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男「俺の背中に女の子?」 -
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1 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:22:13.75 ID:zphkjF/X0
男「……」
女「……」
男「あー」
女「なに?」
男「すっげぇキモい」
女「怒るよ」
女の頭が、男の上に一つ分乗っている。
起き上がってみると、ずっしりと重量を感じた。
振り向こうとすると、女の腹が、男の背中にぴったりとくっついているのが見える。
いわゆる「寄生人」だ。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1326716533
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君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
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笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
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ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713736565/
2 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:24:48.80 ID:zphkjF/Xo
<注意点>
・キモい。
・差別的内容を含むかもしれない。
・途中まで書き溜めあり。
・嫌な予感がしたら逃げろ。
適当にお願いします。
3 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:25:29.91 ID:zphkjF/Xo
―――――――――――――――
医者「安全のために、手術が必要になるけど」
男「はあ」
医者「大丈夫、これまでも何件か手術してきたけど、みんな無事に退院したよ」
男「へえ」
医者「……君の場合は、異性同士だから、少し特殊なケースかもしれないが」
男「そうですか」
医者「ただ、事前の検査では非常に相性が良かったんだ。本当に特殊だな……」
男「寄生人でしたっけ?」
男も聞いたことはあった。
元は生まれたときに、双子の赤ん坊の一人が背中に張り付いていたのが始まりだ。
医者が慎重に引き剥がそうとすると、ヘソの部分に管が伸びていて、
もう片方の背中にねじ込まれているのが分かった。
それから、何人か同じようなケースの子どもが生まれた。
寄生人は、他人の背中に寄生しないとなかなか生きていけない。
声や思考は人間並みだが、内臓が弱く、宿主の相手から養分をもらわないといけない。
4 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:26:23.60 ID:zphkjF/Xo
宿主が拒絶することはしばしばあった。
そりゃそうだ、気持ちが悪い。重い。疲れる。
手術して引き剥がすと、背中に穴が開いているような感じになって、
その穴をふさがねばならず、とにかく寄生人は嫌われた。
まあ、一方で「かわいそう」という声の下、宿主募集がボランティアグループに呼びかけられた。
男は別に宿主の意思表示をして病院に来たわけではなかったはずだが、
どうやら親戚のおばさんにはめられたらしい。
男「……まあ、いいっすよ」
医者「未成年だから、一応、ご両親の了解は必要になるけど」
男「俺は両親いないんで、おばさんに言ってください」
医者「あー、実は、了解をもらってるんだ」
男(やっぱり)
医者「それじゃあ、早速、今日にでも入院して―――」
男(まあ、どうでもいいや)
手術は成功した。
――――――――――――
5 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:27:36.74 ID:zphkjF/Xo
男「想像以上だった」
女「何が?」
男「まあ、いいや。もう退院できるのかな?」
女「健康指導とかあるでしょ。2人前になったわけだし」
男「1.7人前くらいじゃないかな」
女「それもそうね。足がないし」
男「……冗談なんだが」
医者「宿主の君がたくさん食べたり、動いたりしないといけないんだ」
男「そうですよね」
医者「寄生者の女君は、きちんとフォローするんだよ」
女「……はい」
医者「あと、都合の良いときだけ二人扱いしたり、一人扱いになったりすると思うし……」
男(やらない方が良かったかな)
女「やらない方が良かったわね。男」
6 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:28:10.66 ID:zphkjF/Xo
女「ここがあなたの家?」
男「ああ。一人暮らしなんだ」
女「女を連れ込むなんて」
男「両親がいないから仕方ないだろ。親権者は別の家だ」
女「冗談なんだけど?」
男「……」
男「服はどうする?」
女「腰の部分まで隠れればとりあえず」
男「下着は?」
女「一揃い用意してもらってるから」
男「トイレは?」
女「私は必要ないわ。内臓も弱いから食事も難しいし」
男「お風呂は?」
女「振り向いても全部は見えないわよ」
男「つまんない」
女「殴られたい?」
7 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:28:38.03 ID:zphkjF/Xo
男「今日はもう寝よ」
女「ちょっと、お風呂ぐらい入りなさい」
男「面倒だ」
女「二人分の垢が」
男「……」
女「二人分の汗が」
男「入ります」
カポーン。
男「頭たのむわ」
女「……どこかかゆいところはありますかー?」ワシャワシャ
男「ちんちん」
女「自分でかけ」
男「肩もたのむ」
女「それより、もっと頭下げて。鏡見えない」
男「重いよ。あとおっぱい当たる」
女「殴られたい?」
8 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:29:05.60 ID:zphkjF/Xo
男「ご飯つくるか」
女「遅いわ。もう寝ましょう」
男「うるさい黙れ」
女「退院したばかりだから、急に食べるものじゃないわよ」
男「なんか腹減るんだ」グー
女「じゃあヨーグルトとか」
男「無いな。買いに行くか」
女「あんた度胸ありすぎ」
コンビニ。
店員「しゃーせ……?」
女「めっちゃ見てるじゃない」
男「やること無くて暇なんだろう」
女「いや、目立ってるわ」
男「寄生人はもう珍しくないだろ」
女「十分珍しいでしょ」
店員「しゃーせ」
9 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:29:31.89 ID:zphkjF/Xo
店員「しゃーせ(375円になります)」
男「チキンも買っていい?」
女「あんたが食うんだから、と言いたいけど、油ものは夜はやめなさい」
男「お母さんみたいだね」
店員「ちょっず(1000円をお預かりします)」
男「肉まんは油ものなん?」
女「肉まんは蒸してるんだからそんなに使ってないでしょ」
男「……。まあ、いいか。今日は」
店員「あしたー」
10 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:29:59.55 ID:zphkjF/Xo
男「女は俺の前の宿主とかいるの?」
女「あー、私は元々寄生せずに生まれちゃったのよ」
男「ふーん」
女「一応、何人か試してみたんだけど、相性が悪くて」
男「そうなんだ」
女「あんた、自分から聞いといて興味なくしてるでしょ」
男(牛乳をストローで飲んでいる)
女「怒るよ」
11 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:30:29.86 ID:zphkjF/Xo
男「道すがら、結構見てたな通行人」
女「だから目立つって言ってるじゃない」
男「学校行くの嫌だな」
女「……普通校にまだ通うつもりだったの?」
男「なんで?」
女「寄生人用の特別支援学校とかないのかしら」
男「あー」
女「あーじゃない」
12 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:30:57.26 ID:zphkjF/Xo
男「まあ、どの道転校手続きとかいるし」
女「そもそも学校はあるの?」
男「どうでもいーよ。もう今日は遅いし」
女「おい」
男「なんか食ったら眠くなってきた」
女「なんか全体的にいらっとするわ、あんた」
男「そうなんだ」
何事もなく、二人は眠った。
13 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:46:55.93 ID:zphkjF/Xo
キンコーン。
女「マジで学校来ちゃった……」
男「何言ってるんだ? 学校が珍しいわけでもないだろ」
女「珍しいよ。私、病院生活だったし」
男「えーと……生きてりゃいいことあるよ」
女「別に励ましてほしいんじゃないんだけど」
男「じゃあなんだよ」
女「……予鈴が鳴ると授業が始まるんじゃ?」
男「おうっ」
14 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:47:21.49 ID:zphkjF/Xo
ざわざわ。
男「まずいな」
女「……目立ってるわね」
男「そうじゃない。後ろの人が黒板見えないだろ」
女「バカじゃないの?」
男「困ってますよね?」くるり
メガネ「え、あ、はい」
女「……」
男「冗談だ。髪の毛引っ張らんでくれ」
15 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:47:47.81 ID:zphkjF/Xo
女「なんかみんな遠巻きね」
男「やっぱり珍しいんだな」
女「あんた、友達とかいないの?」
男「リアルにいない」
女「ああ、そう」
男「……」
女「じ、実は、私も……」
男「病院暮らしなら当たり前だろ、バカか」
女「よし、殺そう」
16 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:49:27.66 ID:zphkjF/Xo
ガラッ。
教師「おー、男いるか?」
男「はあ、いますが」
教師「ダメだろ、何も言わずに教室来たら」
男「事務室のおばちゃんがとりあえず教室行けって」
女「あんたが何も説明しなかったからだと思う」
教師「うおっ?! しゃべった!」ビクッ
男「そりゃしゃべりますよ」
女「傷ついた。謝罪と賠償を請求する」
17 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:49:55.08 ID:zphkjF/Xo
教師「とにかくな、とにかく、このまま通わせるのはまずいよ」
男「こりゃあ人種差別ですなぁ」
女「なんで他人事なの」
教師「親御さんはその……」
男「いませんね。叔母さんに電話しときますよ」
教師「そ、そうか。一応、今後の対応を相談するから」
女「おい、いま、大事なこと言ってるわよ」
男「え?」プルルル
18 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:50:28.12 ID:zphkjF/Xo
下校。
女「この学校辞めるの?」
男「どうかは知らんけどー、叔母さん、電話口でマジ切れよー?」
女「ああー、すげーうるさかったわ」
男「退院したことも知らせないでとか」
女「そりゃあんた、それくらい知らせなさいよ、生活費の問題もあるし」
男「生活費……?」
女「私の分も食べないといけないじゃない」
男「あーっ、なんか今吸われている感じがする!」
19 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:51:03.58 ID:zphkjF/Xo
男「そういえばさ、重大なことに気づいたんだけど」
女「なに?」
男「女の親御さんはどうしてるの?」
女「『キメェー!』って言って母親は私を捨てた。らしい」
男「ちょっとマッドな人なんだね」
女「父親も育児疲れで蒸発した。らしい」
男「ああー、実は生きてて後で登場するのが一番まずい可能性だよね」
女「あんたが友達がいない理由がよく分かるわ」
20 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:51:31.57 ID:zphkjF/Xo
男「いや、俺は両親死んでるし、女を背負っても文句言われないけどさ」
女「誰か口出してくるって言うの?」
男「たとえばの話よ。寄生人には補助金出るんだべ」
女「……」
男「なんで黙るの?」
女「いや、あなたの叔母様を悪く考えたくは無いけど……」
男「急に叔母様とか言い出すとキモいよ?」
女「気を使ってるんだろうが」
21 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:52:04.33 ID:zphkjF/Xo
帰宅。
叔母「……まったく、この子ったら何にも言わないんだから」
女「そうですよねぇ」
男「何この構図」
叔母「とにかく、何にも言わずに学校に行ったら周りにも迷惑でしょう?」
男「まあ、叔母さんに任せます」(どうでもいい)
女「……」
叔母「寄生人の集いとかあるし」
男「それは悪魔の儀式ですか?」
22 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:52:54.00 ID:zphkjF/Xo
男「そういや、寄生人を受け入れると、補助金出るんでしょ?」
叔母「はあ? ないわよそんなもん」
男「叔母さん、うそついても、ネットで調べたり、役所に尋ねればバレチャウンダヨ」
叔母「だったらそのネットとやらで調べてみなさい」
男(おい、女。なんか旗色が悪いぞ)
女(あれ? これミスった?)
