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紬「ウィンタージャーニー」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) :2011/12/01(木) 17:54:44.03 ID:bOT81uNDO
代理立て
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 17:56:41.10 ID:TF8fCUyZo


木の葉が枯れ落ち、凍える季節の中に暖かな彩を演出する商店街

行き交う人々をあざ笑うかのような風が吹く


ビュュウウウウ


「・・・っ!」


温もりを求め身を竦ませながら歩く二人


「さ、寒いわねっ」ブルブル

「は、はいっ」

「・・・けほっ」

「だ、大丈夫ですか・・・むぎ先輩?」


不安な表情の瞳に彼女は答える


紬「大丈夫よ、あずさちゃん」

梓「・・・」ホッ
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 17:57:29.95 ID:TF8fCUyZo

紬「もう大丈夫だから、心配しないでね」

梓「は、はい・・・」

まだ不安が拭えない顔を冬の冷たい風が吹き飛ばす

ビュュウウウ

紬「・・・っ!」

梓「さ、寒いです!」

紬「がちがち」ブルブル

梓「そこまで寒いんですか?」

紬「お店を出る前にお冷を一気飲みしたの」

梓「どうしてそんなことを・・・」

紬「喉の渇きを潤す為よ」キラン

梓「・・・温かいお茶の方がよかったのでは?」

紬「あずさちゃん、ごめんね」

梓「な、なんで謝るんですか」

紬「たくさん心配かけたものね」

梓「ま、まぁ、いいじゃないですか。心配していたというより・・・勇気付けられていたんですから
  それより、みなさんが来る前にはやく準備しましょう!」


厳しくも暖かい時間の中に―――


紬「・・・うん!」


―――二人はいた


4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 17:58:28.81 ID:TF8fCUyZo

―――――梓の部屋


紬「お邪魔しま〜す」

梓「どうぞ〜」

紬「おぉ〜、ここがあずさちゃんの皇室なのね」

梓「皇室は日本に一つしかないですよ。さ、座ってください」

紬「あっ、キーボード!」

梓「あー、一応そのぅ・・・」

紬「うふふ、弾いていいかしら」

梓「体温めないんですか? コタツに入ってください」

紬「そうね。卒業写真は無いの?」

梓「中学校のです・・・よね?」

紬「もちろん」キラン

梓「・・・無いです。押入れの奥深くで眠ってます」

紬「小学校のは?」

梓「同様です」

紬「そこの押入れね」キラン

梓「違います。どうぞ、座ってください」

紬「了解よ」

梓「少し落ち着いてくださいね」

紬「うふふ、唯ちゃんも同じ行動するわね」

梓「・・・うわ、想像つく」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 17:59:05.10 ID:TF8fCUyZo

紬「・・・あら?」

梓「どうかしたんですか?」

紬「温かくない・・・」

梓「点けてすぐには無理です。徐々に温まるんです」

紬「そ、そうなのね」

梓「そうですね、向こうにはコタツがありませんから」

紬「あら?」

梓「今度は何ですか?」

紬「あれって・・・」

梓「・・・? あ、はい。そういうことです」

紬「・・・」ジー

梓「まさか、同類だとか思ってないですよね」

紬「お、思ってないわよ?」

梓「目が泳いでますよ。・・・いいですけど」

紬「今は?」

梓「純に預かってもらってます。しばらくしたら来るんじゃないですかね」

紬「いい事思いついちゃった」

梓「?」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:00:08.29 ID:TF8fCUyZo

――・・・


紬「みんな遅いのね・・・」

梓「退屈ですよね、テレビでもつけましょうか?」

紬「ううん。それよりお話をしましょう」ニコニコ

梓「・・・はい。なにか飲み物用意しますけど」

紬「いいのよ。揃ってからにしましょう」

梓「・・・そうですか」

紬「あずさちゃんがみんなに連絡をしてくれたのよね・・・?」

梓「そうです。みなさんが揃う機会ってあまりないですから」

紬「も、もしかして・・・みんな日にちを間違えたんじゃ・・・」ゴクリ

梓「今日大晦日ですよ? いくらなんでも」

ピンポーン

紬「・・・よし」モゾモゾ

梓「どうしてコタツの中に隠れるんですか・・・って、熱いですよ!?」

紬「大丈夫よ」モゾモゾ

梓「・・・あ、誰か来たんだった」スッ

ヒョコ

紬「スイッチオフにしてください」

梓「・・・」ポチッ

紬「・・・内緒ね」モゾモゾ

梓「テンション高いのかな・・・」

スタスタ
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:01:13.33 ID:TF8fCUyZo

ピンポーン

「あーずにゃーん!」

梓「うわ、玄関先で名を呼んでる!」

「あーそーぼー!」

ガチャ

梓「やめてください!」

「うぉおおお! あずにゃああん!」ダキッ

梓「うっ!」

「久しぶり〜」スリスリスリスリ

梓「・・・はぁ、いい加減にそういうの・・・」

「どういうの?」

梓「いえ、なんでも。さ、入ってください」

「邪魔するよぉー!」

梓「こっちもテンション高いんですね」

「ん?」

梓「ふふ、なんでもないです」

「ぬぉ、キーボード!」

梓「うんうん。まったく同じで安心します」

「あずにゃんの卒業写真がみたいな」

梓「無いです。座ってください・・・飲み物何がいいですか?」

「むぎちゃんの紅茶をくださいな」

梓「・・・それだと私が動けないじゃないですか」

「そろそろ来るんでしょ? 待ってようよ、それよりおこた〜!」ササッ

梓「あ・・・」

「ふんふふん〜♪ あったかあったか・・・くないよ?」

梓「スイッチが入ってないんです・・・。節電してるんで・・・」

「おこたの意味無いよ!?」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:02:06.98 ID:TF8fCUyZo

モゾモゾ

「そういえばむぎちゃんは・・・ぬっ!?」

梓「・・・」

「中にネコにゃんがいるのかな?」ペラッ

紬「みゃ〜」

「おぅ・・・むぎちゃん・・・」

梓「む、むぎ先輩がネコの声を・・・」

「びっくりしたよ・・・」

紬「うふふ。唯ちゃん秋以来ね」

唯「・・・うん」

梓「・・・」

紬「・・・唯ちゃん?」

唯「秋からそんなに時間経ってないけど・・・っ」グスッ

梓「・・・!」

紬「うん・・・」

唯「その前の時間が長かったよ・・・っ」

紬「・・・うん。ありがとう、唯ちゃん」

唯「あ、違うんだよ! えっと、久しぶりにむぎちゃんの紅茶が飲めるな・・・って・・・」

紬「分かったわ!」フンス!

梓「台所自由に使っていいですから」

紬「ありがと〜」シャランラ

唯「・・・えへへ、嬉しいね」

梓「・・・」

9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:03:56.80 ID:TF8fCUyZo

――・・・


唯「ふぃ〜・・・」マッタリ

梓「ふにゃ〜」ノンビリ

紬「このあと雪が降るらしいわ」

唯「積もったら雪合戦しようか」

梓「頑張ってください。見てますから」

唯「一緒にやろうよ」

梓「遠慮します。ですから、そういうのは」

唯「ガーン」

梓「それ口にしたら格好悪いですよ」

紬「一緒にはしゃぎましょう?」

梓「そうですね。やりましょう」

唯「」ガーン

ピンポーン

唯「おや、誰か来たよ」

紬「誰かしら、予想しましょう」

梓「え・・・放置ですか・・・」

唯「アイドルの突撃訪問! 今回は中野あずにゃんの家に参りました!」

梓「どうしてアイドルが一般人の名を知っているんですか!」

唯「打ち合わせしたんだよ」

梓「突撃じゃないじゃないですか」

ピンポーン

紬「こんばんは、お昼のニュースです」

梓「こんばんはって言いましたよ」

紬「今回は中野さん宅の前から読み上げます」

梓「その放送がニュースになりますよ」

紬「先日未明、木星を襲撃した隕石の群れですが」

梓「隕石の群れってなんですか」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:04:44.33 ID:TF8fCUyZo

ピンポーン

梓「あ、はーい!」

唯「待って!」ガシッ

梓「な、なんですか?」

唯「危険な香りがするよ」

紬「そうよ。この匂い・・・」クンクン

唯「ラベンダー・・・」

紬「ハーバル・・・」

梓「意見が割れましたね。って、どっちも癒しじゃないですか」

ピンポン ピンポン ピンポン ピンポン ピンポン ピンポン ピンポン ピンポン ピンポン

紬唯「「 りっちゃんだ 」」

梓「・・・」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:06:01.26 ID:TF8fCUyZo

律「はやく開けろよな」プンスカ

梓「・・・はい」

律「なにしてたんだよー?」

梓「えっと・・・。特には・・・」

律「? なんだ、まだ誰も来てないのか・・・お、こったつ〜♪」

梓「・・・」

律「はぁー、寒さで凍えた体を暖めることができねえな〜。なんでだよ!?」

梓「それが・・・その・・・。・・・テンション高いですね」

律「梓、さっきから変だぞ・・・? なんだ、スイッチオフじゃねえか」ポチ

梓「あ!」

「きゃっ!」

「あつっ!」

律「え、えぇ?」ペラ

紬「みゃ、みゃ〜」

唯「りっちゃん! スイッチオフにして!」

律「いや、出て来いって・・・」

梓「・・・」

紬「りっちゃ〜ん」

律「むぎ・・・」

紬「お久しぶりね〜」ニコ

律「う・・・うん・・・っ」

紬「うふふ、ありがとう」

律「もうお礼は聞いたからいいんだよ!」

紬「足りないわ〜」

律「っ・・・!」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:06:43.22 ID:TF8fCUyZo

