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上条「聖杯戦争?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/26(月) 19:36:26.43 ID:T7TrrRkAO
「不幸だ……」
上条当麻は不幸な人間だった。ただこんな所でただ白いシスターとで呆然としているのは理由があるのである。
「とうま、もう夜だけど泊まるところどうするの?」
「インデックス、少し考えさせてくれ……」

―――――
「そうなのです。上条ちゃんには冬木市の高校にいってもらうのです」
小萌先生は上条を放課後呼んでそう告げた。
「それはこの学校からでてけと言うことでせうか?」
おそるおそる聞き返すと小萌先生は笑って首を振る。
「そういう訳じゃなくて学園都市との交換留学生ですね」
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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【安価】少女だらけのゾンビパニック @ 2024/04/20(土) 20:42:14.43 ID:wSnpVNpyo
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ぶらじる @ 2024/04/19(金) 19:24:04.53 ID:SNmmhSOho
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2 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/26(月) 19:47:55.62 ID:T7TrrRkAO
上条が聞き返すと
「そうなのです。学園都市の教育を定期的に公開する一環でうちの高校も受け入れることになったのです」
そこまでいうと小萌先生は罰の悪そうな顔をする。
「どうしたんですか?」
「それが……連絡が遅れてしまって今日すぐに向かってもらわないと間に合わないのです」

―――――
という具合で上条とインデックスは急いで冬木に向かったのだが、手配してあったはずのホテルが予約されておらず、満室で、学園都市では使えたカード類も使えず、もっている現金は雀の涙なのである。
「とうま、とうま」
「うるさいな、今考えて――」
「こっちからいい匂いがするんだよ」
彼女は上条の制服を掴んで匂いのもとへ走り出した。
「ちょっと待てよ、インデックス!」
3 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/26(月) 20:25:58.68 ID:rVntGX95o
いや来るなよ
4 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/26(月) 21:23:59.85 ID:Q4+kRdki0
>>3どしたの?
5 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/26(月) 22:10:41.88 ID:T7TrrRkAO
インデックスがたどり着いた先はいかにも日本風の大きな家で、確かにそのあたりから美味しそうな匂いがしてくる。
「とうま、今日はここにとめて貰おうよ!」
「おい、インデックス!」
上条がインデックスをとめようとしたが、インデックスはすでにチャイムを鳴らしてしまう。
それから程なくして紫の髪をした少女が出てきた。
「えっと……先輩のお知り合いですか?」
「知り合いとかじゃないんだけどとめてほしいんだよ!」
インデックスがいうのを上条は制して
「ほらインデックス止めろって。本当にすみません」
とインデックスを引き離す。
6 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/26(月) 22:20:48.09 ID:T7TrrRkAO
「そんなこといったってお腹空いたんだよ。外も寒いし……」
外が寒いと言われると弱かった。上条だけであれば野宿でも一泊くらいはなんとかなるが、インデックスはおそらく無理だろう。
そんなやりとりをしているとその騒ぎを聞きつけたのか
「桜、なにかあったのか?」
桜は彼に
「いえ。あのこの二人が泊めて欲しいと……」
「誰かを泊めるくらいいいけど、桜の知り合い?」
仕方ない、と上条は思って
「実はですね……」
と上条は自分たちの状況を説明した。
「それじゃあとまるところがないんですね」
「それにその学校っていうのも俺たちの学校みたいだし、少しくらい泊めても大丈夫だろ。後で藤ねえに詳しいこときいてみる」
7 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/26(月) 22:53:08.25 ID:giuj+lGs0
面白いよ!頑張って>>1


以下禁書厨及び型月厨の強さ議論禁止
8 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/27(火) 00:56:35.52 ID:8UuXlAUr0
面白いよ!頑張って>>1


以下禁書厨及び型月厨の強さ議論禁止
9 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 08:13:20.00 ID:E9IIDMbA0
>>1

続けてくれ、良いお年玉だ、楽しみにしている。
10 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 15:17:44.13 ID:8rDGZHKAO
「本当にいいんでせうか?」
上条は恐る恐る桜と呼ばれた少女にきくと
「先輩がいいっていうならいいんですよ。ご飯まだですよね? 二人分くらいならなんとかなりますからあがってください」
丁寧に微笑みながら答えた。
「ごっはん、ごっはん!」
インデックスは嬉々として玄関にあがると、上条はため息をつきながら安堵の表情を浮かべた。

居間にあがると三人分の用意があり、士郎がもう二つ茶碗を用意していた。
「桜、適当に座布団だしといてくれ。もうすぐ藤ねえもくるだろうから」
と士郎がいった途端、
「ただいま。あれ? 士郎、お客様?」
という声が玄関から聞こえた。
11 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/27(火) 15:26:05.02 ID:8rDGZHKAO
藤ねえは居間にひょっこりと顔を出す。
「士郎、この人たちって――」
士郎は最後の料理を台所から運んで
「食べながら説明するから少しまっていてくれ」
といった。

―――――
「そういえばそんなこ達が来るって言ってたけど、この子なんだ〜」
珍しいものを見るようにしげしげと上条を見つめる藤ねえ。
「さくら、おかわりなんだよ!」
「それで学園都市ってどんなふうなの? 空に車はしるとか、ロボットがうろうろしてるとか」
「ロボットはそこそこいますけど、車は走ってないな……」
なるほど一般の人の学園都市のイメージというのはこんなものなのかもしれない。
「さくら、大盛もう一つなんだよ!」
12 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 15:44:52.35 ID:8rDGZHKAO
質問攻めにあっている上条に助け舟をだそうとしたのか士郎は
「藤ねえ、いい加減それくらいにしとけって。上条も困ってるし」
「えー、でもでもあの学園都市だよ」
だだをこねる藤ねえに士郎は嘆息して
「ほら、おかわりよそうから」
と藤ねえの茶碗をとった。しかし桜は苦笑いを浮かべ
「あの……先輩。残念なお知らせが……」
「どうした、桜?」
「ご飯、これでラストです」
ははは、と笑う桜の横には寝転がって幸せそうなシスターがいた。
なんとなくこの展開が読めていた上条は申し訳なさそうに笑って、藤ねえは
「わたしのおかわりを食べたシスターはどこだぁぁぁぁぁぁぁ!」
とちゃぶ台がえしをする勢いでインデックスを睨むのだった。
13 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 19:16:43.31 ID:RnbCXWnAO
学園都市とかあんな異端の塊埋葬機関に殲滅されんだろ
14 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 19:35:51.49 ID:c253CaQAO
乙!