男(おい)
女(私は悪くない)
男(おい)
23 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:53:21.55 ID:zphkjF/Xo
カチカチ。
男「……」
女「あ、これ」ヒョイ
男「おい! 急に手を出すなよ」
女「これこれ、国は全然無いけど、市から補助金出るわよ」
男「……ですってよ、叔母さん」
叔母「え?! 本当なの?!」
女「ただし、申請方式で、来年度からスタート」
男「……ですってよ、叔母さん」
叔母「……」ジトー
24 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:54:02.10 ID:zphkjF/Xo
叔母「まあ、とにかく、物入りだとは思うから……」
男「うおひょー、ここで通帳きた」
叔母「溜めておいたの。今度のこと、あんたに無理強いしたんじゃないかとも思ったし」
男「すげえ、桁がすぐには数えられんぞ」
叔母「生命保険でね」
男「コレなら、家も買えるんじゃね?」
叔母「やっぱり渡すのやめようかしら」
女「私が預かりましょうか?」
男「おい、ふざけんな」
25 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:55:33.12 ID:zphkjF/Xo
叔母「ケンカしないの」
男「急に降って沸いた話だったので動揺しました。ごめんなさい」
女「まあ、冷静な私に一任してくだされば」
男「がめついの間違いだろ」
女「男はなにか叔母様を疑うような言動も」
男「お前も疑いまくってただろ!」
叔母「……まあ、いいわ。これで女母ちゃんも安心だろうし……」
叔母「とにかく、何かあったらすぐ連絡しなさい」
男「あ、はい」
女(なんか普通にいい人だね)
男(悪いババァだと分かりやすかったんだが)
26 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:55:59.60 ID:zphkjF/Xo
叔母「そういや、あなたたち、どうやって寝てるの?」
女「当然、横倒しですよ」
男「寝返りを打つと頭をはたかれます」
叔母「……寄生人向けのベッドでも買う?」
女「いえ、そんな無駄遣いは」
男「おっぱい枕があるから大丈夫だよ」b
女叔母『……』
27 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:56:31.54 ID:zphkjF/Xo
男「くひのなはふぁひまひれ」
女「あんた、彼女できたことないでしょ」
男「……」
叔母「じゃあ、私は帰るわね……男、変なことするんじゃないわよ」
男(なぜ異性に寄生させた)
女「叔母様、いろいろとありがとうございます」
叔母「あはは、まあ、娘が出来たみたいね」
28 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:57:39.91 ID:zphkjF/Xo
男「帰ったか」
女「はぁー、緊張したけど、いい人でよかったわ」
男「意外と話してみるもんだな」
女「……話したこと無かったの?」
男「一人暮らしさせてくれー、くらいしか話したこと無かった」
女「社交性なさすぎて笑うわ」
男「うん? むしろ最小限の社交で切り抜けているという」
女「ことはないな」
29 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:58:17.37 ID:zphkjF/Xo
翌日。
男「とりあえず、保健室で自習みたいだ」
女「隔離ね。まあ、正しい選択だと思うわ」
男「客観的だなー、女の子なんだから友達ほしいとか思わないの?」
女「どうしたって上から目線になるじゃない」
男「……そ、そうだよね〜」
女「冗談なんだけど」
男(テンションが分からん)
30 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:58:47.53 ID:zphkjF/Xo
キンコーン。
男「お、予鈴なったぞ」
女「一限目は英語かぁ。私、英語やったことないのよ」
男「sou desu ka」
女「バカにしてるの?」
保健医「いちゃつくなお前ら」
男「うわあ、びっくりしたー」
31 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/16(月) 21:59:23.36 ID:zphkjF/Xo
なんとなくこの辺まで。
32 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage saga]:2012/01/16(月) 22:00:46.78 ID:VtAIpJ4AO
乙!
面白そうな予感……
33 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/01/17(火) 01:44:40.49 ID:V6UY6drH0
乙
背中のどの辺りから生えてるんだ?
34 :
◆WPwc2pN1N6
[sage]:2012/01/17(火) 08:34:52.96 ID:EikfukIIO
>>33
見た目おんぶしてる感じです。
35 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
:2012/01/17(火) 11:12:59.77 ID:sTxBfUaAO
期待あげ
36 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西・北陸)
[sage]:2012/01/17(火) 13:42:55.12 ID:7iDuv6zAO
叔母さんが酷すぎる
何も知らせずに寄生させるとか
37 :
◆WPwc2pN1N6
[sage]:2012/01/17(火) 18:33:53.52 ID:kuEUhhuIO
>>36
もっと酷くなるので、どうぞお楽しみを。
今日も8時くらいから投下します。
38 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:30:17.18 ID:YWD6HHbxo
保健医「……あのね、思春期の男女だから、盛り上がるのは分かるけど」
男「おい、俺たちは盛り上がってるらしいぜ」
女「お互いコミュ不足だから、しゃべり倒してつないでるに過ぎないのにね」
保健医「大体、宿主、寄生者の関係だったらセックスもできないじゃない!」
男「……これが恋愛脳か」
女「病院の外はガチでワンダーランドだった」
39 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:31:05.40 ID:YWD6HHbxo
保健医「とにかく、自習しててもいいけど、検査もするわよ!」
女「はぁい」
男(どうでもいいなぁ)
保健医「じゃあ、二人とも、まずは服を脱ぐ!」ワクワク
男「あんたが発情しとるやないか」
女「これは罠よ。突っ込んだら負け」
40 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:31:23.58 ID:YWD6HHbxo
キンコーン。
男女『……』ぐったり
保健医「本当に循環してるっぽいわね。なんだかすごいわ」
男「学校で血まで採られるとは思わなんだ……」
女「バストサイズまで……病院でやってほしいわ……」
保健医「それじゃあ、また午後もがんばってねぇー」
男「くうっ、腹が減ってきた」
女「私ですら空腹を感じる……」
41 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:31:49.74 ID:YWD6HHbxo
ダダダッ
クラスメート「おい、寄生人ってマジか?!」ガラッ
男「誰だ?」
女「誰?」
クラスメート「クラスメートだよ!」
男「見ろ、有名になって知らない人が寄ってくる効果を」
女「わ、私、人見知りが激しくて……」
クラスメート「同じクラスじゃん!」
女「……冗談に突っ込まれない」
42 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:32:16.80 ID:YWD6HHbxo
クラスメート「いやあ、兄貴が寄生人だったけど、大学行ってるからよく知らなくてさ」
男「見ろ、勝手に親近感を持たれてるぞ」
女「待って、これは友人という名のパシリをつくるチャンスだよ!」
クラスメート「お前らひどい」
男「よし、見知らぬ友人よ、『ウルトラジャンボ焼きそばパン』を頼む」
女「メニューで見たけど、『ダイナミックサラダスペシャル』も」
友「おい」
43 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:33:15.53 ID:YWD6HHbxo
友「買ってきたぞー」
男「マジで買ってきたよ」
女「友達って便利なんだね。知らなかった」
友「おい、便利扱い?!」
男「腹へってしょうがないんだ」
女「はい、お金」
友「くそっ、ちょっと多めにもらっちまった!」
男「お駄賃にしていいぞ」
友「俺はバイトしてるっての!」
44 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:34:53.39 ID:YWD6HHbxo
友「それでな」モグモグ
男「この巨大パンを食いきるのが夢だったんだ」モグモグ
女「ほら、サラダも食べて栄養バランス取らないと」
男「今なら二人分食べなくちゃだから、いける」ヌグング
女「早食いは消化に悪いわよ」
男「豆乳」
女「ん」
友「仲いいな……寄生人って」
45 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:36:55.39 ID:YWD6HHbxo
男(豆乳をストローで飲んでいる)チュー
女「それで、何だ?」
友「あ?」
女「何か用があってきたんじゃないの?」
友「いやあ、昨日は笑いをこらえるのに必死で」
男「笑う要素なかっただろ」
友「お笑いだっただろ、急にコント始めやがって」
女「お笑いなのはあんたの顔だよ」
友「おい!? なんかこいつひでーぞ!」
女「冗談よ」
46 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:37:22.14 ID:YWD6HHbxo
友「それに、兄貴と疎遠になっちまってなー……」
女「寄生人のことが知りたいの?」
男「俺らも良く知らんのにな」
女「ん?」
男「え?」
友「いや、別に難しいことを聞こうと思ってるわけじゃないし」
女「何が知りたいのよ」
47 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:37:51.25 ID:YWD6HHbxo
友「なんか寄生してるとさ、性格とか変わる?」
女「そりゃあ、四六時中話し相手と一緒だからね」
男「ああ。確かにな、こんなに人と話すことなかったわ」
友「そういうもんかなー」
男「兄貴は宿主なのか? 寄生者なのか?」
友「宿主のほうだけど」
女「寄生者にお兄さんとられて嫉妬してるの?」
友「嫉妬……?!」
48 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:38:42.65 ID:YWD6HHbxo
男「あー、兄貴が大学行って、彼女作って、となると寂しいよな」
女「彼女じゃないし、ホモホモしいわね」
友「そんなわけあるかっ!」
女「冗談なんだけど」
男「俺は冗談じゃないが」
友「お、俺が兄貴に嫉妬するわけないだろ」
女「誰がお兄さんに嫉妬してるっていたのかしらね」
男「ね」
友「おいお前ら!」
49 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:39:45.28 ID:YWD6HHbxo
友「……と、とにかくだな、そういうんじゃないんだ」
女「初めて出来た男友達がブラコンで死にたい」
男「次のハードルは低くなると考えるんだ」
友「お前ら、マジでいい加減にしろ」
キンコーン。
男「もう予鈴だぞ。授業始まるぞ」
友「くそっ、覚えておけよ! あと、メアドとケー番あとで教えろよ!」
50 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:40:27.36 ID:YWD6HHbxo
男「……で、どうよ?」
女「どうよってなに?」
男「別の寄生人って会ってみたい?」
女「……別に」
男(まあ、どうでもいいか)
女「正直、今まではすぐに拒絶反応起きたし、結構必死だから」
男「ふーん」
女「聞いといてその反応はなんよ」ぎゅー
男「あてて、首、しめるな」
51 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:41:07.92 ID:YWD6HHbxo
キンコーン。
メガネ「男くん、いる?」
男「あい、います」
女「……」
メガネ「あの、掃除とかはいいって先生が」
男「特別扱いかー、うれしいような悲しいような」
女「わざわざ教えてくれて、ありがとう」
メガネ「ひっ、しゃべった」ズザッ
52 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:42:11.16 ID:YWD6HHbxo
女「……」
男「やっぱり二人でしゃべると怖いわな」
メガネ「ご、ごめんなさい」
女「そこのメガネよ……私を侮るな……」
メガネ「ひいっ」
女「私は男の栄養と知能を吸って成長していくのだ……」
メガネ「ひいぃ!」ダダダッ
男「おい」
女「冗談なんだけど」
53 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:44:29.78 ID:YWD6HHbxo
男「もう彼女は行ったぞ」
女「はぁ……」
男「落ち込んでるのか?」
女「そりゃそうよ」
男「いてて、頭をつかむな」
女「……ま、驚くか、指差して笑うかよね、普通」
男「見世物状態だからな」
女「ちゃんと寄生したのは始めてだけど、みんなこういう感じなのかな……」
男「おまけに、同性同士が普通らしいから、男の胸板枕で寝るんだよな……」
女「……」
男「罰ゲームだよな、それ」
54 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:45:36.62 ID:YWD6HHbxo
女「……正直、ちゃんと寄生できたことなかったから、想像できなかったのよ」
男「ふーん」
女「毎回手術のたびに拒絶反応が出て、結局、分離して」
男「へーえ」
女「男の人だけど、めちゃくちゃ相性がいいって言われても、ダメだと思ってたし」
男「なんかエロいなその言葉」
女「ちゃんと聞いてくれる?」
