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キリン「友達が出来たよ!」ユクモS「狩ゆり、この後すぐ!!」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :左左左左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/20(月) 20:03:47.96 ID:VshgiNEf0

前スレ

キリン「一緒にクエストをする人がいない」
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1320651066/


※ この物語は100%の百合と、99%の純愛ギャグと85%の気まぐれシリアスで構成されています。


※ キリンは常時精霊の加護状態なので、安心して下さい。


では本編へ

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1329735827(SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中!)
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/

渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/

二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/

佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/

全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/

君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/

笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/

【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/

2 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/20(月) 20:13:38.59 ID:IlmbFq1R0
キター!
3 :左左左左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/20(月) 20:14:56.07 ID:VshgiNEf0


○前回までの狩ゆり!○


※ 昔、というより異世界の昔……ある名もない小さな村がありました。

※ その村の集会所には、一人の女ハンターがいました。


キリン「〜!」ばたばた


※ 彼女は今まではいつも一人でいます。

※ そしていつも怖い顔や暗い顔ばかりしていました。

※ そんな彼女は・・・



キリン「あぅあぅ……い、一緒にご飯食べよう?」ガタガタ

カイザー「ええ、行きましょう?」にこっ



※ ・・・元・極度の恥ずかしがり屋だったのでした。


4 :左左左左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/20(月) 20:19:09.05 ID:VshgiNEf0








―――――― 『最終章』 ――――――


――――〜【名もない村の長】編〜――――









5 :左左左左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/20(月) 20:26:01.13 ID:VshgiNEf0


キリン「…………蜂蜜ミルクと、ぁぅ……」


カイザー「いつものパスタにする?」

キリン「え、ぁ……うん!」


ヒーラーU「かしこまりました、少々お待ち下さい」

ヒーラーU(……うーん、前のキリンさんの方がお姉様みたいで可愛いかったなぁ)


< スタスタ


カイザー(この村に来て1ヶ月だけど、あのヒーラーはどうも油断ならない気がするわ…)

6 :左左左左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/20(月) 20:34:16.32 ID:VshgiNEf0



カイザー「所でキリン、ちょっと大切な話があるの」

キリン「?」

カイザー「えーと、実は私、キリンのお姉さんと同じギルドガードみたいな仕事に就いててね?」

キリン「そうなの?」


キリン(そ、そうなんだ……だから採集クエストの時凄く手際良く……)

※ 前回からずっと採集クエストしかいかないキリンさん。


カイザー「・・・でね、実はそろそろ帰らないと大変な事になっちゃうなー……なんて」


キリン「ぁぅぁぅ!?」ビクゥッ

カイザー(ぐあああああ!! 寂しがり屋の目に『また』なったー!!)


※ 1ヶ月も滞在の原因。


キリン(か、カイザーがいなくなったら私また一人だよぉ……!)うるっ


※ キリンさんが寂しがり屋へ転職した事。


7 :左左左左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/20(月) 20:40:09.21 ID:VshgiNEf0


〜〜 一週間前の時 〜〜


カイザー「キリン、いいかな?」

キリン「?」とてとて



カイザー「もし、私がどこかへ行くって言ったら……」



キリン「ぁ……ぅ…?」うるっ

カイザー「え」


〜〜 現在 〜〜

 
8 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/20(月) 20:43:00.09 ID:IlmbFq1R0
ワクワク
9 :左左左左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/20(月) 20:58:38.82 ID:VshgiNEf0


カイザー(……しかし、流石に1ヶ月も暗部の仕事を放っといたら大変だし……)

カイザー「ごめんね、でもそろそろ大変なの」


キリン「……うん、また少し寂しいけど」しょんぼり

カイザー(しょんぼりした……ッ)



ヒーラーU「カイザー様、少々来て頂けますか?」


カイザー「へ?」


10 :左左左左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/20(月) 21:00:32.20 ID:VshgiNEf0
ぐあああああああああああ!! 働きたくないでござる!!


落ちます!
>>7ワクワクしてたのにすまないです!!
11 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/20(月) 21:14:28.94 ID:IlmbFq1R0
乙、俺はいつまでも待ってるぜ!
12 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/20(月) 21:15:02.22 ID:VtwVnRRDO
新スレ乙! スレタイにユクモちゃん追加かw
また続き楽しみにしてます!
13 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/02/20(月) 21:39:02.64 ID:SSlalQ2zo
スレ立て乙!
いつまでも舞ってるぜ!
14 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/21(火) 01:43:20.83 ID:YY1Yq60IO
15 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/02/21(火) 08:47:14.94 ID:T7ZvwY+AO
これが後の
キリン新暗部(ハーレム)ですね分かります
16 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 18:43:30.48 ID:m+vrH+AJ0


〜〜集会所・会議室〜〜


カイザー「……何よ、私に何か用でもあるの?」

ヒーラーU「私は無いですよ」

カイザー「じゃあ何故連れて来たのか教えて貰いたいわね、いかがわしい話じゃなければ」

ヒーラーU「釘を刺されてはどうしようも無いですね」



村長「僕が呼んだんだ、ありがとうヒーラー君」



ヒーラーU「有給を要求させて貰いますよ!」

村長「そ、それはだめかな」

17 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 18:50:49.50 ID:m+vrH+AJ0


< バタンッ


村長「やれやれ、中年にもなると若い娘に振り回されやすいね」

カイザー「あら、私から見ればまだまだ若く見えるわよ? 村長さん」

村長「ありがとうカイザー君……あ、座って良いよ」

カイザー「悪いけどのんびり話す時間は無いの」

村長「まあまあ、そう言わず……」


村長「『君の部隊仲間が捕まった』と言った時、落ち着けないだろう」


カイザー「・・・は……?」

18 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 19:05:14.46 ID:m+vrH+AJ0

カイザー「部隊仲間とは……何の事ですか?」

村長「隠さなくて良いよ、村長の位を持つ者は皆君たち暗部の事は知ってる」

カイザー「・・・」


村長「『向こう』は第09小隊の身柄を拘束してるらしい、何故か分かるかい」


カイザー「い、いえ……いや、そもそも何故、誰に捕まって……!?」

村長「やっぱり知らなかったのか、ここ最近ずっと君やキリンちゃんが採集クエストにしか行かないのは知ってると思ってたよ」

村長「……実に奇跡的な確率で避け続けてるな」

カイザー(……まさか、今の今まで一度もギルドから連絡が来ないのは私がいる場所が掴めてない訳じゃない?)


村長「もう察してるかも知れないけど、『ハンターズギルド』は四天王率いる暗部ハンターに支配されたんだ」


カイザー「!!?」
19 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 19:21:43.53 ID:m+vrH+AJ0


カイザー「なら何故この村はほぼ安全なんですか!? いや、むしろ警備をもっと・・・」

村長「落ち着いて、まず議論すべきなのは村の安全性ではないだろう?」

カイザー「そうですが、四天王が狙ってるのはキリンです! 理由や目的は知りませんが彼女が殺され……」

村長「カイザー君」

カイザー「なんですか!」





村長「……もう一度頭を冷やしてから答えろ、お前の仲間を見殺しにして構わないのか、否か」





カイザー「っ……」ビクッ

20 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 19:28:12.58 ID:m+vrH+AJ0


〜〜集会所〜〜


キリン「……ごちそうさま」ごくっ

キリン(結局、カイちゃん帰って来なかったな……もしかしてもう帰っちゃったのかな)

キリン(ううん、カイちゃんはそんなことしない……!)


キリン(だって昨日も凄く美味しいジュースとかマッサージとか……色々してくれたしね!)


※ 最近のキリンちゃんはゆるい。


キリン「……マスター、お水」

キリン「…………」


キリン「?」

21 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 19:33:51.87 ID:m+vrH+AJ0


< チリンッチリンッ


キリン「……忙しい、のかな……?」

キリン(あぅ……誰も来てくれないや、少し待ってようかな)


キリン「…………」キョロキョロ


キリン( ?? )

キリン(よく見たら、集会所にいるの私だけ……?)


22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/21(火) 19:37:43.37 ID:asI0+Qlg0
俺もいるよ!
23 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 19:42:16.79 ID:m+vrH+AJ0


キリン(・・・な、何だか不気味だなぁ・・カイちゃんまだ帰って来ないのかな)



< ギィィ・・・



キリン「にゃ……!?」ビクゥッ

キリン(い、いい今何か音がしたよね……!?)

キリン(どうしようどうしよう! 隠れた方が良いかな!?)


< 「ねえ」


キリン「―――――― ッッ」


カイザー「大丈夫キリン? 何だか顔色が悪いわよ」

キリン「ぁぅあぅあうあうううう・・・」へなっ

カイザー「? まあいいけど、待たせてごめんね」

24 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 19:50:09.52 ID:m+vrH+AJ0


〜〜農場〜〜


キリン「どうしたの、今日は農場で息抜きって?」

カイザー「えぇ、キリンとの最後の思い出に何か採ってあげたいなって……」

キリン「〜〜〜っ////」


キリン(この狩り友感……良いなー!!)にゃーっ

※ 狩り友は狩りをする友達なのを理解してないキリンさん。


カイザー「・・・」

カイザー(……後はしばらくここで過ごす、だけでいいのよね)


25 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 20:01:28.24 ID:m+vrH+AJ0


――― ココット村 ―――


コンガX「ギヒヒ、抵抗しなければ危害は加えないぜ? お嬢さんよ」

カイザー?「・・・」

コンガX「しかし仲間思いなもんだな、人質助ける為にキリン様を差し出すたぁ!」

キリン??「・・・」


ココ村長「おのれ……卑劣なッッ!!」

コンガX「黙れってんだ!! この数を相手にまだ逆らう気かココット!!」


26 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 20:10:53.71 ID:m+vrH+AJ0


コンガX「この村に派遣された仲間の数だけでも100人ッ!! 更には8人しかいない四天王直属の『Gランク』がいる限り、誰も逆らえねえのさ!!」


ココ村長「ぐぬ……」

コンガX「へへ、それじゃあ約束通り仲間を返してやる……おい」くいっ


コンガS「ウホッ、良い女」ギチッ

コンガSB「言ってないで連れていくぞ」ギチッ

ファルメルS「…………隊長」フラフラ

クシャナX「………情けない我々を叱って下さい」フラフラ


カイザー?「それはできないわね」


コンガX「ハッ、冷たい女だなぁオイ!」

カイザー?「黙れ豚が、男には興味無いのよ」

コンガX「えっ」

27 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 20:16:10.11 ID:m+vrH+AJ0


< バサァァッ!!


管理人「……農場の管理人さん、参上ッッ!!!」シュタッ


コンガX「なっなんだこの女……!?」

キリン??「早過ぎますよ、管理人さん」ググッ


< バサァァッ!!




シルバーソルZ「……敵が集まった所を叩いた方が楽でしょう?」




ココ村長「あの鎧は……ッ!?」

28 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 20:25:13.86 ID:m+vrH+AJ0


コンガX「畜生ッ、なめやがって! その女達を殺せ!!」


コンガS「悪く思うなよー?」カチャッ

コンガSB「『銃』の威力は知ってるよな? 眉間撃ち抜いてやるから感謝しな!!」カチャッ


ファルメルS「ひっ……」




―――――― 「【管理人マジック】ッッ!!」

         シュバァアアアアアッッ!!!



コンガS「なっ!?」

コンガSB「一瞬のうちに銃が手の中から消えた……?」


管理人「おーほっほっほ!! 前科3犯、裏設定では前科1000犯は越える【下着泥棒】に玩具が通用するとでも?」

29 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 20:30:36.76 ID:m+vrH+AJ0


管理人「……ちなみに、あなた達の下着もいただいたわよ」ぱらり

ファルメルS「あー! 私のパンツ!?」

クシャナX「……ブラ……」

管理人「クシャナさんはパンツを履きなさいよ?」

シルソルZ「何やってんですか」



コンガX「うがああああああ!! 死に晒せぇっっ!!!!」

ビュオォッ!!

シルソルZ「遅い……!」ガシャコンッ


コンガX「…………『大剣』二本だと…………」


30 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/21(火) 20:49:18.14 ID:asI0+Qlg0
残念だったな。俺は前科2000は(ry
31 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 20:56:17.45 ID:m+vrH+AJ0



―――――― ドゴグシャァアアアアッッ!!



シルソルZ「・・・久しぶりですね、ココットのおじさん」ガシャッ

ココ村長「『ブリュンヒルデ』二本を双剣のように操る……やはりお主か」


シルソルZ「えぇ、『村長』ですよ」


ココ村長「ふむ、お主なら安心だ……任せて構わぬか? 孫は出掛けていてな」

シルソルZ「勿論、僕に任せて下さいよ」ガシャコンッ





シルソルZ(……『彼』との約束通り、キリン達を守る為なら、幾らでも斬るッ!!)





32 :左右右左 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/21(火) 20:58:36.11 ID:m+vrH+AJ0
『名もない村の長』編、終わり

次回『ミラルーツとキリン』編。


落ちます
33 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/21(火) 21:28:08.31 ID:/7XY/2uIO
おつ
34 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/21(火) 21:41:03.57 ID:PE51SnzDO
乙 管理人さんもまた色んな意味で危ないなwww
35 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/02/22(水) 08:42:44.61 ID:6ZYKXukAO
おまいらの下着も、この>>35様が頂いたわよ〜!
36 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/22(水) 09:11:59.33 ID:8LRcN2GDO
おつー

>>35
下着…? そんな太古の遺物なぞ、とうの昔に棄ててきたわ俗物!
37 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 15:22:23.20 ID:ZTMcuQ3E0


―――――― ここは、どこだ?


『彼女』はどこにいる、さっきまで俺と一緒にいたのに……

暗い。

目が見えてないのか? それとも一筋の光すら見えない闇の空間にいるのか?


