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山城はじめ「御伽銀行?」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:08:23.93 ID:ol7ONGoy0
SS初心者
遅筆
ヌルい展開

以上のことを踏まえたうえでご覧くださいませ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1329379703(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
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佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
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トーチャーさん「超A級スナイパーが魔王様を狙ってる?」〈ゴルゴ13inひめごう〉 @ 2024/04/23(火) 00:13:09.65 ID:NAWvVgn00
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713798788/

【安価】貴方は女子小学生に転生するようです @ 2024/04/22(月) 21:13:39.04 ID:ghfRO9bho
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713788018/

ハルヒ「綱島アンカー」梓「2号線」【コンマ判定新鉄・関東】 @ 2024/04/22(月) 06:56:06.00 ID:hV886QI5O
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2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:09:08.87 ID:ol7ONGoy0
――移動中、電車内

つばさ「それにしてもはじめ君、今日の君はかなり可愛らしい格好だね。 実に愛らしいよ。 あまり君らしくないファッションセンスとも言えるが」

はじめ「はあ、そうでしょうか。 なんかひらひらフリフリしてて落ち着かないんですけど」

つばさ「うむ、非常に似合っているから心配は無用だよ。 それに、その服のひらひらもいつかの魔法少女に比」

はじめ「先輩、お願いですからその先は言わないでください……!」

つばさ「……まあはじめ君が言うなと言うのなら言わないでおこう。 私も鬼ではないのでね」

はじめ「……」

つばさ「私も鬼ではないのでね」

はじめ「ソウデスカ」

タッキー「よく聞くんだはじめ、今日のはじめはそれはもう美しくはじめの前では天使すら霞んでしまうような可憐さだ。 かの大天使ガブリエルも今のはじめを見たら他の天使たちを堕してはじめを独占するだろうさ。 似合っていないなんて事は無いむしろ似合い過ぎてどうにかなりそうだ……、ああ俺もはじめを独占したい! 俺だけの天使にしてしまいたい! 取り合えずこっちに一枚くれ」
3 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:10:16.01 ID:ol7ONGoy0
はじめ「……オーラ、タッキーが他人を盗撮してるんだけどどうにかしなくていいの?」

オーラ「カワムラ、トウサツはだめデス」メッ

タッキー「う、す、すまん」

オーラ「デスから、後でワタシにもしゃしんくだサイね」

タッキー「勿論だぁぁぁぁ!」パシャパシャ

はじめ「うるさいよタッキー電車内では静かにしろ!」ドゴォ

タッキー「グフッ……」

オーラ「カワムラ、ダイジョウブですカ?」

タッキー「」

はじめ「はぁ、オーラも写真貰ったりしちゃダメだからね?」

オーラ「分かっテますヨ」

はじめ「本当かなあ」
4 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:11:07.64 ID:ol7ONGoy0
真太郎「大変そうだな」

はじめ「そうなんだよ、タッキーには困ったもんだ」

真太郎「川村なりの挨拶かもな」

はじめ「迷惑な挨拶もあったものだけどね」

タッキー「」チーン

オーラ「カワムラー、生きてマスか?」ツンツン

はじめ「桜さんの今日の格好、すごく綺麗ですね」

桜「……ありがとうございます。 ……折角の遠出ですから、真太郎様に喜んでもらえるような格好をと思いまして。 どうですか、似合ってますか真太郎様っ?」

真太郎「ああ」

はじめ「真太郎ってば照れちゃってこのこの」
5 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:11:38.33 ID:ol7ONGoy0
桜「……それに、この足のせいで数年ぶりの旅行ですからーー旅行と言うには小規模かも知れませんがーー楽しまないと損ですし。 ……ですから、誘って頂いた平賀さんや嵐ちゃんには感謝してます」

嵐「良いってことよ! もし辛くなったら私にすぐいうのよ桜ちゃん、いろいろと手伝ってあげるわ!」

美奈「なっちゃんも〜」

美穂「ほーちゃんも〜」

桜「……ありがとうございます。 ……なっちゃんも、ほーちゃんも」

はじめ「嵐ちゃん、電車の中では静かにね?」

嵐「はーい」

美奈「は〜い」

美穂「は〜い」

美香「あらあら、なっちゃんもほーちゃんも可愛らしいですわ」
6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:12:05.07 ID:ol7ONGoy0
つばさ「前にも言ったことだが、同情など一度きりでいいからね。 全員意気消沈など目も当てられない上に、なにより面白くないだろう。 面白くないことは良くない。 桜君も我がOMRの部員だからね、この小旅行に参加しない理由がないだろう」

はじめ「先輩、良いこと言いますね」

つばさ「そうだろうそうだろう。 これではじめ君が私に惚れ直した確率は優に70%越えだ」

はじめ「どこ調べですか」

つばさ「もちろん私だ。 はじめ君は私にベタ惚れだと思っているからね、私が少しでも恰好良いことを言えばはじめ君は私に惚れ直すだろう?」

はじめ「どんだけ安い人間なんですかぼくは」

嵐「そうよつばさ、お姉さまはつばさなんかには靡かないんだから!」

はじめ「嵐ちゃん、電車内では静かにね……?」

つばさ「はじめ君が安い人間だとは思っていないよ、それどころか実に興味深い人間だ。 私が人生を掛けて解明したいくらいにね」

はじめ「はあ」

つばさ「む、ずいぶん淡白な反応だね、恥を偲んでプロポーズ紛いのことまで言ったというのに」

はじめ「せ、先輩の言うことはいつも分かりにくいんですよ……」
7 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:12:46.60 ID:ol7ONGoy0
つばさ「……どうだい嵐君」

嵐「なによ」

つばさ「はじめ君のこの表情、仕草、声色。 完全に私に靡いていると思わないかい?」

嵐「お姉さまは照れっぽいだけよ、私がやっても同じ結果、いえ、つばさを上回る結果になるのは目に見えてるわ」

はじめ「嵐ちゃん、いろいろとおかしな事言ってるよ?」

嵐「私が今世と前世で編み出した究極のプロポーズを受けてみると良いわ!」

桜「……実に興味深い話題です」

真太郎「……」
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:14:06.70 ID:ol7ONGoy0
誠「桜君と真太郎君は結婚を前提に付き合ってるんじゃなかったのかい?」

桜「……ええ、確かにそうですが、やはりプロポーズの言葉というのは受けて見たいのです」

真太郎「がんばる」

桜「本当ですか!? ありがとうございます真太郎様っ!」

誠「ああ、今の桜君は最高に美しいよ」

美香「山田さんも、存外男らしいですのね〜」

はじめ(外野は外野でなんであんなに盛り上がっているんだろう……)

嵐「今から言うから耳の穴かっぽじってよく聞きなさいよ? これでお姉さまもメロンメロンのズッコンバッコンなんだから!」

はじめ「嵐ちゃん、言葉遣い言葉遣い! はしたない言葉使っちゃダメだよ」

嵐「こほん、『この身果てるまであなたのお側で笑い続ける事をこの桜の木に誓います、i promise you yeah ha!』」

はじめ「……あー、うん、ありがとうね」ナデナデ

嵐「ふにゃ〜……。 って、違う違う! どうだったお姉さま。 照れた? 結婚したいと思った!?」
9 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:14:54.27 ID:ol7ONGoy0
はじめ「……あー、あはは」

嵐「お姉さま、言葉にしないほうが伝わる事も有るの……」ズーン

美奈「らんちゃ〜ん」

美穂「だいじょうぶ〜?」

嵐「……ええ、大丈夫よ。 ありがとね、なっちゃん、ほーちゃん」

美奈「いえいえ〜」

美穂「いえいえ〜」

はじめ(なんで最後に英語を入れたんだろう……)

つばさ「ふむ、はじめ君はなかなかSの気もあるのかも知れないね」

はじめ「いや、ありませんよ」
10 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:15:29.21 ID:ol7ONGoy0
つばさ「……話は戻るがはじめ君、その服はどうしたんだい? 少なくともはじめ君の趣味では無いと見受けるが」

はじめ「訊くんですか?」

つばさ「是非ともお聞かせ願いたいね」

はじめ「……今日の出かけることが分かっていたぼくはですね、先輩に似合いそうな服を一応選んでおいたんですよ。 派手になって注目を集めるのも嫌だから大人しめのやつをですよ。 ……それが、それが今朝見たらバニースーツに変わってたんですよ!? バニーですよ、信じられますか!? しかもクローゼットの中もタンスの中も! 開けた途端にバニー! ウサミミカチューシャにレオタードに丸いしっぽご丁寧に網タイツ付きですよ! 趣味悪すぎですよ! この服だってベッドの下に何故か隠されてたんですよ、こんなのもはや一択じゃないですか! 買った服はどこに消えたんですか!? ていうかこの服も見つけられなかったらどうするつもりだったんですか!? なんなんですか本当に!」

つばさ「……」

嵐「……」

つばさ「はじめ君、電車内であまり大きな声を出すものではないよ」

はじめ「ぜぇ……、はあ……、……すいません」
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:16:09.10 ID:ol7ONGoy0
つばさ「はじめ君には申し訳ないけど、私としてははじめ君のそのような格好を見ることができて幸せだよ」

はじめ「……まさか先輩、この事に一枚噛んでたりしませんか?」

つばさ「心外だな、はじめ君、」

はじめ「ああ、すいません。 流石の先輩もそこまではやらないですよね」

つばさ「一枚どころか三枚も四枚も噛んでるさ」

はじめ「やっぱりですか! なんか変だと思ったんですよ! ていうか予想通りですけど悲しいですよぼくは! それに嵐ちゃん、嵐ちゃん昨日もウチに来てたけど、絶対知ってたよね!?」

嵐「し、ししししし知らないわよ嫌ねえお姉さま」

つばさ「電車内であまり大きな声を出すものではないよ」

はじめ「誰のせいだと思ってるんですか!?」

つばさ「嵐君だな」

嵐「つばさね」
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:16:36.43 ID:ol7ONGoy0
はじめ「何お互いに責任を逃れようとしてるんですかですか! ……もういいです。 それで、今日はどこに向かってるんですか? 行き先を知らないで電車に乗るのはちょっと怖いです」

つばさ「ふむ、ミステリーツアー的な旅行にしようかと思っていたが、そろそろ潮時かも知れないね。 今日向かっているのは御伽花市だよ。 全国的にも有名な市だから、はじめ君も聞いた事くらいはあるだろう?」

はじめ「御伽花市って、あの御伽花市ですよね? 広い盆地に学校が建ってる」

つばさ「……まあその認識で概ね間違っていないよ。 御伽花市にある御伽学園は大きな学校だからね。 街には他の学校もあるそうだが、大半は御伽学園の生徒のようだ。 学生が多いだけあって、学生中心の街にもなっているようだね」

嵐「へえ、広川も結構学生中心の街よね。 やっぱりかなり違うものなの?」

つばさ「広川全域となると分からないが、凰林と御伽学園の単純比較なら、敷地面積は数倍。 生徒数は数十倍だろうね」

嵐「ふーん、マンモス校ってやつね」

つばさ「そうだね。 実際に見てみると大きさを実感出来るのではないかな?」

はじめ「あれ、目的地って御伽学園なんですか?」

つばさ「そうだよ。 そろそろ目的の駅だからね、みんな、降りる準備をしておいてくれ」

はじめ「あ、はい」
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/16(木) 17:19:31.09 ID:ol7ONGoy0
今日はここまでです。

週に二回、月木更新が目標です。

「先輩とぼく」と「オオカミさんシリーズ」のクロスです。
OMRの面々も出ますが、メインははじめとつばさなので、少し空気になったりします。
特に美香と誠。

それでは月曜日に。
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) :2012/02/16(木) 20:23:03.19 ID:2XxXipzq0
沖田先生何やってんすかwwww
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/16(木) 22:10:51.16 ID:TiJh63B50
おっ、あなたかー。
前作は楽しく読ませていただいたので期待ですー。
16 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/02/17(金) 02:26:09.34 ID:CiPNfRTto
先輩とぼくかめずらしい

