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魔法少女になってほしいんだ!」ハレ「んー?グゥか?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 21:34:23.37 ID:5N79PQAX0
ハレ「なんだ?今度は魔法少女もののアニメにハマったのか?」

ハレ「そんなことより、アメの世話手伝ってくれよ」

ハレ「おい……グゥ?」クルッ

QB「何を言っているんだい?」

ハレ「あ、どうも」
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 21:38:25.20 ID:5N79PQAX0
ハレ「あ、ごめんなさい。人違いでした」スタスタ

QB「……君は、僕の姿をみて驚かないのかい?」

ハレ「ええ」

ハレ(新キャラはもうたくさんだしなぁー

  グゥのやつ、また変なの飲み込んだな……)

QB「気をとりなおして聞くけど。僕と契約し――あれ?」

QB「君は男の子か!」

ハレ「そうですけど、何か」ムッ
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 21:40:47.51 ID:5N79PQAX0
QB「ごめんよ、今のはなかったことにしてくれ」

ハレ「なんでさ」

QB「契約は少女とするのが原則なんだ」

ハレ「へぇ」

QB「ほら、たとえば、あの子とか」ユビサシ

4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(千葉県) [sage]:2011/11/23(水) 21:45:26.81 ID:TNFWIb210
ハレグゥとか懐かしいな
期待
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 21:46:53.51 ID:5N79PQAX0
グゥ「ええっ!私が魔法少女になっちゃうんですか?」

QB「うっ……そ、そうだよ」

ハレ(わざとらしく出てきたし、顔も変えてきてる……

   つーか、何年ぶりだ、あの顔。しかも微妙に書き方変わってるし

   久しぶり過ぎて、トーン何番か忘れたな)

グゥ「魔法少女なんて憧れちゃいます!なれたらいいなぁーって前から思ってたんです」

グゥ「ほら!ステッキをいつも持ち歩いていて」ペカー

QB「それは牛蒡だよね」

グゥ「チッ」

QB「えっ」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 21:52:41.46 ID:5N79PQAX0
QB「今、舌打ちしなかった?それに顔が変わった気が……」

ハレ(そりゃそうでしょ、自然薯だもんそれ

   でもだからといって、ボケが潰されたからといって舌打ちは酷いよ、グゥ

   この謎生物も困ってるし……というか、この生物何?)

ハレ(やっべーグゥのお遊びかと思って、素で流しちゃったけど……

   食用ウサギかな?……喋る満田?)

ハレ「ねえ、魔法少女って何なの?」

QB「残念ながら、君にはなれないよ。最初は女の子かと思ったんだけどね」

            古今東西〜♫

QB「勘違いだったようだね。願いごとはあるかい?」

7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 21:59:15.71 ID:5N79PQAX0
ハレ「おいおい、グゥさんよ。何勝手に女の子にしてくれてんの?」

グゥ「心の声が聞こえた気がしたのさ」ヒソヒソ

ハレ「全然読み取ってないからね!

   もう散々女の子で遊んでたじゃん!今更女の子編はいらないって!」ヒソヒソ

グゥ「まぁまて。一見愛くるしいマスコットに見えるこの生物。しかしどこかしら、野望のある目にも見えんか?そして何より、少女しかなれない……ここがポイントだとグゥは睨んでいる」ヒソヒソ

ハレ(グゥ……お前、洞察してたんだ。見直したよ)ジーン

グゥ「なにより、面白いことが起きる☆予感!」ヒソヒソ

ハレ(だろうね)
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 22:05:54.81 ID:5N79PQAX0
QB「魔法少女になる代わりに願いをなんでも叶えてあげるよ」

ハレ「なんでも?」

QB「そうだよ!」

ハレ「……一日中ゲームやっても怒られないとか?」

グゥ「糞餓鬼」ボソッ

ハレ(ひどい言い方だな、なんとかならんか)

ハレ「永遠の命とか?魔法を出すとかも?」

グゥ「ゲーム脳の糞餓鬼か」ペッ

ハレ(おい。てゆーか、最近MOTHER1+2完全クリアしたお前に言われたくないね)

QB「……願い事は決まったかい?」ハァ
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 22:12:26.68 ID:5N79PQAX0
QB「願い事は一つだけだ。慎重に決めるといい」

ハレ「えーとね……僕はアメや母さんと過ごしたり、マリィとかと遊んでいる今が十分幸せかなーって……」

QB「……」

グゥ「ねえ――」

QB「分かった。その願いだね。エントロピーを凌駕した!」

ハレ「えっ?エン?あ、グゥ!」

ハレ「何で俺の顔になってるんだよ」

グゥ「最近の主人公にありがちな、優柔不断な君をひと押しするためだよ」

ハレ「ふざけんな、しかも声も俺の声じゃんかよ

   どんな願いにしたんだ、折角の願い事っ!」

グゥ「別に。特にないです」〜不機嫌

ハレ(古っ〜)

           ピカー!
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 22:20:58.05 ID:5N79PQAX0
QB「どうだい?君も――」

QB(そうだ、この急展開で僕は自分を見失っていた。僕はマミの家で寛いでいたはず。

   急に視界が真っ暗になったと思ったら、ジャングルの奥地にいた。

   それにこのグゥという人間は……女の子だよね?
   
   マミほど胸の膨らみはないが……表情は確かに女の子だ。
   
   しかし時折見せるあれは、女の子、いや人間なんだろうか)

グゥ「え、私もなれるんですか?」ヤッター

ハレ「その設定引っ張るのか」

QB(気になる生物であることには変わりない。
   
   なら、契約しておいた方が良い。

   それにこのグゥ、まどかに次ぐ魔女になりそうだ)

グゥ「私の願いは――」ニヤァ

ハレ(あ、顔が戻った)

グゥ「ハレの武器になりたい!」

            ピカー

ハレ(ガン〇ン編集部に怒られるぞ)
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岩手県) [sage]:2011/11/23(水) 22:28:03.64 ID:CFRg8lWto
よく考えたらQBとポクテ似てるな
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(山陽) [sage]:2011/11/23(水) 22:30:07.00 ID:NFmh8doAO
繋いだ魂の燈が 胸を指すなら〜
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 22:31:14.86 ID:5N79PQAX0
QB「さあ、君たちは魔法少女になった。

   君たちは魔女と戦う使命がある。誰かに戦い方を教わるのがベターなんだけど……」

ハレ「もう、なにやってん。男に戻せ!」

グゥ「ムリデス。武器ニソンナ機能ハアリマセン」

ハレ「なんでロボット?お前姿かたちそのまんまじゃんか!

  俺、こんなヒラヒラのついた服着たくないんですけど」

グゥ「よーし、魔法少女になって、魔女の魂集めるぞー」

ハレ「だ・か・ら、ソ〇ルイーターまんまじゃんか」

ハレ「怒られるぞー」

グゥ「ソウルイーター絶賛連載中!

http://www.amazon.co.jp/%E3%82%BD%E3%82%A6%E3%83%AB%E3%82%A4%E3%83%BC%E3%82%BF%E3%83%BC-1-%E5%A4%A7%E4%B9%85%E4%BF%9D-%E7%AF%A4/dp/4757512236/ref=sr_1_2?ie=UTF8&qid=1322055013&sr=8-2

ハレ「やらしいなぁ」
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/23(水) 22:38:02.62 ID:5N79PQAX0
かくして、謎の生物と出くわし、契約をしてしまったハレとグゥ。
魔法少女となり、魔女を滅するために夜を翔ける!!
次週、『ハレ、海の底へ消える』

ハレ「続くのっ?しかも、ネタバレはよそうよ。

   死ぬ予定もないけどさ。アハハハ」

グゥ「……」

ハレ「……本当に、続くの?」

グゥ「もちっ!」函館のような笑顔

                 第一話「ハレ、騙される」完

ハレ「おい」ビシッ
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(山陽) [sage]:2011/11/23(水) 22:41:28.07 ID:NFmh8doAO
乙!
というかハレグゥの世界なら魔法少女は誰も絶望しねぇwwwwww
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岡山県) [sage]:2011/11/23(水) 22:42:02.66 ID:sRfNeZ5Io
笑った笑った
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西・北陸) [sage]:2011/11/24(木) 00:48:30.14 ID:F68m3WeAO

>>1はハレグゥかなり読み込んでるな、超期待
18 :1です :2011/11/24(木) 01:01:29.58 ID:0Re7p8pF0
ありがとうございます。でも今手元には、ハレグゥしかないんです
ジャッグルは〜でのネタは思い出しながら……
当面は、一日に一話ぐらいを考えています。
拙いssを読んでくださり本当にありがとうございました
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/24(木) 08:57:40.65 ID:CpC+84sDO
グゥがチート過ぎて全く悲劇になる気がしないw

ハレが鬼畜人外二匹相手にどれだけ遊ばれるか、今から楽しみでつ
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) [sage]:2011/11/24(木) 12:30:34.59 ID:09YfAUg0o
時系列的にどのあたり?

魔女より悪ダマの方が凶悪な気がする
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 14:05:40.99 ID:0Re7p8pF0
ハレグゥの方はACT79の前ぐらいで、まどかの方は考えてないです
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 14:07:35.03 ID:0Re7p8pF0
第2話

見滝原市

プルルルル
さやか「あ、マミさん……キュゥべえ知らないですか?」

さやか「実は願いが決まったんです」

さやか「……いいんです。後悔なんてあるわけないです」

さやか「はい……はい……大丈夫です……まどかには、魔法少女になってから教えようかなと思ってます」

ハレ「あーーーもう!なにやってん!心の準備ができてないっちゅーねん!」

グゥ「レベル上げするには、敵が沢山出る場所に行かなければならないのだよ」

ハレ「アメの世話は?それに俺たちが急に居なくなったら心配するじゃんかよ!」

グゥ「大丈夫、大丈夫……手紙に事の顛末を記しておいた」

ハレ「へえ、用意が良いな、グゥ」

グゥ「――探さないで下さい ハレ」

ハレ「あかーーーーーん!!!!」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 14:11:11.12 ID:0Re7p8pF0
ハレ「また母さんに怒られるじゃんか、マリィも心配するだろうし」

ハレ「ちゅーか、ここどこやねん!」

さやか「マミさん、今なにか言いました?すいません、周りに騒がしい人が居るので。

   ええ、南国系の少年が錯乱してて……多分魔女の口付けとかではないと……はい……
   じゃあ、キュゥべえが見つかったら教えてください」

グゥ「まあ落ち着いて。落ち着いて。水でもどうぞ」サッ

ハレ「あ、どうも」ゴクッゴクッ

ハレ「普通の美味しい水じゃん。どこから持ってきたの」

グゥ「あの子のバックの中から」ユビサシ

さやか「あ、私のいろはすが空っぽになってる!」

ハレ「すいません、すいません。弁償しますから」ペコッペコッ

さやか(日本語喋ってる。というかいつ水盗まれたんだろう……)

ハレ「つかぬ事をお伺いしますが、ここはどこですか?……もしかして日本?」

さやか「え、えっと、うん。日本。ジャ、ジャパニーズ?」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 14:20:07.74 ID:0Re7p8pF0
ハレ「また日本か……」

さやか(……まあ、いろはすぐらいいいんだけど……)

さやか(この青髪の男の子と、無愛想な三白眼の女の子はどこから来たんだろう)

さやか(というか寒くないのかな。南国の子どもたちは薄着でも大丈夫なのかな)

さやか(女の子の方は、肩出してるし……私は肩出す服はまだ恥ずかしくて無理かなー)ハッ

さやか(そんなこと考えている場合じゃなくて)

さやか(キュゥべえを探そうと思ってたんだ)
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 14:24:02.17 ID:0Re7p8pF0
ハレ「どうすんの、グゥ。どうやって帰んのさ!」

ハレ(どうやって来たかは聞かないけど)

ハレ「前の不法入国とはわけが違うんだよ。内職でまた金稼ぎ?」ヒソヒソ

さやか(何話してんだろう?英語は分かんないや)

グゥ「えっ?魔女を倒せばお金がもらえるのかと……」ヒソヒソ

ハレ「お前、第一話で、ゲームやっている奴を馬鹿にしていたよな。ちょっと遡ってみようか。

   敵倒して、お金がもらえるわけないだろ!」ヒソヒソ

グゥ「じゃあ、武器の素材とか……」ヒソヒソ

ハレ「だーかーらー。魔女が落とすのは、グリーフシード!いわゆる、回復アイテムだって!」

さやか「ちょっとまって。あんたたち、グリーフシードのこと知っているの?」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 14:32:24.68 ID:0Re7p8pF0
ハレ「え、はい……一応魔法少女です」

さやか「……………………………………ん?」ウタガイノマナザシ

グゥ「まあ、あなたも疑問に思うことがあろう。ここにあるのが何かわかるかい?」サッ

さやか「……テレビのリモコン?」

               古今東西〜

ピッ

さやか「ごめんごめん、ボーイッシュすぎてちょっと分かんなかった。ごめんね」

ハレ「気にしないでいい……わよ」

ハレ(グゥのやつ、“12”押してた。テ○東に何か関係あんの?)

さやか「外国の魔法少女初めて見たよ。そういやなんで見滝原市に?」

ハレ「あの、変な生物と契約をしてしまって、食べられてここに」

さやか「変な生物の名前はキュゥべえ」

さやか(キュゥべえって、魔法少女を食べるの?)

ハレ「へえ、キュゥべえっていうんですね。知らなかったな」

グゥ「名前を聞かずに契約しちゃうなんて、ドッジ子だね☆」

ハレ「グゥちゃんは少し黙っとこうか、フフフ」ギリギリッ
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 14:40:55.80 ID:0Re7p8pF0
さやか「私の名前は、美樹さやか。君達は?」

グゥ「グゥだ。よろしく」

ハレ「ハレです。宜しくお願いします」ペコッ

ハレ「美樹さんも、魔法少女なんですか」

さやか「……なろうと思ってるんだ」

ハレ「魔法少女っていっぱいいるんですか?たくさんいるなら、別に戦わなくてもいいかなーなんてハハハ」

さやか「マミさんと転……ほむらの二人がいるよ」

ハレ「街に二人もいるんですか、なら」

さやか「それでも魔女や使い魔の被害は止められないんだってさ。マミさんは今怪我しているしね」

さやか「佐倉杏子ってやつも来てくれてはいるけど……」

ハレ「だから、美樹さんは魔法少女に?」

さやか「……まぁね」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 14:43:21.94 ID:0Re7p8pF0
さやか「でも、キュゥべえが見つからなくて……」

ハレ(もしかして、ジャングルに取り残された?)

ハレ「おーい。グゥ」ヒソヒソ

グゥ「な、何も知りませんよ……」

<ははは。キュゥちゃんは面白いなー
<キュゥちゃんも私達とここで過ごしましょうよ。

ハレ「だせーーーーーーーーー!」ガボッ!

ポイッ。

QB「黒執事のメイリンのマネします!」

さやか「何やってんのあんた」

QB「何って、勧誘を」

さやか「いや、モノマネしようとしてたでしょ」

QB「……あれ?パーティーを開いてくれたまでは覚えているんだけど」

さやか「酒臭いよ」

ハレ(山田さんに絡まれたな)
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 14:45:15.70 ID:0Re7p8pF0
QB「うぇっぷ。美樹さやか。ね、願い事は決まったのかい?」

さやか「うん。決まったよ。願いは――」

 俺達はそこでソウルジェムが出来上がる現場を目撃した。彼女は、恭介という人の治療を願った。願い事を大切な人だとしても、他人に使うことはえらいことだと思う。

俺だったら、自分のために使っちゃうだろうから。

そこでキュゥべえは僕達を含めた三人に、今一度魔法少女のことについて説明をした。すでにこの町にいるトモエマミという人は、銃とリボンを使うらしい。

リボンだなんて魔法少女らしいなぁ、銃ってかっこいいなぁと少しはしゃいじゃったけれど、どこか不安が残った。うまく口では表せない不安が……

ハレ「ねえ、キュゥべえ。お……私はどんな武器を持てるの?」

QB「ないよ」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 15:02:06.91 ID:0Re7p8pF0
ハレ「え?」

QB「君の願いが、『別に。特にないです』だっただろう。だから、君の武器は特にないんだ」

さやか「ハレ……願い事なかったの?」

ハレ「いや……こいつが」ユビサシ

QB「でも、グゥの願いが、ハレの武器になることだ。つまり君達は――二人で魔法少女って感じじゃないかな」

ハレ(うえーー)

さやか「ソウルイーターみたいだね」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/24(木) 15:03:14.44 ID:0Re7p8pF0

QB「おっと、話をしている場合じゃないね。魔女の反応がある」

さやか「っ……行こう!」

ハレ「うん!」

ハレとグゥは、美樹さやかという青髪の女の子と出会い、魔法少女の世界に足を踏み入れることとなった。はたして二人は無事ジャングルへ帰れるのか!
 
次回、「魔法少女と一つ屋根の下でドキドキ☆ハプニング」

ハレ「また嘘予告か」

グゥ「はっ」

ハレ「どうしたグゥ。なにか気付いたのか」

グゥ「――――青髪」ボソッ
                        第二話 美樹さやかとの出会い 終
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西・北陸) [sage]:2011/11/24(木) 17:08:55.27 ID:F68m3WeAO
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(愛知県) [saga sage]:2011/11/25(金) 02:30:03.98 ID:7WurEvGg0

グゥが魔法少女になった世界とかいろいろ恐ろしいなwwwwwwwwwww
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 12:31:09.96 ID:sMr933ye0
第三話

ハレ(前回グゥが呟いていたことが不安だ。

   でもまさっかー初対面の女の子に――)

グゥ「んで、恭介という男子と付き合ってんの?どうなん?」

さやか(なんか、この子グイグイ来るんだけど)

グゥ「つきあってないのに、治してやったんか?ん〜」

さやか《QB、あとどのくらい?》

QB《五十メートルぐらいじゃないかな》

グゥ「なぁなぁ、無視せんとってや〜」

さやか「別にいいの。私は――」

グゥ「正直にならんとなぁ」ポンポンッ

ハレ(あいつ絶対楽しんでる。前を走っているから表情分からないけど、絶対輝いてるぞ。
   
   水を得た魚のように楽しんでる)

グゥ「あとで絶対結ばれる秘訣を教えてあげようか」

さやか「……そんなのいらない」

35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 12:32:21.04 ID:sMr933ye0
ほんの少し前のお話。

まどか「ほむらちゃんと皆が仲良くなればなぁ」

まどか「マミさんの怪我も早く治ってくれたらなぁ」

まどか「あ!仁美ちゃん…?」

まどか「仁美ちゃん。今日はお稽古じゃあ……」

仁美「御機嫌よう」

まどか「ねえ、どこ行こうとしてたの?」

仁美「どこって、それは…ここよりもずっといい場所、ですわ」

仁美「ああ、そうだ。鹿目さんもぜひご一緒に」

まどか(どうしよう)
---------------------
-----------
-------

まどか「ダメ…それはダメっ!」

腹パンまどか「あっ…ぇ?」

仁美「邪魔をしてはいけません。あれは神聖な儀式ですのよ」

まどか「だって、あれ危ないんだよ?ここにいる人達、みんな死んじゃうよ!」

仁美「そう。私達はこれからみんなで、素晴らしい世界へ旅に出ますの」

まどか「放してっ!!」

仁美「駄目です」

腹パンまどか(うぅ……頭痛いよう。お腹痛いよう……助けて……)

<ピヨピヨ、ピヨピヨ。

まどか(変な鳥が見えるよ……あれ、周りの景色が!)

まどか「や、やだっ…こんな…」

まどか「あっ…いやだっ、助けてっ…誰かあぁぁ!」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 12:34:31.32 ID:sMr933ye0
さやか「ハレ達は皆をお願い。私は魔女の方を!」

ハレ「わかった!」

ハレ(と言ったけど、どうすれば?捕まえられる道具さえあれば……)

グゥ「おいで、ピヨちゃん。そうだ、ハレ。ピヨも見つかった事だ。ついでに止めたい?」

ハレ「優先順位が違うよな――でも、どうやって?皆操られているようにおかしくなってる」

グゥ「ハレは捕まえられる道具さえあれば、と考えた。あながち間違いじゃない。ようは、大人しくさせればいい、そういうことだな?」

ハレ(読まれているし)

グゥ「任せろ」グッ

ハレ(なんだ、あのガッツポーズは……まさか、グゥの魔法か!武器になりたいって言ったから、催眠ガスとかかな……)

ハレ(その時点で魔法少女らしさはないけど、グゥはそのぐらいずれててもおかしくはないなぁ。むしろ、グゥらしいかな)ハハハ

ドムッ!!

仁美「うぅ……」バタッ

ドムッ!!

工場の人「うぅ……」ドサァ

ドムッ!!

ハレ「ストップストップーーー!!!!!!!

  なに魔法少女が腹パンしてんだよ!!!!

  魔法関係ないじゃんか!!!!

  あと、そのエグイ笑顔やめっろーーーー」

ヒュッ      ドムッ!!!!

ハレ「な……んで、俺にも……」

 薄れゆく視界の先では、魔女の結界が崩れていた。その中心にピンク色の髪の女の子を抱える美樹さんの姿が見えた。
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 12:35:44.79 ID:sMr933ye0

ハレ(魔法……少女……って、ああいうのだよ……グゥ)バタッ

まどか「さやかちゃん…その格好」

さやか「ん?あーはっは、んーまあ、心境の変化って言うのかな?」

さやか「大丈夫だって!初めてにしちゃあ、上手くやったでしょ?私」

グゥ「おつー」

さやか「……そっちは……皆倒れているね」

グゥを見た鹿目まどかは、さやかに誰かを問う。

さやか「んー外国の魔法少女だってさ。グゥと向こうで倒れているのが、ハレだよ」

さやか(なんで倒れているんだろう……)

グゥ「私グゥ!よろしくね」ニコッ

まどか「うん、よろしく。私鹿目まどか」

さやか(顔が変わった?……キラキラしてるし)

さやか「ねえ、あんた――」

???「美樹さやか、離れなさい」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 12:39:35.41 ID:sMr933ye0
さやか「転校生……遅かったじゃん」

グゥ「あ、朝で会った――あんただったのね!」ドッキン☆

ほむら「何を言っているの?」

さやか「悪いね。契約しちゃったよ」

ほむら「……」

仁美を起こそうとしているまどか「ほむらちゃん……」

ほむら「契約してしまったものは仕方ないわ。死なないようにがんばりなさい」

ほむら「それより、グゥと言ったかしら。あなた、何をしたのか分かっているの」

ほむら(あの腹パンの威力……身体能力特化かしら?)

ほむら「美樹さやかから離れなさい」チャキ

さやか「転校生!銃を向けなくても……変な奴だけどさ……魔法少女だよ!戦う必要なんかない!」

ほむら「騒がしいわ、静かにして」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 12:40:49.18 ID:sMr933ye0

グゥ「……」スッ  スタスタスタ

さやか「ちょ、ちょっと危ないって」

ほむら「近づくと撃つわよ……」

ほむら(当てるわけにもいかないわ。地面に威嚇として……)

グゥ「……」カパッ!

ほむら(口を開けた?)

グゥ<チャキ!

ほむら「う、腕と銃!?」

パンパンパン!

さやか「転校生!!」

ロバート「殺気がしたから、つい撃っちゃいました。あれ、グゥ様なぜここに?ここはどこですか?」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 12:56:39.36 ID:sMr933ye0
さやか「し、しっかり転校生、転校生?」

まどか「ほむらちゃん?」

壁には、ほむらの周囲一センチに銃痕が残っていた。

ほむら「……」

さやか「駄目だ。気絶している。安全なところに運ぼうか」

さやか(クールキャラじゃなかったかなこの子)

まどか(そうだ!)

まどか「マミさん家に連れて行こうよ」

さやか「喧嘩にならない?」

まどか「さやかちゃんが契約したことも説明しないと」

さやか「そうだけど……」

まどか「それに、あの二人と話をした方がいいよ」チラッ

ロバート「あ、ハレ様?目を覚ましたね」

ハレ「……痛つつ。なんでロバがいんの?」

ロバート「よくわかりません?」

グゥ「そのことだが――」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 12:57:59.70 ID:sMr933ye0
ロバート「つまり――変な力によって、グゥさんは色んなものを呼び出せることができるんですか」

ハレ「理解早いな」

ロバート「アニメみたいですね。私もそのごっこ遊びに参加したいんですが、生憎忙しくて……」

ハレ(理解してないな)

グゥ「ま、なんかあったら呼ぶぞ」

ロバート「いつでもよんでください」

グゥ「じゃあ、ちょっと目を瞑って」

ロバート「はい」ギュゥ

バフゥッ

ハレ「あいつ、幸せな思考してるな」

グゥ「ハレほどでもないがな」

ハレ「そうせざるを得ない状況をつくってんのはお前だからな」

ハレ「その、そうなの!?みたいな顔をつくるのをやめろ」ビシッ

さやか「ハレーグゥー行くよ」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 13:09:55.13 ID:sMr933ye0
首から右肩に包帯を巻いた巴マミは、外国人に少し驚きながらも、家に招き入れた。

散らかってるけど……と言いながらも整頓されたリビング。

事前のテレパシーによって到着する時間は大体分かっていた。マミは丁度蒸らし終えた紅茶を五人に振る舞う。

マミ「はじめまして。巴マミです。魔法少女よ。ハレさんとグゥさんね」

ハレ「はい……あの」

マミ「あ、これ?魔女との闘いで、噛まれちゃってね」

まどか「ごめんなさい……私が一緒にいたから……魔法少女でもない私が」

さやか「私が無闇に奥に入らなければ」

マミ「体験コースといって連れまわしたのは私よ。あなたたちは悪くないわ。それに傷も少し良くなっているわ」

マミ「ここに五人も魔法少女がいるわよね。暁美さんはどう返答するかだいたい想像つくけど、ねえ――皆で協力して魔女退治しない?」

さやか「賛成です!今日初めて闘いましたけど、たいへんでした」

QB「はじめてであれは上出来だと思うよ」

QB「美樹さやかは願いの関係で、治癒は得意だからね」

さやか「特攻向けなのかな、剣だし……」

ハレ「その治癒は巴さんに使えないの?パァーって回復魔法みたいに」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 13:27:57.47 ID:sMr933ye0
マミ「治ったわ!」

まどか「さやかちゃん!すごーい、かっこいいよっ」

マミ「ハレさんありがとう」

さやか「治したのは私―」

マミ「フフッ。ありがとう、美樹さん。感謝しているわ」

マミ「これで、また戦えるわね」

ハレ「戦うのは怖くないんですか?」

まどか「私今日は凄く怖くて……あんなのと戦える自信ないです」

マミ「無理にならなくてもいいのよ。それに私も戦うのは怖いわよ」

マミ「死にたくないから、戦うって変な気もするけれど」

マミ「普通の学校生活を送りたいなぁって思った事もあるかな」

マミ「そうだ!ハレさんとグゥさんは、家は?」

グゥ「ない」

マミ「じゃあ、家に泊まっていきなさい」

ハレ「いいんですか?困った点です。あ、でも、家――」

マミ「私一人よ。魔法少女同士仲良くしましょう、ね?迷惑かしら?」

まどか《よかった。元気になったみたいだね、マミさん》

さやか《うん。でも、私はマミさんの気持ち分かった》

まどか《え?》

さやか《テストが近いんだ。確か来週英語のテストだってさ》

まどか《……そうなんだー》
44 :こまっていたんです。だね。 :2011/11/25(金) 13:32:06.29 ID:sMr933ye0

マミ「そのかわり、英語をちょっと教えてもらいたいんだけど……」

ハレ「そんなことでよければ。それにお手伝いします。何でも――」

グゥ「ハレは普段でも、掃除・洗濯・料理・子育て何でも出来ますからね。

   家事大好き(ボソッ 奴隷)人間ですよ」

ハレ(おい、奴隷って言ったろ。今)ビシ

グゥ「勉強を教えるのに適任なのがいる……ちょっと待ってて」

ハレ(アルヴァ?レジィかな?)

ウォェ
グゥ<なんか、引っ張られる!なんだ、おい!今は会議中だ。

さやか(断られてるし。なんか嫌な魔法だな。もっときれいに召喚できないのかな)

ウォエエボロォオロ

グゥ<ああ、若い奴らが!

ハレ(珍しく起きていると思ったら、これか……)

まどか「何この生物!きゃあ、怖い、怖い」キャーキャー

マミ「目が怖いわ……派手なのもいるわ。毒々しいわね」

さやか「こっちのやつはピアスしてますよ、マミさん」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 13:33:49.55 ID:sMr933ye0

まどか「ムリムリ!寄らないで!怖い怖い!」ギャーギャー

ほむら「ん……何、騒がしいわね……ここは、巴マミの家かしら?」

さやか「あ、転校生起きた?あ、そっち逃げた!捕まえて!」

ピョーンピョン

ほむら「キャーーーーー」バタンッ

さやか(転校生、気絶癖出てきたな)

マミ「ハレさん、何なのかしら、この生物?」

ハレ「ポクテって言って、村ではよく食べられていて、あの、えっと」

QB「若干、僕に似ているね」

まどか「それなら、私はキュゥべえの方がいいよ……」グスン

ハレ「食用ウサギだよ――それに……食べ続けると、胸毛が生えてくるかな」

さやか(ウサギには見えない……)

マミ(胸毛!?)

まどか(気持ち悪いよ……)

ハレ「ははは……」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/25(金) 13:37:00.43 ID:sMr933ye0
ポクテを使い、仲良くなることに成功したハレとグゥ。
次回は、男の子待望のお風呂シーン??
乞うご期待

ハレ「もう風呂シーン前にもやったじゃん」

グゥ「あれはグプタと………ともだちの女バージョンだっただろう」

ハレ(ウイ……あれ?)

グゥ「今度はモノホンですぜ」ゲヘヘヘ

ハレ「どのおじさんだ、おい」
                            第三話 終
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西・北陸) [sage]:2011/11/25(金) 18:41:58.55 ID:i8BusIhAO
乙!!!
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/28(月) 15:20:06.11 ID:rW6Dhqwz0
第四話

まどか「マミさん、私そろそろ帰りますね」

マミ「ええ、気をつけてね」

まどか「さやかちゃんはどうするの?」

さやか「今日は泊めてもらおうかなーって、いいですかマミさん?」

マミ「ええ、いいわよ。賑やかになるわね」

マミ「暁美さんはどうする?あなたも一人暮らしでしょ」

ほむら「遠慮しておくわ」

さやか「ポクテが怖いからね」<ピヨピヨ

ほむら「美樹さやかあなたはなんで大丈夫なの」ギリィ

さやか「いやー慣れたらかわいいもんよ。汎用ウサギっぽいし、ピヨもかわいいし」

ほむら「理解できないわ。まどか……帰りましょう」

まどか(きゃーなんて叫び声出して倒れちゃったほむらちゃんが、クール気取ってもなぁ……)

まどか(意外な一面知れてちょっとうれしいなって。それに帰りは二人っきりだ)

まどか(やった!)