男「あててて、耳、引っ張るな、おい」
女「あんた、自分の問題でもあるでしょ」
男「俺は女の子でよかったなぁ」
女「こいつ……」
55 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:46:32.72 ID:YWD6HHbxo
女「他の人たちはどうしてるのかしらね」
男「やっぱり気になってるんじゃん」
女「そうね……」
男「会ってみるか? 今すぐじゃなくても」
女「うん……」
男「まあ、しばらくは体に慣れたほうがいいだろうけど」
女「ええ……」
男「女って自力で栄養が取れないはずなのにおっぱいでかいよな」
女「ぶん殴るわよ」
56 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:54:10.25 ID:YWD6HHbxo
――――――――――
女は当然ながら、双子で生まれた。
生まれたが、最初から寄生せずに、足が溶けたような状態で女は出てきた。
もう一人いたはずの「お姉ちゃん」がどうなったかは、女は知らない。
ただ、気がついたら点滴暮らしをしていた。
両親は女を置いて逃げ出した(としか思えない)。
少なくとも、漏れ聞く伝聞に頼るならば、世間体を気にして逃げたのだ、と女は理解した。
自分に嫌気が差したことはいくらでもある。
寄生する器官(いわゆるヘソ管)を引きちぎって、自殺を試みたこともあった。
ところがどうして、しばらくの間、女は異常なほど、成長をとげた。
他の寄生人はヘソから下が溶けてなくなっているような状態がほとんどである。
それに比べると、女は内臓や性器、尻の部分まで残っていたのである。
それがいっそう、自分が気味悪い生き物であるという感情につながった。
どうして寄生人など生まれたのか、思い悩んでいろいろと調べたこともある。
57 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 20:59:36.89 ID:YWD6HHbxo
……人間は自力で食べ物を得て、生活する動物だが、ある時期においては寄生的な生活を行うことがある。
胎児期である。
へその緒を通じて母親から栄養を頂戴するのは、まさに寄生動物である。
その時期に何かが起きて、他者に寄生する仕組みを作ったというのが寄生人発生の仮設になっている。
実際、寄生器官は腹部から伸びており、へその緒が変化したものであることは明らかだ。
(それゆえ、ヘソ管と呼ばれるのだから)
およそ腹部から下が欠けているような寄生人が多いのは、つまり、発生途中に原因があることの証左でもある。
問題はなぜそんな状態で生まれるのが、こうも増えてしまったのか。
それも、本来の人間よりも違った生き方の出来る存在として。
漁って読んだ本にはそこまで書いてあったが、それは女にはどうでもいいことだった。
……要するに、正常な人間の生まれ方ではない、ということを女は頭に刻んだ。
58 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:01:56.84 ID:YWD6HHbxo
一度、女は出来る限り「正常」に近づこうともした。
点滴をやめて、自分で物を食べるように努力した。
女の内臓や性器は他の寄生人より残っていたので、その機能を出来るだけ強化しようとした。
排泄も手伝ってもらって行うようにがんばった。
何度か手術も行った。
上半身は鍛えられるだけ鍛えた。腕で移動する人をテレビで見たからだ。
(乳房が大きくなったのも、上半身のトレーニングが原因ではないかと思われる)
だが、それでも限界はある。
最終的には寄生しなければ命が危うい、と宣告されたとき、女の心は折れた。
女は、自分は人間ではないのだ、と思うことに決めた。
――――――――――
59 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:02:50.05 ID:YWD6HHbxo
自宅。
男「それで、これで術後一週間くらい経つわけですが」
女「うん」
男「なんか変わったことありますか?」
女「ないわね。驚きだわ」
男「何で驚くの」
女「だってコレまではすぐに胸が苦しくなったり」
男「恋しちゃってたんじゃね?」
女「拒絶反応だよ」
60 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:06:45.69 ID:YWD6HHbxo
男「いやーでも、驚きだったね」
女「何が」
男「その、ヘソ管だっけ、マジでがっしり俺の体に刺さってんのね」
女「うん、一週間もすれば、宿主の体に受容器官を形成させて、エネルギーや排泄物のやり取りを」
男「難しい言葉は分からんけど、病院でいろいろ見せてもらって、甲斐はあったわ」
女「あんた、本当に適当ね」
男「そりゃあまあ」
女「私は命かかってるから」
男「そりゃそうか」
61 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:11:00.95 ID:YWD6HHbxo
男「なんか管も体の中で伸びてるみたいね」
女「にゅるっと入ってたわね」
男「はー……あ、そういえばさ」
女「なに?」
男「医者に言われて、こんなんもらったんだけど」
女「……『わくわく寄生生活日誌』?」
男「楽しそうだよね」
女「馬鹿にされてるでしょこれ」
男「対象年齢が小学生の高学年からなんだよなぁ」
女(……一人のときはこういうのなかったな)
62 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:11:56.57 ID:YWD6HHbxo
女「『やりたいことはありますか?』 こんなの記録に必要なの?」
男「俺はおっぱい枕できたから、特にないかな」
女「……」
男「あ、あの、無言でぐりぐりしないで」
女「私はメガネちゃんがしてたみたいに、化粧がしたい」
男「化粧か……」
女「出来れば下着とか服も探したい」
男「エンジョイする気満々だな。現在の期待度85パーセントくらいにしておこう」カキカキ
女「まあ、外に出たことなかったし」
男「仕方ないのぉ。オニイチャンがあちこち連れてったる」
女「わーい、お兄ちゃん優しい〜」
男「悪寒が」
女「乗ってやったらこの扱いだよ」
63 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:12:24.40 ID:YWD6HHbxo
男「とりあえず風呂入るか」
女「うん」
男女 ぬぎぬぎ
男女 ガラッ
男「ふむ」
女「なに」
男「俺、女の子と風呂に入るときは『きゃーえっち!』とかそういうのを期待してたんだ」
女「最初にいいなよ」
男「うん、イベントをスルーしすぎたわ」
64 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:12:53.56 ID:YWD6HHbxo
女「……鏡はあまり見ないでよ」
男「それも今更だと思うわ」
女「まあ、異性の裸も、毎日入ってたら見飽きるものね。あんたちっちゃいし」
男「いやいや、今は小さいだけだよ」
女「ほんとに?」
男「うん。よーく考えたら、ほら、女って相当でかいほうだよね」ググッ
女「うわ」
男「こう、寄生人の女の子をレイプとかさ」ググッ
女「最悪」ぎゅう
男「くびしめやめて」
65 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:14:00.35 ID:YWD6HHbxo
女「なんでそういうこと思いつくかな」
男「手足がない女の子を、とかは昔からあるネタだから」
女「……聞かなきゃ良かった」
男「寄生人だったら倍お得! 的なAVも出回ってるらしいし」
女「よし、殺す」
男「お前から話振ってきたんだろ」
女「……私、そういうの考えもしなかった」
男「悪かったよ、ごめん」
女「男の人ってみんなこうなん?」
男「装飾系とか、いるらしいよ」
66 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:15:10.96 ID:YWD6HHbxo
女「でも実際、できないよね」
男「なにが?」
女「いやあの、あれ」
男「あー、まあ、俺は出来るけど、こう女の子と向かい合ったらさ、見てるわけだよね、女が」
女「うん」ジー
男「やり方次第では目をあわせないようには出来るけどさ」
女「う、うん」
男「まあ、よく考えたらそんな物好きはいないわな」
女「リアルコブつき」
男「二倍楽しめる彼氏」
女「女の子に揉ませる気なの?」
男「あー……二倍楽しむ彼氏」
女「ただのクズね」
67 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:15:39.02 ID:YWD6HHbxo
男「ていうか、女の方はできるの?」
女「なにが?」
男「いやその、あれだよ。サクセス的な」
女「まあ、一応ついてるしね」
男「ほう」さわっ
女「いやあああああああ!」がんっ
男「おうっ」
68 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:16:43.22 ID:YWD6HHbxo
ちょっと休憩。
まだ書き溜めあるよ!
69 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:59:25.42 ID:YWD6HHbxo
湯上り。
男「お前、浴室で宿主を気絶させるとか」
女「あんたが最低で最悪だからよ」
男「ごめんて。調子に乗りすぎた」
女「乗りすぎよ!」
男「ごめんなさい。今度、ちゃんと服も化粧品も新しいの買うから」
女「モノで許されると思うの?」
男「……じゃあ、それはやめにして」
女「それもないならもっと許さない」
男「そ、そうですか」
70 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 21:59:46.08 ID:YWD6HHbxo
男「本当に悪かった。女の子だもんな」
女「それだけじゃない」
男「あえ?」
女「……やられるってことでしょ、私も」
男「……」
女「こんな心配、病院にいるときはしたことなかった」
男「まあ、その辺は、俺も気をつけるよ」
女「うん……」
男「ちゃんと守るよ」
71 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 22:00:25.24 ID:YWD6HHbxo
女「まあ、それはそれとして。服とお化粧道具」
男「つい冗談が口からほとばしってしまいまして」
女「絶許」
男「なんだろう、あきらめの多かったあの頃より、なんだか涙が出てくる」
女「でも、あなたにお化粧とか服とかは分からないだろうし」
男「そ、そうだなー、叔母さんでも呼んでくるか」
女「それはさすがに……でも、雑誌もあまり参考にならないし」
男「そうなのか?」
女「なんか良く見てると、そんなに雑誌どおりにやってる人っていないし」
男「そりゃ、メイク雇ってるモデルとは違うしな」
72 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 22:01:50.08 ID:YWD6HHbxo
女「参考になるような、近い人っていないのかしらね」
男「クラスの人に聞いて見れば?」
女「……私たちのクラスはいま、保健室じゃない」
男「そうかもしれんが」
女「あと、あなたに女の子の友達っていたの?」
男「ああ、男友達どころか、前いたクラスメートの名前も分からん」
女「でしょうね」
男「そんなことないよって突っ込んでくれよ」
女「友達は?」
男「いなーい」
女「彼女も?」
男「いなーい、ってやらせんな」
73 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/17(火) 22:15:42.45 ID:YWD6HHbxo
キリがいいので、今日はこの辺で。
それでは、今夜もよい睡眠を。
74 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/01/18(水) 00:12:22.16 ID:RWMx/lMp0
乙。話がこれからどう転がっていくのか分からんが、期待!
75 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/18(水) 10:47:25.95 ID:45pRVW/IO
背中でヤられたらって考えたらNTR感やべぇ……
76 :
◆WPwc2pN1N6
:2012/01/18(水) 18:40:55.34 ID:SlLF/mSIO
>>74
寄生ものにありがちな展開で、読みやすいと思いますが…頑張ります。
>>75
どっちかってーと、男がノリノリになるかなぁ。
彼氏「入れるぞ…」
男「おうっ」
女「彼氏くん、それ男の尻穴」
彼氏「す、すみません」
男「もう、しっかりしてくれよ」
ハハハハ
彼女「なにしてるのあんたら……」
カオスですね。なかったことにします。
今夜も8時頃から。
77 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 19:59:13.66 ID:lGESGR9No
休日。
男「というわけでだ」
男友「はい?」
女「というわけよ」
メガネ「ど、どういうわけ……なんです?」
男「実は俺のケータイの連絡帳にあったメアドは友のしかなかったんだ」
女「そこで、男友くんの交友関係で、女の子を紹介してもらった」
男友「まあ、俺も委員長くらいしかメアド知らないし」
メガネ「あ、あの……」
女「うん」ジー
男「観察してるな」
男友「そ、そうだな」
78 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 19:59:48.90 ID:lGESGR9No
メガネ「この間は……すみません」
女「気にしてない、です。今日はいろいろご教授お願いします」
メガネ「あ、あ、はい!」
男友「あーダメダメ、メガネちゃんはいつもそうやってへりくだる」
男「そうだな、女はメンタル弱いから、威圧的に出れば倒せるぞ」
女「おいお前」
メガネ「え……ええ?!」
男友「寄生人と友達になるなんて、いい経験だろ?」
女「また、友達という便利な人間関係を得てしまうのね」
メガネ「え、えと……ええ?!」
女「冗談よ」
79 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:00:16.98 ID:lGESGR9No
女「でも、友達になりたいっていうのは本当。あの、なって……くれる?」
男「こんな醜い私と〜♪」
女「黙れ」
男友「まあその、わざわざ来てくれたんだし、嫌って訳じゃないだろ」
メガネ「そ、それは……」
女(まさか嫌なのに来たの?)