出来れば改行してくれるとありがたい
15 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 19:45:09.25 ID:dmaetVamo
行間スペースが欲しいな
16 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 21:30:14.40 ID:8rDGZHKAO
満足に食べることが出来ず不機嫌な藤ねえをなんとか士郎は宥めて、二人に適当に余っている部屋を貸し与えた。

「ありがとうなんだよ、しろう!」

「これくらいなら大丈夫だよ。風呂は適当に使っていいから」

インデックスようの着替えは藤ねえが、上条分は士郎が貸した。

「それで明日からの当ては?」

士郎が尋ねると上条は暗い顔をして

「小萌先生に聞くのを忘れた……不幸だ……」

「それならしばらくはうちに泊まってけよ」

それをきくとインデックスは飛び上がって

「いい人なんだよ、しろう!」

「本当にいいのか?」

士郎はかぶりをふって

「家には部屋もたくさんあるし、気にしなくていいよ」

と答えた。
17 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/27(火) 21:40:50.47 ID:8rDGZHKAO
結局、上条は士郎の好意に甘える結果となり、上条とインデックスはそれぞれ客室が与えられた。

それから上条らは疲れもあったのか早々に士郎に挨拶をして眠りに落ちた。

―――――

深夜になったころだった。何か大きな爆発音がして、上条は目を覚ました。

初めは上条も気のせいかと感じたが、激しい斬撃音が後に続き、上条は急いで客室を出て、今に向かった。

そしてそこには士郎と青い異様な服を着て、長い得物、槍らしきものをもった男が対峙していた。

「おいおい坊主、俺が来ることを見越しての援軍か?」
18 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/27(火) 21:45:19.69 ID:zlgSP8cVo
読みやすくなった
19 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 00:13:14.73 ID:ykV62DQIO
期待。頑張ってくれ


ところでインさんはこのままレギュラーで出続けんのかね?





出来れば出さないで欲しい
20 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage saga]:2011/12/28(水) 03:43:14.96 ID:t3AIKNeD0
インさんは重要な場面でしか活躍しないのが鉄板かと
一通さんとかみこっちとかむぎのんとかも出るのかな
21 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 12:40:46.95 ID:fKBNLDa6o
いや必要だろ。なんのための十万三千冊だよ
22 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 13:52:23.19 ID:3wCFmGJAO
「っ! 上条、逃げろ!」

上条に気づいた士郎は叫ぶが、上条は士郎と横に並んで

「おい、お前は誰だ?」

と訊いた。

「くくくっ。それじゃあとりあえずランサーと名乗っておくかな」

ランサーと名乗った男は奇妙な笑みを浮かべて、槍の攻撃範囲を上条にまで広げた。

「おい、上条! あいつからは――」

「もしかして……てめえ、魔術師か?」

その上条の問いに二人は驚きの表情を浮かべる。
上条は今までたたかった経験上の威圧感、それに似た雰囲気を感じ取っていた。

そしてそれは告げている、こいつはいつでも二人を殺せると。
23 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 14:00:52.43 ID:3wCFmGJAO
「上条、お前も魔術師なのか?」

士郎は動揺のあまり《も》という言葉を使ってしまったが、ランサーはそれを打ち切るように

「お前らが魔術師関連とあれば本来は殺さなくてもかまわないんだが、あいにくマスターにいわれているものでな」

と威圧感を強める。上条は士郎に囁くようにいった。

「なにか武器になるような物はあるか?」

「土蔵にいけばもしかすると」

「そこまではどれくらいだ?」

「走って20秒」

微妙だった。ただまっすぐ逃げるよりはこの20秒にかけるしかない、上条と士郎は視線を合わせて頷いた。
24 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 14:09:16.50 ID:3wCFmGJAO
「衛宮、武器は任せた!」

上条がそう叫ぶと衛宮はガラスを破ってそこに向かうと、士郎の妨害をさせないように立ちふさがった。

「いいねぇ。見たところ魔術師じゃないみたいだが、その根性きにいった」

本来人間というものは個人差こそあれ魔翌力をもっている。そして上条から感じる魔翌力はほとんどなかった。

「それじゃあいくぜ」

ランサーは槍を棒のように使い上条を袈裟に叩きつけようとした。

その瞬間、ランサーに違和感が芽生えた。

こいつ、魔翌力が少なすぎないか、と。

魔翌力だけみると彼から何も感じない。ほとんどない、のではなく、ないのである。
25 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 14:24:23.97 ID:3wCFmGJAO
そう気づいた時には遅かった。ランサーの槍は上条の右手を砕かんばかりに襲いかかり、消滅した。

その光景に上条とランサーは絶望する。ただ上条のそれはやや納得のいったものだった。

「やっぱりお前は魔術師だったのか」

そんな言葉なんて頭にはいってこない。なぜこいつは何のダメージも受けていないのかと、そして何よりなぜ槍がきえたのかと。

ランサーは絶望に似た怒りを覚えた。

「てめえ……何者だぁぁぁぁあ!」

こいつを[ピーーー]のに槍は要らない。

ランサーの足には力が入り、そして《後ろに》飛んだ。
26 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) :2011/12/28(水) 14:35:04.69 ID:3wCFmGJAO
>>19
ごめんなさい、インデックスさんはレギュラー予定です。

>>20
美琴はどこかで出そうかなと。
一通さんむぎのんはちょっとキープしたいので今回は出てこない予定です。

でも個人的に一方通行すきなんだよな……。
27 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage saga]:2011/12/28(水) 17:45:07.04 ID:t3AIKNeD0
魔と力の間の翌って勝手に入っちゃうやつだから無視だよね

>>26
みこっち期待age
一通さんと打ち止めのCPとか好物です
28 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 17:45:10.17 ID:R34tuYgAO
乙!

面白ければ何でもおk!