ちょっと復習がてら読み直してきますか
17 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:38:01.56 ID:vEJpBxxv0

――御伽花市、駅前広場

はじめ「でも先輩、御伽学園の場所を知ってるんですか?」

つばさ「私もこの辺りの地理には詳しくなくてね。 だから御伽学園の生徒と待ち合わせをしているんだよ」

はじめ「最近知り合ったんですか? あんまりそういう素振りは無かったですよね?」

つばさ「そうだね、機密、とでも言っておこうか。 ……疑いの目だね。 怪しい関係ではないから安心してくれたまえ。 大丈夫、私ははじめ君一筋だよ」

嵐「だめよつばさ、お姉さまは私のモノなんだから!」

はじめ「いや、嵐ちゃんのモノでもないからね」

タッキー「素晴らしいぞ嵐、甲斐甲斐しくはじめを慕い続けるその姿勢、これぞ妹キャラの鑑だ!」

嵐「はい、コーチ!」

18 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:38:44.81 ID:vEJpBxxv0

はじめ「タッキーはいつの間に復活してたんだ! それと嵐ちゃんタッキーに洗脳されちゃダメだからね!」

タッキー「妹キャラの素晴らしさが分からんとは、はじめとは分かり合えないのか……」

はじめ「ぼくはタッキーと分かりあう気は毛頭無いけどね」

桜「……やはり年上の女性というのは良くないのでしょうか?」

美香「そんなことは有りませんわ。 年の差なんて二の次三の次、大切なのは当人同士がどう思っているかどうかですもの。 ましてや山田さんはそんな事は気になさっていない様ですし」

桜「そうなのですか、真太郎様……?」

真太郎「ああ」

桜「ほんとうですか、ありがとうございます真太郎様っ!」

誠「ああ、今の君は実に美しいね、桜君」
19 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:40:14.91 ID:vEJpBxxv0

桜「……はい、ありがとうございます」

つばさ「ふむ……、向こうは盛り上がっているようだね。 ……ところではじめ君」

はじめ「なんですか?」

つばさ「いやなに、私はまだはじめ君の告白を受けていないなと思ってね」

はじめ「なに恥ずかしいこと言ってるんですか……」

つばさ「電車の中でのプロポーズやさっきの一途だという宣言。 見返りが欲しくて言った訳では無いが、下心が無い訳でもない。 つまりはじめ君のちょっぴり乙女ちっくな、テントにもなれるてるてる坊主が飛んでくるような愛の告白が聞きたいのだよ」

はじめ「なんですかてるてる坊主って。 それに乙女ちっくなんて、ぼくは元男なんですから、そういうのは無理ですよ」

つばさ「そうだろうか、今までのはじめ君の行動や言動を鑑みるに乙女ちっくそのものかと思っていたが」

はじめ「どの辺がですか」
20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:41:13.77 ID:vEJpBxxv0

つばさ「今回の旅行のために来て行く服を買いに行ったり」

はじめ(グサッ)

つばさ「私からのプロポーズに赤面したり」

はじめ(グサグサッ)フラッ

つばさ「それに、」

はじめ「分かった、分かりましたから! もうやめてください!」

つばさ「そうか、分かってもらえたのなら嬉しいよ」ニコ

はじめ「ううぅ、せんぱーい、ぼくってそんなに女々しいんですかあ?」

つばさ「……」

はじめ「……せんぱい?」
21 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:43:41.51 ID:vEJpBxxv0

つばさ「いや、すまない。 余りにもはじめ君が可愛いものだから、言葉を失っていたよ」

はじめ「ううううー……」

つばさ「いやいや、嘘ではないよ。 だからそんなに可愛く唸らないでくれたまえ。 私が嘘をついた事があったかい?」

はじめ「ありました」

つばさ「そこを即答されると少し応えるのだが……。 なにも私ははじめ君が女々しいと言った訳では無いよ」

はじめ「?」

つばさ「はじめ君は女らしいのだよ。 もちろん良い意味でね。 男らしさを目指していたはじめ君が女らしいというのも少し皮肉な気もするが、男らしさと女らしさというのも案外表裏一体なのかもしれないね」

はじめ「はあ」

つばさ「女々しいと言えば少々非難めいてしまうが、女らしいというのは褒め言葉だろう? 女々しさの無い女らしさというのも、はじめ君が元男だからこそなり得たものだろうしね、正しく男と女のいいとこ取りな訳だ」
22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:44:44.61 ID:vEJpBxxv0

はじめ「褒められてる気がしませんが、ありがとうございます」

つばさ「だからはじめ君、是非とも返事を聞かせてくれたまえ」

はじめ「え、えー……。 ぼ、ぼくも先輩一筋……、です、よ?」

りんご「お熱い愛の告白中に失礼しますの」

はじめ「うひゃあ!」ペタン

りんご「全く、少し後ろから声を掛けただけなのに驚きすぎではないですの? かの東郷さんも後ろに立つくらいなら殺ってしまえと言っていますの」

つばさ「君が御伽学園の生徒さんかな? 初めまして、平賀つばさだ。 よろしく頼むよ」

りんご「平賀さんですのね、噂はかねがねですの。 御伽学園学生相互扶助協会の赤井りんごですの。 以後お見知りおきを、ですの」

つばさ「ほら、はじめ君。 あんまり地面に座り込むものではないよ」
23 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:47:45.75 ID:vEJpBxxv0

はじめ「あ、はい。 腰が抜けちゃって。 先輩、起こしてください」

つばさ「ほらはじめ君、捕まって」ガシ

はじめ「すいません」グイ

嵐「ちょっとそこのアンタ、私のお姉様を驚かそうなんて十年早いのよ! それとつばさ、なに自然にお姉様と手を繋いでるのよ私と代わりなさい!」

りんご「あらあら、それは申し訳有りませんの」

美香「赤井りんごさんですね、小谷美香と申しますわ、以後お見知りおきを」

美奈「小谷美奈で〜す。 なっちゃんって呼んでね」

美穂「美穂で〜す。 ほーちゃんって呼んでね」

嵐「石川の嵐ちゃんよ! 好きなように呼んでくれていいわ!」

桜「……水野桜です」

真太郎「山田真太郎だ」

誠「可愛い子猫ちゃんだね、ぼくは道本誠だよ」
24 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:48:55.80 ID:vEJpBxxv0

タッキー「んほおおおおおおおお、素晴らしいぞおおおおおおおおおおお!」

はじめ「さっきからうるさいよタッキー!」

タッキー「はじめには分からんのか!? ロリっ娘だ! その犯罪的な小ささと可愛さによって男の庇護欲を掻き立てる存在、今や日本ではオタクが話し掛けるだけで、いや、周りを歩くだけで逮捕されかねない神聖な存在! あなや、素晴らしき哉ロリっ娘! 幼い存在を護るのは人間として当然だ! 誰も言わないなら敢えて言おう、ロリコンじゃねえヤツは、人間じゃねええええええええ!」

はじめ(うわぁ)

誠「美しい、今の君は輝いているよ川村君」

りんご「……」ウワァ

はじめ「ごめんね、タッキーはこっちで処分しておくから、その、大丈夫だった? 怖くなかった?」

りんご「……こ、こわかったですの〜」ダキ

オーラ「アラ、おーよしよし、こわかったデスネ〜」ナデナデ
25 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:50:07.80 ID:vEJpBxxv0

真太郎「かわいいな」

桜「し、真太郎様っ!? 私というものがありながら、あの様な女性が良いと言うのですか!? ……いえ、私も女です、真太郎様が望むのであればいつでもあの様な格好を……!」

真太郎「いや、子供が欲しいなと思った」

桜「そ、それはその……、そ、そういう事ですか真太郎?」

真太郎「……///」

オーラ「おーら=れーんずデス、ヨロシクお願いシマス、リンゴ」ナデナデ

タッキー「おおおおお……、素晴らしき哉ロリっ娘おおおぉぉぉぉ……」ビクビク

はじめ「先輩先輩タッキーが気持ち悪いです。 置いて行っちゃダメですか?」

つばさ「いざとなったらオーラ君が背負ってくるだろうし、余り得策とは言えそうにないな」

りんご「学校への距離はここからそう遠いものではありませんし、そろそろ出発しますの」
26 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:51:27.10 ID:vEJpBxxv0

――移動中

はじめ「えっと、赤井さんは御伽学園学生……、なんとかの人なんですよね? そこって普段は何をしているところなんですか?」

りんご「りんごで構いませんのよ? ……御伽学園学生相互扶助協会ですの。 まあ長ったらしい上に意味も分かりづらいのでみんな通称の御伽銀行と呼んでいますのよ」

はじめ「はあ」

桜「……学校の中に本物の銀行が有るのですか? ……学生間のお金のやり取りを学校側が承諾するとは思えませんが」

りんご「飽くまで通称ですので、実際にお金をどうこうしている訳ではないですのよ? まあ銀行とは言い得て妙だとは私も思いますの。 私たちが普段していることは、言い換えれば慈善活動ですの。 生徒や先生から持ち込まれる依頼を御伽銀行の面々で解決するという助け合いが行われているんですの」

嵐「助け合いかー。 私が言うのもアレだけどかなーり胡散臭い言葉ね」

りんご「まあ利益が出てこその銀行ですので、そう単純には終わりませんの。 持ち込まれた依頼の大きさによって、その人に貸しを作ることができますの。 その貸しを溜め込んでいつでも返してもらえるようにしてあるから、銀行なんて呼ばれるようになったんですの」
27 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:52:02.97 ID:vEJpBxxv0

つばさ「その御伽銀行には教師が在籍しているのかい?」

りんご「いえ、生徒だけですの。 まあ言わずと知れたマンモス校ですから、生徒の中だけでも優秀な人材はごまんといますの。 その中からスカウトするだけで十分やっていけますのよ」

はじめ「へえ、流石マンモス校だなあ」

りんご「大きさだけだったら日本の中でも随一じゃないですの? さ、ここが御伽学園ですの。 私が言うのも変ですが、ゆっくりしていって下さいですの」

はじめ「うわあ、本当におっきい……」

つばさ「はじめ君。 その、今の発言には少しドキドキしてしまうな……」

はじめ「先輩? ……ッ! 先輩の心が不純なだけです!」
28 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/02/20(月) 19:55:43.79 ID:vEJpBxxv0
今日はここまで。

書き溜めはまだあるので、書き溜めに追いつかないように急いで書き溜めてます

タッキーは前回の御崎同様動かしやすいです

ていうか、今回は動かしやすい人が多すぎて余計に美香と誠が空気
29 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:10:57.54 ID:ZmP9on+b0

――御伽学園内

はじめ「へえ、休みの日でも結構人がいるんですね」

りんご「力の入っている部活は休みの日でも活動していますのよ? 特に運動部は大半がそうですの」

はじめ「あ、御伽学園の野球部って強いんですよね、甲子園で観ました」

つばさ「花咲仁君だろう? 彼は私と同い年とは思えない風格だが……。 彼ほどのピッチャーは他にはあまりいないだろうね。 ときにりんご君、この学校は私服登校なのかい? さっきからなかなかに個性的な服装の人たちとすれ違うが」

りんご「いいえ、制服登校ですのよ。 ただ、校則で制服の改造が認められているんですの。 教師が生徒を見分ける為だと思いますの。 逸脱しすぎなければどんな格好でも咎められませんのでなかなか快適ですの。 私のこの格好も制服のなんですのよ?」

つばさ「私服の私たちが目立たない訳だね。 しかしなんというか、本当に自由な学校だね」

りんご「まあ良くも悪くもといったところですの」

桃「あらん、りんごちゃんじゃない。 りんごちゃんも隅に置けないわね、いい男たちを侍らせちゃってん」
30 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:11:30.79 ID:ZmP9on+b0

