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とある原石のオニギリ - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:35:48.02 ID:YsueAs6q0
削板のような、いい子は読もう
※作者は初心者
※■■じゃなくて姫神
※上条・一方通行・削板は仲良し&垣根は常識あり
※キャラは掴みきれてない

以上のことを根性でどうにかできるor常識は通用しねえー
って方はどうぞ
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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

2 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:36:55.58 ID:YsueAs6q0
一人の少女は走っていた

暗い、暗い森をただひたすら走っていた

この先、あるかもわからない出口とアレから逃げる為に

いつしか、ソレは彼女の背後まで来ていた

しかし、ソレは彼女の前から消えてしまう

3 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:38:56.80 ID:YsueAs6q0
また捕まる、消える、捕まる、消える

ソレ等は、何回も襲っては消えを繰り返した

いつしか、森の中には彼女一人になってしまった

深い、深い森の中で彼女は泣いていた
「助けて…」

誰にも聞こえるはずもないのに、助けを求めながら泣いていた

4 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:40:12.51 ID:YsueAs6q0
─────────
──が─ち───
────みちゃん─

5 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:42:19.94 ID:YsueAs6q0
小萌「姫神ちゃん!!」

姫神「はっ!」

小萌「良かった、気付きましたか?びっくりしたのですよ。
姫神ちゃん凄くうなされていたみたいなので、結標ちゃんと心配したのですよ」

6 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:43:47.91 ID:YsueAs6q0
この幼じy(ry、この女性は月詠小萌。これでも高校教師で姫神の通う担任である
7 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:47:21.07 ID:YsueAs6q0
結標「あなた大丈夫?明日彼と出かけるんでしょ?不安なのはわかるけど
   あまり気負い過ぎないようにね」

彼女はショタコn(ry、もとい小萌の家の居候である。霧が丘女学院に通っていて

年齢は姫神より一つ上である

8 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:50:25.43 ID:YsueAs6q0
姫神「大丈夫。少し外の空気吸えば落ち着く。」

そう言い姫神はベランダへと出る

小萌「大丈夫ですかね姫神ちゃん?前に姫神ちゃんがココに居たときも
   よくうなされていたみたいですから」

結標「夢だと私達にはどうすることもできないでしょ?
   秋沙が悩んでいることを話してくれるまで待つって言ったのは、あなたよ?」

小萌「それはそうなのですが…。やはり先生は姫神ちゃんが心配なのです。」

そう姫神には二人に隠している秘密がある、まだ姫神が学園都市にくる
ずっと前のことを
9 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:53:06.33 ID:YsueAs6q0
姫神「ごめん二人とも。もう大丈夫だから。ありがとう。」

結標「本当に大丈夫?まぁ、明日愛しの彼とデートみたいだから
   あまり起きないほうが良いかもしれないけど」

小萌「そうなのです!明日は上条ちゃんとの出かけるのですから
   明日に備えるのです。」

姫神「上条君はそんなつもりではないと思うけど。ありがと。
   二人ともおやすみ。」

結標・小萌「おやすみなさい(なのです)」

10 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:55:22.52 ID:YsueAs6q0
───次の日

結標「ふわぁ、…おはよう」

小萌「おはようなのです、ってもうお昼前なのですよ?
もう姫神ちゃんはでかけたのです」

結標「もうそんな時間なの?って言っても私はすることないから
   外でもフラフラしてくるわ」

小萌「また子供を誘拐したら、スケスケミエミエですからね」

ニコッと幼女の見た目とマッチした笑顔で結標を見ているが
彼女の背後にはドス黒いオーラが放たれていた
11 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 02:58:06.02 ID:YsueAs6q0
ちなみに、「スケスケミエミエ」とは腕と足を縛られたうえにスケスケの水着の
状態で外に放置という、その道の人以外には拷問と思えるお仕置きである

結標「いや…、あれだけは、もういや…もうしないからソレだけは許して」

結標は少し前に公園で出会った男の子を小萌の家に連れて帰り
危うく御用となるところであった
小萌とその友人で同じ高校の教師である黄泉川愛穂の配慮により
難を逃れた

小萌「わかれば良いのです!物分りの良い子は先生好きなのですよ
   それよりも、姫神ちゃんは大丈夫ですかね?あの噂が本当でなければ良いのですが」

と少し複雑な表情をしながら窓から外を見ていた
結標はその見た目に似合わない表情に苦笑いしながら小萌に聞いてみた

結標「えっ?何かあったの?」

小萌「ええ、実は…」
12 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 03:02:02.14 ID:YsueAs6q0
─────
時はさかのぼり姫神が、上条当麻との待ち合わせの時

姫神「まだ来てない。良かった。少し気持ちが落ち着ける。」

姫神は勇気を振絞り上条に服を買いたいから、男性代表としてついてきて欲しい
と頼んだところ

上条「上条さんはオシャレには詳しくないけど、いいのか?」

と一緒に買い物するのを了解してくれた
もちろん姫神は欲しい服というのはついでで、上条と一緒に過ごしたかっただけで
ある、なので今日のお礼にと前日から相談のついでにお弁当を
小萌たちと準備していたのである

少しして、噂の少年が彼女に近づいてきた
13 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 03:06:05.58 ID:YsueAs6q0
上条「おーい、姫神―!」

姫神「遅い。女の子を待たせるのは男として良くない。」

上条「すまない、ここに来る途中に子供がこけて泣いてもんだから
   近くの病院に手当てして貰ってたんだよ」

姫神「そんなことだと思った。でも上条君らしい。」

姫神は、彼の不幸体質のせいで、また何かあったのではと不安になっていたので
ホッとしていた
14 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 03:08:38.45 ID:YsueAs6q0
上条「あっ、それでなさっき知り合いに会って姫神に紹介のついでに
服のアドバイスもって思って連れてきたんだよ」

姫神「えっ…。インデックスのこと?」

上条「違うなー、結構なお嬢様の学校に通っているからきっと
   姫神に似合う服を見てもらえると思うぞ」

そこへ、一人の少女が近づく
15 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/21(水) 03:11:45.92 ID:YsueAs6q0
今日はここまでです

やっぱり、結構書いたつもりでも短いな

よければ感想をいただきたいです

それでは、明日の九時頃また来ます

ありがとうございました
16 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 03:41:06.71 ID:c3K1SDNIO
姫神がメインとは珍しいな
17 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 11:05:16.02 ID:Vf/uVtCDO
オニギリ言うからワッショイのオニギリかとおもた
18 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 12:22:46.11 ID:KWauXJEAO
乙!
姫神メインとは俺得。オニギリとは何か。続き期待。
19 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 16:16:26.28 ID:vEvN30d10
クレしんかと思った
20 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 18:02:17.06 ID:3zDKLrlAO
俺はアバウトかと
21 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 19:04:16.96 ID:G0pO4wSuo
姫神メインきたか!!乙です。
ここからどうなるのか。続き期待してます。
22 :1 :2011/12/21(水) 20:47:39.14 ID:YsueAs6q0
>>16
黒髪・長髪・巨乳・巫女
ギャグ・日常・シリアス
と幅広いジャンルに対応できるのと
姫神が好きなので

>>17>>19>>20
さすがに、今の文章力では難しいです
ここで、修行しますので感想お願いします

>>18
一応、そこまで重要なものではないですが
少し、ネタは考えてます

>>21
タイトルでは
削板か姫神かオリジナルと思われるので

少しタイトルミスかな

そろそろ、書きます
23 :1 :2011/12/21(水) 20:53:19.05 ID:YsueAs6q0
─────────
場所代わり小萌の家


結標「えっ…それ本当なの?ていうか、なんで今まで黙ってたの?」

小萌「…ごめんなさいなのです。あまりに姫神ちゃんが嬉しそうにしてたから。
   それに、まだ噂の段階でしたので。」

結標「はぁ…。仕方ないわね。どうなるかわからないから、
   少し探してくるわ」

小萌「結標ちゃん、お願いなのです…」

ガチャ  バタン

24 :1 :2011/12/21(水) 20:56:09.81 ID:YsueAs6q0
結標は扉から出ると、大事な友人を心配しながら
能力を駆使し、探しに出かける

一人部屋に残された小萌は、一人の少女の心配をしていた

小萌「姫神ちゃん…。ごめんなさいなのです。」
25 :1 :2011/12/21(水) 20:59:18.19 ID:YsueAs6q0






「まさか、上条ちゃんに彼女がいるという噂が流れているなんて」






26 :1 :2011/12/21(水) 21:06:34.36 ID:YsueAs6q0
─────────

御坂「もー、当麻!先に走っていかないでよ」

上条「あぁ、悪い悪い美琴…姫神との待ち合わせ時間が過ぎちまってたから
   先に姫神に謝らなきゃって思ってさ」

御坂「すいません、騒がしくて
   私、常盤台中学の御坂美琴って言います
   えーっと、姫神先輩でいいですか?」

姫神「えぇ。えっ。彼女いま上条君のこと当麻って。それに上条君も彼女をこと…。」

上条「あっ、報告しないとな!
   上条さん長い間不幸と思っていましたが
   ついに上条さんにも春が来たんですよ!この美琴さんこそ
   上条さんの彼女なんですよ」
27 :1 :2011/12/21(水) 21:10:32.84 ID:YsueAs6q0
上条「いやー、二週間前に告白されて俺も前から可愛いと思ってたから
   ────」

あまりに突然で、姫神は途中から上条の話が耳に入ってこなかった

上条「ん、どうした姫神?顔色悪いぞ?」

御坂「!…はぁ。(服を選ぶのを手伝ってあげて欲しいて聞いたから
   もしかしたらって思ったけど、まさか姫神さんも…)」

姫神「うん。ちょっと最近季節の変わり目で体調崩したみたい。ごめん。
   今日は帰る。」

上条「えっ!大丈夫か?姫神って今は寮にいるんだろう?良かったら、
   俺等送っていくついでに看病するけど?」

御坂「!?ちょっと当麻!!」

姫神「いい。昨日から小萌の家に泊まってたから。大丈夫。」

上条「そうか?あまり無理するなよ…」

御坂「」

姫神「うん。それじゃ。二人ともまた。」

上条「おう、それじゃあな」

御坂「それじゃ…」
28 :1 :2011/12/21(水) 21:16:18.01 ID:YsueAs6q0
姫神が二人から離れた後、御坂はなんともいえない気持ちになっていた

確かに、今回ばかりは上条が悪くないとはいいきれない

彼も良かれと思い御坂を誘い、御坂は深く考えず付いていった

昔の自分なら、女性と聞くだけで怒っていたかもしれないが、

束縛しすぎるのもいけないと

付き合い始めて上条の友人関係と仲良くなろうと考えていたのだ



自分が付いてこなければ、彼女は今より少し悲しまずにすんだのでは?



と御坂は姫神の後ろ姿を見届けながら思った。

29 :1 :2011/12/21(水) 21:21:07.74 ID:YsueAs6q0
姫神「はぁ…。はぁ…。」

姫神は途中から無我夢中で走った、途中で何人かの学生に
ぶつかりながらも走っていた

姫神「はぁ…。はぁ…。はぁ…」

いつの間にか、姫神は止まっていた

姫神「そうだよね。上条君はモテるもの。彼女ができても不思議じゃない。」

姫神は上条に特別な感情を抱いていた
それこそ、先ほどの御坂が上条に対するものと同じように
愛情という感情を

姫神「うぅ…。上条君の…う…うぅ…馬鹿…。」

姫神は泣いていた


一人孤独に、誰にも助けの声もかけられず


昨晩の夢のように一人子供のように泣いていた
30 :1 :2011/12/21(水) 21:24:10.37 ID:YsueAs6q0
ピシャッ

水の跳ねる音で、我に返った姫神は辺りを見渡した

いつの間にか路地裏にまで来てしまったらしい

昼間だが、ここは夜と変わらない位の暗さであった

姫神「早く出ないと。」

そう、ここは路地裏である。いつスキルアウトが出てもおかしくない

そう思った矢先

カツ カツ

と誰かが近づく足音が聞こえた

姫神が自分の背後の気配に気付き後ろを振り返った
31 :1 :2011/12/21(水) 21:27:49.26 ID:YsueAs6q0
姫神「だ、誰…。」

不良A「ひひっ!お嬢ちゃん、こんな路地裏にいると変な奴がいっぱいいるから
   危険だぜ!!ヒャヒャヒャ!!!」

不良B「ハァ、ハァ!!そうだぜ、だから俺たちが近道教えてやるから、ついてきな!!
   ハァ、ハァ!!」

不良C「ついてくるでおじゃる!!マロ、マロ」

姫神「…いい。大丈夫。」

そういい、姫神は逃げようと不良達から後ろを向いた時、急に肩に痛みが走る

ドサッ

不良A「悪いな、ここ最近俺のとこのグループが、何者かにやられてな
    嬢ちゃんには悪いが、憂さ晴らしさせてもらうぜ!ひひっ」
 
といい不良の一人が姫神の胸へと手を伸ばす



姫神(誰か…か…上条君…助けて…)
32 :1 :2011/12/21(水) 21:30:38.89 ID:YsueAs6q0




「へっ、せっかくクズ相手に情けをかけてやったのに、テメェらはとことんクズだな。
 まぁ、俺が言えたことじゃねえが」


33 :1 :2011/12/21(水) 21:33:13.79 ID:YsueAs6q0
姫神(…だ、誰?)

そこにいたのは、ホストというに相応しい容姿と服をきた少年であった
ただ、一つ気になるのが彼の服や顔がところどころ汚れていたことだ

不良達「誰だ!!てめえ!!!邪魔するならやっちまうぞ!ひひっ」

バシュッ

すると一人の不良が先ほど姫神に攻撃したように、鉄パイプで殴りかかろうとした

「へっ、クズ相手に使いたくねーが、今の俺は不機嫌でな。手加減しねーぞ」

そういうと少年は、背中から六枚の白い羽を展開する

不良A「ぎゃあああああああ」

姫神は、目の前の現実がまるで映画のワンシーンを見ているように
信じられない光景と思えた
34 :1 :2011/12/21(水) 21:37:08.04 ID:YsueAs6q0
先ほどまで、姫神の目の前で叫んでいた不良達が、突然現れた一人の少年によって
一瞬にしてなぎ払われた

不良B「く、クソ!コレでも食らいやがれ」

不良C「倒れるでおじゃるー!!」

そういうと、不良達が拳銃を取り出し垣根に向ける

姫神「だ、ダメ。逃げて…!!!」

姫神がそう叫ぶと、少年は先ほどまで見せていた怒りの表情ではなく
子供をあやすような柔らかい笑顔で
35 :1 :2011/12/21(水) 21:40:48.04 ID:YsueAs6q0







「大丈夫だ、お嬢さん。俺の未元物質に───






 ────常識は通用しねえ!!!!」




36 :1 :2011/12/21(水) 21:43:09.72 ID:YsueAs6q0



この物語は

己の運命を呪った一人の少女と

巨大な力に振り回される一人の少年による

ある世界の物語である




37 :1 :2011/12/21(水) 21:49:09.75 ID:YsueAs6q0
今日の、投下は終わりです

これで序章は終わり

黙ってましたが、姫神×垣根という

誰得の物語にしてみました

姫神は上条だろjkという方もいますが

頑張っていきますので、感想お願いします


では、また明日にでも
38 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 21:56:19.37 ID:zCOLodmTo
まさかのイケメルヘンだと
39 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/21(水) 21:57:34.76 ID:YsueAs6q0
酉付けときますね
40 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage saga]:2011/12/21(水) 22:01:40.22 ID:z1Ea6tlx0
組み合わせが予想外すぎるな
>>1乙!
41 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/21(水) 22:17:14.38 ID:twu4Ko+DO
エアギアのオニギリかと思た
42 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/22(木) 10:23:11.60 ID:5FTHe2IZo
乙!
43 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2011/12/22(木) 16:27:47.40 ID:MlSMo+ZY0
sage報告ですが
今日は、八時〜九時頃に
投稿します

>>38 >>40
垣根は途中退場なので
キャラ作りやすいのと
闇の部分もあるのでシリアスがやりやすいですね

>>41
少し時間ができたので、やってみた

不良(女)「な、なによ、この豚!!分身なんて聞いたことない」

オニギリ「俺の腐海の道(スメラード)に──

     ──常識は通用しない」

ダメだ今の自分には、これが精一杯だ
(今後は、多分やらない)

>>42
楽しんで頂けるよう
頑張ります
44 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2011/12/22(木) 20:36:48.50 ID:MlSMo+ZY0
それでは、そろそろ投下します
45 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 20:37:58.63 ID:MlSMo+ZY0

「ぐわああああああ」
「おじゃぁあああああああある」


それは一瞬であった、青年が羽を震わせると突然大きな突風が巻き起こされ
不良達は壁や地面などにぶつかり気を失った

姫神「す…すごい。」

少年「へっ、クズがいきがりやがって……。
   あっ!そうだ、大丈夫かお嬢さん?」

姫神「えぇ、大丈b…痛っ!」

そういうと、姫神は先ほど不良達に襲われた肩を抑える
46 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 20:41:59.42 ID:MlSMo+ZY0
少年「おいおい、大丈夫かよ。診てやるから少し肩だしな」

姫神「エッチ…。それに。あなたは誰」

それもそうであろう、先ほど襲われたばかりだというのに
誰かもわからない人にホイホイと肩を見せるわけにはいかない

少年「」

少年「はああああ!!いやいやいや、お、俺は何も下心なんて持ってねーよ!」

姫神「うそ。それなら焦る必要ない。それに誰かと聞いてる」

少年「(仕方ねーだろ。暗部時代は女と話すこともないし、
   心理定規はそういうのとは違うし。それに、今も童て…)
   ……あぁ、すまない。俺は垣根、垣根帝督、level5第二位だ」

姫神「第…二……位」

垣根「まぁ、普通はそういう反応だよな…」

とどこか寂しそうに、路地裏から少し見える陽射しを見上げていた

47 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 20:45:28.72 ID:MlSMo+ZY0
姫神「ごめん。私は無能力者だから能力者自体が珍しくて。
   私は姫神。姫神秋沙。」

垣根「いやいや、そういう反応は珍しくないし気にするな。
   姫神ちゃんか、よろしくな。」

姫神「うん。よろしく。」

垣根「まぁ、自己紹介はここまでにして、すまないけど後ろ向きでいいから
   傷口見せてくれねーか」

姫神「変なことをしないって約束できるなら。いい。
   それに助けてくれたから。あなたは悪い人じゃないと思う」

そういい姫神は垣根に背中をむけて肩の傷口を見えるように
服を肩からずり下げた
48 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 20:49:15.42 ID:MlSMo+ZY0
垣根「ゴクリ…(綺麗だ)」

垣根は思わず口から出るのを堪えて、姫神の首筋に見惚れていた

普段はクラスでも目立たないような姫神であるが、見た目は
日本古来の美人という言葉が当てはまりそうな美人で
肌はこれといった手入れもしていないのにきめ細かだった

姫神「どうしたの。ひどい?」

垣根「あ…あぁ…、ちょっと、待てよ…」

垣根は本来の目的である、姫神の肩を見る

垣根(ちっ、女の子に対して本気でやりやがって…)

姫神の肩は鉄パイプの痕がハッキリわかるほどに内出血していた
49 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 20:52:11.11 ID:MlSMo+ZY0
垣根「すまねーが、ちょっとばかしヤバイかもな、とりあえず
   病院で診て貰いに行くぞ」

姫神「そう。ありがとう。でも。一人で大丈夫」

垣根「遠慮するな。俺の能力ならすぐに病院に連れて行けr………」


  バタッ


姫神「え…。大丈夫?」

姫神は困惑していた、先程まで普通に話していた垣根が急に倒れたためである



  ぐぎゅるるるるー



姫神が垣根に近づこうとしたところ、素っ頓狂な音が聞こえた
50 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 20:55:02.44 ID:MlSMo+ZY0
垣根「は、腹減った…」

姫神「大丈b…。え?」

垣根「腹減って動けねー」

そう先程の素っ頓狂な音の正体は垣根の腹の虫が鳴いていたのである

垣根「なぁ、姫神ちゃん。何か食べるもの持ってないか?」

姫神「あるにはあるけど…。」

そう今日の上条との出かける為に作ってきたお弁当があった
51 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 20:57:47.90 ID:MlSMo+ZY0
垣根「本当か!?悪いけど少しくれないか?
   昨日から何も食べてなくて腹減ってたんだよ」

姫神「うん…。でも味は保証しないから。」

姫神(level5なのにお金ないのかな?それに。よく見ると所々垣根くんの服
   が汚れてる)

ゴソゴソと鞄からお弁当箱を出す

垣根「はぁ!?」

垣根は困惑していた

食べ物といってもクッキーやお菓子などと思っていたからだ

しかし姫神が出したのは、それは可愛らしいお弁当箱を差し出してきた
52 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:00:58.21 ID:MlSMo+ZY0
垣根「いやいや、なんで弁当箱が出てくるんだよ?
   まぁ、昼前だし不思議じゃねーが…」

姫神「いや?味はそこまで美味しくないかもいれないけど
   食べないよりいいと思う」

垣根「…すまない。ありがたく頂くよ」

といい姫神に背中をむけてお弁当箱を開ける
53 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:03:20.88 ID:MlSMo+ZY0
垣根(手作りか……初めてかもな…)

垣根「…いただきます」

そういい一つのオニギリを手に取る
それはシンプルな見た目で米と塩だけの味付けのものだった

垣根「うめぇ…」

姫神「そう。それは良かった…。……!?」

垣根「うめぇ……う゛めぇよ…うぐっ…こんな旨いの初めてだ…ぐすっ」

姫神は垣根の食事をただただ見ていた

なぜ垣根が泣いているのか聞かず、ただただ見守るように

垣根の食事の様子を見ていた


姫神は知らない垣根がどんな人間で、どんな人生を送ってきたのか

だが、今の彼を見る限り悪い人間ではないと心の中で思った

しかし実際は垣根の人生は姫神の考えるより壮絶なものだった
54 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:06:04.17 ID:MlSMo+ZY0
彼は昔から、level5であった

友達は愚か近づくものすらおらず、親でさえ彼を恐ろしく思い彼の前から消えてしまった

そんな彼は少し前まで暗部という学園都市に暗躍する組織に所属していた

拉致・誘拐・拷問は愚か暗殺などの殺しまでする組織である


そんな彼は人の優しさに触れたことがなかった、ましてや親からの

愛情も皆無といっていい

そんな彼は苦手なものがあった
55 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:08:53.59 ID:MlSMo+ZY0







「手作りの料理」






56 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:11:14.17 ID:MlSMo+ZY0
彼は今まで手作りの料理なんて食べたことがなかった

いや、食べていたかもしれないが思い出せる記憶の中にはなかった

その人への情を込める料理、時には愛情を込める料理

彼とは無縁のものだった

情をもらう相手も、ましてや愛情を受ける人生を

彼は送ってこれなかった

しかし、先ほど出会った少女から差し出されたもの

彼の見た目には少し小さくも感じる、可愛らしい弁当箱

彼は、驚き・躊躇していた

自分みたいな人間には、一生目にかかることなんてないと思っていたもの

それを彼女は差し出してきたからだ
57 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:14:32.36 ID:MlSMo+ZY0


「いや?」

そんなことを言いながら困った顔をしてきた彼女に負け

差し出された弁当箱を開ける

見た目は普通だった

唐翌揚げ・卵焼き・ウインナー…などなど

学生なら誰でも好きなものがそこに詰まっていた

そこに目の引くものがあった


シンプル


その言葉が当てはまる、真っ白なオニギリだった

考えるに、米と塩だけのシンプルな味付けのオニギリだろう

それを、一つ取り口に入れる
58 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:17:08.08 ID:MlSMo+ZY0

「うめぇ…」


垣根の最初に出てきた言葉は、驚くほどに震えていた

彼の瞳から一筋の何かが流れた

「うめぇ……う゛めぇ…うぐっ…こんな旨いの初めてだ…ぐすっ」

彼は人前で絶対弱みは見せなかった

そのうえ彼は、level5としてのプライドもあり隠しとうしていた

暗部に身を置いていたときは、マイナスになるものは

自分の奥底にひっそりと隠してきた
59 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:19:55.71 ID:MlSMo+ZY0
しかし、それはたった一つのオニギリによって決壊した

目からは涙を流し、鼻水をすすりながら食べていた

決して、米や塩がいいわけではない

普通の米・塩だけである

腹が減っていただけであったかもしれないが

垣根はどこかで求めていたのかもしれない

手作り料理を食べてみたいと

人の情に触れてみたいと
60 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:23:33.82 ID:MlSMo+ZY0
────────────
─────────
────────


垣根「……ごちそうさん」

姫神「お粗末様」

垣根「す、すまないな、カッコ悪いところ見せちまって」

姫神「私は何も見ていない。大丈夫」

垣根「ありがとな」

姫神「なんのことかわからないけど。どういたしまして」

垣根「ふっ、姫神ちゃんって結構変わってるな」

姫神「あなたには。言われたくない」

垣根「心配するな。自覚はある。はっ、はははは」

姫神「ふふ」

垣根はなんだか不思議な気分だった
61 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:26:26.83 ID:MlSMo+ZY0

楽しい

心からそう思えた

人とこうやって馬鹿な話をしたのは、初めてに近い経験だった

この時間を守りたい・自分を助けてくれた

姫神を守ってやりたいと

垣根は心にそう誓った

垣根「あいつもあの時、こんな心境だったのかねー
   そらー、俺じゃ勝てねーわけだ。ふっ」

垣根は以前、暗部時代の時に戦った一人の少年を思い出す

結果は垣根の敗北であった

姫神「なんのこと?」

垣根「いや、昔の話さ。……ん!?」
62 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:28:57.64 ID:MlSMo+ZY0





    バーーーン




63 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:30:34.63 ID:MlSMo+ZY0
突然、二人の近くでコンクリートの塊が落ちてきた

結標「垣根帝督!!!」

姫神「結標さん?」

垣根(あれは…グループの座標移動?なぜここに)

結標「秋沙!!探してたのよ!!それよりも、垣根!!
   早く秋沙から離れなさい!!」

姫神「待って!!この人h…」

垣根「へっ!!俺がこいつに近づいたらどうなるって?」

姫神は垣根に突然 口を抑えられ、途中で止められる

結標「やってやるわよ」

結標は姫神を移動させようと能力使おうとするが

演算が上手く出来なかった

結標「な、なんで…」
64 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:34:55.91 ID:MlSMo+ZY0




垣根「はっ、テメーの能力なんて把握済みなんだよ
   この空間に未元物質を撒いた!」

   

垣根「異物の混じった空間。ここはテメェの知る場所じゃねえんだよ」



65 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/22(木) 21:38:22.67 ID:MlSMo+ZY0
これで、今日の投下は終わりです

うーん、やっぱり内容は二番煎じの
オンパレードになるなー…

明日は昼ごろに投稿です

クリスマス?もちろん投稿だよ

ちくしょう!!

それではまた
66 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/23(金) 00:22:50.23 ID:1P1c1b1Bo
┌─────┐
│い ち お つ.│
└∩───∩┘
  ヽ(`・ω・´)ノ
67 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 12:57:14.97 ID:NtUTAGJF0
姫神が空気ですが、
しっかり活躍させますので、
もうしばらくお待ちください

>>66
ありがとうございます
読んでいただけるだけで
書き溜めが進みます


あと、感想・アドバイスなどもドシドシ待ってます

では、1時頃から投下します

68 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:00:46.15 ID:NtUTAGJF0

結標「ちっ、だからって諦めて帰れるわけないじゃない」

そういい垣根にむかって警棒を構えながら、走る

垣根「いいぜ、何が目的かしらねーが、
   格下相手が俺に敵うわけねーだr……ぐふっ…」

突如、垣根の大事な部分に姫神の足がクリーンヒットする

垣根「……んぐ!」

姫神「だから話を聞いてって言ってるの。結標さんも聞いて」

ゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴゴ と聞こえてきそうなオーラを纏いながら

姫神は二人を睨みつけた
69 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:04:01.50 ID:NtUTAGJF0
垣根「…何しやがるっ!!俺はお前を守ろうと」

結標「貴女が第二位に襲われてるから」

垣根・結標「えっ!!」

姫神「二人とも。説明するから聞いて…いい?」

垣根・結標「……はい」


70 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:08:12.32 ID:NtUTAGJF0
──────────

結標「ということは…」

垣根「俺等の勘違い……ってことか?」

姫神「そういうこと。」

垣根「はあああああああああああああ」
結標「ええええええええええええええ」

結標「あ、貴方が人助け?……ぷぷっ、似合わない…
   あっ、そういえば貴方は常識が通じないもんね……ぷはははははは」

垣根「お、おい姫神ちゃん!?こいつ、一発凹ましていいか?」

姫神「ダメ。結標さんは私の大事な友人」

結標「ねー、私を凹ましたら。秋沙は嫌がるだろうなー」
71 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:11:01.54 ID:NtUTAGJF0
垣根「ちっ、それよりも病院にそろそろ行くぞ」

結標「えっ、秋沙!怪我してるの!?」

姫神「大したことない。大丈b…痛っ……」

突然の痛みに驚いた姫神は、肩を見ると垣根の手があった

垣根「ばーか、何が大したことないだ。痕が残る前にササッと行くぞ」

結標「ごめん、秋沙。ちょっと傷口見せて?」

そう言い肩の服を少し下げて傷口を見る

結標「痛そー……ねぇ、垣根…これやったの…どいつ?」

垣根「あぁ、それなら…そこにのびて…るぞ」
72 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:14:35.35 ID:NtUTAGJF0
ゾワッと垣根は寒気がした
結標の放つ、とんでもないオーラに押され

垣根(こ、この俺が…押されてるだと…)

結標「そう。垣根、悪いけど…秋沙を任せてもいい?
   ちょっと、用事ができたみたい…ふふっ」

垣根「お、おう…。任せとけ」

そう言い垣根は姫神をお姫様抱っこのように持ち上げると

羽を展開して、急いで病院に向かう



「ぎゃああああああああああああああああああああああ」



さっきまでいた場所から、不良達の叫び声と思われるものを聞きながら
73 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:19:10.00 ID:NtUTAGJF0

──────────
とある病院


冥土返し「大丈夫だね?1週間ほどすれば傷も痕も残らないね?」

姫神「ありがとう。それより彼は?」

冥土返し「あぁ、彼ならシャワー室だね?ここ最近入れてなかった
     みたいだから、貸してあげたんだね?
     そろそろ、出てくると思うから、待ってるんだね?」

姫神「彼は、level5なのに食事のお金すらなかった。
   わからない」

冥土返し「多分、財布・通帳がなかったんだね?」

冥土返し「前にここに来た患者から彼がもし生きてて、
ここに来たら渡してくれと頼まれたんだね?」

姫神「その患者はなぜ彼の持ってr」
74 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:22:27.58 ID:NtUTAGJF0
垣根「ふぅ、さっぱりした。おぉ、姫神ちゃん大丈夫だったか?」

姫神「うん。1週間もすれば治るって」

垣根「そりゃあ良かった。んっ?それ俺の通帳じゃねーか?
   なんでここに?」

冥土返し「あぁ、ここに来た患者が君がここに来たら
     渡してくれって頼まれたんだね?君のよく知る仕事仲間からだよ」

垣根(ちっ、心理定規の奴か。まぁ、もう会う事もないだろうが…)

姫神「良かった。お金が無事で」

垣根「あぁ、金は…いじられてないみたいだな」

と呟きながら冥土返しから、通帳を受け取る

姫神「それじゃあ。先生ありがとう。」

冥土返し「あぁ、あまり無茶をするんじゃないよ?」

垣根「じゃあな」
75 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:28:39.48 ID:NtUTAGJF0
──────────
大通り

病院から出た二人は大通りを歩いていた
垣根が家まで送ると言ってくれた為、肩の負担にならないよう
歩いて小萌の家まで帰ることにした

姫神「そういえば。小萌先生に連絡入れないと」

そういいながら、姫神は携帯を取り出し
垣根に「ごめん」と断りを入れて連絡をした


──────────
小萌宅

小萌「…ひ…姫神ちゃん、大丈夫ですかね?先生は…うぐっ…心配で…心配で」

結標「まぁ、あそこの医者は腕は確からしいし、大丈夫でしょ」

二人がそれぞれの気持ちで姫神の帰りを待っていた

プルルルル

小萌の携帯には『姫神ちゃん』の文字が表示される


76 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:32:28.60 ID:NtUTAGJF0
──────────
戻って 大通り

姫神「あっ。小萌先生」

小萌『もしもし、姫神ちゃんですか?結標ちゃんから聞いたのですが
   怪我は大丈夫でしたか?』

姫神「一週間ほど安静にしていれば大丈夫。」

小萌『そうなのですか。あまり無茶はしてはいけませんよ。
   あっ、それと結標ちゃんから聞いたのですが、
   助けてもらったらしいですけど、助けてくれた方今いますか?』

姫神「いるけど。」

垣根(?)
77 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:34:32.63 ID:NtUTAGJF0
小萌『じゃあ、少し代わってもらえませんか?
   大事な生徒を守って貰ったんですから、先生もお礼を言いたいです』

姫神「わかった。聞いてみる…垣根さん。
   私の担任がお礼を言いたいから代われって」

垣根「あぁ…いいって、いいって。たまたま、むかつく奴がいたから
   吹っ飛ばしただけだし」

姫神「たぶん無理。小萌先生。こういうのにうるさい」

垣根「仕方ねーな。……えーっと、もしもし…代わりました」
78 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:39:51.13 ID:NtUTAGJF0
小萌『結標ちゃんから聞いているのですよ。垣根ちゃんですね。
   姫神ちゃんの学校の先生をしてる、月詠小萌なのです
   今回は、姫神ちゃんを助けてもらいありがとうなのです』

垣根「(おいおい、なんだよこの甘ったるい声は。それに、垣根ちゃんってなんだよ)
いやいや。たまたま通りだけだし、気にすることでも…」

小萌『それでも先生は嬉しいのですよ。不良から姫神ちゃんを守った
   垣根ちゃんはまさに王子様なのです』

垣根「はああああああああ、お、俺が、な、なんだって?」

姫神「(ビクッ)急にどうしたの?」

垣根「すまん、こっちの話だ。で、俺がなんでそうなるんだよ
   もしかしたら、悪い奴かもしれないだろ」

小萌『水知らずの人を助けるのに、悪い人はいないのです。
   そうだ、今日のお礼を含めて、うちに来るのです』

垣根「はぁ、なんでそうなんだよ。っていうか、姫神ちゃん送るだけでいいだろ?
   それに、姫神ちゃん達にも迷惑が───」

実際、垣根は姫神ともうしばらく一緒にいたかった

しかし、自分みたいな悪人と一緒にいては

また、何かに巻き込まれると考え、離れることを決意する
79 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:44:16.84 ID:NtUTAGJF0
姫神(そう。お金も戻ってきたみたいだし
   彼はもとの生活に戻る選択をする。でも……)

