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男「バンドやろうぜ!」 女「だが断る」 - SS速報VIP 過去ログ倉庫

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1 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 01:17:20.43 ID:4kpn7ZKP0

男「何でだよ!?女歌上手いじゃん!」

女「上手い下手は関係ない。ただ私がやりたくないだけ」

男「頼むよー俺がギターやるからさぁ!」アセアセ

女「…ベースとドラムは?」

男「これから集める!」フンス

女「……はぁ」




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小テスト @ 2024/03/28(木) 19:48:27.38 ID:ptMrOEVy0
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満身創痍 @ 2024/03/28(木) 18:15:37.00 ID:YDfjckg/o
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【GANTZ】俺「安価で星人達と戦う」part8 @ 2024/03/28(木) 10:54:28.17 ID:l/9ZW4Ws0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/news4ssnip/1711590867/

旅にでんちう @ 2024/03/27(水) 09:07:07.22 ID:y4bABGEzO
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/part4vip/1711498027/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:18.81 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459578/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:26:02.91 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459562/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:25:33.60 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459533/

にゃんにゃん @ 2024/03/26(火) 22:23:40.62 ID:AZ8P+2+I0
  http://ex14.vip2ch.com/test/read.cgi/gomi/1711459420/

2 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 01:29:04.49 ID:4kpn7ZKP0

女「…別にベースとドラムがいても私はやらないけど」スタスタ

男「ま、待てって!頼むからさぁ!」アウアウ

女「…あんたがバンドやりたい理由って?」クルリ

男「え?」

女「何か理由があってバンドやりたい!って思ったんでしょ?」

男「お、おぉ、キッカケか!是非聞いてくれ!」フンス

女「いいよ、聞いたげる」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

学校の音楽室


ゲイ「いいねこれ、今度の文化祭で演らない?」

ゲイ友「おぉやろうやろう!」

ホモ「良かったぁ!音源持ってきて正解だったよ」ヨッシャ



男「……」ジィ〜…



ゲイ「ワン・ツー・スリー・フォー…」


ジャジャーーーン





男「……ふぇぇ」





演奏終了



ゲイ「…ふぅ」

男「……ッ」パチパチパチパチ

ゲイ友「ん?」

ホモ「誰だい君…1年生…みたいだけど」

男「はい!俺バスケ部の男っていいます!今の演奏聴いてました!すっげぇ格好良かったです!」キラキラ

ゲイ「ははは、ありがとう、男くん」ニコニコ

男「あの、俺もバンドやりたいです!!!!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


女「……想像してたのと全っ然違う」

男「ん?何想像してたの?」

女「…いや好きなバンドができて、そのバンドの曲をやりたいとか、そんな感じのだと思ってた」

3 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 01:40:38.64 ID:4kpn7ZKP0

女「…はぁ…、キッカケがまさかゲイ先輩達だったとは…」ゲンナリ

男「別にいいじゃん。あの人達優しかったよ?」

女「それが心配なのッ!」

男「な、何でだよ……」タジタジ

女「と、とにかく!私はバンドはやらない!いい?それじゃあね」スタスタ

男「あッ……、行っちゃった…」


男「う〜ん…どうしようかなぁ…」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

放課後

男「よっし部活部活〜♪」フンフ〜ン

男友「どうした男、バッシュ持っちゃって…自主練?」

男「へ?部活だけど?」

男友「あれ、昨日メールし忘れたか…?まぁいいか…」ボリボリ

男友「今日は部活ねーんだ、悪いな、メール忘れて」

男「えーマジかよ…バッシュ持ってきた意味ねぇじゃん…」

男友「まぁいいさ、帰ろうぜ!どこか寄っていこう」

男「…しゃあない、いいよ行こうぜ!」





男「男友はどこか寄りたいところあるか?」

男友「んー…そうだ、CDショップだ」

男「CDショップ!」

男友「今日オレの大好きなバンドのアルバムが発売されるんだ、付き合ってくんね?」

男「お、おう!いいぜ!」

男 (バンド…かぁ…、俺もなんかCD買っていくかな…)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

CDショップ

男友「あったあった!これこれ♪」

男 (めっちゃCDあるなぁ)キョロキョロ

男友「ちょっと試聴しちゃおうかなぁ…いや楽しみはとっておくべきか…」ブツブツ

男 (…?何だこのバンド…)

男 (試聴できるのか…、…ちょっと聴いてみよう)スチャ



ポチ


男「!!!!!!」ビク



4 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 01:49:19.80 ID:4kpn7ZKP0

男「…すげぇ」

男友「……男?」

男「………」

男友「…ずいぶん集中して聴いてるな…」

男「………」





男「……ふー」スチャ

男友「終わったか?」

男「うわ!男友か…」

男友「うわって何だようわって」

男友「もうCDは買ったよ、行こうぜ」

男「お、おぉ…ちょっと待ってて!こ、これ買ってくる!!」ダ

男友「……」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男の家

男「あぁ…買ってしまった……」

男「人生初のCDだ」ドキドキ

男 (…この曲を聴いたとき…感じたんだ)

妹「お兄ちゃん独り言キモイよ」

男 (今まで感じたことのない…言い様がない思いを感じたんだ…)

男 (…あれはいったい…)

男「キモイって言うなよキモイって」

母「ご飯よ〜」

妹「はぁい」トテトテ




ガチャ バタン

男「…よし、このCDをプレイヤーにっと……」

スチャ

男「再生っと…」ポチ

男 (…!これだ……この感じ…!)ドキドキ

〜♪ 〜♪

男「やべぇよこれ……すげぇ……」ガクブル




男 (これだ!これを演ろう!!!)



5 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 02:04:44.16 ID:4kpn7ZKP0

次の日

男「女ァ!これ!これだこれ!!」タタタ

女「ちょ、朝からうるさい…ん?」

男「好きなバンドができたんだ!」ス

女「……ふぅん、ロックね」

男「女もロック好きだろ?じゃバンドしないか!?」フンス

女「好きだけど…やだ」ムス

男「何でだよ!?」

女「昨日も言ったでしょ?私はやらない。やりたくない」

男「…そうか!じゃあベースとドラムがいたらやってくれるんだな!?」フンス

女「いてもやらないって言ったでしょ!」

男「むむぅ…」

女「諦めな、私は忙しいの」

男「…何に?」

女「実行委員長」

男「…あぁ、2ヶ月後の文化祭の?」

女「うん、私その実行委員長になったの」

男「はぁ!?お前俺と同じ1年だろ!?何で実行委員長なんかに選ばれてんだよ!!」ガビーン

女「…私のお姉ちゃん、生徒会長でしょ?…お姉ちゃんが周りの立候補や推薦をぶっちぎって私を推したらしいの…」

男「マジか…すげぇ姉ちゃんだな…」アゼン

男「…まぁ女、実際すごいもんなぁ…成績も小中とトップだし、高校に入ってもトップ独占だしなぁ」

女「そんな…そんなの当たり前よ…///」ツン

男「そっかぁ…じゃあ本格的に無理だなぁ…女は…」ハァ

男「誰を誘おうかなぁ……」グヌヌ

女「…私の友達でベースがすごく上手い子がいるの」

女「紹介しようか?」

男「マジで!?紹介してくれ!」ドキ

女「いいけど…あんたと気が合うかどうかねぇ……」

男「へ?」

女「まぁいいわ、紹介してあげる」

女「今日の放課後、音楽室に行くように言っとくから」

男「あ、俺今日部活あるんだけど…」

女「休みなさい!」

男「えぇ!?」

女「とにかく、紹介してあげるんだから感謝しなさいよ?」フンス

男「…あい…」



6 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/08(木) 02:15:48.18 ID:pNLlMtLH0
書き溜めあるの?期待してるぜ
7 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 02:16:01.53 ID:4kpn7ZKP0

放課後

男 (…結局ほんとに部活を休んでまで来てしまった…)

男 (…まぁバンド組むためだし、仕方ないよな……)ハァ

男「失礼しま〜す…」ガチャ

姫「……」ハッ

男「! …君が女が言ってた、ベースの上手い子…?」

姫「…人に何かを尋ねる時はまず己から名乗るのが常識よ」

男「え?あ、…すいません…」

男「1年A組の男っていいます…」

姫「1年B組の姫といいます、よろしく」

男「ほ、本題に入るけど、バンド、やらない…?」タジタジ

姫「……」

男 (…あれ?反応ナシ…?女、本当に言ってくれたのか…?)

姫「まずあなたと私の『音楽性』が合うか、試さないことには始まらないわ」ス

男「へ?」

姫「ジャムりましょう」

姫「男くん、ギター?ドラム?早く準備を」

男「」

姫「……」ボボン ボボ...

男 (…ジャム?な、何言ってるんだこの子……パン食べたいの?)アゼン

姫「…何してるの、早く」

男「あ、あの…その…俺……」

男「何も楽器できません………」

姫「」




8 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 02:19:52.41 ID:4kpn7ZKP0
>>6 すまない書き溜めはしてないんだ
  でも頭ん中で構成はできてて完結してる

  遅くなるけど最後までお付き合い願いたい
9 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 02:28:40.66 ID:4kpn7ZKP0

姫「…私、軽音楽と吹奏楽を掛け持ちしているの」

姫「あなたのような暇人ではないってわけ。分かる?」

男「……」

姫「…はぁ、時間の無駄になったわ……、帰ります」ス

男「…あ、あの……」

姫「…まだ何か?」

男「こ、これから上手くなっていくから……練習するから…、その…」アセアセ

姫「聞こえませんでしたか?私は『あなたのような暇人ではない』のです」キッパリ

姫「…失礼します」ガチャ バタン

男「……」

男「………」グス

男「な…なんだよぉ……知らない…だけじゃんかよぉ…」

男「……もう帰ろう…」グス...


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男の家

妹「………」じぃ

男「………」

妹「…珍しいね、お兄ちゃんが気持ち悪くないなんて」

男「…俺だって黙る時はあるよ…」ハァ...

妹「…何かあったの?」

男「お前には関係ない」キッパリ

妹「!?」

妹「な、何よ!せっかく人が心配してあげてるのに!!馬鹿にぃ!!!!」ダ

男「……」

男「……はぁ」

母「ご飯よぉ〜」




10 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 02:38:35.07 ID:4kpn7ZKP0

次の日

男「……」しょぼん

女「…今日はやけに静かね…」

男「……」

男 (…よく考えたら何て馬鹿らしいことをしてたんだ…俺は)

男 (楽器は持ってないし…音楽知識もロクに知らない)

男 (そんなヤツが相手にされないのは当たり前じゃないか…)

男「よっし決めた!!!」ガタ

女「!?」ビク

男「女!お前の友達にギター教えられる人いない!?」

女「は?何よいきなり…」

男「俺はギターをやる!」ドン!

女「…そんないきなり……都合良くいるわけないでしょ?」ハァ

男「むぐぐ…そうか、女の友達にいないんだったら……」

男「! 確かゲイ先輩がギターやってたよな…よし!」

女「待って!探す!ギター教えられそうな人探すから!」ドキン

男「え?」

女「ちょ、ちょっと待ってて!」ピッピッピ...プルルル....

男「どうしたんだよ急に…、別にゲイ先輩でいいじゃん…」

女「ダメよ!あんたそんな簡単に貞操を…じゃない/// そんな簡単に教えてもらったら…!!」アセアセ

男「? …まぁいいや、探してくれるんなら頼むよ!」ヨッシャ

女「…はぁ……」プルルル...プルルル...


11 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 02:53:54.12 ID:4kpn7ZKP0

放課後

男「…また音楽室かぁ…若干トラウマだぜ…」ハァ

男「まぁいいや…バンドを組むためなんだし…!」グ!

男「失礼しま〜す…」ガチャ

岩男「ん?」

男「!?」

男「ま、間違えましたぁ〜」ヘコヘコ

男「……」バタン

男「…音楽室を間違えるとは…緊張しすぎだぜ俺…」タハハ

岩男「おい」ガチャ

男「」





岩男「お前さんが女の言ってたヤツか!」

男「は、はい…」

岩男「俺は2年A組の岩男、ギターをやってる」

男 (こ、こんな図体してギター!?ドラムだろ絶対……)ガクブル

岩男「俺にギターを教えてほしいんだってな?」

男「…は、はい!是非!」

岩男「おぉ、いい返事だな!」ガハハ

岩男「だが…教えるには条件があるな」

男「…?」

岩男「俺はな、男よぉ」

男「? はい…」

岩男「中途半端な野郎が 大 っ 嫌 い なんだ」

男「は、はい……」

岩男「…お前、聞いたところによると、バスケ部らしいな?」

男「はい…そうですけど……」

岩男「お前、『バンド』と『バスケ』どっち取るんだ?」

男「!!!」ドキ

男 (…岩男さんはこう言いたいんだ…)

男 (ギターをやるんだったら…バンドをやるんだったら、…他のこと全てを犠牲にしてでもやれ!!)

男 (…マジかよ…バスケ……面白いし、辞めたくない…)

男「あの…別にいいんじゃない…ですか?両立すれば…いいだけなんじゃ…」オズオズ

岩男「俺が気にいらねぇんだよ!!!」ダン

男「わひぃ!」ビク

岩男「言ったはずだ、俺は中途半端なヤツは大っ嫌いだとな」フン

男「……」ムググ...



12 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 03:08:15.38 ID:4kpn7ZKP0

さらに放課後 職員室にて


バスケ部顧問「…次の練習試合の選抜メンバー…どうするかなぁ……」

モブ先生「あ、男くんなんてどうですか?」

バスケ部顧問「あぁ…男かぁ…」

モブ先生「この前、練習風景を見てましたけど、すごく上手くなりましたよねぇ」

バスケ部顧問「確かに…、もう3Pシュートは絶対外しませんからねぇ…」

バスケ部顧問「…よし、入れてみるかぁ…」カキカキ

男「…失礼します」ガラガラ

モブ先生「おぉ噂をすれば何とやら…」フフ...

バスケ部顧問「男か!ちょうどいいところに来た!お前選抜メンバーに入ったぞ!」ニコニコ

男「えっ…」グサ

バスケ部顧問「…? 何だ、嬉しそうじゃないな…」

モブ先生「男くん、ずっと前から選抜メンバーに入るって意気込んで練習してたじゃないですか…」

バスケ部顧問「何かあったのか?」

男「…あの、俺……」

男「部活、辞めます…」

バスケ部顧問「」

モブ先生「」

男「…これ、退部届けです……」ス

バスケ部顧問「ちょ、何を言ってる!お前、何を言ってるのか、分かってるのか!?」アセアセ

モブ先生「そ…そうですよ!何かあったのですか!?」オロオロ

男「…俺…他にやりたいこと、できたんです……」

男 (仕方ないよ、バンドのためなんだ…)

男 (こうしなきゃ教えてもらえないんだ…)

バスケ部顧問「……この退部届けは預かっておく」

モブ先生「ちょっと先生!?」

バスケ部顧問「…何があったかは知らん…、ただ、判断を急ぎすぎると後々後悔することになるぞ」

男「……」

バスケ部顧問「一週間待つ、それでも気が変わらないのなら……もういい」

男「……わかりました」

男「………失礼しました」ガラガラ バタン


モブ先生「…男くん……」

バスケ部顧問「………」



13 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 03:16:50.00 ID:4kpn7ZKP0

男の家

妹「………」

男「………」

妹「……また、…気持ち悪くない…」

男「…うるさいよ」ボソ

妹「〜〜〜ッ!!!!!」ムカ

妹「…気持ち悪くないお兄ちゃんなんて、お兄ちゃんじゃない」

男「……」

妹「……」

男「あばばばばばばばばば」

妹「!?」ビク

男「…これでどうだ」

妹「……キモイ」クス

男「…そうか」フ...

妹「…あのさ、お兄ちゃん」

男「ん?」

妹「…何でもいいから、私にも相談してよ…」

妹「…そんなに溜め込みすぎて黙っちゃうくらいなら、相談して、楽になってよ…」

男「……」

妹「そのほうがきっと…いいに決まってる」

男「…かもな」フゥ...

男 (…いつまでも沈んでちゃダメだ…)

男 (…一度決めたんだ、後戻りなんかしないぞ…!)

男 (やってやる…!絶対バンドやるんだ…!)グ...

母「ご飯よぉ〜」


14 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 03:23:22.55 ID:4kpn7ZKP0

次の日

男「おはよう!!!!!」

女「うるさい!」

男「ごめんね!!!!」

女「…ごめんね、岩男さんしか見つからなくて…」

男「? あぁ、別にいいよ、っていうか探してくれただけでも感謝なのに、見つけてくれたんだ。ダブル感謝だよ」ニコ

女「!?/// べ、別にあんたのために探したんじゃ…ないんだから……」

男「え…?じゃあ誰のために…?」

女「じ、自分のためよ!自分の私利私欲を満たすためだけに探したまでよ!!!」アセアセ

男「そうかぁ!さすが女だな!」アハハ

女「……鈍感なんだから」ボソ

男「へ?」

女「ななな何でもないわよ!!!////」ビク



15 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 03:33:42.21 ID:4kpn7ZKP0

放課後 音楽室にて


岩男「来たか」

男「はい!部活も辞めてきました!」フンス

岩男「ふむ、本当に良かったんだな?」

男「もちろん!俺はバンドを、ギターをやりたんです!!」グ

岩男「がはは!そうかそうか!よし、大したヤツだ!いいだろう、これを貸してやる!」ス

男「!! これは…!」ドキン

岩男「レスポールだ」

男「うぉおぉぉおお!…本物だ…本物の……ギター……」ドキドキ

岩男「そいつは1956年カラマズー工場製のギブソン・レスポールTVモデル、ネックとボディにオールド・ホンジュラスマホガニー、指板にハカランダを使ってる。そして軽量アルミ製バーブリッジにオールドP-90一発…どうだ?そそられるだろう?」フフフ

男「よ、よく分からないけど、すげぇ……!」ドキドキ

岩男「壊すなよ?」ニヤニヤ

男「も、もちろん!そんなこと絶対しませんよ!」アセアセ

岩男「よし、んじゃ始めるか!」

男「よろしくお願いします!師匠!」





こうして俺はギターを始めた




16 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 03:46:26.23 ID:4kpn7ZKP0

一週間後 放課後


男「…ひ、人差し指で…全部の弦を…」プルプル

岩男「弾いてみろ」

男「は、はい!」

ペキペケケン

男「……」

岩男「……完全にセーハしきれてないな」ハァ

男「だ、だって…難しいんですよ…Fコード…」

岩男「そんなもん分かっとる、初心者はだいたいそこで行き詰る」

男「むぅ…」アセアセ

岩男「…気分転換に、簡単なコードで弾ける曲でもやるか」スク

男「!! マジですか!?」パァ

岩男「…そうだな、The BeatlesのI`ve Got a Feelingなんてどうだ?」

男「コード分かりません…」

岩男「俺が以前耳コピして、簡単なコードで弾けるようにしてあるから大丈夫だ、ほれTAB譜」ス

男「ど、どうもです!」

岩男「テンポは…こんなもんか、よし、行くぞ?」

男「はい!」




女「お、やってるみたいね」ノゾキ

姫「…ねぇ女、用って軽音楽部の練習を見ること?」

女「ん?ちがうちがう!職員室に用があるのよ」

姫「じゃあこんなところで油売ってないで、さっさと行きましょう」

女「も、もうちょっとだけ!」ノゾキミ...

姫「…まったく…女ったら……」ハァ

女「……」じぃぃ…



17 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 03:51:51.27 ID:4kpn7ZKP0

男の家


ジャンジャカ ジャンジャカ〜♪

妹「……」

男「♪」

ジャンジャカジャ〜ン♪

男「♪」

妹「…お兄ちゃん」

男「ん?」

妹「どうしたの…そのギター…」

男「あぁこれ?先輩から借りたんだ〜♪」ウフフ

男「いいだろ?うふふ/// 貸さないぜ?///」ウフフフ

妹「別にいいよ…興味ないし……」プイ

妹「ってかキモイ…」

男「♪」

ジャカジャカ ジャカジャカ♪

妹「………」フゥ

妹 (…よかった…いつものお兄ちゃんだ…)ニコ

母「ご飯ですよ」


18 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 04:01:31.91 ID:4kpn7ZKP0

次の日


男友「おい!男!」タタタ

男「ん?」

男友「…聞いたぜ…お前、部活…本当に辞めちまうって…」

男「あぁ……」

男友「顧問の先生、一週間も待ってくれたのに…どうして辞めちまったんだよ!?」

男「…それは……」

男友「…お前、言ってたじゃねぇか…いっしょにレギュラー取ろうぜって…!」グス

男友「あん時の約束は嘘だったのかよ!!!」

男「……ごめん」

男友「なぁ…なんで…辞めちまったんだよ……」グスン

男「……軽音」ボソ

男友「…?」グス

男「軽音部に…入ったんだ」

男「…中途半端に掛け持ちしてたら…バスケ部にも軽音部にも迷惑かかると思ったから…その…」

男友「それでバスケ部を捨てた、と…」

男「す、捨てたわけじゃ…!?」

男友「そうじゃねぇか!!!!!!!」

男「ッ…」ビク

男友「軽音部を選んで…バスケ部を…捨てた!!」グス

男「お、おい…落ち着けよ…」

男友「うるさい!!もうお前なんか知らねぇ!!!」ダ

男「ま、待てよ!!!」

男「……」

男「違う…そんなつもりで…俺は……」



19 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 04:14:44.20 ID:4kpn7ZKP0

放課後 音楽室


男「……」ガチャ

男「……!」

姫「…」

男「…姫さんか…どうしたの、音楽室にいるなんて…」

姫「… I`ve Got a Feeling」

男「へ?」

姫「 I`ve Got a Feeling…、The Beatlesのラストアルバム、Let it beに収録されている曲…」

姫「…私も好きなんです」

男「…そ、そうなんですか」

姫「…ジャムセッションの意味は教わりましたか?」

男「…一応、…でもまだできないんだ……」

姫「ではI`ve Got a Feelingを弾いてください」ス

男「…え…」

姫「弾けるんでしょう?セッションしましょう」ニコ







姫「チューニングは終わりましたか?」

男「お、終わったよ…」ドキドキ

男 (…なんてこった!まさか姫さんとセッションすることになるとは…)ドキドキ

男 (あの時もう厭きられちゃって、口も聞いてもらえないだろうなって思ってたのに…)

男 (…でもある意味チャンスだ…幸いこの曲は1発で気に入って完璧にマスターしてるし…!)

男 (名誉挽回だ!)グ



20 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西・北陸) [sage]:2012/03/08(木) 04:26:20.76 ID:zOpBJNcAO
滑稽だな
21 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 04:31:54.05 ID:4kpn7ZKP0

姫「…ワン・ツー・スリー・フォー…」


〜♪ 〜♪


男 (よし…いい感じ…)

姫「…」フフ... ボボン.ボボボ

男「!」

男 (すげぇ…ベースがいると…なんか…すげぇ落ち着く…!)ドキドキ

男 (さすが…バンドの土台、骨組みを作るだけある…)ドキドキ

姫「〜♪」フンフ〜ン

男 (姫さん鼻歌まじりで弾いてる…、すごい楽しそうだ…)

男 (…なんか俺も楽しくなってきたw)ドキドキ


〜♪ 〜♪


男 (I`ve got a feeling, a feeling deep inside. Oh yeah, Oh yeah!)

姫 (I've got a feeling, a feeling I can't hide. Oh no. Oh no, Oh no...)

男 (やべぇ…すげぇ楽しいんだけど!!!!)ドキドキ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



男「ふー…」

姫「…ありがとうございました」ペコ

男「いやいや、こちらこそありがとう!楽しかった!」ニコ

姫「やはり音楽というものは誰かと奏で合ってこそ、真の楽しさを味わえるものですね」ニコ

男「そうだね、セッションしてみて分かった。すっごい楽しいって」ドキドキ

姫「うふふ」ニコ

男 (…今ならいけるッ!?)グ

男「姫さん!」

姫「!? はい…何でしょう?」ビク

男「バンドに入ってください!お願いします!」

姫「……」



22 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/08(木) 04:32:51.78 ID:iZBxeBCDO
バンドなんてロクデナシがやるもの。



だが、それがいい。
23 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 04:48:04.30 ID:4kpn7ZKP0

姫「ごめんなさい」

男「えぇ!?」ガビーン

姫「…以前に言った通り、部の掛け持ちをしている身なので…これ以上活動を増やすのは…ちょっと……」

男「うはぁ…マジかぁ…」グヌヌ

姫「…でも」

男「?」

姫「男くんの声、いいと思います」

姫「男くんがボーカルしたら、きっとベースをやってくれる人もドラムをやってくれる人もすぐに見つかりますよ」ニコ

男「お、俺がボーカル?」キョトン

姫「…知らないうちに口ずさんでましたよ」ニコ

男「マジか…///」アセアセ

姫「それじゃ失礼します、今日はありがとうございました」ペコ

姫「では…」ガチャ バタン

男「……」

男「…俺がボーカルかぁ…」




男友「くっだらねぇ!」バ!

男「!? お、お前…いつの間に!?」ビク

男友「部活休んで、この放課後ずっとお前の活動を見てた」カクレテ

男「お、おま、犯罪だ!」

男友「うるせぇ!それより何だ今のは!」

男友「へったくそ!へったくそ!」

男「な!?」グサ

男友「マジへったくそだなお前!そんなんやるくらいならバスケ部に戻ってこい!」

男友「部のみんなも顧問の先生も心配してんだぞ!急に辞めちまったから!」

男「ぐぬぬ…お、俺は…」タジタジ

男友「戻って来い!今なら間に合う!余裕で間に合うんだ!さぁ!」クイクイ

男「…俺は戻らない」

男友「はぁ!?」

男「…俺はバンドがやりたいんだ、だから戻らない」

男友「…お前……」

男友「本気か…」

男「……」

男「そうだよ」

男友「………ふん」クル

男友「もう知らん!!!!バーーーーーーーーーーーーカ!!!!!!」ダ バタン


男「…しつこい…本当に……」ハァ



24 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 04:55:54.26 ID:4kpn7ZKP0

男の家

男「〜♪」

ジャカジャカ ジャカジャカ

妹「……」

ジャカジャカ ジャカジャカ

妹「…あのさ」

男「うん?」

妹「…楽しそうなのはいいんだけど…うるさい」

男「別にいいじゃん!まぁ聴けよ!俺の歌を聴けぇ!ってね!」ハハハ♪

ジャカジャカ ジャカジャカジャ〜ン♪

妹「………」

妹 (まいった…いつもよりマジでキモイ…そしてウザイ…)

男「〜♪」

妹「…あのさ」

妹「…さっきから一曲しか弾いてなくない?」

男「これしか練習してないんだ」ジャカジャカ

妹「…上手くならないよ?」

男「いやこれ完璧にしろって師匠が…」ジャカジャカ

妹「師匠!?」

男「うん」

妹 (…なんか変なのにつかまってないといいけど…お兄ちゃん…)

男「ちなみに師匠は岩男さんっていうんだ」ジャカジャカ

妹「岩男さん!?」


25 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 05:15:35.44 ID:4kpn7ZKP0

次の日 生徒会室


生徒会長「それではこれから生徒会会議を始める」

副会長「よろしくお願いします」

女「よろしくお願いします…」

書記「よろしくお願いします」

モブ美「よろしくです」

副会長「本日の議題は2ヶ月後に控えた文化祭についてです」

副会長「今現在、クラス毎の出し物に加え、体育館を全面利用した出し物を企画している段階です」

副会長「体育館の出し物については、現段階でダンス部によるダンス、軽音部による演奏、ジャズ研による演奏、この3つが候補に出ています」

副会長「他に何か…」

生徒会長「いや、もうこの3つで良くないか?」

生徒会長「あまり出てもらってもな…。裏方の人数は最小限に抑えたいし、出演団体にも慌しく動いてもらうわけにもいかんしな」

生徒会長「と私は思うんだがwwwwwwどう思う?wwwwwwwwww女ちゅわんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ウヘェ

女「い、いいと思うよ…お姉ちゃん……」モジモジ

生徒会長「よっしゃ決定wwwwwwwww書記wwww書いてwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

書記「承知しました」カキカキ

副会長「ちょま…、…ま、まぁいいでしょう…僕もそう思っていましたしね…」フンス

モブ美「はいはーい!質問!」

生徒会長「何?」

モブ美「うちのクラスがメイド喫茶やりたいって聞かないんですけど、いいんですか?メイド喫茶って…」

生徒会長「ダメに決まっているわ」キリ

モブ美「そう…ですか…」

モブ美「…みんなやる気になってたのに…残念だね、女ちゃん…」

女「へ?あ、そ、そうだね…」モジモジ

生徒会長「ん?モブ美さんは女と同じクラスなの?」

モブ美「そうですけど…?」

生徒会長「なら許す」グ

モブ美「…へ?」キョトン

生徒会長「書記!1年A組はメイド喫茶よ!書きなさい!」バ

書記「承知しました」カキカキ

女「ちょっと!お姉ちゃん!」アセアセ

生徒会長「…女、お姉ちゃんはね、あなたのメイド姿が見たいの」キリッ

モブ美「」

女「ちょ、やめてよ…///」モジモジ

生徒会長「うはwwwwwwwwwwwwwwwwテラカワユスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

副会長「…あのぉ…進めてよかですか?」




26 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 05:26:26.89 ID:4kpn7ZKP0

放課後 音楽室


岩男「お、だいぶ様になってきたな」

男「えへへ///」

岩男「もう普通にコードも弾けるようになってきたな…Fコードもクリアしたし、コードチェンジもスムーズだ」

岩男「何より上達が早い」

男「いやぁ/// 師匠の教え方が上手いからですよ!」エヘヘ

岩男「そ、そうか?がはは!さすが俺ってやつか!」

男「そうですよ!よっ!日本一の教え上手!!」

岩男「それはあんま嬉しくないな」

男「さいですか…」

岩男「日本一のギタリストとでも言ってくれたら気分も最高潮だがな!」ガハハ!

男「よっ!世界一のギタリスト!」

岩男「世界一て/////やめ///////照れまくる////////////////」ウヘヘヘ

男「よっ!よっ!よぉっ!」




女「…何やってるのあれ」

姫「さぁ…」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

男の家

妹「……」

妹「おかーさん?お兄ちゃんは?」

母「二階じゃないの?」

妹「…ふぅん」

妹「……」

妹「……つまんない…」ツン








〜♪ 〜♪


男 (…やっぱりいいな…この曲…)

男 (…師匠には内緒でこの曲カバーしようかなぁ…)

男 (…でも耳コピの仕方しらないや…カバーできないかぁ……)

男「…あぁ早くバンド組みたいなぁ…」ゴロゴロ...



27 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 05:41:49.97 ID:4kpn7ZKP0

次の日


男「おはよう!!!!!!!!!!!!!」

女「……おはよう」ハァ

男「…どした?元気ないな」

女「…私、メイド服着ることになった」ハァ

男「は?お前、着なかったんじゃないの?」キョトン

女「お姉ちゃんのせいで着るハメになったのよ!」

女「はぁぁあぁぁあ……もう最悪…死にたい………」ハァァ

男「そ、そうなのか…そりゃドンマイだな…」タハハ

女「…あんたはいいよね、男子だもの、コスプレしなくていい」

男「別にいいじゃん、たったの1日だろ?」

女「違うのよそれがぁ!!!!!」ブワァ!

男「へ?」

女「お姉ちゃんのせいで、私たち1年A組は2日目もメイド喫茶をやることになったの…」ハァァァ...

男「…マジか……」ウワァ...

女「もう…死にたいです…割とマジで…」ドンヨリ

男 (もう何言ってもダメだなこりゃ…そっとしとこう)


男友「よぅ男、おはよう」

男「お?あぁ男友か、おはよう」

男「何だ、機嫌いいじゃん、軽音部のこと認めてくれたのか?」

男友「なわけねぇだろ!!!!」

男「!?」ビク

男友「俺は諦めないぜ、お前を必ずバスケ部へ連れ戻す…必ずな」キリッ

男「そっか頑張れよ」

男友「うん頑張る!」

男友「ってお前を連れ戻すんだよ!何応援されてんの俺!?」ガビーン

男「朝からノリツッコミご苦労様です」

男友「うるさい!今に見てろよ!」プンスカ



28 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 05:50:02.09 ID:4kpn7ZKP0

放課後 音楽室


男「こんにちはー!今日もよろしくお願いしますー!」ガチャ

岩男「…男か」

男「? どしたんですか?暗い顔して…」

岩男「…これを見ろ」

男「? なんですかこの紙… !?」ビク

岩男「…文化祭のエントリー用紙なんだが…俺のバンドのドラマーが昨日、足を骨折したらしくてな…」

岩男「ドラムを叩けなくなってしまったんだ…」ショボン

男「え!?そんな…じゃあ文化祭は…」

岩男「…辞退せざるを得ないだろうな…」ションボリヌス

男「そんな…」

岩男「…そこでなんだが…男」

男「はい?」

岩男「…お前が出てみないか?」

男「…ゑ?」


29 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 06:00:29.50 ID:4kpn7ZKP0

岩男「お前のバンドが出るんだ」

男「で、でも、俺…まだバンド……」アセアセ

岩男「今から探すんだ、そしてバンドを組め、そして出ろ!」ガシ

男「そんな急に言われても困ります!それに、まだ人前で演奏できるレベルじゃ…」

岩男「お前ならできる、男」ググ

男「岩男さん…」

岩男「それに…上手くなるまで待ってたらジイさんになっちまうぞ?」ガハハ

男「……わかりました、やります」

岩男「…よし」ニコ








ギターを始めて間もないのに、いきなり舞台だなんて


でも不思議と嫌じゃない自分がいることに気付いていた


そして、俺がギターを弾いて歌って…


ベースの音が、ギターの音が、ドラムのリズムが、全部が合わさって


また、姫さんとセッションした時と同じ楽しさを味わっている____



そんなビジョンがうっすらと未来に見えていたんだ





30 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 06:09:33.63 ID:4kpn7ZKP0

文化祭まであと60日



朝起きてまず俺がやること…

ギターに挨拶だ


男「おはようギターちゅわん////」ムチュウゥ


某アニメの主人公はギターに名前を付けていた

俺ももちろん試しにレスポールの『れすこ』ちゃんと命名し呼んでいたのだが

妹がガチで気持ち悪がっていたので止めた


ギターをギターケースにしまい、今日の授業の時間割を合わせ、一階へ

朝食はバナナと珈琲だ

パンはパサパサするし、白米は朝から俺にはちと重過ぎる

まぁそんなこんなで食べ終え、着替え、その他細かいことをした後、登校



男 (まずはメンバー集めだ…!もう本気で行くぞ!絶対文化祭でバンドやってやるんだ!!)ググ...



31 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 06:17:48.98 ID:4kpn7ZKP0

朝 教室


男「おはようッ!!!!!!」

女「嗚呼うるさい!!」

男「ごめんね!!!!!!」

女「何よ今日は朝からハイテンションね…何かあった?」

男「まぁ色々とね」フフン

女「そう?」

男「それより女ァ!バンド組もうぜ!!!」

女「だが断る」

男「何でだよー!忙しくてもいいじゃん!頼むからさぁ!」アゥウ

女「忙しいから無理って、前に言ったじゃない!もう忘れたの!?」

男「いや覚えてるけどさ…そこをなんとか!ならない?」ムムム

女「無理ったら無理!マジ!」プンスカ

男「むぅ…」

男「じゃあいいよ、女の友達で、ドラムとベースとボーカルできるヤツいないの?」

女「そう簡単にいやしないわよ…」マッタク...

男「そっかぁ…じゃあゲイ先輩達に頼むしかないかぁ…」ショボン

女「待って!今から探す!だから待って!!」ピポパ...プルルル...

男「マジで!?やった!ありがとう!」ウワァイ!

女 (…計算してやってないだろうな…こいつ……)ゲンナリ



32 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/08(木) 06:23:55.17 ID:pNLlMtLH0
長いこと続けてるな…体調気を付けてくれ
少し書き溜めて一気に投下した方が捗るんじゃないか?
33 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 06:33:42.65 ID:4kpn7ZKP0

放課後 音楽室


男「…よし、女のおかげでボーカル、ベース、ドラムの3つが今日揃うぞ…!」

男「この音楽室の中に、その3つが…3人がいる…ッ!」ドキドキ

男「…開けるぜ!」ガチャ



男「こんにちはー!」

べス男「…」

ボカロ「…」

ドラ子「…」

男「」


男 (なん…だと…?)


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「…えっと、とりあえず…自己紹介を…」

べス男「…1年Z組、べス男……カニ座…」ボソ

ボカロ「3年B組ボカロ!よろしくね!☆ミ」キャピ

ドラ子「ドッドドドド…ドドドドドッドドト…!」カタカタカタカタ


男「…え、えっと…あの……みなさん…、どれくらい…楽器をやってらっしゃるのですか…?」アセアセ

べス男「……ベースと共に生れ落ちた……16年」ボソ

ボカロ「ボーカルに楽器歴とかないゾ☆!?」ニッコリ

ドラ子「ドッタン!ドッドッタン!ドッタン!ドッドッタン!」カタカタブルブル

男「……」



男「そ、そうだ!みなさん、なんか曲やりましょう!」オロオロ

男「何がいいですか?」アセアセ

べス男「……何でもいい」ボソ

ボカロ「マキシマムザホルモンかな☆!(゚ー゚)(。_。)ウンウン!☆ミ」

ドラ子「ドドドドッドドドドドドドド」カタカタカタカタ

男「…あ、…えっと……」





男「…ごめんなさい、今日は解散で……」





男 (何だよこれ…何なんだよこれ……)ガビーン





34 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 06:36:23.45 ID:4kpn7ZKP0
>>32 お気遣いありがとう
   でも大丈夫なんだ 今の俺には時間が有り余るほどにある!(キリッ

   眠くなったらテキトーに寝るんで、楽しんでってくれると嬉しいです
35 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 06:45:30.41 ID:4kpn7ZKP0

夜 男の家


妹「………」

妹「………」

妹「おかーさーん?お兄ちゃんはー!?」

母「二階じゃないの?」

妹「……むぅ」

妹「…つまんない」









男「おい!どうなってんだよ!今日来た3人!どうなってんだよ!!」

女『っ、電話越しに叫ばないでくれる!?耳が痛いわよ!』キーン

男「いいから!今日来た3人何!?何なの!?本当によく分かんなかったよ!?」アセアセ

女『はぁ…あの人達、まぁ…ああいう感じではあるけど、実力は折り紙つきだよ?』

男「そんなこと言われても…終始ああじゃ俺が疲れるよ!」アセアセ

女『私に探すの頼んだんでしょ!?文句言わないでくれる!?』プンプン

男「お、怒んなよ!俺だって怒りたいわ!」プンプン

女『とーにーかーく!頑張りなさい!それだけ!じゃッ!』プツン

男「お、おい!待てって!お、…おいィ…」ツー ツー ツー



男「…マジかよぉ…」グスン



36 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 06:49:57.47 ID:4kpn7ZKP0

文化祭まであと59日



目覚めのおはようをギターに

支度を早々に済ませ一階へ

朝食をできるだけ早く、そして優雅に食す



___さぁ準備はできた



さぁ行こう、ギターよ!


         未来ある俺たちに行き止まりなどない!











母「いってらっさい」ムシャムシャ



男「…行ってきます」


37 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 06:58:47.68 ID:4kpn7ZKP0

朝 教室


男「おはよう…」

女「おはよう」

男「……」

女「…」ツーン

男「…昨日は悪かったって…俺、熱くなりすぎてた」

女「……」

女「…ま、まぁ、反省してるんなら…許してあげてもいいけど…」ボソボソ

男「! ほ、本当か!?」パァ

男「ありがとう!女!」ニコニコ

女 (…フフ、こういうところは子供っぽいんだから…///)クス

男友「男ォ!!!!」ガラガラ!

男「!?」ビク

男友「今日も来たぜぃ!」ニヤニヤ

男友「さぁバスケ部へ戻れ!今すぐだ!」ギャーギャー

男「だが断る!」

男友「だがそれを断る!」フンス

男「だがそれを断るって何だよ!じゃそれを断る!!」フンス

男友「はぁ!?意味分からん!ややこしいわお前氏ね!!!!」ダ ガラガラ

女「……行っちゃった」ポカン

女「…あんたら何がしたかったの?」

男「…挨拶だろう」

女「今のが!?」ガビーン



38 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 07:12:43.80 ID:4kpn7ZKP0

放課後 音楽室


男「はぁ…なんか憂鬱……」

男「…まぁいいか、今日はあの3人呼んでないし、今日は師匠とみっちり練習だぞ!!」グ!


男「こーんにーちはー!」ガチャ



べス男「…」

ボカロ「こんにちわ☆ v^-゚)⌒☆ブイ!(゚∇^*)v」キャッキャ

ドラ子「ドドッド、ドドッド…」カタカタ


男「」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



男「何でいるの!?」ガビーン

べス男「……風に…呼ばれた……」ボソ

ボカロ「えぇー来ちゃダメなのぉ?俳(*'o'*)o ウオオォォォォ!!☆ミ」

ドラ子「ドドドドドドドッド」カタカタカタカタ

男「いや呼んでないでしょ俺!何で来ちゃってるんですか!」アセアセ

男「つか風って何だよ今日驚く程吹いてねぇぞ風!!!」

べス男「…君の心の中を吹く…風……」ボソ

べス男「……」フッ

男「…」

ボカロ「練習!☆ミれんすーするお!w|;゚ロ゚|w ヌォオオオオ!!」ジタバタ

男「痛い!ちょ、暴れないで!」オロオロ

ドラ子「ッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ドドドドドドドドドド....

男「ドラ子さんもバスドラで叩かないで!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ボカロ「それじゃいくおー?☆d(-_☆)!」

男 (…結局The BeatlesのI`ve Got a feelingか…)

男 (まぁ仕方ないよな…俺がこの曲しか弾けないんだから…)ハァ

べス男「……唸れ、俺の右腕…」ボソ

ボカロ「わん・つー・すりー・ふぉー☆!(≧∇≦)」キャッキャ!





男「!?」




39 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 07:25:22.37 ID:4kpn7ZKP0

男「………」ジャーン ジャカ...


〜♪ 〜♪





べス男「……刻め、その音色を…魂を…」ボソボソ


ボボン....ベボボン.....





ボカロ「Oh please believe me, I'd hate to miss the train. Oh yeah, Oh yeah...♪」


ボカロ「〜♪////」





ドラ子「……」



ド タン ドドッド タン





男 (…この一体感……)ドキドキ



男 (…これだよ、これ…これなんだよ…!)ドキドキ



男「やべ…震えてきたw」ブル...



べス男「……聖なる黄金水…か?」ボソ


男「違うわ!」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「…すごかった」

ボカロ「everybody☆⌒(*^-゚)b(゚∇^d)(b^ー゚)d(゚ー゚@)♪good♪☆ミお疲れ様ぁ☆!」

男「…なんていうか、みなさん…すごいッス…」

男「…正直、みなさんのこと、楽器なんてできない人達の集まりだって決め付けてました…」

男「でも違った!全っ然違った!!」

男「…もし、…もし良かったら…!」

男「こんな俺とで良かったら、バンド…組んでもらえませんか!?」バ!





40 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 07:32:47.30 ID:4kpn7ZKP0



ボカロ「そらないわ」

べス男「ないな」





男「!?」






ボカロ「だって君へたくそだもん」


べス男「もっと腕を上げてから来な…Tiny Baby…」フ...


ボカロ「じゃあのw」ガチャ バタン










男「」
















男「!」




ドラ子「………」


男「ドラ子さん…!」ウルウル


ドラ子「ッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!」ドドドドドドドドドド....


男「痛ッ!?だ、だからバスドラで叩かないで!!」ドムドムドムドム....











41 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 07:40:57.07 ID:4kpn7ZKP0

夜 男の家


妹「……///」ドキドキ

男「………」

妹「……///」ソワソワ

男「……はぁ」

妹「…お、お兄ちゃん、今日は元気ないね…///」

妹「どうしたの…?///」

男「…お前には関係ない」ハァ...

妹「ムッ……」

妹「……」

妹「…私言ったよね?相談してって…」

男「………」

妹「言ったよね!?」

男「うるしゃい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ガタン

妹「!」ビク

男「ぁ…噛んじゃった…」

妹「……」ピクピク

男「!?///」ハッ

男「わ、笑うなー!命が惜しければ、わ、笑うなぁー!!///」アセアセ

妹「………ッ////」ピクピクピクピク

男「お、おいってば!笑うな!!///」オロオロ

母「ご飯ですじゃ」



42 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 07:44:44.21 ID:4kpn7ZKP0

妹「だ、だって、うるしゃい!だもん!///」あはは!

男「だ、誰にだって噛むときはあるんだよ!!///」アセアセ

妹「でもさ、普通あそこで噛む!?機嫌悪いときだよ!?///」ぎゃはは!!

妹「もう機嫌悪いとか関係なくなっちゃったし!恥ずかしいだけだし!!////」バンバンバン

男「…もう死にたい…割とマジで……」アウアウ...



母「 ご 飯 で す じ ゃ 」



43 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 08:17:10.28 ID:4kpn7ZKP0

文化祭まであと58日


おはようのキスをギターにし支度を早々に終え一階へ

飯を平らげた後は細かい身支度をし、いざ出発



…軽音が怖くなりつつあるんだが、大丈夫だよな…?




不安と少しの期待を胸に登校する俺……




割とマジで恐怖です






44 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 08:34:05.25 ID:4kpn7ZKP0

男「おはよう……」

女「おはよう」

女「…元気ないわね」

男「あぁ……」

男「…結局あの3人もダメだったんだよ…」アハハ...

女「えぇえ!?マジなの!?」ドキン

男「マジなの」ガックリ

女「…意外ね…あの3人となら上手くやれそうだって思ってたのに…」

男「とならって何だよ…」ハァ...

女「…仕方ないわ、また探してあげる」

男「!? 本当か!?」パァ!

女「えぇ…ただしッ!」

男「…ただし…?」

女「…今度の日曜日…」ボソ

男「…ん?」

女「こ、今度の日曜日……映画…見に行きたい…///」ボソ

男「映画?あぁ、いいよ!お安い御用さ!」ニシシ

男「で、何が見たいの?」

女「……プリキュア////」ボソ

男「? …ぷりけつ?」オゲェ

女「プリキュアよ!プリキュア!!!/////」ドムン!

男「ぐはッ…!…プ、プリキュアぁ?」ゲホゲホ...

男「何でまたそんな子供向けのを…」

女「あんたバカァ!?////」ダン!

女「今回のプリキュアは今までのと、違うのよ!!!!////」ダンダン!

男「は…はぁ……」

女「大人から子供まで楽しめる、超エンターテイメントアニメなのよ!?/////」ハァハァ...

女「それをあんた、子供向けという括りだけで表現してしまうのは勿体無い!////」

女「勿体無さ過ぎるのよぉぉおおおおあああああああキュアピースちゃんん”ん”ん”ぁ”ぁ”あ”あ”ッ!!!!!!!!!!!!!!!!/////」

男「わ、分かった、分かったから…」アセアセ

男友「よぅ男!!!今日も来たぜぃ!!!!!」ドン!

男「えぇ!?また!?」ガビーン

男友「またって何だよ!」プンプン

男「今取り込み中なんだ!後にしてくれ!!」

男友「うるせぇ!俺が素直に聞くとでも思ってるのか!?」グハハ!

45 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 08:39:07.00 ID:4kpn7ZKP0

男友「お前がバスケ部に戻ると言うまで、俺はここに居続ける!!」

男「じゃ勝手にしろ!」

男友「……」

男「女!保健室いくぞ!」

女「ぴゃあぁああ…川の向こうにピースちゃんがいるわぁ…!!」ハァハァ!!!!

男「それ以上鼻血を出すな!本当に死ぬぞ!」アセアセ

男「あとその川渡るなよ!いいな!?」タタタ....







男友「……」ポツン













男友「……………」グスン







46 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 08:46:23.54 ID:4kpn7ZKP0

放課後 音楽室


男「はぁ…大変な目に合った…」

男「とりあえず女は無事だったから良かったけど…」ハァ

男「…今日はなんか練習する気になれないなぁ…」

男「……」

男「…いやダメだ、練習しなきゃ…!」フルフル

男「……もう誰にも下手糞って言わせない…そのためにも練習だ……」ヨゥシ...

男「みんなをアッと言わせてやるんだ!」グ


男「こんにちはー!」ガチャ



金髪「お?」



47 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 15:48:07.32 ID:4kpn7ZKP0

男「……どちらさまですか?」ポカン

金髪「…君こそ…誰だい?」

男「ひ、人に名前を尋ねるときはまず己からですよ!」ビシ

金髪「先に尋ねてきたのは君だろう?」

男「むがが……」タジタジ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「男といいます、1年A組、最近軽音部に入りました」ペコ

金髪「…そうか、君が最近入ったっていうあの…」

金髪「僕は2年A組の金髪、よろしく」ニコ

男「よろしくお願いします」ペコ

男 (…イケメンだなぁ…)じぃ

金髪「岩男から聞いてるよ、ギターやってるんだろ?」

金髪「そして、バンドメンバーを探している…」

男「…はい…そうなんです……」

男「でもなかなか見つからなくて…」タハハ

金髪「……」

男「本番までもう2ヶ月を切ったっていうのに…これじゃあやばいですよね…」ハァ...

金髪「…少年」

男「…ふぇ?」

金髪「最後まで諦めないことが肝心だよ」ニコ

金髪「希望を持ち続け、音楽を愛し続けるんだ」

金髪「…そうしたら、きっと見つかるさ」グ

男「…金髪さん」ウルウル

金髪「それじゃ僕はもう行くよ?じゃあね」ニコ

バタン...

男「…めっちゃいい人だったなぁ…」

男「……」

男 (…希望を持ち続けて、音楽を愛し続ける…かぁ…)

男「そう、だよな…そうでなきゃ、続かないよ…音楽は…」

男「うん、よし!」スク

男「よっしゃあ!!今以上に音楽を愛するぞぉおお!!!!」オォー!

男「さっそく練習だ!」ジャカジャカ



48 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 15:55:51.14 ID:4kpn7ZKP0

夜 男の家


男「〜♪」ジャカジャカ

妹「……」

妹「…飽きないね」

男「おう!なんたって俺は愛してるからな!!」フンス

妹「ふぇ!?////」ドキ

男「俺…決めたんだ、一生愛し続けるって……」

妹「ちょ…お兄ちゃん…だ、だめだよ…それは…////」アゥアゥ...

男「何がダメなんだ!俺は愛するって決めた!決めたんだ!!」

妹「…ふえぇ////」(今日のお兄ちゃん…大胆だよぉ……////)ドキドキ...

妹「…そうだ…ね、うん…、恋に…関係ないよね…兄妹、なんて…////」ボソボソ

男「〜♪」ジャカジャカ

妹 (……お兄ちゃん…大好き!////)ウフフ

男 (愛でまくるぞぉ?音楽ちゃんをよぉ!)ウホォォオ!

男「Yeah! Yeah!」ジャカジャーン♪

母「ご飯ですじゃ」


49 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 16:00:05.32 ID:4kpn7ZKP0

文化祭まであと57日



ギターへおはようのハグ&キスをして支度をし一階へ

飯を平らげいざ登校!



俺の軽音ライフはまだ始まったばかりだぜぇ!!



男「いってきまーす!」ダ


妹「いってらっしゃい…///」モジモジ


50 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 16:09:03.95 ID:4kpn7ZKP0

朝 教室


男「おはよう!!!!」

女「」

男「ん?」

男「どうした女」ポン

女「ひゃぁ!?」ビク

男「うわ!…どうしたよ…そんな驚いて……」

女「…男か…別に、何もないよ…」

女「……はぁ」ゲッソリ

男「…いや絶対何かあるよ…」

女「ないわよ!」

男「お、怒らなくても…」ビク

男「…心配してやってんのに…」

女「よ、余計なお世話よ!消えなさい!」アウアウ

男「…むぅ」ムス

スタスタ...

女「……何やってんだろ…私は…」ハァァァ...




男友「廊下で会うとは奇遇だな!男よ!」ジャーン!

男「……はぁ」

男友「あ!?ため息つきやがったな!?」ガビーン

男「…悪いけどもう止めてくれ、本当に…」

男友「な…ッ!お、俺は、お前が戻ってきてほしいから…!」アセアセ

男「…言っただろ、俺はもう戻らないって…」ハァ

男「俺は軽音が…バンドがやりたいんだよ…じゃあな」スタスタ

男友「ちょ、ちょっと待てよ!おい!」

男友「……くそぅ…」チッ



51 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 16:16:59.79 ID:4kpn7ZKP0

バスケ部長「なかなか説得できないな…」スタスタ

男友「部長…!」

バスケ部長「ったく…軽音部め…!うちの部から部員を奪っていくとは…」ぐぬぬ

バスケ部長「しかもこんな大事な時期に…」

男友「ですよね!…本当に許せないです…」ググ...

バスケ部長「あぁ…」

バスケ部長「お前は引き続きヤツを説得し続けてくれ、俺は軽音部の部長のところへ行く」

男友「は、はい!わかりました!」

バスケ部長「頼んだぞ」スタスタ

男友「はい!」

バスケ部長 (…3年最後の試合が1ヵ月後に控えている…それまでに……)

バスケ部長 (誰一人として抜けることなく、全員で3年を送り出してやってほしい…!そのためにも絶対に戻ってもらうぞ…男…!)スタスタ


52 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 16:28:39.12 ID:4kpn7ZKP0

放課後 生徒会室



副会長「…なにこれ…」プルプル

モブ美「どうしたんですか?」

副会長「…これ、今月の生徒会の運営費…」

副会長「雑費4万って…」プルプル

モブ美「ああ…それですか…」

副会長「おかしくないか!?だって今月始まったばかりだぞ!?」アセアセ

副会長「なのにもう4万って……何に使ったんだよ!」オロオロ

モブ美「…あれです」ユビサシ

生徒会長「女ちゅわんwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこっちwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwこっち向いておwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ハァハァ

女「お、お姉ちゃん…これ…いつの間に買ったのよ…////」モジモジ

生徒会長「昨日買ってきたのwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwメイド服wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwもう2ヶ月も待てないからwwwww買ってきたおwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ハァハァ

女「あうぅ…/////」モジモジ

生徒会長「こっちwwwwwwwwwwwwwwww向いてwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwはぁはぁはぁはぁはぁwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ハァハァ

副会長「…」

モブ美「…ね?」タハハ...

副会長「…少し、風に当たってくる…」


ガチャ バタン...


女「モブ美ぃ!助けてぇ!!」キャァアア

生徒会長「女ちゅわんwwwwwwwwテラモエスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ハァハァァ"ァ"ア"ア"…!!!!

モブ美 (ごめん…女…、そっちの世界には行けないよ…私…)




53 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 16:53:26.97 ID:4kpn7ZKP0

屋上


副会長「……本当に大丈夫かよ…生徒会…」

副会長「マジで心配だ…」



一陣の風舞う屋上 黄昏れる君の横顔と紅

恋の高き壁のその険しいこと だが君と僕の翼があれば…


どこまでも飛んでいけるさ… Sweet my Love…



副会長「…ん?」

副会長「…向こうから声が…」



パシン!


クラスの女子「マジでキモイ!意味わかんない!!!」

べス男「……」プルプル

クラスの女子「帰る!!!」ダ

べス男「ま、…待って……」

べス男「……Jesus」フルフル



副会長「……」



べス男「…!」ハッ

副会長「…あ、いや…覗き見してたわけじゃ…」アセアセ

べス男「……禿メガネ」ボソ

副会長「!?」

べス男「……」スタスタ

副会長「ちょ待てや!!」ガシ

副会長「確かに僕はボウズ頭でメガネかけてるけど、禿げてはないぞ!?」

べス男「……禿げろ」ボソ

副会長「!? こ、こいつ…!」カチン

副会長「生徒指導室に来い!!!!!!!!!!!!」



54 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 17:04:20.29 ID:4kpn7ZKP0

音楽室


岩男「…そうそう、ゆっくりな…」

男「はい…」ジャーン... ジャーン...

岩男「…ふむ、なかなかいいな」

男「ほ、本当ですか!?」パァ

岩男「あぁ、もうこの曲は完璧だ!」ニカ

男「ぃやったああああああ!!!!!!」

男「ってことは、次の曲にいけるってことですよね!?」ワクワク

岩男「あぁそうだな!認めよう!」

男「よっしゃぁあああ!!!」ガッツポーズ

岩男「次の曲は…お前に選ばせてやる!」

男「え?いいんですか!?」

岩男「あぁ、お前も弾きたい曲があるだろうからな」ニシシ

男「師匠…」ジワァ...

男「よし…じゃあ何にしようかな…♪」フンス

岩男「あまりに難しいのは無しだぞ?」ガハハ

男「は、はい!」

男 (…! そうだ、あのCDの曲はどうだろう…)

男 (難しいかは分からないけど…でもすごく好きだから…演りたい…!)

男 (よし…決定だ…!)

男「あの…師匠」

金髪「大変だ!!!!!!!!!!!!!」バン!

男「!?」

岩男「金髪か、どうした?そんなに焦って…」キョトン

金髪「…べス男が、生徒指導室に連れて行かれた…!」ゼェゼェ

岩男「何ィィィ!!?」ガビーン

男「…へ?」


55 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 17:20:06.40 ID:4kpn7ZKP0

生徒指導室


副会長「反省しているのかと聞いている」

べス男「……」

副会長「…ッ、お前…!」イライラ

ガチャ

副会長「! 遅いぞお前ら!」

副会長「お前らの部はどうなっている!?先輩への口の聞き方もろくに教育できないのか?!」

岩男「す、すまない…俺の不注意だ…」

副会長「不注意だの何だの、聞き飽きたわ!!!」バン

副会長「だいたい!お前らの部がここまで続いてきたのは、生徒会のおかげなんだぞ!?」

副会長「次は大丈夫だ、次は大丈夫だ、って何回言うつもりだ!!!!」

金髪「お、落ち着けって…副会長…」アセアセ

副会長「もう我慢できん!!!!」バン!!!!!!!

岩男「……」

金髪「……」

男「……」

べス男「…」

副会長「…軽音部は廃部だ」

男「!!?」

岩男「ちょ、待ってくれ!」

金髪「それはやりすぎだ…!」

副会長「やりすぎ?…ふざけるなよ…」

副会長「もうお前らの部の尻拭いは勘弁してくれ…うんざりしてんだよ…こっちは…ッ!!」イライライライラ

岩男「で、でも、それが生徒会の仕事だろ…?」アセアセ

副会長「黙れ黙れ黙れ!!!!」

男「……ッ」

岩男「……」

金髪「……」

副会長「…生徒会長は役立たずだ」

男「…?」

副会長「…だから生徒会の総権限は僕の手にある…、お前らは皆、僕の管轄下に置かれているんだよ」

副会長「……もうお前らの面倒を見ていられる程、…余裕がないんだ……」

岩男「……」

副会長「…分かってくれ」

男「……」

男「だ、だったら……」

副会長「…?」


56 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/08(木) 17:38:56.44 ID:4kpn7ZKP0

男「…部活が無くなるんだったら…文化祭まで…待ってほしい……」

岩男「男ッ…!」

副会長「……」

男「お、俺、バンド…やりたいんです…」

男「誰かと一緒に、演りたいんです!」

男「岩男さんのバンドの代わりっていう形で出る予定でした……」

男「…でも、そんなの…関係ない……」ググ...

金髪「男くん…」

男「俺はッ!誰かと演奏したい!その楽しみを、少しでも学校のみんなにも、知ってもらいたいんです!!」

男「…だ、だから…」

副会長「……」

男「…お願いします、…どうせ廃部になるんだったら、せめて…文化祭まで…待ってください……」

岩男「……俺からも頼む」

金髪「副会長……」

副会長「……」

べス男「……頼む」ボソ

副会長「………」

副会長「……ふん、まあいいだろう」

男「!」

副会長「…文化祭までだ」

副会長「…それが終わったら廃部だ、いいな?」

男「あ、ありがとうございます!」ペコ

岩男「感謝する!」

金髪 (…でも文化祭後は廃部…かぁ……)ハァ

副会長「…それとそいつの教育もしておけ、以上だ」ガチャ バタン



男「……はぁぁあ…緊張したぁ…」

岩男「男、お前なかなか度胸あるじゃないか、生徒会No.2に向かって1年生で意見を唱えられるとは」

男「…すいません、…本当は廃部、取り消しにしてもらおうと思ったんですが…」

べス男「……すいません」ボソ

金髪「過ぎたことを悔やんでも仕方ないさ…」

岩男「あぁ、もういいんだ、それより文化祭が俺たちの最後のライブとなるわけだ」

岩男「悔いのないよう、全力で挑めッ!いいな!?」

男「は、はい!!」



57 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage saga]:2012/03/08(木) 22:44:55.30 ID:jt3PVNUFo
男はんいけめん
58 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 12:59:19.04 ID:6h50egaN0

夜 男の家


男「…はぁ」

妹「……」

妹 (お兄ちゃんギター弾かないで抱えたまま…いつもなら弾いてるのに……)

男「……」

妹 (また何かあったのかなぁ…)

妹「…大丈夫?」

男「…うん」

男「……はぁ」ゲッソリ

妹 (…心配だなぁ……)ハァ

母「ご飯よー」


59 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 13:06:37.13 ID:6h50egaN0

文化祭まであと56日



軽音部は文化祭後、廃部となる

なるべくしてなった結果だ、今更どうこう言って解決するものじゃないと先輩方は言った

仕方ない____そう呟くしかないのだ



登校中の足取りは重い

一歩一歩が思うように進まず、鉛でも巻いてあるんじゃないかってぐらいに…



……べス男よ、お前……



まぁいいや、責めても何にもならないさ…


責めたいけど




60 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 13:12:59.11 ID:6h50egaN0

朝 教室


男「おはよー」

女「おはよう」

男「いやぁ今日も暑いねぇ」

(※設定上いま夏です)

女「暑いわねー」

女「それより!」ガタ

男「ん?」

女「…明日日曜日ね…」

男「うん…あ」

女「…忘れてたの!?」ガビーン

男「なわけない!大丈夫だって!映画だろ!?」アセアセ

女「そうよ!映画館前に朝9時集合!時間厳守よ!!」ビシ

男「お、おぉ…」

男「そんなに楽しみなのか?…プリケツ」

女「プリキュアよ!」

女「楽しみに決まってるわ!」プンプン

男「わ、わかったわかった!ちゃんと覚えとくから…」

女「…もう…」プンスカ



61 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 13:24:50.81 ID:6h50egaN0

放課後 音楽室


男「〜♪」

ジャーン ジャカジャーン

男「…今日は師匠用事があって来れないかぁ……」

男「…1人で練習するかぁ」ハァ

男「……」

ジャカジャカジャーン ジャラァン

男「……」







ふと窓の外を見ると、山の向こうまで青く青く、広大な空が広がっていた


深い青に入道雲がひとつ、この町を…俺を見下ろすように空に浮かんでいた





男「…いいよなぁ、雲って……何も考えなくて良さそうだし」ハァ





アブラゼミのけたたましい鳴き声、放課後のグラウンドで活動する部活動の活気ある掛け声たち


空に夕暮れの色合いはまだ見られず、まだまだ町の”声たち”を吸収してくれそうだ







男「……軋んだその心、それアンダースタンド」


男「歪んだ日の君を、捨てないでよ」


男「……」


金髪「ASIAN KUNG-FU GENERATIONのアンダースタンド…」


男「うわ!?…き、金髪さん!?いつの間に…」ビク


金髪「いやさっき入ってきたばっかだけど、気付かないからさ…」ハハハ


金髪「…それより、男くんいい声してるね」ニコ


男「へ?いや…そんな……」


金髪「いやいい声だよ、心にくる歌声だ」


62 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 13:44:46.02 ID:6h50egaN0

金髪「男くん、僕を君のバンドに入れてくれないか?」


男「……え?」ドキ


金髪「昨日の君の副会長への発言…あれを聞いてね、僕は君に協力したくなった」


金髪「でも今日、ここに来て君の歌声を聞いて…動機が変わった」


金髪「君の歌声を聞いて、君のバンドに入りたくなったんだ…」


男「…ほ、本当に入ってくれるんですか?」ウルウル


金髪「あぁ、僕はギターをやってるから、ツインギターになるけどいいかな?」ニコ


男「も、もちろん!全然OKです!!」パァ


男 (やった…やっとバンドメンバーが…!!!!)ブワァ


男「うわぁああああああ!!!!やったぁあああ!!!!!!」


金髪「な、泣くほど嬉しいのかい…」


男「……ふえぇぇえん」グスングスン


金髪「まぁ…何はともあれ、よろしくね、男くん!」


男「よろしくお願いします!!」








バンドメンバー ギターGET!


Vo.Gt 男
Gt 金髪


63 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/09(金) 14:26:39.06 ID:M13OL8Mfo
アジカンだあああああああああああ
64 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 14:43:57.35 ID:6h50egaN0

文化祭まであと55日



ついに1人バンドメンバーを獲得できた!


あとはベースとドラムだ!


っていうかもう俺がボーカル固定で決定してるっぽいけど、まぁ頑張るよ!





さぁ行こう!廃部という未来に嘆いてるばかりじゃ進めないッ!




65 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 14:51:34.52 ID:6h50egaN0

妹「…お兄ちゃん、どこ行くの?制服着て…」

男「ん?そりゃ学校だよ」フンス

妹「今日は日曜日だよ…」ハァ

男「…あ」

男「…ッあぁ!!!映画だ!!」

男「映画見に行く予定だったんだ!」アセアセ

妹「…えいが?」

男「うん」

妹「…誰と?」

男「女とだよ」

妹「……」

男「もう8時かぁ…そろそろ出かけないとマズイなぁ」バタバタ

妹 (……つまんない)ムス





9時 映画館前



女 (……昨日は緊張して眠れなかった…)ハァ

女 (しかも集合時間より2時間も前に着いちゃったし…もう、私ったら……)

男「おーい!」タタタ

女「!!///」ビク

男「ごめんごめん!待った?」ハァハァ

女「ぜ、ぜんぜん!私もさっき着いたばっかだし…」アセアセ

男「そっか、良かった…じゃ、さっそく入ろうぜ」

女「う、うん…///」



66 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 15:02:00.77 ID:6h50egaN0

上映中


女「……」

女「……///」チラ

男「Zzz……」ンゴゴゴゴゴ

女「……」


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~

女「あー面白かったぁ!///」ウフフ

男「そっか、そりゃ良かった」ニコ

男「…時間もちょうどいい感じだし、お昼でも食べてく?」

女「ふぇ?あ、う…うん///」コク

男「じゃーどこにしようかなぁ」キョロキョロ

女 (これってもうデート…よね…////)アゥアゥ...

男「すき屋でいいかな?」

女「…」





生徒会長「……」じぃぃぃ

副会長「あの…会長…?」

生徒会長「…しっ!静かに…バレちゃうわ」

副会長 (…妹が心配でストーカーとか…しかも何で僕まで呼ばれるハメに……)ハァ

副会長「…いつまでやるつもりなんですか?」

生徒会長「今日1日」

副会長「はぁ!?」ガビーン

生徒会長「うるさい!」ポカ

副会長「痛ッ!」

副会長「……はぁ」ゲンナリ

生徒会長「…あの小僧…うちの女に手出したらタダじゃおかないわよ……」がるる

副会長 (マジでこの人ダメな人だわ……)



67 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 15:18:38.89 ID:6h50egaN0

昼頃 音楽室


バスケ部長「…よぅ」

???「…」

バスケ部長「平日は学校に来ないから滅多にお目にかかれなかったぜ」

バスケ部長「軽音部部長、ちび」

ちび「ちびって言うな!」

バスケ部長「小さいんだからいいじゃないか」ハハハ

ちび「むぅ…」

バスケ部長「そんなことより、部員を奪った件についてだ」

ちび「…ほへ?」

バスケ部長「…知らないのか?」

ちび「私めったに学校来ないし、知らないのも当然だよ」

バスケ部長「……」

バスケ部長「お前の部が、俺たちバスケ部から部員を奪ったんだよ」

ちび「ほう」

バスケ部長「俺たちは1ヶ月後に引退試合を控えている、部のみんなには3年を送り出してやってほしい…全員で…」

バスケ部長「なのにお前ら軽音部が奪っていきやがって、全員揃わなくなってしまったんだ」

ちび「それで返せ、と…」

バスケ部長「そうだ!だからお前、早く学校きて男に言ってくれ」

ちび「バスケ部に戻れと?」

バスケ部長「そうだ」フンス

ちび「…う〜ん」ポリポリ

ちび「まぁいいけど……」

バスケ部長「なかなか物分りがいいじゃないか」フフン

ちび「私には関係ないことだしね…」ポリポリ

バスケ部長「いやお前部長だろ…、まぁいい、じゃあ頼んだぞ」スタスタ バタン

ちび「……」


ちび「…岩男も金髪も姫も…元気にやってるかなぁ」

ちび「……」テトテト

ちび「…久しぶりにドラム叩くかぁ」ヨイショ

ちび「……ッ!」



ドドン ダダダ ドドッド ダダダン!





バスケ部長「!」スタスタ ピク

バスケ部長「…ドラムの音…ちびか……」

バスケ部長 (…久しぶりに聞いたけど、やっぱ上手いな……)

68 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 15:27:23.81 ID:6h50egaN0

夜 男の家


男「ただいまー…」

男「!」ビク

妹「お、おかえり…」

男「ど、どうしたよ…玄関に座り込んで…」アセアセ

妹「…別に」

男「…お前はエリカ様かよ…」

妹「…それより!…どうだったの…今日…」モジモジ

男「…あ?あぁ…別に……」

妹「…お兄ちゃんエリカ様じゃなんだから…」

男「普通だよ普通!ほら行くぞ?」グィ

妹「あっ…///」グイ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「〜♪」ジャカジャカ

妹「……」じぃ

妹「…私もギター始めようかな」ボソ

男「! おぉ!マジ!?」パァ

妹「う、うん…」

男「よぉしじゃあ俺が教えてやるよ!」

妹「…難しい?」

男「うーん、難しい、けど…慣れてきたら楽かな」

男「何より楽しいんだ!誰かと一緒に演奏するのがさ!」ニコニコ

妹「へぇ…」

妹 (…お兄ちゃんと一緒にギター弾いてみたいなぁ…)

男「〜♪」ジャカジャカジャーン♪


母「ご飯ですよ」



69 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/09(金) 21:28:16.76 ID:4/BrA8fH0
とても面白いよ
でも投下終了報告をしてくれたら助かる
70 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/09(金) 22:07:12.51 ID:6h50egaN0
>>69 ありがとう
   その日の投下が済んだら報告ってこと?

   今日は12時以降にたぶん書き始めます
71 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(群馬県) [sage]:2012/03/09(金) 22:15:19.97 ID:SDF7OTAg0
レスポでp90一本って事はjrかな?

期待して舞ってる。
72 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 00:54:36.82 ID:DttvVUIQ0

文化祭まであと54日



今日は月曜日、いつもなら憂鬱な月曜日

だけども今はそんな憂鬱も吹っ飛ばせるくらいの気力、やる気が今の俺には有るッ!


さぁ学校に行くぜ!残りのメンバーを必ず見つけてみせる!!




妹「お、お兄ちゃん…!」

男「うん?」

妹「…今日、雨降るみたいだから、これ…」ス

男「…傘か!ありがとう、妹!」ニコ

妹「…///」


73 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 00:59:15.66 ID:DttvVUIQ0

朝 教室


男「おっはよう!」

女「お、おはよう…」

男「昨日は楽しかったな!」ハハハ

女「そ、そうだね…」ハハハ...

男「…? どうした?体調悪いのか?」

女「う、うん…ちょっとね…風邪気味…かな…」

男「そっか…無理すんなよ?」

女「うん…ありがとう…」

男「…雨だ」

ザァァァアア...

サッカー少年「あー…今日グラウンド使えないなぁ…」

陸上部「だなー…せっかく新品のランシュもってきたのに…」ハァ

先生「はーい授業始めるよー!席についてー!」ガラガラ





74 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 01:15:12.63 ID:DttvVUIQ0

放課後 音楽室


岩男「…じめじめするな…」

金髪「そうだね…湿気半端ないね」ダラダラ

男「こんにちはー!」ガチャ

岩男「おう」

金髪「こんにちは」ニコ

男「今日も暑いですねー!いつもと違った暑さですけど…」

岩男「…今日の練習はやめとくか」

男「え?何でですか?」

金髪「この湿気だと、ギターが心配だよ」

岩男「ネックが水分を含んで反ってしまうかもしれないからな」

男「へ〜、そんなことが…」

金髪「だから、今日はやめよう」

男「はぁい…」

岩男「…となると暇になるな…、ライブ映像でも見るか?」ニカ

男「! どこかのバンドのライブDVDがあるんですか!?」パァ

金髪「岩男はOasisのライブDVDしか持ってないんだ」タハハ

岩男「別にいいだろ!好きなんだからよ!」

金髪「悪いとは言ってないよ」ハハ

岩男「…まぁ他のバンドのも買おうとしたんだがな…」

岩男「ギターを改造したり、新しいのを買ったりしてるから、DVDに金がまわせないんだ」

金髪「さすがにやりすぎだと思うけどな」ニヤニヤ

岩男「俺の趣味に文句つけんじゃねぇ」フンス

男「早く見ましょうよ!俺知ってます!Oasis好きですよ!」ワクワク

岩男「おぉ!お前も好きか!話が分かるヤツだな!」ガハハ!

金髪「ぼ、僕も好きだよ、She's electricはいつかカバーしたいと思ってたし…」

男「俺はWhateverがカバーしたいです!」キラキラ

岩男「まぁまぁお前ら、とりあえずこれを見ろ!」ウィーン...

男「…この曲は……」

金髪「おぉ…Don`t Look Back In Angerか…」

岩男「知ってるのか」ホォ

金髪「大好きだからね」フフ

岩男「男、この曲はすげーぞ?見てろ?」グフフ

男「……」じぃぃ


75 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/10(土) 01:25:45.39 ID:IoUDyxxDO
>>1はハレルヤオーバードライブ好き


俺の占いは当たる
76 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 01:26:17.17 ID:DttvVUIQ0

男「……が、合唱してる…」

岩男「……」フフフ

金髪「……」フフ...

男「す…すげぇ…」フルフル

男「…ライブ会場にいるみんなが、歌ってる……」

岩男「このDon`t Look Back In Anger、ライブで演ると決まってみんなが大合唱するんだ」

金髪「圧巻だよね、こんな大合唱、めったに見られるものじゃない」

男「……ほえぇ…」ドキドキ

男 (…すげぇ……すごすぎる………)



岩男「…そういや金髪、お前、男のバンドに入ったらしいな」

金髪「ん?あぁ、そうだよ」

岩男「いったいどうしたってんだ、お前がバンドに入るなんて…」

岩男「お前はソロでギター弾いてるだけの趣味でしかなかったんじゃないのか?」

金髪「…まぁいろいろとね」フフ

岩男「いろいろ?」

金髪「…そのうち分かるよ」フフフ

岩男「…ふむぅ…」ボリボリ

金髪 (…男くん、君の声は”誰か”に届けるべきものだ)

金髪 (…とどめておくには勿体無い)

金髪 (期待しているよ…)

男「……すげぇいい曲…」じぃぃ




77 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 01:27:49.66 ID:DttvVUIQ0
>>75 まさか当てられるとはwww
78 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 01:34:26.41 ID:DttvVUIQ0

下校時間


べス男「……母なる大地に降り注ぐ、神々の涙……」ボソ

べス男「…この身を護る盾を持たぬ俺は……一身にその涙を…受けねばなるまい…か」ボソ

男友「あー、雨降ってんじゃん…傘忘れたしよぅ…」ハァ

べス男「…我と同じ…か」ボソ

男友「しゃーねぇ!走って帰るか!」ダ

べス男「!?」

男友「ひゃー!濡れるゥ!」タタタ...

べス男「……」

ザァァァアァァ...

べス男「……たまには神々の加護を受けるのも……」ボソ

べス男「………悪くないな」フッ...

タタタタ...




79 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/10(土) 01:35:28.48 ID:IoUDyxxDO
ドヤ顔で安価ミスとか死にたい


ハレルヤ好きとして期待してます
80 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 01:39:11.00 ID:DttvVUIQ0

夜 男の家


妹「……」ジャーン

妹「……っ」ペキョ

妹「…このコード弾けない…」

男「ただいまー!」

男「…あれ!?妹、ギター…買ったのか!?」

妹「違うよ…友達から借りたの」

男「へぇえ…良かったじゃん!」

妹「……///」

男「そんじゃ俺が何か教えてやろうか?」

妹「…いい、コードブック借りてきたし、ちょっと自分でやってみる」ジャラーン

男「そっか…」

男「…頑張れよ!」ポン

妹「! …うん、頑張る…///」

男「よおっし!俺も頑張るぞー!!!!」フンス

母「ご飯ですよん」


81 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 01:44:26.51 ID:DttvVUIQ0

文化祭まであと53日



今日こそは見つかるかな?

