垣根「ちっ、また不幸かよ」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/21(火) 21:44:52.26 ID:rkgWzkL40

ていとくん大好き現役高校生です。
垣根SSを読んで俺特ばかりしてきたので今回は書こうかなーと思います
※このSSのていとくんは他のSSを参考にした結果、原作と微妙に違うキャラです
※時間軸的には第一巻第一話からです。主人公がていとくんになったと思ってもらえると
当たり障りがないと思います。
※書き留めたものの量が微妙、さらに二週間後は学年末テスト、その後には旅行の予定と、
自分が生意気になるほど忙しいです　元々ヒマジンブレイカーなのに。
投下が遅いですが、応援いただければ馬鹿みたいにやる気出ます(と思います)
遅いんだよクソが、と思ったらせかしてください
※何回小説応募しても図書券しか返ってこないショボい文力ですが、
あたたかい目で見守っていだければ幸いです。保守なんかもありがたいです。

SSWiki : http://ss.vip2ch.com/jmp/1329828291（SS-Wikiでのこのスレの編集者を募集中！）

1.5 ：荒巻＠管理人★(お知らせ) [Twitter]： ID:???

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（安価＆コンマ）鉄血に狼の男が（機動戦士ガンダム　鉄血のオルフェンズ） part2 ＠ 2025/06/22(日) 22:47:53.63 ID:xiq+pvxz0
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1750600073/

■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:08:31.92 ID:A9RjOWcxo
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421311/

■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:07:56.06 ID:9l741hD4o
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421275/

■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:07:18.78 ID:XCIH42NJo
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■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:06:42.32 ID:sMr/Yf+to
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■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:06:05.72 ID:A9RjOWcxo
　　http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1750421165/

■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:05:29.13 ID:9l741hD4o
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■　萌竜会　■ ＠ 2025/06/20(金) 21:04:47.30 ID:XCIH42NJo
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2 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/02/21(火) 21:54:15.11 ID:rkgWzkL40

「オイコラ待てェ！クソガキ！」
「止まれこのエセホスト！」
垣根「ハァ、ハァ…」
走る。我ながら馬鹿らしい、と思う。もう第七学区を半周はしただろうか。
スキルアウトという無能力者の集まりは夏場のセミの様に町中に生息しているようで、
距離を取れば人数が増えると思ったのだが明らかに増えている。
垣根「クッソ…。またいつもの不幸かよ…ッ」
走りながら口の中で呟く。それと同時に演算を行う。
刹那。　　垣根の背中から純白の羽が飛び出した。
地を蹴り空を舞う。
「アイツ、能力者か！？」
「待てこのメルヘン野郎！」
下でスキルアウトがピーピー騒いでいる。

3 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/21(火) 22:07:13.41 ID:rkgWzkL40

視界の下に大きな鉄橋が見えた。前にここで不良がドラマよろしく殴り合いをしていたのを見たことがある。
垣根「あァクソが！スキルアウト共と風紀委員共！」
そう。彼はスキルアウトから逃げていたわけではない。
この街、学園都市の治安維持を行う『風紀委員』から逃げていたのだ。
垣根帝督。学園都市二三○万人の頂点から二番目の少年。
すなわち、この少年である。この少年ならたかがLEVEL0のスキルアウトを血祭りに上げるのはたやすい。
しかし風紀委員はどうだろう。街の治安を守る以上はそれ相応の力が必要とされる。
超能力が開発されているこの街では強い順にLEVEL5、LEVEL4…と5から0までの数値で能力の強さがわけられている。
垣根は学園都市に七人のLEVEL5の一人である。

4 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/21(火) 22:11:40.95 ID:rkgWzkL40

すいません。親が激昂してるのでかなり早いですが今日は終わりです。
あんまり遅くまで起きることに未だに許可が降りません…
呼んでる人いるのかなコレ…

5 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/21(火) 22:23:22.53 ID:0iAW3IvSO

