今日を持ってクビだ! 二度と俺たちの前に顔を見せるな!!」

副隊長「えっ?」

隊長「どうするのかは自分で決めろ」
273 :ツンデレ? :息抜き終わったのでちょっとペースアップ [saga]:2011/12/09(金) 00:07:09.02 ID:x8nxqJjco

戦士「……」

隊長「悪い、折角の旅立ちの日だというのに見苦しいもの見せたな」

勇者「……いえ」

戦士「気にするな」

忍者「で、でもそこまで言わなくてもよかったんじゃ……」

魔道士「忍者、いくら楽しいからと言っても二人とも特別部隊よ。自由に好き勝手やってる私たちとは違うのよ」

忍者「それはわかるんだけど……」

魔王「ここで甘い顔をして許してしまうと全てが駄目になってしまうのであるのだ。こやつらは特別部隊、即ち死と隣り合わせの職業であるのだ。このような甘さが死に繋がるのであるのだ。隊長は副隊長を想って、厳しくしているのであるのだ。それをわかってやるのであるのだ」

忍者「……うん」

魔道士「つまり隊長は副隊長が心配ということでござるよ」

隊長「ふん。そういうことではないぞ。甘やかしてしまっては他の隊員たちに示しがつかんからな」

魔道士「照れ隠しでござるな」

魔王「ツンデレなのであるのだ」

魔道士「ツンデレというよりも、ツンツンでござろう」

魔王「いずれデレる時が来るのであるのだ」

魔道士「想像できないでござるよ」

魔王「自分で言っておいてなのであるのだが、我も同感なのであるのだ」

隊長「うるせぇよ! 違うっつってんだろうが!」

戦士「ったく、お前らは相変わらずだな」
274 :あれ? [saga]:2011/12/09(金) 00:08:53.83 ID:x8nxqJjco

副隊長「隊長!!」

隊長「あん?」

副隊長「申し訳ございませんでした!!」

隊長「……」

副隊長「今後はこのようなことは致しません! だから……」

隊長「わかればいいんだ……まあ次はいつ会えるかわからんから、今日くらいは許してやる。明日からは気合入れろよ」

副隊長「隊長……畏まりました!」ビシッ

魔王「デレたのであるのだ」

魔道士「完全にデレたでござるな」

魔王「しかし、ツンデレというよりもクーデレと言うべきなのであるのか?」

魔道士「難しいでござるな。厳しいだけでござって、ツンツンしているということではないでござるしな」

魔王「なんにせよ、もう少しきちんとキャラクターとしての位置づけが欲しいのであるのだ」

魔道士「仕方ないでござるよ。隊長でござるからな」

隊長「別にそんなキャラクターなんて求めてねぇよ」

戦士「あまり構うな。疲れるだけだぞ」

隊長「そうだな」ヤレヤレ

忍者「魔道士はいつもより楽しそうだね」

勇者「こらっ、あんまり褒めちゃ駄目でしょ」
275 :切るとこ間違えた [saga]:2011/12/09(金) 00:10:27.66 ID:x8nxqJjco

忍者「ごめんね」

戦士「それ褒めてたのか?」

王女「……あの〜ちょっといいですか?」

勇者「どうかされましたか?」

王女「えっと、あちらの方はどなたですか?」

勇者「あちらの方というのは?」

王女「先ほどから魔道士さんと楽しそうに話されている方です」

魔王「ん? 我のことであるか?」

勇者「ああ。この人は魔王ですよ」

王女「そうなんですか」

勇者「はい……あれ?」

全員『………………………………』

勇者「何故ここに!?」ザッ

戦士「てめぇ!ここで何してやがる!」ジャキッ

忍者「あの時倒したはずじゃ?」シュッ

隊長「魔王だと!?」

副隊長「王女様、お下がりください!」

王女「!?」

魔王「いきなりどうしたのであるのだ?」

魔道士「みんなどうしたにゃん?」

勇者「魔道士! 魔王から離れろ!」

戦士「何度でも殺してやる!」

忍者「魔道士! はやくこっちに!」

魔道士「?」
276 :魔王!? [saga]:2011/12/09(金) 00:11:36.31 ID:x8nxqJjco

魔王「……ふっふっふっ。気づくのが遅すぎなのでウワーーーーーー!」サッ

戦士「おらぁ!」ブン

魔王「うひょー! ちょっと待つのであるのだ! って、ひゃーーーーっ!」ササッ

勇者「はっ!」ドドン

魔王「きゃーーー! 冗談なのであーーーーーーっ!」サササッ

忍者「……」

魔王「いやーーー! 無音攻撃こわいーーー!!」

魔道士「みんな何してるにゃん?」

魔王「魔道士ちゃん! 助けて!」ササッ

魔道士「とりあえずちょっと待つにゃん! 何があったにゃん?」

戦士「魔道士、どけ! そいつ殺せない!」

魔道士「だから落ち着くにゃん!」

勇者「魔道士! どくんだ!」

魔道士「だから落ち着いてにゃー!」

忍者「……」

魔道士「やめるにゃん! ちょっと待つにゃん!」

戦士「おらー!」
勇者「はぁ!」
忍者「……」

魔道士「このっ! 落ち着けって言ってるだろうがぁ!!」

ズババババン!



ッドドドドドーーーーーーーーーーーーーーーーン
バリバリバリバリバリバリバリバリバリ

全員『ひぃ!!』

魔道士「はぁはぁ……柄にもないことしちゃったにゃん」

勇者「超断空殲滅魔法を複数同時発動させるとか……」
戦士「死ぬかと思った」
忍者「みんな無事でよかった」
隊長「空間が完全に歪んでたな」
副隊長「お姉様は素晴らしいです!」
王女「」チーン
魔王「一人死にかけなのであるのだ! 無事じゃないのであるのだ!!」
277 :魔王の正体 [saga]:2011/12/09(金) 00:13:48.48 ID:x8nxqJjco

魔道士「それで何があったにゃん?」

勇者「いえ、その人って魔王じゃないですか」ビクビク

戦士「だから俺たちは倒そうとしただけだ」

忍者「こうやってここにいること自体がおかしいじゃないですか」ビクビク

魔道士「なるほど。でもさ、それと話を聞かないってことは別じゃないかにゃ?」

勇者「はい、すみませんでした!」

忍者「ごめんなさい!」

戦士「……」

魔道士「……」ゴゴゴ

戦士「わ、悪かったな」

魔道士「うむ、よろしい」

隊長「それじゃあそろそろ説明してもらおうか?」

副隊長「お姉様はどうしてそう落ち着いていられるのですか?」

魔道士「それはね、この魔王が以前の魔王とは別だからにゃん」

隊長「別だと? どういうことだ?」

魔道士「ここにいる魔王は害のない人間だにゃん」

全員『はっ?』

魔道士「勇者ならわかると思ったんだけどにゃ」

勇者「えっ? ………………本当だ! な、なんで!?」

戦士「本当か?」

忍者「えっ? えっ?」

魔道士「どう見ても人間だにゃん」

勇者「で、でも、どうして人間になっているんだ?」

魔王「……我にもわからぬのであるのだ。目が覚めると我は人間になっていたのであるのだ。頼る者もおらず、お主らのところを尋ねて来たのであるのだ」

勇者「マジかよ!?」

戦士「本当に人間なのか?」
278 :人間!? [saga]:2011/12/09(金) 00:16:57.65 ID:x8nxqJjco

忍者「で、でも、人間になることはできないんじゃないの?」

魔王「そうなのであるのだが、我にもそこが理解できないのであるのだ」

魔道士「簡単なことにゃん。魔王は魔族じゃなかったにゃん」

全員『えっ?』

魔王「ど、ど、ど、どいうことなのであるのであるのだ!?」

戦士「お、お、おちつけ!」

忍者「み、みんなおちつくんだ! まだあわてるじかんだ!」

勇者「……どういうことだ?」

魔道士「そのままだよ。魔王は魔物でも魔族でも天使でも悪魔でも鬼でもない、ただの人間だったんだよ」

隊長「魔王が人間だと?」

魔道士「うん。魔王としての位置づけを与えられたただの人間だよ。まあ精神はかなりいじられてたようだけどね」
279 :世界の図書館 [saga]:2011/12/09(金) 00:17:32.94 ID:x8nxqJjco

副隊長「お姉様はいつからご存知だったのですか?」

魔道士「最初からよ……私がまだ兄さんと一緒に暮らしてた頃からね」

戦士「……勇者は知らなかったのか?」

勇者「ああ。聞いたこともなかったよ」

忍者「どうして知ってたの?」

魔道士「……私が世界の図書館って呼ばれてたのは知ってるわよね。その知識というのはほとんどが子供の頃に住んでいたその村で身に着けた知識よ」

勇者「なっ!?」

魔道士「世界中の情報がそこで見ることができたのよ。だから私は魔王が人間だということも知ってたわ。一度死ぬことで浄化されることもね」

戦士「浄化だと?」

魔道士「そう。あの時おかしく思わなかったかしら? 倒したはずなのに雲散霧消しなかったでしょ」

忍者「それでお墓を造ったんだよね」

魔道士「ええ。私から提案しようと思ってたんだけど、勇者が言ってくれてよかったわ。もし消滅させてしまおうって言われたどうしようかとひやひやしたわ」

魔王「そんなことがあったのであるのか。勇者、ありがとうなのであるのだ」

勇者「……お前はどこまで知り尽くしているんだ?」

魔王「我は何も知らなかったのであるのだ」

勇者「お前じゃない。魔道士だ」

魔道士「私は私が知ってることしか知らないわよ」

勇者「……そうか。それで、この先はどうすればいいんだ?」

魔道士「私が知っていることは……ややこしい言い回しはなしにするとして、魔王が復活することで封印が解ける、そして魔王が光の道を切り開く。ということよ」

戦士「封印だと?」

魔道士「ええ。その封印というのが何なのかはわからないんだけどね」

忍者「魔王が光の道を開くっていうのは?」

魔道士「光というのは勇者のことだと思うわ。そして光の道を切り開くというのは、多分魔王が勇者の助けになるということね」

勇者「そこははっきりしないのか」

魔道士「ええ。私も全てを知っているわけではないわ」

戦士「つまり何かの封印が解かれるから、それを魔王と共闘して倒すってことか?」

魔道士「多分ね」

忍者「じゃ、じゃあ魔王とパーティーを組むってこと?」

魔道士「そういうことだと思うわ」

魔王「そんなことになっていたのであるのか……よろしくなのであるのだ」

勇者「あ、ああ」

戦士「しかし、いきなりそんなことを言われてもな」

忍者「そ、そうだよね」

魔道士「まっ、どうにかなるでしょ」

隊長「楽観的だな」

副隊長「流石はお姉様です!」

王女「」チーン
280 :旅立ち [saga]:2011/12/09(金) 00:18:20.50 ID:x8nxqJjco

勇者「さて、今度こそ行くとするか」

忍者「うん」

隊長「気をつけろよ。こっちも何かあったらすぐ連絡する」

戦士「ああ、頼んだ。これを」スッ

隊長「これは?」

戦士「魔道士が作った携帯電話だ。使い方はこの説明書を読め」

隊長「……結構ページ数が多いんだな。何かあった時に、転移魔法を使えるやつがいないし助かる」

副隊長「お姉様、お体にお気をつけて」

魔道士「にゃん!」

魔王「百合なのであるのだ」

王女「」チーン

勇者「では、また」

シュン
281 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/09(金) 00:21:48.83 ID:x8nxqJjco
キリがいいので今日はここまでです。

色々としくじった。
けど、まぁ……とりあえずそんなだけど
がんばったと自分をほめてみます。

読んでくれてありがとうございます。
レスありがとうござます。
嬉しいです。

また明日来ます。

ではまたノシ
282 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 00:41:12.94 ID:mLx0G+9AO
乙! 毎日楽しみにしてる。

魔道士を凌ぐ力を持つ兄に絶体絶命
そう思っていた時期が俺にもありました。
283 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 00:57:56.18 ID:qlHVRB8y0
乙!

王女にスポットライトが当たるときが来る…
そう思っていた時期が俺にもありました
284 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 01:06:29.14 ID:DjWXOsOE0
乙!
まさか兄瞬殺wwwwwwレベル上げすぎたRPGだと本当にこんななるよな
285 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 08:45:34.94 ID:B33JxR2DO
魔王降臨とは……

盛り上がってきましたねぇ!
286 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 19:19:18.93 ID:rvGRXsULo
副隊長とのユリユリが見れる
そう思ってた頃が僕にもありました
287 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 20:07:49.77 ID:x8nxqJjco
特員13ちゃんとのいちゃラブが見れる
そう思っていた時期が俺にもありました
288 :飲み屋 :盛大にスベッたけど気にせずのんびり再開 [saga]:2011/12/09(金) 21:17:16.70 ID:x8nxqJjco

勇者「それでは」
戦士「魔王の」
忍者「歓迎会を」
魔道士「始めるにゃーーー!」

全員『かんぱーい!』ガッチャマーン

魔王「だれだ!だれだ!だれだぁ〜!胸の谷間でこんにちは」

戦士「やめろ!」ペシッ

魔王「いたっ!」

魔道士「なかなかやるな」フッフッフッ

魔王「お主こそ」ハッハッハッ

戦士「やめろ」ペシペシッ

魔魔『あいたっ!』
289 :性別 :レスありがとう おもしろいです [saga]:2011/12/09(金) 21:22:00.04 ID:x8nxqJjco

忍者「……名前を一文字で表すとどっちがどっちかわからないね」

勇者「これっ、そんなところに突っ込んだら駄目よ」

魔道士「突っ込むとか……エッチ」ポッ

勇者「やかましいわ!」

忍者「えっ!? ゆ、勇者がそう言うなら……」

勇者「勘違いしすぎ!」

戦士「お前は相変わらずだな」

勇者「やめて! 勘違いだからそんな目で見るのやめて!」

魔王「そんなに我に突っ込みたいのであるのか……エッチ」ポッ

勇者「突っ込まねーし、男に興味もねーよ!」

魔魔『えっ?』

勇者「えっ?」

魔道士「勇者? 何言ってるにゃん?」

勇者「えっ?」

魔王「……我は女なのであるのだ」

勇忍戦『えっ?』

魔王「えっ?」

魔道士「えっ?」

全員『えっ?』
290 :翌朝 ギルド [saga]:2011/12/09(金) 21:28:59.33 ID:x8nxqJjco

勇者「ここも久しぶりだな」

戦士「そうだな」

受付「あら? お久しぶりです」

勇者「どうも。あの、登録を一人追加したいのですが」

受付「新規登録ですか?」

勇者「はい。新しく仲間ができたので」

受付「そうですか。登録カードはお持ちでしょうか?」

勇者「あっ! そう言えば登録にはカードが必要なんでしたね」

受付「はい。あなた方の強さは間違いありませんが、それでも決まりは決まりですので」

勇者「それでは、ちょっと貰いに行ってきます」

受付「……認めてもらえるのが当たり前のように仰られますが、統括が認められるかどうかは難しいので頑張ってください」

勇者「ありがとうございます」
291 :飲み屋(昼はお食事処) [saga]:2011/12/09(金) 21:36:04.68 ID:x8nxqJjco

店主「おっ? 久しぶりだな。お前たちの活躍は聞いてるぞ。最近は全然顔を出さなかったようだがな」

勇者「お久しぶりです。ちょっと色々ありまして。それで今日は登録カードを発行していただこうと思いまして」

店主「新しい仲間でもできたか?」

勇者「はい」

魔王「我なのであるのだ」

店主「ふむ……それじゃあテストしてやるか。俺は今一枚だけ登録カードを持っているから、それを奪えたらそのカードはやる。無理だったら諦めな」

魔王「うむ。これでいいのであるのか?」ピラッ

店主「そう、それだ……はっ?」

魔王「では、貰っていくのであるのだ」

忍者「あっさりと終わったね」

戦士「余裕だな」

勇者「それでは失礼します」

店主「……はい?」
292 :ギルド [saga]:2011/12/09(金) 21:41:25.33 ID:x8nxqJjco

勇者「すみません」

受付「はい、どうかされましたか? 統括ならばいつものお店で店主を務めていらっしゃいますよ」

勇者「はい、先ほど行ってきました。それで登録カードを貰ってきたのですが」

受付「えっ? ……そ、そうですか。はやかったですね」

魔王「快く渡してくれたのであるのだ」

受付「そうですか……それでは登録を致しますね」
293 :抵抗 [saga]:2011/12/09(金) 21:45:43.40 ID:x8nxqJjco

勇者「登録も終わったし、何か依頼受けておくか?」

忍者「魔王は魔物を倒すことに抵抗はないの?」

魔王「ふむ。やはり元々は仲間だったのであるのだ……だがここに来るまでに何度か襲われていたのであるのだ。こうなってしまっては、さすがに我も考え方を変えなくてはいけないのであるのだ」

戦士「そうか。やはり抵抗はあるんだな」

魔王「ムカついたから、その時に周辺にいた魔物を片っ端から全滅にしてやったのであるのだ! あれはすっきりしたのであるのだ!」キャッキャッ

戦士「……前言撤回だ」

勇者「楽天家というかなんというか……」
294 :魔王システム [saga]:2011/12/09(金) 21:50:44.39 ID:x8nxqJjco

魔王「我に歯向かう方が悪いのであるのだ。まぁ魔王と言っても、元々それほど関わりがあったわけではないのであるのだ」

戦士「そうなのか。魔王というのはどのように決めているんだ?」

魔王「我の場合は、気が付いた時には既に魔王だったのであるのだ」

勇者「魔王の子供だったのか?」

魔王「そうではなく、魔王だということ以外記憶が皆無なのであるのだ」

戦士「どういうことだ?」

魔道士「それは私が説明するわ。魔王とは血族による継承ではなく、現魔王が死ぬことで次の魔王が自動的に決まるようになっているわ。その対象となるのは、通常では人間ではないんだけど、この魔王は人間だったの。それで魔王になったものは今までの魔王の記憶が継承されて、それまでの記憶は全て無くなるわ」

忍者「それって、魔王を倒しても意味が無いってことなの?」

魔道士「そういうことね。でも」

勇者「今回は一度倒されたのに継承されることがなかった」

魔道士「そうね」

戦士「どうしてそんなことが?」

魔道士「それはわからないわ。あくまでも憶測なんだけど、魔王は人間だということが原因なんだと思うわ」

勇者「どういうことだ?」

魔道士「過去の魔王は人間だったということは一度もないはずよ。どのように継承されているかはわからないけど、何かがあったんでしょうね」

忍者「さっき記憶と経験が継承されるって言ってたけど、その辺りのことは継承されないの?」

魔道士「魔王になったとしても、自分が選ばれた理由とか継承の仕組みをわかっているものはいないわ。だから知識が継承されたところで、それが王位継承によるものかどうかの判断ができないのよ」

魔王「う〜〜ん、とりあえず、何かわからないけど、気がつけば魔王になってました!ってことなのであるのだな!」

魔道士「……そうね」

勇忍戦『それでいいの(か)!?』

魔道士「いいのよ。説明するにしても私も全てを理解しているってわけじゃないから」
295 :魔王の実力 [saga]:2011/12/09(金) 21:55:46.53 ID:x8nxqJjco

魔王「ふん」シュッ

ドゴォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォォンンンンンンンンンンン!!!!!!!!!!

戦士「すげぇな」

忍者「あきらかに以前戦ったよりも強くなってるね」

魔王「ふぅ」

勇者「お疲れ。魔王強くなってない?」

魔王「当たり前なのであるのだ。以前までは、この世界を我の魔法により力を抑制していたのであるのだ。我の力の半分以上はそこに割り当てていたのであるのだ」

勇者「そう言えば、ギルドの受付の人もそういうことを言ってたな」

戦士「今はやってないのか?」

魔王「一度倒れた時に術式が消えてしまっていたのであるのだ。もう一度行うのは色々と面倒だからやっていないのであるのだ」

忍者「適当なんだね」

魔王「解除されてしまったが特に問題がないからいいのであるのだ。まぁ実際はこの世界全体を対象とした術式なんてものはメンドクサイだけなのであるのだ」

忍者「結構適当なんだね」

魔道士「……どうしてそんな面倒なことをしてたにゃん?」

魔王「ふむ……忘れたのであるのだ」

忍者「かなり適当なんだね」
296 :魔王の主食 [saga]:2011/12/09(金) 22:01:22.95 ID:x8nxqJjco

魔王「うっひょーーーーー!」

戦士「……うるさい!」ペシッ

魔王「あいたっ!」

忍者「魔王は……もぐもぐ……食事中に……もぐもぐ……騒ぐとか……もぐもぐ……行儀悪いよ……もぐもぐ」モグモグ

勇者「これっ! 忍者も食べながら喋るんじゃありません」

忍者「ごめんね」

魔道士「勇者「今夜……いいだろ?」戦士「で、でも!」」カタカタ

戦士「お前も食事中に何書いてんだ!」ペシッ

魔道士「あいたっ!」

忍者「ところで魔王はどうしてあんな奇声を上げたの?」

魔王「うむ。それはこの料理が美味しかったからなのであるのだ! こんなものは食べたことがないのであるのだ!」キラキラ

忍者「そうなの? 今まではどんなものを食べてたの?」

魔王「魔王城にいた時は、うまいベーやトロトロしてんじゃねぇなどを食べてたのであるのだ。あれはあれで美味しかったのであるのだが、如何せん飽きるのであるのだ」

忍者「……それ駄菓子じゃん」

魔王「お主らに会うまでの道中はきのこの里やたけのこの山を食べてたのであるのだ。我は両方とも好きなのであるのだ」

忍者「……やっぱりお菓子だね」

魔王「こんなにも美味しいものを食べてたお主らが憎いのであるのだ!!」ムキー

忍者「八つ当たりじゃん」

勇者「まあまあ、今までちゃんとしたものを食べてなかったのなら、これから食べるといいさ」

戦士「菓子好きならこいつはどうだ?」

魔王「これは何なのであるのだ?」

戦士「ケーキだ」

魔王「なんだかふわふわしたものであるのだ」

戦士「食べてみろよ」

魔王「うむ……もぐもぐ……うまい!!」テーレッテレー

忍者「あはは」

魔王「ううっ……ぐすっ……」ポロポロ

勇者「お、おい! 急に泣き出してどうしたんだ?」

魔王「美味しすぎなのであるのだ」ダバダー

勇者「はい?」

忍者「あはは」

戦士「ったく」
297 :ギルド [saga]:2011/12/09(金) 22:08:29.19 ID:x8nxqJjco

勇者「今日はどんな依頼にするかな」

忍者「おもしろいのとかないかな?」

魔道士「楽なのがいいにゃん」

ざわざわ

戦士「あん? なんか騒がしいな」

魔王「何があったのであるのだ?」

勇者「すみません、何かあったのですか?」

受付「おはようございます。あちらに勇者様がいらっしゃるということでして、皆様お話をされているのですよ」

勇者「えっ?」

戦士「……本物か?」

受付「すみません、私には本物かどうかはわかりません」

忍者「ふ〜ん、勇者様ねぇ。勇者は勇者だけだと思ったけど、何人もいるものなの?」

魔王「我と同じように、勇者はその世界に一人しかいないものなのであるのだ。簡単になれるものではないのであるのだ」

戦士「じゃあ偽者ってことか?」

魔王「勇者が勇者でなければなのであるのだ」

忍者「……名前と職業がややこしいことになってるね」

勇者「それは言わないの! まあ誰が勇者であろうが別に気にすることはないんじゃないか?」

戦士「……まぁそうだな」
298 :勇者様 [saga]:2011/12/09(金) 22:12:49.53 ID:x8nxqJjco

魔術師「ははは!」

賢者「……」

武闘家「うふふ」

わいわい

戦士「おっ! あいつらが勇者様一行か?」

忍者「そうみたいだね。あれ? でも勇者様(笑)本人はどこにいるんだろ?」

勇者「……忍者、それはやめておきなさい」

忍者「うん、ごめんね」

魔道士「それよりも、また 魔 が増えたでござるよ」

魔王「うむ、これでは我等のあいでんてぃてぃが損なわれるのであるのだ」

???「おやおや? 君達も僕のサインを貰いに来たのかい?」

戦士「あん?」

???「僕が勇者様だということを聞きつけてきたんだね。仕方ない、サインを書いてあげよう。書くものはあるかい?」

勇者「あなたが勇者様ですか?」

???「いかにも! 僕が勇者様の剣士だよ」ファサッ

魔道士「ん? 勇者なのに剣士? それって勇者じゃないにゃん」

剣士「何を言ってるのかな? 僕は勇者様だよ」ファサッ

戦士「剣士なんだよな?」

剣士「そうだよ。勇者様の剣士だ。ふっ、君たちのようなおバカさんには難しい話だったかな。めんごめんご」ファサファサ

戦士「……」イラッ

魔道士「名前と職業が違うのって初めてのケースだにゃん」

勇者「こらっ! そんなメタ発言しないの」

魔王「これも何かの伏線なのであるのか?」

忍者「そんなこと考えてないよ、きっと。多分、勇者2とかしてもややこしいから剣士って名前にしたんだよ」

勇者「だから、そんなこと言わないの!」
299 :セクハラ [saga]:2011/12/09(金) 22:19:31.59 ID:x8nxqJjco

剣士「おぉぉ! 君、名前は?」ファサッ

忍者「えっ? 私?」

剣士「ああ! なんと麗しきお方であろうか。君のような女性を探していたのだよ。世の女性は僕には不釣合いだからね」ファサッ

勇者「なんか口説き始めた」

剣士「そんなみすぼらしいメンバーと一緒にいるんじゃなくて、僕のところに来るといいさ」ファサッ

戦士「好き勝手言ってるな」

剣士「ほらほら、僕は勇者様だよ。君のような美しい女性には僕のような男しか釣り合わないさ」ファサッ

魔王「さっきから髪の毛をファサッてやるのが鬱陶しいのであるのだ」

剣士「さぁ、おいで!」ギュッ

忍者「っ!! ちょっと放してよ!」バッ

剣士「おやおや、照れなくても大丈夫だよ。僕は勇者様だからね」サワッ

忍者「ちょっ!? 触らないで!」バシッ

剣士「ふふふ。感じちゃったのかい?」ファサッ
300 :人の話は聞きましょう [saga]:2011/12/09(金) 22:23:49.77 ID:x8nxqJjco

魔術師「剣士殿! 何をしているのだ!?」

剣士「おお! 魔術師くんよ! 聞いてくれたまえ! この女性が僕の妾になるのだよ」ファサッ

忍者「何勝手に

剣士「照れなくてもいいんだよ。僕たちは結ばれるために生まれたきたのだよ」ファサッ

忍者「だから

剣士「ふふふ。可愛いよ」ファサッ

忍者「人の話を

武闘家「うふふ。お熱いね。でもそろそろ出発の時間だよ」

剣士「おっと、そんな時間かい? なんということだ! 僕の子猫ちゃん! 悲しいことに僕は少し行かなければならないところがあるんだ。おっと、寂しがらなくても直ぐに戻ってくるからね」ファサッ

忍者「戻ってくるなっ!」

剣士「ふふふ。大丈夫だよ。浮気なんてしないからね」ファサッ

忍者「いや、だから

剣士「ん? 武闘家くんのことが気になるのかい? 大丈夫だよ。彼女とは何もないよ。だからそんなに哀しそうな顔しないでおくれ」ファサッ

忍者「別にそんな

剣士「おっと、ここでkissはできないよ。みんなが見てるだろ?」ファサッ

忍者「そんなこと

剣士「ふふふ。大人しく僕を待っていることができたら、ご褒美にkissしてあげるからね」ファサッ

忍者「だから

剣士「なんだい? hugもして欲しいのかい? 愛しの子猫ちゃんに言われちゃ仕方ないね」ファサッ

忍者「あの

剣士「ふふふ。できるだけ早く戻ってくるからね。Hasta luego」ファサッ

タタタッ

忍者「……」ポカーン

戦士「なんだあれは?」

勇者「終始人の話を聞かない人だったな」

魔道士「直ぐに会いたいって言うのなら、Hasta luegoよりもHasta prontoの方がよかったんじゃにゃいかにゃ?」

魔王「何やら用事があるみたいだったのであるのだ。だからHasta luegoなのであるのだ。個人的にはCiaoでよかったと思うのであるのだ」

魔道士「どうせならAdiosにして二度と来なくてもよかったにゃん」
301 :あっ! さんびゃーーーーーっく!超えてた [saga]:2011/12/09(金) 22:30:20.55 ID:x8nxqJjco

ゴゴゴゴゴゴゴ

勇者「な、なんだ!?」

わーわー
魔物だぁ
逃げろー

戦士「魔物だと!? 行くぞ!」

勇者「おう! って、その台詞は俺が言うんじゃないの!?」

魔王「誰が言っても同じなのであるのだ」
302 :勇者様の実力 [saga]:2011/12/09(金) 22:36:10.29 ID:x8nxqJjco

勇者「これは……」

ドーン
バシッ
ドン

戦士「……さっきの勇者様一行が頑張ってるな」

魔王「おお! なかなかやるのであるのだ」

剣士「行くぞ! 僕の最大にして最強の魔法! 次元壊滅魔法!! てやぁーーー!」

魔道士「にゃんと!? 次元壊滅魔法を使えるとにゃ!」

スパン!



ポイーーン
プリプリ

魔道士「……へっ?」

勇者「……これ超断空殲滅魔法じゃん」

戦士「しかも微妙だな」

忍者「だけど、使えるだけ凄いんじゃないの?」

勇者「ま、まぁな。でも……あの失敗の仕方はちょっとイヤだな」

魔道士「だっさい音だったにゃ」

魔王「格好良くはないのであるのだ」

賢者「……」プルプル

戦士「ん? あいつ震えてないか? ビビッてんのか?」

忍者「……私には笑いを堪えてるようにしか見えないよ」
303 :次元壊滅魔法 [saga]:2011/12/09(金) 22:43:57.39 ID:x8nxqJjco

ガオーーーーー

勇者「もう一体出てきたぞ!」

剣士「ふぅ、やれやれ。僕はちょっと汗をかいてしまってこれ以上は動きたくないんだよ。賢者くん、最近君に任せることがなかったから今日はお願いするよ」ファサッ

賢者「わかった……次元壊滅魔法」ボソッ

ザン!


ズズ
ズッバーーン!

勇忍戦魔魔『なっ!?』

勇者「う、嘘……だろ?」

魔道士「次元壊滅魔法を使ってるにゃん!」

戦士「あいつ何者だ?」

忍者「勇者の次元壊滅魔法と同じくらいの威力じゃない!?」

魔道士「……まだそこまでじゃにゃいけど、十分使いこなせるレベルだにゃ」

勇者「凄いな。俺は魔道士に教えてもらったから使えるけど、あの人はどこで覚えたんだろう」

戦士「まだまだこの世界は広いな」

魔王「……先ほど笑いを堪えていたのは全てを知っているからなのであるのだ」

忍者「あの人が勇者様じゃないの?」
304 :わが道を行く [saga]:2011/12/09(金) 22:46:12.33 ID:x8nxqJjco

剣士「おぉ! 麗しの子猫ちゃん! 僕の活躍を見に来たのかい?」ファサッ

忍者「えっ? ちが

剣士「恥ずかしがらないでいいんだよ」ファサッ

忍者「だから

剣士「kissして欲しいのだね? ちょっと待っておくれ」ファサッ

忍者「ちが

剣士「ふぅ。ごめんよ。君みたいな可愛い子猫ちゃんとkissするのは流石の僕でも緊張するね」ファサッ

忍者「あや

剣士「それじゃあ目を瞑ってごらん」ファサッ

忍者「い

剣士「ふふふ」ファサッ

魔道士「おっと」ガスッ

剣士「ぐふっ!」ファッサ

魔道士「あらあら、ごめんなさいね。ちょっと躓いてしまったわ」

剣士「い、いいんだ。これくらい勇者様である僕にはなんてことはないさ」キラーン

戦士「……なんだこれ」
305 :隠せない人 [saga]:2011/12/09(金) 22:49:35.19 ID:x8nxqJjco

勇者「あの」

賢者「……」

勇者「始めまして、俺は勇者って言います」スッ

賢者「……賢者だ」ガシッ

勇者「よろしく」

賢者「……」

魔道士「ねぇねぇ! 次元壊滅魔法ってどこで覚えたっすか?」

賢者「!!」

魔道士「ん? どうしたっすか?」

賢者「別に……なんでもない」

魔道士「そうっすか? それでどこで覚えたっすか?」

賢者「……見様見真似だ」

魔道士「なんと!? これは要チェックやでぇ!」

勇者「凄いですね」

賢者「そんなことはない。使っていた人が凄いだけだ」

勇者「その人は誰ですか?」

賢者「……べ、別に誰であろうとよいであろう」

勇者「すみません。ただ次元壊滅魔法なんてそうそう使える魔法ではないので……」

賢者「……」

魔道士「実は勇者だったりしたら笑えるっす!」

賢者「!!」ビクッ

魔道士「あれ?」

賢者「……」ダラダラ

勇者「も、もしかして俺だったんですか?」

賢者「違う」

勇者「あれ?」

魔王「……魔道士のことなのであるのか?」

賢者「!!!」ビクッ

勇者「あっ!」

魔道士「えっ? マジっすか?」

賢者「……」ダラダラ

魔王「間違いないようなのであるのだ」
306 :ムッツリ? :ちょびっとだけペースアップ [saga]:2011/12/09(金) 22:50:58.13 ID:x8nxqJjco

勇者「結局、魔道士だったんだな」

魔道士「でも、私が使ってるところを見ただけで真似するなんて凄いっす! 先輩マジぱねぇっす!」

賢者「……」ヒクッ

魔王「賢者の顔が引きつってるのであるのだ」

勇者「……多分憧れてたんだろうな。それが喋ってみるとコレだもんな」

魔道士「むむむ! 超失礼っすよ! 先輩はそんなこと思わないっすよね」ギュッ

賢者「!?!?」

勇者「こらっ! 賢者さんに抱きつくのは止めなさい! 困ってるでしょ!」

魔道士「むむむ! 超失礼っすよ! 一応女の子っすよ! 抱きつかれたら喜んで欲しいっす!」

勇者「それでも失礼でしょ! すぐ離れなさい!」

魔道士「イヤっす! 先輩に直接言われるまでは抱きつくっすよ!」

勇者「このぉ! 賢者さんも言ってやってくださ…………賢者さん、鼻血出てますよ」

賢者「!!!!!!!」ガビン

賢者「……」アセアセゴシゴシ

勇者「そ、そんなに擦ったら!」

魔王「やってしまったのであるのだ。口の周り全体に広がったのであるのだ。ものすごくダサいのであるのだ」

賢者「!!」ガビン

魔道士「もう仕方ないなぁ。僕が拭いてあげるね」ニコッ

賢者「!!!!」タラー

勇者「あっ、また」

戦士「……なんだこれ」
307 :ギルド [saga]:2011/12/09(金) 22:53:48.89 ID:x8nxqJjco

勇者「どうも勇者です」

みんなで名刺交換的な何か

勇者「さてと、俺らも何か依頼受けておくか?」

戦士「そうだな」

剣士「おっと、僕の子猫ちゃんに危害のかかるようなことはさせられないね」ファサッ

勇者「別に

剣士「ノンノン! それ以上は言わなくてもわかるさ」チッチッ

勇者「えっと

剣士「ふふふ。僕に手伝って欲しいのだろう? 手伝ってあげようじゃないか」ファサッ

勇者「そんなことは

剣士「どうしてそんなことをするのかって?」ファサッ

勇者「聞いて

剣士「ふふふ。それはね、僕が勇者様だからだよ」ファサッ

勇者「いえ、だから

剣士「僕にかかれば君たちなんて足元に及ばないんだよ」ファサッ

勇者「はぁ

剣士「魔王だってちょちょいのちょいさ」ファサッ

勇者「……魔道士、代わってくれ」

魔道士「あいよ」

剣士「だからね僕が手伝ってあげればちょっとした依頼なんてちょちょいのちょいさ」ファサッ

魔道士「マジっすか!?」

剣士「依頼は君たちで決めるといいよ。どんな難易度のものでもやってあげるよ。そして報奨は全て君たちにあげるよ」ファサッ

魔道士「何でもいいんっすね?」

剣士「僕は勇者様だから何でもできるよ。たとえ魔王を倒すという依頼であってもね」ファサッ

魔道士「ふむふむ、じゃあランクの高いのがいいっすね」

剣士「愛しの子猫ちゃんは僕の勇姿を見ておくといいさ」ファサッ

魔道士「じゃあこれにするっすよ」

剣士「さぁ、選んでおいで」ファサッ
308 :懐かしき出来事 [saga]:2011/12/09(金) 22:54:29.65 ID:x8nxqJjco

戦士「ランクは?」

魔道士「SSSランクっす! これは報奨金が結構な額っす!」

戦士「内容は?」

魔道士「懐かしの超魔悪魔を五体討伐っす! あの時は勇者が怪我をしたっす!」

勇者「思い出させないで!」

忍者「あの時はすっごく怪我したような振る舞いをしてたけど、実際はちょっとした切り傷だけだったもんね」

勇者「やめてーーーー!」

魔道士「確か……死ぬかと思った。だったっすね!」

勇者「いやーーーーー!」

魔道士「……だせぇっす!」

勇者「きぃーーーーー!」
309 :強がり [saga]:2011/12/09(金) 22:55:26.55 ID:x8nxqJjco

剣士「決まったのかい?」ファサッ

魔道士「これっすよ!」

剣士「ふむふむ……SSSランクかい?」ファサ

魔道士「勇者様なら余裕っすね!」

剣士「そ、そうだね。よ、よぉし! それじゃあ早速行くとするかい」ファサッ

魔道士「ちょちょいのちょいってやっちゃってくださいっす!」

剣士「まかせなさい」キラーン

戦士「……なんだこれ」
310 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 22:55:56.71 ID:unKuXKNIO
なにこれ面白い、支援C
311 :こちらにおわすお方をどなたと心得る! 恐れ多くも前の副将軍、超魔悪魔に在らせられるぞ! [saga]:2011/12/09(金) 23:00:08.05 ID:x8nxqJjco

超魔11「何奴!?」

剣士「勇者様さ」ファサッ

超魔12「勇者の名を語る不届き者め」

剣士「なんだい? 僕が男前すぎるって?」ファサッ

超魔13「皆の者! であえ! であえ!」

剣士「仕方の無いことだよ」ファサッ

超魔14「超魔の皆さん!」

剣士「だって僕は……」

超魔15「懲らしめてやりなさい」

剣士「勇者様だからね」キラーン

全員『……』

戦士「……なんぞこれ」
312 :魔術師は呪術を得意としております [saga]:2011/12/09(金) 23:03:25.28 ID:x8nxqJjco

わーわー
ドゴン
ドンドン
スットコドッコイ

剣士「武闘家くん! ひだりのあいつを頼んだよ! 賢者くんは武闘家くんの補助に回ってくれたまえ! 魔術師くんは攻撃と補助を頼むよ」ファサッ

武闘家「ちょっと厳しいね」

ダダッ
ダンダン
ズダダン

武闘家「くっ!」

賢者「はっ!」

ズゴゴゴゴゴ

魔術師「超火炎呪!」

ゴォォオオオオオオオオ

武闘家「はぁっ!」

ズガン

剣士「てやぁーーー!」ファサー

ペチン!



ポヨヨーーン
ポリポリ

超魔13「ふん! 小賢しいわ!」

賢者「……再生能力か?」

超魔11「ふはは! 少しはやるようだが、その程度では我等を倒すことはできん!」

賢者「次元壊滅魔法!」

ザン!
ズズ
ズッバーーン!

超魔15「無駄じゃぁ!」

賢者「くっ!」

武闘家「賢者様! 危ない!」ダッ

ズガン

武闘家「かはっ!」

魔術師「くっ! 超極寒呪!」

ビュォォォオォォオオオオ!

超魔12「効かぬ! そして死ぬがよい!」

魔術師「っ!!」

剣士「僕は勇者様だ! 仲間を救うのは僕の役目だ!!」ファサッ

ギィィィィン

超魔14「背後ががら空きだぞ」ブン

剣士「!!」ファッサァ

ドゴン!
313 :真打登場 [saga]:2011/12/09(金) 23:05:57.58 ID:x8nxqJjco

剣士「………………えっ?」

魔術師「なっ!?」

武闘家「な……に?」

賢者「……」

勇者「そこまでだ」バーン
314 :本物 [saga]:2011/12/09(金) 23:06:28.01 ID:x8nxqJjco

グググッ

超魔14「ぐっ! 貴様!」

超魔11「はぁ!」シャッ

ギィィイィイイン

戦士「お前の相手は俺だ」

超魔12「くっ!」ドドン

パシュン

魔王「まだまだなのであるのだ」

超魔15「ふっ」シュン

パシン

忍者「……遅い」

超魔13「滅びよ!」ドォン

キュイン

魔道士「残念無念でござるよ」

勇者「…………それじゃあ反撃といこうか」

ドドドドドドドドドドド

勇者「はぁ!」

ズバン

超魔14「ぐはっ!」

戦士「しっ!」シュッ

スパッ

超魔11「ぐおっ!」

魔王「ふん」

ゴォォォゴゴオォォオォォゴォゴゴォオォゴォオオ!

超魔12「ぐっはぁ!」

忍者「……」

超魔15「うぐっ!」

魔道士「いっくよ〜。ていっ♪」

ズバン!



ッドーーーーーーーーーーーーーーーーン
バリバリバリ

超魔13「」

賢者「凄い!」

武闘家「なんだい、あたしらはかませ犬かい?」

魔術師「桁違いだ」

剣士「…………素晴らしい」ファサッ
315 :変わらないもの [saga]:2011/12/09(金) 23:08:21.55 ID:x8nxqJjco

勇者「ふぅ」

戦士「いい運動になったな」

魔王「楽しかったのであるのだ」

忍者「数が少ないから余裕だったね」

魔道士「お腹空いたにょ」

剣士「……」プルプルファサファサ

忍者「も、もしかして怒っちゃったかな?」

勇者「あ、あの……」

剣士「素晴らしい! 流石は僕の子猫ちゃんだね!」ファッッサー

忍者「はっ?」

剣士「君たちはなかなかやるじゃないか。どうだい? 僕たちの仲間にならないかい?」ファサッ

勇者「あの

剣士「安心したまえ。別にとって食おうというわけではないさ」

勇者「別に

剣士「ふふふ。何も恐れることはない! 僕についてくればそれだけでもっと強くなれるさ」

勇者「……魔道士」

魔道士「メンドクサイにょ」

剣士「どうしたんだい? 何か不満でもあるのかい? そもそもね僕はね……あ〜だこ〜だ」ウダウダファサファサ
316 :タイプは強い男 [saga]:2011/12/09(金) 23:09:00.10 ID:x8nxqJjco

武闘家「うふふ。あんた中々やるじゃないかい。あたしの男になってくれないかい?」

戦士「俺か? 悪いが断る」

武闘家「冷たいんだね。じゃあさ、あたしをあんたの女にしてもらえないかい?」

戦士「同じじゃないか!」

武闘家「うふふ。一筋縄にいかない方が楽しいってもんさね」

戦士「……はぁ」ウンザリ

剣士「あ〜だこ〜だでこ〜で〜あ〜で」ファサファサッ
317 :尊敬の念 [saga]:2011/12/09(金) 23:09:35.72 ID:x8nxqJjco

魔術師「凄いな」

魔王「我のことであるのか?」

魔術師「……弟子にしてもらえぬか?」

魔王「光栄なのであるのだが、今はそういうのはやってないのであるのだ」

魔術師「そうか」

剣士「あ〜だからこ〜でこ〜だからあ〜で」ファッサファッサ
318 :尊敬の念? [saga]:2011/12/09(金) 23:11:06.97 ID:x8nxqJjco

賢者「……」

魔道士「ん? どうしたにょ?」

賢者「……頼みたいことがある」

魔道士「何かにょ?」

賢者「……サインが欲しい」

魔道士「にょっ?」

賢者「……」

忍者「……」

勇者「……」

賢者「……」

忍者「……」

勇者「……」

魔道士「何か言えにょ」

賢者「……」

忍者「!」ピコーン

勇者「どうした?」

忍者「賢者さんは魔道士のことが好きなんだね!」

賢者「!!!!」ビクッ

勇者「えっ? そうなんですか?」

賢者「……」ダラダラ

勇者「あっ、そうなんですね」

忍者「魔道士ぃ、モテモテだね〜?」ニヤニヤ

魔道士「にょ?」

忍者「賢者さんも頑張って!」

賢者「……そ、その……」ダラダラ

勇者「おおぅ!」

戦士「見てるこっちが恥ずかしくなりそうなほどわかりやすいな」

武闘家「うふふ」

魔王「若さなのであるのだ」

魔術師「賢者殿の意外な一面であるぞ」

剣士「なんだって? 僕のことが好きなのかい? それなら仕方がないのであ〜でこ〜で」ファッッサァ
319 :一人おかしいです [saga]:2011/12/09(金) 23:13:13.48 ID:x8nxqJjco

魔道士「……ちゃんと言ってくれないとわからないぞ?」

賢者「!!」カァ

戦士「……あいつはどんだけ純情なんだよ」

勇者「魔道士は絶対楽しんでるな」

忍者「まぁ面白いからいいじゃん」

魔王「若さ故なのであるのだ」

魔道士「……好きにしていいんだよ」ナミダメウワメ

キュッ

賢者「!!!!!」カァァ

勇者「おぉ!袖口を掴んだ!」
魔王「さらに涙目に上目遣いなのであるのだ」
忍者「あれは攻撃力抜群であるぞ」
戦士「……忍者?」

魔道士「……」

スッ

賢者「!!!!!!!!!」

勇者「おおっ!」
魔王「目を瞑ったのであるのだ!」
忍者「どうだ!? どうすんだよ! おい!!」
戦士「……忍者、どうしたんだ?」

賢者「……」ドキドキ

勇者「いくか? いくのか!?」
魔王「若さ故いくのであるのだ!」
忍者「さっさといけやぁ!!」
戦士「……忍者、何があったんだ?」

魔道士「ブブーーーー! 残念! 時間切れだにょ」

賢者「!!!!!!」ガビーン

勇者「ああ!」
魔王「若さが足りないのであるのだ!」
忍者「ちっ! そこでやめんのかよ! クソがぁ!!」
戦士「……忍者、落ち着け」
320 :勇者様…… [saga]:2011/12/09(金) 23:14:40.59 ID:x8nxqJjco

剣士「君たち、僕のことをもっと見てもいいんだよ」ファサッ

ドン

魔道士「にょっ!?」

賢者「!!」

チュッ

勇者「うおおおおおおお!!」
魔王「若さ故の事故なのであるのだ!」
忍者「馬鹿剣士ナイス! もう死んでもいいぞ!!」
戦士「……忍者? 落ち着け」

魔道士「ありゃま。やっちゃった……まぁほっぺにチューくらいいっか」

勇者「惜しかった! 今のは惜しかった!」
魔王「若さ故の惜しさだったのであるのだ!」
忍者「なんてこったい! きたと思ったのに! 神は全てを見捨てたのか!? ガッデム!!」
戦士「……忍者、落ち着け。なっ?」

賢者「…………」カァァァァァ

バタッ

全員『あっ!!』
321 :武闘家はできるお姉さんタイプ [saga]:2011/12/09(金) 23:18:09.65 ID:x8nxqJjco

魔術師「迷惑をかけたな」

勇者「気にしないでください」

魔術師「すまない」

勇者「それよりも、これからはどうするのですか?」

剣士「僕かい? 僕は愛しの子猫ちゃんと結婚しようと思ってるよ」ファサッ

魔道士「……無音魔法」ポゥ

剣士「――」パクパク

魔道士「静かになったにょ」

剣士「―――。――――――。――――」ファサッ

戦士「それでもまだ喋ってるな」

武闘家「あたしらももう少しここを拠点に遊ぶとするよ。無理さえしなけりゃ報酬はいいからね」

忍者「お金に困ってるの?」

武闘家「少しね。剣士がすぐに寄付したりしちゃってね」

勇者「寄付ですか?」

武闘家「困ってる人を見つけりゃすぐ手を差し伸べるんだよ。あたしらの生活のことも考えてもらいたいもんだよ」

戦士「意外だな」

武闘家「まぁね。ああ見えても根はいいやつなんだよ」

忍者「へぇ」

武闘家「そうじゃなきゃあんなヤツには付いて来ないさ」

魔王「……恋する少女の目をしているのであるのだ。若さなのであるのだ」

魔道士「その若さってフレーズが気に入ったにょ?」

魔王「悪くないのであるのだ」

武闘家「よしておくれよ。そういうのじゃないんだよ……なんていうか、家族みたいなもんだよ」

勇者「家族ですか?」

武闘家「ああ。手のかかる弟ってところかな」

忍者「あっ、それわかりやすいかも」

武闘家「うふふ。あとは、賢者様が兄で魔術師さんがお爺さんってとこかね」

魔術師「武闘家殿の方が年上であろう」ボソッ

武闘家「あん? 何か言ったかい?」ギロッ

魔術師「わーい! お爺ちゃんですよ〜」ヒィ

魔道士「……情けないのであるのだ」

武闘家「まぁこんな癖のあるヤツラばっかりだけど、今後ともよろしく頼むよ」

勇者「こちらこそ」
322 :とある二人のおはなし :息抜き [saga]:2011/12/09(金) 23:26:57.80 ID:x8nxqJjco

キンコーン

受付「さて、今日のお勤めもこれでおしまいですね」

ばたばた

受付「?」

バターン

店主「邪魔するぜぃ!」

受付「あら? 何かありましたか?」

店主「おう! 元気だったか?」ヨッ

受付「ええ、それなりには。それよりも何かありましたか?」

店主「実はな……登録カードを落としてしまったんだよ」

受付「……またですか?」

店主「また、とか言うなよー!」

受付「……」ハァ

店主「おいっ! その溜息はなんだ!」

受付「……別に」シレッ

店主「くそっ! その冷たい目、マジで腹立つ!」ムキーッ

受付「そうですか?」シレッ

店主「別にいいだろっ! 俺だって人間なんだ! ちょっとしたミスくらいあるだろうが!」

受付「そうですねー」ボウヨミ

店主「くっ」

受付「今日は帰りに映画を観ようと思ってましたが、その予定が崩れるだけですから、別にいいですけどね」ニコッ

店主「うっ」

受付「その映画が今日までだったとしても、ビデオレンタルされるまで待てばいいだけですから」ニコッ

店主「……見つかったら一杯、でどうだ?」

受付「一杯というのがどういう意味で仰られているかによりますね。別に二軒ほどはしごがしたいとは思っていませんよ?」ニコッ

店主「……じゃあ焼肉といつものバーでどうだ?」

受付「言われた通りのことしか返せない統括はなかなか素敵ですね、なんて思っていませんよ?」ニコッ

店主「……とあるケーキが付いてくるとか?」

受付「そうですか。かの有名な、五時間は並ばないと買えないというケーキを食べることができるのですね。さすがは統括です」ニコッ

店主「ご、五時間?」

受付「はい」ニコッ

店主「……わかった、それで手を打とう」ゲンナリ

受付「あら? 手を打つのはこちらではないのですか?」

店主「……」

受付「まあ、いいでしょう。それじゃあ週末だというのに、サービス残業と意気込みますか」ニコッ

店主「……よろしくお願いします」ペコリ

受付「ふふっ」
323 :町中 [saga]:2011/12/09(金) 23:30:07.75 ID:x8nxqJjco

店主「くそっ! 全然見つからねぇな」ハァ

受付「流石に町全体を見回るには限界がありますね」

店主「どこに落としたんだろうな」

受付「……探し始めてからずっと統括に連れられたところを探していましたが、当てはあるのですか?」

店主「ん? どういうことだ?」

受付「いえ、探し物をする時は、場所をある程度絞り込むと思うのですが、それができないので町全体を探しているんですよね?」

店主「ん?」

受付「……」

店主「……」

受付「……」ハァ

店主「あっ! 今馬鹿にしただろっ!」

受付「はぁ」

店主「声に出すほどの溜息をつくな!」ウガー
324 :店主さんが好きです、でも受付さんのほうがもっと好きです [saga]:2011/12/09(金) 23:33:29.29 ID:x8nxqJjco

受付「それで、いつなくなったかわかりますか?」

店主「俺が気づいたのは、夜に店を開ける時だったんだ」

受付「なくなる前はどうだったのですか?」

店主「昼の客が帰った時にはあったぞ」

受付「……それからなくなるまでの間、何をしていたのですか?」

店主「う〜ん、洗い物して、ゴミ捨てして、店内の掃除をしたぞ!」

受付「……それだけですか?」

店主「おう!」

受付「……それでは、なくなったと思われる時間帯は、店の中にいたということですか?」

店主「おう!」

受付「……阿呆ですか? いえ、ど阿呆ですね」ハァ

店主「おいっ! 阿呆って失礼だろうが!」

受付「……うるっせぇな」ボソッ

店主「っ!? お、お前今なんて言ったんだ?」

受付「さてと、それじゃあ店に戻りましょうか」

店主「どうしてだ?」

受付「……つべこべ言わずさっさとついてこいや」ボソッ

店主「っ!? お、おい! 今なんて言ったんだ!?」

受付「さぁいきましょう」スタスタ

店主「おいっ!!」
325 :飲み屋(今夜は休業日) [saga]:2011/12/09(金) 23:34:39.10 ID:x8nxqJjco

受付「……」

店主「……」

受付「……」

店主「……」

受付「……」

店主「すんませんでした」ペコリ

受付「……普通にテーブルの上に置いてるものは、落としたとは言いませんよね?」ニコニコ

店主「すんませんっしたぁ!!」ドゲザー

受付「……馬鹿じゃねぇの?」ボソッ

店主「えっ? 今なんて言ったの? ねぇ?」エッ?

受付「……うぜぇ」

店主「えっ? なになに? どうしたの?」ナニ?

受付「……」ズバン

店主「うぎゃーーーーー!!」
326 :焼肉屋 [saga]:2011/12/09(金) 23:35:56.23 ID:x8nxqJjco

店主「いちちっ。いきなりあんな高位魔法使うなよな」ジュージュー

受付「あんな態度取る方が悪いんですよ」ジュージュー

店主「うっせ! うっせ!」プンプン

受付「……」ゴゴゴ

店主「冗談です、すんませんでした! 自分、マジで調子乗ってました! だからそのよく焼けた炭を押し付けようとしないでください!」ドゲザー

受付「……反省してるように見えないですね」

店主「反省してまーす」テヘッ

受付「……」ギュルルルン

店主「うぴゃーーーーーー!!!」
327 :Bar [saga]:2011/12/09(金) 23:37:38.57 ID:x8nxqJjco

店主「ブラックベルベット」

受付「ルシアンネイルをお願いします」

マスター「……」コクッ

店主「相変わらず、強めの酒にいくな」

受付「そうですか? 統括こそ、いつもそれですね」

店主「ここのは美味いんだよ」

ススッ

店主「どもっ」

受付「ありがとうございます」

店主「そんじゃ、登録カードが見つかったし乾杯ってことで」

受付「落としてもいないんですけどね」ニコッ

店主「えっ? なになに? 聞こえないんだけど」ナニナニ?

受付「……死ねばいいのに」ボソッ

店主「おぉぉぉい! それは言っちゃいかんだろ!」オイッ

受付「反省してますか?」

店主「おう! ばっちりだぜぃ! いえいっ!」グッ

受付「……」ジュギャァァァァン

店主「うぴぃぃぃぃ!!」
328 :カクテル [saga]:2011/12/09(金) 23:38:54.94 ID:x8nxqJjco

受付「オーヴェルニュを」

マスター「……」コクッ

シャカシャカ

店主「それ初めて聞いたな。美味いのか?」

受付「ええ。飲んでみますか?」

スッ

受付「ありがとうございます。どうぞ」

店主「いいのか? んじゃ、いただくぜぃ」クピッ

受付「どうですか?」

店主「……」

受付「チェイサーです」スッ

店主「ん……きついな」ウエー

受付「そうですか?」

店主「お前こんなんばっかりか?」

受付「そんなことないですよ」
329 :FF [saga]:2011/12/09(金) 23:45:06.07 ID:x8nxqJjco

受付「スティンガーをお願いします。ブランデーはお任せします」

店主「今度はブランデーか。じゃあ俺はサラトガを貰おうかな」

マスター「……」コクッ

受付「アレキサンダーじゃなくてよかったんですか?」

店主「やめろ! あの甘さは無理だったんだよ」

受付「ふふっ。でしたらサラトガクーラーでよかったのでは?」

店主「もうアルコール入ってねぇじゃん!」

受付「サラトガというのは、RPGの魔法で使われてそうな名前ですよね」

店主「……サンダガとか?」

受付「そうですね」

店主「そこは、航空母艦とか、サラトガスプリングスとかを引き合いに出そうぜ」
330 :何か来た [saga]:2011/12/09(金) 23:46:28.17 ID:x8nxqJjco

スッスッ

店主「ん」

受付「どうも」

??「僕にも彼女と同じものを」

マスター「……」コクッ

??「君はよくここに来るのかな?」

店主「そうだな、たまにしか来ないかな」

??「……」

受付「……あまり来ないですね」

??「だよね。僕はほぼ毎日ここに来てるんだけど、君みたいな美しい人は見たことがなかったからね」

店主「えっ? 俺がそんなに美しいって? 照れるじゃねぇか!」ウフフ

??「……」

受付「そうですか。統括が美しいとは思わないですが」

??「あはは。君は冗談も上手いね。おっと、失礼。僕は傭兵って言うんだ。君の名前は?」

店主「俺は店主っていうんだ。よろしくな」スッ

傭兵「……」

受付「……受付と言います」

傭兵「へぇ、可愛い名前だね」

店主「か、可愛いって。ぷぷぷ。それはないわ」ププッ

傭兵「……」

受付「……」ブォン チュドーーーン

店主「みゃーーーーー!」

スッ

傭兵「どうも。それじゃあ乾杯といこうか」

受付「……」

傭兵「君の瞳に、か・ん・ぱ・い」ウィンク バッチーン

受付「……こいつ気持ち悪いな」ボソッ

傭兵「ん? 何か言ったかな?」

受付「いえ、何も」ニコッ
331 :高級酒 [saga]:2011/12/09(金) 23:51:32.31 ID:x8nxqJjco

傭兵「次は何を飲むのかな? 僕がおごるから好きなものを頼むといいよ」

店主「マジで!? なんでもいいのか!?」

傭兵「……」

受付「いいのですか?」

傭兵「ああ、なんでも好きなものを頼むがいいさ」

店主「じゃあ俺は、ゴールドボウモア44年で!」

受付「では、ルイ13世レアカスクをお願いします」

マスター「……」コクッ

傭兵「へぇ、色々なお酒を知ってるんだね」

店主「これでも一応経営者だからな」

傭兵「……」

受付「そうでもないですよ」
332 :おかいけい [saga]:2011/12/09(金) 23:52:10.04 ID:x8nxqJjco

傭兵「……えっ?」

マスター「……」ニコッ

傭兵「えっ?」

店主「よし、今のうちに行くか」コソコソ

受付「そうですね」コソコソ
333 : [saga]:2011/12/09(金) 23:53:17.10 ID:x8nxqJjco

店主「うひゃひゃっ! 全部あいつに払わせてやった」エヘヘ

受付「統括ともあろう方が……」ハァ

店主「お前も同罪だろうが!」ムキー

受付「私はしがない受付係だから許されるのです」エヘン

店主「しがないねぇ……」エー?

傭兵「ま、待てっ!」コラッ

店主「あっ、やべっ」キャッ

傭兵「こ、これはどういうことだ!」ワッツ!?

店主「というか、よく払えたな」スゲー

傭兵「あ、あの金額はどういうことだ! お前に払ってもらうからな!」ムッキー

店主「えっ? なになに? 何かいいことあったの?」ナンダッテ?

傭兵「払えよ!」ムキー

店主「僕ちゃんそんな大金持ってないでちゅー」デチュー

傭兵「……だったらその女の体で払ってもらうからな!」プンプン

店主「やだー、こわいでちゅー」デチュー

受付「……どっちもうぜぇ」ボソッ

店主「ひでぇ!」イヤン

傭兵「……やれっ!」ドヤッ

店主「むっ!」ハッ

ズダン!

店主「おわっ! あっぶねぇな」ヒェェ

傭兵2「……よく躱したな」ムッ

店主「こわいでちゅー」デチュー

わーわー
334 :事後 [saga]:2011/12/09(金) 23:55:00.85 ID:x8nxqJjco

店主「ったく、相手にならねぇな」

傭兵5「つ、つえぇ」

店主「俺を襲うんだったらもっと強くなりな」フン

受付「流石は統括ですね」

店主「これで終わりだな」

傭兵「……そうだな」スッ

バァン

店主「えっ? …………なんじゃこりゃーーー!」ドクドク
335 :魔力無効銃 [saga]:2011/12/09(金) 23:57:19.97 ID:x8nxqJjco

受付「と、統括!!」

傭兵「おっと、動かない方がいいよ」カチャッ

受付「そ、それは……」

傭兵「魔力無効銃だよ。生身の体では堪えられないものだ。その男はもう助からないさ」

店主「そんな……それは……」

傭兵「流石に心臓を撃ち抜かれれば死んでしまうだろうな」

店主「そこまでする必要はなかったんじゃないですか!?」

傭兵「僕も殺すつもりはなかったが抵抗するんじゃ仕方ないさ」

店主「どうして!? 人の命はそんなに軽いものじゃないですよ!」

傭兵「人の命は軽いんだよ」

店主「ひ、ひどいわ! この外道!」ウワーン

受付「……」

傭兵「外道で結構だよ……ん?」

店主「どうした?」

傭兵「……な、なぜ平気なんだ!?」

店主「ん? なになに? どういうこと?」ナニ?

傭兵「何故撃たれて平然としていられるんだ!?」

店主「……システム外の武器が用意されてるとは思わなかったから焦ったが……もう補整完了した。お前らじゃ俺は殺せねぇよ」
336 :受付さんの実力 [saga]:2011/12/09(金) 23:59:40.07 ID:x8nxqJjco

傭兵「このっ!」

バァンバァンバァンバァンバァンバァン

店主「うぐぁ!」

傭兵「はぁはぁ……」

店主「なにするだーーーーーー!」プンプン

傭兵「ひぃっ!」

店主「いきなり連発とか危ないだろ!」プンスカ

傭兵「ば、ばけものめ!」

受付「……Stop」

ピキィン

傭兵「うぎっ!」ピタッ

店主「ったく……ここまでしなきゃ助けてやったのに」

受付「……Terminate」

スゥ

傭兵「な、なんだ!? 体が消えていく! た、助けてくれ!」

店主「心配すんな。死ぬってわけじゃねぇからな」

スゥゥゥ……

店主「やれやれだぜ」ヤレヤレ

受付「……ここまで干渉して問題なかったでしょうか?」

店主「大丈夫だって。ってか、お前が判断したことだ、問題ない」

受付「……」

店主「あの銃のせいだろ? 気にしないことだな」

受付「……そうですね」

店主「そんじゃ、気晴らしにもう一軒行くか?」

受付「当然統括のおごりですよね?」

店主「えっ? なんて言ったの? よく聞こえなかったんだけど」ナニナニ?

受付「そうですか、そう来ますか。こうなったのも元はといえば、統括がカードを落としたと勘違いしたことが発端ですが、気にしませんよ」ニコッ

店主「なになに? ちょっと僕わかんない」ナゾ

受付「……」ハァ

店主「溜息? どしたの? なになに? 今どんな気持ち? えっ? なに? 何があったの?」ナニナニナニ?

受付「……黙れよ」ボソッ

店主「えっ? 聞こえないんだけど? 馬鹿なの? 死ぬの?」プギャー

受付「……」ギュゥゴォオオン

店主「びぶるぁぁぁーーーーーーーーー!!」
337 :飲み屋 [saga]:2011/12/10(土) 00:00:06.40 ID:mza/M2JKo

店主「ひどい目にあった」

受付「自業自得です」

店主「ちょっとお茶目でチャーミングなだけだぃ!」フンス

受付「……もう一度、味わいたいようですね」ゴゴゴ

店主「うん、ごめん。反省してるから。マジで! だからその手を下ろしてください!」ヒィィ

受付「……」ハァ
338 :ID変わっちゃった [saga]:2011/12/10(土) 00:02:24.89 ID:mza/M2JKo

店主「次で最後だな」

受付「……そうですね」

店主「いよいよかぁ……監視者としての意見は?」

受付「……難しいでしょうね」

店主「厳しいか?」

受付「やはり、既に全てを使い果たしてるのが問題ですね」

店主「後がないからな」

受付「ええ……」

店主「……一回分サービスしておくか」

受付「えっ? ですが、それは……」

店主「違反行為か?」

受付「……」

店主「ふむ……だが、ここまでの貢献度で言えば、問題ないと思うが、どうだ?」

受付「……」

店主「それに、違反というのならば、最初に俺がやってるからな」

受付「……あの御方のことですか?」

店主「ああ。いずれ全てを思い出すと思うがな」

受付「……」

店主「……」

受付「まあ、私が口を出せる内容ではありませんね。統括がよしとするのでしたら、問題ないかと」

店主「だよな! よし、やっちゃえ!」ピッ
339 :世界 [saga]:2011/12/10(土) 00:04:34.56 ID:mza/M2JKo

受付「……システム統括者として、どうお考えになられますか?」

店主「ん? 何が?」ナニ?

受付「……」ゴゴゴ

店主「じょ、冗談だよ! ……そうだな、多分大丈夫だろうな」

受付「そうですか……何故ですか?」

店主「あの御方がいれば、問題ないだろ」

受付「ですが、問題はそこまでたどり着けるかどうかではありませんか?」

店主「確かにな。だが……不確定要素が加わったから、覆る気がする」

受付「……剣士たちのことですか?」

店主「ああ。あいつらはあそこにいるはずがなかったからな」

受付「……」

店主「今や俺にもこの世界のことは把握できないくらいに大きく変動してきている」

受付「……」

店主「それが悪いということではない。これでこそ生きとし生けるもののあるべき姿だと思うからな」

受付「……」

店主「だからこそ、監視者であるお前も干渉しないんだろう?」

受付「……そうですね」

店主「俺たちはあくまでもシステム側の存在だ」

受付「ですが……」

店主「そうだ。俺たちもひとりの人間として生きるのが楽しいんだ。だからこそ……基本的には手を加えない。そういうことだろ?」

受付「……はい」

店主「俺がやったことによって、多分次はないだろうな。だからこそ、頑張ってほしいと思う」

受付「そうですね」

店主「勝ってくれりゃいいんだがな」

受付「はい」
340 :悪魔祓い [saga]:2011/12/10(土) 00:08:58.54 ID:mza/M2JKo

店主「今日も飲んだな!」ウィー

受付「そうですね」

店主「……お前は……幸せか?」

受付「……ほどほどに」ニコッ

店主「そうか、そりゃよかった」

受付「……統括は、幸せですか?」

店主「ああ。お前もいるしな」ニカッ

受付「……」

店主「いや、ちょっと待て、逃げるな! 恋人宣言をしたわけじゃないから!」

受付「……ふふ、わかってますよ。家族とでもいいたいのでしょう?」

店主「なんだよ、わかってるのか…………まぁ、そうだな。俺みたいなおっさんじゃお前の相手はできねぇよ」

受付「年の差カップルはどこにでもいると思いますよ?」

店主「くくっ。そういう柄じゃねぇだろ」

受付「ですね……では、パパですか?」

店主「……そうだな」

受付「……」

店主「……」

受付「……パパぁ、私ほしいものがあるんだけどぉ」クネクネ

店主「っ!?」エー

受付「……なんですか、そのリアクションは」

店主「いや、ちょっとないわぁって思って」ナイナイ

受付「まぁ確かに……キャラじゃないですね」

店主「いや、そうじゃなくて、そのキャラが許されるのは若くて可愛い子だけ…………うん、受付ちゃんは可愛いな! すっごく可愛い! 可愛いからちょっと待って! ぶたないで!」ヒィィ

受付「……」ハァ

店主「やだ! 溜息ばっかりついてると幸せが逃げちゃうわよ! あっ! だから彼氏いないんだ!」ポン

受付「……二度と喋れなくなりたいか」ボソッ

店主「えっ? なになに? なんて言ったの? えっ? どうしたの? なになに? 図星?」エッナニ?

受付「……」ゴゴゴ

店主「うん、冗談だよ♪ …………冗談です! 調子のってました! 本当すんませんでした! 許してください! お願いです! まだ死にたくないです!」ドゲザー

受付「……」ニコッ

店主「あっ…………これ死んだな」

受付「……」ズギョン

店主「あびょーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーん!!!!!」キャー



町中に響き渡った悲鳴に恐怖した住民たちが、悪魔祓いと称した祭りを開くようになるのは、また別のおはなし。

ちゃんちゃん♪
341 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/10(土) 00:14:59.74 ID:mza/M2JKo
最後に息抜きとなってしまいましたが、
キリがいいので今日はここまでです。

ここまで読んでくれてありがとうございます。
レスもありがとうございます。
嬉しいです。
一人でテンション上がってます。

次回はいつ来れるか未定です。
すみません。
遅くても今月19日には来ます。
それまでに可能でしたらまた来ます。

ではまたノシ
342 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 00:31:01.41 ID:/YUAkjRA0
乙でしたー
343 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/10(土) 21:59:59.44 ID:UtGhG/1AO
乙だにょ

のんびりのんびりやっとくれ
344 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/11(日) 00:07:50.23 ID:0GzfPhaIO


なんか勇者拾ったシリーズみたいになってきてるな
345 :ギルド :少し時間ができたのでのんびり再開 [saga]:2011/12/11(日) 14:14:13.46 ID:Wv8Af4jUo

勇者「今日はどの依頼にする?」

戦士「この間の超魔悪魔のように少し手ごたえのある依頼がいいな」

忍者「あれ以降は少し落ち着いてきてるね」

魔道士「楽でいいにゃん」

魔王「ふむ……これがいいのであるのだ」

勇者「ん? どれどれ? ……魔窟の探索?」

戦士「討伐じゃないのか?」

忍者「魔窟って?」

魔道士「魔物の巣窟ってとこかにゃ?」

魔王「場所はここから北に行ったところにある洞窟なのであるのだ」

勇者「こういうのもありだな」

戦士「そうだな。これだけSSランクだしな」

忍者「それじゃ決定だね」

魔道士「何もなければいいにゃぁ」
346 :洞窟内部 :レスありがとう [saga]:2011/12/11(日) 14:15:31.38 ID:Wv8Af4jUo

勇者「こっちも行き止まりか」

戦士「これで全部か?」

忍者「地図は完成したよ」

魔道士「何もいなかったにゃ」

魔王「……何か見落としてそうなのであるのだ」

勇者「見落とし……確かにこれだけ何もないと、ちょっと気になるな」

戦士「もう一度確認しておくか」

魔道士「えー! メンドクサイにゃん!」

忍者「だけど、ちゃんと確認しておかないと」

魔道士「だったらこの一番最深部のところからにするにゃん!」

勇者「そうだな。何かあるとしたら一番奥って言うのが定石だしな」

戦士「だが何もなければ他も確認するからな」
347 :最深部 :勇者拾ったシリーズ? [saga]:2011/12/11(日) 14:18:14.78 ID:Wv8Af4jUo

勇者「ん〜、やっぱり何もないか」

魔王「こっちも駄目なのであるのだ」

戦士「他の場所を確認しに行くか」

魔道士「ちょっと待って!」

忍者「もぉ、面倒だからって駄目だよ?」

魔道士「そうじゃないのよ……今気づいたんだけど、この場所おかしいと思わない?」

戦士「何がだ?」

魔道士「この洞窟内は人の手が加えられたってことはなかったわよね」

忍者「そうだね。足場が悪くて歩きにくかったもんね」

魔道士「でも、この場所だけはおかしいわ。明らかに自然にできたものじゃないわ」

魔王「どこがおかしいのであるのだ? 足場はごつごつしてて歩きにくいのであるのだ」

戦士「壁や天井も同様だな」

勇者「まあ何処からが天井なのかよくならないけどな」
348 :青狸 [saga]:2011/12/11(日) 14:20:19.44 ID:Wv8Af4jUo

魔道士「確かに自然にできたようになっているわ。でもこの場所は……完全な左右対称でできているわ」

勇忍戦魔『えっ?』

勇者「ほ、本当だ!」

戦士「こんなことがあるのか?」

忍者「こんなことが自然にできるの?」

魔王「明らかに手が加えられているのであるのだ」

魔道士「…………………………あれ? ここだけ左右対称じゃない?」

勇者「ん? 何かそこだけぼやけた感じだな」

コンコンコンボロッ

全員『!?!?』

勇者「なっ!? 穴が!」

戦士「この先に何かあるのか!?」

忍者「魔道士! 気をつけて!」

魔王「何が出てくるかわからないのであるのだ!」

魔道士「……みんな下がって」

勇者「な、何をする気だ?」

魔道士「テレテレッテレー♪ ジャックハンマー!」ジャーン

忍者「……削岩機なんてどこから出したんだろ?」

戦士「そこには触れるな」

ドガガガガガガガガガガガガガガガガドガン!