会いたい。

『彼女』に会いたい、『彼女』の所へ迎えに行かなければいけない。


違う。

『彼女』だけじゃない、妹達の所にも、家族の所にも帰らないといけない。

特に一番下の妹は寂しがり屋で恥ずかしがり屋だし、俺がいないとまともに他人と話せない筈だ。

ああ、上の妹にはお土産も持って帰ろう。

あの娘は俺と遊べる玩具が好きだから……それを買おう。


帰らないと。

雨の中で立ち尽くしている『彼女』の所へ。

孤独の中で泣きそうになっている妹の所へ。

誰かに遊んで貰えるのを持ってる妹の所へ。



―――――― 俺は迎えに行かなければいけないんだ。

―――――― この3人の女の子達の為にも、帰らなければ・・・抜け出さなければ・・・


―――――― 体に纏わりつく【 死 】を振り払いながら俺は闇の中で走る。



38 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 15:23:01.61 ID:ZTMcuQ3E0




ミラルーツZ「ヌォオオオオオァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアッッッ!!!!」




ナルガ「どうなさいましたか!」ユサユサ


ミラルーツZ「触るなァアッッ!! ぐぁぁ……ぁぐ、強烈な『共鳴』だ……」

ミラルーツZ「・・・全身が、鎧に触れている場所から染み渡るように他人の感覚に支配される」


ミラルーツZ「わかるか? 日に日に俺の肉体が『キリン』の存在によって消えて行くんだ!!」


ナルガ「……分かりません」

ミラルーツZ「そうだッ!! 理解出来る訳ない……これ以上の苦痛と苦悩が、他人にな」

ナルガ「そうです、私は貴方の心を理解出来ない」


ナルガ「だから私はこの魂と肉体を貴方に渡してここにいる、私は貴方だけの道具になりたいから」


ミラルーツZ「……」


39 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 15:25:23.54 ID:ZTMcuQ3E0











―――――― 『最終章』 ――――――


――― 〜 『ミラルーツとキリン』編 〜 ―――










40 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 16:16:54.20 ID:ZTMcuQ3E0


―――――― ピチョンッ


――― ・・・ピチョンッ



ジンオウS「……おはようございます、食事を持って来ましたよ?」

ジンオウS「昨夜の話は聞きました、貴女達に暴力を振ったハンターは私が殺して置きましたので」

コトッ

ジンオウS「まずは水を飲んでくれますか、かなり酷い扱いを受けた後なんですし飲んだ方が良いと思います」


「……要らない、このまま死んだ方が…………」


ジンオウS「死にそうになったら無理やり『活力剤』を飲ませて瀕死を保ちますから」にこっ


「……ひどいね」


ジンオウS「仕事ですから」

41 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 16:22:11.46 ID:ZTMcuQ3E0


ジンオウS「はいあーん」スッ


「……」ぐったり


ジンオウS「食べてくれないと困ります、最悪の場合は貴女の腕を一本切り落とすんですよ?」


「…」


ジンオウS「『妹さん』、ビックリしちゃいますよ? 大好きな姉の無惨な……」

ぱくっ! もぐもぐ・・・

ジンオウS「……次から素直に食べないと本当に殺しますから」にこっ

ジンオウS「わかりましたか、キリンXさん」



キリンX「……わかっ…た……」こくんっ


42 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga]:2012/02/22(水) 16:34:35.26 ID:QtOEezj00
>>41ラージャンX(金子ノ)シリーズの俺が助けに行ってやる!
43 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 16:36:02.35 ID:ZTMcuQ3E0


ミラルーツZ「キリンXの様子はどうだった」

ジンオウS「み、ミラルーツZ様……あ、余り地下牢は居心地が良くないみたいです」


ザザミZ「それもそうでしょう、あそこは誰でも不快です」


ジンオウS「……ご主人様、彼女の調整は終わったのですか」

ミラルーツZ「ザザミXよりも『竜玉』との相性が良い、実力だけならお前より上だ」

ジンオウS「そうですか」


ジンオウS(・・・へぇ、凍土の国で拾った人間が竜人族の私より上ですか)


ジンオウS(・・・・・・これは嫉妬しちゃいますね・・・・・・)

王牙琴【鳴雷】[< 仕事ダカラ? >]

ジンオウS(えぇ、『主の一番の嫁として』の仕事ですから)


44 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/22(水) 16:37:55.16 ID:QtOEezj00
sagaじゃなくてsageだった
45 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 16:52:37.08 ID:ZTMcuQ3E0


ミラルーツZ「所でジンオウ、キリンの傍にいたカイザーを利用した計画はどうなった?」

ジンオウS「人質ですか、あの計画は失敗したようです」

ミラルーツZ「想定内だ、なら後で『女ガード』を村に送れ」

ジンオウS「はい、……え?」


ジンオウS「想定内とはどういう……」


ミラルーツZ「俺がキリンを殺す準備が必要だったのは原因があってな、俺やお前達でも手に余る男がいる」

ジンオウS「まさか、完璧を誇る貴方でも?」

ミラルーツZ「ああ、腕一本は只では済まないだろうさ」


46 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 17:05:50.62 ID:ZTMcuQ3E0


ミラルーツZ「……ああ、そう言えばジンオウに『だけ』はまだ言ってなかったな」

ジンオウS「何か?」

ジンオウS(・・・『だけ』、でしたか)


ミラルーツZ「俺がハンターとして生まれたのは『ポッケ村』でな、今から81年前だ」


ジンオウS「本当に初耳ですね、ポッケ村というと『ポッケの英雄』が有名な所です」

ミラルーツZ「その英雄が俺だ、世界で最初に『覇龍』を狩った……な」

ジンオウS「し、信じられません……確か英雄は今から14年前に事故で死んだと聞いてます」

ミラルーツZ「・・・」

ジンオウS「・・・」


ジンオウS「……ご主人様の夢に出て来る方が、死んだ英雄なのですね」


47 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 17:15:26.48 ID:ZTMcuQ3E0

ミラルーツZ「……あの男の夢など過程でしかない、本来の目的に比べればな」

ミラルーツZ「俺がいた当時のポッケ村には先輩ハンターがいてな、ティガレックスとの戦いで負った傷が原因で引退していた」


ジンオウS「なるほど、貴方が恐れる男とはそのハンターですね」

ミラルーツZ「ふ、察しが良いと話が早いな」なでなで

ジンオウS「あ、あ、今兜を脱ぎますから直に撫でて下さい!」


ミラルーツZ「……5年前か、俺がキリンを見つけ出した時に再会した」


ジンオウS(撫でて貰えませんでした)


48 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 17:27:53.66 ID:ZTMcuQ3E0


ミラルーツZ「あの日は本当に偶然再会したんだがな、タイミングが悪かった」

ジンオウS「何故ですか?」

ミラルーツZ「幼い見習いハンターだったキリンに刃を向けている……まさに正義の味方きどりの男なら介入するだろう」

ミラルーツZ「俺は驚いたさ、あの男はハンターとして使えない体とばかり思っていたが……」


ミラルーツZ「予想外にも、数十年の時を経て治癒していた……不意を突かれた俺は半殺しにされた程だ」


ジンオウS「ば、化け物ですか……」

ミラルーツZ「ああ、間違いなく化け物だ、竜人族の中でも秀でている」

ミラルーツZ「だから『機が熟した今』こそ潰す」






49 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 17:37:14.26 ID:ZTMcuQ3E0




――― 2日後・村入り口 ―――




ヒーラーU「ふぁぁ……見張り残業なんて聞いてないですよ……」

< ドサッ

ヒーラーU「止まりなさい」ガシャコンッ

ヒーラーU「……?」スッ


女ガード「ぅ……あ」



ヒーラーU「!?? だ、大丈夫ですか!!」


ヒーラーU(酷い怪我、このままじゃ死ぬかも……!!)


ヒーラーU「誰か来て下さい!! 誰か!!」


50 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 17:47:53.83 ID:ZTMcuQ3E0



―――――― 「・・・なあジンオウ」


村長「何の騒ぎだ、ヒーラー!」

管理人「村長! これは……」


―――――― 「仮に、『世界より目の前の弱き人』という男がいたとする」


村長「しっかり、しっかりするんだ!!」

女ガード「……ぁ、らめ……だ、…行っ…ぁら、だめだ……」

村長「済まない! 誰か回復薬を!!」


―――――― 「……そんな男を最も効率良く誘い出す事が出来るとしたら、どんな方法だと思う?」


スッ

村長「ありがとう、出来れば縫合用の道具も…………ッッ!!」ビクッ


キリン「ぉ……女ガード、さん…?」


村長「キリンちゃん……」


51 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/22(水) 17:49:16.88 ID:QtOEezj00
>>49俺が来ましたよっと
52 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 17:51:02.82 ID:ZTMcuQ3E0



―――――― 「それはな……」



村長(そういう事か……)


村長(そんなに、そんなに……周りを傷つけるつもりか)

スッ

村長「後は頼む」スタスタ

管理人「村長!? どこに行くのよ!」


村長「・・・終わらせるだけだ・・・」



53 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/22(水) 17:52:03.29 ID:QtOEezj00
回復薬?スッ
縫合用の道具?持ってねぇよ、そんなもん
54 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 17:54:02.45 ID:ZTMcuQ3E0














―――――――――― 「 その男が守ろうとする物を全て傷つければいい、それだけで向こうから突進してくるからだ 」












55 :左方の ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/22(水) 17:54:56.18 ID:ZTMcuQ3E0
落ちます
56 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/22(水) 19:20:57.22 ID:zhQ75zXDO
乙 三つ巴のワクワク感は異常
モンスター勢が今空気だけどw
57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/23(木) 02:22:47.70 ID:jg5zmQxIO
58 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 16:13:54.87 ID:3sOqxzwV0


○前回までの狩百合●


※ ある村のある女ハンター、キリンさん。


キリン(なんで、女ガードさん……こんなに・・・)


※ 彼女が数カ月で得てきた物が壊れ始めるのを阻止しようとする、最強の村長。


シルバーソルZ「・・・」ガシャッ


※ 彼はキリンさんを守り切れるのでしょうか?

※ そして、ミラルーツZの夢に出て来る『もう一人の英雄』とは誰なのか?

※ キリンさんは、元の日常に戻れるのか?




黒髪?「残念ながら、それは無理であるな」



59 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 16:30:34.68 ID:3sOqxzwV0


〜〜 キリンの村 〜〜



ココット村長「ふむ、なるほど……キリンを四天王は狙っておったのか」


カイザー「はい、このままではじきにこの村も包囲されかねません」

ココ村長「・・・むう、困った物だ」

カイザー「ココット様、どうか私達に力を貸していただけませんか!?」

ガバッ

カイザー「お願いします!! 私の友人をどうか……」


ココ村長「……1つ、聞きたいことがあるのじゃ」


カイザー「?」スッ

60 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 16:37:08.54 ID:3sOqxzwV0


〜〜キリンの家〜〜



キリン(・・・女ガードさん)ぎゅっ


女ガード「・・・」すぅすぅ


キリン(女ガードさん、お姉ちゃんは無事なんですか?)

キリン(一体……何があったんですか?)


ココ村長「キリン、少々いいかの」コンコンッ


キリン「・・・?」

ココ村長「お主に聞きたいのじゃよ、とてもとても大切な事じゃ」

61 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 16:45:55.73 ID:3sOqxzwV0


キリン「一体何を……」

ココ村長「お主に、少し年の離れた『兄』はいるかの?」


キリン「・・・」


ココ村長「すまぬ、もしかしたら嫌な過去を思い出させたかもしれぬな」

キリン「いえ、年が少し離れた姉ならいます」

ココ村長「兄はおらぬのか」

キリン「ええ、記憶にありません」


ココ村長(・・・)


62 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 16:56:01.97 ID:3sOqxzwV0


カイザー「あ、あの……」


ココ村長「すまんが、力は貸せそうにないの」

カイザー「!! 何故ですか!?」


ココ村長「元老院が最も恐れた事態には、まだ程遠いということじゃ」

カイザー「元老院なんて…今更なんの関係があるというのですか!」

ココ村長「知る必要はない、少なくともワシの村人達を危険に晒してまでお主達を庇う理由は無いのじゃ」

カイザー「そんな……」


ココ村長(・・・さて、一体ワシの孫娘はどこに行ったんじゃろうな?)


63 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 18:10:35.70 ID:3sOqxzwV0


――― キリン村・周辺 ―――



ユクモS「はぁ…はぁ……ッ、この数日だけでもう60人は暗部のハンターを倒してる気がするッス」

ドサッ

ユクモS(・・・少し、一休みしようかな)

ユクモS「あーあ、目の前にキリンちゃんの村があるのに入れないなんて……」




  「そこは危ないですよ」



ユクモS「……ッ!!」ガバッ


  「大丈夫、私はハンターじゃありませんユクモさん」


ユクモS「どこにいるですか? 姿を現してくれると警戒が解けるんすけどね」


  「聞いて下さい、キリンさんの村から……そこから直ぐに離れて下さい」

  「『暗部ハンター』がそこへ20分もしないうちに到着します、恐らく数は1000を超えます」


ユクモS「な・・・!!」

64 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 18:21:16.25 ID:3sOqxzwV0


ユクモS「それを知って、ボクが逃げると思ったっすか?」

ユクモS「だったら直ぐにそれをキリンちゃん達に知らせに行くッス!! そうすれば最悪の事態は…」


  「ええ、貴女はそういう方なのはよく知っています」

  「ですから、せめて貴女はここから逃げて『フロンティア島』に向かって下さい」


ユクモS「お断りっすよ、そもそもアンタはどこの誰なんすか!」


  「・・・」

    スッ


銀髪?「……『この姿では』初めまして、私は貴女の味方です」

ユクモS「あんたは…何者ですか」


銀髪?「すみません、『私達』の真名は1人にしか教えられないのです……」

銀髪?「私が出来るだけ時間を稼ぎます、ユクモさんは急いで港へ向かって下さい」


ユクモS「……まさか、アンタは【嵐龍】の…ッ!?」




銀髪?「・・・名乗らせないで下さい、再び貴女と対峙するのは嫌です」




65 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 18:27:33.40 ID:3sOqxzwV0


――― 古塔 ―――



ミラボレアス【 グルルルルル・・・ッッ 】

ミラボレアス(……な、なんだ? この胸騒ぎは……)

  スッ

ミラボレアス(……母上、母上?)



チビクック訳:「閣下、ご報告致します!!」ズザッッ



ミラボレアス訳:「何事か、クックよ」

チビクック訳:「き、キリン様の敵の素性が判明致しました!!」

ミラボレアス訳:「話すが良い、一体何者なのか」


66 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 18:39:59.70 ID:3sOqxzwV0





チビクック訳:「今から80年前‥‥我らが創造神、【祖龍神・ミラルーツ】様を殺した人間です!!」




ミラボレアス訳:「なんだと……」

ミラボレアス(ならば、この胸騒ぎの原因は1つしかないではないか!)


チビクック訳:「閣下、一体どうされるのですか? いくらキリン様といえど相手は間違いなく最強のハンターです!」


ミラボレアス訳:「その前に確認せよッ!! 我が同胞達が誇る最強の戦士達の所在をな!!」

チビクック訳:「な、何故ですか? キリン様の助太刀に行くので?」


ミラボレアス訳:「 ええいッッ!! 我が戦士達の半分以上は死んだと思え!!! 」


ミラボレアス(迂闊であった!! まさか母上が『あちら側』につくだけでこうも形成が逆転するというのか!?)


67 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 18:49:08.65 ID:3sOqxzwV0

――― 前回から二日後(ミラサイドより半日前の時点) ―――




〜〜フロンティア島・中央区域〜〜



G・ルナX「止まれ、ここから先は暗部専用区域だぞ」スチャッ

シルソルZ「・・・どけ」ガシャコンッ


GルナX「侵入者か、ならば悪く思わないことだなッ」


―――――― ズドドドッッ!!





     ガギギギギギィンッッッ!!!!




―――――― シュバァッッ!!


GルナX「な、なに…」

シルソルZ「・・・」ヒュッ


68 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 18:54:12.63 ID:3sOqxzwV0


―――――― ズバンッ


シルソルZ「……来たぞ、ミラルーツZ」ガシャッ


< 「おい、今の銃声はなんだ!?」

< 「う、ウソだろ…ルナX様が倒されてる」



シルソルZ(この島が貴様の墓場だ、ミラルーツZ!!)



< 「仲間を集めろ! こいつを中に入れるな!!」

< 「拡散弾を装填、近距離武器の者は対人用の銃を使え!」

< 「蜂の巣にしてやれ!!」


69 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 19:02:01.24 ID:3sOqxzwV0


〜〜四天王専用訓練場・砂漠〜〜





―――――― キィンッ




ズゴォォオオオオオオオッッッ!!!!


シルソルZ「・・・」スタスタ


シルソルZ(砂漠、か? 島にこんな施設を作っていたのか)



ザザミZ「ようこそ、とでも言えばいいのかしら? 『村長さん』」

ジンオウS「挨拶は要らないと思いますね、私達は彼を殺しに出迎えに来たんですから」

ナルガ「……」



シルソルZ「四天王が勢揃いか、奴はどこだッ!!」


70 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 19:10:13.39 ID:3sOqxzwV0


ザザミZ「誰から行きますか? 私からでも余裕かな」

ジンオウS「駄目ですね、相手は主人と同レベルの化け物ですよ?」


ナルガ「……あの人は化け物じゃない、それに全員で向かうのが確実」


ザザミZ「なるほど、同感」

ジンオウS「文句無しですね」



シルソルZ(大人しく奴を出すわけも無い、か―――― ッ!!)