りんご「あ、吉備津先輩、おはようございますの」

桃「んもう、桃ちゃんでいいって言ってるのにん」

りんご「それで、桃ちゃん先輩はどうして学校にいるんですの?」

桃「ちょっと野暮用でねん。 それよりも、りんごちゃんがこんなに大勢の人と歩いてる方がよっぽど異様よん?」

りんご「御伽銀行のお客さんですので、私個人がどうこうではありませんの。 皆さん、こちら、風紀委員の吉備津桃さんですの」

つばさ「凰林高校の平賀つばさだ。 よろしく頼むよ」

はじめ「山城はじめです」

真太郎「山田真太郎」

桜「……水野桜です。 ……宜しくお願いします」

嵐「石川嵐よ。 ……妬ましいもの二つもぶら下げて、私に対する当てつけなの!?」

桃「あららん、ごめんなさいねん」たゆんたゆん
31 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:12:02.30 ID:ZmP9on+b0

タッキー「自分は川村秀則ですッパイ! 吉備津さんみたいな人に会えて幸せですッパイ!」

オーラ「おーら=れーんずデス、スゴイおっぱいですネ〜」

誠「道本誠だよ。 美しい子猫ちゃん」

桃「アタシに子猫とはご挨拶じゃないかしらん? アタシはバリバリのタt」

りんご「そこまでですの」

美香「小谷美香です」

美奈「なっちゃんで〜す」

美穂「ほーちゃんで〜す」

桃「改めて、吉備津桃よん、気軽に桃ちゃんって呼んでねん。 それにしてもつばさってアンタ、なかなかいい男ねん。 アタシと気持ちいいことしない?」たゆんたゆん

つばさ「大変魅力的な提案だね。 ……だがまあ、遠慮しておくよ」
32 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:13:16.71 ID:ZmP9on+b0

桃「あら、釣れないわねん」

はじめ「だ、ダメですよ先輩! 絶対ダメですからね!」

つばさ「はじめ君がああ言っているのでね。 好意を向けられて、無碍には出来ない」

桃「残念ねん。 なんなら、はじめちゃんがお相手でも構わないのよん? あたしのゴールデンフィンガーが唸るわよん!」ワキワキ

はじめ「え、遠慮しておきます……」

りんご「桃ちゃん先輩、あんまりからかわないであげてくださいの」

桃「本気なのにん。 じゃあアタシも用事があるから、またねんりんごちゃん、はじめちゃん」バイバイ

りんご「失礼しますの」

はじめ「……なんて言うか、変わった人ですね」

りんご「あの人を御伽学園の代表として捉えて欲しくありませんの」

つばさ「実に愉快な人ではないか。 風紀委員なのに自ら風紀を乱しまくりな格好とか発言とかね」

りんご「それこそ代表と捉えて欲しくないですの……」
33 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:14:34.05 ID:ZmP9on+b0

――御伽銀行前

りんご「皆さま、ここが我が御伽学園学生相互扶助協会、通称御伽銀行ですの。 オンボロですけど気にしないで頂けるとありがたいですの」

はじめ「えっと、お邪魔しまーす?」

りんご「いらっしゃ〜い、ですの。 窮屈なところですが、どうぞお掛けになって下さいですの。 私はお茶を淹れてきますの」パタパタ

つばさ「いやはや、銀行というくらいだからもう少し事務的な建物かと思っていたが、そうでも無いようだね。 おっと、はじめ君は立ってなくても良いではないか」

はじめ「いや、ソファも椅子も人数分無くて」

つばさ「それならば我々男どもが立つさ」

はじめ「でもなんか悪いですよ」

つばさ「今の君は女性なのだから、何も気にする事はない。 ただまあどうしても理由がいると言うなら、男の義務だという事で勘弁してくれたまえ」

桜「すいません真太郎様……」

真太郎「気にするな」
34 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:16:20.59 ID:ZmP9on+b0

タッキー「俺ほどになれば、座っている女の子を如何に可愛く撮れるかの勝負だ……」

オーラ「オオ〜、がんばってクダサイ」

美香「すいません」

誠「気にするなことはないよ、美しい女性は苦労してはいけない」

りんご「お茶が入りましたの。 粗茶ですが、ですの」

はじめ「ほぅ、暖まりますね〜」

タッキー「お茶を運んでくる幼女、なんて可憐なんだ……」パシャパシャ

りんご「きゃるる〜ん」ニッコリ

つばさ「……」

涼子「お〜いりんご、かえったぞ。 ……なんか大所帯だがどうしたんだ?」ガラッ

りんご「あら涼子ちゃん、お帰りなさいですの」

涼子「お、おう」
35 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:17:12.64 ID:ZmP9on+b0

りんご「紹介致しますの、私と同じく御伽銀行所属の大神涼子ちゃんですの」

涼子「あー、大神涼子だ。 よろしく」

つばさ「うむ、よろしく頼む」

りんご「そういえば亮士くんは一緒ではありませんの?」

涼子「ああ、亮士なら別の依頼が入ったとかで出てったぞ」

りんご「あらあら、それは残念でしたのね〜?」

涼子「べ、別に残念とか思ってねーよ!」

りんご「涼子ちゃんがそう言うんでしたらそうなんですのね〜」

涼子「さらっと流してんじゃねーよ。 まあいい、で?」ドカ

はじめ「はい?」
36 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:19:03.95 ID:ZmP9on+b0

りんご(相変わらず勇ましい座り方ですの……)

涼子「明らかな私服姿ってことはここの生徒じゃないんだろ? 一体どんな要件があって来たんだ?」

つばさ「御伽学園学生、いや、御伽銀行では大方の依頼を受けてくれると言うのでね、依頼にきたわけだ」

涼子「そりゃ依頼なら受けるが、内容に寄っちゃあ大きな貸しになんぜ?」

つばさ「ああ、先ほどりんご君から聞いているよ。 まあ無理難題を押し付けようって訳ではない、そう気構えなくてもいいと思うね」

はじめ「ていうか先輩、依頼に来たんですね」

つばさ「もちろんだとも。 まあそれ以外にも理由はあるのだが」

はじめ「なんですか理由って」

つばさ「……それはその時のお楽しみということで」

はじめ「……変なことじゃあないでしょうね?」

つばさ「変なこと、とはどのようなことかな?」

はじめ「それは、恥ずかしい格好とか劇と、か……」

りんご「」ニヤニヤ

涼子「」ニヤニヤ

はじめ「と、とにかく変なことですっ」///
37 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:19:45.11 ID:ZmP9on+b0

つばさ「はじめ君が危惧しているような『変なこと』を企んでいるわけではないから安心してくれたまえ」

はじめ「……はい」

りんご「お熱いですのね」

つばさ「それはそうだろう。 なにせ将来を誓い合った仲で、その上許嫁なのだからな」

りんご「許嫁なんてものがこの世に存在していたんですのね……」

嵐「ダメよつばさ、お姉さまは私のものなんだから!」

はじめ「少なくともものじゃないよ嵐ちゃん」

涼子「……まあなんでも良いんだけどよ、結局依頼ってのはなんなんだ?」

つばさ「それは……、」

はじめ「それは?」

38 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:20:14.01 ID:ZmP9on+b0

つばさ「はじめ君を女らしくして欲しい!」









はじめ「はあ!?」
39 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/23(木) 18:22:02.52 ID:ZmP9on+b0
今日はここまで。

先に謝っておきますが、ここから先なんかシモネタが横行します。

苦手な方はお気を付け下さい。

ギリギリ原作基準(?)なような気もしますが。

ではまた月曜日に。
40 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/02/23(木) 20:07:29.13 ID:FjbxlASBo


りんごさんって呼び方森野君じゃなかったっけ
41 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/24(金) 14:26:04.43 ID:zKJljl2DO

原作自体下ネタばっかだしな
42 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 08:49:35.69 ID:ytzjufIh0

りんご「……はい?」

はじめ「な、なんですか女らしくって!? 何回も言いますけどぼくは元男なんですよ先輩そこのところ分かってるんですか!?」

つばさ「もちろん分かっているさ。 ただでさえ可愛いはじめ君が女らしくなったら、まさしく鬼に金棒、右手に肉b」

はじめ「すとーっぷ! 先輩なに言おうとしてるんですか! ダメですからねそういう発言は!」

タッキー「落ち着けはじめ、きっとつばさ先輩にもなにか思慮があって、」

はじめ「タッキーは黙ってろ!」

タッキー「……流石に今のはとばっちりだと思う」

オーラ「オ〜、カワムラかわいそうデス」

嵐「おかしいのよつばさ! お姉さまは女らしくなる必要なんて無いのよ!」

はじめ「ら、嵐ちゃん……!」パァ

嵐「お姉さまが女らしかったらもし私とまぐわうときどうすればいいのよ!」

はじめ「嵐ちゃん……」ズーン
43 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 08:50:10.51 ID:ytzjufIh0

つばさ「その時ははじめ君がネコでいいのではないかな? 嵐君の噂の舌技も光るだろう?」

嵐「そ、その手があったわね……!」

桜「……嵐ちゃん、その舌技について詳しくお願いします」

真太郎「…………」

はじめ「嵐ちゃんそんな手なんて無いからね! それに桜さんも興味持ちすぎです、真太郎が困った顔で固まっちゃってます!」

つばさ「固まった場所は顔だけかな?」

はじめ「もう先輩は黙ってて下さい!」

りんご「……元男、ですの?」

はじめ「………………あ」

つばさ「……まあ隠す必要も無いだろうから言っておこう。 はじめ君もいいね?」

はじめ「……はい」-

つばさ「はじめ君の言うとおり、はじめ君は元男だ。 そして私は元女。 性転換したわけではなく、入れ替わってしまったのだ。 私とはじめ君の体がね。 宇宙人によって脳を入れ替えられた二人の男女というニュースが一時期流れたようなのだが、聞いたことは無いかい?」

りんご「……そう言われると聞いたことある気がしますの」
44 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 08:51:03.77 ID:ytzjufIh0

つばさ「にわかには信じ難い話だろうが、事実なのでね、信じてもらうより仕方が無い。 さらには戻る気もさらさら無い。 私は女よりも男の方が向いているようなのでね」

涼子「まあ嘘だろうが本当だろうがいいんだけどよ、結局依頼は出すのか出さないのかどっちなんだ?」

はじめ「…………」

つばさ「……はじめ君」

はじめ「……あーもう分かりましたよ! やりますよやればいいんでしょ! いいですよやってやりますよ、こうなりゃもう自棄ですよ!」

嵐「お姉さま……」

つばさ「ありがとうはじめ君。 ……と、いう訳だ。 意見が纏まらず申し訳ないが、よろしく頼む」

りんご「承りましたの。 ……しかし入れ替わるとはなかなかお二人も数奇な運命を辿ってますのねぇ。 ソッチの方も、倒錯的でなかなか大変なんじゃないですの〜?」

涼子「そっちってどっちだよ」

りんご(涼子ちゃんにはまだ早い話題でしたのね……。 森野くんはまだ手を出していないみたいですし)
45 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 08:52:11.57 ID:ytzjufIh0

タッキー「猥談をする幼女! 賛否両論ありそうだが俺は是非とも推していきたい! 小さく可愛らしい口から零れる淫語、小さい子が猥談をしているというそのギャップ! 勿論反論はあるだろう、幼女がそんな事を言っているのを聞きたくない、無知で初心な幼女がいいと。 しかし考えていただきたい。 その神聖な幼女が! その口で! 我々を掻き立てるような言葉を放っているのだ! ただ猥談をすればいいという訳でもない、幼女がするからこそ意味があるのだゴファァァァ!」ボスッ

はじめ「タッキーは! もう! 起きて! くるな!」ドスドス

涼子(なんかジャックどもの集まりみてーなヤツだな)

つばさ「ハタから見れば数奇かもしれないが、私見では不幸でもないよ。 私に母親など向いていなかっただろうし、はじめ君には入れ替わる前から好意を抱いていたが、正直結婚など全く考えられなかった。 不幸のような幸運のおかげで、私ははじめ君とこのような関係になれていると言っても過言ではないね」チラ