唯「あずにゃん・・・」

梓「・・・」シーン

唯「あれ?」

梓「・・・なんですか?」

唯「わたしたちも秋以来久しぶりの再会なんだよ?」

梓「そうですけど・・・。憂に会ってるから、そんな感覚は・・・」

唯「感動なんてないんだね・・・ひっく・・・」シクシク

梓「今年も残り8時間ですね〜」

唯「話題を変えちゃだめだよっ!」

紬「りっちゃん、世界中の写真をとってこなかったの?」

律「ん? あぁ、想い出のフィルムは無限ですからね」キリ

梓「意味が分かりませんよ、それにパクリじゃないですか」

律「ばれたか」ウシシ

唯「誰が言ってたの?」

紬「うふふ」

律「あとは、澪か・・・?」

梓「いえ、もっと来ると思いますけど・・・どうですかね。みなさん忙しそうですから」

紬「そうね〜・・・。あ、りっちゃんも紅茶飲むかしら」

律「うん。頼む」

紬「はいは〜い」

唯「・・・」

梓「・・・」

律「・・・やべえ、嬉しい」

13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:07:40.10 ID:TF8fCUyZo

――・・・


律「ほっ」

唯「りっちゃんから幸せの溜息がこぼれました」

梓「ふふ・・・」マッタリ

紬「・・・あ、見て」スッ

唯「おぉ、雪ですな・・・」

紬「・・・妖精みたいね」

律「よせやいよせやい」テレテレ

唯「・・・」ズズーッ

梓「・・・」

紬「・・・こ、こほん」

律「このノータッチっぷりも久しぶりだな」ズズーッ

ピンポーン

梓「あ・・・」

律「みんな戦闘配置につけっ!」

唯紬「「 おー! 」」

14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:08:49.35 ID:TF8fCUyZo

ガチャ

「久しぶりだな、梓」

梓「はい、お久しぶりです。どうぞ中へ」

「うん。少し迷ってしまったよ」

梓「道が入り組んでますからね」

「あれ、誰も来てないのか・・・」

梓「・・・寒かったでしょうから、こたつに入ってください」

「・・・うん」

梓「・・・」

「あ、キーボード」

梓「一緒ですね」

「・・・うん」

梓「・・・」

「さて、コタツのスイッチ入れようかなー」

シーン

「えい」ポチッ

シーン

「ふむ」

梓「さすがですね・・・」

「コタツじゃないとなると、ベランダかな。鍵かけとこう」カチャリ

唯「うぉーい!」ドンドン

紬「み、澪ちゃん!」ドンドン

澪「あれ、むぎと唯だけ・・・?」カチャリ

ガラッ

唯「びっくりしたよー!」

紬「胸がキュッってなったわ・・・」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:09:17.15 ID:TF8fCUyZo

澪「・・・っ・・・むぎっ」ダキッ

紬「み、澪ちゃん!?」

澪「久しぶりだなっ!」

ギュウウ

紬「・・・うん」

唯「わたしも〜」ダキッ

梓「・・・」

紬「・・・あら」チラッ

梓「い、いえ・・・私はいいです・・・」

澪「〜っ!」

ギュウウウウ

唯「・・・っ」グスッ

紬「あ、あの・・・。中に入りましょう?りっちゃんが・・・」

律「あづーーーーーーッ!!!!!!」

梓「限界でしたね」

澪「やっぱりそこにいたか」グスッ

16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:10:10.78 ID:TF8fCUyZo

――・・・

澪「ほっとする」

唯「澪ちゃんの口から幸せの言葉がこぼれました」

澪「むぎの紅茶を飲むと・・・思い出して、幸せな気分になるな」

紬「ありがとう〜」

律「・・・」ノンビリ

梓「・・・」マッタリ

紬「外みて、降り積もりそうよ」

澪「私は見飽きたけどな」ズズーッ

律「上流階級か!」

澪「ただの雪だぞ」

pipipipipipipi

梓「あ、・・・すいません」

テッテッテ

紬「みんな、鍋でいいわよね?」

唯「そうだね、いいよ〜」

律「鍋か・・・いいな!」

澪「問題ないよ」

紬「食べたいものあるかしら?」

唯「むぎちゃんと一緒に鍋を囲むだけで十分です」

澪「・・・うん」

紬「あらあら」ウフフ

律「雑炊がいいな」

澪「雑炊か・・・いいかも・・・」

紬「ご飯ね、ちょっとひとっ走りしてくるわね」

澪「あ、私も行くよ」

紬「いいのよ。ゆっくりしてて〜」

テッテッテ
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:10:49.46 ID:TF8fCUyZo

律「・・・変わらないな」

唯「そうだね」

澪「卒業して5年経っているのに・・・な」

梓「・・・唯さん、鍋の下準備手伝ってくれませんか?」

唯「任せな!」キラン

律「私も手伝うぜ!」

澪「そうだな、私も手伝うよ。一人は嫌だ」

律「澪も変わってねえなー」

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:12:16.16 ID:TF8fCUyZo

――・・・


梓「遅いですね・・・」

唯「そうだね、どうしたんだろう」

律「もうすることないのか?」

梓「はい。あとはむぎ先輩が戻ってからにしましょう」

澪「今年もあと7時間か・・・」

梓「・・・私、探してきます」

唯「気をつけるんだよ〜」

梓「はーい」

バタン

澪「梓はむぎのこと、まだ先輩付けで呼んでいるんだな」

唯「むぎちゃんとあずにゃんの時間は止まっていたから・・・って」

律「そっか・・・5年止まっていたんだな」

澪「秋から動き出したけど・・・」

唯「・・・その間の空白はすぐには埋まらないね」

律「そうだな・・・。しかし、今年は節目の年だったな〜」

唯「そうだね。HTT再結成したし。むぎちゃんが帰ってきたし!」

澪「・・・むぎの声も戻ったし、・・・な」

律「・・・うん」

唯「・・・それが一番大きいね」

澪「・・・良かった」

ガチャ

唯「あれ?」

律「もう戻ってきたのか?」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:13:04.44 ID:TF8fCUyZo

澪「梓・・・それは・・・?」

梓「・・・」

「みゃ〜」

唯律澪「「「 ネコ・・・? 」」」

梓「この仔が・・・」

唯「迷子かな・・・。おいで〜」

「みゃ〜」

テッテッテ

澪「くふっ、可愛い・・・」

律「エジプトでさ、猫が異様に祀られてんの、城を落とすときにさ」

唯「おぉ〜、可愛いですな」ナデナデ

「みゃみゃ〜」ゴロゴロ

律「まぁ、いいや。なんか上品なネコだな」

梓「澪さん・・・これ」

澪「むぎがさっき着ていた服・・・なんで?!」

梓「ドアのすぐそばにあったんです・・・」

澪「え・・・」

唯「まさか、ね」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:13:36.15 ID:TF8fCUyZo

律「いやいや、まてまて、むぎに電話だ」

梓「は、はい」ピッピッピ

trrrrrrr

pipiipipipipi

律「その服から聞こえるぞ・・・」

梓「・・・むぎ先輩失礼しますね」ゴソゴソ

仔猫「みゃっ」

唯「ん?」

梓「うわ・・・ここにあった・・・」

律「・・・」

澪「・・・」サァー

梓「じ、事件に巻き込まれたんじゃ・・・」

唯「むぎちゃん」

仔猫「みゃ」

唯「そ、そんなまさか!」

律「ネコと遊んでんじゃねえ、一大事だぞ」

澪「あわわわわ」

唯「落ち着いてみんな! このネコちゃんむぎちゃんだよ!」

梓澪律「「「 え? 」」」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:14:34.44 ID:TF8fCUyZo

唯「むぎちゃんですか?」

仔猫「みゃっ」

唯「ほらっ!」

律「そんなのたまたま返事しただけだろ・・・!」

唯「あなたはあずにゃんですか?」

仔猫「・・・」

律「私は澪ですよね?」

仔猫「・・・」

澪「私が澪です」

仔猫「みゃ」

梓「おぉ・・・!」

唯「ほら!」

律「なにがあったんだよ!?」

仔猫「みゃ〜?」

律「答えられるわけないよな、どうしよう・・・」

澪「しょうがないな」ダキッ

仔猫「みゃ〜」ゴロゴロ

澪「くふっ・・・可愛いすぎる・・・」

梓「・・・」

唯「はい! はいっ!!」

梓「そんな手を伸ばさなくてもいいですよ、聞こえてますから」

唯「ネムちゃんを我が家に連れて行きたいです!」

律「ネムってなんだよ」

唯「ネコのむぎちゃゃん、ネムちゃん」

梓「勝手に名前つけないで下さい」

律「・・・勝手に?」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:15:36.50 ID:TF8fCUyZo

澪「いや、私が連れて行く!」

唯「じゃあじゃんけんだね」

澪「よ、よし」メラメラ

仔猫「みゃ・・・」スリスリ

梓「黙ってみていようか・・・」ナデナデ

仔猫「・・・」ゴロゴロ

唯「じゃーんけん」

澪「ぽい!」

チョキ

グー

パー

澪唯「「 ん? 」」

紬「みゃ〜」

澪唯「「 あれっ!? 」」

紬「うふふ」

律「やっぱり」

梓「・・・こんなとこですね」

仔猫「みゃ〜」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:17:03.38 ID:TF8fCUyZo