―――――― ザッ




71 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 19:31:57.24 ID:3sOqxzwV0


一斉に撒き上がる砂。

そして相当な距離があったにも拘らず、二筋の砂煙が一瞬で間合いを詰めた。


太陽光に照らされ、まるで白銀の竜騎士を思わせる鎧。

陽の光すら飲み込むような漆黒を、鈍く光らせる鎧。


両者の最強の刃は瞬時に振り上げられる。



  ガキィィイイイイッッ!!!!


凄まじい太刀打ちと共に火花が散る。


シルソルZ「こんな形で君と共闘することになるとはな、残念だよ教官ッ!!」

ナルガ「……気づいていたの」


刹那に横合いから、鞭のように鋭い蹴りがシルバーソルの脇腹へめり込む。


―――――― ゴリッ


シルソルZ(ッッ・・・『竜人族』だったのか!!)ズキィッ


72 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 19:41:22.95 ID:3sOqxzwV0

ギュオッ!! という暴風すら纏ったシルバーソルのもう一太刀が薙がれる。


ナルガ(・・・)ギシッ

踏み込み、受けていた別の『ブリュンヒルデ』を瞬時に弾き返す。


握りしめる黒い太刀の柄を強烈な握力と共に ガキンッ と回した。

そしてシルバーソルの一撃を鍔で受けたと同時に、


ジャッキィインッ!!


シルソルZ「ぐあ……ッ」

肩に走る焼ける痛み。


見るとナルガの太刀はいつの間にか変形して、鋭利な刃が二枚飛び出ているのだ。



ジンオウS「『不意打ち』如きで怯んでいたら私達には到底適いませんよ?」



―――――― ゴッッッッッ!!!!


73 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 19:51:30.19 ID:3sOqxzwV0


バチバチィッ!! という電撃が走る音。

同時にシルバーソルの右腕から肉が焦げた臭いが漂う。




だが。




ジンオウS「ふ…え……?」

ナルガ「っ……!」


フワッ、とナルガ、ジンオウの体に浮遊感が襲う。

そして視界が瞬時に別世界へと移り変わるようにして反転し……


―――――― ドッッッパァァァアアアアアアアアアアアンンン!!!!!!


瞬時に砲弾、いや、それ以上の速度で数十mの距離を投げ飛ばされた彼女達は砂丘へと叩きつけられる。



シルソルZ「・・・女性は軽いな」ガシャッッ


二本の大剣を軽々と振り回し、肩の調子を確かめる。

・・・ジンオウの王牙琴による傷は既に癒えていた。


74 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 20:03:39.88 ID:3sOqxzwV0


―――――― ドドドッッ!!


轟雷の如く響き渡る砲撃。

シルバーソルの眼前に突如3発の特殊弾が突きつけられる。


シルソルZ(『拡散弾Lv3』か)

即座に両剣が揺れ動く。


  ズガンッ!! ゴォンッッ!!


初撃の拡散弾を大剣の側面で叩き飛ばし、追撃の弾丸を上空へ打ち上げる。

そして彼の姿は フッ と消える。



ザザミZ(き、消え……)
シルソルZ「見つけたぞ」


――― 狙撃し易い砂丘にいたザザミZは、自身の身の安全は確かな物だと信じていた。

にも拘らず、『不意打ち』の極みの射撃を弾き、そして容易く弾丸を避けて隠れていた自分を発見して接近する。


彼女は生まれて初めて、表現できない恐怖を覚えた。



ザザミZ「あ、アンタ・・・にんげんじゃない!!!」


シルソルZ「そうだな、だが俺にとってはそれでいい……!!」


75 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 20:13:23.61 ID:3sOqxzwV0




―――――― シルバーソルが刃を振り上げた刹那、




ドバンッッ!! という爆裂音が彼の側頭部を吹き飛ばした。


シルソルZ「……ッが!?」


体ごと真横へ飛ばされる感覚に襲われながら、何が起きたのか分からなかった。

兜の側面が吹き飛び、鮮血が舞い散る。


  ドシャアッ!


砂の中に頭から落ちてから、シルバーソルはやっと何が起きたか理解する。


シルソルZ「・・・弾き飛ばした、拡散弾・・・」


上空から降り注ぐ爆弾を見上げながら、彼は呟いた。

『奇跡的』にも、それらは自分の頭に『偶然一か所に』落ちて来る。



ドドドドバァアアアッッ!!!


76 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 20:55:31.27 ID:3sOqxzwV0



ザザミZ「な、なにが起きて……?」


ミラルーツZ「・・・ザザミ、お前は向こうの2人に回復薬を飲ませて来い」

ザザミZ「み、ミラルーツZ様!」

ミラルーツZ「急げ」


ギロッ、と今までザザミZに見せた事の無い殺意が見えた。

ザザミZは即座にその場から離れた。


ミラルーツZ(……それでいい)

くす、と笑ってからミラルーツZはシルバーソルの方へ目を向けた。


そして背の『天上天下無双刀』を ゾンッッ!! と振り下ろす。



ガギンッッ!!


火花、というより小さな火炎が噴き出た直後に連撃が更に続く。


77 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 21:08:59.46 ID:3sOqxzwV0


ゴバァアアッ!!!


シルソルZ「おおおおおおおおおおおおおお!!!!!!」

ガンッ!! ギギギンッッ!!!

ミラルーツZ「ぐ、お……ッッ!!」


砂煙を『ブリュンヒルデ』で切り裂き、白銀の竜が両剣を顎のようにして襲いかかる。

凄まじい重量の大剣を瞬速で叩きつけて来るシルバーソルの気迫、それがまるで刃のようにミラルーツZ感じた。

しかしそれだけの速度と重量のある連撃を互角に太刀打ちする彼もまた、化け物の領域なのだ。


両者の刃が交差する。



―――――― 斬ッッ!!



両者の胸を、真一文字に一閃が駆け抜ける。


シルソルZ「があッ!!」

ミラルーツZ「づァ…!!」


78 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 21:16:25.85 ID:3sOqxzwV0


ミラルーツZ「……は、はは…やっぱり貴様は強い・・・俺よりも、ずっとな」


ジュウゥ……という焼ける音。

それに比例して兜の下でミラルーツZの表情は歪む。





そして、兜の下でミラルーツZの表情は狂気の笑みに染まる。





ミラルーツZ「 だが、『世界最強』というわけではないだろう!!? 」


叫んだと同時、ミラルーツZの胸が青白く光り輝いた。

その眩い光にシルバーソルが驚愕する。


シルソルZ「なッ……なんだ!?」



空を見上げる。



79 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 21:18:31.07 ID:3sOqxzwV0











シルソルZ「 ―――――― ……【ミラバルカン】・・・!!?? ―――――― 」










80 :左右右右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/02/24(金) 21:19:05.65 ID:3sOqxzwV0
落ちます
81 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(山陽) [sage]:2012/02/24(金) 21:39:54.04 ID:e1E7LcAAO
82 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/24(金) 22:38:05.58 ID:Ss8I+11DO
乙 ミラルーツZも太刀使いか。太刀は栄えるしな〜
83 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/02/26(日) 03:22:01.96 ID:qkbp8fKDo
乙乙!
84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/02/26(日) 23:42:36.88 ID:e4JvkQO30
天地はつかないのな
85 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/01(木) 19:33:20.49 ID:yPnEHUlg0
これでベリオ装備作れそうだ……

それにしても侍スレを明日進めないとな

86 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [sage]:2012/03/01(木) 19:34:09.87 ID:yPnEHUlg0
sagaになってた……orz
87 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/04(日) 00:31:45.44 ID:b5mCnL9A0
マダー?
88 :左右右下 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/13(火) 19:14:23.91 ID:w5q6rCe10
※ おまけ祭り、始まるよー!
89 :左右右下 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/13(火) 19:23:49.39 ID:w5q6rCe10


〜〜 おまけ劇場・ドス四天王達編@ 〜〜


※ この当時、まだナレーターは現在担当する私の前任者(キリン?)でしたが……

※ とりあえずこの話は私に語らせて頂きます、本編の私はかなりボロボロですから。



※ 前回、キリン村に到着したカイザーと別れたドスイーオスさん。



※ これから語るのは彼が殺された後の事です。


90 :左右右下 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/13(火) 19:31:53.32 ID:w5q6rCe10


ドシャッ


ドスイーオス【 ・・・ 】


ナルガ「……所詮は上位級のモンスター、私の敵では無い」チャキッ

ナルガ(向こうの広場が静かになった、ザザミが失敗したなら消さないと……)

スタスタ



ドスイーオス【 ・・・ 】


ドスイーオス(……俺は、死ぬのか……)


ドスイーオス(分かる……体の痛みすら消えてきた……冷たいな、寒い)


ドスイーオス(…………ドスランポス、ドスゲネポス、ドスギアノス…………)


ドスイーオス(そ……し…て、………………………………………)


91 :左右右下 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/13(火) 19:39:55.01 ID:w5q6rCe10


〜〜 おまけ劇場・ドス四天王達編A 〜〜



ちびイーオス:訳『おとーさん、あそぼー!』

べしべし

ちびゲネポス:訳『ぼくとだよー!』

べしべし

ちび白ランポス:訳『おとーさん、わたしのどかわいたー』

ガリガリッ



男キリンX「いだだ、爪は立てるな白ランポス! ……元気だなぁお前ら」

キリン?「君をおとーさん、って呼んでるんだよ」

男キリンX「へぇ、悪い気はしないな……むしろくすぐったい気持ち良さがあるよ」

キリン?「……♪」

なでなで

ちびイーオス【キュー!】

92 :左右右下 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/13(火) 19:45:17.58 ID:w5q6rCe10


リオレウス【ガァアアアアアアアッッ!!】


ギィンッ!!

男キリンX「……悪いけどさ、見逃して貰うよ、このちびすけは俺の家族なんでね?」

男キリンX「怪我、ないみたいだな」

なでなで


ちびイーオス【き、キュゥゥ・・・】ガクガク


ちびイーオス(怖かったよおとーさん……)


93 :左右右下 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/13(火) 19:50:09.79 ID:w5q6rCe10


〜〜 おまけ劇場・ドス四天王達編B 〜〜


ドラゴンX「よっ、どう思うこれ!」ジャンッ


ちびイーオス【キュー?】

ドラゴンX「あ、あり……中身が誰か分からないのか」

ドラゴンX「俺だよ、おとーさんだよ」

なでなで

ちびイーオス【キュ? ・・・キュー!】ガリガリッ


ドラゴンX「へっへー、この防具なら痛くないんだぜー!」


キリン?「……ね、こっちに来て」

ドラゴンX「ん、どした」

ちびイーオス【?】


とことこ

94 :左右右下 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/13(火) 19:57:23.65 ID:w5q6rCe10


キリン?「どうして……受け入れたりしたの、君は死にたいの!?」


ドラゴンX「落ち着けって、俺は別に死にたい訳じゃ……」

キリン?「『龍玉』に適合しない君がそれを装備しても、その防具は力と引き換えに君の命を喰らう!」


キリン?「このまま戦い続けたら本当に死んじゃうよ!!」


ドラゴンX「……」

ちびイーオス(え、え? おとーさんいなくなっちゃうの? なんで?)


キリン?「……お願い……私は消えて良いから、戦わないでよ…!」

ドラゴンX「…………」スタスタ

キリン?「どこに行くの?」


ドラゴンX「必ず帰って来るよ、約束する」


ちびイーオス:訳『だめだよおとーさん! いかないで!!』


95 :左右右下 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/13(火) 20:00:56.76 ID:w5q6rCe10


〜〜 おまけ劇場・ドス四天王達編C 〜〜



キリン?「…………」

ちびイーオス:訳『おかーさん、おとーさんは?』

キリン?「…向こうで、妹さん達と会ってるよ」

ちびイーオス:訳『帰って来たの!』


キリン?「……ううん、帰って来なかったよ……」

ぽろぽろ

キリン?「私の……せい、で………っ」
96 :左右右下 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/13(火) 20:13:25.01 ID:w5q6rCe10


ちびイーオス【キュー、キュー】


少女「ちびちゃん……」スッ

ちびイーオス【キュー?】べしべし

少女「……一緒に来て、お兄ちゃんとお別れする勇気がないの」



幼女「おねーちゃん、にぃには?」



少女「まだ帰って来てないよ、留守番してて」

幼女「あぅ……わかったー」たたっ


少女「……まだ、帰って来てないよね…」

ぎゅっ

ちびイーオス(……おねーちゃん? どうしてないてるんだろう)


97 :左右右下 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/13(火) 20:14:37.12 ID:w5q6rCe10
こっち終了
98 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/13(火) 20:58:16.74 ID:iaOd/lRDO
乙 家族構成が……!?
99 : ◆WslPJpzlnU [saga!inaba_res]:2012/03/16(金) 16:53:15.12 ID:lDtYS7080


前回までの狩百合


※ 昔々、ある村のある集会所に『キリン』という女ハンターがいました。

※ そんな彼女はある日、何故か世界中のハンターズギルド暗部に狙われるようになってしまいます。


キリン(……なにが起きてるのかな……)

女ガード(キリンXの妹さんを守らなければ……!!)


※ 徐々に孤立していくキリンさんの周囲。


カイザー(誰も、彼女を助けてくれないの?)

ココット村長「ワシも村を守る義務があるのでな、すまんの……」


※ ある理由で戦う……な、謎の美少女……。
< 「コラ、何を美化しているのだ?」


銀髪?「はぁ……はぁ……2000人もハンターを足止めするのは、無茶でした…ね……」

ドサッ


※ そして、潰える最後のキリンさんを守る盾。



ミラルーツZ「は、ハハハハハハハハ!! これで誰もキリンを守れる者はいない!!」

ミラルーツZ「あの世で見ているんだな、『先輩』」

ザシュッ


シルバーソルZ「…」ドチャッッ



※ ・・・果たしてキリンさんは、抗えるのでしょうか?




ミラ・バルカン【 ・・・ 】


訳:『残念ながら、それは無理であるな』




100 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/03/19(月) 08:37:57.48 ID:sTtXT8oqo
マダー?
101 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 16:07:05.87 ID:gxme66GY0


――― 村・キリン宅 ―――


キリン「………」ふきふき

女ガード「ぅ、あ……ッ」ズキッ

キリン「我慢して下さい、消毒を定期的にしないと駄目です」

女ガード「ぐ……『秘薬』か『回復薬グレード』はないのか?」


キリン「??」


女ガード(……よくそれで生きていられるな、キリンXの妹らしいか)

女ガード(……キリンX……無事なのか)

キリン「…………」

102 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 16:20:28.45 ID:gxme66GY0


キリン「女ガードさん……お姉ちゃんの身に何が起きたんですか?」

女ガード「それは……」

キリン「どうして、こんなに女ガードさんが酷い事されたんですか?」

女ガード「……それは」


<「話してやったらどうだ、ギルドの姉ちゃんよ」


レウス「……もう世界中が巻き込まれてんだ、俺の知り合いもな」

女ガード「君はこの間の……」

レウス「俺の知り合いが村の周囲を包囲してるハンター達と戦ってる、だがあと数分すりゃ……」

女ガード「君の知り合いが頑張っていたのか? 人数は?」

レウス「………1人だよ、女だ」


キリン(ぁぅぁぅ……?)