乙。頑張って！

6 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(大阪府) [sage]：2012/02/21(火) 23:02:38.63 ID:Dk2n89Yyo

この時間でぐちぐち言われるて何歳だよw

あと行間を開けてくれると嬉しいかも

7 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/21(火) 23:05:19.04 ID:v68l2XQn0

乙
期待して舞ってる

8 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]：2012/02/21(火) 23:07:03.25 ID:xlmMzcuAO

何か中断の理由でほのぼのしたわw

でも乙

9 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/21(火) 23:15:46.61 ID:rkgWzkL40

あ、読んでくれる神様がいた！
ありがとうございます！
>>6私は15ですが親が鬼畜なほどうるさいだけですｗｗ
書き留めたぶんはpspから無線で書きます　親も寝たしｗｗ
眠いので今日は次の投下で終了です

10 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/21(火) 23:25:44.14 ID:rkgWzkL40

前述したとおり、LEVEL0を片づけるのは垣根にとってとてもたやすい。
しかし、風紀委員の中にはLEVEL4も多く存在する。
さらに人の多い第七学区では風紀委員の支部も多い。
よってLEVEL4の風紀委員がやってくる可能性も単純計算で言えば確率が高い。
街中でドンパチやればさらに人が増える。悪循環だ。
垣根「一般人が…邪魔臭ぇんだよ」
垣根は極力無関係の人間は巻き込まない。だから風紀委員や
他の学生達との接触を避けたのだ。
つまりこれは自業自得。さらに言うなら今回のトラブルは
全てが自分の判断ミスによる自業自得なのだ。
だが、この判断ミスこそを垣根は『不幸』という形で捉えている。

11 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/21(火) 23:40:15.30 ID:rkgWzkL40

今日は、といってももう日付は変わりかけだが。
今日は七月十九日。垣根は明日から夏休みだーっ！というハイな気分の学生を尻目に
第九学区にあるランクの高い某市立高校から帰宅しようとしていた。
しかし帰り道に通りかかった噴水のある休憩所はどこもかしこもアンニュイな空間を作り出すカップルであふれ帰っていた。
シネリア充、と口の中で呟き、電車に乗りこんだ矢先に自分の席の正面の席にこれまた
カップルと思わしき男女のペアが勝ち誇った様に座り込んだ。
それを見たくないが為に俯いているといつの間にか寝ていた。自宅のある第八学区をひとつ通りすぎ、
第七学区に到着した頃だった。たったひとつ駅を跨いだだけだ。大して眠いわけでもなかったのだろう。
その時点で午後六時半を回っていた。
何を思ったかファミレスに入り、カキとトウガラシの獄炎ラザニアなんか頼んで、
席で悠長に待っていた。すると不良に絡まれる中学生くらいの女の子が目に入った。
助けてやっかなー、なんて柄にもないことが思考をかすめた。
この時点で既に選択肢を誤るという『不幸』に取り込まれていたな、と彼は今更ながらに実感した。

12 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/21(火) 23:41:41.50 ID:rkgWzkL40

今日のぶん、しゅーりょー

たぶんあしたもやります

13 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/22(水) 00:11:00.22 ID:o4b4mwYV0

あと、出して欲しいキャラや、
そのキャラとどういう関係にしてほしいかみたいなリクあったらお願いします
魔術サイドは難しいので科学サイドで。

14 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/22(水) 00:28:14.89 ID:nsiTGOj/0

・改行のタイミングがおかしい
できれば読点ではなく句点で改行した方がいいと思う

・行間詰めすぎ
1文毎に1行あけるとまでは言わないでも2〜4文ごとに1行あけると読みやすいかもしれない

・三点リーダー（…）の使い方がおかしい
三点リーダー（…）は最低2つ（……）
垣根「一般人が…邪魔臭ぇんだよ」
→垣根「一般人が……邪魔臭ぇんだよ」

後個人的な意見だけど>>11みたいに同じ様な終わり方の文（今回なら〜した、だった、していた）が続くと違和感がある


以上参考までに

15 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(京都府) [sage]：2012/02/22(水) 01:45:53.11 ID:RHat+WXG0