澪「・・・騙されたっ!」

唯「むぎちゃん、もう一回ネコの姿に!」

梓「唯さんは気づいていないですね」ナデナデ

仔猫「みゃ」

唯「あり?」

律「でもさ、名前に反応したじゃん?」

紬「名前がそうなのよね」

梓「は、はい。こむぎと名付けたんです」

澪「こむぎ・・・。え・・・?」

梓「律さんも言っていましたけど、出会ったときにむぎ先輩のような上品な雰囲気を感じたんです」

紬「まぁ」ポッ

梓「河川敷で出会ったんですけど、妙に懐かれてしまいまして」

澪「運命だな」

梓「こむぎって呼んだら返事して、気に入ったみたいなので、そのまま飼う事に・・・」

こむぎ「みゃ〜」ゴロゴロ

唯「へぇ〜」ニヤリ

梓「・・・なんですか」

唯「いえいえ。今までどこにいたの、こむぎちゃんは」

梓「純に預かっててもらっていたんです。実家に帰ってきてますから」

澪「こむぎか・・・、なんか・・・変な感じだな」

律「・・・うん」

こむぎ「みゃ〜」スリスリ

梓「ちょっと降りて、ここ座ってて」

こむぎ「みゃっ」

紬「おりこうさんね〜」

澪「わざわざ着替えてまで・・・って、なんで着替えを持ってるんだ?」

紬「今日泊まるの〜」

澪「・・・そうか、その手があったか」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:17:57.78 ID:TF8fCUyZo

梓「狭いですけど、よかったら泊まっていってください」

唯「そのつもりですよ」フフフ

澪「・・・そうさせてもらうよ」

律「純はまだ来ないのか?」

梓「遅れてくるそうです。先にこむぎを渡しに・・・むぎ先輩が受け取りに行ったんですね」

律「そうか。やけに計画的だな」

紬「こむぎちゃんのお家を見つけて、企んだのよ」

唯「すっかり騙されちゃったよ」

澪「・・・」

律「・・・あれ、雑炊は・・・?」

紬「あ・・・」ウッカリ

澪「一緒に買いに行こうか」

紬「ありがとう〜」

唯「行ってらっしゃ〜い」

紬「行ってきま〜す」

ガチャ

バタン

梓「唯さん、憂は・・・?」

唯「あとで来るよ〜。御節作ってたよ〜。あったかあったかだよ〜」ヌクヌク

こむぎ「みゃ〜」

律「今年もあと6時間か・・・」

25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:19:25.40 ID:TF8fCUyZo

――・・・


紬「ただいま〜」

澪「ただいま」

唯「おっかえり〜」

律「外は寒かったろう? さ、かき氷あるから食べなさい」

澪「寒いんだよ!」バシッ

律「いて・・・。どっちが?」

澪「心身共にだ」

律「さいですか・・・」

梓「全然変わりませんね・・・この雰囲気・・・」

唯「そぉ〜? 変わったよ〜」ヌクヌク

紬「あずさちゃんのアパートにみんなが集まっているのよね、変わったわ」

こむぎ「」スヤスヤ

梓「・・・そうですね」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:20:43.57 ID:TF8fCUyZo

澪「これ、カキ氷じゃなくて雪をお椀に乗せただけじゃないか」

律「立派なカキ氷だろ?」

澪「食べるなよ? 空気中の汚れが付着しているんだから」

律「え・・・。あ、うん」

澪「食べたな・・・」

唯「シロップつけてもダメなの?」

梓「シロップで汚れは落ちませんよ」

唯「ですよね〜」ヌクヌク

こむぎ「」スヤスヤ

律「唯とこむぎが並んでいると温かい雰囲気になるな、梓、みかんを並べてみたい」

梓「みかんですか・・・。たしか・・・」

澪「あるんだ・・・」

梓「冷凍庫にもありますけど、どっちを食べますか?」

唯「冷凍みかん?」

梓「はい。凍らせておきました」

澪「あ、食べたい」

唯「ふふふ、お主も悪よのぅ」

紬「ふふふ、そうですよぅ」

律「認めただけかよ」

澪「ふふふ、私は悪くないぞぅ」

唯「・・・」

紬「・・・こ、こほん」

澪「ち、違うんだ・・・今のは・・・違うんだ・・・」

律「後悔してやんの」

梓「ふふ」

紬「うふふ、やっぱり変わってないわね」ニコニコ
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:22:08.38 ID:TF8fCUyZo

――・・・


澪「あと5時間だな・・・」

律「純とか待たなくていいから食べようぜ」

梓「そうですね」

ピンポーン

紬「はいは〜い」

梓「ちょっ、待ってください!」

澪「我が家気分だな」

唯「」スヤスヤ

こむぎ「」スヤスヤ

ガチャ

「鯛持って来たよー・・・紬先輩〜!」

紬「わざわざ持って来てくれたのね〜」

「さっきも会いましたけど・・・っ!」

梓「・・・」

紬「純ちゃん?」

純「秋に会って以来ですけど・・・やっぱり嬉しい・・・です」

紬「ありがとう」

純「あ、あずさぁー・・・」

梓「な、なに?」

純「よかったなぁー」ボロボロ

梓「・・・うん」

紬「うふふ・・・雪が積もってるわよ、純ちゃん」ナデナデ

純「・・・うぅっ・・・よかった」グスッ

律「玄関で泣いてんじゃねえよー」

純「あっ! ・・・律先輩っ!」

律「おひさー♪」

純「どこへ行ってたんですかー!?」

律「世界だ世界」

純「それは知ってますよ!」

梓「入って。寒いから」

純「・・・うん」

紬「うふふ」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:23:21.43 ID:TF8fCUyZo


純「澪さんの隣に失礼します」

澪「どうぞ。純も久しぶりだな」

純「はい、2年ぶりです。今札幌にいるんですよね」

澪「うん、といっても小樽よりだけどな。今の季節はスノボをやってるから楽しいよ」

純「行きたい!」

澪「おいでおいで」

律「あれ、私には先輩付けのままなのか?」

純「5年間会ってませんでしたから・・・」

律「あ、そうだっけ? ・・・あはは」

純「・・・」

梓「純は律さんの事心配してましたよ」

純「言わなくていいよ。繰り返す、言わなくていいよ」

律「へぇ・・・。なんて?」

梓「今どこにいるの? 病気とか怪我してないよね? 心細くないのかな?」

純「こむぎ〜」ヒョイ

こむぎ「・・・みゃ?」

純「おまえのご主人様は意地悪ですねぇ〜」ナデナデ

こむぎ「みゃ〜」

澪「仲がいいんだな・・・」

純「何度か預かってますから」ナデナデ

こむぎ「・・・」ゴロゴロ
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:24:58.13 ID:TF8fCUyZo

紬「純ちゃん、お茶どうぞ」

純「ありがとうございます! 暖まる〜」

紬「唯ちゃん横座るね」

唯「」スヤスヤ

律「そうか、心配していてくれたのか。そんじゃこれやるよ」

純「なんですか、これ?」

紬「あら、ピリ・レイスの地図ね」

律「お、詳しいな、むぎ」

純「?」

梓「南極の地図だよ。オーパーツ」

純「あー、オーバーテクノロジーですかー」

律「意外と知ってんのな」

純「へぇ・・・こういうヤツなんだぁ・・・いらないなぁ・・・」

律「こら、今は氷で被さっているけどな、それでも大陸の細部まで書かれているという貴重な地図なんだぞ」

純「南極にも行ったんですか?」

律「行ってないけどな」

純「・・・相変わらずですね」

紬「うふふ」

純「どうして私にこれを?」

律「実はそれ私自身のために買ったヤツなんだ」

純「?」

梓「・・・」

澪「梓が、純のはないのかって・・・聞いたんだ」

純「どうしてですか・・・?」

澪「さっき梓が言ったでしょ、律を心配していたって」

律「うむ、その礼である。・・・が、いらないんなら返せ」

純「せっかくだからいただきますね」

律「価値が分からないだろ!」

純「あはは、今価値が上がりましたから、私が持っててもいいじゃないですか」

律「なんだよそれは・・・ったく」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:25:43.73 ID:TF8fCUyZo

唯「」スヤスヤ

こむぎ「・・・」ゴロゴロ

ピンポーン

紬「はいは〜い」

テッテッテ

梓「・・・」

こむぎ「」ウトウト

澪「純、こむぎを貸しくれないか」

純「どうぞ」

こむぎ「みゃ・・・?」

澪「起こしてごめんな」ナデナデ

こむぎ「・・・」クァ

梓「また寝不足になるね」

31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:27:00.66 ID:TF8fCUyZo


紬「いらっしゃ〜い」

「むぎ・・・」

「紬さん・・・」

紬「和ちゃんも憂ちゃんも秋以来ね、さ、入って〜」

和「・・・えぇ」

憂「つ、紬さん・・・本当に・・・よかった・・・っ」

紬「うふふ、ありがとう」

憂「い、いえ・・・っ」グスッ

和「・・・良かったわ」

紬「・・・うん」

梓「どうぞー」

憂「お邪魔します・・・っ」グスッ

和「唯は先に来ているはずだけど・・・?」

紬「コタツで寝てるわ」

和「・・・そう。待ちきれなかったみたいだから」

紬「うん。私も同じよ」

憂「あれ、お姉ちゃん・・・どこ?」

梓「また隠れたんですか・・・・・・」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:28:56.42 ID:TF8fCUyZo

律「和久しぶり〜」

和「・・・律!? あなたどうして帰ってこなかったのよ!」

律「え、あ・・・すいません」

和「連絡くらいしなさいよ!」

律「・・・・・・はい」

澪「正座だ」

律「あ、はい」

和「帰ってこない、連絡よこさない、足取りつかめない」

律「・・・はい」

純「うんうん」

唯「りっちゃん、叱られてますな」ヒョコ

憂「・・・」

和「クラスのみんなも心配していたのよ! 律は大丈夫かって!」

律「・・・はい。ごめんなさい」

「まぁまぁ、落ち着いて和ちゃん」

和「・・・もぅ」

律「・・・」ションボリ
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:30:02.64 ID:TF8fCUyZo