103 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 16:27:27.20 ID:gxme66GY0


女ガード「君は、女性1人に戦わせて戻って来たのか!?」

レウス「あー、まぁ、そう、だな・・・約束なもんで」


レウス「……何にせよ隠し通せない状況だ、わかってんのか」

女ガード「だがそれは……!」

キリン「……女ガードさん、話してくれますか」ぎゅっ


女ガード「キリン……」

キリン「…………」キリッ


女ガード「…………………………わかった」


104 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 17:10:24.61 ID:gxme66GY0


―――――― ● ● ● ――――――



キリン「……な、なんで私が狙われるの!?」

女ガード「その点だけは分からない、偶然かもしれないしもしくは四天王側の目的に必要なのか」

キリン「でも私のせいでお姉ちゃんが……」

女ガード「やめるんだ、君のお姉さんは妹を守る為に戦ったんだぞ!!」


レウス「……キリンを差し出せば、手っ取り早いんだろうな」


女ガード「貴様……ッ」ガタッ

キリン「女ガードさん!」


105 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 17:21:34.31 ID:gxme66GY0


レウス「考えてもみろよ、連中の狙いは完全にキリン1人なんだろ」


女ガード「そうだ! だが絶対にキリンXの覚悟を無駄にしない為にも……」

レウス「お前は本気でコイツ(キリン)が弱いと思うか?」

女ガード「そうは言ってない、だが相手は世界中のハンター達で……」

レウス「『一対一で戦り合う』事になったら、勝てると思うのかよ?」



女ガード「…………」チラッ

キリン「……」



女ガード「ムリだ」

キリン(なんで!?)


※ 片手剣、それも最低ランクのハンターナイフで麒麟を瞬殺したという噂があるからでしょう。


106 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 18:56:06.79 ID:gxme66GY0


レウス「例えばだ、連中は数はあっても個々の実力はたかが知れてるんじゃねえか?」


女ガード「それでも下位ハンターの君よりは上のランクハンターだが」

レウス「なら脅しをかけんだよ、『例え何千人集まろうと四天王以外に私は倒せん』とかな」

女ガード「むぅ、それは果たして……」チラッ

キリン「……」


女ガード「キリン、ちょっと『迫力のある顔』になってくれないか?」

レウス(……あぁ、キリン本人に迫力なきゃムリだもんな)


キリン「ぁぅ!? 迫力のある顔……!?」


107 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 19:02:05.35 ID:gxme66GY0


キリン(そ、そんな顔……一度もしたことないから分かんないよぉ……)

キリン(ま、眉を少し上げて凄く怒ってる時の顔を作ればいいかな?)


女ガード「……どうした?」

キリン「…怒ってる時の顔?」

女ガード「ああ、それでいい」

レウス(ん? 初めて怒ってる時の顔を見るな)


キリン「…………」すぅ


女ガード「……」ワクワク

108 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 19:07:37.11 ID:gxme66GY0



―――――― 3秒後



女ガード「ぐはああああああああああああああ」ドサァアッ

レウス「…――――――…」←だくだく鼻血を出してる




女ガード「…………き、キリン? 今の表情がっ……怒ってる時の表情か!?////」

※ 必死に鼻血を抑える女ガードさん。



レウス(…………忘れよう、女ならみんなあの表情が作れる訳じゃねえ、忘れよう)



キリン「えっ?」

女ガード「表情は戻ってるがそのレイプ目をやめろ!!////」ハァハァ

109 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 19:21:45.44 ID:gxme66GY0



女ガード「……自覚無く表情を出してる人間はよくいるからな、キリンの場合もそれだ」

レウス「となると、脅し作戦はムリかもしれねえな……」


キリン「…………」

キリン(あぅ……私、何にも出来ないや)

キリン(私のせいでこんなことになってるのに、私のせいで……)


女ガード「まだ時間はある、今のうちに――――――


銀髪?「……もう、時間は無い……です」ドサッ

レウス「ッ!? アマ・・・じゃねえ、お前! なんでこんなにボロボロなんだよ!!」ガシッ

銀髪?「えへへ……頑張っちゃいました」


銀髪?「……」


キリン「………」

110 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 19:31:03.75 ID:gxme66GY0


銀髪?「キリンさん、貴女には色々言いたい事があります、でも時間がありません」


キリン「?」

女ガード「??(誰だろう)」




銀髪?「だからまず最優先すべき事を伺います、キリンさん、貴女には14も離れた兄がいるのを覚えていますか?」




キリン「私の、お兄ちゃん……?」

キリン「そんなの…」

女ガード「馬鹿な、キリンX含めた彼女達姉妹には他に肉親はいないはず!」


銀髪?「………覚えて、ないんですね……残念です」

キリン「……ま、待って!!」

111 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 19:40:51.76 ID:gxme66GY0


銀髪?「時間が無いと告げた筈ですよ、最後に聞きたいのは」


キリン「ぁう!……じゃなくて、お願い! その私のお兄ちゃんの名前を教えて!」

銀髪?「……貴女の兄、そして『私達』に沢山の事を教えてくれた素敵な人であり、私の親友と同じ名前」



銀髪?「彼の名は―――――― 『 ルーツ 』です」



キリン「…るー……ツ…?」


< ドゴォオオオオオンッッ


キリン「!?」

レウス「!!」

女ガード「まさかもう村を襲撃され始めた……!?」


112 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 19:50:58.83 ID:gxme66GY0



女クックX「ひゃっはあああああ!! この村に隠れてんのは分かってんだぜぇキリンちゃぁぁあああああん!!?」


クックX「おい、メガホン貸せ」
バシッ

クックX「今から5000数える!! その間に投降しやがれやぁ!!」

クックX「さもなきゃこのお嬢様系ツンデレズビアンをぶち殺すぜぇぇええええ!!??」


カイザー「ぅ……ぐ、来たらダメよキリン!!」


クックX「そこのモブ!! ぼけっとしてないで媚薬とアオキノコと人質を貼り付ける十字架持ってこい!!」

<「な、なぜに!?」

クックX「悪役なら貼り付けた人質に媚薬塗りたくって甘い拷問すんのがお決まりなんだよ!!」

<「アオキノコの意味は!?」


クックX「5000数える間に腹は減るし媚薬に触れてたらエロい気分になるだろうがぁ!!」


カイザー「助けてキリ――――――ンッッ!!!!」

113 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 20:11:56.08 ID:gxme66GY0


キリン「ど、どうしよう!? カイザーが……っ」

女ガード(……キリンXの薬物事件に巻き込まれてから百合の道に堕ちた女に捕まるとは)

レウス「5000数えてくれるってかなり良心的だな」


銀髪?「……さあキリンさん、今こそ選んで下さい」

キリン「ぇ……?」


銀髪?「友達の為に立ち上がるか、それとも逃げるか……です」

キリン「!!」

銀髪?「選んで下さい、キリンさん」


キリン「私は……」

114 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 20:18:35.75 ID:gxme66GY0



キリン「…………怖いよ、無理だよ」



銀髪?「……」

キリン「そうまでして私を……殺したいなら、構わないよ……みんなが、私の友達が傷つくなら……」

キリン「でも怖い、逃げたいよ……」


銀髪?「………」くすっ


銀髪?「貴女のお兄さんも同じ事を言ってましたよ」

キリン「……え?」

115 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 20:27:57.43 ID:gxme66GY0





―――――― とある村から離れた場所





ガーグァ兄貴?「やれやれ、久しぶりに見つけたものの凄い場面に出くわしちまった」

ガーグァ男爵?「まぁ良いじゃないですか、兄貴は気の済むようにやったんでしょ」

ガーグァ兄貴?「まあな、だがお前に遭遇しなきゃ巻き込まれる事もなかったんだぞ!?」


ヒーラーU「……あ”ぁ? 文句あるのか?」ギロッ


ガーグァ兄貴?「滅相もありません」
ガーグァ男爵?「兄貴!?」


ガーグァ兄貴?「つうか、あんなんで良かったのか? 例のキリンへの手助けは」

ヒーラーU「……彼女はどこか私が憧れ始めた頃のお姉様に似てる、だから大丈夫ですよ」にこっ


116 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/19(月) 20:28:23.66 ID:gxme66GY0
落ちます!
117 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 20:42:45.79 ID:GKl5Dm8DO
乙 キリンちゃんはどんな顔をしたんだ!
上目遣いでプクーを脳内再生しておきました
118 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/03/19(月) 20:44:00.55 ID:vTfM1ZnBo
乙です
119 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/03/19(月) 20:44:58.71 ID:vTfM1ZnBo
>>117
レイプ目を忘れるなよ
120 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 20:50:29.51 ID:GKl5Dm8DO
レイプ目で男も女も落ちる表情が浮かばなかった、すまん
121 :右下右上 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/26(月) 12:15:21.54 ID:0Aif4Ek00


クックX「……そろそろ5000か」

クックX「どうやら噂のキリンはお前を見捨てたみたいだぜぇ?」


カイザー「はー……は、ぁ……あぁっ」ガクガク


クックX「聞こえてねーか、おい」クイッ

クックS「はっ」ザッ


クックX「悪役の醍醐味だよなぁ、人質を無意味にも処分しようとするのはよぉ!!」


カイザー(…………キリン)


122 :右下右上 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/26(月) 12:24:05.60 ID:0Aif4Ek00


クックS「人質の周りに大樽爆弾Gの設置が完了しました!」

クックX「よーしハデにやっちまいなぁ!!」

クックX「おいそこのモブ、ちょっと来い」


ザザミS「は、はいぃ……何でしょう?」

クックX「ポイントBから人質の周囲を見張れ、怪しい……つか、キリンを狙撃しろよ?」


ザザミS「え、でも爆弾で処分するんじゃ……」

クックX「悪役にやられるヒロインなんて聞いた事ねぇよ、助けが来るのは確実なんだからちゃんと準備しろよ」

ザザミS(……この人、暗部でも有名なくらい根が優しいのになんでこんな事してるのかな)

123 :右下右上 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/26(月) 12:32:33.37 ID:0Aif4Ek00


クックX(……へへ、こっちの準備は出来てるぜぇキリン!!)

カチャッ

クックX(『ミラルーツZ』様に頂いた秘策もある、こちらが負ける姿が思い浮かばねぇぜ)

クックX「……爆弾に点火!!」

クックS「了解!!」



クックX「さあ奴はどこから来る!?」

バッ

クックX「横か!?」

バッ

クックX「上か!?」


クックX「それとも下かぁぁっ!!?」


124 :右下右上 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/26(月) 12:38:47.79 ID:0Aif4Ek00



―――――― ゴバァアアアアアアアアアアッッッ!!!!



クックX「ッ!!」

クックX(な……に……・・・!?)


クックS「報告します! キリンは我々の正面から現れました!!」

クックX「見りゃ分かんだよぉお!! どうなってやがる!!」

クックS「それが……」


クックX「どけぇ!! アタシが出る!!」バッ


クックS「クックX様! キリンは……っ」


125 :右下右上 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/26(月) 12:56:35.99 ID:0Aif4Ek00


―――――― 「正面からたった1人で、1500名以上のハンターを蹴散らしたんです!!」


クックX「・・・!?」ゾクゥッ


※ クックX、彼女が恐怖するのも無理の無い話だった。


―――――― ダンッッ!!


※ 彼女が率いていた筈の部下が全員、宙をゴミのように舞う中を踏み込む音。

※ 粉塵を貫く一筋の光。


クックX(……ヤバい)


―――――― 散弾の如く降り注ぐ瓦礫を弾き飛ばす、蒼角。

―――――― 周囲を舞うハンター達よりも空間を舞っているかのように錯覚させる白光の美脚。

―――――― そして、金色に輝く瞳と『麒麟の鬣』の下から重なるように見える純白の髪。


―――――― その正体は……



126 :右下右上 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/03/26(月) 13:01:40.01 ID:0Aif4Ek00


クックX「惚れちまいそうだぜぇぇえええええ!! 来いよオラァァアアアアアアアアアアアアア!!!!」 


クックX「 最強のハンター! キリィィィンッッ!! 」




キリン「・・・!!」シュバァッッ




※ ……そう、我等がトール・オブ・ゴッド……ゴッドイーターキリンである!!



127 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/03/26(月) 16:18:56.94 ID:WDwJg0Gno
乙乙!
128 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/29(木) 09:32:18.03 ID:GsgPPR3p0
キリンかっけぇぇぇぇぇぇぇぇぇ!
乙です
129 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福岡県) [sage]:2012/03/29(木) 12:44:40.81 ID:H4SmLQH90
ゴッドイーター楽しいよ
130 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/04/04(水) 00:17:00.68 ID:WTpqLItAO
クックXが
木ィィィィィィィィ原クゥゥゥゥゥゥゥゥゥン!!
で再生される不思議
131 : ◆WslPJpzlnU :2012/04/14(土) 18:31:03.38 ID:iixceN1V0
月曜日に2スレ再開します!!
132 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東日本) [sage]:2012/04/14(土) 19:07:23.60 ID:vAGxtpVqo
はーい♪
133 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 17:16:23.74 ID:CgmnN0GM0
寝坊したけど再開
134 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 18:04:11.25 ID:CgmnN0GM0


○前回までの狩ゆ/?'m$#%……●





●ナレーターの代わりが全員消滅あるいは気絶しているため、あらすじがお伝え出来ません。●  





黒髪?「……静かな部屋になったものだな」

135 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 18:17:11.13 ID:CgmnN0GM0


クックX(ははっ……この爆風の中を平然と突っ走ってる時点でマトモじゃねぇな)

チャキィィッ


クックX「ザザミィッ!! ここはアタシに任せて逃げなぁああ!!」ザッ

クックX「暗部にムリヤリ入らされただけの小娘が、アタシと同じ戦場で戦う必要はねぇええええ!!」


※ クックXの眼光が、キリンさんの姿を捉える。

※ 互いの距離は数十m。


クックX「さあ来やがれキリン、爆弾が吹っ飛ぶまで残り時間は無いぜェ!?」


136 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 18:25:53.01 ID:CgmnN0GM0


キリン「…………」タタタタ


クックX(特に速い訳ではない、つまり野郎は馬鹿力だけの竜人族の可能性もあんのか)チャキィィ

クックX装備:テッセン【凶】


クックX「……」ジリッ

キリン「……」キッ


―――――― ゴバァアッッ!!


クックX「なにィッ!?」
137 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 18:44:33.55 ID:CgmnN0GM0


クックS「クックX様の頭上へ!! キリンが飛んだ!?」

クックX「なっ、クックSてめぇまだいたのか! 早く逃げな!!」

クックS「爆風まみれでどこに逃げろと?」ガシャッ



※ 2人は空高く舞い上がったキリンへ刃を向け、吼え轟き叫ぶ。

※ 勝負は一瞬で決着する、つまり彼女達とキリンはこの刹那が最後の意気込み。

※ キリンの揺るがない眼と、突き刺すようなクックXの眼光が交錯する……!


クックX「後悔するなよ……? 行くぜぇえええ!!?」シュバァッ

クックS「おおおおおお!!」バッッ


キリン「―――――― !!」グッ



138 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 19:01:58.17 ID:CgmnN0GM0


※ ―――――― 時が、止まったかのように見る者は錯覚しただろう。


※ 太陽を背にしたキリンが着地するよりもずっと早く、クックX達は己の持つ全身全霊を賭けた刃を振っていた。


―――――― ガキィィッ!! と、キリンの体が空中に縫い付けられたように止まる。

キリン「ッ!!」ギュンッ

クックS「ソコォォッ!!」


※ クックXのテッセン【凶】に太刀打ちした反動に合わせ跳ぶキリンに、クックSの大剣が太陽を斬るように振り下ろす!


139 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 19:09:30.47 ID:CgmnN0GM0


キリン「―――――― 」チャキッ

―――――――――――― ドキュゥゥゥンッッ


※ 瞬時にクックSの大剣に剥ぎ取りナイフで応じようとしたキリン。

※ しかしその剥ぎ取りナイフは一閃によって弾き飛ばされた。


クックX(まさか、ザザミSの狙撃か!?)