みこっちゃんはここでは裏方で頑張って欲しい
29 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage saga]:2011/12/28(水) 20:11:42.75 ID:+EmVknwD0
法具消すとか上条さんマジぱねェっす
30 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 22:02:13.73 ID:3wCFmGJAO
そしてランサーが先ほどまででいた場所には青い斬撃が走った。

その斬撃のありかは一人の少女であり、彼女は重々しい鎧をつけて恐ろしい速さで空間を切り裂いた。

彼女の姿を見たランサーは震える口で

「セイバーか……貴様」

と一口言った。

「ああ、わたしはセイバー。お前のクラスはなんだ」

ランサーは戸惑った。が、それは槍が消え去ったことによるものだと分かると

「俺にもよくわからねえんだ」

と答えると士郎が破ったガラスから飛び出て、離脱した。

「待て! 逃げる気か!」

彼女はそう叫ぶ。しかし槍を失ったランサーは応じることなく逃げ去った。
31 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 22:21:54.73 ID:3wCFmGJAO
ランサーが戦闘を離脱したのと入れ違いになって士郎が戻ってくる。そして彼女に問うた。

「お前、何者だ」

「何者もなにもセイバーのサーヴァントです」

と事も無げに答えた。

「ですから私のことはセイバーと」

「変な名前だな……」

そう動揺しながら答えたのは上条だった。
「俺は士郎。衛宮士郎っていって、この家の住人だ」

「俺は上条当麻、この家に泊まらせて貰ってる」

二人ともなんとも不思議なやりとりであるが、とりあえずの義務は果たしたつもりになった。
32 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/28(水) 22:29:31.31 ID:3wCFmGJAO
「それでは私はシロウ、トウマと呼ばせてもらいます」

ちょっと待て、と士郎が言おうとした時、士郎の手に痛みが走る。

「痛っ……」

そして士郎の手には可笑しな入れ墨のようなものが浮かんでいた。

そしてセイバーは淡々とした口調で

「外に敵がいます。人数は二人」

いってセイバーは跳躍した。

外に敵?
士郎がそう思った時には

「上条! セイバーを追いかけるぞ!」

嫌な予感がするのは上条も一緒で二人で駆け出した。
33 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 02:19:59.35 ID:5e/KPiuSo
正直上条がチートすぎて面白くなる気がしない
34 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage saga]:2011/12/29(木) 03:30:27.84 ID:Sr3saz/S0
上条を苦戦させられるサーヴァント誰だろう
35 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 10:09:32.08 ID:Yq9Bpiepo
バーサーカーじゃない?物理的に強いし
36 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 10:54:44.66 ID:5e/KPiuSo
そもそも授肉でもしない限りサーヴァントの存在すらアウト
37 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 11:01:43.32 ID:weoR6n3Eo
それいいだすと話かけないな
読まないのを勧める
38 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 14:10:35.65 ID:REck0XNAO
二人はなんとか玄関から飛び出して暗闇に目を凝らす。

そこにはセイバーと赤い服の男が対峙し、セイバーは彼の首を一刀のもと叩き落とすと、槍と同様に霧散した。
そして彼女はその傍らにいた少女に剣を向け―――

「止めろ! セイバー!」

士郎は叫んでいた。

セイバーはそれを不満そうに

「彼女はアーチャーのマスターです。殺さないというのですか?」

といった。そして命を助けられた少女は

「マスターがいっているんだから剣を下ろしたら?」

と少し後ずさりして倒れていた上半身を起こす。

セイバーは渋々ながら剣を収め、上条は少女に向かって手を伸ばす。

「立てるか?」

「え? ああ、ありがとう」

毒牙を抜かれたように彼女は上条の右手を握る。
そして彼女は立ち上がり、違和感を覚えた。
39 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/29(木) 14:20:43.10 ID:REck0XNAO
「あなた、何者なの?」

「それなら中で話さないか? 俺も遠坂から話をききたいし」

士郎は苦い顔をしているセイバーを制していった。

上条はインデックスを起こし、そして遠坂凛は三人に聖杯戦争のこと、サーヴァントの事を説明した。

「聖杯戦争……一応存在は知っていたけど、サーヴァントをみるのは初めてかも」

とインデックスはセイバーをまじまじとみる。

それで、と凛は話の主導権を握る。

「私もききたいことがあるんだけどいいわよね?」

「ん? なんだ、遠坂」

「衛宮くんのことじゃなくて……」

凛が視線を走らせたのは上条の右手だった。
40 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage saga]:2011/12/29(木) 16:48:25.89 ID:Sr3saz/S0
とあるもネセサリウスやらロシアやらローマやら天草式の連中やら、世界的なスケールだから
魔術側の面々が進むにつれて出たりしないかな
41 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/30(金) 00:14:39.70 ID:bvrdyzWw0
まぁサーヴァント消えるだの宝具消えるだのという考察は他の作品参考にしたらいいよ
Fate×禁書は少ないけど、長く連載してるのは面白いの多いし
42 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/30(金) 00:18:58.53 ID:8IRn/Pfxo
幻想殺しはゼロランサー基準が多いな
宝具が消えるのは珍しい
43 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/30(金) 10:49:49.45 ID:vz1fPt/AO
「それ、なに?」

上条は幻想殺しの説明がまだだということを思い出し

「この右手で触ると、それが異能の力ならなんでも打ち消せるってもんなんだけど」

「はあ!? それってもう反則級じゃない!」

遠坂は立ち上がらんばかりに驚きを浮かべる。

「えっと……それってどういうことだ?」

「どういうことって要するに対サーヴァント戦、魔術師戦に関しては最強な魔術師ってことでしょ!」

「いや、俺無能力者だし……」

遠坂はもうなにも言えないという表情で絶句した。
44 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/30(金) 10:57:35.04 ID:vz1fPt/AO
「はあ……もう上条の詳しい事は後で調べるとして。それで衛宮くん」

「なんだ?」

「協定を結ぶってことでいいのよね?」

「なんでさ?」

「あんたね……」

出来の悪い子供に対する母親のような顔になって

「いい。私たちのアーチャーはセイバーの攻撃でしばらくは戦闘不能だし、それに衛宮くんは聖杯戦争についてなにも知らないでしょ?」

それに、と上条を流しみて

「彼の事も調べたいし」

そのにんまりとした顔は狐を思わせた。

「とうま、是非とも受けるべきなんだよ!」

「なんでさ?」

「ご飯が毎日ちゃんと食べられるんだよ!」

上条はため息を隠しきれなかった。
45 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/30(金) 23:39:36.32 ID:vz1fPt/AO
それから凛は一旦家に帰るといって帰宅し、上条、インデックス、士郎、セイバーももう遅いということで床についた。