男「まさか、嫌なのに来たのか?」
女「口に出してどうする」
80 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:01:03.37 ID:lGESGR9No
メガネ「あの、その……前のときのこと、謝らないとって思って」
女「ああ。想定の範囲内だったし」
男「気にしすぎだよな」
女「あんたは気にしなさすぎ」
男友「なんかあったのか?」
男「メガネちゃんが女を見て『化け物ー!』と」
女「捏造すんな」
メガネ「ね、捏造はやめてください!」
81 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:01:34.35 ID:lGESGR9No
メガネ「わ、私、自分はそんなの気にしないって思ってたのに、ひ、ひどい態度取っちゃって……!」ポロポロ
男(なぜ泣くし)
女「あんた、責任取りなさいよ」
男「お、俺が取るのかよ」
女「あんたが追い込んだようなものだし」
メガネ「ちがう、違うんです、私がいけないんです……!」グスッグスグス
男「えーと、分かった!」
男友(結局何があったんだよ)
82 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:02:01.38 ID:lGESGR9No
男「そんなに気にするなら、俺と女の彼女になってくれよ!」
メガネ「それはいやです……!」ボロボロボロ
男友「否定されたな」
女「否定されたわね」
男「ああ、お断りですらなかった」
メガネ「ご、ごめんなさい、でも、安易にその……」
男「分かったよ、じゃあ、将来的に検討してくれ」
女「いい加減にしてくれない? 買い物に来ただけなのに」
男友「まったくだ。俺の居場所がないし」
男「お前ら……」
83 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:02:32.66 ID:lGESGR9No
女「じゃあ、今日から友達ってことで。いろいろ教えてね」
女友「あ、はい……! それなら全然」
男「肩越しにガールズトークか」
男友「姉ちゃんの友達に囲まれた弟みたいな感じだな」
男「やめてくれないかなそういうの」
女「高いところのものは私に任せて」
男「初めて女が人の役に立つな」
男友「こいつ最低じゃね?」
女友「お、男くん、そういうの良くないよ」
男「お、おお……」
女(……初めて味方された)
84 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:03:09.91 ID:lGESGR9No
デパート。
女「まず服を買います」
女友「は、はい!」
男「緊張してきたな」
男友「おい、俺もついてかなくちゃいけないのかよ」
男「俺を一人にする気か」
女「男友くんは、男目線でアドバイスを」
女友「それって必要なんですか? 男さんもいるのに」
男友「居場所がないのも考え物だよな……」
85 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:03:49.66 ID:lGESGR9No
レディース。
女「これかわいくない?」
女友「うーん、でも季節を考えると……」
女「そうか。外は季節ってあるもんね」
女友「特に、冷やしちゃいけないところとかあるし」
女「私の場合はそういうのって必要?」
女友「く、詳しくは分からないけどぉ」
店員「何かお探しですかー?」
男「……」
男友「完全にアウェーだな、あいつ……」
86 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:04:23.90 ID:lGESGR9No
下着売り場。
女「ブラだけじゃなくて下もほしいわ」
女友「え、そうなの?」
女「うん。トイレも男任せだし、ちゃんとは成長してないんだけど」
女友「……今はつけてるの?」
女「つ、つけてるわ……一応」
店員「……あらー、寄生人のお客様ですか。ご相談はお伺いしますよ」
男「……」
男友「すでに物言わぬ荷物もちと化しているな、あいつ……」
87 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:04:46.43 ID:lGESGR9No
化粧品売り場。
女友「とりあえず、下地を整えるところから」
女「下地? そんな面倒なのは」
女友「お化粧の半分は、下地で決まっちゃうのよ」
女「難しいこと言われても」
女友「あのね、女ちゃん。きれいになるだけなら、プロのメイクに任せればいいの」
女「いやその」
女友「毎日、誰かに見せるためにするから、大事なところをはっきりさせないといけないの」
女「ち、長文乙」
男「……」
男友「憔悴しているぞ、あいつ……」
88 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:05:13.86 ID:lGESGR9No
男性ファッション売り場。
女「そろそろ男も選んでいいわよ」
女友「こっちはこれだけ選べば、あとはやり方を覚えれば大丈夫だと思います!」
女「あ、後で教えてね。後でよ」
女友「うふふ」
男「……」
女「どうしたの、男?」
男友「男は疲れきっているんだ」ムグムグ
男「一人でクレープ食ってんじゃねーよ」
89 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:05:51.70 ID:lGESGR9No
レストラン。
男友「お前らめちゃくちゃ目立ってるぞ」
男「そうだな」モグモグ
女「そうね」
女友「ぜ、全然気にしないのね」
女「気にしてるわ。どこから石が飛んでくるか分からない」キョロキョロ
男「女と一緒に歩くようになってから、警戒スキルが上がったわ」モグモグ
男友「お前はウソだろ」
90 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:06:42.77 ID:lGESGR9No
男友「なんか困ったことってあるのか?」
男「女の子は複雑だからな、扱いが難しい」
女「……」
女友「お、男くん? そういう言い方はないんじゃない?」
男「冗談だよ。実はテストの成績が俺よりもよくて助かってる」
女「座学は得意だから」
男友「実技は難しそうだもんなぁ」
女「走ったりすると、まだふらつくの、男」
男「体力がなくてすみません」
91 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:07:13.14 ID:lGESGR9No
男友「やっぱり寝るときはきついだろ?」
女「ええ。普通に寝ようとすると男に押しつぶされちゃう」
男「取り外しがきくといいんだけどな」
女「それはくっついている意味があるのかしら」
女友「その、離れたらダメなの?」
女「元々、別れた状態で私は生まれたの」
男「ただ、なんだ、寄生しないとちゃんと生きていけないって感じ?」
女「……そうね」
男友「そうか」
女友「そうなんだ……」
92 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:07:46.28 ID:lGESGR9No
女「まあ、仕方ないわ。幸いにして、男に寄生して以来、身体で問題が出てないの」
男「そうだなー……」
男友「なんだよ、いいことなんじゃないのか?」
男「うん、まあな」
女友「あの、気になることは、言っておいたほうがいいと思います」
男「うーん……」
女「なに、聞いてないわよ」
男「いや、正直、こんな風になるとは思っていなかった」
三人『は?』
93 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:10:35.04 ID:lGESGR9No
男「クラスメートだから、知ってるだろうけど、俺は他人に疎いし」
男友「あー、俺が保健室に行ったとき、誰って言ってたもんな、誰って」
女「誰?」
男友「女ちゃん?」
男「こんな風に、女の子と暮らすのも初めてだから、失敗もよくしたし」
女「こないだもね」
女友「え、なに、どうしたの」
女「風呂場でセクハラをされた。寄生人のレイプがどうとか言い出して」
女友「なに?! ひどいんじゃないの?!」
男「謝ってるからこうしてだな」
94 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:11:14.53 ID:lGESGR9No
女友「最低だよ……!」
男友「最低だな」
女「クズが」
男「……まあな、こういうのも含めて、今までにない経験としてな」
女「おまけに、あ、あそこも」
男「はーい、ストップ! ここ外だから! 公衆の面前だから!」
女友「最悪だよ……!」
男友「最悪だな」
女「ゴミが」
95 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:11:39.89 ID:lGESGR9No
男「もう何もしゃべりたくない」
女友「え、言おうよ。そういう大事なところは」
女「そうだ。体がつながってても、何を考えているかは分からないんだ」
男友「そうなのか」
男「散々さえぎっておいて、煽るのかよ」
女「冗談だし」
男「……」
女「場を和ませるネタ」
男「場が燃え上がったんだが」
96 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:12:06.89 ID:lGESGR9No
男「とにかくその、俺としてはいろいろ変化があってうれしいんだよ」
男友「デレ、か」
女「デレだな」
女友「クラスでもずっと一人ぼっちだったもんね」
男「なんか分かったように言わないでくださいます? 皆さん」
女「自分でぼっちだったって言ってたじゃないか」
男「うるさいよ」
男友「悪かったな。なんか声をかけづらいやつだったしお前」
男「知ってるよ」
女友「い、いきなり話しかけられたときはどうしようかって」
男「もう許してくださいませんか」
97 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:12:33.23 ID:lGESGR9No
男「それに、女もけっこうかわいいしな」
女「ふーん」
男友「そうだよな、いきなり同棲始めたようなもんだろ?」
女友「ふ、不純ですよぉ」
男「まあ、年食ったらどうなるか分からないけどな」
女「そうね……」
女友「そ、その、恋人みたいなものなのかな?」
男女『んー?』
女友「いや、いつも一緒にいるわけじゃない? 二人は」
男「うーん、女は姉妹みたいな感じだな」
女「私は、まあ、ペットみたいな存在かな」
男「おいお前」
女「冗談よ」
98 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:13:05.09 ID:lGESGR9No
男友「な、なあ。もし、良かったら、俺の兄貴にあってくんねーか」
男「ああ、宿主なんだっけ」
女「何でそんな会わせたがるの?」
男友「なんかさ、最近の兄貴、ちょっと変でさ」
男「完璧ブラコンだな」
女「間違いないわね」
女友「まともなのは私だけかぁ」
男友「おい! 聞き捨てならねーぞ! 特にそこのメガネ!」
99 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:13:46.04 ID:lGESGR9No
男「まあ、別にいいぞ。お兄さんの都合にもよるだろうが」
女「ああ、そうよね」
男友「そ、そうか!」
女「……」
男友「いや、なんとなく、ほら、知らない人がくっついてるとなると緊張しちゃうじゃん?」
女友「寄生者さんとはお話ししてないんですか?」
男友「兄貴についてるやつ、なんか馴れ馴れしいんだよ。上から目線っていうか」
男「そのギャグは前に使ったぞ」
女「無能ね」
女友「つまらないよぉ」
男友「なんだよこの流れ! 3対1にするのが流行なのかよ!」
100 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:14:08.36 ID:lGESGR9No
帰宅。
女「つ……かれたー」
男「ああ。マジでな」
女「女の子ってホントパワフルね」
男「女も乙女筆頭だろ?」
女「私はあそこまで元気になれないわ」
男「十分はしゃいでただろ」
女「そう見えた?」
男「まあな」
女「……どうかしらね」
男「ま、どうでもいいか。今日は」
女「よくないわよ。買ってきたものを片付けるわ」
男「やれやれ」
101 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:14:37.01 ID:lGESGR9No
男「本当は会いたくないんだろ」
女「何が?」
男「他の寄生人と」
女「そうね。気を使って本音が言えなそう」
男「俺にも言えないのか?」
女「女の子には秘密がある」
男「女が言うセリフじゃないだろそれ」
女「大体、普通は男には男の寄生者なんでしょ。性別違うと話合わないよ」
男「お前が寄生している相手を見ろ」
102 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:15:12.45 ID:lGESGR9No
ベッド。
女「……ねえ」
男「なんだよ」
女「あんた本当に私がいても平気なの?」
男「気にしてるのか?」
女「体が合うから心も合うわけではないでしょ」
男「……俺はその辺を気にしたことないなぁ」
女「本当に? 嫌じゃない?」
男「昼間話したのはウソじゃないよ。最初はどうでもよかったし」
女「……」
男「両親が死んでから、ああ、人って死ぬんだな、死ぬなら何してもどうでもいいなって思ってる」
女「……そう」
男「けどまあ、今のところは、そういう考えが来るより先に女に話しかけられるからな」
103 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:19:25.10 ID:lGESGR9No
女「それってどうなの」
男「どうって、そういうもんさ」
女「……」
男「難しく考えたらキリがないよ。好きなものは好き、嫌いなものは嫌い」
女「私と一緒にいるのは?」
男「嫌じゃない。男は女の子が大好きなもんだ」
女「どうでもいいんじゃないの」
男「女は好きだよ」
女「そうなの。私も」
男「ありがとう。お互い、身近にいる人くらいは好きでいたいな」
女「……今は、それでいいのかもね」
男「へいへい。おやすみ」
女「うん。おやすみ」
104 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:19:54.65 ID:lGESGR9No
学校。
保険医「うーん、健康そのものね」
男「なんかまずいんですか」
保険医「うーん、あのね。生まれたときから寄生していたのと違って、あなたたちは、別々に生きてきたじゃない」
女「そうですね」
保険医「相性がよいと言っても、何の問題も起こらないってある意味異常よね?」
男「……まあ、何も出ないならいいんじゃないですか」
女「私もそう思いますが」
保険医「うーん」
105 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:20:27.39 ID:lGESGR9No
保険医「分かったわ、一応、病院の健康診断も、そのうちもう一回やりましょう」
男「実験体だな」
女「実験体ね」
男「科学の犠牲者か」
女「問題のある人はこれだから」
保険医「おい、小娘」
女「冗談ですのよ」
106 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:20:54.71 ID:lGESGR9No
病院。
医者「こないだ来た時よりも、よくなっているよ」
男「そうですか」
医者「男くん、トレーニングをちゃんとやってるみたいだね」
男「そりゃ、人を一人背負っているものなので」
医者「女さんもヘソ管が体内でぐるぐる巻きになるくらい、伸びている」
女「それって大丈夫なんですか?」
医者「さあ」
女(大丈夫なのか、この医者)
男「大丈夫なのか、この医者は」
女「なんで口に出すの?」
107 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:23:10.36 ID:lGESGR9No
医者「なんていうか、お互いにすごくいい影響を与えているみたいだ」
男「はあ……そういえば、女の胸のボリュームがまた一段と」
女「……」ぎゅー
男「無言で、首を、絞めないで」
医者「……寄生人たちにとって、性格の不一致は大きな要素だ」
男「へー」
女「そう、なんですか?」
医者「そうだよ。体がつながっているんだ、ストレスが人体に影響を与えるように、寄生人にもそういうのは出てくるからね」
男「その点、俺たちラブラブだもんな」
女「ふざけんな」
医者「そ、そうかい」
女「真に受けないでください」
108 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:26:11.51 ID:lGESGR9No
医者「強いて言うなら、女さんに少し不調が見られたかな」
男「確かに、最近不安がってたな」
女「な、なんで言うのよ」
医者「そうかい? 何かあるのかい?」
女「い、いえ……」
男「なんだよ」
女「うまく、行き過ぎているような気がして……怖いです」
医者「……そうかい。それはでも、大事な不安だ」
男「いいこと言うなぁ、先生」
女「茶化すな」
109 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:28:29.77 ID:lGESGR9No
医者「君たちはいま、成長期にあるんだ」
男「うん、確かに、女は胸も体格もよくなってきた」
女「いい加減にしないと怒るわ」
男「はい、そうですね」
医者「引き続き様子を見よう、『わくわく』はちゃんとつけてね」
男(略称は『わくわく』なのか)
女(ダセェ)
110 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/18(水) 20:29:12.17 ID:lGESGR9No
今日はこの辺で。書き溜め切れたので、少し更新は遅くなるかも。
また次回。
111 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東京都)
[sage]:2012/01/18(水) 22:41:40.13 ID:/mnyZL440
乙
112 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/18(水) 23:09:39.94 ID:45pRVW/IO
乙 いいペース
113 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/19(木) 06:45:15.67 ID:0iFWIz7IO
乙
114 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関東・甲信越)
:2012/01/19(木) 11:45:19.79 ID:xNpqioUAO
乙
115 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 13:21:06.31 ID:PNHkkOlIO
一日30レス目安に投稿中です。
これまでの主な登場人物
男:投げやりな性格。実は調子こきのエロ野郎。
おっぱいがあれば何でもいいかもしれない。
女:不幸な寄生人少女。最近、体が成長。
自分では無感動な性格だと思っているがそうでもない。
医者:医者。
叔母:男の叔母。女母と関係?