魔道士「ふぅ、こんなもんかな?」

パラパラ
349 :最深部奥 [saga]:2011/12/11(日) 14:21:09.27 ID:Wv8Af4jUo

勇者「これは!?」

戦士「完全に舗装されてるな」

忍者「ここの壁ピカピカだね」

魔王「あれは何なのであるのだ?」

魔道士「石碑かにゃ?」

勇者「……読めない」

魔道士「これは古代文字にゃん」

戦士「読めるのか?」

魔道士「一応ね。回りくどい言い回しは省いて、簡単に翻訳するわ」
350 :石碑 [saga]:2011/12/11(日) 14:22:58.65 ID:Wv8Af4jUo

  ここに辿り着いた者達に告ぐ

  この世界には鬼が存在している

  天使や悪魔を遥かに凌駕する存在だ

  我等はこの世を脅かす鬼を退治しに来た

  しかし鬼の中には束縛魔法を得意とするものがいる

  その為倒すことはできなかった

  最後の策として封印することとした

  力及ばず束縛魔法は継続している

  我等の魂には永遠に効果を及ぼすであろう

  我等の勝手なる願いを叶えて欲しい

  ここまで辿り着くことのできる力を持っている者達よ

  鬼を退治して欲しい

  鬼の束縛魔法は非常に厄介だ

  我等が力になることはできない

  代わりに魔王に助力を求めることだ

  最後にここに我が名を記す

                   勇者
351 :遠い昔のおはなし [saga]:2011/12/11(日) 14:26:21.28 ID:Wv8Af4jUo

全員『っ!?』

勇者「どういうことだ? 何故俺の名が?」

戦士「魔王に助力を求めるだと?」

忍者「鬼って何?」

魔王「この魔王というのは我のことなのであるのか?」

魔道士「……」

戦士「おい! 魔道士! お前は何か知らないのか!?」

魔道士「……そうね、私がわかることをひとつずつ説明するわ」

勇者「どこまで知っているんだ?」

魔道士「知っていることだけよ……まず鬼についてだけど、簡単に言えば、悪魔の上位版のようなものね。尋常じゃないほどの力と魔力を持っているわ」

忍者「そ、そんなの見たことも聞いたこともないよ!」

魔道士「それは当然よ。だって鬼は大昔に退治されたとされているもの」

勇者「退治された?」

魔道士「ええ。鬼とそれ以外の生物による戦争があったとされているわ。流石の鬼も、人間、魔物、魔族、天使、悪魔が手を組めば勝ち目はなかったみたいよ。ほとんどの鬼が倒されて5体の鬼が残ったの。最終的に鬼以外の生物で最強といわれた4人の人間がその鬼たちを倒したとされているの」

勇者「そんなことが……」

戦士「どういうことだ? ここに書かれていることと違うじゃねぇか!」

忍者「この石碑を書いた人の後に倒した人がいるってことかな?」

魔道士「それはないわ」

魔王「どうしてわかるのであるのだ?」

魔道士「最強と言われた4人の人間の中の一人の名が……勇者だったのよ」

勇忍戦魔『えっ!?』
352 :最強の四人 [saga]:2011/12/11(日) 14:28:42.62 ID:Wv8Af4jUo

戦士「な、何故黙ってた!!」

魔道士「まさかこんなことになっているなんて思わないわ! たまたま同じ名前だと思っただけよ! 鬼は全滅したとされていたのに、わざわざその話をしなきゃいけないの!?」

勇者「戦士、落ち着け!」

忍者「ま、魔道士も落ち着いて!」

戦士「わ、悪い」

魔道士「ごめん」

魔王「……魔道士は他の3人についても名前がわかるのであるのか?」

魔道士「……」

勇者「その顔は知ってるのか?……ま、まさか」

魔道士「……他の3人の名前は…………戦士、忍者、魔道士よ」

勇忍戦魔『なっ!?』

忍者「ど、どういうこと?」

勇者「俺たちと同じということか」

戦士「お前はこれが偶然だと言うのか?」

魔道士「……鬼を退治した人間の名前と同じだということを言ってどうなるの? 私たちは大昔鬼を退治した最強の人間たちと一緒だよ! って言うの? それを聞いてどう思う? 何か気づくの? 信じるの? 鬼の存在さえ知らないのに? 今までだって何度か鬼という単語を口にしたけど誰も気にも留めなかったのに?」

戦士「……」

勇者「魔道士の言う通りだ。俺たちは鬼という存在さえ知らない。そんなこと言われても信じることさえできなかったよ」

忍者「戦士……魔道士が言わなかったのは何も悪くないよ」

戦士「すまん」

魔道士「別にいいわよ」
353 :魔王の役割 [saga]:2011/12/11(日) 14:29:59.70 ID:Wv8Af4jUo

魔王「ここで我の名が出てきておるのであるのだが……」

魔道士「この前言っていたことと繋がりそうね」

魔王「我がお主らの仲間になった理由なのであるのだ?」

魔道士「そうね」

勇者「ちょっと待てよ! じゃあ全生物が協力しても倒しきれなかった鬼が復活したっていうのか!?」

戦士「……そういうことだろうな」

忍者「だ、だけどそんな状況にはなってないよ?」

魔道士「まだ完全に復活していないということかしら」

勇者「そもそも封印ってどこに封印してるんだ?」

魔道士「それは……」

戦士「わからないってことだな」

魔道士「ごめんなさい」

勇者「魔道士が謝る必要はないさ。魔道士がいなければここまで辿り着くことさえもできなかったんだ。お前には感謝してもし切れないよ」

魔王「ここには他に何もないようなのであるのだ」

戦士「一度戻るか」

勇者「……そうだな」
354 :洞窟前 [saga]:2011/12/11(日) 14:31:50.31 ID:Wv8Af4jUo

戦士「報告はどうする?」

勇者「……もう少ししてからにするか」

魔王「その方がいいのであるのだ」

忍者「何が起きるかわからないもんね」

prrrrr

全員『!?』

勇者「誰からだ!?」

魔道士「隊長からよ! ハンズフリーで応対するわ!」

ピッ

隊長『!! つ、繋がったのか? おい! 聞こえるか!?』

戦士「何があった!?」

隊長『戦士か!? 城が大変なことになっ……ザザッ……』

戦士「おいっ! どうした!?」

隊長『ザザザッ……が……し……ぐに……ザザッザーーーー』

勇者「魔道士!」

魔道士「うん!」

シュン!
355 : [saga]:2011/12/11(日) 14:36:30.21 ID:Wv8Af4jUo

シュン!

全員『なっ!?』

勇者「城が……」

戦士「……崩壊してるだと!?」

わーわー
きゃーきゃ

副隊長「お姉様!!」

魔道士「副隊長! 一体何があったの!?」

副隊長「わ、わかりません。急に爆発が起きたと思ったら、城が崩壊し始めまして……」

戦士「おい! 隊長はどこだ!」

副隊長「王様と王妃様を避難させてます!」

勇者「王女は!? それに他のみんなは!?」

副隊長「隊員全員で対処しています。避難途中ですので被害状況はまだ把握できていません。王女様については……所在さえわかっておりません」

戦士「一体何が起こっているんだ?」

魔王「爆発とはどういうものだったのであるのだ?」

副隊長「そ、それが、城の地下100メートル辺りで大規模な爆発が起こったとしかわかっておりません」

魔道士「地震や地下噴火といった可能性は?」

副隊長「それはあり得ません。隊員の報告では自然災害の可能性はゼロです。明らかに人為的な爆発とのことです」

忍者「勇者! 探索魔法に引っかかったよ! 王、王妃、隊長は三人で、王女は執事と一緒に、ここに向かってきてるよ! 両者とも、あと数秒で合流できるよ!」

勇者「……一体何が起きているんだ?」
356 :生命体 [saga]:2011/12/11(日) 14:38:55.98 ID:Wv8Af4jUo

ダダダッ

隊長「おいっ!」

勇者「隊長! それに王様と王妃様も!」

王様「来てくれたのだな」

王妃「いつもごめんなさい」

勇者「いえ」

タタッ

王女「あっ! みんなーー!」ハァハァ

勇者「王女!」

王女「勇者!」ハアハァ

勇者「大丈夫ですか!?」

王女「はぁはぁ……急に城が崩れ始めたけど、執事さんが一緒にいたからなんとかね」

執事「どうも」

勇者「よかった」

戦士「隊長! 何が起きてるんだ!?」

隊長「……ほとんど何もわかっていないが、ひとつだけ確認できたことがある」

勇者「何ですか!?」

隊長「爆発のあった地下100メートルの場所で生命体の存在を確認できた」

戦士「なっ!?」

隊長「数は5つ。その生命体が一体何なのかわかってはいない」

忍者「ま、まさか……」

勇者「……鬼が出たか」
357 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/11(日) 14:43:04.91 ID:Wv8Af4jUo
短いですが今日はここまでです。

読んでくれてありがとうございます。
レスありがとうございます。

ではまたノシ
358 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/11(日) 15:49:29.40 ID:SGJzs7cIO
乙したー
359 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/11(日) 17:07:44.27 ID:C4Lt2dECo
ガンガン書いてくれー!
360 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/11(日) 20:07:29.55 ID:Au1yMyPAO
乙!
今まで敵無しだった勇者一行がどうなるか
361 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/12(月) 02:45:10.18 ID:bUOudSzDO
面白くなってきた
362 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/15(木) 09:56:49.38 ID:oLce0KXUo
乙!
ようやく追いついた
363 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/15(木) 10:24:16.48 ID:GboJ+0QF0
乙でした

なんかやっと勇者達の苦戦が見れそうな気がするぜ!
364 :時間ができたので、のんびり再開します [saga]:2011/12/17(土) 13:05:05.99 ID:wVSMpHaro

忍者「勇者! あそこ!」

勇者「あれは……」

??「ふはははははは! 遂に! 遂に我らの時代が来たのだ!」

隊長「なんだぁ?」

魔道士「……鬼」

全員『えっ!?』

魔道士「隊長たちは王様たちを連れて今すぐここから避難して」

副隊長「わ、私も戦います!」

魔道士「駄目よ。邪魔にしかならないわ」

戦士「隊長! 頼むぞ!」

隊長「ああ」

副隊長「待ってください! 超魔重殲滅魔法も超絶殲滅魔法も使いこなせるようになりました!」

勇者「……その程度では何もできず死ぬだけです。どうか避難してください」

副隊長「ですが!」

魔道士「これはお願いじゃないのよ……行きなさい!」

副隊長「!!」

隊長「……行くぞ」

王様「自分の無力さに腹が立つな。あとは頼むぞ」

勇者「はい」

王妃「あなたたちに頼ってばかりでごめんなさい」

勇者「いえ、これが俺たちの役割ですので」

王女「勇者……」

勇者「王女……お気をつけて」

王女「……無事を祈っています」

勇者「ありがとうございます」

副隊長「……お姉様! 待ってますから!」

魔道士「帰ってくるって約束するわ。だからそっちのことは任せたわよ」

副隊長「はいっ!!」
365 :鬼 :レスありがとう [saga]:2011/12/17(土) 13:15:35.48 ID:wVSMpHaro

ザッ!

??「何の用じゃ?」

勇者「……お前たちが鬼か?」

白鬼「そうじゃ。お主は……ふむ、なるほどのぉ。自己紹介でもしようかの。儂は白鬼じゃ」

黒鬼「僕は黒鬼だ」

紫鬼「我輩は紫鬼である」

黄鬼「某は黄鬼」

緑鬼「アタイは緑鬼よぉ」

勇者「……」

魔道士「私は魔道士よ」

勇者「……俺は勇者だ」

戦士「戦士だ」

忍者「忍者よ」

魔王「魔王であるのだ」

白鬼「ほぉ」

黒鬼「姉上、こやつらはやはり……」

白鬼「そのようじゃ。笑わせてくれおる」

勇者「くだらねぇ昔話だったら遠慮させてもらうぞ」

白鬼「ふむ……その様子じゃと、この状況を理解しておるか」

勇者「ああ。俺たちは今の時代の代表としてお前たちを倒さなければならないらしいな」

白鬼「くっくっくっ、儂らを倒すとな」

勇者「……」

黒鬼「姉上、ここは僕に任せてもらえませぬか?」

白鬼「それは許さん」

黒鬼「何故ですか!?」

白鬼「……お主は敵の力量も測れぬほど落ちぶれたか」

黒鬼「何を言っておられますか! 確かに少しはやるようですが僕の相手が務まるとは思いませぬ!」

戦士「言わせておけばクソ餓鬼が」

白鬼「やれやれじゃ。なおさら任せられぬな。お主一人では役不足じゃよ」

黒鬼「しかし!」

白鬼「……」

黒鬼「っ!! も、申し訳ございませぬ!」

白鬼「わかればよいのじゃ、わかればのぉ」

魔道士「……話はついたのかしら?」

白鬼「うむ、待たせたの。では……儂らを楽しませよ!」

勇者「いくぞ!!」

忍戦魔魔『おう!!』
366 :勇者 vs 黒鬼 [saga]:2011/12/17(土) 13:17:19.09 ID:wVSMpHaro

黒鬼「……あいつにするか」

シュン!

勇者「……」

黒鬼「光栄に思え。お前の相手をしてやる」

勇者「……いくぞ」

黒鬼「来るがよい!」
367 :戦士 vs 紫鬼 [saga]:2011/12/17(土) 13:18:32.55 ID:wVSMpHaro

紫鬼「ふん!」ブン

戦士「っ!!」

ドゴォォォォォォォォン!!

戦士「くっ! なんて力だ」

紫鬼「我輩の力とくと味わうがよいのである!!」

戦士「舐めんじゃねぇぞ!」
368 :忍者 vs 緑鬼 [saga]:2011/12/17(土) 13:19:07.50 ID:wVSMpHaro

忍者「……」

ズバッ

忍者「くっ!」

緑鬼「まだまだねぇ。単純に音を消しただけの遊びじゃアタイは倒せないよぉ」

忍者「気配まで消せるなんて……しかも相手の気配を読むことができるんだね」

緑鬼「あんたみたいな中途半端な子じゃアタイには勝てないよぉ」
369 :魔王 vs 黄鬼 [saga]:2011/12/17(土) 13:20:12.03 ID:wVSMpHaro

魔王「……このままでは負けてしまうのであるのだ。我にできることは鬼たちの力を封じることなのであるのだ」

ポゥ

魔王「対象は鬼5体……ふん!」

シュウゥゥゥゥ

魔王「なっ!? 桎梏魔法が打ち消されたのであるのだ!?」

黄鬼「……貴殿が某を超えることは不可能」

魔王「お主の仕業であるのだ?」

黄鬼「いかにも。某は束縛系魔法を極めし者。貴殿では役不足」

魔王「やってみないことにはわからないのであるのだ!」
370 :魔道士 vs 白鬼 [saga]:2011/12/17(土) 13:23:49.03 ID:wVSMpHaro

白鬼「……」

魔道士「……」

白鬼「くっくっくっ。お主はなかなかやるようじゃのぉ」

魔道士「……」

白鬼「儂の力量を寸分狂わず把握できておるようじゃ」

魔道士「……」

白鬼「それでどうじゃ? お主ほどの力の持ち主が絶望しか味わえぬこの状況は」

魔道士「……」

白鬼「ふん。言葉も出ぬか」

魔道士「……力の差なんて関係ないわ」

白鬼「ふむ、まだ絶望しておらぬか。ならば……足掻いてみるがよい!」
371 :勇者 vs 黒鬼 [saga]:2011/12/17(土) 13:27:19.23 ID:wVSMpHaro

勇者「圧縮雷撃魔法」

ドガガガガガ!

黒鬼「くっ! 圧縮魔法と雷魔法を使うということはお前は勇者か!?」

勇者「それがどうした! 圧縮爆焔魔法!!」

ドォォォン!

黒鬼「ちっ! 姉上が言っていたことが今になってわかった……僕もまだまだ未熟だな」

勇者「そういうわりには余裕そうだな! 圧縮次元壊滅魔法!!」

ズバッ!
ズズズッバーーン!

黒鬼「ぐぅ! 相手を間違えたか? 姉上と代わってもらえばよかった」

勇者「くらえ! 圧縮激爆魔法!」

キュゥゥン

黒鬼「まずいっ!」

ッドゴォォォオォォォォォン!!
372 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/17(土) 13:32:24.72 ID:Twdfe2u8o
>>365
>白鬼「やれやれじゃ。なおさら任せられぬな。お主一人では役不足じゃよ」
ベタ褒めすぐる
373 :戦士 vs 紫鬼 [saga]:2011/12/17(土) 13:33:10.69 ID:wVSMpHaro

紫鬼「ふん!」ブン

ドゴン!

戦士「くっ!」

紫鬼「まともに受けてよかったのであるのか?」

グググ

戦士「ぐぅ! なめんじゃねぇ! おらぁ!!」

ガギィン!

紫鬼「むっ! 我輩の攻撃を押し返すとはなかなかやるのである」

戦士「はぁっ!」シャッ

紫鬼「しかしまだまだである」ブン

ガギィィィィン!

戦士「しまっ

紫鬼「沈むがよいのである!」

ガゴン!
374 :忍者 vs 緑鬼 :>>372 ぬおっ! 役者不足のはずが! 恥ずかしい…… [saga]:2011/12/17(土) 13:37:17.96 ID:wVSMpHaro

スパッ!

忍者「うっ!」

シャシャシャッ!

忍者「くっ!」

緑鬼「……相手にならないねぇ」

忍者「しっ!」シャッ

キィィィン!

緑鬼「音を消すのは諦めて速さのみを求めたみたいだねぇ」

忍者「やぁっ!」シャシャシャン

キキキィィン!

緑鬼「それでもアタイの相手にはならないねぇ」

ドスッ!

忍者「うぐぅ!」ポタポタ
375 :魔王 vs 黄鬼 :>>365は役者不足でお願いします [saga]:2011/12/17(土) 13:42:57.79 ID:wVSMpHaro

魔王「まずいのであるのだ。勇者以外は押されてるのであるのだ」

黄鬼「……」

魔王「しかし我が加わったところで全員を助けることは無理なのであるのだ。やはり我は鬼どもの力を抑えるしかないようであるのだ」

黄鬼「……」

魔王「だが先ほどから魔法は全て打ち消されているのであるのだ。それに身体能力さえも押さえ込まれているのであるのだ……ん? 何故あやつは動かぬのであるのだ? 何か理由があるはずなのであるのだ」

黄鬼「……」

魔王「……こっそり探知魔法」

スゥ!

魔王「………………なるほどであるのだ」

黄鬼「……」

魔王「お主は我らに対し、束縛魔法を掛け続けているのであるのだ! だから他のことができないのであるのだ!」

黄鬼「……よくぞ見抜いた。だがそれがどうした。貴殿では某を止めることは不可能」

魔王「くっ! 確かに今や我の力はほとんどがお主によって封じ込められているようであるのだ」

黄鬼「左様。貴殿にはこのまま大人しくしていてもらう」

魔王「……何か決定的なチャンスがあればいいのであるのだが」ギリッ
376 :魔道士 vs 白鬼 [saga]:2011/12/17(土) 13:50:20.46 ID:wVSMpHaro

魔道士「次元回廊魔法!」

ギュルルルン

白鬼「むっ!」ドドン

魔道士「はぁ!」ドドドン

白鬼「ふん」ダッ

魔道士「爆速魔法!」シュシュン

ガガガッ

白鬼「ほぉ、魔法だけでなく体術も極めておるのか」

魔道士「オラオラオラオラオラ!」

バシバシバシバシッ!

白鬼「神速魔法!」シュシュシュ

ガガガガッ!

魔道士「ちぃっ! 天上天地滅魔法!」

ジュギャァァァァン!

白鬼「面白い! 死滅魔法!」

ブゥゥゥゥゥン!

魔道士「ぐあっ!」

白鬼「はぁぁあああ!」ズダダダン

魔道士「うぐっ! 瞬獄殺!」スゥゥ

白鬼「遅い!」ダダン

魔道士「がはっ!」

シュン!
スタッ

魔道士「はぁはぁ……むかつくわね」

白鬼「くっくっくっ、ここまで暴れられるのも久しぶりじゃのぉ。お主はなかなかやりおるわ。我らを封じた者どもよりも楽しませてくれおる」

魔道士「……余裕綽々って感じね」
377 :魔道士 vs 白鬼 [saga]:2011/12/17(土) 13:51:54.01 ID:wVSMpHaro

白鬼「もっと楽しませておくれ」

魔道士「ええ、いいわよ…………邪流刺魔法!」

シュシュシュシュシュシュシュイン!

白鬼「なんと!? 邪流魔法じゃと!?」

ドスドス!

白鬼「くっ! これは予想以上じゃ」

魔道士「まだまだ行くわよ? 邪流斬魔法!」

ズババババン!

白鬼「調子に乗るでないわ!」キキキィン

魔道士「その攻撃は受け止めて大丈夫かしら?」

白鬼「なぬっ!?」

キュィィィィン

白鬼「しまった!!」

魔道士「逃がさないわよ! 邪流爆縮魔法!」

ブォン!

白鬼「!!」

チュドーーーーーン!
378 :勇者 vs 黒鬼 [saga]:2011/12/17(土) 13:57:10.26 ID:wVSMpHaro

ビリビリ

黒鬼「……こいつが相手でよかった」

勇者「魔道士のやつ、ぶっ飛んでるな。あの小規模な爆発でここまで余波がくるとかすげえな」

黒鬼「あの女は本当に人間か?」

勇者「それは俺も聞きたいところだな……その為にもさっさとケリをつけるか」

黒鬼「これ以上は好き勝手させねぇ」

勇者「やってみろ」シュッ

キィィィン!

勇者「はぁっ!」シュシュシュッ

キキキィン!

黒鬼「食らえ! 大斬り!!」

ズッバン!!

勇者「ぐっ!」

黒鬼「縁切り!!」

スパパン!

勇者「はぁ!」

キキィン!

黒鬼「ちっ!」

勇者「っらぁ!!」

ガキィィィィィィィィン!!
379 :戦士 vs 紫鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:01:33.31 ID:wVSMpHaro

ドォン!

戦士「がぁっ!!」

ズサササーーー!

戦士「はぁはぁ……この野郎!」ギリッ

紫鬼「ふはははは! 弱い! 弱すぎるのである!」

戦士「くそ……がぁ!」ダッ

ドガン!

戦士「がはっ!」

紫鬼「終わりなのである……砕けるのである!」

ドゴォォォォン!
380 :忍者 vs 緑鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:06:27.57 ID:wVSMpHaro

緑鬼「紫鬼のところはもう終わったみたいだねぇ」

忍者「うぐ……」ポタポタ

緑鬼「こっちも終わりにしようかねぇ」グリグリ

忍者「うぁぁっ! ……やぁっ!」

シャパッ!

緑鬼「っ!! まだ動けたんだねぇ」

忍者「はぁはぁ。そ、そう簡単に負けてあげないんだからね!!」

緑鬼「弱いくせに生意気言ってんじゃないよぉ!」

ズバッ!
ドシャッ!

忍者「ああぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!」ボタボタッ

緑鬼「くすくす。流石に腕が無くなれば反抗しようと思わないよねぇ。それじゃあねぇ」

ズババッ!
381 :魔王 vs 黄鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:08:16.51 ID:wVSMpHaro

魔王「どうにかならないのであるのか!?」

黄鬼「貴殿では不可能」

魔王「くっ! ならば……これでどうなのであるのだ!!」

ドドン!

黄鬼「ぬっ!!」サッ

魔王「で、出たのであるのだ!」

黄鬼「大量の魔法を同時に使うか。だが、威力不足」

魔王「全ての魔法を防がれているわけではないのであるのだ!」

ドォン!
382 :魔道士 vs 白鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:10:58.90 ID:wVSMpHaro

魔道士「戦士!! 忍者!!」

白鬼「余所見をしている場合ではなかろう」ビュン

魔道士「くっ!」ズバッ

白鬼「先ほどはよくもやってくれおったな」

魔道士「さっきのは避けられないはず! それなのに無傷とか……」

白鬼「儂もあれには焦ったわ。だが威力が少し弱い。お主……球体魔方陣を使ったであろう?」

魔道士「……」

白鬼「お主にしては愚かよのぉ。球体魔方陣を使うことで自身にどれほどの影響があるか計り知れぬというのに」

魔道士「別に後悔はしてないわ。それに威力が落ちたといっても些細なもののはずよ!」

白鬼「くっくっくっ。確かに十分な威力じゃ。さらに……あれは何が起きるのか知らぬと避けることは出来ぬ」

魔道士「だったら何故!?」

白鬼「……お主には儂を楽しませてくれた礼として教えてやるぞ。闇戻しじゃよ」

魔道士「や、闇戻し!? そ、そんな……」

白鬼「ほぉ、闇戻しを知っておるのか」

魔道士「闇の加護を受けた者だけが使える時間戻しの呪術でしょ? 反則技じゃないの」

白鬼「そうかのぉ?」

魔道士「戻せる時間は2秒程だったかしら?」

白鬼「くっくっくっ、そこまで知っておるとは流石に驚いたのぉ。じゃが……遊びはここまでじゃ」

ポゥ
スゥ

魔人「グルルルルルルル」

魔道士「こ、これは!!」

白鬼「魔人生成魔法じゃ」

魔道士「魔人?」

白鬼「悪魔や天使を凌駕した存在じゃ。まぁ儂が勝手につけた名じゃがな。残念なことに個体の実力は儂よりもかなり劣るが、この場にいる者にとっては脅威であろうよ」

魔道士「一体ずつでも今の戦士や忍者じゃ危ないわね。それにこの数は……」

白鬼「そうじゃな。ちなみに生成した数は千体を超えておる。お主でもどうしようもなかろう」

魔道士「……本格的にマズいわね」

白鬼「それでは終わりにしようかの。行くのじゃ!」

魔人's『ガァァァァァァアアアアアア!!!』
383 :勇者 vs 黒鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:13:12.81 ID:wVSMpHaro

ザシュッ!

黒鬼「ぐぅ! このっ!」ダッ

勇黒『っ!?』

バッ!

魔人「グルル」

勇者「こ、こいつらは!?」

黒鬼「はぁはぁ……姉上の魔人生成魔法だ。これでお前たちは終わりだな。僕が直接倒せなかったのは癪だけど仕方ない」

勇者「魔人だと?」

黒鬼「ああ……来るぞ。せいぜい頑張るんだな」

魔人's『グルァァァァァァァァ!!』
384 :戦士 vs 紫鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:13:49.40 ID:wVSMpHaro

魔人「グル」

紫鬼「魔人であるか……」

戦士「ぐ……ぐふっ!」フラフラ

紫鬼「既に決着はついているのである!」

魔人「グルルルルルルル」

紫鬼「……ちっ!」

魔人's『ガァァァァァァァァァ!!』
385 :忍者 vs 緑鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:15:41.60 ID:wVSMpHaro

忍者「ふー、ふー」ボタボタ

魔人「グルルル」

緑鬼「魔人生成魔法……わざわざこんなことまでする必要はあったのかねぇ」

忍者「うう……」ボタボタ

魔人's『グァァッァァァァァァァ!!!』
386 :魔王 vs 黄鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:17:41.12 ID:wVSMpHaro

魔人「グルル」

魔王「こ、これは……」

黄鬼「魔人……全ての終焉」

魔王「……ここで我があやつの束縛魔法を打ち破ることができなければ、全てが終わるのであるのだ」

黄鬼「貴殿の足掻き、最後まで見届けよう」

魔王「何か、何か打開策はないのであるのだ!?」
387 :真打登場? [saga]:2011/12/17(土) 14:18:56.75 ID:wVSMpHaro

ザッ

??「やっと出番だね?」

白鬼「ぬっ!?」

魔道士「あ、あんたたち!」

賢者「次元壊滅魔法!」

ザン!
ズズ
ズッバーーン!

魔術師「極寒呪!」

ガチーン

武闘家「幻朧拳!」

ズダダダダダダダダッ!

魔人「ギャァァァァ!!!」

魔道士「やるじゃん! ……この状況を打破するには、魔王の力が必要よね。だったら、あの動きのない鬼をどうにかすればいいってことかな」

賢者「魔道士様! 黄鬼をぐあっッ」ズバッ

白鬼「雑魚が出しゃばるでない」

魔道士「賢者! ……やっぱりあの鬼がキーになるのね。だったら……次元かい

ドスッ!

ポタッポタッ

魔道士「うぐっ……わ、私とし…た……ことが……」フラッ

ドサッ

白鬼「……儂の前で油断しすぎじゃ」
388 :勇者 [saga]:2011/12/17(土) 14:23:27.34 ID:wVSMpHaro

勇者「魔道士ーーー!!」ダッ

魔人「ガァァァァ!」バッ

勇者「っ!? くっ!」ギィン

魔人「グラァァァ!」

勇者「くそっ! 邪魔するなぁっ!!」

ズバン!

魔人「ギャァァァ!」バタッ

ドドン!

勇者「っ!?」バッ

ドォン!

黒鬼「僕を忘れてもらっては困る」

勇者「ぐっ! 邪魔だぁ!!」ダッ
389 :剣士たちは強いです [saga]:2011/12/17(土) 14:26:43.07 ID:wVSMpHaro

魔術師「爆水呪! 岩崩呪! 花柳呪!」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴォォォォォオォォォオオオオオオ!!!

武闘家「水劉拳! 炎舞拳! 風雌回帰拳!」

ドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!

魔人「ギャァァァ!」

白鬼「ふん! 雑魚どもが!」

魔道士「じ、次元縛晶魔法!」ハァハァ

ピキィン!

白鬼「ぐっ! 油断したわ! まだ足掻くか!」グググ

剣士「道が開けたね……今度こそ僕の出番かな?」ファサッ

魔人「グルル」

賢者「てっ、天上堕天魔法!」フラッ

ズギャーーーーン!!

魔人「ギャァァ!」

剣士「……賢者くん、よくやった」ダッ

黄鬼「くっ!」

剣士「行くぞ!!」

白鬼「紫鬼! 緑鬼! あやつを止めるのじゃ!」グググ

紫鬼「ふん! ここは行かさないのである!」ザッ

緑鬼「あんたたちはよく頑張ったねぇ。だけど私たち二人を相手に突破することができるかねぇ?」

剣士「……僕は弱い。だが君たちを突破する必要はないんだよ」

シュン!

紫緑『なっ!?』

黄鬼「転移魔法!?」

魔道士「ふふっ……私を舐めるなよ?」ガクッ

白鬼「くっ! 魔道士ぃ!! お主はどこまで邪魔をするのじゃ!!!」グググ
390 :勇者 [saga]:2011/12/17(土) 14:27:22.06 ID:wVSMpHaro

黒鬼「いかせるかぁ!」ダッ

シャッ!

黒鬼「くっ!」サッ

勇者「それはこっちの台詞だぜ?」

黒鬼「ちっ! 邪魔するなぁ!」シャッ

勇者「嫌だね」ギィン
391 :戦士 [saga]:2011/12/17(土) 14:27:50.96 ID:wVSMpHaro

紫鬼「行かせないのである!」ブン

ガィン!

紫鬼「なっ!?」

戦士「俺を……無視してんじゃ……ねぇ……ぞ」フラッ

バタッ
392 :忍者 [saga]:2011/12/17(土) 14:28:27.11 ID:wVSMpHaro

緑鬼「ちぃ。まだアタイがいるんだよぉ」シュッ

バシッ!

緑鬼「うっ! な、なんだいっ!? ……こ、これは!!」

忍者「ふふふっ。私の腕はどう……かな?」ガクッ

緑鬼「切り落とした腕を投げるなんてどうかしてるよぉ!」
393 :やっちまえーーーー! [saga]:2011/12/17(土) 14:29:21.30 ID:wVSMpHaro

剣士「ここまでされちゃ決めるしかないね」

バッ!

勇者「いっけぇぇーーーーーー!!」

剣士「食らうがいい!! 天地無用斬!!!」

ズバババババン!!!

黄鬼「ぐぁぁっ!!」

ザッ

剣士「……お前たちの敗因は僕の仲間を傷つけたことだ」バーン
394 :魔王 [saga]:2011/12/17(土) 14:30:56.09 ID:wVSMpHaro

魔王「っ!! 来たのであるのだ!」

剣士「魔王くん! 何をするのか僕にはわからないけど、次は君の番だよ!」

魔王「任せるのであるのだ!」バババッ

ポポポポポポポゥ
シュンシュンシュン
395 :勇者 vs 鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:32:25.72 ID:wVSMpHaro

白鬼「拙い! 奴を止めるのじゃ!!」ググ

紫緑黒『うぉぉぉぉ!!』

勇者「行かせるかぁぁぁああああああ!!!」シュッ

ドガガガガガガ!

紫鬼「うぐぅ!」

黒鬼「いい加減諦めろぉ!」ドォン

勇者「はぁ!」シュバン

緑鬼「舐めんじゃないよぉ」シュパッ

勇者「ぐぅ! 圧縮電磁魔法!」

ズガガガッ!

緑鬼「ぎゃあああ!」ビリビリ
396 :勇者 vs 鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:33:43.89 ID:wVSMpHaro

紫鬼「うぉおおおお!」ブン

ドゴン!

勇者「ぐぁっ!」ドカッ

黒鬼「暗焔魔法!」

ジュゥゥゥゥ!

勇者「がぁぁ! うくっ……っだりゃぁっ!!」ダッ

黒鬼「なにっ!?」

ギィィン!

紫鬼「どけぇい!!」ブン

勇者「圧縮断絶魔法!」バッ

ズバババン!

紫鬼「ぬぅっ!」ギィイン
397 :勇者 vs 鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:34:50.51 ID:wVSMpHaro

緑鬼「はぁっ!」シュイン

ズバッ!

勇者「がはっ!」フラッ

黒鬼「暗爆魔法!」

ギュゥゴォオオン!

勇者「ぐあぁっ!」

白鬼「何をしておる! はやくあやつを止めるのじゃ!!」ググッ

黒鬼「ちっ!」ダッ

緑鬼「させないよぉ!!」シュッ

紫鬼「ふんっ!」ダンッ

勇者「やら……せるかよ……圧縮魔法!!」

ギュゥン!
398 :勇者 vs 鬼 [saga]:2011/12/17(土) 14:35:55.43 ID:wVSMpHaro

黒鬼「うぉっ!」

勇者「はぁはぁ……」ハァハァ

黒鬼「このやろうっ! 紫鬼! 緑鬼! ここは僕に任せろ! 行けっ!」

勇者「行かせるかぁ!」ダッ

緑鬼「ちぃっ! しつこいったりゃありゃしないよぉ」

黒鬼「はぁぁ……っらぁ!!」ズバン

勇者「ぐっ! ま、まだまだぁ!」ドドン

紫鬼「おぉっ!」ブン

ドゴン!

勇者「がぁっ! こ、このっ!」ダッ

ダダン!!

紫鬼「うごっ!」

黒鬼「今だ! 暗縛魔法!」

キュゥン

勇者「ぐっ!」グググ

黒鬼「緑鬼、行け!」

緑鬼「わかってるよぉ!」バッ

勇者「し、しまった!」ググ
399 :魔法呪 [saga]:2011/12/17(土) 14:37:56.09 ID:wVSMpHaro

魔王「たった一人でここまでの時間を稼ぐとは、流石は勇者なのであるのだ」

紫緑黒『うぉぉぉぉ!!』

魔王「…………限定縛解魔法呪」ブゥン

キュィィィィィン!

白鬼「しまっ

ピカーーーーーーー

戦士「うぐ……この……光は……」ググッ

忍者「…………」ドクドク

勇者「……ひ、光が収まっていく」ハァハァ

スゥゥゥ
400 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/17(土) 14:42:41.49 ID:wVSMpHaro
よんひゃーーーーーっく!

ということで、今日はここまでです。
……今回は恥かいちゃいました。

読んでくださってありがとうございます。
レスしてくださってありがとうございます。

ではまたノシ
401 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/17(土) 14:45:14.78 ID:BbpedR1Po
402 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/17(土) 14:53:31.79 ID:7kBSGnego
403 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/17(土) 15:59:41.78 ID:VKLyA3Ia0
404 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/17(土) 22:24:51.30 ID:N24kEUoNo
スキル名がよく分からないんだけど、元ネタってあるの?
それともブリーチみたいに超絶インフレを楽しめば良いの?
405 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/18(日) 00:04:58.60 ID:+0AM+QuX0


魔王「破壊神様!ようやくわたしの見せ場が来たようですぞ」
406 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/18(日) 00:30:04.71 ID:00QWU5iAO

今更ながら魔道士は何者なんだ…
407 :のんびりのんびり :レスありがとう [saga]:2011/12/19(月) 21:35:42.05 ID:d/5Ex1z7o
質問?への答え。

>>スキル名
基本的に元ネタはありません。

勇者「勇者のみが使える魔法を考えたら、圧縮と雷を思いついた」

魔道士「邪流とか強そうな上に、格好よくない?」

忍者「忍者は隠密行動が得意なんだから、無音で行動できないと駄目だよね」

戦士「脳筋最強!」

魔王「我は魔王なのであるのだ! だから魔法・呪術の複合技が使えるはずなのであるのだ」

剣士「自称勇者だけど剣士だから、魔法と剣術を使えるはずさ」ファサッ

賢者「賢者なら色々使えるはず」

武闘家「武闘家なら拳で戦うものさ」

魔術師「呪術が使える」

白鬼「闇系統であれば極めておる」

黒鬼「闇っぽい感じだとこんなところだ。あとは斬り技が欲しかった」

紫鬼「脳筋最強である!」

緑鬼「なんとなく速さだけでなく、気配を消せるよう頑張ってみたよぉ」

黄鬼「……口数が少なく、スキル名を言うことは、ほぼ皆無」

隊長「俺の右腕が疼いているぜ! って感じで、各々が適当に思いついた名前をつけてるんだろ」

副隊長「それっぽい漢字や単語をググルさんで調べて、組み合わせただけのようですね。流石はお姉様です!」

王女「……私も説明したかったです」

こんな感じです。

>>インフレ
これは元々チートな感じにしていたら、鬼たちが暴れだしたというところです。
それで、超絶インフレになってしまう、というところです。
努力・成長という話が好きな人には、合わないですね、すみません。

それでは、再開していきます。
408 :本当の力 :早速のインフレ? [saga]:2011/12/19(月) 21:37:59.62 ID:d/5Ex1z7o

戦士「……どういうことだ?」

忍者「…………ん……んん!?」ガバッ キョロキョロ

勇者「戦士! 忍者! 無事か!?」

忍者「あれ? 腕が……怪我も直ってる」

戦士「それにこの力は一体……」

勇者「ああ。根本的に何かが変わってる。今までとは比べ物にならない程の力が溢れてくる」グッ

白鬼「くっ」ギリッ
409 :光の道 [saga]:2011/12/19(月) 21:44:47.98 ID:d/5Ex1z7o

魔道士「みんなー! ごめん!」

勇者「魔道士? さっきの光はお前か?」

魔道士「私、みんなに嘘を教えちゃってたみたい!」

戦士「嘘?」

魔道士「前に、魔王が光の道を切り開くって言ったでしょ?」

忍者「それがどうしたの?」

魔道士「その光というのが勇者って言ったけど、あれ違ったみたい」

魔王「どういうことなのであるのだ?」

魔道士「あれは……私のことだった!」

勇忍戦魔『……はい?』

魔道士「黄鬼の束縛魔法が解けて、全てがわかったの! あの石碑にあったように私たちの力は抑えられてたの! だけどその中でも、私を抑える魔法は別格だったみたい。だから私は多分……ううん、私は確実にこの世界で最も力を持ってるみたい」

勇忍戦魔『はぁ?』

白鬼「皆の者! 殺すのじゃ!」
410 :勇者 vs 黒鬼 [saga]:2011/12/19(月) 21:47:36.17 ID:d/5Ex1z7o

黒鬼「はぁっ!」ドォン

勇者「うおっ!? っと、あぶねぇな」シュン

黒鬼「……余裕そうだな」

勇者「ああ。悪いが、今までの俺とは違うぞ?」ゴゴゴ

黒鬼「うっ!」ジャリ

勇者「逃げるなよ」ザッ

黒鬼「ど、どうしてこんなことが……」ジリッ

勇者「逃げるなよ?」

ドォォォォォォォン!!!
411 :戦士 vs 紫鬼 [saga]:2011/12/19(月) 21:53:09.85 ID:d/5Ex1z7o

ズガァァン!

紫鬼「うがっ!」

戦士「おらぁぁぁ!!」ブン

ドガッァァァァン!!

パラパラ

紫鬼「……くっ! す、少しは強くなったようである」

戦士「悪いな。さっきまでは本気じゃなかったみたいだ」

紫鬼「…………では、我輩も本気を出させてもらうのである」

グググ

ズバァァァン!

戦士「……」

赤鬼「よぉ」

青鬼「初めましてだな」

戦士「分裂したのか?」

赤鬼「正確にはちょっと違うな」

青鬼「我輩たちは二人で一人になっていた」

赤鬼「元に戻ることで二人に戻る」

青鬼「だが、一人の時よりも強くなっているぞ」

赤青『貴様の命運もここまでだ』

戦士「そうか、確かにすげえ強くなってるっぽいな。だ

ドゴォォォォォン

赤青『喋り終えるのを待ってるとでも思ったか?』

赤鬼「……我輩らの全力で殴り飛ばしたはず」

青鬼「しかしどういうことだ? 塵も残さず吹き飛ばされるはずだが……」

赤鬼「ただ殴り飛ばされただけに終わっているではないか」

ガラッ

戦士「いってぇな。急に殴りかかるなっての」イテテ

赤鬼「……無傷」

青鬼「……だと?」

戦士「よっこいしょっと。さて……それじゃ次は俺の番だな」ニヤッ

ドガァァァァン!
412 :忍者 vs 緑鬼 [saga]:2011/12/19(月) 21:57:51.57 ID:d/5Ex1z7o

緑鬼「懲りずにまた来たんだねぇ」

忍者「今度はさっきみたいにいかないんだからね!」

スゥ

緑鬼「性懲りも無く音を消すだけだとはねぇ」

緑鬼「……どういうこと? 気配が感じられないよぉ」

緑鬼「それどころじゃなくて…………アタイは何と対峙していたのかねぇ?」

緑鬼「何? これは一体…………」

緑鬼「も、もしかして……存在を消したのかねぇ?」

ズバッ!

緑鬼「……どこかねぇ?」ポタポタ

ズババッ!

緑鬼「いつまで隠れているのかねぇ?」ポタポタ

ズバン!

緑鬼「何が起こって?」ボタボタ

ドスッ!
413 :魔王 vs 黄鬼 [saga]:2011/12/19(月) 22:01:55.65 ID:d/5Ex1z7o

黄鬼「そ、某まで届くとは……貴殿を甘く見た」

魔王「我一人では無理だったのであるのだ」

黄鬼「……確かに」

魔人's『グルルルルルルルルル』

魔王「……こやつらはいまだ健在なのであるのだ。我は今あやつとの根競べ中で、動くことができないのであるのだ。このままではただ殺されるだけになってしまうのであるのだ」

ザッ!

剣士「僕達のことを忘れていないかい?」

魔王「剣士なのであるのだ」

剣士「魔道士くんが何かをしてくれそうだよ。それまで生き残られるように頑張ろうか」

魔王「……そうなのであるのだ。それよりもキャラが少し変わっていないかなのであるのだ」

剣士「僕はいつもこうだよ。仲間思いの剣士さ」

魔王「馬鹿っぽいのは変わりないのであるのだ」

剣士「馬鹿でなければやっていけないさ」

魔王「……髪の毛をファサッとやらなくてもいいのであるのか?」

剣士「今はその時じゃないさ」

武闘家「あんたたちは余裕だね」

魔術師「魔人の数は尋常ではない!」

賢者「……」

剣士「それでも僕達は死なないように頑張るしかないさ」

魔王「そうなのであるのだ!」

魔人's『グルァァァァァァァ!』
414 :魔道士 vs 白鬼 [saga]:2011/12/19(月) 22:06:01.02 ID:d/5Ex1z7o

魔道士「……」

白鬼「……お主らは人間の域を遥かに超えておる。化け物じゃよ」

魔道士「残念だけど、私たちは人間よ。鬼がこの世で最も強いという理がなくなっただけよ」

白鬼「調子に乗りおって! しかし儂には闇戻しがあるのじゃ! そう簡単には負けぬ!」

魔道士「そう? じゃあ行くわよ? 光浄魔法」

サァァァァ!

白鬼「ぬっ!」サッ

魔道士「それが限界ね?」

白鬼「なぬっ!? これは……まさか……闇戻しの上位版、光戻しじゃとぉ!?」

ドガァァァン!!
415 :反撃開始 [saga]:2011/12/19(月) 22:11:03.44 ID:d/5Ex1z7o

黒鬼「くそっ!」ハァハァ

赤鬼「この」ハァハァ

青鬼「化け物め」ハァハァ

緑鬼「どこに言ったんだい?」ボタボタ

黄鬼「……」

勇者「さて、こんなもんか」

戦士「やべぇな。負ける気がさっぱりしねぇな」

魔王「それよりもこの魔人どもをどうにかしてほしいのであるのだ」

剣士「同意だよ」ハァハァ

魔道士「やっほー!」

戦士「魔道士か。そっちはどうだ?」

魔道士「うん、余裕かな」

勇者「なんとなく雰囲気変わったな」

魔道士「そうかな?」

魔王「そんなことよりも魔人を……」

魔道士「あっ! ごめんごめん! じゃあ…………自己複製魔法」

ポゥ
スゥ

勇者「こ、これは……」
戦士「やばいな」
忍者「びっくりして出てきちゃった」
魔王「助かったのであるのか?」

魔道士's『やっほーーー! みんな元気かにゃーーん?』

戦士「うるせぇ!」

魔道士's『仕方がないにゃん! 数には数で対抗にゃーーー!!』

白鬼「お、おのれ!」グググ

黒鬼「姉上!」ダダッ

白鬼「このままでは終われぬ! 魔人どもよ! 行くのじゃ!」

魔道士『にゃはははははは!!』

チュッドーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン!!!
416 :魔人終了のお知らせ [saga]:2011/12/19(月) 22:16:48.74 ID:d/5Ex1z7o

勇者「なんということでしょう」

戦士「あれだけいた魔人が一瞬で全滅とは」

忍者「完全に規格外だね」

魔王「我らの頑張りは一体なんだったのであるのだ」シクシク

剣士「それは言っちゃ駄目だよ」ガックリ

魔道士's『てへっ』

鬼's『……』ポカーン

勇者「それじゃあ……俺らの祖先になるのかな? あの石碑を書いたやつの願いを叶えるとするか」

戦士「そうだな」

忍者「これで全てが終わるんだね」

魔道士's『いってらっしゃーい』ヒラヒラ

戦士「お前も行くんだよ!」

魔道士's『メンドクサイにゃん!!』

戦士「うるせぇよ! 全員で一度に喋んじゃねぇ!」

勇者「……あとでちゃんと元に戻るんだよな?」
417 :そして反撃終了のお知らせ [saga]:2011/12/19(月) 22:21:30.42 ID:d/5Ex1z7o

鬼's『』チーン

勇者「やれやれ、やっと終わったな」

魔道士01「まだよ」
魔道士02「最後に」
魔道士03「光」
魔道士04「消失」
魔道士05「魔法で」
魔道士06「この」
魔道士07「鬼を」
魔道士08「完全に」
魔道士09「消滅」
魔道士10「させないと」
魔道士11「いけないわ」

魔道士12「そろそろお風呂に入りたいかも」
魔道士13「それ賛成ーー!」
魔道士14「その服ちょっとダサくない?」
魔道士15「同じ格好してるヤツに言われたくない」

魔道士's『』ガヤガヤ

戦士「うっとうしい! 一人が喋れ!!」

魔道士16「じゃあ私が」
魔道士17「いや私が」
魔道士18「いやいや、ここは私に任せて」
魔道士19「こ、ここは私が」
魔道士's『どうぞどうぞ』

戦士「なんぞこれ」
418 :鬼討伐完了 :苦戦? なにそれ? おいしいの? パート2 [saga]:2011/12/19(月) 22:28:36.74 ID:d/5Ex1z7o

シュゥゥゥゥゥゥゥゥゥ

勇者「これで」
忍者「本当の」
戦士「終わりだな」

魔道士「そうね」

魔王「……戻ったのであるのか?」

魔道士「流石にあのままじゃ魔力の消費がキツイのよ」

戦士「その割りに無駄に遊んでたじゃねぇかよ」

魔道士「別にちょっとくらいいいでしょ!」

忍者「あはは。魔道士らしいね」

勇者「なんにせよ俺たちは勝ったんだよな?」

戦士「ああ……」

忍者「疲れたね」

魔道士「……帰ろっか」

勇者「そうだな」

全員『…………』

勇者「帰るってどこに帰ろうか?」

戦士「魔道士の家か?」

忍者「王様たちに報告しなくてもいいのかな?」

魔道士「いいんじゃない?」

戦士「いや、駄目だろ」

ザッ!

剣士「いいんじゃないかな」

勇者「剣士さん……いたんですね」

剣士「あ、ああ」ヒクッ

勇者「冗談ですよ」クスッ

剣士「そ、そうなのかい?」

勇者「はい。剣士さんたちがいなければ僕たちは勝てなかったです。本当にありがとうございます」ペコリ

剣士「いや、僕たちは自分たちのできることをしたまでさ。だから礼を言われる必要はないさ」

戦士「こいつ……剣士か?」

剣士「それに結局は君たちがいなければ勝つことはできなかったさ」

戦士「何かが足りないぞ?……ファサッてやつか」

剣士「王には僕たちが報告しておくよ」

勇者「そうですか?」

剣士「ああ。流石の君たちでも、もう限界なんじゃないかな?」

魔王「我も一緒に行くのであるのだ。だから4人はゆっくり休むといいのであるのだ」

勇者「……そうですね。それでは甘えさせてもらいます」

剣士「ああ。気をつけて」

魔王「あとは任せるのであるのだ」

勇者「はい、ありがとうございます」
419 :魔道士の家 [saga]:2011/12/19(月) 22:33:37.84 ID:d/5Ex1z7o

ポフン

魔道士「はわーーーーーん」

戦士「帰ってくるなりソファーに倒れこむとか行儀がわるいぞ」ズズズ

勇者「ソファにもたれながら、地面に座り込む戦士に言われちゃおしまいだな」

忍者「勇者だってすでに床に寝転んでるじゃん」

魔道士「忍者だって私と一緒じゃん。というかもうちょっとそっちよってよ」

忍者「やだよー! こっちだって狭いんだから!」

戦士「お前らはソファーだからまだいいだろ」

勇者「俺と戦士は床なんだぞ」

魔道士「むぅ! じゃあこれでどうだ!」エイッ

ポワン

勇忍戦『うわっ!』

勇者「いきなり」
忍者「ベッドが」
戦士「現れた!?」

魔道士「魔法でソファーをベッドに変えちゃった」テヘペロ

勇者「もう反則の域だな」

忍者「でもベッドはふわふわできもちいーね」

戦士「4人一緒に寝転がっても余裕のある広さっていうのがいいな」

魔道士「ふぃ〜。ちょっと眠くなってきたにゃん」

忍者「お風呂入りたいね〜」

勇者「だけど動きたくないな」

戦士「このまま寝れそうだ」

魔道士「もう……寝ちゃえばいいにゃん」ファー

勇者「そうだな……」ウトウト

忍者「お風呂入りたいのになぁ……」ウツラウツラ

戦士「別に……今日はもういいだろ」zzz




420 :深夜 [saga]:2011/12/19(月) 22:37:51.78 ID:d/5Ex1z7o

勇者「ん? んあ? …………」ボー

忍者「すーすー」zzz

戦士「くかー」zzz

勇者「……今何時だ? …………あれ? 魔道士は?」キョロキョロ

忍者「すーすー」zzz

戦士「むにゃむにゃ」zzz
421 :屋外 [saga]:2011/12/19(月) 22:41:49.04 ID:d/5Ex1z7o

魔道士「……」

こつこつ

勇者「ここにいたのか」

魔道士「……」

勇者「どうした?」

魔道士「……全て終わったのよね?」

勇者「多分な」

魔道士「多分?」

勇者「俺たち……いや、魔道士ですら知らないヤツらがいない限りはあの鬼たちで終わりだろ」

魔道士「……そうね。だったら大丈夫ね」ニコッ

勇者「……」

魔道士「……」

勇者「行くのか?」

魔道士「えっ?」

勇者「俺たちから離れようとしてるだろ?」

魔道士「…………よくわかったわね」

勇者「お前はわかりやすい奴だからな」

魔道士「そうかしら? …………私はこの世界にあってはならないものよ」

勇者「……」

魔道士「ここに私の居場所はないわ」

勇者「……」

魔道士「……」

勇者「……行かせねぇよ」

魔道士「えっ?」

勇者「居場所がない? だったら俺がお前の居場所になってやるよ!」

魔道士「ゆ、勇者?」

勇者「一人で考えて一人で答えを出して……俺たちって何なんだ?」

魔道士「……」

勇者「お前にとって、俺たちは何なんだ?」

魔道士「……それは」

勇者「俺が思ってるよりも薄情なものなのか?」

魔道士「そんなことない!」

勇者「だったらそれで十分じゃねぇかよ。俺たちは仲間だろ?」

魔道士「……うん」

勇者「じゃあどこにも行くな」ニコッ

魔道士「……私だって離れたくない! だけど……」ジワッ

勇者「離れなきゃいいだろ?」

魔道士「……うん」

勇者「……」ナデナデ
422 :翌朝、城門付近 [saga]:2011/12/19(月) 22:46:33.85 ID:d/5Ex1z7o

副隊長「おっねぇさまぁ〜ん」ダキッ

魔道士「ふふふっ。どうしたの?」

副隊長「いい匂いがしますぅ」クンクン

魔道士「ちょっと、くすぐったいわよ」アハハ

隊長「……」

副隊長「舐めたいです!」

魔道士「それはダ〜メ!」メッ

隊長「……何があった?」

戦士「さぁ? 起きてからはいつも通りだったぞ」

忍者「新しいネタかな?」

勇者「なんだっていいんじゃね?」

隊長「……まぁ、いいか。それよりも王様を待たせる訳には行かないし、さっさと行くか」

副隊長「ペロッ。こ、これは……お姉様の味がします」ウヘヘ

魔道士「きゃっ! もう…………殺すわよ?」ゴゴゴ

副隊長「ひぃぃぃぃぃ!!」ガクブル

隊長「ほらほら、馬鹿やってないで、さっさと来いよ」
423 :謁見の間 :王様いつものやったげて! [saga]:2011/12/19(月) 22:52:49.71 ID:d/5Ex1z7o

王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない」ドヤッ

王妃「……」

王女「……」

勇者「……」

忍者「……」

戦士「……」

魔王「……」

隊長「……」

副隊長「……」

賢者「……」

武闘家「……」

魔術師「……」

剣士「僕のことかい?」ファサッ

魔道士「違うだろ」

王様「……」

全員『……』

王様「そ、そう言えば用事があったのじゃ」ガタッ

剣士「どこに行くんだい? 僕のサインが欲しいのかい?」ファサッ

王様「い、いや、そうではなく、ちょっと用事があったのじゃ」

剣士「なるほど、サイン用紙がないんだね。でも大丈夫さ。僕が持っているからね」ファサッ

王様「サインじゃなくて……」

王妃「はいはい! 話が進まないから!」パンパン

王様「す、すまぬ」

王妃「あなたたちに集まってもらったのは、鬼退治の勲章を与えようと思ってね」

勇者「いえ、できることをしたまでですので」

剣士「僕もお断りだね。そんな形あるものに縛られたくないさ」ファサッ

隊長「……こいつら大物だな」

王様「そう言わず、受け取ってくれぬか?」

勇者「そのお気持ちだけで十分でございます」

剣士「いらないよ」ファサッ
424 :幸薄い人…… [saga]:2011/12/19(月) 22:59:30.14 ID:d/5Ex1z7o

王様「そうか……他の者はどうだ?」

魔道士「そんなものより、国民全員が幸せになるように頑張ってほしいわね。国民の幸せ、それが最も欲しいものよ」

戦士「……同じく」

忍者「私もー!」

魔王「我が言うのもおこがましいのであるのだが、それが一番なのであるのだ」

賢者「……」コクリ

武闘家「笑顔があればそれでいいんだよ」

魔術師「うむ」

王様「……わかった、約束しよう」

魔道士「あとは、美味しいご飯が食べたいにゃん」

王様「うむ、それは今すぐ用意しよう」

王妃「うふふ」

王女「最近喋ってないから喉の調子が凄くいいわぁぁ〜〜〜〜ららら〜〜〜誰か私に構ってぇぇぇ〜〜〜」ションボリ
425 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/19(月) 23:02:01.77 ID:d/5Ex1z7o
今日はここまでです。

プロットもなしで書いているので終わり方がわからない。
この話は一体どこに向かっているのでしょうか。
……神も知らない物語が始まる?

さて、ここまで読んでくださってありがとうございます。
レスくださる方、本当にありがとうございます。

また明日きます。

ではまたノシ
426 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/19(月) 23:32:40.41 ID:y0SB074jo
努力とかが特段好きな訳ではないけどこのインフレは物凄く白けた
427 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/20(火) 00:59:11.28 ID:mvvc/92J0
いちおつ

勇者がパーティ最強だと思ってたけどそんなことはなかったぜ
428 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/20(火) 01:07:03.03 ID:coimEtPF0
チートだな
ゆうなまの ああああ あああい あああう の強さを思い出す

…あれは地獄絵図だった
429 :のんびりのんびり [sage]:2011/12/21(水) 01:42:28.14 ID:w4bnHSlwo
>>1です。
友人の相談に乗ってたらこんな時間になってます。
また明日と言ってたけど無理そうです。
すみません。

レスありがとうございます。
精進します。

また明日(今日?)きます。

ではまたノシ
430 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 09:18:29.26 ID:5IXOG7tco
待ってりゅぅ
431 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 10:35:24.52 ID:ftXRHcFAO
ズバババババンとかザッとかシュンシュン等の効果音?に
誰が何した、何がどうなったた等、簡単でいいから説明が欲しいわ…
432 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 13:14:31.20 ID:5IXOG7tco
いわゆる情景描写ができない件について
433 :大広間(宴会開始) :のんびり再開します [saga]:2011/12/21(水) 22:09:20.39 ID:w4bnHSlwo

わいわい
がやがや

ガシャーン ←グラスの割れる音

戦士「あん? やんのか?」

勇者「やってやろうじゃねぇか!」

戦士「手加減しねぇからな!」

勇者「それはこっちの台詞だ!」

戦士「かかってこいやぁ!」

勇者「行くぞ!!」

勇戦『たたいてかぶってジャンケンポン!』

戦士「おらぁ!!」ブン

勇者「くらうかぁ!」バッ

たたいてかぶってジャンケンポン
オラァー
パシッ

わいわい

武闘家「じゃんけんの瞬間から見えないってどれだけ速いんだい?」グビグビ

魔術師「ただのゲームには見えん」クピクピ

賢者「……」コクコク

わいわい
がやがや

忍者「次は私の番だよ」

剣士「負けないよ」ファサッ

忍剣『たたいてかぶってジャンケンポン』

剣士「け、気配が消えた!?」ファサファサッ

パコーン ←おみごと

忍者「やったー!」

剣士「や、やられた」ガクッファサッ

わいわい
がやがや
434 :平和 :レスありがとう、情景描写は難しいです [saga]:2011/12/21(水) 22:17:00.02 ID:w4bnHSlwo

隊長「これで平和になるんだな」グビッ

戦士「まだ魔物はいるがな」ゴクゴク

隊長「それでも凶暴なのはほとんどいないだろ」

忍者「そうだね」クピッ

隊長「お前らは平和になったら何がしたい?」

戦士「平和になったらか……想像つかんな」

勇者「考えたこともないですね」

忍者「何も思いつかないかも」

副隊長「私はお姉様と愛の逃避行がしたいです!」ハイッ

隊長「お前の回答はいらねぇよ!」バコン

副隊長「あいたっ!」

剣士「僕はじっくりと時間をかけて奉仕活動がしたいね」ファサッ

隊長「……お前って、キャラで損してるよな」

魔王「我は世界中を旅したいのであるのだ」

魔術師「ぜひお供させて頂きたい」

武闘家「あたしは戦士に付いていきたいもんだね」

戦士「やめてくれ」

賢者「……」

忍者「賢者さんは魔道士についていきたい?」

賢者「!!」ドキッ

隊長「……鼻血出てるぞ」

戦士「相変わらずわかりやすい奴だな」

隊長「魔道士は何がしたい?」

魔道士「そうだにゃ〜。ゲームは今やってるし、ロボットの再構築や、ヒューマノイドの開発とかがいいかにゃ〜。でもネットワークの強化もしないといけにゃいにゃん」

勇者「げーむ?」

忍者「ろぼっと?」

戦士「ひゅーまのいど?」

魔王「ねっとわーく?」

魔道士「ふふっ。新しい開発がしたいってことよ」

隊長「よくわからんな」
435 :真剣勝負 :今回からテスト的に説明を入れてみます [saga]:2011/12/21(水) 22:23:27.95 ID:w4bnHSlwo

スッ      ←取る

タンッ     ←置く

スッ

カチャカチャ ←入れ替え

タンッ

ポン      ←言葉

スッ

タンッ

スッ

タンッ

カン      ←言葉

スッ

タンッ

スッ

魔道士「ツモ! 国士十三面待ち! ダブル役満いただきぃ!」タンッ

剣士「……ハコったよ」ファサ

戦士「ハコ下なしだから頑張れよ」

剣士「……おわったよ」ファサファサァ
436 :ストリートファイト :戦闘は終わってしまってますがのんびりやっていきます [saga]:2011/12/21(水) 22:29:34.58 ID:w4bnHSlwo

わいわい
がやがや

魔道士「おらおら! 死ねこのやろぉ! おらぁ!」ガチャガチャ

忍者「やめてってば」ガチャガチャ

魔道士「くらえっ! おらっ! まずは右足から潰してやる! 筋繊維が綺麗に確認できるように素手でゆっくり皮を剥いでやるぅ!」ガチャガチャ

忍者「うわっ! キャッ! ちょっと待って、待ってってば! というかそんなことできないよね?」ガチャガチャ

魔道士「おらおらおら!」ガチャガチャ

忍者「ちょっと! うわっ! それ駄目ぇ! 駄目だってばぁ!」ガチャガチャ

ドゴーン

You Win! ←ゲーム音

魔道士「やったー!」

忍者「くやしー!」
437 :王様ゲーム [saga]:2011/12/21(水) 22:34:44.98 ID:w4bnHSlwo

忍者「王様だ〜れだ?」

王様「儂のことか?」

魔道士「拙者でござる!」

戦士「げっ!」

魔道士「じゃあね、3番が5番のほっぺにチュー!」

隊長「うわっ! っと、2番か」ホッ

忍者「1番だ、よかった。誰かな〜?」

王女「さ、3番です」

勇者「……5番だ」

忍者「むぅっ」

魔道士「王様の命令は絶対でござる!」

王様「儂のことか?」

王女「えっと、その……し、失礼します」ドキドキ

勇者「は、はい」ドキドキ

忍者「むきーーーっ!」
438 :酔っ払い [saga]:2011/12/21(水) 22:44:29.86 ID:w4bnHSlwo

わいわい
がやがや

賢者「魔道士さん!」

魔道士「どうしたにゃん?」

賢者「私はあなたを初めて見たときから好きですぅ、好きなんですぅ」フラフラ

隊長「おっ? 告白か?」

王妃「あらあら」

武闘家「賢者様、少し飲みすぎではないですか?」

賢者「だからこうするのですぅ」ダキッ

全員『おぉ〜!!』

副隊長「こらーーっ! お姉様に抱きついていいのは私だけです! いくら酔っ払いでも許しません! 直ぐに離れなさい!」ギュー

魔道士「……あんたも離れてよ」

王女「じゃあわたしもーーー!」ダキッ

勇者「お、王女!?」ドキッ

忍者「むむむっ! 勇者に抱きつくとかだめぇ! 飲みすぎだよ!」ギュー

勇者「に、忍者!?」ドキドキ

隊長「全員飲みすぎだろ。というか勇者もげろ」ゴクゴク

戦士「飲みすぎというか、酒に弱いだけだろ」ゴクゴク

魔王「飲んでも飲まれるななのであるのだ」ゴクゴク

魔術師「……これだけ飲んで酔わないとは」クピクピ

王様「くー、すぴー」zzz

剣士「うんぬんかんぬん」ゴクファサッ
439 :恥じらい…… [saga]:2011/12/21(水) 22:48:02.94 ID:w4bnHSlwo

魔道士「や〜きゅ〜う〜す〜るなら〜こういう具合にやりしゃんせ! アウト! セーフ! よよいのよい!」グー

王女「よい!」チョキ

王女「あー! また負けたぁ! もう仕方ないなぁ」ヌギヌギ

隊長「下着と靴下だけじゃねぇか。恥じらいはないのか?」ゴクゴク

戦士「……パンツ一丁のヤツに言われたくないわな」ゴクゴク

剣士「それはちょっとダサいんじゃないかい?」ゴクファサッ

戦士「お前はなんでネクタイを残したんだよ!」ゴクゴク

隊長「ネクタイとパンツだけとか……」ゴクゴク

剣士「僕は紳士だからだよ」ゴクファサッ

戦士「そんな紳士は嫌すぎるだろ」ゴクゴク
440 :死屍累々 [saga]:2011/12/21(水) 23:12:06.89 ID:w4bnHSlwo

勇者「あー、飲みすぎたぁ! ふらふらするぞコノヤロー!」ウキャー

戦士「勇者もまだまだだな」ゴクゴク

隊長「青二才がっ!」ゴクゴク

魔王「隊長も酔ってるのであるのだ」ゴクゴク

魔術師「……まだ飲み続けていたのか」クピクピ

魔道士「飲んでるー?」イエーイ

隊長「おう。お前も飲んでるか?」

魔道士「うん! みんなは寝ちゃったけどね」

屍's『』zzz

隊長「お前も飲めよ!」

魔道士「飲んでるわよ」グビグビ

勇者「おれ、もーダメー!」ウキー

バタッ! ←勇者倒れる

勇者「くーくー」zzz

戦士「勇者も寝たか」

隊長「勇者もまだま……うぷっ」ウプッ

魔術師「こ、ここで吐いてはいけない! こちらへ」バタバタ

隊長「うぅぅ」ヨロヨロ

戦士「……俺たち三人だけか」

魔王「我は酔いつぶれることがないのであるのだ」

魔道士「私もつぶれるまでは飲んだことないわね」

勇者「ぷいー……うぅ……」

戦士「ん? 勇者? 大丈夫か?」

勇者「うっ……うっぷ」オエッ

魔王「わぁーー! 勇者、我についてくるのであるのだ!」

バタバタ ←二人がお手洗いへ
441 :別れ [saga]:2011/12/21(水) 23:28:26.16 ID:w4bnHSlwo

戦士「……結局二人かよ」

魔道士「平和になったからエンディングにはいいんじゃないかしら?」

戦士「そんなもんかね」

魔道士「……」

戦士「……」

魔道士「……あんたには世話になったわね」

戦士「あん?」

魔道士「私の馬鹿に付き合ってくれてたし、支えてもらったりね。ありがとう」

戦士「急にどうした? 気持ち悪いぞ」

魔道士「もう! こういう時は素直に受け取っておきなさいよ」

戦士「うっせぇな。いちいち言わなくてもわかってるっての」

魔道士「それでも言いたいのよ!」

戦士「ったく…………礼を言うのはこっちの方だよ」

魔道士「えっ?」

戦士「お前がいなきゃ何もできなかった。俺たちは今ここにはいないだろうな。本当に感謝してるよ」

魔道士「……ふふっ。どういたしまして」

戦士「ふんっ」プイッ

魔道士「……」

戦士「…………行くのか?」

魔道士「……勇者に聞いたの?」

戦士「あん? 勇者と何か話したのか?」

魔道士「……勇者にも引き止められたのよ」

戦士「そうか……」

魔道士「ええ」
442 :心配 [saga]:2011/12/21(水) 23:29:04.10 ID:w4bnHSlwo

戦士「…………勇者には悪いが、俺は別に引き止める為に聞いたわけじゃないぞ」

魔道士「えっ?」

戦士「俺には想像もつかないが、お前はここにはいられないんだろ?」

魔道士「……」

戦士「お前には本当の居場所っていうのが他のところにもあるんだろ? だったら引き止めるなんてことはできねぇさ」

魔道士「……」

戦士「ただな……俺に、いや、他のヤツらにもだが、黙っていなくなるのだけはやめろ。別れが悲しいとかそんなこと言うなよ?」

魔道士「……」ジワッ

戦士「お前の居場所が他にあるのかもしれないがな、ここにもお前の居場所はあるんだ。だから最後くらいはきっちりケジメつけてからにしろ」

魔道士「……」ウルウル

戦士「それと、最後はしっかり笑っておけよ? 辛気臭いのなんてお断りだぞ」

魔道士「うっぐ……ぐすっ……」ポロポロ

戦士「楽しくおかしくってのがお前の生き方なんだろ?」

魔道士「うん……うん……ぐすっ……」ポロポロ

戦士「硬い胸の貸し出しは今日までだ」

魔道士「……うん」ギュッ

戦士「好きなだけ泣いとけ」ポンポン

魔道士「……ぐすっ……ありがど……うええ……うえーーーん」ダー

戦士「……」ナデナデ

魔道士「ひっぐ……ぐすっ」ギュー

戦士「……お前って泣き虫だよな」

魔道士「そんな……ずっ……ことないもん」グイー

戦士「い〜や、そんなことあるな。だから……ちゃんと泣かせてくれる相手を見つけろよ?」

魔道士「ううっ……ぐすっ……あんた以外に……ぐすっ……いないわよ」ギュー

戦士「だから見つけろって言ってるだろ。そこに俺はいないんだろ? 一人で泣くんじゃねぇぞ? 心配して俺が寝れねぇよ」

魔道士「そんなの……ぐすっ……私の勝手でしょ」グイー

戦士「泣きながら言われても説得力ねぇよ……まぁ案外そっちにもちゃんとした相手がいて、今だけ俺が代わりを務めてるだけかもしれんがな」

魔道士「ぐす……そんなの……あんたしか……ずっ……いないわよ」ギュー

戦士「そうか? なら光栄だ」ギュッ

魔道士「…………ばか」ギュゥ
443 :翌朝(装備品:鍋とおたま) [saga]:2011/12/21(水) 23:29:53.87 ID:w4bnHSlwo

魔道士「起きろーーーーー!」ガンガン

勇者「うう……な、なんだ?」

忍者「なになに?」ガバッ

副隊長「ぐふふ、お姉様……ふえっ? 何の音ですか?」キョロキョロ

魔道士「朝ごはんの時間だぞーーー!」ガンガン
444 :朝食 [saga]:2011/12/21(水) 23:30:34.76 ID:w4bnHSlwo

戦士「ったく、あの起こし方はどうなんだ?」

魔道士「だって、一人ずつ起こすのは面倒だったんだもん」ムギュムギュ

王様「いや〜昨日はよく飲んだな!」モグモグ

王妃「かなり早くに寝てたわね」

王女「あまり覚えてないけど女として何かを失った気が……」

勇者「それにしても魔道士は朝からテンション高いな」モグモグ

忍者「昨日は最後まで飲んでたんでしょ?」モギュモギュ

戦士「……」

魔道士「あれくらいじゃ酔いつぶれないわよ」フフン

副隊長「……お姉様? 何かありましたか?」

魔道士「ふふっ。貴女はなかなか目ざといわね」

副隊長「お姉様のことなら何でもわかります! ……何があったのですか?」

魔道士「何って……優しくしてもらえたのよ」

副隊長「むむむっ……ナニがあったのですか?」ムッ

魔道士「そんなんじゃないわよ!」ムキー

勇者「……」
445 :告白 [saga]:2011/12/21(水) 23:31:18.95 ID:w4bnHSlwo

魔道士「あとね、私決めたの」

忍者「何を決めたの?」

魔道士「…………帰ることにしたの」

隊長「帰る? どこにだ?」

魔道士「私がいたところによ」

副隊長「どこなんですか?」

魔道士「遠いところよ。だからみんなに言わなきゃいけないの……その……お別れをね」

全員『えっ?』
446 :世界 [saga]:2011/12/21(水) 23:33:17.47 ID:w4bnHSlwo

勇者「……」

忍者「ど、どういういこと?」

魔道士「多分もう会うこともないと思うけど、私は

副隊長「待ってください! どういうことですか!? 遠くってどこですか!? どうしてなんですか!?」

魔道士「……私は

副隊長「もう会うことがないってどういうことですか!? どうして会えないの……っ……ですか? ……うう……ぐずっ……ううう」ポロポロ

魔道士「副隊長……ごめんね」

隊長「会うこともないってどういうことだ? 会う気がないのか? それとも会えないのか?」

魔道士「……会えないの。会いたくても会えないのよ」

隊長「……そうか」

忍者「な、なんで? どうして……わからないよ…………どこに行くの? どうして会えないの?」ウルウル

魔道士「……この世界とは別の世界よ」

魔王「別の世界とは一体どういう場所なのであるのだ?」

魔道士「どういう場所ねぇ……魔物や魔法が存在しない場所ね」

魔王「そこは危険な場所ではないのであるのか?」

魔道士「そうね、平和で安全な場所よ」

魔王「そうなのであるのか。では我が心配することはないのであるのだ」

魔道士「魔王がいなかったら私たちはどうなってたかわからないわね。本当にありがとう」

魔王「それは我の台詞なのであるのだ」

副隊長「わだじも……えぐっ……いぎまず」ダバー

魔道士「……副隊長」

副隊長「はだればだれにだんがだりだぐないでずぅ……えぐっひぐっ」ダバダー

魔道士「ごめんね……私以外は行けないのよ」

副隊長「ふぐっ……えぐっ……おねえざま゙ーー!」エーン

忍者「……ぐすっ」ポロポロ

王女「……今度は逃げるってわけじゃないのですね?」

魔道士「ええ。逃げない為に行くのよ」

王女「それじゃあ……頑張ってください」ポロッ

魔道士「ありがとう。意地悪してごめんなさいね」

王女「ふふふっ……別に気にしてないわよ」ポロポロ

王様「寂しくなるのぉ」

王妃「そうね」

魔道士「お世話になりました」
447 :脇役は主役 [saga]:2011/12/21(水) 23:36:01.22 ID:w4bnHSlwo

剣士「短い付き合いだったが、楽しかったよ」

賢者「……お気をつけて」

武闘家「もっと話ができればよかったわねぇ」

魔術師「色々学びたかった」

魔道士「あなたたちがいなきゃ今回は乗り越えられなかったわ。短い間だったけど、本当にありがとう」

隊長「……ったく、お前にはいっつも驚かされるな」

魔道士「ごめんなさい」

隊長「いちいち謝るなって。辛気臭いのは嫌いだろ?」

魔道士「そうね」

隊長「お前が決めたことだ。俺たちがとやかく言える立場じゃねぇが、まぁ……楽しかったよ。気をつけてな」

魔道士「私も楽しかったわ。ありがとう」

勇者「はぁ…………結局行くんだな」

魔道士「折角引き止めてくれたのにごめんなさい」

勇者「いや……引き止めた俺が間違ってたよ。悪かった」

魔道士「ううん」

勇者「お前には感謝しても仕切れない。お前が本当の勇者だよ」

魔道士「ふふっ、ありがとう。でも勇者は、ここにいる皆よ?」

勇者「ふっ。そうだな」

魔道士「そうだ、もう死んじゃダメだからね?」

勇者「……俺だって好き好んで死んでるわけじゃないしな」

魔道士「ふふっ。それでいいのよ」

忍者「えぐっ……魔道士……うえーん」ダキッ

魔道士「忍者……ごめんね」ギュッ

忍者「ううん……今まで楽しかったよ」ポロポロ

魔道士「私もよ」ナデナデ

副隊長「ううっ……ぐすっ……おねえさま」キュッ

魔道士「魔法が上達するようにがんばってね」ナデナデ

副隊長「……はい。お姉様もお体にはお気をつけください」

魔道士「ありがとう」

戦士「……」

魔道士「戦士……」

戦士「結局辛気臭くなったな」

魔道士「そうね」

戦士「……まぁ、なんだ……その…………元気でな」

魔道士「ふふっ。ええ、戦士もね」

戦士「ああ」
448 :最終回? [saga]:2011/12/21(水) 23:38:43.31 ID:w4bnHSlwo

魔道士「さて、そろそろ行こうかな」フゥ

勇者「今まで……ありがとうな」ショボン

魔道士「もう辛気臭いのは、なしよ! みんなで笑って送りだしてよ!」ムキー

忍者「魔道士……」ウルウル

魔道士「こらっ! 笑いなさいってば! 笑って……くれなきゃ…………今日は笑っていこうよ!」ウルウル

隊長「……魔道士らしいな。おらっ! お前もいつまでも泣いてんじゃねぇぞ!」ゲシッ

副隊長「でもぉ……ぐすっ」ダバダー

隊長「魔道士は笑えって言ってるだろ。お前は愛しのお姉様の願いも叶えられないんだな? 所詮口だけだったってわけだ」ヤレヤレ

副隊長「そ、そんなことありません!!」ムキー

隊長「じゃあ笑えよ。泣くんじゃなくて笑えよ! おらぁっ!! 他のヤツらもいつまでメソメソしてんだ! 顔上げて笑えや! 魔道士に嫌がらせしてぇのか?」オラオラッ

魔道士「隊長……最後までお世話になったにゃん!」ニャン

隊長「ふん、そんなんじゃねぇよ」プイッ

魔道士「……大好きっ!」ギュッ

隊長「おいっ!?」アタフタ

魔道士「ふふふっ。照れちゃってカワイー」フフッ

副隊長「たーいーちょーーーー!!!!!」ズバン

隊長「うおぉぉっ!? おいっ! お前何してんだよ、危ねぇだろうが!! 怪我人がでたらどうすんだよ!!」サッ

勇者「超断空殲滅魔法!?」ウソー

武闘家「危ない子だね」ヤレヤレ

忍者「相変わらずなだけなんだけどね」クスッ

戦士「怪我人がいなくてよかったな」フッ

王女「」チーン

魔王「いるのであるのだ! しっかりとばっちりくらってる人がいるのであるのだ!!」アワワ

わーわー

魔道士「ふふふっ…………みんなーーー!! 本当にありがとう!!」

ポゥ          ←魔方陣

魔道士「元気でねー! ばいばーーーーい!!」

シュゥゥゥゥ……ン ←消えていく
449 :某所 :ここから場面が変わります(急展開?) [saga]:2011/12/21(水) 23:41:36.01 ID:w4bnHSlwo

ピーッ!ピーッ!ピーッ! ←(機械音)

開発者1「っ!! き、来ました! 目を覚まします!!!」

開発者2「至急本部へ連絡を!!」

プシューーーー ←(エアー)

魔道士「……ん……んん? ここは?」キョロキョロ

ピーッ!ピーッ!