梓「さわ子先生いつの間に・・・」

さわ子「せまいわね・・・」

紬「さわちゃん、頭に雪が・・・」パッパッ

さわ子「ありがと。ご飯はまだ?」

紬「そろそろ準備しましょうか」

梓「ですね」

さわ子「唯ちゃんはまだ来てないのね」

憂「そこに・・・」

唯「あれ、どうして分かったの?」ヒョコ

純「さっき声を出したじゃないですか」

唯「ちぇっ、和ちゃんを驚かそうと思ったのに」

律「はい、驚きました・・・」

澪「自由気ままに旅してきたんだから、しょうがないな」

和「・・・明後日みんなに合わせるからね」

律「ご勘弁してくださいませ」ペコリ

唯「同窓会だよ? りっちゃん行かないの?」

澪「そうか、残念だ」

律「行かせていただきます」
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:30:59.89 ID:TF8fCUyZo

さわ子「外凄い雪だったわね。今は落ち着いているけど」

憂「積もってましたね」

和「・・・」

紬「公園が近くにあったわ」キラン

梓「あれ、ごはんは・・・」

唯「運動した後に食べようよ」

憂「今年もあと4時間ですね・・・急ぎましょう」

和「乗り気ね」

純「こむぎ置いてて平気かな?」

梓「・・・うん。1時間も遊ばないでしょ」

澪「残りたいけど行きたい」ナデナデ

こむぎ「」スヤスヤ

35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:32:44.29 ID:TF8fCUyZo


律「ふっふっふ、和に先ほどのお返しをしてやる」ギュッギュ

澪「いや、悪いのはおまえだ」

律「仕返しではない、お返しだ。のしを乗せてしっかりと」

ボスッ

律「うっ!」

和「みんながどれだけ心配していたか、分かってないのね」

律「ありがとよっ!」シュッ

和「・・・!」バシッ

律「なんで弾けられるんだよ!?」

さわ子「うぅ〜、寒い寒〜い」

純「動けば暖まりますよ」ギュッギュ

さわ子「動くまでの気力がねぇ・・・」ブルブル

唯「さわちゃんめっ」シュッ

さわ子「・・・」サッ

唯「避けたよっ!?」

さわ子「甘いわよ、唯ちゃん」ブルブル

澪「寒さで体が動かないはずなのに・・・」

シュッ

澪「・・・」サッ

律「なにぃ!?」

澪「北海道で生活しているって言っただろ」

律「なるほど、日常茶飯事か」

澪「あっ後ろ!」

律「え?」クルッ

澪「えいっ」シュッ

律「なにもふぶっ」ボスッ

澪「世界を歩いて何をしていたんだ?」

律「くっ!」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:33:59.68 ID:TF8fCUyZo

憂「結構積もりましたね」

紬「そうね〜」

梓「よいしょっ、よいしょっ」

純「木の枝もってきたよ〜」

憂「ありがと〜」

紬「あずさちゃん、そっち持って」

梓「はい。いきますよ、せーっの」

紬梓「「 フンス! 」」

純「その気合は力抜けそうなんだけど」

憂「首の部分を接着」ペタペタ

梓「腕の枝を取り付ければ」

紬「雪だるまさん完成ね」

梓「・・・」

唯「おぉ、雪さんだ」

シュッ

ポキッ

紬「あ!」

純「雪さんの腕が折れた・・・」

梓「誰ですか!」

和「・・・あ、ごめんね」

梓「しょうがないですね・・・」

紬「和ちゃん!」シュッ

和「おっと」サッ

さわ子「ふぶっ」ボスッ

律「・・・」

澪「・・・」

シーン

紬「雪さんがやりました」

さわ子「見てたわよ!」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:34:51.01 ID:TF8fCUyZo

梓「仇を取ろうとしていたはずなのに・・・」

憂「罪をなすりつけたね・・・」

純「さて、どうなることか」

さわ子「む〜ぎ〜ちゃ〜ん」ゴゴゴ

紬「」ササッ

梓純「「 雪さんを盾にした! 」」

唯「助太刀いたす!」

さわ子「ふふふ」

紬「唯ちゃんずるいっ」

唯「ふっふっふー」

律「私もこっちな」

紬「そんなっ」

澪「むぎに対抗してみようかな」

紬「澪ちゃんまでっ」

梓「私はずっとここですから!」

憂「よぉーし」

純「いい試合になりそうです」

紬「みんな」ウルウル

和「私は見守っているわね」

律「和の一投が原因なのに!?」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:36:08.62 ID:TF8fCUyZo

さわ子「そりゃっ」シュッ

紬「危ない」ササッ

ボスッ

紬「ふぅ、雪さんが盾になってくれて助かるわ」

澪「その為につくったのか・・・?」

唯「うい〜っ!」シュッ

ボスッ

憂「あいたっ」

唯「ご、ごめんね」オロオロ

梓「隙だらけですよっ」シュッ

唯「甘いよあずにゃんっ」ボスッ

和「唯、退場」

唯「えぇー!?」

「へぇ、当たったら退場なんだ」

「どっちに付こうかな〜」

和「姫子に風子・・・来てたのね」

姫子「梓のアパートに行ったけど誰も居なかったからさ」

風子「電話かけても誰もでん・・・でなかったから」

姫子「え?」

風子「ううん。なんでもない」

シュシュッ

姫子風子「「 ふぶっ 」」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:37:10.20 ID:TF8fCUyZo

律梓「「 ・・・よし 」」グッ

和「風子、姫子退場」

姫子「・・・律にやられたのかな」

風子「まだ参加すらしてないのに・・・」

シュッ

澪「雪さんが邪魔だな」サッ

純「さすが澪さん!」キラキラ

律「攻撃しておいて感激するなっ!」シュッ

紬「雪さんバリアー」

ボスッ

律「あの娘ずりぃ!!」

さわ子「りっちゃん、特攻してあの壁を打ち破るのよ」

律「この人こえぇ!!」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:38:25.83 ID:TF8fCUyZo

憂「よいしょっよいしょっ」ギュッギュ

梓「弾もらうよ」

憂「はいはい」

純「そりゃー!」シュッ

さわ子「・・・っ!」サッ

唯「あずにゃーん、先に戻ってていいかなー?」

梓「あ、はい! 鍵を渡しますから」

律「・・・命取りだぜ」シュッ

紬「あずさちゃん!」

梓「はい」サッ

唯「ほぶっ」

梓「鍵です」

風子「うん、先に行ってるね」

姫子「私は見てるよ」

律「避けられた!」

さわ子「まずはむぎちゃんからね・・・」

澪「・・・はい」

紬「ふふ、雪さんを攻略しない限り私は無傷よ」キラン
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:40:06.72 ID:TF8fCUyZo

憂「弾数は十分でしょうか?」

純「である」

憂「では、攻撃に入ります」

梓「せこいですよ! 律さん!」

律「ここは戦場だって5年前にも」

梓「それっ」シュッ

律「あっぶね!」サッ

シュッ

ボスッ

律「ぶふっ」

和「律、退場」

純「やったー、梓!」スッ

梓「ナイス、純!」スッ

パァン

律「2連弾かよー」シクシク

さわ子「油断なんかしてるから」

澪「あぶないせんせー!」

ボスッ

澪「あ・・・っ!」

和「澪、退場」

さわ子「澪ちゃんまで・・・くっ」

紬「大将を守るとは・・・敵ながら天晴れよ、澪ちゃん・・・」

澪「突き飛ばすつもりだったんだけどな」

律「なるほど」

さわ子「聞き捨てならないわね・・・」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:41:05.22 ID:TF8fCUyZo

梓「残るは・・・」

憂「私たち4人と・・・」

純「さわ子先生の一人・・・」

さわ子「・・・」

ビュウウウウ

律「うぅ、さみぃ!」

姫子「動かないと寒いね」

澪「・・・」

和「澪は平気なのね」

澪「一応慣れているから」

さわ子「・・・ふっ、教え子に攻撃するなんて、教師として恥ずかしいわ」

梓「さわ子先生・・・」

憂「・・・私たちも、先生に敵意を向けるなんて」

純「・・・向けてたのかい」

紬「待って、みんな!」

律「いやいや、そんな性質じゃねえだろ」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:42:02.06 ID:TF8fCUyZo

さわ子「かかったわね!」

シュッ シュッ シュッ シュッ

紬「」ササッ

梓「っ!」ボスッ

憂「うっ」ボスッ

純「まぁ、なんとなく気付いてました」ボスッ

和「梓、憂、純、退場」

澪「それじゃどうして」

純「多勢に無勢かな、と・・・」

梓「手が冷たい〜」ヒリヒリ

憂「うん〜」ヒリヒリ

姫子「二人ともそんな感じだね」

さわ子「ふふ・・・」ジリ

紬「・・・どんと来いです」ジー

さわ子「雪さんから出てきなさいよ」ジリ

紬「えいっ」シュッ

さわ子「こんな攻撃じゃ当たらないわ」サッ

紬「むー・・・」ジー
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:42:57.03 ID:TF8fCUyZo