姫神「今日一日だけ。迷惑かもしれないけど。お礼させて欲しい」

垣根「ほら姫神ちゃんもそう思うだろ…って、今なんて言った」

姫神「だから。今日一日だけ。一緒にいて欲しい」

姫神(彼のあの時の辛そうな表情を、少しでも和らげれるように
   楽しませてあげたい)

垣根「」

垣根(ま、まままま待て、こいつ何言ってやがる。一緒にいて欲しいだと
   おかしいだろ。今日一日しか会ってないのに、いくらなんでも…
   でもよく見ると、こいつ気付かなかったけど…顔も悪くな…)

垣根「ブツ…ブツ…」



姫神「何をブツブツ言ってるの?来るの?来ないの?」

彼はこう見えて初心である。キスは愚か付き合ったことすらない彼は
好意というものがすごく苦手である
しかし、姫神の直球過ぎる好意には、さすがの彼も折れるしかなかった
80 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:48:47.15 ID:NtUTAGJF0
垣根「わかったよ。行けばいいんだろ、行けば!!
  (あぁーもー、どうにでもなれ)」

姫神「うん」

小萌『それでいいのです。じゃあ、今日は豪華絢爛焼肉パーティーなのです!!』

結標(ナイスよ垣根。今日は久しぶりにお肉を食べられるわ!
   まぁ、秋沙の方はそれどころじゃないかもしれないけど…)

垣根「悪いな、せっかくご馳走になるんだ俺にも何か
   手伝わせてくれないか」

小萌『でしたら、姫神ちゃんと買い物に行ってきて欲しいのです
   垣根ちゃんがいれば、姫神ちゃんも安心なのです』

垣根「良い評価してくれんのは嬉しいが、会ったこともない奴を
   なんでそこまで信頼できるのかねー」

小萌『垣根ちゃんも学園都市に住む生徒なら
   先生の生徒なのです』

垣根「まったく暑苦しい教えなこった。
   で、何を買ってきたらいいんだ」

小萌『えーっとですねー。──────』

小萌は夕飯の材料を垣根に説明する
81 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:52:33.52 ID:NtUTAGJF0
小萌『じゃあ、頼みましたよ』

垣根は電話を切ると、姫神に渡す

垣根「たくっ、なんつー教師だ。水知らずの野郎に
   自分の生徒を任せるなんて」

姫神「小萌先生は。自分の生徒じゃなくても自分の
   教え子のように接する人。私も昔お世話になった」

垣根「はんっ、今の時代にもいるもんなんだな
   あぁいう熱血教師」

と垣根は自分も昔そういう教師に出会ってればマシに
なってたのかと思った

姫神(また。暗い顔してる)
82 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 13:58:57.91 ID:NtUTAGJF0
姫神は垣根に会った当初から何かを感じていた
ときどき、苦笑いを浮かべる垣根がどこか悲しくなった

彼はlevel5。普通の人には理解できない苦しみがあるのだろう

と姫神は自分の過去と照らし合わせるようにlevel5である
垣根帝督を見つめながら後ろを歩いていた


────────────
──────
─────
スーパーそげぶ

垣根「で、あとはコレとコレか。はぁ、スーパーで買い物なんて
   したことねーから姫神ちゃんがいて助かったよ」

姫神「前はどんな物を食べていたのか。気になる。」

垣根「っていっても、○○ってレストランで食事や、寿司とかあまり
   変わったものは食べてないぞ」

○○というレストランは学園都市内でも高額な値段のレストランである
83 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 14:01:43.81 ID:NtUTAGJF0

姫神「はぁ…。あなたは。食事に関していろいろ勉強したほうがいい…」

Level5は人格破綻者が多いと聞くが、姫神はそれよりも
彼の金銭感覚が破綻していることを呆れる

垣根「なんか俺…。呆れられてね?」

などと話していると、垣根は覚えのある声を聞く
84 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 14:05:40.00 ID:NtUTAGJF0
───────
──────
─────

少女「あなたと久しぶりに食事だねとミサカはミサカは
   貴方とお買い物を喜んでみたり」

少年「たく、黄泉川の野郎ォ、帰って来たとたン
   ガキの子守させやがってェ」

垣根「」

姫神「あ。上条君の友人とオチビちゃんだ」

そういいながら、姫神は見覚えのある二人に手を振る

垣根「ば、ばか、手振るんじゃね…ぇ…」
85 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 14:09:22.38 ID:NtUTAGJF0
打ち止め「あっ、ヒーローさんの友人のさんだー
     って、ミサカはミサカは手を振り返してみたり」

一方通行「はァ…ガキィ外では騒ぐなって、いつも言ってるだろォ!
     頼むから大人しくしてろォ」

姫神「大丈夫。子供は元気が一番。…ってどうしたの?
   そんなところに隠れて」

一方通行「あァ、そこに誰か隠れてやがんのかァ?」

打ち止め「だーれだってミサカはミサカはあなたが誰か確認してみたり」
86 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 14:13:06.62 ID:NtUTAGJF0
垣根「………よぉ、一方通行!相変わらず、顔色悪いな」

姫神「あ。知り合い?感動の再開」

一方通行「」

垣根「今日もいい天気だなぁ……」

姫神「今は曇ってる」

一方通行「」カチッ

垣根「やべぇ!!!姫神ちゃん!!逃げるぞ!!」

姫神「あっ。食材が…」

垣根は姫神をお姫様抱っこのように抱きかかえると、
能力を使いそのままスーパーの外に一目散で逃げる
87 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 14:18:53.30 ID:NtUTAGJF0
一方通行「垣根ええェ!!なぜ生きてやがるゥ」

垣根「こっちにもいろいろあんだよ、てかまたこのパターンかよ…」

姫神「垣根君。ちょっと苦しい…///」

姫神は、垣根にしかっりと抱きかかえられ
内心焦っていた

一方通行「うるせェ、どうせまた何か企んでんだろォ
     素直にミンチになりやがれェ!!」

打ち止め「あ、あなた!早すぎるってミサカはミサカは必死にしがみついてみたり」

垣根「暗部が潰れたのに何企むんだよ!
   てか、俺がいない間に暗部潰してんじゃねー!!」

姫神(小萌先生。遅くなると心配するかな。)

一方通行「なんでェいちいち死体に断りを
     いれなきゃなんねーんだよォ」

垣根「もうどうでもいいから、いい加減ついてくんじゃねー!
   こちとらこいつを送り届けなきゃなんねーだよ」
88 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 14:22:29.02 ID:NtUTAGJF0
打ち止め「なんで貴方が、そのヒーローさんの友人さんと
     一緒にいるのってミサカはミサカは聞いてみたり」

垣根「これも色々あんだよ!!てか、スーパーまで行って
   お前らに何かするわけねーだろ!!買い物だよ!か・い・も・の」

姫神「彼の言ってることは。本当。夕飯の準備」

垣根「そういうこった。だから一旦、話を聞け!!」

と言い垣根は能力を止め一方通行の方に振り返る

一方通行「何かしやがったら、即愉快なオブジェクトだからなァ」

と言い一方通行も打ち止めを下ろし能力者モードのスイッチを消す
89 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/23(金) 14:27:40.36 ID:NtUTAGJF0
今日はここまで

どこに向かうのか、自分にもわからない

とりあえず、シリアス・ギャグ・日常
がゴチャゴチャしすぎて見にくいと思いますが
生温かく見守りください

明日は、書き溜めがつきたのとバイトなので
25日にまた来ます

では、今日もありがとうございました
90 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/23(金) 23:47:03.41 ID:uDN9hxwxo
乙にゃんだよ!
91 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 20:30:20.70 ID:+2bO3CU40
皆さん こんばんは
昨日のバイトで夢を売っていた>>1です

家族連れ・カップルと買い物をして行くのを見て、ほんのり涙がでました>>1です

クリスマスということで今回は番外編と本編の二本立てでございます

番外編は読まなくても本編には支障がないので
飛ばしても大丈夫だと思います

それでは、投下します
92 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/25(日) 20:34:31.35 ID:3+MSwhoAO
待ってた。期待して待機する。
93 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 20:34:37.35 ID:+2bO3CU40
ある日のクリスマス

ある公園のベンチに一人の少女は腰掛けていた

姫神「垣根君。遅い…。それに寒い」

姫神は30分ほど前から、垣根を待っていた

正確には集合時間10分前から来てるので20分の遅刻である

寒空の下、遠くの方で聞こえる、笑い声や音楽が寂しさを駆り立てる
94 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 20:38:28.79 ID:+2bO3CU40
姫神「やっぱり。来ない…」

姫神は自分には魅力がなかったんだとなかば諦めて、
立ち上がろうとしたとき

姫神「あ。雪」

すると空から雪が降ってきた

姫神「……」

彼からの連絡も無く、ここにいても悲しくなる

と思い寮へと帰ろうとした

すると後ろから
95 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 20:41:45.75 ID:+2bO3CU40


「お嬢さん、少しお時間ありますか」


姫神は聞き覚えのある声に、振り向き

姫神「…遅い///」

垣根「悪い、これ買うのに戸惑っちまって」

そこには、ケーキの箱を持った垣根が立っていた

垣根「お詫びとして、これからメルヘンなところへ行かねーか?」

姫神「うん///」

すると垣根は姫神を抱かえ、雪の降る夜へと消えていった
96 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 20:44:55.96 ID:+2bO3CU40
───────────────
──────────



垣根「なんていう、クリスマスを過ごそうと思うんだけど。どうだ?」

結標・小萌「ない!」キッパリ


      垣根のクリスマスはまだまだ成功しそうになかった




                   『とあるクリスマスの作戦本部』 終 
97 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 20:49:37.53 ID:+2bO3CU40
それでは>>88の続きをどうぞ

───────
数分後

垣根と一方通行は二人の少女から離れたところで話をしていた

途中で口喧嘩にもなりかけたが、

そのたびに少女達が止めに行くこととなっていた
98 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 20:51:45.37 ID:+2bO3CU40
姫神「あの人達は。口を開くと喧嘩で。困る」

打ち止め「普段のあの人は優しいんだよってミサカはミサカは
     あの人は文句言いながらもついて来てくれる優しい人って説明してみたり」

姫神は上条の友人である一方通行や打ち止めの顔を何回か見たことあるが
まともに話すのは今回が初めてだ

姫神「……あっ、帰ってきた」

二人の少女に近づく
99 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 20:55:09.79 ID:+2bO3CU40
一方通行「ったく、そういうことなら最初から説明しやがれェ
     急に逃げやがるから、また何かあると思っちまっただろうが」

垣根「はぁ!説明も何もやり始めたのテメーだろうが!
   こっちは、無視決め込んでたんだよ」

姫神「あの二人。仲がいいの?」

打ち止め「詳しくは言えないけど、昔よりは仲は良いと思うって
ミサカはミサカは説明を有耶無耶にしてみたり」

一方通行「おい、打ち止めァ!さっさと帰るんぞ!
     さっきから、黄泉川の野郎から電話が鳴りっぱなしで、うるせえェ」
100 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 20:59:11.89 ID:+2bO3CU40
垣根「って、オレらも待たせてるんじゃ…」

姫神「うん。さっき連絡があって。遅くなりそうだから
   結標さんが代わりに買い物に出るって」

垣根「はぁ、…不幸だ。(自分からやるって言ったのに…)」

姫神「!!」

打ち止め「あぁ!この人ヒーローさんみたいなこと言ってるって
     ミサカはミサカはヒーローさんの口癖を最近聞いてないって
     寂しがってみたり」

一方通行「へッ、そンなこと言ったら上条の野郎に失礼だろうが。
     まぁ、たしかに最近はオリジナルの野郎と付き合って幸せみたいだから
     聞けてないがなァ」

姫神「」

垣根「なんだ、その上条って野郎は?聞いたことねーが…
   いや待てよ、確かあの実験で一方通行に勝った野郎か」
101 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 21:02:40.84 ID:+2bO3CU40
打ち止め「ピンポン、ピンポーンってミサカはミサカは
     あの時の実験でミサカ達とこの人を救ってくれたと
     あの人に今でも感謝してみたり」

一方通行「なんで、俺まで救われたことになってンだァ
     あの時は俺はただの悪党だっただろうが」

垣根「実はやりたくなかったですーってか、第一位も
   根っこはただの人間だな。笑わせてくれるぜ。なぁ、姫神ちゃん?」

姫神「……。」

垣根「(やっべ、そういやー実験のこと何も知らないんだった)
   ごめんな姫神ちゃん?」

姫神「え…ごめん。少しボーっとしてた」

垣根「いやいや、こっちこそ勝手に浮かれてごめんな。
   今日は疲れたし、そろそろ帰るか?」

姫神「うん。…ありがとう」
102 : ◆qF/DctsjRY :2011/12/25(日) 21:06:49.79 ID:+2bO3CU40
打ち止め「えーっもう帰っちゃうのってミサカはミサカは
     もう少しお姉さんと話したかったり」

一方通行「ガキィ、いつも人様に迷惑かけるンじゃねって
     言ってンだろうが」

打ち止め「うーん、また遊ぼうねってミサカはミサカは
     二人に手を振ってサヨナラしてみたり」

姫神「うん。またね」

垣根「じゃーな、打ち止めちゃん。一方通行テメーは[ピーーー]」

一方通行「喧嘩うってるなら買うぞォ?三下のていとくン?」

垣根「ムカついた、やっぱテメーはここで[ピーーー]」

一方通行「返り討ちにしてやるy……hjfgdfr?」

バタッ

打ち止め「もうーなんですぐに喧嘩しちゃうのって
     ミサカはミサカはあなたの補助を切ってオシオキしてみたり」
103 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/25(日) 21:09:19.55 ID:+2bO3CU40
saga入れ忘れた もう一度


打ち止め「えーっもう帰っちゃうのってミサカはミサカは
     もう少しお姉さんと話したかったり」

一方通行「ガキィ、いつも人様に迷惑かけるンじゃねって
     言ってンだろうが」

打ち止め「うーん、また遊ぼうねってミサカはミサカは
     二人に手を振ってサヨナラしてみたり」

姫神「うん。またね」

垣根「じゃーな、打ち止めちゃん。一方通行テメーは死ね」

一方通行「喧嘩うってるなら買うぞォ?三下のていとくン?」

垣根「ムカついた、やっぱテメーはここで殺す」

一方通行「返り討ちにしてやるy……hjfgdfr?」

バタッ

打ち止め「もうーなんですぐに喧嘩しちゃうのって
     ミサカはミサカはあなたの補助を切ってオシオキしてみたり」
104 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/25(日) 21:10:56.50 ID:+2bO3CU40
垣根「かーっかっかっかー。ざまーねーな、一方通行!!
   行こうぜ、姫神ちゃん。……姫神ちゃん?」

姫神「今のは。垣根君も悪い…」

そういうと姫神はさきさき歩いていってしまう

垣根「ちょ、姫神ちゃん、待てって。んじゃ、俺ら先帰るから
   打ち止めちゃんまたな」

垣根はそういうと、姫神を慌てて追いかけていった
105 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/25(日) 21:15:35.38 ID:+2bO3CU40
────────────
小萌宅

垣根「ぼ、ボロい、本当にココに人が住んでんのか?」

姫神「あなたは。本当に正直な人
   この辺は安物件が多いから仕方ない」

垣根「わ、悪い、そういえば姫神ちゃんって
   前にココで世話になってたんだよな」

姫神「前の学校から転校した当初。ここでお世話になった」

垣根「えっ、転校って前の学校ってどこだったんだ」

姫神「霧ケ丘女学院…」

垣根「えっ、あの霧ケ丘女学院か!?」

垣根が驚くのも無理はない、霧ケ丘女学院というと
レアな能力者達が集まる、いわばエリート校の一校であるからだ
106 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/25(日) 21:19:36.62 ID:+2bO3CU40
垣根「えぇ、でも今日会ったときは無能力者だって…」

姫神「うん。昔は能力者だったから…。能力の消滅。つまりお払い箱」

垣根「すまねー、変なこと聞いちまって」

姫神「大丈夫。今の学校は楽しいから」

垣根「学校ねー。そういえば碌に行ったことねーな」
107 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/25(日) 21:21:43.98 ID:+2bO3CU40
姫神「どこの学校?」

垣根「籍は長点上幾だろうが、あそこの連中はどこか
とっつきにくい所があるからな、あんま好かねーな」

姫神「だったら。小萌先生に相談するといいかも。力になってくれる」

垣根「またその先生かよ。なにものだ全く。」

姫神「会えば。わかる」

垣根「なんか嫌な予感してきた…とりあえず中に入るか」

ピンポーン

結標「やっと帰ってきたの?あまり遅くなると小萌が心配するでしょ?」

姫神「ごめん。遅くなって」

結標「秋沙は悪くないのよ。どーせ、こいつに巻き込まれたんでしょ?」

垣根「いいだろ別に、無事に帰ってきたんだからよ」

「よくないのです、最終下校時間はとっくに過ぎてるのですよ?」

すると奥から声がした

垣根は、電話の主と思わしき人物を確かめるため部屋の中に入った
108 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/25(日) 21:25:35.85 ID:+2bO3CU40
結標「ちょっと、垣根!勝手にあがるな。それより秋沙
   今日は疲れたでしょ?とりあえず、今日はゆっくり休みなさい」

姫神「ありがと。結標さん」

そう話しながら、二人は台所に向かう

結標「ちょっと、垣根。こんなところで立ち止まらないでよ」

姫神「垣根君。どうしたの?」

垣根「なぁ、あれが小萌って先生か?」

小萌「さっきからそう言ってるのです。
   垣根ちゃん、人を疑うのは良くないのですよ?」

垣根「いや、だからって流石に疑いたくもなるだろ
   この体型で成人むかえてるとか…」

姫神「大丈夫。初めは誰でも驚くから」

結標「ぷふっ。小萌はあなた以上に常識が通じない体型だからね
   驚くのも無理もないけど」

小萌「なにか、からかわれてるように聞こえるのです」ムスー
109 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/25(日) 21:28:02.35 ID:+2bO3CU40
垣根「まぁ、若く見られるだけいいじゃねーか」

結標「しかも、この見た目でヘビースモーカーの酒飲みだからね…」ヤレヤレ

垣根「マジかよ…。この見た目で酒とか犯罪だろ」

小萌「店に行っても、中々信用してくれないので」

結標「信じろっていう方が無理よ」

姫神「もう。飲まなければいいと思う」

小萌「ですが、仕事終わりの一杯が楽しみなのです」

垣根「あんた、どこのオッサンだよ…」
110 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/25(日) 21:32:06.35 ID:+2bO3CU40
小萌「もういいのです。それよりも、夕ご飯の準備があるので
   結標ちゃん手伝ってください」

姫神「じゃあ、わたしm」

垣根「ほら、姫神ちゃんは怪我してるんだし、任せとけばいいんだよ」

結標「そうよ秋沙。こいつをコキ使えばいい話だし。
   ってことで垣根。運ぶの手伝いなさい」

垣根「はぁ、なんで俺なんだよ。テメー能力あんだから使えばいいだろ」

結標「うわー…引くわー」

垣根「ちっ、わかったよ。で、どれ運べばいいんだ」

結標「最初からそう言いなさいよ」

姫神は二人のやりとりを見ていて楽しかった

昨日とは違った風景に、姫神はおもわず笑みがこぼれた
111 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/25(日) 21:35:57.00 ID:+2bO3CU40
────────────
ゆうはん!

小萌「では、みなさん、手を合わせるのです。」

パチンッ

小萌「いただきます」

「「「いただきます」」」

垣根(へっ、こういう食事も悪くねーな…)

垣根は、大勢での机を囲んでの食事に悪い気はしなかった

姫神(良かった。垣根君。楽しんでくれてる)フフ

彼の抱えているものが何かはわからないが、
今は楽しんでくれていることが姫神にとって嬉しかった

結標(何があったか知らないけど、秋沙が笑ってて安心したわ)

結標は彼女を自信の妹のように可愛がっているからこそ、
彼女の辛い顔は見たくないのである

小萌(みんな、笑顔で食事が一番なのです)

教師という立場だからこそ、
生徒たちの笑顔は小萌にとって大事なエネルギーである

それぞれの、思いが混じりながら夕飯は賑やかに過ぎていった
112 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/25(日) 21:41:04.74 ID:+2bO3CU40
今日はここまでです

番外編みたいなのものを

書きたいな…書けるかな…


とりあえず、明日も八時〜九時にきます

ではまたお願いします
113 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/25(日) 22:23:10.45 ID:qLmR1sRgo
乙!
114 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/26(月) 00:46:11.28 ID:E+6v0fS/o
次も期待
115 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/26(月) 21:00:19.56 ID:6yrpdIBx0
こんばんは

今日も、よろしくお願いします

それでは投下していきます
116 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/26(月) 21:01:46.22 ID:6yrpdIBx0
────────────
夕飯終了

「「「「ごちそうさま」」」」


垣根「はぁー、食った食った」

小萌「垣根ちゃん、お行儀が悪いのですよ」

結標「あなたって、常識があるのかないのか
   ホントよくわからないわね…」

垣根「心配するな。自覚はある」

結標「そこ、威張るとこじゃないでしょ…」

117 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/26(月) 21:05:01.81 ID:6yrpdIBx0
小萌「あ、そういえば姫神ちゃん。そのケガでは、何かと不便だと思うので
   当分の間、先生の家に泊まるといいのです」

姫神「え。流石に。迷惑が。」

結標「いいの。それに、話したいこともいっぱいあるしね」

小萌「遠慮はいらないのです。姫神ちゃんは先生の大事な生徒なのですから」

姫神「先生。ありがと」

結標「それじゃ先生、いったん秋沙の着替えとってくるから
   垣根のこと頼んだよ」

姫神「垣根君。少しだけ。待っててね」

といい二人は姫神の部屋へと出かけていった
118 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/26(月) 21:08:56.54 ID:6yrpdIBx0
垣根「はー、どこまで熱血教師なんだよ。あんた」

と少し呆れ気味に小萌にそういった

小萌「生徒が困っていたら手を差しのべるのが先生の仕事なのです」

垣根(変わり者過ぎだろ……ムカつく)

小萌「そういえば、垣根ちゃんは学校はどこに通ってるのですか?」

垣根「あぁ、籍は長点上幾だろうが、今は碌に行ってねーよ」

小萌「それはいけないのです。学生は学ぶ為に学校に行くのですよ」

垣根「はっ、level5が習うことなんてねーよ
せいぜい、客寄せパンダがいいとこだ……それに」

垣根(それに、学校にlevel5(おれ)の居場所なんてどこにもねーんだよ…)

小萌は垣根の話を聞きながら、なにかを考えていた……そして
119 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/26(月) 21:12:12.38 ID:6yrpdIBx0
小萌「わかったのです。申請は難しいかもしれませんが、
   転校というかたちで、うちの学校に来るのです」

垣根は、とんでもないことを提案した小萌に驚いた

小萌「うちの学校は、みんなlevel0や1が殆んどですが、
   みんな、いい子達ばかりなのです」

垣根「はぁ、そんなこと俺が了承するわけねーだろ
   第一、なんでそうなんだよ」

小萌「垣根ちゃんは確かに学園都市でも、優秀かもしれません
   でも、学校で学ぶのはそれだけじゃないのです」

小萌「人とのつながりも大事な学生の本分なのです
   ですので、垣根ちゃんも一緒n」

ガシャン!!

垣根「それがどうした……」

垣根は机を叩きつけて小萌に怒鳴った

垣根「あんたに俺のことが分かんのか…
   今日会ったばかりの他人の俺を…勝手なこと言ってじゃねーぞ」

小萌「わかりません…」
120 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/26(月) 21:15:35.99 ID:6yrpdIBx0
垣根「じゃあ、もういいだろ!これ以上構うっていうなら
   いくらあんたでも許さねーぞ!!!」

小萌「先生はそれでもいいのです。ですが、じゃあなぜ垣根ちゃんは
   そんなにも苦しそうなのですか?悲しそうなのですか?」

垣根「俺が…なんだって…」

小萌「確かに、先生は垣根ちゃんがどんな人かは知りません
   ですが、会ってみて確信したのです。垣根ちゃんは
   ただ人と接することが不器用なだけなのです」

小萌は真っ直ぐに垣根を見つめる

小萌「姫神ちゃんを助けてくれた垣根ちゃんを、
   垣根ちゃんの優しさを先生は信じるのです」ニコ
   
垣根の頬にー筋の冷たいものが流れ落ちる

垣根「なんでだよ。なんで、みんなして俺に優しくできんだよ…
   俺がどんな人間でどんな人生を送ってきたか知らねーくせに……」

小萌は泣き崩れる垣根を、そっと抱き寄せ
121 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/26(月) 21:18:52.98 ID:6yrpdIBx0
小萌「先生も一人の人間なのです。良いこともしてきましたが
   それと同じくらい悪さもしました。垣根ちゃんが何故
   そこまで自分を拒むのかはわからないですが、垣根ちゃんも
   一人の人間なのですから、少しでもいいので自分を許してあげてください」

垣根「あ……ぁ…あ…」

垣根は声にならない声で小萌の腕で泣いていた

親に抱きしめられたことも、周りの人に近づくことも許されず

ただただ周りの人間は『化け物・怪物・気持ちワルい』と忌み嫌う

しかし、姫神はどうか?目の前の小萌はどうか?

嫌うどころか、普通に接してくれて、それ以上に優しさくれた

そしてなにより、人として接してくれた

垣根「なんで…なんだよ…」

垣根は、閉ざしてた心は今度こそ完全に決壊する
122 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/26(月) 21:23:43.24 ID:6yrpdIBx0
─────────────

──────────

垣根「すまねー、さっきは怒鳴っちまって…」

小萌「いいのです。先生は生徒を受け止めるプロなのです」エッヘン

垣根「なんだそりゃ?くそっ、最近涙腺が緩みやがる、こんなの俺らしくねーのに」

小萌「それが、垣根ちゃんという人なのです」

垣根「人ねー」

垣根は自身の手の平を見つめ

垣根(変わってやるよ)

グッと拳を作りと、フッ笑った
123 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/26(月) 21:26:47.37 ID:6yrpdIBx0
垣根「なぁ。さっきの話だが、いつごろに転校できそうだ」

小萌「垣根ちゃんの協力があれば、すぐにでも出来るのです」

垣根「じゃあ、頼むわ……。先生」ニカ

垣根は、もう迷わない。道を記してくれる人間がいる限り

124 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/26(月) 21:32:53.38 ID:6yrpdIBx0
すいません

今回ここまでです…

短い…ということで

自分に納得がいってないので

明日の昼と夜に投下します

いつもレス・見てくださる方

ありがとうございます

では、また明日
125 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/26(月) 21:40:19.93 ID:i5yGlhMDo
乙。十五巻頃と思いきや新約以降の話だったのな。

さてこの後「カインの末裔」は出てくるのか。まあ出すとめんどくさい(原作でも詳しくは書いてないしな)のは確かだが。
続き期待してます。
126 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 00:08:17.50 ID:qZD9oaNDo
127 : ◆qF/DctsjRY [sage saga]:2011/12/27(火) 13:13:03.63 ID:8eFLJ5lC0
遅くなりますが
2時頃に投下します

>>125
時代設定は、新約後です
書いてなかった…

あと、『カインの末裔』編はオリジナル要素も含むので
(ここまで、投下して関係ないかもですが)

番外編でいつかやろうかと考えてます

ですので、この話は姫神・垣根の話を中心に話を書こうかと

それでは、後ほど
128 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 13:58:07.77 ID:8eFLJ5lC0
では、そろそろ投下します
129 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 14:01:44.57 ID:8eFLJ5lC0

─────────────
場所は変わり銭湯

銭湯の終了時間が近づいた為、二人は帰りに寄っていた

結標「さすがに食べたすぐに動くと、疲れるわね」

姫神「ごめんね。結標さん。私なんかの為に」

コツンと姫神の頭を小突く

結標「ほーら、いつも言ってるでしょ。自分を否定するような
   こと言ったらダメだって。秋沙は自分が思っている以上に
   いい女の子なんだから自信持ちなさい」

姫神「そ。そんなことn」

結標「」キッ

姫神「う…うん。ありがと」

とふざけながら、二人は湯船に浸かって笑っていた
130 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 14:07:32.19 ID:8eFLJ5lC0
姫神「あのね…。結標さん」

結標「ん?どうしたの?」

姫神「せっかく応援してくれてたのに
   上条君には。付き合ってる人がいて。駄目だった」

姫神「相談も。のってくれてたのに。ごめんね」

姫神は必死で笑おうとしていた。

結標は、それを見ているのが辛かった

姫神は結表が表の世界に戻って初めて出来た友人である

その友人が目の前で自分を心配させないように笑ってる

結標は気づいたら、姫神の頭を優しく撫でていた
131 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 14:11:09.19 ID:8eFLJ5lC0
姫神「結標…さん?」

結標「馬鹿な子ね…隠さなくても、泣きたい時に泣けばいいのよ?」

姫神「大丈…夫…隠して…ない…」

結標「まぁ、私たちは血も繋がってないし、そこまで長い付き合いでもないけど
私や小萌は、あなたを本当の家族と思ってるの」

結標「だから、私や小萌の前では無理して強がらないでいいの」

姫神「結標さん…うぅ…ぅ…」

結標「よしよし。愚痴でも何でも聞いてあげるから、吐き出しちゃいなさい」

姫神は涙で震えながらも、自分の今の気持ちを話し始めた
132 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 14:16:34.39 ID:8eFLJ5lC0
上条に好意を寄せてる人が大勢いるのを知っていたこと

上条を好きだった気持ちが、なかなか整理がつかないこと

次に上条と会うのが怖いこと

そして、そのまま上条と疎遠になってしまうのを恐れていること

姫神にとって上条は、それほどまでに世界を変えてしまった人物なのだ

結標(上条が羨ましいわね…この子にこんなにも思われてるだから)

と少し上条に嫉妬しながらも、優しく姫神の頭を撫でながら聞いていた
133 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 14:21:05.97 ID:8eFLJ5lC0
────────────
────────

姫神「ありがと。…結標さん」

結標「落ち着いた?気持ちの整理は難しいかもしれないけど
   ゆっくりでもいいから進めていきなさい」

姫神「…うん」

結標「上条には会えそ?」

姫神「たぶん…大丈夫」

結標「そっ、じゃあ気持ちも落ち着いたところで帰りましょ」

姫神「うん」

姫神(ごめん。結標さん。この力のことは。まだ気持ちの整理がつかない
   いつか絶対話すから。待ってて)

二人は、もう一人の家族と新たな友人の待つ家へと帰っていった

また新たな事件が待っているとも知らずに
134 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 14:25:41.09 ID:8eFLJ5lC0
────────────
─────────
小萌家

結標「な、なによ…これ…」
姫神「これは…ひどい」


二人は絶句した

二人が見たものは目を疑うものだった

 

なぜなら──────



酔っぱらい二人の寝顔と大量のビールの空き缶が

目の前にあったからだ
135 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 14:27:27.86 ID:8eFLJ5lC0
結標「な、何やってるのよ!小萌!!」

小萌「あ、むちゅじめちゃんに、ひめがみちゃん。おかえりなひゃいなのれす」

結標「おかえりじゃないわよ!どうしたらこうなるのよ」

姫神「垣根君。大丈夫?」ツンツン

垣根「んあ、帰ってきてたのか?おかえり…痛っ…頭いて…」

姫神「飲みすぎ。未成年の飲酒は。禁止されてる」
136 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 14:32:01.43 ID:8eFLJ5lC0
小萌「今日は無礼講なのれすよー、二人も飲みましゅか?」

結標「いや…私たちは飲まないし、教師が生徒にお酒進めるってどうなのよ」

小萌「垣根ちゃんが、転校できる可能性ができたので、
   前祝いに、ついグイッと…」

垣根「で、俺も少しずつもらっていたら、いつのまに寝てた」

小萌「いい飲みっぷりでしたよ、垣根ちゃん」

姫神・結標「…はぁ。不幸(ね)」
137 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 14:37:21.48 ID:8eFLJ5lC0
いったん、ここまでで終わりです

続きは、夜(九時〜十時)にまた来ます

書き溜めが進まない…

では、また後ほど
138 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 16:43:18.19 ID:WNBMCQvuo
舞ってる
139 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 21:28:38.28 ID:8eFLJ5lC0
そろそろ、投下します

今回も短いですが…

それでは、どうぞ

140 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 21:30:49.31 ID:8eFLJ5lC0
結標「…で、垣根はどうするの?ホテル探すんじゃないの?」

垣根「っていっても、この時間だしな…」

小萌「なら、今日は垣根ちゃんも泊まるのれす」

垣根「おぉ、いいのか?よっ、太っ腹」パチパチ

結標「いい加減にしないと、本当に怒るわよ」ギロ

小萌・垣根「…すいませんでした」

姫神「でも。この時間だと。ホテルはアウト」
141 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 21:37:27.47 ID:8eFLJ5lC0
結標「ちっ、垣根。秋沙を助けてくれたから今日は泊めてあげる
   でも、何かしたら殺すから」

垣根「肝にめーじまーす(棒)」

結標「はぁ、もういや」

姫神「小萌先生。寝袋ある?」

小萌「たしか、押入れにあるのれす」

姫神「ありがと。垣根君。小さいけど。これで台所で寝て」

垣根「ありががとな姫神ちゃん。んじゃ、俺は寝るとするか」

小萌「私も寝るのれす…zzz」
142 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 21:41:35.62 ID:8eFLJ5lC0
結標「はぁ、この二人は呑気ね…」

姫神「体(能力)が常識が通じないコンビ…」

結標「ほら、秋沙もバカ言ってないで寝よ」

姫神「うん」

姫神にとって、とても長い一日が終わろうとしていた

143 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 21:45:13.42 ID:8eFLJ5lC0
───────────
深夜

姫神(助けて…助けて…)

姫神「はぁ…はぁ…。……またあの夢」

姫神は、また例の夢で目覚めた

結標「また悪い夢?」

姫神「ごめん。起こした?」

結標「ううん、大丈夫」
144 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 21:47:53.63 ID:8eFLJ5lC0
姫神「落ち着いたら。寝るから。先に寝てて」

結標「ん、あまり起き過ぎようにするのよ」

そういい、結標はまた眠りについた

姫神は、いつものようにベランダに出ると

首につけたペンダントを握りしめた
145 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 21:51:10.12 ID:8eFLJ5lC0
垣根「はぁ。俺ってそんなに悪いか?」

姫神「悪くない。むしろかっこいいほう」

垣根「かっこいいって、よくストレートに
そんなこと言えるな」

姫神「むっ///そこは。掘り返してくれなくていい」

垣根「自分で言って、恥ずかしがるなよ」

姫神「それは。もういい…でも垣根君。
見た目ホストっぽい」

ガクッ

垣根は膝をついた
146 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 21:54:25.02 ID:8eFLJ5lC0
垣根「俺って、ホストっぽかったのか…」