まどか「じゃあまた明日ね!」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/28(月) 15:21:58.10 ID:rW6Dhqwz0
カチカチカチ
【今日、友だちの家に泊まる。朝ごはんもごちそうになるから、直接学校行くよ】

さやか「……」

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まどか「ママー今日はさやかちゃん家でお泊まりするね」

絢子「おう!パジャマは、明日の準備は出来たのかい?」

まどか「大丈夫!大丈夫!準備ばっちりだよ」

絢子「さやかちゃん、お願いね。迷惑掛けたら、頭引っ叩いていいから」

さやか「了解です!」

まどか「ええー。良い子にしとくから大丈夫だよ」

絢子「今丁度、持たせられるようなお菓子なくてさぁ。手ぶらで悪いねぇ」

さやか「いいですよ。うちの両親、まどかが来ると喜ぶんで」

絢子「そうか。じゃあ、とびきり良い子でお泊まり会してきなよ」

まどか「うん、行ってくる!」

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ピロリン
【分かった】

さやか「……魔法少女か……」ハァ
50 :ごんべんだった。 :2011/11/28(月) 15:23:40.58 ID:rW6Dhqwz0

マミ「あら、どうしたの?美樹さん」ポフッ

さやか「ちょっと怖かったです……」ギュゥ

マミ「そうよね」

さやか「少しこのままでいいですか」

マミ「ええ……」

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ハレ「グゥ。もしかして、俺はずっとこのままか?女の子のまま?」

ハレ「まさかMP足らないからって言いだすんじゃないだろうな」

グゥ「……美樹はさきほどの騒動では笑っていただろう」

ハレ(無視か、そしてお前も笑っていたがな)

グゥ「が、少し心が不安定になっていないだろうか?魔法少女になったことで精神的に……」

ハレ「どういうこと、グゥ」

    チッ

グゥ「治癒能力は、心を回復してくれるのか、ということだ」

ハレ「でも、美樹さんには、鹿目さんや巴さんがいるじゃんか。そりゃ、怖い魔女と闘い続けて、仲間がいないのはつらいよ。孤独は嫌だし……」

ハレ「グゥには見えていたのかもしれないけれど、俺には美樹さんが気を病む事はないと思うんだ」

グゥ「そうハレが言うなら構わんが……」

ハレ「そうだよ。もしそういうことがあっても、明るくなるように俺達が頑張ればいいんだよ」

グゥ「ほぅ。笑わすことに命をかけるということだな、関心関心」

ハレ「なぜそうなる」ガシィ
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/28(月) 15:25:40.74 ID:rW6Dhqwz0

マミ「じゃあ、今日は皆でお風呂入りましょうか?」

さやか「いいですね!ハレーグゥーお風呂一緒に入ろうー」

ハレ(予告は嘘じゃあ……)

そのとき、グゥが俺の肩をポンポンと叩いてきた。

グゥの方に振り向くと、親指を立てて、ニンマリと笑っていた。

グゥ「ガンバッ」グッ!

ハレ(お前にメリットはあるのか?

   実はビデオを回しているとか?

   途中で、男に戻すとか?)

グゥ「日頃の苦労と感謝をこめてな……」

ハレ「…………ああ、そう」

誰のせいで苦労をしているんだというツッコミを忘れたハレは、美樹さやかに連れられていってしまった。

さやか「国際交流ーー」

グゥ「三人で入って。私は一人でいいよ」

ハレ(また顔を変えやがって)

さやか(表情豊かなのかな……?)
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/28(月) 15:27:23.73 ID:rW6Dhqwz0
カポーン

ハレ「どこから、そんな音が」

さやか「どしたの?ハレ」

ハレ「いや何でも、アハハ」オドオド

ハレ(世の中の男子が切望する光景が目の前に広がっていても、手放しに楽しめない……

   いつ、あいつが男に戻すか分からない)

キャッキャ、ウフフ

ハレ「……」ブクブク

さやか「マミさんはおっぱい大きいですよねー」ゴシゴシ

マミ「背中洗いながら、おっぱい触るの止めて貰える?」

マミ「大きすぎるのもよくないわ。肩は凝るし……蒸れるし」ハァ

マミ「買うところをクラスメイトに見られたこともあるわ」

マミ「あれがここ数年で恥ずかしい出来事ね」

さやか「中学生でそれですもんね」ゴシゴシ

マミ「誰かに相談したらしたで怒られるし……」

さやか「転校生とか特に怒りそうですもんねー」ゴシゴシ

マミ「それ以前に、暁美さんとは長く会話が続かない気がするわ」

さやか「マミさんと転校生は、そり?馬?が合わないですよね?」ザッッパーン
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/28(月) 15:34:21.71 ID:rW6Dhqwz0
さやか「ちょっと前、チ〇チ〇アンナのサイトが面白かったんですよ」

ハレ(〇の置く場所間違えているって)

さやか「下着の音を奏でましょうみたいな。下着一つずつに音がついていて」

さやか「下着の組み合わせで自分だけの着メロみたいなのが作れるんですよ」

さやか「今はもうないみたいなんですけど」

さやか「え、別に気にしないでください」

さやか「思い出しただけです」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/28(月) 15:35:21.56 ID:rW6Dhqwz0
マミ「なんでかしらね。私酷い事いったかしら?」

さやか「胸の膨らみ見せつけているからじゃないですか?」ザッパーン

マミ「ありがと。次は私がやるわ」

マミ「好きで大きくなったわけではないのだけど」ゴシゴシ

さやか「私も、そのぐらいあればなー」

マミ「美樹さんも大きいじゃない」

キャッキャウフフ

ハレ(少年誌の場合、まるで図ったかのように、ケムリで隠されて見えない筈なのに)

グゥ(ハレ……ここは少年誌ではないのだよ……)

ハレ(ええっ?ヤングガンガンに移動?ニコイチと二本連載っ?)

ハレ(つーか、また自然と入ってきたな)

グゥ(どうした?背中洗いっこに参加しないのか?)

ハレ(できるか、ボケ)

グゥ(いつもより突っ込みの声が小さいぞ)<ツッコミリョク180デス

ハレ(うるさいなぁ。それにその機械は何だよ)

<ツッコミリョク52デス、ソレニクラベセイリョクハ――

ハレ(もう邪魔だから、帰ってくれ……)

グゥ(ハイハイ)スゥ
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/28(月) 15:36:41.47 ID:rW6Dhqwz0
ハレ(下の方もガッツリ見えているけど、いいんかなー)

ハレ(どこの雑誌かな……アストロベリーみたいに転々するのはなぁ)

マミ「まだ、成長途中よ、きっと」ゴシゴシ

さやか「マミさんは今年になってそんなに大きくなったんですか?」

マミ「……中1からね」ゴシゴシ

さやか「私負けているじゃないですか」ズーン

マミ「まだまだこれからよ」ザパーン

マミ「――ハレちゃんもね」

ハレ「えっ、わ、私は小さくてもいいかなーって」ブクブク

さやか「そーいや、ハレはブラつけてないけど、いくら小さくてもつけた方がいいと思うよ」

ハレ「……あ、でも、うちの村はさ開放的な感じだし……付ける人も少ないし……まだかなぁって……アハハ、アハ」

さやか「突然、見滝原市に来たみたいだし……服貸したげよっか?」

マミ「あら、服もないの?」ザパーン

<目に泡が入った〜〜〜ああ!

ハレ「ええ、はい……」

<ああ、マミさん、たすけてー、

56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/28(月) 15:39:43.49 ID:rW6Dhqwz0

さやか「服は明日どうにかするとして」

さやか「佐倉杏子みたいになっちゃだめだよ」

マミ「佐倉さん、今頃どうしているかしら?」

ハレ「……せまい」ブクブク

マミ「たしかにちょっと狭いわね」

さやか「日本の美少女に囲まれていいじゃにゃいかー」ウリウリ

マミ「私は別に美少女じゃないわよ」

さやか「そんなことないですって」

ハレ(凝視するな……見ちゃだめだ。グゥの思う壺だ……)

さやか「あららー。興奮しちゃったかなー」

さやか「マミさんのナイスバディに」

ハレ「……」ブクブク

マミ「逆上せてないかしら?」ハッ
57 :あんまり進まない…… :2011/11/28(月) 15:52:39.94 ID:rW6Dhqwz0
さやか「お、目が覚めたね」

ハレ「あ、そっか……お風呂で逆上せて……」ハッ!

パジャマ<ガバッ!
下着<ガバッ!

ハレ(ついてない……まだ女の子か……よかった)フゥ

さやか(目が覚めるなり、恥部を確認?んで、安堵のため息ってどうなの?)

マミ「やっぱり、私の服大きいわね」

ハレ「いえ、あ、ありがとうございます」ブカブカ

さやか「あ、マミさん、私も手伝います」トタトタ

ハレ「俺、いや私も――」

さやか「ゆっくりしてなよ、私が言うのもなんだけど」

マミ「そうよそうよ」

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グゥ「どうだった?堪能できたかい?」

ハレ「グゥ……」

ハレとグゥは無言の後、握手を交わした。同時にクライブの、女好きの遺伝子に逆らえない事を悟るが、今までの確執や喧騒を忘れるぐらいハレの表情は輝いていたという。

                          第四話 終
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/28(月) 17:23:27.61 ID:V9QmGsyIO

ここからどうなるか…
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/29(火) 14:56:25.79 ID:stY8AAIS0
五話
ハレが魔法少女の裸を堪能する少し前。

杏子「グリーフシードもGETしたし、気分いいな」

杏子「新しい段ボールも貰ったしな。模様替えしよう、模様替え」

杏子「ビルの屋上で景色もいい……」

杏子「誰も屋上に上がってこないから、見つかることもない……」

ハァー

杏子「……ふかふかのベッドでねたいな」

杏子「今度、ホテルにでも行くかなー」

ダンボールハウス<キャキャウフフ

ダンボールハウス<アッ、ンフー、ンアッ

杏子(ん、なんだあ?)

杏子「おい!私の家にいるのは誰だァ!」ガバッ!

アディ「チェット〜」

チェット「かわいいよ、アディ。世界で一番キレイでもある――」

杏子「出ーーーーーてーーーーーーけーーーーーー!!!!!!」ドゴッ!
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/29(火) 14:57:23.23 ID:stY8AAIS0
チェット「ごめん、ごめん。気づいたらここにいてね」

アディ「本当ー気づいたら外国なんてね」

杏子「はぁ……そんなわけあるかよ」

アディ「嘘じゃないわよ。手元にあるのは三時のおやつだけよ」ハイ

杏子「おお、あんがと」

チェット「ここは日本か……初めての国だな……」

アディ「不安?」

チェット「でも、アディが居てくれるだけで大丈夫さ」

アディ「チェット……!」

チェット「ああ、世界で二人だけになっても……賭けてもいいさ」チュッ

アディ「女の子が見てるわ」チュッ

ベロチュー

チェット「普段より興奮してない?」

アディ「やだぁ……恥ずかしい」

ベロチュー、オシタオシテノ、ベロチュー

<「おーい、ここは私の家だぞ!」

チェット「二回戦の始まりだね。さっきよりは――」

杏子「に、か」カァァァ

杏子「……でーーーーてーーーーけーーーーーー!!!!!!」

ギッタンバッタン、ベロチューetc
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/29(火) 14:58:11.38 ID:stY8AAIS0

杏子「追い出された」

杏子(戻りたくもないけどな)

杏子「持っているのは、貰ったお菓子だけ」

杏子「残金は、126円」

杏子「でも結構上等なお菓子みたいだな」

杏子「包装紙ついているし」

杏子「このお菓子を持って、誰かの家泊めて貰うか」

杏子「ほむらの野郎は何考えてんだかわからないし、な」

杏子「マミとは会いたくない」

杏子「美樹さやかはなぁ」

杏子「……まどかか――」

オォォオオォォォォォオオオォォォォオオオ

杏子「なんだ!この気配?魔女か?」

杏子「一日二戦はきついな」

杏子「ま、いくけどね」
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/29(火) 14:59:36.41 ID:stY8AAIS0
杏子「でけえ、怪物じゃねえか」

オオォオォォオオォォォ

杏子「それに、結界いらないってのかよ」

オオォオォォォオオ

杏子「植物の魔女か?」

ヒュン!ドンッ!

杏子「カハッ!触手攻撃ね……」ヨロ

オオォオオォオオ

杏子「ど真ん中にある目ん玉が弱点か?」ダッ!

ヒュン!ヒュン!ヒュン!

<おっと!

杏子(触手が厄介だが、切り落としながら進めそうだな!)

杏子(こいよ、植物タコ!)

ヒュン! ガッ! 

杏子(柄で受け止めるのは無理だ)ジンジン

杏子「ま、取り敢えず、一本」

シュッ!    ボトッ!
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/29(火) 15:00:30.06 ID:stY8AAIS0
杏子「ほらほら本気出さないと、大事な大事な触手無くなっちゃうよ」

……スッ、ズルズルズルズル

杏子「逃げんのか!おい!逃がすかよ」ダッ

杏子「グリーフシードを落とすまでは逃がさないよ!」ダッ

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--

杏子「フシギダネみたいだな……」

地中に埋まったマンイーターを杏子は一瞥して廃ビルを出る。

杏子「どうなってるんだよ、あの魔女は何なんだよ?」」

杏子「ちっ、変なことが多すぎる」

<グゥウ

杏子「腹減ったなぁ」

杏子「お菓子食べようか……」

杏子「いや、そろそろご飯時だ。まどかの家に行ってみよう」
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/29(火) 15:01:19.74 ID:stY8AAIS0

ピンポーン
まどか「あれ、えっと――」

杏子「杏子でいいよ。佐倉さんって呼ばれるのは嫌だ」

まどか「……杏子ちゃんどうしたの?」

杏子「これ宜しかったらどうぞ。つまらないものですが」サッ

まどか「えっ、なに、え、え?」

杏子「一日泊まらせてくれ」オジギ

まどか「え、えーと、こ、こちらこそお願いします」

QB「佐倉杏子じゃないか」

杏子「お前もいんのかよ」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/29(火) 15:03:21.87 ID:stY8AAIS0
夕食

まどか「杏子ちゃんはさぁ、さやかちゃんとよく口げんかしちゃうの」

まどか「仲良いんだなって」

詢子「あはは、さやかちゃんとぶつかりそうだもんね」

杏子「あれは、大抵さやかのやつがいけないんだ」

まどか「ね、名前呼びするほど仲がいいんだよ」ウェヒヒ

杏子「違うし!あの、み、美樹がいちいち文句言うから――」

知久&詢子「アハハ」

まどか「私はさやかちゃんと仲良くしてくれたら嬉しいなって」

杏子「……」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/29(火) 15:04:01.53 ID:stY8AAIS0
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カチャカチャ。シュー。
<お茶できたよー

詢子「さやかちゃんは、真っ直ぐ過ぎる子だもんね」

知久「そういえば、まどかをからかう男子とけんかして勝った事あったよね?」

知久「はい、緑茶」スッ

詢子「あった、あった。それからさやかちゃんにべったり」

詢子「さやかちゃん、さやかちゃんだもんね」

まどか「恥ずかしいから、もう昔の話はおしまい!」

杏子「――分かったよ、喧嘩しないよう頑張るよ」

まどか「本当?」

杏子「お嫁さんに怒られるからな」

まどか「もうっ!」

67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/29(火) 15:04:32.86 ID:stY8AAIS0

詢子「じゃあ、杏子ちゃんが持ってきてくれたお菓子でも食べようか!」

杏子「持ってきたのに悪いけど、中身がどんなのか知らないんだ」

まどか「えー大丈夫なの?」

杏子「楳図かずおっぽくなったらアウトらしい」

まどか「どういうこと……?」

詢子「まあ、開けてみようか」ビリビリ、バッ!

「……」

「……」

「……」

「……」

まどか「怖いよ」

まどか(マミさんの家で見た“ポクテ”と似た感じがする)
68 :杏子ちゃん出せたから満足。 :2011/11/29(火) 15:09:08.66 ID:stY8AAIS0
杏子「……わりぃ。なかったことに……」

知久「満田っていうお菓子だね。箱に書いてあるよ」

まどか「全国の満田さんが怒らない?」

杏子「本当にすまん……」

タツヤ「まんたーみゃんだー」ガッ!

まどか「だめ、なんか不安!」

チュー

タツヤ「いちご、いちご、まろか〜いちご!」

まどか「え?いちご?」

詢子「本当だ。いちごジャムだ。うまいぞ、これ」チュー

知久「満田の表情で甘さが変わるらしいね」

知久「じゃあ、僕も」チュー

杏子(これ、吸ってジャムを食べるもんなのか?)

まどか(両目からいちごジャムでてる……グロイ)ハァ

タツヤ「まろか〜いちご、いちご!」チュー

杏子「お前の家族はどこでも生きてけそうだな」

まどか「……うん」

一日でこんなにも不思議なものでかつグロイものを見るとは思っていなかったまどかは、普段以上に疲れを感じたのだった。

QB「きゅっぷい」チュー

まどか「キュゥべえが可愛く見えてきたよ……」

              第五話 終
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/29(火) 15:13:06.56 ID:stY8AAIS0
一日一話(土日休み)だと短いし話しが進まない
でもゆっくりやっていきたいと思います
書けない日があったら、次に二話にしようかと思います
ハレ(女)→なんもなし
グゥ→武器化(主に転送能力を使用している)
です、一応
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/11/29(火) 16:30:28.30 ID:qkK6E9VIO
俺はトンデモないスレを見つけたらしい
電車で開いて後悔した
クソおもしれぇwwww
続き待ってます
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/11/30(水) 23:57:40.17 ID:pbFxn8gN0
第六話
チュンチュン ホーホホッホ、ホーホ、ホーホホッホ

さやか「マミさん!ちょっと起きてください!」ユサユサ

マミ「ん……美樹さん……もうちょっと……」

ハレ(あまり寝られなかった)

ハレ(全員でベッドは拷問だ)

グゥ「マリィを呼ぼうか、うん?」

ハレ(すいません、勘弁してください)

ハレ「何かあったの?」

さやか「いやーふと玄関の方へいったらさ――」

ハレ(美樹さんは元気よさそうだ)

さやか「ポクテが死んでたの」

さやか「誰の仕業かな?」

   ハッ

さやか「まさか、キュゥべえ」

ハレ「いやーそれは……」

    ハッ

グゥ「もしや、ポクテは宇宙人だというのか?」

ハレ「どうだろうか」

72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 00:12:53.67 ID:Fgh0zSbJ0
さやか「仲間割れかも?」

ハレ「――えっ?」

さやか「実はキュゥべえとポクテは同じ星出身で」

グゥ「いや、違う」

ハレ「えー」

ハレ(否定すんのかよ)

グゥ「グゥは普段から敵同士だと考える。星どうしの戦争」キャッキャ

さやか「かっこいいねーそれ」キャキャ

ハレ(ツッコむ気も起きないよコレ)

ハレ(美樹さんもノリノリだし……)

ハレ(それに比べて、マミさんはテンション低いなぁ)

マミ「……騒がしいわね……」

ハレ(美樹さんはいつのまにグゥと仲良くなったんだろう?)

ハレ(誰でも友達になれそうだもんね)

マミ「あーああーじんどぃ」
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 00:24:41.97 ID:Fgh0zSbJ0
さやか「あ、このポクテ」

さやか「口から血が出てる……」ドロォ

ハレ「舌を噛み切って自害したんだよ」

さやか「えっ……」

さやか「何か自害してしまうほど嫌なことでもあったのかな?」

ハレ「いやそうじゃなくて……」

ハレ「ポクテが自分をたべてくださいと死んでる事が多いんだよ。献身っていうの?」

ハレ「ほら、笑顔でしょ?」

さやか「……」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 00:30:53.18 ID:Fgh0zSbJ0
鹿目家<ガチャ、バタンッ

まどか「行ってきますー」スタスタ

杏子「朝ごはんもごちそうになっちまったな」スタスタ

まどか「杏子ちゃんとお泊まりは楽しかったよ」ウェヒヒ

まどか「いつでも言ってね」

杏子「いやいや、迷惑かけるわけにはいかねえよ」

まどか「じゃあ、今日はどうするの?」

杏子「ほら、あれだ……マミの家へ」

まどか「……本当?」ジッー

杏子「ああ、本当だ」アセッ

まどか「あーあ、うん。ウン、ンンッ」

まどか「――“佐倉さん”?」

杏子「声マネ下手だな」

まどか「うー恥ずかしい」テヘ

杏子「……分かった、行くよ。マミに頼んでみるよ」ハァ

まどか「やった!」グッ

杏子「なんでガッツポーズなんだよ。まあいいや。じゃあな、また今度な」バッ

まどか「うん」バイバイ

まどか「――あ、さやかちゃーん」ブンブン
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 00:44:30.30 ID:Fgh0zSbJ0
杏子「ったく、別に仲が悪いままでもいいじゃねえか」

杏子「まどかは何であんなにお節介なんだ?」

杏子(一人だけ魔法少女じゃないからか――)

杏子「でもなぁ……」ハァ

???「すいません」

杏子「あぁ?」

   ビクッ

???「あ、あの……」オドオド

杏子「あ、悪い、悪い。考え事しててな。それで、何か用?」

???「青い髪の人知りませんか?」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 00:48:24.38 ID:Fgh0zSbJ0
まどか「それでね、タツヤが杏子ちゃん気にいって」

まどか「まるでお姉ちゃん。一緒に遊んでくれて」

さやか「へえ、あいつ、良いところあんだね」

さやか「というか、まどかの家に泊まろうとするのが凄いね」

まどか「へ、そう?そうかな」

さやか(あんまりお喋りしているところ見てないからなぁ)

さやか(でも、姉妹っぽい……かな?)

マミ「妹姉みたいでいいんじゃない?仲良さそう」

さやか「杏子は小さい子供には世話焼きそうですね」

マミ「――そうね」

まどか(マミさん……少し寂しそうかな?)
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 00:49:09.89 ID:Fgh0zSbJ0
さやか「マミさんはお姉さんですし、私は妹にはなれないですね」

仁美「その、杏子さんは、学校に行っていないという方でしたっけ?」

さやか「そうそう」

さやか「マミさんと仲が良かった縁で出会ってね」

まどか「過去形じゃないよさやかちゃん!」

仁美「?」

さやか「あはは、まぁ、杏子には学校に行っていないぶん、誰かと仲良くなってほしいっていうかね」

仁美「美樹さんでも悩み事があるんですね」フフッ

さやか「残念!さやかちゃんでも悩む時はあるんです」

さやか(まどかはまどかで、マミさんと杏子を仲直りさせようと悩んでいるんだろうなぁ)
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 00:56:57.92 ID:Fgh0zSbJ0
さやか(マミさんと杏子の確執については知らない。でも転校生は知ってそうなんだよなぁ)

さやか(転校生に話聞いてみようかな)

さやか(ハレとグゥのおかげで、性格知れたし……)

さやか(今日放課後、お見舞いでも行くかな)

仁美「本当に、悩んでますね」ヒソヒソ

まどか(魔法少女になったからだ……)

まどか「杏子ちゃんのこと好きだからね」ヒソヒソ

仁美「まぁ!」

さやか「違うって」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 01:03:05.58 ID:Fgh0zSbJ0
マミ家

ハレ「おいグゥー。暇だからってそんなことしてていいのか」

グゥ「八体集めたのに……」ガーン

ハレ「そりゃな、肉まんはいくつ重ねても肉まんのままだよ」

グゥ「スライム肉まん……」ハァアァ

ハレ(めっさ、凹んでる?)

ハレ「グゥ……」ポンポン

ハレ「肉まんは、誠一さんとかにおすそわけでもすればいいんじゃない?」

ハレ「グゥ。俺が届けてきてあげようか?」

ハレ「ほらいつも飲み込んでるだろ?ガバーって」

グゥ「…………」

ハレ「グゥー?グゥー?」ハッ

ハレ(なんで、グゥの機嫌取りをしなくちゃいけないんだろう)

我にかえったハレであった。
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 01:04:14.60 ID:Fgh0zSbJ0

グゥ「今、あいつらおらんねん」ボソッ

ハレ「なんて言った?」

グゥ「いやー武器になったとたん、データが溢れちゃいまして」

ハレ「ふんふん」

グゥ「見滝原市というデスクトップにもう散らばりんこ☆」

ハレ「例え下手か」
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 01:04:42.01 ID:Fgh0zSbJ0

ハレ「おいおい……どんなもん、散らかしたんだよ」

グゥ「…………ポクテ」

ハレ「他は?」

グゥ「…………………………………………………………いっぱい。てへっ」

ハレ「てへっ。じゃねえ」

グゥ「へけっ」

ハレ「へけっ。じゃねえよ」

ハレ「どーすんだよ。探しに行かなきゃ。何処にいるかは分かるの?」

グゥ「もち」

ハレ「よし、じゃあ行くぞ。夕方には戻ればいいだろ?」ガシッ

グゥ「……」

ハレ「おい、立てって。お前のせいだぞ〜」

グゥ「なあ、ハレ」

ハレ「どしたん?」

グゥ「めんどい」

ハレ「君が原因だからね。振り返ってみ?いっそのこと君がジャングルに来た日から振り返ってみ?」

グゥ「てへっ」

82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 01:07:42.90 ID:Fgh0zSbJ0
場面転換

さやか「まぁ、杏子には人の温もりってのを、ね」ガバッ

マミ「キャ」

仁美「巴先輩ともそんな仲に……昨日の夜に一体何が?」

さやか「仁美、仁美。昨日はもうマミさんのナイスバディを堪能しまくり」ヒソヒソ

仁美「いけませんわ〜」ダッ

さやか「アッハッハ」

まどか「さやかちゃん、本当?」

さやか「信じないでよっ。ハレもグゥもいたし」

まどか「そうだよねー三人もお客さんいて騒がしくなかったですか?」

さやか「そんな、私をうるさい人みたいに……」

マミ「そうねぇ、今日の朝はポクテ騒動で準備が遅くなったの」

まどか「ポクテが脱走でもしたんですか?」

さやか「いやー死んじゃって」

まどか「えっ」

マミ「でもポクテエッグは美味しかったわね」

まどか「えっ」

さやか「あれがジャングルの味なんですかねー」

まどか「……」
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/01(木) 01:09:41.79 ID:Fgh0zSbJ0

さやか「どしたの?まどか」

まどか「なんでもないよ……」

周りの人たちが不思議な出来事に順応していることに驚き、同時に取り残されてしまっているまどか。

まどか(ハレちゃんとグゥちゃんと仲良くなれれば、私も皆と一緒に――)
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詢子「これはやみつきになるわー。まどかの弁当これでいいんじゃないか?」チュー

さやか「ポクテを三枚におろすよ」

マミ「ポクテにあう紅茶を淹れたわ」
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まどか「このままでいいや」

無個性バンザイ!そう叫びたくなるまどかであった。

                    第六話   終
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(不明なsoftbank) [sage]:2011/12/01(木) 21:02:58.78 ID:gZbe8n6io
染まってやがる・・・・
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(大阪府) :2011/12/02(金) 01:01:21.93 ID:gzU2BgKX0
QBって白かったよな・・・
ダマばーさん・・・
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/02(金) 08:23:23.86 ID:5HpJxikgo
ダマが魔法少女
ちょっとめまいがしてきた
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(新潟・東北) [sage]:2011/12/03(土) 12:45:28.95 ID:VzRmFS6AO
まどかの衣装着たダマが妙に簡単に想像出来た…何故…
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(奈良県) [saga:sage]:2011/12/03(土) 22:55:33.56 ID:KU+OuFtU0
ポクテが見滝原新名物になる日も近いなw

>>85-87
いやあああああ!!
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(岩手県) [sage]:2011/12/04(日) 01:21:20.01 ID:7RGNq7HUo
9巻か10巻くらいにそれっぽいエプロン(?)着たダマ出なかったっけ?
90 :木曜日分 :2011/12/05(月) 00:32:39.22 ID:KCW9WIvo0
杏子の前に現れたのは、黒ずくめの洋服に、大きなブローチとリボン。身長はまどかよりも低く、表情は暗めでどこか陰がありそうな少女だった。

杏子「あ〜さやかはな、学校だよ、学校」

???「ガッコウ?」

杏子「あーお前も学校行ってないのか?」

???「あの……」

杏子「佐倉杏子だ。お前は?」

???「皆からは“アレ”と呼ばれています」

杏子「……はぁ?アレだぁ?」ギロッ

アレ「ひっ」ビクッ

杏子「アレ呼ばわりした奴どこのどいつだよ?」

アレ「あ、あの……」

杏子「お前、物呼ばわりされて黙っているのか?」

杏子「お前の両親はなんて言っているんだよ?」

アレ「あの……特に名前は……」

杏子「なんだそれっ!ふざけんじゃねえ。

   お前はそれでいいのかよ?そんな生きかたでいいのか?」

アレ「でも……」グギュルルゥ

杏子「じゃあ、メシはどうしてんだ?」

アレ「コ、コンビニの残飯を……」

杏子(何なんだよ……家族ってのは、さ……家族は……)ギリッ
91 :休んじゃってすいませんでした :2011/12/05(月) 00:34:20.73 ID:KCW9WIvo0
杏子「…………で、さやかに何の用なの?」

アレ「お母さんが困った事があったら、尋ねなさいって……」

杏子「ふぅん。知り合いか」

アレ「いえ、私は知らないんですけど……お母さんが昔世話になって」

杏子「さやかの奴、頼られてんだな」

アレ「あと、頼まれたら、ノーと言えない意志薄弱な人間だからチョロイとも言っていました」

杏子「決めた。今決心を固めた」

杏子「一度両親に会わせろ。ぶったたいてやる」
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:35:10.97 ID:KCW9WIvo0
アレ「でも私の両親は、ジャングルの方で……」

杏子「はぁ?ジャングル?」

???「え、あなたもジャングルからきたの?」

アレ「え?……はい」

???「どことなく見たことのある服装だから、もしかしたらっと思って」ヤッタ!

???「私も気づいたらここにいてねー」

杏子「おいおいおい、知り合いか?」

???「あ、ごめんなさい。自己紹介がまだだったね」テヘッ
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:37:58.69 ID:KCW9WIvo0

???「私、マリィ。ハレを探していたら、いつの間にかこんな都会に来ちゃって。

    前、クロダの家にいたころに、日本は見た事あったけど、ここはすごい都会ね。

    ウェダの実家があった場所と同じぐらい?それ以上かも……

    あ、ハレっていうのは私の大事な人なんだけど、最近家にいなくて行方不明なの。

    今ね、ボーアやグプタ達でジャングルを探しているんだけど……

    ジャングルは広くて、まだ時間がかかりそうなの……」

杏子「おぉ……よろしくな、私は佐倉杏子だ」

マリィ「よろしくね、杏子!そうだ、そうだ、杏子は魔法少女って知ってる?