魔道士「……帰ってきたんだ」

プシューーーッガコン! ←(エアー・ロック解除)

弟「姉さん! 姉さん!! よかった、目が覚めて本当によかった!」ポロポロ

魔道士「弟くん……心配かけたようね。ごめんね」

弟「ううん、無事でよかったよ。とりあえず直ぐ医者に見せよう。こっちだよ」

魔道士「ええ…………」ツー

弟「姉さん? どうしたの? どこか痛いの? 大丈夫?」オロオロ

魔道士「……大丈夫よ」ポロポロ

弟「姉さん? 何があったの?」オロオロ

魔道士「何もないわ……大丈夫よ」ポロポロ
450 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/21(水) 23:45:49.56 ID:w4bnHSlwo
今日はここまでです。

ここで一区切りとなります。

ちゃんと書けないことがどんどんと露呈しておりますが
がんばっていきます。

ここまで読んでいただき、本当にありがとうございます。
レスもありがとうございます。

また明日来ます。

ではまたノシ
451 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/22(木) 00:03:52.79 ID:V3zdS7uAO
おおおおお……

乙!
452 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/22(木) 00:06:31.94 ID:Ho+toxdno
乙乙!
説明くそ笑ったwwwwww
453 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/22(木) 01:32:39.64 ID:Jh2BmcZb0
乙!

…主役はだれなんだ
454 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/22(木) 05:06:42.63 ID:xCliyxxNo
>>453
な… 何を言ってるのか(ry

普通と順序が逆だけど、各キャラの背景を書き起こしてるんだよ、きっと
455 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/22(木) 18:59:28.46 ID:Zt8AqCUSo
え?・・・・えぇ??乙?
456 :社長秘書室 :迷走中ですが、のんびり再開します [saga]:2011/12/22(木) 22:12:09.86 ID:UObjnd0Mo

シュイーン ←ドアオープン
バタバタ  ←足音

副社長「社長!!」

魔道士「おっ、副社長じゃん。おっひさーーー!」ヨッ

副社長「…………お元気そうですね」ヒクッ

魔道士「まぁね」フフン

副社長「……弟くん、何か変わったことは?」

弟「検査の結果に異常はありませんでしたよ。言動もしっかりしていますし」

副社長「そうか」

魔道士「心配かけたわね」

副社長「いえ、ご無事でなによりです」

魔道士「ありがと」
457 :ゲーム :レスありがとう、笑っていただけて光栄です [saga]:2011/12/22(木) 22:17:54.70 ID:UObjnd0Mo

副社長「それでいかがでしたか?」

魔道士「ん? ああ、あのゲームのこと?」

副社長「はい、シミュレーテッドリアリティゲームのことです」

魔道士「ん〜そのことなんだけどね、ちょっと言っておかなきゃいけないことがあるのよね」

副社長「……今回のことに関してですか?」

魔道士「そうね。元々バーチャルリアリティを目指してつくってきたもので、単純なゲームとして楽しむものだったでしょ? それで、今回私がテスターというか、実験体として動作させてみたんだけど、冗談抜きでのシミュレーテッドリアリティだったわ」

副社長「っ!? ま、まさか……ゲーム内でのことを本当の現実だと思っていたということですか!?」

魔道士「そういうこと。これはバグなのか、システム側の仕業なのか難しいところね。向こうでの私は、泣くし喚くしで大変だったわよ」フフッ

弟「それは逆に見てみたいかも」キラン

魔道士「……なんにせよ、このままでは市場に出すことは不可能ね。私が目を覚まさなかったのだって、楽しんでいたんじゃなくて、リセットできなかったからなのよ」

副社長「なるほど……半年後の発表を目標としていましたが、あと数年は必要ということになりそうですね」

魔道士「ええ。若しくは質を下げて、バーチャルリアリティとして作り直すかってところね」

副社長「ふむ……そちらは開発グループから非難を受けそうですね」

魔道士「そうね。とにかく、発表はできそうにないわ。それに伴って情報セキュリティのレベルをさらに高くしておいてちょうだい」

副社長「はっ! かしこまりました!」

魔道士「何かあったらここに来なさい。当分はここで寝泊りする予定だから」

副社長「了解しました……弟くんもこちらに?」

弟「はい、姉さんのことも心配ですけど、ゲーム内での話も聞きたいですから」

副社長「それはいいですね。その時は私も…………いえ、姉弟水入らずのところを邪魔するわけにはいかないですね」

弟「そんなこと気にしないでください」

魔道士「そうよ。むしろ来なさい……お酒持参でね」ニヤリ

副社長「……かしこまりました。幹部会がありますので、これにて失礼します」

魔道士「うん、あとは頼むわね」

副社長「はっ!」
458 :社長秘書室 :ここの時代背景等はカットで! [saga]:2011/12/22(木) 22:24:18.11 ID:UObjnd0Mo

シュイーン

副社長「失礼します」

魔道士「おっ? やっと来たにゃん!」

副社長「……」ヒクッ

弟「すみません。飲み過ぎないように言い聞かせていたんですが……」

副社長「……いや、ここのところずっと張り詰めていたんだ。だからこういうこともたまにはいいだろう」

魔道士「あれー? どうしちゃったのかにゃ? そんなに険しい顔してたら怖いにゃん」

副社長「いえ、なんでもありません。それと幹部会にて、シミュレーテッドリアリティゲームは社長が戻られるまでは凍結させ

魔道士「そんな話はどうでもいいにゃん! お前も一緒に飲むにゃー!」

副社長「ど、どうでもいいですか?」

魔道士「うん。そういえばお酒は持ってきたかにゃ?」

副社長「……はい、一応もって来ましたが」

魔道士「おぉ! 流石は副社長でござるな。みんなで飲むでござるよ! 弟者、グラスとつまみを頼むでござるよ」

弟「はいはい」
459 :ヘタレ :主役……誰なんだろう? [saga]:2011/12/22(木) 22:30:12.68 ID:UObjnd0Mo


副社長「ほう。それで結局、勇者は誰を選んだのですか?」クピッ

魔道士「選んでないでござんす」

弟「うわー! ヘタレだね」

魔道士「あれはヘタレというかただの馬鹿でござんす」

副社長「それにしても王女の性格は急激に変化しましたね」

弟「ですよね。勇者にキツくあたってたと思えば、好意丸出しの言動ばっかりですから」クピクピ

魔道士「そこはゲームらしくていいにゃん。でも実際は好意とかそういうのはプログラムしていにゃいんだにゃん」

副社長「全ての行動はAIに任せていますからね」ゴクゴク

弟「でもそこまで個性が出るもんなんですね」

副社長「使用しているAIは全て社長が設計されたものですから」

魔道士「別にあれくらいなら誰でも設計できてたにょろ」

副社長「いえ、普通はあれほどのものはできません。それにゲームの中とはいえ、PCや携帯を開発する程の凄さですよ」

魔道士「でも携帯やPCとしてはかなり昔のものにょろよ」

弟「姉さん、その口調はそろそろ……」

副社長「それでも普通は開発できませんよ」

魔道士「副社長なら簡単にできるじゃん?」

副社長「簡単にはできません!」
460 :腹黒 :本当は鬼編で終わろうとしてましたが、変更してお送りしております [saga]:2011/12/22(木) 22:36:27.17 ID:UObjnd0Mo

魔道士「ああん? できるっつってんだろうがぁ!」ドン

副社長「できないものはできないんです!」ドン

弟「け、けんかはダメでぁよ」アタフタ

魔道士「うん、そうだね」ヒョローン

副社長「それはいけませんね」ウンウン

弟「えっ? ……えっ? …………えっ?」キョトン

魔道士「声出してすっきりしたにゃん!」ゴクゴク

副社長「たまにはいいものですね」ゴクゴク

弟「えっ? ……もしかして騙された?」

魔道士「け、けんかはダメでぁよ……ぷくく」

副社長「……弟くんは純粋ですね」

弟「ううっ……ひ、ひどいよ……ぐすっ……」シクシク

魔道士「えっ? あれっ? あっ、ご、ごめん。ちょっと悪ふざけがすぎたわ。ごめん、ごめんね。ごめんなさい」アワワ

副社長「…………」

弟「ぐすっ……」シクシク

魔道士「ほらっ、なんでもしてあげるからね? 許して? ねっ? ごめんね」アタフタ ショボン

弟「……なんでもしてくれるの?」

魔道士「えっ?」

弟「ぐすっ……」シクシク

魔道士「うん、なんでもいいよ!」アタフタ

弟「……にひひ。約束だからね」ニヤッ

魔道士「えっ? ……えっ?」

副社長「この姉弟は……」ヤレヤレ

弟「ふふ〜ん」ドヤッ

魔道士「うわっ! うぜぇ!」
461 :サーバー室 [saga]:2011/12/22(木) 22:43:20.17 ID:UObjnd0Mo

コォォォォォォ ←冷却装置

副社長「本当によろしかったので?」

魔道士「ええ。どうせ起動させたままにしても意味がないからね」スッスッ

副社長「そうですか……」

魔道士「ここを……こうして……よしっ! これであとはメインとサブのスイッチを切ればオッケーね。副社長、サブの方お願いね」

副社長「……かしこまりました」スッ

魔道士「それじゃあいいわね?」スッ

副社長「はい」

魔道士「せーっの!」ピピッ

プシューーーーッ!
シュウウウウウゥゥゥゥゥゥゥ  ←ファン弱まる
ピピピッ!
シュウウゥゥゥ…………    ←駆動停止

魔道士「オッケー」

副社長「ふぅ。まさかサーバーの電源を落とすことになるとは思いませんでした」

魔道士「このくらいやらないとね。実際このゲームのデータは取られるわけには行かないのよ。だからいくら外部に繋がっていないとはいえ、そのままにしておくって言うのもちょっとね」

副社長「ですがここまでする必要が……いえ、失言でした」

魔道士「いいのよ。私もここまでする必要があるとは思ってないしね」

副社長「そうですか……これからはどうされるのですか?」

魔道士「以前のバーチャルハードの方のソフト作成に力を入れるわ。あとは、全世界のネットワークの強化ね。新事業としてはヒューマノイドの開発もしておきたいわ。それに伴うロボットの再構築もね」

副社長「開発グループの方は解体ですか?」

魔道士「いえ、そのままにしておくわ。何をするのかは、グループリーダーに任せるわ。遊んでいようが、何をしていようが、給料はしっかり払うようにしておきなさい」

副社長「かしこまりました」

魔道士「それじゃあ行きましょう」

シュィーン
462 :思い出 [saga]:2011/12/22(木) 22:48:41.84 ID:UObjnd0Mo

ザァァァァァァ ←雨音

魔道士「……あれからもう三ヶ月か」

ザァァァァァァ

魔道士「こっちに戻ってきてからは仕事をしているか飲んでばっかりね」フゥ

カラン ←グラスの氷

魔道士「…………」

シュィーン

弟「ただいま。外は凄い雨だったよ」

魔道士「おかえりなさい」

弟「……どうかしたの?」

魔道士「何もないわよ」

弟「そう? って、また飲んでるの? ちょっとは控えなよ?」

魔道士「ふふっ。わかってるけどやめられないのよね」

弟「もう! この間みたいに飲みすぎて副社長さんに迷惑かけちゃダメだからね」

魔道士「ええ、気をつけるわ」

弟「姉さん……」

魔道士「どうかした?」

弟「……ううん、なんでもないよ! それより、どうせお酒だけなんでしょ? おつまみ作るからちょっと待っててね」

バタバタ ←弟足音

魔道士「…………ありがと」
463 :銘酒 [saga]:2011/12/22(木) 22:52:53.94 ID:UObjnd0Mo

魔道士「ふわぁ〜〜〜〜〜〜」ノビー

弟「大きな欠伸だね」

シュィーン

副社長「社長、先ほどはお疲れ様でした」

魔道士「へぇい。次は何をしたらいいのかしら?」

副社長「本日の予定は以上で終わりとなります」

魔道士「あれ? そうなの?」

副社長「はい」

魔道士「……副社長は」

副社長「なんですか?」

魔道士「今日の仕事はもう終わり?」

副社長「そうですね……今日はこの書類を宣伝部に持って行って終わりです」

魔道士「そう……明日は休みよね? 予定は入ってるの?」

副社長「特に何をするという予定もありませんが」

魔道士「ふむ……よし、じゃあ今から飲もう!」

副社長「……はぁ」

魔道士「弟くん!」

弟「なに?」

魔道士「デートの予定は?」

弟「ないよ」

魔道士「だよね! じゃあ今からお酒とおつまみ用意できる?」

弟「なんとなくそう言うと思ってたよ」

魔道士「あらっ? 予測してたの?」

弟「うん、だから……ここにこんなものが」ススス

魔道士「おおおおお! それは幻の銘酒、下町のナポレオンこと、いいちこじゃん!」

副社長「す、凄い! 初めて見た」

魔道士「それどうしたの!?」

弟「にひひ。ちょっとしたコネの繋がりから、手に入れられたんだ。しかも二本もね」ジャーン

魔道士「流石は弟くん! 早速飲み会よ!!」

弟「じゃあおつまみ作ってくるからもうちょっと待ってて」
464 :笑顔 :ちょっぴりペースアップ [saga]:2011/12/22(木) 22:54:20.15 ID:UObjnd0Mo

魔道士「くぅーーーー! 旨し!! Delicious!」グッ

弟「発音が無駄にいいんだね」クピ

副社長「いや、しかし、これは……」クピクピ

魔道士「いや〜、幸せだ! これも弟くんのおかげよ! 大好きっ!」ダキッ

弟「ちょっと! 抱きつかないでよ!」

副社長「社長、飲みすぎですよ。それにしても今日のつまみは気合が入ってるな」

弟「いいちこをさらに美味しく飲むためには必要でしょう?」

副社長「違いない」

魔道士「なんでもいいけど、このお肉旨し!」モグモグ

弟「それは副社長さんからの差し入れだよ」

魔道士「マジ!? 副社長も大好きっ! 愛してるっ!」ダキッ

副社長「しゃ、社長!?」ドギマギ

弟「姉さん! 副社長さんに抱きつくのはダメだよ! 困ってるでしょ!」

魔道士「むむむ! 超失礼っすよ! 一応女の子っすよ! 抱きつかれたら喜んで欲しいっす!」ギュー

弟「それでも失礼でしょ! ほらっ、離れて!」

魔道士「イヤっす! 副社長に直接言われるまでは抱きつくっすよ!」

弟「もう! 我儘言ってたらお酒とおつまみは没収だからね!」

魔道士「大変申し訳ございませんでした!」ドゲザー

弟「はやっ!」

副社長「……ははっ」

魔道士「おっ?」

弟「あっ!」

副社長「? どうかされましたか?」

魔道士「副社長が笑ってるところ久しぶりに見たかも」

弟「僕も」

副社長「……そんなに笑ってなかったでしたか?」

魔弟『うん』

副社長「そ、そうですか。気をつけます」
465 : [saga]:2011/12/22(木) 22:55:39.76 ID:UObjnd0Mo

魔道士「ふぅ。余は満足じゃ」

弟「僕も〜」

副社長「……降ってきたみたいですね」

弟「本当だ。今日は豪雨になるみたいですよ」

魔道士「なんか天気予報でそんなこと言ってたような」

副社長「雷雨らしいですね」

ピカッ!…………ゴロゴロ ←雷鳴

魔道士「おお! 本当だ!」

弟「急に来たね」

ザァァーー

ピカッ!……ゴロゴロゴロ

副社長「雷はかなりの電力を供給してくれるからいいんだがな」

弟「そう言えば昔は雷を電力として扱うことができなかったみたいですね」

魔道士「そりゃ、そんな時代もあるでしょ」

ピカッ!…ゴロゴロゴロゴロゴロゴロ

副社長「近くなってきたな」

弟「雷ってびっくりするからあんまり好きじゃないな」

魔道士「弟くんのヘタレー」

ピカッ!バリバリバリバリバリバリドーーーン! ←落雷

魔弟副『っ!!』ビクッ

チカチカチカ ←照明点滅

弟「あっ! 停電?」

副社長「いや、この建物に雷が落ちたことで、少し電磁波が乱れたようだね」

魔道士「びっくりした〜」

弟「ここの真上だったね」

副社長「長年ここで仕事をしてきたが、この建物に落ちるということは初めてだな」

弟「というか、こんな近くに落ちること自体初めてでしたよ」

魔道士「驚きすぎて酔いが覚めちゃった。飲みなおそう!」

弟「まだ飲むの!?」

副社長「やれやれ」
466 :サーバー室 :再起動 [saga]:2011/12/22(木) 22:56:47.66 ID:UObjnd0Mo

ジジ……ジジジ……
ピッピピッ
ブゥゥゥン!

コォォォォォォォォォォォォォォォォォォ
467 :爆発 [saga]:2011/12/22(木) 22:58:08.92 ID:UObjnd0Mo

魔道士「叩いて被ってじゃんけんぽん!」チョキ

副社長「じゃんけんぽん!」パー

魔道士「おりゃー!」ブン

ポカン! ←副社長叩かれる

副社長「つっ! いつつ」ナデナデ

弟「今の凄く早かったね」

魔道士「ふふ〜ん」ドヤッ

副社長「社長秘書室でこんなことしてるのはきっと私たちだけでしょうね」

弟「社長自らこんなことするのって姉さんくらいだよ」

魔道士「ふふ〜ん」ドヤッ

ドォォォン! ←爆発音
468 :侵入者 [saga]:2011/12/22(木) 23:00:16.66 ID:UObjnd0Mo

魔弟副『っ!?』

弟「い、今の音は?」

副社長「この下のフロアからか!?」

魔道士「社内カメラの映像を表示させるわ」

ブゥン ←モニター表示

弟「うわっ! 煙が!」

副社長「何かが爆発したのか? いや、これは煙というよりも粉塵か?」

魔道士「……」

prrピッ ←着信・通話

魔道士「何があったの?」

警備1『そちらの下のフロアにて何者かが侵入。ワークステーションを破壊しながらそちらへ向かっております! 直ぐに避難してください!』

魔道士「っ!! どんなヤツなの!?」

警備1『わかりません。影が少し映るだけです』

副社長「どういうことだ? カメラに映らないはずがないだろう!!」

警備1『し、しかし実際に姿を捉えられておりせんので』

副社長「そんなはずがないだろう!」

警備1『なっ!!! な、なんだこいつは!?』

副社長「どうした!? 何があった!!」

弟「姉さん! こっちに写ってるよ!」

魔道士「こ、これはっ!!」

副社長「な、なんなんだ、これは?」

警備1『ば、化け物だ!! す、すぐにお逃げください!!』
469 :正体 [saga]:2011/12/22(木) 23:02:55.02 ID:UObjnd0Mo

ミシッ      ←床ヒビ
ドゴーーン! ←床破壊

魔道士「っ!」

弟「うわっ!」コテン

副社長「ゆ、床をぶち抜いてきたのか?」グッ

グルルルル ←唸り声

魔道士「えっ?」

弟「うわわわ!」バタバタ

副社長「くっ! 社長! 逃げてください!」バッ

パァンパァン ←拳銃

ガァァ     ←唸り声

魔道士「どういうこと? どうして……?」

副社長「弟くん! 社長を連れてすぐに逃げるんだ!」

弟「で、でも副社長さんは!?」アタフタ

副社長「……私も直ぐに逃げる。だからはやく!!」

弟「は、はい!! 姉さん! こっちへ!」バタバタ

魔道士「どうして? ここにいるはずがないのに……」

グルルルル

弟「姉さん!? どうしたの!?」

魔道士「どうして………………魔人がここにいるの?」

魔人「ガァァァ!」
470 :逃走 [saga]:2011/12/22(木) 23:04:02.09 ID:UObjnd0Mo

副社長「くそっ!!」

パンパンパンパァン

魔人「グルル」

副社長「全然効いていない!? は、はやく逃げろ!!」

魔道士「魔人なんて、どうすればいいのよ……」

弟「姉さん! はやく!!」

魔人「ガァァァ!」バッ

副社長「っ!!」

魔道士「だ、駄目ぇーーーー!!」

ドッガーーーーン! ←魔人攻撃

弟「副社長さん!! ううっ……姉さん! 無理矢理にでも連れて行くからね」ガシッ

ダダダッ ←弟・魔道士の足音
471 :廊下 [saga]:2011/12/22(木) 23:05:48.87 ID:UObjnd0Mo

ダダダッ ←弟・魔王の足音

副社長「ど、どういうことだ」キョロキョロ

弟「ふ、副社長さん!?」

副社長「い、一体何が起きたんだ!?」

弟「無事なんですか!? それよりどうしてここにいるんですか!?」

副社長「わ、わからない。さっきの化け物が攻撃してきたと思った瞬間、ここにいたんだ」

弟「えっ? ど、どういうことですか?」

副社長「私にもわからないんだ」

魔道士「……転移魔法?」ボソッ

弟「えっ? 姉さん? なんて言ったの?」

ドガァァーーーン ←魔人暴れすぎ

副社長「くっ! ここも危険だ! すぐに逃げるぞ!」

弟「ここの車で外に逃げませんか?」

副社長「それは駄目だ! こいつは私たちを追いかけてきている。そんな状況で外に出ようものなら」

弟「じゃあどうすれば……」

副社長「きっと警備員が来るだろうから、それまでは逃げるしかないな」

弟「そうですね。姉さん、走れる?」

魔道士「え、ええ」

弟「行こう!」

ダダダッ ←三人移動
472 :絶体絶命 [saga]:2011/12/22(木) 23:09:19.39 ID:UObjnd0Mo

ドォォォン! ←魔人マジ暴れすぎ

副社長「くっ! このままでは逃げ切れないな……武器が必要だが、すぐに用意できそうなものでは足止めにすらならないだろうな」

弟「こっちに!」

ダダダッ

副社長「……弟くん! 私が時間を稼ぐ! その間に社長を連れて逃げるんだ!」

魔道士「駄目よ! 絶対駄目!」

副社長「このままでは全員がやられます! だからお二人だ

魔道士「駄目って言ってるでしょう!! 絶対に許さないわよ!」

副社長「くっ! 仕方ない! 弟くん! 頼んだよ!!」

弟「副社長さん! 待ってください! 僕が行きます!」

魔道士「嫌……やめて……そんなの……」

ドゴォォォン ←すぐ後ろで魔人さん暴走

副社長「くっ!」

魔人「グルルルルルル」バッ

弟「姉さん! 危ない!」ダッ

副社長「社長!!」ダンッ

ズババン! ←魔人の攻撃

弟「ぐぅ!」ドサッ

副社長「ぐはっ!」ドサッ

魔道士「弟くん! 副社長!」

弟「姉さん……はやく逃げ……て」ハァハァ

副社長「社長! はやく!」ハァハァ

魔道士「嫌よ! 二人を残して逃げれないわ!」ポロポロ

魔人「グルルルル」

魔道士「誰か! 誰か助けて!! 私はどうなってもいいからこの二人を助けて!! お願い!!!」ポロポロ

魔人「ガァァァァァァ!!!!」ダンッ

魔道士「弟くん……副社長……」ギュッ
473 :救世主 [saga]:2011/12/22(木) 23:12:06.93 ID:UObjnd0Mo

ガギィィィィィィィィィン!!! ←残念ですが、魔人の攻撃は防がれました

魔人「グルル?」

魔道士「…………えっ?」

ズガガガガガガン!!    ←魔人やられてます

魔人「ギャァァァーーーーーー!」バタッ

??「ったく、こんなやつ相手に何手こずってんだ?」

弟「な、なに?」フラフラ

副社長「あ、あれは……?」

魔道士「う……そ……!?」

ザッ ←足音

戦士「大丈夫か?」
474 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/22(木) 23:14:44.54 ID:UObjnd0Mo
戦士さんが登場したところで、今日はここまでです。

……迷走中です。
とにかく、がんばるだけです!

ここまで読んでくれてありがとうございます。
レスありがとうございます。

寒いので、風邪などひかないようお気をつけください。

また明日来ます。

ではまたノシ
475 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/22(木) 23:20:07.19 ID:UObjnd0Mo
やべっ!

>>471間違い発見

ダダダッ ←弟・魔王の足音

じゃなくて

ダダダッ ←弟・魔道士の足音

です。

すみません。
476 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/22(木) 23:39:16.45 ID:V3zdS7uAO
乙〜
>>1も風邪ひかんようにね


いいちこwwwwww
477 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/23(金) 17:47:49.95 ID:xpAek98Io
これはwktkが止まらないwwww
478 :再会 :のんびり再開します [saga]:2011/12/23(金) 22:30:11.58 ID:lFBMecqFo

魔道士「ど、どうして!?」

戦士「あん? さぁな、俺もよくわからん…………久しぶ

魔道士「戦士!」バッ

ダキッ! ←魔道士の抱擁うらやまけしからん

戦士「うおっ!? ちょっ、おまっ!?」アタフタ

魔道士「戦士ぃ!」ギューポロポロ

戦士「……よく頑張ったな」ポンポン

魔道士「ううっ……ぐすっ……」ギュー

戦士「……」ナデナデ
479 :勇者一行集結 :レスありがとう [saga]:2011/12/23(金) 22:37:13.88 ID:lFBMecqFo

忍者「あーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!! 魔道士だぁ!!!」

勇者「えっ? あっ! 本当だ!」

魔道士「忍者? それに勇者も?」

ダダダッ! ←忍者ダッシュ
ダキッ!   ←忍者の抱擁うらやまけしからん

忍者「魔道士!」ギュー

魔道士「おうふっ! いたたたっ! ちょっ!? 痛い痛い!」ギリギリ

忍者「まどうしー! 会いたかったよ!」ポロポロ

魔道士「わかったから! わかったから! お願いだから力弱めて!!」ギリギリ

戦士「忍者、ちょっと落ち着け」

忍者「ご、ごめんね……ぐすっ」

魔道士「い、いいのよ」ハァハァ

勇者「……よぉ」

魔道士「……久しぶりね」

勇者「ああ……それより、これはどういうことだ? それにここは一体?」

魔道士「私にも何がなんだか。もしかして、これは夢か何かかしら? 死ぬ前の走馬灯とか?」

弟「あ、あの……」

副社長「社長?」

魔道士「あっ! ごめん! とりあえず、社長室に行きましょう。傷の手当をしなきゃいけないし」
480 : [saga]:2011/12/23(金) 22:41:58.11 ID:lFBMecqFo

戦士「おう。よし、手を貸す……ぞ?」

弟「ありがとうございます」

戦士「……」

弟「ど、どうかしましたか?」

戦士「魔道士!」

魔道士「どうかした?」

戦士「こいつは誰だ? 何故お前にそっくりなんだ?」

忍者「戦士? どうし……っ!? 魔道士が二人いるぅ!?」ビックリ

勇者「忍者、何言ってるんだよ。いい加減落ち着けってぇぇぇええええええええええ!?」ビックリ

魔道士「ああ、この子は私の弟よ。似てるのは双子だからよ」

弟「ど、どうもはじめまして」

戦士「……弟もいたのか?」

魔道士「その辺も含めて説明するから、とりあえず移動しましょう」

勇者「そうだな。肩を貸しますよ」

副社長「すまない」

戦士「よいしょっと」ヒョイッ

弟「えっ? ちょっ!? えっ?」

魔道士「……なんであんたは人の弟をお姫様だっこしてるのさ!?」

戦士「あ〜、お前に似てたからつい……怪我してるんだから別にいいだろ?」

魔道士「……まあいいや」

弟「いいの!?」
481 :社長室 [saga]:2011/12/23(金) 22:48:09.71 ID:lFBMecqFo

魔道士「なんてこったい!!」

勇者「お、王様!?」

王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない」ドヤッ

勇者「死んでませんから!」

王妃「あらあらまあまあ」

魔道士「あんたら人の部屋で何してんのさ!!」

王様「うむ、なにやら良さ気な椅子があったのでつい座ってしまったのじゃ」

弟「なんだかどんどん賑やかになっていくね」

副社長「そ、そろそろ傷の手当てをしたいんだが」ポタポタ

忍者「あれ? 魔道士が治癒魔法使えばいいんじゃないの?」

魔道士「……ここでは魔法は使えないのよ」

勇者「ん? そんなことないだろ。俺は普通に使えるぞ? ほらっ」

ボォォ ←勇者の火炎魔法

弟副『!?!?』

魔道士「ちょっと! こんなとこで火炎魔法使わないでよ! 火事になるでしょ!」

勇者「ご、ごめん」
482 :魔法!? [saga]:2011/12/23(金) 22:53:24.41 ID:lFBMecqFo

魔道士「はぁ……私とあんたたちとはちょっと違うのよ」

忍者「そうなの? 魔道士の魔力を感じたからここまで来たんだけど?」

魔道士「えっ? ど、どういうこと!?」

勇者「忍者は魔力探索も得意だっただろ? それで魔道士の魔力を感じたってことで移動してたんだ」

戦士「そうしたらお前の声が聞こえてな」

魔道士「そうなんだ……私、魔力あるの?」

忍者「うん、あるよ?」

魔道士「………………治癒魔法」

ポゥ ←魔方陣

弟副『!!??』

魔道士「つ、使えた」ビックリ

弟「あっ、痛みが……」

副社長「傷が治った?」

魔道士「…………なんじゃこりゃーーーーーー!!!」

弟「姉さん、凄いね!」キラキラ

魔道士「そ、そんな目で見ないで」

副社長「これは所謂なんというかそういうことか!」ピカーン

魔道士「副社長、落ち着け!」

王女「…………私もいますよ?」

魔王「我もいるのであるのだ」
483 :説明なう [saga]:2011/12/23(金) 22:59:53.51 ID:lFBMecqFo

かくかくしかじか ←説明中

魔道士「ということなのよ」

忍者「ほぁ〜」

魔王「興味深いのであるのだ」

王女「で、ですが、それは……私たちは……」

勇戦魔『……』

副社長「……察しの通りだ」

魔道士「騙してたわけじゃないの。本当にごめんなさい」

全員『……』

シュィーン ←開けゴマ

隊長「別にいいんじゃねぇか?」

戦士「……お前も来てたのか」

隊長「俺だけじゃないぞ?」

副隊長「お姉様……」ウルウル

魔道士「隊長……副隊長も……」
484 :これが……恋? [saga]:2011/12/23(金) 23:05:26.46 ID:lFBMecqFo

副隊長「おっねぇさまーーーーーーーー!!!」ガバッ

魔道士「うあぁぁ」ドサッ

副隊長「お姉様の匂い! すんすん! っぷはーー! お姉様のお味! ぺろぺろ! っくぅーーーーー!!!」ハァハァ

魔道士「や、やめてぇぇ!!」バタバタ

弟「ね、姉さん!!」アタフタ

副隊長「……」ピタッ

魔道士「?」

副隊長「お姉様の匂いが別のところからも……くんくん……くんくん」ススス

弟「えっと?」オドオド

副隊長「…………お姉様の弟様でしたか」

忍者「どうしてわかるんだろ?」

勇者「気にしたら駄目だろうな」

弟「は、はい。どうもはじめまして、弟といいます」ペコリ

副隊長「ご丁寧にどうも……私は副隊長と申します」ペコリ

勇者「あれ? 弟くんにも飛びつくと思ったけど、違ったな」

戦士「あいつも一応は分別を弁えてるってことだな」

副隊長「早速ですが、弟様!」

弟「はい、なんでしょうか?」

副隊長「結婚してください!」

弟「はい?」

勇者「あっ、予想以上だった」

戦士「分別なんて一切なかったな」

魔王「ただの変態なのであるのだ」

副隊長「結婚してください!」ズイ

弟「あ、あの」

副隊長「結婚してください!」ズズイ

弟「ああぅ」

副隊長「結婚してください!」ズズズイ

隊長「やめーーーーーーい!!」ドカッ

副隊長「あいたっ!」

魔道士「あ、相変わらずね。私に被害が来なくていいけど」

魔王「さらっと自分の弟を悪魔に売り渡したのであるのだ」

副隊長「なにするだーー! 別に男と女なんですから問題ないでしょう!?」

隊長「大有りだ、このド変態が!」

わーわー
485 :弟? [saga]:2011/12/23(金) 23:12:37.12 ID:lFBMecqFo

弟「あ、あの……」

副隊長「なんでございましょう?」シュタッ

弟「わっ……えっと、その、お友達からでよければ」

副隊長「……」パァ

忍者「すっごくいい笑顔だね」

隊長「あ〜、それは止めておいた方がいいぞ?」

弟「大丈夫ですよ。それにこんなにも綺麗な方に好かれるなんて男冥利に尽きるじゃないですか」

副隊長「……」シクシク

隊長「……嬉しかったのはわかるが笑顔のまま泣くのはやめれ」

忍者「でも魔道士と同じ顔だから、好きってことでしょ?」

弟「そうでしたね……でも、友達になるきっかけなんてものはそんなものですよ」ニコリ

隊長「……おい、あいつは本当に魔道士の弟なのか? 人間ができすぎてるだろう」

副社長「間違いなく弟ですよ。ああ見えても怒ると恐いですけどね」

隊長「そうか……」

副社長「……」

隊長「……それでお前は?」

副社長「私は社長の部下の副社長です。以後お見知りおきを」

隊長「特別部隊長の隊長だ」

わいわい
がやがや
486 :キャラクター [saga]:2011/12/23(金) 23:18:57.21 ID:lFBMecqFo

勇者「えっと、ある程度の挨拶は終わったかな?」

戦士「そうだな」

勇者「それで、これからどうするかという話だけど……」

隊長「やっかいなところだな。他のヤツらのことも気がかりだからな」

副隊長「そうですね。隊員たちはこちらには来ていなさそうですから……」ギュッ

弟「あの、そろそろ離してもらえませんか?」タジタジ

副隊長「無理です」キッパリ

弟「あぅ……」

隊長「やめれ!」ズドン

副隊長「あふん!」

忍者「今ここにいるので全員なのかな?」

魔王「この建物の外にいる可能性は否定できないのであるのだ」

副社長「ちょっと待て。あの魔人が外でも暴れている可能性があるということか?」

魔王「そうなのであるのだ。そこが一番の問題なのであるのだ」

勇者「そうですね。この世界には魔物が存在しないようですから……」

魔道士「ちょっと待って!」

戦士「……どうした?」

魔道士「あの……それでいいの? 何も言わないの?」

勇者「……別に言うことなんてないよ」

戦士「お前は気にしすぎだ」

忍者「そうそう」

魔王「ぷろぐらむであろうが、我らはここに存在しているのであるのだ」

隊長「生みの親が魔道士ってことだけが大きな問題だがな」フッ

副隊長「お母様とお呼びした方がいいのでしょうか?」ワクワク

魔道士「あんたたち……」

王様「魔道士よ」

魔道士「はい」

王様「儂らに対し、生きているものではないと言うのであるか? 存在を否定するのか?」

魔道士「いえ」

王様「ならばよいではないか。儂らは確かにここにおる。その元がゲームであろうが、なんであろうがな。魔王も言っておるじゃろう? 自分を責めることはない。むしろ儂らは生んでくれたことに対し感謝をせねばならん。ありがとう」

王妃「あらあら。私はたとえ作り物であろうがみんなを愛しているわ。それでいいじゃない」

王女「私は自分で考えて行動してますよ? だからそれでいいのです!」

魔道士「……」

弟「姉さん……」

戦士「もう自分を責めるのはやめとけ。疲れるだけだ」

副社長「そうですよ。今この方々がここにいらっしゃるのは奇跡です。既にゲームの枠を超えています」

魔道士「…………そうね。みんな、ありがとう」
487 :ドッキリだいせいこう! [saga]:2011/12/23(金) 23:25:11.19 ID:lFBMecqFo

ダダダッ ←二人分の足音

警備1「全員動くな!」チャッ

警備2「動くな!」チャッ

魔道士「……あー忘れてた」ボソッ

副社長「……ドッキリだ!」

警備1「えっ?」

警備2「えっ?」

魔道士「そ、そうだ! どうだった?」

警備1「ドッキリですか?」

警備2「ドッキリですか?」

弟「そうです。普段しっかりと警備してくださっているので、お礼と銘打ったドッキリです」

警備1「お礼のドッキリ?」

警備2「お礼のドッキリ?」

魔道士「かなり手の込んだやり方だったんだけどね」

警備1「……ありがとうございます。これはドッキリだったんですね。でしたら私は今日のこのことはいい思い出として胸にしまっておきます」

警備2「胸にしまっておきます」

魔道士「……あはは。そうね、ありがとう」

警備1「礼を言うのはこちらの方ですよ。それでは引き続き警備の方に戻ります。何もなければいいですが」

警備2「何もなければいいですが」

副社長「そうだな」

警備1「では」ビシッ

警備2「では」ビシッ
488 :衛星 :ネーミングは……うん、しゃーない [saga]:2011/12/23(金) 23:31:18.93 ID:lFBMecqFo

勇者「それじゃあこれからのことだけど、どうしたらいいんだ?」

副社長「まずはこの世界にどれほどのものが出てきたのか調べなくてはならないな」

戦士「かなりの時間がかかりそうだな」

弟「……衛星で調べますか?」

副社長「そうだな。とりあえずだが、それが一番手っ取り早いな」

魔道士「……それなら私がやるわ」

副社長「社長!? も、もしやトップムーンを使用なさるおつもりですか?」

魔道士「そうよ」

隊長「トップムーンってなんだ?」

副社長「そうだな……人工衛星と言って、この世界の周りに映像と音声による調査用の機械を飛ばしているんだ。その数はかなりのものになる」

隊長「世界の周りってことは、この世界を把握できるということか?」

副社長「そうなのだが、プライバシーの問題で常に使用できるものではないのだ。またこの世界にはいくつもの国があり、それぞれの国の王であっても、それは同様だ」

隊長「ふむ。それでトップムーンとは?」

副社長「人工衛星の中には例外をうけるものが一万基あるんだ。この数はかなりの量だが、これらはひとつのシステム下で管理されている。それがトップムーンと呼ばれる衛星郡のことだ」

隊長「だが結局は使えないんだろう?」

副社長「例外と言っただろう。全人類の中で唯一一人だけがこの世界を自由に見ることができるのだが、それが社長だ」

隊長「はぁ? なんだそりゃ? 魔道士はこの世界の王ってことか?」

魔道士「そうじゃないわ。ちょっと大げさに言ってるけど、単純に各国の都合の為よ。色々と政治的策略とか絡んでるから説明はしないけど、私は何を見ても許されるのよ。まぁ最低限のモラルは持ち合わせているから、滅多なことでは使わないけどね」

隊長「よくわからん」
489 :近未来? [saga]:2011/12/23(金) 23:36:36.79 ID:lFBMecqFo

戦士「とにかくそれを使えば確認できるんだな?」

魔道士「そうね。発現時刻はおおよそでわかってるからその時間の前後一時間の間で、何もないところから出現したモノを調べればいいだけよ」サササッ

忍者「……魔道士はいきなり手を動かしはじめたけど何をしてるの?」

ブゥン ←モニター表示

戦士「うおっ!? なんだこれは?」

魔道士「ん〜、そうね、これはこの世界のパソコンよ。そっちの世界で使っていたものの発展したものよ」スッササッ

勇者「確かに画面みたいのがあるけど、何もない空間に映してるのか? これはどうやって映してるんだ?」」

魔道士「……不思議な感じで」ササッ

勇者「……そうか」

弟「説明するのを放棄したね」

魔道士「だって面倒でしょ?」サッサササッ

シュゥン ←モニター切替音

魔道士「よし、探索終了! とりあえずここ以外では100箇所程度ね。写真でも確認できるけど……半分以上が魔物ね。それに剣士たちと特別部隊も数人が来てるようね」

戦士「魔物が!? 大丈夫なのか?」

魔道士「魔物が出現した場所はこことは違って、ほとんどが人のいないようなところね。直ぐにどうにかなるようなものでもないわ。それと剣士たちが戦ってるみたいね」

隊長「こっちに来てるヤツらがいたのか」

魔道士「そうね……特員13ちゃんもいるわ。後で迎えに行きましょう。それよりも問題なのがここね」ユビサシ

勇者「……鬼か」

魔道士「ええ。どういうわけか、鬼たちが復活してるわ」

勇者「場所は?」

魔道士「ある山の山頂付近ね。ここも人がほとんどいないからとりあえずは平気だけど、鬼なら移動はすぐでしょうね」

勇者「すぐ行くか?」

魔道士「……それなんだけど、鬼たちに動く気配がないのよね。あそこでゆっくりするようよ」

勇者「どういうことだ?」

魔道士「私にもわからないんだけど、今すぐ何かをするということはないわね」

忍者「だけど放っておくわけにはいかないでしょ?」

魔道士「そうね」

副社長「ですが、こちらの現状把握もできていない状態で動くのは得策ではないと思われます」

隊長「……様子見しておいた方がいいということか?」

副社長「そうだ」

隊長「だが、何かあってからではすぐに対応できないだろう? 鬼の場所まですぐいけるような距離でもなさそうだし」

魔道士「それは私の転移魔法があるから大丈夫よ。どこかで暴れようものならね」

戦士「……まあ今の俺たちなら不意打ちされても負けるとは思えないしな」

勇者「それじゃあとりあえずは様子見ということだな」
490 :新キャラ……また増えるのか…… [saga]:2011/12/23(金) 23:42:22.73 ID:lFBMecqFo

バタバタバタ ←足音

勇者「何か来るぞ!」チャキッ

戦士「魔物か?」チャキッ

シュィーン

??「うおぅ!? なんすか、これは!?」

魔道士「あれ? グループリーダーじゃん。何してんの?」

グループリーダー(以下、リーダー)「いや〜、メガネを忘れて取りにきたんすよ」タハハ

魔道士「そうなんだ。気をつけて帰りなさいよ」

リーダー「はい……いやいや、そうじゃなくて、この状況は一体どういうことなんすか!?」

魔道士「あー、えー、色々あったのよ」

リーダー「い、色々っすか!? そういえばさっき魔物みたいのがいたんすよ! それとこの人達は……開発したキャラたちじゃないっすか?」

魔道士「流石にわかっちゃうか……色々あったのよ。気にしないで」

リーダー「気になるっすよ! 何があったんすか?」

魔道士「だから……色々あったって言ってるでしょう」ゴゴゴ

リーダー「っ!! し、失礼しましたっす!」

弟「ね、姉さん、リーダーさんは開発責任者で関係者なんだから、説明した方がいいんじゃない?」

魔道士「えー、だって面倒だもん」

弟「だったら僕が説明するよ」

かくかくしかじかしかくいまるい ←説明中

リーダー「な、なんなんすか、それ!? そんなことがあったんすか……」

弟「信じられないかもしれませんが、ここに実在していますので」

リーダー「いやはや……なんとも……」ハァ

弟「僕もまだ驚いてばかりですから」

リーダー「いや〜、でも自分が開発してたものがこうやって実在するってのは嬉しいもんすね!」

弟「そ、そうですか」
491 :就寝 [saga]:2011/12/23(金) 23:47:27.15 ID:lFBMecqFo

魔道士「ふぁ〜」

戦士「大きなあくびだな」

魔道士「こっちでは夜中になるからね」

忍者「ふぁ〜」

副社長「大きなあくびですね」

忍者「眠たいんだよね」

勇者「俺たちはここに来たばかりだけど、感覚はあまり変わらないようだな」

魔道士「それじゃあ一度寝るとしよっか」

隊長「俺はまだ眠くないし、見張りをしておく」

リーダー「見張りっすか?」

隊長「ああ。流石に鬼共を野放しにしておくわけにはいかないからな」

戦士「俺も付き合うぞ」

魔王「我も付き合うのであるのだ」

魔道士「だったら心配いらないわね」

忍者「どこで寝るの?」

副社長「仮眠室の方はいかがですか?」

魔道士「そうね。一応仮眠室も監視できるようにしておくわ」スッササッ

シュゥン ←モニター表示

隊長「おお! 便利だな」

魔道士「何かあった時には、この部分に話しかければ向こうに伝わるわ」

戦士「ん? これか」

魔王「わかったのであるのだ」

魔道士「それじゃあ後はまかせたわね」

隊長「おう」

副隊長「それでは……弟様、一緒に寝ましょう」

弟「えっ? えっと、どうしてですか?」

副隊長「何かあってからは大変です! だから私に任せてください!!」グイグイ

弟「わっ、あ、あの」

副隊長「さぁ!」

隊長「やめとけ」ドカッ

副隊長「あうちっ!」

魔道士「弟くんがいて助かるわ」シミジミ

リーダー「しゃ、社長殿、それは……」

魔王「相変わらずなのであるのだ」ヤレヤレ
492 :??? [saga]:2011/12/23(金) 23:52:28.54 ID:lFBMecqFo

??「……」サッササッ

ブゥゥン ←起動音

??「聞こえるか?」

??『これは……何奴じゃ!?』

??「何者かなど、どうでもいい。それよりもお前たちは鬼だな」

白鬼『そうじゃ。何用じゃ? それにお主はどこにおる?』

??「お前たちにとって美味しい話をやろう」

白鬼『……なんじゃ?』

??「明日の正午に、お前たちの敵である魔道士の力を弱めてやる。だからここまで来るがいい」

白鬼『……どういうことじゃ?』

??「わからないか?」

白鬼『……ふん、他の者に指図されるのは好まぬ』

??「それでもお前たちにとっては美味しい話だと思うがな」

白鬼『……』

??「……」

白鬼『……よかろう。お主を利用させてもらおうぞ」

??「それでいい。場所はわかるな?」

白鬼『うむ』

??「細かいことは説明しないが、正午になったら移動し始めろ」

白鬼『わかった』

??「それでは楽しみにしているぞ」

白鬼『……』

シュゥッ ←モニター消去

??「あとはこれを準備しておけば……ふっふっふっ……くけけけけけ」ウヒャヒャ
493 :次の日の朝 :ちょっぴりペースアップ [saga]:2011/12/23(金) 23:53:59.53 ID:lFBMecqFo

弟「全員の分そろいましたか?」

隊長「ああ」

弟「それじゃあ、いただきます」

いただきまーす ←いただきます

副社長「それで、何か動きはあったのか?」

隊長「ん?」モグモグ

副社長「監視の結果だ」

隊長「ああ、それなら数人がトイレに行ったくらいで、特には何もなかったぞ」

副社長「そうか」

戦士「鬼の方も何か話している感じだったが、特にこれと言って動きはなかったな」

魔道士「ん? 何を話したか聞いてないの?」

魔王「何も聞こえなかったのであるのだ」

魔道士「えっ? そんなことないでしょ」

隊長「聞こえなかったぞ」

副社長「おかしいな。音声を切っているなんてことはないから、音声も拾えるはずだが……」

弟「……」モグモグ

魔王「仮眠室の音声はちゃんと聞こえていたのであるのだ」

リーダー「鬼の魔力が何かしらの影響を与えてるってことはないんすか?」

魔道士「……確かにそれもあり得そうね」

勇者「何か警戒した方がいいのか?」

魔道士「ん〜、原因を探らなきゃいけないわね」

忍者「もぐもぐ……でもさ、原因ってそんなに簡単にわかるものなの?」

魔道士「一応ね」

副隊長「……」モグモグ

リーダー「それじゃあ朝食後に調べてみるっすか?」

魔道士「そうね」

弟「……」モグモグ
494 :チェック中 [saga]:2011/12/23(金) 23:54:32.06 ID:lFBMecqFo

魔道士「ん〜」

隊長「どうだ?」

魔道士「確かに鬼のところだけ音声が拾えないみたいね」

戦士「何か問題があるのか?」

魔道士「問題は……あるわね。まず、このシステムを使って不具合が起きてることが一番の問題ね」

副社長「やはり魔力が関係しているのでしょうか」

魔道士「ん〜、どうだろう」

リーダー「他の衛星で試してみるってのはどうっすか?」

魔道士「それはもう試したわ。どれを使っても同じね」

戦士「だったら魔力が問題なんじゃないのか?」

魔道士「そうかな……」
495 :休憩 [saga]:2011/12/23(金) 23:55:50.44 ID:lFBMecqFo

魔道士「あー、疲れた」グデー

副社長「御疲れ様です」

勇者「何かわかったのか?」

魔道士「うんにゃ、何もわかんない」

勇者「そうか」

弟「そろそろお昼の時間だね。昼食をつくりに行ってくるよ」

副隊長「お手伝いします!」

魔道士「もうそんな時間かぁ」

副社長「……衛星自体に問題がないのでしたら、ネットワークサーバー側で何か問題が起きているのではないでしょうか?」

魔道士「それも……ないとは言い切れないかな」

リーダー「どういうことっすか? ネットワークに問題はないはずっすよ」

副社長「いや、この前ネットワーク構成の大幅な見直しをしただろう?」

リーダー「……つまり、それが原因になり得るってことっすね?」

魔道士「そういうことね」

副社長「一度サーバーを確認してきます」

魔道士「お願いするわ」

勇者「何か起きてからでは危険ですので、一緒に行きますよ」

リーダー「ちょっとトイレに行ってくるっす」

魔王「あっ、我も行くのであるのだ!」
496 :正午 [saga]:2011/12/23(金) 23:57:34.69 ID:lFBMecqFo

戦士「ん? おいっ!」

魔道士「どうしたの?」

戦士「鬼たちが動き出したぞ」

魔道士「えっ!?」ガタッ

戦士「ほら、これだろ?」

忍者「どこに向かってるのかな?」

魔道士「この方向は……」

隊長「わかるのか?」

魔道士「……偶然じゃなければここに向かってきてるわね」

隊長「なっ!? どういうことだ?」

魔道士「それは流石にわからないけど……ただ、こっちの方へ向かってきてるとは言っても、たまたま方角だけが一致したのかもしれないし」

戦士「だが、ここ以外に移動する意図がわからないぞ」

魔道士「そうなのよ」

隊長「今まで動かなかったのは俺たちの居場所を特定する為だったとかは考えられないか?」

魔道士「それもあり得るけど……」

戦士「どうする? すぐ行くか?」

魔道士「……そうね。私だけでもどうにかできると思うし」

戦士「一応俺もついていくぞ」

魔道士「それじゃ、行きましょうか」
497 :厨房 [saga]:2011/12/23(金) 23:58:37.12 ID:lFBMecqFo

副隊長「弟様! こちら完了しました」スッ

弟「ありがとうございます」

副隊長「次は何をしましょうか?」

弟「それでは……この魚を三枚におろしてください」

副隊長「了解であります!」ビシッ

弟「……そんなに力いれなくていいですよ?」

副隊長「そうですか? では……弟きゅ〜ん」ギュゥ

弟「ひうっ!」

副隊長「二人で料理するなんて、私たちはまるで……新婚みたいだね」ギュゥゥ

弟「うぅ……隊長さん、助けてください」
498 :ネットワークサーバー室 [saga]:2011/12/23(金) 23:59:37.68 ID:lFBMecqFo

勇者「おぉ! これがさーばーってやつですか!?」

副社長「そうだ」

勇者「かなり大きいですね。それに凄く複雑な機構になってますね」

副社長「ああ。この規模のものをメンテナンスできる人間はわが社でも限られているからな」

勇者「副社長さんはできるのですか?」

副社長「できなければ、ここには来ていないぞ。ちなみに社長と弟くんもできるな」

勇者「へぇ。リーダーさんはできないんですか?」

副社長「あいつは完全なソフト屋だから、これをメンテナンスすることは多分できないだろうな」

勇者「そふとや、ですか?」

副社長「そうだな……身体がハードで、精神がソフトとすると、リーダーが操作できるのは精神のみだ。そして私と社長と弟くんは身体も精神も操作することができるというようなことだ」

勇者「つまり精神しか操作できないリーダーさんには、傷や病気を治すことができたいということですね?」

副社長「ああ。私たちが医師でもあり心理カウンセラーでもあると例えると、リーダーは医師ではない心理カウンセラーとなるな」

勇者「心理かうんせらー?」

副社長「……心理カウンセラーというのはだな」

うんたらかんたら ←説明中
499 :トイレへ移動中 [saga]:2011/12/24(土) 00:01:15.70 ID:hmCpXuHgo

リーダー「魔王殿!」

魔王「どうしたのであるのだ?」

リーダー「その喋り方は面倒じゃないっすか?」

魔王「そんなことないのであるのだ。そもそも考えたこともなかったのであるのだ」

リーダー「そうなんすか?」

魔王「うむ。それよりもお主は隠し事をしているのであるのだ」

リーダー「隠し事ってなんのことっすか?」

魔王「ごまかしても無駄なのであるのだ。我は知っているのであるのだ」キラン

リーダー「……何をっすか?」

魔王「今日の朝食のとき……海苔を一枚多く食べていたのであるのだ!」ビシィ

リーダー「な、何故それを知っているっすか!?」

魔王「それは……我も一枚多く食べたのであるのだ」ドヤッ

リーダー「なんとっ!?」ビックリ

魔王「これは二人の秘密なのであるのだ」

リーダー「了解っす! 秘密を共有したお祝いということではないっすが、今ここに……梅干が二つあるっす。どうぞお納めくださいっす」

魔王「おお! リーダーよ、お主も悪よのぉ、なのであるのだ」フフフ

リーダー「いえいえ、魔王殿ほどでは、ないっす」フフフ

魔王「ふっふっふっ」スッパイ

リーダー「ふっふっふっ」スッパイ
500 :??? [saga]:2011/12/24(土) 00:03:08.66 ID:hmCpXuHgo



カチッ ←スイッチ



ピピッ ←起動音


501 :出発 [saga]:2011/12/24(土) 00:04:20.14 ID:hmCpXuHgo

魔道士「それじゃ、行きましょうか」

戦士「おう」

フッ ←何かが消えるような

魔道士「えっ? ……い、今のは?」

戦士「どうした?」

魔道士「今何かなかった?」

戦士「あん? 何言ってんだ?」

魔道士「気のせいか……それじゃ行くよ」

戦士「よしっ!」

隊長「油断するなよ」

魔道士「……」

戦士「……」

隊長「……」

魔道士「……」

戦士「……」

隊長「……」

魔道士「……」

戦士「……」

隊長「……はやく行けよ」

魔道士「ちがっ!」

戦士「さっきからどうしたんだ?」

魔道士「て、転移魔法が使えないの!」

戦隊『はぁ!?』

戦士「どういうことだ!?」

魔道士「わ、わからないの」

隊長「……この世界にいるからか?」

魔道士「ううん、さっきまでは使えてたし、それに……」

ボォォ ←魔道士の火炎魔法

魔道士「簡単な魔法だったら使えるのよ」

隊長「どういうことだ?」
502 :確認 [saga]:2011/12/24(土) 00:07:16.86 ID:hmCpXuHgo

弟「できたよ〜」

副隊長「ふふふ」ギュゥ

副社長「説明つかれた」

勇者「さーばーって凄い!」

リーダー「すっきりしたっす」スッパクナイ

魔王「水が勝手に流れたのであるのだ」スッパクナイ

戦士「全員戻ってきたか。お前たちはなんともないか?」

勇者「? 何かあったのか?」

忍者「魔道士が転移魔法を使えなくなったの」

勇者「はぁ?」

魔道士「正確には高位魔法が使えなくなったのよ」

戦士「勇者! お前はなんともないか?」

勇者「えっと……」

魔道士「圧縮系でもなんでもいいから外に向かって使ってもらえる?」

勇者「ああ……圧縮断絶魔法!」バッ

ズバババン! ←勇者の魔法(建物の外)

忍者「勇者は問題ないみたいだね」

戦士「魔王はどうだ?」

魔王「……暗焔魔法!」

ジュゥゥゥゥ! ←魔王の魔法(建物の外)

戦士「魔王も問題ないか」

隊長「副隊長! お前も試してみろ!」

副隊長「は、はい! 超魔重殲滅魔法!」

ドガーーーーーーーーーン! ←副隊長の魔法(建物の外)

隊長「……問題ないな」
503 :原因追求 [saga]:2011/12/24(土) 00:09:52.95 ID:hmCpXuHgo

勇者「一体どういうことだ?」

魔道士「わからないわ。ただ私だけが魔法をまともに使えなくなっているようね」

副社長「元々、社長は魔法を使えるわけではありませんでした。いくらこのような状況であったとしても、使えなくなるのは仕方ないのではありませんか?」

隊長「確かにそれはあり得るが……」

弟「……おかしくないですか?」

戦士「何がだ?」

弟「魔法を全く使えなくなるのなら理解できますが、高位魔法のみ使えなくなるのはおかしいですよね? 一部が使えてる状況ってことは、システムとの繋がりは切れてないわけですよね? 通信に問題があるのなら、高位魔法という特定の魔法じゃなくて、全ての魔法が使いにくくなるはずです」

魔道士「……私も同感ね」

忍者「じゃあどういうことなの?」

リーダー「プログラムに何かしらの不具合があるということっすか?」

弟「それも考えられます」

リーダー「バグはありえないっすよ! 高位魔法のみ使用不可となるようなバグなんてありえないっす!」

副隊長「能力が下がるようなバグはないのか?」

リーダー「それこそありえないっす。能力というか、レベルという概念は操作されないようにしてあるんすよ。もしバグでレベルが変更された場合、システム統括者に即座に補整されるっすよ」

魔道士「……」

弟「……」
504 :おバカさん :あっ、ID変わってた [saga]:2011/12/24(土) 00:12:44.91 ID:hmCpXuHgo

勇者「じゃあ後は何が原因になるんですか?」

副社長「……システム側に問題がないのであれば、可能性としてだが……外部からの操作だろうな」

忍者「外部からの操作?」

副社長「そうだ。外部からというのは……ゲームのデータを直接改ざんするということだ」

戦士「だからどうしたというんだ?」

副隊長「……」

リーダー「……こちら側の人間の仕業ということになるんすよ」

勇者「何か問題があるのか?」

魔道士「何も事情を知らない人が、わざわざ私のデータを直接改ざんするということは考えられないわ。そもそも今こういう状況になっているなんてことは、ほとんどの人が知らないのだから」

隊長「……なるほどな」

副隊長「何かわかったのですか?」

隊長「ああ、簡単なことだ」

戦士「……厄介だな」

勇者「えっ? 戦士もわかったのか?」

忍者「全然意味がわからないよ」

魔王「……二人とも本当に鈍いのであるのだ」

魔道士「私のデータを変更する必要がある、もしくは、変更する意味がわかっているのは、今ここの状況を把握していて、なおかつこちら側の人間よ」

勇者「ふむふむ」

魔道士「そこでひとつ問題となるのは、プレーヤー、つまり私のデータというのは、通常はそう簡単に操作できるものではないわ。こちら側の人間だから誰でもできるってわけではないの」

忍者「ふんふん」

魔道士「しかも、このシステムはセキュリティを強化してあるし、外部へは接続されていないの」

副隊長「……そういうことでしたか」

勇者「えっ? わかったの?」

忍者「うそっ!?」

魔道士「……つまりね、データを改ざんできるほどの権限、知識、そして現状を把握している人間はものすごく限られているの」

勇者「そこまではわかった」

忍者「私も」

魔道士「……」

隊長「本当にどうしようもねぇな」ボソッ
魔王「この二人は鈍いのではなく阿呆だったのであるのだ」ボソッ
戦士「脳筋の俺でもわかったぞ」ボソッ
副隊長「最初に気づけなかった私が言うのもなんですが、馬鹿ですね」ボソッ
505 :やっぱりおバカさん [saga]:2011/12/24(土) 00:13:30.23 ID:hmCpXuHgo

魔道士「……えっと」

リーダー「社長の代わりに言うっすけど、結論を言うと、この不正ができるのは……ここにいる人だけなんすよ」

勇者「なるほど!」

忍者「それで?」

リーダー「…………ここにいる自分を含めた四人だけができるということっすよ」

勇者「そうだな」

忍者「それで?」

リーダー「……」

魔道士「……」

勇忍『……』

全員『……』
506 :説明成功 [saga]:2011/12/24(土) 00:14:08.09 ID:hmCpXuHgo

隊長「簡単に言ってやる。魔道士が自分に不利になるようなことはしないだろ。つまり弟、副社長、リーダーの誰かが裏切り者ってことだ」

勇者「へぇ」

忍者「そうなんだ」

勇忍『……』

全員『……』

勇忍『……えーーーーーーーっ!?』

勇者「それって……」

忍者「大変なんじゃないの!?」

隊長「……やっと理解したか」
507 :のんびりのんびり :いつのまにごひゃーーーーっく! を超えてた [saga]:2011/12/24(土) 00:19:35.21 ID:hmCpXuHgo
中途半端な気もしますが、今日はここまでです。

風邪は既にひきました。
喉が地獄見れるくらいヒドイことになりました。
辛かった。
なので、皆さんは風邪を引かないようにお気をつけください。
あっ、メリークリスマスン!