期待と不安の入り混じった今日をスタートさせよう

きっと今日の終わりは笑って言えるさ



「君を探していたんだ!」ってね






妹「…誰なの」じっ

男「へ!?い、いや、バンドメンバーだけど……てか何でそんなに睨むの…」ビクビク

妹「……別に」プイ

男「朝からエリカ様ですか…」




82 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 01:56:19.85 ID:DttvVUIQ0

朝 音楽室



ちび「……」フンフン

ちび「……」キョロキョロ

ちび「……」トテトテ

ちび「…変わってないなぁ」

ちび「…まぁそっか…、そんな変化あるわけないかぁ…」

ちび「……」

ちび「…久しぶりに学校来たけど、授業出たくないし、ここで昼寝しよ…」ゴロン

ちび「……ぐぅ」Zzz






教室



男「おっはよーーーー!!!!」

女「…おはょぅ」ボソ

男「…お、女…?」

女「……なによ」

男「なんか…昨日より元気…ないですよ…?」オズオズ

女「…うるさい」ボソ

女「………はぁ」グテン

男「……大丈夫かよ…」アセアセ

男「まだ夏風邪?」

女「…そうよ、1日で治るわけないでしょ…」

男「そ、そうだよな…」アセアセ

男「…くれぐれも無理すんなよ?」

女「……わかってる」






生徒会室



副会長「……これで全部か」

モブ美「あ、これ、ダンス部のエントリーシートです」ハイ

副会長「あぁ、すまない」

副会長 (…ダンス部は真面目だな…、世間一般ではダンサーの衣装を…見た目だけの印象で不真面目だの決め付けているが…、大きな誤解だ)

副会長 (うちのダンス部は優秀だな)フフ...

モブ美「あ、これもです、忘れてました」ピラ

副会長「ん…これは…」

83 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 02:15:28.23 ID:DttvVUIQ0

モブ美「軽音部です」

副会長「……軽音部か」ピク

副会長「……」じっ

副会長「……はぁ」

モブ美「? …副会長?」アセアセ

副会長「…何でもないよ」

副会長 (…なんて下手糞な字だ、全く読めないぞ…)グヌヌ

副会長 (辛うじて差出人の名前は読めるな…どれどれ……)


From べス男


副会長「……」

副会長「…どれだけ……」ボソ

モブ美「へ?」

副会長「どれだけ駄目なんだよ軽音部ッ!!」ビリーン

モブ美「ウワァァアア!?」ビクッ

副会長「口の聞き方も駄目なら字を書くことも駄目かッ!!駄目駄目だな駄目軽音部めがッ!!!」ウゴォォオオ

モブ美 (…副会長まであちら側に……)

副会長「モブ美くん!そんな哀れみの目で僕を見るな!」



生徒会長「おはうー!」ガチャ

モブ美「せ、生徒会長!大変です!副会長がおかしくなりました!」アセアセ

副会長「なっとらんわ!!」

副会長「会長!昨日はなぜ生徒会室に来なかったのですか!?」

生徒会長「ん?あぁ…ちょっとドンキまで…」

副会長「ドンキ!?」ガビーン

生徒会長「ほら、あれ…コスプレグッズ…とかね…」ニヤニヤ

モブ美 (…あぁ……女のか……ご愁傷様です…)

副会長「文化祭の細かな設備、企画や申請、全部、僕が片付けておきましたよ!」プンスカ

生徒会長「あ、やっといてくれたの?助かったわぁ!」ニコニコ

副会長「ッッ! …な、何か言うことがあるはずです……」プルプル

生徒会長「ふぇ?」

副会長「…」

副会長「”自分の仕事をやってくれてありがとう、それから昨日無断欠席してごめんなさい”でしょう!?」オラァ!

生徒会長「あぁ……」

副会長「”あぁ…”って!”あぁ…”って!」ズルッ

モブ美「副会長がズッコけた!!」ガビーン

副会長「そこ実況しなくていいッ!」ゥオイ!


84 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/10(土) 02:23:11.32 ID:yCQexi0oo
何気に母のご飯の合図が面白い
85 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 02:31:28.83 ID:DttvVUIQ0

放課後 音楽室



男「こんにちはー!」ガチャ


しーん...


男「…誰もいないのか」ガックリ

男「…まぁいいか、練習しなきゃ……」ゴソゴソ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「…よし、今日は何を弾こうかなぁ…」ワクワク

男「…そういえば師匠が次の練習曲は選んでもいい、って言ってくれてたよな…」

男「何がいいかなぁ……」ウーン...

男「……Walkmanから探すかぁ」カチカチ


男「…Hoobastank…難しいかなぁ……」カチカチ

男「Stevie Salasはどうかな…」カチカチ

男「やっぱりThe Beatlesかな…うーん」カチカチ

男「…Weezer!…う〜ん……カバーしたいけど…」カチカチ

男「The Beach Boysもカバーしたいんだよなぁ!」カチカチ


男「あぁー!悩むー!!」ボリボリ

男「…どうしよう……”あの曲”にしようかなぁ……」

男「……でも楽しみはとっておく、ってのもアリだよな…」

男「でも文化祭後は廃部だよなぁ…時間ないしな……どうしよう」ムムム...


カチカチ... カチカチ...


男「邦楽もアリだよなぁ…」カチカチ

男「…ELLEGARDENもカッコイイなぁ…」カチカチ

男「ASIAN KUNG-FU GENERATIONも捨て難い……」カチカチ

男「…BUMP OF CHICKENにするかな…?」カチカチ

男「う〜ん……」カチカチ

男「……ッ!」ピタ...




男「MONGOL800……」




86 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 02:44:27.41 ID:DttvVUIQ0

男「…このバンドの、小さな恋のうた…好きなんだよな……」

男「…なんていうか、すごい真っ直ぐな歌だし……」

男「……」

男「…ちょっと聴きながら歌っちゃおうかな…」スチャ


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


〜♪ 〜♪



ちび「……むぅ…ぅうん…」ムニャムニャ

ちび「…うるさいなぁ…」ムニャ...



〜♪ 〜♪



ちび「…?」

ちび (…歌?誰かが歌ってるのかな…?)ムク

ちび「……」キョロキョロ

ちび「………」

ちび「……え?」



〜♪ 〜♪



ちび (…あの子が歌ってるんだ…)



〜♪ 〜♪



ちび (……なんだろう、この歌声……)ドキドキ

ちび (すごく心に”響いて”くる…)


ちび (…?あ、あれ…?)ポロ...

ちび (な、ななな、何で私泣いてるの…!?え?…どうして……)ポロポロ



ガチャ



岩男「おーっす!やってるかぁ男ォ!!」


男「あ、師匠!」ピタ





ちび「!?」



87 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 02:56:43.04 ID:DttvVUIQ0

ちび「やめるなぁ!!!!!!!!」バッ

男「!?」ビク

岩男「うわぁあああ!!!?」ガターン

ちび「………」ゼェゼェ ポロポロ

男 (…だ、誰!?)ビクビク

男 (…? 泣いてる…?)

ちび「…やめないで、…続けて…」ポロポロ

男「え?な、何を…」アセアセ

ちび「歌ってって言ってるの!」クワッ!

男「ひっ!」ビックーン

岩男「…!?部長!?部長じゃないッスか!!!!」

男「へ?」

ちび「……」ゼェゼェ グスン...

岩男「学校にいるなんて、いったいどうしたんスか!!」ウォオー!

男「…あ、あの、師匠…この方は…?」

岩男「…あぁ、紹介してなかったな」

岩男「この方は軽音部の部長、ちび先輩だ!!!」ウォオー!

ちび「ちびって言うなぁ!」

岩男「えー小さいじゃないスか」

ちび「むあー!」プンプン

男「…ぶ、部長?」アゼン

ちび「君!」ビシ

男「は、はい!」ビックーン

ちび「…君、軽音部の新入りくん?」

男「は、はい、そうです…」オズオズ

ちび「よろしく、私が部長です」フンス

男「あ、俺は…」

ちび「新入りくん!!!!」ガシ

男「ひゃ、ひゃい!」ビクッ

ちび「私はいま、もーれつに感動しているッ!」ブワァ

男「は、はぁ……」

ちび「…もう一回歌ってくれないかぃ?」フンス

男「え、あ、いや…その……」オロオロ

ちび「 歌 っ て く れ な い か ぃ ? 」ゴゴゴゴゴ...

男「う、歌わせていただきます!」

岩男「いやぁ元気そうで何よりだ…」ニコニコ


88 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 03:08:00.43 ID:DttvVUIQ0

〜♪ 〜♪


岩男「…ほぉ」

ちび「……」



〜♪ 〜♪


岩男「これは…また……」

ちび (…上手い)

ちび (…でもさっきより”響いて”こない……)ムム...

ちび (……むぅ、恥ずかしがってるのかな…)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「……ふー…」

岩男「ブラボー!すげぇじゃん男ォ!」ガハハ!

男「あ、ありがとうございます///」ヘコヘコ

ちび「…新入りくん」

男「は、はい!」ビク

ちび「君、バンドは入ってる?」

岩男「お…!」

男「はい…一応俺が立ち上げたバンドがあります…そこのVo.Gtをしてますけど……」オズオズ

ちび「ふむふむ…」ニヤニヤ

トテトテ...

ちび「新入りくんがVo.Gt、他は?」

男「金髪さんがギターで入ってくれています」

ちび「ほぉ!あの金髪が! …ふむふむ」トテトテ

岩男 (おいおいマジかよ…すげぇな男のヤツ…)ニヤニヤ

男 (…師匠、何でさっきからニヤニヤしてるんだろう…)オロオロ

ちび「…で、他は?」

男「…その2人だけです…」

ちび「!」

ちび「…ふむふむ///」ニヤニヤ

ちび「…新入りくん、決めたよ」

男「…?」






ちび「私を君のバンドに入れてくれ!!!!」





89 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 03:09:30.59 ID:DttvVUIQ0
今日はここまでです
相変わらず遅くて申し訳ない
90 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/10(土) 09:13:31.67 ID:yCQexi0oo
91 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/10(土) 09:56:20.57 ID:S8pH436jo
乙乙
ちびはメス?
92 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/10(土) 11:58:21.70 ID:uOJmB4BE0
乙!おもしろいから期待してる!
93 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/10(土) 18:57:44.35 ID:SIZBqNJIo
いいものをみつけた
94 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 23:49:06.48 ID:DttvVUIQ0
>>91 メスです


今から書いていきます


その前に一応今まで出てきているキャラの性別を書いておきますw
95 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/10(土) 23:56:29.35 ID:DttvVUIQ0

男…♂

女…♀

男友…♂

岩男…♂

金髪…♂

ちび…♀

姫…♀

生徒会長…♀

副会長…♂

モブ美…♀

書記…♀

べス男…♂

ボカロ…♀

ドラ子…♀

サッカー少年…♂

陸上部…♂

先生…♀

バスケ部顧問…♂

モブ先生…♂

母…♀

妹…♀



ドラ子とか性別書かなきゃ分からないなww


モブ先生と書記はたぶんもう出番ないかも



では書いていきます
96 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 00:06:04.06 ID:5yXYMvYA0

男「……へ?」キョトン

ちび「だーかーら!」トテトテ

ちび「私を君のバンドに入れてって言ってるの!」ギュ

男 (て、手を……恥ずかしいな…////)カァァ...

男「……!!?」ビク

男「…バ、バンドに……入ってくれるん…ですか…?」プルプル

ちび「さっきから言ってるじゃん」プンスカ

岩男「やったな男!部長は最高のドラマーだぞ!?」ガハハ!

男「……ゃ、…や……」プルプル

ちび「んお?」

男「やったぁぁあああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」ウォォオオオー!

ちび「うぉおw」ビク

岩男「がはは!泣く程嬉しいのか!大袈裟なヤツだな!」

男「だって…だって!めっちゃ嬉しいんですよ!?」ウォォオオー!

ちび「たはは…こんなに感謝されるなんて…こっちも気分がいいなぁ///」ホクホク

男「あ、改めてよろしくお願いします!」ギュ

ちび「うむ!よろしくな!新入りくん!」ギュ





バンドメンバー ドラムGET!


Vo.Gt 男
Gt 金髪
Dr ちび


97 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 00:22:47.98 ID:5yXYMvYA0

下校時間


男「それじゃ俺はこっちの方なんで、お先に失礼します!」ペコ

岩男「おぅ!じゃあな!」

ちび「気をつけて帰れよー!」ブンブン

男「はーい!」



岩男「…いやぁしかし驚いたッスよ、まさか部長が学校にいたなんて…」スタスタ

ちび「気まぐれってやつだよ、何か今日はありそうだなって思ってさ」スタスタ

岩男「ほぅ…そしたら見事、的中!ってやつッスか!」

ちび「だねぇ…」フフフン

岩男「さっすが部長ッ!!」ウホォー!

ちび「…まさかあんな子が軽音部に入ってるなんてねぇ…」ムフフ

ちび (…期待できそうだよ、ほんとに…)

岩男「…それにしても男のやつ、歌が上手いなんてなぁ…」

岩男「最初に会ったときはギターも全くの初心者だったし…」

ちび「…む?」

岩男「でもまさか歌が上手いとは!あれでギターも弾ければ完璧ッスね」フンス

ちび「…あの子、男っていうんだ」

岩男「そうッスよ? …自己紹介してなかったんスか?」ガビーン

ちび「うっかりしてた!」テヘペロ

ちび (…男? …誰かに頼まれてたような…何かを……)

ちび (……そうだ、男に何か言ってくれとか…頼まれてたような…)ウーン...

ちび「まーいっか」ケロ

岩男「どしたんスか?」

ちび「なんでもなーい!」アハハ


98 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 00:35:18.46 ID:5yXYMvYA0

夜 男の家


男「〜♪」ジャカジャカジャーン

妹「……」ペキョッ...

男「〜♪」ジャンジャーン

妹「……」ペキン...

男「−ッ♪」ジャジャウィーン

妹「……」

妹「お兄ちゃん…」

男「ん?どうした?」

妹「…Fコードが弾けない」ムス

男「あー…」

男「初心者が最初に詰まるところだな…」フム

妹「…どうやったら弾けるようになるの…?」ムムム...

男「…」

男「練習あるのみ、…かな?」フフン

妹「……」

妹「私が練習してないって言うの!?」ガタン

男「うわ!?ち、違うって!」ビックーン

妹「わ、私だって一生懸命やってるのに!」

男「わ…分かってるよ!でも、昨日始めたばっかでいきなり弾けるわけないだろ!?」アセアセ

妹「あ…そっか」ハッ

妹「ごめん…ムキになっちゃって……」ショボン

男「…あんまり根詰めてやらない方がいいぜ?ゆっくりやってこう…」

妹「……ごめんなさい」

妹 (……お兄ちゃん…)シュン

母「ご飯でゲス」


99 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 00:42:36.46 ID:5yXYMvYA0

文化祭まであと52日





ドラムが見つかった!


あとはベースのみ!


もう、今日で見つかるんじゃないかな!?



そんな期待を膨らませて今日も学校に行くぜ!!!




男「いってきまーす!!」


母「いってらっさい」モグモグ

100 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 00:54:28.36 ID:5yXYMvYA0

朝 教室


男「おっはよぅぅー!!!!」

モブ美「おはよう」

男「…あれ?女は?」キョロキョロ

モブ美「今日は休みみたいだよ〜」

男「へぇ…珍しいこともあるもんだなぁ…」

モブ美「女から何も聞いてない?」

男「ん?何も聞いてないけど…」

モブ美「そっか……どうしたんだろう…」

男「モブ美のとこにも女から連絡きてないのか?」

モブ美「うん…メールぐらいしてくれてもいいのに…」

男「…よっぽど余裕がないのかなぁ」

男友「いえーぃ!来たぜぇええ!!!!!」ドーン!

男「おぉ、久しぶりに見た」

男友「俺も久々に来た!」

男友「ってそんなことはどうでもいい!男!バスケ部に戻れ!」

男「だが断る!」

男友「そんなこと言うなよ!頼むよ、なぁ!」

男「俺は軽音がやりたいんだッ!分かってくれよ!」フンス

男友「むがががが…」グヌヌ

モブ美「男友もよく飽きないねぇ…、何度目なの?そのやり取り…」クスクス

男友「お、俺は男がバスケ部に戻るまで続けるつもりさ!」

男「マジでか!?」ガビーン

男友「マジだよ!!」

モブ美「…なんだかんだで仲良いのね」ハァ


101 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/11(日) 00:56:11.24 ID:+B2Kemi4o
ベース…そうかベースは…ニヤニヤ
102 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 01:12:10.62 ID:5yXYMvYA0

放課後 音楽室


男「こんにちはー!」ガチャ

金髪「やぁ」ニコ

ちび「おーう新入りくん!」ヨッ

男「! バンドメンバー揃ってますね!」オォー!

金髪「まぁこれが普通なんだけどね…」アハハ

ちび「うむ、バンドはみんなが揃ってて当たり前なんだ!」フンス

ちび「…けど、このバンドにはベースがいないよね」キョロキョロ

男「そ、そうなんですよ…探してるんですけど、なかなか見つからなくて…」

金髪「いないと困るというか、絶対必要だからねぇ…」

ちび「だねぇ、どうしようか、ベース……」

男「今までに2人に当たってみたんですけど、両方とも駄目でした」ガックリ

ちび「そっかぁ…」フムム

男「…部長の知り合いにベースやってる人いませんか?」

ちび「うーん…2人いるかな…」

ちび「姫と、べス男くん…」

男「……その2人が駄目だったんです」ガックシ

ちび「あー…そうだったのか…」ムムム...

ちび「金髪の知り合いにベースやってる子いないの?」

金髪「…えーっと……」

金髪「……」ウーン...

金髪「…あ、いましたよ、1人!」アッ

男「おぉー!」パァァ

ちび「でかした!で、誰なんだい!?」ワクワク

金髪「僕の妹です」ニコニコ

ちび「ほぉー!」オォー

男「兄妹揃って楽器弾けるなんて、カッコイイなぁ!」キラキラ

金髪「1年B組にいる、みこっていう名前の子です」ニコニコ

金髪「この時間帯だと…たぶん、校庭の花に水をあげてるかな…?」

男「!! 行きましょう!」ガタ

ちび「おぉー!善は急げだぁ!!!」ガタ

金髪「はい!」ニコ



103 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 01:24:41.47 ID:5yXYMvYA0

校庭 花壇



みこ (………)

シャァアアア...

みこ「…お花さん、お水…気持ちいい?」

みこ「……///」クス

姫「おーい、みこー?」タタタ...

みこ「! 姫ちゃん、どうしたの?」キュッキュ...

姫「ごめん、今日、吹奏楽は居残りで練習するみたいなの…」

姫「だから一緒に帰れなくなっちゃった…」

みこ「そ、そうなんだ……」ショボン

姫「ごめんね……」シュン

みこ「い、いいよ全然!姫ちゃんが悪いわけじゃないんだもん!」アセアセ

みこ「練習がんばってね!」アセアセ

姫「…ありがとう、みこ!」ニコ

姫「じゃあ、また明日!」タタタ...

みこ「……」

みこ「…今日は1人かぁ……」ショボン

みこ「……」


トーン... トーン... トン....


コロコロコロ...


みこ「…?」ビク

みこ (……サッカーボール?)

サッカー少年「すいませーん!そこのボール取ってもらえませんかー?」タタタ...

みこ「!!」ビックーン

みこ「ひゃ、ひゃい!!///」トテトテ

みこ「ッ!?」ズル

ドッテーン!

みこ「ぃったぁい……」ヨロヨロ

サッカー少年「だ、大丈夫ですか!?」スタスタ...

みこ「!? へ、平気でふ!大丈夫です!!///」アセアセ

みこ「ど、どうぞ!!」ス

サッカー少年「あ、ありがとう」パシ


タタタタ....


みこ「……」

みこ「……またやっちゃった…」ハァ


104 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 01:31:44.60 ID:5yXYMvYA0

みこ (…昔から何をやってもダメダメの私……)

みこ (…高校デビューしようって、今年からいろんなことにチャレンジしたけど、結局ぜんぶ挫折しちゃって……)

みこ (…入学当初から続けてるのは、このお花のお水やりだけ……)ハァ

みこ「…本当にだめだめだなぁ…私……」


みこ「……」

みこ「きみはいいね、こんなにも綺麗なんだもん」

みこ「……私は…」

みこ「……」グス





金髪「あ、いたいた!」

みこ「!?」ビク

みこ「…お、お兄……?」



105 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 01:47:23.20 ID:5yXYMvYA0

ちび「おー、この子が金髪の妹ちゃんかぁ!」ヒョコ

みこ「!?」ビク

男「わぁ!金髪さんと同じで髪の毛が金色だ!!」キラキラ

みこ「!!?」ビクビク

金髪「やぁみこ!ちょっと話があるんだけど、いいかな?」ニコ

みこ「…う…うん、いいけど……その人たちは…?」オズオズ

金髪「僕のバンドの仲間だよ」ニコ

みこ「! お兄、バンド入ったんだ……」

みこ「すごいね……」ニコ

金髪「で、そのバンドについての話なんだけども…」

ちび「単刀直入に言おう!」ずぃ

みこ「…?」ビクビク...

ちび「私たちのバンドに入ってくれないかな!?」ドン!

みこ「…」

みこ「……」

みこ「……へ…?」キョトン

男「そのままの意味だよ、バンドに入ってほしいんだ!」

男「今ベースがいなくて困っててさ…もし良かったら、みこさん、入ってくれないかな!?」キラキラ

みこ「え?え?…えぇ!!?」アワアワ...

みこ「で、でも…私……」アセアセ

金髪「……」ニコニコ

みこ (…お兄が私を紹介したんだろうな、きっと……)

みこ (…でも何で!?お兄は私がもうベース断念して、やってないこと知ってるはずなのに…)

みこ (……どうして…)オロオロ

金髪「良い機会だし、入ってみない? バンド」ニコ

みこ (……何を考えてるの…お兄……)グス

男「!?」ビク

男「ど、どうしたの?」アセアセ

ちび「な、なんか私ひどいこと言ったかな?」アセアセ

男「い、いや言ってないです!大丈夫です!」オロオロ

みこ「…ご、ごめんなさい!!!」ダ!

男「え!?」

タタタタ...

ちび「……行っちゃった」アゼン

金髪「う〜ん、やっぱり駄目だったかぁ」タハハ...

ちび「ちょっと金髪!どういうことだよ!やっぱりって!」ムムム!

金髪「…まぁ…いろいろありましてね…」

金髪「…あの子にも…」

男「……?」

106 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 02:06:50.48 ID:5yXYMvYA0

金髪「…あの子、見ての通り、引っ込み思案で大人しいんですよ」

金髪「…それを酷くコンプレックスとして感じているらしくて、なかなか他人と接することができないんです」

金髪「だから、バンドに入ることで…誰かと”音を奏でる”ことで、少しでもそれを克服してくれたらいいなぁと思って、みこを紹介したのですが……」

金髪「…やっぱり駄目でしたね」タハハ

金髪「…あの子のためを思っての行動だったのですが……」ハァ

ちび「…そうだったのかぁ…」

男「……」

金髪「…すいません、バンドメンバー探しに私事を挟むなんて、いけませんでしたね…申し訳ない」

男「…いや、そんなことないです」

金髪「…?」

男「みこさん、誘いましょう」グ

ちび「…新入りくん?」

男「…俺、思うんです」

男「音楽には魔力がある…、”音楽で人は変われる”って、本気で思うんです…」

ちび「……」

男「だから、みこさんを誘いましょう! …みこさんも変われるはずです…」

男「…音楽の魔力で!」グ...

金髪「男くん…」

ちび「……」

ちび「……っぷwwwwwwwwwww」ブフゥ

男「!?」ビク

ちび「ぎゃははははは!な、何を言うかと思ったら…!」ヒーヒー

男「ぶ、部長!?////」アセアセ

ちび「…でも、私も思うかなぁ」フッフッフ...

男「…?」タジタジ

ちび「音楽で人が変われるってのは、本当に思うなぁ……」

ちび「…うん、私も…変われたしね…」

男「そ、そうですよね!?俺も変われたんですよ!」パァァ

男「音楽と出会うことで、違う自分に会えたんです! …だから」

金髪「………」

男「…みこさんも変われます、絶対……変われるんです」ニコ

金髪「……ありがとう」ポロ...

金髪「…本当に…心配だったんだ、あの子が……みこが……」ポロポロ

金髪「…男くん、君なら…君となら…」グス...

金髪「…みこも変われるよ……きっと…!」...ニコ

ちび「…よーっし!」グ

ちび「そうと決まったら、ぜーったい!みこちゃんをバンドに入れるぞぉ!!」オォー!

男「おぉーー!!!」



107 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/11(日) 02:10:52.16 ID:5E8s0tZoo
いいじゃないか
108 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 02:14:46.82 ID:5yXYMvYA0

夜 男の家


妹「……」ペキョ...

妹「……」ペキン...

妹「…弾けない…」

妹「はぁー……」

妹「…」

妹「おかーさーん、お兄ちゃんは?」

母「二階でしょう?」

妹「……むぅぅぅぅぅぅぅぅぅぅ」ムッスー

妹「…ほんっとにつまんない…」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


〜♪ 〜♪


男 (…どうやったらみこさんは、バンドに入ってくれるのかな…)

男 (…今聴いてるこの曲……みこさんに聴かせたら…)

男 (…でもあの時の俺みたいに、うおーって、衝撃を受けるかなぁ?……)

男 (…みこさん女の子だし、ロックとか聴きそうな感じじゃないし……)


男「あ”−! もうどうしたらいいんだ!!!!」ガバ


男「……はぁ」

男 (…音楽の楽しさを知ってもらわなきゃだな、まずは……)





母「ご飯ですお」


109 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 02:17:04.41 ID:5yXYMvYA0
今日はここまでです
110 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/11(日) 10:04:22.65 ID:utkl9gp6o

引っ込み思案で楽器もやめた妹をバンドに入らせるってどっかで…
まあ面白いからいいか
111 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 10:50:50.34 ID:5yXYMvYA0

文化祭まであと51日



わけありベーシスト、みこさんをバンドに入れるべく色々と試行錯誤した昨日の夜

結局なにも良い案は浮かばなかったんだ

やっぱり先輩方の意見がないとかなぁ…?



112 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 10:57:20.11 ID:5yXYMvYA0

朝 教室


男「おっはよー!!!」

サッカー少年「おはよう〜」

男「…むむ?今日も女は休みか…」

サッカー少年「みたいだなぁ」

陸上部「夏風邪じゃないか?」

サッカー少年「かもなぁ…」

男「ふむぅ…」

先生「はーい!授業始めるわよぉ!席についてー!」ガラガラ

サッカー少年「うわ、今日は早いな…」ウゲェ

陸上部「あーめんどくせーよぉ…」ゲンナリ

先生「ほらそこ!すぐ席につく!」ユビサシ

サッカー少年「はぁい」スタスタ






1年B組 教室


姫「…?」

姫 (…みこ、今日はお休み…?)

姫 (…まさか昨日いっしょに帰れなかったから……)

姫「…うぅむ…」

姫 (悪いことしたなぁ……)



113 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 11:07:50.29 ID:5yXYMvYA0

放課後 校庭



金髪「……」

金髪「………」

トコトコ...

姫「…金髪さん?」

金髪「…姫ちゃんか」

姫「…! 花に水をあげてくれてたんですか?」

金髪「うん…今日はみこ、休みだからね」

姫「……」

姫「…みこ、どうしたんですか?」

金髪「…姫ちゃんなら話してもいいかな」

金髪「…昨日、バンドに誘ったんだよ、みこを…」

姫「!」

金髪「…そしたら部屋に閉じ篭っちゃったんだ…」

姫「…そうだったんですか」

金髪「…はは、まいったね、みこのことはよく知ってるのに…」

金髪「部屋に閉じ篭らせるような真似をするなんて…兄失格だ」ハァ

姫「……私に…」

金髪「…?」

姫「私に何かできることがあったら、何でも言ってください!」

姫「…みこのためになることだったら、何でもやるつもりです…!」

金髪「姫ちゃん……」

金髪「…ありがとう、助かるよ」ニコ

姫「…みこは私の大切な友達…いえ、親友ですから」ニコ...



114 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 11:16:04.74 ID:5yXYMvYA0

音楽室


男「…どうしましょう」

ちび「…どうしようかぁ…」


. . . . . .



男「う〜〜〜〜ん……」

ちび「むぅぅうん……」ポリポリ

男「……」

ちび「……んお」ピーン

男「お!何か閃いたんだですか!?」ピク

ちび「うっふっふ…」

男「!?」

ちび「私たちは軽音部だ!」

ちび「だから軽音部のできること、軽音部にしかできないことをやればいいのさ!」ドヤァ

男「おー! ……でも具体的に何を…?」

ちび「……むぅ」

ちび「……何か演奏する、とか?」

男「おー!いいかもですね…」

男「みこさんの好きなバンドの曲やるとか、どうでしょう?」

ちび「名案!」ズビシ

男「いやぁ…///」エヘヘ

ちび「…となると、仮ベーシストがいるね」

男「あ、そうか…」

ちび「まぁ、姫かべス男くんのどちらかに、一曲だけ付き合ってもらおうよ」

ちび「それくらいなら頼まれてくれるさ」ムフフ

男「さっすが部長!」ウォオー!

ちび「いやぁ…///」デヘヘ


115 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 11:21:09.90 ID:5yXYMvYA0

夜 男の家



妹「…またいない…」

妹「おかーさん、お兄ちゃんまた二階?」

母「そうでしょ?」

妹「……」

妹「…爆発しそう……」グヌヌ

母「…何が?」

妹「…いろいろ」ムス




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



男「……」

男「…これだ…」

男「…この曲、この曲だよ…」

男 (この曲ならみこさんも気に入ってくれる…きっと……)

男「もうこの際みこさんの好きなバンドとか関係ない!」フンス

男「好きなバンド聞いてその曲やるんじゃ、サプライズにもならないしな!」ウンウン

男「……よぉっし…!」フンス


116 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 11:24:17.56 ID:5yXYMvYA0



文化祭まであと50日




君に届く音を奏でよう


空に響く未来を奏でよう


明日へ続く道しるべを奏でよう



君が明日を、未来を、その先を笑って歩いていけるように_______








117 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 11:33:03.13 ID:5yXYMvYA0

朝 教室



男「おはよー」

サッカー少年「おはよう〜」

陸上部「おはぁ」

男友「よぅ!」ババーン

男「今日は余分なヤツがいるな…」

男友「ひどくね!?」ガビーン

サッカー少年「にしても本当に懲りないなぁお前…」ハハハ

陸上部「だよなぁ、ほぼ毎日来てんじゃね?」アハハ

男友「うるせぇ!」

男「俺は戻らないからな!マジで!」フンス

男友「むがががが……!」

先生「はーい授業始めるよー!」ガラガラ

男友「!? 早っ!?」ビク

先生「男友くーん?他のクラスでしょー?」ホラホラ

男「帰りなさい」フフフ

男友「むむむ…!」タジタジ

先生「帰りなさーい!」ホラホラ!

男友「…お、覚えとけよー!」ダダダダ...

サッカー少年「捨て台詞だな」

陸上部「だな」ハハハ



118 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 11:48:08.61 ID:5yXYMvYA0

放課後 音楽室



男「部長!これ聴いてください!」スチャ

ちび「…おぉ、いいよぉー」スチャ

〜♪ 〜♪

ちび「…おぉ……」

男「これ、歌詞カードです」ス

ちび「……ほぉぉ」フムフム

男「…これ、演りましょう!みこさんに届けましょう!」

ちび「…でも、みこちゃんの好きなバンドの曲を演るんじゃなかったの?」

男「いや、この曲がいいと思うんです!」フンス

ちび「ふむむ…まぁ確かに、みこちゃんのために書かれたような曲…みたいだよね……」

ちび「…いい曲……」フムフム

男「ですよね!?これ、演りましょう!決定です!」ウォオー!

ちび (…テンション上がってるなぁ)

金髪「こんにちは〜」ガチャ

男「あ、金髪さん!」

ちび「おいっす〜」ブンブン

男「これ、みこさんのために演ることになりました!」フンス

金髪「ほぉ…!どれどれ………」

金髪「…いいんじゃないかな、これなら、みこも…」パァァ

男「よっし!満場一致!じゃあさっそく今から練習しましょう!」スクッ

ちび「でも、スコアブックは?」

ちび「ベースもまだ話つけてないし…」

男「あ…そっか…」ポカン

ちび「もー焦りすぎだよ新入りくん…」ハァ

男「す、すいません…」

金髪「…ベース、いますよ、ちょうど、やってくれる子が…!」ニコ

ちび「んお?」

男「お…おぉー!」

金髪「吹奏楽部にいきましょう!姫ちゃんならやってくれますよ!」

ちび「! 私もちょうど姫に頼もうと思ってたんだよ!」オォー

男「行きましょう!吹奏楽部へ!」ウォオー!



119 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 11:58:16.45 ID:5yXYMvYA0

吹奏楽部の部室



ボボン...ボボン...

姫「……」

吹奏部員「…ちょっと、姫?」

姫「!? な、何!?」ビク

吹奏部員「ちゃんとチューニングしたの?なんかズレてない?」

姫「あ…」

吹奏部員「4弦…半音ズレてるよ」ホラ

姫「あ、ありがとう…」

吹奏部員「もう…ぼーっとしてちゃダメだよ?来週にはコンクールがあるんだから…」

姫「うん……」


プペー パプー

ボボボン ブベボン


吹奏顧問「…静かに、静かにー」


. . . . .



吹奏顧問「えー、みなさんご存知の通り、来週にはコンクールがあります」

吹奏顧問「この吹奏楽部の部員全員が心を一つに、コンクールに臨みましょう」

吹奏顧問「狙うは”金賞”のみ…」

吹奏顧問「…それ以外はありえません、みなさん、気を引き締めて臨みましょう」


「「「はぁーい」」」


姫「……」



120 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 12:15:55.04 ID:5yXYMvYA0

ガラガラ...


吹奏顧問「?」





男「姫さーん!!!バンドやろうぜ!!!!!!!!!!!!!!」ウォオー!





吹奏顧問「!?」


姫「」


ちび「あちゃー…」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


吹奏顧問「君たち!いきなり入ってきて何だね!?」プンスカ

男「す、すいません…」ヘコヘコ

ちび「後でよーく言っときます…」ハァ

吹奏顧問「しかも入室時の失礼しますも言えないとは、何たることだ!!」プンプン

吹奏顧問「無作法な振る舞い、これは叱るべきことだぞ!?」ガミガミ

男「む、むぐぅ……」

ちび「あぅあぅ…」

金髪「……」

吹奏顧問「…君ら、軽音部かね?」ハテ

金髪「はい、そうです…」

吹奏顧問「…ふん、騒音部か」フン

男「…!?」

姫「…ッ」

吹奏顧問「君ら、自分のやっていることが分からんのかね?」

吹奏顧問「ロクに音楽理論も理解していない若造が、やっと少しばかり弾けるようになって大音量で歪ませ誤魔化して格好付けるだけの”形だけ”の音楽……、やっていて恥ずかしいと思わんのかね?」

ちび「……ッ」ムムム...

吹奏顧問「それに比べ、見よ!この吹奏楽部を!」フフフ

吹奏顧問「譜面通りに進行する音楽!一糸乱れぬ芸術!すばらしいと思わんかね!?」フハハ!

吹奏部員「…先生、練習を再開しましょう……」アセアセ

吹奏顧問「待っていなさい、礼儀のなっていない生徒には教育が必要なのだ」

姫「……ッ」バン!

男「!?」

ちび「…ひ、姫?」

金髪「……」

吹奏顧問「……なんだね、姫くん」ギロ
121 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 12:36:48.13 ID:5yXYMvYA0

吹奏顧問「…まさか、君はこの”騒音部”の肩を持つというのね…?」ギロ

姫「…私は”軽音部”と、この吹奏楽部を掛け持ちしています…」

吹奏顧問「あぁ、そういえばそうだったな……」ククク

姫「…先生、撤回してください、軽音部は”軽音部”なんです」

姫「音楽を表現するのに、軽音も吹奏も違いはありません」

吹奏顧問「何を言ってる、姫くん、君も知っているはずだろう?」

吹奏顧問「この吹奏楽部の”芸術”を!!十分に理解しているはずだろう!?」

姫「…確かに、吹奏は綺麗で美しい…私もそう思います」

吹奏顧問「だろう?」フフフ

男「姫さん……」アセアセ

姫「…でも」

吹奏顧問「…?」

姫「軽音も、綺麗で美しいと思います」

吹奏顧問「…同等とでもいうのかね、君は…」ピク

姫「はい」

ちび「姫…!」パァァ

姫「音楽に壁はありません、ジャンルは違えど、音楽は”伝える”ものだと思っています」

姫「…それなのに、この吹奏楽部は…」

姫「…金賞金賞金賞金賞…、狙うは”金賞”のみ…」

姫「…目先の栄光にばかり気をとられています…」

吹奏顧問「…何を言っている、栄光こそが音楽、栄光を手にし、人々はその音楽を崇め称えるのであろう?」

吹奏顧問「栄光を手にし輝く音楽こそが芸術なのではないか!」バン!

吹奏部員「先生ッ…!」

吹奏顧問「黙っていなさい!!!」

姫「違います!あなたの音楽は、間違っています!!!」

姫「音楽は”伝える”ものなんです!!賞賛を浴びるために音楽を利用するなんて、…あなたの考えは間違っていますッ!!!」

吹奏顧問「…ッき、きさま…」プルプル

ちび「ひめ!!!!!!!!!」

姫「!?」ビク

ちび「……もういい」

姫「……」

姫「…す、すいません……」

吹奏顧問「……」プルプル

ちび「ごめんなさいね、先生」ペコ

ちび「私たち、これで失礼します」

姫「……」

男「ぶ、部長!?」オロオロ

吹奏顧問「待ちなさい!君たち!」


122 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/11(日) 12:52:03.57 ID:5E8s0tZoo
ほう
123 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 12:54:51.54 ID:5yXYMvYA0

ちび「…あー、そうだ……」

吹奏顧問「…!?」

ちび「…私たちは”伝える”ために音楽をやってるの、姫の言ったとおり…」

ちび「でも、その”伝える”行為が楽器をかき鳴らすっていう形になってて…」

ちび「それを醜いだの、かっこ悪いだの、美しくないだの言われても、私たちはやめないから」

吹奏顧問「…な、何を……」

ちび「…”騒音部”の美しさ、知らない人が可哀想だなぁ」ハァ

男「…俺たちの思いなんです」

男「例えうるさいと言われても、やめません!!!!」ダン!

吹奏顧問「!!!」ビク

男「伝えたい人に届くまで、うるさく騒いでやりますよ!!!!!」ニカ

金髪「…姫ちゃん、僕ら、みこに…ある曲を伝えようと思ってるんだ」スタスタ...

姫「! ……」

金髪「…協力してほしい」ス

姫「……」

吹奏顧問「姫!! その手を取るのなら、お前はもう吹奏楽部には置けん!!!退部してもらうぞ!!!!」

吹奏部員「………ッ」フルフル

姫「……ごめん、みんなとはもう…吹奏できないや」

吹奏部員「!!! …そ、そんな……」

姫「…よろしくお願いします」ギュ

金髪「……ありがとう」ニコ

男「ぃやったぁああああ!!!!!!!!!」ウォオー!

ちび「わぁーい!!!!」ピョンピョン

姫「…私もみこに伝えたいんです、ぜひ…協力させていただきます」ニコ








バンドメンバー ベース(仮)ゲット!


Vo.Gt 男
Gt 金髪
Ba 姫
Dr ちび

124 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 12:57:48.70 ID:5yXYMvYA0
昼から出かけるので続きは夜です
相変わらず遅筆で申し訳ない…
125 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/03/11(日) 13:00:17.19 ID:H1R2BpdH0
乙!
126 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/11(日) 13:03:08.25 ID:5E8s0tZoo
いてらー
127 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/11(日) 20:57:07.83 ID:5yXYMvYA0
今日も12時以降からになりそうです
128 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 00:51:51.52 ID:9u9ctA8p0

下校時間 職員室



副会長「では文化祭の企画書、ここに置いておきます」ス

教頭「はい、ご苦労様」ニコ

教頭「実に働き者だね、君は」ニコニコ

副会長「いえそんな…」

教頭「次期生徒会長は君しかいないだろうね」フフフ

副会長「…恐れ入ります」ペコ

ガラガラ バタン!

副会長「?」

スタスタ... ストン!

吹奏顧問「………」イライラ

バスケ部顧問「…先生、どうかなされたのですか?」ハテ...

吹奏顧問「…礼儀のなっていない生徒を指導していたのですよ」イライラ

バスケ部顧問「はぁ…」

吹奏顧問「まったく…あいつらめ……!」イライラ

教頭「先生?そんな風にカッカしていては指導も成るように成りませんよ?」ニコニコ

吹奏顧問「教頭!」ガタ

吹奏顧問「…教頭、お願いがあります、軽音部を廃部にしてください!」

副会長「…!」ピク

教頭「ほぅ…それはまた、なぜ…?」

吹奏顧問「彼らの活動は教育に害を齎します、現に彼らの無作法ぶりには驚き呆れるほどですよ!?」

教頭「ふむ…、軽音部ねぇ…」

吹奏顧問「あんな騒音をかき鳴らす有害な部は、いますぐにでも廃部にするべきです!」ズィ

教頭「ふむふむ…」

教頭「…残念ながら、先生、あなたはこの学校の方針をよく理解されていないようですね…」ニコ

吹奏顧問「…?」

教頭「この学校は、基本的に放任主義なのですよ」ニコニコ

吹奏顧問 (むぐ…そういえば、そうだったな……頭に血が上りすぎていて忘れていた……)グヌヌ

吹奏顧問「…それでは、あのまま自由にやらせておけ、と…?」

教頭「いえ、そうは言っていませんよ」フフフ


129 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 00:54:06.12 ID:9u9ctA8p0

教頭「部やサークルの活動を牛耳るのは生徒会の仕事…すなわち、トップである生徒会長の権限です」

教頭「…しかし、今は生徒会長の都合により実質的な会長となっているのは、ここにいる”副会長くん”なのですよ」ニコ

副会長「! ……」

教頭「副会長くんに相談なされてはどうでしょう?」フフフ

副会長「……」

吹奏顧問「…副会長くん、聞いていただろう?さっきの話を…」

吹奏顧問「…君も清く正しくないことは嫌いなはずだろう、だから……」

副会長「認めません」キッパリ

吹奏顧問「!?」

副会長「…彼らには文化祭に出演するという仕事があります、故に、今廃部になられては困るのです」

教頭「現にもう企画書はこちらに届いていますしね」ピラピラ

吹奏顧問「ぐぬぬぬ…!!!」プルプル

副会長「…僕がいる以上、勝手に軽音部は廃部には”させません”からね」

副会長 (……何を言っているんだ僕は…絶好のチャンスなのに…)

教頭「そういうこと、だそうです」ニコニコ

吹奏顧問「……ふんッ!」クル スタスタ...

副会長「……」

教頭「…さて、もう遅い、君も帰りなさい」ニコ

副会長「はい、失礼します…」ペコ



副会長 (…僕は……)


130 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 01:05:48.45 ID:9u9ctA8p0

下校時間 校門前



男「いやぁ姫さんのおかげで助かりました!」アハハ

ちび「もー新入りくん、テンションMAXのままドア開けるんだから、まいっちゃうよ」ハァ

金髪「でも、結果オーライってやつですね」ニコ

姫「…いえ私は私の思ってたことを言っただけですから…」アセアセ

ちび「…でも、本当によかったの…?」

姫「何がですか?」

ちび「いや、姫、もう吹奏楽部に戻れなくなっちゃったんだよ…?」

姫「…ぜんぜん平気ですよ、だいぶ前から部の思想というか、目指すものっていうか…」

姫「そういうのが自分と合わないなぁって思っていましたし」

姫「良い機会でした、…むしろ感謝したいくらいですよ!」ニコ

ちび「むぅ、それならいいんだけどね〜」ホムホム

男「よーっしッ!!!!」

ちび「うぉわ!?」ビク

男「俺、さっそくバンドスコア探してきます!」フンス

金髪「じゃあ、僕もいっしょに行くよ」ニコ

姫「なら私もご一緒させてください!」

ちび「私もいくよー?」

男「いえ大丈夫です!今日は俺のせいで皆さん怒られちゃったし、だから、ここは俺に任せてください!!」フンス

男「ではまた明日です!!!!」バヒューン

ちび「あらら、行っちゃった…」ポカン

金髪「…では僕らは帰りますか」

姫「そうですね…」

ちび「んだね、じゃあまた明日!」ブンブン

姫「はい!さようなら!」

金髪「さようなら!」ニコ




131 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 01:10:10.32 ID:9u9ctA8p0

夜 男の家



妹「……」ペキョ...

妹「……」ペキ...

妹「……むむむむ」

ヴヴヴヴ...

妹「!」

妹「…メール…、お兄ちゃんからだ!」ピ

妹「…『本屋に寄るから、遅くなる!』、かぁ……むぅ…」

妹「…つまんないなぁ」

母「男は遅くなるの?」

妹「うん、本屋によってくるんだって」

母「そう…じゃあ、先に食べちゃいましょうか」

妹「…はぁい」



132 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 01:18:12.87 ID:9u9ctA8p0

本屋



店員「いらっしゃいませー」

男 (久しぶりにきたなー本屋…)スタスタ

男 (…バンドスコアってどこにあるんだろう?)

男 (…音楽雑誌のところかなぁ?)

店員「何かお探しですか?」

男「あ、バンドスコアを探してるんですけど…」

店員「スコア本ですか、でしたらあちらの奥のコーナーにありますよ」ニコ

男「お、あそこですか!ありがとうございます!」ペコ



スタスタ...


男「お、あったあった!」パァァ

男「ひょぇえ〜…たくさんあるなぁ…」

男「え〜っと…探してるバンドの…あの曲は〜っと…」キョロキョロ

男「! これ、Stairway to Heavenの楽譜!?」ウォオ!

男「わぁああ!どうしよう!これ買おうかなぁ…!弾きたかったんだよなぁ!」

男「うぅむ…練習したい……難しいの承知の上で、練習したい…」グヌヌ

店員「どうかなされましたか?」

男「あ、Stairway to Heavenの楽譜買おうか迷ってるんですけど、どうしたらいいですかね?」オロオロ

店員「…買ったらいいと思います」ニコ

男「ですよね!」


133 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 01:39:31.22 ID:9u9ctA8p0

男「え〜っと、Stairway to Heavenと〜…あとは〜……」キョロキョロ

男「……」キョロキョロ

男「………」キョロキョロ

男「…あ!あった!」パァァ

男「よかった!最後の一冊だ…」ス

ピト

男「…ん?」

唯「ほえ?」

男「わ、す、すいません!」アセアセ

唯「わわ、こ、こちらこそごめんなさいです!」アセアセ

男「…ひょっとして、このスコアを買いに…?」

唯「え、えっと、そうです…」オズオズ

男 (マ、マジかよぉ〜…せっかく探したのに…)ズーン

唯「…ひょっとして、そちらもこの本をさがして…?」

男「あ、はい…そうなんですけど…」

唯「……」

男「……」


男&唯「どうぞ!!!!!」ババッ


男「……」

唯「……」

男「…お、俺、他の本屋で探してきます!!!」ッダダ

唯「あ、まって!」ビク

唯「……いっちゃった…」

律「ゆいー?見つかったかー?」トテトテ

澪「人気の曲だからなー、もしかしたらもう売れちゃってるかもなぁ…」スタスタ

唯「りっちゃん!みおちゃん!」パァァ

唯「それが…」

律「ん?お!あるじゃんあるじゃん!」オォー!

澪「最後の一冊?ついてるじゃないか!」

唯「…あ、あうー……」オロオロ

澪「…? どうしたんだ?唯?」キョトン

唯「…え?あ、いや、…なんでもないよ…」

唯 (…あの人に悪いことしちゃったなぁ……)ウゥム...



134 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 01:42:00.38 ID:9u9ctA8p0

さらに本屋




男「…ここになかったら、ネットで注文しよう…」

男「…ネット注文は抵抗があるけど、仕方ないしな…」フゥ

男「…よっし、行くぞ!」フンス

ウィィーン

男 (えっと…どこだろう、スコアスコア〜っと…)キョロキョロ

男「すいません、バンドスコアってどこに置いてますか?」

店員2「スコア本ですか?でしたらご案内しますよ」ニコ

男「ありがとうございます!」ペコ


スタスタ...


店員2「こちらになります」ニコ

男「ありがとうございます!」ペコペコ

男「…ほぇぇ〜、やっぱりすごい数だなぁ……」

男「…そうだ、Stairway to Heavenも探さないとな…さっき買い忘れちゃったし…」キョロキョロ

男「…お、あったあった!」パッ

男「あとは〜っと…」キョロキョロ

男「……」キョロキョロ

男「…」キョロキョロ

男「…あった!!!」パァァ

男 (よかった!まだたくさんある!これなら大丈夫だ!)キラキラ





帰宅



男「ただいま〜///」ホクホク

妹「お、おかえり…」

男「うぉわ!!び、びっくりした…」ビックーン

男「…また玄関に座り込んで…」

妹「……」ウツムキ

男「…もしかして、俺を待っててくれたのか?」

妹「!!?////」ドキン

妹「そ、そそそ、そんなわけないでしょ!!!!///」アセアセ

男「あはは!そうだよなぁ、そんなわけないかぁ…」アハハ

妹「あ……」

妹「……」シュン...

男「おかーさーん!帰ったよー!飯食べたい!」

母「任せろ」
135 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 01:50:13.63 ID:9u9ctA8p0

文化祭まであと49日




今日の朝食は白米…

お母さん、俺、朝はバナナって言ってるだろ?

何で米を炊くんだよ…





母「あんたも日本人でしょ、たまには朝にご飯を食べなさい」


男「日本人だけど…でも…」


母「つべこべ言わずに、ほら!!!!」ネットォォオオ...


男「うわああああ!な、何で納豆までかけるんだよ!?」


母「あんた日本人でしょ、納豆くらい食べなさい」


男「嫌だよ!!!」


母「食べなさい!!!!」


男「嫌だッ!!!!」


母「食べなさい!!!!!!」


男「いーやーだーッ!!!!!!」





母「食べろッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」







男「…はい……」











今日も音楽ライフが始まる____________






136 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage saga]:2012/03/12(月) 01:55:34.49 ID:Hn9pRNgeo
お母さん全然飯の事しかしゃべってないはずなのにキャラ濃ゆいなぁ(笑)
137 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 01:57:28.14 ID:9u9ctA8p0

母「 食 べ ろ ッ ッ ッ ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! ! 」

男「……もぐもぐ…」

男「…うぇえ…臭いよぉ…」グスン

母「おいしいでしょう?」

男「不味いよぉ…」エグエグ...

母「 お い し い で し ょ う ! ! ! ! ? 」

男「お、おいしい!すごくおいしい!!」グスン

男「……ヒック」ポロポロ

妹「…朝から何やってるの」ハァ

母「あらおはよう、あなたもちゃっちゃっと食べちゃいなさい」

妹「うん」ストン

男「…ふぇぇえ…臭いよぉ…」ポロポロ

妹「…目の前で泣かれながら納豆食べられると、食べ辛いんだけど……」

男「……ごめん」ヒック

妹 (…泣いてるお兄ちゃん…可愛いなあ……)じぃ


138 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 02:01:52.25 ID:9u9ctA8p0

朝 教室



男「おはよう!!!!」

サッカー少年「おはよ…臭ッ!」

陸上部「おは…臭ッ!?」

モブ美「おはy…臭ッ!!!」

男「やめてよ!」

男友「いえぇぇえええい!今日も来たぜぇぇええ!!!!」ドン!

男友「…臭ッ!納豆臭ッ!!!」

男「やめてよ!!!」

先生「はーい!席についてー!じゅぎょうhz臭ッ!!!!?」

男「 や め て よ ッ ! ! ! ! ! 」



139 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 02:03:08.03 ID:9u9ctA8p0
>>136 個人的に大好きなポジションですwww
140 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 02:10:12.96 ID:9u9ctA8p0

昼休み トイレ



男「……」シュコシュコ

男「…最悪…、トイレで歯磨きとか…割とマジで死にたい……」シュコシュコ


ブリブリブリィィイイ....


男「…!?」


...プスゥ


男 (…!? くっさい!マジで臭い!!?)オェエ

男 (…だ、誰だよ、うんこしてんの…)


ガコン...


ジャァアアアアア.....


ガチャ



べス男「……」ヒョコ



男「お前かよ!!!!」ガビーン


べス男「…汚れた暗黒物質…大宇宙にそれを放出する快感……」ボソ

べス男「……午後の甘いひととき……」フッ...


男「……」ジトー...


べス男「…!」ピク



141 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 02:19:20.52 ID:9u9ctA8p0

べス男「……おめでとう」ス

男「…!?」

べス男「…ベース、見つかったんだろう…?」ボソ

男「…あ、あぁ、見つかったよ…仮だけど…」

べス男「……俺が呼ばれると思っていたが……」ボソ

男「…呼んでほしかったのか?」

べス男「……さぁな」フッ

男「……」クス

男「ありがとよ、べス男」ニコ

男「…でも、I`ve Got a Feelingをセッションした時に入ればよかったんじゃないの?入りたかったのなら…」

べス男「…俺は……」

べス男「…君に眠る”力”を見抜くことはできなかった」

べス男「……今君の周りにいる仲間は…俺とは違うだろう」

べス男「…君の力を見抜き、君を信頼している……」

男「…べス男……」

べス男「……頑張れよ、陰ながら応援している」フッ

男「……」ニカッ

男「ありがとう!べス男!!」ギュ

べス男「…ちなみに」ボソ

男「?」

べス男「うんこしてから手を洗っていない……」フッ

男「」




142 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 02:32:40.64 ID:9u9ctA8p0

放課後 花壇



みこ「……」シャァアアア...

みこ「…お花さん、気持ちいい…?」

みこ「…お水、気持ちいいよね…夏だもん…」

みこ「……はぁ」シャァァアア...

みこ (…今日も学校休もうと思ったけど、お母さんがうるさいから出て来ちゃった……)

みこ (……それにしても、暑いなぁ………)

みこ「……」キュッキュッ...

みこ「…ふぅ、……ん?」



サッカー少年「あ、見ろよ!空!でっかい入道雲だ!!」

サッカー部員「うわぁーでっけー!!!」ウヒョー!

サッカー少年「あんだけでっかかったら、ラピュタぐらい入ってそうだよな!」

サッカー部員「だなー!絶対入ってるぜー!」ウヒョォー!



みこ「……入道雲」じぃ

みこ「…でっかいなぁ」

みこ (…私、ちっちゃいなぁ……)

みこ (……本当に…)ジワァ...

姫「おーい!みこぉー!」タタタ

みこ「! 姫ちゃん…!」パァァ

姫「はぁはぁ…今日は来てくれたんだね」ニコ

みこ「うん…昼からだけどね…」...ニコ

姫「…また、花の水やり?」

みこ「…うん」

みこ「…私にできることって、これくらいしかないから…」

姫「……」

姫「…みこ」

みこ「…?」

姫「……」ギュ...

みこ「!!!?//////」ビクン

姫「……」

みこ (…ひ、ひひ、姫ちゃん…い、いきなり抱きついて……え?な、何なの…?////)アセアセ

姫「…みこ?」

みこ「ひゃ、ひゃい!?////」ビク

姫「…私、吹奏楽部…辞めたの…」

みこ「…!?」

みこ「な、何で……」

143 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 02:58:10.14 ID:9u9ctA8p0

姫「…理由は言えない…」

姫「…けど」

姫「…これで私、忙しくなくなったよ…」

姫「…これから、ずっと、ずっとずっと……」

姫「…いっしょに帰れるよ……」ニコ

みこ「!!! ……姫ちゃん………」ジワァァ...

みこ「…わ、私のことを…心配して…?」

姫「……」ギュゥゥ...

みこ「…私なんかの、せいで…姫ちゃん……そんな……」ポロポロ

姫「…泣かないで、みこ…」

姫「…私の意志だよ」

姫「……私の…想い……」

みこ「…やだ…ぃやだよ…姫ちゃん……」ポロポロ

みこ「どうして、私なんかのため…に…?」グス...

姫「……好きだから」

みこ「……ふぇ…?」グスン

姫「…私、みこが好きなの」ニコ

みこ「……」グスン...

姫「みこが好き…大好き……」

姫「…言葉では表現できないくらい、大好き…」

みこ「……だめ…だよ、私…」ポロポロ

みこ「…私は…ドジで…、お、臆病で……」ポロポロ

みこ「…ひとに、好かれる…ひとじゃ、ない…よ…」ヒック...

姫「…関係ない」

姫「そんなみこも、大好き…」

姫「ぜんぶぜんぶ、大好きなの……」ニコ

みこ「ひ、姫ちゃん……ッ」ブワァ...







144 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 02:59:11.82 ID:9u9ctA8p0


音楽室



ちび「…思ったより早く完成しそうだね」

金髪「ですね、僕ら経験者で本当によかった」ニコ

ちび「だねぇ…」

金髪「…懐かしいなぁ…僕も最初は、あんな感じだったなぁ…」


岩男「いやだからな?ここはこう読むんだ…」

男「え?こうじゃないんですか?」

岩男「逆だ逆!こう読むッ!」

男「あぁ!なるほど…じゃあこれは…こうですか?」ジャーン...

岩男「そうそう、そういうことだ!」ガハハ!


ちび「あはは、私もドラム始めたばかりの頃は苦戦してたなぁ」ハハハ

金髪「ほんと、懐かしい…」

ちび「だねぇ……」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



男「えっと…だいたい弾ける…かもです…」ドキドキ

ちび「かもって…大丈夫かよ〜!」モー!

岩男「まぁだいたいなら上出来だ!バンドは完璧じゃなくていい!」フンス

岩男「足りない部分は気合と情熱でカバーだ!!」ガハハ!

金髪「ふむ、では明日は日曜日ですし、ここで合わせてみますか?」ニコ

ちび「うん、いいよー!」フンス

男「ぜんぜんオッケーです!」グッ

岩男「面白そうだから、俺も見に行くかぁ!!」ガハハ

金髪「では、姫ちゃんにもメールしておきますね」ニコ!




145 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 03:09:15.96 ID:9u9ctA8p0

夜 男の家



男「〜♪」

ジャーン ジャーン

妹「……」

男「〜♪」

ジャジャーン ジャーン 

妹 (…今まで弾いてなかった曲…新しい練習曲かな…?)

妹 (…それにしてもいい声だなぁ……)

男「〜♪」

妹 (………)じぃぃ







閉じた心を開けるだろうか



悩む彼女を、光で照らすことができるだろうか



悲しくて、切なくて、胸が苦しくて、光を見失う彼女を…



照らすことができるだろうか







  伝えよう、心を





       届く光を信じて










146 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/12(月) 03:14:12.33 ID:9u9ctA8p0
>>144の金髪「ふむ、では明日は日曜日ですし、ここで合わせてみますか?」ニコ

 ちょっと分かりにくいと思うので補足
 明日の日曜日、部室で合わせよう、という意味です

 今から合わせるという意味ではありません


 今日はここまでです
147 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/03/12(月) 03:14:43.76 ID:xvSfS0cB0
乙!
148 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/12(月) 03:30:15.21 ID:9wS+F63Lo
乙!
149 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) [sage saga]:2012/03/12(月) 04:59:13.51 ID:Hn9pRNgeo
やっちまった

「全然飯の事」ってなんだよ・・・

あほすぎワロエナス・・・
150 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/12(月) 17:44:22.55 ID:UoqUT4sDO


野暮な話なんだが、本屋でバンスコ売ってるの見たことない。
151 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/12(月) 18:08:22.41 ID:FKzjlJE5o
>>150
結構あるけど
152 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/13(火) 10:30:31.20 ID:B9ha4JdIo
>>150
デカイ本屋行けば売ってるよ
153 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 17:34:00.59 ID:xBO+3i+v0

文化祭まであと48日




今日は日曜日だけど学校へ行く

バンドで曲を合わせるためだ



朝から太陽は容赦なく町を焦がす


まぁカラッとしてる方が気持ちいいからいいんだけど




男「いってきます」



154 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 17:45:14.60 ID:xBO+3i+v0

朝 音楽室



男「おはようございまーす!」ガチャ

金髪「おはよう」ニコ

ちび「おいーっす!」ブンブン

姫「おはようございます」ペコ

男「俺が最後だったのかー、なんかすいません」

金髪「気にしなくていいよ、時間通りなんだし」ニコ

ちび「んじゃーさっそく始めようか!」オッシ

姫「はい!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



男 (…やっぱりいいな、音を合わせるって)

男 (…なんていうんだろう……)

男「………」


〜♪ 〜♪


男 (…だめだ、なんて表現したらいいのか、分からない)

男 (…言葉が見当たらないや)


〜♪ 〜♪


男 (…もしかしたら、いらないのかも……音楽に言葉なんて…)

男 (…言葉がいらないなんて、万国共通のコミュニケーションツールに使えそうだな…)クスッ



〜♪ 〜♪







練習は夕方まで続いた



昼頃は師匠がお昼ご飯を差し入れにもってきてくれた



時間はたっぷりあると思っていたけど、後から思えば、本当にあっという間に感じるくらいに短かった



_______ずっと





___ずっと音を奏でていた

155 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 18:01:03.57 ID:xBO+3i+v0

夕方 校門前



ちび「う〜〜〜〜ん!おもしろかったぁ〜〜!!!」ノビー

金髪「まさか今日1日で完成するとは…」

姫「よかったです、これで明日にでもみこに披露できますね」

男「明日披露ですか!?」

姫「早い方がいいと思うんですが…だめですか?」ハテナ

男「いやだめではないけど…」フムム

男「…ちょっと演出がほしいなー…なんて」

ちび「あー、分かるかも!」

金髪「ほう…具体的にどんな…?」

男「…それはまだ考えてないですけど…」ウムムム

姫「演出……」モンモン




姫「みこ!あなたのために練習したの!聴いて!!!」ハナビ ドォォォン!

みこ「きゃー!素敵!最高!大好き!結婚して!!///」




姫「……いい///」

男「ん?」

姫「最高です、演出、やりましょう!」フンス

男「お、おぉふ…」タジタジ

金髪「となると、どういった演出を…」

ちび「時間帯とか場所とか、考えることたくさんあるねぇ…」

岩男「普通に学校でよくないか?」

ちび「うわーフツーだなー」

岩男「だ、だって学校以外で演奏できるところなんて、スタジオぐらいッスよ!?」

金髪「スタジオは…狭いだろうから、演出!とはいかないだろうね…」

姫「…やっぱり学校ですかぁ……」フムフム

ちび「う〜ん…じゃあ学校のどこでやろう?」

男「…あ!」

男「屋上!屋上でやりましょう!」フンス

ちび「おくじょうぅ?」

姫「…いいかも」ボソ

金髪「夕日をバックに演奏するとか、良さそうですね」ニコ

ちび「……ほ、ほぉぉ……」ポワァン...

ちび「…なかなかロマンチックじゃないか!」フンス!

姫「いい!すごくいいです!」キャッキャ

岩男「…俺にはよく分からん」

男「じゃー決定!楽器移動が大変そうですけど、頑張りましょう!」オー!
156 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 18:05:42.96 ID:xBO+3i+v0

夜 みこの家



みこ「……」

みこ「………///」



みこ「…はぁー……////」

みこ「……姫ちゃん……///」


コンコン


みこ「…?」

みこ母「…みこ?」

みこ「なーに?お母さん…」ガチャ


みこ父「……」

みこ「……? お父さんまで…どうしたの?」

みこ母「…お話があるの、リビングに来れるかしら?」

みこ「大丈夫だけど……」バタン

みこ父「……」




157 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 18:07:24.46 ID:xBO+3i+v0

文化祭まであと47日



























158 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 18:25:25.43 ID:xBO+3i+v0

朝 生徒会室



副会長「…何?屋上で演奏させてほしい、だと?」

男「お願いします!どうしても屋上でやりたいんです!!」

副会長「…何を企んでいるかは知らんが、他の部や一般の方々に失礼だ、認めない」

男「そ、そこを何とか!」アセアセ

男「10分くらいで終わりますから!だから…!」ヘコヘコ

副会長「……何のために屋上でやるのだ」

副会長「屋上でなければダメなのか?」

男「そ、それは……」

生徒会長「いーじゃん別に…やらせてあげればー?」グダー

副会長「か、会長…!」

男「…わけは言えません、サプライズなので…」オズオズ

副会長「…サプライズ?」

副会長「…僕にやるのでもないんだ、言えるだろ」

男「……他の人に言いませんか?」

副会長「当たり前だ、僕は口が堅い」

男「……」

男「…とある女の子に、聴かせたい曲があるんです」

男「それで、どうしても屋上で聴かせたくて…」

生徒会長「…あらまぁ///」

副会長 (…『聴かせたい曲』だと…?)

副会長 (…どうしても……)

副会長 (…そういえば、1年Z組のべス男も、屋上で……)

モブ美「おはようございまーす……あれ?」ガラガラ

生徒会長「おはようモブ美ちゃん」

副会長「…いいだろう、許可しよう」

男「……!!! あ、ありがとうございます!!!!」ペコ

モブ美「…何の話をしてるんですか?」ヒソヒソ

生徒会長「さぁね♪」ニコニコ

副会長「……上手くいくといいな」

男「!」

男「は、はい!失礼しました!」ガラガラ バタン


モブ美「……???」

モブ美「あ、そういえば、会長」

生徒会長「うん?」

モブ美「女、今日も休みですか?」

生徒会長「そうなのよぉ〜…夏風邪、長引いててねぇ…」

モブ美「そうなんですか……早く治るといいなぁ…」
159 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 18:34:07.46 ID:xBO+3i+v0

廊下



男「よかったー!なんだかんだ言って、副会長さんいい人だなぁ!」タタタ

姫「あ、男くん!」タタタ...

男「姫さん?」

男「どうしたの?あ、屋上使用の許可はもらったよ!」イエーイ!

姫「そ、それどころじゃないわ!」アセアセ

男「へ?」

姫「みこが…学校に来てないの!」アセアセ

男「…昼から来るんじゃないの?」

姫「……あ、そっか……」キョトン

男「はは、姫さん、焦りすぎだって!」アハハ

姫「ご、ごめんなさい、緊張して取り乱していたわ…」アワアワ

男「落ち着いて、深呼吸だよ」

姫「……」スーハー

男「……どう?」

姫「……落ち着いた…かも…」

男「それは良かった」ニシシ

姫「ありがとう、男くん」ニコ

男「いえいえ」アハハ

姫「…今日は頑張りましょうね、…みこのために」

男「あぁ!」




姫 (…とは言ったものの、やっぱり心配だわ……)

姫 (…メールしておこう)ピッピッ...



160 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 18:40:03.73 ID:xBO+3i+v0

みこの家



みこ「………」


ピピピピピ....


みこ「……メール…」


カチ カチカチ


みこ「…姫ちゃんからだ……」


みこ「……『どうしたの?いつ頃来れそう?』……」


みこ「………」


みこ「………姫、ちゃん……」グスン














みこ父「…本当にすまないと思っている……」


金髪「…仕方ないよ、父さんのせいじゃない」


金髪「……行ってきます」ガチャ... バタン


みこ父「………」






161 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 18:51:23.56 ID:xBO+3i+v0

放課後 屋上



岩男「〜っと!!!!」ドスン

男「うぐぐぐ…お、重い〜…!!!」ヨロヨロ

岩男「あ〜腰が痛いわぁ…」トントン

男「し、師匠、そこで止まらないで!」アセアセ

岩男「おぉ、すまんすまん」ヒョイ

男「〜〜ッし!」ドスン

男「ふぃぃ〜〜〜〜…重かったぁ……」グテーン

ちび「これで全部かな?」キョロキョロ

岩男「そうッスね、延長コードも引っ張ってきたし、ばっちりッス」ニカッ

男「うわ〜空が広い!」

姫「すごい開放感!」ウーン!

ちび「たまには外で演るのもいいね〜!」

岩男「まぁちっと暑いッスけどねぇ」ジリジリ


ちび「そういえば、金髪は?」

岩男「ん、さっき家に戻りましたッスよ?」

岩男「みこちゃん連れてくるらしいッス」

姫「私の携帯にもメールがきてました!」

ちび「そっか!じゃあ後はその2人待ちだな!」フムフム

岩男 (…ただ、なんか金髪のヤツ、元気なかったな……)

岩男 (…朝からなんか生気吸い取られたようだったし……)

岩男「…気のせいかな?」ムムム



162 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 19:00:49.49 ID:xBO+3i+v0


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「………」

ちび「………」


姫「2人とも、そんなところで仁王立ちなんて危ないですよー!」アセアセ


ちび「…新入りくん」

男「……?」

ちび「…ここはね、この学校で1番高いところなんだよ」フンス

男「…確かに、屋上のさらに管理室の上ですもんね…」

ちび「…懐かしいね」

ちび「私、1年の頃、よくここに1人で上って、今と同じように空を見てたよ」

男「へぇぇ…」

ちび「…あの頃と、何も変わらない」

ちび「変わってない…」

男「じゃあここは、部長の特等席みたいなところなんですね」ニコ

ちび「そういうことさ」フンス

男「……いい眺めだ」

男「……お!」

ちび「ん?」

男「あの校門のところに見えるのは…金髪さんとみこさん、じゃないですか…?」じぃぃ

ちび「…本当だ!」オォ

男「よっしゃああ!部長!スタンバイですよ!!」タタ

ちび「おぅ!!」タタタ




163 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 19:11:22.43 ID:xBO+3i+v0


金髪「…遅くなって申し訳ない」スタスタ

ちび「いやいやーぜんぜん待ってないよ〜」フンス

みこ「……」オズオズ

男「金髪さん…」ス

金髪「…ありがとう」



姫「…みこ、来てくれてありがとう」

みこ「……」

姫「今日ね、みこに、聴かせたい曲があって、呼び出したの…」

姫「…みこのことを想って、練習した曲なの」

姫「聴いてくれると……」

みこ「待って!!!」

男「…?」

ちび「……?」

姫「…どうしたの? みこ……」

みこ「…ごめん、なさい……私、聴けない……」フルフル

姫「!? ど、どうして……」

みこ「…聴いたら、余計…寂しくなっちゃう……」

姫「ど、どういう……」

みこ「私ね…姫ちゃん……」

金髪「みこッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

岩男「き、金髪!?」ビク

金髪「やめろ……」フルフル

みこ「…私…」ポロ...





みこ「引っ越すことになったの……」ポロポロ




姫「……え?」

金髪「ッ……」

男「…う、嘘だろ……」アセアセ

ちび「……」

みこ「…だから、聴けない…聴いたら、余計に寂しくなって…」ポロポロ

みこ「……私、…壊れちゃうかも…しれない、の……」グスン...

姫「………」

金髪「…聴くって約束…したじゃないか……」

金髪「…みんなの想いを受け取ってから…」

金髪「打ち明けるって…言ったじゃないか!!!」

164 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 19:43:00.14 ID:xBO+3i+v0

みこ「ごめん……お兄……、私、耐えられない…よ……」ポロポロ

金髪「ッ……」

姫「…嘘…でしょ…?」プルプル

姫「…嘘なんでしょ…?」

姫「だ、だって、私、みこが好きで……」

みこ「…ほんとのことだよ……」ポロポロ

姫「嘘よ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

男「……」

姫「私、言ったでしょ!!!これから、ずっとずっと!一緒に帰ろうって……!!!!!」

姫「なのに…なんで……」ポロポロ

みこ「…お父さん、転勤するの……」

姫「! ……」ポロポロ...

みこ「それで…今度はずっと、遠いところに…行かなくちゃいけないから……」

金髪「…引っ越すことになったんだ……」

姫「そんな……」

姫「ぃ、イヤ!!!!イヤよ、そんなの!!!!!!!!」

みこ「……もう、明後日には……」グスン...

姫「!!?」

男「そ、そんな…じゃあ、金髪さんも……?」

金髪「あぁ……本当に…すまない……」

岩男「マジかよ…」

ちび「……」

みこ「…ごめんね……」ポロポロ

姫「ぃ、ぃゃ…ィヤ……イヤ……」ヒック... グスン

男「……」

男「……ッ!」ジャーン

岩男「!?」(男のヤツ…ギターを……!)

男 (…演らなきゃ…!い、今、演らなきゃ……!)ジャァーン

ちび「やめろ!!!!!!」

男「!!!」ビクッ

ちび「……やめろ…」グスン...

男「…部長……」















165 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 19:47:27.19 ID:xBO+3i+v0




_____曲は演らなかった



いや、演れなかった




あのまま時が過ぎて、解散した



誰も何も言えなかった










…なんて悪い夢なんだろう










覚めてくれよ、見たくないんだ、こんなの




こんなの…望んでない






















166 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 19:48:30.85 ID:xBO+3i+v0


文化祭まであと46日


































167 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 19:55:06.92 ID:xBO+3i+v0

朝 教室



男「……」

サッカー少年「でさぁ、昨日、そのボールがさぁ…」

陸上部「本当かよ!すげぇな!!」

男「……」

サッカー少年「…男?」

陸上部「…どうした? …元気ないぜ…?」

男「…何でもない」ガタ


スタスタ... ガラガラ



バタン



サッカー少年「…どうしたんだ、あいつ」

陸上部「さぁ……」













先生「…あら?」

男「……」スタスタ

先生「男くん、これから授業よ、戻りなさい!」

男「…保健室、行ってきます」スタスタ

先生「ちょ、ちょっと!男くん!?」

男「………」スタスタ













168 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 20:06:57.85 ID:xBO+3i+v0

1年B組 教室



B組先生「えー、出席をとるぞー」

B組先生「赤木」

赤木「はぁい」

B組先生「井上」

井上「はいッ!」

姫「……」

姫 (…みこ……学校に来ていない……)

姫 (……………)

姫 (……せっかく、想いを……伝えることが…できたのに……)









2年A組 教室



岩男「……」

岩男 (…金髪、休みか…)

岩男 (…とんでもないことになったな)

A組先生「…くん」

A組先生「岩男くん?」

岩男「ん?」

A組先生「出席をとっているのですが……」アセアセ

岩男「ん、あぁ、すまん」

A組先生「い、いえ!だ、大丈夫です!お気になさらず…!!」ビクビク

岩男「……」

岩男 (…この先、どうなっちまうんだろうな…)








169 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 20:17:47.18 ID:xBO+3i+v0

放課後 屋上




ちび「……?」



ちび (…先客? …誰だろう……)





カン カン カン...



ちび「よっと……」

ちび「…!」

男「Zzz……」ンゴォォオオ

ちび「…新入りくん……」

ちび「…起きろーー!!!!!!!!」ズムン!

男「」

男「っぎゃぁああああああああああああ!!!!!!!!!!!」ゴロゴロ

ちび「おお、元気いいな!」ムハハ

男「ぶ、部長!?」

ちび「新入りくん、さては、ここで朝から寝てただろ?」ニヤリ

男「うっ……」タジタジ

ちび「まったく…1年坊が授業をおさぼりとは、けしからんよ!」プンプン

男「…部長、人のこと言えるんですか?」ムムム

ちび「むがっ!?」ビク

男「ここに1年の頃から来てる、ということは、きっと部長もここでサボってたに違いない!」フンス

ちび「失礼な〜!私はちゃんと休み時間に来てたよ〜!!!」プンスカ

男「あはは!」

ちび「もう〜〜〜…」

男「……」

ちび「……」



ちび「…曲、できなかったね……」

男「…はい」

ちび「……演りたかったね…」

男「…はい……」

ちび「……伝えたかったね…」

男「……はい…」

ちび「……」

男「……」


170 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 20:28:27.51 ID:xBO+3i+v0


見上げると空は黄金色に染まっていた



黄金色の空に雲はひとつもなく、どこまでもどこまでも、ただ、だだっ広い空が続いていた



…思えばよくこんなところで寝ていれたなぁ……ん? 午前は曇っていたっけ…?