翌朝、藤ねえと桜にセイバーの事を、切嗣を頼ってきた海外の知り合いという形で説得し(説得というよりは強引に納得させた形だが)セイバーが泊まることを了承させた。

その朝食の片付け中、藤ねえはもう学校に向かっていて、キッチンでは士郎と桜が二人で食器を洗っていた。

「先輩、もう終わりですから先に休んでて下さい」

桜はいつもより快活にいうと

「そうか。悪いな、桜」

「全然です!」

そう士郎に振り向いた桜の顔に違和感を覚えた。
46 :SS寄稿募集中 SS速報でコミケ本が出るよ(三日土曜東R24b) [sage]:2011/12/30(金) 23:47:21.75 ID:vz1fPt/AO
「桜、顔のそれ……」

士郎の指したそれは真新しいアザだった。

それを指摘されると桜は申し訳なさそうな顔をして

「これ、階段でぶつけちゃったんです! 私おっちょこちょいだから……」

桜がこの手の言い訳をするときは決まって慎二だった。

「慎二のやつ……まだ分からないのか……!」

士郎は柱を殴る。
その音に上条とインデックスは反応して

「どうしたんだ? 衛宮」

桜は士郎に視線で合図を送り、

「いえ、なんでもないですから。それより学校の準備は?」

と取り繕った。
47 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 10:34:23.50 ID:bLg4h+oAO
「それなら準備は出来てるぞ」

上条は制服をきて、カバンを見せる。
士郎は納得いかないようだったが

「桜、朝練はいいのか?」

ときくと、桜は時計をみて、

「あっ、すっかり忘れてました。それじゃ先輩、残りはお願いしていいですか?」

「ああ。でも桜、慎二からなにかされたら」

「わかってます」

桜はエプロンを外しながらはっきりと答えた。

桜はそれから上条とインデックスに、また後で、と告げるとそそくさと家をでた。

家をでたのをみると、インデックスは

「しろう、さっきのはなんだったのかな?」

と訊いた。
48 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 10:40:50.05 ID:bLg4h+oAO
「ああ、桜には兄貴がいるんだが、少し悪い癖があってな」

と士郎は答えて、その話題を打ち切るかのように

「上条、少し早いけどでるか? 道とかもわかったほうがいいだろうし」

それに上条も同意し、士郎はインデックスに留守番を命じた。

士郎と上条が玄関先までいくと、セイバーはなにも言わずついてくる。

「あのな、セイバー」

と士郎はいう。

「学校は大丈夫だ。それにマスターは一般人のいるところでは戦わないんだろ?」

「しかしシロウ。そうはいっても何が起こるかわかりません」

大丈夫だって、と上条はいう。

「前みたいなことがあっても俺は槍とか消せるみたいだしさ」

「! もしやあなたは宝具を消したと」
49 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 21:57:58.45 ID:bLg4h+oAO
ああ、そうだけど、と答えると

「早急に凛と話し合わなければ」

と深刻な顔をした。

「というわけでセイバーはインデックスと待っててくれ。あんまり遅くはならないから」

と士郎は半ば強引にセイバーを振り切って二人学校に向かう。

学校につくと上条は職員室に向かい、士郎は自分の教室に別れた。

そして

「このこが学園都市から来た上条当麻くんです。みんな仲良くね〜」

という藤ねえの紹介で士郎と同じクラスに配属された。

新入生にありがちなやりとりを終えた昼休み、士郎は遠坂の提案で屋上に向かった。
50 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2011/12/31(土) 22:05:18.66 ID:bLg4h+oAO
上条は士郎からお金を少し借りてパンを買いに往く途中、前を歩いていた海藻頭の男子生徒が本を落とした。

本落ちたよ、と上条が拾ったと思った瞬間にそれは煙のように消えた。

(あれ? 気のせいだったかな)

と上条は思った。

それから上条は急いで屋上に向かうと

「遅い!」

と遠坂の一喝。

「上条さんは不幸な人間なのですよ」

と上条は自身の不幸談を語ろうとするが、遠坂はそれを無視して

「今日の放課後、衛宮くんの家であなたの幻想殺しがどこまで通用するか試すからそのつもりで」
51 :名無しNIPPER [sage]:2012/01/01(日) 20:36:55.29 ID:zoVvswNDO
ちょwwワカメ終了のお知らせww
52 :SS速報でコミケ本が出るよ[BBS規制解除垢配布等々](本日土曜東R24b) [sage]:2012/01/02(月) 22:43:08.71 ID:u+mVP3Yno
ワカメの本は◯◯するからなー
53 :以下、あけまして [sage]:2012/01/03(火) 12:18:52.93 ID:YeOm9nuAO
この幻想殺しが? と上条は聞き返す。確かに上条の幻想殺しは基準が分かりづらい。そういえば、と上条はいった。

「俺の右手は地脈とかの流れとかそういったものは壊さないとかいってたな」

「ええ、でしょうね。そうじゃなければ地面を触った瞬間に地球は砕けるだろうし、大気に触れた瞬間に魔術なんて根底から消え去る」

だから検証が必要なの、と遠坂は説明する。

「あっ、後上条くんはサーヴァントにさわらないようにね。サーヴァントに触れた瞬間にサーヴァントが消え去る可能性があるから」
54 :以下、あけまして :2012/01/03(火) 12:25:07.97 ID:YeOm9nuAO
それは遠坂が当初から考えていた可能性だった。かもすると上条は対サーヴァント戦についてのジョーカーとなるだけの可能性を秘めている。