オーラ「……」ニコ

はじめ「……///」

涼子「……///」
46 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 08:53:12.96 ID:ytzjufIh0

嵐「かっこつけちゃって。 大体、後からポッと出のつばさに幼馴染みのアタシが何で負けなきゃいけないのよ!? お姉さまもつばさに靡き過ぎよ! もっと魅力的な嵐ちゃんがいるじゃない!」

つばさ「それはやっぱり、愛の差かな?」

嵐「キイイィィィ!」

つばさ「それに、私とはじめ君には切っても切れない呪いの指輪があるからね、指輪イベントの無い幼馴染みなんて敵ではないよ」

はじめ(そういえばこれ、呪われてるんだった。 ……呪われてなければ先輩も見直すんだけどなあ)

つばさ「だがまあ、そんな嵐君にも朗報はある」

嵐「ァによ?」

つばさ「さっきの赤井君の質問の答えにもなるが、倒錯感に溺れた性生活など送っていないよ。 なにしろまだ私は童貞ではじめ君は処女だからね」

涼子「お、おま、な、なに言ってんだよ!」

りんご「あらあら涼子ちゃんったら照れちゃって」

涼子「あらあらじゃねえよ!」
47 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 08:54:16.42 ID:ytzjufIh0

嵐「……っ!」グッ

はじめ「先輩! 人前で何を言ってるんですか! 恥ずかしいからやめて下さいって何回も言ってるでしょ! あと嵐ちゃん、黙ってガッツポーズするのはやめてくれない!? 貞操の危機を感じるよ!?」

つばさ「……私は元女ではじめ君は元男な訳だから、私が童貞ではじめ君が処女というのも倒錯的であるがね」

りんご「まあお二人が満足する形で散らしたりすればいいと思われますの。 それで、依頼の話ですけど、せっかくですので皆さまも一緒にやってみたりしませんの? 勿論貸しの方も一人分で構いませんの」

嵐「この私が、女らしくないとでも……?」ファサ

はじめ「嵐ちゃん、ツインテールだから髪の毛かきあげても意味ないよ……」

桜「どういたしましょう真太郎様?」

真太郎「出たかったら出るといい」

桜「分かりました。 お言葉に甘えて、女らしくなってきます」

つばさ「嵐君は是非とも今日女子力アップにつなげて欲しい」

嵐「あァ、女子力ゥ!?」

はじめ「ら、嵐ちゃん……?」
48 :霊媒先生好きなんです  ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 08:55:45.42 ID:ytzjufIh0

嵐「なぁにが女子力よ! そんなものコンビニのゴミ箱にでも捨ててしまえばいいのよ! 女子力なんてのはねぇ、女子たちが身内で使うだけのものなのよ! そんなんでモテて、ひいてはお姉さまをゲットできるならアタシだってとっくに実行してるっていうのよ! 『おいしく食べてカロリーオフ』? 『しっとりと焼上げた』? 『恋愛体質』? 『自分にご褒美』? そんなもんで女子力が上がるならアタシの女子力は軽く53万よ!」

は桜真奈穂り涼「」

美香「あらあら」

つばさ「ヒートアップしているところ悪いが、嵐君」

嵐「なによっ!?」

つばさ「コンビニのゴミ箱に家庭ゴミを持ち込んではいけないよ」

はじめ「突っ込むところそこですか!? もっと他に突っ込むとこいっぱいあったでしょ! ていうか嵐ちゃんその女子力に嫌な思い出でもあるの!?」

つばさ「突っ込むところがいっぱいだなんて、いやらしいねはじめ君」

はじめ「ち、っがーう! 何でそうなるんですか真面目に話してるんですよこっちは!」

つばさ「……嵐君はどうしてそこまで女子力を嫌うのかい?」

嵐「クラスのあんまり可愛くない娘たちが対した努力もしないで女子力が上がっただの下がっただの話しているからよ! 好かれたかったら努力をしなさいよ、私だってお姉さまに好かれるために必死で努力してるじゃない」

りんご「モテモテですのね、お姉さま?」

はじめ「やめて下さいよ……」
49 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 08:56:46.97 ID:ytzjufIh0

涼子「それで? そこのツインテールは参加するのか?」

嵐「誰がツインテールよ誰が! 私には石川嵐っていう素晴らしい名前があんのよ!」

涼子「そうかい」

嵐「お姉さまも参加するんでしょ? じゃあ出るわよ。 お姉さまがいるところに石川嵐ありってね」

はじめ「ストーカーじゃないんだから、そういうのはタッキーだけで十分だよ……」

りんご「……」チラ

タッキー「」チーン

つばさ「美香はどうする?」

美香「どうしましょうか、なっちゃんとほーちゃんはどうしますか?」

美奈「嵐ちゃんが出るなら〜」

美穂「出ようかな〜」

美香「では、私も参加いたしますわ。 なっちゃんとほーちゃんの勇姿を近くで見なくてはいけませんから」

つばさ「そうか。 オーラは?」

オーラ「オモシロそうですし、サンカしますヨ」
50 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 08:58:40.81 ID:ytzjufIh0

つばさ「うむ、ではメンバーの女子全員ということだ。 はじめ君一人のつもりだったのだが、大人数になってしまって申し訳ない」

りんご「いえいえ、講師の予定の人も大人数の方が燃えるでしょうし、問題ありませんのよ」ニッコリ

涼子(りんごのやつ、また何か企んでるような顔してやがる……)

はじめ「講師ですか……?」

りんご「ですの。 まあその講師も生徒ですけれど」

はじめ「はあ」

りんご「それでは呼びますので、そこで少々待っていて下さいの」ピポパ

乙姫『はいもしもし、乙姫でございます』

りんご「もしもし、りんごですの。 乙姫さん宛に依頼が入ったのでこちらに来てもらえませんの?」

乙姫『はい、分かりました。 ただ少々お時間がかかるかもしれません……』

りんご「……あー、浦島さんですの」

乙姫『ええ、これから、というところでございましたから』

りんご「それは申し訳ないことをしましたの」

乙姫『いえいえ、依頼は大事ですもの。 では、えーと、大体10分後くらいに参上します』

りんご「わかりましたの」

乙姫『はい、それでは失礼しmお助けー! おーかーさーれーr太郎様、乙姫はもう、我慢できまs』プツ ツーツーツー
51 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 08:59:44.78 ID:ytzjufIh0

りんご「講師は10分後くらいに来るそうなので、しばらくお待ち下さいですの」

はじめ(電話越しに悲鳴が……、大丈夫なのかな)

涼子(あー、浦島のヤツも災難なんだか災難じゃないんだか。 大方は自業自得なんだろうが)

りんご「あ、そうそう、山城さんを女らしくするこの企画には涼子ちゃんも参加してもらいますのよ?」

涼子「ハァ!? 何でだよ!?」

りんご「……」ジッ

涼子「う……、な、なんだよ?」

りんご「まさしくその言動ですの。 涼子ちゃんは確かに、森野君の前ではオンナノコですのよ? ただ普段の言動行動が少し損をしているというか勘違いを生むというか」

涼子「そ、そうなのか……」

りんご(まあ涼子ちゃんと森野君の知名度も上がってそういう誤解ももうほとんど無さそうですけど)

涼子「ていうか亮士の前だけオンナノコってどういう意味だよ」

りんご「言葉通りの意味ですの。 とにかく普段の涼子ちゃんはちょっと粗野過ぎますの。 ここいらで女を磨いてもなんのバチも当たらないと思いますのよ」
52 : ◆.6mrbJ9aro :2012/02/27(月) 09:02:23.44 ID:ytzjufIh0
本日の夜は来れそうにないので朝投下でした。

オーラの口調が難しいのとタッキーの活かし方が難題です。

>>40
そうですよね、すいません。今回からは直ってるハズです。


それでは木曜日に。
53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/28(火) 23:24:28.80 ID:INf7QAIDO
おつ
面白いよ
54 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/01(木) 21:26:17.93 ID:X6+PLuIQ0

涼子「オレにそんなもん必要ねーよ」

りんご「(森野くんに嫌われちゃうかもしれませんのよ〜?)」ニヤニヤ

涼子「」グ…

りんご「……」ニヤニヤ

涼子「オ、オレも受ければ良いんだろ!?」

りんご「はい、その通りですの!」ニッコリ

はじめ(なんだろう、他人とは思えないなあ……)

ーー10分後

乙姫「お待たせ致しました」ガラ

太郎「ご機嫌ようりんごさん」

りんご「乙姫さん、浦島さんも来ましたのね。 今日の講師の竜宮乙姫さんですの」

乙姫「竜宮乙姫でございます。 今日はよろしくお願いします」ペコ

はじめ「こちらこそよろしくお願いします」ペコ
55 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/01(木) 21:27:08.96 ID:X6+PLuIQ0

りんご「依頼ですが、女らしくしてほしい、ということでしたので、乙姫さんをお呼びしましたの」

乙姫「そういうことでございましたか。 分かりました、不肖乙姫が全力をもってご支援させていただきます。 ……それで、どなたがお受けになるのでしょうか」

つばさ「ここにいる女子全員だ。 迷惑だったかな?」

乙姫「いえいえ、数が多いからと言って手を抜く理由にはなりません、それに、数が多いほど燃えるというものですわ」

つばさ「うむ、そう言ってくれるとありがたい」

りんご「あ、今日は涼子ちゃんも参加しますのよ」

乙姫「そうなのですか?」

涼子「まあ成り行きでな」

乙姫「そうでございましたか。 それでは早速ですが取り掛かりましょうか。 ……ええと、」

はじめ「あ、ぼくですか?」

乙姫「はい」
56 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/01(木) 21:28:20.86 ID:X6+PLuIQ0

はじめ「山城はじめです」

乙姫「では山城さん、少し立っていただけますか?」

はじめ「あ、はい」スク

乙姫「……」ジッ

はじめ「?」

乙姫「はい、ありがとうございます。 もう座っていただいても結構です」

はじめ「は、はあ」ヨイショ

乙姫「……。 では次の、」

美香「小谷美香ですわ」スック

乙姫「ありがとうございます。 ……、ええ、もう結構です」

美香「あら、そうですか」ストン
57 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/01(木) 21:29:24.54 ID:X6+PLuIQ0

嵐「次はアタシかしら。 石川嵐よ」ヨッコイショ

乙姫「恐れ入ります。 ……はい、結構ですわ」

嵐「あっそう」ドフ





乙姫「はい、ありがとうございます」

りんご「それで、乙姫さん。 今のは一体何を測っていたんですの?」

乙姫「座り方でございます」

嵐「座り方?」

はじめ(立たされたから姿勢とかを見てるのかと思った)

乙姫「もちろん座り方だけではありませんが、メインは座り方を見ておりました。 淑女たるもの一挙一投足に気を配らねばなりませんから」

美香「なるほど、流石講師の方ですわ」

乙姫「一見しましたところ、最も気をつけられていたのは小谷美香様でしょうか」

美香「あら、ありがとうございます」

つばさ(まあ妥当だろうな。 正直美香は何故参加しているのかわからないくらい女らしいし)
58 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/01(木) 21:30:05.22 ID:X6+PLuIQ0

乙姫「次点で山城さんでしょうか。 ほとんど差はありませんでしたが」

はじめ「ん、ん〜? 喜んでいいのかな……?」

嵐「ふん、当ったり前でしょ、この嵐ちゃんを誰だと思ってるの?」

乙姫(特徴的なツインテール、喋り方、背丈。 どうしても『あの人』を連想させますわね)

つばさ「竜宮君?」

乙姫「はい、何でしょうか?」

つばさ「いや、物思いに耽っていたようなのでね」

乙姫「すいません、少し考え事を。 ……それでは外に出ましょうか、この中ではできる事も限られているでしょうし、向かいたいところもありますから」
59 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/01(木) 21:34:36.57 ID:X6+PLuIQ0
今日はここまで、短けえ。

書き溜めも尽き、月木更新に限界を感じます。
次回からは週に木曜日の週一更新にさせてください。
や、完全に自分の責任なんですが。

展開というか大まかな流れは出来てるんですが、
細かいところで詰まっちゃったり。

言い訳ですね、はい。
次は大量更新できるように。
それでは木曜日に。
60 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/08(木) 22:11:56.67 ID:+jqXuwwR0

――外

はじめ「で」

乙姫「何でございましょう?」

はじめ「ここが目的地なんですか?」

乙姫「はい」

はじめ「でもここって裏庭ですよね」

乙姫「ええ、まあある程度広い外であったらどこでも良いのですが」

はじめ「はあ」

乙姫「ここに一枚のハンカチがあります」ハラリ

嵐「なんで落としちゃうのよ」
61 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/08(木) 22:12:24.84 ID:+jqXuwwR0

乙姫「拾うことに本意がありますので。 僭越ながら、私がお手本を」スッ

美奈(スカートの中が〜……)

美穂(見えそうだけど〜……)

はじめ(見えない……!)