男友:調子こきは男と同じ。必死すぎてキモイと専ら評判。
宿主の兄がいる。
女友:メガネ。正義感が妙な方向に行くタイプ。
あと巨乳。
どうでもいいけど主要キャラみんな友達少ない。
保険医:特になし。
じゃあ今夜も8時頃から。
116 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/19(木) 13:42:30.15 ID:Lmx5ycqIO
期待
117 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/19(木) 15:47:11.90 ID:apR+DyRyo
今思ったけど妊娠したら色々とすごいよな
118 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage saga]:2012/01/19(木) 18:22:24.93 ID:ziO+6n/AO
>>117
その前にどういう風に行為するのかが気になる。
太ももくらいから埋もれてるなら、バックも行けるしなんとか正常位も行けるが……
ただし、男がうつ伏せで寝てる上で彼氏が腰振らないといけないが。
119 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 19:45:46.13 ID:wzcgsL3Jo
>>118
>>1
で書いてありますが、基本はお腹が宿主の背中にぴったりくっついている状態だとお考えください。
また、
>>56
にあるように、性器や排泄器官が出来ている女が特殊なんですが、
お腹から下の部分を突き出すようなことは、十分可能です。
うん。何を言っとるのかね?
120 :
◆WPwc2pN1N6
[saga]:2012/01/19(木) 20:02:14.75 ID:wzcgsL3Jo
男友宅。
男友「よ、よく来たな」
男「こんにちは」
女「よろしく」
男友「ち、ちょっと居間で待ってくれ。兄貴、たち、呼んでくる」タタッ
男「緊張してるな」
女「緊張してるわね」
男「お呼ばれは初めてなんだ」
女「あんたも緊張してるの?」
男「イエス、シスター」
女「誰が妹じゃ」
121 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:02:49.66 ID:wzcgsL3Jo
ぬっ。
長髪「……」(上の人)
友兄「……」(下の人)
男「でけぇ」
女「頭ぶつけないのかしら」
男「それはお前もだろ」
女「男の背は低いから」
男「……」
男友「あ、兄貴、たち、これ俺の学校の友達」
男「これ扱いとな」
122 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:03:38.62 ID:wzcgsL3Jo
長髪「……へぇ。性別違いの寄生人なんて始めて見た」
男「珍しいんですかね、やっぱり」
長髪「ずいぶん、口が回る宿主だな」
女「……初めまして」
長髪「初めまして、お姉さん」
友兄「……」
男「ああ、俺も初めまして。友達の男です」
友兄 コク
男(大丈夫か、この人)
男友「あ、あ、俺、飲み物取ってくるよ!」
長髪「三人分でいい」
男友「知ってるよ!」
123 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:04:19.72 ID:wzcgsL3Jo
長髪「調子はどうだい? 性別が違うと不便もあるだろ」
女「そうでもないです」
長髪「口が回るところを見ると、まだうまく行ってないのか?」
女「……なんのこと?」
長髪「ああ、これは失礼した」
女「私たちはそれなりにうまく行ってますけど」
長髪「……くひっ、ふぁっはっは!」
男「なんか面白いやつだな」
長髪「お前には言われたくない」
友兄 コク
男友「お茶、持ってきたぜ!」
124 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:04:46.55 ID:wzcgsL3Jo
男友「えーとな、寄生人同士だったら、いろいろ分かることもあると思って」
長髪「あっそ」
女「何様ですか? 態度でかすぎでしょ」
長髪「……あんたは、率直に言いすぎだな」
男「おいおい、態度がでかいことにかけて、俺を忘れてもらったら困る」
男友「俺もだ!」
友兄 コク
男友「あ、兄貴!? 同意はしなくてもいいんだよ!」
125 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:05:24.60 ID:wzcgsL3Jo
長髪「おい、ちょっと取ってくれ」
友兄「……」ぐいっ
長髪「ん」ゴクッ
男「へー、寄生人の方も飲むんですね」
長髪「そうだ。体はつながってるからな」
男「女は飲んだり食べたりしないよな?」
長髪「それは良くないよ、お姉さん」
女「……ヘソ管を伸ばすためですが」
長髪「ああ、初期の頃はね」
男友「で、でも、食事は大体兄貴が取ってるだろ」
友兄「うん」
126 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:06:11.71 ID:wzcgsL3Jo
男「女は最近まで、ほとんど寄生せずに生活していたんですよ」
長髪「そうなの、お姉さん」
女「その呼び方はやめてください」
長髪「失礼。でも、そうすると大変だね、いろいろ勝手が違って」
女「そうでもないです」
長髪「そう? でもしばらくは我慢しないと難しいだろう」
女「そうでもないです」
長髪「それは、あなたがまだよく知らないからだよ」
男「で、お兄さん方はよく知ってるんですか?」
友兄「ああ」
長髪「そうだな」
127 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:06:56.22 ID:wzcgsL3Jo
男「たとえば?」
長髪「そうだな、寄生人の能力はエンジンが二つ積んであるようなものだからな」
男「ほう、すごく速く動けたりとか」
長髪「それは揺れるからちょっと難しい」
男友「難しいのかよ」
長髪「うるさい。その代わり、長く運動できる」
女「……」
男「あー、確かに、女を乗せてるのにたくさん筋トレできますよね」
友兄 コク(力こぶをつくる)
男「やべー、ムキムキだよ、さりげなく」
長髪「……」
128 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:07:24.48 ID:wzcgsL3Jo
男友「その、困ったこととかは、ないんですか」
女「そうね。男がセクハラしてくることかしら」
男「最近はそうでもないだろ」
長髪「それはけしからん宿主ですな」
女「でしょう?」
友兄 コク
男「お兄さん?」
友兄「……女の子は、大切に」
男友「そ、そうだぞ!」
男「やべぇ、諭されたよ。感動的だな」
長髪「何言ってんだお前」
129 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:07:58.76 ID:wzcgsL3Jo
女「で、長髪さんはないんですか」
長髪「俺か? 俺は特にないな。今は順調だ」
男「お兄さんは?」
友兄「ない」
長髪「ないってよ」
男「いや、聞いてるのはお兄さんだし」
長髪「……な、なんだよ」
男「じゃあ、好きな女のタイプは」
友兄「やさしい子」
長髪「……巨乳」
男「長髪さんは分かってますね」
女「男友くん、こいつら殴っていいわよ」
男友「お、おう!?」
130 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:08:29.11 ID:wzcgsL3Jo
長髪「そういや、大学のレポートがあるんだったっけな」
友兄「ああ」ガタッ
男友「そ、そうか」
男「またお会いしましょうや」
女「……」
長髪「ああ、そうだ、お姉さんちょっと」
女「なによ」
長髪「……」ボソボソ
女「はあ?」
長髪「もうしばらくの辛抱だと思うけどね」
女「……」
男「おいおい、秘密話は俺にもしてくれよ」
131 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:09:01.84 ID:wzcgsL3Jo
長髪「じゃあ」
友兄「ちょっと待った」
長髪「!?」
友兄「……男くん、女さん」
男「はい、何でしょう」
女「あ、はい」
友兄「今日は来てくれて、ありがとう」
男友「あ、兄貴」
友兄「……これからも、男友と長髪をよろしくお願いします」
長髪「……」
132 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:09:37.11 ID:wzcgsL3Jo
男「いいお兄さんだな、ちょっとおかしかったけど」
女「……」
男友「……」
男「なんだ、二人して黙っちゃって」
男友「ありがとう、二人とも」
男「な、なんだよ、お前まで頭下げて」
男友「兄貴が、あんなにしゃべるところを見たの、久しぶりなんだ」
女「それ……病気でしょ」
男友「そうかもしれない。あいつがいるようになってから、だんだんそうなっていった」
男「ふーん」
男友「あ、女さんを非難するわけじゃないんだ」
女「いや……」
133 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:10:14.21 ID:wzcgsL3Jo
男友「俺、兄貴がおかしくなったのは、寄生人のせいだと思ってたんだ」
男「うん、なんだかんだで、あいつ性格悪そうだったしな」
女「……」
男友「でも、お前らは全然仲良く見えるし、兄貴も……長髪をよろしくって言ってた」
男「そうだっけ?」
女「あんた、本当に人の話を聞かないわね」
男「ああ、そういえばなんか病院でも、仲が悪いと調子も悪くなるって言ってたぜ」
男友「そ、そうなのか。だったら、なおさら俺も仲良くなりたいな」
女「そう……」
男友「ともかく、ありがとう」
134 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:13:30.99 ID:wzcgsL3Jo
帰り道。
男「いやあ、大学生つっても大して変わらんな」
女「……そう?」
男「機嫌悪いな。なんか言われたのか?」
女「なんでもないわ」
男「長髪のあいつ、女に色目使ってなかったか」
女「あー……そうかもしれないわね」
男「ちょっといらっとするわー」
女「なに、嫉妬してるの?」
男「そうかもな。確かに上から目線だったし」
女「からかいがいがないわね」
135 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:17:02.02 ID:wzcgsL3Jo
男「でも、あれだな。お兄さんにもっと見せてもらえばよかったな」
女「何をよ」
男「いや、腹筋とか。絶対割れてるだろ、あの人」
女「あんた見境がないの?」
男「いやいや、男だったら割れた腹筋、膨らんだ腕、しなやかな脚を見たいに決まってるだろ」
女「理解不能ね」
男「女、オリンピックとか世界陸上とか見たことないの? 短距離選手とかすごいんだぜもう」
女「……この話、引っ張るの?」
男「あ、プロテイン買ってこうかな」
女「おいお前」
136 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:18:01.32 ID:wzcgsL3Jo
学校。
男「つーことがあってさ」
女友「そ、そうなの」
男「なんていうか、すごい筋肉だったよな」
女「そこじゃないでしょ」
女友「でも、すごいね。男友くん」
男「そうなのか?」
女友「だって、家族に寄生人がいて、仲が悪くなったら、やっぱり難しいよ」
女「そう……かしらね」
男「お前、俺たちを前にして」
女友「あ、あああ、ご、ごめんなさい」
137 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:19:00.46 ID:wzcgsL3Jo
女友「あのー、あのさ、私も、言っていい?」
男「なに? 今度は女友の恥ずかしい話が聞けるのか」
女「おいお前」
男「冗談ですってば」
女友「あ、はは。二人を見てると、なんていうか、まごまごしてた自分が馬鹿みたい」
女「まごまごってどういう意味よ」
男「孫が二人、つまり、おばあちゃんになった気分という意味だ」
女友「本当に馬鹿みたいですよねぇ」ユラッ
男「じ、冗談だ。冗談だから、その拳をしまってくれ」
女「女友ちゃん、私がやつの腕を押さえるわ」
男「ちょっと、二人掛かりは卑怯だ!」
138 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:19:30.75 ID:wzcgsL3Jo
男「……」ヒリヒリ
女友「あのね、私の親戚にも、寄生人がいたの」
女「そうなの」
女友「もう、亡くなっちゃったんだけど、うちの両親も、結構ひどいことを言ってて」
男「つまり、俺のようにいじめられていたと」
女「あんたは自業自得でしょう……?」
男「へい! そのとおりです」
女友「続けてもいいかなぁ」ユラッ
男「拳をしまってくれ!」
139 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:19:58.94 ID:wzcgsL3Jo
女友「それで、私、そんなのおかしいって思って、その……学習会とかにも出たのよ」
女「へえ……」
男「……叔母さんがいろいろやってたなそういえば」ヒリヒリ
女友「それなのに、その、実際、女ちゃんに会ったときは」
男「悲鳴を上げたな」
女「……」
女友「ごめんなさい! 謝り足りないくらいだと思うけど」
女「気にしてないって」
女友「ううん。でも、それから、いろいろ考えたんだ」
男「何をだ」
女友「どうすれば正しく寄生人の人たちと付き合えるのかって」
140 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:20:26.55 ID:wzcgsL3Jo
女「……馬鹿じゃないの」
女友「うっ、また、直接言われると、傷つくなぁ……」
男「言葉の暴力がきついな」
女「人付き合いに正しいも間違いもないでしょ」
女友「うん……あのね、私、寄生人以前に、普通に友達もいなかったの」
男「俺と同じか」b
女「私とも同じね」b
女友「そ、そうだね! みんな、みんなボッチだったんだね!」
男「帰っておいで、女友ちゃんや」
141 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:20:54.02 ID:wzcgsL3Jo
女友「ケータイ見たでしょ? 委員長だったとき、文化祭の準備で連絡取る名目で、みんなにアドレス教えてたの」
男「ああ、男友の」