これはひどい
もうキャラ崩壊じゃなくオリキャラにしか見えねえよ

16 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]：2012/02/22(水) 03:37:19.51 ID:75PGFcSEo

悪いこと言わないからHTML化依頼してこい
ひどすぎる

17 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]：2012/02/22(水) 05:09:41.77 ID:2gv4sspAO

>>15-16

確かにていとくんは書きにくいキャラの一人だけど、まだ何もしてないじゃねーかｗｗ

18 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/22(水) 07:21:53.03 ID:XMrs/YwGo

>>15-16

>>1はていとくんでそげぶしたかっただけだろ
キャラ崩壊なんて気にすんじゃねぇ
出てくる場面が違ったらキャラ崩壊なんて普通だろ

まあしかしたすけてやっかなーとは思わないと思う

19 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]：2012/02/22(水) 13:36:54.21 ID:3vm05CeAO

二次の垣根のこれじゃない感は異常

20 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/22(水) 18:27:38.29 ID:o4b4mwYV0

アドバイスありがとうございます。
改行の件に関しては参考にさせていただきます
ただキャラに関してはどうしようもないので…

21 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/22(水) 18:55:18.43 ID:o4b4mwYV0

助けてやっかなーから書き直します。


席でじっとしているのも性に合わないので、
とりあえずトイレに入ろうと考えた。
不良に絡まれる中学生くらいの女子を尻目にトイレの入り口に入る。
すると肩から胸にかけて何かがぶつかった。
それは女子に絡む不良の仲間と思われる集団の一人であった。
「いってぇな！」
「どこ見て歩いてんだ？ああん？」
そして今に至るわけである。
どこに行っても不幸というのは付いて回るものだと、
垣根は実感したのだった。

22 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/22(水) 19:01:51.83 ID:7ajohqsIO

■　HTML化依頼スレッド Part3
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1319808816/

23 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/22(水) 19:14:03.96 ID:o4b4mwYV0

余分な騒動を起こさずに逃げきったのだ。
そこに関しては自分でも誇れる。
天使を思わせる純白の翼をとじ、
鉄橋へと降りる。そこには先客がいた。

？？「ったく、何やってんのよアンタ。」
？？「不良に絡まれて犠牲者面か、」
？？「アンタはそれでもLEVEL5ですかぁ？」

はあ、と垣根はため息をひとつ吐いた。
自らが発した翼の微量な発光で、誰かがいるのはわかっていた。
垣根が降り立った場所から十メートルほど先に、
一人の女子が立っている。

灰色のプリーツスカート、
半袖のブラウスにサマーセーターという格好。
一見、なんの変哲もない女子中学生である。
だが垣根は知っていた。

この子はLEVEL3以上の能力者しか入学の許されないお嬢様学校、
『常盤台中学』の生徒且つ、
学園都市に七人のLEVEL5の第三位、

御坂美琴であると。

24 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [saga sage]：2012/02/22(水) 19:25:31.01 ID:vuphPOuMo

多少読みやすくなったな

ある程度他のSS読んで改行のタイミングなんか見てくると良いよ。あとキャラの使い方なんかも。

あとメル欄に saga sage って打ち込め。打たないと魔力が魔翌力って表示されたりするから

25 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/02/22(水) 20:00:25.18 ID:o4b4mwYV0

了解しました　これでも他のSSはけっこう読んでます。
(それでこれかよ
色々アドバイスありがとうございますm(__)m

26 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/22(水) 21:19:22.96 ID:uQlH+NPX0

乙
細かい事はいいから頑張ってくれ

27 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/23(木) 01:27:27.16 ID:NVObvVYIO

垣根が上条ポジか…これは期待

28 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]：2012/02/23(木) 08:45:52.05 ID:mcpqR+qLo

