誠「何言ってるんだボブ。これは無実の罪で刑務所に入れられていたガンサムという老人が、出所してから、ふらっと、今まで書いたこともなかった絵画というものを路上で始めて、徐々にその才能が認められていくというヒューマンドラマさ。ガンサムがシンボルとして描く太陽の鳥は抽象的ながらも、見る人の心を一瞬で奪う美しさがあって、その太陽の鳥が話題を呼んで、ある日、無実の罪をなすりつけたある企業の若社長が経営する会社のシンボルマークとして選ばれるんだ。人々はそれをガンサムの逆転劇ともてはやすが、当のガンサムはその話を断るんだ。そこであのガンサムの名台詞『逆転とは勝者に勝つことではない、負けていた自分自信の心を取り戻すことなのだ』と言って、突如絵かきを止め、山奥で一人、静かに暮らしながら、孤独に死んでいくんだ。この『戦え!ガンサム サン鳥の逆転劇で!』というのは邦題で、実際は『My heart draws a sun bird』というタイトルなんだ。実際、この映画の興行収入は100億円を突破して、各賞を総なめにしている、素晴らしい映画だよ。邦題がB級映画っぽいのだけは許せないけどね」