    昨日の真夜中に公園にいたら、へんなところに迷い込んじゃって……

    怖い化け物に襲われちゃったの、すごく怖くて、一歩も動けなかったわ。

    でもね、私を助けてくれた、青い髪の人――」

杏子(真夜中になんで公園……)

杏子(ああ、あの色欲二人組と一緒か。突然この町にきたから、家がないのか)

アレ「私も……その人を探しているの」

マリィ「そうなの?その青髪の女の人、白馬に乗ってはいなかったんだけど、凄くかっこよかったわ」ポワァ

マリィ「純白のマント。輝く剣。そしてかっこいい声。『大丈夫?ここは任せて』だって。かっこいいーー」キャッキャ

杏子「おおぉ……」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:39:12.28 ID:KCW9WIvo0
アレ「佐倉さんは、その人と友だちなんですよね?」

杏子「まぁ、友だちというか……」

マリィ「いいなぁ、会いたいなぁ、あの服いいなぁ」

杏子「夕方なら会えるぞ」

マリィ「ほんと?」

杏子「ああ、今は学校だから無理だけど」

マリィ「――ああ、ハレごめんなさい!」

杏子「――」ビクッ!!

マリィ「浮気じゃないのよ!決して、そう浮気じゃない!

    相手は白馬に乗ったお姫様!かっこよくて、強くて、頼もしいお姫様!
   
    私の王子様は、ハレ一人だから!待っていて。私のキスで目覚めさせてあげる!

    でもそれは王子様の役?どうしよう、私どうしよう」

杏子(えべえ、こいつめんどくせえ)
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:40:46.54 ID:KCW9WIvo0
マリィ「それに、魔法少女の服にも興味あるわ」

杏子「そうか?」

マリィ「ええ、グゥと魔法少女がでてくるアニメを観た事あるんだけど、

どれもうまく作れなくて……実物をみたらできるかなって思っているんだけど」

杏子「魔法少女の服ねぇー」
(回想)
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杏子「なんだ、このノート」ペラッ

まどか「あ、見ちゃだめ!」アタフタ

杏子「…………ああっははは、くふう、ああはは」ジタバタ

まどか「ひどいよぉ。杏子ちゃんまで」

杏子「ああ、悪い悪い」ククク

まどか「あーもぉー」

QB「じゃあ、まどかが魔法少女になったら、このデザインにしようか」ピョイ

まどか「わ、びっくりした」ドキッ

QB「まどかが契約しないから、着ることはないかもしれないけどね」

まどか「これを着たいっていう願い事はしないよ。マミさんに怒られちゃう」

杏子「まぁなぁ」

まどか「でも自分の考えた服を着るのって恥ずかしくない?」テレッ

杏子「裁縫は得意じゃなかったか?」

まどか「限度はあるよ。生地高いし、時間かかるし……」

まどか「魔法少女になってみたいってのはあるんだけどなぁ」

杏子「軽い気持ちで魔法少女になるなよ」

まどか「うん……分かっているよ」

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(回想終わり)
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:42:15.06 ID:KCW9WIvo0
杏子(ほむらと初めて会った日。まどかを魔法少女になるのを止めてほしいと頼まれた。

   ほむらはそれ以上詳しくは説明をしようとしなかった。

   私はまどかが本当に心から望む願いがあれば、魔法少女にさせるつもりでいる。

   ほむらの言う通り動くのも癪だしな。

   それに他人の人生に、自分の考えを“押しつける”奴は好きじゃない。

   ほむらに言われなくても、一度魔法少女になってみたいというバカげた願いは叶えさせるわけにはいかない。

   まぁ、まどかの冗談だろうけどさ。

   でもさ、QBの代わりにまどかのそんなささやかな願いを叶えてもいいよな?)

杏子「なあ、マリィ。服作れるのか?」

97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:43:04.20 ID:KCW9WIvo0
マリィ「今着ている服も、私の手作りよ」シタリィ〜

杏子「すげえな……なぁ、友だちが魔法少女の服を着たがっているんだ。作ってくれないか」

マリィ「私の服を着てくれているところを観るのも好きよ!」

杏子「道具と生地とデザインはこっちで用意するからさ、それにさやかにも会わせる」

杏子「ハレってやつも探す」

マリィ「本当?」

杏子「ああ」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:43:49.89 ID:KCW9WIvo0
マリィ「そしたら、その友だちのサイズも知りたいわ」

杏子「サ、サイズか……」

杏子(丁度いいやつがいるじゃねえか)

杏子「お前とマリィは、そうだな……あそこの公園で待ってろ。昼までに戻る」

マリィ「うん、分かった」

アレ「分かった……」

杏子「私はお前を“アレ”とは呼びたくねえ。二人でかわいいニックネーム考えとけよ」ダッ

99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:44:32.34 ID:KCW9WIvo0
ピンポ~ン
杏子「すいません、忘れ物があって……」

知久「ああ、杏子ちゃん。いいよ。上って」

まどかの部屋

杏子「あのノートはどこだー」ガサガサ

杏子「まどかには悪いが……」ガサゴソ

杏子「よし、あった!」

リビング

知久「忘れ物は見つかったかい?」

杏子「あ、はい。見つかったよ」

知久「よかった」

杏子「……あのさ」

知久「どうしたの?」

杏子「メジャー貸してください」オジギ
100 :やばい、100いっている…… :2011/12/05(月) 00:45:45.50 ID:KCW9WIvo0
知久「メジャー?いいよ。何に使うんだい?」

杏子「いや知り合いが服を作るらしくて……」

知久「へえー一からかい?すごいなぁ。生地も揃っているの?」

杏子「今から集めようかと」

知久「だったら、うちにいっぱいあるからあげるよ。タツヤの服を作るときに買いすぎちゃってね」

杏子「まどかの父さんすげえな……」

知久「成長早いからねーそれに乳児の服とか高いから。手作りの方が安いんだよ」

杏子「へえ」

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杏子「こんなにいいのか?」ギッシリ

知久「いいよ、いいよ。頑張って作りなよ」

杏子「サンキ……ありがとうございました!」

知久「気をつけてね」

ガチャ、バタン。

杏子「よし、次は……学校だな」ヨロッ

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学校の屋上

杏子《ほむら、ほむら。話がある》

ほむら《授業中よ。後にして》

杏子《お前の時間割なんて把握しているかよ》

ほむら《……十分後に屋上》プツッ

杏子「はーい」
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:46:55.75 ID:KCW9WIvo0
キンコーンカーンコーン
ほむら「何の用よ。巴マミが心配しているわよ」

杏子「お前に言われたくねえ」

ほむら「昔は師弟の関係だったそうじゃない」

杏子「マミの奴が喋ったのか?」

ほむら「あながち間違ってはいないわ」

杏子「???」

ほむら「めずらしくお菓子食べていないのね。体重でも気にし始めたの?」

杏子「あげただけだ。それより、ほむらお願いがある」

ほむら「何よ」

杏子「時間を止めて、まどかのスリーサイズを測ってきてほしい」オネガイ!

ほむら「はっ?」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:48:49.50 ID:KCW9WIvo0
ほむら「どういうことよ」

杏子「とある理由で、まどかのスリーサイズが必要なんだ」

ほむら「殆ど情報が増えていないわ。お断りよ」

ほむら「そんなことしたら、私は変態じゃない」

トテトテ

グゥ「はたしてそうだろうか?」

杏子「誰だ?あんた。屋上への扉は開かない筈じゃ」

ほむら「……彼女も魔法少女よ。何しに来たのよ」

グゥ「グゥは知っている。時を止める能力をもつことの意味を」

ほむら「どういうことよ?」

グゥ「時を止められる能力を持てるとしたら……世界中の男性諸君が望む夢。妄想は天井知らず、とどまるところを知らない」

グゥ「果たして、想いを寄せる相手に何もせずに過ごすことができるだろうか?」

杏子「お前……まどかのことが好きなのか?」

ほむら「そ、そんなわけないでしょ!」アセ

杏子「だから、危険な魔法少女にさせないように頼んできて……」

杏子「もしかしてマミと仲が悪い理由も、魔法少女になることを薦めていたから……」

ほむら「巴マミとはついついぶつかっちゃうだけよ……」

グゥ「そこの赤いの。つまり、暁美ほむらは、スリーサイズを既に知っている可能性が高い!!」

杏子「なん……だと?」

ほむら「……クッ!」
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:49:47.77 ID:KCW9WIvo0
杏子(こいつ、クッって言った。絶対言った)

ほむら「全てお見通しというわけね。グゥ、あなたは何者?」

杏子(あ、白状した)

グゥ「いや知り合いの中学男子がゲームやマンガ好きでな……」

杏子「まあ、いいや。ほむら、スリーサイズ教えてくれ。あと、肩幅とか腕の長さや、股下、もろもろ下さい」

ほむら「ちょっとまって……」カシャ

杏子(盾の中かよ。しかもあんのかよ)
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:50:51.55 ID:KCW9WIvo0
本<パラパラ、ビリビリ

ほむら「はい、これ」

杏子「いいのかよ、破って」

ほむら「いいわ。控えているから」ファサァ

ほむら「それにとある事情で口に出すのは嫌なの」

杏子「へえ。ただ一ついいか」

杏子「胸だけ毎週測って何やってんだ。グラフを作るな」

ほむら「見たわね」ワナワナ

杏子(グゥってやつがいなくなってる?何者だ、あいつ)
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:52:03.52 ID:KCW9WIvo0
杏子「やるんだったら、自分のをすればいいだろう」ヘラヘラ

杏子「ま、測るものがなかったら――」ハハハ

パァン

ほむら「撃つわよ」カチャ

杏子「さやかやマミのでも測ってみたら良いんじゃないか?」

パァン

ほむら「次は当てるわ」カチャ

杏子(ちょっとからかいすぎたかな。まぁ、ほむらの性癖?を知れただけでも良しとするか)
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:52:41.85 ID:KCW9WIvo0
ほむら「……あなた、まどかのスリーサイズを知ってどうするの?」

杏子「まどかの願いを叶えてやろうかと思ってね」

ほむら「あなたが?」スッ

ほむら「……何か手伝えることある?」

杏子(かわいい表情できるんだな。クールなんて気取らなければ良いのにな)

杏子「いいよ。一人でどうにかするさ」スタスタ

杏子「あ、そうだ。じゃあ、家庭科セット?裁縫箱貸してくれ」

ほむら「ちょっと待って」カシャ

杏子「盾の中かよ」
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/05(月) 00:53:31.01 ID:KCW9WIvo0
ハレ(グゥどこ行ったんだよ)

リム「どうかされましたか?」

ハレ「いやーグゥどこに行ったのかなーなんて……ハハハ」アセアセ

ハレ(なんでこんな人呼ぶんだよ……殆ど話したことないのに……)

リム「第七話終わります」

ハレ「ウェ?」

リム「次の第八話お楽しみいただけたら、幸いです」

ハレ「えー」
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) [sage]:2011/12/05(月) 01:12:04.40 ID:y0YblUdF0
おつ
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西・北陸) [sage]:2011/12/05(月) 07:48:31.20 ID:iAmllhtAO

グラフ吹いたww
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/05(月) 14:47:25.46 ID:lB3maWhDO
アレまで出したかw
111 :金曜日分 :2011/12/06(火) 00:16:15.52 ID:ZRbeH1p70
少し時間をさかのぼる。さやかとグゥが仲良くなるきっかけ。

マリィを助けるお姫様の話。

杏子はまどかの家に泊まっている夜、ハレがお風呂で素敵体験した日。

皆が寝静まった真夜中。

チッチッチッ

さやか「……目、覚めっちゃった」オメメパチクリ

さやか「……」ソローリソローリ

ガラッ

マミ「クシュン」

さやか「あ、ごめんなさい」

ガララ

さやか「静かな夜だなぁ」ハァ

ガラッ

さやか「ああ、あんたね。マミさんが起きちゃったのかと」

グゥ「寂しそうな顔をしているな」

さやか「……中で寝ている人が寒くなっちゃうから閉めてあげて」

グゥ「了〜」
112 :金曜日分 :2011/12/06(火) 00:17:10.48 ID:ZRbeH1p70
グゥ「悩みごとか?」

さやか「小さな悩みごとは沢山あるんだけどね」

さやか「まだ一日と経ってないのに」

さやか「悩みなんて後から少しずつ来るものだと思ったのに」

さやか「こんな早く気づくとは思わなかった」

グゥ「……」

さやか「マミさんに言われたことを考えるとね」

グゥ「?」

さやか「私、結局は、恩人になりたいだけだったのかな……って」

さやか「明日の放課後に、恭介に会いに行こうと思うんだけどさ」

さやか「今まで通りの幼馴染みとして接することができるかな……」

グゥ「……」スッ

カラン

さやか「水?」

グゥ「いろはす」

さやか「あんがと」ゴクッ

さやか「みかん味だ」
113 :金曜日分 :2011/12/06(火) 00:18:30.33 ID:ZRbeH1p70
さやか「ねえ、グゥ。たったひとつの願いを、他人に使うのは良くないのかな」

グゥ「恭介とやらは、“他人”の括りではなかろう」

さやか「……そうだけど」

グゥ「幼馴染?親友?腐れ縁?家族みたいな存在?それとも――」

グゥ「好きな異性ではないのか?」

さやか「か、仮に、す、好きな人のために願いを叶えたとしても」

グゥ「中身は、結局は、自分の為ではないか」

グゥ「自分に振り向いてもらうために願ったことがショックか?」

さやか「……自分の事しか考えていなかった」

カラン

さやか「最低だなーって」ゴクン
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:20:30.91 ID:ZRbeH1p70
グゥ「人間というのは、大抵、自分が一番大事」

グゥ「女の子も当然そういうものでは?」

さやか「グゥも女の子でしょ」ハハ

グゥ「自分探し、自分磨き、女子力、自己中、個性……

   女の子は我儘でいいじゃないか」

さやか「そんなもんかねー」

さやか「マミさんみたいな魔法少女がよかったんだけど」

さやか「私には向いてないのかなーなんてね」

さやか「いつか、心のどこかで、違和感を覚えそうだ」

さやか「私何やってるんだろうって」
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:20:59.39 ID:ZRbeH1p70
グゥ「魔法少女辞めるのか?」

さやか「辞めないよ。それに辞められないし。ソウルジェム濁っちゃうし」

さやか「明日、恭介に会ってから、今後は考えようかな」

さやか「これからも幼馴染なのか。もう会わないか」

グゥ「魔法少女になったけど今後も会いに行けばいいんじゃない?」

さやか「だから、普通に接することができないかもしれないじゃない」

グゥ「?……そのときはそのときでしょ」

さやか「楽観的〜」ハハ

グゥ「近くにそんな男がいるからな」

さやか「ハレ?結構悩み抱えてそうだよ」

グゥ「?」

グゥ「まぁ、ハレは他人の為(主に女)に全力を尽くす男だからな」
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:21:49.98 ID:ZRbeH1p70

グゥ「グゥから言えることは、『考えすぎるな』ってことだな」

グゥ「ハレも言っていた。もしさやかが落ち込んでいたら、俺達で明るくしてあげようって」

さやか「……あんがとね」
---
--
-

さやか「……慣れた月だけど、見とれちゃうね」

グゥ「さやかちゃん詩人!」キャピ

さやか「その顔を変えられるのも、魔法?」ハハハ

さやか「すっげぇ、むかつく」ハハハ
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:22:35.88 ID:ZRbeH1p70
さやか「ねえ、グゥってさ、魔法使うとき、苦しくないの?」

グゥ「なんで?」

さやか「だってオロロロみたいな感じで吐いているからさ」

グゥ<オロロロロロ  ボトッ

グゥ「こんな感じ?」

さやか(またなんか出てきた)

さやか「なにこれ?コントローラー?」

グゥ「ニヤッ」

ボフゥ!!

-----
---
--

さやか「痛たたた」スリスリ

<な〜ん。

さやか「猫?」

???「やあ、さやさや。はじめまして、橘誠一っていうんだ」

???「はじめまして、さやかちゃん。摩耗ともよです」ペコッ

誠一「山田さんは二日酔いでダウンだから、僕ら二人で説明するよ!」

グゥ《探すの大変やったんで》

さやか「グゥ?どこにいんの?」

誠一「ごめん、ごめん」ハハハ
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:24:01.64 ID:ZRbeH1p70
グゥ《さやか、さやか。正面の画面見てみ》

ともよ「さやかちゃんはゲーム好き?」

さやか「……ええ。嗜む程度に」

さやか「何この画面?月が見える。というかここどこ?」

誠一「はっは。ここは――まぁ、画面見たらわかるよね?」

キョロキョロ

さやか「――グゥの中?」エエェェェェェエエェェェ

ともよ「正解〜」グッ

パァン!パァン!

さやか(クラッカー……)

さやか(ここにいる人達を、出して戦うんだろうか)

さやか(ここの人たちの生活はどうなっているんだろう)

グゥ《Aボタン押してみ》

さやか「ああ、コントローラーの?」ポチッ

ゴゴゴゴゴゴ

さやか「何これ、動いてるじゃん!」ウワァ!
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:24:40.98 ID:ZRbeH1p70
グゥ《改良を重ね、移動も可能となったのだよ。十字キーで操作してみ》

さやか「すごいすごい。マミさんのマンションがもう小さいよ!」キャッキャ

誠一「いやー楽しんでいるみたいだね」

さやか「舞い上がっちゃうよ、これは。知っている街ってのがまたテンションあがりますね!」ポチッポチッ

グゥ《楽しんでもらえたかな?》

さやか「あんがと。でもどうやってここに入れたの?記憶がないんだけど」

グゥ《……そうだそうだ。さやかは髪切る時どこ行く?》

さやか「え?」

グゥ《そこのマイクに向かって、ほら》

さやか「美容院だけど」

グゥ<オンセイニンシキカンリョウ。モクテキチ、ビョウニン。モクテキチ、ビョウイン。
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:25:19.52 ID:ZRbeH1p70
ゴゴゴゴゴゴ。

さやか「ちょ、ちょっとグゥ何やってんの?」アタフタ

誠一「さやさやが誰かに似ていると思ったら、ハレハレだね」

さやか「誠一さん……髪の色でしょ、それ」

ともよ「さやかちゃん。諦めたほうがいいんじゃないかしら」ニコッ

さやか「え?」

ともよ「グゥちゃんなりの応援だと思うよ」

ともよ「ね、グゥちゃん」

グゥ《……》

グゥ《……》

グゥ《……っ、――》

グゥ《うん》
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:26:17.19 ID:ZRbeH1p70
誠一「ほらーね。ファイト!さやさや!」

ともよ「応援しているわ。頑張って!ファイト!」

さやか「いや、あの間はおかしいよ!」

さやか「絶対考えてなかったって」

グゥ《そんなことはないぞ》

グゥ《人間が歩んできた歴史が言っておるではないか》

グゥ《当たって砕けろ……と》

さやか(楽しんでるな、こいつ……)

122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:27:57.10 ID:ZRbeH1p70
さやか「向こうは寝てるよ!」ポチポチ

グゥ《無理だよ。目的地に着くまで操作は受け付けない》

さやか「ひどい、設計だね」

グゥ《“明日の放課後”というのが駄目だとグゥは思う》

グゥ《放課後までに、魔女に負ける可能性は?》

誠一「さやさやは弱くないよー」

グゥ《恭介とやらが他の子に告白される可能性は?》

ともよ「あらあら、イケメン君なのかしら」

さやか(なんか薄々気づいていたけど、この二人も楽観的だな)
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:28:49.33 ID:ZRbeH1p70
さやか「じゃあ、何を言えばいいのさ?

    好きです。付き合ってください。

    でも魔法少女だから、デート中にどこかへ行くかもしれません。

    時には腕が折れているかもしれません。

    それでも良いですか?って告白すればいいの?」

グゥ《さぁ?》

さやか「清々しいですね」

グゥ《ほらほら、次はPボタンを押して》

さやか(……なんでこんなことになったんだろう

    でも、こうまでしないと恭介の関係は変わらなかったかもね……

    でもなぁ〜)

さやか「あーもう、いいや。何が起こっても。押しますよ」ポチッ

グゥ<マドノカギガアキマシタ

さやか「ピッ、ピッキングボタン!」
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:29:38.82 ID:ZRbeH1p70
グゥ《もうそろそろ、着くぞ》

さやか「本当だ。見えてきた」

グゥ《ポクテが先に病院に行って、窓を開けている筈だ》

さやか(壁にポクテが……)

さやか「あんま、無茶させないでよ……」

グゥ《さぁ、準備だ》

誠一「よーし。シートベルトをつけて」

さやか「いやいや、元からそんなのないですよ」

ともよ「準備はいい?」

さやか「どうすればいいんです?」
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:30:36.91 ID:ZRbeH1p70
さやか(結局突っ立っているだけ)

<ファイトー!ファイトー!さやかちゃ〜ん!

さやか(のんきだなぁ)

さやか「グゥ?夜中だけど、近所の人に見られているんじゃないの?」

グゥ《問題ない。飛んでいるのは首だけだ》

さやか「大問題だーーーーー!!!」

さやか「何それ?生きてんの?寧ろ目立つでしょ!」

グゥ《そろそろ発射準備だ》

さやか「え?発射?」

グゥ《3・2・1、はっしゃ〜》

さやか(かるぅ……)バシュ!!→→→→
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) :2011/12/06(火) 00:31:50.36 ID:ZRbeH1p70
ひんやりとした夜風が閉めた筈の窓から流れ込む。

昨日の夕方から動くようになった腕でその風を感じ取った。

その感覚に喜びを感じながらも、睡眠を優先するため、身体を起こす。

窓の先には、大きな満月とともに仄かに白く光る物体。

今にも閉じそうな瞼を働かせ凝視すると何かが近づいてくるのが分かる。

それは、窓の近くで急激に膨張し部屋に転がり込んできた。

両手を使って避けることができた。その喜びは後回し。

部屋に現れたのは物ではなく、見慣れた人。
127 :やばい、もう火曜日だ(これは金曜日分) :2011/12/06(火) 00:35:05.91 ID:ZRbeH1p70
恭介「…………えっ……さやか?」

さやか「……痛い……着地は私次第か……」サスリサスリ

恭介「どうして?いや、どうやって入ったの?」

さやか「あ、そ、その」アタフタ

恭介「……なんでこんな真夜中に、それも窓から?」

さやか「あー」アタフタ

さやか「……あ」

さやか「バッハの旋律を夜に聴いたせいです」テヘッ

恭介「……」

さやか(これはない)

次週。美樹さやかついに――

グゥ《そーれ、告白!告白!!!玉砕覚悟のこっくはく!》

さやか(外野は黙っといてください)

グゥ《ちょっと遠くて聞こえません》

さやか(テレパシーでもないのになんで話が通じるんだろう?)

                          第八話 終わり
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(長屋) [sage]:2011/12/06(火) 18:59:46.78 ID:lPjw+rPzo
グゥは「男が」と言ってるのに、何故さやかはハレを……
129 :ああ、ミスった :2011/12/06(火) 23:01:23.07 ID:ZRbeH1p70
すいませんでした
女が、に変えてください
本当にすいません
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(福岡県) [sage]:2011/12/07(水) 00:21:20.20 ID:hPri5A/I0
くっ、こんな良スレに今まで気がつかなかったとは・・・!
と思うぐらいに面白いです。
惜しむべくはハレグゥの知名度か、アニメ化したとはいえ・・・
それはさておき、グゥの腹パンで爆笑でしたwwww
131 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:22:02.28 ID:pe/e+0hU0
第九話
さやか「あ、あのさ」アタフタ

恭介「どうしたの急に。ご両親には伝えてきたの?」

さやか「……いってない……」

恭介「はぁ。なんかあったらどうすんのさ。警察にも見つかるかもしれないんだよ」

さやか「ごめんなさい……」

恭介「謝るのは、僕にじゃないよ、さやか」

さやか「うん」ショボン

さやか(しょっぱなから怒られちゃった)

恭介「思い立ったら即行動のさやかっぽいけどね」

さやか「そう見える?」

恭介「違うのかい?」
132 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:23:49.21 ID:pe/e+0hU0

さやか「んーまぁ、色々考えるのは苦手っちゃあ苦手だけど……」

恭介「で、どうやってきたの?なにか変な物体から射出されたように見えたけど」

さやか「それよりさ、腕動くようになったんでしょ?」

恭介「まだ誰にも言ってないのに」ビックリ

さやか「だって今、両手使って起き上ってるじゃん」

恭介「ホントだ」

さやか「あはは」

恭介「さやかの言うとおり、奇跡が起きたんだ」

恭介「前触れもなく急に動いたんだ」
133 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:25:51.11 ID:pe/e+0hU0
さやか(よし、言う)

さやか(怒られちゃったけど)

さやか(決めたよ)

グゥ≪さやさや!ファイト〜!

グゥ≪さやかちゃん、緊張しないで。リラックス!リラックスだよ!
134 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:26:17.13 ID:pe/e+0hU0
さやか「ねえ、恭介」

さやか「あのさ」

恭介「なんだい?」

さやか「――私さ」

さやか「恭介のことが好きなの」カァァァ

グゥ《ヽ( ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄∇ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄)ノ》

グゥ《ナイス!!さやさや!!

グゥ《さやかちゃん、スゴい!すごいよぉ!
135 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:27:08.50 ID:pe/e+0hU0
さやか「――」

さやか(言っちゃった!言っちゃった!)

さやか(顔真っ赤だよ!きっと、まっかっか!)

さやか(グゥ言えたよ!!!!!)

グゥ《(*⌒∇⌒*)》

さやか(絶対突っ込まない。どう伝えているかなんて聞かない)

恭介「――ありがとう、さやか」

恭介「腕が治ったこと、最初にさやかに言おうと思っていたんだ」

恭介「足のリハビリも頑張る。早く退院できるようにする」

恭介「さやかとCD屋行きたいし、ね」ニコッ
136 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:27:54.98 ID:pe/e+0hU0
さやか「――それって――」

グゥ《やったね!さやかちゃん!

グゥ《さやさや!おめでとう!

グゥ《( ´凵M)、 ペッ!!》

さやか(後で説教な、グゥ)

恭介「僕も好きだよ。さやか」
137 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:29:57.52 ID:pe/e+0hU0
さやか反芻中。

さやか(ソウルジェムが浄化されてる気がするよ)

グゥ《解散。解散。つまんないから解散》

恭介「――ねえ、さや――」

オオオォォォォォオオオォォォオオオォオ

さやか「!」ビクッ

さやか(魔女の反応?すごい近い!)

恭介「どうしたの?」ビクッ
--
-
マミ「それから、病院とかに取り憑かれると最悪よ」
-
--
さやか(まずい!)

恭介「さ、さやか?」

グゥ《近くの公園だ》

さやか(すぐ行く。マミさん家からはちょっと遠いし)

さやか(寝かせてあげたい)

グゥ《いいのか?》

さやか(顔文字で唾吐いてた奴に言われなくても――)

さやか(いつでもお話しできますから!)キャーハズカシイー

グゥ《(さやさや、舞い上がっているね)

恭介(さやかがおかしい)
138 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:30:51.17 ID:pe/e+0hU0

さやか「ごめん!恭介。ちょっと行かなきゃ駄目なの!」

恭介「理由は……ここに来た方法と一緒で教えてくれないのかい?」

さやか「……うん」コクリ

恭介「……分かった。聞かないよ」

恭介「でも、僕の腕が急に治ったのとなにか関係ある?」

ビクッ!

「……」

「……」

さやか「ううん。治ったのは、神様の粋な計らい」

さやか「それか、恭介が諦めなかったから」

恭介「……」
139 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:31:51.09 ID:pe/e+0hU0
恭介「……悩んでいることがあるんなら、いつでも言ってよ」

さやか「うん、ありがと!」

さやか「じゃあ、また明日ね!お休み!」バッ!マドカラダイブ!

恭介「か、彼氏なんだし……」ボソッ

恭介「もういないや……」

窓からの風でカーテンがパタパタと揺らめく。

慌ただしくも心地よい一日をしっかりと終えるため、布団をかぶり、目を閉じる。

恭介「落ち込んだ時に聴くといい、バッハの曲って何かあったかな?」
---
--
-
140 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:32:51.45 ID:pe/e+0hU0
オオォオオォオオォオォォオオ

さやか「グゥ!」

グゥ「はいはい、オメデトさん。ここに魔女がいるよ」ヘラヘラ

さやか「わかった」ヘンシン!

グゥ「いざぁ、出陣!!!!」ボォォォォォォボオオォ

さやか「ホラ貝うっさい」

グゥ「出陣といえば」

さやか「近所迷惑です」

グゥ「新しいカップルの誕生を」

さやか「近所にも迷惑です」
141 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:33:51.31 ID:pe/e+0hU0

結界の中。

グゥ「ほんじゃ、使い魔倒しとくから、奥の魔女お願いね」バクバク

さやか「はいはい」ダッ!

さやか(食べていいーんだろうか)

さやか(誠一さんとともよさんは大丈夫なのか?)

さやか「なぁんか、変わった魔女だね」

オオォオォォオォオオオォオ

???「キャーキャー」ワーワー

さやか「誰かが囚われてる!?」ダッ

さやか「おりゃああ!!」バシュ!

ブシュウゥウ!<オオォギャォォ

さやか「大丈夫!?」トントン

???「うーうん……ハレ?」

さやか「良かった―。目が覚めて」

???「私、変な場所に迷い込んで……」キョロキョロ

???「ワーワーワーワーキャー」アタフタアタフタ

さやか「大丈夫。ここは任せて」ダッ!

さやか「安全な所へ!」バシュ!

???(かっこいい……)ポオォ
142 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:34:30.34 ID:pe/e+0hU0
???(でも私にはハレがいるのよ)

???(何考えているのマリィ。しっかり。今は逃げないと)タタタタ

シュュュュウウウユュン。

さやか「はぁ、はぁ。倒したー」フゥ

さやか「あれ、あの子、どこにもいない……」

さやか「無事逃げれたかな?」

グゥ「終わった?」

さやか「そっちも大丈夫だった?」

グゥ<ゲッフゥウ〜〜

さやか「みたいだね」

グゥ「ロバが頑張ってますわ」
143 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:35:29.00 ID:pe/e+0hU0
オオオォオオォオォォォオオ

さやか「……また?」エェ!

グゥ「近くだな」

さやか「私行ってくる。さっきの魔女がグリーフシード落としたから。大丈夫」キラッ

グゥ「傷は?」

さやか「もう治ったよ」

さやか「なんたって、私は愛という力を得たのだから!」エッヘン

グゥ「……ペッ」

さやか「あれ、さっきみたいな顔文字は?何で普通に唾吐くの?」

さやか「マミさんと違って私に酷くない?」

グゥ「マミさんは家の――」

さやか「そういう常識は持ってんのね」
144 :ああ、ミスった :2011/12/07(水) 00:36:10.83 ID:pe/e+0hU0
オオオォオオォオオォオオオ

さやか「じゃあ、行ってくる」

グゥ「グゥはどうする?」

さやか「あの、スーツのロバートって人が中で頑張っているんでしょ」

さやか「私一人で大丈夫だよ」ダッ

グゥ「……」
145 :ああ、ミスった [saga]:2011/12/07(水) 00:37:39.14 ID:pe/e+0hU0
ド、ド、ド、ド、ド、ド、

さやか「な、なにこれ」

ド、ド、ド、ド

さやか「魔女が……ひとひねり……」

ドドドドドドドドドドドド!!!

???「誰だい?わたしぁなんでここにいるのか、知っているかい?」

さやか(見た目はただのお婆さんなのに……)

さやか(ホントの意味で魔女ぉ?)