親やら年やらそんなことマジでどうでもいい
投下が遅くなるのも全然構わないけど、言い訳を長々と書かれてもこまる
実力が〜、なんて予防線張らなくていい、堂々と書け
保守無くてもスレは落ちない
あと、シリアスでキャラ崩壊は違和感MAX
こういうキャラ崩壊あるならもっとギャグ調のほうがいいかも

長々とすまんが期待してる
頑張ってください

29 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/23(木) 14:30:44.54 ID:KYT/caAbo

もっと頑張れ

30 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]：2012/02/23(木) 21:11:19.95 ID:sguCrCNx0

一行空けないと読みにくいです

31 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/02/24(金) 18:20:09.87 ID:aTDKAlQG0

半分以上の感情が『関わるのが面倒臭ぇ』という感情になった。

何かとつけてはケンカを売る御坂は、

垣根にとっては食事中に飛行する蠅のような扱いだ。

垣根「常盤台のお嬢様が何やってんだ？」

垣根「もう金持ち面をひけらかすガキが歩いてていい時間じゃねぇはずだぜ？」

御坂「それよりさ、」

垣根の切り出した話題が軌道をずらされ、

ガーターへと転がっていく。面倒臭いを通り越してやるせなくなってきた。

御坂「さっきの連中。私が騒動起きない程度に焼いといてやったんだからさ、」

御坂「少しは感謝しなさいよね。でなきゃ、アンタ今ごろトラ箱行きよ？」

茶色く肩まで切りそろえた髪を手でなびかせる。

御坂の能力は『超電磁砲』。

何百万ボルト単位の電撃を操る能力者の髪からバチバチと音を立て、

青白い電気が空気中へ舞う。

『焼いた』とは、早い話『感電させた』ということだろう。

32 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/02/24(金) 18:35:13.83 ID:aTDKAlQG0

垣根「あーあーそりゃどうも。」

垣根「ったく、いらない世話焼きやがって。」

垣根「アイツらにテメェと俺が仲良しこよしだと思われたら、

二人揃ってトラ箱行きじゃねぇか。」

垣根「それくらいは脳が回んなねぇのかよ？第三位」

御坂「もうあんな奴らはどうでもいいのよ。それより、」

華麗なスルーっぷりであった。

御坂「今日こそ勝たせてもらうわよ。

まあ、アンタは逃げてるだけなんだけど。

真面目にやり合おうって気にはならない訳？」

面倒臭い。帰りたい。それだけだった。

また適当にあしらってとっとと帰ろう。

これがいつも垣根の頭をよぎった唯一の選択であった。　

垣根「結果が明白じゃねぇかよ。意味がねぇし面倒臭ぇ。

お前、第一位と戦り合えば何百手でぶち殺されるって演算結果だったよな？

俺は対等に戦えるって結果なんだよ。

LEVEL6に転生出来んのは第一位だけらしいけどな。」

LEVEL6。『神ならぬ身にて天上の意志にたどり着く者』。

学園都市が構築された理由の一つだ。

これのみを目的と考えるなら、第一位の『一方通行』以外の能力者は、

ただの不必要な副産物といえる。

33 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/02/24(金) 18:49:51.02 ID:aTDKAlQG0

御坂「LEVEL6、ねえ……」

御坂は呟いた。さも因縁があるかのように重々しく。

御坂「ねぇ、知ってる？学園都市のどこかで、

私の軍用クローンが作られてるって噂。」

垣根「さあ。そんな噂は知らねえな。」

垣根は白々しく言い放つ。本当は知っているのだが。　

御坂「私は自分より強い『人間』が存在することが許せないのよ。

アンタを倒そうとする理由はそれだけで十分じゃない？」

コインをスカートのポケットから取り出し、指の上へ置く。

青白い電気が迸る。耳鳴りにも似た音が周囲へ響いた。

垣根「待て待て。常識的に考えてな……」

垣根が言いかけたところで御坂は放った。

『超電磁砲』を。

34 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/02/24(金) 20:39:08.78 ID:aTDKAlQG0

