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俺の実体験をSSにしてみた。 -
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1 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
:2012/02/29(水) 14:55:30.50 ID:gP3O9DaAO
地の文は実体験で自分視点だと書きやすいと教わり書いてみました。
初めての地の文なので読みづらいです、ご了承下さい。
SSWiki :
http://ss.vip2ch.com/jmp/1330494930
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1.5 :
荒巻@管理人★
(お知らせ)
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少し暑くて少し寒くて @ 2024/04/25(木) 23:19:25.34 ID:dTqYP2V2O
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1714054765/
渾沌ゴア「それでもボクはアイツを殺す」 @ 2024/04/25(木) 22:46:29.10 ID:7GVnel7qo
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714052788/
二次小説の面白そうなクロス設定 @ 2024/04/25(木) 21:47:22.48 ID:xRQGcEnv0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1714049241/
佐久間まゆ「犬系彼女を目指しますよぉ」 @ 2024/04/24(水) 22:44:08.58 ID:gulbWFtS0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713966248/
全レスする(´;ω;`)part56 ばばあ化気味 @ 2024/04/24(水) 20:10:08.44 ID:eOA82Cc3o
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1713957007/
君が望む永遠〜Latest Edition〜 @ 2024/04/24(水) 00:17:25.03 ID:IOyaeVgN0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713885444/
笑えるな 君のせいだ @ 2024/04/23(火) 19:59:42.67 ID:pUs63Qd+0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/aa/1713869982/
【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part10 @ 2024/04/23(火) 17:32:44.44 ID:ScfdjHEC0
http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1713861164/
2 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
:2012/02/29(水) 14:56:34.76 ID:gP3O9DaAO
一昨年の大晦日、俺はある少女に出会った。
場所は親戚の栗山さん(仮名)宅。
その日は親族が集まって(と言ってもうちの家族と栗山家、父の妹の娘柴田(仮名)さん家族だけだが)食事パーティーをしていた。
そこへ、栗山さんの一人娘遙ちゃん(歳は俺の1つ下で当時18歳、つまり俺は19歳だった)のお友達[えりちゃん]がお呼ばれに来た。
身長はおそらく140前半、黒髪ロングに黒縁眼鏡の小柄な子で、とても18には見えない。
顔も結構可愛らしく、俺は柄にもなく緊張した。
3 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:00:21.22 ID:gP3O9DaAO
一時間程して、用意された食事もあらかた食べ尽くし親達は雑談モードに入る。
栗山家奥さんが「子供は子供で遊んでてよ。」と俺に言った。
柴田さんの娘さん[ゆいな]は小学一年生で、ここに来る時はいつもトランプで遊んでいた為俺は何の宣言も無しにカードをシャッフルし自分、遙ちゃん、えりちゃん、ゆいなの前にカードを配る。
何しよっか?とゆいなに聞くと、すかさず「ババ抜き!」と答えた。
ゆいなママが「ゆいなの事手伝ってやろうと思ったのに………ババ抜きじゃ仕方ないね。」と自虐ギャグをかまし俺はふふっと笑ってしまった。