???「なんだい?通じないのかい?」

さやか(魔女を見ることができるのは、少女だけじゃ……?)

さやか「……」

さやか「……」カチャ

???「私と闘おうってのかい?」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ

さやか「髪が動いている?」

ヒュン!
146 :ああ、ミスった [saga]:2011/12/07(水) 00:39:55.16 ID:pe/e+0hU0
-----
---
--
巴宅
グゥ「どうだった、倒せたかの?」

さやか「グリーフシードはあるよ。二個」キラッ

さやか「でも、へんなやつにやられちゃった」ヨロヨロ、ボロボロ

さやか「魔女じゃないかも……」

グゥ「?」

さやか「相手の武器みたいなやつの欠片は貰ってきたけど……」ハイッ

グゥ「……グゥが保管しておこう」ゴクン。

さやか(飲み込む行為に違和感をおぼえないようになっちゃった。毛なのに)

さやか(喉につっかえないのかな?)

グゥ「今日はもう遅い。取り敢えず寝ようではないか」

さやか「うん……」
147 :ああ、ミスった [saga]:2011/12/07(水) 00:40:58.54 ID:pe/e+0hU0
さやか「静かにね」ソローリソローリ

グゥ「静かに静かに」ゴスッゴスッ

ハレ「ウグッ……」

さやか「思いっきり、ハレを踏んでいるよね」ヒソヒソ

グゥ「今なら、マミのおっぱいを」グヘグヘ

さやか「……もう疲れたよ」

グゥ「寝ようか」

さやか「そーしよ」
148 :ああ、ミスった [saga]:2011/12/07(水) 00:42:48.95 ID:pe/e+0hU0
グゥ「……なぁ、さやか」

さやか「何?」

グゥ「ほれ」スッ

さやか「何この手?」

グゥ「今日は掴んで寝ていいぞ」

さやか「……あんがと。グゥ」ギュ

さやか「おやすみ」ニコッ

そうして美樹さやかは、あり得ないぐらいの濃密な一日を終え、目を閉じる。
 
                            第九話終わり

さやか(あれ?この手、いやに滑る?というか、指は?)
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(兵庫県) [sage]:2011/12/07(水) 00:44:28.30 ID:pe/e+0hU0
名前欄いれっぱなしだった……orz
今後はミスなく書きたいです
(色々手遅れだけど)
拙いお話読んでくださってありがとうございます
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(関西・北陸) [sage]:2011/12/07(水) 04:03:34.30 ID:0is+4qWAO
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/07(水) 18:49:57.80 ID:kB3zWGzRo

あの雰囲気……
ついに待望の美女登場ですね!
152 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 07:38:15.73 ID:+BvOTYf80
第十話

時間は戻り、ほむらが屋上で杏子とお喋りした後。

さやか「グーグー」zzz

まどか《さやかちゃん、起きて》

ほむら《諦めなさい。まどか》

ほむら(ニヤニヤしながら寝てるわね)

まどか《でも……テストで赤点取っちゃうかもしれないんだよ》

ほむら《元から英語は苦手だったはず。どうせ赤点取る運命よ》

まどか《でも……》

ほむら《ほら、あいつらにでも聞けばいいじゃない》

ほむら《ハレとグゥに》
153 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 07:39:05.32 ID:+BvOTYf80
まどか《そうだ。私あの二人に聞きたいことあるから、ほむらちゃんも放課後マミさん家来る?》

ほむら《正直、行きたくないのだけれど》

マミ《私に会うが嫌いなのかしら?》

ほむら《盗み聞きする人の家には行きたくないわね》

まどか《テレパシーはしかたないよ、ほむらちゃん》

ほむら《冗談よ。私はあのポクテが苦手なのよ》

ほむら《そのせいで体調が悪いの》

まどか《たしかに、二時間目から来たもんね》

マミ《そう。気をつけてね。魔女退治は暁美さんの分まで私がするから安心して》

ほむら《か、か、感謝するわ》

マミ《お、お礼は別にい、いいわよ》

まどか(会話がうまくいかないことが多いなぁ)

まどか(こっちもどうにかしないと……)
154 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 07:39:42.43 ID:+BvOTYf80
まどか《マミさん、今日の夕方、杏子ちゃんがマミさん家行きますから》

マミ《えっ……嘘でしょ》

まどか《本当です》

マミ《だって、昔けんか別れというか……それに避けられているし……》

まどか《杏子ちゃんはマミと仲直りしたがってます》

まどか《ンン、オホン。『マミ〜ご飯食わしてくれ』って言いながらきますよ》

ほむら《声マネ下手ね》

マミ《鹿目さん、似てないわよ》

さやか《へたっぴ、まどかぁ〜》

まどか《皆、ひどい!》
155 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 07:40:38.96 ID:+BvOTYf80
ほむら《というか、あんた茶化す暇あったら、授業聞きなさいよ》

さやか《眠いの。昨日の夜、魔女を倒したし》

さやか(いいこともあったし)

マミ《あれは助かったわ。でも、授業は聞きなさい》

まどか《そうだよ》

さやか(テレパシーで喋っている人達に言われたくないよね)

マミ(どうしましょう。どういう態度で待てばいいのかしら)ドキドキ

156 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 07:41:37.79 ID:+BvOTYf80
一方、リムを飲み込んだグゥ、とハレ。

ハレ「はやくきてくれよ。アンジェラさんの近況を延々と聞かされるハメになったんだぞ」

グゥ「ふーん」

ハレ「ずっとマミさん家でゴロゴロするわけにもいかないだろ」

ハレ「外出よう」

グゥ「はいはい」

----
--

ハレ「なぁーグゥ」

グゥ「帰りたくなったか?」

ハレ「でも、ほっとけないよ……」

グゥ「いつ終わるか分からないよね〜」

ハレ「ジャングルに魔女が居なかったらどうしようか……」ハァ
157 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 07:42:49.09 ID:+BvOTYf80
トテトテトテトテ

ハレ「泊まらせてもらっているお礼を考えようよ」

グゥ「ポクテは?」

ハレ「あれはいつでもグゥの体内から出せるじゃん」

グゥ「満田は?」

ハレ「見た目が怖いだろ」

グゥ「えーめんどい」

ハレ「もうちょっと頑張ろうか」ギリギリ

グゥ「…………ハレはお金持っているのか」

ハレ「……」

グゥ「金持ちのハレ様におごってもらいましょうかね」パシッ

ハレ「ごめん」

ハレ(円なんて持ってねぇ)
158 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 07:43:29.00 ID:+BvOTYf80
ハレ「でも、ただで泊まるのは……」

グゥ「――――身体で」

ハレ「身体で払うって、俺男なんですけど」

グゥ「今は女」

ハレ「マミさんも女ですっ!」

グゥ「そういう趣味かもよ」

ハレ「年上の女性をそんな風に見るなよなぁ」ハァ
159 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 07:56:47.83 ID:+BvOTYf80
グゥ「どすんの?」

ハレ「んー紅茶にあうスイーツを買おうかともちょっと思ってたんだけど」

グゥ「ちょい、待って」

グゥ<モグモグ

グゥ「はい」ホィッ

グゥ「ロバ……鵲柊一の財布だ」

ハレ「返してこい。バレずに」


160 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 07:58:12.76 ID:+BvOTYf80
ハレ「はぁ、どうしよっかなぁー」

オオォォオォォォォォォ

ハレ「グ、グゥ?」ドキッ

グゥ「魔女だの」

マミ《ハレさん、グゥさん。聞こえる?》

ハレ《テレパシーだ!かっこいいなぁ》

マミ《聞こえるみたいね》

ハレ《どうしましょう》アセアセ

マミ《あと少しで昼休みになるから粘れる?無理しなくてもいいわよ》

ハレ《……いや二人で頑張ってみます》

ハレ(少しは活躍しないと。頼ってばかりじゃだめだ)
161 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 07:59:15.79 ID:+BvOTYf80

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-
ハレ「……」ハァハァ

ハレ「……グゥ」

ハレ「グゥ手伝ってよ!」


キィキィ。安楽椅子に座りながら、トロピカルフルーツを飲むグゥ。

ハレ(安楽椅子は突っ込まないでおこう)

グゥ「使い魔だけみたいだから、ハレ一人で行けるでしょ。さきほどの意気込みはどうしたのかな」

ハレ「すばしっこいんだよ――つーか、武器ないんだよ、俺!」

グゥ「はいはい……」ピッコーン

グゥ《巴マミ、応答願います》

マミ《ええ、今授業が終わったわ。何処に居るのかしら?》

グゥ《どうにかなりそうだ。しかし一つお願いが……》

マミ《なにかしら?》

グゥ《――》
162 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 08:01:19.95 ID:+BvOTYf80
グゥ「ハレ。グゥの前に立て」ビシ!

ハレ「はぁ、なんで?」

ドムッ!

ハレ「う……うぅ」バタッ

グゥ「つべこべ言わずに従いな。武器の到着だ」

グゥ<ゴゴゴゴゴ

グゥの口からはマスケット銃。

グゥ「ぶちかませばいいんじゃないの?」

ハレ「すげー、初めて見た!」

ハレ「ゲームやアニメでしかみたことなかったけど!」

グゥ(うぜぇ)ペッ
163 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 08:04:47.00 ID:+BvOTYf80
女子トイレ

マミ(マスケット銃を出してくれってこんな感じでいいのかな)ポンッ

シュン

マミ(あ、消えた)ポンッ

シュン

マミ(学校で魔法少女になるのは変な気分ね)ポンッ

シュン

マミ(でも、他人の武器を使うことってできるのかしら)ポンッ

シュン

マミ(試したことないわね)ポンッ

シュン

マミ(美樹さんは剣を使うと聞いたわ。今度借りてみようかしら)ポンッ
164 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 08:05:36.66 ID:+BvOTYf80
マミ(でも私接近戦向いてないし……)ポンッ

シュン

マミ(そりゃあ、銃で相手を殴ったことはあるけど)ポンッ

シュン

マミ(かっこいい遠距離武器ないかしら)ポンッ

シュン

マミ(弓矢とか?)ポンッ

シュン

マミ(でも、弓は扱い方難しそうね)ポンッ

シュン
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165 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 08:06:22.97 ID:+BvOTYf80
グゥ「ちゃんと狙って!」

ハレ「うっさいわ!当たらんのじゃ!使い魔が動くんだから仕方ないだろ!」

バァン!使い魔<パァァア

ハレ「よし、当たった!」

グゥ「尊い命が一つ」ボソッ

ハレ「気まずくなること言わないでもらえる?」

バァン!
166 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 08:10:58.47 ID:+BvOTYf80
ハレ「終わったー」ハァ、ハァ

グゥ「おつかれー」ハイ

ハレ「飲みかけのジュースを渡すな」

グゥ「魔女はいなかったの」

ハレ「マミさん家かえろっか」

グゥ「安楽椅子しかあげる物がないな」

ハレ「…………おぉう」
167 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 08:16:29.90 ID:+BvOTYf80

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マミ家

ハレ「グゥ。この洋菓子のセットはどうしたんだよ」

グゥ「秘書が」

ハレ「リムさんに貰ったんなら、これマミさんに渡せばいいじゃん!」

ハレ「無駄に外出たじゃんか」

グゥ「“つまらないもの”って」

ハレ「――はぁ?さいですか」
168 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 08:17:40.72 ID:+BvOTYf80
ハレ「もう疲れた。それにしても、腹減ったなぁ」

ハレ「そろそろ昼ごはん食べよっか」グゥゥゥ

ハレ「ポクテサンドでいい?」

ハレ(グゥは少食だから、ご飯考えるのは楽かな)

ハレ「マミさん、食パンと台所借ります」

グゥ「グゥのはいらんよ」

ハレ「食パン一枚ぐらい食べたほうがいいんじゃない?」

ハレがリビングを覗くと、グゥはすでにお弁当を食べていた。

ハレ「そのお弁当誰の?」

グゥ「さぁ?朝、台所に置いてあった」

169 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 08:23:25.20 ID:+BvOTYf80
学校

さやか「マミさん早く、早く!いただきますをしましょう!」

マミ「ごめんなさいね」

ほむら「ずいぶん長かったわね」

マミ「そういうこと聞く?」

まどか(う〜ん。もうちょっと……仲良くしてくれたら……)

マミ「じゃあ、美樹さんが待ちきれないみたいだし、食べましょうか」

「いただきま〜す!!」

まどか「ほむらちゃんはいつも購買のパンだね」

ほむら「あまり、食べないのよ」

さやか「くぅ〜。今日はマミさんとおかず交換ができない」ザンネン

マミ「ふふ、そうね」

まどか「じゃあ、私と交換しませんか」

マミ「そうしましょうか」パカッ
170 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 08:30:02.90 ID:+BvOTYf80
ハレ「それ、マミさんのじゃ……」ザワザワ

グゥ「グゥの弁当と間違えて持っていたのかも」ハッ

ハレ「お前いつも弁当作ってないよな?」

ハレ「何入れたんだよ?」
171 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/08(木) 08:32:25.79 ID:+BvOTYf80
小ぶりのポクテがぎゅうぎゅうに詰め込まれたお弁当。

マミ「なんでポクテが入っているのかしら?」

さやか(朝のポクテエッグの残りかな?)

ほむら「キャアアアアアアアァァアアアアア!!!」

ドタバタ!

さやか「お、落ち着いて転校生!!」

まどか「ほむらちゃん、大丈夫!このポクテは死んでるよ!」

ほむら「死んでるからなんなのよ!」ハァハァ

さやか「ごもっとも」

ほむら「いやがらせね!巴マミ!あなたは私をいじめたいの?」ハァハァ

マミ「でも、美味しいのよ?」

ほむら「ああぁああ、向けないで!向けないで!」キャーキャー

まどか(ほむらちゃんかわいいなぁ)ティヒヒ

さやか「まどか……それでいいの?」

                     第十話終わり
172 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:02:38.92 ID:BafKl/LW0
十一話

昼食後。

まどか「さやかちゃん、上条君の所に今日もいくの?」

さやか「さっき、今日は忙しくて無理だって連絡来たんだ」

ほむら(腕が治ったから、退院かしら)

まどか「じゃあさやかちゃんもマミさん家行く?」

さやか「うん、行くよ。杏子のやつに、魔法少女になったこと言ってないし」

ほむら「向こうは多分知っているわよ」

まどか「私言っちゃった」ティヒヒ

さやか「まじで!」

マミ「じゃあ、今日は張り切ってご飯作ろうかしら」

ほむら「ポクテが出ないのなら、私も行くわ」

まどか(よし、よし)ウンウン

さやか(まどかが嬉しそうだ)
173 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:03:40.85 ID:BafKl/LW0
さやか(まどかは周りの友だちが仲良くしているのが好きなんだろうな、きっと)

さやか(杏子と口げんかしないようにしよう)

さやか(魔法少女になる前に、杏子の考えに真っ向から反対しちゃったしなぁ)

まどか「は、や、く、放課後にならないかな〜」

さやか「ご機嫌だねー」

さやか「あいつ今何してんだろう?」

ほむら「きっと、食パンの耳でも齧っているわよ」
174 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:04:17.13 ID:BafKl/LW0
昼ごろの公園。パンの耳を分け合う集団。

マリィ「できたら、その着る人の写真があれば嬉しいんだけど」

杏子「写真かぁ……」

杏子(ほむらに頼むか?)

杏子「ちょっと借りてくる」ダッ

マリィ「ごめんねー」

杏子「いいさ、いいさ。作って貰えるんだから」

マリィ「大事な友達なんだね」フフッ

杏子「――ああ」ニカッ
175 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:05:55.06 ID:BafKl/LW0
オォォオオォォォォォオオオオオォ

杏子(魔女の気配か。遠いな。隣の市だな)

杏子「(一応な)…………公園にずっといるのはヤバい。別の場所に移動しよう」

アレ「あ、はい」

杏子(どうすっかなぁ……)

杏子「しょうがねえか……こいつらの場所も必要だ」

杏子「さっきの紙切れ貸してくれ」

マリィ「はい?」サッ

杏子「巴マミっていう人に匿ってもらえ。外国語は喜ぶだろうから」カキカキ

マリィ「トモエマミ?」

杏子「ああ。縦ロール、金髪……胸がデカイ」カキカキ
176 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:07:51.13 ID:BafKl/LW0
杏子「向こうは学校だから、少しずつ移動しながら、時間潰してくれ」

杏子「不審者に見られないようにな」

杏子「マミには、佐倉杏子さんに言われて来ましたって言えばいいからよ」カキカキ

杏子「警察に捕まるなよ。地図が書いてあるからこれを頼りにな」ホラヨッ

マリィ「杏子どうしたの?顔固いよ」

杏子「別に……」

杏子「行ってくる!」バッ!

アレ「いってらっしゃい……」

杏子「お前のニックネームも帰ったら聞くからな」

アレ「うん」
177 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:08:23.86 ID:BafKl/LW0
杏子「……友達か……」

杏子「友達ねぇ」

杏子(そんなの、もう要らないと思った。だけど……)

オオォオオオオォオオオォオ

杏子「案外、いいもんだな」

オオォオオオォオオオオォオオ

杏子「早く帰りたいって思える」

杏子「パッパと倒しますか」

杏子(入口は、ここだな……)
178 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:08:56.78 ID:BafKl/LW0
オオォオオォオオォオオ

杏子「へえ、強そうじゃん」チャキ

杏子「尚更やる気が――」

ヒュン。ボゾゾゾゾゾボゾ!!!!

杏子「なんだ?攻撃してきたのか?」

杏子「いや、攻撃されている?」

杏子「誰に?」

杏子の目の前には、すでに魔女の姿は見えなく、黒い空間だけが蠢いていた。

杏子「なんだ?なんだ?」

蠢くものが動くのをやめ、地面に散らばった。魔女がいた場所はただ開けた空間。

魔女は姿が見えなくなったのではなく、跡形もなく消えたのだ。

杏子「でてこいよ!だれだ。魔法少女か?」

???「マホウショウジョ?ヤレヤレ、今度はお仲間でも連れてきたのかい?」
179 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:10:18.85 ID:BafKl/LW0
杏子「一人だよ」

杏子(魔女の結界が崩れた)

杏子「お前に挑んだヤツがいたのか?」

???「まあねえ……ハァ。ここは一体どこなんだい?」

???「気付いたら、こんな町中にいたんだよ」

???「変な怪物に襲われる」

???「小娘にも攻撃される」

影の向こうで微かに何かが動いたのを視認できた。

影から出てきたのは皺々の右腕。

その腕には真新しい切り傷。

杏子「……そこから出てこいよ」

???「斬りかかってきたんだよ。最近の子どもは、人との接し方をしらないのかい?」

杏子「んで、その小娘を――どうしたんだよ?説教でもしたのか?子猫のように撫でてあげたのか?」ハッ

杏子は、足元に転がる黒く蠢くものを一瞥する。そして蘇る魔女の末路。

杏子「まさか――」
180 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:11:19.46 ID:BafKl/LW0
杏子「魔女が魔女を倒す?喋る魔女?結界を必要としない魔女……止めてくれよな」ハハッ

???「人を魔女呼ばわりするのはいただけないねぇ」バッ

杏子(ん?あれは……魔女の口づけ?)

右腕に次いで見えてきた左腕には一面びっしりと魔女の口づけが付いている。

瞬きをして右腕も凝視すると魔女の口づけが浮かび上がってきた。

杏子(魔女の口づけが、あんなに大量に?どういうことだ?)

杏子(口づけを扱うのに長けた魔女か……?)
181 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:12:14.83 ID:BafKl/LW0
???「じゃあちょっと遊んであげようか」

ヒュン

ゾッ!

槍→|ノ口

杏子「槍の上半分持ってかれた!」ダッ

杏子(やっぱり、あの黒いやつに触るのはヤバい!)

???「でてきな!」ヒュン

???「あの青髪の子のように倒してやるさぁ!」

杏子「……クソォ」ダッ!

<おい!てめえ、さやかのことを――

???「かかったね」ヒュン
182 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:13:35.82 ID:BafKl/LW0
ヒュン!ヒュン!ヒュン!

ゾルッ!ガボッ!ズゾゾゾゾ!

杏子「ビルが無くなっちまう!」ダッ

ガラガラガラガラガラ!!!!

ズズズーン!!

-------
-----
---

杏子(廃ビルでよかった)ハァ、ハァ

ガラッ……

杏子「魔女、でてこい!」

杏子(おそらく、あの黒い奴での攻撃と、体についているマークを飛ばして操る力があるんだろう)

杏子(ほっときゃあ、周りの人間に被害が及んじまう……)ハッ

杏子「何考えてんだ、私」

杏子(……誰のせいでこんな考え持っちまったんだ?)ハハ……
183 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:15:38.05 ID:BafKl/LW0
???「前の青髪の子よりかは、やるじゃないか」

杏子「さやかのことは言うな」

???「友達だったかい?あのか弱い子が?」

杏子「――」
--
-

まどか「私はさやかちゃんと仲良くしてくれたら嬉しいなって」
-
--

杏子「――さやかを馬鹿にするな。[ピーーー]ぞ」チャ

???「あまり強い言葉は使わない方がいいさ……弱く見えるよ」
184 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:16:51.99 ID:BafKl/LW0
杏子「うっさい!」

杏子「あいつやマリィ……それに、まどかが待ってんだ!」

杏子は新たに槍を創りだし、魔女に向かう。黒い物体を避けながらも距離を詰める。

???「友達を愚弄されたから勝てる?帰りを待つ者がいるから勝てる?」

???「馬鹿言っちゃいけないよ」

杏子「――!!!」ダタタ!!

名前聞きそびれたな。

マリィ、まどかの写真無理だわ……直接見てくれ……

まどか、悪い。さやかとは仲よくするのは無理みたいだ。

???「こっちだって、私の紅茶を待っている旦那が居るのさぁ!!!」バッ

ああ、マミ悪い。約束破っちまったな……

四方から黒く蠢く物が迫っていた。杏子との距離はわずか数センチ。

杏子(魔女の口づけが反応している?)

杏子(ああ、操られているんだ)

杏子(よかった……このばーさんは魔女じゃなかったんだな)

杏子(本当によかった……)

杏子(誰か、このばーさんを救ってやってくれよ……)

はは、視界が真っ暗だ。

今までの事を振り返ると……おあつらえ向きじゃないか。

カランカラン。ビルの瓦礫の上に槍が音を立てながら倒れていった。槍の周りには少女の姿はなく……

185 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/09(金) 01:18:58.26 ID:BafKl/LW0
チッチッチッ

まどか「…………杏子ちゃん……」

マミ「佐倉さんはきっと私をからかっているんだわ」

ほむら「きっと遅れているのだわ」

マミ「許してはくれないのね、きっと。こんな私を見ながら嗤ってるのよ」グス

さやか「マミさん……」

マミ「こんなにご飯用意したのに馬鹿みたい」

マミ「……馬鹿みたい」グス

「……」

「……」

「……」

ピクッ

QB「……」

まどか「どうしたの?キュゥべえ」

QB「いや……なんでもないよ」


                            終わり
186 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 01:20:59.17 ID:BafKl/LW0
次は月曜日になりそうです
(平日一日一話がもう守れてない)
たぶん、来週中に終われるハズです
187 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/09(金) 08:24:42.06 ID:XgRIrb/vo

もう来週には終わってしまうのか
188 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:04:44.32 ID:/vo/o3Fw0
十二話
ハレ「ねえ、あ、あのさ」アセアセ

まどか「……何?」

ハレ「キュゥべえが、どこにいるかわかるんじゃない?」

まどか「そうなの?」

キュゥべえ「――そうだよ」

まどか「じゃあさ、杏子ちゃんが今どこにいるか教えてよ」

ほむら「契約成立にはならないわよ」

キュゥべえ「はいはい。分かっているよ」

キュゥべえ「はっきりと言えば、どこにいるか分からない」

さやか「え?」
189 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:08:30.49 ID:/vo/o3Fw0
キュゥべえ「隣町で魔女との戦闘は終えたという推測は立てられるけど、その後の消息が分からないってことさ」

キュゥべえ「恐らく魔女を倒すことはできたけど……ってことさ」

さやか「そんなわけない」

さやか「杏子は約束破らないよ」

マミ「美樹さん。もういいわよ」

さやか「でも……」

ほむら(「佐倉杏子は魔女化していないようだから、ソウルジェムを砕かれたのかもね」

とは言わないみたいね。いつ皆に知らせるべきか。でもそれは、

今じゃないわ)

グゥ「……」

ピンポ〜ン

静寂を破る来訪の鐘。
190 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:10:10.90 ID:/vo/o3Fw0
ガタッ。(ガタッ)

まどか「杏子ちゃんだ!」ダタタタ

ほむら「心配なんでしょ。行ってきたらいいじゃない」ボソッ

マミ「……別に……」ソワソワ

さやか「ほら、マミさん行きますよっ」ヨイショッ!

まどか「あ、あの、マミさんちょっと……」

マミ「何かしら?」

まどか「マミさんに会いたいという女の子が……」
191 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:10:56.61 ID:/vo/o3Fw0
玄関。

マリィ「あの、トモエマミさんですか?」

マミ「ええ」

マリィ「友だちの帰りを下の公園で待っていたの……でも、いつまでたっても来なくて……」

さやか「それとマミさんがどういう――」カシゲル

アレ「佐倉杏子さんがコレを、と」ハイッ

マミ「地図が書かれた紙切れ?」
192 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:17:26.12 ID:/vo/o3Fw0
さやか「マミさん家までの行き方ですね」

ほむら(私の裁縫箱を持っているということは本当に杏子と友達なのね)

まどか「マミさん。地図の裏になにか書いてありますよ?」

マミ「……」

まじょたいじしてくるからさ、ケーキでも出して待っててくれ。

いろいろ話したいことがある。でも、もし、

なにかあったら、この二人をたのむ。

今までもこれからもメイワクかけてわりぃ      ごめんな。

                           佐倉杏子
193 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:18:01.65 ID:/vo/o3Fw0
マミ「なんで、謝るの」グス

マミ「魔女退治は終わっているのでしょ。寄り道しないできなさいよ」グス

まどか「マミさん。杏子ちゃんは、笑いながらひょっこり顔を出す様な人だと思うんです」

さやか「――私もそう思います。きっと寄り道しているんですよ」

さやか「それに杏子は強いんだよね?」

ほむら「――ええ、マミの弟子だったのだから」

ほむら「心配する必要はないわ。佐倉杏子は大丈夫よ」

ほむら(佐倉杏子は魔女化していないみたいね……それにキュゥべえの反応も曖昧……生きている可能性もあり得るわ)

ほむら「取り敢えず、このお二人をどうにかしないと可哀想だわ」
194 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:19:10.50 ID:/vo/o3Fw0
マミ「そうね、そうよね」

マミ「佐倉さんは生きているわ」グシッ

マミ「うん。じゃあ、詳しい話はお部屋に上ってからで」

マミ「出来たてのご飯もあるわよ」ニコッ

マリィ「ありがとう!マミ」パァァ

ハレ<あ、あれ、この声……

グゥ<ボフゥッ!
195 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:20:42.68 ID:/vo/o3Fw0
ドタタタタタタタタ!

マリィ「グゥゥゥゥゥゥゥゥーーーーーーーーーーーーー」キャァー

グゥ「おーおー」ユサユサ

さやか「テンション高いねぇー」

まどか「友だち?」

マミ「お知り合いかしら?」

ほむら(ハレが居ないわね?)

マミ「えーと、まず自己紹介でもしましょうか?」ヒラリ

パサッ。    ヒョィ

さやか「地図の下の方に……スリーサイズ?」

まどか「どしたの?さやかちゃん」
196 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:24:26.98 ID:/vo/o3Fw0
さやか「いやー誰かの個人情報が書かれててねー身長が150cmないし……これって――」

まどか「没収!没収だよ!」バッ

まどか(これ……私のだよぉ。スリーサイズどころか手当たり次第測ってある……

   なんで杏子ちゃんが書いた紙に?)

まどか「さやかちゃん、他のところ見た?」

さやか「……さやかちゃんはみてないですよー」キョロキョロ

グゥ「美樹さやかはメモを凝視してた。舐めるように」

さやか「あれーなにか言ったかなーハハハ」カシゲル

グゥ「では、バストは――」

まどか「グゥちゃんも見えてたの!?とりあえず止めて!」
197 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:25:39.31 ID:/vo/o3Fw0
マリィ「そうだ、自己紹介がまだだったわね」

マリィ「私はマリィ。この子は――クロちゃん」

アレ「クロです……宜しくお願いします」

マミ(この子らも、グゥさん達と一緒なのかしら?)

グゥ《ああ。しかし魔法少女ではないようだ》

マミ《そう……》

マミ(私、テレパシー使ったかしら?)

マミ(それより、ハレさんは?)

グゥ《一時的に隠した》

マミ(あれれ、やっぱりおかしいわ)
198 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:26:42.31 ID:/vo/o3Fw0
グゥ《ハレがいる事、魔法少女になっている事を、マリィには教えないでほしい》

マミ《ハレさんはそれでいいのかしら?》

マリィ「あ、その紙落としちゃったのね」ペコッ

さやか「どうしたの、この紙」

マリィ「杏子に頼まれ――あ!」

クロ「青い髪」ユビサシ

さやか「なに?なに?って――昨日の!」

マリィ「王子様ーー!!!!!!」

さやか「うぉっ」ビクッ

ほむら(騒がしいわね)

まどか(さやかちゃんは人気あるなぁ)ティヒヒ
199 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:28:00.85 ID:/vo/o3Fw0
マミ「佐倉さんに何を頼まれたの?」

マリィ「服を作ってほしいって頼まれたの!ほら、このノートも!」ゴソゴソ

まどか(ノート?)ハッ

まどか「――え、――ま、まさか」アセアセ

ほむら「ノート?杏子は服飾の勉強でもしているのかしら?」

マリィ「これよっ」バッ

まどか「ほむらちゃんは見ちゃだめ!!!」バッ!!!
200 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:28:38.39 ID:/vo/o3Fw0
まどか「ちょっと、マリィちゃん。ちょっとまって」

まどか「あのさ、どうしてこのノートもっているの」ヒソヒソ

さやか(あのノートかぁ)

マミ(あのノートね)

マリィ「杏子にこれを作ってくれって」

まどか「杏子ちゃんが……でも」

マミ「勝手に持っていくのはいただけないわね」

さやか「盗み癖がぬけてないですね、これは」

ほむら「戻ってきたらお仕置きね」

まどか「そうだよっ!お菓子没収だよっ!」

ほむら「で、まどか。ノートを見せてほしいんだけれど」

まどか「だめ」

ほむら「マミと美樹さやかは知っているみたいだし、私にも――」

まどか「だめ」
201 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:29:47.52 ID:/vo/o3Fw0
さやか《今後も会わせたくないの?マリィとハレ》

グゥ《できればだが》

さやか《じゃあ、わたしの家来なよ》

さやか「マリィとクロは泊まるところあるの?」

クロ「ないです……」オドオド

マミ「じゃあ、私の家に泊まっていけばいいわ」

まどか「大丈夫ですか?」

マミ「佐倉さんに頼られているのよ。先輩としてね」フフフ

さやか「じゃあ、グゥはわたしの家泊まりなよ」

グゥ「了解」

マリィ「えーグゥと別れるのぉ〜」ダキッ

マミ「わたしの家にはミシンもあるし、裁縫道具もバッチリよ」

ほむら(私の裁縫箱いらないじゃない)

マリィ「ほんと!」キラキラ
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202 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:30:32.18 ID:/vo/o3Fw0
マリィ「グゥ。少しの間お別れね!いつでも来てね」

さやか「マミさんの家だけどね」

マリィ「王子様も来てね!」キラキラ

さやか「わ、私女の子なんだけど」

ほむら「いいじゃない。男勝りでガサツでマントつけて。ぴったりよ」

さやか「……」スタスタスタ

クローゼット<ガラッ!