500レス超えか……ビックリです。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
レスを書き込んでくださって、ありがとうございます。

次回の投下は少し未定となります。
年末年始は何かと忙しいです。
すみません。

ではまたノシ
508 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/24(土) 00:24:01.01 ID:82hyVEUYo

ゆっくり休んで!
509 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/24(土) 19:16:04.52 ID:Ct6gU2fTo
やばいこれおもろ
510 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/24(土) 22:53:28.73 ID:5+d6W/HAO
乙!
全員怪しいな
511 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/25(日) 00:08:32.26 ID:oOspkLgn0

前回も言ったが
…主役は誰なんだぁー
王女は?なに?モブなの?
512 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/25(日) 03:56:50.31 ID:11N61fFgo
主役は魔導士jk
513 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/25(日) 12:22:41.84 ID:BNfjQgIIO
現実と思ってたこの世界も実はゲームで……っていう無限ループの末、実は弱小勇者一行が見てた夢だったオチに期待
514 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/26(月) 01:34:10.99 ID:Wt9OYzPco
明らかにダラダラ続けすぎたな
515 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/26(月) 15:00:26.07 ID:D5TjkhgIO
えっ?
今までが序章でこれからが本編でしょ?
516 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 04:49:17.38 ID:Ze/vOVnDO
これからが本番!
517 :ちょっぴりだけのんびり再開 [saga]:2011/12/30(金) 23:23:39.96 ID:XtHudDSfo

戦士「で、どうする?」

隊長「そうだな……三人を尋問するにしても時間がないか」

勇者「時間がない? どうしてですか?」

隊長「ああ、説明してなかったな。鬼たちがこっちに向かってる来てんだよ」

勇者「そうですか……えっ!?」

隊長「だから、手っ取り早くどうにかしないといけないが……」

戦士「そう簡単にできることでもないな」

魔王「だから厄介なのであるのだ」
518 :容疑者 :レスありがとう [saga]:2011/12/30(金) 23:25:07.21 ID:XtHudDSfo

戦士「さて、それじゃあ誰が怪しいかだが……」

隊長「そうだな……多分何かされたのは、鬼退治に行く前に魔道士が違和感を感じた時だろう。その時は……」

副社長「……三人とも、ここにはいなかった」

魔道士「……」

弟「つまりは、全員が怪しいってことですね」

戦士「……そうだな」

副社長「幸いなことかどうかわからないが、三人とも一人にはならなかった」

隊長「ああ。一緒についていったのは……副隊長、勇者、魔王だな。一緒にいて何かしていたということはないか?」

副隊長「なんにもありません!」
519 :被疑者 :主役は勇者のつもりでしたが、魔道士かなぁ? 王女はヒロイン役……のつもり [saga]:2011/12/30(金) 23:27:46.52 ID:XtHudDSfo

勇者「ん〜」

魔王「……」

戦士「勇者? どうした?」

勇者「怪しいというか……何をしていたのか全然わからなかったんだよ」

戦士「どういうことだ?」

勇者「さーばーを確認していたんだけど、その作業がどういうものかは俺には理解できなかったんだ」

魔道士「……」

副社長「容疑は晴れないまま、ということだな」

勇者「……すみません」

副社長「いや、君が謝ることはない」
520 :自首 :夢オチルートが消滅しました(複数のオチで悩み中でした、ありがとう) [saga]:2011/12/30(金) 23:30:30.68 ID:XtHudDSfo

隊長「……魔王、どうした?」

魔王「な、なんでもないのであるのだ!」アセアセ

隊長「……怪しすぎるだろ」

戦士「何をしていたんだ?」

リーダー「……」

魔王「ううっ……じ、実は……」

全員『……』ゴクリ

魔王「リーダーと……う、梅干を食べてたのであるのだ。ごめんなのであるのだ」ペコリ

リーダー「すんませんしたー」ドゲザー

全員『……』

隊長「そ、それだけか?」

魔王「そうなのであるのだ。リーダーを責めないでほしいのであるのだ」

リーダー「魔王殿は何も悪くないっす。自分が梅干をとっておいただけっす」

全員『……』

副社長「これで私が一番怪しいということになりましたね」

魔道士「……」

弟「……」
521 :謎解き? :これから本編に入るということらしいので大幅な書き換えが開始されました [saga]:2011/12/30(金) 23:32:51.46 ID:XtHudDSfo

戦士「さて、どうするかな」

隊長「……拘束しておくか?」

魔道士「……」

弟「ちょっと待ってください!」

戦士「どうした?」

弟「副社長さんだけが怪しいということですが、それは違います」

隊長「どういうことだ?」

弟「確かに副社長さんだけが、ネットワークサーバーを操作することができていますが、そもそもネットワークサーバーからデータの改ざんを行うということから問題点があるんです」

戦士「問題点?」

弟「はい。ゲームのネットワークは姉さんが開発した独自のフレームリレーを使用したイントラネットで構築しています」

隊長「?」

弟「これは、権限さえあれば基本的には、この建物のどこからでも操作することができます」

隊長「なんだと!?」

弟「つまり、この建物内にいる限り、いつでもどこからでもデータの改ざんができたんです」

忍者「だけど、魔道士が違和感を感じた時に何かしらの操作をしてたのは副社長だけなんでしょ?」

弟「皆さんはそのタイミングでデータの改ざんを行わないといけないと思われているようですが、その必要はないんですよ」

忍者「どういうこと?」
522 :脳筋すげぇ :書き直しということでさらにのんびりになります、すみません [saga]:2011/12/30(金) 23:35:19.48 ID:XtHudDSfo

弟「データを変更するということをわざわざ手作業でしているということではありません。プログラムを用意しておいて、それを起動してやれば自動で書き換えてくれるようにできるのです」

隊長「そんなことができるのか?」

弟「はい。ですが、そのためにはある条件をクリアしないといけないのです」

戦士「条件?」

弟「イントラ内には承認されていないプログラムを設置するということはできないようになっているのです。ですが、外部に設置されているプログラムを呼び出して起動させるということを行えば、イントラ内に干渉することができるようになります」

魔道士「……」

弟「ただこれにも問題があります。ゲームサーバーはプログラムによる外部からの干渉は全て拒否されるようになっています」

戦士「だったら結局は無理ということじゃないのか?」

弟「いえ、そのプログラムをネットワークを介したデータ変更を行うのではなく、データ変更行う操作を行うプログラムを作成すればいいのです」

戦士「あん? ……手動で行ったかのように見せかけるためのものがあればいいということだな」

弟「はい。ですが、全ての処理は監視されていますので、単純にそういったプログラムでは、そのプログラム起動時の処理により、結局はプログラムによる外部干渉ということになってしまいます」

戦士「おい! 意味がわからんぞ! 結局は無理だってことだろうが!」

弟「違います。これにも回避方法は存在します。この世界は様々なものがシステム化されています。だからこそセキュリティが重要視されていますし、セキュリティにより様々なものを防ぐことができるのです」

戦士「だからこそ、出来ないんだろう?」

弟「はい。そこで、システム内の防御を突破するには、システム外からの操作が必要となるのです」

戦士「それで直接手作業での操作が必要なんだろ……いや、そのぷろぐらむを手動で起動させてやるということか?」

弟「そうです。起動時に手動操作……例えば小型の無線スイッチなどですね。ネットワーク感知できないようなものであれば、監視できません」

戦士「しかし、そのスイッチを感知できなかったとしても、干渉自体はぷろぐらむで行うんじゃないのか?」

弟「そこが一番重要なのですが、データ処理を行う操作を行う機構……例えばロボット、いえ、もっと簡単なものでもいいですが、そういうことを行うものがあればどうでしょうか」

戦士「……外部から干渉される手段が全て、手動操作と認識されるということだな」

弟「はい」

戦士「だったら、それを行ったやつは、そのスイッチを持っている可能性が……」

弟「あります」

全員『……』ポカーン

勇者「どういうことなの?」
忍者「全然わかんない」
魔王「すごいのであるのだ」
隊長「脳筋ってすげぇな」
副隊長「なんとなくでしか理解できません」
523 :性別 [saga]:2011/12/30(金) 23:36:41.44 ID:XtHudDSfo

隊長「とりあえず、身体検査か?」

弟「……」

戦士「どうした?」

弟「多分ですが……意味ないでしょうね」

隊長「……その根拠は?」

弟「そんな怪しいものをいつまでも持っているとは思いません。それに、捨てるチャンスであればいくらでもありますから」

戦士「捨てるチャンスなんてなかったんじゃないのか?」

弟「いえ、ありますよ。例えば、僕は料理中に生ゴミを捨てます。そこで捨てることができます。副社長さんの場合であれば、勇者さんがサーバーに見蕩れている間や、作業中にこっそり捨てることはいくらでもできます。リーダーさんの場合は、魔王さんが女性ですので、同じトイレに入るなんてことはしません。ですから捨てるチャンスはいくらでもあります」

戦士「確かにそれなら可能だな」

隊長「なん……だと……!?」

戦士「……そんなに驚くようなことか?」

隊長「…………魔王って女だったのか?」

戦士「そこかよっ!?」

魔王「また間違えられたのであるのだ……」シクシク

隊長「あ、いや、すまん」アタフタ
524 :恋? [saga]:2011/12/30(金) 23:38:02.32 ID:XtHudDSfo

魔王「しくしく」シクシク

副社長「女性を泣かせるとはひどい男だな」

隊長「いや、悪気はなかったんだ」アワアワ

魔道士「悪気がない、で許されたら警察はいらねぇよ」ペッ

忍者「隊長は最低だね」

副隊長「女の敵です!」

勇者「隊長さん、魔王は俺たちの仲間なので、あまり苛めないでもらえませんか?」

リーダー「そもそも男性と間違えるっすか? 女性にしか見えないっすよ」

魔道士「童貞だから仕方ないにゃん」

副社長「……可哀相に」

勇者「尊敬していたのに!」

忍者「さいってー!」

魔王「……勇者と忍者も人のこと言えないのであるのだ」ボソッ

勇忍『っ!!』

隊長「ん? なぜだ?」

魔王「勇者と忍者と戦士も最初は我のことを男と思っていたのであるのだ」

隊長「……お前らさっきは好き勝手言ってくれたよなぁ?」ユラァ

勇者「そ、それは……」アセッ

忍者「……」

隊長「無音で逃げるな」ガシッ

忍者「はーなーしーてー」ジタバタ

戦士「俺は何も言ってないぞ」シレッ

魔王「……どっちも同罪なのであるのだ」

勇忍隊『すんませんでした!』

魔王「まぁ、別に気にしてないのであるのだ」シレッ

戦士「そんなことだろうと思ったよ」ヤレヤレ

勇忍隊『……』

弟「……魔王さん、かわいいのに」ボソッ

全員『っ!?』

弟「……えっ?」

副社長「そうか、弟くんはこういう娘が好みだったんだな」

魔道士「彼女つくらないから、そっちの気があるのかと思ってたけど、ノーマルだったんだね」

リーダー「イケメンだから、こういう発言も許されるんすね」

魔王「えへへ」ポッ

弟「えっ?」

魔道士「あっ、これは惚れたか?」

副社長「……流石は弟くんだな」

弟「えっ?」
525 :影の人たち [saga]:2011/12/30(金) 23:38:26.89 ID:XtHudDSfo

副隊長「この恨みはらさでおくべきか!」ギリギリ

リーダー「リア充爆発しろっす」ギリギリ

戦士「おまえら……」

副社長「……ハンカチが千切れそうだな」
526 :幸薄い人 [saga]:2011/12/30(金) 23:38:58.71 ID:XtHudDSfo

王女「私もいるのですが……全然発言させてもらえないです」

王妃「諦めなさい」

王様「うむ、人生諦めが肝心じゃ」

王女「やだーー!」バタバタ
527 :検査 [saga]:2011/12/30(金) 23:39:44.79 ID:XtHudDSfo

勇者「よし、話を元に戻そう」

忍者「あのさ、怪しいものだからこそ、手元に置いておくんじゃないの?」

リーダー「それはないんじゃないっすか?」

忍者「そう?」

隊長「……犯人は自分が怪しまれることも見越していた可能性があるな」

戦士「だとしたら……」

魔道士「もう手放してるわね」

リーダー「でも、一応チェックしておくほうがよくないっすか?」

隊長「そうだな。もしもの話だが、弟が犯人だった場合、持っていないということにさせておいて、実は持っている可能性もあるからな」

副隊長「弟様はそんなことしません!」

弟「……いえ、これも疑いを晴らすためには必要なことです」

副社長「そうだな」

リーダー「それなら是非やってもらうっす」

弟「ただ、女性に身体検査されるのは……」

隊長「じゃあ、俺と戦士と勇者でやるか」

戦士「ああ」

勇者「はい」

弟「ありがとうございます。では、別室に移動しましょう」

魔道士「……」
528 :別室 [saga]:2011/12/30(金) 23:40:32.16 ID:XtHudDSfo

隊長「それじゃあ副社長は俺がみよう」

副社長「頼む」

戦士「リーダーはまかせろ」

リーダー「よろしくっす」

勇者「じゃあ弟くんは俺がチェックします」

弟「宜しくお願いします」

隊長「よし、全員手をあげろ」

弟副リ『……』サッ
529 :社長室 [saga]:2011/12/30(金) 23:41:34.09 ID:XtHudDSfo

魔道士「……」スッススッ

忍者「魔道士はさっきから何をしてるの?」

魔道士「私のプログラムをチェックしてるのよ」

忍者「操作された内容を元にもどすってこと?」

魔道士「そうよ。だけどこれは……」

忍者「どうしたの?」

魔道士「厄介なプロテクトがかかってるわね」

忍者「ぷろてくと?」

魔道士「ええ。私が修正できないようにしているのよ」

忍者「じゃあ魔法は使えないままなの?」

魔道士「ん〜、できなくもないんだけど、ちょっと時間が足りないわね」

忍者「時間が足りないってことはいずれはできるってことだよね? だったら問題ないんじゃないの?」

魔道士「そうなんだけど……」

忍者「何か問題があるの?」

魔道士「ちょっとした時間でできればいいんだけど、このプロテクトは……厄介なものなのよ。何かミスをしちゃうと私のデータが消去されちゃうわね。だから時間をかけたいんだけど、鬼たちがそれをさせてくれるかしら?」

忍者「あっ」

魔道士「それに、これを仕組んだ人は、そんな猶予を与えてくれないわね」

忍者「じゃあどうするの?」

魔道士「……」

副隊長「助けが必要なのでは?」

魔道士「……そうね、まずは連絡をとっておこうかな」
530 :作戦 [saga]:2011/12/30(金) 23:42:44.56 ID:XtHudDSfo

忍者「どういうこと?」

副隊長「今ここにお姉様だけになったのは、たまたまではありません」

忍者「……そういうことね。それじゃあこの間に誰がやったのかを探るってこと?」

副隊長「いえ、誰がやったかはもうわかっています」

忍者「えっ? 誰なの?」

副隊長「……さぁ?」

忍者「えっ?」

副隊長「いえ、私ではなくお姉様が既に理解されているはずです」

忍者「そうなの?」

魔道士「そうね。まず、今の私じゃ対応できないことが多すぎるわ。だから応援を呼ぶわ」

忍者「応援って特別部隊の人たち?」

魔道士「いいえ、特別部隊には外の魔物退治をお願いしておくわ」

忍者「それじゃあ……剣士たち?」

魔道士「ええ」

忍者「でも、どうやって連絡するの? 携帯をつかうの?」

魔道士「剣士たちには携帯は渡していないわ」

忍者「じゃあ直接会いに行くの?」

魔道士「ふふ、もう忘れたのかしら? 今の私は一切魔法を使えないわけじゃないわよ?」

副隊長「……も、もしかして、通信魔法ですか?」

魔道士「正解よ」

副隊長「通信魔法を使えるのですか?」

魔道士「ええ」

忍者「たしか通信魔法は低位魔法だったね」

副隊長「ですが、なぜか使える人間がものすごく少ない、希少な魔法です」

魔道士「そうね。だけど、低位魔法だからこそ今の私には使えるのよ。ちなみに、既に剣士たちとは通信してるわ。こっちの状況説明と、今後の作戦内容を伝えたわ」

忍者「仕事はやいね」

魔道士「仕事って言わないでよ」

忍者「ごめんね」

副隊長「作戦……既にお決まりですか?」

魔道士「ええ、みんなにも説明するわ」

忍者「作戦とか初めてだね」

ごにょごにょ ←内緒話

王様「ごにょごにょ」

王妃「ごにょごにょ」

王女「ごにょごにょ……こんな出番いやだ」シクシク
531 :通信魔法 [saga]:2011/12/30(金) 23:43:46.72 ID:XtHudDSfo

魔道士『ざっと、こんな感じよ。今後は何かあれば通信魔法で話しかけるわ。みんなから何かあればばれないように合図してね』
532 :身体検査 弟くん [saga]:2011/12/30(金) 23:44:26.58 ID:XtHudDSfo

勇者「それじゃあはじめるか」

ごそごそ ←勇者まさぐる

弟「ひゃうん!」キャッ

勇者「……」

戦士「……いくら魔道士に似ているからって、それはないんじゃないか?」

隊長「変態だな」

勇者「ちがう! 誤解だ! 弟くんもそんな声ださないで!」

弟「す、すみません」

勇者「……それじゃあ、気をとり直して」

ごそごそ ←勇者まさぐる

弟「あっ……そこは……やっ……」モジモジ

勇者「……」

戦士「……お前は何をやってるんだ?」

隊長「最低だな」

勇者「違うから! そんな目で見ないで!」
533 :身体検査 リーダー [saga]:2011/12/30(金) 23:45:47.63 ID:XtHudDSfo

戦士「調べるぞ?」

リーダー「痛くしないでほしいっす」

戦士「しねぇよ!」

ごそごそ ←戦士探り中

戦士「……これはなんだ?」

リーダー「携帯電話っす」

ごそごそ

戦士「……これは?」

リーダー「財布っす」

ごそごそ

戦士「……これは?」

リーダー「タバコっす。いわゆる嗜好品ってやつっすね」

ごそごそ

戦士「……これは?」

リーダー「う、梅干っす」

ごそごそ

戦士「……これは?」

リーダー「うまいベーっす。お菓子っすよ」

ごそごそ

戦士「……これは?」

リーダー「トロトロしてんじゃねぇっす。お菓子っす」

ごそごそ

戦士「……これは?」

リーダー「折りたたみ傘っす」

ごそごそ

リーダー「メガネケースっす」

ごそごそ

リーダー「飴ちゃんっすね」

リーダー「りんごっすよ」

リーダー「みかんの缶詰っす」




534 :魔法のポケットだね [saga]:2011/12/30(金) 23:46:13.89 ID:XtHudDSfo

どっちゃり ←荷物いっぱい

戦士「……」

リーダー「終わりっすか?」

戦士「お前のポケットはどうなってんだ?」

リーダー「ポケットがいっぱいあるんすよ」

戦士「そんな問題じゃねぇだろ」

リーダー「そうっすか?」

戦士「しかも食い物ばっかりじゃねぇか……」

リーダー「食いしん坊じゃないっすよ!」

戦士「……ここまで説得力のないのは珍しいな」
535 :身体検査 副社長 [saga]:2011/12/30(金) 23:46:40.43 ID:XtHudDSfo

隊長「失礼」

副隊長「うむ」

ごそごそ ←隊長調べ中
536 :アクシデント [saga]:2011/12/30(金) 23:47:26.15 ID:XtHudDSfo

ドガーーーン ←なにか爆発したよ
グラグラ    ←建物ぐらぐら

隊長「な、なんだ!?」

勇者「鬼か!?」

戦士「戻るぞ!」
537 :社長室 [saga]:2011/12/30(金) 23:49:54.46 ID:XtHudDSfo

魔道士「来たわね」

忍者「久しぶりに暴れちゃうかな」

バタバタ ←野郎共

戦士「魔道士! 今のは鬼か?」

魔道士「ええ」

隊長「今回も邪魔にならないように大人しくしておくか」

勇者「三人は非難しておいてください! 魔道士も一緒に!」

魔道士「ええ、頼んだわよ」
538 :のんびりのんびり [saga]:2011/12/30(金) 23:58:17.69 ID:XtHudDSfo
中途半端ですが、今日はここまでです。

主役は勇者のつもりで書き始めていましたが、
よくわからなくなっています。
魔道士が主役にのし上がってきた感じです。
すみません。

本編が始まるというご意見を頂戴しましたので、
ただいま大幅に書き直しています。
なのでさらにのんびり投下となります。
すみません。
これから本編、というご意見はうれしかったです。
……このスレで終わるかな?

読んでいただき、ありがとうございます。
レスしていただき、ありがとうございます。
次回は未定です。
すみません。

これで、今年最後の投下となります。
ありがとうございました。
皆様、よいお年を。

ではまたノシ
539 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 04:28:15.36 ID:k9B30+dDO
次スレ行っても、俺は追うぜ。
これはまだまだ序章なんだろ。
540 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 04:39:14.92 ID:r7VKH5KU0

副社長、女だと思ってたけど
隊長が身体検査してるから男なのかな。
>>1もよいお年を。
541 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 12:58:36.63 ID:FKwllntxo
乙乙
542 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 17:41:37.98 ID:7wa851ZAO

よいおとしを!
543 :のんびりのんびり [sage]:2012/01/05(木) 04:11:49.19 ID:Ztf+ZInUo
1です。
今更ですが、あけましておめでとうございます。
今年も皆様にとって、よい年でありますように。

一週間近く経過しますので、
とりあえず、挨拶だけです。
すみません。
レスありがとうございます。
週末あたりに来れたら来ます。

次スレまでとは、ありがたや、ありがたや。
どうなるかはわかりませんが、がんばります!

ちなみに
副社長は男です。
わかりにくくすみません。
リーダーも男です。

ではまたノシ
544 :社長室 :のんびり再開します [saga]:2012/01/06(金) 14:10:35.23 ID:kdR+L8Joo

ドゴン ←壁破壊

勇者「来たぞ!」

白鬼「……久しぶりじゃな」

魔道士「そうね」

戦士「性懲りもなくやられに来たようだな」

赤鬼「……」

青鬼「……」

忍者「あの時は散々痛めつけてくれたよね」

緑鬼「……」

魔王「今回は前回のように足をひっぱるようなことはしないのであるのだ」

黄鬼「……」

勇者「覚悟はできているか?」

黒鬼「……ふん」
545 :仲間 [saga]:2012/01/06(金) 14:12:41.07 ID:kdR+L8Joo

白鬼「……どういうつもりじゃ?」

魔道士「何がかしら?」

白鬼「お主は……自分が弱くなったのを自覚しておらぬのか?」

魔道士「……言ってることが理解できないわよ」

白鬼「ふん……あくまでも白を切るつもりのようじゃの」

魔道士「……そういうことね。やっぱり音声が途切れていた時に、誰かと話していたようね」

白鬼「そうじゃな」

魔道士「それでも……私は一人じゃないわ」

白鬼「……」

魔道士「負ける気はしないわ」
546 :人生を楽しもう [saga]:2012/01/06(金) 14:14:07.31 ID:kdR+L8Joo

白鬼「……そうじゃな、勝てるとは思うておらん。どこぞの馬鹿が儂らに馬鹿な話を持ってきおったが、それでどうにかできるのであれば、苦労はせぬよ」

魔道士「……何が言いたいのかしら?」

白鬼「儂らは……殺し殺されるという戦いには、もう飽きておるのじゃ」

魔道士「意外ね。そんなこと言うようには一切見えないわよ」

白鬼「……儂らは既に二度、敗北を味わっておる。一度は封印され、一度は完全なる敗北じゃ。これ以上どうこうしようとは思わぬ」

魔道士「そう……じゃあ何をしにここまで来たのかしら? それにわざわざ建物の一部を壊してまで」

白鬼「壊してしもうたことは謝ろう。この建物内にいるのはわかっておったのじゃが、入り方がわからぬ上、階段さえもないのじゃ。これくらいは許せ」

魔道士「……」

白鬼「ここに来た理由じゃが……お主らに会いに来たからじゃ」

魔道士「結局同じじゃないの!」

白鬼「目的が違うのじゃ。儂らは今まで戦いしかしておらぬ。負けたとは言え、そこらの雑魚では相手にならぬ。しかし、お主らは全員が儂らと同等、いや、儂ら以上の力を持っておる」

魔道士「……何が言いたいの?」

白鬼「儂らと遊んでくれぬか?」

魔道士「…………はっ?」ポカーン

白鬼「今さらこんなことを言うのは憚られるが、それでも儂らは遊び相手が欲しいのじゃ。この命かけてでも、遊び尽したいのじゃ!」ドーン

全員『……』ポカーン
547 :レール [saga]:2012/01/06(金) 14:17:10.30 ID:kdR+L8Joo

勇者「……なに企んでるんだ?」ゴゴゴ

黒鬼「ま、待て! 何の理由もなくこんなことは言わない!」

勇者「理由?」

黒鬼「ああ……この世界は僕たちがいた世界とは別だろう?」

勇者「……」

黒鬼「僕たちは、この世界を色々と見てみたんだが……」

勇者「見た? そんなことしていなかっただろう!」

黒鬼「別に自分の目で見る必要はない。魔法は使えるんだ。よくわからない状況であれば、それくらいはするだろう」

勇者「確かにそうだが……」

黒鬼「それで思ったんだ。僕たちは鬼ではあるが、この世界ではちっぽけな存在だと……」

勇者「ちっぽけ?」

黒鬼「ああ。この世界に存在するはずがないものだってことはわかった。所詮はつくられたものだとな」

勇者「……」

黒鬼「つまり今までの行動は、敷かれたレールの上をただ歩いていただけだったんだ。だからこそ……僕たちはそのレールとは違う道を進むことにした。それこそが、僕たちの存在を証明するものだと思ったから」
548 :わが道を行く [saga]:2012/01/06(金) 14:18:49.53 ID:kdR+L8Joo

魔道士「……」

白鬼「お主が我らの創造主であろう? 正確には違うかもしれぬがな。我儘じゃということは自覚しておる。それでも……お主は我らの意思を否定できぬはずじゃ」

魔道士「……」

弟「……ちょっといいですか?」

白鬼「なんじゃ?」

弟「鬼のみなさんはそれでいいのですか?」

白鬼「……魔道士が二人いるじゃと!?」

弟「あっ、僕は弟です」

白鬼「そうか……それでなにがじゃ?」

弟「えっと、黒鬼さんが敷かれたレールって言ってましたが、そのレールの上でもみなさんの意思はあったわけですよね? それがみなさんの生きる証でもありますよね?」

白鬼「……」

弟「それを否定するということは、今まで生きてきたこと自体を否定するということですよ……それでいいんですか?」

リーダー「ちょ、ちょちょちょっと、何言ってるんすか!? それを肯定されたら鬼たちが暴れるんすよ!?」

副社長「……お前はそこを否定できないんじゃないか?」

白鬼「……そうじゃな」

魔道士「……」

黒鬼「僕たちは後悔なんてしていない」

赤鬼「あの頃は」

青鬼「楽しかった」

緑鬼「それを否定しようだなんて、思ってないよぉ」

黄鬼「……抗いたくなるのも、それもまた人生」

魔道士「……」

白鬼「そういうことじゃ。我らは自身に誇りを持っておる。たとえ決められた道であろうが自身が何をするかを考えておる……これからも同じじゃ」

黒鬼「だから僕たちは自分が進む道を、自分で決める。だから否定もしないし、後悔もしない。そうでなければ……」

黄鬼「人生を謳歌できぬ」

黒鬼「あっ! 黄鬼さん! 人の台詞取らないでください!」

緑鬼「……相変わらずだねぇ」
549 :悩み [saga]:2012/01/06(金) 14:19:14.15 ID:kdR+L8Joo

隊長「……それで、お前はどうするんだ?」

魔道士「……」

隊長「こいつらの言葉を信じるのか、それとも……」

魔道士「そうね……もう、好きにして」

勇者「っ!? おいっ! いいのか!?」

魔道士「ええ……ちょっと真面目に考えるのが疲れたわ。だけど……少し、時間をもらえるかしら?」

白鬼「……構わぬよ」

魔道士「悪いわね」
550 :適応能力 [saga]:2012/01/06(金) 14:19:58.61 ID:kdR+L8Joo

白鬼「今日は挨拶だけじゃ」

黒鬼「また来るから、その時は美味いメシでも用意しておけよ」

紫鬼「楽しみにしておくのである」

緑鬼「また元に戻ったんだねぇ」

紫鬼「二人だと喋りにくいのである」

黄鬼「……」

勇者「何かしでかしたら……その時は容赦しないからな」

戦士「大人しくしておけよ」

白鬼「うむ。ではさらばじゃ」

黒鬼「次会ったときは、鬼ごっこでもしようぜ!」

バッ ←鬼たち立ち去る

弟「鬼と鬼ごっことか楽しそう」キラキラ

副隊長「私も弟様に追いかけられたいです!」ハァハァ

隊長「やめれ」ドカン

副隊長「ひぶるぁ!」

王女「……あんたたち、適応能力高すぎでしょ」ハァ
551 :拍子抜け [saga]:2012/01/06(金) 14:20:30.30 ID:kdR+L8Joo

勇者「……一体なんだったんだよ!!」ウガー

戦士「よくわかんねぇな」

忍者「肩透かしだよね!」

隊長「まぁ何事もなかったし、いいじゃねぇかよ」

副社長「そうだな」

魔道士「……っはぁ〜。本当、わけわかんないわね」ヤレヤレ
552 :副隊長 [saga]:2012/01/06(金) 14:21:03.69 ID:kdR+L8Joo

弟「それで、どうしますか?」

副隊長「そうですね……やはりここは……」

忍者「あれ? 副隊長が珍しく真面目な顔してるけど、どうしたの?」

魔道士「……」

副隊長「それでは……とりあえず二人っきりの鬼ごっこでもしましょう!」ガシッ

弟「えっ?」

戦士「……くっだらねぇ」ハァ

弟「えっと、あの」

副隊長「それでは弟様が鬼ということで……」
553 :妄想 追いかけられるパターン 副隊長バージョン [saga]:2012/01/06(金) 14:21:50.04 ID:kdR+L8Joo

弟「まてー」

副隊長「うふふ。お〜にさん、こーちらっ!」

弟「つかまえちゃうぞ♪」

副隊長「うふふふ」

ガシッ ←副隊長捕まる

弟「つ〜かまえたっ」

副隊長「つかまっちゃった♪」

弟「おににつかまったら、どれいになるんだぞ」

副隊長「そんな……なにをさせられるの?」

弟「それはね……ぼくのいいなりになるんだよ」

ガバッ ←弟覆い被さる

副隊長「ああっ! おとうとさま、そこは……んっ」

弟「ここがどうしたのかな?」

副隊長「んぁっ、あっ……だめぇっ!」

弟「ふふっ。いやがってもやめてあげないよ」

副隊長「ああっ! そんなぁ〜(ハート)」
554 :流石は副隊長 [saga]:2012/01/06(金) 14:22:19.80 ID:kdR+L8Joo

副隊長「ぐふふふふふふふふふふふふふふふふふふ」ウヘヘ

弟「ひぃっ!」ゾクッ

勇者「うわー」

魔王「ものすごくこわいのであるのだ」ブルブル

副隊長「あれっ? もしかして追いかける方がいいのでは……」
555 :妄想 追いかけるパターン 副隊長バージョン [saga]:2012/01/06(金) 14:23:11.08 ID:kdR+L8Joo

副隊長「まって〜」

弟「はははっ」

ダキッ ←副隊長抱き付く

副隊長「ふふっ。つかまえた〜」ギュッ

弟「……」

副隊長「あれ? どうしたの?」

弟「……であったころから、ずっとつかまっていたよ」

副隊長「どういうこと?」

弟「ぼくのこころはきみのものさっ」キラーン

副隊長「おとうとさま」ドキッ

弟「でも、こころだけだから……ぼくのからだもつかまえてごらん」キリッ

副隊長「おとうとさまっ!」

ガバッ ←副隊長覆い被さる

弟「……ん……うっ……」

副隊長「おとうとさまは、ここをこうされるのがすきなのですね?」

弟「そう……だねっ……でも……きみにされるからいいんだよ」キラン

副隊長「おとうとさまっ!」キュン

ガバチョッ ←副隊長襲う

副隊長「おとうとさまぁ〜!!」アッアッ

『自主規制』
556 :安心の副隊長 [saga]:2012/01/06(金) 14:23:56.42 ID:kdR+L8Joo

副隊長「はぁはぁはぁはぁはぁ」ハァハァハァハァハァハァ

弟「うぅっ」ゾクッ

勇者「うわっ」ドンビキ

魔王「こわいのであるのだ」ガクブル

戦士「おわってるな」

忍者「過去最高なくらいに興奮してるね」

魔道士「忍者は見ちゃだめっ!」

副社長「変わった人だな」

リーダー「リア充めっ!」ギリギリ

隊長「死ねっ!」ドガン

副隊長「ぶるぅわぁ!」ギュルルル

ヒューン ←副隊長飛ぶ

魔王「笑顔のまま吹き飛んでいくのであるのだ」

勇者「錐揉みしながら飛んでいったな」

ズサーーーッ! ←副隊長着地失敗

忍者「ものすごい擦り傷になってそうな感じだったのに、全然平気そうだね」

戦士「すげぇな」

副隊長「」チーン
557 :幸薄い人 [saga]:2012/01/06(金) 14:24:23.87 ID:kdR+L8Joo

王女「私もあんな風に目立ちたい! ……もしかして、勇者との鬼ごっこを考えれば」

戦士「やめておけ」

王女「でもでも! たまには私だって目立ちたいのです!」
558 :妄想 追いかけられるパターン 王女バージョン [saga]:2012/01/06(金) 14:24:50.23 ID:kdR+L8Joo

王女「つかまえてごらん」ウフフ

シュン ←勇者高速移動

勇者「捕まえました」ガシッ

王女「えっ?」

戦士「勇者! 何してんだ? はやく行くぞ!」

勇者「ああ、今行く! それではこれで」

スタスタ ←勇者立ち去る
559 :あれっ? [saga]:2012/01/06(金) 14:25:17.34 ID:kdR+L8Joo

王女「あれっ?」

戦士「?」

勇者「?」

王女「えっと、追いかけてしまえば……」
560 :妄想 追いかけるパターン 王女バージョン  [saga]:2012/01/06(金) 14:26:13.21 ID:kdR+L8Joo

王女「うふふ。お待ちになって〜ん」タタッ

勇者「はぁっ!」

シュタタタタタッ ←勇者ダッシュ

王女「えっ?」

王女「えっ?」

王女「えっ?」
561 :えっ? [saga]:2012/01/06(金) 14:26:48.09 ID:kdR+L8Joo

王女「えっ?」

戦士「?」

勇者「?」

魔王「明らかに何かが違うのであるのだ」
562 :妄想の達人 [saga]:2012/01/06(金) 14:27:26.03 ID:kdR+L8Joo

忍者「……」

魔道士「あんたは駄目よ」

忍者「ま、まだ何もいってないよ!」アタフタ

魔道士「忍者が妄想すると、多分終わらないからやめなさい」

忍者「そ、そんなことないもん!」
563 :妄想 忍者バージョン [saga]:2012/01/06(金) 14:28:04.34 ID:kdR+L8Joo

孫1「おばあちゃ〜ん!」

タタタッ ←駆け寄ってくる

忍者「あらあら、そんなに走ってると転んでしまうよ」

孫1「だいじょうぶだよっ!」

孫2「ねぇねぇ! ききたいことがあるの!」

忍者「聞きたいこと? なんだい?」

孫1「おばあちゃんとおじいちゃんって、どうやってむすばれたの?」

忍者「おじいさんとかい? そうだねぇ……あれはもう随分と昔のことだけど」
564 :安心の妄想癖 [saga]:2012/01/06(金) 14:28:44.30 ID:kdR+L8Joo

戦士「おいっ! その時点でもう先が見えねぇよ!」ズビシッ

忍者「あいたっ!」

魔道士「……間違いなく長くなるわね」

魔王「ある意味おそろしいのであるのだ」
565 :勇者 [saga]:2012/01/06(金) 14:29:12.54 ID:kdR+L8Joo

勇者「では、ここは俺が……」

戦士「……」

忍者「……」

魔王「……」

勇者「……」カァ

隊長「……顔が赤くなったが、こいつは何を想像したんだ?」

魔道士「どうせ手を繋いだとか、そんなんでしょ」

隊長「ありえそうだから、笑えねぇな」

魔王「若さなのであるのだ」ドヤッ

戦士「そのフレーズは流行らないぞ」
566 :他の人は? [saga]:2012/01/06(金) 14:29:46.43 ID:kdR+L8Joo

魔道士「戦士と魔王は何かないの?」

戦士「そういうのは興味ないな」

魔王「我もないのであるのだ」

魔道士「色気ないわね。何か考えてみなさいよ」

戦士「めんどくせぇな……」
567 :妄想 追いかけられるパターン 戦士バージョン [saga]:2012/01/06(金) 14:30:56.34 ID:kdR+L8Joo

ガサガサッ ←草木を掻き分け
ダダダッ   ←ダッシュ
バッ     ←ジャンプ
ダダダッ   ←ダッシュ

戦士「はぁはぁ」ダダダッ

ドォン! ←爆発音

戦士「くっ! どこまで逃げればいいんだ?」ダダッ

ドドドン! ←爆発音

戦士「むっ! ここで森を抜けるのか!?」ダンッ

バサッ! ←戦士、森を抜ける

戦士「ここは……草原か」

ドシン!
ドシン! ←大きな足音

戦士「……やはり俺は、逃げるよりも戦う方が性に合ってるな。ここで迎え撃つ!!」チャキッ
568 :戦士さん、少し違います [saga]:2012/01/06(金) 14:31:28.73 ID:kdR+L8Joo

戦士「こんな感じか?」

魔道士「こらこらっ! 追いかけられるって意味が違うじゃないの!」

隊長「何と戦ってるんだ?」

魔王「浮気がばれて、恋人に追いかけられてるのかもしれないのであるのだ」

魔道士「それもあり……かしら?」

戦士「ふむ……」
569 :妄想 追いかけるパターン 戦士バージョン [saga]:2012/01/06(金) 14:32:26.12 ID:kdR+L8Joo

キャー!
ひったくりよー!

戦士「むっ! 待て!」ダッ

犯人「誰が待つか!なのであるのだ」

ダダッ ←犯人ダッシュ

戦士「なかなかの速さだな。だが……」

ダダダダダッ! ←戦士ダッシュ

犯人「げっ!なのであるのだ」

ガシッ! ←犯人確保

戦士「速さが足りない」

犯人「くそっ!なのであるのだ」
570 :戦士さん、やはり違います [saga]:2012/01/06(金) 14:32:56.69 ID:kdR+L8Joo

戦士「これでどうだ!」

魔道士「だから意味合いが違うってば!」

隊長「それはむしろ俺の立場じゃねぇか」

魔王「どうして引ったくり犯の口調が我と同じなのであるのだ!?」

戦士「難しいな」

魔王「では、我も考えてみるのであるのだ」
571 :妄想 追いかけられるパターン 魔王バージョン [saga]:2012/01/06(金) 14:34:06.12 ID:kdR+L8Joo

うわっ! 魔王だ!
こっち来るなよ! 石投げてやれ!

ぽいっ
ぽいっ
ぽいっ
ぽぽいっ
ぽいっ
ぽぴー ←投石

魔王「いたっ! や、やめてほしいのであるのだ」

また変な喋り方してるぞ
きもちわりぃ
プギャー

魔王「そ、そんなことないのであるのだ」

や〜い
や〜い
お前のかあちゃん、マジ美人!

魔王「うう……」ジワッ

タタタッ ←魔王逃げる

魔王が逃げたぞ!
弱虫やろう!
二度と来い!





魔王「はぁはぁ……ぐすっ……どうして我がこんな目に合わなくちゃいけないのであるのだ」グスッ

大丈夫?

魔王「だ、誰であるのだ!? もう苛めないでほしいのであるのだ」

……心配しなくても、大丈夫だよ。
きみがここに走ってるのを見つけて、追いかけてきただけだから。

魔王「苛めるために、我のことを追いかけてきたのであるのだ?」

そんなことしないよ。
僕はきみと仲良くなりたいから、追いかけてきたんだよ。

魔王「そんなこと信じられないのであるのだ!」

……そうだよね。
急にこんなこと言って、ごめんね。
でも、覚えておいて。
僕はきみと仲良くなりたいんだ。

魔王「……」

じゃあ、またね。
572 :魔王さんは、乙女です [saga]:2012/01/06(金) 14:34:36.70 ID:kdR+L8Joo

魔王「こんな感じなのであるのだ?」

戦士「あまり追いかけられてる感じがしないな」

魔道士「相手は誰なのよ……」

隊長「だが、悪くはないんじゃないか?」

魔王「むぅ。なかなか難しいのであるのだ……」
573 :妄想 追いかけるパターン 魔王バージョン [saga]:2012/01/06(金) 14:37:35.04 ID:kdR+L8Joo

魔王「最近は苛められても、あの人がいるから頑張れるのであるのだ!」ルンルン

がやがや

魔王「ん? どうしたのであるのだ?」

お前、最近魔王と仲良くしてるだろ!
それがどうかした?
魔王なんかと仲良くしてたら、お前のことも苛めるからな!
……別にいいよ! イジメなんかに屈しない!
っ!! お、お前も魔王と同じ目にあえばいいんだ!

魔王「……我のせいで苛められてしまうのであるのだ……そんなの嫌なのであるのだ」





あっ!
どこに行ってたの?

魔王「……」

どうしたの?

魔王「……のであるのだ」ボソッ

えっ?
なんて言ったの?

魔王「も、もう我に構うのは止めて欲しいのであるのだ!」

えっ!?
ど、どうして?

魔王「ど、同情されて遊ぶのは、もう辛いのであるのだ!」

同情なんてしてないよ!
僕はただ、きみと

魔王「どうでもいいのであるのだ! もう我には近づかないで欲しいのであるのだ!!」

……わかった。
魔王さんが、そう言うのならもう……会わないよ。

魔王「っ! そ、それでいいのであるのだ」

……それじゃあ、僕はもう行くね。

魔王「はやく行くのであるのだ!」

……ばいばい。

スタスタ ←去っていく

魔王「………………ぐすっ……これでいいのであるのだ、これで」グスッ

『僕はきみと仲良くなりたいんだ』

『あはは。魔王さんって可愛いね』

『どうしたの? どこか痛いの?』

魔王「……っ」ポロポロ

『今度映画でも見に行かない?』

『これ美味しいね。また来ようね』

『魔王さんって、おっちょこちょいだよね』

魔王「ひっく……我は……我は……」ポロポロ
574 :妄想 追いかけるパターン 魔王バージョン [saga]:2012/01/06(金) 14:38:54.98 ID:kdR+L8Joo

『あははは』

『僕は魔王さんと一緒にいられて幸せだよ』

『魔王さん、今度どこかに旅行しようよ!』

魔王「……これでいいのであるのだ」グイッ

『本当にいいの?』

『苛められたら僕が守ってあげるからね』

『僕? 僕はこう見えても、しっかりしてるんだよ』

魔王「これで……いいのであるのだ……」



『……ばいばい』



魔王「っ! や、やっぱり、嫌なのであるのだ」

タタタッ! ←魔王追いかける

魔王「まって……待って!」ポロポロ

キョロキョロ ←周りを見渡す

魔王「ふぐっ、えぐっ……どこにもいないのであるのだ……うぅ……」ポロポロ

誰を探してるの?

魔王「あっ……」

……

魔王「……ごめ……ごめんなざい……ひどいこと……言って、ごめ……んなさい」ポロポロ

……大丈夫、僕は気にしてないよ。

魔王「……」ポロポロ

だって、僕が苛められないように気遣ってくれたんでしょう?

魔王「……」ポロポロ

でもね、たとえ苛められたとしても…………

魔王「……」ポロポロ

弟「魔王さんが一緒にいてくれたら、絶対大丈夫だよ」ニコッ

魔王「っ!!」ガバッ

弟「わぁっ!」

ギュッ! ←魔王の抱擁うらやまけしからん

魔王「ふぐっ、えぐっ!」ギュー ポロポロ

弟「……大好きだよ」ギュッ

魔王「わ、我もなのであるのだ……もう離さないのであるのだ」ギュゥ
575 :魔王さんは、恋する乙女? [saga]:2012/01/06(金) 14:39:42.37 ID:kdR+L8Joo

魔道士「弟くんかよ!?」オイッ

忍者「可愛いって優しく言われて、惚れちゃった?」ニヤニヤ

勇者「魔王は弟くんが好きなんだな」

魔王「そ、そんなことないのであるのだ!」アタフタ

隊長「とんだ茶番だな」ヤレヤレ

戦士「てか、なげぇよ」

副隊長「うぐぐ」ギリギリ

リーダー「リア充死ね!」ギリギリ

副社長「……いい加減ハンカチ噛むのは、やめておけ」ハァ
576 :のんびりのんびり [saga]:2012/01/06(金) 14:42:33.31 ID:kdR+L8Joo
今日はここまでです。
話が進まないなぁ。

書き溜めが進まないです。
ということで、次回も未定です。
すみません。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
レスありがとうございます。

ではまたノシ
577 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/06(金) 22:25:24.54 ID:9HgAJQ5IO
>>535
副隊長偉そうだなwwwwww
お姉様にはメロメロなのになwwww
なんて脳内補完前に妄想

すごく楽しいので張り付いてまふ
気楽にどんどん書いてくだしゃい

ただ、今回の妄想大会は正直つまらない
578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/01/06(金) 22:26:57.82 ID:eYZ8jzCE0
乙乙お
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/07(土) 01:58:41.41 ID:Dg5kGvxIO
>>577
俺は結構こういうのも好きだがな。まあ人それぞれか

とにかく>>1乙です
580 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/07(土) 14:14:07.17 ID:S/itN1HIO
何時の間にか来てた
いちもつ
581 :常識人 :のんびり再開します [saga]:2012/01/10(火) 22:18:21.18 ID:fQDZDCG3o

弟「あの、ちょっといいですか?」

隊長「あん? どうした?」

弟「えっと、鬼たちがあんな感じでしたので、有耶無耶になっちゃいましたが、結局誰が鬼に連絡したんでしょうか?」

隊長「……ふむ、それはわからないままだったな」

魔道士「どうしたの?」

隊長「鬼に連絡したのは誰かって話だ……何故、俺に聞いたんだ?」

弟「えっ? えっと……隊長さんを常識人だと判断させて頂きましたので」

隊長「ああ、そういうことか」

全員『おいっ!』

戦士「こいつらは別だが、俺はまだ常識のある方だぞ!」

魔王「我もそうなのであるのだ!」

副社長「弟くん……」

リーダー「失礼っす!」
582 :免罪 :レスありがとうございます [saga]:2012/01/10(火) 22:21:39.62 ID:fQDZDCG3o

隊長「そうだな……だが、今のこの状況で犯人を見つけることは難しいんじゃないか?」

弟「……そうですね」

副社長「疑われることは辛いが、判別する方法がないからな」

リーダー「どうしたらいいんすかね?」

隊長「……確かに鬼を唆したことは許されることじゃねぇ。だが、お前たちの誰かがやったとしても、その企みは破綻している」

副隊長「だからもう気にする必要はないんじゃないですか?」

勇者「けど、そういうわけにも行かない状況じゃないですか!」

魔道士「でも、私はこの三人を疑い続けるのは……」

忍者「だからって放置していたら次に何をされるかわかんないんだよ?」

魔道士「わかってるわ。それでも私たち……ううん、みんながいれば何が起きても大丈夫だと思うの。私の我儘なのは承知してるわ。それでも、もう犯人探しをするのはやめたいの。だって、三人ともそんなことをするとは思えないから」

弟「姉さん……」

副社長「社長……」

リーダー「社長殿……」
583 :警告 [saga]:2012/01/10(火) 22:23:40.03 ID:fQDZDCG3o

勇者「……わかった。お前がそういうのならそれでいい」

魔道士「ごめんなさい」

魔王「魔道士が謝る必要はないのであるのだ」

隊長「……魔王の言う通りだな。鬼たちを使って何かをしようものなら、こいつらがどうにかするだろ。だからわざわざ誰がやったのかなんて気にする必要はないだろう」

戦士「お前は相変わらずの人任せだな」

隊長「事実だろ? ただな、お前たち三人のうち誰かがやったことには違いないんだ。そいつに言う。これ以上、変なことするんじゃねぇ。鬼たちが相手なら俺は何もできないが、お前たちなら俺でも、指一本あれば簡単に殺すことができる」

全員『……』

隊長「くだらねぇことやるんだったら、死んでも文句言えねぇくらいの覚悟はしておくんだな」

副隊長「そんなことで死ぬ覚悟はできないな」

リーダー「死ぬのは嫌っす」

弟「ありがとうございます」
584 :次の日 [saga]:2012/01/10(火) 22:24:18.68 ID:fQDZDCG3o

魔道士「みんな、準備はいい?」

勇者「ああ」

戦士「任せろ」

忍者「本当にやるの?」

魔王「ちゃんとできるか心配なのであるのだ」

隊長「めんどくせぇな」

副隊長「き、来ました!」

魔道士「いくわよ!!」
585 :来店 :ここからお遊びが始まります [saga]:2012/01/10(火) 22:26:20.35 ID:fQDZDCG3o

白鬼「むっ! あやつらが外に出ておる」

黒鬼「何をしようというんだ?」

魔道士「せーの!」

勇者一行『ようこそ、いらっしゃいませ!』

鬼's『……はっ?』

魔道士「本日はお越しいただきありがとうございます!」

勇者「楽しんでいただけますよう、精一杯頑張ります!」

戦士「何か不手際等がございましたら、遠慮なく仰ってください!」

忍者「何もない場所ですが、楽しんでいただければ幸いです!」

魔王「それでは、ごゆるりとお楽しみくださいなのであるのだ!」

隊長「お部屋の方へ、ご案内いたします!」

副隊長「お荷物をお預かりいたします!」

鬼's『……』ポカーン

全員『……』

隊長「……やるんじゃなかった」ボソッ

全員『……』
586 :鬼ごっこ、はーじまーるよー! [saga]:2012/01/10(火) 22:29:45.79 ID:fQDZDCG3o

白鬼「くっくっくっ」

黒鬼「……お前ら何してんだよ」ハァ

勇者「くそっ!」

戦士「こうなるのはわかってたから、反対したんだ!」

隊長「俺は、何故こんなことしたんだろうか」ズーン

白鬼「くっくっくっ。なかなか楽しませてくれおるわ!」

魔道士「楽しんでもらえりゃ光栄よ。それで、今日は何をしにきたのかしら?」

白鬼「約束通り、遊びにきたのじゃ」

黒鬼「鬼ごっこしようぜ!」キラキラ

勇者「……」

隊長「えらく、はしゃいでんな」

戦士「最初に出会った頃とは別人だな」

忍者「楽しければいいんじゃない?」

魔王「鬼は誰がやるのであるのだ?」

魔道士「当然、あんたたちがやるんでしょ?」

黒鬼「むっ! それは断る! 鬼だって、逃げたいんだ!」

戦士「ややこしいな」

魔道士「それじゃあ、じゃんけんでもしましょうか。それとこっちには普通の人間だっているんだから、魔法を使うのは禁止よ?」

紫鬼「当然である!」

緑鬼「魔法を使わなくたって、負ける気はしないんだけどねぇ」

白鬼「そうじゃのぉ。しかし、それが言えるのは、儂らだけではなく、お主らとて同じであろう?」

魔道士「そうね。そこで魔王と黄鬼にやってもらうことがあるわ。抑制魔法で個人の能力を一般人と同じレベルまで下げてもらうわ。私たちは魔王に、鬼たちは黄鬼に、それぞれお願いね」

黄鬼「……承知」

魔王「我も参加したかったのであるのだ」
587 :鬼決定 [saga]:2012/01/10(火) 22:30:48.24 ID:fQDZDCG3o

隊長「負けたか」

忍者「負けちゃった」

黒鬼「よしっ! それじゃあ10数えろよ!」ダダッ

魔道士「範囲はこの建物の中だけだからね!」

勇者「参加者は、俺、戦士、魔道士、白鬼、黒鬼、紫鬼、緑鬼、副隊長、副社長、弟、リーダーの11人と、鬼の二人を合わせて、全員で13人だ」

戦士「誰に説明してるんだ?」
588 :捕捉 [saga]:2012/01/10(火) 22:32:56.22 ID:fQDZDCG3o

魔道士「ん〜、逃げるよりもどこかに隠れてるってのも手よね」

魔道士「……あの棚の中に隠れていようかしら」

ガチャッ ←棚オープン

魔道士「っ!?」

魔道士「むぐっ! んーっ! んーんーー!!」モガモガ

魔道士「ぷはっ! このっ! はなせっ!」

魔道士「もがっ! うぐっ!」ジタバタ

パタン  ←棚クローズ
589 :開始 [saga]:2012/01/10(火) 22:33:34.78 ID:fQDZDCG3o

隊長「それじゃ行くか」

忍者「うん!」

隊長「……俺は上の階から行く。忍者は下から頼む」

忍者「わかった」

隊長「それじゃあ気をつけてな」
590 :残り11人 [saga]:2012/01/10(火) 22:35:37.63 ID:fQDZDCG3o

隊長「さぁて、どこにいるかな?」

白鬼「……」

隊長「……」

白鬼「……」

隊長「……何してんだ?」

白鬼「……」

隊長「いや、隠れきれてないから。というか、そんなに堂々とされるとリアクションに困るぞ」

白鬼「……」

隊長「……もしかして、隣りにある木に擬態しようとしてたとかか?」

白鬼「……」アセダラダラ

隊長「……そうなんだな。とりあえずタッチ」ポン

白鬼「くぅ! 何故ばれたのじゃ!」

隊長「いや、無理があるだろ。というか、鬼ごっこなんだから逃げろよ」ハァ

白鬼「はっ! その手があったか!」

隊長「……お前、実は馬鹿だろ」ヤレヤレ
591 :残り10人 [saga]:2012/01/10(火) 22:37:16.76 ID:fQDZDCG3o

忍者「ん〜、どこにいるのかな?」

紫鬼「むっ!」

忍者「見つけた!」タタタッ

紫鬼「見つかったである!」タタッ

忍者「むぅ、能力が抑えられてるから走りにくいなぁ」タタタッ

紫鬼「くっ!」タッタタッ

忍者「でも、それはあっちも同じみたいだね。もう少し!」タタタッ

紫鬼「このままでは捕まるのである! はぁ!」

グググ

ズバァァァン!

赤鬼「はっはぁ!」

青鬼「これで捕まらないぞ!」

ポンポン ←タッチ×2

忍者「えへへ」

赤鬼「簡単に」

青鬼「捕まっただと!?」

忍者「そりゃ、立ち止まってたら掴まるよ」

赤鬼「なん……」

青鬼「だと……!?」

忍者「おっちょこちょいだね」
592 :残り9人 [saga]:2012/01/10(火) 22:42:29.17 ID:fQDZDCG3o

隊長「さて、次は誰がいるんだ?」

ガタガタ ←棚がたがた

隊長「ん?」

ガタガタ ←さらにがたがた

隊長「……誰か隠れてるのか?」

ガチャ  ←棚オープン

魔道士「んーっ! んんーーっ!!」

隊長「なっ!? 魔道士! どうしたんだ!?」

魔道士「んーんんんーー!!」

隊長「後ろに何かあるのか? ……お、お前!!」

副隊長「はぁはぁはぁ」ハァハァハァハァハァ

隊長「……何やってんだよ」ハァ

副隊長「ここはハーレムじゃ! 夢の世界じゃーー!!」

隊長「魔道士がいるから、この馬鹿を殴れねぇな…………裏当て崩し」ドゴン

魔道士「んーーーっ!?」

副隊長「うごぼぁっ!」ガクッ

魔道士「……ん?」

隊長「ほれ、その猿轡とってやるからこっち来い」

魔道士「ん……ぷはっ! はぁはぁ、助かったわ」

隊長「ったく、何やってんだ?」

魔道士「ここに隠れようと思ったんだけど、副隊長が入ってて捕まったのよ。それよりもさっきのは何? 私が殴られたと思ったのに、副隊長が倒れるし……」

隊長「ああ、当身みたいなもんで、衝撃を与える部分を調整したんだよ」

魔道士「能力が制限されている状況なのに、そんなことできるのね。流石ね」

隊長「別に力を使うって訳じゃねぇしな。ただの裏当てと違って、衝撃が当たる部分を崩壊させるものだから、力が弱くても威力はでかいんだよ」

魔道士「それで、裏当て崩しなのね。だっさい技名だと思ってたけど、意味はあるのね」

隊長「ダサいって言うな!」

ガタガタ ←棚がたがた

隊長「ん?」

弟「んーーっ!」ジタバタ

隊長「……お前も掴まってたのか」ハァ
593 :残り6人 [saga]:2012/01/10(火) 22:44:07.03 ID:fQDZDCG3o

忍者「次は誰がいるかな?」

スタスタ ←忍者足音

忍者「?」

スタスタ ←忍者は無音、だけど足音が……

忍者「……次は右に曲がろうっと」

クルッ  ←忍者左から振り向き

緑鬼「えっ?」

忍者「タッチ!」ポン

緑鬼「ど、どうしてバレたのかねぇ?」

忍者「何か気配がするなぁと思って、無音で歩いたのに足音が聞こえたからね」

緑鬼「くっ、これも能力が制限されているからだねぇ」

忍者「でも、まさか真後ろにつかれてるとは思わなかったよ」

緑鬼「いけると思ったんだけどねぇ」
594 :残り5人 [saga]:2012/01/10(火) 22:46:55.78 ID:fQDZDCG3o

隊長「今のところは馬鹿やってるやつしか捕まえてねぇな」

シュイーン ←ドアオープン

リーダー「あっ!」

隊長「おっ! ここにもマヌケがいたか」

リーダー「見つかったっす!」タタッ

隊長「逃がすかよ!」タタタッ

ガッ     ←つまずいたね

リーダー「ズサーc⌒っ゚Д゚)っ」

隊長「……こんなのばっかりかよ」ポン
595 :残り4人 [saga]:2012/01/10(火) 22:49:12.89 ID:fQDZDCG3o

忍者「隊長は何人くらい捕まえたのかな?」

黒鬼「むっ、鬼が来たな!」

忍者「鬼はそっちでしょ!」

黒鬼「おぉ、こわいこわい」タタタッ

忍者「あっ! 逃がすかー!」タタタッ

ウィーン ←エレベータードアオープン

黒鬼「ふっふっふっ。僕はこれで逃げるよ」

忍者「あっ! 卑怯者!!」タタタッ

ウィーン ←エレベータードアクローズ

忍者「逃げられちゃった」
596 :残り4人 [saga]:2012/01/10(火) 22:50:27.42 ID:fQDZDCG3o

隊長「さて、次こそは、まともな鬼ごっこができるか?」

チーン  ←エレベーター到着

ウィーン ←エレベータードアオープン

黒鬼「あっ!」

隊長「……」

黒鬼「し、閉まれ!」

ウィーン ←エレベータードアクローズ

ポチッ  ←エレベーターボタン

ウィーン ←エレベータードアオープン

黒鬼「……」

隊長「……」ポン

黒鬼「くぅ!」

隊長「……まともに追いかけてねぇな」ハァ
597 :残り3人 [saga]:2012/01/10(火) 22:51:24.28 ID:fQDZDCG3o

忍者「よしっ! 気を取り直して次に行こう!」

戦士「ん?」

忍者「あっ! 戦士みっけ!」タタタッ

戦士「しまった!」タタタッ

忍者「まてまてぇ!」タタタッ

戦士「待てと言われて、待つヤツがいるかよ!」タタタッ

忍者「よしっ! その先は行き止まりだったはず!」タタタッ

戦士「マジか!? じゃあここを右に曲がるしかねぇか!」タタタッ

サッ! ←曲がりました

忍者「やった!」

戦士「こ、ここは!!」

忍者「こっちが本当の行き止まりでした!」

戦士「くそっ! やられたか!」

忍者「残念でした」ポン

戦士「こんな手に引っかかるとは、俺もまだまだだな」

忍者「えへへ」
598 :残り2人 [saga]:2012/01/10(火) 22:55:08.11 ID:fQDZDCG3o

隊長「ここまでまともに鬼ごっこしてねぇな……この部屋が怪しいな」

シュイーン ←ドアオープン

副社長「おっと、見つかったか」

隊長「……なんで本読んでんだよ!!」

副社長「運動は苦手なものでな」

隊長「ったく、少しは隠れるとかしておけよ」

副社長「一応この部屋に隠れていたつもりだったのだがな」

隊長「はぁ、まともなヤツいねぇな」ポン

副社長「私はまだマシだと思うが?」

隊長「……まぁそうだな」
599 :残り1人 [saga]:2012/01/10(火) 22:56:18.51 ID:fQDZDCG3o

忍者「次は誰かなぁ? あれっ?」

隊長「ん? 忍者か。もしかして全員捕まえたのか?」

忍者「えっと、私は、紫鬼と緑鬼と戦士を捕まえたよ」

隊長「俺は、白鬼、魔道士、副隊長、弟、リーダー、黒鬼、それと副社長を捕まえたぞ」

忍者「ふわぁ。すごいね!」

隊長「あんまり追いかけた気がしないんだがな。あとは勇者か」

忍者「そうだね。でも、どこにいるんだろう?」

隊長「どっかに隠れてるんだろうな」

忍者「それじゃあもう一度二手に分かれる?」

隊長「……いや、二人で探した方が見逃しがなくていいだろう」

忍者「じゃあどこから探すの?」

隊長「勇者が隠れそうなところか……上に行くか」

忍者「どうして?」

隊長「馬鹿と煙は高いところが好きと言うだろ?」

忍者「なるほど」

隊長「……納得するのかよ。まあとりあえず探してみるか」
600 :社長室 :ごひゃーーーっく! [saga]:2012/01/10(火) 22:58:20.89 ID:fQDZDCG3o

隊長「さて、ここが最上階だが……」

忍者「ここにいるのかな?」

隊長「……王様!」

王様「なんじゃ?」

隊長「ここに勇者は来ておりませんか?」

王様「うむ、来ておったぞ」

ちょっ!

忍者「……今、声が聞こえたね」

隊長「この部屋にいるのは間違いないみたいだな」

忍者「どこにいるんだろ?」

隊長「……なんで気づかなかったんだろうな」

忍者「どうしたの?」

隊長「あそこに王女が二人いるだろ」

忍者「あっ! 本当だ!」

ぎくっ

忍者「……間違いないみたいだね」

隊長「おい、お前ら! こっち向け!」

王女「ど、どうしたのですか?」

王女「ど、どうしたのですか?」

忍者「あれっ? 王女が二人いるよ?」

隊長「……なるほど。どうやったかわからんが、完全に化けた訳だ」

忍者「どっちも捕まえるわけにはいかないよね?」

隊長「王女は参加していなかったからな……それも勇者の策略か?」

忍者「う〜ん、なかなか手ごわいね」

隊長「とりあえず、色々と喋らせてみるか」
601 :正体を暴け! :ごひゃーーーっく! [saga]:2012/01/10(火) 22:59:50.95 ID:fQDZDCG3o

王女「私が本物です」

王女「私が本物です」

忍者「全然違いがわかんないね」

隊長「ふむ、思ってたよりもやるじゃねぇか」

忍者「どうする?」

隊長「そうだな……というか、これじゃあ勇者の見せ場じゃなくて、王女の出番が増えるだけだから、もういいか」

王女「そうですか」

王女「ちょっと待ってください! 私も出番が欲しいです!」

王女's『えっ!?』

隊長「忍者、そっちのやつを捕まえろ!」

忍者「おっけー!」

ポン ←タッチ

隊長「お前が、勇者だよ」

王女改め勇者「くそっ! 結構いい線いってたと思ったんだけどな」

隊長「なかなかよかったが、お前は王女のことを買いかぶりすぎてたな。王女は出番が少なくていじけてたからな」

勇者「まさかそこまで貪欲だとは思ってなかったんですよ」

忍者「なんにせよ、これで私たちの勝ちだね!」ヤッホーイ

魔道士「あ〜あ、変装装置を貸してあげたのに捕まったのね」

弟「姉さんが面白がって作ったやつだよね」

リーダー「こんなにも似るものなんすね」

副社長「だからこそ、市場には出さないということになったのだがな」

勇者「悔しいな」
602 :次回予告? [saga]:2012/01/10(火) 23:01:34.88 ID:fQDZDCG3o

戦士「続きやるか?」

忍者「今度は逃げる方がしたいな!」

隊長「それよりも、かくれんぼみたいになってるから、鬼ごっこになるようにしてくれ」

弟「……でしたら、抑制しない状況で鬼ごっこをしてみてはいかがですか?」

黒鬼「それだと、お前たちが逃げれないし、追いつくこともできないぞ」

副社長「ふむ。私たち抜きでやってみてはどうだ?」

リーダー「それいいっすね。魔法とか使ってるところを見てみたいっす!」

弟「場所も、大食堂だけに限定してしまえば、ちょうどいいんじゃないですか?」

魔王「我も参加したいのであるのだ!」

黄鬼「……同意」

白鬼「それは面白そうじゃのぉ」

魔道士「それって、私も不利じゃない!」

隊長「そんなもん、俺とあまり変わらんだろ」

魔道士「そうかしら?」

戦士「別に追いかけるだけだから、高位魔法を使うことも少ないだろ」

魔道士「う〜ん……まぁ遊びだからいいかな」

勇者「それじゃあ、それでやるか」

全員『おーーっ!』
603 :のんびりのんびり [saga]:2012/01/10(火) 23:08:17.98 ID:fQDZDCG3o
ということで、今日はここまでです。
次回も鬼ごっこになります。
その後に、話を進めようと思います。

>>577
はうわっ!?
すみません。
ミスしてました。

>>535
副隊長「うむ」
ではなく、
副社長「うむ」
となります。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
レスありがとうございます。
貴重なご意見、ありがとうございます。
皆様に楽しんでいただけますよう、がんばっていきます。

次回はまたまた未定です。
すみません。
もし一週間ほど空いた場合は、報告だけでも来るようにします。

ではまたノシ
604 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/11(水) 02:36:20.12 ID:zWWJ5xvWo

魔王が否定するとないのかあるのかわからん感じが地味に好きだ
605 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/11(水) 09:34:56.18 ID:jNp2GEPDO
乙!
これからどう話が発展するのか期待大だな!
606 :第二回鬼ごっこ :のんびり再開します [saga]:2012/01/11(水) 21:12:40.26 ID:nS4TUA6Po

緑鬼「負けたよぉ」

副隊長「負けてしまいましたね」

勇者「緑鬼と副隊長が鬼だな」

魔道士「……副隊長に追いかけられるのは嫌ね」

隊長「まあ頑張れ」

戦士「忍者が鬼にならなくてよかったが、緑鬼も厄介だな」

緑鬼「捕まえてあげるよぉ」

黒鬼「それじゃあ、10数えたら、開始な!」
607 :大食堂 :レスありがとうございます [saga]:2012/01/11(水) 21:18:07.89 ID:nS4TUA6Po

副隊長「ここはかなり広いですね」

緑鬼「どうしようかねぇ?」

副隊長「そうですね……とりあえず、捕まえられそうな人からやっちゃいましょうか」

緑鬼「そうだねぇ」

副隊長「それでは、行きましょう」

勇者「ちなみに参加者は、俺、魔道士、戦士、忍者、魔王、隊長、白鬼、黒鬼、紫鬼、黄鬼の10人と、鬼の二人を合わせて、全員で12人だ」

戦士「誰に説明してるんだ?」
608 :残り10人 [saga]:2012/01/11(水) 21:23:01.24 ID:nS4TUA6Po

緑鬼「逃がさないよぉ」

紫鬼「このままでは捕まるのである! しかし二人になったとしても、先ほどと同じことになるのである」

緑鬼「喋ってる暇はないよぉ」

ポン ←タッチ

紫鬼「速さでは緑鬼には勝てないのである」ガックリ

緑鬼「次はあんただよぉ」

魔道士「くっ! 速い! 高速魔法!」シュン

緑鬼「その程度じゃ、甘いねぇ」

ポン ←タッチ

魔道士「やられたわ。まぁ副隊長に追いかけられるよりはマシね」

緑鬼「次は誰がいいかねぇ」

魔王「遅速魔法呪!」シュゥン

黄鬼「速縛魔法」シュゥン

隊長「お、お前ら! 全員の動きを抑え込むんじゃねぇよ!!」

戦士「あいつらが鬼だったら、厄介だったな」

勇者「せめて鬼の二人だけにかけろよ!」

緑鬼「あの二人は厄介だねぇ」

副隊長「捕まえたら魔法は解除することになっていますので、先に二人を捕まえましょう」

緑鬼「アタイは右から行くよぉ」シュッ

副隊長「では、私は上から行きましょう」シュッ
609 :残り8人 [saga]:2012/01/11(水) 21:28:44.27 ID:nS4TUA6Po

魔王「まずいのであるのだ!」

黄鬼「捕まるのも時間の問題」

緑鬼「そろそろ観念するんだねぇ」

黄鬼「……」ダッ

魔王「そ、そっちは駄目なのであるのだ!」

副隊長「お待ちしておりました」ニコッ

黄鬼「……不首尾」

ポン ←タッチ

魔王「これで速縛魔法が解かれてしまったのであるのだ!」

緑鬼「余所見していて大丈夫かねぇ?」シュッ

魔王「っ!!」

ポン ←タッチ

魔王「しまったのであるのだ」
610 :残り6人 [saga]:2012/01/11(水) 21:36:41.26 ID:nS4TUA6Po

隊長「さっさとあの二人だけを拘束してくれてりゃよかったんだがな」タタッ

副隊長「隊長にしては、珍しいミスですね」シュシュッ

隊長「くっ!」ダッ

副隊長「作戦を立てられてたら危なかったですね」サッ

隊長「速さだけはお前に敵わないからな。完全にミスったな」ダダダッ

副隊長「ふふっ」シュシュッ

ポン ←タッチ

隊長「ちっ、ここまでか」ハァ

副隊長「次は戦士さんですね」

戦士「くそっ! 何か防ぐものは……」

魔道士「言い忘れてたけど、ここは破壊しないようにしてよ!」

戦士「今さらかよ!?」

副隊長「戦士さんでは私から逃げ切れないでしょうね」シュッ

戦士「そう簡単に捕まるかよ!」ブン

副隊長「なっ!? 武器を使うとか卑怯です!」

戦士「うっせぇ! これもひとつの策だろう!」

シュタタタッ ←緑鬼が天井を走っています

ポン     ←タッチ

戦士「えっ?」

緑鬼「残念だったねぇ」

戦士「う、後ろからとか卑怯だろ!」

副隊長「これも作戦ですよ」クスクス

戦士「くっそぉ!」

副社長「天井を走るとか、すごいな」

リーダー「すごいっす!」
611 :残り4人 [saga]:2012/01/11(水) 21:42:53.32 ID:nS4TUA6Po

白鬼「情けないのぉ」

黒鬼「あとは僕たちだけか」

勇者「まぁ、仕方ないか」

忍者「そうだね」

緑鬼「あの四人は厄介だよぉ」

副隊長「そうですね……では、ここは私が行きましょう」

シュン ←副隊長消える

勇忍白黒『なっ!?』

ポン×4 ←タッチ×4

副隊長「これで全員ですね」スタッ

白鬼「なんじゃと!?」

忍者「そ、そんな……」

勇者「あ、ありのまま今起こったことを話すぜ」

黒鬼「な、何をした!?」

副隊長「企業秘密です」フフッ

魔道士「今のは転移魔法?」

隊長「いや、あれは単純に超高速で動いただけだ」

魔王「何か知ってるのであるのだ?」

隊長「……あいつが企業秘密って言ってるんだから、俺からは言えねぇな」

弟「何が起きたのか、全然わからなかったよ」

副社長「全体的に目で追うだけでも、厳しかったからな」

リーダー「魔法は凄いっす!」

魔道士「まぁ全員捕まったところでいい時間だし、そろそろお昼にしましょうか」

黒鬼「もうそんな時間か。結構楽しかったな」

弟「じゃあ準備してくるね」

わいわい ←和気藹々と移動

王女「……あれっ? 私の出番って、あれだけですか?」
612 :お食事会 [saga]:2012/01/11(水) 21:49:02.55 ID:nS4TUA6Po

わいわい ←楽しげ

弟「それでは、皆様、お手を拝借いたします」

白鬼「うむ」

弟「いただきます」

全員『いただきまーす』

わいわい ←ご歓談中

白鬼「ほぉ。なかなかなもんじゃのぉ」モグモグ

紫鬼「美味いのである」ガツガツ

緑鬼「へぇ、これはいいねぇ」

黄鬼「……美味」

黒鬼「やるじゃねぇか」

副隊長「ふふん」ドヤッ

隊長「なんでお前が自慢げなんだ?」

忍者「でも本当に美味しいよね」

勇者「何度か食べたが、どんなものでも一味違うんだよな」

戦士「つい食べ過ぎてしまうからな」

魔王「太ってしまうのであるのだ」

魔道士「弟くんは昔からなんでも器用にこなしてたわよね」

副社長「酒のつまみでさえ、かなり美味しいですからね」

リーダー「羨ましいっす!」

弟「そ、そんなことないですよ」テレテレ

白鬼「ふむ……儂のものにならんか?」

弟「えっ?」

白鬼「儂はお主のことが気にいった。嫁ぎに来るがよい!」

弟「へっ?」

副隊長「駄目です! 弟様は私のものです!」

魔王「だ、駄目なのであるのだ!」

魔道士「相変わらずモテモテね」

リーダー「羨ましいっす!」ギリギリ

副社長「だからハンカチを噛むのは、やめておけ」
613 :装備品 [saga]:2012/01/11(水) 21:56:15.55 ID:nS4TUA6Po

白鬼「前から気になっておったことがあるんじゃが、お主らの装備品は……」

戦士「どうした?」

白鬼「……凄いものなのか?」

戦士「これか? 全然凄くないぞ」

勇者「俺も戦士も最初の頃に買った鋼の剣のままだな」

忍者「物持ちがいいんだよね」

魔道士「でも、考えてみればおかしな話よね」

戦士「何がだ?」

魔道士「普通は武器、防具などの装備品は、変更していくものでしょ?」

勇者「そうなのか?」

リーダー「町を旅していけば、様々なものが売っているはずっすよ!」

忍者「そういうお店って、見てなかったね」

リーダー「……そもそも鋼の剣は、攻撃力がほぼ最低レベルのものっすよ。よくそれで鬼を倒せたっすね」

勇者「愛着あるしなぁ」

戦士「今さら別の得物を使う気にはなれないな」

忍者「だよね。まぁ壊れたら新調してもいいかな、とは思うけどね」

魔道士「伝説の武器とか、あったはずだったけど、そういうのはいらないのかしら?」

勇者「ん〜、それが本当に使いやすかったり、手になじむのであればいいけど、そういうのって微妙な感じっぽいじゃん」

戦士「それで血マメでも作ろうもんなら、情けない話だしな」

勇者「だよな」

忍者「やっぱり使い慣れてるのがいいよね」

戦士「お前は、シノブブランドのを買ってもらっただろ?」

忍者「それとこれとは別なの!」

勇者「まぁまぁ」

黒鬼「……僕たちの武器は、結構いいもののはずなのに、ただの鋼の剣とやりあってたのか」

白鬼「悔しいのぉ」
614 :隠れた実力者 [saga]:2012/01/11(水) 22:04:25.66 ID:nS4TUA6Po

黒鬼「……」コソコソ

勇者「ん? 何してんだ?」

黒鬼「ナニガ?」オドオド

勇者「いや、それ……嫌いなのか? ……ガキだな」フフン

黒鬼「べ、別にいいだろ! しいたけは嫌いなんだよ」

弟「そうなんですか? でも、しっかり食べてくださいね」ニコッ

黒鬼「いや、この匂いがどうも……」

魔道士「ちゃんと食べた方がいいわよ」ボソボソ

黒鬼「何故だ?」ボソッ

副社長「弟くんは好き嫌いして、食べないことを凄く嫌うんだ」ボソボソ

弟「どうかしましたか?」

黒鬼「別にいいじゃないか。嫌いなものは仕方ないんだから!」

魔道士「あっ! この馬鹿!」

弟「……ちゃんと食べてくださいね?」ゴゴゴ

黒鬼「っ!?」ゾクッ

弟「……食べますよね?」ニコッ

全員『っ!!!』ゾクゾクッ

隊長「お、おい! さっさと食べろ!」ボソボソ
白鬼「何をやっておるのじゃ! そのくらい食べてしまうのじゃ!」ボソボソ
勇者「これ以上、弟くんを刺激しないようにしろ!」ボソボソ
戦士「てめぇ殺すぞ! 食えよ!」ボソボソ

弟「……」ニコッ

全員『ひぃっ!!』ビクッ

黒鬼「た、食べます! 残しません!」バクバク

弟「よかった」ニコッ

全員『ふぅ』

勇者「弟くんを怒らせないように気をつけよう」ボソボソ
忍者「本当に怒ったらどうなるんだろうね?」ボソボソ
隊長「多分、死人が出るだろうな」ボソボソ
戦士「全滅しないことを祈るだけだな」ボソボソ
615 : [saga]:2012/01/11(水) 22:10:43.19 ID:nS4TUA6Po

白鬼「しかし、この世界は平和じゃのぉ」

勇者「だからこそ、ああいう世界に憧れるんだろうな」

黒鬼「これからはこの世界のように平和に生きたいな」

戦士「そうだな」

魔道士「……」

副社長「……」

弟「……」

リーダー「……」

隊長「……お前らが気にすることはねぇよ」

白鬼「そうじゃな。むしろお主らには感謝しておる。お主らがいたからこそ、儂らは生まれてこれたのじゃ。それに、この世界を知ることもなかったのじゃ。礼を言うぞ」

魔道士「!!」

黒鬼「そうそう。こうやって楽しいのも全部お前たちがいたからこそだ!」

紫鬼「気にする必要はないのである」

緑鬼「楽しけりゃそれでいいんだよぉ」

黄鬼「同意」

魔道士「……ありがとう」ボソッ
616 :??? [saga]:2012/01/11(水) 22:15:05.39 ID:nS4TUA6Po

くそっ!