「それと、今日の帰りに二人には協会にいってもらうわよ」

「なんでさ?」と士郎はいった。

「そこにはこの聖杯戦争の責任者がいるの。まず衛宮くんがマスターになったこと、そして上条くんについての情報収集ね」

あんまりあそこには行きたくないんだけど、と遠坂は付け加えた。

「ええと……もしかして上条さんは取り返しのつかないことになってる?」

恐る恐る上条は遠坂にきく。遠坂はしれっとした顔をして

「当たり前でしょ? あなたには思いっきり活躍してもらうんだから」

悪魔と不幸な少年の組み合わせはあまりに残酷だった。
55 :以下、あけまして [sage]:2012/01/03(火) 12:29:50.22 ID:YeOm9nuAO
学校はそうそうに切り上げ、三人+アーチャーから伝言で駆けつけたセイバーで教会に向かった。

教会に向かう前に遠坂は上条に

「いい? あなたはどうしても必要な時以外は右手でものに触れないこと。最悪その右手には布をぐるぐる巻きにするから」

といわれていた。不幸だ……と上条は心のなかで嘆いた。

教会につくとセイバーは

「あの教会には良くない気がある。凛、シロウとトウマを」
56 :以下、あけまして [sage]:2012/01/03(火) 15:00:12.02 ID:n4Jq9J8F0
舞台が冬木なら能力者出すべきじゃなくね?

あって魔術師じゃね?

余計な口出しだね頑張って下さい
57 :以下、あけまして [sage]:2012/01/04(水) 00:15:53.58 ID:Vbdgy0pf0
科学と魔術の協定については、士郎と同じクラス=留年していなければ、2年後の2月という計算になるので、
その間でいろいろあったと解釈できるかな。

上条については、もうすでにあちこちに首をつっこみ、突っ込まされているのでいまさらかもしれないし。
58 :以下、あけまして [sage]:2012/01/04(水) 11:21:07.31 ID:Yc9eVh0AO
「あれ? セイバーはついてこないのか?」

と士郎がいうとセイバーは頷いて

「ここはあまりサーヴァントにとっていい地ではない。しかしシロウがいうのであれば……」

「別に構わないさ。行こう、遠坂、上条」

二人は頷いて教会の戸を開けた。そしてそこにはひとりの神父がようやく来たか、といった顔で笑っていた。

――――――
「貴様、何を考えて冬木の地にあの幻想殺しを送った?」

「なにも考えてないさ。たまたまそうなっただけのこと」

「そんな訳あるまい。貴様は500年前から変わらないな」

「その前からもっとだよ」

「乎乎、そうかもしれんな」
59 :以下、あけまして :2012/01/04(水) 11:39:53.23 ID:Yc9eVh0AO
「ともかく君らは聖杯を追えばいい。今回は自信があるんだろう?」

「言われずとも分かっておる。貴様こそ余計な手出しはするでないぞ、アレイスター」

「分かっているよ、間桐臓硯」

――――――――
「なるほど衛宮士郎、君を聖杯戦争のマスターとして認めよう」

言峰は嬉々としていった。そして、と付け加えて

「そして幻想殺しとはな……」

と一語一語かみしめるようにいった。

「どう? 心当たりはある?」

「残念ながらないな。しかしなかなか興味深い話だ。この聖杯戦争が終わったらじっくり調べてみたいことではある」
60 :以下、あけまして [sage]:2012/01/04(水) 13:57:20.13 ID:Yc9eVh0AO
「はあ、やっぱりここも空振りか……。自分たちで調べるしかなさそうね」

遠坂は腕組みをしてため息をつく。そして俺たちのほうに向き直って

「今日はこの辺にしておきましょう。やらないといけないこともあるし」

そういって遠坂はさっさと教会をでてしまい、士郎はそれのあとを追った。
上条は一番最後に教会をでようと足を向けたところ

「驕るなよ、上条当麻」

神父は厳かな声でそういった。

「驕るな、だと?」

「そうだ。貴様の能力はものを元に戻す、それだけの能力だ」
61 :以下、あけまして [sage]:2012/01/04(水) 14:06:52.47 ID:Yc9eVh0AO
そんなことは知っている、上条はそう言おうと思ったが、彼の言葉にはそれだけの力があった。

「なかなか稀な能力ではあるが、貴様の能力はそこいらの殺人鬼と変わらない。さっきの衛宮士郎と変わらない。目指す先は破滅しかない」

二人は一息つく。続ける。挑戦するような口調で上条にいった。

「貴様は人の感情を変えられるというのか?」

「なんだと……」

「変えられまい。貴様は壊すことでしか他人を救うことが出来ないからな」

なぜ、反論できないのだろうか。
上条はそれを反論し、すべての人間を救ってきたのではないだろうか?

そして上条は一瞬、御坂10031号の光景が見えた。
62 :以下、あけまして [sage]:2012/01/04(水) 23:55:53.49 ID:0Dz60+8l0
☆は20世紀に生きた魔術師なんだが
せいぜい100年程度というべき

みんな上条を過剰に評価しすぎ
あいつ「普通の」高校生だぞ
右手出す前に首が飛ぶわ

ところで、言峰は禁書キャラの傷をちゃんと抉ってくれるよね?
63 :以下、あけまして [sage]:2012/01/04(水) 23:59:56.74 ID:Yc9eVh0AO
「貴様はいつもすべてを守るといって戦い、それを実現してきた。しかしその前提こそが違っているときどうする?」

「前提が違っている?」

「そうだ。貴様は世界すべてを救うことで、その世界の一つであるひとりの人間を助けてきたのかもしれない。しかし、その世界を守ることが世界を壊すこととイコールだったときどうするんだ?」

言峰は挑戦する口調とは変わって、無邪気な、純粋な疑問を呈する子供のように上条に語る。
64 :以下、あけまして [sage]:2012/01/05(木) 00:07:18.32 ID:wKpWj8LAO
「見失うなよ、上条当麻。貴様が目的を失ったら、それはただの偽善者だ」

上条の目の前になにかの光景が移った。みたことのない、懐かしいものだった。それはもしかすると記憶を失う前のものだったかもしれない。

「まだこの時期暗くなるのは早い。聖杯戦争は夜が本番だ。気をつけて帰るがいい」

「いわれなくても分かってる」

上条は自分でも理由がわからないくらいに苛立って、言峰に背を向ける。

―――なんでやつは、そんな全てを見透かしたようにいうのだろうか?