姫神「自覚。なかったの?」

垣根「オシャレの一種として着てたから、気付かなかった…」

姫神「でも。似合ってる。大丈夫」

そんな、たわいもない話で二人は盛り上がっていた

147 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/27(火) 22:00:53.26 ID:8eFLJ5lC0
今日の更新はここまで

明日、朝〜昼に投下予定です

あと、報告ですが年末年始は

少し忙しいので、一月の初め頃に投下します

番外編(初詣)などできたら、書いてみようかと


では、いつもありがとうございます

よいお年を
148 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/28(水) 06:57:44.15 ID:+LT50lYi0
早い時間ですが

そろそろ、投下します
149 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/28(水) 06:59:15.13 ID:+LT50lYi0
姫神「ありがと」

垣根「あ?なんのことだ?」

姫神「声かけてくれて。結標さんには。断ったけど
   やっぱり色々。不安だったんだ思う」

垣根「今日のことか?」

姫神「うん…それもある。垣根君があの時。助けてくれてなかったらって…」

垣根「…あぁ、ごめんな。嫌なこと思い出さしちまって」

姫神「ううん。あの時は。嬉しかった。…ありがと」
150 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/28(水) 07:01:08.78 ID:+LT50lYi0
垣根「いやいや。お昼の弁当もらったし、おあいこだろ?」

姫神「うん…」

垣根「それにしても、姫神ちゃんって料理上手なんだな
   あんなに旨いの作れるの、すげーよ」

姫神「ごめん。本当は。あのお弁当。食べてもらいたかった…人がいた
   でも、渡せなかった…」

それを聞き垣根は少し寂しくなった

あかの他人の自分に作ったなんてことは思っていなかったが

本当に食べてもらいたかった人に作った物を

美味しいと食べた自分が悲しくなった
151 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/28(水) 07:03:06.11 ID:+LT50lYi0
垣根「そんな顔すんなよ…うーん」

垣根は、少し考え

垣根「なら今度は、俺のために作ってくれよ」

垣根は、ぼそっとそんなことを言った

姫神「え?」

垣根「あんなに旨いのは、食べたことねーし
   もう一度食べれたらなーっなんてな」

姫神「……」

姫神は少し困ったように黙ってしまった
152 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/28(水) 07:05:10.20 ID:+LT50lYi0
垣根「いや、やっぱ無理だよな…すまん、忘れてくれ」

垣根は、少し苦笑いを浮かべながら謝罪した

姫神「待って…作らないとは。言ってない」

垣根「いや、無理することは…」

姫神「美味しいと。言ってもらって。
   嬉しくない人は。いない」

垣根「そらそうだが、本当にいいのか?」

姫神「前のに比べると。上手く作れないかも。しれないけど
   作ってみる」

垣根「ありがとな。楽しみにしてるよ」
153 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/28(水) 07:08:01.51 ID:+LT50lYi0
姫神「好き嫌いとかあれば。教えて欲しい」

垣根「好き嫌いかー、多分ないな」

姫神「わかった。期待はしないで」

垣根「ありがとな。姫神ちゃん」

姫神「こちらこそ。ありがとう。だいぶ落ち着いた」

垣根「そっか。なら、そろそろ寝ようぜ」

姫神「うん。おやすみ」

垣根「おう、おやすみ」

垣根は手をヒラヒラさせて台所へと戻っていった
154 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/28(水) 07:10:04.80 ID:+LT50lYi0
姫神は、少しだが気持ちの整理がつけられそうだった

姫神「ありがと…」

垣根の後ろ姿を見送りながら

姫神は聞こえない位の声でお礼を言って

布団に入った

結標(ふーん。垣根にしては、やるじゃない)

小萌(青春なのです)

それぞれの夜は更けていった
155 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2011/12/28(水) 07:13:44.15 ID:+LT50lYi0
それでは、今年最後の

投下はここまでです

昨日も報告しましたが

年始開始を

目指していきますが

遅くなりそうでしたら

生存報告などもしていきますので

来年もよろしくお願いします
156 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 12:26:13.16 ID:UHkfSlbAO
乙!
年始開始とはやる気あるなぁ。無理せず頑張ってな。
ちなみに心理定規やアイテムの皆さんは出てくるのかな?
157 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2011/12/28(水) 13:25:52.47 ID:T3GwIu/b0
外からですが、>>1です

>>156
初めてのssもあり、書き上げたい気持ちも
あったので、頑張ろうかと

心理定規は、考えていますが
アイテムの皆さまは今のところは考えてないです

でも、アイテムの雰囲気は好きなので
話が落ち着いたら出してみたい
158 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 23:39:37.67 ID:41WQMObuo
┌─────┐
│い ち お つ.│
└∩───∩┘
  ヽ(`・ω・´)ノ
159 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/02(月) 13:40:26.01 ID:rDfxGcgI0
みなさま
あけましておめでとうございます

>>1です

年明けと予定していたのですが
予定が立て込んでまして

もうしばらくお待ちください

今週中には再開させます
160 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/02(月) 14:21:17.19 ID:sVsrSkUUo
待ってる
161 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/01/07(土) 02:10:05.61 ID:pPMI75dd0
皆さま、お久しぶりです

どうしようもない>>1です

年初と言いながら、7日になってしまい

申し訳ありません

とりあえず、明日の夕方の5〜6時頃に番外編と

夜の9時〜10時頃に本編を投下しますので

もう少しお待ちください

162 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/07(土) 17:44:01.28 ID:pPMI75dd0
こんばんは
お久しぶりです
>>1です

昨日もお伝えしましたが
今日から、また投下していきます

人も前より少なくなったと思いますが
最後まで頑張ります

それでは、まず番外編をお楽しみください
163 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/07(土) 17:48:17.60 ID:pPMI75dd0
───────
ある日の昼(小萌家)

垣根「それにしても暇だな」

姫神「あの二人は。買い物と散歩に
出かけてるから。仕方ない」

垣根「留守番ってのも意外と暇だな」

姫神「それは。同感」

垣根「そうだ、良いこと思いついた
   あの先生の部屋探索してみようぜ」

姫神「プライバシーに関わる。止めたほうがいい」

垣根「いや、あの先生の若さの秘密を知れるかもしれないぜ
   姫神ちゃんも、知りたいだろ」

姫神「それは……知りたい」
164 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 17:51:43.80 ID:pPMI75dd0
垣根「よし、決まりだな。まずは、押入れからだな
   だいたい、秘密ってのはベッドの下か押入れって
   決まってんだよ」

姫神「小萌の家は。ベッドはない」

垣根「俺のボケがスルーだと!?」

という話をしながら、二人は押入れの奥から

アタッシュケースが隠してあった

垣根「宝箱はっけーん」

姫神「どこかで。見たことがある」

垣根「きっと、高級な化粧品や薬が入ってるに違いねー」
165 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 17:55:20.24 ID:pPMI75dd0
姫神「それは。興味ある」

垣根「そんじゃ、開けるぞ」

垣根・姫神「ゴクリ」




ガチャ




垣根「な、なんだよこれ」

姫神「あ///」
166 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 18:01:00.30 ID:pPMI75dd0
そこには、スケスケの水着と長いロープが入っていた

垣根「…これって、先生のじゃないよな?」

垣根が疑問に思ったのも無理はない、

その水着は、小萌の幼児体型では大きすぎるからだった

姫神「うー///」

姫神は顔を真っ赤にして、黙ったまま俯いてしまった
167 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 18:08:17.54 ID:pPMI75dd0
垣根「もしかして…」

垣根はチラリと、姫神の胸元を見た

垣根「姫神ちゃn」

ドカッ

垣根は言い終わる前に姫神に殴られた

姫神「それ///小萌先生が結標の。オシオキに使うモノ」

垣根「はぁ?」

そう、それはいつかの結標の誘拐未遂事件のオシオキに使われたモノだった

もちろん、持ち主は小萌である
168 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 18:10:58.42 ID:pPMI75dd0
垣根「み、見なかったことにしとくか」

姫神「そうしてくれると。ありがたい」

垣根はアタッシュケースをもとの場所に戻し

静かに押入れを閉めた

垣根・姫神(気まずい…)

二人は小萌たちが帰ってくるまで、顔を真っ赤にしたまま

俯いていた



                             『とある教師の宝箱(シークレット)』
169 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 18:12:29.40 ID:pPMI75dd0
まずは、番外編終わりです

また、九時〜十時頃に本編を投下します

それでは、いったんありがとうございました
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/07(土) 19:07:45.68 ID:Z+5VQHvto
今更発見したが新鮮なカップリングがwktkだぜ
飽く迄個人的な感想だが禁書ヒロインは魅力的なキャラが多いのに上条ハーレムに加えられたせいで埋もれる勿体無いパターンが多過ぎると思う
特に姫神さんはそれの筆頭だと思うので正直こういうスレは俺得過ぎる
どんどんやってくれたまえ
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/01/07(土) 20:13:24.42 ID:mO/WA+Ueo
待っていたぞ>>1!今年もよろしくな

水着か…姫神の水着カットは冷遇というか迫害レベルの扱いを受けた漫画版の唯一の救いだったなぁ・・・
172 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:04:30.80 ID:pPMI75dd0
少し遅くなりましたが

今から投下します

173 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:06:22.47 ID:pPMI75dd0
──────────
翌朝

垣根「ふわー。ん?ここどこだ?」

姫神「あ。起きた。おはよう」

垣根「ん。あぁ、おはようさん。そういえば先生のとこ泊まってたんだったな」

姫神「もうすぐ、朝ごはんができるから。皿を並べて欲しい」
174 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:10:12.49 ID:pPMI75dd0
垣根「朝ごはん?……!! すぐ並べてくる」 

オラ、二人ともとっとと起きろ

小萌「何事ですか?垣根ちゃん」

結標「朝からうるさいわね。休みの日くらい、ゆっくり休ませなさいよ」

垣根「お前はいつも日曜だろうが、それよりも朝飯だ!!朝飯」

結標「朝ご飯くらいで、大声出さないでよ」

小萌「朝ご飯をしっかり取ることはいいことなのでよ。
   結標ちゃんも垣根ちゃんを見習うのです」

姫神「あ。二人とも。おはよう。朝ご飯もう少しだけ待って」
175 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:13:37.97 ID:pPMI75dd0
結標「おはよう。それより小萌、どうせ垣根は秋沙の
   ご飯が食べれるから、張り切ってるだけだからほっときなさい」

小萌「おはようなのです。それよりも、垣根ちゃん
   今の話本当ですか?」

垣根「(ギクッ)そ、そんなわけないだろ。楽しみになんてするわけ…ゴニョゴニョ」

姫神「どうせ。私の料理は。楽しみにもならない。影の薄い存在」フフ

結標「あーあ、へこませちゃった。垣根、あんた飯抜きね」
176 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:17:18.82 ID:pPMI75dd0
垣根「いやいやいや、それだけは勘弁してくれ。
   いやー、姫神ちゃんの朝ご飯、楽しみだなー」

姫神「なら。許そう」

結標「素直に言えばいいのよ」

小萌「先生も姫神ちゃんの朝ご飯が楽しみなのです」

垣根「んじゃ、とっとと皿を並べるの手伝いやがれ」

結標「はいはい」

177 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:25:33.41 ID:pPMI75dd0
──────────
朝ご飯 (前)

垣根「おお、これが朝ご飯か!すげー、見た目だけで
   美味しそうなのがわかる」

姫神「褒めても。何もでない。あっ。おかわりはあるから」

結標「いつも思うけど、秋沙は本当に料理上手よね
   今度、教えてもらおうかしら」

垣根「俺以外で未元物質をつくる奴はいらねーよ」

結標「はぁ!!そういうあんたはどうなのよ」

垣根「お前よりは作れる自信はある」

結標「いいわよ。やってやろうじゃない。ギャフンと言わせる
   料理を作ってあげるわ」

姫神(あ。フラグが…)

178 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:30:34.83 ID:pPMI75dd0
小萌「それじゃ、夕ご飯は垣根ちゃんと、結標ちゃんがそれぞれ
   一品ずつ作ってくださいね」

結標「望むところよ」

垣根「俺の料理に常識は通用しねえ」

姫神「その決めゼリフはどうかと思う」

垣根「と、とにかく早く食おうぜ」

小萌「そうでした、冷める前に頂くのです」

小萌「それじゃあ、いただきます」

「「「いただきます」」」
179 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:33:57.64 ID:pPMI75dd0
────────
朝ご飯 (中)

垣根「うめー、幸せだー。もう、俺、いつ死んでもいいや」

結標「なんなら、一方通行呼ぶけど?」

垣根「うっせー、例えばなしだよ。そんなこともわからねーのか
   それに、あいつには二度と負けねー」

結標「どうでもいいけど、大げさだと伝わりにくいわよ」

姫神「でも。美味しく食べてもらえると嬉しい」
180 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:37:18.85 ID:pPMI75dd0
小萌「そうなのです。美味しく誰かに食べて貰えることが
   料理を作った人の幸せなのです」

垣根「そういうこった、お前も犬くらいには食べてもらえる
   ように頑張れよ」

結標「カッチーン、もう許さないわよ、絶対驚くような料理作ってあげるから
   待ってなさい」

垣根「病院送りは勘弁な」

小萌「もー、二人とも喧嘩は止めるのです。食事中ですよ」

姫神「でも。賑やかで楽しい」
181 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:40:12.29 ID:pPMI75dd0
──────────
朝ご飯(後)

小萌「それでは、ごちそうさまでした」

「「「ごちそうさま」」」

垣根「それじゃ、先生。昨日言ってたように
   学校の手続きに行くからよろしく」

小萌「はいなのです。あちらの学校へ説明もあるので
   姫神ちゃん・結標ちゃん、夕ご飯までには戻りますけど
   お留守番お願いしますね」
182 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:43:38.22 ID:pPMI75dd0
結標「本当に、こいつ転入させるの?何するかわからないわよ」

小萌「大丈夫なのです。垣根ちゃんもクラスのみんなと仲良くなれば
   問題は起こさないのです」

結標「相変わらず、お人好しな発言ね」

垣根「とりあえず、転入の手続きだけだし
   最初から問題なんて起こさねーよ」

姫神「転入できたら。よろしく」

垣根「そうだった。姫神ちゃんも一緒の学校だったんだな
   そう思ったら、楽しみになってきた」

小萌「それじゃあ、行きましょうか。垣根ちゃん」

垣根「おう、頼むぜ先生」

姫神「頑張って」

結標「大げさすぎない?
   とりあえず、行ってらっしゃい」
183 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/07(土) 22:48:54.95 ID:pPMI75dd0
今日はここまでです

そろそろ、学校編に突入です

やっと、色々なキャラが出せる

あと、新たに読んでくださった方

以前から待っていてくれた方

ありがとうございます

まだまだ、先は長いですがよろしくお願いします


あと明日は、夜の十時〜十一時からです

それでは、また明日
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/07(土) 23:57:45.41 ID:eei8oHzqo
乙なんだよ!
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/08(日) 00:54:33.44 ID:GUYj4gRn0


ついにソギーくるか?
186 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/01/08(日) 13:19:30.12 ID:6jCYP2A10
こんにちは、>>1です

今、全部読み返していたんですが

>>144>>145の間が抜けていました

垣根が急に来て突然凹むという訳の分からない

ことになってたので、抜けてた部分を付け足します

187 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/01/08(日) 13:22:13.88 ID:6jCYP2A10
姫神(なんで…)

そのとき後ろから声をかけられた

垣根「大丈夫か?姫神ちゃん」

姫神「垣根君。ごめん。起こした?」

垣根「いや、人の家もあってか、なかなか寝れなくて起きてた
   そしたら、姫神ちゃんが起きてきたのが見えて声をかけたってわけ」

姫神「そう。垣根君って。意外と繊細」

垣根「意外とって…」

姫神「垣根君は。見た目で。損してる」
188 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/01/08(日) 13:24:47.87 ID:6jCYP2A10
ここだけ抜けてただけなのに

話が飛びすぎてた…

では、また夜に来ます
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/01/08(日) 15:22:50.36 ID:dAcZz7mAO

待ってる
190 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/08(日) 23:36:21.80 ID:6jCYP2A10
すいません、遅くなりました

ということで、投下していきます

191 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/08(日) 23:36:52.15 ID:6jCYP2A10
─────────
とある高校

小萌「もーダメなのですよ、めんどくさいからといって
   能力を使って学校まで飛ぶなんて」

垣根「はぁ、いいじゃねーか。先生も、騒いでたわりには楽しんでたじゃねーか」

小萌「それは、先生も楽しかったですが、能力の酷使は禁止されているのですよ」

垣根「はいはい、気をつければいいんだろ」

小萌「はい。お願いしますね。それじゃあ、手続きしますから入りますよ」
192 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/08(日) 23:40:58.91 ID:6jCYP2A10
垣根「ハイハイ。てか、休みなのにチラホラ生徒いるじゃねーか」

小萌「それは、補講の生徒さんなのです」

垣根「補講ってあれか、勉強の出来ねー野郎の勉強会だったけか?」

小萌「勉強ができないのではなく、苦手なだけだと
   先生は思うのです。…ん?」




「補講なのに遅刻って、不幸だああああああああああ」



一人の生徒が二人の前を通り過ぎていった

小萌「」

垣根「…なんだあれ?」
193 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/08(日) 23:44:21.57 ID:6jCYP2A10
小萌「はぁ、また上条ちゃん遅刻なのですか
   先生は上条ちゃんの将来が心配なのです」

垣根「あれ知り合いなのか?」

小萌「知り合いというより、先生のクラスの生徒さんなのです
   名前は上条当麻ちゃんなのです」

垣根(ほー、あれが上条か。あんなのに負けた一方通行って…)

垣根「まぁ、先生のクラスが面白いクラスだということは
   嫌というほどわかった」

小萌「悪い子ではないのですが、よく休むのと勉強が苦手なので
   先生の心配の一つなのです」
194 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/08(日) 23:49:19.91 ID:6jCYP2A10
  

「でも、真っ直ぐで素直な性格じゃん?」


小萌「あ、黄泉川先生。おはようなのです」

黄泉川「おはようじゃん、ん?そっちが転入生候補じゃん?」

垣根「」

小萌「そうなのです。垣根ちゃんなのです」

垣根「お、お前」
195 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/08(日) 23:52:23.04 ID:6jCYP2A10
黄泉川「ん?どうしたじゃん?」

垣根「お前が、なんでここにいるんだy

ドカッ

垣根「ぐへッ」

黄泉川「目上の人には敬語が常識じゃん」

垣根「いってー。クッソ、だからなんで、おm…あんたがいるだよ」

黄泉川「だって教師だからに決まってるじゃん?」

小萌「黄泉川先生、垣根ちゃんと知り合いなのですか?」

黄泉川「ちょっと、昔に会ったことある位の仲じゃん」
196 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/08(日) 23:56:58.28 ID:6jCYP2A10
垣根「はぁ、やっぱり学校行きたくねー」

黄泉川「そんなこと言わずに、学校生活を楽しむじゃん」

垣根「一方通行はどうなんだよ、どうせ家でゴロゴロしてんだろ?」

黄泉川「いや、一方通行は今、研究所でバイトしてるじゃん」

垣根「はぁ!!あいつが研究所でバイトだあ?」

黄泉川「何でも、医療関係の研究所でバイトしてるって噂じゃん」

垣根「あいつ何考えてんだよ……」
197 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/09(月) 00:01:10.46 ID:BDTHhzUM0
黄泉川「心配しなくっても、知り合いの医者からの
    紹介だから大丈夫らしいじゃん」

垣根(どうせ、あのカエル医者の野郎の奴だろ)

小萌「話すのはいいですけど、そろそろ校長室に行くのですよ」

黄泉川「あっ、そういえば手続きだったじゃん
    それじゃ、垣根よろしくじゃん」

垣根「こっちは、二度とゴメンだけどな…」

小萌「ほら、行くのですよ」

垣根「はいはい」
198 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/09(月) 00:08:16.68 ID:BDTHhzUM0
ここで、終わりです

上条さんが出てきましたけど
まだまだ垣根とは、絡みません

あとソギーは、もう少し先ですね

では、また明日のこの時間に
199 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/09(月) 22:42:08.44 ID:BDTHhzUM0
今日も遅くなりましたが
投下を始めます

200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/01/09(月) 22:43:32.57 ID:VBtFKuZ2o
まってた。
201 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 22:45:26.30 ID:BDTHhzUM0
───────────
校長室

校長「よく来てくれた、待っていたよ垣根帝督くん。
   君みたいな、優秀な生徒に来てもらえたら、わが校としても
   実に鼻が高いよ」

垣根(よく言いやがるぜ、どうせ裏じゃ化け物だとか
   いい客寄せパンダとか思ってるんだろ)

垣根「いや、俺としても頭のお堅い奴らと過ごすよりは
   こっちの方が過ごしやすくて助かる」

小萌「ということで、校長先生。手続きの方をお願いします」

校長「あぁ。あちらの学校にはエラく反対されたが、本人の希望もあり
   今回の転入を認めよう、ここの書類に記入欄があるから
   面倒だと思うかもしれんが、よろしく頼む」

垣根「了解……これでいいか」

小萌「大丈夫なのです。これで晴れて、垣根ちゃんは先生のクラスの
一員なのです」
202 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 22:48:24.04 ID:BDTHhzUM0
校長「でも、本当に良かったのかね?私が言うのもなんだが
   わが校みたいな高校に転入なんかして」

垣根「いいんだよ、どうせ勉強っていっても大学レベルは        
   とっくに終わらせてるからな。じゃあ楽しほうがいいだろ?」

小萌「きっと、すぐにクラスにとけ込めるのです」

校長(何も問題が起きなければいいが…)
203 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 22:51:12.44 ID:BDTHhzUM0
──────────
校長室前

小萌「それじゃあ、先生は補修の指導もあるので
   ここでお別れなのです」

垣根「おぉ、すまなかったな。付き合わせちまって」

小萌「何を言ってるのですか、垣根ちゃんは春から先生のクラスの
   生徒ちゃんになるのですよ?垣根ちゃんが断っても
   付き合うに決まってるのです」

垣根「はいはい、あんたはそういう人だったな
   んじゃ、少し学校を探索したら帰るわ」

小萌「あまり、むやみに教室に入っちゃだめですからね」

垣根「はいはい。じゃ、また後でな」

小萌「はいなのです。夕ご飯、楽しみにしてるのですよ」
204 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 22:54:33.57 ID:BDTHhzUM0
────────────
廊下

垣根「はぁ、それにしても休みだと静かなんだな
   もっと、騒がしいとこだとばかり思ってた」

垣根「まぁ、俺には静かな日常なんて似合わねーかな
   そう思うだろ、お前も?」

垣根はそういうと後ろに視線を向けた


「すいません、見慣れない格好の方がいたので
 声をかけようと思ったのですが…」


垣根(殺気に近い視線を感じた気がしたが気のせいか?)
205 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 22:57:13.61 ID:BDTHhzUM0
垣根「まぁ、この格好見たら関係者には見えねーよな」

「学校の関係者じゃないとこを見ると、父兄の方ですか?」

垣根「いや、ここに新しく転入する垣根だ
   お前、名前は」

吹寄「あぁ、あなたが、新しく転入する垣根ね。
   小萌先生から聞いてるわ。私は吹寄、吹寄制理よ」

垣根「吹寄か、よろしくな」
206 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 23:00:13.74 ID:BDTHhzUM0
吹寄「ところで、あなたは何してたの?
   先生の話によれば、手続きは済ませたって話だけど」

垣根「あぁ、学校の探索だ。まぁどこに何があるかまったくだがな」

吹寄「じゃあ、ちょうど私も暇だし、私が案内してあげるわ」

垣根「わりーな、じゃあ頼むわ」

そんな、二人を見つめる影が一つ

「…なんで、お前がココにいやがる───

 
 ───垣根帝督」
207 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 23:03:31.62 ID:BDTHhzUM0
──────────
────────
──────

垣根「まったく、なんで学校っていうのは
   こんなにも広いかねー」

吹寄「仕方ないでしょ、うちの学校はlevel0〜1の集まりの学校なんだから
   そこらの学校より教室数は多いわよ」

垣根「はーん、やっぱlevel0って多いんだな
   お前もそうなのか?」

吹寄「そうよ。でも、私は諦めてないけどね
   いつかlevel1になるって決めてるの?
   そういう、あなたはどうなのよ?」
208 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 23:06:18.17 ID:BDTHhzUM0
垣根「(どうすっかな…隠してーけどバレるだろうし本当のこと
   言っちまうか)俺は、れべr

「level5 しかも学園都市第二位の垣根帝督」

垣根「あぁ?なんだお前」

吹寄「土御門、貴様なんでここにいるの」

土御門「いやー、level5が来てるって聞いたから
    会ってみたいなって思ってにゃー」
209 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 23:09:26.02 ID:BDTHhzUM0
吹寄「さっきから、level5って……
   まさか、あなたがlevel5なの!?」

垣根「それがどうしたんだ?」

吹寄「いや、なんでlevel5がココの学校に来るのよ?」

土御門「それは是非とも聞きたいにゃー」

垣根「いや、大した理由じゃねーが…
   てかさっきから、この猫語野郎はなんなんだ?」

吹寄「土御門元春。私と同じクラスよ
   うちのクラス問題児の一人よ」

土御門「問題児とは失礼な紹介だにゃー」
210 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 23:14:11.53 ID:BDTHhzUM0
垣根「ふーん、土御門ねー(どっかで聞いたことあんだよな)」

土御門「それより、吹寄。さっき、黄泉川先生が探してたぜ
    すぐに行った方がいいと思うにゃー」

吹寄「いや、まだ話は終わって…」

垣根「いいって、俺はこいつと話でもしとくから
   今度、話せばいいだろ」

吹寄「仕方ないわね。土御門、私がいないからって問題起こしたら
   承知しないわよ」

土御門「わかってるにゃー。それより、早く行くといくにゃー」

吹寄「ふん」

土御門は吹寄が見えなくなってから垣根の方をむいた

土御門「ここじゃ、誰かに聞かれる心配がある
    屋上に行くぞ」

しかし先ほどとは、雰囲気が違っていた

垣根(まためんどくせーことに、なりやがった)

垣根も黙ってついていく
211 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/09(月) 23:19:59.91 ID:BDTHhzUM0
今日は、ここまでです

やっぱり、暗部組と出会うとパターン化してしまう

あと、明日もこれぐらいになります

ではでは

212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/09(月) 23:46:12.35 ID:XS0ba2VMo
乙ですの
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/01/09(月) 23:50:00.61 ID:VBtFKuZ2o


まあ暗部組と会うと因縁あるからパターン化しちゃうのも無理ないかと
共通の敵とかあって巻き込まれ形とかなれば別かもしれんがそうなると日常物で無くなるしな…
214 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/10(火) 22:31:35.74 ID:WJCnYyRs0
こんばんは

今日の書き溜めが少ないですが

投下します

215 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/10(火) 22:41:28.80 ID:WJCnYyRs0
ーーーーーーー
屋上

土御門「ここでいいだろう」

垣根「で、テメーが何者かはだいたい   
   わかったが、今さら俺に何のようだ?」

土御門「ココに何しに来た?場合によっては貴様を殺さなくてはならない」

垣根「たくっ、どうしてテメーらグループは俺を見るたびに
   喧嘩うってくんだよ」
216 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/10(火) 22:46:42.21 ID:WJCnYyRs0
土御門「何を言ってるかは知らないが
    他の奴等にもあったのか?」

垣根「座標移動と一方通行に会ったよ
   他に聞くことはあるか」

垣根は地面に腰を下ろすと、めんどくさそーに、土御門を見上げる


土御門(あいつら、一言も聞いてないぞ)

土御門「貴様にしては、えらく素直だな」

垣根「今の俺は暗部でもなんでもねー
   それに、やることがあるんだよ」

土御門「なんだそれは?」

垣根「ココに転入して、学校を楽しむことだ」
217 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/10(火) 22:50:04.60 ID:WJCnYyRs0
そういい終えた瞬間、土御門は

ガチャ

無言で銃を構えていた

土御門「」ギロリ

垣根「」ウーン

垣根「いやいや、少しは信じろよ
   まぁ、元敵同士なら仕方無いが」

土御門「そんなことが信じられるか。
    第一、誰が貴様を入れる」

垣根「小萌っていう先生だよ。本人はどっか行っちまったが   な」

土御門(あの、アホ教師が!!問題児どころの話
    ですまないぞ)
218 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/10(火) 22:58:00.90 ID:WJCnYyRs0
土御門「てか、待て。なぜ貴様が先生のことを知っている」

垣根「話がながくなんだよ。たくっ…」

ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーー

土御門「こいつは傑作だ。スクールのリーダーが
    人助けとはな」

垣根「知らねーよ、たまたまいたんだから
   方ないだろ」

土御門「しかし、姫神を助けるとは、羨ましいぜ」

垣根「なんでだよ。別に、姫神ちゃんらしたら、
   いい迷惑だろ」
219 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/10(火) 23:02:21.80 ID:WJCnYyRs0
本当に短いですが、

今日の投下は以上です 

明日もこれぐらいに来ます

それでは
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/10(火) 23:46:32.91 ID:GU4+Iz0mo
乙なんだよ!
221 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/11(水) 23:05:13.94 ID:BJPZ8hLt0
こんばんは、今日も少ないですが
投下していきます
222 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/11(水) 23:08:39.01 ID:BJPZ8hLt0

土御門「あんな美人を助けたのに、
    貴様は何も思わないのか」

垣根「確かに美人だが、それが何に関係あるんだよ」

土御門「バカ野郎!よく考えてもみろ
    姫神は貴様に助けられたんだぞ!
    近付くチャンスだろうが」

垣根「はぁ!それって、おもいっきり助けたこと
   利用してるじゃねーか」
223 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/11(水) 23:12:01.60 ID:BJPZ8hLt0
土御門「利用とはいってない、チャンスの活用
    だといったんだ」

垣根「一緒じゃねーか。そもそも、姫神ちゃんが
   俺に好意なんか持つわけねーだろ」

土御門「わからんぞ。姫神もあぁ見えて女だ
    少なからず、好意は持ってるはずだ」

垣根「どっから、そんなことわかるんだよ…
   とにかく助けたこと利用するなんか
   絶対しねーぞ」
224 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/11(水) 23:16:20.59 ID:BJPZ8hLt0
土御門「考えるのは貴様次第だ。
    相談なら、いつでものるぞ」

垣根「誰がやるか。もう用がないなら帰るぞ」

土御門「安心しろ、もう用はない。姫神によろしくな」

垣根「学校で会ったら覚えとけ」

土御門「せいぜい、問題起こさないように
    気を付けるんだな」

垣根「ちっ」
225 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/11(水) 23:18:54.70 ID:BJPZ8hLt0
垣根は、屋上のドアから学校の中へと戻っていった

土御門「これは面白くなってきた」

土御門は一人、垣根が去ったドアを見つめながら笑っていた

VIPサービスの新スレ報告ボットはじめました。→http://twitter.com/ex14bot
226 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/11(水) 23:23:50.14 ID:BJPZ8hLt0
ーーーーーーーー
小萌家

土御門と垣根が、屋上にむかう少しまえ

姫神と結標は、台所に立っていた

姫神「ひめがみ」

結標「むすじめの」

二人「お料理教室」
227 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/11(水) 23:27:10.48 ID:BJPZ8hLt0
姫神「誰もいない。寂しい」

結標「仕方ないでしょ。少しでもテンション上げないと、
   料理何てできないんだから」

姫神(上げなくてもできるけど。それは言わない)

結標「それより、今日はなに作るの?」

姫神「基礎ができないとダメ。だから。野菜炒め」
228 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/11(水) 23:29:56.87 ID:BJPZ8hLt0
結標「野菜炒め?そんなのじゃ、垣根にギャフンと言わせら   れないじゃない」

姫神「でも。切る・炒める・味付け等シンプルにみえるけど
   アレンジもできるから奥が深い」

結標「ふーん。じゃ、とりあえず具材から切っていきましょ」

姫神「人参は火が伝わりにくいから。
   少し薄めに切るといい」
229 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/11(水) 23:32:55.81 ID:BJPZ8hLt0
結標「へー、ある程度切れたから、
   フライパンに全部入れるわよ?」

姫神「それもいいけど。火が伝わりにくい順に炒めると
   早くできる」

結標「えっ?全部ドサッと入れたらダメなの?」

姫神「だめ」
230 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/11(水) 23:36:09.79 ID:BJPZ8hLt0
姫神「まずは。豚肉・キャベツ・人参。最後にもやし
   と順に入れ。塩・こしょう・鶏ガラスープの素
   オイスターソース・水溶き片栗粉をいれれば。
   できあがり」

結標「できた、しかも美味しいわね」

姫神「簡単なのに。美味しい一石二鳥」

結標「秋沙ありがとう」

姫神「勝負。頑張って」

二人は、今夜の勝負にむけて
着々と準備を整えていった
231 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/11(水) 23:40:00.86 ID:BJPZ8hLt0
sageに今ごろ気づいた…

そして、今日の投下はここまでです

では、明日も遅くなりますが来ます
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/11(水) 23:51:14.55 ID:bHyuSjM3o
乙なんだよ!
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/01/12(木) 01:11:34.77 ID:T8pt0LQNo
乙だッ!!
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/01/12(木) 01:31:01.90 ID:jIXdGk5v0

土御門さんがどんなイタズラを仕掛けてくれるか楽しみでしょうがないぜ
235 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/01/12(木) 23:34:20.69 ID:HyVChIOf0
ただいま帰りました

遅れてすいません

今日は少しいつもより遅い

0時投下です

待ってくださった方は

もうしばらくお待ちください
236 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:01:57.72 ID:J2xfOjSZ0
それでは、今から投下します

237 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:03:39.83 ID:J2xfOjSZ0
───────────
校内

垣根「たく、あのヤロー。余計なこと言いやがって
   姫神ちゃんが、俺なんかに惚れるわけないだろうが」

垣根は、わかっていた

いくら自分が変わろうとしても、過去は変えられない

垣根(自分を許すか……まだ俺には時間が掛かりそうだな)

垣根は、昨晩の小萌の話を思い出していた

闇に身を置いた自分を優しい人間といってくれた

自分の過去のあやまちを、少しでも許してあげて欲しいと言ってくれた

垣根(先生よー、まだ当分俺には分かりそうにねーわ
   だけど、いつかわかるようになってやる)

垣根は窓の外から見える、街並みを眺めながら

考え込んでいた
238 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:06:02.67 ID:J2xfOjSZ0
すると後ろから

黄泉川「なに黄昏てるじゃん」

突然声をかけられた、垣根は驚いて後ろを振り返った

垣根「あんた、まだいたのかよ」

黄泉川「ここは、学校だから当たり前じゃん?それで何してるじゃん?」

垣根「なんでもいいだろ。それより、あんたよく俺に声かけれたよな」

そう垣根は、黄泉川とは以前に面識があった

面識というには、殺伐としたものだったが
239 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:10:06.29 ID:J2xfOjSZ0
黄泉川「こっちも驚いてるじゃん。聞いていた、転入生が
    あの時の生徒だったんだから」

垣根「何も思わねーのか?もしかしたら、また何かやらかすかも
   しれねーんだぞ」

黄泉川「その時は、教師として止めるだけじゃん
    それに、小萌先生は見る目あるじゃん。だから、私からは
    何も言わないじゃん」

垣根「あんたもとことんお人好しだな
   あんたといる一方通行も苦労してそうだ」

黄泉川「でも、一方通行も変わってきたじゃん。
    最近は打ち止め達とも仲良くやってるじゃん」

黄泉川は、居候の二人の少女たちに振り回される

一方通行の顔を思い出しながら嬉しそうに話す
240 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:15:15.75 ID:J2xfOjSZ0
垣根「あの一方通行の野郎がねー」

垣根は少し羨ましく思った

血は継っていなくても、家族と呼べる存在が

守る存在であり、守られる存在のモノに

垣根(俺にも、いつか持てるのか。こんな俺でも)
241 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:20:31.83 ID:J2xfOjSZ0
そのとき、コツンと垣根は額を小突かれた

垣根「いって、何すんだよ!!」

黄泉川「子供が難しいこと一人で考え込むなじゃん
    大人にズバっと相談するじゃん」

垣根「別に、なんでもねーよ。ただ、少し羨ましく思っただけだよ」

黄泉川「羨ましく?誰をじゃん?」

垣根「あんたたち、家族がだよ。血も繋がってねーのに
   家族として暮らせるのが羨ましい」

黄泉川「垣根は家族は居ないじゃん?」

垣根「親なんてものは、とうの昔に俺の前から居なくなったよ」
242 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:25:11.48 ID:J2xfOjSZ0
黄泉川「小萌先生がいるじゃんよー」

垣根「はぁ、先生には昨日あったばかりだぞなんでそうなる」

垣根(確かに、姫神ちゃんと同じく守るって決めたが…
   家族ってもんじゃねーだろが)

黄泉川「小萌先生は垣根みたいな、ほっておけない生徒が大好きじゃん
    だから、よく家出とかの生徒を居候さしたりしてるじゃん」

垣根(確かに、姫神ちゃんも座標移動の野郎も居候だったな
   教師つうのは居候も仕事なのか?)