こいつらは何をしてんだよ!

くだらねぇ!

何が自分たちの存在だ!

何が礼を言うだぁ!?

そんなくだらねぇことの為に……

……まぁいい

そんなに自分の存在を誇示したいというのなら叶えてやるよ
617 :のんびりのんびり [saga]:2012/01/11(水) 22:20:00.90 ID:nS4TUA6Po
キリがいいので、今日はここまでです。

読んでくださった方、
レスしてくださった方、
ありがとうございます。

次回も未定となります。
すみません。

ではまたノシ
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/01/11(水) 22:51:54.37 ID:JQaeZrSg0
619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/12(木) 07:21:25.83 ID:NvE237TIO
やっと話が進むな
620 :??? :ちょっぴりだけのんびり再開します [saga]:2012/01/13(金) 23:14:32.92 ID:0XSamMnTo



カチッ     ←スイッチ



ピピピピピッ ←起動音


621 :異変 :レスありがとうございます [saga]:2012/01/13(金) 23:22:08.97 ID:0XSamMnTo

黒鬼「次は何をする?」

勇者「そうだな……」

ドクンッ! ←鼓動

白鬼「ぬぅ! こ、これは何じゃ……」フラッ

黒鬼「ぐっ!」

紫鬼「くっ!」

緑鬼「あ、頭が……」

黄鬼「……」フラッ

魔道士「ど、どうしたの!?」

鬼's『ううぅ』フラフラ

勇者「一体何だって言うんだ!?」

戦士「一箇所に集まってるぞ!」

鬼's『がぁぁ!!!』

ゴキグチャグチャゴキュ ←鬼たちがひとつに

忍者「うっ!」ウエッ

勇者「くっ! 何が起こってるんだ!?」

隊長「全員下がれ!!」

グチャグチャゴキグチャ
622 :鬼合体 [saga]:2012/01/13(金) 23:28:43.71 ID:0XSamMnTo

勇者「で、でかい……」

戦士「これは一体どういうことだ?」

魔道士「鬼がひとつに……」

リーダー「こ、こんな設定はしていないっすよ!」

鬼「ギャギャギャァァ!!!」

ブゥン! ←鬼が腕を振り回す

戦士「まずい!」ダッ

ガキィィン ←戦士防ぐ

戦士「ぐっ! こ、これは」ブワッ

ドォォン! ←戦士吹き飛ぶ

勇者「戦士!!」

隊長「お前たちは下がれ!」

副社長「あ、ああ」

リーダー「一体何が起きてるんすか!?」

弟「リーダーさん! 下がりましょう!」

戦士「ぐぅ」フラッ

魔道士「戦士!」

戦士「だ、大丈夫だ」ググッ

魔道士「魔王! 抑制魔法で鬼を抑えられる?」

魔王「……さっきからやっているのであるのだが、全く効き目がないのであるのだ」

隊長「魔道士も下がってろ! 勇者!」

勇者「はい!」

隊長「正面から堪えられるか?」

勇者「……微妙なところです。ですが、やります!」

隊長「頼む! 忍者は俺と共に、鬼に直接攻撃だ! 副隊長は魔道士たちを守りながら、こっちの援護を!」

忍者「うん!」

副隊長「了解しました!」

戦士「お、俺も行くぞ」フラッ

隊長「お前は少し回復するまで、魔道士たちと下がってろ! 魔王は後方支援を!」

魔王「わかったのであるのだ!」
623 :戦闘開始 [saga]:2012/01/13(金) 23:34:33.85 ID:0XSamMnTo

隊長「く、来るぞ!!」

鬼「グギャギャ!」

シュッ!    ←鬼の腕が伸びる

勇者「っ!? 障壁魔法!」キィン

ガキィン!  ←防御

勇者「なっ!? 障壁魔法にヒビが!」

隊長「おらぁ!」ブン

ガィン!    ←隊長の攻撃が弾かれる

隊長「つっ! なんつー硬さだ」

忍者「……」

キィィィン! ←忍者の攻撃もはじかれる

忍者「ほんと、全く効果はなさそうだね」

副隊長「次元壊滅魔法!!」ザン

勇者「圧縮雷撃魔法!」ズガガ

魔王「暗焔魔法!」ジュゥ

ズドォォォォォォォォンン!! ←魔法による大爆発

副社長「くっ」

弟「うわっ!」

リーダー「やったっすか!?」

魔道士「……」
624 :ダメージ [saga]:2012/01/13(金) 23:41:02.21 ID:0XSamMnTo

鬼「ギュギョ」

勇者「……無傷か」

隊長「いや、少しは効いてるようだ。だが……」

忍者「このままじゃ倒せないよ」

鬼「……ギュワ」シュッ

魔王「っ! ぼ、防壁呪!」キィン

ギィン ←鬼の攻撃を防ぐ

魔王「簡易治癒魔法!」ピカ

戦士「お前も治癒魔法が使えたのか」

魔王「あくまでも簡単な治癒しかできないのであるのだ!」

戦士「だが、これで俺も動ける」ダッ

勇者「戦士! 大丈夫か!?」

戦士「ああ、俺は左側から行く! お前は右から行け!」

勇者「わかった!」

鬼「ギャギュギョ」

ブォンブォン ←鬼の攻撃

勇者「ちっ! 圧縮障壁魔法!」キィン

魔王「防壁呪!」キィン

ギギギィィィンン! ←防ぐ

戦士「おらぁぁぁ!!」ブン

隊長「はぁっ!」ブン

忍者「やぁっ!」シュッ

バキィン! ←三人の攻撃が少し鬼にダメージ

鬼「ギャギャギャーーー!」

戦士「少しだが効いてるぞ!」

隊長「……だが、三人で攻撃してこの程度か」
625 :鬼がしっかりと見ています [saga]:2012/01/13(金) 23:46:07.85 ID:0XSamMnTo

リーダー「に、逃げた方がいいんじゃないっすか!?」

弟「ですが、それでは被害が広がるんじゃないですか!」

リーダー「だ、だったらこっちも何か武器を用意した方がよくないっすか!?」

魔道士「……そうね。軍に提供しているものが、いくつかあるはずよ。それを取りに行きましょう」

副社長「しかし、先ほどの魔法攻撃は効いていない感じでしたが……」

魔道士「何もしないよりは、マシでしょ」

副隊長「……動かないでください!」

弟「ど、どうしてですか!?」

副隊長「鬼がこちらを伺っています。動けば攻撃される可能性があるのと、動かれると守りきれなくなります」

鬼「グリュリュ」

魔道士「あいつの攻撃を防ぐことは、できるのかしら?」

副隊長「……厳しいですね。ただ、躱すことはできると思います。そのまま動かずにいていただければ、私も守りやすいのです」

魔道士「そう……」

リーダー「う、動かない方がよさそうっすね」
626 :鬼逃走 [saga]:2012/01/13(金) 23:51:38.13 ID:0XSamMnTo

勇者「どうしますか?」

隊長「……どうしたもんか」

戦士「手数で攻めるか?」

忍者「それだと、体力と魔力がもたなくなりそうだよ」

戦士「くそっ! どうしたらいい!?」

隊長「落ち着け」

鬼「……グリュ」

ダン! ←鬼ジャンプ

全員『なっ!?』

勇者「鬼が逃げたぞ!」

副社長「外に出られたらマズイぞ!」

忍者「私が行く!」

隊長「待t

シュン! ←忍者移動

副隊長「私も行きます!」

シュン! ←副隊長移動

隊長「ちっ! 先走ったところでどうしようもないだろうが!」

勇者「戦士と魔王はここで魔道士たちと残っていてくれ!」

戦士「気をつけろ!」

副社長「社長! 今のうちに武器を取りに行きましょう!」

隊長「お前たちはここから動くな!」

リーダー「なぜっすか!?」

魔道士「……わかったわ」

弟「ね、姉さん!?」

魔道士「どこに鬼が現れるかわからない状況だから、ここにいた方がいいわ」

副社長「……わかりました」
627 :鬼ごっこではありません [saga]:2012/01/13(金) 23:56:07.53 ID:0XSamMnTo

シャッビュンシャシャッビュンシャシャッ ←高速でジャンプしたりの移動

忍者「は、はやい!」

副隊長「ここは私が行きます!」シュン

忍者「はやっ!」

勇者「忍者! 待て!」

忍者「勇者!」

勇者「これ以上の深追いは危険すぎる!」

忍者「で、でも副隊長さんが!」

勇者「副隊長さんは隊長さんが引き止めてくれる」

忍者「鬼を放置していてもいいの?」

勇者「少数で勝てる相手じゃない。仕方ないが、ここは一旦戻ろう」

忍者「……わかった」
628 :信号 [saga]:2012/01/13(金) 23:59:15.93 ID:0XSamMnTo

シュシュシュッ! ←高速移動

副隊長「追いついた!」

ピカッ!      ←後方上空にて何かの光

副隊長「あれは、帰還命令の合図……」

ザッ!       ←副隊長立ち止まる

副隊長「……仕方ありませんね。私一人で追いかけたところで、できることは限られていますし」

シュッ!      ←副隊長移動
629 :のんびりのんびり [saga]:2012/01/14(土) 00:04:49.48 ID:jeo5l7mBo
短いですが、今日はここまでです。
やっと話が進みます。

一度書き溜めできたのですが、没にしました。
書き直し中です。

途中で投げ出すことはしません。
いつ終わるか未定ですが、お付き合いいただければ、光栄です。

読んでいただき、ありがとうございます。
レスくださいまして、本当にありがとうございます。
励みになります。

次回は……23日くらいになりそうです。
時間ができましたら、また来ます。

ではまたノシ
630 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/01/14(土) 05:45:14.81 ID:zE1TZCXDo
631 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/14(土) 10:21:23.02 ID:KY3wuM3/0
632 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/14(土) 10:21:57.85 ID:KY3wuM3/0
633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/14(土) 10:23:48.42 ID:KY3wuM3/0
連投スマソ
634 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(-長野) [sage]:2012/01/14(土) 21:03:31.95 ID:KZxp72bAO

副隊長がカッコいいだと……?
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/15(日) 06:43:16.81 ID:7JoEnozjo

最後まで見てる
636 :のんびりのんびり [sage]:2012/01/21(土) 21:30:59.37 ID:dWWgUaWVo
一週間たちますので報告だけ。

次回投下は予定通り23日になりそうです。

ちょっと読み直してみると副社長が副隊長になってる部分がありますね。
他にもミスがありそう……
補完願います。
すみません。

読んでいただき、ありがとうございます。
レスしていただき、本当にありがとうございます。

ではまたノシ
637 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 00:03:11.76 ID:iC6P8Tgyo
楽しみにしてるよ!
638 :帰還 :のんびり再開します [saga]:2012/01/23(月) 21:40:33.70 ID:E5XUN44Xo

シュン! ←副隊長帰還

副隊長「ふぅ……ただいま、戻りました」

隊長「悪かったな」

副隊長「いえ」

隊長「……体は大丈夫か?」

副隊長「はい。それよりも、鬼のことは放っておいてよろしかったのですか?」

隊長「それについては、魔道士たちが鬼の行方を追っているところだ」

副隊長「お姉様たちが?」

隊長「ああ。衛星ってやつで調べてるぞ」
639 :社長秘書 :楽しみにしてくれてありがとう!! [saga]:2012/01/23(月) 21:45:12.19 ID:E5XUN44Xo

サササッ ←作業中

魔道士「弟くん、そっちはどう?」ササッ

弟「一応、鬼の移動先を予測できてるよ。モニターに出すね」サササッ

シュゥン ←モニター表示

魔道士「ありがと。副社長、そっちはどう?」サササッ

副社長「移動時の踏み込みによる建築物の破損以外に、大きな被害はありません」ササッ

魔道士「そう……こっちも鬼の追跡はできてるから、引き続き調査してちょうだい」サササッ

弟「うん」サササッ

副社長「かしこまりました」サササッ

副隊長「こ、これは……」

隊長「魔道士が鬼を監視し続けて、その情報を元に、弟が移動先の予測、副社長が通過した場所の被害を調べる、ということらしい」

副隊長「これほどまでの数の画面を表示させて、その全てを掌握できているのでしょうか?」

リーダー「……あの三人は特別っすよ」

勇者「特別?」

リーダー「この世界でも、これほどの技術を持っている人は、限られているっす。特に、このトップムーンのシステムは、セキュリティ上の問題で、かなり複雑な処理を行っているっす」

忍者「へぇ。三人ともすごいんだね」

戦士「……魔道士と副社長は、仕事上できるということはわかるが、弟は何者なんだ?」

リーダー「社長秘書っすよ」

戦士「弟が?」

リーダー「そうっす」

勇者「……弟くんも偉いんだな」

副隊長「流石、弟様です」キラキラ
640 :疑い [saga]:2012/01/23(月) 21:48:32.84 ID:E5XUN44Xo

魔道士「……鬼が移動をやめたわね」

勇者「どこだ!?」

魔道士「最初にいた場所よ」

勇者「最初にこの世界に現われた場所か?」

魔道士「ええ……どうする?」

勇者「……」

隊長「……ちょっといいか?」

魔道士「何かしら?」

隊長「鬼がああなった時に、こんな設定はしていない、とリーダーが言っていたがそれは本当か?」

魔道士「……ええ」

隊長「だとすると……」

魔道士「そういうことね。こうなったのも私のせいね」

隊長「いや、お前の気持ちもわからなくはない。だが、こうなってしまっては、簡単に解決できなくなったということだ」

魔道士「……そうね」

勇者「どういうことですか?」

隊長「……元々設定されていないことが起きたということは、何かしらの操作を行ったということだ」

勇者「確かに……」

隊長「つまり……こいつら三人の誰かがやったということだ」

副社長「……」

弟「……」

リーダー「……」

戦士「……さっき、こいつらを留まらせたのも、それが理由ということか」

忍者「理由?」

戦士「ああ。前に弟が言ってたが、何かの改ざんを行うには、遠隔操作が必要だと言ってただろ?」

忍者「うん」

戦士「つまり、この三人のうちの誰かが、遠隔操作を行うための何かを隠し持ってるってことだ」

忍者「そうだね」

戦士「もし、こいつらが武器を取りに行ってたらどうなってたと思う?」

忍者「えっと……あっ、わかった! その間に証拠隠滅する可能性があったんだ!」

戦士「そういうことだ」

隊長「それが理解できたから、魔道士も俺の言い分を認めたってことだ」

勇者「あの一瞬でそんなやり取りがあったなんて」

忍者「みんなすごいね」

戦士「……お前ら二人は、もう少し頭を使え」ハァ

魔王「それでは、今から身体検査をするのであるのだ?」

隊長「ああ」

魔道士「……ここでやるのもなんだし、一度社長室に戻りましょう」

戦士「王様たちはどうするんだ?」

魔道士「何が起こるかわからないから、秘書室の方に移動してもらうわ」

戦士「そうか。それじゃあ行くか」
641 :社長室 [saga]:2012/01/23(月) 22:00:07.98 ID:E5XUN44Xo

戦士「誰からやる?」

隊長「……前から気にはしていたんだが、前回の時は副社長を調べようとした時に鬼たちが来て有耶無耶になっていたが、副社長だけ検査を受けていなかったよな」

勇者「あっ! 本当だ!」

副社長「……そうだな。しかし、もし私が犯人だとしても、あの時はまだ鬼は操られていなかったはずだ。偶然に過ぎないだろう」

隊長「そうだな。だから、今回はお前から調べる。いいな?」

副社長「ああ」

隊長「魔道士! 鬼はどうしてる?」

魔道士「さっきと同じままよ。ただ、少し苦しそうね」

副隊長「……鬼たちは操られてることに対して、抗っているのではないでしょうか」

隊長「どういうことだ?」

副隊長「あくまでも憶測でしかないのですが、鬼たちにはまだ、意識が残っているのではないでしょうか」

隊長「……何故そう思う?」

副隊長「鬼たちは、この世界に来てから平和を好むようになっていました。ただ、それだけです」

隊長「……」

魔道士「ない、とは言い切れないわね。鬼たちを融合させるなんてことは、そんな簡単にはできないはずよ。だからどこかに不備があってもおかしくないわ」

隊長「そうか……」

勇者「……それがどうした?」

戦士「勇者?」

勇者「鬼たちが操られることに抵抗していようが、それで全てが解決するわけじゃない。まずはこの三人のうちの誰がこんなことをやったのかを突き止める必要があるだろ」

魔道士「……」

勇者「今回は、死人が出てもおかしくなかった。流石に許されることじゃない!」

忍者「勇者、落ち着いて」

勇者「……」

隊長「……まぁそうだな。とにかく、鬼が動き始める前に、三人の身体検査をはじめるぞ」
642 :証拠品 [saga]:2012/01/23(月) 22:03:26.33 ID:E5XUN44Xo

副社長「ここでやるのか?」

隊長「……そうだな、鬼を監視しながらやろう。それと他のやつらは、弟とリーダーがおかしなことをしないか、見張ってろ」

忍者「わかった」

隊長「それじゃあ始めるぞ」

ごそごそ ←隊長探り中

隊長「特におかしなものはないか……ん? これはなんだ?」

スッ    ←隊長が何かを取り出す

魔道士「こ、これは……」

弟「……スイッチ?」

戦士「どういうことだ? お前が鬼を操っていたのか?」

副社長「ま、待て! これは違う! こんなものに見覚えはない!」

戦士「しらばっくれようってのか?」

勇者「……どうする?」

戦士「そうだな……とりあえずこいつの目的を聞き出すことが先決だな」チャキッ

魔道士「ま、待って!」

忍者「魔道士?」

魔道士「まずはそれが何か調べてからでも、遅くないわ」

戦士「……そんな悠長なことを言っている場合じゃないだろ!」

勇者「鬼たちに戦う気がなかったとしても、あの鬼は危険すぎる!」

魔道士「で、でも……」

勇者「それにお前は魔法も封じられてるだろ! お前自身も危険に晒されてたんだぞ!」
643 :暴走 [saga]:2012/01/23(月) 22:09:46.68 ID:E5XUN44Xo

隊長「お前ら、ちょっと落ち着け。俺には副社長がそういったことをするやつには見えねぇ」

弟「そうですよ! 最初に魔人が現れた時だって、副社長さんは姉さんのことを守ろうとしてくれましたよ!」

戦士「それが策かもしれんだろうが」

勇者「……他の魔物たちは人里離れたところに出現しているのに、最初の魔人だけが、ここに出現したことも怪しいな」

忍者「えっ? それって……」

勇者「最初から計算どおりだったのかもしれないってことだ」

副社長「そ、そんなことはしていない!」

戦士「信じられるかよ! だったら、これは一体なんだ!? 何故お前はこんなものを持っているんだ?」

副社長「本当に知らないんだ! そ、そうだ! これを見てくれ」ゴソゴソ

戦士「っ!? てめぇ何してんだぁ!」シャッ

勇者「みんな、下がって!」ドドン

ドォーン!   ←戦士の攻撃と勇者の魔法による爆発

副社長「ぐっ!」

魔道士「待って! 落ち着いて!」

隊長「勇者! 戦士! 二人ともやめろ!!」

副社長「くっ! 待ってくれ!」

勇者「はぁっ!」ドドン

ドドーン!  ←勇者の魔法による爆発
バリーン!  ←窓粉砕

副社長「っ!」

弟「ま、窓ガラスが!」

ビューーー ←風

隊長「ちっ……」

戦士「ふっ!」シュッ

ギィィン!  ←隊長が防ぐ

戦士「ぐっ!」ドカッ

勇者「うっ!」バシッ

忍者「……無音攻撃」

戦士「て、てめぇ……」

勇者「隊長さん……」

隊長「落ち着けっつってんだろうが! こいつはこの世界の人間だ! お前ら二人が攻撃したらひとたまりもないだろうが! 少しは頭を冷やせ! 忍者は戦士を! 魔王は勇者を抑えておけ!」

勇戦『っ!?』

忍者「戦士……ちょっと落ち着こう?」

戦士「……わかった」

魔王「……」スッ

勇者「……悪い、熱くなりすぎた」
644 :容疑者 [saga]:2012/01/23(月) 22:11:08.08 ID:E5XUN44Xo

隊長「ったく! 心配なのはわかるが、取り乱すんじゃねぇよ」

弟「副社長さん、大丈夫ですか?」

副社長「あ、ああ」

副隊長「弟様、副社長さんは私が見張っておきますので、お下がりください」

弟「い、いやです!」

副隊長「……わかりました。その代わり私は、弟様をいつでもお守りできる場所にいさせていただきますので」

副社長「弟くん、現時点では、副隊長の行動に間違ったことはない。それと、私も動揺していたようだ。取り乱してしまってすまない」

弟「副社長さん……」
645 :証拠品 [saga]:2012/01/23(月) 22:14:00.08 ID:E5XUN44Xo

隊長「全員落ち着いたか?」

全員『……』

隊長「……副社長に関して、どうするかは俺が取りまとめる、いいな? 文句があるヤツは手をあげろ!」

全員『……』

隊長「ないな……とりあえず他に何か持っていないか確認させてもらう」

副社長「ああ」

隊長「動くなよ?」

ごそごそ ←隊長探り中

隊長「…………お前は何を企んでるんだ?」

副社長「何も企んでなどいない」

隊長「だったら……これはなんだ?」

スッ!  ←隊長何かを取り出す

弟「そ、それは……」

魔道士「……高エネルギーレーザー銃」

隊長「これはこの世界の武器なんじゃないのか?」

副社長「待ってくれ! これも私のものではない!」

勇者「……」

戦士「魔道士、これはどういうものだ?」

魔道士「……これは……小型なものだけど、かなりの威力の光線を射出するものよ」

戦士「危険なものか?」

魔道士「……かなり」

副社長「違います! 本当に私のものではありません!」

勇者「……動くな」ザッ

副社長「っ!?」
646 :勇者 [saga]:2012/01/23(月) 22:18:47.94 ID:E5XUN44Xo

隊長「勇者、落ち着け」

勇者「大丈夫です。落ち着いていますよ……ひとつだけ聞きたいことがあります。これはあなたのものですか?」

副社長「違う!」

勇者「……嘘をつくな! こんなものを持っていて知らないとは言わせない!」ググッ

魔道士「勇者! 駄目!」ダッ

勇者「はぁっ!」ドン

ドーン! ←勇者の魔法による爆発

副社長「うっ!」グラッ

隊長「ばっ、馬鹿やろう!」

弟「危ない!」ダダッ

副隊長「お、弟様!?」

魔道士「だめ! そっちの窓は割れt

フワッ! ←副社長窓の外へ飛び出す

副社長「っ!」

弟「副社長さん」バッ

ガシッ! ←腕を掴む

副社長「お、弟くん、助かっt

ズルッ! ←すべる

副弟『えっ?』
647 :高層階からの落下 [saga]:2012/01/23(月) 22:22:43.88 ID:E5XUN44Xo

魔道士「弟くん! 副社長!」ダダッ

副隊長「っ!? 弟様!!」ダッ

戦士「魔道士!」ガシッ

隊長「駄目だ!」ガシッ

魔道士「放して!」バタバタ

副隊長「弟様!!」ジタバタ

リーダー「……この高さから落ちたら、助からないっすよ」ガックリ

魔道士「弟くん! 副社長!! い、いやぁぁぁーーー!!」

勇者「……」
648 :留置 [saga]:2012/01/23(月) 22:29:04.21 ID:E5XUN44Xo

全員『…………』

魔道士「うぅ……弟くん……副社長……」ポロポロ

忍者「魔道士……」ギュッ

魔王「副隊長、大丈夫なのであるのだ?」

副隊長「……はい」

戦士「……」

隊長「……勇者」

勇者「っ!」ビクッ

隊長「……何故攻撃した?」

勇者「あ、あいつは危険な武器を持っていました。だから、攻撃される前にと思って……」

隊長「お前は話を聞いていなかったのか? 俺が取りまとめると言ったよな?」

勇者「ですが!」

隊長「……もういい。お前、さっきからおかしいぞ?」

勇者「……」

隊長「魔王」

魔王「何なのであるのだ?」

隊長「勇者を仮眠室に連れて行け」

魔王「……わかったのであるのだ」
649 :前途 [saga]:2012/01/23(月) 22:37:43.26 ID:E5XUN44Xo

隊長「……」

戦士「どうする?」

隊長「……」

戦士「……」

隊長「……ふぅ、厄介だな。鬼だけでも大変だって時に、勇者があのざまだと……」

戦士「そうだな」

隊長「だが、お前にも問題はあるんだぞ?」

戦士「俺にか?」

隊長「ああ。お前も……いや、今さらこんなことを言っても意味がないな」

戦士「……すまん」

全員『……』

忍者「これからどうするの?」

隊長「……副社長と弟が落ちたことに関しては、どうしようもない。とりあえずは、鬼の方を考えるか」

忍者「勇者はどうするの?」

隊長「少し落ち着いてから、作戦を考えることにする。なんだかんだ言っても、こっちの最大戦力は勇者だ。あいつが抜けていては、どうしようもないだろ」

忍者「……そうだね」

全員『……』

隊長「……面倒なことになってきたな」ボソッ
650 :のんびりのんびり [saga]:2012/01/23(月) 22:41:55.06 ID:E5XUN44Xo
久しぶりなのに、少ないですが
キリがいいので、今日はここまでです。

読んでくださった方、
レスしてくださった方、
本当にありがとうございます。

また明日来ます。

ではまたノシ
651 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/24(火) 18:38:05.94 ID:0kZn2+zpo
乙!
652 :釈放 :のんびり再開します [saga]:2012/01/24(火) 21:59:11.25 ID:+p8rTO08o

シュイーン ←ドアオープン

魔王「連れてきたのであるのだ」

勇者「……」

隊長「すまんな……それで、少しは落ち着いたか?」

勇者「……はい」

隊長「やってしまったことに関しては、とやかく言わねぇ。だがな、これだけは言っておくぞ……今後勝手な行動は慎め」

勇者「……すみませんでした」

隊長「……」
653 :作戦? :レスありがとう! [saga]:2012/01/24(火) 22:04:51.91 ID:+p8rTO08o

魔王「これからどうするのであるのだ?」

隊長「……鬼を倒す。それしかねぇだろうな」

忍者「でも、どうやって倒すの?」

魔王「一度戦ってみて、かなり手ごわいことがわかったのであるのだ」

戦士「あれだけ攻撃しても、決定打は全くなかったからな」

隊長「……正直なところ、あれを倒せるかどうかは、かなり難しいと思う」

副隊長「ですが……不可能ではありません」

隊長「ああ」

勇者「……物理攻撃も魔法攻撃もさほど効いていなかったのではないですか」

隊長「いや、あれは仕方ないといえば仕方ないんだ」

勇者「どういうことですか?」

隊長「魔法に関しては、お前たちが使うものは、確かに威力のあるものだが、元々単体への攻撃魔法ではなく、広域魔法を単体へ向けて使っていただろう? あれでは、効果が薄れてしまう」

戦士「だが、今までは問題がなかっただろう?」

隊長「それはお前たちが強すぎただけだ。だが、あの鬼に関しては、そう簡単にいくもんじゃねぇよ」

忍者「魔法のことはよくわからないけど、そうなの?」

勇者「ああ。高位魔法になるほど、その攻撃範囲が広域に及ぶ魔法が増えるんだ。複数の魔物と戦うことが多いから、使い慣れてくるし、単体の敵へも同じようにして攻撃してしまう」

魔王「単体への魔法は、威力は高いのであるのだが、勇者や魔道士のように強くなりすぎると、使う機会がほとんどないのであるのだ」

戦士「つまり、単体魔法に切り替えれば、効果はあるということか?」

隊長「その可能性が高いはずだ。それと、物理攻撃に関してだが、これも改善の余地はある」

忍者「そんなことできるの? あの時は手加減なんてしてなかったよ。それに私や戦士は魔法が苦手だからと言っても、全く使えないわけじゃなくて、あの時だって攻撃力をあげる魔法は使ってたんだよ」

戦士「そうだな。身体能力向上の魔法は、戦闘中は常にかかっているんだ。だからあれ以上、攻撃力は上げられないはずだ」

隊長「それは対策できなくもない。だが、問題はそれだけじゃない。大きな問題として、お前たちの武器だ」

忍者「武器?」

隊長「お前たちは攻撃力は高いんだが、武器がその全てを受け止められていない。壊れないのは流石と言うべきだが、どうしても威力が落ちてしまうんだ。そうだろう?」

戦士「……ああ」

隊長「愛着があるからと言って、使い続けた仇がここで出てきたということだ」

忍者「じゃあどうするの? 武器が問題だと言っても、そんな簡単に手に入らないよ? ましてや、この世界とあっちの世界とは違うんだし……」

戦士「武器が足を引っ張るというのなら……素手で攻撃するということか?」

隊長「ああ」

忍者「す、素手で!? そ、そんなこと無理だよ! 鬼の硬さは尋常じゃないよ! あれを殴ったり蹴ったりしたら、自分の手足の方がどうにかなっちゃうよ!」

隊長「そうだ。だが、そうは言ってられないだろう?」

忍者「そ、そうだけど……」

戦士「……やるしかないか」

勇者「そうだな」

隊長「拳を少し潰そうが、魔王も治癒魔法は使えるから治すことは可能だ」

魔王「あまり重度なものは時間がかかるのであるのだ」

隊長「そこは、どうにかするしかないだろ」
654 :鬼の準備が整いました [saga]:2012/01/24(火) 22:10:28.31 ID:+p8rTO08o

魔道士「お、鬼が動いた!」

隊長「っ!?」

魔道士「こっちに向かってるわ!」

戦士「やるしかないな」

忍者「……がんばる!」

勇者「魔王、治癒は任せたぞ」

魔王「任せるのであるのだ!」

隊長「副隊長、お前は魔道士とリーダーを守れ!」

副隊長「了解しました!」
655 :どついてみよう! [saga]:2012/01/24(火) 22:15:11.56 ID:+p8rTO08o

ドゴーーーン! ←壁破壊

勇者「くっ!」

隊長「勇者と魔王は、鬼の攻撃を防ぐことを優先しろ!」

勇者「わかりました」

魔王「わかったのであるのだ!」

隊長「戦士と忍者は攻撃重視で動け!」

戦士「おう!」

忍者「うん!」

鬼「ギョギャギョ!」シュッ

戦士「跳べ!」ダッ

隊長「くっ!」ダッ

ドバァーーン! ←鬼の攻撃は空振り

忍者「……やぁっ!」シュッ

戦士「おらぁっ!」シュッ

ドガガン     ←忍者戦士のぶん殴る攻撃

鬼「ギャギャーー!」

忍者「つっ!」イタタ

戦士「確かに効果はあるな……だが、こっちもただじゃすまないぞ」ポタッ

隊長「一撃で拳がやられるか……魔王!」

魔王「簡易治癒魔法!」ピカ

忍者「ありがと」

戦士「……治るのはいいが、結構辛いな」
656 :単体魔法 :単を付けただけなんだよね [saga]:2012/01/24(火) 22:20:43.64 ID:+p8rTO08o

勇者「みんな、下がって! 圧縮雷撃単魔法!」ズガガ

鬼「ギョワーー!」

戦士「効いてるぞ!!」

隊長「す、すげぇな」

魔王「ここまでの威力のものは、勇者と魔道士にしかできないのであるのだ」

鬼「ギョギョワッ!」ブン

勇者「圧縮障壁魔法!」キィン

魔王「防壁呪!」キィン

ガキィィン!    ←防ぐ

鬼「……ギョギョギョ!」シュシュシュッ

副隊長「っ!!」シュン

魔道士「っ!?」

リーダー「ひぃっ!」

ズガーーーン! ←鬼の攻撃で色々粉砕

副隊長「くっ!」ググッ

魔道士「つぅっ!」ポタッ

リーダー「しゃ、社長殿! 大丈夫っすか!?」
657 :逃亡 [saga]:2012/01/24(火) 22:25:20.09 ID:+p8rTO08o

隊長「副隊長!」ダッ

忍者「……」

戦士「こっち無視してんじゃねぇぞ、ごらぁっ!!」シュシュッ

ズガガガン!!   ←忍者戦士の攻撃

鬼「ギュギュ!」

リーダー「副社長はもういないっす! どうしてまだ鬼が暴れるんすか!?」

隊長「鬼の意思で動いてんだろ! 魔道士を連れて下がれ!!」

鬼「……ギュギャ」ダンッ

ガシャーーーン! ←鬼が窓を突き破って外へ

戦士「またかっ!!」

魔王「逃がさないのであるのだ! 限定抑制魔法呪」キュィン

鬼「ギュ……ギュギャーーーーーーーーーーーッ!!!」

勇者「くっ! なんて叫び声だよ!」

バッ!        ←鬼逃げる

戦士「……逃げられたか」

魔王「……」

隊長「魔王! 副隊長と魔道士を見てやってくれ!」

魔王「わかったのであるのだ!」

勇者「……襲ってきたり、逃げたり、何がしたいんだ?」

忍者「副隊長が言ってたように、鬼たちが抗ってるのかな?」

戦士「……それだけだといいがな」

忍者「何か他にも理由があるの?」

戦士「どうも、他に何か目的があるような気がするな」

忍者「目的?」

勇者「例えば……時間稼ぎとかか?」

戦士「ああ」

勇忍戦『……』
658 :??? [saga]:2012/01/24(火) 22:30:20.11 ID:+p8rTO08o

カタカタカタ ←キーボード操作

??「……」カタカタカタカタカタ

???「これは、なかなか厄介だな」カタカタカタカタ

??「……突破口がないわけではありません」カタカタカタカタカタ

???「そうだな。それにしても、こんなものがまだあったとはな」カタカタカタカタ

??「完全なデジタルのみでは、こういうことに対処できなくなる。そう思っていましたから」カタカタカタカタカタ

???「確かに、今回のように操作ボードの表示さえもロックされていては、何も出来ないからな。しかし、普通はそこまで考えていないものだが……」カタカタカタカタ

??「イレギュラーに対応するのも、僕の役目ですから」カタカタカタカタカタ

???「……流石だな」カタカタカタカタ

??「ありがとうございます」カタカタカタカタカタ

???「っと、こっちは一つ目を突破できそうだ」カタカタカタカタカタ

??「こっちもです」カタカタカタカタカタカタ
659 : [saga]:2012/01/24(火) 22:35:09.02 ID:+p8rTO08o

ピカカーーーーーーー! ←外が光で溢れてる

勇者「な、なんだ!?」ウッ

戦士「この光は一体……」クッ

魔道士「……」

隊長「油断するな!!」

スゥゥゥゥゥ……      ←光が収まっていくよ
660 :世界 [saga]:2012/01/24(火) 22:40:25.42 ID:+p8rTO08o

全員『……な、なんじゃこりゃーーー!?』

魔道士「そ、外の景色が……」

リーダー「ど、どどどどいうことっすかぁ!?」

勇者「こ、これは!?」

戦士「俺たちがいた世界か?」

忍者「元に戻ったの?」

隊長「魔道士! これはどういうことだ!?」

魔道士「……元に戻ったんじゃないわ」

リーダー「社長殿! これはもしかして……」

魔道士「……そうね。この世界に、ゲームの世界が上書きされたみたいね」

リーダー「そ、そんなことがあり得るんすか!?」

魔道士「……勇者たちがこの世界に現出したことから、ありえないことではないわね」

戦士「つまり、上書きされたというよりも、俺たちの世界がこの世界に現れたということか」

魔道士「そうね」
661 :??? [saga]:2012/01/24(火) 22:45:14.70 ID:+p8rTO08o

鬼については完璧ではなかったなぁ

まさかあそこまで抵抗するとは思わなかったなぁ

なんとかなったし、いいかなぁ

それに、こっちもうまくいったしぃ

うひゃひゃひゃ!

ここからどうするかなぁ

……いいこと思いついたぁ!
662 :幸薄い人の主張が…… [saga]:2012/01/24(火) 22:50:09.32 ID:+p8rTO08o

魔道士「……」

リーダー「……」

勇者「見れば見るほど不思議だな」

戦士「何も変わっていないな」

忍者「変わってたら嫌だよ」

魔王「我の城もあるのであるのだ?」

副隊長「ここは城のあった場所ですね」

王女「そうですね」

王様「おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない」

勇者「死んでません!」

王妃「あらあらまあまあ」

わいわいがやがや ←ちょっと楽しげ

隊長「おい! お前たちは緊張感というものがないのか!?」

全員『?』キョトン

隊長「……鬼がいつ来るかわからない状況で、気を抜いてんじゃねぇ!」

戦士「別にそんなんじゃねぇよ」

隊長「それに王様たちは何故こちらへいらしたのですか!?」

王様「そう気張るでない」

勇者「同じ部屋にいていただいた方が安心ですよ」

王女「そうですよ! 私の出番を減らさないでください!」

隊長「……」ハァ
663 :幸薄い人…… [saga]:2012/01/24(火) 22:55:09.10 ID:+p8rTO08o

ドガーーーーン ←鬼さん登場

全員『っ!?』

隊長「ちっ! 王を守れ!!」

勇者「圧縮障壁範囲魔法!」キィン

王様「これは?」

王妃「障壁魔法が私たちの周りに……」

勇者「そこから外に出ないでください!」

王女「……」ポツーン

勇者「……」

王女「……入り損ねました」テヘッ

勇者「……」

全員『……』

鬼「ギョギョ」ダッ

王女「っ!?」

バッ! ←王女捕まる
664 :食いしん坊…… [saga]:2012/01/24(火) 23:00:27.07 ID:+p8rTO08o

勇者「王女!!」

鬼「ギョギャギャ」ダッ

魔道士「っ!!」

戦士「調子にのるなよ!!」ブン

スカッ  ←空振り

戦士「くそっ!」

鬼「ギュギュ」シュシュッ

魔道士「くっ!」

副隊長「お姉様には触れさせません!」シュン

ダッ! ←鬼さんジャンプ

リーダー「ふえっ?」

バッ! ←リーダー捕まる
665 :鬼ごっこ開始 [saga]:2012/01/24(火) 23:05:18.07 ID:+p8rTO08o

魔道士「リ、リーダー!」

鬼「……ギュギョリュワ」

バッ!   ←鬼逃げる

勇者「逃がすかぁ!!」ダッ

忍者「勇者!」

シュン! ←忍者移動

副隊長「逃がしません!」

隊長「待t

シュン! ←副隊長移動

隊長「あの馬鹿!」クソッ

戦士「どうした?」

隊長「……あいつの魔法に問題があるんだよ」

戦士「問題?」

隊長「ああ。問題というより、欠点と言った方が正しいな」

魔王「……高速で移動することなのであるのだ?」

隊長「そうだ。王女が心配なのはわかるが、このままでは……」

魔王「あれは一体どういうものなのであるのだ?」

隊長「後で説明してやる。俺も行ってくる」

シュン! ←隊長移動
666 :脱落者 [saga]:2012/01/24(火) 23:10:09.73 ID:+p8rTO08o

シュシュシュッ   ←高速移動

勇者「くっ! 追いつけない!」シュタタッ

忍者「二人も抱えてるのに……」シュシュッ

副隊長「私が足止めします!」シュンッ

シュシュシュッ! ←副隊長高速移動

勇者「は、はやい!」シュタタッ

忍者「本当すごいね」シュシュッ

副隊長「うっ……も、もう少し」シュシュシュッ

王女「ふ、副隊長さん!」

リーダー「た、助けてくれっす!!」

忍者「追いつきそう!」シュシュッ

勇者「忍者! 副隊長が追いついたらすぐに攻撃にうつるぞ!」シュタタッ

忍者「うん!」シュシュッ

副隊長「も、もう少し……おいつk

フラッ      ←副隊長ふらつく

勇忍『なっ!?』

副隊長「しまっ

ズザザーーッ! ←副隊長ヘッドスライディング
667 :もう少し…… [saga]:2012/01/24(火) 23:15:08.94 ID:+p8rTO08o

リーダー「ふ、副隊長殿!」

王女「副隊長さん!」

勇者「くっ!」シュタタッ

忍者「勇者! 魔法で足止めできないの?」シュシュッ

勇者「二人がいるから無理だ!」シュタタッ

忍者「鬼の足場を崩すのは?」シュシュッ

勇者「……仕方ないけど、それでいくぞ!」シュタタッ

ドォン!  ←勇者の攻撃により鬼の足元で爆発

鬼「ギョギョ」バッ

忍者「跳んだ!」

勇者「今がチャンスだ! 王女!」ダッ

王女「勇者!」

勇者「もう少し……」

ググッ   ←勇者と王女が手を伸ばして届きそう

鬼「ギョワワ」

シュン! ←鬼消える

勇忍『っ!?』

忍者「き、消えた」ザッ

スタッ! ←勇者着地

勇者「……くっそぉぉぉーーーーー!!」

忍者「勇者……」

勇者「届かなかった! もう少しだったのに! 王女が……王女が……」

忍者「……」
668 :のんびりのんびり [saga]:2012/01/24(火) 23:17:35.57 ID:+p8rTO08o
やっと王女がヒロインを演じ始めました。
ということで、今日はここまです。

ありがとうございます!

また明日来ます。

ではまたノシ
669 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/25(水) 07:30:18.64 ID:+t6aODqIO
終わったと思ったらまた再開とはサービス満点だな!
今日も待ってるぞ
670 :限界 :のんびりきびきび再開します [saga]:2012/01/25(水) 22:54:26.29 ID:at6ef9x0o

隊長「……」シュン

シュタッ ←隊長着地

副隊長「はぁはぁはぁ」ハァハァ

隊長「……やはり限界が来たか」

副隊長「た、たい……ちょう?」ハァハァ

隊長「あれほど言っておいたというのに、お前ときたら……」

副隊長「……すみま……せん」ハァhァ

隊長「ったく」

忍者「隊長さん!」スタッ

勇者「……」スタッ

隊長「その顔は駄目だったみたいだな」

勇者「……はい」

忍者「すみません」

隊長「いや、仕方なかったんだ。戻って作戦を考えるぞ」

勇者「……はい」

副隊長「た、い、ちょう……」ハァハァ

隊長「俺が運んでやるから、お前は休んでろ」

忍者「副隊長さんは大丈夫?」

隊長「大丈夫だ。とりあえず戻るぞ」
671 :社長室 :レスありがとう! [saga]:2012/01/25(水) 22:56:42.88 ID:at6ef9x0o

スタッ! ←着地

戦士「おい! どうだった!?」

勇者「……ごめん、逃げられた」

戦士「なっ!?」

王様「……そうか」

王妃「王女……」

勇者「申し訳ありません!」

王様「……頭を上げよ」

勇者「しかし!」

王様「王女が連れ去られたのは、誰の責任でもない。謝るでない」

王妃「……私たちは避難しておくべきだったわね」

王様「それと、リーダーも一緒に連れ去られたのであろう?」

勇者「……はい」

王様「……」
672 :疲労困憊 [saga]:2012/01/25(水) 22:58:59.47 ID:at6ef9x0o

副隊長「はぁはぁ」ハァハァ

戦士「おい! 副隊長に何があった!?」

隊長「……ただの過労だ」

戦士「過労だと?」

隊長「ああ……こいつは超高速で移動していただろう? それは魔法によるものだが、身体能力があがったことに対して、体がついていけていないんだ」

魔王「それはおかしいのであるのだ! 魔法で移動速度を向上させる時には、体にかかる負荷を減らすようにもなっているはずなのであるのだ!」

隊長「……普通はな」

戦士「どういうことだ?」
673 :魔法の変わった使い方 [saga]:2012/01/25(水) 23:01:07.92 ID:at6ef9x0o

魔道士「……魔法の追加かしら?」

隊長「そうだ」

戦士「追加? なんだそれ?」

魔道士「通常、魔法は一度使えば、魔力が切れるまで、若しくは自分で解除しない限りは、その効果が続くわ」

戦士「そりゃそうだ」

魔道士「その状態で同じ魔法を使えばどうなるかしら?」

戦士「どうなるって……そんなことできないだろ」

魔道士「できるかできないじゃなくて、できたとしたら、どうなるかしら?」

戦士「あん? 何も変わらんだろ」

魔王「……それは少し違うのであるのだ」

戦士「何が違うっていうんだ?」

魔王「変わらないのは、その魔法自体の効果だけなのであるのだ」

戦士「はぁ? だから、何も変わらないんだろ?」

魔王「違うのであるのだ。魔法自体の効果は変わらないのであるのだが、その結果は変わってくるのであるのだ」

戦士「結果?」

魔王「高速魔法で例えると、自身の身体能力に対して、一定率の速度上昇効果があるのであるのだ」

戦士「そうだな」

魔王「そこに同じように高速魔法を使えば、速度上昇した身体能力に対して、さらに一定率の速度上昇効果があるのであるのだ」

戦士「……それだと、結果としては、更なる速度上昇が見込めるってことだな」

魔王「そうなのであるのだ」
674 :用法・用量を守ってお使いください [saga]:2012/01/25(水) 23:06:04.70 ID:at6ef9x0o

戦士「だが、そんなことできるのか?」

魔王「我にはできないのであるのだ」

魔道士「……普通はできないわね」

戦士「お前もできないのか?」

魔道士「私はできないというよりも、しないわ」

戦士「あん? なぜだ?」

隊長「それをすると、副隊長のようになるからだ」

戦士「……意味がわからないぞ」

隊長「速度上昇した状態で、さらに速度上昇させるということは、上昇率が通常の魔法よりも高くなるんだ。かなりの速度上昇となるが、身体保護効果は通常の上昇率に対してのものだから足りなくなってしまう」

戦士「だから使わないのか?」

魔道士「そんなところね」

隊長「俺たちの部隊では、この魔法は基本的には使用禁止としていた。と言っても、使えるやつは限られていたんだがな」

戦士「他の魔法でも同じようなことになるのか?」

隊長「それはわからん。他の魔法で使えるかどうかは、試していないからな」

戦士「そうか……」

魔道士「……基本的には、同じにはならないわ。今回のように速度上昇率というような、効果を割合で示すものだけよ」

戦士「そうなのか。少し使えそうだと思ったんだがな」

魔道士「それは無理ね。同様の結果を出したとしても、普通はひとつの魔法をいくつも発動させることはできないわ」

戦士「いや、別のやつにやってもらえばいいだろ?」

魔道士「それだと駄目よ。その場合だと、強い方だけの効果しか残らないわ」

戦士「そうなのか?」

魔道士「ええ。魔法は人それぞれで違っているわ。同じものを、同じように発動しなきゃ意味がないのよ。だから無理ってこと」

戦士「ややこしいな」

隊長「どっちにしろ、普通は使えねぇってことだ」

戦士「そうか」
675 :ちょっとしてから…… [saga]:2012/01/25(水) 23:08:10.62 ID:at6ef9x0o

副隊長「復活しました!」

隊長「ったく、お前は無理しすぎだ」

副隊長「ご心配をおかけして、すみませんでした」ペコリ

隊長「別に心配なんてしてねぇよ」フン

魔王「ツンデレなのであるのだ」

魔道士「デレたわね」

隊長「そんなんじゃねぇよ!」

忍者「それにしても、副隊長さんは特殊な魔法の使い方をしてたんだね」

副隊長「……隊長からお聞きしたのですね」

忍者「うん」

戦士「かなり便利そうだが、あそこまでへばるんじゃ、そうそう使えないな」

副隊長「……はい」

隊長「あの状況じゃ仕方ないっちゃ仕方ないしな。だが、鬼と対峙した時に、ああなると危険だから気をつけろよ」

副隊長「はい」

魔王「またデレたのであるのだ」ボソボソ
魔道士「デレデレね」ボソボソ
676 :行方不明 [saga]:2012/01/25(水) 23:09:44.14 ID:at6ef9x0o

魔道士「……」サササッ

勇者「鬼の居場所はわかりそうか?」

魔道士「……駄目ね。全ての衛星が使えないようになってるわ」

戦士「使えない? 何故だ?」

魔道士「ゲームの世界が表に出てるから、通信自体ができないみたいね」

忍者「……」

勇者「どうしようもないのか?」

魔道士「……無理ね。ここの建物の中だとどうにかなるんだけど、外とは一切繋がらないわ」

隊長「手詰まりか……」

魔王「これからどうするのであるのだ?」

魔道士「……」
677 :魔法って便利だね [saga]:2012/01/25(水) 23:13:37.62 ID:at6ef9x0o

忍者「ねぇ? ちょっといいかな?」

勇者「どうした?」

忍者「鬼の居場所なんだけど、多分わかるよ」

全員『えっ!?』

魔道士「ど、どうして!?」

忍者「えっと、探索魔法を使うだけなんだけどね」

全員『あっ!』

勇者「魔法のことをすっかり忘れてた!」

魔道士「この世界だと、ネットワークで大体のことができるから忘れてたわね」

戦士「魔道士に頼りきってたのが、仇になったな」

魔王「それで見つかりそうなのであるのだ?」

忍者「もう少し待ってね……えっと、これかな?」

勇者「見つけたのか!?」

忍者「えっと……うん、見つけたよ!」

勇者「どこだ!?」

忍者「……魔王城にいるよ」

戦士「魔王城って、あの魔王城か?」

忍者「うん」

隊長「ラスボスにふさわしい場所だな」

魔王「不法侵入なのであるのだ!!」ムキー

勇者「よし! すぐに行こう!」ダッ

隊長「落ち着け」ガシッ

勇者「な、何するんですか!?」バタバタ

隊長「王女が心配なのはわかるが、ちょっと落ち着け。そんなんじゃ鬼にやられるだけだ」

勇者「……すみません」ショボン
678 :研究の国 :別に伏線ではありませんよ? [saga]:2012/01/25(水) 23:15:08.60 ID:at6ef9x0o

副隊長「魔王城はどこにあるのですか?」

魔王「我らの世界のままであれば、北の国を越えたところにあるのであるのだ」

隊長「北の国か……」

副隊長「研究の国とも言われているところですね」

戦士「あの国は苦手だ」

魔道士「私は結構好きだけどね」

勇者「俺も苦手だな」

隊長「あそこの連中は頭でっかちだからな」

副隊長「魔法研究も進んでいるので、あそこの研究資料にはよくお世話になっていますね」

魔王「魔物の研究もやっているのであるのだ」

忍者「そう言えば、魔王の抑制魔法についても研究してたみたいだね」

戦士「そんなこともあったな」

魔王「人権侵害なのであるのだ!」ムキー

隊長「それで、場所は変わってないのか?」

忍者「うん」

戦士「どうやって行く?」

魔道士「私が転移魔法を使えればよかったんだけど……」

勇者「それは仕方ないだろ」

戦士「徒歩しかないか」ハァ

隊長「結構遠かったよな?」

戦士「ああ」

魔王「めんどくさいのであるのだ」
679 :あいつ……? [saga]:2012/01/25(水) 23:17:29.91 ID:at6ef9x0o

副隊長「……お姉様、何か乗り物はないのですか?」

魔道士「乗り物? ……その手があったわね」

戦士「あるのか!?」

魔道士「ええ。ちょっと確認してみるわ」ササッ

シュゥン ←モニター表示

隊長「おっ? これか?」

魔道士「ええ……だけど、駄目ね」

勇者「何が駄目なんだ?」

魔道士「動力部分が機能しないようになってるわ」

隊長「ちょっと待て! それはおかしくないか?」

魔道士「ええ」

勇者「どういうことだ?」

魔道士「誰かが壊したようね」

勇者「誰か?」

魔道士「ええ」

戦士「……あいつか?」

魔道士「そういうことね」

全員『……』

魔王「どうして乗り物を使えないようにしたのであるのだ?」

戦士「追いかけられることを嫌ったんだろ」

魔道士「それもあるけど、私たちの世界のものは、いろいろと使えなくしたかったんじゃないかしら」

隊長「ふむ……それは考えられるな」

戦士「ということは、武器なんかも使えない可能性があるってことだな?」

魔道士「そうね。開発部署が存在しないことになってるわ」

副隊長「つまり、私たちの世界と変わらないということですね」

魔王「元に戻ったと考えていいということなのであるのだ?」

隊長「そういうことだな」
680 :出発進行! [saga]:2012/01/25(水) 23:18:13.48 ID:at6ef9x0o

隊長「準備はいいか?」

全員『おー!』

隊長「それじゃあ行くぞ」

全員『おー!』
681 :??? [saga]:2012/01/25(水) 23:18:43.24 ID:at6ef9x0o

やっと出発したか

それじゃあ楽しませてもらっちゃうよぉ

うひゃひゃひゃひゃ

どれにしようかなぁ

まずは……こいつでいっかぁ
682 :のんびりのんびり [saga]:2012/01/25(水) 23:21:15.24 ID:at6ef9x0o
さて、また旅が始まるようです。
どのくらいの長さになるのかは、誰にもわかりません。
ということで、今日はここまでです。

待っていただき光栄でございますです。
読んでいただき、ありがとうございます。

また明日来ます。

ではまたノシ
683 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/26(木) 08:18:22.06 ID:YWOs0pNIO
今夜も投下あるのかwktk
684 :休憩中 :のんびり再開します [saga]:2012/01/26(木) 21:29:24.98 ID:4/bwwk8+o

隊長「天気いいな」

魔道士「ちょっと質問あるからマジレスしてみろ」カタカタ

勇者「あれ? それって……」

魔道士「そっちの世界で使ってたパソコンね」

戦士「いつの間に用意したんだ?」

魔道士「途中あったお店からパクッてきちゃった」テヘッ

隊長「おいっ!!」コラッ

忍者「けど、こういうのって久しぶりだね」

勇者「そうだな」

戦士「どうせいらんことに使うんだろ?」

魔王「我も使ってみたいのであるのだ!」

副隊長「……王女様も不憫なお方ですね」
685 :書き換え :wktkありがとうなのね! [saga]:2012/01/26(木) 21:34:16.68 ID:4/bwwk8+o

戦士「本当に俺たちの世界と何も変わらないな」

忍者「人もあまり変わってなさそうだね」

勇者「だけど、人数が多い気がしないか?」

魔王「だいぶ増えてるのであるのだ」

副隊長「ここの人たちはどちら側なのでしょうか?」

魔道士「……多分私たちの世界の人たちね」

勇者「ん? それだとおかしくないか?」

戦士「世界が変わったというのに、普通に生活してるぞ」

隊長「ふむ……何かしらの魔法なんじゃないか?」

戦士「そんなことできるのか?」

魔王「……できなくはないのであるのだ」

忍者「魔王も似たようなことしてたもんね」

魔王「面倒なのであるのだが、時間さえあればどうにかなるのであるのだ」

勇者「魔王もできるのか?」

魔王「……膨大な魔力と、かなりの体力、精神力を使えばできなくもないのであるのだ。それでも時間がかかりすぎるのであるのだ」

戦士「それってできないに等しいんじゃないのか?」

魔道士「……システムをいじれば、できると思うわ」

隊長「それをやったということか?」

魔道士「そうね」

副隊長「その為の時間稼ぎだったということでしょうか」

戦士「だが、そんなことはできない状況だったんじゃないのか?」

魔道士「自動操作で時間が経てば処理するようにしておくこともできただろうし、私たちに気づかれないように操作してたのかもしれないわ」

隊長「……厄介だな」

全員『……』
686 :??があらわれた! [saga]:2012/01/26(木) 21:39:48.79 ID:4/bwwk8+o

??「色々と悩んでいるようだな」

魔道士「っ!?」

勇者「お、お前は!!」

戦士「生きてたのか!?」

??「ふん。生きていたら何か問題でもあるのか?」

隊長「……魔道士の兄か」

忍者「弱いくせに性懲りもなく、やられに来たんだね」
687 :天使 [saga]:2012/01/26(木) 21:44:18.05 ID:4/bwwk8+o

??改め兄「ふん。久しぶりだな」

魔道士「……」

兄「相変わらずの無視か? ふん、本気を出せば無視もできないだろう」スッ

ゴキゴキッメキョッ ←兄変形中

忍者「うわっ、気持ち悪い!」ウエッ

隊長「な、なんだありゃあ!?」

兄「ぶびゃりゃっ! われぎょじょがじゃいぎょーーーーー!!」ギャギャギャ

副隊長「これが……天使の本来の姿……」

魔王「気持ち悪いのであるのだ」

魔道士「……」

勇者「魔道士……」

戦士「……いいか?」

魔道士「別に本当の兄じゃないし……やっちゃえ」

勇戦『じゃあ遠慮なく』
688 :事後 :勇者さんと戦士さんが本気を出しちゃいました [saga]:2012/01/26(木) 21:49:47.46 ID:4/bwwk8+o

あらよっと ←一瞬でしたが色々ありました

勇戦『余裕のよしこちゃん!!』

副隊長「天使は弱いわけじゃないのですが……」

忍者「あの頃よりさらに強くなってるから天使じゃ相手にならなかったね」

隊長「これが本当の瞬殺か」

魔道士「私と同じ姿から天使化とかやめてほしいわね」

魔王「何もすることがなかったのであるのだ」

隊長「それじゃあ気を取り直して進むか」

全員『おう!』
689 :道中での戦闘 :兄戦はもう終わりですよ? [saga]:2012/01/26(木) 21:54:51.14 ID:4/bwwk8+o

隊長「ふう」

副隊長「いい運動になりましたね」

忍者「おつかれさま!」

戦士「……お前たち二人は、特別部隊の中でも突出した強さじゃないのか?」

隊長「そんなことを思ったことはないぞ」

副隊長「隊員たちは頼りになる人ばかりですよ」

戦士「だが、特別部隊のやつらじゃ魔人を倒すのは苦労するだろう?」

隊長「そうだな」

戦士「その魔人をお前たちは二人がそれぞれ一体ずつ倒してるじゃないかよ」

忍者「出会った頃の私たちより強いんじゃないの?」

隊長「それは褒めすぎだ」

勇者「ですが、魔人相手に苦戦しないのは凄いことだと思いますよ!」

副隊長「特別部隊のトップに立つというのであれば、たとえ相手の実力が上であっても、一度見極めた相手であれば負けるような失態はおかしません。それが特別部隊の強さです」

隊長「魔人は強いが、対策さえ立てれりゃどうにかなるんだよ。まぁ、流石に鬼相手じゃどうしようもないがな」

魔王「凄いのであるのだ!」

戦士「流石と言うべきだな」

魔道士「美容院にはマイシャンプーは持って行かないと駄目だろ。とマジレスしてみる」カタカタ

勇者「……それはやめてやれ」
690 :道中での戦闘2 :ちょっぴりペースアップできればいいな [saga]:2012/01/26(木) 21:57:10.54 ID:4/bwwk8+o

勇者「ふう」

戦士「こんなもんか」

忍者「今回は数が多かったね」

魔王「疲れたのであるのだ」

魔道士「お疲れ様」

隊長「……すげぇな」

副隊長「まさか20体もの魔人を苦戦することなく倒すとは……」

隊長「さっき褒められたのが、嫌味にしか聞こえなくなるな」ハァ

戦士「気のせいだろ」

勇者「魔道士がいればもっと凄いですよ」ニコッ

隊長「うわっ! 自慢しやがったぞ、このガキ!」キーッ

勇者「ガ、ガキって……」ヒクッ

戦士「おいおい、口悪くなってるぞ」

魔王「我はそこまで倒せてないのであるのだ」

隊長「いやいやいや、あんさんがおらなんだら、もっと時間かかるべさ! 魔法と呪術を惜しげもなく披露したヤツの台詞じゃないべさ!」ダベ

魔王「……」ヒクッ

戦士「おいおい、口調変わってるぞ」

忍者「私もそんなに倒してないけどね」

隊長「無音で容赦なくお倒しになられたお方の台詞とは、思えないのでござるよ!」ゴザル

忍者「容赦なくとかそんなことないもん!」ムキーッ

戦士「おいおい、ござるってどこの侍だよ」

副隊長「隊長、落ち着くっちゃよ!」

戦士「いや、お前も落ち着け」

隊長「やだやだー!」ジタバタ

戦士「……」

副隊長「あらやだ可愛い」

戦士「……さて、そろそろ行くか」

隊長「おい!」オイッ

戦士「……」

隊長「シカトっすか? そんなことしちゃうっすか?」マジッスカ!?