さやか「ほら、王子様からのプレゼント!」ハイッ

ポーーーイ      ポスッ      ウネウネ

マリィ「あーポクテも来てるんだ!」

ポクテ<ウネウネ

ほむら「きゃあぁああうぁああ!」ジタバタ

さやか「ふふふ」

ほむら「まどかぁ〜助けてーーーー」ジタバタ

まどか(ティヒヒ、可愛いよほむらちゃん。可愛いよ)
203 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:42:04.41 ID:/vo/o3Fw0
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マミ(騒がしいわね。暁美さんはいつになったら、ポクテに慣れてくれるのかしら)

マミ「とりあえず、ご飯食べましょうか」

マミ「クロさんもマリィさんもいっぱい食べてね」

クロ「ありがとうございます……」

マリィ「ありがと。マミ!」

マミ《ハレさんのはいいのかしら》

グゥ《心配ご無用》

ほむら(根拠は?と、聞くのは止めましょう)ハァハァ

まどか「ほむらちゃん……ポクテにはもう慣れようよ」ヒョイ

まどかの手<ジタバタ

ほむら(素手でっ!?まどかあなたまで……)ガクッ
204 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:43:19.21 ID:/vo/o3Fw0
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夕食後の帰り道。

さやか「ねえ、杏子のことなんだけど」

まどか「うん」

さやか「私心当たりがあったのを、思い出した」

まどか「心当たり?」

さやか「昨日夜中に出遭ったやつが……」

さやか「グゥ、渡した奴をだしてよ」

グゥ<おおぉぉぉええ

まどか「ひぃ」サッ

ポトッ

ほむら「なによ、これ」ツンツン

ほむら「黒い雲?」

まどか「アフロかな?」
205 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:44:06.22 ID:/vo/o3Fw0
さやか「ボロボロに負けちゃってね」

さやか「手掛かりはこれだけなんだ」

さやか「魔女じゃないかもしれないんだけど……」

ほむら(魔女や使い魔の攻撃が、結界の外でも形を維持できるとは思えない)

ほむら(魔法少女なのかしら?)

ほむら(しかし、痕跡を残したままなのは?)

グゥ<ゲロゲロ

さやか(やっぱり、変だよ。この魔法)

グゥ<やっとでれたー

ハレ「もう、グゥ!なんでマリィがこっちに来てんのさ!そして何で会わせてくれないんだよ!

   それに、なんで“アレ”も来てんの?頼られてるよね?母親の伝言が伝統になっているよね?

   つーかなんで擬人化してんの?そんなMPの余裕あんなら、戦えや!」ビシィィ
206 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:44:40.12 ID:/vo/o3Fw0
ハレ「ハァハァ」

さやか「ああ、ハレ出れたんだね……」

まどか(なんか男の子っぽいなぁ。ハレちゃんは)

まどか「あ、そうだ。ハレちゃんはこれみてどう思う?」サッ

ほむら(それも手づかみ?)

ハレ「ん、なになに?」

ハレ「……」

ハレ「……」

ハレ「……」

ハレ「ああ……」
207 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:45:59.49 ID:/vo/o3Fw0
まどか「さやかちゃんと闘った敵の物なんだけど」

まどか「もしかしたら、杏子ちゃんがこられなかった理由に関係あるのかなって」

まどか「それで――」

ハレ「あー……」

ハレ「うん……」

さやか「ポクテみたいな生物でこんなやついたりする?」

ハレ「……モジャモジャの?」

さやか「そう。モジャモジャして」

さやか「あ、でもでかかったかな?人間の大人ぐらい?」

ハレ「……」

ハレ「……」

ハレ「グゥちょっと」チョイチョイ
208 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:47:07.63 ID:/vo/o3Fw0







ハレ「ばあさんか、じいさんの二択だよなぁ、おい」



209 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 00:54:41.83 ID:/vo/o3Fw0
グゥ「見た目で決めつけるのは良くないと思う」

ハレ「ほう」

グゥ「だれしもが心の奥にモジャモジャを有していると、グゥは考えるのだ」

グゥ「ただそれが表面化しただけに過ぎんのだよ」

ハレ「お前は何が言いたいんだよ!」

ハレ「俺が聞きたかったのは、犯人は二人のうちのどちらかだよな?ってことだよ」

グゥ「ダマじゃねえの。きっと」ハァァア

ハレ「投げやりにも限度があるからなっ!」
210 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/13(火) 01:03:31.28 ID:/vo/o3Fw0
二人のヒソヒソ話に耳を傾ける三人。

さやか「ダマ?」

グゥ「隣村の散髪屋さんの婆さんだよ」

まどか「そのお婆さんがなんで、杏子ちゃんを?」

グゥ「霊感が強いからな」

ほむら「訳が分からないわ」

ハレ(だれだってわからんわ)

ハレ(でも、あのダマがなんで人を襲うようなマネを……?)

グゥ「新婚だからかなぁ?」

ハレ「お前全国の新婚さんに謝れよ」ビシ
                               終わり
211 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/13(火) 01:05:02.16 ID:/vo/o3Fw0
十三話は火曜日に書けたらいいな
はやくハチャメチャな回を書きたいです
212 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/13(火) 01:20:01.86 ID:am0+fXUd0
213 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/13(火) 01:31:59.14 ID:GmzbGZHAO

スキスキおじいさんバーサーカーが一番好きだったな
214 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/13(火) 12:25:42.23 ID:Ey6AY2aRo

この頃のダマの職業ってバーの歌い手じゃね?
215 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/14(水) 13:38:00.63 ID:E4ww20F70
>>214
すいません。またミスりました
216 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/14(水) 23:42:38.76 ID:E4ww20F70
ハレ「今はバーで――」

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ほむら「キャラが濃いわね」

ほむら「何処に居るかとか分かればいいのだけれど」

さやか「みてみて、アフロ」ドォーン

まどか「ティヒヒ。似合ってるよー」ウェヒヒ

さやか「今度はまどかもアフロだぁー」バタバタ

まどか「やめてー似合わないよぉー」バタバタ

ほむら「ちょっと騒がしいわ。二人とも」

さやか「転校生は胸毛だぁ!」ガバッ

ほむら「……」

さやか「およっ?」

ほむら「……」イラッ
217 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/14(水) 23:46:52.36 ID:E4ww20F70
グゥ「……その胸毛を貸してもらおうか」

ほむら「私の胸毛ではないわ」ハイッ

まどか「……あれ」ハッ

ハレ「どうしたの?」

毛玉<……ウネ

まどか「この毛玉動いている」

毛玉<ウネウネ

「えー」

ハレ(いよいよ人間じゃないな)
218 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/14(水) 23:48:16.17 ID:E4ww20F70
ほむら「西の方角ね」

グゥ「本体に戻る習性があるのかもしれんな」

グゥ「鹿目まどか……グッジョブだ」グッ

まどか「それほどでもないわ」ファサ

さやか「モノマネ劇的に下手だねぇ、まどかは」

ハレ(“本体”という表現に誰か違和感持ってよ)

まどか「毛玉が示す方向に……もしかしたら、杏子ちゃんがいるかもっ!」

さやか「よーし。じゃあ――」

ほむら「明日にしましょう」

さやか「なんでよっ。早くいかないと」

ほむら「杏子は強いのでしょう?」

ほむら(魔女の真実はまだ話せないわね……)

さやか「……分かったよ。明日にしよ。明日は杏子探しだね」
219 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/15(木) 00:28:50.56 ID:UHRuFLNJ0
ほむら「でも、根拠はないのよ?」

さやか「私も杏子は負けないと思っている。それにほむらの言うことも信じられるよ」

さやか「だって――」

まどか「大事な友達の言うことだからね。私も信じてるもん」ニコッ

さやか「あ、奪うなぁー」コラッ

グゥ「……」

ハレ「どうした、グゥ?」
220 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/15(木) 00:31:24.03 ID:UHRuFLNJ0
グゥ「ハレ。小さいひよこは成長するとどうなる?」

まどか「?」

ハレ「えー大きくなったら、にわとりだろ。あ――」

ハレ「卵か先か鶏が先かってことを聞きたいってこと?」ハハ

さやか「聞いたことあるよ、その話」

ハレ「何処で知ったんだか。でもそれ結論が出ていた気がするよ」

グゥ(……魔法少女……やはり……だが皆は知らない?……インキュベーター……)ボソボソ

ハレ「んー何か言ったか?」

ほむら(……もしかして、気付いた?)
221 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/15(木) 00:32:16.59 ID:UHRuFLNJ0
一方、巴宅

マミ「へえ、佐倉さんがそんなことを」カチャ

マリィ「はい!それと、明日から私頑張ります」ズズズズ

クロ「マ、マリィちゃん。もっとおしとやかに」アセ

マミ「いいのよ。それに、私の家にもリボンとかたくさんあるから好きに使ってね」

マリィ「ありがと、マミ」ニコッ

クロ「あ、美樹さんに頼むのを忘れてた」ハッ

マミ「あら、用事があったの?」

クロ「母親に困ったことがあったら、青髪に会いに行けと言われまして――」

マミ「美樹さんね……」

クロ「家と相手を探してくれるって」
222 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/15(木) 00:32:49.75 ID:UHRuFLNJ0
マミ「相手って……男の子?」

クロ「ええ、まぁ」

マミ(美樹さん、男を紹介?斡旋しているのかしら?)

マミ(す、すごいわね)

マミ(斡旋している割に自分は奥手だったわけね)

マミ(魔法少女と一人暮らしと勉学で忙しくて、女の子らしいことしたことなかったし)

マミ(美樹さんに紹介してもらおうかしら?)フフ

マミ(今度聞いてみましょう)

マミ(まあ男勝りな感じはありそうだし、男友だちが多いのかしらね)

マミ(あーでも、彼氏ができたらどうしましょう)フフフ

グゥ《お前の頭がどうしようだな》ボソッ

マミ「ひゃあっ!」ビクッ
223 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/15(木) 00:33:45.16 ID:UHRuFLNJ0
クロ「巴さん?」

マリィ「どうしたの、マミ?」

マミ「な、なんでもないわ」アセアセ

マミ《なんで、聞こえているのよ。テレパシー使って無いわよ》

まどか《マミさんどうかしたんですか?》

マミ《グゥさんが私の――》

さやか《私の?》

マミ《……いえ、なんでもないわ》

グゥ《キュゥべえとやらが、仕組んだのでは?》

さやか&ハレ(100%、グゥがなにかしたんだろうな)
224 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/15(木) 00:34:27.36 ID:UHRuFLNJ0
マミ「と、とりあえず。私は学校と魔法少女のパトロールがあってあまり家に居ないかもしれないわ」

マミ「でも、空いた時間でできるだけ手伝ってあげる」

マリィ「やったぁ!」

<サ

クロ「……」!

<カサカサ

マリィ「どうしたの?クロ?」

クロ「あ、別になんでもないです」

クロ(今は出てきちゃだめ!)アセ

マミ「じゃあ、空き部屋を、服を作るスペースにしましょう」ドッコイショ

マミ「ちょっと片付けてくるわね」

マリィ「手伝う、手伝う!」ウンショ

クロ「わ、私も」ヨイショ
225 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/15(木) 00:35:54.37 ID:UHRuFLNJ0
<カサカサ

クロ(安心して。当分私はここにいる……守ってあげる。

幸い、巴さんは優しそう。速効、叩きつぶされることはないと思うの)

<ブゥゥゥン

巴マミは指の先までピンッと伸ばした両手を構える。

マミ「ティロ・フィナーレ!!!」

必殺技の名が部屋に響く。と同時に両の手が目に見えぬ速さで合わさった。

バチィィィィィィィン!!!!!

マリィ「うぇ」ビクッ

マリィ「ど、どうしたの」

マリィ(ティロなんとかについては聞かないけれど)

マミ「季節外れの蚊よ。安心して。倒したわ」

クロ(あ、危ない……危険人物かも)ブルブル
226 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/15(木) 00:37:28.95 ID:UHRuFLNJ0
毛玉でじゃれ合う少女達

キャッキャ

ハレ(あの毛を持つ人?を見たことないから、こんなに楽しめるんだろうか)

さやか「その動く毛玉ちょっと貸して」

グゥ「ほいっ」

さやか「見ててね、まどか」カポッ

まどか(被って何するんだろう)

ウネウネ   ピンッ!

まどか(あ、毛玉が、西に向かって動いている)

さやか「はっ――」

さやか「西の魔女が死んだ……」シタリガオ

まどか「…………」

グゥ「……」ペッ

ハレ「あ……うん」

ほむら「……」
227 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/15(木) 00:39:23.80 ID:UHRuFLNJ0
まどか「さやかちゃん……」

さやか「ああ、うん。こういうときもあるよね」ショボーン

ほむら「それが言いたかっただけね」

ほむら(今までの美樹さやかはこんなのじゃなかった。

    今回はイレギュラーが多すぎる。それが原因?

    まどかの性格にも若干のズレがあるし。

    お菓子の魔女もまだ倒せていない……予測がつけられない……)

ほむら(ワルプルギスの夜のこともあるし……)

さやか「引用文献 梨木香歩『西の魔女が死んだ』新潮社,2001」

グゥ「さやかも誰かに似てきたな」ホクホク

ハレ「誰の事だろうね――」

ハレ「そのホクホク顔を止めろ」

グゥ「いやー楽しくなってきた!」ホクホク

ハレ「おい」

次回、お菓子の魔女の逆襲が始まる?     第十三話 終わり
228 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/15(木) 00:43:19.17 ID:UHRuFLNJ0
これは今週中に終わらないですね
シャルロッテ倒したら、ワルプルギスの夜まですぐなんですが……
ハレグゥ側の登場キャラは後ほんの数人を予定しています。二人ぐらい?
229 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/15(木) 08:48:47.13 ID:DoKZk5hVo

恋する暗殺部隊は登場しないのか……
230 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/15(木) 18:52:04.64 ID:/AZLb54S0
乙っす。
ほんとじわじわくるなこれwwww

ふと思ったけど鶏と卵の関係が魔法少女と魔女の関係と同じなら
どちらが鶏で、どちらが卵なんだろうね。
231 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/15(木) 19:34:28.29 ID:iTs2Fna7o
>>230
魔女=ニワトリ
魔法少女=ヒヨコ
じゃね?

動物の卵→突然変異or環境適応進化でヒヨコ誕生→ニワトリに成長→鶏卵できた〜
という進化論で云々

一旦、ニワトリになれば卵とニワトリの無限ループ突入するし
232 :第14話 :2011/12/19(月) 01:13:46.44 ID:/RCNKjyK0
ほむら「……」

ほむら《グゥ。聞いている?グゥ》

グゥ《どうした。ほむら転校生》

ほむら《ほむら三等兵みたいに言わないでくれるかしら》

グゥ《で、なんだ用事は》

     古今東西

ほむら三等兵《魔法少女の真実に――あ、あれっ》

ほむら三等兵《どことなく違和感を覚えるのだけれど。気のせいかしら》
233 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:16:45.97 ID:/RCNKjyK0
ほむら三等兵《まぁ、いいわ。あなた――》

まどか「グゥちゃん。にんじんは生で食べない方が……」テクテク

グゥ<ボリボリボリ

ハレ「きにしなくていいよ、ハハハ」テクテク

まどか「にんじん生で食べる女の子初めて見たよ」ウェヒヒ

ほむら三等兵《グゥ――》

グゥ「さやかは、男の所へ今日は行かなくていいのか」テクテク

ほむら三等兵《……あれ、無視かしら》

ほむら三等兵「…………」テクテク

ほむら三等兵「……私はこっちだから」フリフリ

ほむら三等兵(今度にしましょう。無闇に言いふらすことはないでしょう)

まどか「じゃあね、ほむらちゃん」フリフリ

ハレ「さようなら〜」フリフリ

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234 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:46:00.39 ID:/RCNKjyK0
まどか「え!さやかちゃん。上条君と付き合ってるの?」

まどか「そっかぁ……」ショボーン

さやか「あれ、まどかショック?」

まどか「そんなことないよ」ティヒヒ

ウェヒヒ……ウェヒヒ

ハレ「……」ビクッ

グゥ「どした、ハレ」ヒソ

ハレ「い、いやあ、なんか、ねぇ」

グゥ「嫉妬かい、嫉妬なんかい」グイグィ

ハレ「違うけど、あっているような……」
235 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:46:56.65 ID:/RCNKjyK0
まどかと別れて、美樹家

ハレ&グゥ「お邪魔します〜」

さやか「仕事で遅くなるって」

ハレ「そうなんだ」

さやか「散らかってるけど、私の部屋行っていて。お茶持ってくよ」

グゥ「エロ本探そうぜ、ハレ!」

さやか「そんなのありません」

グゥ「上条恭介から没収した本は捨てちゃったのかな?」

さやか「病室でそんなの見たことないです」

グゥ「男子中学生が一日の大半を何で過ごすとお思いですか」

グゥ「一日の実に八割はエロなんですよ」

さやか「そ、そんな」ガーン

ハレ「嘘を教えるな」ガシッ
236 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:47:38.44 ID:/RCNKjyK0
グゥ「残りの二割は、食事と勉強です」

ハレ「睡眠中もエロって……お前男子中学生をなんだと思ってるんだよ」

さやか「恭介はベッドにいること多いし……」

グゥ「そんなとき、幼馴染の女の子が頻繁にきたら……たまりますよね」

ハレ「何がだ。それにこっちを向くな」

さやか「もう、グゥのエッチ」アハハハ

グゥ「今度リポートするのもありですなぁ」

さやか「恥ずかしいー」キャァー

ハレ(あれか、こいつらは馬鹿か。そうだ馬鹿なんだな)ハハハ
237 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:48:36.28 ID:/RCNKjyK0
さやかの部屋

ハレ「あちゃ〜これは予想以上だね」

グゥ「散らかってますなぁ〜」

グゥ「さぁ、漁りなさい。漁りなさい」

ハレ「なぁ、お前は本当に男子中学生を何だと思ってんだよ」

ハレ「四六時中エロいこと考えているわけないだろ」

グゥ「恐らく下から二段目の引き出しが、ハレの好きな――」

ハレ「なんでじゃー!!会話をしろ!会話を!」

ドア<ガチャ

さやか「おっまったー。いえもんか、そうけんびちゃで迷ったんだけど」カラン

さやか「いえもんにしました」トンッ

ハレ「ありがとー」ゴクゴク

さやか「実は、そうけんびちゃでしたー」イェーイ

グゥ「ドッキリ大成功―」イェーィ

ハレ「突っ込まなきゃ駄目か、それ」
238 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:50:02.73 ID:/RCNKjyK0
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次の日の朝

ハレ「おはよー」

ポチポチポチ

さやか「よしっ、メール送信」ピッ

ハレ「彼氏にメール?」

さやか「うぉっと、ハレか……おはよ」

ハレ「おはよ」

ハレ(昨日よりましかな……結構寝られたぞ)

ハレ(それにしても、さやかちゃんは、いつもテンションが高い)
239 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:51:37.23 ID:/RCNKjyK0
ピンポーン

さやか母<まどかちゃん来たよー

ハレ「あ、あれ。もうそんな時間?」

さやか「そうだよ。もう十時」

さやか「今行く―」
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まどか「マミさんは街中、ほむらちゃんは川沿いを探索するって」テクテク

さやか「んーじゃあ、私たちはどこ行こうか?」テクテク

まどか「うーん、山の方へ行ってみる?」テクテク

グゥ「土地観ないから任せる」グッ

さやか「そーだなぁーてんきもいいし……山行ってみようか」テクテク

まどか「うん――」ビクッ

オオォォォォォォォォォオオオオォォォオオ

さやか「魔女!?」ビクッ

さやか「こんな時に?いや、逆に――」

グゥ「佐倉杏子が現れるかもね」

まどか「さやかちゃん!」

さやか「うん、行こう!」
240 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:52:14.53 ID:/RCNKjyK0
マミ《私たちもそっちへ向かうわ》

マミ《三人もいるから大丈夫だと思うけど、念のためね》

さやか《ありがとうございます!》

さやか「ここか……」

結界の中

まどか「ねえ、さやかちゃん……ここって……」

ハレ「鹿目さん?知っているの?」

さやか「マミさんに怪我させた魔女の結界だ……」

ハレ「お菓子だらけだ」

タッタッタッタッタッ

ハレ「あ、あれが魔女?」

グゥ「弱そうに見えるな」
241 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:55:39.45 ID:/RCNKjyK0
さやか「私がやる。こいつは倒さないと……」ギリッ

ダッ      キンッ!   カッ    ザシュ!

ハレ「グ、グゥ。なんか手伝えないかなぁ」クルッ

まどか「グゥちゃん。そんなのは後でいいよぉ……」

グゥ「あーあかん。カラメルが焦げ過ぎてまう!」ガタガタ

ハレ<ガシィ!!

ハレ「なーなんで、魔女の結界の中で、カラメル作ってんのかな?

   カセットコンロと鍋出す暇あったら、手伝えるよね?

   さやかちゃんが戦ってるんだしさ」

鍋<ガンガンガン!

グゥ「ファイーーート!!!」ガンガンガン

ハレ「鍋を叩くな」

ハレ「そして鍋を叩いている、マミさんのマスケット銃を貸してくれよ」ペシッ

グゥ「ねえ、まどか。ハレは私を便利な女だと思ってるのよ」ウルウル

まどか「そ、そうなんだ」ヘェー
242 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:56:29.46 ID:/RCNKjyK0
マミ《あれ、私また武器出すだけ?》ポンッ

シュン

マミ《私、便利な女だと思われてる?》ポンッ

シュン

マミ《ねえ、美樹さん、そんなことないわよね?》ポンッ

シュン

さやか《マミさん、ちょっと今忙しいです》

マミ《ご、ごめんなさい》ポンッ

シュン
243 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 01:58:59.20 ID:/RCNKjyK0
さやか(お菓子の魔女と闘ってますって言うの忘れちゃったな)

キンッ!

ハレ「勝てそうかも……」

グゥ「いや……油断は禁物だ」

ハレ(グゥが真面目に戦局を……)

パシャ

グゥ「よしっ!パンチラ写真が撮れた。上条とやらに売りつけよう」

バッ!

まどか「だ、駄目だよぉ。没収、没収!」スッ

まどか「グゥちゃん。さやかちゃんは一生懸命戦ってるの。パンチラなんて仕方ないんだよ!」プンプン

さやか(集中できない)

グゥ「はぁ。仕方ない。本気を出そうか」

ハレ「盗撮出来んくなったら、やる気だすんか」
244 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 02:00:20.29 ID:/RCNKjyK0
グゥ《でかいの一発頼みたい。威力がでかい奴をくれ》

マミ《ティロ・フィナーレ用のならあるけれど》

グゥ《それでいいよ、中二病bot》

マミ《bot言うな》

マミ「なによ、なによ。皆して。必殺技があったほうが強くなるのよ」プンプン

ポンッ!!

シュン

マミ(あ、また吸い込まれた)

マミ(今度は魔翌力も一緒に吸い取られたわ……どういうことなの)

マミ《ねえ、グゥさん。私をそっちに転送することはできないの》

グゥ《……遠い場所にいる人しか無理だ。武器程度なら可能なんだが》

マミ《変わった能力ね》

マミ(なんでもありってわけじゃないのかしら?)

245 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 02:01:03.48 ID:/RCNKjyK0
ハレ《マ、マミさん、これ、どうすればいいんですか?》

マミ《とりあえず、落ち着いて。美樹さんが離れた時に撃つのよ》

グゥ「今まさにゲームの腕前を披露するときだの」ホジホジ

ハレ「お、重い……」

さやか「とどめだー」ザシュ!

シャルロッテの口<ガバッ!

ハレ「さやかちゃん、危ない!」ガチャ

さやか「ううぇ」ビクッ

ハレ<テ、ティロ・フィナーレ!

ドォォォォォォォン!!!!!!!!!

モクモク、モクモク

さやか「マミさんの技使ってる?す、すごい」ハッハッ
246 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 02:02:12.13 ID:/RCNKjyK0
シャルロッテ<ヨロヨロ……

さやか「チャンス!というか生きていたんだね!」ダッ

さやか<おおおおぉおおおおお!!

ギィィィィィイィィィィィィ!!

椅子<ギィィィ

バタンッ!

さやか「椅子が倒れてきた!?」モクモクモク

さやか「し、しまった」キョロキョロ

さやか「逃げられた……ああ、結界が……」

しゅぅぅぅん
247 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 02:04:22.59 ID:/RCNKjyK0
さやか「逃げられたーーああーーーもう、私ってーーほんとバカだぁーー」

ハレ「戦いたくないなら、それっぽい言い訳にしろよな」ガミガミ

ハレ「カラメルを作ってるから、無理ってなんだよ、それ」ガミガミ

まどか「――」ハッ!

まどか「ねえ、みんな!使い魔がいるよ!」ユビサシ

ハレ(縞模様のボールみたいな……)

ピョートル<フワフワ フワフワ フワフワ

ハレ「三体も……で、でも、結界の外に使い魔はいれないんじゃあ……」アセアセ

さやか「た、たしかに……どうしよっか」ヒソヒソ

まどか「さっきの魔女の場所へ向かうのかな」ヒソヒソ
248 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 02:05:41.66 ID:/RCNKjyK0
ハレ「グゥ……押すなって。使い魔にばれちゃうだろう」ヒソヒソ

さやか「ハレ押さないでよ」ヒソヒソ

まどか「わ、私は押してないよぉ」ヒソヒソ

グゥ「――」ニヤッ

まどか(あれ、グゥちゃんがチュロスを持っている?)

さやか「ん?、シナモンの香りが――」

    古今東西〜〜
249 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/19(月) 02:08:56.27 ID:/RCNKjyK0
ゴッ!        ゴッ!

バタッ        バタッ

スコンッ        スコンッ

さやか「あ、あれ使い魔は?」

まどか「さ、さやかちゃん!と、ハレちゃんも?!」

ハレ「ま、まさか……」ウァァアワ

ハレ「前もあった。こんなんあった」ハァ

さやか「どうしたの?あれ、まどかそんなに小さかったけ?」

ピョートル×3<フワフワ フワフワ フワフワ

まどか「さ、さやかちゃんが――

    さやかちゃんが……

    使い魔になっちゃった!!」

ピョーさや「え?」

ピョーさや「ええええええええええええええええええ??!!!!???」

ピョーハレ「グゥ〜お前なぁ……」

グゥ「使い魔が魔女の場所を知っている……なら、使い魔になればいいんじゃないかな?」

                     第十四話 終わり
250 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/19(月) 02:13:51.06 ID:clLFtB09o


今回は憑依?変身?
251 :1です。 [sage]:2011/12/19(月) 02:51:22.11 ID:+S4jp7M30
チュロスで殴って気絶させての、憑依です。
分かりにくくてごめんね
252 :1です [sage]:2012/01/01(日) 09:44:26.16 ID:FGd8JgwD0
あけましておめでとうございます。
クリスマスあたりから忙しくなり、次は一週間後になるかもですが、
よろしくおねがいします。
253 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 09:45:29.69 ID:FGd8JgwD0
ピョートル<チーズヲアツメナイト……ケッカイノソトニデラレルナンテキセキトシカイイヨウガナイ

ピョーさや「ねえ、なんかチーズが欲しいんだってさ」フワフワ

まどか「使い魔とお喋りできるなんて……」ガーン

グゥ「さやかちゃんがもっとおかしくなっちゃったよ!」ガーン

ピョーさや「まどかの声を真似ても無駄だからね」フワフワ

ピョーさや「まどかはそんなこと思って無いから」フワフワ

グゥの手<ペタッ!

まどか「……前々からさやかちゃんはバカだと思ってたよ」ウワガキ

まどか(なんだろう。発言に何らかの違和感を覚える……)
254 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 09:46:30.70 ID:FGd8JgwD0
QB「久しぶりだね」ヒョイ

まどか「ほんとにね、QB」

QB「今君たちはソウルジェムが使い魔の中に入っている状態だ」

QB(どうしてこうなったんだろうか……)

QB「つまり、使い魔として誰かに退治されたら死んじゃうよ」

ピョーさや「……え、ソウルジェムって魂みたいなものなの?」フワフワ

QB(ああ、そういえば言ってなかったね)

QB「今君たち二人の身体は魂が空っぽの状態……まぁ死んでいると思っていんじゃないかな」

グゥ<モッモッモッ

ピョーさや「その身体はもう食べられてます」ユビサシ

QB「あ……うん。まぁ、その方が……安全かもね……うん」

QB「ソウルジェムは魂を具現化したものだと思えばいいよ。だから大事にしてね」ヒョイ

ピョーさや「え、ちょ、ちょっと」アセアセ
255 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 09:47:17.49 ID:FGd8JgwD0
ピョートル<シカシ、ハヤクケッカイニモドラナイト……

ピョーさや「結界に早く戻らないとダメらしい。ヤバッ、どーしよ」アセアセ

グゥ「そうだ。チーズだっ!チーズをその使い魔に渡せば、魔女の居場所が分かる!」

ピョーハレ「何、解決方法が分かったぞ!みたいにいってんだよ」フワフワ

ピョーハレ「お前のせいだからな」ビシィ

ほむら《そろそろ着くわ》
256 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 09:47:46.05 ID:FGd8JgwD0
ほむら「魔女は倒せたの?」シュタッ

まどか「ほむらちゃん!」

ほむら「……」カチャ      バン!