………そして笑っているのは俺だけなのに気付き、怯えた表情でゆいなママを見ると満面の笑みでこちらを睨んでいた。
トランプ中はゆいなに色々教えたり初対面のえりちゃんと自己紹介的な会話をした。
4 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:02:28.38 ID:gP3O9DaAO
それから大富豪や七並べ等を楽しんで、ゆいなが寝た所で終了となった。
ゆいなママがそろそろ帰ろうかと旦那さんに言って、柴田さん家族が帰り支度をするとうちの家族も一緒に支度を始める。
母が「お前は原付で来たんだしもうちょっと遊んでてもいいよ。」と言ってきたので、俺は「じゃあそうする。」と答えた。
一気に人数が減って、後片付けを終えた遙ちゃんママも「私は寝るけど、あんた達は適当に遊んでていいから。」と言い残して自室に向かった。
ここでようやく年下の女の子と何して遊んだらいいのか解らないという事に気付いた。
とりあえず「何する?」とえりちゃんに聞いてみると「PS2あるよね、ゲームしようよ。」と意外過ぎる答えが返ってきた。
さっきまで敬語だったのに急に態度が変わったような気がするが、そこは親とかがいる前では恥ずかしかったんだろうという事にしておく。
5 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:04:24.17 ID:gP3O9DaAO
遙ちゃんの了承を得てからPS2をセットして本棚のソフトを物色する………が、そこにはテニプリのゲームしかなかった。
腐女子なのは知ってたから別に驚きはしないけど。
すると、えりちゃんが自分のバックをガサゴソと探り、PSとPS2のソフトのケースを幾つか取り出し俺の前に置く。
眼下に並んだそれを見て、俺はブッ!と吹いた。
「あー、何で笑うのー?」
えりちゃんが怒った顔でこちらを見る。
げほっげほっ、とわざとらしい咳払いをして俺は言った。
「いや、女の子の鞄からバイオハザード1〜4が出てきたら誰でも笑うでしょ。」
「しかもゲームしようよって一緒にやろうよ的な言い方だったのに一人限定だし出てきたゲームがよりにもよってバイオハザードでしかも1〜4揃ってるしなんか攻略本まで置いてあるし!」
一気にまくし立て、ぜぇぜぇと肩を揺らす俺を見て、えりちゃんはぷぷっと笑みを溢し、
「あはは、お兄さん漫画みたいなツッコミー!」
とこちらを指差して笑った。
[お兄さん]という響きに思わずキュンとしてしまい、またわざとらしい咳払いをして心の中で「うわぁ、俺キモッ」と呟いた。
6 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:12:59.60 ID:gP3O9DaAO
えりちゃんから4のディスクを受け取りセットする。
少なくとも一千回は見たであろうお馴染みのPS2起動画面が表示される。
「お兄さんはゲーム得意?」
えりちゃんが、画面を見ながらこちらに話しかける。
「ゲームしか得意じゃないと言っても過言ではないね。でもバイオは友達んちで少しやったぐらいかな。」
「そっか、じゃあ私が教えてあげるね!」
と言って突然身体を俺の方に寄せて、勝手にコントローラを握らせその上から手を置いてくる。
肘に何やら柔らかな物が当たる感触。
一瞬思考が停止したがなんとか復活させる。
「あはは、ありがとう。でも俺先ず説明書読む派だから大丈夫だよ。」
と言ってからさりげなく手をほどき、さりげなく距離を置いてコントローラを返す。
「何でー?説明書なんか読むよりこっちの方が早いよー。」
不思議そうな顔でこちらを見つめるえりちゃん。
「俺は見てるからさ、えりちゃんやってよ。」
親戚の女の子の友達にちょっとボディタッチをされたぐらいで混乱した自分に軽い絶望感を覚えつつ、その場はなんとか誤魔化した。
7 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:13:54.93 ID:gP3O9DaAO
この子は一体何回このゲームをやってるんだろう。
ゾンビが出てくる前から照準を合わし、出てきた瞬間ヘッドショットしている。
なんかもう縦シュー並みのパターンゲーになってる。
隣で銃を撃つ度「へぇい!」とか言ってる女の子を見て、俺は何度も笑った。
一時間程経ち、いつの間にかソファーで寝ていた遙ちゃんを見てえりちゃんにそろそろ帰らなくちゃと告げる。
「私は泊まっていくけど、お兄さんも泊まっていけばいいのにー。」
立ち上がった俺を見上げるその表情は、どことなく残念そうな面持ちだった。
「明日は友達と初詣行くからさ、早く寝ないと。」
俺は遙ちゃんに毛布の代わりに近くにあった服を掛けて、帰り支度を始める。
8 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:17:45.91 ID:gP3O9DaAO
「そっかー。また会えるかな?」
「ま、ここには良く遊びに来るし多分会えるよ。」