※ クックXの読みは当たり。

※ 一閃の主は離れた位置からキリンを狙っていたザザミSだった。


※ キリンの腰を叩き割るに等しいクックSの一撃が、直撃する。

140 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 19:19:15.49 ID:CgmnN0GM0


※ しかし



―――――― ガキィィンッ!!


クックS「なっ・・・」

※ クックSの方が弾かれ、思わず仰け反る。

※ 彼が驚愕の表情になったと同時――――――



―――――― ゴバァアアアアアアアアアアッッッ!!!!



※ かれの あしもとが ばくはつ した!!


クックX(  ぇ  )


141 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 19:27:01.99 ID:CgmnN0GM0


クックX「うおおぉぁああああああアアアアアアッッッ!!!」


※ 爆風に混ざった土砂によって視界が奪われそうになったが、クックXはテッセン【凶】を振るう。

※ 踏み込み、目の前の空中を舞う化け物を切り刻む!!


―――――― ガガガガガギンッッ!!


※ 凄まじい火花が散る。


クックX(やったか!?)


※ だが、彼女は気づいた。


クックX「っ、火花!?」


142 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 19:35:24.58 ID:CgmnN0GM0


※ クックXは垣間見る、自分が『戦おう』としていた相手の闇を。


クックX(ま、まさか……今の全てを空中にいながら捌いたってのかァッ!?)

キリン「ッ……」スタッ


※ キリンの瞳がクックXの姿を映し込み、軽やかに着地する。

※ そして、彼女は――――――――――――




バゴォォォオッッ!!

キリン「だああああああ!!」




※ 足下が爆発するかのように、跳ぶ!


143 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 19:41:12.76 ID:CgmnN0GM0


クックX「キィィッリィィィィィィィンッッッ!!!!」


※ クックXは下がらない、躊躇しない。

※ キリンの全力を迎え撃つべくテッセン【凶】の刃を畳み、それを突き刺すように伸ばす!


キリン「―――  〜〜〜  ――― っ!!」


クックX「ッッッ!!?」




※ 両者の姿が、テッセン【凶】とハンターナイフ改が、一閃を描いて駆け抜けた。


144 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 19:48:10.82 ID:CgmnN0GM0


―――――― スタッ




クックX「…………」にっ

キリン「…………」ぼそっ


バッッ!!



キリン「カイザーちゃん!」タタッ


クックX「が、ぁ……ッッ」ドサッ


クックX(……へへ……完敗だなァコリャァよ……)ガフッ


145 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/18(水) 19:49:38.63 ID:CgmnN0GM0
キリンVSクックX

勝者、キリン!


次回は恒例のネタバレ(明日の午後から)
146 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/18(水) 23:17:01.66 ID:+D/UkzVDO
乙 待ってた!
キリンちゃんかっけーー!
剥ぎ取りナイフで攻撃を受けようとは、双剣使いにもなれそうだな
147 :右上左中央 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/19(木) 18:06:12.68 ID:w6GdHGd20


―――――― 時間は遡り・・・


〜〜 テント 〜〜


ヒーラーU「……」

モスフェイク「ぶひひ、俺はお前を尋問するためなら何でもしていいと言われたんだぁぁ!!」

ヒーラーU「そのきたねぇチン○をしまわないとブチ殺す」

モスフェイク「ぶひひ〜? 強がっても無駄でぶよ!!」ガシッ

モスフェイク「さあまずはしゃぶっ……」



ガーグァ兄貴?「予告の無い過剰な性描写はやめようNE!」



モスフェイク「え、だれ」
148 :右上左中央 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/19(木) 18:12:31.61 ID:w6GdHGd20


モスフェイク「」チーン


ガーグァ兄貴?「フン、面白い所であったなヒーラー」

ガーグァ男爵?「知り合いですか兄貴」

ヒーラーU「その声……最悪ね、前より変態が悪化してます」


ヒーラーU  【  とりあえず手伝え……な?  】  ガシャッ


ガーグァ兄貴?「美少女が捕まってると聞いたから犯しに来たら殺られる寸前とは」

ガーグァ男爵?「え? 知り合いですよね兄貴!? 何故に威嚇されてるんですか!?」

149 :右上左中央 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/19(木) 18:26:15.50 ID:w6GdHGd20


―――――― ゴソゴソ


ガーグァ兄貴?「……なぁ、何を俺達はしてるんだ」

ヒーラーU「大樽爆弾を地面に埋めてるんですよ」

ぽんっ

ヒーラーU「よし」

ガーグァ男爵?「地面に埋めてどうなさるんですか?」


ヒーラーU「これは私に出来る最後のお手伝いです、あの村はお姉様に構って貰えない間のバイトですし」

ガーグァ兄貴?「手伝い、か? ………意味ないだろ」

150 :右上左中央 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/19(木) 18:34:18.17 ID:w6GdHGd20


ヒーラーU「無駄、確かに無駄かもしれないですね」

ガーグァ兄貴?「だろ? 地面に埋めてたら仮に暗部ハンターが何かしても起爆しないからな」

ヒーラーU「……」


―――――― ゴソゴソ


ヒーラーU「そっちのガーグァフェイク、この導火線を今埋めた爆弾に繋げて」

ガーグァ兄貴?「時限式か、もう少し長くしたらどうだ」

ヒーラーU「いいえ、それでは2000もいるハンターの誰かにバレます」

ガーグァ兄貴?「はぁ」


ヒーラーU「それに、キリンさんにこれ以上助けは要らないですよ」


151 :右上左中央 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/19(木) 18:50:48.82 ID:w6GdHGd20


―――――― ザッ


キリン「………」

キリン(……銀髪のお姉さんが言ってたのが、本当なら)ギュゥッ

ガタガタ……

キリン(私の兄は……)

キリン(私に今出来る事は……)ガタガタ


キリン(どうしようもない位怖くて、泣きたい気持ちに今まで私は何度もなったけど……)

キリン「………今はその時じゃない………」キッ


152 :右上左中央 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/19(木) 18:58:24.38 ID:w6GdHGd20


―――――― ―――――― ―――――― ―――――― ―――――― ―――――― ――――――


銀髪?『あなたのお兄さんは凄く慎重というか……いつもおっかなびっくりで可愛いかったです』

銀髪?『私が後ろから脅かしたら、凄くびっくりしちゃって……』

銀髪?『でも、でも彼は私や大切なお友達、そしてあなた達姉妹の為ならどんな時も戦ってくれた』


銀髪?『キリンさん、もう一度聞きます』


銀髪?『あなたは……キリンは、お友達の為に戦えますか? 怖い相手に立ち向かって行けますか?』



―――――― ―――――― ―――――― ―――――― ―――――― ―――――― ――――――


153 :右上左中央 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/19(木) 19:02:31.21 ID:w6GdHGd20


キリン「私……戦えるよ、覚えてないけど……きっとお兄さんも戦ったから」


チャキッ


キリン「……」バッ

キリン(行こう、走ろう……!)タタッ

キリン(誰も傷つけないのが一番だけど、でもカイザーちゃんを助ける為なら私……!!)ダッ



※ はい、ここで注目。



154 :右上左中央 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/19(木) 19:10:22.21 ID:w6GdHGd20


※ 今、まさにキリンさんが様々な意味で覚醒した所ですが彼女の力強く踏み出した足。

※ その下には火薬草&導火線が・・・

※ はい、もう分かりましたよね?


―――――― ギュッ!


※ キリンさんの力強い踏み込みに擦れ――――――


―――――― シュボォッ!!


※ 摩擦熱で発火した火薬草&導火線(一瞬で導火線は全焼)

※ 当然ながら導火線の先にあったのは大樽爆弾な為、キリンさんは……


155 :右上左中央 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/04/19(木) 19:15:46.43 ID:w6GdHGd20




―――――― チュドォォォ―――――― ッッン!!!!





キリン「にゃぁああああああああああああ!!???」





※ キリンさん、大空を舞う。


156 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/26(木) 22:47:38.76 ID:+Ml3A7hL0
157 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/12(土) 23:07:00.76 ID:fukZhTSuo
もうすぐ一月か
158 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/05/13(日) 18:32:46.58 ID:KrQH8XJ10
そうだな
続き見たいが...
159 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/05/13(日) 21:07:30.40 ID:P8ue0TI50
明日再開します
160 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 18:25:44.94 ID:jLlfBHWB0
1ヶ月って短いです……最近など1日が1時間に感じる……

再開!!
161 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 18:43:17.44 ID:jLlfBHWB0


―――――― ドドドドドドォ オ オ オ オ オ オ ! !


※ キリンさんの足元で爆発した樽から順に次々と被爆していく。

※ 土砂が天高く舞い上がり、破壊の津波が襲いかかる直前に天を仰いだ者は凍りついているしかなかった。


エンプレス「うそ……で…しょ、なによあれぇえ!!」

コンガS「うおおおおおお!?」


※ 何故か? それは…………






キリン「うにゃああああああああああ!!?」ギュンッ





※ まるでワールドツアーを高速で楽しむリオレウスさながらにキリンさんは空を飛んでいた(本人絶叫)。

162 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 18:49:35.14 ID:jLlfBHWB0


※ しかし地上にいたハンター達にはこう見えただろう。


キリン【あっはははははははは!!】

< ドドドドドド・・・


※ 彼女が通った位置に沿って爆発していく景色を見た者には彼女が天を舞う悪魔にすら見えるのだ。



< 「うおおおおおお!? こっちきたああああああああああああ」

< 「俺、無事に帰れたら君と結婚するよ」

< 「え……あなた女性よね?」



※ まさに地獄絵図の惨状。

163 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 18:53:47.25 ID:jLlfBHWB0



―――――― ドシャァァッ!!



キリン「あぅあぅぅ……いたた、なにが起きて……」

※ 精霊の加護で無傷。


< ドドドドドド・・・!!


キリン「………………ふぇ?」チラッ

※ 背後から迫り来る爆発の津波。


キリン「……」ダラダラ


※ キリンさんの脳内、そして体は自然と答えを選んでしまう。


キリン(逃げよう)シュバァッ


※ 全力疾走。


164 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:08:02.86 ID:jLlfBHWB0


―――――― ゴバババババババァァアアアアッッ!!!


キリン(うにゃぁぁあ!? なんで!? なんで追って来るのぉ!?)


※ もはやテンパり過ぎて状況も把握出来ないキリンさん。


キリン(いたっ! いたっ! 小石が顔に! 太股に!)びしびしっ

キリン(あうあ……、う?)ぴくん


キリン「カイザー……ちゃん?」

クックX「〜〜〜〜!!」


※ キリンさん、数十mまで近づいてようやくカイザーを発見。

※ (ちなみにクックXの絶叫は聞こえてません)


165 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:12:47.75 ID:jLlfBHWB0


キリン(……カイザーちゃんの様子がおかしい、何かをあの人達にされた?)

キリン(…………)


―――――― プツンッ


キリン「……」キッ

※ まさに覚醒の時・・・


―――――― チュド――――ンッッ!!!!


キリン「またああ!?」


クックX「なにィッ!?」

※ キリンさんのワールドツアー発動。


166 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:19:07.37 ID:jLlfBHWB0



クックX「後悔するなよ……? 行くぜぇえええ!!?」シュバァッ

クックS「おおおおおお!!」バッッ


キリン「―――――― !!」グッ
 

キリン(……やるしか、ないんだよね……)チャキィッ

キリン(……友達を、守るなら…………!)



―――――― ビュンッッ


※ キリンの揺るがない眼と、突き刺すようなクックXの眼光が交錯する……!

167 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:22:40.87 ID:jLlfBHWB0


クックX「せぁあああああああ!!」


ガギィィンッ!!

キリン「ぁぅ……!」ビリビリ

キリン(距離を取らなきゃ!!)バッ


クックS「ソコォォッ!!」


※ クックXのテッセン【凶】に太刀打ちした反動に合わせ跳ぶキリンに、クックSの大剣が太陽を斬るように振り下ろす!


キリン(……なら!!)


168 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:26:31.98 ID:jLlfBHWB0


キリン「―――――― 」チャキッ

―――――――――――― ドキュゥゥゥンッッ


※ 瞬時にクックSの大剣に剥ぎ取りナイフで応じようとしたキリン。

※ しかしその剥ぎ取りナイフは一閃によって弾き飛ばされた。


キリン(しまっ……、あぅぅ!)


※ もうどうすることも出来なくなったキリンさんは目を閉じ、クックSの大剣に断絶されるのを待つしかなかった。


※ キリンの腰を叩き割るに等しいクックSの一撃が、直撃する。



169 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:31:13.20 ID:jLlfBHWB0


―――――― 【 ……その一撃、私が受けよう 】 ――――――


キリン(……?)

※ 刹那にキリンは確かに聞いた。

※ まるで彼女を暖かく包むような、優しい老人の声を……。


―――――― カッッ!!



―――――― ガキィィンッ!!


クックS「なっ・・・」

※ クックSの方が弾かれ、思わず仰け反る。

クックS(コイツの 『ポーチ』が光って・・・!? )


170 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:33:46.53 ID:jLlfBHWB0



※ 彼が驚愕の表情になったと同時――――――



―――――― ゴバァアアアアアアアアアアッッッ!!!!



※ かれの あしもとが ばくはつ した!!


キリン「うぁ……っ!!」

クックX「うおおぉぁああああああアアアアアアッッッ!!!」

※ クックXはテッセン【凶】を振るう。

※ 踏み込み、目の前の空中を舞う化け物を切り刻む!!


―――――― ガガガガガギンッッ!!


※ 凄まじい火花が散る。


171 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:37:01.63 ID:jLlfBHWB0


クックX(やったか!?)


※ だが、彼女は気づいた。


クックX「っ、火花!?」



※ クックXは垣間見る、自分が『戦おう』としていた相手の闇を。


クックX(ま、まさか……今の全てを空中にいながら捌いたってのかァッ!?)

※ そんなわけないのが現実。


172 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:40:47.68 ID:jLlfBHWB0


キリン「ッ……」スタッ

キリン(………やらなきゃ、私がやらr
※ キリンの瞳がクックXの姿を映し込み、軽やかに着地する。

※ そして、彼女は――――――――――――
                                   < 「ぇ、あの、なんで私スルーされてるの?」



バゴォォォオッッ!!

キリン「だああああああ!!」

キリン:訳(うにゃぁぁあ!!?)


※ 足下が爆発し、物凄い跳ぶキリンさん!



クックX「キィィッリィィィィィィィンッッッ!!!!」


173 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:44:29.17 ID:jLlfBHWB0



※ クックXは下がらない、躊躇しない。

※ キリンの全力を迎え撃つべくテッセン【凶】の刃を畳み、それを突き刺すように伸ばす!


キリン(っ)びくっ


※ キリンの動きが鈍る。

※ 何故なら、クックXは躊躇しないから。


※ 真剣の殺し合いとも言える行為に、躊躇しないから。


キリン(……私には、やっぱり……)


174 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 19:47:14.95 ID:jLlfBHWB0




キリン「  私は、あなたみたいな人でも傷つけたくないよっ!!  」




クックX「ッッッ!!?」




※ 両者の姿が、テッセン【凶】とハンターナイフ改が、一閃を描いて駆け抜けた。

175 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 20:04:15.91 ID:jLlfBHWB0

―――――― スタッ


クックX「……へへ、峰打ちするつもりだったんだが……手加減しちまった」にっ

キリン「ごめんなさい……全部終わったら、必ず手当てします」ぼそっ




バッッ!!



