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幼女「魔法使いなのです」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:12:31.09 ID:MM8xmhW0o
第一話

   邂逅




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諸君、狂いたまえ。 @ 2024/04/26(金) 22:00:04.52 ID:pApquyFx0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714136403/

少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:14:02.89 ID:MM8xmhW0o
男「はい、ココア」

幼女「あつあつ、あまあまです」ゾゾー

男「んで、君はなんだっけ?」

幼女「ココアです」ゾゾー

男「そうじゃなくて」

幼女「魔法使いです」

男「俺も後10年したら魔法使いなんだよ」

幼女「童貞は30になっても魔法使いにはなれません」

男「なんで知っている!?」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:14:29.57 ID:MM8xmhW0o
幼女「魔法使いさん(笑)には私のお手伝いをしてほしいのです」

男「その呼び方やめてください」

幼女「(笑)さん、協力お願いしますです」

男「……」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:15:07.31 ID:MM8xmhW0o
幼女「とーっても悪い人たちがとーっても怖いお化けを生み出しています」

男「俺はとーっても怖いお化けを退治すればいいわけね」

幼女「退治するのは私ですね。もしくは別の魔法使いさんがやってくれます」

男「君のほかにもいるんだ」

幼女「はいです」

男「……」

幼女「なにか?」

男「魔法使いは君のような幼い女の子ばかりなの?」

幼女「ロリコンなのですか?」

男「……」ポ

幼女「うわっ…」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:15:38.78 ID:MM8xmhW0o
男「し、質問!!」

幼女「はい?」

男「とーっても悪い人たちはなんでお化けを生み出してるの?」

幼女「魔法実験のためだと言われています」

幼女「もしくはお化けの軍団を作る気でいるとも」

男「お化け軍団で人間界を支配するとか?」

幼女「言い忘れていましたが、魔法使いは人間ですよ」

男「そうなの?」

幼女「存在が知られていないだけです」

男「別世界からきたとかそーゆーのじゃないんだ」

幼女「紛れて暮らしている、が正解なのです」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:16:04.19 ID:MM8xmhW0o
男「俺の想像とはだいぶ違うなぁ」

幼女「そうなのですか?」

男「別世界からやってきた魔法少女設定だと思った」

幼女「設定?もしやまだ私の話を信じていないのでは?」

男「いきなり魔法使いだって言われても信じるやつはそういないよ」

幼女「…ふむぅ」

男(かわいい)
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:16:50.50 ID:MM8xmhW0o
幼女「ではお見せしますのです」

男「へ?」

幼女「魔法…」ヒュッ

男(いつの間に杖を…!?)

幼女「燃えろふぁいあー!」ボッ

男「あっ」

幼女「えっへん」

男「消火!消火の魔法は!?」

幼女「??」

男「ちくしょぉお!」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:17:36.49 ID:MM8xmhW0o
幼女「畳こげちゃいました」

男「うん…」

幼女「ごめんなさいです…」

男「俺が疑ったのが悪かったんだし、別にいいよ」

幼女「優しいのですね」ニコッ

男「そ、そうかな?」ドキッ

幼女「そしてロリコンなのですね」

男「……」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:18:02.59 ID:MM8xmhW0o
幼女「むむっ!?」

男「おトイレかな?」

幼女「うわキモ」

男「……」

幼女「早速お化け反応なのです!」

男「え?」

幼女「行きますよ!」グイ

男「えぇ!?」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:18:29.26 ID:MM8xmhW0o
鬼「……」

幼女「あれがお化けなのです」ヒソヒソ

男「お化けってか鬼じゃん」ヒソヒソ

鬼「……」

幼女「似たようなものです」ヒソッ

男「でもなんでジッっとしてるんだ?」ヒソッ

幼女「……」

男「…?」

?「出たな!」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:19:27.89 ID:MM8xmhW0o
男「誰かきた…!」

幼女「……」

少女「革新派の化物め!ボクがきたからには好き勝手させないぞ!」

少女「裁判官に代わって死刑執行なんだから!」

男「……」

幼女「…はぁ」

鬼「……」

少女(今の決め台詞はイマイチだったなァ…)
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:22:01.77 ID:MM8xmhW0o
少女「もっとプリティかつ熱血な感じで…」ブツブツ

鬼「グルル…」

男「…ッ!」

鬼「ウォオオオオ!!」

少女「…ふぇ?」

男「危ない!!」ダッ
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:22:44.01 ID:MM8xmhW0o
鬼「ウォオオ!」ドゴォン!

男「あ、あぶなかった…」

少女「……」

男「いつまでボーっとしてんだよ!」

少女「…ッ!」

少女「こぉんのぉ!れんいぼーたーみねーしょーん!!」ドバー

鬼「ギィヤァアアアアアアアア!!!」ジュウゥ
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:23:10.01 ID:MM8xmhW0o
男「やっつけた…?」

少女「ミッションコンプリートだよ」

男「…ふぅ」ヘタ

少女「……あの」

男「うん?」

少女「助けてくれてありがと」

男「ああ、うん」

少女「えとえと…」モジモジ

男「?」
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:23:41.09 ID:MM8xmhW0o
少女「今見たことはナイショにしてくれないかな?」

男「言っても誰も信じないよ」

少女「と、とにかくナイショだからね!」ダッ

男「…あ」

男「……」

幼女「だいじょぶですか?」

男「まぁね。自分でも驚いてる」

男「人間ってあんなに速く走れるんだね」

幼女「…火事場の馬鹿力なのです」
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:24:13.75 ID:MM8xmhW0o
男「さっきの子は…」

幼女「いい魔法使いの人です」

男「やっぱりそうなんだ」

幼女「一般人に害が及ぶ前にああやって派遣されるのです」

男「危なっかしい子だったね」

幼女「彼女は…まだ新米なのでしょう…」
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:25:16.63 ID:MM8xmhW0o
男「君は戦わないの?」

幼女「戦闘は苦手なのです」

男「だめじゃん」

幼女「ふぇぇ…」

男「ふぇぇって言われても」

幼女「帰ってココアが飲みたいです」

男「切り替えはやっ」
18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:25:43.67 ID:MM8xmhW0o
男「はい、ココア」

幼女「あつあつ、あまあまです」ゾゾー

男「俺はこれからどうすればいいの?」

幼女「当面は彼女のサポートでお願いしますです」

男「君がすればいいじゃない」

幼女「ふぇぇ…」

男「それもういいから」

幼女「私にも色々とお仕事があるのですよ」

男「お仕事ねぇ」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:26:56.56 ID:MM8xmhW0o
男「あの子が革新派の化物って言ってたけど、どういう意味?」

幼女「言葉通りです。お化けを生み出しているのは革新派なのです」

男「魔法使いも一枚岩じゃないんだ」

幼女「なのです」

男「悪い人たちが革新派で、えっと、その化物を倒すのが…」

幼女「保守派、つまり彼女が所属する組織なのです」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:27:43.77 ID:MM8xmhW0o
男「保守派に革新派かぁ…」ギュルル

幼女「…臭いのです」

男「オナラじゃないよ!お腹の音だよ!」

幼女「お腹が減ったのですね」

男「あ、うん…」

幼女「でしたらご飯にしましょうです」

男「そだね」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:28:14.48 ID:MM8xmhW0o
幼女「ご飯は私が作りますです」

男「いいの?」

幼女「これからお世話になるので当然なのです」

男「ここに住むって話は本気なんですね」

幼女「当然なのですよ、お兄ちゃん♪」

男「ッ!!」

幼女「どうしたのです?お兄ちゃん?」

男「な、な、なんでもないよ!!」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:28:41.38 ID:MM8xmhW0o
男「……ご馳走様でした」

幼女「お粗末様なのです」

男「おいしかったよ。とくにコーンポタージュが絶品だった」

幼女「特性のコンポタですから」

男「体がめっちゃ暖まった。つか暑いくらい」

幼女「汗かいちゃったのですか?」

男「少し」

幼女「ならお風呂入りましょう」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:29:30.77 ID:MM8xmhW0o
幼女「一緒に入りますか?」

男「……」

幼女「何考えてやがるのですか?」

男「…ッ!」

男「お、お風呂入れてきます!!」タタッ

幼女「…ロリコン」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:30:08.20 ID:MM8xmhW0o
男「お風呂入りました」

幼女「ご苦労なのです」

男「……」

幼女「入りましょう」

男「はい」

幼女「一緒に入るのです」

男「ん?」
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:30:34.04 ID:MM8xmhW0o
幼女「これから一緒に暮らすのは説明しましたね」

男「兄妹として暮らすんだよね」

幼女「とても仲良しの兄妹なのです」

男「うん」

幼女「当然お風呂も一緒です」

男「その理屈は…」

幼女「入りたくないのです?」

男「入れたいです!」

幼女「……」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:31:02.65 ID:MM8xmhW0o
男「……」カポーン

男(先に入っててと言われたけど、なかなか入ってこないな)

男(まさか緊張して……俺もしてるけど!)

男「幼女とお風呂かぁ…」

男「……」ニヘラ

男(顔がゆるむ!俺ってマジでロリコンなのか)

幼女「お兄ちゃん?」

男「はひっ!?」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:31:28.86 ID:MM8xmhW0o
幼女「お待たせしましたのです」ガラガラ

男「…ッ!」

幼女「なんでしょう?」

男「い、いや!全然!全然いいよ!」

幼女「??」

男(タオル巻いてないよ!すっぽんぽんだよ!)

幼女「変なお兄ちゃんです」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:31:54.48 ID:MM8xmhW0o
幼女「お兄ちゃん」

男「なにかな?」

幼女「洗ってください」

男「え?」

幼女「お背中ゴシゴシしてほしいのです」

男「……」ゴクリ

幼女「…ぅ」

男「が、頑張ります」
29 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:32:20.75 ID:MM8xmhW0o
幼女「きもちい〜」

男「……」ドキドキ

幼女「頭も洗ってください」

男「頭もですかい」

幼女「シャンプーハットがあれば一人で洗えますよ」

男「ないな」

幼女「ならしょーがないのです」

男「うん、しょうないね」

幼女「お兄ちゃん鼻血が出てます」

男「しょうがないんだ」

幼女「…よく分かりません」
30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:32:54.92 ID:MM8xmhW0o
男「ザバ〜っと…」

幼女「んー!」

男「髪も洗い終わったよ」

幼女「きれいになりました!」ペカー

男「……」

幼女「……ぁ」

男「な、なにかな?」

幼女「お兄ちゃんのココ…」スッ

男「ッ!?」
31 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:33:22.67 ID:MM8xmhW0o
幼女「とっても大きく…腫れてるのですか…?」スリスリ

男「うぁッ!!」ビク

幼女「痛いですか?」スリスリ

男「だ、大丈夫!(いつもと比べて…ッ!)」

幼女「うぅ…私はどうすればいいのです…?」

男「そのまま…なでなでして…(俺は何を言ってるんだ!)」

幼女「こうですか?」スリスリ

男「そう、いいよ、そのまま…」
32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:34:11.23 ID:MM8xmhW0o
幼女「痛いの痛いのとんでけーなのです」コスコス

男「ぐ…あァ…!」

幼女「お兄ちゃん!お兄ちゃん!!」シコシコ

男「もっと速くもっと…!!」

幼女「ん!」シコシコシコ

男(もう限界だ…!)
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:34:44.25 ID:MM8xmhW0o
幼女「くちゅん!!」

男「!?」

幼女「…ぁ」ダラーン

男「鼻水…」

幼女「ふぇぇ…恥ずかしいのです…」

男(こんな幼い子に何をさせてんだ…はぁ…)
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:35:11.10 ID:MM8xmhW0o
幼女「お兄ちゃん?」

男「お風呂入ろうか」

幼女「もう平気なのですか?」

男「うん」

幼女「よかったのです」ニコッ

男「ッ!」ウズ

男「は、早く入ろう。風邪引いちゃうよ」

幼女「はいなのです〜」
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:35:38.85 ID:MM8xmhW0o
〜翌日〜

男「……」ボー

幼女「お兄ちゃん眠そうです」

男「うん」

幼女「どーしたのです?」

男(興奮して寝付けませんでしたとは言えない)

幼女「??」

男「色々とあったんだよ」

幼女「ふむぅ…」
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:36:09.02 ID:MM8xmhW0o
男「で、考えてたんだけど」

幼女「エッチなことですか?」

男「それもあるけど」

幼女「あるんですか」

男「ないよ」

幼女「あるってお兄ちゃん言いました」

男「冗談だよ」

幼女「ふむぅ…」
37 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:36:39.81 ID:MM8xmhW0o
男「俺も魔法使えるのかな?」

幼女「お兄ちゃんがですか?」

男「魔法使いも元はフツーの人間なんだろ」

幼女「はい」

男「なら俺も使えるんじゃないかと思って」

幼女「素質があれば使えますよ」

男「燃えろファイア!」バッ

幼女「いきなりは無理です」
38 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:37:05.66 ID:MM8xmhW0o
幼女「魔法と言っても唱えればすぐに発動するものではないのです」

男「でも、昨日君がやってみせたじゃん。鬼と戦ってた子だってそうだよ」

幼女「その前に詠唱をしなければいけません」

男「えんしょー?」

幼女「えいしょーです」
39 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:37:31.82 ID:MM8xmhW0o
幼女「まず発動させたい呪文の詠唱をします」

男「うん」

幼女「ここで注意しないといけないのは、集中して魔翌力を込めて詠唱しないといけないのです」

男「それじゃ戦闘中に詠唱するの難しいんじゃない?」

幼女「よい質問です。なでなでしてあげます」ナデナデ

男「…ブヒッ!」

幼女「……」

男「説明を続けてください」
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:38:10.65 ID:MM8xmhW0o
幼女「戦闘中の詠唱は困難です。中にはやっちゃう人もいますが」

幼女「大抵は詠唱した呪文を杖にストックしておくのです」

男「だから昨日は呪文を唱えただけで発動したのか」

幼女「はい」

男「ストック出来る数は?」

幼女「勿論無限にストック出来るというわけではありません。杖によりけりです」
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:38:37.31 ID:MM8xmhW0o
男「君の杖はいくつストック出来るの?」

幼女「ストック数は秘密にするのが基本なのです」

男「分かったらあとどれぐらいでカラになるか分かっちゃうもんね」

男「呪文を発動するときって必ず呪文名を言わないとダメなの?」

幼女「言わなくても発動は可能ですよ。でも言ったほーがかっこいいと思います」

男「そう?俺はちょっと恥ずかしいな」

幼女「ただし、無声発動の場合は魔法は尻から出ます」

男「漫画で聞いたことのある台詞だなぁ」

幼女「ッ!?」
42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:39:09.28 ID:MM8xmhW0o
男「どうかしたの?」

幼女「……」

男「もしもし?」

幼女「……」

男「おしっこ我慢してる?」

幼女「……」ギロッ

男「ごめんなさい」
43 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:40:11.06 ID:MM8xmhW0o
 ピンポーン!

幼女「お客さんです」

男「ほんとだ。あいつかな…」

幼女「気をつけてください」

男「うん?」

幼女「相手は魔法使いです」

男「!」
44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:40:37.37 ID:MM8xmhW0o
男「ど、どちら様ですか〜?」ソローリ

少女「…!」

男「あれ?」

少女「ひ、久しぶりだねっ!!」ビシッ
45 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:41:06.25 ID:MM8xmhW0o
〜前日〜

姉「……で、一般人に助けられた上にばっちり見られたと」

少女「うん」

姉「うんじゃない」

少女「申し訳ありません…」

姉「どうしておまえは毎回毎回…」

少女「ち、違うんだよお姉ちゃん!今回はね!」

姉「ここでは隊長と呼べとあれほど言っているだろう!」バチン

少女「ひゃあ!?お、お尻叩くのは反則だよおねーちゃーん!」

姉「た・い・ちょ・う!」バチン

少女「きゃうう!!」
46 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:41:42.10 ID:MM8xmhW0o
少女「あぅぅ…」

姉「…で、ヤッたのか?」

少女「え?」

姉「ヤッたのかと聞いている」

少女「ま、まだ未経験だよぉ…」テレッ

姉「アホ妹めっ!」バチン

少女「お尻やぁああ!!」
47 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:42:19.29 ID:MM8xmhW0o
姉「目撃者は始末したのか」

少女「ちゃんと口封じはしたんだよ!」

姉「ほう?」

少女「絶対言わないでね!って言ったらうんって言ったもの!」

姉「なら安心だな!」

少女「だね!」

姉「なわけあるかっ!」バチン

少女「ひぎぃ!?」
48 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:43:38.58 ID:MM8xmhW0o
少女「……」ピクピク

姉「出るぞ」

少女「…あぅ?」

姉「おまえに任せるのは不安だからな、今回は特別に私が付き合ってやる」

少女「それって…」

姉「目撃者を始末する」

少女「ッ!!」
49 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:44:41.11 ID:MM8xmhW0o
第一話

   邂逅

        了
50 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:47:39.81 ID:MM8xmhW0o
〜次回予告〜

男と幼女に迫る魔の手…

戦いは避けられないのか?殺し合う宿命だったのか?