「そうだね!じゃあおやすみなさい、お兄さん。」
「あいよ、おやすみー。」
おじゃましたしたー、と小声で言って俺は音を起てないようゆっくり玄関の扉を閉めた。
そして原付に跨がりどうやっても音起てるやんと頭の中でツッコミを入れた。
帰り道で、「年齢=いない歴の現役童貞ブサメン野郎には、色んな意味でキツイ子だったなぁ。」と独り言を漏らした。
それから、俺は頭の片隅で彼女の事を考えながら生活していた。
7月になって母に「栗山さん家で焼き肉やるから来てって。えりちゃんもいるよ。」と言われた時に「マジで?じゃあ行く」と少しワクワクして答えた。
9 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:21:14.95 ID:gP3O9DaAO
俺が原付で到着すると、そこには栗山さん家族とウチの家族がいた。
今回は俺の兄貴もいる。
これは完全に余談だが、俺がお兄ちゃんを兄貴と呼ぶようになったのは某爆走兄弟の影響である。
俺が席に着いた瞬間、知らない女の子が俺の隣に移動してきた。
「久しぶり!」
元気良く言って俺の隣に移動してきたのは、半袖短パン短髪と絵に描いた様なボーイッシュな元気っ娘だった。
黒縁眼鏡だけが他の要素から浮きまくっている。
「………そんな元気だったっけ?」
誰だかは解っているが、やはり前のイメージと違いすぎて自信が無くなり、確認してみる事にした。
「お兄さんはそんなに元気無いんだっけ?」
その言葉を聴いて、改めて実感した。
俺には妹萌えの素質があるらしい。
10 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:23:22.13 ID:gP3O9DaAO
「いやぁ随分変わったね。髪もばっさり切ったんだ?」
前に会った時は前髪で目が隠れて顔がちゃんと把握できてなかったし、次会う時には既にイメチェン後だしでこの子の人物像が全く安定しないな。
「そんなことりほら、食べさせてあげる!あーん。」
解った、双子の妹だ。
前に会った時の彼女は皆がいる前でこんな事は絶対しなかった筈だ。
差し出されたフォークを押し返す。
「んふ、恥ずかしがっちゃって!」
「いやいや、そういう問題じゃないよ。」
「ノリが悪いなー。」
兄の目の前でそんなことできるか。
「人の好意は黙って受け取らないと駄目だよ、お兄さん。」
「ごめんね………あれ?何で謝ってんだろ。」
11 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:26:19.57 ID:gP3O9DaAO
それからも彼女の勢いは止まらず、他にも人がいるのに俺とばかり話している。
一応若い男は兄貴もいるんだけど………まぁ、兄貴は顔は良いけど力士みたいに太ってるからな。力士によくいるイケメン[
ピザ
]の典型みたいな顔をしてる。
「みーちゃんは(親戚のみ使用する俺の愛称)えりちゃんのお気に入りね。」
栗山奥様が要らん事を言う。
誰だって家族の前でそんな話して欲しくないだろう。
「うん、私お兄さん好きだよ。」
女の子なんて皆そういう事言って男の心を弄ぶんだから〜。
と、自分に言い聞かせた。
『勘違い乙』という言葉が頭の中で反響する。
焼き肉タイムが終わり、リビングで皆でテレビを観ていたが、彼女はずっと俺に話しかける。
「この前海に行った時ナンパされてさー、私の車に乗ろうとしてくるのー。もう本当めんどくさい。」
前と違ってなんかチャラチャラしてるから危ないな。
「そういう男は危ないからあんまり相手しちゃ駄目だよ。」
彼女は、かかった!と言わんばかりの笑顔で
「んー?心配してくれるの?それとも妬いてるのかなぁ。」
とニヤニヤ俺の顔を見てくる。
「心配してるよ、気を付けてね。」
12 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:28:45.34 ID:gP3O9DaAO
「もし私に何かあったら助けてね、お兄さん。」
と俺の腕に抱き付く。
俺じゃなかったら勘違いされるぞ。
俺はこのくらいで勘違いできる程自分のフェイスやら性格やらに自信を持ってない。
「お兄さん彼女いないんでしょ?私がなってあげようか。」
歳上の彼氏と言えば聞こえは良いのかもしれんけどいかんせん俺じゃあな。
ホントになってくれるなら嬉しいんだけど。
「………そりゃ、彼女欲しいと思ってるけど俺なんか彼氏にしても何の得もないよ。」
自分で言ってて嫌になる。
でも、女の子と二人でプリクラ撮ってそれを携帯に貼られるなんて考えたくもない。
「お兄さんMだね?私Sだから相性良いかも!」
身体の?すげー話するなぁ。
「Sってことは無いと思うなぁ、Mも無いけど」
ノーマルが一番かな。
ていうか皆いる部屋でそんな話されても素直に答えられないよ。
「じゃあ私が調教してあげる!」
遙ちゃんママと俺の両親が全くの同タイミングで咳払いをした。
これには俺も反応のしようがない。
ていうか何て答えたらOKなの?
