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アイマス・カウントダウン'94夏 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 : ◆AkuraJpAsA [saga]:2012/01/23(月) 00:42:10.22 ID:mo4H18wzo
「ええと、初めまして、天海春香です。今日はよろしくお願いします」
(あ…あれ? あたしが言えた義理じゃないけど…なんてゆーか…その…普通の子?)
 それが、皐月の「彼女」に対する第一印象だった。
「と、取石皐月です、どーもー」
 とっさに愛想笑いで誤魔化したものの、違和感が拭いきれずちろちろと横目で相手の様子を窺ってしまう。幸い、相手は物珍しそうに真夏の太陽の下で陽炎に揺れる滑走路と並べられたF-15DJi要撃戦闘機を見回していて、そんな様子には気付いていない。
(金にまかせて新人を無理矢理企画に押し込んだって噂だから、てっきり高圧的な美少女軍団が来るかと思って気合い入れてたのに…なんか調子狂っちゃうなあ…まさか業界のいつものアレでとんでもないところから迷い込んで来たんじゃないよね…)
「わあ、飛行機ですよ、飛行機! 私、こんな近くで見たの初めてです。格好いいなあ」
(この子いい子だわっ!)
 予想外の相手に戸惑ったとしても、そういう判断基準で動くのが取石皐月という少女なのである。
「今日はお仕事、がんばりましょうね!」
「え?ええと…はいっ!」
 そして、急にテンションの上がった相手に戸惑ったとしても、好意には倍の好意で答えるのが天海春香という少女のようであった。
(あ…この子…確かにアイドルだ。…まあ空に上がるって言うのに武器もないんじゃ心細いもんね)
 そう、周囲の空気をいっぺんに明るくしてくれる笑顔は、「いつの時代だって」女の子の最大の武器なのだから。

〜Prologue completed 〜

・「アイドルマスター」と「アイドル防衛隊ハミングバード」のクロスSSです
・アイマス側の設定はおおよそアニマス準拠です
・1stライブ直後くらいを起点とするパラレルワールドになります
・合い言葉は「みんなと、いっしょに!」
・時に熱血、時にコメディ、時に浪花節とごちゃ混ぜで行きますがよろしくお願いします


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旅にでんちう @ 2024/04/17(水) 20:27:26.83 ID:/EdK+WCRO
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木曜の夜には誰もダイブせず @ 2024/04/17(水) 20:05:45.21 ID:iuZC4QbfO
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2 : ◆AkuraJpAsA [saga]:2012/01/23(月) 00:43:10.35 ID:mo4H18wzo
第一話「2011年10月2日」
    〜築城基地航空祭を目指して〜

 音無小鳥の朝は早い。
 早いというか、実は昨夜は完徹だった。
 しかも、山陽自動車道を完走だった。
 それでも気合いは完璧だった。
 だって、助手席で予定表とカーナビを代わりばんこに睨み付けている律子と一緒に、アイドル12人の命を預かっているのだから。
「ここで燃えなきゃ、どこで燃えるって言うんですか!」
「はぁ? こ、小鳥さん!?」
 慌てて顔をこちらに向ける律子の様子にも気付かない。関門橋を渡りついに九州へ上陸せんとする戦士の顔を、朝の太陽が凛々しく染め上げていた。

「はい、いおりーん、引いて引いて」
 後ろを向いた真美が正反対の席の方へとトランプを持った腕を伸ばす。
「さあさあ、どれかな、ババはあるかなぁ? さあさあ早く早くぅ」
 真美の隣で亜美がはやし立てる。
「ちょっと亜美、せかさないでよ! 今考えてるんだから!」
 怒鳴り返した伊織はおでこに脂汗まで流さんとする風情で考え込んでいる。
「…ババ抜きはそこまで考えてするゲームじゃないぞぉ?」
 伊織の前の席で、呆れたように響が肩を竦めた。
「よし、決めたわ…あ、良かった…はぁ…。あ! ごほんごほん…くっ…」
 引いたカードを見た途端反射的に安堵の溜息をつくが、慌てて悔しそうな顔を作り、さりげなく今引いたカードがちょっとだけ上に出るようにして真ん前の座席の方へと突き出す。
 そんな様子をニヤニヤしながら見守っていた響は無造作にそのカードを掴んだ。
(ジョーカーでもなく伊織の手札と一致するわけでもない…つまり自分の手札と一致する可能性が高いってわけさあ!)
「自分思うんだけど、たぶん、伊織は勝負事向いてないぞぉ…んなっ? じょ、ジョーカー!?」
 愕然となって引いてしまったカードを穴が開くほど見つめる響。
「にひひひひ…。だーれが勝負事に向いてないですってぇ?」
 会心の笑みを浮かべる伊織。
「そいじゃ次は亜美の番ね。ひびきーん、もらうよーん…ほいっと、はい上がった!」
「んななっ!?」
「何やってんのよ響! せっかく私が回してあげたジョーカー、ちゃんと使いこなしなさいよ!」
「何やってんのはあんた達よっ!」
 そこでいきなり割り込んだのは律子だった。
「これは遠足でも修学旅行でもないのよ! 全員一緒の西方遠征ツアーなのよ!」
「全員一緒って言ってもプロデューサーはいないしなー。…竜宮小町はいいけど」
 響がふてくされているのはそのせいなのかそれともババ抜きに負けつつあるからなのか。
「先回りして調整してもらってなかったらこんな連続の過密スケジュールこなせないでしょ。ちゃんと今日の夕方には空港で合流できるんだから」
「…それ、帰るときだぞ!」
「ごほん、いい、それまでは私が全員のプロデューサーなのよ! ちゃんと委任状も貰ってきたんだから! ほら!」
「…律子は変なところにだけ気が回るぞ…」
「え、えーと、まあ、昨日しっかり仕事をこなしたあなたはともかく…。真美! あんたはこの後出番なのよ!」
「うへっ、律っちゃんプロデューサー代理の攻撃がこっちに飛び火してきましたぁ!」
3 :(雑談) ◆AkuraJpAsA [saga sage]:2012/01/23(月) 00:45:21.72 ID:mo4H18wzo
ええと…まだたったこれだけで恥ずかしいのですが、
宣伝の時間が来てしまったのでここでいったん切ります
5+1人だけで終わってしまったけどこの後残りも出てきます…
なるべく早めに頑張ります