次回「男死す」

ご期待ください
51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/09(月) 04:49:43.52 ID:MM8xmhW0o
ムシャクシャしてやった後悔してない

質問感想設定矛盾あったら教えろください

目撃者の抹殺を次の日にしたのは見たい特番があったからだそうです
52 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/01/09(月) 08:28:45.01 ID:e3dUQ5EZo
乙。じ、次回予告・・・
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/01/09(月) 14:37:16.70 ID:nDCNN5B3o
次回予告が凄く終了のお知らせ状態なんですが……
乙!
54 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/01/09(月) 16:25:44.43 ID:Z6tI/OXJo
乙 俺得期待
次回予告でネタバレするなww
55 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/10(火) 04:24:47.47 ID:/s3Ig7XNo
乙〜
主人公が3話目くらいで死ぬ漫画があってだな
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/01/11(水) 11:20:01.16 ID:3DbV8H/ko
期待してますよ!
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/12(木) 15:57:10.95 ID:SjMKiOKNo
第一話で主人公が死ぬアニメもあれば主人公への墓参りで始まるアニメも有るし幼女とお風呂に入った男はさっさとしねばいいと思う
58 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:19:41.04 ID:npy4+EUDo

     第二話




                      「魔道書」




59 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:20:25.39 ID:npy4+EUDo
少女「ひ、久しぶりだねっ!!」ビシッ

男「昨日あったばかりですが」

少女「あぅ…」

男「あの、どういったご用件でしょうか?」

少女「…ッ!」

男「…?」
60 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:21:50.20 ID:npy4+EUDo
少女「…でも」ヒソヒソ

男「どうかしたの?」

少女「なんでもないの!」

男「……」

少女「えと、お邪魔していいかな?」

幼女『入れても大丈夫だと思いますです』

男(あいつ直接頭に!?)

少女「だ、だめ?」

男「…ど、どうぞ?」

少女「うん!」
61 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:22:22.57 ID:npy4+EUDo
幼女「……」

少女「……」

男「……」

少女「えとえと、妹さん?」

幼女「はいです」

少女「予想外だよ…」ゴニョゴニョ

幼女「よろしくお願いしますです。そちらの方はお久しぶりですね」

少女「…ッ!?」

男「そちら?」
62 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:23:24.05 ID:npy4+EUDo
姉「よく分かったな…」ズヌゥ

男「!!」

幼女「あなたのステルス魔法は下手っぴなのです」

姉「…ふん」

少女「お、お姉ちゃん?」

姉「安心しろ。このちっこいのも我々の仲間だ」

少女「そうだったんだ…」

姉「最近姿を見せないと思ったら、こんな所で油を売っていたとはな」

幼女「余計なお世話です」

男(幼女は保守派なのか…)
63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:24:09.10 ID:npy4+EUDo
少女「お姉ちゃん」クイクイ

姉「なんだ?」

少女「今回の任務のことなんだけど…」

姉「中止にする。こいつが絡んでくるとなるとまた別の話になる」

少女「…よかった」

姉「……」

男「何の話だろ?」

幼女「なんでしょうね」ニコ
64 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:24:48.38 ID:npy4+EUDo
姉「それで……」

男「はい?」

姉「おまえじゃない」

幼女「私ですか?」

姉「ああ。おまえはまた何をしている」ギロッ

幼女「ふぇぇ…このお姉ちゃん怖いです…」

少女「…かわいい」

姉「……」ポカッ

少女「なんでボク!?」
65 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:25:36.29 ID:npy4+EUDo
姉「…はぁ…大体検討はつくがな」

幼女「ですか」

姉「相変らずおまえは…」チラッ

男「…?」

姉「まぁいい。引き上げるぞ」

少女「もう帰っちゃうの!?」

男「あ、お茶淹れますよ?」

幼女「私はあつあつ、あまあまココアがよいのです」

男「はいはい」

少女「お茶淹れてくれるって!せっかくだからお言葉に甘えよーよ!」

姉「…一杯だけだぞ」

少女「ありがとうお姉ちゃん!」

姉「…隊長だ」ポカッ

少女「イタッ!」
66 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:26:26.34 ID:npy4+EUDo
男「粗茶ですが」

姉「うむ」ズズ

姉「…ッ!」

男「熱すぎました?」

少女「お姉ちゃんてばこう見えて猫舌なの。ふぅふぅしてるお姉ちゃんかわいーんだよ」

姉「…尻…百叩き」ボソッ

少女「……」

男「今度はもっと冷ましてもってきます」

姉「そうしてくれ」フゥーフゥー
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:27:15.19 ID:npy4+EUDo
男「お姉さんと妹さんは保守派の組織なんですよね」

少女「そだよー」

男「それと対立するのが革新派」

幼女「はいです」

男「そもそも保守派と革新派はなんで争ってるんですか?」

姉「こいつから聞いてないのか?」

幼女「ふぇ?」

男「ええ、まだ」

姉「ふん…おい、説明してやれ…」

少女「ぼ、ボク!?」

姉「命令だ」

少女「えー…」

姉「3.2.1…」

少女「言います言っちゃいますぅ!」
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:28:42.32 ID:npy4+EUDo
少女「簡単に言うと、ボクたちは一冊の魔道書をめぐって争ってるの」

男「魔道書?」

少女「今でこそ色んな系統の魔法があるけど、元はこの魔道書がベースになってるんだよ」

幼女「魔法の教科書なのです」

男「教科書奪いあってんのか。たしかに価値はありそうだけど…」

少女「実はね、この魔道書は全体の7%程度しか解読されてないんだよ」

男「7%だけ!?」

少女「解読が進めば不老不死も可能なのではないかって言われてる」

姉「時間遡行、記憶操作、天候操作、これらも実現できるかもしれんな」

男「まるで神様じゃないか」
69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:29:40.69 ID:npy4+EUDo
少女「魔法はこれで十分。これよりは神の所業である」

幼女「そう言って魔道書の解読を反対する人も現れました」

姉「だが当時の反対派は少数でな。ほとんどは魔道書の解読に躍起になっていた」フゥーフゥー

幼女「さっきお兄ちゃんの頭に直接話しかけましたね?」

男「びっくりしたよ。テレパシーってやつだろ?」

幼女「それも魔道書を解読して出来るようになったのです」

男「いいコトもあるんだ」

姉「どうかな」
70 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:30:40.76 ID:npy4+EUDo
姉「解読が進み、とある魔法が発見される」

姉「その魔法はどんな傷も瞬く間に完治させる素晴らしい魔法だった」

男「医者が泣いちゃいますね」

姉「全く…いや、それだけならまだよかった…」

幼女「傷が治った人たちは早死にするんです」

男「…え?」

少女「その魔法は、体の治癒力を無理矢理高めるだけの魔法だったんだよ」

姉「傷は治る。しかし、代償として寿命が縮む」

男「…命が助かるなら早死くらい」

幼女「傷が完治した途端に死亡した、というケースもありました」

姉「かすり傷を治す程度なら便利かもな?クク…」

男「……」
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:33:05.44 ID:npy4+EUDo
幼女「これを機に解読反対派、つまり保守派は倍以上に増えますが…」

男「まだ何かあるの?」

姉「第665魔道実験中、研究者100人が一瞬のうちに消失する事故が起こる」

幼女「通称665事件とも呼ばれています」

少女「……」

男「100人が消失って…爆発で死んだとかではなく、消失ですか…」

姉「原因はいまだ不明。どんな実験を行っていたかも公表されていない」

男「そんな…」

姉「クラスSの大変危険な魔法であるため…上はそう言ってるが本当のところは分からん…」
72 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:34:36.27 ID:npy4+EUDo
幼女「この事件が決定打になり、保守派はさらに倍増。危険思考の革新派は次々と捕えられます」

男「じゃあ人数的にも保守派の方が圧倒的に多いんですよね?」

姉「そうだな、魔法使いのほとんどは保守派で間違いない」

少女「自分は革新派だー、なんて言ったら捕まっちゃうから」

幼女「中には逃げおおせた者もいるのです。それが…」

男「今化物を生み出してるやつらってことか」

姉「永遠の命に魅せられた馬鹿どもだよ」

男「ちなみに魔道書は…」

幼女「保守派の組織が厳重に保管していますです」

男「なら安心、かな」
73 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:35:23.09 ID:npy4+EUDo
姉「……さてl、我々はそろそろお暇することにしよう」

少女「…え?」

姉「思いのほか長居をしてしまったからな。それにまだ仕事が残ってるんだ」

少女「ぼ、ボクはそろそろあがる時間だったりしなかったり…?」

姉「…ほう」

少女「……残業します」

姉「タイムカードは定時で、な」

少女「…はい」

男(いやに現実的な組織だな…)
74 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:36:02.10 ID:npy4+EUDo
男「……」

幼女「どうかしましたか?」

男「ん、ちょっとね」

幼女「エッチなことですか」

男「違います」

幼女「ほほー?」

男「いや、ほんとだって」

幼女「ならかわいいかわいい妹に教えてくれてもよいのです」

男「…女性で隊長ってすごいなって思ったんだよ」

幼女「彼女は猫舌ですがそこそこ強いのですよ」
75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:36:30.74 ID:npy4+EUDo
男「なぁ、保守派には男もいるんだろ?」

幼女「勿論います。ですが、お化け退治は女性に任されることが多いですね」

男「危険な仕事なのに」

幼女「きっと上層部がロリコンで魔法少女物が大好きなキモオタなのですよ」

男「そんな組織は嫌だ…」

幼女「私もロリコンなお兄ちゃんは嫌です」ニコッ

男「……」
76 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:37:01.21 ID:npy4+EUDo
男「7%しか解読されていない魔道書ってのも気になるね」

幼女「解読してみたい、ということですか」

男「…うん。不謹慎で申し訳ないけど」

幼女「通報しました」

男「ちょっ!?」
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:37:59.00 ID:npy4+EUDo
男「え、あ!お腹すいたんじゃないかなっ!?」

幼女「そこはかとなく…?」

男「ならご飯にしよう!そうしましょう!」

幼女「仕方ありませんね。ではトントングツグツしてきますです」

男「特性コンポタもお願いします」

幼女「気に入りましたか?」

男「めっちゃうまかった。なんか隠し味でも入れてんの?」

幼女「実は私の涎が入っているのですよ」

男「マジで!?」

幼女「……」

男「……」

幼女「もしもし警察ですか?」

男「ちょっ……」
78 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:39:39.35 ID:npy4+EUDo
    
   第二話




                      「魔道書」





                                           了
79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/12(木) 17:40:26.80 ID:npy4+EUDo
〜次回予告〜

少女は男の生き別れた妹だった!?

自分もここに住む!と突如押し掛けてきた少女!

幼女と少女の、男をめぐる血みどろの戦いが今始まる…

次回「男死すべし」

ご期待ください
80 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/12(木) 17:41:58.75 ID:npy4+EUDo
周1〜2回ペースで更新
全十二話構成の予定だよっ!
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/01/12(木) 22:22:31.01 ID:EcGRi6Jco

特性コンポタください
予告ww全十二話のうち、男は何回ピンチになるんだ
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/13(金) 01:23:11.66 ID:4Qs1vE1Ho
乙〜
>>81
多分15回くらい
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/13(金) 02:27:27.22 ID:oTHL238IO
デスマス幼女に僕っ子に姉ちゃんとか最高です
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/14(土) 17:27:54.93 ID:AY8eICd5o
男は毎回死ぬべきなのか
85 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:33:28.77 ID:p298HLl4o
 第三話




                      「妹」





                                           
86 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:33:55.36 ID:p298HLl4o
?「……」

男「今日何して遊ぶー?」

?「……」

男「前は隠れんぼしたから、今度は鬼ごっこにしよっか」

?「遊びたくない」

男「えー!なんで?」

?「遊びたくないの!」タタッ

男「ま、待ってよぉ!」
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:34:23.19 ID:p298HLl4o
男「久しぶり」

?「……」

男「こないだはどうして帰っちゃったの?」

?「遊びたくなかったから…」

男「?公園に来てくれるのはどうして?」

?「……」

男「…?」

?「お家にいても…一人ぼっちだから…」

男「僕と一緒だね」

男「僕もね、お家に帰っても一人なんだ。お父さんとお母さんお仕事が忙しいから」

?「……」
88 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:34:50.99 ID:p298HLl4o
男「兄弟がいれば一緒に遊べるのになぁ」

?「……」

男「ねぇねぇ、君は兄弟いないの?」

?「いる…」

男「いいなー」

?「でもいつも家にいない」

男「寂しいね」

?「……ん」

男「そうだ!」

?「……?」

男「僕の妹になってよ!」

?「……え?」
89 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:35:37.30 ID:p298HLl4o
男「……」

男(夢か…)ムクリ

幼女「おはようございますです、お兄ちゃん」

男「おはよう」

少女「寝ぼすけさんだなぁ」

男「すみません」

幼女「朝御飯できましたよ」

少女「おいしそ〜!」

男「……?」
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:36:13.84 ID:p298HLl4o
男「なんでここにいる」

少女「ボクもここで暮らすことになったんだよ!」

幼女「なったそうです」

男「いやいやいや…」

少女「よく分かんないんだけど、お姉ちゃんがここに住みなさいって!」

幼女「ねー」

少女「ねー♪」

男「えー…」
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:36:42.68 ID:p298HLl4o
男「俺は許可した覚えないぞ」

少女「住みたいなぁ…」

男「か、かわいくおねだりしてもダメなもんはダメだ」

幼女「本音は?」

男「っべー!一つ屋根の下に女の子二人とかやっべー!エロゲかよ!ブヒ!!」

少女「えろげ?」

幼女「キモイキモイのですー」

男「俺はキモくない!!」
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:37:28.67 ID:p298HLl4o
幼女「あの猫舌の言うことです、何か考えがあるのでしょう」

男「と言われましても…」

少女「お手伝いしますので!どうか置いてください」ペコリ

幼女「なら下のお世話も…フヒッ…」

男「考えてない」

少女「ど、どうしてもって言うなら、添い寝くらい…」

男「よろしくお願いします」

少女「うん!よろしくね、おにぃ♪」
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:38:19.69 ID:p298HLl4o
男「…おにぃ?」

少女「幼女ちゃんはおにぃの妹って設定なんでしょ?」

幼女「はいです」

少女「ならボクも妹がいいかな〜って」

男「……」

少女「…ダメかな、おにぃ?」

男「うん、いいんじゃないか」

少女「やった♪」

幼女「嬉しそうですね」

少女「そ、そんなことないよ〜」

幼女「でもお兄ちゃんは10歳以下にしか興味がありませんのです」

少女「そうなの!?」

男「違います」
94 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:38:51.83 ID:p298HLl4o
〜おにぃ生活 一日目〜

少女「おにぃおにぃ〜」

男「うん?」

少女「してほしいことない?お掃除とかお洗濯とか!ボク頑張るよ!」

男「今はないかな。してほしいときはお願いするよ」

少女「分かった!遠慮せずに言ってね!」

男「あいよ」

男(いい子だな…)

幼女「そのうち押し倒してウニャムニャ…」

男「……」

幼女「否定してくださいお兄ちゃん」
95 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:39:18.34 ID:p298HLl4o
少女「〜♪」

男「引っ付くな(ムラムラします)」

少女「仲良し兄妹なんだから、これぐらいフツーだよ〜」ギュム

男「…ッ!」

少女「…懐かしいなぁ。えへへ」

男「?」
96 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:39:46.15 ID:p298HLl4o
〜おにぃ生活 二日目〜

幼女「いただきます」

男「いただきます」

少女「幼女ちゃんのご飯はおいしいな〜」

幼女「そう言ってもらえると作りがいがありますね」

少女「ボクもこれぐらい上手ければおにぃに作ってあげるのに…」

幼女「よければ教えましょうか」

少女「ほんと!?」

幼女「はい」ニコッ

少女「お料理教えてくれるんだって、おにぃ!」

男「よかったな」

少女「うん!」

幼女「あなたならきっとすぐに上手くなりますよ」

少女「頑張ります!」
97 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:40:19.99 ID:p298HLl4o
幼女「ご馳走様」

少女「ご馳走様でした!ボク洗い物してくるね!」

幼女「いいのです?」

少女「うん!これぐらいボクにやらせてよ!」

幼女「ではお願いしますです」

少女「任されました!」タタッ

男「……」

幼女「いい子ですね」

男「そうだな」

幼女「……」
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:40:41.80 ID:p298HLl4o
幼女「お兄ちゃんは最近彼女を見ていることが多いです」

男「そうかな?」

幼女「はいです」

男「……」

幼女「嫉妬しちゃいますよ」ポフッ

男「どうしたんだよ、急に」

幼女「お兄ちゃんのお膝の上は私の特等席なのです」スリスリ

男「…ッ!!」
99 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:41:07.57 ID:p298HLl4o
幼女「お尻に固い物が当たります。これ、なんですか?」スリスリ

男「く…ぁ…!」

幼女「声を出しては彼女に気付かれますよ」

幼女「それとも、見られたほうが興奮しますか?」

男「……ッ!!」

幼女「ふふ、頑張って我慢するお兄ちゃんかわいかわいーです」スリスリ

男「くっ!」ビクッ
100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:41:42.45 ID:p298HLl4o
少女「あー!」

男「ッ!?」

少女「幼女ちゃんがおにぃのお膝の上に座ってるー!」

幼女「お兄ちゃん分を補給中なのですよー」

少女「ぼ、ボクもする!おにぃ分補給するー!」

幼女「だそうです」

男「い、今はだめだ…」

少女「な、なんで!?」

幼女「なぜでしょう?ふふ…」スリスリ

男「ッ!」

少女「うぅ、おにぃの馬鹿…」タタッ
101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:42:51.41 ID:p298HLl4o
幼女「お兄ちゃん分補給かんりょー」パッ

男「…はぁ…はぁ」

幼女「具合が悪そうですね」

男「どういうつもりだよ…」

幼女「ふぇぇ…お兄ちゃん怖いのです…」

男「くっ…」ウズ

幼女「彼女は出て行ってしまいました。探しに行ってあげてくださいです」

男「……」

幼女「きっとお兄ちゃんのことを待ってますよ」

男「…行ってくる」
102 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:43:23.98 ID:p298HLl4o
〜公園〜

男「探したよ」

少女「…おにぃ」

男「そんな薄着だと風邪引くぞ。これ着ろ」

少女「おにぃのコート…」

男「帰ろう」

少女「ねぇおにぃ」

男「うん?」

少女「この公園覚えてる?」

男「こないだ鬼と戦った場所だよな」

少女「…ん」

男「それがどうしたんだ?」

少女「なんでもない…」
103 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:43:50.51 ID:p298HLl4o
少女「おにぃ!」

男「な、なんだよ」

少女「ちょっとここに座って!」

男「は?」

少女「いいから座るの!」

男「……座ったぞ」

少女「ん…」ギュッ

男「ッ!?」

少女「さっき幼女ちゃんにしてたでしょ?だからボクも…」ギュー
104 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:44:42.18 ID:p298HLl4o
少女「おにぃ暖かい…」

男(変なこと考えるな変なこと考えるなエッチしたい)

少女「おにぃ?」

男「はぁ…はぁ…」

少女「どうしたの?頭痛いの?」

男「…もう」

少女「え?」

幼馴染「白昼堂々何やってんのよ、アンタ…」

男「はわわ!?」ビクビクーン
105 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:45:31.75 ID:p298HLl4o
 第三話




                      「妹」





                                           
                                             了
106 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:45:58.35 ID:p298HLl4o
〜次回予告〜

小さい子にしか反応しなくなってしまった男のジョニー

しかし、世界は男(ロリコン)の存在を許しはしなかった

己の性を呪い、苦悩する男。それをあざ笑う幼馴染

次回「それでも僕はヤりたい」

ご期待ください
107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/19(木) 16:47:58.67 ID:p298HLl4o
  !※ロリコンは犯罪です※!