わぁい調教されます!とか言うの?
13 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:32:34.55 ID:gP3O9DaAO
「お兄さんは私の事好き?」
彼女は真剣なのか冗談なのか判別できない顔で俺を見つめる。
答えは一つしかない。
「嫌いじゃないよ。」
「うーん………私は好きだけどなー」
何て答えれば正解なのか解らない。
いや、解っているがそれをする勇気がない。
すると、俺と彼女以外の全員が気を使ったのか何なのか出掛けると言い出した。
出掛けてる間に何があっても知らんぞ、しないけどな。
二人きりになった。
俺がゲームをしないかと言うと、彼女は持参してきたというPS3を取り出し俺にセッティングさせ、バイオハザード5を挿入した。
「二人でできるから、一緒にやろ!」
前は彼女がやっている所を見ただけだが、今回は俺も参加する。
14 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
:2012/02/29(水) 15:39:09.42 ID:gP3O9DaAO
ゲームくらいしか能が無いからな、これは頑張らんと。
FPS、TPSは得意って訳ではないが好きな方だ。
俺が純粋にゲームを楽しもうと決意すると、彼女は俺が座っている座布団の横にもう一つ座布団を敷いてそこに座る。
さっきまで座ってたソファーの方がテレビ見やすいし座り心地良いよ、とは言わない。
「私もまだやってないから、上手く出来るか解らないんだ」
「そうなの?じゃあ買ったばかり?」
「ううん、お兄さんとやる時までやらないでおこうって決めてたの。」
彼女はほとんど俺に寄りかかる形で隣に座る。
今の話が本当なら彼女は晦日に俺と会ってからずっと俺の事を気にかけてくれた、という事にならないか?
一体俺の何が気に入ったんだろう。
15 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:41:29.39 ID:gP3O9DaAO
「わ、PS3の画質じゃ流石にグロいね。」
確かにグロい………てか普通に怖いんだけど。
「さ、始まったよ。」
ゲームが始まる。
俺は開始早々ショットガンを捜し始める。
開始から5分経過
「何で敵も殺さずに歩き回ってんの!私犯されちゃうよ!」
「ショットガンが見つからぬショットガンが見つからぬ。」
「ちょっと!私とショットガンどっちが大切なの!?」
「その屈強な男かショットガンかなら勿論ショットガンだね。」
「だから、このキャラが私だったらの話!」
「それは………えりちゃんだけど。」
「じゃあ速く助けに来てよ!」
まぁショットガンを捜してウロウロしててもしょうがない。
「んじゃ今から救出に向かうよ。」
「よろしい。」
氷室先生か、と自分にしか伝わらないので頭の中でツッコミを入れた。
16 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:42:48.48 ID:gP3O9DaAO
で、間に合わなかった。
「もー!」
彼女が叫んで、俺に覆い被さってきた。
「何で助けに来ないの!」
いや、この体勢はちょっと………。
あまりに近いので目を見る事ができない。
「ごめんごめん、俺ショットガンにとり憑かれてて。」
慌てて上体を起こす。
「……………。」
彼女が無言でこちらを見つめる。
体を起こす時にぶつからないように彼女の背に手を添えて起き上がったため、自然と抱き合う形になっていた。
17 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:45:01.09 ID:gP3O9DaAO
「………私、お兄さんのこと好きだよ。」
そして、今日何度目かの言葉を囁いた。
今回は笑っていない。
真剣な表情だ。
「ど、どこが?好かれる要素なんて一つも無いと思うんだけど。」
女の子に真面目に告白されてこんな事言うなんて最低だな。
自分でも解ってる。
「……………。」
彼女が哀しそうに俯く。
肩が震えている。
グスッ、と鼻を啜る音。
彼女は泣いていた。
18 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:47:32.82 ID:gP3O9DaAO
慌てて彼女の背中を擦る。
「ご、ごめん!泣かないで、ね?」
いくら謝っても泣き止んでくれない。
「本当にごめん、俺が悪かったからさ」
泣かせたのは自分なのに、俺まで涙を流してしまう。
情けないな。
女の子に好きだと言われて、それが信じられず泣かせてしまうなんて。
挙げ句もらい泣きするとか、情けなすぎるぞ俺。
信じられないのは自分に自信が無いから。
しかし、こんな可愛い女の子が好きと言ってくれて俺のために泣いてくれてるんだぞ?