ピョートル<シュゥゥゥ

ほむら「なぜ、使い魔が……」チラッ

ほむら「それにもうニ体も……本当にどうなっているのかしら」カチャ

まどか「ダメダメダメ!ほむらちゃんストッーーーーーーーープ」

ピョーさや「魔女を探すてがかりが」

ピョーハレ「一歩間違っていたら、死んでた……」サァァァ
257 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:00:58.34 ID:FGd8JgwD0
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ほむら「殆ど意味が分からなかったけれど、お菓子の魔女を倒すには」

ほむら「使い魔を尾ける必要があって」

ほむら「そのためにチーズを探そうと思っていたら」

ほむら「颯爽と現れた私が使い魔を倒してしまったというわけね」

ピョーさや「そうだよ。分かってんじゃん」

ほむら「チーズならあるわよ」

カシャ

ピョーハレ「盾の中にあるんだ」

ほむら「はい、プロセスチーズ」

まどか「アーモンド入りだね」

ピョーさや「思ったんだけど、少し楽しんでるよね。まどかも楽しんでるよね」
258 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:17:06.12 ID:FGd8JgwD0
ほむら「手掛かりがなくなったというけれど、どちらか一人が元の身体に戻ればいいじゃない」

ピョーさや「あ、そっか」

ピョーハレ「そうだよね。ハハ」

まどか「じゃーんーけーん」

「えっ?」

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ハレ「さやかちゃん頑張れ」テクテク

まどか「かわいいよ、さやかちゃん」ティヒヒ

ほむら「これで上条君に好かれるんじゃない?」テクテク

まどか「ほむらちゃん。さやかちゃんはもう付き合ってるよ」テクテク

ほむら「――あの美樹さやかが――統計上、二厘切っていたあの美樹さやかが」ガクッ

ピョーさや「あームカツクなーそれ」フワフワ

まどか「なんかさやかちゃん見ていると、なんかムズムズするね」

ピョーさや「えっ――」

まどか「リンクみたいに、弓でこうっ――」ググッ、ヒュン!

まどか「――って」ティヒヒ

259 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:39:48.27 ID:FGd8JgwD0
ピョーさや(まどかが毒舌に……な、何が原因?)

マミ《お待たせ》

まどか「あ、マミさん!」

フワッ

ハレ(また、登場が派手だね)

スタッ

マミ「ふぅ――」

ハレ(足元から出てくる花に何か意味はあるんだろうか)

グゥ(無駄遣いとしかいいようがないな)

マミ「……」カチャ

ピョーさや「え?」

バァン!
260 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:40:18.48 ID:FGd8JgwD0
カチッ

ほむら「巴マミ。天丼よ。それは天丼というのよ」

マミ「あ、あれ。使い魔が居たような気がするのだけれど」

ピョーさや「……」ガクガク、ブルブル

ほむら「私の背中で震えるこれは、美樹さやかよ。危うく死ぬところだったわ。美樹さやかが」

ハレ「もう一匹は本物の使い魔だよ……今魔女の元へ案内してもらっているんだ」ユビサシ

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261 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:40:50.42 ID:FGd8JgwD0
マミ「殆ど意味が分からなかったけれど、お菓子の魔女を倒すには」

マミ「使い魔を尾ける必要があって」

マミ「そのためにチーズを探そうと思っていたら」

マミ「遅れてやってきた暁美さんが使い魔を倒してしまったと」

マミ「そして颯爽と現れた私が皆を守るために銃を構えたら」

マミ「暁美さんが汚名を返上するべく」

マミ「身をていして美樹さんを庇ったというわけね」

まどか「なんかデジャブ……」ティヒヒ

ほむら「あなたが撃たなければ、私は美樹さやかなんて守らなくても済んだのよ」
262 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:42:12.19 ID:FGd8JgwD0
さやか「というか、条件反射で銃構えるのおかしくないですか」

マミ「だって、ねぇ」

ほむら「ええ、しかたないわ」ファサ

ピョーさや「私、こんな身体で死ぬところだったんですけど……」

マミ「ん?」

ピョーさや「さっき、キュゥべえが言ってたんですけど、ソウルジェムが魂みたいです」

マミ「そうなの?」

グゥ「うむ、昨晩ハレのソウルジェムをアメリカに持っていったら、ハレは息をしなくなったぞ」

(どうやってアメリカに持っていったんだろうか)

ハレ「なぁ、なにしてん?人のソウルジェムで何してん?」

グゥ「夢を見ながら、アメリカへ――」

グゥ「まさに、アメリカンドリーム!」ハッハッハッ

ハレ「うっさいんじゃーーーボケッ!低レベル過ぎるだろっ!」

ほむら「静かにして、使い魔に気づかれるわ」

ハレ「あ、はいごめんなさい」
263 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:42:51.27 ID:FGd8JgwD0
マミ「暁美さん、本当の話なの?」

ほむら「ええ、本当よ。キュゥべえの仕事は魂をソウルジェムに変えること」

ほむら「ソウルジェムが砕けると、死ぬわ」

マミ「……」

マミ「そう……」

ハレ「ねえ、元には戻せないの?」

まどか「そうだよ、こんなのあんまりだよ」

ほむら「前例はないわ」

まどか「そんな……」

ほむら(巴マミ……)
264 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:43:47.63 ID:FGd8JgwD0
マミ「そんな気はしてたわ」

ほむら「え?」

マミ「身体の一部みたいに思ってたもの」

マミ「それに、この事実を知ったからといって、身体をぞんざいに扱うようなことはしないわ」

マミ「いつも通りよ」

マミ「私は魔法少女にならなかったら、死んでいたかもしれない……このくらいなんてことないわ」

ほむら「……そう。それはよかった」

マミ「でも、今度からは外から見えないところにソウルジェムを付けようかしら」

グゥ「臍につけてたら、一発だしな」

マミ「ウフフ、そうね」

ピョーさや「えー」
265 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:44:52.69 ID:FGd8JgwD0
ピョートル<チーズ、チーズ、チーズ。オトドケーシマス。

ピョーさや「あの使い魔すごい上機嫌だよ」フワフワ

まどか「チーズがみつかって嬉しいのかな」

ピョーさや「そうみたいだね」

ほむら「プロセスチーズは二つしかないわ。失敗は許されない」

ピョーさや「どう失敗するの?」フワフワ

ほむら「あなただから、心配なのよ」

ハレ「それは、どっちの?」

ほむら「決まってるじゃない。美樹さやか“では”不安なのよ」ファサァ

ピョーさや「まぁ、私、あの使い魔の所行ってくるよ……間違えて私を撃たないでよ!」フワフワ

ピョーさや<マッテー。ワタシモイッショニイクヨー。

ピョートル<ウン、イッショニイコー。チーズ、チーズ。

ピョーさや<チーズ、チーズ。

まどか「ねえ、ほむらちゃん」

ほむら「なにかしら、まどか」

まどか「なんだかんだいって、さやかちゃんも楽しんでるよね、あれ」

ほむら「そうね」
266 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:45:45.58 ID:FGd8JgwD0
ほむら「今までの美樹さやかとは違うわね……性格が変わった」

ほむら(巴マミも精神は強くなっているみたい。これなら、魔法少女の真実も話してもいいかもしれない。

    ただ、タイミングは重要ね。畳みかけるように話すのは良くない。明日以降にしましょう)

マミ「今まで?」

ハレ「さやかちゃんと昔から知り合いだったの?」

ほむら「き、気にしないで。言葉のあやよ」

まどか「?」

ピョーさや<メ〜イ〜ジッ!カマンッ!トカチノカマンベール!!

ほむら「ねえ、まどかお願い。あの使い魔は五月蠅いから撃ってもいいわよね」

まどか「んーだめだよ、ほむらちゃん」
267 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:47:01.85 ID:FGd8JgwD0
ピョートル<ナニ、ソノウタ?

ピョーさや<ニンゲンナラダレシモガシッテイルウタダヨ

ピョートル<カモンッ?

ピョーさや<ノンノン……メ〜イ〜ジッ!カマンッ!トカチノカマンベール!!

マミ「歌でも教えているのかしら」ウフフ

ハレ「そうなのかな?でも楽しそうだね」

グゥ「使い魔の言葉は分からんの」

ピョーさや<メ〜イ〜ジッ!カマンッ!トカチノカマンベール!!

ほむら<イライラ

ほむら「なぜあなたは微笑ましく聞いていられるのかしら。

    あんなの、撃ち落とすべきよ。

    ティロなんとかで」

まどか(う〜ん、もうちょっと仲良くなぁ〜)ティヒヒ
268 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:48:42.44 ID:FGd8JgwD0
ハレ「ねえ、あれ結界の入り口じゃない?」

マミ「そうね。使い魔もあそこを目指しているわね」

マミとハレが指差したのは、鉄塔の中腹あたり。

ほむら「まどかは危険よ。ここで待っていて」

まどか「……うん」

グゥ「グゥはまどかを守ろうかと思う」

まどか「ありがと、グゥちゃん」

ハレ「そしたら、戦えないじゃん」

マミ「いいわ。私と暁美さんの二人で行くわ」

ほむら「……」

マミ「拒否しないのね。私と共闘するのは嫌だと思ってたのよ」

ほむら「嫌ではないわ」

グゥ「二人で行くならこれを」

グゥ<ペッ

マミ「美樹さんの身体?」

ハレ「おいおい、もうちょっと丁寧に扱ってやれよ……」
269 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:51:13.70 ID:FGd8JgwD0
ほむら「そうだ。今までの恨みをここで晴らしておくべきだわ」

マミ「“今まで”?」

ほむら「気にしないで」

ほむら「グゥ。マジックペンはあるかしら」

グゥ「ほい。水性ペンだから安心だぞ」テワタシ

美樹さやか<カキカキ、キュッキュ

マミ「暁美さんもそういうことするのね」

まどか「エヘヘ、私も」カキカキ

マミ「鹿目さんも所々、積極的な性格してるわね」

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270 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:51:50.84 ID:FGd8JgwD0
まどか「行っちゃったね」

グゥ「そうだの……」

まどか「……」

ハレ「ねえ、鹿目さんってさ」

まどか「まどかでいいよ」

ハレ「まどかちゃんってさ、さやかちゃんのこと好きだよね」

まどか「ウェ?」

まどか「お、おさなななな、馴染みだよ、ただの幼馴染」アセアセ

まどか「それに、女の子同士で付き合っちゃいけないんだよ!」アセアセ

まどか「もーハレちゃんは、変なこと聞くな―」

グゥ「ハレは、色んな恋の形を見てきたからな」

グゥ「教師と生徒。人間以外も」

まどか「人間以外?」

グゥ「そう――ゴキブ」

ペシィツ

ハレ「グゥの言うことは、きにしないで」
271 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:52:46.18 ID:FGd8JgwD0
結界は崩れ……

ほむら「……倒したわね」

マミ「ええ、ありがとう。暁美さん。あなたのおかげよ」

ほむら「魔女を倒すのが魔法少女の務めでしょ。当たり前の事をしただけよ」ファサ

さやか「ねえ、私の顔変じゃない?」

ほむら「ふ、普通よ」プルプル

さやか「杏仁豆腐の匂いがする。ハッキリ言えば、マジックの匂いがするんですけど!」

ほむら「こ、こんなところに手鏡が」ハイッ

マミ「お家に戻って顔洗いましょう」フフ

さやかの顔の落書き

『ポケモンでいうと氷タイプ』『恭介大好き』『LoVE Me Do\(*´3`*)/』
272 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:54:34.82 ID:FGd8JgwD0
さやか「ぐ、誰だー」

さやか「額に書かれた顔文字のやつは誰が書いたの?」

マミ「私じゃないわよ」

ほむら「犯人はビートルズよ」

さやか「わかった、あんたでしょ」

ほむら「“恭介大好き”はまどかが書いたわ」

マミ「簡単に鹿目さんを売るのね」

マミ(鹿目さん、筆圧高かったわね……なんか感情籠ってそうな)

さやか「氷タイプってどういう意味なの?」
273 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) :2012/01/01(日) 10:57:53.38 ID:FGd8JgwD0
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マミの家

ほむら「佐倉杏子は見つからなかったけれど、明日も探しましょう」

マリィ「擦っても擦っても消えないね」

クロ「特に“恭介大好き”が消えませんね」

さやか「なんで油性にしたのよー転校生!!」

ほむら「グゥに聞きなさい」

グゥ「まどかが『さやかちゃんに深く消えない傷を残したい』って言うから」

まどか「ち、違うよぉ!」

さやか「まぁーどぉーかぁー、待てーー」ドタドタドタ

まどか「わ、私じゃないってーそれに油性だなんて知らなかったのー」トテトテトテ

ほむら(お菓子の魔女を犠牲なしに倒せたのは大きいわ。

    それより気になるのは、結界の中で出遭ったあの存在……

    マミは、使い魔じゃないの?と言っていたけれど……
 
    あの人型で影の様な……あれは、ワルプルギスの夜の使い魔。

    なぜ、お菓子の魔女の結界の中に居たの?

    もしかして、ワルプルギスの夜がもう――)

         次回 ワルプルギスの夜の話のお話       第十五話   終わり
274 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/01(日) 11:00:04.99 ID:FGd8JgwD0
今度は一週間以内にでも。
間が空いていても読んでくださっている方がいたら、
とっても嬉しいなって思います
拙い文章ですが宜しくお願いします
275 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/01(日) 11:19:10.64 ID:zRK7w12fo

そしてあけおめ

クリスマスあたりから忙しく……リア充爆発しろ
276 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/01(日) 14:50:20.73 ID:/U1pQXTDO
乙乙
面白いしかしリア充爆発しろ
277 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/01(日) 21:30:53.82 ID:wvEuBHcWo
あけおめ!

>>276
クリスマスから忙しくってのは、居酒屋勤務かもしれないだろ?
心を広く持とうぜ
278 :以下、あけまして [sage]:2012/01/04(水) 01:00:27.92 ID:u8CRYNL20
乙\(*´3`*)/

なんかまど→さやでほんのり嬉しい。
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2012/01/06(金) 11:56:19.94 ID:ITumq2FS0

いつの間にか更新されてた
楽しみにしてます
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:20:41.56 ID:wiQksl3t0
第十六話

夕方。各々帰路に着き、ハレとグゥは暁美家に泊まることに。

ハレ「そろそろ暁美さんが買い物から帰ってくるね」

グゥ「……ああうん」ペラ

ハレ「母さん心配してないかな……」

グゥ「ああ、うん」ペラ

ハレ「読むなら、○ャンプじゃなくてガンガン読めよ」

グゥ「糞ゲーマーに聞きたいことがある」ペラッ

ハレ「……なんだよ」

グゥ「時間切れになるとどうなる?」ペラッ

ハレ「はぁ?」
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:21:36.36 ID:wiQksl3t0
ハレ「そりゃ、最初からやり直しとか、画面の外に落ちてくとか」ハハハ

グゥ「では……ハートが無くなったら?」ペラ

ハレ「HPってこと?ゲームオーバーとか、一機減るとかじゃない?」

グゥ「では、ソウルジェムが濁り切ったらどうなるのだろうか?」

ハレ「……どういうことだ、グゥ」
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:22:14.22 ID:wiQksl3t0
グゥ「グゥは見滝原市に来てから常々思っていたんだよ」

ハレ「そーなの?」

グゥ「果たしてソウルジェムが濁ると、魔法が使えなくなるデメリットだけだろうか、と」

ハレ「死のリスクが高まるってこと?」

グゥ「そうではないのだよ。ハレ。仕方がない。分かりやすく説明してやろう」
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:23:03.73 ID:wiQksl3t0
グゥ「この雑誌はなんだ?」

ハレ(あんま、他誌のことは……)

ハレ「はー。……○ャンプだろ?」

グゥ「週刊少年な」

ハレ「それが――」

グゥ「ハレみたいなお子様は、少年○ャンプがお似合いだが」

グゥ「年相応になってくると、ヤング○ャンプを読み始めると聞く。少年誌から青年誌へ」

ハレ「これこそガンガンで出来る説明だな」
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:23:34.27 ID:wiQksl3t0
ハレ「つまり、何が言いたいんだよ」

グゥ「なら、少女にも同じことが言えるのではないか?」

グゥ「魔法少女は――」

ハレ「魔女になるってこと?」
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:29:01.76 ID:wiQksl3t0
ハレ「いやいやいや。そんなのおかしいよ」

ハレ「魔法少女は魔女と闘うんだろ?」

ハレ「なんで魔法少女同士と闘わなくちゃいけないんだよ!」

ハレ「それに魔女が昔は魔法少女だったなんて……信じられるわけないじゃん!」

グゥ「魔法少女と魔女との闘いは終わりが未だ見えないらしい」

グゥ「魔法少女は希望を」

グゥ「魔女は絶望を」

グゥ「バランスが取れている気がしてな。世の中は等価交換が原則と聞く」

グゥ「両者が繋がっているとしたら?」

ハレ「そんなわけないよ……きっと。グゥの勘違いだよ」

ハレ「キュゥべえに聞いてみたら分かるんだし」

グゥ「……」

ほむら「その必要はないわ」シュタ
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:51:49.80 ID:wiQksl3t0
ハレ「――!」

ほむら「聞く必要はない」

ほむら「……グゥの言う通りよ」

ほむら「私がグゥに聞きたかったことはこれなの」

ほむら「あなたが必要に私から避けて、聞くに聞けなかったのよ」

ほむら「皆には言わないでくれるかしら」

グゥ「……」

ほむら「知らなくてもいいこともあるはず」

ほむら「無闇に教えようとするなら……」

ほむら「――言いたいこと分かるかしら?」

グゥの手<ガシッ!

ほむら「――ウグッ」ガッ
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:52:58.64 ID:wiQksl3t0

グゥ「かしら、かしら、うっさいんじゃぁ、ボケ〜」グイグィ

グゥ「お前は、漫画版の○太か、のび○び太か」グッグッ

グゥ「えぇ?お前の名前は、ほむほむらか?おぃい?」グィグィ

ほむら「――ウグッ」ジタバタ

ハレ「グ、グゥ。暁美さんが苦しそうだよ」アセアセ

ハレ「ほっぺたも痛そうだよ」アセアセ

グゥ「仲間を信頼してへんのはあんたちゃうんかい!」グイグイ

グゥ「真実を知ぃて、生涯を閉じる様な仲間なんかい?」

グゥ「巴マミはなぁ〜巴マミはなぁ〜」

グゥ「……」

グゥ「……」パッ

ほむら<ドサッ

ハレ「せめて、キャラを定めてからやってくれ」
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:53:51.29 ID:wiQksl3t0
ほむら「……信じたいわよ」ゼェハァゼェハァ

グゥ「そうですか、では、ハレさん。暁美家のドアを開けてくださいな」

ハレ「う、うん」

ガチャ

さやか「おじゃましまーす。あ、ハレはもう来てたんだ」

ハレ「さやかちゃんと、皆もどうしたの?」

まどか「家に戻ってから、グゥちゃんから連絡があってね……大事な話があるって」

マミ「マリィさんとクロさんには秘密って言われたわ」

ハレ「……グゥ、まさか――」

ほむら「やめて――」

グゥ<ニヤァ
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:57:08.85 ID:wiQksl3t0
ほむら「真実を話すのは今じゃないわ!」バッ!

ほむら(――時を止める)ヘンシン

カシャ……カシャ……カガガ

ほむら「あ、あれ。時間が止まらない――」ハッ

盾<グッグッ

ほむら「ぬ、布が挟まって……」

グゥ「さやかのリボンだ」

ハレ「とんだ、とばっちりだー」
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/07(土) 23:57:40.90 ID:wiQksl3t0
さやか「え、私のリボンが――」

マミ「どうしたの?」

まどか「ほむらちゃん?」

グゥ「今、ここで、魔法少女のソウルジェムの真実を話そう――」

ほむら「止めなさい!」グッグッ

さやか「やめて、私のリボンが破れる!」

ハレ(何だろう、グゥがなんかいつもと違う気がする。……焦ってる?)

ハレ(まっさかぁ)ハハハ

グゥ「実は――暁美ほむらは、時間遡行者なのだよ」

「えっ?」

ほむら「そっち?」

「えっ?“そっち”?」
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/08(日) 00:01:28.72 ID:03njrDEN0
マミ「暁美さん“そっち”というのは……」

ほむら「え、えっと、あの……」

グゥ「はーい。じゃあ、今からサルでも分かる魔法少女講座を始めます」ビシッ

まどか「グゥちゃん……その変な恰好は何なのかな?」ユビサシ

グゥ「女教師」ビシッ

ハレ「あ、あぶねっ!鞭を持つ教師がどこにいんだよ!」

マミ「どこからの影響かは聞かないことにするわ」

グゥ「スタッフー。ホワイトボード持ってきて」

ほむら「私の家よ、ここ。好き勝手しないで」

ガラガラ

QP「グゥ。ホワイトボードココニ置イトクデ」ガシャン

さやか「だれ、このオッサン」ボソッ
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/08(日) 00:03:03.40 ID:03njrDEN0
さやか「ほむらの彼氏?」

ほむら「どつくわよ。美樹さやか」

QP「スンマセン。愛スル妻ガ居ルンデ……」

ほむら「断られてるし」

マミ「私の胸を貸しましょうか」フフ

ほむら「なんで泣かなきゃいけないのよ」

ほむら「しかも、なぜそこで巴マミの胸で泣かなきゃいけないのよ」
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/08(日) 00:04:04.04 ID:03njrDEN0
グゥ「スッテキあんがとさん。帰っていいよ」

ハレ「なぁ、さやかちゃん達からしたら、新キャラなんだからもうちょっと丁寧に扱ってやれよ」

グゥ「名前がややこしいから、もう出ないよ」

ハレ「なら出さない方がよかったんじゃないかな」

マミ「グゥさん。ここに書いてあることは?」

ホワイトボード

1.魔女は、昔は魔法少女だった!

2.暁美ほむらは時間朔行者だった!

3.ハレの父親が最近浮気をした!

ハレ「ねえ、だからなんで人ン家の事情を暴露すんだよ」
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/08(日) 00:13:04.52 ID:03njrDEN0
まどか「ほむらちゃん、ここに書いてあることは本当なの?」

ほむら「ええ、……3番は知らないけれど。事実よ」

さやか「じゃあ、今まで倒した魔女は……」

マミ「私達と同じ魔法少女で……人間だったというの?」

ほむら「ええ」

ほむら「1番と2番に関して全て話すわ。それに合わせてワルプルギスの夜のことも話したい……長くなるわ」

ほむら(巴マミ……あなたは……)

ほむら(今まで出会ったあなたの中には、取り乱して最悪の結果を招いた場合もあった)

ほむら(盾のリボンもとれた。いつでも時間は止められるわ……)

ほむら(本当はこんなことはしたくない、けれど――最悪の事態は避けたい)

マミ「なら、淹れましょうか。気分が落ち着く紅茶でも」

ほむら「――!!」

ほむら「……グスッ」

295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/08(日) 00:21:25.57 ID:03njrDEN0
まどか「ほ、ほむらちゃん?」

ほむら「きにしないで」グシグシ

ほむら「道具なら揃っている。けれど、茶葉はないわ」

マミ「グゥさんが紅茶を持ってきてくれって」ハイッ

ほむら「グゥ……」

ハレ「気のきくことも出来るんだな」

ほむら「ティーカップは五人分ならある」

マミ「なら、私は魔法で出すから気にしないで」
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/08(日) 00:22:53.21 ID:03njrDEN0
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ほむらから聞いた魔法少女の真実。違う世界の私たちの話。

ほむらの願い。皆との出会いをやり直したい。という願いらしいけど……私はそうは思わない。

だってその話をしている時、まどかを見つめる眼が全てを物語っているように見えた。

でも、納得いかないのが――

さやか「ねえ、私そんなに確率低いの?」

ほむら「ええ、二厘弱ぐらいよ。告白できずじまい。誰かさんに盗られる。玉砕。大抵こんな感じよ」

ほむら「今回のは奇跡。奇跡も魔法もあるんだね」ニコッ

さやか「ええー」ショック

まどか「さやかちゃん。そういうこともあるよ」ポンポン

さやか「それとほむらと仲悪かったんでしょ?」

ほむら「ええ、さやかと仲が良かったのは二割ぐらいね」

さやか「分かる気がするよ」
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/08(日) 00:25:26.82 ID:03njrDEN0

マミ「クロさんとマリィさんが待ってるから、私はそろそろ帰るわね――」

マミ「ねえ、あのティーカップのセット。私見た事ある?」

グゥ「知るわけないだろう。その質問はどうかと思うぞ。蜂蜜マドラー」

マミ「ひどい言い方ね」プンプン

ハレ「グ、グゥ。縦ロールじゃあ、蜂蜜はとれないよ」アセ

まどか「ハレちゃんのフォローは違うと思うよ」

ほむら(いつの世界か、巴マミが雑貨屋の前で欲しいと言っていた物……

    いつか五人で紅茶を――と思っていた。

    けれどそんな小さな願いも何周前のことかしらね。

    今日は杏子がいないけど、きっと彼女は生きている。

    だから、もう一度使いたい……)

マミ「暁美さん。聞くの忘れたけど、ワルプルギスの夜はいつごろ来るのかしら?」

ほむら「予定が大幅に狂ったと思う。多分……明後日」

マミ「あら、近い」

   迫るワルプルギスの夜! 第16話 おわり
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/01/08(日) 00:27:42.91 ID:03njrDEN0
やばい短い。あと3話で終わる予定です
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/08(日) 00:36:00.35 ID:tlz8jVZDO
>>286のほむらの必要に〜って執拗に〜でおk?
乙寂しくなるな
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/01/08(日) 00:41:24.18 ID:03njrDEN0
多分……そうです
またミスった。もうそういうミスはしないようにしてたんですが……
以後気をつけます!
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/01/08(日) 10:51:37.28 ID:0qEi2+lAO
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 13:22:57.89 ID:AQa7RFFp0
正山小種……森の香りシャウエッセン だけど案外美味しい
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第十七話

次の日(ワルプルギスの夜襲来前日)の夕方

TV<見滝原市では明日の自然災害に備え、避難が進んでおります。

TV<近隣の市からは毛布や土嚢が集められており、公民館などスペースを提供する自治体も出ている模様です。
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街は明日に備え風の音がよく響く。

ビュービュー

さやか(今日は魔女も使い魔も出なかったなー)テクテク

さやか(風も強くなってきたし……夜にでも来るのかな……)テクテク

<おい、この家はもう避難済んだみたいだぞ ヒソヒソ

<よし周りにはまだ住人が居るかもしれないから静かにな ヒソヒソ

さやか(ど、泥棒?どーしよ)アタフタ

グゥ『お困りかな?』

さやか『あんた、どこにでも出てくるね』
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 13:25:44.37 ID:AQa7RFFp0
さやか《まぁ、お困りだよ》

グゥ《ちょいちょい、マミさん》

さやか《なに、そこにマミさんいるの?》

マミ《ええ、グゥさんは今私の家で服を作成中よ》

さやか《あ、あの。泥棒を見つけたんですけど……どうしたらいいですかね?》

マミ《そうねえ……あ、私の銃使う?きっとグゥさんが運んでくれるわ》

グゥ《私を便利な女だと思ってるのか……ショック》

さやか《ははは》

さやか《剣より、威嚇になりますよね?》

マミ《たぶんね》

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さやか「ふぅー。逃げてったな」パンッパンッ

さやか「まさか『このっコスプレ女!覚えてやがれ!』なんて言われるとはね」
304 :>>302の一行めは気にしないでください :2012/01/10(火) 13:31:17.75 ID:AQa7RFFp0
さやか「あれ?」

さやか《ねえ、キュゥべえ?他の魔法少女の武器を使えるもんなの?》

QB《無理じゃないかな?》

さやか《あんたも、適当だね》

QB《じゃあ言い方を変えようか。僕は知らない》キュップイ

さやか《ほむらが撃ちたくなる気持ちがわかったよ》

さやか(威嚇だったけど、一発撃てたのは何でだろう?)テクテク

さやか(他人の能力使えるんだったら、時間止めてみたいな―)テクテク

グゥ《時間を止めて彼氏とイチャコラですか?》

さやか《ねえ、なんで心の声が聞こえてんのさ?テレパシー使ってないよね?》

QB《美樹さやかが心の中で何を呟いたか知らないけど、グゥ以外には聞こえてないみたいだよ》

さやか《心の声が聞こえるのが、グゥが持ってる力なの?》

QB《さぁ?》

さやか(ええー)
305 :ただのメモ書きです……(。´Д⊂) :2012/01/10(火) 13:38:29.60 ID:AQa7RFFp0
この日は学校も臨時休校になり、各々自由に過ごしていた。

午前中はさやか・マミ・ほむらで杏子を探したが成果はなかった。

まどかは明日の事がきになりほむらの家へ。

一方、巴家。さやかの泥棒退治の少し後。

グゥ<おい、グゥ〜いい加減出してくれよ。

グゥ<聞いてんのか、グゥ〜

グゥ<トイレ行きたくなってきたんですけど〜

グゥ<この空間、トイレどこあんの?

クロ「グゥさん?どうかしたんですか?」チョキチョキ

グゥ「……いや、ちょっとな」

クロ「?」チョキチョキ

マリィ「あーグゥ。手が止まってる〜ボタン付けるんでしょ」ユビサシッ!

グゥ「すまんすまん」

マリィ「……いつ帰れるか分からないんだし、早めに作っときゃなきゃね」ニコ

マリィ「杏子が戻ってくるうちに完成しておけば、喜ぶでしょ?」

グゥ「そうだな」

グゥ「人手を増やすか……」ボソッ

グゥ<ガバッ!
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 13:41:00.21 ID:AQa7RFFp0
「え?」

ハレ「あれ、出てる?家の中?あれ、マリィは?」

グゥ「お腹の中で誠一達と一緒に作ってる」

ハレ「あ、そう……」

クロ「あなたは?」オドッ

ハレ<ズザザザザザザザザザザザ

グゥ「君のお母さんが言っていた青い髪の人間だよ」

ハレ「あは、あははは」アセアセ

ハレ(目の前に急に出てくるのは反則だろ〜)アセアセ

ハレ(だってかわいい顔して、アレなんでしょ)

クロ「そ、そうなんですか!?てっきり美樹さんかと……」

ハレ(黒くて硬くててらてら光ってて暗くて狭くて湿ったところが好きなわりに速いせーぶつだもんな……この女の子は)

ハレ「こ、この家はいいんじゃない?甘いモノたくさんあるし……」

グゥ「仲間をすぐ売るんですね(笑)」

クロ「巴さんはいい人ですけど、私達ゴキ――」

ハレ「そうなんだー!そうだよねー巴さんはイイヒトダヨネー」

クロ「?」

ハレ(落ち着かない……この生物と対面するのはいつになっても落ち着かない!)
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 13:42:16.65 ID:AQa7RFFp0

クロ「どこか、いいところはありますか?」

クロ「この家でいい人は見つかったんですけど、安心できる場が無くて……」グス

ハレ(いるんだ、ここに)

グゥ「トイレにいる。人にしようか?」ボソッ

ハレ「ざけんな」ボソ

クロ「安心できるような場所を……」

ハレ「んー」

ハレ「……」

ハレ(今、猛烈にトイレ行きたいしなぁ)モゾモゾ

ハレ「……」

ハレ「いい所知ってるよ」

ハレ「その代わり、その彼氏さん?をトイレから出してほしいなぁーなんて」アハハ

グゥ「主人公としてはあるまじき行為だな」
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 13:46:41.55 ID:AQa7RFFp0
クロ「ちょっと話してきます」トテトテ

グゥ「自分のために仲間を売り、そして即座に引っ越しを命じるなんて」

ハレ「……仕方ないじゃんか。トイレ中に“アレ”とご対面とか嫌だろ!?」

クロ「了解だそうです。もうトイレにはいません」

ハレ「ありがと。トイレ借りるね!」トタトタ
---
--
-

ジャーー    バタンッ

クロ「彼には、先に現地に行ってもらっています。私は服作りを完成させてから行きたいと思います」

ハレ「そうなんだ。そーいやさ、マミさんはどこにいるの?」

グゥ「買い物」

クロ「そろそろだと思うんですが……」
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 13:57:33.03 ID:AQa7RFFp0
クロ「来ましたね。声が聞こえます」

--

マミ「すいません、荷物持ってもらって」

???「いいよ、いいよ。気にしないで」

マミ「男の方たちを追払ってくださったのも感謝してます」

???「男として当然だよ」ニカッ

マミ「ここです」ガチャ

???「へぇー一人暮らしなんだね」

???「大学生の割には良い所に住んでんね」

???(ムフフなことがしやすいね、ふふ)

マミ「いや、私は大学生では――」

ドタドタドタドタドタドタ!!!!!!!