!※頭の中だけに留めましょう※!
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/19(木) 17:12:29.62 ID:BkxTYdkko
乙〜
ロリコンは犯罪じゃねぇ!
ロリ関係なくエロイことに直結する奴が犯罪なだけだ
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国・四国) [sage saga]:2012/01/19(木) 18:17:43.73 ID:ziO+6n/AO
>>108
全くだ……

性的な欲求が伴うのはロリコンじゃなくてペドフィリアだ……

ロリコンは、ロリコンはなぁ!
見守る愛なんだよ! プラトニックなんだよ!

と近くのロリコンのお兄ちゃんが言ってました。
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/19(木) 19:35:34.09 ID:ZBrsY3AYo
  `¨ − 、     __      _,. -‐' ¨´
      | `Tーて_,_` `ー<^ヽ
      |  !      `ヽ   ヽ ヽ
      r /      ヽ  ヽ  _Lj
 、    /´ \     \ \_j/ヽ
  ` ー   ヽイ⌒r-、ヽ ヽ__j´   `¨´
           ̄ー┴'^´
111 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/01/19(木) 23:36:12.72 ID:3bZRuvF9o

お・・・男目的で読んでるだけなんだからねっ!

おにぃって響き良いよな…ですます口調いいよな…猫舌のお姉さんもアリだよな…
112 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/20(金) 15:01:38.73 ID:BVL+o4bWo
>>108-109
                          ___
          /___ .-┴-.   ──, /    \ ┼─``  ー--、.i   、  __
        /|  □|  二      / .| ^   ^ | / -─  ,     |   ヽ      ヽ
          |    亅  口 つ.    ヽ_ | .>ノ(、_, )ヽ、|/ ヽ_.  ヽ__.ヽ/   '    _ノ
                       __! ! -=ニ=- ノ!__
                ,,.ィ'''フ''''=、r'"~ ヽ`ニニ´/i,, `ヽr''"`ヽ、ヽ、
              ,r'"´ ノ"   )=、 ̄ ̄,,..ィ'"´i       ヽ、
            / ̄ ̄ ̄\  ノ  ´ ̄ `Y"´            i
          /   ⌒  ⌒ ヽ.        レ      _,,,,、       j、、
          /   ( ●)(●) |       J   ,,.ィ'"~  `'ヲ''ー-、ノ、 ヽ、   , -――- 、
            |    (__人__) }       ,,l、        ノt   ) `ヽヽ  /       ヽ
.         /、.    ` ⌒´  ヽ、      人       ,,イ  jt、 ヽ    i .| ノ  ー    |
        /            |ー--;::-ニ"_,ゝ=---‐''"    ノ ヽ、 ヽ  t、 |(.) (.)   |
    r/ ̄ ̄ ̄ ̄ヽ、       | / 、 f"   `i´ ̄` Y  `ヽ /   ゝ-,ヲ'''   |  (      |
    /. ノ(  (;'。)/  ̄ ̄~ヽ ,| ノ ミi / ̄ ̄ ̄ ̄\   | /    ,r"    ftヽ O    人
   /  ⌒     ト、.,..     \丶 /;;::       ::;ヽ j''     ,,ト、,, ,,ィ ,ィ  >ー-― ´   ̄ ̄\
  彳、_   ____|__ ∴\    ヽ |;;:: ィ●ァ  ィ●ァ::;;|,/  _,,-;" '' ゛''" ゛';_./ / ̄ ̄ ̄ヽ     |
   | ) r‐  /     \ \\  | |;;::        ::;;|   .ヽ/""゛゛''`';, ノr´)(/〈 〈 〈 ,  |  .|   |
   |,   /   ⌒  ⌒ \ ヽ ヽ  | .|;;::   c{ っ  ::;;|  .,;'゛/__   _ "iヽ;ミ `-' ̄ ̄  .| /  /
  ノ( /    (●)  (●) \| |  /。 |;;::  __  ::;;;|  ,,'"|( d  /oノ ド゛ `ミ      |  |/  /
 ノ   |   、" ゙)(__人__)"  )|/゙U ヽ;;::  ー  ::;;/ r ";,| ▼    ド゛ `ミ      |  ト /
    \      。` ⌒/ ̄ ̄ヽ j゙~~|   \;;::  ::;;/  (`ヽ';ヽ_人__ノ  /  ,,ミ゛、    ヽ__/
 _)(/       / (●) ..(● |__|    .|;;::  ::;;|    ヽ、 '';,i⌒⌒  /   リ  ヽ、
 | | /   ,        |   'ー=‐' i nll| ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄|/` ィ'r`''''""´  ,,ミ゛    |.      |
 | | /  ./       >      く( ニ|             |\ .| ゛r、ノ,,トリ'"  i    |       .|
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             .l二二l二二二lニ|___________|         ,-ー´  ,/
                       |___________|         ((_(_(_ノ
                         _|_|__|_
113 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/01/22(日) 18:53:15.91 ID:QHXJqPzb0
>>112
ワロタwwww
114 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:21:24.65 ID:6BIii+uNo

 第四話




                      「兄妹」





                                           
115 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:22:22.31 ID:6BIii+uNo
幼馴染「その子どうしたのよ」

男「こ、これはその」

幼馴染「…あ、誘拐?」

男「違う!」

幼馴染「もしもし、病院ですか?」

男「病院!?」
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:23:02.58 ID:6BIii+uNo
幼馴染「頭の病気なら警察より病院でしょう?」

男「ロリコンは病気じゃねぇ!」

幼馴染「ロリコンは否定しないのね」

男「ってインターネットに書いてあった」

幼馴染「そう」
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:23:32.83 ID:6BIii+uNo
少女「あの…」

幼馴染「もう大丈夫よ。ロリコンは隔離病棟行きだから」

男「だからロリコンじゃない」

幼馴染「ロリコンはみんなそう言うのよ」

男「俺がロリコンだ」

幼馴染「やっぱりね」

男「もうロリコンでいい」

少女「ボクはおにぃがロリコンでもいいよ!!」
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:24:23.93 ID:6BIii+uNo
幼馴染「…おにぃ?」

少女「……」

男「この子は、その、妹なんだよ」

幼馴染「……」

男「俺も最近知ったんだ!いやぁ、まさか俺にこんなかわいい妹が――」

幼馴染「…もしかして、妹ちゃん?」

少女「久しぶりだね、幼ちゃん」ニコッ
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:25:23.57 ID:6BIii+uNo
男「二人は知り合いだったっけ?」

幼馴染「だからアンタの妹でしょう?」

男「はい…ん?」

少女「おにぃは覚えてないの」

幼馴染「最低」

男「え?」

少女「しょうがないよ、小さい頃の話だし」

幼馴染「この公園でよく三人で遊んだわね」

少女「懐かしいなぁ」

男「あの?」
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:26:14.35 ID:6BIii+uNo
幼馴染「まだ思い出せないのかしら、この鈍感」

男「なんのことだよ?」

幼馴染「小さい頃、あたしとアンタでよく遊んだわよね?」

男「ああ」

幼馴染「ある日突然アンタが小さな女の子を連れてきたわ」

男「……」

幼馴染「この子は今日から僕の妹なんだって、嬉しそうにね」

男「ッ!!」
121 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:27:24.86 ID:6BIii+uNo
男「兄弟がいれば一緒に遊べるのになぁ」

少女「……」

男「ねぇねぇ、君は兄弟いないの?」

少女「いる…」

男「いいなー」

少女「でもいつも家にいない」

男「寂しいね」

少女「……ん」

男「そうだ!」

少女「……?」

男「僕の妹になってよ!」

少女「……え?」
122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:28:21.78 ID:6BIii+uNo
男「――思い出した」

少女「……」

男「君は俺の…」

少女「ボクは…一目で分かったよ…」

男「……ごめん」

少女「…おにぃ」

男「…?」

少女「ただいま」

男「あ…」

少女「ただいま、おにぃ」

男「おかえり」
123 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:29:45.70 ID:6BIii+uNo
幼馴染「いい雰囲気のところ申し訳ないのだけど」

少女「べ、べ、別にボクはおにぃとハグしてアレしてこーしようなんて思ってないよ!?」

男「思ってないよ!」

幼馴染「犯罪者はみんなそう言うのよ」

男「なんでこっち見ながら言うの?」

幼馴染「頭の中での行為も犯罪よ」

男「そんな馬鹿な…」

少女「ぼ、ボク…おにぃの頭の中でどーなっちゃうの…?」

男「どうにもならないさ!」

少女「おにぃになら、その、あの…えへへ…」ポッ

男(かわいーいー!)ニヘラー

幼馴染「……」イラッ
124 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:30:12.66 ID:6BIii+uNo
幼馴染「…から」ボソッ

男「はい?」

幼馴染「明日ご飯作りに行くから!」

少女「…?」キョトン

幼馴染「どうせロクなもの食べてないでしょ?だから作りに行ってあげる」

男「なんだよ、急に」

幼馴染「別に。ただの気まぐれ」

少女「ご飯なら幼女ちゃんが――」

男「お口チャック!」バッ

少女「むぐっ!?」
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:30:53.21 ID:6BIii+uNo
幼馴染「とてつもなく犯罪臭のする言葉を聞いたのだけど」

男「空耳だろ」

幼馴染「そう?」

少女「んー!!」

幼馴染「で、アンタは何してるの」

男「こういう遊びが流行ってるんだ」

少女「うー!んンー!!」バタバタ

幼馴染「変わった遊びね」

少女「う〜!」ジタバタ

男「ははは!こいつぅ〜!」

幼馴染「…今日は予定があるから、もう帰るわ」

男「おう」

幼馴染「また明日ね」
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:31:38.27 ID:6BIii+uNo
少女「ぷはぁ!く、苦しかったよぉ…」

男「ごめん」

少女「幼女ちゃんのことは秘密なの?」

男「バレたら通報されるかもしれないし」

少女「幼女ちゃんも妹だって言えば大丈夫じゃないかな」

男「あいつは昔っからの知り合いだからなぁ。通じないと思うぞ」

少女「うー、困ったね」
127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:32:20.29 ID:6BIii+uNo
男「俺たちも帰ろっか」

少女「幼ちゃんのことはどーするのさぁ。明日ご飯作りにくるんでしょ?」

男「うーん…」

少女「…幼ちゃんはよくご飯作りにきてくれるの?」

男「定期的に」

少女「仲がいいんだね」

男「腐れ縁だから」

少女「ならいいんだけどね」

男「…?」
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:33:36.64 ID:6BIii+uNo
男「ま、幼馴染のことは家に帰ってから考えよう」

少女「りょーかい」

男「…ひとまず家に帰る。次に夕飯の買い物に行く」

少女「うん」

男「そしてみんなで楽しい夕飯」

少女「うん…」

男「テレビ、団欒、あたたかいお風呂」

少女「…うん?」

男「就寝」

少女(現実逃避だよ…)
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:34:03.35 ID:6BIii+uNo
――――

――

少女「妹…?」

男「僕の妹!」

少女「私お姉ちゃんいるよ?」

男「僕一人っ子だから兄妹が欲しかったんだ!」

少女「勝手に決めないでぇ」

男「今日から僕がお兄ちゃんだぞ!」ナデナデ

少女「うぅ…」

男「お菓子買いに行こ!お兄ちゃんだから奢ってやるぞ!」

少女「手ぇ引っ張らないで〜」

男「あはは!」
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:34:29.35 ID:6BIii+uNo
男「……」ムクリ

男(……風呂入ってすぐ寝ちゃったのか)

男「ん〜、まだ眠いや」

男「もうひと眠り……」
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:35:00.18 ID:6BIii+uNo
 「――にぃ。おにぃ!」

男「ッ!?」

妹「やっと起きたね。もう朝だよ、おにぃ」

男「……」

妹「?ボクの顔に何かついてる?」

男「いや」

妹「?」

男「…おはよう、妹」

妹「おはよう、おにぃ!」
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:36:13.91 ID:6BIii+uNo
 
 第四話




                      「兄妹」





                                           
                                                 了
133 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/25(水) 23:37:20.06 ID:6BIii+uNo
〜次回予告〜

幼馴染の襲来により、男争奪戦は三つ巴の戦いに発展する

男のため…否、兄のために武器をとる妹…

そして、幼女は遂に真の力を解放する!!

次回「ロリコンは二度死ぬ」

ご期待ください
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/25(水) 23:37:56.92 ID:52grRsipo
おつ
幼馴染頑張れ
135 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/25(水) 23:50:15.47 ID:j9F3gZpIO
遂に少女は妹へ 完全体となったわけか…
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/01/26(木) 00:45:31.19 ID:qOanof4co

次回は修羅場か…
妹にクラスチェンジか。「おにぃ」って良いな、かわいいな〜
137 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/26(木) 03:19:40.79 ID:MdjrT64bo
乙〜
幼女は本格的に空気になってきたな
138 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/29(日) 23:54:37.52 ID:ElpjdkPno
 
 第五話




                      「春風」





                                           
                                                 
139 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/29(日) 23:55:04.08 ID:ElpjdkPno
男「……」モグモグ

妹「幼女ちゃんのご飯はおいしいね〜」

男「だなー」

幼女「ありがとうございますです」

男「醤油取ってくれるか?」

妹「はい、おにぃ」

男「さんきゅー」

幼女「……」マグマグ

男(何か忘れているような…)
140 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/29(日) 23:55:53.85 ID:ElpjdkPno
男「……」

妹「難しい顔してどーしたの?」

男「ちょっとな」

幼女「私たちを犯す算段を考えているに違いないのです」

男「何か予定があった気がするんだけど、思い出せないんだ」

幼女「苦しい言い訳ですね」

男「言い訳違う」

妹「幼ちゃんがご飯作りにきてくれるんでしょ?」

男「!」
141 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/29(日) 23:56:43.44 ID:ElpjdkPno
男「すっかり忘れてた!やばいよやばいよ!」

幼女「なぜです?」

男「あいつには妹と幼女と一緒に暮らしてるって言ってないんだよ!」

幼女「知られてはいけないのですか?」

妹「大変なことになっちゃうかも。主におにぃが」

男「ロリコンの烙印を押された後、通報コース」

幼女「ぷふ…大爆笑……」

男「笑えねーよ!」
142 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/29(日) 23:57:43.80 ID:ElpjdkPno
男「お昼に行くってメールきたから、11時半頃には来るかもしれない」

幼女「玄関先で私を押し倒すお兄ちゃんを目撃してしまうのですね」

妹「押し倒しちゃうの!?」

男「するか!」

幼女「一度でいいから修羅場というものを経験したかったのです」

妹「ボクもちょっと興味あるかも」

男「怖いこと言うな…」
143 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/29(日) 23:58:44.96 ID:ElpjdkPno
男「げ!もう11時半過ぎてるぞ!」

妹「ど、どーするの、おにぃ?」

男「悪いんだけど、幼馴染が帰るまで何処かで時間潰してきてくれないか?」

幼女「ふぇぇ…お腹ぺこぺこだよぉ…」

男「このお金で適当に飯食ってくれ」

妹「りょーかいだよ」
144 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/29(日) 23:59:44.69 ID:ElpjdkPno
 ピンポーン!