自信なんてそれだけで十分だろ?
19 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:48:29.03 ID:gP3O9DaAO
「………えりちゃん。」
彼女の顔を無理矢理こちらに向けた。
目が真っ赤に充血している。
「………えりって、呼んで。」
彼女がゆっくり目を閉じる。
ほ、本当に良いのだろうか?
しかし彼女が求めているのなら覚悟を決めるしかないよな………。
「お兄さん………。」
「えり………。」
そっと、唇を重ねた。
涙の冷たさと、唇の温もりが混ざった不思議な感触だった。
20 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:49:46.41 ID:gP3O9DaAO
「……………。」
恥ずかしそうに下を向く彼女。
「ご、ごめん!嫌だった?」
「ううん………嬉しかったよ!」
満面の笑みだった。
やばい、超可愛い………!
「えっと、抱きしめてもいい?」
思ったことをそのまま口にした。
「………いいよ。」
今日で死ぬのか俺は、いつ爆発してもおかしくないぞ。
なら残った時間は自分の好きなように生きなければ。
「ありがとう………じゃあ遠慮なく!」
そして、本能の赴くまま力一杯彼女を抱きしめた。
「………ねぇ、お兄さんも言ってよ。」
「好きだよ、前に会った時から。」
「私も好き!」
今度は彼女からのキス。
21 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:50:37.09 ID:gP3O9DaAO
「お兄さんは私のどんな所が好き?」
「可愛くて………俺のこと好きって言ってくれる所かな。」
「えへへ、ありがと!」
「えりちゃんは、俺のどこを好きになったの?」
「お兄さん、こんなこともあろうかとガム噛んでたでしょ?」
「え………。」
漫画みたいにギクッと固まってしまった。
今日のえりちゃんはキスせん勢いだ、と出掛ける直前に遥ちゃんに慌ててガムを貰っていた。
決して期待していたとかではなく、えりちゃんが顔を近付けてくるので少し不安になり噛んだのだが。
「そういう、可愛いとこが好きだよ。」
「う、嬉しいけど………恥ずかしいな。」
「ねぇ………私と、付き合ってくれる?」
「俺で良ければ、是非。」
「ありがとうお兄さん!」
22 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:53:17.25 ID:gP3O9DaAO
こうして、俺と彼女の半年を跨いだ恋物語は幕を閉じた。
この先の未来、多くの出来事が二人を待っているだろう。
けど、俺達なら乗り越えられる。
この樹の伝説が永遠に語り継がれるように、
俺達二人の愛もまた、
永遠なのだから。
―――――――――――――――――――
好きとか
嫌いとか
最初に言い出したのは
誰なのかしら
駆け抜けていく
私のメモリアル
完
23 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/02/29(水) 15:57:57.84 ID:gP3O9DaAO
地の文の練習に書きました
とにかく読みづらい………自分には無理だと悟りました
一瞬で投げた方も、もしかしたらいるかもしれない最後まで読んで下さった方も、ありがとうございました!
最後が妙に急ぎ足なのは実際はオチも何にも無かったところを無理矢理オチ付けたからです
24 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(長屋)
[sage]:2012/02/29(水) 15:58:09.62 ID:0Q/I20A0o
愛ってほんとにあるんだなぁと思った。好きとか嫌いとかこんなにドキドキしたのも久しぶりだ。
だからこそ言いたい。
壁パン
25 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
:2012/03/01(木) 03:21:48.48 ID:GC0eTVHAO
スレ勿体ないので別の実体験も書いてみます。
26 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:39:52.75 ID:GC0eTVHAO
話は少し戻って俺が16の時
またもや栗山さんの家でクリスマスパーティーをしていた。
その日は遥ちゃんのお友達[池ちゃん]が遊びに来ていた。
彼女とは何度かこの家で会っていて、結構仲良くなっていた。
身長は140中盤、明るくて人懐っこい子だ。
しかし、その日は俺が到着した時から何か様子が変だった。
27 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:41:00.25 ID:GC0eTVHAO
「なんか寒いんだ………みーちゃん、手握ってくれないかな?」
その言葉通り身体は震えていて、コタツに入っていてもまだ寒そうだ。
「大丈夫?早めに帰って寝た方がいいよ。」
手を握ってみる。
冷たくは無いが小さく震えている。
「風邪とかじゃなくて………………。」
言葉が続かない。
風邪じゃなかったら何だ?