副隊長「マジで切れる5秒前な感じぃ〜」MK5

戦士「うぜぇ!」
691 :組織管理 [saga]:2012/01/26(木) 21:58:02.09 ID:4/bwwk8+o

勇者「それにしても魔人の数が増えたな」

戦士「そうだな」

魔道士「多分、この世界が現われた時に増えたんでしょうね」

隊長「厄介だな」

副隊長「魔物の数も増えているようですね」

忍者「魔王は魔王なんだからどうにかできないの?」

魔王「やつらは我のことがわかっていないようなのであるのだ」

隊長「威厳のかけらもありゃしねぇな」

魔王「低俗な魔物では、我とは接点がないのであるのだ!」ムキーッ

隊長「管理体制に問題があったんじゃねぇのか?」

魔王「管理なんてものはしていないのであるのだ」エッヘン

隊長「……威張れることじゃねぇよ」ヤレヤレ
692 :とある町 [saga]:2012/01/26(木) 21:59:13.67 ID:4/bwwk8+o

副隊長「やっと着きましたね」

隊長「とりあえず今日はこの町で一泊するぞ」

忍者「おっふろ! おっふろっ!」ルンルン

副隊長「お、お姉様! お背中お流しいたしますです!」ツー

戦士「鼻血出てるぞ」

魔道士「私は魔王と入るもん!」

魔王「わ、我であるのであるのだ?」

魔道士「うん」

魔王「……我はツルペタだから一人で入りたいのであるのだ」ボソボソ

忍者「魔道士の人でなし!!」

魔道士「な、なんでよ!?」

忍者「べ、別に好きでちっちゃいんじゃないもん!」ムキーッ

魔道士「私だって好きで大きくなったわけじゃないわよ!」

忍者「あーーっ! 今のは言っちゃいけないんだよ!」プンプン

戦士「こんなとこでそんな話を大声でするな」ペシペシ

魔忍『あいたっ!』
693 :宿の部屋 [saga]:2012/01/26(木) 22:00:32.11 ID:4/bwwk8+o

全員『……』

勇者「これは……どういうことだってばよ!?」

隊長「……副隊長! これはなんだ!?」

副隊長「何って宿泊する部屋ですが?」

隊長「それはわかってる! なんで一部屋なんだよ!」

副隊長「予算の都合です。今回の人質奪還作戦の経費は全て特別部隊の予算の中から捻出しています。ぶっちゃけ足りないんですよ」ゲットバッカーズ

隊長「……」

副隊長「これでもまだマシなんですよ?」

隊長「……」

魔王「人のこと笑えないのであるのだ」ボソッ

隊長「っ!?」ドキッ

勇者「えっと、費用に関してはこちらでもちますので……」

副隊長「いいのですか!?」

勇者「はい」

戦士「流石にダブルの部屋に7人は無理がありすぎるだろ」

魔道士「男女比3:4で一部屋に泊まることになったけど何か質問ある?」カタカタ

戦士「やめれっ!」ペシッ

魔道士「あいたっ!」
694 :牛丼専門店? [saga]:2012/01/26(木) 22:01:45.83 ID:4/bwwk8+o

戦士「とりあえず空いてた2部屋は押さえられたな」

忍者「お腹すいた……」

戦士「……先にメシ行くか」

隊長「そうだな」

忍者「わーい!」

魔道士「今とある町にいるけどオススメのメシ屋教えろください」カタカタ

戦士「何処行く?」

魔王「ハンバーグが食べたいのであるのだ!」ハイッ

忍者「えーっ!? お寿司がいい!」

隊長「飲み屋じゃ駄目なのか?」

戦士「飲む気満々かよ」ハァ

勇者「でも飲み屋って色んな種類の食べ物があるからいいんじゃないか?」

魔道士「オススメは牛丼専門のお店らしいよ」カタカタ

隊長「……それ普通の牛丼屋か?」

魔道士「ん〜、何か暗黙の了解があるみたいだね。あっ、大人数だと駄目なんだって」

戦士「変なm

勇者「戦士! それ以上言っちゃいけません!!」

戦士「お、おう」

副隊長「……王女様は本当に不憫なお方ですね」
695 :飲み屋 [saga]:2012/01/26(木) 22:02:39.75 ID:4/bwwk8+o

隊長「それじゃあ……」スッ

全員『かんぱーい!』ガッチャマーン

魔魔『だれだ! だれだ! だr

戦士「やめろ」ペシペシ

魔魔『あいたっ!』

魔道士「今回は気合入れた内容だったのに」ブーブー

魔王「そうだそうだなのであるのだ」ブーブー

戦士「うるさい!」ペシペシ

魔魔『あいたっ!』

勇者「……平和だな」

忍者「楽しいね」

隊長「気抜きすぎだろ」

副隊長「魔王さんがお姉様と仲良くしている……負けられないです!」

隊長「何を競ってんだ、何を……」ハァ
696 :魔王 [saga]:2012/01/26(木) 22:06:12.11 ID:4/bwwk8+o

わいわいがやがや ←飲み屋独特の雰囲気

忍者「この町は平和だね」モギュモギュ

勇者「魔物に襲われている感じもないな」モグモグ

戦士「そもそも俺たちの世界とは別だから、魔物に襲われてる世界というのがないんじゃないのか?」グビグビ

隊長「その辺は違うだろうな」ゴクゴク

副隊長「そうですね。以前この町に来たときは、頻繁に魔物に襲われていて貧しい町でしたから」

魔道士「最強だと思う漫画のキャラクターかいてけ」カタカタ

魔王「わ、我は指示していないのであるのだ!」アタフタ

勇者「魔王がそんなことしないってわかってるって」ゴクッ

戦士「お前って本当に魔王らしくないよな」モグモグ

魔道士「スペランカー先生は最弱だしゲームキャラだろ」カタカタ

魔王「勇者たちが我を倒しに来たときはとても焦ったのであるのだ」モギュギュ

勇者「……なんだか俺たちが悪者みたいだな」モグモグ

戦士「よくよく考えてみると、魔王って何もしていないのか?」モグモグ

魔王「何もしてないのであるのだ。ただ抑制魔法を使っていただけなのであるのだ」モグモグ

魔道士「スペランカー先生が4コマ漫画……だと……?」カタカタ

忍者「普段は何してたの?」クピッ

魔王「何もしていなかったのであるのだ。来る日も来る日も、外の景色を眺めたりしてただけなのであるのだ」モッギュ

勇者「……一人で?」ゴクッ

魔王「そうなのであるのだ。あるものといえば、寝る場所と食べる物だけだったのであるのだ」グビグビ

戦士「それヒマすぎないか?」ゴクゴク

魔道士「アニメ……だと……?」カタカタ

魔王「ヒマすぎて死ぬかと思ったのであるのだ!」ゴリゴリ

隊長「それで人間を襲ったりはしなかったのか?」ゴクゴク

魔王「そんなことはしないのであるのだ! そもそも我は人間を襲ったことなんて一度もないのであるのだ!」ウキーッ

魔道士「ソース出せよ」カタカタ

忍者「オイスターでいい?」ドーゾ

勇者「忍者、魔道士のことは放っておきなさい」コレッ

忍者「うん、ごめんね」ペコリ

隊長「……じゃあ何故魔王は悪者にされていたんだ?」ゴクゴク

魔王「そんなこと我が知っているはずがないのであるのだ」グビッ
697 :もういいってば…… [saga]:2012/01/26(木) 22:07:27.79 ID:4/bwwk8+o

副隊長「……魔王が悪者だと設定されていたのでしょうね」

戦士「設定?」

副隊長「はい。その、私たちが存在すr

隊長「副隊長!」

副隊長「っ!」ビクッ

全員『……』

魔道士「……魔王……ごめんなさい」

全員『っ!!』

魔王「べ、別に気にしていないのであるのだ!」アタフタ

副隊長「す、すみません! 私が変なことを言ったばっかりに!」アワワ

魔道士「……」ズーン

隊長「……ったく。誰も気にしてないって言ってんだから、お前もいい加減しつこいぞ! もう気にすんじゃねぇよ!」

魔道士「……うん」

戦士「お前はいつも通り馬鹿やってりゃいいんだよ」

忍者「そうだよ!」

魔道士「……ありがとう」

全員『……』

忍者「……でも、私はヒロインになりたかったなぁ」

隊長「ぷっ!」ゴホッ

忍者「あっ! 今笑ってでしょ!」ムキャーッ

隊長「すまんすまん」ハハッ
698 :チームワーク [saga]:2012/01/26(木) 22:08:41.41 ID:4/bwwk8+o

戦士「……ヒロインがいるんだったら、ヒーローもいるのか?」グビッ

男共『……』

隊長「……俺のことだな」フッ

副隊長「それはあり得ません!」キッパリ

忍者「ないね」キッパリ

魔王「ないのであるのだ」キッパリ

戦士「無理」キッパリ

隊長「お、おまえらなぁ」ヒクッ

魔道士「……ふふっ」

隊長「おっ? やっと笑ったな」

魔道士「えっ?」

戦士「辛気臭いのは嫌いだろ?」

忍者「楽しい方がいいよね!」

魔王「いつもの魔道士でいてほしいのであるのだ」

副隊長「私はいつでもお姉様が大好物です!」ハイッ

隊長「その言い方は違うだろ……」ハァ
699 :ペロッ……これは……愛? [saga]:2012/01/26(木) 22:09:53.07 ID:4/bwwk8+o

魔道士「みんな……ありがと」ニコッ

勇者「……やっぱ魔道士は笑顔でいる方が似合ってるぞ」

全員『っ!?』

勇者「えっ?」

隊長「今の表情……お前もしかして……」

魔王「……意外なのであるのだ」

勇者「へっ?」

隊長「まさか魔道士のことが好きだったとはな」

勇者「えっ!? なななななんでそうなるんですか!?」アタフタ

隊長「いや、だってなぁ?」ナァ?

魔王「普通はそんな台詞出てこないのであるのだ」ウンウン

勇者「いやいや、それはあり得ないですから!」ナイナイ

魔道士「……ポッ」ポッ

勇者「お前も何赤くなってんだよ! 否定しろよ!」ムキーッ

忍戦副『……』ジー

隊長「おっと? もしかして修羅場か?」コレヤバイ?

魔王「もしかしなくても修羅場なのであるのだ」ヤバイヨヤバイヨ

魔道士「勇者……」ウルウル

勇者「涙目上目遣いとか、絶対わざとだろ! 賢者さんの時と同じパターンじゃないかよ!」ウガー

魔道士「……」チッ

勇者「今舌打ちしたよね? ねぇ?」ネェ?

わーわー

隊長「ちょっとからかっただけで、ここまで盛り上がるのかよ……」ヤレヤレ

魔王「楽しいのであるのだ」ゴクッ

隊長「今夜は長くなりそうだな」グビッ

わいわい
700 :のんびりのんびり :ななひゃーーーーっく! [saga]:2012/01/26(木) 22:17:21.38 ID:4/bwwk8+o
楽しげな雰囲気ですが、今日はここまでです。
兄は相変わらずで安心しました。

今気づいたけど、>>600で ごひゃーーーっく! とかダセェです。

読んでくれてありがとうございます。
レスもありがとうございますです。

また明日……来れるようにしたいです。

ではまたノシ
701 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/26(木) 23:17:13.23 ID:I1OSPG9DO
お姫さま忘れられてるとか
平和だな
702 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(-長野) [sage]:2012/01/27(金) 00:10:05.20 ID:XxRSESwAO

兄編のどシリアスは何だったんだwwww
703 :宿 :のんびり再開します [saga]:2012/01/27(金) 21:56:01.32 ID:+OMcAwlLo

忍者「宿に着いたであります!」ビシッ

魔道士「……」

副隊長「おやおや、何かお困りですか?」オヤオヤ

魔王「……」

勇者「虎牙破斬!」ビシュビシュ

戦士「……」

隊長「……こいつらマジでうぜぇな」

勇忍副『うひゃひゃひゃひゃ!』

戦士「飲みすぎだろ……」

隊長「酔っ払いって醜いな……」
704 :部屋割り :レスありがとう [saga]:2012/01/27(金) 22:00:57.31 ID:+OMcAwlLo

魔王「部屋割りはどうするのであるのだ?」

隊長「……」チラッ

勇忍副『だっだーん! ぼよよんぼよよん』

隊長「……」

戦士「酔っ払いは一部屋にまとめて放り込んでりゃいいだろ」

魔道士「じゃあ私と戦士、魔王と隊長って感じかにゃ?」

戦士「……おかしいだろ」ハァ

隊長「あん? そういう関係か?」

魔王「わ、我らのことは気にせずお二人でどうぞなのであるのだ」アタフタ

戦士「ちげぇよ!」

魔王「そ、そんな!? 私のことは遊びだったのね!」オヨヨ

隊長「……ひどいやつだな」

魔王「女の敵なのであるのだ!」

戦士「違う!! 何もしてないぞ!」

隊長「あん? ナニをしたって?」

戦士「何もしてない!」

魔道士「ひどいおかt

戦士「お前は黙ってろ! 俺と隊長、魔道士と魔王でいいだろ」

隊長「待て! 俺にそっちの気はないぞ?」

戦士「俺もねぇよ!!」ウガー

魔王「……納得なのであるのだ」

戦士「納得するなっ!」

魔道士「私よりもその男の方が好きなの!?」ウルウル

戦士「好きじゃねぇ!!」

魔道士「えっ? だったら私のことが好きなの?」パァ

戦士「そうじゃねぇ!」

隊長「だったr

戦士「もう黙れぇぇぇ!!」
705 :宿の部屋1 :人質の二人が別の人なら、皆がんばってたかも……? [saga]:2012/01/27(金) 22:05:06.40 ID:+OMcAwlLo

隊長「とりあえずこいつらを放り込んでおくか」

勇者「おれはゆうしゃだー」バタバタ

戦士「暴れるなよ」ヨイショ

忍者「いいえ、わったっしはぁ、おとめざのおんなぁ〜」ラララー

魔道士「ほらほら、ベッドはこっちよぉ」ヨイショ

副隊長「いくぞーーー! いーち! にー! さーん」

魔王「だぁーーー!」ヨイショッ

ポイッ×3 ←酔っ払いをベッドへ投下×3

隊長「……ひでぇな」
706 :廊下 :兄は何度書き直しても活躍してくれないとです [saga]:2012/01/27(金) 22:10:07.38 ID:+OMcAwlLo

戦士「それで、部屋割りは男と女で分けていいな?」

隊長「ああ」

魔王「問題ないのであるのだ」

魔道士「そ、そんな……わたs

戦士「よし、いいな。それじゃあな」ガチャッ

隊長「もう少し飲むか」パタン

魔道士「……無視されるのはツライのよ?」

魔王「我らも部屋に行くのであるのだ」ガチャッ

魔道士「そうね。一緒にお風呂入るわよ!」

魔王「……わかったのであるのだ」

魔道士「やっと観念したわね。どうしてやろうかしら?」ウフフ

魔王「変なことはしないでほしいのであるのだ!」パタン
707 :入浴シーン :なんと温泉があるようです [saga]:2012/01/27(金) 22:15:17.96 ID:+OMcAwlLo

ザバーッ! ←お湯で流してます

チャプン   ←温泉に入りました

隊長「くぅーーーっ!」ハフー

戦士「……おっさんだな」

隊長「うっせぇよ。それにしても温泉があるとはな」

戦士「安らぐな」

隊長「ああ」

戦士「……」

隊長「……」

戦士「それで? これからどうするんだ?」

隊長「そうだな……とりあえず魔王城に行くしかないだろう」

戦士「まぁそれしかないな」

隊長「この町にはなかったが、いい武器が手に入ればいいんだが……」

戦士「できれば早めに手に入れたいもんだ」

隊長「流石に使い慣れていないものじゃ、鬼とは戦えないか?」

戦士「戦えないわけじゃないが、武器の感触を確かめていないと、いざという時に何があるかわからないからな」

隊長「確かにそれは一理ある」

ヤメルノデアルノダー
ヨイデハナイカ

戦士「……」

隊長「……あいつら何やってんだ?」
708 :宿の部屋3 [saga]:2012/01/27(金) 22:18:10.06 ID:+OMcAwlLo

魔道士「いい湯だったわねぇ」ポカポカ

魔王「うう……もうお嫁にいけないのであるのだ」

魔道士「ちょっとやりすぎちゃったわね。ごめんね」

魔王「許さないのであるのだ!」

魔道士「……だったら責任を取るわ……俺に付いて来いよ」キラッ

魔王「にゃ、にゃにを言っちぇるのでありゅのだ!?」アタフタ

魔道士「そこまで噛まなくてもいいじゃん……慌てた振りしてるだけでしょ?」

魔王「すみません、かみまみたなのであるのだ」

魔道士「わざとじゃない!?」

魔王「わざとなのであるのだ」ププッ

魔道士「……もう、このネタはやめましょう」

魔王「わかったのであ……」ピクッ

魔道士「? どうしたの?」

魔王「……何かいるのであるのだ」ボソッ

魔道士「っ!? な、なにかわかるかしら?」ボソッ

魔王「……わからないのであるのだ」ボソッ

魔道士「わからない?」ボソッ

魔王「人間か魔物のどちらかなのであるのだ」ボソッ

魔道士「人間か魔物……」ボソッ

ガタン

魔王「我の後ろに隠れているのであるのだ」

魔道士「ええ」
709 :宿の部屋2 [saga]:2012/01/27(金) 22:19:43.62 ID:+OMcAwlLo

戦士「ふぅ。なかなかいい温泉だったな」ポカポカ

隊長「悪くないな……ん?」ピクッ

戦士「……」ピクッ

隊長「……気づいたか?」ボソッ

戦士「ああ」ボソッ

隊長「完全に囲まれてるな」ボソッ

戦士「……この気配は、もしかして……」ボソッ

隊長「どうした?」ボソッ

戦士「…………」

隊長「おいっ」ボソッ

戦士「……なぁ?」ボソッ

隊長「なんだ?」ボソッ

戦士「この町は……俺たちの世界だった時は……」ボソッ

隊長「……この町はとある寂れ気味の町で、全町民の死亡が確認された町だ」ボソッ

戦士「そうか……」

隊長「何か知ってるのか?」ボソッ

ガタン ←物音

戦士「……あとで説明する」チャキッ
710 :宿の部屋3 [saga]:2012/01/27(金) 22:23:34.68 ID:+OMcAwlLo

バターン!        ←ドア破壊

魔道士「っ!?」

魔王「ふんっ!」

ズババババババババ ←風系魔法

ギャーーーッ!     ←悲鳴

魔道士「いきなりっ!?」

魔王「先手必勝なのであるのだ!」フフン

魔道士「あれが一般人だったらどうするのよ!」

魔王「あっ……ど、どうにかなるのであるのだ?」アセダラダラ

魔道士「はぁ……」ヤレヤレ

ドガーン         ←壁ぶち抜き

魔王「っ! 魔道士! 部屋の真ん中にいるのであるのだ!」

魔道士「っ! う、うそでしょ?」

魔王「魔道士! どうしたのであるのだ!?」

ジャリ          ←相手が破片とかを踏みしめながら寄ってくるよ

魔道士「ど、どうして!?」

町長「お久しぶりでございます」ペコリ

町民's『お久しぶりでございます』

魔王「人間……ではないのであるのだ?」

魔道士「……」
711 :宿の部屋2 [saga]:2012/01/27(金) 22:25:38.10 ID:+OMcAwlLo

ドンドンドンドンドン!     ←ドアノック

隊長「……」

戦士「……」

隊長「……魔道士たちじゃないよな?」

戦士「それだったら声をかけるだろ」

隊長「……従業員とかでもないよな?」

戦士「それも同じだろ」

隊長「……」

戦士「……」

ドンドンカッカッドドドドン! ←ドアノック

隊長「……いい加減鬱陶しいな」

戦士「こっちから行くか?」

隊長「そうだな」スッ

ドガーン            ←ドア破壊

隊長「うおっ! 壊すんだったら最初からそうしろよ!」

戦士「やはりそうか……」

隊長「あん?」

マッチョ「お久しぶりです」ムキムキ

町民's『お久しぶりです』

隊長「一般人……じゃねぇな?」

戦士「……」
712 :宿の部屋3 [saga]:2012/01/27(金) 22:29:46.44 ID:+OMcAwlLo

町長「私たちは一体何のため生きているのでしょうか?」

魔道士「……」

町長「町民が魔物に変わってしまうのは何故でしょうか?」

魔道士「……」

町長「苦しい生活を強いられるのは何故でしょうか?」

魔道士「……」

町長「全ては魔道士様のせいです。そして……また殺されるのですね。魔道士様のせいで私どもは死ぬのですね」

魔道士「……」

ズバババ     ←魔法

町長「うぐっ!」

魔王「うるさいのであるのだ」ギロッ

魔道士「ま、魔王?」

町長「あ、貴女様もつくられた存在です。全てはそこにいる魔道士様がやったことです。それでも貴女様は魔道士様の味方になるおつもりですか?」

魔王「黙れと言っているのであるのだ!」ズバババ

町長「うっ!」

魔王「いちいち癪に障るやつなのであるのだ。どう生まれたかなど、どうでもよいのであるのだ! 自分の生き様を自分で決めることができないくせに、粋がるではないのであるのだ!」

魔道士「魔王……」

町長「……貴女様は人間の私を殺せるのですか?」

魔王「我は……我は魔王なのであるのだ。人間風情にとやかく言われる筋合いはないのであるのだ」

町長「なっ!?」

魔王「死ぬがよいのであるのだ! 暗焔魔法!」

ジュゥゥゥゥ! ←暗焔魔法
713 :宿の部屋2 [saga]:2012/01/27(金) 22:40:51.70 ID:+OMcAwlLo

隊長「……おい」

マッチョ「……」ムキムキ

戦士「……」

隊長「無視してんじゃねぇよ! おいっ! そこの筋肉やろう! お前は何者だ!?」

マッチョ「私はマッチョです」ムキムキ

隊長「そうか……って、ちげぇよ! 名前なんてのはどうでもいい! お前は……人間なのか?」

マッチョ「……はい、人間です」ムキムキ

隊長「そうか……それで、何しにここへ来た?」

マッチョ「あなた方を……殺しに来ました」ムキムキ

隊長「へぇ……」

戦士「隊長、お前は下がってろ」ザッ

隊長「あん? 何勝手に決めてんだ?」

戦士「こいつらは人間だ。お前の手を汚す必要はない」

隊長「……」

戦士「だから下がっていろ」

隊長「……とりゃっ!」

ビシッ!     ←隊長チョップ

戦士「うっ! な、何を?」

隊長「いや、だからなんでお前が勝手に決めてんだ?」

戦士「……」

隊長「……お前は知らないようだから言っておくが、俺たち特別部隊は魔物だけを相手に戦っていたわけじゃねぇぞ」

戦士「……どういうことだ?」

隊長「犯罪者と戦うこともあるということだ。時には殺してしまうことだってある」

戦士「……」

隊長「相手が人間ということだけで迷いが生じてる時点で……お前の方が邪魔だ」

シュッ!     ←隊長移動

戦士「なっ!?」

隊長「これ以上面倒なことにならないうちに、死んどけよ」シュッ

マッチョ「っ!!」ムキッ

ドガーーン! ←なんか色々すごいよ
714 :宿の部屋3 [saga]:2012/01/27(金) 22:44:04.79 ID:+OMcAwlLo

魔道士「……滅茶苦茶するわね」

魔王「……寝る場所がなくなってしまったのであるのだ」

魔道士「まぁこんな状況じゃ仕方ないわね」

魔王「そうなのであるのだ! 仕方ないのであるのだ!」

ガラガラッ  ←瓦礫をどけましょう

魔魔『っ!?』

町長「あいたたっ。いきなり何をなさいますか」

魔王「……あれを耐えるとは、なかなかやるのであるのだ」

魔道士「……」

町長「魔道士様はお気づきでしょうか? 私は以前の私とは違うのです」

魔王「? 前はもっと弱かったのであるのだ?」

町長「そうです。先ほどの攻撃など耐えられるはずがございません」

魔王「……」

町長「お教えいたしましょう。私どもは膨大な量の魔力を頂戴したのです。そのことによって、無限なる力を得たのです」

魔王「無限なる力なのであるのだ?」

町長「ええ。今の私どもに敵は存在しないのです」

魔王「……片腹痛しなのであるのだ!」

町長「むっ?」

魔王「たったそれっぽっちの魔力が無限の力なのであるのだ? 馬鹿馬鹿しいのであるのだ!」

町長「……強がっていられるのは今のうちだけでございます」

シュン!   ←町長消える

魔魔『っ!?』

魔王「転移魔法なのであるのだ!」

魔道士「っ!」ゾクッ

スッ      ←魔道士の背後に町長

魔王「魔道士!!」ダッ

町長「お別れです」シュッ

ドガッ!
ドガーン! ←攻撃され吹っ飛んだよ
715 :宿の部屋2 [saga]:2012/01/27(金) 22:47:47.42 ID:+OMcAwlLo

隊長「ここに来ているということは、勇者の部屋と魔道士の部屋も同様の状況になってそうだな」

戦士「さっきから騒がしいし多分そうだろうな……」

隊長「勇者のところは全員が酔いつぶれてる。先にそっちに行くぞ!」

戦士「……待て!」

隊長「どうした?」

戦士「……こっちもまだ終わっていないぞ」

ガラガラッ        ←瓦礫を押しのけこんにちは

隊長「なん……だと……!?」

マッチョ「ふぅ。今回は楽しませてあげられそうです」ムキムキ

隊長「ちっ……戦士は下がってろ」

戦士「断る! ……あそこまで言われちゃ俺も戦うしかないだろ」

隊長「……好きにしろ」

マッチョ「では、行きます」ムキッ

シュン!         ←マッチョ消える

隊長「転移魔法だ! 戦士、右に二歩移動しろ!」

戦士「っ!」タタッ

ドガーーーーーン! ←マッチョ攻撃空振り

戦士「……なんて攻撃力だ」

シュン!        ←また消えた

隊長「ちっ! 今度はこっちか」シュッ

ドガガン!       ←マッチョ攻撃は相変わらず物を壊すだけ

戦士「おらぁっ!」シャッ

マッチョ「っ!」ムキッ

シュン!        ←また移動

隊長「戦士! 後ろだ!」

マッチョ「これは躱せますか?」ムキキッ

戦士「っ!?」

ドガーーーーン   ←すっごい攻撃
716 :宿の部屋1 [saga]:2012/01/27(金) 22:49:46.12 ID:+OMcAwlLo

勇者「すぴーすぴー」zzz

忍者「すーすー」zzz

副隊長「おねぇ……さま……むにゃむにゃ」zzz

カチッ      ←ドアロックオープン

キィ       ←ドアゆっくりオープン

勇者「すぴーすぴー」zzz

忍者「すーすー」zzz

副隊長「おとうと……さま……むにゃむにゃ」zzz

スッ       ←侵入者たちが武器を振り上げている模様をお送りします

ドスドスドスッ ←侵入者たちの攻撃
717 :のんびりのんびり [saga]:2012/01/27(金) 22:55:22.21 ID:+OMcAwlLo
キリがいい気がするので、
今日はここまでです。
懐かしい人たちが出てきました。

ここまで読んでくれて感謝です。
レスもありがとうございます。

次回の予定なのですが、ちょっと未定となります。
すみません。

雪が降って大変な地域がありますが、
事故等お気をつけください。

ではまたノシ
718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/28(土) 00:25:47.01 ID:bJKuJ4JGo
美容院スレw
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/28(土) 00:31:55.08 ID:bJKuJ4JGo
720 :のんびりのんびり [sage]:2012/02/04(土) 21:37:23.30 ID:xHoL2y5Ro
一週間以上経過してるので報告だけです。

ちょっと投下できないです。
すみません。
次回も未定です。
来週中にはまた来ます。

ここまで読んでくれてる方、ありがとう。
レスもありがとうです。

ではまたノシ
721 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/04(土) 21:40:21.85 ID:dj8Qwg7Oo
待ってるでー
722 :宿の部屋3 :のんびり再開します [saga]:2012/02/06(月) 21:37:51.43 ID:7JtJtEdgo

魔王「魔道士!!」

魔道士「よしっ!」グッ

魔王「……あれっ? ど、どういうことなのであるのだ?」

魔道士「思った以上に体は動かせそうね」コキッ

魔王「戦えるのであるのだ?」

魔道士「ええ。高位魔法は使えなくなってるけど、元々魔法補助なしでも体術はそこそこいけてたし、無茶しなければなんとかなりそうね」

魔王「そうなのであるのだ。では、さっさと片付けてしまうのであるのだ」

魔道士「反撃開始ね!」

魔王「……反撃というほどでもないのであるのだ」

魔道士「気分よ、気分」
723 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/06(月) 21:39:22.88 ID:/Mnl7re8o
          ∧_∧
    ∧_∧  (´<_`  ) 来たか
   ( ´_ゝ`) /   ⌒i
   /   \     | |
  /    / ̄ ̄ ̄ ̄/ |
__(__ニつ/  FMV  / .| .|____
    \/____/ (u ⊃
      ガタッ
724 :宿の部屋2 :レスありがとう [saga]:2012/02/06(月) 21:39:28.13 ID:7JtJtEdgo

マッチョ「今の攻撃を直撃しては、助かりません」ムキムキ

隊長「戦士!」

ガラガラ ←瓦礫が邪魔でした

戦士「よいしょっと……このくらいなら、赤鬼と青鬼の方が断然強いな」ヤレヤレ

マッチョ「なっ!?」ムキムキ

戦士「お前も強くなったみたいだが、それ以上に俺も強くなってるんだ」

隊長「……余裕だな」

戦士「転移魔法なんて無駄に覚えてきやがって。男だったら真っ向から向かって来い!!」

マッチョ「くっ!」

隊長「……既に気づいてると思うが、俺は転移魔法の移動先が大体わかる。これ以上無駄なことはせず、素手で戦ってみろよ……あいつとな」

戦士「ん? 俺か? ったく、相変わらずの人任せだな」

隊長「そっちの方が楽しいだろ?」

戦士「……まあな」ニヤッ

マッチョ「……わかりました。以前の雪辱を晴らさせていただきます」ムキムキ

戦士「来い!!」
725 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/06(月) 21:40:08.42 ID:EDEypACIO
  バン    はよ
バン(∩`・д・) バン  はよ
  / ミつ/ ̄ ̄ ̄/   
 ̄ ̄\/___/
726 :宿の部屋1 [saga]:2012/02/06(月) 21:41:37.50 ID:7JtJtEdgo

ドスドスドスッ ←侵入者(町民)たちの攻撃

町民1「? 感触が……」

ズバズバッ ←町民数人が攻撃されました

町民's『ぐあっ!』

町民3「なにやつじゃ!?」

忍者「やれやれ。このようなヤツらに隙を見せるとはな」

町民8「いつのまに!?」

町民5「どうして!?」

忍者「……冥土の土産に教えてやろう。術・空蝉という。そうそう見れるものではないんだぞ。光栄に思うがいい」

勇者「にんじゃ……口調がおかしい……すぴーすぴー」zzz

忍者「……ふふ。元々はこの口調だったんだぞ。忘れたのか?」

勇者「そのギャップ……萌え……すぴーすぴー」zzz

忍者「……」カァ

副隊長「いきなりそんなこと言われたら照れてしまうんだぞ……もにゃもにゃ」zzz

忍者「……起きてるでしょ?」

副隊長「おねえさまぁん……むにゃむにゃ」zzz

忍者「はぁ……さてと。たまにはいいとこを見せておくかな」

町民10「懲らしめてやりなさい!」
727 :宿の部屋3 [saga]:2012/02/06(月) 21:46:17.25 ID:7JtJtEdgo

魔王「口ほどにもないのであるのだ」

町長「くぅ……」ポタポタッ

魔道士「ちぇいさー!」

ズガッ! ←魔道士の正拳突き

町民A「ぐあうっ!」

魔道士「ちぇりおー!」ビシッ

町民C「ばでぶっ!」

ドカッボカッ ←魔道士大暴れ

魔王「……あっちは魔道士の方が有利のようなのであるのだ」

町長「……」ハァハァ

魔王「それではこちらも終わりにするのであるのだ」

町長「……貴女様は私ども同様、被害者なのでございます。それでも私と対峙なさるのは何故ですか?」

魔王「そんなもの決まっておるのであるのだ……お主は魔王という存在を舐めすぎなのであるのだ。魔王の本当の怖さを教えてやるのであるのだ」

町長「……それだけでございますか?」

魔王「邪眼の力を舐めるなよ!」フフン

町長「邪眼でございますか!?」ナント!?

魔王「まぁ言ってみたかっただけなのであるのだ」

町長「……」ハァ

魔王「あっ! 今馬鹿にしたのであるのだ! 許すまじなのであるのだ!!」ゴゴゴ

町長「っ!?」

魔王「死ぬがよいのであるのだーーーー!」

ドゴォォォォォォオォォオォオォン! ←魔王さん恐ろしい
728 :宿の部屋2 [saga]:2012/02/06(月) 21:48:22.13 ID:7JtJtEdgo

グラグラ ←建物ゆさゆさ

隊長「……何も考えず暴れてる馬鹿はどこのどいつだ?」

ドドドドドドドッ ←戦い中

隊長「おーおー、楽しげだな……だが、そろそろ終わりにしろ! 勇者たちが心配だ!」

戦士「忍者がいるから大丈夫だろ!」ドカドカ

隊長「あん? なんで忍者なんだ?」

戦士「あいつは多分酔いつぶれてないぞ!」ドドドッ

隊長「? もしかして酔った振りしてただけか?」

戦士「いや、本当に酔ってたが、あいつは完全に潰れるまで飲むことはない。いざという時には、動けるはずだ」ビシバシッ

隊長「へぇ。勇者もそうなのか?」

戦士「……勇者は本気で酔いつぶれてたぞ」ドカッ

隊長「勇者が一番頼りないな」ハァ

戦士「役割みたいなもんだから仕方ないんだよ。あいつはあいつなりのよさがある」ポカスカ

隊長「その辺は俺にはわからん」

戦士「まぁ一緒に旅すりゃ色々わかるさ。なんだかんだ言いながら俺たちパーティをまとめてるのはあいつだからな」ドゴン

隊長「そうか……それでもう終わりか?」

戦士「ああ」スタッ

マッチョ「」ムキィー

隊長「あとは雑魚だけだな」

戦士「お前も手伝えよ?」

隊長「面倒くせぇな」ヤレヤレ
729 :宿の部屋1 [saga]:2012/02/06(月) 21:50:04.98 ID:7JtJtEdgo

忍者「……周りの部屋が騒がしいな。他もここと同じような状況になってそうだな」

勇者「すぴーくかー」zzz

副隊長「マジ天使……むにゃむにゃ」zzz

忍者「……平和だな」

町民's『』ゼンメツ

忍者「とりあえず連れて行くのも面倒だし、誰か来るの待っておこうっと」
730 :宿の部屋3 [saga]:2012/02/06(月) 21:50:40.14 ID:7JtJtEdgo

魔王「……」

魔道士「……」

町長「」チーン

町民's『』チーン

魔王「……」

魔道士「……やりすぎ」ボソッ

魔王「うっ」

魔道士「ここまでする必要はなかったんじゃない?」

魔王「ぎくっ」ギクッ

ギシギシッ ←宿が軋んでる

魔道士「そのうちここも崩れるわね。寝るところなくなっちゃうわ」

魔王「ううっ」

魔道士「……冗談よ。とりあえずみんなと合流しましょう」クスクス

魔王「魔道士はいじめっ子なのであるのだ」シクシク
731 :緊迫感? [saga]:2012/02/06(月) 21:51:13.96 ID:7JtJtEdgo

フッ ←何かの感覚

魔道士「……」

魔王「? どうかしたのであるのだ?」

魔道士「……」

魔王「ま、魔道士!? 何があったのであるのだ!?」

魔道士「……トイレ行きたい」モジモジ

魔王「はい?」ヘッ?

魔道士「おトイレ行きたいにゃん!」ニャン

魔王「……心配して損したのであるのだ」シクシク

魔道士「ふふっ。建物も崩れそうだし、ちょっと急ぎましょう」クスクス
732 :宿の部屋2 [saga]:2012/02/06(月) 21:52:35.95 ID:7JtJtEdgo

隊長「あ〜疲れた! タバコ吸いてぇな!」

戦士「タバコなんて吸ってたのか?」

隊長「いや、吸ったことはないがなんとなく格好よさそうだろ?」

戦士「……ダサッ」ボソッ

隊長「あん? 今なんて言った? ああん?」ヤンノカコラ?

戦士「別に凄まれても怖くないぞ。とりあえずこっちも片付いたし、勇者たちを見に行こう」

隊長「あん? 無視かこら?」アアン?

戦士「はいはい、俺が悪かったよ」

隊長「冗談で言ってるだけだ。面倒臭そうにすんなよ」

戦士「……メンドクサイ」ボソッ

スタスタ

隊長「ちょ待てよ!」タタッ

マッチョ「」ムキムキチーン

町民's『』チーン
733 :宿の部屋1(一組目合流) [saga]:2012/02/06(月) 21:54:07.58 ID:7JtJtEdgo

隊長「おい! 大丈夫か!?」

忍者「あっ、隊長さん! こっちは大丈夫だよ」

戦士「ほらみろ。俺の言った通りだっただろ?」ドヤッ

隊長「うるせぇよ! その顔気持ちわりぃんだよ!」

忍者「……元気そうだね」

戦士「まともに戦えてストレス発散できたからな」

隊長「面倒なだけだったと思うんだが……ん? 勇者と副隊長はどうした?」

忍者「あっちだよ」ユビサシ

勇者「すぴーすぴー」ウフフzzz

副隊長「おとうとさまぁん」ウフフzzz

隊長「……なんで抱き合ったまま笑ってるんだ?」キモチワルイ

忍者「寝ぼけてるんだよ」

戦士「幸せそうに寝やがって……」
734 :宿の部屋1(二組目合流) [saga]:2012/02/06(月) 21:55:11.75 ID:7JtJtEdgo

忍者「あっ、魔道士! 魔王!」

魔王「大丈夫だったのであるのだ?」

忍者「うん」

魔王「酔いつぶれてたとみせかけてただけなのであるのだ?」

忍者「一応そんなとこだね」

勇者「すぴーすぴー」zzz

副隊長「おとうとさまのかほり〜……むにゃむにゃ」zzz

魔道士「……」ヒクッ

戦士「俺たちが必死に戦ってたっていうのに、暢気なやつらだよな」
735 :撤収 [saga]:2012/02/06(月) 21:55:44.40 ID:7JtJtEdgo

忍者「まぁまぁ。それよりこの建物もそろそろヤバそうだし外に出た方がいいんじゃない?」

隊長「そうだな……この二人はおいてくか」

戦士「一応連れて行かないと駄目だろ。というかここはなんで崩れそうになってんだ?」

魔王「っ!?」ドキッ

忍者「きっと町民たちが暴れたからじゃない?」

魔王「き、きっとそれが原因なのであるのだ!」アタフタ

戦士「まぁ色々壊してたのは否定できないしな」

隊長「とりあえず外に出るか」
736 :宿の外 [saga]:2012/02/06(月) 21:56:16.65 ID:7JtJtEdgo

ガラガラガッシャーン ←宿崩壊

隊長「おおう!?」

戦士「ギリギリだったな」

忍者「あぶなかったね」

魔道士「……」ジー

魔王「わ、我だけが悪いのではないのであるのだ!」アタフタ

隊長「何慌ててんだ?」

魔王「べ、べべべつに慌ててないのである」アワワ

隊長「……変なやつだな」

魔王「!?」ガビン
737 :終結 [saga]:2012/02/06(月) 21:56:50.14 ID:7JtJtEdgo

隊長「……この町はもう終わりだな」

忍者「そうだね……」

戦士「……」

忍者「……寝る場所を探そうっか」

魔王「それがいいのであるのだ」

忍者「どこかの家を借りる?」

戦士「いや……町の外で野宿にしよう」

隊長「その方がいいだろうな」
738 : [saga]:2012/02/06(月) 21:57:44.94 ID:7JtJtEdgo

魔王「野宿は虫が出て苦手なのであるのだ」

忍者「魔王なのに虫は苦手なんだね」

戦士「情けないやつだな」

魔王「女は虫が苦手なのであるのだ!」

忍者「でも、魔道士は平気そうだよね」

戦士「素手で捕まえそうだよな」

隊長「食ったりするんだろ?」

魔道士「?」キョトン

忍戦隊魔『……』ジー

隊長「冗談で言ったが、本当に食べそうだな」ボソボソ
忍者「き、気のせいだよ」ボソボソ
戦士「いや、こいつならきっと食べるぞ」ボソボソ
魔王「さぶいぼがやばいのであるのだ」ボソボソ

魔道士「?」キョトトーン

勇者「すぴーすぴー」zzz

副隊長「むにゃむにゃ」zzz
739 :次の日の朝 [saga]:2012/02/06(月) 21:59:06.73 ID:7JtJtEdgo

勇者「う〜ん……ん? ここは?」キョロキョロ

戦士「やっと起きたか」

勇者「戦士……どうしてこんなとこで寝てるんだ?」

戦士「昨夜襲われて宿が潰れたから、ここに移動したんだよ」

勇者「襲われた!?」

副隊長「ブルジョワ!」ガバッ

戦士「副隊長も起きたか」

副隊長「……むにゃむにゃ」zzz

戦士「寝んのかよ!!」

副隊長「びおふる!」ガバッ

戦士「……今度こそ起きたよな?」

副隊長「……頭痛いです」ズキズキ

戦士「……はぁ」

勇者「一体何があったんだ?」

シュッ! ←何か飛んできた

パシッ! ←勇者さんナイスキャッチ

隊長「水だ、飲んでおけ」

勇者「隊長さん、ありがとうござます」

隊長「副隊長、お前も飲んでおけ」ポイッ

ガンッ! ←キャッチ失敗

副隊長「……痛いです」ウルウル

隊長「……はぁ」
740 :説明 [saga]:2012/02/06(月) 21:59:57.15 ID:7JtJtEdgo

かくしかまるうま

戦士「ということだ」

勇者「寝てる間にそんなことがあったなんて……」

副隊長「なんということでしょう……」

隊長「お前たち二人は、もう少し危機感を持って行動しろよ」ヤレヤレ

勇者「すみません」

副隊長「まぁまぁ、特に被害があったわけじゃないですしおすしいいじゃないですか」

隊長「お前が言うな」ビシッ

副隊長「あいたっ!」

忍者「ご飯も食べたし、そろそろ行こうっか」

戦士「そうだな」

魔王「出発進行なのであるのだ」
741 :道中 [saga]:2012/02/06(月) 22:01:26.49 ID:7JtJtEdgo

戦士「しかしあいつらが復活してるとは思わなかったな」

忍者「びっくりしちゃったよ」

戦士「兄が復活していた時点で気づくべきだったか」

勇者「……これからも同じようなことが起きるのか?」

魔王「他にはどういうのと出会ったのであるのだ?」

勇者「他といえば……貴族くらいじゃないか?」

戦士「そうだな。だがあいつは復活したところで障害にはならないし問題ないだろう」

忍者「でも強化されてるんじゃないかな?」

戦士「強化と言ってもなぁ……」

勇者「そんなに強くなってたのか?」

戦士「少しな。ただそれほど脅威には感じないぞ」

忍者「町民たちも強くなってたけど、私たちだって強くなったし問題ないよね」

隊長「貴族は確か変装が得意なんだったか?」

戦士「得意と言っても、警戒してる今なら別段問題ないさ」

勇者「……俺わかるかな」

忍者「私も不安……」
742 :新たな敵? [saga]:2012/02/06(月) 22:03:01.20 ID:7JtJtEdgo

副隊長「それよりも鬼が出てくる方が厄介ではありませんか?」

戦士「それが一番の問題だな」

全員『……』

隊長「まっ、考えていても仕方ないしどうにかなるだろ」

戦士「相変わらず楽観的だな」

隊長「いずれは戦う必要があるんだから考えても仕方ないだろ」

忍者「そうだね。それよりも他の敵が出てこないかってことの方が心配だよ」

魔王「次はどんな敵が出てくるのであるのだ?」

隊長「何も出てこなかったりしてな」ケケッ

全員『……』

勇者「不安になってきた」

戦士「厄介なことになりそうだな」

忍者「気を引き締めておかないとね」

魔王「やれやれなのであるのだ」

副隊長「……フラグですか? フラグなのですか? フラグなのですね?」

隊長「そんな意図はねぇよ! どこにフラグ要素があるんだよ!!」ウガー
743 :??? [saga]:2012/02/06(月) 22:03:41.51 ID:7JtJtEdgo

カタカタカタ ←キーボード操作

???「うまくいってよかった」カタカタカタカタ

???「……そう言えばあいつらはどこに行ったんだ?」カタカタカタカタ

???「あとで探しにいってみるか」カタカタカタカタ

スタスタ ←??があらわれた

??「ふぅ」

???「ああ、お戻りになったところすみません。あいつらがいないので、確認のため少し席を離れます」スッ

スタスタ ←???が移動
744 :魔王城 [saga]:2012/02/06(月) 22:04:22.73 ID:7JtJtEdgo

王女「これからどうなるのでしょう……」

リーダー「きっと大丈夫っすよ! みんなが助けに来てくれるっす!」

王女「そうですよね……」

ガチャッ! ←ドアオープン

王リ『!?』

王女「あ、あなた方は……」

リーダー「ど、どういうことっすか!? もう大丈夫なんすか!?」

黒鬼「……お前はこっちに来い」グイッ

リーダー「!?」

王女「ど、どういうことですか!?」ダッ

白鬼「おぬしはこっちじゃ」ガシッ

王女「くっ!」

リーダー「お、王女殿!」バタバタ

王女「リーダーさん!」バタバタ

黒鬼「暴れるな!」グイッ

白鬼「大人しくしておれ」グイッ

パタン ←ドアクローズ
745 :??? [saga]:2012/02/06(月) 22:05:08.31 ID:7JtJtEdgo

やっぱりただの町民たちじゃどうしようもなかったかぁ

兄も役立たずだったしなぁ

でも少しは楽しめたよぉ

それにしても宿を破壊しちゃうとか……

うひゃひゃひゃひゃひゃひゃ

馬鹿じゃねぇの!

うけけけけっ

ふぅ。

さてさて、ちょっと早い気もするけど仕方ないかなぁ

それじゃあ次もがんばって楽しませてねぇ
746 :のんびりのんびり [saga]:2012/02/06(月) 22:07:50.80 ID:7JtJtEdgo
王女とリーダーの状況も見れましたので
今日はここまでです。

ここまで読んでくれてありがとう。
レスもありがとう。
待っていてくれてありがたいです。
遅くなってすみませんでした。

また明日来ます。

ではまたノシ
747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/02/06(月) 22:33:29.57 ID:rIOYZIsuo
748 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/02/07(火) 00:03:55.23 ID:NvvCNCwxo
749 :なにかが現われた! :のんびり再開します [saga]:2012/02/07(火) 22:40:47.27 ID:zm3BvKuAo

勇者「っ!」

戦士「何か来るぞ!」

ザッ! ←何者かの足音

??1「楽しそうだな」

??2「それもここまでだがな」

??3「私たちが相手じゃ余裕ぶってなんかいられないよ」

??4「覚悟しなさい」

??5「倒されるがよいのであるのだ」

全員『なっ!?」
750 :既視感? :レスありがとう [saga]:2012/02/07(火) 22:42:38.52 ID:zm3BvKuAo

勇者「こ、これは……」

戦士「嫌な予感しかしないな」

忍者「うそ〜!?」ビックリ

魔王「我の真似をするのはやめるのであるのだ!」

副隊長「隊長のせいですね」

隊長「俺のせいなのか!? ……てめぇら、なにもんだ!?」

??1「俺たちが何者かって?」

??2「聞かれたら答えてやるしかないな」

魔王「なんだかんだと聞かれたら、答えてあげるのが世の情けなのであるのだ!」ヘイ

忍者「ラブリーでチャーミーな敵役だね」キラーン

勇者「銀河をかけるのか!?」ナント!?

戦士「……白い明日が待ってるってか?」ヤレヤレ
751 :自己紹介 [saga]:2012/02/07(火) 22:43:18.93 ID:zm3BvKuAo

裏勇者「愛と勇気がお友達、裏勇者です!」

裏戦士「ノンケだって構わない、裏戦士です!」

裏忍者「ツンデレってなんだっけ、裏忍者です!」

裏魔道士「年上の魅力たっぷり、裏魔道士です!」

裏魔王「新ジャンル我っ娘、裏魔王です!」

裏勇者「五人揃って!」

裏's『裏戦隊! ウラレンジャー!』

バーーーーン ←なんか凄い感じの効果音

全員『……』ポカーン
752 :羨望 [saga]:2012/02/07(火) 22:45:58.07 ID:zm3BvKuAo

隊長「……とりあえずお前らとそっくりなヤツら現れたが、あれはなんだ?」

魔王「くっ!」ギリッ

隊長「魔王? お前何か知ってるのか?」

魔王「あやつらは……」

全員『ごくり……』

魔王「あんな格好いい登場とかズルイのであるのだ!」

全員『おいっ!』ズビシッ
753 :さらに新キャラ? [saga]:2012/02/07(火) 22:47:53.67 ID:zm3BvKuAo

??「どうも、こんにちは」ペコリ

勇者「誰だ!?」

??改め覆面「覆面、とでもお呼びください」

隊長「……」

覆面「僕は今回の戦いの司会として、参加させていただきます」

勇者「司会だと?」

覆面「そうです。ここにいるのはあなた方のコピーデータです。普通に戦ってもらってもいいのですが、それだと面白くないので、特別にルールを決めて戦ってもらいます」

戦士「……わざわざお前らの言う通りにするとでも思うか?」チャキッ

覆面「そう言われると思っていましたよ。だけど、従わないといけないのです」

勇者「従う必要性を感じないな」チャキッ
754 :人質 [saga]:2012/02/07(火) 22:49:50.06 ID:zm3BvKuAo

覆面「……従わないのでしたら、王女さんとリーダーさんが痛い目を見ちゃいますよ?」

全員『っ!!』

戦士「……汚ねぇ真似しやがって」

覆面「なんとでも仰ってくださって結構ですよ」ニコニコ

勇者「ルールって一体何だ!?」

覆面「慌てないでください。一つずつ説明していきますから」
755 :ルール説明 [saga]:2012/02/07(火) 22:52:08.76 ID:zm3BvKuAo

覆面「説明にあたって便宜上、あなた方を勇者チーム、こちら側を裏チームとさせていただきます」

覆面「まず、各チームには、一人ずつ戦ってもらいます」

覆面「あっ、戦うといっても、単純な戦闘ではありません」

覆面「何かしらのゲームと思っていただいて結構です」

覆面「裏チームの人数上、五回戦まであります。その全てが終了し、勝ち越した方のチームが勝ちとなります」

覆面「ゲームの内容は、その都度説明させていただきます」

覆面「こんなところです。理解できましたか?」

覆面「それでは、勇者チーム対裏チーム、チーム対抗戦の始まりでーす!」イエーイ
756 :不承不承 [saga]:2012/02/07(火) 22:53:14.34 ID:zm3BvKuAo

戦士「ちっ! ふざけたことやりやがって!」

忍者「落ち着いて」

副隊長「何がしたいのでしょうか?」

魔王「人質を取って、楽しんでいるのであるのだ」

勇者「王女……」ギリッ

戦士「リーダー……」ギリッ

隊長「……」

副隊長「それで、どうするのですか?」

勇者「……受けるしかないだろう」

忍者「人質をとられちゃってるんだし、言われたことに従うしかないよね」
757 :第一種目 [saga]:2012/02/07(火) 22:54:31.38 ID:zm3BvKuAo

覆面「覚悟はいいですか?」

勇者「……ああ」

覆面「それでは、まずは第一種目から始めます! 内容は……棒高跳びになりまーす!」

全員『はぁ?』

覆面「裏チームからは裏戦士さんがエントリーしていまーす!」

隊長「ちょ、ちょっと待て! 棒高跳びってどういうことだ!?」

覆面「? 棒高跳びというのは、棒を使って高く跳ぶ競技のことですよ?」

隊長「そんなこと聞いてんじゃねぇ! なんでそんなことで勝負しなきゃならんのだ!!」

覆面「……そういうことでしたか。別に何で勝負してもいいじゃないですか。勇者チームの皆さんは逆らえないのですから、はやく出場選手を決めてください」

隊長「ちっ!」
758 :棒高跳び選手 [saga]:2012/02/07(火) 22:55:58.05 ID:zm3BvKuAo

勇者「……」

戦士「どうする?」

魔王「……向こうの能力が気になるのであるのだ」

副隊長「そうですね。今の状況と全く同じなのであれば、戦士さんが出るべきではないですね」

隊長「己に勝つ、ということでやりあうと後々面倒なことになりかねないしな。この後にどういうものがあるかわからないが、とにかく勝っておく必要があるだろう」

勇者「……俺が行きましょうか?」

隊長「勇者なら勝てるか?」

戦士「俺が勝負したとすると負ける気しかしないな……だが、勇者はまだ出るべきじゃないだろう」

副隊長「そうですね。勇者さんでしたら相手が誰であろうと勝てると思いますし」

魔王「ではどうするのであるのだ?」

忍者「私が行くよ!」ハイッ

戦士「……忍者の身体能力であれば俺に勝てるだろうな。というか、これ結構複雑な気分になるな」

勇者「忍者なら大丈夫だな。頼んだぞ」

忍者「べ、べつに勇者の為にがんばるんじゃないんだからね!」

魔王「久しぶりのツンデレなのであるのだ」

隊長「負けるなよ」

副隊長「頑張ってください!」

勇忍『ファイトーー!( ゚д゚)乂(゚д゚ )イッパーーツ!!』
759 :棒高跳び開始 [saga]:2012/02/07(火) 22:58:17.22 ID:zm3BvKuAo

覆面「決まりましたか?」

忍者「はいっ!」

覆面「おや、忍者さんですか。これは厳しいですね」

忍者「負けないんだからね!」

覆面「それでは競技の説明をさせていただきます。挑戦は一度だけです。通常の棒高跳びとは違いバーはなく、単純に二つのスタンドの間を通過する時の高さを競ってもらいます」

忍者「ふむふむ」

覆面「ポールはこちらで用意させていただいておりますが、ご自分のものを使用していただいても結構です。忍者さんはお持ちですか?」

忍者「ポール? 棒のことだよね? 持ってないよ」

覆面「では、こちらで用意してありますので、そちらをお使いください。競技が始まりましたら、別のものに変更することは出来ませんのでご注意ください」

忍者「壊さないようにしろってことだね!」

覆面「まずは裏チームからとなります。よろしいですか?」

忍者「うん!」

覆面「では、裏戦士選手お願いします!」
760 :裏戦士選手 [saga]:2012/02/07(火) 22:59:34.15 ID:zm3BvKuAo

スッ ←すっごい長いポールを構えております

副隊長「なっ、何ですか、あれは!?」

覆面「どうかしましたか?」

副隊長「あれほどの長さのものを使用するとは卑怯です!」

覆面「別に棒の長さに制限は定めてませんけど?」

隊長「……やられたな」

ダダダッ ←裏戦士選手走り出しました!

ガッ ←スタンドからすっごく遠いところからポール使用

グググッ ←すっごいしなるよびっくりだよ

勇者「あのポールの強度はやばいな……」

ビュン! ←離陸

ヒューーーーン ←フライト中

スタッ ←着陸

覆面「おぉぉ! 記録は59メートルです! 世界新記録が出ました!」
761 :インタビュー [saga]:2012/02/07(火) 23:00:08.63 ID:zm3BvKuAo

覆面「早速裏戦士選手にインタビューしてみましょう! 今のお気持ちをお願いします!」

裏戦士「相手が可哀相だから、少し手を抜いてやったぞ」ドヤッ

覆面「流石です! 裏戦士選手は言うことが一味違いますね!」

忍者「……」

戦士「あのドヤ顔むかつくな」

隊長「……お前も同じ顔だからな」

副隊長「それにしても少々まずいことになりましたね」

勇者「ああ」
762 :ルール [saga]:2012/02/07(火) 23:01:09.82 ID:zm3BvKuAo

覆面「それでは次は忍者選手の出番です! こちらがポールとなります!」

忍者「……これってただの棍棒じゃないの?」

覆面「いえ、ポールです」

勇者「ちょっと待てよ! そんなもので跳べるはずがないだろ!」

戦士「そうだそうだ! あいつが使ってたポールを貸せ!」

覆面「あれ? お聞きになりませんでしたか? ポールを交換することはできないと言いましたけど?」

勇者「ひきょうものーー!」ブーブー

魔王「へたれーーーー!」ブーブー

隊長「……これが狙いか」
763 :理由 [saga]:2012/02/07(火) 23:02:31.31 ID:zm3BvKuAo

裏戦士「……貸してやってもいいぞ」

覆面「おっと、流石は裏戦士選手ですね! 勇者チームとは器の大きさが段違いです!」

裏戦士「ただ、お前にこいつが使いこなせるかな?」ニヤニヤ

忍者「?」

スッ ←ポールを渡す

ズシッ ←重たい!

忍者「っ!?」

ガランガラン ←落としちゃった

勇者「ど、どうした!?」

忍者「お、重すぎるよ。こんなもの持てないよ……」

隊長「……相手が戦士だった理由がわかったな」

勇者「くそっ!」
764 :自信 [saga]:2012/02/07(火) 23:03:25.01 ID:zm3BvKuAo

忍者「……」

戦士「忍者……」

忍者「持てないものは使えないし、この棍棒でいいよ」ケロッ

勇者チーム『っ!?』

覆面「ついに諦めましたか。ですが、その心意気は尊敬に値しますね」

勇者「忍者!」

忍者「……大丈夫だよ」ニコッ

副隊長「何か勝算はあるのでしょうか」

隊長「飛行系の魔法は使えなかったよな?」

戦士「……ここは忍者に任せよう」
765 :のんびりのんびり [saga]:2012/02/07(火) 23:05:39.51 ID:zm3BvKuAo
ちょっと短いですが、今日はここまでです。
何か始まりました。
こういうのがちょこっと続きます。

読んでくれてありがとうございます。
レスありがとうございます。

また明日来ます。

ではまたノシ
766 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/02/07(火) 23:42:29.43 ID:zcZM6aTEo
ほうほう
767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/08(水) 07:38:07.15 ID:FlQlWF6IO
いつも待ってる乙
768 :忍者選手 :のんびり再開します [saga]:2012/02/08(水) 22:43:30.03 ID:8mGVZZByo

覆面「では、忍者選手お願いします!」

スッ ←棍棒を構えております

隊長「……あれで一体どうしようって言うんだ?」

タタタッ ←忍者選手走り出しました!

ガッ! ←スタンドからすっごく遠いところから棍棒使用

戦士「あんなところで棍棒を叩きつけてどうするつもりだ?」

ピョン! ←テイクオフ

ヒューーーーーーーーーーン ←すっごく跳んでる!?

全員『なっ!? なにぃぃーーーーー!?』

スタッ ←ランディング

全員『……』ポカーン

忍者「……覆面さん? 今の記録は?」

覆面「はっ!? え、えっとですね……えーっと、63メートルです」

忍者「やったぁ!」

勇者チーム『……や、やったーーーーーーー!!!』

勇者「忍者!」ガバッ

忍者「わにゃっ!?」

ドサッ! ←勇者飛びついて倒れた

忍者「ゆ、ゆうしゃ!?」アワワ

勇者「よくやった! 今のはマジですごかったぞ!」ギュー

残り『忍者!』バッ

忍者「う、うそ……!?」

ドサドサ! ←残りの人たちも同様です

忍者「むぎゅー」
769 :ネタばらし :レスありがとう [saga]:2012/02/08(水) 22:46:40.77 ID:8mGVZZByo

覆面「……第一種目は勇者チームの勝利です」

戦士「よっしゃーーー! ざまあみやがれ!!」

忍者「いたた」

勇者「大丈夫か?」

忍者「う、うん」

副隊長「あの、先ほどのは何をしたのですか?」

覆面「……僕も気になりますね」

魔王「忍者は飛行魔法が使えたのであるのだ?」

忍者「ううん、そんなすごい魔法は使えないよ」

隊長「じゃあどうやったんだ?」

忍者「えっとね、これだよ!」

覆面「えっと、それは足袋ですか?」

忍者「うん。これはシノブブランドの足袋で、ある程度の距離であれば飛ぶことができるんだよ」エッヘン!!

勇者「それって……」

忍者「勇者が買ってくれたものだよ!」

勇者「まさかこんなところで役に立つとは……」

忍者「勇者、ありがとうね」ニコッ

勇者「お、おう」テレテレ

魔王「若さなのであるのだ」ドヤッ

戦士「そのフレーズは諦めろ」ヤレヤレ
770 :第二種目 :いつもありがとう [saga]:2012/02/08(水) 22:48:18.80 ID:8mGVZZByo

覆面「……それでは第二種目へ移りたいと思います」

戦士「どんと来いやーー!」

隊長「落ち着け」ドードー

覆面「第二種目の内容は……100メートル走でーす」

副隊長「ここまで陸上競技のようなものですね」

覆面「裏チームからは裏忍者さんがエントリーしていまーす!」

戦士「あっちは忍者か……どうする?」

魔王「忍者より速く走れる人なんているのであるのだ?」

隊長「勇者はどうだ?」

勇者「……微妙ですね」

忍者「自分で言うのもなんだけど……誰にも負ける気がしないよ」

全員『……』
771 :勝機 [saga]:2012/02/08(水) 22:49:59.46 ID:8mGVZZByo

戦士「……言い方は悪いかもしれんが、ここは温存も兼ねて魔道士を出すというのはどうだ?」

魔道士「……」

隊長「……」

副隊長「待ってください! 私が出ます!」

勇者「副隊長さん?」

忍者「あっ、そうだ! 副隊長さんだったら私より速いよ!」

戦士「だが……」

隊長「……大丈夫なのか?」

副隊長「はい! 100メートルだけでしたら問題ありません」

勇者「ですが、また何か向こうが仕掛けてこないとも保証できませんよ?」

隊長「……よし、蹴散らしてこい!」

副隊長「はいっ!」

勇者「大丈夫なんですか?」

隊長「100メートル走で何かしかけるなんてことはないだろ。それに何かあったとしても、あいつ以外では勝機がねぇからな」

忍者「頑張ってね!」

副隊長「はいっ!!」
772 :100メートル走開始 [saga]:2012/02/08(水) 22:52:17.50 ID:8mGVZZByo

覆面「決まりましたか?」

副隊長「はいっ!」

覆面「今度は副隊長さんですか。まさか貴女が出てくるとは……」

副隊長「何か問題でもありましたか?」

覆面「……いえ」

隊長「……」

覆面「それでは競技の説明をさせていただきます。100メートルを走って速かった方が勝ちとなります。ただそれだけです」

副隊長「それだけですか?」

覆面「はい。単純に速さを競ってもらいます」

隊長「……怪しいな」

覆面「ですが、ひとつだけ守ってもらうことがあります。相手の走者を妨害することは反則負けとなりますのでご注意ください」

副隊長「妨害ですか?」

覆面「はい」

戦士「何か裏がありそうで嫌な感じだな」

隊長「油断すんじゃねぇぞ!」
773 :副隊長 vs 裏忍者 :目を離さないでください [saga]:2012/02/08(水) 22:53:44.87 ID:8mGVZZByo

覆面「それでは準備はよろしいですね?」

副隊長「はい!」

裏忍者「うん!」

スッ ←ピストル構え

覆面「位置について、よーーい……」

パァン!

シュシュン! ←二人移動

覆面「ゴール! 副隊長さんの勝利でーす!」

勇者「よしっ!」

忍者「はやーい!」

戦士「速すぎるだろ……」

魔王「すごいのであるのだ!」

隊長「……」
774 :余裕 [saga]:2012/02/08(水) 22:55:08.02 ID:8mGVZZByo

副隊長「勝ったご褒美に、なでなでしてください!」

魔道士「……」ナデナデ

副隊長「えへへへ。幸せですぅ」ウヘヘ

勇者「副隊長さん、すごかったですよ!」

魔王「体は大丈夫なのであるのだ?」

わいわい

戦士「勝ったというのに、お前は浮かない顔してるな」

隊長「……やつらの余裕っぷりが気になってな」

裏チーム『……』ニヤニヤ

覆面「ふんふ〜ん♪」

戦士「確かにもう後がないってのに、あれだけ余裕でいられるってのはおかしいな」

隊長「……」
775 :第三種目 [saga]:2012/02/08(水) 22:57:42.96 ID:8mGVZZByo

覆面「それでは第三種目へ移りたいと思いまーす」

勇者「次は俺がいくぞい!」

隊長「落ち着け」

覆面「第三種目の内容は……綱引きでーす」

副隊長「陸上競技というより運動会のようですね」

覆面「裏チームからは裏魔王さんがエントリーしていまーす!」

隊長「魔王か」

戦士「綱引きってことは力勝負だろ? 俺にいかせてくれ」

隊長「まぁ妥当だな」

魔王「戦士相手に勝てるとは思えないのであるのだ」

勇者「……うまく行き過ぎている。警戒しておく必要がありそうだな」

副隊長「魔法を使われると厄介です。一瞬で決めてください」

戦士「任せろ!」
776 :綱引き開始 [saga]:2012/02/08(水) 22:59:39.27 ID:8mGVZZByo

覆面「次は誰ですか?」

戦士「俺だ!」

覆面「今度は戦士さんですね。それでは競技の説明をさせていただきます。普通の綱引きとルールは同じです」

戦士「それだけか?」

覆面「はい。ただ、魔法は好きに使ってもらって構いません。相手に攻撃するなり、なんでもありです」

戦士「魔法か……」

魔王「攻撃魔法に気をつけるのであるのだ!」

忍者「一気に決めちゃえーー!」
777 :戦士 vs 裏魔王 [saga]:2012/02/08(水) 23:01:56.40 ID:8mGVZZByo

覆面「それでは準備はよろしいですね?」

戦士「おう!」グッ

裏魔王「どんとこいなのであるのだ!」グッ

スッ ←ピストル構え

覆面「よーーい……」

パァン!

戦士「おらぁっ!」グイッ

裏魔王「にやにや」グイグイ

ピタッ ←どちらにも動いていません!

戦士「っ!?」

隊長「なっ!? う、動いてないぞ!」

勇者「戦士! 一気に引けーー!!」

戦士「うぉぉぉぉぉおおおおおおお!!」グイー
778 :抑制魔法は厄介です [saga]:2012/02/08(水) 23:05:32.15 ID:8mGVZZByo

魔王「……やられたのであるのだ」

忍者「何かされてるの?」

戦士「うぎぎぎ」グイー

裏魔王「……弱いのであるのだ」グイグイ

隊長「魔王! あれは一体なんだ!?」

魔王「抑制魔法なのであるのだ。しかもかなりの効果を及ぼすものなのであるのだ」

勇者「戦士ぃー! なにやってんだぁ!!」コラー

隊長「それは簡単にできるものなのか?」

魔王「抑制魔法と言っても様々なものがあるのであるのだ。あのレベルのものは瞬時に発動できるものではないのであるのだ」

勇者「負けるなぁぁーーー!!」ウオー

隊長「だが戦士は開始直後から力を発揮できていないんじゃないのか?」

魔王「だから問題なのであるのだ。開始前から魔法を使用していたようなのであるのだ。だからこの勝負は始まる前から勝負が決まっていたようなものなのであるのだ」

隊長「ちっ! きたねぇぞ!!」

裏魔王「……飽きたのであるのだ」グイッ

戦士「ぅぁぁーーーー!」ズササー

覆面「はい、裏魔王さんの勝ちでーす!」

勇者「ああーー!!」
779 :抗議 [saga]:2012/02/08(水) 23:10:04.56 ID:8mGVZZByo

隊長「おい! てめぇっ!」

覆面「……どうかされましたか?」キョトン

隊長「あいつは開始前から魔法を使ってただろ? 反則じゃねぇのか?」

覆面「何を言ってるんですか? 最初になんでもありって説明したじゃないですか。あとからクレームとかやめてくださいよ」

隊長「てめぇっ!」

勇者「隊長さん! 落ち着いてください!」

忍者「そうだよ、今回は仕方ないよ」

隊長「くっ!」

覆面「納得してもらえてよかったです。そもそもちゃんとルールを確認していなかったのはそちらなんですから、次からはこういうことをしないでくださいね」ニヤニヤ

魔王「腹立つやつなのであるのだ」

戦士「……すまん」

勇者「あれは仕方ないって。誰がやっても同じ結果になってたよ」

副隊長「そうですよ」

戦士「……」ズーン
780 :第四種目 [saga]:2012/02/08(水) 23:12:00.23 ID:8mGVZZByo

覆面「もういいですか? では、次は第四種目でーす」

忍者「次は負けないからな、このボケッ!」

隊長「落ち着け」

覆面「第四種目の内容は……玉入れでーす」

副隊長「完全に運動会ですね」

覆面「裏チームからは裏魔道士さんがエントリーしていますよー!」

隊長「魔道士か……」

忍者「魔道士には悪いんだけど、これはチャンスなんじゃないかな?」

副隊長「お姉様が相手なら私が逝きたいです!」

隊長「ちょっと黙ってろ!」ビシッ

副隊長「あぼしっ!」
781 :真打ち [saga]:2012/02/08(水) 23:14:29.57 ID:8mGVZZByo

勇者「……俺が出ていいか?」

忍者「勇者が出るの?」

魔王「魔道士は高位魔法が使えないのであるのだ。ここで決めるのがいいのであるのだ」

隊長「……そうだな。玉入れは様々な技術が求められる。基本的になんでもこなせる勇者が出るのがいいだろうな」

副隊長「何か起きたときに対処できるというのも強みですね」

勇者「よし! いってくるぜ!」

戦士「……」ズーン

隊長「いつまで落ち込んでんだ、こらっ!」ドビシッ

戦士「あびばっ!」
782 :玉入れ開始 [saga]:2012/02/08(水) 23:16:11.30 ID:8mGVZZByo

覆面「あれっ? もしかして次は勇者さんですか?」

勇者「ああ!」

覆面「これはなかなか手ごわい相手ですね。さて競技の説明をさせていただきます。玉入れの籠はひとつしかありません。先にその籠に玉を入れきった方の勝ちとなります」

勇者「先に?」

覆面「はい。勇者さんは白球、裏魔道士さんが赤球とします」

勇者「白球か」

覆面「魔法に関しては使うのは問題ないですが、妨害行為は一切禁じさせてもらいます。相手に魔法をかけたり、攻撃した時点で反則負けとなります」

隊長「魔法の使用開始はいつでもいいのか?」

覆面「いえ、今回は開始の合図があるまでは使用禁止とさせていただきます……問題ないですね?」

勇者「おうっ!」

忍者「がんばってーー!」

魔王「戦士の弔い合戦なのであるのだ!」

戦士「死んでねぇよ!」
783 :勇者 vs 裏魔道士 [saga]:2012/02/08(水) 23:22:11.41 ID:8mGVZZByo

覆面「準備はよろしいですね?」

勇者「いつでもいいぞ!」

裏魔道士「大丈夫にゃー!」

スッ ←ピストル構え

覆面「よーーい……」

パァン!

勇者「いくぜっ!」シュタタタタタッ

パシパシパシパシ ←高速移動しながら白球拾い

忍者「いけるよ!」

裏魔道士「……ふわぁ」ファー

隊長「欠伸なんてして、あいつは動く気配がないが、やる気あんのか?」

魔道士「……」

魔王「何か企んでるのであるのだ?」

勇者「おりゃー!」

ポイポイポイポイポイポイポイ ←高速玉入れ

忍者「いいよ、いいよぉー!」

裏魔道士「……転移魔法」ボソッ

シュンッ! ←赤玉転移

ドサッ! ←全部入ったよ

勇者チーム『えっ?』

戦士「赤球が」
忍者「一瞬で」
魔王「籠に入ったのであるのだ!?」

勇者「マ、マジかよ……」

覆面「裏魔道士さんの勝利でーす!」

裏魔道士「余裕にゃん♪」ニャンニャン
784 :裏 :記念すべき777が……既に過ぎていただと!? [saga]:2012/02/08(水) 23:24:17.10 ID:8mGVZZByo

副隊長「ど、どうして転移魔法を使えるのですか!?」

隊長「ふくめーーーん!!」ゴラァ

覆面「……またクレームですか?」ハァ

隊長「違う! 何故あいつは転移魔法が使えるんだ!?」

覆面「? 何を言ってるんですか? 誰も裏魔道士さんが今の魔道士さんと同じように高位魔法が使えないとは言ってないじゃないですかー」

隊長「なっ!?」

覆面「裏チームはコピーといいましたが、勇者チームと全く同じ状態なんてこと一言でも言いましたか? 高位魔法が使えないと勝手に判断したのはそっちじゃないですか」

戦士「……」チャキッ

忍者「……」スッ

覆面「うわわ! ちょっと待ってください! 僕を攻撃したら人質がどうなるかわかりませんよ」アタフタ

戦士「……ちっ」

忍者「このクソガキが」ボソッ

隊長「忍者が可愛くない」
785 :後がないよ [saga]:2012/02/08(水) 23:24:43.38 ID:8mGVZZByo

魔王「やばいのであるのだ」

戦士「……ああ」

勇者「ごめんなさい」ズーン

副隊長「残るはあちらの勇者さんですね」

忍者「あれだけ余裕だったのはこれがあったからなんだね」
786 :疑問 [saga]:2012/02/08(水) 23:25:44.18 ID:8mGVZZByo

隊長「……」

副隊長「隊長? どうかしましたか?」

隊長「……」

戦士「隊長?」

隊長「……俺たちは何気なくこのゲームを始めただろう?」

戦士「そうだな。だが人質を取られている以上仕方ないことだろ」

隊長「それはそうなんだが……」

忍者「何か問題でもあるの?」

隊長「……この勝負は負けたらどうなるんだ?」

忍者「それは……あれ? どうなるんだっけ?」

魔王「何も聞かされていないのであるのだ」
787 :罰ゲーム [saga]:2012/02/08(水) 23:26:26.11 ID:8mGVZZByo

覆面「それじゃあt

隊長「おいっ!」

覆面「ありゃ? 今度は何ですか?」

隊長「この勝負なんだが、負けたらどうなるんだ?」

覆面「……やっと聞いてきましたね。最後まで聞かれなかったらそれはそれで面白かったのですけどね」

隊長「……」

覆面「負けたらですねー、その時点で……ゲームオーバーです!」

隊長「ゲームオーバー?」
788 :ゲームオーバーと言えば [saga]:2012/02/08(水) 23:27:33.62 ID:8mGVZZByo

覆面「はいー。負けたチームの人たちには苦しみもがきながら死んでもらいまーす」

勇者チーム『なっ!?』

覆面「どういった死に方をするのかは、試してみてのお楽しみってとこですね」

隊長「ちょっと待て! そんなこと聞いてないぞ!」

覆面「聞かれませんでしたから」テヘペロ

隊長「てめぇ……あんまり調子に乗るなよ?」コロスゾ?