女友「でも、それで連絡が来たことなんて、あのときまで一度もなかった」
女「……」
女友「だから、その、今、すごくうれしいかな」
男「そうか。俺と付き合っちゃう?」
女友「タイプじゃないし……」
男「冗談だから」
女「殴っていいわよ」
女友「よぉし、友情アタックだよね」
男「おい、俺への友情はないのかよ!」
142 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:23:34.37 ID:wzcgsL3Jo
自宅。
男「ふはー。なんだか、その、いろいろみんな話すな、最近」
女「きっと、溜まってたんでしょ、いろいろ」
男「そういうもんかな。俺って話しやすそう?」
女「というより、二人いるから、話を預けやすそうというか」
男「二人の包容力か」
女「なんか気持ち悪い言い方ね」
男「照れるなよ」
女「は?」
男「冗談です」
ピンポーン。
男「お、来客か」
143 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:27:51.37 ID:wzcgsL3Jo
叔母「こんばんはー」
女「あ、叔母様」
男「また叔母さんか」
叔母「またじゃないでしょ。ちゃんと生活できてるの?」
男「女がいちいち小うるさいからがんばっている」
女「私が小うるさく言ってるから大丈夫です」
叔母「男」
男「女、がんばっているのは俺だよな」
女「私も手伝ってるけど?」
男「ノーノー叔母さん、俺は悪いことしてない。女友達も最近出来たし大丈夫。だから、持ってきた米袋を担ぎなおすのはやめてくれ」
叔母「10キロよ」
男「重さは聞いてないよ!」
144 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:31:53.50 ID:wzcgsL3Jo
男「なんか星が見える」
女「そりゃあ夜だからでしょ」
叔母「まったく……女ちゃん、男が迷惑かけてないかい?」
女「まあ、許容範囲です」
男「その言い方はひどいぜ」
叔母「あんたちゃんとしないと、申し訳立たないよ」
男「へいへい」
女「でも、男くんのおかげで、こうしていられるわけですし」
叔母「いいんだよ、男の責任でもあるわけだし」
男「ん?」
女「え……」
145 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 20:33:34.98 ID:wzcgsL3Jo
一時中断。にしようか、今日はここで止めとくか考え中。
そろそろ佳境です。
146 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 21:03:54.61 ID:wzcgsL3Jo
今日でいけるところまで行きます。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
叔母「ああ、女ちゃんにも一度、話しておかないとね」
女(なに、なんかあったの?)
男(んー?)
叔母「あのね、女ちゃんのお母さん、とお姉さん、かな」
叔母「私の姉とお父さん、あー、男の両親なんだけど」
叔母「事故で一緒に亡くなってるの」
男「……」
女「……はぁ」
叔母「その、お父さんが、男を避けようとして」
男「……」
女「……は、え、は?」
147 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 21:09:55.08 ID:wzcgsL3Jo
叔母「だから、男がね、こう、車道に出てきて、それを避けようとして、お父さんがこう」
叔母「それに、女ちゃんのお母さんが……」
叔母「男に、話したんだけど、その、男はちゃんと言ってなかったでしょ?」
男「……あ、あー。ソウデスネ」
女「……」
男「つまり、その、罪滅ぼし的な」
叔母「病院に行く前にも話をしたし、男は納得してるんだけどね」
男(あー、なんかごちゃごちゃ言ってるような気がしたけど)
女「……」
男(……やべぇ、全然聞いてなかったな)
女「……なんですかそれ」
148 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 21:19:38.50 ID:wzcgsL3Jo
女「男は、自分のせいで、私の、お母さんが死んだから、宿主になったんですか」
叔母「それだけじゃないわよ。ちゃんと検査にも適合して」
女「適合してるから、ちょうどよくってことですか」
叔母「違うわよ。男の責任みたいなものもあるってことを」
女「おかしいでしょ、それ」
叔母「……」
男(俺を間に挟んでいるんだが)
女「そりゃあ、私は誰かに取り付かないと生きていけないですよ」
女「でも、男は違うでしょ。そんな理由で寄生させるなんておかしいでしょ」
叔母「あのね、男は納得して――」
女「ちがう!」
149 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 21:23:50.50 ID:wzcgsL3Jo
女「男、言ったよね? 最初はどうでもよかったって」
男「あ、あー、うん」
女「私の、お母さんのことなんて言ってくれなかったよね?」
男「う、すまん」
女「自分のご両親も亡くなっていたし、どうなったっていいって思ってたから、受けたんだよね?」
男「あ、あー、そう、かな」
叔母「男!? あんたは納得してやったんでしょう」
男「お、おお」
叔母「ちゃんと同意書の説明も、お医者様にも聞いたじゃない!」
男「ん、うん」
叔母「私の話だって、うんうんって頷いて聞いてたじゃない!」
男(それは聞き流していただけです)
150 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 21:30:06.04 ID:wzcgsL3Jo
女「出て行けよ」
叔母「は!?」
女「出て行ってよ! 男には責任なんかない! そんなので縛るなんておかしい!」
叔母「私はっ……辛いだろうけど、女ちゃんのためを思って」
女「そんな話、前に聞いていたら、絶対受けなかった!」
叔母「あなたのお父さんも、どれだけ悲しんでいたか」
女「もう聞きたくない! 出て行け、出て行け!」ガチャン パリン
男(耳元で騒がれるとやばい)
叔母「ちょっと、男……!」
男「叔母さん、悪いけど、今日は」
叔母「な、なに言ってるのよ」
女「男も知らない! この」ボカ
男「うお、陶器でなぐるんじゃねぇ」
151 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 21:37:24.26 ID:wzcgsL3Jo
男「……叔母さん、ちゃんと帰ったぞ」
女「うっ……うう」
女「ううー、うっ、ひっ」
男「……そのー、俺から言うことじゃないかもしれんが」
女「……ううう、うっぐっ」
男「ショックな話、だけど、もっと冷静になったほうが、いいだろ?」
女「うぇ、ううっ……」
男「謝って、すむ話じゃない、けどさ」
女「……ちがうの」
男「な、何が」
女「それだけじゃないの」
男「だから、何がだよ」
女「男、このままじゃ、死んじゃうかもしれない」
152 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 21:43:27.78 ID:wzcgsL3Jo
男「ほ、ほお。そうか、それなら、その、痛みわけってことじゃないのか」
女「……冗談じゃないの」
男「根拠を言ってくれよ、話が見えねぇ」
女「この間、男友くんの家に行ったとき……」
男「ああ、長髪のことか?」
女「そう、帰り際に、あいつが耳打ちしたんだけど」
男「そうだったな」
女「あいつが言ったのは」
長髪『乗っ取る準備はしておけよ』
153 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 21:48:13.32 ID:wzcgsL3Jo
男「それがなんだよ」
女「男。ネットとか見てないでしょ、寄生人のこと」
男「……ああ」
女「寄生人はね、寄生生活が進むと、宿主を乗っ取るんだって」
男「ほう」
女「分かる? あのお兄さんの反応が鈍かったの」
男「ああ、そうだったな」
女「あれ、長髪に乗っ取られかけているんだよ」
男「……」
女「分かる? 冗談じゃないの」
男「……」
女「このままじゃ、男、私に乗っ取られるんだよ」
154 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 21:55:02.31 ID:wzcgsL3Jo
女「意識がなくなって、ただの乗り物みたいになるんだって」
女「それって、もう、生きてるとはいえないでしょ」
女「ゾンビよ、死んでるも同然じゃない」
女「分かる? 私、男を全部犠牲にして」
男「それって悪いのか」
女「……」
男「俺だって叔母さんの貯めた金で生活してるし、ある意味、食いつぶしているようなもんじゃん」
女「な、何言ってるの?」
男「誰かを犠牲にして生きていくなんて当たり前の話じゃん」
女「……」
男「まあ、おっぱい枕の代償と考えると妥当な線じゃないの」
女「ふざけんなよ」
155 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 22:05:05.39 ID:wzcgsL3Jo
男「ふざけてない。どうでもいいと思ってたのも、叔母さんの話をちゃんと聞いてなかったのも本当だけど」
女「だから、なに? 自己犠牲できてうれしいとか言いたいの?」
男「女を寄生させなくても、別にいつ死んでもいいやって思ってたんだけど」
女「だから、なに!?」
男「いま、女と一緒に生きれて楽しいよ。それが悪いのかよ」
女「あ……っ、あんた、死ぬのよ」
男「まだ死んでない」
女「わ、私」
男「すぐ死ぬかどうかも決まってないじゃん」
女「私が、私は、私、こんな風に生きたくないのよっ!」ぐいっ
男「あって、ててて!」
べりべり、ぶちいっ
156 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 22:05:59.66 ID:wzcgsL3Jo
一時中断。再開30分後、めど。
157 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/19(木) 22:10:19.54 ID:Lmx5ycqIO
予想以上なシリアスに困惑
158 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 22:34:28.34 ID:wzcgsL3Jo
激痛が走った。
二人は床に倒れこみながら、女は腹部から伸びる寄生器官に手をやり、男は背中を引っかいた。
そうして、涙目で、二人は初めて向かい合ってお互いを見た。
鏡を使う以外でちゃんと顔を見ることもなかった。
体はぴったりとくっつけあってるゆえ、もっと見る機会は少なかった。
女の腹から、男の背中にかけて。
赤黒い寄生器官がずるっと垂れ下がっている。
ぐるぐる巻きになっていた「くだ」が、ぐったりと床に伸びていた。
女も男も、顔を歪めてそれを見つめた。
何しろずきずきとした痛みが二人に襲い掛かっていたからだ。
やがて、その痛みが治まりかけたところで、女は興奮して、その「くだ」を引きちぎろうとつかみかかった。
男は女の肩をつかんで、それを止めようとした。
男が女を押し倒すような格好で、二人は絡み合った。
どちらかが、何かを叫んだかもしれない。
159 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/19(木) 22:35:19.44 ID:EYqS7syTo
宿主を乗っ取るって寄生人だけで秘密に出来る内容ではないような
160 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 22:43:50.53 ID:wzcgsL3Jo
お互い、泣いていた。
ごろん、と転がるようにして、女が男に馬乗りになった。
女は男の肩をつかんで、何か唾を飛ばしながらわめいた。
男はひじをついて上半身を起こすと、女の腰を抱き寄せた。
息を荒くして、向かい合う。
女が、肩から男の頭に手を移すと、男と同じように抱き寄せた。
男は逆らわずに、女の胸に耳をうずめてしまった。
しばらくの間、ずっとそうしていた。
そうすることが、当たり前みたいに。
161 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 22:54:32.35 ID:wzcgsL3Jo
朝。
男「……」
女「……」
男(やべぇ)
男(やべぇやべぇやべぇ。やっちまった)
男(マジでやっちまった)
女「……病院、行かなきゃね」
男「こ、この惨状を放置してか」
女「でも、背中、破けてるよ、男」
男「いやでも、この部屋も血まみれの体液まみれじゃん」
女(はー……よく暴れたもんね)
女(……ロマンチックじゃなかったわね)
男「女? 聞いてるのか?」
162 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 22:58:41.33 ID:wzcgsL3Jo
女「でも、一応、ケガしてるんだから」
男「まあ、そうだけどさ……」
女「男、ちょっと後ろ向いて」
男「しょうがないな」くるっ
女「……ごめん、お腹でくっつかないから、おんぶ」
男「へいへい」
女「よっ」ぐいっ
男「おお、胸が当たる」
女「……ごめん、ヘソ管、ぼろっと零れ落ちちゃう」
男「内臓ぽろり、みたいな」
163 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 23:01:16.36 ID:wzcgsL3Jo
女「男」
男「なに?」
女「ごめんね。もう少し、付き合って」
男「いや、俺にも付き合ってくれよ」
女「タイプじゃない」
男「体の相性はばっちりなんだろ」
女「ウゼェ」
男「声に出して言うな!」
164 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/19(木) 23:05:37.70 ID:wzcgsL3Jo
すみませーん。この辺で今日は終わりにしますー。
あと、明日あさっては更新できないかもしれない。
>>157
ところがこの辺は最初から本筋として決めていたから困る。
まあ、適度にお付き合いください。
>>159
いろんな矛盾点は多少想定していますが、あまり深く考えないほうが幸せ。
一応、ちょっとは考えてますので、よければお付き合いください。
165 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage saga]:2012/01/20(金) 00:06:39.05 ID:SkJ47vZAO
乙!