「池ちゃん、送って行くから帰った方がいいよ。」
遥ちゃんママも心配している。
「ウチ帰っても誰もいないからやだなぁ。」
たしかにそういう時は誰かに傍にいて欲しいものだ。
「でも寝てた方がいいよ、遥ちゃんの部屋貸してもらおう。」
28 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:42:22.22 ID:GC0eTVHAO
遥ちゃんの承諾を取ると、遥ちゃんママが俺に連れて行くよう命じた。
「歩けるかな?」
優しく聞いてみる。
フルフル、と力無く首を振った。
「おんぶ、は危ないな。」
「………お姫様だっこがいい。」
それしかないか。
まさか女の子にお姫様だっこを要求される日が来るとは。
「じゃあ行くよ………せーのっ」
せ!で持ち上げる。
運動不足なので正直重いがここは耐えよう。
遥ちゃんの部屋は二階。
つまり階段を昇らなくてはならない。
「うおー!唸れ俺の両腕っ!」
ウケを狙いつつ気合いを入れた。
「そんなに重い?」
と、彼女は笑ってくれた。
29 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:43:23.51 ID:GC0eTVHAO
一気に階段を昇り、遥ちゃんの部屋に到着。
ゆっくりとベットに寝かせる。
「あ、ありがとね。」
頬を赤らめて少し恥ずかしそうに言う彼女。
可愛い………じゃなくて!
「へ、変なとこ触らなかったかな?」
「胸触られた!」
「えぇっ!?ごめん!」
慌てて土下座の準備をする俺を見て、彼女はクスクスと笑った。
「嘘だよっ。」
勘弁してくれ………キモヲタ!女子高生に猥褻行為!?って見出しの新聞が脳内に作り上げられたぞ。
30 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:44:48.41 ID:GC0eTVHAO
「じゃあどうする?俺いない方がいいよね。」
ベットに横たわる女の子と二人っきりは精神的にかなりキツイし。
「一人に………しないで。」
彼女が俺の手を握った。
―――――――――――――――――
脳内会議室
「ここここれは、まままさかっ!?」
「ちげーよ、落ち着け。誰でもいいから傍にいて欲しいってだけだろ」
「で、ですよねー」
「会議終了ー」
―――――――――――――――――
「じゃあ俺が手握ってるから、安心して寝てよ。」
両方の手で彼女の左手をさする。
31 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:45:38.41 ID:GC0eTVHAO
「ありがとう………でも、眠れないと思う。」
「どうして?」
そういえばこの子は何故震えているんだ?
「……………。」
彼女はしっかり俺を見据えた。
「……………?」
俺は、彼女の言葉を待つ。
しかし、彼女はなかなか口を開かない。
そして、
「うっ………うぐっ」
突然泣き始めた。
意味がわからない。
というか何か怖いぞこの子。
「えっと………どうしたの?」
これが噂のメンヘラってやつなのか?
俺は彼女の肩を抱きかかえた。
「大丈夫だから、ね?」
背中を擦る。
すると、彼女が突然天井を指さした。
嫌な予感。
32 :
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(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:46:14.04 ID:GC0eTVHAO
「な、何?」
恐る恐る訊ねてみた。
「そこ………いる。」
―――――――――――――――――
脳内会議室
「………えー」
「ライチュウの進化系じゃねえか………」
「ヤクチュウ!」
「会議終了ー」
―――――――――――――――――
「な………何がいるの?」
できる限り真剣な口調になるよう努めた。
「うぅ………怖いやつ。」
君が一番怖いぜ。
33 :
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(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:47:05.65 ID:GC0eTVHAO
「マ、マジで?」
「信じて、くれないの?」
………涙目で上目遣いされたらそりゃ信じるけど。
ていうか女の子をベットの上で抱いててしかも泣いてるとか、見られたらまずい気がするんだが。
「俺には見えないけど、池ちゃんには見えてるんだよね?」
コクリ
「俺に出来る事とか、ある?」
「寒いから、抱きしめて。」
「う、うん………。」
彼女を抱きしめる。
34 :
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(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:47:44.76 ID:GC0eTVHAO
「どう?まだ寒い?」
「………暖かくて眠くなってきた。」
「そっか、じゃあ寝ちゃった方が良いね。」
俺は一刻も早くこの場を脱したかった。
理由は言わんでも解るだろう。
「このまま寝たいな。」
駄目です。
「ちゃんと布団被って寝なくちゃ、眠るまでは俺がいるから。」
「うん、わかった。」
「じゃあ、布団掛けるよ。」
言うが早いか、すぐさま身体を離す。
布団を掛けてベットの横に座った。
35 :
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(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:48:44.50 ID:GC0eTVHAO
「こういう事は前にもあったの?」
手を握り直し、聞いてみた。
「ううん、今日が初めて。」
「ならきっと風邪だよ、大丈夫。」
安心させようと、空いた方の手で頭を撫でる。