ちび「午前はもう晴れないかなーって思ってたけど、晴れてよかった…」








空を見上げながら、部長は言った





_____そっか、曇ってたのか







晴れたんだ…










男「…部長」


ちび「…?」


男「…俺、どうしても、みこさんにあの曲を聴かせたいです」


ちび「……」


男「…お別れの歌になるなんて、思ってなかったけど…」


男「…それでも、みこさんに届けたいんです…!」


ちび「……おなじ」


男「…へ?」


ちび「…私もおなじこと、思ってた」ニコ


171 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 20:38:27.29 ID:xBO+3i+v0

ちび「…きっと、いや、ぜったい…みんなも、いっしょだよね…」


男「そうですよ!みんな、届けたいに…伝えたいに決まってます!!!」フンス


ちび「……」ニコ


ちび「よぉーっし!!!!」フンス


男「…? ぶ、部長? どこ行くんですか?」アセアセ


ちび「ちょっとね!」ニコニコ


男「……???」









~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ちび「もっしもーし!」


スタジオの人『もしもし』


ちび「あんちゃん!久しぶり〜!」フンス


スタジオの人『!? ちびちゃんかい!?』ビク


ちび「ちびっていうなー!」プンプン


スタジオの人『ご、ごめんごめん!で、何の用だい?』


ちび「おっちゃんいる?おっちゃんに用があるんだ」


スタジオの人『茂雄さんだね?ちょっと待ってて!』


スタジオの人「茂雄さーん!ちびちゃんから電話ですー!」


茂雄「何!?ちびからだぁ!?」ギロ


スタジオの人「は、はい!そうです!!」ササッ


茂雄「…ったく、今度は何やらかそうってんだぁ…?」






172 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 20:50:13.19 ID:xBO+3i+v0

夜 みこの家




みこ「………」


みこ母「…食べないの?」


みこ「…食欲ないの……」


みこ母「……そう…」


金髪「……」


みこ父「…いただきました」ガタ


金髪「…父さん、明日はいつ、出るの?」


みこ父「…正午、この町を離れようと思っている……」


金髪「…そっか」


みこ母「…急でごめんなさいね、2人とも…」


みこ父「…私から学校に伝えておく、今日は2人とも、友達にお別れを言ってきなさい…」


みこ父「車も出そう…」


金髪「……大丈夫、電話でいいよ…」


みこ「………」


ヴヴヴヴヴヴヴ....


金髪「!」


金髪 (…メール…?)カチカチ


金髪 (……!!!!!)


みこ母「どうしたの…?」


金髪「…父さん、母さん、今日は友達の家に泊まりに行ってもいいかな…?」


みこ母「…あなた?」


みこ父「…いいだろう、…最後だしな、友達といられるのも……」


金髪「…ありがとう」


金髪「…明日の正午、駅で合流するよ」



173 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 20:53:17.09 ID:xBO+3i+v0


文化祭まであと45日












閉じた心を開けるだろうか



悩む彼女を、光で照らすことができるだろうか



悲しくて、切なくて、胸が苦しくて、光を見失う彼女を…



照らすことができるだろうか







  伝えよう、心を





       届く光を信じて










174 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 21:04:38.63 ID:xBO+3i+v0

朝 みこの家





みこ「……これでよし…」

みこ「…全部片付いた……」

みこ「……こんなに広かったんだ、私の部屋…」

コンコン

みこ母「片付いた?」ガチャ

みこ「うん…」

みこ母「業者さんが運んでくれるから、運び易いようにまとめておいてね」

みこ「…うん……」

みこ (……姫ちゃん……)








姫「みこが好き…大好き……」

姫「…言葉では表現できないくらい、大好き…」

みこ「……だめ…だよ、私…」ポロポロ

みこ「…私は…ドジで…、お、臆病で……」ポロポロ

みこ「…ひとに、好かれる…ひとじゃ、ない…よ…」ヒック...

姫「…関係ない」

姫「そんなみこも、大好き…」

姫「ぜんぶぜんぶ、大好きなの……」ニコ







みこ (…姫ちゃん……ごめんね、あの時…答えられなくて……)

みこ (…姫ちゃんが、好きって言ってくれて、私、本当に嬉しかった……)

みこ (本当に変われるって、心の底から思った…)

みこ (…でも、そう…だよね…、だって、私だもん…『みこ』なんだもん…)

みこ (こんな臆病者…変われるはずがないよ……)

みこ (……姫ちゃんを傷つけて、私は何がしたいんだろう……)

みこ「…最悪だよ、私……」グスン


みこ「…! アルバム…」

みこ「…ほんとに馬鹿だな、私……こんな大事なもの、しまい忘れるなんて…」


ガサガサ


みこ「…まだ時間あるし、見ようかな……」パラ...

175 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 21:23:50.60 ID:xBO+3i+v0

みこ (…中学のアルバム……)



私と姫ちゃんは中学の頃からの知り合い


中学に上がったばかりで、不安でおどおどしていた私に声をかけてくれた


姫ちゃんはそれから、私の1番のお友達になった


私たちはすぐに仲良くなった



姫ちゃんは軽音部に入った


私も姫ちゃんと同じことがしたくて軽音部に入ったけど、自分のセンスのなさに絶望してやめた


それでも姫ちゃんは応援してくれた


「負けないで!チャレンジするみこ、かっこいいよ!!!」


その一言が私の『手当たり次第に何でも挑戦する』姿勢を創り上げた



そして修学旅行や職場研修が終わって、私たちは高校生になった


私は姫ちゃんと同じ高校に入りたくて、一生懸命勉強した


結果は桜咲く



姫ちゃんは泣いて喜んでくれた



もちろん私も泣いて喜んだ




____高校は中学よりもチャレンジできることが多い





だから高校デビュー…新しいことにチャレンジして姫ちゃんを喜ばせたかった



けどぜんぜんダメ


全部、全部全部全部、撃沈した



_____いや、お花のお水やりだけは続いてた




けれどそれ以外はすべて、諦めてしまった



176 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 21:30:59.31 ID:xBO+3i+v0

みこ「…こんなダメダメな私でも……姫ちゃんは、いつも傍にいてくれたね……」


みこ「……嬉しかった」


みこ「……ほんとに、嬉しくて………」


みこ「…………」グスン


みこ「……好き…」


みこ「…好き、なの……私、姫ちゃんが…好き……」ポロ...



みこ「…わかれ、たく、ない…よぉ……姫、ちゃん…」ポロポロ








私の好きな人




私の傍にいてくれた、大切な、大切な人



大好きな人…





…でも、もう別れなきゃ……









みこ「…ごめん、なさい……」ヒック...










177 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 21:42:08.65 ID:xBO+3i+v0


正午 駅





みこ母「……大丈夫? みこ…」


みこ「…うん……」


みこ父「…おかしいな、金髪がいないぞ…」キョロキョロ


みこ父「もう正午なのに……」キョロキョロ


ヴヴヴヴヴヴ...


みこ父「! メールか…」カチカチ


みこ父「…金髪からだ」カチカチ


みこ母「どこにいるの?」


みこ父「…分からない、たぶんまだ友達の家じゃないか…?」


みこ父「…どうやら遅れるらしい、私たちは先に行っていようか…」


みこ母「そう……」


みこ母「…行きましょう、みこ…」


みこ「………」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



みこ父「平日なだけあって、かなり空いてるな…」ヨイショ


みこ母「そうね…」


みこ「……」


車内アナウンス『えーご乗車ありがとうございます、この電車は○×線△△駅行きとなっております』


車内アナウンス『出発までもうしばらくお待ちください』


みこ (…さようなら、…姫ちゃん……)




車内アナウンス『えーご乗車ありgくぁwせdrftgyふじこlp;@』



みこ「!?」

178 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 21:49:37.34 ID:xBO+3i+v0

車内アナウンス『な、何だね君は!どこから入ってきた!!!』


車内アナウンス『え?後ろ?そんな、窓など開けては……ぐはぁッ!!!!』


みこ父「…な、なんだ…?」


みこ「………???」オロオロ


車内アナウンス『えー、この度は…何線だっけ?』


車内アナウンス『まぁいい、とにかく、右手のホームをご覧ください』


みこ母「…声が違うわ、何のイタズラかしら……」


みこ (…右の…ホーム……?)クル







みこ「……!!!!!!!!!!」




































みこ「………姫…ちゃん…?」











179 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 21:59:13.66 ID:xBO+3i+v0

みこ「…ッ!」ダッ


みこ父「!! みこ、どこへ行くんだ!?」


みこ母「やめなさい!トレインジャックかもしれないわ!!」


みこ「外に出るだけ!」タッタッタ...









みこ「姫ちゃん!!!!!!!!!!」


姫「みこ!!!!!!!!!」


みこ「こ、これは、どういうことなの!?」


みこ「…なんで楽器を持ってるの…!?」


姫「…すぅぅ〜…、…はぁ〜〜」


みこ (…深呼吸?)オロオロ


姫「私たちは!!!!みこ!!!!!!!あなたのためにある曲を練習してきたの!!!!!!!!!!!!!!」


姫「それを今から演奏するから、聴いて!!!!!!!!!!!」


みこ「…ッ! き、聴いたら、寂しく……」


姫「ならない!!!!これは、お別れの曲じゃないの!!!!!!!」


姫「あなたの…”心を開く歌”なの!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


みこ「…心を……開く……」


男「…いきます」


ちび「……」コク


金髪「……」ニコ





カン カン カン カン



180 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 22:11:14.37 ID:xBO+3i+v0

車内アナウンス『…やっと始まったか!』


車内アナウンス『…う〜ん、いたた… !!!! お前、何者なんだ!!!』


車内アナウンス『おっと、今大事なところだっつーの!大人しくしてろ!!!!』


車内アナウンス『もがが!や、やめろぉ!!!』


車内アナウンス『ひゃっはーーー!!!やっぱり部長のドラム叩いてるとこ、最高ッス!!!!』


車内アナウンス『むががぁ!き、貴様!私はこの職についてから、出発時刻に遅れたことは一度もなかった!!!貴様はその私の輝かしい功績を崩しに来たのだな!!?』


車内アナウンス『あ?何言ってんだ?』


車内アナウンス『させん!させんぞ!必ず出発時刻になったら出発する!!!!』


車内アナウンス『て、てめぇ!何をする!!!』


車内アナウンス『はは!どうだ!必殺、脛毛ちぎり!!!!痛いだろぅ!?』ブチチチ


車内アナウンス『ぎゃああああああああ!!!!!!!!!』




みこ父「…ど、どうなっているんだ…」ポカン


みこ母「…さ、さぁ……」ポカン




181 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 22:28:19.51 ID:xBO+3i+v0

みこ (…この曲……)



〜♪ 〜♪





色の褪せた絵の古ぼけたベンチとはにかむ少年


雨ざらしのまま朽ち果てたいつかの希望を掲げよう





みこ (…私の諦めていったこと……これからの、未来…希望……)




静まり返る夜のミュージアム


忘れられたいつかの君は笑うんだろう




みこ (…あの頃の私……)


みこ (…姫ちゃんに近付きたくて、認められたくて…)


みこ (…姫ちゃんの傍にいても、恥ずかしくないぐらい、しっかりしなきゃって…)






ほら 誰彼となく集まった広間を過ぎるマーチングバンド


今 裸足のまま駆け出した少女にこの曲を捧げよう






182 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 22:29:54.90 ID:xBO+3i+v0



開け 心よ


何がやましくて 


何故 悩ましいんだ 僕ら







光れ 言葉よ


それが魂だろう


闇を照らしてどこまでも



行け






みこ「……姫ちゃん!!!!!!!!」



姫「……」ニコ


みこ「…姫、ちゃん……」ポロポロ


みこ (…ありがとう……)ポロポロ...



183 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 22:32:36.86 ID:xBO+3i+v0


男 (まだだ!まだまだ!!!!)


男 (まだ届くんだ!!!!!!!!!!!!!)





悲しくなったり


切なくなったり


ため息吐いたり


惨めになったり


いつかは失ういのちを思ったり



それでも僕らは息をしよう





みこ「姫ちゃん!!わた、わたじ、だいずきなの!!!!!!!」ボロボロ...


みこ「ひめぢゃんが…だいずぎなのッ!!!!!」グスン


姫「みこ…!」


車内アナウンス『早く!もう時間がないッスよ部長ォ!!!!!!!』


一般人A「お?路上ライブ?」


一般人B「路上っつーか、駅ライブ?」


一般人C「へー…すげぇじゃん……」


ちび (…新入りくん、熱入ってるな……)


ちび (…さっきから鳥肌立ちっぱなしだよ……)ニヤニヤ




金髪 (…この曲が…このバンドで演る、最初で最後…か……)


金髪 (…残念だよ、本当に……)


金髪 (…男くん、もっと君の声を聴きたかった……)




184 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 22:43:41.94 ID:xBO+3i+v0


開け 心よ


何がやましくて


何故 悩ましいんだ 僕ら




光れ 言葉よ


それが魂だろう


闇を照らしてどこまでも



行け





男「行けぇぇぇぇぇええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




みこ「ずっと、ずっと!!!!ずきだった!!!!!!!!!」グスン



みこ「こ、これから…も、ずっと、ずっと…ッ!!!だいずぎだよぉ!!!!!!!!!!!!!!!!」ボロボロ



姫「みこ……ッ!!!」ブワァ...



ちび (…フェードアウト……)フゥ...



男「……」ハァハァ...



金髪 (…ありがとう、男くん……)





185 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 22:45:14.74 ID:xBO+3i+v0


ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!





男「!!! こ、こんなにギャラリーが…!」アセアセ


ちび「気付かなかったのかー?ずっと中盤からずっと見てたぞ〜?」フッフーン


男「ま、マジすか…」テレテレ



「すげーぞーー!!!!!!」


「マジで格好良かった!!!!!!」


「もう一曲やってよー!!!!!!!!!!」




ざわざわ...



みこ父「みこ!もう時間だ!乗りなさい!」グイ


みこ「ッ…! 姫ちゃん!!!」


プシューーーーッ


姫「みこぉ!!!!!!!!!!」ポロポロ


みこ「ありがとう!姫ちゃん!!皆さん!!!!!」ヒック


みこ「わたし、変わります!変わってみせます!!!!!!!」ボロボロ


みこ「姫ちゃん!!!!見てて!!!!私変わるから!!!!!!!!!!!」


姫「…うん、…うん…!」ポロポロ


みこ「ぜったい、変わるから!!!!!!!!!!!!」



車内アナウンス『出発だぁぁぁぁぁあああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』


車内アナウンス『ちょ、ま、俺降りてねーし!!!!!』



ガタン, ガタン,




姫「みこぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」





186 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 22:56:33.62 ID:xBO+3i+v0

ちび「…よかったな、金髪」ニシシ


金髪「…はい」グスン


男「…金髪さん、今までありがとうございました!」ペコ


金髪「こちらこそありがとう、君がボーカルを担当するバンドに入れて、本当によかった…」


男「…少ししか一緒にできなかったけど、金髪さんのギター、すごい好きでした…!」


ちび「私も好きだったぞ?」ニシシ


金髪「…ありがとう」グスン


金髪「…姫ちゃんも、ありがとう…みこのために……」


姫「……ふぁい…」ポロポロ


ちび「はは、泣くなって!永遠に会えないわけじゃないんだし!」ヨシヨシ


姫「だってぇぇ!」ビェェエエン!


男「……」ニコ


金髪「…僕はきっと、もう音楽はやめると思う…」


男「え…!?な、なんで…」


金髪「…僕にもいろいろあるんだよ、…部長と同じように……」ニコ...


男「えっ…?」


ちび「…そっか」タハハ


ちび「…まぁ、気の赴くままにやりなさい!いろいろな!」フンス


金髪「はい…!」グス


金髪「…それじゃあね、男くん、姫ちゃん、…失礼します、部長!」ペコ


ちび「おう、またな!」ブンブン


姫「うぇえええええん!!!」グスングスン


男「またどこかで会いましょう!」ブンブン




ちび「……行ったか…」

男「……はい…」

姫「……」ヒック...


187 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 23:03:14.78 ID:xBO+3i+v0

ちび「…さ、撤収撤収!逃げるよ!!」フンス


男「あ、はい! …で、でも、この楽器は…」アセアセ


ちび「朝、説明したでしょ?おっちゃんが回収してくれるから!ほら早く!!」トテトテ


男「…あぁ、茂雄さん……」ポン


男「あ、待ってくださいよー! 姫さんも早く!」タッタッタ


姫「ふぇぇ…」ヒック






「あ、どこ行くんだよー!!!?」


「もう一曲やってくれよー!!!!!!!」


「またここで演ってくれよなー!!!!」






ワァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!










______________________________________________________________



____________________________________________



______________________________















188 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 23:11:21.28 ID:xBO+3i+v0



みこさんと金髪さんは去っていった



残された俺達は、またギターとベースを探さなければいけない…




それでも、不思議と心は軽かった



むしろ心地良いくらいに






想いは伝わったんだ



みこさんは、きっと変われるだろう




想いを伝える____それが音楽




姫さんの言う”伝わる”音楽




あるべき姿、形





芸術品みたいに、美しくなくていいんだ、綺麗じゃなくていいんだ






…自分の伝えたいことを、伝える





それ以上に”綺麗”なものって、世界中どこを探してもないと思うよ

















189 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/13(火) 23:14:02.16 ID:xBO+3i+v0
今日はここまでですが、もしかしたら風呂入った後に書くかもです

ちなみにアジカンのマーチングバンドを使わせていただきました
いい曲なので聴いてみてくださいw
190 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/13(火) 23:31:09.21 ID:omymHXyR0
聞きながら見てたよ。すんげー良かった!乙!
191 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/13(火) 23:38:34.83 ID:B9ha4JdIo
乙!
このスレ読んで久々に聞いたw
192 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/14(水) 02:58:59.85 ID:ODetKTzr0


...ガタン ガタン 



...ガタン ガタン






みこ「………」


みこ母「…何を聴いてるの?」


みこ「…ん? …これ?」スチャ


みこ「…えへへ、聴いてみる?」


みこ母「あ、ありがとう」スチャ


みこ母「……へぇ」パァァ


みこ「……」ニコ


みこ「……開け、心よ、かぁ……」


みこ「…何がやましいんだろう」


みこ「……何故悩ましいんだ僕ら…」


みこ「…なんだっていいよね、私たち…」





みこ「…行けば分かるんだもん!」ニコ





















バンドメンバー

Vo.Gt 男
Dr ちび


193 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/14(水) 03:00:54.65 ID:ODetKTzr0
やっと一区切りつきました
今日はここまでです
194 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/03/14(水) 19:55:36.03 ID:u3nksost0
乙!
感動した
195 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/14(水) 22:42:43.92 ID:ODetKTzr0


文化祭まであと44日




朝、茹だるような暑さで目が覚めた

…クーラーが作動していない


どうやら壊れたみたいだ


修理に出さなければならない





男「…はぁ」







これからこの部屋でくつろぐ事はしばらくできなさそうだ






196 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/14(水) 22:58:08.29 ID:ODetKTzr0

朝 教室



男「おはよー!!!!!!!!!!!」

サッカー少年「おはよ〜」

陸上部「………」ズゥゥン...

男「…どうしたんだ陸上部、元気ないぜ?」

陸上部「…男か…、聞いてくれよ!」ムクリ

陸上部「あの、あのみこさんが、引っ越しちまったんだよぉ!!!」ウワァァアン

男「あぁ、そのこと?」

陸上部「えぇ!?知ってたの!?」ガビーン

男「うん」

陸上部「……はぁぁぁ、とにかくな? …俺、みこさんが好きだったんだよ…」ドンヨリ

男「…みこさん付き合ってる人いたよ?」

陸上部「!!!??」ガガーン!

サッカー少年「ははw どんまいwww」

陸上部「ちくしょぉぉおおお!!!!!!!!」ビェェェエエエン!

男友「ようようようよう!!!」ズンズン

男友「ヘイ YO!!!!」ズビシ

男「おー朝からテンション高いな」ハハハ

サッカー少年「おはよ〜」

男友「おっはー!」

男友「おいお前ら聞いたか!?昨日、駅でヤバイことがあったらしいぜ!?」フンス

サッカー少年「やばいこと?」

男友「おう!なんかすげー路上ライブがあったらしい!!」フンス

男「へぇ〜…」

男友「トレインジャックに、公開プロポーズ、路上ライブ……とにかく、見た人は口々に言ってた!」

男友「やばかったって!!!!」フンス

サッカー少年「公開プロポーズかぁ…カッコイイなそれ!」オォー

男友「だろぉ!?あぁー俺も見たかったなぁ!!!」

男「……」

男 (…昨日の朝、部長が私服で来いって言ってたのはそういうことだったのか……)

男 (確かに制服で演奏したらソッコーばれるもんなぁ…ここの生徒だってこと)

サッカー少年「どうした?」

男「ん?あ、いや、別に? 俺も見たかったなーって……」アハハ

男友「ふーん……っていうかお前、昨日なんで休んだんだよー」

男「夏風邪だべ」

男友「1日で治るかぁ?」

男「楽勝だっつーの!」ヘヘヘ



197 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/14(水) 23:14:57.41 ID:ODetKTzr0

放課後 音楽室



男「こんにちは〜!」ガチャ

ちび「うーっす」

男「ありゃ、部長だけですか」

ちび「うん〜」

男「師匠どうしたんだろう?」

ちび「さぁ〜」

ちび「サボりじゃない?」

男「ひぇ〜、師匠ワルだなぁ…」

ちび「…屋上で1日授業サボって寝てたのはどこの誰かなぁ…」プクク...

男「し、仕方ないですよ!あれは!」アセアセ

ちび「あはは!」

男「それより!これからのことを話しましょうよ!」アセアセ

ちび「あぁ、ベースとギターね?」

男「そうです!」フンス

ちび「…う〜〜ん……」ムムム

ちび「ベースは…姫とべス男くんだけど、姫はみこちゃんのためにってことで一時的に入ってもらってただけで……」

男「べス男は……」

ちび「…私、ちょっと苦手なんだよなぁ…あの子…」タハハ

男「まぁ、悪いヤツじゃないんですけどねぇ…」アハハ

ちび「ちゅうにびょうってやつだねw」

男「はいw」

ちび「…で、ギターは……岩男、くらいしかいない…かなぁ…」

男「ですかねぇ…師匠しかいないかも……」

男「…あ!」

ちび「ん? 心当たりあるの?」オッ

男「…あーダメです、ゲイ先輩がギターやってたんですけど、バンド組んでました…」ハァ

ちび「そ、そっか…」

ちび (…ゲイ先輩!? 名前からして危ないッ!危険な臭いがするよ!?)ビクビク

男「…うーん、どうしましょう……」

ちび「う〜〜〜む……」

男「…うぅぅん……」

ちび「むぅぅぅん………」



198 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/14(水) 23:22:43.11 ID:ODetKTzr0

夜 男の家



男「……う〜ん…」

男 (バンドメンバーどうしようかなぁ…)

妹「…どうしたの? うんち?」

男「!? バ、バカ!下品なことを言うな!!女の子だろ!!!!」プンスカ

妹「…キモイ」

男「…な、何だよ」タジタジ

妹「…何よ!昨日まですごい落ち込んでたのに、今日になったらケロっとふんばっちゃって!!」ガタ

男「ケロっとふんばる!? どういうふんばり方だよ!?」アセアセ

妹「うるさい!死ね!」タタタ...

男「ちょ、待てよ!」ダ!

男「待てったら!」ガシッ

妹「!?」ビク

男「…お前、なんか変だぞ……」

妹「………」

男「…すぐ怒るし、なんか普段からよくぽーっとしてるし…」

男「何があったんだよ…」

妹「……」

妹「…耐えられないよ」

男「…?」

妹「……はなして」

男「…あ、ご、ごめん……」パッ

妹「……」

スタスタ...

男「……なんなんだよ、本当に」

母「ご飯ですお」



199 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/14(水) 23:27:18.20 ID:ODetKTzr0


文化祭まであと43日





バンドメンバー探しは振り出しに戻った

今のところ考えられるのは、ギターは師匠、ベースは…妥協してべス男…


今日話をつけてみよう


上手くいくといいけど…




200 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/14(水) 23:39:37.91 ID:ODetKTzr0

朝 教室



男「おはよぉおおお!!!!!!」

女「…おはよう」

男「!?」ビク

男「…女!?女じゃん!!!」ウォオ!

男「ひっっっさしぶりじゃん!!」プルプル

女「プルプルすんな! …まぁ、長引いただけよ、夏風邪…」コホン

男「へぇ…」

男「…? 女…?」アレ?

女「…な、何よ…」ドキ...

男「太った?」

女「」

男「…そうだよな?やっぱり? なーんか、前よりふっくらしたなぁって思ったんだよな…」まじまじ...

女「…し、し、し、/////」プルプル

男「?」

女「死ねぇぇぇええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ドゴン

男「っぐは!!!」ゲボォ

男友「いぇええい今日も来たぜぇえええって、ぇぇぇえええ!!?」ビックーン

男友「男が吐いてる!た、大変だ!先生ー!!!!」ダダダダ

男「おろろろろろろろ」ゲボゲボ

女「レ、レディになんてことを言うのアンタは!!!!//////」ハァハァ

女「最っ低!!!!マジで死ね!!!!!/////」プルプル

男「」プルプル

女「死んで生き返って、また死ね!!いやそれでも足りないわ!!!!///////」ハァハァ...

女「ば、罰として、夏休み、海行くのに付き合いなさい!!!!//////」モォーーー!

男「」





そう、あと3日で夏休み


クラスのみんながソワソワしてるのはそのせいなのだ!





男「わ、わかった……わかったから、もうヤメテ…」ハァハァ

女「な、ならいいわ!ま、まったく……!」プンプン

男友「男ーー!!!大丈夫かぁあああ!?」ダダダ

先生「男くん!?いったいどうしたの!?」アセアセ

女 (……よっしゃ!///)グッ...


201 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/14(水) 23:56:46.13 ID:ODetKTzr0

放課後 生徒会室



副会長「…あぁ、今日は仕事がないな…暇だ……」

副会長「…モブ美くん、オセロでもしないか?」

モブ美「この資料を整理しないといけませんので…」セッセッ...

副会長「手伝おうか?」

モブ美「結構です…」イソイソ...

副会長「…そうか」

副会長 (……暇だな)ハァ

副会長「……」チラッ


生徒会長「あーやっぱり女ちゅわんの制服姿は可愛いでちゅねーwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ハァハァ ジジィー...

女「ちょ、やめてよ!ビデオカメラで撮らないで!!///」アウアウ

女「そ、それに、ちょっと…太ったんだから…恥ずかしいよ……////」アウー...

生徒会長「いやそれくらいの方が抱き心地が良いでゴワスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwだから安心して撮られるでゴワスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ウッスウッス ジジィー...

女「語尾が安定してないよお姉ちゃん!////」アセアセ

生徒会長「あああああああああああああああもうたまらん!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ガバッ

女「きゃああああああああああああ!!!!!!!!!!!//////」ドサァァ



副会長「…まったく、ここをどこだと思っているんだ……」

モブ美「そう言う割りには注意しないんですね…」イソイソ

副会長「な!?」ビク

副会長「ぼ、僕は今考え事をしていて忙しいんだ!それどころでは…!」アセアセ

モブ美「さっき暇だ…って言ってたじゃないですか」モノマネ

副会長「むががが…///」タジタジ

副会長「……屋上へ行ってくる」スタスタ ガチャ

バタン!

モブ美「……はぁ」イソイソ

生徒会長「女ぁ…女ぁあぁあ!!!ぁぁああぁぁぁあぁぁああああ!!!!!!!!!!!!!」ハァハァ

女「ひぅっ…ひうん!…ゃ、ゃめ…て…!//////」ガクガク

生徒会長「スーハースーハークンカクンカクンカクンカ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」モフモフ



モブ美 (……ここ、ほんとに生徒会室なんだろうか…)ズゥゥン...



202 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 00:08:17.42 ID:36KBDUAU0

屋上



副会長「ふぅ……」

副会長「……」

副会長「…それにしても暑い……」ダラダラ



〜♪ 〜♪


副会長「…?」

副会長 (…メロディ……、ギターの音色か…?)

副会長 (…管理室の上からか……)



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


カンカンカンカン...


副会長「よっと…」


男「!?」ビク


副会長「…お前は軽音部の……」


男「あ、あの、その、これは…!」アセアセ


副会長「…やめろとは言ってない」スタスタ


男「えっ……」アセアセ


副会長「…僕は生徒会の仕事で疲れているんだ」ストン


副会長「…さっきの曲でも弾いてくれないか?」


男「………」


副会長「……どうした?」


男「…あ、い、いえ、じゃあ…弾かせていただきます……」アセアセ



〜♪ 〜♪




副会長「…Steve VaiのSelfless Loveか」


男「…知ってるんですか?」


副会長「…あぁ、僕の父が好きなんだ」



203 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 00:09:42.49 ID:36KBDUAU0
今日はここまでです
204 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/15(木) 01:06:53.00 ID:6gomhFaDO
乙!
205 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/15(木) 03:01:55.52 ID:ZcSYe5OFo
男上手くなったな
206 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 10:47:32.34 ID:36KBDUAU0

男「へぇ…」


副会長「……」



〜♪ 〜♪



副会長「…ありがとう」


男「い、いえ…」


副会長「…お前、入部してまだそう経ってないのに、上手くなったな」


男「え…いや、それほどでも…」アセアセ


副会長「…才能ってやつか」


副会長「…まぁいい、…文化祭、しっかり働いてもらうぞ」スタスタ


男「は、はい…!」アセアセ




カンカンカンカン...






男「…あぁ、びっくりしたぁ……」ドキドキ


男「…やっぱ普通にいい人だよなぁ…」




男 (…父さん、バンドマンか音楽好きなのかなぁ?)


男 (副会長さんがそれに少しでも影響されてるんだったら、バンドに誘えるんだけど…)


男 (…あの様子だと、知ってるだけ、って感じだよな…)ハァ




207 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 11:14:07.29 ID:36KBDUAU0


音楽室



男「…よし、今日は師匠とべス男に話をつけるんだったな…」

男「…頼まれてくれるといいけど…」


男「こんにちはー!」ガチャ





ボカロ「Life sucks, and then you die...」


ドドン...




男「!?」




ドドン... ドドン...




男「ボカロさんに…べス男にドラ子さん!? …それと…」


男 (…あのギターの人…誰だ…?)アセアセ







 Here lies our fate, a bleakly stained disgrace

   A cross between two worlds of liberty and hate
 
    Nothing is forgone, we'll never see the dawn

     Accept the consequence and kill the optimist

      Banished, feel the scream, end of dreams

         All is lost, all is lost...






男 (SkinlessのThe Optimist!!?)ガビーン


男 (やべぇ…ヘビメタ…初めて生で見た…!!!)ドキドキ


男 (…すげぇ……とにかくすげぇ!!!!!!!!!!!!!!!!)




208 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 11:15:37.59 ID:36KBDUAU0


ボカロ「ッ!ッ!ッ!」ヘドバン


べス男「ッ…ッ…ッ」ヘドバン


ドラ子「ッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!」ヘドバン


???「ッッッッッッ!!!!」ヘドバン




男 (…すげぇツーバス……冷や汗が止まらん…!!)ドキドキ



男「か、かっけぇ…!!!!」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


終了...



男「ブラボー!!!ブラボーーー!!!!」パチパチパチ


ボカロ「ふぅー☆ミ」


べス男「…音の狂気…乱れ狂う宴……」ボソ


ドラ子「ドドドド...」フゥ


???「甘い甘い甘いファアアアアアアアアアアアアアアアアアアック!!!!!!!!!!!!!!」ドン!


男「!?」ビク


209 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 11:17:55.17 ID:36KBDUAU0

???「甘いわアンタら!もっと激しく、ヘヴィにいかなきゃダメだろぉぉおおおおお!!!!!!!!!!!」ギャアアアア


ボカロ「もー疲れたよぉ☆ミ(ノ◇≦。) ビェーン!!」


???「甘ったれんじゃないよファーック!!!ボカロ、あんたもっと声を嗄らしなさい!!!!!」ビシ


ボカロ「うひー私女の子だよぉー!(_πдπ) シクシク アイーン☆ミ」


???「べス男!あんたももっと激しく!乱れろ!!!!!!」


べス男「……」コクリ


???「ドラ子!あんたはいいわ!最高!!もっと暴れていいわぁああ!!!!!!!!!」ギャアァァァアアアア!!!


ドラ子「ドッドッドッドッドッド...」カタカタカタカタ


男「…な、なんだ、この人……」タジタジ


???「…んん”?」クル


男「ひぃ!」ビク


???「見せモンじゃないよ!!出てきな!!!ファァアアアアアアック…」


???「ユ”ウ”ウ”ゥ”ウ”ゥ”ゥ”ゥ”ゥ”!!!!!!」ババーン!


男「し、失礼しましたー!」ガチャ バタン!


???「ほらぁいくよアンタらぁぁああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ボカロ「ひゃあーん!。・゚゚ '゜(*/□\*) '゜゚゚・。 ウワァーン!!☆ミ」


べス男「……疲労気味の堕天使…」ボソ


ドラ子「ドドドドドドッドオドッドオドドドッド…!!!!」カタカタカタカタカタ




210 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 15:13:16.37 ID:36KBDUAU0

音楽室 外



男「ひぃひぃ…こ、怖かったぁ…」ガクブル

ちび「おいっす〜」スタスタ

岩男「よう男!」スタスタ

男「あ、部長に師匠!」パァァ

男「大変です!部室に変な人が!」アセアセ

岩男「変な人ぉ?」

ちび「どれどれ…」じぃぃ

ちび「…ギタ娘じゃん!」

男「ギ、ギタ娘…?」アゼン

岩男「おぉ、ギタ娘先輩ッスか〜」

男「だ、誰ですか?」オズオズ

ちび「私の友達だよー、ヘビメタ大好きのクレイジーな女の子だよ」ニコニコ

男「へ、へぇぇ…」

ちび「…なんかすごいスイッチ入ってるみたいだから、今日は部室、入れそうにないねぇ…」じぃぃ

岩男「そうッスね…、今日はもう帰る他ないッスね」フゥ

男「マジですか…」アセアセ

ちび「割とマジだよ〜」

男「…そ、そうだ、俺、師匠に話が…」

岩男「あぁ、バンドの件か?」

男「え、もしかして部長から聞いたんですか?」

岩男「あぁ、頼まれてな」

岩男「…悪いけど、俺には俺のバンドがある…まぁ今はドラムが負傷中で活動してないけど…」

岩男「そんなワケで、俺は入ってやることはできねぇ、すまんな」

男「むむむ…」アセアセ

ちび「まー仕方ないよなー…」タハハ

岩男「…ギタ娘先輩、誘ったらどうだ?」

男「!?」ビク

ちび「あー無理無理」アハハ

ちび「あいつ、ヘビメタ以外興味ないから」

岩男「あぁ…そういえばそうッスねぇ…」フムム

男 (……ほっ)



211 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 15:20:56.71 ID:36KBDUAU0

夜 男の家



男「〜♪」

ジャカジャカ ジャーン

男「〜♪」

ジャジャーン ギュイーン

妹「…ただいまー」ガチャ

母「ちょっと、あんた、こんな時間までどこ行ってたの!?」

妹「……」スタスタ

母「待ちなさい!何か言ったらどうなの!?」ガミガミ

妹「…うるさい」ボソ

母「こらっ!そんな口の聞き方、許されると思ってるの!?」ガミガミ

妹「……ッ」ブチン

妹「うるさいうるさいうるさいうるさぁぁあい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

妹「話しかけないで!!!!」タタタ

母「ちょ、ちょっと…!」アセアセ

男「……?」(どうしたんだ?妹のやつ…)

母「……はぁ」

男「…母さん、どうしたの? 妹…」スタスタ

母「こっちが聞きたいくらいよ」ハァ

男「……」

母「…まぁいいわ、ご飯食べましょう」

男「…うん」



212 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 15:23:33.99 ID:36KBDUAU0
続きは夜です
213 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/15(木) 15:37:10.22 ID:ZcSYe5OFo
男なんでskinlessなんて知ってんだww
ブルデスまでいけるとは…
214 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/03/15(木) 15:38:59.49 ID:Uv77WSGg0
215 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 16:58:09.02 ID:36KBDUAU0
用事が早く済んだので続き書いていきます

>>213 自分の趣味全開ですwww
    いろいろと申し訳ないw
216 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 17:03:01.94 ID:36KBDUAU0


文化祭まであと42日





クーラーの壊れた部屋で目を覚ます


汗でビショビショに濡れたTシャツに、ベッドシーツ


股間まで濡れてるけど、おねしょじゃないよな…?







…汗……だよな…?








217 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 17:15:33.01 ID:36KBDUAU0

朝 生徒会室



生徒会長「うえへへへへへwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」サワサワ...

女「朝からはだめぇ!////」イヤー!

モブ美「…朝から元気ですね、お2人とも」ハァ

生徒会長「あら、モブ美ちゃんも交ざりたいの?」ニヤニヤ

モブ美「ちがっ//// 違いますよ!!!何言ってるんですか!!!////」プンプン

生徒会長「照れなくてもいいじゃない///」ウフフフ

モブ美「照れてないです!///」プンスカ






教室



男「おはよぉおおおおおおおおおお!」

サッカー少年「おはぁー」

陸上部「おっはよー」

サッカー少年「いやー夏休み楽しみだね!」

陸上部「おいおいいきなりですなぁ」

サッカー少年「だって楽しみじゃん!40日もあるんだぜ!」フンス

陸上部「でも夏休み終わってすぐ次の日が文化祭だから、その準備でけっこう潰れるらしいぜ?」

サッカー少年「ガーン!」ショック!

男「でも、楽しみだよな、夏休みっていう響きだけで、ワクワクしてくる!」ソワソワ

陸上部「だよなぁ、なんか、もう言葉自体に魔力を秘めてるっつーか…」

サッカー少年「分かる分かる!聞いただけで全裸で踊り出したくなるよな!」

男「ねーよ」

陸上部「ねーよ」

サッカー少年「ガーン!!」ダブルショック!



クラスメイト「おーい男ー、先輩が呼んでるぞー」


男「へ?俺?」

陸上部「呼び出しとか、お前なんかやらかしたの?」ウワー...

サッカー少年「うわ〜ドンマイだわぁw 怒られろw」

男「な、なんにもしてないっての!」

男「今行くよー」タタタ...

男 (誰だろう…?)



218 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 17:25:25.15 ID:36KBDUAU0

ギタ娘「ど、どうも」

男「」

ギタ娘「に、逃げないで!顔を見るなり逃げないで!」ガシッ

男「こ、殺されるぅ!」ジタバタ

ギタ娘「大丈夫!殺さないから!」アセアセ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



男「…誤りにきた?」ポカン

ギタ娘「えぇ、昨日、テンション上がってて、あなたのこと驚かせちゃったらしいから…」

男 (…らしい?)

男 (ひょっとして……)

男「…あ、あの、ギタ娘さん…?」

ギタ娘「はい?」

男「昨日のこと、覚えてます…?」

ギタ娘「いえ全然」キッパリ

男 (うわー…この人あれだ、…きっと、ヘビメタが好きすぎてギター弾いてると暴走しちゃう系の人だ…)ビクビク

男「な、何も覚えてないんですね…」アセアセ

ギタ娘「はい、ただすごく気持ちよかったのは覚えてます」ニコ

男 (怖っ!マジで怖っ!!)ガビーン

ギタ娘「…ってそんなことじゃなくて!」

ギタ娘「昨日は本当にごめんなさい…」ペコ

男「え?あ、いえ、ぜんぜん大丈夫ですよ!」アセアセ

男 (昨日と性格もぜんぜん違う…)

ギタ娘「そう…じゃあ良かった」ニコ

ギタ娘「じゃ、それだけだから!じゃあね!」タタタ

男「……」

男 (…なんていうか、あんまり関わりたくない人だな……)



219 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 17:37:01.17 ID:36KBDUAU0

放課後 音楽室



ちび「いぇーい!」ドドンダダダダ!

男「ほぇー…」じぃぃ

ちび「いやっふー!」ドダダダン!

男 (…めちゃくちゃ楽しそうにドラム叩くなぁ…)

男 (それに、めちゃくちゃ上手い…)

男「おっと、俺も練習しなきゃ…」アセアセ

ジャジャジャーン!

男「ロックだぜぇ!!!」ギュィィィーン!





女「………」じぃぃ

姫「…どうしたの?」

女「へ!?い、いや何でもない!!」アセアセ

姫「…軽音部、見てたの?」

姫「…あ、男くんと部長じゃない」

女「……///」モジモジ

姫「……?」

姫「……!!!!!」ピーン

女「ひ、姫! …あ、あのさ…」モジモジ

姫「うん?何?///」ニヤニヤ

女「な、なんで笑ってるのよ!///」アセアセ

姫「え?あ、ごめん」(しまった…顔がニヤけてた……)シャキッ

姫「で、何??」

女「…あ、あのさ、…男と…あの、部長…さん?///」

女「……つ、付き合ってる…の、…かなぁ…?///」モジモジ

姫「………///」ニヤニヤ

女「わ、笑うなぁ!!!///」アセアセ

姫「あ、ごめんごめん!」シャキッ

姫「えっとね……」

姫「付き合ってないよ」

女「ほんと!?」パァァ

姫「うそ」

女「あ……」シュン...

姫「ほんと」

女「ほんと!?」パァァ

姫「うそ」

女「あ……」シュン...

姫 (…なにこれ可愛い過ぎるんだけど……///)キュンキュン
220 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 17:45:53.06 ID:36KBDUAU0

姫「ごめんごめん!付き合ってないよ!」アハハ

女「も〜姫ったら…」アセアセ

女「………」

女「…そっか、付き合ってないんだ……」

女「……むふふ///」ニコニコ

姫 (まったく…可愛い顔しちゃって…)フゥ







男「いえええい!!!!!」ジャジャーン!

ちび「ふぉぉおおおおお!!!!!」ドドドダン!

男「あー楽しかったぁ!」

ちび「だねー!やっぱりドラム最高だぁ!」フンス

男「ギター最高!!」フンス

ちび「…ん?ドアの外に誰かいる…」

男「…! 姫さんと女だ!!」ダッ...

男「やぁ!何してるんだ!!?」ガチャ

女「ひゃあああああああああああああああああああああああ!!!!?////」ドゴン

男「ぐはぁッ!!?」オゲェ

姫「ちょ、女!?何してるの!?」ガビーン

女「きゅ、急に出てくるなぁ!///」タタタ

姫「ま、待ってよ女ぁ!」タタタ...

男「」ピクピク

ちび「…大丈夫?」

男「」ピクピク

ちび「……」


ちび「青春だねぇ…」ウンウン



221 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 17:59:05.69 ID:36KBDUAU0

夜 男の家



男「……」

妹「………」

男「…ギター……」ボソ

妹「うるさいから弾かないで」キッパリ

男「……うぅぅ…」アセアセ

男 (何だよぉ…いつもなら弾いてても気にしないじゃんかよ……)

母「ご飯ですも」




妹「いただきます」

男「…いただきます」

母「はい、どうぞ」

パクパク

妹「……?」

妹 (…あれ? …味がしない……)

母「どうしたの?」

妹「…味付け、おかしくない?」

母「!?」ピクッ

妹「なんか…味がしないんだけど……」

母「ッッ!!!!」パシン

妹「痛っ……」ガタン...

男「!? ちょ、何してんだよ母さん!!!」ガタッ!

母「男は黙ってろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

男「は、はい……」

母「…作ってくれた人の前で、よくもまぁそんなことが言えるね…」

妹「……ッ」プルプル

母「お母さんは、あんたたちのためを思って作ってるのに、何だい、その態度!いい加減にしないかッ!!!」

妹「…もういい」

妹「もうご飯いらない!絶対、お母さんの作るご飯なんか、食べない!!!!!」ダッ...

男「妹ッ!」

母「ほっときな!!!!」

男「で、でも…!」

母「…反抗期だよ、ほっとけばそのうち戻るわ……きっと…」

男「………」



222 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 18:02:29.80 ID:36KBDUAU0


文化祭まであと41日




今日は日曜日

何をしようか迷うぜぇええ!!!!!!!!!!!!!!








……昨日の妹、ちょっと様子が変だった



心配だから見に行こうかな………






223 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 18:11:10.68 ID:36KBDUAU0

朝 男の家




男「…妹?」コンコン


シーン...


男「…入るぞ…」ガチャ

妹「Zzz…」

男 (…まだ寝てるのか…)

妹「……」パチ...

男「あ、お、おはよう…」

妹「」



妹「いやぁぁぁぁああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



男「……」ボコボコ

妹「ご、ごめんなさい…」

男「い、いいよ、俺こそ、勝手に入ったのが悪いんだし…」アセアセ

男「…それより」

妹「…?」

男「…昨日、どうしたんだよ…なにがあった…?」

妹「………」

妹「…別に、何にもないよ」

男「…本当か?」グイ...

妹「お、お兄ちゃん!?///」ビクッ

男「俺の目を見ろ! …本当に何もない、って言えるか…?」じっ

妹「………////」

妹「…なにも……ない…///」

男「…そっか」

男「…なら、いいんだ」ホッ

妹「…ごめんなさい……」シュン

男「……俺に謝っても意味はないぜ?」

妹「…わかった、お母さんに…謝ってくる……」トテトテ...

男「うん、それがいいよ」ニコ

妹「…お兄ちゃん」

男「…ん?」


224 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 18:14:22.79 ID:36KBDUAU0

妹「…お兄ちゃんにとって、私って……どういう存在なのかな…?」


男「…存在…?」


妹「……」


男「…大切な家族…、…大切な妹だよ」ニコ


妹「……ッ」


男「…?」


妹「…ありがとう」


ガチャ... バタン


男「……???」




225 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 20:55:29.14 ID:36KBDUAU0

昼頃 女の家



生徒会長「……」パラパラ

女「はい、お茶」コト

生徒会長「ありがとおwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」

女「…どうしたの?すごい真剣な顔して読んでたけど…」

女「…なにそれ?」ヒョイ

生徒会長「あっ…!」アセアセ

女「…『美しきレズビアンの世界』……」

生徒会長「…」

女「…なんて本を読んでるの」

生徒会長「…」

女「こんなの読んでるから、いつまで経っても私から自立できないんだよ!!!」モゥ!

生徒会長「怒ってる女ちゅわんも可愛いwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ハァハァ

女「そこ!すぐそうやってデレデレする!!ダメだよ!!」

生徒会長「あうあう…」

女「もう私決めたから!私、お姉ちゃんを自立させる!!!」フンス

女「今までずっと受け身だったけど、もうそうはいかないからね!!!」プンプン

生徒会長「受け身…だと!?」ハァハァ

女「そういう受けじゃない!!もう、いい加減百合脳やめてよ!!!」プンスカ

生徒会長「あうあう…」

生徒会長「で、でも…女も…ヤられてるとき、そんな嫌そうじゃないよ…?」

女「うっ!//// …それは……///」タジタジ

生徒会長「最終的にもっとぉ!とか言うじゃない」ウフフフ

女「もう言わないって決めたの!!////」モー!

女「とにかく!明後日から夏休みだし、時間あるし、ぜったいお姉ちゃん自立させるから!!」

女「厳しくいくからね!?いい!?」プンプン

生徒会長「あうあう…」


226 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 21:05:49.75 ID:36KBDUAU0

夜 スタジオ



スタジオの人「んじゃ時間なので、失礼しまーす!」ヘコヘコ

茂雄「おうお疲れぃ!」

茂雄「…っと、そうだ、頼まれてたギターのメンテしないとな…」

ちび「おーっす!」ヒョコ

茂雄「うぉお!?」ビックーン

ちび「おっちゃんこんばんは!」ニシシ

茂雄「ち、ちびかぁ…驚かすんじゃねぇ!」

ちび「おっちゃんが勝手に驚いただけじゃん」

茂雄「……で、何のようだ?」

ちび「うーんとね、明後日から夏休みなんだー!」ニシシ

茂雄「…自慢しに来たってわけかい」ッタク...

ちび「違う違う!そうじゃないよ!」

ちび「夏休み期間中、スタジオを借りたいんだ!」

茂雄「………料金は?」

ちび「タダで」

茂雄「却下で」

ちび「…この前のツアー、ヘルプで入ってあげたのに……」ボソ

茂雄「!!!」ギクッ

ちび「学校休んでまでおっちゃんのバンドに付き合ってあげたのに……」ボソリ

茂雄「………」

ちび「どうしよっかな〜? もう呼ばれてもヘルプ入らないでおこうかなぁ?」フフーン?

茂雄「…わぁったわぁった!使わせてやるよ!!」アーモウ!

ちび「タダで?」

茂雄「…あぁ、仕方ない……タダだ」フゥ

ちび「うわぁーい!」ピョンピョン

茂雄「ったく……、頼むから、次のヘルプも頼まれてくれよ?」

ちび「ふっふっふ、任せなさい!」ニシシ



227 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 21:10:11.42 ID:36KBDUAU0

文化祭まであと40日





今日は終業式

明日から夏休みだ!!!

1日中ギター弾いてられるなんて、最高すぎる!



…でもバンドメンバー探しもしないといけない

文化祭でバンドをやるために、できるだけ早くメンバーを揃えて曲を練習しないと!



さぁ今日もはりきって行くぜ!!!!





228 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 21:22:51.71 ID:36KBDUAU0

朝 廊下



サッカー少年「夏休みは親戚のおばーちゃん家に行くんだ!」

陸上部「俺は沖縄いく!沖縄の海でヒャッハーしてくるぜ!!」

男「お、俺は…!」アセアセ

姫「私はみこに会いに行ってくる!今から楽しみだわ!!」ルンルン♪

モブ美「私はハワイに行ってくるの!お土産は任されたよ!!」フンス

男友「俺は10日後に控えたバスケの試合に向けて特訓三昧だぜぇい!!!」ウォオー!

女「私は…まぁいろいろあるわね!…例えば、男と…海、とか…////」ボソボソ

男友「って男ォ!お前いつバスケ部に戻ってくるんだよ!!!」プンプン

男「いや戻らねぇよ!ってか忘れてると思ってたのに、覚えてやがったこいつ!」ガビーン

男友「忘れるわけがねぇ!3年の先輩方の引退試合なんだぞー!このやろー!!!」プンスカ

サッカー少年「あはは! …この絡みも今日で見納めかぁ」ハハハ

モブ美「まぁ目障りでしかなかったけど、なかったらなかったで寂しいね」アハハ

男「うるせぇ!」

男友「うるせぇ!」

先生「はぁいみんなー!終業式が始まるわよぉー!体育館に移動しなさぁーい!!!」


「「「 はぁーーい!!! 」」」





229 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 21:38:17.40 ID:36KBDUAU0


体育館 終業式



校長「えぇー明日から夏休みです!」

校長「気ィ抜きすぎることなくッ!勉強もちゃっかりしろよォ!?ちゃっかりィ!!!!」

校長「教頭ゥ!!!」

教頭「はい」ニコニコ

校長「教頭からも何か言ってやりな!!もう頭が夏休み気分の野郎どもによゥ!!!!!」アゥッ!

教頭「えーと…」

教頭「とくにありません」ニコニコ

校長「だそうだァ!!!!!お前ら気をつけろぉぉおおおお!!!!!!!!!!!!!!?????」アゥッ イエッ!

校長「それから生徒指導の副会長ォォォォオオオオオオ!!!!!!!!!!!!」

校長「出てこいやッッッッッ!!!!」

副会長「えー、それでは夏休み中の生活に関する諸注意のみ、伝えたいと思います」

校長「それだけで満足かお前は!!?お前の夏休み中のスケジュゥゥゥゥルを!!!!!!!」

校長「赤裸々に語ってくれぇぇぇえええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

校長「アウッ!イエッ!!」ズン チャ ズンズン チャ

副会長「酒やタバコは勧められても、必ず断ること、それから、知らない人にはついていかない、あとは出会い系サイト等の有害なサイトを閲覧しないこと」

副会長「その他まだまだありますが、小冊子にして終礼時に各学年、各クラスに配布したいと思います」

副会長「…以上で終わります」

校長「うぉぉおおおおおおさとみぃぃぃいいいい!!!!!俺だァァァアアア!!!!結婚してくれぇええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

教頭「えー、これで終業式を終わりたいと思います」ニコニコ

教頭「各自クラスに戻ってください」ニコニコ

ざわざわ... ざわざわ...

校長「アゥッ!!イエッ!!!アウッ!!!!!」クネクネ




陸上部「なぁ、今日の校長めっちゃ好調だったな」スタスタ

サッカー少年「あぁ、動きにキレがあって見違えたよ」スタスタ

男「だなぁ」スタスタ




230 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 21:43:56.34 ID:36KBDUAU0

放課後 教室



サッカー少年「じゃあな、男!たまにはメールしろよ!」

男「あぁ、毎日でもしてやるよ!」ニシシ

陸上部「迷惑メールだなそれww」

サッカー少年「そん時はブラックリスト行きだ!!」アハハ

サッカー少年「じゃあまた文化祭の日にー!!」バイバイ

男「おう!文化祭の日に会おう!」バイバイ

陸上部「俺も帰るわ、今日の夜から飛行機だから、急がねぇと!」フンス

男「おー夏休み初日から旅行とか、最高じゃん!」

陸上部「はは!お土産買ってくるわ!じゃあな!!」バイバイ

男「おう!また文化祭の日に!」バイバイ



男「…さて、俺は部室でも寄ってから帰るかな……」





231 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 21:49:49.64 ID:36KBDUAU0

廊下



男「…もうほとんどのやつが帰ったのかぁ……すげぇガランとしてる……」

男「…なんか新鮮だな」


スタスタ...







232 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 21:55:13.59 ID:36KBDUAU0




 廊下の開け放たれた窓から見える青空


    午前の空に雲はひとつもない


        ただただ、青く、青く、深い青が広がっているだけ





   太陽は町を焦がすようにジリジリと光を注いでいる


     アブラゼミの鳴き声


       いっぱいの群青


          夏の始まりを告げる色、音










      夏休み、魔法のワードだ


        これから起こることを有無を言わさず予期させる、魔法のワード


        



     この夏、俺は何に出会うんだろう


       もういっぱい出会った


              別れもあった


                   けれど、まだ、何か有る気がするんだ

                 
                            何かが……









       _____そう思っちゃうのも、きっとこの魔法のせいなんだろうね










233 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 22:10:06.99 ID:36KBDUAU0

音楽室



男「……!」ガチャ...

ちび「おいーっす!」

岩男「おう!」ニカッ

ギタ娘「やぁ」

べス男「………」チラッ

ボカロ「やーやー!ヽ(゚ー゚*ヽ)(ノ*゚ー゚)ノわぁい☆ミ」

ドラ子「ドドドドドド....」カタカタカタカタ

男「!? み、みんな揃って…、どうしたんですか!?」アセアセ

ちび「? 何を言ってるんだね君はぁ」

男「…?」

岩男「お前、メールを見ずに部室に来たのか?」

男「メール…?」カチ...

男「…あ、サイレントマナーモードのままでした…w」アハハ

べス男「……ドジっ子アピールはいい……」ボソ

男「しとらんわ!!!」

ちび「まーメール見てなくても部室に来れたんだから、別にいいさ」ニシシ

ちび「それより!おまえらに大事な大事な話がある!!!」フンス

ちび「軽音部!そろってるな!?」ウォオー!

岩男「そろってるぜぇええ!!!!!!!!!!!!!!!」

ギタ娘「揃ってるぅぅう!!!」

ボカロ「わぁああ☆!!!!:*.;".*・;・^;・:\(*^▽^*)/:・;^・;・*.";.*: !!!!!!☆」キャッキャ

男「えっ……ゲイ先輩たちがいませんけど……」

ちび「あいつらは誘ったけどいいってさ」

岩男「…なんか女子が苦手だから来れないらしい」

男「へぇ…」

ギタ娘 (…名前通りの人達なんだなぁ)

ちび「ってか新入りくん!邪魔しないでおくれよ!!」プンスカ

男「あ、すいません!」アセアセ

ちび「…では、気をとりなおして…」コホン

ちび「軽音部ー!!そろってるなー!!?」ウォオー!

岩男「そろってるぜぇええ!!!!!!!!!!!!!!!」

ギタ娘「揃ってるぅぅう!!!」

ボカロ「わぁああ☆!!!!:*.;".*・;・^;・:\(*^▽^*)/:・;^・;・*.";.*: !!!!!!☆」キャッキャ

男「い、いえぇええい!!!!!」

ちび「えー、わたし達、軽音部はッ!明日から!!!」


ちび「 合 宿 を し ま す ! ! ! 」ウォォオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!


234 :sage :2012/03/15(木) 22:18:08.08 ID:oSMc2CXC0
男「だが断る」
235 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 22:19:10.79 ID:36KBDUAU0

男「が、合宿ゥ!!?」

岩男「イエェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエイ!!!!!!!!!」

ギタ娘「やぁああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ボカロ「わーいわーーーーい!!!!バンザーイ \(≧∇≦)/\(≧∇≦)/\(≧∇≦)/\(≧∇≦)/ キャァ♪☆ミ」

べス男「………ッ!」ヘドバン

ドラ子「ドドドドドドドドドドドドドドドドッッッッッッッッ!!!!!」ドッタン!ドドタン!

男「合宿って…どこでやるんですか…?」アセアセ

ちび「ん? 決まってるじゃん!」ウッシシ

ちび「夏だから、海だよぉ!!!!!!!!!!!!!」ドドン!


「「「「 イェェエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエイ!!!!!!!!! 」」」」


ちび「何か不満があるのかい?」ムム...?

男「い、いえ、全然!」

男「…あの、お願いがあるんですけど…」

ちび「うん?」

男「…俺の友達もつれてっていいですか?」

ちび「友達ィ?おう!じゃんじゃんつれてきたまえよ!!!」アッハッハ!

男「あ、ありがとうございます!」パァァ

男 (これで女と海に行く約束も守れて、合宿でギターも弾ける!まさに一石二鳥!!)グッ!

ちび「よぉおっし、おまえらぁ!明日は午前9時に駅集合!いいなぁ!!?」フンス


「「「「 はぁーーい!!!!! 」」」」




236 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/03/15(木) 22:22:03.96 ID:oSMc2CXC0
あげてスミマセン
237 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 22:33:14.72 ID:36KBDUAU0

夜 男の家



男「母さん!俺、明日から部活の合宿で海いってくる!!」

妹「!!」ピクッ

母「へぇ〜海かぁ、いいじゃない」

男「行ってもいいかな?」

母「えぇ、行ってきなさい」

母「ただ怪我には注意しなさいよ?」

男「わかってるって!」フンス

妹「………」じぃ

男「あー楽しみだなぁ!」

男「あ、そうだ、女にも連絡しとかないと…」ピッピッ...

妹「!?」

妹「…お兄ちゃん」

男「…ん?」

妹「…私も海いきたい……」

男「え……」

母「こら妹、男は部活の合宿で海にいくの、遊びじゃないわ」

妹「でもー!」

男「…たぶんいいよ」

妹「え!?」

男「部長なら許可してくれるよ!友達もつれてきてオッケーって言ってたし!」フンス

妹 (…や、やったぁあああ!!!!!/////)パァァ

男「えっと…メールで……明日から海に行くんだけど、どう?…っと」カチカチ

男「…送信!」ピッ

男「……よし」

ヴヴヴヴヴ...

男「返信早っ!?」ビックーン

男「…『そ、そんなに早く行きたかったのね!なら仕方ないわ!明日、行ってあげるわよ!!』……」

男「……返信早すぎないか…? 3秒もかかってない気が…」アゼン

妹 (…女って人、この前お兄ちゃんと映画見に行った人だよね……)

妹 (…………)ムムム...

男「まぁいいか…って、妹!? どうしたよ…すごい顔してるぞ…?」ビク

妹「ふぇ!?や、な、なんでもないよ!」アセアセ

妹 (…か、顔に出てた!?は、恥ずかしい…!!!!////)ボッ

母「ご飯ですの」



238 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 22:49:29.45 ID:36KBDUAU0

女の家



女「……やった」

女「…やった、やった、やった……」プルプル



女「ぃやったあああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」ガッツポーズ!



女「まさか!あっちから来るなんて!////」ドキドキ

女「ど、どうしよう!?水着!水着探さなきゃ!!/////」バタバタ

女「あー!去年のしかない!!?」ガビーン

女「どどどど、どうしよう…まさかこんなに早く海に行くことになるなんて、思ってなかったから……」ワナワナ

女「今年のおニューの可愛い水着買ってないよぉおおおお!!!!!!!」ガッビーン

女「……うぅぅ、どうしよう……」orz

女「…去年の、ぜったい着れないよ……太っちゃったから……」ウゥゥ...

生徒会長「どうしたの?なんか部屋で騒いでるみたいだけど……」ガチャ

女「お、お姉ちゃああん!!!!」ダキッ

生徒会長「ひょ、ひょえ!!?/////」ビックーン!

女「どうしよーお姉ちゃん、水着、新しいのないよぉ!」ウェエエン...

生徒会長「お、女ちゅわんwwwwwちょwwwwwww大胆すぐるおwwwwwwwwwwwwwwおwwお姉ちゃんwwwwwwwwww理性wwwwwピンチwwwwwwwwwww」ハァハァ...

女「本気で困ってるんだよぉ!!!どうしよう……」ヒック

生徒会長「…ハッ!? ご、ごめん、なんかおかしくなってた…」アセアセ

生徒会長「…って、何で水着がいるの?どこか行くの…?」ハァハァ...

女「うん…男と、海に行くの…それで、必要なのぉ……」グスン

生徒会長「!!!??」

生徒会長 (お、男…!? 野郎だと…!?)

生徒会長 (レディならともかく…野郎だと……!!???)ゴゴゴゴゴゴ...

生徒会長「私も行く」キリッ

女「…ふぇ?」グスン

生徒会長「水着は明日の朝、早く家を出て買いに行けばいいわ」ニコ

生徒会長「…それでいいわよね?」ニコ

女「…お、お姉ちゃあん…////」グスン



生徒会長 (…どこぞの馬の骨とも知れん野郎にうちの女はやれん……!!!!)ゴゴゴゴゴ....



239 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/15(木) 22:51:54.04 ID:36KBDUAU0
今日はここまでです
ここから夏休み編に突入しますw
240 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(兵庫県) [sage]:2012/03/15(木) 23:28:13.34 ID:oSMc2CXC0
おつおつ
241 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 14:08:36.28 ID:lOp4sthP0


文化祭まであと39日




今日から夏休み!

そして合宿!







男「んじゃ行ってきまーす!!!」

妹「いってきます」

母「行ってらっしゃい」






242 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 14:24:04.35 ID:lOp4sthP0

朝 駅前



ちび「…確かにじゃんじゃんつれてきたまえ、とは言ったけど…」

生徒会長「よろしくーwww」アハハ

副会長「……」

女「……」

妹「……」

男「あ、あはは……」タジタジ

岩男「おいおい何で副会長まで来てんだよ!?」ツッコミ

副会長「僕は会長に呼ばれたから来たまでだ」フン

生徒会長「使える右腕は傍に置いとかないとねwww」ウフフフ

副会長 (…どうせまた妹関連だろうとは思ったが……、まさか合宿に付き合わされるとは…、我慢しよう…)ハァ

女 (どうしてこんなに人がいるのよー!?)ムムム...

女 (私は男と2人っきりで海に行きたかったのにぃ!)アウゥー...

妹 (…この人が女さん……、お兄ちゃんとどういう関係なんだろ…)じぃ

男「べ、別にいいですよね?」アセアセ

ちび「まー、多い方が楽しいし、いいかぁ」

岩男「部長ォ!」アセアセ

ギタ娘「あ、電車きたよ!急ごうみんな!!」タタタ

ボカロ「のりこめー!( *゚∇)/☆(ノ゚听)ノ 」ダ!

ちび「さぁさぁみんな!走れ走れぇ!」ウォオー!

男「あ、待ってくださいよォ!」アセアセ

男「ほら、行くぞ!女、妹!」ニコ

女「あ、う、うん!」タタタ

妹「ま、待ってよ!」アセアセ

生徒会長「副会長、私の荷物持ってきてー!」ダッシュ

副会長「えっ!?」ガビーン

岩男「ざまぁw」タタタ

べス男「……俊足ッ…!」ボソ タタタ

ドラ子「ドドドドドドドドドッドオドドドドドドド!!!!」カタカタ





243 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 14:39:20.57 ID:lOp4sthP0

電車内



男「夏休みに入ったとはいえ、午前はやっぱり人が少ないなぁ」

ちび「ラッキーだな!」ニシシ

岩男「お、メールきてる……」カチカチ

男「! 誰からですか??」

岩男「金髪からだ!」オォ

ちび「おぉ!金髪!」フンス

岩男「家に姫が来たらしいッスよ、ほら!」ヒョイ

ちび「おぉ、金髪と姫とみこちゃんのスリーショットかぁ!楽しそうだなぁ!」キラキラ

男「元気そうですね、みこさん!」オォー

ちび「だねぇ、よかったよかった」ニコニコ



べス男「………」パラパラ

副会長「…何を読んでいるんだ?」

べス男「……HUNTER×HUNTER……です…」ボソ

副会長「…言葉遣い、直したんだな」

べス男「………」コクリ

副会長「……」フッ

副会長「…キメラアント編は感動したな」

べス男「……!」

べス男「…ゴンさん……お気に入りです……」フッ

副会長「あぁ、あの髪の長い……」プッ

べス男「……ボッ」ボソ

副会長「……………」プルプル...

べス男「………」クスクス...

副会長「あはははは!!!!!」

べス男「HAHAHAHAHAHA!!!!!!」



ギタ娘「あ〜暇だなぁ…音楽聴こうかなぁ…」スッ...

ボカロ「!!?」

ボカロ「だ、だめぇーー!!!!ヾ(。`Д´。)ノ彡☆ブーブーッ!!」

ギタ娘「え!?な、なんでよ!?」ビックーン

ボカロ「どうせヘビメタ聴くんでしょー!!?(`ε´)ぶーぶー☆ミ」

ギタ娘「そ、そうだけど…」

ボカロ「だからダメなのぉお!!聴いたらギタ娘、変になっちゃうでしょー!!きーーーーーっヾ(*`Д´*)ノ"彡☆」

ギタ娘「へ、変になる!?」ガビーン



244 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 14:50:25.12 ID:lOp4sthP0

女 (…あー暇……)

女 (…くそー、男のやつ、先輩方と楽しそうに話しちゃって……)

女 (……あ〜、なんかヤだなぁ)ハァ

妹「………」チラッ チラッ

女「……」

女 (…なんかこの子、さっきからめっちゃチラ見してくるんですけど……)

女 (……私、なんかしたかなぁ…この子に……)アセアセ



妹 (…女さん、さっきからお兄ちゃんの方ばっかり見てる…)

妹 (……やっぱりホの字なんだね…)ぐぬぬ...

妹 (いいもん、ぜったい、お兄ちゃんは渡さないんだから…!)ギラギラ

女 (…ひ、ひぇぇ!すごい目光らせてるよぉ…!)ビックーン

女 (…すごく居心地わるい……)アセアセ



生徒会長「Zzz……」ンゴゴゴォォォォォォ...











そして数時間後…










ちび「うぉおおおお!見えてきたぁぁあああああああ!!!!!!!!!!」

岩男「海だぞぉおおおおおおお!!!!」フンス

男「ウェミダーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!」

ギタ娘「みんなー忘れ物ないよう、注意しなよー!?」


「「「「 はぁーい!!!!!!!! 」」」」





245 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 15:03:42.11 ID:lOp4sthP0

昼頃 ビーチ



茂雄「おう、よく来たなお前ら」ニヤ

ちび「この人がおっちゃん、この前のみこちゃんサプライズのときに協力してくれた人だよー!」フンス

男「あ、その節はどうもお世話になりました」ペコ

茂雄「いいってことよ、気にすんな」フン

茂雄「このちびにもヘルプで世話になってるしよ」

男「そ、そうなんですか!?」ガビーン

ちび「うん」ニシシ

岩男「部長があんまり学校に来ないのは、そういうことだ」フフフ

男「へ、へぇえ…、大人のバンドにヘルプで……」アゼン

男「……すげぇ!」キラキラ

女 (部長さん、そんなにスゴイ人だったんだ……) ほぇぇ...

茂雄「まぁ立ち話もなんだ、ついてこい」スタスタ







宿泊宿



茂雄「ここがお前らが合宿中、寝泊りする宿だ」

生徒会長「へぇ、なかなか伝統ある宿って感じね」キョロキョロ

べス男「………」キョロキョロ

茂雄「ちびの要望で、宿泊代、スタジオ代、すべてタダだ」


「「「「「 えぇぇえええええ!!!!??? 」」」」」


男「ぶ、部長!どんな裏技使ったんですか!?」アセアセ

ちび「いやー、普通に頼んだだけだよ?」ニコニコ

男 (す…すごすぎる……この人!!!)ビクビク

茂雄「まぁそういうわけだ、気にせず、くつろいでいってくれや」

茂雄「次はスタジオの説明だ、ついてこい」スタスタ



246 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 15:14:49.16 ID:lOp4sthP0

スタジオ



茂雄「ここがスタジオ、さっきも言った通り、タダだ」

ギタ娘「うぉお〜マーシャルJCM2000!」

ギタ娘「うわぁ〜いつ見てもいいなぁ!早く弾きたいわぁ!」フンス

妹 (…おっきいなぁ……うちにあるのと大違い…)

茂雄「スタジオ代はタダとは言ったが、ここは一般の客も利用するから、その辺気をつけて、騒ぎすぎるなよ?」

男「りょ、了解しました!」ビシッ

茂雄「…まぁ、説明はこんなもんか」フム...

ちび「おっちゃん、ありがとう!」エヘヘ

茂雄「ん、気にすんな」ポン

茂雄「それじゃ、俺はこれで帰るわ」

茂雄「後から店のモンを送るから、困ったらそいつにいろいろ聞きな、それじゃあな」スタスタ

ちび「ばいばーい!」ブンブン

男「あ、ありがとうございましたー!」ペコ


ちび「さて…さっそく……」フンス

男「! 練習ですか!?」オォオ!

ちび「泳ぐぞーーー!!!!!!!!!!!!!」


「「「「 おおぉぉーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!! 」」」」





男&ギタ娘「…へ?」






247 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 15:25:10.12 ID:lOp4sthP0

ギタ娘「ちょ、ちょっと!ちび!せっかく合宿に来たんだから、練習しようよ!」アセアセ

男「そ、そうですよ!俺達、遊びに来たわけじゃないんですよ!?」オロオロ

ちび「固いなーお2人さん…」ムゥ...

ちび「練習は遊んだ後だよ!異論は認めないッ!!!」フンス

男「問答無用!?」ガビーン

ちび「さぁーーー行くぞーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!」ダダダ!


「「「「 いぇぇええええええええええええい!!!!!!!!!!!!!!!!!! 」」」」ダダダ...





男「…行っちゃった……」ポカン

ギタ娘「…むぅぅ」ムスッ

副会長「ふん、どこまでも子供なヤツらだな…」

女「…あ、あの、私も…行ってこよう…かな? …なんて」アハハ...

妹「……」

男「…まぁいいか、夏休みなんだし」フゥ...

ギタ娘「男くん?」

男「…俺達も泳ぎにいきましょう!」ニコ

ギタ娘「えー!?裏切り!?」ガビーン

男「よーっし行くぞー!!!!!!!!!!!!!!」ダッシュ!

女「ま、待ってよぉ!」アセアセ

妹「……」トテトテ...





ギタ娘「な…なんてこった……」アゼン

副会長「……」

ギタ娘「……!」

ギタ娘「副会長くん、だっけ? …泳ぎにいかないの…?」

副会長「…僕は別に、遊びに来たわけではありませんから…」

ギタ娘「そ、そう……」

ギタ娘 (…なんか気まずいよ……)ガビーン




248 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 20:32:03.52 ID:lOp4sthP0


夜 宿の一室



男「…しまった」

男「遊びすぎて練習する体力が残ってない…」

男「…うぅぅ、どうしよう、この後、練習って言われてるのに…」ヴヴヴ...

男「…? メールだ、誰からだろう…」カチカチ

ケータイ:ちび『今日はもう眠いので、練習はナシです!!!』

男「………」

男「ま、まぁ、部長がそう言うなら、仕方ないよな!」アハハ

男「……寝よっと」






249 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 20:35:21.39 ID:lOp4sthP0

文化祭まであと38日





昨日は泳ぎ疲れて、ぐっすり眠れた

今日はギター弾いて、練習しまくって疲れてぐっすり眠りたいなぁ…






250 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 20:50:38.89 ID:lOp4sthP0

朝 宿泊宿の食堂



ちび「みんなー食べながらでいいから、ちょっち聞いて〜!」

男「? どうしたんですか?」モグモグ

ちび「実はこのビーチで、高校生だけのバンドフェスが開催されるんだ!」フンス

ギタ娘「へぇ!いいなぁ〜参加したい!」キラキラ

ちび「ふっふっふ、もちろん、参加させていただきますよぉ?」ニシシ

ギタ娘「きゃー!やったぁー!」ルンルン

ちび「ただしッ!」キリッ

岩男「ただし…? 何スか??」ムシャムシャ

ちび「うちからは、1バンドしか出せません!!」

男「えぇ!?何でですか!?」アセアセ

ちび「1人が2つのバンドを掛け持つことは禁止されてるの」

ちび「うちはベースがべス男くんしかいないでしょ?」

岩男「だから1バンドしか出せない、と…」フムフム

ちび「そーゆーこと!」フンス

男「な、なるほど…」

べス男「……我が要…か…」ボソ

ちび「まぁそういうわけだから、出たい人、挙手!」フンス

岩男「はい!」

ギタ娘「ハイ!」

ドラ子「ッッッッ!!!!」ドドドドドド...

べス男「………」スッ...

ボカロ「はぁーい!!((*゚▽゚人゚▽゚*)) ☆ミ」

ちび「…ふ〜む、じゃ決定だね〜」

男 (部長、手挙げなかったから、俺も挙げなかったけど……)

男 (…出たかったなぁ)ムムー...





高校生バンドフェス 出場バンド結成!

Vo ボカロ
Gt 岩男
Gt ギタ娘
Ba べス男
Dr ドラ子




ちび「ちなみに、フェスは明後日だから!」




岩男「…え?」



251 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 21:08:05.34 ID:lOp4sthP0


それからしばらくして...





昼頃 ビーチ



生徒会長「いいわねー、軽音部って…」

生徒会長「なんか青春の塊って感じがして!」

副会長「どんな塊ですか…」

生徒会長「…ねぇ、副会長」

副会長「…?」

副会長「どうしたんですか、そんな改まって…」

生徒会長「……いろいろと、すまなかったわね…」

副会長「…!!」

生徒会長「…仕事やらなかったり、会議には出席しなかったり、…ほんと、ダメダメな生徒会長よね…」

副会長「………」

生徒会長「…でも、もうすぐで任期も終わる」

生徒会長「なんか、今更になって気付くなんて、ほんと…ダメよね、私…」アハハ

生徒会長「なーんか…何もやり遂げること、できなかった気がするわ…」ハァ...

副会長「……」

生徒会長「…なーんてね!」ア、アハハ!

生徒会長「あー、柄にもないこと言って、気持ち悪いわー私!ほんっと!!」

副会長「……感謝してますよ」

生徒会長「……へ?」ポカン

副会長「…会長が会長だったから、僕に仕事が回ってきて、生徒会長権限を2年のうちから使えるようになった…」

副会長「こんな経験ができるのも、会長が会長だったからですよ…」フッ

生徒会長「…そっか」

生徒会長「なーんか褒められてる気がしないけど……」ムス...

生徒会長「でも…、……そう言ってもらえると、嬉しいかもね」ニコ



生徒会長「…任期終わりまで、よろしく頼むわよ!」フンス

副会長「…はい!」ニコ





252 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 21:19:43.77 ID:lOp4sthP0





女「妹ちゃ〜ん、は、速いよ〜」アセアセ

妹「女さん、遅いですよー」バシャバシャ

女「ひぃ、ひぃ…」バシャバシャ

妹「もっと足を動かさなきゃダメですよ!」

女「し、しんどいのよ!」ゼェゼェ

妹「…この贅肉のせいですか?」ニヤニヤ

女「ひゃ!/// お、お腹の肉をつままないで!!!////」

妹「この際です!ダイエットのために泳ぎまくりましょう!!」フンス

女「えぇー!?」ガガーン

女「…ダイエット目的で海に来たわけじゃないのに……」

妹「いいじゃないですか、この機会を逃したら、いつダイエットするんですか!?」ズイ

女「え、えぇ〜〜?」アセアセ

女 (…も、もういいよ、疲れた……)ハァハァ

妹「そんな情けない顔してもダメです!」フンス

妹「ほら!泳ぐ泳ぐ!!」ペシン

女「きゃん!////」ビクン







副会長「…それにしても、あの2人すごく仲良くなりましたね」

生徒会長「そうねぇ」

生徒会長 (…なんかSMプレイをしてるようにも見えるんだけど…、気のせいよね…?///)モンモン





253 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 21:37:03.60 ID:lOp4sthP0


スタジオ




ギタ娘「…で、何の曲を演るの?」

岩男「さぁ……」

べス男「……何でもいいです…」ボソ

ドラ子「………」カタカタカタカタ...