嵐「す、すごいテクだわ」

はじめ「でもこれって一体何の意味が?」

乙姫「視線を集めるため、でございます。 人に見られることで己を高めるわけです。 まあはしたないと思われてはいけないのでほどほどにしておかなければなりませんが……」

美香「山城さんや水野さんは、大多数の前でやるわけにはいきませんわね」

乙姫「あら、お二人にはそのようなお相手が?」

はじめ「あー、はい」

桜「……はい」

オーラ「ワタシもイマスよ〜」
62 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/08(木) 22:13:18.08 ID:+jqXuwwR0

乙姫「それはそれは。 素晴らしいことでございます。 そうすると、確かに大多数の前でやるわけにはいきませんね」

桜「……真太郎様の前以外では見せたくないですし」

乙姫「ですが、本人の前でやるからこそ、ということもあると思います。 好きな相手に自分だけを見ていてほしいという願望は、もはや本能ですわ」

嵐「そうね、私もお姉さまにずっと見てほしいって思ってるわ」

はじめ「う、ちょっと難しいかな」

乙姫「それでは実践していただきましょうか。 ……では、」

美香「小谷美香ですわ」

乙姫「小谷さん、お願いします」

美香「では」スイッ

はじめ(み、見えそうで見えない。 いやいやなに注視してるんだぼくは)
63 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/08(木) 22:14:47.77 ID:+jqXuwwR0

嵐「マズイわ、お姉さま一筋の私が、ここまで視線をもっていかれるなんて……!」

オーラ「じゃぱにーずパンチラですネ〜」

はじめ「オーラはどこからそういう言葉を覚えて来るの!?」

オーラ「だいたいカワムラですネ」

はじめ(タッキーはあとで極刑だな)

乙姫「完璧、でございますね」

美香「ありがとうございます」

美奈「お姉ちゃんせくし〜」

美穂「せくし〜」

美香「ふふ、美奈さんも美穂さんも、ありがとうございますわ」

嵐「でもさー、これって最悪パンツ見えちゃうんじゃないの? 超魅力的な嵐ちゃんが悩殺するのはいいんだけど、誰彼構わずみせたいってわけじゃないのよ」
64 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/08(木) 22:16:00.28 ID:+jqXuwwR0

乙姫「気になるお相手の前だけでなされば宜しいかと思います。 それに、別に見えてしまっても構わないのでございますよ。 見えなくても、相手は『おっ』と思うものですし、見えていても『また次も』と思うでしょう」

桜「……」カリカリ

乙姫「ただいつでも見せているだけではだらしが無いだけです、しかし、ちらりと、まさしく見えるか見えないかの際が視線を惹きつけるのですわ」

桜「……」サラサラ

はじめ「あの、桜さん。 さっきからなにをしてるんですか?」

桜「……あまりにもためになる話でしたので、メモを取っておこうかと」

はじめ「……」

嵐「さっちゃんのパンチラ、すごく見たい……! でもそれは山田さんにだけ見せるものなのよね……」

はじめ「いやいや、嵐ちゃん今のは結構衝撃発言だよ」

桜「……はい、いくら嵐ちゃんの頼みでも、それだけは」
65 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/08(木) 22:16:42.41 ID:+jqXuwwR0

はじめ「桜さんも乗っからなくていいんだよ!? ていうかぼくが突っ込むのを見越してボケるの好い加減やめて!?」

オーラ「ハジメ、ソレハむりなソウダンってやつですヨ」

はじめ「オーラまで!?」

乙姫「あの、続けても?」

はじめ「はいっ、すいません!」

乙姫「いえ、すいません。 ……それでは他の方も実践してみてください」

嵐「じゃあ私からいくわ」フフン
66 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/08(木) 22:17:24.00 ID:+jqXuwwR0

大量更新かと思ったがそんなことはなかった。

木曜日に。
67 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/03/08(木) 22:20:00.67 ID:SW1K3JAqo

楽しみにしてるよ
68 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/09(金) 18:16:47.36 ID:9xy39rGDO
おつ
たのしみ
69 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/15(木) 21:11:52.99 ID:4GAmXWDv0

乙姫「どうぞ?」

嵐「よい、しょっと!」

はじめ「らんちゃんすとーっぷ! 見えてるから、ぼくからすっごい見えてるから!」

嵐「えー、どうせお姉さまにしか見せないんだしいいじゃないのよー。 どうだったお姉さま、せ くし ぃ ?」

はじめ「せくしぃだから! もうわかったから!」

乙姫「石川さん、少々はしたないのでは?」

嵐「別に減るもんじゃないしいいじゃないのよ。 それに、見せる予定なんてお姉様にしかないもの」

乙姫「」ナルホド

はじめ「いやいや、竜宮さんも納得しないで下さいよ」

乙姫「すいません、あまりに力強い意見だったので。 それで、次は、」
70 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/15(木) 21:13:16.40 ID:4GAmXWDv0

涼子「なあ」

乙姫「はい?」

涼子「これって本当にオレもやらなきゃダメか?」

乙姫「勿論です。 今日集まられた女性を女らしくするのが私の受けた依頼でしたから」

涼子「だからってオレだけミニスカートに着替えなくたっていいだろ!?」

乙姫「いえ、いつもの制服姿では屈んだ時に足が見えませんから。 大神様は健康的な御身足をお持ちなのですから、見せなければ意味がございませんもの」

涼子「見せるためのモンじゃねーよ!」

はじめ(なんだろう、すごく親近感が湧く……)

オーラ「そのマンマすけばんのカッ好ですカラネ〜」

嵐「スケバンって、まだ絶滅してなかったんだ。 ニホンオオカミくらいの希少種だと思ってたわ」

涼子(オレが大神だから言ってんのか?)

はじめ「でも大森高校には番長だっていたじゃない」

嵐「あんなデカくてうるさいの、番長なんて器じゃないわよ」

はじめ(相変わらず容赦ないなあ)
71 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/15(木) 21:14:39.70 ID:4GAmXWDv0

乙姫「それに、森野様は大神様の脚がお好きなのでしょう? なおさら見せない手はございませんわ」

涼子「っていうかなんで亮士の名前が出てくンだよ!」

乙姫「森野様以外にはお見せになる気は無いのでしょう? ならばここでの練習は全て森野様のためという事で……、なんとも素晴らしいではありませんかっ」

涼子「べっ、べつに亮士に見せるとかそういう理由で受けてるわけじゃねーよ!」ガー

オーラ(オ〜、見事なツンデレですナ〜)ニコニコ

乙姫「では森野様以外に見られても良いと……?」

涼子「そりゃあ! ……イヤだけどよ」

乙姫「……」-

はじめ(もしかしてあんまり怖い人じゃないのかな、微笑ましい人だし)ニコニコ

嵐(あんなまんまなスケバンの格好してるけど、案外中身はオンナノコなのね)ニヤニヤ

涼子「だああああああ! お前らニヤニヤすんな!」

はじめ「ぼくニヤニヤしてたかな……?」
72 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/15(木) 21:15:53.81 ID:4GAmXWDv0

美奈「涼子ちゃんかわい〜」

美穂「かわい〜」

涼子「可愛くねーよ!」

美香「でも、交際されている方がいるなら、その人は大切にしてあげるべきですわ。 男の方というのは自分のモノというのは独占したがるものですから」

涼子「う……、そうかもしんないっすけど」

美香「ですから、自分を出し切ってしまえばいいのです。 よく自分を見てくれる相手ならば気づいてくれる部分もあるでしょう」

涼子「そう、……っすかね?」

嵐「まあ早く視聴者にパンチラしなさいってことよ」

はじめ「身も蓋もない上に意味が分からないことをさらっと言っちゃダメだよ!? ていうか視聴者ってなに!?」
73 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/15(木) 21:16:48.01 ID:4GAmXWDv0

――御伽銀行内

りんご「それにしても、平賀さんはついていかなくても良かったんですの?」

つばさ「……どういうことだい?」

りんご「いえいえ、山城さんへのあまりの溺愛っぷりだったものですから」

つばさ「まあ目に入れても痛くはないだろうね」

りんご「ですの。 そんな訳ですから、山城さんが女の子だけでつるんでいるのを快く思っていないんじゃないかと思ったんですの」

つばさ「先ほども話したが、私は元々女だからね、多少のことはわかっているつもりさ。 他の部員のみんなは私とはじめ君のことはわかってくれているだろうし、悪いようには扱うまいよ」

りんご「信頼なさっているんですのね」

つばさ「まあ、そうだね。 あまり私は真面目に女をやっていなかったが」

りんご「そうなんですの?」

つばさ「それはそうだろう。 今でもこうやって、元気に男をやっていけるのだからね。 まあその分はじめ君には多大な迷惑や無理を押し付けてしまっているが」
74 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/15(木) 21:17:55.74 ID:4GAmXWDv0

りんご「……にしては随分と穏やかな顔ですのね?」

つばさ「はじめ君ならば、こんな私を受け入れてくれると信じているのでね」

りんご「それはまあ……。 お熱いですのねぇ、二酸化炭素も真っ青じゃないですの?」

つばさ「……そうだろうか?」ニコ

りんご「あら、イヤミのつもりでしたのに」

つばさ「いやなに、私の自尊心が満たされてしまっただけさ」

りんご「そう、ですの」

つばさ「いやいや、自分の心は自分では分からないものだね。 思いのほか嬉しいものがある。 ……まったくはじめ君は罪な人だ」フフ

りんご「はあ……?」

つばさ「ああ、すまない。 完全に身内の話だった」

りんご「そうですか。 ところで皆さま、待っている間はお暇ではないですの? いつまでもここで駄弁っているわけにもいきませんし、折角ですからご案内したいところが有りますの」

75 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/15(木) 21:21:20.93 ID:4GAmXWDv0

つばさ「案内?」

りんご「はいですの。 女子禁制の男の楽園らしいですのよ?」

誠「……評価に困る楽園だね」

つばさ「ほら、川村君。 そろそろ起きてくれ」

タッキー「う、ううぅ……。 首は、首は真後ろに向かないんだはじめ……」ウーン

つばさ(悪夢か……、いや、もしかしたら本望か?)