キリン「カイザーちゃん!」タタッ


クックX「が、ぁ……ッッ」ドサッ


クックX(……へへ……完敗だなァコリャァよ……)ガフッ

クックX(もしキリンの使ってる武器がハンターナイフ改より上の武器だったら、アタシの防具を貫いてたな……)

クックX(………く、峰打ちってより痛い打撲だな……動けねぇ)


クックX(…………惚れたぜ、キリン……)がくっ


※ こうして、クックXは完全敗北(キリン姉妹によって2つの意味で)した。


176 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/14(月) 20:04:47.22 ID:jLlfBHWB0
落ちます、サムライスレはどうやら明日になるかも
177 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/14(月) 20:09:32.37 ID:OSignEMio
更新来て嬉しい。
乙です
178 :天上天下天地 ◆WslPJpzlnU [saga!inaba_res]:2012/05/16(水) 19:23:47.34 ID:XW3m8MqR0


前回までの……kaゆゆっくりしていってね






黒髪?「……っ、今の感覚は何だ…?」








179 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/16(水) 19:30:39.53 ID:XW3m8MqR0


< ドォォォォンッ!!


キリン「カイザーちゃん、しっかり!」ゆさゆさ

カイザー「ぅ……キリン、樽爆弾にもう着火して起爆する……逃げて」

キリン「逃げないよ! 必ず私が助けるからね!」

チャキッ


カイザー(キリン……見違えるように凛々しくなってる……)キュンッ


※ 吊り橋効果。


180 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/16(水) 19:38:23.69 ID:XW3m8MqR0


―――――― ズバッ

バサッ


カイザー「ひぁっ……」へなへな

キリン「カイザーちゃん!?」

カイザー「ごめん、腰が抜けてて……」

ぎゅっ

カイザー「あ……」

キリン「肩に手を回して! 早くここを離れなきゃ」きゅ


カイザー(……///)ドキドキ


※ 媚薬&吊り橋効果。


181 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/16(水) 19:52:28.88 ID:XW3m8MqR0


< 「う……」


キリン「!」

カイザー「? どうかしたキリン」

キリン「……あの人達、この樽爆弾に巻き込まれちゃうよ」

カイザー「!? あいつらは私やキリンを殺そうとしたのよ!」


キリン「ぁぅ……でも、連れて行く」ずりっずりっ


クックX「ぅぁ…」

クックS「〜〜」

182 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/16(水) 20:21:54.42 ID:XW3m8MqR0


キリン「あぅぅぅぅぅ!!」グググ


キリン(や、やっぱり三人も抱えて動くなんて無理かも!?)

カイザー「キリン、もう無理よ! 諦めなさい!」

キリン「でも、でも……」グググ


ザザミS「クックS様は私が背負います!」ザザッ


キリン「!」

カイザー「アンタ……あの時(夜の村バトル編)の?(今更気づき)」


183 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/16(水) 20:43:46.69 ID:XW3m8MqR0
落ちる

明日もトリプル〜4連投下
184 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/16(水) 20:50:21.71 ID:MkS2nAoAo
おっつ
185 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/05/16(水) 21:42:46.98 ID:JKtujeuDO
乙 来てたー!
やっぱりキリンちゃんかっこいいしかわいいな
186 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/05/16(水) 21:45:11.67 ID:U58dZKrto
187 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 18:53:33.53 ID:5HUkItBC0
こんな時間になるとは……おのれ店長め

……投下します(泣)
188 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 19:10:40.77 ID:5HUkItBC0


ザザミS「しっかり! 早く離れないと……」

ぐいっ

キリン「ま、待って! そんなに早く走れないよぉ!」

ザザミS(噂より弱々しいなぁ、こんな時に!)


キリン「わ、わわ……わっ」たったったっ

キリン(後ろの樽爆弾はいつ起爆するんだろ……)チラッ

ザザミS「振り向かないで走って下さい!」

189 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 19:16:39.34 ID:5HUkItBC0



―――――― ガツッ


キリン「ひにぁあ!?」ドテッ

カイザー「ぁう!」ドテッ


ザザミS「キリンさん!!」


キリン「いたた……じゃなくて急がな……………」

< シュボッッ

キリン「……え」クルッ



190 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 19:17:27.49 ID:5HUkItBC0










―――――― ドゴォォオオオオオオッッ!!!










191 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 19:24:59.92 ID:5HUkItBC0



―――――― ・・・



ザザミS「ぅ……クックS様、クックX様はご無事ですか」ヨロヨロ

クックX「……目を覚ましたら爆発に巻き込まれるって大した目覚ましだなァオイ」


ザザミS(それより、一番近くにいたキリンさん達は……!)バッ


キリン「……」たったったっ

カイザー「……」


ザザミS「あ……ご無事みたいですね」

キリン「……っ」ジュゥゥ

ザザミS「!? 左肩、火傷して……っ」

192 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 19:32:40.02 ID:5HUkItBC0


カイザー「……キリン、私を庇ったりして…!」

キリン「……えへへ」たったったっ

ザザミS「……クックX様、クックS様、私の肩に」ぐいっ


ザザミS(思っていたより、人間らしいかもしれないです……)


※ バリバリの女の子です、普通?の。


ザザミS「キリンさん、こちらに行きましょう」たったったっ

193 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 19:42:41.24 ID:5HUkItBC0


キリン「ちょ、ちょっと休んでいい? カイザーちゃんも私も少し休みたいよ」

ザザミS「安心出来るのは『私達だけ』なんですキリンさん」

キリン「あぅ?」

ザザミS「……現在の犠牲者は1500程度で、残りの500名は少し離れた位置から様子を窺ってるんです」


カイザー「つまり『私達』は安全圏まで逃げない限り安心出来ないわけね」


ザザミS「えぇ、急ぎましょう」

クックS(…………もう、遅いな)



194 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 19:53:50.03 ID:5HUkItBC0


クックU「貰ったぁあああああ!!」


―――――― シャッッ!!


キリン「?」クルッ

ヒュンッ

キリン「……『ヒュンッ』?」


クックU「な……完璧に気絶したハンターに紛れてた俺の一撃をかわした!?」


キリン「ぁうあう!?」びくっ

ガツッ

キリン「あっ」バキィッ
クックU「ぶぎゅん!?」ドサッ


※ ナイス頭突き(角付き)

195 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 20:00:56.98 ID:5HUkItBC0


キリン「この人……ハンター?」

カイザー「!! 伏せろキリン!」ガバッ



―――――― ドバババババッ!!



ザザミS「くっ!? 先兵が既に紛れて……!」

クックX「ザザミ、アタシとクックSを置いてキリンをサポートしな」

ザザミS「え、しかし……」

クックX「別に裏切った訳でもないんだからアタシはハンターに追われる必要ないんだよ、でもてめぇは違うだろが」


クックX「全うな道、歩きたいンだろ?」


ザザミS「・・・クックX様」

※ 後ろでは銃撃されてるキリンさんが悲鳴を挙げてます。
196 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 20:08:30.38 ID:5HUkItBC0


ザザミS「・・・」キリッ




キリン「うひゃああああ!」

―――――― ドバババババッ!!

キリン「あぅ!」

―――――― ドバババババッ

キリン「・・・あれ」ピタッ

―――――― ドバババババッ!!


カイザー(……上手い具合になぜか当たらない?? いや当たったら致命傷だけどさ)

キリン(逆に怖くて動けない……)


197 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 20:21:13.85 ID:5HUkItBC0


ザザミS「うわああああああああ!!!!」ダダッ


―――――― ガシッ!!

キリン「ぁう?」


―――――― ガシッ!!

カイザー「えっ」



ザザミS「でぇぇえええああああああああああああっっ!!!!」



※ 信じられない怪力でキリンさんとカイザーさんをブン投げるザザミS!

※ 本日四度目のワールドツアー、キリンさんの絶叫!


198 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/05/17(木) 20:27:00.85 ID:5HUkItBC0


キリン「うにゃああああ!?」ギュオオオ

キリン(この先崖だよ!? なんで崖に投げるの!? なんで私飛んでるの!? なんでカイザーちゃんも並行してるの!?)


カイザー「キリン……生きて帰れたら、伝えたい事があるんだ」ギュオオオ


キリン「なんだか分からないけどやめてー!!」

カイザー「くっ、何にせよこのままでは……」

チビクック「クェッ」

カイザー「……ん?」


199 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2012/05/17(木) 21:08:50.62 ID:SNGUYdhBo
楽しみにしてた。
200 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国地方) [sage]:2012/05/19(土) 11:16:09.11 ID:/cXJmBTt0
いつからクックがいると錯覚していた?
201 :名無し :2012/06/14(木) 19:26:50.98 ID:CCZP2QjDO
待ってる。
202 :広島 [sage]:2012/06/14(木) 22:04:55.03 ID:9dBH95uy0
まだだ、まだ終わらんよ!
203 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/06/22(金) 21:36:25.37 ID:jNVk4VDx0
待ち続ける
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中部地方) [sage]:2012/07/02(月) 15:23:11.95 ID:wyI7A92Vo
wwktk
205 :名無しのアイルー :2012/07/02(月) 18:49:12.36 ID:8OgrnKUe0
俺はまだ待つ
206 : ◆WslPJpzlnU [sage]:2012/07/07(土) 17:17:49.14 ID:QMxE7fNe0
ど、どうも……

またまたかなり放置してしまいスイマセン、月曜日から再開です

他スレに全力注いだ私がいけませんでした…
207 :名無しのアイルー :2012/07/07(土) 17:56:50.76 ID:hOOGZvLt0
>>206
ID違うなと思ったらこれ皆で書いてるのだな
208 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/08(日) 18:06:00.91 ID:mwAb9woDO
全力完結期待してる
いや完結してほしくないけどww
209 :名無しのアイルー :2012/07/09(月) 19:28:33.10 ID:Qs7jC3Z60
14歳でこの小説読んでるの俺だけかな?
210 : ◆WslPJpzlnU [saga sage]:2012/07/09(月) 19:50:43.82 ID:NGaEHdvM0
やれやれ、てっきり新たな福岡が襲撃してんのかと思ったら……

>>209
名前: の所には何も入れず、レスする時はE-mail(省略可): の所にsageを入れてレスする事
レスの内容もあまり周りの反応が淡白な時は控えるか、短くする事

そうしないと厨房を弾圧しに掛かるアンチがいるから、もしお気に入りのSSがある時は尚更守る事(でないと荒れたり>>1が巻き込まれる)

211 : ◆WslPJpzlnU [saga sage]:2012/07/09(月) 19:52:07.11 ID:NGaEHdvM0
さて、今日再開したかったけどちょっと無理みたいだから明日に延期します

212 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/09(月) 20:10:04.47 ID:LHhsm7XDO
待ってます
てか対応が素晴らしい
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/10(火) 02:49:16.14 ID:2xT5tyVIO
おかえり

>>207
IDは日付と同時に変わるよ
214 : ◆WslPJpzlnU [saga sage]:2012/07/11(水) 19:09:27.58 ID:91Z0xfDi0
すまない

どうも勇者姫スレの書き溜めとここと侍スレの書き溜めが全部ごっちゃになってたから今整理してる
215 :名無しのアイルー [sage]:2012/07/13(金) 20:55:54.30 ID:zwAJ/foV0
進んでないというw
216 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/07/18(水) 09:18:52.68 ID:lct2AEtAO
\キリンチャーン!!/
217 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/18(水) 18:27:06.39 ID:xQVZTTio0


〜 お詫びのおまけ劇場・『そういえば・・・』 〜



紅ガード「やっほー、覚えてる人いるかなぁ?」

紅ガード「えぇ、百合に目覚めましたお気楽ハンター紅ガードちゃんです☆」


蒼ガード「……先輩、そっちは壁ですよ」

紅ガード「知ってるよ」

蒼ガード「………限界まで『第09小隊』のハンターと逃げ出したはいいものの、結局捕まっちゃいましたね」

紅ガード「しかも感覚的には半年近く投獄されてる気分だしね〜☆」もみっ

蒼ガード「揉まないで下さいぃ……」


見張りハンター「お前らいい加減だまれよこのヘンタイ!!」


218 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/18(水) 18:34:35.13 ID:xQVZTTio0


紅ガード「にしても、ウチらここ最近お風呂に入れてないんだけどなー」チラッ


見張りハンター「……レズに興味はないからな」


紅ガード「何意識しちゃってんのー?☆」

蒼ガード「うっわー」


見張りハンター(もうやだここの牢番)


219 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/18(水) 18:47:06.14 ID:xQVZTTio0


< 「侵入者だ! 来てくれ!」


見張りハンター「!? わかった直ぐ行く!」バッ



蒼ガード「……先輩、チャンスですよ」

紅ガード「だな、さあ『アオキノコ』パーティーだ☆」モグモグ

蒼ガード「逃げるんですよ!!」

紅ガード「禁欲は肌に良くないんよ?」

蒼ガード「……せめて脱出してからにしましょうよ」


220 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/18(水) 18:56:00.92 ID:xQVZTTio0


< 「邪魔だ」

< ギャ〜ン!! メメタァッ!!


< ドサドサッ


紅ガード(……見張りがやられたみたい)スッ

蒼ガード「先輩……!」

紅ガード「蒼ガードは下がって、ウチの後ろにいて」


< カツッ カツッ ・・・


紅ガード「………」


221 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/18(水) 19:04:18.09 ID:xQVZTTio0


暗部長?「……いた、やっと見つけたぞお前ら」


紅ガード「?」

蒼ガード「?」


暗部長?「『襲撃』の時からこの建物を逃げ回ってたが……やっと力になってくれそうな部下を見つけた」

暗部長?「今出してやるからな、待ってろ」ガチャガチャ


紅ガード(……?)

蒼ガード(……?)


< ガチャ


暗部長?「よし、行くぞ」


222 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/18(水) 19:14:37.47 ID:xQVZTTio0


暗部長?「今、各地を襲撃しているのは四天王派のハンターだけではないらしい」

暗部長?「どういう仕組みかは知らないが……『モンスター』がハンターと徒党を組んでるんだ」


紅ガード「……?、?」

蒼ガード「?〜……?っ」


暗部長?「それを知った情けない暗部ハンターは殆どが裏切っている上、志気も下がっている……」

暗部長?「まったく……本当に情けない奴らだ」


紅ガード「あ、あのさ」

暗部長?「なんだ」

紅ガード「……暗部長って、『女の子』だったの? かなーって」


暗部長「し、失敬な!! 俺は男だ!!」

蒼ガード(男の癖にリボンしてる……)


223 :左右田右衛門左衛門 ◆WslPJpzlnU [sage]:2012/07/18(水) 19:16:15.96 ID:xQVZTTio0
落ちる

たまたま思い出した設定を出すついでにおまけ劇場にしてみた

※ (暗部長は男の娘、異論は認める)
224 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) [sage]:2012/07/18(水) 19:23:12.24 ID:i8b+lknso
野太い声で再生してたのにどうしてくれる
いかつい顔の人が頭にリボンしてるよう
そんなことより乙
225 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/18(水) 19:33:11.52 ID:9wcp/RnDO
乙 暗部長って時々出てきてたよな…?
その時も♀装備してたのかが問題だww
226 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/18(水) 22:39:10.63 ID:Zx6f3AkIO
おつ
227 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/20(金) 18:45:43.02 ID:YjJ+oj9C0


〜 お詫びのおまけ劇場・『そういえば・・・A』 〜



※ 数週間前。



ベリオ「み、皆さん覚えてますか? アイルー語で初登場したベリオです」

ベリオ「あの時は周りに正体を隠すために喋ってましたが、今は普通に話してます」


教官「……ベリオ、そっちは壁だぞ」

ベリオ「知ってます」

教官「まさか突然訓練所を襲撃してくるとはな、他の訓練生共々この様だ」

ベリオ「教官さんが落ち込む事ないです、最後まで抵抗してたじゃないですか」

教官「はは、せめて女ハンターの訓練生は逃がしてやりたくてな」


教官(……ベリオの存在を思い出したのは捕まってからだが)


ベリオ「なぜか失礼な空気を読みました」


228 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/20(金) 19:05:46.43 ID:YjJ+oj9C0


ベリオ「それにしてもキリンちゃんが心配です、近くにあの村があるのに……」

教官「連中はこの訓練所を拠点にして準備を整えてるみたいだしな」


< 「あの村なら大丈夫だよ」


教官「よう、起きたか」

男教官「目覚め最悪だなまったく」


ベリオ「あの、大丈夫って?」

男教官「ベリオも薄々気づいてはいるだろうが、あの『村長』は只者じゃないのさ」

教官「噂ではギルドの『暗部長』と昔恋仲だったとかな」


ベリオ「え」

男教官「………噂だと暗部長のマスクの下は絶世の美女らしいが……声は明らかに男だぞ」


教官「むしろ声出さないならアリなんじゃ?」

男教官「お前の脳は腐ってんぞ」

229 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/20(金) 19:11:51.09 ID:YjJ+oj9C0


ベリオ「……」

ベリオ(確かに、今思えば村長さんがあの時キリンちゃんに『マフラー』を持たせてたから……今の私がある)

ベリオ(それに、こんなに良い訓練所まで紹介して貰えた……)


教官「そういえば、あの村って名前あるのか」

男教官「さあ? 聞いたことないな」

教官「普通は大長老に資格貰って名乗るんだろうけど、そこも変だよな」


ベリオ(……)

ベリオ「あの」

教官「ん?」

ベリオ「何だか静か過ぎませんか」


230 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/20(金) 19:21:00.71 ID:YjJ+oj9C0


教官「…………」

男教官「………」

ベリオ「ね?」


教官「おい、そっちの格子どうだ」

男教官「もう少し時間かけたかったんだが」

教官「今すぐはずせ」

< ガギン!