ボカロ「!!!!」ピーン

ボカロ「はいはーい!演りたい曲あるー!(//∇//(//∇//(//∇//)☆ミ」

ギタ娘「お、なになに?」

ボカロ「miwaのありえない!!(〃 ̄ω ̄〃ゞ エヘヘ☆ミ」

ギタ娘「ありえない」

ボカロ「えぇぇええ!!!!Σ( ̄Д ̄;)がーんっ!☆ミ」

ギタ娘「私はヘヴィなメタルがしたいの!!」フンス

ボカロ「(」゚ロ゚)」おぉ(。ロ。)おぉΣ(゚ロ゚」)」おぉ「(。ロ。「)おぉ~」

岩男「ちょ、ボカロ先輩どうしたんスか!?」ビクッ

ギタ娘「壊れたふりしても無駄よ!!!」プンスカ

ボカロ「いやぁー!ヘビメタは喉が死んじゃう!(」゚ロ゚)」おぉ(。ロ。)おぉΣ(゚ロ゚」)」おぉ「(。ロ。「)おぉ~!!!」

べス男「………はい…」ボソ

ギタ娘「お、べス男くん!」

べス男「……9mm Parabellum Bulletの、Punishment……」ボソ

ギタ娘「ぇえー…間に合うかなぁ…?」アセアセ

岩男「あ、明後日ッスよね…?」

ギタ娘「う、うん…、Punishmetは難しいからなぁ……厳しいかも…」ムムム...

べス男「………」ショボン...

ギタ娘「岩男くんは何かない?」

岩男「俺は〜……」ウーン...

岩男「……」

岩男「………!」

岩男「ELLEGARDENのNo.13なんてどうッスか!?」フンス

ギタ娘「あ〜…あれかぁ……」

ギタ娘「あれなら…いけそうかも!」

ボカロ「私その曲知らないよー?(」゚ロ゚)」おぉ(。ロ。)おぉΣ(゚ロ゚」)」おぉ「(。ロ。「)おぉ~」

ギタ娘「私のWalkmanに入ってるから、後で聞かせるわ!」ニコ

ギタ娘「じゃ、ELLEGARDENのNo.13で決まりね!!」

岩男「了解ッス!」

べス男「……………」コク

ボカロ「わかったよぉ〜〜( ̄△ ̄;)☆ミ」

ドラ子「ドドドドドドドドドドドド」

254 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/16(金) 21:42:03.04 ID:VGGe6g4DO
No13大好き!


感謝!
255 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 21:44:46.97 ID:lOp4sthP0


ボボン... ジャジャーン...

ドドダン... シャァアン...



岩男「べス男、もうちょいボリューム下げてくれ」

べス男「………」コク

ギタ娘「…っと〜、こんなもんかな?」ジャジャーン

岩男「えーと、ここはこうなってて…」ジャカジャカ

ギタ娘「岩男くーん?私がリードの方を弾くけど、いいかな〜?」

岩男「あ、ぜんぜんオッケーすよ〜」ジャカジャカ

ギタ娘「ありがとーw」ニシシ

ドラ子「…………」じぃぃ

ギタ娘「…ドラ子ちゃん、いけそう?」

ドラ子「……」コクン

ギタ娘「そっか、よかった」ニコ

岩男「えーと、それで…」ジャジャーン...

ギタ娘 (…なんとか間に合いそうね)

ギタ娘 (……後はボカロかぁ)








防波堤



ボカロ「………」

ボカロ (…ぜんぶ英語かぁ、ちょっと難しいかなぁ……)

ボカロ (でも、すごくノリノリな曲だし、すぐ覚えられそう!)ニコニコ

ボカロ「………」

ボカロ「〜♪」






256 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 21:57:24.79 ID:lOp4sthP0

 September 9th It's a sunny day

  The smell of summer is still in the air

   Your pirate ship has sailed away

    I'm not so sure what you've been up to




ボカロ (…I give up trying to stop you

       Instead I keep watching over you things

           You always have a home here

              You won't fail me though you come back with empty hands)





    I'm waiting here You might not be back

             I don't think I'm irrational
         
                    I'm waiting here You might not be back









                                      I'm still at No.13













    きみの帆は満ちて 航行は順調

       きみは船が沈むなんてこれっぽっちも思っちゃいない

           きみの悪いところは一か八かにかけすぎるところだけど

                 それがきみの強さでもあるんだ




          時々心配になるよ

             でもきっと強風の中でもやり遂げるんだろうと思う


                      
                          例え行き止まりにぶちあたってもね









257 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 22:13:22.35 ID:lOp4sthP0

夜 宿泊宿



男「ふー、いい湯だったぁ〜…」ホクホク

岩男「お〜、男じゃねぇか!」

男「あ、師匠!これから風呂ですか?」

岩男「あぁ!お前はもう入ったのか??」

男「はい、疲れてたので、先に…」エヘヘ

岩男「誘ってくれたら良かったのによぉ…」

男「すいません…、明日、誘いますよ」ニコ

岩男「おぅ!じゃ、またな!」スタスタ...


男「すごく上機嫌だったなぁ、バンド上手くいってるっぽいな…」

男「…いいなぁ」ハァ...

ちび「もしかしてバンドやりたかった?」ヒョコ

男「うわぁ!?」ビックーン

ちび「おいーっす」ニコニコ

男「ぶ、部長…驚かさないでくださいよぉ!」ドキドキ

ちび「すまんすまん!」ウヘヘ

ちび「…で、やっぱりやりたかったのかぃ?」

男「…はい」

ちび「じゃ、何で挙手しなかったのさ?」ムムー?

男「それは、部長が上げなかったからですよ…」

ちび「……」

男「俺、部長のドラムじゃないと、調子出なくて…、だから、部長が手あげたら俺も挙げようって思ってたんです…」

ちび「ほ、ほうほう…」

ちび (…ちょっと勘違いしそうだった)アセアセ

男「そしたらみんな手挙げて、メンバー決まっちゃって…」ズゥゥン

ちび「ま、まぁ仕方ないさ!次があるよ!!」フンス

男「はい……」ハァ





女「………」じぃぃ

女 (…男と部長さんが話してる)

女 (……2人きりで…!)プルプル...

妹「………」

妹「…女さん?」ポン

女「ッッッッッ!!!!?????」ビックーン


258 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 22:14:47.28 ID:lOp4sthP0

女「なな、ななななな、何!?妹ちゃん!?どど、どうしたの!!?////」ドキドキ

妹「…お風呂、入りませんか?」

女「あ、あー、お風呂ね!は、入る入る!!」アセアセ

妹「……ん?」

妹 (…あそこにいるのは、…お兄ちゃんと、……部長さん?)

女「ほ、ほらほら!行くよ、妹ちゃん!!///」アセアセ

妹「あ、うん…」



妹 (………)






259 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 22:17:01.36 ID:lOp4sthP0
自分も風呂入ってきますww


(」゚ロ゚)」おぉ(。ロ。)おぉΣ(゚ロ゚」)」おぉ「(。ロ。「)おぉ~
260 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 23:38:30.85 ID:lOp4sthP0

文化祭まであと37日




高校生バンドフェス、出たかったなぁ…

まぁ仕方ないか…

師匠も出るんだし、応援しないとな…!



師匠、がんばってください!応援しまくってますよ!!







261 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 23:47:40.94 ID:lOp4sthP0

朝 宿泊宿の食堂



スタジオの人「みなさん、おはようございます〜」

岩男「…誰だ?」

ちび「あんちゃんだー!」

スタジオの人「やぁ、ちびちゃん」アハハ

ちび「ちびって言うなー!」プンスコ

スタジオの人「合宿中の付き人になれって茂雄さんに言われて…。とにかく、よろしくお願いしますね」ペコ

ギタ娘「よろしくです〜」モグモグ

副会長「よろしくお願いします」パクパク








スタジオ



岩男「…うっし、んじゃ、合わせてみるッスか?」

ギタ娘「オッケ〜」

べス男「……」コク

ボカロ「おk!ヽ(▽^〃ヽ)ヽ(〃^▽^〃)ノ(ノ〃^▽)ノ☆ミ」

ドラ子「ッドッドッドッドッドッド...!」カタカタカタカタ



ボカロ「わん、つー、さん、しー!」











262 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/16(金) 23:58:22.85 ID:lOp4sthP0

ビーチ



男「………」ぼーっ...

スタジオの人「やぁ、男くん」スタスタ

男「!」ビク

男「ど、ども…」

スタジオの人「それにしても久しぶりだねー、あの駅でのライブ以来だよね?」ストン

男「そうですね、…その節はどうもお世話になりました」ペコ

スタジオの人「ははは、気にすることないよ」ニコ

スタジオの人「僕もいいもの見せてもらったしね!」フフフ

男「あはは…」

スタジオの人「…男くん、君にこれをあげよう」ス

男「……ギターケース…?」

男「……」カチャ

男「…アコースティックギター……!」

スタジオの人「プレゼントだよ」ニコ

男「え、でも!悪いですよ!」アセアセ

スタジオの人「いいんだよ、かなり古いもので処分しようとしてたやつだし…」

スタジオの人「処分するより、これからも使ってくれる人に渡した方がいいと思ってね」ニコ

スタジオの人「かなり古いけど、もちろん普通に使えるからね?」アセアセ

男「………」 ほぇぇ...

スタジオの人「……なんか弾き語ってくれないかい?」

男「えっ…」

スタジオの人「久しぶりに君の歌が聴きたい」ニコニコ

男「……わかりました」ヨォシ...


263 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 00:06:55.52 ID:0bTcrMOE0

男「〜♪」

ジャーン... ジャーン...

スタジオの人「………」

男「〜♪」

ジャーン... ジャーン...


男「……っと」

男「…どうですか?」タジタジ

スタジオの人「…うん、やっぱり最高だ」ニコ

男「いやそんな…」アセアセ

スタジオの人「君が高校生バンドフェスにVoで出ればよかったのに…」

男「お、俺がですか??」

スタジオの人「うん」

男「お、俺は…」

男「部長のドラムじゃないと、調子が出ないんですよね…」

スタジオの人「へぇ…」

スタジオの人「…確かに、ちびちゃんのドラムは安定してるし、何より上手いもんなぁ」アハハ

男「はい…」

スタジオの人「…またバンドで演ることがあったら、教えてくれよ?」ニコ

男「も、もちろんです!」ニコ

女「男ー!そんなとこで座ってないで、こっち来なさいよー!!」

スタジオの人「お呼ばれみたいだね」

男「あ、すいません…」

スタジオの人「いやいいよ、行ってきな」ニコ

男「じゃあ、失礼します!」ペコ

タタタタ...

スタジオの人「………」

スタジオの人「…すばらしい歌声だったなぁ…」




264 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 00:14:14.33 ID:0bTcrMOE0





女「ほら!男!競争よ!」

男「きょ、競争?」

女「あの向こうに見える岩まで泳いで、タッチして速く帰ってこれた方が勝ち!どう?」フンス

男「い、いいけど…ずいぶん自信満々だな?」

女「ふっふっふ、妹ちゃんに鍛えてもらったからね!」ウフフ

妹「女さん、けっこう速くなったよ?」ニヤリ

男「お、おう…」

妹「…私が審判するね」ジャバジャバ

女「スタートはここ!」バシャバシャ

男「おう!」バシャバシャ

妹「…レディ?」

男「……」

女「……」

妹「GO!!!!!!!!!」

男「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」バシャバシャ

女「むぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!」バシャバシャ




妹「………」

妹 (…どうしよう、仲良くなるつもりはなかったのに……)

妹 (……案外、いい人だよね…女さん……)


妹 (…でも、お兄ちゃんのことを……)



妹 (…だめ、私、すごく嫌な子になっちゃいそう……)ギュッ...





265 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 00:29:14.92 ID:0bTcrMOE0

昼頃 スタジオ



ちび「おいーっす、やってる〜?」ガチャ

岩男「部長!」

ギタ娘「おう〜、なかなかいい感じだよ〜」ニコ

ボカロ「ひょっとして、ちび、差し入れ〜!?\(゚▽゚=))/☆ミ」

ちび「そうだけど、ちびって言う子にはあげないよ!」フンス

ボカロ「わぁああい!:*.;".*・;・^;・:\(*^▽^*)/:・;^・;・*.";.*: ワーイ♪」ダ!

ボカロ「ちびちゃん大好き!。・:*:・゚★,。・:*:・゚♪☆LOVELOVE('∇^*)☆♪。・:*:・゚★,。・:*:・゚☆」ギュゥゥッ!

ちび「や、やめろぉ〜!////」ジタバタ

べス男「……鮭おにぎり、我の好物なり……」ボソ

ドラ子「ドドドドドドドドドドドッド!」グゥゥゥ〜...

ちび「いっぱい買ってきたから、食べて食べて〜!」

岩男「いやっほぉぉおおおおう!!!!!」





べス男「むしゃむしゃ」

ドラ子「もぐもぐ」

ちび「そういえば、明日のバンドフェスに出場するバンド、全部で4つみたい」

岩男「へぇ〜、けっこう少ないッスねぇ」

ギタ娘「だねぇ…」

ボカロ「どんなバンドが出るのかな?(/・ω・)(/・ω・)☆ミ」モグモグ

ちび「プログラム表もらってきたから、見る?」ハイ

ギタ娘「おぉ!どれどれ…」



出場バンド

1.漆黒の堕天使
2.てとらますたーず
3.放課後ティータイム
4.C`s



岩男「…ん?俺達のバンド名って……決めてなかったッスよね?」

ちび「あぁ、べス男くんからもう聞いてるよ?」

ギタ娘「えっ」

べス男「……漆黒の堕天使………」ボソ

岩男「……」

ギタ娘「……」

べス男「……ごめんなさい」ボソ






266 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 00:36:19.17 ID:0bTcrMOE0

ビーチ



女「はぁ…はぁ…」

男「ぜぇ…ぜぇ……」

妹「び、びっくりしたね…」ドキドキ

男「あ、あぁ…」ハァハァ

女「ま、まさか、サメが出るなんてね……」ゼェゼェ

男「全力で泳いだら逃げ切れたけど、マジで死ぬかと思った…」

女「だね……ほんと、驚きだよ…」

妹「いや全力で泳いで逃げ切れることに驚きだよ…」

男「…どうする?勝負、よく分かんなくなっちゃったけど…」

女「…引き分けね」ハァ

男「だな……」

妹「……」グゥゥゥ〜〜…

男「!」

女「!」

妹「/////」

女「…そういえば、お昼なにも食べてなかったわね」

男「そういえばそうだな…」

男「…何か食べに行こうか!」

女「うん!」

妹「お兄ちゃんの奢りならいいよ」

男「う、…ま、まぁいいよ!奢ってやるさ!」フンス

女&妹「やったぁ////」




267 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 00:45:03.54 ID:0bTcrMOE0

すき屋



店員「しゃっせー」

女「……」

妹「……」

男「さーじゃんじゃん食っていいぞ!」フンス

女「オシャレな店期待してた私の乙女心を返せ!!!」ドゴン

男「げふぉ!!」オゲェ

妹「お兄ちゃーん!?」ガビーン


???「うっさいなぁ、黙ってくれへんか?」


女「…?」


???「せっかく1人で静かに飯食ってたのに、うるさくされたらかなわんわぁ…」ムシャムシャ

女「あ、あの…すいません……」

???「分かってくれたらえぇねん」モグモグ

妹「…ねぇ、女さん」ヒソヒソ

女「……えぇ」ヒソヒソ

女「あの人、女性なのに1人ですき屋って……ねぇ?」ヒソヒソ

妹「なんていうか…寂しいね……」ヒソヒソ

???「こらぁ!聞こえてんでぇ!?」バン!

女&妹「ひぃ!?」ビクッ

男「待てよ」ズイ

???「!」



268 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 01:03:01.97 ID:0bTcrMOE0

???「…お前、誰や」

男「相手に名前を尋ねるときは、自分から、…だろ?」

???「…ふん」

しー「あたしはしー、C`sってバンドのVoをやっとる」

男 (バンドマン!? …そうか、もしかしたら、この人もバンドフェスに……)

しー「さぁ名乗ったで!あんたは何ていうんや!?」

男「お、俺は男、…軽音部の合宿でここに来てる…」

しー「ほぅ…軽音部ねぇ…」ニヤ

しー「ってことはその後ろの2人は、バンドメンバーってところかいな?」

男「いや…違う」

しー「あら、そうなんか…」

男「……」

しー「……」

しー「そ、そうや!その後ろの2人、さっき、あたしのこと馬鹿にしよったで!!」

しー「謝ってくれへんと、あたしの怒りはおさまらへん!」プンスコ

女「ごめんなさい」ペコ

妹「ごめんなさい」ペコ

しー「」

男「ほら、ちゃんと謝ったから、いいだろ?」

男「ったく…お前ら、気をつけろよ?」ストン

女「ごめんごめん…」エヘヘ

妹「びっくりしましたよ…いきなり殴るもんだから…」モゥ...

しー「……」

客1「クスクスwwwww」

客2「クスクスwwwww」

しー「…!?////」

しー (…あ、あかん、あまりに事態がすんなり収束してまって、客が呆れて笑っとる…////)カァァ...

しー (このままじゃあたし、滑稽モンやん…笑いモンやんか…!/////)アセアセ

しー「ちょちょちょ、ちょっと待ちぃや!!!!////」

男「?」

しー「あ、あああ、あの、ちょ、ちょっと、アッサリしすぎとちゃうんか!?///」アセアセ

男「ほぇ?」ポカン

しー「だ、だから、そ、そんな、アッサリ謝られたら…そ、その…////」アセアセ

客3「クスクスwwwwwww」

客4「クスクスwwwwwww」

しー (ッッッッッ!!!!!!!//////)カァァァァ...


しー「お、覚えとれよぉおおおおお!!!!!!!!!!!//////」ダダダダ!


男&女&妹「……?」ポカン

269 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 01:12:16.49 ID:0bTcrMOE0

夜 宿の一室



男 (…明日はいよいよ、バンドフェスかぁ)

男 (…今日出会った、あのしーって人は、きっと出るよな…)

男 (他にどんなバンドが出るのかな…楽しみだ…)フフ...








宿泊宿のロビー



ギタ娘「…ついに明日、というか、もう、明日が本番なわけだけど…」

ギタ娘「みんな、大丈夫?」

岩男「ばっちりッス」ニッ

べス男「……」コク

ボカロ「バッチシだよぉ!(*゚ο゚)ゞ☆ミ」

ドラ子「ドドドドドドド...」カタカタ

ギタ娘「…そう、よかった」ニコ

ギタ娘「ほんとはヘビメタやりたかったんだけどねぇ〜…」

ボカロ「ぜったいダメ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ギタ娘「こんな具合だからねぇ…」ハァ

岩男「ボカロ先輩が顔文字使ってない…」

べス男「……全力の拒否……」ボソ

ギタ娘「たはは…、まぁいいか!こうして完成したわけだし…」

ギタ娘「…んじゃ、明日、頑張っていくわよ!」グッ


「「「「 おう!!!!! 」」」」



270 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 01:13:13.99 ID:0bTcrMOE0
今日はここまでです
271 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 01:47:47.79 ID:rTJ03yGmo
いいねいいねぇ
272 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 05:29:41.96 ID:akO11oPDO
乙です。



岩男→バックホーンの菅波
ベス男→9mmのかずひこ

みたいな感じかな?
273 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 11:08:51.24 ID:0bTcrMOE0
>>272 そんな感じです
    ただ岩男は菅波さんをもうちょっとムキムキにした感じだと考えてます
274 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 12:24:25.73 ID:0bTcrMOE0


文化祭まであと36日




ついに今日はバンドフェス!

出れなかったのは残念だけど、先輩方のバンドや他のバンドを見て勉強するぜ!









275 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 12:41:08.25 ID:0bTcrMOE0

朝 バンドフェス会場



「しゃっせー、C`sのグッズ売ってまーす」

「てとらますたーずのバンドTいりませんかー?」


男「ほぇぇ…すごい出店の数……」

ちび「屋台とかもあるね〜」

岩男「本番前にたこ焼き食いたいな…」ジュル

ギタ娘「あ、りんご飴売ってる!」キラキラ

ちび「ちょっとみんな!あんまりバラバラになっちゃダメだよー!」アセアセ

副会長「…生徒会長がもういませんけど…」

ちび「ぅぇええええ!?」ガビーン

女「お、お姉ちゃんなら大丈夫ですよ、しぶといですし…」ハァ

副会長「だな…」フッ

ちび「むー…とりあえず、そろそろフェス開始時刻だから、漆黒の堕天使は楽屋へ!」

岩男「ぅ…改めて他人の口から聞くと、恥ずかしいな…」アセアセ

ギタ娘「だね…なんか顔が火照ってきたよ」アゥアゥ...

べス男「………ごめんなさい……」ボソ

ボカロ「ほらほらぁ行くよ!いざ漆黒の堕天使、しゅっぱーつ!! _/\○_  ε=\_○ノ イヤッホーゥ!☆ミ」

岩男「ちょ、大声で…!」アセアセ

一般客1「クスクスwww」

一般客2「プークスクスwww」

ギタ娘「はぅわー////」

男「ファイトですー!!!!」オォー!




男「…行っちゃった」

ちび「さーて、私たちはどうしようか〜」

女「う〜ん…」

妹「……」グゥゥゥ〜…

男「!」

ちび「!」

女「!」

妹「……朝食、食べ損ねちゃって……////」モジモジ

ちび「…よ〜し、じゃあ屋台で何か買ってこようか!」ニシシ





276 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 12:56:17.42 ID:0bTcrMOE0

フェス会場 屋台エリア



紬「わぁ〜!焼きそば〜!」キラキラ

紬「わたし、フェス会場で焼きそばを食べるのが夢だったのぉ〜!」キラキラ

梓「ず、ずいぶん安い夢ですね…」

紬「買っていいかしら!?」フンス

梓「はい、もちろん」ニコ

紬「わぁい///」トテトテ

しー「ちょいとゴメンよ〜」ズイ

紬「!?」

しー「おじちゃん、焼きそば!」ニカッ

屋台のオッサン「おぉ、嬢ちゃんラッキーだね!最後の1つだよ!」ガハハ!

しー「マジぃ!?やりぃ!ついてるわぁ!!」ヘヘヘ!

屋台のオッサン「はい、まいどぉー!」ガハハ!

紬「あっ……」シュン

梓「な…」

紬「あぅぅ…また買えなかったぁ…」ショボン

梓「むむむ…!」

スタスタ

紬「梓ちゃん!?」アセアセ

梓「ちょっと、あなた!」

しー「うん?」

梓「さっき、横入りしましたよね!?そんなことしていいと思ってるんですか!?」プンスコ

しー「横入りぃ?あたしが?」モグモグ

梓「あーもう食べてる!」ガビーン

紬「あ、梓ちゃん、やめて!」アセアセ

しー「…なんや横入りなんて、気にすんなや」ニシシ

しー「人間、心はだだっ広くもっとかなあかんでぇ?お嬢ちゃん」ワシワシ

梓「あ、頭をなでないでください!」パシン

しー「おぉこわ」アハハ

紬「梓ちゃん、もう帰ろう?楽屋でみんな待ってるわよ…」オロオロ

梓「私はこの人の態度が気に入りません!非常識なことして、平気でケロっとしてるなんて!」

梓「許せません!」プンプン

しー「…楽屋ってことは、あんたらもしかして、今日フェスに出る…?」

梓「放課後ティータイムです!」フンス

しー「…ほぅほぅ」ニヤ


277 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 13:10:52.00 ID:0bTcrMOE0

しー「…嬢ちゃん、あんた、あたしのこと許せへんか?」

梓「はい!もちろんです!」プンプン

しー「ふぅん…なら…」ニヤニヤ

しー「勝負や」ドン!

梓「…勝負?」

しー「そや!あんたらバンドマンやろ?」

しー「実はあたしもなんや!」ニシシ

梓「なっ…!」

しー「勝負のルールは…そやなぁ、こうしよう」ポン

しー「どっちのバンドが客をノせられるかや…!」

梓「む、むむ…」

しー「なんや、自信ないんか?」ニヤニヤ

梓「あ、ありますよ!私たちのバンドの方が、ぜったいお客さんをノリノリにさせられます!!」フンス

しー「ふん、そうかい、なら決定やな!」ニシシ...

紬「ちょっと、梓ちゃん…!」オロオロ

しー「じゃあ負けた方が、勝った方の言うことを何でも聞くってことで」

梓「はい!」

梓「……って、…えっ?」ポカン

しー「…なんや、なんのリスクもない勝負なんてつまらんやろ?」

しー「だから、負けた方が、勝った方の言うことを何でも聞くんや」ニヤニヤ

梓「そ、そんな…」アセアセ

紬 (…何でも言うことを聞く……?)

紬「………」

梓「ムギ先輩!?鼻血出てますよ!?」ビクッ

紬「だ、大丈夫…」

紬 (…悪くないわね)ウフフフ...

しー「どうや!?どうするんや!?逃げるんか!?やっぱり怖いんか!?」ニヤニヤ

梓「や、やってやるです!」フンス

梓 (負けられない…こんな非常識な人に…!!)

しー (ふっふっふ…放課後ティータイム、どんなバンドか知らんけど、ちょろいに決まっとる…!)

紬 (この勝負、ぜったい負けなきゃ…!)


278 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 13:18:32.66 ID:0bTcrMOE0

フェス会場 漆黒の堕天使の楽屋



岩男「おー…緊張するなぁ…」ソワソワ

ギタ娘「……」ユラユラ

ボカロ「September 9th It's a sunny day♪」

べス男「………」ボボン... ブベボン...

ドラ子「ドッタン!ドドタン!ドッタン!ドドタン!」カタカタ




ガチャ




岩男「!?」


男「差し入れですー!」ヒョコ

岩男「…男か」フゥ

女「失礼します〜…」ヒョコ

妹「…失礼します」ヒョコ

ギタ娘「あぁ、みんな…いらっしゃい……」フラッ...

岩男「…え?」



ドサッ!




男「……ギタ娘先輩…?」








「「「「 ギタ娘せんぱぁぁああああああああああああい!!!!???? 」」」」」










279 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 13:33:22.41 ID:0bTcrMOE0

.......



ドクター「…ヘビメタをしばらく聴いてなかったせいじゃろう…」

ドクター「”ヘビメタ聴かないと倒れちゃう病”じゃ」

男「何その病名!?」ガビーン

岩男「マジかよ…もうすぐ始まっちまうぞ…?」アセアセ

ボカロ「どど、どうしよう…。・゚゚・(≧д≦)・゚゚・。エーン!!」

男「ど、どうにか治らないんですか!?」

ドクター「無理じゃ、丸1日はヘビメタを聴かせ続けねばならぬ…」

男「そんな……」

岩男「むががが…!」アセアセ

ボカロ「あ、開会式はじまっちゃったみたいだよ!!(/≧◇≦\)アチャー!!☆ミ」オロオロ





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



司会「レディィィスあんどジェントルメェェエエエン!!!!!!!」

司会「こんな真昼間から、こんなところに集まっちまって大丈夫かよぉおおおおおおおおお!!!?」


「「「 ウォォオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!! 」」」


司会「おうおう悪い悪い!世間は”夏休み”だったな!!俺としたことが、やっちまったぜい!!!!!!」

司会「んまーどうでもいい前置きはこのへんにして…!!!!」

司会「今日は夏休み暇で暇でアホ面してるお前らに、最っ高の、思い出を届けてやるぜぇ!!!!!」


「「「 ウォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!! 」」」


司会「第13回、高校生バンドフェスッ!開催するぜぇえええコノヤロォォオオオオオオオオオ!!!!!!!!」


バァアアアアアアアアアアアアン!


「「「 ウオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!! 」」」





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280 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 13:38:47.33 ID:0bTcrMOE0


岩男「やべぇ…どうするよ……」アセアセ

女「棄権するのは…」アセアセ

岩男「バカ野郎!ここまできて、やっぱり出ませんなんて格好悪すぎだろ!!」

女「しゅ、しゅいません!」ビックーン

男「し、師匠!」

岩男「何だ!?」オロオロ

男「俺が出ます!!!」

岩男「!?」

男「ELLEGARDENのNo.13ですよね!?たしか、バッキングパートはパワーコードばかりだったはずです…!」

岩男「そ、そうか…、パワーコードなら、男でもすぐに弾ける…!」

男「ただ、覚える時間がほしいので、出演順を変えてもらわないと厳しいかもしれません…」アセアセ

女「な、なら私が頼んでくる!」ダッ

妹「わ、私も行きます!」タタタ

岩男「おう!頼んだぞ!!」

べス男「……間に合うか……否か…」ゴクッ





281 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 13:44:42.44 ID:0bTcrMOE0

岩男 (…よかった、リードも練習しておいて……)

岩男「ほら、スコアだ」

男「ありがとうございます!」

岩男 (…頼むぞ、男!)





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司会「んじゃー最初のバンドはぁ!!!!!!」

司会「…ん?」

司会「……ふんふん、え!? そうか…わかった……」ゴニョゴニョ

司会「たった今入った情報によると、1番手のバンド、漆黒の堕天使にトラブル発生らしく、順番が変わったぜぇ!!」


「おい大丈夫かよー!?」

「しっかりしろよぉー!堕天使ー!!!」


ワハハハ...



司会「それじゃー2番手、てとらますたーず!カモン!!!!」





ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!







282 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 13:59:42.92 ID:0bTcrMOE0

ちび「ほ〜…これがてとらますたーず……」


ズンズンズンズン...


ちび (…完全オリジナルかぁ)

ちび (カバーバンドのうちと、相性が悪いかも…)

ちび (知ってる曲と、全く知らない曲を演られるの、衝撃が違うからなぁ…)

ちび「…良い曲だ」フフ...



てとらVo「ぶるぁぁああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




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しー「遅れてすまん」ガチャ

C`s Gt「おい、しー!どこ行ってたんだよ!?」

C`s Ba「最後の打ち合わせをするって、昨日言っておいただろ!?」アセアセ

しー「あ〜、そうだっけ?」タハハ

しー「すまんすまん…」ストン

C`s Dr「ったく…」

しー「そんなことより!」バン!

C`s Gt「!?」

しー「今日、このフェスで、客を1番ノせられるの、どこのバンドやと思う?」ニヤ

C`s Ba「何を言ってる」ハァ

C`s Dr「…もちろん」

C`s Gt「俺たち、だろ?」ニッ

しー「………」フッ

しー「やっぱりー!?」エッヘッヘ〜!

しー (ふっふっふ…あたしらが1番や!ぜったい、どこのバンドにも負けへんで…!)



283 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 14:25:28.37 ID:0bTcrMOE0


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女「ふぅ…なんとかなったね」

妹「ですね…」フゥ

妹「……」

女「お、もう始まってるね…、何てバンドだろう、あれ」

妹 (…今なら、聞ける……)ゴクッ

妹「あ、あの…女さん」

女「…うん?」








妹「…お兄ちゃんのこと、なんですけど…」



女「! ………」


妹「…女さんは、その……」


女「………」
















妹「お兄ちゃんのこと、好きなんですか…?」
























284 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 14:34:47.34 ID:0bTcrMOE0

漆黒の堕天使の楽屋




男「…っし!だいたいOKです!!」フンス

岩男「よっしゃ!よくやった!」

ボカロ「ナイス!!d(>_< )Good☆ミ」

べス男「…………」ガッツポーズ

ドラ子「ドドドドドドドドドドドドドドドドッド!!!!!」ドッタン!ドドタン!

男「…ッ!」ブルブル

岩男「ん?」

男「す、すいません、トイレいってきます!」ダダ! ガチャ

岩男「小便まで我慢して練習してたのか、さすが俺の弟子だ」フンス

べス男「……聖なる黄金水…か…」ボソ




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




男「ふぃー、急げ急げー!」アセアセ


タタタタ...


ドン!



???「きゃっ!」


男「うぉわ!?」


285 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 14:35:23.76 ID:0bTcrMOE0
続きは夜に
286 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/17(土) 15:51:24.10 ID:f29hlmdfo
待ってるぜw
287 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 19:02:10.09 ID:0bTcrMOE0

男「いてて……」

唯「あたた……、ん?」

男「…大丈夫ですか? …あ」


唯&男「あぁー!あの時の!!」


唯「あの時は、スコアを譲ってくれてありがとうっ!」ペコ

男「いや、そんな…」アセアセ

唯「あの後、他の店にも行ってみたんですよね?」

男「あ、はい…無事見つかりましたよ」ニコ

唯「そうだったんですか!よかったぁ…」ホッ

男 (まずい…ぶつかった衝撃で……)アセアセ

男「そ、それじゃ失礼します!!」ダ!

唯「あ、ちょっと!」

タタタタ...

唯「あうー…行っちゃった…」

唯「今日バンドやるから、ぜひ聴いてってください!って言おうと思ったのに…」

澪「唯〜?」トテトテ

唯「みおちゃん!」

澪「そろそろ出番だぞー」

唯「もう出番!?」ハゥッ

澪「なんでも、順番が変わったらしいからな」

唯「そうなんだ…じゃあ、急がないとね!」フンス

澪「もうみんな集まってるよ、ほら行くよ!」トテトテ

唯「うんっ!」スタスタ




288 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 19:14:00.45 ID:0bTcrMOE0

トイレ



男「ふぅ〜〜〜…」ジョボボボ...

男「ま、間に合った…」

ガチャ

副会長「…!」

男「あ、…どうも…」

副会長「…聞いたぞ、ギタ娘先輩の代わりに出るんだろ?」

男「はい…」

副会長「頑張れよ」ジョボボボ...

男「! はい!」

副会長「…それにしても、ふざけた病気もあるもんだな」

男「ヘビメタ聴かないと倒れちゃう病、ですよね」アハハ

副会長「今まで聞いたことないな、そんな病気」フッ

副会長「まぁ、禁断症状の一種だろうな」

男「ですかねぇ…」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


司会「いぇえええええええええええええええいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

司会「最高にロックだったぜぇ!!!!!!!!!!!」

司会「てとらますたーず!リーダー、てとらVoに話を聞いてみようかぁ!!!!」

てとらVo「どうも」


ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!1


司会「フツーだなオイ!!!!」

司会「今日は演ってみて、どうだった!!?」

てとらVo「面白かったです、普段と違う環境で演奏できて、僕らもいい思い出ができました」

司会「フツーすぎんだろぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!」


ウォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!


司会「まぁいいやぁ!!!サンキューてとらますたーず!!!」

司会「こいつらにもう一度でっけぇ拍手を!!!!!!!!!!!!!!」


ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!


司会「そいじゃここで休憩を挟むぜぇ!!!!」



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


289 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 19:21:58.71 ID:0bTcrMOE0



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女「………え…」


妹「…そのままの意味です」


妹「…お兄ちゃんのこと、好きなんですか…?」


女「わ、私は……」


妹「……」


女「…私は別に、そんなこと…」


妹「逃げるんですか?」


女「!?」ビクッ


妹「そうやって自分の気持ちから逃げて、いいんですか?」


女「ち、違う……!そんな、私は…」


妹「逃げてるじゃないですか!!!!!!!!」


女「ッ……」ビクッ


妹「…女さんを見ていれば、分かります」


妹「女さん、…お兄ちゃんのこと、好きなんですよね?」


女「………」


妹「……逃げちゃ、だめです」ギュッ


女「………」ピク


妹「……伝えてください」


妹「女さんの、気持ちを…」


妹「…”好き”だって、伝えてあげてください……、お兄ちゃんに…」ニコ


女「………」ギュッ




290 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 19:26:41.92 ID:0bTcrMOE0

女「妹ちゃん……」


妹「……」


女「…ありがとう、私…伝える……!」ギュゥッ


女「男に、”好き”だって、伝える!」ニコ


妹「………」ニコ


女「ありがとう、妹ちゃん」


女「…なんか、ここに来てから、妹ちゃんに頼りっ放しだね、私…」アハハ


女「あはは…情けないよね…」


妹「………」フルフル


女「…ありがとう」


女「……行ってくる!!!!」ダッ!



タタタタタタ....





妹「………」





291 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 19:36:14.40 ID:0bTcrMOE0


妹「………?」ポロ...


妹「……なんで、涙なんか……」ポロ...


妹「…これでいいって、決めたのに…私」ポロポロ


妹「なんで、…なんで涙なんか、出るの…?」グスン








................



妹「…お兄ちゃんにとって、私って……どういう存在なのかな…?」


男「…存在…?」


妹「……」


男「…大切な家族…、…大切な妹だよ」ニコ


..................











妹 (お兄ちゃんも言ってた、私は…家族なんだって)


妹 (…所詮、そうだよね、…それが当たり前だよ)


妹 (わかってる…、ちゃんと、頭ではわかってるのに……)









妹「……うぁ、うぁああ………」ポロポロ


妹「お”にいぢゃあん……ひっく…ひっく……」グスン











292 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 19:48:22.48 ID:0bTcrMOE0

楽屋前



男「〜♪」スタスタ

女「男!!!!!!」

男「!?」ビクッ

女「………」ゼェゼェ

男「ど、どうしたんだよ…女…」

女「……私、あんたに、伝えたいことが、あるの…」ハァハァ

男「…?」

女「…実は、私……」

ちび「おいーっす!」トテトテ

男「あ、部長ォ!」クルッ

女 (!?)ビックーン

男「部長!曲、通して弾けるようになりましたよー!」フンス

ちび「おぉ〜、さすが新入りくん!さすがだなぁ!」ハハハ!

男「いやぁ////」エヘヘ

ちび「お?君は〜、女ちゃんかぁ」

女「ふぇ!?」ビクッ

ちび「どうしたの〜?」

女「あ、いや、別に…その……///」アセアセ

男「あ、そういえば伝えたいことって、何だったの?」ハテナ

女「な、なななな、ななな……////」プルプル

女「なんでもない!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!////」ダッ!

男「え!?」

タッタッタッタ...

ちび「…ありゃりゃ、行っちゃった…」ポカン

男「……???」

ちび「あ、そういえば、差し入れ持ってきたんだった」ニコニコ

男「マジですか!やったぁ!!」フンス




293 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 19:56:49.21 ID:0bTcrMOE0


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



司会「よっしゃああああああ休憩終わりだコノヤロォォオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!」

司会「午後も気合入れていくぞコラァァア!!!!!!!!!!」


ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!


司会「それじゃー午後の1番手、放課後ティータイムッ、いってみよう!!!!!!!!!!!!!!!!」







唯「み、みなさん、こんにちは!放課後ティータイムです!!!」カチコチ


ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!


律「うはぁ〜…すげぇ熱気だなぁ…」

紬「ゆいちゃん、リラックスリラックス!」フンス

唯「う、うん!」アセアセ

梓「大丈夫ですよ、私たちがついてますから!」

澪「後輩に励まされるのも、唯らしいっちゃあ、唯らしいな」クスッ

律「だなw」

唯「も、もー!みおちゃん!りっちゃんまで…」ムスー

梓「ほらほら!唯先輩、演りましょう!」ニコ

唯「お、おぉー!」フンス


唯「そ、それでは一曲目聴いてください!」


唯「ふわふわ時間!!!!」





294 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 20:05:09.50 ID:0bTcrMOE0



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しー「……なんやこのバンドは!」

しー「ふわふわタイムぅ?」

しー「ぎゃーはっはっはっは!ふ、ふわふわタイムって、あんた…!」バンバン

C`s Gt「でも、客のノリ、けっこういいな…」

C`s Ba「だな…演奏技術もなかなかだし、男ウケのいい可愛らしい曲だし…」

C`s Dr「…てとらますたーずより盛り上がってないか?」

しー「なっ…!」ガビーン

しー「そ、そんなワケあるかい!あんな、ふわふわしたバンド……!」アセアセ

C`s Gt「なによりメンバー全員が可愛い…」じぃぃ

しー (…む、むががが……!)プルプル

しー (あかん、カンペキにナメとった……)

しー「…なかなかやるやないか…!」ニシシ



しー (…だけど、勝つのはウチや!ウチのバンドが勝つんや!!!!!)




295 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 20:32:50.62 ID:0bTcrMOE0

宿泊宿



ギタ娘「Zzz……」

ドクター「……」

生徒会長「…まだ目は覚めませんか」

ドクター「丸1日、音楽を聴かせ続けなければ…」

副会長「……」

副会長「…本当にそんなことで助かるのか?」

ドクター「……」

生徒会長「!? 副会長!?」

副会長「…聞くところ、禁断症状のようなものだと解釈しているが…、どうなんだ」

ドクター「…その通りじゃ」

ドクター「彼女にとって、ヘビメタは麻薬と同じようなもの…」

副会長「…ふん、僕にはよく分からないな」

ドクター「………」

ドクター「この世界には、まだまだ解明されていない病気がたくさんある…」

副会長「……?」

ドクター「…今現在ある最先端医学を用いても、治すことができない病もある…」

ドクター「……本当に、考えられないようなことがトリガーとなり、かかる大病もあるのじゃ」

ドクター「…人間の謎、未知は深い」

ドクター「……お主らも、存分に気をつけるのじゃ…」

生徒会長「………」

副会長「……ふん」

ギタ娘「Zzz……」





ドクター「……本当に、分からんもんなんじゃ………」






296 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 22:03:26.33 ID:0bTcrMOE0



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ジャジャーーーーン!!!!


唯「スカイハイッ!!!!」



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



律 (スカイハイって……)ゼェゼェ

司会「ブラボォオオオ!!!!!最高のガールズバンドだったぜぇえええ!!!!!」

司会「お前らぁ!!耳は最高かぁあ!!!??」


ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!


梓 (…けっこう盛り上がったかな……)フゥ

梓 (これならあの非常識な人に勝てそう…!)グッ...

司会「よっしゃああそれじゃーリーダーのドラマー!かもん!!!!!!」

律「え!?あ、あたし!?」ビックーン

澪「部長なんだから、当たり前だろ?」ハァ...

律「あぁ、そっかそっか…」タハハ

司会「演奏してみてどうだったよぉおおお!!??熱い感想を頼むぜぃ!!!!!!!!!!!!」

律「え、えーっと…」アセアセ

律「…お、お前らぁあ!!!!最高だったぜーーーー!!!!!!」



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!



律 (…なにこれ、めっちゃ楽しいんですけど……!)キラキラ

司会「いいねぇいいねぇ!!!そのノリ!!!!!さすがはリーダー様だぁああ!!!!!!」

司会「そんじゃーもう一度、熱いライブを見せてくれた放課後ティータイムに拍手を!!!!!!!!!!!!!」



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!



司会「次次ィ!!!!次いくぜぇえええ!!!!!!!!!!!」

司会「次のバンドは、実力派!正統派ロック、C`sだぁぁああああああ!!!!!!!!!!!!」

司会「カモンッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!」



しー「っしゃあああ!!!やったるでぇ!!!!!!!」


「「「 おう!!!! 」」」



297 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 22:15:18.69 ID:0bTcrMOE0

しー「…あー、あー、ごほん」

しー「………」クル

C`s Gt「………」コク

C`s Ba「………」コク

C`s Dr「………」コク


しー「ッッッ!!!!!!」


しー「行くぜぇええええええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」





ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



梓「………!」ピクッ

澪「…どうした?梓…」

梓「! い、いえ、何でもありません…」アセアセ

唯「あー疲れたよ〜」グッタリ

紬「はい、ゆいちゃん!ポカリ〜」スッ

唯「あー、ありがとうムギちゃん〜」エヘヘ〜

梓 (…C`sだ……)

梓 (……やばい、すごく格好良いリフ…)

梓 (…私たちと同じオリジナルか…………)

梓 (……ちょっとやばいかも…)ゴクリ

律「…今演ってるバンド、すげー上手いな」ゴクゴク





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


しー (あんなふわふわしとるバンド、ウチのバンドが吹き飛ばしたる!!!)

しー (見てろや、必ず、ウチらが勝ったるでぇ!!!!!!)


ギュィィイイイイイイイイイイイイン!!!!!

ボボボン ボボボ!

ドダダダダ ドダ ドダダダン!



司会「な、なんてかっけぇリフだおい…!!!!!!!!」ウォォオオオオオオオオオオ!



しー「司会黙っとれ!そしてマイク切っとけ!!!」

298 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 22:26:37.91 ID:0bTcrMOE0


ドドドダン! ダン... ダン... ダン...




ジャジャーーーーーン.....





しー「サンキュー!」










ウ...





ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!






司会「なんてすげぇーヤツらだぁぁぁあ!!!!モンスターバンドだ最強だパネェぜマジで!!!!!!!!」

しー (どうや、これがC`sの実力や…!) ドヤァ...

司会「よっしゃあああさっそくC`sリーダー、しーに話を聞こうぜぇええ!!!!!!」

司会「お前らヤバイよ!!!マジで感動した!!!!!!!!」

しー「へっへっへ!まいど〜!あたしら、まだまだ本気出してないからなぁ!」

しー「真の実力はこんなモンじゃないでぇ!!!!」フンス

司会「おいおいマジかよぉお!!?これが本気じゃねーって、どんだけ化け物なんだよ!!!!!!」


ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


司会「お前らァ!!!!!今年はC`s期待できそうだぜぇええ!!!要チェックだコノヤロォ!!!!!!!!!!」


司会「つーわけで、もう一度こいつらにでっけぇ拍手をぉぉおおお!!!!!!!!!!!!!」




ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!





司会「さーさーついに最後のバンドまで来ちまったよぉおおお!!!!!」

司会「最ッ高の時間は最ッ高に早く過ぎちまうもんだなぁオイ!!!!!!!!!!!」

司会「それじゃーいってみよう!!!!」


司会「カモン!!!!漆黒の堕天使!!!!!!!!!!!!!!!」


299 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 22:39:38.80 ID:0bTcrMOE0

ステージ裏



男「ひぃぃ!ついに出番が…!」アセアセ

岩男「行くぞ、男!」

男「ちょ、ちょっと待ってください!まだ心の準備が…!」

ちび「駅でのライブみたいに、リラックスして演ればいいんだよ!!」フンス

男「え、駅のときとは勝手が違いますよ!客もこっちの方が多いし…!」オロオロ

べス男「……覚悟を決めろ……」ボソ

ボカロ「ほらほらいくよぉ!!・。,ヽ(・∀・)人(・∀・)ノ ,。☆ミ」

ドラ子「ッッッッッッッッ!!!!!!」ドムドムドムドム...

男「痛っ!ドラ子さんがバスドラで叩いてくる!」ギャー

ちび「ドラ子も言ってるよ!覚悟を決めろって!」フンス

男「分かるんですか!?」ガビーン



司会「おーい、漆黒の堕天使〜〜!!??まだかぁああ!!!!!???」



岩男「おい、呼んでるぜ、早く行くぞ!」

男「う、うぅぅ…」ドキドキ

ちび「…新入りくん」

男「……ふぇ?」

ちび「楽しむこと!」

男「………!」

ちび「音楽は、”音を楽しむ”と書いて、音楽なんだ」

ちび「楽しまなきゃ、ね?」

男「……部長」

岩男「あぁもう時間やばいぜ!行くぞぉお!!!!!!」グイ

男「うわぁああ!!!!」グイーン

岩男「行ってくるッス!部長!」タタタ

ボカロ「またねん!ワーイε=ヾ(*・∀・)/☆ミ」タタタ

べス男「………出陣……!」ボソ

ドラ子「ドドドドドド!!!!!!」タタタタ


ちび「がんばってねー!!」ブンブン




ちび「…楽しめよ、新入りくん!」ニコ






300 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 22:46:29.38 ID:0bTcrMOE0


ワァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!



男「………ッ」ドックン ドックン

男 (…すごい、人の数……!)ドックン ドックン

男 (やばい……体が…)ドックン ドックン



岩男「男…」



男「!」ビクッ



岩男「部長はお前に”楽しめ”って言ったんだ」


岩男「それ以上はいいんだ、だから…」




岩男「楽しめ!」ニカッ




男「……ッ!」



男「はい!!!!!!!!」





〜♪ 〜♪




男 (…そうだ、楽しもう!)


男 (周りが上手い?何か言われる?そんなの関係ないだろ!)


男 (せっかく出れたんだ、部長が言ってくれた通り、楽しもう!!)グッ!



301 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 22:59:27.18 ID:0bTcrMOE0


しー (!? あいつ、出とる!?)ビックーン

しー (あの男とかいうヤツ、あの漆黒の堕天使ゆう、だっさいバンドに入っとったんか…!)

しー (…それにこの曲……)

C`s Gt「この曲…ELLEGARDENのNo.13か…」

C`s Ba「懐かしいな、俺達が結成するキッカケとなった曲だ…」

C`s Dr「あぁ…あの頃は…本当、楽しかったよな」フッ...

しー「……えらい楽しそうに演ってるなぁ」

しー (演奏レベルは高くないのに、なんやようわからんけど、こっちまで楽しくなってくる…)

しー (…きっと、あいつらが心の底から楽しんで演っとるから、かな…)



しー「……かっこえぇやんか」フフッ...




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男 (パワーコードをがんがん弾き鳴らす…!けっこう快感だよな…)ジャカジャカ

男「………」チラッ

男 (…師匠、あんなにヘドバンしてるのに、弾いてるフレーズがブレない…)

男 (さすが師匠……!)


〜♪ 〜♪


べス男「………」チラッ チラッ

男「!」

べス男「………」フッ

男「……」ニコ

べス男「………ッ(変顔)」ビローン

男「ッブフォォオwww」

ドラ子「!?」ドッタン! ドドタン!

男 (…あ、あの野郎ォ!わ、笑わせやがるとは…!)ピクピク...

べス男「………」フッ

ボカロ「I'm waiting here You might not be back♪」



302 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 23:07:38.54 ID:0bTcrMOE0


唯「あー!あの人、このバンドに入ってたんだ!!」

澪「あの人?どの人だ??」

唯「ほら、ギターのあの…」

律「あのムキムキの?」

唯「違う違う!そっちじゃない!細い方だよー!」フンス

唯「あの人が、前言ってた、スコアを譲ってくれた人だよ〜!」フンス

梓「へぇ〜…このバンドに入ってたんですね〜…」

紬「とっても楽しそう♪」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





Your sails are full The coast is clear

You have no doubts Your ship won't strand

The trouble with you is you take too many chances

But that is also your strength



I'm often anxious

But I know you will make it through in a high wind

Though you face a dead-end




男 (やばい!最高に楽しい!客もみんなノリノリだし、すっげぇ気持ちいい!)

岩男「ッッッッ」ヘドバン

ボカロ「イェエエエエエエエエエエエエエエイ!!!!!!!ヽ| ☆´ω`|ノヽ| ´ω`★|ノ☆ミ」


ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!


べス男「……唸れ……俺のシャイニングフィンガー……!」ボソッ







  I'm waiting here You might not be back

            I don't think I'm irrational



                       I'm waiting here You might not be back

                                      I'm still at No.13






303 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 23:20:29.95 ID:0bTcrMOE0


ジャジャーーーン!


ボカロ「イヤァアアアアアアアアアアアアアアアアアッフーーーーーー!!!!!!!!!!!!」



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!



司会「ブラボーブラボー!!!最ッ高に楽しかったぜぇええ!!!!!!!!!」

司会「演奏レベルはそこそこだが、楽しさは十二分に伝わりまくった!!!こっちまで踊りだしそうになったぜ!!!」

司会「それじゃーリーダーに話を聞こうかぁ!!!!」

司会「リーダーは誰だい!!??」

男 (そういえば、リーダーって誰なんだろ…?)ゼェゼェ...

岩男「ベースです」キッパリ

べス男「!?」ドッキーン

司会「なーるほどぉ!!!通りでファンキーだったわけだぜい!!!!!!!!!」

司会「演奏してみてどうだったぁ!!?熱い感想を頼むぜ!!!!!」

べス男「………きょ、狂気の宴……」フッ




シーン...



べス男「……お、お前らー、最高だったぜーーーー!!(棒)」アセアセ





ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!



司会「おいおい、放課後ティータイムと被ってるぜー!!?まぁいいけどよー!!!!!!」

司会「それじゃーめちゃんこ楽しい時間をくれた漆黒の堕天使に拍手をぉおおおお!!!!!!!!!!!!」




ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!







......................................................



.....................................



.......................





304 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/17(土) 23:21:41.42 ID:0bTcrMOE0
今日はここまでです
305 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) :2012/03/17(土) 23:49:31.41 ID:gbPIJcsJo
306 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/18(日) 00:03:30.63 ID:EbSgIELzo
乙!
307 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/18(日) 03:10:32.82 ID:+bQ+hawWo
乙!
308 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 10:39:41.52 ID:GicpZEdD0

夜 宿泊宿



ちび「ただいま〜!」ガチャ

生徒会長「お〜、おかえり〜」

副会長「お疲れ様です」

ちび「ギタ娘はどう??」

生徒会長「相変わらずだよ、まだ寝てる」

ちび「そっかー…」

副会長「結果はどうでした?」

ちび「うーん…それがね〜」

岩男「入賞ならず、だ」

副会長「…そうか」

ちび「まぁ即席バンドだったし、他のバンドがレベル高すぎたのもあるからねー…」

ちび「仕方ないさ!」フンス

男「うー…どうせなら、優勝したかったなぁ…」

岩男「来年だな、来年また来ようぜ」ニカッ

男「はい!その時こそ、絶対優勝してみせましょう!」フンス

ボカロ「でも楽しかったよね!(* ̄∇ ̄*)エヘヘ☆ミ」

べス男「………」コク

ドラ子「ドドドドドドドドドドドド!!!!!」カタカタカタカタ

ちび「やっぱ音楽は楽しんでやるものだからね!」ニコニコ

生徒会長「あ〜…そういえば」

男「?」

生徒会長「お前のとこの妹と、うちの女、先に祭りに行ってるぞ?」

男「祭り…?」

ちび「ありゃ、言ってなかったっけ?」

ちび「バンドフェスの後は、夏祭りがあるんだよ」

男「おぉー!」キラキラ

男「行きましょう!早く!」コーフン!

ちび「ははは、新入りくんは祭り好きなんだな」アハハ

生徒会長「私と副会長はここでギタ娘を看てるから、お前達も行ってきていいぞ」ニコ

男「助かります!」ペコ

ちび「ありがとー、生徒会長!」フンス

ボカロ「よーっし行くぞー!!!ε========ヘ(^▽゚)ノ イソゲー!!☆ミ」






309 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 10:57:39.78 ID:GicpZEdD0

フェス会場 夏祭り



男「うぉぉおおおお!まさに夏祭り!」

男「浴衣!」

男「たこ焼き!焼きそば!かき氷!!」

男「日本の夏ッ!!!!」ドン!

ちび「テ、テンション上がってるなぁ」

岩男「なんか昼間より人の数が増えてるッスね」キョロキョロ

ちび「うん、たぶん、バンドに興味がない人は夜の夏祭りだけ!って感じだからじゃない?」

岩男「それでッスかぁ…なるほど」キョロキョロ

男「金魚すくいしていいですか!?」キラキラ

岩男「お、おぅ……」

ちび「子供だなー新入りくんは」アハハ







ボカロ「きゃー射的たのしー!!ウキャキャ☆彡ヾ(⌒∇⌒*)(*⌒∇⌒)ノ彡☆ウキャキャ」

射的屋「お、お嬢ちゃん、いい腕してるね…」アセアセ

ボカロ「パキューン ( ・・)σ ‥…---------- ・ 」

射的屋「ぁでッ!!!」ズビシッ

射的屋「お、お嬢ちゃん!的はあっち!!俺じゃないよ!!!」アセアセ

ボカロ「パキューン ( ・・)σ ‥…---------- ・ 」

射的屋「痛ッ!!!ちょ、マ、マジでやめて!!痛いから!!!」ギャァァア!

べス男「………ドンマイ……」ボソ







一般客A「おぉぉ!すげぇぞ!こっちでドラム対決してる!!!」

一般客B「本当だ!!あいつら、今日出てたバンドのドラマーじゃね!!?」ウォォー!

ドラ子「ッッッッッッッ!!!!!!!」ドダダダダ!

C`s Dr (やばっ!こいつ俺より上手くない!?)アセアセ ドダダン!

澪「おぉ、すごいな…」

唯「りっちゃんも出なよ〜!」フンス

律「えー?私はいいよ〜…疲れたし…」

唯「そんなこと言わず〜!ほらほら〜!」ズイズイ

律「わわー!ちょ、押すなって!!」ヨロッ

一般客C「飛び入り参加者だ!!!!!!!!!」ウォォオオー!?

一般客D「あいつも今日出てたドラマーだぞ!?放課後ティータイムだぁああ!!!!」ウォオオー!

律「…あ、あはは〜……」タジタジ

310 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 11:16:37.72 ID:GicpZEdD0


男「……えへへ〜♪」ホクホク

ちび「…結局、一匹も捕れなかったから、おっさんが哀れんで一匹くれた、と…」

岩男「下手糞だなー」ガハハ!

男「い、いいじゃないですか!誰にでも得意、不得意はありますよ!!」アセアセ

しー「…お〜? もしかして、男かいな?」スタスタ

男「!!」ビクッ

しー「やぁやぁやぁ〜♪」フンフーン

男「あ…えーっと…」

しー「忘れたんかい!?」ガビーン

ちび「あー、C`sのボーカルさん!?」オォー!

しー「あら、こちらのお嬢ちゃんは知っててくれてはるん? おおきにぃ〜!」ニコニコ

岩男「すごく格好良かったッス、ボーカルさんの声」ニカッ

しー「しーでえぇよ!あんたらも良かったでぇ!こっちまで楽しくなってくる演奏やった!」ニシシ

梓「…しーさん、早く行きましょうよ…」グイ

しー「おぅ?なんや、やきもち妬いてるん??」ニヤニヤ

梓「ち、違いますよ!//// た、ただ…私を誘っておいて、他の人と話されるのは……////」モジモジ

しー「妬いとるやん」ナハハ!

梓「妬いてません!!!////」プンスコ

しー「……男」

男「…?」

しー「あんた、まだまだギター、上手くなるで」ニカッ

男「へ…?」

しー「音楽は”楽しむもの”、それがあんたにはもうできとる…」

しー「他の誰よりも、あんたは楽しんどる……」

しー「…まぁ、あたしの目にしか、そう映ってないかもしれへんけどな!」アハハ!

男「…ありがとう!」ニコ

しー「えぇよ、これからも頑張りぃや!!」ニシシ

男「おう!!」グッ!

梓「……しーさん…////」ギュッ...

しー「おぉ悪い悪い!」オット

しー「…ほな、さいなら〜!」バイバイ

ちび「ばいば〜い!」ブンブン

岩男「お疲れ様ッス!」ニカッ

男「………」バイバイ

男 (…まだまだ上手くなれる、かぁ……)

男 (……へへへ、嬉しいな、なんか…)ニコ...






311 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 11:23:38.20 ID:GicpZEdD0

司会「お前らァア!!!楽しんでるかぁあああ!!!!???」

スタッフ「ちょ、司会さん!一般の方も来ているんですから、普通にお願いします!!!」アセアセ

司会「あ、そうだった…」ハッ

司会「みなさん!お楽しみでしょうか!?」


わー パチパチ


司会 (あー…なんかすげームズムズする……)

司会「この後は、ついに待ちに待った、花火大会です!!」

司会「このビーチ上空に、夜空いっぱいに花火が上がります!!!」

司会「花火大会後もビンゴ大会など予定しております!!ぜひぜひ、楽しんでいってください!!!」


わぁぁあ パチパチパチパチ



司会 (叫びてー…割とマジで…)





312 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 11:31:46.60 ID:GicpZEdD0


司会が話し終わると、一斉に辺りの照明が落とされた




ざわめく人々






____不意に遠くから響いてくる”音”に、空を見上げる








豪快な音を空いっぱいに打ち鳴らし、花火が咲いた







色とりどりの花火






花が咲く








真っ黒に塗り潰されたディスプレイに、色が映える、咲く








…誰もが息を呑んだ





そんな音がした、気がした







夏の魔法_____








313 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 11:40:57.28 ID:GicpZEdD0



女「………」


妹「……綺麗ですね」


女「…うん……」


女「……ごめんね、妹ちゃん」


妹「……?」


女「……私、やっぱりダメだったよ…」


妹「………」


女「…男には、部長さんがいる……」


女「…あんなに楽しそうに話す男、今まで見たことないんだもん…」グスン


女「……私には、無理……、あの2人の間に、入ることなんてできない……」ポロポロ


妹「………ッ」


女「……あーあ、もう、ダメ!本当、ダメだ!!私!!」アハハ!


女「…こんなことなら、男に出会わなければ良かった」ポロ...


女「…こんな苦しい思いをしなくちゃいけないんだったら、男のいる世界に生まれるんじゃなかったよ…」ポロポロ


妹「…………」


女「……傍にいたいのにね、本当は…」グスン...


妹「…………」


女「…妹ちゃんが羨ましいよ、いつも傍にいれるんだもの……」グスン...












妹「………ふざけないでくださいよ…」ボソッ





女「……?」グスン...





314 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 11:50:39.70 ID:GicpZEdD0



女「………」


妹「……綺麗ですね」


女「…うん……」


女「……ごめんね、妹ちゃん」


妹「……?」


女「……私、やっぱりダメだったよ…」


妹「………」


女「…男には、部長さんがいる……」


女「…あんなに楽しそうに話す男、今まで見たことないんだもん…」グスン


女「……私には、無理……、あの2人の間に、入ることなんてできない……」ポロポロ


妹「………ッ」


女「……あーあ、もう、ダメ!本当、ダメだ!!私!!」アハハ!


女「…こんなことなら、男に出会わなければ良かった」ポロ...


女「…こんな苦しい思いをしなくちゃいけないんだったら、男のいる世界に生まれるんじゃなかったよ…」ポロポロ


妹「…………」


女「……傍にいたいのにね、本当は…」グスン...


妹「…………」


女「…妹ちゃんが羨ましいよ、いつも傍にいれるんだもの……」グスン...












妹「………ふざけないでくださいよ…」ボソッ





女「……?」グスン...





315 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 11:52:59.94 ID:GicpZEdD0



女「………」


妹「……綺麗ですね」


女「…うん……」


女「……ごめんね、妹ちゃん」


妹「……?」


女「……私、やっぱりダメだったよ…」


妹「………」


女「…男には、部長さんがいる……」


女「…あんなに楽しそうに話す男、今まで見たことないんだもん…」グスン


女「……私には、無理……、あの2人の間に、入ることなんてできない……」ポロポロ


妹「………ッ」


女「……あーあ、もう、ダメ!本当、ダメだ!!私!!」アハハ!


女「…こんなことなら、男に出会わなければ良かった」ポロ...


女「…こんな苦しい思いをしなくちゃいけないんだったら、男のいる世界に生まれるんじゃなかったよ…」ポロポロ


妹「…………」


女「……傍にいたいのにね、本当は…」グスン...


妹「…………」


女「…妹ちゃんが羨ましいよ、いつも傍にいれるんだもの……」グスン...












妹「………ふざけないでくださいよ…」ボソッ





女「……?」グスン...





316 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 12:02:38.87 ID:GicpZEdD0



女「………」


妹「……綺麗ですね」


女「…うん……」


女「……ごめんね、妹ちゃん」


妹「……?」


女「……私、やっぱりダメだったよ…」


妹「………」


女「…男には、部長さんがいる……」


女「…あんなに楽しそうに話す男、今まで見たことないんだもん…」グスン


女「……私には、無理……、あの2人の間に、入ることなんてできない……」ポロポロ


妹「………ッ」


女「……あーあ、もう、ダメ!本当、ダメだ!!私!!」アハハ!


女「…こんなことなら、男に出会わなければ良かった」ポロ...


女「…こんな苦しい思いをしなくちゃいけないんだったら、男のいる世界に生まれるんじゃなかったよ…」ポロポロ


妹「…………」


女「……傍にいたいのにね、本当は…」グスン...


妹「…………」


女「…妹ちゃんが羨ましいよ、いつも傍にいれるんだもの……」グスン...












妹「………ふざけないでくださいよ…」ボソッ





女「……?」グスン...





317 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 12:04:20.95 ID:GicpZEdD0



女「………」


妹「……綺麗ですね」


女「…うん……」


女「……ごめんね、妹ちゃん」


妹「……?」


女「……私、やっぱりダメだったよ…」


妹「………」


女「…男には、部長さんがいる……」


女「…あんなに楽しそうに話す男、今まで見たことないんだもん…」グスン


女「……私には、無理……、あの2人の間に、入ることなんてできない……」ポロポロ


妹「………ッ」


女「……あーあ、もう、ダメ!本当、ダメだ!!私!!」アハハ!


女「…こんなことなら、男に出会わなければ良かった」ポロ...


女「…こんな苦しい思いをしなくちゃいけないんだったら、男のいる世界に生まれるんじゃなかったよ…」ポロポロ


妹「…………」


女「……傍にいたいのにね、本当は…」グスン...


妹「…………」


女「…妹ちゃんが羨ましいよ、いつも傍にいれるんだもの……」グスン...












妹「………ふざけないでくださいよ…」ボソッ





女「……?」グスン...





318 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(福島県) :2012/03/18(日) 12:04:59.79 ID:vla8Uou1o
無限ループって怖くね
319 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 12:29:28.07 ID:GicpZEdD0
heyとか訳の分からんスレのせいで書き込めてるか不明だったwwww
5つも書いちゃってるwwww


320 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 12:32:41.61 ID:GicpZEdD0
ちょっと気分転換に出かけてくるんで、続きは帰ってからにします

要望等あれば聞きますので、気軽に書き込んでくれると嬉しいです
321 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 19:39:58.95 ID:3xpOHE6E0
帰りました
要望ないようなのでシナリオ通りいきます
322 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 19:42:39.31 ID:3xpOHE6E0
あれ?
ID変わってる?
323 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 19:49:42.35 ID:3xpOHE6E0

妹「ふざけないでくださいって言ってるんです!!!!」


女「い、妹ちゃん…!?」ポロ...


妹「兄妹だから、傍にいれる…?」


妹「…ぜんぜん、羨ましくもないですよ、こんなの……」


妹「……女さん、あなたの方が、よっぽど羨ましい…」


女「…妹ちゃん?……」


妹「…あなたは、妹じゃないんです、”他人”なんですから」


妹「お兄ちゃんに、”好き”って言えるんですよ…?」


妹「…伝えて、返事がもらえる」


妹「……それだけで、十分に、羨ましいんです…私は」ニコ


女「…まさか、妹ちゃん……?」


妹「…えぇ、そうです」





















妹「……私も、お兄ちゃんのことが、好きです」






















324 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 19:57:13.11 ID:3xpOHE6E0

妹「でも、届かない」


妹「…届くわけないんです」


妹「………」


妹「……だって私たち、兄妹なんですから…」


女「…妹ちゃん……」


妹「…伝えることができて、受け止めてもらえたとしても…」


妹「お兄ちゃんが周りから、異物を見るような目で見られるのには、私…耐えられない」


妹「…お兄ちゃんを想うから、想ってるから、伝えることができないんです…」


女「………」


女「…私は……」


妹「…諦めないでください」ギュッ


女「!………」


妹「……私は、あなたを応援します」


女「私……」


妹「私のぶんまで、想いを伝えてあげてください…」ニコ


女「妹ちゃん……」








フラッ...



女「………?」



ドサ!!!!...



女「……妹ちゃん?」


女「ど、どうしたの、妹ちゃん…」ユサユサ


妹「………」ゲホッ... ハァ... ハァ...


女「妹ちゃん!?しっかりして…!妹ちゃん!!!!」


325 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 20:02:13.93 ID:3xpOHE6E0

女「…い、いや……」フルフル


女「いやぁああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


一般客A「!? な、なんだ!?」


一般客B「悲鳴!? だ、誰か!! 照明をつけてくれ!!!!」


パァァァ...


「どうした?」


「何があった?」


「た、大変だ!人が倒れてるぞ!!!」


一般客C「救急車だ!!救急車を呼べ!!!」


女「妹ちゃん!!妹ちゃん!!!!」


妹「………」


女「返事をして!!!妹ちゃん!!!!!」


「君、落ち着け!!!救急車は呼んだ、だから…!」


女「妹ちゃん!!!!!!!!!!!!」ポロポロ






































326 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 20:10:00.17 ID:3xpOHE6E0

男「……なんだ? あの人だかり…」


ちび「…誰か、運ばれて…る……、 !!!!」


岩男「あ、あれ…お前のところの…!」


男「!!?」ビクッ


男「妹ォ!!!!!」ダッ



「だ、誰だよ押してんの!」


「きゃ!!誰!?今さわったの!!!」


男「通してくれ!!!俺の妹なんだ!!!」ギュウギュウ


男 (嘘だろ?嘘だろ!!??)ハァ... ハァ...





男「妹ォォ!!!!!!」ダダッ


救急隊員「だ、誰だね君は…! 今は…」


男「俺の妹なんだ!!!!!!」ゼェゼェ


救急隊員「!!! ………」


男「妹!大丈夫か!?俺が分かるか…!?」


妹「………? おにい、…ちゃん…?」


男「何があったんだ…!? 何で、こんな……」


救急隊員「今は話している時間はない!早く君も乗りなさい!!」


妹「………ぃ、ちゃん……」...ニコ















...................................................................................................


...............................................................................


............................................................
327 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 20:20:53.72 ID:3xpOHE6E0

病院



ドクター「心肺一時停止!電気ショックを!!」


助手「はい!!!」


バスンッ


ドクター「もう一度!!!!!」


バスンッ


ピッ... ピッ...


助手「……!」


妹「………ッ」ビクンッ


ドクター「…よし、な、なんとか……」


妹「…ぃゃ」


ドクター「……?」


妹「いやぁあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ドクター「!!?」ガシャンッ


助手「ドクター!?」


ドクター「錯乱状態にあるようじゃ!鎮静剤を……!」


妹「あぁぁぁあああっ!!!!!いや、いや、いやあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」


ドクター「ど、どうなっている?……」










328 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 20:26:16.64 ID:3xpOHE6E0


ピッ... ピッ... ピッ...



妹「………」


ドクター「………」


助手「…お、大人しくなりましたね……」


ドクター「………」


ドクター (…搬送されてくる前から、嘔吐や、幻覚を見る等の他に、幻聴……そして、精神の錯乱)


ドクター (……もしや、この子は……)


ドクター「…念のために調べておく必要があるな……」






















































329 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 20:34:18.46 ID:3xpOHE6E0

午前3時 病院




男「…………」


ウィィーン...


男「! せ、先生! 妹は……」アセアセ


ドクター「……来ていただけますかな」


男「は、はい……」







............................................................................................................






妹「…………」スー スー


男 (……寝てる、よかった、助かったんだ…)


男「あの、本当にありがとうござ…」


ドクター「念のため、麻薬をやっていないか、調べさせていただきました」


男「!?」


男「い、妹がそんなもの、するわけない!!!!!」


ドクター「麻薬服用者に見られる禁断症状、幻覚、幻聴等が気になりましての…」


男「……それで、どうだったんですか…」


ドクター「…えぇ、この子は麻薬は使用しておりませぬ」


男「あ、当たり前だ…!……」


ドクター「…しかし……」


男「…?」


ドクター「…妙なことを口にしておりましての、…彼女」


男「……なんて…?」


ドクター「……においがしない、と」



330 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 20:43:56.22 ID:3xpOHE6E0

男「…におい……?」


ドクター「えぇ…」


ドクター「一時的に意識を取り戻したときがありましての、そのとき、ここはどこだと訊ねられましたのじゃ」


ドクター「病院だ、と答えると、”病院のにおいがしない”…と」


男「……ど、どういうこと…なんですか…?」


ドクター「…わしには、分かりません」


ドクター「…著しい体力の低下、筋繊維の収縮、病原菌に対する免疫力の低下……」


ドクター「こんな症状が一気に起こり得るものなのか……」


男「………」


ドクター「…今日中に、町内の中央大型病院に送ります…」


ドクター「そこなら、施設も揃っておりますし、彼女がどのような……」


ドクター「…やめておきましょう」


男「………」


男「……今夜は、妹と一緒にいさせてください」


ドクター「…どうぞ」



ウィィーン....



男「……妹…」










331 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 20:53:18.43 ID:3xpOHE6E0

男「………!」


男「…メールが、こんなにも……」


男「…先輩方からだ」


男「……今日は帰られそうにないな、返信しておこう…」カチカチ


妹「………ぃ、ちゃ…ん……?」


男「…!!! 妹!? だ、大丈夫か!?」


妹「……えへへ、…よかった、……お兄ちゃんだ……」ニコ...


男「無理するな、寝たままでいい……」


妹「……ありがと、お兄ちゃん…」


男「………」


男「…一体、何があったんだ?」


妹「……わからない」


妹「…なんか、頭がぽーっとしてきて…それで、気付いたときには…、…ここにいた」


男「……そうか」


男「…ごめんな、真っ先に気付いてあげられなかった」


妹「……いいよ」


妹「…いま、こうやって、一緒にいてくれるんだもの…」ニコ


男「……そっか」ニコ...


妹「………」


男「…………」


妹「……手」ボソ


男「……?」


妹「…手、握ってほしいな……、…なんて……」ゴニョゴニョ...


男「……いいよ」ニコ


男「…ほら、かしな…手……」スッ


妹「…えへへ////」ギュッ


332 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 20:58:01.04 ID:3xpOHE6E0

妹「……あったかい」ギュッ...


男「………」


妹「…どうしたの?」


男「…なんか、懐かしいなって思って……」フッ


男「妹が小さかった頃、よく、こうやって手を握ってきたなぁって…」


妹「そ、それは…///」


男「甘えん坊さんだったよな」アハハ


妹「ち、小さかったんだから、別にいいの!////」フンス


男「あはは……」


妹「……」


男「………」


妹「…心配かけて、ごめんね」


男「!………」


妹「…すぐ良くなるから、……大丈夫だから」ニコ


男「……あぁ、妹なら、大丈夫…」


男「…すぐ元気になれるよ」ニコ


妹「うん!……」





























333 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 21:01:57.35 ID:3xpOHE6E0


文化祭まであと35日
















目が覚めると、妹はもう病室にいなかった




傍に書置きが置いてあった



妹から





どうやらもう町の大きな病院に移ったらしい








___もう、正午を過ぎていた

























334 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 21:09:40.52 ID:3xpOHE6E0


昼頃 電車内




ちび『バンドフェスも終わったし、合宿は終わり』


ちび『ほんとは、もっとみんなで練習したり遊びたかったけど、こうも言ってられないよね』


ちび『妹ちゃん、かならず元気になるよ』





ちび『…それから、新入りくんの荷物は家に届けとくから、安心してね』





ちび『それじゃあ…』




                            From 部長










男 (…返信しなきゃ……)カチカチ





男 (…妹は町の大きな病院に移りました、俺も今から帰ります、荷物ありがとうございました……っと)カチカチ



パタンッ...




男 (……心は不安でいっぱいなのに……)



男 (………何で空はこんなに晴れてるんだろう………)


















335 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 21:17:57.66 ID:3xpOHE6E0

町の病院





母「妹!」ガラガラ


妹「お、お母さん!?」ビクッ


母「あんた!心配したのよ!!?何があったのいったい!!!!」タタタ ギュウウッ!


妹「い、痛い痛い!」アセアセ


母「もう!男ったら、何してるのかしら!!男がしっかりしてないから……」プンプン


妹「お兄ちゃんは悪くないよ!!!」アセアセ


妹「悪いのは…私だから……!」アセアセ


母「…もう」ハァ...


妹「…………」シュン


母「………」


母「……もう、絶対に、無理しちゃダメよ?」ギュッ...


妹「……うん、…ごめんなさい……」ギュッ...


医師「…親御さんですか」


母「! はい! この度はどうも、うちの子供がご迷惑を……」スクッ


医師「ちょっと……よろしいでしょうか…?」


母「………?」


























336 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 21:23:01.14 ID:3xpOHE6E0

男の家



男「ただいま…」ガチャ


シーン...


男「………?」


ヴヴヴヴヴ...


男「…電話?」カチャ


男「もしもし……」


母『…男、すぐ来なさい』


男「…? 母さん? ど、どこにいるのさ…、どこから電話を……」


母『病院よ…』


男「……ッ!!!」ハッ


男「……わかった、すぐ行くよ…」プツン


男「………ッ!」ダッ!





















337 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 21:39:32.11 ID:3xpOHE6E0


病院



医師「…ご家族の方、これで揃いましたか…?」


母「はい…」


男「…………」


医師「……わかりました」


医師「…落ち着いて聞いてください、よろしいですか?」


母「はい……」


医師「……我々は最善を尽くしたつもりです」


医師「…しかし、止められるものではありませんでした」


医師「我々にできること…せめて、その進行を緩めること……これだけなのです」


男「……??? な、何を言ってるんですか…?」


医師「……単刀直入に言いましょう」






医師「…妹さんは助かりません」








338 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 21:54:38.80 ID:3xpOHE6E0



男「………ッ」


母「何をふざけたこと抜かしてんじゃこのヤブ医者がぁああああああああ!!!!!!!」ガタンッ


男「!?」ビクッ


男「お、落ち着けよ!母さん!!!!」ガシッ


母「てめぇは何で落ち着いてられんだ!!!!!!妹だぞ!!!???」


母「妹が死んじまうんだぞ!!!!!!!????????????」


男「………」


母「……ッ、死んじまう、んだぞ……なぁ!!!!」ポロ...


男「…やめろよ」グッ...