りんご「なんでも『紳士』の集まりらしいですの。 勿論選りすぐりの『紳士』達のようなので悪いようにはされないと思いますの。 どうなさいますの?」

つばさ「断る理由もないし、私は賛成だな。 真太郎君はどうだい?」

真太郎「行ってみる」

つばさ「そうか。 誠は?」

誠「つばさと同意見だね、断る理由がない」

つばさ「ふむ、川村君も断らないだろうしな。 よろしく頼むよ赤井君」

りんご「了解しなしたの」
76 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/15(木) 21:22:18.46 ID:4GAmXWDv0

次から紳士のみんなが大集合。タッキーの見せ場かもしれない。


それでは次の木曜日に。
77 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/03/15(木) 23:25:22.65 ID:VT0uiismo
ジャックとタッキーか


恐ろしい組み合わせだ
78 : ◆.6mrbJ9aro :2012/03/22(木) 23:25:38.03 ID:USumGkuIO
すいません、今日は用事で書けそうにないので明日にさせて下さい、本当に申し訳ありません
79 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/23(金) 22:24:34.08 ID:g3IPTe5l0
遅れてすいませんでした、投下します。
80 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/23(金) 22:25:44.75 ID:g3IPTe5l0

――教室前

りんご「ここが『紳士』が集まる場所ですの。 入るには特別なノックが必要らしいですのよ。 まあ私はそんなもの知らないのでこちらから呼ぶことにしますの」コンコン

つばさ(特別なノック、なるほど、そういうのもあるのか)

りんご「すいませーん、御伽銀行のものですのー。少しお話をしたいので開けて下さいのー」オーイ

タッキー「……これで本当に人がくるんですか?」

りんご「それだけ御伽銀行の名声は轟いているということですの。 基本的に御伽銀行のお願いを真っ向から断るところなんてありませんのよ」

誠「轟いているのは悪名じゃないかい?」

りんご「まさか、そんなはずがありませんの」シレッ

つばさ「まあなんにしても、『紳士』の集まりには興味を惹かれるからね。 だれか応答してくれると有難いんだが」ガラッ

りんご「あら、来ましたのね」

犬塚「あ、赤井さんだっけ、今日はどうしたの?」
81 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/23(金) 22:26:44.09 ID:g3IPTe5l0

りんご「あら犬塚さん、お久しぶりですの。 実はこの方たちを『紳士』の集まりに参加させたいと思いまして、私自身はもちろん入りませんので、入れてくれませんの?」

犬塚「うーん、僕の独断で決めることは出来ないからね、その人たちのこともよく知らない訳だし。 今日はジャックさんも来てるから、呼んでくるよ」

りんご「あら、そうですの。 それではお願いしますの」

犬塚「はーい」

おーい、ジャックさーん

どうした紳士犬塚?

御伽銀行の人が来てるよー

御伽銀行?

りんご「……これなら大丈夫そうですのね」

つばさ「そうかい?」

りんご「ジャックさんというのは、この『紳士』の集まりのリーダーですの。 有象無象の『紳士』たちをまとめ上げるカリスマの持ち主ですの」
82 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/23(金) 22:27:41.01 ID:g3IPTe5l0

タッキー「イマイチ凄さが伝わらんな……」

つばさ「ふむ、コミケに集まるおたくたちをまとめ上げていると言えば分かりやすいかもしれないね」

タッキー「それは凄いですね……!」

つばさ(行ったことは無いが)

真太郎「全く分からん……」ガラッ

ジャック「御伽銀行の方々が『紳士』の集まりに何の用かな?」

つばさ「君がジャック君かな?」

ジャック「確かにそうだが。 ……どちら様かな? 御伽銀行の人間には見えないが」

つばさ「凰林高校の平賀つばさだ。 訳あって御伽学園に来ているのだが、どうやら『紳士』なる人達が会合を開いているというのでね。 興味を惹かれて参ったというわけさ」
83 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/23(金) 22:28:43.34 ID:g3IPTe5l0

ジャック「なるほど。 まあぼくも鬼じゃない、あなた方が参加することには異論はない。 しかし参加するにあたって幾つか約束をしてもらいたい」

誠「約束?」

ジャック「条件と言い換えてもいいけどね。 それでは、ここでの出来事は基本的に他言無用で頼む。 もちろん、御伽銀行の面々にもね」

りんご「あら、私の前で堂々と悪巧みですの?」

ジャック「まさか、恥ずかしい会話を聞かれて強請られては困るからね」

りんご「信用有りませんのね」

ジャック「信用しているさ、信頼していないだけで。 あとは暴力沙汰や騒動は起こさないで欲しいということか。 基本的に非力な子羊しかいないのでね、騒ぎになっては集まり自体の存続も危ぶまれてしまう」

りんご(随分とふてぶてしい子羊ですの)

つばさ「問題ない、その条件を飲もう。 何なら契約書にサインしてもいい」

ジャック「そこまでする必要は無いよ。 ただまあ、言質はとったからね。 よろしく頼むよ」スッ

つばさ「ああ、よろしく」ガシッ
84 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/23(金) 22:30:13.57 ID:g3IPTe5l0

ジャック「それと、赤井くんは入れないよ? うちは『紳士』の集まりだからね」

りんご「分かってますのよ」

ジャック「それじゃあ入ろうか」

――『紳士』の集まり

タッキー「……休日でも結構な人がいるんですね」

ジャック「そうだね、部活動をしていながらここに参加している人もいるから、休日でもそれなりに人は集まるよ」

モブA「おやジャックさん、そちらの方々はどちら様で? あまり見かけない顔ですが」

ジャック「今日付で新たに紳士に加わる人たちだよ」

つばさ「新入り、というやつだね」

モブA「そうでしたか。 ところで皆さん、ひとつお聞きしたいのですが、」

つばさ「……なんだい?」

モブA「皆さまは一体なにフェチなのでしょうか?」

つばさ「ふぇ、……なんだって?」
85 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/23(金) 22:33:03.05 ID:g3IPTe5l0
ここまでです短い。そして遅れてすいませんでした。

やっと『紳士』との絡みとかが始まるのでバカなノリがメインになっていくと思います。


では次こそは木曜日に。
86 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/29(木) 22:48:25.01 ID:ep61lQW90

モブA「フェチ、フェティシズムです。 ここに集まる紳士たちは何かしらのフェチ、興奮を覚えるような嗜好をもっているのです。 たとえば、あの集まりは脚フェチ、あちらの集まりはおっぱいフェチですね」

タッキー「紳士の集まりとは聞いていましたが、そういう意味の紳士だったんですね」ボソボソ

つばさ「そのようだね」ヒソヒソ

モブA「私は俄然脚フェチなのですが、おっぱいフェチの方々と犬猿の仲という訳でもありません。 時に激しく言い争ったりはしますが、どちらともの素晴らしさを認め合い、褒めあえる『紳士』ですから」

誠「仲良き事は美しきだよ」

モブA「ありがとうございます。 それで、あなた方が何フェチなのかを聞いておきたいのです。 ここで集まりに参加する以上、何らかのグループにいたほうが会話も弾むでしょうし。 ただ漠然と『女の子が好き』という理由だけで参加されてる方も一応いますが、まあ例外でしょうし」
87 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/29(木) 22:49:10.19 ID:ep61lQW90

つばさ「ふむ、私も特になにか女性のこの部位が好きということは無いね。 強いていうならはじめ君フェチだろうが。 特定の意中の人がいても参加資格は有るのかい?」

モブA「もちろん有ります。 というか、彼女がいる人でもここに参加している人はいます。 大半はいませんけどね」

つばさ「それは良かった」

モブA「ということは、あなたも?」

つばさ「清いお付き合いをさせていただいているよ」

モブA「そうでしたか。 ひょっとして他の方も?」

誠「ボク以外はみんなだね」
88 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/29(木) 22:49:40.23 ID:ep61lQW90

モブA「……なるほど、そうでしたか。 分かりました。 それではご自由にご覧になって下さい、参加せず話を聞いているだけでも共感できる部分もあるでしょうし、もちろん参加していただくのがベストですが。 固まっている人たちが何フェチなのかは当人たちに尋ねていただけば気軽に教えるでしょう」

つばさ「済まないね、わざわざ説明までしてもらって」

モブA「いえいえ、同志が増えることに反対はしませんよ」

つばさ「そうかい?」

モブA「ええ。 では私はこれで」スタスタ

タッキー「……ウチの『はじめちゃんファンクラブ』に通じるものがありますね」

つばさ「あそこの人たちは、私も含めて全員はじめ君フェチだからね。 その辺りの熱気も似通うところがあるんじゃないかな」

タッキー「なるほど」
89 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/29(木) 22:50:49.75 ID:ep61lQW90

つばさ「普段はどちらかというと総帥の立場だからね、話し合いに参加できるのは新鮮だよ。 さて、どこに参加しようか」

タッキー「無理に固まらなくてもいいですね、参加したいところに行って後で合流しましょう」

つばさ「そうだね。 ……私個人的には、真太郎君がどのグループに参加するのか気になるよ」ヒソヒソ

タッキー「それは、……確かにそうですね」ボソボソ

つばさ「……それでは一旦解散にしようか。 そうだね、正午前にまたここに戻ってくるということでどうだろう」

誠「いいと思うよ」

つばさ「それでは行こうか川村君」

タッキー「はい」

真太郎「二人は同じとこなんですか?」
90 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/29(木) 22:51:47.90 ID:ep61lQW90

つばさ「方向が同じなんだよ。 では、また」

真太郎「そうでしたか」スタスタ

誠(どこがどのグループかも分からないのに、よく言う……)

つばさ「では、作戦開始(ミッションスタート)だね」ヒソヒソ

タッキー「雰囲気出て来ましたね」ボソボソ

誠「出歯亀、いや、野次馬かい?」

つばさ「普段の真太郎君からはそういったものを全く読み取れないからね、ここで知っておくのも悪くないだろう?」

誠「分からなくもないけどね。 ボクはもう行くよ、尾行というのはあんまり美しくないからね」
91 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/03/29(木) 22:53:34.54 ID:ep61lQW90

つばさ「うむ、楽しんできてくれ」

誠「そうするよ、じゃあ」スタスタ

タッキー「あ、なんか話しかけましたよ」ボソボソ

真太郎「…………」

モブB「……」

真太郎「……」スト

つばさ「座ったね」

タッキー「どこかのグループに入ったみたいですね」

つばさ「だね、どういうグループなんだろうか」
92 : ◆.6mrbJ9aro [sage saga]:2012/03/29(木) 22:54:36.23 ID:ep61lQW90
思うように筆が進まない真太郎の発言難しい

ではまた木曜日に
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 20:40:26.93 ID:kb2ISMe60
乙!
楽しみにしてます。
94 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/05(木) 23:15:17.56 ID:LSYvTuxIO
iPhoneから投下
遅いです
95 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/05(木) 23:19:29.81 ID:LSYvTuxIO
タッキー「どこかのグループに入ったみたいですね」

つばさ「だね、どういうグループなんだろうか」

タッキー「もう少し近づけば聞き取れそうですが」

つばさ「しかし気付かれてしまったら元も子もないかな」

タッキー「アイツのことだからあんまり隠したりしなさそうですけどね」

つばさ「それはそうだろうが、やはり、」

タッキー「こっそり聞くことに、」

つばさ「意義があるというものだ!」

タッキー&つばさ「くくく……ふふふ……」
96 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/05(木) 23:21:09.25 ID:LSYvTuxIO
真太郎(二人してなにをしてるんだ……?)