ガギィ！と、金属同士がぶつかったような高い音がした。

御坂の目の先にあるのは今まで対自していた相手の、

超電磁砲で撃ち抜かれた死体……のはずだった。

垣根「常識が通用しねえなぁ………。」

いつの間に展開したのか。垣根を包む、天使を思わせる純白の翼。

少し遅れて、超電磁砲によって発射された、溶けかかったコインが地面へ落ちる。


垣根「テメェ、マジで常識が通用しねえよ」

35 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/26(日) 05:54:20.07 ID:z2z9wnu+0

うむ、頑張るが良いである

36 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/26(日) 21:43:37.24 ID:3833bJGU0

家に帰ったらエアコンが壊れていた。

不幸だ。垣根は口内で呟いた。

あの中学生にいつか必ず弁償させてやろうと思った。

この時期のエアコンの死とは、最悪の目覚めを意味する。

なかなか寝付けかった挙げ句、砂漠でビスケットを食べ過ぎる夢をみて、

息絶えるタイミングで己の汗にまみれて起床するのである。

垣根「ヴぁ…………」

声とも音ともつかない呻きをあげ、垣根は目を覚ました。

ソファの上で寝ていた為、首が痛い。

コキリ、と首を一つ鳴らすと、

垣根は朝食の準備(といっても、冷蔵庫の弁当をチンするだけ)に取り掛かった。

……つもりだったのだが、一人暮らしには広い3LDKの部屋のリビングの近くにある

キッチンに差し掛かった所で、エアコンがご臨終となった原因を思い出した。

御坂美琴をあしらい続ける中、雲の無い所から雷が落ちた。

そのおかげで第六、七、八、九学区はもれなく停電である。

垣根は、一人暮らしのため供給電力を少なくしていた。

それが仇となり、豆電球の線が切れるのと同じ理論でエアコンは壊れた。

よって、他の電化製品もエアコンに負けないイレギュラーっぷりを起こしていた。

37 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/02/26(日) 22:07:35.76 ID:3833bJGU0

冷蔵庫の中身は冷凍室も含め全滅していた。

垣根「…………ッ!!!!」

ドアを開けた瞬間に、周囲へ匂いが充満する。

垣根は鼻をつまみながらマッハのごとくドアを閉めた。

夏場とはいえたった一日でこんなになるんだ、と垣根は学習した。

テレビの電源を入れる。何も写らない。

何を言っているのかわからないノイズが続いた。

何か買いに行こう、として死にたくなった。

テレビというのは、電流子を磁力で液晶へ写し出すものだ。

その磁力をコントロールするのは電力なので、電力が狂えば当然磁力も狂う。

テレビ台の上に財布を置いてあった為、中のカード類は『狂った』磁力で思い切りやられていた。

ACアダプターを外しておいたため唯一の生き残りであるノートパソコンにかざしても、

預金残高や使用回数を読みとることが出来なかった。

垣根は、最初こそイライラと不機嫌なオーラをまき散らしていたものの、

もはや怒る気力もなくなるほど、自らの不幸に絶句していた。

『不幸』。いくら脳内で今の状況を検索しても、出てくるのはこの二文字だけだった。

垣根「そういや、ソファで寝ちまったんだっけか」

38 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/26(日) 22:33:39.27 ID:DtpwcKKYo

ていとくんは部屋を冷やす物質作ってそうだな

39 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/26(日) 23:58:48.26 ID:3833bJGU0