男「やば、きちまった!」

幼女「服を脱いで寝そべりますので、お兄ちゃんは私の上に」

妹「ボクはお兄ちゃんの上?」

幼女「はいです」ニコッ

男「満面の笑みで何言ってんだてめぇ!!」

幼馴染「男ー?誰かきてるのー?」

男「魔法でパパっと瞬間移動とかできないのか!?」

幼女「もぉ仕方ありませんね。では私たちはお昼ご飯を食べてきますです」

妹「またね、おにぃ」

男「悪いな!」

幼女「グッドラックですよ、お兄ちゃん」シュン
145 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:00:10.44 ID:0w8NzHnBo
男「いらっしゃい」ガチャ

幼馴染「騒がしかったけど、妹ちゃんきてるの?」

男「テレビ見てたから」

幼馴染「テレビの音には聞こえなかったわよ」

男「そ、そうか?おかしーなー、はは…」

幼馴染「……」ジー

男「……」ゴクリ

幼馴染「ま、いいわ。お邪魔するわね」

男「おう」
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:00:40.78 ID:0w8NzHnBo
男「何作ってくれるんだ?」

幼馴染「カレー。アンタ好きでしょ?」

男「ああ、大好物だ」

幼馴染「甘いのでいいのよね?」

男「あまあまな」

幼馴染「辛いのがダメなんて、おこちゃま舌なんだから」

男「カレーは甘いほうがうまいんだよ」

幼馴染「はいはい」
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:01:06.34 ID:0w8NzHnBo
幼馴染「にしても汚い部屋ね。ちゃんと掃除しないっていつも言ってるじゃない」

男「やろうとは思うんだけどなぁ」

幼馴染「今日やりなさい」

男「えー」

幼馴染「お昼ご飯食べたらやるわよ。一人じゃ絶対やらないだろうし」

男「ハァ…分かったよ」
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:02:17.79 ID:0w8NzHnBo
男「ご馳走様!めちゃくちゃうまかったぜ」

幼馴染「まだお鍋にたくさんあるから、お腹空いたら温めて食べなさい」

男「ん、サンキュー」

幼馴染「お腹も膨れたことだし、それじゃあ――」

男「寝るか」

幼馴染「掃除でしょ!」ポカッ

男「ごめんなさい!」
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:02:52.74 ID:0w8NzHnBo
幼馴染「――うん、だいぶマシになったわね」

男「お〜」

幼馴染「これからは定期的に掃除すること」

男「了解。にしても手際いいよなー」

幼馴染「これぐらい普通よ」

男「おまえはいい嫁さんになるな!」

幼馴染「……」

男「…あれ?」
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:04:14.13 ID:0w8NzHnBo
幼馴染「い…今のって、ととと遠回しのプロポーズ、よね?」

男(…勘違いしやすいの忘れてた)

幼馴染「急だったから、びっくりしたけど…」モジモジ

幼馴染「…嬉しかった」ニコォ

男「!(か、かわいいじゃねぇか)」

幼馴染「どうしたの?」

男「べ、別に!」

幼馴染「顔赤いじゃない。風邪かな?」ピトッ

男(おでことおでこを合わせて幸せ〜)

幼馴染「熱はないわね…」

男(そんな場合じゃない!)
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:04:39.71 ID:0w8NzHnBo
幼馴染「ねぇ…」

男「うん?(こいついい匂いだなぁ…)」

幼馴染「……ん」

男「……」

幼女「いい湯加減でしたー」ガチャ

男「!?」
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:05:30.89 ID:0w8NzHnBo
幼女「お兄ちゃん!誰ですかその女は!?」

幼馴染「それはこっちの…!ってかなんでこんな小さい子がアンタの家にいんのよ!?」

男「こ、これには深いわけが!」

幼馴染「おまけに裸じゃない!何考えてんの!?」

幼女「先にシャワー浴びてこいよって言われたのです」

幼馴染「やっぱりロリコンだったのね!!」

男「違う!誤解だ!!」

幼女「先にシャワー浴びてこいよ」

男「おまえは黙ってろ!」

幼女「ふぇぇ…」

幼馴染「け、警察…!警察に!」

男「やめて!」
153 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:06:10.49 ID:0w8NzHnBo
男「――と、いうわけなんです」

幼馴染「親戚の子供、ね」ジー

幼女「はいです」ニコッ

男「誘拐じゃないから」

幼女「エッチはすませました!」

幼馴染「なっ!?」

男「してないしてない!この子いたずらっ子でさぁ、ははは!」

幼女「えへへ〜」
154 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:06:55.85 ID:0w8NzHnBo
男「おまえが心配するようなことは何もないから」

幼馴染「本当?」

男「信じろって」

幼馴染「…ん、分かったわ」

幼女「ふざけてごめんなさいです、お姉ちゃん」

幼馴染「幼女ちゃん、だっけ?」

幼女「はい」

幼馴染「その、よろしくね」

幼女「こちらこそよろしくお願いしますです」ニコッ

男(一時はどうなるかと思った)

幼女「お兄ちゃんお兄ちゃん」クイクイ

男「なんだ?」

幼女「湯上り後のおっぱいマッサージしてほしーです」

幼馴染「アンタそんなことしてたの!?」

男「よーし、お兄ちゃんもみゅもみゅしちゃうぞー」

幼女「きゃ〜♪」

幼馴染「開き直るな!!」
155 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:08:05.96 ID:0w8NzHnBo
――同時刻

姉「……」

妹「……」

姉「おまえは何をしたか分かっているのか」

妹「ご、ごめんなさい」

姉「会議の真っ只中に転移してくる阿呆は後にも先にもおまえだけだぞ」

妹「ち、違うの!ほんとはね、幼女ちゃんとお昼ご飯食べに行こうとしてたんだよ!」

姉「あいつと?」

妹「そうなの!でもねでもね!気がついたら会議室に転移されてて!」

姉(手の込んだイタズラを…)
156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:09:47.30 ID:0w8NzHnBo
妹「だからこれは不幸な事故なんだよ!」

姉「なるほどな」

妹「わ、分かってくれたのかな、お姉ちゃん?」

姉「原因はおまえにないことは分かった」

妹「お姉ちゃん!」

姉「だがその後の対応がまずかった…」

妹「…え」

姉「会議の席でお姉ちゃんお姉ちゃんと…よくも恥をかかせてくれたな…」

妹「あ、あれはその、びっくりして、ついうっかり…」

姉「これがなんだか分かるか?」

妹「む、鞭…です…」

姉「これから何に使うかは…言わなくても分かるよなぁ……?」

妹「ら、らめぇええええええ!!」
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:10:45.35 ID:0w8NzHnBo
 
 第五話




                      「春風」




                                          
                                                 
                                                    了
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/01/30(月) 00:13:46.22 ID:0w8NzHnBo
〜次回予告〜

幼女は悪の秘密結社ロリコン団の幹部だった!

知らず知らずのうちにロリコンに改造されていた男!

しかし、幼女の真の目的は別にあった……

次回「ロリコンよ永遠に」

ご期待ください
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/01/30(月) 00:22:52.18 ID:5SyDRMHQo
魔道書とは何だったのか
160 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/30(月) 00:28:41.84 ID:hIuu7NcGo

私もロリコンに改造されたい
161 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/01/30(月) 00:43:10.85 ID:W03dK7Gbo

なんてうらやまけしからん生活をしてるんだこの男は
162 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/01/30(月) 01:24:55.33 ID:XoV7xSSvo
乙〜
ロリコンには世界を救う義務がある
とあーがいゆさんがゆってた
163 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage saga]:2012/01/30(月) 15:45:57.18 ID:/hckWuKho

男は死ななくてもよくなったのだな
164 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:10:36.71 ID:ypYzaXENo
 
 第六話




                      「兆候」




                                          
                                                 
                                                    
165 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:11:03.39 ID:ypYzaXENo
姉「まだ痛むか?」

男「い、いえ…」

姉「そうか」

男「……」

姉「……」

男(なんでお姉さんに膝枕されてるんだろ…)


166 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:11:59.47 ID:ypYzaXENo
〜一時間前〜

男「出かける?」

幼女「ちょいと野暮用なのです」

妹「ボクも今日はお出かけするから」

男「そうなの?」

妹「定期報告の書類を提出しないといけないんだ」

男「定期報告たってここ数週間は何もなかったろ」

妹「それでもさ。仕事だからね」

幼女「今日一日お留守番をお願いしますです」

男「ん、了解」

幼女「行ってきますです」

妹「行ってきま〜す」

男「行ってらっしゃい」
167 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:12:55.26 ID:ypYzaXENo
男「……」

男(暇になっちゃったな)

男(予定もないし、たまには暇を持て余すってのも悪くないか)

男「……」

男(でも、どうせならあの二人がいないときにしか出来ないことをすべきじゃないか?)

男「……」

男「よし、まずはAV鑑賞だっ!!」
168 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:13:26.58 ID:ypYzaXENo
〜AV鑑賞中〜

男「…うむ」

男「ほう?ここでこうきますか……」

男「おぉう!?」

男「……」

男「おぅ…おぅ…」

男「男優の尻は映すなっつってんだろ!!」

姉「邪魔するぞ」

男「おぁああああああああああああああああああ!!」
169 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:13:56.28 ID:ypYzaXENo
姉「ど、どうした?」

男「ようこそおいで下さいました」

姉「なぜ下着姿なのだ」

男「暑かったので」

姉「今は冬だぞ」

男「心が暑かったんです」

姉(意味が分からない)

男「あ、お茶淹れますね」

姉「…ああ」
170 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:14:32.53 ID:ypYzaXENo
男「どうぞ」

姉「ありがとう」ズズ

男「どうですか?」

姉「熱過ぎず、温過ぎず、まさに適温だ」

男「お煎餅もありますよ」

姉「お茶にお煎餅とは、これまた憎い組み合わせだな」バリバリ

男(意外と年寄り臭い人だな)
171 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:15:56.27 ID:ypYzaXENo
姉「ついつい食べ過ぎてしまった」

男「喜んでもらえてよかったです」

姉「お茶、おいしかったぞ。邪魔したな」

男「あの…」

姉「なんだ?」

男「用事があって家にきたんじゃないんですか?」

姉「……」

男「…?」

姉「今言おうとしたところだ」

男(帰るところでした)
172 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:17:37.27 ID:ypYzaXENo
姉「妹の様子を見に来たんだ。いないようだが、出かけているのか?」

男「定期報告とかで」

姉「定期報告?」

男「はい」

姉「……」

男「どうかしたんですか?」

姉「なんでもない。気にしないでくれ」

男「ついでに言うと、幼女もいないんです」

男「野暮用だそうですけど、お姉さんは何か知りませんか?」

姉「さてな。だが、どうせロクなことじゃないだろう」

男「あはは、俺もそんな気がします」
173 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:18:21.68 ID:ypYzaXENo
男「…ッ」フラッ

姉「どうした?」

男「な、なんでもないです」

姉「なんでもないワケがないだろう。すごい汗だ」

男「実は…頭痛が…」

姉「風邪か?」

男「分かりません…ッ…」

男(体が熱い…喉が渇く…立っていられな――)

姉「お、おい!」
174 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:19:06.35 ID:ypYzaXENo



男(そっか、あのまま倒れたんだ)

姉「急に倒れるから驚いたぞ」

男「心配かけてすみません」

姉「立てるか」

男「えと…」

姉「なんだ?私の膝枕がそんなに気に入ったのか?」

男「ち、違いますよ!」

姉「そうハッキリ言われると傷つくな」

男「へ!?」

姉「クク、冗談だ」
175 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:19:37.07 ID:ypYzaXENo
姉「なかなか笑える間抜け顔だったぞ」

男「ひどいですよ」

姉「クク、いや、すまん」

男「……」

姉「…ククク」

男(前から思ってたけど…お姉さんおっぱい大きいなー…)
176 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:20:29.63 ID:ypYzaXENo
男(笑うたびにプルルンして堪らん)

姉「ハァ、笑いすぎてお腹が痛い」

男「……」

姉「さっきからダンマリじゃないか」

男「そ、そうですか?」

姉「……ふむ」

男「…あの」

姉「私の胸が気になるか」

男「そ、そんなことは!」

姉「クク、体は正直だな」

男(ジョニーが立った!ジョニーが立ったー!!)
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:21:15.35 ID:ypYzaXENo
男「すみません!」バッ

姉「なぜ逃げる」

男「それは…」

姉「処理してやってもいいぞ」

男「は?」

姉「手がいいか?それとも舌か?」ベー

男「ッ!!」

姉「胸に挟む、というのもある。しかし、アレは本当に気持ちのよいものなのか?」

男「か、からかわないでくださいよ!」
178 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:21:52.80 ID:ypYzaXENo
姉「私は本気だ」

男「なん…で…」

姉「つらいのだろう?無理をすることはない…」

男「……ッ」

姉「……」

幼馴染「お邪魔するわよー」ガチャ

男「!?」

姉「……」

幼馴染「…本当にお邪魔だったみたいね」

男「ち、違う!この人は!」

幼馴染「ごめんなさい…」タタッ

男「待って!」
179 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:22:36.91 ID:ypYzaXENo
姉「どうやら勘違いをさせてしまったようだな」

男「……」

姉「まぁいいさ。彼女のことは放っておけばいい」

姉「それより、私と――」ギュゥ

男「お姉さん…」

姉「その気になったのか?」

男「ごめんなさい!」ダッ

姉「……」
180 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:24:36.29 ID:ypYzaXENo
姉「私だ。今出て行った。手はずどおりに頼む」

姉「そうだ、66番を使う。転移先に人払いの結界を」

姉「また連絡する。通信終了」

姉「……」

姉「……すまない」
181 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:25:32.99 ID:ypYzaXENo
 
 第六話




                      「兆候」




                                          
                                                 
                                                    了
182 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/01(水) 21:28:12.79 ID:ypYzaXENo
〜次回予告〜

………………………………………

…………………………………

……………………………………………

次回「胎動」

………………
183 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage saga]:2012/02/01(水) 21:43:10.14 ID:rKmz+Xdno
期待
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/02/01(水) 21:57:08.28 ID:i+rA/eMjo

何かが始まりそうだな…期待期待
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/02/01(水) 22:00:13.56 ID:Etbu6QOoo

期待して待機
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/01(水) 22:40:36.70 ID:gmvvqDqIO
シリアルくるか…!
187 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/02/01(水) 23:47:01.85 ID:FnZ6/ssQ0
シリアスじゃないのか?
188 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/02(木) 00:50:09.93 ID:mHwCLmr8o
男「もぉだめだよ、ようじょ〜」

幼女「グゥウウウレイトォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!」
189 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:28:07.03 ID:Zg/KzjHyo
 
 第七話




                      「胎動」




                                          
                                                 
                                                    
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:28:38.95 ID:Zg/KzjHyo
男「ただいま」

幼馴染「お風呂にしますか?お食事にしますか?」

男「じゃあご飯!」

幼馴染「今日はサンマが安かったので、焼き魚にしてみたんですよ」

男「え?これ泥団子だよ?」

幼馴染「サンマ!」

男「泥団子…」

幼馴染「おままごとなんだから、これでいーの!!」ポカッ

男「いたっ!」
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:29:07.44 ID:Zg/KzjHyo
男「たまには違う遊びしよーよー。おままごと飽きたよー」

幼馴染「違う遊びってなによ」

男「うーんとね、僕はクダクンジャーごっこがいいなぁ」

幼馴染「あたし知らないもん」

男「きっと楽しいよ!僕がリーダーのレッドやるから、幼馴染ちゃんはテレビバエね!」

幼馴染「な、なによそれぇ!」

男「テレビとハエのゆーごーモンスターだよ」

幼馴染「絶対に嫌!おままごとやる!」

男「え〜」

幼馴染「つべこべ言わずやるの!」ポカッ

男「ひどいっ!」
192 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:29:40.95 ID:Zg/KzjHyo
男「ねー、なんでいっつもおままごとなの?」

幼馴染「……」

男「…?」

幼馴染「…練習」

男「??」

幼馴染「…約束したでしょ」

男「?…一緒にお風呂入る約束?」

幼馴染「ちちち違うわよ!ばかぁ〜!!」

男「やめてよ幼馴染ちゃん!それで殴られたら死んじゃうよ!?」

幼馴染「うわぁ〜ん!」ブン

男「わぁああ!!」

――

――――
193 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:30:54.09 ID:Zg/KzjHyo
〜公園〜

幼馴染「…覚えてないだろうなぁ、あいつ」

幼馴染「……ハァ」

男「何の話?」

幼馴染「ッ!?」

男「ちょ、逃げるなよ!さっきのは誤解なんだってば」

幼馴染「何が誤解よ。誰がどうみてもいい雰囲気だったじゃない」

男「あの人は妹のお姉さんだから」

幼馴染「妹ちゃんのお姉さんに手を出すなんて最低ね」

男「だから誤解なんだよ」
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:31:29.08 ID:Zg/KzjHyo
男「からかわれてただけなんだ」

幼馴染「…ふーん」

男「信じてくれよ」

幼馴染「……信じる」

男「だから―…え?」

幼馴染「信じてあげるって言ってるの」

男「……」

幼馴染「不服そうね。まだ疑ってほしかったの?」

男「あ、いや…」

幼馴染「…ふん」
195 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:31:56.92 ID:Zg/KzjHyo
幼馴染「……」

男「あのさ、怒らないで聞いてほしいんだけど」

幼馴染「質問の内容によるわ」

男「やっぱりやめときます」

幼馴染「気になるじゃない。…言いなさい、よっ!」コチョコチョ

男「あははは!く、くすぐるの…ひひひ!きき禁止〜!!」

幼馴染「は〜け〜!」コチョコチョ

男「はははは!い、言う!言います!」
196 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:32:26.44 ID:Zg/KzjHyo
幼馴染「で、なんなの?」