扉を開ける。

「道に迷ったらくるがいい。科学ばかりではなく宗教もたまにはいいものだぞ」

扉をしめた。
65 :以下、あけまして [sage]:2012/01/05(木) 00:10:06.20 ID:wKpWj8LAO
>>62
推定寿命と年齢を勘違いしてた……。
すみません、適当に脳内補完おねがいします。
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/07(土) 04:39:31.30 ID:kUsGON2To
また微妙なクロスが…
好きだけどこういうの…
期待はするが…



設定の擦り合わせ的に聖堂教会=ローマ正教、必要悪の教会=魔術協会の一部門みたいな感じかな
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) :2012/01/08(日) 22:46:40.00 ID:tUbGEktAO
「どうしたの、上条くん? 綺礼に何かいわれた?」

遠坂は出てくるのが遅れた上条にきくが、上条は不快そうにかぶりを振っただけだった。

「まあそうなる気持ちは分かるけどアイツは使いようによっては使えるから」

と遠坂は上条を宥め、共にこれからの聖杯戦争を戦う為の作戦を整えるため衛宮邸に帰ることにした。

大きな交差点まで来た時、遠坂は

「あなたと上条くんとセイバーは先に帰って。私は少し家で支度をしたいことがあるから」

と遠坂は自分の家に続く道へ向かおうとした。その時だった。

外は充分暗い。

「あんまり無警戒だとすぐ死んじゃうよ」

天使の声が聞こえた。
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/08(日) 22:52:15.91 ID:tUbGEktAO
その方向を四人一斉に見ると、そこには白い雪のような髪をした少女と規格外の力をもった巨人が控えていた。
彼女は高貴な礼法のようにスカートの裾をつまみ上げ

「私の名はイリヤスフィール・フォン・アインツベルン。第五回聖杯戦争のマスターです」

と不気味な冷静さで挨拶をした。

「アインツベルン! やっぱりこの聖杯戦争にも……」

遠坂は一人で驚き、身構えるが、衛宮、上条にはその余裕がない。
セイバーは三人を庇うように一番前にでて

「イリヤスフィール、我がマスターに手を出すと容赦はしない」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/08(日) 22:57:14.45 ID:tUbGEktAO
そのセイバーの言葉が気に入らなかったのか、イリヤは露骨に顔を歪めて

「そういう言い方、気に入らない。バーサーカー、あのサーヴァント殺しちゃっていいよ」

と命じた。
すると置物のように固まっていた巨人はゆっくりと動き始め、そして今までとは比べものにならない威圧感を放ち始めた。

「シロウとトウマはできるだけ下がって。この場は私が何とかします」

と風のようにその巨大なバーサーカーに切りかかった。
バーサーカーは巨大な体を、セイバーと同等の速さで動き、彼女の電光石火の剣を確実に捌いていった。
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/08(日) 23:53:17.85 ID:pFzJGhG3o
そういやバーサーカーの剣って掘り出した実物使ってるんだっけ?消せるの?
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(九州) [sage]:2012/01/09(月) 00:17:56.41 ID:pMBbaP+AO
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/09(月) 12:42:46.62 ID:Ax0VUJBAO
その光景は異様だった。本来この巨大であれば、スピードは落ちるはずなのにそのセイバーと互角以上に打ち合っている。そしてパワーだけでいうとバーサーカーはセイバーを圧倒している。

セイバーは剣を振るうとバーサーカーはそれ以上の力で剣を振るい、セイバーを体ごと宙に叩き上げる。

その先頭は何合と続くごとにセイバーの劣勢は強まり、彼女は寸前のところで身を翻すとそこにバーサーカーの大剣が降ってくる。

セイバーも士郎と上条がいなければ立ち回りようはあったが、立ち位置をもし入れ替わったらあっという間にマスターを狙われる。
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/09(月) 12:48:19.05 ID:Ax0VUJBAO
遠坂はこのセイバーのサーヴァントにはもしかすると敵無しかもしれないという可能性も考えていたが、それは間違いだった。

白兵戦であればバーサーカーはセイバーを圧倒する。あるいは恐ろしい魔翌力でバックアップするしかない。

――勝てない。

遠坂がそう思ったとき、セイバーはバーサーカーの頭上から襲いかかり、そしてバーサーカーの横一線の斬撃に大きく弾け飛ばされた。

彼女は地面に叩きつけられ、血を流した。

「セイバー!」

士郎はそう叫んだ。そしてセイバーは自らの不可視の剣を杖のようにして

「シロウは下がっていてください……」

そう告げた。
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/09(月) 22:35:53.78 ID:Ax0VUJBAO
「そんなこといっても――」

セイバーに駆け寄ろうとする士郎。そしてセイバーとバーサーカーの間に上条は立ちふさがった。

「おい、止めろよ。イリヤスフィール」

「ちょっと! あなたなにやってるの?」

遠坂の驚きの言葉も無視して上条は言葉を続ける。

「マスターだか何だか知らないけどひとりの女の子に怪我をさせていいと思ってるのか!?」

聖杯戦争というものをしっている人から見ると上条の言葉は常軌を逸していた。それを分かっている遠坂は上条を止めようと息を吸い込むが

「なに、あなた? あなたに何がわかるの? いいよ。バーサーカー、今日は終わり。帰ろ」

白髪の少女は巨人に撤退命令を下し、大怪我をしているセイバーを後目にあっという間に姿を消した。
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/09(月) 22:40:43.69 ID:Ax0VUJBAO
>>70
細かい設定は小出しにして作中に混ぜていく予定です。
とりあえずクーフーリンの槍のように槍自体が宝具となるものは魔翌力でできているものとして幻想殺しで消すことができる、という感じです。
ですからそれ自体が元からあったものなら消せないという設定です。
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [saga]:2012/01/10(火) 15:51:05.27 ID:mRbj+6eAO
イリヤたちが完全に戦闘を離脱したところを見計らって

「し……死ぬかと思った……」

上条は膝を打って大きくため息をついた。遠坂はその様子をみてあきれた顔で

「あなた何を考えてたの?」

「なんとか守れるかと思ったけど、サーヴァントってやつは中々怖いな」

上条は呼吸を整え立ち上がるとはにかみながら答えた。遠坂は同じように士郎に向かって

「あなたも! 衛宮君もセイバーを庇おうとしていたでしょ?」

士郎としては、当たり前だろうと反論したかったが、遠坂の剣幕に苦笑いで謝罪した。
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/10(火) 16:03:05.54 ID:mRbj+6eAO
「本当になんでこんな人達と組んじゃったのかしら……」