垣根「布団もだいぶ干してねえな……」

垣根はとりあえず『人に冷たいと錯覚させる物質』

を部屋に発生させ、頭を冷やしながら布団を干す作業へ取りかかった。

垣根「空はこんなに真っ青なのによ……」

と、そこへ一本の電話がかかってきた。心理定規からだ。

垣根「プー、現在この電話に常識は通用しておりません。ご用の方は…」

心理『何バカなこと言ってるのよ。停電で頭までやられちゃったかしら？』

電話越しでも、冗談こそいうものの、声に少し動揺があるのがわかる。

停電に関するトラブルだろうというのは安易に予想がついた。

垣根「で、何の用だ？今虫の居所が滅茶苦茶悪ぃんだよ。

早くしねえとぶった切るぞ」

心理『[スクール]のアジト内の電子機器が落ちたわ。

幸いあまり大事な情報は失われてないけど、

ここC-6は完全にイレギュラーよ。まともに稼働する機器を探すのが難しいくらい』

垣根「生憎だが俺ん家も似たような状態だ」

力の抜けた声で言う。

垣根「C-6っつったか？そっちの情報はこっちにバックアップが取ってある。

孤立させといて正解だったぜ。パソコンだけ超電磁砲の魔の手を逃れた。」

40 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/02/27(月) 00:12:55.43 ID:x2YhN8xQ0

垣根「とにかく情報には問題ねぇ。

そっちはスキルアウト共使って、

施設が使い物ぐらいにはなるようにしとけ」

心理『了解、リーダー♪』

やたらと明るい調子で言われた為少しイラっとくる。

心理『貴方の家もある程度処置が終わったらこっちへ来て頂戴。』

垣根「ああ、了解。」

どうでもよさそうな調子で言う。

垣根「ったく、あのクソ中学生が…………。」

そう呟きながら片手で丸めた敷き布団をかかえベランダへ出ると、


そこにはもう布団が干してあった。


垣根「…………あぁ？」

よくよく見ればそれは布団ではない。

人だった。

上半身と下半身の間を丁度、べランダの柵に引っかける形でぶら下がっている。

かなり長いのであろう、白というよりは銀の髪をだらりと垂らし、

顔をその髪と白のフードで覆っている。

いわゆる修道服、というやつだろうか。

黒とは対象の、白に金の刺繍付きという西洋の成金のティーカップみたいな服だった。

その小さな少女が小さく細い指をぴくりと動かし、

それに連動するように口を小さく開いて言った。

??「ーーーーー…ォ」

垣根「ああぁ？」

??「おなか、へった」

41 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/02/28(火) 20:40:39.77 ID:t0nG2yLs0

垣根「……、」

？？「おなかへった」

垣根「…………は？」

？？「おなかへったっていってるんだよ？」

シスター、だろうか。神に仕え命に感謝し、余分な接種を

避ける職業のはずの少女が自宅のベランダで食事を要求している。

学園都市の人間ではなさそうだ。

こんなケッタイな格好をしている珍種を街の中で見かけたことはないし、

他人の目に触れているなら嫌でも一躍有名人になるはずだ。

外部の人間だとすると面倒事の可能性が高い。

垣根「……はぁ」

？？「お腹いっぱい、ご飯を食べさせてくれるとうれしいな！」

何だコイツは。とりあえずとっとと餌を与えてどこかへ行ってもらおう。

垣根はそう考え、早く引き取ってもらうため、

カロリーにカウントされない(むしろマイナスになりかねない)

死滅した弁当を差し出すことにした。

垣根「あーめんどくせえ……

とりあえず上がれ。落っこちたら

空腹も忘れた死体になっちまうぞ？

ここ、十階だし」

垣根は今日も不幸なのであった。

ーーーーーーーーーーーー

42 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/02/28(火) 20:52:53.20 ID:t0nG2yLs0