男「やけにあっさり信じてくれたから、なんでかなーと…」

幼馴染「……」

男「…?」

幼馴染「追いかけてきてくれたでしょ」

男「あ、うん」

幼馴染「だから、かな」

男「…そっか」

幼馴染「あたしからも質問」

男「?」

幼馴染「どうして…追いかけてきてくれたの……」
197 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:32:59.88 ID:Zg/KzjHyo
男「……」

幼馴染「早く答えなさいよ」

男「なんでだろ?」

幼馴染「はぁ?」

男「出て行く幼馴染を見たら、追いかけなくちゃって思ったんだよ」

幼馴染「そ、そう…」

男「うん」

幼馴染「……」

男「……」

幼馴染「……ふふ」

男「な、なに?」

幼馴染「ううん、なんでもない。そっかそっかー」

男「なんだよそれ…」
198 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:33:37.81 ID:Zg/KzjHyo
男「ッ!!」

幼馴染「?…どうしたの?」

男(周りの音が消えた…この感じ、前にもどこかで…)

幼馴染「男?」

男(まさか!)
199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:34:25.79 ID:Zg/KzjHyo
鬼「……」ギロッ

幼馴染「な、何よあれ…いつの間にあんな……」

男(転移魔法!?とにかく、こいつを逃がさないと)

幼馴染「え、映画の撮影か何かよね?そうでしょ!?ねぇ!」

男「…俺が注意を引き付ける」

幼馴染「え?」

男「その隙に逃げろ」

幼馴染「アンタはどうするのよ!」

男「後から追いかける」

幼馴染「でも!」

男「頼むよ」

幼馴染「…男」
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:35:18.85 ID:Zg/KzjHyo
男「おい、何処見てんだ間抜け!」

鬼「……」

男「今のうちに!」

幼馴染「ちゃんと追いかけてきなさいよね、馬鹿!」タタッ

男「こっちだこっち!」

鬼「ウォオオオオオオオオオオオ!!」

男(!…なんて馬鹿でかい声だ)

鬼「……」ギロッ

男(やば!俺も逃げないと!)ダッ
201 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:35:48.42 ID:Zg/KzjHyo
鬼「……」ダダッ

男(!?…俺に見向きもしない…狙いは最初から――)

幼馴染「きゃあああ!!」

男「くそっ!!」
202 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:36:18.45 ID:Zg/KzjHyo
鬼「……」

幼馴染「う、ぐ!は、離しなさいよ、化物!」

鬼「……」ジー

男「そいつに手を出すんじゃねぇええ!」

鬼「……」ブン

男「ぐっ!?」ズザザー

幼馴染「男ォ!!」

男「うぅ……はぁ…はぁ…!」

幼馴染「平気なの!?」

男「い、今…助けるから…」フラッ

男(足が…動かない…)
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:37:02.98 ID:Zg/KzjHyo
鬼「……」クンクン

幼馴染「やぁ!」ジタバタ

男「お、おい!俺はまだ生きてるぞ!」

鬼「……」

幼馴染「お、男、たすけ――」ボギャッ

男「……は?」

鬼「……」ニタァ

幼馴染「…………」

男「え?あ?」

鬼「ゲハッ!ゲハハハハ!!」

男「…ぁ…あ、あ」
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:38:05.28 ID:Zg/KzjHyo
妹「転移完了、目標視認!これより掃討します!」シュン

妹「おにぃ、怪我はない!?」

男「幼馴染…幼馴染…」

妹「ッ!!」

幼馴染「…………」

妹「頭が…」

鬼「……」ギロッ

妹「絶対に…許さない…!」
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:39:19.47 ID:Zg/KzjHyo
鬼「……」ダッ

妹(速いッ!!)

鬼「オォオオ!」ヴォン

妹「くっ!」ガギン!

鬼「……」

妹(ボクのシールドが一撃で…なんて出鱈目な力…)

鬼「……」ニタァ

妹(近接戦闘は不利。なら遠距離攻撃で潰す!)

妹「いっけぇええ!」ドドド
206 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:39:59.95 ID:Zg/KzjHyo
鬼「…ム…ダ」カキン

妹「シールド!?鬼が魔法を使うなんてありえないよ!」

鬼「……」ダッ

妹「ッ!?」

鬼「ツカマエ…タ…」ギチッ

妹「ふぁああ!!」

鬼「ゲゲゲ!」
207 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:40:25.43 ID:Zg/KzjHyo
幼馴染「…………」

男「なんで…なんでぇ…」

男「ぁあ…う……」

妹「ふぁああ!」

男「ッ!」
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:42:07.27 ID:Zg/KzjHyo
男「妹ォ!」

妹「お、にぃ…逃げ…て…」

男「い、い、いやだ。た、助けるんだ、今度は絶対…助けるんだ…」

妹「…おにぃ」

鬼「……」ビリビリ

妹「ッ!?」

鬼「……」ニタァ

妹(……こいつ…ボクを犯す気なんだ)

男「やめろよ…な、何してんだよ…!」

妹「ボクは大丈夫…大丈夫、だよ…」ニコッ

妹「きっとお姉ちゃんが助けに来てくれるから…だから、逃げて…」

男「い、いやだ!」
209 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:42:40.09 ID:Zg/KzjHyo
妹「…はぁ…はぁ」

鬼「……」ギロッ

妹「ひっ!」

鬼「…ゲハ…ゲハハ!」

妹「うぅ…やだぁ…怖いよぉ……」

男(なんで足が動かないんだよ!クソクソクソ!)

鬼「……」

妹「助けてぇ…おにぃ…お姉ちゃ――」

男「……ぁ」
210 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:43:07.79 ID:Zg/KzjHyo
鬼「が…あががが…!」

幼女「ごめんなさいです、遅れました」

男「幼女…」

鬼「ギッ!?」

幼女「両腕を切り落としてもまだ死にませんか。頑丈するぎるのも困りものですね」ヒュッ

鬼「!……」バターン

幼女「お掃除おしまいなのです」ニコッ
211 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:43:49.35 ID:Zg/KzjHyo
幼女「立てますか?」

男「い、妹!」

妹「……」

幼女「気を失っているだけです。しばらくすれば目を覚ますでしょう」

男「よかった」

幼女「処女膜が無事でよかったのです」

男「……」

幼女「冗談ですよ。しかし、お姉ちゃんは残念でした。来るのがもう少し早ければ――」

男「――だよ」

幼女「はい?」

男「なんで、もっと早く来てくれなかったんだよ」

幼女「……」
212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:46:58.16 ID:Zg/KzjHyo
男「お、おまえが早く来てくれれば!こんなことにならなかったんだ!」

幼女「……」

男「鬼を一撃で倒せるほど強いなら、妹だって!」

男「おまえが!」

幼女「あなたが弱いからこうなったんです」

男「ッ!?」

幼女「お礼を言われて当然なのに、よくそんなことが言えますね」

幼女「私が来なかったらあなたもそこで寝てる新米も死んでいました。違いますか?」

男「だ、だけど」

幼女「まだ私に責任転嫁するつもりですか。幼馴染が死んだのはあなたのせいでしょう」

男「…え」

幼女「全てあなたのせいです。あなたが雑魚だからです」

男「…俺のせい」

幼女「そうですよ、雑魚のお兄ちゃん♪」

男「ち、違う…俺じゃ…俺じゃない…」

幼女「次は現実逃避ですか。やれやれなのです」
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:47:25.62 ID:Zg/KzjHyo
姉「これは、これはどういうことだ!!」

幼女「おや、猫舌の隊長さんじゃないですか。こんにちは」

姉「どういうことかと聞いている!!」

幼女「にゃーにゃー喚かないでください。耳障りです」

姉「……」

幼女「まぁ、いいでしょう。特別に教えてあげます。あなたとは付き合いも長いですから」
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:56:35.97 ID:Zg/KzjHyo
幼女「――と、こういうわけです。彼女が死んだのは不幸な事故でした」

姉「不幸な事故だと?」

幼女「はい」

姉「ふざけるのもいい加減にしろ!私の妹も死にかけたのだぞ!?」

幼女「私が助けたじゃないですか」

姉「私が言いたいのはそういうことじゃない!」

幼女「では何だと言うのです?」

姉「あれは!おまえが始末したのは70番だ!」

幼女「……」

姉「なぜ70番を使った!?あれは妹の手には負えないジンキだと――」

幼女「……」ギロッ

姉「ッ!?」

幼女「そうです、そのままお口チャックしててくださいね」ニコォ

姉「くっ…」
215 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:57:20.22 ID:Zg/KzjHyo
幼女「私は雑魚のお兄ちゃんを家まで運びますので、新米の方をお願いしますです」

姉「……」

幼女「お返事がないのです」

姉「……分かった」

幼女「それでは」シュン
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:57:49.72 ID:Zg/KzjHyo
幼女「…」シュン

姉「まだ何か用か」

幼女「言い忘れてたことがありました」

幼女「首ちょんぱとお化けのお片づけもお願いしますね」ニコッ

姉「貴様ァ!」

幼女「ふぇぇ…猫舌怖いよぉ…」シュン

姉「……」
217 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/02/04(土) 13:58:43.71 ID:H8XlETElo
あわわあわわ
218 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 13:59:48.59 ID:Zg/KzjHyo
姉(妹を守るために、どんなことでもするつもりでいた…)

姉(…人を[ピーーー]ことになっても、必ず守ると誓ったはずなのに)

姉(胸が痛い…自分がこんなに弱いなんて、知らなかった…)

姉「父さん、母さん、私は…どうすればいいんだ…」
219 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 14:00:31.46 ID:Zg/KzjHyo
 
 第七話




                      「胎動」




                                          
                                                 
                                                    了
220 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/04(土) 14:01:57.20 ID:Aj7daS1Ao


幼馴染の犠牲は無駄にはしない・・・
221 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/02/04(土) 14:06:05.50 ID:Zg/KzjHyo
〜次回予告〜
………………………………………

…………………………………

……………………………………………

次回「贖罪」

………………
222 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/04(土) 14:07:47.86 ID:Aj7daS1Ao
うあ、次回予告忘れてた
早漏申し訳ない
223 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/02/04(土) 14:11:00.73 ID:849Q4HaAo
どうしてこうなった……
乙!
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/02/04(土) 14:51:39.11 ID:cNFuM+Kk0
幼なじみが・・・orz
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/02/04(土) 16:16:07.85 ID:V7uLxNz4o

幼女の黒さが増したな…
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage]:2012/02/04(土) 18:37:38.88 ID:Pa8Wj2IQo
回想は負けフラグというのは本当だったんだな
おままごとェ...
227 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/04(土) 20:32:51.63 ID:CgndCHfho
絶対に許さない!!!
228 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/04(土) 20:55:18.00 ID:U7NN4XYIO
ハーレムだと思って油断してたぜぇ…
229 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/02/04(土) 21:36:18.23 ID:LjyEgLXeo
わあああああやだあああああ
230 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/02/04(土) 23:57:33.13 ID:Lv0TsQLjo

どういう事だ…幼馴染が…え…?
幼女の態度といい…続き読みてぇ

昨日投下なら豆まきで退治出来たのになww
231 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/02/05(日) 17:49:56.11 ID:8AwbFY0po
 (´・ω・)
_(__つ/ ̄ ̄ ̄/_
  \/     /

 (´・ω・)
_( つ ミ  バタンッ
  \ ̄ ̄ ̄\ミ
     ̄ ̄ ̄ ̄

_(´;ω;)
  \ ̄ ̄ ̄\
232 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/08(水) 23:58:07.43 ID:bpUXL5pQo
 
 第八話




                      「贖罪」




                                          
                                                 
                                                    
233 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/08(水) 23:58:50.60 ID:bpUXL5pQo
幼馴染「ひっく…うぅ…!」

男「どーしたの?」

幼馴染「うぇぇん!」

男「なんで泣いてるの?」

幼馴染「…ないの」

男「?」

幼馴染「見つからないの」

男「お菓子がないの?」

幼馴染「…ちがう」
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/08(水) 23:59:32.10 ID:bpUXL5pQo
男「よく分かんないけど、僕も探すの手伝うよ!」

幼馴染「ない…ないよぉ…」

男「あ、分かった!おもちゃが見つからないんでしょ?」

幼馴染「…ちがう」

男「…うー」

幼馴染「見つからない…」

男「ねーねー、何落としたのー?」

幼馴染「……」
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:00:16.65 ID:ocePF3pHo
幼馴染「はな」

男「お花?それならあっちにたくさん咲いてるよ!」

幼馴染「め」

男「……え?」

幼馴染「みみ」

男「…ぁ…あ」

幼馴染「私の頭」

男「ああああああああああああああああああ!!!!」

――

――――
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:01:08.54 ID:ocePF3pHo
男「ッ!?」ガバッ

幼女「おはようです、お兄ちゃん。爽やかなお目覚めですね」ニコッ

男「……」

幼女「ご飯出来てます。一緒に食べましょう」

男「…いい」

幼女「最近ロクに食べてないです。そのうち倒れてしまいますよ?」

男「……」

幼女「もぉ、また不貞寝ですかー?」
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:01:55.23 ID:ocePF3pHo
幼女「いつまでそうしているつもりです」

男「……」

幼女「今のお兄ちゃんを見たら、お姉ちゃん悲しみますよ?」

男「ッ!」

幼女「成仏しようにも、お兄ちゃんが心配で成仏できません」

幼女「でもあんな死に方じゃあ、成仏なんて無理ですかね〜」

男「おまえ!」

幼女「ふぇぇ…お兄ちゃん怖いよぉ…」

男「…ッ」

幼女「はい、起きたとこでご飯にしましょー」

男「……」
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:02:28.76 ID:ocePF3pHo
幼女「今日のは自信作なのです」

男「……」モグモグ

幼女「いかがです?」

男「…ああ」

幼女「おいしーですか?」

男「…ああ」

幼女「幼馴染のがうまかったなぁ、なんて思ってません?」

男「……」

幼女「?」

男「くっ…う…」

幼女「はわわ!?お、お兄ちゃん泣かないでください!」
239 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:03:21.87 ID:ocePF3pHo
幼女「よしよし」ナデナデ

男「……」

幼女「落ち着きましたか?」

男「…ごめん」

幼女「いいのです。私は妹ですから、お兄ちゃんを元気付けるのは当たり前なのです」

男「……」

幼女「…お姉ちゃんのこと、忘れられませんか?」

男「忘れることなんて、出来ないよ」

幼女「もし、お姉ちゃんを生き返らせることが出来たら――」

男「出来るのか!?」

幼女「――お兄ちゃんはどうしますか?」

男「……」
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:04:30.83 ID:ocePF3pHo
男「あいつと、もっと一緒にいたい」

幼女「……」

男「くだらないことで盛り上がって、笑い合って…それで…」

男「もし、生き返らせることが出来るなら、何でもする」

幼女「何でも?」

男「ああ」

幼女「それなりの覚悟はあるようですね」

男「もしかして、魔法で…」

幼女「そうです。魔法でお姉ちゃんを生き返らせることが出来ます」

男「!」

幼女「でも、まだ解読されていないのです」

男「…解読?」

幼女「魔道書にきっとあるはずです。死者を蘇らせる魔法が」
241 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:05:36.71 ID:ocePF3pHo
幼女「魔道書は保守派の本部施設に保管されていますです」

男「どうすればいい…」

幼女「簡単なことです」

男「……奪う」

幼女「正解!お兄ちゃんに10ポイント進呈しましょー」

男「…けど」

幼女「何でもする、というのは嘘なのですか?」

男「…ッ」

幼女「まぁ、お兄ちゃんのような一般人が行けば間違いなく返り討ちでしょーねー」

男「じゃあ、どうすればいいんだよ!?」

幼女「なぜ自分で考えないのです」

男「…そ、それは」

幼女「すぐ人に頼る、人のせいにする。なぜです?」

男「…俺が……弱いから」

幼女「なら、することは一つなのですよ」

男「…?」

幼女「特訓して、強い魔法使いになればいいのです」ニコッ
242 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:06:36.01 ID:ocePF3pHo
幼女「お兄ちゃんにはその素質があります」

男「……」

男「その力で奪うのか…」

幼女「はい♪」

男「…人を殺すことになるかもしれない」

幼女「強行突破するなら、止むを得ません」

男「こっそり盗み出すことは出来ないのか?前にお姉さんが姿を消す魔法をやってたろ」

幼女「なにせ本部ですから。あの程度の魔法はすぐに見破られてしまいます」

男「…そう、か」
243 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:07:43.74 ID:ocePF3pHo
幼女「でも、私なら出来ないこともないです」

男「ほんとか!?」

幼女「戦闘は苦手ですが、諜報活動は得意なのですよ」

幼女「…ですが、私一人、というのはさすがにきびしーのです」

男「俺は、何をすればいい?」

幼女「騒ぎを起こしてください」

男「……」

幼女「要は魔法を使って派手に暴れまわってくれればいいのです」

幼女「その隙に私が盗み出します。お兄ちゃんは頃合を見計らってドロン」

男「素人の俺じゃ、あっさり捕まっちゃうじゃないか?」

幼女「そこそこいい線いくと思いますよ?」

男「……」

幼女「お兄ちゃんの頑張り次第ですね」
244 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:08:23.62 ID:ocePF3pHo
男「一つ、教えてほしい」