モブB「で、お前もサガを持っちゃった人間なんだろ?」

真太郎「う、む……? ? サガ?」

モブB「俺はモブBだ。 ? ……サガだよサガ。 ? エクセルでもロマンシングでもないけど。 ? こんなフェチ持ってるのは業以外の何ものでもねーだろ」

モブC「まあまあ、持ってしまったものは仕方がないですよ。 ? 誰にも責められたことはありません。 ? 僕はモブCです、ここであったのも何かの縁、よろしくお願いします」

モブB「だがよお、俺のコレは自分でもちょっと、」

モブC「モブBさんは悲観的すぎですよ。 ? 誇ってしまえば誇ったもの勝ちです」

モブB「誇れるかこんなもん!」

モブC「私は誇れますが、いいでしょう。 ? ……えっと、山田さんもここへ来たということは、当然『サガ』をお持ちなんでしょう?」

モブB「おい」

モブC「聞こえません。 ? であれば山田さんに、『サガ』を持つ理由になった経緯があるんではないですか?」

モブB「チッ、まあいい。 ? 他人のフェチエピソードより面白いモンなんてないからな」

モブC「そういうことです」
97 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/05(木) 23:22:56.74 ID:LSYvTuxIO
真太郎「今付き合ってる彼女が小さく、」

モブB「はいストップー」

真太郎「……て」

モブC「あー、彼女がいるんですか」

真太郎「ああ」

モブB「彼女持ちかよ、ケッ」

モブC「モブBくん。 ? すいません山田さん……」

真太郎「いや、気にするな」

モブB「あーあー、それはもう可愛い彼女なんだろうね!」

真太郎「それはもう」

モブB「だああノロケやがってチクショー!」

モブC「モブBくん落ち着いて」
98 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/05(木) 23:26:10.46 ID:LSYvTuxIO
モブB「お前がそういうってことは大層小さくて綺麗な人なんだろうよ!」

つばさ「……」

タッキー「どう思われますか?」ボソボソ

つばさ「うむ、桜君は一見すると15歳以下にも見えかねない風貌をしているからね。 ? 真太郎君に限ってそれはないだろうが、もしかすると、ロr」ヒソヒソ

タッキー「iコンかもしれない、と。 ? いや、桜先輩は意外とグラマラスですからそれはないんじゃないんですか」ボソボソ

つばさ「しかし小さくて可愛いと言われると、もうそうとしか思えなくてね」ヒソヒソ

タッキー「それはまあ、そうですが……」

モブC「ぜひ一目見てみたいものです。 ? しかし低身長フェチとは、僕ら以外にはいないと思っていましたが、案外世界は広いものですね」
99 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/05(木) 23:27:37.33 ID:LSYvTuxIO
短すぎて話しにならない
モブBとモブCは友達です
ではまた木曜日に
100 : ◆.6mrbJ9aro [sage saga]:2012/04/12(木) 22:57:11.49 ID:9ogG5ucB0

つばさ「低身長。 ……なるほど、桜君のように小さい女性が好みだと」

タッキー「桜さん、背低いですもんね」

つばさ「今の私より低いからね。 おっと、今のははじめ君に失礼かな」

タッキー「入学当初のはじめは本当に小さかったですから。 本人も気にしてましたが」

つばさ「しかし今のはじめ君は本当に可愛らしい。 入れ替わってからこのように気付くのもいささか皮肉な気がするがね。 いや、入れ替わったからこそかな」

タッキー「男の魅力と女性の魅力を最大限に詰め込んだような人間ですからね。 俺にはもうはじめ無しの生活が考えられませんよ」

つばさ「全くだね」

モブB「で、おめーの愛しのカノジョさんはどんなモンなんだよ」

モブC「興味津々じゃないですか」

モブB「あぁ? んなこたぁねーよ」

モブC(素直じゃないですねー)
101 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/12(木) 22:58:28.72 ID:9ogG5ucB0

真太郎「……150、切るくらいか」

モブC「それはまた、小さいですね」

モブB「ある意味理想のサイズだな」

モブC「失礼なことをお聞きしますが、その彼女さんは一体いくつなので?」

モブB「場合によっちゃあ通報すんぜ。 こっちは『紳士』やってんだ、犯罪者の相手なんかゴメンだね」

真太郎「確か、いま20歳だった」

モブC「ロリフェチからも羨まれそうな彼女さんですね……」

真太郎「何故だ?」

モブC(そりゃ、完全合法だからですよ)

モブB「俺はロリコンじゃねーからいいけどよ」

モブC「こんなフェチを持ってる時点でだいぶアウトですけどね」

モブB「うっせーよモブCコラ」

モブC(僕も含めてね)
102 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/12(木) 22:59:13.45 ID:9ogG5ucB0

つばさ「それでは、私もそろそろ目当ての集まりを探すとしよう」

タッキー「あいつの意外なフェチも知れましたしね」

つばさ「真太郎君の場合は桜君がたまたま低身長だったからだと思うけどね」

タッキー「まあそうでしょうけど。 ところで平賀先輩はどこの集まりに参加するので?」

つばさ「ふむ、TSフェチなんて面白いかもしれないね」

タッキー「自分が言うのもアレですが、あんまり現実的じゃありませんね」

つばさ「そう何度もあっても困ってしまう。 私とはじめ君だけの貴重な経験だからね、他の人にも起こって欲しくないと言うのが本音だよ」

タッキー「嫉妬ですか?」

つばさ「まだ起こっていないことに対して嫉妬というのもおかしいけどね。 ただ、独占欲に近いものだ。 ファンクラブ所属の身として恥ずかしいことだが」

タッキー「俺も、はじめが一番じゃなくなってるかもしれません。 いや、はじめのことは愛おしくて好きなんですけど。 ファンクラブ会長として情けないです」

つばさ「……お互い、苦労するね」

タッキー「かなり贅沢な苦労ですけどね」

つばさ「全くだ」
103 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/12(木) 23:00:42.33 ID:9ogG5ucB0
――中庭

オーラ「へっぷし!」

はじめ「ん、どうしたのオーラ?」

オーラ「うわさ話ガ聞こえたノデ」ニコニコ

はじめ「ん、ん〜?」

嵐「いやー、それにしてもいいモノ見たわー。 なっちゃんもほーちゃんも可愛いかったけど、あんなモンの後じゃあどうしても霞んじゃうわよね〜?」チラッ

涼子「は、はぁ!? オレのこと言ってんのか!?」

嵐「他に誰がいるのよ。 アンタの初々しさと恥じらいといったら……。 この嵐ちゃんだって裸足で逃げ出しかねないわよ。 ハッ、も、もしかしてアタシに足りないものは恥じらいなんじゃ……!」アワワ

はじめ(それ以外にもいろいろ足りてないよ嵐ちゃん……)
104 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/12(木) 23:01:32.50 ID:9ogG5ucB0

美香「なっちゃんもほーちゃんも大変可愛らしいかったですよ」

美奈「おねーちゃんもせくしーだったよ〜」

美穂「オトナの女だったよ〜」

美香「ふふ、ありがとうございます」

乙姫「それではハンカチ落としは終わりでございます。 続いては、そうですね……」

オーラ「次はどんナしれんが待ちうけていルんでしょうネ」

はじめ「試練って、大袈裟だよオーラ」
105 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/12(木) 23:02:19.91 ID:9ogG5ucB0

乙姫「殿方にいかに思い出していただけるかに致しましょう。 お相手がおられる人中心になってしまいますが……」

美香「構いませんよ?」

美奈「問題なし〜」

美穂「もーまんたい〜」

乙姫「恐縮です。 それでは、思い出していただけるよう流行りのポップスを覚えることにしましょう。 全部」

はじめ「ごめんねオーラ、やっぱり試練だった」ズーン

オーラ「アらら〜?」
106 : ◆.6mrbJ9aro [saga sage]:2012/04/12(木) 23:04:15.92 ID:9ogG5ucB0
ヤッター100レスコエタヨ-

オーラのキャラが霊媒先生のエマさんとかぶる……
こっちはロボットだからしっかり書き分けないと

ではまた木曜に
107 : ◆.6mrbJ9aro [sage]:2012/04/19(木) 23:42:45.56 ID:/wlRNBbIO
今日は書けそうにないですごめんなさい

明日こそ必ず書きますので
108 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/04/19(木) 23:45:04.98 ID:LEYwYIapo
おうまってる
109 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/04/20(金) 00:01:13.93 ID:RmZnxB9Wo
んむ
110 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/20(金) 23:47:38.92 ID:tQVmBJCh0
すいませんでした
111 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/20(金) 23:48:10.69 ID:tQVmBJCh0
――どこか荒んだ教室

M「こんなチンケな街一つでさえ天辺取れとらんとは、情けない」

雑魚A「ここには他の学校の生徒に手を出すなっていうルールがあるんス……」

M「そんなもん無視したったらええ。 ルールは破るためにある」

雑魚B「そうでもないんス。 荒神ランプっちゅー男が理事なんスけど、なんでも政権や経済にも力を持ってる人間らしくて、下手に喧嘩を売るとここにいられなくなるんスよ」

雑魚A「俺らってどこからも呼ばれないようなやつの集まりっすから、ここの学校に拾ってもらっただけでも御の字ですし。 ウワサではこの学校も荒神の息がかかってるってハナシっす」

M「ぬるま湯に浸かっとる訳か」

雑魚C「なんだかんだ言って行き先も無いっすし、居心地も良いんで、現状維持っすね」

雑魚D「ここに拾ってもらってようなもんスから、ここから追い出されたらどうしようも無いんス」
112 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/20(金) 23:49:11.33 ID:tQVmBJCh0

M「俺がこんな馬鹿な制度ぶち壊す、そうすればお前たちも自由だろ」

雑魚E「遅れてすぃあせっす!」バタバタ

雑魚B「おっせーぞ雑魚E!」

雑魚D「お前アニキもご立腹だぞ!」

M「構わん、それより御伽学園に乗り込む」

雑魚A「カチコミっすね!」

雑魚B「流石っすアニキ!」

雑魚C「男磨かせてもらいやす!」

雑魚D「一生ついて行きやす!」

雑魚E「あっす!」

M「そんじゃあ、御伽学園に乗り込むとするかぁ!」

雑魚「「「「「おー!」」」」」
113 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/20(金) 23:51:06.79 ID:tQVmBJCh0

――御伽銀行地下本部

りんご「たーいくーつでーすのー。 なーんかでっかい事件でも起きてほしいですのー。 まあミニスカ涼子ちゃんの写真はゲットしましたけど、なーんかイマイチ足りない気がするんですの……」ゴロゴロ

おつう「仕事だって溜まってるんですから、事件を望むなんてやめてください。 なにより、何もやることが無いならば働いてください赤井様」

りんご「だって、涼子ちゃんがいないんですの〜。 涼子ちゃんがいなかったらやる気なんて起きるはずがありませんの〜」ゴロゴロ

おつう「大事な懸案を抱えているんですから、真面目にしなきゃ、めっ、ですよ?」

りんご「ううぅ、は〜い、わかりましたの……」

おつう「分かってくれればいいんです」にこっ

りんご(おつう先輩が仮の頭取になってからというもの、前の頭取とは信じられないくらいの仕事の差ですの。 まあ頭取にはアリス先輩がついてましたけど)チラ

おつう「らんらら〜」ふんふんふーん

りんご(いつの間にかパソコンまで使いこなすようになってますの。 恩返しのためなんですの? そんな高尚な場所じゃあないことはおつう先輩も知ってるはずなんですの)うーん

がちゃ
114 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/20(金) 23:51:52.61 ID:tQVmBJCh0

<いま帰った

りんご「あら。 おかえりですのー」オーイ

亮士「ただいまっス」

おつう「収穫はありましたか森野様」

亮士「連中はもう動きはじめてるみたいっすよ。 なんか焦ってる感じにも見えたっス。 どうやら向こうのアタマが代わったみたいっスね」

おつう「そう、ですか……」

りんご「まあ前のアタマはこの街にいられるはずがありませんものね〜、心当たりがあるでしょう亮士くん?」

亮士「いや、まあ、はは……」

りんご「でもどうしてこの時期なんでしょうね〜、アタマもやっぱり春になっちゃうんですの?」

おつう「アタマが春って、一体どっちの意味ですか……」

りんご「だぶるみーにんぐですの。 前回のことがあったのに今更ここに攻め入る理由がわかりませんの」

おつう「ですよねぇ。 わかんないです」

亮士「アタマが代わったってことは、逆恨みとかメンツの問題じゃないっスか? まあアタマが春ってことは否定しきれないっスけど」

りんご「あら、亮士くんも言いますのね」にやにや

亮士「う、ま、まああんなことがあった後っスから」
115 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/20(金) 23:53:23.00 ID:tQVmBJCh0
昨日はスイマセンシタ

やっと話が進みます。
鬼ヶ島の連中が動くようです。

ではまた木曜日に。
116 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/04/20(金) 23:56:17.45 ID:RmZnxB9Wo

M番長wwwwwwwwwwww
117 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/26(木) 22:42:41.20 ID:+NQokeZU0
M、一体何者なんでしょうね……
投下します
118 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/26(木) 22:43:43.46 ID:+NQokeZU0

おつう「ですが、赤井様の言うとおり、このタイミングは異様です、前任が前任だっただけに。 そうなるとやはり、森野様が言ったメンツ等の問題なんでしょうか」

りんご「亮士くん、いつごろ乗り込んで来そうな気配でしたの?」

亮士「カチコミみたいなことを言ってたッス、最悪今日にも来るんじゃないかと……」

おつう「困りましたね……、できればアリスさんや頭取さんにも連絡しておきたいんですけど」

りんご「今朝から出払ってますもんね、全く肝心なときに使えない男ですのね頭取は!」ぷんすこ!