垣根の部屋には現在シスターがいる。

どういう経緯があったのかは知らないが、

どういうわけかベランダにぶら下がっていた。

垣根「こんなモンしかねえぞ？」

垣根は鼻をつまみながらポイズン弁当をテーブルの上へ置く。

？？「ありがとう！そしていただきます！」

シスターはすごい勢いで弁当を平らげていく。

垣根「……、」

腐っていると気がつかないのだろうか。

ポイズン弁当を平らげながらシスターは言った。

？？「自己紹介がまだだったね！

私の名前は、インデックスって言うんだよ！」

垣根「食いながら喋んじゃねえよ。

何だインデックスって。目次じゃねえか。

お前学園都市の人間じゃねえんだろ？

人んちのベランダで何してんだ。

その偽名使って暗部に外部協力ーとかじゃねえよな？」

イン「アンブ？」

インデックスと名乗るシスターが首を傾げる。

イン「偽名じゃないよ。インデックスはインデックスだもん。」

垣根「はいはい……」

イン「……バカにしてるね」

垣根は単に面倒臭いだけであった。

イン「二つ目の質問には答えられるかも！」

垣根「じゃあ、人んちのベランダで何してた？」

43 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/28(火) 22:12:44.42 ID:mbDIYdFp0

台詞を１行開けてどうすんだよwwwww
逆に読みにくいわwwwwww

イン「かもかもかもかもかもかもかもかもかも、
　　　なんだよなんだよ」

台詞改行するならこういう風に書いてくれ。

44 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/02/28(火) 23:03:06.24 ID:LsFt+6sYo

>>43
セリフワロタwwwwwwwwww

45 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/03/01(木) 14:18:49.34 ID:sC7UbeNK0

イン「追われてたんだよ。」

垣根「はあ？」

大方不法進入や偽装IDの件で追われていたのだろう、

そう検討がついた瞬間にインデックスは続けた

イン「魔術結社に」

……………………、

魔術？こんなメルヘンを真面目に語る奴を垣根は始めてみた。

垣根「何だそのクソメルヘンは？
ここは科学の街、学園都市だぞ？
オカルトには一番用がねえ場所のはずだが」

イン「あれ？伝わらなかったかな？
日本語がおかしかった？マジックキャバルなんだよ」

垣根「そんなもんを信じろっつーのか？」

イン「む。私が嘘を吐いてるといいたいのかな？」

嘘には見えないが、垣根にはそんなメルヘン信じられなかった。

垣根「はいはい。で、そのマジックキャバルがどうした？」

イン「そこはかとなくバカにしてるね。……私を狙ってたんだよ。
正確には、私のもってる十万三千冊の魔導書かな。」　

専門用語ばかりでなにを言っているのかわからなくなってきた。

魔術結社？魔導書？

46 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/03/01(木) 19:06:29.85 ID:XN8XkIXX0

くどいけど全角空白忘れてる。
まぁ読みにくいか読みやすいかの違いだから1の自由だけど

イン「かもかも、
なんだよ」

イン「かもかもかもかも、
　　　なんだよ」

47 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/03/01(木) 23:00:27.57 ID:f+QGRkeOo

誤字大杉

48 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) ：2012/03/01(木) 23:38:07.96 ID:sC7UbeNK0

大杉ワロタｗｗｗｗ

49 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(新潟・東北) [sage]：2012/03/02(金) 18:43:52.76 ID:oQ+wNAyAO

魔道書な

50 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/03/02(金) 19:36:41.19 ID:YPWrWHUxo

魔導書は合ってるだろ

51 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/03/03(土) 23:30:55.35 ID:H3QRq0r80

垣根「そうですか……っと」

垣根は面倒臭くなり、その場から立ち上がった。

イン「ぷはぁ、ごちそうさま！
　　　あれ？どこか行くの？」

垣根「生憎、俺は忙しいんでな。
　　　メルヘンごっこに首突っ込んでるわけにはいかねえんだ。」

適当にはぐらかし、パソコンからメモリを抜いてポケットへ入れる。

垣根「テメェはどうすんだ？ここにいたら科学側の連中にも襲われるぜ」

イン「うん、だから出てく。
　　　魔術師もじきに来るだろうし、
　　　あなたに迷惑をかけるわけにはいかないから。」

垣根「そうかい。愉快な死体にならねえようにせいぜい気をつけろよ」

イン「うん！またね！……って何この動く箱！？
　　　こっちこないでーーー！」

賑やかな叫び声が聞こえる。

自分には関係ない。この頃の垣根はこう思っていた。

52 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/03/09(金) 19:54:50.23 ID:PSVuqNFL0