黄泉川「それに、家族というのは血の継りや時間じゃないじゃん
    絆の問題じゃん」
243 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:28:42.00 ID:J2xfOjSZ0
垣根「絆?」

黄泉川「家族ってもんは、こいつの為なら頑張れるとか思えるくらい
    守りたい存在じゃん」

垣根「……」

黄泉川「だから、小萌先生は今居候してる生徒も合わせて
    垣根も家族と思ってると思うじゃん」

垣根「たく、迷惑な話だな…」

黄泉川「垣根、まだわからないじゃn

垣根「だが……悪い気分じゃねーな」

垣根(そうだ守るって決めたじゃねーか
   相手が嫌がろうが何しようが絶対守ってやるよ)
244 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:32:53.23 ID:J2xfOjSZ0
黄泉川「もし今、住むとこがないなら、小萌に相談するじゃん
    家に住まわせてくれるじゃん」

垣根「とことん、あの先生には敵わねーな」

黄泉川「あれでも、歴とした大人じゃん。子供は大人に甘えるもんじゃん」

垣根「とことんめんどくせーな、大人は」

黄泉川「大人は世話焼きじゃん」

垣根は言葉では嫌がっても照れくさそうに笑っていた
245 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:37:11.84 ID:J2xfOjSZ0
垣根「あの時は悪かったな」

黄泉川「悪いと思うなら、これから頑張るじゃん?」

垣根「あんた達みたいな、教師がいる学校生活が少し楽しみになった
   悪いな、相談にのってもらって」

黄泉川「生徒が迷ってたら手を差しのべるのが教師じゃん?
    気しするなじゃん」

垣根「そんじゃ、そろそろ帰るわ。また、よろしく頼むぜ
   …よ…黄泉川先生」

黄泉川は一瞬驚いたが、そのあとすぐに優しい顔になり

黄泉川「任せるじゃん」

と言いながら頬笑み返した
246 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 00:41:21.00 ID:J2xfOjSZ0
今日はここまで

垣根が、最近メイン気味なので

姫神にもそろそろ頑張ってもらいます

明日は、少し楽になるので

もう少し早めに来ます

では、また明日
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/13(金) 01:09:54.55 ID:gLbOHUeIO
乙!おもしろい
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/01/13(金) 02:11:32.67 ID:P3+Onuw+o
乙ッ!
削板マダァ?(・∀・ )っ/凵⌒☆チンチン
249 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 02:50:25.95 ID:J2xfOjSZ0
>>248
削板は、そろそろ出します

期待を裏切らないよう

頑張ります
250 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 21:58:16.17 ID:J2xfOjSZ0
こんばんわ

今夜は少し早いですが

投下を始めます
251 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/13(金) 22:02:15.73 ID:J2xfOjSZ0
────────────
小萌家

昼ご飯を食べ終えた二人は部屋でくつろいでいた

姫神「もう。食べられない…」

結標「秋沙って本当に羨ましいわ。あれだけの量を食べても
   太らないんだから」

多めに作り過ぎた野菜炒めを、食べてもスタイルが変わらない姫神に

結標は羨ましく感じた

姫神「体質。でも。結標さんもスタイルはいい」

結標「食事制限かけてるからね。結構、大変なのよ」
252 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/13(金) 22:06:16.98 ID:J2xfOjSZ0
姫神「でも。出るところは出てる」ジロ

姫神は自分の胸と結標の胸を見比べた

姫神もスタイルでは恵まれているが

結標の前では、控えめなものに見えてしまう

結標「ちょ、ちょっと、どこ見てるのよ!
   あなたもそれなりに大きいでしょ」

姫神「でも私は控えめ。男の子は大きいのが好きだと思う
   羨ましい」

結標「羨ましいっていうけど、大きすぎても肩はこるし
   街を歩けば、視線は感じるしいいことないわよ」

姫神(視線を感じるのは。その服せいもあると思う)
253 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/13(金) 22:08:49.41 ID:J2xfOjSZ0
結標「それに、男でも大きいのより小さいのほうがいい
   っていう人もいるわよ」

姫神「そうなの。話を聞いたことがないから。わからない」

結標「なんなら、垣根に聞いてみなさいよ。あいつも男なんだし
   参考程度にはなるわよ」

姫神「垣根君に……ダメ///恥ずかしい」

結標「あぁ。確かに、あいつエロそうだもんね。聞いたとたんエロい目で見えきそうだし
   それにモテそうだしムカつくわね」

姫神「途中から。垣根君の悪口になってる」

結標「いいのよ。本人がいないんだし」

姫神(本人がいても言ってる気がする)
254 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/13(金) 22:12:20.86 ID:J2xfOjSZ0
結標「あぁー。それにしても暇ねー。ねえ、どこか散歩に出かけない?」

姫神「あ。それなら夕ご飯の材料も買いたい」

結標「なんなら、今から買いに行く?
   昼から暇だったし、荷物持ちなら手伝うわよ」

姫神「ありがと。じゃ。お願いする」

結標「了解。いつものスーパーでいいでしょ?」

姫神「そこで大丈夫。」

結標「それじゃ行くわよ」

結標と姫神は部屋をあとにした
255 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/13(金) 22:15:24.91 ID:J2xfOjSZ0
───────────
とある公園

「まったく、なんで今日に限って補修なのよ。あのバカ」

公園のベンチにひとりの少女が座っていた

外は天気も良く絶好のお出かけ日よりにもかかわらず

少女の顔は不機嫌だった

少女の名前は御坂美琴

この学園都市でも七人しかいないlevel5の第三位だ
256 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/13(金) 22:20:16.58 ID:J2xfOjSZ0
御坂「まったく、当麻のバカ。補修なんて勉強してれば
   大丈夫じゃないの?人のことも大事だけど
   まずは、自分のことをどうにかしなさいよ」

ただいま御坂は、ココにいない少年に怒りの炎を燃やしていた

御坂(でも、そういうところもカッコいいんだけどね///)

と顔を真っ赤にしながら俯く

傍から見ると、怒ったり照れたりとコロコロ変わる

天気のような少女に見えたかもしれない

御坂(それにしても、暇よね。何か面白いことないかしら
   ……ん?あれって)
257 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/13(金) 22:24:07.70 ID:J2xfOjSZ0
───────
同時刻

結標「うーん、この時期はいいわねー。少し寒いけど
   春が近づいてるって感じがして好きだわ」

姫神「うん。私も春は好き。涼しくていい」

結標「ねえ、ちょっと遠回りしてみない?ここの近くに公園があるんだけど」

姫神「賛成」

二人は、少し春が近づく風を感じながら

仲良く公園に向かって歩いていった
258 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/13(金) 22:27:13.47 ID:J2xfOjSZ0
ピキーン

公園に入ると同時に結標はなにかを感じ取った

結標「(この感じ……近くで子供がいる)秋沙、ごめん。
   30分ぐらいしたら戻るから、ここで休んでて」

姫神「あ。ちょっ…行っちゃった」

姫神が声をかけようとしたときには、おそらく能力を使ったのであろう

目の前から結標は消えていた

姫神(あぁなると。結標さんは長い)
259 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/13(金) 22:31:37.44 ID:J2xfOjSZ0
仕方ないので姫神は公園のベンチに休もうと視線を移した

しかし、姫神はすぐに驚いて止まってしまった

姫神(えっ。どうして)

視線の先には、見覚えのある少女が立っていた

そう昨日会ったあの少女だ

御坂「こ、こんにちは」
260 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/13(金) 22:34:43.62 ID:J2xfOjSZ0
今日はここまで

次回は、垣根視点です

『アイツ』がやっと出せる

では、明日もこの時間に
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/01/13(金) 23:03:16.74 ID:DQADlhujo
ソギークルー?
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/14(土) 00:12:31.93 ID:z7p9lKMio
乙にゃんだよ!
263 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/14(土) 23:31:24.00 ID:uXSSoA8j0
遅くなりました

今から、投下始めます
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/01/14(土) 23:32:25.96 ID:18pn6ezqo
>>263
待ってた。期待待機
265 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/14(土) 23:36:16.66 ID:uXSSoA8j0
────────────────
校内の玄関

垣根「うーん、これからどうすっかなー」

垣根は黄泉川と別れたあと、一人ぶらぶらと廊下を歩いていた

ときおり、教師と思われる人物に身分を聞かれ事情を

説明したりしていたが、聞いたとたん態度が急変したので

垣根は面倒になる前に学校から出ることにした
266 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/14(土) 23:40:14.46 ID:uXSSoA8j0
垣根「っていっても、することねーしな。姫神ちゃんたちに
   連絡取りてーけど、連絡先どころか携帯すら持ってねーしな」

そう彼は昨日まで身分を提示できるものどころか

服以外なにも持っていなかったのである

垣根(まぁ、金が戻ってきただけマシか)

垣根は、昨日の病院で渡してもらった通帳を見つめながら

垣根(そういえば、心理定規のやつは元気にやってるかな
  まぁ、あいつなら上手くやりそうだけどな)

と考えながら歩いていると、校門前に見知った顔があった
267 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/14(土) 23:43:05.87 ID:uXSSoA8j0
垣根(あれは確か、吹寄つったけか?)

それは、さきほど校内を案内してくれた人物

吹寄制理だった

吹寄(はぁ、遅い。いつもなら、来てもおかしくない時間なのに)

垣根「よう、どうした吹寄」

吹寄「あぁ、垣根」

垣根「どうした、元気ねーじゃねーか?」

吹寄「待ち合わせよ。待ち合わせ」

垣根「なんだよ、彼氏でもいるのk……ん?」
268 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/14(土) 23:46:22.05 ID:uXSSoA8j0


  「うおおおおおお、すごいダッシューーーーー」



ドドドドドドドと遠くの方から、もの凄い速さで男が

こちらに近づいてきた

垣根「なんだよあれ…」

吹寄「気持ちはわかるけど、あれでも私の友人よ」

垣根が固まるのも仕方ない、こちらに近づく男の格好は

ハチマキ・白い学ラン・旭日旗Tシャツと

昭和の番長を思わせるものだったからだ
269 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/14(土) 23:50:41.59 ID:uXSSoA8j0
垣根(あれも、この学校の生徒じゃねーよな?)

垣根は嫌な不安を抱かえていると

キキッーーー

と白ラン男は二人の目の前で止まり

そして、すぐに吹寄にむかって頭を下げ

男「すまん!!遅くなった!!」

と謝罪しはじめた
270 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/14(土) 23:53:47.91 ID:uXSSoA8j0
吹寄「いいわよ。どうせ、貴様のことだから人助けでもしてたんでしょ」

男「いや、言い訳は根性が足りん!!なにかさせてくれ!!」

吹寄「そうね。今日のお昼は貴様の奢りで許してあげる」

男「そんなことでいいのか!?ありがとうな吹寄」ニカ

そんな、仲のいい会話に垣根はオズオズと質問をする

垣根「お、おい…吹寄。こいつは誰なんだよ?」

吹寄「あぁ、まだ紹介してなかったわね。
   この男は削板軍覇。私の友人よ」

削板「お!なんだ、いたのか!ん?初めて見るな。吹寄の友人か?」
271 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/14(土) 23:59:48.42 ID:uXSSoA8j0
吹寄「まぁ、友人みたいなものね。この春からの転校生の垣根よ」

垣根「自己紹介ぐらい自分で出来るっつの
   垣根帝督だ。これでもlevel5の第二位だ」

垣根はこのあとの展開を予想できた

二人の驚く顔、豹変する態度

彼女は先ほど友人と言ってくれたが、これでそれも無くなるだろう

と垣根は覚悟決め二人の返事を待った

しかし、垣根の予想したものとは違った
272 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/15(日) 00:02:27.31 ID:n9YXKN3r0
吹寄「貴様、level5だったの?削板と同じじゃない」

削板「おぉ!!俺より上の順位とは!お前、根性あるな!」

垣根(おい、こいつら今なんつった?)

垣根は思わず二人の顔を見る

しかし、そこには恐怖に怯える顔も嫌悪に歪む顔もなかった

垣根「おい、冗談だろ。俺が怖くねーのか?これでもlevel5だぞ」

そう彼はlevel5。何回も叩きつけられたモノ

そんな彼を怖がらないハズがないと疑うしかなかった

しかし、彼らは違っていた
273 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/15(日) 00:06:33.06 ID:n9YXKN3r0
吹寄「なに言ってるのよ。別に、怖がっても仕方ないでしょ
   それにLevel5が近くにいるのに、今更そんなこと思わないわよ」

削板「順位は七番目だが、俺もlevel5だしな」

と垣根の予想を遥かに超えた答えが返ってきた

垣根は、彼らの一言一句を理解すると

垣根「はあああああああああああ」

と叫ぶしかなかった
274 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/15(日) 00:09:18.91 ID:n9YXKN3r0
今日はここまで

吹寄と削板が出会ったら面白いなと思い

やってみました

明日の投下は今日よりは早くできるよう

頑張ります 

では、また明日
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/01/15(日) 00:12:08.23 ID:xWEOsPwao
乙。

吹寄とソギーの出会い始めが気になる所。次回はその話かな?
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/01/15(日) 01:57:59.66 ID:hwyDL3goo
吹寄はソギールートなのかッ!?
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]:2012/01/15(日) 23:11:13.27 ID:n9YXKN3r0
>>275 >>276
現段階では、軽目にしか
語らせないつもりです

それでは、今回は短いですが

投下していきます

278 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/15(日) 23:14:27.51 ID:n9YXKN3r0
吹寄「急に大声出さないでよ。それに、貴様は怖がらせたいの?
   何がしたいのよ?」

吹寄は、急に大声で叫ぶ垣根に耳を塞ぎながら

意図が見えない発言にイライラしていた

垣根「いや、別に怖がらせようとか不快にさせようとかねーんだけどよ…
予想してたのと違った答えが返ってきたから驚いてんだよ」

と先程の発言に怖がらせる意図はなかったことを説明した
279 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/15(日) 23:17:12.25 ID:n9YXKN3r0
削板「なんだお前?level5なのに根性ねーな
   周りが何を言おうが言わせておけばいいだろ?」

吹寄「削板、貴様は黙ってなさい。で、垣根?
   私たちは別に何も思わないけど、この話は終わりでいいかしら?」

垣根「あぁ、なんかすまねーな」

吹寄「いいわよ別に。Level5なんて気にしてられないだけよ」

垣根「吹寄、お前って肝が据わってるよな」

吹寄「こんな性格でないと、うちのクラスはやっていけないわよ?
   それでなくとも問題児が多いのに…」

とデルタフォースと呼ばれる少年たちを思い出してため息をついた
280 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/15(日) 23:20:26.37 ID:n9YXKN3r0
垣根「ははは…大変だなお前も。…ん?そういえば、削板は一緒の
   学校じゃないのか?制服は来てねーみたいだが」

削板「いや、俺は違う学校だぞ?」

吹寄「削板までいたら、うちクラスが大変なことになるわよ
   っていってもクラスに何人か友人が居るみたいだけど」

削板「上条に土御門、あぁ、あと姫神もだな。
   あいつらは、なかなか根性がある」

垣根は、削板の挙げた名前の中に一番身近な人物の名を聞く
281 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/15(日) 23:23:37.33 ID:n9YXKN3r0
垣根「おい?姫神ちゃんを知ってるのか?」

吹寄「え?知ってるも何も私の友人だけど
   というか垣根が知ってることに驚くんだけど」

と吹寄はジローっと垣根を見つめる

垣根「別にいいだろ。説明がめんどくせーよ」

吹寄「いいじゃない。そうだ、垣根。あなたもお昼、一緒にどう?」

と吹寄は垣根を昼食に誘った

垣根「なんでだよ、お前ら約束してたんだろ?
   なら、二人だけで行けばいいだろ」

と垣根は少し嫌そうに顔を歪めた
282 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/15(日) 23:27:08.84 ID:n9YXKN3r0
吹寄「どうせ食べるなら、みんなで食べるほうが美味しいじゃない
   それに、今日は削板の奢りなんだから大丈夫よ」

削板「気にすることなんてないぞ。他のlevel5とも
話してみたかったし俺は構わねーぞ」

垣根「ちっ、変なこと聞きやがったら、即行で帰るからな」

垣根は、はぁとため息をついた
283 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/15(日) 23:31:20.38 ID:n9YXKN3r0
話は進みませんでしたが

今日はここまでです

あと、次は姫神・御坂編です

いつもレスありがとうございます

では、明日も十時〜十一時に
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/15(日) 23:35:59.01 ID:SZGfF4Oao
乙にゃんだよ!
285 : ◆qF/DctsjRY [sage saga]:2012/01/16(月) 22:45:15.82 ID:QKWHI/7Y0
それでは、今夜も投下していきます
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/01/16(月) 22:47:23.84 ID:U7bxzhaeo
待ってた。
287 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/16(月) 22:48:25.61 ID:QKWHI/7Y0
ーーーーーーーーーー
公園

御坂「こ、こんにちは」

御坂は、おずおずと挨拶をする

硬直していた姫神は、直ぐに我に返ると

姫神「……ごめん。私いそがしいから」

とその場を去ろうと御坂に背を向けた、すると後ろから 

御坂「待って、少し話を聞いて」

と姫神を呼び止めた
288 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/16(月) 22:51:54.70 ID:QKWHI/7Y0
姫神「話?」

姫神は、冷静を装おいながら、御坂にたずねた

しかし、表情とは裏腹に胸の鼓動は早くなっていた

姫神が御坂の言葉を待っていると

御坂は、少し俯きながら

御坂「昨日のことで、先輩に謝りたくて
   せっかくの約束だったのに、ごめんなさい」

と勢いよく頭を下げて謝罪した
289 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/16(月) 22:55:13.79 ID:QKWHI/7Y0
姫神は御坂の言葉に驚きながらも

言葉の意図を理解しようと頑張った

そしてゆっくりと口を開け

姫神「あなたには。何もされてない」

と御坂の言葉を否定した

そう、昨日が初対面の御坂が謝罪するようなことはしていなかった

姫神(あれは、自分が逃げただけ…)

と自分にいい聞かせた
290 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/16(月) 22:58:50.57 ID:QKWHI/7Y0
しかし、御坂は首を横に振り

御坂「私は…先輩の、大事な時間を奪ったの
   私がうかれていたばかりに、先輩を傷つけた」

と必死に謝罪の言葉をいった

姫神は、始め何の話をしているのか理解ができなかった

いや、しようとしなかった。したくなかった

しかし、御坂の目は、言葉は真剣なものだった

姫神は、重い口をあけ

姫神「あれは。あなたでも。誰の責任でもない。
   あれは彼の優しさだから仕方ない」

といって笑った
291 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/16(月) 23:01:48.39 ID:QKWHI/7Y0
御坂「でも…」

と続けようとしたが、そこで口を閉じた

姫神は、そっと御坂に近づき

姫神「上条君には。あなたが側にいてあげて」

といい微笑んだ

御坂(強い人…)

御坂は、こくんと頷ずいた
292 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/16(月) 23:07:03.80 ID:QKWHI/7Y0
姫神は、納得したのか

姫神「この話は。これで終わり。こんな形だけど
   これから宜しく」

と手をだした

御坂も理解したのか反対の手をだし、二人は握手をした

御坂「えっーと、先p」

姫神「かたい。秋沙でいい」

御坂は少し困ったような顔をするが

御坂「じゃあ、秋沙さん///私も美琴でいいですよ」

お返しとばかりにニヤッと笑った

姫神「じゃ。美琴///」

御坂「な、なんか照れますね///」

姫神「呼び捨ては。慣れない」

二人は、お互いの顔を見合わせるとフフッと笑った
293 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/16(月) 23:09:39.38 ID:QKWHI/7Y0
すると、御坂は何かを思いついたように

ポケットに手をいれ携帯を出すと

御坂「連絡先を交換しましょ?」

と姫神に突き出してきた

姫神「かまわない」

姫神も肩にかけた鞄から携帯をだし

連絡先を送信した

御坂は、嬉しそうに携帯の画面を見つめると

御坂「ありがとうございます!」

といい携帯をしまった
294 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/16(月) 23:13:31.70 ID:QKWHI/7Y0
今日の投下はここまでです

明日も同じくらいに来ます

では、また明日
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/17(火) 00:52:31.05 ID:3hrnJCcXo
乙なんだよ!
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/01/17(火) 01:29:59.00 ID:O3c+pO21o
(`・ω・´)ゞ 乙であります!
297 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/01/18(水) 00:05:14.63 ID:58gO7tKi0
遅くなり、すいません

今日、早く投下する予定でしたが
もう少し遅くなるとおもいますので

明日もある方は、今日は早めに休んでください



298 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/18(水) 02:10:52.34 ID:58gO7tKi0
遅くなって、すいません

それでは、今から投下します
299 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/18(水) 02:13:52.82 ID:58gO7tKi0
姫神「喜びすぎ」

姫神は、その喜びように不思議に思った

御坂は、あははっと苦笑いをすると

御坂「すいません。私こうみえて、身近に話す人が少なくて
   こうやって話すのが、つい嬉しくなって…」

と少し俯きながら話した

姫神(この子も。垣根君と同じ)

姫神は、同じlevel5である垣根を重ねた

いつもは、面倒臭そうにしながらも

いざというときは、凄く頼れる少年

しかし、その奥には姫神にもわからない重りを

背負っているのがわかる
300 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/18(水) 02:16:06.91 ID:58gO7tKi0
姫神にも抱えるモノはある

だからといって、自信のそれが彼らと同じとは思わない

しかし、少しでも彼らのことを理解したいと思った

姫神は、何かを決心したのか御坂の方をむくと

姫神「私は。あなたを特別扱いはしない
   だから。気軽に話したらいい」

といった
301 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/18(水) 02:18:05.04 ID:58gO7tKi0
御坂「え?」

御坂は目をぱちくりさせながら、姫神の話を聞いた

普通に考えると、姫神の発言はおかしなものだが

御坂からすると、嬉しいものだった

学校では、後輩・同輩はおろか先輩からも尊敬や好奇の眼差しで見られる

それらは、あまり居心地がいいものではなかった

御坂だって、ただの中学生だ

まだまだ遊びたい年頃だが

かといって仲の良いものがいるかといったら

指で数えるほどしかいない

どこに行くにしても、レベルがまとわりついていた
302 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/18(水) 02:20:03.97 ID:58gO7tKi0
御坂「なんで…」

姫神「私たちは。友人。そこにレベルは関係ない」

とさも当たり前のように返した

御坂「よく、そんな恥ずかしいこといえますね」

と文句をいいながらもし照れながら

御坂「あ、ありがと///」

と礼をいった
303 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/18(水) 02:22:05.29 ID:58gO7tKi0
ーーーーーーーーーー

御坂「それじゃ、今日はありがとうございます」

姫神「気にしない。私も楽しかった」

とベンチから去ろうとする御坂に軽く手を振った

御坂も、それに答えるように手を振ると

御坂「また、連絡しますね」

といい公園をあとにした

姫神(上条君が。惚れるのもわかる…真っ直ぐでいい子)

と少し寂しそうに御坂の後ろ姿を見送った
304 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/18(水) 02:25:55.44 ID:58gO7tKi0
御坂の姿が見えなくなると、姫神の後ろから

結標「あーいさ!ただいま」

突然、結標があらわれ背中に抱きついた

姫神「結標さん。おかえり」

姫神は、少し驚きながらも自分の胸のまえで

クロスさせている結標の手に触れ 

姫神「いつも。ありがとう」

と聞こえるか聞こえないぐらいの声で礼をいった

結標「なに?なにかいった?」

と聞き返すが

姫神「ううん。なにも」

とごまかして、笑ってみせた

結標「ふーん、へんな秋沙」

というが、手がほんの少し力が込まる

姫神からは確認できないが、結標の顔は耳まで赤かった
305 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/18(水) 02:29:13.06 ID:58gO7tKi0
今日(1/17)の投下は、終わりです

明日、今日より早くこれるよう頑張ります

では、また明日
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/01/18(水) 16:32:04.11 ID:q038UtxVo
乙なんだよ!
307 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/18(水) 23:55:30.30 ID:58gO7tKi0
それでは、今日も投下していきます

308 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/18(水) 23:57:46.17 ID:58gO7tKi0
姫神「結標…さん///」

結標「あ、ごめん。苦しかった?」

結標は、パッと姫神から離れた

姫神「ううん。大丈夫。暖かかった」

結標「ほんと、秋沙は優しいわ」

結標(それにしても…)

結標は、先ほど姫神と御坂が話しているのを思い出す

結標(あれは確か超電磁砲よね。
   まさか、彼女が相手とはね)

結標は、はぁとため息をついた
309 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/19(木) 00:01:17.04 ID:Cv5j4hc/0
姫神「結標さん。大丈夫?」

と心配そうに首を傾げた

結標「大丈夫よ。ちょっと、子供に逃げられたのが
   ショックでね」

と誤魔化した

結標「遅くなったけど、そろそろ買い物いきましょ」

姫神「うん。今から行けば。ちょうどいい」

姫神と結標は公園をあとにして歩き始めた
310 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/19(木) 00:03:09.67 ID:Cv5j4hc/0
ーーーーーーーーーーー
ファミレス

垣根「これでいいか?」

垣根は、ファミレスに着くなり姫神との出会いの話を

永遠と質問された

吹寄「へー、貴様がね。少し見直したかも」

と吹寄は少し興味深そうに垣根の話を聞いた

削板「根性あるなー、お前!」

垣根「たまたま通りかかっただけだがな
   もう、質問はいいだろ?」

と面倒臭そうに吹寄にたずねた
311 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/19(木) 00:05:27.24 ID:Cv5j4hc/0
吹寄「ええ。あと、友人として
   姫神さんを助けてくれてありがと」

と深々と頭を下げた

垣根「いや、お前がそこまでする必要ねーだろ!?
   礼なら、いっぱい聞いたし」

と少し焦った

吹寄「そうなったのも…」

削板「まぁ、いいじゃないか!
   垣根も俺たちの気持ちだけは受け取ってくれ」

垣根「わかったよ(何か引っ掛かるな…)」

と先ほどの吹寄の態度とそれを遮るように

削板の発言が引っ掛かった
312 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/19(木) 00:08:21.64 ID:Cv5j4hc/0
垣根「俺も答えたんだから、次はこっちが質問させろ」

吹寄「なによ、変なこと聞いたら答えないわよ」

垣根は、少しムッとさせながらも

垣根「いや、お前たちの出会いが聞いてみたくてな」

と軽い口調で聞いてみた

吹寄「え。…私たちの?」

垣根「いいだろ?俺たちのも聞いたんだから
   それぐらい、答えろ」

垣根(やはり、なにかある)

先ほどからの吹寄の態度からみて、それは見てとれた

吹寄「わかったわ」

削板「おい、吹寄!」

吹寄「いいの。そのかわり、今から話すことは
   姫神さんには、言わないで」

垣根「姫神ちゃんが、関係してるのか?」

吹寄「少し違うんだけどね
   けじめとして、自分からいいたいの」

垣根「内容による…とりあえず話せ」

吹寄「あれはね…」
313 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/19(木) 00:12:41.56 ID:Cv5j4hc/0
今日は、ここまで

前もいいましたが、過去編は軽く触れる程度です

それでは、また明日
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/19(木) 01:44:54.89 ID:VBPBypDxo
乙ですの
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/01/19(木) 18:20:21.57 ID:jpnpn5SAO
乙なのな

さて削板のオニギリは出てくるのであろうか…
316 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 00:11:56.82 ID:mDZMR3en0
遅くなり、すいません


今日の投下ですが、書き溜めが少なく

明日の分と合わせて投下します

いつも、ありがとうございます

では、また明日
317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/20(金) 14:32:52.46 ID:saK2Bfta0
おもしろいよ

マイペースに頑張ってくれさい
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/01/20(金) 17:17:37.76 ID:/CoL8Lrco
待ってるぞ!!
319 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 22:43:06.12 ID:ADRmZzde0
こんばんは

少し遅くなりましたが、投下します


320 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 22:45:27.30 ID:ADRmZzde0
ーーーーー
今から、約三週間前

とある河川敷で吹寄は走っていた

吹寄「ふー!(健康器具もいいけど、やっぱりこれが一番よね)」

と額の汗を拭いていた

吹寄「ん?なにあれ」

吹寄は、ふと川岸に目をやる

そこには、一人の男が立っていた。しかも

吹寄(なんて、格好してるのよ…)
321 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 22:48:19.07 ID:ADRmZzde0
その男は頭に鉢巻き、白の学ランを肩にかけ

旭日旗のTシャツと、ひと昔前の番長を思わせるものだった

吹寄(今から、喧嘩でもする気?時代おくれもいいとk)

途中で思考が止まった

なぜなら、男が拳を構えると彼のまわりに

光が集まりだしたからだ

吹寄(アイツ、何するきよ!?)

吹寄は、危険と知りながらも男に近づく

すると、男はすぅーーっと息を吸い
322 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 22:51:19.43 ID:ADRmZzde0





「すごいパーーーンチ!!」




323 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 22:54:13.34 ID:ADRmZzde0
と勢いよく拳を突き出した

男の周りは嵐のような風が起こり

河は大きな水しぶきをあげた

吹寄「きゃあ!」

吹寄は、突然の衝撃に転んでしまった

吹寄「(いったー)ちょっと!」

男「ん、なんだ?お前?」

男は、吹寄に気付くと少し近づいた

吹寄「さっきのは何!?貴様は、ここで何してたの?」

男「なにって、修行しかないだろ?」

吹寄「しゅ、修行!?」

男「あぁ、強くなって勝たないといけない奴がいるからな
  そのためにも修行しないとな!」

吹寄「どこの漫画の主人公よ…」

と呆れたように溜め息をついた
324 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 22:56:11.51 ID:ADRmZzde0

吹寄「まぁ、いいわ。でも、修行するな…くしゅん!」

男「大丈夫か?よく見たら服が濡れてるぞ」

先ほどの、水しぶきにより吹寄の服は見事に濡れていた

吹寄「」

ジャージが濡れたことにより

体のラインは綺麗に強調されていた

男「そのままだったら、風邪ひくぞ?」

と少しかがみ、吹寄に尋ねた
325 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 22:58:04.89 ID:ADRmZzde0
吹寄「き…」

男「き?」

吹寄は男の肩を掴むと、頭を大きく後ろに引き

吹寄「貴様のせいだー!」

と、そのまま勢いよく吹寄の額が男の顔面に炸裂した

吹寄「まったく、上条みたいな奴が他にもいたなんて」

と、クラスの不幸少年であり旗男を思い出す

吹寄「これに懲りたら、気を付けなさい
   (まったく、寮まで遠いのに)」

と男から立ち去ろうと向きを変えると、後ろから
326 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 23:00:07.48 ID:ADRmZzde0
男「いってーな!」

吹寄「え?ウソ!」

驚いて後ろをむく、すると先ほどの男が鼻をさすりながら

笑って立っていた

男「今のはさすがに効いた!お前、なかなか根性あるな」

と少し驚きながらも、嬉しいそうに笑っていた

吹寄「なんで、嬉しそうなのよ…」
327 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 23:02:24.49 ID:ADRmZzde0
男「俺は根性ある奴は好きだからな!」ニカッ

吹寄「貴様、なに言ってるの…よ!」

と吹寄の拳が男の腹をとらえる

しかし、男はそれをヒョイと避けると吹寄の後ろにまわり

着ていた白ランを吹寄にかけた

男「悪いな、それ着ていいぞ」

吹寄「…べ、別にいいわよ。それに貴様のだって
   濡れるじゃない」
328 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 23:04:05.42 ID:ADRmZzde0
男「俺が迷惑かけたんだから、当然じゃないのか?」

吹寄「…よせ」

男「ん?何か言ったか?」

吹寄「お前じゃなく吹寄!私の名前よ!」

男「おぉ、吹寄か!いい名前だ!」



「俺は、削板軍覇だ!よろしくな!」
329 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 23:05:40.12 ID:ADRmZzde0
これが

曲がったことを嫌う、真っ直ぐな少女と

愛と根性で道を開く少年との


運命的な出会いである
330 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 23:07:36.71 ID:ADRmZzde0
ーーーーー

吹寄「あのときは、まさか超能力者と思わなかったけどね」

削板「言っても、意味なんかないしな」

吹寄「まぁ、あとから聞いて驚いたっていうより
   納得したけどね」

あははっと二人は笑った

垣根「…」

吹寄「ちょっと、垣根!聞いてるの?」

確認をとるように声をかけた、すると
331 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 23:09:10.70 ID:ADRmZzde0

垣根「ぐぉーzzz」

吹寄「」ブチッ

吹寄は、水の入ったコップを持つと勢いよく垣根にかけた

垣根「つめてー!なにしやがる!」

吹寄「あなたが聞きたいって言ったんだから
   最後まで聞きなさいよ」

垣根「知るかよ。ちっ、人の馴れ初め聞いても
   全然面白くねー」

吹寄「貴様!」
332 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 23:10:59.09 ID:ADRmZzde0

垣根「それに、俺は出会いが聞きてーって言ったんだ
   このあとは、俺が聞いても仕方ねーだろ」

吹寄「それは…」

垣根「どうしても話してーなら、姫神ちゃんの後にでも
   聞いてやるよ」

垣根は、伝票を持ち席を立つと

垣根「今日は、楽しかったぜ。またな」

と出口へ歩いていった 
333 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 23:13:22.76 ID:ADRmZzde0

吹寄「待って…」

削板「あれは垣根なりの優しさかもな」

吹寄「私は」

削板「少し、落ち着いた方がいい
   大丈夫だ!姫神ならわかってくれるさ」

と吹寄の頭をポンポンと触り、笑ってみせた

吹寄「うん…」

吹寄(ごめんなさい、姫神さん)
334 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/20(金) 23:18:57.28 ID:ADRmZzde0
今日の投下は終わりです

明日も、今日と同じぐらいに頑張ります

では、いつもありがとうございます

また明日
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/01/21(土) 18:59:49.71 ID:53wjQv9Mo
ソギーマジイケメン
乙!
336 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 00:08:45.13 ID:4J9K3JFN0
すいません、今日は帰れそうになく

明日の朝か昼に投下になります





337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/01/22(日) 02:29:53.00 ID:X8oHvqKUo
ゆっくり待ってるべ
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 14:09:50.37 ID:6H4hWj35o
おーいついたー
楽しみ!待ってる!
339 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 14:59:19.75 ID:4J9K3JFN0
みなさん遅くなりましたが

今から、投下します
340 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 15:00:59.82 ID:4J9K3JFN0
ーーーーー

垣根(……)

垣根は、二人から別れたあと考えていた

吹寄が姫神に隠していることが

自分が姫神に過去を隠しているのと

重なったからである

学園都市の暗部の一つスクールの

リーダーであったことは話すべきなのかを
341 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 15:04:05.20 ID:4J9K3JFN0
垣根(話してなんになる…)

『ば…化け物!』『こっちに来ないで!!』

垣根(ちっ、嫌なこと思い出しちまった)

吹っ切れたつもりでいたが、ベッタリと

血の匂いが張り付いているのがわかる

垣根は(だが、姫神ちゃんなら……ん?)