さわ子「行くわよッ!」

ザクザクザクッ

紬「忍者の如し!」

律「はやっ!!」

さわ子「どりゃぁああ!」ドスッ

グラーリ

ボサッ

紬「ゆ、雪さんが・・・!」

梓憂純「「「 雪さーん!!! 」」」

澪「ちょっと切なくなってきた」

和「三人の悲しい叫びね」

姫子「思い入れあったんだねぇ」

律「さてさて」

さわ子「もう後がないわよ」ジリ

紬「・・・そうですね」

さわ子「その演技は私が使ったから効果薄いわよ」

紬「・・・いいんです。私の負けです」

さわ子「そう・・・。それなら」ギュッギュ

紬「う・・・!」

さわ子「むぎちゃんのケーキは頂いたわー!」

律「なんの話だ」
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:44:03.38 ID:TF8fCUyZo

梓「ふっかーつ!」

澪「むぎに手出しはさせない!」

純「そうです!」

憂「便乗して復活します」

和「そうね」

さわ子「えっ!?」

姫子「梓、澪、純、憂、和、入場」

さわ子「ありなの!?」

紬「さわちゃんバリアー」ササッ

さわ子「ちょっと!?」

律「むぎは隠れたぞ、撃てー!」

梓「えいっ」シュッ

澪「それっ」シュッ

純「そいやっ」シュッ

憂「えーい」シュッ

和「・・・っ」シュッ

ボスボスボスボスボスッ

さわ子「くっ」

紬「助かりました」

さわ子「良かったわ」

紬「え・・・?」

さわ子「声が戻って・・・」ナデナデ

紬「あずさちゃんのおかげです・・・」

46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:45:10.35 ID:TF8fCUyZo

梓「・・・」

律「さーみぃー、帰ろうぜー」

和「そうね、唯と風子にまかせっきりだし」

澪「風邪ひいちゃいそうだ」ブルブル

姫子「こんな時間に雪合戦なんて・・・」

律「参戦できなくて残念ですな」

姫子「そうだね・・・。律、久しぶり」

律「あ、あぁ・・・。普通かよ」

姫子「結構懐かしい気分だよ」

律「お、おぅ・・・」

澪「照れてる」

紬「あずさちゃーん」

梓「な、なんですかー?」

紬「おいでー」

梓「?」

ザクザクザクッ

澪「まだ何かするのかな?」

憂「あ!」

純「おしくらまんじゅう?」

姫子「さわちゃん先生まで・・・参戦しとこうっと」

和「ふふ、さわ子先生が倒されたわ」

純「あははっ」

憂「こんどは紬さんが倒れました。私もっ」

澪「楽しそうだ」

律「私らはさすがになぁ、和・・・いないし」

47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:46:03.82 ID:TF8fCUyZo

紬「ただいま〜」ホカホカ

律「あっちぃ〜」ホカホカ

梓「銭湯に行けばよかったですかね」ホカホカ

澪「それもよかったな」ホカホカ

唯「どうしてホカホカしてるの?」

風子「暖かそう・・・」

姫子「ちょっとね」ホカホカ

和「・・・悪いわね、準備させちゃって」ホカホカ

憂「あ、手伝うよ」ホカホカ

純「お腹すいた〜」ホカホカ

唯「な、なにがあったのさ?」

風子「・・・」

紬「みんなでおしくらまんじゅうしてたの〜」キラキラ

唯「えー・・・」

風子「私に黙って、そんな楽しそうなことっ!」バンッ

梓「机叩いても時間は戻りませんよ」

風子「うぅ、痛い・・・」ヒリヒリ

こむぎ「みゃ〜」

純「今年もあとあと3時間かぁ・・・」

48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:47:43.09 ID:TF8fCUyZo


紬「それでは、いただきま〜す」

「「 いただきまーす 」」

律「ほー、うめえ」モグモグ

澪「おいしい」モグモグ

さわ子「懐かしいわね」

紬「はい、学園祭前はよくしてましたね」

梓「・・・っ!」

憂「学園祭かぁ・・・」

律「なっつかしいな」

澪「うん。青春真っ只中だったな」

唯「食べ終わったらもう一回公園行こうね」

和「もう無理よ。体力的にも時間的にもね」モグモグ

唯「・・・」ガッカリ

こむぎ「みゃー」

純「はいはい、こっちだよ」

こむぎ「みゃっ」

純「よーく、お食べ」

こむぎ「みゃ〜」ハグハグ

紬「仲良しさんね」

純「ご主人様より仲がいいんじゃないですかね」チラッ

梓「良かったね」モグモグ

純「貫禄っ!」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:48:40.48 ID:TF8fCUyZo

姫子「・・・」モグモグ

風子「口数が少ないね、どうしたの?」

姫子「うん。懐かしいはずなのに、ね。時間が戻ってないような気がして」

律「なにいってんだ?」

唯「哲学だよ」モグモグ

姫子「5年前のあの時間から、そのままこの時間にワープしてきた感じ」モグモグ

紬「分かる、分かる」

梓「そうですね・・・。むぎ先輩が居て、律さん、澪さん、唯さんが揃ったんです」

風子「そうだね。だからそう感じるんだね」

紬「・・・そうなの」

さわ子「・・・」モグモグ

姫子「律・・・」

律「ん?」モグモグ

姫子「みんな心配してたよ」

律「はい。明後日謝罪いたします」

風子「もぐもぐ」

50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:50:23.82 ID:TF8fCUyZo


律「ふぃ〜、お腹いっぱいだ」

紬「もぐもぐ」

律「しかし狭いな」

梓「11人で鍋を囲んでいますからね」

風子「りっちゃん、輪から外れていいよ」

律「外れていいよって、寂しいこと言うなよ。意地悪だな」

唯「うまうま」モグモグ

澪「律はもういいのか?」

律「いや、年越し蕎麦用に空きを作るんだ」

純「雑炊はいいんですか?」

律「・・・あ」

澪「むぎと米を買いに行ったんだ。律のリクエストに答えてな」

律「食べますよ。えぇ、食べますとも」

風子「無理しなくていいんだよ?」

律「食べさせてくれ、変な優しさをみせないでくれ」

梓「意地悪ですね」

風子「そんなことないよ、ね?」

こむぎ「みゃ〜」

風子「うんうん」

律「はいはい」

風子「む、りっちゃん変わってないね」

律「風子もな」
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:51:01.52 ID:TF8fCUyZo

紬「りっちゃん、食細くなった?」

澪「・・・」

律「いんや、まぁ、秋に帰ってきてからは量が減った感じだけど。ちゃんと食べてるよん」

紬「・・・うん」

さわ子「どうだったのよ、世界は」

律「すっげえ、広かったぁー」ゴロン

梓「食べてすぐに横にならないでください」

律「梓のそれもいい感じだ・・・懐かしい〜」

姫子「そのまま寝たら雑炊も蕎麦も食べられなくなるよ」

律「寝やしないって、ゴロゴロしてんのさー。安らぎの場って大切なんだよ」

唯「おぉ、重みがあるよ」

律「ふぃ〜」

こむぎ「みゃー」

律「お、一緒に寝るか?」

こむぎ「みゃ〜」

律「愛いやつめ」ナデナデ

憂「?」
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:53:21.90 ID:TF8fCUyZo

純「鯛はどうですか?」

紬「おいしいわ」キラキラ

純「嬉しいです。今日という日はめで鯛ですからね!」

梓「純が釣ってきたの? 料理したの?」

純「・・・」

紬「あ、あずさちゃん・・・」

純「釣ってきたと言ったらどうする!」

梓「う・・・」

純「ふんっ」

和「釣ってないでしょ」

純「・・・はい」

梓「ふんっ」

澪「うん、おいしいよ。鯛の刺身」

純「おいしいですよね、めで鯛です」

和「二度言ったわよ・・・」
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:54:04.29 ID:TF8fCUyZo

紬「うんうん。おいしいわ憂ちゃん」

憂「えへへ」

梓「沖縄でも料理してるんだよね」

憂「うん。魚料理が多いかな、煮物、刺身、漬物」

さわ子「へぇ・・・。一度行ってみたいわぁ、南の島」

唯「是非泊まっていってよ!」

さわ子「そうね。お邪魔させてもらうわ」

澪「いい所だったな、律」

律「・・・んー」

さわ子「沖縄で再結成したのよね」

唯「いえ〜す」

澪「寝るなよ?」

律「・・・んー」

こむぎ「みゃー」ペシペシ

律「ん? なんだよ」

こむぎ「みゃっ!」

梓「起きろって言ってます」

律「そだな。寝てはもったいない。さんきゅーです、こむぎ」

こむぎ「みゃ〜」
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:55:03.09 ID:TF8fCUyZo

紬「唯ちゃんは色々なところへ行ってるのよね」

唯「うん。沖縄の名所はほとんど周ったからね、新しい場所を探している最中だよ」

梓「唯さん、その周った箇所の記録取ったりしてますか?」

唯「してるよ〜」

律「え・・・?」

和「律はしてないのね」

律「・・・」

澪「律も記憶として残せばいいのに」

姫子「へぇー、唯の記憶かぁ・・・読んでみたい」

唯「そ、そう?」

さわ子「私も読んでみたいわ」

梓「その企画練ってみませんか?」

純「まてまて、それはこっちでやってみましょう。ね、和先輩?」

和「面白そうね」

唯「ん?」

風子「澪ちゃんは北海道の記録って・・・」

澪「う、うん・・・あるけど」

律「どうせメルヘンチックだって」

紬「読んでみたいわ!」

澪「わ、分かった・・・今度な」
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:55:54.28 ID:TF8fCUyZo