と呟いていたが、とりあえず助かったということでそのことは保留にして遠坂は自身の家に、残る三人も衛宮邸に帰って行った。

――――――
学校に行かないセイバーとインデックスは家に取り残され、居間に二人で座っていた。

「ねえ、あなたはサーヴァントなんだよね?」

「はい、その通りですが」

セイバーは綺麗に正座をして答えた。

「聖杯戦争についてはわたしも少し知識があるけどサーヴァントは見るのが初めてかも」
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [saga]:2012/01/10(火) 16:13:41.22 ID:mRbj+6eAO
「そうでしょう。この前の聖杯戦争は十数年前ですから」

「十数年前? 六十年前じゃなくて?」

「はい、そのときの聖杯戦争に参加していましたから間違いありません」

インデックスは自分の記憶を辿る。しかしその結論は全く同じ所にしか行き着かない。

「その要因に心当たりは?」

「もしかすると前回聖杯を使用せず壊したことが原因かと」

「聖杯を壊した?」

セイバーの予測にインデックスは驚愕する。

「聖杯を壊したなんて驚きかも。それは何で?」

するとセイバーは下唇を噛んで考え込むように

「私にもわかりません。切嗣もなにを考えていたのか……」
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [saga]:2012/01/10(火) 16:22:45.03 ID:mRbj+6eAO
そしてインデックスはある予測を立てる。がそれはあまりに絶望的なものだった。

「復讐者…… 」

「復讐者、ですか?」

「もしそうなら大変かも。まだ予測の段階だけど、もしそうなら聖杯を見つけないと」

「それは――」

なぜ? と問いかけようとしたとき、セイバーの横にアーチャーが実体化した。

「セイバー、お前のマスターが呼んでいる。場所はあの橋だそうだ」

とだけいって消えた。

「インデックス、それではこの話はまた後で」

「うん。気をつけて。この聖杯戦争はちょっとおかしいから」

セイバーは頷いた。

―――――
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/10(火) 19:18:27.88 ID:mRbj+6eAO
「遅かったんだよ、とーま! さくらが来なかったら飢え死にするところだったんだよ!」

さくらが? と上条はいった。

「ああ、そういえばもう桜がくる時間だな」

と平然と当たり前のことのようにいっている士郎をみて上条はうらやましそうに

「衛宮は本当にもてて羨ましいですよ。比べて俺なんて……」

「どの口がいうのかな? とうま」

インデックスは不満そうに口をとがらせる。玄関をあがるとエプロンを付けた桜が出てきて

「あっ、先輩と上条さん。もうご飯出来てますから」

「ごめんな。わざわざ作らせちゃって」
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/10(火) 19:24:25.52 ID:mRbj+6eAO
「そんなことないですよ。食べてくれる人が多いと賑やかで楽しいですから」

胸をはってにっこり笑う桜は台所に戻って最後の支度をし終わると、インデックスは

「とうまのご飯とは違うんだよ! このままここの子になってもいいかも!」

そういってクリーム煮に箸を付け始めた。

はははと桜は笑ってそれぞれが箸を付け始めた。

「そういえば今日藤ねえは?」

「えっと何か用事があるそうですよ。ですから来れないと」

藤ねえがこないなんて珍しいな、と士郎が思ったとき玄関から

「衛宮くん、おじゃまするわよ」

という声が聞こえた。
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [saga]:2012/01/13(金) 23:26:16.34 ID:xiV+y+aAO
士郎がまずいと思ったときには遅かった。遠坂はあっという間に我が物顔で入ってきて、桜と鉢合わせをした。
しばらく流れた沈黙の後

「なんであなたがいるの?」

「なんで遠坂先輩がいるんですか?」

邪悪な雰囲気が覆った。それ以上に遠坂の持っている荷物が、魔術関係の品にしても多すぎるのである。

桜がまずそれを指摘すると平然と

「今日からこの家に泊まることになるんだから着替えとか諸々に決まってるでしょ?」

と言い放った。そして、分かってるわよね、衛宮くん? と意味深長な視線を送った。
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/13(金) 23:31:37.81 ID:xiV+y+aAO
「先輩、それ本当ですか?」

桜が震えた声できく。士郎としてはそんなことは初耳なのでしどろもどろであるが、とりあえず肯定の意志だけを示した。

それを受け取ると藤ねえはうん、と首を一回縦に振って

「そんなこと許せるかぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!」

叫んだ。

「上条君たちはまだしも遠坂さん、あなたはれっきとした年頃の女の子なんだから間違いでもあったら……」

とくどくどいう藤ねえに遠坂は

「ご心配なく」

といって続けることには、遠坂の家が改装するためしばらく衛宮くんの家に泊まるというなんともありえそうな作り話を上手に語った。
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/13(金) 23:36:40.89 ID:xiV+y+aAO
その優等生っぷりに遂に藤ねえも上条らも使っている客間を使用すれば構わないという所まで話はつまった。

「ということで衛宮くん、勝手に客間を使わせて貰うわね」

遠坂は図々しいくらいに屋敷を歩き回って客間に向かう。

「ということだから桜、いいか?」

「先輩の決めたことなんですから私の知ったところではありません」

とキッパリいった後、なにやら考え込むように黙り込んだ。

「上条とインデックスもいいか?」

「上条さんとインデックスも居候の身ですから文句はいいませんよ」

上条はインデックスを見るとインデックスも頷いた。
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/13(金) 23:41:35.98 ID:xiV+y+aAO
「そうなんだよ! にぎやかな方が楽しいんだよ!」

にぎやかな方が楽しい、桜はインデックスの言葉を繰り返した。そして手を打って

「先輩、私も今日から泊まります」

桜の言葉に士郎たちは思わず、え? と聞き返した。

「ですから泊まります。お部屋はインデックスさんと同じところでいいですか?」

この疑問はインデックスに向けたもので、士郎には全く向いていなかった。

「え? 私は別にかまわないけどしろうはいいのかな?」

「俺も大丈夫だけど、どうして急に?」
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2012/01/14(土) 01:25:43.47 ID:TL4gip+B0
タイガーはいつ来たんだよ
来れないんじゃなかったのかよ
あと地の文にまで藤ねえは直した方がいいと思う
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage saga]:2012/01/14(土) 19:44:10.04 ID:IszzjzgW0
ここでの設定ってことじゃね
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/14(土) 22:46:20.34 ID:PK6PJUzAO
>>86
>>87
ごめんなさい、ただのこっちの間違いです。
その分だけの修正版は明日投下します。