医師「……続けてよろしいでしょうか?」


男「……はい」


医師「…彼女の病状ですが、実は、前例があるのです」


男「……前例?」


医師「えぇ、…最初、症状や様子を聞いて、本当に検討付くものが見当たりませんでした…」


医師「…しかし、存在したのです」


男「……早く言って下さい」




やめろ




やめろ






やめろ








医師「五感疾患という、不治の病です」




339 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 21:55:45.49 ID:3xpOHE6E0

男「五感…疾患…?」


医師「初めて聞く病気でしょう」


医師「…私も、つい最近知った病気なのです」


医師「世界で、今までに10人、たった10人だけしか、その病気に罹っていません」


男「……どんな、病気なんですか…」


医師「……五感の病です」


医師「視・聴・嗅・味・触の五つの感覚が、順に機能しなくなっていく病を、五感疾患といいます」


医師「我々人間は、これら5つの感覚によって外界の状態を認識しています、故にこれらが機能しなくなると……」


男「し、死ぬっていうのか!? ふざけるな!!!! そ、そんなの信じないぞ!!!!」ダンッ


男「ふざけやがって…!! 何が五感疾患だ!!! そんな病気、聞いたこともない…!!!!!」


医師「……あなたは」


男「!?……」


医師「…誰の声も届かない、光のない世界を想像できますか?」


男「な、なにを……!」


医師「誰の温もりも感じられない、暗黒の世界」


医師「誰かの声も、歌も、小鳥の囀りすら、聞こえない、暗黒の世界」


医師「何を前にしても、匂いを感じることもなく、味すらも」


医師「…そんな暗黒の世界で、あなたは生きていくことができますか?」


男「…………ッ」


医師「…そういう病気なのです…」


医師「……残念ですが、前例である先ほど言った10人は……」


医師「1人も助かりませんでした……」


男「!!? う、嘘だ……」フルフル


医師「…これが真実なのです」


医師「…何をトリガーにして、彼女がこの病を呼び寄せたのかは分かりません…」


医師「ですが、これに罹ってしまった以上……彼女は……」


340 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 22:00:46.65 ID:3xpOHE6E0

男「嘘だッッッ!!!!!!!!!!!!」バンッ


男「そんなの、嘘だッッ!!!!嘘に決まってる!!!!!!」


男「だって、妹は…何もッ…!!!何も、悪いことなんか、してないじゃないか!!!!!」


男「なのに…ッ、何でッ!!!!何で、妹なんだよ!!!!!!」


医師「………」


男「なぁ何とかしてくれよ!!!!頼むよ!!!!!」ガシッ


男「医者だろ!!?病気を、治すんだろ!!??」


男「だったら、妹も治せるだろ!!! なぁ、治してくれよ!!!!!!」


医師「…我々にも、不可能という言葉があります」


医師「……残念ながら…」


















































341 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 22:06:24.47 ID:3xpOHE6E0




















悪夢は、もっと強くなって、今度は俺のもとへ来た




あのとき、俺達は悪夢を追い払った



みこさんに”伝えた”






それが悪いことだって、ちっとも思わない



思うわけがない






___でも、誰なんだろうか







それを良しとしない、そう、企んでいる悪者がいるに違いない






俺が邪魔をしたから、今度は俺達のもとへ来たんだろう…




俺達に悪夢を見せるために











342 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 22:12:49.98 ID:3xpOHE6E0

病院 廊下



男「………」


母「………」


トテトテ...


子供「…どーしたの?」


男「……!」


男「…なんでもないよ」ニコ...


子供「…あんちゃんと、おばちゃん、元気ないお!」


母「……はは、おばちゃん、ちょっとだけ……疲れちゃったから…」ニコ...


男「……君は…」


子供「ぼくは、そこに住んでるの!」ユビサシ


男 (……病室を指してる……、そうか、この子…入院してるんだ……)


子供「あい、これあげる!!」スッ


母「…これは……」


男「……飴玉?」


子供「おいしーよ!!!」フンス


子供「がんばって!!」


トテトテ...



母「……あんな小さな子に励まされるなんて…、情けないわね…」


男「…………」


男 (…飴玉……)








343 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 22:17:40.42 ID:3xpOHE6E0


文化祭まであと34日












 きみの帆は満ちて 航行は順調


        きみは船が沈むなんてこれっぽっちも思っちゃいない


            きみの悪いところは一か八かにかけすぎるところだけど


                  それがきみの強さでもあるんだ











          時々心配になるよ




             でもきっと強風の中でもやり遂げるんだろうと思う




                      
                          例え行き止まりにぶちあたってもね























344 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 22:26:14.07 ID:3xpOHE6E0

朝 病院



男「……妹〜…?」ガラガラ


妹「…あ、お兄ちゃん!」


男「よ、よう! 調子はどう…?」


妹「う〜ん……まぁまぁかな」


妹「…それにしても、ビックリしたよ、こんな朝早くから来てくれるなんて……」


男「なんていうか、…早く会いたくなってさ……」ボリボリ...


妹「………////」


男「そ、そうだ! 駅前のケーキ屋で、ショートケーキ買ってきたぞ? 食べる??」ガサッ


妹「!!! 食べる!!!!」パァァ


妹「やったぁ♪ 入院食、不味くて食べられないんだよね〜…」ハァ


男「好き嫌いしてたら治らないぜ?」


妹「えへへ〜、分かってますよーだ////」ニシシ




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


パクッ


妹「〜〜〜〜〜〜ッ/////」ポワーン


男「そ、そんなにおいしいか…?」


妹「当たり前でしょ!!ケーキなんだから!!!!」プンスコ


男「ははは…」モグモグ





妹「……お兄ちゃん」


男「うん?」ムシャムシャ


妹「…女さんから、何か、言われなかった……?」


男「へ…? な、何も……」


妹「…伝えたいことがある、とか、そういうこと、……言われなかった?……」


345 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 22:32:12.07 ID:3xpOHE6E0

男「……あー、そういえば、フェスの日…楽屋前で……」


妹「………聞いてあげて」


男「へ……?」


妹「…女さん、お兄ちゃんに伝えたいことがあるって言ってた」


妹「だから…聞いてあげてほしい」


男「………」


男「……わかったよ」ニコ


妹「……」フゥ...


男「ったく、妹がそんなに一生懸命になるんだ、なんて言われるんだか……」アハハ


妹「…きっと、いいことだよ……」ニコ...
















妹 (………これでいいんだ……)


















346 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 22:41:57.35 ID:3xpOHE6E0

昼頃 どこかの公園



ミーン... ミーン...



副会長「………」


岩男「……副会長?」スタスタ


副会長「!! …岩男か」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



岩男「どうしたんだよ、こんなクソ暑い日に、こんな場所で1人で……」


副会長「それはお互い様だろ」


岩男「…まぁそうだな」


副会長「………」


岩男「………」


副会長「…男の、妹はどうなったんだ…?」


岩男「……!」


副会長「……なにか、連絡はあったか?」


岩男「…気になるのか?」ニヤ


副会長「…僕は副会長だ、生徒を取り巻く環境も逐一把握しておく必要がある……」フンッ


副会長「……非行に走られては困るからな」


岩男「素直じゃないねぇ…」


副会長「……で、どうなんだ」


岩男「…詳しいことは聞いてねぇ、ただ、妹はこの町の病院に移ったらしい」


副会長「……そうか」


347 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 22:57:23.69 ID:3xpOHE6E0

副会長「……ギタ娘先輩を診たドクターが言っていた」


岩男「…?」


副会長「 ”この世界にはまだ解明されていない病気がたくさんある ”」


副会長「 ”今現在ある最先端医学を用いても、治すことができない病もある ”」


副会長「 ”本当に考えられないようなことがトリガーとなり、かかる大病もある ”…とな」


岩男「……つまりお前は、男の妹が不治の病に罹った…とでも言いたいのか?」


副会長「あくまで聞いた話を言ったまでだ」


岩男「何でこのタイミングで言う?」


副会長「…誰かと共有したかったから、…かもしれないな……」


岩男「……共有ゥ?」


副会長「……本当に、そう、思うんだ、僕は…」


副会長「…世界には、どんな知識を…医学を用いても治らない病があるって……」


副会長「……もし、それに罹っていたら? どうだ? 救いのない結末しか、待っていないってことになるじゃないか?……」


副会長「……僕はそれが、たまらなく怖いんだ」


岩男「…ハッピーエンドを希望する、ってか……」


副会長「ふざけないでくれ、…僕は本気だ」


岩男「……んで、その…恐怖か? そいつを、俺と共有したいがために、俺にこのタイミングで話した、と…」


副会長「…そうだ」


副会長「……すまない、身勝手な真似を……」


岩男「………副会長」


副会長「……?」


岩男「お前、優しいんだな」ニカッ


副会長「んな!!?////」ビクッ


岩男「へへへ!自分のことでもねぇのに、そんなに心配してるなんて、すげぇよお前!」ガハハ!


副会長「ば、馬鹿にするな!僕は本気だ!! というか、自分に置き換えて話していたんだ、決して他人など…!」


岩男「心配すんなよ、副会長」


348 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東海・関東) [sage]:2012/03/18(日) 22:59:34.31 ID:61QacxvAO
驚いた
349 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 23:12:27.26 ID:3xpOHE6E0

副会長「……?」


岩男「この世に医学で治せねぇ病があるのなら…」


岩男「 ”魔法”で治せばいいのさ!」ニシシ


副会長「………」


副会長「…それ、本気で言ってるのか?」


岩男「おうよ!!!」フンス


副会長「………はぁ」


岩男「ある漢が言った!!!!」ドン!


副会長「……!?」


岩男「 ”音楽には魔力がある”とぉ!!!!!」


岩男「すなわち!!!!」


岩男「この世には ”魔法”が存在するってことだ……!!!」フンス


副会長「……馬鹿馬鹿しい、音楽で病気を治療? 本気でそんなことが可能だって信じてるのか??」


岩男「…いいか、副会長」キリッ


副会長「な、…なんだよ…」ビクッ


岩男「人間ってのは、摩訶不思議なもんなんだ」


岩男「お前がさっき言った通り、思わぬことが引き金となって、起こり得る現実もある……でもな…」


岩男「本当にこんなことで!?ってことで、起こり得る ”奇跡”もあるんだよ」ニシシ


副会長「……奇跡……」


岩男「…俺は ”奇跡”を信じてる」


岩男「医学だぁ?そんなもんクソ食らえだ!!」


岩男「本当に肝心なときに、全く役に立たねぇんだからよ、あれは!!!」フンッ


副会長「……ふっ、…お前らしいな」


岩男「俺は、俺の信じる道を行く、それだけだぜ」ニシシ


副会長 (……奇跡、本当にそんなものがあるのなら………)





350 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 23:13:30.91 ID:zVlet6ODO
最初の方で妹が味が薄いって言ってたの思い出した


やはり伏線だったのか…
351 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 23:14:30.09 ID:3xpOHE6E0
今日はここまでです
352 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/18(日) 23:18:41.87 ID:zVlet6ODO
353 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/18(日) 23:22:13.65 ID:3xpOHE6E0
補足です

>>221の時点で妹の味覚は既に機能していません

>>344でケーキを食べて美味しそうにしているのは、ケーキ屋までわざわざ買いに行ってくれた男のためを思って、美味しそうなフリをしているだけです


354 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/03/19(月) 02:29:59.77 ID:DpYvtj5/o
おもしろいすごくおもしろい
355 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 08:17:17.51 ID:FHi2OVgs0


文化祭まであと33日






希望を持つこと



今はただ、それだけしかできない












356 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 08:25:09.99 ID:FHi2OVgs0

朝 病院



男「おはよぉおお!!!!!!!!!!!」ガラガラ


妹「!!?」ビックーン


男「やぁやぁ、元気にしてるかい?」フンス


妹「お、お兄ちゃんかぁ…、びっくりしたぁ」ホッ


男「ほら、今日も買ってきたぞ、ケーキ!」スッ


妹「わぁ!ありがとう!!」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





男「…でさ、そん時、カヲル君は言ったんだよ……」


妹「へぇ…すごく難しいね」モグモグ


男「うん、哲学だよね」ムシャムシャ


母「おはよう〜!」ガラガラ


妹「お母さん!」


男「母さん!」


母「もう、男ったら、行くんだったら、私にも一言いってちょうだい!」フンス


男「ごめんごめん、疲れてるかと思ったから…」


母「私はまだまだ現役だよ!!若いものに負けちゃいないさ!!!」ハハハ!


妹「あはは……」















357 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 08:32:45.42 ID:FHi2OVgs0



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



母「……じゃあ、着替えも渡したし、母さん帰るね」


妹「もう行っちゃうの?」


母「ごめんね、今日は仕事があるから…」


母「…あのバカ亭主がいれば、ずっと、あんたの傍にいてあげられるのに……」


男「母さん、それは言わない約束だぜ?」


母「…ごめんね、忘れてたわ……」


母「そ、それじゃ! またね!」ガラガラ


母「いい子にしてるのよ、妹!」ニコ


妹「うん!」ニコ


バタン...


男「…それじゃ、俺も行くかな」


妹「え……」


男「昨日、女のところに行ってほしいって言ってたよな」


男「今日、いまから行ってくるよ」


妹「……そっか」


男「じゃあ、またな」ニコ


妹「うん……また……」












358 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 08:51:37.81 ID:FHi2OVgs0

スタジオ



茂雄「……そろそろ、開店時刻なんだが…」

ちび「いいじゃん、朝から来るお客さんなんか、いないよ?」グデ〜...

茂雄「それは分からねぇ」

茂雄「切羽詰ったバンドが駆け込んで来て、レコーディングしていくことだってある」

ちび「それは要領の悪いバンドでしょー? そんなバンドマンいる〜?」ジトー

茂雄「世の中は広いからな…」フッ


ウィィーーン...


しー「あかんあかんあかーーーん!!!!!」バタバタ

茂雄「……ほらな」ニッ

ちび「…うへぇー……」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ちび「えー、あの有名レーベルにスカウトされたぁ!?」

しー「そうなんやぁ/// フェスの日、たまたまあのレーベルさんとこの人がおったらしくてな」エヘヘ

しー「デモテープを近いうちに送ってくれ、って言われてんねん」ニコニコ

ちび「……締め切りは??」

しー「今日や!!!! 急がなあかん!!!!!」アワワワ!

茂雄「な? 言ったろ? 世の中は広い…」フフフ

ちび「ふむむ〜、なんか負けた気分……」ムスー

しー「あとはボーカルだけなんや! おっさん、もうえぇよな!? 使わせてもらうでぇ!!」ダダダダ...

茂雄「あ、おい! 開店時間はまだ……!」

ちび「いーじゃん、締め切りは今日だよ?? しー、急がないと!」ニシシ

茂雄「むぅ……」

茂雄「…しかし、懐かしいな」

ちび「ほぇ?」キョトン

茂雄「…俺にも、あんな頃があったなぁ、ってな……」

ちび「……なんか信じられないなぁ」アハハ

ちび「だって、おっちゃん、今超有名バンドじゃん?? そんな時期があったなんて、今からは想像できないよ」

茂雄「…世の中、広いってこった」フッ

ちび「それ、よく分からないよー…」ブー ブー

茂雄「はは、そのうち分かるさ、お前もな…」





359 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 09:03:53.95 ID:FHi2OVgs0


女の家



生徒会長「………」パラパラ

女「お姉ちゃん、お茶ここに置いておくね」コト

生徒会長「ありがとう…」パラパラ

女「………」

女「…何読んでるの?」ヒョイ

生徒会長「あッ!!!」

女「…『美しきレズビアンの世界2』……」

生徒会長「……え、えへへ〜////」

女「なに2巻まで買ってるの!!!!!」

生徒会長「え、えへへぇ…///」

女「照れるな!褒めてない!!っていうか、何で2巻まで買ってるのって話だよ!!!」プンプン

生徒会長「だってぇ!!最近、女、触らしてくれないじゃない!!!!」プンスカ

女「ぎゃ、逆ギレ!?」ガビーン

生徒会長「私は欲求不満なのだよ!!女で発散させてくれるのなら、もうそんな本買わないよ!!!!」フンス

女「それじゃ意味ないよ!」アセアセ

女 (まずい…相当ひどいよ……お姉ちゃん……)

女「とにかく!私から自立できるまで、こんな本は買っちゃダメだし、私にも触らせないから!!」プンプン

生徒会長「ちぇー……」ブー ブー

女「ブーブー言わない!!」モゥ!

生徒会長「はぁい」

女「まったく………」ハァ



ピンポーン...



女「……?? 誰かな、こんな朝から……」



スタスタ...




女「はーい……?」ガチャ


男「おう……」


女「…!?」







360 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 09:11:54.15 ID:FHi2OVgs0

女「ど、どど、どうして男が!!?///」アセアセ

男「来ちゃ悪いのかよ…」

女「いや、悪くはないけど…///」アセアセ

女「……そ、そういえば」

男「うん?」

女「…妹ちゃん、どう?……」

男「………」

男「…大丈夫だよ、徐々に回復に向かっていってる」ニコ...

女「…そ、そっか! 良かった!」ホッ

女「すっごい心配してたんだからね?」

男「……ごめんな」

女「いいって! 妹ちゃんは大事な友達だもの」ニコ

男「……」

男「…あのさ、女……」

女「…?」

男「俺は、聞きたいことがあって、ここに来たんだよ」

女「……聞きたいこと??」

男「…フェスの日、俺に ”伝えたいこと”があるって、…言ってたよな?……」

女「!!」

男「…あれって、一体何だったんだ?……」

女「……あ、あれは……」






361 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 09:20:25.10 ID:FHi2OVgs0


.............................................................................................................



妹「でも、届かない」


妹「…届くわけないんです」


妹「………」


妹「……だって私たち、兄妹なんですから…」


女「…妹ちゃん……」


妹「…伝えることができて、受け止めてもらえたとしても…」


妹「お兄ちゃんが周りから、異物を見るような目で見られるのには、私…耐えられない」


妹「…お兄ちゃんを想うから、想ってるから、伝えることができないんです…」


女「………」


女「…私は……」


妹「…諦めないでください」ギュッ


女「!………」


妹「……私は、あなたを応援します」


女「私……」


妹「私のぶんまで、想いを伝えてあげてください…」ニコ



.............................................................................................................










362 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 09:21:30.73 ID:FHi2OVgs0



女「……あの時、伝えたかった…こと、……は………」

男「……うん」

女「…… ”妹ちゃんの傍にいてやりなさい!”ってこと」

男「………へ?」

女「ま、まったく、男ったら、合宿中は軽音の方ばかり気にしてて、妹ちゃん放置状態だったじゃない!」プンプン

男「……」

女「だから、あの時、傍にいてあげてって、伝えようとしたの!」

女「文句ある!?」プンスコ

男「ぅえ!? な、無いよ!! 無いって!!!」ビクッ

女「…ならいいのよ!」ニシシ!

男「………女……」

男「…ありがとう!」

女「だからいいって! ほら、妹ちゃんのとこ、行った行った!!」

男「あぁ、ありがとな! またな!!」ダッ





タッタッタッタ...






女「………」


女「…がんばれ、妹ちゃん……!」ニコ...











363 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 09:28:43.77 ID:FHi2OVgs0

昼頃 病院



妹「………」ぼーっ...


男「妹ォ!!!!」ガラガラ!


妹「!!?」ビックーン


妹「お、お兄ちゃん!?」


男「はぁ、はぁ、はぁ……」


妹「ど、どうしたの…!? 女さんのとこに行ったんじゃ…」アセアセ


男「行ってきたよ……」ゼェゼェ


男「そしたら、”もっと妹の傍にいてあげろ”だってさ……」ゼェゼェ


妹「!!!!………」


男「…だ、だから、帰ってきた……」ゼェゼェ


妹「………ッ」


妹「………」ポロポロ


男「!!? な、何で泣くんだよ!?」ビクッ


男「…ま、まさか、どこか痛むのか!?」アセアセ


妹「違うよ……」ポロポロ


妹「…どこも、痛くない、よ……」ポロポロ


妹 (女さん…私のことを思って……)


妹「……バカだよ…」グスン


男「…へ?」


妹「バカって言ったの!!!!!」


男「うぉわ!?」ビックーン


妹「もう……みんな、バカ…だよ……」グスン


男「………」フゥ...


男「…そうだな…」ニコ...


妹「ふぇぇえん………」ポロポロ...

364 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 09:45:11.89 ID:FHi2OVgs0


夜 スタジオ



しー「いやー終わった終わった! 一時はどうなることかと思ったわぁ!////」ホクホク

茂雄「おい、今日中にそのデモテープ送らないといけないんじゃなかったのか?」

しー「!!!?」

しー「し、しまったぁああああ!!!!!!」

ちび (夜までかかった……、いったい何テイクしたんだろう?…)

しー「どど、どうしよう、間に合うかいな?……」アワアワ

茂雄「…仕方ねぇ、駅まで送ってやる」

しー「えっ!?」パァァ

茂雄「駅までだからな」スタスタ

しー「お、おおきに!!! ほんま助かるわぁ!!!!!!」ウォオー!

ちび「よかったね、しー!」ニコニコ

しー「あぁ、ほんま助かったわ!! たぶん間に合う!!!」フンス


ブォオオオン...


茂雄「ほら、すぐ乗れ! もう出発するぞ!!」

しー「お、おう!!!」アセアセ

しー「ほな、またな! 嬢ちゃん!!」タタタ...

ちび「バイバイ!」












ちび (………)ポツン







ちび「……ドラム、叩いていこうかなぁ………」





365 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 09:53:20.48 ID:FHi2OVgs0


文化祭まであと32日








 焦げ付くような午後のグラウンド

 光る「君」という名のボール




    届かないと分かって そして無力を知って

    つかえる胸 土濡らす通り雨



        溶け出す前の君の希望を

        できる限界で僕が拾うよ



            叶わないとしたって 戻れないとしたって

            届かぬ夢 淡い記憶 日々の影














366 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 09:59:41.15 ID:FHi2OVgs0

朝 病院



男「おはよ〜!!」ガラガラ


妹「おはよう! お兄ちゃん!」ニコ


妹「今日も来てくれたんだね」ニコニコ


男「あぁ!」


男「…今日はこいつを持ってきたぞ!」ニシシ


妹「……それは…」


妹「……私のギター?」


男「おう! せっかく時間があるんだし、ちょっと練習しよう!」


妹「やったぁ!!!」


妹「…あ、でも……」


男「ん?」


妹「病院でギターを弾くのは……まずいかも?……」


男「あー……」


男「……そうだ、外出許可をもらってくるよ!」ダッ


妹「え!? ちょ、お兄ちゃ……」


タッタッタッタ...


妹「……もう…」アハハ...







367 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 10:10:38.95 ID:FHi2OVgs0


病院裏の丘



男「へー…病院のうらに、こんな丘があったんだな……」ガラガラ...


妹「あの1番上まで行ってみようよ!」


男「えー、大丈夫か?? 車椅子、揺れるぞ??」ガラガラ...


妹「大丈夫だよ、ちょっとくらい、平気!」フンス


男「そっか…、なら、行くか!」ヨォシ!




ガラガラ...








病院裏の小高い丘


頂上までの距離はそう長くはない


頂上からは町が一望でき、空が幾分近くなる






いくら頂上の休憩所までの道が整備されていても、多少は揺れる


それを心配して、別の場所にしようと思ったけれど、妹は丘の上がいいと言った






_____車椅子を押すのは、人生で初めてかもしれない











368 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 10:17:06.66 ID:FHi2OVgs0


男「……よいっしょ、よいっ……しょぉおお!!!!」ガラガラ...


妹「だ、大丈夫?」アセアセ


男「大丈夫だぁぁあ!!!!! す、座ってていいから、気にするな!!!!」ガラガラ...


男「うぉおおおお……!!!」ゼェゼェ


妹 (…そんなに叫ばれると嫌でも気になるんですけど……)アセアセ





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



妹「着いたぁあーーーー!!!!!!」


男「ふぅー、ふぅー……」ゼェゼェ


妹「うわぁ〜、いい眺め!!」キラキラ


男「…た、確かに、すげーいいなぁ……」


男「…綺麗だ」


妹「それじゃ、さっそくギター教えてよ!」ニコ


男「!! よぉし、いいだろう!」フンス


男「何が弾きたい?」


妹「うーん……」


妹「…お兄ちゃんが最初に弾いてた曲がいいな」


男「えーっと……I`ve Got a Feelingかな?」


妹「うん、たぶんそれ」


男「よーっし、それじゃあ始めるかぁ!」


妹「よろしくお願いします!」フンス















369 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 10:24:00.36 ID:FHi2OVgs0


不意に、家の光景が脳裏に浮かんだ


俺がギターを弾きながら歌ってて、妹がそれを、本を読みながら聴いている


母さんは料理をしながら、たまに動きを止めて、歌に聴き入っている




…もっと早くギターを教えてあげていたら良かった




妹に残された時間がもう、ほとんど無いと思うと、怖くなった




今すぐに逃げ出したくなった




……妹はたぶん、自分の病気のことを聞かされていない



「治る」って信じている






_______信じている







今は、それだけしかできない




これからも、それしかできないんだろうな





これからって、今から先のこと?





____その先って、どこまで続いてるんだ?





誰が途中で切ったんだ?








370 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 10:31:06.57 ID:FHi2OVgs0

妹「あーダメ! 難しい!!!」ワァァ!


男「あはは、そう焦ることないよ」


男「…ゆっくりやっていこう」


妹「……そうだ」ピン!


男「?」


妹「お兄ちゃん、歌ってよ」ニコ


男「お、俺が??」アセアセ


妹「うん、いつもみたいにさ、こうやって!」モノマネ


男「お、俺そんな変な弾き方してるの!?」ガビーン


妹「あれ、違った?」アハハ


妹「とにかく、早く弾き語ってよ!」フンス


男「…どうしよう、何弾こうかな……」


男 (……? ポケットに何か……)ゴソ


男 (…飴玉……、…そっか、病院であの子供にもらってそのまま……)


男「…よし」


男「ギター借りるよ」


妹「うん」スッ







〜♪ 〜♪




妹 (……このイントロって…)


妹 (BUMP OF CHICKENの…、飴玉の唄……?…)






371 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 10:40:09.00 ID:FHi2OVgs0


〜♪ 〜♪



男 (…神様は残酷だ)


男 (罪のない人間の命を、削って……楽しんでるんだろ?…)


男 (…何で妹なんだよ)


男 (…何で妹なんだよッ……!)


妹「………」




〜♪ 〜♪










妹「……どうしたの…?……お兄ちゃん……」


男「…ご、ごめん、な、何でも、ない…んだ……」ヒック


男「ちょっと、…ひっぐ……、目にゴミが…入って、…さ」グスン


男「ご、ごめんな?…っと、途中で、やめちゃって…」ヒック


男「さ、最初から、やり、直すよ……」グスン...


妹「い、いいよ…無理しないで……」アセアセ


男「ごめ”ん…ひっぐ、ほんど、…ごめんな”……」ポロポロ...
















_______離れたくない









372 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 10:44:53.02 ID:FHi2OVgs0

































              僕は君を信じたから もう裏切られる事はない

              だってもし裏切られても それが解らないから

                どうか 君じゃなく ならないで









































373 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 10:47:54.03 ID:FHi2OVgs0


文化祭まであと31日









今日も快晴






憂鬱


















374 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 10:48:26.11 ID:FHi2OVgs0
続きは夜に
375 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 11:03:28.29 ID:SNsE56a5o
おつ
376 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 14:19:55.49 ID:FHi2OVgs0
時間が空いたので続き書いていきます
377 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 14:24:46.24 ID:FHi2OVgs0

朝 男の家



男「母さん、今日も病院に行ってくるよ」


母「ごめんね、私も行きたいんだけど…」


男「母さんは仕事! 妹のことは俺に任せといてよ」


母「…ありがとう」


男「それじゃ行ってきます」ガチャ


母「気をつけてね」



バタン...




男「……!!」


バスケ部長「……よう」


男「…どうも」ペコ


スタスタ...


バスケ部長「ちょっと待てよ、話がある」


男「…?」



378 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 14:36:30.89 ID:FHi2OVgs0

バスケ部長「明日、何の日か、知ってるか?」


男「……?」


バスケ部長「……マジかよ」ハァ...


バスケ部長「…お前んところの部長……、ちびに何も言われなかったのか?」


男「…明日、何があるんですか」


バスケ部長「……あのヤロー……」チッ


バスケ部長「引退試合だよ」


男「!!!!……」ハッ


バスケ部長「……俺は部長として、誰1人部員が欠けることなく明日という日を迎えたい」


バスケ部長「3年間共に戦い抜いてきた仲間のためでもある」


バスケ部長「…あいつらには、気持ちよく最後の試合を終えてほしいんだ」


バスケ部長「だから、戻れ」


男「………」


男「嫌です」


バスケ部長「………」


バスケ部長「…本気か?」


男「本気です、俺はバスケ部には戻りません」


男「…それに、今、忙しいんです、そんなことに付き合っている時間は……」


ガシッ!


男「!?」ダンッ


バスケ部長「そんなこと?」


バスケ部長「俺達の3年間を ”そんなこと”呼ばわりとは、ずいぶんと偉くなったもんだな、お前」グググ...


男「こ、言葉を選び違えただけです…、そ、そんなつもりで……!」ゲホッ...


バスケ部長「……もういい」パッ


男「ッ……」ドサッ


バスケ部長「……覚えておけよ」スタスタ...


379 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 14:41:37.10 ID:FHi2OVgs0

男「……」ゲホッ ゲホッ...


男 (…ごめん、男友……)


男 (……俺は本当に、戻れないんだ………)












病院




ガラガラ



妹「!」


男「よう……」


妹「お兄ちゃん! 今日も早いね!!」パァァ


男「いや…本当はもっと早く来れるはずだったんだけど……まぁいいや」


男「ほら、今日もケーキ買ってきたぜ」ガサッ


妹「あ…ありがとう…!」...ニコ


男「…どうした??」


妹「うぅん、何でもない! 食べよ食べよ!!」フンス






380 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 14:48:11.04 ID:FHi2OVgs0

.............................................................................................................



妹「…お兄ちゃん」


男「ん?」


妹「……何でもない」エヘヘ


男「……」クスッ


男「元気そうだな…」


妹「うん、でも…体に力は入らないけどね…」エヘヘ...


男「……もう、…立てないのか…?…」


妹「う〜ん…なんていうか、棒みたいなのがあれば、何とか!って感じかな……」


妹「でも、すぐ回復するよね」ニコ


男「……あぁ、するさ! 必ず……する……」


妹「……ねぇ」


男「…?」


妹「……また、手……握ってほしい……」スッ


男「…いいよ」ニコ




ギュッ




381 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 14:57:08.65 ID:FHi2OVgs0

妹「………ッ」ビクッ


男「…妹?……」


妹「…う、うそ……なん…で……」


男「お、おい…妹…!? ど、どうしたんだよ…」


妹「い、いや……な、なん…で…」





妹「いやぁぁぁぁぁああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」



ガシャンッ!


男「落ち着け!妹!! どうしたんだ!!!」


妹「いやぁあああ!!!!! いやああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!」ガシャンッ


男 (だ、誰か…呼ばないと…ッ!!)ダッ...


妹「行かないでッッッッ!!!!!!」


男「!!? で、でも…!!!」


妹「ど、どこなの…!!? ねぇ、どこにいるの!!???」ガクガク...


男「……ッ!?」


妹「おいていかないで、お兄ちゃん!!!! 私を、1人にしないでよ!!!!!!!!!!!!」


医師「何事だ!!!!」ガラッ


医師「!? い、急げ、鎮静剤!!! 打ったらすぐに運び出せ!!!!」


ナース「はい!!!」


男「……ッ」


医師「早くしないか!!!!!」


ナース「準備できました!!」


妹「いかないで!!!!!おいていかないで!!!!!!!!!!!!!!!!」ガシャンッ!


男「………」







382 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 15:07:18.91 ID:FHi2OVgs0

男「……ッ!!」


男「い、いったい何が起こっているんですか!?」


医師「どきなさい! 今はそれどころでは…!!!!」


ナース「いつでも出られます!!」


医師「よし、急げ!!!!」


ガシャンッ ガラガラガラガラ...


男「ま、まって……ッ!!!」


男「………」



男「……は、はは、…なん、だよ……あれ……」ガクッ...


男「なん、なんだよ……」


男「…意味、わかんねぇよ……」プルプル






男「ぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」




ドガッ!



男「ぁあああああああッッ!!!! ぁぁぁああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!」



ドガッ! ドガッ!!!



ドクター「………?」スタスタ


ドクター「!?」ビクッ


ドクター「き、君!! 一体何をやっているのだね!!!!」ガシッ


男「はなせ!!!! 邪魔すんな!!!!!!」ドガッ


ドクター「…ぁぐ!!!」ドサッ


男「…ッ、…ッ、……」ハァハァ...


ドクター「…お、落ち着きなさい、…気持ちは分かる……」


男「………ッ」ポロ...

383 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 15:12:15.02 ID:FHi2OVgs0


男「……もう、…いやだ……」ポロポロ


男「…もう、………やめてくれよ………」グスン


ドクター「……」


男「……お願いします」グッ...


ドクター「…?」


男「妹を……、助けてください……」ポロポロ


ドクター「………」


ドクター「…ワシには……」


男「…お、ねがい、します……お願い、しま…す……」グスン...




















































384 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 15:17:45.83 ID:FHi2OVgs0











妹の視覚は機能しなくなった


聴覚を除く視・嗅・味・触の4つが機能しなくなった


もう、耳でしか、世界を認識できなくなった








医師は淡々と、そう語った





まるで他人事のように








385 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 15:23:23.37 ID:FHi2OVgs0


文化祭まであと30日










母さんには昨日帰ってすぐ、妹のことを伝えた


一目散に病院へととび出して行ったが、すぐに帰ってきた





それっきり、部屋から出てこない










俺がしっかりしないと




俺が妹の傍にいてあげないと











386 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 15:32:47.42 ID:FHi2OVgs0


朝 病院



男「……妹…?……」ガラガラ


妹「………」


男「………」ホッ


男「…心配したんだぜ、……昨日、急に運び出されるんだからさ……」


妹「………」


男「…そうだ、ほら、また駅前のケーキ、買ってきたぞ!」ガサガサッ


男「じゃじゃーん!」


男「今日は奮発して、イチゴを2つのせてもらったぜ!!」フンス


男「ほら、食べな…」コト


妹「………」


男「お前の大好きなショートケーキだぜ! 早く食べないと、俺が上のイチゴ、2つとももらっちゃうよ?」


妹「………」


男「…………」


男「……そんなに、壁を見てるのって、楽しいのか?…」


妹「………」


男「な、なら、俺も見ようかな!! …た、楽しいこと独り占めなんて、させないぜ…?……」


妹「………」


男「……ほら、早く食べろよ……」


男「イチゴ、もらっちまうぞ……?」














387 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 15:37:36.79 ID:FHi2OVgs0

男「…今日さ、バスケ部、引退試合らしいんだ」


男「……俺、男友や部のみんなに…悪いことしちゃったな…」ハハ...


男「…バスケ部の部長にも直接言われたよ……戻れって……」


妹「………」


男「…でもさ、俺、変わったんだ!」


男「俺のやりたいこと……変わったんだ、だから、俺は……」


妹「………」



ガラガラ...




医師「……少し、……よろしいでしょうか?……」


男「……」






388 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 15:51:10.49 ID:FHi2OVgs0


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


医師「…落ち着いて聞いて下さい」


男「……」


医師「…妹さんの……」


医師「……妹さんの五感は全て、機能しなくなりました」


男「………」


医師「…今はチューブで栄養を送っているため、命だけは何とか繋いでいる状態です……」


医師「ですが、もう……妹さんの精神は完全に、暗黒の世界に閉じ込められてしまいました…」


男「…死ぬんですか」


医師「…えぇ、妹さんが如何に精神力が強くても…これには……」


医師「……精神に異常をきたし、発狂することになるでしょう……」


医師「……本当に、残念ながら………」


男「…そうですか」


医師「……?」


医師「……落ち着いていますね…」


男「お前が落ち着いて聞けっつったからだろ」


医師「…………」


男「……失礼します」



ガラガラ... 




バタン...





医師「………」


医師「……本当に……すまない………」







389 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 15:56:35.38 ID:FHi2OVgs0



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ガラガラ...



男「…………」


妹「………」


男「…ケーキ、食べないんだな……」


男「……仕方ない! 俺が食べてやるよ!」カチャ...


男「………んん、美味い…」モグモグ


男「もったいないなぁ、こんな美味いもん残すなんて…」ムシャムシャ


男「…明日も買ってくるからさ」


男「……明日、……食べような?……」ニコ


妹「………」



















390 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 15:59:09.93 ID:FHi2OVgs0



文化祭まであと29日





































391 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 16:07:24.19 ID:FHi2OVgs0

朝 病院



ガラガラ



男「おはよう!」


妹「………」


男「なんだー、シケた面してるなぁ…元気だせよ!」ニカッ


男「ほら、今日も買ってきたぜ? ショートケーキ!」ガサッ


男「今日は出血大サービスだ!! なんとイチゴ3つ!! 3つだぞ!? やばくない!?」フンス


男「ほら、ここに置くよ」コト


妹「………」


男「俺はモンブランでも食べようかな〜♪」ガサガサッ


男「…これでよし、っと……」


男「じゃ、食べようぜ」ニコ


妹「………」



392 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 16:08:30.69 ID:FHi2OVgs0



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「あー美味かったぁ!」ゲプッ


妹「………」


男「…あれ、また残してんのか?」


男「仕方ねーなぁ…、じゃあ俺が食べるぜ?」スッ


妹「………」


男「…………」


男「いただきまーす!」


男「はむ…んん、……うんうん…」モグモグ


男「…あ〜、最高!」ホクホク


男「ほら、お前も食べない? …一口だけでいいからさ、ほら……」スッ...


妹「………」


男「…そ、そっか! じゃあ、仕方ないな…!……」


男「俺が全部、食べるよ……」モグモグ...




393 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 16:11:48.29 ID:FHi2OVgs0


文化祭まであと28日


































394 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 16:18:47.59 ID:FHi2OVgs0

朝 ケーキ屋前



男 (今日も買っていかないとな……ん?)


男 (………)ジャラッ...


男 (…まずい、今月、かなりピンチだ……どうしよう……)


男 (今日は買っていけるけど、明日以降は厳しいかも…)


男「……う〜ん…」


男「………」


男「…バイトするしかない、かぁ……」




395 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 16:23:00.52 ID:FHi2OVgs0

病院



男「おはよう〜!」ガラガラ


妹「………」


男「ごめんな〜、今日は一緒に食べられないんだ…」


男「その代わり、ほら、ショートケーキ!! イチゴ4つだ!!」フンス


男「どうだ? すごいだろ!? さすがに店員さんに変な目で見られたけど、妹のためだからな!」ニシシ


妹「………」


男「それじゃあ、ゆっくり食べなよ!」ガラガラ...


バタン...



妹「………」





396 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 16:32:27.75 ID:FHi2OVgs0

昼頃 町中



男 (バイト募集してるところ、ないかなぁ…)キョロキョロ


男 (…コンビニは……接客は苦手だからなぁ……)キョロキョロ


男「何かないかなぁ…」キョロキョロ




しー「お? …もしかして、男か??」


男「!! しー??」


しー「おうおう、どないしたん?? そないにキョロキョロしちゃってからに……」


男「あぁ、バイトを探しててさ…」


しー「バイト?」


しー「なんや、金欠かいな?」ニシシ


男「うん…まぁそんなとこだね」タハハ


しー「……いいところ知ってんで、ウチ!」フンス


男「!!」


しー「ふっふ、どや? 教えたろか??」


男「おう、頼む!!」キラキラ


しー「えぇともえぇとも!! ウチに任せとけば、チャリ銭がっぽがぽやぁ!!!」ニャハハ!






397 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 16:40:19.16 ID:FHi2OVgs0

しーの家



しーパパ「らっしゃい!!!!!!!!!!!!!」


しー「ただいまぁ!」


しーパパ「おぅ、何やお前か…」


しー「バイト見つけてきたでぇ!!」


しーパパ「何ィ!?」


男「ど、どうも…」ペコ


男 (ちょっと、しー!? ここって……)


しー「ウチの家や」ニコニコ


男「えぇえ!?」


しー「うち、お好み焼き屋やってんねん」


しー「最近人手が足りない〜ゆうて、父ちゃんがな? それで、あんたをここに連れてきたっちゅーわけや!!」


男「ふぇぇ……」


しーパパ「よし!採用!!」ズビシッ


男「!? 俺、まだ働くって決めてないですよ!?」ガビーン


しーパパ「俺が決めたんや!!!」ガハハ!


男「Oh...」


しー「そーゆうこっちゃ! よろしくなぁ、男ォ!」ニシシ


男「マ、マジかぁ……」アセアセ




398 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 16:44:35.47 ID:FHi2OVgs0

夜 男の家



男「た…、ただいまぁ〜…」ヘトヘト


男「ぅあー! もう疲れたぁあー!!!!」ドサァ!


男「あのオッサン、人使い荒すぎるだろ……」


男「……くそぅ、騙された気分だ」 ぐぬぬ...


男「……しかも、明日からずっと、だもんなぁ……」


男「………はぁぁ」グッタリ


男 (…まぁ、これも妹のため、だもんな)


男 (……頑張らなきゃ……!!)フンス







399 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 16:45:15.43 ID:FHi2OVgs0
続きは夜に
400 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 17:00:54.19 ID:9RDA5GCn0
乙、妹ああああああああああ
401 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 18:50:52.42 ID:FHi2OVgs0


文化祭まであと27日






































402 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 18:54:59.23 ID:FHi2OVgs0

朝 しーの家前



男 (…バイトとして使えるか、1週間見るって言ってたな……)


男 (その期間、どれだけ働いてもバイト料なし……)


男 (…その間は妹にケーキ、買ってやれないな……)


男 (……まいったな、そんなに買わない日が続くのか…)


男「こりゃ怒られちゃうな…きっと……」アハハ...




男「…よぉっし! 頑張れッ、俺!!!!」パァン!










403 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 19:06:16.58 ID:FHi2OVgs0


男「おはようございます!!!」ガラガラ!


しー「あかん!! 避けろやぁ!!!!」


男「へ?」


ドーン!


男「ぃ、ぃたたた……」ウーン...


男「……!? し、しー!?」ビクッ


しー「す、すまんなぁ…」ナハハ


しーパパ「お前は何度言ったら分かんのや!!! さっさとそんな商売やめて、この店手伝いぃや!!!」


しーママ「あんたがしゃんと商売せぇへんで金が足りんくなるんちゃうんか!!? だからウチがこんなことしよるんよ!!?」


しーパパ「んなもん知らん!! んなもんしんくても、俺んとこ手伝えばえぇゆうとるやろ!!!!」


しーママ「だーかーらぁ! まったく金入らんやん!! 客もこうへんやんか!!!!」


しーママ「何が手伝えばえぇや!!! 何も手伝うことなんか、あらへん!!!!」


男「あ、あの…これって……」アセアセ


しー「ウチのパパとママの喧嘩や……」ナハハ...


しー「すまんなぁ…いきなりこんなん見せてもうて…」ポリポリ


男「い、いいよ……」アセアセ


しーママ「もうウチ行くからな!!!!」スタスタ


しーパパ「あぁもう勝手にしぃや!!!!」プンスカ


ガラガラ バタン!!!


男「…きょ、強烈だなぁ……」アゼン


しー「やろ?……」タハハ


しーパパ「…おぉ、男! 来よったか!!」オォ!


しーパパ「ほれ、これ着て接客やら皿洗いやら、昨日教えたことやるんやで!!」ポイ


男「おっとっと……」パスン


男「…はいッ、頑張ります!!!」フンス


しー「お、元気えぇなぁ」オォー!

404 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 19:15:29.91 ID:FHi2OVgs0

昼頃



しーパパ「………」


しー「……」


男「……」


男 (…まったく客が来ない……)


男 (……昨日教わったこと、まだ掃除しかやってないんですけど……)


しーパパ「……! もうこんな時間か、お前ら、休憩入ってえぇで!」スタスタ...


男「あ……はい!……」


しー「上手くいかんなぁ…商売ってもんは……」


男「いつからお好み焼き屋、やってるんだ?」


しー「つい最近、開店したばっかやで」


男「へぇ…だからまだ新しいんだな……店……」キョロキョロ


しー「パパは気まぐれやからな、急にお好み焼き屋やる!ゆうて、本当に開店しよったからな…」ナハハ...


男「…すげぇ父さんだな」アハハ


しー「まぁ勢いだけは誇れる親父やで」アハハ


しー「…そや、友達呼んだらえぇねん!」ポン!


男「へ?」


男「…客として?」


しー「そやけど? ……もしかして、”友達なんやから、タダでえぇやん!”とか言ってくるんちゃうんって……?」


男「うん……それ、絶対言われる気がするよ…」


しー「むぅぅ、商売ならへんやん、それ……」ムスー


男「……どうしたら客が増えるのかなぁ…」


しー「……おぉ、そや」ポン


男「うん?」


しー「あんた、ギター弾けるやろ?」ニシシ




405 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 19:19:54.41 ID:FHi2OVgs0

男「弾けるけど……何で今それを?……」キョトン


しー「あんたがギターを弾く」


しー「ウチが歌う」


しー「………」ドヤァ...


男「……それを売りに、客を増やすってこと?」


しー「そや!! どう!? えぇやろ!? 今までそんなお好み焼き屋、あらへんかったもん!」フンス


しー「ぜったい有名になるでぇ!!!」


男「……まぁ、確かに人の目を惹くことはできそうだな……」フム...


男「…よし、やってみようぜ!!」フンス


しー「そうこなくっちゃなぁ!!!!」ニシシ


















406 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 19:22:43.29 ID:FHi2OVgs0


文化祭まであと26日


































407 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 19:31:04.96 ID:FHi2OVgs0

朝 しーの家



しーパパ「…お前ら、どないしたんや……ギターなんか持って……」


しー「このお好み焼き屋は、音楽のある店として、有名になるんや!!!」フンス


男「とりあえず聴いて下さい! The Beatlesで、black bird!!」



〜♪ 〜♪



しー「Blackbird singing in the dead of night

      Take these broken wings and learn to fly

          All your life

             You were only waiting for this moment to arise...♪」





しーパパ (ほう……)




〜♪ 〜♪



男 (…久しぶりにギターに触ったけど……やっぱりいいな……)


男 (……音楽………)



しー「Blackbird fly, Blackbird fly

     Into the light of the dark black night...♪」







~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~







408 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 19:38:54.70 ID:FHi2OVgs0


しーパパ「…ずいぶん可愛らしいblack birdやったなぁ!」パチパチ


しー「えへぇ////」テレテレ


男「どうでしたか!?」フンス


しーパパ「おう、音楽のあるお好み焼き屋、えぇやんか!」ガハハ!


男「!!」パァァ


しー「!!!」パァァ


男&しー「イェーイ!!」ハイタッチ!


しーパパ「でもなぁ…」


男&しー「……?」


しーパパ「どうせ音楽やるんやったら、しー」


しー「んん??」


しーパパ「お前がバンドで演ってる曲みたいな、ノリノリなのがえぇと思うんやけど……どうや?」


男&しー「………」






男&しー (…お好み焼き屋でロック!!?)ガビーン







409 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 19:45:08.54 ID:FHi2OVgs0

昼頃 休憩時間



しー「うん、ロックやるんやったら、もう最高にハッピーやで!!」キラキラ


男「俺も嬉しいけど、メンバー、どうするんだよ?……」


しー「あー、そうやなぁ……」


しー「わざわざC`sに集まってもらうのも、申し訳ないしなぁ…」


男「それに演る場所がお好み焼き屋だしな」アハハ


しー「そこや、ほんまに……」ウーン


しー「……ダメもとで、数人あたってみるかいなぁ…」ピッポッパ...


男「お、俺も当たってみるよ…」ピッポッパ...







~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


夕方頃



梓「こんにちは〜…」ガラガラ...


ちび「おいーっす!」ガラガラ...


べス男「………………悪魔の入店………」ボソッ ガラガラ...



しー「おい、1人悪魔きよったで?」


男「大丈夫、人間だから」









410 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 20:01:48.71 ID:FHi2OVgs0


~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


梓&ちび「お好み焼き屋でロックぅ!?」ガビーン


男「俺達と同じリアクションだ……」


しー「まぁそんなもんやろw」ナハハ


梓「何でまた、そんなこと……」


ちび「というか、新入りくん! 心配してたんだよー、みんな!」フンス


ちび「妹ちゃん、大丈夫なの!?」フンス!


男「あ、え、えぇ、徐々に回復に向かっていってます……」タジタジ


男「大丈夫ですよ…!……」ニコ


ちび「ふむぅ〜、ならいいんだけど……」


しー「なんや? 何かあったん??」キョトン


男「何もないよ、気にしなくていい…」


しー「?? そうか…、んじゃ、まぁ……」


しー「とりあえず、自己紹介やな!!」ニシシ!


しー「ウチは赤座高校1年、しー!! 担当はボーカルや!! よろしくなぁ!!!」フンス!


梓「桜が丘高等学校1年、中野梓です、担当はギター、よろしくお願いします」ペコリ


ちび「音波高校3年、…自分では言いたくないけど、みんなからはちびとか、部長〜って呼ばれてるよ〜、担当はドラム、よろしくぅ!!」


男「同じく音波高校1年、男です、担当はギター、よろしくでっす!!!」


べス男「………音波高校1年、べス男……担当はベース……カニ座……」ボソッ


しー&梓 (…カニ座!?)


ちび「それで、なんの曲演るの?? 私は別に何でもいいけど……」


梓「わ、私も何でもいいですよ、夏休み、特に用事もないので…いくらでも練習できますし」


しー「ふっふっふ、実は、もうこれや!って決めてあるんや!!!」ムフフ...


男「えぇー!? 問答無用!?」ガビーン


しー「にっひっひ! これやぁああ!!!!!」カチッ


〜〜♪ 〜〜♪

411 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 20:11:10.84 ID:FHi2OVgs0


〜〜〜♪  〜〜〜♪


梓「…これってGreen Dayの……」


ちび「ほぉぉ、American Idiotかぁ…!!」キラキラ


しー「これやったら、お客さんみんな、ノリノリになれるんちゃいますか!?」キラキラ


ちび「いいねー! 好きだよこういうの!!」フンス


男「かっこいいなぁ……」キラキラ


べス男「………血沸き肉踊る………」フッ


しー「よーっし、これで決定で、いいやんな!?」ウォオー!


男「いいぜ! お好み焼き屋ロック、やってやろうじゃん!!」


ちび「うわぁーい! 久しぶりのバンドだぁああ!!!」フンス!


梓「やってやるです!」グッ


べス男「………楽しみ…………」ボソッ










___________________________________________________



______________________________________



___________________________
















412 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 20:34:06.73 ID:FHi2OVgs0

夜 男の家



男「ただいまー……」


シーン...


男「………」


男「…練習しなきゃな、スコアももらってきたし……」イソイソ...


男「………」


ジャジャーン...


男「…………」




.............................................................................................................



男「〜♪」ジャカジャカジャーン

妹「……」ペキョッ...

男「〜♪」ジャンジャーン

妹「……」ペキン...

男「−ッ♪」ジャジャウィーン

妹「……」

妹「お兄ちゃん…」

男「ん?どうした?」

妹「…Fコードが弾けない」ムス


.............................................................................................................





男「………」ハッ


男「……ッ、いけない、集中しなきゃ……」ジャーン...


男「…………」


男「………」


男「……」





男「………」



413 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 21:16:20.67 ID:FHi2OVgs0
続きは11時か12時以降になります


それにしても長い…完結できるか心配やねんウチ……


何か要望があれば聞きます!
この曲出してとか、こういうEDが見たいとか、何でもいいです!

414 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/19(月) 21:50:36.16 ID:pW6Q8Kjmo

妹・・・
415 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/19(月) 21:50:36.95 ID:pW6Q8Kjmo

妹・・・
416 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/19(月) 22:20:25.94 ID:jcpFLyW8o

どんどん重くなっていくな……
417 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/03/19(月) 22:51:38.68 ID:DpYvtj5/o
メタルを...!
418 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 23:49:09.43 ID:FHi2OVgs0
戻りました

シナリオの要望はないようなので、このままいきます


>>417 了解しましたw 
    できる限り作中で出していくので、お楽しみに!
419 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/19(月) 23:54:14.06 ID:FHi2OVgs0


文化祭まであと25日






































420 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 00:02:49.34 ID:3rvSvVND0

朝 しーの家



しーパパ「ところでお前ら、楽器はどーするん?」


ちび「あ、心配ないですよ〜、おっちゃんが届けてくれるので」ニコニコ


しーパパ「お、おっちゃん…??」


しー「なんていうか、もう便利屋やなぁ…」


ちび「むぅー! おっちゃんは便利屋なんかじゃない!!」プンスコ


ブゥゥゥン... キキィ...


ちび「来た!!!」パァァ




ガラガラ...



茂雄「ちわー、音波スタジオっす〜」ヒョコ


しーパパ「んお、あんたが便利屋かい??」


茂雄「…便利屋?」


ちび「待ってたよー! ささ、あそこのステージにお願い!!」フンス


男「茂雄さん、おはようございます」ペコ


梓「お、おはようございます……」ペコ


べス男「…………」ペコ


茂雄「おう、お前らも手伝え」スタスタ


しー「よっしゃ運ぶぞぉ〜〜!!!!!」フンス


ちび「おぉー!」


梓「…お、お〜!」アセアセ


男「ドラムセットに、アンプ、あとは〜……マイクと、スタンド……」


茂雄「いるもの全部積んで来たから、大丈夫だ」


男「あ、どうもです…」


茂雄「ほら、どんどん運んでけ」




421 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 00:15:03.41 ID:3rvSvVND0

梓「…こ、このアンプ、でかいなぁ……」ヨイショ...


梓「お、おも……」プルプル


男「あぁ、いいよ、俺が持ってくから!」ニコ


梓「あ……ど、どうもです……」


男「よいっしょ……」グイ!


男「……た、確かに重いな……、これは女の子じゃ、持てないよ」ヨロヨロ...


梓「なんだか、すいません……持ってもらっちゃって……」


男「いいって、気にしない気にしない」ニコ


しー「…………」じぃぃ


しー「………」


しー「あ、あぁん!/// これ、重すぎるやろぉ!!////」キャピキャピ


しー「非力なウチじゃ、もてへんってぇ…////」クネクネ


ちび「それなら私が持とうか〜?」ヒョイ


しー「」


ちび「ふんふ〜ん♪」トテトテ...


しー「ちび部長のおたんこなすぅ!!!!」ウガァ!


ちび「ほぇ!? な、なんで!?」ガビーン








~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



男「ふぅー、…これで良しっと……」


しーパパ「おぉぉ! うちのお好み焼き屋に、ライブスタジオができよったでぇ!!!」ウォオー!


茂雄「即席だけど、まぁいいんじゃないか」


しー「うはぁー!/// これで店でも歌いまくれるんやなぁ!!////」キラキラ


梓「す、すごい……」


べス男「………Amazing……」ボソッ

422 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 00:25:11.16 ID:3rvSvVND0

茂雄「それじゃ、俺は帰るから」バタン ブロロロロ...


ちび「ありがとぉ〜! おっちゃ〜ん!!」ブンブン


しーパパ「便利なお方やなぁ……」


しー「便利屋なだけあるわぁ…」


ちび「だから便利屋じゃないよ!!!!」アセアセ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




しー「みんな、もう演奏できたりするんか? 昨日の…」


ちび「私はカンペキだよ」エッヘン


しー「えぇぇえ!? す、すごいやん部長さん!!」ビックーン


ちび「えへへぇ////」テレテレ


梓「私は見ながらだったら、いちおう全部弾けますよ」フンス


べス男「………俺も…………」ボソッ


しー「おーおー! すごいやん、みんなぁ!」キラキラ


しー「もちろん、男もできてるんやろ?」ニコニコ


男「」


しー「………」


しー「……まさか」


男「……できてません」ショボン


しー「…はぁーっ、やろうと思ったわぁ……」


男「ぅぐ……」グサッ


しー「バンドフェスのとき、あのバンドの中で1番下手やなぁって思ったの、あんたやったもんなぁ……」


男「えぇ!?」ガビーン


しー「楽しそうに弾いてるのは、えぇねんけど……まだ初めて間もないやろ? ギター」


男「…んー……、たぶん、1ヶ月くらい…かな…」


しー「……はぁぁー」


423 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 00:34:16.09 ID:3rvSvVND0

しー「まぁえぇ! これもいい練習の機会や!!」フンス


しー「カンペキに弾けるようになりぃやあ!!!!」ニシシ


男「お、おう!」アセアセ


しーパパ「どうせ客こーへんし、お前ら楽器触っとってえぇで」ムシャムシャ


梓「お好み焼き食べてる!?」ガビーン


しーパパ「お前らが人前でできるようなったら大繁盛、間違いなしやな!」ガハハ


しーパパ「…はむ、はふはふ……うまっ!」モグモグ


梓 (……おいしそう………)ジュル...


しー「よ〜し、ほな、男は置いといて、いっぺん合わせてみるかぁ!!」オォー!


ちび「おぉ〜!」


梓「…お、おぉー!」グゥゥ〜...


べス男「………Oh…………」ボソッ





男「むむむ……、早く弾けるようにならないと……!」アセアセ







424 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 00:42:40.75 ID:3rvSvVND0


バイトはバイトではなく、バンド練習になった




何故かと言われても、流れでそうなったとしか言えないや



……でも、ちょうどいいのかもしれない




今、何かに没頭していなければ、立ち止まってしまうと思うから




立ち止まったら、現実を目の前に突き出されそうな気がするから

















逃げて、逃げて逃げて、逃げて逃げて逃げて逃げて、逃げ切ればいい





全てが終われば、あれは夢だったんだ、って……笑えるはずだから



















______妹とまた、笑えるはずだから













425 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 00:43:13.07 ID:3rvSvVND0
今日はここまでです
426 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/03/20(火) 01:01:41.03 ID:zFxZgSJUo


やっと追いついた
427 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/20(火) 01:10:55.42 ID:hhNeH2ES0


追いついたー
続き続き続ききききききいいいいい!
い、いかん禁断症状が…ッ!
428 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(島根県) :2012/03/20(火) 02:30:38.97 ID:ejDTlplC0
どうしよう、どう考えてもハッピーエンドが想像出来ない
429 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 09:54:30.88 ID:IE66jldDO
最初から見たけれどいいSS!完結するまで見守らせてもらいます。
430 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/20(火) 13:58:35.25 ID:BdRzGngfo


ラップロックを…
431 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/20(火) 14:32:56.35 ID:IOIlyePDO



さあ、みんな!このSS読んだあとにTHE BACK HORNの「美しい名前」を聞いてみよう!
432 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 15:03:10.95 ID:3rvSvVND0
4時以降に出かけなければなりませんが、続きを書いていきたいと思います


>>430 了解しました!
433 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 15:04:37.23 ID:3rvSvVND0


文化祭まであと24日





































434 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 15:10:30.62 ID:3rvSvVND0

朝 男の家



男「………」スタスタ


カタン... タンタンタン...


男「……?」


男 (…台所の方から物音が……)


スタスタ...


母「おはよう」


男「!」


母「…ごめんね、家事、ほったらかしにしておいて…」


男「…大丈夫だよ」


母「……私がしっかりしないといけないのに……」


男「………」


男「……俺、ちょっと出かけるよ…」


母「……気をつけて」






男「………」













435 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 15:22:03.86 ID:3rvSvVND0

しーの家



梓「そこ違います! こうです!!」ジャカジャカ

男「こ、こう?……」ジャカジャカ

梓「ぜんぜん違います!!」プンスカ

梓「もー、唯先輩なら、こんなところ楽勝で弾いちゃうのに……」ハァ

男「むむ……、初心者だから、仕方ないよ…」アハハ

梓「カンケーないです!」フンス

男「ひぃ!!」ビックーン




ちび「…あの調子なら、今日中に完成しそうだねぇ」

しー「せやなぁ……梓は教え上手やからな……」

ちび「しーはもうカンペキなの? 歌のほうは…」

しー「もちのろんや! 発音もバッチリ!!」フンス

ちび「ふむむ〜」



べス男「……………」

しーパパ「おぅ、お前さん、なんやかっこえぇ髪型しとるなぁ! ロックか!? それがロックなんか!?」フンス

べス男「…………ハイ………」ボソッ

しーパパ「元気出しぃや!!!!!!!」

べス男「!!?」ビクッ

しーパパ「ロックはパワーや!! 腹から声出しぃ!!!!」

べス男「…………ハイ………」ビクビク

しーパパ「あかんあかん!! ぜんっぜんロックちゃう!!!!」

べス男「……………」アセアセ

しーパパ「ロックなんは髪型だけなんか!? えぇ!? そりゃーガッカリやわぁ!!」

べス男「………スイマセン………」ビクビク

しーパパ「腹から声出しぃゆうとるやろォォォォ!!!!!!!!」

べス男「は、はひ!!」ビクッ

しーパパ「もっとや!!!!!!」

べス男「はいい!!!!!!!!!!!!!!!!!」

しーパパ「まだぜんっぜんロックちゃうて!!」



しー「…あっちは何しとるんやろなぁ……」アハハ...

ちび「さぁ…、何かの特訓じゃないかな?」








436 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 15:34:12.95 ID:3rvSvVND0

昼頃



しーパパ「さぁ焼けたで! じゃんじゃん食べやぁ!!!」

男「おぉぉー!」キラキラ

梓「お…おいしそ〜!」ジュル...

しー「よっしゃぁあー! がんがん食うでぇ!!!」

ちび「いただきまーす!」ワァーイ

べス男「いただきますッ!!!!!!」アセアセ




ちび「……そういえば、しー、このバンド、何ていうの?」モグモグ

しー「あー…そういえば、決めてへんかったなぁ、バンド名……」ムシャムシャ

梓「決めてなかったんですか…」モキュモキュ

しー「何がえぇかな!? みんな!」フンス

男「うーん……俺は何でもいいかな…」ガツガツ

べス男「おまかせでッ!!!」モグモグ

しー「うぉ、なんやえらい元気になっとるな……べス男……」ビクッ

梓「私も何でもいいです、というか、ここはやっぱりリーダーである、しーさんが決めるべきだと」モグモグ

ちび「だよねぇ」ムシャムシャ

しー「うぅむ……責任重大やな……」アセアセ

しー「………」ウーン

しー「…………」ウーン

しー「……………」ウーン...

しーパパ「俺が決めてもえぇか?」

しー「父ちゃんが!?」

男「何か思いついたんですか?」モグモグ

しーパパ「ふっふっふ、すっげぇの、閃いたで!」ニヤニヤ

しー「マジかぁ!」キラキラ

ちび「どんなのかな!!?」ドキドキ



しーパパ「 『お好み焼きロック』 やぁ!!」ドン!





しー「………」

男「………」

ちび「………」

梓「………」

べス男「よっ!さすがですッッ!!!」アセアセ




437 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 15:39:52.89 ID:3rvSvVND0

しー「…ま、まぁ、別にえぇんちゃうかな? それで……」

ちび「確かにね〜」

ちび「お好み焼き屋で演奏してるバンドが、かっちょいい名前!ってのも、なんか違う気がするしね」

男「あぁ、そっか…」

梓「じゃあ、これくらいダサいバンド名の方が、しっくりくるってことですね…」フムフム

しーパパ「えぇ!? これ、ダサいん!?」ガビーン












そんなわけでバンド名が決定した



『お好み焼きロック』







夕方頃には俺もバンド練習に参加し、なかなか形になってきた



明日には客の前で披露できるかもしれない











438 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 15:40:50.23 ID:3rvSvVND0
続きは夜に
439 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/20(火) 19:01:51.88 ID:hhNeH2ES0
440 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 20:25:05.67 ID:3rvSvVND0


文化祭まであと23日
































441 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 20:44:03.54 ID:3rvSvVND0

朝 スタジオ



ギタ娘「ちがぁぁぁあああああああああああああああああああう!!!!!!!!!!!!!」

ギタ娘「ぜんッッッッッぜん、ぜんッッッッッぜん…」

ギタ娘「違ぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああう!!!!!!!!!!!!!!!」

4弦娘「黙れ!!!! ロックだよ!!!! 時代はロック!!!!!!」

ギタ娘「ヘビメタだろぉぉぉがぁああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」

4弦娘「あんなのうっせーだけだろ!!!!!」

ギタ娘「ふざけんな!!!!! あんなヒョロヒョロしたサウンドの、どこがいいんだクソがぁああああああああああああああ!!!!!!」

4弦娘「騒音撒き散らすだけのヘビメタの、どこがいいんだかサッパリだわマジで!!!!!」

ボカロ「ちょ、2人ともやめて!(=゚ω゚=;) ☆ミ」

ドラ子「ドドド...」

ギタ娘「うるせぇぇえええええ!!!!! ぁぁあああマジでイライラするゥッ!!!!」ギャアアアア!

ギタ娘「もう暴れちゃう!!! 暴れちゃうから私!!!!」ガシッ

4弦娘「!? ギ、ギターを持って、何する気だ!!?」

ギタ娘「こーするんだよぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」ブンブン!

ボカロ「きゃー!!Σ(□`;)アゥΣ(   ;)アゥΣ(;´□)アゥΣ(;´□`;)アゥ☆ミ」

4弦娘「バ、バカ!! 危ない!!!」


ギタ娘「へ?」グルングルン



ガンッ!!!!!




ギタ娘「………あ」



プシュ〜〜〜……



ボカロ「ア、アンプから煙がッ!!!(”ロ”;)ゲゲッ☆ミ」ビックーン


4弦娘「何やってんだバカ!!!!!!」


ギタ娘「あぁあ〜〜〜!」アセアセ


茂雄「何の騒ぎだ?」ガチャ



ギタ娘「!!!」ビクッ



茂雄「…!?……」






442 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 20:45:30.72 ID:3rvSvVND0




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ギタ娘「ほんっとうに、ごめんなさい!!」ペコ


茂雄「………」


4弦娘「ったく……、うちのバカがご迷惑をおかけしました…」ペコ


ボカロ「あうあう〜・゚・(ノД`;)・゚・☆ミ」ペコ


ドラ子「ドド」ペコ


4弦娘「アンプは弁償させてくだ…」


茂雄「かまわん」キッパリ


4弦娘「……へ?」キョトン


茂雄「弁償代はいらん」


ギタ娘「えっ…で、でも……」アセアセ


茂雄「その代わり、もう二度とうちには来ないでくれ」スタスタ



バタン...




ギタ娘「………」


4弦娘「………」







443 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 21:10:58.34 ID:3rvSvVND0

昼頃 公園付近



岩男「あっちぃ〜……」スタスタ

岩男「今日も快晴、気温も30℃越え……」ゼェゼェ

岩男「やべぇな……死ぬ……」スタスタ





岩男「……お? 公園にいるのは……」


岩男「ギタ娘先輩……?」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



岩男「お〜い、ギタ娘先輩〜!」タッタッタ...

ギタ娘「……なに?」ズゥゥン...

岩男「!?」ビクッ

岩男 (なんだ!? この覇気のなさは……)

4弦娘「ん? 岩男か?」ヒョコ

岩男「4弦娘先輩まで!…… どうしたんスか?」

4弦娘「…ちょっとな」

4弦娘「ボカロも、ドラ子もいるぞ」ホラ

岩男「あ、ほんとだ」



ボカロ「ウフフフ☆ミ」キャッキャッ

ドラ子「アハハハハ☆ミ」キャキャッ



岩男「高校生にもなって砂場で遊ぶとは……」

4弦娘「ある意味ロックだな…」フッ

ギタ娘「はぁぁぁ……」ズゥゥン...

岩男「あぁ、そういえば…、どうしたんスか、先輩……」

ギタ娘「…あのね、スタジオのアンプをね…」

ギタ娘「壊しちゃったの……」

岩男「マジッスか!?」ガビーン

ギタ娘「割とマジなの……」ハァ...


444 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 21:12:07.46 ID:3rvSvVND0

4弦娘「こいつデンション上がりすぎて、ギター振り回しやがってな……」

岩男「それでアンプを……」

4弦娘「あぁ……」

岩男「……ある意味ロックっすね…」

ギタ娘「ロックじゃねぇよ!! メタルだよ!!!!!」

岩男「す、すいませんでした!」ビクッ

ギタ娘「……はぁぁぁ……」ズゥゥン

4弦娘「まぁ、こんなことやっちまったから、スタジオ、出入り禁止になった」ハァ

岩男「えぇー……」ガビーン...

ギタ娘「……あぁぁぁ、もうこの町でギター弾けるところ、学校しかなくなっちゃったよ……」ズゥゥン

4弦娘「その学校も今は夏休みで閉まってるからな…」

岩男「…でも、文化祭の準備で、そろそろ入れるようになるんじゃないッスか?」

4弦娘「あ」

ギタ娘「あ」

岩男「………」

ギタ娘「いつから入れるようになるの!?」フンス

岩男「え、えぇと……たしか……」アセアセ

ギタ娘「早く言えよぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

岩男「ぶ、文化祭前20日ッス!! それくらいから入れるようになると思うッス!!!」ビックーン

ギタ娘「っしゃああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

4弦娘「ッしゃぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああああッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ギタ娘「あと少しじゃねぇえええかぁああああ!!!! テンション上がってきたぁああああああああ!!!!!!!!!」

4弦娘「うぉぉぉぉおおおお!!! ロックだぜぇぇぇぇええええ!!!!!!!!!!!!!!」

ギタ娘「だぁぁかぁぁぁらァァァアア!!!!! あんなヒョロいサウンドのどこがッッッ!!!!!!!!」

4弦娘「あんな騒音撒き散らすだけのヘビメタの、どこがッッッッッ!!!!!!!!」

ギタ娘「あ”ぁ”ん”!?」

4弦娘「あ”ぁ”ん”!?」





岩男 (……音楽で人は変われる………マジで……)ビクビク








445 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 21:23:24.99 ID:3rvSvVND0

夜 副会長の家



副会長「………」パラパラ...

副会長パパ「…また、本を読んでるのか……」

副会長「……あぁ」

副会長パパ「…そうか」

副会長パパ「……音楽、聴いていいかな?」

副会長「…いいよ、許可取らなくても流していいって、いつも言ってるじゃないか……」パラパラ

副会長パパ「そうだったな…、すまない」ハハハ...


ウィィーン... カシャン...


〜♪ 〜♪


副会長「……The Beatles?」

副会長パパ「あぁ…、父さんの青春だよ」ニコ...

副会長パパ「…よく、仲間と演奏したもんだ…」

副会長「………」

副会長パパ「……どうだ、お前も……」

副会長「…僕はやらないって、いつも言ってるだろ?」

副会長パパ「…あぁ、…そう…だったな……」アハハ...

副会長パパ「……すまない………」

副会長「……2階へ戻るよ」スクッ


スタスタ...


副会長パパ「………」

副会長ママ「…まだ懲りてなかったのですね……」ハァ...

副会長パパ「……あいつにも、知ってほしいんだ…」

副会長パパ「誰かと、音を合わせるということを……その楽しさを……」

副会長ママ「…そういえば、昔から言っていましたものね…」

副会長ママ「誰かと演奏する楽しさを、少しでも多くの人に知ってもらいたい、って…」

副会長パパ「……私は、昔から変わっていないよ」ニコ...




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


バタン...



副会長「………」






446 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 21:25:24.75 ID:3rvSvVND0


文化祭まであと22日





































447 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 21:28:49.24 ID:3rvSvVND0



『  どこだろう?




     ずいぶんと暗い場所だね





   何もない








            …誰かいるの?





      いたら返事をしてほしいな







 



         ………










              いないんだね
















            残念……  』






        


448 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 21:30:59.41 ID:3rvSvVND0


『   何もないね





        さっきから歩いてるんだけど







    何もないんだね










          光すら、ない









             真っ暗











                真っ暗










           真っ暗













              真っ暗




449 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 21:34:27.09 ID:3rvSvVND0


    いつから ここにいるんだろう









             いつ ここにきたんだろう







       思い出せないや









          ……思い出せること









               声………







            ぬくもり………







              顔……






              



                        ………やさしそうな顔











450 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 21:36:47.79 ID:3rvSvVND0


文化祭まであと21日







































451 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 21:46:23.79 ID:3rvSvVND0

朝 病院



妹「………」


母「…おはよう!」ニコ...


妹「………」


母「…ほら、着替え、もってきてあげたわよ!」


母「それから……じゃじゃーん!」


母「駅前のケーキ!! どう? 驚いたでしょう?」ウフフ...


母「男のやつ、バイトの目的が、ケーキを買うためだったなんてね…」


母「なんか抜け駆けされてる気分だったから、悔しくてお母さんも買ってきちゃった!」アハハ


妹「………」


母「…ほら、ショートケーキ……、ここにおくね?……」コト


妹「………」


母「…妹は美人ね……」


母「本当に私の子供?って思っちゃうくらいに…」フフ...


妹「………」


母「……………」


母「…焦る必要なんて、ないからね……?」ニコ...


母「ゆっくり……治していこう……」



















452 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 22:14:28.87 ID:3rvSvVND0

昼頃 どこか



社会人A「あ〜、腹減ったなぁ…」

社会人B「だな……、どこか食いに行くか?」

社会人A「そうだな」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



社会人A「う〜ん…ここらへん、店が少ないな…」スタスタ

社会人B「あぁ、どこも潰れちまったみたいだなぁ」スタスタ

社会人A「………」スタスタ

社会人B「………」スタスタ



社会人A「…あの角を曲がって、先に店が一軒も見えなかったら、引き返そう」スタスタ

社会人B「そうだな……」スタスタ






ジャジャーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンッッ!!!!!!!!!!!!





社会人A「!?」ビクッ

社会人B「ギ、ギターの音…!?」アセアセ

社会人A「…どこから……?…」キョロキョロ

社会人B「あ……」







『お好み焼き屋』

『お好み焼きロック、はじめました』





社会人A「………」

社会人B「…どうする?」

社会人A「…入ってみるか?……」

社会人B「……腹、……減ってるしな…」グルルル〜…



ガラガラ...



453 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 22:16:33.09 ID:3rvSvVND0



しーパパ「へいらっしゃああああい!!!!!!!」


ジャジャーーーン!!! ギュィィーーン!!


しー「らっしゃいらっしゃ〜い!」

男「どうも〜! お好み焼きロックです!!」ギュィィーン

梓「さぁさぁ、席にどうぞ! 1曲披露しますよぉ〜!」フンス

ちび「ほらほら、始めるよ〜!」


社会人A「……」ポカン

社会人B「……」ポカン


カン カン カン カン




ジャジャーーン!!!!


ズンズンズンズン!!!!!


ちび「いぇえーーーーーーーーーーい!!!」ドダダン! ドドダン!

男「フォーーーーッ!!!!」


しー「Don't wanna be an American idiot.

     Don't want a nation under the new mania.

       And can you hear the sound of hysteria?

          The subliminal mindfuck America♪」



社会人A「これ…知ってるぜ! Green Dayだよ!」オォォ…

社会人B「え? 何それ……」アセアセ

社会人A「知らないのかよ! まぁいいや、聴いていこうぜ!!」フンス

社会人A「オヤジ! お好み焼き2つ!!」

しーパパ「まいどぉ〜!!!」ガハハ!




454 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 22:19:06.99 ID:3rvSvVND0


しー「Welcome to a new kind of tension.

    All across the alienation.

      Everything isn't meant to be okay.

        Television dreams of tomorrow.

          We're not the ones who're meant to follow.

            For that's enough to argue♪」





〜♪ 〜♪



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


一般人A「なんだぁ? あの店から音楽が聴こえるぜ?」

一般人B「面白そうだな、入ってみようぜ!」


OL「ねーねー、久しぶりにお好み焼き食べたい!」

美人OL「そうですわね、わたくしも久しぶりに食べたいと思っていたところですの」

ブスOL「よっしゃぁあ、それじゃ〜入ろうぜぇ」ブヒブヒ


中学生「むむ! ロックの気配!!」

女中学生「あそこからだよ! 行ってみる!?」

中学生「うん!」


老人「なんじゃ…? この軽快なビートは……」ホゲホゲ

婆「……あそこからじゃのぅ……」ヨボヨボ

老人「入ってみるかぇ?」

婆「そうじゃの…、久しぶりにハッスルしますかのぅ…」ニコニコ




455 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 22:21:03.07 ID:3rvSvVND0





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~





しーパパ「……な、何じゃこりゃぁあ………」プルプル



ウォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!



ズン!ズン!ズン!ズン!



ちび「いやーーーーーーーーーーーっほーーーーーーーーーう!!!!!!!!」ヘドバン


男「うぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!」ギュィィーン


梓「男さん、ちょっと走ってますよ!?」アセアセ


男「何!? 走れって!? よっしゃああ!!!!!」ダッ


梓「ちょっ!!!」




ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!



「あいつ、店内を走りながら弾いてるぜ!!!」

「すげぇテクだなオイ!!!!!」

「シールドどんだけ長いんだよ!!!!」




ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!









しーパパ「……誰もお好み焼き、注文してくれへん………」プルプル









456 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 22:33:15.80 ID:3rvSvVND0

閉店時刻



しー「いやぁ〜盛り上がった盛り上がった!!」フンス

ちび「だね〜! お客さんもみんなノリノリだった!」ニコニコ

梓「とっても楽しかったです!」アハハ

男「久しぶりにいい汗かいた気がするよ!」

べス男「………狂気の宴………」フッ

しーパパ「でも誰もお好み焼き……注文してくれへんかったで……」ズゥゥン...