垣根「アイツはブラックホールかよ……
　　　あんだけあった臨終弁当がただのプラ箱だけんなっちまった」

そう呟きながら暗部組織『スクール』の基地の一つへ向かう。

ノートパソコンにブロックをかけ、USBメモリを抜き取る。

夏だというのに赤のTシャツの上から赤紫のブレザーを羽被い、

その内ポケットにUSBメモリを入れて歩きだす。

ズボンのポケットから携帯を取り出し登録された番号へかける。

垣根「よう。用事が済んだから今から行く。
　　　テメェは今何処にいる？」

心理『あら？いちいち報告なんかしてあなたらしくないわね？
　　　……まあいいわ。あとはデータの復興だけだから
　　　出来るだけ早く来て頂戴。』

垣根「あー了解。」

といっても今家を出るところだが。

53 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/03/09(金) 20:06:40.78 ID:PSVuqNFL0

ーーーーーーーーーーーーーー

垣根「思ったよりかかんなかったな。」

小洒落た腕時計を見ながらエレベーターの中で呟く。

現在午後五時四十八分。何とも中途半端な時間だ。

特にやることもないのでこのまま帰ればヒマ人である。

垣根「……資料編集でもやっとくか。」

他の暗部に関する新たな情報を手に入れたので、

それを次の集まりの為に書類にすることにした。

垣根「……ああ？」

エレベーターを降りた瞬間、垣根の鼻を異臭が突いた。

鉄臭い、生臭い匂い。垣根の鼻を幾度となく突いてきた匂い。

垣根「誰か斬られてやがるな」

と、言いながら自分の部屋のドアを視界に入れた瞬間だった。

あのシスターが、

背中から血を流して倒れていた。

54 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]：2012/03/10(土) 05:34:10.56 ID:iJ3oLV0IO

■　HTML化依頼スレッド Part3
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1319808816/

55 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/03/10(土) 10:36:44.35 ID:PfODs1pD0

垣根「オイ、こんなとこで何やってる」

イン「あ、あなたは……」

その時唐突に、『チーン』とエレベーターの止まる音がした。

音は近かった。間違いなくこの階で止まった。

垣根「誰だテメェは？学園都市の人間……じゃなさそうだな」

？？「ご名答。僕はこの街の人間じゃない。
　　　その子を回収しにきた、『魔術師』さ」

魔術師と名乗るその男は、赤髪の長身に、

神父の着ているような修道服。

指がきちんと機能するのか怪しいくらい大量の指輪と、

それに負けないほどのピアスをつけている。

身長の割に顔は幼く、十代であることが見て取れた。

垣根「このガキの傷は？テメェがやったのか」

？？「いいや、僕の仲間がやった」

56 ：VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]：2012/03/10(土) 10:53:28.14 ID:PfODs1pD0

？？「その子の服は『歩く教会』という絶対防御の霊装でね。
　　　何があっても傷つかないはずなんだが……
　　　まったく、何の因果で砕けたんだか……」

シャーペンの芯が折れたような軽い口調で魔術師は言う。

？？「それはね、絶対外で歩き回ってはいけない危険なものなんだ。
　　　正確には、その子が所持している十万三千冊の魔導書。
　　　僕らが保護するから。それ、渡してくれないかな？」

ーーーー私を狙ってたんだよ。

正確には、私が持ってる十万三千冊の魔導書かな。ーーーー

そんな少女の言葉が脳裏を走った。

垣根「……だったらコイツ痛めつけてる様な暇はねえだろ。
　　　とっととその魔導書とやらを回収すりゃいいじゃねえか」

？？「そりゃあ出来ないね。出来たらとっくにやっているさ。
　　　魔導書はその子の頭の中、脳にある。
　　　魔導書だけ綺麗さっぱり回収、というわけにはいかないのさ」