そのとき、見覚えのある二人が見えた
342 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 15:06:07.65 ID:4J9K3JFN0
ーーーーー

姫神「これで準備は。大丈夫」

結標「ありがと。秋沙」

買い物を終えた二人は、少し早いが夕食の準備のために

家にむかっていた

姫神「勝負。頑張って」

結標「任せといて、絶対かってやるんだから」

垣根「ほー、誰に勝つって?」
343 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 15:09:38.23 ID:4J9K3JFN0
結標「もちろん、垣根に決まっ…ていつからいたのよ」

姫神「あ。垣根君。おかえり」

垣根「おぉ、ただいま。買い物か?」

姫神「うん。夕食の食材。多目に買ったから
   垣根君も使って」

垣根「ありがとな、うまい物作るから楽しみにな」

結標「無視しないで!」
344 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 15:11:52.90 ID:4J9K3JFN0
垣根「あぁ?どうせ、俺に勝てないんだから
   せめて食えるものだせよ」

結標「残念だけど、秋沙に教えてもらったんだから
   この勝負わたしの勝ちよ」

姫神「食べたけど。美味しかった」

垣根「まぁ、それでも勝つのは俺だけどな」

結標「今だけよ、そんなこと言えるの」

なんて話していると
345 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 15:15:18.97 ID:4J9K3JFN0
姫神「あ。クレープ」

移動型のクレープ屋が止まっていた

結標「いま女の子の間で人気なのよね」

垣根「ん、食べるか?」

姫神「いいの?」

結標「…私はパスするわ。最近、気になってるし
   それに、料理の準備もあるしね」

姫神「じゃ、私も…」

という前に、結標が耳もとで

結標「秋沙はいってきなさい
   時間稼ぎ頼むわよ」ニコ

と微笑んだ
346 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 15:17:48.28 ID:4J9K3JFN0
姫神「うん。任せて。行こ?垣根君」

垣根「あぁ、座標移動またな」

結標「あっ、垣根ちょっと耳かしなさい」

と垣根に近づいて

結標「なに、悩んでるかわからないけど
   場所は作ってあげたんだから、頑張りなさい」

と言い終わると二人から離れ家へと歩き始めた

垣根(余計なことしやがって)

姫神「垣根くん?」

垣根「あぁ、悪い。んじゃ、買いにいくか?」

姫神「うん」

垣根(腹くくるしかないよな)

二人は、クレープ屋へと歩いていった
347 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 15:22:01.63 ID:4J9K3JFN0
ということで、昨日の分の投下でした

また、夜にでも続きを投下していきます

では、後ほど
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/22(日) 17:44:32.90 ID:MoRvxO7IO
349 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:18:22.14 ID:4J9K3JFN0
それでは、今夜も投下していきます

少し、人によっては嫌う描写もありますので

お気をつけください
350 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:20:42.02 ID:4J9K3JFN0
ーーーーーー

姫神「うん。今回のは当たり」

垣根「ん?なんの話だ」

二人は、それぞれクレープとコーヒーを買ったあと

近くのベンチで休んでいた

姫神「前に食べた。クレープが甘すぎたから
   今回は美味しい」

垣根「ふーん、クレープって聞くと全部
   甘いだけしか思えねーな」

姫神「食べたことない?」

垣根「俺が喜んで食べると思うか?」

姫神は、垣根が喜んで食べているとこを想像し笑いそうになった
351 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:22:32.62 ID:4J9K3JFN0
垣根「わ、笑うなよ。似合わねーのわ
   自覚あるんだからよ」

姫神「ごめん。でも。食べたことないのは人生の半分
   損してる。…食べる」

とズイっと垣根の目の前に持っていく

垣根「いいって、ほら甘いの苦手だし」

姫神「大丈夫。ビターだから甘くない」

さらに垣根に近づけて言った
352 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:24:22.56 ID:4J9K3JFN0
垣根「んじゃ。ち、ちょっと、だけだらな」

垣根は、差し出されたクレープをパクっと食べた

姫神「どう?…美味しい?」

姫神は、不安そうに垣根を見つめる

垣根「やっぱ、あめーな」

姫神「そう。ごめn」

垣根「でも、悪くはなかった」

姫神は、俯いていた顔をあげ嬉しそうに微笑んだ
353 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:26:24.09 ID:4J9K3JFN0
「あっ、先生みてー。あのお兄ちゃんたち、
 あーんってしてるよ」

「こら、お兄ちゃん達の邪魔しないの」

そんな話し声が聞こえてきた

垣根(あーん…あーんってアレだろ。間接き…)

姫神(間接キス。垣根君と…///)

二人は顔を俯かせて、少しばかりの沈黙がおとずれた
354 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:28:29.21 ID:4J9K3JFN0
垣根(何か、何か話題はねーのか…仕方ねー)

垣根「なぁ、姫神ちゃん。少し聞いてほしい話があるんだ」

姫神「え?」

姫神は、考えた。このタイミングで

聞いてほしいことといったら

姫神(ううん。そんな期待したら駄目)

姫神も垣根を方を向き、話すのを待った

垣根「俺は、実は


ギャシャーーン
355 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:30:12.01 ID:4J9K3JFN0
垣根「なんだ!?」

姫神「垣根君。あれ」

垣根は、姫神の指を指した方向をみる

垣根「交通事故か…姫神ちゃん!アンチスキルと救急車に
   連絡してくれ」

姫神「うん」

垣根は、現場へと急いで近づいた

垣根「被害は、車一台か…運転手も自力で脱出
   したみたいだな。ん?あれは」
356 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:32:41.92 ID:4J9K3JFN0
「誰か、助かて」

それは、さきほど生徒らしき子供を連れた女性だった

垣根「あんた、大丈夫か?」

先生「車の破片が飛んできたみたいで
   この子、頭を怪我したみたいなんです。血が…」

垣根「くそ、ひでーな…」

垣根が少し焦っていると

姫神「…どいて」

と二人の間に入り、子供の怪我の状況をみる
357 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:35:07.30 ID:4J9K3JFN0
姫神「痙攣はあった?」

先生「えっ?」

姫神「答えて。この子が助かるかが。わかるから」

先生「な…なかったわ。破片がぶつかって
   すぐに気を失ったみたいで」

垣根「姫神…ちゃん」

姫神「大丈夫。応急措置ぐらいの知識はあるから…あと」

男「おーい、お嬢ちゃんガーゼってこれでいいか?」

姫神「ありがと」

姫神は男からガーゼを受けとると傷口にあて

ビリっと姫神は服の腕部分を破き、ガーゼ落ちないように

布切れを子供の頭に巻き付けた
358 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:36:46.26 ID:4J9K3JFN0
姫神「子供は頭の血管が切れやすいから
   大量じゃなければ大丈夫」

先生「あ、ありがとうございます!!」

姫神「まだ、安心と決まったわけじゃない
   応急措置だから、病院の検査しだい」

そのとき、救急車が到着した

姫神「着いたみたい。行ってあげて」

先生は、何回もお礼を言ったあと、救急車へと乗り込んだ
359 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:41:44.54 ID:4J9K3JFN0
垣根「凄いな…姫神ちゃん」

姫神「私には、これぐらいしかできない」

垣根「いや、俺なんか焦るだけで何もできなかった」

姫神「なんでも。できる人なんていない
   垣根君には。垣根君の良いところがある」

垣根は、悔しそうに俯いて黙ってしまった

そのあと、黄泉川が事情聴取とし事情を聞かれて

小萌の家に着いた頃には夕暮れになっていた
360 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/22(日) 23:45:58.90 ID:4J9K3JFN0
今日の投下を終わります

明日は、用事がありこれないかもしれません

明日が無理そうでしたら、火曜にまたお会いしましょう

ではでは
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/01/24(火) 16:22:26.47 ID:cnaS+V9Oo
+(0゚・∀・) + ワクテカ +
362 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/01/24(火) 20:01:53.33 ID:W3SPe4M30
昨日は、すいません
今日の、投下は10〜11時ごろになります

では、後ほど
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/01/24(火) 20:03:16.96 ID:iZ1kjM3go
夜にくるなら。待ってる。期待
364 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/24(火) 22:23:32.53 ID:W3SPe4M30
それでは、今日の投下をはじめます
365 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/24(火) 22:25:02.72 ID:W3SPe4M30
ーーーーーー
小萌家

姫神「ただいま」

結標「おかえりなさい。詳しい話は小萌から聞いたわ
   大変だったわね」

姫神「大丈夫。遅くなって。ごめん」

垣根「たくっ、黄泉川のヤロー。こんな時間まで
   拘束しやがって」

結標「仕方ないでしょ、仕事なんだから
   …あら?なんで、秋沙が垣根のジャケット着てるの?」


姫神「こうなった」

とジャケットを脱ぐと、左側の腕の部分が破れていた
366 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/24(火) 22:27:29.57 ID:W3SPe4M30
結標「垣根……あんた」ゴゴゴゴ

垣根「い、いや、俺なんにもしてねーから」

姫神「包帯の。代わりに使った」

ありがとうと垣根にジャケットを返した

結標「でも、気に入ってた服なんじゃ…」

姫神「うん。でも。大事だった」

結標「しょうがないわね」

結標は、はぁと溜め息をつきながら

結標「垣根、ちょっとこっちに来なさい」

と手招きをした
367 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/01/24(火) 22:30:08.81 ID:W3SPe4M30
垣根「なんだよ…たく」

結標「明日、秋沙の服を買い物に付いていきなさい」

垣根「はぁ、なんでだよ。お前が行けばいいだろ」

結標「私は明日、グループに呼ばれてるの
   どうせ、暇なんでしょ」

垣根「ちっ、そのかわり、どんな服でも文句つけるなよ」

結標「はいはい。秋沙ー、垣根が明日
   服屋に行こうですって」

姫神「え。垣根君。いいの?」

垣根「俺もこれだけだと大変だしな
   一緒に見に行こうぜ」

と自分のスーツを指しながら笑った
368 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/24(火) 22:32:24.50 ID:W3SPe4M30
姫神「ありがとう。楽しみにしてる」

結標「垣根の奢りなんだから、いいの買ってくるのよ」

姫神「え。悪い。自分で払う」

垣根「俺の財布にじょうしk」

結標「はいはい。秋沙、いいから垣根に甘えなさい」

姫神「うん。ありがとう。垣根君」
369 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/24(火) 22:34:14.54 ID:W3SPe4M30
垣根「いいって。ほら、着替えてきな
   その間に料理つくるからよ」

姫神「うん。期待してる」

結標「あっ。忘れてた!負けないわよ垣根」

小萌「あっ、二人おかえりなさいなのです
   垣根ちゃん、先生はお腹がペコペコなのです」

垣根「おう。先生、パスタってあるか?」

小萌「ありますよ!パスタ作るのですか?」

垣根「まぁ、楽しみにしてな」ニヤ

垣根は、ニヤリと笑うと台所にむかった
370 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/24(火) 22:37:12.26 ID:W3SPe4M30
ーーーーー

結標「まずは私、野菜炒めよ」

垣根「ほ、本当にまともだ…」

小萌「先生も驚いたです。見た目は美味しいそうなのです」

姫神「美味しそう」

結標「ほ、ほら早く食べなさいよ」

小萌「それでは」

「「「いただきます」」」

小萌「お、美味しいのです」

姫神「完璧」

結標「ほ、本当?やった!垣根どうなのよ」

垣根「悪くねーよ」

結標「ふふっ、ほら次はあなたの番よ」
371 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/24(火) 22:40:01.28 ID:W3SPe4M30
ーーーー

垣根「ほらよ、カルボナーラだ」

姫神「す…すごい」

小萌「美味しいそうなのです!」

結標「うそよ、あなたに作れるわけ」

垣根「現実を見やがれ。ほら、食べろよ」

小萌「それでは」

「「「いただきます」」」

小萌「凄く美味しいです」

姫神「敗北感」

結標「お……い」
372 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/24(火) 22:43:10.94 ID:W3SPe4M30
垣根「あっ、聞こえねーぞ」ニヤ

結標「美味しいって言ったの!」グス

垣根「お、おい泣くなよ」

結標「せっかく、秋沙に教えてもらったのに」

小萌「ほ、ほら。結標ちゃんのも美味しいです」

姫神「結標さんも。頑張った」ヨシヨシ

垣根「な、なんか俺が悪いみてーじゃねーか」

小萌「限度があるのです」

姫神「垣根君…」

垣根「俺も泣きたくなってきた」

小萌「ということで、頑張った結標ちゃんの
   勝ちなのです」

姫神「努力の勝利」パチパチ

結標「やった!垣根に勝った」

垣根(あー!不幸だーー)
373 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/24(火) 22:45:13.33 ID:W3SPe4M30
今日の投下は終わりです

次回は、買い物編

では、また明日の夜に
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/24(火) 22:47:28.21 ID:2LCKNhrIo
超乙です。
なんてことない日常っていいなぁ。
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) :2012/01/24(火) 22:49:39.33 ID:cnaS+V9Oo
乙ァァァァァ
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/25(水) 03:22:40.49 ID:YUV7LkuJo
乙なんだよ!
377 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/25(水) 23:35:10.26 ID:H5J6tSr50
こんばんは、 それでは投下していきます
378 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/25(水) 23:37:49.55 ID:H5J6tSr50
ーーーーー

「「「「ごちそうさまでした」」」」

小萌「さっきは、あぁ言いましたけど、
   二人とも美味しかったですよ」

姫神「わたしも。頑張る」

垣根「まぁ、たまには作るのも悪くねーな」

結標「今度こそ、納得のいく勝負にしてあげるから」

垣根「どうせ、また泣くんだからやめとけ」ケラケラ

結標「なんですって」

姫神「また。ケンカ」

小萌「ケンカするほど仲が良いっていいますし」

垣根・結標「良くねーよ(ない)!」
379 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/25(水) 23:40:05.95 ID:H5J6tSr50
小萌「ふふ。そういえば、垣根ちゃん!
   今日の宿は決まったのですか?」

垣根「あ、その事なんだけどよ。当分の間ここで
   住まわせてもらっていいか?」

結標「ちょっと、なに勝手なにかt」

小萌「大歓迎なのです!」

垣根「悪いな、迷惑はかけねーから。よろしく頼む」

結標「秋沙からも、何かいってよー」

姫神「垣根君は優しいから大丈夫」

垣根「さすが、姫神ちゃん。話がわかる」

結標「あぁ、もう!わかったわよ。その代わり、家事は全部   あなたがやりなさいよ」

垣根「まー、それぐらいはな」

姫神「よろしく」

小萌「よろしくなのです」

垣根「よろしくな」

結標(まったく、不幸だわ)


その日の夜は、遅くまで話し声が聞こえていた
380 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/25(水) 23:42:10.82 ID:H5J6tSr50
ーーーーーー
次の日 昼

姫神「それじゃ。行ってくる」

垣根「夜には、帰るわ」

結標「私も、そろそろ行かなくちゃ」

小萌「夕ご飯には帰るのですよ」
381 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/25(水) 23:44:14.41 ID:H5J6tSr50
ーーーーーー
セブンスミスト

垣根「すげー、人だな」

姫神「休みだから。仕方ない」

垣根「まぁ、さっそく行くか」

姫神「うん」

二人は、服屋へと歩いていく

そんな、二人の後ろを四人の影が

土御門「さて、俺たちも行くぞ」

海原「ノリノリですね」

結標「でも、楽しいじゃない」

一方通行「帰りてェー」

(仲良し)グループがいた
382 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/25(水) 23:47:28.01 ID:H5J6tSr50
ーーーーーー
話は少し前、グループの隠れ家

結標「あれ、土御門はまだなの?」

海原「あっ、結標さん。土御門さんは、まだのようですね」

結標「まったく、呼び出した本人が遅刻?」

一方通行「たくっ。なんで、俺まで呼び出されるんだよォ」

結標「あっ、来てたの。あんたにしては、早いじゃない」

一方通行「家にいたら、五月蝿いのがいるんだよ」

海原「元気でいいじゃないですか」

結標「海原、あんた笑顔が気持ち悪いわよ」

一方通行「ガキどもに、手ェ出したら分かってるな」ギロ

海原「ちょっと、酷くないですか!?僕は無実ですよ」

そのとき、ドアが開く
383 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/25(水) 23:49:16.45 ID:H5J6tSr50
土御門「おぉ、みんな揃ってるなー」

海原「土御門さん遅いですよ」

結標「呼び出した本人が遅刻とはね」

一方通行「仕事か?」

みな口々に、文句をいう

土御門「今回は、他でもない仕事の依頼だ」

一瞬、その場が静まりかえった

土御門「垣根帝督が生きていたのは知っているな?」

海原「彼、いきていたんですか?」

海原以外の二人は黙っていた

土御門「それは、あとで説明する。話を続けるぞ
    今回は、奴がターゲットだ」
384 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/25(水) 23:56:06.20 ID:H5J6tSr50

海原「そうとう、厳しいですね」

一方通行「やっぱり、何か企んでやがったんだなァ」

土御門「詳しい話は現地に着いてから伝える
    頼むぞ、結標」

こうして、垣根がいるという場所に着いたのだが

その場所というのが、セブンスミストだった

さすがの一方通行と海原も疑い始めたので

土御門は今回のネタばらしをした

土御門「題して『ドキドキ、垣根の初デート』だ」

一方通行「帰るぞ」

海原「もう、呼び出さないでください」
385 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/25(水) 23:59:19.07 ID:H5J6tSr50
結標「ち、ちょっと、待ちなさいよ」

一方通行「あァ、お前もグルだったわけか」

海原「一言も話してませんでしたしね」

結標「垣根のことは、信頼してない訳じゃないんだけど
   秋沙が心配でね」

土御門「あまり結標を責めるな」

結標「土御門…」

一方通行「えらく、庇うじゃねェか」

土御門「こいつは、俺に今回の情報を渡すのと交換に
    園児の偽造教育免許で手をうったんだからな」

結標「」

海原「最低ですね」

一方通行「俺以外まともなのがいねェ…」

三人「まともねえー」ププッ

こうして、嫌々ながらも一方通行・海原も加わり

作戦は始まった
386 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/26(木) 00:03:07.37 ID:KQrAuUD50
今日の投下は終わりです

明日は、夜の10時〜11時の開始です

ではでは
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/26(木) 02:36:21.86 ID:WnAEH/NIO
一方さんは「ん」が「ン」になるンだぜ
388 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/01/26(木) 10:40:24.83 ID:LcuTgXNF0
一番、気を付け無ければいけない人物が
(口調的な意味で)

ご指摘ありがとうございます

では、また後程
389 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/01/26(木) 23:19:37.02 ID:4VMEVOiZ0
連絡が、遅くなりすいません

少し帰るのが、遅くなり
0時以降になりそうですので、

待って下さっていた方は
お早めにお休み下さい

では、また後程
390 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/27(金) 02:54:10.66 ID:iJSEb4hb0
たたいま、帰りました

それでは、投下していきます
391 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/27(金) 02:55:36.89 ID:iJSEb4hb0
ーーーーー
姫神・垣根サイド

垣根「それにしても、服屋っていっても。結構あるな」

姫神「確かに。垣根君は。やっぱりスーツ?」

垣根「うーん。それもいいが、ベストでも、買おうか迷ってる」

姫神「なら。あの店は」

垣根は、指差された方を見る

そこには、大学生ぐらいの学生が好む

大人の雰囲気がある店があった
392 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/27(金) 02:57:14.74 ID:iJSEb4hb0
垣根「いいかもな。でも、先に買っちまっていいのか?」

姫神「私は。まだ決めてないから」

垣根「そうか、わりーな。じゃ、行くか」

二人は、店内に入っていった

海原「うまくいってるみたいですね」

土御門「垣根が、セブンスミストにいるというのが
    少し違和感があるがな」

結標「たぶん、秋沙に合わせたんでしょ
   いきなり、高い店にいって不安がらせないように」

土御門「誰かさんに聞かせてやりたい話だ」

海原「同感です」

三人は、一方通行の方を見る

一方通行「なンで、俺を見るンだよォ」

結標「あなたが、あの子達に甘いからでしょ」

土御門「あまり高いもの与えてると、金銭感覚がつかないぜ」

一方通行「なンだよ、この敗北感は…」
393 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/27(金) 02:59:09.22 ID:iJSEb4hb0
結標「それにしても、デートを尾行っていっても」

海原「暇ですね」

土御門「安心しろ。ちゃんとイベントは用意してある」

土御門は、ニヤッと笑う
394 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/27(金) 03:02:30.66 ID:iJSEb4hb0
すいません、遅くなったあげく短いですが

今日の投下は終わりです

明日は、時間は近くになったら

事前に報告させていただきます

では、また明日
395 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/27(金) 03:43:21.70 ID:pGrPyIaDO
396 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/27(金) 23:17:11.00 ID:+dMR+Lpbo
397 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/27(金) 23:39:32.54 ID:Ghn8n7xuo
乙にゃんだよ
398 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/01/28(土) 00:50:27.85 ID:88N3nFbK0
遅くなりすいません

今日の投下ですが、明日とまとめて投下します

最近、投下の方が遅れたりが多くすいません。
頑張りますので、もうしばらくお付き合いください

399 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/01/29(日) 00:54:08.71 ID:tcQk8H920
遅くなりましたが
昨日、今日の分を投下していきます
400 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/29(日) 00:55:46.05 ID:tcQk8H920
垣根「学生が多いから、侮ってたけど、
   結構いい品揃えで驚いたぜ」

姫神「さすが。セブンスミスト。でも。荷物大丈夫?」

垣根「あぁ、こういう店には、家まで即日で届けてくれる
   サービスがあるからな安心しな」

姫神「すごい。なんでも。知ってる」

垣根「そういえば姫神ちゃんは、どんな服が好きなんだ?」

姫神「服ではないけど。長いスカートは。好き」

垣根「いいな!確かにロングスカート似合いそうだな
   色とかは好きな色とかあるのか?」

姫神「青色。白色は好き」

垣根「落ち着いた色でいいなー」

姫神「うん。着ていて落ち着く」

垣根「んじゃ、そういうので良さそうなの見に行くか」

姫神「ありがとう」
401 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/29(日) 00:58:13.03 ID:tcQk8H920

土御門「お、あいつら動き出したぞ」

結標「また、追いかけるの?そろそろ、バレるんじゃない?」

海原「さすがにバレたら、ただでは済みそうにありませんね」

土御門「安心しろ。そこも、考えがある」

土御門は、ポケットから小さな箱を取り出すと

土御門「これが、最終兵器だ」

と自慢げにみせた

結標「何かわからないけど、どうせろくでもない代物でしょ?」

土御門「まぁ、じきにわかる」
402 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/29(日) 01:00:28.29 ID:tcQk8H920

ーーーーー

垣根「これなんてどうだ?これと組み合わせると
   いいと思うが」

垣根の手には、白のブラウスに青のカーディガン

真っ白な生地に薄く花の刺繍が入ったロングスカートを持っていた

姫神「少し。大人っぽく見えるけど。スカートが可愛い」

垣根「良かったら、着てみたらどうだ?
   そこに、試着室があるし」

姫神「うん。少し時間かかるけど。ごめん」

垣根「気にすることなんかねーよ。ほら、ゆっくり着替えてきな」

姫神は、垣根から服を受けとると、試着室に入っていった

垣根(さてと…)

垣根は、少し辺りを見渡すとゆっくりと歩いていった
403 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/29(日) 01:02:30.08 ID:tcQk8H920
結標「垣根の奴、秋沙をほってどこ行くきよ」

海原「嫌な予感がしますね」

一方通行「おい、土御門って…アイツどこ行きやがった」

結標「それよりも、垣根がいないわよ」

海原「先ほどまで、いたはずでは?」

垣根「俺が、なんだだって?」

海原・結標「」

一方通行「ちっ、めンどくせーことに、なりやがった」
404 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/29(日) 01:04:04.94 ID:tcQk8H920

垣根「誰かが、つけてきやがってると思ったらテメーらかよ」

海原「い、いえこれは、土御門さんが…」

垣根「あぁ、土御門のヤローもいやがんのかよ」

結標「今は、いないわよ」

垣根「くそっ、次に会ったら絶対に凹ませる」

そのとき突然

姫神「きゃああああ」

と悲鳴が聞こえた
405 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/29(日) 01:06:12.39 ID:tcQk8H920

垣根「ちっ、クソが!」

垣根は、羽を展開させると、周りの学生を無視して姫神のもとへ翔んだ

結標「ちょっと垣根、待ちなさいよ」

一方通行「行かせてやれ。それに、アイツ一人で十分だろ」

海原「ですが…」

土御門「そうだぜ。こっからは、奴個人の問題だ」

結標「土御門。あんた、今までどこにいたのよ」

土御門「気にするな。少しばかり用事を済ませてきた」

土御門はニヤニヤしながら、垣根が翔んでいった方を見た

三人(絶対、何かしやがった…)
406 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/29(日) 01:12:01.21 ID:tcQk8H920
今日の投下は、ここまでです

いつも、レスありがとうございます

起承転結の「承」も、そろそろ終わりです

それでは、明日も夜に来ます
407 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/29(日) 02:25:02.54 ID:oPJVUhZYo
乙乙
408 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/01/29(日) 19:13:20.67 ID:xQsKb48po
乙。ということはそろそろ転か・・・ちと怖いが期待
409 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/30(月) 03:34:26.88 ID:ezYKf+qf0
遅くなりました

今から投下します
410 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/30(月) 03:35:34.36 ID:ezYKf+qf0
垣根は、姫神がいた試着室にたどり着くと、勢いよく扉を開けた

垣根「姫神!無事か!!」

すると

姫神「あ、あぁ///」

ブラウスとパンツ姿の姫神がいた

垣根「い、いやこれは…どういうことだ?」

垣根は、訳がわからないまま、ただ立ち尽くしていた
411 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/30(月) 03:39:23.54 ID:ezYKf+qf0
姫神「ふん///」

姫神は、垣根の腹を拳で突き試着室から追い出し、ドアを閉めた

垣根「かはっ、ちょっと待てよ!?叫び声が聞こえたから
   飛んできたんだぞ」

流石の垣根も、混乱で頭が回らなかった

姫神「ゴ……リ」

垣根「えっ?」

姫神「ゴキブリのおもちゃが。急に足下にあって。
   驚いただけ」

垣根「ゴキブリのおもちゃだぁ?なんで、そんな物」

垣根は、ハッと思い出した

垣根(まさか、土御門の野郎)ワナワナ
412 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/30(月) 03:41:06.55 ID:ezYKf+qf0
ーーーー
少し離れた場所に彼らはいた

土御門「ハハハハ、見事に引っ掛かったぜ」

一方通行「さすが、常識が通用しねー()野郎だ」

海原「ですが、バレてますよ!?」

結標「とりあえず、逃げるわよ。その前に…」

土御門「ハハハ…」ヒュン

土御門は三人の姿の前から消えた

そしてランジェリーショップの方から悲鳴が聞こえた

結標「秋沙にイタズラした罰よ」

一方通行・海原「」ブルブル

結標「それじゃ、帰るわよ」

三人は、一人を残しそれぞれ帰っていった
413 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/30(月) 03:43:14.79 ID:ezYKf+qf0
ーーーーー

垣根「本当にすまねー」

垣根は、姫神が試着室から出てくるとすぐに、土下座した

姫神「見た?」

姫神は、無表情のまま質問した

垣根「いや、神に誓ってもいい。見てねー」

ブンブンと首を振り否定した

姫神「」ジロッ

垣根「…見ました」

姫神は、どこから出したのか黒い機械を取り出すと

姫神「おしおき」

スイッチを入れ、垣根にむかって振る

垣根「ぎゃああああ」

垣根は、ビリビリと痺れたあと倒れた

姫神「魔法のステッキ」

垣根「い、いや、それスタンガンじゃ」

姫神は、再度ステッキのスイッチを入れる

垣根「ま、魔法のステッキでいいから
   スイッチを切ってくれ」

姫神「わかれば。いい」

姫神は、またステッキを仕舞うと垣根を見つめる
414 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/30(月) 03:45:05.34 ID:ezYKf+qf0

垣根「ど、どうしたんだ?」

姫神「何か。気づかない?」

姫神は、一周クルッと回って垣根を見た

垣根「おぉ、着てくれてたのか。すげー似合ってる!」

姫神「ありがとう///」

垣根(良かった。なんとか、機嫌直してくれそうだ)

垣根は、ホッと胸を撫で下ろした

そのあと、姫神は少し疑うような目をしながら

試着室に戻り、もとの服を着て戻ってきた

垣根「それじゃ、会計済ませてくる」

姫神「本当に。いいの?」

垣根「いいって、気にするな」

垣根は、姫神から服を受けとると会計しにいった

姫神(驚いただけど。でも。あそこまで。
   心配してくれてたのは。正直。嬉しい)

姫神は、顔を赤らめながら垣根の後ろ姿を見つめた
415 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/30(月) 03:46:42.11 ID:ezYKf+qf0

ーーーーーーー
ーーーーー

垣根「これから、行きたいところとかないか?」

姫神は、うーんと考え

垣根「もしねーなら、携帯ショップに付き合ってくれねーか?」

姫神「そういえば。垣根君は。携帯電話持ってない」

垣根「前は、持ってたが無くした。いやなら、
   家まで送って行くが」

姫神「うん。付いていく」

垣根「ありがとな。じゃ、行くか」

姫神「うん」
416 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/30(月) 03:49:06.12 ID:ezYKf+qf0
今日の投下は終わりです

明日もまた、よろしくお願いします

ではでは
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/30(月) 13:37:13.05 ID:ae73olcQo
この二人のなんとも初々しい感じがたまらぬ・・・
418 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/31(火) 03:26:59.36 ID:Ubuylk+So
最高だねぇ
419 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/31(火) 03:45:51.78 ID:O5HGQn0e0
遅くなりました

今から、投下していきます
420 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/31(火) 03:47:04.58 ID:O5HGQn0e0
────────
携帯ショップ

姫神「垣根君。携帯は。個人情報がなければ。買えないんじゃ」

垣根「ククク、そういうと思ってな。昨日、あの医者に貰っていたのさ」

──────

昨日、垣根は吹寄たちと別れたあと病院に寄っていた

冥土返し『来ると思っていたよ。これが必要なんだね?』

垣根『なんで分かりやがった!?』

冥土返し『患者の必要なものは用意するのが、医者の仕事なんだね?』

垣根『けっ、そうかよ。すまねーな。面倒かけちまって』

冥土返し『気にする必要ないんだね?君は僕の患者なんだから』

垣根『ふん。じゃ、またな』
421 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/31(火) 03:49:33.42 ID:O5HGQn0e0
──────

垣根「ってことがあってな」

姫神「あの先生すごい。実は。超能力者なんじゃ」

垣根「否定はできねーな…」

垣根(ただ、気になるのが…)

冥土返し『君を治したかって?君は昨日来たのが初めてだよ?
     それは、君が一番わかってるんじゃないのかい?』

垣根(アレどういうことだ。じゃあ、誰が俺を…)

姫神「垣根君。大丈夫?」

垣根「あぁ…すまねーな。じゃあ、さっそく行くか」

姫神「うん」
422 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/31(火) 03:52:06.93 ID:O5HGQn0e0
─────

店員「いらっしゃいませ。今日は、どのような要件ですか?」

垣根「携帯を新規で契約してーんだが」

店員「かしこまりました。ただいま、ペアで契約するプランがございますが
   付き添いの方と契約されますか?」

垣根「ペア?」

姫神「契約?」

店員「はい。以前のプランが好評でして、今回はその第二段です
   お客様方は、カップルのようですし。ご契約されてはどうでしょう?」

垣根「か、かかかかかかカップルううう?」

姫神「か、垣根君///」

垣根「い、いや、知らなかったんだって。俺も今知って…」アタフタ
423 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/31(火) 03:55:02.28 ID:O5HGQn0e0
姫神「その契約は。カップル限定?」

店員「いえ。カップル方が多いというだけで、お友達でもよろしいですよ」

垣根「お、おい、姫神ちゃん」

姫神「私は気にしない。それに。友達なら変じゃない」

垣根「そうだけどよ…」

垣根(気にしないって言いながら、顔真っ赤じゃねーか)

店員「それでは、お知り合いの証として、お二人が写っている写真などお持ちでしょうか?」

垣根「いや、持ってねーが」

店員「でしたら、今でも構いませんので、写メっちゃってください」

垣根「いや俺、携帯持ってねーんだけど」

姫神「私もってる」

すると、姫神はカバンから、携帯を出す
424 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/31(火) 03:57:22.37 ID:O5HGQn0e0
垣根「ま、マジでするのか」

姫神「恥ずかしいから///早く」

姫神は、垣根に近づくと携帯のレンズを自分たちの方に向ける

垣根(ちけええ///くそ、無心だ無心を貫け!!)