???「まさか、OLさんなの?大学生かと思ってたよ」

ドタドタドタドタ!!!!!
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 14:04:51.71 ID:AQa7RFFp0
マミ「廊下は走っちゃダ――」

ハレ「保健医!おっまえ!」

ハレ「かーーーえーーーーーーーーれーーーーーー!!!!!!!」

ハレ<ガシッ!

クライヴ<ブンブン!

ハレ「お前はホンマッ懲りんなっっっっ!!」

ハレ「一回、いや二三回[ピーーー]っっっ!!!本当に!」

ハレ(女)「中学生の子どもがいながら、なに中学生に手ぇだそうとしんてんじゃーーーー!!」

          古今東西!

グゥ<バフン!

マミ「きゃっ!」
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 14:06:25.65 ID:AQa7RFFp0
ハレ(以下、男)「それ以前に犯罪じゃボケ!」ガスッ

クライヴ「ちょっちょっと、誤解だよ」

クライヴ「相手が“未成年だとは知らなかった”だけなんだよ」

ハレ「相手が何歳だろうが、お前、母さんいるからダメダロ!」ボコッガシッバコッ

クライヴ「最近、子育てで構ってくれないんだよ。僕は寂しいね」

ハレ「うっさい!」ガスッ

クライヴ「あれ?マミちゃんは?」

ハレ「ちゃん付けするな!」ボコッ!

クライヴ「なぁ、色々聞きたいことがあるんだけど」

ハレ「……」ググ

クライヴ「まず、手、離してくれない?」ユビサシ
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 14:31:02.52 ID:AQa7RFFp0
グゥ「まぁまぁ、リビングでゆっくりとお話でもしようじゃないか」

クライヴ「でもここ、マミちゃん家なんだろ?それにどこにもいないし」

グゥ「用事があってちょっと出かけてるだけですよ」

リビング

クライヴ「これだから、反抗期のガキは嫌いなんだよ」イテテテ

ハレ「あれは保健医が悪い」

クライヴ「ナンパされていて困っているマミちゃんを助けてあげて、

その上、荷物を運ぶの手伝っていただけですぅ〜」

クライヴ「買い物に付き合わないような息子より、立派だと思いますけど」ハッハァ~ン

ハレ「うっさい。良いことしても、手を出すのはおかしいだろ」

クライヴ「僕もビックリだよ。あれ、中学生なんだって?」

ハレ「あれ、言うな」

クライヴ「都会は成長早いんかね?都会の学校の内科検診しようかな〜」

ハレ「おい、また殴るぞ」

クライヴ「ま、冗談はさておき――」

パシン!

ハレ「いたっ――」ジンジン

クライヴ「ウェダちゃん。怒ってるぞ」
313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 14:32:07.01 ID:AQa7RFFp0
クライヴ「グゥちゃんとお前が居なくなってから、ウェダちゃんは碌に寝てないんだ。ずっと行方を捜してるんだ」

クライヴ「それに、マリィちゃんも居なくなった」

クライヴ「お前がどんだけ迷惑かけてんのか分かってんのか?」

クライヴ「反抗期だからって済む問題じゃない」

クライヴ「ここにいるってことは、巴さんにも迷惑かけてるんだろ?」

クライヴ「帰るぞ」

ハレ「……」
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 14:34:26.56 ID:AQa7RFFp0
クライヴ「聞いてんだろ?」

クライヴ「おい」

ハレ「今すぐは無理……」

ハレ「やらなきゃいけないことがあって」

クライヴ「はぁ?」

ハレ「どうしても乗り越えなきゃいけないことがあるんだ」ガタッ
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 14:48:29.59 ID:AQa7RFFp0
クライヴ「遠く離れた日本で何かできるの?お前が――」

ハレ「わ、分からないけど、やらなきゃいけないことがあるんだ」

クライヴ「誰かに頼めばいいじゃん」

ハレ「そんな無責任なこと出来ないよ!」

ハレ「力になれないかもしれない。もしかしたら、足手まといになっちゃうかもしれない」

ハレ「でも、友だちが頑張ってるのに、何もしないで帰りたくはないんだ!」グッ

クライヴ「――っ」

グゥ「――おおぉ」パチパチパチ
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 14:50:36.71 ID:AQa7RFFp0
クライヴ「はぁ」

クライヴ「分かったよ。一日待ってやるよ」

クライヴ「僕はお前に会わなかった」

クライヴ「でも、明日にはジャングルに帰るぞ」

クライヴ(息子の目力に負けるなんて、老けた証拠だな

     あーやだやだ。歳はとりたくないねぇ)

ハレ「保健医……」

クライヴ「そっちの“息子”は元気そうだから、僕もがんばろうかな」

ハレ「保健医……いや、とう――」

クライヴ「羽が伸ばせる〜〜〜」ダッ

ハレ「ホントッッッいっぺん[ピーーー]!!!!」

クライヴ「日本を満喫しに!」

グゥ<バフッ!!!

クライヴ「うわぁ!」
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 14:51:39.65 ID:AQa7RFFp0
ガチャ

クロ「あ、お話終わりました?」

グゥ<モグモグ ゴックン

ハレ「おお!グゥナイス!手放しで喜べる!」

グゥ「よかった、よかった」

クロ「終わったみたいですね」

グゥ「じゃあ、グゥのミスを許してくれるかな?」

ハレ「ミス?」

ガチャ。

リビングから玄関に続く廊下の扉が開く音がした。

マミ「ハレ……さん。いや……ハレ君が正しいのかしら?」

ハレ「……」

ハレ「……」

ハレ「……グゥ」

グゥ「ん?」

ハレ「俺まだ、男?」

ハレ「それとも女?」

グゥ「付いてるよ」

ハレ「ああああああああああ。いつ吐き出したぁぁあああ!」ガシガシ
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 14:52:43.49 ID:AQa7RFFp0
グゥ「別室で待機してもらいました」

ハレ「なにやってん!!」

マミ「リビングでの会話は全て聞きました」

ハレ「早く女の子に戻せよ!」

ハレ「それか、クロダにしたみたいにできないの?」

グゥ「無理……チャコペン折れちゃった」テヘッ

ハレ「まだ、ペンだよ。棒状じゃん!ステッキだよ!」

マミ<チャキ

ハレ「――!!」ビクッ
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 14:55:51.96 ID:AQa7RFFp0
マミ「午後にしたワルプルギスの夜についての話し合い」

マミ「美樹さんがスカートピラピラしてたの見たわよね?」

ハレ「あ……あの……」

マミ「ハレさんは、実は男だったのね」

ハレ「あ……あ、その……」アセアセ

マミ「私と美樹さんとお風呂入ったわよね?」

ハレ「え……えっと……」アセアセ

マミ「騙してたのね?」

ハレ「ん……あ」

マスケット銃<シュュユュ ポンッ

ハレ(ほっ、しまってくれた)

マミ<スタスタスタスタ

マミの手<バチン!

バチン!バチン!バチン!バチン!

グゥ「おー五回」

マミ「これで許してあげます」プンプン

マミ「美樹さんには言わない方がいいかしらね……。

上条君より先に男の人に裸見られた事実を知れば……」

ハレ「……」

グゥ「変身した魔法少女のビンタは、一般女性の実に十倍」

ハレ(それだと、死ぬわ)バタンッ
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 15:07:46.37 ID:AQa7RFFp0
ハレ「……」

マミ「なんで、女の子になれるのかしら?」

グゥ「しゃらんら〜」ピカッ

マミ「チャコペンね?」

クロ「服作るときに使ってましたね」

グゥ「これを振ると……」

          古今東西!

ハレ(以下、女)「……」

マミ「あ、女の子に戻ってる」

クロ「すごい」

グゥ「この通り」
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 15:08:38.02 ID:AQa7RFFp0
マミ《ねえ、それは魔法少女の力なの?》

マミ《物を転送、人飲み込んで吐きだして、色々なものを口から出せて……》

マミ《性別を変えられて――もしかしてポクテもあなたが創ったの?》

グゥ《ポクテは実際にジャングルにおるよ》

グゥ《しかし、肝心な事が一つ》

グゥ《グゥは契約などしていないのだよ》

マミ《そうなの?》
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 15:10:24.65 ID:AQa7RFFp0
マミ(確かに変なことするときに、服が変わるような、魔法少女の特徴は見られなかった)

マミ(でもキュゥべえは、グゥは魔法少女になったと言っているし……)

マミ(……もし契約してないのであれば、飲み込むことは元からある力だというの?)

マミ(ふふ……そんなのありえないわ。人間じゃないじゃない)

マミ(適当にはぐらかしたのかしら?でもキュゥべえがそんなミスする?)

クロ「なんかマミさんブツブツ言ってますね」ヒソヒソ

グゥ「そういうお年頃なんだろう」

グゥ「さぁ、ハレを飲み込んだら、マリィを戻して、“魔法少女の衣装”の続きをしようじゃないか」

モッモッモッ

グゥの口<ハレ

マミ(ああ、飲み込まれていく……でも、今思えばとてもシュールな絵よね)

323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 15:16:23.40 ID:AQa7RFFp0
一方、暁美家。

ほむら「約束して。まどか」

まどか「分かってる。契約もしないし、ちゃんと避難する」

ほむら「本当?」

まどか「うん」

まどか「ほむらちゃん、なんで距離をとるの?」

まどか---------------10m-----------------ほむら

ほむら「キュゥべえを抱くのは百歩譲ってありにしましょう」

まどか「分かった?キュゥべえ。私は契約なんかしない」ギュ

QB「残念だね。でも、いつでも言ってよ」キュップイ

QB「マミ達だけでワルプルギスの夜を倒すのは難しいと思うよ」

QB「でも、まどかが契約してくれたら、分からないけどね」

まどか「私は契約しないよ。ほむらちゃんとの約束だもん」

ほむら「なら、まどか。もうひとつ約束しましょう」
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 15:19:21.00 ID:AQa7RFFp0

ほむら「一緒に抱いているポクテを離しなさい」

まどか「えーかわいいと思うなんだけどなー」ダキッ

テクテクテクテク>まどか----5m----ほむら   |壁

ほむら「ま、ま、まどか、よく聞いて。ポ、ポクテはキュゥべえと違って願いを叶えないし」

ほむら「加藤英美里ではないわ」

ほむら「何より、ポクテはかわいくない」

まどか「んむぅ」プゥー

QB「僕はどちらかというと、暁美ほむら側かな」

まどか「かわいいって、もぉー」

ほむら「お、おねがいだから、そいつを近づけないで」

テクテクテク>まどか--3m--ほむら|壁

ほむら(明日がワルプルギスの夜だというのに、こんなに緊張感のない状態で勝てるのかしら?)
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/10(火) 15:21:22.51 ID:AQa7RFFp0
まどか「大丈夫」

まどか「マリィちゃん曰く、ポクテを愛でる人もいるらしいし」

まどか「さやかちゃんもマミさんも、ポクテ好きだよ」

ほむら「でも私は――」

まどか「大丈夫。信じようよ」ウェヒヒ

ウェヒヒ>まどか-50cm-ほむら|壁

ほむら「時間を止めるしかないようね」カチッ

まどか「――」

ほむら「私も人のこと言えないわね……結局作戦会議が終わったら、まどかとずっとお喋りしてただけだし……」ハァ

ほむら「ともかく、あした――ワルプルギスの夜が来る!」

      次回 とうとうワルプルギスの夜襲来!  第17話 終
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/01/10(火) 15:32:48.39 ID:AQa7RFFp0
あと二話で終われそうです!
明日か明後日に一話分。
土曜日か日曜日に最終回を予定してます
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/01/10(火) 15:59:26.33 ID:ARI+DFUAO
乙!
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/10(火) 21:30:56.63 ID:Nn2wBCY5o

ポクテに怯えるほむほむかわいい
329 :18話 :2012/01/12(木) 22:24:55.45 ID:HRE/lg9n0
巴家

マミ「おかえりなさい、美樹さん」

さやか「おじゃましまーす」

マリィ「王子様!おかえりなさーいい!!!」

さやか「おぉお、おかえり」ビクッ

マリィ「ねえ、見て、見て。完成したの!杏子に頼まれた服!」バッ

マリィが指差す方向には、魔法少女の衣装が掛けられていた。

さやか「わぁ、すごっ!――まどかに似合いそうだね!」ヘェー

マリィ「でしょ!?早く着てほしなぁ―」

マリィ「今日は帰っちゃったから、明日だね……

    今すぐにでも着てほしい!ああー待てないでも我慢我慢我慢」

マミ「そうね――明日は鹿目さんのファッションショーね」

さやか「……ええ。みんなで」
330 :見て見て→IDがハレ :2012/01/12(木) 22:27:11.81 ID:HRE/lg9n0
さやか「ねえ、クロちゃんはどこ行ったの?」

マリィ「なんかね、住むところ見つかったみたい。ジャングルじゃなくてこっちに住むんだって」シュン

さやか「ええっ、寂しいなぁ……」

さやか《マミさん。ビザとかパスポートとか詳しく知らないんですけど、

   外国人って、こんな唐突に日本に住むことできるんですか?》

マミ《多分駄目だと思うわ。それにハレさんやマリィさんも、ある種不法入国じゃないかしら?》

さやか《ですよね》

マミ「それで、どんな人紹介したの?」

さやか「えっ?」

マミ「美樹さんが男の子紹介したのよね?」
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 22:29:01.30 ID:HRE/lg9n0
さやか「ち、違いますよ。私そんな紹介できるほど友だちいませんって」

マミ(ああ、分かった。青い髪の子ってハレさんのことね)

マミ「なぁんだ、私も誰か紹介してもらおうと思っていたのだけど」

さやか「マミさんは紹介しなくてもすぐ出来そうじゃないですか」

マミ「褒められているのよね?」

マリィ「あそうだ。見せてみせて」

さやか「なにを?」

マリィ「彼氏さんの写真!」

さやか「しゃ、しゃしんは持ってないかな……」

マリィ「じゃあ――もう手を繋いだりとかキスしたりとかは?」

マミ「私も気になるわ」

さやか「マ、マミさんまで……」アタフタ
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 22:33:20.34 ID:HRE/lg9n0
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玄関

マリィ「えぇー王子様帰っちゃうの?グゥも一緒に?」

さやか「その王子様どうにかなんない?すごい恥ずかしんだけど」

マリィ「あのマント姿すごい格好良かったんだから

    あのマントに武器が剣ってもーステキ!!王子様じゃない!」

さやか「あはは。避難の準備もしないといけないからね……

    それにマリィも準備しなきゃいけないんでしょ」

マリィ「んむぅ……分かったわ。また明日ね」

さやか「うん」

バタン
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 22:35:40.66 ID:HRE/lg9n0

<駄目よ、我慢!私にはハレがいるの!

<王子様には愛しの彼が既にいるのに!

<あれ?王子様なのに彼ってどういうこと?

<違う!王子様は女の子よ!

<マリィさん、近所迷惑よ……

さやか「ハレの知り合い変わった人多いね」

グゥ<オロロロロロ

ペッ

ハレ「んまぁ、そうかな」ハァ

ハレ(グゥ筆頭に変人たくさんいるからね)

グゥ「ハレがすでに変人だからな」

さやか「そーかもねー」
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 22:44:20.21 ID:HRE/lg9n0
ハレ「さやかちゃんまで」ガーン

さやか「ふふ。――あのさ、ハレの頬どーしたの?」テクテク

ハレ「いやーちょっとね、アハハハ」テクテク

さやか「ごはんがススム君みたいに腫れてるよ」

ハレ(強烈過ぎて気絶したからなぁ、マミさんのビンタ)イテテテ

さやか「誰にやられたの?使い魔?」

ハレ「気、気にしないで。すぐ治るし」

ハレ(言ったら殺される気がするもんな)

グゥ(マミは怒らせたらあかんタイプやな)

ハレ(グゥも危険視してるっ!?)

グゥ(仕方ない、遠くからイジるしか)ブツブツ

ハレ(おい、お前はそれしかないんか)

335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 22:45:23.85 ID:HRE/lg9n0
さやか「ホントに大丈夫?」

ハレ「うん。大丈夫」

グゥ「筋金入りのM体質だからな」

ハレ「なにかいったか?」ギリギリ

さやか「あはは、おもしろいねぇーホント」アハハ
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:06:28.36 ID:HRE/lg9n0
さやか「いやー、二人の掛け合いみてると、ソウルジェムが濁らない気がするね」

ハレ「すればするほど、こっちはソウルジェムが濁ってく気がするよ」

グゥ「ハレからしてみたら、このぐらいへっちゃらだから」

さやか「本当?」

グゥ「周りに振り回されまくりなハレは、考えないからな」カンガエルノヲヤメタ

グゥ「『こんな事態でも悪事を働こうとするやつらを守る価値はあるんだろうか』とかも、考えない」

さやか「――っ」

ハレ「?」

337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:09:58.39 ID:HRE/lg9n0
グゥ「ハレはこの通り、ゲーム大好き、漫画大好きの屑だからこそ、物事を真面目に考えない」

ハレ「さっきから酷いこと言ってんな」

グゥ「ハレはただ、みんなと楽しくいられればいい。大事な人を守りたい。など未だにこどもみたいなことを言う」

ハレ「いいじゃんか、それにまだ子どもだ」

グゥ「家族と過ごしたり、マリィと遊んだりする今が十分だと最初はキュゥべえの断ったのだ」

さやか「――そうなんだ」

グゥ「そんな世間を知らない屑のためにも、この街を守ってくれないか?」

ハレ「もうちょっと罵倒の表現マイルドになんない?」
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:11:38.12 ID:HRE/lg9n0
さやか「――大丈夫。ちょっとだけ疑問に思っただけだから。あんがと」

ハレ「さやかちゃん……」

さやか「変わんないよ。マミさんと同じ。たとえ、感謝されなくても、誰にも気づかれなくても、
    
    なんにも報酬がなくても、痛い思いをしても、遊びに時間をかけられなくても、私は戦うよ」

グゥ「ハレには無理。評価がつくようなやりこみ要素がないとやらないからな」
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:12:18.75 ID:HRE/lg9n0
ハレ「評価は“B”かー。もうちょっと早く倒さないと無理か―」

ハレ「…………ってなるか、ボケェ!」

さやか「おおぉ、ノリツッコミだ」

グゥ「武器なしだから、その評価は妥当だろう」

ハレ「武器なしなのはお前のせいだから」
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:20:38.29 ID:HRE/lg9n0
さやか「あはは。明日もこんな感じが続くといいんだけどね」

ヒュオオォオオ

ハレ「風が強くなってきたね……」

さやか「明日、ほむらから連絡あるまで、避難所で遊んでよっか」

グゥ「ナイスアイデアだな」

ハレ(避難所はそういうところじゃないぞ)
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嵐の前の静けさと開演ベルが鳴る前の騒がしさが、見滝原市を包んでいく。

ここ数日より明らかに早い日没を目にした見滝原市民は不安を拭いながら、

何事もなく過ぎてほしい、家に帰ったらいつもと変わらず日常を、と。

祈るのであった。
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:28:03.33 ID:HRE/lg9n0
次の日、鹿目まどかを除く四人は暁美ほむらによるテレパシー越しの大声で目が覚めた。

集合場所に向かうと、暁美ほむらが、苛立ちながら声を出す。

ほむら「ねえ、なんで一回目のテレパシーで誰も起きないのよ」

足元には無残に転がるキュゥべえ。

ハレ(腹いせに撃たれたのか……)

マミ「わ、私は起きてたわよ」ブスー

ほむら「髪のセットで結局三人と同じ時間じゃない!」

マミ「私、朝苦手だから大声ださないで……」イラッ

さやか「二回目の大声で起きたからいいじゃん」

ほむら「ちなみにさやかだけ間に五回テレパシーを送っているわ」

ほむら「つまり、あなたは六回目でようやく起きたのよ」

さやか「わたしってホントバカ」ガーン
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:36:15.21 ID:HRE/lg9n0
ハレ「まぁまぁ。――ここなの?ワルプルギスの夜が現れるのは……」

ほむら「ええ。統計上。ここよ」

マミ「今までのは日付は変わんなかったんでしょ……発現場所が変わらない確証はないんでしょう」

ほむら「時間が少しずれた過去はあったけど、場所は変わらなかった。何度も地図を見比べたわ」

ほむら「それにやけにつっかってくるわね」

マミ「だから、朝は苦手なの……四時って」グダーン

ほむら(あ、なんかこの周無理かも、勝てないかも)
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:38:19.10 ID:HRE/lg9n0
ほむら(はっ、何言ってるの?“巴さん”は格好よくて憧れる先輩。

   巴先輩になれたらなぁ、力になれたらなぁ、と想うほど好きな先輩だったのに……

   何この体たらくは!と思ってしまった。

   でも――、一人暮らしでこのぐらいの年齢になると朝方は酷いものよね。

   そうそう。そう言い聞かせましょう。

   ……でも、“巴さん”のこういう姿は見たくなかった。

   いつの日か、上下灰色のスウェット、キティちゃんのサンダル。

   偽物のブランドの財布を持ってコンビニ行ってしまいそうなこのテンションと格好。

   なかったことにしたい。見なかったことにしたい)

ほむら(こんなにもまどかを含めて、皆が変わってしまった原因は――)

ハレ(すごい考え込んでる)
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:41:48.43 ID:HRE/lg9n0
マミ「変身!」シャランラー

さやか「なんで、このタイミングで変身するんですか!?」アワワ

マミ「んふふ、ちょっとやる気出ちゃったのよ。頑張らなくちゃね」

マミ「えへへ」

さやか(なんかマミさん嬉しそう)

ハレ「おい、グゥなんかしたのか」ボソボソ

グゥ「暁美ほむらの先ほどの心の声を、マミにテレパシーで送っておいた」ボソボソ

ハレ(えげつないなー)
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:43:32.66 ID:HRE/lg9n0
さやか「ねえ、グゥ。スーパーセルってなんか面白い名前だよね?」

グゥ「はぁ……」ペッ

さやか「なんでもないですよー」プスゥ

ほむら「そろそろね」

マミ「来るわ!」

ほむら(まどかを絶対――)

まどか「皆!」

ほむら「!!」

ハレ「まどかちゃんだ!?」
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/12(木) 23:44:37.30 ID:HRE/lg9n0
ほむら「まどか!なんで来たのよ!ここは危険よ!」



まどか「グゥちゃんが、ほむらちゃん目覚ましを繋げてくれたから!」



まどか「皆のことが心配で!」

ほむら「でも!」



ほむら(まどかを守らなくちゃ!)



ほむら(私は――負けない!)

オオオオォォォォォォオオオオォォォオォォオオオォォォォォオオオ

347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/13(金) 00:33:43.96 ID:puEViNOu0
どのくらい経ったのか……50分弱ぐらいだろうか。

ワルプルギスの夜の動きも止まり、使い魔も相当数を減らした。

しかし、幾分かすると使い魔の数は増え、魔女も活動を再開させる。

そして――
---
--
-

グゥ「ここは、危ない」グィッ

まどか「離して!グゥちゃん、離してよ!皆を助けなきゃ!」ダッ

グゥ「あっ」

ヒョィ

QB「マミ達は頑張ったよ。ワルプルギスの夜をこんなにも苦しめたのは初めてだ」

QB「けど、残念だったね」

グゥ「……まどかが魔法少女になるのも時間の問題か?」
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/13(金) 00:38:47.57 ID:puEViNOu0
QB「グゥは、僕がそう考えていると思っているんだね」

グゥ「違うのか?」

QB「その通りだけどね。契約したいなと思ってるよ」

グゥ「……」

ガラッ

ハレ「ハァハァ、死ぬかと思った……」

グゥ「――仕方ない」

ガシッ

ハレ「グゥ、駄目だ。お前、魔女を飲み込むつもりだろ」ゼェハァゼェハァ

グゥ「……」

ハレ「ともよさんは?誠一さんは?山田さんは?ヒィは?色んな生物達はどうなるんだよ!」

グゥ「……違う。飲み込むのとはちょっと違う――」

ハレ「でも、危ないことだったらダメだ!」ハァハァ

グゥ「……」

ハレ「そんなの嫌だ」

オオォオォオオォォオオオォオォ

まどか「つ、使い魔が周りに――」

349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/13(金) 00:43:25.67 ID:puEViNOu0
ハレ「グゥ……なんか、武器出してよ。まどかちゃんが危ない」

グゥ「……ああ」

QB「いってらっしゃい。僕は後で行くよ」

避難が完了した見滝原市のビル街。故に無人。そんな無機質な都市に、微かに生きる魔法少女が……

さやか「まどか……」ググッ

ほむら「盾が……うそ、なんで、壊れた?」ガチャガチャ

ほむら「嘘よ。まだ時間停止はできるはずよ!」ガチャガチャ

マミ「いつになったら、あの魔女さんは倒れてくれるのかしら」ゼェハァ
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/13(金) 00:47:35.54 ID:puEViNOu0
瓦礫により身動きが取れない魔法少女たちに使い魔が取り囲む。

それらの後ろには諸悪の根源である魔女がケタケタと笑っている。

その魔女はさきほどの倍の数のビルを浮翌遊させて、笑い声をあげる。

マミ「あれがきたら、ヤバいわね」ゼーハーゼーハ

さやか「目の前の使い魔もどうにかしないと……」

マミ「こんなとき……愛と勇気が勝つストーリーなら――」

崩れかけたビルが向きを整え、魔法少女三人に向かって飛んでいく。

地面を抉る衝撃は、見滝原市全体に響いた。
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/13(金) 00:51:05.15 ID:puEViNOu0
まどかに追いついたハレとグゥにも、浮上したビルが落ちているのが確認できた。

まどか「行かなきゃ!」タッタッ

ハレ「まどかちゃん、危ない!使い魔がいるから危ないよ!」ダッ

まどか「きゃ!」

そして、ビルの落下に合わせ、煙と瓦礫片があたりを包む。

使い魔はこの三人の存在にも気づいたようだ。

砂煙が引かないうちに使い魔は、ハレとグゥとまどかがいたところに総攻撃を仕掛ける。

数十体はいるだろうか。土煙が収まらないうちに新たな土煙が舞う。

その天辺はワルプルギスの夜まで届く高さになった。

352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/13(金) 00:52:19.59 ID:puEViNOu0
ワルプルギスの夜の笑い声が空に響く。

無情で甲高い耳障りな音。



しかし――それを止める存在が――

353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/13(金) 00:53:27.66 ID:puEViNOu0
二人の少女が姿を現す。

???「こんなに寄ってたかって攻撃しやがって」

まどか「い、生きてる?」

辺りの使い魔は全て、上下に裂けられ姿を消した。

???「大丈夫か、まどか?」

瓦礫片も、三人をとり囲むように山積みになっていた。

ハレ「す、すごい」

まどか「――杏子ちゃん!!!!!」

杏子「悪ぃ、遅くなった」ニカッ
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/13(金) 01:01:12.21 ID:puEViNOu0
さやか「い、生きてる?」バッ

土煙で視界は悪いが瓦礫や使い魔は自分たちに直撃しなかったようだ。

そしてさやか以外の二人は既に立ち上がり同じ方向を見ていた。

ほむら「あなたは、魔女や使い魔が見えるの?なぜ、戦えるの?」

土煙が引き、瓦礫や使い魔を全て払い避けた人物の姿が露わになる。

さやかにとっては二度目の対面。

その人物は、左手に黒い“何か”を持ち、右手はワルプルギスの夜に向けられている。

ギギギと音を立てるワルプルギスの夜の歯車には、黒い“何か”が絡まって蠢いていた。

さやか「あ!あのときの――」

マミ「戦えるのは魔法少女だけの筈――」

ふふふと笑い声が響く。それはとても暖かい声。

ダマ「女はいつになっても少女の心を忘れないものさ」ニコッ

 次回 最終回!     第18話 終

355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/01/13(金) 01:09:13.67 ID:puEViNOu0
駆け足ですが(散々グダグダだったけど)次で終われそうです。
別のスレでageちゃったり、脱字だったり、ダメダメでしたが、
最終回まで読んでくれたら『それはとっても嬉しいなって』な感じです
では、土曜日に
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/01/13(金) 01:50:50.70 ID:5Ec6Y57AO

最強のダマ降臨
……勝ったな
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/13(金) 08:20:54.56 ID:gpu88Apjo

悪ダマか善ダマか、それが問題だな
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東・甲信越) :2012/01/13(金) 08:30:10.25 ID:kQBGYBRAO

口調からして銀行強盗と戦ったときのダマか?
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/13(金) 09:47:53.25 ID:OTeI1hsIO
最終回楽しみすぎるwwwwww
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/14(土) 08:52:53.53 ID:Oa7/70DHo
やっぱりダマかよwwwwwwwwww
ダマはグゥに次ぐチートだよな
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/14(土) 19:03:39.11 ID:PvEk+VaIO

これで勝つる
362 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 20:46:34.15 ID:Q2bjmqc00
最終回

まどか「杏子ちゃん!!!!」ダキッ

杏子「おー心配してくれたのか?」

まどか「心配したに決まってるよ」グス

杏子(自分が死んでも、かわりの魔法少女がでてくる。

   いつ死ぬかなんてわからない、死んだら死んだでそれまでの人生。

   だれも悲しむものなんていない……そう思ってたんだけどなぁ)

杏子「悪い、悪い。ダマばーさんの魔女のくちづけ外すのに時間かかってたんだよ」

グゥ「あの攻撃を喰らったら生きては帰れぬハズだが……」

杏子「あのもじゃもじゃに喰われたら、中は変な空間でさ、死ぬわけじゃないみたいだ。

   出口を見つけた後は、口づけした魔女探し。そのあとは、ダマばーさんとガールズトークだよ」

ハレ(ガールズ?)エ……

杏子「ダマばーさん、普通の一般人なのに、複数の魔女の口づけだらけだったんだ。苦労したさ」

363 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 20:47:58.58 ID:Q2bjmqc00
グゥ「丸ごと喰われたことが功を制したか……それとも佐倉杏子の強さと言うべきか」ブツブツ

ハレ「おいおい、何を分析してるか知らないけどさ、なんでダマにそんな力が身についてるんだよ」

グゥ「グゥたちは、敵の攻撃を喰らう前に願った『誰か助けて』と。口には出さずともそう願った筈だ」

まどか「それで杏子ちゃんは助けてくれたんだよねー」ダキッ

杏子「ああ、まあ、そうなのかもな……」

杏子(このグゥってやつ何者だ?あの砂埃の中、確かに私は瓦礫と使い魔からまどか達を守った。

   けれど、それは前方のだけだ。後方はこのグゥってやつが。それにあの姿は――)