そして「髪を撫でるのは〜」という保体で習った事を思い出してすぐやめた。
「………ありがとう。」
「?………どういたしまして?」
「おやすみ。」
「うん、おやすみ。」
36 :
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(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 06:49:30.37 ID:GC0eTVHAO
彼女が眠って、俺はようやくクリスマス会の豪華な食事をいただいた。
その日から、彼女とは会っていない。
遥ちゃんと疎遠になって、自然と遊びに来なくなったらしい。
正月に栗山さん家に行ったとき、遥ちゃんに
「池ちゃんがみーちゃんに、嘘吐いてごめんねって言っといてって。」
と言われたが、どの言葉に対してなのかは解らない。
終
37 :
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(東海・関東)
:2012/03/01(木) 06:54:50.77 ID:GC0eTVHAO
ありがとうございました
一応ほぼ実話です、なのでオチとかありません
ライチュウにタウリン等の強化アイテムを使いまくるとヤクチュウに進化します
38 :
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(関西地方)
[sage]:2012/03/01(木) 07:50:14.23 ID:eErct9x1o
なにこれ
39 :
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[sage]:2012/03/01(木) 07:54:54.17 ID:LPGCKigRo
VIPでやれ
40 :
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(茨城県)
[sage]:2012/03/01(木) 11:09:32.62 ID:w9OSCdxA0
山なしオチなし意味深長
41 :
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(東海・関東)
[sage]:2012/03/01(木) 12:21:32.40 ID:GC0eTVHAO
今気付いた
これ実体験をSSにしたんじゃなくてただ実体験書いただけだ
この話に起承転結を加えて初めてSSになるという事か………サーセンした
42 :
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[sage]:2012/03/01(木) 13:08:05.54 ID:pUPyDjvIO
実体験うんぬんって書かないで淡々と投稿してみれば建設的な意見が聞けたのかもしれないのに
43 :
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[sage]:2012/03/01(木) 16:57:35.42 ID:Ou9AMpw6o
SSというより私小説という部類だね
44 :
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(関西地方)
[sage]:2012/03/01(木) 22:29:21.55 ID:eErct9x1o
もともとSSなんて[
田島「チ○コ破裂するっ!」
]だけど、これは臭過ぎる
45 :
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[sage]:2012/03/01(木) 23:06:33.17 ID:tPZq7dDho
ナルシスト?
46 :
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[sage ]:2012/03/02(金) 18:40:43.79 ID:hJRqihL2o
俺は普通におもしろいと思ったんだけど、感想が嫉妬みたいなのばっかでさらにフイタwwww
47 :
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[sage]:2012/03/02(金) 21:47:31.61 ID:QHKhzSPDO
>>46
そんな嫉妬みたいな感想なくね?どちらかと言うと盛り上がりのない話に不満げな感想が多い気がするけど
それより
>>1
がやたら『実体験』のところを強調してるところが一番気になる
48 :
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(東海・関東)
[sage]:2012/03/02(金) 22:25:40.47 ID:eFWd+6aAO
まだ書けるかな?
>>47
自分で書いてて「こんなん実際にありえるか?」とか思ってました
49 :
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[sage]:2012/03/02(金) 23:52:34.27 ID:bkbMBv4uo
のぼせてるわけか
50 :
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(関西地方)
[sage]:2012/03/03(土) 06:42:20.63 ID:00L5Jxcto
パー速行けって言いたくなる内容だわ
51 :
VIPにかわりましてNIPPERがお送りします
(東海・関東)
[sage]:2012/03/03(土) 12:14:48.24 ID:9No51sfAO
>>49
まさしく
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[ Aramaki★
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