姫神(これは。友達の証。これは友達の証///)

店員(早く契約して、帰りやがれクソカップル)ニコニコ

パシャ

写真を撮ったあと、すぐに二人は離れた

垣根「そ、それじゃあ、これでいいんだよな」

店員「はい。それでは。少しお待ちください」
425 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/31(火) 03:59:35.14 ID:O5HGQn0e0
そのあと、携帯の機種などの説明が終わったあと、最後に

店員「あと、プランのオプションとして、お二人の位置がすぐわかる
   GPS機能もお付けさていただきましたので、ご利用ください」ニコ

垣根「そんなものまで、あんのかよ(基本切っとくしかねーよな)」

姫神(切らないと。垣根君に迷惑)

店員「それでは、本日は契約いただき、ありがとうございました」

垣根と姫神は少し距離を置きながら店を出た

垣根「…帰るか?」

姫神「…うん」

外は、すっかり夕焼けになっていた

それでなのか、二人の顔もほんのり赤く染まっていた
426 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/01/31(火) 04:02:41.84 ID:O5HGQn0e0
本日の投下は終わりです

明日も、遅くなると思います

あと、いつもレスありがとうございます

これからも頑張りますので、お付き合いください

ではでは
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/31(火) 16:19:29.60 ID:j/21/wGSO
上琴カップルの時もそう思ってたんだろうな店員ww
428 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/01(水) 15:41:15.88 ID:OOqOpsoe0
昨日は、すいません

帰るのが遅く、報告さえできませんでした

なので、今日は二回投下といきます


429 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/01(水) 15:43:04.46 ID:OOqOpsoe0
ーーーーーー
その日の夜

垣根と結標が、喧嘩をしているなか

姫神は、一人ベランダにいた

姫神(今日は。楽しかった。垣根君は。どう思っているか
   わからないけど。楽しんでくれていたら。嬉しい)

姫神は、垣根のことが心配だった

自分よりも強い力を持つがゆえに、悩み苦しむ少年が

昔の自分を鏡で見ているみたいに
430 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/01(水) 15:47:34.46 ID:OOqOpsoe0

姫神(いつまでも。私も逃げてはいけない…
   いつか。真実を伝えないと)

過去の自分を一言で表すなら『人殺し』。そういわれても仕方ない

自分の力で、住んでいた村人を殺した

それが、自分の非でなくても

力を押さえている今でも、心の奥底でこびりついていた

姫神(壊したくない…離れたくない)

もし、話してしまえば今の日常は崩壊してしまう気がした

それが怖かった
431 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/01(水) 15:49:56.94 ID:OOqOpsoe0
昔は、力を押さえるためならば何でもすがった

学園都市・高学歴の学校・塾・そして、アウレオルス

どれも離れたくないと思えるものでなかった

しかし、今の日常は違った

姫神(毎日が楽しい…いいことばかりじゃなかったけど
   でも。手放したくない)

姫神は、十字架のネックレスを見つめると歯ぎしりをした

そんなとき、ベランダのドアが開けられる

垣根「そんなとこにいたら、風邪引くぜ」

と両手にコップを持ってやって来た
432 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/01(水) 15:52:08.73 ID:OOqOpsoe0

姫神「大丈夫。ちょっと考え事」

垣根「そうか、あまり無理すんなよ。
   ほら、少し甘めだがコーヒー入れてきたぜ」

姫神「ありがと」

それを受けとると姫神は、一口のんだ

姫神「甘い…」

垣根「あれ、甘すぎたか?なんなら、変えてこようか?」

姫神「ううん。落ち着くからいい。ありがとう」

姫神(本当に甘いのは。わたし…。いつまでも
   甘えていたらいけないのに…あれ?)

いつの間にか、頬に伝わるものが流れ落ちた
433 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/01(水) 15:54:52.65 ID:OOqOpsoe0
ゴシゴシと涙をぬぐっても、次から次へ溢れてくる

姫神(急に泣き出したら。垣根君に。迷惑になる)

姫神は、必死に涙をこらえようと頑張っていた

そのとき、頭に温かいものが触れた

垣根「泣きたいときは、泣けばいいんじゃねーか?
   結構、すっきりするぜ」

といいながら頭を撫でた

以前、垣根が小萌にされたように優しくゆっくりと触れた

その瞬間、姫神の涙は押さえきれなくなり

ボロボロと涙が溢れ落ちていった
434 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/01(水) 15:56:49.45 ID:OOqOpsoe0
ーーーーーー

垣根は、姫神が泣いている間、泣き止むまで頭を撫でた

姫神「ありがとう。もう大丈夫」

垣根「なんだ?まだ泣いてていいもいいんだぞ」ニヤニヤ

姫神「垣根くんの。いじわる」

真っ赤に染まった目で垣根を睨む

垣根「前に俺も泣き顔を見られたからな、お返しだ」

と笑いながら、姫神の頭を撫でた

姫神「垣根君の。変態。悪趣味。エセホスト」

垣根「さすがに、俺も傷つくぞ…」

姫神「でも。本当に気持ちが楽になった。ありがとう」
435 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/01(水) 15:59:40.66 ID:OOqOpsoe0

垣根「いいって。さっきは、意地悪なこといっちまったが
   本当は、姫神ちゃんには泣いてて欲しくないんだよ」

恥ずかしそうに続けた

垣根「何に、悩んでるかはわからねーが。困ったときは
   子供みてーな先生やうるせー座標移動や俺がいるんだからよ。少しは頼れよ」

姫神は、コクンと頷くと、ありがとうと小さい声で

お礼を言った

垣根「それじゃ、中に入ろうぜ。二人とも先に
   寝ちまったみたいだしよ」

姫神「うん。あっ。垣根君」

姫神は、垣根の袖口を掴み呼び止めた

垣根「ん?どうした」

姫神「頭にゴミがついてるから。しゃがんで」

垣根「ん。こうか?」

垣根は、足を曲げ少し姫神より、小さくなるようしゃがんだ
436 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/01(水) 16:02:32.46 ID:OOqOpsoe0
姫神は、垣根の顔の近くまで近づくと

姫神「ありがとう///」

その瞬間、垣根の頬に柔らかいものが触れた

姫神は、顔を赤らめながら垣根から離れると

姫神「寝る。準備してくる///」

と行って中に入っていった

残された垣根は、ポカーンと口を開けながら、頬に手を触れ

垣根「えええええ!!」

と叫ぶしかなかった
437 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/01(水) 16:05:07.85 ID:OOqOpsoe0
ということで、昨日の投下分でした

先生、甘いの意味が難しいです

さて、では夜も引き続きお願いします
438 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/01(水) 17:43:15.53 ID:8GrJtXfFo
あまずっぺえ・・・
439 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/02(木) 03:41:00.08 ID:NLaaz9GI0
遅くなりましたが

今から投下します
440 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/02(木) 03:42:47.25 ID:NLaaz9GI0
ーーーーーー
次の日

トントントン

朝から、テンポのいい音が響く

垣根は、ここ数日その音が目覚まし代わりになっていた

垣根「んっ、もう朝か…」

姫神「あ///おはよう…」

垣根「おう///」

垣根と姫神は、お互い昨日のことを思い出したのか、気まずい雰囲気になっていた
441 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/02(木) 03:44:28.92 ID:NLaaz9GI0

結標「全く、朝から妬けるわね」

結標は、そういいながら冷蔵庫から牛乳を取り出す

垣根「な、な何いってんだ!?」

姫神「う…」

結標「それよ、それ。どこの初心カップルよ」

垣根「そんなんじゃねーよ。なっ、姫神ちゃん」

姫神「うん」

結標「まぁ、いいわよ。でも、アレは黙ってないかもね」

といいながら、ニコニコ顔の小萌を指差した

小萌「みなさん、おはようなのです。でも、朝からラブコメ
   ってるのは、よくないのですよ?」

姫神垣根(はぁ…不幸(だ))
442 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/02(木) 03:46:18.78 ID:NLaaz9GI0
ーーーーーー
朝食後

結標「このあと、二人は用事あるの?」

垣根「俺はねーよ」

結標「なら、買い物いくから手伝いなさい。秋沙もどう?」

姫神「ごめん。図書館に本を。返しにいかないと」

結標「一人で大丈夫?」

姫神「大丈夫。すぐそこだから」

垣根「でもよー。姫神ちゃん怪我してるだろ」

姫神「それなら。だいぶ腫れが。ひいたみたい」

垣根「なら、いいが。用事が終わったら、連絡しろよ
   そのあと、うまいものでも食いにいこうぜ」

姫神「うん。ありがとう」

結標「はいはい。熱いから早くいくわよ」

といい垣根の肩に触れた瞬間、二人は姫神の前から消えた

姫神(私も。行く支度しないと)

姫神は、鞄に本などを入れると、家を出た
443 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/02(木) 03:48:05.53 ID:NLaaz9GI0

ーーーーーー
図書館

姫神は、本を返すと新たに借りようと本選びをしていた

姫神(そういえば。垣根に。お弁当を作る約束をしてた)

姫神は、料理本コーナーにつくと、色々な本を手にとっては考えていた

姫神(垣根君は。何が好きなんだろう?)

とアレコレ考えながら、微笑んでいた

姫神(…最近。垣根君のことばかり考えてる)

そう、出会って数日しかたってないが、姫神は少しずつ垣根に惹かれていた

そして、思い出されるのが昨日の晩のこと

姫神(やっぱり。迷惑だったかも…)

勢いとはいえ、頬にキスをしてしまったのだ

好きでもない人から、いい思いはしなかっただろうと後悔した

姫神(帰ったら。ちゃんと謝らないと)

姫神は、一冊の春むけの料理本を手に取ると

ペラペラとめくり、受け付けに持っていった

姫神(今は。なにも考えないようにしないと)
444 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/02(木) 03:49:28.28 ID:NLaaz9GI0

ーーーーーー
道端

姫神は、図書館を出ると一旦、家に帰るため歩いていた

姫神(そういえば。垣根君たちに連絡しないと)

そういいながら、携帯を鞄から取り出す

そんな姫神に人影が近づいていた
445 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/02(木) 03:51:01.62 ID:NLaaz9GI0

ーーーーー
アクセサリーショップ

垣根「なんで、こんなところに来てんだよ」

結標「さっきも言ったでしょ。秋沙のプレゼントだって
   選んであげるんだから、感謝しなさいよ」

垣根「だから、なんでそうなるか説明しろよ」

結標「あなた、隠してるつもりかもしれないけど
   秋沙のこと気になるんでしょ?だったら、プレゼントぐらいあげなさい」

垣根「また、この流れかよ。だから、そんなんじゃn」

そのとき、垣根の携帯に着信が入った

垣根「あ?姫神ちゃんか」

結標「あら、私じゃなくて垣根にかけるなんてね〜」ニヤニヤ

垣根は、結標を無視し通話ボタンを押す

垣根「もしもし、姫神ちゃんか?もう用事はすんだか?」

?『よー、久しぶりだな。探したぜ?垣根帝督』

電話の主は、姫神ではなかった
446 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/02(木) 03:53:06.00 ID:NLaaz9GI0
本日の投下は終わりです

それでは、また明日(今日?)お会いしましょう
447 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/02(木) 22:00:38.37 ID:fLKDIPmPo
乙!
追いついたぜ

ていとくんと姫神の組み合わせ最高っすwwwwww
448 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/03(金) 00:04:03.92 ID:8XWfTP+i0
こんばんは

レスありがとうございます

それでは、投下します
449 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/03(金) 00:07:29.61 ID:8XWfTP+i0
垣根「誰だテメー!?」

垣根は、驚いた自分の名前を呼ばれたのもあるが

なにより、姫神の携帯からの電話から見知らぬ男の声が

聞こえたことに驚きを隠せなかった

?『覚えてねーだろうな、俺らみてーな無能力者なんてな』
垣根「スキルアウトか?」

リーダー『正確には、この前テメーにやられた、リーダーだがな』

垣根「テメー、指一本でも触れてみろ。
   死んだ方がましな思いさせてやる…」

リーダー『そんなこと言っていいのか?このお嬢さんは
     俺が預かってるんだぜ?』

垣根「くっ、…用件はなんだ?」

リーダー『さすが、level5様は話が早くて助かる
     今から指定する場所に一人でこい。話はそれからだ』

垣根「姫神は、無事なんだろうな!?」

リーダー『ずいぶん、このお嬢さんが大事なんだな? 
     安心しろ、俺はテメーに用があるだけだ
     用がすめば返してやるよ』 

結標は、垣根の話ぶりからみて、姫神に何かあったのを察する
450 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/03(金) 00:10:37.87 ID:8XWfTP+i0
垣根「わかった、行ってやるよクソがっ!」

垣根は、電話を切ると近くの壁に拳を打ち付ける

結標「ねー、もしかして秋沙は…」

垣根「あぁ!!誘拐されちまったよ!」

ドロリと拳から赤いものが流れるが

垣根は、気にせず能力の翼を広げる

結標「私も行k」

垣根「来るな!あいつらは、俺を指名してやがる
   しかも、ご丁寧に名前まで調べてやがった」

結標「じゃあ、なおさら…」

垣根「キャパシティーダウンぐらい、テメーも知ってるだろ?
   もし奴等が持っていやがったら、そこでアウトだ」

結標「でも、私はこれでも暗部なのよ…死ぬのなんか」

垣根「テメーが死んで、姫神ちゃんが喜ぶのか?
   それも自分のために。安心しろ、すぐに済ませてきてやる」
451 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/03(金) 00:13:11.84 ID:8XWfTP+i0

ギリッと拳を握り

垣根「この垣根帝督に、喧嘩を売ったことを後悔させてやる」

そういい、スキルアウトの待つ場所へと飛んだ
452 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/03(金) 00:15:41.96 ID:8XWfTP+i0

ーーーーーー
とある廃工場

姫神「っん…」

姫神(ここは。どこ?)

姫神は、目を覚ますと辺りは暗い部屋だった

リーダー「よう、目ぇ覚めたか?お嬢さん」

声のする方を見ようとするが、辺りは暗いままだった

どうやら、顔に布を巻き付けられているようだ

姫神「あなたは。誰?」

リーダー「覚えてねーか?まぁ、声ではわからねーか
     なら、顔を見せてやるよ」

そういうと、姫神の顔に巻き付けられていた布を外す
453 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/03(金) 00:17:51.39 ID:8XWfTP+i0
姫神「!」

リーダー「思い出したようだな、肩は大丈夫か?
     お嬢さん?」ニヤ

と男の口元が弧を描く

姫神「私に。なにかよう?」

冷静に答えようとするが、内心震えていた

リーダー「テメーには用なんかねーが、大事な人質に
     なってもらわねーと困るんでな。大人しくしてろよ」

『人質』それだけを聞いただけで理解した

自分のせいで、また人を巻き込んでしまうことを
454 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/03(金) 00:20:44.48 ID:8XWfTP+i0

姫神「垣根君に。復讐?」

『垣根』と言葉を聞いた瞬間、男の顔が少し動く

リーダー「なかなか、鋭いな。あんなクズ野郎なんかの
     女なんかやめて、俺のものにならねーか?」

姫神「断る。それに。垣根君はクズじゃない」

リーダー「これは、厳しいな。だが、あの野郎のことを
     どこまで知ってる?」

姫神「垣根君は。あなたと違って。優しい人」

リーダー「ヒャハハハハハ、これは傑作だぜ!本当になにも知らねーんだな。
     もし、知ってて言ってるなら狂ってやがる」

男は腹を抱えて笑いながら姫神をみる

リーダー「なら、今から俺がいいことを教えてやる」

そういい、男は姫神に近づくと


「なぁ、暗部って知ってっか?」

455 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/03(金) 00:26:36.93 ID:8XWfTP+i0
今日の投下は終わりです

できるだけ、オリはつかいたくないんですが

内容てきに仕方ないので、苦手な方はすいません

あと、明日は用事でこれないので

土曜にまた来ます

ではでは
456 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/03(金) 01:06:27.66 ID:b2FI2cr6o
┌─────┐
│い ち お つ.│
└∩───∩┘
  ヽ(`・ω・´)ノ
457 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/02/03(金) 12:54:38.44 ID:GqXHf5V+0
手塩「。が、多すぎて、私かと、思った」
458 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/03(金) 13:12:57.09 ID:W1I8txQ7o
乙!
とうとう姫神にていとくんの過去が知られるのか・・・
459 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/05(日) 23:58:05.67 ID:PGbRj0HCo
来週の土曜だったのかも!
460 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/06(月) 18:10:45.53 ID:+KZALuZC0
本当にすいません…
土曜日だけといいながら、二日も放置してしまった
やっと、一段落ついたので
本日の夜10時からまた毎日続きを投下していきます

では、また後程
461 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/02/06(月) 18:34:25.46 ID:aOheGzOno
全然。何も問題は無い、続きを待とう
462 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/06(月) 23:02:58.29 ID:+KZALuZC0
また、遅くなった。
復帰そうそう何やってんだよ…

では、投下します
463 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/06(月) 23:05:14.72 ID:+KZALuZC0

男がいうには、この街には表向きは風紀委員・アンチスキル


治安を守っているが、裏では隠蔽処理のために

ときには人殺しもするという組織がある

それが『暗部組織』だ

リーダー「それでだ、暗部といってもいくつかチームがあってな
     『スクール』のリーダーが垣根帝督なんだよ!」

姫神「…」

リーダー「なんだぁ?おじけついてなにも言えねーか?
     無理もねーよな、まさか仲良くしてた男が人殺しだもんな!!」

姫神「あなたは。なn」


  ガシャーーーン


垣根「姫神ーーーー!!」

倉庫の壁を壊し、垣根が現れる
464 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/06(月) 23:07:54.49 ID:+KZALuZC0
姫神「垣根くn」

いい終える前に、姫神は布で口を塞がれてしまう

リーダー「待ってたぜ、垣根帝督!」

垣根「テメー、ただで済むと思うなよ!早く姫神を返しやがれ!!」

リーダー「いいぜ!だが、もうテメーとは会いたくない思うけどな」

垣根「姫神に、なに吹き込みやがった!」

リーダー「いやなに、テメーがあまりにおせーから
     愛しの彼女にテメーの昔話してやっただけだ」

垣根「なに…」

リーダー「そうだろ?さんざん人を殺しておいて
     今更、改心なんて夢みてんじゃねーよ」

垣根「……」

垣根は、黙ったまま膝をついた
465 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/06(月) 23:10:25.81 ID:+KZALuZC0
姫神「んーんー」

姫神は、足をばたつかせ男から離れようとする

リーダー「うるせー野郎だな!少し黙ってろ」

ガスッ

男は姫神の腹を殴る

姫神(かき…ね……くん)

姫神は、垣根に手を伸ばそうとするが思うように体が動かない

リーダー「さーて、こっからパーティーの時間だぜ
     おい、テメーら出てこい」

男が呼ぶと外から、続々と仲間と思わしき不良が倉庫に入ってくる

リーダー「んじゃ、この女との交換条件といこうか?
     コイツらは、テメーに散々やられた奴等だ
     コイツらが気が済むまで殴らせろ、それが条件だ」

垣根「……」

男は、軽く舌打ちをしながら、手を挙げると

リーダー「さーて、野郎共!復讐(パーティー)の時間だ!!」

一方的な、暴力の開始の合図がなる
466 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/06(月) 23:13:31.77 ID:+KZALuZC0

そこには学園都市第二位としての姿は、もはやなかった

例えるならば、ボロ雑巾である

ぐったりとしたまま、ただだだ暴力を受けるのみであった

姫神(どうして。能力を使えばいいだけなのに…)

姫神は、大きく体を動かし男の顎に頭突きをする

リーダー「ぐわっ」

一瞬、男の手がゆるみ垣根の元へと走った

姫神「やめて。お願いだから…もう止めて」

姫神は、不良達の群れを掻き分けて垣根に駆け寄る

垣根「姫神…ちゃん。俺は、大丈夫だ
   それより、あぶねーから離れてな」

意識が少しあるのか、弱々しく姫神に笑った

姫神「どう…して?能力を使えば。いいだけなのに」

リーダー「使わないんじゃない。使えねーんだよ
     コレのせいでな!」

そういうと男は、大きな箱を指差す
467 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/06(月) 23:16:44.55 ID:+KZALuZC0
姫神「それは…なに?」

リーダー「コレか?これはなキャパシティーダウンッていってな
     コイツみてーな能力者が嫌がる音を鳴らすんだよ
     少しかけだったが、ちゃんと効果あるみてーだな」

ゲラゲラと男は笑う

姫神は、垣根を離れさせようと持ち上げようとするが

姫神の力では垣根を持ち上げるのは無理であった

不良「この女、邪魔だな。コイツもやっちまうか?」

不良の一人が姫神に手を伸ばそうとした瞬間

垣根「させ…ねーよ」

垣根は、一枚の白い羽のようなものを出すと

姫神を風で不良の群れから遠ざけるように倉庫の入り口に飛ばす

姫神「垣根くん!」

垣根「逃げろ!俺なら大丈夫だ!それよりも早く逃げろ」

姫神は、何かを決心したように倉庫から離れた
468 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/06(月) 23:19:56.83 ID:+KZALuZC0

リーダー「チッ、さすがはlevel5だな。少しは能力を使えるみてーじゃねーか
     だが、あの女も結局は自分が大事みたいだったみてーだな」

垣根「それでいいんだよ、俺みてーな野郎に少しの夢を見せてくれたんだ…」

垣根は、満足そうに目をつぶり笑う

リーダー「まぁ、いい。おら、そろそろしまいだ。殺せ…」

不良「余計なことを、しやがって!死ね!!」

不良の一人が鉄パイプを振りかぶる
469 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/06(月) 23:24:14.51 ID:+KZALuZC0
しかし、鉄パイプは白い物に受け止められていた

垣根「テメーら、よくもやってくれたな!」

リーダー「なぜだ!キャパシティーダウンが効いてるはずじゃ…」

姫神「コレのこと?」

リーダー「テメーは!?」

そこには、警棒型のスタンガンを持った姫神がいた

姫神「ごめん。壊した」

リーダー「逃げたんじゃねーのか?なぜ、また戻ってきやがった!?」

姫神「私は。垣根君が。どんな悪人だったか知らない 
   人殺しだったのかもしれない。でも」


「ホストかぶれなとこも。少し不器用なところも。すぐ泣くところも
 優しいところも。本当は…


 本当は人間らしい垣根君のことが。好きだから!」
470 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/06(月) 23:29:07.88 ID:+KZALuZC0
これで、本日の投下を終わります

明日もまた同じ時間に来ます

ではでは
471 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/06(月) 23:44:45.80 ID:90+VUJhto
乙なんだよ!
472 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/07(火) 23:26:50.23 ID:4HtvlC4i0
遅くなりました

今日の分を投下します
473 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/07(火) 23:28:26.72 ID:4HtvlC4i0
リーダー「クソうぜー!テメーらやっちまえ!」

そう合図すると、不良達は一斉に標的を姫神に変え走り出す
垣根「やらせるかよ」

そういうと垣根は、翼をてんかいし不良達をなぎ払う

不良「シネー!」

背後から鉄パイプを持った不良が現れるが

今の垣根にとってなにも驚異ではなかった

あれだけ大勢いた不良達が、ものの数分で全滅した
474 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/07(火) 23:30:16.74 ID:4HtvlC4i0
垣根「さて、あとはテメーだけだ」

垣根は、リーダーへと視線を向ける

リーダー「く、くるな!コイツがどうなってもいいのか」

そういうと姫神に向かって銃をむける

垣根「何度も同じ手を喰らうかよ」

垣根は、翼を羽ばたかせ風を操る

その瞬間、男の足元から強烈な風の塊が腹を目掛け飛んでくる

リーダー「ひぃっ!」

そう叫んだ瞬間、風の塊が直撃した

男は、遠くへ吹っ飛び、そのまま意識を失う
475 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/07(火) 23:32:12.03 ID:4HtvlC4i0
姫神「垣根。……かきねくん?」

姫神は、垣根の怪我が心配で近づこうとするが

すぐに、足が止まる

垣根は、ゆっくりと男に近づくと、男の胸ぐらを掴み

無理矢理おこす

垣根「暗部の事を、誰から聞きやがった?テメーらみてーな   下っ端が知ってる分けねーだろ」

リーダー「っ…知らねーよ」

男は、悪態をつくように垣根を睨む

垣根「だったら、体で聞いてやるよ」

そういうと垣根は、翼をてんかいさせる

リーダー「ほ、本当に知らねーんだよ!マントを着た奴が
     あの箱や、情報をくれたんだよ」

垣根「マントの野郎だぁ?そいつの特徴は?」

リーダー「黒いマントを着ていて、顔はわからねーが
     たぶん、男だ」

垣根(元暗部かまたは……)
476 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/07(火) 23:35:36.44 ID:4HtvlC4i0
垣根「ちっ、いいか?二度と姫神に手ぇだすんじゃねーぞ」

そういうと、垣根は男を胸ぐらを離すと男は、一目散に逃げた

それを見送ってから、姫神の元へと歩いていった

姫神「垣根君。大丈夫?」

垣根「これぐらいなんともねーよ。それより、姫神ちゃんは
   大丈夫だったか?」

姫神「うん。垣根のお陰で怪我はない」

垣根「それは、良かった……で、さっきのことなんだけどよ
   聞いたんだよな俺の話」

姫神「……」

姫神は黙ったまま、頷いた
477 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/07(火) 23:37:30.59 ID:4HtvlC4i0
垣根「責めてる訳じゃねーんだ…。ただ、確認したかったんだ」

垣根は、姫神から少し離れる

姫神「…かきねくん?」

垣根「短い間だったが、楽しかったぜ…
   俺みてーなクズにはもったいねーくらいの夢を見せてくれてありがとな」

そういうと、垣根は翼を広げた

姫神「待って。どこに行くの…」

垣根「俺がいたら、姫神ちゃんに迷惑かけちまうからよ
   さっきのことは、嬉しかったが受け取れねーよ」

姫神「迷惑なんかじゃ…」

垣根「もういいんだ、姫神ちゃん。俺は、根本は変われたつもりだったが、
   周りが許してくれねーみてーだ。いつまた、襲われるかも分からねーのに
   ヘラヘラ笑えるくらい、俺は強くねーんだよ…」
478 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/07(火) 23:41:27.75 ID:4HtvlC4i0
姫神「いや…。垣根君…」

垣根「……」




垣根は、黙ったまま地面から離れた
479 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/07(火) 23:42:44.03 ID:4HtvlC4i0
今日の投下は以上です

それでは、また明日
480 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/08(水) 23:33:57.38 ID:qeDGT9I+o
乙!

続きが気になるんだよ!
481 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/09(木) 00:45:39.53 ID:XkvSUlCJ0
遅くなりました

今から投下を始めます
482 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/09(木) 00:48:05.91 ID:XkvSUlCJ0

しかし、そんな二人のいる空間に、一人の少女が立っていた

その少女は、金髪に少し気崩した制服を身にまとい

そして何より、右腕には『風紀委員』の腕章を付けていた

?「あなたは、それでいいの?垣根」

姫神(誰…)

垣根「お前…心理定規か…」

心理定規「あら、嬉しいわ。もう忘れていると思ってた」

垣根「なんで、ここにいやがる…返答次第じゃ、テメーでも容赦しねーぞ」

心理定規「見て分からない?これでも一応、助けに来たのよ」

姫神「風紀委員…」

心理定規「そういうことよ。可愛い後輩がね、たまたま監視カメラに映るあなたを
見つけてくれて、それで私が来たの」
483 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/09(木) 00:50:47.24 ID:XkvSUlCJ0
垣根「テメーが風紀委員だと。何が狙いだ」

心理定規「あら、これでも楽しくやってるわよ。それにドレスもいいけど
     制服も中々いいわよ」

垣根「……」

心理定規「私は、過去と向き合うことにしたの。偽善と言われてもいいから
     少しでも人を助けてみようって決めたの」

垣根「……せ」

心理定規「なぜだか、わかる?あなたを、救えなかったからよ」

垣根「…る……え」

心理定規「あなたも、そうじゃないの?その子の為に
     自分が傷ついてもいいって決めたんじゃないの?」

垣根「うるっせーって言ってんだよ」

その瞬間、垣根は羽を羽ばたかせ心理定規に向かって攻撃を仕掛けようとする

姫神「…やめて。やめて!垣根君」

心理定規「あなた…」

姫神は走って、心理定規を守ろうと前に立った
484 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/09(木) 00:54:39.09 ID:XkvSUlCJ0
しかし、垣根の攻撃は二人には届かず壁に当たる

心理定規「やっぱり、あなた変わってないわね…
      大事なものは絶対傷つけないじゃない」

垣根「黙れ!!本当だったら、テメーを殺してるとこだ」

心理定規「それでもいいわ。あなたは、そうでなくっちゃ」

垣根「もういい…心理定規。風紀委員だったら、さっさと被害者の保護と
    犯人を逮捕しやがれ」

心理定規「あなたは?」

垣根「……姫神を頼んだ」

姫神「待って」

姫神は、手を伸ばそうとするが、垣根は倉庫の空高くに消えていった
485 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/09(木) 00:57:29.62 ID:XkvSUlCJ0
姫神「いや…」

心理定規(似てる。あの日の私に…垣根がいなくなった日の私に)

心理定規「立って、もうすぐ応援も来るから顔の汚れだけでも
     綺麗にしなさい」

そう言って、ウエットティッシュと鏡を差し出す

姫神「ありがと…あなたは?」

心理定規「私は、心理定規(メジャーハート)よ。わかると思うけど偽名よ
     みんなからは、こころって呼ばれてるけど好きに呼んでくれて構わないわよ」

姫神「姫神。姫神秋沙。…」

姫神は、何かを言いかけたが、そのまま黙ってしまった

心理定規「垣根の関係のことでしょ?」

姫神は黙って頷く

心理定規「応援を待ってる間、聞かせてあげる」

心理定規は、ゆっくりと話し始めた

姫神の知らない、過去の垣根を
486 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/09(木) 01:03:05.01 ID:XkvSUlCJ0
短いですが、今日はここまでです

心理定規を風紀委員に入れてみました

あと、名前は付けたくなくなかったので

偽名のまま、生活してるって解釈してください
487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/09(木) 11:57:13.28 ID:tqfwU9ido
乙!

名前は付けなくていいと思われ

姫神切ないな・・・
488 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/10(金) 00:25:06.15 ID:7d+XQtFS0
それでは、今日の投下を始めます

489 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/10(金) 00:28:11.87 ID:7d+XQtFS0
──────
────

心理定規「で、垣根の行方はその日以来わからなかったわ。どう、驚いた?これが暗部の実態よ」

心理定規の説明は、先程の男から聞いた話よりも忠実で生々しいものだった

いつも見ていた垣根からは想像できないほどの、かけ離れた行動や言動

そして一番に驚いた内容が、彼は『死んでいるはずだった』ということ

しかし、姫神は目の前の『元』暗部である心理定規の顔を見て

姫神「……私にはわからない。でも。そんな垣根君にも。優しさがあって
    安心した」

そう、姫神のいうように垣根にも、自分の決まりというものを持っているらしく

垣根の障害にならない者は見逃すというものだ

気まぐれかもしれないが、それが今の垣根に直結しているのかもしれない

心理定規「あなた変わってるわね。こんな話をしても、垣根のこと
      考えてあげれるんだから」フフ

姫神「私にも。いろいろあったから…」

姫神は、俯いたまま黙ってしまった
490 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/10(金) 00:30:29.17 ID:7d+XQtFS0
心理定規「ごめんなさい。今の話を聞いても顔色をあまり変えなかったから、つい
      あなたも、同業者だったの?」

姫神「違う。でも結果は変わらない。ずっと前のことだけど…」

姫神は、ペンダントを取り出し強く握り締めた

心理定規(お祈りかなにかしら?この街では珍しいけど、この子もワケありみたいね)

心理定規「安心して、これ以上は詮索はしないわ
      でも最後に質問んしてもいい?」

姫神「なに?」

心理定規「今の話を聞いて、あなたは今でも垣根に会いたい?」

心理定規(能力ならすぐすむけど、この子にちゃんと気づかせてあげないとね)

姫神「それは…」

491 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/10(金) 00:32:24.51 ID:7d+XQtFS0
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とあるビルの屋上

すっかり日も沈み、辺りは月明かりに照らされていた

垣根は、そんな月を見上げながら考えていた

垣根(もう未練はねーはずなのに…)

姫神たちの前を去るとき、最後に見た姫神の顔がへばりついて離れなかった

垣根(泣いてたな…。俺みたいな奴のために)

そんなことを考えていると、ふと背後に気配がするのが分かった

垣根(まったく、気ぃ緩みすぎだな最近)
492 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/10(金) 00:36:13.90 ID:7d+XQtFS0
垣根「誰だ?俺は今ムカついてんだよ」

そう言い垣根は振り返る

垣根「……」

垣根は、目の前の人物を忘れるはずがなかった

そこに居たのは、この学園都市で唯一、自分を負かした人物であった

目の前の人物は、ただジッと垣根を見つめ、そしてゆっくりと口を開いた


一方通行「こンなところで、何をしてやがる」

493 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/10(金) 00:42:39.07 ID:7d+XQtFS0
短いですが、今日の投下は以上です

垣根には、やっぱり一方通行(ヒーロー)が必要ってことで

しばらく垣根編です

では明日もよろしくお願いします

いつも、レスありがとうございます

494 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/10(金) 00:53:17.90 ID:hQi2T/7ro
乙!