なるほど、こういう風にヤるのか……
ふぅ
166 :
◆WPwc2pN1N6
[sage]:2012/01/20(金) 15:23:37.84 ID:ElbVqW3IO
>>165
抱き合っただけだから、描写してないから、と言い訳してみる。
今夜は遅くなりそうです。
167 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/20(金) 15:47:17.67 ID:uCYex/gIO
よくわからないんだけど
引きちぎって今は分離した状態ってこと?
168 :
◆WPwc2pN1N6
[sage]:2012/01/20(金) 16:03:59.04 ID:ElbVqW3IO
>>167
お腹と背中がぴったりくっついてた状態から、
今はへその緒みたいなのでつながっているだけの状態ですね。
ちゃんとおんぶ、だっこしないと一緒に移動できません。
描写力不足ですみません。
169 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/21(土) 01:11:24.03 ID:79NzRwLIO
まだか!
170 :
◆WPwc2pN1N6
[sage]:2012/01/21(土) 01:12:26.84 ID:bMKPZJoIO
すみません、今夜は無理です。
171 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/21(土) 01:36:38.93 ID:79NzRwLIO
残念…
待ってます
172 :
◆E02GB0g5y.
[sage]:2012/01/21(土) 01:48:32.31 ID:4QgQ1UAHo
今夜はいつ戻れるか分からなかったので、明言せずにすみませんでした。
明日の夜で完結できるかと思います。
おまけ的に。
Q:異性のどんなところに魅力を感じますか?
男「おっぱいかな」
女「誠実さ」
男友「えっ、顔、とか?」
女友「二股をかけないところ……」
Q:自分の長所は?
男「ないな」
女「強いていうなら……男が胸ばっかり言ってるし……」
男友「よく便利だねって言われる」
女友「ま、真面目なところ」
Q:お世話になってる人に一言。
男「叔母さん、お金いつもありがとう」
女「男、男がいなかったらこんな風に生きていけなかった。ありがと」
男友「兄貴、また一緒に遊びに行こう」
女友「えっ……いません……」
Q:以上の回答を見てみて、何かある?
男「女って俺のことが好きなのかなぁ」
女「みんなマイナス思考すぎて痛い」
男友「おい、俺の回答って、あれじゃねーか、ちょっと痛い人みたいじゃんか」
女友「と、友達にお世話になってるって言っとけばよかったorz」
では、また明日。
173 :
◆WPwc2pN1N6
[sage]:2012/01/21(土) 01:51:07.64 ID:4QgQ1UAHo
トリップ変な感じでついてますね。つ、疲れてますね。
あ、明日はがんばります。
174 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 18:32:56.71 ID:4QgQ1UAHo
八時ごろから、がんばります。
今夜で終われたら、いいなぁ。
175 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/21(土) 18:56:28.01 ID:tAAeJBUIO
待ってる
176 :
◆WPwc2pN1N6
[saga]:2012/01/21(土) 20:03:00.91 ID:4QgQ1UAHo
男「叔母さんには連絡したぞ」
女「う、うん」
男「女の声も聞きたがってたけど」
女「ダメ……ま、まだ冷静になれないから」
男「……とりあえず、大怪我してるわけでもないから、タクシーで病院行くか」
女「だ、大丈夫? なんだかんだで血まみれてる」
男「一応タオルでぐるっとくるんでるけど……」
女「汚して、損害賠償とか請求されないかな」
男「大丈夫だろ、事情を説明すれば」
177 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:03:52.36 ID:4QgQ1UAHo
タクシー内。
男「よっと」
女「ありがとう」
男「姫だっことか初めてだわ」
女「ああそう」
男「意外と女も重いな」
女「ねえ、殴られるのとぶん殴られるのはどっちがいいのかしら」
男「ほめてるんだよ、よく成長したなと」(胸とか)
女「ほめてないだろ」
運転手(いちゃついてんじゃねーよ)
178 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:05:17.67 ID:4QgQ1UAHo
男「おお、背中がまだひりひりするな」
女「大丈夫なの? 皮膚がくっついてたところをはがしたから、血が結構出ちゃってたし」
男「もう血は止まっているんだけどな。女もお腹とか大丈夫なの?」
女「うん、「くだ」がつながっているから、命に別状はない。と思う……グロいけど」
男「前に取り外しできたらいいって言ってたけど」
女「できちゃったわね……」
男「あれじゃね、女をサイドカーとか、車椅子に乗せたら便利じゃね」
女「罰ゲーム臭がすごいんだけど」
男「『二人をつなぐ、赤黒い肉のヘソ管。コレが新しい寄生人と宿主のつながり方です』」
女「いやな赤い糸ね……」
179 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:06:20.22 ID:4QgQ1UAHo
男「そういえばさ」
女「なに?」
男「あそこは痛くない?」
パァン
男「というのは冗談でして」
女「本気で聞いただろ」
男「前にさ、女のお母さんって、私をおいて逃げたとか言ってなかったっけ」
女「それは……伝聞だから」
男「伝聞って誰に?」
女「誰にって、誰も教えてくれなかったから、医者とか看護士さんが話しているのを聞いて」
180 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:06:46.72 ID:4QgQ1UAHo
男「じゃあさ、今の女の保護者って誰なの」
女「保護者? それは……」
男「この管を切ってもらうにしろ、元通り背中にくっつけてもらうにしろ、また相談は必要だろ?」
女「そ、そうね」
男「俺も、両親いないから、叔母さんが保護者になってるわけだけどさ」
女「……」
男「おい、知らないってことはないだろ」
女「いや、でも……」
男「寄生の手術するときに、承諾は誰かにもらったんだろ」
女「いや、医者に説明を受けただけで……」
キイッ
運転手「つきましたよ」
181 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:07:31.90 ID:4QgQ1UAHo
病院。
医者「び、びっくりしたじゃないか。そんな格好で来るもんだから」
男「やっぱり、医療関係者の手当ては手際がいいわなー」
女「適当ね」
医者「……でも、どうしたんだい。ひどい怪我ではなかったけど……何があったのか、僕にも聞かせてもらえるかな」
女「……」
男「ほら、女から言わないと」
女「ええ? でも……」
男「だって、暴れたのは女だし」
女「あんただって私に乱暴したわ」
男「人聞きが悪いだろ! あれは流れだよ、勢いだよ」
医者「男くん? どういうこと?」
男「なんで俺に聞くんだよ!」
女「冗談ではないけど」
男「おいお前」
182 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:08:11.16 ID:4QgQ1UAHo
女「……先生」
医者「どうしたんだい」
女「寄生人が、宿主を乗っ取るって本当ですか」
医者「……! そ、そんなことはないけど」
男「先生、そういうのはネットとかで調べたらバレチャウンダヨ」
医者「ネットで毒されたクチなのかな。そういうのは」
女「それだけじゃないです。最初は別の寄生人に会ったとき、私が乗っ取れって言われたんです」
医者「……」
男「で、その宿主が、反応が鈍い人になっていたんで、女がすっかり信じちゃってんですよ」
女「男、黙って。先生、もしそれが本当なら、知らないはずがないですよね。何件も寄生人の手術に関わってきたわけだし」
男「そういや、そんな話してましたね」
女「先生は、私に手術を熱心に勧めてましたよね、命に関わるからと。でも、そのとき、そんな話は聞いたことがありませんでした」
医者「それは……」
183 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:09:08.75 ID:4QgQ1UAHo
女「どうして教えてくれなかったんですか? それを聞いていたら、私はやりたくなかった」
女「今も、すぐにでもヘソ管引きちぎって、一人で死にたいくらいです」
医者「そ、そんなことは……!」
男「……あー、実際どうなんですか?」
医者「な、なにが?」
男「だから、実際、そういう宿主に影響を与えるようなことはないんですか」
医者「……ある」
女「……この!」
男「はい、やめろ」
医者「……といっても、前に話しただろう? 性格の不一致が、体に影響を与えると」
184 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:12:08.70 ID:4QgQ1UAHo
医者「といっても、漠然としたものしか分かっていないんだよ」
医者「……ケンカをしたりすると、脳の活動が停滞するという例が何件かあるのは聞いている」
医者「脳の働きを抑制するような、何らかの物質が寄生人の体内で生成されているのではないか、とも言われている」
女「そ、そ、そんなの! 知ってたんですね!」
男「落ち着け、女」
女「なんでよ!?」
男「……それって本当に詳しくは分からないんですか?」
医者「うん。報告はされているが、かなり不確実なものなんだ」
医者「それに、それは双方で見られる症状だ。だから、乗っ取るという類のものじゃない」
男「うむ、つまり、両方ケンカをすればするほど馬鹿になると」
医者「あくまでも、そういう例が報告されているだけでね」
男「つまり、俺が急におっぱいおっぱい言い始めたのは、脳の活動が抑制されていたからだったんだよ!」
女「黙りなさいよ! ホント! あんたは!」
男(マジギレされた)
185 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:12:37.24 ID:4QgQ1UAHo
女「そんな話、そ、そんな大事な話、どうして言わなかったんですっ!?」
医者「それは……君の場合は、もう命に関わる時期だったし」
女「だからって……! 私の親でもあるまいし」
医者「……」
男「……?」
女「私、私は一人で生きて、一人で死ぬんだ! 寄生なんかしなくても」
医者「お、大声を出すのはやめなさい」
男「あのー」
女「なによ!?」
男「もしかして、先生って女のお父さんだったり」
医者「……!」
女「は!?」
186 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:13:13.57 ID:4QgQ1UAHo
男「だって、女が手術する前に相談したのって、先生だけなんでしょ」
女「……」
男「性別一緒の人に手術するのが普通なのに、特例でやって、保護者が反対しないのもおかしいし。特に女性側のさ」
医者「……」
男「なんで女に教えてないのかが気になるけど、逆に、女が反対しそうなことを教えなかったのもなんか頷けるし」
女「……冗談でしょ」
男「なんで俺にも教えてくれなかったのかは、まあ、叔母さんがきちんと話していると思ったからだろうけど」
医者「……」
男「寄生人関係の専門のお医者さんで、なおかつ保護者だったら、いろいろ無茶はきくよね」
187 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:13:48.94 ID:4QgQ1UAHo
医者「……その。まあ、そうだ」
男(やべぇ、マジか)
女「……」
男(この人の前で、女にセクハラとかしちゃってたかなー)
医者「実のところ、女が忘れてから、知らせない方がいいと思っていたんだ」
男「忘れた?」
医者「その……すまない、知っているのかい? 妻と、もう一人の娘のことを」
男「昨日、叔母さんから聞きました」
医者「女には伝えないようにと言っていたのに……」
男「すみません」
女「……」
188 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:14:27.72 ID:4QgQ1UAHo
医者「でも、そうか。ちゃんと聞かないと、納得しないだろう」
男「……女? 聞く?」
女 コク
医者「……分かった。妻と、もう一人の娘が亡くなったことを、知って、君はひどく暴れたんだ」
医者「そして、散々暴れたあと、記憶喪失に陥っていた。特に、家族のことを」
女「……」
医者「家族の記憶は失っていたけど、その代わり寄生しないで生きたい、という以前からの希望を強く言い始めた」
医者「僕は反対した。他の寄生人よりも体の機能が残っていたとはいえ、他の例からすると……長く生きられるはずがなかったから」
医者「それでも、驚くほど生きていたんだ。仕方なく、その間に、君と相性のあう宿主を探した」
医者「男くん……その」