【CM】
AT-X加入者限定の話で申し訳ありませんが、
あと15分後の25時からAT-Xで「アイドル防衛隊ハミングバード」が
全4話連続放送されます
話はぶっとんでますがキャラと歌とライブはいいので
アイマス世代の方はぜひ見てみて下さい
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/23(月) 14:39:05.95 ID:q7x47tWIO
これはなんという俺得期待
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/01/23(月) 18:17:39.81 ID:R/2Xxo8D0
ハミングバードの方がわからないけど、期待
6 : ◆AkuraJpAsA [saga]:2012/01/30(月) 03:33:39.49 ID:oXjtbhX0o
続き行きます。
7 :第1話 ◆AkuraJpAsA [saga sage]:2012/01/30(月) 03:34:32.97 ID:oXjtbhX0o
「それからそこっ! 一番後ろ真ん中っ!」
 律子は視線は斜め後ろの真美に向けたまま、右手だけびしっ!と真ん中後ろに向けてまっすぐ指さした。
「ひっ!」
 射線上に座っていた雪歩が思わず身を縮め、幸せそうに寝息を立てている美希の陰に入って律子の指先からほとばしる怒りのオーラ攻撃への巻き添えを避ける。
「ちゃーんと視界の隅で見えてるのよ、マイク持って何しようとしてる! 千早でも見習って静かに体を休め…って千早ぁ!?」
 遅まきながら視線を指さす方向に合わせてみた律子は予想外の犯人に絶句した。
「す…すみません…歌なら練習にもなるからって言われて…そうかもしれないと思ってしまって…」
 最後の方なんて声が途中で途切れてほとんど半泣きである。日頃悪戯などしたことのない優等生がついつい誘われてやろうとしてしまった悪ふざけ…。叱られ慣れていない上に後ろめたさも加わってマイクを両手できつく握りしめたまま涙ぐむばかりである。
「あ、いやー、その、うん」
 対する律子の方も悪ガキを叱りとばすのには慣れていても、本気で反省している優等生が相手だと頭の中が真っ白になってしまうのであった。
「そ、そうかぁ、歌好きの優等生を堕とすためには歌で誘惑かあ…。誰だ、そんな邪悪な知恵を働かせた黒幕は! そ、そうだ春香、隣にいたなら見てたわよね、よい子代表として鉄槌を下してやりなさいっ!」
「は、はいっ!」
 慌てたように立ち上がった春香は拳を大きく振り上げたまましばらく硬直し…こつんと自分の頭に軽く当てた。
「てへっ♪」
「お前もかーっ!」
 大声で喚いた律子は瞬間的な酸欠になって椅子にへたり込んだ後、うつむいたままよろよろと立ち上がった。
「…ふっふっふっ…わかった、よーくわかったわ。あんたたちがそーゆーつもりなら…」
 ごくりと息を飲んで見守る一同。
「私もそのノリで行くぞーっ!」
 一瞬だけ沈黙が車内を支配し、直後に割れるような歓声と拍手が響き渡った。
「ひゅーひゅーりっちゃん、かっこいいぞぉー!」
「いゃーん惚れちゃうお嫁にもらってぇーん」
「おーっ! 自分も楽しくやるのが一番だと思うぞーっ!」
「えっ?なに?なんですかーっ? …あいたっ!」
「ちょ、ちょっと大丈夫? あんたたち騒ぎすぎよっ! やよいが飛び起きちゃったじゃない!」
「うにゅ〜? もうお昼〜? 起きる時間なの〜?」
「まだ朝よっ! ってか美希、それ起きる時間のセリフじゃないわよ、どんな生活してるのよ! …こらっ! やよいにもたれかかって二度寝すなーっ!」
「えと、えと、どうしよう、何をすればいいのかなっ、真ちゃん!」
「いやー、することないなら無理にしなくていいんじゃないかなあ?」
「そうですよ雪歩。人を気にすることはありません。ただ、自分の心に問いかけ、自分が本当にしたいことをすればよいのです」
「そ…それじゃ私も歌っていいのかしら?」
「うんっ、千早ちゃん一緒にうたおっ」
「うふふ、二人とも楽しそうねぇ」