幼女「何でしょう?」

男「幼女は、保守派の魔法使いだろ。俺が魔道書を盗んでいいのかよ?」

幼女「かまいません」

男「どうして?」

幼女「あんなものがあるから争いが起きるのです。いっそないほうがいいのですよ」

幼女「魔道書はこの世から抹消すべきなのです」

男「……」

幼女「でもその前に、大好きなお兄ちゃんのお願いを叶えてもバチは当たらないと思います」

男「…幼女…ありがとう」

幼女「お姉ちゃんのためにも頑張りましょう、お兄ちゃん♪」ニタァ
245 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:09:36.64 ID:ocePF3pHo
姉「……」

 コンコン

妹「妹です」

姉「入れ」

妹「失礼します」ガチャッ

姉「……」

妹「用件というのは?」

姉「ああ、大したことじゃない…」

妹「……」

姉「その、元気がない、と思ってな」

妹「え?」

姉「他の者も言っていたぞ。最近笑わなくなったと…」

妹「そう、ですか…」
246 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:10:29.25 ID:ocePF3pHo
妹「おねえちゃ――…た、隊長は、えと…」

姉「いい」

妹「…?」

姉「今はお姉ちゃんでいい。そう呼んで欲しい」

妹「……」

姉「た、ただし、今だけだ」

妹「お姉ちゃん!!」ギュッ

姉「……妹」ギュウ
247 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:11:26.95 ID:ocePF3pHo
妹「…お姉ちゃん」

姉「なんだ?」

妹「ボク…守れなかった…。幼ちゃんのこと、守れなかったよ」

姉「……」

妹「到着するのがもう少し早ければ、幼ちゃんは死なずにすんだ」

姉「あの鬼はおまえの手に負えない強さだった」

妹「でも!」

姉「おまえも死ぬところだったんだぞ?」

妹「お、幼ちゃんを助けられるなら、ボクは死んでもいいよ!」
248 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:11:53.96 ID:ocePF3pHo
姉「……」ギュッ

妹「…お姉ちゃん?」

姉「おまえにまで置いていかれたら、私はどうすればいいんだ」

妹「ッ!」

姉「私を…置いていかないでくれ…」

妹「ごめん、ごめんね、お姉ちゃん!」

姉「……」
249 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:12:36.99 ID:ocePF3pHo
 
 第八話




                      「贖罪」




                                          
                                                 
                                                    了

250 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/09(木) 00:14:42.64 ID:ocePF3pHo
〜次回予告〜

還らぬ者…残された者…

次第に離れてゆく心…

…欺瞞という名の霧が、真実を覆い隠す

次回「胸裡」
251 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/02/09(木) 00:18:47.62 ID:wTYxc0Tpo
ぐぬぬ
これは何というかぐぬぬ
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/02/09(木) 00:30:38.64 ID:eDm825Lmo

こいつは黒いぞ…前半とのギャップがすごくいいな
253 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/02/09(木) 00:57:34.26 ID:028n5mT9o

こいつは効くぜ…
254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/02/09(木) 01:49:47.74 ID:y/7M8eJso
幼女が人の皮を被ったナニカにしか見えねえぜ……
乙!
255 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/02/09(木) 03:17:44.86 ID:7SdaVZf1o
乙〜
きな臭くなってきたな…
256 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/09(木) 16:05:20.42 ID:wt+FFAVIO
幼女…
257 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:13:49.23 ID:0S2hfA/Oo
 
 第九話




                      「胸裡」




                                          
                                                 
                                                    
258 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:14:28.17 ID:0S2hfA/Oo
男「……」

幼女「……」

男「シールド展開!」カッ

幼女「…ふむぅ」

男「…くっ」

幼女「まだ10秒も経っていませんよ?その状態を1時間維持してください」

男「…ッ」

幼女「……」

男「ぷはぁ!!」

幼女「あーもー!お兄ちゃんは早漏さんですねー」
259 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:15:21.77 ID:0S2hfA/Oo
男「はぁ!はぁ!」

妹「…こ、こんにちは」

幼女「おや、お久しぶりですね」

妹「お家にいないから探したよ。こんなとこで何してるの?」

幼女「魔法の特訓です」

妹「特訓…?」

幼女「お兄ちゃんも魔法使いになるのです」

男「……」

妹「ほんとなの、おにぃ?」

男「…本当だ」

妹「でも、どうして…」

男「悪い、今特訓中だから」

妹「……」
260 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:15:54.50 ID:0S2hfA/Oo
幼女「もう一度シールドの展開からいきましょう。これは戦闘の基礎中の基礎ですからね」

男「分かった」

幼女「出来なければ死にます。呆気なく死にます。ぱちょんと死にますよー」

男「……」

妹「よ、幼女ちゃん!」

幼女「はい?」

妹「あの、おにぃが…」

男「…いいんだよ」

妹「……」

男「俺は…強くならなくちゃいけないんだ……」

妹「…おにぃ」
261 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:16:46.56 ID:0S2hfA/Oo
幼女「ラブコメは終わりましたか?」

男「ああ、続きをしよう」

幼女「では集中してー、魔力を練ってー」

男「……」

幼女「はい展開!」

男「はっ!」カッ

幼女「むぅ、強度がまだまだです。そんなフニャチンシールドじゃ生身と変わりありませんよ」

男「…ぐっ!!」
262 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:17:30.79 ID:0S2hfA/Oo
幼女「新米さん新米さん」

妹「ぼ、ボク?」

幼女「お兄ちゃんに向けて攻撃魔法撃ってください」

妹「!」

幼女「いいですかー?今から新米さんが攻撃しますから、しっかり防いでくださーい」

妹「で、出来ないよ!」

幼女「特訓のためです」

妹「あの強度じゃおにぃが怪我しちゃう…」

男「…いいからやってくれ」

幼女「本人もああ言ってますし、どうぞ遠慮なくヤッちゃってください」

妹「……」
263 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:18:16.64 ID:0S2hfA/Oo
妹「…出来ない」

男「……」

妹「ボクには無理だよぉ…」

幼女「ハァ、仕方がないです。では私が……よっ!」ヒュッ

男「ッ!?」ズガン!

妹「おにぃー!」

幼女「あらら…加減するのは難しいですね…」
264 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:18:53.10 ID:0S2hfA/Oo
妹「おにぃ、大丈夫!?」

男「…ッ」

妹「お家に帰ってすぐに手当てしないと!」

男「…いい」

妹「でも!」

男「手伝う気がないなら、帰れ…」

妹「…え」

男「特訓の…邪魔だから…」
265 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:19:51.03 ID:0S2hfA/Oo
妹「どうして、そんなこと言うの…」

男「……」

妹「ボクが助けられなかったから?」

妹「幼ちゃんのこと、助けられなかったから怒ってるの!?」

男「帰れっつってんだろ!!」

妹「ッ!?」ビクッ

幼女「だめじゃないですか。女の子泣かせちゃ」

男「続きだ」

幼女「新米さんを放っておいていいんですか?」

男「……」

幼女「分かりましたから、睨まないでください」

幼女「と、言うわけなので、新米さんはとっとと猫舌の元にお帰りください」

妹「…おにぃ…おにぃ」

幼女「きっと、優しく抱きしめて慰めてくれますよ」ニコッ
266 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:20:22.70 ID:0S2hfA/Oo
妹「うっ!」ダッ

幼女「新米さん、泣いてましたね」

男「……」

幼女「今度は追いかけないんですか?」

男「……」

幼女「ふふ、分かりました。続けましょう」
267 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:21:12.72 ID:0S2hfA/Oo
妹「…戻りました」

姉「ああ、お帰り」

妹「……」

姉「どうした?報告しろ」

妹「おにぃは…男は幼女の下で魔法使いになる訓練をしています…」

姉「彼が?なぜそんなことを…」

妹「…ボクだって…知りたいよ」

姉「……何かあったのか?」

妹「……」

姉「姉として聞く。何があった?」

妹「何も……何もありませんでした…」

姉「言いづらいのなら――」

妹「失礼します」ガチャ

姉「……妹」
268 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:22:07.92 ID:0S2hfA/Oo
幼女「よっこらしょ、です」ドサッ

男「っつ!」

幼女「熱心なのはいいですが、ぶっ倒れるまでやらなくてもいいじゃないですか」

男「…悪い」

幼女「世話の焼けるお兄ちゃんです」

男「……」

幼女「さて、お腹が減ったのでご飯にしますか」トテトテ

男「…なぁ」

幼女「?」

男「俺は…どれぐらいかかる…?」

幼女「……」

男「おまえはいい線までいくと言ったけど、正直実感が湧かない」

男「時間稼ぎをするための強さを得るには、俺はどれぐらいかかりそうなんだ」

幼女「…ふむぅ」

男「おおよそでいい」
269 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:23:16.86 ID:0S2hfA/Oo
幼女「…2年ぐらいですかね」

男「そんなに…」

幼女「普通なら魔道学園に行って、6年かけてしっかり学ぶんです」

幼女「2年なら十分に早いほうですよ」

男「俺には、長すぎるよ…」

幼女「うぅ、そんなこと言われても困っちゃいます」

男「…くそっ」

幼女「まぁ方法がなくはないのですが」

男「!」

幼女「ただあまりオススメ出来るものではないのです」

男「かまわない!その方法を教えてくれ!」

幼女「うー、でも…」

男「頼む!」

幼女「…後悔しませんか?」

男「後悔したくないからだ」

幼女「……」

男「出来ることは全部する」
270 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:24:46.32 ID:0S2hfA/Oo
幼女「……これです」スッ

男「カプセル?」

幼女「飲めば魔力、身体能力を飛躍的に高めることの出来るお薬です。ただし――」

男「副作用があるのか…」

幼女「はいです。主な症状として、発熱、頭痛、眩暈ですね。過度な使用で死亡した者もいます」

男「くれ」

幼女「いいのですか?――あ!」

男「…ん」ゴクン

幼女「まだ説明の途中なのにー!」

男「……」

幼女「…副作用はもう一つあるのです」

男「?」

幼女「性欲が異常に高まる、という副作用が……」
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:25:43.64 ID:0S2hfA/Oo
男「くっ…!」

幼女「うー、お兄ちゃんとてもつらそうです…」

男「お、俺に…近づく、な…!」

幼女「お兄ちゃん」ギュッ

男「ッ!?」

幼女「いいのです、これはお薬の副作用ですから…」スリスリ

男「ぁ…あ…!」

幼女「私が楽にしてあげますです」ニコッ
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:27:28.72 ID:0S2hfA/Oo
幼女「服を脱いでください」

男「い、いやだ…!」

幼女「我慢しないでください。私がしてあげます」

男「…ッ!」

幼女「お口でぺろぺろがいーですか?」

男「っつ!」

幼女「こっちは無理ですけど、後ろなら入るかもです」

幼女「うんしょ、うんしょ…」ヌギヌギ

男「やめ――!」

幼女「お兄ちゃん、私の、使ってください…」

男「〜〜ッ!!」
273 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:28:06.04 ID:0S2hfA/Oo
男「ッ…………」バタリ

幼女「…あらら、気絶しちゃいました」

幼女「すんなりヤると思いましたが、思いのほか意思が固かったようですね」

幼女「雑魚なりに成長したということでしょうか」

男「……」

幼女「……」
274 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:28:32.91 ID:0S2hfA/Oo
――――

――

女「見切りました」ヒュバッ

姉「なっ!?」

女「私の勝ちです」

姉「くそ!もう一回だ!」

女「以前に比べれば随分と成長しましたが、まだまだですね」

姉「憎たらしいやつめぇ〜」グリグリ

女「うー!グリグリ禁止です!」

姉「まいったと言え!」

女「ま、参りましたぁ!」
275 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:29:30.36 ID:0S2hfA/Oo
姉「ふん、これで引き分けだ」

女「頭がぁ……」

姉「…もうこんな時間か。あまり訓練出来なかったな」

女「うー…」

姉「いつまで呻いている。早く戻らないと午後の講義が始まってしまうぞ」

女「誰のせいだと思ってるんです…」

姉「私のせいだと言うのか?」

女「あなたが熱々のスープといつまでも格闘してるから訓練する時間が減ったんです」

姉「仕方ないだろう。とても飲めるような熱さじゃなかったんだ」

女「グリグリも禁止だとあれほど言ったのに…」

姉「そうだったかな?いや、すっかり忘れていたよ。クク…」

女「…猫舌」ボソッ

姉「ね、猫舌言うな!」

女「にゃーにゃー」

姉「こら!待たないか!グリグリの刑にしてやる!」

女「グリグリは嫌です〜」
276 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:30:28.89 ID:0S2hfA/Oo
 
 第九話




                      「胸裡」




                                          
                                                 
                                                    了
277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/11(土) 13:32:28.84 ID:0S2hfA/Oo
〜次回予告〜

歪で…無邪気…

故に純真……

彼女の好奇心が…悲劇の幕をあげる…

次回「追憶」
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/11(土) 13:41:31.36 ID:IGh3hF72o

すげえほのぼのした回だったな
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/02/11(土) 15:35:14.59 ID:i1jYa+nno

俺の知ってるほのぼのと違う
280 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(静岡県) [sage]:2012/02/11(土) 17:58:47.27 ID:t/psQmuLo
そんな事よりおろしたパンツをどうしてくれる
281 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/11(土) 18:36:30.57 ID:hyKBu2vIO
>>280
そろそろ洗え
282 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/02/11(土) 18:37:34.75 ID:SHl4Kqcwo

黒すぎるのに憎めいない…くそぉ

最終回までおろしておけばいいんじゃないかな
283 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/02/12(日) 02:50:39.81 ID:pCqG2KaNo
乙〜
ほの…ぼの…?
284 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/12(日) 05:25:17.12 ID:Rbx5NnrIO
黒々してるでぇ…
285 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:47:20.53 ID:1frW3eg/o
 
 第十話




                      「追憶」




                                          
                                                 
                                                    
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:48:10.77 ID:1frW3eg/o
〜とある昼休み〜

女「……」ボケー

姉「……」

女「ふぁ〜…」

姉「眠そうだな」

女「…午後の講義サボりません?」

姉「一人でサボれ」

女「つれないですねー」ムニムニ

姉「やふぇないふぁ」

女「ほっぺたプニプニです〜」ウニウニ

姉「むぐぅ!」

女「こ、これは病みつきなります!」ウニウニムニムニ

姉「いい加減にしろぉ!!」
287 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:49:22.04 ID:1frW3eg/o
女「…うぅ…頭がぁ」

姉「自業自得だ」

女「あ、もう講義始ってます」

姉「なんだと!?」

女「サボり決定ですね」ニコッ

姉「…ハァ」

女「何しましょー?私としてはお昼寝したいのですが」

姉「おまえ夜な夜な部屋を抜け出しているだろう」

女「あらら、バレてましたか」

姉「遅くまで何をしている?」

女「さーて、何でしょ〜ね〜?」

姉「やはり聞かないでおく」

女「えー!」
288 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:50:28.63 ID:1frW3eg/o
女「聞いてくださいよぉ〜」

姉「……」

女「聞いてください聞いてください!」ウニウニ

姉「やふぇないふぁ!!」

女「聞く気になりました?」

姉「ああ、なったよ。なったからさっさと話せ」

女「実は私、彼氏ができまして」

姉「ほう、彼氏か…彼氏…?」

女「毎晩毎晩パンパコ、それはもう…」

姉「な、な、なっ!」

女「?」

姉「か、彼氏…だと…」

女「まさかとは思いますが、男性経験がない?」

姉「ッ!!」
289 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:52:33.04 ID:1frW3eg/o
女「おやおやおや、図星でしたか」

姉「う、うるさい…」

女「学園No.2が処女だったとは。また人気があがりますね」

姉「…そんなもんいらん」

女「ふふ」

姉「……ッ」

女「…?」

姉「…か、彼氏とは…その、どのぐらいの付き合いなんだ?」

女「そうですね、今のとは一ヶ月くらいでしょうか」

姉「一ヶ月…」

女「三週間ぐらいだったかもしれません」

姉「……」
290 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:53:22.74 ID:1frW3eg/o
女「嫉妬しているんですか?」

姉「!」

女「私の一番はあなたですよ」ギュッ

姉「わ、私は……」

女「照れたあなたはとてもかわいいです」

姉「ん…人に、見られてしまう…」

女「今は講義中ですから、大丈夫ですよ」

姉「…ふぁ」

女「それともお部屋のほうがいいですか?」

姉「……うん」

女「ふふ、ではお部屋でしっぽりしましょう♪」
291 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:53:48.90 ID:1frW3eg/o
〜翌日〜

姉「――…ん」

姉「……」ムクリ

姉「……」キョロキョロ

姉(……いない)
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:55:14.86 ID:1frW3eg/o
女「起きましたか。おはようございます」ガチャ

姉「何処に行っていたんだ…」

女「外の空気を吸いに出ていただけですよ」

姉「……」

女「どうしました?」

姉「…私が起きるといつもいない」ムスッ

女「……」

姉「……」

女「んー…つまり、起きたときに隣にいてほしいと…」

姉「……ん」
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:55:44.99 ID:1frW3eg/o
女「かわいいんだから」ツンツン