亮士「ま、まあまあ……、居ない人のことを言っても仕方ないっスし」

りんご「はあ、気が進みませんけど涼子ちゃんを呼びますの。 気が進みませんけど」

亮士「俺だって気は進まないっスよ」

おつう「ですが非常事態ですし、とやかく言ってる暇は無さそうですね」ピポパ
119 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/26(木) 22:44:34.62 ID:+NQokeZU0

涼子『……何すか?』

おつう「もしもし、大神さん? 今すぐ戻って来てもらえませんか?」

涼子『なんか有ったんすか?』

――中庭

おつう『詳しいことはこちらに着いてから話します。 周りに凰林高校の人もいるでしょうし』

涼子「……そうっすね、じゃあ今から戻ります」

乙姫「あら、どちらからの電話でございましたか?」

涼子「おつう先輩からだった」ヒソヒソ

乙姫「それは……、なにか急ぎの要件でございましたの?」ヒソヒソ
120 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/26(木) 22:45:59.64 ID:+NQokeZU0

涼子「戻ってきてから話すっつってた、オレの周りの状況も気にしてたから軽い話題じゃなさそうだな」ヒソヒソ

乙姫「今は依頼の最中ですが……」ヒソヒソ

涼子「最優先事項だろ、多分」ヒソヒソ

オーラ「どうシまシた〜?」ぴょこ

涼子乙姫「「!」」ドッキーン

涼子「いや、なんでもねえ。 なんでもねえがオレは帰るぜ、じゃあな」スタコラ

乙姫(それじゃあなにか有ると言っているようなものですわ……。 誤魔化すのも難しいそうですし)チラ

はじめ「あれ、どうしたのオーラ」

オーラ「ソれがデスね〜」
121 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/26(木) 22:46:48.64 ID:+NQokeZU0

乙姫「申し訳ありませんが、山城さんを女らしくするという依頼は完遂出来そうになさそうでございます」

はじめ「へ?」

乙姫「御伽銀行から緊急の呼び出しを受けてしまいまして、向かわなくてはいけないのです」

嵐「えー、なんか消化不良で終わっちゃうんだけどー」ぶー

美奈「楽しかったのに〜」シュン

美穂「のに〜」シュン

はじめ「い、いやあ残念だなあ! でも緊急なら仕方ないね!」

嵐「お姉さま、露骨すぎよ……」

美香「それで、依頼を完遂できないというのはどういう意味なんですか?」

乙姫「依頼より優先で帰らなくてはいけませんから」
122 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/26(木) 22:55:51.28 ID:+NQokeZU0

美香「そう、ですか」

乙姫「ええ、申し訳ありません」

美香「いえ、私は構いませんよ」

嵐「でもさー、その用事ってなんなワケ? そこんとこ分からないと私も納得できないわよ」

乙姫「私も緊急の用件としか聞いていないので、何とも」

はじめ「嵐ちゃん、あんまり相手の人を困らせちゃダメだよ?」

嵐「納得できないのよ! せっかくつばさがいない状況でお姉さまとイチャイチャできると思ったのに! ハンカチ拾ってはいおしまいなんてそうは問屋が卸さないのよ!」

オーラ「おオ〜、つよ気でスね〜」

嵐「納得のいく説明をしてもらうわ、御伽銀行には私もついていくからね!」
123 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/04/26(木) 23:00:52.44 ID:+NQokeZU0
次回、ついに御伽銀行の秘密を大公開!
とっておきの秘密を見逃すな!

おつう先輩はまだ2年生で、仮の頭取をしています。練習期間みたいなもんです。
ですが頭取さんは仕事をあらかたおつう先輩に押し付けてどこかに行っています。
アリス先輩はりっくんを探していつも御伽銀行にいません。

大体こんな設定です、分かりにくかったかもしれません。



ではまた木曜日に。
124 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/05/03(木) 22:24:57.95 ID:F2cXe3FK0

乙姫(ついて来てしまっても大丈夫でしょうか……? 地下のことを悟られたくないでしょうし。 かと言って無理に追い返すのも不自然でございますね……)

嵐「で、どーすんのよ」

乙姫「……分かりました。 それではついて来て下さい」

嵐「んっふっふ〜、これが嵐ちゃんの交渉術よ! 恐れ入ったでしょうお姉さま!」

はじめ「あー、うん、凄かったよ……」タハハ

美奈「嵐ちゃんすご〜い」

美穂「ねご〜、ねご〜」

美香「ふふふ」ニコニコ

はじめ(ネゴシエーターのことかな……?)

乙姫「それと、ここから先のことはなるべく他言無用でお願いします」

嵐「なんでよ」

乙姫「情報を取り扱っているところですので、他人の秘密をばらまかれてしまったらこちらも困ってしまいますし。 もし言ってしまわれた場合には、全力でその人の秘密をばら撒くことになってしまいます」

はじめ(絶対言わないようにしよう、うん、絶対)ゾゾゾ

オーラ「恥の抑止力デスね」

はじめ「……なにそれ?」

オーラ「いえいエ〜」ニコニコ

はじめ「?」
125 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/05/03(木) 22:25:57.29 ID:F2cXe3FK0

――御伽銀行地下本部

乙姫「ただいま戻りました」

りんご「お帰りなさいですの。 早速で悪いですけど作戦の打ち合わせを、……って、なんですのその方達は」

乙姫「着いてくるといって聞かなくて、押し負けてしまいました……」

涼子「お前ら……、なんで着いてきてんだよ」

嵐「あのオンボロの下にこんなのが有るなんて、まるっきり特撮じゃない」

はじめ「ウチと似たような雰囲気だなあ、こんなに豪華じゃないけど」

オーラ「ジャパニーズの化がくは世界一デスから」

美奈「すご〜いすご〜い!」

美穂「ひみつきち〜ひみつきち〜!」

美香「あらあら、うふふ」

おつう「……まあ、来てしまったものを責めても仕方ありません。 私、御伽学園学生扶助協会の仮の頭の鶴ヶ谷おつうと申します」ペコ

はじめ「あ、丁寧にどうも……」ペコ
126 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/05/03(木) 22:26:43.46 ID:F2cXe3FK0

おつう「見たところ、事情を把握しているようでもないですから説明しておきましょう」

涼子「ちっ」

亮士「まあ落ち着け涼子」

りんご「いいんですの? ほとんど見ず知らずの人たちですのに」

おつう「平賀様のお連れ様なら問題ないでしょう、では赤井様、説明をおねがいします」

りんご「はあ、わかりましたの」

涼子「手短に頼む」

りんご「もともとこの学校は荒神ランプという人が一人で建てましたの。 最近の若いもンはと腹を立てたかららしいんですけど、その財力には感服しますのね」

涼子「実際はただのエロじじいだけどな」

りんご「この街だけでなく様々な方面に権力を持ってる人なので、知り合いになっておいて損は無いはずですのよ? 今は御伽学園の学園長をしていますの」

亮士「この学校の設立者だからな」

りんご「そんなわけで、デキル人材を創ることを目的としたのがここ御伽学園ですの。 ただ、生徒にとって楽園すぎる環境もよくないということで建てられた学校もあるんですの」

涼子「それが今問題になってる鬼ヶ島高校だ」
127 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/05/03(木) 22:27:49.12 ID:F2cXe3FK0

りんご「ここ御伽花市には御伽学園以外にも学校はありますの。 それでもどこの高校にも行けなかったワルな人たちは鬼ヶ島高校へと、文字通り島流しを喰らうわけですの」

おつう「当然、この近辺の学生は鬼ヶ島高校の存在を知っていますから、」

美香「あえて脅威を作り、学生の気を緩めすぎないようにする訳ですね」

りんご「ですの。 鬼ヶ島高校の方もちっちゃいワルばっかりで、大きい問題を起こさせないよう学園長が目を光らせているんですけど、ときどき後先みないような頭の悪い人がアタマになると逆恨みのようにつっこんですくるから困りますの。 あ、頭とアタマはわざとですのよ」ニヤニヤ

涼子「調子にのるな」ゴンッ

りんご「痛いですのっ!?」

おつう「それで、最近鬼ヶ島高校の方々の動きが怪しいという連絡がありましたので、様子をうかがっていたんですが、今日になって急に攻め込んでくるということでしたので」

亮士「話合っていたのは5、6人だったが、まさかそんな少人数では来ないだろう。 声を掛ける時間もあるから今すぐというわけではないだろうが、時間は無いな」

涼子「ケッ、何人居たって同じだ。 全員ブッ飛ばしゃあいいんだろ?」
128 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/05/03(木) 22:28:40.15 ID:F2cXe3FK0

りんご「両腕が武器の涼子ちゃんが何を言ってますの。 数で囲まれたら亮士くんと組んでも危ういんじゃないですの?」

涼子「そりゃあ! そうだけど……」

おつう「仕方ありませんね。 あまり気が進みませんが、協力を募りましょう」

乙姫「協力を募ると申しましても、どなたにでしょうか。 学校全体で攻められてしまっては御伽銀行の面々ではとても太刀打ちできるとは……、」

おつう「山城様」

はじめ「は、はい?」

おつう「どうか、力をお貸しくださいませ」フカブカ

はじめ「え、ちょ、ちょっと、鶴ヶ谷さん!? 頭上げてください!」

おつう「厚かましいことは承知しています。 しかし、どうか、人助けだと思って協力していただけませんでしょうか」フカブカ

はじめ「わかりました! 協力します! 協力しますから頭を上げてください!」

おつう「……ありがとうございます」

嵐「……協力するのは私もやぶさかじゃあないわよ。 でもどうやって数に対抗するわけ? 今日こっちに来た凰林の数なんて知れてるでしょ」
129 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/05/03(木) 22:31:10.86 ID:F2cXe3FK0
おつう「ええ、平賀様方には協力をかこつけて欲しいのです」

はじめ「協力の協力ってこと?」

おつう「結果的にそうなってしまいますが」

嵐「まあいいわ、で? どこに協力をつけてこればいいの? 嵐ちゃんのネゴ力でどこからでも協力を要請してやるわ」

おつう「……ジャック様達です」

りんご「oh……」

涼子「あそこか……」

亮士(顔を出しづらくなるな……)

おつう「現在平賀様たちがちょうどジャック様のところにおられるようですので、そちらに出向いてという形になりますが」

はじめ「はあ、わかりました」
130 : ◆.6mrbJ9aro [saga]:2012/05/03(木) 22:31:51.89 ID:F2cXe3FK0
今日はここまでです。恥の抑止力。

ではまた木曜に。
131 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/05/11(金) 20:15:03.00 ID:yqIbaPfAo
どうした?
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/05/11(金) 21:17:26.68 ID:xrabjdzOo
一週間後とはいっていない……

まあまってる
133 : ◆.6mrbJ9aro [saga sage]:2012/05/17(木) 21:27:49.16 ID:CshxeCdh0
全く先の文が出てこなくてすいません。

投下できるのももう少し先になりそうです。

エターナるつもりだけは全く無いので、その、すいません。
134 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛媛県) [sage]:2012/05/18(金) 00:32:03.90 ID:RgYRlbFyo
把握

無理せずがんばれ
135 : ◆.6mrbJ9aro [sage]:2012/06/30(土) 10:51:45.86 ID:EjybPaeS0
身勝手で大変申し訳ないのですが、このスレは落としてしまおうと思います。
一応ちまちま書いておりますので、書き溜まり次第また建てようと思います。
先にべつの話になるかもしれませんが……、
本当に申し訳ありません。
136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/06/30(土) 17:49:07.95 ID:S1ajeUz7o
そうか残念だ
おつ
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