覆面「怖いですってば! でもですね、それを聞いていたところでゲームに参加しなきゃいけない、ということは変わらないですよね? だから気にしてはいけないですよ」

勇者「……」

魔道士「……」

戦士「腹括るしかないな」

覆面「そうですよ。勝てばいいのですよ。全滅しないように頑張ってくださいね」ニコニコ

隊長「……ちっ」
789 :のんびりのんびり [saga]:2012/02/08(水) 23:29:01.14 ID:8mGVZZByo
残すところは、最終種目だけということで、
今日はここまでです。

読んでくださり、ありがとうございます。
レスもうれしいです。

また明日来ます。

ではまたノシ
790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/08(水) 23:31:38.52 ID:13vdCazDO


チート同士の運動会だな
791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/09(木) 07:39:58.41 ID:Tu1v2oxIO
「ドキッ!チートだらけの水泳大会!!」ポロリもあるよ!
792 :最終種目 :のんびり再開します [saga]:2012/02/09(木) 22:57:43.38 ID:JVqghyVso

覆面「罰ゲームの説明も終わりましたし、第五種目の内容を発表しまーす!」

覆面「内容は……」

勇者チーム『……』ゴクリ

覆面「障害物競走です!」

勇者「障害物競走?」

覆面「裏チームからは裏勇者さんが出場します!」

隊長「……先にルールを説明しろ!」

覆面「おや? 出場選手を決めないのですか?」

隊長「後で決めるからさっさと説明しろ!」

覆面「慎重になってるようですね」
793 :障害物競走 :レスありがとう [saga]:2012/02/09(木) 23:00:07.40 ID:JVqghyVso

覆面「まぁいいですよ。それでは内容の説明をしますね」

魔道士「……」

覆面「障害物競争と言ってますが、障害物はありません!」

忍者「どういうこと?」

覆面「障害となるのは、各チームの人たちです!」

隊長「……」

覆面「距離は1000メートルです! スタート地点からゴールの間で、相手チームの妨害をしてください!」

勇者「妨害?」

覆面「妨害をするのはどのようにやっていただいても結構です。魔法を使うなり、直接攻撃するなり、お好きなようにどうぞ」

魔王「チーム対抗戦なのであるのだ?」

覆面「ただし注意点として、妨害できるのは相手チームの走者のみとなります。例えば、裏勇者さん以外を攻撃したりするのは反則となります」

勇者「これはかなり厄介だな」

覆面「こんな感じです!」

隊長「……魔法は競技が始まる前から使用できるのか?」

覆面「答えはノーです。開始の合図があってから使用するようにしてください」
794 :不利 :じゃじゃ○! ピッコ□! ポロリもあるよ! ……ないですけどね [saga]:2012/02/09(木) 23:03:08.33 ID:JVqghyVso

戦士「……この競技は不利だな」

副隊長「そうですね」

忍者「えっ? なんで?」

戦士「いや、あっちの魔道士は魔法を使いたい放題だろ?」

魔道士「……」

忍者「あっ、確かにそれはあるね」

勇者「だが、こっちの方が人数多いぞ?」

副隊長「確かにそうですが、お姉様が本領発揮できるとなれば、それはあまり問題にはなりません」

隊長「……」
795 :抑制魔法は厄介なんだってば [saga]:2012/02/09(木) 23:04:23.90 ID:JVqghyVso

忍者「だったら魔王が魔道士を抑えておくってのはどうかな?」

魔王「それは駄目なのであるのだ。我は向こうの我……裏魔王を抑える必要があるのであるのだ」

勇者「どういうことだ?」

魔王「我の抑制魔法が厄介なのはわかるのであるのだ?」

忍者「そりゃ魔法を使えなくしたりするしね」

魔王「そんな魔法を使う相手を放置することはできないのであるのだ。我が裏魔道士を抑えている間に、裏魔王に勇者を抑えられたら……勝ち目がないのであるのだ」

全員『……』
796 :出場選手選考会 [saga]:2012/02/09(木) 23:05:19.04 ID:JVqghyVso

副隊長「……あの、私が出場して、一気にゴールまで駆け抜けるというのはどうでしょうか?」

戦士「1000メートルもあるが、大丈夫か?」

副隊長「……多分、大丈夫です」

隊長「……却下だ」

副隊長「な、何故ですか!?」

隊長「そんな曖昧な返事しかできないということは、確実に無理なんだろう?」

副隊長「……ですが」
797 :二次選考会 [saga]:2012/02/09(木) 23:06:09.60 ID:JVqghyVso

勇者「だったら俺が行きます」

魔王「……それは止めた方がいいのであるのだ」

勇者「どうしてだ?」

魔王「勇者が走者になれば、勇者は防御するので手一杯になってしまうのであるのだ。そうなると、裏チームへの妨害が疎かになってしまうのであるのだ」

戦士「そうだな。向こうには魔道士がいるんだからな」

魔道士「……」

忍者「じゃあ私が出るよ! 戦士じゃ魔法に対する耐性が弱いし、魔王は裏魔王を抑えなきゃいけないんだから、私が一気にゴールするよ!」

戦士「確かにそれが一番無難か……」

忍者「決まりだね!」

隊長「……」
798 :後付ルール [saga]:2012/02/09(木) 23:07:26.35 ID:JVqghyVso

覆面「誰が出場するか決まりましたか?」

忍者「私が出るよ!!」

覆面「……残念ですが、忍者さんは出場できません」

忍者「えっ?」

勇者「な、何故だ!?」

覆面「同じ人が二度出場することはできません」

戦士「そんなこと一言も聞いてないぞ!」

覆面「あれっ、そうでしたっけ? まぁそういうことですので、別の人でお願いします」

魔王「後から言うとか、卑怯なのであるのだ!」

覆面「べ、別に忘れてたわけじゃないですよ! 聞かれなかったから言わなかっただけです!」アタフタ

勇者「このやろう……」ゴゴ

覆面「あわわ。お、怒らないでください!」

戦士「……もう一度考え直すか」
799 :出し惜しみ [saga]:2012/02/09(木) 23:10:56.29 ID:JVqghyVso

隊長「……仕方ない、俺が出よう」

戦士「はぁ?」

勇者「た、隊長さんが!?」

副隊長「……無理はしないでください」

隊長「いや、無理をしてでもこの勝負には勝たなきゃならんだろ。そうでなきゃ俺たちは全滅するんだからな」

戦士「……何か隠してるな?」

勇者「勝てる見込みがあるのですか?」

隊長「……まぁな。それに俺が出るとなったら、あっちも油断するだろ」

魔王「何故今まで黙っていたのであるのだ?」

隊長「すまんな。ちょっとばかしビビッてた」

戦士「……どうする?」

勇者「ん〜、隊長さんは特別部隊の隊長だから色々できると思いますし、他に適任がいないから……」

隊長「だったら俺でいいだろ?」

戦士「……」
800 :作戦 [saga]:2012/02/09(木) 23:17:10.38 ID:JVqghyVso

忍者「じゃあ私たちは裏勇者を全力で妨害しておけばいいんだね?」

隊長「いや、今から説明する作戦で動いてくれ」

戦士「内容によるぞ?」

隊長「ああ。まずスタート直後は妨害が集中してくると思う」

勇者「それは同感です」

隊長「そこで、お前たちには俺を守って欲しい」

忍者「守る?」

隊長「3秒だけでいい。3秒間だけ、俺を守ってくれ」

戦士「守ると言っても、裏勇者以外の妨害をしたら負けになるだろ? どうすればいいんだ?」

隊長「勇者と魔王は俺に防御系の魔法をかけてくれ。俺に対して使用しておけば、相手の妨害にはならんだろ。できるだけ攻撃を防げるようにしてくれ」

勇者「はい」

魔王「わかったのであるのだ」

勇者「ただ完全に防ぎきることは難しいですよ?」

隊長「わかってる。そこで、副隊長は開始直後に俺の周りに魔法を撃ちまくれ。なんでもいいから、出来る限りあいつらに俺の姿を目視できないようにしてくれ」

副隊長「……承知しました」

隊長「魔道士は裏勇者を直接攻撃してくれ。だが魔法を封じられてるから裏勇者と直接対峙するようなことはやめておけ。戦士は裏勇者と正面からぶつかれ。忍者は戦士と裏勇者が接触するタイミングで、気配を消して裏勇者の背後から攻撃し

ろ。この時点で魔道士は邪魔にしかならないだろうから下がってくれ」

戦士「一番面倒なところだな。それで3秒堪えた後はどうすればいい?」

隊長「何もしなくていい。3秒間堪えれば、俺がゴールまで走り抜けて終わりだ」

戦士「はぁ!? 意味がわからないぞ」

副隊長「……」

隊長「……副隊長が特殊な魔法の使い方をしていただろう? あれと似たようなことをする。副隊長と違って瞬時に発動できないから、少し時間がかかるがな」

忍者「それだったら、超高速でゴールまでいけるってことだね!」

魔王「体への負担は大丈夫なのであるのだ?」

隊長「……大丈夫だ」
801 :出場選手確定 [saga]:2012/02/09(木) 23:18:48.79 ID:JVqghyVso

隊長「どうだ? この作戦でいいか?」

全員『……』

戦士「他にいい方法が思い浮かばないし仕方ないか」

勇者「隊長さん、お願いします」

忍者「頑張ってね!」

魔王「絶対勝つと約束するのであるのだ!」

隊長「ああ、任せろ」

副隊長「……」

隊長「後のことは頼んだぞ」ボソッ

副隊長「……はい」

魔道士「……」トントン

隊長「ん? 魔道士? どうした?」

魔道士「もにょもにょ」コソコソ
隊長「ぼそぼそ」コソコソ

もにょぼそ ←内緒話
802 :障害物競走開始 [saga]:2012/02/09(木) 23:20:22.21 ID:JVqghyVso

覆面「出場選手は決まりましたか?」

隊長「ああ、俺だ」

覆面「……隊長さんですか」

隊長「何か問題でもあるか?」

覆面「いえ、意外だっただけです」

隊長「そうか。だが、俺が出るぞ」

覆面「わかりました。では隊長さんと裏勇者さんはスタート地点に移動してください」
803 :再確認 [saga]:2012/02/09(木) 23:22:49.90 ID:JVqghyVso

隊長「始まるまで魔法の使用は禁止だったな?」

覆面「はい」

隊長「……俺が直接裏勇者の妨害をすることは問題ないのか?」

覆面「ありませんよ」

隊長「つまり、裏勇者が俺を妨害してくる可能性もあるということだな」

覆面「そういうことですね」

隊長「……」

覆面「確認は以上ですか?」

隊長「……魔王!」

魔王「どうしたのであるのだ?」

隊長「裏魔王はまだ何もしていないか?」

魔王「していないのであるのだ」

隊長「そうか。ならこっちは問題ないぞ」

覆面「わかりました。それでは、皆さん準備はよろしいですか?」

全員『……』コクリ

覆面「では、最終種目の障害物競走をはじめたいと思います」
804 :隊長 vs 裏勇者 [saga]:2012/02/09(木) 23:24:16.44 ID:JVqghyVso

スッ ←ピストル構え

覆面「位置について、よーーい……」

全員『……』グッ

パァン!

勇者「圧縮障壁範囲魔法!」キィン

魔王「防壁呪!」キィン

副隊長「次元壊滅魔法!!」ザン

ドバーーーーン! ←副隊長の魔法で大変だ

裏勇者「圧縮爆速m

戦士「おらぁっ!!」ブン

裏勇者「っ!?」キィン

ギギギ! ←戦士と裏勇者の鍔迫り合い

裏勇者「圧縮k

ズバッ ←裏勇者ダメージ

裏勇者「ぐっ! 忍者か!?」
805 :スタートから1.4秒経過 :それぞれの行為はほぼ同時に行われています [saga]:2012/02/09(木) 23:25:16.06 ID:JVqghyVso

裏魔王「抑制m

魔王「抑制防壁呪!」キィン

裏魔王「くっ!」

勇者「圧縮雷撃魔法」

ドガガガガガ! ←勇者の魔法で色々粉砕

裏戦士「ちっ! 隊長に近づけないぞ!」

裏忍者「あっちは隊長さんの援護ばっかりだね」

裏魔道士「……」スッ

勇者「っ!! 隊長さん! 気をつけてください!」

裏魔道士「光浄魔法!」

サァァァァ!  ←光浄魔法

裏魔道士「邪流斬魔法!」

ズババババン! ←邪流斬魔法

副隊長「隊長!!!」
806 :スタートから3.2秒経過 [saga]:2012/02/09(木) 23:25:58.28 ID:JVqghyVso

フワッ ←風が吹きました

裏戦士「やったか!?」

副隊長「隊長!」

モワモワ ←裏魔道士の魔法で視界ゼロ

魔王「な、何も見えないのであるのだ!」

裏忍者「ど、どうなってるの?」

裏戦士「裏勇者はどこだ!?」

ギギギギン ←剣で打ち合う音

裏魔王「あそこなのであるのだ!」
807 :戦士&忍者 vs 裏勇者 [saga]:2012/02/09(木) 23:28:34.07 ID:JVqghyVso

裏勇者「圧縮魔法!」

戦士「ちっ!」サッ

裏勇者「まだまd、くっ!」サッ

スカッ ←攻撃空振り

忍者「また避けられたよ」チッ

裏勇者「忍者が厄介だな。はぁ」ドドン

忍者「おっと」サッ

裏勇者「おらおらおら!」ドドドドドドン

忍者「わっわわっ!」サササッ

裏勇者「ちっ、ちょこまかと!」

戦士「俺のことを無視するなよ?」シュッ

裏勇者「くそっ!」

ギィン! ←戦士の攻撃を防御

キィン! ←忍者の攻撃を防御

戦士「ははっ! お前はこんなもんじゃないだろ!?」シュシュシュッ

ギギギギギィィィン! ←戦士ラッシュを防ぐ裏勇者
808 :決着 [saga]:2012/02/09(木) 23:29:52.64 ID:JVqghyVso

オイッ

勇者「戦士のやつ楽しそうだな」

魔王「戦うのが好きなのであるのだ」

オーイ

裏魔道士「裏勇者が苦戦してるわね」

裏忍者「流石の裏勇者でも、戦士と忍者が相手じゃ仕方ないよ」

オーーイ

覆面「ん? さっきから何か声が聞こえますね」キョロキョロ

コッチダコッチ

覆面「!!!」

勇者「あっ! あれは!!」

副隊長「隊長!!」

裏勇者「えっ?」

戦士「ん?」

忍者「?」

裏戦士「いつの間に……」

裏魔王「……どうやったのであるのだ?」

魔王「隊長が……ゴールしているのであるのだ!!」
809 :勝者の宿命? [saga]:2012/02/09(木) 23:30:40.83 ID:JVqghyVso

隊長「楽しそうにしてるとこ悪いが、とっくにゴールしてるぞ!」ドヤッ

覆面「……」

勇者「隊長さん!」ダッ

戦士「あのやろうやりやがった!!」ダダッ

副隊長「隊長!」シュン

ダダダッ ←勇者チームダッシュ

隊長「はっはー! どうよ……って、お前ら、待て!!」ヒクッ

ダンッ ←勇者チームジャンプ

隊長「やm

ドサドサ! ←勇者チームボディプレス

隊長「お、おもてぇぇーーー!!」ムギュー
810 :宣言 [saga]:2012/02/09(木) 23:31:13.07 ID:JVqghyVso

覆面「……」

戦士「さぁ結果を言ってもらおうか!」

魔王「早く言うのであるのだ!!」

覆面「……わかりました。障害物競走は……隊長さんの勝利です」

勇者「それだけじゃないだろ?」

覆面「……3対2で、勇者チームの勝ちです」ショボン

勇者チーム『よっしゃーーーーーーーー!!!!!』
811 :企業秘密 [saga]:2012/02/09(木) 23:31:56.06 ID:JVqghyVso

裏勇者「負けたな」

裏戦士「最後は完敗だったな」

裏忍者「でもあれってどうやったのかな?」

裏魔道士「気になるわね」

裏魔王「どうやったのであるのだ?」

隊長「ふぅ……あ? 俺か?」

戦士「俺も気になる」

忍者「どうやったの?」

隊長「……企業秘密だ」

戦士「ケチくさいやつだな」

隊長「別に……いいだろ」ハァ
812 :消滅 [saga]:2012/02/09(木) 23:32:59.05 ID:JVqghyVso

裏勇者「それじゃそろそろ行くか」

勇者「どこに行くんだ?」

裏忍者「どこって言うか、ただ消えるだけだよ」

忍者「消える?」

裏戦士「俺たちの役目はここまでだ」

戦士「役目だと?」

副隊長「……私たちを倒すことですか?」

裏勇者「まぁそんなところだ。ただ、負けちまったからな」

隊長「……」

裏戦士「負けたってのに、そのまま残るのも馬鹿らしいだろ?」

魔道士「……」

裏魔道士「……あんたは気にしなくていいわよ。コピーデータなのは仕方ないことだし、楽しかったしね」

裏忍者「そうそう。単なる殺し合いとか暗殺を命令されなくてよかったと思うよ」

スゥ ←裏チーム消え始めた

裏戦士「そろそろか……」

裏魔王「がんばれなのであるのだ」

裏勇者「じゃあな」

裏魔道士「さようなら」

裏忍者「ばいばーい」

スゥゥ…… ←消滅

全員『……』
813 :次に狙われるのはだーれだ? [saga]:2012/02/09(木) 23:34:01.99 ID:JVqghyVso

勇者「……さて、俺たちも行くか」

忍者「そうだね」

戦士「だが、その前に……」

ジャキッ ←勇者戦士忍者隊長が武器を構えました

覆面「えっと……ど、どうしたんですか?」アセダラダラ

戦士「この期に及んで、生きて帰れると思ってんのか?」

覆面「いやぁ……そうであれば嬉しいなぁって思ってますよ?」ビクビク

隊長「……」

覆面「……てやっ」ボン

もくもく ←覆面の覆面による覆面のための煙幕

勇者「くそっ!」

覆面「アデュー!」バッ

シュン! ←隊長移動

覆面「っ!!」

隊長「……逃げるつもりか?」ハァハァ

覆面「そ、そうですねぇ。それよりも辛そうですけど大丈夫ですか?」

隊長「お前に心配される筋合いはねぇよ」ハァハァ

覆面「そうですか?」

隊長「……」ハァハァ
814 :知り合い? [saga]:2012/02/09(木) 23:35:39.79 ID:JVqghyVso

戦士「隊長? お前どうした?」

隊長「別に何もねぇよ」ハァハァ

勇者「……さっきの障害物競走で使った魔法が原因ですね? ここは俺たちが片付けますので下がっていてください」

忍者「ゆっくり休んでて」

隊長「……いや、その心配はない」ハァハァ

副隊長「……」

覆面「下がっていた方がいいんじゃないですか?」

隊長「……お前に言っておくことがあるからな。それが終わってからだ」ハァハァ

勇者「言っておくこと?」

隊長「……特別部隊に所属する隊員は、敵を目の前にして逃げ出すようなことはしない。そのことをいつも言っていたはずだ」ハァハァ

副隊長「……」

隊長「それを忘れたとは言わさんぞ」ハァハァ

覆面「……逃げるのではありません。戦略的撤退です」

隊長「言い訳をするな!」

覆面「っ!」ビクッ

隊長「それに人質なんてくだらん手段使いやがって。そんな屑に育てた覚えはないぞ!」

戦士「どういうことだ?」

魔王「知り合いなのであるのだ?」

覆面「……隊長に育てられた覚えはありません」

副隊長「!? あ、あなたは何を言っているのですか!!!」

忍者「副隊長?」

副隊長「よくもそのようなことをぬけぬけと!」

覆面「……」
815 :正体 [saga]:2012/02/09(木) 23:36:28.94 ID:JVqghyVso

戦士「おい! いい加減説明しろ!」

隊長「こいつは……」

覆面「……自分で説明しますよ」

スッ ←覆面が覆面を外しました

全員『なっ!?』

戦士「お前は……」

勇者「……特員13」

忍者「そ、そんな……」

覆面改め特員13「お久しぶりです」ペコリ
816 :悩み [saga]:2012/02/09(木) 23:37:39.67 ID:JVqghyVso

隊長「……それで? お前は何をやってんだ?」ハァハァ

特員13「……」

隊長「だんまりか。まあいい。お前の目的は知らんが、とりあえず覚悟は出来てるんだろうな?」ハァハァ

勇者「……殺すつもりですか?」

隊長「ああ」ハァハァ

戦士「そこまでする必要はあるのか?」

隊長「当然だろぉが!! こいつは全てを裏切ったんだ!」ハァハァ

特員13「……裏切ったとは心外ですね」

隊長「ああ?」ハァハァ

特員13「僕は教えてもらったんですよ」

隊長「……何をだ?」ハァハァ

特員13「この世が一体どういうものなのかをです! 僕は普通に生きていたって何もできないんです! どうしようもないんです! どれだけ頑張っても決められた道しか進めないんです!」

魔道士「……」

特員13「そんな世界でどうやって生きていったらいいんですか!?」

勇者「……」
817 :くだらない [saga]:2012/02/09(木) 23:38:20.77 ID:JVqghyVso

特員13「隊長! 何か言ってください!!」

隊長「……」ハァハァ

特員13「どうして僕たちが苦しまなきゃいけないんですか!?」

隊長「……ごちゃごちゃうるせぇな」ハァハァ

特員13「!?」

隊長「そんなくだらねぇことでぐちぐち文句たれてんじゃねぇよ」ハァハァ

特員13「く、くだらなくなんてないです!」

隊長「……くだらねぇよ。くだらなさすぎるんだよ」ハァハァ

特員13「……」

隊長「ここにいるやつは魔道士以外全員がお前と同じだ。だが誰もそんなくだらねぇことを考えたりしてねぇ。それに魔道士だって苦しんでるんだ」ハァハァ

魔道士「……」

隊長「お前は……それを理由に逃げ出しただけだ」ハァハァ
818 :手遅れ [saga]:2012/02/09(木) 23:39:12.24 ID:JVqghyVso

特員13「……でもs

隊長「逃げたことに言い訳してんじゃねぇよ。これ以上てめぇと話をするつもりはねぇ。さっさと罰を受けろ」ハァハァ

戦士「……今からでもやり直せるんじゃないのか?」

忍者「そうだよ!」

勇者「逃げたのならもう一度逃げた場所に戻ればいいじゃないですか」

副隊長「……」

魔道士「……」

魔王「……それはできないのであるのだ」

勇者「魔王?」

魔王「こやつはもう……手遅れなのであるのだ」

戦士「どういうことだ?」

魔王「……人間の気配が感じられないのであるのだ」

忍者「それって……」

隊長「そういうことだ。こいつは逃げに逃げて一番最悪なところに辿りつきやがった」ハァハァ
819 :覚醒? [saga]:2012/02/09(木) 23:39:48.63 ID:JVqghyVso

特員13「……」

隊長「それじゃあさよならだ」チャキッ

特員13「……きひっ」

隊長「?」ハァハァ

勇者「っ! 全員伏せろ!!」

全員『っ!!』バッ

ドガガガ! ←何かの攻撃

戦士「な、なんだあれは!?」

特員13「けへへっ」ビュンビュン

忍者「特員13の腕が……鬼と同じようになってる……」

隊長「……」ハァハァ

魔王「魔道士と副隊長は下がっているのであるのだ!」
820 :のんびりのんびり :しまった! はっぴゃーーーーっく! ……にじゅぅ [saga]:2012/02/09(木) 23:44:29.88 ID:JVqghyVso
特員13ちゃんが暴れだしましたが、
今日はここまでです。

ここまで読んでいただき、ありがとうございます。
レスしていただき、ありがとうございます。
水泳大会……忍者は泳がず、水の上を走っていそうです。

また明日来ます。

ではまたノシ
821 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/02/10(金) 04:04:38.23 ID:j6OqIelL0
クソッ 何となくスレ開いたら一気に全部読んじまったじゃねーか

どうしてくれる乙
822 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/10(金) 07:45:11.31 ID:n2iyn9zIO
13ぇ
823 :硬さ :のんびり再開します [saga]:2012/02/10(金) 22:55:13.52 ID:UWMnuzHEo

勇者「戦士! 忍者! 行くぞ!!」ダッ

戦士「ああ!」ダッ

忍者「……」

特員13「くきゃきゃ」

ガキキキィン! ←勇者戦士忍者の攻撃は弾かれました

勇者「うわっ!」

戦士「こいつも鬼と同じか……」

忍者「かったいなぁ、もう!」

特員13「ききゃないびょ」キヒヒ
824 :隊長の本気 :レスありがとう [saga]:2012/02/10(金) 22:56:41.15 ID:UWMnuzHEo

隊長「お前ら、どいてろ」シュン

勇戦忍『えっ?』

隊長「はぁっ!」シュッ

ドゴン ←隊長の攻撃

特員13「ぐぎゃーーー!」

勇者「き、効いてるぞ!」

戦士「何をやったんだ!?」

特員13「じゃ、じゃまずるな゙ぁぁーーー!!」ビュビュン

隊長「ちっ」シュン

ドガーーン ←特員13の攻撃はミス

隊長「……そろそろ時間がねぇな。一気に終わらすぞ」ハァハァ

スッ ←隊長が構えました
825 :裏当て [saga]:2012/02/10(金) 23:00:38.45 ID:UWMnuzHEo

特員13「くきゃきゃきゃ!」ビュビュビュン

ドガンズガンドゴーン ←特員13による無差別攻撃

勇者「うぉっ!」サッ

戦士「くっ!」タッ

隊長「……」サッ

特員13「うびゃびゃびゃ!!」ビュビュビュン

シュン! ←隊長が特員13の背後に移動

特員13「うみゃ?」

スッ ←隊長が特員13に向け拳を突き出す

隊長「……滅・裏当て崩し」シュッ

ズドン! ←隊長の改心の一撃

勇者「いった!」

戦士「どうだ!?」
826 :効果は? [saga]:2012/02/10(金) 23:01:10.86 ID:UWMnuzHEo

特員13「……うきょ?」

忍者「えっ? 平気そうにしてるよ?」

隊長「……」フラッ

バタッ ←隊長倒れる

副隊長「隊長!」ダッ

戦士「待て!」ガシッ

勇者「今は危険です!」

副隊長「ですが、隊長が!」ググッ

魔王「……今の攻撃は効いていないのであるのだ?」
827 :崩壊 [saga]:2012/02/10(金) 23:02:01.33 ID:UWMnuzHEo

特員13「げ……ぎゃ……うぎょぎゃおえぎおあふえいあおsd!!!」バタバタ

全員『!?』

戦士「何が起きてる!?」

隊長「うっ……」ググッ

副隊長「隊長!」バッ

隊長「だ、大丈夫だ」ハァハァ

特員13「うぎゃおどあだえwjfひあえwjふぉいあうぇjふぉ!!!」バタバタ

戦士「辛そうだな」

隊長「……流石に疲れた」ハァハァ

勇者「何をやったのですか?」

忍者「特員13が苦しそうにしてるけど、さっきの攻撃のせいなの?」

隊長「ああ。体の中から壊してやったんだよ」ハァハァ

戦士「中から? どういうことだ?」

隊長「説明は面倒だから……色々やったということにしてくれ」ハァハァ
828 :限界 [saga]:2012/02/10(金) 23:04:14.86 ID:UWMnuzHEo

魔王「大丈夫なのであるのだ?」

隊長「そ……そろそろやべぇ……ごふっ」ガハッ

ベチャッ! ←隊長が血を吐きました

戦士「隊長!!」

勇者「魔王! 回復魔法を!」

魔王「わかt

隊長「やめろ!」

勇者「えっ?」

隊長「そんなことやっても意味がねぇよ」ハァハァ

戦士「どういうことだ!? 副隊長の時とは苦しみ方が違いすぎるぞ! お前は何をやったんだ!?」

隊長「……」

魔道士「……球体魔方陣」

全員『!?』

勇者「ま、まさか……」

戦士「さっきの障害物競走の時に球体魔方陣を使ったのか!?」

隊長「……バラすなよ」ハァハァ

戦士「どうしてそんなことをしたんだ!?」

隊長「仕方ないだろ……あそこで負けてたら全滅してたんだからよ」ハァハァ

勇者「ですが、それは特員13の嘘だったかもしれませんよ!」

隊長「完全に否定することもできないだろ?」ハァハァ

勇者「そ、それは……」

隊長「ごほっ……あ〜、キツイな。そろそろ限界だな」ハァハァ

忍者「……」ウルウル
829 :勝利 [saga]:2012/02/10(金) 23:05:43.80 ID:UWMnuzHEo

特員13「た、い……ちょ」ガクガク

全員『!?』

隊長「……どうした?」ハァハァ

特員13「すみま、せん、でした」ガクガク

隊長「……はぁはぁ……次は……逃げんなよ?」ハァハァ

特員13「はい……副隊長……すみま……」

スゥ ←特員13が消え始めた

魔道士「……」

スゥゥ…… ←特員13消滅

副隊長「……また鍛えなおしてあげますよ」
830 :別れ [saga]:2012/02/10(金) 23:07:01.86 ID:UWMnuzHEo

隊長「ごふっ……はぁはぁ……俺もそろそろだな」ハァハァ

勇者「隊長さん……」

戦士「馬鹿やろう! 諦めんじゃねぇよ!! お前はこれしきのことで倒れるようなヤツじゃないだろ!!」ガシッ

隊長「無茶、言うなって……自分の体の限界くらいわかってるさ」ハァハァ

魔王「……もう、無理なのであるのだ?」

隊長「ああ……だがこれが最後じゃねぇ。また会えるさ……だから死ぬんじゃねぇぞ?」ハァハァ

スゥ ←隊長が消え始めました

忍者「隊長さん!」

戦士「隊長!」

隊長「……I'll be back.」グッ

スゥゥ…… ←隊長消滅

副隊長「……お疲れ様でした」ビシッ
831 :無気力 :勝利の代わりに失ったものは…… [saga]:2012/02/10(金) 23:08:52.08 ID:UWMnuzHEo

忍者「隊長さん……」ポロポロ

勇者「……」グッ

戦士「……くそっ!」ガン

魔道士「……」

副隊長「……今日はもう休みましょう」

魔王「……それがいいのであるのだ」

副隊長「あそこに休めそうなところがあります。とりあえず移動しましょう」

勇者「……ああ……みんな、行こう」

戦士「……」

全員『……』
832 :??? [saga]:2012/02/10(金) 23:09:38.16 ID:UWMnuzHEo

???「上手くいきましたね」

??「……」

???「……特員13のことが心残りですか?」

??「……」

???「あれはどうしようもありませんでした。残念ですが隊長のことを差し引いてよしとすべきです」

??「……」

???「……私は引き続き作業に戻ります」カタカタ

??「……」
833 :??? [saga]:2012/02/10(金) 23:15:02.38 ID:UWMnuzHEo

まさか隊長にあんな秘策があったとは……

もうちょっとで勝てたのにぃ!

くやしぃ!!

ちょっとやられすぎちゃったなぁ

特員13がやられるのも想定外だった

屑は屑でも少しは使えると思ってたのにがっかりすぎだろ!

役立たずめ!

だが、隊長を倒せたのはよしとしてやる

……それにしても脱落は一人だけかぁ

もう少し減らしておきたかったのだが……

まぁ時間は稼げたしぃ、一人は確実に減らせられるからいっかぁ

それに結構楽しかったしねぇ

うひゃひゃひゃひゃひゃひゃっ!
834 :夜(野営地から少し離れた場所) [saga]:2012/02/10(金) 23:16:06.62 ID:UWMnuzHEo

勇者「……」ボー

忍者「勇者?」ヒョコッ

勇者「忍者か……どうした?」

忍者「……大丈夫?」

勇者「……」

忍者「あの二人のことだよね? 勇者が一人で背負う必要はないよ」

勇者「……違うんだ」

忍者「……」

勇者「背負うとかそういうんじゃないんだ。俺は……何もできなかった。誰も救えなかったんだ」

忍者「そんなこt

勇者「救えなかったんだ!!」

忍者「……」
835 :"勇者" [saga]:2012/02/10(金) 23:16:58.74 ID:UWMnuzHEo

勇者「いつも考えるんだ……」

忍者「……何を?」

勇者「"勇者"って、一体何なんだろうって。魔王を倒す者? 世界を救う者? 一体何なんだ?」

忍者「……」

勇者「"勇者"ができることってなんだろうな?」

忍者「……」

勇者「"勇者"と言っても圧縮魔法と雷魔法が使えるだけなんだ……俺はどうすればいいんだ?」
836 :勇者 [saga]:2012/02/10(金) 23:17:54.71 ID:UWMnuzHEo

忍者「……別に特別なことはしなくていいと思うよ」

勇者「……」

忍者「勇者は"勇者"という肩書きが欲しいの?」

勇者「……いや、いらない」

忍者「だったらそのままでいいじゃん」

勇者「……」

忍者「勇者にしかできないことがなくたって、勇者が"勇者"じゃなくても、勇者は勇者だもん!」

勇者「忍者……」
837 :救い [saga]:2012/02/10(金) 23:19:32.99 ID:UWMnuzHEo

勇者「だけど俺は今までみんなに頼ってばかりで何もできなかった」

忍者「……」

勇者「町民たちが魔物になった町もそうだ。誰一人救えなかった……」

忍者「そんなことないよ! 町長さんだってマッチョさんだって、みんなお礼を言ってたでしょ!」

勇者「……」

忍者「確かに悔しかったし、悲しかったよ。あの時は、ひとつしか選択肢がなかった……でもね、何もできなかったなんてことはないよ」

勇者「……」

忍者「きっと命を救うだけが全てじゃないよ。勇者は……ううん、私たちはいろんな人たちを救ってるはずだよ」

勇者「……」

忍者「それにね……私は勇者と一緒にいて救われてるよ」ニコッ

勇者「えっ?」ドキッ

忍者「それだけじゃ不満かな?」ウワメヅカイ

勇者「そ、そんなことないよ」ドキドキ

忍者「じゃあそれでいいじゃん!」

勇者「忍者……ふっ、そうだな」

忍者「ふふっ」

勇者「ありがとうな」
838 :空気を読みました [saga]:2012/02/10(金) 23:20:57.81 ID:UWMnuzHEo

うふふふ ←勇者忍者のうふふ

戦士「……」

うふふふ

戦士「……落ち着いたか?」

勇忍『戦士!?』ドキッ

勇者「い、いいいいつからいたんだ!?」アタフタ

戦士「最初からいたぞ」

忍者「ののののぞきだぞ!!」アタフタ

戦士「……話を聞いていただけで見てないから安心しろ」

勇忍『そういう問題じゃない!!』

戦士「別に疚しいことをしてたわけじゃないんだからいいじゃねぇかよ。それともそういうことが始まるところだったのか?」

勇者「はじまらないしぃ!!」アワワ

忍者「えっ?」

勇者「えっ?」

勇忍『えっ?』

戦士「……」ハァ
839 :仲間 [saga]:2012/02/10(金) 23:24:28.05 ID:UWMnuzHEo

戦士「……それで?」

勇者「ん?」

戦士「もう大丈夫か?」

勇者「……ああ。ごめん」

戦士「いや、俺は別に何もしてないし気にするな」

勇者「……」

戦士「……さて、魔道士と副隊長がメシを作ったから食べるぞ」

忍者「二人が? 戦士じゃなくて? 珍しいね」

戦士「……気を遣ったんだろ」

勇者「そうか……魔道士には、こういう時にいつも助けられるな」

忍者「いつも明るく盛り上げてくれてたよね」

戦士「……だが、あいつもただの馬鹿じゃない。色々悩んでるはずだ」

勇者「それは……わかってるつもりだ」

忍者「そうだよね……あの町を出てから口数が一気に減ったもんね」

勇者「……それでも色々と気遣ってもらってたんだな」

戦士「それを察して、副隊長と魔王も頑張ってるしな」

忍者「副隊長さんは、隊長さんがよく喋ってた分を補おうとがんばってるよね」

勇者「……ふぅ。俺ひとり、こんなところで悩んでる場合じゃないな」

全員『……』

勇者「……戻るか」

戦士「ああ」
840 :忘れてたこと [saga]:2012/02/10(金) 23:25:57.47 ID:UWMnuzHEo

勇者「ふぅ。うまかったー」

忍者「魔道士と副隊長さんはちゃんと料理ができたんだね」

魔王「……我も手伝ったのであるのだ」ショボン

戦士「ははっ。魔王は初めてだったんじゃないのか?」

魔王「そうなのであるのだ! それでもちゃんとできたのであるのだ! 褒めるがよいのであるのだ」ドヤッ

勇者「ありがとな」ニコッ

魔王「えへへ」テレッ

副隊長「……」ウーン

戦士「副隊長、どうした? 何か考え事か?」

副隊長「いえ、先ほど話していたのですが、ちょっと不安なことがあるんです」

戦士「不安なこと? なんだ?」

副隊長「……人質をとられているのに、特員13を倒してもよかったのでしょうか?」

勇者「あっ!」

戦士「……忘れてた」

忍者「どうしよう……」

全員『……』

戦士「……まぁ気にしたら駄目だな」

勇者「おいっ!」コラッ

戦士「いや、人質というのは生きているからこその価値だろ? 今は殺す必要もないんだから大丈夫だろ」

忍者「そ、そうだよね! 大丈夫だよね!」

勇者「……人質の件については、聞かなかったことにしよう」

魔王「それがいいのであるのだ!」ソレダ!

戦士「そうだな」
841 :のんびりのんびり [saga]:2012/02/10(金) 23:30:34.14 ID:UWMnuzHEo
今日はここまでです。

ここまで読んでくれて、ありがとうございます。
一気に読んでくれて、ありがとう!
レスありがとうございます。

次回は未定となります。
すみません。

ではまたノシ
842 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/02/11(土) 00:25:55.11 ID:ovldes0go
843 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/11(土) 08:37:34.38 ID:/Yoz0KxIO
乙んぽ!
844 :のんびりのんびり [sage]:2012/02/16(木) 22:07:44.37 ID:zMZU4HaAo
一週間たってませんが、報告のみです。

次回投下は2/20の月曜になります。
すみません。

来週の予定として、新スレ突入になりますが、帳尻あわせのため、このスレ最後に番外編を書こうと思います。

読んでくださる方、レスくださる方、ありがとうございます。
今後ともよろしくです。

ではまたノシ
845 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/16(木) 22:38:28.54 ID:Lbw4GSneo
楽しみ楽しみ楽しみ!
846 :道中 :のんびり再開します [saga]:2012/02/20(月) 21:54:13.60 ID:6l3uzFimo

魔王「らららむじんさん、らららむじんさん、らららら〜♪」ラララー

忍者「あっ! 魔物だ!」

魔物「……おっす」ヨッ

戦士「よし、いっちょやるか!」チャキッ

魔物「はい?」

勇者「どっちが倒せるか勝負するか?」チャキッ

戦士「おっ、それいいな」

魔物「ちょっ!? お二人に攻撃されたらあっという間にしんでまうがな」

忍者「私も参加するー!」

魔物「ひぃっ! やめて! マジ勘弁しておくんなまし!」

副隊長「お下がりください」チャキッ

戦士「おっ? 副隊長もやるか?」

副隊長「特別部隊の名にかけて、負けませんよ」
847 :関西弁? :レスありがとう [saga]:2012/02/20(月) 21:55:42.19 ID:6l3uzFimo

魔物「あかんて! それあかん言うてるやん! か弱いレディになんちゅーことしよるんや!」

魔王「レディ……あんさん女性なんでっか?」

魔物「そうでっせ! 女やさかい、あんま危害加えるようなことせんとってぇや!」

魔王「よく間違えられまへんか?」

魔物「よぉ間違えられるんよ……もしかしてあんさんもでっか?」

魔王「そうなんや! 我もよく間違えられるんや!」

魔物「ホンマでっか!? わかるでぇ! あんさんのお気持ちはよぉわかりまっせ!」

魔王「わかってくれまっか!? この我の気持ちを本当の意味で理解してくれはるとは、ホンマ感動やー!」

勇戦忍副『……』
848 :おかしな点 :楽しみにしてくれてありがとう [saga]:2012/02/20(月) 21:56:58.15 ID:6l3uzFimo

勇者「よし、ひとつずつ確認しよう」

戦士「まず、あの魔物は人間の言葉が話せる」

勇者「そう。だが、これはよくあるパターンだからよしとしよう」

忍者「通りすがりの魔物さんと同じだもんね」

戦士「次は、魔王が仲良く会話していることだ」

勇者「それもあるが、そこは元魔王ということで、魔物と会話することがおかしいということはないだろう」

忍者「人間だけど、一応魔王なんだもんね」

戦士「最後に、魔王の口調がおかしい」

勇者「はい、正解です! それが一番おかしい!」

忍者「魔王の口調は揺るがないものだったのにね」
849 :それでも副隊長はやってない :顔文字が使われています [saga]:2012/02/20(月) 21:58:18.71 ID:6l3uzFimo

戦士「口調だけが魔王のアイデンティティだったというのに……」

副隊長「……そこですか? それはどうでもいいことなのでは?」

勇者「( ゚Д゚)_σ異議あり!!」ビシィッ

戦士「副隊長は何もわかっていない!」

副隊長「っ!!」

勇者「副隊長さん……あなたはそんなことで、この世を生き抜けると思っておいでで?」

副隊長「くっ! で、ですが……」

忍者「だまらっしゃい! 反論なら法廷で聞いてやる!」

副隊長「違うんです! 私は何もやっていません! やっていないんです!」

勇者「……連行しろ!」

戦忍『はっ!』ビシッ

副隊長「ちがうんだーーー!」
850 :ツッコミ [saga]:2012/02/20(月) 21:59:16.40 ID:6l3uzFimo

戦士「……俺が一緒に混ざると収拾がつかないな」ハァ

忍者「そろそろ吐いたらどうだ!」

勇者「……まぁ待ちなさい」

忍者「山さん!」

勇者「お前さん……カツ丼食うか?」

副隊長「……お金ないです」

勇者「気にすんな。俺が奢ってやるよ」

副隊長「そんな優しくされても私は何も言いませんよ……」

勇者「昨日から何も食べてないんだろ? ここのカツ丼はオススメだぞ」ニコッ

副隊長「……す、すみませんでした!」ドゲザー

勇者「……」

副隊長「全て……話します」

忍者「出た……山さんの観音菩薩落とし! 山さんの笑顔で何人がゲロったことか」ゴクリ

戦士「やめれっ!」ビシッ

勇忍副『あいたっ』
851 :何が起こっとんのや!? [saga]:2012/02/20(月) 22:00:44.92 ID:6l3uzFimo

戦士「おいっ! 魔王! あんさん口調がおかしなっとるでぇ!」

魔王「? 何言っとんのや?」

戦士「ん? せやから口調がおかしなっとる言うとんのや!」

魔王「別におかしいところなんておまへん!」

勇忍副『……』

魔物「まぁまぁ二人とも、ケンカしたらあきまへんで」

勇者「お、おい! 戦士! 何ふざけとんのや!」

忍副『……』

戦士「ふざけとらんっちゅーねん!」

忍者「み、みんな! おかしいんちゃうか!!」

副隊長「……」

魔物「ケンカはあきまへんってば」

副隊長「……ちょっとよろしいでっか?」

勇者「なんや?」

副隊長「なんや、よぉわかりまへんが、おかしなっとるんは全員でおまんがな」

魔物「そうでっか? 気のせいちゃいまっか?」
852 :ある意味ツッコミ [saga]:2012/02/20(月) 22:01:43.39 ID:6l3uzFimo

魔道士「……はぁっ!」ヒュン

ドカッ! ←魔道士の回し蹴りが魔物の後頭部にヒット!

魔物「ひでぶっ!」ドサッ

魔王「魔道士!? 大丈夫なのであるのだ?」

副隊長「危険です!」

戦士「……勇者、忍者、ちょっと喋ってみろ」

勇者「? どうかしたか?」

忍者「何かな?」

戦士「……ふむ、全員の口調が元に戻ったな」

勇者「あっ! 本当だ!」

忍者「もしかしてこの魔物が何かやってたのかな?」

戦士「多分そういうことだろうな」

勇者「地味に厄介な敵だったな」

戦士「別に脅威にはならないけどな」

忍者「だよね。それに弱いみたいだし」

魔物「」チーン
853 :そろそろ魔王城 :北の国はスルーされました [saga]:2012/02/20(月) 22:03:56.00 ID:6l3uzFimo

勇者「もうすぐだな」

戦士「ああ」

忍者「あっ! 見えてきたよ!」

魔王「久しぶりなのであるのだ」

副隊長「あれが魔王城ですか……」

忍者「副隊長さんは初めて見るんだよね?」

副隊長「はい。まさかあれほどまでに……普通の一軒家だとは思いませんでした」

勇者「……やっぱりそう思いますよね?」

戦士「見た目は普通の家だからな」

魔王「失礼なのであるのだ!」
854 :賃貸ではないです [saga]:2012/02/20(月) 22:05:12.75 ID:6l3uzFimo

勇者「間取りってどうなってたっけ?」

忍者「確か、3LDKだっけ?」

勇者「それで各階に一部屋ずつあったんだよな」

忍者「そうそう。五階建てだったよね」

勇者「一階は玄関だけなんだよな」

戦士「こんなんで城って言い張るところがすげぇよ」

魔王「失礼なのであるのだ!」

勇者「なんにせよ、ここにいるんだな?」

シツレイナノデアルノダ

戦士「ああ。多分鬼もいるだろうな」

忍者「気を引き締めていかないとね」

シツレイナノデアルノダー

副隊長「そうですね」

シツレイナノデアルノダーー

勇者「気合い入れろよ!」

シツレイナノデアルノダーーー

全員『おう!』

シツレイナノデアルノダーーーー

戦士「だぁっ!! うるせぇよ!!!」ウガー
855 :魔王城前 [saga]:2012/02/20(月) 22:05:53.69 ID:6l3uzFimo

副隊長「こ、これは……」

勇者「相変わらずだな」

戦士「……」

忍者「すごいよね」

魔王「ちゃんと城なのであるのだ!」ドヤッ

副隊長「見た目はともかくとして……大きいですね」

勇者「ええ。見た目はただの一軒家なんですが、その大きさは普通の城ですからね」

忍者「それぞれの部屋がものすごく広いもんね」

勇者「もう少し部屋を増やせばいいのにな」

忍者「部屋の中に柱があるもんね」

副隊長「一部屋の広さはどのくらいなのですか? 謁見の間ほどですか?」

勇者「もっと広かったと思いますよ」

戦士「暴れたい放題だよな」

魔王「壊さないでほしいのであるのだ!」
856 :鍵っ子 [saga]:2012/02/20(月) 22:06:43.65 ID:6l3uzFimo

勇者「……そろそろ行くか」

戦士「ああ。しかし入り口の鍵が閉まってるみたいだな」ガチャガチャ

忍者「壊しちゃう?」

魔王「あっ! 鍵を持ってるので大丈夫なのであるのだ!」

ガチャッ ←ロック解除

キィ ←ドアオープン

勇者「……マジで普通の家だよな」

戦士「ああ。城ってこんな簡単に鍵をかけたりしないからな」

忍者「でも便利だよね」
857 :いらっしゃいませ [saga]:2012/02/20(月) 22:07:09.57 ID:6l3uzFimo

全員『……』

副隊長「ここは玄関ですか?」

魔王「そうなのであるのだ!」

副隊長「玄関にしては……」

忍者「広すぎるよね」

勇者「玄関って言ってるが、無駄に広いし他に部屋がないから不便だよな」

戦士「この広さは大広間だろ」ヤレヤレ
858 :見ろ! 人がゴミのようだ! 目がぁー! 目がぁぁー! [saga]:2012/02/20(月) 22:08:00.77 ID:6l3uzFimo

勇者「忍者、王女たちはどこにいるかわかるか?」

忍者「ちょっと待ってね」

魔王「三分間だけ待ってやるのであるのだ」

忍者「……ん〜っと、二階と五階にいるよ」

勇者「ん? 二つの部屋に分かれてるのか?」

戦士「ということは、王女が五階で、リーダーが二階か?」

忍者「ううん、逆だよ」

勇者「王女は二階か」

副隊長「別々の救出になるわけですね」

勇者「……よし、準備はいいな?」

戦士「ああ」

忍者「大丈夫だよ!」

勇者「行くぞ!!」

全員『おーーー!!!』
859 :魔王城二階 [saga]:2012/02/20(月) 22:08:32.52 ID:6l3uzFimo

オラーー!
効かぬわ!
バシッ!

わーわー ←何か騒がしい感じ

勇者「ん? 何か騒がし……」

戦士「……」アゼン

忍者「き、気のせいかな?」ゴシゴシ

勇者「そんな馬鹿な……こんなことが……」

戦士「……いや、これはないわ」

忍者「緊張感はどこに行ったのだろうな……」ヤレヤレ
860 :熾烈なる戦い? [saga]:2012/02/20(月) 22:09:41.99 ID:6l3uzFimo

王女「負けないわよ!」

白鬼「おぬしの実力で儂に勝てると思うたか!」

勇者「王女!」

王女「ゆうしゃ! ちょっと待っててね!」

勇者「王女……」

白鬼「勇者か! 少し待っておれ!」

勇者「白鬼……」

王女「今度こそ! 行くわよ!」

白鬼「かかってくるがよい!」

王白『たたいてかぶって、じゃんけん』

王女「ぽん!」チョキ

白鬼「ぽん!」パー

王女「おらぁ!」ヒュッ

白鬼「おそいわ!」ガバッ

パシン ←王女の攻撃を防ぐ

王女「ちっ!」

白鬼「くっくっくっ」

たたいてかぶってじゃんけんぽん
おんどりゃーー!
あまくってよ?
パシン

全員『……』

戦士「……来なくてもよかったな」ボソッ
忍者「心配するんじゃなかったよ」ボソッ
861 :完全包囲 [saga]:2012/02/20(月) 22:10:10.14 ID:6l3uzFimo

黒鬼「よぉ」

勇者「……黒鬼か」

黒鬼「元気そうだな」

勇者「お前は……何をやってるんだ?」ゴゴゴ

黒鬼「ちょっ! ま、待て!」

勇者「……」ゴゴゴ

黒鬼「ひぃ! せ、戦士! ちょっと勇者をとめてく……マジ?」

戦士「……」ゴゴゴ

忍者「……」ゴゴゴ

魔道士「……」ゴゴゴ

魔王「……」ゴゴゴ

副隊長「……」ゴゴゴ

黒鬼「あれ〜、どうしてだろうな? ボクチャンよくわかんな〜い」バブー
862 : [saga]:2012/02/20(月) 22:11:42.96 ID:6l3uzFimo

勇者「……真面目に話をしよう。今、何が起きているんだ?」

黒鬼「ぼくちゃんわかんな〜い」バブー

ドカッ! ←黒鬼殴られた

黒鬼「うがっ」

戦士「おふざけの時間は終わりだ。真面目に答えろ」

黒鬼「……すまなかった」イテテ

勇者「一体何がどうなってるんだ?」

黒鬼「僕たちにも何が起きているのか把握できていないんだ。気がつけばここにいたしな」

戦士「……」

黒鬼「唯一わかってるのは、僕たちが今までとは違うということだけだ」

勇者「違う?」

黒鬼「ああ。僕たちは一度融合して一体の鬼となった。だが、今は別々にわかれている」

忍者「もしかして、いつ融合するかわからないってこと?」

黒鬼「そうじゃない。融合はしないんだ。いや、融合する必要がないんだ」

勇者「! まさか……」

黒鬼「そうだ。僕たちは融合せずに、あの鬼になるんだ」

戦士「ちっ!」

忍者「一体でも大変なのに、それが五体もいるの!?」

黒鬼「正確には六体だ」
863 :不器用 [saga]:2012/02/20(月) 22:12:38.10 ID:6l3uzFimo

勇者「鬼には自由になれるものなのか?」

黒鬼「いや、自分の意思は関係ない。誰かに操作されている感じがあるな」

戦士「……」

忍者「今もなっちゃいそうなの?」

黒鬼「それはない。だが、いつそうなるのかはわからない……僕たちには自由なんて言葉が似合わないようだ」

魔道士「……」

パシーン! ←黒鬼が叩かれた

黒鬼「いてっ!」

白鬼「下らぬことをぺらぺらと……おぬしはいつからそのような軟弱者になったのじゃ」

黒鬼「姉上、何をなさるのですか!」

白鬼「そろそろ自立してもよいものじゃが……とりあえずおぬしは黙っておれ」

魔道士「……」

白鬼「魔道士……おぬしも不器用なやつじゃのぉ」
864 :コピー [saga]:2012/02/20(月) 22:13:16.59 ID:6l3uzFimo

勇者「……王女は何もされていないのか?」

白鬼「うむ。あやつは何もされておらぬよ」

忍者「他の鬼たちはどこにいったの?」

白鬼「他の部屋におるぞ」

戦士「リーダーはどこだ?」

白鬼「最上階におる」

戦士「一人でか?」

白鬼「……いや、鬼とおるはずじゃ」

勇者「……どういうことだ?」

白鬼「儂らが最初に鬼になったじゃろう? あれが一緒におる」

勇者「意味がわかんねぇよ。お前たちが融合して鬼になったんだろ? だったらおかしくないか?」

白鬼「儂らは……コピーデータじゃ」

全員『なっ!?』

白鬼「便利なものじゃな。儂らをいくらでも増やせるようじゃ」

黒鬼「……」ギリッ

魔道士「……」
865 :たったひとつの真実見抜く、見た目は子供、頭脳は大人。その名も迷探偵未来少年! [saga]:2012/02/20(月) 22:15:24.45 ID:6l3uzFimo

副隊長「……ちょっといいですか?」

白鬼「なんじゃ?」

副隊長「あなたは先ほど、いくらでも増やせると仰いましたよね?」

白鬼「そうじゃな」

副隊長「でしたら、何故もっと大量に出さないのでしょうか?」

白鬼「……」

副隊長「鬼を増やせば、私たちを倒すのは容易なはずです。何故それをしないのでしょうか?」

白鬼「……それはわからぬ」

副隊長「そうですか……」

魔道士「……一度に複数のコピーデータを出力すると、バグが生じます。データ自体は復元できても、増やすことはできません」

勇者「ま、魔道士?」

魔道士「いい加減頭に来ました。こんな命を弄ぶようなことばかり……」ゴゴゴ

白鬼「っ!!」ゾクリ

魔道士「さぁ……謎解きと行きましょう!」バーン

勇者「喋り方おかしくないか?」ボソッ
忍者「探偵になったつもりなんじゃないの?」ボソッ
戦士「相変わらず口調がよく変わるやつだな」ボソッ
866 :のんびりのんびり [saga]:2012/02/20(月) 22:18:25.81 ID:6l3uzFimo
迷探偵ということで、今日はここまでです。
王女さんは無事でした。
魔王城は瓦が自慢です。

今週中に新スレいきたい!
ここまで読んでいただきありがとうございます。
楽しみにしていただき、光栄でございます。
レスも本当にありがとうございます。

また明日来ます。

ではまたノシ
867 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/21(火) 00:13:49.48 ID:ev3UywBDO


魔物が不憫すぐるwwww
868 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/21(火) 07:49:34.59 ID:SX8VsSJIO
新スレ行くために、がつんとこーい
869 :??? :のんびり再開します [saga]:2012/02/21(火) 22:04:51.19 ID:c6VDIAA2o

???「これでどうだ? ……よし! あと少しだ!」カタカタカタ

??「ここはこれで、次はこっちを……」カタカタカタカタカタカタ

???「これは……」カタ

??「……時間が……」カタカタカタカタカタカタ

???「……急ぎましょう!」カタカタカタカタ

??「……」カタカタカタカタカタカタカタカタ
870 :最上階 :レスありがとう [saga]:2012/02/21(火) 22:05:45.66 ID:c6VDIAA2o

バターン! ←ドアオープン

リーダー「ひぃっ!」ビクッ

勇者「リーダーさん!」

リーダー「ゆ、勇者殿! 助けに来てくれたっすか!?」

魔道士「じっちゃんの名にかけて!」ビシィ

勇者「……」

魔道士「不可能なものを除外していって残ったものが、たとえどんなに信じられなくても、それが真相である」ビシィ

戦士「……」

魔道士「今霧が晴れた……」ハッ

忍者「……」

魔道士「真実はいつもひとつ!」ビシィ

魔王「……」

魔道士「お前のやったことは全てまるっとお見通しだ!」ビシィ

副隊長「……」

魔道士「……犯人はこの中にいます!」ビシィ

リーダー「……」
871 :リーダーさんは手足を拘束された状態です [saga]:2012/02/21(火) 22:06:59.99 ID:c6VDIAA2o

リーダー「社長殿! 助けてくださいっす!」ジタバタ

魔道士「……」

戦士「……鬼がいないな」

勇者「油断するなよ!」

忍者「あれは硬いから、だいっ嫌い!」

副隊長「鬼が出てきては、私は邪魔にしかならないですね」

リーダー「た、助けてくれっす!」ジタバタ

魔道士「……」

リーダー「しゃ、社長殿?」

魔道士「……もう終わりにしませんか?」

リーダー「社長殿? いきなりどうしたんすか?」

魔道士「……いつか心変わりをしてくれると信じていましたが、その様子もないようですし、そろそろネタあかしといきましょう」

リーダー「……」
872 :魔道士さんいきなりですが、さらっと決めちゃってください! [saga]:2012/02/21(火) 22:08:08.40 ID:c6VDIAA2o

魔道士「みなさん、このゲームのプログラムは権限があれば誰でも操作できるという話を覚えていますか? そしてこのゲームにはかなりのセキュリティがかかっているとも説明がありました」

魔道士「実際、一部の人にしか権限は与えられていませんでした」

魔道士「そういうことを知っているのは、上層部の人たちだけでした」

魔道士「ですが、そのアクセス権限のことを知らずに、私たち四人にしか操作できないということを自慢げに説明していた人がいましたよね?」

魔道士「そうです。その人こそ犯人なのです」

魔道士「犯人は……あなたです!」ビシッ
873 :指を指されたのはリーダーさんです [saga]:2012/02/21(火) 22:10:42.53 ID:c6VDIAA2o

リーダー「……何を言ってるんすか? そんなこと説明してないっすよ」

魔道士「あくまでも白を切るのですね。では、もう少し説明しましょう」

リーダー「そんなことよりも、早く助けて欲しいっす!」

魔道士「疑われた三人の中で誰がプログラムの改ざんを行ったか、それが一番の問題なのはわかりますよね?」

リーダー「当然っすよ! それを誰がやったのかわからないから問題なんすよ!」

魔道士「そうです。そして、改ざんを行うにはシステムへのアクセス権限がなければできません」

リーダー「そりゃそうっすけど、そんなわかりきったことがどうしたんすか?」

魔道士「何度でもいいます。アクセス権限さえあれば誰でも改ざんを行えます」

リーダー「いい加減しつこいっすよ! そんなことわかってるっすよ!」

魔道士「確かにわかりきったことです。そしてあの時、権限について言及した人は誰もいませんでした。ですが、それはわかりきったことだったからではありません」

リーダー「意味がわからないっすよ……何が言いたいんすか?」

魔道士「三人の中でそのアクセス権限が与えられていたのは……リーダーさん、あなただけなのです」

リーダー「えっ?」

魔道士「開発グループのメンバー以外で権限を持っていたのは……社長だけです」

リーダー「っ!!」

魔道士「グループリーダーのあなたにはアクセス権限についての説明は簡単にしかしてありませんでした。幹部である他の三人はそのことを知っていましたので、犯人があなただということは最初からわかっていました」

リーダー「……」

魔道士「ですが、改心してくれることを願って、権限について言及することもしませんでしたし、リーダーさんが犯人だということも口にすることはなかったのです」

リーダー「……」

魔道士「リーダーさん、あなたの目的は一体何なのですか?」

リーダー「……」
874 :きゃぴっ♪ [saga]:2012/02/21(火) 22:12:12.63 ID:c6VDIAA2o

ガシャーン! ←鬼さん窓からこんにちは

鬼「ギャピィィーーーーー!!」ギョギョギョ

勇者「魔道士! 下がれ!」

鬼「ギョピッ!」ヒュヒュン

戦士「くっ!」ガキィン

ぐぐぐっ! ←戦士さん堪えてます

勇者「圧縮単魔法!!」

鬼「ギャギャ!」

シュン! ←鬼消える

勇者「なっ!?」

忍者「勇者! 後ろ!」

鬼「グビャ!」シュン

勇者「しまっt

魔王「防壁呪!」キィン

パリィン! ←防壁呪破壊

魔王「なっ!?」

ズバッ! ←鬼の攻撃が勇者を掠める

勇者「ぐっ!」
875 :武器 [saga]:2012/02/21(火) 22:14:01.99 ID:c6VDIAA2o

戦士「おらぁっ!」シャッ

バギィィィン! ←戦士の武器粉砕

戦士「なっ、なに!?」

忍者「戦士! 武器で攻撃したんじゃ駄目だよ!」

副隊長「次元壊滅魔法!!」ザン

鬼「ギャヒャ!」

シュン! ←鬼消える

副隊長「!?」

忍者「後ろ!」

鬼「ギョワ!」シュッ

ドスッ! ←鬼の攻撃

副隊長「がっ!」

勇者「圧縮雷撃単魔法!」ズガガ

鬼「ギャーー!」

魔王「簡易回復魔法!」ピカ

副隊長「す、すみません」

勇者「体制を立て直せ! 副隊長さんは後方支援に徹してください!」
876 :説得する暇もありません [saga]:2012/02/21(火) 22:14:58.54 ID:c6VDIAA2o

魔道士「もういい加減n

リーダー「うるさいっすよ」ボソッ

魔道士「!?」

リーダー「鬼ぃ! こっちに来い!」

鬼「ギョィ!」シュン

リーダー「いい子っすねぇ」ナデナデ

戦士「……やっと本性を表したか」

勇者「何が目的だ!!」

リーダー「でもちょっと頭悪いんすよねぇ。うひゃひゃっ!」ケラケラ

勇者「聞いてるのか! 一体何が目的なんだ!?」

リーダー「さぁてとぉ、いい子にしてたお前には何かやらないといけないっすねぇ」

戦士「……聞いちゃいねぇな」
877 :以前の鬼より強い気が…… [saga]:2012/02/21(火) 22:15:56.94 ID:c6VDIAA2o

リーダー「ご褒美……そぉだぁ! 勇者を殺しちゃっても許してあげるっすよぉ」

勇者「……そう簡単に殺されるかっての」

鬼「……ギュリュ!」シュン

勇者「全員跳べ!」ダッ

鬼「ギャビャビャ!」ブブブブン

ズガガガガァァン ←鬼が腕を振り回して滅茶苦茶

勇者「圧縮b

鬼「ギヒャ!」シュッ

ズバン! ←鬼の攻撃を食らう 

勇者「くっ!」

戦士「はぁっ!」シュッ

鬼「ビャビュ!」シュン

戦士「はやいっ!!」

忍者「勇者! また後ろだよ!」

魔王「防壁呪」キィン

鬼「ギュビョーーーー!!!」ヒュン

バキィン! ←防壁呪はほとんど意味を成していないっす

勇者「やばっ!」

ズガァァァーーーーーン ←鬼の攻撃
878 :負傷 [saga]:2012/02/21(火) 22:17:16.62 ID:c6VDIAA2o

パラパラ

勇者「くっ……みんな、大丈夫か?」

忍者「な、なんとかね」ポタッ

戦士「つよすぎ……だろ」ググッ

魔王「うぅ……ま、前より強いのであるのだ」

副隊長「……大丈夫ですか?」ハァハァ

魔道士「な、なんとか」

リーダー「うひゃひゃひゃひゃっ! 弱い! 弱すぎっすよぉ!! 勇者様一行が手も足も出ないんすかぁ?」

戦士「このやろぉ」グッ

リーダー「よぉし! それじゃあやっちゃえ!」

鬼「ビュワ!」
879 :まさかの人 [saga]:2012/02/21(火) 22:18:20.81 ID:c6VDIAA2o

王女「次元壊滅魔法!」

ザン!
ズズズ
ズッバーーーーーーーン!

全員『なっ!?』

戦士「王女!?」

忍者「なんで使えるの!?」

王女「ヒーローは遅れてくるものなのです! ……えっと、訓練の時に見てたので、真似してみました」

戦士「影が薄いだけがとりえじゃなかったんだな」

勇者「危険すぎます! 直ぐに逃げてください!」

王女「お断りします!」

勇者「えっ?」

王女「皆さんが戦っているというのに、一人で逃げることなんてできません!」

リーダー「王女がそんなことできるなんて聞いてないっすよぉ! よ、予想外っすよ!」
880 :時間稼ぎ? [saga]:2012/02/21(火) 22:19:17.37 ID:c6VDIAA2o

リーダー「…………って、絶望するとでも思ったんすかぁ? そりゃ驚いたけど、それっぽっちの魔法なんて意味がないんですぅ! ぎゃははははははははははは!」

王女「そんなことわかってます。ですが、勇者の危機的状況を打破できたじゃないですか。ここから勇者たちの逆転劇が始まるんです」

リーダー「死ぬまでの時間がすこぉーーし延びただけですよぉ! 苦しむ時間が増えただけで、結局死ぬんすよぉ! うひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃひゃ……とりえずお前からだ」

鬼「グゲェッ!」

ビュン ←鬼の攻撃

王女「っ!?」

ドシュッ ←何かを貫く音
881 :貫いたのは…… [saga]:2012/02/21(火) 22:21:14.87 ID:c6VDIAA2o

ボタボタ ←血が……

王女「……えっ?」

勇者「うぐっ……」ボタボタ

魔道士「なっ!?」

忍者「ゆ、ゆうしゃぁぁぁぁーーーーーー!!」

副隊長「っ!! 回復魔法を!!」

魔王「わかってるのであるのだっ!」ピカ
882 :復活 [saga]:2012/02/21(火) 22:22:32.18 ID:c6VDIAA2o

王女「あ……ああ……な、なぜ……」ガタガタ

勇者「……うっ……あなた…だけ……は……傷つけさせ……な……」ガクッ

ズルッ  ←抜ける
バシャッ ←血溜まりへ倒れる

魔王「回復魔法が追いつかないのであるのだ!」

リーダー「おやおやおや? どういうことっすかね? 鬼の腕が伸びたと思ったら勇者さんの体を突き抜けたっすね。 いきなり飛び出したらあぶないじゃないっすか。 あっ、もう死んでるから聞こえないすね、ぷくく」

王女「そ……んな……」ヘタリ

戦士「お、落ち着け! 勇者ならまだ大丈夫だ!」

副隊長「せ、戦士さん! どういうことですか!?」

戦士「勇者たる者は、王がいる限り、世界の加護を受けているから、寿命や病気で死なない限りは生き返るんだ!」

忍者「あっ、じゃ、じゃあもう一度復活するんだよね?」ウルウル

王女「そう……です! お父様がいるのですから、勇者は死なないのでした!」

戦士「だから全員落ち着け!」
883 :回数制限 [saga]:2012/02/21(火) 22:23:33.84 ID:c6VDIAA2o

リーダー「ざ〜んね〜んでしたぁ! 勇者さんが復活する前にぃ、全員死んじゃうんすから。うひひひひひ、ひゃーひゃっひゃっひゃ!」

戦士「くっ」

魔道士「……」ギリッ

忍者「魔道士?」

魔道士「……勇者さんはもう……生き返らないです」

魔王「な、何を言っているのであるのだ?」

魔道士「勇者さんの復活回数には上限を設けて……」

戦士「なぜだっ!?」

魔道士「現実感のあるゲームでしたから、生き返ることに慣れてしまうことは絶対に避けなきゃいけないことだったらしいです。だけどそれではゲームとしてはリアリティだけで面白みが減少してしまいます。だから勇者さんだけを復活できる存在にして、なおかつ回数制限を……」

忍者「だったら……勇者は……」

王女「……いや……よ。いやっ! そんなこと絶対に認めない!!」

戦士「くそぉっ!」ドガン

王女「勇者……嘘よね? まだ死んでないよね?」

ギュッ ←王女、勇者に抱き付く

王女「……うそだよね?」ギュゥ
884 :罪悪感 [saga]:2012/02/21(火) 22:24:54.48 ID:c6VDIAA2o

リーダー「うけけ。もう上限に達してたんすか? うけけけけけけけけけけ! これで厄介な存在が消えたっすぅ! あっひゃっひゃっひゃっ!」ウケケ

魔道士「……」

リーダー「思ったより簡単だったっすねぇ。絶望しか残らないっすねぇ。それも全て王女のせいっすねぇ?」

王女「えっ?」ポロポロ

リーダー「わかってないんすか? あんたが出しゃばって、あんたを守るために勇者は死んだんすよ? だ・か・らぁ…………勇者の死はてめぇのせいっすよ」ニヤニヤ

王女「や……やめ……て……」ブルブル

リーダー「あれあれ? どうしたんっすか? 本当のことじゃないんすか? 別にあんたは気にしなくていいんすよ。だって勇者が勝手に死んだだけっすから」ニヤニヤ

王女「や……いや……」ブルブル

リーダー「勇者に抱きついても、それはただの死体っすよ? 大量の血がついてるじゃないっすか? 汚くないんすか?」ニヤニヤ

王女「い……や……」ブルブル

リーダー「うひひ! さっさと逃げてればよかったんすよ。さすがは、っ!?」バッ

忍者「……」ポロポロ

リーダー「気配を消されるのは厄介っす! クソ鬼! じっとしてないで、こいつをどうにかしろっす!」

鬼「ギョォオ!」

ビュビュビュビュン ←鬼の攻撃

戦士「おらぁっ!」

ズガガガガガガガガガガガガガ! ←戦士の攻撃による相殺

魔王「森羅天象魔法呪!」

ジュゴォォォォオォォオォオォォ! ←魔王の魔法呪

鬼「グアァァァァ!」

ズビュビュビュ! ←鬼の攻撃

魔王「ぬっ!」

戦士「くっ! まずい! 忍者!」

忍者「っ!!」
885 :王女がんばる [saga]:2012/02/21(火) 22:25:30.91 ID:c6VDIAA2o

ガィィン ←防ぐ音

王女「はぁはぁ」

忍者「王女……」

王女「超断空殲滅魔法!」

ズバン!



ッドーーーーーーーーーーーーーーーーン
バリバリバリ

副隊長「次元壊滅魔法!」

ザン!
ズズズ
ズッバーーーーーーーン!