男教官「フン……ッ」ガギン

ベリオ「教官さん達……いつから鉄格子に細工を?」

教官「暗部のハンターが訓練生に手を出そうとした時の為に、一本外せるようにしたんだ」


男教官「……どうせなら鉄格子を破壊したかったがな」

教官「一本外せるレベルが限界だろ」


231 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/20(金) 19:31:58.52 ID:YjJ+oj9C0


男教官「……」スッ

教官「ベリオは下がってな」

ベリオ「は、はい……」



< ひた……ヒタ………



男教官「……?」

教官「〜〜!!?」


教官「ヤバい!! ベリオ隠れろー!!」


232 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/20(金) 19:33:41.88 ID:YjJ+oj9C0






教官「下着を盗られるぞぉおおおおお!!  『 オオナズチ 』だあああああああああ!!!!」







※ 直後に凄まじい事件が起きたのは語るまでもないですね。


233 :左右左右 ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/07/20(金) 19:34:31.42 ID:YjJ+oj9C0
ベリオがどうなったかは本編で

落ちる
234 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/07/20(金) 19:41:28.52 ID:aJqVLBeDO
乙 何だと……ほっ……本編はまだかぁぁぁ!
235 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長崎県) [sage]:2012/07/21(土) 07:45:15.33 ID:octEU6JYo
どうしよう変態ばっかりだ
236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海) [sage]:2012/07/23(月) 23:12:00.03 ID:wvy0Z4BAO
ナズチは長い舌を使って舐めとるようにアイテムを盗む…
今回の場合は下着
後は分かるな?
237 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2012/07/26(木) 07:25:59.00 ID:xyinJMvu0
>>236
やばい事だなw
238 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2012/07/31(火) 13:51:31.01 ID:5e2RUDR00
また止まった…
239 : ◆WslPJpzlnU [sage]:2012/08/03(金) 19:04:07.80 ID:Stk1pqyT0
やる夫スレもバカに出来ないな

初めてやる夫系読んだが面白かったよスモチ荘


本編?  来 週 再 開 し ま す
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/06(月) 21:27:56.40 ID:JSJFdhWIO
はよ!
241 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 16:26:33.29 ID:vJKb4QfF0


※ 皆様お久しぶりですね!

※ メタ世界だとどこかの誰かさんが取り憑かれたように作品を死ぬ気で完結させたり、

※ 久しぶりに季節外れのインフルに襲われましたが☆


※ 世の中には目や耳を疑う事ってありますね。

※ そう、例えば――――――







キリン(キリンです……今私は手を離したら死んじゃいます)

カイザー「人間2人を引っ張りながら飛行出来るなんて、凄いおチビさんね」


チビクック「はは、そう言われると照れるな」バサッバサッ



※ ―――――― 喋るチビイャンクックに掴まって空を飛んだり。


242 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 16:32:33.25 ID:vJKb4QfF0


カイザー「それにしても、ちょっとマズいわね」

チビクック「何故かな」バサッバサッ

カイザー「私もキリンも体力の限界なのよ、どこかで降ろして貰える?」


カイザー(それに、片腕が痺れてるからキリンに半分助けられてるし)

キリン(ぁぅぁぅぁうあう……)

※ 今にも気絶しかねないキリンさんを知る人皆無。


チビクック「大丈夫です、そろそろ仲間と合流出来ますから」


243 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 16:37:03.38 ID:vJKb4QfF0


< キーン!


カイザー「今の音は?」

チビクック「味方です、さあキリン様……『乗り換えて』下さい」バサッバサッ

キリン「ぁぅ!?」


―――――― ガッ!


キリン「うっにゃ―――――― !!?」ヒュッ

カイザー「ちょっ、落ちる……!」

カイザー(? ていうか何か今かわいい声が聞こえたような)


244 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 16:49:04.69 ID:vJKb4QfF0



―――――― キィンッッ!!



子メラルー「旦那さーん! 久しぶりですにゃー!」

リオレウス「お乗り下さい!」ズバァッ


< キャッチ!!


キリン「……」ぼーっ

< ヒュッ

カイザー「きゃあっ!?」ドサッ


※ 落下してきたカイザーを見事キャッチするキリンさん。


245 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 16:53:33.87 ID:vJKb4QfF0


子メラルー「さすが旦那さんだね、仲間を見事キャッチするニャんて!」


キリン「……」

キリン「……」もふっ

子メラルー「にゃぁ!?」びくっ


キリン(癒される……現実を見なくて済みそう)もふもふ

※ 既に限界を振り切っていたらしいですね。


246 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 17:05:07.29 ID:vJKb4QfF0


チビクック「ここからは安全運転で頼む、キリン様は先の戦闘で疲労している」バサッバサッ

リオレウス「分かりましたクック先生」

チビクック「私は先に『目的地』の様子を見る、場合によっては空中戦になるかもしれない」

リオレウス「レイアが後から来ますが、大丈夫ですか」

チビクック「無理はさせない方がいい、相手の中には『クシャルダオラ』郷もいる」


リオレウス「分かりました、先生もお気をつけて!」


カイザー(『ドス四天王』の時も思ったけど……)

カイザー(ナチュラルに会話し過ぎでしょ、モンスターでしょコイツら)

< 「あはは、もふもふだぁ」
< 「旦那さんやめてー!」

247 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 17:12:02.60 ID:vJKb4QfF0


カイザー「ねえ、どこに向かってるの?」べしべし

リオレウス「く、首筋を撫でるなくすぐったい!」

カイザー(撫でてないんだけど)


リオレウス「決まっている、決着をつける為にも悪しきハンターの元凶を倒すのだ」


カイザー「……正気? いや、モンスターな時点で何で協力してくれるの」

リオレウス「キリン様は我等の救世主、それに今回の事件はキリン様が仕組んだ事だと聞いてる」

カイザー(………………)

※ 絶句。


248 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 17:31:13.95 ID:vJKb4QfF0


カイザー(何っ!? なんでモンスターの中でキリン救世主になってるの!? なんで!?)バッ


キリン「うぇへへ……カイザーちゃんもなでなでする?」もふもふ

子メラルー「みにゃぁぁ////」


カイザー(―――――― な、何か壊れてるー!!)

※ 原因:度重なる空中飛行&現実離れした現実。


リオレウス「キリン様はお疲れと聞いている、目的地の島まで我慢してくれ」

カイザー「そう……疲れてるなら仕方ないわね」

カイザー「……まって、『島』?」


リオレウス「ああ、海を渡る」


249 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 17:46:21.62 ID:vJKb4QfF0


カイザー「……信じられない、リオレウスにそこまでの体力が?」

リオレウス「ハンター、お前に言っておくが……我々モンスターはお前達人間が思う程の下等種ではない」

カイザー「………肝に銘じておくわ」

リオレウス「……っ」ビクッ

カイザー「どうかした?」


リオレウス「『何か』が後方から近づいて来る!」

カイザー「!」ガバッ

カイザー(……あれは)


250 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 17:56:01.80 ID:vJKb4QfF0


カイザー「マズいわよ! 『クシャルダオラ』って敵何でしょう!?」

リオレウス「? 後方からクシャルダオラ郷が?」


< 「おーい!」


キリン「……?」ぴくん

キリン「え?」






ユクモS「キリンちゃーん!! 会いたかったッスよぉぉお!!」シュバッ

キリン「―――――― !!?」




リオレウス「ちょ!? 三人(しかも重装備)も乗ったらバランスが……!」グラッ

※ 頑張って下さい。


251 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/08(水) 17:57:31.60 ID:vJKb4QfF0
ぐぬぬ……落ちる

しばらく投下できない、(原因:家族も夏休み)
252 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/08(水) 21:01:48.56 ID:EWIlZ4jIO
おつ
253 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 11:45:14.55 ID:QUlP/MwX0



クシャルダオラ「……大丈夫かね?」バサッバサッ

リオレウス「ぐぉぉ…っ、後少ししたらそっちに2人程乗せてくれ!」バサッバサッ

クシャルダオラ「ハンターは小さい割に重い物着てるものね」



ユクモS「 ”みけ” って名前だったんですね、可愛いなぁ〜」なでなで

キリン「……あぅ、ユクモちゃんは何でクシャルダオラと一緒に?」なでなで

ユクモS「ある人に『港に行け』って言われてね、行ってみたらモンスターのお出迎えッスよ」


カイザー(このユクモSという女……首飾りと装備から察するに、『ユクモの英雄』?)

カイザー(噂には聞いてたけど女の子とは知らなかったわね)なでなで

※ 3人とも子メラルーのみけを撫でまくってる。

254 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 12:13:55.09 ID:QUlP/MwX0


みけ「みゃー! 旦那さん達、いい加減なでなでやめるのにゃぁ!!」

キリン(怒ってても可愛いにゃぁ……)


ユクモS「所で、クシャルダオラから話は聞いたッスよ? 今から行く先に騒動の元凶がいるんですよね」

カイザー「ええ、私達はモンスターの手を借りながら暗部最高位の『四天王』を倒すのよ」

ユクモS「聞こえは凄そうだけど、実力は?」

カイザー「未知数ね……以前キリンを暗殺しようとした四天王は私1人では勝てなかったわ」


ユクモS「なら楽勝っすね! 今回はボクとキリンちゃん、それに………」ピタッ



ユクモS「・・・」


255 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 12:18:53.27 ID:QUlP/MwX0



ユクモS「そう言えば、君は誰かな??」

カイザー「〜っ」がくっ


カイザー「私はカイザー、『元』ハンターズギルドの暗部ハンターよ」

ユクモS「元?」

カイザー「ハンターズギルドは事実上の崩壊なのよ? もう暗部に拘る必要もないしね」

キリン「………」じっ

カイザー「……べ、別にキリンの為に退職した訳じゃないからね」


ユクモS(?)イラッ


256 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 12:24:38.22 ID:QUlP/MwX0


キリン(ハンターズギルドのお仕事してたんだカイザーちゃん……凄いなぁ)

※ 暗部に一番関係あるのに何も知らない。


リオレウス「……っ、すまないが2人程クシャルダオラに乗り移ってくれないか」グラッ

リオレウス「そろそろ疲れて来たんだ」

カイザー「! 流石のリオレウスも3人はムリなのね」


ユクモS「じゃあキリンちゃん、向こうに飛び移るッス!」ぐいっ

キリン「え”」

カイザー「!? キリンが怖がっているでしょ! 私と貴女が移動するわよ!」ぐいっ


257 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 12:28:42.33 ID:QUlP/MwX0


キリン「わ、わ、ちょっ……」


ユクモS「キリンちゃんはボクと一緒にいるんです!!」ぐいっ

カイザー「キリンは疲れてるから駄目!!」ぐいっ

みけ「旦那さん方、おぉおちついて…っ」


ユクモS「ボクボクボクぅっ!!」

カイザー「駄々をこねないっ!!」


キリン(あうあぅ……な、なんでこんな事にぃ!?)


258 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 12:33:25.66 ID:QUlP/MwX0


※ ★結果★


クシャルダオラ「……」バサッバサッ

キリン「……」

ユクモS「……」

カイザー「……」


クシャルダオラ「重いんだけど」バサッバサッ

リオレウス「私に言わないでくれ」バサッバサッ


259 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 12:45:13.21 ID:QUlP/MwX0


―――――― 二時間後


キリン「!」

ユクモS「どうかしたっすか」

キリン「初めて……他の島って見たよ」

ユクモS「んん?」


カイザー「どうやら到着みたいね」

クシャルダオラ「クック郷が見当たらないな、どこだ」バサァッ


リオレウス(? ……島の中央から黒煙…? それも、火事のように………)

260 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 12:51:02.98 ID:QUlP/MwX0


< バサァッ!


カイザー「ふぅ、まだ足下が揺れてるわね」スタッ

ユクモS「本当っす……」ふらふら

キリン「……」キョロキョロ


リオレウス「我々は島の上空から先に到着している仲間を探す、待っててくれ」バサァッ

クシャルダオラ「恐らくこの島には私の『兄』も来ているから、注意してくれ」バサァッ



カイザー「……一先ず待つ、か」

ユクモS「  」トントン

カイザー「なによ」くるっ


261 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 12:56:24.62 ID:QUlP/MwX0



キリン(わぁ……海の近くにある砂浜って綺麗だなぁ)サラサラ

キリン(『空ビン』はあるから、少し持って帰ろうかな)サラッ

キリン(あっ! この貝殻凄い可愛い……♪)



< 〜〜♪


ユクモS「……かわゆい」ボソッ

カイザー「っ…///」どくどく

※ カイザーさんは鼻血を拭きましょう。


262 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 13:02:26.63 ID:QUlP/MwX0



〜〜 モガの森 〜〜


チビクック「やれやれ、少し手こずったな」

錆クシャル「……ッ」ドザッ


クルペッコ「つ、つぇぇ……!! なんだこの小さい鳥竜は!?」

チビクック「君も小さいだろうに、まあいい」

チビクック「この島に滞在しているモンスターの規模を答えろ、場合によっては……」

クルペッコ「ひ、ひいぃ!!」


< 「そこまでだ、イャンクック」


チビクック「!」

263 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 13:11:11.87 ID:QUlP/MwX0


ロアルドロス「貴様の噂はよく聞く」

亞クルペッコ「『ハンター達の原初の恐怖』、『初代の強さは上位ハンターでも即死』『時折、訓練所で訓練してくれる』」


亞クルペッコ「とまあこのように……大層な武勇伝をお持ちだな」

ロアルドロス「真偽はともかく、目の前で『そちらの大陸』の仲間を瞬殺してる辺りデタラメでも無し」

チビクック「私の噂はいいさ、何か用でも?」

亞クルペッコ「死んで貰う」

チビクック「それは素敵なお誘いだ」


264 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 13:22:21.15 ID:QUlP/MwX0


〜〜 2分後 〜〜


ロアルドロス「がはぁッ……ま、まさか風圧如きに俺のブレスが弾き飛ばされるとは……」

亞クルペッコ「  」

ロアルドロス(亞クルペッコに至っては、奴の『質量のある尻尾の残像』を食らって即死だ……!!)