こむぎ「みゃ〜」

梓「どうしたの?」

こむぎ「みゃー」

梓「えっと・・・」

憂「どうしたの?」

梓「この時間は甘えてくるから・・・、膝の上に乗せてるんだけど・・・」

唯「おいで!」ポンポン

和「・・・」ポンポン

律「来い」ポンポン

さわ子「鍋の中、なくなってきたわよ」

憂「雑炊にしましょうか」

紬「そうね〜」

こむぎ「みゃ」スリスリ

純「せっかく色んな人がいるのに・・・わざわざ私なのか」

こむぎ「・・・」ゴロゴロ

澪「信頼されてるな」

純「慣れてるだけです。みんな優しいから大丈夫だよ、甘えてきな」

こむぎ「みゃー!」

純「ふふ、わが子を千尋の谷に突き落とすのさ」

こむぎ「・・・」

律「そのうち嫌われそうだな」

こむぎ「みゃ」

紬「ごめんね、ちょっと準備をしてくるから」

こむぎ「・・・」
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:56:32.94 ID:TF8fCUyZo

和「なんだかんだで、あと2時間ね」

唯「ほんとだよ、はやいね〜」

梓「どうします? 一緒に蕎麦も出しましょうか」

澪「そうだな、時間を置いたら忘れそうだ・・・。お願いね」

憂「はーい」

律「至れり尽くせりだな・・・。お?」

こむぎ「・・・」

律「よしよし、横になってるから膝の上は無理だけど」

澪「体を起こせよ」

律「こっちで寝ていいぞ」ポンポン

こむぎ「・・・」

律「お気に召さないご様子」

57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:57:03.23 ID:TF8fCUyZo

姫子「また行こうかなって考えてるんだ」

澪「うん、待ってるよ」

姫子「楽しかったからね・・・って、こっちに来たの?」

こむぎ「みゃ・・・」

姫子「どうぞご自由に。でさ、前とは違ったルートを走りたいから」

風子「こっちおいで」

こむぎ「みゃー」

風子「みんな自分の事で精一杯なんだよ」ナデナデ

こむぎ「・・・」

風子「あれ、居心地悪そう・・・」

律「はは、動物には分かるんだよ。本能だ本能」

風子「いつも遊んでいるのに・・・」

こむぎ「・・・みゃ」

風子「あ・・・」

こむぎ「みゃー」

澪「そうだな、今度は道北を・・・ん?」

こむぎ「・・・」

澪「・・・」

唯「心で会話してるんだね」

姫子「ネコの言葉分かるの?」

律「あ・・・」

姫子「分かるの!?」

律「いや・・・。なんでも」

風子「びっくりした」
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:57:43.82 ID:TF8fCUyZo

紬「おまたせしました〜」

梓「律さん、蕎麦がいいですか?」

律「両方いただきます!」

梓「はい、どうぞ」

律「さーんきゅ」

純「わぉ、おいしそう」

さわ子「雪合戦してよかったわね。お腹に余裕があるわ」

澪「うんうん」

こむぎ「みゃー」

梓「あ、あれ? 遠慮してるの?」

こむぎ「・・・」

梓「・・・珍しい」

律「うめえ・・・。日本の文化万歳・・・」

さわ子「やっぱり生まれ故郷が一番よね」

律「うんうん」

紬「うふふ」
59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:58:14.26 ID:TF8fCUyZo

梓「おいで」

こむぎ「みゃ」

梓「いつもは誰にでも甘えるのに・・・」ナデナデ

こむぎ「みゃ〜」ゴロゴロ

紬「そうなの?」

梓「はい。ですよね、風子さん」

風子「うん。人見知りはしない方だよね」

純「ネコにしては珍しく、社交的な仔です」

紬「ご主人様に似たのね」

梓「そうかな・・・?」

こむぎ「」ウトウト

和「ふふ」

憂「・・・」ニコニコ

梓「なんですか?」

唯「むぎちゃんとあずにゃんみたいだね〜」

紬「うふふ」

梓「こむぎが私・・・?」

風子「いえす」

純「うんうん」

姫子「なるほど」

律「ちげえねえ」

澪「・・・なるほどな」

さわ子「もぐもぐ」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 18:59:08.18 ID:TF8fCUyZo

――・・・


梓「あと一時間で今年も終わりですね」

紬「・・・うん」

梓「それなのに・・・」

律「」スヤスヤ

澪「」スヤスヤ

唯「」スヤスヤ

さわ子「」スヤスヤ

風子「」スヤスヤ

和「みんな忙しいのよ」

憂「後片付け終わったよ〜」

梓「ありがとう、憂、純」

純「いえいえ・・・って、みなさん寝てますね」

憂「さわ子先生が持ってきたケーキ、明日にしようか」

梓「そうだね」

こむぎ「」スヤスヤ

紬「・・・こむぎちゃんも疲れたのね」ナデナデ

梓「・・・」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/01(木) 18:59:12.10 ID:yZ3cn37SO
風雨来記のSSの続編だな
ムギの声が戻って良かった
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:01:07.25 ID:TF8fCUyZo

姫子「初日の出見に行くの?」

梓「天気予報では晴れと出ていましたけど・・・」

紬「まだ曇ってるみたいね」

梓「あ・・・外・・・」

憂「降ってきた・・・」

純「・・・」

姫子「無理かな・・・」

梓「むぎ先輩はどうしたいですか?」

紬「みんなと一緒に居たいわ」

梓「・・・そうですか」

唯「」スヤスヤ

さわ子「」スヤスヤ

和「なんだか・・・眠くなってきたわ・・・」

憂「」スヤスヤ

純「憂も寝てる・・・」

姫子「・・・」
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:01:39.44 ID:TF8fCUyZo

梓「曲かけていいですか?」

紬「いいけど、どうしたの?」

梓「この時間にピッタリな曲があるんです」

姫子「ふーん・・・」

純「・・・ジャズ?」

梓「ううん。これ」

純「Schroeder-headz・・・。なるほど」

姫子「いいね」

梓「知ってましたか」

紬「・・・聞きたい」

梓「では・・・」

ウィーン

梓「NEWDAYSという曲です」

ttp://www.youtube.com/watch?v=JgkROiwnNIU

〜♪
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:03:02.60 ID:TF8fCUyZo

紬「キーボード・・・」

梓「はい。曲調が好きなんです」

純「うん・・・、ピッタリだ・・・」

姫子「梓、泊まっていっていい?」

梓「というか、帰るつもりだったんですか?」

姫子「風子も帰るつもりだったんだよ」

風子「」スヤスヤ

梓「狭いですからね」

姫子「ううん。放課後ティータイムで水入らずってね」

紬「うふふ」

梓「なんですか、それは」

姫子「起こして帰るつもりだったけどさ、この曲聴いてたら・・・ずっと居たくなった」

梓「はい、居てください」

姫子「ありがと」

梓「なんでお礼を言うんですか・・・いつもしてるのに」

姫子「ただ、なんとなくね」

紬「うん・・・」

梓「そうですか」

純「」ウトウト

和「・・・」

梓「・・・」

純「・・・はっ!」

姫子「・・・いいね、ちょっとリズムが速いけど」

紬「うん。年の瀬には合わないけど」

和「この時間には合っているわね」

律「・・・」

澪「・・・」

紬「あら・・・?」

澪「終わったな」

律「もう一回だ、梓」

梓「起こしてしまいましたか?」ピッ

〜♪
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:04:22.51 ID:TF8fCUyZo

澪「ベースの音に起こされたな」

律「・・・」

梓「音、もう少し小さくしますね」

紬「この曲って最後少し寂しくなるのね・・・」

梓「私が最初に受けた印象と同じです」

律「それで、曲の最初に戻ると・・・」

澪「また、新しく生まれ変わる感覚・・・かな」

紬「・・・うん」

梓「・・・」

姫子「・・・やっぱり時間は動いていたんだなって感じる」

紬「・・・うん」

律「こうやって一つの曲をみんなでじっくり聴くなんて、高校生の頃はやらなかったもんな」

澪「・・・そうだな」

純「・・・なんか、いいですね」

和「そうね・・・」

唯「」スヤスヤ

憂「」スヤスヤ

こむぎ「」スヤスヤ

さわ子「・・・」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:04:56.73 ID:TF8fCUyZo

紬「外・・・雪が凄くなってきたわ」

澪「ほんとだ・・・」

姫子「・・・帰らなくて正解だったね」

梓「そうですね」

風子「どうせ泊まるんなら持ってくればよかったね」

紬「なにを・・・?」

風子「お・さ・け」

梓「またですか」

風子「最近は控えてるよ」

梓「そうですか」

風子「あ、信じてない」

律「そんなに好きなのかよ」

風子「うん。みんなでお酒を交わす、あの雰囲気がたまらなく好き」

姫子「むぎ、どうする?」

紬「明後日にしましょうか」

澪「風子、残念だったな」

風子「うん、残念。むぎさんとゆっくり飲みたかったな」

紬「そうね〜」

和「明後日ゆっくり飲むつもりは無いわけね」

風子「だって、久しぶりにクラス全員揃うんだよ」

梓「うわ・・・。気合入ってる」

紬「うふふ」
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:05:36.74 ID:TF8fCUyZo