梓「えぇ!?」ガビーン

しー「なんやて!?」ガビーン

ちび「それじゃ意味なかったじゃん!」ガビーン

男「俺、走った意味なかったってことですか!?」ガビーン

梓「…あれは本当に意味が分からなかったです」

男「そんなぁ!!」ガビーン


しーパパ「…まぁ、でもやな……」スクッ...

しーパパ「あんなにお客さんがいる店内を見たのは、…初めてやった!」ニコ

しーパパ「これも、お前らのおかげや!!!」ガハハ!

ちび「おぉー!」パァァ

しー「客寄せにはなる、っちゅーことやな!」

梓「それは良かったです!」フンス

しーパパ「これからも頼むで!? お前らがキーになっとんのやからな!!!」ニカッ

男「はい!!!」

ちび「がんばるよー!!」フンス

梓「やってやるです!」グッ

しー「おっしゃあ!」グッ!




べス男「………なんていうか…………」









べス男「…………ここ、ライブハウスにしたら普通に儲かるんじゃ………」ボソッ








しーパパ「……あ、そっか」




457 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 22:35:04.29 ID:3rvSvVND0


文化祭まであと20日









































458 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 22:48:25.49 ID:3rvSvVND0

朝 しーの家前



男「えぇーー!? 店じまい!!?」ガビーン

しー「すまんなぁ、昨日のべス男のアドバイス、父ちゃん本気にしちゃってなぁ…」ナハハ

しー「なんか、この店、改築してライブハウスにするんやってぇ」

男「そ、そんなぁ……」

男「バイト…どうするんだよぉ……」ヘナヘナ

しー「あ、そや、これ」スッ

男「…これは?」

しー「父ちゃんから」

しー「バイト代やって」ニシシ

男「!!! で、でも、1週間は様子見で、バイト代は出ないって……」

しー「あぁ、言ってたなぁ……」

しー「でも、気ぃ変わったんちゃう?」ニシシ

男「……で、でも…なんか悪いな…」アセアセ

しー「まぁまぁ! せっかくなんやし、もらっときぃや!」ニャハハ

しー「…金欠やったんやろ?」ニシシ

男「…うん……」

しー「なら、なおさらや!」フンス

男「…ありがとう、恩に着るよ」ペコ

しー「気にすんなや! ウチらの仲やろ!?」フッフッフ...

しー「 『お好み焼きロックの名は、世界に轟くゥ!』…ってな!」フンス

男「あはは…!」

男「…それじゃ、ありがとうな」ニコ

しー「おう!」ニコニコ

男「またな〜!」ダッ

しー「またどっかで会おうなぁ〜!!」バイバイ




459 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 22:50:30.45 ID:3rvSvVND0



タッタッタッタッタ...



男 (やった…! これで、妹にケーキを買ってやれる……!)



男 (…妹に会える! 妹に…、会えるんだ……!)


























460 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 22:56:34.43 ID:3rvSvVND0

ケーキ屋




店員「いらっしゃいませ〜」


男 (……あった、ショートケーキ!……)ゼェゼェ


男「すいません、これ1つ、ください!」


店員「かしこまりました〜」


男「…あ、イチゴ、5つでお願いします!」ニコ


店員「は、はい…」



男 (…やった! やった!やった!やった!!!……)ドキドキ



男 (やっと会えるんだ……!)ドキドキ







461 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 23:09:41.54 ID:3rvSvVND0

病院 ロビー



ウィィーン...



男 (急げ…! 急げ…!……)スタスタ


男 (早く会いたいんだ…!)スタスタ




岩男「おぅ、男ォ!」


男「!?」ビクッ


岩男「よぅ!」ニコニコ


男「し、師匠…? どうして、ここに…?」


男「…! それに、みんなまで……」


女「何よ〜、いちゃ悪いわけ?」プンプン


ちび「妹ちゃんのお見舞いだよ〜」ニコニコ


ボカロ「みんな心配だったから、みんな来ちゃったってこと!☆*~゚⌒('-'*)⌒゚~*☆ウフフ♪☆ミ」


副会長「ぼ、僕は別に……」


生徒会長「素直が1番よ〜?」クスクス


ドラ子「ドドドドド!!!」カタカタカタカタ...


べス男「…………迷える子羊に救いの手を………」ボソッ




男「………」


岩男「…? どうしたんだ?」


男「…! い、いや、何でもないです…」


男「あ、ありがとうございます! 妹のために……」


ちび「いやいや、気にしないでくれたまえよ、新入りくん!」フンス


女「妹ちゃんに、早く元気になってもらいたいからね!」ニコ


男「そっか…、ありがとう…本当に……」ニコ


男「それじゃ、案内するよ!」


462 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 23:35:26.25 ID:3rvSvVND0




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ガラガラ...



男「おはよう! 妹!」ニコ


岩男「失礼するぜ〜!」


ちび「部長のお出ましだよ〜!」フンス


女「妹ちゃ〜ん! お見舞いに来たよ〜!」ニコニコ


べス男「………?」


男「妹、ケーキ買ってきたぜ? ほら!」ガサガサッ


男「ごめんな〜、俺、バイトやっててさ、なかなか来れなかったんだよ!」


男「ほんと、ごめんな!」


副会長「……お、おい………」


男「だから、今日の久しぶりのケーキ、すっげぇ奮発しちゃったぜ! じゃじゃーん!」


男「イチゴ5つだ! どうだ!? 見たことないだろ、こんなケーキ!」ニシシ


生徒会長「……お、男くん……?……」


男「さすがに、5つはのらないだろーって思ってたけど、案外いけるもんだな」アハハ


女「……ちょっと、男………」


男「…うん? 何だよ??」


女「…あんた……」














女「………誰と話してるの?……」






463 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 23:37:35.60 ID:3rvSvVND0



男「…は? 誰って、妹と……」





男「!?」


男「…なん、……で……?」


男「……嘘だ…」


男「……い、妹…? ど、どこ、いった、んだよ…?……」


ボカロ「…………」


ちび「……新入りくん……」


男「い、いたんです!! 確かに、ここにッ…!!! ここにいて、俺は…ケーキを……」


べス男「…………」


男「さっき、ここにいた!!! ここに!!!! ここにいて、いつもみたいに、壁を…!!!!!!」


岩男「……もう、…やめてくれ……」フルフル


男「……違う、…ち、ちがう、んです……本当に……」ポロ...


男「妹は……ここに……ッ」ポロポロ...


女「やめてよッ!!!」ポロ...


男「……う、うそ、だ……こん、なの……」ポロポロ...



464 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 23:39:58.50 ID:3rvSvVND0


岩男「……辛かったな………」


男「…………」ポロポロ


ちび「……ごめん………、何も、知らなくて……」


女「……な、何してたんだろ、…私は……」グスン


男「……やめろ」ボソッ


べス男「………?」


男「やめろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


男「勝手に……、勝手に、い”もうとをッ、殺すなぁッッッ!!!!!!!!」ボロボロ


男「いぎでるんだ!! ひっぐ…、…妹は……、まだ、い”、生きて……」ボロボロ


男「……ぁぁああああ、」ボロボロ...







男「ぁぁぁあああああああああああああああああ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”あ”!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」









































465 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 23:43:44.88 ID:3rvSvVND0




              _______俺と母さんは、何を見ていたんだろう








                        何が見えていたんだろう








                誰に話しかけていたんだろう
 





























                         そこに、誰がいてほしかったんだろう

























466 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/20(火) 23:44:34.46 ID:3rvSvVND0
今日はここまでです
467 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/20(火) 23:49:09.31 ID:3eMjKz0Uo
乙!
468 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/20(火) 23:50:08.16 ID:s1hjRswCo
なんだこれは……



強いて言うなら空白多すぎて読むのが大変です
雰囲気も良いけどもうちょい少ないと嬉しい
469 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/21(水) 00:05:44.27 ID:Z53o1+n10

なんだと…
470 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 00:07:30.76 ID:wUeGfOuv0
>>468 あぅ…それは失礼しました
    これからは気をつけます…
471 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 00:12:28.24 ID:wUeGfOuv0
ちなみに、自分のシナリオはここで完結しています
なのでこれから、どう展開されていくか、自分でもよく分かりません

ですがリクエストして頂いたメタルやラップロックは作中必ず出したいと思いますので、安心してください



こんなSSですが、最後までお付き合い頂けると嬉しいです
472 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/21(水) 00:17:38.11 ID:U30rWcVIO
>>471
これで完結なんて、そりゃないぜ…
473 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 02:03:26.56 ID:wUeGfOuv0
寝れないので続き書いていきますw
474 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 02:07:27.48 ID:wUeGfOuv0


文化祭まであと19日




今日も快晴

気温は30℃越えは間違いないらしい


何だか悪夢から覚めたような気分だ



行うべき事をしたくないから、日常に身を潜めることにしよう


もう、疲れたんだ


十分だろ



475 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 02:11:56.42 ID:wUeGfOuv0

朝 公園


男友「………」ぼーっ

男「………」ぼーっ

男友「何だよ、急に呼び出してさ…」

男「…なんか用あったのか?」

男友「ねぇけど…、っていうか、部長、マジでキレてたぜ?」

男「あぁ…引退試合のことか……」

男友「…まぁ、過ぎたことだし、俺はもう何も言わねぇけどよ…」

男「……」

男「あーっ、なんかかったりぃなぁ……」

男友「何するよ?」

男「ん〜…」

男「何でもいいぜ」

男友「そっか…」

男友「じゃゲーセン行こうぜ」

男「…おう」




476 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 02:17:03.51 ID:wUeGfOuv0


スタスタ...


男友「…うわ、見ろよ、あれ…」

男「ん?」

男友「喪服姿の行列…」

男友「縁起悪いもん見ちまったぜ…」ペッペ...

男「………」

男「早く行こうぜ、早くストファイやりたい」

男友「おう」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ゲーセン


男友「ふっ、おりゃっ、はぁ!」ガチャガチャ

男「………」ガチャガチャ

『K.O!』

男友「うがぁー!負けたぁあああ!!」

男「弱っw」

男友「くそっ!もう一回だ!!」

男「俺もう100円玉ねーよ」

男友「嘘つけ!」



477 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 02:24:45.47 ID:wUeGfOuv0

昼頃 町中



男友「あ〜暇だな〜…夏休みも、しょせんただの長っげぇ休日だな」

男「だな」

男友「暇すぎるぜ〜…、ん?」



ヤンキー「おぅ嬢ちゃん可愛いじゃん? ちょっと付き合ってくんね?」ニヤニヤ

MOB「や、やめてください…!」アセアセ



男友「…女の子が不良に絡まれてる……」

男「ほっとけよ」

男友「えぇー? 今助けたらフラグ立つぜ??」

男「面倒臭いだけだっての」

男友「そうかー?」

男友「…っつーか、何か、お前変わったな」

男「…どこがだよ」

男友「なんつーのかな…」

男友「態度とか、目つきとか…?」

男「…馬鹿馬鹿しいw」

男友「いや割とマジで」

男友「目つき鋭くなったんじゃね??」

男「ははw」



ヤンキー「おらいい加減に来ねぇとブン殴るぞ!!!!」

MOB「きゃぁああああ!!!!!!」

「き、君、やめなさい!」

「その女の子を放しなさい!!」



男友「お、あいつらに横取りされたぜ…、チクショウ…」

男「くだらねぇw」ハハハ



478 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 02:29:53.04 ID:wUeGfOuv0

学校 教室



モブ美「さぁみんなー! メイド喫茶開店に向けて、がんばるわよー!」


「「「 おぉー! 」」」


サッカー少年「おい、テーブルの飾り付けはどうする?」

陸上部「はいこれ」スッ

サッカー少年「んん?」

陸上部「その通りにしろってさ」

サッカー少年「はいよ〜」




男「おーっす」

モブ美「男くん!? 遅刻だよ、集合時刻ちゃんとメールしたでしょ!?」

男「悪い、見忘れてた」

モブ美「…?」

モブ美「まぁいいや、はいこれ、教室内のセッティング資料」

モブ美「みんなのを手伝ってあげて」

男「おう」






479 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 02:35:00.54 ID:wUeGfOuv0

夜 公園



男「………」

犬「わんわん」

男「…おー、ここ、お前の家だった?」

犬「くぅーん」

男「悪いな、勝手に使っちゃって」

犬「はっはっは」

男「…って話しかけても通じるわけねーか」

犬「くぅん」

男「おら、どっかいけよ、臭いんだよ」

犬「わん」

男「……うざ」

男「仕方ない、どくわ…」ヨイショ

男「…ったく」スタスタ











男「…あー、暑い」

男「夜なのに暑いとか……」



スタスタ...







480 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 02:36:34.79 ID:wUeGfOuv0


文化祭まであと18日


481 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 02:43:00.06 ID:wUeGfOuv0

朝 道端



おじさん「君…、…君!」ユサユサ

男「……ん?」パチ...

おじさん「君、何てところで寝ているんだい…」

男「…ここは?」

おじさん「道端のど真ん中だよ」

おじさん「まったく…、死体かと思って驚いたよ」ハァ

男「…死体かぁ」

男「いいな、それ」ハハハ

おじさん「!? 何を言ってるんだい、君は…」

男「うっせぇw」スタスタ

おじさん「ちょ、待ちなさい! 君…!」アセアセ






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



スタスタ...


男「………」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



学校



男「おっす」

モブ美「お、今日は早いのね」

男「おう」

モブ美「女、今日も来れないみたい」

男「そっか」

男「…なんかやること、ある?」

モブ美「あるけど…、男くん、軽音あるんじゃないの?」

男「ん?」

モブ美「軽音よ、文化祭で発表する……」

男「あぁ……」

男「どうでもいいよ」

モブ美「…へ?」

男「どうでもいい」

482 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 02:51:12.48 ID:wUeGfOuv0

男「軽音なんて、くっだらねーよw」

モブ美「ちょ……」

男「だって、音楽の理論も分かってない屑が、でっけぇ音で歪ませて誤魔化してる、ただのお遊びだろ?」

男「そんなのやるとか、時間の無駄すぎだろw」アハハ

モブ美「…ど、どうしたのよ……いったい…」

男「…は?」

モブ美「あなた……本当に、男くん…?」

男「そうだよ」

男「俺が男だよ」

男「お前、俺が誰に見えてるの?w」

モブ美「おかしいよ…何か…変だよ?……」

男「何言ってんのって話だよw」

男「もしかして、幻覚見ちゃってんの?w」ニヤニヤ

男「だとしたら、救えねぇバカだなw」ハハハ

モブ美「……ッ」


タッタッタッタ...


男「………ははw」

サッカー少年「おーっす、って、早いな〜男ォ〜!」

陸上部「今日は雨でも降るのか?」アハハ

男「雪でも何でも降らしてやるよw」


483 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 03:00:06.04 ID:wUeGfOuv0

夜 男の家



男「ただいまー」

母「!!?」

母「男ッ! 今までどこ行ってたの!!! 通夜にも葬儀にも出ないで…!!!!」

男「誰の?」

母「……ッ? 何を言ってるの?」

男「だから、誰のって聞いてるのw」

母「…本気で言ってるの?」プルプル

男「うんw」

男「つか、俺が聞いてんじゃん」

男「質問を質問で返すなよなw」アハハ

母「ッッッ!!!!」パシンッ!

男「……っ」

母「あんた!見損なったわ!! 最低よ!!!!」ポロ...

母「…あれだけ、心配して、傍にいてあげたじゃない…!」ポロポロ

母「あれは、嘘だったっていうの!? 演技だったっていうの!?」ポロポロ

男「……俺には、妹なんていなかったんだ」

母「……?」ポロポロ

男「俺は、もとから1人っ子だったんだよ」

男「だから、妹なんて、そんなヤツは知らないさ」

母「…………」ポロポロ

男「……はぁ、せっかく帰ってきたのに、最悪だわ、なんか……」

男「………」スタスタ


バタン...


母「……ひっく、……妹ぉ……!」ポロポロ





484 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 03:09:57.95 ID:wUeGfOuv0


文化祭まであと17日




自分の中で何かが壊れ始めていた

軋み朽ち果てていくその様に、もう1人の自分が傍観しているこの感覚

壊れても代わりはいる、とでも言うように、平静を装った顔をして



狼狽した身体に鞭を打つことをやめた

流れでそう成るように、全ては運命付けられているかのように、物事は進む

それにただ、身を委ねるだけなんだ



笑みは自然と零れた、自分でも驚く程に、自然に零れ落ちるのだ

何を焦っていたんだろう? 俺は、何を望んでいたのだろう?

それを望んで、それが叶わないことだと知っていて、でもそれを望んで、でも直視できなくて




崩壊はすぐそこに迫っている気がした



485 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 03:13:29.42 ID:wUeGfOuv0

朝 路地裏



男「………ん…」パチ...

男「……ふわぁぁ……」

猫「にゃあ」

男「………ん?」

猫「にゃー」

男「…きたねぇな、こっち来んな」シッシ

猫「にゃおん」トテトテ




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


スタスタ...



男「………」スタスタ


ドン


男「…?」

バスケ部長「…お前は……」

男「……ども」

バスケ部長「………」ニヤ



486 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 03:24:21.60 ID:wUeGfOuv0



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ドゴッ!


男「ぅぐ……」ドサッ

バスケ部長「朝からいいサンドバッグが手に入るなんて、今日はついてるぜ」ニヤニヤ

男「……」ゲホッ...

バスケ部長「…なんだその目は」

バスケ部長「悪いのはお前だろ?」

バスケ部長「お前がバスケ部抜けて、軽音部なんかに行くから、こんな仕打ちを食らうんだぜ?」

バスケ部長「それぐらい、分かるだろ?w」ニヤニヤ

男「………」

バスケ部長「……んだよ、その目、マジで腹立つな」

男「…確かに俺が悪いですね」

バスケ部長「…?」

男「俺のせいで部のみんなや、先輩方に迷惑をかけた」

バスケ部長「分かってるじゃねぇかw でも今更そんなこと言っても…」

男「俺は悪者だ」

バスケ部長「……んあ?」

男「俺は悪者になっちまった…ww」ニヤニヤ

バスケ部長「……狂ったか? 急に笑い出しやがって……」

男「へへへ…、悪者だぁ」ニヤニヤ

バスケ部長「もういっぺんブン殴ってやる!!!!」ブンッ

男「ッ…」シュンッ

バスケ部長 (な!? よ、避けた……ッぐ!!!)


ドゴォッ!


バスケ部長「ぅお、おぇえええぇええぇ……」ビチャビチャ

男「うっわぁ〜w きったねぇなぁオイww」ニヤニヤ

男「部長ともあろう人間が、こんな道端でゲロとかw」ニヤニヤ

バスケ部長「……げぇえ……、はぁ、はぁ、…お前……ッ」ギロ

男「お〜こわw」

男「怖いから蹴っとこうww」ブン


ドガッ ドガッ


バスケ部長「ッ…!ッ…!」ゲホッ

男「あははw」ニヤニヤ

男「楽しすぎだろこれwww」ニヤニヤ



487 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/21(水) 03:28:32.50 ID:ZKg7gwb+0
いいぞ!もっとやれ!
488 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 03:59:03.01 ID:wUeGfOuv0


岩男「そのへんで止めとけ」



男「……!」ピクッ

男「……師匠か」

バスケ部長「……ヒ、ヒィイ!!」ダッ

男「あ、逃げられたw」

岩男「…通夜にも葬儀にも出てないと思ったら、こんなことしてたなんてな」

男「師匠には関係ないですよ」

岩男「ある」

岩男「お前は俺の弟子だからな」

男「ははw」

岩男「……辛い気持ちはよく分かる、だが、自分を見失うな」

男「別に辛くないですよ」

男「俺はいつでも元気ですから」

岩男「馬鹿野郎、お前、どこが元気だ……」

男「精神的にも良好ですw」ニヤニヤ

岩男「……頼む、逃げないでくれ」

男「……」

岩男「現実から、逃げないでくれ」

岩男「行き難い世界かもしれん、生きたくない世界かもしれん…でも」

岩男「だからこそ、逃げてほしくないんだ」

男「……師匠、黙ってください」

岩男「お前が今やっているのは、明らかな現実逃避だ」

岩男「直視できないから、そうやって自分を自分として見ず、他人の目を持とうとする…」

男「……やめてください」

岩男「…そんなことで自分を保とうとするな」

男「………ッ」

ちび「…新入りくん」

男「!? ぶ、部長……」

ちび「妹ちゃんがいなくなったのは、辛い……、痛いほど気持ちは分かるよ」

ちび「でも、そうやって妹ちゃんの死を受け止めることなく、このまま生きていっていいの?……」

男「俺は、違う…」

ちび「何が違うの?」

男「俺はッ、妹の…死を、受け止めるなんて、できない…」

男「そんなこと、やれって言われるのなら、死んだ方がマシだ!!!!」

ちび「それが逃げてるって言ってるんだよ…?……」

男「ッ……」



489 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 04:01:13.52 ID:wUeGfOuv0

ちび「このまま死ぬのも、ダメ」

ちび「このまま生きるのも、ダメだよ」

ちび「…受け止めなきゃ」

ちび「新入りくんは、君の近くで生きた光を、消そうとしてるんだよ?……」

男「………」

ちび「…ありのままを受け入れて……」

ちび「…そして、妹ちゃんのぶんまで、精一杯、生きるんだよ」

ちび「それが、…お兄ちゃんとして、…お兄ちゃんにしか、できないことだって……私は思う」

男「……じゃ、じゃぁ…」ポロ...

男「なんで、妹、だったんですか…」

男「なんで、妹が、選ばれたんですか…あんな病気に……!」ポロポロ

男「おかしいじゃないですか!! 妹は何も悪いことはしてないんですよ!!!?」

ちび「………」

男「理不尽だ! 訳が分からない!! そんな世界、受け入れられるわけないですよ!!!」ポロポロ

ちび「………」

ちび「……魔法はさ」

男「……?」ヒック...

ちび「不思議なものなんだよ、ほんとに、奇跡さえも起こしてしまう、すっごいものなんだ」

ちび「……私は、魔法を信じてる」

男「…? 何を……」グスン

ちび「 ”音楽には魔力がある”って言ったのは、君だよ?」ニコ

ちび「君がそう言ってくれたから、私は奇跡を信じられるんだよ」

男「音楽……」

ちび「…天国にいる妹ちゃんに、伝えようよ」

ちび「届けようよ、想いを…!」

ちび「言えなかった想いも、これからのこと、不安や期待、希望、ぜんぶ、ぜんぶぜんぶ!!」

ちび「…音楽の魔法にのせて、届けようよ!」ニコ

男「…部長……」ポロポロ

岩男「文化祭、そこから発信するんだ」

岩男「お前の、伝えたいことをな」ニカッ

男「………ひっく、…ぅあぁ、ぁああああああああああ…ッ!!」ポロポロ




490 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 04:02:11.67 ID:wUeGfOuv0




完全に自分の中の”何か”は崩壊した

傍観者は去り、1人は流れに逆らうように歩き出した






希望



ただ、それだけを胸に秘めて




491 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 04:12:28.25 ID:wUeGfOuv0


文化祭まであと16日





母さんとモブ美には全力の土下座で許しを請うた

母さんは、おかしくなるのも仕方ないこと、と言って許してくれた

正直、泣きそうだった



モブ美は逆に怒っていた

「先輩方になんて失礼なことを言うのコイツ!マジでぶん殴りたくなったわ!」云々、説教をされた





もう、俺は俺で在れる、そういう確信を持つことができていた





…そういえばバスケ部長には謝りに行ってないな……


_____今度でいいか


492 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 04:25:29.19 ID:wUeGfOuv0

朝 教室



モブ美「ほらほら! 急いで急いでぇ〜!」

サッカー少年「そんなに焦らす必要ないだろー…」ノロノロ

陸上部「そうだよ〜…まだ時間はあるし…」ノロノロ

もぶ1「だよな〜」

もぶ2「うんうん」

モブ美「もー! みんなったら!」プンプン

男「あはは…」

女「……」

男「…どうした?」

女「…あ、あの……」

男「……気にすんなよ」ニコ

女「……?」

男「もう、妹のことは大丈夫……」

女「…そっか……」

男「…心配してくれて、ありがとうな」ニコ

女「………」シュン

男「だー! いつまで落ち込んでるんだ! ったく!」プンスコ

男「妹はお前がヘコむこと、望んでると思うか?」

女「…思わない……」

男「だろぉ?」ニシシ

男「そういうこった! だから、気にすんなって!」

女「……」

女「…男、変わったね……///」ボソッ

男「へ?」

女「…なんか、目つき鋭くなったけど……前より、カッコ良くなった気がする……///」ボソボソ

男「…そ、そうか…///」アセアセ

女「……それに、強くなったよ……ほんとに……」ニコ

男「………////」

男「な、なんか、面と向かってそう言われると、照れるな…///」アセアセ

女「ご、…ごめん……///」

男「………///」

女「………///」



サッカー少年「……ほぅ」ニヤニヤ

陸上部「なるほどなぁ…」ニヤニヤ

モブ美「ほら!邪魔しないっ!」



493 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 04:46:50.20 ID:wUeGfOuv0

昼 音楽室



男「こんにちは〜…」ガチャ

男「部長〜? 来ましたよ〜?」

男「話って何ですか〜?……」


シーン...


男 (…イタズラだったのかな?)ムムム...

ちび「うわぁああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」ガバッ!

男「!!?」ビックーン!

ちび「わぁーい! ドッキリ大成功!」キャッキャッ

男「も、もう! 話って、ドッキリだったんですか!?」アセアセ

ちび「違うよぉ〜」ニコニコ

ちび「あ、でも……ある意味サプライズかな!」ニシシ

男「サプライズ……?」キョトン

ちび「ちょっとあっち向いてて〜」ニコニコ

男「? は、はい……」クル

ちび「いいって言うまで、向いちゃダメだよー!」フンス

男「は、はぁい…」

男 (…何だろう? またドッキリみたいなのかな?……)




ちび「……うんうん!」

ちび「……よし、いいよ!」フンス

男「…!」クル




金髪「やぁ」ニコ

みこ「ど、どうも!」ペコ




男「!!!!!」

男「き、金髪さんに、みこさん!? 何でここに…!?」

ちび「私が呼んだのだよ!」ニコニコ

男「えっ…、あ、あの……」オロオロ

金髪「男くん…」

男「は、はい!」ビクッ

金髪「また僕を、君のバンドに入れてほしい」ニコ

男「………ッ!!!」

ちび「えへへぇ」ニコニコ


494 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 04:48:36.00 ID:wUeGfOuv0


みこ「わ、私も、バンドに入れてくれないかな!?」アセアセ

男「!!!」

みこ「駅でのライブ、私のために歌ってくれて…、本当に感動したの!」

みこ「勇気が溢れてきたの! それで、私、諦めてたベース、再開して……」

みこ「腕前はほんと、まだまだだけど、私も誰かに伝えたいの!」フンス

ちび「成長したねぇ…」ウンウン...

みこ「いい、…かな……?」

男「も、ももも、もちろん!!! ぜんっぜん、オッケーですよ!!!!!」

男「金髪さんも、ぜひぜひ!!!! もうこちらからお願いしますドゲザァ!って感じですよ!!!」フンス

金髪「よかった! ありがとう男くん…」ニコ

金髪「また君と組めて嬉しいよ…! よろしくね!!」ニコ

みこ「よよ、よろしくお願いします!!!」ペコ

男「よろしくお願いします!!!」ペッコリーン

ちび「よぉーーーーっし! バンドメンバー、揃ったどーー!!!!」ウォオー!






バンドメンバー ギター、ベースGET!


Vo.Gt 男
Gt 金髪
Ba みこ
Dr ちび


495 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 04:50:05.93 ID:wUeGfOuv0
あかん、こんな時間まで書いてもうた!

もうウチ寝なあかんわぁ! おやすみぃ!
496 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/21(水) 04:58:10.17 ID:DIU6W9fko
乙!
おやすみ〜
497 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/03/21(水) 08:05:25.19 ID:X/IAke8c0
気になる
498 :sage :2012/03/21(水) 08:21:18.61 ID:4Anf7+Nm0
乙です!

男に思いっきり歌ってほしい。
499 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/21(水) 08:24:03.10 ID:4Anf7+Nm0
恥ずかしくて死にそうだ……
500 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 11:30:10.59 ID:wUeGfOuv0
>>499 誰にだって間違いはある!!
    気にすんなやぁ!
501 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 11:33:53.85 ID:wUeGfOuv0


文化祭まであと15日




思わぬ再会を果たした昨日

また金髪さんのギターが聴ける!

みこさんのベースも楽しみだ!!!




502 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 11:44:42.53 ID:wUeGfOuv0

朝 1年B組教室



赤木「姫さ〜ん、お化けの衣装、こんなのでいいかな?」

姫「うん、いいと思う」

井上「ぅぅぅ…僕はお化け屋敷なんて、反対なのに…」ビクビク

モブ1「なんだぁ? 井上、お化けが怖いのか〜?」ニヤニヤ

井上「そ、そんなんじゃない!」アセアセ

モブ2「可愛いでちゅね〜!」アハハ

井上「んもぅ!」プンプン

姫「よーし、だいたいできたみたいだね…」

姫「それじゃ、教室内にカーテンを張り巡らすよ!」

赤木「やっとお化け屋敷らしくなるのね!」キラキラ





2年A組 教室


岩男「な〜んか、感動がねぇよな」ハハハ

金髪「だね、…なんていうか、もっと感動的に再会できると思ってたのに…」

岩男「まさか、朝のウンコタイムで再会しちまうとは…」

金髪「…臭い再会だったね」クスクス

岩男「うるせぇ! 人間ウンコは誰だって臭いわ!!」

金髪「あははは!」ニコニコ

モブ「そこ〜、しゃべってばかりいないで、手伝ってよ〜!」

岩男「おぅ、悪い悪い」

金髪「ごめんよ、すぐ手伝うよ」

モブ「あ、金髪くんは別にいいよ! 金髪くんには怒ってない!////」ウフフフ

岩男「おい」




503 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 11:58:29.62 ID:wUeGfOuv0

音楽室



ギター娘「うぉぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」


ギュィィーーーン!!!


ボカロ「In the Still of the Night

     I hear the wolf howl, honey

     Sniffing around your door

      In the Still of the Night

       I feel my heart beating heavy

        Telling me I gotta have more!!!」


ズン!ズン!ズン!ズン!


4弦娘「ッ!! ッ!! ッ!!!」ヘドバン

ドラ子「ッッッ!!!!」




4弦娘 (…WhitesnakeのStill Of The Night……)

4弦娘 (……いいじゃねぇか……!)フフッ...


ギタ娘「テンション上がってきたぁああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ギュィィーーーン!!!




〜♪ 〜♪





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504 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 12:07:19.09 ID:wUeGfOuv0

昼頃 教室



モブ美「男くん、そろそろ時間でしょ?」

男「ほぇ?」

モブ美「軽音のだよ! 作業に熱中しすぎでしょ…」

男「あぁ、そうだった……」

サッカー少年「行ってこいよ、ここは俺達に任せとけ!」ニカッ

男「でも、いいのか?……」

陸上部「お前がいなくても、楽勝だっての!」ピース!

男「そ、そっか…じゃあ、任せるよ!」ニコ

女「…いってらっしゃい」ニコ

男「おぅ、またな!」ニコ


タッタッタッタ...


陸上部「さぁて、がんばるぞー!」フンス

サッカー少年「おうとも!」

モブ美「あーっ、この飾り付け、ここじゃない!!」ガビーン

陸上部「な、なんだってー!?」ガビーン

女「………」ぽけーっ...



505 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 12:19:14.90 ID:wUeGfOuv0

音楽室前


男「…あれ、部長! 金髪さんに、みこさん!」スタスタ

ちび「おいーっす!」

金髪「やぁ」ニコ

みこ「こ、こんにちは!」ペコ

男「どうしたんですか? ドアの前で中を覗き込んで……」

ちび「見ててみなよ、すごいものが見えるよ」ニシシ

男「…??」ヒョイ







ドォォッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


男「!?」ビクッ



ギタ娘「ぁぁぁあああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」

ギュィィィイーン!!!!

4弦娘「ぇええあああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」

ドラ子「ッッッッッッッッ!!!!」ヘドバン


ボカロ「Rigid, ordered rows of spikes metal and cold

     Extend across the fields

     Creating perfection within grid formation

      Frigid winds blow; exact a bitter toll

       On those unfortunates condemned unto the

        Steel fields of predation

         Savage is the sentencing when destined to be pierced

          For capital offenders this is punishment most fierce

           Even a fearless man will weep and plead!!!!!!!!!!!!!!!!」



ドドドドドドドドドドドドドドドドドドド!!!!!!!!!!!!!!!


ドラ子「ッッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!」ドドドドドドドドドドドドド...





男「……Revocationの、Fields Of Predation……ですか?……」アゼン

ちび「お、よく知ってるねぇ!」

金髪「すごいな…もうプロレベルの演奏だよ…」

みこ (…お、音楽って、こういうものなの!?)ビクビク



506 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 12:32:21.09 ID:wUeGfOuv0




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ジャジャーン...


ちび「ブラボー!ブラボー!」ガチャ

ギタ娘「ふぅ……ん? おぉ、ちび!」

ちび「ちびっていうなー!」プンスカ

4弦娘「久しぶりだな、ちび」ニカッ

ちび「だから、ちびっていうなー!」プンプン

金髪「先輩方、すごい演奏でした!」ニコニコ

男「デスメタル、ですよね? 今の…」

男「初めて生で聴きました! すっげぇ格好良かったです!!」フンス

ギタ娘「いやぁ///」ハハハ〜

4弦娘「メタルもいいものだな、魂が震えるっていうか、とにかく、演奏してて楽しい」ニコ

ギタ娘「だな〜! もう、最っ高だよぉ〜!///」

ボカロ「……の、のどが……、し、死ぬ……」ゼェゼェ

ドラ子「…………」ゼェゼェ

みこ「だ、大丈夫ですか?……」アセアセ

ギタ娘「そういえば、次、使うんだっけ? 部室」

ちび「うん〜」

4弦娘「そうか、じゃあ、そろそろ片付けよう」

ギタ娘「そうだね」




....................................................................................................................


.................................................................................................


...............................................................................






ちび「…さて、それじゃー文化祭で演る曲決めようか!」フンス

男「おぉー!」

みこ「おー!」

金髪「はい!」ニコ

ちび「どんな曲が演りたい??」

男「う〜ん…、演りたい曲、たくさんあるなぁ…」

みこ「わ、私は、さっきみたいな激しいのは…ちょっと怖いかも、です…」アセアセ

ちび「ふむ〜、じゃあ、メタル以外かな?」


507 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 12:49:06.46 ID:wUeGfOuv0

金髪「有名どころがいいですね、みんなが知ってる曲…」フムム

男「じゃあ、邦楽ですかね?」

金髪「だね」ニコ

ちび「でも、洋楽も演りたいなぁ…」ムー

男「う〜ん、とりあえず、1曲、思い浮かんだんですけど…」

金髪「おぉ!」

ちび「何の曲!?」フンス

男「ONE OK ROCKのじぶんROCKって曲なんですけど、どうですか??」

みこ「あ! 私ONE OK ROCK大好きです!」キラキラ

金髪「ふむ、いいかもね、みんな知ってるし…」ニコ

ちび「おーっし、じゃあ1曲目はじぶんROCKだぁ!」

男「1曲目!? ってことは、何曲か演るんですか!??」ナンダト!?

ちび「うん、いちおー3曲は予定してるよ〜」ニコニコ

男「おぉぉ〜…」キラキラ

金髪「あと2曲!」

みこ「う〜ん……何がいいのかなぁ……」

ちび「あのさ、ちょっといいかな?」フンス

金髪「何ですか??」

ちび「洋楽やるって言ったら、もう、ノリノリなのがいいよね?」

男「まぁ〜…そうですよね、みんな知らない、とかありそうですし…」

ちび「じゃあ、これ演りたい!」

ちび「Zebraheadの、Two Wrongs Don't Make A Right, But Three!」フンス

金髪「…あぁ、あの曲ですか!」

男「確かに、みんな知らなくてもノれそうな曲ですね…!」パァァ

みこ「ど、どんな曲なんですか?」アセアセ

男「あ、俺のWalkmanに入ってますよ! 聴きます?」スッ

みこ「あ、ありがとうございます!」ペコ


スチャ


みこ「……ぉおぉ」

ちび「どうかな?」フンス

みこ「…いいと思います、すごく、カッコイイです!」キラキラ

ちび「やったぁー! これで2曲目も決定!」ワァーイ

金髪「あと1曲ですね」ニコ


508 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 13:08:01.25 ID:wUeGfOuv0

男「最後の曲……」ウーン...

金髪「何がいいかな…」

みこ「……むむ〜」

ちび「ふぅぅむぅぅぅ………」



みこ「…お気に入りの曲……」ボソッ

ちび「お気に入りの曲?」

みこ「…あ、いえ、ちょっと呟いてみただけです…///」エヘヘ

ちび「なんだよぉ〜!」モゥ!

みこ「す、すいません!」アセアセ


男 (…お気に入りの曲……?)

男 (………!)

男 (……My Favorite Song………)

男「………あぁ!」ピーン

ちび「うぉわ!?」ビックーン

男「最後の曲、見つけましたよ!!」フンス

金髪「おぉぉ!」パァァ

みこ「な、何ですか!?」キラキラ

男「それは……」















ちび「…よし、それじゃあ今日中におっちゃんのところ行って、スコアないか聞いてくるよ!」フンス

男「ありがとうございます!」ペコ

金髪「良かったね、今日中に決まって…」ニコ

みこ「うん!」ニコニコ

ちび「文化祭ライブ、ぜったい成功させるぞー!!!」

男「おぉー!」

みこ「おぉ〜!」

金髪「はい!」ニコ



509 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 13:25:32.28 ID:wUeGfOuv0

夜 校長室



校長「おぅ!! 久しぶりだな!!!」

赤座校長「お久しぶりです」

桜校校長「元気にしとったかね」ハッハッハ!

教頭「……いったいどうなされたのですか? 三校の校長殿方がお集まりになられて…」ニコニコ

校長「教頭!! お茶ァ!!! よろしくゥ!!!」

教頭「はい」ニコニコ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


校長「俺らは昔っからのバンド仲間だ!!!!」

赤座校長「最近は、全然集まって音を合わせていませんがね…」ズズズ...

桜校校長「久しぶりにやりたいですなぁ、バンド…」ホッホ...

教頭「校長殿方がバンド仲間だったとは!」ニコニコ

校長「って、思い出話をしに来たんじゃねぇだろぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!」

校長「アゥ! イェ! アゥッ!!」クネクネ

赤座校長「実はですね、うちの高校、赤座高校と……」

桜校校長「うちの桜校と、校長の音波高校……、いっしょになって、文化祭をやろう!と校長に誘われましてな」ニコニコ

教頭「ほう!それはまた…」オォー

校長「どうだ!? 最高にロックじゃねぇか!!? こんな文化祭、今までに見たことねぇぜ!!!!」

教頭「いいですね、とても盛り上がりそうです」ニコニコ

赤座高校「自慢ではないですが、うちの軽音部、高校生にしてレーベルに所属しているバンドがありましてね…」フフ...

桜校校長「むむ、うちの軽音部の生徒も、負けてはおりませんぞ?」

桜校校長「何より、可愛いガールズバンドですからな」フフフ...

校長「うちの軽音部だって、けっこうすげぇぞぉぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!」

校長「よく知らんけどッッッ!!!!!!!」

校長「アゥ! イェ! アゥィエッ!!!」クネクネ

教頭「これはこれは……」

教頭「当日がすごく楽しみになってきました…」ニコニコ



510 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 13:27:51.85 ID:wUeGfOuv0


文化祭まであと14日




曲も決まった!

後は当日に向けて練習あるのみ!!


ぜったい成功させるんだ!


ぜったい、届けてみせるぞ!!!!



511 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 13:47:17.70 ID:wUeGfOuv0

朝 生徒会室



副会長「………どういうことですか……」プルプル

教頭「私にもよく分かりません」ニコニコ

教頭「校長のことです、きっと、大丈夫ですよ」ニコニコ

副会長「………いやいやいやいや」

副会長「今になって、他校と合併して文化祭? 本気で言ってるんですか…」ハァ

教頭「…体育館、たぶん、人が入りきらないでしょう」

教頭「場所を運動場に変えましょう」ニコ

副会長「!? そ、そんなこと、今更……」

教頭「校長直々の命令です」ニコニコ

教頭「今年の文化祭のメインは軽音、バンド! …だそうです」

副会長「……それで、運動場にメインステージを……」

教頭「全力でサポートしてくれるらしいですよ?」ニコ

教頭「やりましょう、私も、できる限り協力します」ニコニコ

副会長「……わかりました」








グラウンド



ざわざわ... ざわざわ...



赤座モブ「おぉー! ここが音波高校かぁー!」

赤座モブ2「広いなぁ〜!」

桜校モブ「あれれ? 赤座高校もいるんだけど…」

桜校モブ2「知らないの? 三校合同だよ??」

桜校モブ1「えぇー! そうだったんだ!」



生徒会長「えぇー、みなさん、今日は遠いところから、わざわざありがとうございます」

生徒会長「本当に急な文化祭合同企画に賛同して頂けたことに、心中より誠に感謝申し上げます」ペコ

女「えっと、紹介が遅れました、こちらは音波高校、生徒会会長です」

女「私は、この文化祭の実行委員長の、女です」ペコ

女「…えっと、そうだ、場所の割り当てですが、A棟が音波高校、B棟が赤座高校、C棟が桜が丘高等学校となっております」

女「時間が本当に限られていますが、みんなで全力を尽くして、最高の文化祭にしましょう…!」

女「……い、以上です」ペコ

生徒会長 (…よくやったわ! 女!)ニコ




512 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 13:52:06.10 ID:wUeGfOuv0

教室



サッカー少年「聞いたか!? 今年の文化祭、赤座高校と桜が丘高等学校とうち、三校合同でやることになったらしいぜ!!」

陸上部「えぇぇー!? マジで!!?」

モブ美「い、いつそう決まったの!?」

サッカー少年「昨日らしい!!!」

男「マジで!?」

サッカー少年「割とマジで!!!!!」

モブ美「…また校長の仕業なのかなぁ……」ハァ

陸上部「校長、すげぇな…」アゼン

サッカー少年「やることやることが、もう半端ないぜ……」

男「ロックだなぁ…」アセアセ




513 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 14:07:48.75 ID:wUeGfOuv0

昼頃 グラウンド



ウィィーン... ガガガガガ...


ブロロロロ〜.....




しー「すごいことしよるなぁ……音波高校……」ヒェ〜…

男「イチから軽音の…バンドのステージを作るなんて、フツーじゃないぜ…」アハハ...

しー「まぁでも、ウチらからしたら、最っ高やけどな!」ニシシ

男「……まぁね」フフッ

作業員「ほらほら!そこ邪魔だぞ!」スタスタ

男「あ、すいません!」アセアセ

しー「怒られてやんのーwwww」クスクス

男「う、うるさい!////」アセアセ




ガシャン... ガシャン...


オーイ モットコッチー ソウソウ ソコソコ〜




しー「……空、青いなぁ」

男「……うん」

しー「…今日も快晴、…ずっと、快晴やなぁ」

男「うん……」

しー「…なんていうかさ」

男「…ん?」

しー「…ウチ、空、好きなんやな」

しー「この青さが好きなんや」

しー「…どこまでも続いてる、そんな気がしてな…」

男「………」

しー「…地球上のどこにいても、空で繋がっていられる」

しー「…地球上のどこにいても、空がその向こう……宇宙と繋げてくれてる…」

しー「……そう思うと、ほんと、空が愛おしくてな……」

男「……分かる気がするよ」ニコ

しー「……妹さんのおる天国にも、繋がっとるよ」

男「……!! 聞いたのか…?……」

しー「うん……」

しー「……お好み焼きロックやってる頃、ちび部長からな………」


514 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 14:09:00.18 ID:wUeGfOuv0

しー「大丈夫や、…ぜったい、ぜったいに届くで……!」ニコ

男「……ありがとうな」ニコ

しー「 ”音楽には魔力がある!”ってな!!」フンス

男「そ、それまで聞いたのかよ!!///」アセアセ

しー「えぇやんえぇやん!」ニャハハ!

しー「いい台詞やでぇ! ウチ、気に入ったわぁ!!」ニシシ

男「ま、まったく、部長は……」アゥアゥ...

しー「……ウチらは魔法が使えるってわけやん、だから……」

しー「この空の向こうに、…届けたろ?」ニッ

しー「あんたの、あっつい、ハートをさ!!!!!」グッ

男「……あぁ!」ニコッ







515 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 14:18:04.90 ID:wUeGfOuv0

音楽室



男「こんにちはー!」ガチャ

べス男「………」

男「あれ? べス男だけ?? 他のみんなは…」

べス男「……ランチタイム………」ボソッ

男「あぁ、そっか…」

べス男「………楽しみにしてる……」ボソッ

男「へ?」

べス男「……お前の歌が、この文化祭で聴けること………」フッ

男「………」ニコ

男「ありがとな、べス男」ニコ

男「…最初会ったときは、なんか嫌なヤツーって思ったけど…」

男「けっこう、いいヤツだよな、お前…」フフッ

べス男「………俺は堕天使だ………」ボソッ

男「その厨二病も慣れちゃったしなw」アハハ

べス男「……………」フッ...



516 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 14:20:00.69 ID:wUeGfOuv0


文化祭まであと13日




練習練習練習!!!

練習の日々!!!


もう俺は止まらないッ!!!!




517 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 14:32:57.53 ID:wUeGfOuv0

朝 音楽室



唯「ほぇ〜、ここが音波高校の音楽室かぁ…」

律「うちの部室より広いなー」キョロキョロ

澪「機材も揃ってるし、いい練習ができそうだな」キョロキョロ

しー「音波高校、金もってるんやなー」ホェ〜

C`s Gt「毎日ここで練習したいぐらいだ」キョロキョロ

岩男「それじゃ、割り当てられた時間通り、練習してってくださいッス」

岩男「あと、終了時間5分前くらいには、もういつでも出れるよう、お願いします」ペコ

紬「はぁ〜い!」

梓「スタジオと同じ要領ですね」フンス



しー「なぁ部長さん、部長さんとこは何演奏するん!?」キラキラ

ちび「ダメだよ〜! 教えちゃったらつまんないでしょ!」プンスコ

梓「わ、私も気になります…」フンス

ちび「梓ちゃんまで!?」ガビーン



男「あ、この前はどうも…」ペコペコ

唯「あ〜、あの節はどうも〜」ペコペコ



澪「……あ、あの…、カッコイイベースですね!」アセアセ

みこ「ふぇ!? あ、あ、ありがとうございます!!」オロオロ

みこ「み、澪さんのベースも、かっこいいです!!」アセアセ

澪「あ、ありがとう…!……」アセアセ



C`s Ba「君、いい腕してそうだね、何年やってるんだい?」

べス男「………ベースと共に生れ落ちた………」フッ

べス男「………16年です」ボソッ

C`s Ba「……え?」キョトン

べス男「………3年でした」ボソッ




518 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 14:42:39.39 ID:wUeGfOuv0

昼頃 生徒会室



生徒会長「……無事、なんとかいけそうね」

女「うん…」

副会長「一時はどうなることかと思いましたが、上手くいってるようですね」

女「……ふぅ……」ペタン

生徒会長「…女??」

女「…な、なんか、気が抜けちゃって…」エヘヘ...

副会長「まだまだ気を抜くな、これからだぞ?」フッ...

生徒会長「そうよ、これから…」ニコ

女「う、うん…」

女「このまま、何も起こらなければいいけど……」

副会長「起こらないさ」

女「…?」

副会長「僕に部活を、サークルを、…学校を牛耳る権利がある限り、絶対に起こさせはしない」フンッ

女「副会長さん……」パァァ

生徒会長「学校は言いすぎなんじゃな〜い?」ウフフフ...

副会長「決して過言ではないですよ」フッ

副会長 (………僕は……)

副会長「………」グッ...

副会長 (………必ず、成功させるぞ……この文化祭を……!)


519 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 14:44:22.89 ID:wUeGfOuv0
続きは夜に
520 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/21(水) 16:12:32.36 ID:Z53o1+n10
乙 楽しみに待ってる
521 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/21(水) 20:17:21.45 ID:i4Z6tA3B0
乙 
なんか 謎のやる気が出て
女の子のキャラ書いている自分wwww
522 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 21:20:23.46 ID:wUeGfOuv0
>>521 うp希望!ww


それでは続きを書いていきますッ!!!!!!!!!
523 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 21:27:27.82 ID:wUeGfOuv0

夜 男の家



男「ただいま〜」

母「おかえり」ニコ

母「あんた、今日はごちそうを作ったわよ!」フンス

男「え!?」

どーん

男「うわっ、すげぇ数……!」ビックーン

男「どうしたんだよ、いきなりこんなに作っちゃって…」アセアセ

母「あんた、文化祭、バンドで出るんでしょ?」

男「う、うん」

母「あんたが頑張ってるのに、母さんがいつまでもウジウジしてるわけにはいかないじゃない!」フンス

男「か、母さん……」

母「…頑張ろう、妹のぶんまで、ね?」ニコ

男「!! おう!!!」



母「あ、納豆あるわよ」ニヤリ

男「いらないよ!」アセアセ



524 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 21:31:38.43 ID:wUeGfOuv0


文化祭まであと12日





少しずつもとの姿を取り戻していく日常

欠けた姿は、不恰好なような気がしたけど、それでも

どこか美しくも感じるものだった



止まらないよ


最後まで……、最後の最後まで、駆け抜けるんだ






525 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 21:56:34.31 ID:wUeGfOuv0

朝 廊下



唯「他校のために校舎を丸々1つかしてくれるなんて、すごいよね〜」スタスタ

澪「だよなぁ、ほんと、すごい学校だよ…」スタスタ


ドドドドドドド……


澪「ん…?」


しー「どいたどいたぁああああ!!!!!!!!!!!!」 ドドドドドドド!

梓「ま、待ってくださいよぉお! それ、私の〜!!!///」アセアセ

澪「……梓!?」

梓「あ、澪先輩! それに唯先輩も、どうもです!」フンス

唯「あずにゃん、いったいどうしたの〜?」

梓「そ、それが……///」ゴニョゴニョ


しー「おやぁ!? あーずさー! ぱんつ、いらへんのかー!?」オーイ!

唯「!?」

澪「ぱ、ぱぱぱぱ、ぱんつ!?////」ガビーン


ざわざわ... ざわざわ...


梓「ちょ!! そんな大声で叫ばないでください!!!!////」アセアセ

澪「…ってことは今、梓…、のーぱんなのか…?///」アセアセ

梓「違います!/// 替えのパンツです!!!///」

唯「すごいプレイしてるんだねー!」フンス

梓「プレイじゃないです!///」アワアワ

しー「あーずーさー!! ぱーんーつー!!!!!」オーイ!

梓「あぁあぁあ、もう!!!!////」ダッ

しー「にゃっはっは〜! つかまえてみぃや〜〜!!!!」ダッシュ!

梓「ほ、ほんと、返してくださいよー!!!!///」タタタ...




唯「……いっちゃった」ポカン

澪「…世の中にはすごいプレイがあるんだな///」カァァ...

唯「パンツで追いかけっことはね〜…」アハハ...




526 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 21:57:51.96 ID:wUeGfOuv0

教室



モブ美「できた!」


「「「 おぉ〜〜〜!!! 」」」


サッカー少年「メイド服かぁ…」

陸上部「1から作るより、どっかで買ってきた方が早い気がしたんだけどな」

モブ美「手作りに意味があるの!!」プンスカ

クラスメイト1「試しに、誰か着てみなよ〜!」

クラスメイト2「あ、そうだね〜、実際に着てるとこ見たい!」

モブ美「そうだね…それじゃ、誰か……」キョロキョロ

女「………」ソロ〜…

モブ美「女だぁ!!!!」

女「ひゃあ!?」ビックーン





527 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 21:59:20.28 ID:wUeGfOuv0




女「……ど、どう…かな……///」モジモジ

モブ美「おぉぉ〜〜〜…」

クラスメイト3「…なんていうか」

クラスメイト4「ガチで可愛いよね……」

モブ美「いいじゃん! すごくいいよ!!」キラキラ

女「そ、そうかな…!///」テレテレ

サッカー少年「欲を言えば、もう少し痩せてる方が……」

女「ふんっ!!!」ドゴォ!

サッカー少年「ぐはぁっ!!!」オゲェ

陸上部「うわぁあああああああああああ!?」ビクッ

女「太ってて悪かったわね!!!」プンプン

モブ美「男も、どうよ? 女、すごく似合ってない?」ニシシ!

男「お? おう、すごく可愛いと思うよ」ニコ

女「!?///」ビクッ

モブ美「ほぅ///」ニヤニヤ

女「…あ、ありがとう……///」プシュ〜…

男「?」

クラスメイト5「あらあら…///」ニヤニヤ

男「な、なんだよ…」アセアセ

モブ美「ささっ!クラスの女子全員の分が必要だから、いっきに作っちゃうよー!!!」フンス


「「「 おぉぉー!!!! 」」」


陸上部「…男、お前、罪作りな野郎だぜ……」

男「だ、だから何がだよ!」アセアセ

サッカー少年「おろろろろろろ」オゲェ...



528 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 22:14:57.06 ID:wUeGfOuv0

昼頃 屋上



みこ「見てみて! グラウンドの様子!」

姫「おぉ〜、すごいね〜!」

みこ「まだ骨組みしかないけど、あれがちゃんとステージになるんだね…」

姫「そう考えるとすごいよね」ニコ

みこ「うん!」

姫「…なんか、学校を頻繁に出入りしてるトラックとかを見てると、ここが学校ってこと…忘れちゃいそうだね」アハハ

みこ「わかるわかる!」アハハ!

みこ「もう、フェスの会場って気分だよね!」ニコニコ

姫「うんうん、だって、このグラウンドいっぱいに人が入るんだからねぇ……」

みこ「」

姫「…すごいライブになりそう……」フフッ...

姫「……期待してるよ、みこ!」ニコ

みこ「あわわわわ」ガクガク

姫「みこ!?」ガビーン

みこ「ここ、こんな広いところに、人が…人が、いっぱい……」ガクガクブルブル

姫「えぇ!? 想像してなかったの!?」ガビーン

みこ「考えてもみなかったよ……、せいぜい、ぽつんぽつんくらいかなぁって…」ブルブル

姫「それ、ライブじゃないよ…」

姫「…そういえばみこ、初ライブだよね」

みこ「う、うん!」

姫「初ライブが、こんな大きな舞台だなんてねぇ…」クスクス

みこ「ぁあうぅ……、き、緊張してくるから、やめてよぉ…」アセアセ

姫「あははは! ごめんごめん!」


ギュッ


みこ「!?///」

姫「…みこなら、できるよ」

姫「だって、私の大切な恋人だもん…/// どんなことだって、やり遂げられる…!」ニコ

みこ「……姫ちゃん……////」カァァ...






岩男「……屋上で飯食おうと思ったら………」

金髪「今いったら確実にお邪魔虫だね」アハハ...

男「あれ? 行かないんですか?」キョトン

岩男「……お前にはまだ早いな…」クスッ

男「…???」キョトン


529 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 22:27:17.31 ID:wUeGfOuv0

音楽室



ゲイ「新たな旅立ちにMotorbike おんぼろに見えるかい?

   Handleはないけれど、まがるつもりもない♪」


ジャジャーン...


ゲイ「Brakeが軋むなら 止まるのを諦めて

   Bikeと呼べなけりゃ 名前はどうでもいい♪」


ゲイ友「〜♪」ボボン ブベボン...


ホモ「イェイ!」ドッタン ドドタン


ゲイ「心は空を裂く号令を聞いた 跳ね馬のように乱暴だけど

   それでもと遠くまで運んでくれる♪

   ただ必死にしがみついてたら 君が目の前に現れた

   Hey you この Big Machineに乗っていけよ♪」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




ジャジャーン...



ゲイ「ふぅー、いいねぇ!」ニコニコ

ゲイ友「3ピースでできるか心配だったけど、何とかなったね」アハハ

ホモ「アレンジしまくっちゃったけどね!」ハハハ

ゲイ「ま、いいさ! 完成したんだ、胸を張って文化祭当日を迎えよう!」オォー!

ゲイ友&ホモ「おぉー!」









男「こんにちはー…、あれ? どうしたんですか? 部長…」

ちび「!?」ビクッ

男「部室の中、覗き込んじゃって……入らないんですか?」

ちび「い、今入っちゃだめー!!」アセアセ

男「え、えぇー…?」

ちび「なんとなく、危ないから!」アセアセ

男「危ない!?」ガビーン




530 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 22:33:02.24 ID:wUeGfOuv0


文化祭まであと11日





朝から晴れ渡る青空

頭上に広がるいっぱいの群青に、照りつける日差し


昼頃にはきっと、この町を、俺達を、焦がすように激しく降り注ぐのだろう


けど、かえってその方が、いいかもしれないな



その方が、夏って感じだ



夏の魔法、夏休み、俺達の_____________





531 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 22:43:22.42 ID:wUeGfOuv0

朝 通学路ちかく



サッカー少年「でな、その時、キュアマーチが……」

陸上部「マジかよ〜! 可愛いすぎるだろそれ!」アハハ!


ドドドドドド...


サッカー少年「!?」

陸上部「…なんだ? 向こうから誰か走ってくる……」

サッカー少年&陸上部「!!??」ビクッ



???「うわぁああああああああ!!!!!!」ダダダ!

警察「だ、誰かー!! その下半身丸出しの変態を捕まえてくれー!!!」タタタタ!


サッカー少年&陸上部 (ぜったい嫌だッ!!!)ガビーン



スルー


???「ありがとう、君たち!」ダダダ...


警察「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ……」ヨロヨロ

サッカー少年「…だ、大丈夫ですか?」アセアセ

警察「き、君たち、な、なぜ、捕まえてくれなかったの、だね……」ゼェゼェ

陸上部「いや、だって……」

サッカー少年「キモイですし…」

警察「ですよねー☆」

警察「くそっ! 見失ってしまったではないか! 私としたことが…ッ!」クッ

警察「君たちも、早くここから離れた方がいい」

警察「またあの変質者が現れるかもしれないからな!」

陸上部「はぁ……」

警察「では、さらばだ!」タタタ...




サッカー少年「…大変だな、警察も」

陸上部「だなぁ…」

サッカー少年「俺、死んでも下半身丸出しの野郎なんて追いかけたくないもん」

陸上部「俺もだよw」



532 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 23:01:33.52 ID:wUeGfOuv0

昼頃 生徒会室



副会長「文化祭準備に、どうしてもいるのが収納場所だ」

副会長「あれを作ったはいいが、保管場所がなく、泣く泣く廃棄しなければならない、という事態が去年あったらしいからな」

モブ美「ふむふむ」

モブ美「それで体育館を保管場所にしよう、ってことなんですね?」

副会長「その通りだ」

副会長「…みんなには制約なく、のびのびと活動に励んでほしいからな」


スタスタ...


井上「すいませーん、教室に置けない物があって、体育館に保管したいんですけど……」

副会長「あぁ、かまわない、どんどん使ってくれ」

井上「ありがとうございます!」ペコ

副会長「……それは何だ?」

井上「河童です!」ニコニコ

副会長「……そうか」

井上「ありがとーございましたー!」タタタ...

副会長「………」じぃぃ

モブ美「…どうしたんですか?」キョトン

副会長 (これが河童…!?)

副会長 (…どう見てもゴーリキーじゃないか……)


「うわぁああああああああああああああ!!!!!!!!!!!」


副会長「……?」

モブ美「? 外から叫び声が……」


???「うわぁあああああああああああああああ!!!!!!!!!!」ダダダダ!

モブ美「」

警察「だ、誰かー!! その下半身丸出しの変態を捕まえてくれー!!!!!!」ゼェゼェ

副会長「」

???「!!? ここは体育館!? しめた!! 隠れてやる!!!」ダダッ!

警察「待てー!!!!」ゼェゼェ

副会長「……ッ!」ハッ

副会長「き、貴様! そんなハレンチな格好で学校をふらつくとは、許せん!!!!」ダッシュ!

モブ美「」




ギャー ギャー





533 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 23:03:10.42 ID:wUeGfOuv0



校内




ピーンポーンパーンポーン


『学園内に下半身丸出しの露出魔が紛れ込んだもようです、みなさん、気をつけてください』


ピーンポーンパーンポーン...






534 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 23:04:09.63 ID:wUeGfOuv0


教室



男「……露出魔?」ポカン

女「えぇえ…気持ちわるぅ……」オェ

サッカー少年「…ま、まさか……」プルプル

陸上部「…あ、あぁ、間違いない……」プルプル


ダッ!


男「あ!お前ら!どこ行くんだよ!?」

サッカー少年「ちょっくら散歩してくる!」タタタ...

陸上部「お前らは安心して作業してろ!」タタタ...



男「な、なんだぁ…?」アゼン

女「さぁ……」




535 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 23:06:35.19 ID:wUeGfOuv0
訂正

>>532 昼頃 体育館

でした
536 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 23:18:07.29 ID:wUeGfOuv0

体育館



副会長「はぁ、はぁ、はぁ…!」キョロキョロ

警察「どこだ!? どこに隠れた!?」キョロキョロ

副会長「くっ…、僕は2階を探してきます! 警察殿はこの1階をお願いします!」ダッ!

警察「あ、あぁ!!」ダッ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


コソコソ...


??? (…まいったな、ただあいつらに会いに来ただけなのに、こんな大事になるとは……)

??? (……早いところ抜け出さないと)コソコソ


副会長「見つけたぞ!!!」ダッ

???「!!? し、しまった!!!」ダッ

副会長「止まれ! そんな格好で校内をぶらぶらするなんて、どういう神経をしている!!」タタタッ

???「俺だって好きでブラブラさせてるわけじゃない!!!」タタタッ

??? (くそっ、こうなったら…!)ダッ...

副会長 (!? そっちはガラス張りのフロア……行き止まりだぞ…!?)タタタッ


???「うぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


パリィィーン!!!!


副会長「何ィィィ!!?」


ゴロゴロゴロ...


スタッ!


??? (あぶねぇ……、で、でも、成功したぞ…!!!)タタタタ...


副会長 (しまった…、あっちは校舎……! 生徒達にあんな変態を見せるわけにはいかないのに……!)アセアセ




537 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 23:25:46.96 ID:wUeGfOuv0

校舎と体育館の間らへん



サッカー少年「くそっ…いねぇ!」ゼェゼェ

陸上部「どこにいやがるんだ、あの変態……!」ハァハァ

サッカー少年「だめだ、へばってんじゃねーぞ陸上部!! 学校のみんなには絶対、指一本も触れさせねーんだろ!?」グッ

陸上部「あったり前だろぉおおおお!!!!!! 俺らがあの変態からみんなを守るんだ!!!」フンス


ドドドドドド...


サッカー少年「!!!」ピクッ

陸上部「き、きやがった!!!!」


ドドドドドド...


サッカー少年「へっ! あっちから来てくれるなんて、探す手間が省けたぜぇ!!!」カマエ...

陸上部「好都合だ!!! 一気に片付けるぞ!!」カマエ...


ドドドドドドドド...!


サッカー少年「うぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!」

陸上部「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



538 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 23:30:57.03 ID:wUeGfOuv0

サッカー少年 (サッカーで鍛えた、超絶サッカーシュートッッ!!!)ブンッ

陸上部 (クラウチングスタートからの…頭突きッッ!!!!)ビュンッ

???「!!!!」


スカッ...


サッカー少年「なっ……」

陸上部「ぅあっ……」


ドサァァ...!


???「すまんな! 俺は止まれない!!」ダダダ!


サッカー少年「ち、ちくしょぉおおおおお!!!!!!! 止まれぇええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!」

陸上部「うぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」












校長「そこまでだ」







???「!?」ピクッ




サッカー少年「…こ、校長!?」

陸上部「なん…だと…!?」



539 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 23:37:59.32 ID:wUeGfOuv0

???「…あんたがここの校長か……」

校長「そうだ」

???「……悪いが、あんたには用はない」

校長「俺もお前には用はない……、だが、学校を守るという義務があるからな……」

校長「ここを通すワケにはいかんのよ…」フッ...

???「俺は息子と娘に会いに来ただけだ…」ググッ...



ビュォォオオオオオオ....



サッカー少年「……ゴクリ…」

陸上部「…ど、どうなるんだ…いったい……!」



ヒュォォオオオオオオオオ......



???「通してもらうッ!!!!」ダッ!

校長「ッッッ!!!」



540 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/21(水) 23:46:01.95 ID:wUeGfOuv0

校長「あーッ! あれ何だ!!?」

???「え?」クルッ

校長「オラァ!!!!!!!!!」ドムンッ

???「オゲェ」



ドサァァ!



校長「ッしゃぁあああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!」

校長「敵将、討ち取ったりぃぃぃいいいいいいいいいいいいいいいい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

校長「アウッ! イエッ! アゥ!!」クネクネ



サッカー少年「こ、校長! いつまでクネクネしてるんですか!!」アセアセ

陸上部「早くその変態を……ッ!!」

校長「おぉ!! そうだったぜぇええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!」

校長「…って、いねぇぞ??」ポカン




???「ッッッ……!」ゼェゼェ... ダダダダ!



サッカー少年「逃げられてる!?」ガビーン

陸上部「だ、誰かそいつを…!!!!!」

校長「さとみぃぃいいいイイ!!!!!!!!!! 俺だァアアアアア!!!!!! 結婚してくれぇえええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」






バキッ ドゴッ ドカッ メキッ




サッカー少年「!?」

陸上部「!?」

校長「さとみッッッ!?」






教頭「こんにちは」ニコニコ






サッカー少年&陸上部「きょ、教頭!!!!」パァァ...


校長「さとみィィイイイイイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



541 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/21(水) 23:51:05.28 ID:zBVH2bgH0
絵は明日の午前中にうpします!
クオリティに期待すんなwwww
542 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 00:05:34.88 ID:HkQ2A70f0


校長室



警察「変態の捕獲にご協力いただき、誠にありがとうございました!」ペコ

教頭「いえいえ」ニコニコ

校長「アゥ! イエッ! アゥッ!!」クネクネ

???「俺は変態じゃない!」ジタバタ

警察「下半身丸出しでいて、変態じゃない、だと!? どの口が言えるんだ!!!」

???「この口だッ!!」ジタバタ

教頭「えぇと、目に毒なので、そろそろ…」ニコニコ

警察「あ、すいません…」ペコ

警察「おら行くぞ! この毒キノコめが!」グイ

???「毒キノコ!? ふざけるなッ!」プンプン

警察「毒キノコだろうが!!!」


バタン...


教頭「…やれやれ、一時はどうなることかと思いましたよ」フゥ

校長「そうだな」

副会長「…申し訳ございませんでした」

教頭「…? 何故、君が謝るのだね」ニコ

副会長「…本来、校内の風紀を正すのは僕の役目…、悪い芽が出れば摘むのが僕の役目でしたのに……」

教頭「…君は、私たちの手を煩わせてしまったことに、罪悪感を感じているのかね?」ニコ

副会長「はい……」

校長「それは間違いだ」

副会長「……!?」

校長「確かに君は生徒指導であり、生徒会総権限をその手に持つ…」

校長「…しかし、それでも我々には及ばん事の方が多いのだ」

副会長「……はい」

校長「自惚れるな、君は我々の前では、一生徒に過ぎん」

副会長「……申し訳ありません………」

校長「…だがな」

副会長「…?」

校長「学校を担がんとする、その姿勢、心意気、俺は気に入っている」

副会長「……!」

教頭「………」ニコニコ

校長「…期待しているぞ」

副会長「…は、はい!」




543 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 00:09:08.42 ID:HkQ2A70f0
>>541 ウチに、期待すんなゆうても無理やでぇ!
    お礼にお好み焼き、焼いたるわぁ!!!
544 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 00:12:44.80 ID:HkQ2A70f0



校内




ピーンポーンパーンポーン


『学園内に紛れ込んだ下半身丸出しの露出魔は、捕まりました、安心して作業を続けてください』


ピーンポーンパーンポーン...





545 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 00:17:33.01 ID:HkQ2A70f0

教室



男「…捕まったみたいだな」

女「ほっ…、よかったぁ……」

男「………」イソイソ

女「………」イソイソ

男「…服作るの、難しいな」アハハ...

女「そうね…」イソイソ

男「………///」ソソクサ

女「………///」アセアセ




クラスメイト1「……もどかしいわねぇ///」ウフフフ

クラスメイト2「若いっていいわぁ////」ウフフフフ




546 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 00:29:18.38 ID:HkQ2A70f0


夕方 屋上



べス男「………」

べス男「……空が……赤い………」

べス男「………今日が、終わる………」フッ

クラスの女子「…何言ってるの」

べス男「!!?」ビックーン

べス男「い……いつの間に………」アセアセ

クラスの女子「………あんた、前、ここで私に……告白してくれた、…よね……」ボソッ

べス男「……?」

クラスの女子「そ…、その…なんていうか……」モジモジ

クラスの女子「あ、あんた!!!」

べス男「ッッ!?」ビクッ

クラスの女子「その、ぼそぼそしゃべるの、やめなさいよ!!」

べス男「…………」ビクビク...

クラスの女子「……もったいないのよ…///」ボソッ

べス男「……?」ピクッ

クラスの女子「…せ、せっかく……かっこいいんだから……///」ボソボソッ

べス男「………」

べス男「…………」フッ...

クラスの女子「わ、笑うなぁー!!!////」プンプン




547 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 00:33:55.56 ID:HkQ2A70f0

夜 男の家



男「えーっと…、ここがこうで……」

ジャジャーン...

男「あぁ、そうか…こうなってるのか」フムフム

男「…難しいなぁ、弾けるかなぁ…」アセアセ

男「………」



ジャジャジャーン!!

ギュィィーーン!!



男「 ”弾けるかなぁ?”じゃない! ”弾く”んだ!」ウォオー!

男「俺はやるぞぉおおおお!!!!」フンス


ジャジャーン!

ジャカジャカジャーン!

ギュィィーーーーーン!





.............................................................................................................


........................................................................................


........................................................................





548 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 00:34:30.84 ID:HkQ2A70f0
今日はここまでです!
549 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/22(木) 00:38:31.10 ID:cHn/J9740
乙!
550 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/22(木) 00:53:47.84 ID:QuDOdlv+0
乙 ベス男に春到来か?
551 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/22(木) 01:37:43.02 ID:z8oY8Ca1o
乙!
552 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/22(木) 01:52:48.00 ID:vEjsJUvco
>>550
ヒント文化祭前によくある罰ゲーム
553 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/03/22(木) 03:37:34.88 ID:k46xIH8G0
追い付いたーってもうこんな時間か!
1の才能に嫉妬しつつ応援させてもらうぜ。
キャラ絵も楽しみだ。つーか漫画化しるwwwwwwwwwwwwwwwwww
554 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 08:25:36.21 ID:HkQ2A70f0
今日は朝からマッタリ書いていきたいと思います

ついに10日を切るということで、気合入れていくぜ!
555 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 08:42:49.10 ID:HkQ2A70f0


文化祭まであと10日



   オー ノー

   財布はジャリ銭ばっかりだ

   時は悠々なんだが でも金ないし



      急になんだか空しくなった

      社会に有用なナントカ?

      そんなものはない



         オノヨーコのような

         そんな才女が壁に「yes.」って書いても

         俺はジョンじゃないし



             友人にポールとリンゴが居たっけな

             だけどニックネームなんだな

             欧米人じゃない



                今日だけ

                有るだけ全部燃やしたい

                そうだ せめて今だけ

                焦げる浜辺 ダンスタイム





556 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 08:52:45.94 ID:HkQ2A70f0

朝 体育館



しー「……なんやぁこれ!!」

C`s Dr「ゴーリキー?」

井上「か、河童ですよ!」アセアセ

しー「河童ァ?? なんやお化け屋敷でもするんか?」

井上「はい、1年B組はお化け屋敷なんです」フフ

しー「へぇぇ」

井上「反応薄っ!?」ガビーン

しー「日本のお化けなんて、なんもこわないやん!」

しー「やっぱゴーストやわ! 海外のあの、ものっそいベタなヤツ! あれぐらいやないと、相手にならんわぁ」

井上「ひぇぇ、ゴーストですか…」ブルブル

赤木「井上く〜ん、そろそろ戻るよ〜」

井上「あ、わかったよー!」

しー「またなぁ」

井上「はい! 良かったら当日、見に来てくださいね!」タタタ...

C`s Dr「…どう見てもゴーリキーだろ……」じぃ...

しー「いつまでやってんねん! 行くでぇ!」スタスタ

C`s Dr「お、おう…」


557 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 09:06:39.00 ID:HkQ2A70f0

昼頃 音楽室



ちび「ワン・ツー・スリー・フォー!」



〜♪ 〜♪



男「〜〜〜ッ♪」


ジャカジャカ 


金髪 (…やっぱりすごいな)フフッ...


金髪 (男くん、やっぱり君は…)


みこ「ひゃあ! ごめんなさい! 間違えちゃいました!」アウアウ...


ちび「続けて続けてぇ〜!」フンス


みこ「は、はい!」アセアセ


ブボボン ボベボン


金髪 (…君の声は、やはり、”誰か”に届けるべきものなんだ……)


金髪 (……僕が口を出す必要はないみたいだね)ニコ...


男「−−−−−−−−ッ♪」


金髪 (もう、その ”誰か”は、決まっているんだろう…?……)フフッ


金髪 (……君の顔と、…この歌を聴けば分かるよ……)ニコ



ジャジャーーーーン....



ちび「イェーーーイ!!!」


みこ「ふ〜……」ホッ


男「みなさん! すげぇいい感じでしたよ!!」フンス


ちび「いやぁ////」テレテレ


金髪「男くん、君もすごく良かったよ」ニコ


男「い、いやぁ///」テレテレ


ちび「よーし、それじゃあ少し休憩しようか〜!」



558 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 09:23:06.11 ID:HkQ2A70f0




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


男「そういえば、金髪さん、ギター続けてたんですね! 嬉しいですよ!」フンス

金髪「…あぁ、そういえば言ってたっけね…、僕は音楽をやめるかもしれないって……」

男「はい、だから、こうしてまた金髪さんのギターが聴けるのが、すごい嬉しくて!!」フンス

金髪「向こうの学校ではギターはやってないよ」ニコ

男「えっ!?」

金髪「…なんていうのかな」

金髪「新しい場所で、新しいことがしたいって、ずっと思ってたんだ」

金髪「ギターを始めたのも、この町に引っ越してきた頃だったから」ニコ

男「へぇぇ〜…、それで、ギターを……」ポカン

金髪「…僕はいろんな世界が見たいんだ」

男「……世界、ですか?」

金髪「うん」ニコ

金髪「ギターを始めたことで、”音楽”という世界を垣間見ることができた……」

金髪「…僕は、そうやって新しいものに触れることで見える ”世界”が、たまらなく好きなんだろうね」アハハ

男「ほぇぇ〜……、…なんか深いですねぇ…」

金髪「そんなことはないよ…」アハハ

金髪「……君はどうだい? ギターを始めてみて、見えた ”世界”は……」

男「う〜ん…」

男「…上手くは言えないですけど、なんていうか……」ウーム...

男「……すっごい、楽しいです」フンス

男「誰かと音を合わせるって、こんなにも楽しいんだって…」

男「 ”音楽”があることで、人は変われるし、希望を見出せる……」

男「……誰にでも、どこにいても伝えられる、届けられる、”魔法”みたいなものっていうのかな……」

金髪「………」

男「…とにかく、不思議な ”世界”ですよ」ニコ

金髪「…そうか」フフッ

金髪「僕も同じように捉えていたよ……、この ”世界”をね」ニコ

男「そうだったんですか! 俺達、気が合いますね!!」ワァー!






559 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 09:27:21.80 ID:HkQ2A70f0

夕方 グラウンド



ブロロロロ〜…


ウィィーン... ガシャン... ガシャン...