本当にすみません。
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/01/15(日) 22:37:25.09 ID:0tl5xQmAO
>>83
>>84
「先輩、それ本当ですか?」

桜が震えた声できく。士郎としてはそんなことは初耳なのでしどろもどろであるが、とりあえず肯定の意志だけを示した。

とりあえず今日は藤ねえがいなくてよかった、と士郎は思った。

「ということで衛宮くん、勝手に客間を使わせて貰うわね」

遠坂は図々しいくらいに屋敷を歩き回って客間に向かう。

「本当にごめん桜、そういうことでいいか?」

90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/03(金) 01:12:16.26 ID:o91o9+CDO
続きはよ
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage saga]:2012/02/06(月) 23:22:36.53 ID:MAF2B+T70
忙しいのやら、飽きたのやら…
生存報告だけでもしてくれるといいが
92 : ◆HwCAV0U9ACkr [sage]:2012/02/11(土) 21:03:43.38 ID:aPbR1BRAO
>>1です
すみません、明日投下予定です。
長いこと投下できなくてすみません。
93 : ◆HwCAV0U9ACkr [saga]:2012/02/12(日) 22:53:45.56 ID:RCD1AzpAO
「どうしてもこうしてもありません、泊まるって言ったから泊まるんです!」

こうなった桜は止めようがないということは士郎も重々承知していたので、わかったわかったといって、桜のための用意をし始めた。

桜は桜で準備があると一度自宅に帰った。

それにしても、とことの全容をみていたインデックスがいった。

「なんだかしろうってとうまに似てるかも」

「衛宮にか? そんなことないと思うぞ」

上条が否定をするとインデックスはかぶりをふって

「似てるんだよ、本人の自覚なしで女の子を家に連れ込んだりとか、後」

94 : ◆HwCAV0U9ACkr [saga]:2012/02/12(日) 22:54:40.28 ID:RCD1AzpAO
「後?」

インデックスはその続きを答えなかった。その代わり

「この聖杯戦争はどこか、雰囲気が違うかも」

とぼそりといった。

「雰囲気が違う?」

「そうなんだよ。そもそも私たちの魔術としろうの使う魔術には開きがあるんだよ。剣道とかでも何とか流とかあるでしょ? それと同じこと」

「もちろん魔力を使って、何らかの現象をおこすっていうことは一緒だけどね。でも私たちは聖杯を求めたりしない、なぜだか分かる?」

上条は首を横に振った。
95 : ◆HwCAV0U9ACkr [saga]:2012/02/12(日) 22:55:25.18 ID:RCD1AzpAO
「聖杯は汚れてるっていうことが私たちの流れでは通説になってるからなんだよ。理由は分からないけど今の聖杯は本来の聖杯じゃない」

「じゃあなんで衛宮たちは聖杯を追ってるんだ?」

「それは向こうの流派が認めてないんだよ。元々聖杯があってなんぼの流派だからね。それが汚れてるなんてあってはならないことなんだよ」

だから、とインデックスはまっすぐ上条を見つめた。

「もし聖杯を見つけたら――」

「上条、お風呂焚けたから早めに入っちゃってくれるか? 今日は時間かかりそうだから」

96 : ◆HwCAV0U9ACkr [saga]:2012/02/12(日) 22:56:26.00 ID:RCD1AzpAO
衛宮のそういった声が聞こえた。上条は、わかったと返事をする。
「この話はまた今度なんだよ。特にりんに訊かれると面倒になるから」
とインデックスは上条に耳打ちして、

「私が一番風呂なんだよ!」

と部屋に駆け出した。


――――
土御門は結標の能力で窓のないビルへ入った。

「待っていたよ、土御門」

「何のようだ、アレイスター。幻想殺しを聖杯戦争に加えてなにをたくらんでいる」

「今回のことは単なる偶然にすぎないよ。しかしこうなってしまっては私も見過ごすことはできない。冬木の地に超電磁砲を派遣する」
97 : ◆HwCAV0U9ACkr [saga]:2012/02/12(日) 22:57:23.04 ID:RCD1AzpAO
「超電磁砲を? 正気か、アレイスター」

「土御門、私に正気かどうかと訊く方が正気かどうか疑わしいな」

アレイスターは土御門にむけて冷たい笑みを浮かべた後、

「そして君は少し勘違いしているかもしれない。それはーー」

―――――
その日、上条は夢を見た。一方通行と始めて戦ったときの夢だった。上条はその夢の中でも一方通行に優勢で、最後のパンチを決めようとした。その時

「お前はそれでいったい何を変えようというのかね?」

言峰が立ちふさがった。

98 : ◆HwCAV0U9ACkr [saga]:2012/02/12(日) 22:58:41.80 ID:RCD1AzpAO
「なるほど、彼がやったことは確かに悪かもしれない。しかしだ。超能力者(とくべつなもの)の苦悩というものはお前も知っているだろう。それを『お前は悪だ』の一言で片付けていいのか?」

いいや、違う。俺のやっていることは正しいことなんだ。

「正しさというのは相対的なものでしかない。お前は一方通行が絶対能力者として生まれ変わることを悪とするのか?」

ああ、その通りだ。

「なるほど。それでは少し言葉を言い換えよう。貴様は一方通行が自分自身を救おうとする行為を悪とできるのかね?」

言峰が挑戦的な目で上条を見据えた。その瞬間、弾き出されたかのように現実に戻った。
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/13(月) 00:15:22.27 ID:9S3QU0rSO
舞ってた
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/09(金) 02:20:18.11 ID:r71T3X6fo
舞ってる
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/24(土) 22:20:48.48 ID:QmJCUZZfo
まだかな
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/09(月) 22:39:20.83 ID:AE/tnkBAo
難しいクロスだから詰んだのかな?
期待してるから頑張ってほしい
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