律「梓も明後日、参加するのか?」

梓「・・・やっぱり・・・ダメですよね」

風子「今まで参加してたのに・・・?」

姫子「今更遠慮するの?」

梓「・・・」

律「なんていうか、風子と姫子と仲がいいっていうか、繋がってるっていうか」

姫子「・・・」

風子「りっちゃんは居なかったから分からないよね」

和「そうね。梓が中心になってクラスとむぎを繋いでいたのよ」

律「へぇー・・・」

梓「律さんがそういう役を押し付けたんですけど」

律「そうだっけ?」

澪「明後日が楽しみだな」

紬「うん〜♪」

純「終わった・・・」

澪「もう一回だ」

梓「聞き飽きませんか?」ピッ

〜♪
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:06:57.77 ID:TF8fCUyZo

風子「私は起きたばっかりだから、平気〜」

紬「ふぅちゃん、酔ってる?」

風子「雰囲気に酔ってるのかな」

律「なんだよそれ」

澪「あはは」

姫子「こんな風子初めて見た。・・・ね、梓」

梓「はい」

さわ子「それならもう出しちゃっていいんじゃない?」

梓「それならってなんですか。ダメですよ」

さわ子「ちぇっ」

紬「唯ちゃんと憂ちゃんは強いの?」

梓「うー・・・ん・・・」

和「そういえば、そんな姿見たこと無いわね」

紬「和ちゃんが見たことないなんて・・・」

風子「憂ちゃんは一口だったね」

律「え、一口でダウン?」

梓「はい。口にして、一気に顔が赤くなって・・・突っ伏してしまうんです」

憂「」スヤスヤ

純「へぇ・・・」

唯「体中の細胞が『やめとけー!』って止めるのよ」

さわ子「・・・それはそれでいいわね」フフフ
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:07:46.28 ID:TF8fCUyZo

澪「ロックで飲ませたんじゃ・・・」

梓「いえ、ちゃんと割ってです」

澪「そ、そうか・・・」

紬「澪ちゃんは?」

澪「日本酒なら飲むかな。ビールはちょっと無理」

唯「通ですな」

律「そうか? 通ならウォッカだろ」

姫子「通とは違う気がする」

さわ子「日本酒舐めるんじゃないわよ」

律「え、怒ったの・・・?」

さわ子「日本酒のどこが悪いのよ」

律「え、酔ってるの・・・?」

風子「泡盛おいしかったね」

梓「はい」

唯「おいしかったね〜」

紬「唯ちゃんが泡盛?」

唯「そうだよ。クースだよ」

姫子「お土産に一緒に飲んだっけ」

風子「私は現地で。ね?」

唯「ね!」

こむぎ「」スヤスヤ

紬「そうなの」ナデナデ

唯「でもふぅちゃんほど飲めないよ」

梓「それが普通なんですよ」

風子「私が普通じゃないと・・・」

律「そう言ったな」

純「律さんはウォッカを飲むんですか?」

律「いや、すまん。通ぶったけど、アレはまだ無理」

さわ子「なによ、えらそうにしてたのに」

澪「そうだぞ」

律「だから、すまんって謝ったじゃん」シクシク

唯「あ、終わった・・・。あずにゃん」

梓「いいですけど、むぎ先輩はまだ聴きますか?」

紬「おっけ〜」ニコニコ

梓「了解です」ピッ

〜♪
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:08:46.76 ID:TF8fCUyZo

紬「和ちゃん・・・?」

和「なに?」

紬「しずかだから・・・」

和「色々とね、考えていたの」

唯「どうしたの〜?」

和「私も冒険してみようかなって・・・」

姫子「冒険・・・」

純「休みとって旅行にでも行きましょうか。私も合わせますから」

風子「いいなぁ」

紬「純ちゃんと和ちゃんは一緒の仕事場だったわね」ナデナデ

こむぎ「」スヤスヤ

和「えぇ・・・」

純「和先輩が担当する人がベストセラー作家なんですよ」

紬「まぁ・・・!」

和「受け継ぐ?」

純「え?」

唯「・・・」

憂「・・・」

姫子「和・・・?」

和「純ならその人とも交流あるし、他の誰よりもうまくやっていけるわ」

純「・・・」

紬「の、和ちゃん・・・?」

律「どうしたんだよ、いきなり」

澪「・・・うん」

和「ここで集まって、みんなとこの曲を聴いて・・・」

唯「悟ったんだね」

和「そういう事ね」
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:09:58.21 ID:TF8fCUyZo

さわ子「冒険って、なにをするのよ」

和「これといってやりたい事があるわけじゃないんですけど」

純「・・・」

梓「だから、冒険ですよね」

紬「そうね、探していくからそう呼ぶのね」

和「決めた、純」

純「先輩と呼べる人がいなくなるじゃないですか・・・」

和「ごめんね。でも、私も探してみたいのよ」

純「・・・」

和「今年度まではいるつもりよ」

純「・・・後悔しないでくださいよ・・・?」

和「ふふ、そうね」

純「・・・」

和「・・・」

憂「沖縄に来る?」

和「・・・あ」

唯「・・・」

律「あ・・・って・・・?」

和「ストンって落ちたわ」

風子「・・・冒険終わり?」

姫子「随分はやいね・・・」

和「最南端にでも行ってみようかしら」

唯「いいねぇ〜」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:10:31.48 ID:TF8fCUyZo

梓「唯さんのとこに行くと思ってました」

和「そうね。唯がいるから沖縄なのかもね」

唯「めんそ〜れ〜」

律「ここ、沖縄じゃねえし」

純「あははっ」

和「ふふっ」

唯「気持ち的にだよ〜」

憂「沖縄にはね、ゆいまーるって言葉があるの」

澪「知ってる。ゆいは結ぶ。まーるは丸。人と人を丸で結ぶって意味だよな」

律「ほぉー」

さわ子「詳しい話をまとめると、一人に課せられた大きな仕事をこなすには限界があるから、
    みんなで手を貸しながら順にやっていこうという意味合いね。これは本州にもある習慣よ」

唯「・・・」

律「・・・」

さわ子「なによ・・・。先生みたいだ、とか言いなさいよ」

唯「だって・・・」

律「怒るだろ」

さわ子「当然でしょ」

澪「構ってほしいのかな・・・」

憂「私も和さんと一緒に冒険していこうかなって」

和「・・・そう」

紬「いいわね〜」ニコニコ

梓「・・・そうですね」

憂「梓ちゃん、もう一回聴きたいな」

梓「・・・分かった。これで最後だね」ピッ

〜♪
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:11:06.00 ID:TF8fCUyZo

律「最後かよ」

梓「もういい時間ですよ」

風子「あ、30分前だ」

さわ子「カウントはあの時計でしましょ」

紬「そうですね、では、29分30秒前!」

澪「29分29」

律「29分28秒前!」

純「29分27秒め!」

風子「噛んだ!」

純「早口にしないとちゃんと言えないんですよ」

澪「私言えてなかった・・・」

紬「せめて5分前からにしない?」

律「言い出したの誰!?」
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:12:24.35 ID:TF8fCUyZo

こむぎ「〜!」ノビノビ

紬「あら、起こしちゃったわね」

こむぎ「みゃー」

梓「ベッドで寝る?」

こむぎ「みゃ〜」

梓「・・・うん」

紬「なんと?」

梓「まだここにいると」

唯「普通に会話してるね・・・」

姫子「・・・ふぁ」

律「・・・ふぁ」

和「」スヤスヤ

憂「あ・・・寝ちゃった・・・」

梓「毛布持ってくる」

スタスタ

紬「和ちゃんも疲れているのね・・・」

純「昨日まで仕事でしたから、今日急いでここに向かったはずです」

さわ子「仕事に疲れてるの?」

純「いえ、楽しそうにやってます。愚痴は・・・たまにですけど、その倍以上楽しんでいるかと」

さわ子「純ちゃんに愚痴をこぼせるのなら、それは信頼できるわね」

唯「うんうん」

純「さっきの話、ちょっとショックでした・・・」

律「意外といい関係だな、純と和って」

純「そうですか?」

澪「そうだな・・・。和も純に支えられていたんだと思うよ」

純「・・・」

和「」スヤスヤ

純「尚更ショックです・・・」

梓「ショックじゃないよ。寂しいんでしょ」ファサ

和「」スヤスヤ

純「バレたか」

紬「うふふ」ナデナデ

こむぎ「・・・」ゴロゴロ
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:13:15.60 ID:TF8fCUyZo

純「唯さん、和先輩が決意した理由って・・・」

唯「うーん・・・。多分、あずにゃんを見ていたからかな」

憂「・・・うん」

梓「私ですか?」

純「・・・」

唯「そう、むぎちゃんとあずにゃんの間にあるもの〜・・・」

憂「・・・・・・うん」ウトウト

純「・・・納得です」

姫子「・・・」

紬「・・・そうなのね」ナデナデ

こむぎ「・・・みゃ」

梓「・・・」

さわ子「ダメ・・・私も寝る・・・毛布ちょうだい・・・」

梓「どうぞ」

さわ子「ありがと。私、初詣も初日の出もパス」

風子「朝起こすの楽しみ〜」

さわ子「また変な起こし方したら承知しないわよ」ギロ

風子「はーい。おやすみなさい」

さわ子「信用できないわね・・・」

澪「またって・・・常習犯なのか・・・」

紬「さわちゃんも疲れているんですか?」

さわ子「仕事を持ち越したくなかったから、徹夜で処理したのよ・・・ふぁ」

純「社会人として尊敬します」

さわ子「ふふ・・・」スヤスヤ

姫子「笑いながら寝た・・・」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:14:22.44 ID:TF8fCUyZo