 一気に騒がしくなった車内に、律子は思わず気圧されてごくりと唾を飲んだ。
「は…早まったかもしれない…」
8 :第1話 ◆AkuraJpAsA [saga sage]:2012/01/30(月) 03:35:40.78 ID:oXjtbhX0o
 しかし、この勢いを無駄にしてはいけない。勢いがてんでんばらばらな方向を向いている間はただの光の乱反射でも、その方向を一つに揃えさえすれば鉄をも穿つレーザーとなる。
(そう、この遠足児童(+お姉さん)集団を無敵のスーパーアイドルへと導くのがプロデューサーたるこの私の使命!)
「いいかぁ野郎共!」
 野郎など一人もいない。でもよく通る律子の大声に、取りあえず全員が注目した。
「私達が今向かっているのはどこだ!」
「え? えーと…基地ですよね?」「違うっ!」「ええっ!?」
 ちょいと頬に人差し指を当てて考えこみながら言った春香の言葉はあっさり切り捨てられた。
「それではどこなんですか?」
 戸惑ったように千早が尋ねる。
「敵地だ!」
「ええーっ!?」
「そんな…」
「りっちゃーん…それあんまりうまく言えてないよ…」
「で…では共同出演してくれる地元新人アイドルの皆さんは?」
「敵だ!」
「えええーっ!?」
「基地祭主催の自衛隊の方々は?」
「それも敵だ!」
「ええええーっ!?」
「基地祭を見に来てくれる観客の皆様は?」
「最大の敵だ!」
「えええええーっ!?」
 あまりと言えばあまりに無茶な律子の暴言に車内は騒然となった。
「いいか! これは生ぬるい馴れ合いイベントとは訳が違う! 
来る奴の九割は戦闘機と自衛官が目当て、残りの一割は熱烈な地元アイドルの追っかけだ!
私達の味方は一人もいない!」
 車内はシーンと静まりかえった。
「だが、だからこそ…」
 全員が一斉に顔を上げて律子を見つめた。
「たった一人にでも楽しんでもらうことができたらそれは新しいファンの開拓だ。私達の勝ちだ!」
 一瞬にして空気が変わった。
「勝ちに行くぞ!」
『おーっ!』
 きれいに揃った声が響いた。運転席の小鳥は顔はしっかり道路を見つめたまま、耳だけでその美しい響きを楽しんでいた。律子は声を和らげて続けた。
「それじゃ、後、約30分くらいで基地に着くから、この後出番の春香、雪歩、真美、真、それからあずささんの5人はしっかり休憩しておくようにね。メインでないメンバーも馬鹿騒ぎはほどほどに」
『はい!』
 再び始まった楽しいざわめき、でも先ほどまでとは微妙に違う秘めた熱さを感じるそれを背にしながら、律子は額の汗を拭って助手席に深くへたり込んだ。
「ふふ、お疲れ様」
 視線は前に向けたまま、優しくねぎらう小鳥の心遣いに、律子はなんだか照れて視線を逸らした。
「あーやっぱ私はこういうの向いてないわ」
「まさかぁ♪」
「小鳥さん!」
「ふふふ…」
 視線を外に逸らすと太陽は先ほどより少し昇っていて…秋空が綺麗な日になりそうだった。

(続く)
9 : ◆AkuraJpAsA [saga sage]:2012/01/30(月) 03:36:14.40 ID:oXjtbhX0o
今日はここまでです。
忙しすぎて大変時間が空きましたが、かろうじて一週間以内に続きを入れられました…。
次も頑張ります。

>>4-5
ありがとうございます!
レス、大変励みになります。
ハミバを知らない人でもわかるように、
ハミバキャラはアイマスキャラ視点から少しずつ描写していくつもりです。
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage saga]:2012/01/30(月) 04:08:59.13 ID:0U00/LVV0
乙 じゃあこのSSでハミバの勉強しますお
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]:2012/02/09(木) 02:32:58.62 ID:9UV0y3Hpo
来てたのか
卯月は俺の嫁
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