姉「や、やめろ」

女「私がいなくて寂しかったでちゅか〜?」

姉「そんなわけないだろう!」

女「強がらなくてもいいですのに」

姉「つ、強がってなど…」

女「次からは、あなたが起きるまで傍にいますよ」

女「一緒に寝て、一緒に起きましょう」ニコッ

姉「……」

女「私が先に起きたら、あなたが起きるまで寝顔を見てニヤニヤしてます」

姉「…ばか」
294 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:56:46.17 ID:1frW3eg/o
女「しかし、武闘派のあなたがこうも乙女チックだとは思いませんでした」

姉「…言うな」

女「元来武闘派というわけではないのかもしれませんね」

姉「……」

女「普段は強い女性を演じていると。うん、私そういうの大好きです」

女「鼻で笑っちゃうくらい大好きです♪」

姉「も、もう我慢ならん!!」ガバッ

女「…その前に、一ついいですか?」

姉「命乞いしたって遅いぞ!」

女「服、着たほうがいいですよ」

姉「〜ッ!!」

女「今更恥ずかしがる仲でもないでしょうに」

姉「うるさい、この馬鹿!!」
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:57:13.17 ID:1frW3eg/o
女「今日のご予定は?」

姉「午後から魔道史の講義があるが、それまでは暇だな」

女「魔道史なんて取ってるんですかー?」

姉「歴史から学ぶことも多い」

女「そーですかねー」

姉「おまえは?」

女「とくに予定はありません。ちょー暇です」

姉「丁度いい。また戦闘訓練に付き合ってくれ」

女「えー」
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:58:00.15 ID:1frW3eg/o
姉「暇ならかまわないだろう」

女「私戦闘は苦手なんですがねー」

姉「おまえが言うと嫌味にしか聞こえん」

女「それより…」

姉「ッ!?」

女「私こっちの戦闘は得意なんですよ」

姉「昨日散々したじゃないか…」

女「いやぁ、猫舌さんは胸が大きいな〜」モミモミ

姉「お、おい…」

女「私も胸さえあれば、パーフェクトガールなんですがねぇ」クリクリ

姉「ふぁッ!」
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:58:44.19 ID:1frW3eg/o
女「今のとってもエッチな声でした」

姉「あれはおまえが…んくッ…!」

女「あれれ?もしかして誘ってます?」モミクリ

姉「ちが…ッ!!」

女「我慢しなくてもいいんですよ」

姉「して…ない…ッ」

女「スイッチが入れば、獣のように求めてくるくせにぃ」

姉「…ん」

女「私の名前を狂ったように連呼して…」

姉「…うぁ」

女「まるで盛りのついたメス猫のよう…」

姉「だ、めぇ…」
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 21:59:18.24 ID:1frW3eg/o
女「…さてと!おふざけはこの辺にしときましょう」

姉「…ふぇ?」

女「訓練に付き合って欲しいのでしょう?面倒ですが、あなたの頼みなら断れません」

姉「……」

女「どうしました?早く行きましょう」

姉「……」グイ

女「…離してくれないと、外へ出られませんよ」

姉「いじわる、するな…」

女「はて?なんのことだか…」

姉「…うぅ」
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:00:09.04 ID:1frW3eg/o
女「したいことがあるなら、ハッキリと仰ってください」

姉「……したい」

女「訓練ですか?」

姉「…違う」

女「違う?訓練でなければ何なのでしょう…」

姉「…ほ、本番」

女「…ぷ」

姉「な、なぜ笑う!?」

女「いえ、まさかそんな単語が出てくるとは思いもしませんでしたので」

姉「もういい!いつもいつもそうやってからかって――ッ!?」

女「すみません、反応がいちいちかわいいものですから、つい意地悪をしたくなるのですよ」

姉「あ――……」
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:00:47.62 ID:1frW3eg/o
女「――てください。早く起きないと魔道史の講義に遅刻しちゃいますよ?」

姉「…んん、あと5分」

女「5分したらほんとに起きるんですかー」

姉「……zzz」

女「言ってるそばから寝ないでください」

女「起きないとアソコに杖ぶちこんでヒィヒィ言わせちゃいますよ」

姉「ッ!?」ガバッ

女「爽やかなお目覚めですね」ニコッ
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:01:33.64 ID:1frW3eg/o
姉「どうしてもっと早く起こしてくれなかったんだ!」

女「何度も起こそうとしましたよ」

姉「講義が始まるまで後5分しかないじゃないか!」

女「サボっていちゃいちゃするのも一向にかまいませんが」

姉「何度もサボれるか!」

女「残念」

姉「行ってくる!」

女「走って転ばないよう気をつけてください」

姉「誰が転ぶか!」タタッ

女「……」

 …ビターン!!

女「御約束ですねぇ…」

女「……私は私の用事を済ませてきましょう」
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:02:31.90 ID:1frW3eg/o
姉「……」タタッ

姉(もうすぐ夕食の時間か。思いのほか遅くなってしまった)

姉(あいつは腹が減るとグチグチ文句を言い出すからなぁ)

姉(そのくせ、一人で食堂に行かず、律儀に待ってるし…)

姉「…クク」
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:03:20.26 ID:1frW3eg/o
姉「遅くなってすまない!」ガチャ

姉「……」

姉(…出掛けているのか)

姉(先に食堂に?)

姉(いや、今までそんなこと一度も…)

姉「……ああ…彼氏、か」

姉「…ハァ」
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:04:56.69 ID:1frW3eg/o
〜翌日〜

姉「……」パチクリ

女「やぁ、おはようございます」

姉「……」ムクリ

女「昨日はすみませんでしたね。ちょいと野暮用がありまして」

姉「…彼氏だろ」

女「うーん、どうでしょう」

姉「就寝時間になっても帰ってこないし…心配したのだぞ…」

女「これで許してくださいな」チュッ

姉「ッ!?」

女「ふふ」

姉「…つ、次からは事前に言ってくれ」

女「ええ、気をつけます」ニコッ
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:05:51.95 ID:1frW3eg/o
姉「ところで、だな…」

女「はい?」

姉「あー、そ、その本はなんだ?値打ち物のようだが」

女「まぁそうですね」ペラ

姉「魔道書だ、なんて言わないだろうな」

女「おやおや…」ペラリ

姉「いや、冗談だ。学園にあるとは言え、厳重に保管されているはずだしな」

女「厳重に、ねぇ……」ペラ
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:06:57.10 ID:1frW3eg/o
女「…たしか卒業後は魔装兵団に入ることを希望していましたね」ペラリ

姉「…それがどうした?」

女「急に気になったものですから。にしても、あなたらしいですね」

姉「一緒に来ないか?」

女「……」

姉「おまえほどの強さなら、すぐ副隊長に――いや、隊長も夢ではない」

女「やめておきます。戦闘は苦手ですから」

姉「…そうか」
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:08:19.27 ID:1frW3eg/o
女「私は諜報部か研究所を考えているんです」

姉「諜報部か…私の性格には合わん」

女「ステルス系統の魔法下手っぴですものね」

姉「うぐっ…」

女「研究所だと本部務めになりますか…」

姉「たしか本部は今改装中だったな」

女「そうでしたっけ?」

姉「だから学園で一時的に魔道書を預かることになったと、学園長が仰っていたろう」

女「へぇ」ペラリ

姉「…しかし、随分と熱心に読んでいるじゃないか」

女「なかなか面白いことが書いてありますよ、これ」

姉「だいたい何の本だ?」

女「あなたのようなお子様にはまだ早いものですよ」ニコッ

姉「そーかい」

女「……」ペラリ
308 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:08:44.52 ID:1frW3eg/o
〜とあるお昼休み〜

女「……」

姉「……」

女「いい陽気ですね」

姉「ああ」

女「サボりたくなるのも仕方ないと思いません?」

姉「仕方なくない」

女「むぅ…」
309 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:09:18.54 ID:1frW3eg/o
姉「……」

女「何か言いたそうですね」

姉「まぁ、な…」

女「もしかしてアレの日ですか?」

姉「違う!」

女「むぅ」

姉「…おまえも聞いたろ」

女「はて?」

姉「男子学生が一人、行方不明…」
310 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:10:26.60 ID:1frW3eg/o
女「女性のとこにでもしけこんでるんじゃないですかねぇ」

姉「私は何度か話したことがある。真面目な好青年だった」

女「あなたも男性に興味があったのですね」

姉「茶化すな」

女「……」

姉「彼は…おまえの彼氏だろう…?」

姉「二人が親しげに話しているのを何人か見ている」

女「……」
311 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:11:16.96 ID:1frW3eg/o
姉「何か知っているんじゃないか?」

女「……」

姉「夜な夜な出かけているのは彼と……」

女「何もありませんよ」

姉「……」

女「たしかに私たちは付き合っていますが、彼が行方不明なのとは無関係です」

姉「そう、か…」

女「私も彼の行方を知りたいぐらいですよ」

姉「……」

女「そろそろ午後の講義が始まりますね」

姉「…ああ」

女「戻りましょう」ニコッ
312 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:12:06.78 ID:1frW3eg/o
 
 第十話




                      「追憶」




                                          
                                                 
                                                    了

313 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/15(水) 22:12:50.14 ID:1frW3eg/o
〜次回予告〜

木霊する悲鳴は…

力への渇望か…命の慟哭か…

……それとも……

次回「童心」
314 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/15(水) 22:46:37.24 ID:Z5rrVcGIO
乙、あと2話か……
がんがれ!
315 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/02/15(水) 23:29:27.88 ID:+6uZaGOgo

幼女の影響かニコッが全然ニコッに見えないんだよな
316 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/02/16(木) 00:33:31.12 ID:vukUpj25o

317 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:02:13.30 ID:xAyQCRRmo
 
 第十一話




                      「童心」




                                          
                                                 
                                                    
318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:02:55.80 ID:xAyQCRRmo
女「……」

姉「zzz」

女「……」ムクリ

女「……」ガチャ バタン

姉(……今夜もか)
319 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:03:27.17 ID:xAyQCRRmo
〜とある昼休み〜

女「…ふぁ〜」

姉「……」

女「ご飯を食べた後は眠くてしょうがないです」

姉「…そうだな」

女「久しぶりにサボっちゃいましょうか」

姉「ああ」

女「…あれ?」
320 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:04:19.98 ID:xAyQCRRmo
女「最近ボーっとしてることが多いですね」

姉「……」

女「なに考えてんですかぁ?」ウニウニ

姉「……」

女「むぅ…いじりがいがありません…」

姉「毎晩何処に出かけているんだ」

女「ああ、そのことですか。実は新しい恋人ができたんです」

女「前のと比べてとってもワイルドでたくましい人なんですよ〜」

姉「彼のこと、心配じゃないのか…」

女「どーでしょーかねー…」

姉「……」
321 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:05:48.37 ID:xAyQCRRmo
女「つまんない話はここらへんにしましょう」

女「それよりお部屋で――ね?」ギュッ

姉「……」

女「二人であまあまな時間を過ごしましょう」

姉「そろそろ午後の講義が始まるな」スクッ

女「…あ」

姉「サボるつもりなら一人でサボるんだな。私は行く」スタスタ

女「…ちぇ」
322 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:06:10.28 ID:xAyQCRRmo
〜その夜〜

女「……」ガチャ バタン

姉「……」ムクリ

姉(…行くか)
323 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:06:40.59 ID:xAyQCRRmo
姉「……」タタッ

姉(いつか必ず打ち明けてくれると思ったよ)

姉(私は…親友だと思っていたからな…)

姉(だけどおまえは……)

女「……」タタッ

姉(あそこは…実験棟か…)
324 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:07:18.64 ID:xAyQCRRmo
姉(…エレベーターで地下1階に下りたか)

姉(使われなくなった実験室と物置部屋しかなかったはずだ)

姉(逢瀬をする場所にはそぐわない……)
325 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:07:47.08 ID:xAyQCRRmo
姉「――物置には何もなし、か」ガチャ バタン

姉(…となると、残るは――)

 「アァアアアアアアアア!!」

姉(実験室か!)
326 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:08:14.16 ID:xAyQCRRmo
女「……」カチャカチャ

鬼「ア…アッ…」

姉「ッ!」

女「あれ?」グチャ

鬼「ッッ!!」ビクン

姉(あの化物は…あいつはここで、何をしているんだ…)

女「あらら、だめですか…ならこっちは…」ニチャ

鬼「ギィヤァアアアアアアアアア!!」ジタバタ

女「あ、死んじゃう死んじゃう!」グチャグチャ

鬼「ガ…アガガ…」ピクピク

女「すみません、ちょっと手を貸してくれませんか?」

姉「!!」
327 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:08:57.30 ID:xAyQCRRmo
姉「…気付いていたのか」ガラガラ

女「あなたは尾行が下手っぴですからね」ニコッ

姉「聞きたいことがある」

女「3サイズですか?」

姉「その化物は何なんだ」

女「……」

姉「おまえはここで何をしている」

女「知りたい、ですか?」ニタァ

姉「ッ!」ゾクッ
328 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:10:16.38 ID:xAyQCRRmo
女「本来は極秘事項なのですが、他ならぬあなたの頼みだ。特別に教えましょう」

姉「……」

女「この化物は、人鬼と言います」

女「その名の通り元は人だったものなんですよ」

姉「これが…人…?」

女「はい」

姉「まさか…!」

女「私の元彼氏です♪」ニコッ

鬼「……」ピクピク
329 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:11:07.33 ID:xAyQCRRmo
姉「う、嘘だ!人がこのような化物になるはずがない!」

女「でもなっちゃったんですもん」

姉「デタラメだ!」

女「これに見覚えありますよね」スッ

女「私が以前読んでいた本です。人鬼の作り方もぜーんぶこれに載ってたんですよー」

姉「……ッ」

女「分かっているんでしょう?これが魔道書だって」
330 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:11:45.11 ID:xAyQCRRmo
姉「な、んで…魔道書は…」

女「盗んだわけじゃないです。お借りしたんですよ」

女「上の方々にちょーっとコネがありましてね。これで不老不死の法を探せと頼まれたんですよ」

姉「そんな、馬鹿な…」

女「知ってました?保守派の上層部は元は革新派なんです」

姉「!」

女「逃げ出した革新派なんて最初からいないんですよ」
331 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:12:16.47 ID:xAyQCRRmo
女「まぁ下っ端の雑魚さんたちは知らないでしょうが」

姉「くっ!」キッ

女「怖い怖い、そう睨まないでください」グチャッ

鬼「ッッ!!」ビクン

姉「や、やめろ!」

女「やめろ?おかなしなことを言いますねぇ」

姉「自分が何をしているのか分かっているのか!?」

女「あなたこそ自分が何を言っているのか分かっているのですか?」

女「これは偉大な研究なんですよ。なぜそれが分からないのです」

姉「人の命をもて遊んで何が偉大な研究だ!」

女「……」

姉「私は…このことを公表するぞ…」
332 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:12:52.88 ID:xAyQCRRmo
女「ふふ…あははは!!」

姉「…何がおかしい」

女「いやいや、失礼。…でも…ふふ!」

姉「貴様!」キッ

女「やる気ですか?この私と……」

姉「それで貴様が正気に戻るんならな」

女「私は正気ですよ?それ以前に、私に勝てると思ってるんですか?」

姉「…勝てない、だろうな」

女「でしたらなぜ?」

姉「おまえが私の友達だからだ」

女「……」

姉「友として頼む。馬鹿なことはもうやめろ」

女「……あなたは…本当に優しいのですね」
333 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:13:53.06 ID:xAyQCRRmo
女「ハァ〜…なんだか調子狂っちゃいます……」

姉「…分かってくれたのか」

女「665事件」

姉「ッ!?」

女「665事件でご両親を亡くされ、今は妹さんが只一人の肉親でしたね」

姉「い、妹は関係ない!」

女「現在は学園の初等部で、えーと、寮生活でしたっけ?」

姉「妹に手を出すな!!」

女「やだなぁ、まだ何もしてませんよぉ。まだ、ね?」

姉「外道が!!」
334 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:14:32.46 ID:xAyQCRRmo
女「ご自分の立場が分かったでしょう?」

姉「…ッ」ギリッ

女「約束してください。ここで見たこと、聞いたことを一切口外しない」

女「それともう一つ。研究に協力してください」

姉「…研究?」

女「人鬼の体をいじくり回すのも飽きたので、そろそろ実戦データが欲しいんですよ」

姉「こいつと戦えというのか」

女「戦うのはあなたではありません」

姉「…?」

女「実戦データをとるためのモルモット部隊。その隊長をあなたにお願いしたい」

姉「……」

女「コネで隊長にしてあげようと言ってるんです。いい話だと思いませんか?」
335 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:15:01.82 ID:xAyQCRRmo
姉「私の部下になるものたちをこの化物と…」

鬼「……」

女「ええ」

姉「……ッ」

女「やめときます?」

姉「……約束しろ…妹には絶対に手を出さないと」

女「勿論」

姉「…条件を飲もう」

女「交渉成立ですね。これからも末永くお願いしますよ、猫舌の隊長さん♪」

――

――――
336 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:15:42.59 ID:xAyQCRRmo
幼女「――……」

男「ハァ!ハァ!」

幼女「…投薬のおかげでだいぶさまになってきたのです」

男「ほんとか!?」

幼女「…まだまだですけどね」

男「…くっ」

幼女「……」
337 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:16:09.72 ID:xAyQCRRmo
幼女「後悔したくない、そう言いましたね」

男「あ、ああ」

幼女「とっておきの裏技があるのですが――」

男「やる」

幼女「…即答、ですか」

男「出来ることは全部する。そう決めたんだ」

幼女「…決意は固いようですね」
338 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:16:48.03 ID:xAyQCRRmo
幼女「…集中してください」

男「……」

幼女「その状態を維持するのです」

男「分かった」

幼女「私の後に続いて詠唱してください。いいですか?」

男「……」

幼女「お兄ちゃん?」

男「…これで…俺は強くなれるんだよな」

幼女「…今とは比べ物にならないくらい強くなれますです」

男「……」

幼女「それこそ鬼のように…」
339 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:17:14.86 ID:xAyQCRRmo
 
 第十一話




                      「童心」




                                          
                                                 
                                                    了
340 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/20(月) 00:18:10.54 ID:xAyQCRRmo
〜次回予告〜







最終話「約束」
341 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/20(月) 00:36:32.95 ID:a8RxPwCIO
もう終わっちゃうのか…
342 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/02/20(月) 00:50:08.82 ID:Hl3o4j5wo

あああ・・・そういう事か。って男ヤバいぞ…
もう最終話か。どう終わるのか楽しみだ
343 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/20(月) 12:09:59.68 ID:j10Jn8IDO
乙…


乙……
344 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:26:31.43 ID:m82wKlJQo
子供「お、覚えてろー!」

男「弱い者いじめはクダクンジャーレッドが許さないぞ!」

幼馴染「…ぅ」

男「だいじょうぶ?」

幼馴染「……」

男「何処か痛い?」

幼馴染「…なんで助けてくれたの?」

男「うーん、なんでだろ…」

男「君がいじめられてるの見たら体が勝手に動いたんだ」

幼馴染「正義の味方みたい」

男「ほんと!?」

幼馴染「…うん」

男「僕が正義の味方か〜」
345 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:26:56.77 ID:m82wKlJQo
幼馴染「…あのね」

男「?」

幼馴染「またいじめっ子がきたら…私が――――…?」

男「勿論だよ!」

幼馴染「絶対?」

男「絶対!」

幼馴染「…ず、ずっとでも?」

男「ずっと!」

幼馴染「――だよ」

男「うん!」
346 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:27:25.81 ID:m82wKlJQo
 
 最終話




                      「約束」




                                          
                                                 
                                                    
347 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:28:19.83 ID:m82wKlJQo
男「……」

男(…頭がボーっとする)

妹「――ッ!」

男(妹…?どうして怒ってるんだ?)