戦士「っらぁ!」ブン

リーダー「くっ!」

鬼「ギィャァーーー!」

ブォン ←鬼が腕を振るう

全員『っ!!』

戦士「伏せろ!!!」

ズガーーーーーーン ←鬼の攻撃による破壊音
886 : [saga]:2012/02/21(火) 22:26:06.82 ID:c6VDIAA2o

戦士「くそっ! 腕振り回しただけでこれかよ」

魔王「伸びるのが厄介なのであるのだ」

副隊長「それよりも攻撃が効かない方が厄介ですね」

忍者「……リーダーはおかしいよ」

魔王「……忍者の攻撃を躱してたのであるのだ」

忍者「うん」

戦士「……厄介なのは鬼だけじゃないのか?」

忍者「わからない。もしかしたらただの偶然だったかもしれないし……」

副隊長「窓に映っただけかもしれませんね」
887 :王女がんばれ! [saga]:2012/02/21(火) 22:26:54.33 ID:c6VDIAA2o

王女「はぁっ!」

ギギギギギギギィン ←王女の攻撃が弾かれる音

リーダー「いい加減しつこいっすね……やれっ」

鬼「ギョ!」

シュィン ←鬼の攻撃

ドスッ! ←王女に突き刺さる

王女「ぐぅ……やぁーっ!」ダッ

ガキン ←王女の攻撃は弾かれる

鬼「ギュァ!」

ドスドスドスッ! ←鬼の攻撃が刺さる
888 :王女…… [saga]:2012/02/21(火) 22:27:21.97 ID:c6VDIAA2o

王女「あ……」フラッ

ドシャッ ←王女倒れる

リーダー「やっと倒れたっすね」

ズル……ズル ←王女這いずる

王女「……あ、ああ……ゆう……しゃ」

ギュッ ←勇者を抱きしめる

リーダー「うひゃひゃっ! 芋虫がいるっすよ! あひゃひゃひゃ!」ゲラゲラ
889 :魔王も頑張れ! [saga]:2012/02/21(火) 22:27:45.35 ID:c6VDIAA2o

戦士「魔王! 治癒魔法を!」

魔王「簡易治癒魔法!」ピカ

王女「……う……うう」

鬼「ギョワッ!」

ビュビュン ←鬼の攻撃

魔王「防壁魔法呪!」キィン

ギィン! ←防壁魔法呪で防ぐ

魔王「……そろそろ魔力が少なくなってきたのであるのだ」ボソッ
890 :消滅 [saga]:2012/02/21(火) 22:28:36.77 ID:c6VDIAA2o

スゥ ←勇者薄れる

王女「っ!? ゆ……うしゃが……消えて……」

戦士「どういうことだ!?」

忍者「そんな……」

魔王「……これで終わりなのであるのだ?」

王女「だめぇっ! 消えちゃ駄目!! 消えないで!!!」

スゥゥ ←勇者消える

王女「い……や……いや……いやぁぁぁーーーーーーー!!!」
891 :のんびりのんびり [saga]:2012/02/21(火) 22:30:12.98 ID:c6VDIAA2o
勇者が消滅したところで、今日はここまでです。

読んでいただき、ありがとうございます。
レスありがとうございます。
がんばります!

また明日来ます。

ではまたノシ
892 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/21(火) 22:43:07.02 ID:Msa4Rd6Oo
なんと
わからなくなってきたぞ…
乙!
893 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/21(火) 22:51:08.37 ID:ev3UywBDO


王女相変わらず空気で……ない……だ…と
894 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/02/22(水) 00:32:49.87 ID:cTJVwvjAo
895 :監視者 :のんびり再開します [saga]:2012/02/22(水) 21:55:50.57 ID:Wgv2yNLwo

リーダー「くひひっ! 忌々しいのがやっと消えてくれたっすね」クヒヒ

戦士「きさまぁ!」

リーダー「おぉ、こわいこわい。そんなに睨まないでほしいっすよ」

鬼「ギョワーーーーー!!」

全員『っ!!』

??「Stop」

ピキィン ←鬼動作停止

鬼「ギャ」ピタッ

リーダー「な、なんすか!?」

戦士「お、お前は!」

受付「……これ以上の不正は許されません」

リーダー「監視者っすか!? どうして出てこれるんすか!?」

受付「……Terminate」

リーダー「やめろ! やめろぉぉぉ!!」
896 :対策 :レスありがとう [saga]:2012/02/22(水) 21:59:44.58 ID:Wgv2yNLwo

リーダー「……なぁんてね」ウヒッ

鬼「グュ」

受付「……消えない?」

リーダー「ふひひっ! 監視者の存在を忘れるわけがないっすよ。だからあんたの機能は効かないっすよ。それにしても出て来れないようにしていたっすけど……まさか、副社長か秘書の仕業っすか」

受付「……」

魔王「……どういう状況なのであるのだ?」

戦士「何故あいつが……」

忍者「監視者って?」

魔道士「……監視者は、ゲームシステムに不正なアクセスが行われていないかどうかを監視する役目を持ったものです。彼女は不正処理されたものを削除することができるようになっています。鬼が融合するのは不正に行われてたということで

す。ですが……」

戦士「ヤツはその対策さえも行っていたということだな」

魔道士「はい。それで副社長さんがアクセス権限を与えてもらい、修正していたのです」

忍者「だけど、出て来てこられたとしても……」

戦士「……もうひとつ気になったんだが、お前はいつまでその口調でいるつもりだ? ふざけるのも大概にしろ!」

魔道士「ご、ごめん」
897 :統括者 [saga]:2012/02/22(水) 22:01:55.19 ID:Wgv2yNLwo

リーダー「うひょひょっ! さぁて、とりあえず監視者も普通の人間と同じように設定させてもらったっすよ。だから死なないなんてことはないっすから、安心して死んでくださいっす」ウヒョヒョ

受付「……Terminate」

スゥ ←鬼薄れる

鬼「グュ」

リーダー「なっ!? 何故消えるんすか!?」

魔王「鬼が消えていくのであるのだ」

スゥゥゥ…… ←鬼消滅

リーダー「馬鹿な! こんなことは絶対に認めないっす! どうしてこうなったっすか!?」

??「鬼に対するプログラムは全て修正させてもらったぞ」

魔道士「……統括者」

店主「よぉ、久しぶり……それとも初めまして?」

戦士「……お前か」

忍者「うそーーっ!」

リーダー「何故っすか! どうして修正できるんすか!! プロテクトをかけていたはずっす!」

店主「……わりぃな。プログラムにかかってたプロテクトは解除させてもらったぞ」

リーダー「そんなことお前には無理なはずっす! システム統括者のレベルでは修正できないっすよ!」

店主「だったら俺が、お前の想定していたレベルよりも上だったってことだな」

リーダー「馬鹿な……お前に負けた? 知識量では絶対のはずっす! つくった人間を超えるなんておかしいっす!」

店主「……AIのおかげだ。俺たちのAIは全て魔道士が設計している。さらに俺たちには半端じゃない学習能力が備えられている。これは日々変化するウイルスに対応するためだ」

リーダー「社長のAIに負けたんすか……」

店主「そういうことだ」
898 :決着? [saga]:2012/02/22(水) 22:02:36.74 ID:Wgv2yNLwo

忍者「えっと、これはもう終わりってこと?」

戦士「そうじゃないか?」

魔王「全然話についていけないのであるのだ」

副隊長「でもよかったですね」

魔道士「……」
899 :キャンセル [saga]:2012/02/22(水) 22:04:19.00 ID:Wgv2yNLwo

王女「認めないわ!」

店主「……」

王女「勇者は……勇者はどうなるの!」

店主「落ち着け」

王女「勇者……勇者は……」ポロポロ

店主「……心配するな、大丈夫だ。勇者は鬼に殺されただろう? 不正処理による死はキャンセルできる」

王女「えっ?」

受付「つまり勇者は責任をもって生き返らせるということです」

王女「ほん……とうに?」

受付「はい」

王女「……あ」

忍者「勇者が生き返るんだ」ポロッ

戦士「はぁ〜。これで一件落着ってか」

魔王「よかったのであるのだ」

副隊長「本当によかったですね」

魔道士「……」
900 :なんぞこれ? [saga]:2012/02/22(水) 22:05:52.20 ID:Wgv2yNLwo

店主「さて、そんじゃ勇者を生き返らせるか」

受付「そうですね」

店主「その後はこの世界の酒でも飲みに行こうぜぃ! っと、この世界も元に戻さないと駄目だったな」

受付「……通貨はどうするのですか?」

店主「ん〜、魔道士に借りようぜぃ! いや、奢ってもらおうぜぃ!」イエイ

受付「……」ハァ

店主「溜息? なになに? えっ? なに? 何があったの?」ナニナニ?

受付「……もう死ねよ」ボソッ

店主「おぉい!! そこまで言うなよ!」ムッキー

戦士「……なんだこれ」
901 :勇者復活wktk [saga]:2012/02/22(水) 22:06:33.18 ID:Wgv2yNLwo

受付「それでは勇者を復活させますね」

王女「おねがいします」ウルウル

受付「それでh

ドスッ! ←受付攻撃される

受付「かはっ」ボタボタ

ギュルルン! ←受付攻撃される

受付「ぐっ」ボタボタ

ズバン! ←受付攻撃される

受付「う……」フラッ

バタッ! ←受付倒れる

店主「うけつk

ズババン! ←店主攻撃される

店主「がっ!」ボタッ

シュィィン!      ←店主攻撃される
ドォォォォオオオオン! ←店主攻撃される

店主「がぁっ!」

ドサッ! ←店主倒れる

戦士「なっ、何が起こった!?」

忍者「っ! 魔王! リーダーさんを抑えて!」

魔王「わかったのであるのだ!」
902 :正真正銘の本性 [saga]:2012/02/22(水) 22:07:46.97 ID:Wgv2yNLwo

魔王「限定抑制魔法呪!」キュィン

リーダー「……」

戦士「忍者! どういうことだ!?」

忍者「さっきのはリーダーさんがm

リーダー「……」ギロッ

忍者「あ……ああ……」ガクブル

戦士「忍者? どうした?」ポン

忍者「ひぃっ!!」ビクッ

戦士「お、おい?」

忍者「リ、リーダーさんの……魔力が…………」ガクブル

戦士「おいっ! 魔力がどうしたんだ!?」

忍者「おk

リーダー「……」

パキィン ←抑制魔法呪が解除された

魔王「っ! リーダーから離れるのであるのだ!!」

バッ! ←全員移動

リーダー「……慌てんなぁ」

戦士「……」

リーダー「別に取って食おうってわけじゃn

ジリッ ←副隊長が詰め寄ろうとしています

リーダー「……動くなよぉ?」スッ

シュゥゥゥ ←何かが現われてきました

副隊長「そ、そんな……」

鬼「ギャウャーーー!!」
903 :鬼復活、さらに…… [saga]:2012/02/22(水) 22:09:11.30 ID:Wgv2yNLwo

忍者「ぅぅ……」ビクビク

戦士「忍者! どうしたんだ!? しっかりしろ!」

鬼「くぁwせdrftgyふじこlp」フジコチャーン

全員『!?』

戦士「くそっ! 次から次へと、今度は何だ!?」

ぐにゃぁ ←鬼の姿が歪んでる

魔王「あ、あれは一体何なのであるのだ!?」

ごきっめきゃぐちゃ ←鬼がぐちゃぐちゃしてる

忍者「ひぃっ! やだ! やめてぇ!」ガクブル

戦士「おいっ! しっかりしろ!」
904 :第二形態 [saga]:2012/02/22(水) 22:09:59.00 ID:Wgv2yNLwo

??「……」スッ

戦士「な、なんだあれは?」

魔王「……随分とスリムになったのであるのだ」

副隊長「人の形をしていますが、表面に突起はなく滑らかになっていますね」

戦士「顔もないし、一体何なんだ?」

??『やっと会話ができるようになったな』

忍者「ひぃっ!!」ガクブル

戦士「この声は何だ!?」

副隊長「頭に直接響いてきます……」

魔王「……鬼なのであるのだ」

戦士「鬼ってあいつか? だが口もないのにどうやって喋ってるんだ?」

魔王「通信魔法なのであるのだ」

??『流石は魔王を名乗るだけはあるな』

魔王「……」

??『確かに私は鬼だ。そして通信魔法で意思の疎通を行っている』

戦士「……また、回りくどいことしやがるな」

??改め鬼『そう言うな。五感のほとんどが失われているのだ。魔法に頼らねば不便なのだ」
905 :フェア? [saga]:2012/02/22(水) 22:10:36.75 ID:Wgv2yNLwo

忍者「……」ガクブル

鬼『……ふむ。忍者よ、少し失礼するぞ』スッ

パァ ←鬼が何か光を発しています

戦士「っ! 忍者! 逃げろ!!」

忍者「ひ、ひぃ………………あれ?」キョトン

戦士「忍者! 大丈夫か!?」

鬼『心配するな。別に悪いことはしていないぞ』

戦士「どういうことだ!?」

鬼『なにやら精神干渉系の魔法がかかっていたのでな。解除してやったぞ』
906 :仲間割れ [saga]:2012/02/22(水) 22:12:10.34 ID:Wgv2yNLwo

戦士「精神干渉だと?」

鬼『うむ……マスターが何かしたのだろう』

戦士「マスター?」

鬼『リーダーのことである」

リーダー「おいおい、お前何してくれてんだぁ?」

鬼『私はこういうのが好かんのだ。勝手なことをしてくれるな』

リーダー「そりゃこっちの台詞だっつーのぉ!」

鬼『……』

リーダー「あんまり調子乗ってると……消しちゃうぞぉ?」

鬼『……』

忍者「な、仲間割れかな?」

リーダー「そもそもてめぇはなんでそうぺらぺらと喋ってんだぁ? 俺様の許可を求めてから喋れっつーのぉ!」

鬼『……』

リーダー「おいおい、なんとか言ったらどうだぁ?」

鬼『……黙れ』

リーダー「ん?」

鬼『マスターとは言え、許されぬこともあるぞ』

リーダー「はぁぁ? うっぜぇぇぇぇ! マジで消すぞこのやろぉ!」

鬼『消す消すと、何度も同じことを言いおって、女々しいやつだ。私を消そうとした瞬間に、マスターのことを殺すことも可能なのだ。少し黙っていてもらおうか』

リーダー「……ちっ! まぁいい」
907 :プレゼント :ひゃぁ! きゅうひゃーーーっく! 超えてた! [saga]:2012/02/22(水) 22:14:00.21 ID:Wgv2yNLwo

リーダー「とにかく、そいつらを殺しておけよぉ」

鬼『……承知した』

戦士「結局そうなるんだな」

リーダー「っと、忘れるところだったぁ!」

戦士「むっ!」

リーダー「ちょっとした余興をしてやるよぉ」スッ

戦士「何をする気……だdががうぇwた」ブルブル

忍者「戦士!?」

戦士「あwふぇfふあうぃおfjg!!!!」ガクガク

魔王「ど、どうしたのであるのだ!?」

リーダー「くっくっく……うひゃひゃひゃひゃ! 俺様からのプレゼントだぁ。ありがたく受け取るんだなぁ」

戦士「あwtふぉいれわいお!!!!」アwリヲ
908 :変化 [saga]:2012/02/22(水) 22:14:32.98 ID:Wgv2yNLwo

ぐちゃごきべちゃぐちゃ ←戦士の体が……

忍者「戦士!」

戦士「……」ユラッ

副隊長「こ、これは……」

魔王「離れるのであるのだ!」

戦士「ぶびゃりゃっ! われぎょじょがじゃいぎょーーーーー!!」ギャギャギャ

魔道士「天使……」

忍者「そ、そんな……」

魔王「副隊長! 王女を頼むのであるのだ」

副隊長「わかりました!」
909 :戦士は敵になるのかな? [saga]:2012/02/22(水) 22:15:04.22 ID:Wgv2yNLwo

鬼『またいらぬことを……』

戦士「うびゃびゃ!」

シュピィン! ←戦士の口から怪光線

忍者「っ!?」バッ

ジュッ! ←怪光線が床に当たりました

魔王「ゆ、床が溶けたのであるのだ!」

リーダー「うひゃひゃ! 魔法が苦手らしいから、色々使えるようにしてやったんだぞぉ! 感謝しろよぉ!」ウケケ

副隊長「この外道め!」

鬼『……』
910 :仲間だからこそ [saga]:2012/02/22(水) 22:15:52.48 ID:Wgv2yNLwo

ドガーーン! ←色々爆発とか

忍者「戦士! もう止めて!」

戦士「ぎょええ! じにぇ!」

ポポポポポゥ! ←戦士の周りに光の玉が浮かび上がる

魔王「まずいのであるのだ! 我の傍に来るのであるのだ!」

忍者「戦士……」シュン

副隊長「王女様、こちらへ!」

ヒュヒュヒュヒュヒュン! ←光の玉が高速で動き回っています

魔王「範囲防壁魔法呪!」キィン

ズガガガガガガガガガガガガッ! ←防壁魔法呪に光の玉が突撃中

魔王「くぅ!」

忍者「大丈夫!?」

魔王「魔法呪はかなりの魔力を消費するのであるのだ。あまり長い時間は堪えられないのであるのだ。だが……戦士には誰も殺させないのであるのだ!!」
911 :鬼さんは真面目なのかな? [saga]:2012/02/22(水) 22:16:57.62 ID:Wgv2yNLwo

鬼『……マスターよ、何故あのようなことをした?』

リーダー「はぁ? そんなこともわっかんねぇのかぁ!?」

鬼『わからないから聞いているのであろう』

リーダー「はぁ。ホント救いようのねぇ馬鹿だなぁ」

鬼『……』

リーダー「仕方ねぇ。優しい優しい俺様が教えてやんよぉ…………面白いからだぁ! うひゃひゃひゃひゃひゃ」

鬼『……まさかそれだけの理由か?』

リーダー「ったりめぇだろぉ! 他に理由なんてあんのかぁ? 今まで仲間だったやつが天使になって自分達を襲って来るんだぜぇ? これ以上に面白いことなんてあるかぁ?」プププッ

鬼『……つまらぬ。このようなことは終わりにさせてもらおう』

リーダー「止めとけぇ。あいつを元に戻すことはできねぇ」

鬼『どういうことだ? ただ魔法を解除してやるだけであろう?』

リーダー「それが間違いだって言ってんだよぉ。プログラム上での変更だから、あいつが人間だという事実はねぇ。元から天使だったんだよぉ! うひゃひゃっ!」

鬼『……くだらぬことばかり思いつくものだな』
912 :正々堂々 [saga]:2012/02/22(水) 22:17:50.57 ID:Wgv2yNLwo

リーダー「んなことよりも、さっさとあいつら殺せ」

鬼『断る』

リーダー「はぁぁぁ!? 何言っちゃってんのぉ!?」

鬼『あの状況で私が勝ったとしても、ただの卑怯者でしかない』

リーダー「……マジでつまんねぇなぁ! さっさと行けよぉ!」

鬼『卑怯なことをするのは弱者だけだ。私は正面からぶつかり合いたいのだ』

リーダー「そんなくだらねぇことはどうだっていいんだよぉ!」

鬼『くだらぬことではない』ギロッ

リーダー「っ!」ゾクッ

鬼『これ以上私を侮辱するようであれば、先にマスターから相手をしてもよいのだぞ』

リーダー「ちっ! めんどくせぇヤツだぜぇ!」
913 :自分で行けよ [saga]:2012/02/22(水) 22:18:39.60 ID:Wgv2yNLwo

鬼『……そこまで言うのなら、マスター自ら手を下せばよいだろう』

リーダー「それじゃつまんねぇんだよぉ。俺様は見てるだけっつーのがいいんだろうがぁ」

鬼『だが、戦士を天使化させたり、忍者に対して精神干渉系という手のかかる魔法をつかっていたではないか』

リーダー「俺様は面白くするためなら何だってやるぜぇ」ウケケ

鬼『あのようなことのどこが面白いのか理解しかねるな』

リーダー「はぁ? あんなに楽しいことなんてないだろぉ?」

鬼『……私とマスターの思考には大きな隔たりがあるようだな』

リーダー「今さらだろぉが」
914 :DT [saga]:2012/02/22(水) 22:19:48.36 ID:Wgv2yNLwo

鬼『……これだから童貞は嫌なんだ』ハァ

リーダー「どどどどどどどど童貞ちゃうわ!!」チャウチャウ

鬼『……かわいそうに』ハァ

リーダー「童貞ちゃう言うとるやろぉ!」アタフタ

鬼『……はぁ』ハァ

リーダー「めっちゃ馬鹿にしとるやん! なんやねん! なんか文句あるんかぁ!?」

鬼『煩い』

リーダー「てめぇがくだらねぇこと言うからだろうがぁ!」ウガー

鬼『そんなに慌てなくてもいいのではないか? 別に童貞だからといって軽蔑するということはない』

リーダー「だだだだから、童貞ちゃうわ!」

鬼『……こんなのがマスターというのも情けない』ハァ
915 :負け組 [saga]:2012/02/22(水) 22:20:30.38 ID:Wgv2yNLwo

リーダー「お、お前こそ童貞だろぉがぁ!」

鬼『私が悪かったから、興奮するな。落ち着け』

リーダー「お、俺様は別に興奮なんてしてねぇしぃ!」

鬼『それと私は童貞ではないぞ?』

リーダー「えっ?」

鬼『確かに私自身は生まれたばかりかもしれぬが、融合前は全員が家庭を持っていたぞ』

リーダー「はい?」

鬼『……かわいそうに』ハァ

リーダー「くそぉ! おおおお俺様だって本当はモテるんだからなぁ! ただそういうのは女性を大事にしてるだけだからなぁ」

鬼『無理するな』

リーダー「むむむ無理なんてしてねぇし! 意味わかんねぇしぃ!」

鬼『……私のマスターがこんなに童貞なわけがない』
916 :??? 作戦内容 [saga]:2012/02/22(水) 22:22:14.62 ID:Wgv2yNLwo

?「それにしてもここまでうまくいくとは思わなかったな」

???「そうだな。剣士たちの存在がイレギュラーで本当に助かった」

?「だが、あの状況でどうやったんだ?」

???「……知らなかったのか?」

?「副社長……お前を犯人として追い詰めるとしか聞いてなかったからな」

???改め副社長「そうか。犯人にでっち上げるには、私の副社長という肩書きは便利だったからな」

?「それで、実際はどうしてたんだ?」

副社長「勇者が暴走し、私を窓から落ちるように仕向け、弟くんが私を助けようとし一緒に落ちる。ただそれだけの作戦だった」

?「それはわかってる。落ちてからはどうしてたんだ? お前たちは魔法が使えないだろ?」

副社長「あの時私たちが落ちるのを、剣士たちが待ち構えていたんだ」

?「ふむ」

副社長「そして私と弟くんが落ちてきたらそれを受け止める、それだけだ」

?「受け止める? ……つまりお前たち二人は下まで落ち続けていたのか?」

副社長「そうだ。あの時は全く生きた心地がしなかったぞ」

?「そりゃそうだろうな。あんな高所からの落下……普通の一般人であるお前たちにしてはよく耐えたものだな」

副社長「だがあそこでミスをしていては、今のこの状況はつくれなかったから仕方ない」

?「そりゃそうだ」
917 :??? 紐なしバンジー [saga]:2012/02/22(水) 22:23:42.03 ID:Wgv2yNLwo

?「しかし受け止めるってどうやったんだ?」

副社長「賢者と魔術師が魔法で落下速度を少しずつ低下させていき、剣士と武闘家が受け止めたのだ」

?「へぇ。じゃあ衝撃とかはなかったのか?」

副社長「そうだ。しかし、あんなことはそうそう経験できるものではないから、なかなか楽しかったぞ」

?「さっきは生きた心地がしなかったとか言ってたくせに……」

副社長「一時期、バンジージャンプにハマってた時があってな」

?「変わったヤツだな」

副社長「心配するな、自覚はある」

?「心配なんてしてねぇよ」ハァ
918 :??? 呪い [saga]:2012/02/22(水) 22:25:03.46 ID:Wgv2yNLwo

副社長「だが、ひとつ問題が起きた」

?「問題?」

副社長「……武闘家が私を受け止め、剣士が弟くんを受け止めたのだ。ちなみにお姫様だっこと呼ばれる抱き方をしていた」

?「まぁ受け止めるにはそれが妥当なのかもな。それがどうした?」

副社長「賢者が弟くんのことを社長と勘違いした」

?「まぁあれは間違えるわな」

副社長「そこで賢者が小さく呟いたのだが、その内容が問題だったのだ」

?「ん? なんて言ったんだ?」

副社長「剣士……卑怯者め。末代まで呪ってやる」

?「……」

副社長「それを聞いた魔術師が呪いの方法を教えたり、武闘家が賢者を宥めたりと大変だったぞ」

?「……」

副社長「弟くんのことを説明する前に、剣士は一度呪われて死にかけてな……」

?「……」

副社長「あれには流石に驚かされた」

?「……馬鹿ばかしい」ハァ
919 :??? 処理中 [saga]:2012/02/22(水) 22:25:37.39 ID:Wgv2yNLwo

?「それで? それからはずっとここで作業してたってことか?」

副社長「そうだ」

?「じゃあ無駄話してる場合じゃないんじゃないのか?」

副社長「いや、私は処理待ち中だからできることがないのだ」

?「よくわかんねぇな」

副社長「それに私にできることはもうこれ以上はない」

?「そういうものなのか……」
920 :??? 一大事 [saga]:2012/02/22(水) 22:26:11.28 ID:Wgv2yNLwo

?「それで? そっちはどうなんだ?」

??「もう少し……」カタカタカタカタカタカタカタカタカタ

バタバタバタ! ←足音

?1「大変なことになったよ」ファサッ

?2「……」

副社長「剣士と賢者か。どうした?」

?1改め剣士「賢者くんに解析してもらって、魔王城の映像がやっと映るようになったのさ!」ファサッ

?2改め賢者「……」
921 :??? 衝撃の事実 [saga]:2012/02/22(水) 22:26:37.33 ID:Wgv2yNLwo

副社長「……それだけか?」

剣士「いや……勇者くんが…………」

賢者「……」

副社長「勇者がどうかしたのか?」

剣士「……死んだよ」

??「っ!?」カタッ

副社長「な、なんだと!? それは本当か!?」

剣士「……残念だけど、本当さ」

副社長「間に合わなかったのか……」

?「……」
922 :??? 一大事その2 [saga]:2012/02/22(水) 22:27:37.24 ID:Wgv2yNLwo

バタバタ! ←足音

?3「また大変なことになったよ!」

?4「もう時間がない!」

剣士「なんだい? そっちでも何かあったのかい?」ファサッ

副社長「武闘家と魔術師か。何があったんだ!?」

?3改め武闘家「戦士が……戦士が……」グッ

副社長「戦士がどうしたんだ!?」

武闘家「……」

?4改め魔術師「……戦士殿が…………天使化した」

??「そ、そんな……」

副社長「くっ! 全てが後手に回ってるのか……」

?「あの馬鹿……」
923 :??? 出番 [saga]:2012/02/22(水) 22:28:30.10 ID:Wgv2yNLwo

?「そろそろ俺の出番か?」

副社長「……」チラッ

??「……」カタカタタタタタタタタタタタ

副社長「……まだだ。これを終わらせない限り、今までの行動が全て無駄になってしまう」

?「そうか……できるだけ早くしてくれよ」

副社長「当然だ!」
924 :??? 気配 [saga]:2012/02/22(水) 22:29:12.93 ID:Wgv2yNLwo

カチャカチャカチャ……ッターン! ←エンターキー

??「できた!!」

剣士「こ、これは……すごい……」ファッサァ

副社長「すぐに出発しますか?」

?「そうだな。これ以上手遅れにならないうちに行くz……こ、これは!?」

??「っ!! こ、この気配は……」

剣士「どうしたんだい?」ファサッ

?「ま、まさか!」

武闘家「何かあったのかい?」

?「おいっ! どういうことだ!?」

??「……わからない」フルフル
925 :??? 確認 [saga]:2012/02/22(水) 22:29:55.57 ID:Wgv2yNLwo

?「実際に確かめに行くしかないようだな」

副社長「……私が行きましょうか?」

?「いや、何が起きているのかわかっていないし、俺が行こう」

剣士「僕たちも同行してあげるよ」ファサッ

?「……駄目だ。お前たちはここに残れ」

剣士「どうしてだい?」ファサッ

?「もし何かしらの罠だった場合、被害をできるだけ小さくしておきたい。それとお前たちの行動はまだ向こうにはバレていないはずだ。奥の手としてここにいろ」

剣士「奥の手……ふふふっ、いいだろう!」ファッサァ

副社長「……扱いがうまいな」ボソッ

?「それじゃ、いってくる」
926 :のんびりのんびり [saga]:2012/02/22(水) 22:33:26.30 ID:Wgv2yNLwo
戦士が天使になりました。
さらに、最後はよくわからない感じですが、
今日はここまでです。

このスレでは本編はここまでとなります。
残りは番外編を投下しようと思います。
なので、続きは次スレとなります。

読んでいただきありがとうございます。
レスも本当にありがとう!

また明日来ます。

ではまたノシ
927 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/02/22(水) 23:06:10.40 ID:cTJVwvjAo
928 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/23(木) 00:43:33.83 ID:QN8JavpDO


番外編も楽しみにしてるぞ
929 :番外編 :のんびり再開します [saga]:2012/02/23(木) 21:47:48.71 ID:kBZKKL0Ro

このスレの残りは番外編のみの投下となります。
本編とは全く関係のない話になりますので、
読み飛ばして頂いても、支障はございません。

エロなし、グロなし、戦闘なしです。
前者二つは元からないんですけどね。
さらっと読むことをオススメします。
930 :もしもシリーズ(某ドリフとは異なるものです) :レスありがとう [saga]:2012/02/23(木) 21:49:19.74 ID:kBZKKL0Ro

『もしも、みんなで動物園に行ったらどうなる?』



〜もしも設定〜

ある日、副隊長が両足を負傷してしまいました

すぐに、優しい魔道士と魔王の二人が、魔法で治してあげようとしました

あら?

なぜか治癒魔法が使えません

仕方なく車椅子で生活することになりました

ですが、そんな車椅子生活に慣れず、副隊長はすっかりしょげてしまいます

そんな副隊長を励ますために、みんなで動物園に行くことになりました
931 :20:37 [saga]:2012/02/23(木) 21:51:17.50 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「はぁ。車椅子というのは便利ですが、やはり色々と不便ですね。お姉様にも弟様にも抱きつけません」ムジュン

スッスッ ←車椅子の移動

副隊長「自動のものは操作が難しいので、腕を使って動かすものをお借りしましたが……なかなか疲れますね」

ピンポーン! ←部屋にインターホンがついてるの

副隊長「はい、どちら様ですか?」

魔道士「私よ。ちょっといいかしら?」

副隊長「お姉様!? はい、どうぞ!」ワタワタ

シュイーン! ←自動ドア

魔道士「休んでたところ悪いわね」

副隊長「全然大丈夫です!」

魔道士「ふふっ。あのね、明日みんなで動物園に行こうってことになったんだけど、どうかしら?」

副隊長「どうぶつえん、ですか?」

魔道士「ええ。動物園というのは、様々な動物を見ることが出来る場所よ」

副隊長「そのようなものがあるのですね」

魔道士「気晴らしにどうかしら?」

副隊長「お姉様が気遣ってくださるなんて……」ジーン

魔道士「みんなで行くのよ。どうかな?」

副隊長「行きます! 行きたいです!」

魔道士「そう、よかったわ。朝はやくに出発するから、今日は早めに寝ておいてね」

副隊長「了解しました!」

魔道士「それじゃあね」

副隊長「はいっ! おやすみなさいませ!」
932 :20:47 [saga]:2012/02/23(木) 21:53:29.21 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「お姉様と弟様が私の為に気遣ってくれました!」ジーン

副隊長「今日は早く寝ないといけませんね!」

パサッ ←おふとん

副隊長「おやすみなさいませ」

副隊長「すーすー」zzz
933 :翌朝4:00 [saga]:2012/02/23(木) 21:54:01.10 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「お姉さま〜ん……ん……」ボー

副隊長「……朝ですね。今日もいい夢が見れました!」ウフフ

副隊長「それでは、おでかけの準備をしましょう」
934 :7:00 [saga]:2012/02/23(木) 21:54:22.32 ID:kBZKKL0Ro

魔道士「みんな乗ったわね?」

全員『は〜い!』

副社長「それでは出発しますね」

魔道士「運転してもらって悪いわね」

副社長「いえ、これくらいなんてことはありませんよ」

スィーーー ←超静かに走る車
935 :9:05 [saga]:2012/02/23(木) 21:54:58.38 ID:kBZKKL0Ro

魔道士「着いたわよ」

勇者「おぉ! ここが動物園かぁ」ワクワク

忍者「楽しみだね」ウキウキ

王女「置いていかれなくて、嬉しいです!」ヤッホー

副社長「それでは、みなさんの入園券を購入してきます」

弟「あっ、僕も一緒に行きます」
936 :9:13 [saga]:2012/02/23(木) 21:55:52.05 ID:kBZKKL0Ro

魔王「おぉ! いろんな生き物がいるのであるのだ!」キラキラ

弟「魔王さん、楽しそうですね」ニコニコ

魔道士「これだけの人数で移動するのも、他の人の迷惑になるわね」

副社長「では、夕方にここに集まりましょうか」

魔道士「そうね。みんなには、この世界の通貨を渡しておくから、各自昼食や飲み物は好きなように……って、魔王! ちょっと待ちなさい!」コラッ

魔王「わぁっ! あれは何なのであるのだ?」タタタッ

弟「僕が一緒に行動しておくよ!」タタッ

魔道士「任せたわよ!」
937 :9:17 :今更ですが、今回は隊長と副隊長にスポットライトが当たっています [saga]:2012/02/23(木) 21:57:06.38 ID:kBZKKL0Ro

魔道士「はい、これがお金よ」

勇者「まだか? まだなのか?」ソワソワ

王女「落ち着いてください」

忍者「まだかなまだかなまなかなまだかな」ソワソワ

戦士「落ち着け」

魔道士「ふふっ。それじゃあまた夕方にね」

勇者「俺あれ見に行く!」シュタタッ

王女「わ、私も行きます!」タタッ

忍者「あれ何かな?」

戦士「おい! 無音で高速移動するな!」ダダッ

隊長「ったく、落ち着きのねぇやつらだな」ヤレヤレ

魔道士「ふふっ。私たちも行きましょうか」
938 :9:18 :←は時計ですよ [saga]:2012/02/23(木) 21:58:33.22 ID:kBZKKL0Ro

魔道士「副隊長の分は、まだ渡してなかったわね」

ぞろぞろ ←団体さんこんにちは

副社長「おっと、どこかの学生でしょうか。団体がやってきましたね」

ぞろぞろわいわいがやがや ←人波にのまれます

全員『わっ! うわわっ!』
939 :9:20 [saga]:2012/02/23(木) 21:59:01.87 ID:kBZKKL0Ro

魔道士「あれっ? はぐれちゃった?」

副社長「社長!」

魔道士「あっ、副社長」

副社長「どうやらはぐれてしまったようですね」

魔道士「そうね。副隊長のことが心配だけど、隊長がついてたはずだから大丈夫よね」

副社長「そうですね。それにぶらついていればまた会うでしょう」

魔道士「私たちも見てまわろうっか」

副社長「はい」
940 :9:21 [saga]:2012/02/23(木) 21:59:28.39 ID:kBZKKL0Ro

隊長「あん? 誰もいねぇな」

隊長「……まぁいいか。副隊長は魔道士たちが見てくれてるだろ。俺も適当に見て回るか」
941 :9:22 [saga]:2012/02/23(木) 21:59:56.84 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「……誰もいません」

動物園とか懐かしいわね
そうですね

副隊長「あっ! お姉様を発見! 捕捉します!」

副隊長「おねぇさまぁ〜ん」

スッスッ ←車椅子の移動

副隊長「……階段……あっ、あちらから行けそうですね」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」
942 :9:25 [saga]:2012/02/23(木) 22:00:32.25 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「……見失ってしまいました」

副隊長「どこに行ったのでしょうか……こっちに行ってみましょう」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」
943 :9:36 [saga]:2012/02/23(木) 22:00:58.41 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「あれっ? ここは最初に自動車を停めたところですね」

副隊長「戻らないといけないですね」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」
944 :9:38 [saga]:2012/02/23(木) 22:01:25.09 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「ここから出てきたのでしたね」

係員「あの、すみません。こちらは出口になるので入れませんよ」

副隊長「えっと、どちらから入れるのでしょうか?」

係員「あちらの方が入口になります」

副隊長「ありがとうございます」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」
945 :9:39 [saga]:2012/02/23(木) 22:01:51.37 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「よし、気をとり直して、みんなを探しましょう」

係員「すみません、入園券を出していただけますか?」

副隊長「入園券?」

係員「え〜と、入園券のご購入はあちらでお願いします」

副隊長「……入園券?」
946 :9:45 [saga]:2012/02/23(木) 22:02:17.94 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「お金を貰えてなかったので入園券が買えませんでした」

副隊長「……どうしましょう」

副隊長「一度、自動車のところに戻っておきましょうか」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」
947 :10:03 [saga]:2012/02/23(木) 22:02:46.00 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「やはり誰も戻ってきませんよね」

副隊長「……入口のところで説明して入れてもらいましょう」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」
948 :10:08 [saga]:2012/02/23(木) 22:03:36.19 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「すみません、先ほど間違えて外に出てしまったのですが、もう一度入ってもいいですか?」

係員「……こいつさっきも来てたやつじゃねぇかよ」ボソッ

副隊長「あの、何か仰いました?」

係員「いえ……申し訳ございませんが、入園券をお買い求めいただけますか?」

副隊長「一度入園券は買ってあったのですが……」

係員「面倒なやつがきたな」ボソッ

副隊長「?」キコエナイ

係員「えっと……当園は一度外に出られますと、再入園できないようになっておりまして。大変申し訳ございませんが、ご購入していただきますようお願いします」

副隊長「そうですか……わかりました。ご迷惑をおかけしてすみません」ペコリ

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」
949 :10:09 [saga]:2012/02/23(木) 22:04:08.17 ID:kBZKKL0Ro

隊長「この世界の動物はいろんなのがいるんだな。魔物みたいなのもいるようだな」キョウミシンシン

社長! 少しは落ち着いてください!
だって久しぶりなんだも〜ん

隊長「魔道士と副社長か」

隊長「……副隊長はどこ行ったんだ?」

隊長「もしかして、はぐれたか?」

隊長「ったく、探してみるか」
950 :10:30 [saga]:2012/02/23(木) 22:04:34.50 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「はぁ、暇ですね」

副隊長「誰か気づいて、こちらへ来てくださればいいのですが……」

副隊長「もう少し待ってみましょう」
951 :10:46 [saga]:2012/02/23(木) 22:05:17.93 ID:kBZKKL0Ro

隊長「入口まで戻ってみたが、どこにもいなかったな」

隊長「……とりあえず一周してみるか」
952 :11:02 [saga]:2012/02/23(木) 22:06:09.59 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「暇なので、弟様に教えていただいたお手玉をしてみましょう」

副隊長「えっと、石を探して……うんしょっと」

副隊長「まずは3つくらいでやってみましょう」

ひょいひょいひょいひょいひょい ←お手玉

副隊長「このくらいなら簡単ですね」ヒョイヒョイ
953 :11:12 [saga]:2012/02/23(木) 22:07:02.81 ID:kBZKKL0Ro

おぉ! これは可愛いのであるのだ!
これはペンギンと言って

隊長「魔王と弟か」

あっちも見たいのであるのだ!
グイグイ
魔王さん、引っ張りすぎですよ

隊長「邪魔するのも悪いし、もう少し先を探してみるか」

隊長「……副隊長の場合、あの二人を見つけてたら、放ってなさそうだしな」
954 :11:19 [saga]:2012/02/23(木) 22:07:51.41 ID:kBZKKL0Ro

おっ! すげぇ!
わわっ!

隊長「勇者と王女か」

王女、こっちも凄いぞ
あっ
ん?
あの、その、手……
ご、ごめん

隊長「……むかつくな」

えっと、その、迷子になったら大変だし、その……
えっ?
その、手を、繋いでた方が……
そ、そうですよね
それじゃあ……
……はい

隊長「……むかついた」
955 :11:32 [saga]:2012/02/23(木) 22:08:52.99 ID:kBZKKL0Ro

む〜、見えないよー
人が多いからな

隊長「忍者と戦士か」

戦士は身長が高くて、見えるからいいよね
俺も見にくいって
む〜
ったく、ほら、持ち上げてやるよ
わ〜い

隊長「……」

よいしょっと
わっ! わっ!
ん? どうした?
む、む、む
む?
む、胸さわってるよ……
うおっ!? すまん!
えっと……べ、別に戦士が嫌じゃなければ、その……駄目ってわけじゃないけど……
そ、そうか
うん……
……手、繋ぐか?
ま、迷子になったら困るもんね! 別に繋ぎたいってわけじゃないんだからね

隊長「……何あの二人? 戦士は魔道士じゃねぇのかよ! 忍者は勇者だろっ!」

隊長「マジでむかつくな」プリプリ
956 :11:53 [saga]:2012/02/23(木) 22:09:17.17 ID:kBZKKL0Ro

隊長「いねぇな」

隊長「走ってきたから見逃したか?」

隊長「……いや、見逃しはしていないはずだ」

隊長「車椅子での移動だから、この先に進んでるとは思わんが、もしかしたらいるかもしれねぇし、もう少し探すか」
957 :12:28 [saga]:2012/02/23(木) 22:09:46.75 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「ふぅ。さすがに8つは難しいですね」

ぐぅ〜 ←お腹がハッスル

副隊長「……お腹が空きました」

副隊長「……ここは見て回るのにかなりの時間がかかるらしいですから、もし中で探されてたら申し訳ないですね」
958 :12:59 [saga]:2012/02/23(木) 22:10:14.32 ID:kBZKKL0Ro

隊長「ふぅ。これで入口に戻ってきたのか」

隊長「てか、どんだけ広いんだよ!」

隊長「それにしても、あの馬鹿はどこに行ったんだ?」

隊長「……一人だとあれだし、一応もう一度探しておくか」
959 :13:26 [saga]:2012/02/23(木) 22:10:44.05 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「……」

副隊長「……」

副隊長「……暇です」

ぐぅ〜 ←お腹がボンバイエ!

副隊長「お腹が空きました」ショボン

副隊長「……」

副隊長「喉も渇きました」ショボン

副隊長「何かないか探してみましょう」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」
960 :13:37 [saga]:2012/02/23(木) 22:11:19.93 ID:kBZKKL0Ro

タタタッ ←走る隊長

隊長「はぁはぁ」キョロキョロ

隊長「いねぇな」

ママー、どうしてあの人は走ってるのー?
こんなところでマラソンなんて変わった人ね

隊長「……普通に走ってたんじゃ目立つし、気づかれないように走るか」

隊長「……」
961 :13:52 [saga]:2012/02/23(木) 22:13:22.72 ID:kBZKKL0Ro

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」

喉渇いたから、水飲もうっと
ちょろちょろ
ごくごく
っぷはーー!

副隊長「あ、あれは!」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」

副隊長「先ほどの方は、ここに手を翳していましたね」

スッ ←センサーに手を翳しています

ちょろちょろ ←ウォータースプラッシュ!

副隊長「おぉ! 水です!」

ごくごく ←副隊長へ給水しております

副隊長「っぷは! おいしいです!」

副隊長「……これは勝手に飲んでもよかったのでしょうか?」

副隊長「……」キョロキョロ

副隊長「誰も何も言ってこないから大丈夫ですよね」

副隊長「お腹も空きましたし、少し多めに飲ませてもらいましょう」

ごくごくごくごくごくごくごく ←ウォーターパラダイス

副隊長「ふぅ。ごちそうさまでした」

副隊長「それでは、先ほどのところに戻りましょう」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」
962 :14:13 [saga]:2012/02/23(木) 22:14:40.99 ID:kBZKKL0Ro

隊長「っはぁ。くそっ! 全然みつからねぇな」ハァハァ

隊長「体力には自信があったが、流石に疲れるな」

隊長「……もう少し探してみるか」
963 :14:17 [saga]:2012/02/23(木) 22:15:45.31 ID:kBZKKL0Ro

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」

おい、あれ!
おおっ!
マジマブイ!

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」

お・ね・え・さん!

副隊長「……わ、私ですか?」

こんなところで何してんの?
俺たちと遊ばない?

副隊長「すみません。人を待ってますので」

そんなこと言わないでさぁ
ちょっとくらいいいじゃん
ほらほら、車椅子押してあげるからさ

副隊長「やめてください!」

いいじゃんいいじゃん

副隊長「……これ以上は実力行使に出ますよ?」

おお、こわいこわい!
調子乗ってんじゃねぇぞ?
黙ってついてこいや!

副隊長「……警告はしましたよ」
964 :14:30 [saga]:2012/02/23(木) 22:17:16.70 ID:kBZKKL0Ro

隊長「くそっ! どこにいるんだよ!?」

隊長「屋内にもいないし……」

隊長「……もしかして、タイミング悪くトイレとかか?」

隊長「……もう一度まわるか」
965 :14:59 [saga]:2012/02/23(木) 22:17:43.17 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「ふぅ。しつこい人たちでしたね」

副隊長「……さて、何をしましょうか」
966 :15:52 [saga]:2012/02/23(木) 22:18:10.26 ID:kBZKKL0Ro

隊長「ぜぇーっ、ぜぇーっ」ハァハァハァ

隊長「っだぁ! 何キロ走ったよ!」

隊長「フルマラソンなんて目じゃねぇな」

隊長「……あぁ〜、もういいか。これだけ探して見つからないとかもういいよな」

ポツ ←雫

隊長「ん? 雨か……ちょっと休もう。腹も減ったしどこかでメシでも食うとするか」
967 :15:55 [saga]:2012/02/23(木) 22:18:40.13 ID:kBZKKL0Ro

ポツポツ ←雨音

副隊長「あ、雨です! どうしましょう……あっ! あの大きな木の下で雨宿りしておきましょう」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」

副隊長「ふぅ」

ザァァァーー ←スコールではないです

副隊長「結構降ってきましたね」

副隊長「皆さんは大丈夫でしょうか」
968 :16:05 [saga]:2012/02/23(木) 22:19:06.27 ID:kBZKKL0Ro

ザァァァーーーーー ←ゲリラさんです

隊長「本格的に降ってきたな」

隊長「……」

隊長「……」

隊長「……」

隊長「くそっ!」ダッ

隊長「あの馬鹿、人に迷惑ばっかりかけやがって!」

ザァァァーーーーーー
969 :16:42 [saga]:2012/02/23(木) 22:19:32.66 ID:kBZKKL0Ro

ザァァァ

副隊長「少し小降りになってきましたね」

ピチャッ ←雫

副隊長「ひゃぅっ!」ビクッ

副隊長「うう……首筋に水滴が落ちてきたのですね、ビックリしました」
970 :16:53 [saga]:2012/02/23(木) 22:20:00.30 ID:kBZKKL0Ro

ポツポツ

隊長「やんできたか」

隊長「雨は魔法で凌げるのはいいが、如何せん疲れるな」

スゥ ←雨除け魔法解除

隊長「……よし、もう少し探してみるか」
971 :17:02 [saga]:2012/02/23(木) 22:20:28.58 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「さっきまでとは打って変わって、綺麗に晴れましたね」

副隊長「……ん? こちらはなんでしょうか?」

スッスッ

副隊長「うんしょ、うんしょ」

副隊長「ここは……」
972 :17:13 [saga]:2012/02/23(木) 22:21:21.27 ID:kBZKKL0Ro

隊長「もう無理!」ゼェゼェ

いてて、まだ痛みがひかねぇよ
あの女なんだよ!
すっげぇ強かったな
他の女もつかまらねぇしよぉ
簡単に食えそうなやついねぇな
お前が動物園なら世間知らずが多いからチョロイって言ってたんだろうが
そうだそうだ
俺のせいにすんなよ
もう誰でもいいから片っ端からいくぞ

隊長「ん? もしかして……おい!」

ああ?
てめぇ誰だよ
こっちは今むかついてんだよ

隊長「悪いが、聞きたいことがある」

なんだてめぇ
偉そうなやつだな
やっちまうか

隊長「お前ら、どんなヤツにやられた?」

あん?
くそっ!
馬鹿にしてんじゃねぇぞ!

隊長「……いいから答えろ」
973 :17:25 [saga]:2012/02/23(木) 22:21:57.22 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「ここは景色がとても綺麗ですね」

副隊長「もうすぐ夕暮れ時ですね」

パパー! はやくぅ!
ははは。走ると、転ぶぞ
ゾウさん、おっきかったね!

副隊長「家族連れですね」

副隊長「楽しかったみたいですね」

副隊長「……私は何をしているのでしょう」

副隊長「……ぐすっ」
974 :17:27 [saga]:2012/02/23(木) 22:22:29.12 ID:kBZKKL0Ro

隊長「外に出てたのか」

隊長「そりゃ見つかるわけねぇな」

隊長「で、どこにいるんだ?」

隊長「……」

グスッ ←泣きべそ副隊長

隊長「……ったく、あの馬鹿は」

隊長「……」

係員「あれ? 今何か通った?」
975 :17:31 [saga]:2012/02/23(木) 22:22:50.23 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「……ぐすっ……泣いてちゃ駄目ですよね」

副隊長「ここにいるのは自業自得……なんですから」

副隊長「……皆さんは楽しんでいるのでしょうか」

副隊長「楽しんでいればいいのですが……」
976 :17:34 [saga]:2012/02/23(木) 22:23:21.38 ID:kBZKKL0Ro

隊長「これとこれとそれとこれとこれとこれとそれとこれとこれとこれを」

隊長「すぐ出せ」
977 :17:37 [saga]:2012/02/23(木) 22:24:04.02 ID:kBZKKL0Ro

ビュゥーーー ←風

副隊長「うぅっ、寒いですね」ブルブル

副隊長「もうすぐ日が落ちますね」

副隊長「…………うぅ……ぐすっ」

ガサガサッ ←草掻き分け

副隊長「!?」

隊長「あん? お前こんなとこで何してんだ?」

副隊長「た、隊長!?」ゴシゴシ

隊長「ん? どうした?」

副隊長「い、いえ、なんでもありません。それより、こんなところで何をしているのですか?」

隊長「人ごみに疲れたから、食い物買って、外で食おうと思ってな」

副隊長「食い物? もしかして、その大量の荷物は全て……」

隊長「ああ、食い物だ」

どっちゃり ←どんだけぇ〜

隊長「お前も食うか?」

副隊長「わ、私は別n

ぐぅ〜 ←お腹がスパーキング!

副隊長「……いただきます」

隊長「好きなだけ食え!」
978 :17:52 [saga]:2012/02/23(木) 22:24:50.41 ID:kBZKKL0Ro

副隊長「もぐもぐ」ガツガツ

隊長「落ち着いて食えよ」ヤレヤレ

副隊長「もぐ…………もぐ…………」モグ

隊長「俺が悪かったから、死んだ魚みたいな目して、どんより食うのはやめろ!」

副隊長「おいひいでふね」モグモグ

隊長「そりゃよかった」

副隊長「あっ」

隊長「ん? どうした?」

副隊長「夕陽が……」

隊長「……綺麗だな」

副隊長「……はい」ニコッ

隊長「……ほらよ」ファサッ

副隊長「上着……いいのですか?」アッタカイ

隊長「雨が降って冷えてきたからな。部下の体調を管理するのも隊長の役目だ」

副隊長「体調と隊長をかけたのですか? うまくないですよ?」

隊長「そんなつもりねぇよ!」

副隊長「ふふっ」

隊長「ふん」
979 :隊長 [saga]:2012/02/23(木) 22:25:33.97 ID:kBZKKL0Ro

ったく

この馬鹿、泣いてやがったな

いつからここにいたんだ?

……どうせ、最初からだろうな

外に出てしまって、戻れなくなったとかだろ

魔法を使って戻ればよかったものを

……もう少しはやく見つけてやれればよかったな

でもまぁ、メシ食って夕陽見て笑ってんだから、いいよな?
980 :副隊長 [saga]:2012/02/23(木) 22:26:27.83 ID:kBZKKL0Ro

隊長ってば、何事もないようにしていますが、この食料は全て私の為に買ってきてくれたのでしょうね

普段、どんなに走っても汗をかかない隊長が、うっすらですが、汗をかいていましたし

多分、私がいないことに気づいて、ずっと探し回ってくれてたんでしょうね

一人で寂しかったですが、

夕陽は綺麗ですし、

隊長の優しさが嬉しかったですし、

……悪くない一日でしたね

それにしても、隊長の顔が赤い気がしますが、夕陽のせいでしょうか?
981 :隊長 [saga]:2012/02/23(木) 22:27:12.28 ID:kBZKKL0Ro

……こいつはいつも変態だが、こういう表情もするんだな

普段からこんな雰囲気なら、俺だって……

……俺だって、なんだ?

何を考えてた?

ありえねぇよ!

俺がこいつに?

んな、馬鹿な!

こいつは部下だからな!

ないない

……ないよな?
982 :副隊長 [saga]:2012/02/23(木) 22:28:12.20 ID:kBZKKL0Ro

隊長はよく見ると、すごく男前です

……私としたことが、何を考えているのでしょうか

確かに、隊長は格好いいです

私たち部下の面倒だって見てくれます

文句を言いながらも、エスコートしてくれたこともありました

あと子供好きですね

いい身体をしています

汗を掻いても、いい匂いがします

そりゃ私だって……ちょっぴりほんの少しだけ、意識しちゃうこともありますが

私にはお姉様と弟様がいるというのに……

ですが……

……こういうのも、悪くはないですね

ふふっ
983 :17:59 [saga]:2012/02/23(木) 22:28:56.64 ID:kBZKKL0Ro

隊長「なぁ」副隊長「あの」

隊副『……』

隊長「なんだ?」

副隊長「いえ、隊長からどうぞ」

隊長「お前から言え。隊長命令だ」

副隊長「うっ、卑怯ですよ……あの、今日は楽しかったですか?」

隊長「……悪くは、ねぇな」

副隊長「そうですか……」

隊長「……」

副隊長「……」

隊長「あ〜、なんだ、その…………また来るか?」

副隊長「えっ?」

隊長「俺もちゃんと見れてねぇし……お前が来たいって言うんだったら、面倒くせぇが連れてきてやるよ」

副隊長「……いいのですか?」

隊長「あくまでもお前はついでだからな」

副隊長「……でしたら、お願いします」

隊長「ちっ、仕方ねぇな」

副隊長「……ふふっ」

隊長「あん? 何笑ってんだ?」

副隊長「いえ、なんでもありませんよ」フフッ

隊長「ったく、なんだよ。気になるだろうが」

副隊長「なんでもありませんよ、なんでも」ニコッ

隊長「ちっ……まぁいい」

副隊長「ふふっ」

隊長「ふん」
984 :18:12 [saga]:2012/02/23(木) 22:30:26.99 ID:kBZKKL0Ro

魔道士「あっ! こんなとこにいるじゃん!」

副社長「探したぞ」

勇者「先に出るなら言ってくださいよ」

王女「心配しましたよ」

戦士「しかも、何か食ってるし」

忍者「ずる〜い!」

弟「でも、何もなくてよかったですね」

魔王「そうなのであるのだ」

隊長「悪かったな…………というか、お前らはなんで手繋いでんだ?」

勇者―王女
戦士―忍者
魔王―弟

勇者「い、いえ、これは迷子にならないようにであって、決してやましいことはないですよ!」アタフタ

王女「べ、べつに何もないですよ!」アタフタ

戦士「そうだぞ!」アタフタ

忍者「勘違いしないでよね!」アタフタ

魔王「寒いからちょうどいいのであるのだ」カァ

弟「そ、そうですよね」カァ

魔道士「……よくあれに触れられるわね」

副社長「集まったと思ったら、カップルができててびっくりしたぞ」

隊長「本人たちは全否定だがな……いや、魔王と弟はちょっと違うか?」

魔道士「そういうあんたたちもいい感じじゃないの?」ニヤニヤ

隊長「はぁっ!? 何言ってんだ!? そんなことねぇよ! ありえねぇ!」

魔道士「そ、そう? ……副隊長は、今日は楽しかったかしら?」

副隊長「……はいっ!」ニコッ
985 :副隊長 [saga]:2012/02/23(木) 22:32:18.59 ID:kBZKKL0Ro

隊長は、ツンデレなのでしょうか?

ツン具合が弱い気もしますが

今日の隊長は本当に優しかったです

気遣わせてしまい、申し訳ない気持ちもありますが……とても嬉しかったです

……隊長は昔から変わらないですね

いつだって優しい、思いやりのある人ですよね

私がまだ新人だった頃も……この話はやめておきましょう

隊長……次来たときは、一人にしないでくださいね?

迷子にならないように手を繋いでいただけたら、嬉しいです

私と一緒に歩いてください

ずっと

いつまでも
986 :可哀相な人 [saga]:2012/02/23(木) 22:36:26.49 ID:kBZKKL0Ro

リーダー「みんなどこにいるんすかね?」

リーダー「……もしかしてハブられたっすか?」

ポツーン ←さみしい

リーダー「べ、べつに寂しくなんてないっすよ! お、鬼たちと遊びに行くからいいっすよ!」

リーダー「……ん? これは何すか? 書置きっすかね?」

┌―――――――――――――┐
│                    │
│ 統括者と監視者と姉上たちと │
│ 飲みに行ってくる           │
│              黒鬼  │
│                    │
└―――――――――――――┘

リーダー「……」

ポツーン ←やっぱりさみしい

リーダー「しくしく」シクシク



〜番外編・完〜
987 :のんびりのんびり [saga]:2012/02/23(木) 22:39:50.29 ID:kBZKKL0Ro

うん、なんていうか中身のない話になってますね。
うまく書けないです。
文才よ、ちょっとこっちに来てくれ!

どうでもいいことですが、この話を書こうとした当初の目的は、
魔王さんと弟くんが手を繋ぐことでした。
ただそれだけだったのに……どうしてこうなった?

ということで今日はこれだけです。
明日次スレを立てようと思います。

こんなところまで読んでくれた方がいらっしゃいましたら、
本当にありがとうございます。
レスもありがとうございました。

ではまたノシ
988 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/23(木) 22:45:28.12 ID:NDKlGbUIO
隊長おぉぉぉぉ
もういないんだよな…
989 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/02/23(木) 23:06:07.61 ID:I6R5ROAAO
あれ?隊長も復活できるんじゃないか 不正アクセスで消えてしまったんだし…
990 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/24(金) 07:12:12.47 ID:MYhAQFjIO
その発想はなかった!
991 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/24(金) 11:05:46.44 ID:z+wpe0HIO

隊長が男前すぎる
992 :のんびりのんびり [saga]:2012/02/24(金) 22:11:50.10 ID:sDDixYsAo

次スレ建ててきました。

おおゆうしゃよ、しんでしまうとはなさけない 2 〜勇者「新たな世界へようこそ」〜
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1330088758/

タイトルをちょっといじりました。

こんなところまで読んでいただき、ありがとうございます。
レスもありがとうございます。

ちなみに、
勇者は、融合後の鬼に殺されましたので、
直接の原因となる対象が、不正アクセスによるものです。
隊長は、球体魔方陣が原因となりますので、
不正アクセスとは関係ありません。
勇者と隊長とでは、事情が異なります。
わかりにくくて、すみません。
993 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) :2012/02/27(月) 14:45:24.44 ID:nMaDdKvn0
新スレ乙
隊長ーーー!!
994 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/27(月) 20:17:51.84 ID:vhO3BbDWo
おつんぽん
995 :スレ埋め :こっそりのんびり投下 [sage saga]:2012/02/27(月) 20:47:47.89 ID:SFVe7G/Jo

もしもゲーム世界の戦闘方法が"たたいてかぶってジャンケンポン"だったら



〜もしも設定〜

戦闘方法が、たたいてかぶってジャンケンポンのようです

場面は鬼たちとの戦闘となります


―――忍者の場合 :戦闘中は正座しています

忍緑『たたいてかぶってじゃんけん』

忍者「ぽん!」パー

緑鬼「ぽん!」??

忍者「っ!」

  ←忍者が無音で鍋蓋防御

緑鬼「まだまだねぇ。単純に音を消しただけの遊びじゃアタイは倒せないよぉ」

忍者「気配まで消せるなんて……しかも相手の気配を読むことができるんだね」

緑鬼「あんたみたいな中途半端な子じゃアタイには勝てないよぉ」

忍者「……まさかじゃんけんに勝ってたとは思わなかったよ」

緑鬼「お互いが鍋蓋を掲げてるのは滑稽だねぇ」

忍緑『……』

忍者「ていうか、じゃんけんした時に何を出したのわからないよう手を隠すのは反則だと思うよ?」

緑鬼「てへぺろ」テヘペロ
996 :戦士の場合 :レスありがとう [sage saga]:2012/02/27(月) 20:52:08.13 ID:SFVe7G/Jo

戦紫『たたいてかぶってじゃんけん』

戦士「ぽん!」チョキ

紫鬼「ぽん!」グー

サッ! ←戦士が鍋蓋をとりました

紫鬼「ふん!」ブン

ドゴン! ←紫鬼のハリセンアタック

戦士「くっ!」

紫鬼「まともに受けてよかったのであるのか?」

グググ ←鍋蓋とハリセンの競り合い

戦士「ぐぅ! なめんじゃねぇ! おらぁ!!」

バィーン! ←鍋蓋で押し返した!?

紫鬼「むっ! 我輩の攻撃を押し返すとはなかなかやるのである」

戦紫『たたいてかぶってじゃんけん』

戦士「ぽん!」パー

紫鬼「ぽん!」チョキ

紫鬼「しかしまだまだである」ブン

バシィィィィン! ←ハリセンチョップ!

戦士「しまっ

紫鬼「沈むがよいのである!」

ガゴン! ←鍋蓋「いてっ!」

戦士「な、鍋蓋が凹んだだと!?」

ピカーーーーーーー ←限定縛解魔法呪

戦士「悪いな。さっきまでは本気じゃなかったみたいだ」

紫鬼「…………では、我輩も本気を出させてもらうのである」

グググ

ズバァァァン!

戦士「……」

赤鬼「よぉ」

青鬼「初めましてだな」

戦士「分裂したのか?」

赤鬼「正確にはちょっと違うな」

青鬼「我輩たちは二人で一人になっていた」

赤鬼「元に戻ることで二人に戻る」

青鬼「だが、一人の時よりも強くなっているぞ」

赤青『貴様の命運もここまでだ』

戦士「そうか、確かにすげえ強くなってるっぽいな。だが…………二対一とか反則だろ」オイッ

赤青『……』
997 :魔王の場合 [sage saga]:2012/02/27(月) 20:55:34.32 ID:SFVe7G/Jo

魔王「……このままでは負けてしまうのであるのだ。我にできることは鬼たちの力を封じることなのであるのだ」

ポゥ ←魔方陣

魔王「対象は鬼5体……ふん!」

シュウゥゥゥゥ ←桎梏魔法が消える

魔王「なっ!? 桎梏魔法が打ち消されたのであるのだ!?」

黄鬼「……貴殿が某を超えることは不可能」

魔王「お主の仕業であるのだ?」

黄鬼「いかにも。某は束縛系魔法を極めし者。貴殿では役不足」

魔王「やってみないことにはわからないのであるのだ!」

魔黄『……』

睨み合っております

睨み合っております

睨み合っております

睨み合っております

睨み合っております

剣士「たたいてかぶってじゃんけん!」

魔王「ぽん!」グー

黄鬼「……」グー

剣士「ぽん!」パー

バッ! ←剣士ジャンプ

勇者「いっけぇぇーーーーーー!!」

剣士「食らうがいい!! 天地無用叩き!!!」

ズバババババン!!! ←色々な方向から叩いています

黄鬼「ぐぁぁっ!!」

スタッ ←正座で着地

剣士「お前たちの敗因は僕の仲間を傷つけたことだ」バーン

黄鬼「……二対一は卑怯」

魔王「……」

剣士「……」ファサッ
998 :勇者の場合 [sage saga]:2012/02/27(月) 20:57:12.98 ID:SFVe7G/Jo

白鬼「拙い! 奴を止めるのじゃ!!」ググ

紫緑黒『うぉぉぉぉ!!』

勇者「行かせるかぁぁぁああああああ!!!」

勇紫緑黒『たたいて! かぶって! じゃんけん!』

勇者「ぽん!」チョキ

紫鬼「ぽん!」パー

黒鬼「ぽん!」グー

黄鬼「ぽん!」パー

勇者「はぁっ!」

スパンッ! ←勇者がハリセンでたたく

紫鬼「うぐぅ!」ガード

黒鬼「いい加減諦めろぉ!」ブン

サッ! ←勇者鍋蓋ブロック

緑鬼「舐めんじゃないよぉ」サッ

勇者「圧縮電磁叩き!」

ズガガガッ! ←ハリセンに電気が!!

緑鬼「ぎゃあああ!」ビリビリ

黒鬼「……鍋蓋で防いだのに電気が流れるとか卑怯だろ」

勇者「まだまだぁ!」

勇紫緑黒『たたいてかぶってじゃんけん』

勇者「ぽん!」チョキ

紫鬼「ぽん!」パー

黒鬼「ぽん!」グー

黄鬼「ぽん!」グー

サッ! ←勇者の鍋蓋シールド!

黒鬼「暗焔叩き!」

ジュゥゥゥゥ! ←黒鬼のハリセンが黒く燃えてる!

勇者「がぁぁ! うくっ……っだりゃぁっ!!」

黒鬼「なにっ!?」

バィィン! ←鍋蓋で押し返してみた

勇者「圧縮断絶叩き!」バッ

ズバババン! ←ハリセン攻撃

紫鬼「ぬぅっ!」パシィイン

緑鬼「はぁっ!」シュイン

サッ! ←鍋蓋で常に防御しているぜ!

勇者「はぁっ!」バシッ

魔王「たった一人で三人相手に、たたいてかぶってジャンケンポンをしてここまでの時間を稼ぐとは、流石は勇者なのであるのだ」

勇者「ふふん」ドヤッ
999 :魔道士の場合 :きゅうひゃくきゅうじゅうきゅーーーっ! [sage saga]:2012/02/27(月) 20:59:30.53 ID:SFVe7G/Jo

魔道士「……余裕綽々って感じね」

白鬼「もっと楽しませておくれ」

魔道士「ええ、いいわよ…………」

魔白『たたいてかぶってじゃんけん』

魔道士「ぽん!」チョキ

白鬼「ぽん!」パー

魔道士「邪流刺叩き!」

シュシュシュシュシュシュシュイン! ←ハリセンがいっぱい

白鬼「なんと!? 邪流叩きじゃと!?」サッ

ドスドス! ←ハリセンの先で突く

白鬼「くっ! これは予想以上じゃ! 鍋蓋が凹んでおる!」ナンテコッタイ

魔道士「まだまだ行くわよ?」

魔白『たたいてかぶってじゃんけん』

魔道士「ぽん!」パー

白鬼「ぽん!」グー

魔道士「邪流斬叩き!」

ズババババン! ←いっぱいで叩くよ

白鬼「調子に乗るでないわ!」パパパパシィン

魔道士「その攻撃は受け止めて大丈夫かしら?」

白鬼「なぬっ!?」

キュィィィィン ←ハリセンが収縮してる

白鬼「しまった!!」

魔道士「逃がさないわよ! 邪流爆縮叩き!」

ブォン! ←爆発的ハリセン叩き

白鬼「!!」

チュドーーーーーン! ←ハリセン「えくすぷろーじょん!」

魔道士「やったか!?」

白鬼「よくもやってくれおったな」

魔道士「なっ!? さっきのは避けられないはず! それなのに無傷とか……」

白鬼「……お主には儂を楽しませてくれた礼として教えてやるぞ。闇戻しじゃよ」

魔道士「闇の加護を受けた者だけが使える時間戻しの呪術とか、反則技じゃないの」

白鬼「負けなければよいのじゃよ」
1000 :魔道士パート2 :せーーーーーーーーーーん! [sage saga]:2012/02/27(月) 21:03:18.52 ID:SFVe7G/Jo

魔道士「……」

白鬼「……お主らは人間の域を遥かに超えておる。化け物じゃよ」

魔道士「残念だけど、私たちは人間よ。鬼がこの世で最も強いという理がなくなっただけよ」

白鬼「調子に乗りおって! しかし儂には闇戻しがあるのじゃ! そう簡単には負けぬ!」

魔道士「そう? じゃあ行くわよ?」

魔白『たたいてかぶってじゃんけん』

魔道士「ぽん!」パー

白鬼「ぽん!」グー

魔道士「光浄叩き」

サァァァァ! ←ハリセンが光ってる!

白鬼「ぬっ!」パシッ

魔白『たたいてかぶってじゃんけん』

白鬼「ぽん!」グー

魔道士「ぽん!」パー

白鬼「闇戻しぽん!」チョキ

魔道士「それが限界ね? ぽん!」グー

白鬼「なぬっ!? これは……まさか……闇戻しの上位版、光戻しじゃとぉ!?」

ドガァァァン!! ←魔道士のハリセン攻撃

忍者「……あれって、ただの後出しじゃないの?」

勇者「それは言っちゃいけません」コラッ

忍者「ごめんね」


〜たたいてかぶってジャンケンポン・完〜




スレが残ってて、思いついちゃって、時間があったので書いてみた。
反省はしてるし後悔もしてる。

ということで、このスレの1000取り合戦はいただいた!
……合戦ではなかったですけど、普通にうれしいです。

ここまで本当にありがとうございました!

ではまたノシ
1001 :1001 :Over 1000 Thread
           , -―  、
         /       丶
        /          ヽ      こんなにもスレ住民達がおじぎに飢えてるとは思わなかった
        i   _,,_ル,,rョュ 、 i
        |  ィ rっフ , 弋ミア |r,         わたしの愛を  全てのスレ住民に!!!
       _|  "''"~ ハ   ハ   .i;{ 
       } ;    / " '  ヽ   |j  _   \ニニニ ニニニ   
        λヽ    r―''"入  /イ/ハ:.:/{ ノ !:::::|    ___ノ^ヽニニニニニ
      /.:::::  i   廷廾ニツ, , -――- 、 /:::::/ /      ̄`ヽニニニニニニ
     /.:::::::::::::: i、  - / -―- 、⌒V::::::/ // j___ノ、  ヽニニニニニ
  /ニニ、`ヽ`ヾ;  ヘ.イ 、__(   >  \/ (__ ノニニニ     \ニニニニニ
 ,仁ニニニ\ヽヽヽ ∨   /ニニ>彡>--')__ ノ    `ヽニ     \ニニニニ
 ニニニニニニヽ   /     {ニニ> ´ `¨¨´         ニ}      \>''"´
 ニニニニニニニニ/     ∨ /               }八
 ニニニニニニニ./        }ニ{  >>1000 thread over    ノニヽ     ノ
 ニニニニニニニ/       }ニハ               /⌒ヽヽヽ ___彡
 ニニニニニニニ!        ノニニヽ、            /     ` ー=彡'ニニニニ
 ニニニニニニニ}          ⌒`丶、     /⌒ヽ  ノ     ノ____
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まっくら森の歌 @ 2012/02/27(月) 20:45:53.93 ID:wEAmG+sJo
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ここだけ魔王の城 コンマ00で魔王様に怒られる @ 2012/02/27(月) 19:56:40.26 ID:/SqxzwaIO
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低身長なめるなよ @ 2012/02/27(月) 19:55:24.31 ID:ImxfBsjho
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もうすぐJK終わるんだけど何か質問ある? @ 2012/02/27(月) 19:36:07.64 ID:OPKgDOfAO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1330338967/

(○)<俺の名を言ってみろ! @ 2012/02/27(月) 19:29:56.31
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FFのバイオのエフェクトで出てるの何なのか議論しようず @ 2012/02/27(月) 18:27:57.20 ID:cPnKKwp/0
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魔法少女まどか☆マギカSS談義スレ13 @ 2012/02/27(月) 18:27:22.69 ID:MRP3f1xco
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