チビクック「……遊戯は終わりだ、私の質問に答えて貰おうか」ザッ

チビクック「『始祖龍』様の皮を被った人間、そいつはどこだ? そしてここにはモンスターがどれだけいる?」

チビクック「当然人間のハンター達とも組んでるのは知ってる、そちらの勢力を教えろ」


クルペッコ「あ、アイアイサー………」


265 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 13:36:40.91 ID:QUlP/MwX0



〜〜 砂浜 〜〜



キリン「ひゃぁ! やめてユクモちゃん!」

ユクモS「あははー! キリンちゃん、以前に比べて何だか覇気がなくなった気がするけど可愛いっす!!」

< ばしゃっばしゃっ

キリン「そ、そうかな?」ばしゃっ

ユクモS「へぶふぁっ!!?」バッシャーン

※ 海水が見事に両目と鼻に直撃してダウン。


キリン「大丈夫!?」

ユクモS「え、えへへ……ほらね?」

キリン「?」

ユクモS「前は何処か、ボクに背を向けてたキリンちゃんが、今はちゃんとボクの目を見て笑ってるもん」

キリン「……!」

266 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 13:49:02.24 ID:QUlP/MwX0


キリン「……」

ユクモS「ボクもキリンちゃんも、この5ヶ月少しで成長したっすね♪」

キリン「…うん、そうだね!」


ユクモS(ぁああ、可愛いなぁキリンちゃん…前よりおへそとか首筋が美味しそう…)

カイザー「そこの変態」

ユクモS「!! なんすか?」イラッ

カイザー「今さっきリオレウスが戻ってきた、近くの港町にいた人間は避難して誰もいないみたい」

ユクモS「避難?」

カイザー「きっと四天王が避難させたのね、キリンや喋るモンスター達とこの島で決戦になるのを知ってたのよ」


ユクモS「……だとしたら今夜は激闘になるかもですね」

カイザー「いいえ、今日は休んで明日の朝に決戦よ」

ユクモS「はあ!?」


267 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 13:57:30.78 ID:QUlP/MwX0


ユクモS「なな、何で世界の命運をかけた決戦を明日に持ち越すんですか!?」

カイザー「貴女ねぇ……キリンは疲労してるし、戦力もほぼキリンの味方をするモンスター達が頼りなのよ?」

ユクモS「ボクがキリンちゃんを守るッスよ」

カイザー「無理よ、相手のモンスター達や『四天王』達と戦うならキリンには万全でいてくれなきゃ」


キリン(あ、ぁぅぁぅ? なんで私なんかがまともな戦力扱いされてるの??)


※ 原因:武勇伝&戦歴


268 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 14:06:23.54 ID:QUlP/MwX0


〜〜港町:モガ〜〜


カイザー「凄いわね、見事に誰もいないわ」

ユクモS「宿屋の店員もいないっすねぇ」

カイザー「あの宿にするわ、どうせなら高級な所で寝ましょう」

キリン「お金ないよ?」


ユクモS&カイザー「「 誰もいないから良いじゃない 」」


キリン(ぇえ―――――― !??)ガビーン


269 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 14:13:07.12 ID:QUlP/MwX0



ガチャッ

キリン「ぁう!? 広いよこの部屋……!」

ユクモS「凄いッスね〜、お金持ちが羨ましいや」

カイザー「でもベッドが1つしかないし他の部屋にするわ」

キリン「え? あのベッドなら4人は乗れるよ」


ユクモS「ベッドも大きいですもんね」


カイザー「・・・」

ユクモS「なに?」

カイザー「あなたの傍で寝たら危ない気がして……」


270 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 14:17:33.72 ID:QUlP/MwX0


〜〜 外 〜〜


チビクック「やあ」バサァッ

リオレウス「クック先生!」

チビクック「キリン様達は?」

リオレウス「『ヤド』という建物の中で休んでおります」


クシャルダオラ「クック郷、その翼の血は……」

チビクック「貴殿の兄上と遭遇した」

クシャルダオラ「!!」


271 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 14:22:10.20 ID:QUlP/MwX0


チビクック「彼はやはり『祖龍の玉』によって操られていたよ、もはや引導を渡す他なかった」

リオレウス「なんと……」

クシャルダオラ「……」


チビクック「所で、『彼』はまだ来ないのかい?」

リオレウス「ああ、『奴』なら既に来ていたようです」

チビクック「本当かい? 早かったね」

リオレウス「しかし何故か姿が見えず……」


チビクック「…」

リオレウス「…」


クシャルダオラ「クック郷……『奴』の姿が見えないというのは果てしなくマズいのでは」


272 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 14:35:10.39 ID:QUlP/MwX0



〜〜 ?? 〜〜



「んっ、ひぃ……ぃやぁっ」ビクンッ

< クチュクチュ ……ビチュ…グニュルァッ

「や、やぁっ!!」ガバッ


【ちっ、もう少し弄るべきだったぜゲヘヘ】


「ここっ、こ、来ないでくださいっ!!」

【やだね】


< ズル ッ! ビリビリ!!

「きゃああああ!?///」


【ゲヘヘェ・・・おつゆまみれのパンツ美味いぜぇっ】


「誰か、誰か助けてー!!」


273 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 14:38:58.03 ID:QUlP/MwX0


ユクモS「ほらやっぱり声が聞こえたっすよー」ガチャッ

ベリオ「ぁ………」

ユクモS「へ?」


ユクモS(……え、キリンちゃんが裸? え? えろ?)

ベリオ「た、助けてくださいっ!」ガバッ

ユクモS「  」ブシャァッ


< ドサッ

※ ユクモ君さん、鼻血による失血でダウン。


ベリオ「ええぇっ!?」


274 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 14:42:26.16 ID:QUlP/MwX0


カイザー「何よ、何事?」ガチャッ

キリン「どうしたのー」


カイザー「  」ブシャァッ

キリン「カイザーちゃん!? ていうかユクモちゃんも!?」

ユクモS「あ、あれれ〜? キリンちゃん?」フラフラ

ベリオ「!! キリン……さん?」


キリン「ふぇ!? ベリオちゃん!??」ビクッ

ベリオ「キリンさん…! 私、私……!!」ガバッ


275 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 14:45:54.29 ID:QUlP/MwX0


カイザー「2人のキリンが絡み合う……」

ユクモS「素晴らしいですね」

カイザー「素晴らしいね」

【まさに姦しいなぁオイ、ゲヘヘ】


カイザー「え」

ユクモS「なに今の」




ベリオ「!!!」

ベリオ「皆さん逃げて下さい! 今すぐ―――――― !!」



【もう遅いぜぇぇええええい!! ひゃっはー!!】


カイザー「!?」


276 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/08/28(火) 14:47:19.89 ID:QUlP/MwX0


次回・狩ゆり!

『変態龍、降臨!』の巻


277 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/28(火) 18:41:46.42 ID:zxrT4atIO
おつ
278 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/08/28(火) 20:05:46.42 ID:YN5TN1b3o
乙!
279 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/08/29(水) 00:11:33.18 ID:NbJHBWuDO
乙 オオナズチ来たなww
280 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 20:05:13.56 ID:TFcOq63a0


○前回までの狩ゆり!○


▲ 遂に本格的にキリンを陥れようとする四天王派のハンター達。

▲ しかしそんなハンター達もキリンの力にかかればちょちょいのちょい!


チビクック「そう言えばキリン様は空を舞うのに慣れてるとか?」

キリン「・・・慣れてません」


▲ 決戦を前に動き出したモンスター達もいよいよキリンと合流、更には以前ある約束を交わしたハンターも……


ユクモS「キリンちゃん、逞しくなったっすね……腹筋とかおへそとか体とか」じゅるり

キリン「  」


▲ 疲れを癒やす為、到着した『フロンティア島』のモガの高級宿屋に向かうキリン達。

▲ しかしそこには更なる波乱が・・・!




黒髪「……うむ、妾にしては良いあらすじではないか」

黒髪「……評価をしてくれる者がいないのが難点だがな」


281 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 20:15:06.89 ID:TFcOq63a0



< ズル ンッ!


カイザー「ぃひあっ!? な、何かヌルヌルしたのが足に絡みついて…」

ユクモS「なな、なんですかこの粘液!?」ぬるっ


ベリオ「たぁっ!」

ドゴンッ!

【いてぇぇ!】


< ズル ッ!

カイザー「取れた!」

ベリオ「2人共、こちらへ!」バッ


282 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 20:22:39.62 ID:TFcOq63a0


< タッタッタ・・・


【逃げられたか、まあいいぜ】

【その方が燃えるからなぁゲヘヘェ……】


キリン「……」ぽかーん

【えっ】

キリン「えっ?」

【いや、あの……逃げないの?】

キリン「ぁう? 何から?」


【えー……それ言わせる気なのこの娘】


キリン(どこから声聞こえてるのかな?)

283 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 20:29:28.90 ID:TFcOq63a0


【ゲヘヘ……まあいい、俺を知りたいか】

キリン「……」

【あれ、知りたくないの】

キリン「オオナズチ?」

【ウソーン…】


オオナズチ「嬢ちゃん、なかなかの博識だな? 気に入ったぜ」ユラァッ


キリン「前に図鑑であなたに憧れた事があって、覚えちゃった♪」

オオナズチ「俺様に憧れるたぁ良い趣味だな、風呂か? 風呂なのか? んん?」

284 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 20:34:23.72 ID:TFcOq63a0


※ キリンさんの悲しい落ちこぼれ訓練生時代の話〜〜


オオナズチ「ほうほう」

キリン「でね? 私はやっぱり〜〜」


※ キリンさんの悲しい落ちこぼれ訓練生時代の話〜〜(中盤)


オオナズチ「…」ドン引き

キリン「だからその女の子とは疎遠になったんだけど〜〜」


※ キリンさんの(ry〜〜(終盤)


オオナズチ「人間とは交尾出来ないけどお前を本気で陵辱してやりたい」

キリン「なんで!!?」ビクッ!!


285 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 20:38:57.72 ID:TFcOq63a0






ユクモS「キリンちゃん置いて来た―――!!」


カイザー「しまったぁあああああ!!」


ベリオ「わ、忘れて来ちゃいました……」


ユクモS「こうなったら宿屋ごと爆破してキリンちゃんを助けるッスよ!」

カイザー「四天王派のハンターに気づかれるでしょ、落ち着きなさい」

ベリオ「でで、でもキリンさんが捕まったらあんな事やこんな事に……」

カイザー「何でわかるの」

286 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 20:46:47.11 ID:TFcOq63a0


カイザー「とにかく落ち着きましょう、相手は恐らく『霞龍』とも呼ばれる『オオナズチ』よ」


ベリオ「下着を盗んで色々してくるモンスターですよね」

ユクモS「な、なんかボクの近所にいる変態スネークみたいっすね」

カイザー「何言ってるの、オオナズチは薬剤系を好むのよ?」

ベリオ「え」

ユクモS「あー……もしかして君、さっきのオオナズチに…」


ベリオ「わ、わわっ! わたひは!! あんら汚らわしいモンスターに舌責めなんてぇ……!!///」


ユクモS「やっぱり宿屋ごと爆破しません?」

カイザー「念頭に入れておくわ」

287 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 20:54:04.77 ID:TFcOq63a0



キリン「え」にゅるにゅる


オオナズチ「ゲヘヘ……美味そうな体してやがる」

キリン(うにゃああああああ……生暖かくてヌルヌルするよぅ…)


オオナズチ(コイツって『麒麟老師』の後継者らしいけど、抵抗しねぇな……)

オオナズチ(さっきの話もそうだが、コイツって流されて一夜の過ちを犯すタイプかぁ?)

※ 大体合ってますね。


キリン(ど、どうしよう? 悪いモンスターじゃないみたいだけど、怖くて声が出ない……)


キリン「……」ギロリッ

オオナズチ「っ!?」ビクッッ


288 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 21:05:17.35 ID:TFcOq63a0


< スゥ・・・


【燃えるぜ燃えるぜゲヒャヒャヒャヒャァァアアッ!!】

【良いっねぇ、最高だねぇ!! 今の反抗的な目は最高の陵辱スパイス、言わば『黄の種に竜のフン』みたいな絶妙な組み合わせだ!!】


キリン(ぁぅあうっ!? 何だか明らかに燃えてる!?)

キリン(ま、まずいよね? 逃げないと…)すっ

< ズル ッ! ニュルニュルンッ

キリン「ふぁ……!?」ビクンッ


【ゲヘヘェ、たっぷり可愛がってやるぜ女ハンター『キリン』様よぉ・・・】ニュルニュル


289 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 21:10:00.56 ID:TFcOq63a0


< ドンドン!!


ユクモS「く、開かないっす……」

カイザー「鋼鉄の扉が相手だと刃物では開けられないわね」

ユクモS「というより、扉が溶接されてるですよ」

カイザー「……」


ベリオ「あの、私の武器なら開けられます!」


290 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 21:18:44.51 ID:TFcOq63a0




< ニュルッ…ニュルッ……


キリン「…うんっ………ぁ」ビクッ

< グニュッ

キリン(強く押し込まないで……ぁあっ)ビクッビクッ


※ 実際のキリンさんの表情。

キリン「……ぁっ」ギロリッ


【悩ましげな声出しやがって、そんな目しても怖くないぜぇ?】ニュルニュルッ

【ほらほら、股をキチンと閉じねぇと……】


< ズニュルル ッ!

キリン「ふぁん…っ!?」ビクンビクッッ

キリン(は、入っちゃう……入っちゃう!)ビクッ

291 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/01(土) 21:33:11.86 ID:TFcOq63a0
今日はここで
292 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/09/01(土) 22:00:37.32 ID:ESO6tmqDO
乙 おいいいい
そのまま突き破ったら宝玉出しても許さんぞぉ!
293 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/09/02(日) 20:47:40.17 ID:TfehitURo
>>292
ドコに宝玉出させるつもりだよ……
294 : ◆WslPJpzlnU [saga]:2012/09/03(月) 16:52:28.20 ID:n3EodvVA0
ゆるゆり第5話を何百回再生したかは分からない、だがいつも思う事がある

何 故 う ち の キ リ ン ち ゃ ん も 幸 薄 キ ャ ラ に し な か っ た

そんなこんなで本編へ
295 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/10/07(日) 23:11:30.25 ID:5NG4K8GK0
本編まだかな
もう一ヶ月も舞ってるぞ
296 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) [sage]:2012/10/14(日) 18:56:20.16 ID:Z8YAKzxk0
マダー?
297 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) [sage]:2012/10/19(金) 18:01:12.41 ID:k5ciF+4bo
まだー????
298 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/10/22(月) 08:37:00.95 ID:+ZjATiQ20
さすがにねえ?そろそろ何らかのアクションを見せてほしいけど・・・
299 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) :2012/10/24(水) 07:19:24.53 ID:7NAJf82v0
age
もうageなきゃ気づかないだろ
300 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2012/10/26(金) 06:03:21.21 ID:KEVapDLdo
age

はよ!
301 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [age]:2012/10/27(土) 00:27:39.64 ID:YwpuKxjC0
忘れないでほしいですww
302 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) :2012/10/27(土) 16:37:37.30 ID:BAsshro+0
気づくまでage
303 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) :2012/10/29(月) 13:09:40.28 ID:B3Ek5u0+0
age
気づけよ
304 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(岩手県) :2012/10/31(水) 21:00:48.88 ID:FGH/ZP1l0
気頭久間出age
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [age]:2012/11/01(木) 02:20:11.73 ID:0aGiXvxt0
せめて続けるのか続けないのかはっきりして欲しいww
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(埼玉県) :2012/11/02(金) 06:01:45.03 ID:lMvLWynZo
age
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