姫神なら大丈夫だろう

一方さんの登場の仕方かっこいいwwww
495 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]:2012/02/10(金) 12:14:17.69 ID:HHX8pDGAO
おにぎり食べたい
496 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/11(土) 00:01:03.22 ID:jx2KJ8sy0
こんばんは、今日も投下していきます

497 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/11(土) 00:03:40.10 ID:jx2KJ8sy0

垣根「何のようだ?どうせ、結標から事情は聞いたんだろ」

一方通行「分かンってンなら、俺が来た意味も分かるよなァ?」

一方通行は、ゆっくりと垣根に近づく

垣根「分からねーな。いい隠れ家でも教えてくれるってか?」ニタリ

一方通行「……本気で言ってンのか?」

垣根「おいおい、まさか連れて帰るとか言わねーよな?残念だが、戻る気なんてねーよ」

一方通行「だったら、無理やりにでも連れて帰る」

垣根「断るといったら?」ニタリ

垣根は、翼を広げ一方通行と距離を置く

一方通行「ちっ」カチ

一方通行も、チョーカーのスイッチを入れ、臨戦態勢に入った

今宵の月は、一段と眩しく輝いて、二つのぶつかり合う影を幻想的に照らした
498 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/11(土) 00:06:39.58 ID:jx2KJ8sy0

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────────
勝敗が決するのに、そう時間は掛からなかった

一つは、垣根の傷が完全に癒えておらず、演算に支障がでたから

もう一つ、一方通行は致命的な攻撃はせず、できる限り手加減して殴るだけだった

しかし、それは垣根にとって逆撫でするものだった

垣根「テメェー、いい加減にしやがれ!どうして本気を出さねー」

一方通行「テメーは、まだわかンねーのか?」カチ

一方通行は、スイッチを切ると垣根に近づく

垣根「勝手にやめてんじゃねーぞ!コラァ!!」

垣根は、羽を形成して一方通行に向け、風をぶつけようとする

しかし、標準が定まらず一方通行の横を通過しただけだった

一方通行「もういいだろ……」

また一歩、垣根の方へと歩みを進める

垣根「クソがぁ!」

垣根も、フラフラになりながらも立ち上がり、一方通行に近づく
499 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/11(土) 00:09:24.07 ID:jx2KJ8sy0
一方通行「……」

垣根「もともと、俺には帰る場所なんてねーんだよ。少しぬるま湯に浸かったくらいで
   ヘラヘラ笑っている間に、大事なものを無くしちまうんだよ」

垣根は、少しずつ話す力が強くなっていった

垣根「お前もそうだろう、一方通行!俺もお前も光なんてものに
   憧れるもんじゃねーんだよ」

垣根は、一方通行の目の前まで近づいてきた

一方通行「……」

垣根は、一方通行の胸ぐらを掴み

垣根「黙ってねーで、なんとか言いやがれ!テメーと俺で何が違う!
   テメーも俺も一緒のクズだろうがぁ!」

一方通行は、ジッと垣根を睨み

一方通行「俺が、テメーみてーな三下と一緒ってか。そンなンだから、いつまでも
     テメーは三下なンだよ」

一方通行は、両手で垣根の手を払いのけた
500 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/11(土) 00:13:56.28 ID:jx2KJ8sy0
垣根「何ィ!!」

一方通行「あァそうだな、確かに俺はテメーかもしれねェー。昔の俺にそっくりだ
     なンでもかンでも、過去だ何だって振り回されてる頃のなァ」

垣根「……」

一方通行「テメーも俺も知らな過ぎたンだよ。テメーにもわかるはずだ
     俺らみてーな腐った人間にでも手を差しのべる奴がいるってことを」

垣根「……」

垣根の脳裏に、小萌や吹寄、黄泉川……そして、姫神の顔が過ぎる

一方通行「いつまでも、過去に縛られやがって
     一回転ンだぐらいで、中途半端に逃げ出してンじゃねェ!」

一方通行は、強く拳を握り


一方通行「悪りィが…こっから先は通行止めだァ!!

         大人しく元の居場所へ引き返しやがれェ!!」


一方通行の弱く小さな拳は、垣根の顔を貫いた
501 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/11(土) 00:17:50.31 ID:jx2KJ8sy0
以上で、今日の投下を終わります
展開が早すぎた気が……

いつも、レスありがとうございます
明日も、よろしくお願いします
502 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/11(土) 01:08:51.91 ID:vuWUrOwxo
乙なんだよ!
503 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/11(土) 14:02:58.67 ID:a8vuNVI4o
乙!

一方さんの説教タイムだな
504 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/11(土) 23:57:05.52 ID:jx2KJ8sy0
こんばんは

では今日も投下していきます
505 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 00:00:08.81 ID:oQWm3Mn50
垣根は、殴られた瞬間バランスが崩れたのか、膝をついた

垣根「効かねーよ、そんな弱っちぃパンチ……拳はこう握るんだよ!!」

垣根は拳を作ると、力いっぱい一方通行を殴り飛ばす

一方通行は後ろに倒れるも、また立ち上がりニタリと笑う

一方通行「けっ、どっかの馬鹿に比べたら、蚊が止まったみてェだな」

また、一方通行は先程よりも拳を強く握り、垣根に振るう

そして垣根も続いて拳を握る、そんな殴り合いが何度と続き

一方通行も垣根も限界に近づいていた

一方通行は今までより強く拳を握り、体の全体重をかけ拳を振るう

垣根は顎を貫かれ、バタンッと後ろに倒れる

506 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 00:03:23.94 ID:oQWm3Mn50
一方通行「ハァ…ハァ…。まだ帰らねェつもりか?」

垣根は、目だけを一方通行に向けジッと睨み

垣根「……しつけーよ」

一方通行「なら、勝手にしろォ……。テメェじゃ、結局あの女はもったいねーンだよ
     なんならァ、俺が貰ってやろうかァ?」

プチンと何かが切れた音がした

垣根「……みろ…」

一方通行「聞こえねェンだよ三下がァ」

垣根「……もういっぺん言ってみろ」

フラフラと立ち上がり、垣根は一方通行に向かって歩き出す

一方通行「何度でもォ言ってやろうかァ?あの女がいらねェっていうなら
     俺がもらってやるって言ってンだよ!三下ァ」

垣根は、思いっきり走り出し一方通行の頬に力の限り殴り飛ばす
507 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 00:06:12.29 ID:oQWm3Mn50

垣根「もう一度いってみやがれ、テメーがその喉元を握りつぶしてやる」

垣根は、倒れた一方通行の足元に立ち

垣根「恵まれてるテメェと違ってな、俺はアイツしかいなかったんだよ
    俺が、どんな悪に手が染まろうが、傷つこうが
    アイツが笑ってくれてるだけで嬉しかったんだよ」

垣根は、瞳から流れるものは気にせず、膝をついて一方通行の胸ぐらを掴み

垣根「だけどな、もう限界なんだよ……。俺の過去も、知られちまった
    今回だって、俺のせいでアイツは巻き込まれたんだよ…」

一方通行「…………」

垣根「だけどな、こんな俺に手を差し伸べて、表の世界を教えてくれた
   俺は今でも、そんな姫神のことが好きなんだよ!
    何も知らねー、テメーなんかに渡すわけねーだろ!!」

一方通行「たくっ、めンどくせェ野郎だな。最初からそう言いやがれ
     自分でわかってンなら、行動すればいい話じゃねーか」

垣根「……最初からわかってて、やってたのか」

一方通行は、垣根の手を払いのけ

一方通行「わかり易すぎンだよ。テメェら二人とも
     いい機会じゃねェか、言いてェことあンなら直接あの女に
      ぶつければ済む話だ」

508 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 00:10:02.40 ID:oQWm3Mn50
垣根「まさか、テメェから臭ぇセリフを聞けるとわな」

一方通行「どっかの馬鹿がうつったンだよ……さっさと、行きやがれ」

垣根「礼は言わねーぞ……」

一方通行「勝手にしろォ…」

垣根は、一方通行に背を向け出口の扉に目をかけた

そこには、小さく手を振る影があった

黄泉川「そうはいかないじゃん?二人ともきっちり説明してもらうじゃん」

笑顔を顔に貼り付けているが、目は笑っておらず

黄泉川「さっきの事件についても、きっちり聞かせてもらうじゃん?
     あと、一方通行は今晩の夕飯は抜きじゃん」

垣根「俺、急いでんだけど……」

一方通行「なんで俺まで、巻き込まれてンだよ!」

黄泉川「文句は、あっちで聞くじゃん」

垣根と一方通行は、お互いの顔を見合わせて

「「不幸だァああああああ!!」」
509 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 00:12:19.56 ID:oQWm3Mn50
以上で、今日の投下を終わります
そろそろ、終わりに近づいてきました

来週あたりには、この話は最終回を迎えれそうなので
ラストスパート頑張ります

ではまた明日
510 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/12(日) 00:14:55.75 ID:A3m2cCmoo
乙!

一方さん説教かっこいい
オチも面白かったwwww

511 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/12(日) 03:55:00.24 ID:AtKVP7QSO
黄泉川さんwwww
512 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/02/12(日) 22:35:08.49 ID:oQWm3Mn50
こんばんは

今日も、投下していきます

513 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 22:38:42.07 ID:oQWm3Mn50
──────────
──────
177支部

心理定規「適当に座って、コーヒーでいいかしら?」

姫神「大丈夫。ありがとう」

姫神は、休憩用と思われるソファーに腰掛け俯いていた

姫神「今は。あなただけ?」

心理定規「さっき、連絡があって出払ってるみたいね
     気にしなくても、当分は帰ってこないと思うわ」

ふふっと、笑うと慣れた手つきでコーヒーの準備をしていく

姫神「大変そう」

心理定規「そうでもないわよ。街の見回りや掃除もするけど
     それって裏を返せば平和ってことじゃない?
それでも私たちは楽しんでるわよ」

姫神「私には。難しい問題……」

心理定規は、カップを二つ持ち姫神の隣に座ると、一つを姫神に差し出し

心理定規「ふふっ。そうでもないわよ。垣根はあなたと出会って変ったわ
     少なくとも昔は、あそこまで丸くなかったわよ」

妬いちゃうわと笑ってみせた
514 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 22:41:27.66 ID:oQWm3Mn50
姫神「垣根君は。もともといい人だった」

心理定規「で、気になってきたんでしょ」

姫神はコクンと頷いた

心理定規「ふふっ、あなた本当に可愛いわね。どう?私と付き合ってみない」

姫神は顔を真っ赤にして、心理定規を見て少し距離を置いた

心理定規「安心して、冗談よ…。それなら、今ごろ能力使ってるわよ」

心理定規は苦笑いしながら、コーヒーをすすった

心理定規の能力は、その名のとおり『対象者と人の心の距離を測る』能力である

また、自分と相手の距離を自由に変えられることもできる

姫神「冗談に聞こえない……」

心理定規「でも考えておいてもいいかもしれないわね」

ふふっと笑うと、残りのコーヒーを飲みきる
515 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 22:44:20.41 ID:oQWm3Mn50
そんな時、姫神の携帯が鳴る音がする

姫神「ごめんなさい。先生かもしれない」

心理定規「気にしなくていいのよ。早く出てあげなさい」

姫神は、携帯を取り出すと、表示相手の名前を見る

『垣根くん』

姫神(………)

姫神は、恐る恐る着信ボタンを押す

垣根『もしもし……姫神ちゃんか?』

姫神は、もう聞けないかもしれない垣根の声を聞いて思わず、涙がこぼれた

垣根『あれ?……姫神ちゃん?』

姫神「……ごめん。どうしたの?」

姫神は、いろいろ聞きたいことを抑えて冷静を装った

垣根『聞きたいこともあるだろうが、要件だけ言わせてもらう
   明後日は暇か?』

姫神は、部屋のカレンダーを見る『3月3日』雛祭りとデカデカと書いてあった
516 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 22:48:32.61 ID:oQWm3Mn50
姫神「うん…空いてる」

垣根『よし。じゃあ、○○公園に一時に集合でいいか?』

姫神「どこに。行くの?」

垣根『残念ながら、内緒だ。じゃあ、待ってるぜ』

姫神「待っ…」

ツーツー…

姫神が言いかけたときには、もう通話は切れていた

画面表示には『お相手の居場所が検索できました』と書かれていた

どうやら、ここから近いところに垣根はいるらしい

心理定規「垣根から?」

姫神は、コクンと頷き立ち上がる

姫神「ありがとう」

心理定規「待って、あなたどこいく気?」

姫神「……」

姫神は、ただ黙ったまま立っていた
517 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 22:50:38.59 ID:oQWm3Mn50
心理定規「さっきの素振りからして、会う日を指定されたんでしょ?
     なら、いま会うのはマナー違反よ」

心理定規は、そっと姫神に近寄り

心理定規「イイ女はね、焦らず堂々とするものなのよ?
     指定の日までに、自分を磨くのも一つよ」

心理定規は、ソファーに座るよう指示する

姫神「……ごめん」

落ち着いたのか、ゆっくり座ると心理定規に謝罪した

心理定規「気にしなくてもいいのよ。あなたには、私になって欲しくないの」

姫神「それって……」

心理定規は、姫神の口に指を当てて

心理定規「ふふっ。秘密」

姫神「ありがとう」

心理定規「なんのことかしら?面倒と思うかもしれないけど
     調書だけとってもいいかしら?」

姫神「うん」

説明を受けながら、姫神は調書を書き込んでいく

姫神(あと二日……垣根君)
518 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 22:53:40.36 ID:oQWm3Mn50
心理定規(………)

心理定規は、何かを思いついたのか姫神の方を見て

心理定規「姫神さん、明日は時間あるかしら?」

姫神「明日は。予定ない」

心理定規「そう、なら私の買い物に付き合ってもらっていいかしら?」

姫神「うん。大丈夫」

心理定規「良かった。じゃあ、みんなも遅くなるみたいだから私が送っていくわ」

姫神「悪い…。一人で大丈夫」

心理定規「もう少し、あなたと話したいだけだから、気にしないでいいわよ」

心理定規は、携帯で誰かにメールを打つと、姫神を見て

心理定規「さっ、行きましょ」

姫神「うん。ありがとう」

二人は、部屋を出ると部屋は静寂に包まれた
519 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 22:57:18.78 ID:oQWm3Mn50
───────
─────
少し時間は戻りビル屋上

黄泉川「青春してるじゃん」

微笑みながら、垣根の電話の様子を見守っていた

一方通行「………」プルプル

垣根「うるせー!テメーが止めなきゃ、会いに行ってるとこだ」

黄泉川「そんな怪我してる顔で会ったら、あっちが困るじゃん」

垣根「そうかもしれねーが…。それより、テメーは笑いこらえてるんじゃねーよ」

一方通行「あの日、俺が殺しちまった時に脳がやられたかァ?悪かったなァ」プルプル

ポンと垣根の肩に手を置きニタリと笑う

垣根「同情するのか、馬鹿にするのか、どっちかにしやがれぇ!!」

二人が、ぎゃあぎゃあと言い争ってるのを黄泉川は、呆れながら見つめ

黄泉川(本当に大丈夫じゃん?)

と不安になりながらも、見守ることしかできなかった

二人が出会うまで、残り二日
520 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/12(日) 23:01:31.66 ID:oQWm3Mn50
以上で、今日の投下を終わります

明日も、また同じ時間に来れるよう

頑張ります

ではでは、また明日
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/12(日) 23:06:14.20 ID:R8y+TeeIo
はい
522 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/13(月) 00:17:50.64 ID:aWWzX3NAo


定理さん可愛いな
523 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/13(月) 21:55:53.78 ID:zYGA6vxW0
こんばんは
それでは、今日の投下していきます
524 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/13(月) 21:59:53.68 ID:zYGA6vxW0
ーーーーーーーーー
ーーーーーーー
次の日

昨夜、小萌と結標の気遣いにより、姫神は帰宅後すぐに寝床についた

しかし、姫神は昨日のことが嘘のように、朝早くから起床していた

姫神(朝ご飯の。準備しないと)

姫神は、台所に向かう途中、折り畳まれた寝袋を見つける

姫神(……垣根君なら。大丈夫)

そう自分に言い聞かせ、冷蔵庫から食材を取り出す

もう、傷も癒えたのか高い所の物を取るときに、手を伸ばしても痛みは消えていた

しかし、新たに生まれた傷はなかなか、癒えるものでなかった

その傷は、最先端の病院でも冥土返しの手でも治すこともできない

心にポッカリと空いた穴は、ただ一人にしか埋めることができないのである

そんなことを考えていた姫神の背後から、甘ったるい声がかけられる
525 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/13(月) 22:03:11.73 ID:zYGA6vxW0
小萌「おはようなのです。姫神ちゃん」

まだ、眠そうな目を擦りながら挨拶する姿は、とても大人の女性には見えなかった

見慣れた姿ではあるが、姫神はその姿が懐かしく思えた

姫神「おはよう」

小萌は、姫神の顔を少し伺うように見るが、そのあとニコッと笑って近づいて

小萌「先生も手伝うのです」

と腕捲りをし、どこからか台を取り出すと

そこに乗り、鍋に水を入れていく

そのあと、味噌などを取り出しているところから味噌汁を作るようだ

小萌「今日はいつもより、早く起きたので
   先生もがんばるのです」

と楽しそうに、準備をこなしていく
526 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/13(月) 22:06:35.71 ID:zYGA6vxW0
姫神「ふふ。私も負けない」

とホウレン草を茹でていく

そんな、二人の後ろから

結標「なに朝から、ゆるい争いしてるのよ……」

と少し呆れながら、目を擦る結標が立っていた

姫神「あ。結標さん。おはよう」

小萌「おはようなのです」

結標「おはよう。今日の朝ご飯は……和食ね?」

結標は、二人の調理している様子を見て和食が浮かんだ

小萌「正解なのです!日本人の朝は、和食が一番なのです」

姫神「健康にも。ダイエットにもいい」

姫神の発言を聞いて、目を光らせながら

結標「秋沙、毎日和食を作ってちょうだい」

と姫神に迫っていた

姫神「……うん」

半ば強制に、食事メニューが決まってしまった
527 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/13(月) 22:09:55.48 ID:zYGA6vxW0
ーーーーーーー
ーーーーー
食事を終えた三人は、それぞれくつろいで休んでいた

そんな時、姫神の携帯の着信がなる

『心理定規』

昨日の帰り道に連絡先を交換した、風紀委員の彼女である

姫神は、通話ボタンを押す

姫神「おはよう」

心理定規『あら、早いわね。昨日は、眠れたかしら?』

姫神「うん。あなたのお陰」

心理定規『そう、良かった。今、時間空いてる?』

姫神は、時計を見ると九時半を少し過ぎていた

姫神「大丈夫。今から?」

心理定規『もし、あなたがよければ、そうしたいんだけど
     夕方には、支部に戻らないといけないから』

姫神「私は。大丈夫」

心理定規『ふふ。じゃ、十時に頃に迎えに行くから
     待ってて』

姫神「うん。じゃ。あとで」

通話を切り、すぐ出かける支度をする
528 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/13(月) 22:13:10.37 ID:zYGA6vxW0

小萌「どこか、行くのですか?」

姫神「ちょっと買い物」

結標「大丈夫なの?私も付いて行くけど?」

姫神「今日は。迎えに来てくれるから大丈夫」

結標「それならいいんだけど……」

姫神「ありがとう。もう大丈夫だから」

姫神の言葉に、少し心配になりながらも

二人は、夕ご飯には帰ってくるのよっと見送ることしかできなかった

姫神「そろそろ。行ってくる」

そんな話をしていると、玄関のチャイムが鳴る

二人「いってらしゃい」
529 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/13(月) 22:14:21.36 ID:zYGA6vxW0

今日の投下は、以上です

ここからは、姫神ルート一本でいきます
(もともと、姫神スレですし)

ではでは、また明日
530 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/14(火) 00:08:42.47 ID:dwKqfCuwo
乙!

展開が楽しみ
531 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/02/15(水) 16:38:49.72 ID:H6lwCqre0
とりあえず、復旧お疲れさまです

時間が中途半端ですので
夜に二日分を投下していこうと思います

では、夜十時に会いましょう


532 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/15(水) 22:08:27.19 ID:H6lwCqre0
それでは、投下していきます
533 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/15(水) 22:09:51.87 ID:H6lwCqre0
姫神「お待たせ」

心理定規「大丈夫よ。早速だけど行きましょ?」

心理定規は、手をハァと息で温めながら、姫神に問いかける

姫神「手。大丈夫?」

心理定規は、クスっと笑うと

心理定規「これぐらい平気よ。寒いのには慣れてるもの」

姫神「これ」

と姫神は、付けていた手袋を外すと心理定規に渡す

心理定規「悪いわよ。それは、あなたが使いなさい」

しかし姫神は折れず、なおも心理定規に差し出す
534 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/15(水) 22:13:17.19 ID:H6lwCqre0
心理定規「あなた、見かけによらず頑固なのね」

と姫神の新たな一面を知ったのが嬉しかったのか、クスっと笑うと

心理定規「じゃあ、お言葉に甘えようかしら。でも……」

と片方の手袋を受取る

姫神(?)

心理定規「そっちは、あなたが付けるの。でこうすれば」

と手袋を付けていない手で姫神の手を握る

姫神は、驚いて手を見つめる

心理定規「これなら、二人とも暖かいでしょ」ニコ

心理定規は、からかうように姫神を見つめた

姫神「何も///問題はない」

心理定規「顔赤いわよ」フフ

なおも、からかう心理定規を無視して、姫神は手を引いて前を歩いた

傍から見れば、仲のいい友達にしか見えないだろう

姫神は、無理やり納得をし考えるのを止めた
535 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/15(水) 22:16:54.08 ID:H6lwCqre0
───────────
─────────
セブンスミスト

心理定規「さて着いたわね」

姫神「いつ来ても。人が多い」

二日前も学生が多かったが、今日はいつもより女の子が多く見える

心理定規「雛祭が近いのもあるわね。あっちこっちに、便乗商品があるみたいだし
     それに、アレ目当ての人もいるみたいね」

心理定規は、ひときは目に付く場所の巨大な十二段飾りを指さす

姫神「綺麗」

心理定規「科学の街なのに、こういう日本の風習があるのは、学生の街って感じがするわね」
536 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/15(水) 22:19:36.77 ID:H6lwCqre0
姫神「でも。意味は……」

心理定規「子供の身代わりだったかしら?」

姫神は、コクンと頷く

雛人形とは、もともと平安時代の御人形(ひいな)遊びがもとで

紙やワラで作った簡素な人形(ひとがた)に自分のやくや災いを移して海や川へ流した

『流し雛』という行事が、現在の「ひな祭り」である

姫神「だけど。一家に一台が普通」

心理定規「あなた、よく知ってるわね」

姫神「昔、親から聞いたことがあるから……」

姫神は、少し顔を曇らせた

心理定規「いい人なのね」

心理定規は、そっと姫神の手を引くと

心理定規「さぁ、そろそろ行きましょ?」

姫神はコクンと頷くと二人は店の中へと入っていった

537 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/15(水) 22:22:24.00 ID:H6lwCqre0
─────────
───────
心理定規「さて、明日の準備はこんなところかしら」

姫神「準備?」

姫神たちの目の前には、大量の『ひなあられ』の袋や

飾りに使うキラキラしたテープ等が積まれていた

心理定規「そう、明日は雛祭りでしょ?で、ボランティアで子供たちのところに
     行くみたいよ。だからその準備」

姫神「子供?」

心理定規「『置き去り』って知ってるかしら?」

姫神はコクンと頷く

心理定規「その子供たちを、預かってる施設があって
     以前に風紀委員の後輩たちが活動してたそうよ」

姫神「今回も。その施設?」

心理定規「そういうことよ」

と心理定規は、楽しそうに話す

心理定規「知ってる?子供って正直だから、私の能力は意味ないのよ
     それだけで、少し楽しみだと思わない」

フフッと笑うその姿は、見た目の大人びた容姿とは違い、少女特有の可愛らしさがあった

538 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/15(水) 22:25:03.21 ID:H6lwCqre0
姫神「楽しんできて」

心理定規「何いってるの?あなたも、明日は垣根と過ごすのよ」

心理定規のいうとおり、垣根と過ごすことになっている

しかし、姫神は少し不安であった

明日で最後かもしれないと……

心理定規「ほら、暗い顔しない約束よ」

姫神「うん……」

心理定規「そうね、不安なら何かしてあげるのも手よ?」

姫神「何か?」

心理定規「そう、料理でも何でも垣根が喜びそうなことなら
     なんでもいいの」

姫神は、少し考え何かを思いついたように心理定規を見る

心理定規「大丈夫そうね。じゃあ、少し遅くなったけど、お昼にしましょ?」

姫神「悩む……」

心理定規「ふふっ」

二人は、いろいろ案を出しながら店をまわっていった

539 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/15(水) 22:27:44.13 ID:H6lwCqre0
─────────────
──────────
食事後

結局、悩みに悩んでスパゲッティー専門店なった

姫神「幸せ……」

心理定規「あなた、どこにそれだけの量が入るの……?」

心理定規は、目の前で綺麗になくなった二人前の皿を見つめる

姫神「秘密」

心理定規(何かの能力?)

心理定規は、そんな考えをしていると、携帯が鳴る

心理定規「ごめんなさい。ちょっといいかしら?」

心理定規は、姫神に携帯を見せる

姫神も、頷いて了解した

心理定規は、席を立つと化粧室付近に消えていった
540 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/15(水) 22:30:14.04 ID:H6lwCqre0
姫神は、その間に携帯を取り出し、何かを検索する

姫神「……」

姫神は、あるページを見つめていると

心理定規「ごめんなさい」

姫神の横に、心理定規が立っていた

姫神「おかえり」

心理定規「ちょっと、仕事が入ったみたい」

姫神「事件?」

心理定規「ちょっと、近くで事故があったみたいね」

心理定規は、窓から周りを見渡す

すぐ近くから、煙が上がってるのを見ると事件の可能性もあるようだ

姫神「気を付けて」

心理定規「ありがと。また会いましょ?」

二人分の会計を済ませると、現場へと走っていった

姫神「………」

姫神は、仕方ないとレシートだけ貰うと店をあとにし

食材売り場を目指した

541 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/15(水) 22:33:48.91 ID:H6lwCqre0
今日の投下は以上です

明日は、少し遅くなりそうですが
投下はします

ではでは



542 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/15(水) 22:37:25.15 ID:adYiGzKSo
乙!
姫神可愛い
543 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/20(月) 23:49:07.30 ID:dRvPSsUIO
明日が16日だといつから錯覚していた?
544 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/02/21(火) 13:57:24.59 ID:HAsp8NFH0
一週間近く休んでしまい、すいません

体調管理ができてなく、休んでいました

今日夜八時頃から、再開しはじめます
545 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/21(火) 19:53:56.58 ID:KgW/xhNO0
それでは、少し早いですが投下します
546 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/21(火) 19:55:04.18 ID:KgW/xhNO0
姫神は、買い物を終えると小萌の家へと歩いていく

姫神(私にできることは。これだけ)

姫神は、少し寂しそうに買い物袋を見つめる

姫神(垣根君……)
547 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/21(火) 19:56:38.98 ID:KgW/xhNO0
ーーーーーー
ーーーーー
小萌家

姫神「ただいま」

小萌「あ!おかえりなさいなのです」

姫神が玄関に入ると小萌が笑顔で迎えた

結漂「早かったのね、買い物?」

小萌の後ろから、料理本を手に歩いてくると買い物袋を見つめる

姫神「うん。明日の準備の為」

姫神は、そう答えると台所に向かう

結漂は、何かを察したのか、理由は何も聞かず

結漂「手伝うことがあれば、教えて」

といい、また料理本を読み出す
548 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/21(火) 19:59:21.20 ID:KgW/xhNO0
姫神「ありがとう。今は平気」

姫神は、冷蔵庫を開いて中を確認していると、小萌が近づいて

小萌「聞いてください姫神ちゃん
   結漂が自分から料理の勉強をしてるのですよ」

と嬉しそうに報告をする

結漂「い、いいでしょ。いつまでも教えてもらっても上手くならないでしょ」

と少し焦りながら小萌を睨む

小萌「じゃ、今日の夕ご飯は、結漂ちゃんに頼むのです」

と意地悪な笑顔を浮かべ、結漂を見つめる

結漂「ちょ、ちょっと!まだ、勉強中なのよ!
   秋沙からも何かいってよ」

結漂は、助けを求めるように姫神を見る

姫神「期待してる」

ふふっと笑うと、また冷蔵庫を確認をはじめた

結漂「……不幸よ」

そう呟くと、結漂は必死に本をめくりだした
549 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/21(火) 20:02:06.06 ID:KgW/xhNO0
ーーーーーーーー
ーーーーーー
夕食後

小萌「ごちそうさまでした」

「「ごちそうさまでした」」

小萌「結漂ちゃん、美味しかったのですよ」

小萌は、俯いていた結漂に笑顔で感想をいった

結漂「でも、途中で手伝ってくれたから……」

姫神「私は。アドバイスだけ。作ったのは結漂さん」

結漂「本当に、美味しかった?」

結漂は、少し不安になりながら二人に聞いた

小萌「初めてにしては、完璧なのです」

姫神「うん。美味しかった」

結漂「ありがとう」

結漂は、少し照れながら二人の皿を嬉しそうに台所へ運んでいった

小萌「やる気になってくれて、先生は嬉しいのです」

姫神「私も。負けない」

三人の会話は、少し遅くまで続いていた

姫神と垣根の再会は、明日となった
550 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/21(火) 20:05:46.62 ID:KgW/xhNO0
この時間の投下は以上です

少し短いので、夜中の十二時頃にまたきます

皆様も、季節の変わり目ですので、体調管理には
お気をつけ下さい
551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/21(火) 22:51:20.52 ID:msjOInz2o
おつにゃんだよ!
552 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/22(水) 00:10:44.57 ID:B8CezgWQ0
それでは、本日二回目の投下 していきます
553 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/22(水) 00:11:27.71 ID:B8CezgWQ0
ーーーーーー
ーーーーー
次の日の朝

小萌「んっ?」

小萌は、台所から聞こえるトントンと一定のリズムの音で目が覚める

小萌「姫神ちゃんですか?」

姫神「ごめん。起こした?」

小萌「大丈夫なのです。でも、今日も早起きなのですか?」

小萌は不思議そうに、頭を傾げる

姫神「今日も。出かけるから……その準備」

と姫神は器を取り出すと、二人分に分けていく

姫神「これ。今日の夕ご飯に食べて」

そういいながら器にラップをして冷蔵庫にいれる
554 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/22(水) 00:14:20.33 ID:B8CezgWQ0
小萌「ありがとうなのです」

姫神「余った材料で作ったから。あまり期待しないで」

姫神は、申し訳なさそうにいう

小萌「姫神ちゃんの料理は、いつ食べても美味しいのです
   自信持たないと、もったいないのですよ」

姫神「ありがとう。小萌先生」

ニッコリと笑う小萌の顔を見て、姫神もつられて笑う

小萌「それよりも夕方には、帰るのですか?」

姫神「わからない。それに。そろそろ寮に帰らないと」

小萌「気にしなくていいのですよ。姫神ちゃんは
   先生の大事な生徒であり、家族なのですから」

姫神「うん///」

姫神は、少し照れながら小さく頷いた

小萌「それじゃ、結標ちゃんを起こして朝ご飯にするのです」
555 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/22(水) 00:17:13.52 ID:B8CezgWQ0
ーーーーーーー
ーーーーー
朝食後

結標「秋沙、ちょっといい?」

そういうと結標は、小さく手招きをする

姫神「どうしたの結標さん?」

結標は、姫神の顔に近づくと耳元で

結標「あなた今日、垣根に会うでしょ?」

姫神は、驚いて結標の顔を見る

結標「ちょっと、顔が近い!驚きすぎでしょ」

姫神が、顔を横にしたことにより結標との距離は目の前まで近づいていた

姫神「どうして。わかったの?」

姫神は、まだ落ち着かない様子で結標にいった

結標「昨日から、そわそわしてたし今日の朝も何か用意してたから
   もしかしてって思ってね」

結標は、クスリと笑う

姫神「会うのは……反対?」

と心配そうに尋ねる

結標は、それを聞いて首を横にふり

結標「どうせ反対しても、会いに行くんでしょ?
   なら、後悔の無いように行ってきなさい」

と姫神の頭を優しく撫でた
556 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/22(水) 00:20:05.25 ID:B8CezgWQ0

姫神「……結標さん」

結標「あと、小萌にも帰ったら連絡するのよ?
   たぶん、小萌も気づいてるわよ、きっと」

離れた所で、一枚の成績表を見つめながら悩んでいる小萌を指差す

結標「だから、今日は気にしないで存分に遊んできなさい
   いい?後悔だけはしないようにね」

姫神「うん」

姫神は、結標から離れると小萌のいるところに近づき

姫神「先生。ありがとう」

小萌「何の話ですか?」

ときょとんとした顔で姫神を見つめる

姫神「ううん。何もない。仕事頑張って」

といい離れる、すると後ろから

小萌「先生には、何の話かわかりませんが、今日は楽しんで来るのですよ」

と小さく手を振った

姫神「ありがとう」

結標「ほら、そろそろ準備しなさい」

と姫神の急かすように背中を押す

姫神「うん」

彼女の目には、迷いの色はなかった
557 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/22(水) 00:23:03.28 ID:B8CezgWQ0
ーーーーーーーーー
ーーーーーーー
昼の十二時半

姫神は、おまじないと小萌に軽く化粧をして貰った

姫神「化粧は。初めて……」

結標も、化粧をした本人の小萌も驚くほど姫神の見た目が変わった

姫神は、素が良いのもあり薄化粧ですら変化が見られた

結標「どうしよう、初めて秋沙に嫉妬するかも……」

小萌「若さだけでは、勝てないのです……」

二人は、地面に膝をついて姫神を見上げる
558 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/22(水) 00:25:12.20 ID:B8CezgWQ0
姫神「……そ。そろそろ。行ってくる」

姫神は、身の危険を感じドアノブに手をかける

結標「秋沙」

姫神「え」

「「いってらっしゃい」」

姫神「いってきます」

今度こそ、姫神は待ち合わせ場所へと歩いていく

小萌「行っちゃいましたね」

結標「心配しなくても、あの二人なら大丈夫でしょ」

小萌「それもそうなのです。結標ちゃんもいい人が見つかるといいのです」

結標「小萌もでしょ……」

二人は、ハァと溜め息をつくと

「「出合いが欲しい(のです)」」
559 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/22(水) 00:28:51.87 ID:B8CezgWQ0
ーーーーーーーーーーー
ーーーーーーーーー
○○公園

姫神(垣根君は。まだ来てない……)

時計は、集合時間の五分前を指していた

時間が過ぎるたび、姫神の鼓動は早くなっていった

もうすぐ会えるかもしれない、もしかしたらこのまま来ないかもしれない

二重の思いが、少し時間のなかで頭の中を駆け巡る

そして、一時を知らせるチャイムが鳴る

姫神(やっぱり。会えなかった)

姫神は、ココにいても悲しくなるだけと思い

涙ぐみながら家へと歩き出そうとしたとき


「お嬢さん?お一人でしたら俺とご一緒しませんか?」


姫神は、確認しなくてもわかった

その声を、その顔を忘れるはずがなかった

姫神「遅い……」

垣根「わりーな、遅くなっちまった」

二人は、ようやく再会を果たした
560 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/22(水) 00:34:01.67 ID:B8CezgWQ0
これで、今日の投下は終わりです

次で最終章です

それでは、また明日
561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/22(水) 01:08:52.69 ID:+s1/Az2Lo

焦らされるのは嫌いじゃないんだからね!