男友「………」

作業員「おら、邪魔だ邪魔だ!」スタスタ

男友「………」ぼーっ

作業員「おい!聞こえてるのか!?」

男友「…あ、すいません!」アセアセ

作業員「ったく…」スタスタ

男友「………」

男友 (…音楽……、かぁ…)


560 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 09:41:34.64 ID:HkQ2A70f0


文化祭まであと9日



 Along the master plan

  Heading to the barricade

   Diversity or skepticism falls into my brain


       I rubbed it with the bow

        And I listened to the string

         Then the whisper of the end

           Slipped into the dialogue


                  I'm a ghost in the rain

                   The rainbow

                    You can't discern

                     I'm standing there

                      Ghost in the rain

                       The same old

                        You carry on

                         The world will find you after all








   基本計画に沿って

    バリケードへと向かう

     多様性 それとも疑い 僕の頭をよぎるんだ


          僕は弓を引き

           弦の響きに耳を傾けた

            終末のささやきが

             対話の間に聴こえたんだ


                 僕は雨の中の亡霊

                  虹だよ

                   見えなくても

                    僕はここいいる


                        僕は雨の中の亡霊

                         同じ歳のね

                          そのままでいい

                           やがて世界は君を見つけ出すから


561 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/22(木) 09:51:03.04 ID:qYf8Tg3p0
期待すんなよ…
http://iup.2ch-library.com/i/i0593679-1332377402.jpg

562 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 09:53:24.68 ID:HkQ2A70f0

朝 職員室



吹奏顧問「どういうことですかこれはッ!!!」ダンッ

教頭「校長のご判断です」ニコ

吹奏顧問「今年のメインステージが軽音のみ!? ふざけないでくださいよ!!!」

吹奏顧問「いつからこの学校は軽音推しになったんですか!!!」

教頭「そう言われましてもねぇ…」ニコニコ

吹奏顧問「むがががが…!」プルプル


クルッ... スタスタ...


吹奏顧問「認めん…断じて認めんぞ……!」ブツブツ

バスケ部顧問「どうしたんですか? 先生…」

吹奏顧問「何でもありません!」

バスケ部顧問「そ、そうですか……」ビクッ

モブ先生「…あの、お茶淹れましたけど……」

吹奏顧問「なぜ野郎の淹れたお茶を飲まねばならんのだね!!!」

モブ先生「ヒィ!野郎ですいません!!」ビックーン

吹奏顧問「…………」イライラ...

バスケ部顧問「…どうしたんですかね、先生……」ヒソヒソ

モブ先生「さぁ…また軽音部関連じゃないですか…?」ヒソヒソ

バスケ部顧問「あぁ〜……」ヒソヒソ

バスケ部顧問 (……男のやつ、軽音部でちゃんとやってるかなぁ)フム...


563 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 09:56:53.42 ID:HkQ2A70f0
>>561 ジト目可愛すぎww
    描いてくれてマジサンクスです!!
564 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/22(木) 10:06:40.35 ID:qYf8Tg3p0
妹……http://iup.2ch-library.com/i/i0593688-1332377941.jpg
ちび http://iup.2ch-library.com/i/i0593689-1332377995.jpg
一番書きやすかったボカロ http://iup.2ch-library.com/i/i0593690-1332378129.jpg
みこ http://iup.2ch-library.com/i/i0593691-1332378199.jpg
侵略!ギタ娘 http://iup.2ch-library.com/i/i0593692-1332378199.jpg
会長ェ… http://iup.2ch-library.com/i/i0593693-1332378199.jpg
┣¨┣¨┣¨┣¨ドド http://iup.2ch-library.com/i/i0593694-1332378199.jpg
しー http://iup.2ch-library.com/i/i0593695-1332378199.jpg
後悔はしていないwwww http://iup.2ch-library.com/i/i0593696-1332378199.jpg
565 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 10:13:28.57 ID:HkQ2A70f0

1年E組 教室



しー「……おぉ?」クンクン

しー「…たこ焼きのにおいや……」クンクン


じぃぃぃ...


E組生徒1「……な、なんか窓ガラス越しに…すっごい見てくる人がいるんですけど………」アセアセ

E組生徒2「ほ、ほっとこう! どうせすぐ立ち去るよ…」アセアセ


じぃぃぃ...


しー「…………////」ベタァァ...


E組生徒1「いやぁぁぁああ、窓ガラスにべったりくっついてきたぁぁ……!」ウルウル

E組生徒2「ま、負けないで! 私たちのたこ焼きに目が奪われてるだけだよ!!」アセアセ


どろぉ〜ん


しー「…………////」どろろぉ〜ん


E組生徒1「いやぁあぁぁぁぁぁ…よだれが滝のようだよぉ……」ウルウル

E組生徒2「あぅうう………」アセアセ


ガラガラ!


E組生徒1「ヒィ!!!!」ビクッ

E組生徒2「うわぁ!!!」ビックーン


しー「そのたこ焼き! 売ってくれへん!!?////」キラキラ


E組生徒1「……で、でも、私たち、まだ練習中だし……」アセアセ

E組生徒2「うん…まだ、形良く焼けないし……」オロオロ

しー「かまへん! 作るモンがどんだけ食いもんに愛情を注いだかが重要やぁ!!!」

しー「形なんて、二の次や!!!」フンス

E組生徒1「!!!」

E組生徒2「……な、なら、お1つ……」スッ

E組生徒2「………ど、どうぞ……」ホカホカ

しー「おおきにぃ!////」ワァ!

しー「いただきまぁーす……」パク

しー「もぐもぐ」

E組生徒1「ドキドキ…」

E組生徒2「ドキドキ…」

しー「まっずぅ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」オゲェ

E組生徒2「」

566 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 10:19:13.02 ID:HkQ2A70f0
>>564 うぉぉおおおおおお!!!!!!!!!
    こんなにもいっぱい!!!

    ありがとうございます!妹が可愛すぎて泣いた!!

    そしてゲイ先輩wwwwwwww
567 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 10:44:03.01 ID:HkQ2A70f0

昼頃 屋上



ちび「じゃじゃーん! 今日は焼きそばパンなのです!!」フンス

男「おぉー! いいなぁー!」キラキラ

岩男「今日もいい天気だな」ムシャムシャ

金髪「だね」ニコニコ

ギタ娘「もぐもぐ……、あ、4弦娘、それおいしそう…」

4弦娘「やらねぇよ?」モグモグ

ギタ娘「あぁーん意地悪ぅー!!!」

4弦娘「可愛い子ぶったって無駄、お前の素のキャラそんなんじゃねぇし」ムシャムシャ

ボカロ「う〜ん! 今日もお弁当がおいちい!:*.;".*・;・^;・:\(*^▽^*)/:・;^・;・*.";.*: ワーイ♪☆ミ」モキュモキュ

べス男「………午後の甘いひととき…………」ボソッ

ドラ子「もぐもぐ」



ギタ娘「そーいえばさー、ちびんとこのバンド、名前なんていうの??」モグモグ

ちび「ちびじゃないし!」プンスカ

男「あ〜…そういえば、バンド名……」

ちび「……決めてなかったっけ?」ポカン

男「決めてないですね…たぶん……」

ギタ娘「今までどうやって呼んでたんだか…」ハァ

金髪「この際ですし、ここで決めたらどうですか?」ニコ

ちび「それもそうだね〜!」フンス

べス男「………漆黒の堕天使…………」ボソッ

岩男「それはダサい」キッパリ

べス男「!?」ガビーン

ボカロ「やっぱここはキャワイイのがいいよねぇー!v('ω'*v)ピースピース(v*'ω')v☆ミ」

男「か、可愛いのは……」

ちび「ダメダメ! ロックなのじゃないとダメだよ!!」フンス

ボカロ「Σ(□ ̄; )Σ(    ;)Σ( ; ̄□)Σ( ̄□ ̄;) ガガガガビーン!!!」

4弦娘「かっこいいの……ロックかぁ……」

ギタ娘「いやヘビメタだろが」ボソッ...

4弦娘「あ”?」

ギタ娘「お”?」

岩男「ス、ストップ!!!」アセアセ

男「う〜ん……何がいいかなぁ……」

金髪「悩むねぇ…」ニコニコ

男「ですねぇ…」ムムム...

ドラ子「ドドドドドドドドドド...」



568 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 10:44:50.73 ID:HkQ2A70f0

ちび「う〜ん……」

男「むぅ〜…」

金髪「ふむ……」

岩男「うむむ……」

ギタ娘「んー…」

4弦娘「ふむむ…」

べス男「………」

ボカロ「 (/-(エ)-\)アタマイター 」

ドラ子「ドドドド...」





569 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 11:08:28.78 ID:HkQ2A70f0

べス男「………漆黒の堕天使…………」ボソッ

岩男「ダ」

男「サ」

ギタ娘「い」

べス男「!?」ガガーン

ボカロ「………!!!!!!」キュピーン

ボカロ「(」゚ロ゚)」おぉ(。ロ。)おぉΣ(゚ロ゚」)」おぉ「(。ロ。「)おぉ~」

男「!?」ビクッ

ギタ娘「ど、どうしたの!?」

ボカロ「閃いたよぉ!オオーw(*゚o゚*)w」

ちび「ほんと!?」キラキラ

金髪「ぜひ聞かせてください!」ニコニコ

ボカロ「ふっふっふ…!(-ω- )☆ミ」



ボカロ「その名も、メッセンジャー!!!☆*~゚⌒('-'*)⌒゚~*☆ウフフ♪☆ミ」



ちび「…め、めっせんじゃー?」

金髪「メッセンジャー…、伝える人……か……」フム...

男「おぉぉ!」パァァ

ギタ娘「うん、ヘビメタじゃないけど、なかなかいいんじゃない?」

4弦娘「まぁ…バンド名は演る音楽と、そう関係なくてもいいからなぁ」

ちび「いいね!!!!」キラキラ

岩男「……ちょうどいいじゃねぇか」ニシシ

ドラ子「ドドドドドド!」ドッタン! ドドタン!

男 (……音楽は ”伝える”もの…、前に姫さんが言っていたこと……)

男 (…そして、メッセンジャー……伝える人…!……)

男「決定です!! それめっちゃいいです!!」スクッ

ボカロ「おぉ!? 思ったより好印象!?Σ(・ω・ノ)ノ! びっくりっ!☆ミ」

べス男「………ナイス…………」フッ

ちび「よぉぉーし!! 今日から私たちは『メッセンジャー』だぁああ!!!!!!」

男「おぉぉー!!!」フンス

金髪「はい!」ニコ






ボカロ (……Linkin Parkの、The Messenger……)

ボカロ (私が男くんに……、君に送る歌……メッセージだよ…)

ボカロ (……君はね………)




570 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 11:14:46.92 ID:HkQ2A70f0


When you feel you're alone

Cut off from this cruel world

Your instincts telling you to run





Listen to your heart

Those angel voices

They'll sing to you

They'll be your guide

Back home





When life leaves us blind

Love keeps us kind

It keeps us kind





When you suffered enough

And your spirit is breaking





You're growing desperate from the fight





Remember your love

And you always will be

This melody will bring you right

Back home





When life leaves us blind

Love keeps us kind

When life leaves us blind

Love keeps us kind





571 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 11:30:48.71 ID:HkQ2A70f0


文化祭まであと8日







               ステージに立つあなたの前で 僕はただの少年

                スポットライトに憧れる 僕はただの少年


 
                   突き抜ける 鼓膜の奥

                   かき鳴らす 右腕の衝動



              ステージに立つあなたの前で 僕は恋をした少年

                   初めて胸は躍ると知った

                    僕は恋をした少年



                  心を奪われたまま 立ち尽くす

                  忘れてなかった 目を開くこと

                  忘れてなかった 飛んでみること



                     探していたんだ

                   間違いだらけのテストの裏

                    たった一つの正解を

                     探していたんだ

                    転がるだけの世界の裏

                     たった一つの正解を

                     たった一人の英雄を



                     そして今 僕は今

                     ステージの上

                     歓声を吸いこんだ

                    あの日見た 光の中

                      鳴らせ 少年









572 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 11:40:26.20 ID:HkQ2A70f0

朝 グラウンド



作業員「ふ〜、だいぶできてきたな…」

教頭「おはようございます」ニコ

作業員「あぁ、教頭さんじゃないですか」オォ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



教頭「それにしても大きなステージですねぇ…」

作業員「せっかく作るんですから、どうせならデッカイ方がいいと思いましてね」

作業員「校長さんに言われてた大きさより、ちっとだけ、デカイですよ」ニシシ

教頭「ほう…」ニコ

作業員「いやーしかし、大きな学校ですねぇ」

作業員「…いいライブが見えそうですな」

教頭「はい」ニコ

作業員2「お〜い、そろそろ休憩終わりだぞ〜!」

作業員「おう〜、すぐ行く〜!」

教頭「…では、このへんで失礼しますね」スクッ

作業員「はい、それでは、また」ニコ

教頭「頑張ってください」ニコ



573 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 11:48:13.15 ID:HkQ2A70f0

昼頃 生徒会室


女「えぇと、体育館の使用状況をチェックしなきゃ……」アセアセ

女「…1年A組、B組〜……、CとD、E……」イソイソ

女「…ぅあぁぁああ、Zまであるよ〜……」ズゥゥン

副会長「半分かせ」スッ

女「!? …副会長!?」ビクッ

生徒会長「私も手伝うわよ」スッ

女「お、お姉ちゃんまで!?」

副会長「…まったく、1年で文化祭実行委員長とは、無理をする……」

女「え、えへへぇ…」アセアセ

副会長「会長もだ、姉妹だからといって、強引に推薦し推し通すなんて無茶なマネをよく…」

生徒会長「…え、えへへぇ」アセアセ

副会長「…まったく」ハァ

副会長「……まだまだたくさん仕事はあるんだ、急ぎましょう」フンス

女「は、はい!!」

生徒会長「おぉー!!」


574 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 11:59:19.85 ID:HkQ2A70f0

夕方 教室


サッカー少年「うわぁあああああああああああ!!!!!!!!!!!」

モブ美「ど、どうしたの!?」

サッカー少年「窓開けてたら、ハ、ハチがぁぁああ!!!!」



ブ〜ン...



陸上部「……ブフォォwwwwww」

サッカー少年「!?」

陸上部「あ、あはははははは!!! ハチごときで、う、うわぁあああ、だなんて!!!!」ギャハハハ!

サッカー少年「な、なにをー!?////」アセアセ

陸上部「野郎がハチなんかで狼狽えてんじゃねーよ!!!」ギャハハハ...



ブ〜ン...


ピトッ



サッカー少年「…あ、鼻の上に……」


陸上部「ぎゃあああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

サッカー少年「!?」

陸上部「ととっと、取ってくれぇええええ!!!!!!!!!」ダダダダ!

サッカー少年「ちょ、こっち来んなァア!!!!!!」ガビーン



ギャー ギャー


モブ美「あーもう、うるさぁあああい!!!!!!!!!!!!!」

サッカー少年「たた、助けてくれモブ美ィィィイイイ!!!!!!!!!!!!!」ダダダ...

陸上部「ぎゃあああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」

モブ美「……はぁぁ」

モブ美「男くん! ハチを退治して!!」

男「えぇ!? や、やだよ!! 俺だって怖いし!!!」ビクッ

モブ美「誰かが追い払わないと、あの2人がいつまでもうるさいのよ!!!!」モゥ!

男「え、えぇぇぇ……」

陸上部「男ぉぉおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ドドドド

男「う、うわああああああ!!! く、来るなぁあああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」




ギャー ギャー




575 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 12:10:37.77 ID:HkQ2A70f0


文化祭まであと7日






Why, do you always do this to me?

Why, couldn't you just see through me?

How come, you act like this

Like you just don't care at all






Do you expect me to believe I was the only one to fall?

I can feel, I can feel you near me, even though you're far away

I can feel, I can feel you baby, why






It's not supposed to feel this way

I need you, I need you

More and more each day

It's not supposed to hurt this way

I need you, I need you, I need you

Tell me, are you and me still together?

Tell me, do you think we could last forever?

Tell me, why






576 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 12:12:50.42 ID:HkQ2A70f0
ちなみに「文化祭まであと〜」のところで使われてる歌詞や作中使わせていただいた曲は、
この話が完結した後に全て書き出したいと思っています
577 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 12:13:41.93 ID:HkQ2A70f0
ちょっと休憩…
578 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/22(木) 12:19:25.76 ID:qYf8Tg3p0
いちおう乙!
579 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 12:28:17.56 ID:/NeV6f79o
追いついた!
>>1
ちょっと涙ぐんだの秘密ww
580 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 12:58:19.30 ID:HkQ2A70f0
>>579 泣いてもいいのよww


Linkin ParkのThe Messenger、ぜひぜひ聴いてみてください!
Youtubeに和訳もいっしょにのってる動画があるのでぜひw
581 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 13:07:34.64 ID:HkQ2A70f0

朝 廊下



男「………」ぼーっ

サッカー少年「どうした?」

男「…空、見てるんだ」ぼーっ

サッカー少年「…UFOでも探してるのか??」

男「違うよw」

陸上部「俺もたまに空見るよ」フンス

陸上部「なんていうか、ぼーっとしてさ、無心で眺めるんだよな」

男「そうそう、何かいいよな〜」

サッカー少年「…あ、あぁ、わかるわかる!」ポン

サッカー少年「俺も休日は、ベランダに全裸で寝っ転がって、空を眺めるもん!」

陸上部「ねーよ」

男「ねーよ」

サッカー少年「えぇ!?」ガビーン

モブ美「こらそこー! 話してないで、さっさと教室に戻ってよー!!」プンプン

陸上部「ほ〜い」

男「おう〜」

サッカー少年「くそぅ!くそぅ!」


582 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 13:18:04.16 ID:HkQ2A70f0

1年Z組 教室



べス男「………午後の紅茶………」フッ


ゴクゴク...


べス男「…………甘…………///」ボソッ

クラスの女子「あ、あんた! そんなの飲んでないで、さっさと作業に戻りなさいよ!!」

べス男「!?」ビクッ

Z組生徒1「おいおい、あんまり怒るなよ〜」

Z組生徒2「べス男の性格知ってるだろ?」

クラスの女子「知ってるからこそ、ムカツクのよ!!!」プンプン

べス男「…………鬼…………」ガクガクブルブル

クラスの女子「なんですってぇ!!?」

べス男「ヒィ!」

Z組生徒3「まぁまぁw」

Z組生徒4「ほらほら、さっさと仕上げようぜ!」

クラスの女子「………むぅ////」プンプン

べス男「…………」ブルブル

クラスの女子「…………///」

べス男「………ッ」チラッ

クラスの女子「!? な、何見てんのよ!!!!////」バッチコーン

べス男「ぐほぁッ!!!!」ズサァァ...

Z組生徒1「べス男ぉおおおおおお!!?」ガビーン

Z組生徒2「大丈夫か?」アセアセ

べス男「」ピクピク

クラスの女子「…そ、そんなに強く叩いてないわよ!」アセアセ

Z組生徒3「嘘つけ!! べス男、6mくらい吹っ飛んだぞ!?」

クラスの女子「正確には6.5mよ!!!///」アセアセ

Z組生徒3「計算して叩いたの!?」ガビーン

べス男「」ピクピク

Z組生徒4「べス男ぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!」



583 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 13:28:50.91 ID:HkQ2A70f0

昼頃 屋上



男「………」



ちび「おー? どうしたのー? 新入りくん」トテトテ...

岩男「おう〜」スタスタ

ギタ娘「やぁやぁ、今日もいい天気だぁ!」

4弦娘「暑い……」

金髪「やぁ、男くん」ニコ

みこ「こ、こんにちは!」ペコ

ボカロ「(*^o^*)コ(*^_^*)ン(*^ー^*)ニ(*^ー^*)チ(*^O^*)ワーー!☆ミ」

ドラ子「ドドド」トテトテ...

男「…! みなさん!」ハッ

男「ちょっと、空を見てたんです…」エヘヘ

ちび「空かぁ…」

岩男「今日も雲1つないな…」

ちび「………」

男「? そういえば、べス男がいない…」

4弦娘「ん? べス男なら、さっき保健室に運ばれていったぞ?」

男「!?」

ちび「新入りくん!」フンス

男「わわ、何ですか??」

ちび「それに、みんな!!」フンス

ギタ娘「んー?」

ちび「あの管理室の上にいこう!!!」



「「「 へ?? 」」」


ちび「いいから!! いこう!!!」ダッシュ!

男「ちょ、ちょっと、部長!?」アセアセ

ボカロ「おもしろそー!ゎぁぃ♪ ヾ(*⌒∇⌒)八(⌒∇⌒*)ツ ゎぁぃ♪☆ミ」タタタ

岩男「部長が言うなら、行くしかないッスかね…」スタスタ

ギタ娘「何しようとしてるのかね??」スタスタ




.........................................................................................................................


...................................................................................................


..............................................................................



584 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 13:41:00.40 ID:HkQ2A70f0


みこ「……た、高いよぉ………」ブルブル

金髪「大丈夫かい?」ニコ

みこ「な、なんとか……」ブルブル

ちび「いやぁー! やっぱりいい眺めだなぁここは!!」ウォオー!

岩男「へぇ…管理室の上に上れるようになってたんスねぇ…」

ギタ娘「高ッ!」

4弦娘「すごい景色だな…、山の向こうの隣町まで見えるぞ……」キョロキョロ

男「あの…、部長、どうしてここに…?」

ちび「むっふっふ〜」

ちび「ここの方が空に近いでしょ?」ニカッ

男「!!」

ちび「さぁさぁ、みんなぁ! ここに一直線に並んで〜!」

ボカロ「わぁい!ピューッ!≡≡≡ヘ(*゚∇゚)ノ☆ミ」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




ギタ娘「…で、一直線に並んで、何をするの??」

ちび「みんなで叫ぶの!!」フンス

4弦娘「何だそりゃ…」

ボカロ「おもしろそーーーー!!!! サンッ ハイッ!(ノ^▽^)ノ ̄ w(゚0゚*)w オォー w(゚听;)w オォー w(゚ロ゚;)w オォー☆ミ」

岩男「ちょ、ボカロ先輩落ち着いてくださいッス!」アセアセ

金髪「いいですね、叫びましょう!」ニコニコ

みこ「ぇえ〜…、なんか恥ずかしいなぁ…」モジモジ

男「何を叫ぶんですか?」

ちび「う〜ん…」

ちび「…文化祭、がんばるぞー!とかでいいんじゃない??」ニコ

岩男「よっしゃあ!!!!」

ドラ子「ドドドド!!」フンス

ギタ娘「まー付き合ってやろうじゃない、ね?」

4弦娘「お前に言われなくても…」

ギタ娘「あ”ぁ”?」

4弦娘「あ”ぁ”?」

ちび「はいはいそこまでー! じゃあ、いくよー!!」

ちび「…さん、はいッ!」




「「「 文化祭、がんばるぞぉぉおおおーーーーーー!!!!!!!!!!! 」」」



585 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 13:51:41.63 ID:HkQ2A70f0

ちび「………」

男「………」

ちび「……えへへぇ///」

ちび「…妹ちゃんに届いたかな?」ニコ

男「!!」

岩男「届いたッスよ、きっと…」ウンウン

金髪「えぇ、もちろん!」ニコ

みこ「そうですよ! これだけ、高いところですもん!」フンス

男「……みんな………」ジワァ...

ギタ娘「妹ちゃああああああああああああああああん!!!!!!!!!! 見ててねぇえええええええええ!!!!!!!!!!!!!!」

4弦娘「ぜったい、成功させるからぁあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

男「!! 先輩……!」ポロ...

ちび「…ぜったい、成功させよう」

ちび「……妹ちゃんのところまで、響かせよう、ね?」ニコ

男「は、はい…!」ポロポロ...

みこ「……」ニコ

ギタ娘「…まったく、やっぱり敵わないな、ちびちゃんには!」

ちび「むぅ!! ちびじゃないよ!!!」プンスカ

4弦娘「あははは!」

ちび「むぅーー!」プンプン

男「あはは…」

















 _____届けよう、この想いを


   伝えよう、どこまでも


     響かせよう



   この空の向こうまで









586 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 13:57:21.59 ID:HkQ2A70f0

夕方 音楽室



ゲイ「う〜ん、もう1曲できそうだよなぁ……」

ゲイ友「それ当日のプログラム?」

ホモ「見せて見せて!」

ゲイ「ほら、時間的に少し余裕があるじゃん? 自分達のところ…」

ゲイ友「なるほど、確かにもう1曲できそうだね」

ホモ「ならやろう!! せっかくなんだしさ!」

ゲイ「だね! 何を演ろうか…」

ゲイ友「う〜ん…」

ホモ「うぅ〜〜〜ん……」

ゲイ「何がいいかなぁ……」




587 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 13:58:01.98 ID:HkQ2A70f0
続きは夜です
588 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/22(木) 14:11:26.10 ID:qYf8Tg3p0
乙!
よかったら…これ…
http://iup.2ch-library.com/i/i0593843-1332392662.jpg
589 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/22(木) 17:05:09.22 ID:z8oY8Ca1o
Linkinの The Messenger名曲だよな
590 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 19:07:38.73 ID:HkQ2A70f0
>>588 さっそくバンド名使われてる!
    ありがとうございます!! なんかめっちゃ嬉しいww


>>589 名曲すぎてバンド名に使わせていただきましたww
591 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 19:19:13.46 ID:HkQ2A70f0


文化祭まであと6日





本日も快晴

雲一つない空の下を駆ける



朝から鳴き散らすアブラゼミの、けたたましい鳴き声

ラジオ体操帰りの子供たち

花壇に咲き誇るヒマワリ



群青に黄色が映え、目を奪われ、足を止めるサラリーマン

新聞配達をようやく終え、安堵した顔で自転車をこぐ青年

幼い少女の手に握られた、父親の大きな手



何気ない日常だった風景

気付けば、こんなにも綺麗だったんだなって、少し涙が出た



たぶん、すれ違う人たちからは、何があったんだろう?って心配されただろうな

もしくは、なんだこいつ!とか…



でも、涙が出たことは事実

感動したのも事実




____妹の生きた世界は、こんなにも綺麗だったんだなって、思ったんだ







592 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 19:25:47.06 ID:HkQ2A70f0

朝 屋上



しー「んぁあ〜! 今日もいい天気やなぁ!!」ノビ〜…

梓「いい天気すぎて、暑すぎるくらいですけどね」

しー「まぁ、そんぐらいの方が、いかにも夏!って感じやろ!」ニヒヒ

梓「…でも、暑いのは苦手です…」グデーン

しー「なんやぁ、弱いやっちゃなぁ」

梓「しーさんが元気すぎるんですよ…」ハァ

しー「人間、元気が1番やからな!!!」フンス

梓「あうぅ…しーさん見てると、余計あっつくなってきましたよ…」アゥ〜…

しー「そうかそうか! ならもっと暑くなるがよい!」ジリジリ

梓「ちょ、やめてください! ほんと、暑いんですから!!」アセアセ

しー「ほらほらぁ!」ダキッ

梓「ふにゃ!?//// あ、暑いッ!!」ジタバタ

しー「逃がさんでぇ!!!」フッフッフ

梓「いやぁあー!!!///」ジタバタ



593 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 19:32:47.97 ID:HkQ2A70f0

昼頃 音楽室



男「〜♪」

ジャカジャカ

みこ「………」アセアセ

ボボン ボボボ...

金髪「………」ニコ

ジャジャーン!

ちび「やぁー!」

ドダダダ ドドタン!



ジャジャーーーン...




男「ふーっ……」

みこ「やった! ノーミスで弾けた!」パァァ

ちび「おっ、やったなぁ!みこちゃん!!」フンス

みこ「はい!!」ニコニコ

金髪「おめでとう!」ニコ

みこ「ありがとう! お兄ぃ!」ルンルン♪

男「お、俺がけっこうミスっちゃったなぁ…」アセアセ

ちび「どんまい!」

金髪「弾きながらだから、多少は仕方ないよ」ニコ

男「うぅぅ…、すいません……」シュン

ちび「気にしない気にしない! ほら、もう一回いくぞー!!」ウォオー!

みこ「はい!」

金髪「了解です」ニコ

男「は、はい!!」アセアセ




594 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 19:47:23.75 ID:HkQ2A70f0

夕方 体育館



副会長「…かなり狭くなってきたな」

モブ美「そりゃ三校もいるんですから、体育館もいっぱいになりますよ…」

副会長「ふむ…、しかし、1番スペースを取っているのが我が音波高校というのは、なぁ……」

モブ美「あははw」

副会長「…まぁ、これ以上増えることはないだろうな」

副会長「今日1日A、B、C棟の作業の進行具合を見て回ってきたんだが…」

副会長「ほぼ全てのところが、完成間近の所まできていたからな」

モブ美「じゃあ、大丈夫みたいですね」ホッ

副会長「あぁ、たぶんだがな…」

井上「すいませーん、また物を置きに来ました〜」スタスタ

副会長「!?」

モブ美「…あれ? それ、前も見たような……」

井上「はい、また河童作っちゃいました」テヘ

副会長「…これで最後にしろ」

井上「……ほぇ?」

副会長「我が音波高校が1番スペースを取っていると言ったが、その中でも1番スペースを取っているのは貴様ら1年B組なのだぞ!?」クワッ

井上「えぇ!? で、でも…!」アセアセ

副会長「でも何だ!? そんなにそのゴーリキーが必要なのか!?」

井上「ゴーリキーじゃないです! 河童です!!」アセアセ

副会長「どっちでもいいわ!!」

副会長「っていうか、体育館の半分がゴーリキーで埋まってて、怖いんだよ!!!!」

井上「別に可愛いじゃないですか」ニコ

副会長「気味悪いわッ!!!!」ズビシッ

モブ美「副会長がツッコんだ!?」ガビーン

副会長「そこ実況しなくていい!!!」オィイ!



595 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 19:50:06.65 ID:HkQ2A70f0


文化祭まであと5日





奏でよう

君のために







596 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 20:02:39.73 ID:HkQ2A70f0

朝 ダンス部の部室



ダンス部長「今年…ステージで踊れないなんてな……」

ダンサー1「はぁ…ストリートダンスかよぉ……、転んだら絶対痛いっての…」

ダンサー2「じゃあ、あんまり激しくないのを踊るか?」

ダンサー3「そうだな」

ダンサー4「う〜ん、激しくなくて、盛り上がれるやつかぁ…」




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



ダンサー1「話し合いの結果、プリキュアダンスに決定しました」

ダンス部長「何で!?」ガビーン

ダンサー2「いやだって今ノリノリじゃないですか彼女ら」

ダンス部長「そりゃそうだけど、俺ら全員♂だぜ!? あれは女の子が踊ってこそ……」

ダンサー3「部長の馬鹿野郎!!」

ダンス部長「えっ!?」

ダンサー4「大馬鹿野郎!!!」

ダンサー1「おたんこなす!!!!」

ダンサー2「人でなし!!!」

ダンサー3「早漏!!!!」

ダンス部長「お前ら俺になんの恨みがあるんだよ!?」ウォオイ!

ダンサー1「とにかく俺ら、プリキュアになりたいんです」

ダンス部長「……は、はぁ……」タジタジ

ダンサー2「だから今年のダンス部のダンスは、プリキュアダンスなんです」

ダンサー3「よっしゃ俺キュアハッピーね!!」

ダンサー4「俺がハッピーだぞ!!!」

ダンス部長「お前らの頭の中がハッピーだよッ!」

ダンサー1「部長もプリキュアになりましょう」

ダンサー2「いっしょにアカンベェを倒すんです!」

ダンス部長「もう意味わからん…」ゲッソリ




597 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 20:18:09.99 ID:HkQ2A70f0

昼頃 ジャズ研の部室


ジャズ研部長「はぁ…まさか今年はステージで演奏できないなんてね……」

JAZZ1「気を落とさないでください、部長」

JAZZ2「そうですよ、今年は校長がアホすぎたんです」

JAZZ3「来年に期待しましょう」

JAZZ4「いや来年もっとアホになってたらどうするの!」

ジャズ研部長「いやその前に、来年は私卒業してていないよ!!?」ガビーン

JAZZ1「あ、そっか」

JAZZ2「すいません」

ジャズ研部長「……はぁぁ」

ジャズ研部長「高校生活最後の文化祭だっていうのに……」

JAZZ3「こうなったら部長」

ジャズ研部長「ん……?」

JAZZ4「高校生活最後の、最高の思い出を作りましょう!」

JAZZ1「いいね、それ!」

JAZZ2「思いっきりハジけちゃおうよ!」

JAZZ3「賛成!」

ジャズ研部長「み、みんな……!」パァァ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


JAZZ1「話し合いの結果、プリキュアダンスに決定しました」

ジャズ研部長「何で!?」ガビーン

JAZZ2「いやだって今ノリノリじゃないですか彼女ら」

ジャズ研部長「そりゃそうだけど……、いくら私たち全員女の子でも、もう高校生なんだから……」

JAZZ1「部長のバカ!」

ジャズ研部長「!?」

JAZZ2「うんこ!!!」

JAZZ3「うんこ!!!!!」

JAZZ4「うんこぉ!!!!!!!!」

ジャズ研部長「みんな語彙少なすぎじゃない!?」ガビーン

ジャズ研部長「っていうか、初めてこんな大人数にうんこってせめられた…」

JAZZ1「よぉーし私キュアマーチね!!」

JAZZ2「私がマーチだよ!!!!」

ジャズ研部長「ちょっと待ッチくれよ!!!」

JAZZ3「寒……」

ジャズ研部長「ご、ごめんなさい…」

JAZZ4「部長もプリキュアになりましょう」

JAZZ1「いっしょにアカンベェを倒すんです!」

ジャズ研部長「もう好きにして……」ゲッソリ
598 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 20:26:23.82 ID:HkQ2A70f0

夕方 教室


男「よ〜し、これで最後だ……」

女「これで女子全員分のメイド服が完成するのね」

サッカー少年「あ〜疲れたぁ〜!」

陸上部「今日の帰りみんなでどっか寄っていこうぜ!」

モブ美「あ、私は生徒会の仕事あるから、パスね」

女「私も忙しくて…」

男「俺は母さんが心配するから、すぐ帰るよ」

サッカー少年「男…、お前いつから優等生になったんだ……」

陸上部「みんなつれないなぁ! お前は行くよなー!?」

サッカー少年「みんな行かないなら、俺も行かない」

陸上部「」

男「諦めろってことだなw」

女「はー、暇人が羨ましい…」クス

モブ美「だねぇw」

陸上部「お、お前らそりゃないぜ!」ガビーン

サッカー少年「たまには寄り道せず帰れってことじゃないか!?」ニヤニヤ

陸上部「むがががが…!」



599 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 20:29:46.61 ID:HkQ2A70f0




文化祭まであと4日





奏でよう


未来のために







600 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 20:39:43.36 ID:HkQ2A70f0

朝 廊下



しー「なぁ」

梓「はい?」

しー「女の子同士って、どう思う?」

梓「!?///」ビクッ

しー「…なに顔真っ赤にしてんねん……」

梓「い、いきなり何てこと言うんですか!!」プンプン

しー「へ??」

梓「そ、そりゃ、そういう人たちもいますけど…その……、私は…べ、べつに……///」モジモジ

しー「……何を言うとるん?」ポカン

梓「……ほぇ?」

しー「バンドの話や、バンド、全員女の子って、どんなもんかなぁって思ってな」

梓「…あ、あ〜、バンド…ですか……」

しー「……!」ピーン

しー「…さては梓、えっちなこと考えとったんとちゃうんか…?///」ニヤニヤ

梓「!?///」ボッ

しー「にゃはは!!! 図星かいなぁ!!!」

梓「ち、ちがいますってば!!!///」アセアセ

しー「顔真っ赤やで?」ニヤニヤ

梓「!!? も、もぉー!!!!!!///」プンプン

しー「怒った怒ったぁ! 逃げろぉー!!!!!」ニシシ!

梓「こらぁー!!!///」



601 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 20:52:30.09 ID:HkQ2A70f0

昼頃 プールサイド



岩男「さすがにここは誰もいないな」

金髪「プールは閉鎖されているからね」ニコ

岩男「好都合だ、あれだけの人間の中にいたら、疲れちまう…」フゥ

金髪「もう見渡す限りの人、だもんなぁ…」

岩男「ま、とりあえず、飯食おうぜ」

金髪「そうだね」ニコ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


岩男「どうだ? あっちでの生活」モグモグ

金髪「悪くないよ、部活やサークルも充実してるし」モグモグ

金髪「ただ、校舎はこっちの方が断然大きいけどね」ハハ...

岩男「そりゃ、ここにデカさで勝てる学校なんざ、そうないだろw」ハハハ

金髪「…いい学校だよ」モグモグ

岩男「だな…」ムシャムシャ

金髪「そういえば、岩男のバンドのドラム、どう?」ムシャムシャ

岩男「あぁ…あいつな、まだ完治してねぇんだ」モグモグ

金髪「そうなんだ」モグモグ

岩男「…最近になって言い出したんだけど、あいつ、『俺はもうドラムの神様に見放されちまったんだ!』って…」ムシャムシャ

金髪「ぷっ、なんだよそれ…」アハハ

岩男「さぁな、あいつ、けっこう繊細なヤツだからさ」ハハハ

岩男「何かあったんじゃないか?」モグモグ

金髪「彼女にフラれた、とか?」パクパク

岩男「あいつは彼女いない歴=年齢だぜ?」モグモグ

金髪「じゃあ、テストの結果が悪かった、とかかな?」パクパク

岩男「そんなところだろうなぁ」ムシャムシャ

岩男「…まぁ、割とどうでもいいけどなw」

金髪「だねw」



602 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 20:58:05.47 ID:HkQ2A70f0

夜 男の家



男「〜♪」

ジャカジャカ

男「〜♪」

ジャカジャカーン

母「へぇ、上手くなったわね」

男「え、マジで!?」

母「うん、2ヶ月前より、格段に上手くなった」ニコ

男「へへへ!」テレテレ

男「母さんも見に来てね、文化祭」ニコ

母「もちろんよ!」フンス

母「最前列で見ようかしらって思ってるぐらいだから!」フンス

男「お、おぉう…」






603 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 21:07:57.68 ID:HkQ2A70f0


文化祭まであと3日



 コミュニケーションブレイクダンサー

 DAN DARI DOO WA DEE

 目と目だけで通じ合えりゃ こんなことぁないのに



   怒るこたぁないじゃん なぐるこたぁないじゃん

   ほめたつもりがネジレ伝わった



     あれ・・・ま やっちまった なんかひどいこと言った?

     「ちがうんだ」つっても 裏返るばかり ハイ残念



        コミュニケーションブレイクダンサー

        DAN DARI DOO WA DEE

        目と目だけで通じ合えりゃ こんなことぁないのに

        悩むこたぁないのに






   どなることたぁないじゃん 泣くほどじゃないじゃん

   ジョークひとつがナイフに変わって



       またも・・・ やっちまった? 深くさしちまった

       おどけてみたって もー 波は荒れるばかり ハイ残念



           コミュニケーションブレイクダンサー

           DAN DARI DOO WA DEE

           目と目だけで通じ合えりゃ こんなこたぁないのに

           悩むこたぁないのに



               コミュニケーションブレイクダンサー

               DAN DARI DOO WA DEE

               目と目だけで通じ合えりゃ こんなこたぁないのに

               悩むこたぁないのに



                    こんなこたぁないのに

                     悩むこたぁないのに





604 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 21:21:34.06 ID:HkQ2A70f0

朝 1年Z組の教室



べス男「………」ビクビク

クラスの女子「………///」

クラスの女子「…ちょ、ちょっと、作業、止まってるわよ!!///」バシン!

べス男「ぐふッ」

Z組生徒1「おいおい! またかよ!」アセアセ

クラスの女子「ここ、こいつが作業の手を止めてるのが悪いのよ!!!!///」アセアセ

Z組生徒2「もー、いい加減、仲良くやれよぉ…」ハァ

べス男「…………ょ…………」ボソッ

クラスの女子「!!?」ピクッ

べス男「……き、綺麗……です………よ………」ボソッ

クラスの女子「!!!!?????////」



バッチコーン!


ズザザザザザァァァァアアアア...!!!!



クラスの女子「なななななあなあああああ、何言ってんのよあんたぁあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!/////」

べス男「」ピクピク

Z組生徒3「ベ、べス男ぉぉおおおおおおおおおおおお!!!!!!!????」ガビーン

Z組生徒4「お、お前ぇええ!!! マジでべス男死んじゃうぞ!!???」アセアセ

クラスの女子「ここ、こここっこ、こいつが変なこと言うからァアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!////」カァァァ...


べス男 (…褒めてもダメ……)ピクピク...

べス男 (……いったい、どうすれば………)ガクッ

Z組生徒1「べス男ぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



605 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 21:26:36.56 ID:HkQ2A70f0
今日はここまでですが、12時以降に書けたら書くかもです

たぶん寝ちゃうかも…
606 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/22(木) 21:29:00.28 ID:XMCQKnRIO
>>604
ベス男健気すぎわろたwwww
607 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/22(木) 21:34:33.45 ID:QuDOdlv+0
ベス男ぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお
608 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/22(木) 22:07:03.30 ID:z8oY8Ca1o
ベス男www
609 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2012/03/22(木) 22:10:41.33 ID:/mFhhyM40
やっと追いついたぜ
それにしても、久々の良SSだな
610 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/22(木) 23:58:00.94 ID:HkQ2A70f0
あかん…寝ようと思っとったら、逆に目が冴えてしもうた…

というわけで続きを書いていきますww
611 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 00:02:20.39 ID:V+gKSu++0

昼頃 校長室



校長「アゥ! イエッ! アウッッ!!!」クネクネ

教頭「失礼します」ガチャ

校長「何だね」

教頭「作業員の方々がお呼びになっております」ニコ

校長「!!!! ついに完成したか!!!!!!!!!!!!!」

教頭「らしいですよ」ニコ

校長「アゥッッッッッ!!!!!!!!!!」ズン チャ ズンズン チャ





612 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 00:11:06.37 ID:V+gKSu++0

グラウンド


ざわざわ... ざわざわ...


男「すげー……」アゼン

ちび「でかー……」アゼン

しー「ほんまに建てよった!! すごすぎるやろ音波高校!!!……」ガビーン...

男「校長、すごいのかすごくないのか分からないなぁ…」アセアセ

ちび「だね…」アハハ...


「おい、見ろ! 校長だ! 校長が来たぞ!!」


ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!


しー「謎の大歓声やなw」

男「校長www」

ちび「ほぇーw」


校長「静まれぃ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」





シーン....






男「……」

しー「……」

ちび「……」



校長「静まれッつってんだろぉぉおおおがぁぁあああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



しー「!?」


校長「アゥッッッ!!!!! イェアッ!!!!!!!!!!!!!!!!! アウッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!



校長「さとみィィイイイイイイイイイイイイイイイ!!!!!!!!!!俺だァアアアアアア!!!!!!けっこn(ry」

作業員「ども、校長さん」ペコ

校長「うむ、作業、ご苦労であった」



しー「!!?」



613 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 00:17:27.77 ID:V+gKSu++0


「見ろ!!! 校長と作業員の人が何かやり取りをしているぞ!!!!!!!!!!!」



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!




「そして、その後からの……!!!!」



「か〜ら〜の〜ッッッ!!!!!!!???????」







ざわざわ... ざわざわ...







校長「ッッッ!!!」ガシッ

作業員「ッッッ!!!」ガシッ





「熱い抱擁だぁぁああああああああああああああああああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」





ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




校長「アウッ!!!! イエッ!!!! アウッッ!!!!!!」クネクネ

作業員「アウッ!!! イェェエアッ!!!!! アゥッッ!!!!!!!!!!!!」クネクネ





ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!








しー「……なんなん、これ………」ポカン

男「お、俺に聞かれても……」アセアセ

ちび「大人の世界なのかなー?…」フムム?







614 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 00:36:22.25 ID:V+gKSu++0

夕方 生徒会室


女「えーっと、これがここで〜…これが〜、っと……」テキパキ

女「あ、報告書の作成、まだだった…」

モブ美「私がやるよ」ニコ

女「ありがとう!」パァァ

モブ美「最近、女すごく頑張ってるからね、私も負けてられないよ」アハハ

女「そんな、ただ職務に追われてるだけだって…」テレテレ

モブ美「うぅん、それでもすごいよ」ニコ

女「…い、いやぁ……///」エヘヘ...



副会長「…あれ? 茶葉が切れてる……」

副会長「モブ美くん、茶葉を買ってきてくれるかい?」クル

モブ美「いま女のお手伝いをしてるので、自分で行ってください」キッパリ

副会長「…そうか」

副会長「仕方ない、僕が行くか…」スタスタ


ガラガラ... バタン...



モブ美「…もぉー! いつもそうだけど、雑務を私にすべて押し付けてくるのは何故!?」プンプン

女「モブ美が扱いやすいから、かなぁ?」

モブ美「私、そんな軽くないよ!!!」

モブ美「きっと、私に嫌がらせをしたいからに決まってるよ……」ズゥゥン...

女「…あ、あはは」

女 (たぶん、無意識のうちにモブ美に頼んでるんだろうなぁ……副会長さん……)

女 (お姉ちゃんは先輩だし、私は実行委員長だから、頼めそうな人っていうのが、モブ美しかいない、ってだけなんだろうな)フムム

モブ美「……私の顔に何かついてる?」ジトー...

女「へ!? な、なにもついてないよ?」アセアセ

モブ美「………」

モブ美「くそぅー……」


女 (がんばれモブ美……負けるなモブ美……!)フンス



615 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 00:48:28.09 ID:V+gKSu++0


文化祭まであと2日





足元がふわふわしてる そんな感覚だよ

きっと これは夢で 目が覚めたら学校はいつもの姿をしていて

何気ない日常が 繰り広げられるのさ



なんてことを思いながら 学校へ急ぐ

目まぐるしい文化祭準備の日々 賑わしい校舎

近付く 当日



落ち着いて一つ一つに 向き合っている時間がないんだ

でも それでいいんだって 心から安心している自分もいる

文化祭がもし なかったとしても 日常はこんなにも美しくて輝かしいんだ



____うん 自分でも何を言ってるのか よく分かってないんだ

たぶん いろいろあったからだね




まとまらない思いをぶらさげたまま 今日も ”今日という日”を生きてもいいだろ?

止まらないって言ったのは 自分だろう?






止まらなくていいんだ

進め 行け 突き進め





616 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 01:06:36.86 ID:V+gKSu++0

朝 廊下



律「うわぁ…スティック、削れまくってるなぁ…」

澪「替えはあるのか?」

律「あると思うけど〜…、ちょっと心配だな……」

澪「あとで確認しとけよ?」ハァ

律「わかってるって!」ニシシ



べス男「…………」スタスタ



サッカー少年「でさぁ、そん時、キュアビューティが……」

陸上部「マジで!? キュアビューティさんまじビューティ!」ハァハァ



しー「お、ちょいとごめんよぉ〜、通るでぇ〜!」ヨッヨ

C`s Gt「本当にすごい人の数だな…」

C`s Ba「俺、少し酔ったかも」オェップ...

C`s Dr「吐くならトイレ行けよ?」

C`s Ba「だ、大丈夫だ……」ウェ...



ギタ娘「だぁぁぁかぁぁぁぁらぁああああ!!!! ヘビメタだって!!!!!!!!!!!!」

4弦娘「ロックだって言ってんだろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

ボカロ「ま、まぁまぁ!2人とも落ち着いてぇー!\(;゚∇゚)/ヒヤアセモン☆」

ドラ子「ドドド...」アセアセ



岩男「たこ焼きのいいにおいがするなぁ」クンクン

男「本当だ…、どこのクラスが焼いてるんですかね?」キョロキョロ

ちび「たこ焼きかぁー…、久しぶりに食べたいなぁ///」ジュル...

みこ「文化祭といったら、たこ焼き! ですよね!?」キラキラ

ちび「さすがみこちゃん! 分かってる!」フンス

金髪「いや、出店はたこ焼き屋以外にも、たくさんありますよ…?」

ちび「たこ焼き屋以外は認めないよ!」ウォオー!

みこ「その通りです!」ウォオー!



クラスの女子「ったく、べス男のやつ、どこへ逃げやがった!!?……///」キョロキョロ



紬「今度こそ、焼きそばを食べてみせるわ! 梓ちゃん!」フンス

梓「そ、そこまで焼きそばが食べたかったんですね…」アセアセ

紬「うぅん、ただの焼きそばじゃない! 文化祭で食べる焼きそば! そう、文化祭焼きそばが食べたいの!!!!」フンス

梓「ぶ、文化祭焼きそば……」

617 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 01:17:29.19 ID:V+gKSu++0

昼頃 屋上


ダンサー1「いっつだって ワ〜クワ〜ク♪」

ダンサー2「ドッキドッドキ、プーリキューア♪」

ダンサー3「スッマイッルゥ♪」

ダンサー4「プッリキューア♪」

ダンス部長「………」

ダンサー1「分かりましたか?」

ダンス部長「いやいやいや!!!!!!!!!」ガビーン

ダンス部長「ちょっと待って! は、恥ずかしい!!! 恥ずかしいよ!!!!///」アセアセ

ダンサー2「死ね!!!」

ダンサー3「羞恥心の塊めがっ!!!」

ダンサー4「禿げて死ね!!!」

ダンス部長「だからお前ら、俺に何の恨みがあるんだって!!」アセアセ

ダンサー1「部長も野郎でしょう? 覚悟を決めてください」

ダンス部長「えぇぇー?……」ガビーン

ダンス部長「野郎が覚悟を決めて、プリキュアダンスを踊るって、どういうことだよ…」

ダンサー1「根性なし!!!」

ダンサー2「腐れ外道!!!!!」

ダンサー3「アホ丸出し人間!!!!!」

ダンサー4「人間やめろ!!!!!!!!!!!!」

ダンス部長「もうやめてよぉ!」

ダンサー1「…では、踊ってください」

ダンス部長「……わかったよ」ハァ

ダンサー2「ため息つくんじゃねー!」

ダンス部長「るっせぇ!!!」ガビーン

ダンス部長「っつーか敬語!!! 敬語使いやがれ!!!!」プンスカ



618 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 01:24:22.98 ID:V+gKSu++0

夕方 ジャズ研の部室



JAZZ1「いっつだって ワ〜クワ〜ク♪」

JAZZ2「ドッキドッドキ、プーリキューア♪」

JAZZ3「スッマイッルゥ♪」

JAZZ4「プッリキューア♪」

JAZZ1「分かりましたか?」

ジャズ研部長「……かっ」

JAZZ1「…?」

ジャズ研部長「…かわゆす……」ポー...

ジャズ研部長「決めた! 私、踊る! 全力で踊るよ!!」フンス

ジャズ研部長「だって、こんなにもプリキュアダンスが可愛いんだもの!!!」

JAZZ1「部長ォ!」ダッ

JAZZ2「部長ぉ!!」ダッ

JAZZ3「部長ぉぉ!!!」ダッ

JAZZ4「部長ぉぉぉ!!!!」ダッ

ジャズ研部長「ちなみに私がキュアマーチだから!」

JAZZ1「なっ、私がキュアマーチですよ!」

JAZZ2「私ですよぉ!!!」




ギャー ギャー




619 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 01:27:03.55 ID:V+gKSu++0


文化祭まであと1日






音楽には魔力があるッ!







620 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 01:31:26.35 ID:V+gKSu++0

朝 男の家



男「いってきまーす!」ガチャ

母「いってらっしゃい!」ニコ


バタン...


母「…さて、そろそろ私も出かけようかな……」

母「……そういえば、新聞読んでなかったわ」

ガサ

母「サラッと読んで出かけよう……」

母「………」フムフム

母「……」

母「……痴漢、脱獄?……」





621 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 01:40:36.81 ID:V+gKSu++0

昼頃 校長室


校長「………」

教頭「ふふ、朝から落ち着きが無いですね」

校長「…あぁ」

校長「……所詮、生徒……ただの子供だ」

教頭「いえ、校長先生の話ですよ?」ニコ

校長「………」













校長「……っお」

























校長「おっへぇぇぇぇぇぇぇぇええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

校長「ついに明日だァアアアア!!!!! 文化祭、明日だぜぇえええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

校長「もう興奮!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

校長「興奮して昨日眠れなかったぞぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

校長「青春のにおいッッッ!!!! たまらねぇ香り!!!!!!!!!!!!!!!!! 芳しい!!!!!!!実に芳しい!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」オッヘェェエ///

校長「リンゴ飴買っちゃうぅううううう!!!!!!!!!!!!!!!! とうもろこし食べちゃうぅぅうううう!!!!!!!!!!!!!!!!!! たこ焼き買い占めちゃううううううううううううう!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

校長「ひゃああぁぁぁぁぁあああぁぁぁぁぁぁぁああぁぁぁぁぁぁあああ!!!!!!!!!!!!!!!!」






教頭 (実にキモイ)ニコニコ





622 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 01:48:44.01 ID:V+gKSu++0

夕方 生徒会室


副会長「三校すべて、明日を満足のいく形で迎えられそうだ」フッ

女「!!!」

モブ美「やったぁー!」

副会長「去年と同等、数団体は間に合わず、断念するところが出てくるだろうと思っていたが、まさか……」

生徒会長「ぜんぶの団体が間に合うなんて、とんでもないミラクルね」ウフフフ

生徒会長「これも全部、女が実行委員長になってくれたから、じゃない?」ニコ

女「そ、そんな、私は……!」アセアセ

副会長「…かもしれないな」フッ

女「!!!」

副会長「ありがとう、女くん…」

副会長「最高の形で無事、文化祭が迎えられる」

副会長「……だが、これからが本番だ」

女「……!」ゴクリ

生徒会長「………」フフッ...

副会長「最後まで頑張るぞ!」グッ

女「はい!!!」

モブ美「ハイ!!!」




623 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 01:53:08.62 ID:V+gKSu++0
今日はここまでです

やっとここまできた…すごい長かった……
いろいろありましたが(作中で)、もう少しで、完結します


最後までお付き合いいただけると嬉しいです!

624 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 02:04:08.65 ID:FiZ3BGM8o
>>1 乙!
涙目になって期待してる!
625 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(不明なsoftbank) :2012/03/23(金) 03:25:34.32 ID:zlORw+6a0
乙(
626 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 20:39:32.39 ID:V+gKSu++0


文化祭 当日





このライブが最後となることを、すっかり忘れていた

軽音部は文化祭後、廃部になるんだった



でも活動の拠点が変わるってだけで、

音楽を奏でることができなくなるってワケじゃないんだ



それでもやっぱり寂しいけどね






627 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 20:46:24.08 ID:V+gKSu++0

学校


「いらっしゃーい!! たこ焼きだよぉー!!!」

「焼きそば売ってま〜す! 安いですよ〜!!」

「わたあめいりませんか〜〜!!!」



わいわいざわざわ...



ちび「うひゃ〜、すごい人だなぁ」アセアセ

岩男「三校の生徒に加え、一般の客も、ッスからねぇ」キョロキョロ

金髪「迷子になりそうですね」ニコニコ

ちび「むぅ! ちびっ子扱いするなぁー!」プンプン

みこ「あはは!」

岩男「そういえば、男のやつはどうしたんスか?」

ちび「あー、メールしたんだけど…、寝坊かなぁ?」

みこ「寝坊!? それ、まずいんじゃ…」アセアセ

金髪「いや、僕たちの出番はまだ先だから、大丈夫だよ」ニコ

岩男「それまでに来ねーとな」

ちび「新入りくんなら大丈夫だよ」フンス



628 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 20:56:28.21 ID:V+gKSu++0

C‘s 楽屋


しー「さぁ今日は本番や! 最初から本気モードでいくでぇ!!!」

C`s Gt「もちろんだ!!」

C`s Ba「トリは俺らだからな、気合入れていかないと」

C`s Dr「おう!」







放課後ティータイム 楽屋


唯「えーと、演る曲は、ギー太に首ったけと、Unmei♪wa♪Endless!かぁ…」

梓「歌いだしに気をつけてくださいよ?」フンス

澪「唯はよく忘れるからなぁ」

唯「大丈夫だよ〜、いっぱい練習したんだから!」フンス

律「とか言いつつ、忘れるのが唯クオリティ!」

紬「ゆいちゃんクオリティ!」

唯「もぅ〜! りっちゃんにムギちゃんまでぇ!」プンプン


アハハハ...






THE ゲイバンド 楽屋


ゲイ「今日は楽しもう! この日のために練習してきたんだからな!」

ゲイ友「うん! 派手に踊っちゃおう!」

ホモ「踊りはしないけどな!」









出演順

1.放課後ティータイム
2.THE ゲイバンド
3.メッセンジャー
4.C‘s



629 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 21:08:01.27 ID:V+gKSu++0

校長室


校長「ふぉぉぉおおおおおお!!!!!!!!! テンション上がってきたぁああああああああああ!!!!!!!!!!」

教頭「校長、大変です!」

校長「何だぁああ!!?? 便秘か!!!!!????」

教頭「今日も快便です!!! それよりこれを!!!」

校長「ん……何の紙だ?……」ピラッ...


校長「!?」


校長「…シリウスブラックが脱獄…だと……?」

教頭「この前の変質者ですよ! 脱獄したのは!!」

校長「あぁ、あの下半身丸出しのロックな野郎か…」

校長「しかし、別に脱獄したからと言って、この学校に来るわけが…」

教頭「それが、もうこの学園内に紛れ込んでいるらしいんです!!!!」

校長「!!? 何でだ!!!??」

教頭「分かりません……、何故、またここへ戻ってくるのか……」

校長「………ん? そういえば」

校長「そいつ、この前、こんなことを言っていた……」

校長「 ”息子と娘に会いに来た”と…」

教頭「…つまり、この学校にいる子供たちに会うために、また戻ってきたと…?」

校長「そう考えるのが妥当だろう……」

教頭「ぐっ…、しかし、今日は文化祭…一般の方々がいる学園内に、あの下半身丸出しがいるとなると……」

校長「……大惨事になる前に捕まえろ、ということだな」

教頭「はい……」

校長「よし、たこ焼きやとうもろこしより、生徒や一般の方々の安全だ! 探しに行くぞ!!!」ダッ

教頭「はい!!!」ダッ


630 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 21:15:58.32 ID:V+gKSu++0

グラウンドの端っこのほう



「おい見ろ!!! あっちでプリキュアダンス対決がやってるぞ!!!」


「なんだと!?? 行く行く!!!」



ざわざわ... ざわざわ...



ダンス部長「ぜぇぜぇ…」

ダンサー1「くっ! あっちの方が息がピッタリだ!!」アセアセ

ダンサー2「一糸乱れぬ統率力!! ジャズ研恐るべし…!!!」



JAZZ1「男子がプリキュアダンスとか、たかが知れてんのよ!!!」

JAZZ2「うんこー!!」

JAZZ3「うんこー!!!!」

ジャズ研部長「ぜぇぜぇ…」



「すげぇぞこいつら!! どんだけ踊り込んできたんだよ!!!?」


「最高にスマイルだぜ!!!!!」




ウォオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!




ダンサー3「あぁ!? 足がもつれた!!!」バターン

ダンサー4「うわぁあ!!! 俺も!!!!!!」バターン

ダンサー1「な、何やってんだ!!!!」

ダンサー2「早く立ち上がれ!!! 差をつけられるぞ!!!」ハァハァ

ダンス部長 (差って何のだよ……)ゼェゼェ



JAZZ1「やったわ! 今がチャンス!!」

JAZZ2「クライマックスいくよー!!!!!!!!!!!」

JAZZ3「おー!!!!」

JAZZ4「おぉぉーーー!!!!!」

ジャズ研部長「ぜぇぜぇ……」


631 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 21:23:13.74 ID:V+gKSu++0

JAZZ1「いっつだって ワ〜クワ〜ク♪」

JAZZ2「ドッキドッドキ、プーリキューア♪」

JAZZ3「スッマイッルゥ♪」

JAZZ4「プッリキューア♪」


チャチャーーーン!


ジャズ研部長「あ、…あぅ……」

ジャズ研部長 (…私のセリフがなかった……)




ダンサー1「うぎゃああああああああああ!!!!!」バターン

ダンサー2「ひぃぃぃいぃ!!!!!」バターン

ダンサー3「うげぇええええ!!!!!!」ビターン

ダンサー4「あうううああああああああ!!!!!」ベターン

ダンス部長「………」ハァハァ...

JAZZ1「やったぁぁ!!!!!」

JAZZ2「プリキュアダンス対決、私たちの勝ちだよ!!!」

JAZZ3「いぇええええい!!!!!!!!」

JAZZ4「私たちがプリキュアだッ!!!!!!!」

ジャズ研部長「………」ゼェゼェ...



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!



「よかったぜぇええ!!!!!」


「最高のスマイルをありがとう!!!!!」


「可愛かったよーー!!!!!」




ワー ワー






ジャズ研部長 (……嗚呼、私の高校最後の文化祭………)





632 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 21:29:57.76 ID:V+gKSu++0

教室


サッカー少年「よっしゃー! 準備も終わったし、あとは全部、女子たちに任せてもいいんだよな?」

モブ美「うん、だってメイド喫茶に野郎なんかいらないもん」フンス

陸上部「うへぇ、酷い言われ様だぜw」

女「さ、行った行ったぁ!」

サッカー少年「いこうぜ!! グラウンドのメインステージが気になって仕方ねぇ!!」

女「!」

陸上部「あぁ! 軽音だろ!? 俺も見たかったんだよ!! 行こうぜ!!!」


タタタタ...


女「…私も見たいなぁ」

モブ美「……男くんの出番のとき、いってきなよ」ニコ

女「え!? で、でも…」

モブ美「大丈夫! 私が2人分働くからさ!」ニシシ

女「モブ美……」

女「ありがとう! 愛してる!!」ギュッ

モブ美「いやぁ、大切な親友のためだもん、これぐらいわけないよ!」ニコニコ

女「えへへぇ///」



633 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 21:36:58.12 ID:V+gKSu++0

生徒会室


生徒会長「始まったわね…」

副会長「えぇ…」

生徒会長「何事もなく終わればいいけど…」

副会長「えぇ…」


ガラガラ!


教頭「副会長くん! この前の変質者がまた学園内に紛れ込んだ!!!!! いっしょに探してくれないか!!?」

副会長「」

生徒会長「??? 変質者…?」ポカン

副会長「…会長は気にしないでください」スタスタ...

生徒会長「……??」

副会長「文化祭を満喫してください、ってことです」フッ...

副会長「…行きましょう、教頭先生」

教頭「ありがとう、恩に着るよ…!」


タッタッタッタ...




生徒会長「……??? 何だったんだろう……」ポカン...

生徒会長「…あ、そうだ」

生徒会長「女ちゅわんのメイド服を拝みにいかないとねwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」デュフフフフフ



634 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 21:43:15.70 ID:V+gKSu++0

グラウンド メインステージ


ざわざわ... ざわざわ...


母 (…えーと、男のバンドは、3番目かぁ……)

母 (最前列は取れなかったけど、ここでも十分すぎるぐらい、見えるわね)フフフ...





ドォォオーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!



母「!?」ビクッ


「何だ!? 花火が上がったぞ!!?」


「そろそろ始まるんじゃないか!?」



ざわざわ... ざわざわ...






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


舞台袖


律「よし、それじゃー、がんばっていこう!」フンス

澪「さ、さすがにこの人数は、緊張するよな…」ドキドキ

紬「リラックスリラックス♪」ニコニコ

梓「いつもどおりにやりましょう!」フンス

唯「おぉー!」



635 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 21:51:27.16 ID:V+gKSu++0

メインステージ


唯「ど、どうもーーー!!!!」


ワァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


澪「ぉぉお…、すごいな……」ドキドキ

律「リラックスリラックス〜!」

澪「お前はリラックスしすぎなんだよ!」

梓「あ、いつもの調子に戻りましたね」アハハ

澪「う、うぅぅ…」アセアセ

紬「ゆいちゃん、やろ?」ニコ

唯「うん!!!」


唯「それでは聴いて下さい!!! ギー太に首ったけ!!!!!!」




ワァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



舞台袖


しー「やっぱ放課後ティータイムは安定しとるなぁ」

ちび「みんな上手いよねぇ」ニコニコ

しー「やなぁ…、とくに、ギタボのあの子が、1番上手いなぁ…」

しー「何より、ものっそい楽しそうに演奏しよる…」フフフ...

ちび「音楽は楽しむものだからねぇ…」ニコニコ


ヴヴヴヴヴヴ...


ちび「?」

しー「ん? 電話かぁ?」

ちび「そうみたい……、!!!!」

ちび「新入りくんからだ!!」

しー「男ォ!?」

ちび「もしもし、新入りくん!? どこふらついてるの!?」プンプン

男『もしもし、部長ですか!? た、大変なんです!!』アセアセ

ちび「…へ??」

男『お、追われてるんです!!!!』

ちび「!!?」


636 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 21:59:51.62 ID:V+gKSu++0

ちび「お、追われてる!? いったい誰に!?」アセアセ

しー「追われてるぅ!?」ガビーン

男『それが、連中全員、覆面かぶってて、顔が見えないんです!!!』アセアセ

ちび「ふ、覆面…」

ちび「って、今、連中って言った!? まさか、大人数に追いかけられてるの!?」アセアセ

男『そのまさかです! た、助けてください!!! めっちゃ怖いんです!!!』アセアセ

男『…うわぁ!!! いつの間に!!!! ちょ、待っ……」プツン


ツー... ツー...



ちび「…な、なんてことに……」

しー「なんや、男は追いかけられとるんか!?」アセアセ

ちび「そうみたい…」

しー「なんでや…」

ちび「わからない……」

ちび「と、とにかく! みんなに知らせないと!!」ダッ

しー「あ、ウチもいく!!!」アセアセ



637 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 22:03:33.53 ID:V+gKSu++0

メッセンジャー 楽屋


岩男「追われてる!!?」ガビーン

金髪「いったい、誰に!?」アセアセ

ちび「わからない…、みんな覆面かぶってるって言ってた…」

みこ「そんな……」

ギタ娘「おいおい…、もう放課後ティータイム、演奏終わるぞ? 時間、まずくないか?」アセアセ

4弦娘「3番目だろう? 早くしないと…」ゴク...

ちび「むぅぅぅぅぅ……」アセアセ




「クックック…ざまぁねーなぁ、軽音部……」




ちび「!?」

ギタ娘「お、お前は…!?」


638 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 22:07:41.25 ID:V+gKSu++0

町のどこか



タッタッタッタ...


男「はぁ、はぁ、はぁ、はぁ!」

覆面1「待ちやがれぇぇええええええ!!!!」

覆面2「ボコボコにしてやるぅぅ!!!!!」

男「こ、こえぇぇええ!!!!!」

覆面3「止まれ止まれェ!!!」

男 (や、やべ…もう体力が……!)ゼェゼェ


ガクンッ



男 (しまっ!? こ、転ん……!!!)グラァッ



ドサァァ......




覆面1「チャァァアアアアンス!!!!!」ジャンプ!

男「くっ!」グルン


ダン!


男「お前らいったい…!」ググッ

男「誰なんだ!!!!!!!!!!!!!!」ガバッ



覆面1「あ、や、やめ……ッ」





パサッ...





男「!!?」ビクッ




639 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 22:15:38.23 ID:V+gKSu++0

バスケ部員1「くっ…バレちまったか……」

男「な、何で…!?」

覆面2「……」パサッ

覆面3「……」パサッ

覆面4「……」パサッ


男「お、お前ら!!! 何でこんなことをッ!!!」


バスケ部員1「黙れ! それはこっちのセリフだ!!!!!」

男「!?」

バスケ部員2「引退試合を近くに控えていたっていうのに、お前は部を辞めた!!!」

男「そ、それは…!」

バスケ部員3「俺たちは、先輩方をみんなで送り出したかったのに、お前が辞めたせいで、それが叶わなかった!!!」

バスケ部員4「お前のせいだ!!! お前のせいで先輩方に良い思い出をプレゼントできなかったんだ!!!」

男「お、俺は!!! 俺はやりたいことができたんだ!!!」

男「バスケよりも!!! 何よりも!!!! それを優先して、何が悪いっていうんだ!!?」

バスケ部員1「悪いね、悪すぎる!! 完全に自己中心的な言い訳だ!!!」

バスケ部員2「お前のその身勝手な行動が、この事態を招いたんだよ!!!!!」

バスケ部員3「これは受けるべき罰だ!!!!!!!!!!」ダッ

男「くっ!!」ダッ!

バスケ部員4「あ、待ちやがれ!!!!」ダダッ


640 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 22:21:53.22 ID:V+gKSu++0

男 (…確かに、身勝手だ)タッタッタ...

男 (完全に、自己中心的な動機で部を辞めた……)

男 (……でも)




.............................................................................................................................



男 (めっちゃCDあるなぁ)キョロキョロ

男友「ちょっと試聴しちゃおうかなぁ…いや楽しみはとっておくべきか…」ブツブツ

男 (…?何だこのバンド…)

男 (試聴できるのか…、…ちょっと聴いてみよう)スチャ



ポチ


男「!!!!!!」ビク




................................................................................................................................




男 (…あの時、体中に走った衝撃)

男 (あれは……本物なんだ…………)

男 (嘘なんてつけないッ! 俺は、音楽の魔力をあの時、初めてその身で感じたんだ!!!)

男 (…俺の意志だ)




男「俺は音楽が好きなんだ!!!!!!!!!!!!!!!」ダッダッダ!






641 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 22:32:25.34 ID:V+gKSu++0


「俺もだ」



男「!?」

バスケ部員1「だ、誰だ!?」




「漆黒の衣を纏いし者……」





べス男「……名もなき戦士……といったところか………」フッ




男「べス男!!?」

バスケ部員2「だ、誰だコイツ!?」

バスケ部員3「まさか、こいつも軽音部の…!?」



べス男「…男………」

男「!?」

べス男「……俺も音楽が好きだ……」フッ

べス男「…だが」

べス男「……それ以上に、お前の声が好きだ」フッ

男「ベ、べス男……!」

べス男「……行け、ここは任せろ」

バスケ部員1「な!? やる気かお前!!!」

男「1人で相手しようって言うのか!? 無茶だ! 危なすぎる!!」アセアセ

べス男「………俺は悪魔の子、地獄からの使者だ」フッ

べス男「大丈夫だから、行け……」

べス男「みんなが待っている…」

男「!!!」

男「…ありがとう、でも、無理だけはするなよ!!!」ダッ

べス男「………」フッ

バスケ部員2「あ、待ちやがれ!!!」ダッ...


ザッ...


べス男「………ここは通さん………」フッ

バスケ部員3「むがががが…! き、貴様……!」ギリ...

べス男「…………」

べス男 (……やばいどうしようどうしようどうしようどうしよう)ガクガク




642 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2012/03/23(金) 22:34:28.83 ID:JuBpDON40
ベス男かっけー
643 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 22:45:45.42 ID:V+gKSu++0

タッタッタッタ...


バスケ部員5「いたぞ! こっちだ!!」

バスケ部員6「学校へは絶対に行かせるな!!」

バスケ部員7「うぉぉおおおお!!!!!」

男「!? まだいたのか!!?」

男「くそっ!」ダッ


男「はぁ!はぁ!はぁ!はぁ!」タッタッタッタ

バスケ部員5「お前ら軽音部とは違って、こちとらバスケ部!」タッタッタ

バスケ部員6「体力じゃあ天と地ほどの差があるってもんよ!!!」タッタッタ

バスケ部員7「逃げられると思ってんのか!!?」タッタッタ

男「く、くそぉおおおお!!!!!!」ゼェゼェ









「はぁい♪ 元気なボーヤたち!o(*^▽^*)oあはっ♪☆ミ」




ボカロ「楽しそうだね〜!私もまぜてよ!!((┗┓( ̄∀ ̄)┏┛))ウッシャッシャッシャッ☆ミ」






男「!? ボ、ボカロ先輩!?」


バスケ部員5「誰だあの女!!?」

バスケ部員6「馬鹿、先輩だぞ!!」アセアセ

バスケ部員7「この際もう関係ねぇ!! 邪魔するってんなら、女でも容赦しねぇぞ!!」



ボカロ「男くん! ここは私が引き受けるから、先に行って!」

男「で、でも…!!」アセアセ

ボカロ「届けるんでしょ!!!」

男「!!」

ボカロ「妹ちゃんに届けるんでしょ!!! ほら、さっさといく!!!!」

ボカロ「でないと、私、怒るよ!!!」フンス

男「は、はい!!!…ありがとうございます!!!」ダッ

バスケ部員5「待て!!!」ダッ...

ザッ...


ボカロ「てめぇらの相手は、この私だろ?」ニヤリ

バスケ部員6「くっ……!」

644 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 22:54:10.92 ID:V+gKSu++0

メッセンジャー 楽屋


ギタ娘「お前は……!」

バスケ部長「ククク……」ニヤニヤ

バスケ部長「哀れだなぁ軽音部……」ニヤニヤ

ちび「…もしかして、お前が黒幕なのか?」

岩男「!」

バスケ部長「ハッハッハッハー!!! ご名答!! その通りだよ!!!」ギャハハ!

バスケ部長「お前ら軽音部には恨みがある……それを今日、晴らさせていただこうっつーワケだぁ…」ニヤニヤ...

ちび「お前……ッ!」ギリッ...

バスケ部長「あいつが来なければボーカルがいない!! つまり、お前らは演奏ができない!! 出場できないってことだろ!!?」

バスケ部長「あ〜あ!!! せっかくの文化祭、晴れ舞台だってのに、可哀想なヤツらだぜぇ!!!!」ギャハハ!

金髪「………ッ」ギロ

みこ「……ひどい……」オロオロ

岩男「…覆面のヤツらは、バスケ部だったってわけか……」

バスケ部長「その通りィ!!! いやぁ最高なヤツらだぜぇ!!!! 部長権限でどんなことでも命令できるッ!!!!」

バスケ部長「もう快感!!!!! それ以外のなにものでもないね!!!!!!!!」ギャハハハハハァ!!!

岩男「……よし」

金髪「……岩男?」

バスケ部長「………?」





岩男「お前、殴るわ」




645 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2012/03/23(金) 22:56:34.73 ID:JuBpDON40
ししょぉぉぉぉ
646 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 23:07:29.95 ID:V+gKSu++0

バスケ部長「!!!??」ビクッ

4弦娘「ちょっと! それはさすがに!」アセアセ

岩男「こんな屑野郎、もう先輩ですらねぇ」

岩男「ぶん殴らねーと、俺の気が収まらねぇ……」ジリジリ...

バスケ部長「ヒ、ヒィィ!!!」アセアセ

ちび「岩男! 暴力はダメ!」

岩男「だって、こんな屑野郎のせいで、男は今頃……!!!」

バスケ部長「…ハッ! そうだよなぁ! やっぱり軽音部だぜ!!!!」アセアセ

みこ「!?」

バスケ部長「お前らは野蛮だ!!! 何かあれば、すぐ手を上げるッ!!!」

バスケ部長「野蛮人の集まりだ!!!!!!!!!!」ヒャァハハハハ!

岩男「こいつ……ッッッ!!!!」ビキビキ...

金髪「岩男!!!」ガシッ

ちび「…もういいよ、こんな屑」ハァ

バスケ部長「……は?」

ちび「みんな、ほっとこう」

ギタ娘「だな」

4弦娘「ちびが言うなら、そうだな」

バスケ部長「な、何……」アセアセ

バスケ部長「お、お前ら!!! 男はもう来ねぇんだぞ!!? 何で焦らな……」

ちび「くるよ」

バスケ部長「!?」

バスケ部長 (…そういえば、軽音部のあの変わり者の3人がいない……)

バスケ部長「もしかして……!?」プルプル...

みこ「…もうしゃべらないでください」

バスケ部長「!?」

金髪「口臭が酷いので、口を開けないでください」

バスケ部長「!!?」

ちび「あの3人なら、新入りくんの居場所がわかる…」

ちび「…だって、新入りくんが初めてセッションしたバンドだもの」ニコ




バンドっていうのは…


仲間っていうのは 心のどこかで繋がってるんだ





ちび「…まぁ、屑の君には理解できないだろうね♪」フフン

バスケ部長「〜〜〜ッッッ!!!!」プルプル



647 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2012/03/23(金) 23:11:24.16 ID:JuBpDON40
ちびさん!
よく言った!
648 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 23:15:23.55 ID:V+gKSu++0

町のどこか




ドダダダダダダダダダダダダン!!!!!!!!!!!!!!!



バスケ部員8「ぎゃあああ!!!」バターン

バスケ部員9「うひゃあああ!!」ビターン

バスケ部員10「あひぃぃぃ!!」ブターン

バスケ部員11「ほひぃぃぃ!!」ベターン

バスケ部員12「ぶひぃぃぃ!!」ボターン

バスケ部員13「あげぇええ!!」パターン

バスケ部員14「あdこkfms」ピターン

バスケ部員15「じだそ@vwh」プターン




ドラ子「………ドド……」

男「ドラ子さん…!」

男 (すごい…バスケ部全員をバスドラのみで……)

ドラ子「ドドドド」

男「!?」

ドラ子「ドドド」クイ クイ

男「…行けっていうこと…かな…?」

ドラ子「ド」コク...

男「…………」ニコ

男「ありがとう! ドラ子さん!」ダッ


タッタッタ...






ドラ子「………」











ドラ子「がんばってください、男さん…」ボソッ









649 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 23:23:35.96 ID:V+gKSu++0

メインステージ



ジャジャーーーン....



ゲイ「センキューーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!」



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



「すごい格好良かったぞー!!!!」


「ゲイのくせにやるなー!!!!」


「見直したぜーーー!!!!!!!!!!!!!」



ゲイ「ゲイでもいいんだ!!! 自由なんだぁああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



メッセンジャー 楽屋



ちび「………」ムムム...

岩男「…遅いッスね、男……」ソワソワ

金髪「大丈夫…、もうすぐで…」

みこ「………」ソワソワ


ガチャ...