ハレ「でも、それがどう力を持つことに繋がるんだよ」

杏子(言わないでおいてやるか。変な奴だし。絡まれたらめんどうだ)

364 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 20:51:42.09 ID:Q2bjmqc00
グゥ「そう願ったのは、魔法少女だけではない」

グゥ「見滝原市民、テレビを見ていた全国の人たちが願った。

  “神様、見滝原市を守って”“何事もなく過ぎ去ってくれ”

   過ぎ去ったあとはいつもと変わらぬ日常を”と」

グゥ「その願いの力が集まったのが――今のダマだ」

ハレ「えー」

グゥ「口づけを大量につけられたときに、ダマの潜在的能力が底上げされていたのだろう。

   無論、操るために魔女の口づけが一つでは足らなかったことは、驚嘆に値するが。

   願いの力を身につけても正気を保っていられるのは、皮肉にも魔女のおかげだ。

   操られていた際の力は、皆の願いによってまた使えるようになった。

   しかしそれは、絶望を生む力ではなく、人を守る力となった」

グゥ「正直言うと、驚いた。大きな願いは大抵身を滅ぼすのを、グゥはよく目にしていたからな」

ハレ「お前は何歳でいつの時代を生きてんだ。

   それにダマの説明を始めてから生き生きしてんな、おい」

杏子「あれがハレってやつか?」ボソボソ

まどか「そうだよ、変わってるでしょ」ボソボソ
365 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 20:53:22.24 ID:Q2bjmqc00
グゥ「ダマの奇跡をこの目で気づいたよ」

グゥ「願いを叶えるのはキュゥべえだけじゃない

   絶望を打ち負かすのは魔法少女だけじゃない

   誰だっていいのだとグゥは思うのだ」

ハレ「グゥ……」

まどか「……そのダマさんの所へ行こうよ。いくら強くても、魔法少女じゃないんだよね?」

グゥ「そうだな」

ハレ「ねえ、グゥ。それなら、ダマがワルプルギスの夜を倒せるんじゃないかな?」

グゥ「――」フルフル

366 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 20:55:10.32 ID:Q2bjmqc00
ダマ「わたしでは歯車を止めるので精いっぱいだよ」ハァ

ほむら「ワルプルギスの夜が止まってる!?」ギョウシ

マミ「歯車の上にある黒いのは何?」

さやか「あれは――何だろうね?ホント」

ダマ「夜もあけるような時間に、歯車の上でジャズは似合わないからね。取り敢えず止めておいたわ」

ダマ「あとは、本物の少女に任せるよ」
367 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 20:58:57.75 ID:Q2bjmqc00
ダマの元へ駆ける杏子たち

杏子「ダマばーさん、無事かぁ!?」

ハレ(あーそうだと思ったけど、十中八九そうだと思ったけど、やっぱりダマだ)

ダマ「ディスコぶっ通し二日間ぐらいのしんどさね」ハァ〜ドッコイショ

ほむら(「カラオケ六時間で喉死んだわ〜」みたいなものかしら)

グゥ《行った事も無いくせに》ボソッ

ほむら《何かしら?こっちは入院生活でカラオケなんて行ってる場合じゃないのよ》

368 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:00:50.15 ID:Q2bjmqc00
マミ「――佐倉さん」

杏子「あ、……マミ」

マミ「あなた、約束すっぽかしたわね」

杏子「わりぃ」

マミ「今日この後、私の家で鹿目さんのファッションショーがあるのよ、来る?」

杏子「マリィ達が作った奴、完成したのか!行く行く」

マミ「ええ。でも次すっぽかしたら撃つわよ」ギロ

杏子「ああ、悪かったって」ビクッ

まどか「さやかちゃん、私初耳なんだけど」ヒソヒソ

さやか「まぁまぁ」ヒソヒソ

まどか「恥ずかしいよぉ。キャンセルできないの?」ヒソヒソ
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) :2012/01/14(土) 21:07:31.35 ID:Q2bjmqc00
まどか「ウェヒヒ、でも、良かったぁ〜」

さやか「マミさんと杏子のこと?」

まどか「うん。マミさん嬉しそうだもん」ウェヒヒ

マミ「……」グシグシ

マミ「皆無事みたいね。今は攻撃が止んでいるワルプルギスの夜を、どう倒すか考えましょう」

グゥ「生存戦略しま――」

ハレ「こら」ペシッ
370 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:09:25.84 ID:Q2bjmqc00
ダマ「あら、ハレじゃないか。見ないうちに変わったわね」

ハレ「せ、成長期だからね」

ハレ(会ったのつい最近だろ。性別変わったのにその程度のリアクションはおかしくないか)

ダマ「聞いておくれよ。気づいたら――」ペチャクチャペチャクチャ

ハレ(急に話し始めるパターンだ!)アセアセ

ダマ「――でね、――」ペチャクチャペチャクチャ

ハレ(助けて、グゥ)

ダマ「そしたら――」ペチャクチャペチャクチャ

ハレ(おーい、グゥさん)

ハレ「おい、グゥ!」

グゥ「なに?」

ハレ「なんで、こう言う時に限って、心を読まないんだよ」

グゥ「ああ、すまん、すまん」

杏子(魔法少女ならテレパシー使えよ…)
371 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:10:16.95 ID:Q2bjmqc00
マミ「ダマさん。お話は後で聞きますから」

ダマ「そうかい?たくさん話したいことが」

マミ「よかったら、家でお話しませんか?紅茶やお菓子もありますので……」

ダマ「私は紅茶には厳しいよ」キッ

マミ「私も多少ですけど――」

ダマ「好きな紅茶ブランドは?」

マミ「――シャンティ、テイラーズオブハロゲイト、ル・パレデテ」ドキドキ

ダマ「いいね、シャンティ」ニコッ

ダマとマミ、双方笑顔のまま固い握手
372 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:12:19.82 ID:Q2bjmqc00
杏子「おい、今の会話理解できたか」ヒソヒソ

さやか「ううん、何かの必殺技かな」ヒソヒソ

まどか「私もちょっと分からないかな。でもル・パレデテは、パパも好きだよ」ヒソヒソ

杏子「おいおい、まどかもあっち側かよ」ヒソヒソ

まどか「パパの作るミルクティー好きだよぉ。テ・デロートっていう種類でね――」ヒソヒソ

杏子「あー、ストップストップ。止めだ止めだ。この話は無し」ヒソヒソ

さやか「そうだよまどか。中学生はリプトンで十分だよ」ヒソヒソ

杏子「おい、さやかも紅茶のブランド知ってんのか」ヒソヒソ

まどか&さやか「えっ?」

杏子「私だけかよーなぁほむら。お前は紅茶詳しくないよな?」

ほむら「……」イライラ
373 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:13:25.44 ID:Q2bjmqc00
ほむら「やっと、話は終わった?私は眠くなったわ」イライラ

ハレ(まぁ、魔女を目の前にして、こんなだもんな)

グゥ「お前の近況はどうでもいい」ビシッ

ほむら「これ以上口を挟まないで。一向に進まないわ。今までのワルプルギスの夜のことを鑑みるに――」

ほむら(ワルプルギスの夜を目の前にこんな雑談をしたの、初めてよ。

   今までの闘いは何だったのよ。なんでこんなのほほんとしてるの。こんなの絶対おかしいわ)イライラ

杏子「“今まで”?おい、そりゃどういう意味だ?」

まどか「あのね、杏子ちゃん。実はほむらちゃんって」

まどか「――」ペラペラペラ

ほむら(まただわ)ショボーン
374 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:14:57.18 ID:Q2bjmqc00
ほむら「……」イライラ

ほむら(私の過去ってこんなにペラペラ話すものだったかしら?)

まどか「――」ペラペラ

ほむら(まどかを守るため、出会いをやり直すためという部分はまだ誰にも話してないけど……)

まどか「――」ウェヒヒ  ペラペラ

ほむら(今聞くと、恥ずかしいわね)

杏子「へえ、魔法少女にはそんな秘密があったんだな。それにほむらすげえな」

杏子「まどかのために」

ほむら「な、なんのことよ」ドキッ

さやか&マミ<ふふっ。

まどか「?」

ほむら「今はそれどころじゃないわ」アセアセ

ほむら(やっと、私が喋れる)

ほむら「ワルプ――」

まどか「杏子ちゃんは、ソウルジェムの話聞いても大丈夫なの?」

ほむら「――」イライラ
375 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:16:38.96 ID:Q2bjmqc00
杏子「まぁ、良い気持ちには絶対ならないけど、さ。過ぎたもんは仕方ねぇだろ。

   割り切らないとな」

まどか「杏子ちゃん」

さやか(二人とも気づいて。向こうの黒髪の女の子がイライラしてる!

    話を早く進めたくてイライラしてる。足元の石ころ蹴ってるよ)

マミ(ダマさんの話を聞いていた私も原因の一つだけど、すごくイライラしているわね。

   早く気づいてあげて。暁美さんが、抉れた地面を更に掘っているわ)

グゥ「テレパシーで伝えればいいんでないの?」ボソッ

さやか&マミ(そうだった!)

ハレ(この二人も、どこか抜けてるよね)

グゥ「人のこと言えんけどな」
376 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:19:18.13 ID:Q2bjmqc00
さやか《まどか、杏子。話したい気持ちがあるのはわかるけど、今はほむらの話を聞いてあげて。

    今にも泣いちゃいそうなぐらいアタフタしてるから》

マミ《鹿目さん、佐倉さん。私の家で、皆でゆっくりお話しましょう。今は暁美さんの言うこと聞いてあげて。

   恐らくだけど、この世界と今までのワルプルギスの夜戦の緊張感が凄くかけ離れ過ぎていると思うの。

   多分、自分でもどうしたらいいか分からなくなってると思うわ》

QB「今のテレパシーは全員に回しておいたよ」

さやか「気がきかねーーー」ザンッ

QB「きゅっぷい!」サシュゥ
377 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:22:09.56 ID:Q2bjmqc00
さやか「ねえ、感情なくても分かるでしょ!こう言うときはほむらには伝えないの!」

マミ「そうよキュゥべえ。あなたデリカシーがないわ」

ダマ「今のはその子猫ちゃんがよくないね」

ほむら「……」グス

さやか「ほら、キュゥべえのせいで、泣いちゃったじゃん!ほむらがあんたのせいで泣いちゃったよ!

    どう責任取るのよ、キュゥべえ」

マミ「今日の、あなたの晩御飯は無しね」

ほむら「……」グスグス、ウエッヒ、グス

杏子「諸悪の根源のキュゥべえとあいつらなんだかんだいって仲いいのな」ヒソヒソ

まどか「だね〜」ヒソヒソ

ほむら(もう帰りたい。何事もなかったかのように寝たい)グス

ハレ(多分今までの世界でも苦労しているんだろうな……)
378 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:22:48.58 ID:Q2bjmqc00
ハレ「まぁまぁ。まずは目の前にいる敵を倒すことを考えようよ」アセアセ

オオオォオオォォォオォォオオオォオオ

ダマ「策はあるのかい?」

グゥ「グゥから提案があるのだがいいかな?」

ほむら「手短に」グスッ ゴシゴシ

グゥ「なぜ、グゥやハレと言葉が通じるか考えたことは?」

さやか「意識してないと英語に聞こえるけどね」

グゥ「そう。こちら側が会話したいという意志がないと通じない」

ハレ(腹の中に居すぎた後遺症か……)

グゥ「ではなぜ、グゥ達以外のジャングルメイツとも会話ができるのだろうか?」

ハレ「?」
379 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:23:20.34 ID:Q2bjmqc00
グゥ「多少強引の解釈であるが……ハレの魔法少女としての能力は皆無」

グゥ「皆無がゆえに、本来ハレが持つ力が能力として扱われてしまったのではないか」

ハレ「つまり?」

グゥ「希望を振り“蒔く”替わりに、ハレは、ハレの特性を周りに振り“蒔い”ていたのでは?」

グゥ「つまり、ハレの持つ“会話ができる能力”を周りの人間に与えていたのだよ」ビシッ
380 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:24:12.08 ID:Q2bjmqc00
グゥ「他にも、ツッコミ」

グゥ「さやかが以前よりツッコミが激しいと考えたことはないか」

まどか「確かに、以前からツッコミは大概だったけど、ハレちゃんとグゥちゃんと会ってから急に増えた気がする」

さやか「――っ」ガーン

さやか「まどかも変わったよね……」ハァ

ほむら<ポンポン

ほむら「影響を受けやすい子なのよ」

グゥ「それもハレの持つ力“ツッコミ”を周りに与えていたのだ」

ほむら「ハタ迷惑な力ね」

ハレ「……ごめんなさい」
381 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:25:22.12 ID:Q2bjmqc00
グゥ「家に住む頂点に逆らわず諂い、奴隷のように働く様は誰も影響は受けなかったが」

グゥ「この、魔法少女の力を持たないことは逆の仮説が成り立つのだ」

グゥ「そう――周りの能力をハレが扱うことも可能なのではないか?」

ハレ「確かに、マミさんの銃は使えたけど……」

マミ「それに、武器と一緒に何かこうエネルギーも一緒に持ってかれる感覚があったわ」

グゥ「まとめるとこうだ。ハレは他人の力を使うことができ、そして――

   自分の力を与えることができる」

ハレ(そうなんだ?)
382 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:26:31.32 ID:Q2bjmqc00
杏子「つまり、皆の魔翌力をハレに集めて、どでかいの一発、ワルプルギスの夜に当てるってことだろ?」

グゥ「左様。察しが宜しいようで」

杏子「それをハレは耐えきれんのか?いやその膨大の魔翌力を私らですらきっと扱えないぞ」

QB「グゥ。君はまさか――」ハッ

グゥ「折角、マリィとクロが魔法少女の服を作ってくれたんだ」

グゥ<オロロロロロロ

ファサ

杏子「おおぉ、すげえ。あの恥ずかしいノートを再現できてる!」

まどか「ひどいよぉ、杏子ちゃん」

杏子「ごめん、ごめん」ハハ

ほむら「まどか、私もそのノート見てみたいのだけれど」

まどか「だめっ」

ハレ「まさか、グゥ――」
383 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:27:06.52 ID:Q2bjmqc00








グゥ「鹿目まどか。一度きりの魔法少女になってみようではないか」

まどか「!!??」







384 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:37:47.80 ID:Q2bjmqc00
まどか「いやいやいや、ちょ、ちょ、ちょっと待って」

まどか「わ、わわわ、私にはむりだよ」アセアセ

マミ「でも、鹿目さんはあのノートを自慢げに見せてたし……」

まどか「マミさんはノリ気なの?」ビックリ

ほむら「過去のまどかは、弓を使っていたわ」

まどか「ほむらちゃんも!?」クルッ

ほむら(いい加減、話を進めたい。いつワルプルギスの夜が動き始めるかわからない)

さやか(まどかの振り返りのポーズ、ジョジョみたい)フフ

まどか「さやかちゃんも笑ってないで」

杏子「ハハハ、満場一致で決まりだな」

まどか「杏子ちゃんまで……」

杏子「私が服を作りたかった理由はな、大切な友達の願いを叶えたかったんだよ」

まどか「んむぅ。それはずるいよぉ」
385 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:38:47.43 ID:Q2bjmqc00
さやか「私たちではワルプルギスの夜は倒せない。でも、まどかなら倒せる」

QB「そうだね」

さやか「魔法少女になったまどかなら。でも――」

ほむら「そんなの私が許さない」キッ

杏子「私は、マリィとクロが作った服を着てほしい」

さやか「こんなのは、ハレ達がいるからこそ出来ること」

さやか「もう一生叶えられないよ、まどか」

さやか「キュゥべえじゃなくて、私達がまどかの願いを叶えてあげるよ」

まどか「でも、うまくいなかったら?」

グゥ「……」サスリサスリ

ハレ&さやか(グゥが腹パンの準備をしてる!)
386 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:39:42.57 ID:Q2bjmqc00
グゥ「……間違ってもいいんじゃないの?」シュシュシュシュシュシュシュシュ

ハレ(シャドーだ!)

マミ(なぜ、シャドーを?)

グゥ「ほら、有名なセリフで――」

さやか「当たって砕けろ!」ニコッ

まどか「――」

まどか「……分かった。私頑張るよ」ウェヒヒ

さやか(よかった。まどかに腹パンはさせない!)ギロ

グゥ「ちぇ」
387 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:40:32.11 ID:Q2bjmqc00
さやか「まどか……弓道やったことあったっけ?」

まどか「ううん」フリフリ

杏子「関係ないさ。やってやろうぜ!」

マミ「ノリノリね」

杏子「まどか。皆が集めた力を放てばいいんだ。大丈夫さ」

杏子「――私らがついてる」

まどか「うん!」

---
--
-

388 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:42:54.10 ID:Q2bjmqc00
杏子「こんな使い方もあったんだな……」

杏子がエレベーターぐらいの大きさの匣を格子で作り、マミのリボンで外から中が見えないようにした。

その中では、まどかが着替え中だ。

グゥ「まるで、どこでもラブホテルだの」ボソッ

ハレ「それ。他に言いようなかったんかい」

マミ「憧れていた合体技なのに……そんな名称絶対嫌」シクシク

杏子「まぁまぁ、新しいの考えればいいだろ」

マミ「ホントッ!?」

杏子「私は嫌だぞ」

マミ「えー」
389 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:45:15.69 ID:Q2bjmqc00
杏子「さやかと一緒にやればいいだろー」

マミ「私は佐倉さんとしたいのよ」

グゥ「……合体か」ボソッ

ハレ「その単語から何を思ったか、言ったら怒るからな」

グゥ「わー中学生の発想ですわーエローエロー」

ビクッ

ハレ「お前の口調にびっくりだよ」
390 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:47:04.72 ID:Q2bjmqc00
まどか<なんだか、恥ずかしいよぉ。

さやか<いいからいいから。早く脱いで。

さやか<ダマさんが頑張っているからさ。早くしないと。

ダマ「あと、五分も持たないよ」

ほむら(ワルプルギスの夜を相手に五分も足止め出来るってどういうこと?)

ほむら(深く考えたらダメかしら……疲れているのかもね、そう私は疲れている。

   たび重なる繰り返しを経た結果ね。現実を直視できないわ)
391 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:50:54.55 ID:Q2bjmqc00
マミ「ねえねえ。弓出せる?」

グゥ「もち」グッ

グゥ<オロロロロロ

ボトッ

マミ「ありがと。ここをこうして」パァア

ポンッ、ポンッ

杏子「弓のはしっこに、花の装飾つけてどうすんだよ」

マミ「いいじゃない。一度きりの魔法少女よ。可愛くしたいじゃない」キャッキャ

杏子「あ、じゃあ、ここをこうして――」ポンッポンッ

マミ「……佐倉さん、そのアイデアすごいいと思うわ。けど、まだ魔法の使い方が雑ね」

ほむら(でも私はどちらを直視すべきなのかしら?

   動けないワルプルギスの夜?

   見えないにしろ、野外で着替えるまどか?

   わいわいとお話している皆?)

ほむら「結論。私はあまり考えない」ボソッ
392 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:52:30.91 ID:Q2bjmqc00
杏子「じゃあ、こうか?」ポンッ

ダマ「わたしは、このデザインの方がいいわね。さっきのは、棘棘しいのよ」

杏子「ダマばーさんのセンスはだめだからなー」

ダマ「あら、言ったわね」

マミ「佐倉さん、年上の方への言葉遣いが――」

ハレ(なんだろう。緊張感がまったくない)

ハレ(魔法少女の集団の中にダマがいるからか?)

ハレ(そんなことより、暁美さんの悟った顔がかわいそうだ)

杏子「そーいや、変身するとき、足から出てくる花を最近出さなくなったな」

マミ「え……ええ。気分よ」アセ
393 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:54:15.33 ID:Q2bjmqc00
さやか<着替え終わりました―

杏子「おっ、じゃあ格子消すぞー」ポンッ

さやか「じゃーん!魔法少女まどか☆だぁーー」バァーーン

まどか「恥ずかしいよォ」カァァァ

ほむら「うん、まどか。いいわよ。すごくいい」パァァァァァァアア

ハレ(この人も大概だな)

まどか「派手すぎない?」

杏子「自分で考えたんだろ?」

マミ「似合ってるわよ」
394 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:56:12.91 ID:Q2bjmqc00
マミ「鹿目さん、弓を撃つときの姿勢を教えるわ」チョイチョイ

まどか「あ、はい」トコトコ

さやか「ねえ、ほむら。多分、マミさんは弓撃てないと思うんだ」ヒソヒソ

ほむら「なぜ?」

さやか「胸に当たる」ヒソヒソ

ほむら「それを私に言うのね」イラッ

ハレ「さやかちゃんその言い方は良くないよ」

ほむら「それはどういう意味で?」ギロッ

ハレ(あれー)

グゥ「もう女心を理解したものだと思ったんだがなぁ」

395 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:58:58.42 ID:Q2bjmqc00
杏子「そうだ、さっき聞かなかったけど、さやかは何度か魔女になった過去があるんだろ?」

杏子「どんな魔女だったんだ?」

ほむら「マカロニ?パインアメ?ボビン?ああ――車輪だったかしら」

さやか「なに、その魔女。本当に私?」ガーン

ほむら「ええ、二度と見たくもないわ」

さやか「ハレーほむらちゃんがいじめるよ」

ハレ「今のは違うと思うよ」
396 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 21:59:27.15 ID:Q2bjmqc00

グゥ「話



   が



   長



   い。



   飽



   き



   た」
397 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 22:00:39.24 ID:Q2bjmqc00
ハレ(ぶっちゃけすぎだろ)

ダマ「まだ準備できないのかい?年頃の女の子は話が長いねぇ。私がその年の頃なんかね……」ブツブツ

ハレ「あ、はーいはい!始めよっか」

ハレ(佐倉さんはきっとここに来るまで、ダマの話を聞いてたんだよな?)

ハレ(苦行?)

グゥ「よしハレに力を集めよう」

グゥ「ちゃっちゃっと始めよう」テキパキ

ハレ「おおぉ、そうだな」

ハレ(こいつ、もう飽きてきたな)
398 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 22:02:21.90 ID:Q2bjmqc00
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ダマを含む魔法少女達は手を繋ぎ、円を作った。

円の中央にはまどか。まどかはハレと向かい合って立っている。

パァァァアアアアアア

ハレ(皆から暖かい力が流れ込んでくるのが分かる。

  これの力を、矢を持つまどかちゃんに与えるように……)

ハレ(みんなで手をつないでいる光景に異様なのが一人いるけど、

  それを突っ込んだら駄目なんだろうな)

ハレ(何ババアと手をつないで円になってるの?って言いたくなる。

  すごい一体感で、皆一生懸命力を注ぎこんでくれるけど、

  髪の毛が視界に入るたびに、ツッコミをしたくなる)

ハレ(そして円から外れているQBも地味に可哀想だ)
399 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 22:04:05.31 ID:Q2bjmqc00
オオォオオオォォオォォォォォオオオオォオオ

ワルプルギスの夜<ギギギギギギ

ダマ「そろそろ歯車も動きそうだね……」

杏子「まどかでかいのを頼むよ」

さやか「まどか頑張れ!」

グゥ「皆も応援しとるよ」

グゥ<まどまど。頑張れ!

グゥ<鹿目さん、ファイト!

まどか「――わかった」

QB「膨大な因果が集まるまどかなら放つことは可能だろうね」

QB「僕としては契約してほしかったんだけど」ハァ

マミ「魔法少女体験コース。最終項目ね」

まどか(すごい暖かい――)

ハレ「みんなの力。全部まどかちゃんに行ったよ」ハァハァ

まどか「ありがとうハレちゃん。グゥちゃんも魔法少女にしてくれてありがとう」
400 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 22:07:22.01 ID:Q2bjmqc00
ダマ「あんたならできるよ。強く暖かくて包まれるような光」

マミ「魔法少女になった記念パーティをしなくちゃね」ウフフ

ほむら「まどか、頑張って」

杏子「一度きりの魔法少女だ。ぶちかましなよ」

さやか「まどかならできる。私はいつも見てきたら――」

さやか「いっけええまどか!!!」

まどか「いくよっ!」キリキリキリ

バシュューーン!!!!!!!!

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401 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 22:10:47.34 ID:Q2bjmqc00
鹿目まどかは契約することなくワルプルギスの夜を撃破してしまった。

それの一助をしたハレとグゥは、実は男だったこと、契約などしていなかったことにより、

魔法少女の運命の歯車から抜け出した。
 
ジャングルメイツ達はグゥが飲み込むことで、ジャングルに帰還した。

ポクテもピヨも同様に(巴マミの冷凍庫にはポクテ数体分保存されているが)

数日後。

まどか「ハレちゃんとグゥちゃん達行っちゃったね……」

ほむら「そうね……ポクテに遭うこともない。安心できるわ」

まどか「あの二人のおかげで、マミさんと杏子ちゃんは仲直りできたんだよ」

ほむら「それには感謝しましょうか……」

まどか(マミさんと杏子ちゃんだけじゃなくね)

まどか(ドタバタしたけど……またいつか会えないかなー)
402 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 22:13:15.65 ID:Q2bjmqc00
まどかの鞄<ウネウネ

まどか「あ、ヤバッ」サッ

まどか(隠れてポクちゃん)ガサガサ

ほむら「まどか。何を隠したの。言いなさい。正直に言いなさい。私に正直に言いなさい。

    何もしない。私は何もしない。だから答えて」

まどか「ウェヒヒ。なんでもないよ〜」

ほむら「あなた、どんな影響を受けてしまったの?今までのまどかに戻って」

まどか「あ、さやかちゃーん!」ブンブン

ほむら「ま、まどかぁ……」シュン…

ほむら(ハレ、グゥ。感謝はしている。けれど、あなたたちを私は絶対許さない――覚えてなさい!)ギギギ

ほむら「……何よ、何見てるのよ」ジー

ポクテ「……」

ほむら「はやく、まどかの元へ行きなさい。撃つわよ」

ポクテ≪――まどかに手を出したら、許さないからな≫ボソッ

ほむら「――!!」
403 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 22:15:51.92 ID:Q2bjmqc00
ポクテ<テクテク

まどか<あ、ポクちゃん。いつの間に!勝手に出たら駄目だよ!メッ。

ほむら(き、気のせいよね)ドキドキ

さやか「おっはよー、二人とも……あり、どうしたの?」

ほむら「気にしないでいいわ」

さやか「聞いてよ、聞いてよ。昨日部屋にゴキブリが出てきてさ!三匹も!」

ほむら「さやかの部屋は散かっているもの、当然だわ」ファサ

さやか「私のせいでもあるけどさー。家族が居る家の中じゃ、魔法少女に変身できないからね。

    こう、ゴキジェットを構えて――」

さやか「ティロ・フィナーレ〜〜〜って」ハハハ

まどか「ウェヒヒ。さやかちゃん、後ろ後ろ」ユビサシ

ほむら「ご愁傷さま。上条君には伝えておくわ」

さやか「えっ……杏子と……マ――」クルッ

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404 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 22:17:11.74 ID:Q2bjmqc00
ハレ「さやかちゃん達はうまくやっているかな」

グゥ「希望から絶望の相転移と言うではないか。たとえ絶望しても希望に変えられる力、

   そして変えてくれる仲間がいるから大丈夫だろう」

ハレ「そうだよね、きっと」

ハレの頬<ジンジン

ハレ「いてて」

母親のビンタによる腫れをエネルギーに変えられたらどんなに楽だろうか。そう考えるハレなのであった。

グゥ「大丈夫か?腫れはいつ引くんかの?」

ハレ「母さんの怒りを煽ったのはお前だけどな」

もしソウルジェムを連載当初から持っていたら、とっくのとうに魔女化していたのではないかとも考えるハレなのであった。



魔法少女になって欲しいんだ!」ハレ「んーグゥか?」        完

405 :お疲れ・頑張れ受験生 :2012/01/14(土) 22:20:01.59 ID:Q2bjmqc00
こんなに長くなるとは思いませんでした。
青髪はツッコミ兼不幸。で始めたこのお話ですが、同時にまどかが契約せずに魔法少女になる話がかけたので満足な部分はあります。
でも課題として、
・書き溜めてから定期的に進めること
・話の分かりやすさ、面白さ、ギャグ
・文章表現
など盛りだくさんです。ギャグは出来るだけ二次創作で出てないようなものを目指したんですが……無理な話でした。

この拙いssを読んでくれてありがとうございました!!
(今度書く予告とかもしてもいいんでしょうか?)

406 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/01/14(土) 23:23:46.31 ID:pe5TOX/Uo
完結乙
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/01/14(土) 23:45:15.00 ID:g+6ycqRAO
乙乙

懐かしく楽しく読ませて貰ってたよ
どうもありがとう!!
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/15(日) 00:52:06.12 ID:FR/K/EEIO
>>1乙!!!!!
久々にハレグゥ読み返したくなったわww

自分勝手なことを言えば、ワルプルギス倒した後にダマ含めたメンバーでのお茶会の様子とかみたかったなって。

いやしかし本当に面白かった!
ありがとう!!
409 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/15(日) 01:04:47.14 ID:BtcbeVlyo

やっぱグゥは最高だわwwwwwwwwww
410 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/15(日) 08:28:53.33 ID:hdQIUDnIO
おつカレー
面白かったよ
411 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/15(日) 12:02:45.30 ID:Zf0mgiQDO
乙!
412 :1です :2012/01/15(日) 18:26:23.89 ID:mdbYWQJz0
>>408
最初は書こうかと思ったんですが、
・マリィとハレがであう・クロがいないことに杏子が気づく・帰り方の話・ポクテ回収・別れの時のセリフなど、
盛りだくさんな展開になってしまうので書くのをやめました。
なにより、ほむらちゃんがいじられるもしくは黙ってしまう可能性が高いので……ごめんなさい

まどかSSで次に書こうと思っているのは、
さやか「マミさんって紅茶と……絵本も好きなんですね」
さやか「早乙女先生に『巨乳大好き』って言わせたい」
ほむら「結晶時間」
まどか「サイボーグ?」009「魔法少女?」
のどれかだと思います。
そのどれかを見かけた時は、またコメントしてくれたら嬉しいです。凄い励みになりました!


413 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/01/15(日) 18:56:49.93 ID:cpHp2pMAO
乙!!面白かった!
巨乳大好きって魔王か!楽しみなんだ!
414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/19(木) 03:18:57.47 ID:ZAH/8hKIO

面白かった
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/01/19(木) 11:34:14.87 ID:1NKXhhrf0
乙!
まどかSSとしてもクロスものとしてもコメディとしても最高だった!
特に>>398の辺りとか爆笑でした。

それにしても皆の力をまどかに→契約せずにワルプルちゃんを倒すというアイディアに脱帽。
伏線も完璧だったし、すげえという感嘆詞しか出てこないぐらいにすげえです。
416 :1です [sage]:2012/01/24(火) 00:35:42.42 ID:n/BRCSCl0
ニコイチの最終回にハレが出てたよ。ヤングガンガンをチェックしてみてね!

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