体調気をつけて無理するなよ!
562 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/22(水) 01:15:30.12 ID:HSEhEfgTo
乙!
>>1大丈夫か?無理せず頑張れ!
563 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/23(木) 00:06:39.45 ID:P6/K/DRq0
レスありがとうございます

今は、大丈夫ですのでドンドン投下していきます

それでは、今夜もお付きあい下さい
564 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/23(木) 00:07:49.88 ID:P6/K/DRq0
ーーーーーーーーー
ーーーーーー

姫神「……どこに。行くの」

姫神は、垣根の腕のなか、つまりお姫様抱っこ状態で尋ねる

なぜ、この体制になったかというと、垣根のいうには場所が遠いかららしい

垣根「着いたらわかるさ」

と笑いながら、姫神の方を見る

垣根「聞きてーこともあると思うが、今は聞かないでくれねーか?」

姫神(垣根君。いつもと雰囲気が違う)

姫神は、少し違和感を感じながらも、頷くしかできなかった

垣根「そろそろだな」

そういいながら、高度を少しずつ下げていく
565 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/23(木) 00:10:33.80 ID:P6/K/DRq0

姫神「え。ここって」

垣根「そう遊園地だ」

垣根は、ドヤ顔をしながら姫神を下ろす

姫神「……」プルプル

垣根「ん、どうした姫神ちゃん?」

姫神「心配した。私の負け」ハァ

垣根「ど、どうしたんだよ?姫神ちゃん」

垣根は、心配そうに姫神を見つめる

姫神「聞かないでくれると。嬉しい」

姫神は、溜め息をつきながら垣根に近づく

垣根(ま、まさか帰るとか言わないよな……)

垣根は、不安になりながらも冷静な顔で姫神を見る
566 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/23(木) 00:14:25.28 ID:P6/K/DRq0
しかし、姫神の行動は垣根の予想を遥かに越えていた

姫神は、垣根の横に立つと垣根の手をチラリと見て

姫神「早くいこ」

と垣根の手をとりながら、入り口に連れていこうとする

垣根「うわぁ」

垣根は、驚いて手を離しそうになる

姫神「どうしたの。いやだった?」

垣根は、ぶんぶんと顔を横に降ると

垣根「すまねー、少し驚いただけだ」

と姫神の手を握り返す

姫神「抱っこの方が。驚くと思う」

垣根「……やっぱり変か?」

垣根が落ち込んでいるのを無視するように、姫神は券売機に近づく
567 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/23(木) 00:17:50.04 ID:P6/K/DRq0
垣根「あっ、ちょっと待ってくれ」

姫神「?」

姫神は、お札を入れる手が止まる

垣根は、ポケットから新しい財布を取り出すと

垣根「これがあるから、安心しな」

と二枚の券を取り出す

姫神「フリーパス?」

垣根「少し違うが、そんな感じだな」

垣根の説明によると、並ばなくても優先で園内を遊べるらしい

姫神「凄い」

垣根「福引き当たってな。どうせなら、姫神ちゃんと行こうと思ってな」
  (まぁ、本当は土御門の野郎から、前のお詫びで貰ったんだがな)

姫神「それじゃ。早く行こう」

姫神は、グイグイと垣根を引っ張る

垣根「お、おぉ」

垣根は、引っ張られるように姫神に着いていく
568 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/23(木) 00:20:46.53 ID:P6/K/DRq0
ーーーーーーーー
ーーーーーー
園内

垣根「さて、どこから乗るかな」

姫神「いっぱいある」

二人は、うんうんと悩みながらパンフレットと、にらめっこをしていた

垣根「姫神ちゃんは、何か乗りたいものあるか?」

姫神「じゃあ。アレがいい」

垣根は、姫神が指差す方向を見る

垣根「ジェットコースターか」

姫神「スリル満点」

姫神は、少し嬉しそうにいう

垣根「姫神ちゃんは、ジェットコースターは乗ったことあるのか?」

姫神「一度、結標さん達と行ったことがある。垣根君は?」

垣根「む、昔に一度な」

姫神は、少し焦る垣根を不思議に思いながら

入口と書かれたゲートへと進んでいく
569 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/23(木) 00:24:29.69 ID:P6/K/DRq0

垣根は、途中『危険』という文字が書かれた看板を発見する

垣根(おいおい、どんな乗り物だよ……)

姫神達が、奥まで歩いていくと、係員が出てきて

係員「心臓の弱い方は、お控えください
   お荷物も、こちらで預かります」

と篭のようなものを、二人の前に出す

姫神は、篭にカバンを入れる

姫神「垣根君は。大丈夫?」

垣根「あぁ、手ぶらだからな」

係員「それでは、発車まで席でお待ちください」

と奥にある乗り物を指差す

垣根「凄いデザインだな……」

垣根の視線の先には、禍々しい悪魔の形を模した乗り物があった

姫神「見た目と。早さが売り」

姫神は、一番前に座ると垣根に手招きをする
570 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/23(木) 00:29:04.69 ID:P6/K/DRq0
垣根「先頭って……。怖くねーのか?」

姫神「怖い。でも。乗るなら先頭」

垣根「その気持ちは、わからねー」

そんな話をしていると、係員が乗り物に近づき説明を始める

係員「一度お乗りになると、途中下車はできませんので
   お気をつけ下さい。それでは、よい旅を」

と手を振りながら、乗り物から離れる

垣根「おっ、うごいt」

垣根は、驚愕した

目の前の扉が開くと、コースがなかった

あるのは、空と崖だけであった

垣根(はあぁぁぁぁぁぁ!?)

ジェットコースターというものは、まず坂を上らなければ

動く乗り物ではない

しかし、そんな前提すら学園都市の遊園地には無かった
571 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/23(木) 00:31:08.65 ID:P6/K/DRq0
崖を猛スピードで、下っていく悪魔の乗り物は

右へ、左へ揺られ、回転といった初めの崖に比べるとシンプルであったが

初見の人を驚かせるには、十分なものだった

係員「お疲れさまでした。またのご利用、お待ちしております」

姫神「どう。楽しめた?」フフ

姫神は、微笑みながら垣根を見る

垣根「これが狙いで、先頭な訳か」

姫神「そう。だから前回より。楽しめた」

垣根「そ、そりゃあ良かった」

垣根は、ぐったりとしながらゲートを出た
572 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/23(木) 00:36:09.09 ID:P6/K/DRq0
今日の投下は以上です

最終章なので、まとめて投下したかったのですが
二日に別れました

では、明日で最後ですが
お付きあい宜しくお願いします

573 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/23(木) 11:21:41.15 ID:d7hyIIvIO
574 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/23(木) 22:31:52.27 ID:14gm5TUgo
乙!

舞ってるぞ
575 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/23(木) 23:36:06.23 ID:MZsiMYhLo
おつにゃんだよ!
576 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:00:14.63 ID:7GKqcAiu0
遅くなり、すいません

今から投下します
577 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:02:20.74 ID:7GKqcAiu0
ーーーーーー
ーーーー
それから、二人はコーヒーカップやお化け屋敷といった

アトラクションを楽しんだ

垣根「そろそろ、夕方か」

垣根は、設置されていた時計を見ながら呟く

垣根「今の時間だと、アレなんてどうだ?」

姫神は、垣根が指差す方向を見る

姫神「観覧車?」

垣根「夕方が綺麗だしよ。ゆっくり、落ち着けると思ってな」

と姫神に、笑いかけながらいった

姫神「うん。私も。話したいことがある」

姫神は、決意したように頷く

垣根「じゃあ、決まりだな」

垣根と姫神は、観覧車の方へ少しずつ近づいていく
578 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:03:15.31 ID:7GKqcAiu0
ーーーーーーー
ーーーーー
観覧車前

姫神「人が。凄い」

姫神達が、着いたときには長い行列ができていた

垣根「どうやら考えてることは、みんな同じみたいだな」

と長者の列を哀れみながら、優先ゲートを歩いていく

姫神「視線が。凄い」

他にも、優先ゲートには人がいるようで
少しの間、順番を待たなくてはいけないようだ

垣根「ま、結局は並ばねーと、いけないみたいだな」

垣根は、苦笑いを浮かべながら、観覧車を見上げる

姫神(垣根君と。ここで……お別れ)

姫神も、また観覧車を悲しげに見上げる

係員「お次の方、前にお進みください」

どうやら、二人の番が回ってきたらしく

二人は、係員に目を向けようとした、そのとき
579 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:04:19.63 ID:7GKqcAiu0


「うわあぁぁぁ」

何かの部品が落ちる音と共に、少年の叫び声があたりに響く

垣根「な、なんだ!?」

姫神「垣根君。アレ」

姫神が指差す先には、頂上に近い一つの観覧車のカゴがあった

しかも、通常では開く筈がない扉の近くで、必死でしがみついている少年がいた

係員「ど、どうしてだ……。ありえない」

唖然としている、係員に垣根は近づくと

垣根「現実逃避してるんじゃねー!実際、目の前の事実を見やがれ!」

と叫ぶと、そのまま羽を展開し頂上へと飛ぶ

係員「こら、危ない!」

静止するよう、叫ぶ係員に姫神が近づき

姫神「彼なら。大丈夫」

と言った

係員「しかし……」

係員が、まだ何かを言いたげだったが

諦めたのか、垣根の救出を見守った
580 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:08:38.86 ID:7GKqcAiu0
ーーーーーーー
ーーーーー
ベンチ

姫神「おつかれさま」

姫神は、二つのドリンクのコップを持ちながら、垣根に近づく

垣根「ありがとうな、姫神ちゃん」

垣根は、姫神から差し出されたコップ を受けとると

小さく溜め息をついた

姫神「どうしたの?」

姫神は、少し不安そうに垣根を見る

垣根「いや、せっかく遊びに来たのに、最後がトラブルってのが悔しくてな」

垣根は、申し訳なさそうに姫神を見る

垣根「今日は、トラブルがあったのもあり、もう閉園だな
   家まで、送っていくよ」

とベンチから腰をあげようとしたとき

姫神は、垣根の袖を引っ張り静止させる

姫神「待って」

垣根「ど、どうした、姫神ちゃん?もう閉園だし
   帰らねーと、先生たちが心配するぞ?」

姫神「それでもいい……」

垣根「おいおい、流石に我儘は……」

垣根が、呆れたように姫神を見るが、そこで言葉につまった

姫神「また。いなくなるの……」

涙目で訴える姫神は、小さい声であったが、垣根の心をえぐるには十分すぎた
581 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:10:09.16 ID:7GKqcAiu0
垣根「………」

姫神「今日は。……楽しかった。理由……わかる」

姫神は、少し間をおくように、小さく息を吸うと

姫神「私が……私が好きな。垣根君が。いたから」

姫神の瞳からは、限界がきたのか

決壊した河のように、涙が流れていった

垣根「でも、俺は……」

そう垣根は、元とはいえ暗部にいた人間だ

それは、ゆるされることではない

しかし、姫神はそっと垣根に近づくと

抱きつくように垣根の背中に腕をまわす

姫神「もう……許してあげて」

しかし、垣根は姫神の肩を持つと引き離そうとする

垣根「遅いんだよ……何もかも……。俺の罪は
   どうやっても消えねーんだよ」

いつのまにか、垣根の頬からも、涙が流れていた

姫神「……そう」

姫神は、垣根から両手を離すと

姫神「少しだけ。聞いて……」

と垣根の目を見る

垣根「………」

垣根は、黙ったまま頷く

姫神は、首からネックレスを取り出すと

ゆっくりと話はじめる

姫神「ねぇ。吸血鬼って知ってる?」

姫神の瞳からは、涙は止まっていた
582 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:11:11.54 ID:7GKqcAiu0
ーーーーーーー
ーーーーー

垣根は、目の前の少女が話す内容が、上手く理解できなかった

垣根(吸血鬼?村が全滅……ははっ、なんだよ)

姫神「信じなくてもいい。でも。垣根君には
   あなたには。知っていてほしかった」

姫神は、話し終わると黙ったまま俯いていた

垣根「当り前だ……。信じれる分けねーだろ」

姫神は、俯いたまま動かない

姫神(そう……。当り前。信じない人の方が普通)

垣根「今まで、隠し事してたなんて
   信じれるわけねーだろうが!」

姫神「えっ……」

垣根は、姫神を抱き締めると

垣根「こんな大事なこと、どうして隠してやがった
   嫌うと思ったのか、化け物だとさけると思ったのか?
   冗談じゃねーぞ……」

姫神「………どうして」

姫神は、思考が追い付かなかった

彼が悲しんでいる、理由がわからないでいた
583 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:12:10.93 ID:7GKqcAiu0
すると垣根は、ゆっくり姫神を見ると

垣根「俺だってな……お前のことが……好きなんだよ
   誰にも渡したくねーぐらい、好きになっちまったんだよ」

姫神「え……」

垣根「なのに、俺は逃げ出したんだ……
   姫神ちゃんが、過去と向き合ってる間
   大事なものからも逃げ出した、負け犬なんだよ」

姫神「……」

姫神は、そっと垣根の肩を抱く

垣根「すまねぇ……すまねぇ……」

ただ泣き崩れる、垣根の横で姫神も静かに泣いた
584 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:13:28.92 ID:7GKqcAiu0
ーーーーーーーーー
ーーーーーーーー

垣根「もう、大丈夫だ……」

それを聞き、姫神も垣根から離れる

そのとき、閉園の放送が流れる

垣根「今度は、本当に帰らねーとな」

垣根は、ベンチから立つと、姫神に手を差しのべる

姫神は、その手を受けとると、垣根の方へとよろける

垣根は、姫神の体を受け止めると

また持ち上げ、お姫さま抱っこの体制へともっていく

姫神「垣根君?」

垣根「まだ、少し日が落ちてねーからな、ちょっと飛ぶぞ」

といい、羽を展開させ遊園地のお城の頂上へと向かっていく

垣根「ここなら、誰にも迷惑かけねーからな」

と城の頂上へ降り立つ
585 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:14:34.56 ID:7GKqcAiu0
姫神「?」

姫神が、キョトンとしていると

垣根「一回しかいわねーぞ、聞き逃すなよ」

といい

垣根「秋沙……好きだ。こんな、どうしようもねー俺だが
   付き合ってくれねーか?」

時間が止まったようだった、返事を返すための声が出ない

気付けば、垣根に抱きついていた

姫神「……うん///」

垣根「本当か……いいのか?俺で」

姫神「しつこい……」

姫神は、ジッと垣根を見る

垣根「わ、悪い……。そうだ、姫神ちゃん
   目ぇつむってくれねーか?」

姫神「え///」

垣根「頼む///」

姫神は、従うように目を瞑る

姫神(冷静……冷静……)

しかし、鼓動は早くなるばかりであった

垣根の手が、姫神の髪に触れる
586 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:15:58.26 ID:7GKqcAiu0
ドクッドクッと姫神の鼓動は、大きく早くなっていった

垣根「いいぞ」

姫神「え?」

あまりに、予想が外れていて、姫神は暫く垣根を顔を見ていた

垣根「ほら、鏡見てみな」

と手鏡を取り出す

姫神「………」

姫神は、恐る恐る鏡を見る

姫神「ヘアピン?」

垣根「あぁ、姫神ちゃんの髪は長いからなぁ
   よく似合ってるぜ」

姫神「////」

姫神の顔は、真っ赤に染まった

垣根「どうした、姫神ちゃん?違うことでも、想像してたか」

とニヤニヤと姫神を見つめる

姫神「ふんっ///」

姫神は、拳を構えると、そのまま垣根の腹に拳をぶち込む

垣根「………ちょ」

姫神「知らない///」
587 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:19:51.53 ID:7GKqcAiu0
そのとき、『ぐぅー』という垣根の方向から腹の虫の鳴き声がした

姫神「お腹すいてるの?」

垣根「そうみたいだな……なにか食べにいくか」

姫神は、小さく首を振ると

姫神「少し。冷めてるけど。お弁当作ってきた」

垣根「本当か!?」

姫神は、鞄から小さいお弁当箱を取り出すと

姫神「何から食べる?」

と首を傾げた

垣根「決まってるじゃねーかーーーーー

          ーーーーーーーーーオニギリだよ」


二人のいる場所は、まるで雛壇のように夕焼け色に染まっていた
    






               『とある原石の愛情圧縮(オニギリ)』
588 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/24(金) 05:26:06.12 ID:7GKqcAiu0
これで、本編終了です

伏線回収?勿論、回収しますが、それは番外編に続きます

少し、話もゆっくり練りたいので
二週間ほど休みを下さい

それでは、長い間読んでくださった方ありがとうございます

ではでは、またお会いしましょう
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/24(金) 11:12:11.20 ID:E0qg/ZZzo
乙!
ニヤニヤさせてもらいました

番外編楽しみにしてる
590 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/24(金) 16:20:15.45 ID:xUzPk/6to
乙!
ていとくんかっこいいな
姫神も可愛いし

番外編舞ってるよ
591 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/24(金) 16:41:27.40 ID:mwI3O1gDO
/■\
(´∀`)<オニギリワショーイオニギリワショーイオニギリワショーイ
592 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/24(金) 21:38:28.65 ID:U+Oev/4zo
ここでオニギリ持ってくるのかー
やべえ完全に失念してて意表突かれてしまったww
593 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/25(土) 05:24:37.82 ID:0BRyQk0IO
やられたよ… 乙!
一気読みしたわ。
594 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/02/25(土) 07:25:42.79 ID:GcusFNtQo
そういやそんなスレタイだったなwwwwww
595 : ◆qF/DctsjRY [sage]:2012/02/28(火) 23:46:06.42 ID:7Ll4dlN70
感想レス ありがとうございます

至らない点なども、あったともいますが
暖かいレスを下さって、本当に嬉しかったです 

それでは、少しではありますが
番外編に繋がる話を投下します

※オリジナル要素(キャラや設定)が多数出ます

596 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/28(火) 23:48:35.15 ID:7Ll4dlN70
──────────
少し時間は戻り とある路地裏

「ハァ……ハァ……」

一人の男が、後ろを気にするように走っていた

まるで、何かに追われているかのように顔色は、青ざめていて

時折、助けを呼ぶ声が口から漏れていた

彼は、ここ辺りのスキルアウトをまとめるリーダーであったが

二人の人物により、作戦は失敗に終わってしまった

一人は、人質として身柄を拘束していた少女

もう一人は、その少女の知り合いであり、今回のターゲットであった

超能力者level5の少年
597 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/28(火) 23:50:32.30 ID:7Ll4dlN70
途中までは、スキルアウト達の優勢に見えたが

自分たちの、少しの油断により作戦は崩れていった

そんなリーダーである彼は、怪我を負いながらも逃げることに成功した

リーダー「ハァ……ハァ……。ここまでくれば、大丈夫か……?」

男は、周りに人が居ないか見渡していると、背後に人の気配を感じた

リーダー「だ、誰だぁ!?」

スキルアウトの男は、驚いたように背後を向くと

少し距離をとるように、後ろに下がった

?「どうしたのですか?そんな息を切らして……」

その人物は、全身がマントに覆われていて顔は判別ができないが

男性と思わしき人物であった
598 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/28(火) 23:52:09.74 ID:7Ll4dlN70
リーダー「な、な何だアンタか……驚かすなよ」

スキルアウトの男は、フゥと息を深く吐いた

マントの男「報告が遅かったので、少し様子を見に
      いけませんでしたか?」

マントの影から少し見える口元は、小さな弧を描いていた

リーダー「こ、今回は……か、勘弁してくれ……つぎは、次こそは成功させてやる」

とスキルアウトの男は、土下座をするように地面に座り込むと

マントの男を見つめる

マントの男「そうですか……失敗ですか……まぁ、いいでしょう」

と指を顎に当て考える素振りを見せたあと、ゆっくりとスキルアウトの男の頭に触れる

599 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/28(火) 23:55:18.23 ID:7Ll4dlN70
リーダー「ほ、本当か……あいつら、次こそ両方の息の根を止めてやる……あれ?」

リーダーは、立ち上がろうと足に力を入れるが、全く立ち上がる事ができないでいた

それどころか、手や頭なども動かすことができなかった

マントの男「殺すのですか?……それは、困りましたね……
      始末は、男の方だけだといったのですが……」

マントの男は、先ほどと変わらず、スキルアウトの男に触れたまま

困ったといいながら、どこか楽しんでいるような感じであった

リーダー「いや、さっきのは無しだ……な、もう一度チャンスを!
     たた、頼むから……こ、殺さないでくれ!!」

スキルアウトの男は、恐怖で身を震わせることも叶わず

目元から、涙だけが流れていくだけであった

マントの男は、どこか満足したように、陰から見える口元を大きく歪ませ

マントの男「殺しはしませんよ……殺・し・は・ね
      ただ、あなたに力を差し上げるのですよ……」

そういうと、マントの男はパチンと指を鳴らした
600 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/28(火) 23:58:42.37 ID:7Ll4dlN70
するとどこからか、まだ小さな少年と少女が現れた

「「なんかよう?」」

二人は、揃って首をかしげながらマントの男を見つめる

マントの男「彼に、力を分けてあげなさい……少しは、力になれるでしょう」

と二人に命令をした

「「りょーかい」」

と二人は、ニヤリと口を歪ませると

スキルアウトの男に近づき、片方ずつ肩を掴み……そして、大口を開けた

マントの男「さて、そろそろ……私たちも行きましょうか……」

と誰もいない、空に向かって話していると

路地裏の影から、ゾロゾロと数人の人物が出てきた

後ろからは、スキルアウトの男の、声にならない悲痛な叫びが響きわたっていた

マントの男は、集まった人物達を見渡しながら




「さぁ……皆さん(七血集)!私たち、カインの末裔による、パーティー(復讐)の時間の始まりです……」



601 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/29(水) 00:00:50.18 ID:a9EHwG8Q0
──────────
────────
少し時間が進み イギリス 

ドレスの少女「これで、全ての情報なりけるのよ」

ドレスの少女は、パンパンと資料に手を叩きながら三人の人物に目を向ける

「しかし、これでは情報が……」

腰に、長い日本刀を持つ女は、少女に抗議をする

「無駄だ、神裂……これ以上聞いても無駄だ」

長身に、くわえタバコ、赤髪の男が神裂と呼ばれる女を止めた

神裂「ですがステイル、いくらなんでも情報が少なすぎます」

神裂は、ステイルと呼ばれる赤髪の男を見た

602 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/29(水) 00:02:38.08 ID:a9EHwG8Q0
「ごめんね、かおり。私が役に立てなくて……困ってるよね?」

二人に比べると、小さな白いシスター姿の少女は

申しわけなさそうに、神裂を見つめた

神裂「い、いえ、インデックスの責任では……」

神裂は、インデックスと呼ばれる少女に、アタフタ焦りながらインデックスを見つめた

ステイル「そうとも、今回の件は今まででに無かったことだ
     そう落ち込むことはないさ」

ステイルは、軽く微笑むようにインデックスを見つめた

インデックス「だけど……」

インデックスは、記憶の中にある魔道書に手掛かりがないか探してみるが

結果は変わることはなかった
603 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/29(水) 00:07:21.11 ID:a9EHwG8Q0
ステイル「行けばわかるんだろ?最大主教」

最大主教(アークビショップ)、またの名をローラ=スチュアート呼ばれるドレスの少女は

うっすらと笑みをつくると

ローラ「もんろん」

とどこが楽しいのか、笑を崩さずステイルの顔を見つめた

ステイル「いいだろう、行ってやる!吸血鬼退治に!」

インデックス(待ってて、あいさ。あいさは、私たちが守ってあげるんだよ)

三人は、情報の紙に書かれた場所『学園都市』へと目指した


             『とある原石の血塗られの姫(ブラッディプリンセス) 序』


604 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/02/29(水) 00:13:52.83 ID:a9EHwG8Q0
こんな感じで、番外編の本編に繋がる形になります

以前>>127に書いたように
番外編は『カインの末裔』編です

オリジナル要素が、盛り沢山なので
苦手な方は、本編(オニギリ編)で止まるのがいいと思います

あと、少し時間が掛かりそうなので
このスレは、いったん落とします

そして新たに『とある原石の血塗られの姫(ブラッディプリンセス)』
というタイトルでスレ立てしようかと思います

では、またお会いしましょう





605 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/02/29(水) 13:22:25.48 ID:zBvQ4D7Co
なんだCMか
606 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/02/29(水) 22:42:52.74 ID:a9EHwG8Q0
このスレを、近々閉じるといいましたが

明日か、明後日にでも、小ネタを投稿しようかと思います
(本編より、進む小ネタ……)
なので、もうしばらくお付き合いください
607 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/29(水) 23:30:04.07 ID:57XU9GBGo
乙!
楽しみにしてるぜ
608 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/03/02(金) 17:51:30.73 ID:OnYPFYc/0
遅くなりましたが、今日の夜11時に
小ネタを、投下します

では
609 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/03/02(金) 23:28:42.22 ID:p5DAto410
遅くなりましたが、今から投下します

あと、>>608は外からだったので
IDが違いますが、>>1です
610 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/03/02(金) 23:30:01.46 ID:p5DAto410
─────────
ここは、とある学区の桜並木

大勢の花見客で賑わう、この季節ならではの風景である

そんな、風情ある景色の中に異質な団体が一つあった

垣根「……どうぞ………お……お持ちしました」

一人の少年が、純白の羽を広げながら空から舞い降りる

その手には、大量のジュースや、お菓子、お酒といった

花見をするには、無くてはならない物が入った袋を大量に持っていた

結標「遅い!全く、何分待たせる気よ!垣根」

そんな垣根を睨みながら、バンバンとビニールシートの敷かれた地面を叩く

611 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/03/02(金) 23:32:23.38 ID:p5DAto410
垣根「す、すいませんね……む、結標……さん」

ヒクヒクと顔を引き攣らせながら、笑顔で答える垣根

姫神「お疲れ様。これ。少しぬるいけど……」

そんな垣根に、姫神は飲み物の入ったコップを差し出す

垣根は、それを受け取ると一気に飲み干す

垣根「っはー、生き返る……ありがとな、姫神」

と少し疲れた顔をしながらも、微笑みながら姫神にお礼を言った

結標「秋沙―、優しくしたらダメよー!罰にならないじゃない」

と少し呆れながらも、姫神の頭を撫でながら笑っていた

612 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/03/02(金) 23:34:53.33 ID:p5DAto410
姫神「ん///……でも」

姫神は、少し照れながらも、困ったように垣根を見つめた

垣根「(ここは、我慢だ……我慢)ほ、ほら、結標さん?
   姫神さんが、嫌がってるじゃないですか?止めてあげてはどうでしょう?」

と先ほどの、作り笑顔を貼り付けて結標にいう

結標「えー、嫌だったの?秋沙……」

と少し寂しそうな顔をしながら、姫神の顔を見つめた

姫神「い///嫌じゃない。大丈夫」

と少し照れながら、結標に微笑みかける

結標「秋沙、だーい好き」ニヤニヤ

と姫神の後ろから抱きつくと、垣根に向かってニヤリと笑う
613 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/03/02(金) 23:38:16.67 ID:p5DAto410
そんな、二人のやりとりを見てか、プチんと何かが切れる音がする

垣根「あーーっ!!やってられるかあ、こんなこと!
   なにが、『結標さん』だ、あー…寒気がする」

と先程まで、笑顔を貼り付けた垣根は、両手を挙げながら叫んだ

結標「ちょっと、垣根!これは、あなたの罰でしょ!最後まで受けなさいよ」

とオロオロとする姫神に抱きつきながら、垣根に向かって抗議する

垣根「うるせー、姫神に仕えるなら喜んで仕えてやる
   だが、なんでテメェまで、へいこら頭を下げなくちゃなんねーんだよ」

垣根の怒りは、周囲の花見客に動揺をを与えるものであったが

上機嫌で酒を飲んでいた小萌が、慌てて周りの花見客に頭を下げる

小萌「こらー、二人ともダメなのです。周りのみなさんに、迷惑なのですー」

小萌は、両手をブンブンと振り回しながら、二人の間に入った

614 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/03/02(金) 23:40:35.21 ID:p5DAto410
垣根「だけどよー……」

小萌「垣根ちゃんも、しっかり反省してることですし
   結標ちゃん、この場は先生に免じて許してあげて欲しいのです」

小萌は、ニコニコとした笑顔をしながら

『これ以上、騒ぎやがったら、先生からも罰ゲームなのです』

と言わんばかりの殺気を放っていた

結標「し、仕方ないわね。今は、許してあげていいわよ」

少し腑に落ちない表情をしながらも、結標は渋々了承をした

615 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/03/02(金) 23:43:05.36 ID:p5DAto410
姫神「良かったね。垣根くん」

姫神は、先ほど垣根が持ってきた袋の中から、飲み物を出すと

垣根のコップに、ジュースを注いでいく

垣根「悪りいな、姫神」

姫神「改めて。乾杯」

と姫神は、垣根に向かって持っていた自分のコップを突き出す

垣根「おう」

垣根も、笑顔で自分の持っていたコップを、コツンと当てる

そんな、微笑ましい空間に五つの影が迫る……
616 : ◆qF/DctsjRY [saga ]:2012/03/02(金) 23:48:02.85 ID:p5DAto410
今日の投下は以上です

小ネタといいながら、続いてしまった…
それでは、また明日の夜にまた来ます

ではでは

617 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/07(水) 13:58:25.82 ID:1VT9mTdIO
ま、まだ?
618 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/10(土) 09:28:44.31 ID:Blc6cTCdo
あ、投下あったのか
乙乙
619 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/12(月) 02:06:58.41 ID:YJR+3vnSo
舞ってる
620 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/03/17(土) 20:51:42.31 ID:7o3WOOQj0
長期間、休んでしまいすいません
やっと、本編の書き溜めができましたので
明日の夜に番外編が終わり次第
新スレをたてます

ではでは、また明日
621 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 23:22:32.51 ID:LmE2QlU+o
舞ってた
622 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/19(月) 03:28:34.69 ID:zKGPZIt4o
舞ってる
623 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国) :2012/03/22(木) 10:25:24.21 ID:PJK6XXkAO
新スレ?ここじゃないのか
624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(四国) [sage]:2012/03/22(木) 10:27:06.48 ID:PJK6XXkAO
さげわすれ失礼
625 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 18:10:38.37 ID:Q+I1hAgIO
続きはよ
626 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/03/27(火) 00:09:56.67 ID:aAGY22vV0
すいませんとしか言えません

とりあえず、今から投下します
627 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/03/27(火) 00:10:52.18 ID:aAGY22vV0
小萌「こっちなのですよー」

小萌は、フリフリとこちらに向かう五人に手を振った

黄泉川「おお!いい場所が取れたじゃん!でかしたじゃん垣根」

黄泉川は、垣根の方を見るとニコッと笑った

垣根「お前らのためじゃねーよ!ていうかよ、そのメンツはなんだよ」

垣根は、黄泉川の後ろにいる四人に目をうつす

打ち止め「久しぶりの再会だねってミサカはミサカは、お姉さん達に会えて
     嬉しくて跳ねてみたり」

一方通行「クソガキィ、騒いでンじゃねェーぞ!ったくよォ、なンで俺まで
     行くことになってンだよ」

姫神たちの周りで、ピョンピョンと跳ねる打ち止めを注意しながら

一方通行は、ハァと溜め息をつく

628 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/03/27(火) 00:12:41.89 ID:aAGY22vV0
?「ぎゃは☆真面目でいい子な一方通行なんて、似合わないってー
  ミサカあまりの気持ち悪さに吐きそう!!」ケラケラ

その後ろで、腹を抑えながらケラケラと笑う、一人の少女に

垣根の目がいく

垣根(アイツも、第二位のクローンか……だが、雰囲気が違う気がする)

そんな空気を感じたのか、一方通行は顎で少し離れたベンチを指すと

ベンチに向かって歩いていった

垣根「(チッ、仕方ねーな……)すまねーな、姫神。少し席はずすわ」

姫神は、少し心配そうに垣根を見つめるが、すぐにニコッと微笑みコクりと頷いた

まるで、早く帰ってきてねと言っているように、本当に優しい顔で

垣根は、ほんの一瞬みとれるように固まるが、すぐに一方通行のあとを追いかけた

そんなやりとりを、二人の少女はニヤニヤしながら見て、姫神に話しかけた
629 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/03/27(火) 00:14:44.15 ID:aAGY22vV0
打ち止め「お姉さんは、あの人とラブラブなんだねって、見つめ合ってた二人を
     少し羨ましく思ってみたり」ニヤニヤ

?「ねぇねぇ、どこまでヤったの?ミサカ、お子ちゃまだから、ぜひお姉さんの
  体験記を教えて欲しいな」ケラケラ

姫神「や。ヤって……///」

姫神は、アタフタと慌てながら、顔を真っ赤にさせながら俯いてしまった

?「もしかして……」

打ち止め「まだ何もしてないの?ってミサカはミサカは
     名探偵なみに推理してみたり」

姫神「……///」

姫神は、コクリと頷く

その瞬間、二人の姉妹のような少女は、少し固まったのち

少し遠くで、ベンチに座っている垣根を、面白いものを見るように

ニヤニヤとした顔で見つめた

((第二位は、ヘタレ決定!))

と楽しそうに、お互いの顔を見合わせた

そんな、二人の後ろに迫る、大小の影が迫る

630 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/03/27(火) 00:17:05.58 ID:aAGY22vV0
──────────
ところ変わってベンチ

一方通行「で、アイツが第三次製造計画(サードシーズン)ってことだ」

一方通行は、番外個体(ミサカワースト)と呼ばれる少女のことを説明した

前までの彼ならば、このこと自分の中だけにしまい、他人に話すことはなかっただろう

ましてや一度は殺しあった垣根に対し、話しているのだ

それだけで、一方通行の心の変化が見て取れた

垣根「チッ、相変わらず気持ち悪い街だ……
   まぁ、俺たちがいえた義理じゃねーがな」ヘッ

一方通行「ちげーねェ」ケラケラ

そんな話も、そろそろ切り上げ、二人は元のいた場所へと歩き出す

しかし、二人はすぐに後悔をした

よりによって、一番離れてはいけない人物を思い出していた

そして……
631 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/03/27(火) 00:20:43.45 ID:aAGY22vV0
垣根「なんだよコレ……」

垣根たちの目の前に、広がっている光景は

緑のジャージと、ピンクの髪の人物がシートの真ん中で寝ていて

その周りで、顔を真っ赤にさせながら、甘酒やお酒を飲んでフラフラな姫神たちがいた

一方通行「こっちが聞きてェくれェだ……だが、原因はわかってる」

二人は、中央で仲良く寝ている、それぞれ二人の家主に目をやり

ハァと溜め息をついて

((不幸だァ……))

と心の中で叫んだ

そんな二人を、影でクスクスと見つめる人物がいた


芳川(ごめんなさい。私には、あの二人は止められなかったわ。だって、私は甘いもの)クス



                 『とある団体の桜見ノ酒(チェリーブッロサム) 終』 

632 : ◆qF/DctsjRY [saga]:2012/03/27(火) 00:27:54.94 ID:aAGY22vV0
本当にすいません

本編、書く前にコチラを終わらせるのを忘れていました

っということで、これからは本編の方をゆるりと投下していきます

とある原石の血塗られの姫(ブラッディプリンセス)
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1332775589/

633 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 00:36:49.88 ID:P/pfsmPjo
乙ですの
634 : ◆qF/DctsjRY [saga sage]:2012/03/27(火) 00:50:53.26 ID:aAGY22vV0
ちなみに、三日したら
HTML化依頼だします
635 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/28(水) 00:28:21.13 ID:Or2ZVJsIO
番外ってていとくんのクローンだったのか……
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