律「梓、ちょっとベランダ出ていいか?」

梓「いいですけど、寒いだけですよ?」

律「外の風を受けて、私の中の邪気を祓うのさ」

ガラッ

梓「どうぞ」

律「スルーかよ」

澪「私も・・・」

梓「閉めますよ?」

澪「うん」

律「おっけー」

ピシャッ

梓「うぅ、さむい」

紬「どうぞ〜」

梓「やっぱりコタツはいいですね」

純「」スヤスヤ

梓「純まで寝てる・・・」

風子「」スヤスヤ

紬「ふぅちゃんまで・・・」

姫子「・・・」

梓「姫子さんまで・・・」

姫子「起きてるよ・・・。伏せているだけ・・・」

紬「あずさちゃん、もう一回聴きたいわ」

梓「は、はい」ピッ

〜♪
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:15:00.79 ID:TF8fCUyZo

姫子「この曲さ・・・。希望が溢れてるよね・・・」

紬「うん。そうね」

梓「・・・」

姫子「きっと、和や、純の背中を押しているんだろうな・・・」

紬「姫ちゃん・・・?」

姫子「なに?」

紬「・・・どうしたのかなって」

姫子「律がさ、なにか考えてた風だったから・・・心配っていうか」

梓「あぁ・・・」

紬「澪ちゃんが聞いているみたいね」

姫子「あ、そっか・・・。さすが・・・、私がそう思うのなら、澪だって気付くよね」

紬「うふふ」ナデナデ

こむぎ「・・・」ゴロゴロ

梓「眠くないの?」

姫子「寝ようかなー・・・」

梓「ち、違いますよ。こむぎに聞いたんです」

こむぎ「みゃ」

姫子「はは、おっちょこちょいだね私は・・・」

紬「・・・姫」

ガラッ

律「氷点下いってんじゃねえか・・・?」ブルブル

澪「さーむい」ブルブル

ピシャッ

梓「・・・」
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:15:53.15 ID:TF8fCUyZo

律「おぉ・・・温かいぃ・・・コタツは日本の文化」

澪「守っていかないとな・・・この文明を・・・」

姫子「・・・」

梓「律さん・・・」

律「ん?」

梓「えっと・・・」

姫子「梓、もう一回流して」

梓「は、はい」ピッ

〜♪

律「はは、また聞くのかよ」

澪「・・・」

姫子「・・・」

梓「・・・」

律「あれ、なんだこの空気」

紬「りっちゃん・・・また・・・どこかへ行っちゃうの?」

律「あ・・・。なんで分かったの・・・?」

姫子「・・・やっぱり」

梓「・・・だと思いました」

澪「・・・ったく・・・」ウトウト

紬「次は・・・いつ・・・?」

律「ほんとは迷ってたんだけどさ、さっき和の決意を聞いて、また火が付いちゃった」

紬「・・・そう」

律「来週までは居るよ」

紬「そうじゃないの、いつ会えるのかなって」

律「・・・ごめん、分からないや」

紬「・・・そうなの」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:16:52.72 ID:TF8fCUyZo

律「澪が言ったよ」

澪「」ウトウト

梓「・・・」ファサ

澪「」スヤスヤ

律「『約束をしよう』ってさ」

紬「・・・そうね」

律「果たせないとしても、また会って何度でも約束をしよう」

紬「うん」

律「ずっとずっとだ」

紬「・・・うん」

律「今度は怒られないように連絡するさ」

紬「うふふ」

律「だから・・・」

姫子「・・・だから・・・?」

律「明日・・・来年だな、約束をしようぜ」

梓「そうですね」

紬「約束の約束ね」

風子「」スヤスヤ

律「うむ。・・・寝る」

梓「カウントダウンですよ?」

律「みんな寝てるからもういいや・・・おやすみぃ・・・」

紬「あらあら」
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:18:02.81 ID:TF8fCUyZo

姫子「・・・」

紬「それで、姫ちゃんは?」

姫子「・・・どうして気付かれるかな」

梓「それがむぎ先輩です」

紬「うふふ」ナデナデ

こむぎ「」スヤスヤ

姫子「・・・むぎはよく笑うね」

紬「『今』が楽しいわ」ニコニコ

梓「みんな寝ちゃいましたけど」

唯「」スヤスヤ

憂「」スヤスヤ

和「」スヤスヤ

純「」スヤスヤ

さわ子「」スヤスヤ

風子「」スヤスヤ

律「」スヤスヤ

澪「」スヤスヤ

姫子「・・・新しい年はすぐ・・・そこなのに・・・ね」

紬「・・・そうね」

梓「・・・」

姫子「私も・・・冒険した・・・い・・・の・・・かな」ウトウト

紬「しましょうか」

姫子「・・・うん」ウトウト

梓「・・・」

姫子「」スヤスヤ

梓「寝ちゃいましたね」ファサ
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:18:56.00 ID:TF8fCUyZo

紬「・・・私たちも寝ましょう」

梓「・・・ですね」

紬「もしかして眠りたかった?」

梓「・・・はい。朝早すぎましたから」

紬「まぁ・・・」

梓「こむぎ・・・お願いしますね」

紬「えぇ、分かったわ」

こむぎ「」スヤスヤ

梓「あと・・・5分で年が明けますね・・・」

紬「・・・眠くなってきちゃった」

梓「電気消しますね」

紬「うん。お願いね」

梓「毛布ありますよね?」

紬「あるわ・・・。どうして毛布がたくさんあるの?」

梓「この部屋に人が集まるんです。ですから、泊まってもいいようにと」

紬「用意がいいのね」

梓「姫ちゃんさんと風子さんが持ってきてくれたんですけどね」

紬「うふふ、いいわね。いつも一緒で」

梓「消しますよ?」

紬「はーい」

カチッ
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:19:27.71 ID:TF8fCUyZo

紬「あ・・・外・・・」

梓「雪・・・ですね・・・。カーテン閉めていいですか?」

紬「うん・・・」

梓「・・・開けっ放しは冷えますから」

シャーッ

紬「あ・・・」

梓「今度は何ですか?」

紬「年を越しちゃったかも・・・」

梓「えっと・・・」

パカッ

梓「まだですね・・・」

紬「液晶に反射されたあずさちゃんの顔・・・魔女ね」

梓「・・・そうですか」

紬「・・・ふぅ、今日は楽しかった〜」

梓「ずっと部屋にいましたけどね」

紬「・・・充分よ」

梓「よかったです」

紬「ありがとう」

梓「こちらこそです」
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:20:10.30 ID:TF8fCUyZo

紬「ウィンタージャーニー」

梓「?」

紬「冬に旅に出かけるのもいいなぁって・・・」

梓「・・・いいですね。夏とは違った景色がみられて・・・楽しいんでしょうね」

紬「・・・うん」

梓「・・・・・・いいですね、ウィンタージャーニー」

紬「おやすみなさい」

梓「あ、むぎ先輩」

紬「なぁに?」

梓「手を見せてください」

紬「? ・・・見えないでしょ?」

梓「バトンタッチです」

ポン

紬「・・・え?」
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:21:15.20 ID:TF8fCUyZo

梓「これからはむぎ先輩がみんなを紡いでくださいね」

紬「あずさちゃん・・・」

梓「5年間ここには唯さんも澪さんも律さんもいませんでした。
  むぎ先輩も居ないこの場所は・・・ぽっかりと穴が空いていたんです」

唯「」スヤスヤ

澪「」スヤスヤ

律「」スヤスヤ

梓「ですが、これからはむぎ先輩がここに居るんです。私の役目は終わりなんですよ・・・きっと」

85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2011/12/01(木) 19:21:55.49 ID:TF8fCUyZo

紬「・・・違うわ」

梓「・・・」

紬「ここにいるみんなを紡いだのはあずさちゃんよ・・・だから」

ギュウ

梓「・・・あ」

紬「一緒につむぎましょう」

梓「・・・・・・・・・はい」

紬「また・・・みんなでこんな時間を過ごしましょう」

梓「はい」

紬「おやすみ」

梓「来年も・・・いえ」

紬「うん?」

梓「これからも、よろしくお願いします」

紬「よろしくね、あずさちゃん」



     終
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/01(木) 19:27:43.29 ID:2mfuzfRCo
リアルタイムで遭遇した乙
どういう奇跡が起きたのかは分からないけどムギが喋れるようになって良かった良かった
逞しくなったみんなのやり取りで暖かくなったわ
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/01(木) 19:58:14.83 ID:yZ3cn37SO
おつ
ムギと梓の特別感がたまらないな
百合っぽさがないのがこの場合はいい感じ
みんな成長したな
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(群馬県) [sage]:2011/12/01(木) 21:04:27.07 ID:1s8zrLiEo

これは前作の続編というよりラストシーンのifかな
幸せな結末でよかった

5年かけて声が戻っていったのか最近奇跡的に声が戻ったのか声自体は
わりと早く戻ったけど諸事情で帰国が遅れたのか気になるところ
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/01(木) 23:01:43.36 ID:UVCBZRvSO
前作ってあれか、クロスしたりキャラ出し過ぎでgdgdになったやつか
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/01(木) 23:51:45.48 ID:fMqRGJ3Fo
乙!
良かった!

って次が始まってる!?
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(不明なsoftbank) [sage]:2011/12/03(土) 02:05:49.70 ID:AuYply0/o
前作が分からない俺は置いてきぼり感が酷い・・
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) :2011/12/07(水) 11:44:19.33 ID:CLZ48qUxo
前作を教えてください
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/07(水) 13:31:58.98 ID:4bhFnjgeo
紬「超特急ヴェガ?」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1301931951/

紬「最終駅へ」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1302361807/
ここまで1つの話


紬「いつかみた、あの大好きな、空の下で」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1314870947/

梓「いつかみた、あの大好きな、空の下で」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1315736034/
その続編にして前作

両方とも長いしヴェガと今作の直接的な繋がりは皆無だから取りあえず前作だけ読めばいいんじゃないかな
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です) [sage]:2011/12/07(水) 14:26:46.20 ID:6EVa97f50
ムギマンセーSSのくせにいつもムギが空気でかわいそう
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新鯖です)(東京都) [sage]:2011/12/07(水) 15:20:10.82 ID:CLZ48qUxo
>>93
ありがとう!
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