ちび「!!!」


しー「じゃまするでぇ!」ヒョコ


ちび「…なんだ、しーかぁ……」

しー「なんだとはなんや!」プンプン

しー「せっかく順番変わってやろう思うたのに!」プリプリ

ちび「…え!?」

しー「まだ男、きてへんのやろ?」

しー「ほな、ウチらが先に演ったる!」フンス

ちび「しー…!」パァァ

しー「あんたらがトリや! しっかり締めぇやぁ!?」ニシシ

ちび「ありがとー! し〜!」ダキッ

しー「おっとと!」

650 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 23:30:10.84 ID:V+gKSu++0

ギタ娘「…ほっ」

4弦娘「ありがたいな、少し時間ができた…」フゥ

金髪「あとは男くんが来るだけ…」

岩男「……頼むぞ、男……!」

みこ「急いで…男くん!…」






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



メインステージ




ワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!


しー「順番変更やぁ!!!! C`s、ただ今参上!!!!!」


ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!


しー「にっしっし、えぇなぁやっぱり……///」ウフフフ

しー「この大歓声…最高やぁ///」ゾクゾク

C`s Gt「バカ言ってないで、演るぞ!」

しー「お、おぅ!!」シャキッ

C`s Ba「準備OK!」

C`s Dr「ワン・ツー・スリー・フォー!!!!」


しー「いくでぇぇえええええええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」



ウォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!










651 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 23:43:21.84 ID:V+gKSu++0

校門前




タッタッタッタ...


男「はぁはぁ…、やっと着いた…」ゼェゼェ

男「……ん?」

男 (校門の前に誰かいる……)

男「……!!!」



男友「よぅ…」


男「……男友」ゴク...

男友「……ここまで来たってことは、他のバスケ部の連中全員を出し抜いて来たってことか…」

男友「さすがだぜ、男……」ハハッ

男「………」

男「…頼む、男友…、そこを通してくれ……」

男友「……俺さ」

男「…?」

男友「分かってたんだ…」

男「…?? 何を……」

男友「…お前が、バスケ部に戻らないこと」

男「!!!……」

男友「どれだけ言っても、絶対、戻らないんだって、分かってた」

男友「……本当、誰よりも…な」

男「………」

男友「俺達、付き合い長いからさ、そういうの、分かっちまうもんなんだよ」ヘヘ...

男「…男友……」

男友「…部長の命令は絶対だったんだ、だから、嫌々、お前をずっと戻そうとしてたんだ…」

男友「…お前との関係が崩れるのが怖かった、けど、やるしかなかったんだ…」

男友「……本当に悪かった」

男「…………」

男友「…でも、もういい」

男友「……行けよ」スッ

男「!!」

男友「……お前の選んだものを、俺に見せてくれ」

男友「聴かせてくれ…」

男「…あぁ、分かった」

男友「……サンキュー…」ニコ

男「じゃあ、またな…!!」ダッ


652 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/23(金) 23:44:52.97 ID:V+gKSu++0
今日はここまでです
653 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/23(金) 23:47:51.61 ID:ILAparRDO
乙!


おらワクワクすっぞ!
654 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/03/23(金) 23:49:21.12 ID:MGDb7tMVo

学生に戻りてぇ...
655 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(神奈川県) :2012/03/23(金) 23:52:32.74 ID:JuBpDON40
乙!
明日も楽しみにしてるよ!
656 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/24(土) 00:06:26.33 ID:7r6eD0830

wktkがとまらない…なんだこれ…!
657 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/24(土) 00:10:22.61 ID:jr73BGWpo
乙!
ちょっと涙腺崩壊した!
658 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) [sage]:2012/03/24(土) 02:51:39.22 ID:Ql9C3/e9o
ずっと気になってたんだがドラ子さんはどうなってんの?
ドラムセットごと浮いてるの?
659 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(中国四国) [sage]:2012/03/24(土) 05:14:11.11 ID:b2neTwoao
>>658
サンボマスター方式
660 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 09:16:02.77 ID:JpPra6va0
>>658 自分の中では、ドラ子さんは足にバスドラを装備してる女の子ですw
    嬉しくなったり、興奮すると叩いて気持ちを表現していますww
661 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 09:24:00.29 ID:JpPra6va0

町のどこか


べス男「………」ゼェゼェ

バスケ部員1「おらぁ!」ドゴッ

べス男「ぐはっ…!」


ドサッ...


バスケ部員2「よし、急いで男のあとを追うぞ!!」ダッ...


ガシッ


バスケ部員2「!?」

べス男「………ま………て…………」ハァハァ...

バスケ部員3「くっ! 死にてぇのか!!!」バキッ

べス男「ッッッ!!!!」オゲェ

バスケ部員4「行くぞ!! 急げ!!!」ダッ

バスケ部員2「待て!! こ、こいつ…まだ……!!」アセアセ

べス男「………行かせない…………」ゼェゼェ...

べス男「……男は、……俺の、初めての……」

べス男「…友達……だか、ら……」ググッ...

バスケ部員3「てめぇ!! いい加減にしやがれッ!!」ドガッ

べス男「ぐっ!?」


ドサァァ.....




べス男「…………」ハァハァ...





662 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 09:30:17.98 ID:JpPra6va0



...........................................................................................................................



男「…え、えっと…あの……みなさん…、どれくらい…楽器をやってらっしゃるのですか…?」アセアセ

べス男「……ベースと共に生れ落ちた……16年」ボソ

ボカロ「ボーカルに楽器歴とかないゾ☆!?」ニッコリ

ドラ子「ドッタン!ドッドッタン!ドッタン!ドッドッタン!」カタカタブルブル

男「……」




べス男「…ベース、見つかったんだろう…?」ボソ

男「…あ、あぁ、見つかったよ…仮だけど…」

べス男「……俺が呼ばれると思っていたが……」ボソ

男「…呼んでほしかったのか?」

べス男「……さぁな」フッ

男「……」クス

男「ありがとよ、べス男」ニコ

男「…でも、I`ve Got a Feelingをセッションした時に入ればよかったんじゃないの?入りたかったのなら…」

べス男「…俺は……」




しー「あー…そういえば、決めてへんかったなぁ、バンド名……」ムシャムシャ

梓「決めてなかったんですか…」モキュモキュ

しー「何がえぇかな!? みんな!」フンス

男「うーん……俺は何でもいいかな…」ガツガツ

べス男「おまかせでッ!!!」モグモグ

しー「うぉ、なんやえらい元気になっとるな……べス男……」ビクッ




男「いや呼んでないでしょ俺!何で来ちゃってるんですか!」アセアセ

男「つか風って何だよ今日驚く程吹いてねぇぞ風!!!」

べス男「…君の心の中を吹く…風……」ボソ

べス男「……」フッ

男「…」

ボカロ「練習!☆ミれんすーするお!w|;゚ロ゚|w ヌォオオオオ!!」ジタバタ

男「痛い!ちょ、暴れないで!」オロオロ

ドラ子「ッッッッッッッッッッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ドドドドドドドドドド....

男「ドラ子さんもバスドラで叩かないで!」



663 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 09:35:20.14 ID:JpPra6va0


べス男「………楽しみにしてる……」ボソッ

男「へ?」

べス男「……お前の歌が、この文化祭で聴けること………」フッ

男「………」ニコ

男「ありがとな、べス男」ニコ

男「…最初会ったときは、なんか嫌なヤツーって思ったけど…」

男「けっこう、いいヤツだよな、お前…」フフッ

べス男「………俺は堕天使だ………」ボソッ







べス男「……俺も音楽が好きだ……」フッ

べス男「…だが」

べス男「……それ以上に、お前の声が好きだ」フッ

男「ベ、べス男……!」






.................................................................................................................................









べス男「…………」ポロポロ...


べス男「……絶対に………」ググッ


べス男「………行かせない………ッ!!!」ギロッ


バスケ部員1「うざってぇ!! 放せっつってんだろ!!!」ドカッ ドカッ


べス男「ッ! …ッぐ!! ……ッ」


べス男「うぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」









「やめろ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」






664 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 09:44:04.65 ID:JpPra6va0

べス男「!?………」ハァハァ...

バスケ部員1「……誰だ」




クラスの女子「………べス男、さがってて」




べス男「……し、しかし………」ゼェゼェ

クラスの女子「 さ が っ て ろ ! ! ! ! 」

べス男「ひゃ、ひゃい!」ビックーン

バスケ部員2「……そうか、俺達の邪魔をするのか……」

バスケ部員3「邪魔するのなら、例え女子でも容赦はしない!」

クラスの女子「……べス男、格好良かったわよ」

べス男「………」

クラスの女子「………休んでて、ここは私が殺る」

べス男「!?」

べス男 (……やるの「や」の字がマジだ………)ガクガク

バスケ部員4「行くぞオおらぁぁぁぁぁああああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!」ダッ




クラス女子「ぉぉぉおおおおおッ、…しゃらぁぁああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!」ブンッ


バッチコォォォォオオオン!


バスケ部員4「ひでぶ!」ズサァァァ...

バスケ部員1「!?」

バスケ部員2「!?」

バスケ部員3「!?」


べス男「!!!!………」



クラスの女子「……あんたら、こっちこそ容赦しないわよ?……」ゴゴゴゴ...






クラスの女子「……よくも」








クラスの女子「よくも私の惚れたべス男に、傷をつけてくれたなぁぁあああああああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」





665 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 09:47:12.94 ID:JpPra6va0

バスケ部員1「ヒィィィィィィイイイイイ!!!!!!!!!!!」

クラスの女子「うぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

バスケ部員2「ぎゃああああああああああああああああああ!!!!!」

バスケ部員3「助けてぇええええええ!!!!!!!!!!!!」



ギャー ギャー



べス男「………」アゼン

べス男「………た、助かった……のか………」ペタンッ


べス男「……ありがとう……」フッ...








666 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 09:47:52.97 ID:JpPra6va0
昼頃に再開します
休憩
667 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/24(土) 10:41:02.35 ID:0Tlt26vQo


やばい早く続きが気になるぞ…
668 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/24(土) 15:41:47.04 ID:tDZQWi5IO
女といいボカロといいクラス女子といい...女子が強いなー
669 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 22:10:00.98 ID:4MHRxJDQ0
昼頃に再開できず申し訳ない…
これから続きを書いていきます
670 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 22:15:27.07 ID:4MHRxJDQ0

校内



副会長「ぜぇ、ぜぇ、ぜぇ…!」タッタッタ


ざわざわ... ざわざわ...


副会長「あっちにはいませんでした!」ゼェゼェ

教頭「こちらにも……」ハァハァ

校長「諦めるな!! ヤツは必ずこの学園内にいる!!!」ダッ

副会長「でも、いったいどこに!?」

校長「それが分かれば苦労はしていない!!!!」タッタッタ...

教頭「副会長くん、私はあっちを探します!」タッ

副会長「は、はい! では僕は向こうを!」ダッ





671 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 22:23:21.17 ID:4MHRxJDQ0

メッセンジャー 楽屋


男「遅れてすいません!!!」ガチャッ

ちび「!!!!」

岩男「男ォォオ!!!!」

金髪「男くん!」

みこ「男クン!!!」

男「すいません、本当にすいません!」アセアセ

ギタ娘「気にするな! それよりもうすぐ本番だぞ!?」

男「は、はい!」

4弦娘「C‘sが順番を変わってくれた、後でお礼を言っておくといい」

男「え!? C‘sが……?」

ちび「とにかく!」

ちび「無事で良かった!!!」ダキッ

男「!!?///」ビクッ

岩男「男ぉぉおおおおお!!!!!」ダキッ

男「し、師匠まで!?」アセアセ

ちび「心配したんだぞぉおぉぉ!!!」

岩男「俺もだぁああ!!!! マジで心配してたんだぞぉぉお!!!!」

男「部長……、師匠……」

金髪「…そろそろ、C‘sの演奏が終わりますよ」

みこ「……いよいよだね」フンス

ギタ娘「頑張ってこいよ!!」

男「………」ブルルッ

4弦娘「?? どうした、男?」

男「…ちょ、ちょっとトイレ行ってきます!!」ダッ

ちび「新入りくん!?」

男「すぐ戻ります! トイレです!!」アセアセ

岩男「思いっきりぶっ放してこいよー!!」

みこ「////」アセアセ


672 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 22:25:32.46 ID:4MHRxJDQ0

トイレ


ガチャッ




男「急げ急げ〜…」アセアセ

???「!?」ビクッ

男「!!?」ビクッ









???「……お、男……?」






男「親父!?」







673 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 22:32:16.55 ID:4MHRxJDQ0

親父「男か!! おぉぉぉ!!! 男なのかぁ!!!?」

男「親父、何でこんなところに!?」アセアセ

男「っていうか、何で下半身丸出しなんだよ!? いや、それより、何で俺達を捨てたんだ!?」

親父「ま、待て! 俺はお前達を捨てたわけじゃない!! それに下半身の件は不可抗力で……!」アセアセ

男「不可抗力で脱げるパンツがあるかッ!!」

男「親父が変態だなんて話はいい!! それより、何で俺達を……!」

親父「妹は元気か……?」

男「!!!」

親父「俺はあの日、不可抗力でパンツが脱げたせいで、指名手配人として、追われる身になってしまった…」

親父「今も逃げ続けている……、だが、お前らの顔が見たくてな……」

親父「なんとか、戻ってきたんだ…」ニコ

男「………」

親父「…妹も、この学校にいるんだろう? どこにいるんだ…?」

男「……いない」

親父「…?」

男「……妹は、死んだ」

親父「…!?………」



674 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 22:37:43.52 ID:4MHRxJDQ0

親父「な、何を言って……」プルプル...

男「…不治の病に罹ったんだ」

男「……助からなかった」

親父「………」

親父「…………」ポロ...

親父「何でだ……」

親父「何で……妹が……」ポロポロ

男「……ごめん」

親父「……何でお前が謝るんだ…」グスン

男「助けられなかった…」

親父「……不治…なんだろう?……、お前のせいじゃない……」

男「………」ギリ...

親父「……? お前、…楽器、始めたのか…?」

男「……うん」

親父「……ギターか……」

男「………うん」

親父「……妹に、伝えてくれないか?」

男「!?」

親父「……これから、演奏するんだろ? …だから、俺の想いも、伝えてほしい…」

男 (…親父も、音楽の魔法を……?)


675 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 22:48:08.20 ID:4MHRxJDQ0

親父「お前達を、愛していた…と」

男「………」

親父「こんな下半身丸出しの父親だけど、行く先々で、お前達を忘れたことは一度もなかった…」

親父「もちろん、母さんもだ……」

親父「俺は、お前達を……想い続けていたんだ」

男「………」

親父「……そして、これからも、想い続ける……と…」

親父「……そう、伝えてくれないか?」

男「………」

親父「…今更、父親面するなと言われるのは分かっている」

親父「でも、これが真実なんだ」

親父「……本当に、すまなかった」

男「……いつ、帰ってくるの?……」

男「…母さん、1人で大変なんだ……」

親父「……俺はいずれ、無実を証明する……」

親父「…それまで、何年かかるかは分からないが、でも約束しよう」

親父「……必ず戻る」


ガチャッ!


校長「いたぞ変態がいたぞぉおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」

親父「!? しまった…!」

男「親父!!!」

校長「おっしゃああああ捕まえたぁあああ!!!!!!!!!!!!」ガシッ

親父「約束だ!!!!!」

男「……ッ」

校長「教頭ぉおおおおおおおおお!!!! こっちだぁああああ!!!!!!!!!」

親父「必ず、戻るッ!!!!」

校長「暴れるな!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

親父「そして……ッ」

親父「俺の想いも伝えてくれよな!!!! 頼んだぞ!!!!!!!!!!!!!!」


バタン...




男「……いまさら、父親面かよ………」ポロ...

男「…バカ親父……」

男「不可抗力で脱げるパンツって……何なんだよ……」







676 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 22:53:36.58 ID:4MHRxJDQ0

メッセンジャー 楽屋


男「…戻りました」ガチャ

ちび「おかえり!!!」

金髪「……? どうしたんだい? 元気がないように見えるけど…」

男「な、なんでもありません!」アセアセ

岩男「気合入れていけよ!! すごい客の数だからな!!」

男「はい!!!」

みこ「頑張りましょう!!」フンス

ギタ娘「ファイト!」ニコ

4弦娘「お前たちならできる!」グッ

男「ありがとうございます!!!」






男 (……いろいろありすぎて、頭がパンクしそうだ)ハハハ...

男 (…でも、やることはハッキリしてる)





男「届けるんだ!!!」グッ


ちび「メッセンジャー!!! いくよぉぉおおおお!!!!!」フンス


「「「 おぉぉーーー!!!!!! 」」」





677 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 23:00:44.88 ID:4MHRxJDQ0

メインステージ




しー「いやーーーーっほぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおう!!!!!!!!!!!!!!!!!!」


ジャジャーーーーン!!!!!



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




「かっけぇえええええ!!!!!!!!!!」


「C‘s!! C‘s!! C‘s!! C‘s!!」


「しーさぁぁあああああん!!!!!!!!」




しー「おおきにぃ! ほんま、おおきにぃ!!!!」アハハ!


しー「……みんなぁ! ちょっと聞いてやぁ!!」




ざわざわ...! ざわざわ...!




「アンコールか!!???」


「しーさまぁああああああああああああああああ!!!!!!!!!!」


「アンコール! アンコール!!」




しー「残念ながら、アンコールやないんやなぁ」ナハハ


しー「次のバンドのことや!!」



ざわざわ... ざわざわ...



しー「次は、ウチの友達がおるバンドや!!」


しー「あいつらはほんま、楽しそうに演奏すんねん!! やから、ウチ、めっちゃ好きなんや!!!」


しー「見てて、聴いてて、これほど幸せになれるバンドは〜、そうおらんねん!!」



ウォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!




678 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 23:09:10.32 ID:4MHRxJDQ0

しー「っちゅーわけや!! そやから、みんな、聴いたってな!!!!」


しー「ぜぇーったい、聴くんやでぇ!!!!!!!!!」フンス




ウォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!






~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


舞台袖


ちび「しー……」ウルウル

男「うおぉぉおおお!!! しーぃぃい!!!!」ウルウル

みこ「しーさん…」ウルウル

金髪「一気にハードルが上がったね…」ニコ

男「やってやるですよ!!」フンス

ちび「そうだとも! 新入りくん!」ニコ

ちび「私たちは、『メッセンジャー』なんだ!」

男「はい!」

ちび「届けよう!!」

男「はい!」

ちび「伝えよう!!」

男「はい!」

金髪「あ、しーさん! お疲れ様です!」ニコ

しー「あんがとさん!」ニシシ

ちび「しぃぃ! ほんと、ありがとぉ〜!」ギュゥゥ

しー「だって、ほんまのことやもん!」ニャッハッハ!

しー「ウチ、あんたらが好きやで!」ニコ

みこ「あ、あぅぅ////」モジモジ

しー「そ、そっちの意味ちゃう!!////」アセアセ

ちび「私もしー大好きだよぉおおお!!!!!!!!!」ギュゥゥゥ

しー「うぐぅ! く、苦しいて!」アセアセ

男「あはは!」

金髪「…さぁ、そろそろ行きましょう!」ニコ

男「!!!……」

みこ「男くん、行こう?」ニコ

ちび「いざ、メッセンジャー!」フンス

男「はいッ!」




679 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 23:12:50.46 ID:4MHRxJDQ0





















きみの帆は満ちて 航行は順調

  
      きみは船が沈むなんてこれっぽっちも思っちゃいない


            きみの悪いところは一か八かにかけすぎるところだけど


                  それがきみの強さでもあるんだ








           時々心配になるよ



              でもきっと強風の中でもやり遂げるんだろうと思う


                      



                           例え行き止まりにぶちあたってもね




























680 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 23:34:27.84 ID:4MHRxJDQ0

メインステージ




ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



みこ「す、すごい歓声…!」アセアセ

ちび「しーのバンドが温めてくれたからだね!」フムフム

金髪「さすがC‘s…」ニコ

男「じゃ、さっそく……!」

ちび「名刺代わりの1曲……!」ニシシ

みこ「はい!」フンス

金髪「OKです!」ニコ



男『Two Wrongs Don't Make A Right, But Three Rights Make A Left!!!!!!!!!!!!!!』


681 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 23:35:44.13 ID:4MHRxJDQ0


ジャジャーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!




ウォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




ちび「やぁあああああああああああああ!!!!!!!!!!」ダン!ダン!


みこ「やぁーーー!!!!!!!!!」ボボ ボボン





男『Fuck it!!!!!』



男『I get the feeling tonight that it's going down

     I get the feeling she might hit the fan

        I get the feeling cause she left without a reason

           But I don't care! She's a fucking nightmare!!!』



682 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 23:37:03.95 ID:4MHRxJDQ0


男『Like a fool, back in school, run around on the weekend

    Took a bit of time but now I see it like a bee can

      When I'm not around you're with another dude streeking

         Like bount chica bount bount chica bount-bount!!!!!!』




ちび「ばんちかばんばん! ばんちかばんばん!!」キャッキャッ!


ドッダン! ドドダン!!




男『I spy a girl gone wild weekend

    I spy that you're hittin' up my best friend

     I spy you're going down in the deep end

       6-6-6, my antichrist girlfriend!!!!!!!!!!』





ワァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!




男『I take back all the shit I gave you
 
     I take back every word I said to you
 
       I take back everything except the part where I said we were through

         I take back all the shit I gave you

           I take back every word I said to you

             I take back everything except the part where I said we were through!!!!!』




683 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 23:38:57.97 ID:4MHRxJDQ0


金髪 (楽しい!)フフッ...


ちび「いぇぇええええええええええええい!!!!!!!!!!!!」


みこ「やぁぁああー!!!!!!!!」





ワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!






男『Bust it!!!!!

    I get the feeling she might sleep with other guys

       I get the feeling tonight she's not alone!!』




684 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 23:40:19.52 ID:4MHRxJDQ0

男『I get the feeling cause he picked her up this evening

           But I don't care! She's a fucking nightmare♪』




みこ「へい!!!」ピョン



男『 Smokin' kools by the pool

    Saw your tail when I was peeking and

      Went to grab a beer and heard the box spring squeakin'

        Walked into the room and there you were freakin'

          LIke bount chica bount bount chia bount-bount♪』



ちび「ばんちかばーん!!!」キャッキャッ


ドッダン! ドドダダダ!



男『I spy a girl gone wild weekend

    I spy that you're hittin' up my best friend

      I spy you're going down in the deep end

        6-6-6, my antichrist girlfriend!!!!!!!!!!!!!!』





ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!





男『 I take back all the shit I gave you!

    I take back every word I said to you!

      I take back everything except the part where I said we were through!

         I take back all the shit I gave you!

           I take back every word I said to you!

              I take back everything except the part where I said we were through!!!!!!!!!』




ワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!








685 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/24(土) 23:42:44.95 ID:4MHRxJDQ0
今日はここまでです
中途半端な所で申し訳ない……
686 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/03/24(土) 23:52:03.06 ID:QhbgBGpE0
687 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 00:00:38.65 ID:d788aAAIO
みこかわええええ
688 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(高知県) [sage]:2012/03/25(日) 00:33:38.48 ID:di4HA6vp0
バスケ部廃部だろwwwwww校長があんなだからいいのか?いや副会長が黙ってないだろうww
はやく続きを投下してくれ 気になってトイレにも行けないよ
とりあえず乙
689 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/03/25(日) 00:41:45.76 ID:ICoIqjcAO
親父ワロタwwwwww
690 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 02:10:30.28 ID:KruUzgnB0
不可抗力で脱げるパンツてw
691 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 07:52:24.55 ID:TysWj2e30

校門前


親父「はなせよ! はなせよ!!」ジタバタ

警察「大人しくしろ! 毒キノコめが!!」

親父「俺のキノコに毒なんてない!!!」ジタバタ

警察「変態の捕獲にご協力いただき、誠にありがとうございます!!」ペコ

校長「もう脱獄なんてさせるなよ?」

警察「はい!! もう絶対に逃がしはしません!!」ケイレイ

副会長「………」

教頭「そろそろ……」

警察「あ、すいません」ペコ

警察「おら! 行くぞ毒キノコめ!!」グイ

親父「ひゃぁん!」ズルズル...



副会長「…………」



校長「よっしゃあああああ、文化祭楽しむぞぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!」

校長「ヒャッホィ!!!!!」ダッシュ


教頭「副会長くん、協力ありがとう」ニコ

教頭「助かったよ」ニコ

副会長「いえ、僕は…」

教頭「君も文化祭を楽しんでくれたまえ…」スタスタ



副会長「…………」












「大丈夫? 痛くない??」スタスタ


「OK牧場…………」スタスタ




副会長「……?」



692 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 07:58:18.69 ID:TysWj2e30

副会長「君らは……」

クラスの女子「あ、副会長さん…」

べス男「……こんにちは………」ペコ

副会長「…!?」

副会長「ど、どうしたんだ、べス男!?」

べス男「…………」ボロッカス

副会長「ボロボロじゃないか!? いったいどうした……」

べス男「…………別に、なんでもありm」

クラスの女子「バスケ部です」

べス男「!?」

副会長「………なんだと?」ピクッ

クラスの女子「バスケ部の連中が、べス男をこんなになるまで、やったんです」

副会長「……………」

べス男「………お、俺は、大丈夫………」アセアセ

副会長「……許さん」

べス男「……??」ビクッ








副会長「屑どもが………」








693 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 08:03:32.00 ID:TysWj2e30

メインステージ



サッカー少年「男ぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」

陸上部「男ぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!」

女「…………男」ドキドキ





ワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!






母「男ーーーーーーーーー!!! いいわよぉー!!!!!!!!!!!」ウォオー!










ジャジャーーーン...




男『どうも! メッセンジャーです!!』ゼェゼェ




ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!




ちび「新入りくん! 休んでる暇はなっしんぐ!!」フンス


みこ「次、いきましょう!」


男「は、はい!!」アセアセ




男『じぶんROCK!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」







ジャジャッ!!!!! ギュィィイーーーーン!!!!!!!!!!!!!!!!!!





金髪「いくよ……!」





694 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 08:14:38.74 ID:TysWj2e30

舞台袖


唯「ほえ〜! かっこいいねぇ〜!!!」キラキラ

澪「ボーカルの男くん、いい声してるなぁ!」キラキラ

律「じぶんROCKって選曲も、いいな、盛り上がるよ!」

梓「ちびさん、男さん、ファイトです!!」フンス

紬「じゃかじゃかじゃ〜ん♪」フリフリ

しー「やったれ男ぉぉおお!!!!!!!!!!!」ウォオー!







~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


ズン! ズン! ズン! ズン!



男『今日も君は信じること

   忘れずに目覚められていますか?』



男『時が經つと自分さえも

    信じれなくなる時代のようです!』





男『自分では気付かないのがこの症状の特徴で

        唯一ある予防法…は

           「自分にウソだきゃつかない事」!!!!』




ワァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!




男『忘れてたまるもんかよ!!

    僕がボクじゃなくなったら

       たとえ生きてたって生きてる意味すら

          見つからんだろ!』




男『声にならない叫びは僕が声を枯らして

       叫んで歌って伝わるまでわめいて

           届くまで止めない!!!!!!!!!!』






695 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 08:26:11.42 ID:TysWj2e30

女 (…声にならない叫びは僕が声を枯らして…)

女 (叫んで歌って伝わるまでわめいて 届くまで止めない……か)

女「……そのまんま、男の気持ちを表してるような歌……」フフッ

生徒会長「がんばれーー!!!! 男くーん!!!!!!!!」





~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



男『今日もキミは回り続ける』


男『誰が泣いても怒っても止まらず』


男『ためしに僕が、風をひいても もちろん止まることなんて…』


ちび&みこ『ねーわぁ!!!』



人生も同じように 止まることはなく進むし



男『だから そうさ今日も人はお手手のシワとシワをあわせんの!!!』


ジャジャーーーン....




男『終わらせちまう事なんか

    誰にだってできんだろ?!

       たとえ 終わっちまったって

          次のスタ一ト すぐきれんだろ?!』




ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!



男『今キミが思うキセキも

    底上げさせてしまえば

      もう その時点でそのキセキは

         君にとっちゃ必然のお仲間さ!!!!』




ワァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!








696 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長野県) [sage]:2012/03/25(日) 08:31:59.13 ID:ggHOsnwoo
リアルタイム乙
697 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage]:2012/03/25(日) 13:58:34.05 ID:tt3JPUdK0
見つけて一気に読んだがこういうss最高に好きだわ。
世代があれなのかもだけど復活した事もあるしハイスタなんかもからませて欲しかったぜ。
とりあえず最後まで期待してる!
698 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/25(日) 15:25:00.83 ID:d788aAAIO
みこがかわいすぎる
699 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2012/03/25(日) 19:06:03.71 ID:yeIW7XeJ0
続きぐ楽しみだ!
早く書いとくれ!
親父のパンツワロタw
700 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 21:16:10.19 ID:Ouvk+Wbz0

男「はぁ、はぁ、はぁ……」ゼェゼェ


ワァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!


みこ「男くん!」


男「?」ゼェゼェ


みこ「えへへ!!」ピース!


男「あぁ!!」ピース!


金髪「…最後の曲の前に、MCを」ニコ


男「はい!」




ざわざわ... ざわざわ...




男『どうも、メッセンジャーボーカル、男です!』



ワァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



「かっけぇーぞー!!!!」


「いい声してんなーーー!!!!!!!!」


「最高だぜーーーーー!!!!!!!!!」



男『ありがとう! ありがとう!』テレテレ


男『…今日は、この文化祭に来てくれて、本当にありがとう』


男『皆さんに会えて、皆さんの前で……』


男『皆さんに曲を、想いを届けられることが、本当に嬉しいです』



ワァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!



男『…俺は、ここにいる皆さんだけでなく……』



男『とある英雄たちにも、この想いを届けたいと思っています』




701 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 21:23:09.17 ID:Ouvk+Wbz0

男『……皆さんは、光の届かない…暗黒の世界を知っていますか?』


女「!!!………」


男『誰の温もりも感じられない、暗黒の世界…』


母「………」


男『目は世界の姿を映すことはなく、広がるのはただ、闇』


ちび「………」


男『耳は世界の発する音楽を聴くことはない… 暗黒の世界……』


金髪「………」










男『そんな世界に迷い込んだ、11人の英雄たちを、俺は知っています』












その中の1人……とある少女の話





彼女も、暗黒の世界に足を踏み入れた1人





いや、自分からではなく、誰かに騙されたかのように、唐突に、その世界に迷い込んだんだ













世界は色を失った






702 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 21:26:55.74 ID:Ouvk+Wbz0


その目はもう、この世界を映してはいなかった



その耳はもう、俺の声を受け入れてはくれなかった



その手はもう、俺の手を握ってくれることはなかった



その口はもう、買ってきたケーキを食べることはなかった



鼻は、世界の匂いを感じることは、二度となかった






男『……それでも、俺には分かっていました』






「彼女はまだ、諦めてはいない
    彼女はまだ、希望を捨ててはいない」と










______最後まで戦い抜き、彼女はこの世界を去った








____長い、想像もつかないほどに長い、戦いだったと思う








誰の手も借りられない、声援も受けることもない、孤独の戦い






11人の英雄たちは、戦い抜き、去っていった






703 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 21:32:14.76 ID:Ouvk+Wbz0


男『………俺は、その英雄たちに、花束を贈りたい』



男『よく戦い抜いたね、お疲れ様…あとはゆっくり、休んでくれ、と………』




男『俺は… 俺たちには、去った彼らに花束を贈る術はないけれど、一つ、思いを ”伝える”方法があります』








それは、音楽を ”奏でる”こと






男『遠くへ旅立った彼らへ… ”響く”音楽を… 音楽の ”魔法”を……』








俺たちには 魔法に ”想い”をのせて、彼らの心へ伝えることができるんだ







男『………最後の曲になったけど、聴いてほしい』





男『全力で歌うから……』




















 __________届けるよ







704 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 21:37:23.52 ID:Ouvk+Wbz0


....パチパチ...



パチパチパチパチ.....




パチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチパチ






ワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!








ちび「……いいんだね? 新入りくん……」


男「……はい」


金髪「届けよう…」


みこ「…最後だよ」


男「………」ニコ









男「My Favorite Song……!」




ちび「やぁぁぁぁああああああああああああ!!!!!!!!!」




ドッタン! ドドタン! ドドドタン! ドドタン!







ウォォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!





705 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 21:47:34.71 ID:Ouvk+Wbz0

しー「……My Favorite Song! ELLEGARDEN!!!」フンス

梓「あぅぅ……」グスン

しー「……」

梓「うわぁぁああああん!!!!」ビェェエエエン!

しー「…よしよし」ナデナデ

梓「……ひっく、しーさぁあん!……」ボロボロ



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~




岩男「いけぇええええええええええ!!!!!!!!!! 男ぉォォオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!」

ギタ娘「叫べぇぇぇぇええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!」

4弦娘「届けろぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」

岩男「想いを、伝えろぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



母「……男……」グスン

母「立派になって……」

母「………ありがとう、……ありが、とう……」ポロポロ




~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~



サッカー少年「うぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!」

陸上部「暴れるぜぇぇぇえええええええええええええええええ!!!!!!!!!!!!!!」

女「男………!」ポロポロ

生徒会長「……男くん」

生徒会長「………あなたなら、届けられる」ニコ...



~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~


校長「いよぉぉおおおッしゃぁぁぁぁぁあああああああああああああああ!!!!!!!!!!!!」クネクネ

校長「アウッ! イエァッ!! アウッッ!!!!」クネクネ

作業員「アウッ! イェアッ!! アウッッ!!!」クネクネ

バスケ部顧問「……やるじゃないか、男…!」

モブ先生「弾きながら歌ってるなんて…、しかも、すごく響く声…!」ドキドキ

吹奏顧問「むががが……!!」アセアセ



706 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 21:51:01.89 ID:Ouvk+Wbz0


男 (響け! 届け!! この……!!!!)



ウォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



金髪「うぉぉおおおお!!!!!」


みこ「やぁぁあああー!!!!」ピョン


ちび「ひゃああああああああああああああああ!!!!!!!!!」キャッキャッ




男 (まだだ!! まだ……!!!!!!!!!!)








男「うぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」








707 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 21:55:05.64 ID:Ouvk+Wbz0



「おかえり」

「腕前はほんと、まだまだだけど、私も誰かに伝えたいの!」

「また僕を、君のバンドに入れてほしい」

「お前は俺の弟子だからな」

「君がそう言ってくれたから、私は奇跡を信じられるんだよ」

「 『お好み焼きロックの名は、世界に轟くゥ!』…ってな!」

「もう暴れちゃう!!! 暴れちゃうから私!!!!」

「アレンジしまくっちゃったけどね!」

「音楽に壁はありません、ジャンルは違えど、音楽は”伝える”ものだと思っています」

「……母なる大地に降り注ぐ、神々の涙……」

「…女、お姉ちゃんはね、あなたのメイド姿が見たいの」

「ドドドドッドドドドドドドド...!!」

「ほらほらぁ行くよ!いざ漆黒の堕天使、しゅっぱーつ!! _/\○_  ε=\_○ノ イヤッホーゥ!☆ミ」

「……お前の選んだものを、俺に見せてくれ」

「あったり前だろぉおおおお!!!!!! 俺らがあの変態からみんなを守るんだ!!!」

「…僕がいる以上、勝手に軽音部は廃部には”させません”からね」

「誰かが追い払わないと、あの2人がいつまでもうるさいのよ!!!!」

「ある意味ロックだな…」









708 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 21:57:32.30 ID:Ouvk+Wbz0


嘆き合って迎える朝


現実は何度覚めても現実だった


徐々に解れバラバラになっていく自分を、ただ見ていることしかできなかった


____なにも、できない自分がいたのも、現実だった







でも、そんな俺を必要としてくれる人がいるのも現実で、


俺を待っていてくれる人がいるのも現実




709 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 22:02:45.95 ID:Ouvk+Wbz0


____覚めぬ夢に、何度も頽れ泣いたこともあった



目まぐるしい日常に、思わず心が躍ることもあった


心の底から楽しいって、叫びたくなるようなこともあった


怒りで自分がめちゃくちゃになったこともあった


何もできない自分の無力さに、逃げ出すこともあった





けれど、それでも待っていてくれる人達がいたんだ



自分に、『音楽には魔力があるんだ』って


『音楽は、魔法そのものなんだよ』って、気付かせてくれた






大切な仲間______







_________その中のキミがどこかへ行ってしまって、死ぬほど辛い思いをしたよ







_____でも、今はキミに、伝えたいんだ












キミは、どこにいるのかな?





_____どこだっていいね、関係ないんだ





どこへいても届けるよ


710 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 22:06:45.94 ID:Ouvk+Wbz0


.................................................................................................................................




妹「……手」ボソ


男「……?」


妹「…手、握ってほしいな……、…なんて……」ゴニョゴニョ...


男「……いいよ」ニコ


男「…ほら、かしな…手……」スッ


妹「…えへへ////」ギュッ




妹「……あったかい」ギュッ...


男「………」


妹「…どうしたの?」


男「…なんか、懐かしいなって思って……」フッ


男「妹が小さかった頃、よく、こうやって手を握ってきたなぁって…」


妹「そ、それは…///」


男「甘えん坊さんだったよな」アハハ


妹「ち、小さかったんだから、別にいいの!////」フンス


男「あはは……」




.................................................................................................................................





711 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 22:14:51.92 ID:Ouvk+Wbz0



ワァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



男『うぉぉぉおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!』ポロポロ...


ちび「ッッッ!!!」ボロボロ


みこ「男くんッ…!!」グスン


金髪「………ッ」ポロポロ...





男『届いてっかぁああああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ポロポロ...





ウォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!






ジャジャーーーーーーン......



ドドダン!.....






男「………」ハァハァ...


ちび「…………」ゼェゼェ...


みこ「………」ゼェゼェ...


金髪「…………」ハァハァ...





男『……ありがとう………』








ワァァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!








712 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 22:26:13.29 ID:Ouvk+Wbz0


ワァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアア!!!!!!!!!!!!!!!!!!!



男「………」ポロポロ

ちび「…新入りくん」スタスタ...


ギュッ



ちび「……今は、泣いていいよ」

ちび「…思いっきり……ね?」ニコ

男「…は、はい……ッ」ボロボロ...

金髪「ありがとう、男くん、…君の歌声に救われた気がする」グスン...

みこ「あの日と同じ…それ以上に、きたよ!……」グスン

みこ「私からも、ありがとうって、言わせて……!」ポロポロ

男「はい……! っ、ひっぐ…、はい………!!」ボロボロ

ちび「……ありがとぉ、新入りくん」ギュッ...

ちび「……妹ちゃんも、ぜったい、喜んでるよ?……」ニコ

男「……ぅ、ぅあぁぁあ………」ボロボロ





男「ぅぁああぁぁぁあああああぁぁぁあああああ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!!」ボロボロ...








ウォォォォオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオオ!!!!!!!!!!!!!!!!!










.................................................................................................................................


...........................................................................................................


.......................................................................................













713 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 23:30:35.87 ID:exkinReq0



































ありがとう











































714 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/25(日) 23:33:31.91 ID:exkinReq0
これで文化祭は終了ですが、後日談が残っているのでもう少し続きます
最後までお付き合い頂けると嬉しいです

でも今日はもう眠いので……
明日、たぶん完結します!
715 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/25(日) 23:37:11.52 ID:nw7Mo3jA0
乙!
泣いたことは内緒な!
716 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/25(日) 23:42:38.63 ID:bGd6/7sFo
なんか泣いたけど泣いてないし
717 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) :2012/03/26(月) 00:15:07.84 ID:j/9J0g8I0

最後まで頑張ってくれ!
718 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 00:24:20.54 ID:S+4BGj+Vo
乙!
なんか目から変な液体出てきたけど・・・涙じゃない!
719 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/26(月) 01:12:58.87 ID:lugZk3qyo
乙…目から汗が…
720 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 12:13:58.98 ID:kOe6Dv3U0
後日談ができましたので、続きを書いていきたいと思います

余談ですが、これから読んでいく間、何か曲を聴きながら読んでいただけたらと思っています
ちなみにこのSSは、ASIAN KUNG-FU GENERATIONの「アンダースタンド」を聴いて、「よし!書こう!」って生まれたもので、
アンダースタンドを聴きながら読んでいただけたらなぁと思っていますw

まぁ、お好みの曲であったら何でもいいのですが…ww


それではゆっくり書いていきたいと思いもす!
721 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 12:19:05.88 ID:kOe6Dv3U0


数日後




夏の匂いは遠のき、空の青さは夏の頃よりも、弱くなった



それでもまだ暑さは残っていて、じっとりと汗ばむ今日この頃



ぽつぽつと空に浮かぶ不恰好な雲




青いプールで自由きままに泳ぐ









________空は、こんなにも広い











722 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 12:40:29.64 ID:kOe6Dv3U0

朝 新しい部活・バンド部の部室



岩男「だから、そうじゃない!! こうだ!!」フンス

男友「全然分かんないッスよ!!!」アセアセ

副会長「もっとゆっくり弾いてくれないか?」

岩男「もう十分ゆっくりだわ!!」

岩男「いいか? ちゃんと人差し指で…」スッ

男友「無理ッス!!!」

岩男「やれよ!!!!!!!!!!」

副会長「…難しいな」ペキョ...

岩男「……はぁ」

岩男「ったく、何で俺がお前らにギターを教えないといけねぇんだ……」

男友「俺は男に習おうと思ったんスけど、男のヤツ、「俺より師匠の方が教え方がウマイ!」って言うもんスから…」

岩男「…完全に面倒事を押し付けてきやがったな……」ハァ

副会長「無駄話はいい、早く教えてくれ」

岩男「だいたいお前は、何で俺に!?」ウガー!

岩男「お前の父親、ギター好きなんだろ?? 弾けるだろ!?」

副会長「……父には教わらないさ」

副会長「………弾けるようになって、驚かせてやりたい」

岩男「…………」

男友「………」

岩男「……お前、けっこう可愛いなw」

副会長「なっ!?///」ビクッ

男友「バスケ部を潰された時は、嫌なヤツ〜!とか思ってたッスけど、何か可愛いッスねw」

男友「嫌いじゃないッスww」

副会長「う、うるさい! 黙れ黙れ!!///」アセアセ

副会長「それより、早く教えろ!!!」

岩男「はいはいw」

副会長「いつまで笑ってるんだお前は!」アセアセ



723 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 12:49:41.62 ID:kOe6Dv3U0

屋上


ビュォォオオオオオオオオオオオオ....



ギタ娘「………」

4弦娘「………」

ボカロ「ドキドキ…(〃゚д゚;A アセアセ…」

ドラ子「ドド...」



ギタ娘「…まぁ、確かに…ロックも……捨てたモンじゃないな……」フッ

4弦娘「……ヘビメタも、いいモンだな、…勢いが好きだ……」フッ

ギタ娘「……へへ///」ニカッ

4弦娘「……ふふ///」ニコッ



ガシッ!




ボカロ「ふぅ〜……ヾ(;´▽`A`` よかったぁ〜!☆ミ」

ドラ子「ドドドド!!!!」ドッダン! ドドダン!



ギタ娘「これからもよろしく頼むよ! 相棒!!」ニシシ

4弦娘「あぁ! こちらこそ、よろしくな!!」ニカッ

ギタ娘「もちろん、お前達もよろしくな! ボカロ!ドラ子!」

ボカロ「……ふぇ?」

ドラ子「!!!」

ギタ娘「私たちのバンドには、お前らがいなきゃな!」フフンッ

4弦娘「ボカロのデスボイス、ドラ子のドラムテク、私はすごく好きだぞ」ニコ

ボカロ「」

ドラ子「………ドドドド!」フンス








ボカロ「またのど死んじゃうよぉ〜〜〜!!!。・°°・(((p(≧□≦)q)))・°°・。ウワーン!!☆ミ」






724 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 12:54:08.54 ID:kOe6Dv3U0

1年B組 教室



ヴヴヴヴ...


姫 (…メールだ! ……誰からだろう……)カチカチ

姫 (!!! みこからだ!!!)キラキラ

姫 (…『来週の日曜日、遊びに行ってもいいかなぁ??』……)

姫「……あぁ、みこ………////」ポワ〜ン...

姫「えっと、もちろん、大丈夫っと…」カチカチ

姫「送信!」ピッ



姫「……うふふ/// 楽しみだな…////」ポワ〜ン...





725 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 13:02:56.63 ID:kOe6Dv3U0

グラウンド



校長「アウッッッッッ!!!!!!!」ビシッ

サッカー少年「あ、あうっ!!」アセアセ

校長「イェアッッッッ!!!!!!!!!!!」ズビシッ

陸上部「い、いぇあっ!!」アセアセ

校長「ンンンアゥッッッッ!!!!!!!!!!!!!!!」ズビシーン!

サッカー少年「んんあぅっ!!!」アセアセ

陸上部「んんあう!!!!」アセアセ

サッカー少年「………」ゼェゼェ

陸上部「………」ハァハァ

サッカー少年「ちょっと、教頭先生!!」

教頭「何ですか?」ニコニコ

サッカー少年「俺達はあの日、あの変態を止めることができませんでした…」

陸上部「だから、もっと強くなりたい!と思って、こうして教頭のもとへ弟子入りに来たのですが……」

校長「アウッ!! イエアッ!! アウッッッ!!!!」クネクネ

サッカー少年「あんなのやってて、強くなれるんですか!?」アセアセ

教頭「なれますよ」ニコニコ

陸上部「えぇぇ!?」ガビーン

教頭「さ、校長先生の真似をして! ついていくのですよ?」ニコニコ

サッカー少年「む、むむむ……」アセアセ

陸上部「本当かなぁ…?」オロオロ

校長「カモンベイベーーー!!!!!!!!! トゥギャザーーーーオーケーーー!!!??????」クネクネ

サッカー少年「お、おーけー!!」アセアセ

陸上部「お、おk!」アセアセ

教頭「子供は元気でないと…」ニコニコ




726 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 13:08:39.70 ID:kOe6Dv3U0

昼頃 男の家



母「あー忙しい!」バタバタ

母「掃除にお洗濯、庭の花の水やり……、そうだ、隣の家の人に回覧板を渡しに行かなくちゃ……」アセアセ

母「あぁ〜、やることがいっぱいだわ!!」アセアセ


パシン!



母「でも! 負けてられないわね!!!!」フンス


母「よ〜っし!!! 頑張るわよぉーーー!!!!!!!!!!」オォー!





727 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 13:28:55.51 ID:kOe6Dv3U0

学校の図書館



べス男「……あの………」

クラスの女子「な、何よ……///」

べス男「…こ、この問題……分かりません………」

クラスの女子「こ…こんな問題も分からないなんて、ダメダメね!! ほんと!!!!」アセアセ

クラスの女子「しょうがないから、私がみっちり教えてあげるわ!!!////」ドキドキ

べス男「…さ、さんくす……」アセアセ

クラスの女子「…何よ、私がせっかく教えてあげるんだから、ちょっとは嬉しそうな顔ぐらい、しなさいよ……////」モジモジ

べス男「………」

べス男「………(嬉しそうな顔)」ニコ...

クラスの女子「///////」プシュ〜…

べス男「!?」ビクッ

べス男「だ、大丈夫……?」アセアセ

クラスの女子「……だ、だいじょうぶ………//////」プシュゥゥゥゥ〜…

クラスの女子 (……やばいやばいやばいヤバイ!!!!!!!!!!!!!!!!!!!///)ドキドキ

べス男「……??」アセアセ

クラスの女子「……ほ、ほら、さっさとノート開いて!////」アセアセ

べス男「…は、はい!……」アセアセ




728 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 13:34:06.48 ID:kOe6Dv3U0

生徒会室



生徒会長「………ウェヘヘヘヘヘヘヘヘwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ニヤニヤ

生徒会長「文化祭の女ちゅわんのメイド服姿、テラモエスwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ニヤニヤ

生徒会長「写真撮りまくっておいて良かったwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ウェヒヒヒwww

生徒会長「もうwwwwwwwwwwwwwwwwもうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwもうwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ハァハァ

生徒会長「wwwwwwwwwwwwこの写真だけでご飯3杯は楽勝wwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww」ハァハァ

生徒会長「ハァハァハァwwwwwwwwwwブヒィwwwwwwwwwwwwwwwブヒィィイイイイイイイイイイイイイイイイwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww女ちゅわんマジ天使wwwwwwwwwwwwwwかわゆすwwwwwwwwwwwwwwww」ハァハァ!







モブ美 (………嗚呼、生徒会…………)






729 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 13:43:01.42 ID:kOe6Dv3U0

しーの家


ズン!ズン!ズン!ズン!



カランカラン...


しー「いらっしゃあ〜い!」

しー「…!? か、母ちゃん!!?」ビクッ

しーママ「元気やった? しー!」ニコ

しー「げ、元気元気! そ、それより、どないしたん? 急に帰ってきはって…」

しーママ「…ウチ、この家の手伝いすることにしたんよ」ニコ

しー「!!!!」

しーママ「父ちゃん、新しい商売、上手くいっとるようやし、これならウチが働かんでもえぇな、思って…」フフッ...

しー「母ちゃん……!」ウルウル

しーママ「…今まで心配かけさせてもうて、ほんまごめんな?……」

しー「うぅん、えぇよ! 仕方ないことやったもん!」グスン

しー「それに、これから、ずっと一緒におれるんやもん! ぜんぜん、平気や!!」ニシシ!

しーママ「しぃ…!」ウルウル

しー「母ちゃん………!」ウルウル



730 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 13:53:18.09 ID:kOe6Dv3U0

学校 職員室



吹奏顧問「………」

モブ先生「先生、お茶です」

吹奏顧問「………」

モブ先生「……先生?」ポン

吹奏顧問「!!?」ビクッ

吹奏顧問「うわぁ!!! な、なんだ、君かね……」アセアセ

モブ先生「…何を熱心にお聴きになられていたのですか…?」

吹奏顧問「へ? い、いや、別に……」アセアセ

モブ先生「それと、少し音漏れしてましたよ?」

吹奏顧問「えぇ!?」ガビーン

吹奏顧問「こ、これは…その、あれだ! …ク、クラシックを聴いていたのだ!!」アセアセ

モブ先生「ほうほう……」

吹奏顧問「………」フゥ

モブ先生「…最近のクラシックって、すごく激しいんですね」ニコ

吹奏顧問「!!!!」ビックーン

モブ先生「では失礼します〜」ニコニコ

吹奏顧問「……む、むがが……」アセアセ




731 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 14:03:41.72 ID:kOe6Dv3U0

夕方 屋上



男「〜♪」

ジャジャーン...

ちび「ブラボー!」パチパチ

女「ほんと、上手くなったわねー!」パチパチ

男「いやぁ///」エヘヘ

女「…私をバンドに誘ってくれてた頃が懐かしいわね」フフッ

男「あぁ〜、そういえば、そんな頃もあったなぁ…」

女「私にメンバーを探してくれ!ともね」ニヤ

男「あの時は頼りっぱなしだったな、ごめんな?」タハハ

ちび「ほぇ〜、そんな時期があったんだぁ」

男「……本当、よかったです」ニコ

ちび「うん?」

男「……みんなと出会えて、みんなとバンドが組めて……」

男「…すごく、今が楽しいんです」ニコ

女「いいことだね」フフッ

男「うん、そうだと思う…自分でも……」ニコ

ちび「私も、男くん、君に会えて良かったよ」ニシシ

ちび「もちろん、女ちゃんにも、ね?」ニコ

女「ありがとうございます!」テヘヘ

男「………」

ちび「…おや? どうしたの??」キョトン

男「…あ、いえ……、そういえば、初めて部長に名前で呼ばれたな〜って」

ちび「…あ〜、そういえば、そうだね」

ちび「ずーっと新入りくん!って呼んでたもんねw」アハハ

女「へぇ〜w」

男「ちょっと感動ですよw」






ちび「……太陽が沈むね」

男「……はい」

女「綺麗………」

ちび「…そだ!」ポン

男「?」



732 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 14:17:13.36 ID:kOe6Dv3U0

ちび「女ちゃん、君もバンド、やらない!?」フンス

女「えっ!?」

ちび「副会長くんが新しい部活作ってくれたし、女ちゃんも興味、あるでしょ!?」キラキラ

ちび「いっしょに届けようよ!」ニコニコ

女「う、う〜ん…、確かに文化祭も終わって、生徒会の仕事も落ち着いてきていますけど…」

男「いいじゃん! ちょうどいい機会だぜ?」キラキラ



男「バンドやろうぜ!」フンス


女「……だが断る」



ちび「えぇぇえー!?」ガビーン

男「そんなぁ!」アセアセ

女「…私は、やっぱり客席から、みんなを見ていたい…かな…?」ニコ

女「…それに」

男「…?」

ちび「…?」

女「…男や部長さん、岩男先輩やギタ娘先輩、みんなが……みんなが演奏してるところ、好きなんです」ニコ

女「みんなの想いを、私は受け取る側でいたいんですよ」ニコ

ちび「女ちゃん……」

男「そっかぁ…それなら仕方ないかぁ…」

女「うん、ごめんね?」

男「いや、いいよ、女の気持ちが分かったし…」

男「……ありがとう」ニコ

女「そ…そんな、お礼を言われるようなことでは……///」アセアセ

ちび「男くん!!」フンス

男「は、はい!?」ビックーン

ちび「私はいま、もーれつに感動しているッ!」キラキラ

男「……は、はい!」アセアセ

ちび「だから、いま、何か歌ってくれ!」フンス

男「え、…えぇ!?」ガビーン

女「あ、私も聴きたい!」ニコニコ

男「う、それなら…」モジモジ

男「……こほん」

男「…では、弾き語らせていただきます!」フンス

ちび「いぇーい!!」パチパチ

女「わぁーい!!」パチパチ

男「……ワン・ツー・スリー・フォー…」




733 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 14:25:59.61 ID:kOe6Dv3U0


夏は終わり、文化祭も幕を閉じた



でも、音楽に終わりはない



魔法はどこまでも、いつまでも響き続けるよ




キミにも届いただろうか?





____いろんな想いなんだ、受け取ってくれてたら、俺はすごく嬉しい








歌い続けるよ






いつまでも







歌い続けるよ







どこまでも_______








 ________空は、こんなにも広いんだ
















734 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 14:27:28.29 ID:kOe6Dv3U0






                         お  わ  り







735 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 14:29:25.69 ID:kOe6Dv3U0
作中使用させていただいた曲を書いていきたいと思います
736 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 14:34:03.05 ID:S+4BGj+Vo
乙!
目から変な汁出てるんだけど・・・誰か止めてくれwwwwww
737 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) :2012/03/26(月) 14:38:04.47 ID:V1IGIzVS0
乙!
738 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 14:51:02.03 ID:kOe6Dv3U0

ASIAN KUNG-FU GENERATION - アンダースタンド、エントランス、マーチングバンド、稲村ヶ崎ジェーン


Avril Lavigne - Why


BUMP OF CHICKEN - 飴玉の歌


The Beatles - I`ve Got a Feeling、black brid


ELLEGARDEN - No.13、My Favorite Song


Green Day - American Idiot


the HIATUS - Ghost In The Rain


miwa - ありえない!!


MONGOL800 - 小さな恋のうた


Oasis - She`s Electric、Whatever、Don`t Look Back In Anger


ONE OK ROCK - じぶんROCK


Revocation - Fields Of Predation


Super Butter Dog - コミュニケーション・ブレイクダンス


Skinless - The Optimist


Stevie Salas - Bring It Easy


Steve Vai - Selfless Love


Whitesnake - Still Of The Night


Zebrahead - Two Wrongs Don't Make A Right, But Three Rights Make A Left


チャットモンチー - 少年のジャンプ


放課後ティータイム - ふわふわ時間、ギー太に首ったけ、Unmei♪wa♪Endless!


ポルノグラフィティ - ハネウマライダー



アジカン好きなため、ちょっと偏った選曲になってしまいましたw

739 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 14:56:43.28 ID:kOe6Dv3U0

最後に……

ここまで読んでくれて、本当にありがとうございました!
途中、妹のとこらへんで何度も挫けそうになりましたが、皆さんがコメントしてくれたおかげで、最後まで書くことができました

本当に感謝です



まだ自分の頭の中で、男やちびたちの物語は続いていますが、ここで切りたいと思います



このSSを機に多くの人が音楽にハマり込んでくれると、嬉しいです!

740 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 15:11:46.81 ID:MgJp+gEDO
>>1
すげぇ良かった
>>1のせいでアジカン好きになりそうだわww
741 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 15:28:59.55 ID:GKDejj9DO
乙!


自分の好きなバンドも結構出てたし、楽しませてもらったよ!
742 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/03/26(月) 15:41:33.28 ID:MHXv70m70
妹のところマジで泣いたぜ
743 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/26(月) 15:42:21.99 ID:cZASJPHn0
乙!
このSSを読んでバンドに興味がでたwww
744 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) :2012/03/26(月) 16:06:49.71 ID:UHwM14vl0
読んでて楽しかった!
俺もギターの練習しようと
745 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 16:18:46.66 ID:S+4BGj+Vo
乙!
俺、涙腺崩壊wwwwww
誰か助けてwwwwwwww
746 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(栃木県) :2012/03/26(月) 16:24:41.81 ID:WbUiOZ4o0
>>1乙。
あー毎日の楽しみが!終わってしまったー
>>1は間違いなくメッセンジャーだった。なんかあったかさが伝わってきた。

このSSを漫画化したくて画材買いに行ったのは秘密。

747 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮城県) [sage]:2012/03/26(月) 17:57:44.88 ID:zyalqFp2o
乙!!
バンドっていいな
748 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 18:59:11.29 ID:WzogOjrw0
うぉおw
こんなにもたくさんの人たちに読んでもらえてたとは…
749 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします :2012/03/26(月) 19:08:09.62 ID:cZASJPHn0
>>748
これだけ言っておく
良いSSには魔翌力がある!!
750 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 19:35:47.38 ID:WzogOjrw0
>>749 そう言ってもらえると、本当嬉しいよ!ありがとう!!

>>588さんが男たちを描いてくれたので、自分は男の友達の男友を描いてみましたw
自分の中ではこういうイメージでした!

http://www.pixiv.net/member_illust.php?mode=medium&illust_id=26099613

落書きで申し訳ない……

751 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/26(月) 19:40:29.25 ID:X0xmY5rEo
乙!
音楽の魔法。
アーティストは魔法使いかw
1よ、面白かったぜ。
ありがとう。
752 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 20:00:38.86 ID:1t/4ENxIO
>>750
絵うんめええ
753 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 21:22:29.96 ID:/VH5f+CDO
乙!
>>1は何か楽器やってるのかい?
754 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 21:22:50.92 ID:hd6INgVIO
乙!
妹の辺りはマジで泣いた
毎日楽しみだったよ
755 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 21:37:08.91 ID:43lmtjm30
>>753 ギターを5年くらいやってました
    ただ未だに音楽の知識は乏しいですww


うちのPCシャットダウンする度に回線切れるからID変わるのかな?
ころころ変わってるみたいで申し訳ない…

756 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/26(月) 21:42:19.69 ID:43lmtjm30
>>746 マジっすか!!
    完成したもの、ぜひいつか見てみたい!
757 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 22:18:12.13 ID:9RmoYEs00
乙ですッ!!
最高だった! ここ最近の一番の楽しみだったよありがとう!!
758 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/26(月) 22:22:18.39 ID:kBjMc8Flo
ボカロの顔文字ってどういうとこから拾ってきたのですか?
759 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(三重県) [sage]:2012/03/27(火) 01:53:04.95 ID:/7lBqgZ00
>>1

最高だったぜ。
こんなに良いスレは久しぶりだぜ。思わず書き込むぐらいにな!

知っている曲もアーティストも多かったよ。
改めて音楽の良さを知った。

『音楽には魔翌力がある』……か、良い言葉だ。
760 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/27(火) 02:15:17.28 ID:un0K9H2eo
>>1乙!
いや面白かった
ロックとかメタルは少ししか聴いてなかったから色んな曲を知れて良かった
ただジャズとかクラシックがややディスられてる感じがしたのが残念
761 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/27(火) 07:57:11.78 ID:RAuVXKs40

>>758 http://www.facemark.jp/facemark.htmというサイトから使わせていただきました


>>759 『音楽には魔力がある』ですねw
    ハレルヤオーバードライブでも同じようなことが言われていて、コミックを読む以前から持っていた思いであったため、
    すごく共感できるマンガでした。ぜひ、そちらを読んでみることをお勧めしますw

    ちなみに「ちび」はハレルヤオーバードライブの、あの子をイメージして書きましたww


>>760 作中の他ジャンルへの煽りは演出上のものであり、>>1は決して嫌いなわけではありません!
    >>1はジャズもクラシックも、ロックもヘビメタも、全部大好きです!
    読んでいて気分を害されてしまったのなら、大変申し訳ありませんでした…

762 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関東) [sage]:2012/03/27(火) 08:11:15.74 ID:H2WehEBAO

軽音部やらバンドやってた時代を思い出したり、音楽に熱中して青春を送っている男達が羨ましくなったりして切なくなった…
そして、またバンドがやりたくなった

>>1
ありがとう
763 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/27(火) 13:23:02.82 ID:r2pnIKl6o
SS読んだ後に使われた楽曲聴いてると泣きそうになる
乙!
764 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/27(火) 18:15:26.72 ID:OMsvhxeR0
最高だったよ!音楽の魔翌力に当てられてしまったわ
765 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(東京都) [sage saga]:2012/03/27(火) 23:00:32.93 ID:mno9ko0Bo
乙!
凄い感動した
俺も音楽の魔力を使えようになりたいw

アンダースタンドってエピローグにぴったりな選曲だな
766 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/27(火) 23:39:29.15 ID:tm5J5kpO0
こんなにも多くの人に読んで頂けて、猛烈に感動していますw
本当にありがとうございました!


>>765 アンダースタンドが全てを物語っていますねw
    最初は他の曲をもとに書こうと思っていたのですが、これが1番しっくりきたので…

    最初の方で男に歌わせておいたのは正解でしたw


767 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/28(水) 00:53:36.08 ID:ALMtmbcvo
なみだなとまらない
768 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(千葉県) [sage]:2012/03/29(木) 23:49:18.76 ID:imKERILbo
おつぅ…
最近みたSSで最高の良作だった…
769 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 15:15:13.28 ID:GG9S2gWIO


ところで後日談はまだかね?
男は誰かと恋に落ちたりしないのかね?
770 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/30(金) 17:07:46.83 ID:Y8AeZ6et0

>>769 後日談やその後は書くつもりはありませんが、書いた方が良いでしょうか??
    要望があれば書きたいと思いますが……

771 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/30(金) 17:38:42.43 ID:rrBXxSE1o
書けるのであれば是非読みたいです!
772 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/30(金) 18:26:49.60 ID:Y8AeZ6et0
書けないこともありませんが、ずっと日常編がダラダラと続くだけなので、あまり面白くないかと思われますw
学校とか、世界観そのままに新しい主人公を出して、全く違うジャンルのことをやる、っていうのだったらまだ色々思い付くのですが…

ちなみに男は音楽一筋なので恋には疎いですww
773 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/30(金) 21:33:28.51 ID:Zz9jdNAIO
結ばれるとしたらちびか女かはたまたボカロか…
774 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(宮崎県) [sage]:2012/03/30(金) 22:26:04.07 ID:Pwj0vDTJ0

まじ面白かったです!!
775 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 00:26:40.70 ID:roVzCq7n0
日常編は大好物です。
男が音楽やってるだけで面白い。

宜しければお願いしゃす!
776 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(長屋) [sage]:2012/03/31(土) 01:18:26.86 ID:eJd6eSlto
女とちびとしーとボカロで、男を殴りたくなるようなアピールされまくりのモテモテサイドお願いします
777 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 11:46:57.52 ID:m0zS+a+IO
個人的には、男×ちび がいいなぁ(チラッ
778 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 13:26:36.13 ID:RPszBKeP0
では日常編書いていきたいと思いますw

>>1が飽きるまでお付き合いくださいww
779 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 13:28:52.75 ID:RPszBKeP0

日常編 1話


秋の日


780 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 13:36:07.77 ID:RPszBKeP0

朝 廊下


男「自分のギターを買おうと思いまして…」

岩男「何だぁ? いきなり…」

ちび「ほぅ、新しい自分のギターかぁ」

男「だって、師匠のギター、ずっと借り続けっぱなしっていうのも迷惑じゃないですか?」

岩男「俺は別に気にしてないぞ?」

男「!?」

男「で、でも、やっぱり自分のギターは欲しいっていうか…!」アセアセ

ちび「まぁ分からなくもないねぇ」フムフム

岩男「どんなのが欲しいんだ? ストラトか? レスポールか? テレキャスターか?」

男「そこはまだ…」アウアウ...

ちび「私は今のレスポールのぶっといサウンドが好きなんだけどなぁ…」

男「違う種類のに興味を持ちまして…」エヘヘ

岩男「なんなら、今日の放課後、楽器屋よっていくか??」ニシシ

ちび「私も付き合うよ〜」ニコニコ

男「た、助かります!」キラキラ


781 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 13:46:26.35 ID:RPszBKeP0

放課後 町のどっかの楽器屋



店員「しゃっせー」

男「すごい楽器の数!」キラキラ

ちび「ほぇぇ〜! 久しぶりに来たけど、やっぱすごいなぁ!」キラキラ

岩男「町で唯一の大型店ッスもんね…」キョロキョロ

男「ギターコーナーだ!」タタタ...



男「おぉぉぉ〜!」キラキラ

岩男「GIBSON…Fender…、Fender Japan…Epiphone、SquieR、Mosrite……」キョロキョロ

ちび「男くんはどこのがいいんだい?」フンス

男「えぇと…」キョロキョロ

男「も、もうちょっと見て回らないと!」アセアセ

ちび「早くするのだー!」

男「えぇー!?」ガビーン

岩男「まぁまぁ部長、ゆっくり選ばせてやろうじゃないッスか!」アハハ

ちび「40秒で選びな!」フンス

男「ドーラ!?」ガビーン






782 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 13:54:18.95 ID:RPszBKeP0

スタスタ


男「どれがいいかなぁ…」キョロキョロ

男「…まぁ、選んだところでお金足りなくて買えないんだろうけどネ」アハハ...

店員「何をお探しでしょうか?」ニコニコ

男「!?」ビクッ

男「え、えっと〜、い、いい感じのを探してます!」アセアセ

店員「……いい感じ?」ポカン

男(テンパってて変なこと言っちまった!)ガビーン

男「え、えと、いい感じっていうのは…」アセアセ

店員「……あぁ! ありますよ!」ニコッ

男「…………へ?」

店員「少々お待ちください!」スタスタ...

男「……な、何が来るんだ?……」アセアセ


783 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 13:59:19.58 ID:RPszBKeP0

....................................................



店員「お待たせしました〜!」スタスタ

男「!」

店員「こちらがE−kan.Gのレスポールになります!」ニコニコ

男(E−kan.G!?)

店員「いやぁ〜お客様、運がいいですね! 当店でこのモデル、こちらが最後になっておりまして…」

男「そ、そうなんですか…」

店員「試奏してみますか?」ニコニコ

男「じゃ、じゃあ…せっかくだし…」タジタジ

店員「ではこちらへどうぞ〜!」

男(ってかE−kan.Gなんて会社あったんだな…)


784 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 14:00:31.97 ID:RPszBKeP0


10ぷんご


785 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 14:06:06.89 ID:RPszBKeP0

男「買います!!!!!!!!!!!!」

店員「ありがとうございます!!!!!!!!!!!!!」





.............................................................................................



店員「っしたー」



岩男「びっくりしたわ……まさか今日見て今日買っていくとは……」

ちび「お金ちゃんと用意してたんだね〜」

男「このギター、1万でした」ホクホク

岩男&ちび(1万!?)ガビーン

岩男「や、安すぎじゃねぇか…?」

ちび「もしかして、初心者モデル買っちゃった、とか…?」

男「失礼な! これはちゃんとした会社のヤツですよ!」プンプン

男「試奏もしましたし、すっごく手に馴染んだし、完璧でしたよコイツ!」プリプリ

岩男「試奏までして1万のかよ……」ガビーン

ちび「ちなみにどこの会社の?」

男「E−kan.Gってところのです!」フンス

岩男&ちび(どこだよ!?)ガビーヌ



786 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 14:10:51.65 ID:RPszBKeP0

夜 男の家



男「〜♪」

ジャカジャカ

母「ご飯よ〜」

男「は〜い」




母「新しいギター買ったの?」モグモグ

男「うん、いつまでも先輩に借りてられないしね」ムシャムシャ

母「ふぅん」モグモグ

母「…あ、そうだ、今日から夜冷え込むみたいだから、厚い布団用意しといたわよ」

男「あぁ、ありがとう」モグモグ

男(…もう秋かぁ……)










1話 おわり
787 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 14:14:10.17 ID:RPszBKeP0
即興なので日常編はこんな感じです…
我ながら何だこれwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwwww

こんなのが続くのですが、本当に大丈夫か……?www
788 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 14:25:29.28 ID:RsslrmGKo
部長はぶっといのが好きなのか
ちびのくせに
789 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(鹿児島県) [sage]:2012/03/31(土) 16:45:58.37 ID:GlV/DUlH0
>>788
ニホンゴって難しい
790 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 17:40:01.72 ID:B5hmQv0Eo
>>176
某楽器店みたいに自社メーカーのやつ買わされたのかと思ったわ
791 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 17:40:43.57 ID:B5hmQv0Eo
安価みす
792 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 17:49:24.18 ID:ECIyzm+30
続けていいのかな…?www
まぁ3話くらいで終わることにしますww


再開は飯後になります
793 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 17:51:00.23 ID:ECIyzm+30
>>788 ちびは大胆なのかな?ww


>>790 実在しない会社ですからねw
    探してもありませんww

794 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 18:43:47.97 ID:ECIyzm+30

日常編 2話


いつもの

795 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 18:51:01.24 ID:ECIyzm+30

朝 音楽室


男「〜♪」

ジャジャーン

ちび「おぉ〜いい音でてるねぇ!」フンス

岩男「初心者用でもないみたいだな…」フム...

男「なんせE−kan.Gのギターですからね!」フンス

岩男&ちび(いやだからどこだよそれ…)

男「結局レスポールってのは変わらなかったですけど、やっぱり新しい、自分のギターっていうのはいいですね!」キラキラ

岩男「まぁそうだよなぁ…」

岩男「俺も始めて自分のギター買ったときは嬉しくてなぁ」トオイメ

ちび「私はドラムだったけど、うん、やっぱすっごく嬉しかったかな」フンス

男「ですよね〜」キラキラ

男「嗚呼…マイギター……」ウットリ...

ジャジャーン...

岩男「…俺もギター弾きたくなってきたw」

ちび「もうすぐ授業はじまるよ?w」

男「げげっ! もうこんな時間!!」ガビーン

ちび「私たちもう行くから、遅れないように行くんだよー?」ガラガラ...

岩男「急げよ〜!」

男「わ、ちょ、ちょっと先輩!」アセアセ

男「い、いそげ急げ〜!」アセアセ




796 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 19:01:51.99 ID:ECIyzm+30

教室



爺さん先生「…であるからして、ここはこうなりますじゃ」

爺さん先生「これが後に言う、サードインパクトの始まりだったのですじゃ」

サッカー少年「先生ー、教科書違います!」

爺さん先生「ゑ?」





...............................................................................................



キーン コーン カーン コーン


爺さん先生「…それでは今日はここまで、皆さん、しっかり復習してくるように…」

女「起立! 礼!」


「ありがとうございましたー」




陸上部「あーマジで腹減った…」

サッカー少年「昼まであと数学、かぁ」

男「厳しいなぁ…」ギュルルルル....

陸上部「腹減ったぁああ〜…」グッタリ

モブ美「数学の西崎、今日いないらしいよ?」

男「マジで!?」ガタッ

モブ美「うん、姫のクラス、1時間目数学だったらしいんだけど、自習だったって」

サッカー少年「やったー!」

陸上部「けど時間が短縮されたワケじゃねぇ!!」

男「……だなぁ」ガックリ

モブ美「あと1時間がんばったら?」ニヤニヤ

陸上部「もう頑張れねぇよぉ…」

モブ美「だらしないなぁw」


797 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 19:16:01.66 ID:ECIyzm+30

昼 屋上



陸上部「昼っだーーーーーーーーーーーーーー!!!!!!!!!!!!!!!!!」

サッカー少年「食うぞーーー!!!!!!!!!!!!!!」

男「うぉぉぉおおおおおおおおおおおおおお!!!!!!!!!!!!!!!!!」

モブ美「いただきまーす」

女「いただきま〜す」





女「すっごいサッパリしたわよねぇ…」

モブ美「ん? なにが??」モグモグ

女「グラウンド…」

モブ美「あぁ〜……」

男「なーんにも無くなっちまったよなぁ」ムシャムシャ

サッカー少年「綺麗サッパリ無くなっちまった」モグモグ

陸上部「そういえばあん時の男、めっちゃイカしてたよなぁ!」モグモグ

男「え? マジで?」テレテレ

モブ美「うんうん、教室から聴いてたけど、すっごく上手かったし」

女「感動した」ムシャムシャ

男「いやぁ///」エヘヘ

サッカー少年「また演ってるとこ、見たいなぁ…」

男「それは来年だろうな、今年はもう何もイベントないし」

女「…来年だと、またメンバー探しなおさないといけないね」

男「!!!」

サッカー少年「そっか、ドラムの人、先輩だったもんな」モグモグ

陸上部「まてよ? ギターもベースも、転校しちゃってたよな?」ムシャムシャ

男「…金髪さんとみこさん……」

女「……また頼られそうね、私……」ハァ

男「うへぇ〜…考えてなかった……」ゲンナリ

女「…まぁ、今からでも探しておくわよ?」

男「……お願いします」ゲッソリ



798 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 19:21:32.34 ID:ECIyzm+30

放課後 帰り道



男「………」トボトボ

男(…そうだよなぁ、先輩たち、そろそろ卒業だよなぁ……)

男(秋が終わって、冬がきて、そして春がきたら……)

男「……部長も卒業かぁ……」

男「…部長だけじゃない、ギタ娘先輩や4弦娘先輩、ボカロ先輩も……」

男「……寂しくなるなぁ」


トボトボ...







799 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 19:24:20.17 ID:ECIyzm+30

日常編 3話




800 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 19:30:17.37 ID:ECIyzm+30




男「……お」

男「雨…?」


ポツポツ...



ザァァァァアア....



男「うわわ、降ってきた…!」アセアセ

男「走って学校に行かないと!!」ダッ





ザァァァァァアアアアアアアアアアアアアアアアアア......







...............................................................................................................................




男「やべぇ…本格的に振り出してきた……」

男「あそこのバス停で雨宿りしよう!」



タタタタ...



801 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 19:35:09.85 ID:ECIyzm+30


ザァァァアアアアアアアアアアア................



男「……降り止まないな」

男「……暇だから、なんか棒でも使って……」

男「リズムでも取って遊ぶかw」フフン



カン カン カン



男「ドラムってこんな感じなのかな…」


カンカンカン



ザァァアアアアアアアアアアア......




男「8ビート…」




ザァァアアアアアアア......






男「………ぜんぜん降り止む気配なし…」


男「……完全に遅刻だなぁ…」





802 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 19:39:44.92 ID:ECIyzm+30


ザァァァアアアアアアアアアアア.....




男「………」


男「……雨の音も、なかなかいいな………」




ザァァァァアアアア.......




男「……どこかのバンドでも確か、雨の音が、冒頭か終わりのほうで収録されていたっけなぁ」


男「……………」









男「……たまには遅刻するのも、いいかも……」フフッ...










803 :以下、名無しにかわりましてVIPがお送りします [saga]:2012/03/31(土) 19:44:47.15 ID:ECIyzm+30
これで終わりです
完全にこれで終わりですので、その後やこれからの男やちびたちの物語は、皆さんのご想像にお任せしますww

最後までお付き合いありがとうございました!

804 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/03/31(土) 19:59:15.52 ID:XE93FPQko


乙です
今日見つけて一気に見たけど良かった
805 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/03/31(土) 21:28:00.07 ID:uBXkIFFTo
>>803
おつ
じゃあ部長の爛れた放課後は脳内で補完しとくw
806 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(関西地方) [sage]:2012/03/31(土) 23:03:10.64 ID:Ic4fVWSKo
乙 感動して泣いてたら親に心配されたwww
807 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/03/31(土) 23:42:18.79 ID:/gLokP+M0
乙かれ様
808 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします [sage]:2012/04/01(日) 02:54:15.15 ID:pW45gwkK0
乙です!
ありがとうございました!
809 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(愛知県) [sage]:2012/04/07(土) 19:47:20.82 ID:54isxV2Ho
乙です! とても感動した!
810 :VIPにかわりましてNIPPERがお送りします(チベット自治区) [sage]:2012/04/26(木) 20:56:11.42 ID:6dcVSwO+o
乙でした!
久々にいいSS読ませて頂きました!
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