妹「――!!」

男(だめだ、よく聞こえないや)

男「――!」

妹「ッ!」

男(…声もうまく出せない)
348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:29:20.15 ID:m82wKlJQo
妹「はぁ!」

男(なんで攻撃してくるんだ…俺が、分からないのか…)

男(シールドで…防がなくちゃ…)

妹「――を!」

男(体が…熱い…)

男(薬の副作用…?そうだ、俺は幼女と一緒に特訓してて…)

男(…もっと力が欲しくて)

妹「――――だ!」

男(幼女の口車に乗せられて…)

妹「――!!」

男(……鬼にされたんだっけ)
349 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:29:50.34 ID:m82wKlJQo
妹「はぁ!」

鬼「……」ガキン

妹「やっぱりシールドを!」

鬼「…オォ」

妹(一点に魔力を集中して、シールドごとぶっ飛ばす!)

妹「これなら、どーだ!」

鬼「……」ギン!

妹(こんなんじゃだめだ!もっと魔力を…もっと、もっと…!)
350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:30:34.52 ID:m82wKlJQo
鬼「……」

妹「はぁ…はぁ…!」

鬼「……」

妹「…ボクはもう負けられないんだ」

妹「お兄ちゃんのためにも…幼ちゃんのためにも…!」

鬼「……おさ、な…?」

妹「…ッ!」
351 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:31:32.20 ID:m82wKlJQo
妹「おまえがその名を口にするなぁああああああああ!!」ドゴォ

鬼「ッ!!」

妹(シールドが消えた…?魔力が尽きたの!?)

鬼「……」ヨロッ

妹(理由は分からない。けどチャンス!!)

妹「終わりだ!!」

鬼「ガッ!?」
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:32:06.24 ID:m82wKlJQo
妹(今度こそ!)

鬼「……」

妹「なっ!?」

鬼「……」ズゥウン

妹「…や、やったの?」

幼女「いやぁ、お見事。新米さんにしてはよく頑張りましたね」パチパチ
353 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:33:05.86 ID:m82wKlJQo
妹「!」バッ

幼女「私ですよー。そう身構えないでください」

妹「幼女ちゃん…?」

幼女「にしても、なーんで途中でシールドといちゃったんですかねぇ」

妹「……」

幼女「反撃する気配も一切なかったですし」

幼女「いい線いくと思ったのにガッカリなです」

妹「よ、幼女ちゃん、さっきから何を言ってるの?」

幼女「いえいえ、気にしないでくだ――ぁ」

妹「?」

幼女「えーとですね、後ろ見ないほうがいいです」

妹「後ろ?」
354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:33:43.81 ID:m82wKlJQo
妹「どういうこと…」

幼女「新米さんのためを思って言ってるんですよ」

妹「まさか、まだ鬼が!?」クルッ

幼女「あーあ…」

男「…………」

妹「…え?」

幼女「だから言ったのに〜」
355 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:34:31.56 ID:m82wKlJQo
男「…………」

妹「お、おにぃ?」

男「…………」

妹「え?え?なんで!?」

妹「おにぃ!おにぃ!」

幼女「ひとまず、落ち着いてくださいです」

妹「どうして!?幼女ちゃん!おにぃが!!」

幼女「あなたがやったんですよ」

妹「…ボク?」

幼女「さっきグチャッと心臓ぶち抜いたじゃないですかぁ」

妹「……あ」

幼女「そう!鬼の正体は、ナントお兄ちゃんだったのです!」
356 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:35:43.63 ID:m82wKlJQo
妹「おにぃを…ぼ、ボクが…」

幼女「あー、泣かない泣かない。かわいい顔が台無しですよー?」

妹「あ…あ…うぁあああ!」

幼女「ピーピーうるさいなぁ。少し静かにしててください、ねっと!」ヒュッ

妹「ッ!?」

幼女「猫舌のお姉ちゃんがくるまで、しばらくオネンネしててください」
357 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:37:13.31 ID:m82wKlJQo
男「…………」

幼女「…ふむ」

姉「……」シュン

幼女「思いのほか早かったですね」

姉「妹は…」

幼女「寝てるだけです。ちゃっちゃと持って帰ってください」

姉「……」

幼女「あ、ついでにこの死体の回収も」

姉「彼を人鬼にしたのか。あのときのように…」

幼女「あのとき?もう何十回とやってるのでどのときのことだか、さっぱり分からないのです」
358 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:37:46.50 ID:m82wKlJQo
幼女「それより、これの回収お願いします」

男「…………」

幼女「人鬼から人間の姿に戻るなんて初めてのケースですから」

幼女「体いじくり回して入念に調べたいのです」

姉「…彼をやったのはおまえか?」

幼女「新米さんです」

妹「……」

幼女「それじゃあよろしく頼みましたよ〜」シュン

姉「……」
359 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:40:02.74 ID:m82wKlJQo
部下「――死体の収容完了しました」

隊長「ご苦労」

部下「……」

隊長「どうした?」

部下「いえ、あの少年のことなんですが…」

隊長「…俺もただの人間にしか見えないよ」

部下「で、ですよね!あんな子供が鬼だったなんて、自分も信じられません」

隊長「…そうだな」

部下「子供を鬼に変えるだなんて、革新派のやつら狂ってますよ」
360 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:40:39.73 ID:m82wKlJQo
部下「それにあの拘束も変です。既に死んでいるんですよ?」

隊長「……」

部下「まさか生き返るわけじゃあるまいし…」

部下「むしろ、丁重に埋葬するべきでしょう」

隊長「そうしろとの命令だ」

部下「…命令、ですか」チラッ

男「…………」
361 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:41:20.98 ID:m82wKlJQo
幼馴染「…あのね」

男「?」

幼馴染「またいじめっ子がきたら…私がピンチになったら助けてくれる…?」

男「勿論だよ!」

幼馴染「絶対?」

男「絶対!」

幼馴染「…ず、ずっとでも?」

男「ずっと!」

幼馴染「約束、だよ」

男「うん!」
362 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:41:48.08 ID:m82wKlJQo
男「――ああ、そうだった」

幼馴染「やっと思い出した。時間かかりすぎじゃない?」

男「ごめん」

幼馴染「いいよ、ちゃんと思い出してくれたから」

男「でも…ごめん…」

幼馴染「謝らないで」

男「俺、助けられなかった」

幼馴染「……」

男「約束したのに。絶対守るって誓ったのに」
363 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:42:32.98 ID:m82wKlJQo
幼馴染「でも、助けようとしてくれたでしょ」

男「…けど」

幼馴染「いいの。もういいの」

幼馴染「あのとき、命がけで助けようとしてくれたじゃない」

男「……」

幼馴染「また私を助けようとして、今度はあなたが死んじゃったんだよ」

幼馴染「もう私のために頑張らなくていいの」

幼馴染「私のことなんて忘れて、このまま眠りについてもいいの」
364 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:46:19.99 ID:m82wKlJQo
男「嫌だ」

幼馴染「……」

男「絶対に忘れてなんてやるもんか」

男「今度こそ助けるって決めたんだ。絶対に諦めてなんてやるもんか」

幼馴染「死ぬことよりつらいかもしれない」

男「それでも」

幼馴染「…どうしてそこまでしてくれるの?」

男「おまえのことが好きだから」

幼馴染「…ふふ、そっか」

男「ここから絶対に助け出すからな。待ってろよ」

幼馴染「…ん、期待しないで待ってるわ。私のヒーローさん」
365 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:46:46.56 ID:m82wKlJQo
 ドオォン!!

隊長「な、何の音だ!?」

部下「収容室にて爆発を確認!」

隊長「まさか革新派のやつらが少年を!?」

部下「…いえ…報告によると……爆発の原因は――!!」

 ドゴォン!!

男「……」ギロッ

隊長「なんだとぉ!?」
366 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:47:24.02 ID:m82wKlJQo
男「オォオオオオ!!」ゴゴゴ

隊長(なんて魔力だ…底が見えない…!)

部下「隊長〜!」

隊長「か、数ではこちらが上だ!全員構え!撃てぇええええ!!」

部下「うわぁああああ!!」ドドド!
367 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:48:55.58 ID:m82wKlJQo
男「……」シュゥ

隊長(全くきいてない!?いや、それよりこれは…)

隊長「シールドが攻撃を吸収してやがる!撃ち方やめ!」

隊長(攻撃を吸収するシールドなんて聞いたことがないぞ!!)

部下「ど、ど、どうするんですか隊長!隊長!?」

隊長「撤退だ!この区域をただちに放棄!撤退が完了次第、防壁でやつを隔離する!!」
368 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:50:03.49 ID:m82wKlJQo
部下「撤退完了しました!」

隊長「防壁閉めろ!」

部下「はっ!」

隊長(しかし妙だ。その気になればあの場で全員殺せたはず…なのに、やつはそれをしなかった…)

隊長(目的は別にあるのか…?)

 ドゴォン!!

隊長「こ、今度はなんだぁ!?」

部下「第一防壁が突破されました!!」
369 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:50:44.52 ID:m82wKlJQo
 ドゴォン!!

部下「第二防壁大破!!」

隊長「な、な…!」

 ドン!ドン!

部下「さ、最後の防壁が…」

 ドゴォン!!!

部下「最終防壁…大破……」

男「……」ズズズ

隊長「何なんだ、おまえはぁ!!」
370 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:51:21.10 ID:m82wKlJQo
〜魔道学園 屋上〜

姉「やはりここにいたか」

幼女「…よくここだと分かりましたね」

姉「学生の頃から、ここでよく考え事をしていたろう」

幼女「…もう、覚えていません」

姉「そうかい」
371 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:51:53.27 ID:m82wKlJQo
幼女「お兄ちゃんが逃げ出したと聞きましたが」

姉「第5基地を半壊させて逃走した。怪我人は多いが、幸い死亡者はゼロだ」

幼女「…お兄ちゃんらしいですね」

姉「知っていたのか?彼が生き返ると…」

幼女「まさか。さすがの私もこうなるとは思いもしませんでしたよ」
372 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:53:17.89 ID:m82wKlJQo
幼女「次は魔道書を取りに、本部に攻め込む気でしょうねぇ」

姉「彼は本部の場所を知っているのか?」

幼女「あー、教えるの忘れてました」

姉「ならおまえのところに現れるかもしれないな」

幼女「ふふ、おっかないです」
373 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:54:11.69 ID:m82wKlJQo
幼女「混乱に乗じて、軟禁していた新米さんも逃げたそうじゃないですか」

姉「…ああ」

幼女「これで妹を盾に脅され続けられた日々ともおさらばというわけです」

姉「……」

幼女「辞めちゃってもいいんじゃないですか?隊長職」

幼女「それとも、疎ましい妹がいなくなってせいせいしましたか?」

姉「そうかもしれない」
374 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:55:24.84 ID:m82wKlJQo
幼女「ご両親が死んでからというもの、えらく気にかけてましたものね」

姉「……」

幼女「それこそ異常なくらいに…」

姉「あいつが小さい頃は、私も両親も全くかまってやれなかったからな」

幼女「罪滅ぼし、ですか」

姉「…分からない」

幼女「ま、私にはどうでもいいことです」
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:55:56.58 ID:m82wKlJQo
幼女「よっこらしょと…」

姉「行くのか?」

幼女「次の実験体は既に見つけてあるんですよ」

姉「……」

幼女「彼もなかなかいい人鬼になると思います」ニコッ

姉「まだ作り続けるんだな…」

幼女「…ええ」
376 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:56:25.71 ID:m82wKlJQo
幼女「あなたはどうするんですか?」

姉「…隊長を続けようと思う」

幼女「妹はいないのに?」

姉「…おまえのことも心配だからな」

幼女「あなたは本当に……」

姉「なんだ?」

幼女「…馬鹿ですね」
377 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:57:45.46 ID:m82wKlJQo
幼女「あなたは私を混乱させるのがうまいです」

姉「……」

幼女「うー、なんか胸がムカムカしてきました」

姉「…やめにしないか」

幼女「はい?」

姉「人鬼を作るのも、魔道書に関わるのも…」

幼女「ふむぅ」

姉「いっそのこと全部捨てて――」

幼女「私もしたくてしてるんじゃないんです。上が無理矢理私のことを…」

幼女「なんて言うと思いましたぁ?」
378 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/27(月) 23:58:36.96 ID:m82wKlJQo
幼女「面白いからに決まってるじゃないですかー」

幼女「なーに勝手に勘違いしてくれちゃってんですかねぇ」

姉「嘘なんだろ…」

幼女「私嘘つかないです」エッヘン

姉「……」

幼女「…悲しそうな顔しないでください。調子が狂ってしまいます」

姉「…おまえ」

幼女「また近いうちにお会いしましょう」シュン

姉「……馬鹿野郎」
379 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/28(火) 00:00:19.70 ID:oCZpEw+Do
幼女「こんばんは〜」ヒョコ

 「わっ!…びくっりした〜」

幼女「ふふ、ごめんなさいです〜」

 「お嬢ちゃんこんな時間にどうしたの?迷子?」

幼女「実は、お兄さんに頼み事がありまして」

 「もしかしてお母さん探してほしいとか?」

幼女「ブー。ハズレです」

 「え?」

幼女「もっとイイコトですよ」ピトッ

 「ッ!?」
380 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/28(火) 00:01:03.53 ID:oCZpEw+Do
幼女「えへへ♪」スリスリ

 「さ、寒いのかな!?なら俺のホッカイロ貸してあげるよ!」

幼女「こっちのほうが温かいです〜」ギュウ

 「ひゃっ!?」

幼女「なかなかかわいい声出すのですね」

 「お、お嬢ちゃんは…一体…」

幼女「気になります?気になっちゃいますよね〜」

幼女「実はですね、私――」
381 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/28(火) 00:02:18.51 ID:oCZpEw+Do
 
 




                    幼女「魔法使いなのです」




                                          
                                                 
                                                    完

382 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/28(火) 00:10:03.27 ID:oCZpEw+Do
ここまで読んでくれた皆様、真にありがとうございました!
まだ続きそうだけど、ひとまずこれにておしまい

余談だけど、おふざけの次回予告は所々盛大なネタバレになってたりします
男が死ぬとかね!幼女が実は悪い人だっとか!
後僕はまどマギも好きですが、エルフェンちょんぱも大好きです!
383 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/28(火) 00:12:15.05 ID:YdRu1qtIO
おつ
続きがあるなら読みたいな
384 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/02/28(火) 00:18:36.00 ID:4RArnPm3o

今パッと見直したらすげぇなこれ
ただの幼女スレかと思ってたのによく考えると前半の姉のセリフとか伏線あったのかよ
385 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]:2012/02/28(火) 00:54:15.21 ID:EnYCafAko
超乙!
バッドエンドの様なトゥルーエンドって感じか…
タイトルに騙されて面白い作品に出合うのは気分がいいな

ひとまず?期待していいのかな
386 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2012/02/28(火) 01:57:53.07 ID:FZX1HnX20

続き期待
387 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/29(水) 01:23:56.90 ID:+c23bsavo
続きが気になるが依頼もう出したのか
388 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/01(木) 04:37:01.21 ID:TOtZzMgzo
とりあえずおつ
悪役にさせきれてないのが胸糞悪さに拍車をかけてるな
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