男「はい?」
医者「性別が違っても、君を宿主として調べたのは、八つ当たりだったかもしれない……あの事故の」
男「あー……まあ、俺のせいみたいな、そのー……まあ、続けてください」
189 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:15:44.74 ID:4QgQ1UAHo
医者「男くんが異常なまでに相性が良いと知って、僕は、一芝居うつことに決めたんだ」
医者「昔から一人で生きて、一人で死にたいって言ってたからね。普通にやったんじゃ反対されると思って」
女「そんなの……おかしい……」
医者「おかしいかもしれない。でも、僕は君に生きててほしかった」
医者「男くんが手術に応じてくれると聞いてからは、絶対に成功させようと説得したよ。それは覚えてるだろ」
女「……うん」
医者「親だったら、他人の子どもを犠牲にしたって、生きていてほしいんだ」
医者「……諸々の不安材料は、だけど、結果的にすごく、好転した」
医者「女が前よりもずっと良くなっていると分かった日は……」
医者「……すまない。少し……」
190 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:16:24.79 ID:4QgQ1UAHo
医者「……それが、僕なりの理由だ。隠していたことは、謝る」
医者「だけど、僕は、君に生きていてほしい」
女「……」
男「そうですか」
医者「すまない。こんなことは許されないのかもしれないが……」
男「俺も親になったら分かりますかね」
女「……男」
男「なんだ」
女「分かったから、もういい」
男「は?」
女「もう、分かったから。もう、帰りたい」
191 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:17:06.52 ID:4QgQ1UAHo
医者「ちょっと、待ってくれ。ちゃんとお腹をくっつけないと」
女「大丈夫です。これでもちゃんと寄生してますから」
男「女、いいのか?」
女「……ずっと私のことを考えてくれて、ありがとう。お父さん」
医者「あ、ああ……」
女「だから、もういいです」
医者「ちょっと待ってくれ」
女「男、だっこして」
男「えーと……」
医者「男くん、その、頼むよ!」
男「あー、まあ、すみません」ガタッ
医者「!」
男「頭、整理する時間も必要でしょ、ちょっと外の空気吸ってきますよ」
医者「二人とも……!」
192 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:18:14.31 ID:4QgQ1UAHo
外。
女「……」
男「……大丈夫か?」
女「……結局」
男「ん?」
女「結局、私は一人じゃ何も決められないし、一人で生きていくなんて無理だったんだ」
男「そうだな」
女「私は、寄生して生きていくしかないんだ」
男「そうだな」
女「お、男の、脳の活動を抑制しちゃうんだ。人に迷惑をかけて生きるしかないんだ」
男「……」
女「そういう風に生きるしかないんだ」
男「違うだろ」
193 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:19:41.12 ID:4QgQ1UAHo
女「違わないよ」
男「ケンカしなけりゃいいんだろうが」
女「そんなの、無理に決まってるじゃない」
男「それが無理なら、ケンカしても仲直りすればいいだろ」
女「そんなの、へ理屈」
男「へ理屈じゃねぇよ。自分基準だけで考えてるから、迷惑をかけるなんて言えるんだろ」
女「……」
男「一人じゃ生きられないってことは、協力して生きていこうってことじゃん」
女「……」
男「迷惑かけるだけじゃないじゃん。それとも、あれか、お前は私に迷惑しかかけてないだろーとか言いたいのか」
女「……その通りよ」
男「おい、お前」
女「……冗談よ」
194 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:24:50.91 ID:4QgQ1UAHo
男「だ、だったら、いいだろ」
女「うん」
男「それにその、責任はいろいろ、生じてしまったしな」
女「うん」
男「背負ってやるよ。もうしばらく」
女「……背負われてやるよ」
男「調子いいやつ」
女「男ほどじゃないよ」
男「おい」
女「冗談よ」
男「へっ」
おしまい
195 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(中国・四国)
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:26:44.04 ID:lWEfH8mAO
乙!
もう少し読みたいくらいだ……
196 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:33:24.34 ID:4QgQ1UAHo
この文を入れ忘れておった。
〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜
――寄生(きせい)とは。
ある生物が他の生物から栄養やサービスを持続的かつ一方的に収奪する場合を指す言葉である。
しかしながら、寄生は、共生現象の一種であり、利害関係のみで単純に分類できるものではない。
(wikipediaより)
197 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 20:44:49.48 ID:4QgQ1UAHo
というわけで、おしまいでございます。
SFものでは結構ありがちな「寄生もの」ですが(「たったひとつの冴えたやり方」とか泣けるし!)
もともと、wikipediaにあった文を読んで、
「ほー、寄生ってのは共生の一種なのか、ふんふん」と思っていたのが始まりで、ラブコメちっくに作れるのではないかと思って書きました。
まあ、定義はもっと複雑なようですし、SFにたどり着けないほどバレバレの大嘘をついてますが。
地の文をそこそこ書くのも初の試みで、描写不足が露呈してしまったのも反省点ですねー。
ご希望があれば、おまけとして、もう少しこのキャラクターで何か書こうかなと思います。
こんなのを書いて欲しいというのがあれば、お書き添えください。
それでは、また。
198 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(大阪府)
[sage]:2012/01/21(土) 20:51:59.43 ID:Gaoc8AFqo
乙!
いい話だった
199 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(徳島県)
[sage]:2012/01/21(土) 21:05:08.91 ID:ZYYkYMRZo
乙乙
200 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/21(土) 21:23:36.36 ID:SDAjAYAwo
おつ
後日談はまだかね?
201 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/21(土) 21:47:34.99 ID:n+y8GU/ao
乙
破けた背中は塞いだのにくっつけてなかったのか
剥き出しの管一本で繋がってるって危なっかしいな
202 :
以下、VIPにかわりましてパー速民がお送りします
[sage]:2012/01/21(土) 22:03:51.48 ID:BzVWoOLk0
乙
後日談もあれば読みたいな
203 :
◆WPwc2pN1N6
[saga]:2012/01/21(土) 22:17:45.87 ID:4QgQ1UAHo
おまけ。
男「心配かけてすまん」モグモグ
女「ごめんね、いろいろと」ムグムグ
男友「あ、ああ。いや、またしばらく入院してて、大変だったろ」
女友「う、うん。でもその、大丈夫なの……?」
男「うん?」ゴクン
女友「二人とも離れた状態になってるけど」
女 ゴクン「そりゃ、危ないわよ。この管が切れたら私の命に関わるし」ブラブラ
男友「おいおい、それはまずいんじゃないのか」
男「ああ、だから管の収納ケースと密着するためのバンドをな」
女「二人で移動するときは使ってるの。でも、ずっと密着するのもどうかって話をしてね」
男「やっぱり、お互い、顔を合わせて話すのも大事だよな」
女「そうね、首締めだけじゃなく、ビンタも可能になったし」
女友「それはよかったねぇ」
男友「よくないだろ、よくないだろ」
204 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 22:28:52.93 ID:4QgQ1UAHo
男「そういえば、お兄さんどうしてる?」
男友「どうしてるも何も……兄貴より長髪のやつがさ、お前らの話をしたら、あっちから会いたがってるんだよ」
女友「ど、どうして?」
男友「いや、その、お腹と背中が分離した状態っていうのに、えらい関心を示しててさ」
女「……」
男「あー、長髪はなー。女にひどいことを言ったからパス」
女「別に気にしてない」
男友「そうか? まあ、気が向いたら、会ってやってくれよ」
女友「……男友くんも、変わったね」
男「あれ、ラブの予感っすか」
女「だとしたら、私たちがキューピッドということかしらね」
女友「な、何言ってるの」
男友「そうだそうだ! 暴力系ヒロインはごめんだ」
女友「……」
男「まあ、俺たちはつながってるしな。ご利益はありそうだろ」
205 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/21(土) 22:36:38.53 ID:4QgQ1UAHo
男友「……それにしても、お前らよく食べるな」
女友「女ちゃんも、なんか食べるようになったね」
女「そうね。太っちゃうかしらね」モグモグ
男「なんか、安心したら、お腹がすくようになったんだよな」ギュムギュム
男友「……なんかさ、すっぱいものとか、多くね?」
女友「……味覚とか、変わった感じする?」
男「言われてみれば、そうかな」
女「私もお腹がすくのは、不思議だな」
男友「……まさかとは思うんだけどさ」
女友「……うん。冗談であってほしいけど」
男「まあ、今後は食べるだけじゃなくて、稼ぐ方法も考えないとな」
女「そうね。二人で知恵を出していかないと」
男友「指摘するのが怖い……」
女友「で、でも、友達だし……あの、二人とも」
男女『んー?』
これでおしまい。
206 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/21(土) 22:57:41.10 ID:79NzRwLIO
おつ
離れたからセクロスも出来るんだな…
207 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/22(日) 01:20:20.11 ID:nXofzyeIO
>>206
したやん
208 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(関西地方)
[sage]:2012/01/22(日) 01:36:23.21 ID:ZN1H/MNI0
乙!面白かった
209 :
◆WPwc2pN1N6
[sage saga]:2012/01/22(日) 09:37:17.10 ID:DnKLROIDo
わー、レスありがとうございます。
後日談的なものは、案外短くまとまっちゃいましたね。
最初からこういうオチになるだろうと考えていたせいでもありますが。
>>201
事故とかに巻き込まれやすそうですよねー。
ただ、多少でも体の自由を優先させたいと思うんじゃないかなと。
次回はあまり考えておりません。
ファンタジー的なものでも、また男女的なものでも、姉弟ものでもいいと思いますけど。
今度は女の子が泣かないSSでも書きたいものです。
HTML依頼を出しておきます。
210 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/22(日) 12:10:50.07 ID:ExBZAdcso
思ったより短かった…。主人公の性格といい、あっさりした味の終わり方でしたな。
完結おめでとう。次回作も頑張ってくだされ。
211 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(不明なsoftbank)
[sage]:2012/01/22(日) 12:47:33.21 ID:LXZqKJV+0
乙
次回も楽しみにしてるぜ
212 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/22(日) 14:09:33.94 ID:SvPmyExCo
あ、やっぱ男と女共通なのねつわりとか
乙でした
213 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
[sage]:2012/01/22(日) 22:20:31.43 ID:vlQ40xAQo
こういうのスキだわ。
>>1
乙
97.31 KB
[ Aramaki★
クオリティの高いサービスを貴方に
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